政治改革に関する特別委員会 第4号
- 発言数
- 248 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 1994/11/16
会議録
○委員長(上野雄文君) ただいまから政治改革に関する特別委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る十四日、北村哲男君が委員を辞任され、その補欠として千葉景子君が選任されました。 また、本日、翫正敏君が委員を辞任され、その補欠として西野康雄君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(上野雄文君) 公職選挙法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、公職選挙法の一部を改正する法律案及び政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律案、以上三案を一括して議題とし、前回に引き続き、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○木暮山人君 おはようございます。新生党・新緑風会の木暮山人でございます。 衆議院の小選挙区の区割りは、今回の公職選挙法の一部改正の一部改正法案によってようやく、まだありまして心配ですが、画定することになり、政治改革の一つの目玉であった衆議院の選挙制度改革がこれで完成することになるわけです。 思えばリクルート事件以来、政治と金の問題に端を発した政治改革の要望にこたえるために衆議院の選挙制度は変えられることになったわけであります。 なぜ衆議院の選挙制度の改正が政治不信の解決策になるのか。それは選挙が候補者と有権者の間の個人的なつながりに依存しがちで、選挙に要する資金の膨張をもたらずのが中選挙区の特質であるので、小選挙区比例代表並立制はこうした弊害を除去し、政党本位、政策本位の選挙を実現するためにあるとされるのです。 ちなみに、これは第八次選挙制度審議会の答申の説明で、与野党各議員は大変な犠牲を払いつつこの時期を乗り切り、何とか政治改革をここまでこぎつけたのであります。 今回の法案で政治改革は一応完成を見て、新しい選挙制度と政治制度に乗り出していくということでありますから、最後の法案を受け持たれることになった説明者及び自治大臣に、新衆議院選挙制度の政治浄化に対する効果等をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野中広務君) 今、委員御指摘のように、既に成立をいたしております公職選挙法の改正によりまして、衆議院の選挙制度につきましては個人から政党中心の改正が行われたところでございます。また、選挙の腐敗防止のための連座制の強化を図ってきたところでございます。 さらに政治資金規正法の改正法では、企業等団体の献金の制限あるいは政治資金の透明化等が強化されまして、違反者はこれに対して公民権の停止の導入など非常に厳しい罰則が織り込まれまして、腐敗防止の上にあるいは政治浄化の上に相当な効果をもたらすものと考えるわけでございます。 今回の法案を御成立いただきましたら、私はこの一連の政治改革の新しいスタート台に立ったと、このように認識をいたしておる次第でございます。
○衆議院議員(三塚博君) 提案者の方から御答弁を申し上げます。 御指摘のように、政治不信の解消、さらに中選挙区制によってもたらされました数々の弊害をこの際克服をしていかなければならないというのも一つであります。同時に、今日の世界における日本の立場、内外の政策が極めて多事多難、厳しい状況にあるわけでございまして、政治に課せられました責任は極めて重大であります。よって、基本的政策を国民に訴えていく、選挙の母体は政党中心、同時に候補者であります政治家それぞれが今日の政治不信解消のための深い決意を持ちましてこれに対応していかなければならない、こういう諸般の諸情勢を勘案しながら今日の四法案の成立を見たところであります。同時に、さらに連座制の強化をすることによりまして公明、公正な選挙が担保されるようにしていかなければならぬ、こういうことになっておるわけでございますが、これだけですべてが解消するとは思いません。 問題は、候補者、政治家個人の、選挙が議会制民主主義の基本であるというこの視点に立ちまして、我が身を切る決心をしながら、公正な選挙を遂行するため買収等の選挙犯罪が起き得ませんように決心をし、そのとおり実行していくことによって政治、選挙制度改革の基本的な方向が確立をされていくのであろう、こんなふうに考えたところであります。
○木暮山人君 小選挙区の区割りは、最大・最小選挙区の人口差が結局二・一三七倍となり、残念ながら一人一票の原則は守ることができなかったのであります。 人により立場によりさまざまな考えがありましょうが、基本的には一人一票の原則は国民の権利の問題であり、その代表である議員の正統性の問題であり、民主主義の根幹にかかわる問題であるので、ゆるがせにできないものだと言うべきであります。 選挙区画定審議会の皆さんは誠心誠意公平な努力をなされたそうでありますから、二・一三七倍となってしまったことについて責任を問うわけにはいかないのであります。 審議会は、各都道府県に一人を人口にかかわりなく均等に分配するやり方が問題で、二倍以内におさめるのは困難だったということのようであります。ということは、これは挙げてこの分配方式をさきの政治改革国会で採用した国会の問題であることになります。そういう点で国会は国民に課題を背負ってしまったわけでありますが、今回の区割り法案を提出したのは内閣であり、今後もそのように定められているのでありますから、まず一人を配分し残りを都道府県の人口に比例して配分するやり方では選挙権の平等は達成できないと思いますが、いかがですか。 いわゆる定数訴訟、これからは一票の格差訴訟ということになるのでしょうが、これは間違いなく国民から起こされると思われます。国会としては、定数配分、選挙区画定について是正できる部分は是正し、国会の裁量権の範囲にわたる部分は裁量とする、そうした節度が必要であると思われます。 今後、こうした判断基準は一層明確にしていくことが強く望まれることになりましょうが、人口は刻々と変動するものであり、いずれ間もなく是正を迫られることになります。したがって、今後人口比例の原則はいかに守られるべきか、将来の是正の方向についてのお考えを自治大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野中広務君) 委員、今御指摘になりましたように、このたびの勧告に際しまして、審議会の設置法の三条二項によりましてその審議会にお願いをする前提として都道府県に一議席を割り当てたわけでございます。その時点でお話しのように一・八二倍になったわけでございまして、今、委員がおっしゃいましたけれども、そういう前提に立って審議会が鋭意一対二の範囲内におさめようと努力をされましたわけでございますけれども、石川会長が九月の衆参それぞれの委員会において御報告をされましたように、市町村をようかんのように切って限りなく平等性を求めることは可能かもわかりませんけれども、行政区画やら地域の事情やらいろんな背景を考えるときに、今回お説のように二倍を若干超えざるを得なくなったのは、審議会とされましてはぎりぎりの努力をされた結果であると考えておるところでございます。 つきましては、今後の問題についてお話があったわけでございますけれども、審議会の設置法におきましては、御承知のとおり、十年ごとの国勢調査の結果に基づきまして審議会は選挙区の再画定の勧告を行うこととされておるわけでございます。これによりまして、今後格差が拡大をいたしました場合にはその是正が図られることが基本でございます。 なお、審議会の勧告につきましては、十年ごとの国勢調査の結果によることが今申し上げましたように原則でございますけれども、五年ごとに行われます簡易の調査の結果、人口格差が著しく拡大をしておると審議会が認められました場合は、この五年ごとの簡易調査をもってまた勧告をされることが可能であるわけでございます。さらには、市町村の合併等によりまして多くの都道府県において人口格差が起きたと審議会が判断される場合もまたその勧告が可能とされておるわけでございますので、今後審議会におきましてこの原則に立ちまして人口格差に適応しながら私ども勧告をいただけるものと認識をしておる次第でございます。
○木暮山人君 過去五年の選挙の犯罪で禁錮以上の刑に処せられた事件の件数、犯罪数はそれぞれどのぐらいあるかは最高裁の方から書類で説明を伺っております。そしてまた、今の問題につきまして、いわゆる買収罪で連座制が適用されたのは五十年以降に何件あるか、自治省及び戦前の御報告もちょうだいしております。これまで選挙の腐敗防止には連座制が重要とされ、その強化が図られましたが、現実ではほとんど死文化しています。連座制は条文上は厳しい制度に見えますが、適用されたことはそうたくさんありません。 このように、現行の連座制の実効性がないのは何ゆえか、自治大臣及び提案者にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野中広務君) 連座制のあり方につきましては、第八次選挙制度審議会におきましても種々議論が行われたところでございます。 その実効性を上げますためには、当選の無効に加えまして立候補の制限を科する必要があること、あるいは立候補者の親族や候補者及び立候補の予定者の秘書をも連座の対象にすべきこと等に加えまして、刑事裁判が長引くことによりまして任期満了等により当選無効がその意味を失うことにもなりかねない、そういう前提に立ちましてその迅速化を図る必要がある等が指摘をされたところは御承知のとおりでございます。これらの指摘に基づきまして措置を講ずべきであると答申をされたと私も承知をしておるところであります。 この答申に述べられております事項のうち、刑事訴訟の迅速化を図るための公判期日の一括指定制限につきましても、既に平成四年十二月にいわゆる緊急改革によりまして公職選挙法の規定が行われたところでございます。本年三月に成立をいたしました改正法におきましても、当選無効に加えまして、当該の選挙区におきまして五年間の立候補制限を科することとされたほか、連座の対象の拡大あるいは連座要件の強化等の措置が講ぜられたところでございます。今回また、それぞれ与野党合意によりましてもその連座の強化が行われておるところでございます。
○衆議院議員(北橋健治君) 自治大臣の御答弁と重複する点がございますけれども、これまでの連座制がうまく機能しなかった理由として三点あると思っております。 それは第一に連座の対象者の範囲が狭かったことでありまして、買収罪等の連座の適用の基礎となる一定の選挙犯罪を行うのは実際に選挙のあり方を左右する末端の選挙運動責任者でございまして、これらの方々が連座の対象者から外されていたことが選挙の実態にそぐわなかった、そのために連座の規定が機能しなかったものと考えております。 第二に、従来の連座制は当選無効の効果しか規定されておりませんで、立候補の制限といったことがございません。すなわち、これでは連座制の効果が確定せず、当選無効とならない間に次の選挙で当選しますと連座制の対象となった当選者はその地位を失うことがなく、連座制の規定が有名無実化と言われるような状況があったのではないかと考えております。 第三に、連座制適用の前提となる刑事訴訟におきまして、いわゆる百日裁判の規定の実効性が確保されていなかった点があると思います。 これらの点を踏まえまして、今回の公選法の一部改正案におきましては、次のような連座制の強化を図っております。 まず第一に、連座対象者の範囲を拡大いたしまして、組織的選挙運動管理者等にまで大幅に拡大し、その強化を図ることでございます。 第二に、今回、連座制の効果といたしまして、当選無効だけではなく、資格剥奪すなわち立候補制限の効果も生ずるようにしております。これにより連座制の効果が確定した段階で当選者はその資格を失うことになり、この点も連座制の実効性を確保することにつながると考えます。 なお、これら連座制の規定は、従来からの連座制の考え方と根本において異なっております。従来は、連座対象者が買収等の一定の選挙犯罪を犯すことにより、選挙が客観的に全体として悪質な方法で行われたと推認されることを理由として当選無効の効果が生ずるとされていましたが、今回の連座制は、候補者等が選挙浄化の努力を怠った場合に、候補者等個人を制裁するものとして当選無効とすることにしております。 最後に、百日裁判におきましては、平成四年の公選法改正で審議促進の方策が決定されているところでございます。
○木暮山人君 今回の腐敗防止法案は、連座制を強化して選挙浄化の徹底を期するため、組織的選挙運動管理者等に係る連座制を創設することを主なる内容とするもので、与野党案を併合修正したものです。 与野党案はほとんど内容を同じくしていましたが、重複立候補者に対する連座制の強化、組織的選挙運動管理者等に係る買収罪等の法定刑の加重、選挙運動に関する支出の制限規定の適用の明確化及び衆議院議員の選挙以外の選挙についての適用の時期の四点で相違しておりました。 併合修正の結果、組織的選挙運動管理者等に係る連座制の創設及び重複立候補者に対する連座制の強化は取り上げることとし、組織的選挙運動管理者等に係る買収罪等の法定刑の加重及び選挙運動に関する支出の制限規定の適用の明確化は今後の検討課題として今回は行わないこととし、あわせて適用の時期については所要の調整を行うこととなったと提案理由で述べておられます。 そこで、提案者にお伺いいたしますが、野党案では、何ゆえ組織的選挙運動管理者等に係る買収罪等の法定刑を一般の選挙運動員に対する三年以下の懲役もしくは禁錮または五十万円以下の罰金より重くして、総括主宰者等の買収罪のように四年以下の懲役もしくは禁錮または百万円以下の罰金としたのですか。 また、当初は、組織的選挙運動管理者が買収罪等の選挙犯罪を犯したときの責任は一般の運動員より重いものとしていたものを、何ゆえ併合修正の際に一般の運動員と同じにしてしまったのですか。 また、連座制が適用される場合には、総括主宰者や出納責任者が加重処罰(二百二十一条の三項)された場合は、当該公職の候補者であった者に対して通知が行われ、その日から三十日以内に当該公職の候補者であった者が検察官を被告として訴えを起こし、それに敗訴すれば当選が無効となります。そして、それ以外の場合は、当該公職の候補者であった者が当選無効になると考える検察官が当該公職の候補者であった者を被告として訴えを提起し、検察官がそれに勝訴すれば当選が無効になります。この場合、検察官は、刑事訴訟ではなく公益の代表として民事訴訟を提起することになり、一のケースの挙証責任は候補者であり、後のケースの場合は検察官が挙証責任を負うことになります。 そこで、組織的選挙運動管理者等を加重規定のある総括主宰者や出納責任者と同じ身分犯とすれば、捜査や公判の過程で連座制の前提となる意思の連絡や組織の中での地位等について明らかになり、有罪が確定すれば連座制の効果が期待できますが、一方、一般の運動員と同じ犯罪の扱いであれば、捜査や公判の過程で組織的選挙運動管理者等であるか否かは重要ではなく、明らかになりません。これでは組織的選挙運動管理者が買収等で禁錮以上の刑に処せられたとしても、その者が組織的選挙運動管理者であったか否かは検察官が改めて調べねばならず、連座制の効果は期待できないのではないか。これを与野党の提案者にお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(保岡興治君) 木暮先生が御指摘のとおり、野党案では当初、組織的選挙運動管理者等の買収行為は類型的に犯情が重いものとして法定刑を一般の選挙運動員よりか加重する内容のものでございました。 その理由でございますが、根本的というか実質的には、組織的選挙運動管理者は組織により行う選挙運動で、その組織でどういう選挙運動を行うかを決定したり、それをまた指示、指揮して実行せしめたりする、選挙運動において重要な地位を持っている者でございますから、一般の運動員より選挙浄化の責任も重いし、またこれらの者が一たん買収等の選挙犯罪を敢行しますとその配下の者や周辺の者など多数に影響が及んで選挙犯罪を拡大する可能性もあるし、また組織力というんでしょうか、組織をバックとする影響力で買収等を強要するような、そういうような性格を持つ危険性も高い。そういう理由から、先ほど申し上げたとおり、組織的選挙運動管理者については一般の運動員よりかは厳しく処断すべきである、そういうことで刑の加重をいたしたわけでございます。 また、実践的、便宜的な面からいいますと、連座の適用要件である、候補者等と意思を通じて行う選挙運動組織体という意思の連絡の要件、あるいは選挙運動組織体の中での管理者等の一定の地位を裏づける事実など、これを刑事裁判の過程で、構成要件の要素でございますから証拠の収集、立証をしなければならない。そういうことで、刑事裁判の手続、すなわち捜査、公判の過程で連座の適用要件が明確になるということが言えると思います。 そしてまた、刑事裁判が確定をすれば、これは連座の適用要件がほぼ立証をその段階で終わっているという状況ができますので、民事の連座裁判の手続においては主として候補者等が免責の事実を主張、立証する。もちろん候補者がみずから連座の適用要件を争う余地を残してはいますが、このように連座の適用を実効性あらしめるということも可能でございます。 そういった意味で、我々としては、この制度の趣旨を一般にも明確にしながら、手続的にも明らかにしながら、連座の適用をより実効あらしめるためにそのような内容の提案をいたしました。 それに対して与党側からは、組織的選挙運動管理者等は総括主宰者や地域主宰者、出納責任者のように選挙運動全体の中で全員が中心的役割を担っているわけではなくて、末端の管理者もその対象になっている、であるからこのような者の罪を一般的に加重することについては慎重に考えるべきだという御意見がありました。 また、「改革」の案のように、あえて重く処罰しなくても、構成要件の中に取り入れなくても、犯情などの把握のために周辺調査が行われるのであるから、その過程で収集できた証拠で連座裁判において必要な組織的選挙運動管理者であったかどうかの認定は可能であるというような御意見もありましたし、親族や秘書が重く処罰されていないということとの均衡を欠くのではないかという指摘もございました。 それに対しては我々は、組織的選挙運動管理者の中にも総括主宰者等に見られる中心的役割を担っているという立場の者もそれに近い者もあるということや、親族や秘書は一般的にその地位にあるからといって類型的に重く処罰するのは適当でないので、これの加重はしないということが適切であるという理由などを申し上げまして、我々の案の正当性については十分主張したつもりでございますが、これについては与野党で合意ができず、附帯決議において「組織的選挙運動管理者等に係る買収罪等に対する罰則のあり方については、連座制の速やかな適用のための方策を含め、今後引き続き検討するものとする」ということにいたしたところでございます。政治は妥協でございますから、まず制度を誕生させることの方が重要でございますので、そのような意味で合意に達した次第でございます。
○衆議院議員(三塚博君) 与党三党の代表者としてお答えを申し上げますが、保岡提案者から「改革」、野党の皆様方の考え方、協議の際の問題点のやりとりまで詳細に御答弁をいただきました。ほぼ確実でございます。よって、附帯決議だけ申し上げさせていただきますと、「組織的選挙運動管理者等に係る買収罪等に対する罰則のあり方については、連座制の速やかな適用のための方策を含め、今後引き続き検討するもの」としました。これを大事にしながら、今後、参議院本委員会の審議を踏まえながら、全党の問題、両院の問題でありますものですから、協議を取り進めさせていただきたいと存じます。
○木暮山人君 どうもありがとうございます。 この合意の問題がいろいろ出ておりますが、次に、加えまして、選挙違反者が総括主宰者や出納責任者の場合と一般運動員の場合では刑事裁判の訴訟の効果が大きく違っできます。組織的選挙運動管理者等を総括主宰者や出納責任者と同じ身分犯として加重処罰すれば連座制の効果は期待できましたが、一般の運動員と同じ扱いでは幾ら組織的選挙運動管理者等を連座の対象者に加えたところで連座制の効果はなきに等しいものではありませんか。 組織的選挙運動管理者等を加重処罰しなくしたことによってこの腐敗防止法案は骨抜きになったのではないかと思われますが、自治大臣、与野党の提案者にその点をひとつ御説明願いたいと思います。
○国務大臣(野中広務君) 与野党合意に基づきまして連座制強化に対する提案が出されたわけでございまして、私、自治大臣としてお答えを申すべき立場にはございません。
○衆議院議員(三原朝彦君) お答えいたします。 組織的選挙運動管理者等は、総括主宰者、出納責任者、地域主宰者のように選挙運動全体の中で全員が中心的役割を担っているわけではございません。その中にいろいろな類型がございます。そういう末端の管理者までその対象とする、組織的選挙運動管理者等の対象になりますから、そのような者の罪を加重するということはやっぱり慎重に考えるべきだということに私どもは結論づけたわけであります。また、買収犯等の犯情の把握のために周辺捜査が行われますが、その過程で収集できた証拠でその後の連座裁判において必要な組織的選挙運動管理者等であったかどうかの認定も可能ではないかと我々は思った次第であります。 また、さらには前の国会で親族、秘書等も連座制の対象者になりましたけれども、それとの刑の重い軽いを考えますと、今回の概念であります組織的選挙運動管理者等を加重罰にすることには慎重であるべきだという私どもは考えでございます。
○衆議院議員(保岡興治君) 委員が、骨抜きになったのではないかという御指摘でございましたけれども、決してそうではありません。これは今、三原提案者からも御説明申し上げましたが、捜査の段階で、組織的選挙運動管理者というのは先ほど申し上げたように犯情が重い類型でございますが、その犯情を調べるという意味で周辺調査の中できちっと連座の適用要件の捜査は尽くされるものだと、そういうふうに考えております。 そして、確かに刑事裁判の過程で組織的選挙運動管理者等が明確に立証されていかないということであれば、少し一般にもまた候補者等にも一体これが連座の適用になるのかどうかということについてはあいまいのまま手続が進んでいくということになりますが、最終的には民事の過程で連座の適用が明確になって、効果は当選無効のみならず一定期間の資格剥奪という政治生命を剥奪するというような厳しい制裁でございますから、手続の過程で少し明確さを欠いているからといって候補者が選挙浄化の努力を怠るというようなことはとてもできない性質の制度でございますので、この制度が成立いたしますればこれは相当な選挙浄化の力に、というより革命的な選挙浄化の力になる、そう信じております。
○木暮山人君 選挙違反事件の裁判期間、これについては最高裁からいろいろ調査の報告はちょうだいしております。裁判が長引けば連座制の効果はどうなるんでしょうか。また、裁判が長引いて、当選した議員がその間にくらがえして参議院から衆議院に移った場合、連座の効果は及ぶものでしょうか。 また、加えまして、連座制の適用が選挙違反という刑事裁判に付随し、有罪が確定してからさらに連座の適用を求める訴えを提起するというシステムでは、裁判が長期化している間に議員の期間が終了してしまうということもありました。この場合、五年の立候補禁止規定の効果はどうなりますか。また、当選無効の方はこれでは全く意味がありません。連座制を死文化させてしまいます。迅速な裁判を実現するために制度改革をすべきではないでしょうか。この辺につきまして提案者にお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(冬柴鐵三君) まず後半の問題についてお答えをいたします。 裁判が長期化している間に当該議員の任期が満了してしまった場合の立候補制限の効力はどうなるかという問題であります。 これは任期を満了した後でありましても連座裁判確定のときから五年間の立候補制限が始まりますから、そういう意味ではその点については、立候補制限ということについては任期が満了したかどうかということに関係なく効力が生ずる、そういうことをお答え申し上げます。 その次に、裁判中に任期が満了するようなことを防ぐような手だてはないのかというお尋ねでございました。 それにつきましては、申し上げましたような過去の当選無効ということだけでありますと裁判をいたずらに引き延ばして任期満了に逃げ込もうという考え方も出てくるのではないかと思われますけれども、先ほど申しましたように、そのように引き延ばしましても連座裁判が確定した途端に五年間の立候補制限というほとんど政治生命を奪われるような効果が生じてしまうがゆえに、これからは裁判を引き延ばしても余り意味がないというふうに考えられるのではないか。そのような意味で、今回の当選無効とともに立候補制限を併科しているというところは、大変裁判を長引かす、いたずらに引き延ばすということを防ぐ意味合いがある、このように考えております。ですから、裁判を長期間引き延ばして実効性がなくなるんじゃないかというお尋ねにつきましては、そのようなお答えができるかと思います。 それから前半のくらがえの問題でございますけれども、任期が満了してしまいますとその選挙における当選無効は言えませんから、くらがえという言葉はどうかと思いますけれども、新たな選挙については効力はなくなるというふうに思われます。 それからもう一つ、立候補制限ですけれども、これにつきましても、規定としましては「五年間、当該選挙に係る選挙区において行われる当該公職に係る選挙において公職の候補者となり、又は公職の候補者であることができない」ということでございますから、選挙違反を犯した例えば衆議院の何々というところからは立候補できないということでありますから、くらがえした場合にはその点については、残念ながらと申しますか、この規定からは立候補制限はかからないと、このように考えられます。
○木暮山人君 どうもありがとうございます。 そしてまた次に、下請や、下請のまたその下請といった企業の強力な系列化は我が国の企業形態の特質であります。下請企業は親会社と一心同体ということが大変多くのケースで見られるものでありまして、選挙の際に親企業と一体になって強力な集票マシンになるのはよく知られた現象であります。 組織的選挙運動管理者等の概念は、こうした企業の縦の系列関係についても認めるものなのか、それとも企業として主体は別個なものであるからこれを一つとして認めることはないのか、提案者にお伺いいたします。 時間がちょっとございませんもので、引き続き一括御答弁お願いしたいと思います。 次に、若干抽象的な概念の問題に入らざるを得ないのですが、腐敗防止法案における組織とは、企業、政党等あらかじめ先行して存在する組織のことを言うのであるか、それともそうした団体の内部につくられるであろう選挙対策を目的とする組織、つまり一つの契機として組織されて選挙運動を行う人的な組織体系という別の概念を考えるのか、確認しておきたいと思います。 与野党の提案者にひとつお願いします。
○衆議院議員(笹川堯君) 時間の関係がありますので簡便にお答えさせていただきますが、今、先生御質問の範疇のものは、やはり一体として認められるんではないのかなというふうに考えております。 また、今までいかなる選挙も、大きな会社がございますと、株を持っている会社、これは完全な子会社、それから下請、その下請のまた孫会社等々につきまして選挙運動をやりますと、当然最終的な判断は警察、検察庁、裁判所ということになると思いますが、いやしくも我々政治家としては君子危うきに近寄らずというようなことが一番適切な答えになるんではないのかなというふうに思っておりますし、また政治家としては、疑わしきは罰せられるんだという趣旨を年じゅう頭の中に置いて、常に買収、供応等は絶対ないと、そういう自信を持ってやらざるを得ないんではないのかなというふうな答弁をさせていただきます。
○衆議院議員(堀込征雄君) 後段の組織の関連でございますが、ここに言う組織、もちろん特定の公職の候補者または候補者となろうとする者の当選を得しめ、あるいは得しめない目的で結集する人の結合体あるいはその連合体、こういうことに公式的にはなります。 今、御指摘のとおり、政党とか会社とか労働組合とかそういう一般的な概念だけではなしに、やっぱりその選挙運動という目的のもとにどういう役割分担をしながらどういうふうに結合しているかという実質的な見地から判断をされる、こういうことになっていくのではないか、このように思うわけでございまして、会社の例えはその中の営業部が選挙運動を実質的にやっているとか、まあ単一の労働組合は余りありませんけれども、連合体の労働組合ではある分会が、一つの支部がやっているとか、そういうものもやっぱり組織として定義をされてくるのではないか、このように考えております。
○木暮山人君 次に、免責規定で、おとりまたは寝返りによる場合は連座の対象とならないとされていますが、現実には選挙犯罪の様相には複雑なものがあります。例えばある候補者に対して選挙運動を熱意を持って行った証拠として、わざわざ買収で運動員を捕まるようにさせている応援団体すらあると見聞しております。忠誠心を示すために選挙違反をしてみせるなどというのは言語道断とは言えますのですが、これは皆無ではないわけであります。こうした場合、候補者に責任はなく、免責されるべきではないでしょうか。 もう一つ、時間がございませんから、これはあわせて自治大臣にひとつお伺いするわけでありますが、組織的選挙運動管理者に係る買収等の法定刑の加重は今後の検討課題とするとのことですが、今後どのような検討をしておいでになるのか、これちょっと問題がずれておりますが、ひとつあわせて御返答いただけたらと思います。よろしくお願いします。
○衆議院議員(大島理森君) 連座制という制度は、候補者以外のいわば起こした犯罪、それによって本人の立場が消えていくわけであります。非常にそういう意味では重大な結果であると同時に、選挙人の意思がそこで抹消されていく、そういう意味では非常に慎重に行わなければならないという、選挙という民主主義の基本からしてそういうことを私どもは考えなければならないのではないか、このように思っております。したがいまして、そういうことから免責事由をきちっと置いておくことが必要かと思います。 ただ、今、木暮議員がお話ししたような事例というのは、私も県会議員時代から相当選挙をやっておりますが、忠誠心を果たすために選挙違反を行うということは、木暮議員の周辺からそういうことがあったかどうかは別にしまして私は余り考えられませんですが、しかし買収行為、忠誠心を示すための買収行為、まさにそういうふうなことがあったとすれば、これは候補者がみずから根絶すべきものだと。ですから、ここに相当な注意をしなさいということを免責事由にした理由と、この組織的管理者をここまで拡大したという理由は、法の趣旨、法の意図というのはその当選した人を無効にすることが目的ではなくて、候補者がみずから先頭に立って選挙浄化をするんだ、していただくんだというのがこの法律の趣旨なわけでございますから、今おっしゃったようなものを免責の事由に入れるというのは、いささかどころではなくかなり我々の意図とは違うものである、このように思っております。
○衆議院議員(保岡興治君) 附帯決議の検討を今後どのように続けていくかということでございますが、これは制度が成立をして施行されて運用されていく中で、それを見ながら、例えばやっぱり刑事手続であいまいにするよりははっきり、起訴の段階で連座の適用がはっきりしていた方がいい。その方が一般に連座の意味を、趣旨を徹底していくという一般予防的な効果も期待できるし、当事者としてもやはり刑事手続で起訴されている者と候補者と事実上一緒になって連座の適用要件を争っていく機会、チャンスを与えられる。その方がいい。そしてまた場合によっては、初めから刑事の起訴の段階から連座が適用されることが予想される場合には、免責の事実の関係の証拠の収集や主張、立証の準備もまた十分できる。その方がかえっていいと。こういう制度は、あいまいにするよりかはむしろ明快にした方が、制度の趣旨を徹底する上でも、当事者の基本的人権を守っていく上でもすぐれているというようなことにでもなれば、またこれは与野党で協議をして加重類型にしていくということもあり得るのではないかと思っております。
○木暮山人君 ちょっと今、大島先生への私の説明が悪うございまして恐縮でございますが、これはいわゆる褒め殺しみたいなもので忠誠心を持って裏切るわけでありまして、非常に複雑な状況で選挙違反が行われている、結局はマイナスの要素を出しているということなんでございます。ちょっと説明不足で申しわけございませんでした。
○衆議院議員(大島理森君) 今、木暮議員の御自身の質問の解釈をお話しされたんでございますね。答弁ではございませんですね。
○木暮山人君 そうです。
○国務大臣(野中広務君) 私にお伺いをいただきましたけれども、今回の連座制強化につきましては、立法府とされましてさらに腐敗防止のために連座制の強化をやろうとして案をお出しになりまして、与野党それぞれ大変熱心な御議論の後に合意を見られたものと認識をしております。そういう中におきまして、今後の実態をなお見きわめながら継続して協議をしていこうという趣旨と承っております。
○木暮山人君 どうもありがとうございました。
○猪熊重二君 最初に、区割り法に関してお伺いいたします。 まず最初の問題は定数格差の問題なんですが、衆議院議員選挙区画定審議会設置法三条によれば、区割りの改定案の作成は格差が二以上とならないことを基本とするというふうにされています。しかし、今回の法案によれば、一票等価の原則が貫徹されていないところか、右の設置法三条の格差二倍未満という基準も守られていない。最大格差は、北海道八区を一として島根三区が二・一三七倍。しかも、格差二倍以上の選挙区数が二十八区ある。この二十八区というのは全選挙区の九・三%になります。 最初に自治大臣に、一票等価の原則に関する自治大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野中広務君) 今、投票の価値の平等について御指摘があったと存ずるわけでございますけれども、投票の価値の平等の実現ということは極めて重要な課題であると認識をいたしております。
○猪熊重二君 重要だということをおっしゃるのはそれは結構なことなんですが、一票等価の原則というのは、憲法上の法のもとの平等に原因する、しかも国民の参政権を実質的に保障する、そういう意味において選挙法において最も根本的に考えられなければならない原則であるというふうに私は思うんですが、大臣の御答弁はそれはまあそのとおりかもしれませんが、もう少し一票等価ということについての大臣の考えはないんでしょうか。
○国務大臣(野中広務君) 委員御承知のとおりに、今回の区割りにおきましては、審議会設置法におきましてその三条二項で、先ほども御答弁申し上げましたように、各都道府県にまず前提として一議席を与えてそこのところで一・八二倍の既に格差を生んでおるわけでございまして、そういう中から、審議会とされましてはより投票価値の平等というものを認識をされながらできるだけこの二倍におさめたいということでぎりぎりの努力をされました。 けれども、先ほど申し上げましたように、国会において既に一都道府県に一議席を与えるという前提を置いたところで今申し上げた一・八二の差を生じておるわけでございますので、なかなか従来の行政区画あるいは交通事情、地勢等を考慮に入れました場合、審議会におかれましては、石川会長がおっしゃいましたように、ぎりぎりの努力をいただいた結果として、残念ながら、委員が御指摘になりましたように、最大格差は二・一三七倍になったということでございます。 審議会の経過を見ますときに、私はこれをもって憲法の原則に反するものでないと認識をいたしておる次第でございます。
○猪熊重二君 現行の公職選挙法別表第一には末文に、「本表は、この法律施行の日から五年ごとに、直近に行われた国勢調査の結果によって、更正するのを例とする。」という規定がございます。今でもあるわけですね、まだこの区割り法が成立していませんから。ところが、改正法においてはこの別表第一の末文の今の文章は削除されているわけです。これが削除された趣旨だとか、これにかわる法的措置についてお伺いします。
○国務大臣(野中広務君) 今後の選挙区間の格差がどのように推移をしていくかにつきましては一概に申し上げることは困難だと存ずるわけでございますけれども、委員御指摘のございましたように、審議会の設置法では、今回その中におきまして十年ごとの国勢調査の結果に基づきまして審議会は選挙区の再画定の勧告を行うこととされておるわけでございます。これによりまして今後格差が拡大をした場合にはその是正が図られるものと考えておるところでございます。 なお、審議会の勧告は十年ごとの国勢調査の結果によることが今申し上げたとおり原則でございますけれども、五年ごとの簡易調査の結果、人口が著しく拡大をしておると審議会が認めるときには、十年ごとの期限を待たずに勧告を行うことができるとされておるのでございます。またさらに、先ほど申し上げましたように、市町村合併等全国的に多くの地域におきまして格差が生じたと審議会がお認めになりますときは勧告が可能になるわけでございますので、そういう点で格差をどのようにして現状と合わせて是正をしていくかは審議会が十分認識をいただけるものと存じておる次第でございます。
○猪熊重二君 確かに審議会が自発的、能動的にいろいろやっていただければいいんですが、自治省としては、この審議会の調査審議に関して何らかの立場において関与するというふうなことは考えられるんでしょうか、どうでしょうか。
○政府委員(佐野徹治君) 衆議院議員選挙区画定審議会設置法におきましては、審議会の所掌事務といたしまして、「審議会は、衆議院小選挙区選出議員の選挙区の改定に関し、調査審議し、必要があると認めるときは、その改定案を作成して内閣総理大臣に勧告するものとする。」、この規定がございます。また、同法の第五条では、「内閣総理大臣は、審議会から第二条の規定による勧告を受けたときは、これを尊重しなければならない。」、こういった規定がございますので、私ども自治省の方はこの審議会の事務局という位置づけでございます。 この審議会設置法の趣旨に従って審議会の運営が行われますように、庶務的な立場からはいろいろ例えば書類の調製だとか資料の整備だとか、こういうことに関しまして私どもも努力をしていかないといけないと思っております。
○猪熊重二君 従前の中選挙区制の定数是正がほとんど実際には行われなかった。そのために定数が三倍をはるかに超えるような事態にも立ち至ったことがあるわけです。今回の小選挙区制の定数も出始まりから、もう一番大きければ、先ほど申し上げたように、二・一三七倍ということになっていまして、これが適正に定数是正が行われなければさらにどんどん拡大していく可能性がある。 そのように格差が拡大して是正されないというふうなことになった場合には、選挙制度としての小選挙区制そのものの存在根拠が問われなければならない。要するに一票等価の原則に余りに離反するような事態が放置されることになるということになれば、小選挙区制という選挙制度そのものの妥当性が問われなきゃならぬと思います。 自治大臣、仮定の問題でお伺いするのは失礼かもしれませんが、もしそんなような状況だとしたら、小選挙区制という選挙制度の存続を含め、もう少し一票等価の原則が実質的に保障されるような意味における全国単一比例代表選挙というふうなことも当然考えなきゃならぬと思いますが、自治大臣、何か所見がありましょうか。
○国務大臣(野中広務君) 今回の衆議院の選挙制度の改革は、まさしく国会において慎重に御審議をいただいて議決をされたものでございます。今、委員御指摘の問題等は、まずは今後の改革が速やかに施行をされることが重要であると存じます。また、そういう中において院においてそれぞれ判断が加えられるものと認識をしておる次第でございます。
○猪熊重二君 そういうことになるんでしょうね、大臣の御答弁としては。やむを得ませんね。 選挙管理委員会の仕事についてちょっとお伺いしておきます。 ブロック比例代表選挙に関する選挙事務は中央選挙会が担当することになっているわけですが、まだ全然ブロック選挙というのはなされておりませんので、選挙事務がどんな仕組みになって、どんなことになるのかというふうな点について、自治省でもしわかることがあれば、簡単でいいですが、こんな方法でやるつもりだというふうなことをお伺いしたい。これはうまくいくと来年の早々にでもブロック選挙に基づく選挙管理事務というのはもう出発せにゃならぬということにもなりますので、よろしくどうぞ。
○政府委員(佐野徹治君) 現在御提案をいたしております法律が国会で成立させていただきますれば、私どもはこの法律の管理執行の立場に立つわけでございますので、それ相当の準備が必要であると思っております。 具体的には、確かに今御指摘ございましたように、ブロック選挙というのは初めてのケースでございます。これにつきましては中央選挙管理会が管理をするということになっておりますので、中央選挙管理会におきまして円滑な管理執行が行えるように、現在、立候補の受け付けのあり方だとか選挙関係物資の交付方法等について検討を行っております。 ブロックは十一ブロックでございますので、この十一のブロックの選挙区の受け付けを中央選挙管理会が中央で一括して行うことになりますので、それなりのスペースだとか人的体制が必要になるものと見込まれますので、受付場所といたしましてそれなりのスペースが必要ではなかろうかと考えておりますし、また相当の人数なりなんなり、こういうことも十分に考えていかないといけないのではないかと思っております。 いずれにいたしましても、この管理執行が円滑に行われますように今後ともさらに検討を重ねてまいりたいと考えておる次第でございます。
○猪熊重二君 次に、いわゆる腐敗防止法についてお伺いします。 先ほどから木暮委員の方からもいろいろ質問があったわけですが、組織的選挙運動管理者等に関連してお伺いします。 まず、ここの「意思を通じて」という言葉がありますが、意思を通じる当事者はだれとだれなのか、そしてまたその通ずる意思というのは何についての意思を通ずるのか、この点をお伺いします。
○衆議院議員(冬柴鐵三君) 意思を通ずる当事者、これは一方の当事者は候補者等であります。候補者等というのは、もう少し詳しく申し上げますと、公職の候補者または公職の候補者となろうとする者、これを言います。もう一方の当事者でありますが、これは組織的選挙運動体の中で総括的立場にある者を言います。 この総括的立場にある者というのはどういうことかと申しますと、例えばこの組織体が挙げて組織体として公職の候補者等の選挙において当選を得しめようあるいは得しめない、そういうような活動をすることを実質的に決め得る立場にある人、例えば支持決定を具体的にはする、あるいは公認をしようということを決め得る立場の人である、このように言えると思います。 それから先の道具論と申しますか、手足論と申しますか、それについては大分詳しくなりますのでここでは避けますけれども、当事者としてはそのように考えております。 それから両当事者の間においてどのようなことをもって意思を通じたということになるかといいますと、組織体としてその選挙運動を行うということについて相互に了解をするということであろうと思います。相互にということは、両当事者間が同じように一方では応援をしていただこう、一方は組織を挙げて応援をしようと、そういう相互の了解を指す、このように解しております。
○猪熊重二君 次に、組織ということを、これも木暮先生が今質問されたことと重複しますので簡潔に申し上げますと、個人が二人集まった場合も組織ということになりますか。
○衆議院議員(保岡興治君) 先生が御指摘のように、二人でやろうとも結論としては組織という場合がある。それは理論的に言うと、特定の公職の候補者または公職の候補者となろうとする者の当選を得せしめまた得せしめない目的のもとに相互に役割を分担して活動する人的結合体またはその連合体ということでございますので、理屈としては二人でも組織に該当する。ただ、一般通常はもう少し多い場合が普通だろうと、こういうふうに思っております。
○猪熊重二君 時間がないので、少しはしょって申しわけありません。質問通告を大分省略させてもらいますが、組織的選挙運動管理者等の買収等による連座制の適用、この連座制が適用されることについての適用される期間というものはどのようにお考えなんでしょうか。要するにはっきり申し上げれば、組織的選挙運動管理者等が公示前に買収した場合、公示後、届け出前に買収した場合、届け出後、選挙投票前日までに買収した場合、あるいは投票後、選挙後買収した場合、どの範囲までこの連座制の規定が適用になりますか。
○衆議院議員(大島理森君) 結論から申し上げますと、猪熊先生は法律に大変お詳しいわけでございますからあれでございますけれども、例えば公示前であっても、あるいは立候補届け出後であっても、あるいは選挙運動期間終了後であっても、それが選挙運動だというふうなことが明確になってまいりますとあり得ることではないかと思っております。 例えば公示前の場合でございますと、今回の法案では、「公職の候補者となろうとする者と意思を通じて組織により行われる選挙運動において」と定めているのでありまして、公示または告示前でも組織的選挙運動管理者等は存在し、そのような組織的選挙運動管理者等が買収等の罪を犯せば連座の問題となり得ると思います。また、立候補届け出後、もちろん選挙運動期間中、投票当日、これはもう選挙運動期間中に入れて、選挙運動が存在することはもちろんでありますから全く疑問の余地はないだろうと思います。選挙運動期間終了後でございますが、選挙運動期間終了後におきましても、買収行為の一類型としていわゆる事後買収、二百二十一条一項三号が行われる余地がございますので、組織的選挙運動管理者等が買収等の罪を犯せば連座の問題となる、こう思っております。 選挙運動とは何かということでございますが、御承知のように、今までの逐条解説をそのまま言いますと、特定の選挙について特定の候補者の当選を目的として云々、投票を得または得させるために直接または間接に必要かつ有利な行為ということでございます。
○猪熊重二君 ただ、文言的にこの辺はどのようにお考えなんでしょうか。公職選挙法の百二十九条によれば、選挙運動というのは立候補届け出の日から選挙の期日の前日までと、こうなっているわけです。 この法文によると「組織により行われる選挙運動において」と、こういうふうになっていますから、通常だと「選挙運動において」というのは、今の選挙運動の定義が公選法百二十九条によれば届け出の日から選挙の期日の前日までとなっているんですから、事前が含まれないんじゃなかろうか。むしろ「組織により行われる選挙運動に関し」というふうに書いてあれば前も後も入ってくるけれども、「選挙運動において」という用語をそのまま使った場合には、百二十九条の選挙運動に関する規定がそのままこの場合にも解釈として当然出てくるんじゃなかろうか、こう思いますが、その辺はどうお考えでしょうか。
○衆議院議員(大島理森君) 確かに公選法百二十九条では、立候補または名簿の届け出のあった日から当該選挙の期日の前日まででなければ選挙運動をすることができないと規定し、その違反については一年以下の禁錮または三十万円以下の罰金に処せられる、二百三十九条一項二号はそういうふうになっております。だからといって、選挙運動は一定の期間、例えば選挙運動期間内に限るということではございません。選挙運動とは先ほど申し上げたような内容であるわけであります。したがって、事前運動あるいは事後もその対象となるんだろうと思います。 なお、「選挙運動に関し」とすればよいではないかという御意見だと思いますが、公選法上似た用い方をされている「当該選挙に関し」という言葉の意味を調べてみますと、「選挙に際し、選挙に関する事項を動機としてという意味である」とされております。これは自治省の逐条解説でございます。 お説のように、選挙運動に関してという話を用いてしまいますと、選挙運動に際し、選挙運動に関する事項を動機としてということになり、意味が選挙運動より大幅に広がってしまうのではないか。そういう意味で、この連座制の基本でございますように、何回も申し上げますが、選挙人の意思が剥奪されてしまう。 そういうふうなこと等々も考え、立候補者以外の行為でもって立候補者の資格がなくなってしまうということでございますから、今、先生がお話ししたようなこととした場合には、むしろ余りにも選挙運動というより大幅に広がってしまうというふうに解しますので私は適当ではないのではないか、このように思っております。
○猪熊重二君 先ほどから提案者のいろいろなお話等をお伺いすると、どうも腐敗防止法は議員そのものの心構えを非常に重要視している。そういう意味で自治大臣に、自治大臣もいろいろずっと毎日毎回衆議院から審議をあれしておられるわけだけれども、この改正案は、今申し上げたように、政治家個人の自覚、反省、あるいは適法行為の遵守というふうなことを一番期待しているということを前提にして、自治大臣としては今後行われる選挙において、一人の議員というお立場だとどんなふうにしようかとか何かお考えがあったら、あるいは御決意があったらお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野中広務君) 今回の腐敗防止に関するそれぞれ与野党の合意に基づきます連座制の強化が一応ここに提案をされ御審議をいただいておりますことは、犯人を多くつくることでなく、いかにして選挙の腐敗を防止し、そして国民の信頼にこたえていくかということが主点となって今回の与野党合意にもなったのであろうと私も一人の政治家として認識をし、その責任の重さを自覚をしながら、今後また私の政治活動を通じてぜひこの趣旨が生かせるように日々研さんをし努力をしてまいりたいと考えておる次第でございます。
○猪熊重二君 次に、法人格付与法についてお伺いします。 御承知のとおり、政党というのは多数の構成員によって組織され、ある程度の資産を保有し、計画的、継続的に活動している組織体でありますが、要するに現行法制上は権利能力なき社団というふうに取り扱われているわけです。この政党の法人化ということは私も非常に必要なことだとは思うんですが、ただ今回の法律は、政党助成法の助成金の交付を受ける政党に限定して法人化ということをやっていると、こう思うんです。 まず、政党助成法の助成金の交付などということとは無関係に、権利能力なき社団としての政党に対し法人格を付与するということに関しては、これは提案者としてはどのようなお考えなんでしょうか。
○衆議院議員(松永光君) 委員御指摘のように、政党について、議会制民主主義のもとでは政党の果たす役割は大変重要でありますから、その政党に対して一般的に法人格を与えるべきであるという議論があることは私も承知しておりますし、十分尊重すべき議論であるとは思っております。 ただしかし、その場合にいかなる政党について法人格を与えるべきかと、何でもかんでも与えるわけにはいかぬでしょうから。そうなりますというと、その要件をどうつくるか、どう決めるか、要件に合致しているかどうかということの判断をどこでするかとか、そういう問題が必然的に起こってまいりまして、その結果が下手をすると政党に対する行政権力の介入になりかねないと私は考えます。 そこで、今回のこの政党助成金の交付を受ける政党についてのみ法人格を認めるという法律を御提案申し上げた趣旨は、政党助成金の交付を受ける政党については政党助成法できちっと五名、二%という客観的な基準が法律で明定されておりますから、それに形式的に合致するならば当然法人格が持てるということになりますので、こういうやり方だというと政党の活動に対する行政の側の介入は全くそのおそれがない、こういう考え方で政党助成金の交付を受けることのできる政党についてのみ法人格を与えるという法律の御提案を申し上げたわけであります。 なお、先ほど申し上げました政党一般に法人格を認めるべしという問題については、この法律とは別に、国会の中で十分議論がなされて各党間で議論がまとまりますならば立法ということは考えられるでしょうけれども、私は現段階においてはその点は考えておらないところでございます。
○猪熊重二君 私が疑問に思うのは、この法人格付与法というものをつくったとしても、法人となった政党の財務会計上の処理についてなんかは何の変化もないわけです。要するに政党助成法で助成金をもらった、そのもらった助成金をその年度に支出したと、支出の報告さえすればいい。その助成金で政党としてある資産を購入したと、しかし資産目録だとかそういうものを翌年度に繰り越すとかどうとか、そんなことも何も政党助成法は必要としていないんです。というふうなことからいくと、もしこの法人格を付与するというぐらいのことをするんだったらもう少し中身についても何とかしなければ、ただ法人格だけ付与しますというだけの法律だったらどういうものなんだろうか。 というのは逆に言えば、政党助成金の交付を受ける程度の政党、これを大政党と言えば、大政党は法人化できるけれども、中小政党とか地方政党とかあるいは今からだんだん発展しようという新規の政党とか、こういうものが権利能力なき社団としての実体を備えているにもかかわらず法人化の道がないということになった場合に、これは一つの団体間における差別の問題になってくるというふうなことを考えるものですから、今、お伺いしたわけなんです。 この法人化によって何か中身が少しは変わるというならいいけれども、極端に言えば法人格だけ付与してあげましょうと。ただで付与するんだったら中小政党にも付与したらどんなものだろうかというふうなことで申し上げたんですが、このような差別的取り扱いというものが憲法上の原則からして何ら問題はないとお考えでしょうか。
○衆議院議員(松永光君) 政党助成法によって、五人、二%以上という要件を備える政党に対しては国民の税金で合計三百九億円もの助成金が交付されるわけであります。その助成金の交付を受ける政党は、その責務が非常に重要になってきたというふうに私は認識いたします。 したがって、その責務の重要性にかんがみ、立派な政党活動がなされるような仕組みをつくっていかにゃならぬと思いますし、そしてその政党が現在では法人格がありませんから、所有している財産等についても政党の名義での登記その他ではなくして別のお名前で登記をするなどという状況になっておるわけでありまして、政党助成金の交付を受けることによってその責務がより重要になってきたという実態にかんがみまして、政党助成金の交付を受ける政党は権利義務の主体となるそういう資格を与えることによって政党としての責務をより的確に果たせるようにしていかにゃならぬ、こういう考え方で御提案を申し上げておるようなわけでございます。 なお、先ほども申し上げましたけれども、政党助成金の交付を受ける要件を満たしていない政党その他たくさんの政党に対しても法人格を与えるということになってまいりますというと、法人格を与える要件をどうするのか、要件に合致しているかどうかの審査をどうするのか、こういった問題が必然的に起こってまいりまして、行政の政党ないし政党の政治活動に対する干渉の道が開かれるようなことになってきては大変でございますから、政党ないし政党の政治活動の自由をあくまでも確保するという見地から、先ほど申したように、五人、二%という国民の税金を受ける政党についでのみ法人格を与えることにして、その重い責務を立派に果たしていけるようなそういう法的な仕組みをつくった、こういうことでありますので御理解を願いたいと思います。
○猪熊重二君 個別的な問題についてお伺いします。 いろいろお伺いしたい点はあったんですが、特に第六条で私が伺いたいのは、確認のための届け出をした、説明を求めた、あるいは訂正を命じた、ところがその説明を拒否した者及び訂正を拒んだ者に対して五十万以下の過料を科する、こういう規定があります。虚偽の説明をしたとか虚偽の事項を訂正したとかという場合に処罰規定があるのは納得できますけれども、説明を求められておれは説明せぬよ、訂正を求められたときにおれは訂正せぬよと言った場合には確認しなきゃいいだけであって、なぜ五十万円の過料を科するのか。届け出する、確認を受けるというのは政党の権利であって義務じゃないはずなんです。この五十万円の過料を科す根拠はどこにあるんですか。
○衆議院議員(松永光君) 委員御指摘のとおり、中央選挙管理会というのは形式的な審査のみであります。 したがって、説明を求めたりする場合は、一見して誤記があるとか、あるいは明確な事項について一見して極めて明瞭性を欠いているという場合に説明を求めたり訂正を求めたりするわけでありますが、それについては、それを拒んだりすることは今日の政党であるはずはないと思いますけれども、ただ政党である以上、当然のこととして誤記があったり、そして一見して誤ったことが記載されているような場合には良識をもって政党の側で訂正していただきたいわけでありますし、一般的には必ずその訂正がなされるものと思いますけれども、しかし当然のことについての訂正を求めたりしたような場合に拒まないようにしていただくための措置として秩序罰を科せる、こういうふうにした次第でございます。
○猪熊重二君 全然私には理解できません。 要するに届け出をして、嫌になればいっだって届け出をやめればいいわけだから、やめればいいようなものに対して届け出事項の説明を求める、いや説明せぬと、訂正しろ、いや訂正せぬと。説明せず訂正せずで何で五十万円の金が取られるのか。やめることができるものを、わしは説明なんかせぬでやめたと言えばやめたで終わるじゃないのか。なぜやるのか。 同じことが七条の登記の問題にもあるんです。確認を受けたら登記しなければならないと。登記しない場合の罰則規定もやっぱり過料五十万なんです。しかし、政党が届け出して確認を受けたと、だけれども登記するのはやめようと言ったって別にいいじゃないですか。何で五十万の過料を科さにゃならぬのか。 要するにこの法人格付与法は、法人格を付与してやるんだからありがたがってもらえというふうな立場に立っているんじゃなかろうか。法人格を取得するかせぬかは政党の権利であって、自由意思であって、確認を受けたらともかく登記しろと。するかせぬか勝手じゃないですか。これは同じ問題なんです。 説明を求められて拒否したら、うその説明をすることは処罰されるのは当たり前ですようその説明したり、虚偽の説明したり、虚偽の内容で訂正したりしたのを処罰するのはわかるけれども、単に拒否しただけで、説明、嫌だよ、訂正、嫌だよ、登記しないよと。勝手じゃないですか、政党の。何でこれが五十万の過料を科せられるのか、そこが全然私には納得できない。 言ってみてもしょうがないから、もうこれで時間になりましたから終わります。どうもありがとうございました。
○橋本敦君 委員長、私の質問は大臣と政府に対してお願いをしたいので、提案者の皆さんにはきょう質問はございませんので、大変御多忙のようでもありますからどうぞ御退席いただいても私としては結構です。
○委員長(上野雄文君) それでは、提案者には大変長時間ありがとうございました。また午後の方でお願いをいたします。
○橋本敦君 それでは質問に入ります。 今回の法案によりまして政党助成もいよいよ具体的に仕上げられていくわけですが、政党助成そのものについては、我が党はかねてから国民の政党支持の自由を侵す憲法違反の重大な問題だということを指摘してまいりました。 また、その金額につきましても決してささいなものではありません。国民一人当たりコーヒー代に匹敵する二百五十円などと、こう言われておりましたが、総額は三百九億円。この三百九億円というのは国民から見れば大変貴重な財源でございまして、例えば今年度、私学助成の充実という切実な国民の願いがある中で、高校以下の私学助成は二百十二億円削減をされておりますから、これがあれば削減をしなくても済みます。また、数万人のお年寄りが入所待ちだという特別養護老人ホームの増設が切実な要求になっておりますが、厚生省の調べで申しましても、三百九億円ありますとその特養ホームが百六十七カ所増設することができる、そういう財源でもあるわけであります。 こういう三百九億円という問題について、果たして国民一人当たり二百五十円というそういう根拠がそもそもあるのかどうかということが問われるんですが、自治省としてはこれはどう考えておられますか。
○政府委員(佐野徹治君) 政党交付金の国民一人当たり二百五十円の問題でございますが、これはさきの国会におきまして最終的には修正によりましてこの額が固まったものでございます。 ただ、この額は平成三年に政府が提案いたしましたものと同じ額でございますので、平成三年の政府案におきましてこの三百九億円の助成というのはどういうような数字なのかということにつきまして御説明を申し上げますと、これにつきましては、昭和六十一年から平成元年までの平均の政党の本部及び支部、それから国会議員の関係政治団体の支出総額から重複分と考えられます寄附・交付金だとか収入を伴う事業費等を控除いたしまして純支出額を算出し、この純支出額を新しい制度のもとにおける政党の所要額と推計をいたしまして、その三分の一の助成を行うことといたしたというように理解いたしております。
○橋本敦君 一応の計算根拠を示されただけであって、それが具体的合理性、そしてまたそれが相当であるというそういった論拠の説明はできないわけですよね。基本的には本当にそれが妥当であるという根拠はないと私は思います。 特に現在、国民の皆さんには消費税率の引き上げという大増税をまさに今やろうとしている。そうした中で、国民の皆さんから取った税金を、今度は増税を進めるそういった政党が政党の政治活動資金として税金から金をもらう、こういったことは果たして許されるかという重大な国民からの批判と疑問があるのは当たり前であります。まさに政党の社会的倫理性、道義性も問われるという重大な問題になっております。 そこで、次の問題で伺いますが、この政党助成金が交付されて政党に入った場合に、それの出はどこまで明らかにされることになっておるんですか。
○政府委員(佐野徹治君) 政党交付金による支出についてでございますけれども、これにつきましては、一件当たり五万円以上のものにつきまして、それを受けた者の氏名、その目的、金額等が政党の作成いたします報告書に記載され、公表されることとされております。
○橋本敦君 つまり、どこへ渡したか、そこまで五万円以上の場合に明らかにされるというだけであります。だからそこから先は明らかにならない。 この使い道については、政党の活動の自由を侵してはならないということで制約しないということを言っているわけですが、それはそれとして当然なこととしても、重大な問題は、例えば政党から政治家に渡ったということあるいは政治家の団体に渡ったということ、そこまでは五万円以上の場合は明らかになるということですが、そこから先、さんざん議論されておる買収等に使われた、会議費や飲み食い、宴会だけでなく選挙の買収等に使われたという、そういうことにならないという保証もないわけですよね。 そうすると、国民からもらった税金で買収行為をやるというそんなことは全く許されないわけですが、それを法律的に許さないというチェックする方法はあるのか、こうなりますと、そんな方法はないと言わざるを得ない。この点いかがですか。
○政府委員(佐野徹治君) 先ほど若干御説明いたしましたが、例えば政党交付金による支出が直接政治家個人に対して行われました場合には、それを受けた政治家の氏名だとか目的、金額等が報告書に記載されることになるわけでございます。政党から政党交付金の交付を受けた政治家における使途までは必ずしも明らかとはならないこととなるわけでございますけれども、この問題は政党運営に係る問題でございまして、その当否につきましては政党の収支報告書の公表を通じまして国民の判断にゆだねるということにいたしておるところでございます。
○橋本敦君 まさにおっしゃるとおり、何の保証もないんです。国民の判断にゆだねるということ以外にないんです。 この問題について私どもは、近代政党のあり方としては、当然政党の組織活動を通じて、正当な活動を通じての政党の自主的な努力で資金を獲得していくというのが近代政党としては当然のあり方だ、こう思っておりますし、そのことを通じて国民との結びつきを深めていくというのも政党の本来のあるべき姿だ、こう思っております。 そういうことも含めて、私どもは憲法違反の政党助成金は受け取らないという態度を明らかにいたしまして、この法律が通っても、反対したけれども受け取るんじゃなくて、この法律が通っても交付金を受けないという態度を明らかにして、そのための届け出も申請もしないということを鮮明にしておりますが、大臣にお伺いしたいんですが、政党はこの助成金を受け取らない自由は当然にある、それぞれの自覚に基づいて態度を鮮明にすることができる、そういうものだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(野中広務君) 私もこの政党助成金が議題になりましたときには、衆議院予算委員会におきましても、野党時代に私の一人の政治家としての心中を吐露した質問をしたことがあるわけでございます。 すなわち、委員も御指摘になりましたように、政治改革という大きな流れの中で国民の税金を、しかも選挙権もある人もない人も納めておる税金、あるいは外国人も納める税金の中から一人二百五十円という、そういう表現をもって三百九億という助成を受けることが果たして政治改革の大きな流れの中で、後世、この時代に政治改革の法案の審議にかかわった一人の政治家としてそれにたえ得るのかどうか、こんな気持ちを当時私は率直に吐露したつもりでございます。 したがいまして、今後いわゆるそれぞれ政党間の協議に基づきまして、今回の政党助成が現行の個人中心から政党中心へと変わっていく中において、民主主義におけるコストを国民に負担していただこうという趣旨によって今回の政治活動の経費を国で見ることになって、国民全体に負担をしていただくということになったわけでございまして、私はみずから心中を思いますときに、今その提案をするべき立場になりましたことを運命だと自分で申し上げてきたわけでございます。しかし、当時私は、その資金を受ける以上、政党の責任を明確にするべきであるということを申し上げてまいりました。 したがいまして、今回それぞれ与野党合意の上で法人格付与の法案が提案をされましたことは、私どもの願いを一歩生かしていただいたと一人の政治家として認識をしており、この法案の早期成立を期待しておるところでございます。しかし、今、橋本委員がおっしゃいました政党人としての御認識はまた一つの見識であると存じておる次第であります。
○橋本敦君 それでは、私どもの党としては受け取らないということを明らかにした上で、次の問題に進んでいきます。 重ねて自治省に伺いますが、受け取らない、受領を拒否する自由は法律上当然あるということは間違いないですね。
○政府委員(佐野徹治君) この政党助成法の規定に従いましていろんな手続をしていただくことが前提になっておりますので、この手続がなされない場合には、法律の規定に従ったその後の執行は行われないということになるのではないかと思われます。
○橋本敦君 当然のことでありますから、次へ行きます。 さて私は、政治腐敗ということについて言うならば、企業・団体献金の禁止がその根源において最も重大だというのが我が党のかねての主張で、今もそう考えておるわけですが、そういう点で、公選法の百九十九条そして二百条の規定というのは企業あるいは団体からの献金を禁止する唯一と言ってもいい重要な規定であります。この公職選挙法百九十九条一項あるいは二百条の規定の趣旨については、例えば伊藤栄樹元検事総長も編さんされました「注釈特別刑法」というのがありまして、その中でこの趣旨としては、「国又は地方公共団体と請負その他特別の利益を伴う契約の当事者の利益を擁護することの代償として、これらの者が選挙に関し寄付をするようなことがあると、選挙及び」選挙だけでなく「その後の政治の面で不明朗な影響を及ぼすおそれがあるので、これを防止しようとする趣旨で」献金それ自体を禁止する、こういったことで設けられたものであるということを言われておりました。これはまた、自治省選挙部でつくられました逐条解説の「公職選挙法」の中でも同趣旨のことが言われております。 こういう立法趣旨であることは、自治省、変わりありませんね。
○政府委員(佐野徹治君) 公職選挙法の百九十九条は、御案内のとおり、国または地方公共団体と請負その他特別の利益を伴う契約関係にある者、こういった者につきまして選挙に関し寄附をすることを禁止した規定でございますけれども、これは国や地方公共団体と特別の関係にある者につきましての選挙に関する寄附を禁止することによりまして選挙の公正を維持する、こういうことで設けられたものであると承知をいたしております。
○橋本敦君 選挙の公正を維持するのは当然だけれども、選挙の公正を維持するそのことを厳しくやることを通じて政治の腐敗をも、政治がゆがめられることをも防止していくということに寄与していく、そういうことだということは言うまでもないじゃないですか。どうですか。その点抜けていますよ。そうでしょう。
○政府委員(佐野徹治君) この百九十九条は選挙に関し寄附をしてはならないという公職選挙法上の規定でございますので、私は今、この条文に沿いましてこの法律の趣旨を申し上げたわけでございます。 国や地方公共団体と特別の関係にある者の選挙に関する寄附を禁止することによりましてこの公職選挙法の全体の法律の趣旨を生かしていこう、すなわち選挙の公正を維持しよう、こういうことで設けられたものであるというように理解をいたしております。
○橋本敦君 あなたの答弁の姿勢はよくないですよ。自治省の編さんした「公職選挙法」でどう書いていますか。これはこういったような「寄附がなされた場合には、そのために選挙及びその後における政治の上にも好ましからざる影響の及ぼされるのを予防しようという趣旨からこの禁止がなされているものである」とはっきり書いていますよ。勉強不足だ。 そこで、次に移りますが、去る十月十三日の朝日新聞の朝刊、皆さんごらんになったと思いますが、朝日新聞の調査によりますと、約百社の会社、主としてこれは当時建設省、農水省、防衛施設庁、北海道開発庁など国から建設土木を中心に公共事業を請け負っている会社でございますが、昨年七月の総選挙の直後に提出された選挙運動の収支報告書に記載されているところによると、これらの国との請負関係にある会社が、総選挙に際して自民党二十八人、新生党十人、さきがけ三人、公明党、日本新党、民社党、高志会、保守系無所属各一人の皆さんにそれぞれ寄附をしているわけですよね。だから明白にこれはまさに百九十九条違反、二百条違反という状態がこれほど大きな規模で現になされている、こういう状況が明らかになっている。これはまさに今、私が指摘した重大な政治腐敗を防ぐ上で許してはならぬ公選法違反の状況が蔓延しているという姿の一つでもある。 こういった報道に関して、警察庁も厳重な注意を払ってこれを防止する上で事情をきっちり調べる必要があるのではないか。捜査をする必要があるのではないか。まさに法違反の疑いのある事実が公に大々的に報道されている。これを放置することは許されぬと思いますが、警察庁はいかがですか。
○政府委員(垣見隆君) お答えいたします。 御指摘の報道については承知しているところでございますけれども、報道の内容等についてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。 ただ、一般論として申し上げれば、証拠等に基づいて刑罰法令に触れる行為が明らかになった場合には、事案に即して適正に対処してまいる所存でございます。
○橋本敦君 やる気のない答弁だが、そういうことが困るんだよ。新聞報道であっても、捜査権を発動する捜査の端緒であることは講学上当たり前だ。実際やられているんですよね。もっと政治腐敗を正すということで真剣になってもらわなければ困ります。 検察庁に伺いますが、この百九十九条、二百条違反というのは本当になかなか捜査の対象として挙がってこないんですが、小沢一郎氏の問題については告発がなされている。去る昨年の七月の選挙に際して、国と胆沢ダムの地質調査に関する請負契約をやっていた当事者である日特建設株式会社というのがある。これが百万円の寄附をしていることが報告書ではっきり出ているんです。したがって、これは明白に違反だからということで告発がなされ、検察庁はこれを受理して捜査を続行してきたはずですが、現在どうなっておりますか。
○政府委員(則定衛君) お答えいたします。 昨年末、最高検察庁に告発がございまして、それを所管の盛団地方検察庁に移送した上、捜査を開始したわけでございますが、現時点におきましてはなお所要の捜査を行っておる段階であるというふうに承知しております。
○橋本敦君 捜査継続中であるという答弁ですが、もう一年もたっているんですよね。本当に関係者に事情聴取して事実を解明すれば、そんなに複雑な事件じゃないはずだから私は捜査は迅速に遂げられると思う。捜査が迅速に遂げられるということも一つは政治腐敗を根絶する上で大事な部面となるんですよ、こういう事件については。 これについての捜査は今言ったような状況ですが、いつごろ捜査を遂げられるというめどがあるんですか。めどはどうですか。
○政府委員(則定衛君) 検察といたしましては、いずれにいたしましても、できるだけ早期に捜査を遂行してその結論を出すべき職務にあるわけでございまして、御指摘のように、既に一年近くたっておるということでございますので相当何といいましょうか、司直の判断に向けて熟しつつあるのではないのかなというふうに私どもは観測しておるわけでございます。
○橋本敦君 それでは、大体熟しつつある、大詰めに来つつあるというように伺って、厳格な捜査を遂げることを要求して次に移ってまいります。 この百九十九条違反の関係については、私が前回指摘をした、今、大きな問題になっております大阪の中川知事の後援会の政治資金規正法違反事件、これにも深くかかわる問題があるわけであります。 これは前回にも申し上げましたけれども、中川後援会に対しまして財界から五億円の献金計画で金が集められました。それのうちの三億円が関西電力などの取りまとめて商社、銀行など財界百一社と言われておる。あとの二億円が、大林組が土工協関西支部としてゼネコン関係を取りまとめてこれが二億円と、こう言われておる。 そのことが行われましたのは、事実を私どもの調査及び報道で確定をいたしますと、九一年三月十八日の知事選挙告示の直前の三月八日に大阪市内のホテルで会合が持たれて、中川知事じきじきに出席して支援要請を行ったことが発端となって、関係者がこういった支援のための資金集め計画に入っていったわけであります。三月十四日には、ゼネコン等企業部長クラス約百名と言われておりますが、これが関経連の会議室に集まりまして、今言いました資金計画を立てるということになっていったわけであります。 しかし、この問題の二億円については、大阪府が発注している公共事業を請け負っているゼネコン関係がかなりありますから、百九十九条違反という問題もあるというおそれがあって一たんは中止されたんですが、選挙が終わってから金が足りぬというので既定方針どおりこの金集めが行われたというのが、これが真相であります。その場合に、海外労働文化研究会と日本伝統文化研究会という実体のない二つのダミー会社をトンネルにしてゼネコン関係から寄附が行われたというのが問題であります。 そこで、自治省にまず伺いたいのでありますが、こういう任意団体と言われる政治団体の届け出もしていないこの団体に企業が寄附をするということについては、これはもう政治献金ということじゃなくて、そういった団体に対する助成、支援ということであれば幾らでもできるわけですから、政治資金規正法の網が全くかぶってこないことは明白ですね。どうですか。
○政府委員(佐野徹治君) 政治資金規正法におきましては、政治団体に対します寄附、政治活動に関する寄附、こういうものにつきましては、例えば政治団体の届け出があった後でなければ寄附を受けることができない、こういう規定がございます。 先ほど申されました団体、これが政治団体に該当いたします場合には政治資金規正法上の規制がございますし、政治団体に該当しない場合にはこれは政治資金規正法上の対象外であるというように理解をいたしております。
○橋本敦君 そこが問題なんです。 だから、これを集めるときに中川陣営では、それぞれ割り当てを企業に対して行った依頼の文書の中で、振り込みが一団体当たり百万を超える場合は政治団体に対するものはこれは氏名が公表されますので、百万円を超えないように御留意くださいという注意書きまでして、一方、今言った二つの任意団体、これについては政治団体ではありませんので政治資金規正法の寄附の対象とはなりません、こういう断り書きまでつけてやっている。つまり任意団体にどんどん振り込んでくれといったことのサジェスチョンを明白にしているわけですね。 そうして振り込まれた金が、いいですか、今度はその任意団体から中川かずお後援会に寄附として出された場合には、そこへ出した企業の名前は一切出てこない。任意団体であるダミー団体の名前で百万以下に分けて入れられれば一国会業の名前は全く出てこないということになる。これは実際は百万超の政治献金について寄附者の名前を公表するという政治資金規正法を潜脱する行為になる。 それからもう一つは、政治団体の寄附の制限として年間幾らかという制限もありますし、また一政治団体に百五十万という上限の制約もあるでしょう。ところが百五十万以上、二百万、三百万とこの任意団体に入れてもその制限にはひっかかってこない。あとは任意団体から小口に分けて出してしまえばおしまいだと、こういう関係になる。だから、そういう意味ではこの二つの任意団体の果たしている役割というのはまさに法の制約をくぐり抜けていく、やみ政治献金をやっていくためのまさに手段そのものであって、マネーロンダリングといいますか、そしてまた不当な集金機構といいますか、そういう問題なんです。 自治大臣に私が聞きたいのは、こういう任意団体をトンネルにしていわゆるやみ政治献金が行われるというようなことは政治資金規正法をないがしろにするものですよね。こういう任意団体を使ってのこういったやり方をどうお思いになりますか。簡単で結構です。
○国務大臣(野中広務君) 御指摘の事項は新聞報道等を通じて私も認識をしておりますけれども、私自身、具体的な事実を確認し得る立場にございませんので、これにつきまして御意見を申し上げることは差し控えさせていただきたいと思うのでございます。 なお、それぞれその関係で違法の事実があるとする場合は、それぞれ法の規定に照らして厳正な捜査が行われると考えておるところでございます。
○橋本敦君 まさに厳正な捜査が必要ですね、大臣も言われるとおり。 そこで、資料としてお配りした一覧表を見ていただきたい。これは九一年度大阪府の土木部発注工事請負業者一覧、そしてまた企業局発注工事請負業者一覧であります。そして、丸をつけたのが私どもの調査で今指摘をした献金をしたと見られる企業であります。だから、まさに大阪府の発注事業を受けているその企業が献金をしたというそのことの具体的な内容でありますが、捜査当局は、警察庁はこの問題について、金の出について、流れについて、重要な犯罪事実を構成する内容として捜査は厳密に行うとこの前言われましたが、私が指摘したこの一覧表でこれらの企業から献金がなされたはずだという指摘を私はしているわけですから、これについてもう既に捜査を遂げているかもしれませんが、厳格に捜査をするのは当然と思いますが、警察庁の見解はいかがですか。大臣は証拠に基づいてきちっとやるべきだと、こう言っていますね。
○政府委員(垣見隆君) お答えいたします。 ただいま委員御指摘の資料については、私ちょっと手元にいただいておりませんので、それについてコメントするのは申しわけありませんがいたしかねますけれども、委員のお話の中にございました政治資金規正法違反事案につきましては、大阪府警において現在所要の捜査を進めているというふうに承知しているところでございます。
○橋本敦君 そのおっしゃる所要の捜査ということには、どういった企業から献金が行われたか、大阪府との請負関係があったかどうかといったことの事実も含めてやっていると、こう理解してよろしいですね。
○政府委員(垣見隆君) お答えいたします。 捜査の具体的内容につきましては、答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
○橋本敦君 具体的内容はそうだけれども、私が指摘した問題については、これは捜査上考慮を十分にして捜査の支点としてやっていかなきゃならぬ問題だということは改めて言うまでもありません。 時間がなくなりましたが、大臣は国家公安委員長でもあるわけですが、私が指摘したこういった問題について厳正に証拠に基づいて捜査が遂げられて事実が解明されることを私は改めて強く求めたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(野中広務君) 警察におきまして、刑罰法令に違反する行為が仮にありますれば、それに対しましては厳正に対処するものと考えております。
○橋本敦君 最後に、大臣、私の指摘した問題をもっと真剣に受けとめてもらわにゃいかぬですよ、警察庁も。こういった問題をマネーロンダリングでやるような、トンネルを抜けて政治資金規正法を事実上ないがしろにしていくような悪質な行為、しかもその徹底解明をやっていく背景には私が指摘した公選法百九十九条違反の問題もあるということですから、そういった問題も含めてこの件については徹底的な解明が必要ではないかと、こういう姿勢でやってもらいたい、こういうことを言っているんですよ。いいですか。最後に一言おっしゃってください。
○国務大臣(野中広務君) 私といたしましては、新聞報道を通じ、また委員の今のお話等を通じて認識はいたしておりますけれども、私の立場上それを事実として承知し得る立場にはございませんので、私の意見を申し上げるべき立場にないと存じておるのでございます。 ただし、警察といたしましては、そういう刑罰法令に触れることがあるとしますならば厳正に対処するものと承知をいたしております。
○橋本敦君 終わります。
○委員長(上野雄文君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時十五分まで休憩いたします。 午後零時十七分休憩 ―――――・――――― 午後一時十七分開会
○委員長(上野雄文君) ただいまから政治改革に関する特別委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、三案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○久世公堯君 政治改革法案がいよいよ大詰めの段階を迎えたわけでございますが、まさに六年越しの大作業でございました。この一番最初のきっかけとなりましたのは、自由民主党がつくりました政治改革大綱でございましたが、あのときに後藤田委員長のもとに私も七人の起草委員の一人としてこの大綱そのものを執筆をいたしましただけに、今、大詰めを迎えるに当たりまして感激ひとしお新たなものがあると思うわけでございます。しかも、このような大きな選挙制度の改革は、まさに七十年ぶりでございます。 さて、この政治改革法案については、それこそ新聞社説等を初め、衆議院においてもかなりの議論をされたわけでございますが、そのときに、先ほど来御議論のございました一票の格差と申しますか、その問題についてかなり今まで議論が行われ、また新聞等で取り上げられているわけでございます。 そして、審議会の設置法の規定によりまして、二倍以上にならないようにすることを基本として、さらに行政区画あるいは地勢、交通等の事情というものを総合的に考慮して合理的に行わなければならない、このように規定してあり、また第二項には、都道府県に一議席ずつ配分した上でこれを行っているわけでございまして、非常に大所高所からの配慮が行われているわけでございます。しかも、勧告は十年が原則でございますけれども、その間にいろいろと不均衡やその他特別の事情がある場合におきましては、その中間においても勧告することができると。先ほどまた自治大臣がおっしゃいましたように、この審議会におきましてはいろいろと総合的な検討をされた上でぎりぎりの御判断をされた結論だと思うわけでございます。 私も今までの御説明を承っておりまして、これはやはり文字どおりぎりぎりの決断であって、憲法問題も何ら生ずる余地がない、このように確信をしているわけでございます。 ただ、私は一言、私個人の考えでございますけれども、我が国の場合におきましては府県間の格差という意識が国民にはかなり強いと思うわけでございます。先ほど、猪熊先生でございましたか、島根三区と北海道八区を比べるとと、こういうふうにおっしゃいましたけれども、一般の国民にとっては、島根三区がどこであり北海道八区がどこであるというような認識は余り持っておりません。選挙区間格差よりも国民にとりましては府県間格差というものの方がはるかに意識が強いのではなかろうか。 実は、政治改革大綱をつくりますときも、特に後藤田先生は、やはり日本の国民感情あるいは日本のそういう意識から見たら府県間格差だという議論が強かったわけでございまして、今度の審議会設置法におきましても、したがって一つずつの配意はしたと。しかし、将来またこれを考える場合において、この府県間格差というものを一つの基準にするということもひとつ念頭に置いていただきたいと思うわけでございます。 さて、いよいよこの法律が成立をいたしますと、これからは国民に対して周知徹底が必要だと思います。小選挙区比例代表並立制の制度そのものは今まで何度も何度も新聞によって書かれており、いろんな機会に報道されておりますので、かなり国民にはわかっているとは思いますが、まだまだの点もあろうかと思います。今回のこの改正は、我々政治家個々人の意識改革でありますとともに、やはり有権者の意識改革という点が強いのではなかろうか。そういう意味におきまして、ひとつ自治省におかれましてはこのより周知徹底というものをぜひとも図っていただきたいと思うわけでございます。 その場合に、後ほと申し上げますが、目の前に統一地方選挙もあり、来年は参議院選挙もある、あるいは総選挙もそれほど遠くない機会に行われるわけでございますので、今度この提案をされておりますところの腐敗防止法につきましては、これは大変な法律でございますので、どうかひとつ周知徹底を図っていただきたい。 また、投票方式につきましても、今度は記号式というのが小選挙区の場合で行われるわけでございますが、既に我が国の場合におきましては、知事、市町村長、それから地方の議会の場合において記号式でやることが条例で選択できるわけでございまして、都道府県でいいますとたしか五つの知事、あるいは市町村の場合におきましては五百ぐらいの市町村において既にこの記号式方式が採用されている。しかし、国民はまだ余り知らない。こういうような実態でございますので、そういうことを含めてひとつこの普及徹底をぜひともよろしくお願いを申し上げたいと思うわけでございます。 さらに参議院選挙制度の改革につきましては、一昨日、森山先生がかなり詳しく、また特に八次審が出ました後に私ども自民党におきましても小委員会を設けてこれを検討いたしましたし、参議院の場合は各党がなりこれは詰めているわけでございます。私は、あの八次審の答申というものを読みまして、あれは普通の答申とは若干違う、学者の論文にすぎない、こんな感じを非常に強く受けるわけでございます。したがいまして、もちろんこういう参議院制度というものは院の問題でもありますし、また各党間の合意の問題でもございますけれども、ひとつ政府におかれましても、八次審の答申があのような少し変わった風変わりなものであるだけに、引き続きこれは政府の方でもやっていただきたい、こういうことをまず冒頭に希望申し上げたいと思うわけでございます。 そこで、腐敗防止法を中心といたしまして本論に入りたいと思うわけでございますが、提案者の皆さんがおられるわけでございますが、私は衆議院の速記録を読ませていただきまして、また衆議院というのはちょっと参議院と違うなという感じを受けたんです。 冬柴先生、何か冬柴先生は提案者になっておられますが、同時に質問者になっておられる。一人二役をやっておられるわけでございます。歌舞伎の俳優や映画の俳優でございますと一人二役というものもやるわけでございますが、実に器用なことをやっておられると速記録を読みながら感心をしたわけでございます。これは参議院の公明党には人材あまたでございますけれども、衆議院ではあるいは論客がおられないせいかなと、こんなことも思った次第でございます。 また、保岡先生、これは本当にたくさん答弁をしておられます。ただ、衆議院における論議というものをずっと読ませていただきますと、一般論というのは非常に明確に述べておられますけれども、具体的な問題がいろんな事例になるとだんだん若干あやふやになってくる。そして、何と申しますか、問題は、「組織」と、それから「意思を通じて」ということと、それから「相当の注意」と、この三つの組み合わせなんだろうと思いますが、組織のところでは意思を通ずるところに幅がある、また今度は最後のところでは免責事項もある、だんだん議論を推し進めていくうちにそれがどんどん厳格になって、さっきのお話じゃありませんけれども、二人でも組織と言い得る場合があり得ると、こういうようなところまで達するわけでございます。 保岡先生は調子に乗られるとどんどん少し深みに入っていかれるような感じがするわけでございますが、この参議院の審議、これが最後になるわけでございますので、ひとつよろしく御配慮をいただきたいと思います。 大島先生、大島先生の御答弁も拝聴したわけでございますけれども、保岡先生がるる述べてだんだん深みに入っていく、大島先生はどうですかというのに対して、大島先生は、そのとおりでございますと、こうすべて同意をしておられますけれども、これはやはり恐らく意見の違いというのはあるんだろうと思いますので、そのあたりは謙譲の美徳を発揮されるだけではなくて、ひとつよろしく答弁をお願いしたいと思います。 いずれにいたしましても、これから何点がお尋ねをいたしますが、簡潔、明瞭、疑義が残らないように模範的な答弁をよろしくお願いいたしたいと思います。 そこで、一番最初に問題になりますのはやはり「組織」だろうと思うわけでございます。 保岡先生、保岡先生の衆議院における議論の中でこういうことを言っておられます。これはいろんな組織がありますが、これから問題になる場合に、企業とか会社が従業員の票を集めてくれと伝達をされた、そういうときの一体組織は何だろうかという議論が非常にこれから多く起こると思います。保岡先生はこういうふうに言っておられます。企業内の社員への運動など、企業内の選挙運動をやれば企業も組織になると、こう言っておられます。また、系列の会社や取引の相手も一つの選挙運動をやる人の結合体と評価できるものはそれを含めて組織に該当する、こう述べられておるわけでございます。 企業内の選挙運動も組織によって行われる選挙運動に該当するという考え方を示しておられるわけでございますけれども、そもそも選挙運動というのはあくまでも他人に対しての働きかけをいうのであって、組織が他に対して働きかけるのが組織によって行われる選挙運動、こういうふうに理解できるわけでございます。 といいますのは、会社というもの自体が働きかけるのは外部であったりあるいはほかの主体であったりであって、現実に選挙をするのはその会社の中の小さいグループであるとかある単位であるとか、それが組織であって、会社の本体というものは、会社全体がということもあり得るかもしれませんけれども、原則は保岡先生がおっしゃっているのではなくてその小さいグループなりそういうものが組織だと、こう私は考えますが、いかがでございますか。
○衆議院議員(保岡興治君) 私が例えば組織の例ということで政党とか議員の後援会とかその他ということでるる申し上げたものの中に、企業とかそういうものを例として挙げました。 このように、既存の組織というんでしょうか、社会的存在が即ここにいう組織に該当する場合もありますし、また先生が御指摘のように、企業の中の社員に企業の内部の一部から働きかけをする、選挙運動をするというような場合は、企業の中にいわゆる選挙運動組織体というふうに実質的に判断できる選挙運動組織体が存在して、そしてまた一方、働きかけられる有権者としての存在もまた企業の中にいるという場合もありまして、結局は組織がどうかというものは、既存の組織をいう場合もあれば、既存の組織の内部に新しくつくられたりまた既存の組織の内部の一部が組織になったりいろいろな場合があるので、それはその都度との範囲で選挙運動組織体としての人の結合があるかということを判断してこの解釈をしていくということになろうかと思います。
○久世公堯君 ここは大事なところでございますから、私はこの原則は、やはり会社全体ではなくて、会社のような既存の組織ではなくて、選挙運動のためにつくられるグループあるいはそこにある組織、そういうものがこの組織であって、だから組織というのは非常に流動的である。だから、既存の会社そのものが組織になる場合もあるかもしれませんけれども、原則はやはりその中の単位である、こういうふうに考えますが、それでよろしゆうございますか。
○衆議院議員(保岡興治君) 先生がおっしゃる意味が、理論的にどういうものを組織というかという点においてまず基本を答えなさいと言われることであれば、おっしゃるとおり、特定の候補者等の当選等の目的のもとに人が役割を分担して結合している実態があれば、あるいはその集合体があれば、これが組織だというふうに解釈することになると思います。
○久世公堯君 そのように、私が申し上げましたと同じように解釈をしていただくことになりますと、世上、会社ぐるみ選挙ということがよく言われます、企業ぐるみ選挙ということが言われますが、そうしますと、その会社とか企業の内部において社員がほかの社員に対して選挙運動をするような場合の組織というのはこの選挙運動をする人たちの集まりをいうものであって、会社ぐるみ選挙、企業ぐるみ選挙といっても会社全体を指すものではないというふうに理解してよろしゅうございますか。
○衆議院議員(保岡興治君) これが、会社ぐるみの選挙というその言葉が一体どういう実態を指すかによっての判断だと思うのでございますけれども、例えば会社全員が役割をそれぞれ決めて、内部でも選挙をするし外にも働きかけるというような、そういう会社全体が選挙運動に一生懸命当たるというような場合には会社全体が組織という評価を受ける場合もあるということを前提に、先ほど先生がるる述べられました判断のもとに、企業の一部が組織であるということもそれは十分適用例が、そういう実態があるものだと思います。
○久世公堯君 今おっしゃいました逆の場合もあるので、一つの会社があって、たまたま相当大きい会社だから二人を推すという場合もないわけじゃありません。A支店というのはこちらの候補を推す、B支店がこちらの候補を推す、その場合の組織というのはどう見てもその支店あるいはもっと小さいグループになるだろうと思いますね。したがいまして、大体認識は私の言うとおりということをお認めいただきましたもので、そういうふうに理解をさせていただきたいと思います。 そうしますと、そういう組織の中でさらに一定の管理の役割を担う者だけを組織的選挙運動管理者等というふうに理解してもよろしゅうございますか。
○衆議院議員(保岡興治君) そのとおりであると思います。
○久世公堯君 今度はそういたしますと、これは既に衆議院でもまた本院におきましても議論されていることでございますが、同窓会とか同好会につきまして組織的選挙運動管理者ということになりますためには、この同好会とか同窓会がまとまって行う選挙運動において同窓会全体をいうのではなくて、むしろその中の昭和何年会とかあるいは交友グループであるとか、そういう一定の管理の役割を担う者をこの同窓会の場合の組織的選挙運動管理者と理解してよろしゅうございますでしょうか。
○衆議院議員(保岡興治君) 先生がおっしゃるように、同窓会もまた先ほど申し上げたような組織の要素を備えていれば、これはもう当然ここにいう組織に該当するということでございますが、その場合に一体どの部分が組織になるのかという先ほど来先生のいろいろ御議論を踏まえて考えますと、同窓会全体が、年次別も含めて各年次全部が組織立って選挙運動をするという場合は同窓会全体が一つの組織というふうに考えられる場合もある。そしてまた、ある年次だけがある候補者を推す動きをすればその年次の同窓会が一つの組織という評価をされる。 したがって、前者の場合は、同窓会全体の取りまとめの中心的役割をする者と、またその補佐をする者、あるいはその参謀格の者というんでしょうか重要な役割を分担する者、こういった者が組織的選挙運動管理者になる場合もありますし、また階層的にずっと組織立って選挙運動をやっていれば、年次別のその組織の中でのまた中心的役割を担う者あるいはその補佐をする者、あるいは先ほど申し上げたような意味での参謀格の者、これもまた組織的選挙運動管理者という評価を受ける場合もある。その同窓会がどういう実態で選挙運動をしているかによっていろいろケースがあろうかと思います。
○久世公堯君 さっきの会社の場合も同じなのでございますけれども、やはり私はこれから適用されるケースが多い組織を頭に置いて言っているのであって、その場合は会社の場合もそういうグループがそうであろうし、同窓会の場合も大きなもう伝統ある同窓会になればなるほど、同窓会がやるといってもこれは同窓会ぐるみやるなんという場合はほとんどないだろうと思うんですね。そういう意味で、私は若干ウエートをつけて御質問しているわけでございます。 同じような意味で、現在、地域主宰者という定義がございますけれども、これよりもさらに小さい単位、今の法律でいう地域主宰者よりも小さい単位、すなわち市町村とか集落になるだろうと思います。これも、これはかって地域主宰者の範囲を広げようというのがたしか百二十六国会の社会党の案にございましたけれども、今度の場合においてはこれが、こういう集落の単位とか市町村単位の責任者というものがこの組織的選挙運動管理者というものに当たるかどうか。いかがですか。
○衆議院議員(保岡興治君) 地域主宰者は、これはもう先生御案内のとおり、全体の選挙区を三つ以内に分けてその一つないし二つの地域を担当する者ということでありますが、それよりか小さい市町村とか集落の選挙運動責任者等はどういう評価を受ける可能性があるかという御指摘だと思いますが、これは後援会とかあるいは政党とかいうものは、階層的に末端に至るまできれいに選挙運動を目的に組織化されているということになりますと、その各層各段階におけるその部分の組織の選挙運動のあり方を決定し実行させる者、そういったいわば管理を行う者はここにいう組織的選挙運動管理者に該当すると言えると思います。
○久世公堯君 その場合の組織とはどういうふうに理解しておられますか。
○衆議院議員(保岡興治君) この場合の組織は、政党、後援会、今例を申し上げたような場合は政党支部あるいは県連、あるいは後援会であれば後援会全体、これが一つの組織というふうに評価していいんではないかと思います。
○久世公堯君 今はその地域の問題についてお尋ねしたつもりだったんでございますが、大体言わんとすることはわかってまいったようでございます。今は、会社とか同窓会とか地域とか、そういう非常に難しい問題について、どうも従来の先生の答弁だけでは理解しがたい面があるから少し詰めたわけでございますが、もう紛れもないこの組織というのは、何といっても候補者本人の選挙事務所であり、また政党の事務所だろうと思うわけです。 そこで、ちょっとお尋ねをしたいんですけれども、選挙事務所の中で酒やあるいは一定の茶菓と、今、公選法に書かれている以上の食事が提供されるような場合は、これは組織的選挙運動管理者として買収の対象になりましょうか。これはこれから統一地方選挙を迎えるに当たって、法律が施行になると直ちに新年会からいろいろの問題が起ころうと思うんですよ。だから慎重にお答えいただきたいと思います。
○衆議院議員(堀込征雄君) 選挙事務所そのものにつきましては、単なる場所だということでありますが、ほとんど選挙事務所の場合はそのスタッフが一体となってやっぱり一つの役割分担をして運動がなされておる、こういう実態が多いだろうというふうに思います。したがいまして、選挙事務所内のスタッフ、そういうものを含めたものが一体となって組織として選挙運動をしている、こういうことになるだろうと思いますので、今の御質問につきましては、そのケースによって、組織的選挙運動管理者というものがその中に存在をし、そういう行為が行われたというふうに判断をされるケースが多いだろうというふうに思います。 先生、今の御心配、後段にお尋ねになりました実は市町村議員選挙でございますが、これも衆議院あるいは先日の当委員会でも御質問ございまして、私ども答弁者の会議でもいろいろ選挙実態に絡めてここは大変なことだなというふうに思っておるわけですが、今度の改正は日本の選挙風土全体をやっぱり変えていこうということでありますから、今ある市町村議員のそういう選挙事務所を中心とした風土も変えていただくという努力をお互いにやっていこうではないかということで、各党とも今、意思統一をしながら対応をさせていただいているということもつけ加えさせていただいておきます。
○久世公堯君 今、堀込先生がつけ加えられましたことは、もうもちろんそのとおりでございまして、ただぎりぎりの解釈論をやっていきますと最後はみんなそこへ逃げられちゃうわけですね。こういう趣旨だからそれが生かされるようにケース・バイ・ケースでと、こうなってしまう。ただ、この問題は法解釈の問題ですから、やっぱりこれからもう少しそこを詰めてやらなければいけないと私は思っております。 さて、二番目の問題は「意思を通じて」という問題で、これまた大変解釈に幅があるわけでございます。ただ、「意思を通じて」というのは、現在、現行法にも既にあるわけでございます。これもまた衆議院におきましても本院におきましても随分いろいろと言われているわけでございますけれども、もう一回、これは何について意思を通ずることが必要なのか、これについて保岡さんが随分衆議院では類型的にやっておられますので、総体的にちょっと御説明賜ればありがたいと思います。
○衆議院議員(冬柴鐵三君) 「意思を通じて」というところは、確かに今回の腐敗防止法の核心部分であると思います。何についてということになりますと、組織体が選挙運動を行うということについての相互の了解というふうに言えると思います。 〔委員長退席、理事一井淳治君着席〕 したがいまして、犯罪を行った一つの担当者といいますか、そういう人と候補者等とが意思を通ずる必要はないわけでございまして、もしそういう連座裁判に係るような事件を起こした人と候補者等とが犯罪について意思を通じておれば、それは共犯関係が成立する、すなわち教唆犯あるいは共同正犯、共謀共同正犯という関係で候補者等その者が罰せられることになるわけでございますから、そこまでは要求されていないというふうに思います。 それからそういう意味では、個々の人と、組織の一つの管理者と候補者とが意思を通じないのに、そういう人のために当選無効という重大な結果を引き受けるということは大変酷じゃないかという考え方もあると思うんですけれども、それについては、組織で運動をしていただくということの見返りとして、その組織が犯罪を犯さないということを候補者自身が主体的に努力をしていく、すなわち相当の注意を払うということを不断に行わなければならない、そういう関係が生じてきまして、それを怠ったことによるペナルティーとして自分が重大な結果を引き受けなければならない、そういう関係がここに成立していると思います。
○久世公堯君 私が今、保岡先生と申し上げましたのは、先ほどからこの会社について、会社がそのグループか、こういう議論をしましたのでそれの連続でちょっと申し上げたいんですが、会社の中において特定のグループが組織であるとするなら、会社の中でその票を固めるとき候補者が、意思を通ずるというとき、そのグループの存在を認識しているということが必要ですか。また、その組織において選挙運動を行ってもらうという認識を候補者自身が持っていなければいけないのか、そこはどうですか、そのグループについて。さっきの関連がありますから。
○衆議院議員(保岡興治君) 先ほど来、先生にお答えしているときも私はそれを念頭に置いてお答えしていたつもりでございまして、例えば企業などが社長を中心として全体が動いているような場合は、その社長あるいはその会社の選挙運動をするかしないかを含めた意思の決定をする立場にある者、いわゆる総括者、そこと意思を通じればいいし、また会社のある部下が組織的な評価を受けて連座の対象と考えられる場合は、その部課長などその範囲の総括者と候補者等とが意思を通じる必要がある。そのように組織がどういうものであるかということの前提に立ってその組織の総括者がだれかということを判断して、そこと候補者等との意思の連絡を判断していく、こういうことになろうかと思います。
○久世公堯君 保岡先生の前々回の選挙までは、選挙区が非常に小さいし、大変激しい選挙をやっておられた。そこにおいて頼む会社と、私どもこの参議院の選挙区の選挙というのは一つの県が単位でございますから、やっぱり頼むのは大企業なんかの場合がある程度あるわけですね。そうしますと、大企業に頼みますときには候補者にどういうそこにグループがあるかというようなことについてはほとんど認識ないだろうと思うんですね。そういうことをこういう大企業で、社長はよく知っているけれども、小さいグループがどんなグループがあるのか、だれがやっているのかよく認識がない、そういうような場合、いかがでございますか。
○衆議院議員(保岡興治君) これは冬柴提案者からも御説明を申し上げてきたところでございますけれども、意思の連絡をする際には選挙運動についての相互の了解が必要である。その内容の一つとして、ある程度具体的にどういう組織が自分の運動をしてくれるかということは認識していなければならないものと解釈すべきと思います。 それは先ほどから冬柴提案者も説明しているとおり、選挙浄化の努力を尽くさなきゃならぬ立場上、ある程度具体的な組織のあり方については認識をしている、またどういう選挙運動をしていただくかというある程度具体的な予想を、これは相当の注意を払ったかどうかという関係で、結果発生の予見性があったか、あるいは回避可能性があったかなどの判断をするためにもその辺の事実は一つの重要な事実と考えております。
○久世公堯君 今の御答弁は何回も速記録で読ませていただいた。どうしてもやっぱりそういうふうに抽象的になるんですがね。 それはそれといたしまして、次に三番目の問題としては「相当の注意」になると思います。 これも実は保岡先生に御質問したいのは、先生が衆議院の方で相当細かに例を出しておられる。その細かい例としてポスターとかパンフレットとかという例を出して、ポスターを張るならばその横にそれと同程度、同質、同基準ぐらいの注意をもって警告をしなきゃいけないというようなことを言っておられるわけなんですけれども、大体、おっしゃっておられるポスターとかパンフレットというのは一体、例にしばしば挙げられるわけですけれども、そのポスターとか、これは選挙運動期間のポスターをいうんですか。これはもう掲示板にしか張れないはずですし、それから事前運動のポスターをいうんでしょうか。パンフレットだって公選法で禁止されているわけですね。そのあたりはどうなんですか。
○衆議院議員(保岡興治君) 忘れないうちにまず、連座制の適用が今度は非常に強化されているので、こういうことを注意してほしいということをパンフレットやポスターみたいな掲示のできるものに書いてそれを配布することが選挙違反、文書違反になるのかどうかということは、多分そういうことはないんじゃないかと思うんです。 私がたびたび申し上げているのは、わかりやすく外形的に表にあらわれてくる選挙運動の態様をとらえて、そういう選挙運動に際してどういう努力を尽くしていれば相当の注意を果たしたと言えるかという一つの基準として、そういうことをやっておけばまず大丈夫だろうという趣旨で申し上げておりまして、相当の注意があったかどうかというのは、先ほど申し上げたように、結果発生の予見性と結果回避の可能性によって個々具体的な事案に基づいて関係事実を評価して、総合的に評価して判断をする。したがって、パンフレットを配るときにそれに連座の警告を同時に表示しておけば大丈夫だとか一義的に言えるものではないということを御理解いただきたいと思うんです。
○久世公堯君 いや、これは保岡先生がそれを強調するの余りポスターだパンフレットだと言われたかもしれませんけれども、これはやっぱり厳格に言えば、保岡先生が衆議院で答弁しておられるのは公選法上の文書掲示違反になると思うんですよ。 それはともかくとして、それでは候補者が買収を行わないように注意しろという文書を出すだけでは相当の注意を払ったことになるんですか、ならないんですか、そこをお答えいただきたい。単に一般的に文書を出すだけでは。
○衆議院議員(保岡興治君) あるいは先生の御質問の趣旨をよく理解していないかもしれないんですけれども、ポスターを張ること自体、あるいはパンフレットを配ること自体が違反かどうか、それにあわせてそういう警告をすれば違反を奨励するようなものじゃないかという御指摘なんでしょうか。もしそうであるとすれば、それは合法的……
○久世公堯君 いや、そうではない。そうではなくて、保岡先生が言っておられるのは、ポスターを張る、その横にこういう選挙法が変わりましたから違反をしないようにしてくださいという紙をもう一枚張るようなことを言っておられますから、そうなるとこれは違反になるんじゃないですかということなんです。
○衆議院議員(保岡興治君) 私はそれは別に違反にはならないんじゃないかと思いますし、先ほどポスターやパンフレットの配布も合法的な範囲内であるという前提でお答えしているつもりでございますので、御理解いただきたいと思います。 それと、先ほど衆議院での答弁について、いろいろ具体的に述べているが、それは一つの重要な基準だから簡単な姿勢で述べてもらっては困るという御注意を含めての御質問だというふうに解してお答えしますが、余りこういう、例えば相当の注意、これは注意義務が、社会通念上、もしそういう注意をしていれば組織的選挙運動管理者が選挙犯罪などはしなかったであろうと期待される程度の注意義務をいう。そして、それが果たされているかどうかということは個々具体的な事案で、先ほど申し上げたように、結果発生の予見性と結果回避の可能性で具体的に考える。それだけの徹底した努力をしていたが、そこまではとても予想できなかった、したがってそれを防ぐこともこれはもうかなわなかった、そういうふうに認められるような場合をいう。 こういうふうに抽象的には一つの基準があるわけですけれども、あとは余り個々の具体的な事案で特別な事実を述べて適用になるかどうかということを言いますと、これまた客観的な解釈基準というものを曲げてお伝えするような結果にも、そういう過ちを犯す結果にもなりかねないので、先ほど申し上げているように、すべての個々の事案について事実を総合的に判断して、先ほど申し上げたような基準で最終的には検察官や裁判官、あるいは具体的な実例の適用において、何というんですか、解釈の基準が一つ一つ誕生していくということになるんだろうと思っております。
○久世公堯君 結論はそういうことになってしまうというのが大体今までのお答えなんですが、今、私が一点だけ聞きましたのは、おととい山下委員からの質問の中に、参議院の選挙区の場合はちょっと違う、範囲が非常に広い、近い者でも会えないのが普通なんだ、だから間接的にならざるを得ないということをおっしゃいました。だから結局、文書ぐらいしかしょうがないということでおっしゃったのでございますが、私が先ほど申しました、買収をしないようにという文書を流す程度では相当の注意を払ったことになるのかならないのか。参議院の選挙区ぐらいを、奄美ではなくて、選挙区ぐらいを念頭に置いてお答えいただきたいと思います。
○衆議院議員(保岡興治君) それでいいかどうかということは具体的な当てはめでございますので、先ほど申し上げたように、これはかえって客観的基準を申し上げるのに過ちを犯すことになってはいけないという気はしますけれども、中身の濃い選挙をお願いしていれば中身の濃い浄化努力が必要だ。要するに選挙運動にはいろいろ方法、手段があり、その選挙運動を功を奏せしめるためにいろいろな工夫や努力をしている、それが選挙運動の実態だと思います。 それは選挙によっていろいろ違う。先生がおっしゃるように、小さい激しい選挙と、対立候補のいない無風の選挙、あるいは参議院の全国区のように広い範囲を対象とする選挙運動、いろいろあると思います。ですから、いろいろな選挙の態様において、先ほど申し上げたように、選挙運動の方法、手段、内容、こういったものと対比してそれにふさわしい浄化努力ということを個々に判断をしていく。 そういった意味では、比較的広い地域を対象にしてパンフレットやポスターをずっと配っていくような形で選挙運動を進めていくという手段、方法に頼らざるを得ない選挙では、先ほど先生も御指摘いただいたような一昨日の当院での答弁のような、何というんですか、連座制の強化についての今般の制度の施行に伴う警告を内容とするそういったポスターとかパンフレットとかをあわせて配ることなどが一つの努力の目安になるのではないかと思う趣旨でお話ししたわけですが、しかしそういう努力を形式的にやっていても、どこか裏でおかしなことをやっているようなことがあって、結果として全国的に非常に広がった選挙が発生したということになりますと、ただそれだけの浄化努力で後々裁判所が、相当の注意を果たしていたかどうか、そういう判断が得られるかどうかはこれは心もとない。むしろ厳しい判断を求められて、いろいろ事実を調べられた上、その事実の総合的な判断でかなり厳しい浄化努力を求められるということになるのではないかと思います。
○久世公堯君 念のために申し上げておきますが、私ども参議院の全国区といいますか比例区というのは、これは全く適用になりません。この法律は全く適用になりませんので、先生の方が一般論をおっしゃっておられて私の方が具体論を言っているのはちょっとおかしいような気もするわけでございます。 それで、大島提案者にお聞きしたいのでございますが、衆議院で実は保岡先生がこういうふうに言っておられるわけです。今ちょっとたまたま同じことをおっしゃいましたが、広範にかかわった選挙違反が出てくるとか、選挙組織のあちこちで違反がたくさん出てきたようなことがあれば、かなり徹底した注意を表面的にやっているという形をとっても実際にそういう努力をしていなかったとされるケースがあると思う、こういうふうに述べておられますが、これは与党でも同じ認識でございますか。
○衆議院議員(大島理森君) 基本的にそのとおりだと思っています。
○久世公堯君 与野党一致した御意見だろうと思うわけでございますが、そうなりますと、結局、今回の連座制度というものは、一定の役割を担った選挙運動者が買収等の罪を犯したならば、例外的にやむを得ないとされるような場合を除いて候補者等に連座が及ぶという制度であって、非常に厳しい注意義務というものを候補者に課している、こういうふうに理解してよろしゅうございますでしょうか。
○衆議院議員(大島理森君) そのとおりだと思います。 そこで、今、久世先生と保岡答弁者とのやりとりを伺いながら、もう一つ私どもこの目的のことを考えたのは、やっぱりこれからの選挙というのは選挙人が自己の責任で自己の判断をできるような環境をひとつつくっていこう、こういうこともあるんだろうと思います。ですからそういうことで、今、久世委員が質問されたように、非常に厳しい制度だという認識で、そのとおりでございます。
○久世公堯君 それからこの適用関係についてちょっとお尋ねしておきたいのでございますが、まず参議院の選挙の場合は施行の日から適用になる。したがって、一般的には来年の通常選挙であろうが、その前に補欠選挙があればいつからでも適用になる。それから衆議院の選挙は、解散がなければ総選挙がないから次の総選挙である。地方選挙の場合は三月一日と書いてあるけれども、現実に事前に行われた行為は少なくともこの法律が施行になったらそれから適用になる。こういうふうに理解してよろしゅうございますか。 また、この衆参議院と地方団体とに差をつけたのは多少地方選挙に対する周知期間というものを考えられたからでございましょうか。その点についてお答えいただきたいと思います。
○衆議院議員(冬柴鐵三君) お説のとおりでございます。
○久世公堯君 それからもう一点お聞きしておきたいのは、組織的選挙運動管理者というのは選挙運動期間中だけの概念ではないと思いますが、それでよろしゅうございますか。
○衆議院議員(冬柴鐵三君) それもお説のとおりでございます。
○久世公堯君 そうなりますと、これからあと二カ月をたたずして正月を迎えるわけでございまして、新年会がいろいろ行われると思います。それで候補者が団体にあいさつを頼む、近く統一選挙があるとかあるいは参議院選挙があるとか、それで団体の幹部が人を集めて新年会で先生をよろしくというようなことを頭に置いて想定をしてもらいたいんですが、この正月の新年会で統一地方選挙の候補者の後援会の幹部がお酒やそれから茶菓ではないような食事というものを選挙民に提供するようなことも、組織的選挙運動管理者によってもし買収等がなされたと認定されたら、これは連座の対象になると解してよろしゅうございますでしょうか。
○衆議院議員(冬柴鐵三君) これはいろいろな場合が考えられると思うわけでございますけれども、まず区割り法が成立をし公布される、それでそのときに選挙の腐敗防止法も成立、公布されるということになってまいりますと、一カ月間の周知期間を置きまして公選法そして選挙の腐敗防止法が施行されることになります。その施行される日は一月一日を挟んだ前後になるんじゃないか、前になるんじゃないかと思うんですけれども、その施行された後は、特定の選挙というものを意識して酒食その他をやられた場合には、事前運動、すなわち新連座制が適用される場面が生じてくる、このように考えております。
○久世公堯君 いずれにいたしましても、いろいろとこれは難しい問題ですが、候補者たるものは新年会に気をつけろ、こういう感じがするわけでございまして、これはよりひとつ自治省当局やあるいは警察、検察の方も十分に御注意を払っていただきたいなというふうな気がいたします。 それからこれはちょっと技術的なことでございますけれども、現行の連座制というものは総括責任者とか出納責任者等にはおとり、寝返りの場合でも免責はされない、また当選も無効になるというのに対して、今回の組織的選挙運動管理者の場合においてはおとり、寝返りは免責される、当選無効にもならない。こういうことを考えて現行制度とこの制度の本質を考えますと、今回の連座制というものは、範囲は広げたけれども効果は多少弱めているというふうに理解してもいいんでしょうか、あるいはそうではないのでしょうか。
○衆議院議員(冬柴鐵三君) やはり候補者等の浄化努力というところに主眼があると思います。 おとり、寝返りというのは、そういう意味では候補者の努力のらち外にある。第三者が故意にその人を陥れるような、当選無効というような立候補制限をその人に帰せしめるというそういう認識を持って故意にやるわけですから、候補者としてはそれを防ぐのに非常に酷だという点からそういうふうになっているように考えております。
○久世公堯君 これもちょっと技術的なことになろうかと思いますけれども、重複立候補者の比例選での連座につきまして、おとり、寝返りのときには免責をされて、小選挙区で当選無効となったものも比例では当選人となる道を残しているけれども、その理由は何でしょうか。
○衆議院議員(保岡興治君) 従来の連座制というのは、これは選挙全体の中心的な役割を担うものであったりあるいは候補者の身がわり的存在のような方々で、そういう方々が違反をすれば選挙全体が悪質な違法な選挙であったという推定のもとに実は当選無効が生まれると。したがって、おとり、寝返りや何かがあっても免責されないと、当選無効は。しかし、その付随的効果としての例えは一定の資格剥奪とか、あるいは先生の今御指摘された比例代表選挙での当選の地位とか、こういったものは免責を与えてもいいだろう、こういう趣旨だろうと考えております。
○久世公堯君 自治政務次官小林さんにはさっきから、きょうは大臣の代理で出ておられて質問申し上げなくて大変失礼いたしました。 最後に一つ政務次官にお尋ねをしたいんですが、統一地方選挙が来年あるわけでございますが、やはり民主政治における地方選挙の意味というのは非常に私は大きいと思うわけでございます。また、これは統一地方選挙に限らず、常時行われております地方選挙についてもやはりそういう意味が非常に大きいと思うんです。 ところが最近見ておりますと、投票率は低下しておりますし、また無競争の選挙が増加をしている。それから大体地方議会の議員選挙では、今度の統一の場合もそうであると思いますが、立候補者自身が少ない、こういう面もあるわけでございます。こういうところからでございましょう、この前朝日新聞の社説に、「これでは地方選挙が危うい」というふうに題しまして、「投票率はただ高ければいいというものでもないが、それにしても代議制度を足元からゆさぶるような現状である。地方選挙の状況はいまや重症であり、地方自治は危機にあるといっていい。」というふうに述べているわけでございます。 これは皮肉にも最近の地方選挙の低迷というものは、一方におきまして今や地方分権という言葉、もう国会それから各界を通じて非常に分権ということが高く叫ばれており、そして最も今そういうことが活発になっている時期と重なっているわけでございます。しかし、地方自治というようなものやあるいは住民参加というものを根底で支えておりますのはこの地方選挙でございますので、こういうような状態のままでおれば私は地方分権というのも非常に危ないという気がしてならないわけでございます。 今申し述べました朝日新聞の社説にいみじくも言っておりますこういう事態、あるいはこれについてどのようなことをお感じでございますか。それを伺いまして、私の質問を終えたいと思います。
○政府委員(小林守君) 最近の地方選挙における投票率の低下は大変憂慮すべき事態にあると認識しております。 その原因といたしましては、豊かさの中での政治的な無関心の増大ということや、政策や候補者についての適切な情報の不足などということが指摘されておりますけれども、やはりもっと大きな背景といたしましては政治に対する不信、これが増大しているというような状況だろうというふうに考えております。無投票当選の増加とか立候補者の減少等については、それぞれの地域の事情も異なろうかと思いますけれども、議員の専門職化というか多選化というようなことも一つの原因ではなかろうか、そのように考えているところでございます。 御指摘の朝日新聞社の社説に対する感想ということでございますけれども、御指摘のように、住民参加の地方分権の大きな流れの中で、住民が政治に行政に参加をする最大の機会というものはやはり地方選挙にあるわけでありまして、地方選挙の投票率を高くしてそして活発化させていかなければならないというのは大きな我々の使命であり課題である、そのように認識しているところでございます。 自治省といたしましても、地方の選挙管理委員会や関係団体と一体となって粘り強く投票、参加を訴えてまいりたい、そのように考えているところでございます。御指摘の本当に憂慮すべき事態ということについて、国民の総意を挙げてこの投票率、住民の政治への参加というものを確保してまいりたいものだと強く感じているところでございます。
○久世公堯君 終わります。
○佐藤静雄君 しばらく厳密なそして精緻な議論が続いておりまして、改正公職選挙法のコメンタールの一冊分ぐらい議論が進んだわけでございますが、私は視点を変えまして、六年七つの内閣にわたって審議が続けられてまいりまして、いよいよこの区割り法案の施行によりまして政治改革が実現しようという大詰めの時点でございます。今さら何をと言われそうな質問をいっぱいいたします。 私は、この今回の一連の政治改革なるものが本当の政治改革なんだろうかという疑念がどうしても残るわけでございます。一生懸命、道々を歩いて国民の皆様方にいろいろ説明をいたしておりますが、有権者の皆様方も、これはおかしいぞ、あれは本当の政治改革なのかという声が非常に強うございます。それらの疑問の点の数点を取り上げましておただしをいたしたい、そのように考えております。答弁は政府と与党、野党の責任のある方にお願いをしたいと思います。 先ほどもどなたか申されましたが、そもそも政治改革の論議は、不幸にして発生したリクルート事件、非常におぞましい醜悪な政治の腐敗の数々、そして不透明なしかも凶悪な政治資金が白日のもとにさらされまして、日本の政治が国民の信頼を失い、国際的にも日本の政治が非難されるまことに不幸な最低、最悪の事態から出発しております。まさしく政治の信頼は地に落ちました。政治家たる者の責任は、そして行動は、国民から厳しく指弾されてきたのであります。 これらの批判に対する回答、あるいは政治の信頼回復のために我々政治家はこのようなことを考える、このようなことを実行するという回答がこの政治改革関連法を成立させることの意義であろうというふうに考えております。とすれば、真の政治改革と言い得るためには、国民の意思がほぼ正確に政治に反映されなければならないというふうに考えておりますが、果たして現在の小選挙区比例代表並立制、これは比例の部分で国民の意見のくみ上げをして救済措置を講ずると言いながら、果たして確実に正確に国民の意思が反映されるかどうか、非常に私は疑問がございます。 小選挙区のもとでは多量の死票が出ます。現在の情勢では候補者の乱立も考えられます。予想されます。その場合、投票者の半数を大きく下回る当選者が出ることも予想されますが、いかがでございましょうか、政府の方でお答えいただけますか。
○政府委員(小林守君) 基本的な問題点の指摘でございます。既に六年間にわたって御論議を重ねてこられた結果このような小選挙区比例代表並立制という制度にまとまってきた経過もございますけれども、御指摘の問題については、繰り返しになろうかと思いますけれども、小選挙区制というのは政権の選択について有権者の意思を総括的に集約して反映するものだというふうに言われるかと思います。もちろん民意の反映という形では比例代表制が一番正確に反映されることになろうかと思いますけれども、それらを相補った形で並立制という形にとられてきたものと理解をいたしているところでございます。 なお、死に票の問題でございますけれども、当選に直接関与しないいわゆる死に票の発生の問題については、御指摘の点もっともの視点かと思いますけれども、もう一つ別の意見や御批判というのもあるというふうに言われております。 というのは、要はいわゆる当選に結びつかなかったそういう票も多数あるというようなことを踏まえて、当選人が緊張感を持って自後行動するというような考え方が当然受け入れられるべきであって、すべてこれが死に票ということでむだだというふうにとらえるべきではないのではないか、そのような意見、批判もあるというようなことを承知しているところでございます。 〔理事一井淳治君退席、委員長着席〕
○佐藤静雄君 この六年の間に世界の情勢も日本の政治事情も一変いたしました。かつてこの論議を始めたころには東西冷戦の構造が厳としてありました。各政党の政策の違いも大きなものがございました。例えば社会主義か自由主義か、あるいは独裁か民主が、あるいは自由主義市場経済か統制経済がというふうな際立った意識の違いがあったわけでございます。このような基本的理念、哲学、思想、そして政策、ともに相入れなかった時代の議論でございます。平成元年から平成三年にかけまして、ベルリンの壁は崩壊し、東欧に民主化の波が打ち寄せ、ソ連が解体されたのを契機として冷戦構造は消滅したというふうに考えております。 我が国においても、皆様御承知のとおり、各党の垣根を峻別しておった基本政策、すなわち自衛隊の問題、安保条約の問題、PKOの問題あるいは原子力発電の問題、国旗・国歌の問題などなど、かつての対立しておった軸が解消しあるいは緩和の方向に進むなど、今回の改革が目指していた政策本位の選挙の実現という課題はなくなってしまった、あるいはそのものの重みが変わってしまったというふうに考えるわけでございます。 政党間の基本政策あるいは基本理念、大きな差異がなくなった現在、本当に政策本位の選挙が当初の願望どおり実現できるんでしょうか。その辺について、政府並びに与党、野党の代表者から御意見をお聞きしたい。
○衆議院議員(三塚博君) 佐藤委員の本選挙制度に対する現在の政治、経済、社会の実態を踏まえての御指摘、私も基本的にはその辺のことも考えにないわけではございません。基本的な問題は、いかに多様な価値観を吸収し得る政治体制、選挙体制とは何かという、ここが一つのポイントであります。 このポイントから申し上げますと、脱イデオロギーであったりポスト冷戦でありましたり、価値観は自由と民主主義、この基本論に収れんをされることもそのとおりであります。しかしながら、それぞれの国、歴史と文化が違います。また、経済社会の実態も違うわけでございまして、それをどのように政治の場で吸収していくのかが国家安泰、国民安定の基本論であろうと思います。 日本列島北から南まで、これまた農業にとれば寒冷地農業と二毛作、三毛作まで行き得る条件の気象状況、地理状況のところもあるわけであります。山岳あり、平地あり、そして大都市化が進む今日の諸状況を考えてみますと、その中で政治家が果たさなければならない役割というのは極めて重大であり、議会制度の中で政治家が地方議員も含めて全力を尽くして、自分の生まれ育った、また自分が選ばれる地域に対する安定を求めて努力をするということであれば、政策とその決定というものの有効性、結果でありますから、これがしかと生み出される選挙制度、政治方式とは何かということでありますと、明確な政策決定ができ得る選挙制度の方がよいに決まっておるわけであります。 そして、小選挙区になることによりまして、どぶ板選挙とよく言われる言葉に象徴されますように、一日一日が草の根運動ということの中で、民意の吸収に最大の努力をしていかなければその政党の展望も開けないでありましょうし、そこから代表として出ておる議員、あるいはこれから候補者たらんとする人もそこの迫力が選挙に結びつくわけでございますから、信頼度が選挙に結びつくわけでございますから、総合的な観点でこれらの問題が重要になってまいるわけであります。 同時に、みずからの政策立案のベースをそこに求め得る。民の声、天の声、こういうことの中で政策立案が行われていくということでありますと、この選挙制度というものはやり得べき大事な制度ではないだろうか。 また、第二点として、金と選挙あるいは政治の関係を遮断をし透明性を高めていく。段々の論議にありましたとおり、買収、供応等の公正な選挙を阻害するものはやめていく。買収、供応をやらなければ連座の問題が出てこないわけでございますから、そういう決意と決心の中で運動体の皆さんとともに責任を分かち合いながらやり抜いていくということでありますと、政治の透明性というものは確立をされ、信頼が戻ってくるのではないかというふうに思います。 民主体制への健全性を示す政党を目指すということで、私どもはこれらに全力を尽くしていかなければならないと思いますし、結論的に、民意においては国政への反映を望む一方、多様性を自覚するがゆえにその集約と決定を強く求める気持ちがあることも事実でありますから、これに政党政治が的確にこたえるという意味で、佐藤委員御指摘の諸問題もこの中で吸収をされ、信頼される政治が、また実行される政治、結果のできる政治というものが各党間の競争の中でつくり上げられていくものではないだろうか、こんなふうに思う次第であります。
○衆議院議員(保岡興治君) 今、三塚提案者からいろいろお話もありましたし、非常に共通する思い、ともに政治改革を進めてきた同志でございますから、全く同感であると申し上げてもいいと思います。 また、この政治改革は、先生が御指摘になったイデオロギーの対立というものをベースに、日本の政治も、世界の政治も恐らくそうではないかと思いますが、一つの構造ができ上がりまして、日本の政治構造はイデオロギーの対立はもう形骸化して、政権与党と批判勢力の野党とが固定してしまって緊張がなくなってしまった。そこからいろいろ時代の大転換期に必要な強い政治のリーダーシップを確立する上での国民の政治への信頼という最も基本的なことが失われていたことが、我々が政治改革を重大な決心をして始めたゆえんであると言えると思います。 そういった意味で、小選挙区比例代表制は、今、三塚提案者からもるる説明されたとおりでありまして、いわば言葉をかえて言えば政権交代のキーワードというんでしょうか、政党中心、政策本位の政治を目指しながら、政権交代のキーワード、これが大事であって、その緊張の中で政策も本当に選挙民と密接に対話しながら吸収していく。そして、多様な意見を一つの小選挙区制というもとで集約して政権という形で国民に選んでいただく。そのための新しい政党政治のルールを確立していく産みの悩みであろうと思いますし、またそういう緊張の中から、長年この政治改革のきっかけとなって国民から批判を受けております政治の腐敗というものを、厳しい選挙民の批判のもとで、選択のもとで自浄力が働いて浄化されていくという側面も無視できないと思います。 そしてまた同時に、今、三塚提案者も最後に言われましたとおり、それに加えて日本のお金のかかる政治、選挙風土というものを徹底して一掃する中で、こういう腐敗の大もとを断っていこうというこのたび提案している選挙浄化法を加えて、我々はいろいろ新しいものをつくるときは古いものを壊して進んでいかなきゃならないだけに、ある意味では大変な痛みや苦労が伴うものであるけれども、私たちはその決心した向こうにどういう政治を実現していこうかという、どういう弊害を克服していこうかという、その原点に立ち返って私はこの政治改革を貫徹していくことが大事だろうと思います。 そういった意味では、多様に反映した価値観は従来の政治の固定化された中にねじれ現象でたくさんこれからの未来をつくっていく。いろんな必要な価値というものの考え方の相違というものは埋もれている。これが政界再編の激動の時代に国民へしっかりした選択肢として示せるように収れんされていく。これが我々がこれから進んでいかなきゃならない厳しい、険しい道のりだ、そういうふうに考えております。
○佐藤静雄君 大変該博な知識と豊かな経験に支えられたお話、感銘深くお聞きいたしましたが、むしろ世界の潮流は、価値観の多様化あるいは高学歴化あるいは科学の急速な進歩、地球環境の危機、大きなうねりをもって私は変わっているものというふうに考えております。世界のほとんどの国では、国民は多様な価値観を背景に既成政党の枠にとらわれない主張をし始めているというふうに私は考えております。 例えば生命倫理の問題あるいは安楽死の問題もそうでしょう。あるいは臓器移植の問題もそうでしょう。福祉のあり方についても、従来の在宅か施設かなんというものを飛び越して、もう少し深い重い課題として世界の人類は考えつつあります。あるいは環境の問題、食糧の問題、エネルギーの問題などなど大変深刻な問題がいっぱいございます。これからの政治はむしろワンイシューを声高に主張する国民の声をどのように取り入れるのか、それが私は大きな問題であろうというふうに思います。二大政党論ではこのような大きな世論といいますか、あるいは国民の要請に完全にこたえ切れない、国民の声を取り入れることができないということも考えられます。 先日、保岡先生の御答弁をお聞きいたしましたが、これらの問題に対処するためには各政党で党議拘束を解いて対応したらよかろうというお話もございました。しかし、今申し上げましたような諸課題は党議拘束を解くくらいでは私は解決はできない。逆に緑の党ができたり、環境の党ができたり、福祉の党ができたり、恐らくそういうふうにおのおのの問題ごとに多くの政党と申しますか、グループと申しますか、そういうものが分立してくる。そういうことも自然の成り行きになるんじゃないかというふうに考えております。アメリカでも、共和党あるいは民主党、その枠にとらわれない勢力が第三の波を起こしております。 そういうことを考えますと、政治改革の大きな原動力となった二大政党論は、その根拠が今、揺らいでいるんではないか。現在成立しつつある政治改革諸法案は、歴史の批判に本当に耐え得るかというふうに私は非常に不安を持っておるわけでございますが、これもひとつ御懇篤なる御指導をいただきたいと思っております。
○衆議院議員(三塚博君) 隣の県の福島の代表である佐藤委員、長年の友人であります。地方自治に専念をされて苦労された該博な知識と経験の中の発言であり、まさに傾聴に値いたします。 そういう時代であればこそ、強力な政治というものが一面求められるのではないだろうか。強力とは、ついてこい式のものではございません。論議は重ねていかなければなりません。共通項はその中で求めていかなければなりません。限られた税源を中心とした財源の中で、単年度主義の弊害をどう破り、五カ年計画なのか十カ年計画なのか、物によってそのようなミドル、ロングの構えをしながらこれに対応していくということでなければなりません今日であろうと思いますし、財源と行政、政治のあり方、それはその中で決心をするのは政党政治をおいてほかにございません。 願わくば、このことは各党がその中で合意点を目指して決定をされていくことの方が正しくよい方向で結果が出ることは間違いないわけでございますが、それぞれ立党の精神もこれあり、脱イデオロギー、また政党の枠を越えた政治の流れがあるといっても最終的な党の決定は、政党政治は政権を目指す政治の戦いであります限り、それに束縛されることも事実であります。党利党略とあえて申し上げるつもりはございませんが、それを乗り越えられないさがを背負いながら政党政治が行われていきますこともよく御理解をいただけるところでありまして、それがあからさまな党利党略ではない、国家国民の利益により近い形のものに収れんをされていくことにおいて初めて活力のある政党政治が生まれてくるのではないだろうかというふうに思うのであります。 そういう点で、枠を越えてボーダレスでこのことに向かうというのも一つでありますが、あえて言えば、翼賛政治にならぬだろうか、こういう点もあろうかと思います。さっき日本列島の話をさせていただきました。地理、条件、気象の違うこの列島の中においてどのようにやるか。地方党と都市党、こういう大ざっぱな分け方の中で収れんをされていくことも一つだとは思いますが、しかし百年に及ぶ政党政治の経験の中で、私ども、その中に包含をし、日本という国で調和をしていく努力が行われますならば、それなりの成果も形も出てくるのではないだろうか。 しかし、これは力をもってそうするのではなく、選挙制度の中でそういう地道なまた効果ある政治運営を目指して、選挙によって選ばれる結果としてこのことはつくり上げられていくべきであろうとも考えますから、そういう点で佐藤委員とは若干私の行き先の見通しが違うところもありますことは認めつつも、やはり一つの流れの中で試行錯誤をある意味で重ねながら、しかしながら試行錯誤とは言いながら目的は同じと、こういう意味で接点が大きく出てくるでありましょうから、お互いの努力の中でそういう問題を解決していくようなことになれば、小選挙区制を私ども強く推進をしてまいりました者としてそんな考えのありますことを申し上げさせていただき、二大政党の流れになるのではないかとよく言われますが、なるかもしれませんし、三極がやはり国民の多様な意見を吸収する意見だとすればそういうことにもなるでありましょうし、多党化の中で連立政権というものが定着化していくという可能性もないわけではございませんので、それは時代時代に即応しながら選ばれた者同士が真剣な論議を重ねて、国民世論の決定と政治の原理原則に従って効果あるものにつくり上げていく努力をしていくべきではないのか、こんなふうに思います。
○衆議院議員(保岡興治君) 三塚提案者のおっしゃったこと、私も同感の部分が本当にたくさんあります。佐藤先生がおっしゃったワンイシューを強く打ち出す政党がもっと出てきてもいいはずだし、そういう歴史的な流れにあるのではないかという御指摘でございますが、確かにそういう国民の動きというか流れというものも生まれてきているということもあながち否定できないと思います。 ただ、今回の衆議院の選挙制度の抜本改正は、小選挙区の利点も取り入れていると同時に、批判もありますけれども、正反対の民意の多様な吸収を目指す比例制も加味している。そういったことでブロック別に比例選挙を行うことになりまして、そういった意味で阻止条項もドイツのようなものはこれは入れないということになりましたが、そういう範囲内で、今、先生の言われたようなワンイシュー政党が出てくる余地もあって、私はそれはそれでいいのではないか、それを受けとめられる制度にはなっているんじゃないかというふうにも思います。九州にも農民党をつくろうというような動きがありまして、それが実現するかどうかわかりませんが、そういったものも先生のような御認識の一つのあらわれではないかと思います。 そしてまた、私は、やはり三塚先生も御指摘されましたけれども、政治は確かに権力闘争の意味があり、それであってこそ政治という側面もあります。しかしながら、こういう大きな時代の転換期に従来の政治をつくり変えていこう、再生して新しいものをつくっていこうというときに、ただ権力闘争のために手段を選ばずということになって、政党の命である基本政策とかいうものをないがしろにした形の政権獲得とかあるいは維持、あるいは選挙協力というものが余りにも無原則に行われるようなことがあると、これは国民がわけがわからなくなってしまう。むしろ何が何でも政権を獲得する、維持するということよりも、いろいろ我々としては政党間のスムーズな政権交代のルールを一歩一歩確立しながら、与野党で合意しながら、それを国民に示しながら、そしてそれに責任を持ちながら新しい政党政治を確立していく。スムーズな政権交代のルールをつくって、投げ出すときは投げ出して相手の党に政権をゆだねる。またその政党が間違ったら返していただくというような、そういった形の政党政治がまさに我々が目指している政党政治のキーワードなんですが、そこに果たして我々が行けるかどうかは我々政治家全員、そしてまた国民の政治への意識のあらわれにかかっていると、そういうふうに思っております。
○佐藤静雄君 真の政治改革を考えた場合には、一つには徹底した腐敗防止策を講ずること、この点については与野党の皆様方の御努力によって大分進んだものというふうに思っておりますが、同時に、選挙制度あるいは政治活動の改善を総合的に考えていかなきゃいかぬというふうに思うわけでございます。 今回の政治改革の致命的な欠陥の一つに、先日、同僚議員も質問いたしました、本日も質問いたしましたが、参議院の改革、地方政治の改革、全く手つかずでございます。また、改革意欲もお示しいただいていない。まことに残念でございます。ほとんど論議すらしておられない。これが本当の政治改革なのかということで、私は本当に疑念を持つものでございます。 参議院の選挙制度の改革、例えば一例を挙げて言うならば、参議院の複数区は衆議院の中選挙区と全く同じであります。一党が過半数をとる、そういう決意を込めて複数の候補者を立てれば全く中選挙区と同じでございますから、同一政党に属する候補者同士が血みどろの争いを繰り広げなければなりません。もちろんこれは農業団体も二分し、あるいは医療関係の団体も二分し商工団体も二分し福祉団体も二分する、全く凄惨な戦争になってくるわけでございます。 参議院の比例区の問題にしても、現在は政党名の選挙でございますけれども、全国的な広がりの戦いでございますが、国民の中には根強く個人名を記入させてほしいという要望もあります。これをやはり我々はくみ上げて制度改革を急がなきゃいかぬというふうに思うわけでございます。 あるいは地方分権が今、喫緊の課題となっておりますけれども、地方議会においては、都道府県においては、御承知のとおり、郡市の単位の中選挙区、市町村においては、自治省さんが指導されたといいますけれども、どんな大きな市でもこれは大選挙区で、衆議院の選挙、参議院の選挙、市町村議員の選挙、考えただけでもまるでばらばらで整合性を欠いております。こんなことで本当の政治改革と言われるかどうか、私は非常にこの点疑問に思っておりますが、お答えいただきます。
○政府委員(小林守君) 参議院議員の選挙制度、そして地方選挙の改革については今回取り上げられてないではないかというような御指摘でございます。 参議院議員の選挙制度につきましては、これまで第八次選挙制度審議会の答申とか政治改革をめぐる国会での御審議、参議院における与野党会派での御論議を通してさまざまな御検討をされてきているところでございます。そして、百二十九国会におきましては、各党各会派の御努力によりましていわゆる四増四減の定数是正が行われたところでありますけれども、選挙制度の抜本的な基本的なあり方については合意形成に至らなかったというような状況の中で今日を迎えているところでございますが、引き続き各党各会派で御論議を深めていただき、合意形成を図っていただけるように御期待を申し上げたいと思います。 また、地方公共団体の選挙制度の改革につきましては、国の選挙制度との整合性という観点も極めて大事な視点だろうというふうに思います。しかし、地方団体では首長を住民が直接選挙するという大統領制というような特色もございまして、そのような地方における事情、地方の政党化の状況、地方分権の流れの中での地方制度の改革との関連も踏まえて総合的に検討されるべき課題であろうかと考えております。
○衆議院議員(三塚博君) ただいま佐藤委員の参議院及び地方議会の改革はどうする気かと、こういうことでありますが、参議院につきましては、憲法上両院ということでそれぞれ国政の最高機関としての使命を与えられておるわけでございまして、個人的な見解は見解として持っておりますけれども、それはこちらに置きまして、参議院の皆様方におかれましてあるべき姿、いろいろ議論をされておりますことを拝聴いたしておるわけでございますが、そういう中で結論を得られていきますことがここで申し上げることであろうと思います。おまとまりいただいて、御決定いただいて衆議院に送付をいただきますならば、参議院の意思決定でございますから、私どもはそれを尊重し、その方向で決していかなければならぬことは当然でございます。 地方議会の問題は、やはり公職選挙という中で一体的にこれは扱われてきておるわけでございますから、選挙制度そのものをどのようにつくり上げていくかはまさに両院、我々が合同協議をしてそのあり方を最終的には決めていかなければならぬだろう。しかしながら、地方自治体議会議員の各位の意見は意見として吸い上げながら、そこからスタートを切るということになろうと思います。 隗より始めよという言葉どおり、リクルート以来の不詳事件の中で、また二十一世紀を迎えるに当たっての国内外の大きな問題にどう対応するかという意味で、今日の選挙制度改革を含むもろもろの諸改革を御提案申し上げ、四案は成立、今回の法律の御審議をお願い申し上げておるわけでございまして、まずこれから始めさせていただいた、これが基本でございました。
○衆議院議員(保岡興治君) 参議院の改革については、今、与党の三塚先生の方からお話があったとおり、衆議院と参議院は憲法上国会の意思を形成する二本の柱でございますから、衆議院の選挙制度の抜本改正に伴って、参議院もそれとの整合性の上に立った新しい制度改正について一日も早い結論が得られることを望む気持ちは同じでございます。 そして、実は一昨日、森山眞弓先生からもそのことについてるる御質疑が当委員会でもございました。私もそれを早速「改革」の政策委員会に伝えまして、しかるべき責任者を決めていただいて、そうして参議院改革案を得る努力をすると同時に、各党間の協議に積極的に臨んでいくようにしたいということで説明を求められましたので、近くしかるべき説明を政策委員会でする予定でおるところでございます。 それからまた、地方議会の問題については、今度の政治改革の大きな目標は、二十一世紀は地方の創意工夫をもっと主体的に生かしていただいて、それを日本のあすをつくっていく大きなエネルギーにしていくべきで、地方に歴史や伝統や風俗、その他特性を生かしたいろんな価値観が生まれる二十一世紀を思って努力をしていかなきゃいけない。 そういった意味で、地方分権、国と地方の役割の見直しなど新しい時代に対応する諸改革が待たれているわけですが、なかんずくその中でも、私どもも新しい政党政治を地域にいかに根づかせて立ち上がらせていくかということも考えなければならないと同時に、そういう中で地方議会の方々、これは県議会もあり市町村議会もありますが、それぞれが主体性を持って、こういう激動期にどう地方の政治はあるべきか、地方議会の制度はどうあるべきかということを考えていただいて、それを受けて我々がいろいろ検討していくことが一つの道筋ではないかと思っております。
○佐藤静雄君 審議促進に協力をしなければいけませんので、最後に区割り案についてお伺いをしたいと思います。 現行の中選挙区制は七十年以上続きまして、日本の風土の中では一つの文化としても定着しておるというふうに考えておりました。しかしながら、今度出されましたこの区割り法案、人口の均衡を重視し、これは当然でございます、一票の格差の問題がございますから、当然人口の均衡を重視した結果、文化的にも経済的にも、行政単位でも、そして政治的にも一体の地域を分断しております。甚だしいものについては同一居住区である住宅団地、これが大字が二つあるからといってそれを分断している。地域文化あるいは伝統習俗あるいは住民の居住の一体性を乱暴に破っておるところもあります。 私のふるさと相馬を例に出して申しわけございませんが、旧藩領である相馬藩は完全に分断されております。通行圏は一緒であります。行政圏も一緒であります。経済圏も一緒であります。それを分断して、急峻な阿武隈山系を越えて全然一体性のない福島と伊達とくっつけてしまった。これは三塚先生御承知のように、相馬六万石でございます。伊達は六十万石。一千年の間、侵されておりません。小なりといえども相馬は相馬の気概を持って頑張ってきたわけであります。 そういう歴史的な経緯も無視して同一選挙区に押しつけられてしまったわけでございますけれども、もちろんこの案には二百万県民挙げて絶対反対であります。知事、県議会、市町村長、市町村の議員、みんな反対しています。県の要望あるいは地元選挙民の要望を聞き入れても、最高裁の判断である三倍以内におさまるのであります。一万五、六千多いだけでございますから、それはカウントしても〇・幾らでございます。そのぐらいのことをどうして地域全体が全県民が反対しているのにやらなきゃいかぬのか、その辺が問題でございます。 このような事例を考え、さらに国の存在というのは、もちろん一票の格差、これは大変な問題でございます、憲法上の問題でもございますけれども、国の存在というものは国土と国民で成立しておるわけでございます。人々の生活、秩序あるいは文化、伝統、そういうものを破壊してまでも人口の均衡を重視して選挙区を設定する、これに私は大きな疑念を持っております。 この考え方を極端に貫いていけば、過疎現象に拍車をかける。過疎地はますます国会議員がいなくなる。私のところは十二人いた衆議院議員がたった五人になるわけでございます。これがまた少なくなる。そんなことで本当に国土の均衡ある発展ということを考えた場合にいいのかどうか、大きな危惧の念を持っております。 私は、先ほど来お話ししておりますように、非常な疑念を持っておりますが、真の政治改革はこれは実現せにゃいかぬという気持ちでございます。私の師匠の伊東正義の教えでもあります。したがって、これは反対のために今言っておるわけではございませんが、どうも疑問が多過ぎる。ガリレオが言ったように、それでも地球は動く。私はどうもこの政治改革案が本当の政治改革案が、まだそういう疑問が残っておるわけでございます。ひとつお教えをいただきたい。
○政府委員(佐野徹治君) 私の方から、区割りの審議会の設置法の関係でもございますので、そういう制度の趣旨につきまして御説明をさせていただきたいと思います。 この法律では、区割り案の作成に当たりましては、各選挙区間の人口の均衡を図り、選挙区間の人口の格差が一対二以上とならないようにすることを基本とし、行政区画、地勢、交通等の事情を総合的に考慮し、合理的に行わなければならない、このように規定されているわけでございます。 区割りの審議会におきましては、この規定に基づきまして、全国の選挙区間はもとより、各都道府県内の選挙区間の人口均衡をも考慮しつつ、一方で行政区画等の事情も総合的に考慮いたしながら合理的な区割り案を作成されたものと承知いたしております。設置法の規定に基づき、内閣総理大臣はこの区割りの勧告案を尊重しなければならない、この規定等もございまして、この勧告に従いまして勧告をそのまま法案化をさせていただきまして、御提案をさせていただいているところでございます。よろしくお願いいたします。
○衆議院議員(三塚博君) 隣の県だから言うわけではございませんが、今回の審議会の案を尊重するという基本論がございまして、涙をのんでこれを了承せざるを得ないということになっておるわけでございますが、私ども本案を進めるに当たりまして、まさに佐藤委員が言われますとおり、歴史的、地理的、またその地域の一体性からいいまして、そのような事態が全国にありますことを承知いたしております。私の生まれ在所もまさに四万五千の人口でありますが、全く関係のない新五区というところに合併をされまして、地域住民は、棄権だ、投票はしないと、こういうことまで言っておる深刻な状況にありますことは事実であります。 説得するのに大変佐藤委員も苦労されておられると思うのでありますが、人口の問題一対二、しかし一対二・一三七に抑えたと、こういうこともあるわけでございますが、今後の人口構成の中でまた見直しもあると思いますし、そういう一体性を壊してまでということはいつの日かこれは直していかなければなりませんし、そういう点で国会側から提案をするということは許される行為でございますから、そんなことも真剣に考えながら各党の皆さんの協調を得て取り組んでいかなければならぬ大事な問題指摘であるということに受けとめさせていただきます。
○佐藤静雄君 終わります。
○会田長栄君 会田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 六年越しにようやく日の目を見ようとしているこの政治改革関連法案、まことにこの間御苦労さまでございました。 私は、端的に気持ちを申し上げますと、本当にこのまま、今、国民の怒りや政治に対する不信というのは結論が出されようとしているこの選挙制度を含めましておさまるんだろうかという気持ちが一面でありながら、実は質問したいわけであります。 というのは、六年越し、とりわけ、国会に上程されて、百二十一臨時国会でございました、海部内閣のときに関連三法案が提出されて、衆議院では特別委員会を設置して審議をして、その上で廃案となった経過があります。三年余過ぎます。ようやく今、日の目を見ようとしているわけでありますが、私はここで忘れてならないのは、ちょうど五年と五カ月前、一九八九年、私は参議院議員になりました。そのときリクルート疑惑事件というのがあって、政治家に対する不信というのが大きく始まりました。その後、共和あるいは佐川急便、ゼネコン疑惑等を経て今日、国民の怒りというのが大きく結集されたわけでありますし、今日、国会の中で政治改革関連法案を審議しているからといってその怒りはおさまっていないと、私はそう思っています。 したがって、これにこたえていくためにはどうすべきか、今日まで皆さんが努力をして、今、審議をされて結論を得ようとされておりますが、その点について幾つか基本的に率直にお伺いしていきたいので率直にお答え願いたい、こう思います。 その第一は、何といってもこのまま推移しますと日本の政党政治というのは私は最大の危機に今、直面しているという認識をしているんです。政党政治が最大の危機を迎えているときに、これにどうこたえるべきかというのはまことに私どもにとって重大責任があるからであります。 したがいまして、前段にお聞きしたいのは、国政選挙に国民が参画をしていくという、これは選挙のたびごとに、衆議院選挙、参議院選挙、繰り返されておりますが、国民の選挙参加の度合いというのは選挙をやるごとに低下をしていっているのが現実でございます。このことを私は見逃すことはできない。したがって、こういうことについて発議者の皆さんかどういう共通認識を持ってこの法案を提出されたのか、その前段の見解をひとつ与野党を含めてそれぞれ率直にお答え願いたい、こう思います。
○衆議院議員(三塚博君) 会田委員御指摘のように、たび重なる不祥事件、特に六年前、海部内閣におきまして、リクルート事件のような不祥事件が再び起きないようにということの中で、公選法を初め、そして選挙制度に至るまで、本問題の解決のためと申し上げますよりもその環境整備ということもあり、また小選挙区制度の方が最終的には法定費用を遵守しながら選挙によって選ばれる定着した制度になるであろうと。 毎回申し上げるのでありますが、一八八三年イギリスの腐敗防止法、まさに画期的な革命的な法律でございました。自来、施行百二十年たとうといたしておりますが、イギリス総選挙において選挙違反、買収、供応はもちろんでありますが、全くなくなったというのが今日の状況でありますから、そういう点を目指すことも海部総理大臣としてまた審議会の議を受けて決定をいたした経過であろうと思っておるところであります。 そういう点から、まず政治の側が我が身を血を出してもやるべきことはやらなければならない、こういうことで議会制民主主義の危機を何としても解消していかなければならないというスタート台に立たせていただいた、こういうふうに考えております。
○衆議院議員(保岡興治君) 今、政党の危機ではないだろうかという御指摘がございましたが、私は確かに今の現象を見ていると、五五年体制の一つの秩序があった時代に比べて政治が混乱して、国民は本当に政治に信頼を置いていいのかどうか、政党はどう変わっていくのだろうかわからなくなってしまっている状況にも置かれているのではないかという気がいたします。 しかし、だからといって、中選挙区のまま、従来の政治体制、与野党が固定化した状況の中で緊張を欠く、そして従来の仕組みの中にがっちりでき上がった政治のプラスの面、機能していてプラスの面もあれば、それと全く表裏一体でどちらかだけを残すというわけにいかない制度疲労みたいな弊害もあわせてあったわけでございますので、そういうことなどが一つになって国民から政治への大変な厳しい糾弾を受けて今日、政治改革を、苦しみながら、痛みを伴うけれども、明日の政治をつくるために英知を結集して政治改革の柱を立ててきたものだと、そういうふうに理解をいたしております。 ですから今後が肝心だと。ここはもう選挙制度改革ができたからといって、衆議院の選挙制度の抜本改正ができたからといって、それで政治改革が終わるのでないという認識、これが第一歩であるという認識はたびたびこの委員会でも表明されておりますが、まさにそういうことだろうと思っております。 それとまた、腐敗の根源にありますところの一番私は根本原因になっておると思われる選挙にお金のかかるというか、政治にお金のかかる贈答文化に根差した日本の風土というものをどうしても改めて、新しい制度をその上に立ち上がらせていくことが不可欠であるということで、先ほど三塚提案者も述べられたとおり、思い切った選挙浄化法、すなわち従来は官憲に頼って選挙の浄化をお願いし、政治腐敗と取り締まりのイタチごっこみたいな関係を繰り返してきた、そのことで解決の見通しが立たないということで、ここは最後の決め手として、候補者みずからが選挙の浄化の責任を負うという大きな転換を図る制度の提案をして、腐敗の根本に挑戦をするスタートに立とうとしているというふうに御理解を賜りたいと思います。
○会田長栄君 それでは自治省にお尋ねしますが、いわゆる国民の選挙参加の問題で、投票率が毎たび低下をする、棄権者数がふえる。その棄権者数がふえる層というのがある程度集約されているということについてどういう所見を持つか、聞かせてください。
○政府委員(佐野徹治君) 投票率の実態等につきまして関係の団体が調査をいたしましたところによりますと、男女ともに年齢が低くなるにつれまして投票率は低下をしております。特に二十代の若い人たち、これらの層におきまして低い結果となっております。 この理由には、いろいろな見方があると思いますけれども、やはり政治的無関心層が若年層に多い、このように思われること、こういったことが影響しておるものではないかと考えております。
○会田長栄君 重ねて聞きますが、投票率の低落傾向にどんな努力をしても歯どめがかからないということについて、どういう分析をしていますか。
○政府委員(佐野徹治君) 御指摘のとおり、投票率は低落傾向にございます。私どもも極めて憂慮すべき問題であると認識をいたしております。 その原因といたしましては、豊かさの中での政治的無関心の増大ということだとか、政策や候補者についての適切な情報の不足、こういったいろいろな見方があると思われますけれども、投票というのは国民の政治参加の最も大切な手段でございますので、私ども今後とも選挙に対する関心を高めるべく粘り強く積極的に啓発活動を行っていくことが大切であると考えております。
○会田長栄君 それは後ほど関連してもう一度お尋ねいたします。 その次に発議者にお尋ねしたいのは、与党を代表しまして、国民の政治不信とか怒りというのは何によって今日起こされたと集約されていますか。
○衆議院議員(大島理森君) 会田委員に所感を申し上げます。 先ほど三塚答弁者からお話しされましたように、海部内閣のときにあの法案を出したとき私は副長官をやっておりましたが、あのときからずっと振り返ってみますと、まず一番の不信は政治と金であったろうと思います。それからもう一点は、どうも日本の政治はエキサイティングでない、与党は与党、野党は野党、これがもう固定している、そういうふうなことが一つあったろうと思います。 この投票率低下の問題で、我々はこれからそういう問題をどう乗り越えるかと同時に、もう一つ、私どもの政党と有権者の関係というものをそれぞれの政党が今の時代に合ったあり方を模索していかなきゃいかぬ、こう思います。 もう一点、私の個人的意見ですが、逆に考えますと、果たして今の日本の有権者は政治というものをどう考えているかということを認識しなきゃならぬような気がします。つまり、物がない、経済が豊かでないときにどうデリバリーをしてくれるかという非常に大きな関心があった時代から、物が豊かになって、政治に国民の皆さんが何を求めているのかと同時に、ある意味では国民の皆さんも政治というものを真剣に考えていただきたいなという思いが私は率直にあります。 ですから、もちろん私どももあるいは自治省も大いに努力をしなければなりませんが、選挙権というのは権利であると同時に義務だという認識を改めて真剣に持っていかないと日本の政治は私はおかしくなるような気がして相なりません。 以上が所感です。
○会田長栄君 第一に申された政治家と汚い金との関係というものについての不信が物すごく大きいんですよ。だから今、国会はこれにどう真剣にこたえていくかというところに来ているんですね。 この二十代層が政治参加に無関心だということは、日本の政党政治にとって将来を見通した場合に大変なことですよ。それが大都市により一層無関心層が多い。今やもう地方にまでそれが波及している。こういう状況の中にあって、とりわけ政治家と金との関係の問題でとことん我々は詰めて整理をしてこたえていくというのが私は政治改革の第一だと見ているんです。その点では、連座制の強化というようなことまで打ち出して腐敗防止に努めるということは一歩前進だと思いますけれども、私としてはその点だけはきちっと押さえて政治改革をしていかないといけないと、こう思っているからお聞きしたんです。 文部省が来ていると思いますけれども、文部省は教育の責任を担当しているところですから、どなたも教育は国家百年の大計というところでは異議がない。しかし、考えてみますと、有権者になって十年間の層がまさしく政治参加を拒否するという。権利として拒否するならそれは一定の見込みは出る。しかし、無関心で拒否をするということになったら、これは教育にとって決して軽視できない問題だと私は思うんです。その点、文部省は、政治改革というのは特別、自治省だからうちの方は関係ないと、こう思っているかもしれませんが、その点についての議論というのはされていますかいませんか、ちょっと聞かせてください。
○説明員(河上恭雄君) 政治に対するいわば教育の問題と思いますが、国民の意思が選挙などを通じまして政治に十分反映されるためには、主権者でございます国民一人一人が政治に対する関心を深めていくことが大切でございます。 そういう観点で、学校教育におきましても、子供たちの発達段階に応じまして、選挙制度の意義とあらましとか、選挙権を正しく行使することの大切さでございますとか、あるいは政党政治と選挙、こういったことに触れながら、現代の民主政治あるいは議会制民主主義の意義というものを理解するための基本的な知識を学ばせることを通じまして、国民主権を担う公民として必要な基礎的な素養を培うための指導を行っておるところでございます。
○会田長栄君 もう一つだけ質問させてもらいます。 それは昭和四十年代後半、五十年代、六十年代にかけて教育界では子供の姿を三無主義と呼んで、こういう言葉がはやりました。その三無主義とはどういう姿を指していますか、ちょっと教えてください。
○説明員(河上恭雄君) いろいろな考え方があったかと思いますが、私どもの承知している意味では、無気力、無関心、無感動、こういうふうに使われたのではないかと承知しております。
○会田長栄君 これは自治大臣も発議者もどうぞ今の率直な答弁というのを真剣に受けとめていてほしいと、こう思っているんですよ。社会で教育界で子供の姿が三無主義の状態になっている。無気力だ、無関心だ、無感動だと言われている。こういう人たちが小学校から中学校へと行って、小学校には余りないんですけれども、中学校、高校のところでよく言われるんですが、これが有権者になっていくわけです。 そういう意味では、本当に日本の政治というのを国民とともに改革していくんだとすれば、子供のときからそのことを踏まえて私は子供の自主性とか創造性とか自発性というものを育てていかない限り、大人になってもそれが引き続くというんですよ。そのことを日本の政治改革の基本の根底に私は一つ置かなきゃいかぬということでこういう質問をしたんです。今気がつかなきゃ遅くなりますよ。そのことだけ申し上げておきます。 政治家と金の問題で、なるほど選挙制度は改革します、腐敗防止的な中身も一歩も二歩も前進させましたと、こう聞く。この出口の問題はなかなかはっきりしているんです。国民が最も心配しているのは、頭にきているのは、金の問題なんですね。入り口の問題なんですよ。だから再三本委員会でも他の委員会でも議論されているのは、企業の使途不明金の問題について国民にわかりやすくしてくれたらいいんじゃないですかと。 これは御承知のとおり、一九八三年に政府税調はこの議論をしましたね。これはもっとわかりやすく透明性を高めようとやりました。しかし十年過ぎました。一つもはっきりしません。したがって、今度の場合もいわゆるこの入り口論のところの使途不明金の問題というのは、裏献金という形で政治家に提供しているというところから問題になってきたわけですから、この点はやっぱり私はもう少し整理をしていかなきゃいかぬではないかという視点に立って、二、三、法案提出者にお尋ねをいたします。これは時間の関係もありますから、私は簡潔に答えてもらいたい。 企業使途不明金問題について、いわゆる法案提出者の与党の側で議論したことはありますか。議論したとすればそれはどういう結論になりましたか、お聞かせください。
○衆議院議員(大島理森君) 我が党の場合、政治改革で政治資金の問題について議論をしてまいりますときに、使途不明金の議論というのがなかったわけではございません。大事なことは、政治資金の入り口、出口を明らかにしていく、それでできるだけオープンにしていく。政治活動にはその基本的な財源というのは必要であるわけでありますから、そのことが最も国民の皆様方に今なさなければならないことなのではないか。こういう観点からの議論の結果、与党の中でお互いに議論し、そしてでき上がったのが今次の政治資金規正法の大改正であります。 加えて、特に今、先生お話しされましたように、企業との関係におきましては、資金管理団体というものをつくって、その会長は候補者みずからがならなきゃならぬ。そして、それに大きく違背をしたときにはまさに御本人にその罰則がかかって、公民権停止になるという罰則を明らかにすること、我々自身の責任を重くすること、そういう形で今次の改正がなされた。そのことが非常に私は国民の皆さんの信頼を得られる結果になるんではないかと、このように思っております。
○衆議院議員(堀込征雄君) 今、大島先生の方から自民党における討議経過の御答弁がございましたように、私どもは、先生御承知のとおり、企業・団体献金を一切禁止という立場で実はずっとこの問題を議論してまいりました。したがいまして、ことしの総・総会談で政治改革、政治資金規正法を含めたいわゆる合意案が出るまではそういう立場で来ました。 その後、先生御存じのとおり、政治家個人への献金は禁止をされ、資金管理団体五十万円までということになったわけでありまして、引き続いてこの問題を、我が政治改革担当部署だけではなしに税制の問題の方からも議論をさせていただきながら、これの圧縮、それから政治資金の面においては透明化に向けて、今、大島先生お答えになりましたような方法で最大の努力をしてきた、こういう経過でございます。
○会田長栄君 企業の政治献金という問題について、それは私流に言わせれば表から政治資金規正法に基づいて献金するもの、表献金。しかし、使途不明金と普通言われている、正確には使途秘匿金と言うのだそうですけれども、こういうものがあって、これは裏から献金するということが大手ゼネコン汚職問題のときに明らかになって国民の怒りというのがまた倍になったと、こういうことですからね。 この問題というのは、一九八三年に既に政府税調がこの問題を社会問題としてとらえて、何らかの是正措置をしなきゃならないんではないかという議論が始まっているんです。ところが、十年過ぎてもその結論がはっきりしないんですよ。そうすると、例えが悪いけれども、大手ゼネコンみたいなものがまたあれば、またこの問題が出てくるということですよ。どんなに出口のところで連座制を強化してみても、入り口のところを整理してやらなきゃそれはなかなか浄化するということにならない。革命的な選挙浄化につながるという答弁をいただいているものだから、それほど革命的だというんなら、せめてこの辺にもさわってほしいなと思って今質問をしているわけです。よくわかりました。 私がもう一つ聞きたいのは、税法上、発覚すれば国税庁が税務調査をして、この使途不明金に対する課税で対処して実は国税庁は一件落着なんです、この問題はね。終わりなんですよ、これ。通常、企業会計の中ではこういうことは許されないんです、企業でも団体でも。それが許されているというのは、使い道がわかっているから、監査役チェック機能というのも強化したけれども、改めてそれは問われないでいるというのが私は実態だと思うんですよ。だから、そういうところに来て、連座制の強化など出口は一応整備されたけれども、この問題について今後整理していこうという議論がいわゆる与党の側にあるんですかないんですかということを端的に聞かせてください。
○衆議院議員(大島理森君) 会田議員の問題提起は、入り口というよりは出す方の財布の中身を明確にしろと、こういう議論のような気がしてなりません。政治資金という議論の中で、入り口はかなり私は明らかになったと思っております。 問題は、使途不明金の問題について与党でもう少し真剣にやらないかと、この間も一井先生でございましたか、大変な議論をされました。これはむしろ政治資金との関係ということだけではなくて、使途不明金のあり方論の中で商法をどう改正していくかという議論であろうと思います。そういうことの結果として政治資金との関係も言われるだろうと思いますが、せっかくの先生の御意見あるいはまたいろんな御議論、我が党内にもございました。自民党の中でも、先生の御意見があったことを踏まえて、政治改革の議論はなおこれからもしていかなきゃなりませんので、こういう議論を踏まえた意見として問題提起をしてみたいと、このように思っております。
○会田長栄君 要するに政治家に金が渡るんですよ。金が渡されればどうにか工夫をして使うんです。そうでしょう。でなきゃ個人的にためるかしかないでしょう。昔は井戸塀政治家と言われたから、それはためる方法もあるかもしれませんけれども、私はたから入り口と言っているんですよ、この問題は。ここのところをきれいにしてやれば、浄化してやれば国民はやっぱりある程度納得するんですよ。 これだけじゃありませんよ、国民の怒っているのは。要するに裏献金の問題の使途不明金の問題もありますけれども、もう一つは政治家自身がいわゆる献金ごっこをやる、こういうことについても怒っている。だからその点を整理してやれば私はちょっと違うんではないかと思ってお尋ねしているわけでありますから、その点は与党の側でも引き続いて検討をぜひお願いしたい。 次に、大蔵省にお尋ねいたしますが、この企業の使途不明金の問題について、平成六年度税制改正でどう一体政府は対応したのかというのが第一番目です。どうぞ聞かせてください。
○説明員(福田進君) 平成六年度の税制改正によりまして、平成八年三月三十一日までの時限措置といたしまして、御指摘の法人のいわゆる使途不明金、法律上は使途秘匿金と申しておりますが、この使途秘匿金の支出に対しましては、通常の法人税に加えまして使途秘匿金の額の四〇%相当額の法人税を追加的に課税することとしたところでございます。
○会田長栄君 もう一つは、使途秘匿金について、税法上、政府税調の中では限界があるとよく言われているんですが、どのような限界があるのか、聞かせてください。
○説明員(福田進君) 先生、先ほど引用されました昭和五十八年の今後の税制のあり方についての答申、いわゆる税調の答申でございますが、 いわゆる使途不明金については、現在、損金不算入を原則としており、結果的に全額が課税されている。これについて、更に重課すべきではないかとの意見があるが、本来、何らかの経資としての性格をもつ支出を損金不算入とし全額を結果的に課税することは、法人税制の枠内の措置としては限界であるとも考えられる。 ということを述べております。 それからことしの二月に平成六年度の税制改正に関する答申をいただきました。その中で、 企業が税務当局に対し相手先の氏名等を秘匿するような支出は、違法ないし不当な支出につながりやすく、それがひいては公正な取引を阻害することにもなりかねないという問題がある。近年、企業の使途不明金の額は多額に上っており、これをこのまま放置することには社会的な問題があること等にかんがみれば、そのような支出を極力抑制する見地から、税制上追加的な負担を求めることもやむを得ないのではないかとの意見が少なくない。しかしながら、いわゆる使途不明金問題は、企業経営者のみならず社会的なモラルの問題でもあり、このような問題を是正するために税制を活用することは、厳に慎しむべきであるとの意見も強い。したがって、やむを得ず税制上の措置を講ずるような場合においても、単に支出先が不明であるというだけでいたずらに対象を拡大することのないよう配意する必要があるほか、新たな措置が企業活動や税務執行にどのような影響を及ぼすことになるのか必ずしも予測しがたいことにもかんがみ、時限的なものに止めることが適当である。 こういった答申をいただいております。
○会田長栄君 次に、政府税調が今後使途不明金問題などを含めて三つの課題を検討していくということの原則を確認しましたね。その中に一つ、使途不明金の問題についても余りにも社会的問題に発展しているので検討を加えるという条項がありますね。そしてもう十年過ぎましたね。いまだにその点については今言ったように明確ではないんです。検討するということにだけなっているんですよ。 そこで、あわせてお尋ねします。この使途不明金の問題についてよく二種類あると言われているんです。その二種類というのはどのように区分けするんですか、教えてください。
○説明員(若泉征也君) ただいま先生の御質問でございますが、使途不明金の中には、第一点といたしまして、企業が税務申告をする際にその相手先を秘匿いたしまして、自己否認というふうに申しておりますが、みずから自己否認するという形態が第一点でございます。 それから第二点といたしまして、一般の経費等に潜り込んでおりまして、それを私どもが税務調査によりまして把握いたしましてこれを追及いたしますけれども、その使途が明らかにならず、結果といたしまして損金に算入せず私どもが否認する、こういう形態のものが第二番目でございます。
○会田長栄君 なるほど。使途不明金というものがあって、それは税金を納めて、その中身については明らかにしないまま処理をするということ。あともう一つは、国税庁に調べられたときには重加算税を出して済ますという方式。しかし、それである限り、いつまでたっても大手ゼネコン疑惑のように裏献金というのは絶えることはない。これは建設省が行政指導して大分成果は上がっているように聞こえるけれども、それほど成果は上がっていない。これは普通の企業会計からいわせたら、使途秘匿金とか不明金などというのは許されないところなんです。 したがって、政府税調の中でも議論されているのは、もう政府税調の問題ではない、これは明らかに商法上、刑法上の問題ですから、法務省で検討されるべき課題ではないのかという御意見も出ているということをお聞きしていますが、法務省、その意味ではこういう点について検討をされているんですか。
○政府委員(濱崎恭生君) 御指摘の昭和五十八年の税調の答申における指摘につきましては、ただいま大蔵当局の方から説明があったとおりでございまして、その中では、税制上さらなる措置を講ずるという意見と、それには限界があるから商法等の場面で検討されるべき問題であるという指摘があったということでございます。その後、今、大蔵当局から御説明がありましたように、ことしの租時法の改正によって当面の措置として税制上の措置が講じられたということを承知しているところでございます。 商法の観点から申しますと、会社制度を規律する商法におきましては、御案内のとおり、使途不明金という概念は認められておらないところでございますけれども、いわゆる使途不明金とされる金銭の支出に関して不正経理を行うということは既に商法が禁止しているところでございまして、さらにそういう行為によって会社に損害を及ぼしたという取締役に対しては損害賠償の請求をすることができる、あるいは刑事罰の面でも一定の要件のもとに特別背任罪という刑事制裁も用意されているわけでございます。 また、商法は、こういう不正経理、そういうことを介しての取締役の不正行為、そういうことを防止するために、会社の制度といたしまして、株主による監視の制度、監査役による監視の制度というものを設けているわけでございまして、これによって自主的に会社の方でそういうことをチェックするという制度を設けております。 その問題に関しましては、既に先生御案内のとおり、平成五年の商法の改正におきましてそういった公正な経理の確保あるいは不正経理の排除というようなことを重要な目的の一つといたしまして、株主代表訴訟制度や監査役制度についての改善を実現させていただいたわけでございます。これによって、そういう株主の監視機能あるいは監査役による監視機能というものが大幅に充実するということによって、そういう不正な経理の排除を相当程度に達成することができるのではないかというふうに考えておりまして、この新しい制度のもとにおける運用が適正に行われるように、法務省としても現在引き続き広報活動等に努めているところでございます。
○会田長栄君 法務省としては、税調でそういう問題を投げかけられていて、当面企業に対する現行法の中での指導でそういうことが克服できると、こういう考えなんですか、それとも、改めてその提起があるので、法務省としては商法上あるいは刑法上含めて総体的に今後も研究、検討していくということで今取り組まれているんですかということをお聞きします。
○政府委員(濱崎恭生君) 商法の視点から申し上げますが、先生御案内のとおり、商法と申しますのはこれは会社に対する取り締まり規定ということではございませんで、会社制度が株主あるいは会社債権者の利益を害することがないようにするための会社の仕組みというものをつくっているわけでございます。そういう仕組みをしっかりつくるということがひいては御指摘のような問題にも対応することができる面があるのではないかということで、私どももそれなりに努力させていただいて、今申しました平成五年の改正を実現させていただいたわけでございます。 ただ、商法というものは、あるいは商法中の会社法制というものは、今申しましたような視点での制度でございますので、それだけによって御指摘の使途不明金を完全に排除できるという、そういうことを目的とした法律ではないということを御理解賜りたいというふうに思います。 なお、御指摘のような観点からも、今後とも会社法制の適正なあり方ということについては引き続きいろんな角度から検討はする所存でございます。
○会田長栄君 なるほど。企業は使途不明金の使い道は明らかにしない。同時に、国税庁から言わせれば、その疑念ができたとき調査をして見つけて重加算税を課す。しかし、国税庁といったつて限られた定数でありますから、そんなに丁寧にできるものではない。 したがって、この使途不明金、秘匿金という金が、大手ゼネコンのときの審査経過からいうと約七割というのがどこに使われたかわからない、しかし企業の人たちにとってはみんなわかっているということでありますから、そのわからない部分が政治家に流れているのが実態ではないのかというところで、国民の怒りがそこに集中しているわけでありますから、このわからない部分に対して今後与党はぜひ国民が納得するように挑戦してほしい、せっかく革命的な選挙浄化につながるという自信と確信を持っての今度の改革なんですから。 しかし、私みたいな疑問の意見があるとすれば、その点について私はこたえていかなきゃいけないのではないか、こう思いますから、その点、与党の皆さんから一言ずつ今後の決意についてお聞かせいただきたい。
○衆議院議員(三塚博君) 一昨年十二月の緊急改革におきまして、政治資金規正法を抜本的に改正いたしたところでございます。 御案内のとおり、施行は一月一日になると思いますが、本件が会期内に成立をいたしますとそうなる、その前提で申し上げさせていただいておるわけでありますが、そういうことになりますと、政治家が責任者である政治団体一団体しか認めない、こういうことになりまして、責任の所在は責任者である政治家にも及ぶと、こういう形になるわけであります。一団体及び一会社、最高限五十万までを限度とすると、こういうことであり、個人的な献金は一切これを行わない、また受理しない、こういう縛りもかけておるところでございます。 さらに政治不信の解消のために公選法の再改正をお願い申し上げ、選挙腐敗を根絶するというところから、選挙界の浄化、政党の浄化と、こういうものに決心をして取り組んでおるということで御理解を得たいと思います。
○衆議院議員(堀込征雄君) 先生御指摘のとおり、この問題につきましては、我が党としては政治改革担当部署、それから昨年の税制改正の折にもいろいろな角度から検討し、党の各部署で努力をしているつもりでございます。 さらにまた、会田先生御指摘のとおり、大手ゼネコン問題に端を発したいろんな問題がございますので、それぞれの機関を通じながら、御指摘のとおり、最大の努力をさせていただきたい、このように思います。
○会田長栄君 一昨日ですか、同僚委員が質問したことで、実は新聞の見出しというのはこういうものですから、自治省、本気になって政治改革のPRに努めてもらわなきゃなりませんよ。今ちょっと読みますから。 「忘年会のあいさつにご注意 幹部相手だと連座適用も」という見出しなんですよ。まだお読みになっていないと思いますけれども、この見出しで読む限り、細かいところを読むと正確に書かれているんですよ、「国会議員が支持者との忘年会のあいさつで応援を依頼、その後の選挙で支持者が買収行為などをしたら、議員は連座の罪に問われるのか」という質問について答えたというところで、堀込さんの答えと自治大臣の答弁が載っているんです。ところが今、忙しいからね、国民は。だから大体みんなこの見出しを読んで、おおそうか、今度なかなかいいことをやったなと、こういうことになるんですよ。これは「忘年会のあいさつにご注意 幹部相手だと連座適用も」ということなんですから、忘年会も新年会ももう大体国会議員と名のつくのは来ないんだな、今度はと、こういうようにとられますよ。 その意味で、ぜひ今度の政治改革法案について徹底して国民に周知させる私は義務が自治省にある、だからその点は並み並みならぬ決意でやってもらいたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
○政府委員(小林守君) 御指摘の点につきましてはもちろんでございまして、最大限の努力を払って啓発に努めてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○会田長栄君 ありがとうございました。
○川橋幸子君 大変真剣で、背筋がぴんと伸びる、そうした政治不信あるいは腐敗防止のお話が会田先生の方からあったわけでございますが、私もせんだっての月曜日の質問のときに同じような趣旨から質問させていただいたわけでございます。きょうは、さらに会田委員の方からインパクトのある教育的な趣旨の質問があったわけでございますので、よろしくお願いしたい。 もう私の方は少し時間を短くしてもいいのではないかと思いますけれども、若干、投票率の低下に対する政治家個人の責任、それから政党の責任、そして今、最後にお話がありました日本の民主主義、それから日本の将来を考えての行政府の法施行上の責任、このような問題意識から質問させていただきたいと思います。 もう今さっき小林政務次官の方から、啓発、周知については万全で取り組みますというお答えをいただいたわけでございますけれども、細かい数字は結構でございますが、それではどのような予算措置をもって、あるいは来年度予算の要求はどのようなことでこれの予算的な裏づけを自治省としておやりになろうとしていらっしゃるのか、政務次官に伺いたいと思います。
○政府委員(小林守君) 啓発の予算等についての御質問でございますが、既に成立をしている政治改革関連法の内容等につきましては、平成五年度の第三次補正予算で措置されました約十八億円を本年度に繰り越して、パンフレット等の配布等によって周知徹底に努めてきたところでございます。 区割り法案を成立させていただいた後は、平成六年度啓発関係予算二十三億八千万円をもって、新しい選挙区や腐敗防止策を含めた新制度の内容の周知について、チラシやポスター掲示、交通広告等、手段や方法に工夫を凝らしながら全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。また、総理府所管の政府広報事業においても積極的に取り組んでいただけるよう連携を図ってまいりたいと思います。 なお、来年度の予算要求等についてでございますが、二十三億九千万円の要求をさせていただいているところでございます。
○川橋幸子君 ありがとうございました。 大別いたしますと、政治の制度が変わる、選挙制度が変わる、あるいは政治資金の規制が変わるという、そういう周知の問題に力点を置かれておりますことと、全体的な、来年度には幾つか選挙が予定されるわけでございますけれども、実際の選挙に当たってのそうした経費、周知、啓発の経費かと存じます。事務方の方に、恐れ入りますが、それでは、そうした大別された自治省、選挙管理委員会を通じての周知、指導だと思いますけれども、具体的に、ちょっと細か過ぎるかもわかりませんけれども、この際は具体的に一体どんな手段でこれをおやりになろうとしていらっしゃるのか、お答えいただきたいと思います。
○政府委員(佐野徹治君) 有権者の政治意識を高めていくために、政治改革の周知のほかにも、従来から広報紙の発行だとか啓発映画・ビデオの作成、それからポスター、パンフレット等の作成、地域での青年、婦人、高齢者等の各層を対象にした研修会、こういったことを行っておりまして、その委託先でございます明るい選挙推進協会への本年度の委託額は平成六年度で三億一千九百万円となっております。また、都道府県への明るい選挙推進のための交付金でございますが、これは平成六年度で四億八千三百万円となっておりまして、地方公共団体の創意工夫によりそれぞれの地域の実情に応じた研修会の開催だとかテレビスポットの実施など、積極的に啓発に努めていただいているところでございます。
○川橋幸子君 何か伺いますと、従来どおりの手法でおやりになるような感じで、本当に画期的な、腐敗をなくし政治不信をなくす、そういう政治改革に沿うような周知の方法とちょっと思えないような感じがするんですが、部長、いかがでいらっしゃいますか。
○政府委員(佐野徹治君) 今、私が御説明いたしましたのは、例えば都道府県だとかそれから明るい選挙推進協会を通じましてのいろんな有権者の政治意識を高めていくための啓発でございます。 政治改革の関連につきましては、従前から何度も御説明いたしておりますけれども、例えば平成五年度の第三次の補正予算で特別に十八億円という措置をさせていただきまして、例えばいろんなマスメディアを通じての広報のほかに、パンフレットのようなものをつくりまして、これは各個人に行き渡るというようなことも目標にいたしまして非常に強力な周知徹底はしておるつもりでございますし、また区割り法案を成立させていただいた後につきましても、いろんなチラシだとかその他いろんな手段それから工夫も凝らしながら、啓発につきましては全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
○川橋幸子君 御苦労はよくわかるのでございます。きっと関係者の方々も最善の努力と、自治省挙げて、あるいは民間の明るい選挙推進協会ないしは都道府県自治体を通じてということでやっていらっしゃると、もう御努力はわかるのでございますけれども、でも一般市民の目で見ますと、やはり官製の啓発活動というのはどうも一方通行で形骸化してなかなか、ああ自治省はいいことをやっているわというような感じで注意が喚起されるというような状態にはなってないような感じが実はいたすのでございます。 例えばその明るい選挙推進運動というのは、これはいつごろからやっていらっしゃるのでございますでしょうか。
○政府委員(佐野徹治君) 明るい選挙推進協会、これは昭和四十年に明るい選挙推進全国協議会として発足をいたしまして、明るい選挙推進協会には昭和五十一年になっております。これはさかのぼりますと昭和二十七年に公明選挙連盟という組織ができまして、そういったものが昔からの沿革でございます。民間の啓発団体としては非常に歴史と伝統のあるものでございまして、私どももそういった機関を通じまして積極的に従来からも民間の活力を利用させていただいているところでございます。
○川橋幸子君 伝統と歴史で関係者の方が大変御苦労しているにもかかわらず、今、地方自治の危機というような声も先ほど来の御答弁の中にもありましたし、あるいは民主政治の危機、ゆゆしい事態、投票率の低下が非常に危機的な状態でありますというような声があるわけでございます。ここはひとつ、御苦労はわかりますけれども、もうちょっと発想の転換をしていただけないものかと思うわけでございます。 どういうことかといいますと、投票率の低下の要因に政治的な無関心ということをおっしゃったのと、二番目に、先ほどのお答えの中では、適切な情報が不足しているということがあるわけでございますね。それからほかの発議者の御発言の中でも、今度は選挙民の方が自立しまして自己責任で候補者を選べる、あるいは政党の理念、政策を自分の責任において見分けながら政治参加する、こういう環境づくりをしたいというようなお話もあったわけでございます。 自治省が今まで、御努力はわかるんですが、やっていらっしゃるのは、いつも啓発活動というのは、私も役人出身でございますけれども、それでよくわかるのですけれども、何かいたしますと意識の高い方ばかりが集まってこられて、本当はそこにおいでにならない方々にどういうメッセージを送って、どういう政治家としての襟の正し方を送るか、これが非常に難しいところなのでございます。 そこで、今回選挙制度が変わりまして、小選挙区のメリットの中では、顔が見える、候補者の顔が見えるというのは非常に、まあメリットデメリットあるとしても、メリットの方はそういうことが言われているわけでございます。 それから政策・政党中心の選挙になっていった場合には、政党がどんなオプションを出すか、その違いがわかるようなそういう選挙になっていくんだという、効能書きは大変よろしいんですけれども、ただ選挙民の方から見ますと、現在知らされるのは、顔が見えるといいましても、この広い、参議院は特に広い選挙区の中、それから立会演説会を望む声もありましたけれども、やっぱりこれは復活をしませんで、結局は選挙公報によって知る、活字によって知る。それから政見放送の方は電波ないしはその時間の制約からなくなるということになりますと、むしろ顔が見える、違いがわかるというところの工夫が非常にしにくいような、そうした手段になっているような、これは私の不安かもわかりません、私の危惧かもわかりませんが、私はそのように思っております。 せんだってお茶の水女子大の学園祭で、政治的な関心が低いと言われる若い人たちが実行委員会を開きまして、政治絶望隊と題するシンポジウムをやった。彼女たちが言うのは、こういうふうに候補者なり政党なりの人が横に並んでくださると、その人柄が見える。好き嫌いもあるでしょうけれども、人柄の違いが見える。それから今やイデオロギーの対立がなくなりまして、環境問題重視というのはみんなどの党も言うわけですけれども、それじゃそれはどういうふうにするのですかと各論に入るとその政党の違いがわかるわけでございます。 こういうふうな工夫がなされないものでしょうか。こういう工夫がなされることによりまして投票率のアップというものも望まれるんだと思いますけれども、事務方ばかりに伺って恐縮ですけれども、もう一度、部長、お願いいたします。
○政府委員(佐野徹治君) 今回の改正法におきましては、政策本位、政党本位の選挙の実現という、そういった観点から政党を選挙運動の主体といたしまして大幅に選挙運動の手段を認めることといたしております。 ただ、小選挙区におきましては、あくまで個人が候補者でございますから、候補者が行う選挙運動につきましても政見放送を除きましてはぼ現行の中選挙区制での選挙運動と同様のものを認めることといたしておりまして、候補者の政見だとか人柄を有権者に伝えることは十分可能であろうと考えております。 なお、小選挙区選挙の候補者届け出政党に認められました選挙運動、例えば政見放送等におきましては政党の判断によりまして候補者の政見などの紹介も行い得るということにされておりまして、いろんな観点から候補者の政見なり政党の政見なり、こういうものが有権者の方々にお伝えできるような手段を工夫いたしておるところでございます。
○川橋幸子君 今すぐお答えをといっても無理なのかもわかりません。 各都道府県なりあるいは第一線の市町村の選挙管理委員会、あるいは住民自身のさまざまな市民活動の中での創意工夫というものがあるかと思います。そういうものに対しまして周知啓発の予算あるいは選挙の実施に関する予算が有効に使われますようになお御工夫いただきたいと思いますが、政務次官にお伺いしてよろしいでしょうか、検討していただけますでしょうか。
○政府委員(小林守君) 御指摘の点につきましては、啓発の方法等について今までどうしても形骸化しているのではないかというような御指摘から始まりまして、貴重な御意見をいただきました。 いずれにしても、机上で考えているだけの啓発の仕方ではない、創意工夫を凝らした足で開発するような啓発の方法、さらにはマスメディアのいろんな変化に対応したようなそういう手法を凝らした啓発の方法、それらについて十分検討させていただきたい、そのように考えているところでございます。 なお、予算等につきましては既に概算要求させていただいているところでございまして、創意工夫の中で対応できるものと考えているところでございます。
○川橋幸子君 予算をふやしてくれというよりも有効に使ってほしいという要望でございます。 ちょっと一点、念押してございますけれども、政務次官にお伺いしたいんです。 先ほど会田委員の方から新聞の記事の紹介がございましたが、実は私が質問させていただいた部分でございまして、その中で野中自治大臣は、有権者に理解してもらうため、わかりやすい事例集、べからず調というのも変でございますけれども、今までそこまで神経を使わなくてよい、それでよいと思っていた、だけど全体にこういうやり方は今回は変えなければいけないんですよ、忘年会、新年会みたいな話も典型的かと思いますが、そういう具体的な事例集でこの議員立法も周知してくださると御答弁いただいていますが、これの予算要求は大丈夫でいらっしゃいますか。
○政府委員(小林守君) 再検討させていただきたいと思っております。
○川橋幸子君 政務次官の目でもしっかり点検していただければありがたいと思います。 それでは最後に、皆さんお疲れだと思いますので最後一問で終わりたいと思いますが、これは各政党の立場から先生方に順次、恐縮ですけれども、私の方で順番を決めさせていただきたいと思いますので、お答えいただきたいと思います。 どういう質問がと申しますと、今回の区割りができまして、それで議員立法による腐敗防止も強化されまして政治改革の一連の法律制度が出そろうわけでございます。今までこの一年、大変政治の激変期にございました。連立の組みかえもございました。総理もおかわりになりました。今、私の所属する社会党・村山総理が大変健闘しておられますけれども、マスメディアの中に出てくる意見では、やはり永田町の論理で政権の組みかえ、数合わせでやられている。どうも国民不在、何か永田町だけで組み合わせをかえて、自分たちは米の問題等々大変大きな日本の国政上の課題がございましたけれども、それについて信を問われることがなかったというような感じの論調の御批判もあるわけでございます。そのたびに私も一議員として自分の心の中、胸のうちで一問一答を繰り返しておりましたけれども、一番最大の論拠は、現在、選挙制度の改革ないしは関連する資金の改革あるいは政党助成の法律の整備、一連の法整備の改革をやっている最中に旧制度で行うのはいかがなものかということを思っていたわけです。 でも、今回これが出そろいまして、形式的には新しい選挙制度等で国民の信が問えるという、こういう状態になっているわけでございます。もちろん解散権というのは村山総理の高度に政治的な判断あるいは与党の中の協議で決まっていくことかと思いますし、政治の空白というのは許されない、あるいは景気が少し上がり始めている、それを引っ張ってはいけない、こういう状況にあるわけでございますけれども、非常に大きな政治課題、内外の政治課題を抱えている日本の政治の進め方としてこの新しい政治システムをどういうタイミングというんでしょうか、どういうテーマがあったときに国民の信を問う、発動する、いい形で発動する、そういうことに持っていくという、その政党の責任というのは大きいのではないか。 きょうは政党を代表してはいらっしゃらないと思いますが、出番が少なかった三原先生、いかがでいらっしゃいましょうか。
○衆議院議員(三原朝彦君) どうも御指名いただきましてありがとうございます。 まさに先生がおっしゃった高度に政治的なことですから、いつ解散してこの新しい制度で選挙をやるのかというのは私に聞かれてもちょっと明確な答えができないんですけれども、しかしそれは最終的には、今度の選挙制度というのは、先生も先ほどおっしゃったように、小選挙区ですと黒白がつきますから、イエス・オア・ノーという形での選挙になりますので、そういう面を慎重に考えながらやはり選挙の時期というものを総理なり内閣なりが考えることだと私は思っております。
○川橋幸子君 それでは、私の近くにいらっしゃる茂木先生、いかがでいらっしゃいますか。
○衆議院議員(茂木敏充君) 新制度が成立いたしますと小選挙区比例代表並立制、こういった形で、我々が当選してきた中選挙区制、この制度が古い制度、我々が否定する制度、こういう形になってくるわけですから、成立後できるだけ速やかに新しい制度のもとで国民の信を問うべきであろう、個人的にはそのように考えております。
○川橋幸子君 それでは、きょうは新生党は大変また歴史的な日をお迎えだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○衆議院議員(笹川堯君) 私は新生党じゃありませんのできょう解党の部類ではありませんが、「改革」ということになれば一つの会派であります。 今、茂木委員が言いましたように、新しい制度ができればなるべく速やかに国会を解散して国民に信を問うた方がいいという国民世論は七割あると私は信じております。しかし一方、解散権はいかなる場合にありましても総理の専権事項でありますので、それは次の機会に総理にお尋ねをいただければありがたいと思います。
○川橋幸子君 それでは最後に、総理を支えて私どもやっているつもりでございますが、堀込議員のお答えを聞いて終わりたいと思います。
○衆議院議員(堀込征雄君) 今、衆議院各党から御答弁ございましたように、総理の専管事項でございますから総理の御判断がなされるだろうというふうに思いますが、私も話したことはございませんが、最近マスコミで知る限り、総理は中選挙区での解散は考えていない、あるいはまた当面の解散も考えていないというふうにおっしゃっているようでございますから、今のような御質問の世論が高まればどうするのかということにつきましても、総理が心情の中で判断をされてきっとそういう決断をされる、あるいはしないという材料にされるのではないか、このように考えます。
○川橋幸子君 ありがとうございました。
○西野康雄君 新党・護憲リベラルの西野でございます。 活発な議論を随分と承っておりました。しかしながら、法人格だとかあるいは公職選挙法の一部を改正する法律案をずっとぎりぎり詰めていくと、どこかにするっと抜けていく、ケース・バイ・ケースによりますがとか、いろんな場合がありますがとか、そういうふうなところでどこかに詰めの甘さがあるんじゃないかな、そんな思いもいたします。 近ごろの政治不信というのか政治に無関心、自治省はいろんな啓発活動をしている。 この間、兵庫県知事選挙が行われたときに、オリックスのイチローだとかあるいは阪神の藪、こういった選手をずらっと持ってきて商店街でやりました。若い女の子たちがうわっと寄った。ああこれで知事選挙に行ってくれるのかなと一時思ったら、それが目当てだけで投票所へ行かない。結局、啓発をいろいろな形でやろうとも何をしようとも、政治家自身の襟を正す、あるいは政党自身が絶えず有権者に対してこういう政策を持っていくんだというそういうふうな姿勢がない限りは、どこまでいったって、どんな啓発をしようとも国民はそこの部分で白け切ってしまっているんじゃないか。やはり政治はばかにされちゃいけない。政治家個人はばかにされたって今度は落ちるんですから。政治というものをばかにされちゃいけないんだというそんな気持ちでしっかりと政治をしていくということが一番根本じゃないだろうか。サービス合戦を政治家自身がしている。 よく聞くことですけれども、あの先生の温泉旅行く行くとおかずはいいけれども、この先生の温泉旅行く行くとおかずが悪いんだと。そういうふうな形でサービス合戦をずっとやっていく。有権者にこびだけを売っていく。そういうふうなこと自身が政治家がばかにされ、そして政治がばかにされていく一番の根本のところにあるんじゃないだろうか。だから本当の政治改革というのは、そういう意味においては金だとかサービスをたかる有権者の意識自身をしっかりとこちらの側が変えていくということが一番ではないだろうか。そうすると、小選挙区だとか中選挙区ではなくてもっと一番の根本の部分のところがあぶり出されてくるんじゃないだろうか、そんな思いを私自身はいたしております。 そういった前置きをつけながら、松永先生でしょうか、法人格を付与するというふうなことですね、これは政党活動の自由を縛りかねないんじゃないかという論議が随分となされております。憲法でもそうなんですけれども、最初のうちはこう歯どめをつけます、ここはこうなんですよ、ああそうですかと納得をしているうちにずるずるずるずると解釈が変わってまいります。そうすると、そういうふうなことは今はもう大丈夫ですよ、政党活動の自由というのは縛りませんよと言いながらいつの間にか文言の解釈が変わってきたりする、そういうおそれがありはしないだろうか、そういうふうな懸念も抱いております。 そういうところもひっくるめて、法人格を付与するということは政党活動の自由を縛りかねないという、その危惧についてちょっと松永先生、お伺いいたします。 〔委員長退席、理事一井淳治君着席〕
○衆議院議員(松永光君) 議会制民主主義のもとでは、私が言うまでもないことですけれども、政党の活発な活動、これがあってこそ議会制民主主義が適切に実は動いていくわけであります。したがって、政党の活動というものについては、いかなる場合があっても公権力が介入するなどということがあってはならないわけであります。 実は、政党助成法に基づく助成金の問題についても、政党が税金より成るお金を政府から三百九億円ももらうということになるというと公権力介入のおそれはないかという議論すらあったわけなのでありますが、しかしその法律に基づいて助成金が交付されるようになりました。なりますれば、政党はその助成金でもって適切な政治活動をしなきゃならぬわけでありまして、それだけに政党の役目、責務というものはさらに重くなったというふうに私どもは考えております。 その重い責務を適切に果たしていくためにも、今までは権利義務が主体にはなり得なかったわけでありますから、法人格がありませんから、そこでこの機会に法人格というものを付与することにして、そして政党に負わされている責務がより適切に果たされるようにしていこうというのが立法の精神であります。 その場合、委員御指摘のように、公権力がいささかでも介入することがあってはならぬという考え方のもとに、設立の手続き等につきましても、形式的な審査だけで設立がなされるというふうにしておりますし、それから委員御指摘のようなことが起こらぬように、わざわざ第二条で、この法律の規定はいかなる場合があっても「政党の政治活動の自由を制限するものと解釈してはならない。」というふうに明記をしたわけであります。 したがいまして、委員御指摘のような御心配はまずはないんじゃなかろうか。そしてまた、政党自身がお互いに協力し合って介入されることがないように努めていくことが大事なことではなかろうか、こういうふうに考えているところでございます。 〔理事一井淳治君退席、委員長着席〕
○西野康雄君 松永先生の言われた最後の言葉が一番大事なポイントではないだろうか。法律ができ上がりますといつの間にか政治家の側が法律に振り回されていく。この文言はこういうふうな解釈が成り立つんだ、こういうふうにも成り立つんだというふうなことで遊びを始めてしまう。そして、党利党略だとか自分のところに有利なような形の引き込み方をあるいは解釈の仕方をしてくる、そういうことは過去にもいろいろな事例の中でございます。 だから、この法律ができたときに、政治家自身があるいは政党全体が公権力の介入は許さないんだという、この一番の根本のところをきっちりと押さえておく。そして、もしあった場合にはそれを除く他の政党がきっちりと監視をしていく、あるいは政治家自身もそういうふうな気持ちをしっかりと持っておく必要というのが私はあるように思いますし、一番大事なのが松永先生がおっしゃった一番最後の言葉であると私自身も思っております。 公費補助公費補助と、俗にコーヒー一杯分コーヒー一杯分と。一般の皆さんは、ああコーヒー助成がと、こういうふうな奇妙なしゃれまで出てくるわけでございますね。前年度の三分の一と、こういうふうにしたことによって政党の資金集めが非常にひどくなっているなという思いをしております。 大臣にお聞きしたかったんですけれども、きょうはもう大臣がいらっしゃらないということで、政務次官、どうでございますか。
○政府委員(小林守君) 政党交付金の交付限度額については、百二十九国会において当時の連立与党と自由民主党との協議結果に基づきまして政党助成法九条で設けられたものでありまして、その趣旨は、御承知のように、政党が過度に国家に依存することのないようにするために改正が行われたというふうに承知しております。 今、御指摘の政党の資金集めがひどくなるのではないかというようなことでございますが、一般的に申すならば、政党が財源の確保のために自助努力と申しましょうか、一生懸命頑張るということについては重要な活動だろうというふうに考えております。 今後、交付限度額の見直しの必要性があるかどうか、これらについては今回の法改正に至った経過を踏まえまして、各党間、各会派で十分御論議をいただきたい課題かと考えております。
○西野康雄君 佐藤先生もお聞きになりました参議院の改革でございます。 定数是正の問題が起きたときに、四増四減で、そのまま衆議院ではほとんど何の議論もなしに通っていきました。しかし私、新党・護憲リベラルは四増五減、少なくともそうしなければならないんだと。衆議院において定数を五百十一を五百にした、少なくとも削っていったんだというふうなことで、国民の皆さん方が苦しい中で、リストラだとかそういうふうなことでいろいろと御苦労なさっておられる中で、参議院だけが四増四減と定数だけ、それも手直しをしただけと。そしてまた、逆転区がそれで解消になったのかというと、最新の住民基本台帳を見るというとやっぱり逆転区が生じておるというふうなことですね。四増四減にした結果、百七十万の人口の鹿児島が二議席、私は兵庫県でございますが、五百四十万人で二議席、こういうふうな状況が結果として生まれてまいりました。 果たして衆議院の皆さん方は、参議院というものの改革をどのようにとらえておられるんだろうか。あれは参議院の問題だからもういいわというふうな形でこの間お通しになったんだろうか。先ほど聞いておりますと、参議院の改革も大事なんだ大事なんだとおっしゃいましたけれども、果たして本当に心の底からそのようなことを思っておいでになるんだろうか。 私は、参議院はもう大臣も出さない、あるいは政務次官も出さないままきっちりとチェック機能を果たしていく、だから政党すら、そのようなものがあるからこそカーボンコピーなんて言われているわけですから、そういうところもなくしていった方がいいのかなと、そのように思っておるわけですが、佐藤先生とちょっと重複するかもしれませんが、参議院改革について、政務次官。
○政府委員(小林守君) 御指摘の参議院の改革、あり方に関連する御論議につきましては、各党各会派におきましてさまざまな御論議をいただいてきている経過もございますけれども、参議院の独自性というか、二院制の意味を高める意味も含めまして、さらに各党各会派で御検討なされられますように、私から御意見を申し上げることは控えさせていただきたいと思います。(「答弁やり直し」と呼ぶものあり)
○西野康雄君 それでは、やり直しというふうな声もありましたけれども、もう佐藤先生と重複もしておりますし、恐らくは同じような答えが返ってくるであろうからそれ以上は申し上げません。 最後に、政党交付金について生じた財産、第一条の目的の中に、「この法律は、議会制民主政治における政党の機能及び社会的責務の重要性にかんがみ、政党が財産を所有し、これを維持運用し」と、そういうふうな文言がございます。もちろんこの維持運用というところにはやはり規制がかかっておるかと思いますが、自治省に、どのような規制がかかっておるのか、ちょっとお伺いをいたします。
○政府委員(佐野徹治君) 政党交付金につきましての使途、これにつきましては、先般も御説明を申し上げましたように、これを一律に規制するということはなかなか難しい問題がございまして、使途の制限は設けられていないところでございますけれども、政党におきましても政治資金規正法の適用はございます。 政治資金規正法の第八条の三、これは一昨年のいわゆる緊急改革で入った条項でございますけれども、ここのところでは、政治資金の運用につきましては一定の方法以外の方法によって運用してはならないということで、法律では銀行だとか金融機関への預貯金、それから国債等の証券、それから金銭信託で元本補てんの契約のあるもの、こういうように一定の方法が例示してございまして、それ以外の方法による政治資金の運用は政治資金規正法の八条の三で禁止をされておるところでございます。
○西野康雄君 そうなんですが、政党がいろいろと収入を得てくると、政党自身はそういうふうな資金が潤沢になってきたときに運用をするというふうなおそれが私は今の文言の中からするりと抜けていきそうな気もせぬことはございませんけれども、これは政党自身の良識というふうなことになるかと思いますが、良識任せ良識任せというふうなことは非常に答弁の中でも多うございます。そうではなくて、きっちりともう少し法律をぎりぎりと詰めた方がよいのではないかなという、そういう感想だけ述べさせていただいて、私の質問を終えさせていただきます。
○下村泰君 私の場合は、やはり政治改革に絡めて障害者の方々について伺わせていただきたいと思います。 今、記事にもちょっとありましたけれども、住民基本台帳の個人番号を利用して、租税、年金、医療、自動車登録、免許などの主要行政事務を国、自治体が一元管理する構想を固める、こういうことが出ておりましたけれども、実際に自治省としてはこういう動きがあるんでしょうか。構想といったものが実際にあるのかどうか。もしあればその検討の状況をひとつ説明していただきたいと思います。
○政府委員(吉田弘正君) 住民基本台帳についてのお尋ねでございますが、自治省におきましては住民記録システムのネットワーク構築に関する研究会というものを設置いたしまして、平成六年度、平成七年度の二年間で住民基本台帳を基礎といたしました統一番号制度について調査研究をいたしますとともに、市町村の行政サービスの広域化とか、都道府県行政サービスのための住民記録システムのネットワークの構築について基本構想を策定することとしているところでございます。 この住民基本台帳制度は、御承知のように、すべての住民を対象として住民の正確な実態を把握しているものでございまして、国、地方公共団体の行政の合理化に資することを目的としたものでございまして、住民記録システムのネットワークの構築はこの趣旨に沿うものでございますので、今後、鋭意検討を行ってまいりたいと考えているところでございます。
○下村泰君 そうしますと、電子投票システムということも当然されてくるんだろうと思うんですけれども、このことについての自治省の見解はどうなっていましょうか。
○政府委員(佐野徹治君) 現在、自治省では、平成七年度に予定されております参議院の通常選挙から投開票速報をオンライン化すべく準備を進めているところでございます。また、各地方公共団体の選挙管理委員会におきましても、既に選挙人名簿の抄本の作成だとか投票所入場券の作成だとか、投開票速報等について電子計算機の利用が図られているところでございます。 御指摘の電子投票システムにつきましては、開票の迅速化等のメリットは考えられるわけでございますけれども、例えば機器が故障した場合やウイルス対応などのいわゆるセキュリティー対策だとか、費用対効果の問題だとか、いろいろと解決すべき多くの課題があるのではなかろうかというようにも考えておる次第でございます。
○下村泰君 それで、例えば一元化されてICカードの電子投票システムができれば、この二つを接続することによって、障害を持った人の在宅郵便投票や代理投票、それから点字投票もひょっとしたら大きく変えられるんじゃないかなというような気がいたします。私としてはそういった素人の期待が一方にあります。 また一方では、プライバシーの問題などあります。まだまだよく考えなければならない必要はあると思いますけれども、面倒な年金の現況届けというのがあるんですね。これなんかももう本当に面倒くさい。しかも、年金をもらっている者が現況届けというのは、まだ生きていますよ、だから下さいよなんて届け出ているようなもので、こんなばかにしたものはないと思うんですが、そういったことも解決できるんじゃないかと思うんです。 そういうことで今伺ったわけなんですけれども、今後の取り組みを言っていただきたいと思いますけれども、どうかこうした取り組みにおいて、これまで投票さえできなかった障害者や難病の人々のことをぜひ念頭に置いてお取り組みを願いたいと思いますが、その点に関してはいかがでしょうか。
○政府委員(佐野徹治君) いわゆる電子投票システムそれ自体につきましては、これは今の投開票システムを根本的に見直す非常に大幅な大改革でございますので、先ほど申しましたようないろんな解決すべき多くの課題があるということでございまして、これ自体につきましてはやはりいろいろと勉強していかないといけないのではないかというように考えております。 今、御指摘の点につきましては、一般論といたしまして、私どもも選挙権の行使等につきましてのいろんな努力はいたしておりますけれども、一方でやはり選挙の公正をどのように確保するか、こういった課題が絶えずございます。選挙を管理執行いたします上におきまして非常に重要な課題でございますので、やはりこういったことも念頭に置きながら考えていかなければいけない問題であるのではないかなというように思っております。
○下村泰君 それでは、今度は話を変えさせていただきまして、先般来、さきがけ島根県支部が定住外国人に地方参政権を認めるための公選法改正草案というものを発表されました。この問題はこれまでも何度か国会でも取り上げられてまいりましたけれども、自治大臣がいらつしゃいませんが、政府の見解と今後の対応をひとつお聞かせ願えれば幸いですが。
○政府委員(小林守君) 定住外国人の参政権付与の問題でございますが、基本的には選挙は国民主権の原理のもとに公権力の行使や公の意思の決定に携わることとなる公務員を選任する行為であり、国政選挙、地方選挙を問わずも、外国人に選挙権を付与することには難しい問題があると考えております。 地方議会の動向とか、また川崎市の外国人の市民代表会議の制度化の動向とか、さらには福井地裁における判例など、また諸外国の状況等を十分見きわめながら慎重に検討してまいりたい課題だというふうに認識しております。
○下村泰君 だんだんその機は熟しつつあるとは思いますよね。だから、税金は納めていますわ、そのほかのものは一切ございませんわで、やっぱり日本に長く住んでいる方々にとっては非常にこれ不平等なものだと思います。実際はその方たちの感覚的なものというのはそういうものじゃないかと思います。 ですから、国の方は別としても、せめて地方からそういうものを始めていくという感覚は決して悪いものじゃないと思う。もっと外に向かって開けた日本という状態が私はこれから必要ではないかなというふうな気がします。そうしませんと、何となく日本という国はいわゆる島国根性というその根性丸出しで、そういう環境の中に育った人間が外に行くとかえって外の環境にびくびくしながら仕事をしているような感じがして私はしょうがない。ですから、少なくとももっともっと開けた国であってほしいなという感じがいたします。 さて、公職選挙法第十一条の欠格者のところで禁治産者が入っていますから、この理由を聞かせてください。
○政府委員(佐野徹治君) 公職選挙法の第十一条では選挙権及び被選挙権を有しない者について定めておりますけれども、このうち御指摘の禁治産者につきましては、これは民法の第七条にこの要件が規定されております。禁治産者は「心神喪失ノ常況ニ在ル者」、こういうことになっておりまして、こういうことから選挙権、被選挙権を有しないとされているところでございます。
○下村泰君 私の知り合いに禁治産の宣告を受けた知的障害者、それから精神障害者の方がおられるんですが、彼らが言うには、この制度はすべての人格を否定するような側面があり、おかしい、こういうことを言うんですが、私もこの制度はもはや変えるべきだと思うんです。たとえ普通の場合に心身喪失の状態にあったとしても、その人が選挙権を持つことがなぜだめなんだろうかということですね。何か危害でも加えるということでしょうか。もしそういう状態にある人なら投票に行かない可能性もあるかもしれません。一方に、常にと言われる、それでも二十四時間そういう状態にあるかどうかというと、そうでない人もいるわけなんですね。そういう人は行くことができるかもしれません。行く行かないはそのときの状況、御本人の判断でいいと思うんです。 最近は成年後見法、大人になってからのそういう方たちのための後見をしてあげようという法律制度についても細川、村山両総理に前向きの答弁はいただいております。予算委員会でも質問させていただきまして、前向きな答弁はいただきました。実際に東京都内でもこういう事件は多く起きているんですね。成人になってから知的障害があるために財産を人に奪われたり、あるいは最近、悪徳弁護士さんが大分出ているようですけれども、ああいう方々がそういう方々の財産を横取りするというような状況が起きています。こういう方々のためにいわゆる成人後見法というのが必要ではないかというお話をさせていただいたんですけれども、自治省としてもそろそろこういうことに関して見直す時期に来ているんではないかなと思うんですけれども、いかがでございましょうか。
○政府委員(佐野徹治君) 禁治産者につきまして選挙権及び被選挙権の欠格条項とされておりますのは、これは公職選挙法の制定以前、公職選挙法は昭和二十五年でございますけれども、それ以前からずっとこの規定はございます。これは民法の禁治産者の規定によりまして、禁治産の宣告を受けて確定した者、これを対象にするということで従来からまいってきておりまして、特に民法等との関連におきましてその運用なりなんなりがどうなっているのか、恐らく従前からこういった形で公職選挙法では規定され、実施をされてきておるものでございますので、今直ちにこの規定を検討するのが適当なのかどうか、そういうことにつきましては慎重な判断が必要なのではないかというように考えております。
○下村泰君 この問題はそう簡単にはいかないでしょうから、御意見だけ伺っておきましょう。 今度は発議者の諸先生方にひとつ、各党を代表してそれぞれにお答え願いたいと思います。 小選挙区制は政党による政策の争いになると、これはもう皆さんがすべておっしゃっておられます。確かにそうだろうとは思いますけれども、そうしますと、それぞれの党の持っている政策を広く国民に伝えなければならない義務がありますわね。それが当然、党としてそういう義務が生じてくるわけでございます。 そこで、皆様方にお伺いしますけれども、それぞれ各党は障害を持った人々への広報、殊に目の不自由な方、視覚障害あるいは聴覚障害、こういった障害を持っている方、コミュニケーションをとるのは大変だと思います。そうしますと、そういう人々への広報、あるいは政策の伝え方をきちんとする責任が今まで以上に必要だと思いますけれども、例えばその障害者に対するそういった広報を各党はどういうふうにそれぞれお考えでしょうか、ひとつお聞かせ願いたいと思います。
○衆議院議員(大島理森君) 我が党としましては、例えば自由新報の点字版というのがございます。なかなかもうかっておりませんが、しかし大事なものだと思ってやっております。それから、今まさに先生が大変ハンディキャップを負った方々に対する政策に御熱心でございまして、伺ってまことにそうだなと思っておりますが、例えば今度の改正公選法は点字投票、代理投票の規定が盛り込まれているわけですが、我が党としても特段の工夫を講じてまいりました。あるいは政見放送、政策等の報告会、勉強会等に手話通訳を導入しましたり、また関係省庁あるいは全日本聾唖連盟などの団体と連携を図りながら取り組みに一層努力していきたい。当然のことだと思っております。
○衆議院議員(堀込征雄君) 先国会来、私もこの席で先生の大変な情熱に大変心を打たれておりまして、新しい制度の中で政党が障害者の皆さんにいろいろな政策宣伝をしなければならないという感を一層強くしております。 具体策を今持ち合わせているわけではありませんが、今、大島答弁者が申し上げましたとおり、政党として今度は政見放送などやいろいろな運動媒体がございますから、そういうものも工夫をしなければならないだろうし、あるいはまた政党の政策決定過程などについてもできるだけそういう人たちの御意見や御要望を取り入れていくという工夫が必要だろうというふうに思っておりまして、これから私ども党内で先生の御意向を踏まえながらいろいろな担当部署と連携をとりながらそういう対策をとっていきたい、このように考えておるところでございます。
○衆議院議員(三原朝彦君) 我が党も今、自民党さん、社会党さんと一緒に政権を支える側におりまして、そういう先輩の党の意見を聞かせていただきながら、視聴覚のハンディキャップをお持ちの方々にもより正しい、そしてより多くの情報が入るように努力もしたいと思っておるところでございます。
○衆議院議員(茂木敏充君) 我々「改革」といたしましては、現在、十二月の新党結成に向けまして政策や広報活動の具体策の詰めを行っている、こういうところでありますが、政策面で障害者や社会的弱者の方々に十分な配慮を行っていくのはもちろんのことといたしまして、広報活動の中でも新党の政策パンフレットや機関紙等に点字を取り入れるなど、幅広い国民参加型の新党にふさわしい特段の配慮をきめ細かく検討してまいりたいと考えております。 また、委員御指摘のように、今回の政治改革の実現によりまして政党中心の選挙が展開される、このようになるわけでございますから、公選法四十七条の点字投票、それから四十八条の代理投票、四十九条の不在者投票等々の規定についても、政府任せではなく、政党としても特段の工夫を検討していきますと同時に、投票所ごとにスロープを設置するなど、障害者への便宜供与も積極的に推進してまいりたいと考えております。 さらに政見放送についてでありますが、自治省でも本年六月二十日の政見放送研究会の最終報告書、これを踏まえまして政見放送への手話通訳の導入、これを来年夏の参議院選挙を目標に比例選については準備中と承知いたしておりますが、比例選以外の政見放送では手話通訳士の地域的偏在の問題など今後の検討課題があるにいたしましても、例えば報道番組、これにつきましては報道各社が手話を導入いたしますのは自由となっております。 そこで、我々といたしましては、こういった報道番組への手話の導入等も含めまして、障害者の皆さんに対する政策や選挙の周知を積極的に図ってまいりたいと考えております。
○下村泰君 やりやすいところばかりやって、やりにくいところは面倒くさいからやめてしまおうというようなことのないようにしてください。実際のこと言って障害者の方々もきちんとした国民の一人なんですから、そこをよく頭の中に入れておいていただきたいと思います。 次に、一つだけ伺います。 最近、定年制の問題が取りざたされているようですけれども、年齢で制限するのはそれなりに意味がないことはないと思いますけれども、以前、国連総会で採択されました高齢化問題国際行動計画では、高齢者自身の政策立案の実施過程への参加が一つの原則として挙げられているんですけれども、この原則に対して各党はどういうふうにお考えですか、手短にお答え願いたいと思います。
○衆議院議員(大島理森君) 下村先生の御主張の趣旨は理解しておりますので、私どもも政策担当責任者にしかるべく取り計らいを申し上げておきます。
○衆議院議員(堀込征雄君) 同じ答えで恐縮でございますが、今の趣旨を踏まえて、大変高度な問題も含んでいますから、党内で相談をさせていただきたいと思います。
○衆議院議員(三原朝彦君) 前者のお二人と同じですけれども、サミュエル・ウルマンという詩人がいまして、その人が書いた詩に「青春」というのがありますが、まさにそれが、定年とかなんとかいうことじゃなくて、常にチャレンジ精神を持っておる人は若いんだと、ところが現状維持で立っておったり、後ろ向きのようなものを考えることこそが老いていくことなんだという詩がありますが、そんな気持ちでいらっしゃる方は常に青年だと。そういう人たちは十二分に社会のために活動していただきたい、そんな立場を持てるようなことを私たちは考えたいと思っております。
○衆議院議員(茂木敏充君) 我々「改革」は非常に幅広い国民参加型の政党づくりを目指しておる、こういうことで、委員御指摘の高齢者の方々はもちろんでありますが、女性や若者、そして障害者の方々も含めましてより多くの皆さんに新党の政策立案、実施のプロセスに参加していただけるよう具体策を今後検討してまいりたいと考えております。
○委員長(上野雄文君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時五十一分散会