税制改革に関する特別委員会 第10号
- 発言数
- 283 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1994/11/11
会議録
○高鳥委員長 これより会議を開きます。 所得税法及び消費税法の一部を改正する法律の施行等による租税収入の減少を補うための平成六年度から平成八年度までの公債の発行の特例等に関する法律案、所得税法及び消費税法の一部を改正する法律案、平成七年分所得税の特別減税のための臨時措置法案、地方税法等の一部を改正する法律案及び加藤六月君外四名提出の所得税法及び消費税法の一部を改正する法律案、平成七年分所得税の特別減税のための臨時措置法案、地方税法等の一部を改正する法律案に対する修正案について発言を求められております。 これより順次発言を許します。永井英慈君。
○永井(英)委員 私は、ただいま議題となりました所得税法及び消費税法の一部を改正する法律案、平成七年分所得税の特別減税のための臨時措置法案及び地方税法等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、改革を代表して、その趣旨を説明いたします。 政府が提出している税制改革関連法案は、哲学、理念を欠いた、抜本改革に値しない、ずさんきわまりない内容と断ぜざるを得ません。政府案は、さきの国会で全会一致で成立した平成六年分特別減税法附則の抜本的税制改革を行うという公党間の約束がほごにされ、内閣総理大臣らがあからさまな公約違反を犯すという、憲政史上まれに見る異常な形で取りまとめられたものと受けとめております。 高齢化社会の福祉ビジョン、行財政改革に関する基本的考え方や具体的な施策が示されず、何のための税制改革なのか全く不明確であります。所得減税を二階建て、二段階とし、消費税率を五%と仮置きして後から様子を見てもう一度決めるというびほう策をとるなど、法治国家にあるまじき無責任な内容が盛り込まれていることは言語同断であります。政府案が原案のまま可決されたとすれば、社会全体、国民一人一人の生活からも活力を奪い、内外ともに我が国の信頼を損ねることは必至であります。 そもそも、税制改革とは、政権や政党がいかなる国家社会をつくるかということが出発点であり、政権そのものに哲学、理念がない現内閣がかかる税制改革案を提出したことは、見ようによっては自然なこととも考えられます。二十一世紀に向かって、活力ある高齢化社会を建設し、品格と尊厳ある日本をつくり、これを国民が皆で支え合うという哲学に立って、抜本的税制改革に取り組むべきだと考えます。この認識に立って、無責任な政府案を根本から正し、真に抜本改革に値する税制改革を実現するため、私たちは修正案を提出するに至りました。 以下に、その柱をお示しいたします。 第一は、抜本的な税制改革の絶対条件として、具体的な行財政改革及び福祉ビジョンを提出するよう政府に義務づけ、その上で消費税率等について結論を出すよう法案を改めることです。 政府の税制改革案に関するバランスシートを検証してみましたが、建設国債発行に含まれる消費税分や法人特別税、自動車消費税の減税をカウントして、あたかも財源が生まれるかのような粉飾を行っていることに異議を唱えたいと思います。また、新ゴールドプランやエンゼルプランを政府が正式に決定していないのに、三千億円の歳出が想定されていることは、手続上も問題があります。また、これくらいの金額では、高齢化社会に対応した福祉政策を実施することは到底不可能であります。 また、政府・与党は行財政改革についても全く具体案を示しておりません。国民に五兆一千億もの消費税負担増を求める改革案を提示しておきながら、この段階で行革による歳出削減額が一銭も具体化されていないことに国民は憤りを感じております。国民に広く負担を求める際には、政府みずからがどれだけ汗をかくのか、明らかにすることが不可欠と考えます。 行財政改革計画、福祉ビジョンについては政府が平成七年三月三十一日までに提出することを義務づけました。当然のことながら、社会保障政策にかかわる費用、行財政改革による歳出削減額を示すことを明記いたしました。その上で初めて、消費税率について議論が行われるよう歯どめをかけ、期限をその半年後の平成七年九月三十日といたしました。また、単に税率水準のみならず、消費税の複数税率採用の可否も含めて検討するよう修正いたしました。なお、消費税改革に当たっては、消費者負担軽減の視点から、内外価格差是正についても中長期的な計画を政府が策定する必要があることを申し添えます。 第二は、中堅所得者を中心として税負担の累増感を解消するための所得減税が制度改正として恒久的に実施されるよう方途を確立することであります。 政府案によれば、平成八年からは、わずか三兆五千億しか制度減税が実施されないことになります。平成八年分の特別減税についても、景気が特に好転すれば取りやめる可能性が残されており、来年の実施については法案にも担保されておりません。三兆五千億という中途半端な減税が恒久化されれば、所得減税が小さくなり、消費税率が上がり、年金保険料は引き上げられるという、トリプル増税がサラリーマンを直撃し、社会の活力をそぐことは必至であります。連合の試算によれば、所得税、住民税と社会保険料の負担率は、年収五百万円では一二%から一三・〇%、年収七百万円では一四・四%から一五・五%とかえって上がってしまいます。これでは何のための減税なのか、全く理解できません。そのすべての原因は、所得減税が二階建てとなり、中途半端な規模になったことにあります。 消費税率とあわせて所得課税のあり方も根本から見直すこととし、平成八年からの抜本的所得減税実施のための措置を平成七年九月三十日までに講ずるよう手当ていたしました。平成七年は恒久減税三兆五千億円、特別減税二兆円の二階建て、総額五兆五千億円の減税が実施されますが、翌年以降は税負担に苦しむ働き盛りの中堅サラリーマンの負担の大幅軽減を制度改正として実施していきたいと考えております。 第三は、特別地方消費税及び自動車取得税を廃止することであります。 消費税に加えて、特別地方消費税、自動車取得税が課せられることは、まさに二重課税そのものであります。消費税導入に際して、個別間接税は原則廃止するのが筋であったのに、いまだにかかる税制が存続していることは問題であります。消費税率が引き上げられ、地方消費税が創設されるなら、なおさらこれらの税制の存続意義はなくなります。なお、消費税導入時と同様、酒税については消費税との調整併課が筋であり、今後この施策についても作業を進めていくべきであること、さらに、国際化時代に対応した法人課税の見直し、土地税制の緩和についても一定の方向性を固めておくことが必要であることを申し添えます。 以上が修正案についての趣旨説明でありますが、良識ある委員各位の御賛同をお願いいたします。 以上でございます。
○高鳥委員長 次に、村井仁君。
○村井委員 ただいま永井委員から私ども改革の修正案の概要を御説明をいたしました。去る四日の地方公聴会、それから七日の中央公聴会でお伺いしましたさまざまの国民各層各界の御意見、また学識経験のある方の御意見、さらには審議を通じまして政府から伺いました見解を踏まえまして、私たちは真剣な論議を改革の中で行いまして、私どもの修正案をまとめたわけであります。 私たちは、数度にわたる全議員参加の税制調査会で議論を行い、そしてまた修正案を検討し、再三修文をいたしまして、八日、九日と連日早朝から税制調査会を開いて、そして審議をやりまして、 最終的に骨子を取りまとめたのは、ようやく九日の昼前であります。それを……(「遅い」と呼ぶ者あり)遅いとおっしゃるけれども、それだけやはり時間かかるんですよ。当たり前じゃありませんか。 さらに、それで改革の中の手続を済ませまして、そうして提案をしたのは、ようやく夕方の理事会直前であります。私たちは、国民に負担をお願いする税に関する議論であればこそ真剣な論議が必要だ、こう考えていたのであります。 それなのにもかかわらず、七日、総理御出席のもとでここで審議をやりました、その日の夕刊です。それに出た報道によりますと、政府・与党は九日に、我々の修正案は拒否して審議しない、そして法案を採決する、こういう方針であるという報道が出た。 こういう重大な法案を、百八十七人からの我々改革が国民の声を酌みながら取りまとめつつあった修正案を、内容も見ないで初めから拒否するというのは、議会制民主主義の否定で、私たちが建設的な議論をしようとしても、その機会は保証されない、こういう文字どおり数を頼む暴挙であると私どもは考えざるを得ない。私たちは別に審議拒否をしたわけじゃなくて、不当な強権的な、また流れ作業的な法案審議に当然の行わなければならない批判をするためには、あのような態度をとらざるを得なかった。この事実を私はこの機会に明確に申し上げておきたい。 それに加えまして、おととい私たちが提出した修正案、これ、一切審議することなく強行採決されたんです。これは自民党が単独政権にあったときにもなかった前代来聞のことでありまして、現在の自社さきがけの連立政権が数を頼みに、何事も我が世とぞ思うという昔の歌がありますが、それに似たおごりのあらわれ、国民の厳しい指弾を受けざるを得ないことと、この機会にまず強く批判をしておきたいと存じます。 そこで、我々の修正案につきまして政府の意見をお伺いしたいと存じます。 まず、総務庁長官、具体的な行政改革のビジョンを早期に作成するべきではないかと私は思います。また、総務庁長官もそういう御意向をいろいろな機会に表明しておられる。また、大蔵大臣にもさきがけの党首としてお伺いしたいわけでありますけれども、さきがけの皆さんは、行政改革について数字で目標を定めてこれを進める、こうおっしゃっておられた。 いずれにしても、国民に新たな負担をお願いする前に行政改革をやれ、これはやはり国民の非常に強い御要望である。私はさような意味で、総務庁長官と、そして大蔵大臣からこれについての意見をお伺いしたい。すぐにでもできるようにおっしゃっていた。だから、私たちはこの修正案の中で、本年度中に行政改革についての案をつくりなさい、そして費用もどのくらいそれで浮くのか、お見通しをお出しいただきたい、そのように申し上げているのです。お答え願います。
○山口国務大臣 お答えいたします。 行政改革は村山内閣の最大の政治課題であるということは、しばしばお答えを申し上げました。そうしてそういう中で、規制緩和の問題、地方分権の問題、そして特殊法人等の整理合理化の問題、情報公開の問題、機構を縮小していく問題等々、このようなスケジュールでやりますということは、何度か当委員会においてお答えをいたしました。 問題は、数量的な目標を示せという御質問でございますが、これは委員も御了解いただけると思うのでございますが、例えば規制緩和をしたからそれでは幾らこれで経費が浮くか、また地方分権をやったらこれで幾らということはなかなか、定量的に今の段階で判断をするということは、これは困難であろうと思います。 また、特殊法人の問題も、年度末までに整理合理化案を固めるということは申しました。しかし、これは法律改正が必要でございます。そういう中で、法律改正を御提案を申し上げて、そしてこれを御審議いただく、それから具体的な整理統合ということになるわけでございますので、これも三月の段階で定量的に幾らということを申し上げることは極めて難しいということは、御理解をいただけるのだろうと思う次第でございます。 いずれにいたしましても、行政改革については着実に真剣に進めることは、もうこの際申し上げたとおりであります。ぜひそういう点で、定量的な問題は御理解を賜りたいと存じます。
○武村国務大臣 政府の行政改革担当の総務庁長官のおっしゃるとおりであります。 村井委員ももう御理解いただくことができると思いますが、行革は、土光臨調以来もう十数年になるのでしょうか、一次、二次、三次、いろいろな答申が出されながら、国鉄のようにその周辺の大改革が実現したことは事実でございますが、いわば政府本体に係る行革はそれほど前進を遂げておりません。定数を厳しくセーブしているというふうな、そういう努力はいたしておりますが、それくらいやはり難しい、歴代自民党内閣でも容易に大胆な手が加えられなかった問題であります。 細川内閣、羽田内閣においても同じように行革は言い続けてきたわけでありますが、まだ具体的な目標とか内容は規制緩和の一部を除いては提示せずに終わっております。 ぜひ、委員からも具体的な、こういう内容はどうだという御提言をまたお聞かせをいただきたいと思いますが、政府・与党としましては、それでも与党の中に行革のプロジェクトチームをおつくりいただいて行政改革の基本方針は確定をいたしております。 そして、総務庁長官がお話しのような幾つかの地方分権、規制緩和あるいは特殊法人の見直し等については、明確な日時まで設定して今努力をしているところでございまして、やはり一定の時間がどうしてもかかるということは、十分御理解いただけることだろうと思うのであります。今回の税制改革にはこれが間に合わないで、見直し規定を置きながらさらに努力を続けていくという方針で取り組んでいきたいと思っております。
○村井委員 大蔵大臣、さきがけ党首としての武村大臣にお伺いしているのでありまして、要するに、さきがけの皆さんが数字を出して、消費税の一%分くらい行革で削れる、こういうふうにおっしゃったから、国民の皆さんは大変期待されたんですよ。それがどうしてできないんですか。それだけです。
○武村国務大臣 失礼しました。 さきがけとしては、党首としてここで答弁するのはいかがかと思いますが、そういうふうに主張を与党三党の協議の中でいたしております。この主張は今後も続けていくはずでございます。単年度でなくても、三年とか五年というふうな期間を設けながら、しかも行政改革というよりもどちらかといえば財政改革という視点を重視しながら、そういう、少なくとも消費税率の見直しという問題の中で行政改革をとらえることもできるわけでございますから、そういう意味で一%ぐらい、二兆四千億ぐらいの目標を掲げて行財政の改革に取り組んでいこうという主張をいたしているところでございます。
○村井委員 大蔵大臣になっていろいろ実態を詰めてみるとなかなか難しいんだ、そうさきがけで、PRでおっしゃるようなぐあいにはいかないんだということをみずから認められたというようなものでありまして、時間もありませんから、厚生大臣、新しいゴールドプランあるいはエンゼルプラン、これは正式に決定するのはいつになりますか。これをぜひ教えていただきたい。 ついでながら、時間もありませんので、私申し上げておきたいのは、そのようなきちんとした計画、これがないとすると、きちんとつくらないとすると腰だめで福祉についてのいろいろな仕事を進めていくということになってしまう。これは早く決めるべきじゃありませんか。これをちょっとぜひ。
○井出国務大臣 お答えいたします。 今村井先生御指摘の新ゴールドプランあるいはエンゼルプランにつきましてでございますが、まず高齢者介護対策については、既にすべての市町村で老人保健福祉計画が策定されておりまして、六年度以降、計画に基づいた事業が開始されております。厚生省といたしましても、新ゴールドプランの案を作成し、さきに与党福祉プロジェクトチームの場にお示しをしたところでございます。また、少子化対策についても、総合的な子育て支援策を実施していく必要があるものと考えております。 厚生省としましては、今般の税制改革に伴う一連の財源措置も一つの足がかりとして、引き続き財源の確保に配慮しつつ、できるだけ早く新ゴールドプラン、エンゼルプランの策定を図りたいと考えており、関係省庁と鋭意協議を進めてまいる所存でございます。
○村井委員 時期をぜひお尋ねをしたかったし、それから、率直に申しまして、私どもはこういう計画というのは早くきちんと決めて、そしてそれを踏まえてその財源対策その他の措置もきちんとやっていくということが大切ではないかと考えればこそ、今年度中に行財政改革それから福祉等に関する計画、その費用の見通し、こういったものを政府できちんと決めて、そうしてそれを踏まえて来年の九月の末までに税の見直しをやる、要するに一年前倒しして税の見直し、所得課税の抜本的な見直し、これを本当にやるべきではないか、こういうふうに御提案を申し上げていたわけであります。そのようにすれば不自然な二階建て減税というものは来年だけで解消できる。 そもそも税金というのはできるだけ確定的なものである方が望ましい。社会経済に対しまして大変大きな影響があるわけでありますし、会社の経営にしましても個人の暮らしにしましても、先につきましてどうなるかということについてきちんとした見通しがないと非常にやりにくいわけでございますね。 そういう意味で、二年間不確定な状態があるという現在のこの見直し条項、これは私ども非常に残念な条項だ、このように考えまして、そこで御提案を申し上げたのがこの見直しの一年前倒し、平成七年九月三十日までに見直しをきちんとやる。そのためには、今総務庁長官、それから厚生大臣に主としてお伺いいたしましたが、行革あるいは福祉についてのビジョン、これをきちんと年度内に固めて、そうしてそれを踏まえて所得減税のあり方というものをきちんと見直して、そして確定的な税制の体系というものをつくる、そしてそれを平成八年から実施する、これが大切ではないか、このように提案したわけであります。 ことしの所得税の暫定減税は、私ども本当にやむを得ないものとしてやったんです。附則五条で抜本税制改正を全会一致で決めた。これはやはり、我々そうすることが日本のため、日本人のためどうしても必要だ、このように思ったから、私どももあのような当時の自民党の修正の御要求を受け入れてやったわけであります。それをまたこうして二年延ばしちゃうというのが今の提案でしょう。 大蔵大臣にお伺いするけれども、今のような意味で、これを一年繰り上げて抜本的な税制改正をやるということはできませんか。
○武村国務大臣 まず、政府提案の法律案の所管大臣としまして一言、村井議員が言及されました昨日御提案の修正案について考え方を述べさせていただきます。 今般政府が提案をいたしております税制改革関連法案は、もう何回も繰り返し申し上げてまいりましたように、活力ある福祉社会の実現を目指す視点に立ちまして、社会の構成員が広く負担を分かち合い、かつ歳出面の諸措置の安定的な維持に資するようないわゆる所得、消費、資産等の間における均衡がとれた税体系を構築をしていくという観点などから税制全体の改革を行うものであります。したがって、政府としては最善のものと考えております。 このような最善のものと考えている法律案に対する修正でありますので、政府としては、御提案の修正案の内容についてはこれを受け入れることはできない立場に立っておりますことはまずはっきりと申し上げておきたいと思います。 二年間の見直しの猶予期間を設けておりますのは、御承知のように平成九年の四月一日から消費税の改正が動きます、その少なくとも半年前ということで八年の九月三十日という目標を設定をいたしているところでございます。そして、おっしゃる所得税の制度改革につきましては、これこそ今回の税制改革の一番基本をなすものであります。与党・政府としましては、たびたび申し上げてまいりましたように、真剣にこの抜本改革を議論をし、今回提案をいたしているような内容が最善であるという判断をいたしたところでありまして、これをさらに見直す考えはありません。
○村井委員 いろいろまだ申し上げたいこともございますけれども、時間の制約もございますから、別のポイントについて触れさせていただきます。 総理に御出席をいただきましたので、まず消費税の複数税率の採用の可否の問題につきまして、先日七日でございますけれども、私は総理と大蔵大臣と御発言が違うということを御指摘申し上げました。それで、飲食料品の軽減税率または非課税を平成八年九月に政府案で予定しておられるこの見直しでおやりになるのか、ならないのか、この点について明確なお答えを総理からちょうだいをいたしたいと存じます。
○村山内閣総理大臣 政府案の見直し規定と逆進性の緩和による軽減税率や非課税等々の問題との関係について、これまでたびたび答弁をしてまいりましたけれども、大蔵大臣の答弁と私の答弁との食い違いはないと私は考えています。 ただ、終始一貫申し上げてまいりましたように、食料品の非課税やあるいは軽減税率の問題につきましては、これは消費税の逆進性を緩和するという意味で私どもは機会あるごとにやはり議論はしていかなきゃならぬ課題であるというふうに申し上げておりますので、いついつまでにどうこうするような、結論を出すという問題ではないと私は考えています。 ただ、五%に消費税率を上げるというこの話し合いの中でも、その食料品の軽減税率はどうなるのかというような議論もされてきた経緯もありますし、これはもう機会あるごとに、不断にやはりその問題は提起をしながら議論の対象にされる問題だという意味で私は申し上げておるのでありまして、いついつまでに結論を出さなきゃならぬというようなことを前提にして申し上げているわけじゃありませんから、したがって、その点については大蔵大臣とのこの答弁についての食い違いはないというふうに私は考えています。
○村井委員 またお答えがよくわからなくなってしまっているんです。私がお尋ねしていることは、そういう、私だって多少税金のことを勉強させていただいたこともございますから、長い目で見て、例えば欧州のように非常にいわゆる付加価値税が高い世界で、それで飲食料品等について複数税率を置いている例があることを知らないで質問しているわけじゃないんです。 私がお尋ねを申し上げているのは、平成八年の九月三十日までに見直すという附則第二十五条の規定の中では、一体飲食料品の軽減税率というものが入ってくる可能性がある、このように総理は解釈をしておられるのか、そうでないのか。もっと言うと、政府はそういう解釈をしているのかいないのか、それを総理の口からきちんと答えていただきたいんです。それだけ答えてください。 大蔵大臣じゃないんだ。総理に聞いているんだ。——委員長、私は、いいですか、総理大臣に聞いているんです。総理の発言を聞いているんです。総理の発言でなきゃだめですよ。それは委員長、おわかりでしょう。総理にきちんと答えさせてください。
○高鳥委員長 わかりました。先に大蔵大臣に答えてもらって、それに対して、もし総理がそれが違うのなら違うと言ってもらうということでいかがですか。 じゃ、先に大蔵大臣。
○武村国務大臣 先般、石原委員の御質問にもお答えをいたしましたが、附則第二十五条のいわゆる見直し規定において勘案するとされております「課税の適正化の状況」は、いわゆる不公平税制の是正や消費税の中小特例のさらなる改善などの状況を念頭に置いたものであります。 食料品に対する軽減税率の問題は、そういう意味ではこの見直し規定においては予定をされておりませんが、消費税のあり方の問題としては、総理がたびたびお答えを申し上げておりますとおり、将来とも不断に検討をしていく課題であると認識をいたしているところでございます。
○村井委員 委員長、総理からきっちりそこのところを答えてもらってください。
○高鳥委員長 村山総理大臣。
○村山内閣総理大臣 いや、何度答えても同じですけれども、今大蔵大臣から答弁をされましたように、平成八年までの見直しの中には想定はされておらない。いいですか。しかし、この逆進性の緩和については不断に検討し、議論しなきゃならぬ課題であるということを私は申し上げておるのです。だから、私は終始一貫して申し上げておるのであって、何も変わったことは言っていないつもりであります。
○村井委員 いいですか。もう私、時間がありませんから、総理のお答えを明確に承りました。平成八年の九月三十日の見直しの条項の中には飲食料品の軽減税率というようなものが入るような余地はないということを総理は明確に今お認めになった。当たり前のことなんですよ。税なんというものは、これは完全な税なんというものはどこにもない。だから、不断に見直しをするなんというのは、そんなの当たり前の話なんです。 それは、私に言わせれば、日本じゅうだれに聞いたって今の税金が公平な税金だなんて思っている人はだれ一人いない。私だって今の税金が公平だなんて思っていない。総理大臣だって思っていないだろうし、大蔵大臣だって思っていないだろうと思うし、主税局長だって思っていないと思う。みんなそれぞれいろいろ不公平なところがここはあるということを思っている。それを、問題点をどうやってだんだんなくしていくかという努力をしなければならない。そういう意味では、不断の努力が必要なんというのは当たり前のことですよ。 私は、そんなあいまいなことをお尋ねして、言っていたんじゃなくて、平成八年の九月の見直しの中に飲食料品の軽減税率の問題が入るのか入らないか、その一点をお伺いしたんだが、今明確に総理から、それは入らない、こういうお話を伺った。それでとりあえずまず結構であります。 そこで、しかしながら、せんだって田中科学技術庁長官にもいかがですかとお伺いしましたら、個人的には食料品の非課税とかあるいは軽減税率の適用とか、できればやりたいと思うけれども難しいと思う、このようなお答えがあった。私が七日の質疑をしましたときに、複数税率について触れましたら、これは国民の声だ、こういう不規則発言が社会党の議員さん方からもございました。 私どもは、こういうことも踏まえまして、法律上これはせめて検討対象くらいにはした方がいいんじゃないか、そう考えまして、そこで知恵を絞って、この条文ですよ、私どもが出しているこの条文の中の二十五条二項、お手元にあると思いますが、ごらんいただきたい。これの二項の三行目、そこのところに「消費税の税率構造の在り方」という言葉をわざわざ入れて、そしてそういう社会党の皆さんのお声や、あるいは社会党の皆さんがおっしゃる国民の声だというところにあえてこたえる形の条文をこの「検討」という条章の中に入れたんですよ。 私は、何も総理や社会党の公約違反をとがめ立てしているだけじゃないんです。昨年の選挙公約で、総理は、社会党としては消費税廃止を言っていない、逆進性をなくすためにせめて食料品の非課税はできないかと努力したけれどもできませんでした、こうおっしゃいましたね。しかし、あきらめてはいない。それなら、法文上は政府提案では総理のお気持ちが出ていない、だからその社会党のお気持ちが出ていないから私たちは修正案で少し助け舟でもつくってさしあげて、こういう修正案をつくったんですよ。こういうのを全然評価されないんですかね。 いずれにしても、こういう我々が公聴会での御議論やらいろいろなものを踏まえて、そして税という国民的な合意のもとで初めてうまく運用することができるものについて、できるだけ国民の御理解を得やすいような環境をつくろうという努力をしてきたのに、全然それを評価もされずに単に採決だけを急がれた、私どもは大変これを残念だと思うわけであります。 そこで、ちょっと建設大臣にお伺いしたいのです。 住宅の問題なんですけれども、これは住宅取得者もこの複数税率の話というのは結構望んでいる人は多いのですよ。お聞きだろうと思うのですけれども、不動産業界やあるいは住宅供給業界の方も、例えば住宅の消費税をなくしますと、四千万円の家なら二百万円くらい浮きますね、五%になれば。そうしたら、例えば作りつけの、一部屋とは言わないが作りつけの家具くらい浮きますね、こんな話もありますね。八千万円の家だったら四百万円、そうなると一部屋くらいふえるかもしれませんね、一部屋広い家も買えるかもしれませんね、こんな話がありますね。 建設大臣、その住宅の消費税ぐらいやめるなんという話はないのですか。
○野坂国務大臣 私の最も尊敬する一人である村井先生にお答えいたします。 住宅の建設につきましては、現在も、前の内閣がっくったときに、三月三十一日付で五十万戸残ったのですね。そして、それも引き受けて、第一回の募集をやったら十四万戸、六十三万戸の予算のうちに六十四万戸出てきた、そういう情勢なんです。だから、景気回復のために何とかこの需要に応じなきゃならぬということで、九兆六千億、既に使い果たした。九月でも十八万戸出て、もう八十二万戸になりました。だから百万戸に届くであろうというふうに考えておりますが、それについては何としても我々は規制をしないで国民の要望にこたえたい、これが建設省の基本的な考え方です。 したがって、それでは消費税を廃止したらどうか。いわゆる住宅建設に伴う消費税の状況というのは、現在は八千億あります。そういう相当の財源でございますから、等閑視はできない。しかし、我々はこれから、土地の税制の問題とかあるいは登録税とかそういういろいろな問題がございますので、できるだけ大蔵省とも相談をしながら、我が国の景況というものを発展させ、上昇させ、そして予算の場においてもあるいは融資の面においても、それらについて十分対応して国民の期待にこたえてまいりたい。消費税率の問題については考えておりません。
○村井委員 わかりました。いずれにいたしましても、このように飲食料品それから住宅、こういった、これまでもいろいろ話が出た問題でございますけれども、平成八年九月の見直しではそういうものは導入しない、これが政府の見解であるということを確認をさせていただきました。 さて、続いて自治大臣にお伺いいたしますが、複数の閣僚も大変積極的であり、それから我が尊敬する高鳥委員長も賛成しておられる、そればかりじゃありませんで、町村先生もそれから村山先生も、いずれも紹介をしておられます特別地方消費税の廃止でございますね。 やはり地方消費税を導入しますと、これはもう三階建ての税になるのですね。消費税があって、地方消費税があって、その上に特別地方消費税。本来、特別地方消費税というのは、本当は消費税を導入したときにあれは廃止しておくべきものだったのだと思うのですが、やはり地方の財源は非常に重要だという配慮があって存置された。これはもう経過も私よく承知しています。 それで、私、地方消費税をこうしてきちんと入れるというのは画期的な出来事だと思うのですよ。この機会に特別地方消費税を廃止する、それから自動車取得税を廃止する、こういった流通あるいはサービスにかかるこういう税をできるだけ単一化していく、単純化していくというのは、私は非常に大切な施策だと思うのですよ。自治大臣、どういうふうにお考えになりますか。できるだけ簡単にお答えください。
○野中国務大臣 簡単にはなかなか難しいのでございますけれども、やはり地方消費税が、平成元年の抜本改正のときに、従来の料理飲食税等の課税の中から地方特別消費税として残された経緯というのを、これは委員十二分に御承知のとおりだと思うのです。 したがいまして、現在これはやや減ってきておりますけれども、当初は二千億近い、今でも千五百億程度の地方財源として、しかも観光地を初めとするそういうところの財源に非常に大きな貢献をしておるわけでございます。したがいまして、地方財政を考えますときに、あるいはこの税と行政サービスとのかかわりを考えますときに、これを二重併課というとらまえ方は私はとっておらないのでありまして、代替財源を求めないでこれを廃止ということは私どもは考えておらないところでございます。 ただ、お説のように、消費税、地方消費税、そして特別地方消費税、こういう名称がそのまま残っていくというのは、非常に納税者あるいは関係の機関にとっても理解の難しいところでございます。したがって、連立与党税制プロジェクトにおきましても、実施される平成九年までにはこれを抜本的に検討をするということを申しておるわけでございまして、私どもは、地方税財源のあり方あるいはその名称の問題、代替税源の問題、こういうものを十二分に考えて、そして対処をしていかなくてはならない問題であると思うのでございます。 ましてあのとき、もう村井委員御承知のように、一〇%から三%にして残すときに、それぞれ観光協会やらあるいは環境衛生センター等にその一%、二%を交付金として上げましょうという、当時私はこういう何かなれ合いみたいなやり方を非常に批判した一人でありますけれども、こういうやり方をやって残したのです。それはもう加藤税制調査会長やら全部御承知のはずなんです。だから、そういうことになりますと、これは安易にここで廃止をやられますと、交付金だけが残ってくるのです。それは地方税に対してより大きな負担となってくるわけでございまして、私は、その点をよく御承知をいただかなければ、安易にこれを、格好よく言われても困ります。 また、自動車取得税は、私はもう何回も申し上げておりますように、地方道路目的税として受益者と原因者負担の性格を持つものでありまして、その七割は市町村に交付されておるわけでございます。市町村道の実態というのは、もう村井委員、百も御承知でございます。その実態を考えるときに、これまた税負担の調整は行わずに、あるいは代替財源というものを考えずに、あるいは地方の深刻な事情のことをお考えにならずに、これをなくしたらいいんだというお考えにつきましては、私はそういう道を選ばないのであります。 また、地方だけの問題を言われるならば、酒、たばこ、石油等一連の問題についてすべての議論がなされるべきであって、今の改革のおっしゃるのは、私は、なぜか地方財政だけにいとも何か偏見を持って考えていらっしゃるような気がして、地方公共団体の関係者の一人として、非常に悲しく思う次第であります。
○村井委員 財源を考えていないわけじゃないのです。いいですか、地方自治なんですよ。地方自治ということをその本義に戻ってよく考えますと、ここで地方消費税というのを導入したというのは大変なことなんですよ。地方独自の財源として、消費に課税するという一般的な税をきちんと導入した、これは非常に大切な、エポックメーキングな機会なんです。 私は、どうしてもそういう財源の問題があるというのなら、自治体がみずからの判断で課税できる法定外普通税というのがあるでしょう、これで、法定外普通税でかけたらいいんですよ。それを各自治体がきちんとやれば、財源の問題、今だってちゃんと徴税のシステムから徴税のメンバーからあるわけでしょう。それでやれないはずないじゃないですか。その点については、自治大臣どう考えますか。——いや、それは自治大臣のお考えですよ。そんな法律論じゃないんだ。法律論じゃなくて政治論。
○滝政府委員 自治大臣ということでございますけれども、事務的なことを若干説明させていただきたいと存じます。 ただいま法定外普通税、こういうようなも言葉がございました。当然、地方自治という立場からすればそういうような御意見もあろうかと存じます。しかし、そういたしますと、これはせっかくここまで地方の固有の税源としてやってきたものを、国の税制改革の一環として不都合だから、これだからいきなり法定外普通税というのは、いかにもこれは、地方から見ると、どうも国の都合で地方に責任を転嫁された、こういうような感覚を受けられることが私どもとしては一番心配でございます。 したがって、これはそういうように、今直ちにそういうような結論というわけには私どもはまいらぬ。やはり大臣からも申し上げておりますように、この二年有余の中で総合的な観点から検討する、こういうふうに持っていきませんと、地方はとにかく国に見放された、こういう感じだけが残って、これは税制上好ましくないというのが私どもの基本的な考え方でございます。
○村井委員 税務局長を相手にいろいろ議論をするほど私は知識がありませんから、私の希望だけ申し上げておきますけれども、地方自治というのは、やっぱり地方自治に携わる人が、その自治体の財政を維持するためにあえてみずから苦労して税をいただく、そして、それをどのように使うかということに厳しい批判を受けながらやっていく、そこに私は意味があるんだと思うんです。それを国の法律のバックアップがなければできないというようなことでは、私は地方自治の本当の精神というのは泣くのではないかと思うんです。 本当は法定外普通税というのは、もっと胸を張って、それは自治大臣の認可、大蔵大臣に対する協議というような手続はありますけれども、私はもっと胸を張ってやってもらうようにしたらいいと思うんです。地方の財源、私ども、ただつぶせと言っているんじゃないんです。そういう本来の地方自治の精神に戻ってやったらどうだということで、せっかくこうして地方消費税というのを入れたんだから、この機会にはっきり廃止の結論を出したらどうだ、こういうふうに申し上げているんです。 以上申し上げまして、あと、私どもいろいろまだたくさん問題があると思っているんです。 例えばビールですね。これは物すごい税金ですね。これは、たまたま四社とか五社とか割合メーカーの数が少ないものだから、大企業に課税しているような気になって課税していますけれども、まあほぼ半分の税金でしょう。実態は、しかし大衆課税ですよね。何か一杯やるときだって、何を召し上がりますかというと、とりあえずビール、とりあえずビールですよね。まずとりあえずビールから始まる。そのくらい大衆的に飲まれている飲料に、あれだけ高い税金がかけられている。これについて私は、当然、消費税の引き上げをやったら調整減税をやるべきだと思うんですね、酒税の。これについて全然用意がない。前の消費税の導入のときには、これはきちんとやっている。私は、これは非常に問題だと思っている。 それから、産業空洞化を考えますと、法人課税の見直し、それから地価税と固定資産税の関係、土地の譲渡益課税の問題、こういった土地税制の見直し、これはどうしても不可欠ですね。 それから、租税特別措置。これはいろいろ議論はあるようですけれども、それぞれに政策目的があって、重要な役割があるんです。それを適切に評価して、租税政策が日本の経済のみならず社会のあらまほしき姿を実現していくための手段として適切な地位を認めていかなきゃならない、私はそのように信じております。 さらに、金融証券市場の空洞化というのは大変憂慮すべきものがございます。有価証券取引税というのは明らかにその一つの問題点でありまして、私はこれは何とか是正を図らなきゃならないと思っております。 それからさらに、これはちょっと税の問題と直接関係はないんですが、内外価格差の問題。これを解消することができれば、当然のことながら物価が下がる。物価が下がると、消費税の影響というのは、これは当然に少なくなるわけですね。そういう意味で、政府は、私は内外価格差の解消というものにもっと計画的に取り組むべきなんだろうと思うんです。 それから最後に、ウルグアイ・ラウンド対策。六兆百億円ですか、それから六百三十兆円の公共事業、まあ随分いろいろとおやりになる、おやりになるといって大盤振る舞いのお考えを出しておられるようだが、一体本当にこれ以上財政悪化させないできちんとそういう対応をやっていけるんですか。私は、非常にその辺疑問だと思うんです。 しかし、時間も余りありませんし、いろいろまだお伺いしたいこともありますが、総理のお時間が大変限定されているというふうにお伺いをしておりますので、同僚議員が総理にどうしてもお尋ねしたいということがたくさんございますので、私、とりあえず以上で、私の時間は残りますが、同僚議員に譲りまして終わらせていただきます。ありがとうございました。
○高鳥委員長 次に、平田米男君。
○平田委員 今回の税制は、所得税減税と、また消費税の見直し、こういうことになっているわけでございますが、私は、日本の経済の中で極めて重要な問題は、土地の問題ではないか、地価の問題ではないかというふうに思っております。そういう意味で、お時間をいただきましたので、土地問題あるいは土地に対する税制の問題を中心にお伺いをさせていただきたい、このように思うわけでございます。 もう総理もよく御承知かと思いますが、平成三年一月の二十五日に総合土地政策推進要綱というのが、自民党政権ではございましたけれども、土地対策の総合的な対策として立案をされたわけでございます。当時私どもは野党でございましたが、この総合土地政策推進要綱の中身は大変画期的であって、抜本的に土地問題を解決をし、国民が生活の豊かさ、これを実感できるような社会を本気になってつくろう、こういう熱意でもってつくられたものと評価をいたしておりまして、これが着実に推進されなければならない、このように考えているものでございます。 最近、昭和六十一年から始まったバブルもようやく崩壊をして、地価が下落をしてきた。もう土地問題は解決したのではないか、こういうような声も徐々に大きくなりつつあるわけでございますが、しかし私たちは、そのバブルの真っただ中といいますか、バブルがもう崩壊を始めたころに、いや、バブルが崩壊するだけではなくて、日本の経済が土地本位経済であってはならないんだ、土地本位経済であるならば、日本の経済はいずれ限界に達し、国際化の大きな波にのみ込まれてしまって日本経済は沈没の危機に瀕するのではないか、こういう危機感を持って、総合的な土地対策をしようとしたわけでございます。 そういう意味で、私は、思いもよらない自社政権ではございますが、この土地に対する考え方は村山内閣においても同じお考えを持っていただけるのではないか、また同じ決意で推進をしていただけるのではないかと思うわけでございます。総合土地政策推進要綱、平成三年成立されたもの、これについての総理のお考え、また土地対策についての決意というものをまずお伺いできればと思います。
○村山内閣総理大臣 今委員御指摘ございましたように、この平成三年に策定されました総合土地政策推進要綱というのは、単にバブルという現象をとらえて一時的にしたものではなくて、ある意味では恒久的な対策として出された抜本的な方向であるというふうに考えておりますから、それを踏まえた上でこれからも総合的な土地対策を講ずる必要があるというふうに考えています。
○平田委員 総理から明確な答弁をいただいて安心をしたわけでございますが、この要綱の「土地政策の目標」として三つ挙げております。一つは「土地神話の打破」、二番目には「適正な地価水準の実現」、三番目には「適正かつ合理的な土地利用の確保」、こういうことになっているわけでございます。 現在、地価は下がりつつありまして、土地も下がるものだということで土地神話は打破されつつある、こう言っていいかもしれませんが、しかし経済人の中にも、またもう一度地価が上がる、地価が上がってもらいたい、こういうことを望んでいる人たちがおるわけでございまして、総理府がやられました世論調査によりましても、まだまだ土地は他の資産に比べて有利な資産だ、将来値上がりがどうやらまだ見込めるのではないか、こういう意見が大変多いわけでございまして、まだまだ土地神話は完全に打破されていない、こう言えるのではないかというふうに思うわけであります。 また、「適正な地価水準の実現」というのをこれから少し詳しくお伺いをさせていただきたいというふうに思うわけでございますけれども、このように、バブルの退治ではなくて、抜本的な土地政策の目標を立てて、そのために何をやるべきか、幾つかの項目があったわけでございますが、その中の第八項に税制の話が出ておるわけでございます。土地に関する負担の合理化のために地価税の創設あるいは譲渡益課税の強化を行う、こういうふうにうたっているわけでございまして、そして、平成四年から地価税が創設をされたわけでございますし、また譲渡益課税も大変強化をされているわけでございます。 私は、この税制のあり方というのは、その目的というのは要綱の目的にかなうものであろう、こう思っておるわけでございますが、今総理は、一般論として要綱を推進していきたい、このようにおっしゃったわけでございますけれども、この地価税の創設、また譲渡益課税の強化というものが抜本的な土地対策にとって重要なものである、このように御認識でございましょうか。
○村山内閣総理大臣 地価税あるいは譲渡税といったような問題につきましては、今委員からも御指摘ございましたように、所得、資産、消費等々の均衡のとれた税体系を構築するという観点から、土地に対する課税の適正公平を確保するという意味で私は設けられたものだというふうに考えておりますし、同時に、今お話もございましたように、土地を持っておればもうかるものだといったような、土地神話と言われるそういうものであってはならないというような観点からも私は設けられているものだというふうに思っておりますから、先ほどもお答え申し上げましたように、バブルという一現象をとらえて出されたものではない、これはやはり恒久的な土地の対策としてつくられたものだというふうに考えておりますから、そういう位置づけをしてこれからも取り組んでいく必要があるというふうに考えております。 この土地課税が設けられた創設当時の趣旨を十分に踏まえて、これが着実に実施される方向でさらにこれからも努力していく必要があるというふうに認識をいたしておるところでございます。
○平田委員 要綱では、適正な地価水準の実現を図る、こういうことをうたっておりまして、目標とすべき地価水準につきまして、非住宅地、住宅地でないところについては「土地の利用価値に相応した適正な水準まで引き下げる」、こううたっております。また、住宅地は「中堅勤労者が相応の負担で一定水準の住宅を確保し得る地価水準」を目指す、こういうふうにうたっているわけでございますが、きのうも国土庁から短期地価動向が発表をされているわけでございます。 現在の地価水準は要綱の目標の地価水準と比べてどういう状況にあるのか、これを総理からお伺いをしたいと思うわけでございますが、私は、今の地価水準はこういう状況にあるのではないかというふうに思います。 例えば、これも国土庁が出した統計等を見ているわけでございますけれども、昭和三十年を起点として比べてみますと、平成五年では名目賃金が二十一・三倍になっております。しかし、六大都市圏の地価の指数、これはことしてございますが、平成六年で百五・六倍になっているんですね。すなわち、まだ六大都市圏の地価は賃金の上昇率よりもさらに五倍も高くなっている、こういう現実がございます。また、GNPで比べるべきだという御意見もありますが、名目GNPは、昭和三十年に比べて平成五年は五十六・三倍でございます。そういたしますと、六大都市圏の地価指数百五・六倍に比べましても、まだ地価はGNPの上昇よりもさらに二倍高騰をしているという現実があるわけでございます。 また、先ほども申し上げましたが、総理府がことしの二月に世論調査をいたしました。現在の地価水準はどうですか、高いですか、低いですかという質問に対しましては、六五・九%の人が高いと答えておいでになります。また、今後の地価はどうなってほしいですかという質問に対しては、五九・五%の人が低くなってほしい、こうおっしゃっているわけでございます。 それで、現在の住宅価格はどうなっているのか、これを調べますと、平成五年の首都圏における新規発売マンションの平均価格は四千四百八十八万円です。床面積の平均は六十三・八平米になるわけでございます。 ところで、総理もよく御存じかと思いますが、建設省の誘導居住水準というのがあるわけでございます。一般型と都市型というのがありますが、都市型で四人家族の場合は九十一平米です。九十一平米のマンションをもし今購入するとすると、先ほどの平均価格、床面積の平均、これをベースにはじき出しますと九十一平米のマンションは一体幾らになるか、ざっと計算いたしますと七千万円でございます。七千万円。 それで、京浜の大都市圏勤労者の平均年収は八百五十四万円です。これも随分高いです。平均ですから、まあ実際上は六百万円だの七百万円台の人が多いと思いますが、一応平均年収八百五十四万円といたしましても、七千万円のマンションというのは年収の八・二倍にもなります。六百万円−七百万円台の人にすればまだ十倍以上になるということになるわけでございまして、政府は年収の五倍で家を取得してもらいたいと、こう言っているわけでございますけれども、到底それに見合っていない、こういう状況にあります。 もう一つ申し上げますと、ある大手の会社が「経営資源の地域別価格比較」というのを発表しております。地域というのは世界の地域でございまして、今例として二つ申し上げます。 工場用地と倉庫の賃借料。工場用地、日本とアメリカとそれからヨーロッパ、これを比べますと、日本を一〇〇といたしますと、アメリカは八でございます。欧州、ヨーロッパは四でございます。すなわち、日本の工場用地はヨーロッパの二十五倍、またアメリカの十二倍以上も高いということになっています。また倉庫の賃借料、これは日本を一〇〇といたしますと、アメリカが二、ヨーロッパが一ということで、日本はヨーロッパの百倍、アメリカの五十倍も倉庫の賃借料が高い。 今大変な円高で、企業はもう大変お困りになっておるわけでございますけれども、地価が極めて高い、また賃借料が高いという現実は、日本の企業の国際競争力を大いにそいでいる、弱めているということを指摘できるのではないかと思います。まさに、産業の空洞化をこの地価の高騰、まだまだ高い、高どまりの地価が促進をしていると言っても過言ではないと思うわけでございます。 また、外国の企業から言わせますと、日本は土地が高過ぎる、賃料が高過ぎて日本に新規で参入ができない、こう言っております。また、日本の企業にとっても、新規に企業として参入しようとしたときに土地の高さが障壁になっている。だから、もうこれからは第二のホンダとか第二のソニーというのは日本に生まれないのではないか、このように言われている現実があるわけでございます。 私は、こういう現実から見ますと、今の地価はバブルが崩壊して大分下がったとはいえまだまだ極めて高過ぎる、このように認識をするわけでございますけれども、総理、いかがでございますか。
○村山内閣総理大臣 今、アメリカやらヨーロッパ等との比較、あるいはまた、一般的なサラリーマンの年収と今の住宅取得の価格の比較等々、いろいろな事例を挙げて御説明がございました。まことに私は現実としてはそのとおりだと思うのです。 御指摘もありましたように、本年二月の国民に対する総理府の世論調査なんかを見ましても、やはり国民全体が土地は高い、こういうふうに考えておるというふうに言われておりまするし、現在の地価が下落することを望んでいる国民の期待というものは大変大きいものがある。 これは、単に住宅だけではなくて、企業の、いろいろな意味におきましても、経済全体に対する影響も大変大きいというふうに私は思っておりますから、こうした認識に立って、これからもさらに総合的な土地対策を着実に推進をしていって、もう少しみんなが納得できるような適正な価格になるように、いろいろな角度から努力をしていく必要があるのではないかというふうに考えております。
○平田委員 実は一昨日、朝日新聞の朝刊でございますが、その社説で、土地税制の緩和問題が来年度の税制改正の焦点になるのではないか、こういう指摘がございました。 総理、見ておられるかどうかわかりませんが、その理由といたしましては、経済団体が地価税の廃止や土地譲渡所得税の軽減を求めている、また与党・自民党がことしの春に地価税の二年間凍結を提案をしている、こういうようなことから、そういう土地税制の緩和問題がこれから上がってくるのではないか、こういう心配をマスコミはいたしておりまして、マスコミはこぞって反対をしているわけでございます。 そういう意味では、総理と同じ土地問題あるいは地価の問題の認識をしているのではないかと思うわけでございますが、その緩和論者の根拠は、バブル退治のために土地税制改革をやったんだ、だからバブルは終わったんだからもういいではないか、こう言っているわけでございます。それは先ほど総理は明確に否定をされたわけでございますけれども、しかし、マスコミもこぞってどうも心配だ、こういうふうに言っておるわけでございます。私自身も、総理の明確なる認識をいただいてはおるわけでございますけれども、やはり同じように心配をいたしております。 そういう意味で、現在の地価税、また譲渡益課税、これを継続をしていく、こういうように明確に総理から答弁をいただきたい、こう思うわけでございます。 今回税制改正をやりますと、所得、消費、資産のバランスはどうなるのか、これを大蔵省から聞いてみました。資料をいただきました。そういたしますと、税制改革前は所得課税が五四%、消費課税二二%、資産課税二五%。税制改革後は所得課税五〇%、消費課税二七%、資産課税二四%なんです。すなわち、改正前と改正後は、資産課税は一%低くなっているわけでございます。 先ほど総理は、所得、消費、資産のバランスをとらなければならない、こうおっしゃったわけでございます。現在の税制をそのままにしておいても、地価税、譲渡益課税をそのままにしておいたとしても、なおまた一%比率が下がってしまうわけでございます。しかも、消費課税というのは逆進性がございます。所得の低い方々に重くかかるわけでございます。片っ方でそういうことをやっていながら、資産課税というのはどちらかといえばやはり資産のある方、お金持ち、お金持ちに対する税が下がってきている、これが今回の税制改革の結果になるわけでございます。 その上に年末、また地価税の見直しとかあるいは廃止とか、あるいは譲渡益課税の緩和などというような問題が出てきたならば、まさに村山内閣というのは、所得が低い方々に対して厳しくて、片っ方で資産課税をどんどん低くしてしまって、金持ち優遇の税制を推し進めるということになる、こういう結果になると思うわけでございますが、そういう点も踏まえて、ぜひ総理の地価税、また譲渡益課税の現在の税制をそのまま維持するということについての強い決意をお聞かせをいただきたいと思うわけであります。
○村山内閣総理大臣 先ほども御答弁申し上げましたように、今回の税制改革におきましては、所得課税の負担軽減を図る、同時に消費課税の充実を図ったところでございまして、所得、資産、消費のバランスのとれた税体系という観点から、土地税制を含む資産課税についてはこれまでの基本的な考え方を堅持するという立場をとってきたわけです。 しかし、今御指摘のございましたように、これでそれでは均衡のとれたバランスになっておるのかということになりますと、いろいろな意見もまたあろうかと思いまするから、私は、やはり将来の税のあり方としては、議論もされておりましたように、可能な限り総合課税というものをきちっと踏まえていく必要があるのではないか。 そして、資産課税についても、そういう観点からやはり見直しをし、検討される課題になるべきであるというふうに考えておりまして、できるだけ国民全体に、能力に応じて公平な、公正な課税ができるような、そういう税体系というものはふだんからやはり検討していかなきゃならぬ課題であるというふうに受けとめておりますから、今御指摘のございましたように、土地等を含む資産の課税については、そういう観点からもさらに検討をする必要があるというふうに考えています。
○平田委員 今の見直しとか検討というお言葉、全体的な雰囲気としては現状を維持し、また強化を図っていくべきだという御趣旨でお話をしてみえるのだろうと思うわけでありますが、言葉の上では明確ではありませんので、もう一度、その辺明確にお答えをいただきたい。お願いいたします。
○村山内閣総理大臣 今ちょっと……。済みません。
○平田委員 お言葉の上では、検討をあるいは見直しをと、こういうお言葉なので、全体的な雰囲気としては強化をするという御趣旨がというふうに伺ったわけでございますけれども、資産課税というものを、あるいは地価税、譲渡益課税の継続というものをやっていくという御趣旨がと思いますが、それを明確に再度お答えをいただきたい。
○武村国務大臣 総理がお答えを申し上げているとおりでございますが、委員がおっしゃるように、バブルのときの議論、総合対策の中からあるいは土地基本法の成立の中から土地に対する新しい税の考え方が浮上をして、既に総合対策の中にその項目が、地価税の創設等が入っていたわけでもありまして、実現を見たわけでございます。 それは、あくまでも土地基本法のああいう理念を実現していくための税制という、そういう視点が中心であったと私どもは認識をしておりまして、バブル対策として打ち出されたものではないというふうに考えております。そういう意味では、基本的にはこの定着化を図っていくということが政府の方針であります。 関係の業界からは、しかし土地が動かない、そしてまた、バブルの真ん中でああいう税制ができた以上は、バブルが終わった今は廃止をしてほしい、変えてほしいというお気持ちがあるのは事実でございますが、真剣にそういう関係の方々とも、政府の基本的な、今申し上げている考え方に立って話し合いをさせていただかなければいけないというふうに思っているところでございます。 資産課税全体としては、御趣旨のように、納税番号制も含めた総合課税に向かって一歩一歩前進をしていかなければいけないというふうに思っております。
○平田委員 業界との話し合いもよくしていかなければならないという大蔵大臣のお話がございましたが、明確には言葉ではおっしゃらないのですが、地価税というのは堅持をしていく、定着をさせていく、また譲渡益課税も現状で存続をさせる、こういうふうに伺ってよろしいわけですね。
○武村国務大臣 両税ともそういう背景と、それからそういう目的の中で誕生したものであるということを考えますと、基本的には定着を図っていくことが大事だというふうに認識をしているということであります。
○平田委員 基本的にはという、一つ何かずき間があるような感じがするわけでございますけれども、地価に対する御認識、総理は下げなければならないと明確におっしゃったわけですから、その辺は総理及び大蔵大臣、また建設大臣もお越しをいただいて話も聞いていただいているわけでございますけれども、まさに国民のためにまた日本経済のために土地本位経済を脱する、そういうための税制を堅持をし、努力をしていただきたいと思うわけでございます。 最後に、先ほど消費税の話の中で、住宅に対する消費税、建設大臣の方は見直しをする気はない、このようにおっしゃいました。しかしながら、住宅取得促進税制というのが消費税が設けられる前からございました。そのときには最大百万円の減税がございました。税額控除で戻ってきたわけでございます。現在は最大百六十万円でございます。このまま五%の消費税が行われるということになりますと、三千万円のものを建てますと百五十万円消費税で最初から取られてしまうわけでございますね。三千万以上ですともう百六十万円超えてしまう。 消費税導入前は百万円までの促進税制があったわけであります。消費税導入後、そこを調整しようとして百万円から六十万円減税分をふやしてきた、こういう経過があるわけでございますが、消費税率は住宅については特に考えないというふうにおっしゃいましたが、だとするならば、促進税制の方できちっとした手当てをしなければいけないのではないか、こう思うわけでございます。 日本はもう、供給優先型の経済から、内需、すなわち消費あるいは生活優先の経済に変えなければならないときに、住宅建設の促進というのは、単に住宅を持ってもらうという住宅政策だけではなくて、日本の経済政策の基本的なあり方として私は重要ではないか、こう思うわけでございまして、ぜひとも住宅取得促進税制の大幅な改善というものをやっていただきたい、こう思うわけでございますが、建設大臣、大蔵大臣、御意見をいただきたいと思います。
○野坂国務大臣 平田先生にお答えをいたします。 おっしゃるとおり、三千万円の住宅を建てれば百五十万円の消費税がかかる。現在では八千億ですけれども、五%になれば一兆三千三百億になる。したがって、この辺は促進税制でやっても百六十万で、十万しか残らぬではないか、前より悪いではないか、こういう御議論でございますね。 今の住宅事情というのは、村井先生にもお答えをしましたけれども……(平田委員「時間がありませんから、簡単に結論だけ言ってください」と呼ぶ)ごく簡単にやろうと思いますが、言いかけたものですから、済みません。 そういう意味で、それでは省きますけれども、登録税とかローン税とかそういうものがございまして、今後は移転登記の問題や、それから住宅関連の施設の整備の拡充に予算措置あるいは融資の拡大、そういうようなことも十分配慮して、マイナス点が防げるように当面は努力したい、こういうように考えております。
○高鳥委員長 武村大蔵大臣、簡潔にお願いします。
○武村国務大臣 住宅取得促進税制については、これまでも累次の経済対策等で可能な限りの拡充を図ってまいりました。議員御指摘のとおりでございますが、当初二年間、サラリーマンで申し上げますと税額で、まさに税額控除でございますから二年間は年三十万円まで、三年目以降は四年間にわたって年二十五万円という、所得税制の措置としては考えられる最大の考え方を貫いているところでございます。既に限界に達しているというのが私どもの認識であります。これ以上の引き上げは、税制上の措置としてはとり得ないという考えてあります。
○平田委員 もう時間がありませんので終わりますが、今の御答弁は、まさに消費税だけ上げて、国民の願いである家を取得したいという、そういう夢を実現させようという意思がないということが村山内閣の基本的な考えである、そんな印象しか私は受けませんでした。 総理、優しい政治だと言うのだったら、ぜひ促進税制を拡充していただきたいと最後にお願いいたしまして、質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○高鳥委員長 次に、桝屋敬悟君。
○桝屋委員 時間が限られております。早速質問に入りたいと思います。改革の桝屋敬悟でございます。 土地問題に続きまして、私は、時間もございませんから、福祉関係、税制改革と新ゴールドプラン、せんだって、十月二十四日の当委員会でのさまざまな北側一雄委員の質疑を通しまして、関連質問させていただきたい、このように思います。 総理、そもそも今回の税制改革、消費税率のアップ、五%という数字まで出たわけですから、もちろんこれは二年後に見直しをするという政府案ではございますが、数字まで出た。本当に国民はその前提となる福祉のビジョンというものを大変期待をしていたわけですね。本当にその姿が明確になっていない。そもそも、税制改革のスタートは、やはり福祉のビジョンを明確にするということで我々与党時代もやってきたわけでございまして、そこがはっきりしていないということは、本当にとんでもない話だ、国民の理解は得られないというふうに私どもは思っているわけでございます。 それで、私ども改革、修正案を出しまして、平成七年の三月三十一日までに少なくともゴールドプランを含む行政目標というのを明確にしよう、こういう案を出したわけでございますが、この前の十月二十四日のこの委員会での審議、厚生大臣からもできるだけ急いでと、こういう答弁もございましたけれども、私どもの改革の、ことしじゅうに明確にしようという、こういう修正案、これは賛成していただけますか、総理。
○村山内閣総理大臣 これまでも議論の中で、可能な限り早くお示しをしたいという厚生大臣の意見もございましたし、そういう取り組みを今いたしておるところでございます。 ただ、この年金やら医療やら、これから高齢化が進行していく中におけるそうした社会保障、社会福祉のあり方について十分やっぱり検討を加えた上で、この委員会でも議論がございましたように、国民負担をどの程度の水準に維持して、そうした行政サービスの水準を維持していくかといったような問題は、あらゆる角度からやっぱり慎重に検討する必要があるので、早く結論を出すことだけがいいのではない、私はそう考えておりますから、今の改革のこの修正に応ずる考えはございません。
○桝屋委員 この前も総理は言われましたけれども、年金と医療と福祉と一緒くたにして検討しよう、総合的に検討したいという、こういうお話をされたわけですが、この前もそういう話がありました。 私はずっと聞いておりまして、どうも総理、ひとつ認識が欠けているんじゃないかという点がございます。それは何かといいますと、年金も医療も確かに将来に向かって総合的に検討しなければいけない課題はたくさんございます。しかしながら、今私の申し上げている新ゴールドプランについてはちょっと違うのです、性格が。そこが総理や、あるいはこの前の大蔵大臣の答弁等を聞いておりますとどうも明確にならないわけでございまして、ここの認識をしっかり私は持っていただきたい。 それで、新ゴールドプラン、これは総理、どういう認識を持っておられますか。地方老人保健福祉計画と、それから新ゴールドプラン、この関係をもう一度明確にしていただきたい。地方も非常に関心を持っております。
○村山内閣総理大臣 現に今、ゴールドプランという十年計画を策定してやっておるわけです。それにあわせて各市町村に、市町村が独自に、実態に即した福祉計画というものをつくっていただいた。 それを全部厚生省の方で集約をいたしまして、そうしたものをやっぱり十分検討した上でさらに新しい新ゴールドプランをつくろう、こういうので、今素案も発表して、具体的な中身の詰めを急いでいる、こういう状況でございますから、私は、私が答弁したその答弁の中身と、何かどこか一緒くたにしてというのでなくて、やっぱりこれからの高齢社会に対する対応というのは何が必要なのか、こう言えば、例えば寝たきりのお年寄りができ札ば、寝たきりのお年寄りに対して特別養護老人ホームをどうつくっていくかとか、あるいは在宅の介護をしてもらうためには何が必要なのかとか、そのためにホームヘルパーがどの程度必要になるのかとか、こういうものをあらゆる角度からやっぱり検討して、落ち度のないような総合的対策を立てる必要がある、こういうことを私は申し上げているのでありまして、新ゴールドプランの中にはそういうものもやっぱり十分充足できるようなものをつくってほしい、こう期待をして、検討していただいておるというのが現状でございます。
○桝屋委員 私がお聞きしたのは、地方老人保健福祉計画とゴールドプランの関係はどうなのかということで……(発言する者あり)いや、これは総理の、今回の税制改革、前提となる福祉ビジョンをどうするかということが一番大きな問題でございますので、これは一番国民の関心事でございますから、総理からお聞きしたい。 いいですか、総理。端的にお聞きしますけれども、ゴールドプランというのは元年にスタートしたのでしょう、総理。元年度にスタートしたのですよ……(発言する者あり)うるさいな。ちょっと静かにしていてくださいよ。 いいですか、総理。ゴールドプランというのは元年にスタートしたのです。地方老人保健福祉計画を積み上げてきて、この元年のゴールドプランを上回ったのですよ、上回ったのです。端的に言いますけれども、どういうふうに、総理、その報告を聞かれていますか。 具体的にいきましょう。 今総理が言われた寝たきり老人等、この人たちを介護申し上げる特別養護老人ホーム、ゴールドプランでは二十四万床なのです。いいですか、市町村からずっと上がってきた数字は足したら幾つになったかお聞きになっていますか。厚生省から報告、来ていますか。
○井出国務大臣 お答えいたします。 まず、新ゴールドプランと地方の老人保健福祉計画との関係でございますが、老人保健福祉計画は地域の高齢者の実態、ニーズ等を把握するために行った実態調査に基づきまして、サービスの供給量の目標を定めたものであります。 これらの計画を全国的に集計、分析したところ、現行のゴールドプランの目標水準の大幅な引き上げや新たな事業の実施の支援が必要なことが明らかになりました。 そこで、厚生省としては、老人保健福祉計画に示された具体的ニーズを踏まえた新ゴールドプランの厚生省としての案を作成し、さきに与党の福祉プロジェクトチームの場にお示しをしたところであります。 さらに、今お尋ねの、例えば特養でございますが、現在養護老人ホームに入所している要介護老人を適切に処遇する必要や、今後初老期の痴呆対策を充実する必要がありますものですから、地方計画の集計値は二十九万床ですが、新ゴールドプランではさらに一万床を加えて三十万床としたところであります。
○桝屋委員 総理、お聞きになったように、元年度に立てたゴールドプランでは特別養護老人ホームは二十四万床です。今厚生大臣からありましたけれども、この五年度に、五年度中に地方老人保健福祉計画ができまして、これはつくれと法で定めたのです。法定の、知事や市町村長、責任のある行政計画なのです。それをずっと積み上げてみたら二十九万になったと言われた。まあそれは、三十万とは言いませんよ。この二十九万をどうするかです。 これを今から検討される。これはまだ新ゴールドプランは確定していない、確定していないと総理は何度もお話をされている。しかし、確定されていないというような状況ではないのです。もう現場は、各市町村や県は、毎年のように一つ一つ毎年度予算を獲得して百床、二百床、山口県だったら毎年二百床、ずっと整備していっているのですよ。 いいですか、二十四万と二十九万、五万の開きがあるのです。もう時間がないから聞きませんけれども、既に二十二万ぐらいまで来ているのです。目標、すぐまで来ているのですよ。もうやめちゃうのかと。二十九万に向かって進むのだということは、もう今言わなければ済まないところに来ているのです。それをこの前、おたくの閣僚の大蔵大臣は何と言われたかと言ったら、市町村から上がってきている要望でしょうと。要望なんというものではないのです、これは。地方の行政計画として首長さんが責任を持って立てたものを上げて、それを単に要望なんというものでとらえられたのじゃたまったものじゃない。それが国民や、あるいは地方の実態です。 総理、この特別養護老人ホームの整備、これから計画をつくると言われているけれども、そんな状況ではないのです。平成七年度、この二十九万を目指すのか、二十四万で終わっちゃうのか、どっちなのですか。
○村山内閣総理大臣 ゴールドプランでこの二十四万床という設計をしたわけですね。(桝屋委員「二十四万ね」と呼ぶ)二十四万ね。それを踏まえた上で、各市町村に、各市町村の実態に即した福祉計画を立ててほしいと言って福祉計画を立ててもらって、そして今……(桝屋委員「立てなさいですよ、立ててほしいじゃないですよ」と呼ぶ)いやいや立ててもらったのだよ。そして出してもらったのだ。それを集計しますと、二十九万床になるというお話ですね。したがって、そうしたものも踏まえて、もう二十四万床でとどまるのなら、何も新ゴールドプランをつくる必要はないのですよ。 しかし、そういう実態を踏まえた上で、さらに見直しをする必要があるというので、新ゴールドプランを作成しているという過程ですから、そのことはそういうふうに御理解をいただきたいと思うのです。
○桝屋委員 私も新ゴールドプランをつくることは賛成ですよ。もちろん、我々もやってきたのだから、問題はいつやるかです。今、過程だとおっしゃったけれども、過程という状況ではないのだということを私は申し上げているのです。 この前、自治大臣が十月二十四日に答弁された話、聞かれもしないのに出ておいでになって、何かお話しされました。私、もう時間がないから申し上げますけれども、総理、過程では困るということを申し上げると、平成七年度の予算、平成六年度の執行からまずいきましょうか、平成六年度の執行は、今どういう状況になっているか、お聞きになっていますか。この前自治大臣言われましたね。簡単にしてくださいよ、簡単に。
○野中国務大臣 この間の私の答弁にかかわりまして、恐らく北側委員の御質問に答えたことだと思いますが、あれは、委員は、それぞれ山口県庁で老人福祉を担当されておりましてよくおわかりのように、平成六年度の細川内閣で編成され、羽田内閣で成立したその予算が、今回新規採択されたもので特別養護老人ホームとして割り当てられた補助金は、ことしはわずか箇所づけで二割、あと八割は平成七年。あなたは地域におられるのだから一番よく御承知のはずだ。新規採択をされたものについて、ことしは補助金は二割、残り八割は来年やろう、こういうことになったのだ。 地方公共団体は、平成六年度予算で全部処置されるものとして予算を組んでおったのですよ。それを補正しなければならない、あるいはそれを予定しておったために、あなた一番よく御承知のとおり、介護する人やら、社会福祉法人で働く人たちを採用することもできなくなった、そのツケをそのままもらって、これからやっていかなくてはならないということを私は申し上げたのですよ。 だから、地方で一番老人福祉を経験しておられるあなたでございますから、地方の実態を、ことしの予算と関係して調べてみてください。これは、どのように市町村、府県において混乱をし、社会福祉法人が大変な苦難の道をたどっておるかを、ことしの予算の配分についてぜひ調べていただきたいと思います。これから我々は、それを受けてこの予算の補正をなお考え、来年度につないでいって、あなた方の後始末をせんならぬということを申し上げたのです。
○桝屋委員 もう一点だけ。 自治大臣、今の御答弁で、関連でお尋ねしますが、何ゆえそういう状況に六年度なったのか、その辺の、まあ細川時代からの負の財産のような言い方をされましたけれども、もともと平成六年度の予算を概算で固めたのは前政権の自民党時代からでございまして、私はそれを引き継いだだけでございまして、これは同じような話でございます。 大臣、大事なことは、なぜそうなったかです。ちょっと待ってくださいよ。聞いてください、質問を。なぜ平成六年度の予算で、七年度に繰り越すような、希望を二割しかかなえられないような状況になったか、そのことをちょっと、理由を簡単に。
○野中国務大臣 これは、各府県、市町村から要望をとって、そして新規採択を決めておきながら、その予算の割り当てにこういう方法がとられて、結果として明年度にほとんどを繰り越さざるを得ないようになったということでありまして、生活者優先、福祉という名を掲げておられながら、概算要求は、これはあなた方でやられたのですよ。そのことを間違ってもらったら困ります。
○桝屋委員 総理、この特養の、特別養護老人ホームの実態、これは政権がかわったにしろ、私は行政は持続しなければいけない、まあどっちがどっちということもございますが、もう一回私整理をしますと、平成六年度の予算執行そのものが、市町村から上がってきたものに十分応じ切れなかった。 それはなぜかといいますと、ここが問題でございますが、これは厚生省から文書で、平成六年七月七日付で、皆さん方が政権になられてからお出しになっている文書でございますが、なぜこういうことになったかというと、明確に書いてあります。大体七百五億円の予算で、約四割上回る協議額が出てきた。ここが、まず問題なのですよ。予算よりも相当大きな協議額が出てきた。それはなぜかというと、その要因は、平成五年度中に全国で老人保健福祉計画が策定された、この計画ベースの需要が顕在化したのだ。老人保健福祉計画をつくった。そうすると、今まで以上の需要が出てきた、こういうことなのですね。 本当に限られた予算の中で、平成六年度、私たちも与党時代悩みました。箇所数が上がってきた。ベッド数が上がってきた。これだけやりたい。しかしながら、予算がない。通常だったら箇所数切るのです、通常の予算執行の場合は。しかしながら、平成六年度は切ることはできない。なぜならば、老人保健福祉計画に基づいて上がってきたものだから、これは切れない。全部とりましょう。このように我々は決意して、後年度に負担はかかるけれども、平成七年度に負担はかかるけれども、それは抜本的な税制改革をやろうと我々は決意していたのです、税制改革をきちっとやると。 いいですか。総理、大事なことは、老人保健福祉計画が既にスタートした。こういう状況だということは、新ゴールドプランは既に宣戦は切って落とされた、スタートしているということです。 今検討している過程だというような状況ではないのです、現場は。したがって、私どもは、ことしじゅうに何とかこういうゴールドプランの姿も、全部はできなくても、例えば今私が申し上げた特別養護老人ホームの数、二十四万でとまりませんよ、二十九万までやります。やれるところから言えばいいじゃないですか。そんなことを言わないで五%の数字を出すというのは、私は、本当に「人にやさしい政治」かどうか、本当に無責任な政治ではないか、こう思うわけですが、いかがでしょうか。
○井出国務大臣 桝屋先生から今、七月に私どもから差し上げた、理由のあるような御紹介がございましたが、その点もあるのです。 もう一つ、実は、五年度の補正予算で緊急に行うこととした特別養護老人ホームの整備の継続分の経費が、これまた大変たくさんになったということをつけ加えさせていただきます。 その結果、本年度の国庫補助の採択に当たっては、協議のあった事業が、各自治体が策定した計画に基づくものであることから、実は確かに今桝屋先生おっしゃったように、この採択に当たっては、厚生省としても大変考え、また苦慮した結果、希望を切ってしまうのじゃなしに、すべての事業を採択することとして、新規の特別養護老人ホームについては、六年度二〇%、七年度八〇%の二カ年継続事業として採択したものでございます。 したがいまして、来年度においては、六年度からの継続事業分については優先的に補助採択を行うとともに、七年度の新たな整備要望を踏まえ、自治体の計画の実施にも配慮しながら、すべての事業の実施に支障が生じないよう適切に対処してまいりたい、今こう考えておることだけ申し上げておきます。
○桝屋委員 今厚生大臣の御答弁がございましたけれども、総理、本当に先ほどからお話を聞いておりますと、確かに特別養護老人ホームの数なんというのは、厚生大臣所管かもしれない。しかしながら、今回の抜本的な税制改革の前提となる福祉ビジョン、ゴールドプラン、そのまさに中核、日本は二十一世紀に大変な高齢社会を迎える、そういう中にあって、一番国民が不安に思っているのは介護なのです。それに対応するのがこの特別養護老人ホームでございまして、この数が今どうなっているのか、地方から上がってきた計画が一体どういう数字になっているのか、それを一体どうしたらいいのか、平成七年度は大丈夫なのか、こういう取り組みがない限り、国民は本当に安心できないわけでございます。 何度も言いますけれども、この前の北側一雄の質問に対しても総理何度もお答えをいただきましたが、確定をしていない、まだまだ確定をしていない、確定できない、こういうことを何度も繰り返されていますが、今のような特別養護老人ホームの整備、平成七年度予算が概算で恐らく八百億ぐらいされていると思いますが、六年度からの繰り越し分が五百億ぐらいあるんです。新規分は三百億しかないんです。来年度の施設整備はできぬわけですね。本当にそういう問題を含めて、これは我々も責任がないとは言わない。 したがって、少なくともゴールドプランの基本部分、理念とかシステムとか、そういうことはいいですよ。少なくとも地方から上がってきた数字については、政府としてこれは責任を持ってやる、こういう姿勢が必要じゃないでしょうか。どうでしょうか。
○村山内閣総理大臣 行政は継続をしておるのでありまして、今ゴールドプランをつくって、ゴールドプランを実際に予算化して実践をしておる。その過程の中で、地方の自主性に即した各市町村の福祉計画をつくっていただいて、それをさらに厚生省で集約をして新ゴールドプランをつくってやろう。 しかし、新ゴールドプランができるまでは何もしないというんじゃないんですから、これは来年の、七年度の予算編成の中でもそういう点も十分踏まえて検討しながら、これは財源が無尽蔵にあれば何でもできますけれども、限られた財源の中でやはりやっているわけですから、したがって、国民の負担がどの程度で維持されればいいのか、その負担に見合った行政サービスというのはどの程度の水準にすべきか、それを充足するための財源はどうするかといったようなことを総合的に判断をして予算編成というのはなされているのでありまして、言われたとおりに何もかも全部できれば、それは苦労も何もないですよ。 そういう点も十分ひとつ勘案をして、国民が納得できるような結論を出していく、これが私どもの与えられた課題だというふうに考えておりますから、これからもそういう決意でもって努力をしていきたいというふうに思います。
○桝屋委員 非常に納得のできないお話でございます。 総理、私は総合的なことを聞いているんじゃないんですよ。今総理は、平成七年度遺漏がないように取り組んでいきたい、こう言われましたけれども、それではもう一回、今までの議論の中で、最終確認でございますが、特別養護老人ホームの、平成七年度、少なくとも地方がやるということは、これは総合的に検討してどうこうという問題じゃないんです。さっきから申し上げているように、これは各地方が行政責任で責任を持って上げてきた行政計画です。これは平成七年度やりたい。これについてはやっていただけますね。ゴールドプランの中の特養の部分、これは取り組んでいただけますね。
○村山内閣総理大臣 七年度の予算編成はこれからするのでありまして、この分についてはこういう約束をしますなんということを、ここで予算編成をする過程の中で私は申し上げる段階のものではない、それは十分御理解いただけると思います。
○桝屋委員 それでは、時間もないので、私の時間も終わりですが、総理、最後にお願いでございますが、老人保健福祉計画、これは予算の中でどうこうすればいいということではなくして、これはぜひとも、ぜひともというか、やらなければならないものでございまして、これはぜひとも私はお取り組みいただきたい。 あわせて、私ども改革が修正案を出しておりますが、平成七年一二月三十一日までにこうしたビジョンを明確にしない限り、私は、責任ある税制改革はできない、このように思います。私どもの、改革のこの修正案に対して、再度総理の決意をお伺いしたいと思います。
○村山内閣総理大臣 たびたびお答えいたしておりまするけれども、今御審議をいただいている政府の出した案が当面考えられる条件の中では最善のものであるというふうに考えておりますから、修正を受け入れる気持ちはございません。
○桝屋委員 以上で終わります。
○高鳥委員長 次に、西川太一郎君。
○西川委員 総理大臣はすぐお出になる御予定があるようでございますから、前置きを抜きにして、通告に従って質問をさせていただきたいと思いますが、総理の基本理念とされている「人にやさしい政治」というのを、税制で表現すればどういう形になりましょうか、お聞かせをいただきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 「人にやさしい政治」は、国民の皆さんがそれぞれの置かれた条件に応じてなるほどと納得してもらえるような政治をしていくということが私はやはり基本だというふうに思いますね。そういう意味から申し上げますと、税というのは、これはやはり所得に応じて、あるいは能力に応じて、負担をしていただく、応能負担という原則というものが、所得税、言うならば垂直的な課税の中では維持されていかなきゃならぬものだというふうに思います。 しかし、それだけに頼っていいかといいますと、やはりサラリーマンの皆さんに過重な負担がかかるとかいうようなことで、必ずしも公平が保たれないということからすれば、垂直的な応能負担にあわせて、可能な限り、水平的な部面で国民全体からそれぞれの能力に応じて応分の負担をしていただくということもまた検討されるべき課題である。 そういう意味から申し上げますと、所得と資産と消費というものにバランスのとれた形でもって課税をしようという考え方は、そういう公平公正な課税ができるようなことにしていこうという考え方から生まれてきているのではないかというように私は思うのですね。 したがいまして、今度の税制改革の中でも、比較的中堅サラリーマン層、言うならば年齢的にももう四十から五十前後の方々が一番重税感が強い。家庭的に考えれば、子供に対する教育費も一番かかるし、同時に、御両親もある程度の年齢になって、介護を要するような家族的な構成にもなる。そういう意味から申し上げますと、負担が一番かかるにもかかわらず税率も高い。 こういうところをやはり見直しをして、そして、重税感がなくて一生懸命働いて生産に励んでいただける、こういう配慮というものをする必要があるのではないかというので、できるだけなだらかな税率になるように、言うならば一般的なサラリーマンが定年になるまでは二〇%くらいまでの税率でもっておさまるような、そういう負担の軽減というものを考えていくことが、生産意欲を高めて日本の経済を維持していく。その生産意欲を高めていくことによって福祉の負担もできるわけですから、そういう意味では十分な配慮をする必要がある。 しかし、それだけでは足りないから、やはり課税最低限も引き上げて、そして所得の低い方々に対する配慮もする必要があるということを考えてやってまいりましたし、同時に、その財源については、可能な限り老人福祉ホームとかあるいは少子対策とかそういう部面に配慮をしながらやっていく必要があるというようなことを考えて、できるだけ公平公正が期せられるように、そしてそれぞれの能力に応じて負担をしていただいて、ある程度、この程度の負担ならしょうがないなと言って国民の皆さんに御理解と納得がしてもらえるような、そういう税制をつくっていくことが「人にやさしい政治」である、私はそのように考えています。 〔委員長退席、中馬委員長代理着席〕
○西川委員 その「人にやさしい政治」という総理の対象とされておりますのは、もちろんあまねく国民一億二千四百万個人もそうでございますが、その方々が職場としている法人、中小零細小規模企業、商店、こういうものも当然総理はこの対象としておられると想像いたしますが、よろしゅうございますか。
○村山内閣総理大臣 社会というのはやはりそういういろいろな営業を営んでおる企業等々によって構成されているわけでありますし、支えられているわけでありますから、そういう方々についてもそれぞれの力と能力に応じでそれなりの公平な課税をしていくということは当然ですし、とりわけ弱い方々に対する配慮というものも十分やはりやるべきであるというふうに私は考えています。
○西川委員 総理、もうどうぞ、御予定もおありでしょうから……。 そこで、今村山内閣総理大臣の基本的なお考えを承りまして、自治大臣にお尋ねをさせていただきたいと存じますが、固定資産税のことでございます。 今次の税制改正の範囲の中には土地税制は直接含まれておらないわけでございますが、ただいま総理が、所得、消費、そして資産、こうしたもののバランスをきちっととっていくという税制である、しかも、弱者に配慮をした税制を体系立てていく、こういう理念のもとで行われる村山内閣の税に対する姿勢ということを考えに入れますと、現下、東京を初め大都市圏で、いわゆる七割の評価額に対しての課税、これが、三〇%以上地価が下落をいたしております地域におきましては、いわゆる逆転現象というものが起こっていることは、これはもうひとしく国民の憂慮にたえないところであって、この不況の中で大変厳しい経営を強いられる方々に追い打ちをかけているというふうにだれしもが認識をしていると存じます。 これはマスコミにも取り上げられておりますし、ある意味では国民運動的な広がりも大都市で見せつつあるわけでございますが、この点に関しまして、自治大臣といたしましてはどういうようなこの対策をお立てになっていくのか。 また、不服審査の申し出件数などが一万九千件にも達しているということももうお耳に達していると存じますけれども、これらにつきまして、平成九年度の評価がえを待つのではなくて、これは、「人にやさしい政治」とおっしゃるならば、平成七年度の税制改正において早急に何とかしていただけないものなのかという気がいたしますが、大臣の御所見を賜りたいと存じます。
○野中国務大臣 大都市中心部におきます地価の下落につきまして、先般の予算委員会におきましても深谷委員がもも御指摘があったわけでございます。 そういう中心部におきます評価というのを年度途中で、固定資産は御承知のように三年に一度やられるわけでございまして、今もう既に平成九年度の評価事務に入っておるわけでございます。したがいまして、それを年度途中でその一部分だけいらうというのは、評価は御承知のように一億七千万地点あるわけでございますから、それを一部だけいらうというのは非常に困難でございます。 困難でございますし、それが他のやはり固定資産の課税とどのように均衡がとれるかという非常に難しい問題がありますけれども、今委員おっしゃったように、大都市の中心部とするところの地価下落についてさまざまな意見があることは私どももよく承知をいたしておりますので、多くの困難がございますけれども、何らかの方法がないかを事務当局に検討をさせておるところでございます。
○西川委員 恐縮でございますが、その何らかの方法というのをお漏らしいただけないでしょうか、どんな検討をしておられるのか。
○野中国務大臣 これは、事務的には検討をさせておりますけれども、今私自身が承知をしておりますだけでも、さっき申し上げましたように、平成九年の評価事務にもう既に入っているということ、そして全国でこれをいらおうとすると一億七千万地点を考えなければならないということ、それとの均衡をどうするかという問題、こういう問題がございまして、そういう問題をどうクリアしながら、大都市における、今委員が指摘になったような意見をどう吸収して施策に反映できるかということを検討をさせておるわけでございまして、非常に難しい問題が前提に立っておるということを御承知をお願いを申し上げたいと思うわけでございます。
○西川委員 自治大臣そこで引っ込んだんじゃ私も男が立ちませんから、もう一つ突っ込んでお尋ねをさせていただきますが、私は東京選出なのでございますが、自治大臣にも東京都は大変お世話になっているようでございます。 そういうことも承知の上であえてお尋ねをいたすわけでございますが、例えば東京都の財源を調達する一つの方法として、高騰した地価に税をぶっかけて、それで何とかしろというような気風が国にはずうっとあった、現在もある。いわゆる東京バッシングという、根底にはそういうものもあることは、これはもう東京の者はみんな、逆に被害者意識というものを持って見ているわけであります。 そういう中で、今、難しい問題である、大都市圏では大変な問題であるという御認識を大臣がお持ちいただいていることは、私、大変ありがたいことだと存じますけれども、平成九年の評価を一億数千万ポイントでしている、そういう膨大な煩瑣な事務作業がある中だから、もう既にそれに入っているんだから待て、こういうことでは、東京の、大阪の中小零細の方々の悲鳴はもう本当にますます大きくなるという感じがいたすわけであります。 したがって、固定資産税の仕組みはそうであるかもしれませんが、何か総合的にそういうものに対応できる、そして、コミュニティーの崩壊もなく、小規模企業者もそこで安んじて事業が続けられる、こういうようなものをひとつぜひ努力をしていただきたい、こういうふうに、もう一度ひとつ、難しいことはよくわかりますが、そこをやっていただくのが大臣ではないか、こう思うのでありますが、いかがでございましょうか。 〔中馬委員長代理退席、委員長着席〕
○野中国務大臣 委員から御指摘の事情は私もよく承知をいたしておりますし、さらに、鈴木知事初め関係の、特別区のあり方について陳情にお越しになります各区長さん方の、あるいは関連される議会の皆さん方のお声もよく知っておりますし、また、都市における、特に東京都内における空洞化の問題等私どももよく知っておるわけでございます。 ただ、そこだけを、一部を修正することによって新たな矛盾と不満が全国に蔓延することとの調整をどうやるかということは、非常に難しい問題であり、相続税その他各般の、税制なり行政のあり方を全体に考えながら、空洞化していく東京都の問題、あるいは、地価が下落を大幅にしていく東京都、大阪等の特徴的な問題というものを総合的に考えなければ、今度の固定資産税だけを考えるということは、非常に難しいハードルがあるということを申し上げておるわけでございます。
○西川委員 自治大臣にこの問題についてお尋ねするのは以上にとどめますが、しかし、あまねく国民、特に庶民は、政治がいろいろな努力をされているにもかかわらず、ある時期地価は自分の意思にはかかわりなく一方的に高騰をして、その評価がタイムラグを伴って固定資産税の耐えられない負担になっているという事実は、これはもう現実の問題でございますから、このことにつきましては、自治大臣のみならず、人に優しい税制ということをおやりになるその一つの柱に立てていただきたい、こう私は思うわけであります。 続いて、大蔵大臣にお尋ねをいたすわけでございますが、先般私、商工委員会で、事業承継税制、なかんずく、小規模宅地の減税、相続税の減免についてはさきの内閣でかなりの成果を上げたわけでありますけれども、小規模の事業用の資産等について承継の税制の軽減ができないものだろうか。 実は、過般、東京都の中小企業を担当しております部局が、都内の中小企業百社に、これはもう嫌がって答えなかったのですけれども、いろいろな形で御協力をいただいてお尋ねをしましたところ、百社の平均の相続税額が資産価値で約七億円であります。そして、これに対する相続税の重圧に耐えられないという観点から事業承継を行えないと答えた人が六割に及んでいるのでございます。 こういう実態を橋本通産大臣にお尋ねをしましたところ、それは大蔵大臣の所管であるので、早急に大蔵大臣にお伝えをして、万全の対策を立てていただくようにお願いをしておく、こういうことでございましたが、私の意思は通産大臣を通じて大蔵大臣に届いておりましょうか。
○武村国務大臣 そういう声があったことを伺っておりますが、御指摘のとおり、今年の相続税の改正の中で一定の改定を行ったところでございます。おっしゃるような問題につきましても、相続税全体の改革をことしは進めておるということでございますから、その中でひとつ御評価をいただきたいと思います。 特に、御指摘のあった法人ですね、継承の問題については、少し状況を政府委員から補足をさせていただきます。
○小川(是)政府委員 ただいま御指摘のとおりに、相続税の納税者の方の数は、全体、全国の中で約五万人余りでございますから、お亡くなりになった方に対する割合からしますと決して多くないわけでございますが、東京のような場合にはその割合が高いわけでございます。 その問題は、ひたすら土地の価格の問題でございますから、この土地の価格が、今おっしゃられている事業を継続しておられて収益と見合ったような形であれば、現在の相続税というのは、むしろ一方には我が国の相続税は課税最低限や何かを上げ過ぎているのではないかという御議論もあるくらいでございます。 現在の相続税制の中におきましては、委員御案内のとおり、土地につきましては、基本的には一定の小規模のものについて、まあ、ぎりぎりといいますか、むしろ資産価値を考えると少し軽減し過ぎではないかというところまで課税上配慮をしているところでございまして、なかなか、事業用地、お店の用地であるから相続税を一般的に軽減を考えられないかという点については、いろいろ検討いたしてみましても、現状をさらに進めるということには困難があるというふうに考えているわけでございます。
○西川委員 それは、お役人なんというのはできない理由を言わせたら天才的なので、もう何でもできない、できないと。それは、それなら、そうですかと聞いたんしゃ、これはもう質疑なんかできないのでね。 それは、今小川さんはそういうふうにおっしゃるけれども、現実に、じゃ、土地の値段を下げます、下げますと言ったって、バブルが崩壊してやっと今約三割でしょう。それに対して、くどい話だけれども、さっきも、固定資産税のタイムラグで三年前の評価で来る、こういうことですから、やはり緊急に、クイックレスポンスしていただかないと、土地は下がる、税率は、自分たちのやっていることは間違いないんだと、そういう問題じゃないということを一言申し上げて、時間がありませんから、次に私は、大蔵大臣に、引き続きまして地価税の問題についてお尋ねをしたいと存じます。 これは通告をしてございますから十分なお答えをいただけると存じますけれども、地価税を初めとする現行の土地税制は、大臣は、我が党の村井仁議員の本会議での質問に対しまして、土地基本法の理念を踏まえ、総合的な土地対策の一環として制定されているんだ、こういう御答弁がございました。 私は本会議場でそれを承っておりまして、一体その土地基本法の具体的な条文のどこと、その大臣の御答弁の趣旨が重なり合うのかということを一生懸命研究してみたのでございますが、浅学非才の身で、まことに思い当たるところがございません。 そこで、ひとつ御教示をいただきたいと思うのでございますが、いわゆる譲渡課税の重課もそうでございますし、また、いわゆる地価税そのものもそうでございますが、どこを根拠にしてこういう課税ができるんだろうかなと。土地基本法というのは、あのバブルのときに、これは公共のものを優先しなきゃいけないとか、資産価値が大きく、公共事業によって、俗に言えば道路がかかったとか、それによってぼろもうけしたとかというようなことがないようにしようとか、そういうかなり具体的なことを決めておりますけれども、第一条やいろいろな理念規定の中でいろいろなことはおっしゃっていますけれども、実際に具体的な税制で補完しない限り、補強しない限り、私は、土地基本法だけでは土地に税を重課していいという論拠にはならないんじゃないか、こう思うのでございますが、その辺から御見解を賜れれば幸いでございます。
○武村国務大臣 現在の土地税制の中で、平成三年度の改正でございましたが、既にお答えを申し上げてきたような考えに立って地価税が創設をされたところでございます。 基本法とこの新しい税制との関係を説明をせよという御指示でございますが、率直に言って、やはり法制全体、土地基本法全体の中で判断をしていることでございますが、税制調査会の答申が実はございました。「土地税制のあり方についての基本答申」というのが平成二年に出ております。 ここの考え方を少し紹介させていただきますと、税制を活用して個人、企業による土地の取引や利用形態を望ましい方向に誘導しようとする場合には、その前提として土地利用のあり方に対する理念が明確にされなければならない。土地基本法においては、土地の公共性を踏まえ、適正な利用及び計画に従った利用、投機的取引の抑制、利益に応じた適切な負担が基本理念として掲げられている。税制の分野においても、これらの基本理念に沿って必要な措置と役割を果たす必要があり、土地の資産としての有利性を縮減ないしは削減するという考え方を明らかにしているところであります。 このことによりまして、今申し上げたように、現行の土地税制は、土地基本法に定める基本理念を全体として受けとめて、土地の資産としての有利性を縮減していくという考え方に立ったものであるというふうに申し上げたいと存じます。 また、土地基本法の成立を踏まえて、同法の基本理念にのっとって推進すべき総合的な土地政策の内容を明らかにしたのが、御指摘のような総合土地政策推進要綱、閣議決定であります。ここにおきましても、国税に係る土地税制については、土地基本法の理念を踏まえ、保有、譲渡、取得の各段階にわたり総合的な見直しを行っていくというふうにしているところでございます。 いずれにしましても、現行土地税制は、この土地基本法の理念を受けて、長期的、安定的な制度として設けられたものであるというふうに考える次第でございまして、そういう考えに立ちます限りは、今後ともこの着実な実施に努めてまいりたいと考えておる次第でございます。
○西川委員 大臣、大官に向かって若輩が恐縮でございますが、土地基本法の理念というのは、バブルによって財テクに走ったり、異常な地価を容認したりして、いわゆる一般国民、庶民が家も持てない、土地も買えない、こういうものを何とかしなくちゃいけない。お隣の韓国あたりでも、それについて先んじて法律を立てられた。私は、当時都議会議員でございましたが、韓国へ渡って実際にそういうものを見てまいりました。そして、その後日本でも土地基本法が制定をされた。 そういう理念からするならば、ただいまの大臣の御説明にございました税調の答申の中にもあるように、高度に利用されている土地であるとか、また、ある種の特別な土地に対して課税する必要はないのじゃないでしょうか。それは、未利用地課税もしくは資産格差是正のための課税であってしかるべきなのであって、その証拠に、これでもう時間がないので私はぜひ大臣に申し上げておきたいと思いますが、この地価税が平成四年から導入をされました。その結果が今統計で出てまいりまして、OECDが世界の所得課税、消費課税、資産課税の一覧表をつくっております。 これによりますと、我が国の資産課税は、平成四年には、それまでの一三・七%を大きく上回りまして一六%になったのです。これは世界の一番高いトルコの二一・八%、フランスの二〇・三%、それに次ぐ第三グループ、つまりかなり高い税率の国に資産課税はなってしまっているのですね。 私は、冒頭総理に、「人にやさしい政治」というものを税制に置きかえて表現すればどういうことなのか。弱者というものには、いわゆる一億二千四百万国民が、赤ちゃんは別としても、職を得、そこから所得を得、暮らしている、こういうところ、あまねく優しい政治でなければならないのじゃないか。そして、それは先ほど来お役人の皆さんの御答弁にあるように、きちっとした税率をいつまでも守るのじゃなくて、もっとフレキシブルに、そのときどきに合わせて柔軟な対応が必要なのじゃないのか。そういう一つの客観的な条件が今出てきている。 くどいようですが、所得、消費、資産、これのバランスが崩れている、そういうことを、私は、一六%に上がったということは、地価税がそういうふうに国民に一つの圧迫をもたらしているのじゃないかというふうに思うのでございますが、こういうことに対して、ひとつ早急に立ち上がっていただきたい、こう思うのでございます。 大蔵大臣、先ほどの御説明の中で、大臣はそれで十分なんだというような感じで税制調査会のことを御披露なさいましたけれども、実際にはもう課税、こういうふうに納入がふえているという事実、負担がふえているという事実、これは私は重い現実だと思うのでございます。 もう、発言時間が終わりましたので、御答弁をいただいて終わりたいと思います。
○武村国務大臣 先ほどは、地価税創設の背景といいますか、沿革を西川議員に申し上げたわけでございます。今刻々、これも現実の社会経済の中に存在しながらいろいろな影響を与えているわけでございますから、既に固定資産税との関係の見直しということは、私どもの方針に、地価税の見直しも一定の方針にしているところでございまして、現状の制度で完璧です、全く問題がありませんということを申し上げているわけではありません。 相続税に対する御指摘や固定資産税に対する御指摘も含めて、土地に対する税制に対して大変詳しく勉強をされていて、それなりの御意見を謹んで拝聴をさせていただいたというふうに思っております。
○西川委員 どうもありがとうございました。
○高鳥委員長 次に、竹内譲君。
○竹内(譲)委員 改革(公明党)の竹内譲でございます。私は、今回の私どもの修正案の中でも、行財政改革の具体策と経費節減の見通しをやはり早急に出す必要があるということを申し上げたいというふうに思います。 三月三十一日までに出してもらいたいというのが私どもの主張でございますが、まずその前提といたしまして、十月の二十日の本委員会におきまして、五十嵐委員の御質問に対しまして大蔵大臣が御答弁になっておられます。議事録をちょっと読ませていただきますと、 とりあえず減税とぎりぎり捻出できた福祉予算を基本にした二%のアップという一体処理をして、附則でもワンクッション置いて、行財政改革や福祉の精査をして、もう一回きちっと見直すという二段階でいくかというこの選択が最後まで残ったわけであります。 というお答えをされておられます。つまり、減税と福祉予算を基本にして二%アップを決めました、そういう理解でよろしいでしょうか。
○武村国務大臣 そういう理解でいいと思うのでありますが、誤解のないようにしていただきたいのは、福祉全体を見て、言われておりますような年金、医療、介護全体を見て、この二%を決めたという意味ではありません。 そういう意味では、むしろ、税収中立論というのが新聞の社説にも非常に各社共通して出ておりました。税収中立というのは、今回はとりあえず減税をやるべし、その減税に見合う増税をやるべし、福祉の問題は後でいい、こういう主張が各社の社説のほぼ共通した主張でありましたし、昨年の政府税制調査会の答申以来そういう考え方が流れていて、細川政権の国民福祉税も、七%ではありますが、基本は税収中立的な、減税に対する消費税の増税、じゃ、福祉はどうするんだということに対しては、それはさらに次のテーマですと答えざるを得ない、そういう大きな整理で来ていたわけです。 我々新政権も、そこは十分議論をして、当初は、いや、総合的に全部やろうという意見があって、それが分離論の主張ではあったわけですが、最終的には、この二%アップ、五%という枠内では三・五兆円の減税を基本にしてこれは集約いたしますと、イコールきちっと二%に幸いならないで、正確には一・何%で済むのかもしれません。そこで五千億の余裕財源を見つけて、これは福祉に優先充当させていただこう、こういう考えてあります。
○竹内(譲)委員 それでは、それを踏まえまして、ちょっと違った観点から御質問したいのですが、建設国債発行対象の公共事業費のうち消費税支払い分が当然あると思うのですが、これまではこの建設国債発行対象の公共事業にかかる消費税というのはどうやって賄っていたのか。つまり、一般財源から出していたのか、それとも建設国債、その分も建設国債を出して賄っていたのか、これはどちらなんでしょうか。
○武村国務大臣 それは両方あったかと思います。
○竹内(譲)委員 両方あるということですか。つまり、私は割と、この問題は非常に重要な問題だと思っておりまして、厳密に言いますと、財政法四条によりますと、基本的には、国の歳出は租税だ、公共事業費、出資金、貸付金は公債、建設国債で賄える、そういうことになっておるわけですね。そうすると、非常にこの扱いは中途半端なものではないのか。おかしいと思うのですね。厳密に言うと、消費税支払いのために建設国債を発行していいという規定にはなっていないわけですよ、財政法は。これは全然この扱いは私はおかしいと思うのですよ。納得できないのですが。
○武村国務大臣 少し、詳しくは政府委員から補足をいただこうと思いますが、両方あると申し上げたのは、政府が物を買えば、これはまあ小さな鉛筆から何百億という公共事業まであるわけですね。ほとんど三%の負担をしているわけでございまして、そういう中では、特に公共事業で建設国債が充当されているものは、今までも、細川内閣の予算も自民党内閣のときも、そこは恐らく大方建設国債が充当されていたんではないか。それは、要するに建設行為全体としてもう消費税を含んで積算をして要求をし、予算化しているということによるものであると思います。
○竹内(譲)委員 正確な答弁をお願いします。事務当局お願いします。
○伏屋政府委員 お答え申し上げます。 今大臣がお答えされたとおりでございますが、建設公債の対象になるもののおおむね、相当の部分を実際に建設公債を発行している、それで賄っているということでございます。
○竹内(譲)委員 どうもこれはおかしいんですね。 これは非常に重要な問題で、要するに一〇〇%建設国債で消費税を賄っているのかどうなのか。要するに、建設国債発行対象の、例えば消費税を払わないとだめでしょう、これは三%、今。それを建設国債を発行して賄っているのか、それとも租税で賄っているのか。これは大事な問題なんですよ、本当にこの大蔵省の財政運営上は。
○伏屋政府委員 お答え申し上げますが、例えば個々の公共事業で申し上げますと、一億円の仮に事業ということになりますと、今でありますれば三%の税金がかかるわけでございますね。そうしますと、一億三百万の実際には事業費になるわけでございます。そうしますと、その一億三百万がいわゆる建設公債の発行対象になるわけでございます。全体の、マクロで申し上げますと、実際の公債が発行できる額のおおむねほとんど、現実には予算では建設公債を発行しているということでございます。
○竹内(譲)委員 そうすると、今建設国債発行対象の、要するに公共事業、ありますよね。そのうち、要するに消費税負担分というのはどれだけあるんですか。 質問通告していますから、私はちゃんと。
○伏屋政府委員 お答え申し上げます。 例えば、平成六年度予算でございますと、公債発行対象経費というのが十兆六千百四十一億ございます。ここに全部消費税分は入っております。
○竹内(譲)委員 それは幾らありますか。じゃ、三千億ですか。
○伏屋政府委員 それはちょっと、いろいろ公共事業の中でも、例えば今申し上げました中でどのくらいのトータルで消費税というのは、ちょっと積算しておりませんので……。
○竹内(譲)委員 私は、これは今回の増減収と絡んできますので、前提としてお話を聞いているわけでございまして、つまり今回政府負担の消費税増加分のうち、建設国債等で四千億賄うという話になっておるわけです。ですから、この辺の話は私、正確にこの根拠、四千億、この根拠を教えてください。これは大変な問題があるんですよ、ここは。
○伏屋政府委員 今の御質問の話は、まさに平成九年度以降の話でございますが、政府の支出にも消費税は課税されるわけでございます。そうしますと、現在政府において消費税を負担しておるわけでございますが、消費税率がアップいたしますと増加するわけでございます。 その増加分のうち、今申し上げておりますように投資的経費、これはいわゆる公債発行対象経費でございますので、それにかかわる部分につきましては、構造的に非常に厳しい国・地方の財政状況のもとで、そのかなりの部分が実際には建設国債、地方債で賄われることにならざるを得ないわけでございます。 そう考えましたものですからフレームの中に入っているわけでございまして、それが〇・四兆円ということでございます。
○竹内(譲)委員 これはちょっと資料を、私どういう計算根拠になっているのか具体的に資料を要求したいんです。 委員長、この四千億の根拠について、ペーパーで、この委員会の質疑の間に資料を出していただきたい。資料要求をします。これは非常に大事な問題だと思います。
○高鳥委員長 大蔵省、資料を出せますか。
○伏屋政府委員 〇・四兆円の根拠でございますが、六年度予算と、地方財政計画によりまして公債発行により賄われております消費税負担額から比例的な手法によりまして、これは消費税率二%引き上げに伴う負担増として算出したわけでございます。したがって、その比例的手法による算出ということで御理解いただきたいと思います。
○竹内(譲)委員 よくわかりませんね。それはわからないので、ちょっとこれは大事な問題なので、これはペーパーで私見たいんですよ。これ、非常に大事な問題だと思います。 主税局長、お願いします。
○小川(是)政府委員 具体的な金額につきまして今主計局次長がお答えしたとおりですが、消費税というのは市場における価格の中に入っているわけですから、別に取り出してその分が歳出予算に計上されるという性格のものではない、それはもう消費者も同じわけでございます。 したがって、問題は、国があるいは地方公共団体がどれくらいの負担をするかという点は、これは現在平成六年度予算ベースで政府が支出しているものがありますので、それから主計局で推計をしたわけです。その分を、大臣が申し上げておりますように、その中には、今委員御指摘のように、経常的な経費による調達分と、建設公債の対象になる分がある。経常的な経費で調達している分というのが、この分で申し上げれば増加分ですけれども、七千億と四千億のうち三千億はそういうものだ、それは税金で負担されるし、残りの四千億は建設公債対象である、こういうことでございます。
○竹内(譲)委員 私はそんなことはとっくの昔にわかっているんですよ。要するに四千億の数字の根拠を出してくれと言っているんですよ。国家の、日本というGNP第二位の国家予算を決めるのに、要するに母数があって、それに何らかの計算をして四千億と出しているんですよ。その計算根拠を示してほしいと言っているんですよ。
○高鳥委員長 大蔵省、今ペーパーで示せというのですが、あなた方四千億という数字を出したのだから、その数字はどういう計算をして出しましたかというのをペーパーで今すぐ出せますか。出せるようであれば今の質疑中、あるいはもし質疑の時間内に間に合わないのであれば、その分若干時間を残してもらって終わるまでに出すとか、そういうことはできると思いますが、すぐ出せますか。すぐ出せるなら、その計算根拠をペーパーに書いて、委員長のところに届けてください。 竹内君、続けられますか。竹内君。
○竹内(譲)委員 いつまでに出せるか、私の持ち時間で出せるか、あるいはそれ以降か、それだけ確認して続けたいと思います。
○伏屋政府委員 今至急に、今ペーパーを用意しておりますので、なるべく早く出させていただきたいと思います。
○竹内(譲)委員 私は、大体、非常に不思議に思っておるのは、消費税創設時のペーパーも、このときの増減収のペーパーも大蔵省から実はいただいているんですよね、消費税、六十三年当時の。そのときにはこういう話は全く出てないんですよ。どこにもそんなことは書いてない、増減収試算に。そして、突然国民福祉税のときに片っ方だけ出てきた。政府負担の増加分が出てきた。そのときは建設国債の話などは全く出てなかった。そして、今度、何か両方出てきた。私は非常にここら辺に不信を覚えるわけでございます。 要するに、国民から見て、どこからでも何か、何か出てくるような、今まで隠し球みたいにいきなり出てくる。これは本当に、国民から見て不思議に思いますよ。信義違反ですよ、これは。要するに、私たちはだまされていたのかと。細川元総理もだまされていたのかと。それから、みんな、そのときの閣僚でいらっしゃった武村大蔵大臣もだまされていたのかと。これはどういうことですか、はっきり言って。私は、この数字の、この今回の五%アップの最大の問題点はここに出ているんですよ、実は。四千億という問題に実はあらわれているんです。 それで、どうして今までやっていたのかどうか、そこら辺についてちょっと説明してください。
○伏屋政府委員 お答え申し上げます。 これは本来公債発行対象になるわけでございまして、公債を発行し得るわけでございます。財政法に基づいても、その投資的経費部分につきましては、この部分は、消費税負担の増加分につきまして発行できるわけでございますので、その意味で、今回フレームの中でも、政府負担の消費税増加分のうち公債発行により得るということで、財源として計上しているわけでございますが、その点を御理解いただきたいと思います。
○竹内(譲)委員 私は、こういうことをやっていると国民から大変信頼を失うと思います。突然、要するに、ルール変更をしてやってくるというのはおかしいと思う。 それで、次に、ちょっと重大な証言がありまして、今回の増減収の中で、これが九月二十九日の日経新聞、記者の名前もちゃんと入っております。その中をちょっと読ませていただきますと、「大蔵省主計局はそれまで気付かぬふりをしていたが、消費税率引き上げに伴って増える政府の消費税支出分の一部を「公共事業費」として公債で賄うことに同意して四千億円をねん出し、九七年度以降に五千億円ずつ福祉歳出に充てる案をのんだ。」というふうな記事がございます。 それからもう一つは、朝日新聞の、これは十月四日の、これも記者の名前も出ているようなしっかりした文章ですが、「大蔵省主計局の幹部は「結果として、建設国債で福祉財源を出すことになった」という。」こういう発言がございます。 私は、これは大変重大な証言だと思っていまして、大体、建設国債でこういう福祉財源は出せないんですよ。出せないんですよ。建設国債というのは、将来の社会的便益を得る、そういうことができるということで建設国債を出せるわけであって、大蔵省の方がこういうことをおっしゃっては困ると私は思うんですよ。明快な説明を求めます。大臣。
○武村国務大臣 何か竹内議員の御質問を聞いていると、何か重大とか、何か大変大きな問題があるかのごとき発言でありますが、私も、これはもうフレームは最終段階で事務当局と一緒に説明を受けながら議論をして、私も一つ一つ質問もしながら納得をして公表をしたものでありまして、基本的に全く問題がないというふうに思っております。 なぜならば、今お答えをしたとおり、確かに予算編成の姿勢としては、必ず建設国債で公共事業をやったときには消費税分も建設国債を充当しなければならないということではないと思うんですよ。これだけは一般財源で見るという選択はあったかもしれません。しかし、まあ財政がこういう状況が続いております中で、自民党政権の時代も、細川政権のときも、建設国債を充当する公共事業については、基本的には消費税分も国債を充当してきたわけであります。 その延長線上で今回も計算をしているわけで、それが、積算の根拠は後から説明いたしますが、これはまあ何千何百何十何億がいいか悪いかという、そういう議論は多少あるかどうか知りませんが、先ほど公共事業全体の今年度の額をお聞きになったように、そういう中でも常識的にそこそこ想定ができる金額でありますから、それは説明をすれば納得いただけるものだと私は思っておりますし、問題はないと、改めて、繰り返し申し上げておきたいと思います。
○竹内(譲)委員 私は、大蔵省の幹部のこういう証言で、要するに、建設国債で福祉財源を賄うことになったというふうに言っているわけですよ。それはおかしいんじゃないか、財政法上も。
○武村国務大臣 それは恐らく、入りと出のこのフレームのペーパーをごらんいただきますと、たまたま、くしくもというか、福祉財源は〇・五でございましたけれども、物価スライドが一千億ございますから、それを引くと〇・四兆円、こっちの方に同じように〇・四という数字が上がっていて、それが今申し上げた建設国債の充当分である、必要分である、こういうふうになりますから、これ、両にらみで、これは何か符合しているのかなという想像をされたんじゃないか。くしくも福祉財源とこれとが一緒に、同じ金額になりましたねと、それは言った人がだれかいるかもしれませんが、その程度の話であって、実はフレームはほかの項目にも、私ども一々申し上げませんが、いろんな議論をして、もっと弾力的に考えれば変えられるところもありました。 例えば、つなぎ国債をどう見るか。私は、特に大臣としては、二十年で頑張ろう。本当は、これを三十年にし、四十年にすれば、実はつなぎ国債の償還の率は半分に減るんです。六十年まで可能なんです。それを頑張っているわけで、もし福祉の財源を無理やりどこかで捻出するなら、ここにも可能性はあったわけで、別に、だから、この数字が〇・四でぴったり合ったから、何かこれはあるぞという勘ぐりはやめていただきたいと思います。
○竹内(譲)委員 じゃ、当初、私、非常に不思議なんですが、二%アップは減税財源が基本であった、三・五兆、プラス〇・三で三・八兆。福祉財源と考えて、二%アップ考えました。つまり、今回の増減収の姿を見ていると、消費税率引き上げによる純増収が四・一兆円、消費税の改革で、益税ですね、〇・三兆円、計四・四兆円。一方、減税の方が三・八兆円。社会福祉が〇・五兆で四・三兆円。大体、だから二%アップでこれはバランスとれてるんだなというふうに考えておるわけです。私が最初に確認した大臣の答弁によりますと、そういうことになる。 そうすると、これはつなぎ公債の償還財源は出てこないのですよ。ということは、この分を公債発行で、建設国債で回しているということになるわけですよ。ということは、つまり赤字国債の発行を建設国債で賄っている、実質これは赤字国債なんだということが明らかになるわけですよ。これは、要するに物すごい苦しい財政のやりくりなんですよ、はっきり言いまして。これはおかしいと思います。建設国債で赤字国債の償還に回すというのは、これは赤字国債なんです。おかしいと思いませんか、これは。
○武村国務大臣 それは先ほど政府委員も答弁をいたしましたように、財政法でこれはちゃんと道が開かれていて、それで充当しているわけでありますから赤字国債ではありませんし、おかしくはありません。法律に基づいて建設国債を充当している。それはしなければならないというものではないかもしれませんよ。しかし、従来もそうであったことを考えますと、この政権が今回のフレームに限って特異な扱いをしたわけでないということは、十分御理解いただきたいと思います。
○竹内(譲)委員 私は大臣と政治的なお話、スタンスの問題でお話をしたいと思います。 本当はもう言いたいことはいっぱいあるのですが、武村大蔵大臣の過去の発言の中に、七月七日の朝日新聞によりますと、こういうふうにあります。「税制改革の前提として行革を」と主張していることについてこのように言っておられる。「民間企業が必死にリストラをしている時に、足りないからいきなり増税、では通じない。行政改革の具体的内容が不公正(税制の)是正とともに具体的に数字で示されることが大切だ。」とおっしゃっています。それからもう一つ、九月十一日の東京新聞によりますと、「「増税をするなら行政経費を切り詰める努力を具体的に示さなくてはいけない」と、持論の行政改革優先論を展開した。」九月にも。これは非常に私は政治家として大事なことだと思うのです。 ところが、今回の増減収等の姿、これは何らその行財政改革の努力が全くないということなんですよ。大蔵当局が苦しんている姿、私よくわかっているのです。そのために〇・四兆円というこういう苦肉の策をここで出してこざるを得なかったのですよ、はっきり言いまして。 だから私は、今回の、要するに今まで全く、消費税創設当時もこんなことは出してない、そして国民福祉税のときも出してない、そんなことをここで出さざるを得なかったという、こういうわずかな金額をもここで上げざるを得なかったという、つまりここに今回のこの税制改革の最大の難点が、破局が示されているのですよ、これは。 要するに、本来はこれは行政改革でやるべき数値目標なんですよ、この四千億というのは。このぐらいのことをしなければ私は、国民は納得しませんよ。だって、大蔵大臣だって、今の新聞のとおり、そうおっしゃっているじゃないですか。だから、全くこの今回の税制改革には行政改革の数値目標がない。私はおかしいと思います。大蔵大臣、お願いします。
○武村国務大臣 何か非常に新しいことを気がつかれて、発見されて、おっしゃっているわけですが、今まで国会でもこういう視点での議論は、公明党も含めてなかったと思うのですね。そういう意味では事務的に済んでしまっていた。法律的にも可能であるから建設国債を充当して消費税分もすっときていたわけです。これは今後どうすべきかという議論は大いにあってもいいと思うのですよ。しかし、このことが、何か今回の税制改革のフレームを非常に意図的に加工したというか、しかもよくないことをやったかのごときとらえ方は、どうぞこれは改めていただきたい。 私の行政改革等に対する発言は、今も正しかったと思っています。就任直後から、最終案ができるまでは、与党の中も、政府の中も、一定の幅で議論をしてきましたから、私、大蔵大臣としても、さきがけの代表としても、行政改革なくして税制改革なしという質問もしたぐらいでございますから、その信念には変わりがない、今も変わりがないのです。 時間等の制約の中で、最終的にはそこをいわば見直し条項を置くことによって、今回は今御指摘のような五%という改革の中で一応一体処理をお願いする、よりロングレンジで、あるいは全体像を眺めての議論は、もう二年間真剣に議論を続けながら最終精査をしていただこうと、こういうことになりましたので、これはこれで一つの立派な整理の仕方である。 何回も言いますように、行政改革そのものは、大変幅も広くて奥行きもありますし、数字で短時間で結果を出すことのできない問題でもありますだけに、ある程度の時間がかかるというのは、これはやむを得ないというふうにも思います。 それでも新政権としては行革の基本方針は急遽議論をしてまとめているわけでありますから、そういう全体の中で私どもがここまで運んできたことについては、ぜひ素直に評価を賜りたいと思う次第であります。
○竹内(譲)委員 具体的な数値目標を出して行革をやっていただきたいということを私は申し上げて、私の質問を終わります。
○高鳥委員長 竹内君に申し上げますが、今現在、残念ながら要求された資料は委員長の手元に参っておりません。後刻参りましたら、竹内君に届けさせます。 次に、上田清司君。
○上田(清)委員 改革の同志の了解をいただきまして、質問をさせていただきます。 今の竹内議員の話の続きを少しさせていただきたいと思います。 武村大蔵大臣、就任以来、行革も含めたこの新しい税制の改革について、若干発言に変化がずっと起こってきたように私は新聞記事等を見ても明快に思っております。特に武村大蔵大臣は、国民の声を聞かなければ税制について明確なことを言ってはいけないというようなことを言っておられたように私は思いますので、どんな形で国民の声を聞いてこられたのか。 そしてその後の推移を、今、少しお話をされておりましたけれども、どんな形で、例えば最初は一体処理じゃなくて分離の議論をされておられましたし、それから、数字を出さなければとか、行革をやらなければとか、そういうことを言っておられながらも、今のお話の中でもなかなか数字は出ませんよというようなお話をしておられますから、この辺の経緯について御説明をお願いしたいと思います。 先日の大蔵委員会でも、私、三十五分いただきましたが、大蔵大臣が二十八分話して、私が七分しか話せませんでしたので、三分以内にすべてを答えていただきたいと思います。
○武村国務大臣 今もお答えを申し上げましたが、大蔵大臣に就任してからもちろん一番大きい課題が税制改革だという認識でありました。しかし、事が大変大きな問題であるし、国民福祉税の経験もあるだけに、何としてもこれは成功させるためには、四方八方気配りをしながら取り組んでいく必要があるなというふうに思っております。 その中には、税制改革の中身そのものも大事でありますが、それにかかわってまいります、今おっしゃったような行政改革のような問題についても重視をしなければなりませんし、税の中身においても、よく言われますような不公平税制の是正という期待も大変強いわけであります。そんなことにも真剣に目を向けなければいけないということでありました。 国民世論という言い方で申し上げていますが、私どもお互い、上田議員でもそうでありますが、朝から晩までいろいろな人と対話をしているわけじゃありませんし、たとえさせていただいても、物理的には全国民からいえばほんの一部の方にすぎません。私も、そういう意味ではパーソナルにもいろんな人の意見は伺いましたし、また、手紙等も随分いただきました。しかし、多くはやはりテレビ、新聞、雑誌等、間接的になりますけれども、そういう媒体を通じて国民の、あるいは専門家のさまざまな意見を一生懸命関心を持って見詰めてきたものであります。 〔委員長退席、中馬委員長代理着席〕
○上田(清)委員 発言のぶれについての経緯についてはお話がなかったのですが、これ以上進まないと思いますので、次の質問をさせてもらいます。 後の質疑との絡みの中で改めてお伺いしたいのですが、今回の税制改革の理念、目的というのは、一言で言えば大蔵大臣にとって一体何なのか、お答えをお願いしたいと思います。
○武村国務大臣 今まで申し上げてまいりましたが、国民みんなが支え合う福祉の日本をつくっていきたい、高齢化社会を意識しますと、年をとってもお互い元気な日本をつくっていきたいという気持ちであります。そのための大きな第一歩になる改革であると思っております。
○上田(清)委員 どうも抽象的ですが、平成六年十月四日の閣議の決定で税制改革要綱が出されたときに、一番最初の文句は、「中堅所得者層を中心とした税負担の累増感を緩和するためこという文句からスタートしているんですが、これについてどうでしょうか。
○武村国務大臣 先ほどは一言で申し上げたわけですが、もう少しふやしますと、一つに、おっしゃるように、中堅所得者層の負担を大きく緩和をさせていただく減税、同時に、世代間の公平という立場も含めて消費税の充実を回らせていただく、三つ目、五・五兆円の減税を基本的には三年間、この不況に対して目をつむって実施をさせていただく、この三点かと思います。
○上田(清)委員 大臣の思われます中堅所得者層とは一体どのような範疇だと思われますか、年収で結構でございます。
○武村国務大臣 たしか、平均が六百万円台ぐらいで……(上田(清)委員「一番大事な話ですから」と呼ぶ)いやいや、ちょっと確認しながらしゃべっているのです、大事だから。 課税所得ベースと収入ベースのとらえ方がありますが、よく使われます標準家庭、四人家庭で考えまして、収入ベースでとらえますと、平均を基本にしてその前後の方々というとらえ方が正しいでしょうかね。あえて言えば、所得税に関しては、非課税の階層の方々、今ですと三百二十七万まで、それから一〇%の方々、これが七百九万ですか、それから二〇%の方々、一千四十五万ですか、それ以上が三〇%、四〇と、こう上がっていきますね。 私の素人的な判断では、そういう意味では一〇%までの方々が低所得というとらえ方なのかなと。これは学問的に何の定義もないですよ。私の認識です。四〇、五〇というのは、やっぱり高所得だな。三〇もそれに入るかよくわかりませんが、そうなると、所得税率二〇を基本にしたその前後の階層がいわゆる中堅所得者層に入るかなというふうに私……(上田(清)委員「金額では、年収ベースでは」と呼ぶ)だから、それは今申し上げた六百万、七百万、収入ベースではその層が中心で、その前後というとらえ方でいかがでしょうか。そんなふうに私は思っております。
○上田(清)委員 大蔵大臣が素人の考えではといって言われたら困りますが、所得税減税の部分で、どのあたりに一番重税感を緩和させるという目的で今回の税制改正あるいは消費税の税率アップも含めて考えられたのか。
○武村国務大臣 これは二〇%以上であります。これは率だけじゃなしに、ブラケットと言っておりますが、幅もございますね。 私は大蔵大臣で、今ちょっとアバウトな言い方をしましたのは、日本国民総中流意識という言葉がありますね、だから、そういう言葉もあるぐらいですから、この中堅層という言葉のとらえ方は非常に個人によって幅があるものですから、私はあえてそういう表現を使いました。
○上田(清)委員 結構だと思います。この中堅層というとらえ方も人によってイメージがそれぞれ違いますから、それはそれで結構です。また、二五%前後のところをブラケットを広げるという議論も基本的にはいいと思います。 ただ、例えばこの主税局でまとめられました「一世帯当たりの税負担の試算(平成六年から十年)」、この間、小川主税局長が御報告をされておられましたけれども、「消費税率が引き上げられる平成九年以降でも、年収六百万円以上の世帯ではおおむね負担減となる。」という試算を出しておられます。しかし、十一月二日の年金法改正関連の中で、当然年金保険料の引き上げが加わってまいりますので、この場合、税と保険料との合算した形になってきたときに、じゃいわゆる中堅所得者層の税負担の緩和になるのかならないのか、この辺について大蔵大臣、お聞きしたいと思います。
○小川(是)政府委員 税制の今回の改正が各所得者層に及ぼす影響はごらんのとおりでございます。 もう一つ、社会保険の関係がどうかということになりますと、これは当然のことながら、社会保険制度は受益と負担を考えでつくられている制度でございますし、租税負担の場合には一般的には国・地方団体の活動を全体として支えるため、そのうちの所得税負担でございますから、税の負担の論議の対象としては、やはり今回の改革の、税改正によるあり方がこれでいいだろうか、こういう姿になりますということで御議論をいただく、また社会保険の問題は社会保険の問題として御議論をいただく、そういう性格のものではなかろうかと思っているわけでございます。
○上田(清)委員 行政技術論からするとそういうことになるかもしれませんが、いわゆる可処分所得という概念、定義を一般サラリーマンは使いながら、一体生活の中でどれだけのお金が使えるのか、そういうことを計算しながら、消費に走ったり、あるいは老後を考えたり、貯蓄を考えたりするわけですから、事故治の議論になってきますと、その行政技術だけのレベルの話で終わらない。 ちなみに、連合の試算とかそれから住友生命研究所の試算とかで、社会保険料、年金保険料のものを税として加えていけば九七年度から一千万円以下はみんな増税になるという現実があるわけですね。試算の上ですから、これは現実になるかどうかはともかく。しかし、やたらめったらこの試算が間違いだということになれば、大蔵省のこれも間違いだということになりますから、基本的には正しいということを認定すれば、一千万円以下の方々が現実には九七年度から増税になるというこの現実と、九七年度以降どころか、六百万円以上は負担の軽減になっているんですよというこのギャップについて、大蔵大臣はどんなように考えられますか。
○武村国務大臣 今主税局長が答弁いたしましたように、年金にかかわる保険料の負担、それから一般的な税の負担、国民の皆さんから見れば、月給から一方的に引かれるわけですから、おっしゃるとおり、残った収入、可処分所得がふえるかふえないかということが一番関心の的であるということは大変よくわかります。 欧米の国によっては保険料も取らないで税一本でやっている国もありますね。そういうことからいえば、両方足して国民負担を議論することも私は大変大事なことだと思っているわけですが、しかし、税の議論プロパーでいきますと、今まで説明してきたことはそのとおりでありまして、年金になりますと、これは直接、税と違って、みずからの老後に受けるサービスに対する今の負担ということで、国民の皆さんも、まさに負担と受益というか、保険料と自分の受ける年金サービスとのかかわりである程度納得がいただける、個別具体的に納得いただけると。 税というのは、一般財源になるという言葉がありますように、公共一般に使われる負担だ、自分の納めた税がどういう目的に使われるかはわからない、そういう大変大きな違いがありますので、これはやはり議論するときにはきちっと分けて議論をすべきだというふうにも私は思います。 ですから、申し上げたいことは、ある程度の、いろんなモデル計算で示されておりますし、税だけで見れば主税局長が申し上げているとおりでございますが、保険料を入れれば負担がさらにその中に、上にオンしますから、差し引きプラスかマイナスかという議論はまた変わってくるというのは当然のことだと思っております。
○上田(清)委員 それでは大蔵大臣、ある意味では冷たく言い放つような形になりますけれども、それは受益者負担で、そこそこ掛けている人はそれなりのメリットもあるんだから、結果的には重い負担になってきてもやむを得ないねというような議論になるんですか。
○武村国務大臣 そんな冷たく申し上げるつもりは全くありません。本当にわずかな負担が生活に直接響ぐ家庭が多いわけでございますから、税にしろ社会保険料にしろ、この負担の問題は最大に重大な、国民生活にとっては重大な問題だと認識をしながらお互い議論をしていきたいと思います。 しかし、年金についても言えることは、結局、高齢化が急速に進むこの日本の社会の中で、どうしてこの年金制度というものを基本を守りながら維持をしていくかという大変大事な議論をしていただいて、先般の改革につながったわけであります。その中には保険料の増ということも含まれていたわけでございますが、今回の税制改革の負担の問題も、改めてこの高齢化社会をにらみながら、先ほど申し上げたように、みんなが、つらいけれども少しずつ負担をお願いをして、負担をしていただいて、そしてみんなの老後をしっかり守って いく、支えていくんだという気持ちで論議をしていくことが大変大事ではないかと私は思っている次第でございます。
○上田(清)委員 いま一つかみ合いませんが、次に進めます。 平成六年分所得税の特別減税のための臨時措置法の附則第五条で、全党から共同提案された形の中で全会一致で追加修正された「平成七年分以後の所得税については、速やかに、税制全般の在り方について検討を加えて税制改革を行い、抜本的な所得税の減税を行うものとする。」という、この趣旨に沿って今回の税制改正がなされたものというふうに私は考えておりますが、「抜本的な所得税の減税」が行われたのかどうか、大蔵大臣、どう思われますか。
○武村国務大臣 私どもは、この全会一致で通っております附則による「抜本的な所得税の減税」であるというふうに信じて御提案をいたしているものであります。金額の面から見ても三・五兆円というのは、過去の減税のスケールからいっても、これはもう大変大きな規模でございます。 それから中身は、冒頭上田委員がおっしゃったように、中堅層のブラケットと税率緩和で御理解いただけますように、例えば二〇%が、今までは七百九万から一千四十五万円ぐらいでしたかね、これが七百七十三万から一千三百四十何万というところまでぐっと広がりました。こういう数字で御認識いただけるように、かなりというよりも相当大胆な税率緩和をさせていただいたというふうにみずから評価をしながら、抜本的であると信じて御提案をさせていただいているところであります。 〔中馬委員長代理退席、委員長着席〕
○上田(清)委員 そうしますと、なぜ附則二十五条がつくんですか。抜本的な改正であれば、この後何やかんやと、税率構造も含めていろんなことをやらなきゃなりませんよということをわざわざ言わなくちゃいけないんですか。完全に矛盾しているじゃないですか、この議論は。抜本的な改正ができたというのだったら、わざわざ附則をつける必要なんかないんです。そうじゃないですか。
○武村国務大臣 全く矛盾をしておりません。よく見直し条文をごらんいただきたいんですが、消費税の税率についてこの規定は置かれているわけであります。そして、その中に所得税の課税の適正化等の表現は入っておりません。そのことは、所得税減税はこれで抜本改革をやらせていただきましたと、なおしかし消費税率については、行政改革その他こうこうこういう状況をしっかり議論をして、必要があれば見直す、こういうことになっておりますから、所得税の抜本という意味と税制全体の抜本という意味とひとつ分けてお互い議論をしていきたいと思います。
○上田(清)委員 これは解釈の違いになってきますから、ちょっと深追いは避けます。 それでは、総務庁長官にお伺いします。 私どもの同僚議員、先日の吉田議員の言葉、またきょうも村井仁先輩の質疑の中でも出てきましたけれども、行革は村山内閣の最大の政治課題だと大見えを切られながらも、しかし、数量的なものは出ませんよ、定量的なものは出てきませんという答弁を再三再四されておられます。これは武村大蔵大臣もそうですが、これは全く矛盾しないとお考えですか。
○山口国務大臣 お答えいたします。 行政改革は最大の政治課題だということは再三申し上げました。そして、規制緩和、特殊法人の整理合理化、さらには情報公開、地方分権等々の問題を、スケジュールを決めまして今懸命に続けているところでございます。 御案内のように、規制緩和をいたしましたから幾らそれでは数量的に財政的な効果がありますとか、地方分権を進めましたから直ちにこれだけの財政的な効果とかいうことは、なかなかこれは直ちに数量的に確定するということは難しいんではないかということを申し上げているわけでございまして、私ども、行政改革は懸命に進めるという決意については変わりないことを御理解を賜りたいと存じます。
○上田(清)委員 経企庁長官にお願いします。 先日、楽市楽座研究会の報告の中に、規制緩和で成長率が上昇するよと、日米間の生産性の比較を用いながら、アメリカの生産性に二割近づけば一六%の経済成長率が見込まれる、こういうお話が出ておりまして、私の考え方によれば、この成長率のアップによって税収もアップする、つまり、行革によって数字が具体的に出てくるという一つの証明というんでしょうか、証拠の一つでもあるというふうに私は考えておりますが、経企庁長官、経済成長率は増収につながるとお思いですか。 ついでに山口長官も見てください。
○高鳥委員長 委員長の許可を得て渡してください。
○上田(清)委員 お願いします。
○高鳥委員長 はい。じゃ、どうぞ。
○高村国務大臣 質問の御趣旨が必ずしもはっきりわかっておらなかったわけでありますが、経済成長率が高まれば増収につながるかということであれば、それはもちろんつながると考えております。
○上田(清)委員 続きまして、経企庁長官、民間がリストラをやられるというときに、基本的には、入減らしであれ内部機構であれ、何らかの形で数字的目標を持ってやっておられるということぐらいは経企庁長官の認識につながるのではないかなというふうに考えておりますが、いかがですか。同感だという話か、あるいは全く異論があるということであればお伺いしたいと思います。
○高村国務大臣 民間がリストラをするときは、数字的目標をしかるべき時期につくっているだろう、こういうふうには思います。
○上田(清)委員 今経企庁長官の意見を聞いてもそういう意見が出ますし、多分私は、行革をすれば定量化できないというのはまやかしの議論だというふうに思っております。数字が出るのですね、規制緩和でも。そして、さまざまなところで出てきているのですね。国鉄がJRになったときにも、その後、各社が黒字やあるいは最小限度赤字は出さないような体質になってきている。具体的に数字が出ているのですね。なぜ出ないとおっしゃるのですか、お伺いしたいと思います。
○山口国務大臣 お答えいたします。 私は、定量的な数値を出すことが全く不可能と言っているわけではないのです。地方分権にいたしましても、規制緩和にいたしましても、やはり時間をかけて効果が出てくる問題であろうと思いますので、今直ちに数量的な意味での数値を出すことは、これは難しいということを御理解を賜りたい、こう申している次第でございます。
○上田(清)委員 国民の皆さんは、そういう数字を見ることによって政府に対する信頼感を高め、あるいは国会に対する信頼感を高めるのでありまして、そういう数字を見ない以上、ある意味では増税等について本当の理解を得ることは不可能だというふうに私は考えておりますし、事実、この大蔵省のバイブルであります「財政改革を考える」、これでも公務員の縮減に関してはこんなに頑張ってきましたよということを一生懸命数字であらわしているのですね。行革とは数字だということを明々白々に出しているのですよ。 にもかかわらず、一たび答弁になってきますと、総理も大蔵大臣も、しかも監督する総務庁長官も、定量的にはなかなか難しいですよというような、そんな話で、長官としての職務ができますか。
○山口国務大臣 お答えいたします。 私が申し上げておりますのは、規制緩和、地方分権、情報公開といった行政改革は、なかなか定量的に今直ちに数値を出すことが難しい点を御理解をいただきたいと言っているわけでございます。 公務員の縮減につきましては、これはもう過去十二、三年の間に、国家公務員の定数は八十万人を超えているわけでございますが、その間、約四万人の人員縮減を各省庁の協力もいただいて進めてまいっております。現時点におきまして、公務員一人当たり、仮に減らすということになれば、これは年間約七百万円くらいかかるわけでございますので、例えば一万人縮減した場合は七百億円というような数値は出ますけれども、しかし、これは過去こういう形で縮減をしてまいりまして、結果的にこのような効果を上げておりますということでございまして、明年度の定員につきましても、私たちはやはり各省庁に縮減にぜひ協力をいただきたい。 しかし、減らすものばかりではどうにもならぬわけでございまして、たびたびお答えもいたしておりますが、例えば外交官あるいは入管関係の職員あるいは看護婦さん等々、必要な部面は厳しい財政の中でも定員の増を認める。しかし、全体としては縮減をするということを申し上げているわけでございまして、行政改革のテーマによりましては、定量的に申し上げられるものはあるけれども、定量的にお答えするのが困難なものもある点を御理解をいただきたいということを申し上げているわけでございまして、御理解をいただきたいと存じます。
○上田(清)委員 今いみじくも定量的にできる部分があると言われましたけれども、何があるのですか、お答えください。
○山口国務大臣 それは、定数の問題につきましては、結果的に明年度予算編成においてこれだけの縮減をやったということになりますれば、その結果においてこういった答えが出ますということはお答え申し上げられると思います。
○上田(清)委員 それ以外は。どうぞ、長官、時間がないのでできるだけ早目にお願いいたします。それ以外はないのですか。
○山口国務大臣 それ以外は、例えば地方分権とか情報公開とか、そういうものは難しいことは御理解いただけると思うのです。 それから、特殊法人等の整理合理化につきましては、三月末までに固有名詞を挙げまして、そして具体的な整理合理化の方針を決定をいたします。しかし、これを廃止をする、統合をする等々の問題は、当然法律改正を伴わなければなりません。したがいまして、その法律改正を決定いたしました後、各省の方から、政府といたしまして国会に御提案申し上げて、御審議をいただいた上で結果が出るわけでございますので、今直ちに、特殊法人等の整理合理化についても、こういう数値目標でありますと定量的に申し上げることは困難であることを御理解をいただきたいと存じます。
○上田(清)委員 山口長官、さきがけの「特殊法人改革について」というのは御存じですね。それから、長官としてこれについての評価。それから、武村大蔵大臣から、具体的にこういうことについてさきがけとして案を出しているんだけれども、総務庁としても特に丁寧に論議してほしいとか、あるいはまた五十嵐官房長官、武村大蔵大臣から今言ったような話がございましたか。さきがけでこれだけ出しましたから、しかもこれは三党の政権樹立のときの合意文書の中に行政改革についてわざわざ書いているわけですから、当然武村大蔵大臣からお話もあったというふうに私も思っておりますが、ありましたか。五十嵐長官と山口長官、お願いいたします。
○五十嵐国務大臣 これは武村大蔵大臣はもとよりでありますし、いずれの大臣からもそうでありますが、これは特殊法人の問題もそうでありますし、行政改革全体について最大限努力していこうと総理も所信表明等でおっしゃっておられますように、この内閣の大きな重点目標としてやっていこう、こういうことになっておりますから、そういう話はたびたびございます。
○山口国務大臣 お答えいたします。 さきがけが党としてのお立場からさまざまな勉強をされまして御提案をされたことは私も承知をいたしております。ただ問題は、これは与党三党で行革プロジェクトチームをつくりまして、そこで議論をいたしているわけでございまして、そこの場にさきがけの案として御提起された、こういうふうに承っている次第でございます。 与党三党としては、この御提案を受けて十分議論いたしました結果、特殊法人につきましては、従来は二年間かけて見直すという、やや、そういう意味では時間的に二年という時期を設定しておったのでありますが、さきがけの案もありましたものですから、与党三党としては前倒しをして、そして今年度内にこの整理合理化をすべきであるという方針を出していただきました。 それを踏まえまして、政府といたしましても従来の方針を前倒しをいたしまして、特殊法人等の整理合理化については年度内にこれを行うということにいたした次第でございます。 そういう意味では、さきがけの皆さん方のお出しになりました案を与党三党としても十分配慮いたしまして、そういう方針を出したものと承知をいたしている次第でございます。
○上田(清)委員 長官は今のように言われましたが、私は政府委員室を通じてさきがけ案を私のところに届けてほしいというお話をしましたら、十月二十五日、大蔵委員会の前日でございますが、私の質疑の前だったのですが、持っていないと言われまして、だから検討していないというようなニュアンスを言われました。 それと、このさきがけ案では、出資金、補助金、貸付金合わせて四兆に上るお金が、極端なことを言うと、来年度これを全部やめと言えばカットできちゃうのですね。何の法改正も何も要らないのですよ。すぐ数字は出るのですよ。貸付金、補助金、出資金もろもろ、それは法に基づいてやっているものもあるかもしれません。しかし、ないものもあるはずです。数字はすぐ出るのですよ。どうですか、この考え方について。長官。
○山口国務大臣 お答えいたします。 さきがけのそのような御提案を与党三党として真剣に議論をされた、そういう中で、前内閣時代は特殊法人等の見直しについては二年以内に見直すという方針であったものを、前倒しをして年度内にその整理合理化案を固めようという積極的な姿勢になったということを承っているわけでございまして、私は、その点ではさきがけの案は与党三党の間で十分考慮された上で御議論がなされたというふうに承っている次第です。 それから、役所の方にどういう資料要求をされたか私は承知しておりませんが、総務庁としては、行政の透明化、そして情報公開、これを進めるということを進めておるわけでございますので、官庁の関係の、総務庁関係の資料であれば、これはもう速やかに出すようにしなきゃならぬし、またそのように、出すように私はきちっと申すつもりであります。 ただ、さきがけの案は、これはさきがけさんがおつくりになったということでございますので、したがって、党の方の御了解なしにお出しをするのはいかがかなということであったのかなと。私も承知はしておりません。具体的には、もしあれなら政府委員に答弁させますけれども、そういうことで御理解をいただきたいと思います。
○上田(清)委員 ありがとうございました。 さきがけ案も旧連立のときからのいろいろな勉強会の流れの中で発展してきたものでありますので、我々のものだというふうに思っておりますので、どうぞその辺を踏まえた上で、ぜひしっかりとやっていただきたいと思います。ありがとうございました。
○高鳥委員長 次に、左藤恵君。
○左藤委員 私は、非常に今回のこれは増税案であります、国民の皆さんに大きな負担をかけるという立場から、特に教育費というのが非常に大きな問題になるというようなこともありまして、本当に久しぶりに質問をさせていただくわけでございます。 その前に、最初に、今回の地方消費税を導入するということによって、それで今までの地方交付税で処理をしていた、金額で、平成六年度の予算の金額によってどのくらい差があるか、またパーセンテージでどのくらいの差が生まれてきておるか、プラスになったかマイナスになったか、この点を自治省の事務当局から伺いたいと思います。
○滝政府委員 趣旨を必ずしも明確に私ども理解をあるいはしていないかもしれませんけれども、今回の地方消費税の導入によりまして、地方税におきます、例えば所得、消費、資産、こういったもののバランス、これにつきましてはかなりの改善をいたしておる、こういうふうに私どもは認識をいたしております。 また、地方消費税、現在試算をいたしますと約二兆四千億と、こういうことになるのでございますけれども、実質的に、従来の消費譲与税、これを差し引きいたしますと、税としてのいわばプラス分は一兆円、約一兆二百億ばかりになろうかと思いますけれども、そういうような状況でございます。 全体としては、ただ、逆に住民税の減税分がございますから、それとの兼ね合いでは多少のマイナス分も数字的には出てくるわけでございますけれども、ここら辺のところは地方交付税による配慮というか調整の問題がございますから、全体としてはほぼ過不足ないというようなことで、地方税財政全体としては問題が私どもは生じない、こういうふうに認識をいたしているところでございます。
○左藤委員 それでは、地方交付税というものの本来の性格として、自治省は、これは恐らく固有の財源とか自主財源というふうにお考えになると思いますが、大蔵省はどういうふうにお考えになっていますか。この地方交付税というものを、ただ地方に配っている、それで地方で使ってもらうというけれども、その使い方の問題から考えて、この性格論を、まず基本的な問題ですけれども、大蔵大臣はどういうふうにお考えになっておられますか。
○武村国務大臣 昭和四十四年の福田赳夫大蔵大臣の国会答弁以来、歴代の大蔵大臣が御答弁を申し上げてきているようでございます。 地方交付税につきましては、特定の国税の税収の一定割合が国から地方に交付されることが決まっていることから、地方の権利のある金であり、そういう意味において固有の財源と言っても差し支えないものと考えております。
○左藤委員 そういたしますと、平成六年度の予算編成、ことしのたしか一月ではなかったかと思いますが、そのときに、この地方交付税から私学の助成、特に高校の助成のことにつきまして、その経費についての国庫補助の補助金が四分の一地方交付税の方に転嫁されたという事実がございました。これは大変内輪話でございますけれども、私、そのときに主計局の次長さんのところにもいろいろ話をいたしました。 そして当時、最初は大蔵省としては、半分を、国庫補助を地方交付税の方へ回そう、こういうふうなお考えだったわけですが、私も、筋が通らない、地方交付税でやりました場合に、県によってのいろいろな扱いというようなことが違ってくるということになりますと、本当に私学助成というものが公平に正しくやられることができるかどうか、またそれによって、教育費というものを負担する父兄の立場から考えましても非常にアンバランスが生ずるんじゃないかというふうな問題、そしてさらに言えば、この私学助成というものが、昭和五十年ですか、できました私学振興法、この精神から見ておかしいではないかということも申し上げましたけれども、結局四分の一交付税に転嫁された、こういう事実がございます。 これについて、それは大蔵省としてやむを得なかった、で、今後はどうするかということであろうと思いますが、たまたまその予算が羽田内閣におきまして最終的な仕上げをするという段階におきまして、自民党と社会党の皆さん方が、さきがけの皆さん方がこれに対しての組み替えの案をお出しになったということもあるわけでありますが、これから先一体どういうふうなことを考えておられるのか。平成七年度予算編成のことについて、このことについてどういうふうなお考えであるか、これを伺いたいと思います。
○伏屋政府委員 今先生御質問の私学助成も含めまして、文教関係予算について文部省から概算要求をいただいておるところでございます。鋭意、今事務的にいろいろ議論をしておるところでございまして、今後の予算編成過程で適切に検討、対応してまいりたいと考えておるわけでございます。
○左藤委員 大蔵省として、大臣にお伺いいたしますが、こういった問題につきまして、本来こういうものは地方交付税とかに転嫁していいというふうにお考えなのか。それとも、これはもう財政上やむを得ないけれどもできるだけこういうものは本来国庫補助で出すべきだ、私は、昭和五十年の私学振興助成法の精神から見てそうあるべきだと思いますが、大臣のお考えはいかがでしょうか。
○武村国務大臣 大変大事な問題でございますが、結局、国・地方の財政状況によって影響を受ける面も避けがたいと思っておりまして、地方から見れば補助金と交付税措置と実質においては違わないということでありますが、先生がおっしゃるように、今度は地方団体がその交付税をどう使うかというのがまさに地方団体の判断にゆだねられる面がございますと、従来の補助制度よりは不利な扱いを受けることも起こらないとは言えないわけであります。しかし、それは一つ一つの地方自治体がまさに自主的に御判断をされることでありまして、ある意味では地方自治の責任が大きくそういう意味では問われる状況にもなってきていると思っております。 国の財政状況は、御承知いただくような大変厳しい状況でございますだけに、何もこれは私学の問題に限らず、幾つかの分野でこういう形で地方交付税の措置によって対応をお願いしてきているわけでございますし、今後もそういう対応はなくなるとは思っておりません。これはまさに自治省との話し合いで決まっていくわけでございますが、国・地方を通ずる全体の財政の中で真剣に議論をしながら対応させていただきたいというふうに思っている次第であります。
○左藤委員 文部大臣としての、この私学助成の意味といいますか、私学に対する基本的な考え方というものをお伺いしたいと思います。
○与謝野国務大臣 先生御指摘のように、平成六年度の予算においては、私立学校等の助成については、国費から参りますものが二五%カットされまして、それが地方交付税によって賄われたという事実があるわけでございます。 先生の多分御懸念は、こういう傾向が進むと私立学校等に対する助成がどんどん一般財源化していって、大変私学助成に対する基盤というものが弱くなるのではないかという御懸念を持っておられると思うのですが、これはことしの話でございまして、来年度予算においてはそういう御不安を与えないような概算要求をいたし、多分財政当局も理解をしてくださるものと思っております。
○左藤委員 今、文部大臣は、何か人ごとのような、大蔵省で何とかしてくれるだろうというような安易な御答弁であったわけでありますけれども、具体的に見ますと、私学といいますか私立学校に対する経常費助成、そして一人当たりの生徒に対してのそういった補助金の額というものは、これは、この私学振興助成法が施行されてから後は大体アップ率が四%とかそういうように非常に教育費のアップ率が抑えられてきておったということでもあるわけでありますので、この金額を下げますと、またこれは非常に私は国民の皆さんに教育費の大きな負担というものがのしかかってくるんではないか。 そういう意味において、そういう地方でやったからそれだけの危険があるかということは、そういうことを私は言っているのじゃなくて、そういうおそれはもちろんあるわけでありますが、また地方の各知事さんなら知事さんが本当に教育について熱心にやっていただければいいのですが、いろいろ実態の報告を見ますと、県によって大変なアンバランスがあるということもありますので、私はこの問題について、やはり文部省としての大きな責任があるので、今のようなお答えだけでなくて、もっと大蔵省に対して強い姿勢で求めていただく。また自治省もそのことについて、その大蔵省との間の話し合いで、おれのところで引き受けるわ、こういうようなことだけでは困るのであって、やはり財政事情だけというのじゃなくて、基本的なそういう教育に対する熱意といいますか、そういうようなものがあっていただきたい、このように思うわけであります。 これに関連しまして、教育全体の問題で、先ほど来問題になっております行政改革というような問題が起こってきておるわけであります。 今の現実は、大体三割が高校段階におきましては私学で受け持っておる、公立て七割を受け持っておる、こういうことが現実の問題としてあるわけであります。そういう場合に、子供の数がこれからどんどん減っていくということになりました場合、私学の立場から見ますと、生徒の急増期にはいろいろなことで、校舎を増築するとか先生を増員するとかいうようなことで応急的に私学の整備をして、そしてそれを受け入れした、公立が全部引き受けることができないような状態だったのを私学が引き受けていた、こういう実態があるわけでありますが、これから減った場合に、公立の方はそのままにしておいて、そして私学がそのしわ寄せを受けるとなりまずと、非常に個々の学校の生徒の素質が低下するというだけの問題じゃなくて、学校の経営そのものが成り立っていかなくなるというところが非常にふえてくるのじゃないか、こういう問題があるわけであります。 教育というのは、非常にそういう意味で、経営というふうな問題が一面にありますけれども、国民に対する教育というのは非常に大きな、もっともっと神聖な、もっともっと大切な意味が私はあるのじゃないかな、このようにも思いますので、こういったことについて、例えば国公立の方を少し、これから増築、増設するというようなことはないだろうと思いますが、例えば収容する人員の定員を削減するとか、そういったようなことにして私学とのバランスというようなものも考えていただかなければならないと思います。文部大臣はそういうことについて積極的にやられるお考えがあるかどうか、伺いたいと思います。
○与謝野国務大臣 児童生徒の数がどんどん減っているというのは先生御指摘のとおりでございまして、例えば高等学校の入学定員につきましては、文部省としては各都道府県における十五歳人口の動態を十分勘案した上で、公私協調の立場から十分な協議が行われるよう指導しているところでございます。各都道府県では、地域の実情を踏まえまして、公私立関係者による協議の場において、進学者の動向や公立と私立の入学定員等の問題について協議を行っております。 公立高等学校の入学定員につきましては、設置者である都道府県等の教育委員会において、このような協議を踏まえて毎年定めておりまして、全体としては、近年の生徒数の減少にかんがみ入学定員を減らしているところでございます。
○左藤委員 今、全体的にそういうことをおやりになっているけれども、長期的な計画というようなものをやはり立てていただいて、それによって私は、これからの教育をどういうふうにしていくのか、先生はどのくらいの方があればいいのか、施設的にどのくらい収容できるスペースがあればいいのかとか、いろいろなそういった長期的な改革というものを教育の面でもぜひ積極的にやっていただきたい。四十人学級というのが一つの目標である。これはまあほとんど完成しておるわけでありますけれども、そういうこととあわせて、あとまた週休二日とかいろいろな問題もあろうとは思いますけれども、そういうものもあわせて長期的な計画を立てていただかないと困るわけであります。 大学の場合におきましても、平成十一年になるのでしょうか、今臨時定員というのがあるわけであります。この臨時定員はいつまでも、そのときに来た場合に何にも手を施しておらなかったならば、学校の経営とかいろんな面でそのときに非常に大きなショックが、急にやめるということになっても大きな問題があるということもあります。そういった点についてどういうふうな見通しを立てておられるのか、この辺もひとつしっかり立てていただかないと、やはり長期的な見通しがないと、私は、私学のことに非常に大きな問題を起こすのではないかな、このように思いますので、この辺のお考えがあれば、長期的な計画を立てていくかどうかということについてお答えいただきたい。
○吉田(茂)政府委員 大学の臨時的定員につきましては、御指摘のように平成十一年度までということで、十八歳人口の急増・急減期の調節を図るという本来の趣旨に沿いまして、この定められた平成十一年度という期限の到来によって解消することを原則とすることが適当ということで大学審議会の答申が出ておるわけで、この方針に沿いまして現在進められているところでございます。 それで、御指摘の今後の計画等でございますが、これは今後高等教育機関への進学の状況であるとか、あるいは人材需要の状況など、事情の変化に留意しながら状況を把握していかなければならないということでございまして、今後の対応につきましては、進学率の動向等よく見ながら大学審議会に適宜報告し、意見を伺いながら適切に対処してまいりたい、かように考えております。
○左藤委員 大学審議会のことを悪口言うわけじゃありませんけれども、とにかく何か手を打っていただくのが次々とおくれていくような気がしてなりません。もっと前広といいますか、そういうような前に対する見通しというものを十分立てた施策というものが、特に教育については本人の立場、また保護者の立場から見ても、私はそれに向かっての勉強の仕方とか、非常にいろんなことの期待というものがあるだろうと思いますので、それに十分こたえるようなことをやっていただきたい。 もう一つ、塾なんですが、現在、この間ちょっと調べてみましたら、大体小学生で六年生が五〇%塾へ行っている、中学枝では三年生が七〇%行っている、高校の場合は、これは夏季の講習ですけれども、七〇%の人が塾へ行っている、こういうことになっておるわけであります。塾に対する管理というのは一体どういうことをなさっているのか、これは文部省としての所管であるのかないのか、この辺について大臣御存じですか。
○泊政府委員 お尋ねの塾の問題についてでございますけれども、先生御指摘のとおり、現在多くの子供たちが学習塾に通っているという状況がございます。また、こういうことに伴いまして、過度の学習塾通いによる弊害といったようなものも指摘を受けているところでございます。 この問題につきましては、基本的には親御さん、保護者の判断にゆだねられなければならない事柄ではございますけれども、いろんな御指摘もございますので、私どもも平成五年度に学習塾等に関する実態調査といったようなものを実施をいたしました。そして、御案内のその結果につきまして、速報としてこの七月に公表いたしているところでございます。その詳細については、なお調査分析をその後続けている段階でございます。 御指摘の塾の実態については、さまざまな形態、内容がございます。ただ、学校教育その他と密接にかかわりがございますので、私どもとしては、学習塾関係者等との意見交換、協議の場というようなものも、これまで従来から設けてまいってきているところでございます。先ほどの実態調査等につきましても、その結果を説明して情報提供を行い、そして可能な限り子供たちへの悪影響、弊害といったようなものを避けるように配慮方もまたその場で要請をしてまいってきているところでございます。 今後とも、必要に応じてそういった形での情報交換ないしは意見の交換その他を実施をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○左藤委員 この塾で子供たちがどういう勉強をしているかというような中身の問題から考えましても、例えば六年生なら六年生の公立の小学校での教育の中身というものとのつながりというものを文部省はもっと考えて、例えば今の状況が不十分ならカリキュラムも改正まで考えるような、そういう思い切ったことをやって、塾というものがどうしても必要なのかどうかということが一つあります。 それからもう一つ、やむを得ないというか、健康の問題もありまして、子供が非常に遅くまで勉強するというふうなことで、それがいいのか悪いのか、学校へ来たら居眠りばかりしておって、毎晩非常に遅くまで勉強させられている、こういうようなことについての管理の問題とかというようなことについて。ただ、これは聞くところによると、今まで塾に対する所管は、何か通産省の生活産業局か何かの所管だということを伺っておりますけれども、私は文部省がもっと積極的にこの問題について、教育の大切な問題ですから、考えるべきであるということが一つ。 それともう一つ、この塾に対しましての教育費というのは物すごく莫大なものがあろうと私は思います。こういう意味におきまして、例えば普通の私立の学校のあるいは入学金とか、あるいは授業料については現在は消費税はかからないという形はあるわけですけれども、これも教育の一環ですから、私はそういった問題も検討すべきじゃないか、消費税を減免するとかいうふうなことも考えていくべきじゃないかな、このように思います。 もっと積極的に塾に対する教育というものを文部省に考えていただきたいということを要望いたしまして、そのほか、まだ時間がありましたら地価税とかいろんな問題も御質問させていただこうと思いましたが、時間がありませんので、以上で私の質問を終わらせていただきます。
○高鳥委員長 次に、広野ただし君。
○広野委員 統一会派改革の会を代表しまして、質問をさせていただきたいと思います。 まず、先日十一月九日の夜、本委員会におきます混乱状況、大変な状況の中で強行採決、こういうことでございます。 これは本当に無謀な、議会制民主主義を踏みにじる暴挙と言わざるを得ない、本当にそういうことは断固許すことはできない、こういうふうに思いますが、その採決の後、武村大蔵大臣、テレビに、採決されたということで、自民党議員の皆さんと、まあ喜んで握手をしておられる、してやったりというような感じで本当に握手をして回っておられる、これは私は本当におかしなことだと思うのですよ。 国民の皆さんに重い負担を強いるものなんですね。やはり生活に密着する税制ですから、もう生活を直撃する、そういう税制なわけですよね、消費税の引き上げというのは。財源が確保できたから、まあしてやったり、そういうことでは本当に国民の皆さんは泣くにも泣けない、こういうことだと思うのです。 ですから、ぜひそのときの感想をちょっと聞かせていただきたい、今どういうふうに思っておられるのか。
○武村国務大臣 税制改革は、自治大臣とともに担当大臣としてこの委員会ずっとお世話になっているわけでありまして、そういう中でやっと委員会で上げていただける状況になったと喜んでおりました。ところが、結果はああいう事態になりまして、本当にちょっとこの辺は危険を感じたぐらいの状況でありましたが、しかし、それでも委員長も御苦労いただいて採決をしていただいて通ったというふうに私は思いました。 増税も入っておりますが、これは大幅減税の法案でもありますから、いずれにしましても、総合的な改革法案として委員会、これは委員会、次は本会議、次は参議院と、こうありますから、道はまだ遠いのでありますが、とりあえず第一関門を通ったのかなという思いでほっとしながら立ちまして、前の理事の皆さんに御苦労さんでしたと申し上げたわけであります。普通なら、野党の理事さんもおられれば、そっちも行ってきましてごあいさつを申し上げるつもりでありましたが、ああいう状況で大変、テレビにはどこが映ったか知りませんが、別に偏った気持ちで何か得意なことを感じながら握手をしていたわけではありませんので、どうぞ御了解いただきたいと思います。
○広野委員 総理が見えましたので、本当に食事もできないぐらいお忙しいと思うのですが、十一月九日、おとついですね、この税制改革特別委員会で大変な混乱の中でああいう強行採決ということになりました。 そういうときに、それこそこれはもう大変な議会制民主主義を踏みにじるものであるし、私どもはとんでもないことだと思っておるのですが、その後ですよ。総理が自民党の皆さんとよかったよかったという感じで握手して回っておられる、本当にしてやったり、こういう感じで、本当にとんでもないことだと思うのですよ。 ですから、私は本当に、総理は牛歩戦術をされたり、PKOのときですね、あるいは消費税に大反対ということでいろいろな物理的抵抗を含めてやってこられた、こういうことなんですけれども、こういう消費税、ある意味では国民の皆さんに大変な負担を強い、そしてまた、毎日の生活を直撃をしているわけですよ。そういうものが通ったからといって喜んでおられたら困るのですね。これはやはり非常に真摯な気持ちで受けとめていただかなきゃいけない。 大体、ヨーロッパでもイギリスでも、税の引き上げに伴って革命騒ぎまで起こるような大問題なんですよ。それをこういう状況の中で採決をしていく。やはり十分議論をして、国民の皆さんにまた説得をして、よくお話をして、そういう中でそういう状況をよく見きわめてやらないといけない。それを、もうしてやったりというような顔をされたら、これは国民の皆さんも、とてもじゃないけれども、払う気にならない、こういうことになっちゃうのですね。いかがでございますか。
○村山内閣総理大臣 あなたは勘違いされては困るので、強行採決したから、あの場面、テレビで私は見ましたけれども、この席上にはいなかったので、自民党の皆さんとよかったよかったと握手なんて、そんなことは絶対あり得ませんことだし、していませんから、誤解のないように……。(広野委員「ほかのところですよ」と呼ぶ)いや、ほかのところと言ったって、私は官邸におってテレビを見ただけで、どなたにも会っていませんからね。会っていませんから、それはあなたは、想像して物も言われては困ると思いますね。 これは、私は今行政の責任者ですけれども、立法府のされることについて私がとやかくくちばしを挟む立場じゃございませんから、コメントは差し控えたいと思います。
○広野委員 じゃ大蔵大臣ね、大蔵大臣はやはりそういう感じでやっておられましたよね。私は税の引き上げというのは、やはり慎重の上にも慎重でなければならない、こういうふうに思うのですよ。そして、当時、細川さんのときの官房長官のときは、過ちは改むるにしくはないというような名言なんかも言われました。ですから、こういう強行採決というか、大混乱の中で税制が通る、国民の皆さんに大変な負担を伴うようなそういうものを通しておいて、どういう気持ちなんですか、その点についてお答えいただきたいと思います。
○武村国務大臣 総理もお答えされたように、院のことでありますから、私は感想は控えたいと思います。
○広野委員 総理は、国民に優しい政治、「人にやさしい政治」ということを言っておられます。この国民に優しい政治というときに、今度、まあ二年半後、平成九年の四月一日から消費税が五%に上がるわけですね。これ、この上がるときに国民の皆さんにとっては引き上げばかりがやはりまず頭に来るということで、本当にとんでもないことだと思っているのですよ。 そして、この辺のことについて、例えば国民福祉税構想のときは七%だった、だから七%よりは五%が安いからいいじゃないかというような、バナナのたたき売りじゃないですけれども、そういうような議論がまかり通っている、そんなことでは私はとんでもないことだと思うのです。やはり国民の皆さんに重い負担を強いる、こういうことですから、本当に国民の皆さんに「人にやさしい政治」と言うならば、やはり福祉というもの、そういうものについて十分考えたものでなければならないと思うのです。 国民福祉税構想のときは何か非常に唐突な感じがありました。しかし、そのときに一つありましたのは、やはり福祉に対して十分な手当てをしなきゃいけない、そういう意識が非常に明確に出ていたわけですね。 今、高齢化社会を迎えて、例えば特別老人ホームに入りたい、こう言っても、もう全然満員で入れないわけですよ。だから、特別老人ホームもふやさなきゃいけない、そういうものをどんどんやっていかなきゃいけないですね。そしてまた、在宅介護のことに当たってもホームヘルパーをどんどんふやさなきゃいけない、二十万人にふやさなきゃいけない。そういう財源をどうするんだ、こういうことをやはり国民福祉税構想のときは考えていたわけです。 ところが、今度の場合は福祉についてはどういう考え方なんですか。もうほんのちょっぴりしか、ほんのちょっぴりしか福祉に対してはお金が回ってないじゃないですか。このことについてどうお考えですか。
○村山内閣総理大臣 私は今委員の発言を聞きながら当時のことを思い起こすのですけれども、これはつくったことでも何でもない、あった事実だけ申し上げますけれども、私は当時社会党の委員長でした。政府・与党首脳会議というのがございまして、そこで初めて当時の細川総理から国民福祉税構想というものを聞いたわけですね。 そのときに私が申し上げましたのは、これは幾ら何でも国民の納得と理解を得られませんよ、それは唐突にやったということもありますけれども、中身については、中身は一つも変わらずに名前だけ変えて、そして税率を七%に上げよう、これは幾ら何でも国民を欺くもので、こんなものは納得できません、こう言ってお話を申し上げたことを思い出すのですが、今回の場合には、そんなことではなくて、五兆五千億円という前年に引き続いた減税規模というのは大体もう引き継がれた話になっておりましたから、これはこれでやはり守っていかなきゃいかぬ、その減税をする範囲内の中において具体的にどうすることが一番国民の納得と理解を得られるかというので、三党の中ではけんけんがくがくいろいろな議論をしてきているのですよ。 その党の議論だけではなくて、いろいろな団体の皆さんの意見も聞いて、そしてどうすべきかという慎重な議論の上に、やはりこの所得税の是正をするには、先般も申し上げましたけれども、六十二年度の際には比較的所得の低い方の層に減税をやった、そのために税率のカーブが中堅サラリーマン層からずっと上へ上がってきておる、これは余りにもやはり気の毒だ。しかも、その中堅サラリーマン層というのは、きょう午前中も申し上げましたけれども、まあ子供さんが高校から大学に入る年齢だし、御両親も大体年をとって介護を要するような年齢になっておる、だから一番負担がかかる年代ではないか。 この一番負担のかかる年代で、しかも中堅的な役割を果たしておる、生産に携わっておる皆さん方に重税感があるというのは、やはりよろしくない、ここは是正すべきだというので、平均的なサラリーマンが大体サラリーマンの時代を終わるぐらいまでは二〇%ぐらいの税率でもっておさまるような、そういう是正をすることがよかろうというので、所得税については、これからの生産も考えて、そういう配慮をした。 しかし、それだけではやはりいけないので、課税最低限も引き上げて、所得の低い方々に対する配慮も行うべきではないかといって行った上で、とりわけ高齢化社会に対する、あるいは少子対策も必要だというので、特別養護老人ホームに対する財源措置やら、あるいは少子対策のために保育所等に対する財源措置やら等々もやはり配慮すべきだという最大限め配慮をして、そしてそのための財源を充当するためには、この程度の消費税率の引き上げはもうこれはやむを得ないのではないか、この程度なら、国民の皆さん方にも御無理御無理を申し上げて、何とか納得をしていただけるんじゃなかろうか、こういう気持ちでつくり上げた案でありますから、私は、お話を申し上げれば、これはやはりやむを得ないなというぐらいの気持ちにはなってもらえるのではないか。 決して安易な気持ちで税率を上げたものでもなければ、バナナのたたき売りで何ぼにすればいいといってそんな安易な気持ちでやったものではない。慎重の上にも慎重な審議を重ねて、しかも納税者の皆さん方の心理やら動きも十分配慮しながら、これなら納得できるのではないか、何とか我慢してもらえるのではないか、こういう意味で出した結論であるということについて、ぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。
○広野委員 口ではそういうことを言われますけれども、福祉についてはんのわずかしかいつてないじゃないですかね、福祉。これは本当に、我々は安心して年をとれない。これだけもう高齢化社会が目前に来ているのですよ。それなのに、それに対する十分な対策が行われていない。ですから、これから本当にそういう福祉対策を十分にやる、ゴールドプランをやるということになれば、また上げなきゃいけない、そんな話になっちゃうじゃないですか。 だから、そういうことが一つも見えないわけですよ。全く明確じゃなくて、本当に、五%に引き上げるということだけが目立つ、そういう税制になっているわけですよ。福祉に対しての明確な答えがないわけですよ。それをやってもらいたい。
○村山内閣総理大臣 これは、消費税率を上げるのは平成九年から上げるわけですけれども、しかし、そうはいっても、この間のこともありますから、したがって、その上げた時点において、例えば老齢福祉年金とかあるいは児童福祉手当とか、そういう福祉関係の手当やら等々については、物価が上がりますと物価が上がったことに並行して手当を上げなきゃならぬことになっておりますけれども、一年おくれになりますから、したがってその間の補いをする必要があろうというので一万円と、それから寝たきりのお年寄り等については三万円の一時的な手当てをする必要もあるのではないかといって手当ても講じましたし、とりわけ平成七年度、八年度には、やはりそれなりのつなぎもする必要があるというので、平成七年度には一千億円、それから平成八年度には二千億円、そして平成九年度からは四千億円というふうな手だてをきちっと講じながら、可能な限りの福祉に対する配慮もしていこうというのでやっているのであって、何もしてないじゃないかという言い分については私はお答えしなきゃならぬというふうに思っております。
○広野委員 ですから、それでは少ないと言っているのですよ。そういうことではどうしようもない。 だから、将来また税金を、税率を上げなきゃいけない、そういうことが見えちゃうわけですよ。それを今隠しているんじゃないですか、本当に。そういう点を明確に答えてもらいたいのですよ。福祉に対することをやらないで何が「人にやさしい政治」か、こういうことです。わずかだということです、わずか。
○武村国務大臣 広野議員、ちょっと誤解があるようでございますが、細川内閣の国民福祉税は七%で福祉全体の対策を見ていたという発言がございましたが、そこは認識を改めていただきたいのは、七%でありながら、あのときの全体の積算では福祉は六千億を見ていたにすぎないのですよ。 今回は、それを二%にしながらも、実質約四千億福祉予算を捻出をしていこうということでありまして、ある意味ではどちらも年金、医療、介護全体の福祉の財政需要には対応できてないということでありますけれども、だから、今回の場合は見直し条項を置いて、さらに全体像について真剣に議論をしていこうという姿勢を出しているわけでありますから、どうぞ誤解のないようにいただきたいと思います。
○広野委員 やはり私は、福祉というものは非常にこれからも大切にしていかなきゃいけない。 そういうことで、総理は、福祉、行革、そして税制は三位一体だ、こういうようなことも言っておられます。 その中で、やはり行政改革というのは、私はまずそれで大いに官側も努力をする。民間がこれだけリストラをし、経費節減をして、コピー用紙の裏まで使って、あるいはエレベーターが三台あるうち一台しかもう使わないというような大変なリストラをやっている。そしてまた人件費の節減だ、場合によっては人減らしだ、こういうようなことを民間ではやっているわけですよ。——そういう中で、官はどうなっているんですか。官の方は二百兆円の累積債務を持って、これはいわば破産状態ですよ。破産状態の国が本当にもっと真剣になって行政改革をやらなきゃいけない。私は、そういう面では、行政改革というものについての目標ですよね、そういうものを早く明確に定めなきゃならない、こういうふうに思っているわけです。 その中で、さきがけさんは二兆何千億、そういう案を出されました。私は、やはりそういう目標を持ってやっていかなきゃいけない。それなのに、何かボトムアップで、まあ各省から上がってくる特殊法人の整理統合についての案はどうだとか、こんなことをやっていてはだめなんですよ。やはり総理がみずから判断をして、リーダーシップを持ってやる。 しかも、例えば全体の七十兆に及ぶ歳出予算のうち、例えば今度は消費税二%上げるんだから、官の方はそれに見合って二%ぐらいは節減をする、それぐらいの決断を持って、こういうことをやるから各省案を出してこいというくらいのことをやりませんと、出てくるまで待っていたら、各省は自分のことが大切ですから、もうそれこそ百年河清を待つような話で、なかなかそれは出てきませんよ。 ですから、早くそういう節減目標をつくって、それでやっていく。積み上げじゃだめなんですよ。早くそういう考え方で引っ張っていっていただきたいと思いますが、いかがでございますか。
○村山内閣総理大臣 この席でもたびたびお答えいたしておりましたけれども、この内閣の最大の取り組むべき課題として行政改革を位置づけております。 特に、行政改革を推進する上において具体的にどう進めていくかという段取りにつきましても、私は閣議でもって各大臣にも要請をいたしまして、そしてそれぞれが持っておる特殊法人について見直しを行って、具体的に行う実行計画を出してほしいということもお願いいたしてありまするし、何としても……(広野委員「金額的目標ですよ、金額の目標」と呼ぶ)これは数量的に計算をして何ぼなんという数字が出せるような私は性格のものではないと思うのですよ。 そうでなくて、基本的な考え方としては、さっきからお話がございますように、国民の皆さんにも平成九年から消費税率を二%上げて負担をしていただくわけですから、その限りにおいては、産業界もリストラをやっているという話もありました、行政もやはりその厳しさを受けとめて、お互いに身を削る思いでひとつやろうじゃないか、こういう話もして、皆さん、その気になって今取り組んでいるわけですから、私は信頼してほしいというふうに思います。
○広野委員 例えば、大蔵省が予算をつくるときに、大蔵大臣、前年度、経費について、経費関係予算については一〇%削減てやろう、五%削減てやろうというシーリングを設けますね。それに基づく節約分は幾らですか。節約をします。金額で出てくるでしょう、ああいうときに。どれぐらいになりますか。 〔委員長退席、石原(伸)委員長代理着席〕
○武村国務大臣 金額の前に、ですから、ことしも来年度予算編成をめぐって、経常経費はマイナス一〇%という目標で概算要求を進めております。その概算要求に対して、それは二%になるかそれ以上になるかわかりませんが、かなりの切り込みをして予算編成をするわけでございますから、行政改革の数字というのはなかなかこれは出しにくいんだけれども……(広野委員「行政改革じゃなくて行財政だよ」と呼ぶ)予算編成の中で、財政改革の数字はこういう作業の中で明確に成果が見えてくるんだということであります。 詳細は次長から。
○伏屋政府委員 お答え申し上げます。 七年度の場合の概算要求基準でございますが、今先生が言われました意味での一〇%の削減の対象になっております経常的経費が、人件費等除かれておるものですから、四兆五千億ございます。したがって、それの一〇%ということで約四千五百億の、要求の段階からそういう削減ということになっております。
○広野委員 そういうことで、具体的に何千億か出てくるわけですよ。そういう金額を示さないと、最終的には金額なんですよね。それの分は足りないから行財政を一生懸命改革をやって、一生懸命やったけれども、なお足りないから、消費税をこれだけ上げてください、こういう論法でしょう。ならば、早くそういう金額を出さなきゃ意味がないでしょう。だから、今年度末まで早く金額も含めて出してもらいたいのですよ。総理、どうですか。
○村山内閣総理大臣 一つは、平成七年度の予算編成をこれから始めるわけですから、その予算編成の中で可能な限り行革もやれるところはやって、しかも数量的にそれはこの予算の計上の中で出てくるということになろうかと思います。 それから、今御審議をいただいておりまする税制改革の大綱の中でも見直し条項があるわけですから、その見直し条項の中でも引き続いて行政改革については不断の努力をしなければならぬというふうに考えておるところであります。
○広野委員 金額で目標を出さないと……。
○村山内閣総理大臣 ですから、それは平成七年度予算編成の中で、予算を編成する過程においてどの程度の行政改革をやれるのかということは、結果的にそういう数字になってあらわれてくるというふうに思いますし、見直しの中では、これは先の話ですから、これから行革をどうやっていくかということの中からおのずから結論が出る問題だというふうに私は考えています。
○広野委員 総理は、そういうことで、行政改革の重要性というものをもっと真剣に受けとめて、金額で示すくらいに、そして足りないから消費税をこうしてくれという考え方で、本当に結局は最後は金額なんですよ。そういう形でやってもらわないといけないと思います。 もう一つ、「人にやさしい政治」ということで言っておられるわけですから、その中で消費税の逆進性の問題ですよ。年金生活者だとかそれこそ低所得者層、毎日毎日の食料品、飲料品、これについてもかかる。こういうことは、そういう所得層の人たちにとっては大変な重荷になってくるわけですね。そのことについて、総理はいつも「人にやさしい政治」、こうおっしゃっているわけだから、食料、飲料品の消費税についての軽減課税あるいは非課税、このことについてどう考えておられますか。 〔石原(伸)委員長代理退席、委員長着席〕
○村山内閣総理大臣 御指摘を受けるまでもなく、私どもは、たびたびここでも議論になりましたけれども、選挙公約の中でも、消費税の持つ逆進性を解消する、そのためには飲食料等については可能な限り軽減税率なり非課税を実現させたい、こういうことを選挙の際には訴えておるわけです。 これは私は、いつも申し上げるのですけれども、消費税という間接税はできるだけ水平的な負担になるわけですから、したがって、一面では公平が期せられるわけですよ。しかも、税の把握が非常にしやすい、公正にかけられるということはあると思いますけれども、しかし、同じものを買えば、金のある者もない者も、力の強い者も弱い者も同じ金を負担しなきゃならぬことになりますから、したがって、受ける重みはやはり力の弱い方に対しては重くかかってくるという逆進性がありますから、その逆進性はできるだけ解消するように配慮しなきゃならぬというふうに考えて、私どもは努力をしてきているわけです。 努力をしてきておりまするけれども、これはやはり、負担と給付の水準というものはお互いにバランスを考えていかなきゃなりませんから、そういういろいろな角度から総合的に判断をした場合に、今度の二%の消費税率の引き上げの中で飲食料を非課税やら軽減税率を用いみということについてはちょっとまだ無理があるというので、三党の合意としての結論が出たわけですから、その結論を尊重して今皆さん方の御審議をいただいておる、こういう経過でありますから、これからも不断にやはり念がけて検討し、実現のために努力をしなきゃならぬ課題として私どもは受けとめていかなきゃならぬというふうに思っておるところでございます。
○広野委員 この飲食料品関係の消費税、定義というのは非常に難しいですけれども、大ざっぱにどれぐらい上がっていますか。それをちょっと大蔵大臣、全体のうちの何割ぐらいか。
○小川(是)政府委員 消費税は二百万を超える事業者の方が納めていただいているわけでございますが、特定の支出がどれだけ持っているかという統計は、実は、したがって、ございません。ただ、例えばCPI、消費者物価指数などから私どもが大ざっぱに見ますと、全体の消費支出のうちの二割ないし四分の一ぐらいの間がなというふうに見ているところでございます。
○広野委員 消費税全体のうち飲食料品関係で上がってくるものはどれくらいか、私は一割以下なんじゃないか、こう思っておりますよ。どれぐらいですか。
○小川(是)政府委員 ただいま申し上げましたように、飲食料品にかかる消費税が幾ら税収として入ってくるかという点は、これは当然のことながらわからないわけでございます。各事業者が消費税を納めてこられるわけですから、別に食べ物にかかった消費税が幾らかということはとらえることはできません。 ただ、御参考までに申し上げますと、先ほどのCPIとかあるいは家計調査による家計の消費支出の中で二割ないし二五%ぐらいが食料品等の支出でありますから、ごく目の子で申し上げれば、その辺のところが消費税収の中の飲食料品に係るものではないかというふうに見ることができる、こう申し上げているわけです。
○広野委員 私はそういうことでは、本当に飲食料品関係にかかわる消費税の割合というのは比較的低いんですよ。ですから、そういう「人にやさしい政治」というものを言うならば、本当に決断をして、そういうところを複数税率を設けていくというようなことをやるべきなんですよ。そういうことについてどうですか。
○村山内閣総理大臣 ですから、今まで何遍も答弁していますけれども、そういう負担が非常に重荷に感ずるようなそういう層に対する配慮というものは、これは不断にやはり心がけてやるべきものだというふうに思って、私どもは真剣な努力をしてきているわけです。 しかし、今度の二%の税率の引き上げの中で飲食料品を非課税にするとかあるいは軽減税率を採用していくということについては、やはり無理があるな、こういう三党の慎重な審議の上の合意に基づいて出た結論ですから、その結論を尊重しております、今後も引き続きそういう配慮は当然やらなきゃならぬものだというふうに考えておりますということを申し上げているわけです。
○広野委員 以上をもって終わります。
○高鳥委員長 次に、遠藤和良君。
○遠藤(和)委員 私は、改革の最後の質問者でございますから、同僚の議員の積み残した問題からまず質問をさせていただきたいと思います。 総理お越しですけれども、大蔵省、先ほどうちの竹内議員が、政府負担の消費税増加分のうち公債発行に係るものの額の算定根拠を示せ、それから、それが建設国債である理由を示せ、この資料を出せと言いましたが、資料出てきますか。
○高鳥委員長 先ほど資料が出てまいりましたので、要求されました竹内譲委員にお渡しをいたしました。
○遠藤(和)委員 竹内譲君から私の手元にもその資料をいただきましたけれども、これは全く竹内君自身も納得しておりません。いわゆる、この四千億円がいかなる積算根拠に基づいて算定できるのかということを彼は請求したのですけれども、そうではなくて、この四千億円のうち、国は二千億円やります、地方は二千億円やりますというだけの資料です。全くその積算根拠は示されておりません。 彼は、全くこれでは理解できない、こう言っておりますが、私も理解できません。委員長、これは取り計らい、きちっとやっていただかなければ、これ以上質問できません。
○高鳥委員長 遠藤委員に申し上げますが……(発言する者あり)遠藤委員に申し上げますが——ちょっと静かにしてください。遠藤委員に申し上げますが、本日の委員会は、議長裁定に基づいてセットされておる委員会であります。したがいまして、これ以上質疑はできないと言ってここでストップをされるのは、甚だ議長裁定の趣旨に反することになりますので……。 委員長自身も、実は、先ほど大蔵省から出されましたこの資料、委員長自身、拝見しました。要求されました竹内委員の要求の資料とはほど遠いものである、このように思いました。 したがいまして、本日は時間が限られておりますので、委員長の責任において、大蔵省にさらに具体的な、納得できるような資料を要求をいたします。でありますから、きょうのところはひとつ、所定の時間内で質疑を続けてください。
○遠藤(和)委員 確かに大事な、こういう税制に関する法律案を審議するその基礎資料であると私は思うのですが、これがきちっと質問者の要望にこたえられなくて出ていない、これは甚だ遺憾であります。しかし、ただいま委員長から御発言ございましたが、委員長の御裁量を私も百歩譲って受けまして、次の質問に入りたいと思います。 次は総理にお伺いしたいと思いますが、総理、改革が修正案を出しましたが、この修正案について総理もしっかり勉強されていただいたと思いますが、この修正案につきまして、総理はどう思われているのか、賛成か、反対であるのか、これをお聞かせ願いたいと思います。
○村山内閣総理大臣 これまでこの委員会の中で、政府が提出をいたしておりまする案について御審議をいただいております。その過程でも、私はるる御説明も申し上げましたし、私どもの考え方もお話を申し上げてまいりました。 そういう話で私は御判断をいただけるのではないかと思いまするけれども、今政府が提出いたしておりまする税制改革案が、当面、いろんな角度から判断をし、考えてみて、最善のものであるというふうに考えておりますから、せっかくでありますけれども、皆さんの出されておりまする修正案に賛成はしかねますということを明確に申し上げておきたいと思います。
○遠藤(和)委員 最善であるというその認識の根拠ですが、そうすると、この私どもが出している改正要綱、要点ですね、要点のすべてにわたって反対である、こう理解してよろしゅうございますか。
○村山内閣総理大臣 その考え方について、理解のできるところはあります。しかし、それが今この段階で現実のものとして実現できるかどうかということになりますと、いささか、そうはならないんではないかと思われる点もございます。
○遠藤(和)委員 消費税の税率構造の見直しの問題についてお聞きしたいんですが、総理はかねがね、やはりこの逆進性を緩和するために飲食料品の軽減税率というものもこの税制改革の中で不断に考えていかなければならない問題である、このようなことをきょうの午前中の質疑でもおっしゃっておりましたが、政府案の見直し規定では、この税率構造の見直しは入っていませんね。したがって、幾ら不断に見直しをいたしましても、法律の手続上はこれは飲食料品の議論はできない、こういうふうな仕組みになっているわけですね、政府案は。 しかし、この改革の出した見直し条項の中には、消費税の税率並びに税率構造のあり方についての見直しも含めているわけでございますから、改革案というのは、不断に見直しをして、その見直しのときに飲食料品の非課税を議論することは可能なわけですね。 と申しますと、総理が、不断に見直しをするんだけれども、法律上はその見直しか担保されていない政府案に賛成をし、その見直しをして、それが実際の法律案に担保できる、その飲食料品の議論ができる、見直しかできる改革案に反対するというのは、私は、総理の一人の人間、最高責任者としてちょっと矛盾があるんじゃないか、こう思うんですが、どうですか。
○村山内閣総理大臣 さっきから私がお話を申し上げておりますように、今御審議をいただいておりまするこの税制改革法案を作成する際にも、三党の話し合いの中では、消費税率をどうするか、そのための逆進性の緩和をどうするか、いろんな角度から議論をされてきているわけですよ。その際にも、この委員の皆さん方の中から、やっぱりこの際、逆進性を緩和する意味で飲食税なんかについては軽減税率を設けたらどうかとか、そういう意見は、私は出ておったというふうに聞いております。 したがいまして、そういう慎重な議論をした結果、五%の税率に平成九年からするという状況の中で、飲食税を軽減税率を採用したり非課税にすることについては、やっぱり無理があるな、こういう合意に基づいてこの案はつくられておるのです。そういう審議の経過を踏まえた上で、見直し条項が設けられておるのですね。 ですから、私は、そういう見直しの前提に立った場合に、やっぱりそうした逆進性の緩和については、いろんな角度からまた意見が出るでしょうし、当然不断に心がけて議論をしなきゃならぬ課題であるということを申し上げておるわけでありますから、今政府が出しておる法案と私が申し上げていることと、一つも矛盾は感じておりません。
○遠藤(和)委員 それはおかしいんですよ。午前中の質疑は、消費税の税率あるいは消費税の税率構造のあり方も含めて不断に議論をするんだという話をしましたね。今はそれは過去完了の話になっちゃっているわけね。それをやって、それを、もう平成八年には難しい、難しいから、それは税率構造の見直しの部分は法律の中に書かなかった、ということは、結局断念をしたという話なんですね。法律の中で担保されてませんよ、全然。そういうことでしょう、大蔵大臣、その法律を見たらそうですよね、どうですか。
○武村国務大臣 まあ法律の文言以上のものでもないし、以下でもないわけでありますが、「消費税に係る課税の適正化」という表現を使っているところでございます。これは政府案でございますから、政府の立案をして提出をいたしております意図を先般来説明をしておりまして、その背景には、与党三党の大綱決定の基本的な認識もございまして、そういう意味で、この見直しの中では軽減税率の問題を具体的に改正の内容としてとらえる考えはなかったというのは事実でございます。 あと、この「適正化」という言葉をどう解釈するかは、まさに国会の問題、院の問題でございますから、それ以上申し上げません。 ただ、一般論として、この食料品の軽減税率の議論は、大変国民の関心の深い議論だということを政府も認識をいたしております。諸外国にもたくさん例があります。そういう意味では、将来消費税のあり方を検討する中で、この問題は絶え間なく、総理がおっしゃるように、真剣な議論を続けていくべき、いって当然だというふうに思っているところであります。
○遠藤(和)委員 将来の話を私はしているんじゃないんです。法律の話をしているんですよ。だから、政治判断としてそう言えるか言えないかという話じゃなくて、法律の見直し条項の中で可能であるのか不可能であるのかという議論をしているんです。これははっきりしていただきたいと思うんですね。今の政府案では、これはできないです。そうでしょう。
○武村国務大臣 もう何回もお答えを申し上げているとおりでございますが、「消費税に係る課税の適正化」ということで表現をいたしているところでございまして、この表現を立案するに当たっては、食料品の軽減税率は想定もしていなかったということであります。 しかしこの問題は、それを超えて、将来この消費税のあり方を真剣に議論をしていく中では大変大きな、大事なテーマだという認識を政府も静っておるということであります。
○遠藤(和)委員 そういう、議論を散漫にするような答弁はやめてもらいたいんですよね。将来の話はわかりました。それは政策判断の議論でございますから、法律の解釈を私は聞いているわけですね。法律の解釈として、これは、政府案ではこの税率構造の見直し、いわゆる複数税率の議論をし、かつ、実施することは可能であるのか不可能であるのかということを聞いているんです。イエスかノーで答えてください。
○武村国務大臣 可能であるかないかは、これはむしろ法制局長官に聞いていただきたいんでありますが、私どもがこの表現を、立法をする立場で、政府が提案をする立場で選択したときには、どちらかというと不公平税制の是正、あるいは中小特例の見直し、こういうテーマを念頭に置きながら提案をしているということであります。
○遠藤(和)委員 非常にこれ、議論をきちっとした方がいいと思うんですね、法律のことですからね、それは可能ではないと。だから私たちは、その税率構造の見直しということを新たに加えて修正案を出しました。ここのところを議論しているんです。政策の選択の話をしているんじゃないんですよ。法律の解釈の話をしているんです。総理はどう解釈しますか。
○村山内閣総理大臣 大蔵大臣が答弁したことと私が申し上げておることは別に食い違いはないんで、大蔵大臣が答弁したとおりでありますけれどもね。 ただ、大蔵大臣も言われましたように、逆進性の緩和というのは、これはもう税が持ち続けてきているものですから、したがって、それを可能な限り緩和するための不断の努力をするのは当然でありまして、不断にそういう議論はやっぱりしていかなきゃならぬ問題だというふうに私は申し上げているわけですよ。
○遠藤(和)委員 だから、その不断の見直しか法律できちっと可能であると理解をしているんですか、どうですかと聞いているんです。
○村山内閣総理大臣 一つの例として申し上げますけれども、今この国会に提案をいたしておりまする税制改革法案をつくる際にも、そういういろんな角度からの議論は展開しているわけですよ。これは三党の中でやっぱり慎重な検討をしてきています。その検討の中には、この際ひとつ飲食税を非課税にしたらどうかとか、軽減税率を設けたらどうかとか、そういう意見もあったんですよ。あったけれども、まあ五%程度の引き上げる中ではちょっと無理かなというんで合意に達したんですよ。ですから、可能かどうかという問題について、私はここで、それは可能でありますとか、いや、可能でありませんとかいう答弁ができるような段階にはない、こう申し上げる以外にないと思います。
○遠藤(和)委員 政策判断を聞いているんじゃないと言っているでしょう。法律上それが可能かどうかということなんですよ、法律の上で。法律ではそのことは対象になっていないんですよ、政府案では。だから、言っているんです。税率構造の見直しという項目、書いていませんから、それはできないのではないか、こういう認識で言っているわけで、政治判断を聞いているのではありません。法律上可能かどうかということを聞いているのです。
○小川(是)政府委員 法案を準備した立場からもう一度、総理、大蔵大臣が申し上げておりますことを重ねて申し上げます。 ここに書いてございますのは、「消費税に係る課税の適正化の状況」となっているわけでございます。つまり想定しておりますのは、消費税について、いろいろ課税について適切ではないんではないかというような御議論がございます。したがいまして、大臣から申し上げたように、主として中小特例のあり方について、例えば簡易課税制度については、引き続き、みなし控除率というものが実態に合っているだろうかといったような御議論があるわけでございます。したがって、そういうものは「消費税に係る課税の適正化の状況」として想定をしてこういう法案を準備したということでございます。 したがいまして、今委員言われましたように、食料品の軽減税率の問題をこの条文のこの言葉の中で想定していたかと言われれば、それを想定しているものではございません。しかし、繰り返し、ここからは政策論だとおっしゃると思いますが、総理、大蔵大臣が言われているように、今後とも不断の御議論があるんであろうというふうに考えるわけでございます。
○遠藤(和)委員 今の話は、法律上は想定はしていないけれども、その法律上可能かどうかというのは政策判断に任せる、こういうふうな議論ですね。そういうことなんですか。そうじゃないんでしょう。できないんでしょう、これは。法律じゃできないんでしょう。はっきりしてください、これ。できない。できない法律なんですと、こういうことをはっきり言ってほしいんです。
○小川(是)政府委員 繰り返しになりますが、この検討条項は、頭のところで「消費税の税率についてはこ、四つばかりの項目を並べまして、これこれを「総合的に勘案して検討を加え、必要があると認めるとき」には「所要の措置を講ずるものとする。」というふうになっております。したがいまして、この検討条項を入れた趣旨は、消費税率の水準についてということでございます。そのときに「総合的に勘案」する中身として、先ほど申し上げましたような「課税の適正化の状況」ということでございますから、どこまでもその要素として想定はしておりませんというところでありまして、政策論議が別途この条文で可能かどうかということとは別のことであるというふうに存じます。
○遠藤(和)委員 法律上そういう想定していないことを、あたかもできるかのごとく総理自身が言っていること自体が、国民に、この法律案そのものの持っている性格に対する正確な認識ができないんですよ。そこを問題にしているんです、私は。そうではありませんか。総理、はっきり、この法律ではできないことになっています、しかし消費税に対する逆進性を緩和する意味で、今後も不断に見直しはしていきます、しかしこの法律じゃできませんから、これは将来の課題でございます、このようにはっきり答弁してくれませんかね。わかりませんよ。
○小川(是)政府委員 お尋ねになっておられるのは、条文の解釈の問題と、軽減税率を今回設けるのかどうかという問題であると存じます。 今回政府で提案している消費税は税率が一本でございまして、その一本の結論に至る経緯については、総理が繰り返し、これは私から申し上げることではない政策的な判断、政策的な議論の経緯として御説明をいたしているところでございます。 今回の法案では税率は一本でございますし、この検討条項として、ここのところをさらに検討対象として想定しているかと言われれば、この条文では想定をしないで出しておりますというところに、繰り返しですが、なるわけでございます。
○遠藤(和)委員 今のお話はもう何遍も聞きましたよ。そういう話を聞いているのじゃないのです。総理自身がきちっと、この法律で担保されていないことを議論するのじゃなくて、この法律では担保されておりません、しかし将来の課題としてはこれは継続して議論をする問題です、しかし、この実施は担保されていないのですからその先の話ですと、こういうふうなことをはっきり言ってくれればいいのです。その話なのです。総理の発言だと、次の見直しでも可能な印象を与えているのですよ。次の見直しでも可能な印象を与えているのです。次の見直しでは不可能なのですよ、これは法律上。
○小川(是)政府委員 可能か不可能かという問題の御提起でございます。国民の権利義務にかかわる問題であれば、右であるか左であるかというそのことが明瞭になってくるわけでございますが、この規定の趣旨は、消費税率のあり方についてこういったことを総合的に勘案して検討を加えるという条文でございます。したがいまして、その検討を加える条文を置いた趣旨は何なのかというのがその背後にあるわけでございます。 その趣旨というのは、先ほど繰り返し申し上げたことでございますし、軽減税率を想定しているところではございませんと、この条文の限りではそうでございます。しかし、政策論として、総理が何遍も言っておられるように、この逆進性の問題をいろいろこれからも議論が行われるということを別にこの規定が否定しているものではない、そういう趣旨でございます。
○遠藤(和)委員 委員長、これは総理が答弁してください。総理、答弁してください。 要するに……(「いつでも法律は改正できる」と呼ぶ者あり)そう、そうなのですよ。やる決意をした、そのときには法律を改正します、こう言えばはっきりします。言ってください。
○村山内閣総理大臣 大蔵大臣並びに局長からも答弁がございましたように、この附則に入れてある見直し条項の中で、平成八年の九月までに結論を出すという中身については想定はされておらない。しかし、これは私は何遍も言いますように、逆進性の緩和についてはこの法案を作成する過程でも議論がありましたし、これからも議論をされる、不断にこの実現に向けて努力をしなければならぬ課題である、検討すべき問題であるということを申し上げているわけです。
○遠藤(和)委員 非常にわかりにくい答弁なのですが、ほかにもちょっと聞きたいことがあるから、先へ行きます。 行革の話をきょうは聞きたかったのですよ、実は。行革について、修正案では、平成六年度中ですから来年の三月三十一日までに、行革の内容とか、スケジュールとか、あるいは経費の節減目標、こういうものをきちっとつくって、国会に提出する、こういう条項を入れています。 これは、総理も九月三十日の所信演説では、行革というのは内閣の最大課題だと言っているのですね。やはりきちっとやらなければいかぬということを言っているのですが、この改革の主張していること、これは総理の言っていた線上にある問題ではないですか。これを、要するに総理は、なるほどそうだ、こう思いますか。それはちょっと難しい話だ、こう思いますか、どうですか。
○村山内閣総理大臣 もう一遍言ってください。
○遠藤(和)委員 行革のスケジュール、それから削減目標、経費を削減する目標、これを来年の三月三十一日までに出す、これを政府はできますか、できませんかということを聞いています。
○山口国務大臣 お答えいたします。 行革のスケジュール、そしてその内容、これは何回もお答えいたしておりますように、例えば規制緩和については、年度内に五カ年計画は策定いたします、それから、特殊法人等の整理合理化の問題については、これまた年度末までに具体名を挙げて決定をいたしますということは申し上げております。したがって、スケジュール、内容についてはお答えを申し上げているとおりであります。
○遠藤(和)委員 総理は、行革というのはこの内閣に課せられた最重要課題である、こういうふうに本会議で言っているのですけれども、これはもし行革ができなかったら、政治責任をとりますか。
○村山内閣総理大臣 何か、これが当面の内閣が取り組む最大の課題です、それができなかったら政治責任をとります、こういう言い方をする方もありますし、私はそういう大げさな言い方はしたくないのですよ、どっちかといいますと。そんな大げさな言い方でなくて、誠心誠意やろうという決意だけは信頼してください、こう申し上げておるわけです。
○遠藤(和)委員 行革全部に対して三月三十一日までに結論を出すのは難しいと思いますね。それでは百歩譲って、総理がこの所信表明でおっしゃっている特殊法人、これについては三月三十一日までにきちっと見直しをし、方針を出されますか。1いや、総理が所信表明で言っているから、総理に聞いている。
○山口国務大臣 特殊法人等の整理合理化につきましては、年度末までに具体名を挙げて整理合理化の方針を決定いたします。
○遠藤(和)委員 九十二ありますね。どういう方針で整理統合化するのか、そして具体的にどのくらいの数字が出るのか、こういうものが三月三十一日、これまでに出る、こう理解してよろしゅうございますね。
○山口国務大臣 九十二特殊法人すべてについて見直しを今進めております。そして、その結果につきましては、中間報告を経、年度末までに具体的な名前を挙げて整理合理化の方針を決定をいたします。
○遠藤(和)委員 それでは、中央省庁の再編の問題ですが、国土三庁の問題ですが、これについて、たしか野坂建設大臣はこんなことをおっしゃっていましたね。公社公団、北海道開発庁や沖縄開発庁などの整理統合化を検討してもらい、行財政に大なたを振るってもらう、こういうことを、これは九四年の二月ですから、ことしの二月、鳥取の県庁で記者会見をされたときにおっしゃっておるわけでございますが、その気持ちに今も変わりはございませんでしょうか。
○野坂国務大臣 お答えをいたします。 遠藤委員指摘のとおりに、たしか二月上旬に鳥取の県庁で記者団から、第一、第二、第三委員会をつくっておるが、第二の行政改革について具体的に例を挙げて説明してくれという話がございまして、例えば北海道開発庁あるいは沖縄開発庁等は二重権力構造というふうにも見えるので、十分に検討を要する課題であろう、こういうふうに申し上げました。 その後、激しく北海道や沖縄からも抗議が参りましたけれども、検討はさせてもらわなければなりません。むしろ現在は分権の基本法を制定するような時代でございますから、十分検討に値するということをお答えを申し上げたことは間違いありません。
○遠藤(和)委員 国土三庁の統合の行革、これはやはり山口総務庁長官のところにも関係するんだと思いますが、この国土三庁の統合をやはり優先課題にしていくのかどうか。その辺の考えはどうなんですか。
○山口国務大臣 お答え申し上げます。 当委員会でたびたびお答え申し上げているわけでございますが、特殊法人、それから規制緩和と並んで、地方分権を私ども積極的に進めようといたしております。そして今、行革推進本部の中に地方分権部会をつくりまして、そこで分権大綱について鋭意合議論を重ねております。 年内にこの分権大綱を決定をいたしまして、その上で政府部内におきまして調整をいたしまして、来るべき通常国会において分権に対する基本的な法律を御提案申し上げたい、こう考えているわけであります。当然その中には、国の行うべき事務、それから府県の行うべき事務、市町村の行うべき事務というものを明確にし、財源等についても、それそれぞれに対応する考え方を示さなければならぬと思っております。 そういたしますと、この地方分権の問題と、ただいま野坂建設大臣がお答えいたしましたこの三庁統合との問題は、密接に関係する問題であります。したがいまして、地方分権を今懸命に進めているときでありますので、三庁統合に関しては中期的な検討課題であるというふうにお答えを申し上げている次第であります。
○遠藤(和)委員 それから、総務庁長官、特殊法人の見直しとともに、いわゆる天下りですね。高級公務員の天下りの実態、この調査、それから、天下ってまた渡っていくというやつですね、あるいは退職金をどこでもらう、こういうことは、やはり国民の目から見ると、この財政改革、行政改革というものをきちっとしなければ、税制改革はやはり理解をしていただくのが難しいと思うのですね。 あるいは、この特殊法人ばかりじゃないんですが、いわゆる行政にかかわる公益法人、これについても、そういった意味での調査をきちっとして、そして結論を、これは特殊法人は三月三十一日ですから、こちらの方も三月三十一日までに出すと、こう明言できますか。
○山口国務大臣 お答えいたします。 今特殊法人等に対して見直しを行っていると申しました。特殊法人等とは、特殊法人、認可法人、そして御指摘の公益法人もございます。これらを含めて関係省庁で今見直し作業を行っていただいている次第であります。 ところで、それでは、特殊法人に高級官僚等がどういう省庁から天下っているかという状況につきましては、これをチェックいたしますのは官房長官のところでございます。したがいまして、総務庁でそれに対しては的確にこうだというお答えをすることについては、できないことは、ひとつ御理解をいただきたいと存じます。
○遠藤(和)委員 最後に、総理の行革に対する決意を聞きたいんですけれども、行革というのは、やはり政治のリーダーシップでやる以外にないと思うのですよ、結論は。武村さんもおっしゃっているけれども、やはり政治家が目標を示す、削減目標をきちっと決める、それによって官僚の皆さんがどういうふうなところをどうするかという議論をすると思うのですね。これを、官僚の皆さんにどこを切ればいいですかを御相談しますというんじゃ、行革にならないんですよ。だから、まず政治が決断する。どう削減するのか、幾ら財源を生み出すのか、こういうものをきちっとやはり総理が閣議なり、御自分の決意としてきちっと示さなきゃいけないですよ。これをやらなければ行革は進まないと思います。これについて……。
○村山内閣総理大臣 決して官僚任せにするのではなくて、閣僚は、官僚でなくてそれぞれ立派な政治家です。その閣僚が腹を決めて、内閣一体となって行革を推進していこう、こういう確認もいたしておりまするし、決意も固めているわけですから、御信頼をいただきたいと思います。
○遠藤(和)委員 終わります。
○高鳥委員長 この際、永井哲男君、北橋健治君、佐々木陸海君から発言を求められておりますので、順次これを許します。永井哲男君。
○永井(哲)委員 日本社会党・護憲民主連合の永井哲男でございます。私は、与党三党を代表しまして、政府提案の関連四法案について、賛成討論をいたします。 まず、所得税、個人住民税の減税について。 活力ある福祉社会の実現を目指すため、働き盛りの中堅所得者層を中心とする税率構造の累進緩和が図られており、最高税率を維持し、減税規模を三・五兆円にしたこととともに評価できます。さきの低・中所得者層を重視した抜本改革と相まって、まさに所得税の基本型が実現できたものと言えるものであります。 二兆円の特別減税及び減税の先行により当面の景気に対する配慮もなされており、また最低課税額の引き上げ、特別減税における低額の上限額の設定など、低所得者対策とともに評価できます。 次に、消費税の改革について。 限界控除制度の廃止へ簡易課税制度の大幅改善など、不公平の是正をし、また仕入れ税額控除についてインボイス方式を採用して制度の信頼性も高まりました。国民の皆さんの御理解を得るに足る制度改革が実現し得たと考えます。 税率について。 所得課税や相続税の減税、緊急の老人介護対策をも考慮しなければならず、地方消費税を含めて五%としたのは、国民の皆さんにお願いする消費税の負担をできる限りぎりぎりのものにとどめる努力を行った結果でありまして、深刻な財政事情のもと、やむを得ないものと考えます。なお、実施に際しいわゆる見直し規定を設け、国民的選択の余地を残したことは、極めて意義深いものと考えます。 福祉の充実についても、この改革の中において、老人介護対策、少子対策として〇・四兆円が確保されており、また減税先行中の措置をも図られ、年金生活者のための物価スライドや実施の際の臨時福祉給付金などの弱者対策などが図られ、本改革の目的である福祉の充実に沿うものとして評価できます。 地方消費税の創設について。 地方分権推進の上で画期的なものであり、高く評価できます。これらに対しては必要な財政的な諸措置が図られ、地方に対する措置とともに、責任ある与党の立場としても十分に評価できるものであります。 以上のとおり、政府提案の関連四法案は、来るべき少子・高齢化社会に対応し得る活力ある福祉社会の実現に向けての、現状で考えられる最善のものであり、修正の余地は全くありません。そのことを申し添えて、私の賛成討論といたします。
○高鳥委員長 次に、北橋健治君。
○北橋委員 私は、統一会派改革を代表いたしまして、ただいま議題となっております政府提出の税制改正三法に反対するとともに、この三法案に対する改革提案の修正案及び政府提出の公債発行の特例等に関する法律案に賛成の立場から、以下討論を行います。 その第一の理由は、政府の税制改革関連法案が、増税を国民の皆様に御理解をいただくために不可欠であるきちんとした手順を一切踏まず、哲学、理念を欠き、何のための税制改革なのか、国民には全く明らかでない点であります。 今回の政府の税制改革は、高齢化社会の福祉ビジョンあるいは行財政改革をすべて先送りしたことに加えまして、所得減税は二階建て、消費税率は仮置きなどにするなど、およそ抜本改革の名には値しないものであると断ぜざるを得ません。 改革の我々の修正案は、まず行財政改革の計画、福祉ビジョンを政府が平成七年三月三十一日までに提出することを義務づけ、その上で初めて税制論議をその半年後の平成七年九月三十日までに行うものとしておりますが、この方針こそ抜本的税制改革への道を確立するものであると考えるものであります。 第二の理由は、政府案が所得減税を二階建てとしたために、中堅勤労者層の税負担の大幅軽減は実現できないことであります。平成九年度以降、二兆円の特別減税がなくなったとき、国民はこの二兆円の増税に加え、消費税率のアップ、さらに年金保険料の引き上げにより、三重に家計が圧迫されることは必至であります。平成九年度以降、国民勤労大衆を待ち受けるのは、六兆円を超えるこれらの増税であります。 また、三兆五千億円の制度減税が継続されたとしても、社会の活力をそぎつっあるこの過酷な累進税率が根本から解消されることは期待できません。二階建て減税は、さきの国会で全会一致で成立した平成六年分特別減税法附則の抜本的税制改革を行うという公党間の約束にも違反しております。このため、改革が提案している修正案を成立させ、平成八年から抜本的所得減税が実施できるようにすべきだと考えます。 第三の理由は、政府案においては消費税率が仮置きにされ、附則に無責任な見直し条項が設けられたこと、また、増税が高齢化・少子社会の福祉充実等にほとんど結びついていないこと、さらに個別間接税との調整措置がなされていないことなど重大な欠陥があり、したがってこれらの点を正す修正が不可欠であるということであります。 消費税が高齢化社会に対応する福祉政策にどうつながっているのか、これまでの質疑で政府は具体的な説明をしていただけませんでした。さらに新ゴールドプランやエンゼルプランなど、政府は正式に決定しておりません。わずかに三千億円しか福祉財源が考えられていない点も重大問題であります。連立与党の方針は、まず福祉プログラムを策定し、それから税制改革に踏み切るという方針でありますが、これも先送りになっている点であります。 また、消費税に加えて、特別地方消費税、自動車取得税など、明らかに流通、消費に課税される税を存置することは、特定の取引、サービスについて二重課税を容認するものであり、早急に解消すべきと考えます。 以上の諸点にかんがみれば、改革の修正案にあるように、行政改革の計画や福祉ビジョンが示された上で消費税率を見直し、その期限の繰り上げ、消費税率構造の見直し、特別地方消費税及び自動車取得税の廃止は当然のことだと考えるのであります。 なお、我々改革は、責任ある政治を目指す見地から、所得減税を実施する以上は、財源対策にも責任を持つべきとの立場に立ち、政府提出の公債発行の特例に関する法律案には賛成の意を表し、私の討論を終わります。
○高鳥委員長 次に、佐々木陸海君。
○佐々木(陸)委員 私は、日本共産党を代表して、消費税増税法案及び関連法案に対し、断固反対の討論を行います。 首相も認めたように、昨年の総選挙で消費税増税を公約した党は一つもありませんでした。公約は議会制民主主義の根幹であり、税は政治の根本であります。消費税は、その導入の当初から、最も広範な国民が一貫して強く批判してきた悪税であります。その消費税を三%から五%に、実に七割もアップするという大増税計画を、公約に真っ向から違反して国会に提出すること自体が、まさに言語道断と言わなければなりません。 しかも、その五%は文字どおり仮置きの数字であり、伝えられる与党税調の議事録なるものによれば、まず五%ありきであり、あの細川国民福祉税構想の七%より低いからいいとか、計算したりするのにいいとかいった議論の中で五%が決まったというではありませんか。負担を強いられる国民を愚弄するなど言いたいのであります。 その上に、二年後見直しという附則であります。軍事費や公共投資などでのむだの削減、大企業の特権的優遇税制の是正など、歳入歳出の抜本的見直しの具体的計画は全く示されていません。逆に、自衛隊海外派兵など国際貢献の必要性の強調や対外公約に基づく公共投資計画など、財政需要の新たな増大要因のみが鮮明にされているではありませんか。 二年後の見直しでは、さらなる税率アップの危険性こそあれ、その逆の可能性は皆無であります。この指摘に対し政府からは、予断を持っていないという逃げ口上が繰り返されただけであります。税率見直しとは、結局のところ、最終的に五%を上回る税率を国民に押しつけるトリックとみなさざるを得ないではありませんか。 改革の諸君が提出した修正案について一言します。 この修正案は、政府案の本質を何ら変えるものでないばかりか、消費税率再引き上げの点では政府案を上回る危険性を持つものであり、反対であります。 最後に、この法案の審議について述べます。 与党側は、改革の諸君の態度変更やボイコット戦術なども利用しながら、野党質問が始まる前から、質問時間の大枠や公聴会日程の設定を強引に迫り、ひたすら採決へと突き進んできました。 六五%に達する税率アップ不支持の国民の声を国会で唯一代表する日本共産党の質疑要求を無視し、与党は一昨日、本委員会で質疑打ち切り、強行採決を行いました。この強行採決が、十二日から十六日、APECに参加する首相の外交日程をにらんだものであることは、疑問の余地がありません。国会審議を首相の外交日程に従属させるこのようなやり方は、国会の形骸化をさらに進め、国会の権威をみずからおとしめるものであります。 与党と改革が受諾した昨日の議長あっせんが、こうした事態の本質をいささかでも変えるものでなかったことは、今現在のこの委員会を含む衆議院での事態の進行そのもの、日本共産党の質疑がここで一分も認められなかったことなどでも明確であります。我が党は、この議長あっせんに反対であることを重ねて明確にしておきます。 公約違反の消費税増税を幾重にも不当なやり方で強行しようとする村山内閣、連立与党の横暴に対し、日本共産党は、国民とともに最後まで闘うことを表明し、反対討論を終わります。
○高鳥委員長 これにて発言は終わりました。 この際、念のため確認をいたします。 まず、所得税法及び消費税法の一部を改正する法律の施行等による租税収入の減少を補うための平成六年度から平成八年度までの公債の発行の特例等に関する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○高鳥委員長 起立多数。 次に、加藤六月君外四名提出の所得税法及び消費税法の一部を改正する法律案に対する修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○高鳥委員長 起立少数。 次に、原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○高鳥委員長 起立多数。 次に、加藤六月君外四名提出の平成七年分所得税の特別減税のための臨時措置法案に対する修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○高鳥委員長 起立少数。 次に、原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○高鳥委員長 起立多数。 次に、加藤六月君外四名提出の地方税法等の一部を改正する法律案に対する修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○高鳥委員長 起立少数。 次に、原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○高鳥委員長 起立多数。 次に、四法律案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。 よって、所得税法及び消費税法の一部を改正する法律の施行等による租税収入の減少を補うための平成六年度から平成八年度までの公債の発行の特例等に関する法律案は多数で可決、所得税法及び消費税法の一部を改正する法律案につきましては、加藤六月君外四名提出の修正案は少数で否決、原案は多数で可決、平成七年分所得税の特別減税のための臨時措置法案につきましては、加藤六月君外四名提出の修正案は少数で否決、原案は多数で可決、地方税法等の一部を改正する法律案につきましては、加藤六月君外四名提出の修正案は少数で否決、原案は多数で可決され、四法律案の委員会報告書の作成は委員長に一任されたことが明確になりました。 本日は、これにて散会いたします。 午後二時十九分散会