建設委員会 第2号
- 発言数
- 228 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1994/11/08
会議録
○委員長(合馬敬君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(合馬敬君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に吉川博君及び三上隆雄君を指名いたします。 —————————————
○委員長(合馬敬君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 建設事業及び建設諸計画等に関する調査のため、本日、住宅・都市整備公団及び本州四国連絡橋公団の役職員及び全国公団住宅自治会協議会代表幹事楓健年君をそれぞれ参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(合馬敬君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(合馬敬君) 次に、建設事業及び建設諸計画等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○磯村修君 新緑風会の磯村でございます。 当面している建設行政について、初めに、過日発表されました新しい公共投資基本計画についてお伺いしたいと思うんですけれども、二十一世紀の新しい時代に向かって国民が住みよい国土にしていきたい、そういう意味合いにおいてはこうした事業の推進ということが大変大事なことでございます。いわゆる二十一世紀に必要な社会資本を整えていくということは、これからも積極的に推進していかなければならない問題だろうと思うんです。 そこで、ただ問題は、今国も地方も財政的に非常に厳しい環境に置かれている、そうした中で、九一年度から始まりました四百三十兆円の公共投資計画、それに加えまして、新たに六百三十兆円、二百兆円を上積みした計画が二〇〇四年に向かってスタートする、こういう状況になっているわけですが、大方の方がこの六百三十兆円という規模の財源がどういうふうな仕組みで組み立てられ、推進していくのかということに関心を持っているわけであります。 そこで最初に、この六百三十兆円というのは、どういうふうな根拠と申しましょうか基本を置いて算出されて発表されているのか、その点をお伺いしたいと思います。
○説明員(筧隆夫君) お答え申し上げます。 この新しい公共投資基本計画の策定に当たりまして公共投資の規模の設定に当たりましては、今後本格的な高齢化社会の到来を間近に控えているということ、また豊かで質の高い生活を支える発展基盤を構築していくという見地から、社会資本が二十一世紀初頭には全体としておおむね整備されるということを目標といたしまして、経済全体とのバランスを考慮しながら規模の検討を行ったところでございます。 この結果、計画期間中におおむね六百兆円の公共投資を行うということ、これに今後の内外諸情勢の変化や経済社会の変容に柔軟に対応し得るよう弾力枠三十兆円を加えまして、公共投資総額といたしましておおむね六百三十兆円と設定いたしたものでございます。 また、この検討過程におきましては、私ども経済企画庁内に社会資本整備研究会を設置いたしまして御審議をいただき、計画策定に当たっての基本的考え方について提言をいただいておりまして、この提言に基づいて規模の設定を含めて新しい計画として取りまとめさせていただいたところでございます。
○磯村修君 この六百三十兆円、大方八割から九割まで社会資本は整備されるであろうというお考えだと思うのでありますけれども、この六百三十兆円の規模の事業をしていくためにも、それを裏づけていく財源ということが大変心配されるわけです。こういうことを考えた場合に、今でさえも今年度末には二百兆円を超える国債の残高というものがあるというふうな国の財政状況の中で、ますますこれは国債依存度というものも高まるということも考えられるわけです。 そこで、過去の経験からあるいは過去の実績等からどういうふうに財源が確保されていくか、その見通しといいましょうか、その辺はどうお考えになっていますか。
○説明員(筧隆夫君) お答え申し上げます。 この新しい六百三十兆円の公共投資基本計画につきましては、今後十年間の社会資本整備の基本的方向あるいは基本的枠組みを総合的に示すという性格の計画であるわけでございます。したがいまして、二十一世紀初頭までを展望した長期的な計画であるということに加えまして、その具体的実施に当たっての財源につきましては、各時点での経済、財政事情を踏まえながら、この公共投資基本計画の実施主体として国、地方、公団、事業団等、各種公的企業が非常に複雑にまたがるわけでございますので、それぞれの社会資本の性格に応じまして、租税、公債、財政投融資資金等を適切に組み合わせていくことが肝要というふうに私どもとしては計画の中にも位置づけさせていただいたところでございます。 したがいまして、長期間にわたる本計画の財源について、個別、具体に見通すということは非常に困難な部分があるわけでございまして、計画の具体的な実施に当たりましては、本格的な高齢化社会を控え後世代に負担を残さないよう、今後の計画期間においてもその財源についてさまざまな観点から十分に検討を進めてまいりまして、各時点での経済、財政事情を踏まえながら可能な限り公債依存度を引き下げ、税財源を充当できるよう努めていく必要があるんではないか、かように考えておる次第でございます。
○磯村修君 趣旨はわかりますけれども、非常に日本の公共事業のコストと申しましょうか、アメリカなどに比べて大変コストが高いということも言われております。そういう中で、コストが下がればその公事業が広く多く行われる計算にもなるわけなんです。 これがある指摘によると、六百三十兆円の四分の一を一般財源から生み出しても、国債等を含めて生み出しても、そういうやり方をしていくとやはり二百兆円を超える国債もさらにふえていく、倍増するんじゃないかというふうな指摘もあるわけなんです。そうすると、国の財政というものを非常にきつくしていく結果、後世に負担をかけないと言いながらも、実際はそのとおりにいかないという心配も出てくるわけです。もちろん、こんなことを一つ一つ心配していれば事業が何もできないじゃないかと言われるかもわかりませんけれども、そうした心配に対して国としてどういうふうにこれからコントロールしていくのか。 これは毎年度、毎年度いろいろ計算しながら見通しを立てながら予算を組んでいくわけでしょうけれども、やはりやるからには大筋の物の考え方というものが必要だと思うんです。その辺はもしお考えがあるのだったらお答えください。
○説明員(筧隆夫君) 冒頭、この規模の設定に当たりまして、私ども経済全体とのバランスも勘案しながら二十一世紀初頭でおおむね整備という目標に近づいていく、そのために必要な規模として六百三十兆円を設定させていただきましたと御説明申し上げたところでございますが、その検討に当たりましての経済全体とのバランスのチェックの中にはただいま委員御指摘のような観点も当然含まれておったわけでございます。 先ほどの繰り返しになりますが、この計画の着実な達成に当たりましては、本格的な高齢化社会を控え後世代に負担を残さないよう、今後具体的なその姿につきましては当然委員御指摘のように毎年毎年の予算編成において具体的姿が示されてまいるわけでございますが、その各時点での経済、財政事情を踏まえながら、可能な限り公債依存度を引き下げ、税財源を充当できるように努めていく必要がある、かように思っている次第でございます。
○磯村修君 ともかく、こういう厳しい状況の中ですので、確実に誤りなき見通しを持った運営の中でこの計画を推進してほしい、こういうふうにお願いしておきたいと思います。 そこで、建設省にお伺いしたいんですけれども、こうした状況の中でいろいろな事業を着実に進めていくという中で、建設省自体としてはどういうふうな構想と申しましょうか考えを持って生活関連基盤の整備とかそういう政策を推進していく。お考えなのか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(原隆之君) ただいままで御議論いただきましたような形で新しい公共投資基本計画が定められたわけでございますが、そのうち私ども建設省関係の主要施策の整備目標につきましては、例えば下水道などで申しますれば、二十一世紀初頭までに排水が公的主体により衛生処理される人口の割合を九割程度に増加させるとか、都市公園については、すべての市街地において歩いていける範囲に公園のネットワークを整備するとともに市街地の植樹面積を三倍にするとか、住宅については、特に住宅事情の厳しい大都市圏の都心部において良質な住宅を百六十万戸供給するといったような新しい整備目標が設定をされたわけでございますし、また道路や河川につきましてもそれぞれ全般にわたりましてその整備目標が掲げられているところであるわけでございます。 御案内のように、私どもの諸施策はそれぞれ、五カ年計画と申しておりますが、長期計画に基づきましてその上で毎年度の予算というものを通して実施をされるということになっているわけでございまして、そういった計画なり毎年度の事業の実施なりというものを通しまして、御指摘の国民生活と密接にかかわりを持つ建設省の仕事を計画的かつ着実に実施していく、こういうことになろうかと存じます。
○磯村修君 生活関連基盤の整備ということになりますと、地方自治体の事業というものも大変膨らむと思うんです。つまりそれは単独事業ということにもなってきましょう。 そうしますと、地方自治体自体も非常に負担が重くなるという一つの問題もあるわけなんですけれども、建設省としてこうした生活関連重視の政策を推進していく上にも、地方公共団体との連携と申しましょうか意思の疎通と申しましょうか、そういう十分な連携のもとにしていかないと、地方自治体におまえさんのところはこれだけやりなさいというふうな単独事業をどんどん押しつけていくと、これは自治体も負担が非常に肩にかかってくるという状況にもなって、非常にやりたいんだけれどもなかなかできないというふうな状況も出てくるわけです。地方債、借金はどんどんふえるというふうな状況にもなるでしょう。 そういうことで、地方公共団体との関連についてどういうふうにそれを補っていくのか、建設省の考えがありましたらお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(原隆之君) 大変重要な御指摘かと存じます。先ほど経済企画庁の方からお話がございましたように、それぞれの事業の性格によりまして整備の主体、役割分担ということが定められてこようかと存ずるわけでございます。その際に、御指摘のような国と地方との負担の関係をどうするのかというようなことがあるわけでございます。 例えて申しますれば、排水の処理の問題につきましても、下水道でございますとか、農林水産省が実施をいたしております集落排水でございますとか、あるいは合併処理浄化槽の問題とか、それぞれの事業があるわけでございます。こういった事業につきまして、例えて申しますれば、私ども全県域汚水適正処理構想というのを各県に立てていただきまして、それぞれの地域でそれぞれ最も望ましいと思われる仕事を組み合わせていくという最適配分の計画を自主的、自発的におつくりをいただくということで進めているわけでございまして、こういった地元をベースにいたしました計画を立てて事業を実施していくということによりまして、御指摘のような役割分担、適切な財政負担を配慮した仕事の実施ということが可能になっていくのではないか。そういうような努力をしていきたいというふうに存じております。
○磯村修君 合せっかく下水道事業などというふうなお話もあったんですけれども、やはりちょっとこれと関連しましてお話をお伺いしたいんですが、非常に何か一つの事業が農水省と建設省とかあるいは厚生省とかというふうに、いろいろなこの下水道の問題も分割されていますね。一般の目から見れば、公共投資の大変むだ遣いじゃないか、もっと一本化して地方の住民が本当に喜ばれるような施設を負担が軽くてできるような状況をつくるべきだという声が非常に強いんです。 ですから、省庁間の情報交換と申しましょうか、そういう疎通というものがあって一つの事業を推進していけば、それだけ公共事業の投資も安くて済むはずなんです。ところが、同じようなことをこっちはこっち、おまえさんのところは、おれの方は譲れないとかなんとかと言って、こういう俗に言うところの縄張りの気持ちがあるものですから、お互いに事業を譲らない。これでは迷惑する方は住民なわけですから、これはもうこういう状況の中でもってやはり省庁間の情報交換を密にして、同じたぐいの事業というものは、建設省は公共下水道とか幾つかの担当を持っているわけですから、お互いに話し合って、しかも財政改革とか行政改革とよく言われているわけですから、そういうことを率先してそういう面から生かすような方法を考えるべきだと思うんです。いかがですか。
○政府委員(近藤茂夫君) 先生御指摘のとおりでございまして、実は残念なことにそういう事業の競合関係ということが事例としてあったわけでございまして、そういった事態の反省に立ちまして、先ほど原総務審議官からお答えがあったわけでございますが、現在、全県域汚水適正処理構想というのを県に策定をお願いいたしております。その構想の策定費に対しては建設省としても補助を出しておりまして、現在既に九都道府県で策定されておりまして、二十二都道府県で策定中、予定を含めますとほぼ八割近くが現在そういう構想を策定していただいているところでございます。 具体的には、都道府県が中心になりまして関係町村と相談いたしまして、その地域の地形とかあるいは人口の集積度合い、こういったものを勘案して、どういう事業が一番適正であるかということを計画内容として定めていただく、計画段階から調整していこう、それを踏まえまして関係省庁との協調のもとで建設省としても公共下水道として整備することについては積極的に応援していく、そういう対応を現在しているところでございます。
○磯村修君 一言大臣にお伺いしておきたいんですけれども、この公共投資というものは非常にお金もかかる事業であります。そうした中で、国債依存だとかあるいはいろんな形でもってやりくりしながらやるわけなんですけれども、一般の市民は事業は推進してほしい、一方ではお金の問題が振りかかってくるというふうな感覚を持っているわけです。 そこで、消費税というふうな形のものがあるわけなんですけれども、例えば税制改革の論議の中でも余りこの公共投資の問題については触れていなかったような印象もあるんですが、将来、いわばこの財源確保のために間接税の、消費税の方にそういう問題が振りかかってくる、これはそうなると大変いろんなまた議論も出てくるでしょうし、一般の市民の感覚からいえばできるだけ抑えてほしいというのが心情だと思うんですけれども、この消費税にかかわる問題につきまして大臣の所見をひとつお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) 先生がお話しになりましたとおりに、四百三十兆円が六百三十兆円にマクロでやると。それは租税なり公債なり融資なり予算なりそれらを考え、民間投資等も含めてやるというお話もあったわけであります。 今お話がありました五%の消費税のことについては一体どう考えるかということでございますが、私もこの間まで旧連立与党の税制改革の座長をやっておりまして、それぞれ御協力をちょうだいしておったわけでありますが、その中で税制の改革については、初めに消費税の引き上げありきということでは困るんですと。それから一夜にして、午前二時十分でしたけれども国民福祉税というものが出まして、消費税は廃止する、その税率は七%ですということがございまして、それについては私どもは了承しかねるという態度をとってまいりました。 その後、政権から離脱をして新しい内閣ができたわけでありますが、その経緯の中では、税制というあり方については消費と所得と資産とのバランスを公正公平にやらなきゃならぬ、そして特別措置法というような不公平な税制についてはさらに是正をする必要があるとか、そういうことや消費税の欠陥是正というようなものを行って抜本的税制改革はやる必要がある、こういうふうに一応決まったわけです。それについて、六月までに集約をすべしというのが前の内閣の考え方でありますから、その点についてまず消費税を洗ったわけです。 消費税の免税点三千万円というのは、例えば利益が二割あっても六百万となる、あるいは一割しがなければ三百万と、こういう点でありますから、これについては益税ということです。したがって、それを回避するということも必要ではないかという議論がありましたが、三千万円という免税点については、中小零細企業、個人商店というようなものを考えて、平成九年の消費税実施までは時間があるからさらに検討して、とりあえず限界控除あるいはインボイス方式、こういうものを取り入れて対応すべきだという格好で大体四千億円程度は財源が出てくるだろうと、こういうふうに考えております。 したがって、一つ一つ検討をこれから始めますが、言うなれば減税の制度化、二階建てということにしておりますけれども、そういう点についても考えていかなきゃならぬし、先生が御指摘になりましたように今や二百兆円の国債、いわゆる地方の公債もあわせれば三百兆円余という状況でありますから、十分に検討して進めていかなければならぬし、当面する問題は、今御指摘もありましたように、非常に少子・高齢化社会に突入寸前というよりも既に突入しておるという現況から見て急いでやらなきゃならぬ。こういう面でいろいろと計算をして、とりあえず国民福祉の問題についてはゴールドプランというものがありますが、これを前倒しして来年一千億、次は二千億、次は四千億という格好で一つのプランを前倒しして進めていくという問題点。 あるいは、これからの税金のあり方等については二年間の猶予がありますが、赤字国債の垂れ流しては困るわけでありますから、当面ぎりぎり五%でやっていかなきゃならぬ、こういう考え方に立って五%ということを提示して御審議をちょうだいしておるわけでありまして、この税については、冒頭に先生が指摘をされましたように、公共投資の基本計画に関するそういう問題についても検討しなきゃなりませんが、この問題については消費税というものはこの中に含まれていないというふうに我々としては考えておるところでございます。
○磯村修君 時間がありませんので、急行列車に乗りかえましてボンド制の問題についてちょっとお伺いしておきたいと思うんです。 いわゆる例の一連のゼネコンをめぐる事件以来、公共工事の入札制度の透明化ということが議論されてきております。そうした中でボンド制ということが浮上してまいりまして、これによって公共工事というものの透明化を図っていこうという議論が非常に高まっているわけでありますけれども、このボンド制につきまして建設省は今どのような検討をなされているのか、またこれにどういうふうに対応していくのかお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(小野邦久君) お答えを申し上げます。 先生御指摘のボンド制度でございますけれども、御指摘のとおり一昨年来の一連の不祥事を踏まえまして、昨年、特に中央建設業審議会の特別委員会で、どういう形で契約の保証をすることが適当かといったような観点からいろいろ御論議をいただいたわけでございます。 一般にボンドというものは、アメリカあるいはカナダというような国で利用されている入札に当たっての入札ボンドでございますとか、あるいは履行保証制度の一つとしての履行ボンドといったようなものがあるわけでございますが、同じボンドでも例えばヨーロッパではこれは金銭保証のことを意味するというボンドがございまして、全く使い方が異なるわけでございます。 我が国は、長い間指名競争契約方式を運用上の基本としてやってまいりまして、昨年の中建審の建議あるいはことしの政府の行動計画におきまして、当面大変規模の大きな工事につきまして一般競争方式を導入するということを決めたわけでございます。 昨年来のいろいろな経緯の中で、入札ボンドにつきましては、これはアメリカにはアメリカの歴史がございまして、大変長い間いろいろな制度の絡みの中ででき上がってきたわけでございますが、我が国におきましては、入札参加の事前資格審査というのは経営事項審査制度によって発注者が行っている、こういうこともございまして、我が国のそういう現状を前提にいたしますと、現段階で直ちにアメリカの制度をそのまま日本に導入するということは適当ではない、こういう結論をいただいております。 ただ一方、履行ボンドでございますけれども、これにつきましては工事完成保証人をやはり廃止することが適当だという中央建設業審議会の建議がございまして、そうなりますと何らかの形で契約の履行の保証というものも必要になってくるのではないか、それが単に金銭保証人といったような金銭の給付だけじゃなくて役務的なそういうような保証も必要ではないかということもございまして、工事完成保証人の廃止に絡んでどういう契約保証制度がいいのか、現行の金銭保証とか履行保証保険というものも含めまして新たな履行保証制度について検討するべきだと、こういう提言をいただきまして、目下専門の先生方に委員会で御参集を賜りまして、年内を目途に新しい履行保証制度について検討していこう、こういう状況にあるわけでございます。
○磯村修君 そうしますと、九五年度以降それを具体的に実施するというふうな考えてありますか。
○政府委員(小野邦久君) 年内を目途にどういう契約の保証、履行保証システムがいいのかということを現在検討いたしておりますけれども、既存の金銭保証あるいは履行保証保険みたいなものでございますとある程度実施は早期にできると思いますが、新しい履行保証のボンドみたいなものをつくるということになりますと、これはことしの年内にいろいろな意味での結論をいただいたとしても、実施にはやはりかなりの時間がかかるのではないか、九五年四月から早々に実施をするというようなことは新しい履行保証制度を導入するとする場合には非常に難しい、こういうふうに考えております。
○磯村修君 このほか、建設省には最低価格の廃止の問題とかその他幾つかお伺いする予定だったんですけれども、ちょっと飛ばしまして、数分しか時間がございませんので、最後に住宅公団の古いらっしゃいますか。 大変今、住宅公団にお住みになっている方々からいろいろな要求等が出ているようなんでありますけれども、やはり高齢化社会に入ってきますと、何といっても本当に安心して住める住宅ということが必要だと思うのですね。先日も公団の方にお伺いしましたら、いろいろな不透明な面についてはできるだけのことはおこたえしている、努力をしているんだというお話も承っております。しかし、そうした中でさらにこの住民の方々がまだまだ納得できないというふうな面もあるわけですが、やはり年金生活者等がふえていくわけです。そうしますと、勢い高い家賃にはたえられないというふうな結果にもなってくるわけなんです。 そこで、高い家賃と言われている家賃のことを一つ取り上げてみても、どうしてもこういう計算になるんだということについて、どの程度公団では住民の皆さんに御説明なさっているのか、私の知る限りではまだこの情報公開と申しましょうか、情報が適切でないんじゃないか、だからそこに大きな不満が出てくるんじゃないかと。やはりそこには開かれた協議、開かれた情報、こういうことによって納得するものは納得する、改善すべきものは改善していくという結果が出てくると思うんですが、その辺の公団のお考えをお伺いしておきます。
○参考人(鈴木政徳君) ただいまの先生のお話、高齢者になって所得が少なくなってしかも家賃が大幅に上がるというのは、具体的には例えば建てかえの事業のような場合に典型的になろうかと思います。 私ども昭和三十年代に建てました十六万戸につきまして今精力的に建てかえ事業に取り組んでおりますが、これらの住宅は立地条件はすぐれておりますけれども容積率は六〇%しか使っていない、あるいは二戸当たりの面積が三十八平方メートルだということで、大変不効率かつ規模も小さいわけでございます。 こうしたものを職住近接の住宅をもっと多く供給する、あるいは居住水準の向上を図り良質な住宅を供給するという目的から建てかえ事業に取り組んでおりますが、例えばこの事業の場合は、まず居住者説明会から入りまして二年間の話し合い期間を持ちまして、早速地元に常駐の担当者を張りつけまして、建てかえ事業の意義であるとかあるいはスケジュールであるとか建てかえ後住宅の家賃であるとか住戸プラン、そういうものを現地で居住者の方々と話し合いをするわけでございます。 そして、新しい住宅になるものですから家賃は高くなります。そこで、家賃の高額化に対しましては、七年あるいは十年にわたる減額措置であるとか移転費用の支払いであるとか、それから他の住都公団を含めまして住みかえのあっせんであるとかそういうことを行っておりまして、さらに加えまして、高齢者の方々等で一定の所得しかない方あるいは生活保護を受けている方々につきましては生活扶助限度額までの家賃で住んでいただくというようなことをしているわけでございまして、おかげさまで今日まで大体九九・八%を超える居住者の方々の同意を得て、現在四万四千戸ほどの建てかえ事業に着手している現状でございます。 それで、直接お尋ねの家賃の決定方法についてもっと公開できないかということでございますが、家賃の決定は住都公団法の施行規則の四条、五条という規定によりまして、償却費であるとか修繕費、管理事務費、それから地代相当額等個々の要素を合計いたしまして、それから月割り額を出すわけでありますけれども、さらに他の新規の公団賃貸住宅との均衡を図って決定するという基本的な考え方をとっておりまして、これにつきましては当然居住者の方々に重々説明しているところでございます。 ただ、この中の例えは個々の要素、償却費が幾らで修繕費が幾らでということにつきましては、実は先ほどの算定方法の中で他の公団住宅との均衡を図って決定するという要素がございまして、これがあるために個々の要素を公開いたしますといろいろ混乱を来して建てかえ事業にも支障を来すということから、個々の要素の公表につきましては従来から公表を差し控えさせていただいているという状況でございます。 その他、一般の情報公開につきましては、私どももそれなりの努力をしているつもりでございますが、今後とも公団の事業に対する信頼性あるいは居住者の方々に対するサービスの向上というような観点から積極的に取り組んでまいりたいと思っておりますが、国の情報公開のあり方あるいは経済社会の動向というものを踏まえながら、積極的に勉強していきたいと思っております。
○磯村修君 終わります。
○永田良雄君 自由民主党の永田良雄でございます。 二点ばかりの問題について、建設大臣それから建設省当局に御質問を申し上げたいと思うわけであります。 まず第一点は、せんだって韓国のソウル近郊の聖水橋という橋が落橋いたしまして、三十数人のとうとい犠牲を出したわけであります。私どもびっくりいたしました。橋が落ちるということでありました。我が国の橋は一体本当に大丈夫なんだろうかな、韓国だけの話ではないよと。 日本の国は、恐らく高速道路であれ国道であれ県道であれ、橋がいっぱいあることは間違いありません。しかも、交通量は恐らく韓国にまさるとも劣らないような状況であります。一体どういう事故になるんだろうかという大変危惧の念を抱いたわけでありますが、これは国民みんなそうだろうと思います。毎日毎日、橋を通って通勤をし、あるいは仕事に出かけたりなんかしておるわけであります。 韓国では早速調査を検討しておられるという話であります。聞いてみますと、ソウルの市長が責任をとって更迭させられたという話、管理事務所の所長以下責任者が逮捕されたという話でもあります。さらにさかのぼって、建設を担当した業者並びに建設を担当した行政の当局者が取り調べを受けたと、これはマスコミの報道で私は知り得たわけでありますが、そういう状況になっておるわけであります。 そういう意味で、私は、この事件はただ韓国のことだということで見過ごすわけにはいかないと思うわけであります。これらのいわゆる公共事業の最高責任者として、建設大臣、日本の橋は一体大丈夫なんでしょうか。心配がちょっとあるのかどうか、そこら辺を建設大臣から国民にお答えをいただきたいと思うわけでございます。
○国務大臣(野坂浩賢君) 韓国の聖水橋が突然に落下をして死傷者を出すという悲惨な惨事が起きている。このことは他山の石として我々は注目をしなければならない、こういうふうに考えております。 したがいまして、我が国も橋が多くありますから、それについての技術、日本の技術陣は、先生も建設省の御出身で国土庁の最高責任者でありましたからよく御存じだと思いますが、私は技術者の諸君たちを信頼しております。日本の橋にはそういう事態が起きることはないという自信と確信を持って国民の皆さんに訴えたいと思っておりますが、その内容については、専門家が来ておりますのでそれぞれ御説明を申し上げたいと思っております。
○永田良雄君 建設大臣から、建設省の技術陣を全面的に信頼しているから全く心配ないという力強いお言葉をいただきました。私も安心いたしましたが、具体的に、それじゃどういう技術で日本の橋をやっておるのかということを伺いたいと思うわけであります。 先ほど申しましたように、我が国は地震国であります。現に新潟地震のときにあの万代橋は落ちました。幸い事故はなかったわけであります。ああいうことが韓国の場合は地震も何にもなしに落ちたわけでありますが、地震のときも含めて構造上どういう配慮をしておるのか。 それから、今度の聖水橋はどうも橋の維持管理がおかしかったという話が主流のような感じがするわけでありますが、日本の橋の維持管理について、どういう体制で点検し、手直しをし、心配のないようにしておるのかということをわかりやすくひとつ御説明を願いたいと思うわけであります。
○政府委員(藤川寛之君) それでは、私どもが橋の建設あるいは維持管理についてどういう具体的な対応をしているかということについてお答えさせていただきたいと存じます。 まず最初にお話がございました、我が国というのは大変な地震国でございます。そういう地震国でございますので、地震が起こったときに落橋等の事故が起こらないように対応しろということだと思いますが、この道路橋の地震への対応の問題につきましては、私ども関東大震災というような地震も過去経験しておりますし、今お話がございました新潟地震等のいろんな経験をしているわけでございまして、そういう実際の地震の経験を私どもも生かそうというようなことで具体的な耐震対策をやっているところでございます。まず、橋の設計に当たりましては、我が国も場所によって地震の起きる頻度とか地震の大きさ等が異なりますので、そういう過去のデータ等を踏まえながら、地震の多い地域につきましてはそれなりに大きな地震力に耐えるような設計をやる。それからまた、液状化というような問題もありますけれども、地質によってやはり地震時の挙動というのは異なってまいりますので、そういう地質なんかも十分調査をして、その地質に応じた具体的な対応をやることによって、例えば関東大震災クラスの大きな地震が起こっても橋脚が破壊しないように、また橋が落っこちないようにというような具体的な措置を講じるように建設に当たっても措置しているところでございます。 それからまた、既設の橋梁につきましても定期的に点検をするということをやっておりまして、昭和四十六年度以降、これまでに五回この耐震のための橋の点検というのをやっております。点検をやりまして、やはり一番恐ろしいのが落橋ということでございます。そういうことで、橋が地震によって動いたときに落っこちないようにということで、具体的に落橋防止装置などを既にあった橋にも設置するというような対応をやってきているところでございます。 それからまた、橋の維持管理ということでございますが、この維持管理につきましてもやはり綿密に点検するというのが重要でございますので、幹線道路等につきましては大体毎日パトロールというのをやっておりますので、パトロールで例えば橋の揺れとか段差の状況とかそういうのをチェックして、それで具体的にそういう事態が生じていればできるだけ早急に補修するというようなことをやります。 それからまた、橋の使用状況でございますけれども、要するに建設されてからどのぐらいの年限がたっているか、古くなれば古くなるほどやはり点検を綿密にやらなければいけないというふうに考えております。そういう橋の状況に応じて定期的に綿密な点検をやりまして、具体的に問題が生じていないかというのをチェックする。そういう中で、問題がありますれば適時適切に補修等の対応をやって、常に安全で円滑な交通の確保がなされるように努力しているところでございます。
○永田良雄君 関東大震災みたいなやつが来ても大丈夫でありますと、こういうお話であります。安心をいたしました。 なお、維持管理についても四十六年から五回定期的に全国的な点検をやっておると、私は安心したわけであります。 特に私は、この橋の中で本州と四国との連絡橋の問題について、きょうは本四公団の参考人に来ていただいておるわけでありますが、瀬戸大橋などというのは道路と鉄道と両方一本の橋で通すという話であります。それから今度は、明石大橋というのは世界一スパンの長い橋であります。世界でどこも経験したことのないような橋をつくっておるわけでありまして、これなども、場合によって事故が起こったらそれこそ大事件になりかねない話でありますが、本四公団は一体どういう対応をやっておられるのか。どういう問題が出てきても、どういう対応をしてあるから大丈夫なんだという、具体的にお話をいただきたいわけであります。
○参考人(玉田博亮君) 本四公団からお答えをさせていただきます。 本四公団では、瀬戸大橋を初めといたしまして、ただいままでに十三橋の超大型の橋梁を建設してまいりました。ただいまその維持管理も行ってございます。さらに、明石海峡大橋を初めといたしまして、ただいま残る五橋の超大橋の建設を進めてござへます。これらの超大橋は、いずれも海峡部を渡る非常に規模の大きいつり橋が主体の構造でございますので、他の一般の橋とやや性格を異にしてございまして非常にたわみやすい、それから揺れやすい、そういった特性がございます。 例えば、瀬戸大橋でございますが、先生御指摘のとおり、これは世界最大の道路、鉄道併用橋でございます。鉄道が乗りますと非常に大きな荷重がかかります。そのために、瀬戸大橋におきましては最大で約五メートルけたがたわみます。また、平成九年度に完成する予定の明石海峡大橋でございますが、これは塔と塔の間隔が約二キロ、完成いたしますとこれも世界最大のつり橋になります。これに例えば台風のときに風が横から当たりますと、強風時にはけたが水平方向にたわみまして、最大で約三十メートル水平方向にたわむ、そういう規模の橋でございます。先生御指摘のとおり、我が国は地震国であり、また台風常襲地帯でございます。これらの大型の橋が十分安全なものとなりますよう、諸外国に例を見ないような設計上の配慮が必要となってございます。本四公団では、耐震設計手法を我が国独自に確立をいたしまして、例えば地震につきましては理論上考えられます最大級の地震、マグニチュードで約八・五程度でございますが、これらの巨大地震に対しましても十分安全なように、さらに台風に対しましては最大風速約八十メートルの風に対しましてもつり橋が安全になるように橋の設計をしているのでございます。このような非常に規模の大きい橋でございますので、日常御利用いただいております自動車あるいは列車、これらが毎日安全に御利用いただくというのが私どもの管理の最重点項目でございます。 さらに、非常に多額の予算をかけて建設しているものでございますので、これをなるべく長持ちさせていきたい、私どもは百年以上これをお守りしていきたい、そういったことで今後の管理の重要性につきましては深く認識をしているつもりでございます。 日常の管理におきましても、これらの橋には風速計とか地震計、変位計、加速度計、こういったものを既に設置してございまして、二十四時間リアルタイムで観測を行ってございます。これらのデータをもとに橋に異常が発生していないか、それちの動態観測を実施しているところでございます。 本四架橋のような超大橋の維持管理につきましては、世界的にもその事例が極めて少ないのでございます。したがいまして、管理に関しまして未知の分野もまだ多々ございます。したがいまして、橋の設計それから構造等に精通いたしました技術者によります高度な維持管理が要請されるということでございますので、本四公団といたしましても今後とも管理技術の向上に努めまして維持管理の万全を期したいと思っているところでございます。
○永田良雄君 今お話を聞きますと、びっくりするような配慮がされておるということでびっくりもし、かつ安心もしたわけであります。 それから、今お話がございましたように、世界最高の技術で全く新しい技術としてやった面もありますので、それを今後維持管理していくについてはやはり高度の技術を持ちながら管理していかなきゃいかぬと思うわけであります。 最近、行革で法人の見直しということが言われております。したがって、民間に管理を任せたらどうかなどという話もありますが、橋みたいなものは人の命に、かつ特定の人の命に直結する話であるから、ただ単に安くつくからやってしまえという無責任な格好で対処されては非常に困るわけであります。やはり責任を持った管理主体が管理していくということが必要なわけであります。 韓国の例でも、管理の責任者が直ちに逮捕されて裁判にかけられる、こういうような状況でありますので、そういう対応が大変大事だと思っておるわけでありますが、道路局長とう考えますか。
○政府委員(藤川寛之君) 全く御指摘のとおりだと私ども考えているところでございまして、この道路橋等の公共性それから国民の皆様方がとにかく毎日、長期間にわたって安全に利用していただかなければいけない施設でございます。そういう意味でもやはり適切にこの維持管理を行っていくことが必要でございますし、今本四公団から御説明いたしましたように、本州四国連絡橋につきましては、大変難しい、新しいこれまでにないような技術を駆使して建設を進めているところでございますし、これからの管理に当たっても初めて経験するようなところが多々あるわけでございます。 私どもといたしましても、やはりこういう高度の技術力を備えた技術者がいる管理主体でもって適切に管理をしていただくということが必要であるというふうに考えておりまして、できるだけそういう将来に向けてより安全性が確保されるような責任のある体制でメンテナンスというのを十分やっていきたいというふうに考えております。
○永田良雄君 よろしく、しっかりやっていただきたいと思います。 それでは、次の問題に移らせていただきますが、先日、日本経済新聞だったかと思いますが、入札の制度に絡みまして、入札制度を一般競争入札にすると公共事業費が二割から三割安くなると、それはさくら総研という研究所が試算した話だというふうに出ておったわけであります。これが本当であるとすると大変な話であります。建設省全員、大臣から係長まで首をくくらにやいかぬような話になるわけであります。国民から預かっている税金でありますから、できるだけ適正に使わにゃいかぬというのは当たり前の話であります。一体こういう話が本当なのかどうか、さくら総研の計算の基礎はどうなっておったのか、調べてみられたかどうかということをまずお伺いします。
○政府委員(小野邦久君) お答え申し上げます。 先生の御指摘のとおり、先般、一般競争入札方式の導入等によって公共工事の価格が二割程度安くなるというさくら総研の報告が報道されたことは私ども十分承知をいたしております。これにつきまして、さくら総研に対し根拠等を問い合わせたわけでございますが、その結果わかりましたことは、総研の組織として試算したものではなく、個人の研究員が個人の立場で試算したものであるということでございました。 それと同時に、最も議論のある入札制度改革による平均落札率の変化でございますが、これ新聞報道では入札制度改革によって、特に一般競争の導入によって相当安くなるということが書いてあるわけでございますけれども、この平均落札率の変化につきましては、これは本来競争の結果であるべきものでございますが、これにつきましては何の根拠もなくローアーリミットに相当する率まで落札価格が減額できるという、そういう仮定を置いておられるということが二番目でございます。 三番目に、いろいろな仮定によって計算をされるわけでございますが、残念ながらこの仮定が記述されておりませんで、読者に例えば入札改革によって三兆三千二百億円が節約できるというような誤解を与えるような記述があるということがわかったわけでございます。それ以外にも、公共工事の着工額の額、数値等につきまして幾つかの引用の誤りというものもあるわけでございますけれども、考え方の妥当性について大変大きな問題を含むものというふうに私どもでは理解をいたしております。 本来、入札制度の改革につきましては、ことしから少しでも不正の起きにくいシステムということで制度の改革に着手をしておるわけでございますけれども、これが例えばどういう形で入札価格の低下につながるのか、ある程度実施をした結果を見てみないと何とも判断はできないわけでございます。にもかかわらず、入札制度改革によって三兆以上の金額が浮くはずだ、それは消費税の一・四%以上に相当するといったような記述につきましては、私どもでは理解に苦しむところと、こういうように考えております。
○永田良雄君 私もびっくりしたわけでありますが、今その実情を聞いてみますと、さくら総研が正式に発表したものでない、一職員が試算して出したものだと。その試算も極めて一方的な推定に基づくものだということを聞いて、私も安心いたしました。ただ、何にも知らない一般国民は、それでは例えば消費税なんかやめてしまって、公共事業を安くたたいてやればいいじゃないかと、こういう話になるわけであります。 もともと公共事業というのは、予定価格というのを役所が積算して、これ以上高くはだめですよという価格をつくっておるわけであります。かといって、安ければ安いほどいいかというと、これまた問題であります。先ほど橋の話をいたしましたのもこれと絡むわけであります。安くて悪いものができて国民が命を失うようなことがあっては全く意味をなさないわけでありますから、そこら辺を公共工事の入札の予定価格、これ以上高いものには落とさないよ、ここまでがぎりぎりいっぱいですよという積算はどのようにやっておるのか、簡単にわかりやすく御説明を願いたい。
○説明員(尾田栄章君) ただいま先生おっしゃいましたとおり、政府調達の一般的な方式といたしましては、落札額の上限値を定めるいわゆる予定価格制度を採用しておるところでございます。この予定価格につきましては、予算決算及び会計令によりまして、取引の実例価格に基づいて定めると、こう規定をされておるところでございます。 それで、公共工事においてこの予定価格をどのように定めておるかという御質問でございますが、まず大きく、工事目的物を構築するに直接必要となる直接工事費と、それと工事中におきます安全対策あるいは仮設備等間接的に必要となります間接工事費、及び企業の継続的な運営に必要な一般管理費、この三つに分類をいたしまして、その三つを合算して予定価格を積算するということにいたしてあります。 この直接工事費と申しますものは、セメント、鋼材等の材料費、現場作業員等の労務費及びクレーン等の機械を動かします。そういう機械経費から成っております。それから間接工事費は、大きく分けますと共通仮設費と現場管理費に分かれるわけでございますが、共通仮設費と申しますのは、施工に必要となります仮設備等に要する費用でございますし、現場管理費は、工程管理や品質管理、先ほど来議論が出ております所要の品質を確保するための品質管理、そういうものに要する、要するに工事現場を管理するための費用でございます。それから一般管理費等につきましては、先ほど申しましたとおり、受注企業の本支店経費等でございます。 それで、しからばそういうそれぞれの工事費をどのようにして出しておるかということでございますが、直接工事費につきましては、これは大きく材料費と労務費、機械経費に分かれるわけでございますが、材料費につきましては、中立の公益法人でございます建設物価調査会あるいは経済調査会等が市場調査に基づきまして毎月発行いたします物価調査資料等に基づいて決定をいたしております。それから労務費につきましては、労務単価と所要人員を掛け合わすという形で求めておるわけでございますが、労務単価につきましては、年二回、建設省、運輸省、農林水産省二省共同で支払い賃金実態調査というものを実施いたしまして、その結果に基づきまして決定をいたしております。それから所要人員につきましては、施工単位ごとに必要な所要人員、これをいわゆる歩掛かりと呼んでおるわけでございますが、これを毎年実施いたします工事の施工実態調査に基づきまして標準的な値を決めておるところでございます。また機械経費については、工事における稼働実績の調査に基づきまして標準的な価格を毎年決定いたしておるところでございます。 次に、間接工事費について申しますと、共通仮設費につきましては、施工実績に基づき個別に必要額を積み上げる部分、それぞれの工事ごとに決まる部分と、河川工事、道路改良工事等の工種区分あるいは工事規模ごとに施工実績の調査に基づいて決められる比率を用いて決定する部分とに分かれます。また現場管理費につきましては、施工の実績調査によりまして、河川工事あるいは道路工事の工種区分、工事規模ごとに決定される比率を用いて決定しておるところでございます。また、一般管理費等につきましても、企業の財務諸表等をもとに工事規模ごとに定められる比率を用いて定めておるところでございます。 このように、少々長くなりましたが、いずれにいたしましても、積算に関します基準類はすべて公表をいたしておるところでございますし、また、今るる御説明をさせていただきました工事費を形成する要素すべてについて市場価格を反映させるということで、適正に予定価格を設定しておるというところでございます。
○永田良雄君 やはり建設省が公正な資料に基づいた単価でもっていろいろ積算して、妥当な価格というものを積算してやっておるんだと。やたら安くなるものではないという説明であります。そうであらねばならぬと思うわけであります。 ところが最近は、安ければいいという感じの方が非常に強くなってきておるのはまことにもってざんきな話であります。先ほどは橋の話を言いました。例えばダムの話をいたしましょうか。洪水調節のダムの話になったら、これが一たん崩れたりなんかすると、下流の何万人の命にかかわる話であります。一番大事なのは、価格も適正でなきゃいけませんが、公共事業は安全性を最大に考えなきゃいかぬというふうに私は考えるわけであります。 もちろん入札制度が透明でなきゃいかぬ、公平な競争でなきゃいかぬというのはわかりますが、例えば、大分前だったと思いますが、皇居の修理を間組というのが一万円でやるという入札を入れたことがあります。業者によっては、一万円で入れて損してもいいと思って入れるやつはあるわけであります。これはたくさん恐らく何十万件の入札の機会がありますが、その中で特殊な業者がどんなに安くてもおれがとりたいと思うものもあろうかと思いますが、それは私は適正なやらせ方であるとは思いません。やはり適正に役所側が積算した、それに近い価格でやらなければならないことだと思っておるわけであります。そうでなくて、ただ安けりゃいいとたたいてたたいて、安くさせて入札させておけば、いずれそのツケは国民のところへ返ってくるということを私どもはよくよく考えにゃいかぬと思うわけであります。 その点について、私はそう思うわけでありますが、公共事業の総元締めであります建設大臣はどのようにお考えなのか、一言お答えをいただいて私の質問をやめたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) まことに適切な御提言をちょうだいしてありがたく思っておりますが、お話がございましたように、今の世相を見れば、できるだけ安くというのが第一義的に言われております。韓国の橋梁落下、こういう教訓もあるわけでありますから、安かろう悪かろうではいかぬ、安全で良質で安価な方法をとらなきゃならぬ。 しかも、談合というような問題が盛んに言われておる時期でありますから、そういう不公正な行為ができ得ないシステムを我々は四月から既に実施をしております。そのシステムに合わせて、その効果を判断しながら、国民の期待に沿うような公共工事の執行をやっていかなければならぬ、それが建設省の使命と任務である、こういうふうに考えておりますので、こういう風潮の中で永田先生からの御指摘、御提言というものを大事にして、今後建設省も綱紀を粛正しながらきちんと工事入札その他の制度についても万全の体制を整えて、良質なものを、国民の期待に沿えるものを工事していくということの決意を申し上げまして、私の御回答といたしたいと思います。 以上です。
○永田良雄君 どうもありがとうございました。 終わります。
○松谷蒼一郎君 それでは、最初に北海道開発庁長官にお伺いをいたします。 長官は、日本列島の最南端の御出身でございますが、今度は最北端の北海道の長官になられたわけでございますから、いろいろと土地柄、地域性、そういったものについての相違についていろんな御感想もあり、御意見もあろうかと思います。そういうことを伺いながら、これまでの北海道開発の現状について大臣がどのように評価しておられるか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) まず最初に、北海道そして沖縄、いわば北と南の行政を預かる大臣としての気持ちをお伺いいただいたわけでございますが、先生のお話の言外にもあらわれているかと思うのでございますが、私は、まさにそれぞれ北と南、その話感の響きからいたしましても、それぞれ豊かな個性があり、そしてまた伝統を持ち、しかも行政という一つの立場から見ましても、おのおの特徴のある背景を持った重要な行政を担任させていただいているな、そういう自覚に立っておるつもりでございます。 もう一つお尋ねになりました北海道開発行政でございますが、いわばその開発成果の評価をというお尋ねであろうと思うのでございますが、むしろ私どもの立場は皆様方から評価、御指摘を謙虚に受けるべき立場でもあるわけでございますけれども、ざっくばらんに申し上げまして、北海道開発行政なるものは一九五〇年、すなわち昭和二十五年に開発庁が設置されまして以来、四十年余りを経過いたしておるところでございます。内外の皆様方の御協力をいただきながら、相当な起伏もございましたが今日に至っております。 例えば象徴的に申し上げまするなれば、人口等におきましては、この間において百三十万人余りも増加いたしました。今日におきましては、ざっと申し上げまして五百六十余万人前後という大変大きな人口を擁する、我が国の北におきまする規模の大きい拠点としての重要な地域を私どもは受け持っておる、そういう感じを持っておるところでございます。 また、産業面におきましても、食糧基地を中心にいたしまして、あるいは工業の面等におきましても苫小牧等を中心にいたしまして、それぞれ躍進の、発展の一つの方向は基礎づけられつつある、位置づけられつつある、かように私どもは評価をいたしておるところでございます。
○松谷蒼一郎君 北海道は、我が国の最北端に位置し非常に気象条件も厳しいところでありますが、さらにまた昨年の釧路沖、南西沖、そしてまたことしの北海道東方沖と地震が相次いております。北海道をめぐる情勢には非常に厳しいものがあるわけでございますが、大臣として北海道の将来像をどう考えるか、それに対して北海道開発行政にどう取り組んでいくのか、お伺いいたします。
○国務大臣(小里貞利君) 昨年の一月十五日、そしてまた昨年の七月十二日、そしてまたことしは去る十月四日、ただいま先生から御指摘いただいておりまするように連なって地震が発生をいたしたわけでございます。これらの問題等につきましても、それぞれ御高配いただいてまいっておるところでございますが、私どもも関係官庁と密接な連携のもとに、これが復旧事業等あるいは民生安定等のためにただいま努力をいたしておるところでございます。 また、今後の一つの未来像と申し上げますか、北海道をどういうふうに考えているか、どのような視点で進めていくかということについてのお尋ねであろうかと思っておりますが、まず基礎的には第五期北海道開発計画を私どもは持っております。これは御案内のとおり、いわゆる柔軟にして活力のある産業群の形成を図ろう、もう一つは安全でゆとりのある地域社会の形成を図ろう、そしてまた高度な交通、情報・通信ネットワークの形成を図るという主要施策のもとに行政を展開いたしておるところでございます。 殊に御承知いただいておりまするように、北海道は極めて美しい、そして広大ないわゆる豊かな自然空間に恵まれておりますから、まず私どもはここに着目をいたさなければならないと思っております。また、今日におきましては国際交流が極めて御案内のとおり活発でございますが、我が国の北の部門におきまするゲートウェーとしての内外に期待されるその役割も極めて大きいものがあると考えておりまして、そのような観点から地道に、具体的にしっかりと取り組んでいかなけりゃならぬ、かように考えております。
○松谷蒼一郎君 聞くところによりますと、長官はことしの夏、御夫婦でツーリングというんですか北海道を施されたと、北海道のすばらしい自然に接して大変感激をされたというように伺っております。確かに、北海道は私どもも何度か行きまして、内地とは違ったすばらしい環境、景観に恵まれているわけでございますが、こういった財産を何とかレジャー産業として、あるいは国民の余暇活動の場として活用できないものかどうか、これについて大臣のお考えをお伺いします。
○国務大臣(小里貞利君) もう先生御指摘いただいたとおりでございまして、あの広大な豊かな自然空間、これらを求める国民生活、あるいはまた御案内のとおり今余暇時間等も相当増大いたしておりますし、風民スポーツ、特にその中におきまするアウトドアスポーツというのが顕著な勢いでその需要を増しております。 そのような観点から申し上げますと、今までも北海道の行政あるいは開発行政の基準におきましても、お話のようなアウトドアスポーツ関係、例えばスカイスポーツにいたしましても、海上スポーツにいたしましても、あるいはオートリゾート関係等におきましても、あるいは馬の関係におきましても、ただいまお話がございましたサイクリングあるいはオートキャンプ場等の関係施設等におきましても、相当私は行政の熱意と申し上げますか入り込みが始まっておると判断をいたしておりまして、ただいま御指摘をいただきました新たな国民的な需要にこたえられるような、さような国民スポーツ、アウトドアスポーツ関係等の行政も積極的に進めなければならない、かように考えております。 同時にまた、そのことは例えば道路、公園、河川、海岸、各般の公共事業等におきましても、広い意味のそのような要素を含ませながら行政設計、行政推進を図る必要がある、さような心得を持っておるところでございます。
○松谷蒼一郎君 北海道開発庁長官の大変熱意のある御答弁に接しまして、深く心を打たれたところでございます。今後とも、我が国の財産であります北海道の開発のために大いに力を尽くしていただきたいと思います。 以上で、北海道開発庁長官に対します質問は終わります。 さて次は、先ほど同僚の永田委員から質問がありましたが、入札制度についてお伺いいたしたいと思います。 入札制度につきましては、この一両年いろいろと社会的にも経済的にも揺れ動いているわけであります。ある意味での改革というものが行われているそういうような時期でありますが、その原点になるのは、やはり昨年の十二月二十一日の中央建設業審議会から答申がされました「公共工事に関する入札・契約制度の改革について」が原点ではないかと思うんですが、これについて、建設省としては自治省と協議の上に国及び地方公共団体に一般競争入札の導入等々について通達を出したと伺っております。その柱となる内容の重要な点について簡単に建設経済局長に説明をお願いいたします。
○政府委員(小野邦久君) 先生御指摘のとおり、昨年十二月の中建審の建議あるいはことし一月の政府の行動計画によりまして入札・契約制度の改革をやっているわけでございますが、特にその内容でございますけれども、平成六年度から一般競争方式を本格的に導入すること、指名競争方式につきましても、例えば公募型とか工事希望型といった新しい指名競争契約方式を取り入れること、いわば指名競争契約方式の改善でございます。あるいは、指名停止措置要領の改正、入札監視委員会の設置などにつきまして、直轄について従来いろいろ指導いたしまして既にスタートしているところでございます。 また御指摘の公共団体でございますけれども、これにつきましては、自治省との間で設けました入札・契約手続改善推進協議会というのがございますけれども、これを通じまして、中建審の建議あるいは政府の行動計画の内答の周知徹底を図るために、ことし四月に通達を出しまして指導に努めているところでございます。その内容は、先ほど御報告をいたしました一般競争の導入あるいは指名競争の改善等々でございます。
○松谷蒼一郎君 今局長から説明がありました通達については、地方公共団体に対してはことしの一月三十一日、建設省の建設経済局長と自治省の行政局長の連名で通達が出されている。それから、「一般競争入札方式の実施について」ということで、建設省の直轄工事につきましては本年の六月二十一日付であります。ということは、つい最近こういった歴史的な改革とも言える入札方式の実施通達があったわけです。 ところが、建設大臣はその後大臣に就任をされた。それこそ歴史的、自・社・さきがけ連立内閣のもとに大臣に就任されましたが、この六月と一月の通達の方針に従って今後とも入札の制度について実施をしていくのかどうか。大臣、継承する意思はあるのかどうか。その点について伺いたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) 今建設経済局長がお話を申し上げましたとおりに進めたいと考えておりますが、御案内のように、自治省と建設省と出している。 考えてみますと、建設省としては本当は余り事故はないですね。例えば、茨城県とか宮城県とか仙台市とか愛知県とか、いろいろあるのはやっぱり地方自治体の方が多いんじゃないか。九割方はそちらであると。 したがって、我々としても建設行政に携わっておりますから、このことは建設省も自治省も一体となってやらなきゃならぬ。建設省は、いわゆる前からの引き継ぎでございますけれども、答申があったとおりに七億三千万円以上は一般競争入札、関連の皆さん方のところは二十四億三千万円以上、こういうことで一般競争入札をやっております。そして安くて良質な工事をやっていただくということが第一点です。 それ以下の指名競争入札の場合、指名競争入札はABCDというふうにランクがございます。Bであっても、Aに近いBとCに近いBがありますね。我々としては、よく投書をいただくわけですけれども、そのいただく中でいろいろと検討してみますというと、おれはやりたいのにあれが入ったというようなことがあります。したがって、この事業を出しますといったら、それに手を挙げた人はみんな出せと、そのかわり的確に作業ができるかどうか。いわゆる保険の時代でもあるわけですから、そういうボンド時代も到来しておるわけですから、十分に検討してそして指名をする、そして激しく競争入札をやってもらうと、こういう仕組みにしておるわけであります。 我々の連立与党の中でも、一般競争入札は一億円までにしたらどうかと。ということになりますと、現在の五十三万の業者というものの九九・四%は中小企業者でございますので、その生活権のこともあるし、十分に透明性を明らかにしながらこれを強化し、我々は国民の前で十分な対応をしていかなきゃならぬ。その方式を進めて、当面四月から実施しております今の方式を十分効果あるものとし、その上で同僚の皆さん方から今いただいている問題等についても改めて審議会や我々の中で十分検討して、松各議員が非常に御心配になっておる諸点は対応してまいりたい、そういうふうに考えておるところでございます。
○松谷蒼一郎君 いずれにいたしましても、昨年の十二月に答申された基本的な方針は継承していくということでございますね。
○国務大臣(野坂浩賢君) そのとおりです。
○松谷蒼一郎君 ところで、今建設大臣からも若干引用をされたんですが、また先ほど同僚の永田委員からも指摘がありましたけれども、本年の十月十四日の日経新聞に、今までの建設省がつい最近出したこういったいろいろな通達について修正をするというような記事が出ていた。それは連立与党の改革原案、こういうふうに書いてある。これは本当かどうかよくわかりませんが、中身については永田委員からも指摘されたのでちょうちょういたしませんが、しかしことしになって一月、六月というつい最近に歴史的な改革を入札制度について行いこれを通達したのに、さらにまたこれをひっくり返すような連立改革原案というのが出たのには我々はびっくりしたわけですが、建設経済局長としてはこれについてどういうふうに理解しておりますか。
○政府委員(小野邦久君) 御指摘の改革案は十月の半ばに新聞報道されたものというふうに理解しておりますけれども、私どもとしては連立与党としてこのような案が決定されたということは承知いたしておりません。 具体的な報道の内容でございますけれども、例えば一般競争方式の一億円までの拡大でございますとか、あるいは最低制限価格制度の廃止とか、あるいは入札ボンドの導入の検討というようないろいろな、あるいは予定価格制度の事前公表といったような問題もあるわけでございますけれども、私どもは、この改革原案が一つの公的なオーソライズを経て私ども政府ベースに例えばこういう方向でやったらどうかといったような御指示があったものというふうには理解をいたしておりません。 ただ、いろいろなことの中で、いろいろな御意見があるということは私ども十分承知はいたしておりますけれども、私どもいたしましてはことし六月から始めました、今年度の予算が六月に成立を認めていただいたわけでございますので、実質的に新しい入札改革制度というのは七月からスタート、こういう御理解を賜りたいと思いますが、この新しい入札制度の改革を着実に進めることが最も大事なことというふうに考えているところでございます。
○松谷蒼一郎君 局長の言うとおりでありまして、今まで長年の間行われてきた指名競争入札制度が先ほど建設大臣からお話のあったように一部の地方公共団体の不祥事によって若干見直され、そして基本的にこのたびの一般競争入札を含めた新しい入札制度の実施ということになった。これについては確かに地域によっては大分混乱もあります。ありますが、これは国の大方針であるということでこれを実施していこうということで、公共工事の発注体、そしてまた建設業関係者、すべて心を一にしてやっていこうというときに、また再びこういうようなことがたとえ一部の人の意見であっても出るということに対しては大変危惧を感じているわけであります。 建設省としてはそういうことはないということを伺いましたので安心はしておりますが、いずれにいたしましても、先ほど同僚の永田委員からもお話がありましたように、入札制度を全部オープンにしていけばいいんだと、それで最低価格制度も廃止するんだというようなことになれば必ずやダンピングが起こり、強者が弱者を排除していくいわゆる寡占化の方向になっていくことは火を見るよりも明らかであります。そうなると、地場の小さな建設業者はすべて排除されていく、こういうことにもなるわけでありますので、建設省としては、このたびのとにかく歴史的、改革的な入札制度の着実な実施を安定して、そしてまた緩やかであっても着実にステディーに実施していくということを強く希望しておきます。 ところで、ただいま申し上げましたように、一般競争入札というものがかなりの部分に実施をされるようなことになってきたわけでございますが、こういう中で苦しい状況に追いやられるのが地場を中心とした中小の建設業者。特に、私が伺っているところによりますと、大手はかなり低い価格で落札をする。その部分をすべて下請に追いやっているわけですね。だから下請は、例えばサッシなんかでも聞きますと、設計価格では坪七千円、実際よくよく調べてみますと、二千円でそれを元請からやれと言われて、これは赤字はもちろんのことですが、泣く泣くやっているというのが状態であります。それはサッシだけでなくていろんな小さな業者が元請から厳しくしわ寄せを受けているわけです。 こういうような状況で、本年二月以降、ダンピングの状況について把握できるところがありましたらその状況、それからまた下請業者等の倒産の推移、これらについて局長よりお願いしたい。
○政府委員(小野邦久君) 今、建設投資の減少等のためいわゆるダンピング受注が大変横行しているという懸念がございまして、これは下請の疲弊あるいは先生御指摘のとおり労働条件の悪化、あるいは特に安全対策の不徹底等、大変大きな懸念があるわけでございます。 私どもでやっております直轄工事等につきまして、低入札価格調査制度というのがある意味ではいわゆるダンピング受注の防止対策としてあるわけでございます。会計法に定めがございますが、制度が発足をしてから、五十一年度から平成四年度までの十七年間で、調査の対象となりました工事の件数は五十六件ということでございます。それから六十二年度を除いて平均数件しかなかったわけでございますけれども、確かに平成五年度には七十件、本年度は九月末までに三十四件発生をしておりまして、全体として低価格による入札、いわゆるダンピング入札でございますが、これが増加しているのではないかということが懸念される、こういう状況でございます。
○松谷蒼一郎君 これは規制緩和とも関係があるんですけれども、いろいろな見方はありますが、かつて、一九七八年と言いますから約十五年ぐらい前、アメリカで航空自由法が施行をされました。その結果、中小企業が何と百十七社が倒産に追いやられた。七八年時点では航空関係の会社は二十八社しかなかったわけですから、航空自由法が施行されたことによっていろんな新規産業が参入したけれども、そのほとんどははじき出されてしまった。それで大混乱に陥って多数の失業者を生んできた。 その状態は最近の文芸春秋の八月号に詳しく書いてありますが、結果として何があったかと言いますと、寡占化が進んで、今までは業界の協調体制の中で安全管理等々も行われていたし、失業というような悲惨な状態も余りなかったんですが、それがこういった航空自由法に当時のカーター大統領がサインをして、これからは運賃も下がりますよ云々というようなえらい高らかな宣言をしたんですが、結果は全く裏目に出た。寡占化の状態も大手五社で八〇%になった。要するに強い者が勝っていったんですね。そして、また運賃についても、運賃についてはいろんな参入のやり方があるそうですけれども、結果としては下がらなかったんです、むしろ高くなった。 したがいまして規制緩和についても、せんだってNHKの規制緩和についての特集も聞いておりましたが、非常に一般論ばかり言って、やはり具体的にこの問題については果たして規制緩和すべきかどうかというようなことをきちっとやっていかなければ何の意味もないというふうに思いましたけれども、この航空自由法の問題についても見方によっていろいろあるようではありますが、実際にはそういうような悲惨な状態になったというふうに聞いているわけです。 これは建設業の場合にも当てはまる。建設業を全部オープンに自由化して一般競争入札にしてしまえばいいじゃないかと言うんですが、結果としては私は、必ず弱者が倒産をして非常に悲惨な状態になっていく、地場産業は本当に大手の前にひれ伏していってしまうというようなことになるんじゃないかというふうに危惧をしております。 そういうようなことが現にイギリスにおいても起こったからこそ、イギリスは一般競争入札に一たん踏み切ったんですが、余りにも弊害が多いために再び指名競争入札に返った、こういうようなことであります。 大臣として、こういうような状態についていかがお考えでありますか。その決意についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) 先生の質問のねらいは中小企業をどう守っていくかというふうに思われるわけでありますが、お説のとおりに一般競争入札にすればどういう現象が起きるのか。今でも都会の方では仕事はだんだんなくなってきて大手の皆さんが地方におりてくる。それを一般競争入札にすれば、しばらくの間ですからダンピングをして仕事は全部とっていくということになって、あとは中小企業の下請ということになれば、この次には何とか考えるからこれをやれというような姿で、自分の方は余り損をしないで下の方に下の方におろしていけば孫請の孫請労働者というのは容易なことにはなってこない、こういうふうに思います。 したがって、今一億円というのが友党の皆さんからも個人的には出ておりますけれども、そういうところまでくるというと中小企業には大混乱を起こすのではなかろうかな、こういう心配がございます。 ただ、五十三万業者というのが適正な規模かどうかというのはこれは一考するところがあろうかと思いますけれども、共存共栄といいますか、自由経済という姿ですべての規制を取っていくということになればやっぱり弱者と強者の違いが明確に出てまいりますので、その辺を我々がどう政治の力で、全般的に仕事ができ、そして国民から疑惑の目で見られないような公正な、しかも談合等の不正な行為ができないようなシステムをつくって全体の業者が伸びていくかということを考えていかなきゃならない。 だから、この工事は我々は七億三千万円というのは一応適当なところで、アメリカ等の入札があっても結構、しかし一億五千万円や八千万円というようなものまで一般競争にするのは問題で、やっぱり地元の業者を育てていくことがその県にとっても、地域の均衡ある発展にもつながっていくわけでありますから、その点は十分配慮した方法で中小企業の育成強化、こういうことは正しい意味で進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○松谷蒼一郎君 今、大臣から大変力強い建設業行政についての方向、決意を伺いまして、大変ありがとうございました。 それでは、次に道路関係の質問に移りたいと思います。 まず、大臣に伺いたいんですが、このたび高速自動車国道の料金の値上げに際しまして前政権において公共料金改定実施の年内凍結というのが行われました日これについては私どもは一律というのはいかがかなという思いでありましたが、それはそれといたしまして、こういった年内凍結、要するに料金の値上げの時期がおくれてきた、あるいは若干値上げの幅が圧縮されてきた、こういうことによっていろいろな影響があったと思われますが、建設省の対応方針はいかがでありますか。
○国務大臣(野坂浩賢君) 松谷委員のおっしゃるとおりでありますが、御承知のとおりに昨年の十一月に当時の建設大臣は千百八十四キロメートルの施行命令を出しております。全体で我々としては二十一世紀初頭までに一万一千五百二十キロをやるということになっておるわけですが、現在では五千六百十四キロ、約四九%の実施状況でございます。 したがいましてこの点については、事業は遂行しなければならぬ、しかし前内閣が決められた年内凍結ということは大事にしなきゃならぬ、そしてそれ以後公共料金を引き上げてもその間だけはオンしてはならぬ、上乗せはしてはいかぬ、こういうふうな基本的な考え方に立っていろいろと検討してまいりました。できるだけ今は公共料金を抑えなきゃならぬというのが国民の声であります。しかし、一極集中排除をしてできるだけの道路を設定しながら交通の整理なり、公害というものを排除していかなきゃならぬという地域の要請もございます。 そこで、両々相まって私どもはいろいろと検討した結果、七月二十六日に経済閣僚懇談会でこれからの内容について一つ一つ検討してあるということでございましたから、おいでの日本道路公団に対して、私は六月三十日に就任して七月六日においでいただきまして、ぜひ国民の声にこたえるようにリストラをやり合理化を図ってほしいということで一カ月後に出てまいりましたのがいわゆるこの四百八十億円の建設費の節減、年間の維持費は四十一億円、これだけぎりぎりやって出てまいりました。四月二十六日に出されましたいわゆる一〇・六%の公共料金の引き上げは、これらの詰めによりまして我々としては七・二%で発足をすべし、こういうふうに考えました。したがいまして、九月二十日の日に経済閣僚懇談会で了承を受けて直ちに工事に着工せよという指示をいたしました。 そして、料金はいつ上げるか、新年度がいい。四月十日ということに提案をいたしましたら、いろいろと四月十日というのは半端だから一日というような意見もございましたけれども、考えてみますと、皆さんの子供さんやお孫さんが大学に入って引っ越しがあるだろう、転勤の時期は四月である、したがって十日までは今までの料金であり、十日からは七・二%の引き上げはやむを得ない、こういう考え方に立って、喜んでやったわけではありませんが、断腸の思いでそういうことをいたしました。業者の皆さんにはこう言いました。例えば、一極集中排除で三日かかるところは一日で行けるんだ、燃費も節約できる、荷物も傷まない、自動車も傷まないじゃないか、だから三十年で償還するところを四十年規模にして償還をするということになれば七・二になる、この程度ならば許容できるのではないか。また、地域の皆さん方の要望にもこたえ得るというふうに判断をいたしまして、そのような措置をとったところでございます。
○松谷蒼一郎君 村山内閣が発足をして、村山総理はこれまで行政的な経験がなかった、果たして予算委員会、本会議等々でどのような答弁ができるのだろうか、実は私どもも関心を持って聞いていたわけでございますが、大変すばらしい答弁でありました。名総理であると思います。このたび建設大臣に野坂先生がなられまして、今の答弁を聞いていて、さすがは村山総理の盟友だけあって非常にすばらしい答弁であったと本当に感心をした次第です。道路行政というのは単に高速道路だけではなくて地域全体の活発な活動のためにも重要な行政でありますので、今後ともどうかよろしく重ねて熱心にその実施に努めていただきたいということをお願いいたしたいと思います。 ところで、今後の高速道路等の整備については依然として全国的に非常に大きな要望があるわけでありますが、これらについて現在建設省関係道路関係四公団でいろいろ実施をしているわけです。その四公団がどういうような形で内容も含めて地域とのつながりを重視しながらやっているのか、道路局長の方から答弁をいただきたいと思います。
○政府委員(藤川寛之君) 我が国の道路整備というのは非常におくれておりまして、おくれている道路整備をやはりできるだけ早く進めていかなければいけないというようなことで、その整備の促進を図るために二つのやり方をやっています。一つは、道路の特定財源という、財源をきっちり確保するために受益者に御負担をお願いする仕組み。それからもう一つは、やはり利用者の方に御負担をお願いするわけですが、有料道路制度というもの、この二つの制度を活用して道路の整備の促進を図っているところでございます。 道路関係の四公団につきましては、その有料道路制度の仕組みを活用して道路の整備をやっておるわけでございますが、その有料道路事業を担当してやっているということでございます。 それぞれ特色があるわけでございますが、日本道路公団につきましては、全国的なネットワークを形成いたしております高速自動車国道、これは国土の均衡ある発展に資するわけでございますし、また全国土にやはり同じようなサービスを提供する必要があるわけでございますが、そういう高速自動車国道の整備あるいは維持管理を担当しているということでございます。この日本道路公団は本来国がやらなければいけない仕事を国にかわってやっているということでございまして、この公団等への出資につきましては国が全額出資するという形になっております。 それから、首都高速道路公団、阪神高速道路公団につきましては、それぞれ首都圏あるいは阪神圏という大変諸機能が集積している地域の中で、そういう地域に発生、集中してまいります交通量というのは大変大きいわけでございますが、そういう交通量を効果的に円滑に利用するような形に持っていきたい。そういう中で、それぞれ首都圏とか阪神圏域内のそういう交通需要を効果的に処理するための幹線ネットワークの整備をそれぞれ担当しているわけでございます。大変地域性が強いということもございまして、この首都公団、阪神公団につきましてはその出資につきまして国と地方がそれぞれ同額出資するというような形になっております。 それから、本州四国連絡橋公団につきましては、長大橋の架橋ということでございますが、その架橋によりまして瀬戸内海地域、四国、中国、近畿地方、それをやはり一体的に開発、地域振興させていこうじゃないかということでスタートいたしましたプロジェクトでございます。国家的なプロジェクトというふうに考えておりまして、大変な長大架橋でございますので、世界の最先端レベルの技術を開発し活用しながらその建設を進めているということでございます。 国家的なプロジェクトではございますけれども、やはり地域のメリットというのも大変大きいということでございまして、そういう地域性というか特色があるということもございまして、この公団への出資につきましては国とそれから関係する地方自治体が出資をしておりまして、出資の比率は二対一というような比率になっているということでございます。 今も申し上げましたように、この首都公団それから阪神高速道路公団、本四公団というのは大変地域との関係が深いということでございまして、地方公共団体と連携、協調しながら、それぞれ役割分担を果たしながら事業を進めているということでございまして、今後ともそういう役割分担の中で緊密な連携を保ちながら事業を進めていく必要があるというふうに考えております。 いずれにいたしましても、各公団とも大変重要な役割を担っているところでございまして、各公団とも責任を持ってそれぞれの道路の建設、維持管理を行うことが必要であるというふうに考えております。
○松谷蒼一郎君 先ほど永田委員からも質問がありましたが、ソウルの聖水大橋の落橋事故で多数の犠牲者が出た。これについては、私どもも我が国の長大橋は大丈夫だろうかという気がするわけでありますが、これは永田委員から質疑がありましたので省略をしますが、いずれにしても、今後長大橋の建設それから維持管理、特に維持管理についてその重要性がますます増大しているというように思います。 そこで、大臣に伺いたいんですが、国民が安全に通勤、通学をし生活を営んでいくという上で道路、長大橋、こういったものが非常に重要であります。本四公団等の公的な主体による責任ある体制が不可欠であると考えますが、大臣の見解はいかがですか。
○国務大臣(野坂浩賢君) 委員がおっしゃるように、ソウルで聖水大橋が落下して大きな事故が起きました。我々は他山の石として十分に注目をしなければならない、こういうふうに思っております。 先生のお話の中にありましたように、アメリカでも全門橋等長大橋がございますけれども、あれが終わったらその事業団は解散をしている。今や長大橋の技術力というのは、大変失礼ではございますが日本が世界第一位を占めておる、それだけの技術力を持っておるということは御案内のとおりでございます。 したがって、今お話がございましたように、日常の維持管理、修繕、そういう点については常に目を光らせていかなければ国民の安全と安定、今の保証ができない、こういうことでございますから、先生方も見かけられると思いますが、常に黄色いパトロールが走っております。そういうふうに一つ一つ点検をし、この辺はどうか、このあたりはどうかということについては事前の対処をしておるというのが現状でございますので、我々は責任ある体制でこれらの長大橋というものの保護育成をしていかなければならぬ、そういう任務を持っております。 したがって、この技術力をどう生かしていくか、どのようにこれから育てていくかということを深刻に考えなければなりませんが、今や行政改革の波の中で大きく揺れておるだろうと思いますけれども、これらのことも十分考えて、私のところにも長江に橋をかけるのでぜひ中国にノウハウをというような話も参っておりますし、世界に対してそういうことの貢献を我々はしなければならぬという一面も持っておりますし、今後の日本のいわゆる道路、橋梁、こういうものについても自信と確信を持った、安全と安心なそういうものをつくっていきたい、こういうふうに考えておりますので、我々は適切な体制を持ちまして維持管理に当たってまいりたい、こういうふうに考えております。
○松谷蒼一郎君 今大臣からお話しのように、本四公団は非常にすばらしい技術陣を有し、世界で最高の技術者集団であるというように私どもも理解をしております。こういった長大橋についてこれだけのスタッフが集まっているところはないわけでありますので、これは十分に活用していただきたいと重ねてお願いをする次第であります。 最後に一道路関係の重点施策について局長に伺いますが、来年度の重点施策あるいは予算要求等いろいろと伺っておりまして、今までの道路行政からかなり幅広い分野に展開がされてきたなという思いがいたします。そういう意味で、ただ橋をつくり道路をつくるだけではなくて、社会の進展とともにその社会の中に道路にしても住宅にしても都市にしても展開をしていくという行政、政策、そういうものは非常に価値のあることだと思うんです。 その中でも例えば、情報ハイウェーの考え方、それからまたタイトルとして「木の香る道づくり事業」と言われておりますがそういった事業、さらに、今まででもインターチェンジの周辺については地域との一体的な取り組みが若干行われておりましたが、さらに道路と周辺の地域との融合を目指したサービスエリアの開発、こういうものはもう既に遅きに失したぐらいでありますが、来年度の施策として大変すばらしい施策であると私は考えておるのですが、こういったことについて今後どういうように具体的に政策の展開を図っていくのか、局長よりその方針について御答弁をいただきたいと思います。
○政府委員(藤川寛之君) 今御指摘がございましたように、道路というのは本当に地域と密接にかかわっている基盤施設でございます。そういう意味で、やはり地域の方に本当に喜んでいただけるようなそういう道づくりというのを私どもはやっていかなければいけないだろうということで、地域の方からいろんな御要望がございますが、そういうものにできるだけこたえるようないろんな施策を打ち出そうということで私ども努力しているところでございます。 今具体的なお話がございましたが、情報ハイウエーということでございますが、今後二十一世紀に向けて、いわゆる高度情報化社会が到来するんじゃないかということでございます。そういう高度情報化社会の到来に向けて、光ファイバー等のネットワークの整備というものがこれから相当なスピードで進んでくるだろうというふうに考えております。そういう中で、光ファイバーというのはどうしてもいろんな形で道路を占用するようになってくるだろうということでございまして、今までのように電線という形で占用していただきますといろいろ問題がございますので、私どもとしてはこの光ファイバーにつきましては地中化をお願いしたいというふうに考えているわけでございます。 この光ファイバー、いわゆる通信線でございますが、それから一方では電力線等も含めた電線類を都市の中ではなくしてほしい、地中化してほしいという要請も非常に強うございますので、この通信線あるいは電力線をあわせて収容する新しい道路空間でございますが、私ども電線共同溝というふうに呼んでおりますけれども、この電線共同溝をやはり光ファイバーのこれからの普及スピードに合わせて積極的に進めていきたいというふうに考えております。 今まで電線の地中化等も進めていたわけでございますが、大変建設費がかかってなかなか延長が延びなかったというようなところもございましたので、この電線共同溝につきましてはできるだけコンパクトにして建設費を安価にする、そういう中でできるだけ延長が延びるような工夫をしていきたいというふうに考えているところでございまして、平成七年度にこの電線共同溝の整備事業を新たに創設したいというような要求、それから必要な法制度、それから事業者に対する税の優遇措置、融資制度等を要求させていただいているところでございます。 できるだけ私どもとしても、高度情報化社会というのはこれから訪れるわけでございますが、そういうものの進展をいわゆる基盤施設をつくっていくという面からお手伝いしてまいりたいというふうに考えているところでございます。 それから、「木の香る道づくり事業」でございますが、道路というのはどうしてもハードな建設を伴うということでございまして、この建設に伴って周辺のいわゆる自然環境、例えば切り上等が出てきたりいたしますが、そういう中で周辺の自然環境との問題が出てくるわけでございます。私どもとしては、やはりそういう例えば切り土ののり面ができても、そういうところについてはできるだけもとあった緑を復元するようなことを考えてやろうと。しかも、できるだけそういう地域では、特に地方では現在木材の使用というのが大変重要になっておりますので、できるだけ間伐材等を利用した形で植生を復元するようなことを考えようということで、そういうけ伐材等を使いまして小段をつくって客土をする。そこに地域の周辺の自然植生に合わせました樹木を植えていくというようなことをこれから積極的に進めていきたいというふうに考えております。 それが木の香る道づくりということでございまして、やはり自然との共生という意味でこの事業につきましても積極的に進めて、できるだけそういう道路についてはのり面が周辺の緑と同じような状況で復元するようなことを考えていきたいということで、これも来年度の重点事業の一つとして要求させていただいているところでございます。 それからあと、インターチェンジとかサービスエリア、パーキングエリアとそれから地域との連携ということでございますが、これにつきましても、高速道路そのものが大変地域の振興、活性化に寄与するところがあるわけでございますが、やはり何といってもインターチェンジというのが中心になっていろんな開発等の行為がなされるわけでございます。このインターチェンジにつきましても、周辺と一体的に整備する開発インターチェンジという制度を設けているわけでございますが、そういう制度をできるだけ活用しながら、その周辺が高速道路の整備とあわせて具体的な地域づくりがなされるように努力していかなければいけないというふうに考えております。 また、サービスエリア、パーキングエリアにつきましては、今までは高速道路を利用される方がそこに駐車して休憩されるようなそういう施設でございましたが、やはり地域との交流というのも大変重要なことではないかというふうに考えておりまして、このサービスエリア、パーキングエリアに隣接した周辺地域に、地域が主体になって文化施設とかあるいは観光施設とか商業施設とかいろんな施設をおつくりいただいて、パーキングエリアあるいはサービスエリアから自由にそういう周辺の隣り合った地域に出入りができるような、そういうものをやはりつくってあげれば、いわゆる地域との連携が大変強化されますし、高速道路を利用していただくお客様にもいろんな面でプラスになるところが大変大きいんじゃないかということでございます。 これも平成七年度の重点施策でございますが、サービスエリア、パーキングエリアを活用した地域拠点整備事業というふうに言っておりますけれども、これも新たな施策として要求をさせていただいておりまして、こういう施設について私どもとしても積極的につくっていくように取り組んでいきたいというふうに考えております。
○松谷蒼一郎君 今後とも幅広い道路施策の展開について努めていただきたいと思います。 次に、渇水対策について伺います。 ことしは非常に暑い夏と渇水状況に全国が見舞われたわけでございますが、現在におきましてもさらに渇水状況が続いている地域があると思います。これについて国土庁の方から簡単に御説明願います。
○政府委員(山田俊郎君) 本年、東日本から西日本にかけまして、かつてないほど広い範囲で厳しい渇水が続きました。このような渇水状況にかんがみまして、政府におきましては、関係十三閣僚による会合あるいは国土庁を事務局とします関係省庁渇水連絡会議を適時開催しまして水源の確保、節水の指導等に努めてきたわけでございます。その後の九月以降の降雨等によりまして、東北から中国地方につきましては取水制限が解除あるいは緩和される一方で、先生御指摘のとおり今なお四国の愛媛県あるいは九州の福岡県、長崎県等におきましては依然として厳しい状況にあると認識しております。 こうした厳しい状況にあるこれらの地域におきましても、関係省庁渇水連絡会議で取りまとめられました対策に沿いまして用途間、地域間の緊急的な水の融通や水源の確保あるいは水の有効利用と節水の促進が講じられてきているところでございます。特に長崎県につきましては、佐世保市あるいは長崎市等で大変厳しい状況が続いております。こういうことで県内全域にわたります広域的な水の融通、節水こまと節水機器の設置、こうしたことが講じられているというふうに聞いております。 国土庁としましても、引き続き関係省庁と一体となりまして渇水対策に万全を期してまいりたいと考えております。
○松谷蒼一郎君 私も長崎県の出身でありますが、特に佐世保の渇水状況というのは大変厳しくて、この夏以来ずっと四時間給水、現在でも五時間ないし六時間の給水というような状況にある。一時は長崎市から佐世保に水を持っていったりしていたんです。今度は長崎市も非常に厳しい状況に追いやられた。恐らく全国でも一番渇水状況としては厳しいところではないかと思うんですが、これに対して、その後雨が降るような見込みは余りないんですね。奇妙なことに、毎年二個か三個ぐらいは台風が九州、特に北九州方面には来ていたんですが、ことしに限って一個も来ないんです。それは余り台風が来てもらっては困るんだけれども、一方、水は欲しいわけです。だからといって手をこまねいているわけにもまいりませんので、何か即効的に手を打っていくような方策というものが、例えば佐世保なら佐世保という狭い地域についてないものかどうか、これは国土庁並びに建設省にも伺いたいと思います。
○政府委員(山田俊郎君) 佐世保につきましては、先ほども申し上げましたように、小さな河川、それから専用の水道ダムということで対応しておりますが、非常にそういうことで力がないものですから、渇水に陥りやすいような状況の地域でございます。 そこで、当面やれるということでありますと、やはり先ほど申し上げましたような県内からの水の融通ということでございまして、ただいま陸上もしくは海上輸送をもちまして佐世保あるいはまた厳しくなってきつつあります長崎、こういったところに水を持っていくということを現在考えて、進めていこうとしているところでございます。
○政府委員(豊田高司君) 今先生お尋ねの、当面どうするのかというようなことにつきましては国土庁の方からお答えになりましたが、私どもの方ではやや中長期的に物を考えるに当たりまして御答弁をいたしますと、長崎県というところは、先生御案内のとおり、地理的条件から非常に流域面積が小さいという特性があるわけでありまして、さらに離島も大変多いということで、全国的に見ますと安定的な水資源に恵まれていないということになるわけでございます。したがいまして、これまでにも長崎市、佐世保市を中心といたしまして、例えば昭和三十九年、四十二年、四十四年というような大渇水を経験しておりまして、水資源開発施設の整備によります抜本的な対策が必要な地域というふうに考えておるわけでございます。 そのうち、特に県北部の佐世保周辺について見てみますと、この地域はさらに地形、地質的にダムの適地が非常に少ない、大型のダムが少ないというようなこともございまして、勢い不安定な河川の表流水と小規模な水道ダムに依存しておるというのが御案内のとおり現状でございます。四十二年のほかに、近くは五十三年の渇水も経験しておるところでございます。 そのために、長崎県におかれましてはどうするかということで、佐世保市に隣接しております川棚町におきまして、この地域では一番大きいと言ってもいいわけでありますが、二級水系の川棚川という川がございまして、ここに洪水調節と流水の正常な機能の維持とを合わせまして、佐世保市の水道用水六万トンぐらいの供給を目的といたします多目的ダムであります石木ダムというのを県の方で計画されました。四十八年から実施計画調査に入りまして、五十年より何とか建設に着手できないかということで予算上の措置をされたわけでございますが、この石木ダムは実は水没が県のダムとしては一番大きい五十戸というような、水没戸数が大変多いということ。しかも、その水の持っていき先が自分の川棚町ではなしに隣の町だというようなことも相まちまして、当初からダム建設、移転には反対だというようなことが大変強く出てまいりました。 さらに、県におきましても過去において土地収用法に基づく立入調査というようなことも行われまして、この水没者の皆さんと県との間で話し合いがその後円満に行われていないというような状況で現在に至っておるわけでございます。このために、関係者のうちまだ約三分の一から了解が得られていない。三分の二の人はやむを得ないかなというような感じだと聞いておるわけでありますが、三分の一の方にはまだ十分理解が得られていないという状況であるわけであります。 ところが、先生今御質問にありましたように、佐世保市は大変な渇水の状況なものでありますから、県といたしましてもこの石木ダムをどうしても早期建設したいということで、目下地元関係者との信頼関係を一刻も早く回復したいということで最大限の努力をされておるわけでありまして、私ども建設省といたしましても、話し合いを精力的に進めて水没者の了解を得られて、早くこのダムが建設されるように県を指導してまいりたいと思っております。 一方、水資源施設の促進と同時にやっぱり節水ということも大事でありまして、節水と水資源開発の促進、これが両輪ではなかろうかというふうに思っているところでございます。
○松谷蒼一郎君 今豊田河川局長から説明を受けましたが、ダムを建設するということになれば国としても四割ぐらいの補助はいたしたわけですから、そういう意味では地元だけではなくて国と県、市、町、一体となっての事業でありますから、こういうような状況が再現しないように、何とか地元と一体となって強力にいろいろなそういう渇水対策としての給水事業を推進していただきたいと思います。 また、現在の水飢鐘に対する対策としては、比較的水に余裕がある地域から救援活動をするということのお話でありましたが、何とかそれを国土庁としても陣頭指揮をして給水救援対策を具体的に地元と協議しながらやっていただきたいと思います。 それから、厚生省に来ていただいたんですが、海水の淡水化事業、これも大型になってやれば大変時間がかかるし費用もかかるんだけれども、二百トンぐらいであれば現在ある浄化装置をもって比較的可能であるというように聞いております。したがいまして、例えば二百トンの淡水化装置を幾つか持ってくればこれも即効薬としては期待できるわけですから、こういった点についてもぜひひとつ地元と協議の上、何とか渇水対策に具体的な実施の先鞭をつけていただきたいと思うわけでございます。もう時間がありませんので答弁は要りません。 最後に、実は住宅関係、都市問題について二、三十分質問したいと思っておりましたが、もう全然時間がなくなってしまいましたのでこれは後に譲ることにいたしますが、大蔵省の銀行局の方に来ていただいていると思いますが、民間住宅ローンの金利の問題であります。これについてちょっとだけ時間をいただきたいと思います。
○委員長(合馬敬君) 時間ですので簡潔に。
○松谷蒼一郎君 はい。 民間住宅ローンの貸し出しについては、たしか昭和五十九年だったと思いますが、従来は銀行が住宅ローンを貸し出すに当たりましては固定金利をもって貸し出していた。ところが、変動金利制を導入したいということでいろいろ大蔵省、建設省等々関係省庁間で協議の上、変動金利制を導入することもやむを得ないんだが、しかし必ずそれは消費者に対する選択を自由にしろと、そういう通達を出していただいたはずです。 したがって、窓口に行けば変動金利制もあれば固定金利制もあります、両方の商品がありますということを示す、そういうような通達を銀行局長より通達していただいたはずですが、現実にはほとんどの銀行では住宅ローンの貸し出しに当たっては変動金利制しか消費者には示されない。したがって、消費者の方では、もう変動金利でないとローンが借りられないんだろうかというようなことでほとんどの人が変動金利で借りているわけですが、これはいろいろな問題があって、今は金利が安いんですが将来はまた高くなる可能性も非常に高いわけでありますから、社会的な問題になることもあると思うんです。 そういう意味で、ことしの七月二十九日に大蔵省の銀行局長通達で、民間住宅ローンの自由化をされたというような通達が出されたとは聞きましたが、しかし実際にはローンの主力はすべて変動金利なんです。 こういうようなことでは、住宅というのは、やはり庶民が営々として貯蓄した資産をもってやっと一生に一度住宅を建設できるかどうかのものでありますので……
○委員長(合馬敬君) 松谷委員、時間ですので簡潔に聞いてください。
○松谷蒼一郎君 はい。 ぜひこの変動金利制の導入についてもよろしくお願いをいたしたいと思いますが、最後に大蔵省より答弁をいただいて終わりたいと思います。
○説明員(木下信行君) 御説明申し上げます。 ただいま先生御指摘の点につきましては、本年七月二十九日に、住宅ローンの取り扱いにおいて、金利及び商品性が自由であるということを改めて明確にする通達を発出したところでございます。 ただその場合、私どもといたしまして、民間金融機関はその業務の公共性にかんがみ、公共的、社会的役割を自覚した業務運営を行う必要があると考えているところでございまして、本年六月におきましても委員より御指摘いただいているところでもございますので、当該通達におきまして、「各金融機関においては住宅ローンの商品内容について、顧客への周知徹底を図るとともに、住宅ローンの金利及び商品性が自由であることを踏まえ、自らの経営判断により顧客利便に配意した住宅ローンの取扱いを行われたいので、申し添える。」、こういう通達を出しております。 各金融機関におきましても、私どものこういった通達を受けまして、顧客利便に配意して、固定金利制の住宅ローンの取り扱いを含めまして多様な商品を提供していると承知しているところでございます。
○委員長(合馬敬君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時二十分から再開することとし、休憩いたします。 午後零時二十六分休憩 —————・————— 午後一時二十分開会
○委員長(合馬敬君) ただいまから建設委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、建設事業及び建設諸計画等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○太田豊秋君 私は福島県選出の参議院議員でございますが、きのう常磐自動車道いわき四倉から富岡までの路線発表をいただきまして、地元の新聞あるいは沿線の関係者の方々、そしてまた県を挙げて、高速体制の一歩がしるされたのかというふうなことで大変に喜んでおるわけでございまして、この場をおかりいたしまして建設省、そして道路公団初め関係各位の皆様方に心から厚く御礼を申し上げる次第でございます。こういった意義のある本日でございますので、せっかくの機会でありますので、今後の高速道路の整備方針などについてお伺いしていきたいと思うものでございます。 昨年十一月に道路公団に対しまして千百八十四キロメートルの施行命令が出されて以来、高速道路料金は数ある公共料金の引き上げの中でもとりわけ国民の関心を呼んだ問題であったと思います。料金のプール制とか用地費の取り扱いだとかあるいは公的助成のあり方、高速道路全体の設計計画のあり方などについてさまざまな意見があると伺っております。 今回は、償還期限の延長や公団の経営合理化などの対策によりまして値上げ率は一けた台に抑えることができたものの、今後のことを考えますと、予定路線のうち現在整備計画がまだ策定されていない区間が約三千六百キロもあり、しかも採算がより一層厳しくなる路線ばかりであろうかと思われます。そういった地域は、御承知のように生活基盤整備の立ちおくれなどによりまして過疎やあるいは地域振興計画の遅延に悩むところが大変多いところでもあるわけであります。地域の活性化を通じた多極分散型国土の発展を図る上でも道路整備、特に高速交通体系整備の推進は大変重要なことであると考えますが、今後地方の不採算路線の整備を進めるに当たりまして、その必要性あるいは整備方法などについてどのような見解をお持ちかをぜひお伺いしたいと思うものでございます。 また、この問題につきまして、道路審議会で検討を始めるとも伺っておりますが、具体的にどのような話し合いを行うことになっているのか、結論はいつごろ出てくるのか、今後の見通しなどにつきましてもお伺いしたいと思います。 これは道路審議会の議論の方向にもよると思うのでございますが、四全総で提唱いたしておりました一万四千キロメートルの高規格幹線道路網計画は二〇一五年からおよそ二〇二〇年ぐらいの間に完成するというこれまでの方針のうち、現時点での目標達成度合いと、この計画の見直しなどが必要なのかどうか、今後の取り扱いなどにつきましてもあわせてお伺いをいたしたいと存ずる次第でございます。
○政府委員(藤川寛之君) 今お話がございましたが、いわゆる活力ある地域づくりを支える最も重要な基盤施設であるというふうに考えておりますが、高速自動車国道の整備はまだまだ我が国の場合おくれているところでございまして、まだ道半ばというような感じでございます。それだけに、まだ整備のおくれている地域の方からは早急に建設を進めてほしいという要請が大変強うございます。 今もお話がございましたが、今回の料金値上げに際しましていろんな御意見があったわけでございますが、私どもとしては、この高速自動車国道の整備につきましては、今も申し上げました国土の均衡ある発展あるいは活力ある地域づくりを進めていく上でできるだけ早くその建設を進めていかなければいけないというふうに考えているところでございます。 また、整備のやり方につきましても、限られた財源の中で対応していかざるを得ないということでございまして、これまではいわゆる有料道路制度というのを活用しながら整備の促進に努めてきたところでございますが、やはり今後ともこの有料道路制度を活用するという形で整備の促進を図っていかざるを得ないだろうというふうに考えているところでございます。 この有料道路制度として高速道路事業を今後とも進めざるを得ないというふうに考えているわけでございますが、今もお話がございましたように、今回の高速自動車国道の料金改定に際しまして大変いろんな形での幅広い御意見が出てきているところでございます。私どもとしても、やはりこういう意見について十分幅広い検討をしていろんな対応をやっていかざるを得ないだろうというふうに考えているところでございまして、できるだけ早く道路審議会にこの有料道路制度のあり方というものを諮問して御検討をお願いしたいというふうに考えております。 具体的な中身といたしましては、いわゆる料金の問題でございます、料金の水準であるとか割引の問題であるとか。また、償還の仕組みでございますが、償還の期間、あるいは用地費を償還の対象外にすべきじゃないかというような御意見もございます。また、プール制についてもいろんな御意見がございますし、また国の助成の問題、それからこれからの建設の進め方といいましょうか、そういう問題等々たくさんの課題があるわけでございまして、そういう内容につきまして具体的な検討をお願いしたいということで、近く道路審議会に諮問したいというふうに考えております。 それで、私どもの希望としては、いろんな課題があるわけでございますが、できるだけ早く答申をお願いしたい、おまとめをお願いしたいというふうに考えているところでございます。 それから、一万四千キロの高規格幹線道路網の整備の目標でございます。今も先生のお話の中にもございましたが、二〇一五年から二〇二〇年ごろを目標にしているということでございますが、私どもとしてもできるだけ早くということで考えております。現在の整備目標といたしましては、今第十一次の道路整備五カ年計画を進めているところでございますが、この計画では計画期間内に約千九百キロの整備を進めまして平成九年度末の供用延長を約七千八百キロまでもっていきたいというふうに考えております。また、二〇〇〇年までにおおむね九千キロという目標を立てているところでございまして、この目標の達成に私どもとしても今後全力を挙げて取り組んでいきたい。 この五カ年計画なり二〇〇〇年の目標が達成できれば二十一世紀の初頭、今お話がございましたようなころまでにはこの高速道路の建設ができるんではないかというふうに考えておりまして、特に見直しというのは今のところは考えていなくて、何とかこの目標が達成できるように今後とも取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
○太田豊秋君 大変心強く力強く今感じまして、恐らく高速交通体系の中で期待をしているそれぞれの全国の方々が一様に安堵したんじゃなかろうかと、こんなふうに考えるわけでありますから、どうぞ頑張っていただきたいと思います。 また、そんな中できよう現在、私ども福島県の場合の問題を申し上げまして大変恐縮でありますが、いわきから先が供用されていないわけでありますし、そういった中では常磐自動車道の全線の供用や、それからまた東北中央自動車道の相馬-福島間の基本計画と、それから福島から以西に行きますこれらの道路の整備計画が早期に策定され、そして一日も早く供用が開始されることは、これはもう沿線住民あるいは地元の長い間の悲願でもございます。 おかげさまで既に供用が開始されております東北横断自動車道、いわきから新潟までの路線でありますが、これも大変に今利便性を私どもにもたらしていただいておるわけでありますが、そういった中でもまた暫定二車線区間の問題につきましては、早期に四車線整備につきましても大変要望の強いところでございます。 つきましては、既に施行命令が出されている区間について、その進捗状況と今後の見通しなど、そしてまた現在基本計画あるいは予定路線段階の区間につきましては、地元では次期の国幹審の早期開催を望んでおるわけでありますが、いつごろその話し合いが持たれるのか、整備計画あるいは基本計画への昇格はどのような見通しになっておられるのか、これらの点についてお伺いをいたしたいと思います。
○政府委員(藤川寛之君) 具体的なお話があったわけでございますが、まず常磐自動車道のいわき以北の問題でございますけれども、この区間につきましては、先ほど最初にお話がございましたいわき四倉から富岡町の間、この区間につきましてはもう施行命令を発しまして実施計画の認可をやったところでございまして、きのう路線発表を行ったところでございます。今後、早期供用を目指しまして現地における測量作業、用地買収、工事等を鋭意進めてまいりたいというふうに考えております。 それから、その先ですが、富岡町から亘理町の間につきましては既に基本計画が策定された区間でございます。この区間につきましては、整備計画策定に向けまして必要な調査を進めているところでございます。調査の熟度とか道路の整備効果、採算性の問題等もかなり厳しい御意見もございます。そういうものを勘案いたしまして、次期国幹審に向けて具体的に整備計画を策定する区間については検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。 また、次期国幹審の開催の時期はというふうなお話があったわけでございますが、先ほど申し上げましたように、今回の料金改定に際しまして大変いろんな御意見がございまして、その御意見につきまして道路審議会の方で御議論いただくことになっております。その御議論の結果をある程度踏まえて対応せざるを得ないだろうというふうに考えておりまして、具体的な国幹審の開催の問題につきましてはある程度道路審議会での審議の見通しというものが出てきた時点で具体的に検討せざるを得ないだろうというふうに考えているとこでございますが、いずれにしてもこの高速自動車国道の建設につきましては早期整備を要請する声が大変強うございますので、私どももそういう声を踏まえまして、できるだけ早く国幹審が開催されるように今後とも努力してまいりたいというふうに考えております。 また、東北中央自動車道でございますが、相馬−福島間というのは、これはまだ予定路線の区間でございます。この区間につきましては、次のステップといたしまして基本計画の策定ということがあるわけでございますが、現在この基本計画の策定に向けまして鋭意調査を進めているところでございます。 また、福島から以西の区間、米沢までの区間でございますが、この区間につきましては、既に基本計画が策定されているところでございまして、現在次のステップの整備計画の策定に向けて必要な調査を推進しているところでございまして、先ほど常磐道の富岡以北のところでも申し上げましたが、次期の国幹審に向けて具体的にどの程度の区間を整備計画の策定区間にするか、それにつきましては、やはり調査の熟度であるとか採算性とかいろんなものを総合的に勘案して決定してまいりたいというふうに考えているところでございます。 また、磐越自動車道のお話がございましたが、磐越自動車道につきましては、まず暫定二車線ということで、福島県につきましては既に郡山ジャンクションから会津坂下まで供用しているところでございます。そのうち磐梯熱海インターから会津坂下までの間が暫定二車線の供用になっております。この区間につきましても、特に磐梯熱海から猪苗代磐梯高原の間というのは大変交通量が多いというふうにお聞きしているわけでございまして、私どもとしても、その交通量の伸びなんかも十分勘案しながら、次の四車化に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えております。 ただ、磐越自動車道につきましては、御承知のとおり、今とにかくいわきジャンクションから郡山ジャンクションまでの間、これをできるだけ早く建設したいというようなことで取り組んでおりまして、国体が平成七年に開催されるようでございますが、地元の方からはその国体に間に合うようにというような御要請もいただいているところでございまして、私どもとしてもその区間についてもできるだけ御要請にこたえるような努力、かなり厳しいところもあるようでございますけれども、今後そういう区間の整備の促進につきましても鋭意努力してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○太田豊秋君 大変ありがたいお言葉をいただきまして、要は二十一世紀初頭までにはというふうなことの先ほどのお話もありましたので、これら残された区間につきましても、それぞれどうかひとつよろしく御協力のほどお願い申し上げる次第でございます。 また、地元のことで大変恐縮でございますが、実は電源地域振興というふうな問題について、この委員会でお聞きすることもどうかと思われる方もいらっしゃるかわかりませんが、実は過去に国土庁におきましてこの問題についていろいろ御検討をいただいた経緯がございましたので、お聞かせいただきたいわけであります。 私どもの福島県、特に太平洋沿岸の相双地方というところでございますが、ここは我が国有数の電源地帯でございます。しかし、今までも申し上げましたように、高速道路は一本も行っていない、あるいは六号線そのものも追い越し禁止の大変狭い渋滞の道路、そしてJRの常磐線はいわき以北は単線で非常にスピードも遅いというふうな、非常にある意味で高速交通体系から取り残されたような地域であるわけでありますが、電源地域振興特別措置法のようなものによってこれらの状況というものを何とか打破していただけないかと、こんなふうなことを考えながら、御見解などもお伺いいたすわけであります。 ことしは猛暑でありまして、今夏の電力需要の急増にまつまでもなく、電気の適価での安定供給は今後とも国民生活及び国民経済の安定と発展に不可欠であるわけでありまして、電源立地を計画的に円滑に推進することは極めて重要な国家的課題ではなかろうかと、こんなふうに考えておりますしかるに、近年、電源立地は地域住民の理解と協力が必ずしも得られない。電源立地が遅延し、または困難化する傾向となっております。その抜本的打開策が早急に望まれておるところでございます。 また、電源立地につきましては、国におかれましても、平成四年十一月の電源開発調整審議会あるいは電源立地対策検討会の報告にもありますように、国を挙げて支援すべきプロジェクトとしておるわけであります。平成五年三月には、電源開発調整審議会に電源立地部会が設置されたところでございまして、電源立地部会は学識経験者やそれぞれ関係省庁の方々によって構成されて、電源立地を促進すべき観点からの地域振興を論ずる場とのことでございますが、平成五年七月以来何度か部会が開催されているということでございますが、現時点におきましては、電源立地の振興策に国を挙げて支援しているとの具体的な成果がもたらされているということを私どもが肌に感じる部分がないというふうに思っておるわけでございます。 一方、福島県を初めとした電源地域からは、国民的課題となっております電源立地の円滑な促進を図るといった国家的要請と、電源地域の総合的、恒久的な振興を図りたいとする地域住民の要望との相互の課題を調和させるために、電源地域の産業振興、雇用の確保及びそのための基盤整備事業の推進と、電源地域の振興整備の実効性を確保するための行財政上の特別措置制度の確立などを盛り込みました特別措置法の制定の声が上がってきております。この特別措置法につきましては、私どもの福島県でも案などをお示ししながら、昭和五十八年、国土庁におきまして電源地域の振興に関する検討会が設置されまして、五十九年の六月に報告書がまとめられ、その中で政府部内においてなお引き続き検討する必要があるとの報告がなされておりますが、その後、具体的展開が見られておらないわけであります。 福島県浜通りは我が国屈指の電源地域でありますが、地域住民は、国のエネルギー政策に対する多大な貢献をしてきた中で、電源開発促進対策特別会計法による地域振興策の展開はあったものの、最大の関心事であります今申し上げましたような高速道路の整備だとかあるいはJRの複線化だとか、そういった電源特会では実現が困難な施策の展開を強く求めてきておるわけであります。 電源地域振興のために特別措置法の必要性が高まつていると考えますが、電源立地を国を挙げて支援するプロジェクトと位置づけている中で、特別措置法についてどう検討を加えてきたか、また制定についてはどういうふうな御見解をお持ちなのか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(糠谷真平君) 先生御指摘のように、電源立地は、その困難性が増す中で国を挙げて支援すべきプロジェクトという位置づけがされているわけでございまして、電源地域振興に対する支援は大変重要になっていると私どもも認識しているところでございます。 このような観点から、政府といたしましては、電源地域の長期的発展を図るため、生活基盤の整備、企業立地の促進等、ハード、ソフト両面にわたる地域活性化対策を行っているところでございます。昭和六十二年に策定をされました第四次の全国総合開発計画におきましても、電源地域の地域振興の重要性は強く指摘をされているところでございます。また、今御指摘のように、電源地域の振興に関する関係省庁の協力体制を確立するため、平成五年三月に電源開発調整審議会に電源立地部会が設置をされまして、電源地域の地域振興計画について支援する方策等について検討をすることといたしております。 私どもといたしましては、今後ともこのような総合的な施策の積み重ねによりまして、電源地域の総合的かつ広域的な振興を図ることが重要だと考えております。国土庁といたしましても、地元の具体的な要望も踏まえつつ、各般の施策の推進に今後とも努めてまいりたいと考えているところでございます。
○太田豊秋君 これからの検討課題というふうなことでもあるようでありますが、何分地域に、あるいは日本のエネルギー政策としてもこういったことで担保をしていただかないと、なかなかこれから電源立地というものが難しくなっていくだろうというふうにも考えられますので、これらの点につきましてもよろしくお願いを申し上げる次第でございます。 続きまして、先ほど来私どもの松谷委員からもお話がございました入札制度と業界の育成について御質問させていただきます。 国の公共事業の約七割を所管しております建設省といたしまして、今後の建設業界のあり方についてどのような考えをお持ちなのかをお伺いするわけであります。時間もありませんのでずっと質問を継続させていただきますが、バブル崩壊後の長期にわたる国内経済の低迷で、ようやく小さな明かりが見え始めたのかなと。これは、少しずつではありますが各種経済指標にもそれらのことが明らかになりつつあるわけでありますが、政府のたび重なる経済対策やあるいは企業家自身の血のにじむような努力の効果があらわれ始めまして、歩みは遅くとも、我が国全体としてはいい方向に向かいつつあるのかなと、こんなふうにも認識をしております。 しかし、我々東北地方のような季節の変動が大きい地域には、これからの季節、特に厳しい冬の到来とともにその回復も足踏みしてしまうのではないかという懸念もございます。 御案内のとおり、地方経済における建設業業界は大きなウエートを占めております。また、それに従事する人々の家族、生活を考えますと、どうしても公共事業に大きく依存せざるを得ない地方の建設業業界の健全な育成は、光明が見え始めました地方経済の回復のために大変重要なことであると考えるところでございます。 そういった認識の上に立ちましてまずお伺いいたしたいことは、これから厳しい冬を迎えます我々北国の業界は、厳しい寒さや積雪により仕事が滞ったり、事業の内容や事業箇所によっては自然状況によりまして事業の実施が不可能になってしまうことも多々あるわけでございます。また、それに続く春には新年度予算の執行に伴ういわゆる端境期というものが生じ、これからこれらの問題は、中央に比べおくれぎみな地方の景気回復に少なからぬ影響を与えるものじゃなかろうか、こんなふうにも考えられまして、ひいては我が国全体の景気回復にも悪影響を及ぼしはしないかというふうに心配がされるところでございます。事業量の季節による変動は、雇用の不安定とそれから不安を引き起こし、また建設資材の需給の不安定とともに、コストの削減に努力する企業に多大な負担を強いることにもなるんではなかろうか、こんなふうにも考えられます。 私は、低迷する地方経済に活力をもたらし、また公共事業の平準化による端境期の解消に、この際大型の補正予算と、それからまたずっと続けてやっていただいておりますゼロ国債の活用が大変有効な手段であるというふうにも考えておるわけでございます。あわせて平準化のルールなども考えていただければというふうにも思うわけでございまして、これらの点につきましてどのようなお考えをお持ちかお伺いいたすわけでございます。
○政府委員(伴襄君) お答え申し上げます。 補正予算の話、ゼロ国債の話等ございました。きょうも朝、月例の経済報告閣僚会議がございまして、そこで十一月の月例経済報告が出ておりますけれども、その中にも、引き続き明るさが広がってきておって、緩やかながら回復の方向に向かっている、こういう指摘がございました。 こういった中でございまして、平成六年度の建設省所管事業の執行につきましてもほぼ順調に施行が図られておりまして、例えば上半期の執行状況を見ますと自然体の年にしては非常に伸びがいいというような状況でございます。 したがいまして、しばらくはこの順調な施行を見守りたいと思っておりますが、今の御指摘の補正の問題につきましても、当面はこの景気の動向を見きわめようと思っております。特に、御指摘のような地方経済状況にも十分注視いたしまして、引き続きこの公共事業予算の円滑な施行を図っていくというような姿勢で臨みたいというふうに思っております。 それから、ゼロ国債の問題等でございますけれども、公共事業の平準化につきましては、円滑な公共事業の執行を図る上で重要なことだと思っておりますし、御指摘のように建設業対策としても経営だとか雇用の安定のために必要だと思っております。 したがって、平準化対策としては、やはり工事量が比較的少ない年度当初あるいは冬場における工事量を確保するということが必要かと思いますが、そのために工事の計画的な発注とか、それから御指摘にありましたようなゼロ国債、国債はゼロ国債だけじゃありませんで、一般の金銭つきの国庫債務負担行為もございますから、そういう国庫債務負担行為の活用が必要だと思っております。 ゼロ国債も昭和五十七年度から累年、補正、追加でやってきておりまして、平成五年度も国全体で六千億円のゼロ国債、そのうち建設省分は四千百十一億円追加措置させていただいております。一方、平成六年度の当初予算でも、国費つきの国債につきましても約二兆円ほど計上させていただいております。 それから、一方の公共団体の方も、なるべく地方単独事業でゼロ県債を採用してほしいということを申し上げておりまして、毎年要請しておりますが、おかげさまで平成五年度ですべての都道府県と政令市で債務負担行為が計上されております。 こういったことを働きかけながら、工事の計画的発注を図る、あるいは債務負担行為の活用によって公共事業の平準化を一層推進してまいりたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○太田豊秋君 時間がありませんのでかいつまんだ質問をさせていただきますが、先ほど私どもの同僚議員の永田先生あるいは松谷先生からもお話がございました最低制限価格制度の廃止というものがある一部で検討されているやにお聞きしているわけであります。これは建設省といたしましては、最低制限価格を設けてきた理由というものは、手抜き工事とか、あるいは安全なそして立派な仕事をしてほしいとか、あるいは地方の業界の育成とか、そういったことも含めた形ではなかったのかなというふうに考えられるわけであります。 地方業者というものがここで最低制限価格を完全に廃止されてしまったとしたならば、これはまさに先ほどからお話がございましたように、五十三万の業者の中で半数以上の業者が倒産ということになっていくんではなかろうかとすら言われている現状でございます。しかも、中小建設業というのは、ある意味では地域と密着した今までの過去の歴史もあるわけでございます。こういった中で、建設大臣の通達というふうなことで各市町村長さんあるいは知事あてに六十二年に出されておるものがございますが、こういったことを今でも建設省としては継続していかれるのかどうか、この点についてちょっとお伺いします。
○政府委員(小野邦久君) 先生御案内のとおり、最低制限価格制度は地方自治法などの政令に設けられているものでございます。国の場合には会計法によりまして低入札価格調査制度というものがございますが、いずれも趣旨は、いわゆる不当に低価な入札、ダンピング入札と申しましょうか、これを行うことによってその価格によっては契約の完全な履行が確保されない、設計図書にのっとったきちっとした建設生産物が完成をしない、手抜き工事を発生させる可能性を何とか防ごうということを目的に設けられたものでございます。 特に、建設生産は大変重層下請構造が不可避でございますので、ダンピング受注ということになりますと、その後、下請の大変な疲弊でございますとか労働条件の悪化とか安全対策の不徹底といったようなことによる手抜き工事が出てくる。こういうことのないようにこれを排除することがぜひとも必要だということで、従来から、私どもでは各公共団体も含めまして通達によって適正な施工の確保ということを指導してきたわけでございます。 先生が御指摘のとおり、最低制限価格をやめたらどうだというような御意見が一部にあるやにお聞きしておりますけれども、これは先ほど申し上げましたようなダンピング受注の横行が懸念される中で、適正な住宅・社会資本を整備することには大変なマイナスになると思っております。従来と同様にきちっとした最低制限価格、あるいは国の場合には低入札価格調査制度をきちっと守ることによって建設業界を指導し、あるいは公共工事の発注を指導していくという方針をとってまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
○太田豊秋君 もう時間がほとんどありませんので、ガット・ウルグアイ・ラウンドの農業合意につきましての問題でちょっとだけお伺いしたいわけであります。 農業のためのいわゆる地域振興ということで、例えば道路の問題だとか橋梁の問題、あるいはトンネルの問題等々いろいろ言われてきておるわけでありますが、こういった中で、地域に根づいた地方の発展に貢献していくという意欲が失われていくようなことになっては大変でございますので、農山村地域の活性化を図っていただきたいと考えておるわけであります。 これらの問題につきましては、建設大臣、国土庁長官におかれましては、ウルグアイ・ラウンド農業合意に配慮した農山村地域の活性化の重要性を衆議院の方でも述べておられるわけでありますので、今後、来年度の予算の対策とかあるいは将来に向けてどのようなお考えなのか、そしてあわせて中長期的な農山村の姿についての展望などもお聞かせをいただきますことを質問させていただきまして、私の質問を終わります。
○国務大臣(野坂浩賢君) お答えをいたします。 今お話がありましたように、中長期にわたる農村の展望はいかにという点については、私は農山村の地域を住みやすく活力に満ちた地域として次世代に引き継いでいかなきゃならぬ、そのために我々は全力を上げなければならぬ。しかし、そういう姿をつくるために、現況の農業という実態はどうなのかということが問われておるわけでございます。 先生御指摘のように、十二月十四日午前三時半ごろに我々はガット・ウルグアイ・ラウンドの農業合意を行ったわけであります。したがいまして、当時内閣にも緊急農業農村対策本部を設置し、各党もそれぞれ農業に向けて積極的な対応をするということになりました。したがって、今度いよいよAPECも始まり、合意の問題の批准等もございますが、国内の農業対策を一体どうするんだということが当然の問題であります。 今、何が問われておるのか。農家の皆さん方は負債に呻吟しておる、したがって低利で貸し付けていかなきゃならぬ。また、国際競争力に打ち勝つためにはどのように基盤整備をやっていくかとか、あるいは認定農家を具体的に実施をしていくとかいういろいろな諸問題がございまして、御案内のとおり、農林水産省では今議論されておると思いますが、六兆百億円というものを我々六年間で決定しました。その上に地方交付税一兆二千億を出し、七兆二千百億をとりあえずこれに対して投資をしていこう、そして活力ある農村、定住ができる農村、こういうものをつくり上げたいというふうに考えております。 したがって、建設省の役割はどうか、こういうふうにお問いになっておるわけですから、我々は、先ほども地域高規格道路のお話がありましたように、そういう道路整備は農林水産物を早く安価で運ぶという方向をとるためには地域高規格道路、あるいは生活圏の拡大等によるトンネルをつくり上げたり橋梁を設置したり、そして農村の活性化を図っていこう、こういうふうに考えております。あるいは先ほども議論がありました農業の集落排水事業、これと並行して間違いのない下水道工事も農村といえどもどんどん振興して一定の水準まで引き上げたい。そういう意味で我々は、約一兆円来年度の予算を農村対策のために建設省としては要求をしておるのでありますから、それに基づく予算を獲得していかなきゃならぬ。そういう意味で、先生初め各位の御協力をお願い申し上げたいと思っております。 これから環境保全のための農業も含めて、建設省としては積極的に農村対策に対応してまいりたい、このように考えております。
○国務大臣(小澤潔君) お答えをいたしたいと思います。 先生御指摘のとおり、ウルグアイ・ラウンド農業合意に伴い、中山間地域を初めとする条件不利地域につきましては、その影響等に十分配慮していく必要があろうと思います。 国土庁といたしましては、引き続き、過疎、山村、中山間地域を初めとする農山村地域の活性化を図るとともに、これらの地域が有する国土環境保全機能が十分発揮できるよう関係省庁と連携しながら各般の施策をさらに積極的に推進してまいる所存であります。 平成七年度概算要求におきましても、ウルグアイ・ラウンド農業合意に対応した中山間地域対策として、地域の活性化や国土環境保全の観点からモデル的な事業の要求をいたしております。 いずれにいたしましても、先般、緊急農業農村対策本部で決定された大綱に基づく関連対策を着実に実施することにより、住みよい、そしてまた活力に満ちた、また都市住民にも開かれた農山村を形成することが重要であり、今後一層の努力をしてまいりたいと考えております。 以上です。
○三上隆雄君 私は、日本社会党・護憲民主連合を代表して、八点ほどの質問をいたしたいと思います。 きょうは一般質疑でありますから所定の質問を盛ったわけでありますが、今問題になっております政府が検討中の住宅・都市整備公団の家賃についてまず質問をしたいと思います。 公団家賃問題については過去四回、家賃改定のルールができてからもそれを前提に二回、国会の場で論議をしてきたわけであります。その積み重ねを経てルールが確立され、定着してきたものと言われますけれども、低所得者あるいは年金受給者並びに生活保護家庭等から値上げに対する反対の声もまだまだ極めて強いわけであります。 反面、現在でも十数倍の競争率になっている応募状況のもとで、希望していても抽せんに漏れ公団住宅に入れない人たちなど、これまた現実にあるわけであります。もっと新規に供給してくれるように公団に希望する声が数あることもまた事実であります。 公共料金一般については、本年七月二十六日の物価問題関係閣僚会議での公団事業の総点検結果報告を受けて、今後検討を進める旨の申し合わせを行ったようでありますが、これまでの国会審議、委員長要望などの経緯を踏まえて、今後建設省としては公団家賃改定についてどのように対応していくのか、その考え方を明らかにしていただきたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) お答えを申し上げます。 今お話がありましたように、公団住宅の家賃につきましては、当初そのままでございましたが、議論をされまして昭和五十三年に三七%も上げたことがあります。最近、皆さん方の御審議をいただいてルールづくりをしていただきました。三年ごとに見直すこと、あるいは敷金については委員長要望が出てまいりましたので、私は今回は敷金の追徴はやらないということを明言しております。 それでは、この家賃の三年間のルールというものについてどのように対応しておるかということでございますが、これについては、家賃は大体新しく建ったところの家というのは高いんです、前から入っておる人は安いんです。その上げ幅部分の三割はその是正に充てたいと思っております。修理をしなければならないのがたくさんございますので、全部調査をして大体平均して約七割はこれに充てなきゃならぬ。そこまでは精査をいたしております。したがって、公共料金の値上げについて非常に問題があるわけでありますから、それらについては今十分に検討中でございます。 おっしゃるように、公団に入る方は大体中堅社員といいますか、中堅の労働者の方々である。低所得の皆さん方は公営住宅の方にお入りになっておるという姿ですけれども、三上さんも御案内のように、住めば都で、収入が減ったからかわりなさいというようなことは、あっせんをしてくれと言われればしますけれども、なかなかいわく言いがたしで、やっぱりそこに落ちつかれる。その場合は一体どうするかということが非常に問題になるわけです。 強制執行というようなことは公団の人情に厚い方々ではなかなかやりにくいということがございまして、最近我々はこういうことをやっております。公団住宅と公営住宅を併用して、そして新たに建てかえるときには、低所得になられた方々は同じ場所ですから公営住宅に、そういう思いやりのある福祉政策をとりながら対応してまいりたい、こういうふうに考えております。 いつ上げるのかということについては、いまだ検討中でございまして、現下の家賃の状況等を勘案しながらこれからさらに検討を深めていきたい、こういうふうに考えております。
○三上隆雄君 政府の上げざるを得ない理由も確かにあるけれども、居住者の皆さんの苦衷も察して、居住者の希望も十分聞いて、特に低所得者等に配慮しながら、ただいま大臣から公団住宅と公営住宅の併用型も検討しているということの御発言もありました。ひとつ多くのそういう居住者の意見を聞いて、どうぞ慎重に対処していただくことを強く希望申し上げて、この問題を終わりたいと思います。 それじゃ次に、当初考えておりました一般質疑に入るわけでありますが、戦後の荒廃から約半世紀、我が国は目覚ましく世界のGNPの約一五、六%にも及ぶ経済大国となったわけであります。それは、平和憲法とすぐれた教育制度のもとに国民のたゆまぬ努力と勤勉、勤労の総和の結果であると思うわけであります。 今の政権は五五年体制の談合による復活だとか、いろいろ批判されておりますけれども、私はこう評価をしているわけであります。 自民党は強さと巧みさを基調として進められてきたと思います。逆に、それに対して社会党は優しさと協調の部分を一つの路線として、その調和が相まって今の日本の発展があったものだ、こう思っております。しかし、自民党の一党支配が余りにも強く長過ぎた結果、残念ながら政治の腐敗や行政の硬直化が出てきたのだ、こう思っております。 そしてまた、格差も出てきました。持てる者と持たざる者との、そして地方と中央との、いわゆる都市と農村との格差もまた大きくなったわけであります。今、日本の至るところの農村に若者がいなくなりつつあるというよりも、いなくなりましたと言った方が私はあえて適切な表現だと思います。農村は過疎で住んでおれない状態になっておる、都市はまた過密で住みにくい状態、相反する現象が豊かだと言われる日本の社会に起きているわけであります。 グローバルな観点からは、地球環境はこれ以上壊してはならない環境でございます。また、資源の面から見ますと限りあるそういう条件のもとで、都市も地方もともに発展しゆとりある豊かさを求める観点から、これから順次質問を続けてまいりたい、こう思っております。 格差の是正は東京一極集中、地方の人は一極集中の是正という言い方よりも、むしろ排除という言い方をされております。戦後の復興の発展期は大都市圏への行政投資が多かったわけであります。その結果、都市圏を中心として日本の経済発展がここまで急成長したことをこれまた認めるし、これまた是としなきゃならぬ、こう思っております。 ここ最近の、十数年間の行政投資の状況とその傾向がどうなっているか、まずお尋ねをしたいと思います。
○政府委員(伴襄君) お答え申し上げます。 先生からお話しのように、東京一極集中を是正して国土の均衡ある発展を図るというのは、国土あるいは建設行政の最大の柱だと思っております。 それで、いろんな立場の方の御意見がございますけれども、今の公共事業を例にとりまして行政投資がどうなっているか、こういうお話かと思いますが、一応地方圏と三大都市圏を比較いたしますと、かつては、二、三十年前は大体六対四ぐらいで、地方圏が六、三大都市圏が四でございましたが、最近はおおむね七対三でございます。地方が七で、三大都市圏が三でございまして、これは人口比から申し上げますと、三大都市圏は四・五、それから地方圏は五・五でございますから、五・五に対して七というようなことで、特に一人当たりの行政投資あるいは公共投資という面からいいますと、地方の方に重きがあるということかと存じます。
○三上隆雄君 ただいまの答弁では、私の持っている自治省発行の資料でございますけれども、このグラフを見てください。傾向として、昭和四十五年には地方圏がこの投資、都市圏がここに位置したんですね。それがだんだん接近してきたんですけれども、最近また都市の投資が多くなっている傾向というのが自治省の資料からはっきりしているわけでありますから、今の答弁は若干食い違いがあるのではないか、こう思うんですが、その御見解はいかがでしょうか。
○政府委員(伴襄君) まことに申しわけありません。私の方からは建設省所管の公共投資ということで申し上げたので、多分先生の御資料は行政投資全般の話なのかもしれません。したがって、私の方で答えた範囲は、建設省所管の公共投資を比べますとそういう傾向にあるということでございます。
○三上隆雄君 そこで一方、生活関連投資の状況を見ると、農業圏と非農業圏の割合を見ると、非農業圏、いわゆる都市圏と言ってもいいと思いますが、それを一〇〇とした場合には、農業圏は人口一人当たり六八%、ほぼ七〇%ということです。 我々の感覚では、地方には人口が少ないから一人当たりの投資額は当然に多いものだ、そういう認識を持っておるわけですけれども、自治省発行のこの資料を見ると、生活関連投資が人口の多い都市に比べて地方が少ないということを証明しているわけでありますから、そういう生活関連等から見ても、食糧を生産し魚を生産し山を守るそういう若い人たちが、日本の国土を守り地球環境を守るという人たちが農村に残れるような環境をどうぞひとつつくっていただきたい、こう思うわけであります。 その点について、両大臣いかがお考えですか。
○国務大臣(野坂浩賢君) お話がありましたように、伴官房長も述べましたが、人口比は五五対四五でありますが、建設省の予算配分は七対三ということで、三大都市圏よりも地方の方に多く傾けております。これが実態であります。 私は、今先生がお話しになりましたように、中山間地帯、特にガット・ウルグアイ・ラウンドでも中山間地帯対策というものについては重点を置くと。活力ある農山村というものを考えていかなきゃいかぬ、定住ができる、担い手の養成ができる農山村というものをぜひつくっていかなきゃならぬ、そのためにはどう活性化されるかということが中心であるということは当然でありますから、我々はそれに向けて全力を挙げて進めていかなきゃならぬ、こういうふうに決意をしております。
○国務大臣(小澤潔君) 先生の御指摘は、農山村、中山間地域等々の政策の問題かと思います。まことにそのとおりでありますので、私も関係省庁と相提携をしながら、さらに前進に前進を進めながら検討してまいりたいと考えております。
○三上隆雄君 両大臣から力強いお答えをいただきました。公共投資の増額を見て世間からいろんな批判もありますけれども、今農村、地方の実態はそうだという認識は大臣と我々と違いがない。どうぞ今までの路線を堅実に大胆に、しかも慎重に進めていただきたい、こう思います。 それでは、そこで具体的な問題に入っていきたいと思います。 そういう地方と中央との格差の一つに、私は道路の料金、有料道路の料金に問題がありはしないか。特に、高速道路の料金、先日、将来上げるための一つの答申がなされて、その方向で進んでいるようでありますけれども、世界各国どこを歩いても高速道路の料金を取っている国はありませんと言っても過言ではないと思います。特殊なルートだけはどこかにはあるという情報を得ていますけれども、我々がアメリカを歩きヨーロッパを歩いて、どの道路を走っても、あのいい道路でとまって料金を払うという行為はない。 それは、国土の均衡ある発展をするためには、そういう格差のある生活条件、経済条件を排除するという姿勢からそういう措置がとられているものだ、こう思っております。だとすれば、今回の高速道路の料金の値上げは私は極めて残念である、こう思っております。 その意味において、一定の距離以上は今回値上げをしないという、そのくらいの配慮をしないと地方圏がどんどん不利な状況になっていく、こう思うわけでありますが、建設大臣の所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) 先生の御意見も一見識だと思っております。ただ、限られた予算でございますので、私たちは生活者重視という立場をとっていかなきゃならぬと思っております。そのためには、自動車の通行あるいは歩行者の安全、そういうものを考えて、一般国道あるいは県道、市町村道、自動車も人も混在をするそういうところについて、やっぱり国税というものは生活者優先の立場から使っていく必要があろうと思っております。 現在、高速自動車道の料金を取っておりますが、これを国税でやるということになると全体的に進捗卒は非常に落ちてまいりまして、それも計算されてまいりましたが、今の高速自動車道路の十分の一しかできていない。しかし、高速自動車道及び地域高規格道路についても挙げて各県から要請がございます。したがいまして、公共料金を取ることについてはあなたと同じような考え方を持っておりますけれども、ネットワークをつくり、あるいは肋骨道路をつくり、そして国土の均衡ある発展ということを考え、地域の特徴を生かした地域づくりを考えていくならば、現在の情勢としてはやむを得ないではないか。 そのために、自動車産業の皆さんにもあるいは地域の住民の皆さんにも御了解をいただいた上で、私としては断腸の思いでありましたけれども、七月二十六日の物価対策の閣僚会議に提示をして、そして九月二十日、千百八十四キロメートルは直ちに施行せよというような指示をいたしまして、四月十日から七・二%のアップを行う、業者の皆さんにも十分理解と納得を得て実施しております。 そういうことでございますので、生活者重視と道路のネットワークづくりが両々相まって進展をしていかなきゃならぬという現状を御了解いただきたいと思います。 御承知のように、これからは少子あるいは高齢化社会でございまして、今は生産人口が一番高いピークの時期でありますから、この際は目をつぶってこういう施策をやる必要があろう、こういうふうに判断をして作業を進めたところでございますので、御了承いただきますようにお願いいたします。
○三上隆雄君 ただいま野坂建設大臣から、その趣旨はわかるけれども、国の財政等を考えたときに現状の方法をとらざるを得ないというせっぱ詰まったお答えがありましたけれども、私も村山政権を支える、人にやさしい、地球にやさしい政権を自負する者の一人として、人にやさしい道路をつくること、そういう政治を実施することは私は異論がございません。それを進める意味でも、やはり地方の人も都市の人も同じ条件下で暮らせるような、そういうことも配慮しながらこれからも行政執行に当たっていただきたい、その点についてもお願いを申し上げておきます。 最後に、遠距離圏については一定の最高限度額ということを示すことも御検討いただけませんでしょうか。
○国務大臣(野坂浩賢君) できるだけ我々は抑制をしてやらなきゃならぬと思っております。 今度、道路審議会で、先ほども太田先生からも御質問ありましたが、私は基本計画路線を整備計画路線に引き上げるために来年の十月ごろに国幹審を開きたいということを知事会で申し上げました。しかし、プール制の問題とかあるいは料金の問題とか、すべてにわたって道路審議会で審議をする必要がある、こういうお話がございましたので、それを待ってやらなきゃならぬと思っております。 ただ、先生に御了解いただきたいと思いますのは、例えば日本道路公団を民間に移管したらどうかという話もあります。その場合は、私は民間は決して採算の合わないところに道路をつけるはずはないと思っております。だから、道路を地方の方にも発展させて、国土の均衡ある発展に資するならば現在の日本道路公団は必要性があるだろう。プール制もだめなんだ、その都度その都度で道路については料金を決定せよという意見もあります。これも審議会に係ると思います。 しかし、そういう独立採算制でやった場合は、通行の少ないところは料金は高くなります、通行の多いところは安くなります、そういうことになればあなたの方にはつくはずがないと私は思います。だから、したがって全国プール制で地域の均衡ある発展をやることこそが政治の道である、このように考えております。
○三上隆雄君 ただいま、ある意味では厳しい御発言がありましたけれども、しかし広く長い目で見るとそれもまた公平の論理でありますから、ひとつこれまた慎重に対処していただきたい、こう 次に、これは直接建設省の管轄ではないけれども、公共投資の部分、特に公共投資の六、七〇%を担う建設省の判断いかんによっては新幹線の問題も振興に絡む問題でありますから、あえて取り上げさせていただきます。 現在、新幹線が整備されて走っているところは、地方の持ち出し、地方の一部負担というものがない時代に新幹線が敷設されて、今その地域の発展があるわけであります。これからやろうとする地域は財政力の乏しい地域であります。そこに一五%の地方負担をせよという、それが一般的な見方、国の方針になっておるわけでありますけれども、先ほど券言っておりますように、国土の均衡ある発展、国民の平等な生活の条件をつくるそういう観点からいけば、これは当然にして少なくとも新幹線の基幹路線の部分は地方負担は省くすべきだ、私はそう思うんですけれども、両大臣の御見解をいただきたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) 新幹線につきましてはやっぱり運輸省の方に聞いていただかなければならぬと思いますが、所管外でございますけれども感想を言えということでございますから、あえて申し上げたいと思いますが、三上先生のおっしゃるとおりに推移したんですね。最近はやっぱり便利がいいし、安全であるし、速いというようなことから、全国各地から整備新幹線の声は高まっておるというのが現状であります。 したがいまして、当時と現在とでは経済情勢の変化、財政事情の状況、そういうものを考えて、できるだけ速やかにつくらなきゃならぬということも踏まえてそのような措置がいろいろと議論をされておるという状況でございますので、経済情勢なり財政事情、こういうものを勘案して理解を得、納得を得ながら新幹線を整備していかなければならぬ、こういうふうに考えておりますので、また運輸委員会等で十分議論を賜りますようにお願いしておきます。 我々の高速自動車道路の考え方は、私の方できちんと申し上げた次第でございます。
○国務大臣(小澤潔君) ただいまの御指摘の問題は、地方の熱意のあかしとして一五%いただいているものと解釈をいたしております。 この問題は運輸省の所管でもありますので、これ以上国土庁長官としては差し控えたいと思いますので、よろしく御理解をいただきたいと思います。
○三上隆雄君 しかし、国土庁としては総合交通政策の一環として基本的にはこうあるべきだ、そういう基本的な理念と方針を持っていないとだめですよ。それについていかがですか。
○政府委員(糠谷真平君) 事務的で恐縮でございますが、若干経緯を御説明させていただきたいと思います。 第四次全国総合開発計画を策定いたしましたときに、整備計画五線につきましては、「国鉄改革の趣旨をも考慮して、逐次建設に着手する。」、そういうふうに決定をされたところでございます。「国鉄改革の趣旨をも考慮して」ということで、財源につきましてもいろんな総合的考慮のもとで現在のような仕組みができ上がったのではないか、こういうふうに理解をいたしております。 そういう意味で、現時点におきましては定められたスキームで引き続き施策が推進されていく、こういうことではないかと思っておりますが、引き続き今後の問題については検討する必要もあろうかと思っております。
○三上隆雄君 次に進みたいと思います。 それでは、次は公共事業における入札制度のあり方について質問したいと思います。 ここ数年、建設業界、特に大手ゼネコンを中心とした不祥事がいろいろ起きました。そして、国民から大きな不信と批判を受けております。厳しい財政の中でいかに有効に投資をして日本の開発を進めるかというのがやはり建設省、国土庁の役割でありますから、この批判されている公共事業の入札制度について現状はどうなっているか、指名競争入札の実態とその改善策についてお尋ねをしたいと思います。
○政府委員(小野邦久君) お答えを申し上げます。 昨年来の一連の不祥事は、公共工事についての国民の方々の信頼を損なったということで、大変遺憾なことだと思っております。このために、私どもでは中央建設業審議会の御審議あるいは政府による行動計画等によって入札・契約制度の改革を進めているわけでございます。本来、指名競争方式は、適正に運用されれば効率的に質の高い社会資本を整備することができるというそういう制度でございます。ただ残念ながら、今回の一連の不祥事が明らかにされる中で、従来の指名競争方式が発注者の恣意によって運用されているのではないか、そういう事例があるのではないかということが問題点として浮かび上がったわけでございます。 このため、私ども建設省といたしましては、指名競争入札につきまして、例えば建設業者の技術力とか受注意欲を反映した透明性、客観性あるいは競争性にすぐれた指名競争方式に転換をしていこうということで、新たに公募型あるいは工事希望型の指名競争入札を導入することにいたしました。また、指名から外れた企業に対して、要請に応じて非指名理由を説明するとか、あるいは入札監視委員会を設置して第三者によるチェックシステムを設けるといったような制度の透明性を図るためにいろんな措置を講じております。 加えて、公共団体に対しましては、指名基準の策定あるいは公表などによる制度のより以上の透明性、客観性の確保に努めるよう自治省と共同で通達で指導をしております。例えば、指名基準の策定、公表につきましては、従来でございますと公表までいっている都道府県の割合というのは五割ぐらいでございましたけれども、最近ではこれが九割を超えるといったような相当程度の改善が図られているのではないかと考えております。 今後とも、指名競争方式の的確な運用について、公共団体の指導も含めて、政府として全力を挙げて取り組んでいきたい、こういうふうに考えているところでございます。
○三上隆雄君 どうなんでしょうか、我々はその実態はわからないけれども、大手総合建設会社が例えば十億なら十億の事業を落札したと。そのとき、いろんな事業名なり工事の内容によって違うと思いますけれども、少なくとも平均的にその十億の入札額に対してどの程度の利益になっているんでしょうか、大手建設会社の。それはちゃんと積算の根拠に入っているわけでしょう、その部分も。
○政府委員(小野邦久君) 平均的な利益率でございますけれども、大手の場合には大体二・六%から三%ぐらい、年度によっても当然違うと思いますし、好不況のときにも影響するわけでございますけれども、大手ゼネコン、大手企業の場合には、資本金十億円以上の企業をとりました場合にはほぼそういう数字ではないか、こういうふうに思うわけでございます。
○三上隆雄君 二・五、六%でなく、二五、六%じゃないんですか。そういうお話もちまたにはありますけれども、それはどんなものでしょうか。それをどうお考えですか。
○政府委員(小野邦久君) 二五%利益が出るということは、少なくも建設業についての従来の統計ではちょっと考えられないと思います。
○三上隆雄君 その実態は我々つかんでいないけれども、私はさきに決算委員会を今そちらに控えております永田先生と一緒にやっておったわけですが、実際入札をして、積算単価があって、それを合計して例えば十億なら十億の予定価格の積算というものがあって、例えば実際下請、孫請の資材の発注の状況、賃金の支払いの状況というのは我々はつかめない状況にあるんですね。だとすれば、例えば賃金の場合、一万五、六千円で積算されておったけれども、現場ではせいぜい七、八千円より支給されていないというのは実態的に我々つかめないわけです。 その点のもうけというか利益というのはどの部分にどうあらわれできますか。それによって税がどの部分に賦課されるか決まってくるわけですから、その点はどうなると皆さんは御認識ですか。
○政府委員(小野邦久君) 予定価格をつくり出すための積算の問題の中で、特に労務費でございますけれども、これにつきましては毎年十月に三省で労務単価の調査をいたしまして、賃金台帳の調査をいたします。具体的に財務局の担当官の立会も求めまして賃金台帳の点検をいたします。実際にどのくらいの賃金が具体的に技能労働者の方々に支払われているのかということをつかむわけでございます。要するに、実勢価格がどういう形になっているのか、それをもとに具体的な積算を行うということになっております。 ただ、先生今御指摘のとおり、それによる単価が仮に一日一万五千円ということになっておりますとそれによって積算をいたしますが、残念ながら二次下請、三次下請の企業に雇用される労働者の方々が例えば七千円であるとか八千円ということは、これは実際の元請から下請工事業に至る過程の中であり得ることだとは思いますけれども、民間の工事あるいは民間の下請契約の実態ということもございましてなかなかつかみづらい。ただ、あくまでも積算のときに、私どもは実勢の単価をなるべく積算に反映をするように、年に一度、あるいは場合によっては年に二回の調査を実施しまして的確に反映できるような方法を講じているところでございます。
○三上隆雄君 限られた時間ですから、余り綿密な質疑のやりとりもできないわけでありますけれども、まだまだ問題があると思います。 私の言わんとするところは、事業の発注者の自治体に、その地元に利益も落ちて、応分の適正な税金も落ちるというそういうシステムにしなければならぬ、こう思っているわけであります。 そこで、例えば大手総合建設会社が落札して十億円の事業を確保したと。そのときのもうけに対する法人事業税はどういう形で地方に還元されておりますか。本社の帰属する東京なり大阪に、大都市にその税金が集まってしまうというような傾向にはなっていないでしょうか。
○政府委員(小野邦久君) 大手企業の場合には、どちらかというと東京、大阪というところに本店があるということになると思います。そうなりますと、今の先生御指摘の十億円のお話でございますが、要するに完工高がそれなりの金額によって利を受けた場合に、法人税は当該本店を置いているところで支払うということになりますと、御指摘のとおり地元に落ちないという面も当然あるわけでございます。固定資産税等、その他の税金は当然別だと思いますけれども、少なくも御指摘の法人税につきましては本店所在地で支払うということになると思うのでございます。 ただ、これはお話のとおり、地元企業育成の観点から、やはり地元に少しでもそういうような税金を納める、あるいは関連をしている企業を当然優先すべきではないか、こういう御指摘だと思うわけでございますが、これにつきましては、建設省は従来から、地元建設業者の大半が中小企業であるということにかんがみ、地元建設業者の育成のために、特に受注機会の確保でございますとか発注標準の遵守とか分割発注の推進とか、あるいは具体的な指名に当たっては、例えば工事に関しての建設業者の地理的な条件といったようなものを十分指名基準の中に織り込んで、それを運用することによって地元建設業者の受注機会の確保に努めてきているつもりでございます。 いろいろな建設市場がより競争的になりますと、御指摘のとおり、大手と中小の方々がより競争的な条件、環境下に置かれるということもあり得るわけでございます。中小企業対策は国の大変重要な課題だと思っておりまして、受注が一部の大手企業に偏ることのないように今後とも中小企業対策については十分意を用いていきたい一こういうふうに考えております。
○三上隆雄君 ただいま御答弁のように、そのように最大限の努力をしていただきたい。この後、機会あるごとにこの問題にまた触れたいと思います。 最後になりますけれども、スパイクタイヤの禁止に伴って道路改善が進められております。雪国対策の一環として道路改良がどの程度進んでおるのか、しかも道路改良が投資効果が出ているのかどうか、出ていないとすれば別な措置を考えなきゃならぬと思いますので、その辺の現況をお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(藤川寛之君) お話のございましたように、スパイクタイヤが禁止されまして、路面の通行の安全性という面でスリップ等が大変大きな問題になってきているところでございます。私どもといたしましても、できるだけスリップの事故が起こらないようにしようということで、今お話のございましたように、道路の改良あるいは路面の状況を良好な状態にしたいというようなことで努力しているところでございます。 道路の改良につきましては、できるだけ線形等をよくして、スリップが起こらないような線形、カーブとか柔軟線形なんかを非常に改良するようなことをやっていますし、また路面の維持管理という面で申し上げますと、やはり除雪を適切にやるということが必要でございますので、従来より早く除雪態勢、除雪出動をやるというようなことで努力しております。また、路面の凍結を防止するための凍結防止剤につきましても、できるだけ早期に散布するというようなことで努力しているところでございます。 また、スリップというのは坂道等で起こりやすいわけでございまして、急な坂道等の対策といたしましては、どうしてもやはりチェーンをつけていただかなければいけないものですから、坂道の前後にチェーンの着脱場というのを整備しようというふうなことで整備を進めておりますし、またスリップ防止のための砂等の散布ができるように砂箱の設置等も進めております。また、必要があれば融雪施設につきましても整備を促進しているところでございます。 私どもとしても、今お話がございましたように、冬季間の雪国の交通安全という面で、特に最近スリップへの対応というのが大変重要になってきておりますので、今申し上げましたいろんな施策が必要だというふうに考えております。安全で信頼性の高い冬季間の道路交通の確保に向けまして、私どもとしても今後とも鋭意できる限りの努力を払ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○三上隆雄君 最後に、スパイクタイヤ使用禁止による青森県内の事故件数だけを御披露して御参考に供したいと思うわけでありますが、禁止になってからスリップの事故の件数は大体一・七倍になっております。人身事故の発生件数は一〇%の増、それから物損の発生件数は約一五%の増、大体おおよその傾向としてそういう実態が出ておるわけであります。 それ以外に、事故は発生しなくても、例えば一時間で県内を走れるところが、いろいろ渋滞するものだから二時間を見なきゃならぬという実態が出てきています。のろのろの草があったりするから、全部そういう軍ではないにしても、一部必ずそういう車が出てきますから渋滞するんです。そのときのガソリンの消費量、ガソリンの排気によっての環境破壊等々を考えてみた場合に、スパイクタイヤを日本全国一律に排除するということも私は問題だなということを御提言申し上げたいと思います。 それから、もう一つの改善策として、4WD、四輪駆動の普及によって、今のスタッドレスタイヤでも十分走行、制御もできる装置があるわけであります。雪国地帯に対する四輪駆動の普及奨励として何らかの形で奨励措置をすることが、むしろ無理して道路改良をするよりも、ほとんどがそういう車両になることによって交通緩和、そして環境の破壊も制御されるという気がしますから、それについて両大臣の御見解を聞いて、終わりたいと思います。
○委員長(合馬敬君) 時間が大分過ぎていますので、簡潔に答えてください。
○国務大臣(野坂浩賢君) 確かに渋滞しておるというようなことはよく見かけますし、そのとおりだろうと。したがって、先生が冒頭にお話しになったように、高遠自動車道路も必要であるし、早くつくり上げていかなきゃならぬ、こういうふうに思っております。 これらの道路網の開通と同時に、排気ガスの排除等については、日進月歩、着実に進んでおります。例えば電気自動車とか、いろいろなことを考えていかなきゃならぬと思っておりますが、重要な御意見でございますので、積極的に重く受けとめて十分検討してまいりたい、こういうふうに考えております。
○国務大臣(小澤潔君) 先生には甚だ恐縮でございますが、やはり所管が建設省ということに相なろうかと思います。長官として答弁といってもちょっと今戸惑っておりますが、やはり先生のおっしゃることはもう十分にごもっともでありますし、大事な要素を占めている建設行政の一つでもあろうと思いますので、先輩の建設大臣ともども私も鋭意検討をさせていただき、先生の目的達成のための一助にもなればと考えております。 ありがとうございました。
○三上隆雄君 よろしくお願いいたします。
○佐藤三吾君 大臣、連日御苦労さまです。就任して四カ月たったわけです。先ほどから聞いていますとなかなか元気のある御答弁をなさっておるようですが、村山内閣の屋台骨を背負っているわけですからなお一層ひとつ頑張ってほしいと思います。 この四カ月の間にいろいろあったと思いますが、まず率直な感想をいただきたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) 予期せざる、皆さんにも驚きと戸惑いもあったと思いますが、村山内閣が誕生いたしましてから四カ月になりました。 村山総理が人にやさしい政治をしなければならぬ、こう言っておられます。したがいまして私は、建設省に当てはめてまいりますと、まず美しい町をつくろう、福祉の充実した町をつくろう、そしてお互いに人の触れ合いを大事にするそういう町並みというものをつくっていくことが必要であろうということを原則に、人にやさしい政治という意味の具体化を考えております。したがって、国土の均衡ある発展は国づくりとして必要である。そして、地域は画一的なものではなしに特徴を生かした地域づくりをして、そういう地域をつくっていきたい。三番目は、住居、環境の問題でございますが、住みやすいそして生きていてよかった、そういうような実感のできる豊かさとゆとりのある生活環境をぜひ実現をしたいものだと。 これが人にやさしい政治という村山内閣の具体化であろう、それに向かって全力をこれから傾注して任期いっぱい頑張ってまいりたい、こういうふうに考えております。
○佐藤三吾君 ありがとうございました。 野坂大臣はお人柄からいってまさに今の決意にふさわしいお人だと思いますから、どうぞひとつなお一層御精進なさって頑張っていただきたいと思います。 そこで、きょうは限られた時間ですから、三つ、四つ大臣の率直な御意見を承っておきたい、こういうふうに思っておるわけです。 一つは、徳島の細川内ダムの問題について、先般、村長並びに議長を御案内申し上げて大臣から心の温まるお話もいただいたんですが、おかげで知事の方も早速連絡いただいてありがとうございましたと。 もとの起こりは、これは大臣も御承知のとおりに、ダム建設によって県と国と、いわゆる国ということは建設省ですが、それと村の対立というものが二十三年間も続いておる内容のものでございますから、これは大臣のおっしゃるように、双方がひとつ誠意を持って話し合うことが大事だということを知事に御指示いただいたようでございますが、私もそう思います。こういう問題というのはちょっとボタンをかけ違うと成田のような事例になっていくわけですし、やはり誠心誠意双方が話し合うことが私は大事だと思うのでございますが、聞きますと四日の日に知事が大臣のところにお見えになったようでございます。それから、十六日は大臣の御連絡で知事と村長の方で話し合いに入るような日程になっておるようでございます。 この点についてなお一層ひとつ徹底方をいただきますようにお願いしたいと思うわけなんですが、いかがでしょうか。ちょっと大臣から……。
○政府委員(豊田高司君) 今先生から細川内ダムについてお尋ねのことでございますが、大臣にお尋ねでございますが、現状について御説明をさせていただきたいと思います。 細川内ダムは、御存じのように、那賀川の治水、利水上どうしても必要な事業ということで、徳島県及び那賀川下流自治体の強い要望を受けまして平成五年度に建設事業に着手したものでございます。地元の木頭村はダム事業に反対されていらっしゃいますが、その一方で、移転予定者を中心にダム問題の早期解決の要望が出されているところでございます。 徳島県の知事さんが、この木頭村長さんと話し合いを行うように、ダム事業への理解を得るように努力されているところでございまして、おっしゃいましたように、大臣からも県知事さんに木頭村長さんと十分話し合いをするように話をされたところでございます。 建設省といたしましても、話し合いによりまして木頭村の理解が得られるように努力していく所存でございます。
○国務大臣(野坂浩賢君) 前段で担当者の河川局長に詳細御説明させた方がいいと思いまして説明させましたので、お許しをいただきたいと思っております。 この細川内ダムの問題については、先生からお話があったとおりに、二十三年もかかっておりますけれどもいまだ着工の運びに至っていない。このダム問題については、木頭村という村にありまして、木頭村長さんが二回も私のところにおいでになりましたし、先生がお連れになってたくさんの皆さんと何回もお会いしました。知事にもお会いしまして、地域高規格道路の問題について御陳情がありましたが、このダムはどうするんですかというお話をいたしまして、知事さんはお帰りになって話し合いをするということでございました。 その後またお会いしまして、私から電話で、知事さんにこのダム問題について解決をするように、木頭村の村長さん及び議会あるいは村民の各位と十分に話し合いをして作業を進めさせていただきたい、こういうことを申し上げました。知事さんはわかったということで、話し合いを進めるということでございました。その後上京されてまいりましたので、当初、木頭村長さん等からお話があった話し合いといいますか、困っておる方々が相談所をつくってくれということがあったけれども相談所はもう廃棄をすべきだと、それまでは凍結せいという話も木頭村長側からありまして、知事さんにその旨もお話をいたしました。 そうしたら大体、湖底の中に入っていく方々、その御家庭の皆さんが他に土地を求めておるということもある、したがってその財源にも困っておる、だからそういう生活相談所をつくってほしいということでつくったと。だからダムの問題とも切り離して、生活相談所というものは一体どうしたらいいかという相談に対して対応するためにつくっておるので、その点についても御理解をいただくように帰って十分にお話し合いをいたしますと。こういうお話が圓藤知事と私との間にできまして、お帰りになって木頭村側とお話し合いになるというふうに私は感触を受けておりますし、そういう状況になっておるというように理解しております。
○佐藤三吾君 委員長、限られた時間で私は質問しておるわけですから、私が指名しないのに勝手な指名だけはやめてもらいたい。よろしいですか。 それでは、質問を再開します。 大臣、ここの問題はいろいろお聞きになったと思いますが、後藤田さんを初めここの県の選出の国会議員の与野党の皆さん、こういう方々もいわゆる賛成反対の立場は違いがあるんですけれども、しかし共通しておることはやっぱり成田の二の舞をやってはいけない、したがって地元の理解と了解が第一だ、こういうことでは共通しておるんです。 そういうことですから私は、今大臣がおっしゃっていただいたように、地元の知事は建設省の委託を受けておるわけですから、それと建設省側が大臣のおっしゃったように誠心誠意話し合って了解を得る、そこが第一だと思っているんです。そこだけはきちっと押さえていただかないと、ここは御案内のとおりに五十一年、五十四年、六十二年、平成三年、五年と村議会で満場一致でダム建設については反対の決議をしておる地域であって、それが村議会を構成しておるわけですね、それと村長と。 こういう方々が村を代表して話し合いに入っておるわけですから、そこら辺は再びボタンのかけ違いのないような、そういった対応が大事だと思いますので、その点だけはひとつぜひ徹底してほしいと思います。よろしいですか。
○国務大臣(野坂浩賢君) お話はよく承りました。 徳島県の出身の国会議員は賛否両論あろうかと思っております。木頭村の皆さん方は圧倒的に議会でも村当局も反対でありますが、その下流の皆さんは期成同盟会をつくったりして賛成をされておるという動きもあるわけです。したがって、お話がありましたように、我々としても理解と納得と合意を得てダム建設をするならするという姿をとりたいと思っておりますので、先生御指摘のように、知事さんと村民の皆さん方と、日本の状態、現状の分析その他を十分考えて誠心誠意話し合えば話は通ずるものと思っておりますので、そのように措置してまいりたいと考えております。
○佐藤三吾君 ぜひひとつお願い申し上げておきたいと思います。 そこで、次にお聞き申し上げますが、ゼネコン汚職の問題については先ほどからも御質問がございました。これはひとつ建設省の方に、官房長でもどなたでも結構ですがお答えを願いたいと思うんですが、まだ続いておるわけですね。例えば、きょうの新聞にも出ておりますように、大阪府の知事がいわゆるゼネコンから金をもらった問題が、今検挙は三人ですかされておりますね。九三年度の税務調査を見ると、ここでもやはりゼネコン関係の所得隠しが四九・六%、一番多い。 こういった問題をどのように建設省としては処理なさっておるのか、指導や調査もやられたのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府委員(小野邦久君) 昨年来相次いで明らかにされた公共工事をめぐる一連の不祥事は、建設行政、建設業界あるいは政治に対する国民の方々の信頼を大変損なったということでまことに遺憾なことだと思っておりますが、今回のような事態は二度とあってはいけないということで、発注者、受注者双方が襟を正すことはもとよりでございますが、少しでも不正の起きにくいシステムに何とかしたい、こういうことで入札・契約制度の改革をことしから進めているところでございます。 これにつきましては、先生既に御指摘のとおり、国の直轄工事につきましてはある一定の規模以上のものに一般競争方式を採用する、それ以外の工事につきましては指名競争方式でやるわけでございますが、制度の改革改善を進める、例えば公募型あるいは技術提案型、工事希望型、いろいろな新しい指名競争契約方式を採用しよう、こういうようなことをやっているところでございます。あるいは入札監視委員会の設置とか、幾つかの改善措置を既に講じているところでございます。 また、公共団体につきましては、昨年自治省との間で手続の改善に関する協議会というものをつくりまして共同で調査をいたしました。また、それに基づいて通達も発しているわけでございますが、またことし七月に共同でその後どういう改善措置が講じられたのかという調査をいたしておりまして、近々その結果も発表できるわけでございます。 さらに、そういったような地方を含めた入札・契約制度の改革に加えて、発注者、受注者それぞれが襟を正してモラルの確立に努めることは当然でございますけれども、例えば、発注者の立場では厳正かつ公正な発注業務の執行の徹底とかあるいは組織運営の適正化、あるいは建設業界にあっては企業倫理の確立あるいは社内管理体制の整備、特に先生から御指摘のございました使途不明金につきましては経理をきちっと明確にする。使途不明金につきましては、その後、大変厳しい実質九七%という形での懲罰的な税制が既に施行されているわけでございますが、使途不明金を極力少なくするようにという指導もいたしておりまして、そういう点を含めて、建設業界としてやるべきことをきちっとやっていただくという観点からの指導をいたしております。 まだ続いているではないかという御指摘、先ほど大阪の例の御指摘がございました。私も新聞で拝見をいたしましたけれども、公共工事をめぐる不祥事の根絶をやはりきちっと期していくということは大変大事だと思っております。入札制度の改革に当たっては、適宜フォローアップをやっていく所存でございます。
○佐藤三吾君 さっきからこの問題でも幾つか御質問ございましたが、談合の防止、これは具体的に幾つかの方法でやられておるのではないかと思うんですが、例えば大手ゼネコンの副会長が中心になっておる千代田会、これはまだ活発に動いておりますね。それから、九〇年に解散したと言われておった大手のゼネコンの皆さんでつくっておる経営懇話会、このメンバーも土工協の中の広報委員会に温存しておる、ゴルフやマージャンをやりながらやられておるということも聞いておるわけです。また、道路公団から大手ゼネコンに対して天下りがまたやられておる。 私は、さっきから御答弁を聞きながら思うのは、制度をどのようにつくってみてもやっぱり人だと思うんですね。ですから、例えばゼネコンに対する天下りはこの際一切全部取りやめるとか、きちんとしないと、どうしても透明性、透明性と口で言ってみてもこれは絵にかいたもちになるのではないかと思うので、そこら辺どのように談合防止について対応なさっているのか、できるだけで結構だと思うんですが、どうですか。
○政府委員(小野邦久君) 談合防止の観点でございますけれども、これも当然のことながら、今回の入札・契約制度の改革の大変大事な柱だと認識をいたしております。 ただ、先生御指摘の千代田会あるいは九〇年の経営懇話会、これについては私ども承知をいたしておりません。具体的な一つの組織の中でどういうことが行われているのか、十分私ども承知をしていないわけでございますが、例えば入札談合の防止、やはり何といっても一番は競争するという意識の改革が私は大変大事ではないかと思うわけでございます。 私ども省といたしましては、建設業界等に対してあらゆる機会を通じて、独占禁止法の遵守についての講習会をやったり、あるいはそれについて職員を派遣して指導するというようなこと、あるいは入札談合による排除勧告等があった場合に業法上の監督処分をきつくするということ、あるいは発注サイドから指名停止措置を強化するということ、あるいは公正取引委員会と連携を図りまして、談合情報等があれば公正取引委員会に通報し措置の徹底を図ることといったような、入札制度改革におけるいろいろな措置を講じてきたところでございます。確かに、先生御指摘のとおり、あらゆる制度というのは、その運用を間違えますと不正の起きにくいシステムをつくってもなかなかうまくいかないという面があるわけでございます。 天下りの問題のお話が出たわけでございますが、建設省職員の建設会社への再就職問題につきましては、昨年八月に幹部職員のいわゆる大手のゼネコンへの再就職について当面人事院への承認申請を自粛するということを決定いたしました。また、十二月には、省内に設置をいたしました業務執行改善推進本部、これは事務次官が長でございますけれども、当面自粛措置を引き続き実施するということで、幹部職員以外の職員についてもこれに準じて抑制をしていこうということを決めたところでございます。 具体的に人の問題、運用をする問題、いろいろあろうと思いますけれども、公共工事は国だけではなくて地方、都道府県、市町村、あらゆるところで発注者がおられる、あるいは受注者がその地域経済の中で活動しておられる、こういう実態もあるわけでございます。少しでもやはり不正の起きにくいシステムの中で、人の問題も含めて二度とこういうことが起こらないようにやっていかなければいけないというふうに考えているわけでございます。
○佐藤三吾君 昨年の十月だったと思うんですが、五十嵐元建設大臣が在任中に、いわゆるゼネコン汚職に対するけじめということで監督官庁である建設省としても処分をきちんとすべきだと、こういう発表をなさっておられたんです。その後何か全然見えなくなって、トーンダウンしたような感じがしておるんですけれども、これはどういうふうに処理されましたか。
○政府委員(伴襄君) 五十嵐大臣が必ずしも幹部の処分をすると言われたわけではないんですが、この問題につきましては、発注者あるいは建設業を担当している者としてきちんとしたけじめをつける必要があると、そのためには何といってもどうこれからやるべきかということが大事なものですから、したがって先ほど御紹介申し上げました事務次官をヘッドといたしまして業務執行改善推進本部等を設けまして、これをもう十何回開きまして本当に熱心にどうあるべきかということを、先ほどの天下り抑制の話も含めましてやったわけでございまして、こういういろんな自粛措置をやるということで、それとあわせまして行動計画を出しております。 したがいまして、みずからも厳しく律するし、それから業界等に対しても、あるいは公共団体の指導に対してもそういう方針で臨もうという、両々相まってやっていくということで対応したつもりでございます。
○佐藤三吾君 なかなか病根が深い類のものですね。したがって、これは私はなかなか容易でない、制度を幾らいじくってみても、談合の問題とかそれから汚職とか腐敗とかそういった問題、仮に入札制度を適正なものをつくってみても、それが必ずしもそのとおりやられるかどうか、こういうことについてはなかなか大変だと思うので、これは建設省、気を引き締めて対応していただかなきゃならぬのじゃないか、そう思います。 時間があればいろいろこの問題について聞きたいんですが、委員長、私はゼネコン問題が発生した当時に、当委員会がこの究明の責任委員会として証人喚問や調査をやるための委員会を開くべきだということを我が党の理事にも申し上げて、理事から要求したんですが、理事会ではなぜかこの問題は取り上げられなかったですね。結果的には委員会はなしということになったわけです。 私は、これは率直に言って大変遺憾なことだと思うので、できれば建設省だけが汗を流すのではなくて、当委員会としてもこういう問題について常時検討していくような機関をつくるべきじゃないか。そのためには私は、これは提案ですが、談合をなくして適正な入札を監視する小委員会みたいなものを当委員会でつくるべきだと思うので、これはひとつ理事会でぜひ検討いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○委員長(合馬敬君) 佐藤三吾君提案の問題については、後刻理事会において協議いたします。
○佐藤三吾君 建設省も大変だと思いますけれども、ひとつ国民の負託にこたえて、再びこういうことが起こらないような対策と所要の措置をぜひ要請しておきたいと思います。 次に、長良川の河口ぜきの問題について質問をいたしますが、大臣、お手元にアンケートの結果を差し上げておりますのでぜひごらんいただきたいと思うんです。これは、自民党の小杉さんを中心とする超党派の「公共事業チェック機構を実現する議員の会」、こういうのができているそうですが、今年九月に長良川河口ぜきに関する調査を長島町全戸四千百二十六世帯で行われたようであります。その結果、二千七百五十四人の回答が集約された。そして、今お手元に差し上げているような結果になっておるわけです。 これを見ると、河口ぜきは長島町にとって危険であり不要だというのが五五・四%。そのため完成間近のゲートはおろすなというのが四二・二%。河口ぜきは地元の要望したものではないとしたものが六四・二%。そうして、賛否が分かれるような公共事業は着手をする前に話し合いによる見直しをすべきだというのが七五%と答えておりまして、このアンケートの民意というものは私は重いと思うんですが、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(野坂浩賢君) 私も、佐藤先生からいただいてこれを拝見いたしております。ただ、これは長島町の皆さん方のアンケートでございまして、この事業につきましては岐阜県、愛知県、三重県、この三県の知事や、長島町や岐阜市などの治川の十一市町村長あるいは市町村議会から促進について要望があっております。行政関係なり議会関係は、挙げてぜひ進めてほしいという要望もあります。先生から提示されたこのアンケートもあります。この先生のアンケートでありますが、長良川河口ぜきについていろいろと意見があります。特に長島町からは、一般住民から厳しい御意見があるということも承知をいたしております。 平成六年度で事業は最終年度になっておりますね、いよいよことしで終わるんです。したがって、元の建設大臣がこれらの問題点については十分に調査をしてそれを公表する、こういう話があったわけです。したがいまして、私はそれを踏襲いたしまして、十分に調査をする内容についても全部に公表しようと、その調査のやり方についてもごらんいただいて結構だと。その調査の結果はまた全体に公表しようと。したがって、民主主義のルールに従って調査も公表し結果も公表して、そうして調査委員会を設置しておりますから、それらの方々の指導や助言というものを得ながら、防災、環境、先生が心配しておられる塩分等の問題をはっきり結果は公表しよう、そういうふうに作業は進めてまいりました。 また、地元住民の方々から要望も出ておりますし、反対の意見も出ております。したがって、これらの調査委員会の指導を受けて、断層調査も追加して調査をするということであります。この間、反対の御意見の方から推薦をしていただいた京都大学の先生も加わっていただきまして、それぞれ作業の調査をさらに深めてまいっておるところでございます。 建設省といたしましては、長良川沿川の地元の皆さんに対して事業内容を理解していただくために、従来よりも余計に説明会などを実施しております。先生が先ほど徳島県のダム問題についてお話しになりましたように、すべて公開し誠心誠意話し合っていこう、そういうことであります。したがって、反対なさっておる方々も事業のあり方については決して阻止はしない、そういう御理解をいただいておるところでございまして、極めて紳士的に作業は進め、話し合いもできておるだろうと思っております。 したがいまして、これらについては、十分にそれらの意向というものを誠心誠意話し合い、調査結果を公表し、これでいかがでしょうかというところまで持っていきたい、こういうふうに考えております。
○佐藤三吾君 きょうの朝日新聞に出ております、島根大学の保母教授の御意見がございます。これを見ると、アメリカの開墾局のビアード総裁が国際がんがい排水委員会において、「アメリカのダム建設の時代は終わった」、こういう演説をなさっておるわけです。ビアードさんはその理由をここに五つほど挙げておりますが、これは後で見ていただければわかると思うんですけれども、しかし、基本的には何かといいますと、やっぱりダム建設の弊害が各国とも深刻になってきておる。そして、環境を重視する国民の変化が新規ダムづくりに対する批判となって出ておるのが一番大きな原因じゃないかと私は思うんです。 この件については日本との若干の違いもあるでしょう。しかし、日本としてもやっぱり問い直す時期に来ておるのじゃないかというような感じがします。山林の保全や雨水の利用に助成を手厚くして、自然と調和した水の使い方に改める時期に来ておるのじゃないか、こういうような感じがするんですが、大臣はどういう御感想ですか。 〔委員長退席、理事吉川博君着席〕
○国務大臣(野坂浩賢君) 今先生からお話がありましたアメリカの開墾局のビアード総裁、この方の論文を読みますと、「アメリカのダム建設の時代は終わった」、こういう題名で論文を書いておりますことはよく承知をしているところでございます。 ただ、私たち建設省としては、無用なものをつくるという考え方はございません。現実にことしの渇水期を眺めてみましても、先ほども佐世保の問題や長崎の問題や松山の問題等々、水がない、飲む水さえないじゃないか、こういうお話がございました。したがいまして、私たちは水資源である田んぼや山や、そういう点についても十分な施策を施しながら流水の問題についても配慮していかなきゃならない。 しかし、例えば東京都をごらんいただきますというと、東京でここにダムが欲しいということはなかなか言いませんが、私も東京の渇水事情というものをよく考えて、ヘリコプターで水資源のところを全部回ってみました。そして、東京都のことなんかは何としてもこれは建設省が考えていかなきゃならぬ。だけれども、他の地方では、よく御存じですから、その地域のダムはこのあたりが一番いいという県や町村の要望に従ってそれらはやっておる。決して私はむだなダムをつくった覚えはありませんし、先輩各位がそのように措置したとは思っておりません。 だから、例えば渇水対策の意味で東京では、御案内のように国技館、今相撲が始まっておりますけれども、国技館をごらんになりましてもあの下には一千トンも雨水がたまっております。そして、おふろとかトイレとかあるいは自動車を水洗するとか、庭木に水をやるとか、全部それを使っておりますし、現実に我が省庁の中でもこれから建設をする法務省等は底に水をためておりますし、後楽園等でもそうやっている。 雨水対策をやりながら渇水期に対応する、あるいは洪水のときの対応策にもなる、地域の中では水というものに対してこういう十分な配慮を下しながら、都市は都市、地域は地域ということで作業を進めておるわけでございますから、見直すということもございましょうが、必要なものでないものは日本の中でない、必要でなくなれば我々は、これは中止をするという立場に立っておりますので、せっかくの先生のおぼしめしてございますが、さらに我々は回ってよく調査をいたしますけれども、現段階において不要なダムはないというふうに思っておるところでございます。 〔理事吉川博君退席、委員長着席〕
○佐藤三吾君 そう力まぬでもいいんです。 そうじゃなくて、私が言ったのは、長良川のこのアンケートの結果に対して大臣の御意見を聞きたかったのと、それからビアード総裁がこういう提言をなさっておるわけです。私は必要なところはつくらなきゃいかぬと思いますよ。しかし、そこら辺を総点検する潮どきでもあるんじゃないかと言っておるわけですから、そこら辺はひとつぜひ参考にしていただければ幸いです。 そこで大臣、長良川には、あなたは生の声を聞きたいということを言っておったんですが、現地に行かれますか、いかがですか。
○国務大臣(野坂浩賢君) 先生からの前々からのお話もございましたし、できるだけ早く現地に行って御意見もちょうだいし、調査結果は、この間愛知の選挙のときに参りましたので、あそこに寄りまして詳しく公開されておるものを一つ一つ見てまいりましたが、いずれ近いうちにでも暇を見て、暇を見るというと大変誤解を生じますけれども積極的に行ってまいりまして、賛成、反対あるいは保留、そういう方々の御意見も十分にちょうだいしなければならぬ、そういうふうに考えておりますので、参りたいと思っております。
○佐藤三吾君 ぜひ行って、皆さんの声を聞いてあげていただきたいと思います。 時間がなくなって大変公団の鈴木理事に申しわけないのですが、二、三、お聞きしておきたいと思います。 一つは、公団の家賃の値上げが今問題になっておりますが、この問題は、私は九一年、本委員会で取り上げて、リロケーション方式であるとか、もしくは公営住宅の併設であるとか、御努力いただいた経緯を覚えておるのですけれども、さらにこの実態を見ると、高齢化が進み世帯収入面でも所得第一、第二分位の方がふえておるようですね。そういうことで、家賃改定が行われるわけですが、何か三年前から見て改定ルールの改善とか、こういうことをやられましたか。
○参考人(鈴木政徳君) 先生よく御承知のとおり、国会での議論等を踏まえまして、基本問題懇談会の中に家賃部会、そこには居住者の代表も入っていただきましたが、そこでルールをつくって今日までやってきたところでございます。 今回、家賃改定を申請させていただいておりますが、当然今回もこの家賃部会に改定ルールについて検討すべきことはあるかどうかということについてお諮りをいたしました。そこで、基本的には現在の改定ルールは昭和六十三年に策定いたしましたが、既に二回の家賃改定を実施してきておりますが、上げる計算式等にもいろいろ配慮したところがございまして、現在でも家賃水準は全般的に低い、したがって不均衡を是正し、負担の公平を図るためには引き続き家賃の定期的な見直しが必要だという結論になったところでございます。 ただ、その後の経済情勢等で消費者物価、建築費等の上昇が見られますけれども、また地価が下落しているといういろいろその後の経済情勢の変化がございます。そうしたことを総合的にとらえまして、現行ルール自体を基本的に見直さなければならないというところまではいっていないという結論になりました。 ただ、ただいま先生のお話にありましたように、高齢者あるいは生活保護世帯等には特別措置をとっておりますが、これについてももちろん検討をしていただきまして、一つは、引き上げ限度額につきまして、従来は前回の申請額にその後の物価上昇分を掛けて引き上げ限度額を申請しておりましたが、今回は経済社会情勢等を勘案して物価上昇分を見ないということを一つ行いました。 さらに、この特別措置をとっております対象の方々に対しまして、減額措置をとっておりましてもさらに現在の住宅よりも安い公団住宅に移りたいという方もいるはずでございます。こういう方に対しましては新たに住みかえの制度というものを設けることにいたしまして、そういう内容を盛り込んだ申請にいたしまして、現在建設大臣の認可申請をしているところでございます。
○佐藤三吾君 ずばり聞きますが、特別措置は今は七十歳以上でしょう。今度年金改正もございまして、大体福祉の場合は六十五ということになっておるんですが、これに合わされてはいかがですか。
○参考人(鈴木政徳君) 高齢者対策は、私どもといたしましても大変悩ましい問題でございます。ただ、私ども、先生よく御承知のとおり中堅勤労者に対する住宅供給ということを目的に現在事業を行っております。福祉的な措置というものにつきましては、やはり本来、国あるいは地方公共団体が公の福祉制度の中で行われるものが本筋ではないか。そういたしますと、私どもも当然できることは行いますけれども、公団の役割を踏まえた場合にやはりそうしたものとの整合をとる必要があるというふうに考えております。 したがいまして、現在七十歳から特別措置の対象にしておりますけれども、これは生活保護法に基づきます国の生活保護基準を参考にいたしまして考えているところでございまして、老人世帯の年齢要件も生活保護基準による老齢加算の支給対象が七十歳になっているというところに根拠を置いているわけでございます。そのほかの福祉制度について見ましても、例えば金銭的な給付あるいは負担軽減を伴う場合には、私ども調べたところでは一般的に七十歳になっているというようなこと、例えば老人保健法とかそれから東京都などが行っておりますシルバーパブ、そういうものも七十歳になっているようでございますので、そうしたものを勘案して現在のところ七十歳ということでやっていかざるを得ないということでございます。
○佐藤三吾君 もう時間がございませんが、さっき大臣の答弁の中にも出ておりましたが、上げ幅の増収、その使途の基本は御案内のとおりに修繕費とそれから次の新の家賃抑制、これが中心になっておるんですが、この特別措置もこの中に入れてはいかがでしょうか。
○参考人(鈴木政徳君) これまた先生よく御存じのとおりでございまして、増収分につきましては、これは衆参両院の建設委員長の要望等を踏まえまして、現在のところ七割を修繕費に、そして三割を新規供給の家賃抑制ということに充てさせていただいているところでございます。 福祉対策に回せないかという問題でございますが、この点につきましては先ほどもちょっと触れましたように、いわゆる社会的弱者に対する措置につきましては国あるいは地方公共団体の公の福祉制度の中でなされるべきもので、公団が行うといたしましても限界があるということで、現在のところ特別措置につきましては、もちろん家賃部会等でもいろいろ御議論いただきましたが、この現在行っている線が公団として行い得る限界ではないかというようなお話もいただいておりますので、そのようにさせていただいているところでございます。
○佐藤三吾君 では最後に、空き家割り増し家賃制度の検討が、固定資産税の改正等に伴って見直しがなされておるんじゃないかと思うんですが、これは私は十分に時間をかけて審議する必要があると思います。その点いかがでしょうか。
○参考人(鈴木政徳君) 現在、私どもは継続家賃の改定につきまして建設大臣に申請をさせていただいておりますが、もう一つただいま先生がお触れになりましたように、空き家に新たに入る方に対してどういう家賃を設定するかという大きな問題を抱えております。これにつきましては、先ほどの家賃部会の中に専門部会を設けまして専門家にお集まりいただきまして現在意見を聞いているところでございます。 御承知のとおり、平成六年の固定資産税評価額が前回、三年前に比べまして全国平均三・〇二倍という大変な引き上げになったわけでございます。これを従来どおり根拠といたしますと大変な上げ幅になるということで、これをどうしたらいいかということも含めまして現在専門家にいろいろ御検討いただいているところでございます。
○佐藤三吾君 終わります。
○広中和歌子君 公共投資基本計画についてお伺いいたします。 これは平成六年十月七日、閣議了解されたと報道されております。この基本計画は平成七年度から十六年度までの十年間に実施される計画であり、高齢化を迎える中、豊かな生活環境を創出するために社会資本整備を実施していく必要が指摘され、そして生まれたものでございます。 その内容といたしましては、午前中の御答弁の中に出てまいりましたけれども、下水道を二十一世紀初頭までに我が国人口の九割までが何らかの公共主体による衛生処理施設を持つということ、それから都市公園の充実、リサイクル型のごみ対策、住宅も大都市圏で百六十万戸新たに供給しようというもの、そのほか農村生活環境の向上、高齢化施設、自然環境保全、安全確保のための土木事業、あるいは高速交通ネットワークの相互のアクセス、これは空港、道路、鉄道でございますが、そうしたもの、そしてまた豊かで質の高い生活を支える発展基盤としての情報ネットワークの構築、これは行政とか教育、医療、福祉、図書館など公的分野の情報化がうたわれております。 そして、その実施に当たりましては、いろいろ書かれている中で、「国の内部でも省庁間の連携を一層強化し、社会資本整備政策の総合性を確保する必要がある。」、そういうふうに言われております。そして、公共投資の総額は六百二十兆、これは十年間でございます。そして重点配分を行うこと。生活環境・福祉・文化機能に係るものを六○%台に乗せていく、そういうことが書かれているわけでございます。 そこでお伺いいたします。建設省は公共投資のシェアが非常に大きいというふうに伺っております。三十年前でございますけれども、六九%であったというふうに伺っておりますが、現在はどのようになっておりますでしょうか。
○政府委員(伴襄君) 一般公共事業費の国費のシェアだと思いますが、昭和四十年は六八・九%でございましたが、例えば平成六年、ことしの場合は六八・三%ということでございまして、後ほど御質問あるかもしれませんが、省庁別シェアとしては余り変動がないということでございます。
○広中和歌子君 そういたしますと、先ほど申し上げたいわゆる社会資本十カ年計画を実施するといたしますと重点配分が当然変わるわけです。それに対して建設省はどのように対応なさるおつもりか、それをお伺いいたします。
○政府委員(伴襄君) 省庁別のシェアということだったんでまずそれをお答えしましたけれども、その中で建設省の所管でいろんな事業を持っております。したがって、その中身を大幅に変えてきておりまして、今の比較で申し上げますと、昭和四十年はかなり道路のウエートが高かったんですが、現在は住宅対策とか下水道とか公園とか、今度の公共投資基本計画の中でやはり生活環境とかあるいは文化とか福祉とかに重点を置こうというようなことを打ち出しておりますけれども、その方向で今までやってきております。 したがいまして、今度の公共投資基本計画ではそういった生活環境それから文化、福祉の機能、それを六〇%台前半と言っておりますけれども、建設省は既にもう六〇%台の後半になっておりまして、そういう意味で中身を変えてきておりますし、それから加えて、同じ道路、治水でもその中身をいろいろ工夫して変えてきております。例えば道路ですと、当初の本体の道路の部分、車が走る部分だけでなくて、例えば歩道だとか駐車場とか環境施設帯に重点を置いていくとか、あるいは河川につきましても、河川の環境整備、治水の緑地だとかいったようなものをつくったり、あるいは宅地整備と一緒になって、スーパー堤防と言っておりますが、堤防をつくるといったようにいろいろ工夫を加えながら同じ率の中でも中身を変えてきているということを御理解いただきたいと思います。
○広中和歌子君 建設省の中で非常にフレキシブルに対応なさっているということはよくわかりました。しかし、先ほど挙げましたさまざまな問題、施策ですけれども、例えば下水にいたしましても道路にいたしましても他省庁にまたがるものが非常に多いわけでございます。こういうものに関しましてはどのような取り組みをなされているのか。つまり省庁の壁というのが非常に邪魔になるんではないか。もっと積極的に他省庁に働きかけ、あるいはおくれている部分に関しては、例えば空港整備などは建設省は積極的に働きかける、そういったようなことが必要なんではないかというふうに思うわけでございますが、御答弁をお願いします。 先ほど午前中でしたか、例えば汚水処理、建設省では下水道をやっていらして、そして合併浄化槽は厚生省の管轄である、それから農村基盤整備の中での問題とか、そういうようなことでそれぞれ省庁に分かれているわけですけれども、もし例えば建設省が全体を管轄、総括するんであれば、下水道の部分をうんと減らしましてもっと安くて仕上がるところの合併浄化槽に切りかえるとか、もっと総合的なことができるんではないか。それも地方レベルでのさまざまな取り組みができると思うのでございますけれども、いかがでございましょうか。
○政府委員(近藤茂夫君) 確かに、都市地域以外のいわゆる農山村地域につきましてはいろんな形での汚水処理の事業が行われているわけでございますが、基本的に今までの汚水処理の状況について見ますと、公共下水道が五千八百万処理した、それから集落排水事業で四十万、合併処理浄化槽で三十五万ということで、やはり圧倒的に公共下水道。 私どもの基本的考え方としては、ある程度人口が集積して、そして排水の種類も例えば業務系、工場、商業系、こういったものが入ってくるところについては公共下水道が適当だろうということで考えております。ただ、地域の状況によっては、例えば人口の集積状況が非常に少ないとかあるいは家庭雑排水のみであるとか、そういった地域の特性に応じては他省庁所管の例えは農業集落排水整備事業、さらにまばらな戸建ての状況で市街地ができているような場合には合併浄化槽、それぞれの地域の特性に合った事業整備が必要だろうと。こういうことで、具体的には建設省が物事を考えるよりはやはり都道府県が中心になって関係町村と協議して決めていただくのが一番いいだろうと。 そういう全体的な、全言ったように汚水処理に関しましては建設省が圧倒的に事業をやってきているということもございまして、建設省が中心になって、そういう計画をまず都道府県に立てていただこう、そのもとで関係省庁の施策を連携してやっていこう、こういうことでそれなりの責任を果たしているということでございます。
○広中和歌子君 こうした施策をしていく上に、建設省自身が血を出さなければならない部分、それからまたシェアをふやしていく分野、いろいろあると思うのでございますが、そういうことを実行していくためにはいわゆる政治家のリーダーシップというんでしょうか、大臣のリーダーシップというのが非常に大切だろうと思うのでございますけれども、建設大臣の御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) 広中先生にお答えしますが、私も同感でございます。 言うなれば、先生も環境庁長官のときにそういうことをお感じになったと思いますけれども、農林水産省は集落排水、合併槽は厚生省、下水道事業は建設省。私のところには同じ場所で農業集落排水事業と建設省の下水道事業、これが同じところに通っております。これはもっと県に調整をしてもらわなければ、村長さん、町長さんはどっちにも出すんですね。どっちにも出して、通ったところでやっていこうと。こっちがだめだったらこっちへいくということだって考えるわけですから、それがたまたま両方出したら両方が当たってやらざるを得ない、こういう矛盾が現実にあるんです。 だから、それらについては省庁の横の連絡をとって、例えば建設省に、こう言うとしかられますけれども、局があって省がないなんて言われてはいかぬから、みんな一緒で団結してやろう、こういう話をいつもしていますが、そういう壁をとって、まさにおっしゃるように経済効率、いわゆる能率、効率、そういうものを十分考えて横の連絡を取り合ってやる。そしてそのことは、山村も都市も建設省がやれと言われれば受けてやりますけれども、お互いに縦割り行政という欠陥がありますから、それらを克服するためにどんどんやれるところから一生懸命にやろうと、こういうふうに考えておりますので、野党の皆さんについても積極的に御協力をいただきたい、そういうふうに思っております。
○広中和歌子君 どうもありがとうございました。 それから、先ほどからも御指摘ございましたけれども、公共事業が三割高だというふうに言われておりますけれども、これは本当でしょうか。
○説明員(尾田栄章君) ただいま先生からお話が出ました三割高いという数字は、昨年度、積算の体系が妥当かどうかという世の中の批判が大変厳しい中で、第三者の学識経験者から成ります公共工事積算手法評価委員会という中で積算の妥当性について御検討いただきました。 その結果、積算手法については妥当である、そしていろんな基準についても発注者の恣意が入らない、そういう形になっておるという評価をいただいたところでございますが、その中で米国での工事原価との比較がなされました。これは、米国で実際に施工しました構造物を我が国の積算基準単価で仮想的に一応積算をしてみましたところ、工事費を構成いたします資材単価、労務単価、機械経費、いずれも我が国の方が高いということを反映いたしまして、その総合価格であります工事費総額につきましても、これは一例についてだけ調査を行ったものでございますが、その一例について見ますと約三割我が国の方が高いという報告がなされたところでございます。 ただ、この報告書の中で、この事例はあくまでも一例であるので今後十分検討をするようにということでございまして、現在建設省といたしましては、内外価格差の生じます原因あるいはその背景を究明すべく、あるいはさらに社会資本の建設コストの縮減方策そのものを目指しまして、現在省内に検討委員会を設けまして検討を進めておるところでございます。七月にはアメリカに、また十月にはヨーロッパにも調査団を派遣いたしておりまして、実態把握に努めておるところでございます。そして、その調査に基づきまして今後具体の縮減方策を検討してまいりたいと考えておるところでございます。
○広中和歌子君 原因でございますけれども、これから調査、御検討なさるということでございますが、機械とかが高いとおっしゃいましたね、人件費も高いとおっしゃった。これから輸入資材をもうちょっと使ったらいいんじゃないかという声がございますけれども、それに対する抵抗というのは当然業界であると思います。しかし、建設省の対応はそれについていかがなんでしょうか。そして、輸入資材が入りにくいような規制も数々あるのではないかということも指摘されているわけですが、私は専門家じゃないのでわかりませんが、お答えを求めます。
○説明員(尾田栄章君) 先ほど申しましたとおり、ただいま検討中でございますが、その中間的な調査の結果に基づきますと、今先生御指摘のとおり資材等の流通経路の問題、流通機構の問題、あるいはアメリカと比べまして建設機械の稼働率が低い。これは、外国の場合はそれぞれの建設会社がみずからその機械を保有しておるというような保有形態の違い等、そういう背景の違いがバックにあるようでございますが、そういう問題。あるいはそれぞれの工事現場におきます、日本ですと非常に交通量の多い道路で工事を行わなければならない。そういう中では工事中の安全性をいかに確保するか。あるいは騒音問題、これは非常に日本では厳しいものがございますが、アメリカなんかの非常に広い国土の中では必ずしもそういう問題が顕在化しないというようなこともございます。ですから、そういういろんな社会の背景と申しますか、社会の構造そのものに基づきますようなそういう因子もございます。 また、今先生御指摘の輸入資材をどんどん使ってはどうかと、こういうお話でございます。資材につきましては、市場で流通しておるものをお使いいただくことに何ら支障がないということでございまして、そういう市場での流通価格に従いまして積算をするという体系でございますので、そういうものを受けて私どもも今後対応していきたいと考えておるところでございます。
○広中和歌子君 午前中の同僚委員、建設行政の専門家の方々の御質問ではやはり安全性が大切だと、安かろう悪かろうでは困るんだということをおっしゃっているわけで、それに関しては基本的にはだれも反対する人はないと思うのでございますけれども、ともかく日本の建設業そのものが国際競争力の点では劣っているのではないか。そして、好むと好まざるとにかかわらず、経済がグローバル化する中で、そうした弱い分野というんでしょうか、そういうものは外国からの攻勢にさらされるということになるのではないかと思うのでございます。これは農業の場合も一緒でございますが、何とかして競争力をつけなければならない、そういうふうに思うわけでございます。 そういう中で、一般競争入札についても非常に貴重な意見の交換があったわけですけれども、その中で、一般競争入札などをいたしますと、五十三万業者がいる中で九九・四%が中小下請企業であり、それは寡占化の傾向が生まれ、下請へのしわ寄せがくると。そういうようなことで、業者を守るという視点に立ちますとどうしても競争を排除するという方向に動くのではないかと思います。 大臣のお言葉をとらえるようで恐縮なんですが、中小企業の育成強化を正しい形で続けつつ業界を守っていきたいというような善言葉なのでございますけれども、五十三万業者というんですか、それプラスそこに働く人たちを入れると何人ぐらいになるんでしょうか。
○政府委員(小野邦久君) ちょっと最初に事務的な御説明をさせていただきますけれども、建設業の五十三万というのは許可を受けた業者の数でございます。建設業は二十八の業種によって、例えば総合工事業である土木建築から設備工事業、あるいは専門工事業に至る左官工事、板金工事、二十八の業種総まとめで許可を受けている方々の数が五十三万と、こういうことでございます。 これに、中に入って働いておられる方々、現場の技能労働者の方々、あるいはオフィスの中における設計部門とか現場の施工部門あるいは企画部門等を入れまして、全体で建設業に働いておられる方々は六百四十万人と、こういうふうに言われておるわけでございます。
○広中和歌子君 いや、何と申し上げていいかわからないんですけれども、この六百四十万人の職を守るということは非常に大切だろうと思うんですが、同時に我が国は自由主義市場経済を行っているわけでございまして、そういう中でどういうふうにその矛盾というんでしょうか、を解決なさろうとしているのか。もしきちんとした方針がございましたら大臣からでも、あるいは担当の方からでもお伺いしたいと思います。
○政府委員(小野邦久君) 五十三万のうち、朝からいろいろ御議論のございます、公共工事を実際に元請で受けておられる方々というのは大体五、六万ぐらいでございます。あとの方々は、第二次、第三次、あるいは非常に専門的な業種の方々で下請に入られるとか、あるいは民間の下請のお仕事をやっておられるとか、そういう方々だと思います。 先生御指摘のとおり、確かに五十三万の方、あるいは公共工事の方々、元請の方々が数万としても、これは大変大きな数字でございます。一般競争を本格的に導入していく、あるいは指名競争も例えば技術力あるいは経営力中心の競争にしていくというような制度の改善を進めますと、どうしても建設市場というのはより競争的になっていくと思います。その中でやはり技術と経営にすぐれて努力をする企業が報われる。努力をしない、のんびりとというわけではございませんが、そういうことを怠った企業は淘汰されてしまう、そういう非常に厳しい競争的な条件下に置かれる。これは我が国が自由主義経済である以上やむを得ない点でございます。 ただ、制度を改正することによって、例えばいろいろな条件の整備はしなければいけない。従来一般競争ではなく指名競争を九十年間やってまいりました。そうなりますと、一般競争に移行していくということになると、それなりにやはり条件整備というものが必要でございまして、それが十分でない間に直ちに一般競争の範囲を広げるというようなことはなかなか問題があるということを申し上げておるわけでございまして、大臣がお話しになりましたとおり、いろいろな環境整備あるいは条件整備をした上で、より以上に競争的な環境のもとでこれから競争が行われるということは、これはそういう方向にいくだろうと思います。 私どもは、中建審の建議等で御指摘をいただきましたとおり、新しい競争的な条件のもとでの建設産業がどうなるのかということを年度末までに新建設産業政策大綱で示せという中建審の建議もいただいております。今専門の方々にお集まりいただいていろいろ議論をいたしておりますけれども、やはり新しい競争的な条件のもとにおける今後の建設産業のあり方みたいなものをはっきり世に出して、それによって関係者の方々に一つのビジョン的なものとして参考にしていただくということはどうしても必要ではないかと。今そういう作業を進めておるところです。
○広中和歌子君 どうもありがとうございました。 この六百三十兆の中には修復費というんでしょうか、そういうものも大分入るんじゃないかと思います。けさも橋の問題がいろいろ話題になりましたけれども、既にでき上がっている橋であるとか道路であるとかあるいは公共の建物であるとか、そういうものの修復費というのはどのくらい見込んでいらっしやるんでしょうか。
○政府委員(伴襄君) なかなか一概には言えないんですが、明らかに社会資本のストックはどんどんふえてきまして維持管理費が増大する。維持管理費も、当面の維持管理費と、それからある程度耐用年数を迎えますとそれを全く新たにつくり直さなければならない、更新費と言っていますが、維持管理費、更新費が必要になるわけでございます。 最近の私どもの建設白書によりますと、一九九○年度はその費用が、維持補修費と更新費ですね、その費用が大体四分の一ぐらい、だから四分の三ぐらいが新規投資に回っている、こういう状況でございますが、二〇二〇年、要するに三十年後になりますとこれが六割から九割になる。これは計算にもよるんです。計算というのは、全体の公共投資の規模が余り伸びないと九割になるし、伸びると六割になるということでございまして、いずれにしても将来的にはかなり経費がふえるということが予想されます。
○広中和歌子君 ついでに、必ずしも公共投資ではないのでございますが、ビルとかマンションでございますね、特に戦後建てられました建物はもうかなり老朽化しているのでございますが、これは外からの素人の観察でございますが、日本は建てるときにはお金をかけますけれども、維持管理に余り予算をかけない。それは公共の建物でもそのような感じがいたしますし、それから個人のマンションにおきましてもそのような感じがいたします。 これは環境の視点からいいましても、簡単に建てかえるというのは、今ごみ捨て場がなくなっておりますので大変な問題だろうと思うので、この辺で建設省としては方針を転換なさって、修復ということに関してもっと積極的に予算を組む、あるいはさまざまな配慮をする。規制緩和が叫ばれておりますけれども、こういう面に関しましては新たな規制も必要ではないか、そんなふうに思うのでございますが、御意見をお伺いします。
○政府委員(梅野捷一郎君) 民間にビルや住宅の膨大なストックがあるわけでございますが、ただいま先生御指摘のように、日本の建物は比較的寿命が短い、耐用年数が短いのではないかという実態でございます。例えば建築学会というような学会が現実の建物についてサンプル調査をした実例もございます。それらを見ますと、一番代表的な建物であります鉄筋コンクリート造というものがございますが、これらについては大体今建っているものの平均といいましょうか、それが四十年ぐらいのものである。 一体何年ぐらいもてばいいのかということの基本的な考え方が明確にされているわけじゃございませんが、例えば税の面での耐用年数というのが大蔵省令で決まっております。そこによりますと、鉄筋コンクリート造の事務所は六十五年というようなことでございます。それから、欧米の古くからあった建物が相当ストックとして存在しているというような実態から見ても、この四十年前後という平均は私どもから見ても大変短いなと。今御指摘のように、これから省資源でありますとかいろいろな環境問題との関連で考えますと、少なくとももう少し長い寿命といいましょうか、耐用年数というものを中心に考えていくべきであろう。そのためにはやはり経済的な観念を相当変えていかなくてはいけないという御指摘だと思います。 私どももそう思っているわけでございまして、例えばライフサイクルコストというような概念が私どもの行政面でも実業界の面でも積極的に取り上げられております。これは初期投資の問題と、それ以降のいろんなランニングコスト等を全部ひっくるめまして全体で見たときにどういうものが経済的に最も合理的であるのかという検討を相当進めてきておりまして、かなりそういう意識も変わりつつございます。 したがいまして、そういう経済的な観念の変更と社会的な環境あるいは資源の問題というものが相まちまして今後は少しずつ寿命が延びていくということになっていくのではないか。私どもの規制の体系も、よりストックにウエートを置いたような形に徐々に変更していくということが大切なのではないかというふうに認識しているところでございます。
○広中和歌子君 東京でこの前法務省の建物が修復されたわけでございますけれども、大変魅力的な建物として私たちに映るわけですが、ああいう修復というものほかえってコストがかかるよということで、今まではブルドーザーで壊してしまって新しいものを建てるということがずっと行われてきたのじゃないかと思います。あのような立派な建物ですとなかなか壊すという決心が大変なわけです。しかし、一般の住宅になりますとかなり簡単に壊す。お伊勢さんを二十年ごとにつくりかえるようなそういう雰囲気で、ともかく古くなれば壊してつくり直すというようなことが一般化しているのじゃないかと思うんです。 アメリカは、歴史の浅い国でございますけれども、二百年、百年といったような家が価値を持って市場に出回っているというところでございますし、バリでたまたま私が数週間でしたけれども借りたアパートは、階段なんかはすり減ってひしゃげておりますけれども、二百年あるいは三百年たった町並みがそのまま続いているそういう中のアパートでございまして、やはりいい建物を長く使うといった発想が絶対必要だろうと思います。 重ねて、くどいようでございますけれども、そのためにやはり建設業界の発想を変えていただく必要があるんではないか。どちらかというと施工者の方が、新しく建てかえた方が安いですよという形で素人の、施主というのですか、そららの方をたぶらかすのではないか。たぶらかすというと語弊があるけれども、そういうような気がして仕方がないわけでございまして、ぜひこの点を検討していただきたいと思うんですが、もしコメントがありましたらお願いいたします。
○政府委員(梅野捷一郎君) ただいま先生から御指摘いただきました点は私どもも全く同感でございます。そういうことが現実に普及といいましょうか、広く意識されて行われていくためには当然いろんな広報活動的なことも中心として必要でございますし、また私どものいろんな具体的な行政の中でも、例えば住宅でいいますとリフォームというような部分についての融資や税制面というものを近年かなり力を入れて拡充をしてきているというのが一つございます。 それからまた、これは基準法というような規制の体系の中でもいろんなことが決められておるわけでございますが、その中にも維持保全に対する規定というのが実はございます。従来は、先生御指摘のような社会的環境もあってややそういう面については放置をしてきたといいましょうか、役所側も民間サイドも余り関心を持たなかったというようなこともございますが、維持保全に関する基準法上の役割というものも、これも数年前からでございますが取り上げまして、特に強化をしてきているわけでございまして、先ほどちょっと申し上げましたライフサイクルコストというようなこともその一環として行っているところでございます。 いずれにいたしましても、国民経済的な全体の合理性から見ても、今の省資源とか環境の問題から見ても大変重要なことだと考えておりますので、今後とも力を入れていきたいというふうに考えているところでございます。
○広中和歌子君 次の話題に移ります。 経済のグローバル化に伴いまして、いわゆるハブ空港の必要性、それから東京が世界の金融センターになるといった声、それから情報通信産業で日本がリーダーシップをとるのだ、こうした夢が数年マスコミなどにも駆けめぐったわけでございますけれども、どの分野におきましても何か今しぼんでしまっている、現状は芳しくないというような感じがいたします。 それで、これはすべて建設省のせいではないわけでございますけれども、一部建設省ががんで、建設省がもうちょっとリーダーシップを発揮すればよくなる分野もあるんじゃないか。例えば金融の場合ですけれども、これはさまざまな理由があって東京が金融センターになることが今なかなか難しくなっているわけですが、一つには土地の高騰、そして土地の値段というのが経済的に割が合わないと、そういう状況があると思うんです。もっともっと地価を下げなければいけない。それは大蔵省は大蔵省なりの御方針はあるでしょうけれども、少なくとも建設省としては、あるいは国土庁かもしれませんが、供給をふやすことによってどんどん地価を下げる方向に努力していただきたい、そういうふうに思うわけでございます。 現在、バブル後にできました遊休地、それから市街化地域の未利用農地でございますけれども、これの利用状況はどうなっているのか、そして地価の動向について、もしお考えがあればお伺いしたいと思うんです。
○政府委員(小野邦久君) 先生御指摘のとおり、東京の地価は高い、こういうことを言われているわけであります。 近年の地価高騰によって住宅宅地問題というのは大変深刻化いたしております。私どもといたしましては、平成二年六月でございますけれども、当国会で大都市法の改正を認めていただきました。これによって住宅宅地の供給基本方針というのを関係の各都道府県と相談をいたしましてつくったわけでございます。特に、具体的には関係都県の供給計画によって何とか供給サイドから住宅あるいは住宅地の供給を促進しよう、それによって地価の安定をさせよう、こういうことを考えていろいろやってまいりました。 御指摘のとおり、低未利用地あるいは市街化区域内農地につきましても、例えば市街化区域内農地につきましては、何とかこれを良好な住宅地にしたいということで、緑住まちづくり推進事業といったような区画整理の一手法を使いまして、あるいは関連公共施設を投入する、事業をそこに投入するというようなことによって計画的な宅地化が図れないか、こういうことを考えておるわけでございます。と同時に、既成市街地の低未利用地につきましても、いろいろな再開発の手法を用いまして、例えば再開発地区計画制度といったようなことによって何とか有効高度利用を図れないかと思っております。 先生御指摘の地上げされた後放置されている土地、これは例えば東京二十三区の中にもかなり虫食い状態になっているところがあるわけで、私どもも都心居住の観点から幾つか現場に行って見たりしておりますが、これを直ちに積極的に活用を進める、プロジェクトとして動かすというのは非常に難しいことだという感じがいたします。権利関係が大変複雑であること、あるいは一つのプロジェクトが立ち上がるためには一つの整形の区画あるいはそれなりのまとまった土地としてやはりある一定の広がりが必要でございますが、そういうようなことが残念ながら地上げ途中あるいは極めて複雑な権利関係のもとに放置をされている。二階建ての駐車場になっているという例が一般的でございますけれども、そういうようなことになりますとこれを一つのプロジェクトに立ち上げていくということがなかなか難しいわけでございます。 ただ、御指摘のとおり、都心居住というのは今私ども大変重要な政策ということでこれを推し進めております。宅地供給が着実に進む、それによって地価の引き下げにある程度の寄与ができるのではないか、こういう点も勘案いたしましていろいろな政策を総合的に実施しようというふうに考えているところでございます。
○広中和歌子君 三大都市圏の宅地化農地が四万九千ヘクタールあるそうでございます。その内訳、宅地化農地が三万三千、生産緑地が一万五千ヘクタールあるそうでございます。それに先ほど申しました虫食いを加えますとかなりな空き地があるような気がいたします。 こういうものを含めまして、美しい都市づくりというんでしょうか、先ほど大臣のお言葉で、人にやさしい政治というのは、美しい町である、それから豊かさが実感できる町づくりであるというような表現を使われてお気持ちを表現なさいましたが、そのためには、もちろん現在いろいろな建物が建ち、それぞれの建物は私権で守られていろいろあるわけですけれども、二十年後あるいは三十年後をにらんだ大きな都市計画というんでしょうか、そういうものをおつくりになってその方に誘導していくような、そういった新たな発想が必要なのではないか。つまり、現状を中心に、ともかく規模が小さいからというあれじゃなくて。 例えば、今これをこういうふうに変えたいんだと言うと住民の方が反対なさると思いますけれども、二十年先、三十年先であれば、どうせその方たちは生きていないんですからそれほど腹も立たないだろうと。例えば、未来の東京はこうあるべきであるといったブループリントを、それが二十五年先でもいいんです、そういうものをもっとおつくりになっていただくと自然に誘導されていくんじゃないか。もちろん税制上とかいろいろなやり方もあるでしょうけれども、そういう夢のあるビジョンを描いていただくことによって流動きすと。 私は、京都なんかでもそういうことをぜひしてほしいなと思っている者なんですけれども、東京でもどこでもいいんです、どこか都会で非常にごちゃごちゃして美しさに欠けているような都市からでも、どこからでもいいですから、そうした二十年後、三十年後をにらんだ総合的な都市計画をどんどん自治体ごとにつくっていただくような、そういう誘導政策をやっていただけないだろうか。 最後に、大臣に答弁していただければと思います。
○政府委員(近藤茂夫君) 私の方から、事務的に制度の概要について御説明申し上げたいと思います。 基本的には先生御指摘のとおりだと思います。実は、都市計画につきましては、一応都市計画区域単位ということでは整備、開発、保全の方針ということで基本的な構想をまず二十年単位の将来を見通して定めるという仕組みになっているわけでございます。ただ、今まで欠けていた点が市町村単位のマスタープランという制度、実はこれは制度化されていなかったわけでございます。それが先回の都市計画法の改正の中で市町村単位でマスタープランをつくるという制度化がされておりまして、今先生御指摘のとおり、個々の地区ごとの整備方向だけを示すだけではなくて、全体のあるべき姿を市町村単位で示して、それを踏まえて個々のプロジェクトを推進する、そういう方向が基本的に必要だということから制度化がされたわけでございます。まだ導入から日が浅いということでそこまで徹底されていないところが多いわけでございますが、方向としては制度論としてそういう制度が今できているところであります。
○国務大臣(野坂浩賢君) 先生は京都にお住まいではなかろうかと思っておりますけれども、ああいう町にしたいと思っております。 例えば東京だけでやりますと、今答弁しました都市局長がいろいろと考えておりますけれども、例えば簡単に素人向きに言いますと、十一区の間に九百万平米の土地があります、いわゆる白地が。生産緑地法で農業をやるというところ以外のところです。二十三区には三千ヘクタールもありますか。 労働者の皆さん方が交渉して企業の時間短縮を闘い取っておる。ところが、通うのに一時間半も二時間もかかって企業に着いたころはくたくたになっておる。これではやっぱりいかぬじゃないか。だから、公団には事業所に三十分で行けるところに家を建てたらどうかと、こういうふうに言っております。 緑は、民間も合わせて東京の空間の三割は緑で埋め尽くす、そして三メーター以上の木は三倍にしようと、三、三、三ですから。したがって、今度は住宅は、大阪や名古屋や東京を含めて十万戸を建てると、来年も。三万三千ずつだと。だれでもわかるように、太陽は上からさんさん、緑は下からさんさんと、サンサン・グリーン方式というものを考えたわけです。 それとせせらぎは、ちょっと高くっきますけれども二層化をしようと。泥がいっぱい流れていますから、小石を敷いて、上はせせらぎ、下は下水道みたいにして、若干の金はかかりますけれども、そういう住みやすい豊かさの実感できる都市計画というものを具体的に考えながら一つ一つそれに近づけていこう。できるだけ速やかに、先生がお元気な間にやれるだけやりたい、こういうふうに考えております。
○広中和歌子君 質問を終わります。
○上田耕一郎君 私は、公団家賃の値上げ問題を取り上げたいんですが、野坂さんが大臣就任直後の七月二十二日に中島さんと一緒に大臣室にお伺いして、大変重く受けとめると言っていただきました。 これまで四回の値上げについては、衆参両院で集中審議があり、各党全会一致で委員長要望をずっとやってきたんですが、今回は日本共産党の私どもだけ集中審議の主張で、各党残念ながら御賛成いただけなかった。それで質問ということになっているんですけれども、そうなりますと建設省と建設大臣の責任は一層重くなると思うんです。 きょう、与党の経済対策プロジェクトチームが会議を開いて、「凍結公共料金 年内値上げ認可」、見出しにも出ています。ただし、「公団家賃は据え置きも」という報道です。これは夕刊なんですが、「住宅・都市整備公団の家賃については値上げに慎重な意見が強く、据え置きを含めて再検討する。」ということになっているんです。 私ども、ぜひ中止して、据え置きしていただきたいというふうに思うんですけれども、万一認可ということになっても、先ほど大臣は敷金についてはこれまでの四回の委員長要望どおり据え置くと言われて、歓迎します。 それから、やさしい政治とおっしゃっている。これまでの委員長要望、前々回も前回ももう一項目、「引上げ限度額に配慮」というのがあるんですね。前回五百円下がったんです。今度は、こういう不況が長く続いておりますし、とにかく大問題というので一度凍結までしたんですから、万一認可する際にも、引き上げ限度額にも少なくとも五百円以上は、ぜひ配慮、これは委員長要望、これまでのを尊重するという前回自民党大臣でさえそうされたんだから、ひとつ社会党の野坂大臣に、やさしい建設行政、この点についても要望したいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野坂浩賢君) 上田先生のおっしゃるとおりで、与党の皆さん方が協議の結果その要望について我々にこのようにということになれば十分検討しなきゃいかぬし、野党の先生方もそういうことを望んでいらっしゃるわけですから、慎重に検討していかなきゃならぬことだと思います。 それから、敷金については委員長の要望というものは重く受けとめなきゃならぬ、こういうふうに考えて、初めから敷金は追徴しないということを決めております。そのことは正式に申し上げております。 それから、できるだけ引き上げ限度額を抑えていかなきゃならぬと考えておりますし、新しい面では、私もこの間女房を死なせましたけれども、母子家庭だけではなしに父子家庭でも同じような問題ですから、それについても十分考えていかなきゃならぬ。こういうものを一つ一つ特別な措置を考えていく必要があろう、これが建設省における人にやさしい政治の一環であろうというふうに考えておりますので、先生の御意見を十分尊重してまいりたいと考えております。
○上田耕一郎君 さて、もう少し突っ込みますとさらに大きな問題があるので、時間の関係もありますので、私三つ取り上げたいんです。 一つは、家賃改定のルールの問題です。先ほど住都公団の鈴木理事は、ルールが確立されているとおっしゃったけれども、絶対確立していないんです。前回の審議で私は二つ問題を提起した。それで、家賃部会の石原座長が二つ積極的な意見を答えた。一つは、今度、固定資産税評価額が七割に上がったときどうするか、そういう私の質問に対して石原座長は、「家賃の構成が基本的に変わってしまいます。」、「ルールをつくりかえなきゃいけない」と。ことしから上がっているんですからね。三年前ですけれども、今度はルールをつくりかえなきゃならぬのですよ、公示地価の七割に上がりますからね。東京都の場合に大体平均四・六倍になるんですから。これが一つ。 二つ目は、先ほどから出ている特別措置です。特別措置は自治体の住宅扶助の限度額より超えたものだけかかるんですよ。それで、当時、東京都は住宅扶助の限度が五万二千七百円だった。平成六年で六万千五百円です。八千八百円上がっているんですよ。六万千五百円より高い家賃でなければ特別措置は高齢者でも低所得者でもかからないんですよ。ほんの少ししかかからない。それで、この点を指摘したら石原座長は、大変重要な点だ、今後の検討課題に私ども加えていきたい、ぞう答えておられる。 そういう審議を踏まえて委員長要望は、「家賃改定のあり方について継続的に検討を行いこというふうな委員長要望。八八年度にあのルールができたんですけれども、そのときの委員長要望は、この検討内容についてこれは政府に確認して文書が出た。社会党の村沢委員長です。所要の検討の中には、地域補正率、算定方式などの検討を含むものと理解する。政府に確認しているんですよ。地域補正率、これは各地域で立地条件に応じて率を掛けるんですよ。それから算定方式。これは公営限度額方式という、それにこの立地補正を加えて差額を二で割るという方式なんだが、これも検討すべきだというのが八八年。それを継続的に検討しろと九一年に委員長要望しているんです。 楓さん、あなたは家賃部会にずっと委員として参加しておられるんだが、この委員長要望どおり家賃改定のルールについて継続的に検討を行われてきましたか、実情を知らせていただきたいと思います。
○参考人(楓健年君) 発言に当たりまして、貴重な時間をいただきまして本店にお招きいただき、発言の機会をつくってくださいました委員長を初め委員の皆さん方に心から感謝申し上げたいと思います。 今上田先生からお尋ねの件でございますが、時間が余りございませんようですので結論だけ申し上げますと、委員長要望を踏まえた検討は十分行っているようにはとてもではないけれども思えません。基本問題懇談会あるいは専門部会でやっているというふうに言いますけれども、私が参加しております家賃部会においては過去四回にわたって最高限度額等の引き下げ等を行っていただいておりますが、この件に関しましても、国会が何の根拠もなくえいやあで金額を引き下げだというような発言をする委員もいらっしゃるわけですので、何をか言わんやだというふうに思っております。 私どもは、家賃部会の問題につきまして再三、今回も意見要望をずっと提出いたしました。これに対しまして、専門部会で検討したというふうに回答はあるわけですが、いつもお答えをいただくのは公団側からお答えいただくわけです。それも、各質問に対して十数秒の回答でございまして、御承知のように家賃部会で、自治協の代表としては私一人でございますので、とても十数秒の回答を次々やられたのではメモをとる余裕もございません。 こういう状況でありますので、公団側から答えるのであれば、そういうような質問に対する回答は事前に十分時間をとって事務当局の方から前もってこの回答をやってほしい、必要なことだけ家賃部会で論議をしてほしいというような要望を出した状態でございます。 そういうことでございますので、前回の九一年の改定時に固定資産税の評価がえに伴うあれについてはルールの改定を行うということを本店でも明言いただいたように記憶しておりますけれども、この問題につきましては現在のところ全く行っておりません。 したがいまして、私どもはこのルールの改定について十分な時間をかけていただくとともに、基本問題懇談会あるいは専門部会に対して私どもの代表をぜひ同席させていただきたいというふうに思っています。正式にそういうところに加えていただけないのであれば、せめて発言だけでも、参考人として発言できるような形ででもお呼びいただきたいというふうに思います。 また、家賃部会につきましては、先ほども申し上げましたように、家賃部会の委員は十三名でございまして、この席には公団総裁以下公団の役員が常時六名から七名参加いたしますので、約二十名で論議が行われます。そのときに、大体において最終的にいつも家賃の値上げに反対するのは私一人でございますので、極端に言いますと一対十九というような力関係の中でこの家賃問題が論議されます。 そうしますと、十分に意見も申し上げなきゃいかぬし、またメモもとらなきゃいかぬし、他の委員の言うことも聞かなきゃいかぬというようなことを常時やらなきゃいかぬわけで、そういう意味で言えば、ぜひともこの家賃部会には複数加えていただきたいし、議事録等は正規のものをとってというような、こういう運営、構成の問題もひっくるめてやっていただかないことには、とてもではないけれども国会要望でまとめていただいた、それぞれの建設委員長からの要望が配慮され実行されているというふうには私どもは考えられません。
○上田耕一郎君 私は今、楓さんが公的な国会の場で参考人として話されたことを非常に重く受けとめている。重大だと思うんですね。国権の最高機関の国会の衆参両院の建設委員会が委員長要望として決めて、建設大臣がそれを尊重すると答えたのに、公団では総裁の私的諮問機関の基本問題懇談会、家賃部会ではほとんど審議していないんですよ。これは国会要望を踏みにじるものです。 私、今の発言で非常に重大だと思うのは、幾ら述べても答えは公団がやるというんでしょう。家賃部会へ行くと十三人プラス公団が総裁以下六、七名出ている。二十名近くいてその中で一人だというんでしょう。これはイチジクの葉ですよ。本当に何か公正であるかのような顔をするために基本問題懇談会だとか家賃部会だとか形だけつくっているとしか思えないですね。 それで、今も楓さんが言われたように一人ではそれはメモもとれないと。少なくとも複数にすべきです、家賃部会は。これは委員長要望で、村沢委員長のときこう書いてあるんですよ。今後とも家賃の改定問題などを入居者の代表が参加する家賃部会などに諮り、入居者の意向が反映するよう努力することを含むと政府に確認すると。これ文書ですよ。確認したんですよ。反映されているのは入居者の意向じゃなくて公団の意向じゃないですか。家賃部会というのは公団が総裁以下出てきて公団が述べるんですよ。何のための家賃部会かと思うんですね。 大臣、やっぱり指導監督官庁なんだから、私はこれを点検してほしいんです、基本問題懇談会と家賃部会を。少なくとも自治協代表を複数にしていただきたい。さらに根本的には、今度三十八万戸の公団住宅の値上げですから、その値上げをやることを決める部会、懇談会なんですから、やっぱり公正な第三者機関にするためには住都公団総裁の私的諮問機関じゃだめですよ。こうなっちゃうんですよ、勝手にやっている。やっぱりもっと公的な諮問機関に、住都公団というのは七十万戸の公共賃貸住宅を持っているんですから、その家賃値上げ問題を国会の要望に従って決める、そのことを審議するものとしては、これはできれば建設省が責任を持てるような公的な諮問機関にしないといつまでもこれですよ。 この問題はひとつ考えていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。大臣に聞きたい。局長の答弁はもう決まり切っている。要らないんです、それは。もう時間もないから、大臣のお考えを聞きたい。
○国務大臣(野坂浩賢君) 今家賃部会の状況も聞きましたし、委員長要望の事項についても上田さんの方から御発表がございました。それらを十分検討して、家賃部会では十九対一だとこういうふうにおっしゃって、一応の線が出ておるかどうかよく承知をしておりませんが、この実態というものを踏まえて、住宅局長以下あるいは建設省の幹部とも相談をして矛盾は是正していかなければならぬ、こういうふうに思っております。
○上田耕一郎君 大臣の答弁を信用いたします。 次の問題は、先ほど与党でこういうのが出たんですけれども、万一この問題を建設省が取り組む場合でも、これまでの細川内閣の四月八日の物価問題閣僚会議の基本方針、羽田内閣の凍結、それから村山内閣になって七月二十六日の物価問題閣僚会議での検討結果、公団家賃についてもこの方針に従う、これはそうですね。 それで、これはどうなっているかというと、こういう政府の方針というのは、例えば四月八日の方針は「引上げに際しては、安易な引上げは厳に慎み、今後の経営の徹底した合理化を前提とした上で、真にやむを得ないものに限る」となっているんです。ところが公団家賃の方針というのは違うんですよ。つまり経営と無関係なんです。赤字だろうが黒字だろうが、そんなことは関係ないんですよ。ちゃんと申請書に書いてあるけれども、不均衡の是正、負担の不公平の是正、それから修繕費、この三つが原因なんです。赤字でも何でもなくても三年ごとにこれに基づいて値上げするという極めて異常なシステム。 局長、こういう三年ごとに値上げを決めている公共料金がほかにあるんですか。あるいは公営住宅で全国の自治体で三年ごとの値上げを決めているところがありますか。これだけずばっと答えてください。
○政府委員(梅野捷一郎君) 今御指摘の公営住宅の家賃の変更の件でございますが、公営住宅につきましても物価の変動等によりまして、あるいは家賃の均衡上必要があるとき、あるいは公営住宅の改良を施したときというようなときに公共団体がそれぞれ行うことになっているわけでございます。 今の御指摘のそれが一体どれくらいの周期で行われているかということでございますが、実態の事例によりますと、住宅の維持管理に必要な経費の確保等の観点から三年ないし五年程度ごとに見直すということで指導しているわけでございますが、例えば県ということで見てまいりますと、三年ないし五年で家賃の見直しを行っているものが三十二事業主体、五年ないし七年で家賃の見直しを行っているものが三事業主体、八年で家賃の見直しを行っているものが一事業主体というような状況になっております。
○上田耕一郎君 三年ごとは公団だけですよ。三年ないし五年とか八年でしょう。他に公共料金はありません。ですから、こういうものを前提にしてという真にやむを得ない引き上げじゃないんですよ。 私は住都公団から資料をいただきました。平成五年度公租公課、三百九十四億円納めている。ところが今たまっているお金が七百四十七億円あるんですよ。ここに私は貸借対照表を持っている。税金を取るからと言って家賃の中から集めて、毎年四十億以上余って積み立てているんです。七百四十七億円、つまり二年分ですよ。全国の七十万戸の公団住宅が払う税金の二年分をためこんでいるんです。赤字どころじゃないですよ。 修繕費はどうか。平成四年度の貸借対照表を見ますと、修繕引当金が四十七億円たまっている。それから特別修繕引当金が七百二十七億円たまっているんです。赤字でやむを得ない引き上げどころじゃないですよ。修繕費が要る要ると言って、これは大規模なものだけれども、特別修繕が七百二十七億円、これは貸借対照表に入っているんですから。これだけこんなに大黒字でも、三年ごとにルールを決めてやっているのでしょう。ちょっとこういうのはないですね。 だから大臣、これはそういうことで今までやってきたのが、最初は五年ごとだったのを三年ごとにしたんですよ。ところが、こういう不況になって凍結まで考える時期で、それは与党もこれには異議、意見が強いので、据え置きだという声が出て当然でしょう。だから私は、こういう改定ルール、三年ごとにこんなにどんどんお金がたまるようなやり方は、これは再検討することを指導すべきだと思うのですが、これもお考えだけ大臣にお伺いしたい。
○国務大臣(野坂浩賢君) 今いろいろとお話がございまして、バランスシートまで引き出してのお話でございます。したがいまして、私は委員長要望というものを重く受けとめてこれは実施しなければならぬ、こういうふうに考えて敷金の追徴は今回は認めない、こういう考え方を前々から明らかにしておりますし、委員長のお話の中で三年ごとに改定をするというルールが決まっておるということが内容を読んでみると書いてありますので、そのとおり重く受けとめて家賃の改定はすべきではないか、こういうふうに考えて今検討しておるさなかでございますので、その間の七百四十億の問題とかあるいは積立金とか補償金とか、そういう内容については担当局長がおりますのでつまびらかに説明させていただきたいと思います。
○上田耕一郎君 次の問題は、きょうの与党の経済対策プロジェクトで、今後は改定の理由、根拠、具体的な経営の合理化策、物価に与える影響などに関して情報公開を促進すべきなどの考え方を示した。これは時事のファクスです。 情報公開、これも私は当然だと思う。今までの政府の方針でも根拠を明らかにすべきだとずっとなっていますから。情報公開上重大な問題が二つあるので、お伺いしたい。 一つは、家賃の構成です。家賃のうち、償却費が幾ら、地代相当額が幾ら、修繕費が幾らという、こういう構成です。これは自治協の資料に推定で載っている。これは以前は公団は明らかにしていたのですよ。ところが、途中から家賃の構成について言わなくなったのです。家賃裁判で裁判長からの提出命令があっても拒否したんです。 なぜ拒否するか。地代相当額というのがあるのです。地代相当額というのは、最初に土地を買っちゃって、銀行から借りたその利子でしょう。もう借りちゃっているのだから、これをどんどん上げる必要はないのに毎年上げているわけです。当初は、この家賃構成の中の約八%ぐらいだったと思うのです。今、第三次値上げ、第四次値上げで地代相当額が四〇%を超えているんです。だから、本来もらわなくていいものを地価が暴騰したのでもらって、家賃の中で四〇%を超えて、恐らく今五〇%ぐらいになっているんじゃないかと言われている。だから、出さなくなっちゃった。一番大事な値上げの根拠について、家賃の構成内容も公団は出さない。建設省の指導の結果でしょう。これは僕は情報公開に反すると思う。家賃構成を、情報を明らかにすべきだ、これが一つ。値上げを三十八万戸やろうというのだから当然のことだと思うんです。 二番目の問題は、先ほども出ましたけれども、立地補正率です。これは委員長要望にもあります。これは公営住宅限度額方式といって、都営住宅等々の方式で計算して、それに例えば東京その他で立地条件が違うから補正率を加えるんです。その全体を足して差額を二で割って値上げ額を決めている、こういう方式なんです。立地補正率を明らかにせよ、これは委員長要望にも入っている。この立地補正率も明らかにしないんですよ。委員長要望で立地補正率が入っているのに、公団は明らかにしない。家賃をこれだけ値上げするのに、家賃構成、肝心の立地補正率、この二つを公表しない、情報も与えないで、値上げたけのめと。おかしいと思うんですね、これは政府の方針とも違う。 局長はまた弁解するだろうから、私はうそを言っているわけじゃないんだから、あなたもよく知っているとおりだ。あなたは弁解しようというだけだから、それは要らないんです。 局長、この二つについて今後公開しようと思うのかどうか、それだけ答えてください。中身は要らないから。
○政府委員(梅野捷一郎君) 今の家賃の中身の公開に絡む問題でございますが、従前、当初家賃につきましてはいわゆる原価家賃ということでございますので、原価を明らかにしてきたという経緯があったと思います。 現在は、サービスの対価として家賃を決めているということでございまして、必ずしも原価というものを厳密に明らかにする必要はない。ただし、全体の算定の根拠というものを比較的理論的にやるという考え方から、皆様にも御紹介いたしておりますような、償却費であるとか維持管理費であるとか、そういうことを算定するときの原則として決めているということでございまして、現在の改定時点におきます家賃というものは全体としてはサービスの対価という結果の金額が一つの内容でございまして、その内訳が明確に存在するというわけではございません、理論的には。
○上田耕一郎君 内訳はないんだ。
○政府委員(梅野捷一郎君) 一つ一つ、一点一点ではないということでございます。 したがって、そのことはいかにしてサービスの対価の家賃を決めるかというのは家主が決めるという一般的な原則でございまして、そういうことをもって先ほどのさまざまなところでは公開はしていないということだというふうに私は理解をいたしております。
○上田耕一郎君 重大な答弁ですよ、あれは。 だって、公営限度額方式に準じてやっているということは、算定方式は決まっているんだから、きちんと計算してやっているんでしょう。それを大体それしか根拠がないと言うんです、使用の対価だと。家賃構成は発表できない。全くこういういいかげんなことをやっているんですからね。それできちっと計算して七千円、八千円、九千円というのをよくもまあ出せるもんですね。 だから僕は、実情はおわかりでしょうから大臣答弁は要らないけれども、こういう状況だから、情報公開を本気でやれと言ったって、やれないですよ。本当に建設省の今までの仕事の仕方、公団住宅の管理、指導の仕方を見直していただきたいと思うんです。 もう時間もございませんので、最後の問題です。最後の問題は、公団に住んでおられる方々の高齢化が進み、非常に生活状態が大変なんです。三多摩の自治協が、高齢者等の居住実態調査をおやりになった。私はこれを読みました。皆さんが生で書かれている。「一日、二千八百円で暮らしているのです」、「家賃値上げのルールは文字通り凶器となります。」、「収入以上の問題を聞きますと、夜も寝られなくなります。」。みんな七十歳以上の高齢者の方々です。「残り少ない人生をどうか住む所だけでも安心して収入に見合った家賃で住ませて頂き度いと云うのが、切なる願いでございます。」。もう綿々たる訴えが生活苦とともにあります。 そこで楓さん、どうもせっかく出てきていただいて時間が余りないんですけれども、若干委員長にもお許しいただいて、生活実態と値上げの関係その他、自治協として今度の問題についてお述べいただきたいことを簡潔に述べていただきたいと思います。
○参考人(楓健年君) まず、公団の家賃は施策対象が御承知のように第三分位の中位ということになっておりますけれども、私どもは昨年の秋、約十二万戸を対象にしてアンケート調査を行いました。その三年前、一九九〇年にも同様の調査を行っているんです。 まず、一九九〇年の調査によりますと、第一分位が三三・九%、第一分位と第二分位の合計が六○・八%、これは自治協の調査でございます。同じ年に公団が居住者の実態調査を行っておりますが、公団の調査によりますと第一分位が三六・八%、第一分位、第二分位の合計が五八・九%ということで、私どもの調査とほぼ同様の数値が出ております。 これが三年たちました昨年の調査では、これは自治協の調査だけでございますけれども、第一分位が四五・六%、第一分位、第二分位の合計が七三%であります。したがいまして、公団住宅の施策対象ではなしに、いわゆる建設省の言われる役割分担からいいますと、公営住宅の施策対象層が七三%いるということになります。 それからもう一点、高齢化の進行の度合いでございますけれども、九三年調査によりますと六十歳以上が二四・七%、六十五歳以上が一四・二%。これは現在問題になっております建てかえ対象になっております昭和三十年代の団地だけに限りますと、六十歳以上が世帯主であるという世帯が四六・四%に上ります。年金はほとんど上がらない状態の中で最高額の七千円、八千円、九千円と、こういうような値上げをやられると大変なことになるわけであります。 こういう中で、特別措置の適用というのがあるわけですけれども、前回の値上げ以降適用されたのは合計で六百八十五件ということで一%にも満たないような数値であります。 ひとつ生活実態を、先ほど上田先生の方からもちょっと御紹介いただきましたが、意見として書かれているものだけ御紹介したいと思います。これは私どもの一つのあれであります東京多摩公団住宅自治会協議会が極めて短期間に集めたものでありますけれども、これの中に収入の明細のコピー等を添えて出されております。これの中に、「昭和四十二年、五十四歳で東中神団地入居。昭和四十八年、六十歳定年退職。昭和四十八年退職時、人生八十歳として老後資金二千万円余準備してましたが、昭和六十三年、平成元年のバブルを迎え株券等は半額となり(既に売却)、生活費不足類毎月六万から七万、預金引出、現在に至りました。東京都の水瓶と同じく底をつきました。現在の家賃負担率はエンゲル係数で二三・三%。これ以上の家賃値上げはやめて下さい。」……
○委員長(合馬敬君) 参考人、時間が大幅に過ぎておりますので簡潔に。
○参考人(楓健年君) 済みません。 もう一人の方は、「年金生活等低所得の生活者にとりまして、家賃の三年毎の値上り、その値上げ幅の大きさは生活そのものをおびやかされるものであります。私共の場合は、世帯主没後は年金が減額となり、家賃値上げのルールは文字通り凶器となります。どうぞルールの見直しをしてくださるようにお願い申し上げます。」と、こういう形で訴えております。
○上田耕一郎君 時間が過ぎましたけれども、お話のような状況、東京の場合は特に最高限度額適用が多いんですね。最高限度額が適用されると今度四回の値上げでもう五倍になっているんですよ、五倍。今のお話で二三・三%でしょう、中には三〇%を超え、四〇%にまで家賃負担率がなりますね。建設省は家賃負担率を決めているんですよ、一七%とか二〇%とか、四人世帯で第一分位は幾らでと。その建設省の決めている家賃負担率をはるかに超える世帯が出てきた。 私は三年前にこの矛盾を指摘しましたら、大塚建設大臣は、福祉政策も含めて住宅政策全般の見直しをやるから今回だけは理解してほしいと言ったんですよ、今回だけと。三年後でまた同じことをやっているんですから。だから、据え置きの話が与党の間からも出ているというのは当然のことで、公団の家賃を三年ごとにどんどん上げていって、本当に莫大なもうけですよ。さっき言ったのは修繕費と公租公課だけどね。さっき言った地代相当額、四〇%から五〇%の土と。金利分だといっても、もうすっかり買ったときに金利は決まって済んでいるんですから。これ莫大なもうけですよ。私は、こういうシステムで公団住宅を苦しめるのは決してやさしい政治じゃないと思う。やましい政治だと思うんですね。
○委員長(合馬敬君) 上田委員、もう時間でございますので。
○上田耕一郎君 ぜひ建設大臣にこの問題、根本的な検討をお願いしたいと思うんですが、最後に御答弁いただいて質問を終わります。
○国務大臣(野坂浩賢君) 委員長の御注意どおり、時間がございませんから簡潔に申し上げたいと思っております。 参考人の方からもいろいろと六十歳以上、六十五歳以上というふうなお話があり、家族構成についても言及がございました。上田先生からもおしかりを受けるかもしれませんが、低所得者の皆さんは公営住宅にお入りをというのが原則でありまして、公団住宅というのは中堅社員、中堅労働者の皆さん方にお入りをいただこうと。金をたくさんお持ちの方は民間のところにというような方向を政治方式として出しておりました。 しかし、今お話があったように、もっと若いころに公団にお入りになっておると、しかし現在はもう六十歳を超え六十五歳、七十歳にもなっておると、こういう実態があるけれども、我々としては安いところに、もう定年でございますからこちらにお移りをと言っても、住めば都ですから私はここにおりたいとおっしゃられると、それ以上はなかなか言えないんです。 ですが、家賃は高いと、家賃は据え置きしなきゃならぬと、こういう話も当然出てくるだろう。血の出るようなお話でございますからわからぬことはありません。 ただ、機械的に言えばそういうことになるだろうと思いますので、我々としてはない知恵を絞って、これからもう建てかえをしなきゃならぬと、住みかえをしてもらわなきゃならぬというところには、公団住宅と公営住宅とを併設して、建てかえのときにはそちらの公営住宅の方に移っていただけませんかと。こういう方式をとらざるを得まいということで、そういう方式を今考えて作業を進めております。 今お話がありましたように、パーセンテージも示していただいたわけでありますから、それらについては大塚建設大臣も抜本的に検討するという、今回限りと言われて三年になっておるわけですから、我々としても住宅局長等と相談をして十分検討してまいりたいと思っております。 以上であります。
○上田耕一郎君 終わります。どうもちょっと時間をとって失礼しました。
○西野康雄君 共産党さんからもありました。各政党からも住都公団の値上げについていろいろと質問もございました。 決して各政党が、住都公団にお住まいの方に対して無条件で家賃を値上げしたりとか、そういうふうなことの無配慮ではなくて、そしてまた、共産党さんに対しては自民党から五分、新緑風会から五分というふうな形での配慮もございます。新党・護憲リベラルもちょうだいと言うたんですが、今回は辛抱しておけと、こういうふうなことでした。 しかし、建設大臣、同一のところに公営住宅と公団住宅を建ててそこで配慮だと言うけれども、これは逆に言うたら本当に厳しい。おまえさんは貧しいんだからそっち側に住んでおけみたいなことになってしまう。そして、公団住宅に住んでおられる方の一番の願いは今ここに住んでいたいんだというふうなことですし、公団は安くて良質な住宅を供給する役割というのを本来担っていたはずですし、そういうふうな思いでお入りになったわけで、中堅勤労者の手当てをするという意味で入っているんじゃないと、私はそう思う。 そしてまた、本末転倒のツケは弱者にというふうなことの新聞の指摘もございます。民業を圧迫し都心部で高い家賃の住宅しか供給できないなら本末転倒だと、こういうふうなこともございます。住都公団のあり方そのもの、そしてまた今困っておられる方々に対しての配慮というものを十二分にしていただきたいなと思っております。 質問通告をしておりませんので、その辺のお気持ちだけお聞かせください。
○国務大臣(野坂浩賢君) なぜ私が上田さんの質問にそういう、失礼な話ですけれども、こういう方々はここにというふうに申し上げたかといいますと、公営住宅の場合は国が五割の負担をしますね、補助金を出すと、したがって家賃は下げてもいいと、十分できると、それは。しかし、公団の場合は我々は利子補給程度でありまして、別に補助金というものはないわけなんです。したがって、家賃は公営住宅よりも公団住宅は高いんですね。 だから、そういう格好でお入りいただく、優先順位はそういう格好で進めていきたい、こういうふうに考えるのは政治家としては至極当然だと、行政官庁としても当然だと、そういう考え方で作業を進めてまいっておりますので、そういうふうになっております。 だから、機械的に事務的に言うなれば、もうこれが限度に来ましたからこちらにお世話をいたしますということが言い得ましょうけれども、そこは人間でございますからなかなかいわく言いがたしと。ここに住まいたいということになれば無理にということはなかなかでき得ないというのが現実に生まれてきて、今お話があったような状態になっておるということが言い得るわけでございまして、なかなか事務的には思うとおりには運ばないという現実を痛切に感じておるというのが現状でございます。
○西野康雄君 ひとつ温かい御配慮をお願いして、質問通告をしております問題の方に移ります。 長良川の河口ぜきですが、新聞を見ますというと、「試験湛水中、ゲート故障」、こういうふうなことがございます。故障の原因と再発防止策、今どのようなことをお考えですか。
○政府委員(豊田高司君) ことし一年かけて調査をしている最中でございます。この調査は、先生御存じのように前の前の五十嵐大臣の御提案で、防災、環境、塩分という調査をいろんな先生から指導、助言を得ながら実施しておるところでございます。九月十八日から全ゲートを操作いたしまして浸透水対策の効果だとか水質、仔アユの降河状況の確認等の調査をいたしておりまして、先月の十月二十七日に終わったところでございます。 この調査期間中の十月二十二日、新聞に出ていたとおりでございますが、午前七時ごろ下流に向かう船を通船させるため、せきの開門ゲート、両端に関門というロックがございますが、この開門ゲートを操作していましたところ、開門ゲートの一カ所が動かなくなった、これは事実でございます。早速いろいろ調査をいたしまして、この開門の各ゲートには高速用、低速用、予備用と三種類のモーターがありますが、このうち動かなくなったモーターは高速モーターというものでございました。これは普段、ゲート操作をするわけでありますが、その中の導線と申しますか、回転軸に固定していたテープが緩みまして導線に破損が生じた。それで安全装置が作動してストップした。どこかが傷むとストップするというような安全装置が働いたというわけでございます。早速この導線を交換いたしまして、現在使用しているテープより強固なテープで固定いたしまして、運転を再開したところでございます。 同じ型のモーターが幾つあるか調べますと全部で六台ついておりましたので、残り五台の高速モーターにつきまして、これは十一月四日でございますがテープの補強を全部行いまして、念のため十一月七日に試運転を行って安全を確認しているというところでございます。
○西野康雄君 いつ発表しはりましたか、公表は。
○政府委員(豊田高司君) このゲートが故障をしたのは、先ほど申し上げましたように十月二十二日でありましたが、その発表は大分後になりました。
○西野康雄君 大臣、ここなんですよ。つまり、公開の原則だとか公表しますとか言いながらもやっぱりしていないんです。ずっとおくれた後でするわけなんですね。ここが住民の皆さんにとっては不信感を抱くところなんですよ。 木頭村の村長も先ほど来られていたんです。細川内ダムのことに関して話し合いをしなさい、話し合いをしますと言っているんですが、木頭村の村長や村民の皆様はダムが本当に要るかどうかという基本的なところから話し合いをしたいというのに、やれ生活の方はどないしましょう、あんた立ち退いたときどないしましょうと、ここから話が始まるから、もうここで木頭村の村長でも、そうしたら実力行使しかないじゃないかと、こういうふうなことになってくるんですよ。 それはちょっと僕は、中部地建なんかでも後退しているなど。最初は、もっと反対住民といろいろと突っ込んで話をしていたんですよ。このごろちょっと腰が引けているなというふうな感じがしますし、公表がおくれたということはこれはやっぱりいかぬことだと思うんです。ですから、その辺の部分を大臣としてきっちりと下の者に趣旨というんですか、それを徹底させていただきたいんですよ。
○国務大臣(野坂浩賢君) お話しのとおりにいたしたいと思います。
○西野康雄君 次に、アユの降河調査の結果と室内実験の併用でございますけれども、「室内実験併用に市民ら反発」というふうなニュースが出ておりました。「長良川下流漁協にとって、自然ふ化した仔アユが堰の影響をどれだけ受けるかは、大きな関心事で、データの提供を求めていた。」、「自然ふ化で川を下るアユは、十分な実地調査でどれだけの生存率なのかを知りだかった」。それに対して中部地建の方は、「堰からもっと離れた場所では、多くの仔アユを捕獲できている。まだデータを整理中なので、何とも言えない」というふうなことでありますが、そのデータはまだ整理中ですか、大分終わりましたか。
○政府委員(豊田高司君) このデータは現在整理中でございますが、先ほど申し上げましなように九月十八日から十月二十七日、仔アユの降河状況を確認いたしました。 それで今御指摘の室内実験につきましては、十月二十五日に開催されました長良川河口ぜき調査委員会の水質・生態のワーキンググループ会議というのがございまして、そこの見解として発表されたわけでありますが、この仔アユのさらに詳しい調査を実は十月十八日から二十六日まで、現地におきますことを、特にせきの上下流の調査を実施いたしました。このデータにつきましては、十月二十五日の先ほど申しましたワーキンググループ会議の後に得られたものでありますから、現在このデータを含めて整理しておりまして、調査委員会にお諮りして詳細に検討していただき、その結果を公表するということにしておるところでございます。
○西野康雄君 長良川の河口ぜきで急遽だとかそういうものでも随分と改良になって、若い子たちと言ったらおかしいんですが、河川局の若い人たちが随分と苦労なさっておいででございます。 ところが、市民グループとの話の中で、急遽の専門家というのは愛媛大学の水野さんという方がいらっしゃるんですが、今度おやめになった。そういうときに、やっぱり反対をしているというんですか、もう少しいい急遽をつくろうじゃないかというふうな学者さんもいらっしゃる。そういう人たちこそを今入れなければならないし、また建設省もそういうふうなところで今学ばなければならない部分もたくさんあるんじゃないか。例えば東京水産大学の水口憲哉さんだとか、丸山教授だとか、もう皆さん御存じですけれども、そういうふうな今の事業に対して批判的で、もう少しいい急遽のあり方があるじゃないかというふうな方を入れていかなきゃならぬのに、この間も市民グループとの話し合いの中では、いや、むううちで水野さんのかわりは決めさせてもらいますんですわというふうなことをどうも言ったみたいなんですね。 そこら辺がどうも、市民グループとの話し合いがずっといいようにいっていたのに、このごろちょっと後退をしているなというふうな感じがもうニュアンスとして聞こえてくる。ここのところはもう一遍謙虚な姿勢で河川局は臨むべきじゃないかなと思うんですが、豊田局長とうですか。
○政府委員(豊田高司君) 水野先生につきましては、これは日本におきます本当に第一人者の先生でございますので、大変お忙しいということで、しばらく欠席させてほしいと。ずっと欠席のままじゃ申しわけないから、このまま辞任させてほしいというお申し出がありました。 私どもは、今のところ何としても先生の御指導を仰ぎたいということで今引き続きお願いしておるところでございます。お忙しくて出てこられないときには、こちらからデータを持参して御指導をぜひお願いしたいと引き続きお願いをしているところでございます。 なお、先ほども大臣から言われましたように、断層のことについては、これも日本でトップクラスの断層の先生にお願いをしておるところでありまして、私たちは学術的に本当に権威のある先生にお願いをしたいと思っておるところでございまして、引き続き水野先生にもぜひお願いしたいと思っておるところでございます。
○西野康雄君 水野先生が余り発言をなさらないようになったという裏側もあえては言いませんけれども、しかし、市民グループとせっかくいいような話し合いがあったのに、またどうも反発が出ておるというふうなことはいけないことだなと、そういうふうに思います。 活断層の調査も河口ぜきの建設地付近だけでしょう、今のところ。どうなんですか、局長。
○政府委員(豊田高司君) 活断層と申しますか、活断層というのは正確には今は第四期断層とかいうふうな別の言葉もありますが、一応活断層という表現ですが、これはせきを中心にいたしまして東西方向に五キロ、それから南北方向に五キロ、それぞれ五キロの調査を考えております。 この調査の方法は人工的に地盤に衝撃を与える、いわば人工地震を起こすというふうな方法でやりますので、地元の了解を得ながら進めなければなりませんので、正確にこうというのはまだ確定しておりませんが、いずれそういうことでぜひやりたいと思っておるところでございます。
○西野康雄君 東西南北五キロと言うけれども、ただ、私は今伊勢湾の地図を持っていますが、湾内をも十分に調査しないと、これは十分な調査結果というんですか、そういうものは安全というものは確認できないということだけは御指摘しておきますし、湾内の方の調査も進めていただきたいということも希望いたしておきます。 本当の治山治水とは何なのかというときに、江戸の中ごろから随分と治山運動というのが始まりました。岡山藩の熊沢蕃山は、「治水のもとが治山にあり」というふうなことで、森は水を含むから、大雨による水も長い期間に繰り延べて流出されるようになり、洪水流出の発生は少なくなり、したがって土砂の流出も少なくなる」とか、「山に森があれば、神気が起こり、渇水期にも雨が増加し、川の水を豊かにする」、こういうふうなことを述べております。 きょう、実は毎日新聞の投書欄に漁業関係者でしょうね、「魚は、豊かで富んだ森林近くの海で繁殖する。落ち葉など森の幾多の栄養分が海に運ばれ、プランクトンのエサとなる。」、「今年は大干ばつに遭った。これは、降水量の絶対量が少ないことに起因するのはいうまでもないが、保水力のない貧しい山が増えていることが大きな素因といわれる。水源を確保し、かつ、漁業を盛んにするためにも、森林に関心を持ち、植林運動を進めることが次代の若者への贈り物だ」、こういうふうな投書がございました。 私は、ダムを一概に否定はいたしませんけれども、佐藤三吾先生が指摘したように代替の方法、かわりの方法があるとかそういうふうなことというのは、実は自然保護だとか、森林をどういうふうに養っていくかというふうな部分ではないかなと思うんです。 だから、今まで農水省の管轄やとか、やれここは林野庁の管轄や、うちはダムをつくったらええんや、そういうふうなことではなくて、これはひとつ建設大臣にもお願いをしたいのは、大きな視野で、日本の治水とは何なのか、そしてまた水資源とは何なのか、そういうふうなことを十二分にやっていく。日本には名立たる照葉樹林文化というのがあって、ところがもう杉やヒノキばっかりになってしまって、結局落葉しないんですね。そういうふうなことで、片一方でいそ焼けというふうな現象が三陸沖あたりで起きてくる。 どうか、総合的に大きなトータルの各省庁の縦割り行政を超えた形のプロジェクトチームというものが一つ必要じゃないかな、そんな思いをしているんですが、ひとつ大臣の御所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) 全くそのとおりでございまして、水資源の涵養林とか山地の保全とか非常に重要であるということはよく認識しております。 私のところを宣伝するわけではありませんが、鳥取県に千代川というのが流れておりまして、そこはこの渇水時で好天気でございましたけれども、流量は常に九五%を下ったことはありません。一体なぜなのかということを調査いたしますと、この上流の山地というのは非常に美林でございまして、非常に日照もよく大きな杉が点々と生えておるという状況でございまして、雨が降るとそれがゆっくり伝わりながら河川に流れていく、そして保水力というものも持っておるということが調査の結果はっきりしておるわけですし、これは林野の皆さん方も肯定をしておるところでございます。 そういう意味で、山林というのは国土の保全もやりますし、そして防災対策にもなり得る、そして水資源の確保にもなるというような意味で国民の生命なり財産を守るものであります。先ほどもお話がありましたように、セクトセクトではなしに横の連絡を十分とりながら、これは林務砂防だ、これは川の砂防だという縦分けもあろうと思いますけれども、お互いに現在では計画協議をしながら、十分に先生の今お話にありましたように国民の生命、財産、そして国土の保全、そして水資源の涵養、こういうものを考えるために、森林の活性化とその保全については十分努力をしていかなきゃならない、こういうふうに考えております。
○西野康雄君 ありがとうございました。
○委員長(合馬敬君) 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(合馬敬君) 速記を起こしてください。 本日の調査はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時十八分散会 —————・—————