政治改革に関する調査特別委員会 第6号
- 発言数
- 155 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1994/11/02
会議録
○松永委員長 これより会議を開きます。 ただいまパラオ共和国クニオ・ナガムラ大統領御一行十一名の方々が傍聴に見えられましたので、歓迎の意を表しまして御紹介申し上げます。 〔拍手〕 ――――◇―――――
○松永委員長 政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、第百二十九回国会以来協議を重ねてまいりました政治改革協議会における合意に基づき、理事会におきまして御協議をいただいたところでありますが、お手元に配付いたしましたとおりの起草案を委員長から御提案いたしたいと存じます。 ここで、起草案の趣旨及び内容の概略について、御説明申し上げます。 議会制民主主義のもとにおいて、政党の機能及び社会的責務はまことに重要であります。また、政党助成法の施行に伴い、同法に基づく政党交付金の交付を受ける政党は、政党交付金を適切に使用すべき大きな責任を負うこととなります。このような観点から、本案は、政党の財産の所有、維持運用その他その目的達成のための業務の運営に資するため、一定の要件に該当する政党に法人格を付与するとともに、政党交付金の交付を受ける政党は法人でなければならないこととし、もって政党の政治活動の健全な発達と民主政治の健全な発展に寄与しようとするものであります。 次に、本案の主な内容について申し上げます。 その一は、政党の法人格の取得についてであります。 この法律において法人格を取得することができる政党は、政治団体のうち、所属国会議員を五人以上有するもの、または所属国会議員を有するもので、直近の衆議院議員の総選挙もしくは直近の参議院議員の通常選挙もしくはその前回の通常選挙における当該政治団体の得票率が百分の二以上であるものといたしております。この要件に該当する政党は、中央選挙管理会の確認を受けた上、主たる事務所の所在地において登記することにより、法人格を取得することができることといたしております。 その二は、法人の設立手続についてであります。 さきに述べた要件に該当する政党は、名称、目的、主たる事務所の所在地、代表権を有する者の氏名、所属国会議員の氏名等を届け出るとともに、これにあわせて綱領、党則等の文書を提出して、中央選挙管理会の確認を受けることができることといたしております。 中央選挙管理会の確認を受けた政党は、確認を受けた日から二週間以内に、主たる事務所の所在地において設立の登記をしなければならないことといたしております。この設立の登記には、名称、目的、主たる事務所、代表権を有する者の氏名及び住所並びに解散の事由を定めたときはその事由を登記することといたしております。なお、これらの登記事項に変更が生じたときは、変更の登記をしなければならないことといたしております。 その三は、法人の解散等についてであります。 法人である政党等は、任意に解散することができますが、そのほか、党則等で定める解散の事由が発生したとき、または目的の変更その他により政治団体でなくなったときは、解散することといたしております。 次に、法人である政党がさきに述べた政党の要件に該当しない政治団体となった場合についてでありますが、このような政治団体は四年間は法人格を失わないこととし、政党の要件に該当することなく四年を経過したときに法人でなくなることといたしております。この場合において、その団体は政治団体としてなお存続することとし、一切の財産は、整理の手続を経て、当該法人でなくなった政治団体に帰属することといたしております。 なお、法人である政党等が解散したときは解散の登記、法人である政治団体が法人でなくなったときは法人でなくなった旨の登記、法人である政党等の清算が結了したときは清算結了の登記、法人でなくなった政治団体への財産の帰属のために必要な整理が結了したときは整理結了の登記をしなければならないことといたしております。 その四は、政党助成法の改正についてであります。 政党助成法に基づく政党交付金の交付の対象となる政党は、法人である政党に限ることといたしております。 以上のほか、法人の管理、清算、登記等について民法及び非訟事件手続法の所要の規定を準用することとし、法人である政党等に対する課税関係については原則として従前の人格なき社団である政党に対する課税関係と同様のものといたしております。また、この法律の規定に違反する行為に対しては秩序罰としての過料を科することとするなど、所要の規定を設けております。 なお、この法律は公職選挙法の一部を改正する法律一平成六年法律第二号一の施行の日の属する年の翌年の一月一日から施行することといたしております。 以上、本案の主な内容について御説明いたしましたが、最後に、本案と政党の政治活動の自由との関係について申し上げておきたいと存じます。 政党の政治活動の自由は憲法上保障されているところであり、これがいささかでも制約されることがあってはならないことは言うまでもありません。そこで、本案の起草に当たりましては、特に行政権が政党の政治活動に介入することがないように留意したところでありまして、第一に、「この法律のいかなる規定も、政党の政治活動の自由を制限するものと解釈してはならない。」との解釈規定を設け、その旨を明文で明らかにしたこと、第二に、法人格を取得することができる政党の要件としては、客観的に明確な基準を用いることとし、具体的には国会議員の数及び国政選挙における得票率としたこと、第三に、政党が行う届け出についての確認は、国会の議決による指名に基づいて任命される委員から成る合議制の中央選挙管理会が行うこととしたこと、第四に、中央選挙管理会が行う確認については、届け出書等の形式上の不備等について行う、いわゆる形式的審査にとどめることとしたことであります。以上の措置によりまして、政党の政治活動の自由は十分に確保することができるものと判断しているところであります。 以上が、本起草案の趣旨及び内容の概略であります。 ――――――――――――― 政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人 格の付与に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○松永委員長 この際、発言の申し出がありますので、順次これを許します。前田武志君。
○前田委員 政党交付金の交付を受ける政党等に対して法人格を付与する問題につきましては、委員長から冒頭御指摘ありましたように、共産党以外の各党による政治改革協議会において協議をいたしまして、その協議の結果に基づいて、当特別委員会の理事会における協議を経て、ただいま委員長から起草案が提案されたわけであります。 したがいまして、この起草案について私から委員長に質問申し上げるのは失礼なこととも存ずるわけでございますが、この起草案が法律として成立した場合のことを考えますと、この法律の適正な施行のためには立法の趣旨や各条項の考え方等を明らかにしておくことがぜひとも必要であると考えられます。 そこで、理事会において合意された質問事項につきまして、共産党を除く、与党、自民党・社会党・さきがけ、そして我々改革を代表して、私から委員長にお尋ねいたしますので、恐縮ですが、委員長から順次お答えをお願いいたします。 まず最初に、政党に対する法人格付与法案、当法案がなぜこういう経緯を経て、必要として立法に至ったか、その立法の趣旨についてお尋ねをいたします。
○松永委員長 お答えいたします。 政党に対する法人格付与法の立法趣旨についてでありますが、御存じのとおり、政党助成法の成立によりまして政党は政党交付金の交付を受けることとなっておりますが、その原資は三百九億円という国民の税金であります。したがって、政党が税金を原資とする政党交付金を受けることに伴って生ずる責任を十分に果たすことができるよう、法的主体としての地位、すなわち法人格を付与することとしたものであります。 つまり、議会制民主主義における政党の機能の重要性及び政党が国民の血税から成る政党交付金の交付を受けることに伴って生ずる社会的責務の重要性にかんがみ、政党が財産を所有し、これを一維持運用し、その他その目的達成のための業務を運営することに資するために、政党に法人格を与えることとしたものであります。
○前田委員 次に、政党が法人格を取得するときの手続についてお答えを願います。
○松永委員長 お答えいたします。 まず第一に、本法で定義している政党に該当する政治団体、すなわち政党交付金の交付を受けることができる政党、それは国会議員を五人以上有するか、国会議員を有しかつ前回の総選挙または前回の通常選挙もしくは前々回の通常選挙の得票率が二%以上の政党でありますが、この政党は、所定の事項を中央選挙管理会に届け出、中央選挙管理会の確認を受けることであります。 なお、この際、中央選挙管理会は、届け出書類に形式上の不備があるか、または届け出書類に記載すべき事項の記載が不十分であると認める場合には、提出者に対して説明を求め、または文書の訂正を命ずることができますが、あくまでも届け出書類を客観的、形式的に審査し、不備がない限り受理することとしているのであります。 次に、中央選挙管理会の確認を受けた政党は、主たる事務所の所在地を管轄する法務局において、確認を受けたことを証する書面を添付して、所定の登記事項を掲げ、登記することによって法人となることができることとなっております。 なお、法人格の取得について、政党交付金の交付を受ける政党は法人格を有しなければならないが、政党交付金の交付を受ける政党要件は満たしているものの交付は受けないという政党も、法人格の取得を望むのであれば、本法の手続によって法人格を取得することができることになっております。
○前田委員 次に、政党の地方組織が所有する財産の登記手続についてお伺いいたします。
○松永委員長 お答えいたします。 政党の本部または地方組織が所有する財産を法人である政党名で登記するか、従来の登記のまま残すかは、専ら各政党の判断にゆだねられているところであります。 なお、法人である政党名で登記するためには、既に個人名または別法人名で登記してある財産については所有権の移転登記を、未登記の財産については所有権の保存の登記をすることになっております。
○前田委員 政党が中央選挙管理会に届け出るべき事項にはどのようなものがあるか、お尋ねいたします。
○松永委員長 お答えいたします。 届け出事項としては、一 名称、二 目的、三 主たる事務所の所在地、四 代表権を有する者の氏名及び住所、五 解散の事由を定めたときは、その事由、六 所属する国会議員の氏名及び住所等、七 前回の衆議院議員の総選挙または前回の参議院議員の通常選挙もしくは前々回の参議院議員の通常選挙における当該政党の得票総数、以上であります。 添付書類としては、一 綱領その他の当該政党の目的、基本政策等を記載した文書、二 党則、規約その他の当該政党の組織、管理運営等に関する事項を記載した文書、三 当該政党に所属する旨の届け出をされることについての当該国会議員の承諾書及び他の政党に所属していないことを当該国会議員が誓う旨の宣誓書、以上が添付文書であります。
○前田委員 届け出書類の中の党の綱領や目的の内容により、届け出の不受理が生ずる可能性があるのかどうか。例えば、目的の中身が今日の秩序を乱すものであった場合でも受理するのか、お答えを願います。
○松永委員長 お答えいたします。 届け出事項の「目的」、これは五条第一項第二号にあるわけでありますが、届け出事項の「目的」としては、単に政治活動その他これに付随する一切の事業等の記載で十分であると考えます。 当該届け出の際提出する添付文書として、「綱領その他の当該政党の目的、基本政策等を記載した文書」が求められているのでありますが、これは形式的に綱領等に該当する書類の提出を求めているにすぎず、その内容の当否を問うものではもちろんありません。このことは、形式的審査に限るとした第六条の規定からも明らかであります。したがって、綱領や目的の内容の当否により、届け出の受理、不受理が生ずることはありません。 なお、綱領等の文書の提出は政治資金規正法及び政党助成法でも求められているところであります。
○前田委員 なぜ、法人格付与法案における政党の定義と政党助成法の政党の定義を同一にしたのか、お尋ねいたします。
○松永委員長 お答えいたします。 いわゆる法人格付与法案は、法人格を取得することができる政党を、国会議員を五人以上有するもの、または国会議員を有しかつ前回の総選挙または前回の通常選挙もしくは前々回の通常選挙における得票率が二%以上であるものと定義し、政党助成法の政党の定義と同一にしておるのでありますが、これは、税金を原資とする政党交付金を受けることができる政治団体にはその他の政治団体とは異なる新たな責任が生ずると考えたからでありまして、その責任を果たすためには、法人格を取得して、みずからが法的主体となることが望ましいと考えたからであります。
○前田委員 いわゆる法人格付与法案を立法することによって政党の政治活動の自由が侵害されることがないか、委員長にお伺いいたします。
○松永委員長 お答えいたします。 本法においては、まず、政党の行う届け出についての中央選挙管理会の確認の際には、形式的審査にとどめていること。また、政党の組織、運営に関する民法の規定の準用については、政党の政治活動のあり方に干渉することのないよう、経済取引のための必要最小限の準用にとどめていること。さらに、政党の政治活動に万一にも公権力が介入することがないよう、「この法律のいかなる規定も、政党の政治活動の自由を制限するものと解釈してはならない。」とする解釈規定を置いていること。以上のことから、この法律により政党の政治活動の自由が侵害されることはないものと考えられます。
○前田委員 政党が法人格を取得した後に、法人格取得の要件を欠いてしまった場合はどのように措置をするのか、お尋ねいたします。
○松永委員長 お答えいたします。 いわゆる法人格付与法案において政党に法人格を与えることとしたのは、次の二つの要請があったからであります。 第一は、政党が政党交付金の交付を受ける受け皿となったことによって生ずる社会的責務を十分果たすためには、政党自身が権利義務の帰属主体であるべきであるという要請。 第二は、現在の政党の法的位置づけが権利能力なき社団となっていることから、政党の行っている経済取引、とりわけ財産の公示について、実態関係を正確にあらわすものとはなっていない。そこで、政党の経済取引の便宜に供し、政党の所有する財産をめぐる実態関係を明確にするために、法人格を有すべきであるという要請が生じたのであります。 本法律案は、その題名が示すように、基本的には第一の要請に重点を置いて立法されております。したがって、政党が政党交付金の交付を受ける受け皿でなくなった場合、すなわち、政党要件落ちをしてしまった場合についてまで、必ずしも法人格を有していなければならないとするものではありません。 しかし、一たび法人格を取得した政党が、法人の内部的な要因によってではなく、選挙結果という外部的な特殊な要因によって法人格を奪われてしまうとすれば、政党要件落ちをする以前に当該法人である政党と取引関係にあった第三者の法的地位を不安定なものにしてしまうということになります。 他方、政党要件落ちした政治団体にいつまでも法人格を付与したままにしておくことも、政党要件を充足せず法人格を得られない政治団体との間で不平等を生ずるのではないかという問題も生じます。 そこで、法人格を取得した政党と取引をした第三者の法的地位の安定性の確保と、法人格の取得に関する政治団体間の法的な平等の確保等の事情を勘案して、政党要件落ちしてから四年間は法人のままとすることとし、政党要件に該当することなくこの経過期間を過ぎたときは法人格を失うということにしたものであります。
○前田委員 法人格を欠いた際、当該政党はどのような登記手続を行うのか、お尋ねいたします。
○松永委員長 お答えいたします。 解散の場合と政党要件落ちの場合とで二つの異なる登記手続が行われることになります。 まず任意解散、党則等で定める解散事由の発生及び目的の変更その他によって政治団体でなくなった場合については、解散の登記がなされた後、清算が行われ、清算が結了すれば清算結了の登記が行われるということになります。 一方、政党要件落ちして町年を経過したときは、法人でなくなった旨の登記を行い、当該法人でなくなった政治団体への財産の帰属のための必要な整理が結了した場合には、整理結了の登記を行うことになっております。 法人である政党名で登記してある財産については、なお存続することとなる法人でなくなった政治団体へ所有権が移転することになるので、当該法人でなくなった政治団体が所有権の管理を委任した者への所有権の移転の登記を行うことになります。
○前田委員 いわゆる法人格付与法案における民法の法人に関する規定の準用の基準は何か、お伺いいたします。
○松永委員長 お答えいたします。 政党の組織、活動の形態は千差万別であり、そのあり方はまさに政党の政治活動の自由にかかわる根本問題であります。他方、民法の規定は、民法法人の公益性の確保、取引の安全の確保という観点から、その組織、管理、運営等について種々の規定を置いて規律しているところであります。したがって、これらの民法の規定をそのまま法人である政党について当てはめることは、政党の政治活動の自由の見地から極めて問題があると言えます。 そのため、法人格付与法案においては、代表権を有する者に関する規定等政党の行う経済取引についての必要最小隈の規定のみを準用することとし、その他の法人の組織、管理、運営に関する規定は、原則として準用しないか、または準用する場合でも政党のあり方に干渉することとならないよう必要な読みかえを行うなど、法人である政党の持つ特殊性にかんがみ、政党の内部的事項や組織の問題等に対して公権力が介入しないよう十分配慮しているところであります。
○前田委員 法人格を取得した政党に対する課税はどのように措置をするのか、お伺いします。
○松永委員長 お答えいたします。 いわゆる法人格付与法案における国税及び地方税の課税関係については、政治改革協議会において既に与野党間で合意されたとおり、基本的には、従前の人格なき社団である政党に対する課税関係と同様のものとするよう、必要な措置を講ずることとしております。 ただし、消費税の関係については、政党の特殊性にかんがみ、法人である政党については、消費税法九条一項本文の「小規模事業者に係る納税義務の免除」に関する規定、いわゆる免税事業者に関する規定は適用しないことといたしております。 すなわち、法人である政党については、一 現行消費税法九条一項では、事業者が法人格を取得したときは結果的に二年間免税事業者として扱われる仕組みとなっておりますが、この仕組みを、選挙の結果により政党要件に該当し法人格を取得する法人である政党にそのまま適用するのは適当でないと考えられること、二 政党交付金を受ける以上、経理能力は十分備わっているものと考えられること、三 消費税の転嫁能力も十分有しているものと考えられること、四 対象となる政党が限定されるので徴税コストも高くはないこと等の理由により、一律に課税事業者として取り扱っても特段の支障はないものと考えられるので、そのような措置を講ずることとしたのであります。
○前田委員 政治団体の中で、法人格を有する政治団体とその他の政治団体との間で法律的差異ができることは好ましくないのではないかと思われますが、どのようにお考えでありましょうか。
○松永委員長 お答えいたします。 この法案は、国民の税金を原資とする政党交付金の交付を受ける政党に対し、その法的主体としての地位、すなわち法人格を付与することにより、政党交付金の交付を受けることに伴う社会的な責務を果たすことができるようにするとともに、一定の要件を満たす政党に対し、経済取引上の便宜を与えるものであります。そのために法人格を付与することとしたものでありまして、それ以外に政治団体の間に殊さら質的差異を設けることを目的とするものではないのであります。
○前田委員 最後にお尋ねいたします。 この法律は、一定の資格を有する政党に対し法人格を付与することをその内容としておりますが、将来的に政党法を意図するものではないのかとの懸念があります。その点について御見解を伺います。
○松永委員長 お答えいたします。 この法律は、政党が国民の税金を原資とする政党交付金の交付を受けることに伴う社会的責務を果たすことに資するとともに、政党が行う経済取引の便宜に資するため、政党を法的主体として位置づけ、もって民主主義の健全な発達に寄与することを目的としており、決して政党規制型のいわゆる政党法を意図するものではありません。
○前田委員 終わります。ありがとうございました。
○松永委員長 次に、東中光雄君。
○東中委員 政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律案の起草案について、私たちは、この法案は、憲法違反の政党助成を施行するに当たって、国が国費から政党交付金を支出する以上、政党交付金を受け取る側の責任の所在を明確にする必要があり、法律上の能力がなければならないとして、政党交付金を受ける要件を満たす政党に法人格を付与するというものだと思います。同時に、法人格の取得を政党交付金を受け取る政党の要件に加えるように政党助成法を改正するものであります。 本来、政党のような有力な社会的存在に法人格が与えられないことが不合理なのであって、政党に対する法人格を付与するということは当然なされなければならないことであると考えています。その場合、政党に法人格を与えたことによって公権力がその政党に介入したり、干渉したりするようなことは行われてはならないというのは当然だと思っておるわけであります。 しかし、この法案は単なる法人格の付与法ではありません。趣旨の説明の中でも、政党交付金を受ける政党が法人格を取得しなければならない理由として、国費を支出する受け皿の法律上の責任をはっきりさせること、財産管理等の法律上の責任の所在をより明確にしておく必要があることなどを挙げています。要するに、この法案は政党交付金を受ける政党の要件に法人格取得を義務づけるためのものであって、憲法違反の政党助成法を補完する立法にならざるを得ない、そういう点で私たちは反対なのでありますが、ここで、趣旨について言われました二、三の問題について提案者の御意見をお聞きしたいと思うわけであります。 本法案の立法趣旨について、政党が国民の血税から成る政党交付金の交付を受けることに伴って生ずる社会的責務の重要性にかんがみて法人格を付与するというふうになっておるわけでありますが、政党が国民の血税から成る政党交付金、原資三百九億円の交付を受けることによって生ずる社会的責務とはどういうことなのか、その社会的責務を果たすためになぜ法人格の取得が必要なのか、この点についてお伺いをしたいわけであります。
○松永委員長 お答えいたします。 先生御存じのように、先般制定された政党助成法、この法律によりまして一定の要件を満たす政党は政党交付金の交付を受けることになったわけでありますが、その財源は国民の税金で賄われておりまして、したがって、政党はその責任を自覚し、国民の信頼にもとることのないように、政党交付金を適切に使用すべき責務を負っているわけであります。このことは、政党助成法四条二項に明記されております。 すなわち、政党交付金が国民の税金を原資とする以上、政党助成法の趣旨に照らし、いやしくも国民の信頼にもとることのないよう、その適切な使用をすべきであるというのが社会的責務の内容であると考えます。 この場合、社会的責務を果たすための方法としてはさまざまな方法が考えられますが、この法案では、政党に対して法人格を付与し、政党を法的主体として明確に位置づけることによって、政党交付金を含む政治資金の取り扱いに関し、その権利義務の帰属主体を明確にし、政党交付金の交付を受ける政党に対する国民の信頼にこたえることとしておるのであります。
○東中委員 政党交付金を受けるに至らない政党、すなわち得票率が二%に達せず、または国会議員が四人以下の政党は法人格を取得できないこととなっておりますが、なぜこうした小さい政党は法人格を取得することができないのか、その理由を明らかにしてほしいわけであります。小政党といえども財産を所有し、これを維持運用するのに法人格は当然あるべきでありますし、なくてよいということの根拠は一体何なのか、お伺いしたいのであります。
○松永委員長 お答えいたします。 いかなる要件を満たす団体に法人格を与えるかは、極めて政策的な問題であります。 この法案は、国民の税金を原資とする政党交付金の交付を受ける政党について、これを法的な権利義務の帰属主体として位置づけることにより、その社会的責務を果たすことに資することを目的としており、その範囲内で必要な限度において、すなわち政党助成法の政党要件に該当する政治団体に対して法人格の取得の道を開いたのであります。 なお、この政党助成法上の政党要件を満たす政治団体は、国民の税金の受け皿としての経理能力及び公益性の要請を満たすものと考えられるので、これを基準として法人格を付与することについては、他の法律の規定による法人と比べても特段の問題はないものと考えられるのであります。 御指摘の得票率二%未満または国会議員四人以下の政治団体について、財産を所有し、これを維持運用することに資するため、これに法人格を付与すべきであるかどうかという問題については、今回の法人格付与法案とは別に、国会においてさらに検討すべき問題であると考えておるところであります。
○東中委員 私たちは、政党がその財産を保有し、維持運営するための便に供するために政党に法人格を付与するということは、その社会的重要性から見て当然だというふうに考えておるわけですが、政党交付金との関係で法人格を付与するというのは、これは先ほど言いましたように、この立法としてはおかしいんじゃないかというふうに考えるものであります。 最後に、極めてささいな技術的なことでございますが、人格なき社団である政党が法人格を取得し、その所有していた財産で既に別名義で登記されているものを法人である政党名で登記しようとする場合、なぜ所有権の移転登記が必要なのか。人格なき社団が法人格を得た、主体は一緒でありますが、なぜ移転登記が必要なのかということについて、極めて技術的でございますが、一点お伺いをして質問を終わりたいと思います。
○松永委員長 お答えいたします。 実質的に所有権が移転するわけではないので登記名義人の表示の変更で足りるのではないかという主張があることは承知しておりますが、現行の不動産登記法上、人格を異にする者への登記名義人の表示の変更は認められていないので、例えば人格なき社団の代表者個人名義から法人である政党名義にする登記は、現行法上、所有権の移転登記によらざるを得ないのであります。 なお、法人である政治団体が法人格を失った場合において、当該法人名義で登記をした財産を、なお存続することとなる政治団体の代表者名義に登記を移すような場合においても、同様に、現行の不動産登記法上は所有権の移転の登記によらざるを得ないこととなっているのであります。御理解願いたいと思います。
○東中委員 質問を終わります。
○松永委員長 これにて発言は終了いたしました。 本起草案についての議事は、後ほどに譲りたいと存じます。 午後一時より再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十時四十二分休憩 ――――◇――――― 午後一時一分開議
○松永委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案並びに三塚博君外二十九名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案及び保岡興治君外十名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。 これより村山内閣総理大臣に対する質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大原一三君。
○大原委員 私、総理に質問申し上げるのはきょうが初めてでございます。どうかひとつよろしくお願いいたします。 総理と私とは選挙区が隣でございまして、山一つ越えたら総理の里でありまして、本当に過疎地でありますね。きのうから大変議論がある中で、一対二の二を超える選挙区が二十八あって、憲法違反ではないかという御議論も一部にありました。しかし、これは各県に一つ割り振ったということが大きな前提になっておりまして、田舎であればあるほど、面積を検討してくれというような御議論も総理の里でよく聞かれたと思うのでありますが、二・幾つになりまして、二十八選挙区が二を超えておる、これは憲法違反ではないかという御議論が一部にありましたが、総理はこの辺のことをどうお考えでございますか、総理の印象をまずお聞かせを願いたいと思います。
○村山内閣総理大臣 全国見渡しますと、過疎もあるし、いろいろな地勢上の問題もたくさんあろうかと思うのです。今回の区割り案につきましては、九月に行われました衆議院及び参議院の政治改革特別委員会で審議会の石川会長がお述べになっておりますが、市町村をいわゆるようかんを切るようにきちっきちっと切れればそういう形でおさまることもあるいはできたかもしれないけれども、今御指摘のございましたような地勢上の問題やらあるいは行政区画の問題やら等々いろいろな要件を満たしてその区割りをするということになりますと、必ずしも割ってきちっと答えが出るというようなわけにはいかずに最大の格差が二・一三七となったという経過も聞いておりまするし、今もお話がございましたように、各県に一名ずつ割り当てをするということを前提にして今申し上げましたような区割りというものを考えて、ぎりぎり出された案だというふうに私も認識をいたしておりますから、言われるように憲法違反ということにはならないのではないかというふうに私は考えています。
○大原委員 六年に及ぶ長い政治改革の審議でございました。平成三年、海部内閣のときに自民党も小選挙区比例代表制を提案しました。平成五年の国会では、自民党は単純小選挙区を提案し 社会党さんはいわゆる小選挙区併用型の比例代表制を提案され、そして今日、また三百、二百という小選挙区並立制というような形に変わってまいりました。 長い長い議論で、お聞きしますと、この政治改革の議論は歴代三位の長い議論をしているのだそうであります。先ほど委員部に聞いてみますと、一番長かった審議が安保条約で、二番目が沖縄で、三番目がこの政治改革だという。そういう大議論をしながら今日に至ったわけでありますが、いよいよきょうそのめどもつこうという段階で、総理もひとしおいろいろの思いが、第一線に立たれて指導されてきた今日までたくさんあると思うのですが、簡単にその感懐のほどをお聞かせ願いたい。
○村山内閣総理大臣 今委員からお話がございましたように、六年間という長い期間、いろいろ紆余曲折もありましたし、その間には政権がかわるといったようなこともございまして、感慨深いものがあることは、もう皆さん共通してそういう御認識だと思います。 この区割り法案ができれば、小選挙区という選挙制度、それからそれに伴って腐敗防止に関連をして公職選挙法の改正やらあるいは政治資金規正法の改正やら、はたまた本日提案をされた議員立法における連座制の強化といったような問題もあって、一応一連の決着がつけられるというふうに思うのですけれども、しかし、せっかく政治改革を願って政治の信頼を回復するために一連のこうした政治改革がなされてきているわけでありますから、これが真に国民のものになって、そして実のある実行ができて、そしてさらに政治の信頼が一層確立されていく、こういうものになるようにするために私どもは一層努力をしていく必要があるというふうに思っておりますが、振り返ってまいりますと、委員御指摘のようにまことに感慨深いものがございます。
○大原委員 これは本題に関係があるわけでございますが、十月二十三日付のニューヨーク・タイムズ、総理もあるいはごらんになったかと思いますけれども、これに「ザ・ムラヤマ・サプライズ」という社説が出ております。どう訳したらいいのかわかりませんが、村山政権の驚き、意外性と訳すのでしょうか。私なりにこれを訳してみますと非常におもしろいことが、おもしろいと言ったら語弊がありますけれども、いいことが書いてあります。 それは、簡単に読んでみます主なところを、全部読めませんので。「六月成立した日本の社会党と保守主義の連立政権は、本欄を含めて当時多くの人々が皮肉を込めて笑ったが、同政権は実際には驚くほどうまく機能しております」、こう書いてあります。社会党員である村山総理と、自民党と、独立派と書いてありますがこれはさきがけのことだと思うのです、のパートナーたちは、「昨年冬及び今年春においてほぼ週ごとに内閣を危機が襲ったこととは全く対照的な安定多数をつくり上げた。新政権は、米国との部分的な貿易合意を実現するほどの結束力も見せた。最も重要なことは、同政権が日本の有権者にとって政治改革と経済改革を進めるための新興勢力となったことである」、こう書いてございますね。 そのほかるるいろいろなことが書いてございますが、これは私も多少驚きを心の中に持っている者の一人でありますけれども、本当にすばらしい評価がニューヨーク・タイムズ、これは社説でございますが、出ております。総理はこれをお読みになったと思うのですが、感懐はございますか。あったらお聞かせ願いたいと思うのです。
○村山内閣総理大臣 この内閣ができて四カ月になりますけれども、この四カ月間のやってきたことに対して正しく御理解をいただき、評価していただいたということについては私も大変ありがたいことだというふうに思っています。 これはだれが考えてみても、三十八年間対立しておった政党が、言うならば世界情勢も変わり日本も変わる、変わった世界と変わった日本に対してどう政治が対応していくべきかというようなことも議論をされてきて、そして自民党と社会党とさきがけが連立政権を組んだ、これでうまくいくだろうかという戸惑いがあったことは、これはもう当然なことだと思うのです。しかし、それだけに私どもは、三党がやはり心を一つにして、できるだけ透明度を高めて民主的に、国民の意思を大事にしながら政局を運営していこう、こういう気持ちで、この税制改革なり当面与えられた課題について真摯な気持ちで取り組んできている。 そういう姿を私は正しく御理解をいただいたのだというふうに思っておりますけれども、何よりもやはりお互いに信頼し合うということが国内の政治においても大事なことですし、また国際的にもそれぞれの国々が信頼をし合うということが大事でありますから、その気持ちを大事にしながら、そういう評価もいただいたことについても真摯に受けとめて、そしてなお一層皆さんの御期待におこたえできるように誠心誠意やらなければいかぬな、こういう決意を固めておるところでございます。
○大原委員 この法案が成立をいたしますと、巷間、だれとは申しませんけれども、成立したらすぐに解散をして国民の信を問うべきであるという議論が一部にあります。私もこういうことについてはいろいろ勘ぐりやら批判を持っておりますが、虚心に総理は、解散権は総理の専権事項でございますから我々がとやかく言うことはできないのでありますが、この巷間いろいろ伝えられる議論についてどのようにお考えか、御意見をお聞かせ願いたい。
○村山内閣総理大臣 区割り法案が通って一応、先ほども申し上げましたように、一連の政治改革の制度ができるわけであります。したがって、新しい制度ができたら新しい制度に基づいて信を問うというのは、ある意味では一つの考え方ではあると私は思います。しかし、政治というものは、やはり国の内外にやらなきゃならぬ多くの課題も抱えておりますから、そういう課題の解決なくして、ただ解散すればいいというものでは私はないというふうに思いますから、そういうものも含めて考える必要があると思いますので、今のところ解散は考えておりません。
○大原委員 多少細かいことになって恐縮でありますが、この腐敗防止法案、大変厳しい法律でございまして、これひとしく国会議員の一人一人、さらにまた選挙の洗礼を受けなきゃならぬ方々、非常に大きな関心を持っておるものが腐敗防止法案だろうと思うのですね。それを与党側は、国政選挙からまず適用すべきではなかろうか、隗より始めよという議論がございまして、ところが、野党の皆さん方の御意見も入れまして、三月一日以降に施行される地方選挙にもこれが適用されることになります。 ところがこの腐敗防止法、並びに選挙法もそうでございますけれども、国会を通りますと一カ月の猶予期間を置いて施行になる。そうなりますと、三月一日以降に行われる選挙でも、これが施行になりますと、恐らく年内施行になるでしょうが、それ以降の事前運動についても、一番早いと。考えられる地方議員の選挙について適用になるわけですから、これは大変なことなんですね。 先日も田舎へ帰りまして、どうだどうだと聞いて歩きましたが、それは大変だと。何にも知らないんですよ、正直言いまして、連座制とは何ぞやということを。ほとんど意識がないところへもってきて、どかっとこの法律が出ていくわけでありますから、これは大変なPRの努力が必要だと思うんですね。 この辺については、もう長々と自治大臣等に対してしっかりPRしろという議論はございましたけれども、そういう意味で、総理がひとつ陣頭指揮に立ってこの辺のPRをし、そして指導していかなければ大変な事態が起きる可能性がないとは言えないと私は思っております。その点についてはいかがお考えか、御意見をお聞かせ願いたいと思うのです。
○村山内閣総理大臣 先ほども申し上げましたように、今度の政治改革が本当の意味で実効あるものにして実を結んでいくためには、政治家がもちろん心して取り組んでいくことも大事なことでありますけれども、何よりも主権者である有権者がよく理解していただくということが基本でありますし前提でなければならぬ、私はそう思っておりますから、各地方の選挙管理委員会等とも十分連携をとりながら、その期間周知徹底するように努力していく必要があるし、今申し上げましたように、これは主権在民で有権者のものでありますから、国民全体が正しく御理解をいただきますようにこれから徹底したPRをする必要がある、徹底する必要があるというふうに考えておりますから、自治省も督励して、大いに内閣を挙げて努力していきたいというふうに思います。
○大原委員 内閣を挙げて御努力を願わなきゃならぬと思うのでありますが、制度の改革をやりましても、やはり政治家一人一人の意識の改革、さらにまた国民意識の、選挙する人の、投票する人たちの意識の改革も同時に私は必要であると思います。ですから、今回の改革はまさに政治改革の第一歩でありまして、制度ができたから万事オーケーというわけには私はまいらぬだろうと思うのですね。 思い出しますのは、先日もこの席で議論がありましたが、伊東正義先生が、あれは竹下内閣が交代するときでしたか、あなた、総理をやりなさいと言ったら、いや、表紙をかえても中身が変わらにゃ何にもならぬよと言って総理になることを固辞されたことを私は思い出すわけでありますが、まさにこの政治改革は一里塚であって、これからが本番だという感じがするわけであります。伊東さんも、そういう最大の皮肉を込めた私これは発言じゃなかったのかなという感じも、もう他界をされましたが、自民党で政治改革のリーダーをとってこられた方の意見でありました。総理はこの辺のことについてどうお考えか、御意見を聞かせていただきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 仏つくって魂入れずという言葉もありますけれども、これは、法律というのは一応制度ができるわけでありますが、その制度を活用するのは政治家であり有権者でありますから、したがって、何よりもやはり政治家の意識改革、有権者にもしっかり理解していただくということが大事だというふうに思います。そうした全・体の努力によって政治は変わっていくし、政治の信頼も回復されていく、私はそう思いますから、その決意で私どもも取り組んでいく必要があるということを強く認識をいたしているところでございます。
○大原委員 もう時間が参りましたから最後の質問になると思うのでありますが、今回提出されておりますこの政党法人化法でありますが、私はこれ一歩前進だと思います。 これから政党主導の選挙が行われようとするときに、政党の役割というのはますます重大化すると思います。この意味で、日本の憲法には政党の規定がないんですね。結社の自由というのはありますが、政党規定はありません。外国、先進国の中では、米英を除いて政党規定がほとんど入っております。政党のの付置づけ、役割が明定されてあるわけです。 私はそういった意味でも、これからの政党選挙の重要性ということを考えていきますと、やはり将来はすっきりした政党法をつくるべきではないのかな。政党法をつくるとすぐに公権力の介入というような問題意識があるのでありますが、しかし各国憲法には自由な活動ということが前提に書かれておるわけでありますので、私は、そういう意味では将来政党法の制定が望ましいのではないかと思うのでありますが、総理はいかがお考えか、この点について御意見を伺いたい。
○村山内閣総理大臣 今回、一連の政治改革の中で政党が交付金を受けるということになりましたので、それらは単なる任意団体ではなくてやはり法的主体を明確にする必要があるという意味で、私は一歩前進されたというふうに評価をいたしておるのでありますが、今言われましたように政党法ということになりますと、結社の自由とかあるいは政治活動の自由とか、それに関連するいろいろな問題も出てくると思いますから、そうした問題も含めて十分慎重な検討がこれからされてしかるべきである。私どもも、やはりそういう意味で、どういうふうに位置づけていくかということについては、これから御意見も踏まえて慎重に検討していかなきゃならぬ課題であるというふうに受けとめております。
○大原委員 これで質問を終わりますが、総理、これから非常に難しい一里塚を越えていくわけでございますから、どうかひとつ、ニューヨーク・タイムズにもありましたように、政治改革のリーダーとして今後ますます御健闘を期待して、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○松永委員長 加藤卓二君。
○加藤(卓)委員 総理の大変明快な答弁をいつも聞いておって非常に快く思っておるわけでございますが、実は大原さんと同じような質問をしなきゃならないような立場になったというのは、政治家が大変な犠牲を払って、というよりも苦労して今度の政治改革をやってくれている、これに関して若い人たちはどう思うんだ、総理に質問する機会があるのでもし意見があったらと言ったら、こういうことを言われました。政治改革、大変御苦労さまでした、しかしおれたちは専門家でないんで、新聞では読んでいるけれども、まだまだ国民のすべての人たちが、全国民がまだそこまでに到達していると思えない節もあるんだ、ぜひ意識改革をやるようにひとつ大きな啓蒙運動をやってくれと、同じようなことをあれされました。 それと同時に、これは大変大事なことだけれども、選挙の時期はいつごろになるのかな、こういう大変素朴な質問がございました。これは総理が今までずっと言われていることを承知しておりますが、あえて、うちの選挙区の若い人たちの意見もございましたので、再度、その点に関して総理のお考えをひとつお聞かせ願いたいと思います。
○村山内閣総理大臣 今も大原先生の御質問にお答えいたしましたけれども、なるほどこの政治改革が一連の仕上げをすれば、制度も変わることだからひとつ新しい制度で信を問い直して出直すべきじゃないか、こういう意見も私はあり得ると思います。しかし、政治というものはやはり国民のために日々生きた仕事をしているのでありまして、これだけ内外に大きな課題を抱えているときに、それを放置して選挙に明け暮れることが本当にいいのかどうかというようなことに対する意見も私はあると思います。 先般のあるマスコミの世論調査を見ましても、すぐに解散はすべきではない、当面の課題を片をつけるべきだ、こういう声も大変多く反映されておるようでありますから、そうした総合的なものも十分判断をした上で決める必要がある、私はそう思っております。そうした重要な国民的課題について、誠心誠意、真剣に取り組んで解決することが我々に課せられた課題ではないかというふうに受けとめておりますから、今のところ解散は考えておりません。
○加藤(卓)委員 新制度が発足しますと、これは政党と政党の選挙になるんだ、こんなふうにはっきり私たちも認識しておるわけでございます。今大原議員もおっしゃったように、外国ですら大変うまくいっているじゃないかと。これは冷戦時代の終結のむしろ大きな贈り物かなというぐらい私は大変選挙区でもうまくいっていますよ、とにかく自民党と社会党の政治的ないろいろな問題点というのはもう戦後ずっとやってきたんだ、一番大事な問題点がここのところ数年のうちに解決できたので大変政策的には長く続くと思いますよ、こう申し上げておりますが、来年はもう地方選挙があるわけで、統一選挙がございます。参議院選挙は、これはもうよけて通れないんだ。 自民党の方の森幹事長も、自社、そしてさきがけ等と大変仲よくやっていきたい、もちろん協力してやっていくんだ、こう申しておりますが、この点に関して総理の方でぜひひとつ、政党と政党が政策を一にする場合には空白選挙区等で選挙協力ができるのかどうか、その辺のことも再度、当然できる、こうおっしゃられるのでしょうが、その辺は一番やはり大丈夫なんですかと言われる質問の中なので、あえてこういう、永田町では何を今ごろと言われるような言葉かもしれませんが、いま一度総理のかたい御決意をひとつお聞きしたいと思います。
○村山内閣総理大臣 今、席を持っておられる議員の皆さんは中選挙区で選出されたわけですね。これが今度小選挙区制度で選挙をされるとなりますと、選挙地盤も変わってまいりますし、一つの選挙区から一つの議席しかとれない、こういう選挙制度になるわけでありますからね。したがいまして、それをどう踏まえていくかということが一つ。 もう一つは私は、これからは当分の間連立政権というものが続いていくのではないかというふうに考えてまいりますと、連立政権を構成する各党が、それぞれの違いはあっても可能な限り選挙協力をして、そして安定した議席を確保するということも大事なことだというふうに思いますから、私どもはこれからも誠心誠意選挙協力ができるような方向で努力する必要があるというふうに考えておりますから、そういう認識でこれからも取り組んでいきたいというふうに思います。
○加藤(卓)委員 こういう席で、総理に政治に対するお考えをひとついま一度お聞きしたいなんと言うのは、随分私たちにとっては、まあどうかなと思うのですが、総理の考え方を聞きたいという意見もありましたので。私は、確かにそうだな、こう思うので、私たちがそんなことはと言っていることでも案外、政治の専門家はそのように理解していても、国民に説明しやすく理解する場合にはどういうふうにしたらいいのかな、こう思うわけでございます。総理の政治姿勢だとか考え方は所信表明やなんかでもう十二分に承知しているわけでございますが、政治とは権力を握るために使うものでなく、現実を理想に向かってあるべき姿に変えるための手段だと、私たち、若い者たちと話すときはそんなふうに話しています。国民を幸せにするために政治はあるんだ、こう申しておりますが、政治を政争の具に使わない総理に、総理の考え方をいま一度、政治改革に当たって御意見をひとつお聞かせ願いたいと思います。
○村山内閣総理大臣 今委員が御指摘になりましたように、政治の究極の目的というのは、働いて生活をしておる国民の皆さんが、いかに幸せに、人間らしく、安心して日々を過ごすことができるか、こういう基盤をしっかりつくっていくことが私はやはり政治の目的ではないかというふうに思いますし、そういうことを通じて世界全体の平和をどう守っていくか、維持していくかということもまた大事なことだというふうに思います。 したがって、政権をとるためのいろいろな手段を考えるというのではなくて、そういう政治を心がけて一生懸命やっていくということを通じて、国民の皆さんもこれなら安心だから支持しよう、こういう信頼関係がしっかり根づいて、そして国民の信頼と支持の基盤の上に政権が維持されていくということがやはりあるべき当然の姿ではないかというふうに私は思っておりますから、今議員御指摘のとおり、そういう心がけで政治に取り組んでいく必要がある、私はそう思っています。
○加藤(卓)委員 過去の政治が大企業優先ではないかという形の中でこの政治改革が始まったわけでございます。私も、そういう意味では中小企業だとか農業だとか、弱者に対しても目を向けてもらいたい。こういう大事なときに政治改革が行われて、その後、今度は税制改革が行われるわけでございますので、中小企業等々に目を向けたような政治をぜひやっていただきたい、こんなふうに願うわけでございます。 二十一世紀に向けて、平和を守るためにも、国民のすそ野であるところの中小企業や農業等にもぜひひとつ、総理がどんな考え方を持っておられるか、一言お聞かせ願いたいと思います。簡単で結構です。
○村山内閣総理大臣 これは中小企業というふうに特定してお答えするのではなくて、私は常々申し上げておりますけれども、やはり世の中には経済力の強い者もあれば弱い者もある、力の強い者もあれば弱い者もある、同時にハンディを背負っている方々もある。したがいまして、そういう方々がいかにして現実の社会の中で公平平等に生活することができるかということを考えていくのがやはり政治の一つのねらいだというふうに思いますから、いかにして社的公平、社会的公正を確保するかということからすれば、そういうハンディを持っている方々や比較的弱い方々のために。ある程度の政治のてこ入れをして、そして社会的公正を期していくということは大事なことだというふうに思っておりますから、委員御指摘のような点については、十分配慮しながらこれから政治に取り組んでいかなければならぬというふうに肝に銘じております。
○加藤(卓)委員 以上で質問を終わらせていただきます。
○松永委員長 岡田克也君。
○岡田委員 今回の法改正、それから前回の改正、特に政治資金規正法が前回改正になったことによりまして、今までざる法と言われた政治資金について非常に厳しくなったというふうに承知をしております。 そういう中で、例えば、企業からの献金の上限がこれから五万円になる、五万円を超えると公表しなければいけない、そして、一社当たりは五十万円である、あくまで一団体である、こういうことになるわけでありますが、そういう状況のもとで、今までこういうことがある、こういうふうに言われていたわけですけれども、企業からの例えは車の提供でありますとか、秘書の派遣でありますとか、あるいは選挙事務所を世間と比べて安いお金で借りるとか、そういうことがこれから即政治資金規正法にひっかかってくるだろう、こういうふうに思うわけですけれども、この点について、まず自治省の御見解を聞きたいと思います。
○野中国務大臣 政治資金規正法の「寄附」とは、「金銭、物品その他の財産上の利益の供与又は交付で、党費又は会費その他債務の履行としてされるもの以外」をいうと法の第四条第三項において決められておるところでございまして、委員御指摘のように、財産上の利益とは、金銭、物品に限らず、債務の免除、金銭、物品の貸与、さらには労務の無償提供もこれに該当するものと解されております。また、対価相当分を超えて金銭、物品その他財産上の利益の供与または交付がある場合には、その超える部分は寄附となるものと解されております。したがって、政治活動に関しまして、事務所や自動車あるいは労務等が無償提供されたり、著しく低い対価で提供されるような場合にありましては、一般的には政治資金規正法上の寄附に該当する場合が多いものと考えます。 このたびの改正法では、企業等の団体がする政治活動に関する寄附については、政党、政治資金団体及び資金管理団体以外の者に対するものは一切禁止することとされているところでございまして、したがいまして、企業が資金管理団体以外の後援会等に事務所や労務等を無償もしくは著しく低い対価で提供することは、寄附の禁止に該当する場合が多いものと考えております。
○岡田委員 大変厳しくなって、これから言いわけが通用しなくなる、こういうことだと思うのです。そのこととは直接関係ありませんが、話題を変えます。 自由民主党と社会党の本部の敷地の問題について、参議院で既に一度質問が最近出たわけでありますが、ことしの十月に一二十年間の契約の期限が終了して契約の更新をしたという話を聞いておりますが、一体どのくらいの価格で契約をされたのか、大蔵省の方から、事実関係でそういう数字をお聞かせいただきたいと思います。
○沖津説明員 お答え申し上げます。 自由民主党に対する国有地の貸付料は、現時点で年間五千百七十二万六千四百七円でございます。日本社会党に対する国有地の同じく年間の貸付料は、二千三百四十七万三千八百二十二円でございます。
○岡田委員 参議院で同僚の泉議員が質問したときにはこの賃料について答えられないということだったわけですが、今回お答えいただいたことについては率直に評価をしたいと思います。 しかし、自民党本部が三千三百平米、日本社会党が一千七百十七平米ある、こういうことでありますが、これだけの土地を借りようということになりますと、今言ったような自民党五千百万、社会党二千三百万という値段で借りることは非常に難しいのじゃないか。そういう意味で、もしこれが相場から比べて安いということになりますと、先ほどの政治資金規正法の話ではありませんが、同じような状況になるのではないか、そういう気がいたしますが、自治大臣の答弁をお願いします。
○野中国務大臣 委員御承知のように、政党助成制度は、現行の個人中心の選挙や政治活動を政党中心のものに抜本的に改めることに伴いまして、政党の財政基盤の確立強化が不可欠となることから、政党に対する公費助成を行い、民主主義のコストというべき政党の政治活動の経費を国民全体で負担をしていただこうという趣旨であろうと存じております。 今御指摘のございました国有地の貸し付けにつきましては、その詳細を承知をいたしておりません。大新聞の新聞社の敷地がほとんど国有地のものであった等、長い過去の経過等を考えて、私は現実にそれを承知をしておらない次第でございますけれども、しかし、当然このような問題は、今御指摘のように政党助成制度とは異なるものと理解をしておるものでございます。
○岡田委員 政党助成と直接リンクするものではないというふうに思いますが、考え方において、もし安く貸しているとすればそれが政党助成と同じような機能を果たしているのではないか、そういう問題意識で聞いているわけでございます。 路線価格が自民党本部の場合が大体五百万から六百万ぐらいですね、平米当たり。三千三百平米ということは、今こういう不動産不況ですから本当に売れるかどうかは別にして、時価にすると百六十から二百億円ぐらいの不動産価値を持った敷地であります。それが年間五千万円で借りられるというのは、私は常識から見てどうかな、こういう気がするわけであります。その辺は専門家の意見もよく聞いてみないといけないわけでありますけれども、もちろん大臣おっしゃるようにいろいろ経緯もありますから、直ちに数字だけで論ずることはできないかと思いますが、少なくとも言えることは、自社両党はいろいろな経緯もあって今あれだけの敷地をこれだけの価格で借りているわけであります。 それに対して、それじゃ新しい政党はどうか。新しい政党がもし同じような本部敷地を確保しようとすれば、同じような価格でそれが確保できるかどうか、こういうことであります。私は、そこに新しい政党と昔からの自社両党の格差というものが現実に存在している、こういうことは認めざるを得ないと思うわけであります。その点について、総理の御見解をお聞かせいただきたいと思います。このことは、法律的にどうかという問題は別として、実質的に不公平を生じているのじゃないか、こういうことであります。
○村山内閣総理大臣 私が聞いておりますのは、昭和三十九年、東京オリンピックの際に自民党の本部も社会党の本部も道路予定地にかかって、そしてその替え地を探したけれどもないのでお借りした、こういう経緯があるのですね。そういう歴史的な経緯も踏まえた上で、少なくとも大蔵省が客観的に妥当な数字を計算をして賃貸をしているのであって、そこに、何か政党だから特別の恩典を与えて安く貸しているとか、そんなことは絶対にあり得ないというふうに私は思います。 ですから、何か古い政党だから特別の恩典をいただいて、そして今度の政治資金規正法なんかにかかるのではないかといったような疑念を与えるような、そういうことがあるとすればこれは国民に対して大変な疑惑を招くことになりますから、私は、この席でしっかりその正当性について、正しい評価でもってやっているんだということをきちっと説明してほしいというふうに思います。
○岡田委員 私が申し上げているのは、先ほどの五千万、三千万という水準が果たして常識にかなっているかどうかという点を申し上げているわけで、もちろん経緯がありますから、そういう計算方式であれば五千万とか三千万という数字になるのかもしれません。これはとにかく借地なんですから、そこに建物を建ててしまったわけですから、そのことについて私がおかしいというふうに申し上げているわけではありません。 しかし、現実に新しい政党が同じように本部を確保しようとすれば、それはなかなか、今やそんな更地を貸す人はおりません、建物建てたら、ほとんど賃料は入ってこないわけですから。だから、そこのところについて、もう少し公平な扱いができないだろうか、そういうことを申し上げているわけであります。過去のいろいろな、安く借りているとか、そんなことについて私は批判しているわけではございません。
○村山内閣総理大臣 それは、公平に貸しておるかどうかとか公平に貸してほしいとか、そんなことを私に言われたからといって、私は貸す立場にはないわけですからね。ですから、もし具体的にこういう国有地がある、あいている、この土地を借りたいんだがと、こういう話になれば、それは折衝していただいて、そして客観的に正しい評価でもって公正な貸借を成立すればいいのであって、私はそれ以上のことは、ここでとやかく言う立場にはないというふうに言わなければならぬと思います。
○岡田委員 今総理は、その立場にないとおっしゃいましたけれども、大蔵省も総理は総理大臣として見ておられるわけでありますから、その立場にないというのは私はおかしいと思うわけです。 私が申し上げているのは、いずれにしても、今現に政党なんですから、私人というよりも一つの政党、国会を構成する政党であります。その政党が、ある政党はきちんと本部用地が低い価格で借りられて、低いというのは別におかしいというわけじゃありませんよ、いろいろな経緯があって低くなっている。そして他の新しい政党は、それが今回じ価格で借りることはどうもできないらしいということになれば、相手はいずれも国でありますから、同じ国でありながら、一方には経緯もあって安く貸している、もう一方は高くなるということでありますと、そこに問題が生ずるのではないかということを申し上げているわけであります。
○村山内閣総理大臣 誤解されては困りますけれども、それは国有財産を国民にお貸しをする場合に、どの政党であれどういう人であれ、それは差別してはいけないので、平等公平に扱うべきものだ、扱わなければならぬというふうに私は思っています。
○岡田委員 そこの公平ということの意味の問題、解釈の問題だろうというふうに思います。いずれにしましても、この問題は、これからなお検討を続けてまいりたいと思っております。 それからもう一つ、全く違う話でありますが、今回、連座制が強化をされました。そして非常に厳しくなったわけであります。問題は、きちんとした捜査を行うということだと思うのですね。これは捜査がきちんと行われなければ、結局連座制のところまでいかないわけであります。そういう意味で、新しく法律も変わって、もちろん有権者とかあるいは議員に対しこういうふうに変わったということをPRすることも大事でありますが、同時に、各都道府県の県警に対して、これからきちんとこの法律に基づいて適正な取り締まりをするというようなことが私は必要だと思いますけれども、その点について、警察庁はどういう御指導をされる予定でしょうか。
○野中国務大臣 国家公安委員長としてお答えをいたします。 警察は、法令に従い、厳正公平に選挙違反の取り締まりを行ってきたところでありますが、今回法改正がなされれば、その法改正の趣旨に沿った適正な取り締まりが行われるよう都道府県警察を指導してまいる所存であります。
○岡田委員 警察の捜査とともに、今度は連座規定ですから、その告発も適正に行われなければならない、こういうことになるわけであります。その点も含めて、この連座制の規定について総理としてどういう方針で臨まれるのか、最後にお聞かせをいただきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 法は厳正に守っていかなければならぬ、そういうものだというふうに思っていますし、今自治大臣からも答弁ございましたように、検察も警察も厳正公平に取り締まりをし、もし法に違反するものについては公平に厳正に扱ってきたというふうに思っておりますが、これからもその方針には変わりはないというふうに思います。
○岡田委員 ありがとうございました。
○松永委員長 前田武志君。
○前田委員 長きにわたった政治改革も、当特別委員会において最後の段階に来たわけでございますが、先ほど大原議員の御質問に答えて総理も言っておられましたが、長い五五年体制を経て、自社さきがけ政権ができた、それはもう重要な基本問題について、やはりその内外の課題について、ぜひ責任を果たしていかなければいかぬという立場から議論を重ねた上、こういうような政権になったというような御趣旨のお話があったと思います。 この政治改革そのものは、当初はスキャンダルが頻発し、金と政治とのかかわり、クリーンな政治を実現して国民の信頼を取り戻そうというところに発端があったかと思います。私自身も、実はここに同僚もたくさんおられるのですが、ユートピア政治研究会というものを一緒につくって、政治に余りにも金がかかり過ぎるではないかといった問題意識から出発して政治改革運動に取り組んでまいったわけです。そうこうしているうちに、リクルート事件が勃発したというようなことでありました。 そういったところから出発して、六年かかっているわけなんでございますが、七つ目の内閣がまさしく村山総理でございます。総理が御指摘のように、世界の大状況も非常に大きく変化をいたしましたし、また、日本の国自身もこの六年の間に、社会構造、経済構造、これまた大きく変化をし、そして世界との関連においてその責任もまた非常に大きくなってきた、こう思います。 そういう中で、この政治改革運動といいますか、これが国会の一番大きな課題として、我々政治家一人一人にある意味では本当に厳しい自己改革を迫ってきたと思うのですね。そしてそれ以上に、政党そのものに、本来の政党のあり方、そういったものについての課題を突きつけ、そして政党そのものの改革を迫ってきたと思います。 そういった結果が、実際には、この政治改革の関連法案の実現というのは多分きょう夕刻衆議院で通過するんだろうと思いますが、六年かかった。しかし、その間に我々が取り組んできて、本当にある意味では、マスコミ等には余り評価はないようでございますが、政治家も政党も本当につらい自己改革をやってきたわけでありまして、その結果として、まさしく一年前に長い五五年体制も動いた、そして思いもしなかった社会党政権、連立政権もできた、私はこういうふうにとらえているわけですね。 したがって、この政治改革をやってきた我々、この国会のみんなが、その立場はどうであれ、やはりこういった政治を動かして、いい方向に、政党政治のあり方というものを模索し、結果としては動いたというふうに評価をしているものでありますが、政治改革そのものについての総理の御見解をお聞かせ願いたいと思います。
○村山内閣総理大臣 今委員御指摘がございましたように、世界も変わり、世界が変わると同時に日本も変わる、これはある意味では、私はやはり大きな歴史的転換期にある。したがいまして、すべてが変わっていく、改革が求められておる、そういう時代ではないか。ですから、これはもう経済も変わらなければならないし、政治ももちろん変わらなければならない。ある意味からしますと、教育もやはり新しい時代に向けて改めるべきは改めて改革する必要がある。すべてがやはり変わることが期待されておる、そういう時代ではないか。 そういう時代に対応して日本の政治を変えるためにも、まずやはり一番基盤になる選挙制度を変えたらどうかというので、長い六年間、ああでもない、こうでもないと議論を繰り返して慎重な審議をやってきたわけです。そういうその慎重な審議の結果、今ようやくこの法律が成立しようとしているわけですね。 私は、さっきも申しましたけれども、これは仏つくって魂入れずではだめなので、何よりも政治の信頼を回復するためには、お互いに倫理をもう少しきちっと確立する必要がある。同時に、政治家も変わるし、有権者の認識も変わっていく、そして、この変えられた選挙制度の中に本当の意味で魂を打ち込んで、名実ともに政治の信頼も回復をされ、同時にきれいな選挙もできる、政党が政策を中心とした選挙もできる、こういうものをつくり上げていくということがこれからのまさに課題であるというふうに思いますから、改革への第一歩だというふうに受けとめて、私どもは決意を新たにして取り組んでいく必要があるのではないかというふうに考えています。
○前田委員 たしか先週に自衛隊法の一部を改正する法律案が通りまして、それで政府専用機あるいは緊急どうしても必要な場合にはたしか自衛隊の輸送機を海外における邦人の救出に役立てるという内容の法案が通ったかと思いますが、実は、これもたしか宮澤総理が去年の通常国会で総理として趣旨説明をされたときに、自分が外務大臣として、ベトナムの旧サイゴン、今のホーチミン市、あそこが陥落するときに邦人の救出について手だてがなかった、非常に残念な、担当の外務大臣として非常に国民に対して申しわけないという気持ちになったというような趣旨の説明をされたのを覚えているのですね。 私はそれを聞きながら、その当時私は、実はサイゴンの大使館に一等書記官として勤務をしておったのです。そのときに、在留邦人が二千人ぐらいおりまして、それをどうやって緊急脱出させるかというのが一番の課題になったわけなんですが、本当に脱出する手段がないのですね。宮澤喜一外務大臣から、邦人の安全を確保されたし、こういう訓令が来るわけでございますが、当時ほかの国々、シンガポールとかタイだとかマレーシアだとか、そういったいわば日本に比べてまだまだ小さな国々が自国民を救出するのにちゃんと軍の輸送機なりを用意してどんどん脱出していく。ところが我々は、当時のナショナルフラッグである日本航空ですら危険だということで飛んできてくれない。在留邦人のところを回って、外国の飛行機が飛んでいる間に何としても早くそれで逃げていただきたいということを言う以外になかったわけです。最終的には私は陥落直前に香港まで脱出いたしましたが、そのときに非常に痛切な思いを抱きまして、どうも日本というのはこれは国家でない、要するに自国の国民の生命財産を保護するというそういう手段を持っていない、そういう意思がないんじゃないかということをそのときつくづく感じた次第です。 その後、この政界に私も志を持って出させていただきました。そして、その中での議論、実はこういったことについて真剣な議論が国会でやられないわけですね。それは、そのときのいろいろな、もちろん五五年体制もあったでしょうし、世界の状況もあったかもわかりません。しかし、何といってもまず国家というものは国民の生命財産、この安全を確保するというのが一番の基本、出発点ですからね。そのための法律であり、統治であり、税金を取るわけでございますから、そういったことがやっと先週実ったというところにも、私はこの政治改革の一つの成果を見る思いをしておるわけであります。 申し上げたいのは、やはり基本的には私の考え方は今までの五五年体制の政治の中ではどうしても、そういうものほかえって紛糾さすとかいろいろなことがあって、真剣な議論をしなかったものですから、政治の場においてそういう根本的なことに対する感覚というのはいささか薄れておったんじゃないのか。それがやはり、人権問題であるとか世界との本当の連帯感であるとか、そういったものにも私は影響を及ぼしているような気持ちすらするのですね。 この最後の委員会で余り対象とするような課題といいますか、そういうものでもありませんのでこの辺にとどめますが、しかし私の持っている問題意識、そういうものを踏まえて、これからの政治改革の課題というのも多々あるわけでございまして、例えば海外における邦人の選挙権の確保の問題。これなんかも、これだけ日本が貿易立国で、世界各地で在留邦人が本当に非常に苦労をされてここまで日本の経済社会を発展させてきた。また、ボランティア活動であったり青年海外協力隊であったり、日本を代表しですばらしい活躍をされている方々が多々いるわけでございますが、そういう方々の一番基本である参政権、それを今まで確保するような筋道を余りやってこなかったというところにも私の考えるような問題意識があるのじゃなかろうかな、こういうふうに思うのですね。そういったところも含めて、私はこれからの課題は多いと思います。 そして、そういったことに対する総理のこれからの取り組みの考え方もお聞きしたいし、最後に、先ほど総理が内外の課題が多いゆえに解散の云々の話がございました。私は、解散の云々の話ではなしに、政局自体はどんな事態であるか、そしてまた今のような、日本が世界における大きな存在となった以上、重要課題は内外メジロ押してございます。もう重要課題がとぎれるようなときなんというのはないのだろうと思うのですね。そういう中で、何といっても、総理はそうやって大きな御決断をされたとは思うのですが、やはり去年の選挙のときの社会党の掲げた公約なりそういったものと全く違う決断をされたわけでございます。これは言ってみれば政党政治の、いわば有権者が政党に信任を与えるその一番の前提がやはりそういう党の一番基本的な理念であり綱領であり政策でありますから、それを大きく変えた以上は、これは政党に対する信頼そのものにもつながるわけでございますから、そういった面の、私は単に今の政権がどうこうというよりも、日本の政党政治そのものに対して非常に大きな信頼を失墜させることになっているのだろうと思うのですね。 もちろん連立政権をつくったときにはまだ政策変更されておられませんでしたから、その時点においては。自民党においても、自民党の持っている一番基本的な綱領、理念、そういったものと全く逆の政策を持った政権をみずからの手でつくったわけでございますから、これまた自民党においてもそういう意味では深刻な反省があってしかるべきだと私は思うのですね。そういったことも含めまして、総理の今後の政局に対する心構えと、そしてこれからの政治改革の課題、これをお尋ねいたしまして、私の質問を終わります。
○村山内閣総理大臣 いろいろな角度からの御意見も今拝聴いたしました。そういう御意見も、私は確かに貴重な意見として受けとめなければならぬし、あると思います。 ただ、私も先般ASEAN等を回ってまいりまして、そしてASEAN等で働いておる在留邦人の皆さんにもお会いしました。そういう方々の意見も聞いてまいりますと、政局を安定させることが私どもが働いている気持ちの上でも一番大事なことですから、どうぞひとつ安定した政権をつくってください、やはりこういう期待が大変強いですね。 国際的に、私は冒頭に申し上げましたけれども、国と国との関係においても、やはり信頼関係が大事だ、信頼に値するような政局の安定というものがあることが外交上も大変大事なことだというふうに私は思っているわけでありますけれども、そういう意味から申し上げまして、今の国内外の課題というものを考えた場合に、私はやはり、当面緊急に解決をしなければならぬ問題がたくさんある。例えばウルグアイ・ラアウンド後のWTOに対して日本政府は一体どういう取り組みをしていくのかというようなことについても、アジア・太平洋地域における日本の役割が大変大きいだけに、私はゆるがせにできない課題だというふうに思います、これは一つの例ですけれども。 そうした問題を解決しながら、同時に、国民の皆さんにも御理解をいただきながら政治の信頼をつないでいって、そして総合的な判断の上でこの政局の転換というものが必要であるんだとするならば、その判断をしなきゃならぬというふうに私は思いますけれども、今あなたの御意見も貴重な御意見として拝聴はさせていただきましたけれども、今のところそうした解散というものは考えておりませんということを申し上げたいと思います。
○前田委員 海外選挙のお話は。
○村山内閣総理大臣 海外に在留している邦人に選挙権を与えたらどうかという問題ですね。これは、今あなたの意見をお聞きしながら私も思い出したんですけれども、何年か前に私もそういう意見を述べたことがあるんです。一応選挙法の改正案も、法律案を出したこともありますけれども、それも否決されましたですね。そういう経緯もあるものですから、どういう扱いをすることが一番いいのか、これは日本国民として当然選挙権は保障すべきだというふうに思いますから、これからもやはり慎重に、検討しなきゃならぬ課題であるという受けとめ方はいたしております。
○前田委員 終わります。ありがとうございました。
○松永委員長 小森龍邦君。
○小森委員 いよいよ大詰めに参りましたので、 一、二点に絞りまして総理にお尋ねをしたいと思います。 この小選挙区比例代表並立制、それを具体的に実施に移すための区割り法案、さらにそれに付随する関連法案の審議に当たりまして、やはり将来を見て一番我々が考えておき分析をしておかなきゃならぬことは、我が国の政党というものが二大政党の方向に向かうのか、あるいは細川元首相が言われたように穏健な多党制ということになるのか。そういった点が、二大政党で行くとか穏健な多党制で行くとかということになりますと、我が国の政治のあり方というものが非常に大きな変化を、そこに分かれ道がある、こう思いますので、村山首相の、将来の政党というものが今回の選挙制度を機会にどういう方向に動くだろうかということのひとつお考えをいただきたいと思います。 その際に、細川元総理が穏健な多党制と言いまして、そしてまた十分時間がたっていないのについに二大政党の一方の方に行くことになった。これはまことに皮肉なことだと思うんですが、そんなことも総理、頭にひとつ描いていただきまして、総理のお考えをいただきたい、かように思います。
○村山内閣総理大臣 どういう政局になるだろうか、なった方がいいのか、こういう意味で私の見解を問いたいというのであれば、私は率直にお答えしたいと思います。 世の中には大きいことはいいことだという言葉がありますけれども、しかし、政権をとるために単に数合わせをして大きくなることは、私は決していいことではないというふうに思いますね。これは、やはりこれからは一つの政党が政権を担当できるような時代ではなくて、複数の政党が連立を組んで、そして多様化した国民の価値観というものを政治にいろんな角度から反映できるような仕組みを考えていくということの方がむしろ大事ではないかというふうに思いますから、選挙に勝つために一つの政党になった方がいいという考え方もあるでしょうけれども、そうではなくて政策的に合意していく、そして政権を担っていくというのが、連立のこれは私はあるべき時代だと思うのです。 そのためには、やはり運営はできるだけ透明度を高めて、そして民主的に、国民から理解と納得が得られるような手法をもって運営していくということももちろん大事なことでありますけれども、そういう意味で、私は何も、二つの政党に上の方から収れんをさせていって、そして有権者にもう二つしか選ぶ政党はありませんよ、甲か乙か、こういう選択を迫るような行き方は逆に民主主義に反するのではないかというふうに私は思います。 したがいまして、三党になるのか四党になるのか知りませんけれども、そういう意味で複数の政党が存在して、できるだけ有権者に選択の幅を与えて、そして選ばれた政党はお互いに話し合いをして政策的に合意できるところが連立を組んで、そして今申し上げましたような透明度を高め、民主的な運営でもって政権を担当して、多様な価値観を持った国民の意思が政治に素直に反映できるような仕組みというものを真剣に考えていくことが当面は大事な政局の展開ではないか、私はそういうふうに思っております。
○小森委員 総理の一つの願いといいますか、かくあるべきであるという、論理学で言うとゾルレンですね。ゾルレンの世界におけみ立論とすれば、私もお聞きして傾聴に値すると思うのですね。しかしながら、現実に動いておる姿を見ると、次第に二大政党ではないか。実は同じ党に属しながら、私が小選挙区比例代表並立制に反対した理由はそこにあるのですね。 要するに、願望は穏健な多党制であって、私から言えば、社会党の主体性あるいは社会党という党の存続ということを強く願っておりますけれども、現実、客観的な動きは次第に二つに収れんされていく。そういう意味において、これはもう後の歴史が証明することなんですけれども、総理としては、ゾルレンの世界においてもかかる願望を持っておるけれども、つまり現実、ザインの論理においても、いやそれはこれからの努力次第では多党制は存在するのだということなのか、そこをちょっとお聞きしたいと思うのです。
○村山内閣総理大臣 小選挙区になれば一つの選挙区で一つの議席を争うわけですから、したがって、甲か乙かという選択を迫られるわけですね。その場合に、できるだけ大きな一つの政党にまとまった方がいいという論理は、私は必然的にそういう考え方は持たれると思います。 しかし、先ほど来言っていますように、これだけ価値観が多様化しているときに、そういう選択を迫ることについてはやはり問題があるのではないか。民主主義の原則に反するのではないか。したがって、複数の政党が存在することはこれはやむを得ない。その政党が、お互いにその選挙区の中でどうして合意できる議席を確保するかという意味で、可能な限り選挙協力をしていくことも一つの努力の道筋ではないかというように思いますから、必ずしも一つの政党にならなきゃならぬということではないんではないかというふうに私は思っています。
○小森委員 選挙協力をして、つまり第三党以下の政党が残るということは、言葉の運びとすればそんなこともあるだろう。けれども、やはり選挙で勝とうと思うと、大きい方の勢力にある程度合わした論調をやらないと実際選挙演説もできないですね。そういう意味で、これは逆もあるというような話がありましたけれども、大まかなところそういう方向に動く。そこで私は、かねてから主張しておる少数者の意見というのが通りにくくなる、こういうことを言っておるわけで、わずか十分でこれは論理的な帰結に到達することはできませんのでこの程度にさせていただきますが、私が信念をかけて反対しておるのはそういうところだということをお含みおきいただきたいと思います。 それから、もう一つの問題は、先ほど来何人かの質問者が解散の問題についてお尋ねいたしました。総理はかねてから本会議におきましても、私は、解散の問題は、山積する政治課題解決が大事だという意味で、早期解散にはすぐには同調なさらないという態度はよくわかっておるのです。ところが、結局私が一番問題にするのは、村山首相、つまり社会党委員長が村山内閣の首相であって、そしてあとの党の切り盛りをする書記長が、解散を急げとは言ってないと思いますけれども、簡単に言うと、解散が早くあるかもわからないよということは言っておるんですね。これは政治的には、ちょっと浮き足立ったものを余計に浮き足立たせるという政治的効果があると思うんですね。 それは結局、先ほどの論理にちょっと返りますけれども、やはりある一方の大きい一つの勢力が言っておることの方に物事の論理が流れていっておる一つの現象ではないか。それは久保書記長がどういう主観的意図で言っておるか、なかなかこの人の腹の中に入ってみなければわからぬことでありますけれども、客観的にはそういう評価になるんじゃないかということを思いますので、早期解散論について、いま一度ひとつ首相の確固たる信念をお聞かせいただきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 この委員会でもたびたび御答弁申し上げておりますように、これはそう言ってはなんですけれども、解散権は総理にあるのですね。私自身は、今は解散は考えておりません。それよりも、まだ重要な国民的な課題を解決していかなきゃならぬ責任を持っております。その責任を全うするために、これからも誠心誠意努力をさせていただきますということを申し上げているわけです。
○小森委員 終わります。
○松永委員長 枝野幸男君。 〔委員長退席、加藤(卓)委員長代理着席〕
○枝野委員 さきがけの枝野幸男でございます。 さて私は、昨年の七月の総選挙で、地盤も看板もかばんも全くない中で当選をさせていただいて、今衆議院議員としてこの席に立たせていただいております。あのときに、私のようにお金も地盤も何もない者が当選をさせていただくことができたのは、まさに国民、有権者の皆さんが政治を変えてほしい、言いかえれば、政治改革を早くやってほしいという気持ちのあらわれであったと私は認識をいたしております。そうした意味で、本日、いよいよその一つの大きなポイントであります区割り法が採決をされて、このままいけば間違いなく政治改革の四法案が動き出すという段階を迎え、その最後の最後の大詰めのところで質問をさせていただくというのは大変感慨深いものがございます。 ただ、ここで忘れてはならないのは、今回の選挙制度改革を中心とする改革が動き出すということで決して私どもは喜んではいけないまだ安心してはいけない、あくまでも出発点にようやく立ったにすぎないのではないか。国民、有権者の皆さんが前回の選挙で私のような者まで当選させたその原動力は何だったのかといえば、選挙制度を変えてくれということではなくて、政治を変えてくれ、特に政治家を信頼できるようにしてくれ、信頼できない政治では困るということであったと思っております。そうした意味で、今回の選挙制度改革というものは、あくまでもその政治を変えるための必要条件ではあっても十分条件ではないまだまだこれからやらなければならないことがたくさんある。 そうした意味で、この段階で総理に、本当は時間があれば幾つかこれからやっていただきたいことを申し上げて、その御見解をお伺いしたいのでございますが、時間がございませんので、公職選挙法の点に絞って私の考えと、総理の御見解をお伺いしたいと思っております。 それに先立ちまして、まず自治省に確認をさせていただきたいのですが、選挙の際にウグイス嬢に支払うことのできる日当というのは上限幾らでございますか。
○佐野(徹)政府委員 現行の公職選挙法におきましては、専ら車上または船舶上における選挙運動のために使用する者、いわゆるウグイス嬢に対しましては「一人一日につき政令で定める基準に従い当該選挙に関する事務を管理する選挙管理委員会が定める額の報酬を支給」できるというようにされておりまして、その基準は施行令におきまして一人一日につき一万五千円以内と規定されておるところでございます。
○枝野委員 この一万五千円という金額は、私の場合はスタッフも非常に少ない選挙をやりましたので、自分でかなり仕切っておりましたのでよく知っておりますが、現実問題として、いわゆるプロのウグイス嬢の方を雇ってお願いをするとなると、到底一万五千円では働いてくれる方はいらっしゃいません。現実には二万円、三万円というお金を払わないと、いわゆる専門の方というのは仕事をしていただけないというのが現実でございます。私は、やむなく私自身がマイクを握り、それからボランティアのスタッフにマイクを握ってもらって前回の選挙は切り抜けましたけれども、現実問題としてこのような法律がある、制度があるということは、まじめにきちんとした選挙をやろうと思っても、それができないという制度になっているのではないかと思います。 あるいはまた、例えばよく選挙事務所にお酒の瓶が、一升瓶がたくさん並ぶことがございます。選挙のときになると、陣中見舞いと称して一升瓶をたくさん抱えてきて支援者の方が並べていくというようなことがございます。私も一応弁護士の端くれでございますので、公職選挙法を読む限りにおいては、選挙運動に関してお酒類を政治家の側が出すことはもちろん、受け取ることも禁じられていることに法律上なっております。いろいろと理屈をつけてうまくすり抜けているということなんでございましょうが、選挙のときに一升瓶をもらってはいけないというルールがありながら、現実問題として選挙事務所に一升瓶が並んでいる。このあたり、現実と法制度の矛盾というものが非常によく出ていると考えております。 規制あるいは制限というものはどういうふうに考えたらいいのか、いろいろ考え方はあるとは思います。一つには、たくさんがんじがらめに縛ることによってできるだけ適正化、公平化を図っていこうというのも、それは一つの考え方だろうとは思います。しかしながら、現状の公職選挙法を見るとき、そして選挙の現実を見るときに、幾ら規制をかけても、幾ら縛りをかけても、現実には守っていない制度がたくさんある。そして、ある場合には、守ることが事実上不可能な規制がたくさんある。これは私自身、前回生まれて初めて選挙というものをやってみて率直に感じたことでございますし、これは恐らく多くのほかの議員の皆さんも感じていらっしゃることではないかなというふうに思っております。 政治改革の原点であります政治家が国民から信頼されるようになるということを考えたときに、この公職選挙法の現状というものをしっかりと見詰めた上で、私は、守らなきゃならない最低限のところといいますか、大事なポイントはきちんと守っていただく、そのかわり、守ることが現実に不可能な制度というものはある程度現状に合わせて、ある意味では緩めるということになるのかもしれませんけれども、そういった方向で改正をしていく、そしてそうやって残ったその最低限の大切な規制については、これはもう絶対に彼らせない、違反があったら間違いなく摘発をして処分をする、こういった方向で公職選挙法というもの全体を見詰め直す必要があるのではないか、私はそのように考えております。 もう一点つけ加えるならば、現状の公職選挙法は、私も一応弁護士の資格を持っておりますが、私が見ましても、条文を読んだだけでは何がどう規制されているのか、何が書いてあるのか、弁護士が読んでもわからないというふうに、非常に枝番がたくさんついて、政令に委任された、何だかんだとなっております。そういった点からも公職選挙法全体を見詰め直す、見直す時期に来ているのではないかというふうに考えております。 ぜひこういった方向で、これは特に公職選挙法全体を見直すということになりますと、政治の側が、議会の側が一生懸命やることも大事でございますが、この膨大な公職選挙法の全体像を見てきちんとした整理をしていくということになりますと、自治省を中心として政府の側が、かなり御協力をいただくというかイニシアチブの一端を握っていただかないと難しい問題だと思っておりますので、ぜひこういった点を踏まえて、今後さらに政治改革を推進していただきたいと思っております。ぜひ総理の御見解をお聞かせください。
○野中国務大臣 委員御承知のように、公職選挙法におきましては、公平公正な選挙の確保、腐敗行為の防止などの見地から、選挙運動に関しさまざまな規則が設けられておるところでございますが、これらの諸規定につきましては、従来から、選挙の実態を踏まえ、各党各会派の御論議を今委員がおっしゃいましたようにいただきながら、改正が行われてきた経過があるわけでございます。 御指摘の幾つかの意見は非常に貴重な意見であると私どもも認識をしておりますが、事柄の性格上、委員がおっしゃいましたように、各党各会派において御論議をいただき、自治省といたしましても、また裏方としてお手伝いをしてまいりたいと考えております。
○村山内閣総理大臣 委員が言われる意味はわからないでもない、わかります。これは、今度のこの公職選挙法の改正で選挙運動日も短縮されたことですし、この法定制限額というのは、これは政令で決めることになっておりますから、議会の議論も十分踏まえた上でそれなりの検討と判断をされるものだ、またしなきゃならぬというふうに思っております。 〔加藤(卓)委員長代理退席、委員長着席〕
○枝野委員 短い時間で、もう時間でございますが、ぜひ総理には、そういった立場での御答弁は総理という立場からできないと思いますが、政権を支える与党の党首という立場でもいらっしゃいますので、ぜひリーダーシップを発揮していただいて、本来の政治改革の目的であります政治が国民の信頼を回復するという目的が達成できたというふうに胸を張れるような状況を一日も早くつくっていただくために、頑張っていただきたいとお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○松永委員長 東中光雄君。
○東中委員 総理に伺います。 総理が今度の所信演説で、「政治腐敗や政官業の癒着構造などに起因する国民の政治不信を払拭し、真に国民の利益を代弁する健全な政党政治を確立する」ということを言われておるのですが、政治腐敗やそれから政官財の癒着で、やはり一番根源になるのは企業や団体の献金というふうに私たちは思うのです。企業・団体献金を禁止すべきであるというふうに総理はお考えになるのか、いや企業・団体献金は残しておくべきものだというふうにお考えなのか、ひとつ企業・団体献金そのものについて総理の御所見をお伺いしたいと思います。
○村山内閣総理大臣 委員御案内のように、今度の政治改革の一環として、企業等の団体献金は、政党、政治資金団体並びに資金管理団体以外の者に対しては一切禁止をするということにされたわけであります。そんな意味では、私は一歩も二歩も前進ができたのではないかというふうに思っております。 同時に、この改正案の中では、五年後に、五年を経過した場合には、資金管理団体に対するものは禁止措置を講ずるとともに、政党、政治資金団体に対する献金のあり方についても見直しを行うこととされておりまして、廃止を含め検討がされるということになっておりますから、その意思は十分私はあらわれておるというふうに考えています。
○東中委員 総理自身は企業・団体献金は禁止すべきであるというふうにお考えになっておってそういう制度になっておるということなのか、体制上そうなっておるというだけなのかということを実はただしたいわけなんですが、私ちょっと調べてみましたら、池田内閣のとき、一九六一年に選挙制度審議会が、調査会から審議会に変わりまして、第一次答申で言っておることは、「選挙に関する寄附及び政治資金の規正の合理化」ということで、「会社、労働組合その他の団体が選挙又は政治活動に関し寄附をすることは禁止すべきものである。」という命題が出ているんですよ。その実施の時期は引き続いて検討する、こういうふうになっていたのです。これは六一年ですから、三十何年前ですか。そして、六三年の第二次審議会の答申では、今度は、政治資金及び選挙資金の拠出は個人に限るようにする、それから、会社、労働組合の寄附は禁止するという点は前に決めたものを再確認をする、こうなっているのです。その次の六七年四月の第五次答申でも、同じようにそういうふうに言って、そして、「おおむね五箇年を目途として個人献金と党費により」政党等の運営が行われるようにする、ここで五カ年ということが出てくるわけです。それから三木内閣のときに、いろいろ制限が加えられましたけれども、また五カ年たったら見直すということなんです。今度また同じことを言っておるのですね。 だから、三十数年前から言っておった、企業・団体献金は禁止すべきものなんだ、ただ、実際上それに依拠していることがあるので過渡的にどうのこうのといって延ばしてきたものを、最近では逆に、企業・団体献金はそれ自体は悪ではないんだという開き直りがあったり、そういう格好になってきておるのですが、ここのところは、一歩踏み出したとおっしゃいますけれども、三十二、三年前から言っていることと同じことがまた五年という格好で出てきているという状態なんで、ひとつ本当に企業・団体献金を切る、禁止するということをやるべきだ。そういう点をどう思われるか、ちょっと五年先、五年先でもう三十二年たって、また五年先ではどうもいけませんので、決意のほどをお聞きしたい。
○村山内閣総理大臣 今申し上げましたように、単に五年先に見直しをするというだけではなくて、五年を経過した場合には、資金管理団体に対するものは、これは禁止をするわけですから、さらに歯どめをかけるわけですよ。そしてさらに、廃止を含め検討がされるというふうになっておりますから、私はそういう方向に進むものだというふうに思っております。
○東中委員 それが実は前から、禁止する、禁止の時期は検討するで来たのですよ。今は廃止を含め、こうなっているのであります。そういう点で、従来と同じようなことになりはせぬかということを非常に憂えるわけであります。 この点に関しまして、去年の九月に経団連が、この政治資金の関係で発言をしました。それによると、「企業献金については、公的助成や個人献金を促進しつつ、一定期間の後、廃止を含めて見直す」ということが、これは見解が公表されました。そのころはまだ企業献金禁止の方が、社会党を含めまして非常に強かったわけですね。 ところが、最近はその態度が変わりました。もう御承知のとおりでありますが、川勝さんの、経団連政治・企業委員会の委員長の見解では、「企業献金を廃止するといえば歯切ればいいが、現実には難しい」「政治を良い方向へもっていくためには、発言の機会を持つ必要がある」。要する一に、企業側が自分たちが見ていいと思う政治の方向へ持っていくためには発言権を確保しなければいかぬ、そのために企業献金が必要なんだという趣旨のことを発言されて、これは新聞なんかでも、社説なんかでいろいろな意見が言われています。 こういう傾向に、企業献金禁止、団体献金禁止という、すべきであるという方向がちゃんとしていればこういうことにならないのに、逆に戻ってきているということがありますので、この所信からいきましても、ぜひ企業・団体献金は禁止すべきである。そういう、企業の発言権を確保するために献金をするんだ、企業の金の力で政治を動かしていくんだ、こんなことが公然と言われているようなことではぐあいが悪い、こう思うのですが、重ねて総理の見解を伺って質問を終わりたいと思います。
○村山内閣総理大臣 これまでの経緯を振り返ってみて、企業献金と利権と絡まって腐敗が生じるというようなことがあってはならないという意味でいろいろな意見が出され、企業献金はやはりやめるべきではないか、こういう意見も出ていることは、私はそのとおりだと思います。やはり献金というのは、本来、有権者個人が政治に対してより関心を持ってもらう、そして主権者としての権利を行使してもらうという意味で、それは個人献金に主体を置くことが一番正しいと私は思います。これは個人的な見解でそう思います。 しかし、国会の中で議論していただいて、そして今回の政治改革の中では、一定の歯どめをかける意味で企業献金については改正がなされた、そして五年後にさらに見直しをして廃止の方向も含めて検討する、こういうふうになっているわけでありますから、その方向について、私どもはこれからも真剣な検討を国会の中でもやっていただきたいというように思いますし、私どももこれからも国会の意思を十分そんたくをして努力をさせていただきたいというふうに思っています。
○東中委員 時間ですから、終わります。
○松永委員長 これにて各案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○松永委員長 この際、三塚博君外二十九名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案及び保岡興治君外十名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案の両案に対し、古賀誠君外八名から、自由民主党、改革、日本社会党・護憲民主連合及び新党さきがけの共同提案による両案を併合して一案とする修正案が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。古賀誠君。 ――――――――――――― 公職選挙法の一部を改正する法律案に対する併 合修正案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○古賀(誠)委員 ただいま議題となりました三塚博君外二十九名提出の公職選挙法の一部を改正する法律案及び保岡興治君外十名提出の公職選挙法の一部を改正する法律案に対する併合修正案の趣旨及びその内容の概略について御説明申し上げます。 両法律案は、いずれも組織的選挙運動管理者等に係る連座制を創設することを主な内容といたしておりますが、両法律案のこれ以外の内容を比較いたしますと、おおむね次の四点で相違しております。 一 三塚博君外二十九名提出の法律案、すなわち前案は重複立候補者に対する連座制について措置しているのに対し、保岡興治君外十名提出の法律案、すなわち後案はこれを規定していないこと 二 後案は組織的選挙運動管理者等に係る買収罪等の法定刑を加重しているのに対し、前案はこれを規定していないこと 三 前案は選挙運動に関する支出の制限規定の適用の明確化について措置しているのに対し、後案はこれを規定していないこと 四 衆議院議員の選挙以外の選挙についての適用の時期について、前案は総選挙または通常選挙のいずれか早い公示日以後にその期日を公示されまたは告示される選挙から適用することとしているのに対し、後案は施行日以後その期日を公示されまたは告示される選挙から適用することとしていることであります。 しかしながら、両法律案の提出者は、両法律案に共通している組織的選挙運動管理者等に係る連座制については、選挙浄化の徹底を期するため、衆議院議員の新しい選挙制度の発足に際し、これをぜひとも実現すべきであるという観点から、両法律案に対する修正について鋭意協議を重ねたところであります。 この結果、両法律案の内容のうち、組織的選挙運動管理者等に係る連座制の創設及び重複立候補者に対する連座制の強化はこれをとることとし、組織的選挙運動管理者等に係る買収罪等の法定刑の加重及び選挙運動に関する支出の制限規定の適用の明確化は今後の検討課題として今回はこれを行わないこととし、あわせて、適用の時期については所要の調整を行うことで意見の一致を見ました。また、法律案の修正については、両法律案を併合して行うこととし、併合修正案の提出は両法律案の提出者が共同して行うこととなりました。 以上に基づき、ここに本併合修正案を提出いたした次第であります。 次に、併合修正案の内容の概略について御説明申し上げます。 第一は、組織的選挙運動管理者等に係る連座制の強化についてであります。 公職の候補者等の選挙浄化に対する責任を問うという新たな観点から、候補者等と意思を通じて組織により行われる選挙運動において、選挙運動の計画の立案調整または選挙運動に従事する者の指揮監督その他選挙運動の管理を行う者を「組織的選挙運動管理者等」として位置づけ、組織的選挙運動管理者等が買収罪等を犯して禁錮以上の刑に処せられたときは、候補者等の当選は無効とするとともに、連座裁判の確定の時から五年間当該候補者等の立候補を制限することといたしております。また、この場合において、当該候補者等が衆議院議員の選挙における重複立候補者であって、比例代表選挙の当選人となったときは、当該比例代表選挙の当選は無効とすることといたしております。 次に、組織的選挙運動管理者等に係る連座制の適用の免責についてでありますが、組織的選挙運動管理者等の買収罪等に該当する行為がおとりもしくは寝返りにより行われたものであるとき、またはそのような行為を防止するため候補者等が相当の注意を怠らなかったときは、連座制を適用しないことといたしております。 第二は、重複立候補者に対する連座制の強化についてであります。 さきに述べた組織的選挙運動管理者等に係る連座制以外の連座制についてでありますが、衆議院議員の選挙における重複立候補者が比例代表選挙の当選人となった場合において、当該当選人について小選挙区選挙において連座制の適用があるときは、当該比例代表選挙の当選は無効とすることといたしております。この場合において、連座制の対象となる罪に該当する行為がおとりまたは寝返りにより行われたものであるときは、当該当選は無効としないことといたしております。 第三は、この法律の施行期日及び適用の時期についてであります。 この法律は、公職選挙法の一部を改正する法律(平成六年法律第二号)の施行の日から施行するものとし、衆議院議員の選挙については施行日以後初めてその期日を公示される総選挙から、参議院議員の選挙については施行日以後その期日を公示されまたは告示される選挙から、その他の選挙については平成七年三月一日以後その期日を告示される選挙から適用するものといたしております。 以上が、本併合修正案の趣旨及び内容の概略であります。 何とぞ御賛同あらんことをお願い申し上げます。
○松永委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 ―――――――――――――
○松永委員長 これより各案及び古賀誠君外八名提出の併合修正案を一括して討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。三原朝彦君。
○三原委員 私は、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合及び新党さきがけの与党三党を代表して、ただいま議題となりました内閣から提出されました公職選挙法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、いわゆる区割り法案、並びに与党三党及び改革からそれぞれ提出されました公職選挙法の一部を改正する法律案に対する両案の併合修正案に対して賛成の討論を行うものであります。 まず、公職選挙法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、いわゆる区割り法案について賛成の意見を申し上げます。 この法案は、委員各位御高承のとおり、衆議院議員選挙区画定審議会が四カ月にわたる公正な審議を経て去る八月十一日に行った衆議院小選挙区選出議員の選挙区の画定案についての勧告を受け、衆議院小選挙区選出議員の選挙区を定めようとするものであります。 まず、衆議院小選挙区選出議員の選挙区につきましては、その内容は、衆議院議員選挙区画定審議会の勧告をそのまま法案化されたものでありますが、国会としても公正な第三者機関の勧告に基づくものであることを全面的に尊重して、その成立を期することは当然のことと考えるものであります。 また、いわゆる周知期間につきましては、既に成立しております公選法改正法が十分な周知期間を経て施行されるべきであると考えるものであります。政府案のとおり、今回の改正を含めた改正法全体の施行日が、公布の日から起算して一カ月を経過した日とすることは妥当であると考えます。 引き続きまして、与党と改革から提出の公職選挙法の一部を改正する法律案に対する両案の併合修正案について賛成の意見を申し上げます。 本日に至るまで、与党三党並びに改革提出の両法律案の合意点を見出すべく関係各位の御努力が重ねられ、このたび併合修正案として取りまとめられたことは、委員各位御高承のとおりであります。これは、両法律案に共通している組織的選挙運動管理者等に係る連座制については、選挙腐敗の風土の一掃を期するため、衆議院に新しい選挙制度が導入されるこの機会に、これをぜひとも実現すべきであるとの熱意のあらわれであり、一定の成果を上げ得たことに私は高い評価をいたすものであります。 まず、組織的選挙運動管理者等に係る連座制及び重複立候補者に対する連座制の強化につきましては、このような組織的選挙運動管理者等が買収罪等の選挙犯罪を犯し禁錮以上の刑に処せられたときには、買収等の行為がおとりもしくは寝返りにより行われたとき、または公職の候補者等本人が買収行為等防止の注意を尽くしたときを除いて、当選無効及び立候補禁止並びに重複立候補者については比例代表選挙における当選無効とするものであり、免責措置を含めて、連座制を真に実効あるものとする措置であると考えます。より一層の選挙浄化を図る観点から、これを認めることは当然であると考えるものであります。 また、この法律の適用の時期につきましては、衆議院議員の選挙は施行日以後初めてその期日を公示される総選挙から、参議院議員の選挙は施行日以後その期日を公示または告示される選挙から、その他の選挙は平成七年三月一日以後その期日を告示される選挙から適用することとされており、妥当なものと考えます。連座制は地方選挙を含むすべての公職の候補者等の選挙に及ぶものであり、国民、有権者の抜本的な意識改革を伴わなければなりません。この際、改めて国民への徹底的な啓蒙活動が必要であることをつけ加えておきたいと存じます。 以上、いわゆる区割り法案と公職選挙法の一部を改正する法律案に対する両案の併合修正案についての賛成討論といたします。 賛成討論を終えるに当たり、一言申し上げたいことがございます。 今日、政治改革法は一つの節目を迎えた、これが、六年にわたりこの難事業に携わってきた私の胸の中にある率直な感慨であります。しかしながら同時に、我が国議会制民主主義、政党政治のさらなる発展のため、我々国会議員はたゆまぬ政治改革への努力を傾注する必要があることを強く訴え、私の意見の表明を終えます。
○松永委員長 笹川堯君。
○笹川委員 私は、統一会派改革を代表して、ただいま議題となりました内閣提出の小選挙区の区割りを定める公職選挙法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案及び古賀誠君外八名提出の連座制の強化に係る併合修正案に対して賛成の討論を行います。 まず、小選挙区の区割りを定める法律案についてであります。 今回提案されている区割り案は、衆議院議員選挙区画定審議会設置法に基づいて設置された審議会が勧告されたとおりのものであります。御承知のとおり、審議会の委員の任命については国会が同意を与えているところでもあり、国会としては、公正な第三者機関である審議会に区割り案の作成をお願いした以上、特別の事情がない限り、審議会が誠心誠意審議されて得られた結論を最大限尊重すべきであることは当然であります。したがいまして、私は、審議会の勧告のとおりの区割りを内容とする本法律案に賛成するものであります。 将来の問題として、十年ごとの国勢調査の結果等に基づいて、審議会から小選挙区の区割りの改定の勧告がなされることになりますが、その場合においても、国会は、審議会の勧告を最大限尊重して、特別の事情のない限りそのまま立法するというルールを確立すべきであると考えますので、この際、特に申し上げておきます。 なお、今回の区割り案において、小選挙区間の人口の最大格差は二・一三七倍となっておりますが、これは、審議会設置法において、小選挙区定数の配分に当たっては、まず各都道府県にそれぞれ一人を配分すると定めたことによるやむを得ない結果でありまして、最大格差が二倍を超えることの可否の問題は、審議会設置法の審議の段階において論ずべきであった問題であると考えます。また、最大格差が二倍を超えることについて、憲法上問題があるという議論がありますが、参考人からも述べられたように、この区割り案は、二倍を基本として定められておりますので、二倍を若干超えたからといって憲法に違反することとはならないものと考えます。 次に、連座制の強化に係る併合修正案についてであります。 選挙の腐敗防止の徹底は、緊急の課題であります。今回、与党各党及び改革からほぼ同じ趣旨の法律案が提出され、両者間で細部の調整が行われて、両者の意見の一致を見るに至ったわけでありますが、その間における関係者の御努力に敬意を表したいと存じます。 併合修正案による公職選挙法の改正が行われました場合、候補者も、選挙運動に従事する人たちも、そのほかの支持団体の人たちも、すべて買収罪等に該当する行為を行うことのないよう最大限の注意を払わなければならないこととなりますが、これは、公正な選挙が議会制民主政治の基盤であることから考えても、当然に必要なことであります。 今回の連座制の強化を契機として、選挙浄化の徹底が一層進展いたしますことを心から念願して、この併合修正案に賛意を表するものであります。 六年越しの政治改革論議は、今日、ようやくその決着を見ようとしております。しかしながら、これは、政治改革の終着点ではなく、まさに出発点であります。ここに整備された新しい仕組みのもとにおいて、新しい時代にふさわしい新しい政治を実現していくことは、我々政治家一人一人に課せられた大きな課題であります。このような意味で、二十一世紀に向けて新しい出発をするのだという覚悟を新たにしていることを申し上げて、賛成討論といたします。
○松永委員長 東中光雄君。
○東中委員 私は、日本共産党を代表して、小選挙区制区割り法案に反対する討論を行います。 今回の区割り法案は、小選挙区並立制を柱とする一連のいわゆる政治改革関連法を完成させるための実施法であり、かつ、小選挙区三百の区割り画定法であります。 我が党がかねて指摘してきたように、小選挙区制は、選挙制度の基本原則である民意の公正な議席への反映をゆがめて、比較多数党が虚構の多数議席を得ることで強権政治を推し進めようとするものであります。しかも、こうした選挙制度の改悪が、金権腐敗政治の一掃を求める国民の願いを逆手にとって、中選挙区制が諸悪の根源などと言って、腐敗の根源である企業・団体献金は温存したまま、政治改革の美名のもとに自民党と旧連立諸党の密室談合によって推し進められてきたのであります。我が党は、国民主権と議会制民主主義を踏みにじる小選挙区制と憲法違反の政党助成を実施するための区割り法案に強く反対するものであります。 区割り法案の最大の問題は、憲法の保障する投票価値の平等について許容しがたい不平等を生じさせる点であります。三百の選挙区間の一票の格差が二倍を超える選挙区は、九〇年国勢調査人口によれば二十八、また最新の住民基本台帳人口では実に 四十一に上っているのであります。 投票価値の平等は、憲法十四条、十五条の保障する国民の基本的権利であり、国会が制定する選挙制度の仕組みを定める法律が投票価値の平等という憲法の要請を損なうことがあってはならないのであります。投票価値の平等は、数値で示すならば当然一対一となるものであって、格差が一対二以上となった場合は、選挙区を異にする選挙人に対し、一方では一人に一票しか与えないのに、他方で一人に二票以上を与える結果となり、明白に平等の原則に反することとなるのであります。したがって、格差二倍を超える今回の小選挙区制の区割り法案が違憲のそしりを免れ得ないことは、昨日の憲法学者の参考人質疑によっても明らかであります。 もともと小選挙区制は、多くの死票を生み出し、国民の多様な意思の議会への反映を切り捨てる制度であり、その上、制度の発足時からの二倍を超える格差を持つということは、国民主権と投票価値の平等という憲法原則を二重三重に踏みにじる違憲の立法であって、断じて許すことができないのであります。 なお、腐敗防止法案について言えば、この法案は、腐敗防止を言いながら、選挙の腐敗行為に限り、日常的な政治活動の腐敗防止、すなわち企業・団体献金の全面禁止に手をつけないという不十分なものでありますけれども、提案された内容は、連座制の強化を求めてきた我が党の主張に反するものではなく、賛成であります。 最後に、かつて戦前に二回にわたり実施された小選挙区制は、いずれもその実施の始まりの段階から、狭小な選挙区内での金権、買収、利益誘導による政治の荒廃に対するふんまんが巻き起こって、短期間でいずれも廃止されました。国民主権の原則に反する最悪の選挙制度・小選挙区制は、必ず国民の反対で早期に廃止されるべきものであります。我々は小選挙区制の廃止に全力を挙げることを表明しまして、討論を終わります。
○松永委員長 これにて討論は終局いたしました。 ―――――――――――――
○松永委員長 これより採決に入ります。 まず、内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○松永委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、三塚博君外二十九名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案及び保岡興治君外十名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案の両案に対し、古賀誠君外八名から提出された両案を併合する修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○松永委員長 起立総員。よって、両案は併合して一案とし、修正議決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○松永委員長 この際、大原一三君外三名から、自由民主党、改革、日本社会党・護憲民主連合及び新党さきがけの共同提案により、ただいま議決いたしました内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案に対し附帯決議を付すべしとの動議並びに加藤卓二君外三名から、自由民主党、改革、日本社会党・護憲民主連合及び新党さきがけの共同提案により、ただいま併合修正議決いたしました三塚博君外二十九名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案及び保岡興治君外十名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案に対し附帯決議を付すべしとの動議がそれぞれ提出されております。 提出者から順次趣旨の説明を求めます。堀込征雄君。
○堀込委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して案文を朗読いたします。 公職選挙法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 衆議院議員の小選挙区の区割りを定めることにより、ここに政治改革関連法は施行の段階を迎えることとなるが、政治改革は、これにとどまることなく、引き続き推進する必要がある。 小選挙区の区割り及びその他の事項について、それぞれ次のとおり所要の措置を講ずるものとする。 一 小選挙区間の人口の格差については、衆議院議員選挙区画定審議会設置法において、二倍以上とならないようにすることを基本とするとされているので、今後審議会が改定案の勧告を行うに当たっては、小選挙区間の人口の格差ができる限り二倍未満となるよう努めるものとすること。また、各選挙区の人口の著しい不均衡その他特別の事情が生じたときは、審議会は、十年ごとに行われる国勢調査の結果を待つことなく、五年目に行われる国勢調査(簡易調査)の結果により、小選挙区の改定の勧告を行うものとすること。 二 在外邦人の選挙権行使の機会の確保、選挙権年齢の満十八歳への引下げ、公開された政治資金収支報告書等の複写、政党交付金の交付限度額のあり方について、今後引き続き検討するものとすること。 何とぞ委員各位の御賛同をよろしくお願いいたします。
○松永委員長 次に、田端正広君。
○田端委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して案文を朗読いたします。 公職選挙法の一部を改正する法律案(三塚博君外二十九名提出)公職選挙法の一部を改正する法律案(保岡興治君外十名提出)(併合修正)に対する附帯決議(案) 連座制の強化等に関し、次の事項について、それぞれ所要の措置を講ずるものとする。 一 組織的選挙運動管理者等に係る連座制の創設及び重複立候補者に対する連座制の適用の強化は、選挙浄化の徹底を期するためのものであるので、政府は、本委員会における審査の過程において明らかにされた立法趣旨等を十分踏まえ、その適正な施行を図るとともに、立法の趣旨及び内容の周知徹底について、万全を期するものとすること。 二 公職選挙法違反の取締りについては、今回の連座制の強化に伴い、その影響が一層広い範囲に及ぶこととなるので、政府は、従来に増して厳正公平を旨としてこれに当たるとともに、国民の選挙運動への自発的参加を損なうことのないよう十分留意するものとすること。 三 組織的選挙運動管理者等に係る買収罪等に対する罰則のあり方については、連座制の速やかな適用のための方策を含め、今後引き続き検討するものとすること。 四 選挙運動に関する支出の制限のあり方については、政党の行う選挙運動に関する支出の取扱いを含め、今後引き続き検討するものとすること。 何とぞ委員各位の御賛同をよろしくお願いいたします。
○松永委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 まず、内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案に対し附帯決議を付するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○松永委員長 起立多数。よって、附帯決議を付することに決しました。 次に、併合修正議決いたしました三塚博君外二十九名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案及び保岡興治君外十名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案に対し附帯決議を付するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○松永委員長 起立総員。よって、附帯決議を付することに決しました。 この際、政府から発言を求められておりますので、これを許します。野中自治大臣。
○野中国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、政府といたしましても、その御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。 ―――――――――――――
○松永委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました各案の委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松永委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ――――◇―――――
○松永委員長 次に、政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律案起草の件について議事を進めます。 本起草案の趣旨の説明及び発言は先刻終了いたしております。 これより採決いたします。 政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律案起草の件につきまして、先刻配付いたしました起草案を本委員会の成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○松永委員長 起立多数。よって、そのとおり決しました。 お諮りいたします。 本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松永委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 ―――――――――――――
○松永委員長 この際、本法律案の提出に当たり、自見庄三郎君外三名から、自由民主党、改革、日本社会党・護憲民主連合及び新党さきがけの共同提案による政党の政治活動の自由に関する件について決議されたいとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。自見庄三郎君。
○自見委員 ただいま議題となりました決議案につきまして、提出者を代表して案文を朗読いたします。 政党の政治活動の自由に関する決議(案) 本委員会は、政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律案を提出することに決した。 本案は、一定の要件に該当する政党に法人格を付与することによって、政党の財産の所有、維持運用その他業務の運営に資することとし、もって政党の政治活動の健全な発達と民主政治の健全な発展に寄与することを目ざすものであるが、この法律の制定によって、政党の政治活動の自由が侵害されることがあってはならない。 よって、政府及び関係機関は、この法律の施行に当たっては、政党の政治活動の自由を最大限尊重する姿勢で臨むべきである。 右決議する。 何とぞ委員各位の御賛同をよろしくお願いをいたします。
○松永委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○松永委員長 起立多数。よって、本件は本委員会の決議とするに決しました。 この際、政府から発言を求められておりますので、これを許します。野中自治大臣。
○野中国務大臣 ただいまの決議につきましては、政府といたしましても、その御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
○松永委員長 お諮りいたします。 ただいまの決議の議長に対する報告及び関係当局への参考送付等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松永委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 ――――◇―――――
○松永委員長 次に、内閣提出、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。野中自治大臣。 ――――――――――――― 地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等 の臨時特例に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○野中国務大臣 ただいま議題となりました地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案につきまして、提案理由とその内容の概略を御説明申し上げます。 この法律案は、全国多数の地方公共団体の議会の議員または長の任期が平成七年三月、四月または五月中に満了することとなりますので、国民の地方選挙に対する関心を高めるとともに、選挙の円滑な執行と執行経費の節減を図るため、これらの選挙の期日を統一し、これに伴う公職選挙法の特例を定め、その他所要の規定の整備を行おうとするものであります。 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。 次に、この法律案の内容の概略につきまして御説明申し上げます。 第一に、期日を統一する選挙の範囲につきましては、(一)明年三月から五月までの間に任期が満了することが予定されている地方公共団体の議会の議員または長について、その任期満了による選挙を三月以後に行う場合、(二)これらの議会の議員または長について、任期満了による選挙以外の選挙を行うべき事由が発生し、三月から五月の間にその選挙を行うこととなる場合及び。(三)明年三月から五月までの間に任期が満了することが予定されていない地方公共団体の議会の議員または長について、選挙を行うべき事由が発生し、三月から五月の間にその選挙を行うこととなる場合について、これらの選挙の期日を統一することといたしております。 第二に、選挙の期日につきましては、都道府県及び指定都市の議会の議員及び長の選挙については四月九日とし、指定都市以外の市、町村及び特別区の議会の議員及び長の選挙については四月二十三日とし、いずれの期日も日曜日といたしております。 第三に、この法律の規定により統一した期日に行われる各選挙は、同時選挙の手続によって行うものとして選挙管理事務の簡素化を図るとともに、都道府県の選挙の候補者となった者は、関係地域において行われる市区町村の選挙の候補者となることができないこと、任期満了による選挙について寄附等の禁止期間を各選挙の期日前九十日から選挙の期日までの期間とすること、都道府県の議会の議員の選挙に立候補するために退職する市区町村の議会の議員について共済給付金の計算上不利がないようにすること等必要な特例を設けております。 以上が、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案の提案理由及びその内容の概略であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願いを申し上げます。
○松永委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 ―――――――――――――
○松永委員長 本案につきましては、質疑及び討論ともに申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 内閣提出、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○松永委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案の委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松永委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○松永委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時八分散会 ――――◇―――――