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131回国会参議院1994/12/09

本会議 第12号

発言数
16
登壇者
3
会派数
3
開催日
1994/12/09

会議録

原文兵衛各派に属しない議員議長

○議長(原文兵衛君) これより会議を開きます。  この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。  内閣から、行政改革委員会委員に飯田庸太郎君、大宅映子君、後藤森童君、竹中一雄君及び田中直毅君を任命することについて、本院の同意を求めてまいりました。  内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕

原文兵衛各派に属しない議員議長

○議長(原文兵衛君) 過半数と認めます。  よって、これに同意することに決しました。      —————・—————

原文兵衛各派に属しない議員議長

○議長(原文兵衛君) 日程第一 原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。厚生委員長種田誠君。     —————————————    〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕     —————————————    〔種田誠君登壇、拍手〕

種田誠日本社会党・護憲民主連合

○種田誠君 ただいま議題となりました原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律案につきまして、厚生委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、被爆後五十年のときを迎えるに当たり、核兵器の究極的廃絶に向けての決意を新たにし、恒久の平和を念願するとともに、国の責任において、高齢化の進行している原子爆弾被爆者に対して保健、医療及び福祉にわたる総合的な援護対策を講じ、あわせて原子爆弾による死没者のとうとい犠牲を銘記するための事業を行おうとするものであります。  委員会におきましては、本案と議員提案の原子爆弾被爆者援護法案とを一括して議題とし、参考人の意見を聴取するとともに、村山内閣総理大臣の出席を求め、国家補償が明記されなかった理由、特別葬祭給付金の趣旨と対象、在外被爆者に対する治療事業、米国におけるいわゆる原爆切手発行計画に対する我が国の対応等の諸問題について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  本案の質疑を終わりましたところ、日本共産党を代表し林委員より、前文の削除及び目的の明記、死没者の遺族に対する特別給付金の支給、被爆者年金の支給等についての修正案が提出されました。  本修正案は予算を伴うものでありますので、内閣の意見を聴取いたしましたところ、井出厚生大臣から反対である旨の発言がありました。  次いで、討論に入りましたところ、新緑風会及び公明党・国民会議を代表して萩野委員より本案に反対である旨の意見が述べられました。  討論を終わり、採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決され、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

原文兵衛各派に属しない議員議長

○議長(原文兵衛君) 本案に対し、討論の通告がございます。発言を許します。横尾和伸君。    〔横尾和伸君登壇、拍手〕

横尾和伸公明党・国民会議

○横尾和伸君 私は、ただいま議題となりました政府提出の原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律案に反対する立場から、新緑風会及び公明党・国民会議を代表して討論を行います。  法案に反対する第一の理由は、法案自体の理念、目的において現行の原爆二法よりも明らかに後退していること、第二の理由は、実質的な主な改正点となっている給付金制度が原爆被爆関係者に新たな差別を生む不合理なものであることであります。  私たち新緑風会及び公明党・国民会議は、独自の具体案として原子爆弾被爆者援護法案を提案し、政府案との違いを明確にして委員会審査を行ってきたところであります。  そもそも、今回の法改正の背景にあるものは、核兵器の究極的廃絶と恒久平和の確立を願う被爆関係者を初めとする多くの国民の切実な叫びであります。  言うまでもなく、原爆等の核兵器は、人間の生存の権利を根本から奪い、脅かし、かつ、あらゆる生物の生存を脅かす悪魔の兵器であり、許すべからざる絶対悪であります。  人類史上初の原子爆弾被爆国となった我が国は、このような非人道的な悪魔の兵器とも言うべき核兵器の惨禍を地球上のいかなる地点においても再び繰り返させないとの強い決意と真摯な祈りを込めて、核兵器の究極的廃絶と恒久平和の確立を全世界に訴え続けるべきであります。  被爆後満五十年というまたとない節目のときを迎えようとしている現在、最も大切なことは、許してはならない絶対悪というこの考えを強い社会的、国民的決意とすることであり、また、このためのスタート台となり象徴ともなる具体的措置を制度化することであります。  しかるに、現在、世界の軍事的均衡は、核兵器の保有を前提とした、いわゆる核抑止力によって辛うじて保たれているという事実を見逃すことはできません。一たん事あれば核の使用も辞さないという考えに支えられた核抑止カベの過信が、いまだに世界じゅうに根強く息づいているのが現状であります。  現に、アメリカが原爆切手の発行計画を進めていることが明らかになっためは、つい数日前のことであります。周知のとおり、この切手には原爆が戦争の終結を早めるものなどの説明がつけられております。しかし、原爆使用の正当化は明らかに間違いであります。許してはならない悪魔の兵器を使用したことに対する深い反省こそ、第一に表明すべきことであります。核兵器の究極的廃絶の根底には、この深い反省がなければならないのであります。  私は、核兵器に係る以上のような事情、状況を十分に理解し、踏まえておくべきことを、まず申し上げておきたいのであります。  このことを踏まえて、次に法案の反対理由を具体的に述べることとします。  反対の第一の理由は、法案がその目的、理念において現行の原爆二法よりも明らかに後退しているからであります。  現行二法が他の一般戦争被災者に見られない特殊な被害を受けているという点に照らして、被爆者対策が社会保障制度という側面のみならず国家補償という側面をあわせ持つ複合的性格を有していることが挙げられます。  この考えは、昭和五十三年の最高裁判決において次のように明確に判示されています。すなわち、「原爆医療法は、このような特殊の戦争被害について戦争遂行主体であった国が自らの責任によりその救済をはかるという一面をも有するものであり、その点では実質的に国家補償的配慮が制度の根底にあることは、これを否定することはできないのである。」。また、昭和五十五年の厚生大臣に対するいわゆる基本懇の答申では、国は原爆被爆者に対し広い意味における国家補償の見地に立って措置を講ずべきものと考えると述べられています。  しかしながら、法案は、このような有権的判断をあえて無視して、他の一般戦災者に対する対策との均衡ばかりを考え、法の理念を生存被爆者対策に絞って、これを国の責任において行うと示すにとどまっています。しかも、このキーワードとなった「国の責任において」とは、この「責任において」という文言を法案から削除しても法案の意味、内容は全く変わらないのではないかとの再三の委員会質問に対しても何ら明らかな答弁は得られず、いまだに意味不明のままとなっております。これでは、さきに挙げた最高裁判例や基本懇答申よりも明らかに後退した立法措置であると指摘しなければなりません。  ちなみに、私たちが示した対案では、現行の原爆二法が施行された後に示された最高裁判例や基本懇答申などの有権的判断、すなわち、現行原爆二法について、単なる社会保障制度と考えるのは適当でなく、実質的に国家補償的配慮が制度の根底にあるとの点を厳然と基本に据えて立案し、これを前文に明記したのであります。  反対の第二の理由は、法案による唯一の主要な改正点となった特別葬祭給付金制度が、理論的、理念的にも全く説明のつかない措置であり、また、現実に被爆者に差別を生むという点で到底許容しがたいものであるからであります。  この特別葬祭給付金は、被爆から昭和四十四年三月三十一日までに亡くなった被爆者の遺族で被爆者手帳を持っている者のみに一人当たり十万円を支払うというものでありますが、これでは、同じ被爆者の遺族でも、手帳所有者とそうでない人との差別を生じさせることは明白であります。例えば、被爆で一家全滅したが本人は学童疎開で被爆を免れ手帳を所持していない原爆孤児には、支給されないのであります。被爆によって亡くなった方の尊厳までも傷つけるとの関係者からの悲鳴が既に上がっているゆえんであります。  以上、二点にわたって法案に反対する理由を述べました。  さきにも述べたように、原爆等の核兵器は侵してはならない生命の尊厳を根底から奪う悪魔の兵器であり、この使用を正当化する理由はどのようなことがあっても断じであり得ないのであります。被爆後五十周年の現在、核兵器の惨禍を地球上のいかなる地点においても再び繰り返させないとの強い社会的、国民的決意が求められていることにかんがみれば、法案の内容が不備であり不十分でおることは明確であります。  このことを確認して、私の反対討論といたします。(拍手)

原文兵衛各派に属しない議員議長

○議長(原文兵衛君) これにて討論は終局いたしました。     —————————————

原文兵衛各派に属しない議員議長

○議長(原文兵衛君) これより採決をいたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕

原文兵衛各派に属しない議員議長

○議長(原文兵衛君) 過半数と認めます。  よって、本案は可決されました。      —————・—————

原文兵衛各派に属しない議員議長

○議長(原文兵衛君) 法務委員長外六委員長から報告書が提出されました日程第二ないし第二三の請願を一括して議題といたします。     —————————————    〔審査報告書は本号末尾に掲載〕     —————————————

原文兵衛各派に属しない議員議長

○議長(原文兵衛君) これらの請願は、各委員長の報告を省略して、各委員会決定のとおり採択することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原文兵衛各派に属しない議員議長

○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。  よって、これらの請願は各委員会決定のとおり採択することに決しました。      —————・—————

原文兵衛各派に属しない議員議長

○議長(原文兵衛君) この際、委員会及び調査会の審査及び調査を閉会中も継続するの件についてお諮りいたします。

原文兵衛各派に属しない議員議長

○議長(原文兵衛君) 本件は各委員長及び各調査会長要求のとおり決することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原文兵衛各派に属しない議員議長

○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。  よって、本件は各委員長及び各調査会長要求のとおり決しました。      —————・—————

原文兵衛各派に属しない議員議長

○議長(原文兵衛君) 今期国会の議事を終了するに当たり、一言ごあいさつを申し上げます。  今臨時国会におきましては、衆議院の小選挙区の区割りを定める公職選挙法改正案などの政治政章関連法案を初め、年金改革法案、税制改革関連法案、WTO設立協定と同関連法案、そして被爆者援護法案等、将来にわたり国民生活に深いかかわりを有する多数の重要案件について熱心な審議が行われました。  ここに、議員各位の御尽力に対し、心から感謝の意を表する次第であります。  寒さに向かう折から、各位におかれましてはい御自愛の上、ますます御活躍くださいますようお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。(拍手)  これにて散会いたします。    午前十時十八分散会

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