厚生委員会 第2号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1994/10/18
会議録
○委員長(種田誠君) ただいまから厚生委員会を開会いたします。 社会保障制度等に関する調査を議題といたします。 厚生行政の基本施策について、厚生大臣から所信を聴取いたします。井出厚生大臣。
○国務大臣(井出正一君) 去る七月二十一日の本委員会で就任のごあいさつは申し上げでありますが、大変重責を痛感しております。委員長初め委員の先生方の御指導、御鞭撻を改めてお願いするものであります。 さて、第百三十一回国会における厚生委員会の御審議に先立ち、所信の一端を申し述べさせていただきます。 御案内のとおり、我が国は急速な少子化、高齢化が進展しており、二十一世紀前半には、世界でもいまだ経験のない本格的な少子・高齢社会を迎えることが予想されております。このような中にあっても、国民が、生涯を通じて心豊かに安心して、活力を持って暮らしていける福祉社会を実現することが重要であります。このためには、二十一世紀を目前にした今こそ、長期的視点に立って社会保障制度の基盤の強化を進めていく必要があると考えております。その中でも、年金改革や高齢者介護対策、子育て支援対策等の充実を図ることは急務であり、国民の皆様の御期待にこたえられるよう専心努力してまいる所存であります。 以下、厚生行政における主要な施策について申し上げます。 まず、年金制度につきましては、二十一世紀の本格的な高齢社会にふさわしいものとしていくため、さきの通常国会に所要の法律案を提出したところでありますが、日程の関係もあり、継続審議となっております。この法律案は、国民生活に密接に関連した重要法案であり、今月から年金額の改善を行うこと等を内容としております。このため、年金改正法案の一日も早い成立をお願い申し上げる次第であります。 次に、高齢者介護対策につきましては、利用者本位の立場から、保健、医療、福祉を通じた総合的なサービスを提供する視点に立ち、老人保健福祉計画の作成により地方自治体で把握されたニーズを踏まえて、サービスの目標水準の引き上げや新たな施策を加えた新ゴールドプランを策定したいと考えております。さらに、国民だれもが必要なサービスをスムーズに手に入れられるような新たな介護システムの検討を進めてまいります。 次に、少子化対策であります。平成五年度における出生率は一・四六と史上最低を記録し、少子化による将来の社会経済への影響が一層懸念されてきております。このような状況を踏まえ、次代を担う子供たちが健やかに生まれ育つための環境づくりを目指した子育て支援のための総合的な計画を早急に策定いたしたいと考えております。 また、障害者施策につきましては、障害者基本法や障害者対策に関する新長期計画を踏まえ、自立と社会参加を促進する各種施策を積極的に進めるとともに、厚生省内に設置した障害者保健福祉施策推進本部において、障害者施策の今後の基本的な方向について、総合的に検討を行ってまいりたいと思います。 次に、医療保険制度につきましては、今回の制度改正の趣旨に沿って、付添看護・介護の解消、在宅医療の推進、食事の質の向上等、その円滑な実施に努めてまいります。また、国民健康保険制度につきましては、加入者の高齢化、低所得者の増加といった構造的問題を抱え、財政見通しは厳しい状況にあります。このため、医療保険審議会国民健康保険部会の意見等を踏まえ、長期的安定を目指した改革に積極的に取り組んでまいります。 近年、食品流通の国際化など食をめぐる環境は大きく変化しております。厚生省では、これまでも食品の安全対策の推進に努めてきたところでありますが、さらに、現在開催している食と健康を考える懇談会の御意見を踏まえ、新しい食品保健対策のあり方について検討してまいる所存です。 廃棄物対策につきましては、ごみゼロ社会の実現に向け、ごみの減量化、リサイクルにより経済的メリットが生じる社会システムの構築に向けた検討を進めてまいります。また、水道に関しましては、ことしの渇水を教訓として、海水淡水化や水道広域化の促進等、渇水に強い水道づくりを進めるとともに、質の高い水道の整備に取り組んでまいります。 地域保健対策につきましては、先般成立いたしました地域保健法に基づき、地域保健対策の推進のための基本指針の策定の準備を進めているところであります。今後、この指針にのっとり、新しい地域保健の体系の具体化に向けて施策を進めていくとともに、医療マンパワーの資質の向上を初め国民医療の質の向上に向けた施策を推進してまいります。 エイズ対策につきましては、エイズストップ七年作戦を展開し、医療体制の整備や啓発普及、研究開発等に総合的に取り組むとともに、人類共通の課題として国際協力を推進してまいります。がん対策につきましては、がん克服新十カ年戦略に基づき、がんの本態解明や研究成果の臨床応用などに向けた重点的研究などを推進してまいります。また、公平、公正な臓器移植ネットワークの整備等、適正な移植医療の推進など各種の保健医療施策の充実に努めてまいります。 業務行政の分野におきましては、ソリブジン問題等を契機として、医薬品等の一層の安全性の確保のため、医薬品等の治験や承認審査の充実、適正使用の推進などの対策の強化を図ってまいります。また、薬剤師の資質向上、医薬分業の推進、医薬品等の研究開発の振興、血液事業の円滑な推進、麻薬・覚せい剤の乱用防止の徹底等に努めてまいります。 このほか、国立病院・療養所の再編成、原爆被爆者対策の取り組み、中国残留邦人等の援護対策や戦没者慰霊事業等の施策の充実、開発途上国に対する国際協力の推進を初め、諸施策の推進に努めてまいります。 厚生行政の課題は、いずれもひとときもゆるがせにできないものばかりであり、国民の皆様の関心も高く、期待もまた大なるものがあります。厚生行政に携わる者としてその責任を自覚し、誠心誠意取り組んでまいる所存であります。委員の皆様におかれましては、年金法案の速やかな御審議を初め、厚生行政の推進に一層の御理解、御協力をお願い申し上げ、私の所信表明といたします。(拍手)
○委員長(種田誠君) 以上で所信の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。 —————————————
○委員長(種田誠君) この際、狩野厚生政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。狩野厚生政務次官。
○政府委員(狩野勝君) 先般、厚生政務次官を仰せつかりました狩野勝でございます。公的諸行事が重なりまして、本日ごあいさつということを大変おわび申し上げたいと思います。 就任し三カ月余でございますが、国民に最も身近で重要な行政分野を担当し、日々その責任の重大さを痛感いたしております。 厚生行政は、二十一世紀の本格的な少子・高齢社会において、子供たちから高齢者に至る国民すべてが安心して暮らせ、活力のある福祉社会を築いていくという大きな使命を担っております。 このため、御審議をお願いしております年金改革の実現を初め、高齢者介護対策、子育て支援対策など社会保障制度全般にわたるさまざまな課題に積極的に取り組んでいく必要があります。 私も大臣を補佐し、誠心誠意努力してまいる所存であります。委員の皆様の御理解と御協力をお願いいたしまして、大変簡単でございますが、ごあいさつとさせていただきます。よろしくお願いいたします。(拍手)
○委員長(種田誠君) 本日はこれにて散会いたします。 午後零時九分散会 —————・—————