運輸委員会 第2号
- 発言数
- 11 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1995/02/08
会議録
○井上委員長 これより会議を開きます。 陸運、海運及び航空に関する件等について調査を進めます。 この際、運輸大臣から、運輸行政の基本施策について発言を求められておりますので、これを許します。亀井運輸大臣。
○亀井国務大臣 ふつつかではございますけれども、今国会、全力を挙げて頑張ってまいりたいと思いますので、委員の皆様方におかれましては、よろしく御指導、御鞭撻をお願いを申し上げたいと思います。 第百三十二回国会に臨み、当面の運輸行政の諸問題に関し所信を述べ、各位の御理解と御支援を賜りたいと思います。 先般、関西地方を襲った兵庫県南部地震により五千名を超える方々のとうとい生命が失われました。ここに亡くなられた方々とその御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、負傷された方々や避難生活を続けておられる方々に心からお見舞いを申し上げます。 私は地震発生後、直ちに地震災害対策本部の設置を指示し、海上保安庁による捜索活動及び防災活動、余震に対する監視体制強化のための気象庁地震機動観測班の現地派遣、緊急輸送の実施等種々の対策を速やかに講じるとともに、私自身、二度にわたり被災地に入り、その状況を調査いたしました。大都市を直撃した大地震の惨状、被災者の方々の苦しみ、悲しみを目の当たりにし、被災者の方々が一日も早く立ち直られますよう、また、再びこのような惨禍が起きることのないよう万全の対策を講じていくことの決意を新たにしたところであります。この地震では、鉄道、港湾等運輸開運施設も甚大な被害をこうむっており、旅客輸送及び貨物輸送を代替輸送により暫定的に確保しつつ、現在、施設の応急復旧に懸命に取り組んでいるところであります。 応急復旧後は、現在進めている鉄道、港湾等運輸関連施設の耐震構造のあり方の検討状況も踏まえつつ、また運輸関連事業者に対する金融・財政上の支援措置等も検討した上で、一刻も早い全面復興に向けて努力してまいる覚悟であります。さらに全国的に地震の観測・監視体制の強化を図るとともに、災害に強い交通施設の整備を図るなど 災害対策全般について一層の充実・強化を図っていく必要があると考えております。 今回の地震において改めて強く認識されたところでありますが、日常生活や経済活動の基盤となる運輸の果たす役割にはまことに大きなものがあります。私は、国民一人一人が豊かさとゆとりを実感できる社会を実現するために、交通安全の確保を基本としつつ、二十一世紀に向け陸・海・空にわたり整合性のとれた交通体系の形成と安定的で質の高い運輸サービスの提供を目指し、以下のとおり所要の施策を積極的に展開してまいる所存でございます。 まず第一は、運輸関係社会資本の整備を通じた豊かな国土づくりであります。 鉄道につきましては、鉄道整備基金による補助の拡充等により、都市鉄道及び幹線鉄道の整備等を推進してまいります。特に整備新幹線に関しましては、昨年十二月の関係大臣申し合わせにおいて、東北新幹線盛岡−八戸間のフル規格での着工、整備新幹線駅整備調整事業の実施や三線五区間以外の区間についての新しい基本スキームに関し、平成八年中に成案を得ること等につき合意がなされたところであり、今後ともその整備を積極的に推進してまいります。また、都市鉄道につきましては、混雑緩和による快適な通勤環境の確保、優良な宅地の供給等を図るため、新線の建設、既設線の複々線化等を推進してまいります。 次に、空港につきましては、第六次空港整備五箇年計画に基づき、新東京国際空港の整備及び東京国際空港の沖合展開の完成に向けた整備を引き続き推進するとともに、地方空港についても新設、滑走路の延長等所要の整備を図ってまいります。特に、成田空港については、昨年十月に終始した「成田空港問題円卓会議」の結論を最大限尊重し、地域と共生できる成田空港の整備に積極的に取り組んでまいる所存であります。また、関西国際空港につきましては、その国際競争力の強化を図るとともに、引き続き全体構想の実現に向けての調査・検討を行ってまいります。 港湾につきましては、第八次港湾整備五箇年計画に基づき、急増する外貿コンテナ貨物に対応し、我が国港湾の国際競争力を強化するため、外貿ターミナルの整備を推進するとともに、深刻化する廃棄物問題に関しては、廃棄物海面処分場の整備を推進してまいります。また、耐震強化岸壁の整備等の大規模地震対策や市民に開かれた豊かなウオーターフロントの形成に取り組んでまいります。 海岸につきましては、第五次海岸事業五箇年計画に基づき、着実にその整備を推進してまいります。 地域住民の日常生活を支える地域交通の維持整備につきましては、都市バスの活性化対策に取り組むとともに、地方鉄道、地方バス、離島航路に付する助成等を行ってまいります。 第二に、豊かさとゆとりを実感できる国民生活の実現であります。 まず、大都市圏における鉄道の通勤混雑の緩和対策につきましては、都市鉄道の整備に加え、「快適通勤推進協議会」を中心に、時差通勤、フレックスタイム制の拡大に積極的に取り組んでまいります。 また、高齢者・障害者の方々が安全かつ円滑に移動できるよう、鉄道駅におけるエレベーター、エスカレーターの整備やリフトつきバスの導入を初めとする各種の高齢者・障害者対策等を強力に推進してまいります。 さらに、ゆとりある生活にとって観光の果たす役割も重要であることから、旅の総合見本市や「観光立県推進会議」の開催、観光基盤施設の整備に取り組むほか、連続休暇の普及・拡大や充実した休暇を過ごすための環境の整備に努めるとともに、旅行者の保護の充実等を図るため、旅行業に対する規制の見直しも進めてまいります。 第三に、運輸産業の活性化を通じた運輸サービスの向上であります。 許認可等の規制や特殊法人につきましては、経済社会情勢の変化に応じるとともに、利用者の声を十分に反映した運輸行政を展開するため、そのあり方を常に見直す必要があります。規制に関しては物流コストの削減、旅客運送サービスの向上、国際輸送の競争力の確保、国際基準との調和の四つの視点に立って、積極的かつ計画的に規制の見直しを進め、その見直し結果の着実な実施に努めるほか、特殊法人に関してもその業務の内容等を改めて検討し、効率的かつ効果的に運輸行政を展開できるよう見直しを行ってまいります。 また、経済社会情勢の変化に適切に対応した運輸産業の健全な発展のために、次のような施策を講じてまいります。 まず、海運については、内航海運業の構造改善対策や内航船の近代化を推進するほか、近代的な外航船舶の整備の促進、日本籍外航船への混乗の推進等による我が国商船隊の国際競争力の向上を図ってまいります。 船員問題につきましては、雇用の安定と確保及び船員養成を図るとともに、労働時間の短縮等労働条件の改善を推進してまいります。 造船業につきましても、国際競争力の維持・強化、産業の魅力化、国際的な協調体制の確立を通じて基盤整備を図るとともに、特に、経営基盤が脆弱な中小造船業について構造改善を推進してまいります。 また、航空については、運航の安全確保に十分配慮しつつ、適時適切な規制の見直しを進める等、我が国航空企業の競争力向上に取り組んでまいります。 さらに、物流分野におきましては、環境問題、道路交通混雑等の制約の中で円滑な物流を確保していく必要があり、このため、幹線輸送において、効率的な輸送機関である鉄道、海運を活用するモーダルシフト施策を推進するとともに、トラックの積み合わせ輸送や幹線運行の共同化の推進、物流拠点の整備、共同集配のためのシステムの構築により、物流の一層の効率化を進めてまいります。 国鉄清算事業団の長期債務等の処理につきましては、昨今の不動産及び金融を取り巻く厳しい状況の中で、その保有する土地の処分につき最大限努力するとともに、JR株式につきましても引き続き売却・上場を実現すべく準備を進めてまいります。 第四に、国際化の一層の促進と国際社会への貢献であります。 国際間の人と物の移動・交流ニーズの増大に的確に対応していくため、既に述べました空港や港湾の着実な整備の推進に加え、国際航空については、諸外国との間で航空交渉を引き続き推進することとしており、特に今後実施することが予想される日米航空交渉においては、基本的に拡大均衡を図りながら不均衡を是正したいと考えております。また、輸入促進地域等における施設の整備の推進に取り組み、旅客交通及び貨物流通にわたる国際輸送ネットワークの整備を図ってまいります。さらに、国際観光振興会の活用による総合的な国際コンベンション振興を初めとする国際観光交流の拡大策や外航客船旅行の健全な発展を図るための施策を推進してまいります。 国際社会への貢献につきましては、開発途上国の実情を十分把握しつつ、鉄道、空港、港湾等の輸送インフラ整備、人材養成や環境保全に関する協力を引き続き推進してまいります。 また、世界貿易機関における海運継続交渉に適切に対応するとともに、二国間運輸ハイレベル協議、日米運輸技術協力等を通じて円滑な国際運輸行政の推進を図っていく所存であります。特に、日米間の経済問題につきましては、米国車に対する型式指定取得の働きかけや自動車・同部品協議への適切な対応に取り組んでまいります。 第五に、環境対策の推進であります。 環境問題につきましては、トラック・バス等に対する使用車種規制等の的確な実施、低公害車の導入・普及等の施策の総合的推進や省エネルギー、省資源型の交通体系の形成を進めてまいります。また、地球環境問題に対処するために観測・監視体制の強化や船舶からの油流出防止、排気ガ ス浄化のための研究開発の推進に取り組むとともに、大規模海洋油汚染事故への対応のため、緊急時の即応体制の整備、国際的な協力体制の充実、二重構造タンカーへの代替の推進等に取り組んでまいります。 第六に、安全な生活の確保と次世代に向けた技術開発の推進であります。 安全の確保は運輸行政の基本であります。 まず、災害対策につきましては、災害に強い港湾、鉄道等の運輸関係社会資本の整備を進めるとともに気象観測・予報、地震・火山観測等の気象業務体制や海上防災基地の整備等の海上防災体制の充実に努めてまいります。先般の兵庫県南部地震に関しては現地に地震機動観測班を派遣し、詳細な調査観測等を行っているところでありますが、今後ともより一層迅速な地震・津波情報の発表や観測・監視体制の強化に努めてまいります。 次に、交通安全対策につきましては、第五次交通安全基本計画に基づき、陸・海・空にわたり交通安全施設の整備、輸送機器の安全性の確保、適切な運行管理の確保等に努めるとともに、航行安全対策の推進、航空衛星システム整備の推進により、交通安全の確保に全力を投入してまいる所存であります。 海上保安業務につきましては、けん銃・麻薬等の密輸入、不法入国等の社会問題化している事案や広大な海域における捜索救助等に的確に対応するほか、漁船が表示すべき灯火の整備等航行安全対策の推進、海洋調査の充実、航路標識の整備等に努めてまいります。また、これらの業務の的確な遂行のため、船艇、航空機の計画的な代替整備、海上保安通信体制等の整備を推進してまいります。 また、国土の均衡ある発展や国民経済的要請、さらには利用者のニーズに適切に対応した新たな運輸サービスを提供するため、超電動磁気浮上方式鉄道、テクノスーパーライナーの研究開発のほか、運輸関連施設等の基盤施設となる超大型浮体式海洋構造物等の研究開発を進めてまいります。 以上、運輸行政の当面する諸問題につき述べましたが、これらは申すまでもなく委員各位の深い御理解を必要とする問題ばかりでございます。終わりに当たりまして、重ねて皆様の御支援をお願い申し上げる次第でございます。 よろしくお願いします。
○井上委員長 次に、平成七年度運輸省予算について、運輸政務次官から説明を聴取いたします。細谷運輸政務次官。
○細谷政府委員 政務次官の細谷でございます。御指導、よろしくお願い申し上げます。 運輸省所管の平成七年度予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、一般会計予算でございますが、歳出予算額として九千三百六十一億四千二百万円を計上しております。 次に、特別会計予算でございますが、自動車損害賠償責任再保険特別会計につきましては、歳出予算額七千七十五億七百万円を計上しており、このほかに、一般会計への繰り入れとして三千百億円を計上しております。 港湾整備特別会計につきましては五千七百三十三億六百万円、自動車検査登録特別会計につきましては四百七十三億八千九百万円、空港整備特別会計につきましては五千四百七十八億六千三百万円をそれぞれ歳出予算額として計上しております。 また、平成七年度財政投融資計画中には、当省関係の公団等分として一兆七千百四十一億円が予定されております。 以下、平成七年度予算における主要な事項について、御説明申し上げます。 まず、鉄道の整備につきまして申し上げます。 整備新幹線の建設につきましては、北陸新幹線高崎−長野間等の建設を引き続き推進するとともに、新たに、富山駅、熊本駅について整備新幹線駅整備調整事業に着手するなど所要の事業を推進することにしております。 地下高速鉄道、ニュータウン鉄道等の都市鉄道の整備及び幹線鉄道の活性化等につきましては、事業の推進を図るため、必要な助成を行うこととしております。 日本国有鉄道清算事業団につきましては、用地の処分等を適切に行い、長期債務等の処理を円滑に進めるため、必要な助成及び財政投融資を行うこととしております。 次に、空港の整備につきまして申し上げます。 空港整備事業につきましては、第六次空港整備五箇年計画の最終年度として、引き続き、三大空港プロジェクトを最優先課題として推進するほか、昨年開港した関西国際空港につきましては、その国際競争力の強化を図るとともに、全体構想の推進を図るための調査・検討を進めることとしております、 また、航空ネットワークの充実を図るため一般空港等の計画的整備を図り、あわせて、周辺環境対策及び航空路施設の整備等を促進することとしております。 次に、港湾及び海岸の整備について申し上げます。 港湾整備事業につきましては、第八次港湾整備五箇年計画の最終年度として、急増する外貿コンテナ貨物に対応するため、外貿ターミナルの整備等を推進するとともに、深刻化する廃棄物問題に関して、廃棄物海面処分場の整備を促進することとしております。 また、耐震強化岸壁の整備等の大規模地震対策を促進することとしております。 海岸事業につきましては、第五次海岸事業五箇年計画の最終年度として、高潮、津波及び海岸侵食の脅威等から国土を保全するため、海岸保全施設の整備等を計画的に推進することにしております。 次に、地域における公共交通の維持整備につきまして申し上げます。 地域住民の生活に不可欠な路線バスの運行を維持するとともに、バス事業の活性化を推進するため、これらに要する経費の一部を補助することとしております。 また、離島住民の生活に不可欠な離島航路の整備・近代化を図るため、離島航路事業の欠損の一部及び船舶の建造費用の一部につきまして補助することとしております。 次に、交通施設利用円滑化促進対策等について申し上げます。 交通施設の利用円滑化に資するため、特に整備が急がれている、鉄道駅における障害者対応型のエレベーター等の整備を促進するため、必要な経費の一部を補助することとしております。 また、観光交流の拡大及び観光の振興を図るため、世界観光機関アジア太平洋事務所設置に伴う同機関との連携の強化、国際観光振興会による国際観光交流支援事業等の実施及び観光基盤施設の整備を推進することとしております。 次に、海運、造船及び船員雇用対策について申し上げます。 海運対策につきましては、タンカー事故による海洋環境への被害防止等のため、二重構造タンカーへの早期代替に資する外航船舶等の解撤促進に必要な補助を行うとともに、外航船舶の整備に対して、日本開発銀行からの融資等を行うこととしております。さらに、船舶整備公団により、離島航路を含む国内旅客船及び内航貨物船の共有建造等を行うこととしております。 造船対策につきましては、船舶技術の高度化等を図るため、超大型浮体式海洋構造物、テクノスーパーライナー等の研究開発事業に対する支援を推進するとともに、船舶輸出を行うために必要な日本輸出入銀行からの融資を行うこととしております。 船員雇用対策につきましては、減船に伴う漁業離職者等に対する職業転換給付金の支給を初めとする船員雇用対策を推進するとともに、新時代の船員養成に対応した練習船の代替建造を行うこととしております。 次に、国際社会への貢献につきましては、運輸分野における国際社会への貢献を一層促進するた め、開発途上国における交通基盤の整備、人材養成、環境保全、輸送安全への協力等を行うこととしております。 また、貨物流通対策につきましては、日本開発銀行等からの所要の融資のほか、物流効率化の一層の推進を図ることとしております。 次に、運輸関係の技術開発の推進につきまして申し上げます。 二十一世紀に向けて、より高度な運輸サービスを提供するため、超電導磁気浮上方式鉄道、超大型浮体式海洋構造物、テクノスーパーライナー等の技術開発の促進に必要な経費の一部を補助することとしております。 次に、海上保安体制の充実・強化につきまして申し上げます。 けん銃・麻薬等の密輸入、不法入国等の事案や、広大な海域における捜索救助等に的確に対応するほか、航行安全対策の推進等の業務を的確に遂行するため、船艇・航空機の計画的な代替整備、海上保安通信体制の整備、海洋調査の充実、航路標識の計画的な整備等を推進することとしております。 次に、気象業務体制の充実・強化につきまして申し上げます。 台風・集中豪雨雪対策等の観測予報体制の強化を図るため、静止気象衛星業務の推進等を行うとともに、地球環境問題等気候変動対策を強化することとしております。 さらに、地震・火山対策の強化を図るため、観測施設の整備等を推進することとしております。 以上申し述べましたほかにも、運輸行政の要請である交通安全対策を初め、各般にわたる施策を推進するために必要な予算を計上しております。 以上をもちまして、運輸省所管の平成七年度予算についての説明を終わります。
○井上委員長 以上で説明は終わりました。
○井上委員長 次に、兵庫県南部地震に対する運輸省の対応について、報告を聴取いたします。豊田運輸政策局長。
○豊田(実)政府委員 兵庫県南部地震に対する運輸省の対応について御報告いたします。お手元の資料に沿いまして御説明申し上げます。 一ページ目に地震の概要が記載されておりますが、一月十七日、マグニチュード七・二ということで、神戸、洲本で震度六という観測があったわけですが、その後機動観測班が現地調査を全体に行いましたところ、阪神地域あるいは淡路島の北部の一部で震度七と認められる地域がございました。 また、余震については、余震が今後も当分の間厳重な警戒が必要だということで、観測体制を強化しております。 二ページ目の地震発生後の初動措置ということを御説明申し上げます。 運輸本省あるいは海上保安庁、気象庁等で対策本部を設置しましたが、同時に地元の運輸省関係各組織にも対策本部を設置し、対策に取り組みました。十七日の昼ごろには鉄道、港湾を中心とする調査団を現地に派遣しております。また、運輸大臣も十八日に現地に入りまして、二回目の調査は二十八日にも行っております。 それから、先ほど御報告いたしました機動観測班、これは災害発生の日から現地に派遣して監視体制を強化しております。 また、海上保安庁は、所有する巡視船艇、航空機によりまして、海上の捜索活動であるとか急患輸送あるいは消火活動というような多方面の活動をしておりますが、具体的に災害が発生した十七日の状況を別紙の一にまとめてございます。 次に、交通関連施設の被害状況でございますが、鉄道関係、新幹線の高架橋が落橋するとか、あるいは地下鉄の駅舎が損壊する等非常に大きな被害が出ておりまして、影響を受けた会社は十三社に上っております。 それから、港湾につきましても、神戸、大阪港など二十四港について被災が発生しておりますが、特に神戸港につきましては、耐震強化設計の三バースを除きまして大部分が使用不能という状況になっておりました。 また、航空関係は、大阪国際空港、関西国際空港とも大きな損傷はなくて、航空便は平常どおり運航できるという状況でありました。 また、港湾が使用不可能、あるいは道路が非常に損壊したということで、海上交通関係、自動車関係、いずれも最初の段階ではほとんど運行不能という状況になっております。 また、施設関係としては、港湾の周辺の倉庫であるとか神戸市内のホテル等について非常に大きな損害が発生しております。 次に、緊急援助物資の輸送関係でございますが、当初道路交通が非常に混雑したというような状況で、ヘリコプターの利用ということを実施しております。神戸市内に臨時にへリポートを十七地点置きまして、周辺伊丹空港等七地点からそこを結んで、民間のヘリコプターあるいは海上保安庁のヘリコプター等により緊急物資、急患等の輸送を行っております。 また、空路の活用として、関西国際空港に緊急物資等を集積しまして、そこから海上保安庁の船艇で神戸港まで輸送するというルートをつくっております。 また、トラック事業者等につきまして、約二千台投入しまして、緊急輸送物資の対策に従事しました。 次に、宿泊施設関係でございますが、旅客船を活用するということで、現在五隻が使用されております。 また、仮設住宅用の用地として、航空局とか空港周辺整備機構、国鉄清算事業団用地の土地を地元自治体に提供しております。 また、海上保安庁の巡視船は、医師とか看護婦の活動支援のために宿泊施設として提供するということをしております。 また、航海訓練所の関係で、食事の供給とか人的支援を実施しております。 五ページに行きまして、運輸関係の車検とかヘリコプターの場外離着陸場の許可手続、これについては弾力的に対応いたしております。 次に、鉄道の復旧状況でございますが、先ほど申しましたように、災害が発生した十七日は六百三十八キロにわたり運行ができなかったわけですが、その後部分的に復旧に努めまして、現在不通になっている区間が百六十九キロということでございます。具体的な区間等については、別紙二にまとめてございます。 これに対して、鉄道で旅客、貨物とも迂回ルートを設定すると同時に、代替輸送としてバス、海上交通、航空、あるいはJR貨物の関係はトラックとか船舶というものを使いまして代替輸送に努めております。 耐震構造のあり方ということについて、構造基準の見直しを今検討委員会を設けて実施しております。 非常に大きな被害が発生しておりますので、今後の支援施策につきましては、補助金、政策金融等、検討を今やっております。 次に、港湾の関係でございますが、神戸港が非常に大きな被害を受けておりましたが、緊急輸送物資等の輸送等について応急復旧するということで、現在六十八バースまで当面応急ということで供用をしております。 ただ、コンテナ等本格的な貨物については受け入れ不可能でございますので、神戸港で扱っております海上コンテナ貨物年間約四千万トン、全国の三割ということですが、これは東京、横浜、大阪等にシフトするという方向で対応しております。 また、港湾についても構造基準の見直しということで、専門家の委員会を設けまして現地調査等をやっております。また、神戸港の中で大きなウエートを占めております神戸港埠頭公社のバース、これなどを含めまして、港湾の支援策というものについて現在検討しております。 また、空港関係は特に大きな被害を受けていなかったわけですが、やはり耐震構造のあり方につ いて専門家の検討委員会を設け、対応しております。 以上でございます。
○井上委員長 以上で報告は終わりました。 ————◇—————
○井上委員長 次に、内閣提出、船員の雇用の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。亀井運輸大臣。 船員の雇用の促進に関する特別措置法の一部を 改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○亀井国務大臣 船員の雇用の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案提案理由の説明を申し上げます。 船員の雇用の促進に関する特別措置法は、海上企業をめぐる経済事情及び国際環境の変化等により離職を余儀なくされる船員の数が増大していること等の状況にかんがみ、船員の雇用の促進に関して必要な措置を講ずることにより、船員の職業及び生活の安定を図るため、昭和五十二年十二月に制定されたものであります。 現在、この法律の附則第二項の規定に基づいて、事業規模の縮小等に伴い離職者が発生している近海海運業に係る離職船員の再就職を促進するため、平成七年六月三十日までに離職する者に対し就職促進給付金の支給に関して特別の措置を講ずることとしております。 しかし、近海海運業につきましては、日本船の国際競争力の低下等の事情に加え、近年における大幅な円高の影響等を受けて、事業規模の縮小等に伴う離職船員の発生が今後においても引き続き予想される状況にあります。 したがいまして、この就職促進給付金の支給に関する特別の措置を引き続き存続させていく必要がありますが、今後は、これまでの離職船員の発生状況にかんがみ、一般的な就職促進給付金の支給規定であるこの法律の第三条に基づき就職促進給付金を支給することとし、これに伴いまして、附則第二項を削除すること、政令により支給の対象範囲となる船員を限定することなど就職促進給付金の支給に関する規定を整備することとしております。 また、船員雇用促進センターに雇用される労務供給船員に係る船員法の適用に関する特例につきまして、昨年の船員法の改正で導入されることとなりました当初六カ月の連続勤務に対する有給休暇制度を、同じく労務供給船員についても導入することとする等所要の規定の整備を行う必要があります。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願いをいたします。
○井上委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十一分散会 ————◇—————