文教委員会 第4号
- 発言数
- 11 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1994/11/02
会議録
○委員長(松浦孝治君) ただいまから文教委員会を開会いたします。 私立学校教職員共済組合法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案に対する質疑は既に終局をいたしておりますので、これより直ちに討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○橋本敦君 私は、日本共産党を代表いたしまして、私立学校教職員共済組合法等の一部を改正する法律案に対する反対の討論を行います。 反対の第一の理由は、退職共済年金の満額支給開始年齢を現行の六十歳から六十五歳に繰り延べることであります。私学の場合、ほとんどが六十歳定年制をとっておりますが、中には四十歳や五十歳定年制をとっているところさえあります。とりわけ女性にとっては厳しい労働条件、教育条件のもとで、定年まで働きたくとも働けない実態も多く見られます。また、現在の不況のもとで雇用調整は高齢者の就職をますます困難とくせております。こうしたもとでの退職年金の六十五歳繰り延べは、まさに生存権にかかわる重大な問題であると言わねばなりません。 しかも、六十歳から六十四歳までの部分年金は、政府も認めておりますように、満額年金のほぼ半分程度でしかありません。私学共済の場合で言えば、退職年金の平均月額は組合員期間二十年以上でも十九万円程度であり、多くは五万円にも満たないのが実態であります。現状でも暮らしは厳しいのに、これの半分程度では到底生活していくことができないことは明白であり、老後の暮らしを根底から脅かす重大な改悪であると言わねばなりません。 第二は、年金の給付水準の切り下げであります。現在、年金は毎年の物価スライドとは別に、五年ごとの見直し時期にその間の名目賃金の上昇率をもとにスライドが実施されることになっておりますが、この五年ごとのスライドを税、社会保険料を差し引いた手取り賃金の上昇に応じたものに変更することで、従来方式に比べますと年金の給付水準は約二割も抑えられることになります。現在、私学共済の掛金の引き上げが検討されておりますが、今後、掛金が引き上げられることに年金スライドが抑えられるという重大な改悪となります。 第三は、雇用保険と退職年金の併給をやめることであります。雇用保険と年金とは別々の目的を持ってつくられた制度であり、労働者はそれぞれに長期間にわたって保険料を掛け続けているにもかかわらず、失業給付と退職共済年金の併給を停止することは全く道理に合いません。社会保障としての退職年金は、受ける資格があれば無条件で受給者に支給されるべきであると考えます。 以上、今回のような私学の教職員の現在の生活及び将来にかかわる重大な法案であるのに、たった一回の極めて短時間の審議しかしなかったということについては、到底これを容認することはできません。 最後に、衆議院で行われた修正も、本法案の改悪部分を何ら変えるものではないことを指摘いたしまして、反対の討論を終わります。
○委員長(松浦孝治君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松浦孝治君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 私立学校教職員共済組合法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(松浦孝治君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、会田長栄君から発言を求められておりますので、これを許します。会田長栄君。
○会田長栄君 私は、ただいま可決されました私立学校教職員共済組合法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、新緑風会及び公明党・国民会議の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 私立学校教職員共済組合法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について検討し、特段の配慮をすべきである。 一 日本私学振興財団及び都道府県からの助成については、私学振興の見地から、その財源確保に努めること。 二 公的年金の一元化に当たっては、私立学校教育の振興に資するという本制度の趣旨、沿革等にも十分配慮し、私立学校教職員の福利厚生の一層の充実が図られるよう努めること。 右決議する。 以上でございます。
○委員長(松浦孝治君) ただいま会田長栄君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(松浦孝治君) 多数と認めます。よって、会田長栄君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、与謝野文部大臣から発言を求められておりますので、これを許します。与謝野文部大臣。
○国務大臣(与謝野馨君) ただいま御決議がございました事項につきましては、御趣旨に沿って十分検討いたしたいと存じます。
○委員長(松浦孝治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松浦孝治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十分散会