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131回国会衆議院1994/10/25

内閣委員会 第2号

発言数
214
登壇者
21
会派数
5
開催日
1994/10/25

会議録

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、一般職の職員の給与に関する法律の 一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関 する法律の一部を改正する法律案及び防衛庁の職 員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案 の各案を一括して議題といたします。  順次趣旨の説明を求めます。山口総務庁長官。     —————————————  一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正   する法律案  特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正   する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正すみ法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  まず、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。  本年八月二日、一般職の職員の給与の改定に関する人事院勧告が提出されました。政府としては、その内容を検討した結果、勧告どおり実施することが適当であると認め、一般職の職員の給与に関する法律について所要の改正を行うこととし、ここにこの法律案を提出した次第であります。  次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。  第一に、俸給表のすべての俸給月額を、人事院勧告どおり引き上げることといたしております。  第二に、初任給調整手当について、医師等に対する支給月額の限度額を二十九万九千円に引き上げること等といたしております。  第三に、扶養手当について、満十五歳に達する日後の最初の四月一日から満二十二歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある扶養親族たる子に係る加算額を一人につき月額二千円に引き上げることといたしております。  第四に、通勤手当について、住居を得ることが著しく困難である島等に所在する官署への通勤のため、特別運賃等を負担することを常例とする職員に係る支給月額の算定につき、特例措置を講ずることといたしております。  第五に、宿日直手当について、通常の宿日直勤務に係る支給額の限度額を勤務一回につき三千三百円に引き上げる等、所要の改善を図ることといたしております。  第六に、期末手当について、十二月期の支給割合を百分の百九十に引き下げることといたしております。  第七に、非常勤の委員、顧問、参与等に支給する手当について、その限度額を日額三万八千円に引き上げることといたしております。  以上のほか、施行期日、適用日、この法律の施行に関し必要な経過措置等について規定することといたしております。  引き続きまして、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。  この法律案は、ただいま御説明申し上げました一般職の職員の給与改定にあわせて、特別職の職員の給与について所要の改正を行おうとするものであります。  次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。  第一に、内閣総理大臣等の特別職の職員の俸給月額を、一般職の職員の給与改定に準じて引き上げることといたしております。  第二に、特別職の職員である常勤及び非常勤の委員に支給する日額手当の限度額を、一般職の職員の給与改定に準じて引き上げることといたしております。  以上のほか、施行期日、適用日等について規定することといたしております。  以上が、これらの法律案の提案理由及び内容の概要であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 次に、玉沢防衛庁長官。     —————————————  防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改   正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

玉沢徳一郎自由民主党防衛庁長官

○玉沢国務大臣 ただいま議題となりました防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  この法律案は、このたび提出された一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の例に準じて防衛庁職員の給与の改定を行うとともに、自衛官俸給表の陸将、海将及び空将の欄または陸将補、海将補及び空将補の(一)欄の適用を受ける自衛官以外の自衛官に係る調整手当の支給割合の改定を行うものであります。  すなわち、第一点は、参事官等及び自衛官の俸給並びに防衛大学校及び防衛医科大学校の学生の学生手当を一般職の職員の給与改定の例に準じて改定するとともに、営外手当についても改定することとしております。  第二点は、自衛官俸給表の陸将、海将及び空将の欄または陸将補、海将補及び空将補の(一)欄の適用を受ける自衛官以外の自衛官に対する調整手当制度について、昨年に引き続きその充実を図っていくため、自衛官俸給の改定との兼ね合い等を総合勘案し、当該自衛官に係る調整手当の支給割合を改定することとしております。  以上のほか、附則において、施行期日、適用日、俸給表の改定に伴う所要の切りかえ措置について規定しております。  なお、事務官等の俸給、扶養手当、医師及び歯科医師に対する初任給調整手当、期末手当等につきましては、一般職の職員の給与に関する法律の改正によって、同様の改定が防衛庁職員についても行われることとなります。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。     —————————————

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鴨下一郎君。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 改革の鴨下であります。  一昨日、ある自衛隊の方面隊幹部の観閲式のあいさつの中で、長い間自衛隊を憲法違反と主張し、我が国防衛の基調である日米安全保障条約に反対を唱えてきた人たちもその認識の誤りを認め、考えを修正するに至りました、こういうようなあいさつがあったと聞いております。  PKOや災害援助等で国民のために活躍している自衛官に対して違憲と言い続け、自衛隊を認めなかった社会党の政策そのものが過ちであったと私は認識しているわけですが、まあ経過はともかくとして、自衛隊を合憲とした政策転換には一定の評価をするものであります。  それはそれとしまして、過去の自衛隊違憲の政策が過ちであったということに関して、国民の皆さんはなかなか理解しづらい転換だったと思われますので、かつての書記長でありました山口長官に、現時点での見解を、憲法解釈を含めてわかりやすくお答えいただきたいと思います。よろしくどうぞ。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 委員御指摘のように、私、一九八六年から九一年にかけまして社会党の書記長をいたしておりました。その際も、運動方針の議論等におきまして、自衛隊の問題をどのように認識をするか等々の問題が議論になりました。  一九八九年、参議院選挙におきまして、国民の皆さん方の御支援をいただいて、参議院で与野党逆転という状況ができまして、そうして参議院では、首班指名におきまして、当時の我が党の土井委員長が首班に指名されるという事態が起きましたときに、もうこれからは連合の時代である。したがって、連合政権ができました場合は、自衛隊、安保条約、これらを一体どう扱うかということについて、私としては、全国書記長会議に、連合政権下においては、外交の継続性の上に立って安保条約を継続する、そして自衛隊についてはこれを維持するという方針を提案して、決定をいただきました。その後、社会党、公明党、民社党、社民連等と政権協議を繰り返しましたが、その際に、このことを強調し、これを取りまとめたのが当時の土井提言、「新しい政治への挑戦」でございました。  したがいまして、私どもとしては、連合政権はもうこれから当たり前のことだ、連合政権では安保条約も自衛隊も維持継続するのだということを確認をし、大会でも決定してきたわけでございますので、今回村山総理が、陸海空の三自衛隊の最高責任者として自衛隊は憲法上認められたものと認識するという発言をすることは、私は結構なことであるというふうに思ってまいりました。自衛隊に対する考え方は以上でございます。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 そのお考えのとおりと、私もそのことに関しましては一定の評価をするものでありますが、今の質問の趣旨の中では、実は自衛隊の方々が今まである意味で、社会党を初めとして違憲だというふうにおっしゃっていた政党の方々のために肩身の狭い思いをなさってきた。このことに関して自衛隊のある幹部の方々は、過去の政策に関して誤りであったのではないか、この辺のところの意見が私の耳にも入ってきておりますので、そのことに関して一言触れていただきたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 自衛隊に対する認識は先ほど申し上げたとおりでありまして、私が書記長をやります以前は、自衛隊の方々の給与改正に関する法律も反対という態度をとっておったのですが、私は、やはりそれはおかしい、連合政権下ではという括弧つきではあっても、自衛隊の存在を認めるという以上は、この自衛隊の皆さん方も生活者であることはもう間違いない、したがって、自衛隊の給与法についても賛成という態度をとるべきであるという考えを申しまして、当時の党の議員の皆さん方もそれに賛同いたしまして、自衛隊の職員の給与法改正については賛成という態度をとりますと同時に、処遇の改善等についてもそれなりに努力をされたと思っております。  ただ、自衛隊の皆さん方に今委員御指摘のような感情を与えたとすれば、その点については、私ども申しわけないことだと思っている次第でございます。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 それではまず初めに、防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案に関しまして質問させていただきます。  俸給平均改定率が一・二%とされています。現在の経済状況を勘案しますと、この数字はほぼ妥当な勧告と一定の評価をするものでありますが、他方で、九五年度防衛関係予算概算要求をめぐる与党間の協議の中で、伸び率を〇・九%に抑えたということを伺っておりますが、これは、社会党の主張が受け入れられたことによってこのような数字になったと理解してよろしいのでしょうか。もしそうだとしましたら、なぜこのような数字が出てきたのか。人事院勧告の一・二%アップに対する所見を含めて、防衛庁並びに山口長官にお伺いをしたいと思います。

渡瀬憲明自由民主党防衛政務次官

○渡瀬政府委員 玉沢長官が別の委員会で答弁に立っておられますので、政務次官でありますが、かわって答弁をさせていただきます。  ただいま御質問の趣旨は、伸び率を〇・九%に抑えた、給与改定率は一・二%であるが予算編成できるのかという御趣旨に解しましたが、平成六年度防衛関係予算におきましては、人件費、糧食費の一・五%相当額を計上してあります。今回の職員給与法の一部改正の財源にこれを充当しようとするものでありますので、人件糧食費以外の経費を削減して財源を捻出する、そういう必要はなかろうかと思っております。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 先ほど申し上げたように、総理が自衛隊の現状について、憲法上認められるものと認識しているという発言がありました後、その発言に沿って、私どもとしてはやはりこれからは軍縮の時代だ、しかも総理は、軍備なき世界を目指す、こう言っておられるわけですから、軍縮は積極的にやってほしいということを私としても閣議で何回も発言をいたしました。そういう中で、御指摘のように概算要求におきましては〇・九%という形になった次第であります。  しかし、〇・九%というのは防衛予算全体の概算要求の枠でございまして、自衛隊の皆さん方の処遇改善につきましては、たしか一・一八%程度増額するという形で概算要求がなされているもの、こう承っております。したがって、〇・九%がすべて、隊員の皆さん方の処遇に至るまで同じ数字で全部抑えるということではございません。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 私が理解するところでは、このことは、何といっても防衛政策の根幹にかかわる深刻な影響が出てくるのではないかという、ある意味で強い懸念を持っているわけであります。軍縮という美辞麗句によって政治的な立場を繕うための防衛費の伸び率圧縮というものが、社会党のある意味での政治的なもくろみによって、我が国の防衛政策にとって極めて遺憾な要因になりかねないのではないかということを危惧しております。これは、軍縮の中身の論議を先送りして、自社の主張の名目的な調整が最優先されたという認識をせざるを得ません。  現実には、平成六年度の防衛費の中で、人件糧食費と主要装備の延べ払い分で七九・六%、しかも、米軍駐留経費や基地や演習場等の賃借料、隊舎の光熱水道費など、切り詰めようのない経費が大部分を占めていて、削減の可能性があるのは三・七%にすぎません。この中には訓練費、施設整備費、庁費などが含まれていますし、人件費と駐留経費負担だけで二・八%増が見込まれていると聞いております。そうすると、連立政権が決めた〇・九%、これに仮にとどまったとしますと、差し引き一・九%、つまり、一般物件費三・七%のうちのほぼ半分を削減しなければならない、そういうようなことになるのだろうと思います。  いずれにしましても、私が心配するのは、自衛隊の生活関連施設予算が十分でない中で、隊員の士気にも影響するような事態が生じかねないのではないか、こういうことを考えるわけでありますが、その辺につきましてのお考えを防衛庁から伺いたいと思います。

渡瀬憲明自由民主党防衛政務次官

○渡瀬政府委員 隊舎等の生活あるいは勤務環境を改善することは、隊員の士気を高め、そしてまた、資質のすぐれた隊員を確保する上で大変大事な問題である、御指摘のとおりであると私どもも思っております。  隊舎につきましては、平成三年度に個人のプライバシーを重視した純個室化あるいは一人当たりの専有面積の拡大及び冷暖房化等の基準を設けまして、これに基づいて隊舎の増設、老朽隊舎の建てかえ、既設隊舎の改修等を今進めておるところでございます。  平成六年度における生活関連施設整備費は、防衛関係費全体が〇・九%、御指摘のとおりの極めて低い伸び率であったわけでありますが、千三百六十四億円の歳出ベース、そして対前年度比九・七%増という予算を執行いたしまして、隊員の生活環境等の改善に十分努めてきたつもりでおります。  今後とも引き続きまして、隊舎、宿舎、隊員の生活関連施設の整備の促進を図って、隊員が安心して職務に専念できるように努めてまいりたいと思っております。  なお、平成三年度にこの計画を立てましたが、進捗率と申しますか、この四年間で目標の四〇%程度まで達成しておりますことを申し添えさせていただきます。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 御趣旨は大体理解できるのですが、実は私、ことしの七月に本委員会の視察で北海道等の自衛隊を視察してまいりました。今、これから季節が、秋が深まってきまして冬が来ると雪が舞い込んでくるような古い施設の中で、しかも照明も暗いような中で、例えば戦車の整備などを行っていかなければならないような、こういうような実態でございました。  また、今おっしゃっているように、隊舎につきましても、例えば二人部屋でプライバシーの確保されているようなところもありますが、現実には四人部屋だとか、それから六人、十人部屋というようなところもありまして、彼らは非常に困っているような状況の陳情を受けてきたわけでございます。  そういったような実態の中で〇・九%に抑えるというようなことですが、今私が申し上げたような基本的な生活面についての改善をどう考えているのか。伸び率圧縮は防衛政策のマイナスにつながりかねないのではないか、この辺のところを強く懸念しておりますけれども、これは山口長官にその辺の御印象をお伺いさせていただきたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 村山内閣として八月末決めました防衛庁予算の概算要求としては、軍縮という世界の趨勢の上に立って、また、我が国もそのような傾向を明確にしていく必要があるという認識から、○・九%の増という形で圧縮をいたしました。これは内閣としての考え方だと思います。  その中で、それじゃ自衛隊の予算の中でどのようなやりくりをするか、どのような点に重点を置き、どのような点を圧縮していくかということにつきましては、これは防衛庁の方々のやはり工夫であり、御判断の問題であろうと思いますし、また、最終的な予算折衝は、大蔵省と防衛庁との間で話し合いがなされまして、最終的に明年度予算が編成せられるということになろうかと存じます。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 いずれにしましても、この〇・九%に固執していくということが、ある意味で、軍縮というようなことだけじゃなくて、むしろそのこととは関係なく、例えばガソリン代やオイル代などの燃料費を含めた訓練経費などを切り詰めなければいけないとか、さらに研究だとか開発だとかというような、今後の長期的な防衛のあり方の根幹にかかわるような専門的な知識や情報の集積も不十分になってしまうというようなことになりかねないと思います。これがある意味で、長期的に見ますと、自衛隊の本来の目的を弱体化するような、そういうような要素になりかねない、さらに生活関連費の削減にでもなれば、隊員の士気の低下にもつながってしまいます。  このような心配な事態になれば、本来の、自衛隊そのものが何のためにあるのか、そしてどういう機能をきちんと全うするのか、そういう存在意義そのものを脅かしかねない、そういうようなことになってしまうわけでございますので、重ねて申し上げますが、ぜひ、軍縮という美名を政治の道具として使って長期的な防衛政策に誤りがないように強く要求するものでございます。  時間もございませんので、次に進めさせていただきます。  次に、総務庁についての御質問をさせていただきます。  まず、総務庁は、設置法第三条で「行政の総合的かつ効率的な実施に寄与するため、人事行政に関する事務、行政機関の機構、定員及び運営に関する事務」を行うと定められています。十年前に総務庁が設置された経緯と、それからその時代的背景について、ある意味で国民は、総務庁は一体どういう機能を持って、何をしているのかというのをなかなか理解しづらい部分もあると思いますので、ここであえて再確認をさせていただきたいと思います。  その目的と意義について、長官にお答えいただきたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 私が、総務庁長官に就任いたしましたのが六月三十日でございましたが、その翌日の七月一日が総務庁が設置されてちょうど満十周年ということでございました。  総務庁は、御案内のように、当時は行政管理庁それから総理府と、二つの官庁があったのですが、第二次臨調の答申に基づきまして、この二つを、すべてではございませんが、おおむね統合いたしまして、そうして行政の総合的かつ効率的な実施に寄与する、政府における総合調整機能の活性化ということを目的として設置をせられた次第であります。そうして、ちょうど満十年を本年の七月一日迎えたということでございます。したがって、あくまでも官庁の総合調整機能、この官庁としての役割を担っている次第であります。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 それでは、現在の税制改革等に伴って、ある意味でその前提として行政改革が国民的世論として大変な高まりがあるわけでございますけれども、十年たって総務庁の意義と目的が、行政改革を推進するというような設置当時の意義と照らし合わせて、今どういうふうな状況にあり、この十年間の中で変化してきたか。それから、行革そのものの世論が過去と比べて、設置当時と比べて現在はどういうふうにあるかということについての御認識を伺いたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 その前に、十年間総務庁としてどのような実績、成果を上げてきたかということをちょっと申し上げてみたいと思います。  一つは、個人情報保護法の制定でございます。さらに、行政手続法をこの十月一日施行いたしました。御案内のように、行政の透明性を確保するために画期的な法律であったというふうに考えております。  二番目は、JR、NTT、これらの監察、規制行政調査など、行政改革推進のための行政監察をこの間実施をいたしてまいりました。  三番目に、国鉄改革の最重要課題の一つでございました旧国鉄職員の再就職対策、これに関しまして、政府部門への受け入れ対策を担当する人事局、それと定員管理をいたします行政管理局、この二つの連携のもとに各省庁へこの旧国鉄職員の円滑な受け入れ対策を実施するために力を尽くしてまいりました。  四番目には、閉庁方式の導入によりまして、完全週休二日制を実施いたしてまいりました。  このような形で総務庁設置の際に期待された問題について、このような成果を上げてまいったということをこの際御認識賜りたいと思う次第であります。  現在、行政改革について取り組んでおりますのは、一つは規制緩和の問題でございます。この問題については、既に千百事項の規制緩和について決定をいたしました。さらに、今年度末までに各部面の御意見を承りまして、五カ年間にわたる規制緩和推進計画を策定するということで鋭意努力を重ねております。  次に、特殊法人等の整理合理化の問題であります。この問題につきましては、九十二あります特殊法人、八十ございます認可法人、そのほか公益法人等もございますが、これらの問題に関しましては、年内に各省庁でこの見直しを進めていただきまして、そして年度内に具体的な名前を挙げて整理合理化の実施を図りたい、かように考えまして、現在鋭意努力を重ねているところであります。  さらに、地方分権の問題につきましては、年内に地方分権大綱を策定いたしまして、この上に立ちまして、できるだけ速やかに政府内部の調整を終わりましで、そしてできれば次の通常国会の終わりごろまでには地方分権推進に関する法律案を提案いたしたいものと鋭意作業を進めているということでございます。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 半分はお答えいただいたのですが、総務庁が設置され、行政改革が叫ばれ、さらに今日に至って、それでもなおかつ行政改革が非常に強い世論というようなことでございますけれども、これは朝日の九四年七月二十日の「新閣僚は語る」ということで、大見出しに「省庁統合考えるとき」こういうようなことで、「税制改革の前提として行政改革が必要と言われているが。」という質問に長官は答えまして「初めに消費税引き上げありきではなく、政府自ら血を流すリストラ(再構築)が必要。省庁統合も考えるべきだし、特殊法人の廃止統合も必要だ。行革は(財源の)打ち出の小槌ではないが、誠意を見せる意味で重要だ」こういうふうにおっしゃっているわけですが、例えば具体的に省庁統合、それから特殊法人の廃止統合というようなことにつきましてどういうふうにお考えになっているのか、このことについてお答えいただきたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 特殊法人につきましては先ほどスケジュールを申しました。  九十二ございます特殊法人、あるいは八十ございます認可法人等について、今各省庁がその見直しに懸命に努力をいたしているところでございます。年内にこの各省庁の見直し結果の報告が総務庁に参る、十一月末、こう言ってておりますが、そしてその上で、さらに具体的にこれをどうするかという検討結果を二月の上旬にさらに総務庁に報告をいただく、そのことと並行いたしまして、政府におきましては、特殊法人等の問題についてどう対処するかというこの見直し基準等の上に立った検討をいたしまして、年度末までに具体的な名前を挙げて、統合するものは統合する、あるいは民営化するものは民営化する、あるいは廃止するものは廃止する、こういった結論を出そう、こうしているわけでございますので、今私の口から具体的にどうこうということを申し上げることは、かえってそのような作業上いかがかと思いますので、今申し上げたスケジュールで村山内閣として鋭意取り組んでいるということで御了解をいただきたいと思います。  なお、省庁の統合の問題につきましては、村山内閣としてもいろいろ議論をいたしてまいりました。この問題は中期的な課題として検討しようということにいたしております。  いずれにいたしましても、先ほど申し上げたように、行政改革は幾つもの課題があります。そして約八十万人の国家公務員、今日まで四万人の方々を定員を縮小いたしてまいりました。二十分の一の縮小ということになろうかと思います。そういう意味で今日までリストラを続けてきましたけれども、民間がさらに困難な中でリストラをやっているという現状を踏まえて、我が国の人口当たりの公務員の数は、アメリカの、イギリスの大体二分の一であります。フランスの三分の一でございますけれども、だからといって甘えることは許されぬと思います。そういう中でも、先ほど委員が御指摘になりましたようなことで、やはり血を流してこのリストラをやっていくという決意で今後とも対処するつもりでございます。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 お答えをいただいているのだろうと思いますが、省庁統合というようなことにつきまして、例えば山口長官、この前、特殊法人の統廃合の基準につきましては五項目の基準があるというふうなことをおっしゃっているわけですけれども、例えば新閣僚として抱負をおっしゃっているところで、「省庁統合も考えるべき」というようなことの中では、ある意味でそういうような客観基準というのは、これは例えば特殊法人の統廃合基準に準拠して考えるべきなのかどうかというようなことですね。ある意味で省庁の統廃合というのも必要な時期に来ているものもあるのだろうと思いますが、その辺のことをぜひもう一度お伺いさせていただきたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 私ども、省庁というものについて聖域であるとは思っておりません。行政改革は聖域を設けるべきではない、あらゆる角度から改革すべきものは改革するということで努力をしていきたいと思っております。それで、そういう中で省庁統合に対する基準というものは私ども今のところ考えておりません。  ただ、この問題は、今問題になっております地方分権、地方分権は国の果たすべき役割とそれから都道府県、市町村の果たすべき役割、この役割を明確化して、この税財源等についても再配分をしていこうという立場で今地方分権大綱の作成を進めておるわけでありまして、したがいまして、省庁はどうあるべきかという問題は、この地方分権、そして国の事務は一体どうあるべきかというものと関連をして検討すべきだというふうに考えまして、中期的課題である、こう申し上げた次第でございます。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 それでは、その問題につきましては、長官がそれなりの決意をお持ちになってこれからも進めていただけるというようなことを確認させていただきたいと思います。  さらに、総務庁そのもの、行政監察につきまして伺いたいと思いますが、過去一年間に行われた事例についてお答えをいただきたいと思います。  つまり、どういう目的で監察に入り、そして行政に対しまして、例えば費用と効果についてどういうふうに考えているのかとか、それから監察に入ることそのものに客観基準があるのかどうか、そしてそれを、入るときにどういう判断でだれがお決めになるのか、この辺のことの事務手続につきましてお伺いをさせていただきたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 テーマの設定に関しましては、閣議決定、行革審等の要請に基づきまして、規制緩和の意見、要望、調査や縦割り行政の弊害是正のための調査等を行いますとともに、政府の重要な行政課題に関しまして、体系的、計画的に行政監察を実施いたしております。  このため、向こう三年間を対象期間とし、ローリング方式によって毎年見直しを行う中期行政監察予定テーマというものを策定いたしまして、これを公表いたしております。したがいまして、どういうテーマでこの監察を行うかということは、国民の皆さん方にも知っていただくという意味で公表いたしているということを御理解いただきたいと思います。  なお、緊急かつ重要な問題に関しましては、必要に応じまして、機動的、弾力的に監察調査を実施してまいりました。そうして、具体的にどういうものをやってきたかということにつきましては、お尋ねがあれば具体的にお答えをいたします。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 若干抽象的な問いかけになってしまいましたので、さらに問題を絞って伺いたいと思いますけれども、例えば今回の監察の中に国立病院や療養所に関する行政監察があります。その実態に関していろいろと伺いたいと思いますけれども、具体的にどういうような経緯で入り、なおかつその勧告をどういうふうになさったか、この辺のことにつきまして教えていただきたいと思います。

田中一昭総務庁行政監察局長

○田中(一)政府委員 お答え申し上げます。  国立病院の監察のことを申し上げる前に、今長官のおっしゃったことをちょっと補足しておきたいことがございます。勧告の内容をどういうふうに決めるのかということが先ほど御質問ございました。  委員御指摘のとおり、費用対効果あるいは社会的ニーズだとか外国で一体どうなっておるのか、できるだけすべてとはなかなか申し上げられませんけれども、極力客観的な判断基準を設けるとともに、私たち公務員の判断だけではなかなか難しい点もございます。したがいまして、民間の有識者の方に、年に、二、三カ月に一回お集まりいただきまして、御意見を伺いながらやる問題もございます。そういうことで長官まで御説明申し上げ、勧告の内容を決定しておるということでございます。  それはテーマを選ぶ場合でも同様でございまして、極力国民の立場に立ちまして、今何が一番重要であるか、そういうことを公表しております意味も、どういうテーマをやるかということについて国民の意見を聞きますとともに、勧告につきましても、これは公表しておりますが、国民の皆様の意見を聞く、国民の目の高さで私どもは監察をしていくということのために申し上げたようなことでやっております。  ただいま御質問の国立病院・療養所の監察でございますが、これは平成三年十月から十二月まで現地調査をいたしまして、後は本庁で調査をし、勧告は昨年の四月に厚生省に対してやっております。  これは、国立病院・療養所がいろいろ問題を抱えておりますことは御承知のとおりでございますが、国立医療機関としての機能の整備、経営責任の明確化、経営意識の向上等を図っていく必要がありますし、効果的な運営を推進していくということが強く言われておりますので、そういう観点から、まず一般会計からの繰り入れ対象経費の基準の早急な整理と、これに基づきます国立病院。療養所への経費の配分等が従来のやり方でいいかどうかということについて意見を申し上げております。  それから二つ目に、運営方針及び収支計算書の作成の仕方、活用等によります各国立病院・療養所の経営意識の向上等を図る必要があると言っております。  それから三番目に、技能・労務職員の採用の問題について言及しております。  それから四番目に、診療体制の整備等について指摘しております。  五番目に、会計事務の適正化の問題、六番目に、国立病院・療養所の再編計画ございますが、この再編計画の着実な推進を図るという観点からの指摘を行っておる次第でございます。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 そういうことで、私も実はここに結果報告書を持っているわけでして、私は今まで医者をやっておりましたので、この辺のことをそこそこには理解しているつもりなんですが、なおかつ書いてあることは本当にもっともなことがきちんと書かれているわけです。  ただ、こういうことを勧告なさって、その後の実効がどう上がっているのか、フォローアップはどうなっているのか、この辺のところについてもう一度お伺いしたいと思います。

田中一昭総務庁行政監察局長

○田中(一)政府委員 お答え申し上げます。  非常に大事な点でございまして、私ども勧告を長官から各省大臣、長官に対して行うわけでありますが、勧告をしましておおむね三カ月、物によりますけれども、半年後くらいまでには各省庁から大臣名で回答をいただきます。指摘したことについてその三カ月、半年の間に何をしたか、あるいはこういう検討に入った、こういうことを今この関係で調べておるというふうな回答をいただくことにしております。  それからさらに、その回答をいただいた後、半年ないし物によって一年のものもございますけれども、といいますのは、法律改正を要する問題等もございます、あるいは予算措置をする問題もございます、ということがございまして、半年ないし一年後に重ねて回答をいただくことにしております。  その後、ではどうしておるのかという問題もございますけれども、さらに数年たちまして、物によりますと定期的に十年間隔ぐらいで国有財産の監察のように監察することもございますけれども、数年たってもなかなかうまく改革が進まないというような場合には、改めて監察をさせていただくという方式をとっております。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 総務庁の方々は多分一生懸命なさっているんだろうと思いますが、その結果として実際にはなかなか行革が遅々として進まなかったり、せっかく行った行政監察の実効が上がっていない、こういうようなことについて私自身も大変心配しているわけでありまして、ぜひ今後ともそういう意味で実効ある監察をお進めいただきたい、この辺のことをお願い申し上げたいと思います。  今お答えの中で、国民の立場に立って今何が一番重要か、それから国民の目の高さで監察を行っている、こういうことをおっしゃっていたわけですけれども、そこで、これは特殊法人の事例になるかもわかりませんけれども、例えば蚕糸砂糖類価格安定事業団につきまして、ただいまのお気持ちで客観基準を当てはめた場合にどういうような見解になるかということについてまずお聞かせいただきたいと思います。  それで、その中で、第一に、基本的な数字の確認をさせていただきたいと思いますけれども、二十年前、昭和四十九年の養蚕農家はどれくらいあったのか、それから十年前、昭和五十九年の場合は一体どのくらいなのか、そして現在はどうなのか、このことと、それから毎年どれくらいの比率でもしくは実数で減少しているのか、さらに後継者についてはどのように把握をしているのか、このことについてそのデータ等につきましてお聞かせをいただきたいと思います。

陶山晧総務庁行政管理局長

○陶山政府委員 先ほど大臣からもお答えがございましたように、特殊法人等につきましては、ただいま一定の基準に基づいて、各省庁において見直し作業に入っていただいた段階でございます。  ただいま先生から法人名についての具体的な考え方いかんという趣旨のお尋ねでございましたが、ただいまの段階で私どもが個々の法人について取り扱い方針的なことを申し上げますことは、今後の各省庁における作業への影響並びに今後ある段階での、政府全体での方針決定という段階もございますので、ただいまの段階で具体的なコメントを申し上げることは差し控えさせていただきたいというふうに存じます。  なお、ただいま具体的なデータという御指摘でございましたが、私ども個々の法人について具体的な、基礎的な数字について承知しておるわけではございませんで、ただいま手元に御指摘のような数字が直接ございませんので、もし必要なら改めて御提出等の扱いにさせていただきたいと存じます。  なお、養蚕農家数は、承知しておるところでは相当の減少を見ておることは事実でございまして、現在たしか二万七千程度の戸数ではなかったか、正確ではございませんが、そういうふうに承知をいたしております。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 特別私もこの事業団に関してのみいろいろとお伺いしたいということではないわけですけれども、例えば、こういうような非常に激減しているような産業に関して、いまだ価格安定等について特殊法人の存在そのものが果たして必要なのかどうか、これを統廃合していく必要があるのかどうかというようなことについての総務庁の御意見を伺いたかったわけでありますけれども、五項目の特殊法人の統廃合の基準というのを昨日の税制改革特別委員会でも長官おっしゃっていたわけですけれども、その中でアクションプログラムがございました。  そうすると、今申し上げた、例えば蚕糸砂糖類価格安定事業団等についてのそういう検討というのは、具体的にはいつごろまでにきちんとなされるのか。それから、今実数等について把握なさっていない、ただ激減してきているというぐらいの認識だというお考えでしたけれども、そこのところの詳細な調査等がいつごろまでに行われるのか、この辺のことについてお答えいただきたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 昨日の税制特別委員会で基準についてはお答えを申し上げました。そしてスケジュールについても申し上げました。したがいまして、九十二あります特殊法人、各省がそれぞれ所管しておるわけでありますから、委員御指摘のような具体的な問題点は各省庁においてきちっと把握しておるわけでございますから、そういう上に立って、九十二あります特殊法人について所管する各省庁がその見直しをして、この特殊法人にはこれこれの問題点ありということをきちっと踏まえた上でその結果を総務庁に十一月二十五日までに報告をいただくということにいたしております。そして、さらにその上に立って、それでは具体的にどの特殊法人をどのようにするつもりかということについて各省庁でさらに詰めていただく、その結果を二月十日までに総務庁に報告をしていただく。  ただそこで、例えばある省庁で幾つかあります特殊法人、うちの方は問題点はあるけれどもこれはこのままにしたいというような報告であるならば、それを我々村山内閣として了承することはできませんから、したがって、さらにそれに対してはどうすべきであるということは、総務庁といたしましての具体的な考え方もまとめまして、その上で各省庁と折衝をいたしたいと思います。その上で内閣としての正式な態度決定を年度末に具体的にいたしたいと思っておるわけでございまして、決して各省庁が考えております考え方を内閣としてうのみにするということではございません。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 そうしますと、十一月二十五日にそういうような具体的なさまざまな特殊法人の事情につきましては、皆さん、総務庁に大体上がってくる、この段階で今後どういうふうに統廃合していくかというようなことの検討がなされるということは確認させていただいてよろしいわけですね。——わかりました。  続きまして、首都高速道路公団につきましての問題について伺わせていただきます。  実は私も毎日首都高速を利用しておりますが、友人たちを含めまして異口同音に言うことには、とにかく料金が七百円は高過ぎる、これは理屈抜きに高過ぎる、それから渋滞がひどくていつもいらいらする、工事が多い、それから事故処理が遅いなどの不満が、ある意味で爆発寸前であります。さらに工事のやり方につきましても、一路線で数カ所の工事が行われるなど、利用者の立場に立って運営が行われているとは到底思えない。これらのことは、利用者の立場に立って経営が行われている民間企業のサービスと比べますと天と地の開きがあると思われるわけです。  これらの諸問題を解決するためには、首都高速道路公団を思い切った発想で転換する中で民営化していくというようなことも考えるべきではないか、こういうふうに考えるわけですけれども、そういうようなことは可能なのか。もしそうでないのだったら、民営化できない理由、そういうことを建設省、総務庁に見解を伺わせていただきたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 これは、先ほどお答え申し上げたわけでございますが、現在所管省庁において問題点を洗い出しているわけですね。そして、各省庁が所管する特殊法人について、これこれの問題があるということを含めて見直した結果を総務庁に報告をしていただいて、年度内に具体的にどうするかということを決めるわけでございますので、今総務庁としては、首都高速道路公団についてこうあるべきだということを申し上げることは、先ほど局長も答弁いたしましたように、かえって今後の対処の仕方に決していい影響を与えることにはならぬと思いますので、この点は具体的な言及はぜひこの際控えさせていただきたい。我々としては、委員御指摘のような問題は、さまざま検討して、どうするかは内閣として判断をするということで御理解をいただきたいと思うのです。

井上靖武建設省道路局有料道路課長

○井上説明員 首都高速道路について、料金が高いあるいは渋滞がひどいじゃないか、工事施行が無計画ではないかというふうな問題があると思うけれども、どう認識して、それを民営化ということで解決できないのかというふうな御指摘でございましたけれども、これについてお答えいたします。  まず、首都高速道路の料金についてでございますが、これにつきましては、その建設、管理等に要する費用を一定期間内に償還するという考え方をもとに、消費者物価あるいは一人当たりの国民所得の伸び率等にも配慮いたしまして料金改定を行ってきたところでございます。今回、平成六年の五月九日に実施しました料金改定に当たりましては、公聴会でさまざまな利用者からの御意見をお伺いいたしまして、その結果、改定実施時期を公団の申請に対して半年間おくらせるなどの、物価や景気に与える影響をできる限り抑えるように措置したところでございます。  また、渋滞でございますが、首都高速道路公団では、その緩和に向けまして、平成五年の八月、昨年でございますが、渋滞対策プログラムを策定し、その推進に努めているところでございます。  それから、御指摘の補修工事に伴う渋滞の緩和等でございますが、従来、毎月末の金曜日に決めておりました全線ノー工事デー、これを昨年度からは毎週金曜日に拡大するとともに、平成三年から、毎年一路線について関係機関の御理解と御協力のもとに約一週間ほど全面交通規制をいたしまして、その間に集中工事を実施して通常の補修工事の回数といったものを抑制するということをしております。さらに、平成六年の四月からは、路線別、方向別に見まして補修工事の実施曜日を指定することによりまして、どの路線、どの方向別に見ましても、事故等に伴う緊急工事を除きまして、金曜日を含め一週間に四日間は工事をしない日を設けております。そういった工夫をいろいろしてきております。  しかしながら、御指摘のとおり、現在なお首都高速道路の渋滞といったものは極めて深刻な状況にあるところでございますので、中央環状線を初めとするネットワークの拡充、あるいは箱崎等のボトルネック箇所、ここに焦点を当てました拡幅等、それからさらに渋滞箇所手前での出路の設置、出口でございます、これの設置、そのほか、維持補修の頻度を減らすということがどうしても重要でございますので、そういったための構造改造等あるいは耐久性の高い材料の開発、こういったことを進めるなどしまして、利用者になお一層便利に利用いただけるように、そういった首都高速道路を目指しまして努力するよう公団を指導してまいりたいと考えております。  このように、きめ細かな利用者サービスの向上に努めているところでございますが、これと民営化の関連で申しますと、例えば渋滞対策につきましては、首都機能の向上維持を達成する上で、渋滞箇所の改築のみならず、やはり新規路線の整備が必要不可欠でございますが、仮にこれを民営化するとした場合には、採算の厳しい新規路線の整備は非常に困難になるということがございます。また、料金につきましても、民営化に伴い、公租公課等の負担増によりまして料金の引き上げが必要になる、そういった問題があるというふうに現段階では考えております。

鴨下一郎改革

○鴨下委員 首都高の問題につきましてはもっと伺いたいことがあるのですが、時間もございませんので。  先ごろ亡くなられました鈴木永二行革審会長は、最終答申の提出に伴ってこのように述べています。  残念なことというようなことで前置きをしまして、特殊法人の整理統合、大詰めで横やりが入り、設立趣旨から見て存在意義が薄れた個別の法人名を答申に列挙できなかった。特殊法人は、公益目的といっても、経営公開や効率性が不十分だし、権限も所管官庁との関係を含め不透明だ。やはり資本主義の原理を導入し、効率化を考えるべきではないか、このようなことをおっしゃっているわけであります。  鈴木永二氏の遺志を引き継ぐ上でも、さらに行革の灯をともし続けていかなければならないと考えているところであります。  設置以来十年を経過して行革がなかなか進まないということは、行革の責任官庁でもある総務庁そのものがある意味で十分に機能してこなかったというようなことも考えられます。細川内閣、羽田内閣においても、行革推進の責任官庁にもかかわらず、行革に抵抗する幹部もあったやに聞いております。  総務庁内部の問題としては、本来の業務を真剣に推し進めようと思っている方もたくさんいるわけですが、各省庁の利益代表的立場でかかわることそのものが総務庁の自己矛盾ということになっていることも指摘せざるを得ません。  今後、この行革を推進していく上で総務庁本来の業務を全うしようとするならば、人事院における一括採用等を含めて人事面からの改革を強く要望していかなければならないだろうと思います。ある意味で、そういうような総務庁の自己矛盾が解決されなければ、むしろ行革のトップバッターとして総務庁がやり玉に上げられることだってあり得るわけですので、最後に長官に、その辺のことにつきましてちょっと一言御答弁をいただきたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 総務庁に参りまして、私大変感心したことがございます。各省の次官が退任いたしますと、公社公団の方に天下りするという人が大変多いのですが、我が総務庁におきましては、前事務次官、私が着任してから退任されましたが、その方は大学教授に就任をされました。私は、そういう意味では特殊法人の整理合理化を進める総務庁として、この事務次官の方の身の処し方は見事なものであったと心から敬意を払った次第でございます。御指摘の点もございますが、総務庁挙げて村山内閣の重要課題である行政改革に真剣に取り組むという決意でございます。  先ほど、規制緩和の問題、地方分権の問題、さらには特殊法人等の整理合理化の問題、そして情報公開の問題、このようなスケジュールで我々進めておりますということを申し上げましたが、そのスケジュールに沿って私どもとして全力を挙げて対処をするという決意であるということを申し上げて、お答えにかえさせていただきたいと存じます。

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 次に、山元勉君。

山元勉日本社会党・護憲民主連合

○山元委員 大変時間が短うございますから、端的にお伺いをしてまいりたいと思います。  ことしの人勧の取り扱いについて、総務庁長官を初めとして大変な御努力をいただきまして、一定の手続が去年よりも早くなったこと、御努力に感謝をしたいと思います。  しかし、ことしのペースで見ても、八月の二日に勧告があって、閣議決定まで二月かかっているわけです。新賃金が十一月に支給されたとしても、民間のペースからいうと半年以上おくれてしまっているわけです。私、休会中の審査の内閣委員会で、ぜひことしは九月中の閣議決定、十月の新賃金支給というのを要望してまいりましたけれども、それが実現できなかったことを大変残念に思っています。  大事なことは、昨年やことしの例を見ても、早期完全実施というのをさらに定着させていくことだというふうに思います。長官もさきの国会の答弁で、早期完全実施の実績を積み上げることが大事、こういうふうにおっしゃっています。来年もまた、より早い閣議決定、より早い差額賃金の支給ということを実現してもらいたいというふうに思うのですが、まず、そのことについての長官の決意を聞かせてもらいたいと思うのです。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 お答えいたします。  山元委員御指摘のように、例年よりは閣議決定も若干早くすることはできたと思います。しかし、できれば九月中に閣議決定に持ち込みたいと思いましたが、委員御案内のように、たまたま時期が税制改革の論議と重なったりいたしまして、そういう点で、九月末閣議決定に持ち込むことができませんでしたことは、私も残念であったと思っております。  しかし、一応十月四日に閣議決定に持ち込み、二十一日に法律案を国会提出いたしまして当委員会で御審議を賜るというところまで持ってまいったことはひとつ御理解を賜りたいと思います。  そうして、これはもう国会のお決めになることでございますから、行政府の方として、政府としてどうこう申し上げる立場にはございませんが、できれば衆参とも御協力を賜りまして、ぜひとも十月中に成立に持ち込みたいものというふうに念願をいたしているところでございます。  そういう形で、できる限り従来よりは早期成立、そして早期支給ということに持っていきたいものということを念願して今日までも参りましたし、今後もその決意で努力をすることをお誓いをいたしたいと存じます。

山元勉日本社会党・護憲民主連合

○山元委員 通常国会が一月開会ということになりまして、臨時国会がこの時期に開会をされて、公務員賃金について処理をされるという保証は何にもないわけです。公務員の賃金制度のあり方からいっても、あるいは公務員の皆さんの不安といいますか士気の問題からいっても、これは近い将来にぜひ決定手続の法制化といいますか、私は前の国会でそういうふうに、例えば具体的に言えば、勧告が出たら三月以内に実施するのだというような、そういう一つの枠をはめるような努力が必要なのではないか、こういうふうに申し上げてきました。そういう実績を積み上げていく中でぜひそういうふうに踏み込んでいっていただくように、これは要望として申し上げておきたいというふうに思います。  この法案、今長官もおっしゃいますように、今月じゅうに何としてでも成立するように我々も努力をしていかなければならぬというふうに思いますが、これはいつ公布して、いつ差額精算、まあここのところが今の時点では一番関心が高いわけですけれども、いつ精算されるのか、あるいは新賃金支給となるのか、そのめどについてお伺いをいたします。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 速やかに支給いたしたいということで事務方、努力をいたしております。  技術的な問題でございますので、事務当局から答弁をいたさせます。

杉浦力総務庁人事局長

○杉浦政府委員 それでは、技術的な面につきまして御答弁申し上げます。  基本的に、法律の改正が国会で成立いたしますと、従来の経緯で申しますと、次の閣議で公布の手続をさせていただくことになっております。したがいまして、今週中に上がるとすれば、来週早々に公布の手続をさせていただくことになると思います。したがいまして、その手続をいたしました後、二、三日の公布期間をもちまして公布をさせていただいているのが従来の経緯でございます。ことしにおきましてもほぼ同じような日程かと思っております。  それからもう一つ、差額の支給の点でございますが、これは一概にどこの省も全部同じというわけにはまいりません。基本的には、改正いたします中身が非常にたくさんあるか非常に複雑かというような点、あるいは計算をする仕方がコンピューターなのか手作業であるのかとか、いろいろな点がございます。したがって、そういった点を含めて各省で検討させていただくことになっております。さらに金融機関、今ほとんどが銀行振り込みでございますので、この点にも、営業日で四日ないし五日かかると言われております。  私ども、もし今週中にこの法律が参議院も通りまして成立をさせていただきますならば、総務庁といたしましては、十一月の給与支給には新額でやらせていただけることになると思います。各省におきましても、いろいろな点を考慮しながら検討をしていただけるものと思っております。

山元勉日本社会党・護憲民主連合

○山元委員 ところで、ことしの人勧の取り扱いに当たって、当初予算で財源が一・五%計上されております。このことはことしの賃金決定についても大変重要な要因だったと思うのですが、もし計上されていなければ、税収がどうだとか、昔はといいますか、前はよく政争の具にまで使われたいきさつがございますが、早期実施という観点からも、当初予算に一定の財源を積んでおくことが大変大事だと思うのですが、長官としてことしの予算編成に当たってそのことについて精いっぱい努力をしていただきたいというふうに思うのですが、そのことについてお伺いしたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 給与改善費を計上するかどうかということは予算編成上の見積もり方針の問題でありまして、財政当局が適切に判断するものと考えております。したがいまして、総務庁としてどうこうというわけにはまいりませんが、私も、平成六年度予算編成に当たりましては、当時予算委員長でございまして、財政当局に対して従来どおり一・五%の給与改善費を織り込むべきだということで強くお願いを申し上げ、その実現のために努力をいたしました。  したがいまして、財政当局が判断する問題でありますけれども、これは総務庁としてということではなくて、政治家の一人として私も給与改善費を計上すべく今後とも努力をいたしたいというふうに考えております。

山元勉日本社会党・護憲民主連合

○山元委員 ぜひ、今度は予算委員長でなしに、公務員の給与について、勤務条件について責任を持っていらっしゃるという立場で御努力をお願いをしておきたいと思います。  次に、公務員の育児休業給付についてお尋ねをしたいというふうに思います。  御案内のように、民間の育児休業給付は来年の四月一日から実施をされるわけです。雇用保険制度の中で実施されるわけですけれども、公務員のことについては四月に人事院が大蔵省に書簡を出されて、民間に準じて、これは育児休業法が制定されるときの附帯決議でもあったわけですが、それを踏まえて人事院が大蔵省に申し入れをしていただきました。しかし、その後は全く何ら音さたがないといいますか、論議をされていることが見えないわけですが、そのことについて幾つかお聞きをしたいと思います。  本来的には、育児休業の経済的な保障というのは使用者の社会的責任あるいは負担の問題であって、育児休業給として支給されるものだというふうに思っていますけれども、民間の今の状況から見ましても、公務員については、新しい給付制度を創設してその中で措置するしかないというふうには思います。それは、公務員には雇用保険制度に相当する制度がありませんし、そして将来的には高齢者雇用の給付やあるいは介護休業の給付が行われる、そういう意味から、新しい受け皿をつくるべきだというふうに思います。  しかし、当面といいますか、共済制度で措置をするとしても、幾つかの問題点があるわけです。単位共済ごとに大変状況が違います。健保でやっているところもありますし、特に地方公務員についてはそういう共済短期に該当しない人たちも多くいるわけです。  そういうことから考えると、これを考えるに、国公、地公ごとに一つの制度をつくる、あるいは今申し上げましたように、将来的に介護給付だとかあるいは高齢者雇用給付だとかそういうものの受け皿となるべき仕組みを、枠組みをつくらなければいけないと思うのですが、そのことについて大蔵省は今どのようにお考えになっているのかお伺いしたい。

松川忠晴大蔵省主計局共済課長

○松川説明員 育児休業給付の問題につきましては、ただいま委員の御指摘のありましたとおり、民間におきましては、既存の社会保険制度であります雇用保険制度の中で支給するということにされておりまして、平成七年の四月から実施される予定となっております。  そこで、国家公務員につきましては、雇用保険制度が適用されませんことから、どう扱いをするかという問題でございますが、先ほど御指摘ありましたように、人事院より、共済組合制度の中で、給付水準及び実施時期を含めまして、民間の育児休業給付に見合った給付を行うことが現実的かつ適当との考え方が示されているところでございます。現在、そういう人事院の意見の申し入れを踏まえまして、共済制度の中におきます短期給付の中で仮に措置する場合の具体的な仕組みやその問題点等につきまして鋭意検討しているところでございます。  ただいま委員からは、将来の制度の展望も踏まえた検討をどのように考えるかということがございましたけれども、当面、何よりもまず民間の育児休業給付に見合った給付を共済制度の中でどのように措置できるのかということの検討を進めることが大事ではないかと考えております。  また、単位共済ごとに実施する場合の負担率の差の問題の指摘もございました。この点は、ただいま申し上げましたように、育児休業給付を共済制度の中でどのような形で措置できるのか現在鋭意検討中ということでございまして、なかなか今の段階で具体的に申し上げにくいわけでありますけれども、いずれにいたしましても、現在の短期給付におきます財政運営の基本的な考え方を踏まえる必要があるのではないかと考えております。  すなわち、現在の短期給付におきましては、原則といたしまして単位共済ごとに独立して財政運営を行うこととする一方、著しい掛金率の差が生じる場合には、短期給付全体を対象といたしまして財政調整事業を実施することとされておりまして、こうした取り扱いとの均衡なども考えながら今後検討を進めてまいりたいと考えております。

山元勉日本社会党・護憲民主連合

○山元委員 共済によって違う、地方公務員については特にいろいろなケースがあるということについて苦労をしていただいているのだろうと思いますが、ぜひそのことについては、地公は地公として同じ条件になるように検討してもらいたいと思います。  一つお伺いしたいのですが、民間には給付についての十分の一の国庫負担がございます。八分の一に対して当面十分の一というふうになっていますけれども、公務の方はどのように措置をするか、その検討はどうなっていますか。

松川忠晴大蔵省主計局共済課長

○松川説明員 ただいま御指摘がございましたように、雇用保険における育児休業給付につきましては、一〇%の国庫負担が措置せられていることは承知しているところでございます。  そこで、国家公務員共済制度の中で育児休業給付を措置する場合に国庫負担をどうするのかという問題につきましては、民間におきます雇用保険の育児休業給付に対する国庫負担の趣旨を踏まえる必要があります一方、これまでの共済給付に対する国庫負担のあり方なども勘案する必要もございます。いろいろな勘案すべき要素がございますので、共済制度の中で育児休業給付をどのような形で仕組むのかという全体の検討の中で今後慎重に検討させていただきたいと思います。

山元勉日本社会党・護憲民主連合

○山元委員 今の答弁ではどうも危なっかしいのです。常に公務員の給与あるいは勤務条件というのは、民間準拠という言葉がございますけれども準じている。ですから、少なくとも民間のように、国が負担をする十分の一というのはぜひきっちりと組み込んでいただきたい、確保していただきたいということを重ねて要望をしておきたいというふうに思います。  時間が余りありませんから急ぎますが、民間におくれず実施をする、あるいは同水準の給付で確保する、これはさきの羽田政権のときですけれども、本会議で社会党の池田議員の質問に対して総理も、「公務部門におきましてもそれに見合う何らかの措置が必要であると認識」している、あるいは時の労働大臣、鳩山さんですけれども、立派なことをおっしゃっていただいております。「当然、公部門、民部門を問わず、公民、オールジャパンで、一体で進んでいくのが理想でございます」こういうふうに御答弁があったわけで、私ども、大変喜んだわけですけれども、これはやはりきっちりとした、同水準、同時期発足ということで努力をしていただきたいというふうに思うのです。  そこで大蔵省に、今鋭意検討中だとおっしゃっていますけれども、この本会議場での答弁について、きっちりと守ろうという努力をされるのか、決意があるのか、そこのところをちょっとお伺いをしたいと思うのです。

松川忠晴大蔵省主計局共済課長

○松川説明員 ただいま申し上げましたように、民間におきます育児休業給付に見合った給付をどうするかという観点から検討を進めておるわけでございまして、民間における育児休業給付が平成七年の四月から実施されるという予定であるということも十分にらみながら結論を出していきたいと思っております。

山元勉日本社会党・護憲民主連合

○山元委員 時間が来ているのですが、地方公務員の場合は、国家公務員が措置されてそれに準じて行われる、こういうことだという。特に地方公務員の場合は、今申し上げましたように共済それぞれが条件が違うわけです。そういうことからいうと、ほかの勤務条件を国に倣って地方が実施するということとは違って、時間的余裕が相当必要だろうというふうに思うのですね。  そういう意味からも、まず国公を早く決めないといけない。日程的にいうと、この国会できちんと国家公務員については決めてしまわないと、地方公務員は同時発足ということにはならないと私は思うのです。そういう意味で、これは総務庁長官に、公務員の勤務条件をきっちり守るという立場で、地方公務員を含めて実施する場合に大変急がなければならぬということについての所見をお伺いしたいと思うのです。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 山元委員御指摘のとおり、公務部門におきましても、民間部門において雇用保険制度の中で措置されている育児休業給付に見合う何らかの措置が必要であるということは認識をいたしております。  これらの問題は、人事院の意見表明を受けまして、同制度を所管する大蔵省において今検討が行われていることは御答弁のあったとおりでございますが、私どもといたしましてはその検討を見守っていきたい。人事院勧告完全実施、人事院勧告の意向は完全実施をしていくというのが私どもの基本的な考えてありますので、そういう考えを堅持して対応いたしてまいりたいと考えている次第でございます。

山元勉日本社会党・護憲民主連合

○山元委員 そこで、最後ですが、人事院にお伺いをしたいわけです。  四月二十八日に、私どもはこれで当然だというふうに思いますけれども、附帯決議等を踏まえて、共済制度の中で行うべきだということを大蔵省主計局長あてに書簡を出しておられるわけです。そういう立場からも、さらには公務員の勤務条件を守るという立場からも、人事院がこの問題について今どのように対処をしていらっしゃるのか、お伺いをしたいと思います。

丹羽清之助人事院給与局長

○丹羽政府委員 今委員御指摘のとおり、私ども、大蔵省に対しまして意見を申しておりますので、大蔵省の方でも御指摘の点を含めて適切に対処していただけるものと考えておりまして、その動きを見守ってまいりたいと存じております。

山元勉日本社会党・護憲民主連合

○山元委員 いや、今の答弁では、ちょっと、そうですかということにならぬような、えらい弱腰ですよ。大蔵省にきちっとした文書を出していらっしゃる。そして、今申し上げましたように、責任を持っていらっしゃる人事院ですから、これはやはり同時発足、同水準ということについて一生懸命になって頑張っていただくという決意が聞き取れないというふうに思いました。どうかこれは、先ほども申し上げましたように、地方公務員も含めて実施をしようと思うと本当に急がなければならぬことですから、人事院ともども総務庁と一緒に御努力をお願いしておきたいと思います。  最後に、時間が来ましたけれども、一言ですけれども、これは答弁は必要ありませんけれども、私は前の内閣委員会で二回にわたって、人勧がいかにも低い、ですから公務員全体の気持ちとして、官民比較の方式がやはり問題があるのではないか、官民較差の比較の方式を抜本的にもう見直すべきだというふうに申し上げてきました。民間の実態の捕捉の仕方が、私ども今まで言ってきたのですが、公務員にとっては非常に過酷な条件で比較がされているというふうに思いますから、ことしの人勧はことしの人勧としても、来年の人勧についてはそのことをしっかり踏まえて論議を始めていただきたい、これは要望したいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 次に、松本善明君。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 私は、八月の委員会のときに、人勧史上最低の一・一八%の勧告は公務員労働者の生活改善につながらない水準であり、こういう勧告を出す人事院は職員の利益を保護するという責任を放棄するに等しいものだ、こういうふうに批判をいたしました。  実際に、生活の改善につながらない近年の低率ベアでは、公務員労働者の生活が圧迫されていることが国公労連とか自治労連の調査で浮き彫りになっております。近年の低率ベアで、家計は住宅費や教育費などの比重が高くなり、預貯金の取り崩しで辛うじて生活を支えているのが家計の実態になっております。  公務員給与を決定する要件は、生計費、それから民間賃金、人事院の決定する適当な事情の三つが国家公務員法で挙げられておりますが、公務員労働者の家計の実態から見ると、人事院は、民間給与は強調するが生計費については軽視をしているというふうに言わざるを得ないと思います。  例えば、自治労連が調査をいたしましたことしの四月の四人家族の家計簿調査によりますと、人事院の標準生計費の費目にほぼ合わせた調査で比較をしてみますと、四十一万四千三百八十五円もかかっております。総務庁も家計調査をしておりますが、その家計調査でも四人世帯の消費支出は三十七万八千九百四十二円となっております。ところが、人事院の標準生計費は、四人世帯で二十五万四千八百十円、労働組合の調査より十五万九千五百七十五円も低く、総務庁の消費支出よりも十二万四千百三十二円低い。これは標準生計費が公務員労働者の生活実態からかけ離れているということを示しているのだと思います。  人事院は、公務員労働者の生活実態からかけ離れている標準生計費を見直す必要があるのではないか。同時に、人事院みずから公務員の労働者世帯の生計費を実際に調査するというようなことも必要なのではないかと思いますが、総裁の御意見を伺いたいと思います。

弥富啓之助人事院総裁

○弥富政府委員 お答えを申し上げます。  標準生計費の算定方法につきましては、毎年勧告の際に生計費関係資料として提出をいたしておるところでございますが、例えば、本年を例にとって申し上げます。二人ないし五人世帯につきましては、これは総務庁で行っておられますが、家計調査における平成六年四月の費目別平均支出金額、日数を十二分の三百六十五ということで、世帯人数を四人に調整したものに費目別、世帯人員別生計費換算乗数を乗じて算定をいたしておるところでございます。  平成元年の全国消費実態調査、これも総務庁の調査でございますが、一人世帯につきまして並数階層の費目別支出の金額を求めまして、これに消費者物価、消費水準の変動分を加味しまして、平成六年四月の各費目別標準生計費を算定いたしております。  次に、標準生計費は国民一般の標準的な生活水準を求めるために算定をいたしておりまして、毎年の勧告に際しましては、俸給等の給与上の配分の妥当性を検討するための資料として活用をいたしております。  なお、公務員給与は民間の給与水準に準拠して決定することを基本といたしておりまして、民間給与には生計費それから物価等の動向がこれはもう既に反映されているものと思料をいたしているところでございます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 実際に矛盾が出ているんですね。それを実態を調べもしないで、ただ標準生計費でやっている今の人事院のやり方を擁護する、合理化をするということだけではやはり物事は進まないと思うのです。やはり率直に国会の議論を受けとめて、その改善方を図るのが当然ではないかというふうに思います。  次に、育児休業中の期末・勤勉手当の取り扱いについて質問をいたします。  民間の一時金に相当いたします期末・勤勉手当は、若干の特例はありますけれども、三月一日、六月一日、十二月一日の基準日に職員が在職していないと支給されないことになっております。この基準日主義を機械的に育児休業に適用するためにさまざまな矛盾が起きております。  わかりやすくするために具体的なケースについて人事院に聞きますが、第一の例として、夏の期末・勤勉手当の支給基準日の六月一日が過ぎた六月二日から十一月二十三日まで勤務をして、十一月二十四日から十二月一日を含めて育児休業をとった場合に、十二月分の期末・勤勉手当は支給されるでしょうか。

丹羽清之助人事院給与局長

○丹羽政府委員 期末・勤勉手当につきましては、基準日に在職する職員に対しまして支給されるものでございます。したがいまして、ただいまの御質問の十二月一日に在職しております限りにおきましては支給されるわけでございます。  ただ、育児休業法の第五条第二項におきましては、「育児休業をしている期間については、給与を支給しない。」ということとされておりますので、もし基準日に当たります日に育児休業を取得している職員には、期末・勤勉手当は支給されないということになるわけでございます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 されないと。  では、六月二日から十一月二十三日まで育児休業をとって、翌日の十一月二十四日に勤務に復職した場合、期末・勤勉手当は支給されますか。

丹羽清之助人事院給与局長

○丹羽政府委員 十二月の一日に復職されているということでございますから、支給されるわけでございます。  ただ、その場合におきまして、期末・勤勉手当の在職期間につきましては、育児休業期間の日数の二分の一を在職期間として取り扱いますし、勤勉手当につきましては、育児休業期間中の期間はすべて勤務期間とはみなされないという形で計算するわけでございます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 結局今の場合はされるということですけれども、私の聞いたことにいろいろと弁明をされるということ自体がこの矛盾を示していると思います。  今申しました例は実際にあったことであります。十二月一日の基準日に在職をしていないと、それ以前の五カ月と二十三日を勤務しても、十二月の期末・勤勉手当は支給されないんです。ところが、育児休業をとっていても、わずか一週間勤務しただけでも十二月一日に在職していれば、育児休業期間の二分の一期間が在職期間として期末手当が支給されることになる。  この方を悪いというのではありませんけれども、片や五カ月二十三日働いて期末・勤勉手当がもらえず、片や一週間働いただけで期末・勤勉手当がもらえるという不均衡というか矛盾が生まれている。この問題は、やはり矛盾として解決すべきではないか。総裁の御意見を伺いたいと思います。

弥富啓之助人事院総裁

○弥富政府委員 お答えを申し上げます。  ただいま局長の方から、期末・勤勉手当につきまして基準日制度をとっている、これでそういうふうになっているということでございまして、これは、かつては給与法とは別に国家公務員に対する年末手当の支給に関する法律、これは昭和二十五年ぐらいの法律でございましたが、年末一時金の支給の取り扱いにつきまして、制度以来やはり基準日主義をとっているということでこういうことになっているのだと思料いたしております。  これにつきまして、ただいま御指摘がございましたが、検討をいたしてみたい、研究をいたしてみたい、かように考えております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 基準日に無給の職員でも、基準日前一カ月以内に退職した職員または死亡した職員には期末手当が支給されるのであります。この例外措置は当初はありませんでしたが、昭和三十八年二月の給与法の改正でとられた措置であります。  改正のその理由は、これまで支給日までのわずかの期間在職したならば当然受けられるであろう手当を、その直前に退職することによって失うこととなるものについて、その間の均衡を考慮して若干減額した上で支給することにしたというものであります。育児休業等期末・勤勉手当の場合も、基本的には同じ趣旨であります。  今人事院総裁は検討すると言いましたが、総務庁長官、担当の大臣であります。今お聞きになって矛盾は明らかだと思います。それで、法律でその点が是正をされている場合もあるわけです。やはりこれの是正のために大臣としてもやられるべきではないかと思いますが、御見解を伺いたいと思います。

杉浦力総務庁人事局長

○杉浦政府委員 お答え申し上げます。  この制度につきましては、ただいま人事院の方からお話ございましたので言及いたしませんが、人事院が今後検討をされ、新しい制度を創設するということになりますれば、私どもその勧告が出ましたら、国内の国政全般等を考えながら適正に対処していきたいと思っております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 人事院総裁、いつごろまでに検討をされましょう。

弥富啓之助人事院総裁

○弥富政府委員 お答えを申し上げますが、検討、私、研究と申し上げたわけでございまして、ちょっと早急にいついつというまでお答えを申しかねるところでございますが、いろいろと制度というものはやはりこれは常に考えていかなければならないことではないか、そういう考えを持ってお答えをした次第でございます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 随分消極的ですね、実際に矛盾が出ているのに。  期末・勤勉手当というのは民間の一時金、ボーナスに相当するのであります。つまり、労働の対価であります。したがって、期末・勤勉手当の支給対象期間内に勤務した場合は、勤務した期間に応じて支給をされるべきだと思います。ところが、育児休業の場合は、期末手当の支給対象期間に労働した分も、基準日に在職していなければ期末手当が受けられないことになっている。これは労働の対価である期末・勤勉手当の性格からしても問題でありますけれども、国家公務員の育児休業法も民間準拠をスタンスにしているのではありませんか、お聞きしたいと思います。人事院総裁。

弥富啓之助人事院総裁

○弥富政府委員 育児休業給につきましては、御承知のとおり民間企業においては来年の四月からということになっておりまして、これに見合う、国家公務員についても何らか考えなければいけないのではないか、これは国会の附帯決議もございまして、そのようにとって大蔵省の方に申し入れをした次第でございます。  大蔵省の方では、やはり来年の四月の民間企業の方の育児休業給を念頭に置かれて対処をされるものと考えております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 ちょっと少し私の聞こうとしていることを取り違えているのかもしれませんが、とにかく、民間準拠ということであります。民間の場合はどうなっているか、労働省に伺います。  労働省の平成五年度女子雇用管理基本調査によりますと、民間企業の育児休業中の賞与の取り扱いについては、「出勤日又は休業期間に応じて支給する」、その企業は何%になっていますか。

北井久美子労働省婦人局婦人福祉課長

○北井説明員 平成五年度の労働省の調査によりますと、賞与の算定期間内に育児休業期間があった場合の取り扱いについて、「出勤日又は休業期間に応じて支給する」と回答のあった企業は、八〇・四%となっております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 今お答えのように、民間では圧倒的に出勤日または休業期間に応じて支給するのです。このように、民間では大多数の企業が、育児休業中でも出勤日数に応じて賞与が支払われているわけであります。育児休業法が民間準拠というのであれば、賞与の扱いについても民間に準拠して出勤日または休業期間に応じて支給する、こういうふうに改善するのが当然じゃないですか。人事院総裁、どうです。

丹羽清之助人事院給与局長

○丹羽政府委員 ただいま労働省の方でお答えになりましたのは、給与の算定期間内に育児休業期間があった場合の取り扱いについてでございます。その意味では、先ほども私申し上げたのでございますが、公務におきましても、期末・勤勉手当の算定期間内に育児休業期間があった場合、期末・勤勉手当の期間、すなわち期末手当につきましては在職期間でございますが、これにつきましては育児休業期間の二分の一、それから勤勉手当にありましては、勤務期間そのものから育児休業期間を除いて計算して支給されるということでございます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 どうもかみ合わないのですけれども、弥富総裁は育児休業法の審議の際にこのように答弁をしています。「民間との情勢適応の原則ということを踏まえまして、今後民間における実態の把握に急遽努めまして、育児休業中の給与の給付のあり方につきまして、必要に応じ適切な対応をとることをできるように検討いたしてまいりたい」、本委員会の九一年十二月十六日です。  また、当時の岩崎総務庁長官も次のように答弁をしております。「民間の休業中の給与等につきましては、労使間の話し合いに任されているわけでございますが、」中略しまして、「十分民間の状況を調査し、その上で民間全体の育休の状況を把握し、そして必要があるならば、」「いずれそのような問題が起こってくるであろう、そうした動きを見詰めながら、私どもといたしましては、流れに沿った形で国家公務員の問題等にも対応していきたい、このように考えておるところでございます。」これも同じ日の本委員会であります。  先ほど労働省の答弁がありましたように、八〇・四%と圧倒的な民間企業が、出勤日または休業期間に応じて支給するということで、基準日主義をとっていないのですね。これは明白な事実です。これは早急に改めなければならないものなんです。  総務庁長官、やはり政治家として、もちろん総務庁は人事院の勧告に応じてやっていくということなんですけれども、これに矛盾をお感じになりませんか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 個人としてどうか、こう聞かれれば、さまざま、なるほどそうかな、こう思いますが、しかし、ここに答弁に立ちますのは総務庁長官でありますもので、したがいまして、この点は人事院勧告、人事院の考え方、それをやはり総務庁としては忠実に守っていく、それが現在の公務員の給与のあり方ではないか、こう考えておる次第であります。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 個人としてはそうかなと思うというお話でございました。総務庁長官の立場というものはもちろん存じておるわけでございますけれども、だれが考えても、大臣も個人としてはそうかなと思われるという、これはだれが聞いてもそれはそう思いますよ、おかしいじゃないかと。これを何とかかんとかへ理屈をつけて維持しようということはとんでもないんですよ。  人事院総裁に伺いますが、今私が委員会の答弁を読み上げましたけれども、そのときに当内閣委員会では附帯決議を付しておりました。総裁も先ほど答弁の中で触れられたわけですから承知の上だと思うのですけれども、もう一度読み上げます。「今後、民間企業における実態等を適宜調査し、育児休業期間中の経済的援助を含め、育児休業制度等について総合的に検討を行い、必要があると認めるときは適切な措置を講ずべきである。」と国会でこれが附帯決議としてやられているわけです。  それから、本年六月に日本弁護士連合会も同趣旨の意見書を出しております。社会的にも、これはだれが見てもおかしいということなんですよ。こういうことを改善するというのが人事院なんですよ。それをやらなかったら存在価値が問われるんですよ、何も意味がないじゃないかと、何やっているんだと。労働者の団結権や団体行動権その他を制限したかわりにあるというのでしょう。存在価値がなくなったら、この制度自身が無意味になりますよ。私は、これを早急にこの附帯決議の趣旨に合うように改正をしなければならぬというのは当然のことではないかというふうに思うのです。  人事院総裁、謙虚に、先ほど研究と言った。研究ではだめです。やはり、きちっと検討すると。国会が意思を決めているんですから。そしてあなたも、私の質問に対してまともな答弁で反論できないのですよ。だれが考えたって、この矛盾は明らかですよ。総務庁長官も、個人としては、それはそう言われればそうかなと言ったでしょう。私は、人事院総裁がこの問題について至急検討されるよう求めたいと思います。改めてこの問題についての答弁を伺いたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 誤解があっては困りますので。  私個人としてそのとおりだなと言ったわけではないのです。個人として聞かれれば、そういうお話があったのかなというふうに申し上げたのであって、肯定したわけではございません。そういう御意見を承ったということでございまして、総務庁長官としては、先ほどお答えしたとおりであります。

弥富啓之助人事院総裁

○弥富政府委員 お答えを申し上げます。  御承知のとおりに、育児休業給につきましては、ノーワーク・ノーペイでございまして、これはやはりおかしいのではないかということで、我々も検討しなければならない、民間企業の動向も踏まえて検討しなければならないということで、労働省の方の婦人少年問題審議会あるいは中央雇用審議会でございましたか、雇用部会の方の勧告あるいは報告を踏まえまして、来年の四月から実施ということになりました。ノーワーク・ノーペイでは困るということで、我々もこれに見合う措置をとらなければならないということで、先ほど来申し上げておりますように、大蔵省の方に対して、どういうふうにするかと、その実施時期や給付水準等につきまして今検討をしているところでございます。  ただ、現在の制度というものはいろいろあります。これは、先ほど申し上げましたように、制度は決して万全のものではございません。しかしながら、現在それは検討いたして、研究いたして、検討、研究というのは非常にあれでございますが、研究いたしておきますにいたしましても、現在は、現在の制度というものが直ちにこれは妥当しないというわけではございませんので、それを考えながらただいま委員の申されたことも十分頭に入れて私の行動をさせていただきたい、かように考えておる次第でございます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 総務庁長官 そう言われればそうかなと、肯定ともとれるし、後からそうではない、こう言われましたけれども、いわばそういうニュアンスです。ここに公務員の皆さんたくさんおられると思うのですが、当たり前だと思って聞いていると思いますよ、これは。  それは弥富さん、大蔵省のことをちょっと言われた。それとは関係ないですよ。労働者の育児休業手当の支給の状況がおかしければ、それを正すというのが人事院なんですよ。その財政措置やその他は大臣に任せればいいのですよ。それを余計なことを考えて、公務員労働者の労働条件を高めるべきところが、抑えるという役割をやっているのはけしからぬと思うのですよ。今しかし、言葉の中では研究から検討というふうに言われたので、実際上お話の中では一歩進まれたのではないかと思いますが、いつごろまでに検討の結論を出していただけましょうか。

弥富啓之助人事院総裁

○弥富政府委員 ただいまその検討、研究ということで非常に言葉上いろいろありましたけれども、私としては、先ほど来申し上げておりますように、決してこれで十分なものであるということで考えているわけではございません。ノーワーク・ノーペイから、やはり公務員にも民間の企業に見合った育児休業給を考えなければいけないということまで進んでいるわけでございますから、現在の制度を直ちに、いつまで変えるとか変えないとかということをお答え申し上げるのはなかなか難しいわけでございますが、ただいまの委員の御意見も十分私は頭に入れさせてくださいということを申し上げている次第でございます。いつまでというのは今ちょっと申し上げかねるところでございます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 今の状況が十分なものではないということをお認めになって、できるだけ早く検討して結論を出し、そして公務員労働者の労働条件の改善のために人事院が本来の役割を果たされるよう要求いたしまして、私の質問をこれで終わります。

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 これにて各案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 この際、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に対し、松本善明君から修正案が提出されております。  提出者から趣旨の説明を求めます。松本善明君。     —————————————  一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正   する法律秦に対する修正案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となっております一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に対して、修正案の提案理由と、その内容の概要を御説明申し上げます。  提案の第一の理由は、政府案は、人勧史上最低の一・一八%という低率の給与改善に加えて、期末手当の支給月数を〇・一カ月切り下げることとしています。この措置は低率ベアをさらに切り下げて、ベアは年間でわずか〇・六%となり、昨年度の消費者物価上昇率一・二%に遠く及ぼす、公務員労働者とその家族の生活に深刻な打撃を与えるものであります。したがって、公務員労働者とその家族の生活を擁護する立場から、期末・勤勉手当の現行年間支給月数五・三カ月を維持しようとするものであります。  提案の第二の理由は、人事院調査の民間企業の一時金支給月数は、日経連や東京都の調査結果を大幅に下回るなど、人事院が行う大ざっぱな月数比較方式に問題があるからであります。  次に、修正案の概要を申し上げます。  政府提出の一般職職員給与法改正案の期末手当の十二月期の支給割合を百分の百九十に引き下げる改正を行わないものとするために、第十九条の四第二項の改正規定を削除するものであります。  なお、本修正案に要する経費は、約百九十二億円の見込みであります。  以上が、修正案の提案理由とその概要であります。  委員各位の御賛同をいただき、速やかに可決されますことを要望いたしまして、修正案の趣旨説明を終わります。

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 これにて修正案についての趣旨の説明は終わりました。  この際、本修正案について、国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見を聴取いたします。山口総務庁長官。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 ただいまの一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案につきましては、政府としては反対であります。     —————————————

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 これより各案及び修正案を一括して討論に入ります。  討論の申し出がありますので、これを許します。松本善明君。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となっております給与関係三案のうち、特別職職員給与法一部改正案及び防衛庁職員給与法一部改正案に関して反対の討論を行います。  初めに、特別職職員給与法一部改正案についてであります。  本案の対象となる特別職職員は、内閣総理大臣、国務大臣、内閣法制局長官など、ほとんどが行政庁のトップに立つ特別の地位を有する者であり、現行の俸給月額も、内閣総理大臣二百二十万八千円、国務大臣百六十一万一千円というように、現状でも高額な水準にあります。たとえ一般職と同率の引き上げとはいえ、年間引き上げ額は一般職職員の平均の約十倍、総理大臣で二十数万円にもなります。  こうした高額の引き上げは、公務員労働者はもとより、不況のもとで苦しむ国民の一般的生活水準、また消費税の増税を国民に押しつけながらみずからの給与は通常どおりに引き上げるやり方は、国民の理解を得られるものではありません。  次に、防衛庁職員給与法一部改正案についてであります。  村山内閣は、自衛隊の合憲、日米安保条約の堅持を表明し、世界の憲兵戦略をとるクリントン米政権に全面的に協力する姿勢を示し、世界第二位の軍事費のさらなる増大、国連常任理事国入りの表明、PKO法の歯どめ条項さえも無視した自衛隊海外派兵の新たな拡大など、軍事大国化の道を歩んでおります。  自衛官及び防衛庁職員の給与を一般職の職員並にバランスをとるというのであれば、まず軍事大国付の道を転換し、大幅な軍縮を行うことか先決であります。これを行わないで自衛官及び防衛庁職員の給与を引き上げることは、国民感情から見ても認められないことを申し上げまして、反対討論を終わります。

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 これにて討論は終局いたしました。     —————————————

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 これより採決に入ります。  一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。  まず、松本善明君提出の修正案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 起立少数。よって、松本善明君提出の修正案は否決されました。  次に、原案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました各法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 この際、暫時休憩いたします。     午後零時三分休憩      ————◇—————     午後二時三十分開議

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  第百二十九回国会、内閣提出、行政改革委員会設置法案及びこれに対する加藤卓二君他二名提出の修正案を一括して議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。弘友和夫君。

弘友和夫改革

○弘友委員 改革の弘友和夫でございます。  私は、改革を代表いたしまして、今本委員会に上程されております行政改革委員会の設置法案並びに今大きな問題であります行政改革一般にわたりまして御質問をしたい、このように思いますけれども、質問に入る前に、せっかく五十嵐官房長官お見えでございますので、ちょっと一点、御質問したいのです。  けさの朝刊に、リ・ウンヘヘヘというのですか、「「李恩恵」、条件にせず 日朝交渉再開で官房長官見解 五十嵐官房長官は二十四日午後の記者会見で、日本と朝鮮民主主義人民共和国との国交正常化交渉中断の原因となっていた大韓航空機爆破事件の金賢姫元死刑囚の日本人教育係「李恩恵」問題の取り扱いについて、「我が国としては、日朝交渉の再開には何の条件も付していない」と述べ、交渉再開の障害にはならないとの認識を示した。」このように報道をされておるわけでございます。  たしかこの問題で日朝交渉というのは中断されたのだと思いますけれども、これで政府の交渉再開の条件にしないというのは、政府の方針が変わられたのかどうか、またどういうことでそういうことになったのかということをまずお聞きしたい、このように思います。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 御承知のとおり、日朝国交正常化交渉につきましては、九一年の一月から八回の本会談を開催してきたわけであります。この交渉は、九二年の十一月の第八回本会談が北朝鮮の対応が原因として次回日程を決められずに終了いたしたわけでありまして、再開のめどが立っていないという状況がずっと続いてきているわけであります。  ただ、我が国としてはこの交渉再開については格別な条件というものを付しているわけではなくて、これは相手側が応じてくるということであれば再開をいたしたいという状況というのは、今までもずっと変わらないところでございまして、そういう意味てはドアは閉められているのではなくて、あけられたまま今日に至っている、こういうふうに我々としては考えているのであります。  李恩恵問題がその上での前提になっているというようなものではなくて、今申し上げたようなことなのでありますが、ただ会談に入りましたならば、いろいろ論議される中の一つの問題として李恩恵問題は申すまでもなく我が国としての関心事項である、こういう考え方であります。

弘友和夫改革

○弘友委員 この問題につきましては、今後いろいろと出てくると思いますので、そのぐらいにしておきたいと思います。  それで、まず行政改革一般にわたりましてお尋ねをしたい、このように思います。  申すまでもなく、戦後五十年たって日本の置かれておる状況、また対外的には東西冷戦が崩壊し、また日米構造協議などそういう貿易摩擦の問題だとか、また落ち込んだ景気の回復をどうするのかとか、また二百兆に上る国債残高をどうするかとか、また急速に進行している高齢化社会への対応をどうするか、さまざまな問題が今山積しておりまして、それで、ここで論議になってきましたのは、とにかくそういう中において、今景気の問題にしても何にしても行政改革を断行しなければならない、そして一万一千に上る許認可だとか、そういうものも見直して規制緩和もやる、それをしなければもう日本の国はだめになる、こういうことは私は共通の認識だというふうに思っているわけです。  そういう中で、昨年細川内閣が誕生して、改革の断行ということに取り組んでまいりました。政治改革や税制改革、そしてまた行政改革という、あらゆる分野にわたりまして具体案を示して一つ一つ取り組んできた、私はそういうふうに考えております。また、羽田内閣もそれを継承して、改革の持続ということを引き継いでいたわけです。  村山内閣が発足しまして、確かに改革の持続を言っておられますし、また行政改革は内閣最大の課題である、このようにも申されているわけでございますが、ただ、そこで懸念いたしますのは、この行政改革大綱の取り扱いを見ましても、何か具体的なものが先送りされているのではなかろうかなと。まあ一般新聞紙上等では、五五年体制を支えてきた一方には族議員という自民党さんがいて、また官公労に支えられた社会党さんがいる、その五五年体制では行政改革は難しいのではなかろうかというような、いろいろな世間の考え方もございますけれども、とにかくここで官房長官並びに担当である山口総務庁長官に、この行政改革、どういうふうに断行していくのか、その決意なり手順なりをまずお伺いしておきたい、このように思っております。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 お答えいたします。  五五年体制云々というような形で御注意もございましたが、私どもは村山内閣といたしまして、委員も御指摘をされましたように、行政改革が村山内閣の最大の政治課題である、このような点をしっかりと受けとめまして、しかも村山総理は閣議の折、しばしば各閣僚に対しまして、行政改革こそが内閣の最大の課題だ、閣僚の協力はぜひお願いをするという要請もいたしているわけでございまして、私ども、そういった総理の決意を踏まえまして、規制緩和さらには地方分権、情報公開、特殊法人の整理合理化、これらの問題に真剣に取り組んでおるところでございます。  いずれにいたしましても、御指摘ありましたように、内外からの要請もございます日米貿易摩擦、日米包括協議、そのような折に、この規制緩和の問題が問題になっていることは御指摘のとおりでありまして、そういった内外からの要請にこたえるという意味もありますし、また我が国独自としても経済の活性化を図る、そして今民間の企業もリストラで苦労しておられる、そういうときに政府みずからがやはりきちっと血も流さなければいかぬ、こういう決意で取り組んでおるわけでございまして、村山内閣として以上申し上げた取り組みをいたしているということで、ご理解を賜りたいと思う次第でございます。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 いま総務庁長官のお話しになったとおりであるのでございますが、既に御承知のように、村山総理は、所信表明におきましても、大変行政改革に関しましては力を込めて決意を述べている次第であります。九月三十日の所信表明の中では、「行政改革の断行こそ、この内閣が全力を傾けて取り組まなければならない課題であります。」こう述べて、るる行政改革への考え方を情熱を込めてその後語っているところでありますが、こういう総理のかたい決意というものを踏まえて、また与党におきましても、先日来熱心な御検討の中で基本方針というものを出していただきましたものですから、これらを踏まえて、先般も閣議で、総理から各大臣に厳しい指示がそれぞれ出されたということに相なっている次第であります。  殊に、委員御指摘の規制緩和につきましては、国民生活の向上はもとよりでありますが、経済の活性化や国際的調和の観点から、これは非常に重要なものであるという認識をいたしておりまして、政府はさきの二百七十九項目のあの緩和決定に次いで、今後さらに積極的かつ計画的に規制緩和を推進するために、本年度内に向こう五カ年間に及ぶ規制緩和の三方針を取りまとめていこう、こういうことで、目下総務庁が中心で全力を挙げて真剣に取り組んでいるということを御報告申し上げたいと思う次第であります。

弘友和夫改革

○弘友委員 総理は所信表明で、断行する、こう言われましたけれども、具体的なことをお聞きしたら少し後退しているのではないかという印象を、後からお聞きしますけれども、受けるわけなんですね。  そこで、山口長官にお尋ねしたいのですが、これは午前中の審議の中でも出ておりましたけれども、朝日新聞の「新閣僚は語る」、こういう中で長官は、「初めに消費税引き上げありきではなく、政府自ら血を流すリストラが必要。省庁統合も考えるべきだし、特殊法人の廃止統合も必要だ。」云々、こういうふうに述べておられるわけですね。そして社会党さんは、細川内閣の福祉税構想のときも、税制改革の前提に行政改革が必要だと強く言われたわけです。また、村山政権成立に至る過程では、現与党の三党合意の中では、行政改革による財政効果を含む総合的改革案を国民に提示し、理解を求めて今年中に関連法案を成立させるよう努力するということで、要するに、消費税の引き上げの前に、その前提として行政改革を断行する、そしてまた、行政改革によってどれぐらいの歳出削減効果というか、そこら辺をきちっとした上で、税制改革といいますか消費税の引き上げというか、山口長官の談話ではそういうふうな形になっておるわけです。  消費税引き上げの前に省庁統合だとか特殊法人の廃止統合だとか、そういうことが必要なんだ、それを具体的に提示してその上でやるべきだ、このように言われているわけですけれども、既に税特委等で、この消費税五%云々というのは今審議されているわけですから、もう既にかかっているわけですから、では、その前提となる行革の効果というか、それはどういうふうに考えられているのか、お尋ねをしたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 お答えいたします。  御指摘ありましたように、最初に増税ありきではない、行政改革、具体的には特殊法人の整理合理化あるいは官庁の統合の問題あるいは地方分権、情報公開、それぞれ行政改革はできる限り進める中で、国民に対して負担を求める増税という問題は、その中で結論を出し、そうして国民にお願いをしていくものではないかという趣旨のことは申しました。そういう趣旨にのっとりまして、政府といたしましてもこの消費税の問題に関しましては、各方面の意見も聞く、与党内の議論も随分詰めるという中で、税制特別委員会で御議論をいただいている、税制大綱を御提起申し上げて今御論議をいただいているということだと思います。  したがいまして、私といたしましても、先ほど掲げましたそれぞれの行政改革の課題を真剣に進めていかなければならぬということで、御案内のように、特殊法人の問題につきましては、本年二月の行革大綱では、二年間のうちに特殊法人の整理合理化を行うんだ、こうなっておりましたのを、与党の皆さんとも御相談の上で前倒しをいたしまして、これを年度内に結論を出すということで今精力的に努力をしておりますことは、委員も御案内のとおりでございます。税制特別委員会におきましてそのスケジュールも私申し上げました。基準についてもお話を申し上げました。そういうことで鋭意進めるつもりであります。  また、結局、それじゃ行政改革でどれだけ経費の捻出ができるかということになるのですが、これは計量的に計算できるものもございますし、それからまた、規制緩和でありますとか地方分権でありますとか、こういった問題は、進めたからといってそれじゃ幾ら経費が浮くという計量的な算定というのは、これは困難であることは御理解いただけると思うのです。  進めるべき行政改革はきちっと進めていく、そういう中で、税の御負担をお願いすることもお願いをしていくということでございまして、そういう意味では、当初申し上げました趣旨に沿いまして私も努力をいたしておりますし、村山内閣としても、与党としても、懸命に努力をしているということはひとつ御理解賜りたいと存じます。

弘友和夫改革

○弘友委員 行政改革というのは計量的に出せない、こういうことですけれども、長官が言われたことは、計量的に出せないというのは前もって、前もってというか、これは出せない部分が多いというのはわかっていることなんです。だけれども、細川内閣のときにそれを明確にした上でやるべきだというふうに言われたわけですね。行政改革によってどれぐらいの削減ができるのかとか、そういうことを明確にした上でやるべきだ、こう言われたからお聞きしたわけですよ。今になって、計量的には出せないんだ。じゃ、計量的に出せない何と何を明確にやるんだということが今案として出ているかといったら、これも出ていないわけでございます。  今長官にお答えいただきました特殊法人の整理、これは今お答えがありましたように、前の内閣では二年間かかる、これを前倒しにしてやっているんだ、こういうふうに言われましたけれども、要するに、十一月二十五日までに九十二ある特殊法人、それから八十五の認可法人、これは各省庁で見直しをする、そして二月十日までに各省庁で検討した検討結果を報告させる、こういうことなんでしょう。  午前中の答弁では、長官は、それと並行して、それに対してどう対処するか、年度末までに具体名を挙げてやる、こういうふうに言われました。だけれども、この問題については、前の、亡くなられた鈴木行革審の会長、あのときでも、この特殊法人なんというのは、あれは骨抜きなんかじゃないんだ、頭まで抜かれたんだということで、関係省庁のヒアリング、自民党の族議員と言われている方かどうか知りませんけれども、関係各省がスクラムを組んでヒアリングさえさせなかった、頭まで抜かれた、それほど抵抗がある問題だと思うのです。それを各省庁に見直しをさせて、その結果が二月に出ますよ、それからどうするか、本年度じゅうに結論を出しますよ、それで残り一カ月ですかね。  そういうことで、果たして統廃合も含めた抜本的な見直しというのができるのかどうか。これは、さきがけさんが具体的な案を出されて、すばらしいことだなというふうに思っておりますけれども、それが自民党さん、社会党さんのいるこの今の内閣で通るのかどうか。今から検討されると言いますけれども、検討した結果、省庁が検討したものが出て、果たして我々が期待するような抜本的な特殊法人の整理合理化といったものができるかどうか。  これはやる前からと言ったら語弊がございますけれども、先ほど建設省の御答弁が何かあっておりましたけれども、それは一つ一つとってみたら、みんな理屈のつくものだと思うのですよ。それを各省庁で検討して、一体どこが、内閣がそれを、前回の行革審のときは行革審がそれを検討しようとしたわけですね。今は各省庁がやっているわけです。内閣が、総理が責任を持ってそれを断行していくのか。省庁の考えではない部分、整理統合にいろいろ抵抗がある部分をどこで推進していくのか。  また、前の内閣のものを前倒しをされたと言いますけれども、九五年度の早い時期には推進計画というのを策定するというふうになっているわけですね。だから、時期は早くなりましたよ。だけれども、結果としては何もできませんでしたではだめなわけですから、そこら辺について、どこが責任を持ってやるのかということをお聞きしたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 お答えいたします。  委員御指摘のように、特殊法人等の整理合理化が極めて難しい課題である、困難を伴う課題であるということは、私自身も承知しておりますし、本日出席しております五十嵐官房長官も承知をしておるし、また村山総理もそのことはよく認識しておられるだろうと思うのであります。  しかし、そういう困難な課題であるということは認識しつつも、村山内閣としては政治改革は重大な政治課題である。そうして、特殊法人等の問題ばかりではございません。規制緩和も地方分権も情報公開も、そして特殊法人、認可法人、そして公益法人等の整理合理化についても真剣に取り組んでいこうということを決めているわけでございますから、これはそういった異常な決意で我々としては取り組んでいるということで御理解をいただきたいと思います。  確かに鈴木さんが行革審会長のときにそういう抵抗があったということは、私も漏れ承っております。しかし今度は、九十二特殊法人がございますし、八十の認可法人がございますが、それぞれの官庁において、それぞれの閣僚が先頭に立って見直しを一つずつ進めていく。そして、見直し状況を十一月二十五日までに私ども総務庁に報告をしてもらう。そうしてさらに、この見直しの結果を二月十日に総務庁に報告をしてもらう。そういう形で、各省庁が閣僚を先頭にしてぎりぎり見直す努力をやっていただけるものと私は思っております。また、先ほど官房長官がおっしゃったように、総理もそのことを強く指示をいたしているわけでございます。  同時に、私どもは各省庁だけに任せようと思っているわけではございません。今申し上げたような形で見直し状況の報告がある、見直し結果の報告がある。それと並行して、五十嵐官房長官と私は、マスコミ等あるいは各団体の代表者の皆さん方に特殊法人等についても御意見を承りたい、そういう計画も進めております。そうした国民的な世論を背景にいたしまして、私どもとしては、この問題についてはきちっとした答えを出す、こういう形で取り組んでいるわけでございまして、年度末には行革推進本部において具体的な名前を挙げた結論を我々としては必ず導き出すというつもりでやっているわけでございますので、御理解を賜りたいと存じます。

弘友和夫改革

○弘友委員 それじゃ、別な角度から省庁統合の問題についてお尋ねしたいと思うのです。  こういう問題は総論賛成、各論反対というふうになる場合が多いわけですけれども、今の内閣で、既に小澤国土庁長官は、国土庁、沖縄開発庁、北海道開発庁の三庁統合論、これについては税制改革に絡ませて急いで進めるべき問題ではない。それから、小里北海道・沖縄開発庁長官は、これは統合にはなじまないという意見を出されているわけです。前の内閣では三庁統合については優先的に進める、取り組むという方針ははっきり出したわけですけれども、既にこういうふうに後退をされている発言が閣僚の中から出されていると思いますが、五十嵐官房長官は北海道でございますけれども、そのお二人の三庁統合に対する態度というか、どういうふうに考えられているか、お尋ねします。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 午前中の委員会でもお答えを申し上げました。この行政機関の整理統合の問題も重大な課題であるということはよく認識いたしております。また臨調、行革審の論議を通じて、これらの問題についても真剣な御議論がなされ、答申が出されておりますことは私もよく承知をいたしております。  問題は、私ども今地方分権につきましても真剣に取り組んでおります。御案内のように、年内に大綱方針を私ども作成をいたしたい。それで、既に地方六団体におきましては、さまざまな議論をいたしました結果、自治法に基づく意見書を私ども政府にも提出をいただいております。さらに、地方制度調査会におきましても真剣な御議論をいたしまして、中間報告を私ども承っております。近く最終答申がなされると思います。  そういうものを受けまして、行革推進本部の地方分権部会におきまして議論をいたしましてこの大綱方針を取りまとめる予定でございますけれども、そういたしますと、国の行うべき事務と、都道府県、市町村の行うべき事務というものをきち一つと区分けをいたしまして、これに伴いまして、それでは税制、財政を一体どうするか、どういうふうにこれを配分するかということもあわせ、さらに地方分権を推進するための推進機関を一体どうするかというようなこともあわせて、この大綱方針は取りまとめなきゃならぬと思います。  その上に立って、できるだけ早い機会に地方分権推進に関する基本法を国会に提案をいたしたい、こう考えておるわけでございまして、今申し上げましたように、国と地方の役割分担をどうするかということとこの省庁の統合という問題は相関連する課題である、かように私ども認識をいたしております。  したがいまして、御指摘の三庁統合の問題につきましては、今申し上げたような地方分権との相関連も十分念頭に置きつつ、中期の課題としてこれについては検討するということで終始お答えを申し上げているところでございます。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 北海道及び沖縄の開発法に基づく開発庁の存在というのは、やはりそれぞれの地域における地域的なあるいは歴史的なそれぞれの経過の上に立って、国家が特に開発を直接行うという意味での法律の趣旨があるわけでありまして、それは当然そういう必要性というものも持続して今日まであるものだと思うわけであります。  一方、今総務庁長官のお話のように、分権という立場で考えてみますと、分権との絡みでのこの開発法の関連というものは一つのやはり重要な議論のポイントになるものであろう、こういうぐあいに認識をしているところであります。  総務庁長官のお話のように、分権大綱ができ、また明年は基本法もできるという中での全体的な議論の中で、これらのいわゆる三庁統合の問題もそういう視点での検討もあわせしながら進められていくものであろう、こういうぐあいに思います。

弘友和夫改革

○弘友委員 それでは、地方分権大綱が策定される段階で三庁統合、三庁だけじゃなくて各省の、そういう必要がある、ない、どうするかという、地方分権大綱が策定される段階ではそこら辺が一緒に出てくる、こういうふうに理解してもよろしいですか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 分権大綱は、先ほど言いましたように、国の行うべき事務、地方公共団体が行うべき事務、そして地方公共団体につきましては、かつて道州制の議論等もございましたが、地方制度調査会もあるいは地方六団体も、地方公共団体は二層制、すなわち都道府県立それから市町村、この従来の、今までの形態はそのまま維持をした中で、中央、地方の役割分担を明確にしていこうという方向に動きつつございます。私どもも、その点は十分踏まえました上で地方分権部会で分権大綱をまとめてまいりたい、こう思っておるわけでございますが、そういった形で分権大綱は取りまとめていきたいと思います。  そして、その分権大綱が取りまとめられ、そして国の事務、地方の事務、これが明確化していく中で、この中央省庁のいわば統合という問題についてはそこで私どもは考えるべきではないのか、だから中期的に検討をいたします、こう終始お答えを申し上げているということで御理解をいただきたいと思います。

弘友和夫改革

○弘友委員 時間がありませんので、じゃ五十嵐官房長官にもう一点だけお尋ねしたいと思うんです。  前にやはり行革審の会長さんのお話だったか、要するに閣議のシステムですね。今のシステムというのは、閣議というのは要するに内閣の最高意思決定機関だ。ところが、その閣議にかかる案件というのは、各省の事務次官会議というのがその前にありまして、いわゆる全会一致じゃないと閣議にかからないという慣例、まあ慣例になっているのかどうか。  そうなると、一つの省でも反対であれば閣議にかからない、そういう方針というこのシステムというのは、もう戦前の、何かあれだったら大臣を引き揚げるぞとか、そういったものにつながるような、要するに全会一致じゃないと何もできないというこのシステム、この図り方というのを変える考えはないかどうか、一点だけ長官に。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 閣議に付議する案件につきましては、各大臣が総理に対してそれぞれ案を提出して審議する、こういうことになっているわけでありますが、ただ、閣議で議論する前に、お話しのように事務次官会議でこれはあらかじめ議論をする、やはり各省庁統一的な議論をそこでよく踏まえて、そしてその結論を得て閣議に提案申し上げる、こういうことになっているわけでありますが、しかし、そういうことばかりかというと必ずしもそうでもないんですね。逆に、閣議の方で決めて、それを事務次官会議の方におろすという場合もございますし、その状況によるものだろうというふうに思います。  いずれにいたしましても、これは政府が一体的に、それぞれの案件について十分に各閣僚の発意というものも生かしながら進めていくということになってございまして、御指摘のようなことのないようにまた我々も努力してまいりたいと思う次第であります。

弘友和夫改革

○弘友委員 長官、あれでしたら、もう結構でございます。  それで、この行政改革委員会設置法に関連してお伺いしますが、これは細川内閣のとき、社会党さん、さきがけさんも含めて旧連立与党政権で閣議決定されたものでありますけれども、今こういうふうに出されているということは、やはり今考えられる案としてベストだというように考えられて提案されたと思うのですけれども、いかがでございましょうか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 私ども政府といたしましては、先国会で継続になりました案件をベストの案として国会の方に御審議をお願いしている、そのことについては御指摘のとおりでございます。

弘友和夫改革

○弘友委員 それでは、この期間が三年になっているという、やはりそれもそれなりの根拠があってなっているんじゃないかと思うんですけれども、いかがでございましょうか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 御指摘のとおり三年というのが任期になっております。  ただ、私が総務庁長官に就任いたしましてから内閣委員会で、衆参それぞれ御議論がございました。その際、御質問にお答えしたのでありますが、特に情報公開の問題は、私ども社会党も、情報公開は速やかにやるべきだと主張をいたしてまいりましたし、また多くの政党がそのような御主張をなされておられた。したがって、行政改革委員会の任期は三年であるけれども、情報公開に対する法制化の問題は、法案が成立してからでございますが、委員の皆さん方に御協力をお願いして、三年とは言わず、できればもっと速やかに法制化の作業を進めていただくようにお願いしたいという気持ちを持っておるということはお答えをいたしました。  したがって、任期は三年、そのことはもう私どもそれなりに、かつて臨調も一次、二次、三次の行革審も任期三年でございましたから、三年で十分理由のある任期であると思っておりますが、事情報公開に関しては、三年と言わず速やかに御努力を賜りたいということをかねがね念願しておったということも御理解を賜りたいと存じます。

弘友和夫改革

○弘友委員 私、早くなるというのが悪いと言っているのじゃないのですね。できるだけ早い方がいいと私も思っております。  ただ、政府の三年というのはそれなりに根拠があって出されたのじゃないかな、二年で大丈夫かなという危惧があったものですから、じゃ、その責任を、もしできなかった場合だれがとるのだとかいろいろあります。修正を出された皆さんにお聞きしたいと思いましたけれども、ちょっと時間がありませんのでお聞きしませんが、とにかく速やかに、そして立派なものをつくっていただきたい、このように思います。  時間がありませんので、次の質問に移らせていただきます。  昨年、本委員会におきまして、行政手続法を審議し、またこれを成立させたわけです。これはもう十分御承知のように、一万一千ある許認可だとか行政指導だとか、外国から見れば日本の行政がわかりにくい。また、日本の国内でも、行政官庁のさじかげん一つでいろいろ許認可がオーケーになったりならなかったりとか、そういう法的根拠のないあいまいなものというのはだめなんだ。ですから、審査基準も、これらについては何と何と何をクリアすれば許可をおろしますよ、そしてまた、審査期間もいつまでですよ、こういうことを明確にしてやる。そして日本の行政を公平、透明なものにやっていこう、そうでなければだめなんだ、こういうことで行政手続法というのが成立、三十年来の懸案事項を成立させたわけです。  ところが、今回、この行政手続法というのは一体何だろうかという、非常に危惧するというか、この内閣で問題というのが、例の亀井運輸大臣の契約スチュワーデスの問題です。  これは、経過を言いますと、七月二十九日に全日空が時給制スチュワーデスの採用方針を発表します。八月七日には日本航空が時給制スチュワーデスの採用計画を決め、公募を開始したわけです。これに対して、亀井運輸大臣が、正社員とアルバイトが同乗すると緊急時に一体感がなくなる、安全上問題があるということで八月八日に航空局長に指示をして、八月九、十日、運輸省がこの三社に対して指示を伝達したということなんです。  運輸省の方が来ておられると思いますが、果たしてどういう根拠に基づいてどういう指導、これは行政指導なのかどうか、どういうことを指示したのかということを明確にお答えしていただきたいと思います。

丸山博運輸省航空局監理部航空事業課長

○丸山説明員 御説明申し上げます。  私ども、大臣の指導は行政手続法に定めます行政指導であったというふうに考えております。  どういう形の行政指導かということでございますが、航空法百四条に、航空企業は航空機の運航に関する事項について運航規程を定め、運輸大臣の認可を受けるべきという旨を定めております。この運航規程の認可の要件といたしまして、運輸省令上、客室乗務員が緊急の場合においてとるべき措置を明確に定めているということを省令で求めております。この省令に基づきまして、各社の運航規程におきましては、一致協力して緊急事態の克服に努めるというような規定がございます。  今回の行政指導でございますが、身分の異なる客室乗務員が混乗いたしましたときに、運航規程に定められた一致協力して緊急事態の克服に努めるということに支障を及ぼさないかどうかということにつきまして、私ども航空企業各社に対しまして再検討を求めたものでございまして、行政指導といたしましては、航空法第百四条の適用にかかわる行政指導であるというふうに考えております。

弘友和夫改革

○弘友委員 そういう御答弁では僕はだめだと思うのですよね。今のこのお答えでは、要するに支障を来さないかどうか航空会社に検討を指示した、それであれば、検討した結果安全上問題があるという場合もあるでしょうし、ないという場合もあるわけですよ。ところが、亀井運輸大臣は、これは認めないと言っているわけですよ、認めないと。そして、指示に従わなければ増便も認めない、こう言っているわけでしょう。安全上問題があるかどうかを検討しなさいということじゃないわけですよ。それは認めさせられないと。しかも、春ぐらいから運輸省と協議をして三社はやってきているわけだ。もう募集も始めました。既に百人の定員に対して二千五百人の人が応募をしているわけですよ。  こういう行政指導といいますか、百四条に基づいて行政指導をした、安全上問題があると。今までは問題ないということでやってきているわけでしょう。それを、ある日突然大臣が、問題あるんじゃないかと。問題あるんじゃないかじゃないのです、これは認めないと。こういうことが果たして許されるのかどうか。  どうですか、長官、取り消したとはいっても行政指導というのは相手の任意に基づくものなのですね。それによってどうこうするものじゃないわけですよ。まず、行政手続法に反するんじゃないかということと、もう一回運輸省の御答弁をお願いしたい。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 たまたま亀井運輸大臣の発言を新聞で拝見いたしました。そのときは、たしか八月中だったと思いますので、行政手続法の施行は十月一日でございますので、行政手続法の施行以前の問題であったと思います。  私は、運輸大臣が運輸大臣として航空の安全のためにさまざまな発言をする、そしてそういう立場から航空会社に対してさまざまな指導をするということは当然あってしかるべきだ、こう思います。  ただ問題は、行政手続法の施行前ではありましても、結局、別に行政手続法に違反するかどうかということではございませんけれども、要は行政は公正、透明化すべきである、そうして、行政指導については、やはり相手側の理解を得た上でやっていくというのが行政手続法の趣旨になっておりますから、そういうことを考えれば、私はこの運輸大臣の発言の後段、増便を認めないよというような発言はいかがなものかなというようなことを思ったことは事実であります。しかし、そうしましたら、その後運輸大臣が、これは自主的に、この後段の増便を認めないというような許認可権限を盾にとっての御発言というものは取り消されたので、そのことは私はよかったことだなというふうに思った次第であります。

弘友和夫改革

○弘友委員 今、施行前だと言われましたけれども、もう既に昨年通っておるわけですね。そして、安全上の問題について言われるのは結構だ、こう言われましたけれども、では、安全上問題があるととらえて運輸省は行政指導したのかどうか、安全上混乗は問題があると。では、安全であるかどうかどこで検討されてそういう行政指導をされたわけですか。

丸山博運輸省航空局監理部航空事業課長

○丸山説明員 若干の経緯を含めまして御説明申し上げます。  契約制スチュワーデスの導入につきましては、今回が初めてのケースということもございまして、安全確保の観点から問題がないかということにつきまして、航空企業各社から運輸省事務当局に対しまして、ことしての六月から七月にかけまして御説明がございました。私ども、運航規程に規定されております緊急時の安全確保の問題ですとかいろいろな観点から検討いたしました結果、契約制客室乗務員に対します教育訓練の内容は従来の客室乗務員に対するものと同様でございますし、また、従来の訓練で特に問題が生じていないということで、私どもといたしましては、その時点におきましては、訓練を十分に行えば安全を確保できるという判断をいたしました。  それから、それに対します運輸大臣の指摘の趣旨でございますけれども、御承知のとおり、客室乗務員につきましては、緊急時における乗客の安全確保という重要な任務を担っておるわけでございますけれども、客室乗務員は全員が一体となって心を一つにして取り組む必要がある、したがいまして、雇用形態でございますとか給与形態の異なる客室乗務員が混乗すると、一体感が損なわれるのではないか、その結果として、安全確保に支障が生じるのではないかという御指摘でございました。  航空会社といたしましては安全確保につきましてはベストを尽くす必要があると私ども認識しておりまして、こういう新しい視点からの大臣の指摘を受けまして、契約制客室乗務員の導入につきまして、再検討を求めたものでございます。

弘友和夫改革

○弘友委員 運輸省事務当局としては、問題ないよというオーケーを出して進んできた問題なんです、実際は公募までして。ある日突然亀井大臣がストップをかけた。今の言い方だったら、今まで運輸省が知らなかったというか、気がつかなかった安全面の指摘があった、航空会社も検討しておりませんでした、だからそういうふうに変えたと、こういうわけでしょう。やはり運輸省は安全に最も留意しなければならない、そのためにいろいろな規制があるわけでしょうが、規制が一番多い官庁と言ってもいいぐらい規制がたくさんあるわけですよ。その事務当局が問題ないと言ったのをある日突然大臣が新たな観点から指導して、やはりそういう問題があったからといってストップをかけるような、これはそんな問題ですかと言っているわけですよ。  行政手続法というのは何なのか。本来であれば、そういう基準をクリアすれば、社会規制があっても基準さえクリアすればいいですよというのが行政手続法の趣旨じゃないですか。それが、素人の、ある意味の素人ですよ、大臣から安全面で指摘されて、ああそういう問題もあったのかなと、そしてそれを指導するなんという、そんな行政指導はないわけですよ。むしろ外国人、もう雇用形態が違いますよ、一緒に混乗している。聞いてみたら、外国人の場合は、要するに外国人だからその現地と一緒だから日本人とは違うんだ、こんなことを言われましたけれども、そんなことはないです。そんな理屈は通らないですよ。おたくが進めているウエットリースというあれも、航空審議会がこれをリストラのために一生懸命やりなさいというのは、よその機材も乗員も借りてそれで運航しなさいと、自社の責任において運航しなさいと。その場合は混乗もあり得るわけです。また、パイロットとスチュワーデスは全然違う会社の人だってあり得るわけですよ。それが安全上問題じゃなくて、正社員と契約スチュワーデスだけ問題であるというのは、これこそ問題なわけですよ。  時間がありませんから、ではもう一点だけ、もう一点だけじゃないけれども、お聞きしますけれども、では、混乗に問題がある、そしてそのあれを受けて三社はいろいろな四項目にわたって改善策を持ってきました、だから許可しました、こう言いましたね。こうなっておるわけですけれども、JAA、日本アジア航空というのはもう既に七月の時点で契約スチュワーデスを採用しているわけですよ。それで今現実に乗務しているわけですよ。同じ条件ですよ。契約社員ですよ。これはどう思いますか。同じ条件で、安全上問題があるというのであれば、この日本アジア航空の安全上問題であるものは今飛んでいるわけですか。行政の公平さ、それから見て、どうですか。これこそ行政手続法から見て、同じ条件のものを片一方では行政指導する、片一方はそのまま乗せている、どういうことなんですか、これは。

丸山博運輸省航空局監理部航空事業課長

○丸山説明員 ただいま、あの指導の時点で既に雇用契約が成立しておりましたアジア航空とその他の航空会社との違いについて御指摘ございましたけれども、私ども、先ほども申し上げましたとおり、航空企業は安全確保にはベストを尽くすべきである、したがいまして、一体感の問題から安全確保に問題がある事項につきまして、航空企業は慎重に対処する必要があるということから、契約スチュワーデスの採用につきまして、大手航空三社について再検討を求めました。  JAAのケースでございますが、JAAにつきましては、既に採用を終了して雇用契約が成立しておりました。その時点でこれから採用しようとする大手三社と日本アジア航空とにおきまして、事情が異なっておったということは事実でございます。アジア航空につきましては、既に採用も終了しておりまして、雇用契約が成立しておりました。したがいまして、客室業務を行わせないというようなことをいたした場合には、契約不履行の問題が生ずるおそれがございました。  なお、今回大手三社に対します指導の趣旨は、JALを通じましてJAAも承知しておるところでございまして、九月二十日にJALを通じまして、契約客室乗務員の導入につきまして、親会社のJALと同様の趣旨の措置を講ずるというふうに聞いておるところでございます。

弘友和夫改革

○弘友委員 今まで飛んでいるわけですよ。じゃ、安全上問題があるというものが、飛行機が飛んでいるというのはどうなんですか。後になってこういう質問をするからといって、後でまた圧力をかけてそういうことを出させる、それこそ問題じゃないですか。そのとき契約をして、雇用契約を結んでいたからそのまましました。安全上問題があるというのは雇用契約を結ぼうが結ぶまいが大問題ですよ、これは。だからこそ発表までしてやったものを直前になってやめさせたのでしょう、安全上問題があるということで。片一方では、安全上問題があるというのが雇用をしているからもうそのまま飛んでおりますよ。こんな理屈が成り立つわけがないわけですよ。  運輸省当局も自分でやりたいと思ってやったわけではないんですよ、それは。大臣から横車を入れられて、そこで本来ならば亀井大臣に来てもらうところを来なかったのですけれども、運輸省当局も、それは問題——長官、同じ内閣としてこういう横車、これは全く行政手続法の精神に違反しているわけですよ、はっきり言って。施行されようがされまいが、本来であればこの規制の多い運輸省、これをその政治力を使ってやめさせるというのが閣僚の立場でしょう、その規制をなくしていこうというのが。その運輸省がいいと言っていることを規制をかけろなんという、そんな内閣じゃ行政改革や規制緩和なんかできませんよ、これは。どうです、長官、最後に答弁していただきたい。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 十月一日、行政手続法が施行されました。今後はこの行政手続法が厳正に運営されるよう、総務庁としては全力を尽くしたいと存じます。

弘友和夫改革

○弘友委員 時間が参りましたので終わりますけれども、厳重に私は亀井運輸大臣にも、この行政手続法のことはよく御存じじゃないと思うのですよ、こんな行政指導をさせるというのは。その法の精神にのっとってきちっと注意をしていただきたい、このように申し上げまして終わりたいと思います。

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 次に、松本善明君。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 総務庁長官に伺いますが、村山首相は所信表明で、行政改革の断行こそこの内閣が全力を傾けて取り組まねばならない課題だと行政改革の推進を強調いたしましたけれども、問題はその中身であります。村山首相は、与党の行革プロジェクトの行革の基本方針を受け取った際のコメントとして、行革は内閣の真価が問われる問題だ、増税を認めてもらうためにも国民の目に見える形で進めていく必要があると述べたと報道されております。増税しないために行政改革をするというのならともかく、増税を認めてもらうために行革をやるというのは本末転倒ではないかと思うのです。  政府は増税を認めてもらうために行革をしているのでしょうか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 松本さんにお答えいたします。  行政改革は政府が絶えず取り組まなければならない重大な課題であるというふうに認識をいたしております。そういう立場で今日までの政府も努力したでございましょうし、村山内閣もそういう意味で行革が村山内閣の最大の政治課題であるという認識でおるということで御理解を賜りたいと存じます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 村山総理は、増税を認めてもらうために目に見える形で進めていく必要があると述べたと報道されているわけなんです。本来、行革というのは、肥大化した行政機構や税制を見直して、むだや浪費にメスを入れて簡素で効率的な、そして民主的な行政運営を実現をして、主権者である国民の生活と権利を擁護する、そういうのが目的だというふうに思うのです。消費税の増税を認めてもらうための行革ではなくて、どうしたら増税しなくて済むのか、こうした立場こそが本来の行政改革の立場ではないか。増税を認めてもらうための行革などというのは増税のためのアリバイづくりと言われても仕方がないと思うのですね。  総理の発言についてはどう思いますか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 村山総理も、今松本委員が御指摘されたような趣旨で行革をやるべきである、こう認識をしているのだろうと思うのです。総理の発言がどのような形で報道されたがは私もつまびらかではございませんけれども、真意は、今委員が御指摘のような趣旨で、この行革は不断に推進すべきもの、こう認識をしておられると思います。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 ところが、全くそういうはっきりした形で報道されているものですからお聞きしたわけです。  そこで、村山内閣の行政改革の中身について質問をするわけなんですが、その前提として、今日まで十三年間にわたって行われてきた臨調行革を山口総務庁長官はどう評価をしているか伺いたいのであります。先ほど、今日までの政府もそのような趣旨でやってきたというような趣旨のこともちょっと言われましたけれども、十三年間のいわゆる臨調行革、これをどう評価をしているか、お聞きしたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 私が総務庁長官に就任しましたのが六月三十日でございました。そうして、その翌日がたまたま総務庁ができまして十周年でございまして、記念の式典があり、記念のパーティーがございました。  そこで私、パーティーであいさつをしたのですが、率直に言って、土光臨調が答申をいたしまして、補助金の整理を中心とした行政改革法案を審議いたしましたときの特別委員会の私は社会党の筆頭理事をいたしておりました。当時の内閣は鈴木内閣、行管庁長官は中曽根さん、特別委員会の委員長は金丸さん、そして自民党の筆頭理事は海部さんであり、そのほかの理事は小渕さんであり、あるいは三塚さんであった。そういう状況なので党の方から、私は当時議運の理事でしたが、一時行革特別委員会の筆頭理事として仕事をしてほしいと言われて、私はそちらに行きました。  そうして、当時、特別委員会としてはいまだかつてない百時間という審議時間を確保して、徹底的に当時の行革法案に反対をいたしました。その理由は、あのときの行革法案は補助金の整理でございまして、特に生活保護の補助金を削るというような、弱者に対して非常に冷たい内容であったことは松本委員も御存じだろうと思います。そうして、当時、そういう立場から私たちも論議をいたしましたし、社会党以外の他の野党の皆さんもそういう立場での議論を進めたことを私は記憶をいたしております。  当時、我々はなぜ反対をしたのか。弱者いじめのこれは行革ではないか、補助金の削減を主とするものではないか。本来行政改革というのは、そうではなくて、地方分権なりあるいは規制緩和なりあるいは特殊法人の整理合理化なり、そういった問題にもっとメスを入れるべきだ、行財政の改革にメスを入れるべきではないか、こう言って私は反対をいたしました。  時代は変わって、本日、私は総務庁長官ということになったが、今課題になっている問題は、当時私たちが本来やるべき行政改革と言って提起をした規制緩和であり、地方分権であり、そして特殊法人等の、いわば高級官僚の天下りだと言って批判をいたしました公社、公団、特殊法人、認可法人の整理合理化の問題である。したがって、私は、当時の主張と同じ考えで今回も総務庁長官として仕事ができることを幸せに思いますという趣旨の実はあいさつをいたしました。  したがって、私は、以上のあいさつの中で、過去の臨調行革に対する私の考え方、現在の行政改革に取り組む私の考え方、御理解をいただけると存じます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 もう少し詳しくお聞きしようと思いますが、臨調行革はその発足時に二つの目標を掲げました、大きな目標として。一つは「国際社会に対する貢献の増大」、もう一つが「活力ある福祉社会の実現」ということでありました。  十三年後の今日、国際貢献の増大というのは、湾岸戦争における百十億ドルの戦費支出、機雷掃海艇の派遣、自衛隊のカンボジアPKOへの海外派兵、国連常任理事国入り問題など、国際貢献とは自衛隊を海外に派兵することがその中心であったということを示しております。軍事費も、臨調発足時の約二倍、四兆六千億円に達し、世界第二位になりました。  当時の中曽根首相は、行革は戦後政治の総決算と位置づけたのでありますが、そのねらいは、戦後政治の原点であった憲法の平和的、民主的原則の空洞化でありました。  山口総務庁長官は、当時は、社会党書記長として、中曽根臨調行革を厳しく批判してこられました。ここに一九八七年三月の「月刊総評」に書かれた山口当時の社会党書記長の論文がありますけれども、そこであなたは、「「戦後政治の総決算」を呼号する中曽根首相は、財政破綻の後任末を労働者、国民の犠牲に負わす行財政改革、福祉切りすて、国鉄改革等の「実績」を踏まえ、さらに歴代自民党内閣が辿ってきた政治路線、政策、制度の総体的な右シフトを意図してきた。」と言って批判をしております。  この批判は今でもそのとおりに思っておられますか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 弱者いじめの行革に反対であるということを、総務庁長官として就任いたしましたときに、当時のことを思い返して発言をしたということは先ほど申し上げました。  さらに、私が書記長に就任した直後でございましたが、臨時国会で国鉄改革の案件が提案をされました。当時、私、書記長としてこれに反対をいたしましたが、問題は、この国鉄改革を当時の中曽根内閣の考え方でやった場合に、一人も困るような人たちを生み出すことはしない、こう言ったのでありますが、現に今JRに雇用されない人たちが多数おられることは委員も御存じだろうと思います。そういう意味で、あのときの国鉄改革、もっと働く勤労者の皆さんに対して温かな手だてがあってしかるべきではなかったかという考えは今なお変わりがございません。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 そうすると、基本的にはこの当時述べたことはそのとおりということでございますか。ちょっと言葉で……。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 全くそのとおりということではないと思いますが、考え方の基本は変わりがございません。  当時から、私が書記長をやっておりましたのは一九八六年から九一年の間でございまして、その間、世界も大きく変わりました。国内の政治状況も大きく変わりました。したがいまして、基本的な考え方は変わりませんけれども、個々の事象についてはその後考え方が変わったと申しますか、時代に沿って考えを変えたと申しますか、そういう部分もあるということは御理解をいただきたいと存じます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 それじゃ、もう少しお聞きしましょう。  臨調のもう一つの目標だった「活力ある福祉社会の実現」というのはどうだったかと見てみますと、これは、国民に自立自助を押しつけ、やったことは老人医療費の有料化やお年寄りの差別医療導入、健康保険制度や年金制度の再三にわたる改悪、さらに最悪の大衆課税である消費税を導入し、臨調が掲げた「増税なき財政再建」というのは完全に失敗したと言っても提言ではありません。  国民に犠牲と負担を押しつけながら、財界、大企業には民間活力と称して新たな利益追求の場を与えるために、東京湾横断道路、関西新空港建設など、民活型大型プロジェクト、リゾート開発などを促進いたしました。それがバブル経済を招き、今日の深刻な不況の一つの引き金となったのであります。  これらの事実は、臨調が掲げた「活力ある福祉社会の実現」という目標は、一般国民、特に今総務庁長官が言われました社会的弱者には自立自助による福祉の切り捨てである、他方、財界、大企業には民活の名による活力ある大企業の実現だったということを示しているのではないかと思います。  だからこそ、当時の山口社会党書記長は、「中曽根政治の支柱をたおそう」という、この論文の表題はそれでありますけれども、そういう表題で、「地域社会とその住民を犠牲にしてきた臨調行童路線を厳しく審判する選挙としなければならない。」こういう糾弾をしておられます。  この立場で来ますと、今、村山内閣の与党には自民党も与党であります。これは、閣内で総務庁長官の意見は他の閣僚と一致するのでありますか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 中曽根内閣のときにそのような主張をし、また全国を遊説したことは記憶にございます。  その後、中曽根内閣から竹下内閣になり、私ども当時の野党が反対いたしました消費税が成立をする、リクルートの疑惑も起きるという中で、一九八九年参議院選挙で、私どもただいまのような主張を展開をして、そうして参議院選挙では与野党逆転が実現をした。そういう中で私たちは消費税を廃止する法律案を参議院に提案をする。しかし、参議院では通っても衆議院では否決をされた。九〇年の選挙で、今度は衆議院で与野党逆転を実現しようということで、当時の野党の皆さんと力を合わせて選挙戦を戦いましたが、残念ながら衆議院では与野党逆転が実現できなかった。しかし、それでも、当時の我が党の政審会長であった伊藤茂さん、公明党の、政審会長もやった二見さん、さらには民社党の政審会長の中野寛成さん、そういう方々を中心として、消費税廃止法案を提出をして頑張っだということは松本さんも御存じだろうと思います。  したがって、私といたしましては、書記長当時、当時主張いたしました考え方を実現すべく、当時の野党の皆さんとも協力して努力をした、力を尽くしたということは御理解をいただけると思う次第であります。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 社会党書記長当時の考え方をどこまで、では今内閣に入っておやりになるのかということは大変大事な問題でありますので、もう少しお聞きしようと思います。  臨調発足以来の十三年間について、主要項目の国の予算の伸びを私は調べてみました。  八一年度の指数、これは発足のときを一〇〇とした場合に、自衛隊などの軍事費は一九五と二倍近く伸びております。それから、社会保障関係費は一五二、文教・科学振興費は一二五と伸びが低く抑えられております。中小企業対策費は七五という、十三年前の八一年度よりマイナスになっているという状況であります。  予算は政治の鏡ということが言われますけれども、まさに軍事栄えて福祉滅びるという臨調行革の十三年の姿をこの数字は映し出していると思います。これらからも、この間の臨調、行革審による行革が、軍事や大企業の利益を優先し、国民向けの福祉、教育の分野を置いてきぼりにしてきたということははっきりしています。  今行政改革で大事なことは、この臨調行革、ここが質問ですのでよく聞いていただきたいと思います、総務庁長官。この臨調行革路線を継承することではなく、この方向を転換をしなければならないと私は思います。総務庁長官はこの臨調行革の路線を継承するのか、それとも転換をするのか、この点が極めて重要な点であります。この点についてはっきりお答えをいただきたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 閣内において一体私の主張が通るのかどうかというお尋ねが先ほどございました。  私は、村山内閣が誕生いたしまして最初の所信表明演説を行いますときに閣議で主張いたしましたのは、私どもは憲法の理念というものはやはり堅持をする、したがって、我々は軍備なき世界を目指す、そして懸命に努力をしていくという主張は鮮明にする必要があるということを強調いたしました。そういう立場で所信表明演説はできたと思います。  そういう中で、自衛隊をどう認識するかという問題に関しては、村山総理が、自衛隊は憲法が認めるものと認識するという発言を陸海空の三自衛隊の最高責任者として行うという決意を私どもに示しましたときに、閣議におきまして、とするならば、さきの所信表明演説で軍備なき世界を目指す、こう鮮明にしたのだから、当然この村山内閣としては、予算においては軍縮ということを第一に考えるべきではないかということを主張いたしまして、その主張は閣内において、山口長官の言うとおりだ、総理大臣の立場をやはりきちっと踏まえるべきだという発言が相次ぎまして、御案内のように、八月の概算要求におきましては〇・九%という数字になったことを御理解をいただきたいと思います。  したがいまして、この軍縮の問題もそうでございますし、そのほかの課題につきましてもその都度私閣議で発言をいたしますが、決して違和感を持っているという状況ではないということで御理解をいただきたいと思います。  それから、私ども村山内閣をつくりましたときに、「新しい連立政権の樹立に関する合意事項」というのを自民党と社会党とさきがけ三党で確認をいたしました。したがいまして、今村山内閣といたしましてはこの三党合意事項、これを内閣の基本として私どもとしてはこの仕事を進めておるということで御理解をいただきたいと思います。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 軍縮ということを言われましたが、伸びは抑えたけれども軍事費は伸びているわけです。だから、そういう点でいえば、やはりはっきり軍拡であります。  それから、私は閣内にも中曽根行革は正しかったんだという閣僚はたくさんいると思うのですよ、自民党の閣僚。そういう中で、一体閣内でどういう村山内閣としては行革についての方針をとるのかということで、総務庁長官にお聞きをしたのは臨調行革路線を継承するのか、これを転換をするのかということをお聞きしているわけです。この点について端的にお答えいただきたいのであります。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 土光臨調の行革を私は継承し、進めるという考え方ではございません。三党合意にあります「行政改革と地方分権の推進」、この項目に従って我々としては、また私としてはこの行革に取り組んでまいるという決意でございます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 ここには他の閣僚がいらっしゃいませんので、この点についてさらにお聞きするということが十分できませんけれども、もう少し詳しくいろいろお聞きしたいと思います。  臨調行革の施策が国民を犠牲にして財界や大企業の利益を最優先するのは、そういうことができる仕組みを調査会や委員会の中につくってきたからだと私は思います。その最たるものが、委員を財界、大企業の代表が主導権を握るように構成してきたということだ。私の調べでは、臨調から第三次行革審までの総委員数は三十二人でありますが、その四割に当たる十三人が財界の代表であります。最初の臨調の場合は、九人の委員のうち四人が財界関係者でありました。これでは、財界、大企業関係者が調査会全体の主導権を握ることになるのは当然であります。そうすれば、必然的に自分たちの企業や業界が損をするような施策をとらなくなるのは当然なのです。  そこで、今回の行政改革委員会設置法案の問題なのですが、このことに対する歯どめが全くされていない、こういう批判が国民の中には根強くあります。なぜ広範な階層を代表する委員構成をとるという措置を法案にしなかったのか、この点について総務庁長官がどのように考えておられるかお聞きしたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 私、総務庁長官に就任しましてしばらくたってからでございますが、経団連の会長以下副会長の皆さんと朝懇談する機会がございました。実は私、経団連の首脳の方とお目にかかったというのは初めてでありまして、そういう意味では相手側の皆さんも、珍しい大臣が来たというようなおつもりだったのだろうと思います。  そこで私は、総務庁長官に就任したときの、先ほど紹介いたしましたあいさつを経団連の皆さんの前で同じようにいたしました。そうして、当時の、弱者を犠牲にするような行革には反対である、そうではない形の行革を我々は進めてまいりたいということを申した次第であります。  最近、そうしましたら今度は、今進めております規制緩和、この規制緩和に対して年度内に五年間の推進計画を打ち立てるということになっております。ぜひ今度も前のように経団連の関係者の方々も入れた作業部会をつくって、ひとつこの規制緩和を監視するようにしてまいりたいというお話でしたから、私は、そういう必要はないと思います、経団連の御要請であっても私は作業部会をつくるつもりはない。より広範な皆さん方の意見を聞くことに我々は努力をいたしておる。現に規制緩和推進懇話会という形で各ブロックで、私も福岡と東京、出向きまして、消費者団体その他の方々も含めた広範な人たちの規制緩和に対する意見も聞きました。こういう形で我々は努力をしているし、また今後も広範な方々の意見を聞くために努力をするということで、作業部会は、経団連の意向はありましたが、そういうことはつくらないで私どもとしては対処するということにいたしました。  したがって、私は、財界の意見を中心にして話を聞くという姿勢はとりません。広範な国民の皆さんの意向を十分承るという形の中で、この規制緩和も地方分権も、それからその他特殊法人の整理合理化についても進めてまいりたい、このように考えているということで御理解をいただきたいと思います。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 行政改革委員会設置法案で、財界主導になるということに対する歯どめがないという問題がある。この点についてはどうお考えですか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 行政改革委員会につきましては、先ほど申し上げたように、さきの国会で継続になっておりますものを、内閣としてベターなものとしてこの御審議をお願いするということを申しました。  今、行政改革委員会のメンバーをどうするかということは、私の念頭に全くございません。行革委員会設置法の成立をひたすらお願いし、成立いたしました段階で、これは総理大臣が任命し、国会の承認をいただくという形になっているわけでございまして、そういう意味では国権の最高機関たる国会がお決めになる最高の人事でございますから、そういう意味では国民の広範な人たちの御意向を十分踏まえた委員の構成というものにしなければならぬし、そういう形で総理大臣も委員の選考をされるであろうというふうに考えておる次第であります。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 法案にはその歯どめがないのでありますが、それが、長官の考えが実際にどのように村山内閣によって行われるか、これから事態を見たいと存じます。  問題を進めますが、村山内閣の行政改革の内容は、先ほど来たびたび長官言っておられますが、本年度内に行うと表明したのは、特殊法人の見直し。しかし、これも中身がまだわからないのですね。そのほか、地方分権、規制緩和の推進をたびたび挙げておられますけれども、異常な決意で年内には具体案を出すというようなことを言われておられますが、どうも姿が見えないというのがいわば特徴なんです。決意は強調されるけれども、何をやるのかよくわかならい、実際は。  先ほどは、消費税の増税というようなことをしないために、やはり行政のむだをなくすために、そういうことなんだという趣旨のことを言われたわけですけれども、本来の行政改革、そういうむだをなくす、行政のむだをなくすという本来の行政改革を本気でやるつもりでいるのかどうかということを、ちょっと一般的ですけれども、決意を聞きたいのですよ。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 村山内閣の最大の政治課題ということを総理がおっしゃっているわけでございますし、それを担当する総務庁長官に就任したわけでございますので、私は村山総理の意を受けて、この村山内閣の政治課題を達成するのに全力を尽くすという決意でございます。  ただ、松本委員も御理解いただきたいのは、例えば特殊法人等の問題について軽々に、それじゃどの法人をどうしようかというようなことを口にいたしますと、これはもう過去の例からいいましても、かえって問題を紛糾させるということでございますので、私どもはそういったことでなしに、年度末には必ずきちっとした具体名で対処をするということを申し上げていることは御理解をいただきたいと思います。  それから、さきの閣議におきまして、よく官庁が自分の都合の悪い方向を阻止するとか、あるいは都合のいい方向に持っていきたいというようなことで、ある程度下部組織を動員して陳情行動等あるいは集会をやって気勢を上げる等のことがないとは言えないわけであります。もちろん憲法に請願権はあるわけですから、国民の請願権は尊重しなければならぬと思いますけれども、少なくとも官庁がある程度おぜん立てをして、そうして動くような陳情行動というものは、これは慎むべきだということで、これは閣議として、それぞれの官庁はそういうことがないように自粛しようではないか、そういう自粛を申し合わせていただきました。そういう決意でやっているということで御理解を賜りたいと存じます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 私は改めて強調いたしたいのは、本気で税金のむだ遣いを国民の立場で一掃するということをやればかなりのことができる。例えば第一は、ゼネコン、財界奉仕、軍事拡大という、そういうむだ遣いを徹底的に点検をする。第二は、大企業だとか大金持ちに殊のほか甘い不公平税制を正す、こういうことを本気でやりますと、私は十兆円台の財源が確保できると思うのですよ。  細かく数字を挙げてこの場で言う時間もありませんし、そういう場所でもありませんけれども、端的なことを幾つかちょっと長官に伺いたいと思うのです。  例えば、ソ連が脅威だ、ソ連が攻めてくるということを口実にした一千海里のシーレーン防衛だとか米軍駐留費の負担は、従来の政府の論理でも成り立たなくなっている。イージス艦とかAWACSとか、シーレーン防衛を目的とした軍備増強を中止をする、米軍への思いやり予算の全廃、そういう大幅な軍縮に踏み出すことができるのです。こういう軍縮の流れというのは、先ほども言われましたけれども、世界の流れになっている。ところが実際には、伸びは抑えたかもしれないが、軍拡になっているのですよ。  それで伺いたいのは、ことし予算で二機分が認められたAWACS、社会党もこの間まで専守防衛の範囲を超えるものとして導入に反対してきた。こういうものは削減すべきだ、これは従来の主張とのかかわりで総務庁長官、どのようにお考えになっているか、お聞きしたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 個々の防衛論議になりますと、私の所管する総務庁の問題とはかかわっていないわけでございますので、いわば所管外の問題ということになろうかと存じます。  ただ、私といたしましては、先ほど申し上げましたように、少なくとも村山内閣は軍縮をやはり進める内閣でありたい、そうあるべきだという立場で閣議でも発言してきましたし、今後も発言を続けるつもりであります。  お尋ねのAWACSの問題につきましては、本年度予算においてこの導入が認められているという事実は私も承知をいたしております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 そうすると、長官としては、AWACSは反対の立場は変わらないということでありますか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 内閣といたしまして平成七年度予算の概算要求については決定をしたわけでございまして、私も賛意を表したわけでございますので、平成七年度概算要求に盛り込まれている問題については、閣僚として私は賛成であるということでございます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 先ほど私は、十兆円台の財源を確保できる。それにはゼネコンや財界奉仕、軍事拡大というような税金のむだ遣いをなくす、大企業、大金持ちに対する特に甘い不公平税制を正すということをやれば、十兆円台の財源を確保できるんだということを申しましたときに、長官は縦に首を振っておられた。私、ちょっと拝見をしたわけでありますけれども、しかし実際には結局これを認めるということになると、本当の意味でむだをなくすということはできないのではないか。やはり果敢に閣内でそういうことを主張しなければ、言うことは言うけれども、実際は逆になっているということになるのではないかと思うんです。  もう一つ伺いますが、もう一つのこととして言った不公平税制ですけれども、大企業優遇の不公平税制を正すという問題。六種類の引当金、二十二種類もの準備金で大企業の利益隠しを合法化している、こういうような国は世界じゅうで日本だけてあります。ちなみに、諸外国を見ますと、引当金、準備金は、アメリカが二種類、ドイツが十種類、イギリスが二種類しかありません。二十八種類というのは、日本はもう本当に異常なのであります。  この点でも社会党は、さきの総選挙の公約で、消費税率の引き上げをしないための財源として、法人課税の適正化、総合課税の推進を掲げておりました。長官、この企業の優遇税制についてどうお考えになりますか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 最初にお断りしたいんですが、松本委員が名論卓説をお述べになりますので、そのことを賛成だと思って私は首を縦に振ったのではございません。松本さんがいつものように、私も予算委員長をやっておりましたが、予算委員長当時、この質問をよくやっておられましたが、なるほどあのときと同じような調子で雄弁を振るっておられるなという意味で首を縦に振ったわけでございまして、松本委員の御主張に賛成であるという意味で首を動かしたわけではないことをひとつよく御理解を賜りたいと存じます。  それから、今お尋ねでございますが、実は私、書記長のころ、参議院が与野党逆転が実現をした。やはりこの際、我々が力を尽くして連合政府もつくろうではないかということで、社公民、社民連の皆さんと一緒に連合政権協議というのを重ねました。そのときやはり前提といたしましたのは、我々が連合政権、今は連立政権と言っておりますが、連立政権をつくっても、一夜にしてすべてのものをひっくり返すというようなことはできるはずがない、前政権の大部分をやはり継承していかなきゃならぬ。とりあえずは前政権の仕事を引き継ぐことになるんだけれども、そのままですべていいということではない、変えていくことを当然目指していくべきだと。その場合、すぐ変えることができるというのは、これはやはり少ないんじゃないか。そしてまた、徐々に変えていく、そういう努力をすることの方が重要ではないかというようなことも議論したことを今思い出すのであります。 したがいまして、村山政権ができまして、直ちに昼を夜にする、夜を昼に変えるというような形で、劇的な転換なんということができるはずもない、やはり着実に、どのようにこの改革を進めていくかということで、不断の努力を重ねることが必要ではないかと思っている次第であります。  御指摘の税制についてもそういう立場ではないかと思います。閣議におきましても、この際、租税特別措置というものはすべて洗い直すという決意が必要ではないかということを私は発言もいたしました。自民党の閣僚でもそういう発言をなされた方がございます。 いずれにいたしましても、不公平税制につきまして、着実に、やはりどうこれを改革していくかということで、不断の努力を重ねていきたいものというふうに考えておる次第であります。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 長官、先ほど首を縦に振られたときの私が言ったことは、基本的には社会党が前に言っていたことなんですよ。だから私は首を縦に振られたなというふうに思ったのであります。それは立場もあるでしょうから、これ以上は言いませんけれども、この優遇税制の問題ですね。これについては努力するといっても、その兆しも見えないわけですよ。こういうふうになったということが姿にあらわれないわけですよ。消費税の増税だけ国民に押しつけながら、大企業の優遇税制に全く手をつけないというやり方について、ある新聞で大蔵関係者の言葉として、企業献金に対するお返しですよと、ここまで言っていますよ。これでは私は絶対納得しないと思います。  さらに重ねてお伺いいたしますけれども、大企業の優遇税制を見直すということについて、そういう貫くという考えはないかどうか、改めて伺いたいと思います。重ねて伺いたい。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 税制改正の問題は、例年そうだと思いますが、十二月末の予算編成を前にいたしまして、自民党政権時代は、自民党の税調が中心になりまして議論を重ねて税制改正案を取りまとめ、その上に立って翌年度の予算編成を行うということだったと思います。  細川政権の時代も、当時は連立与党の皆さん方が集まって税制改正の議論をやって、まあ細川内閣の場合、不幸にして年内予算編成ができずして、予算編成が翌年回しということになりまして、いろいろ問題があったことは事実だと思いますが、いずれにせよ、予算編成を前にして、税制改正を取りまとめて予算編成という手順は変わらなかったと思います。  したがいまして、村山政権におきましても同じように連立与党を中心として、予算編成前にこの税制改革案を議論をして取りまとめるという中で、少しでも不公平税制をなくしていく。また総理も、税制特別委員会の中で、さまざまな提案に対して、この問題については進めていきたいというような答弁をいたしておることもあります点は、松本委員も御承知だろうと思います。  今後とも私は、閣議におきまして、租税特別措置というものについても思い切って洗い直すということが必要だという私の年来の主張は述べてまいりたい、展開してまいりたいというふうに考えております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 お聞きをしておりますと、過去のことはお認めになるし、自分の考えは貫くとは一応おっしゃるんですけれども、現在の村山内閣の施策についておっしゃることについて言うならば、どうもやはり今までの自民党政権の閣僚が言ってきたことと同じように私は受けとめざるを得ない。やはり村山内閣の行革というのは、本当に国民が望んでいる、むだや浪費を削るという本来の行政改革にはほど遠いものじゃないだろうか。財界関係だとか軍事分野を聖域にするような今までの古い枠組みに手を触れないことになるんじゃないか。結局、国民には消費税と福祉、医療、教育などの改悪を押しつける、従来の国民犠牲の行革を推し進めていくということになるんではないかということの危惧をぬぐい去ることはどうしてもできません。この点を厳しく指摘をして、質問を終わりたいと思います。     —————————————

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本案審査のため、本日、参考人として住宅・都市整備公団理事鈴木政徳君の出席を求め、意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 質疑を続行いたします。石井紘基君。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 山口長官、きょうは朝から大変懇切丁寧な、そして声も大変大きいので相当お疲れじゃないかと思いますが、もうしばらくの間、私の行政改革に関する質問におつき合いをいただきますようお願いを申し上げます。  今までの議論の中でもいろいろと出ましたので、私は、直接、特殊法人の問題について入ってまいりたいと思います。  長官にお尋ねをしたいと思いますが、特殊法人の見直しの理由と目的につきまして、改めて簡潔にお答えをいただきたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 特殊法人の見直しを初めとした行政改革は、不断に進めていくべき国政上の重要課題であるということは何度も御答弁申し上げてまいりました。社会経済情勢の変化に対応いたしまして、簡素で効率的な行政の実現を目指す。特に、特殊法人の見直しの目的は、その時代時代の要請を受けてこの特殊法人が設立されたものであることから、我が国の社会の制度、慣行が今大きく変更を迫られているという現実を認識をいたしまして、事業そのものの必要性、その事業を特殊注入で実施する必要性について厳しく問い直す必要があるというふうに思っております。そういう観点から、特殊法人の見直しについて取り組んでまいりたいということであります。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 特殊法人の見直しを行いますと、その結果として政府の財政支出が削減されるというようなことは特に期待されておりませんか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 それはさまざまケースがあろうと思います。  特殊法人には国が相当な額の出資をいたしております。そういった出資をどうするかということになれば、その問題に関して、どのような経済効果があるかということが一応考えられるだろうと思います。また、民営化いたしました場合に、その株式を売ることによって相当な収益を上げることができるのではないかという議論もあることは、私も承知をいたしております。  しかし、今、日本たばこの株がああいう状況の中で、果たしてそういった形で株式を売ることによって大きな利益を得ることができるという可能性はなかなか難しいのではないかという検討も必要かなということは考えておりますが、いずれにせよ、あらゆる可能性を追求して、そして時代に即してこの特殊法人のあり方を厳しく問い直してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 株の売却とかおっしゃいましたけれども、小さな政府とか簡素な政府とか行政とかいう側面から、やはり問題を一つの視点としてとらえる必要があるのではないかというふうに考えます。  その問題はともかくといたしまして、特殊法人あるいは認可法人、公益法人が営利事業に出資をして、株式会社を設立しているというケースが極めて多いわけであります。特殊法人の関係だけで、どのくらい株式会社があるというふうに思われますでしょうか。ざっと私が、まだ十分に調べ切れません。調べ切れませんが、しかし、恐らく、いろいろな特別な特殊法人も入れますと四けたに上るのではないかというふうに思います。さらに、公益法人がつくっている株式会社というものも入れますと、何千という単位になるだろうと思います。この点で私は、この際、特殊法人の中の全くの氷山の一かけらでありますけれども、住宅・都市整備公団を取り上げさせていただきたいと思います。  住宅・都市整備公団が出資をし設立している株式会社は幾つあるか、お答えをお願いいたします。

鈴木政徳住宅・都市整備公団理事

○鈴木参考人 当公団が出資しております株式会社は二十二、現在ございます。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 住宅・都市整備公団だけで二十二ということであります。建設省の所管する特殊法人はそのほかにもたくさんございます、その他各省庁あるわけでありますが。  私の手元に、住都公団の保全事業に関する入札契約実績表というのがございます。つまり、工事の発注先リストでございます。これは平成四年度分で、これ全部出しますとこんな膨大なものになるようでありまして、これは五千万円以上の規模の保全工事入札実績というものでございます。もう一つは、これは平成五年度でございます。  平成四年度につきましては、この五千万円以上の分が、関東支社と東京支社だけで全体で百六十四件であります。そのうちの九十三件が、何と同一の会社に落札をされている、そして契約をされている。これは全体の約六割であります。平成五年度も、同じく百六十八件のうち八十九件が先ほど申し上げました会社に発注をされているわけでありますが、これは間違いないでしょうか。

鈴木政徳住宅・都市整備公団理事

○鈴木参考人 そのとおりでございます。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 大変これは驚くべきことでございまして、公団は公共工事の発注あるいは業務の委託に際しまして、相当部分をこういった出資会社に、こういったといっても、私の調べた範囲ではほかにもないことはないのですが、公団についてはですね、そういう出資会社に割り当てるという、こういう事実上の操作をやっているんじゃないですか。あるいは随契で発注するということもあるのでしょうか。

鈴木政徳住宅・都市整備公団理事

○鈴木参考人 先生今言及しておられます日本総合住生活株式会社、これは御承知のとおり、昭和三十六年に、当時住都公団の賃貸住宅の管理戸数が十万戸を超しまして、直営ではなかなか適切な行き届いたサービスができないということで、そうしたサービスを補完する、効率的かつ機動的に補完するものとして会社を設立したところでございます。  それで、現在、私どもの保全工事は、原則として競争入札で発注しているところでございます。  ただ、その内容を見ますと、実は現在七十万戸の賃貸住宅の管理を行っておりますが、毎年約二十五万件の保全工事が出ます、そのほとんどは大変規模の小さい工事でございます。  ただ、外壁の修繕であるとか屋根の断熱・防水工事であるとか、あるいは給排水工事というものは、ある程度まとまってまいります。これにつきましては、当然指名競争入札で現在入札を実行しております。  そのほかの非常に細かい工事、例えばふろ場やトイレで夜水漏れがあったというようなものにつきましては、二十四時間管理体制をとって対応しなければいけないというようなことがございまして、日本総合住生活はその体制をとっております。  そういうところにやはり発注をするというようなことで、随意契約が非常に多くなっております。これは私どもの会計規程によりまして、二百万円未満の保全工事につきましては随意契約で発注できることになっております。そういうものを合わせますと、先ほど御指摘のように、非常に数としては多い受注をしているというのが実績でございます。  その随意契約についてちょっと触れさせていただきますけれども、先ほど申しましたように、非常にしょっちゅう出る小さい緊急に対応しなければいけないという工事等につきましては二十四時間体制で対応するわけでありますが、こういうものにつきましては、なかなか一般の業者サイドにおきましては、ロスの問題もありますし人の問題もありまして、一般的には敬遠されるという傾向にございます。  また、やはり長い実績がある事柄ではありますけれども、居住者が住んだままでいろいろ工事をするわけでございまして、居住者の安全対策とかプライバシーの尊重という、いろいろ制約事項が多い……(石井(紘)委員「私、そういうことを聞いているのではないので、時間がありませんので、わかりました」と呼ぶ)はい。そこで、随意契約はJSに発注している割合が非常に高いということを申し上げたかったわけでございます。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 二百万以下ぐらいは随意契約でやることもあるというわけですが、私が申し上げたのは五千万以上でありますので。  それで、今言われました日本総合住生活株式会社、これはどういう会社でありますか。資本金あるいは事業規模、従業員数、簡単にお答えをお願いします。

鈴木政徳住宅・都市整備公団理事

○鈴木参考人 先ほどもちょっと触れましたが、昭和三十六年六月に公団が三分の二の出資をいたしましてつくりました。  資本金は三億六千万円でございます。そのうち二億四千万を当時の日本住宅公団が出資して現在に至っております。職員数は、ことしの三月現在で二千百九十七名でございます。それから、営業規模を示す指標を一つ述べさせていただきますが、平成四年度の売上高は千五百八十九億でございます。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 わかりました。  この会社の資本金は三億六千万だと思いますが、公団がこのうち出している資本金額とその比率というのはどういうふうになりますか。

鈴木政徳住宅・都市整備公団理事

○鈴木参考人 先ほども触れさせていただきましたが、そのうちの二億四千万が公団の出資でございます。これはちょうど三分の二、六六・七%に該当いたします。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 さらにもう少し詳しく伺いますが、役員のうちの公団から行っている方は、役員というのは多分十九人ぐらいだと思いますが、何人いらっしゃいますか。  それから、この会社の事業全体に占めるところの公団の発注分、公団の事業はどのくらいの割合になるか、金額はどのくらいか、平成四年でも五年でも結構ですから、言ってください。

鈴木政徳住宅・都市整備公団理事

○鈴木参考人 日本総合住生活の役員は、取締役十六名、常任監査役一名、監査役二名を加えまして合計十九名でございます。そのうち、公団退職後直ちに役員に就任した者は現在六名でございます。  もう一点、日本総合住生活の平成四年度の売上高が先ほど千五百八十九億と申し上げました。そのうち、公団からの受注が千百四十七億でございます。それ以外からの受注が四百四十二億という数字になっております。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 役員につきましては、退職後直ちに就任した人が六名とおっしゃいましたが、公団から行っている方はたしか十二名ではないかと思います。  それから、公団が発注した事業が占める割合というのは約八割に近い数字になっているだろうと思います。  この会社は、今公団が出しているのは二億四千万円だと言われましたが、設立当初は資本金三千万の会社だったわけですね。その後、公団が必要に応じてつぎ込んできたということになるのじゃないのでしょうか。そういうことをやっていますと、やはり特殊法人がつくる会社は、これは全部が全部そうじゃありません、中には大変社会的に有為な会社ももちろんたくさんございますが、こういうのは絶対安泰ということになるわけであります。  住都公団は年間四千億ぐらいの国の補助金と政府補給金を受けて運営されているわけですね。その他の特殊法人あるいは公益法人も同じように、相当の出資をして株式会社をどんどんつくっている。株式会社は民間の団体でありますから、国の監査も監察も及ばない。一般の中小企業の場合は、自由競争の中で荒波にさらされながら体を張って頑張っているわけであります。ところが、国の機関が末端でもってこういうふうに株式会社を至るところ、あらゆる産業に張りめぐらしているというとちょっとオーバーな言い方かもしれませんが、これは信用があるし、つぶれないし、仕事は保障される。このことによって民間の仕事をどんどん国が奪っているということになるのじゃないでしょうか。私は、たしか昔こういうのを社会主義だというふうに教わったように記憶をしているわけであります。  住都公団をたまたま今取り上げさせていただきました。これは先ほども申し上げましたように、たまたま住都公団を取り上げさせていただいただけでありまして、こういった私の今申し上げた事実をどのように長官、評価なさいますか。長官じゃなくていいですね。これは建設省で結構でございます。  それから、今後ともそれぞれの特殊法人が必要に応じて株式会社をつくるということを従来どおり続けていくべきだというふうに思われますか。これはひとつ長官の方からお願いをしたいと思います。そしてさらに同様に、公益法人が今度は株式会社をつくるということに対して各省は従来どおりの対処でよいというふうに思われるかどうか、御見解を伺いたいと思います。

小平申二建設省住宅局住宅・都市整備公団監理官

○小平説明員 お答えいたします。  住宅・都市整備公団の出資に関しましては、住都公団法の三十一条の規定に基づきまして、公団住宅の団地内に設けられますいろいろな利便施設の維持管理ですとかあるいは団地の居住環境の維持改善等に関する業務、こういったものを実施する場合には投資することができるという規定が置かれておりまして、これに基づいて必要な出資をしているわけでございますけれども、先ほど来公団の方からもお答え申し上げましたように、公団の事業の円滑な実施、運営のために必要な範囲でそういった事業を委託しているということでございますので、そういったことはやはりこれからも必要であろうというふうに考えているところでございます。

陶山晧総務庁行政管理局長

○陶山政府委員 特殊法人の、ただいま先生御指摘の出資機能を有している特殊法人につきまして、私どもすべてを把握しているわけではございませんが、かなりの特殊法人において、その根拠法に出資することができるという規定を有しておる法人がございます。私ども、設置法上の権限として、特殊法人の重要な業務の変更、基本的な制度の改正については私どもの審査権限がございますので、今後そういう出資機能という観点での重要な業務の変更、制度の変更については私どもとして適切な対応をしていく必要があろうというふうに考えております。  なお、大臣から種々申し上げておりますように、現在、特殊法人等につきまして各省庁において見直しの作業を開始していただいております。その中に一定の基準を設けまして、その基準に沿って総合的かつ全般的な見直しを行うということをお願いしているわけでございます。各省庁におかれては、出資機能のあり方等につきましても、必要があれば見直しの一環として御検討をいただけるのではないかというふうに考えております。  なお、公益法人につきましては、直接私ども総務庁の所管ではございませんが、同じスケジュールで総理府及び内閣官房を窓口として、全省庁に公益法人のあり方についての見直し作業の要請が出ているところでございます。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 この点については後からもう一度触れさせていただきたいと思いますが、こういうふうに特殊法人や公益法人が株式会社をつくるということができる根拠、これはまあそれぞれ法律があるわけでありますが、今後のために一応聞いておきたいと思います。これは住宅・都市整備公団法というのがありますので、これは建設省から伺いたいと思います。

小平申二建設省住宅局住宅・都市整備公団監理官

○小平説明員 先ほどの答弁でも申し上げましたので重ねての御答弁になりますけれども、住宅・都市整備公団につきましては、住宅・都市整備公団法の第三十一条という規定がございまして、公団住宅団地内に設けられたいろいろな居住者の利便に供する施設の建設管理あるいは住宅団地の居住環境の維持改善、こういったような業務に対します投資をすることができるということにされておりまして、その規定に基づきまして必要な法人に対する出資をしているということでございます。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 出資することができるというふうになっているわけですけれども、現実には、出資し、会社を設立し、人を出し、仕事まで過不足なく、まあ過はあるかもしれませんが、出しているというようなことになっているわけであります。  これは長官、先ほどお答えをいただけなかったわけでありますが、好ましいことというふうには思われないだろうと思いますが、いかがでございましょうか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 午前中からお答えいたしておりますように、特殊法人あるいは認可法人につきまして所管官庁で見直しをしてもらうように今求めているわけでございまして、見直し条項を年内に報告してもらう、その結果を二月の上旬には報告してもらうということの中に、今御指摘の点も当然含めて検討をいただくことが当然ではないだろうかというふうに思っております。そういう点は総務庁から各官庁に対して十分連絡をいただくようにいたしたいと存じます。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 ありがとうございました。  建設省の場合は、公団が出資をするに際して、あるいは補助金等を出している公益法人が出資するに際してどのような指導監督を行っているのか聞かせてください。

小平申二建設省住宅局住宅・都市整備公団監理官

○小平説明員 公団が出資するに当たりましては、その出資対象の法人というものが、公団の事業の実施に当たって円滑な実施のために寄与するものかどうかといったような見地、あるいはその地域にとって必要な事業を実施することができるのかどうか、あるいはその出資比率が妥当かどうか、いろいろな点から総合的に判断して認可をしているところでございます。  また、出資対象になりました会社につきましては、直接建設省からの監督権限というのはないわけでございますけれども、公団が出資している株主の立場あるいは先ほど来お話がございますような発注者の立場といったようなことから適切な指導監督をしているというふうに考えているところでございます。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 公共事業の透明性とかあるいは自由な競争性というような観点からもっと一般の会社にも受注の機会を与えるという、そういう方式をとるべきだというふうに考えるわけであります。この点で住都公団と建設省の見解を、何かあれば一言ずつ簡単に伺いたいと思います。

小平申二建設省住宅局住宅・都市整備公団監理官

○小平説明員 基本的には、先ほど公団からの御答弁にございましたように、必要なものについて指名競争で公正に実施をしているということでございますので、そういった体系の中で適切な実施をしていくべきであるというふうに考えておりますし、いやしくも疑惑の持たれることのないよう建設省としても公団を適切に指導してまいりたいと考えているところでございます。

鈴木政徳住宅・都市整備公団理事

○鈴木参考人 先ほど来申し上げておりますように、大規模な工事につきましては、当然指名競争入札でやっておりまして、その結果が先ほど先生の御指摘のような数字になっているわけでございます。ただ、過去五年ごとにさかのぼってみますと、やはり日本総合住生活の比率というのが少しずつ落ちてきて、それ以外のところはふえているという実態はございます。ただ、長年の実績あるいはノウハウ、そういうものはありますので、今後は民間の方々の熱意であるとかあるいはさらに技術開発等、そういうものに期待しているところでございます。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 公正な指名競争入札の結果あのようなことになっているというのは全く納得ができないことでありまして、ぜひこれは早急に改善をしてもらいたいと思います。  そして、仮に当初公団等の事業を遂行する上で不可欠であったとしても、会社を設立して固有の営利機関をつくるということ自体、私は好ましくないのではないか。またさらに、既に設立した会社から、これは全部一律にとは私は申しませんけれども、基本的にはやはり特殊法人あるいは官庁は手を引くべきだ、資本もあるいは役員も手を引くべきだというふうに思うわけであります。この点については、お伺いをしてもどうせ前向きの御返事はいただけないだろうと思いますので、先に進みます。  現在政府において特殊法人の見直しを行っているわけでありますけれども、この際、特殊法人の出資のあり方とかあるいは関連会社の存在、業務の実態等について検討の対象に加えるべきだということを、先ほども御答弁をいただきましたけれども、このような質問に対してもう一度御返事をいただきたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 特殊法人が出資をしたそのような会社がどの程度あり、どういう状況かということは、特殊法人の見直しの際に各関係省庁が把握をするようにいたさせたい、かように思います。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 国の機関が税金で株式会社をつくって、それは民間ですから政府は手を出せないということになりますと、これはもうここから先は灰色ということになってしまうわけでありまして、そういう意味で、住都公団など特殊法人による公共事業の発注状況及び特殊法人の株式会社等への出資について国の監査権限が及ぶのかどうなのか、この点をお答えください。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 総務庁設置法第四条第十三号に基づきまして、特殊法人の業務の実施状況につき必要な調査を行うことができることになっております。  お尋ねの特殊法人の関連会社等に対する権限の問題でございますが、特殊法人が出資し関連業務を行っている株式会社等の業務については、残念ながら調査権限はございません。ただし、同法第五条第六項において、「公私の団体その他の関係者」として、監察上の必要により必要な資料の提出に関し協力を求めることができるということになっております。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 ありがとうございました。  株式会社の中まで調べる、監査ができるかどうかということを伺ったわけじゃございませんが、そこまでお答えをいただきましてありがとうございました。  もう一度申し上げますと、特殊法人による公共工事の発注状況とか特殊法人の株式会社等への出資について、出資まで国の監査権限が及ぶというお答えというふうに理解してよろしゅうございますね。

田中一昭総務庁行政監察局長

○田中(一)政府委員 お答えいたします。  ただいま大臣がそのことも含めて答弁しておりますが、公団が出資いたします、その出資の是非等については、当然、公団の業務でございますので調査の対象になります。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 そこで、今回の特殊法人の見直しという中においてそれを行う用意がおありかどうか、お伺いをしたいと思います。

陶山晧総務庁行政管理局長

○陶山政府委員 先ほど御説明を申し上げましたように、現在各省庁において総合的、全般的な見直し作業を行っておりますので、各省庁において業務の全般的な見直しの一環として、石井先生御指摘のような観点の見直しが必要であればそういう見直しをしていただくということになろうと考えております。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 私は、監査権限の話をしているのでありまして、特殊法人の株式会社等への出資について国の監査権限が及ぶのかどうかという話をしていて、そのことを行う用意はあるかどうかというふうに尋ねているわけであります。

田中一昭総務庁行政監察局長

○田中(一)政府委員 どうも失礼いたしました。私が答弁すべきだったかもわかりません。  公共工事の発注につきましては、御存じのとおり政府は、この平成六年の一月十八日に「公共事業の入札・契約手続の改善に関する行動計画」を定めております。所要の改善措置を推進しているところでございまして、総務庁といたしましても、公共工事発注の透明性、客観性、競争性を確保する観点から、制度及び運営の改善には大きな関心を持っております。このために、平成六年度の第四・四半期以降に各省庁、特殊法人等の公共工事の主要発注機関を対象に公共工事の発注手続とか発注体制等につきまして行政監察を実施することにしておりまして、ただいまその準備を進めておるところでございます。  まだ調査対象を確定しておるわけではございませんけれども、行政監察を実施する際には、住宅・都市整備公団を対象とすることとすれば、多分その可能性は大きいと思いますが、公団が出資しております会社等に対する発注状況につきましても、委員御指摘の点も含めまして、可能な限り必要な調査を行ってまいりたいと考えております。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 行政監察をするということをお答えになったと思います。  私は、この行政改革については、やはり今後とも、本日質問をしたそれぞれの事項につきまして、監視をするとともに積極的に提案をしてまいりたいというふうに考えております。  次に、行政改革委員会の設置法につきまして若干お伺いをしたいと思いますが、委員の選任の時期とこの委員会の発足のめど、目途は大体どのくらい、いつごろというふうにお考えでしょうか。

陶山晧総務庁行政管理局長

○陶山政府委員 具体的な委員の選任及び発足の時期につきましては、国会の御審議を経て成立を見ることになった場合におきまして、その段階で法律の公布、施行、関係政令案の準備、委員の選考、任命に関する両議院の同意手続等々、諸般の準備に要する期間が必要でございます。したがいまして、現時点で具体的な時期を明確に申し上げられる状況にございませんが、法案の成立後なるべく速やかにただいま申し上げましたような諸般の手続を経て活動を始めていただけるように、政府としては必要な準備を精力的に進めさせていただきたいというふうに考えております。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 政府の行革本部と、それからこの行政改革委員会との位置づけとか役割、相互の関係というのがどうももう一つすっきりしないように思うのですが、今の質問に関連いたしまして、例えば本年度じゅうに特殊法人の見直しをすることになっている、それに向けて、二月の十日ごろと言われますが、具体策が出される、あるいはこの素案ができたときに、行革委員会に対して政府は意見具申を行うのか行わないのか。また、規制緩和のアクションプログラムを策定する際に意見を聞くのか、あるいはどうするのか。同様に地方分権大綱につきましても、この政府の行革本部と行革委員会との相互の関係というものはどういうふうになるのか。特にこの行革委員会の仕事について聞きたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 行政改革委員会と行政改革推進本部、その位置づけの問題ですが、これは委員もよく御理解いただいていると思うのですが、行政改革推進本部は、行政改革に関する意思統一の形成を行う機関である。いわば意思決定機関であります。これに対しまして行政改革委員会は、行政改革推進本部を中心として決定される政府の施策について、第三者の立場から監視し提言する機関であって、両者がそれぞれの役割を果たすことによって行政改革が効率的に推進されるというふうに理解していただきたい、かように思っております。  位置づけは以上であります。

陶山晧総務庁行政管理局長

○陶山政府委員 ただいま大臣からも御答弁がありましたように、行政改革委員会は、所掌事務におきまして、規制緩和を初めとする政府の行政改革の実施状況を監視をし、その結果に基づいて内閣総理大臣に対して意見具申等を行うということとされているわけでございます。委員会のこうした業務の具体的運営につきましては、委員会の発足後、その監視業務の中で委員会自体が自主的に判断をされて、適切に決定をされるものだというふうに考えておりますが、一般論として申し上げますならば、規制緩和の推進計画は、委員会の所掌事務の中でも特に重要な業務として規定されているところでございますので、恐らくは、委員会の発足後、この問題につきましても御議論が行われ、かつまた政府としては、作業の状況等についての御説明を申し上げるというようなことが実務的に想定し得るのではないかというふうに考えております。  なお、特殊法人とか地方分権の問題につきましては、委員会設置法との関係で申し上げれば、行政の制度及び運営に関する事項ということの中に当然のことながら含まれるということでございまして、政府としての実施状況についての監視という観点で御審議が行われるのではないかというふうに想定をいたしております。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 もう少し具体的に聞きたいのですが、例えばこの特殊法人の見直しの素案ができたら、それは、じゃ勝手に意見を行政改革委員会は言うか言わないかというような問題なのかどうなのか。  時間がなくなりましたので、私は、最近の政府、まあ野党もそうかもしれませんが、どうも行政改革全般に大変急ぎ過ぎているのではないかという気がしてならないわけであります。そんなに急いでどこへ行くの、どこへも行かないというようなことになりそうな気がしてならないわけであります。  ですから、もう少し全体、トータルの中で整合性を持たせながら、地方分権と税制改革とか、あるいはその他の行政改革ですね、こういうものはいずれも連関しながら進めていかないと、やはりきちっと実のある実績というものが残せないのではないかというふうに思うわけでありますので、大臣におかれましても、余り急ぎ過ぎない方がいいのではないかなというふうに私は考えます。  そして、この行革委員会の期限が三年というのは、これはまたどういうわけか。行政改革にしても、規制緩和にしても、五年間のプログラムをつくるというのに、三年間でしか存在しないということは、まことにおかしなことではないか、むしろこういう監視機関というものは半恒常的に存在するべき性質のものではないかというふうな気がするわけでございます。  以上の意見を申し上げさせていただきまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 お答えいたしますが、決して急いでいるつもりはございません。着実に行革を推進していくという決意でありますことを御理解をいただきたいと思います。  それから、三年というのも、行革審も三年、しかし、第一次、第二次、第三次という形で、行革審が二次、三次と持たれていったのは、そのときの時代の要請があったかと思います。行政改革委員会、三年ということで御提案申し上げておりますが、そのときの状況によってどういう判断するか、これまた国会が御判断をする問題ではないかというふうに思います。

石井紘基民主新党クラブ

○石井(紘)委員 済みません、お言葉をいただきましたので、私、もう一言だけ。  私が今申し上げたのは、国民のコンセンサスをできるだけ得ながら早く確実にという意味で、余り急ぎ過ぎてはと申し上げたわけでございます。ありがとうございました。

田中恒利日本社会党・護憲民主連合

○田中委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時五分散会      ————◇—————

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