政治改革に関する調査特別委員会 第4号
- 発言数
- 231 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1994/10/28
会議録
○松永委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案並びに三塚博君外二十九名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案及び保岡興治君外十名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。加藤卓二君。
○加藤(卓)委員 今国会に区割り法案が提出されております。長年論議くれた政治改革に関する一つの節目が来たように思います。 私は、制度を変えていくということは大変大事なことだということをよく承知している上で、ひとつ皆さんにというよりも、この提案者にひとつ質問をしたいと思うのですが、たくくん法律がある中でなかなか守られていない法律が多過ぎるように思うのです。これは規制緩和の特別委員長として大変苦労したところでございますが、正しく守られていない現状の中で、全国民、要するに政治家はもとより国家公務員、そして実業にかかわる人たち、一般住民に至るまでが意識改革をしないとならないときに来ているように思うわけでございます。 まず一番初めに、国民の意識改革について。資産公開というのは、この政治改革が行われる一番原点にあるところの政治不信に対して政治家が襟を正そうというわけで、平成四年に政治倫理確立のために国会議員の資産公開をしようという法律ができました。これが運用されているにもかかわらず、その報告を守らない国会議員がおるわけでございます。はっきり言って守らない国会議員が守らなかったことを新聞で一時いろいろあれされたが、まあそのままうやむやになっている。守らない議員を処置し、また処理するためにあるはずの政治倫理審査会が機能していないから、呼んだというあれもないし審査を申し立てたこともないということは、申し立てされた議員がいないということでございますので、明白でございます。 政治改革関連法案を国民のためといって見せかけの政治改革にするようなことのないよう、資産公開等国会議員が率先してできる問題点に関しては十二分にこれを活用していかなければいけないんだ、これをみんなで遵守していかないと、国民に対しての大きな政治不信にまだまだつながっていくことでございますが、この問題に関して与野党の提案者に一言お伺いいたします。
○三塚議員 加藤委員の質問、国民間においても、そのことが大変問題点があるのではないかというふうに指摘をくれてきたことであると思います。まさに今回の政治改革は、政治倫理の確立という原点を踏まえながら、政治家としての、また政党としてのあるべき姿の追求にまずおのれが血を出してもやり抜こうと、こういうことでスタートを切りましたことは御案内のとおり。 そういう中で、資産公開、これが守られてはおらないのではないかという御指摘でありますが、一般論からいいまして、当然みずからの所属する両院においてこれを決定したわけでありますから、遵守義務は負う。国民に責任を負うわけでございますから、守られないということになれば、これは論外の話でございまして、本件については倫理審査会のお話がございましたが、そこに直ちになじむのかなじまないのかは別として、やはり政治家自身の意識改革というものをこの機会に明確にお互いが持ち続ける、こういうことで初めて有権者、国民各位も、そこまで政治家が、議員が徹底をしてやってきております以上我々もきちっとしなければならぬ、こういうことになるのではないかと思います。その懸念が一日も早く払拭くれますようにお互いが努力をしていくということに尽きるのではないか、こんなふうに思います。
○笹川議員 加藤委員にお答えいたします。 国民の意識改革は、これはもう当然でございまして、国民の皆さんにも新しい政治改革法等の御理解をいただく。また政治家もあるいは役人も、すべての人々がこれから二十一世紀を迎えて政治をもっと明るく公平に、そういうことに努力をしていかなければならぬと思っています。 そしてまた、今資産公開のお話がありましたが、守らない人がいるということでございますが、どの人が守らなかったという御指摘がありませんので、お答えはなかなか難しいかと思います。 いずれにしても、日ごろから加藤先生も、やはり資産公開というのはいいけれども、それよりもっと問題になるのは、国会議員あるいはまた議員になるときの資産形成に私は問題があるんじゃないのかな、こう思っております。 ただ、あるものを書きますと、政治家を長くやった人あるいはまた経済界から飛び込んだ人等では相当状況が違うと思いますので、一概に、あるからこうだとか、ないからこうだとかということじゃなくして、私は、資産形成についての明確な登録といいますか、そういうものが議員は必要じゃないかと思っています。また、地方主権の時代が来るわけでありますから、国会議員だけに限らず、地方議員も将来は資産公開をきちっとやった方がいいのじゃないか、このように考えております。
○加藤(卓)委員 全国民の意識改革運動の必要性に関してひとつお話しというかお願いしたいと思うのですが、このように法律があっても政治家ですら守らないような法律がある、本当にこれは残念だと思うのですが、これは事実朝日新聞や何かで報道されたことでありましたから今言いましたが、大多数の人じゃなくて、ほとんどの人が守っているし、そのように資産を公開しているわけですから、一人残らずやっていただけるようにお願いしたいなと、こう思うわけであります。 まあ法がありながら、ざる法という法も法のうちかなと思うぐらい、食管制度みたいにほとんど国民一人一人が守らなかった法律もありますし、捕まった人が運が悪いんだというようなスピード違反みたいな問題点もある。しかし最近は、大変国民の意識が改革されたのですか、飲酒運転だけは私たちどんなにか、皆さんがお酒を飲んで運転するということを大変注意するようになっていることはもう事実でございます。腐敗防止法をつくる以上は国民全体に法律を守るという意識がなければ意味がないものだ、こう思います。 その国民の意識を変えていくことが必要だと思うので国民運動を展開したらどうかということを痛感しているので、与野党の提案者にぜひひとつ、これを周知徹底くせるために周知期間のほかになおかつ時間をかけて、必ずそれが再度反復する形の中で周知徹底し、開かれた政治ができるよう、また公明、透明な選挙ができるようひとつお諮りしたい、こう思うわけですが、与党、野党の提案者の御意見をお聞きしたいと思います。
○三塚議員 ごもっともでございます。国会内におきましても、特別委員会所属のメンバーは徹底して本問題に理解が進むわけでございまして、常任委員会制度で、それぞれすべて重要な委員会でありますから、頑張っておられる各位は直接の本問題に対する勉強これからであろうと思っておるわけであります。 そういう中で、大事なのは有権者でありますから、御指摘のように国民運動は、内閣総理大臣が先頭に立って閣僚全員、また担当である自治省、これが中心となりまして国民運動を展開をする。同時に国会も、本問題について各党を通じまして意識改革のための大運動を展開をしていくことによってまくに所期の目的が達成をされていくのであろうと思います。そのとおりであります。
○笹川議員 加藤先生にお答えいたします。 先生のお話のとおりでございまして、いよいよ地方統一選挙が来年四月にあるわけでありますから、自治省、政府、そしてまた我々政治家はもちろんでありますが、地方における県庁あるいは市役所、市町村、すべての皆くん方の御理解をいただいて国民がわかるように周知徹底をぜひやりたい、こう考えております。
○加藤(卓)委員 ただいま大変決意のほどをお聞きして、政治家が襟を正していることは私たちもよく肌で伝わってくるぐらい緊張した形の中でこの政治改革に臨んだわけでございますが、その国民の意識改革のためのPR、そして予算及びその方法について自治省に質問いたしますが、予算について、民間では広報活動にカレンダーだけで三十億も使います。もちろん新聞、テレビ等々では大変な広報予算を使っておるわけでございますが、こういう問題点をどんなふうにお考えか、自治省の方のお考えをぜひお聞きしたいと思います。
○小林(守)政府委員 加藤委員の御質問にお答えくせていただきます。 国民意識の啓発、そのためのPRの予算や広報についてはどうなっているのかという御質問かと思いますが、平成六年度の啓発関係予算につきましては二十三億八千万円となっております。今回の政治改革関連法の内容等については、平成五年度第三次の補正予算で措置された約十八億円を本年度に繰り越してパンフレットの配布、新聞広告、テレビスポット等により周知徹底に努めてきたところであります。 区割り法案を成立させていただいた後は、本年度予算をもって、地方の選挙管理委員会等の関係団体の協力を得ながら、新しい選挙区や腐敗防止策の強化の周知を含めた新制度の周知に全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
○加藤(卓)委員 今の二十数億という数字では、やはり今の日本の国民全体の総所得に対して大変低い金額で本当におざなりだ、こう思われるような数字じゃないかな、こう思うので、この辺も、大蔵のいろいろな予算もあるでしょうが、国民が絶対大事にしていかなきゃならない政治改革、それに対する広報でございます、ぜひひとつ予算の獲得に、私たちも協力いたしますので努めていただきたい、こう思います。 次に、法定選挙費用について一言お伺いしたいと思います。 難しいことはとにかくとして、法定選挙費用というのが、私たち政治をやっていても、どのくらいかかるのかな、こう言われたら明確に答えられる議員が意外と少ないのじゃないのかな、こう思いますし、それでいて交通達反と同じように、ほとんどみんなが一緒に流れに乗っているからと。実際にはスピード違反をやっているのです、だが実感がない、こういうふうな状況の中じゃないかな。 しかし、腐敗防止法という大変大きな連座制の問題点が取り上げられているときに、法定選挙費用について実際に守られないような費用でこれを行うこと自体が非常に矛盾があるのじゃないかな、この辺はぜひひとつ直していただくこと自体が法律をだれでも守る気持ちになれる、だれも守れない法律を守れというところに無理があるのではないか、こう思いますので、その問題に関して自治省と与野党提案者の御意見をお聞きしたいと思います。
○佐野(徹)政府委員 選挙運動費用の法定制限額の問題でございますけれども、これにつきましては、従来から物価の上昇等を踏まえまして随時見直しを行ってきているところでございますけれども、例えば平成四年の十二月の、いわゆる緊急改革と言われた改革をいたしましたけれども、その際にも昭和五十八年以来の引き上げを行ったところでございまして、その改定幅は、選挙ごとに若干の相違はございますけれども、おおむね五割から七割程度の引き上げとなっております。 なお、このたびの選挙制度の改正に伴いまして、衆議院の小選挙区選挙の関係につきましては、制度の改正が行われます。例えば選挙運動期間が短縮されますとか、そういったこと等もございますので、関係政令の見直しを検討いたしておるところでございます。
○大島議員 加藤委員の質疑を伺っておりますと、一番大事なのは国民主権者の意識、それから私ども政治に出ようとする者、政治の現場にいる者の意識、このことを変えなきゃならぬという強いお気持ちでの質問がありました。全く同感であります。やはりそういうことのためにも連座制の強化を今回したわけでございまして、その責任はまず、私ども立候補しようとする者あるいは現職の議員、これにあるということが一つだろうと思います。 さはさりながら、そういう中にあって実際の選挙活動、選挙運動の場合になってまいりますと、いわば法定費用、出納責任者が管理する金、それ以外のところで動く金というものをどうチェックするかということが大変大きな問題だという意識がございました。したがいまして、現行の百八十七条の一項においても選挙運動そのものに使った金は全部出納責任者に報告しなきゃならぬと書いておるのですけれども、そこを改めて確認をしようというのが私どもの提案でございます。 善意のある、まあ一昨日も議論がありましたが、ボランティアで一生懸命善意でやっておる人たちに対する、逆に言うとこれは抑圧的な条項になるのじゃないかという御議論もありましたが、しかしそれ以上に、例えば裏選対的なものが存在して、そしてそういうふうないわば選挙運動費用制限の脱法的にして悪質な第三者支出を抑えるという方の必要性が今あるだろうということで、私どもが改めて提案をしたところでございます。 いずれにしても、加藤委員おっしゃるように、大事なことは、候補者あるいは候補者たらんとする者、それから主権者である国民の皆さん、この人たちの選挙というものに対する意識を変えていくということが私はすべてにおいて大事なことではないか、このように思っております。
○笹川議員 お答えいたします。 法定選挙費用につきましてはもう法律で定まっておるわけでありますから、これは遵守するのは当然でありますが、選挙というのは大勢の人が従事いたしますし、しかも善意で集まっできますので、なかなか指揮命令というものが徹底しない。その結果としてオーバーをしてしまうとか、こういうことはよく言われておるわけでありますが、今回から連座制が厳しく適用されるわけでありますので、選ばれる側もそして選ぶ側もともどもに、この法律が守れるようにしていかなければならないと思っておりますし、また、法定選挙費用につきましても、これから先やはり議論をしていったらいいんじゃないのかなというふうに考えております。
○加藤(卓)委員 区割り法案について一言質問したいと思います。 各都道府県に一つずつ配分して過疎対策だという形で、昨今、皆さんの質問の中にも、憲法に抵触するんじゃないかと言う方がおられるようでございますが、私はそういう意味では、国民そして国土、そういうような形の中なので、まあやむを得ないのかな、こう自分たちでは思っておりましたが、ただ、一言申し上げたいのは、過疎対策というか地域対策でしたらば、各都道府県内でも大変な地域格差があるわけでございます。 私の方の埼玉県を見ますと、埼玉県全体の四割の地域に一割の人口しか住んでいない。県南の方に九割の人口が住んでおります。そのようにすると、旧三区は面積が大変大きいところで、言うなれば島根、鳥取とそっくり同じぐらいの選挙区が一つの選挙区になっているわけでございます。 そういうことを考えると、これは区割りを決めた委員の皆さんの御苦労がわかるだけにこの辺で言うことはどういうものかなと思いますので、今後、十年後、何年後に国会がまた見直くなきゃならないときが来たときにはそういう問題点等々もクリアできるようにすると同時に、何か人口がふえたときにはまた変えるんじゃないかというような話も聞いておりますが、その辺に関して一言、委員の皆さんの御意見というよりも、提案者の皆さんの御意見をお聞きしたいと思います。
○小林(守)政府委員 区割り案の作成に当たって、都道府県内における過疎の問題、過密の問題も含めまして、もっと実情が考慮くれるべきではないかという御指摘だと思いますが、設置法の第三条第一項によりますと、各選挙区間の人口の均衡を図り、選挙区間の人口の格差が一対二以上とならないようにすることを基本とし、行政区画、地勢、交通等の事情を総合的に考慮し合理的に行わなければならないと規定くれております。 審議会においては、この規定に基づきまして、全国の選挙区間はもとより、各都道府県内の選挙区間の人口均衡をも考慮しつつ、都道府県知事の意見を聞くことなどによって地域の実情の把握に努められ、区割り案を作成したものと承知いたしております。 また、今後の選挙区の改定に当たっても、審議会からは、設置法の規定に基づきまして、地域の事情を考慮した適切な区割り案の勧告をしていただけるものと考えております。
○加藤(卓)委員 ただいま人口割ということでしたのですが、人口が多くてもほとんど投票に行かない地域もあるように思うので、投票率もぜひひとつ勘案しないといかがなものかな、こう思うわけでございまして、投票しないということも要するに意思表示だというのでしたら、選挙に行って白票を投じることの方がはるかに意思表示につながると思います。 オーストラリア等では、投票しなかった人は罰せられるというような制度があると聞いておりますので、ひとつ投票にみんなが行くような国民運動もぜひ展開していただかないといけないと思いますので、自治省、この辺も、ただお役所的な発想でなく、いろいろな制度をよく参照の上、この辺に留意していただきたい。決まった以上は、投票率をぜひ上げていただいて、民意が反映するようにする運動の展開もやっていただけるかどうか、自治省、いま一度お願いいたしたいと思います。
○小林(守)政府委員 御指摘の点については、大変重要なことでございますので、今後十分に検討くせていただきたいと思います。
○加藤(卓)委員 次に、政党助成金について一言お聞きしたいと思います。 政党助成が行われるということは、私は、非常にこれもまた画期的なことでいいことじゃないかな、こう思っている者の一人ですが、ただ、政党助成金というのも税金で行われているので、この透明ですとか、非常に公明性をぜひあれしていただいて、まあ会計検査院が入るのはどういうものかとも思いますが、政党助成を受ける以上は、公開性だとかそういうものを非常に国民にわかりやすいようにしていただきたいな、こう思う者の一人でございますので、ガラス張りにすべきだと思いますが、与野党の提案者の御意見をお聞きしたいと思います。
○山崎(拓)議員 このたびの選挙制度の改革は小選挙区比例代表並立制でございますから、いわば政党中心の選挙になっていくということでございますしたがいまして、政治資金の調達あるいは流れにつきましても政党中心になっていくことは、これは必要なことではないかと考えるわけでございます。 政党の活動は、これは政策の有権者に対する徹底でございますとか、あるいは政党の理念もそうだと思いますけれども、そういう周知徹底せしめること、また有権者の方も情報を得ること、これはお互いに必要なことでございまして、政治にかかる資金のコストをどうやって調達するかということになっていくと思います。 加藤委員御指摘のとおり、このたび政党助成の制度が採用されましたことは画期的なことだと存じますが、それに伴いまして、国民の血税でございますから、その資金がどういうふうに活用されたかということにつきましては、透明性の確保が十分に得られるように努力することは当然のことではないかと考えております。
○笹川議員 加藤先生にお答えいたします。 政党助成金についてでございますが、御案内のように、初めてこういう制度で国民の納税したお金が政党に助成をされる時代が来まして、私個人としてはまことにありがたいと思っておりますし、これを将来ともやはり充実していくことが一番いいんじゃないかな。 そのかわり、税金でありますから、使途の透明性、これはもうもちろん大事でありますが、同時にまた、政府あるいは行政官庁が政治、政党に余り干渉しない、これがやはり必要であります。また、干渉されないからといって自由にしても、これは国民の監視があるわけでありますから、そういう意味では、これから先も、なるべく納税者の皆くん方の御理解が得られるような形に、まさに改革は続けていかなければならないんではないかなというように考えております。
○加藤(卓)委員 関係する議員の方たち、非常に長い間御苦労さまでございましたが、ここで一つの大きな節目が来るわけでございます。政治家の責任は大変重いとは思いますが、先ほど申したように、全国民の意識改革にもつなげていかないと新しいすばらしい日本ができないんだ、こんなふうに思うわけでございます。 新聞、テレビ、そういう方面に関係する皆さんたちの脚後援もいただきながら、これを貫いていきたいなというよりも、ぜひひとつ完結させていきたい、こう思う者の一人として、先ほど申したように、やはり腐敗防止法という形の中で、政治家の罪も大変重く、また責任も大変重要とされるわけでございますが、連座制の強化という形の中で、法律を知らないでそのまま連座制につながっていっちゃったというようなことのないようにしていかないといかぬな、これがまた国会での大きな責任だ、こう痛感するわけでございます。 先ほど私申しましたが、公務員の中でも、そんな法律があったのですかとある自治省の役人に言われました。私は、これは法律でできているよと言った。あんなに法律がどんどんどんどんできていくから、分野が違えば、専門分野以外ではなかなか理解できないし、また知らない分野もあると思いますので、この法律がどんなふうだということを大枠で、私たちは古い過去にある法律の中で十二分に守れるものを再度ここで強化し確認されたわけでございますので、その趣旨徹底を、政治家のためでなく、全国民のためにぜひひとつこれをPRしていただいて、今度の改革が一政治家の政争の具に使われないよう、政治手段の政争の具に使われないようにぜひこれをしていただきたい。 これを一国会議員として、この政治改革関連法案に関係した者の一人として、委員長初め皆さんに感謝を申し上げながら、私の決意ともいたしながら皆様にお願いするわけでございます。ぜひひとつ、すばらしい政治改革ができるよう心から念じております。 以上で終わります。
○松永委員長 次に、熊代昭彦君。
○熊代委員 岡山一区選出の熊代昭彦でございます。 三法案について御質問させていただきますが、三法案の具体的な中身に入る前に、それが当然の前提としていることにつきましてお伺いしたいと思います。 我が国の選挙制度は政治腐敗が大変に問題になっておりますけれども、あるいは問題になるばかりではなくて、絶望的であるというふうに言っている人あるいは考えている人もあるようでございますけれども、御承知のようにイギリスも百年前には大変に腐敗の選挙があったというようなことでございました。それを改めていって、今日いわば理想的な制度のように言われておりますイギリスの制度ができたということでございますので、私どもも一歩一歩改革を進めていけば必ず理想的ないい選挙ができるに違いないというふうに思うわけでございます。 今回の改正もあるいはこの三月の改正も、その理想に向かっての一里塚であったというふうに思うわけであります。大きな一歩でもありましたし、長い長い歴史で見れば一里塚であるということでございますので、さらに理想に向かって進むためには、まず、理想的な選挙というのは一体いかなる選挙であるのか、どういうふうに考えてこれらの法案を考えられたか、その前提についてお伺いいたしたいと思うのですけれども、与党、野党及び自治省、三者それぞれについて御見解をお伺いいたしたいと思います。
○山崎(拓)議員 理想的な選挙、いろいろな角度からとらえられると思いますが、このたびは選挙腐敗防止法という形で提案をさせていただいております。 清潔な金のかからない選挙が行われるようにどうしたらいいかという観点から種々検討いたしまして、必ずしも罰則の強化によりまして候補者の姿勢を正し、あるいは運動員の姿勢を正すということが本当に正しいことであるのかどうか問題はあろうかと存じますけれども、一歩でも理想選挙、いわゆる清潔な金のかからない選挙に近づくためにこのような提案をさせていただきました次第でございます。
○北橋議員 議論の前提となる理想的な選挙をどのように考えるかということでございます。 これにつきましては、公職選挙法の第一条にも明文されておりますが、「選挙人の自由に表明せる意思によって公明且つ適正に行われることを確保し、もって民主政治の健全な発達を期することを目的とする。」と書かれているわけですが、理想的な選挙というのは、まさにこの条文の精神が完全に生かされる選挙だと思います。 具体的には、今与党側からもお話ございましたように、清潔で腐敗のない選挙であること、また、それに敷衍いたしまして、一票の価値が等しくなるということも当然理想だと思いますし、また最近では、選挙には行かない、支持する政党がないという方が四十数%、民主主義そのものに参加をされない方もふえてきている、こういった状況もやはり改革をくれるべき問題だろうと思っております。
○小林(守)政府委員 何をもって理想的な選挙制度とするかについては大変難しい問題かと思いますが、政党政治という現実を考えるならば、基本的には、政権の獲得、政策の実現を目指して政党間の政策の争いを中心とした選挙が行われるべきものと考えております。今回の選挙制度の改革は、このような政策本位、政党本位の選挙の確立を目指しているものと認識しております。
○熊代委員 三者それぞれに御見解をお伺いいたしました。今回の提出法案にもございまして、腐敗のない清潔な選挙ということに力点を置かれての御説明が多かったというふうに思いますけれども、当然のことではございますが、選挙は国のリーダーを選ぶということでございますので、国を愛して、そして世界及び日本の将来に対しまして先見性のあるビジョンを持った政治家を選ぶ、あるいは政策立案能力のある政治家を選ぶ、さらに実行する力も当然必要でございますけれども、そういうことも当然理想の選挙の中に含まれているのであろうというふうに思います。 とりわけ我が国は代議制度でございますので、総理大臣の選出が国会議員による選出でございますので、国のリーダーそのものも衆参議員の選挙によって選ばれるということでございますので、そういう国民の真の代表たるにふさわしい代表が選ばれるということが、公職選挙法及び選挙関連法案の最大の眼目であろうというふうに思うわけでございますが、その中で、お金による腐敗とかそういったものが正当なリーダーを選ぶということに対して阻害要因になってはいけないということで、腐敗防止ということであろうというふうに思います。 それで、国のリーダーを選ぶ、我が国のためにふさわしい、あるいは世界のためにふさわしいリーダーを選ぶという観点からしますと、公職選挙法というのは必ずしも十二分に工夫されていない面があるのじゃないかという気もいたします。 そのような観点から自治省さんにお伺いいたしたいわけでございますけれども、これまでの選挙関連法案におきましてどのような制度的な工夫がされていたかにつきまして、御説明をお願いしたいと思います。
○佐野(徹)政府委員 公職選挙法を主管しております自治省の立場といたしまして御答弁をさせていただきますが、特に選挙運動につきましては、その方法だとか場所だとか時期、こういった点につきましてさまざまな規制が設けられておるのは、これは事実でございますけれども、この趣旨は、選挙が財力等によりましてゆがめられることがなく、公正な選挙によって有為な人材が選出されるように、こういった観点から設けられているものと理解をいたしておる次第でございます。 このような規制の一方で、金のかからない選挙を実現し、候補者の機会均等を図るため、選挙公営制度が設けられているわけでございまして、この公営制度につきましては、漸次その拡充合理化も図られてきておるところでございます。今回の制度改正におきましても、この三月に成立をいたしました公職選挙法の改正、これらにおきましても、候補者個人に加えまして政党にも大幅に選挙運動を認める、こういったようにいたしておりますけれども、今後の問題につきましては、この選挙運動の規制のあり方だとか選挙公営のあり方、こういった点につきましては、選挙の実態等も踏まえまして、引き続きまして総合的に検討されるべき課題である、こういうように考えておる次第でございます。
○熊代委員 自治省から事務的な御説明をいただきましたけれども、いかなるリーダーを選ぶかということは、この三月に改正されました小選挙区並立制がいいのか、中選挙区がいいのか、そういう観点も含めまして、選挙制度のあり方も含めまして非常に大きな関係があると思います。 政策本位の選別をするのがいいのか、政策及び人物で選ぶのがいいのか、いろいろあると思いますが、三月改正を含めた今日までの状況に照らしまして、ただいま自治省さんから事務的な御説明をいただきましたけれども、腐敗防止二法の提案者であります与党の代表の方、そして野党の代表の方からも、すぐれたリーダーを選ぶという観点からどのような工夫がされているか、これは感想的見解で結構でございますので、ぜひ一言お願い申し上げます。
○山崎(拓)議員 このたびの新しい選挙制度は政党中心になりますので、有権者の皆様方も政党を選ぶという傾向は強くなると存じます。したがいまして、委員のおっしゃるような、日本のトップリーダーをその中からまた選んでいくという議院内閣制度に照らしまして、こういう新しい選挙制度がうまく機能するかどうかという御質問があったかと存じます。 確かにそういう問題点は存在すると存じますが、政党自体が候補者の選考に当たりまして、その中から国のトップリーダーが選ばれるんだという観点を十分中心に据えまして、立派な候補者を選んでいく努力が必要ではないかと存じます。
○北橋議員 政治改革四法で選挙制度を変更することになるわけですが、これは言うまでもなく、政党・政策本位で政治家を選んでいく制度に変えていこうという意図から出ております。こういった制度の変更に伴いまして、必ずやすぐれた政治家が選出されまして、今日の議院内閣制のもとで世界のリーダーたる首相が選ばれてくるもの、このように信じております。
○熊代委員 御見解を承りましたが、これは小選挙区で行う場合には、小選挙区のサイズ、どれくらいの人口、どれくらいの有権者で行うかということもかかわりがあると思いますから、後ほどその点につきましてもまたお伺いいたしたいと思いますが、政治腐敗の話にもう一度返りまして、腐敗防止二法案が出ておりますので、腐敗防止に重点を置きまして、これまで何度も議論されたと思いますが、もう一度念のために御説明をお願いしたいと思いますが、これまでの選挙ではどこが理想的でなかったというふうに考えるかにつきまして、御見解を賜りたいと思います。与党、野党、自治省、三者についてお願い申し上げます。
○山崎(拓)議員 これまでの選挙制度のどういう点に問題があったかという点につきましてはくまざまな議論がございまして、よく指摘されております点は、中選挙区制度の場合、同じ党から候補者が複数出るという実態にございます。 したがいまして、政党中心とかあるいは政党が持っております政策中心とか、これは同じ政党でございますから同じものであるという前提に立ちまして、有権者の皆様方が候補者をその政党の中から選択するときに、政策中心ではなくてサービス中心になる傾向がややもすればあった。したがって、そのサービスのためのいわゆる選挙資金が使われることによってそれが腐敗選挙につながった、そういう傾向があるということがしばしば指摘されてきたと存じます。このたびの小選挙区制度の導入によりまして、その点が政党中心に切りかえられていく。同じ党から一人しか立たない制度でございますから、そういう弊害が改められると存じます。 しかしながら、小選挙区制度においてかえって選挙が熾烈化するということも一方において考えられるということから、また過去の小選挙区制度の実態も参考にいたしまして、このたびの連座制の強化という選挙制度の改正案を提案をさせていただきました次第でございます。 〔委員長退席、自見委員長代理着席〕
○北橋議員 これまでの選挙でどこが理想的でなかったかということでありますが、一つは、この腐敗防止にかかわる制度そのものにもやはり前進をさせるべき課題があったということ、それから選挙制度にあったと思っております。 選挙制度で、中選挙区制がどこに問題点があるかについては、これまでるる国会あるいは院の内外で議論されてきておりますが、私ども、その中で重要な議論として指摘された中に、今の中選挙区制のもとでは、同一の政党から複数の候補者が多々立候補しておりまして、政策の違いがないことから、いわゆる冠婚葬祭等のサービス合戦にどうしても追われてしまう実情がある。そこに多額の政治活動資金がかかっているところが問題ではないか。それを政党・政策本位に切りかえていく、小選挙区にすることによって相当程度是正されるのではないか、このような議論があったものと承知をいたしております。 そういった意味では、今回選挙制度の変更によりまして、人間のっくる制度でございますから、完全無欠なものであるかどうかはこれからの試行錯誤にまたねばなりませんけれども、相当程度選挙制度に伴う弊害は是正されるものと思っております。 なお、選挙の腐敗防止にかかわることでございますが、これは本会議で保岡議員もお答えしているところでございますが、日本にはやはり伝統的贈答文化を基礎に、どうしてもお金のかかる日本型選挙運動というものが社会にかなりしっかりと根づいているのではないか、こういう指摘を私ども感じております。そういった意味では、今回の腐敗防止制度によりまして、候補者も運動員も、みんなが絶対に買収、供応をしてはいけないというみずからの努力によって、相当程度改善されるものと信じております。
○小林(守)政府委員 既に与野党の答弁者の方から触れられておりますけれども、同じょうに、現行の中選挙区制度のもとでは、同一の選挙区で同一の政党の候補者同士の同士打ちが避けられず、選挙は政策論争というよりは候補者個人間の競争にならざるを得ないという要素を内在しております。このことが、候補者個人を中心とした政治資金の調達等に関連して、政治と金、選挙と金をめぐるいろいろな問題を生じさせる大きな要因になっているものと認識しております。
○熊代委員 それぞれに御見解を賜りまして、ありがとうございました。 私の質問がちょっと不十分な点もございました。これまでの選挙といいますと、これまで実際に行われた選挙ということになると思いますが、三月改正を含めて小選挙区比例代表並立制が実現した後で、なおかつ問題がどれほどあるだろうかということ、これは想定になってくるわけでございますけれども、そういう面についても、恐縮ではございますが重ねてお伺いしたいと思います。 政策本位の選挙になれば冠婚葬祭選挙にならないんじゃないかというお話でございますけれども、社会主義体制が崩れまして保守二党に収れんされつつあるやに見える状況でございますと、余り目に見える政策の変化はないのではないかというのが現状でございますね。それで、冠婚葬祭に本人が行って、社会通例上のものは結構だということであれば、これは続くということでございまして、しかも今までの選挙ですと、一五%もとれば大体大威張りで、大威張りかどうかわかりませんが、立派に当選したわけでございますが、今度は五〇%前後とらなければならない。票数にしますと、私の選挙区で考えますと二倍、まあ私は得票が低かったのでちょっとあれでございますが、二倍から二倍弱ぐらいとらないと当選しないのじゃないか、そういうことがございます。 そういう中で、政策はほぼ似通っている。政党にとってみればそれは違うかもしれないけれども、有権者の目にとってみればよくわからないというような状況になってまいりまして、しかも非常に多くの人の、過半数ないしは過半数に近い人の支持を得なければならないというときには、従来よりももっとサービス合戦が激化するのじゃないだろうかという心配がございます。激化させてはいけないわけでございますけれども、心配がございます。 ですから、何をやっていいか、何をやって悪いかということが必ずしもはっきりしないというところもあります。冠婚葬祭はもう一切行っちゃいけないということになりますとこれはまたはっきりしてまいりますが、しかし、これは通常の常識の範囲内ならば結構だという話になりますと、なかなか大変であろうと思います。 こういう事態を踏まえまして、小選挙区並立制に既になっておりますので、その上に法律改正を御提案いただいておりますので、まことに恐縮でございますが、この現状の上にもう一度、何が問題であるかということをちょっとお話しいただければありがたいと思います。
○山崎(拓)議員 熊代委員の御質問、どうもみずからほとんど御答弁おっしゃった感じがいたすわけでございますが、小選挙区制度になりましたことは、政党中心、政策中心の選挙に切りかえていこう、こういうことでございますけれども、現実に照らしますと、イデオロギー上の対立がポスト冷戦期になってなくなっております。そして、これから出来するであろう二大政党、あるいはそれ以上の数の政党になるかもわかりませんが、その政党間において政策上の違いが余り考えられないということが予測されます。現実に自民対旧自民という戦いが行われる場面も多かろうと存ずるわけでございまして、その場合に、一体どうやって両候補者の差別化をするかということになりますと、有権者にとりましても大変難しい問題がそこにあるのではないかと考えます。 しかも、五一%とらなくては当選できないということにも二人の場合なるわけでございます。今までは一〇%台で当選をいたしておりましたが、それが五〇%を超える得票を目指すということになれば、しかも政策間に相違がないということでありました場合に、先ほども御答弁申し上げましたが、どうしてもサービス競争に陥るおそれがあるのではないか。 その一例といたしまして、冠婚葬祭ということをおっしゃいましたが、冠婚葬祭等につきまして、これを厳しく規制することがさきの選挙法の改正で行われたところでございます。しかし、本人が冠婚葬祭に行きまして、社会的慣習に照らしまして問題ない金額を出すということは認められておると承知いたしております。そうなりますと、これも雑談で聞いた話でございますが、これから候補者本人が専らみずからの小選挙区に埋没いたしまして冠婚葬祭の出席に専念するということがあり得るのではないか、これは雑談でございますが、耳にしたことがございます。 そういう予測される弊害をどうやって改めていくかということは今後の検討課題だと存じますが、当面、とにかく選挙運動におきまして、過剰なサービス競争が行われないように、つまり買収、供応等の金銭によるサービス競争が行われないように何とか法律でもこれを規制してまいりたいと考えまして、このたびの連座制の強化を中心といたしました選挙腐敗防止法を提案させていただきました次第でございます。
○北橋議員 熊代先生の御指摘は、政策に現在の政党問に余り差異がないのではないか、それから小選挙区になるとむしろお金のかかる選挙になるのではないか、この二つの御指摘が前提にあろうかと思っておりますが、私ども、今、統一会派改革をつくりまして、全員が新党準備会に入り、そして立党宣言、基本政策を立案中でございますけれども、私どもは、政策の違い、隔たりというものが乏しいとか、ないとかというふうには考えておりません。 基本的に、日本を世界のリーダーとなる国として繁栄させるためには、政治手法やあるいは行政との関係、あるいはその基本政策の方向につきましても大きく変えていかねばならない点があると思っておりまして、まだ検討の段階にございますのでつまびらかにできないわけではございますが、基本的には、そういった政策面、政治の基本姿勢について明確なる対比といいますか、国民の皆様方から御理解いただけるような姿勢を出せるものと信じておるところでございます。 なお、選挙制度が変わって区域が小さくなりますと、一人しか当選できませんので、かえって熾烈な選挙戦になるのではないか、組織ぐるみのいわゆる買収その他が行われるのではないかという懸念も確かに一部あるところでございますが、私ども、それを一掃していくためにも、今回革命的ともいうべきこの腐敗防止対策を提案したところでございまして、この選挙制度の変更とそれぞれの政党間の自助努力、立派な政策を打ち出そうとする努力とあわせまして、腐敗防止の確立によって先生の御疑念は払拭されるものと思っております。
○小林(守)政府委員 新しい選挙制度のもとでは政党間の、そして政策の争いが熾烈に展開されることになろうかと思いますが、もとより政党同士が、そして政策をもとにして競い合うということは本来の政党政治の基本だろうというふうに考えております。 ただ、国民の政治意識とか、さらには政治家個人の倫理観とか、そういうものにも影響をされる部分は残っておるわけでありますから、そういう点で、くまざまな規制のあり方とか、さらには選挙の公営化等の問題について総合的に検討すべき課題であろう、そのように考えております。
○熊代委員 重ねて御見解を披露していただき、ありがとうございました。 私自身は、政策本位の争いということとともに、やはり政策をつくる政策集団であります政党というのは個人の固まりでございますので、個人の資質、個人の正直さとか、個人の人格的なインテグリティーとか、そういうものが極めて大切であろうと思います。小選挙区では、そういうものをしっかり選んで有権者の方々に見ていただく。それとともに、御回答にもございましたように、候補者個人の倫理的な決断と実行ということが極めて大きな要素であろう。選挙民の方々の民度の変革も大切だろうと思います。 そういう意味で、腐敗防止のためにもいろいろなことをお願い申し上げたいと思うわけでございますが、今回の改正を一里塚としまして、さらにいろいろ御検討をお願いしたいと思うわけでございますが、今回の改正案自体非常に大きな一歩であるというふうに考えているところでございます。 次に、やや具体的なことをお伺いしたいと思いますが、現在の法律での法定選挙費用でございますが、どのように現在定められているのかというのが第一点でございます。 そして、これは既に出ましたわけでございますけれども、重ねてお伺いして申しわけございませんが、現行、実際に行われていることとかなり乖離しているのじゃないかという批判も聞かれます。具体的に申し上げれば、法定選挙費用が少な過ぎて、その範囲内でやれないというふうに言っておられる。まあ正式には言っておられませんけれども、陰の声として言っておられる方もあるやに聞いております。 他の外国の状況を見ますと、アメリカ及びイギリスについて、これもおわかりになる範囲で御説明を加えて御答弁をいただきたいと思いますが、私どもの理解している限りでは、米国では出と入りを透明にいたしまして自由である。金額に制限は設けないけれども、出と入りを極めて透明にしまして自由にしてしまう。そうしますと、テレビの広告合戦で二十七億使ったとか使わないという報道が最近ございましたけれども、そういう弊害もございますけれども、とにかく自由にして透明にしてみんなに見てもらおうというのが米国方式ではないか。一方、イギリスの方は極めて厳格にこれが実施されておりまして、日本に比べてもはるかに少額である。この実態も御説明いただきたいわけでございますが、それが極めて厳格に行われているというこどでございます。 これに照らしまして我が国の問題は、もう一つ事実をお伺いしたいわけでございますけれども、法定選挙費用をオーバーしたということで警察から告発された事例があるかどうかということでございます。そして今後の方針といたしまして、アメリカ型ないしはイギリス型、両極端にベクトルがありますと、我が国がこの辺にあるとしますとどっちかに動かなければならないのじゃないかという気がいたしますが、これについてどのように考えられるか、御見解をお伺いしたいと思います。
○佐野(徹)政府委員 いろいろな点から御質問をいただいたわけでございますけれども、順次お答えを申し上げます。 法定選挙費用につきましては、公職選挙法の百九十四条によりまして、恐らく衆議院議員の選挙についてのお尋ねであると思いますので、衆議院議員の選挙につきましての選挙運動に関する支出金額の定めを御紹介申し上げますと、これにつきましては、法律では、当該選挙区内の議員の定数をもって公示日におけるその選挙区内の選挙人名簿登録者数を除して得た数に人数割額を乗じて得た額と固定額とを合算した額を超えることができないとされております。非常にかたい書き方でございますけれども、要するに固定的に要する経費とあとは有権者の数にある程度比例する経費、こういうふうに分けまして政令で定める、こういうようになっておるわけでございます。 なお、今回導入することといたしておりますこの小選挙区の選出議員の選挙につきましては、定数が一になりますので、今回の改正されました法律ではここのところは、公示日におけるその選挙区内の選挙人名簿登録者数に人数割額を乗じて得た額と固定額とを合算した額を超えることができない、こういうように定められておるところでございます。 それから、法定選挙費用の見直しと申しますか、実態との関係につきましての御指摘がございましたけれども、これは先ほども加藤委員にも御答弁させていただきましたように、これにつきましては物価の上昇等を踏まえまして従来から随時見直しを行ってきているところでございまして、平成四年十二月の緊急改革の際にも昭和五十八年以来の引き上げを行ったところでございまして、その改定幅は選挙ごとに若干の相違がございますが、おおむね五割から七割程度の引き上げとなっているところでございます。 それから、この法定選挙費用関係につきましては、法律の規定では、各候補者はこの制限額を超えて支出できない、こういうようになっておりまして、これを超えて支出いたしました場合には、出納責任者に罰則を科するとともに候補者の当選を無効とする、こういう規定がございます。 なお、この法定選挙費用制限違反で有罪とされた例、これにつきましての御質問がございましたけれども、近年におきましてこの規定違反で有罪とくれた例につきましては、私ども自治省といたしましては把握はいたしてはございません。 それから、外国の、例えばアメリカの例等を御提案いただきましたけれども、アメリカの選挙制度と日本の選挙制度ではいろいろな点で異なっている点もございます。例えば、御提案のようにアメリカのような支出限度額を設けないということにいたしますとすれば、現在の日本の公職選挙法は各種の選挙運動手段等につきましてもいろいろな規定がございますし、また公営との関係でどうするかとか、そういったいろいろな問題がかかわってまいります。要するに、選挙のあり方の基本にかかわる問題、こういったこととかかわってまいりますので、事柄の性格からいたしまして、これらにつきましては各党各会派でも御議論いただければありがたいなと思っておる次第でございます。
○大島議員 先ほど加藤委員の御質問も同じような御質問がございましたが、今熊代さんからいろいろな御質問があったアメリカ型かイギリス型かと問われれば、やはり目指しているところはイギリス型だろうと思います。 それは、地政学的に見ましても私どもアメリカとは客観的に大変大きな違いもございますし、あるいは先ほど贈答文化みたいなこともお話されましたが、そういうふうな政治文化というのがもしあるとすれば、かなりそれらも違う。そういう中にあって、私ども今目指したものはまさに、何回も申し上げますように、候補者及び候補者たらんとする者が率先して金をかけない選挙をやっていこうじゃないか、その運動のリーダーになる義務をまずもっと強く課そうということが今度の腐敗防止法の私は原点だろうと思います。 そういう観点から、先ほどもちょっと申し上げましたが、百八十七条一項に既に、あらゆる選挙運動は出納責任者に届け出、出納責任者が管理しろ、こう書いてあるわけですけれども、それをさらに徹底するために実は私どもの与党案を出したということでございます。この点については野党案と残念ながら違う点でございますので、いろいろ与野党の意見調整をしながら合意を見つけるべく努力をしたいとは思いますけれども、いずれにしても、新しい選挙制度、政治改革という実を上げるためには、私どもも有権者の皆くんも、このねらわんとするところを理解していただいて、一体となってやっていかなきゃいかぬ、このように思っております。
○保岡議員 熊代委員の、法定選挙費用を守ることも大いに選挙浄化のために大事なことじゃないだろうか、こういう趣旨の御質問だと思いますけれども、現状の法定選挙費用というものはなかなか守られていない実態にあるのじゃないかという懸念があるわけで、その点、アメリカ型の法定額を決めないで支出を明確にして、それについて国民や政治家同士の戒めというのですか、あるいは弾劾の機会を保障するという制度がいいのか、イギリス型のようにきちっと法定選挙費用を守らせる、連座と結びつける厳しい措置をもって選挙浄化を図っていくのがいいのか。これは、日本はどちらかというとイギリス型の方でいったらいいのじゃないかと思うのですが、今回の腐敗防止の連座制の強化の際に、実は法定選挙費用外支出あるいは違反について連座をかけるということまでいたしませんでした。 それについてはもう少し、公営選挙がどの程度保障くれるか、そして我々候補者や有権者が一緒になってする選挙にどういう費用をかけることが公正であるか、そういうことについてきちっとした実証的な研究をして、それから仕組みをつくって法定額を決めていかないと、いきなり連座にかけるのはいかがなものか、こう思ったわけでございますが、今後の大きな検討課題の一つだろうと思っております。
○熊代委員 どちらかというとイギリス型の方がより理想的ではないか、そちらに近づくべきであるという御見解をいただきました。与党、野党、双方からいただいたと思いますが、私もそのとおりだと思います。 先ほどの質問の繰り返しになりまして恐縮でございますが、自治省さんから、イギリスの選挙費用の上限とその規制の実態、そして告発、有罪、そういう司法上の取り扱いの実態につきまして重ねて御説明をお願い申し上げます。
○佐野(徹)政府委員 ちょっと手元に正確な資料を持参しておりませんので、アバウトな言い方で恐縮でございますけれども、イギリスの法定選挙費用は、非常に為替レートが、円が高くなってきておりますから、円に換算いたしますとどんどん額が下がってまいりますけれども、百二十万円程度ではないかと承知をいたしております。 それから、私どもが承知しております限りでは、最近、この関係につきまして、法定選挙費用違反ということについてはイギリスでは余り例がないのではないかな、こういうふうに聞いておるところでございます。
○熊代委員 イギリスの法定選挙費用は、現在の為替レートでは百二十万円程度である。極めて低いわけでございまして、我が国よりも一けた以上低いということでございます。そして、それに違反した事例が恐らくないということで、最近はないということなんであろうと思います。しかし、歴史をさかのぼれば恐らく違反がございまして、告発があった、有罪があったということであろうと思います。我が国の方もいろいろ研究しまして、これは余り形式的にやりますとまた問題ございましょうから、今後の検討課題としてお願いいたしたいというふうに思うわけでございます。 それでは、次に参りまして、これも提案理由説明あるいは繰り返し質問があったところと思いますけれども、審議中の与党法案及び野党法案は、主としてどのような客観的な効果をねらったのか。組織選挙を規制しまして、組織の管理者、中間管理者も含めましての管理者を連座制とするということでございますので、それは主としてどのような効果をねらったのか。繰り返しになりまして恐縮でございますが、もう一度御説明をお願いできれば幸いでございます。与党及び野党、それぞれについてお願い申し上げます。
○前原議員 審議中の与野党両案、主としてどのような効果をねらっているのかという御質問でありますけれども、今回、小選挙区比例代表並立制ということでさらに厳しい選挙になるということから、この法案の目玉というのは、腐敗防止の強化であろうかと思います。 現行の腐敗防止策というのは、選挙浄化の努力をしなかった候補者自身というものに対する制裁というよりは、むしろ、いわゆる総括主宰者、出納責任者、地域主宰者あるいは親族、秘書というものが買収行為などで法を犯して行った選挙そのものの客観性、公正さというものが失われている、そういうところで選挙そのものの公正さというものを回復するために当選無効というものが行われているところでありますけれども、今回の腐敗防止策においてはそれにプラスをいたしまして、いわゆる組織選挙運動責任者というふうなものも連座の対象に含めまして、それは、政治家あるいは候補者本人がそういうものまで注意をしなかった場合においては、その政治家の責任まで含める。 つまり、今までは政治家本人の責任というよりも選挙そのものの公平性という観点から連座が科されていたわけでありますけれども、今度は候補者本人も相応の違反を出さない努力をしなければいけないというふうな点に踏み込んで、選挙を行う候補者本人の責任を問うというふうなところに踏み込んだというところで私は大きな違いがあると思いますので、今回の審議中の法案というものは、候補者の自覚をより促したというところで大きな違いがあるというふうに認識をしております。
○北橋議員 今回の選挙の連座の対象となるものの範囲を組織的選挙運動管理者等に拡大することによりまして実効が上がってまいりますと、これは日本の政治風土そのものを一新するだけの大変革命的な変化をもたらすものではないかと期待をいたしております。 それと申しますのも、買収等の行為を行って禁錮刑以上に処せられた場合に、候補者がそれを防ぐための相当な注意を尽くしていない限り、候補者は当選無効あるいは立候補制限という厳しい制裁が科せられるわけでございまして、これによって候補者も、それから選挙運動の過程で応援をしていただける末端の責任者の方々も、みんなが買収、供応等の行為をしないように、選挙浄化の努力を最大限されるものと期待をいたします。 こういったみずからの努力によって選挙腐敗を克服せざるを得ない環境ができる、そういうメカニズムをつくるということでございまして、このような厳しい連座制の強化というのはイギリスの制度の教訓に学んだものでありまして、これが合理的で著しい効果を持つことは、イギリスにおいても歴史的に証明されているものではないか、このように思っております。
○熊代委員 候補者本人がみずからの陣営に対しまして、それも非常に幅広い、支援企業、支援労働組合あるいは支援宗教団体も当然含まれるんだろうと思いますが、そういうものに対しまして徹底して、買収だの供応だのしないでくれと、選挙とはこういうものだという従来の変な常識があるようなところで候補者が新しい革命、改革を起こすべきであるということでございまして、大変に重要なアイデアを含みました御提案であるというふうに思うわけでございますが、ぜひそのような趣旨に従いまして本法案を成立させて、実施していくべきだろうというふうに思うわけでございますけれども、具体的中身につきまして、これも既に繰り返し出された問題でございます。 それとともに、また個別案件を個々具体的に洗わなければ難しいというふうにお答えがあるかもしれませんけれども、いずれにいたしましても公職の候補者と意思を通じて組織により行われる選挙運動が連座対象にされるということでございますので、「意思を通じて」ということが非常に重要な犯罪構成要件になっております。それは、先ほど申し上げましたように、個々具体的に洗わなければわからないというのは現実ではございましょうけれども、しかしこの段階におきまして、具体的にはこういうことだ、具体的といいますか抽象的表現にすればこういうことだという幾つかの要件を列挙していただいた方が、それを議事録にとどめていただきまして知らしていただいた方がやはり実効が上がるのではないかというふうに思うわけでございます。 そういう観点からあえてお願い申し上げたいわけでございますが、どのような場合に意思を通じていると判断し、どのような場合には意思を通じてないというふうに判断するのか、それにつきましての御見解を与党及び野党双方についてお伺いいたしたいと思います。
○前原議員 「意思を通じて」というお尋ねでございますが、この概念は現行の連座制にもある概念でございまして、もちろん議員御了解のように、選挙違反あるいは個々の犯罪を犯すということを「意思を通じて」ということじゃなくて、いわゆる選挙運動を行ってもらうというふうなことについて意思を通じているというふうな意味であるということでございます。 議員御指摘のように、それぞれ個々の事例によって判断をされなければいけない部分がございますが、概略として申し上げられますのは、いわゆる直接間接にせよ、ある程度後であるいはその場においてもそれが認識ができた、つまり、候補者が直接あるいは間接に選挙の依頼をしたということが明確になった場合については「意思を通じて」というふうな範疇に入ってくる。しかしながら、暗黙の相互の意思疎通もなく単に見て見ぬふりをするとかそういう場合においては、これは「意思を通じて」というふうな部分については消極的に解釈をされるべきではないかというふうに我々は考えているところであります。 具体例を挙げろということでございましたので、また御指摘があれば幾つでも挙げさしていただくつもりでございますけれども、例えば具体例を申し上げますと、公職の候補者等が直接には会社に出向かずにその秘書が会社と交渉して会社から選挙運動をする旨の約束を取りつけてきたときに、公職の候補者と会社との間には、それだけで選挙運動についての意思の連絡があったと言えるのかどうかというふうなところについて具体例を説明をさしていただきたいと思うわけでありますけれども、意思の連絡については、暗黙のものでもいいわけでありますけれども、暗黙の意思の連絡があると言えるためには、具体的な事実関係のもとで明示の意思連絡がなくても、選挙運動をすることについて相互の了解があるというものが認められる事情があることが今回の連座の性格及び効果からは必要であると考えられているところであります。 今申し上げたような具体例の場合においては、秘書が会社に出向いたときに、公職の候補者と秘書の間でそういう意思のやりとりがあったのか、具体的な指示あるいは暗黙のものにしてもそういうやりとりがあったのか、あるいは秘書と会社との間にどういうやりとりがあったのか。つまり、会社の責任者に対して個人としてお願いをしたのかあるいは組織を挙げて行ってもらうようにお願いをしたのか、そういうところがいろいろと判断をされて、今回の連座の強化の対象になります組織的選挙管理者がもし買収を行ったときに連座の対象になるかどうかということは、そういういろんな関係を具体的に検証した上で判断をくれるべきだというふうに思っております。 一つ例を申し上げましたが、もしほかの場合もどうかということであれば、追って御報告をさしていただきたいと思います。
○保岡議員 今前原提案者から御説明があったとおりでございまして、「意思を通じて」という言葉は現行の連座制にも使われている文言でございます。要するに、選挙運動について相互に認識をし、そして了解し合っているという関係が必要でございます。これは、要するに候補者に当選無効とかあるいは一定の立候補の資格剥奪だとか、政治生命に直結する重大な効果を及ぼすための要件というかメルクマールでございますから、候補者等とそれから選挙運動組織体の総括者との間で今申し上げたような意思の連絡が不可欠であるという認識になっているわけでございます。 そういった意味で、この意思の連絡の中には、選挙運動を組織体が行う場合、どういう組織体であるかというようなことなども意思の連絡の一つの重要な内容になっておりますので、どんな会社でどんな運動をしていただく余地があるかというようなことについては、ある程度具体的な認識が必要だ。そういう認識を前提として、後に出てくる相当な注意を怠らなかったときという認定において、どの程度の注意の努力をしていれば免責されるかということが、その後に重要な、免責要件としてこの制度の重要な柱になっております。 そういうこととの相関関係を考えて、どういうときに候補者にそういう注意義務が発生するかの重要なメル公マールになっているという点を考えて解釈をする。まあどういう解釈をしなければならないかについては今前原委員がるる申し上げましたので、私からは、以上基本的な精神というものに触れてお答えをさせていただきたいと思います。
○熊代委員 次に、野党側提案の案では重複立候補者に係る連座制の強化が落ちているというふうに理解しておりますが、これは重大な欠陥ではないかというふうに思いますが、いかがでありましょうか。
○保岡議員 今熊代委員が御指摘の点は、与野党の案の相違点の一つでございます。 昨日までに両提案者の代表の者が協議会で話し合いをしまして、昨日の夕方までに一つの案を取りまとめて、それぞれ今持ち帰って、自分の本国というんでしょうか、提案した各党各会派の了解手続をとっているかに聞いております。 その際に、我々は与党案に御指摘の点は譲りました。もともと提案した当時は、別個な選挙であることとか、連座は非常に重大な政治生命にかかわる効果を生ずるだけに、それはもう必要最小限度にとどめるべきだ、したがって小選挙区の候補者の当選を無効にし資格を剥奪すればおのずから比例の当選の地位をみずから維持できるような環境に置かれないだろう、そういうことで、そこまで法的効果で規制しなくても目的は達成できるのではないかという観点から比例の当選の無効を実は連座の効果から外したわけでございますが、国民の常識に沿わないという与党の御指摘を受けて、そういう面もあると認識いたしまして歩み寄った次第でございます。
○熊代委員 既に欠陥を是正される合意がくれたということでございますので、それはそれで大変結構なことであるというふうに思います。 次に、小選挙区制度を採用している主要諸外国はどこがあるか。一選挙区当たりの人口あるいは有権者数、いずれでも結構でございますが、わかるものを。 それから、それが想定している選挙スタイルはどういうものか。例えば、イギリスは戸別訪問をしまして政策を議論するということによりまして政策と人柄がよく有権者に理解される、そういうような選挙スタイルであろうというふうに思っているわけでございますが、それはかなり有権者の数が少ないところでないとできないだろう。米国その他の主要国はどのようになっているのか、自治省さんにお伺いいたしたいと思います。 〔自見委員長代理退席、委員長着席〕
○佐野(徹)政府委員 小選挙区制をとっている国でございますけれども、サミット参加国の下院におきましては、イギリス、アメリカ、カナダ、フランスが単純小選挙区制、それからドイツ、イタリアが小選挙区と比例代表制を組み合わせた制度をとっているというように承知をいたしております。 それから、一心選挙区当たりの人口でございますけれども、この六カ国につきまして申し上げますと、イギリスが八万七千九百二十六人でございます。アメリカが五十七万四千六百六十七人でございます。カナダが八万九千八百九十八人。フランスが九万七千八百十六人。ドイツが二十四万二千三百十七人。イタリアが十二万一千三百八十九人。これらはいずれも下院の定数につきましてでございまして、人口は一九九〇年の国連年央の推計人口でございます。 それから、選挙運動につきましては、先ほどイギリスにつきまして御例示がございましたけれども、各国これはくまざまでございます。外国と比べまして日本の場合には、文書図画その他いろんな形につきましての一定の規定がございますし、また選挙公営等につきましては、各国と比べましても比較的充実しておる方ではなかろうかと思います。 それぞれにつきましての、各国がどうであるかということにつきましては千差万別でございます。具体的なお話は、今手元に資料もございませんので、恐縮でございますけれども、ちょっと答弁を省略させていただきたいと思います。
○熊代委員 具体的な数字をいただきまして、アメリカ五十七万を除きまして、我が国の四十万程度というのは非常に大きな小選挙区制であるというふうに思います。 冒頭申し上げましたように、今回の改正は一里塚でございますから、小選挙区制によって政策及び人柄の浸透を図るという意味では、五百の小選挙区とか、単純小選挙区も視野に含めての、くらに将来の改正ということもあるいは検討課題であるのかというふうに思います。 いずれにいたしましても、制度を生かすのは人でございます。候補者及び選挙民の方々が、理想的な選挙はいかなるものか、いかなる方法によっていかなる理想的な人を選ぶかということをとことん考えてやっていくということが大切なことでございまして、今回の制度改正はその大きな大きな一里塚であろうと思います。 そういう意味で、速やかにこれを成立させていただきまして、実効の上がる制度として実現していただくということをお願いを申し上げまして、質疑時間も参りましたので、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○松永委員長 斎藤文昭君。
○斎藤(文)委員 幾つか質問をさせていただきたいと思います。 今回提案されております区割り法案並びに腐敗防止法案、この二法案が成立いたしますと、去る一月二十九日に成立いたしております政治改革関連四法案と相まちまして、六年に及んだ政治改革が制度的には一つの完結と申しましょうか、新しい制度でスタートできる体制が整うわけであります。そういう意味では、この六年間というのは、制度を変えるということですから、大変苦闘、まさに苦悶の六年間と申しますか、新しい日本の政治を生み出すためのまくに陣痛の六年間であったのかな、そんなふうにも思えるわけでございます。 実は、私は昨年六月までは地方議会の方に身を置いておりまして、この六年間、まあそれ以前からでございますけれども、政治とお金、金銭をめぐる不祥事が相次いできたわけでございます。総理大臣を経験されたような方々、あるいはこれから総理大臣を目指されるような方々がさまざまな金銭疑惑に巻き込まれる、そういう事態がずっと今日まで長い間続いてきておったわけでございます。そういう状況を私ども地方から見ておりまして、本当にもう情けないというやら、このままでは一体日本の政治というのはどうなっちゃうんだろうというような絶望感、危機感、そんな感じ、そんな気持ちに陥ることがあったわけでございます。そういう中で、制度を変えるということは大変な苦痛を伴うわけでございます。 特に、前からよく、日本人というのは外圧がなければ、外国からの圧力がなければみずからの力で改革を行うことはできない民族だ、そんなことをよくやゆされるようなことが今まであったわけでございます。特に黒船なんというのは最たるものかもしれませんね。幕末、平和と安逸をむさぼっていたときにペリーの黒船が来まして、蒸気船たった四杯で夜も眠れず、これが明治維新の大改革に結びついていった。 また、戦後の農地改革なんかも、敗戦というような事態がなければ日本人おのずからはああいう改革も確かになし得なかったのかななんて思いますときに、この政治改革が果たして実現できるんだろうかというようなことを、我々地方におりまして、非常にいらいらといいますか、そんな形で実は見ておったわけでございますけれども、今ここに参りまして、ようやくこの政治改革法案も新しい政治の出発点を迎えようとしているわけでございます。 今日まで大変さまざまなことがあったわけですけれども、政治改革に真剣に取り組んでこられた先輩議員の皆様方に、この機会に心から敬意を表する次第でございます。 先ほど来さまざまの議論がございますように、確かに小選挙区制というのは大変熾烈な選挙戦になることは我々も予測されるといいますか、現実にもうそういう動きに私自身が向かっておりますので、これは大変な厳しい選挙になるだろうなというふうに思っておるところでございますけれども、そういう中で今回の腐敗防止法案ですね、これが果たす役割というのは非常に大きいものがあるのではないかと思っておるわけでございます。 特に、今回、両方から、与野党から腐敗防止法案が提案くれたわけですけれども、この六年を振りかえって、この政治改革の歩みといいますか、今回腐敗防止法案を提案された与野党の提案者の代表者の方々に、今どういう感慨をお持ちかちょっとお聞かせをいただければと思います。 特に保岡先生には、一人区で戦ってこられた唯一の経験者と申し上げてよろしいんでしょうか、大変な小選挙区の選挙を戦ってこられたわけですけれども、この腐敗防止法案が成立すれば、ある程度お金のかかる選挙、そういうものは訂正していけるかな、そんな感じをお持ちでしょうか。その辺を含めて、ちょっとお聞かせいただければと思います。
○保岡議員 斎藤委員の政治改革についての本当に思い入れというのでしょうか、日本の大きな時代の転換期に立派なリーダーシップによって未来を開いていく、そのことの重要性を深く認識された御発言だと今お聞きいたしました。 六年前リクルート事件が発生して、当時の竹下内閣が、首都圏で、当時問題になっておりました消費税の税率の三%以下の支持率になった。これはもう大変な民主主義の崩壊の危機だ。本当に未曾有の国民の政治の不信が高まる中で、実は政治改革は始まりました。 そのときに、私は当時唯一の小選挙区で議席を得ていた者でございますが、私は自分の選挙の経験を通じて、中選挙区制の中におけるたった一つの例外的な小選挙区は、中選挙区の中でつくられた政治の構造、あるいは選挙風土というものが、たった一人の一人区においては厳しさだけが課せられて、結局中選挙区の弊害が逆に大きく拡大してそこにあらわれる、いわゆる中選挙区型の一人区、その弊害に苦しめられているという認識に立ちました。したがって、全国が小選挙区になって、本当に小選挙区らしい政党政治が確立し、そして、小選挙区にふさわしい制度やルールができ上がれば奄美も本当にいい選挙区になるのにな、そういうふうな思いで、当時の政治不信が高まった日本全体の政治の構造の改革ということをともに思い合わせて、今日まで努力をしてきたつもりでございます。 先ほどからのいろいろな質疑を通じても明らかなように、中選挙区の中でお互いが培ってきたようないわゆるサービス型の政治、利益誘導型の政治の感覚でもし小選挙区に入っていったら、これは小選挙区がめちゃめちゃになる。そしてまた、中選挙区の中で定着したというのでしょうか、今日の日本のお金のかかる選挙風土のまま、あるいはその上に立って選挙をやり、政治を立ち上がってきたお互いの感覚や習慣のまま小選挙区に入っていっても、これまた大変な混乱が起こるだろう。 そういうことを危惧いたしまして、一番大事なことは政党中心の、政策本位の政治を実現するという、そこに国民も政治家も意識改革を進めて新しい政治を開いていくということでございますから、やはり政党の命というのは政策でございます、基本政策を明確にして、その違いを明らかにして国民に信を問うという、政党自身がしっかりしないと小選挙区は成功しません。したがって、基本政策を無視してしまったり、あるいは公約に違反してしまったり、あるいはそういう基本政策を無視した連立をつくってみたり、政権の方便のためにいろいろ無原則な政党のあり方がそこに出てくると、国民はわけがわからなくなるし、小選挙区も命がなくなってしまう。 また同時に、イギリス型の腐敗防止のような厳しい連座制を持って、まず候補者全員、そして有権者も含めた国民的な意識改革を進める、こういう思い切った連座制の強化、こういう制度を導入することによって、第二の、政治家や国民の意識改革を進めるというもう一つの柱が小選挙区の命であるということも申し上げたいと思います。
○三塚議員 斎藤文昭議員は、私どもの尊敬する伊東正義先生の後継者として議席を得られて、御活躍をいただいておるわけであります。改革の鬼と言われた伊東先生が亡くなって、そしてこれができ上がる。ともに感慨の深いものがございます。 伊東先生の数々の言葉の中に、「表紙だけ変えても中身を変えなければ」という名言がございます。まさに今次の改革は、この表紙以上に中身が変わっていかなければならない、ここに視点がございます。数々の政治不祥事件等がありましたことも背景にありますけれども、同時にやはり政党政治の根幹は政策、これを中核として外政、内政に対応していく。国の将来が安泰でなければならないし、国民生活の中においても、頑張り抜けば必ず報われる、不公平は存在しないのだ、こういうところに内政の視点があるわけでございますから、そのためには選ばれる基盤がきっちりとなければならない、ここに実は目指す最大のポイントがあるわけでございます。 政治家自身の意識改革、革命、十字架を背負った気持ちでこれに突入をするし、また選挙民の皆様も、議会制民主主義、中核である政党政治をしっかりと守り抜き、自分もともに孫子の代にそれ以上の展望に立った立派な政治をつくり上げていきたい、これが一致して初めて理想の花が開いていくのかなと思っております。 改めて伊東精神を引き継がれた御質疑に深く傾聴いたしたところであります。
○斎藤(文)委員 両先生から大変ありがたいお言葉をいただきまして、特に三塚先生からは、私が申し上げようと思ったことまで含めて御答弁いただきまして、大変ありがとうございました。 時間が大分経過をいたしましてあれですので、質問を幾つか実は用意をいたしてきたのでありますけれども、今までいろいろ重複しておるかもしれませんけれども、今回の腐敗防止法案、これは与野党から実は提案くれておるわけでして、その一本化といいますか、併合案の作成に今与野党実務者協議が続けられておるやに伺っておるのですけれども、その辺は今どうなっているか、お答えいただけますでしょうか。
○大島議員 大変恐縮でございますが、今実務者で出ております中川答弁者がちょっとおりませんが、伺いますれば、鋭意努力をして、そしてかなりいいところまで来ておるというふうに伺っておりますが、まだ皆さんにしかとこれだと言うところまでは行ってない。いずれ、時間も余りありませんので、努力していただいて、成案が得られるよう我々も努力していきたい、こう思っております。
○保岡議員 私は、改革側の座長で協議会に参加させていただいておる者でございますが、先ほども申し上げましたが、昨日の夕方までにお互いの協議会としては内容を取りまとめました。しかし、これが与党側と我々との合意に達するためにはそれぞれの党内手続が必要だということで、今手続の進行中だと聞いております。
○斎藤(文)委員 私も両案拝見させていただきまして、そんなに大きな違いはないのじゃないかなと思いますし、できるだけこうした法案というのは一本化して提案していただけるように、さらに御努力をいただければと思います。 そういう中で、中身でございますが、特に組織的選挙運動管理者等となっておるのですけれども、これは政党の幹部とかあるいは後援会の幹部、あるいは会社とかの幹部とか、いろいろな人が想定されるわけです、労働組合とか宗教団体とかですね。実態的にはどの辺までを組織的選挙運動管理者と言えるのかどうかという、この規定ですか概念と言ったらいいのでしょうか、なかなか有権者の皆様というか国民の方々、ちょっとこれは戸惑われるのじゃないかと思うのです。 これは、「「組織的選挙運動管理者等」とは、公職の候補者等と意思を通じて組織により行う選挙運動において、当該選挙運動の計画の立案若しくは調整又は当該選挙運動に従事する者の指揮若しくは監督その他当該選挙運動の管理を行う者をいうものとすること。」これは大変抽象的といいますか、具体的に選挙になりますとさまざまな動きが出てくるわけでして、例えば先ほど会社の事例がありましたからちょっとお尋ねしたいと思うのですけれども、候補者が選挙になりまして個人演説会をやるようになった。そうしますと、運動員が自分の知り合いの、直接候補者とは関係ないかもしらぬ知り合いの会社に行って、個人演説会をやるので何人か例えば社員を連れてぜひ参加してほしいというようなことをお願いして、わかったということになりますよね。それで個人演説会が終わって、社員だから、せっかくそれぞれ仕事があるところを出てもらったんだからということで、例えばその社長が帰りがてらに自分が連れてきた社員等に食事等をごちそうした。 これは一般的に行われていることじゃないかと思うのですよね。結構広く行われている。直接、候補者とその会社の社長というのは面識がない場合も、そういうことは大いにあり得ることだと思うのですけれども、こういう場合、その会社の社長というのは果たして組織的管理者の中に含まれるのかどうか。これは具体例でどの辺まで我々考えたらいいのか、その辺ちょっとお聞かせいただければと思います。
○山崎(拓)議員 ただいま組織的選挙運動管理者等につきまして斎藤委員から御質問ございました。 その規定は委員が読み上げられましたとおりでございまして、三つ書いてございます。法律に書いてございますが、「当該選挙運動の計画の立案若しくは調整」というのが一つでございます。これに該当する者といたしまして、具体には、選挙運動全体の計画の立案または調整を行う者、ビラ配り計画、ポスター張り計画、個人演説会の計画、街頭演説等の計画を立て、その流れの中で調整を行う者、いわばヘッドクオーターの役割を担う者であるというのが具体的な例でございます。 その次に、「当該選挙運動に従事する者の指揮若しくは監督」というのが二つ目でございますが、この具体の例といたしまして、ビラ配り、ポスター張り、個人演説会、街頭演説会等への動員、電話作戦等に当たる者の指揮監督を行う者、いわば前線のリーダーと言えようということでございます。 それから三つ目は、「その他当該選挙運動の管理を行う者」となっております。それが三つ目でございまして、これは具体には、選挙運動の分野を問わず、ただいま申し上げました方法以外の方法によりまして選挙運動の管理を行う者でございます。例えば、選挙運動従事者への弁当の手配、車の手配、個人演説会場の確保等、選挙運動の中で後方支援活動の管理を行う者とされております。 ただいま斎藤委員の御指摘になりました会社社長のケースでございますが、会社社長といたしましては、これは組織的選挙運動管理者等の概念に入る立場にある人でございますが、実際に行いましたことがこの中に該当するかと申しますと、選挙運動の計画の立案調整あるいは指揮監督、管理を行っているとは思えないわけでございます。それからもう一つの点は、意思を候補者と通じていないということを明確に言われたと存じますので、そういう点で連座制の対象になるか、先生のおっしゃったケースはならないのではないかと考えますが、念のため政府委員に答えさせます。
○早川法制局参事 お答えいたします。 ただいまの事例で、まず公職の候補者と会社組織が意思を通じているかどうかという点がございますが、その点については通じていないという前提でお答えをいたしますと、ただいまの事例は、会社としては組織により選挙運動を行っているという場合には当たらないのではないかなというふうに理解いたしております。したがいまして、ただいまの事例では、組織的選挙運動管理者に当たらないのではないかというふうに理解しております。
○保岡議員 先ほど山崎提案者からお話のあったような行為の態様からいえば、ヘッドクオーター的な者、あるいは前線のリーダーみたいな者、あるいは後方で選挙を支える管理を行う中心に立つ者、こういう分類の仕方もありますし、また別の角度からいいますと、ここで想定しているものは、有権者の説得、理解、支持の求め方、またはそのための運動員のあり方、動き方、働きかけ方、こういったものが選挙運動というものだと思いますが、その計画の作成の立案調整、情報の収集分析、判断に基づく計画の修正、あるいは運動員の指揮監督、資金の調達などの管理の行為を行う者をとらえようとしている概念、そういった意味で、選挙運動体の選挙運動を一定の地域や分野の全部または一部において中心となって取りまとめている者、またこれを補佐する者を初めとしてその選挙運動の重要な部分の役割を分担している者、すなわち、その選挙運動を行う組織の構成員の運動のあり方を決定し実行させる行為を行う者が組織的選挙運動管理者。 これはなかなか有権者にわかりにくい、こういうお話がございましたが、確かに公職選挙法に規定されている秘書とか総括責任者あるいは地域主宰者、出納責任者のような連座の対象者とは少しわかりにくい点もありますが、法律の規定の仕方としては、これらの規定よりかはるかに具体的にどういう者であるかを明確に規定しておりますので、法律の文言上としては最高に配慮してつくったものだということが言えます。 そしてまた、御指摘の点については、おっしゃるようにその会社が、統括者といえば社長でしょうが、その方と候補者と意思を通じているかどうか。これは候補者に厳しい責任を課すだけに、その点の要件は厳格に解しなければなりませんが、本件のような場合は、たまたま運動員が連れて選挙演説会に参加を求めたということでございますから、その意思の連絡がない。また、会社としても組織的な選挙運動をやっているかどうかについては、いろいろな事情を総合勘案して決定しなければならないだろう。たまたまそういうことを社長がやったという程度で組織的な選挙運動であるかどうか、これはさまざまな周辺の事情を勘案して判断することになると思います。
○斎藤(文)委員 総括選挙運動管理者ということでかなりの部分をとらえることはできるわけですけれども、今の会社の社長みたいになかなかその中に入ってこない。だから、今度の腐敗防止法ですべての選挙違反を抑えることは、なかなかこれは不可能だということだろうと思いますが、かなりの部分で少なくすることは可能だろうということですので、この腐敗防止法が新しい選挙制度で私はかなり大きな役割を果たすだろうというふうに確信をしておるところでございます。 まだ続いての質問はあったのですが、大臣、大変お忙しい中おいでをいただきましたので、ひとつ一票の格差の問題について一言伺いたいと思うわけでございます。 今回の区割りにつきましては、例えば福島県なんかの実態を見ますと、今まで歴史的に一体だったところが切り離されて、全く違うところにくっつけられたなんというようなことで、いろいろ不満もあることはありますけれども、区割り画定審議会の委員の先生方、大変御苦労されてつくられたわけでございますので、了承するわけです。 今回の区割りにつきましては、一九九〇年の国勢調査の結果に基づいてつくられたということですが、その最大格差二・一三七、ことし、一九九四年三月の住民基本台帳に基づくあれでは二・二二六と、一票の格差がさらに拡大しつつあるということです。大臣は先々日ですか、二・一三七は憲法の許容範囲であるという答弁をくれたわけですけれども、私が申し上げたいのは、最高裁等の今までの判例を見ますと、大体三倍以内ぐらいまでは憲法が許容する範囲内ではないかなと、私、個人的にはそう思っているのです。 なぜならば、今回のいわゆる選挙制度の改正によりまして、福島県の場合を例にとりますと、今まで実は十二名の衆議院議員の定数があったわけですけれども、今度は五つの選挙区、これに比例で二人か三人上がっても大体七、八名ということになりますと、かなり減ずるわけですので、そういうことをいろいろ考えてみますと、都市部に国会議員の数が集中してくる。厳格に法のもとの一票の平等性ということを追求していきますと、ますますこれは地方と都市との格差が広がってくる危険性があるのではないか。 そういう意味で、私は、憲法の一票の格差の許容範囲というのは、ある程度広くとっても行政の目指すものとそうあれしないのじゃないかと思うのですけれども、大臣、時間がございませんので一言、大臣は大体どの辺までを一票の格差の許容範囲と思っておられるか、そのことだけお尋ねをしたいと思います。
○野中国務大臣 委員御指摘のように、現行中選挙区のもとにおきますこれまでの定数訴訟の判決では、三倍程度を合憲性の判断の目安としてきておるわけでございます。 過去の経緯につきましてはまた政府委員からお答えをいたしたいと思いますけれども、今回の新しい制度のもとにおきましては、どの程度の格差が憲法の許容の限度かについて、数値をもって一義的には申し上げられないと思うわけでございますけれども、再三申し上げておりますように、審議会設置法におきまして各都道府県に一議席を割り当てまして、その時点でもう一・八二になっておるわけでございますので、そういう上で、審議会におかれましては、それぞれ行政区画や交通事情等さまざまな条件を配慮をされまして、可能な限り二に近づけるための努力をされまして、今委員御指摘のように、結果として二・一三七倍になったと考えるわけでございまして、審議会の努力を私は評価をいたしておる次第であります。
○斎藤(文)委員 時間が経過いたしましたので、終わらせていただきます。ありがとうございました。
○松永委員長 この際、休憩いたします。 午後零時五分休憩 ————◇————— 午後一時十八分開議
○松永委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。小此木八郎君。
○小此木委員 神奈川一区選出の小此木八郎でございます。質問をさせていただくことに感謝をいたしながら、先生方にお話を伺いたいと思います。 冒頭、私ごとで恐縮でありますが、平成三年の八月に、私の父の小此木彦三郎がこの政治改革の特別委員会の、いわゆるこの政治改革の初めの委員長として就任をいたしました。そして、この部屋におられる諸先生方あるいは国会議員の多くの先生方がこれまで熱心に議論を重ねてこられたことだと思います。しかし当時は、法案成立の時いまだ熟せずということで、委員長の判断として審議未了、廃案ということにいたしました。ただ、政治改革の灯は消してはいけないということで、会期を残して、当時の与野党の話し合いの場をつくるということで、その措置をとったと私は父から聞いております。 この政治改革の諸法案も、あと一歩のところで完結のときを迎えようとしております。本日は、この公職選挙法の一部を改正する法律案の中の連座制の強化並びに適用期日に関するところを中心に質問をさせていただきたいと思います。 まず、連座制の強化についてお伺いをいたします。 今回の改正案では新たに、候補者と意思を通じ組織により行う選挙運動の計画立案・調整、運動従事者の指揮監督、管理を行う者を「組織的選挙運動管理者等」と定義し、買収など選挙違反を犯すと候補者を当選無効、そして立候補禁止とする、連座制の対象を拡大強化されましたが、この強化の趣旨について、これは与党、改革の皆様方にお聞きをしたいと思います。
○三塚議員 小此木議員のただいまの冒頭のお話のように、小此木彦三郎特別委員長、まさに政治改革の中で壇上に倒れていったという、こういうことでありました。いみじくも遺言をさすがに承っておられたという話をお聞きをし、感銘を深くいたしておるところでございます。 先ほども斎藤文昭さんが、伊東正義先生の後継者として当選をさてきました。また、これに直接全力を尽くした小此木彦三郎先生の後継者として選任をされておるわけであります。 政治改革は、政党政治の原点であります。同時に、選挙制度も、政策中心に行うという意味で、まさにこれまた原点でございます。議会制民主主義は、公正な選挙によって選ばれていく、その基本は、国家国民の将来を展望して、内政、外政かくあれという政策を提示をして審判を仰ぐものでございますから、今次のそういう選挙制度は、まさに二十一世紀に向けた我が国の議会政治の成熟期にふさわしい内容にしていかなければならない。 そういう意味で、候補者自身にその責任を第一義的に与える「公明、公正選挙はまず候補者にありと、その決心の中で、その気迫が有権者各位に伝わることによりまして公正な選挙が行われていくということによりまして、二十一世紀の政党政治は、日本がさすがなものだ、かつてイギリスがモデルでありましたが、日本の政治制度に学ぼうということにもなるのではないかと期待を持ちながら、提案をさせていただいております。よろしくお願いします。
○保岡議員 小此木委員は、御当選以来本当に、政治改革のあらしの吹く中で、政治家の立場を手にされて以来、非常に熱心に政治改革に取り組んでこられました。心から敬意を表する次第でございます。 今委員の御質問の、今度の公選法の一部改正の趣旨でございますが、これは小選挙区の導入に伴って、今度は政党中心、政策中心の政治に変えていかなければならないわけでございます。そのためには、もう一つの大きな柱が必要だ。それは、日本の政治が立ち上がっていく基礎になる、政治家の出発点になる選挙の公正をしっかり確保する、そして情実選挙が行われないように、政策中心に選挙が行われるようにする、こういった選挙の公正を確保するということがとても大事で、従前の中選挙区下におけるような、お金のかかる選挙土壌、風土というものの中で小選挙区を実行することになりますと、小選挙区が死んでしまうおそれもある。 そこで、警察権力に頼るのではなくて、本当に候補者自身が命がけで選挙浄化のために尽くしていく、そのことによって国民とともに政治家も大胆に意識改革をしていく、こういうために、このたびは連座制を思い切って拡大して「組織により行う選挙運動」、これは選挙の多くの部分を占める実態でございますので、候補者と意思を通じた組織により行われる、その組織体における選挙のあり方を実質的に決める立場の者に連座の対象を拡大して、そういう立場の者が一人でも選挙違反を起こせば政治生命に直結する、当選無効や資格剥奪に至るという、そういう制裁を候補者に求めながら、その抑止力を期待して抜本的な意識改革を行おうとする制度でございますので、本当に小選挙区を成功させるもう一つの大事な柱と考えて、ぜひ今国会で成立をお願いしたいと思います。
○小此木委員 それでは、与党側にお願いをします。 この連座制の対象者の範囲ですが、なぜ組織的選挙運動管理者等の範囲にとどめたのか、また、すべての末端運動員にまで拡大すべきという意見はなかったかということをお伺いしたいと思います。
○堀込議員 お答えをさせていただきます。 連座制そのものは、やっぱり総括主宰者だとか出納責任者だとか、現行法の規定もそうですが、今度のこの組織的選挙運動管理者を含めて、基本的に他人の行為によって当選無効だとか立候補禁止だとか、そういう責任を問うという仕組みになっているわけであります。 一方で、選挙民が候補者に投票せしめる行為をしているわけでありまして、やっぱりそこにはおのずと一定の調和が必要だろうということでありまして、すべての末端運動員にまで拡大するということにつきましては、選挙民の選挙に対する意思、行為そのものを余りに規制することになりはしないかということでございまして、議員御指摘のとおり、いろいろな議論、立法過程では率直に言って与野党ございましたが、今の現実の選挙風土やいろいろな状況を考えて、すべての末端運動員に拡大することは基本的になじまない。組織的運動管理者、そういうところで候補者本人の責任を含めてこの連座の適用をしていくべきであろう、こういう結論に達した次第でございます。御理解をいただきたいと思います。
○小此木委員 それでは今度は改革側に、この「公職の候補者等と意思を通じて組織により行う選挙運動」というのがありますが、具体的にはどのような場合を言うのか、また、この「意思を通じて」とはどのようなことを言うのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○保岡議員 候補者と意思を通じてというのは、候補者や候補者になろうとする者と選挙運動をすることについて相互に意思の連絡があるという意味でございます。そして、「組織」というのは、当選を得せしめあるいは得せしめない目的を持って人が結合している、そして役割をおのおの分担して行動している集合体あるいはその連合体という意味でございます。 そしてまた、「組織により行う選挙運動」というのは、その組織体において構成員をして組織的な選挙運動を行うということでございまして、こういった組織の中で、選挙運動の計画や作戦、情報の収集あるいは分析判断、そして選挙運動員の指揮監督、また資金管理など後方支援の重要な部分を受け持つ者など、そういった組織の中で中心となってこれをまとめる者またはそれを補佐する者、そしてまたそれと一緒になって重要な部分を担当するいわば参謀格のような者、こういった者が連座の対象者に定められております。 そういった意味で、いわゆる選挙の実態が組織によって行われるということが多いということに着目しまして、候補者に、その組織体に選挙浄化の徹底を求めて、そしてその注意を怠った場合には、当選無効あるいは立候補の禁止等、政治生命に直結する重大な効果を生ぜしめるようにしてありまして、それを背景に、候補者に徹底した浄化の措置を求めるということでございます。 具体的には、組織と言えば、一番重要な組織は政党でございます。政党は、選挙運動をする中心に今度の選挙法でなると思いますし、末端まで組織づくられておりますので、この組織の中で上層部はもちろん、ある地域、ある分野の担当の末端の運動責任者も連座の対象になってまいりますし、候補者と意思を通じて選挙運動をしていただくことについて、相互に連絡があるような会社やいろんな団体、こういったものの中で中心となって選挙運動を進めたり、それを補佐したり、あるいはそれと一緒になって参謀格でその組織の選挙運動のあり方を実質的に決めている者に対して、候補者は絶対に選挙違反を犯さないようにお願いする義務がある。 そういうことで、本当に候補者を中心とする選挙運動の中にあって、実際に買収等のような選挙違反が起こらないように徹底して選挙運動をしておかないと、おとりや寝返りなどの免責もなかなか得られないという、本当に厳しい、候補者に選挙浄化の努力を課する制度でございます。
○小此木委員 組織ということがありましたけれども、それでは、組織の一員としてではなく、また候補者自体がそのことを全く知らないところで自発的に選挙運動をしていた人が、その過程で選挙犯罪を犯した場合、今回の提案ではその公職の候補者はどのような扱いを受けるのかということはどうでしょうか。
○保岡議員 この連座制は、先ほども申し上げたように、候補者の政治生命にかかわる重大な結果を招来しますので、候補者等とその運動組織体の総括者との間に意思の連絡が必要だということを先ほども申し上げました。 そして、意思の連絡というのは、選挙運動を行うことについて、相互に認識があり、了承し合っているという関係がなければなりません。そういった意味で、小此木委員が指摘のような場合は全く候補者と関係のないところで、いかに組織があって、そこで違反が行われてもこの連座の適用はありません。
○小此木委員 先ほどの御答弁で、「相当の注意」を怠らないというようなことをおっしゃったと思いますけれども、ここの「相当の注意」というところで、具体的な基準みたいなものがあればお答えをいただきたいと思いますが、もう一度お願いいたします。
○保岡議員 「相当の注意」というのは、これは抽象的に言えば、公職の候補者等に課せられている選挙浄化のための注意義務ということになりますが、これは社会常識上、それだけの注意があれば組織的選挙運動管理者等が買収等の選挙違反を犯すことはないであろうと期待し得る程度の注意義務をいうということであろうと思います。 そして、実際にどれだけの注意をしていればよいのかという、具体的な「相当の注意」を怠らなかったかどうかの判定については、結果の発生の予見可能性というものが一つのメルクマールであり、また同じように結果回避の可能性の程度によって決せられるというふうに考えられます。 実際の選挙運動に照らして考えると、選挙運動組織は候補者を中心として、いわば同心円的に広がっていく性質を持っているものでありますために、この候補者が「相当の注意を怠らなかった」とされるか否かというのは、個々の事情、例えば組織的選挙運動管理者等との選挙運動体の中における地位、役割、候補者等との具体的なかかわり方、これは候補者と近いか遠いかなど、その他の具体的な事情によって、不断かつ周到な注意が必要な場合から一般的注意で済む場合まで、あるいは直接的な注意を要する場合から人を介した間接的な注意でよい場合までの間で、相対的に決せられるということになります。 今回の連座制は、公職の候補者等自身が国民の先頭に立って選挙浄化の責任を果たすことが主眼でありますから、まず公職の候補者等とごく近い位置にある組織的選挙運動管理者等に対しては高度の注意が求められておりますし、一方、公職の候補者等から比較的遠い位置にある組織的な選挙運動管理者に対しては、ごく近い位置にある者ほどの注意を払うことは実際には困難であろうということで、そこまで高い注意は求められていない。 ただ、今回の連座制が公職の候補者等の徹底的な選挙浄化に対する責任を要求するものであることを考えると、公職の候補者などから比較的遠い位置にある組織的選挙運動管理者であっても、社会通念上、候補者に要求される、できる限りの注意を払うことが要請されていると考えていいのではないかと思います。 しかし、この「相当の注意」の内容については、判例、行政実例などの積み重ねによって具体的に明らかにされていく。この「相当の注意を怠らなかったとき。」という言葉は、この法律にも使われている言葉でございますので、特段新しい定義ではございません。
○小此木委員 ちょっと時間が余りないんですけれども、次に、適用期日についてお伺いをいたします。 与党案では、今回の新たな連座制は組織的選挙運動管理者等の範囲が広く、国民に相当徹底した周知の努力が必要であり、国民にこの内容を理解していただくには、最初の全国規模の国政選挙を経なければならないと考えたために、原則として国政選挙から適用することにしたということでありますけれども、一方、改革案では、衆議院議員総選挙以外に、その他の選挙については施行後から適用することになっていると読みましたけれども、その理由をお聞かせいただきたいと思います。
○保岡議員 施行期日の与野党の相違点の実質的な意味は、与党案ではまず隗より始めよということで、国政選挙から実施すべきだということで、最初の小選挙区における総選挙のときから一斉に始めるか、あるいは来年の参議院の選挙までに総選挙がなければ、それ以後一斉にこの連座制を適用するようになっていたと思います。 それに対して、我々は、区割り画定法が一カ月の周知期間を過ぎて施行されるようになれば以後はすべての選挙に適用する、例外的に、中選挙区で行われる衆議院選挙だけは例外にしてありましたけれども、ほとんどすべての選挙に同時に適用されることにしてありまして、これは地方の方々に、国会の選挙がいつあるかわからない衆議院選挙の時期と合わせて実施を求めると、ある日突然この連座制の適用がされるという事態になりかねない、そういうことで、与野党で協議して、ある一定期間の周知期間を地方の方々に固定的に保証して、そして妥協案を得るべきではないかという、そういう考え方で、双方で合意を取りまとめて、今それぞれ党内で手続を経る状況になっているというふうに考えております。
○小此木委員 いろいろのことが議論をされて、本当にここまで来たわけでありますけれども、この政治改革という言葉ですけれども、自治大臣いらっしゃいますので、最後にお話を伺いたいと思いますが、この政治改革という言葉がいわば数年来はやりのように使われ、今や有権者の間では、私はとうとい言葉であると思うのですが、その意味を全くなしていないということも思うのです。そして長年の議論の中でたびたび、政治家改革あるいは政治家、有権者を含めた形の意識改革が行われない限り本当の政治改革というのはなし遂げることができないということも言われてまいりまして、私も実際全く同感であります。昨年の総選挙でも、私はその点を強調して、この政治改革のことに関しましては申し上げて戦ってまいりました。 しかしながら、改革、目に見えた形での本当に国民が変わったと思える点は実際問題どういうことであるかといいますと、今こうして座っておられる与党の先生方あるいは改革の先生方が、別々に座っておられることであると私は思うのです。これは本当に目に見えた形で変わったことであると思うのです。ですから、国民に対していろいろと言っていますけれども、いまだに政治家は国民に対して不信や負担を与えている。政権交代があった、これはある意味では一種の期待を与えたかもしれませんが、現状は一〇〇%ではない。そして、羽田前総理が、総理をおやめになるときに最後の記者会見で、これ以上我々が政争を続けるならば本当にこの国はだめになってしまうという言葉を最後に残されて官邸を出られたわけでありますが、政争ですとか権力闘争という言葉もあります。 その認識についてなんですが、我々政治家と有権者の方々、その認識に大きな開きがあると思うのです。その我々の認識において、私は、みずから信じるところの政策や理念、それを実現するための権力闘争であれば、そしてそのことに政治家が責任を持てるのであれば、それは国家国民のための政治家としての本当の仕事である、こういうふうに思いますが、国民の認識するところの権力闘争とは、単なる国民不在の政治家だけのゲームにすぎないということが言われております。 おもしろいと言っては言葉が適切ではないかもしれませんが、改革の皆さんが、一部の方々を除いて今国会の本会議の冒頭に欠席をされました。そう言う我々自民党も、昨年の本会議で欠席をした経緯もございます。このような感覚では、これから新しいものを目指している我々が、どのような理由があるにせよ、本当にこれからの政治に対して責任を負うことができるのでありましょうか、私は大いに疑問を持っているものであります。 時間が参りましたので、多くは申しませんけれども、自治大臣に最後に、私が申し上げましたところの意とするところをお酌みいただきまして、これからようやく新しいスタート地点に立とうとする我々の新たな決意のためにも御所見、御意見をお伺いをしたいと思います。
○野中国務大臣 小此木委員が当初にお述べになりましたように、お父上に委員ともどもお仕えをした一人として、当時を振り返りながらまことに感慨無量なものがあります。今お父上の遺志を継がれまして、三塚提案者が申されましたように、改革へのともしびをともし続けて、情熱を持って行動をされておることに深い感銘を受けておる次第であります。 今お話がございましたように、この区割り法の審議あるいは議員提案の腐敗防止、さらに政党助成に対する法人格等の一連の法案が成立をして初めて政治改革の第一歩のスタート台に立つことになると私は認識をするのでございます。けれども、委員御指摘のとおり、これをどのように国民に信頼されるものにしていくかは政党それぞれの責任であり、また政治に携わる者それぞれの自覚と倫理であろうと思っておるのであります。スタート台に立つことにより、私どもは、より国民の信頼をから取るために、回復するために一層努力をしなければならないと決意を新たにする次第でございます。
○小此木委員 改革の方で、私が先ほど申し上げましたことで何かあればお話を伺いたいと思います。
○保岡議員 今般の衆議院の選挙制度改革を柱とする抜本改革というものは、お互い六年越しで努力してつくり上げてきたものでございます。そういった制度というものは、やはりその制度を実行する際の人の問題、政党のあり方、政治家のあり方というものが、その趣旨のとおりの立派な政治ができていくかどうかのかぎを握っていると思います。 どんな立派な家を建てようと思っても、本当にその家を建てていく、その中に住む者がしっかりしないと、新しい制度の中で立派な政治はできない。そういった意味では、これからの政党政治の中で、お互いがどんなルールと、またどんな規範の中で立派な政党政治をつくっていくかなど、この制度を前提に新しい土台の上でお互いの努力によって立派な政治ができる、一歩一歩が政治改革の道である、こういうふうに考えております。
○小此木委員 もう時間がありませんので終わりますけれども、これまでの議論の中で、あるいは数年来の政治の中で、我々政治家が恥じたる行為も国民には見せたかもしれませんが、熱心な議論もあった。その中で、こうしてようやく最終的な地点を迎えることができた。我々、これからも熱心に国の政治のために取り組んでいかなければならないということを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○松永委員長 冬柴鐵三君。
○冬柴委員 改革に所属いたしております公明党の冬柴鐵三でございます。 私は、昨年の細川内閣成立とともに自治政務次官を拝命いたしまして、八カ月と短い期間ではありましたけれども、その間、政治改革四法案、衆議院における百二十八時間、参議院における八十数時間の審議に終始立ち会わさせていただきました。そして、今この小選挙区画定に関する政治改革の総仕上げのときを迎えるに当たって、質問の機会を与えていただきましたことを大変うれしく思っております。 この公選法一部改正案の中でも、連座制強化に関する改正二百五十一条の三というのはまことに特異な存在と申しますか、今後この国の政治から金権腐敗というものを一掃するためには大変強力な根拠となる条文であるように思われます。したがいまして、私はきょう与えられました時間内、この改正二百五十一条の三のコンメンタールをつくるような意味で細かく聞かせていただきたいと思っております。 まず、共通の総論といたしまして、我が国におけるいわゆる連座制及びこの連座を免責する規定、こういうものの改廃というものが過去に行われてきた歴史があります。その点につきまして、自治省の方から概略を説明していただきたいと思います。
○佐野(徹)政府委員 いわゆる連座制の沿革は、これは大正時代からのものでございますので、ちょっと長くなりますけれども、お許しをいただきまして御説明をさせていただきたいと思います。 このいわゆる連座制は、大正十四年に導入された制度でございます。大正十四年の衆議院議員の選挙法の改正におきまして、選挙運動費用の法定額の超過支出の場合、それから選挙事務長の買収等の場合に連座制を適用することとされましたが、選挙事務長の選任及び監督につき相当の注意をなしたるとき等は免責されることとされておりました。 その後、昭和九年に、事実上の選挙運動総括主宰者の買収にも連座制が適用されることとなりましたが、当選人が総括主宰の事実を知らない場合には免責されることとなっておりました。 昭和二十五年に公職選挙法が制定をされておりますけれども、昭和二十五年の制定時におきましては、連座制は、選挙運動を総括主宰した者が買収等の罪を犯した場合や出納責任者が選挙運動費用報告書提出の義務違反の罪を犯した場合に適用されることとされ、それぞれ当選人が選任・監督につき相当の注意をしたときなどの場合には免責されることとされておりました。 昭和二十九年になりまして、選挙運動費用報告義務違反の当選無効は廃止され、新たに出納責任者の買収、選挙運動費用の法定額違反につきましても連座制が適用されることとされたわけでございます。また、免責規定は、いわゆるおとり、寝返り行為による場合だけに変更されております。 その後、昭和三十七年に、いわゆる地域主宰者、事実上の出納責任者、候補者と同居中の父母等の親族で候補者と意思を通じて選挙運動をした者、これらが買収罪を犯した場合も連座制を適用されることとされ、また、公務員の特別連座もここで新設されております。また、この改正によりまして免責事由が削除されております。 昭和五十年には、総括主宰者等につきまして当選無効とならない旨の確認訴訟を三十日以内に当選人の側から起こさなければ自動的に当選無効となるという制度が新設されております。 それから、昭和五十六年には、親族につきまして同居の要件が削除されております。 また、本年三月に成立いたしました公職選挙法の改正法におきましては、立候補予定者の親族、候補者・立候補予定者の秘書、これを連座の対象といたしますとともに、連座の効果として五年間の立候補制限を加えるなどの改正が行われております。なお、おとり、寝返りの場合には、五年間の立候補制限については免責されることとされております。 以上でございます。
○冬柴委員 以上のような経過をたどり、特に免責規定が改正されたり廃止されたりまた復活したりという経過をたどってきたということは、また後にどういう意味があるのが触れることもあろうと思いますけれども、伺っておきたいと思います。 そこで、与党提案者の方にお尋ねいたしますが、「組織的選挙運動管理者等」という言葉がこの新設の二百五十一条の三の見出しにもありますし、その冒頭にも書かれております。法令の中に「的」とか「等」とかいう言葉が入るということは、非常に異常な感じがするわけでございます。 例えば、「組織」という言葉の下に「的」という言葉をつけますと、組織の性質を帯びたとか、あるいは組織の状態にあるとかというような意味になってしまうわけでありまして、裏返せば組織そのものを指さないという重大な問題が起こってしまうんじゃないかと思います。それからまた「等」という言葉ですね。「等」という言葉も、「管理者等」、管理者以外にどんな人を指すのかということも非常に不分明であります。 なぜこんな不分明な表記をすることになったのか。これに対する定義は、なるほど括弧書きの中に書かれておりまして、これはむしろ総括主宰者とか地域主宰者よりも比較的具体的に明確に書かれていますのに、私の浅い知識ではありますけれども、なぜこのような法令用語としては不適当と思われる言葉がこういうところに入り込んだのか、その点について説明するところがあれば教えていただきたいと思います。
○中川(秀)議員 お答えいたします。 「組織的選挙運動管理者等」のこの言葉でございますが、これはこの法案では単なる略称として、略する称号、略称として置いておるわけでございまして、ただいま御指摘がございましたとおり、連座の要件の中では「組織的」の「的」とか「管理者等」の「等」とかという言葉は設けておりません。この今回の法案では、「公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者と意思を通じて組織により行う選挙運動において、当該選挙運動の計画の立案若しくは調整又は当該選挙運動に従事する者の指揮若しくは監督その他当該選挙運動の管理を行う者」と明確に規定をいたしておるわけでございます。 なぜ「的」とか「等」とかという言葉を設けたかというと、余りに長過ぎますので、それを一々その表現あるいはまたその前後の関連の中で置きます場合に、この五行の文章を全部置いてみましたのでは大変複雑なものになりますので、あえて略称として「的」とか「等」とか置いたわけでございまして、明確にその連座の要件の中には申し上げましたような規定を置いておるわけでございます。 なお、このような「組織的」とかという用語の使い方は、実は現行法でも六例、七例ございます。例えば、政治資金規正法第三条の一項の三号、そこにも「組織的」という言葉がございますし、放送法三条の二の三項、学校教育法八十二条の二、社会教育法二条、公認会計士法一条三項、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律四十六条、四十七条、同じようなやり方で用いられております。御指摘の点はそういう意味でぜひ御理解をいただきたい、かように存じます。
○冬柴委員 多くの質問者がお尋ねをした言葉ではありますが、やはり大切なことでありますので野党提案者にお尋ねいたしますが、「公職の候補者等と意思を通じて組織により行う選挙運動」とは具体的にどのような場合を指すのか。これはもう再三聞かれてきたことでございますけれども、非常に大事なことでありますので、重ねてお尋ねをしたいと思います。
○保岡議員 「公職の候補者等と意思を通じて組織により行う選挙運動」というのは具体的に、どういう場合を指すか。「公職の候補者等と意思を通じて組織により行う選挙運動」は、公職の候補者等と選挙運動組織の総括者との間に選挙運動についての意思の連絡を必要とする。ここに言う総括者とは、選挙運動組織全体の具体的な意思決定を行い得る者をいう。既存の組織を利用して選挙運動を行う場合には、例えば当該公職の候補者等の所属する政党の各都道府県連の会長または支部長、当該公職の候補者等の後援会長、会社の社長、労働組合の委員長などが選挙運動の総括者に該当する場合が多いと思われます。 したがって、「公職の候補者等と意思を通じて組織により行う選挙運動」とは、既存の組織を利用して選挙運動を行う場合には、これらの者が当該公職の候補者等と意思を通じてそれぞれの組織の構成員を組織的に動員して選挙運動を行う場合をいうと解しております。
○冬柴委員 大分明らかになりました。意思を通ずる相手方は、今総括者という言葉で読まれました。それぞれの組織の構成員を組織的に動員し得る立場にある人というふうに言いかえることもできるかと思います。 それでは、今度は与党の方にお尋ねいたしますが、組織により行われる運動、こういうふうに言われましたが、この意味、そしてその場合の組織というものをもう少しはっきりしていただきたいと思います。
○山崎(拓)議員 お答えします。 ここに言う「組織」を定義いたしますと、特定の公職の候補者または公職の候補者となろうとする者の当選を得しめまたは得しめない目的のもとに役割分担をして活動する人的結合体またはその連合体ということになります。すなわち、このような目的のために組織された人的結合体または連合体でございます。 具体的にどういうものになるか、いわゆる組織的運動であるかということでございますが、一昨日の委員会でも触れましたように、政党、会社等の既存の組織もあれば、いわゆる裏選対のようなものまでさまざまでございます。
○冬柴委員 特定の候補者の当選を得しめまたは得しめない選挙運動、そういう目的のもとの人の集合体または連合体だということで、また後ほど、それを当てはめた場合どうなるのか、これは尋ねますが、そこで、そのような組織の中の運動管理者等というのは組織の中ではどの程度のランクの人を指しているのか。いろいろな組織、たくさんな人的な結合体ですからあるわけですけれども、その最末端は含まれないということはわかるわけですが、どのランクの人を指すのか、また、そのランクの人と末端の人との区別のメルクマールといいますか、それはどういうところに求められるのか、その点についても与党の方から御答弁をいただきたいと思います。
○山崎(拓)議員 この点につきましては再三お答えをいたしておるわけでございますが、「当該選挙運動の計画の立案若しくは調整」が一つ。それから、「当該選挙運動に従事する者の指揮若しくは監督」が二つ。「その他当該選挙運動の管理を行う者」が三つでございます。 それぞれを具体的な事例で申し上げますと、「当該選挙運動の計画の立案若しくは調整」を行う者とは、選挙運動全体の計画の立案または調整を行う者を初め、ビラ配り計画、ポスター張り計画、個人演説会の計画、街頭演説等の計画を立て、その流れの中で調整を行う者、いわばヘッドクオーターの役割を担う者であるということでございます。 第二の「当該選挙運動に従事する者の指揮若しくは監督」を行う者とは、ビラ配り、ポスター張り、個人演説会、街頭演説等への動員、電話作戦等に当たる者の指揮監督を行う者、いわゆる前線のリーダーと言われる方でございます。 第三の「その他当該選挙運動の管理を行う者」といたしましては、選挙運動の分野を問わず、ただいま申し上げました事例以外の方法によりまして選挙運動の管理を行う者でございます。例えば、選挙運動従事者への弁当の手配、車の手配、個人演説会場の確保等、選挙運動の中で後方支援活動の管理を行う者を指しております。
○冬柴委員 さて、それで随分主体が明らかになってきたように思われますが、「意思を通じて」ということが要件になります。先ほどからもいろいろと御説明がありますが、再度、この主体は除きまして、「意思を通じて」という意味自体どういうようなものを考えていらっしゃるのか、この点につきましても与党の方からお願いいたします。
○前原議員 意思を通じているということでございますけれども、現行の連座制にもある概念でございまして、これはもちろん選挙違反が行われるということに意思を通じているということではなくて、選挙運動が行われるということについて意思を通じているというふうなとらまえ方をさせていただいております。
○冬柴委員 意思の疎通ということは明示ではなく黙示の場合もあると思うのですけれども、やっているということは知っているのだけれども、それはわかっているけれども知らないふりをする、見て見ぬふりをする、こういうような場合どうなんですか、通じているかどうか。
○前原議員 そういった場合についてはいろいろな場合が想定されると思いますので一概にこれという断定はできないと思いますけれども、今おっしゃったような、ある程度やっているのはわかっていてそれを無視をしている、暗黙の了解をしているという部分については、これは意思を通じているというふうなことに解釈される場合が多いのではないかと思います。
○冬柴委員 それでは、意思を通ずるということですから、主体が必要でございます。その主体についてお尋ねいたしますが、その一方の当事者は公職の候補者等というふうに限定をされて、総括主宰者、出納責任者あるいは地域主宰者とか親族とか秘書とか、そういうものは含まないと考えていいのかどうか、そういう人たちもある場合は含む場合があるのかどうか、その点につきましてお尋ねをいたします。
○前原議員 委員御指摘のように、総括主宰者あるいは地域主宰者、それから出納責任者、親族そして秘書等がいわゆる組織の総括者と意思を通じて行った場合、また、その組織的選挙運動管理者が買収等を行った場合においては、意思を通じていても連座の対象にはならないと解します。 ただ、その総括主宰者、出納責任者、地域主宰者、秘書、親族等が候補者との仲介をして、いわゆる候補者もそのことを知っているというふうな場合には、意思を通じて連座の対象になり得るというふうに解釈がされると思います。
○冬柴委員 まあ手足論ですかね。独立主体としてじゃなしに、総括主宰者が、候補者等の手足、認識手段となってという、そこが知れば当然候補者等も知るという、そういう関係ととらえていいですか。どうでしょう。
○前原議員 おっしゃるとおり、その間に何人入るか、あるいは直接その候補者とそしていわゆる組織の総括者と意思の通ずるどうのこうのは別にいたしまして、そういう事実が認識されて、また相当の注意というものが払われていないということであれば、委員御指摘のようにそれは意思を通じているというふうなことで連座の対象になるケースが、これはもちろん場合によって違いますが、そういうふうに断定されるケースの方が多いのではないかと理解をしております。
○冬柴委員 ちょっとカーブしたような感じがするのですが、言われる意味はわかりますので。ただ、手足論という場合には、公職の候補者等にその意味、内容が到達をしていなければならない。そういう手足を通じた認識が到達をしているというそういう点が必要であろうというふうに思います。 その点はその程度にいたしまして、こちらは公職の候補者等ということで決まったわけですが、今度はその相手方の方、組織体の方、これについては保岡提案者の方から総括者という言葉で説明がありました。例えば会社、労働組合、各種団体。会社には代表取締役社長とかあるいは労働組合には委員長等々、法律的にそれを主宰し内部を統括するという法的地位にある人が典型的な人だと思いますけれども、必ずしもその会社という団体とここに言う組織の運動体とは一致しない部分があると思うのです。選挙については例えば部長が全権を持っているというような場合もあると思うのですけれども、そういう理解で間違いないかどうか、一度お尋ねしたいと思います。
○前原議員 委員御指摘のとおり、いわゆる組織の総括者というものは、その選挙運動組織自体の実質的な意思決定を行い得るものであるというふうな定義がなされ得ると思います。したがいまして、会社であれば社長、あるいは組合であればその組合の委員長ということではなくて、ただ単にそういうことではなくて、今おっしゃったようなその選挙そのものに、あるいは組織そのものにいわゆる統制あるいは意思決定を行い得る立場にあれば、たとえそれが社長でなくあるいは委員長でなくてもいわゆる組織の総括者と認定をされ得る場合が多いのではないかと理解をしております。
○冬柴委員 平たく言えば、推薦決定を最終的にできる権限があるとか、そういうようなことになるのじゃないかなという感じもいたしますが、この程度にいたします。 それでは、「意思を通じて」ということを先ほどもお尋ねしました。我々法律家は「意思を通じて」ということになりますと、対抗する意思の合致、契約、こんなことをすぐ考えてしまうわけですけれども、ずっと答弁を聞いていますと、運動をやっていただく認識で足るのか、何かそれを積極的に認容するところまでいかなければいけないのか、私後ろでずっと聞いていたのですけれども、もう一つ明確でありません。そういう意味で、契約のように申し込みと承諾というような対抗する意思が合致するということまでをこの「意思を通じて」というのは求めているのか、そうではないとおっしゃるのか、その点についても与党の方から御答弁をいただきたいと思います。
○前原議員 「意思を通じて」とは、具体的な事実関係のもとで選挙運動をすることについて相互に了解していること、言いかえれば、相互に認識をし、かつ了解という意味で認容をしていることであるというふうに理解をしております。
○冬柴委員 意思の合致というよりも、両方がその結果を認容をしている、片一方が認容しなければ、それでは通じたことにはならない、そういうことになると思うのですけれども、その程度伺いながら次に進んでまいります。 それじゃ、意思を通ずること、何について認容し合うことが必要なのか。これはもう随分お答えがありまして、選挙運動、特定の公職の候補者の当選を得しめまたは得しめない、そういうことについての運動を一方がするということを認容し、そういうことを両方が認容している、こういう関係だというふうに解釈できるわけですけれども、具体的な例を挙げてお尋ねしますと、例えば、ある団体から一方的に推薦状が送られてきた、それで選挙事務所の人が壁とか天井までそれをピンで押して張っていただいた、こういうことを前提にいたしましょう。我々の選挙のときによくある風景だと思いますが、候補者が、それを張ってある、すなわちそういう団体が自分を推薦していただいているんだということを見て、やってくれているんだな、ありがたいな、こういう感謝をする場合と、全然そういうものを見るいとまもなかった、知らなかったという場合で径庭ありますか。違いがありますか。
○前原議員 今おっしゃいましたように、そういう推薦状というものを候補者が知らないで運動員が勝手に張ったというふうなことでありましたら、先ほど委員御指摘のようないわゆる相互了解というものがなかったというふうなことでありますので、その点については意思を通じているということは言えないということの方が、ケースとしては総合的に判断した場合は多いのではないかというふうに理解をしております。
○冬柴委員 そうすると、それが張ってあったのを見て、ありがたいな、推薦してくれているんだな、こういうふうに候補者が認識をすれば意思を通じたというふうになる、こういうことになりそうでございます。(発言する者あり)どうでしょう。それではどうかなという声もあります。いかがですか。
○前原議員 ポスターが張ってあって、それを見て、推薦をもらったな、ありがたいなというふうな認識が、果たして相互に意思を通じているかどうかということは、それだけではなくて、ほかの例えは違う場面、場面によって、相互の、選挙運動をしてもらいたいという気持ち、あるいはそれを受けるという意思、そういうものがあったかどうかを総合的に勘案をされるべきであって、それだけで意思が通じているかということを判断するのはどうかと思っております。
○冬柴委員 それでは、候補者がみずからある会社を訪問して支持依頼をした。そのときは考えておこうということではっきりした意思表示はなかったのですが、その後その会社が一生懸命選挙運動をやってくれた。候補者が認識しているかしていないかは別としてそういうことがあった。そういう場合はどうなのですか。どう考えますか。
○前原議員 今おっしゃったように、候補者がある団体を訪問して支持依頼をしたけれども明確な回答を得られなかった、しかしその支持依頼をされた方は一生懸命やっていたというふうなことでありますが、その点については、この場面だけで明確な意思を通じてというものがあったかどうかというのは判断できないと思いますので、総合的に勘案をして、そこから意思が通じているかどうかは判断されるべきであると思います。
○冬柴委員 だんだんあやふやになってまいりましたけれども、これは自分の当選が無効になってしまうかどうかの分かれ目ですから、これは大変な剣が峰の議論だと私は思います。 ちょっとしつこくなってきましたが、それでは次は野党の方に。 同窓会の役員会で支持決定はしていただいた。そういうことをしたよということで同窓会が言ってきた。ところが、同窓会の性質上、別に分担したり、おまえはどうせいとか、そんなことじゃなしに、それぞれが自分の人脈を使ってその同窓を当選させようということで頑張った。こんな場合は、それはやはり意思が通じたことになるのですか。ここに言う意思が通じたことになりますか。
○保岡議員 同窓会もここに言う選挙運動組織体になり得るかどうかということで、一般的に考えれば、なり得るのですね。 ただ、委員御指摘のように、役員会で推薦を決定して、後は同窓会のメンバーが自発的にやったというような場合は、非常に限界事例というのでしょうか、私が考えるところ、その役員会の中でだれかが文書をつくってそれを会員に送達したとか通知したとか、いろいろ何らかの、役員会で決定したことを受けて、選挙運動について何か役割の分担を決めて会員にそれぞれ働きかけるようなことがあって、その後に会員が運動したというような場合は、これは選挙運動組織体という評価もできる場合もあるだろうと思います。
○冬柴委員 もう一つだけ事例をお願いします。 これも野党の方にお願いしますが、ある請負会社、元請企業の社長と話をして支援を依頼した。それはよろしい、やらせていただきましょうというふうに言われたのですが、実際に動いたのはその下請企業群が一生懸命動いたので、その下請と候補者とは何の面識もない、こんな場合はどうなんですか。
○保岡議員 元請と下請が、これは取引の関係というのでしょうか、契約関係に基づいて業務関係が密接であるというつながりがあると思うのですね。その場合に、そういう状態を反映して、それぞれ相協力し、役割を決め合って、そうして一体となって選挙運動をやっていたような場合、こういう場合は一つの組織体としてとらえる可能性もある。また、別個、独立にそれぞれ運動して、元請が決定したから我々もやりましょうという程度の関係であれば、これは別個の組織体と評価できる。 したがって、別個の組織体である場合は、それぞれが候補者と意思を通じていなければ、元請会社の幹部が違反をして連座の対象者と評価されるような事態があっても、それは連座の効果を及ぼすということは不適切な事案であり、一体であれば、元請の社長と候補者とが意思の連絡があれば、下請会社の幹部の、いわゆる連座対象者として評価されるような立場の者の違反は、連座の効果が発生するということになろうかと思います。
○冬柴委員 これは、僕は非常に明快に理解ができたような気がします。 そのように、この「意思を通じて」というのとその組織というのは、言葉の上では非常に明快に説明されるのですが、事例を挙げると非常に限界事例がたくさんある、そういうような非常に難しい問題だと思います。これは今後、判例あるいは行政解釈というものが積み重ねられてその全貌が明らかになるのでしょうが、第一号に当たらないようにこれはやはり自戒しなきゃならない。本当に恐ろしいことだと思いますが、そこまでは覚悟して、これはやはり選挙浄化に我々努めなきゃならないということをひとしお強く思います。 それでは話題を変えまして、連座制の免責についてお尋ねをしてまいります。 おとり、それから寝返りという一見これは大変恐ろしい言葉が出てまいりましたけれども、これは先ほどの自治省の説明にもありましたように、一たんあったものが途中で削除されたという経過もあります。なぜ削除されたかといったら、これはもう使えない、不要の規定だというようなことが説明されたようですけれども、またここで生きているわけですが、おとり、それから寝返りの意義をちょっと説明をしていただきたいと思います。野党の方からお願いします。
○保岡議員 定義でございますから、一応きちっとお話をさせていただきたいと思いますが。 おとりとは、買収罪等に該当する行為が当該行為をした者以外の者の誘導または挑発によってなされ、かつ、その誘導または挑発が連座の規定に該当することにより当該公職の候補者等の当選を失わせまたは立候補の資格を失わせる目的をもって、当該公職の候補者等以外の公職の候補者等その他その公職の候補者等の選挙運動に従事する者と意思を通じてなされたものであることをいう。 また、寝返りとは、買収罪等に該当する行為が連座制の規定に該当することにより当該公職の候補者等の当選を失わせまたは立候補の資格を失わせる目的をもって、当該公職の候補者等以外の公職の候補者等その他その公職の候補者等の選挙運動に従事する者と意思を通じてなされたものであることをいうということだと思います。
○冬柴委員 これは公選法にそのように書かれているわけで、いわゆる目的犯、一つの目的を持って犯罪を犯す。それから身分犯。公職の候補者以外のいわゆる相手方といいますか、そういう立場にある人またはその運動員というような人が働きかけて、せっかく当選した人を失権させる目的で自爆をするといいますか、自分が買収罪に問われる。非常に権謀術数というか、大変なことが行われるように書いてあるわけですが、一体これは、言うべくしてこれを立証するのは大変ですよ。 この人、今有罪になったのは相手方のおとりだったんだ、おれに対しては。おれに対する寝返りなんだと。だから僕は無効にならなくてもいいというようなことを裁判所で主張して、証拠で提出して、裁判官に納得してもらわないと当選無効にされてしまうという恐ろしい話で、これはだれですか、立証責任、主張責任、挙証責任を持っているのは。
○保岡議員 これは、連座の適用要件の立場であることを検察官が立証した後、この効果を免れるために、その理由として定められておりますから、これは候補者の側で立証する責任があると思います。
○冬柴委員 これは、確かに民事の挙証責任の分配論というのがあるのですが、それは存在することを主張する者が立証する、これは原則で、ないものを立証せいと言われたって、これはなかなか難しいわけですから、そういうふうに分配されるのだろうと思うのですけれども、翻って考えれば、我々候補者等というのは選挙のときは選挙を一生懸命やっているわけですね。それで、選挙が終わって、ある運動員なりそういう人が逮捕されて有罪になってしまって、あなたは連座だと言われたときに、何の強制捜査権も何もない私人が、今述べられたようなおとりとか寝返りの非常に複雑な、またそれは秘密で行われる密約ですね、密行性がずっと保たれているようなことを立証なんか絶対できないですよ。 そういうことを考えますと、これは、挙証責任は転換をして——候補者等の相手方は、連座裁判の相手方というのは検察官になっているわけです。一審は高等裁判所です。ですから、この検察官に、あなたはおとりだ、寝返りだとこう言うけれども、おとりでもなければ寝返りでもなかったんだということを検察官が立証しなければ連座というのは適用されるべきではない。このように、挙証責任はここで転換されるべきだというふうに私は思うのですけれども、法律家でもあられる野党提案者保岡さん、御意見を伺いたいと思います。
○保岡議員 おとり、寝返りの事実がないということを検察側に立証責任を仮に負わせたとします。そうすると、ないことの証明はこれはほとんど不可能な証明であるとよく言われます。悪魔の証明と言われまして、犯罪なども、ないという証明はなかなか難しいものですから、アリバイなどで例外的に、ないことの証明をする以外方法がない。そういうように、検察側におどり、寝返りの立証責任を課すと連座制の適用がほとんどできなくなるというような事態も招きかねない。 しかしながら、実際にこの免責を受けるための訴訟というものは、これは候補者側で、先ほど先生の言われた相手方の候補者や選挙従事者と意思を通じているとか、目的を持って行うとか、内心の事由が要件になっておりますので、また候補者の方で立証するのもなかなか大変だということがあると思います。その点については、そういう意思の通じている関係や目的があったと推認できるかなりの蓋然性のある事実を候補者の方で立証することに実際はなると思うのですね。ですから、その蓋然性にかなり立証を尽くしますと、これは免責が受けられる。 ただ、この場合に考えておかなければならないことは、候補者が免責を受けるために寝返りやおとりを仮装するというような場合もないとは言えないんですね。そういうことまで考えますと、これはおとり、寝返りというものについて立証責任を特別に軽減するような考え方にはなかなかまた立てない。したがって、おとり、寝返りというものは、もちろん立証すれば免責を受ける余地は残しつつも、相当の注意を怠らなかったときには免責を受けられるわけでございますから、実際には候補者としては、おとり、寝返りがあったとしても免責が受けられるように、選挙浄化に、考えられる、求められる浄化責任のすべてを尽くしておくということが大事で、まくにこの法律もそういうところに目的を置いているわけでございます。 実際のこの連座制の適用というものは本当に厳しい内容で、実際に選挙違反を中枢部で犯してしまったり、あるいは末端の管理者といえどもかなり何件かが複数で起こってくるような事案に遭遇したりしますと、これはもう相当程度義務を尽くしていたということを候補者側で立証しなければ、そういった意味での浄化責任を尽くしたという免責も受けられない。したがって、この連座制の中では選挙違反をまず絶対に犯さないということ、おとりや寝返りがあっても免責を受けられるように選挙浄化の責任を尽くし切っておくという、それほど厳しいことを求められている連座制度だというふうに理解していただいた方が制度の趣旨に沿うものと思います。
○冬柴委員 その点について議論をやり出しますとまた時間がたちますのでやめますけれども、ちょっと今の保岡提案者の説明には私は納得ができない点があります。というのは、おとり、寝返りというのは違法性阻却、そしてまた相当の注意をするかどうかということは責任阻却、理論的には全く違うわけで独立した免責条項ですから、それぞれに大切にしなければならない。もちろん競合してあればどちらかで免責を受ければいいわけですが、おとり、寝返りというものについて相当程度疑いがあるところまで立証できたけれども裁判所が納得するまで立証できないという、その灰色のときにだれが不利益を受けるのか、これはやっぱり候補者であってはならないと私は思います。そういう問題提起をしておきたいと思います。 次に、「相当の注意を怠らなかったとき。」そういうことについて説明がありましたけれども、これについてもう少しわかりやすい、また何らかの過去に、先ほどの自治省の冒頭の説明にもありましたように、選任・監督につき相当の注意を払ったというものが、もう大正十四年からそういうものについての免責があるようでございますので、判例もあると思います。そういうことで、その点について判例があればどういう考え方なのか、そういうことも交えて若干説明をしておいていただきたいと思います。
○保岡議員 今お話しのように、相当の注意をした場合ということで免責されるという規定が、昭和九年の法律第四十九条による改正後の衆議院議員選挙法における旧連座規定、選挙事務長に対する選任・監督につき相当の注意を尽くせば免責されたというような例があるわけでございますけれども、この規定は、その後、公職選挙法の昭和二十五年の法律第百号に引き継がれ、昭和二十九年法律第二百七号による同法の改正までは同趣旨の規定が存在した。 その時代の裁判例を参考に申し上げますと、「最初の選任上の注意ばかりでなくて、選挙費用の支出につき、随時事務長から報告を聴し、または帳簿を査閲するなど、不断の注意を必要とする」これは昭和十一年十一月五日の水戸地裁土浦支部の判決。「議員候補者がその選挙事務長に同条掲記の選挙罰則違反行為がないようにさせるために監督上なすべき周到の注意を言う」これは昭和十二年の二月二十六日の大審院の判例。「選任または監督につき相当の注意をしたかどうかは客観的注意義務によって決し、主観的注意能力によって判断すべきではない」これは昭和十二年六月二十四日、大審院判決。 このような過去の裁判例にもありますけれども、今度の制度の趣旨から考えれば、これは、どの程度の注意努力をしていれば注意義務に反していないがどうかの判定というのは、相対的にいろいろな事情のもとで決するということになりますが、候補者にごく近い位置にある者には高い注意が求められる、そして比較的遠い位置にある者はそれよりか若干低い注意が求められているということが言えると思うのでありますが、それにしても、日本の選挙風土の刷新を図っていこうというこの制度の趣旨を生かそうとすれば、公職の候補者等から比較的遠い位置にある組織的選挙運動管理者等に対しても選挙浄化に対するある程度徹底した責任を要求しているというふうに理解して、公職の候補者等から比較的遠い位置にある組織的選挙運動管理者といえども、社会通念上候補者に要求されるできる限りの注意を払うということは要請されているものだと解釈するのが妥当だと思います。
○冬柴委員 大変重い注意義務を課せられているということがよくわかりました。 連座による当選無効という結果、これを認容する法的な理論的根拠としては二つの説が立つと思います。 一つは、今、保岡提案者が説明されたような注意義務というものがあって、それを不履行したから連座によって当選無効になるんだ、そういう結果を認容しなければならないという考え方が一つ。もう一つは、当事者の、本人の注意を払ったかどうかということとは関係なしに、ある連座の一定の範囲の人が選挙犯罪を犯した場合には、客観的な秩序維持という公益の観点から、その人が努力したかどうかはもう関係なしに無効にしてしまうんだ、そういう二つの考え方がどうやらあるようでございます。 連座に対する有名な最高裁判決があります。昭和三十七年三月十四日の大法廷判決でありますが、これは総括主宰者が買収罪で訴追され有罪が確定した事案についての判示でありますが、最高裁はこのように言っていますね。「その当選は、公正な選挙の結果によるものとは言えないから、当選人が……注意を怠ったかどうかにかかわりなく、当選を無効とすることが、選挙制度の本旨にもかなう所以である」このようなことを言っているわけであります。いわゆる客観的秩序維持という公益を重視しまして、個人の努力とかそういうものについては無視をするという立場をこの最高裁判決はとっているわけでございます。 しかし、今回の組織的運動管理者の連座制につきましては、ただいま保岡提案者も説明されたように、相当の注意という個人的な事情を、それを払ったかどうかということを重視して、それによって注意義務を尽くしておれば免責をされる、そういう構造をとっているので、この大法廷判決とは全く思想が違うというふうに思うわけであります。 したがいまして、お尋ねしたいのは、今回の連座と現行制度における連座との法的な構造が違っている、その点について、私はそのように思うわけでございますが、異同について若干御説明を、もう時間がありませんので簡潔にお願いしたいと思います。
○保岡議員 この判例は、基本的には現行の連座に対する裁判所の見解を示したものと理解しております。したがって、今度の新しい連座制は、委員御指摘のように、候補者の選挙浄化に対する努力に対して、それを怠った場合にその制裁として当選無効や一定の立候補資格の剥奪という措置をとるものでございます。したがって、この判決、判例というものは、今度の新しい連座制度の趣旨とは異なりまして、従前の制度は、選挙全体の中で比較的中心にある者が犯した犯罪について連座をかける、その結果当選無効にするということは、要するにその選挙全体が、その中心にある者の違反によって全体が腐った存在になるというような立場で、候補者がどういう努力をしたかということとは関係がないという立場に立っているものだと思います。
○冬柴委員 ここで、法務省来ていただいていますか。 連座要件は禁錮以上の刑というふうにあって、今回は執行猶予がついてもそれに入るわけですが、執行猶予のない禁錮以上の刑、統計がある範囲でいいわけですが、昭和五十六年の改正以降今日まで、この禁錮以上の刑に処せられて、そしてそれが原因で連座による当選無効になった、そういう事例があるのかどうか、それは何件ぐらいあるのか、それをお知らせいただきたいと思います。
○小津説明員 お答えいたします。 昭和五十六年以降でございますけれども、連座制の適用によりまして当選無効になった事案は、地方選挙におけるものが三例ございます。国政選挙に関するものはございません。地方選挙の三例、いずれも懲役刑になった事例でございます。
○冬柴委員 そこで、私、司法統計を調べてみました。平成五年、昨年は選挙もあったわけですが、この公職選挙法違反事件の終局結果でございますが、訴追された総数は、通常、地裁、簡裁で公判請求されたものが総数で五百三十九件あります。略式が二千三十一件。略式は全部罰金ですから、これはそれでいいわけですが、地裁、簡裁で公判請求されたもののうち、懲役刑、禁錮刑を選択されたものは四百六十件あります。そのうち執行猶予がついたものが四百五十一件あります。実刑は九件でございます。 そうしますと、現行法によると、この九件が連座になるのかならないのかということになるわけですけれども、今回のこの連座制、組織的運動管理者のこれを入れますと、平成五年では実に四百六十件が連座の対象になる可能性がある刑だということで、非常に恐ろしい数字があるということを我々共通に認識をしながら、絶対に第一号になってはいけませんので、選挙浄化のためにお互いにこれは組織の末端まで一切しない、こういうことを周知徹底する義務を強く感じたわけであります。 時間が参りましたので、私の質疑は終わります。
○松永委員長 茂木敏充君。
○茂木委員 改革の茂木敏充です。 私は、この国会に出していただきましてまだ一年三カ月余りでありますが、この委員会では既にきょうで四回目の質問の機会を与えていただいております。私よりずっと以前からこの政治改革に熱心に取り組んでこられた諸先輩方は、私以上に、もうこの議論はし尽くした、そのような思いが強いのではないか、このように拝察いたしておりますが、若干のお時間をいただきましたので、自治省並びに与野党の提案者の皆さんに何点かお尋ねしたいと思っております。 まず、新制度の国民への周知活動の問題でございます。 今回の政治改革、まさに歴史的な大改革でありまして、その分、制度改正の分野も多岐にわたっております。議論をしてまいりました国会議員はまだしも、地方議員ましてや一般の国民の皆さんにはまだまだわかりづらい点も多いのではないかと考えております。 そこで、自治省の方にお聞きしたいと思いますが、自治省でも、パンフレットの作成それからテレビ広告等、御努力されていると承知いたしておりますが、予算面でも内容でも周知活動はまだまだ十分とは言えない面があるのではないかと考えております。午前中も自民党の加藤委員が御質問されておりましたが、これまでに成立いたしました政治改革関連法案の国民へのこれまでの周知活動の内容について、もう少し具体的にお聞きできればと思います。
○野中国務大臣 既に成立を見ております政治改革の関連法につきまして、内容につきましては、平成五年度第三次補正予算で措置されました約十八億円を本年度に繰り越しまして、パンフレットの配布、新聞広告等により周知に努めてきたところでありますが、新制度の内容が複雑多岐にわたっておりまして、委員御指摘のように、その周知についてはまだまだ非常に多くの問題を持っておるわけでございますので、なお一層の周知が必要であると受けとめておるところでございます。 このため、この法案成立後は、本年度の啓発関係予算約二十三億八千万円をもちまして、新しい選挙区や御指摘の腐敗防止策を含めた新制度の内容の周知について、チラシやポスター掲示、交通広告等、手段や方法を十分考慮をし、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。また、先般来申し上げておりますように、総理府所管の政府広報事業についても積極的に取り組んでいただけるよう連携をとってまいっておる次第でございます。 〔委員長退席、大原委員長代理着席〕
○茂木委員 今回、政党助成の方は年間一人当たり二百五十円、これが永続的に続いていく。これに対しまして周知活動は、お聞きしますところによりますと、国民一人当たりでいいますと二十円弱、それもワンショットということですから、いかんせんちょっとけたが違うな、こんな気持ちもいたしますが、今後の行政におきましては、特に費用対効果と申しますか、コストベネフィットという問題が大変大きくなってまいると思うのですが、これまで御努力されてきた周知活動につきまして、現時点で、答えにくいとは思いますが、どの程度国民の皆さんの方に周知徹底がなされているか、大臣の御感想を述べていただきたいと思います。
○野中国務大臣 先ほども申し上げましたように、成立いたしました法の周知につきましては、今日までいろんな手段方法を講じましてやってまいったわけでございますけれども、お説のとおり複雑かつ多岐にわたる問題でございまして、全国民に御理解いただくのにはまだまだ十分であるとは存じておりません。これからも積極的に周知に努めてまいりたいと存じております。
○茂木委員 周知活動につきまして、最後にもう一点つけ加えさせていただきたいと思うのですが、大臣の御答弁の中にも若干ございましたが、今度成立いたします腐敗防止法、これは、何と申しますか誤りがあれば犯罪につながる、このような大変重大な問題でありまして、しかも時期も大変追っている、こういうことでございます。そんな中で、これからの周知施策、どのようなタイミングから始められるのか、具体的な内容それから規模についてもう一度確認くせていただければと思います。
○野中国務大臣 先ほど申し上げましたように、本法案が成立をいたしましたら、いただいております二十三億八千万の予算をもちまして、新しい選挙区や御指摘のような腐敗防止は非常にさまざまな、先ほど来議論のあったような複雑な問題を含んでおりますので、これから十二分に周知ができるように積極的に取り組んでまいりたい決意でございます。
○茂木委員 ありがとうございます。ぜひ前向きに積極的に周知活動にお努めいただければと考えております。 次の質問に移らせていただきたいと思いますが、一昨日の委員会におきましてもさまざまな意見の出されました政党助成法の上限枠、いわゆる三分の二条項の問題についてお尋ねしたいと思います。 私個人的には、政党がクリーンな資金を幅広く集める自助努力、こういうものがもちろんまずあるべきだ、このように考えております。しかし、これが逆に、政党助成のためだけに大がかりなパーティーが横行したり、また企業献金に極端に偏った資金集めを初めとしまして、まず資金集めありき、このようなことになってしまっては立法の趣旨に反しているのではないかな、このように考えておりますが、与党の中でも随分さまざまな御意見があられるようでございますので、この点につきまして、自由民主党そして日本社会党、新党さきがけのそれぞれの提案者の方に簡単に御意見をいただければと思います。
○中川(秀)議員 ただいま委員御指摘がございましたが、政党財政が過度に、度を過ぎて国家に依存をするということは、やはり政党の自由と独立性を侵すことにもなりかねません。また、国民の血税でございます。すべてを、政党財政を国民の血税に依存するということも問題がございます。そのようなことであのような規定が、三分の二というような規定が設けられたわけだ、こう理解をいたしておりますが、御承知のとおり、委員会の質疑の中でも、例えば、目の前にニンジンぶら下げられてとどなたかが御表現なさいましたが、その交付金を満額得るために金集めに狂奔するということやら、あるいはまた新党に不利であるとか、そういった御指摘もあって、三分の二条項は撤回すべきではないか、こういう御意見があったことも承知をいたしております。 ただ、今、自民党の意見をということでございましたが、与党三党間でも、この点については与党政治改革協議会で何回も議論をいたしました。その結果、まだ政党助成法自身が実施をされていないわけでございます、その実施をくれていない段階で、みずから成立させたもの、つまり明文として規定を入れたものをすぐに改めてしまうということは、いかにもやはり議会として不見識ではないだろうか、いわば朝令暮改ではないだろうか、こういう観点から、少なくとも政党助成法が実施をされたその状況を見て総合的に議論すべきであるという点で、三党は与党の協議会で一致をいたしたわけでございます。その点については三党とも意見の相違はないもの、このように私は理解をいたしておる次第でございます。
○堀込議員 御指摘のとおり、この問題につきましては、例の政治改革の総総会談を経て、与野党の政治改革協議会の中で、今答弁ございましたように、やはり政党に対して一定の、すべてが公費ということはまずいんではないかという御意見もありましたし、それから、まあしかし一方、お金集めばかりする政党にたくさん行くのはどうかとか、あるいは新党に不利だとか、そういう議論がなされまして、結果的にこの三分の二条項が入った、こういうことでありますが、与党の政治改革協議会で、今御答弁ございましたように、これでスタートをさせようという合意になっていることは事実でございますが、実態を見ながら、私どもは、この施行後改めて検討をしていきたいな、こういう考え方を持っていることだけ申し上げておきたいと思います。
○前原議員 一昨日、北橋委員の御質問にお答えしましたとおり、この三分の二条項というものがあるためにパーティーラッシュになり、集めた分の三分の二だけ助成をもらえるというふうなことが明確になってきたことについては、問題意識としては申し上げたとおりでございます。 ただし、共産党を除く各党で、細川政権のときに政治改革の協議会の中で合意した内容でございますし、また、全くお金のなかったところが一律、何倍、何十倍ものお金をもらうということについての是非もございますので、一度この政党助成というものを発効させた上で、そして問題については直していくというふうな姿勢で我が党としては取り組んでいきたいというふうに思っております。
○茂木委員 おとといの御答弁より随分整合性がとれてきたかな、こんなふうに考えておりますが、新しく入っていく制度でありますので、この時点ですぐに変えるということはもちろん不見識なことであろうと考えておりますが、いろいろな御意見もある、こういうことで、経過を見つつ、私は改廃も含めて見直すべきだと考えておりますが、この点に関して大臣の御見解も簡単にいただければと思います。
○野中国務大臣 御指摘の交付金の限度額でございますけれども、もう委員御指摘のとおり、第百二十九国会におきまして、当時の連立与党と自由民主党との協議に基づきまして法改正が行われた結果設けられたものでありますので、政党は、先ほどお話がありましたように、過度に国家に依存することのないようにするためにこのような改正が行われたと私も承知をしておるところでございます。 一般的に政党が、委員先ほどお話しのように、財源確保のために自助努力を払うというのは極めて重要なことだと私も考えております。一般論といたしまして、最近、政治資金づくりの一環としてパーティーが行われておるとか、あるいは企業献金に努力がされておるとか、あるいは政党助成を受けるために党の分党など、いろいろな報道が行われておるわけでございますが、それはまさしく、それぞれ政党が今回の政治改革を目指してまいった理念、そして国民の税を、助成を受ける倫理観、そういうところにもとるものであろうと私は考えるわけでございまして、これが、委員がおっしゃいますように、見直すべきであるとの御意見につきましては、法の改正に至った経過を踏まえまして、各党間で十分御論議をいただくべき性質のものであると存じております。
○茂木委員 私の質問の前に冬柴委員の方から大変専門的な御質問をさせていただきまして、時間の関係で私最後の質問にさせていただきたい、このように思っておりますが、こちらに今お並びの与野党の提案者の皆様、本当に政治改革に長年熱心に取り組んでいらした皆さんでありまして、私も政治改革の実現を訴えてこの国会に出させていただいた一年生議員といたしまして、心より敬服いたしておりますが、そこで、一連の政治改革法案が成立に秒読み、こういう段階に当たりまして、この一連の政治改革法案の成立によって、日本の政治がどのような方向に変わっていくと期待されておられるのか、また、くらに何を変えなくてはいけないのか、この点につきまして最後に与野党の提案者の方にお尋ねいたしたいと思います。
○大島議員 私もこの政治改革という問題にかかわって海部内閣の副長官のときからやってまいりました。委員が当選する前からやっておりまして、今ふと考えますと、どう変わるんだろうかじゃなくて、どう変えなきやいかぬだろうかという心構えが必要だと思います。 私ども自由民主党も十一カ月間野党をやりましたが、責任野党という気持ちを持って国会に向かいました。ですから、国会のあり方一つとりましても、まさに今野党の皆様方が責任野党と、こう言っておられる。まことにすばらしいことを言っておられると思うのです。政策論争を大いにおやりになるとか、まあ国会上のいろいろな問題でどうだこうだというより、むしろそういう国会にしていくとか、選挙自体も金がかからないように本当にみずからが率先してやって、いわば言論の闘いにしていこうとか、そういうもろもろの法案の法趣旨に浴って自分たちが変えていこうということをしないといけないと私は思います。 ですから、どういうふうに変わるんだろうかという、何というんですか他動的なそういう考え方ではなくて、むしろ、この趣旨に基づいてどう変わろうか、どう変えなきゃいかぬが、これはそれぞれの政党がお考えになって頑張っていくことが肝要であろう、このように私は思っております。
○保岡議員 大島提案者からまことにすばらしいお話がありましたが、私も、いろいろ制度改正をしても、それを生かす命がけで努力をしないと意識改革というのはなかなか難しいと思うのですね。 それで、これからはやはり政治というものは、新しい制度ができた、そこで新しい選挙制度のもとで権力を競い合うというんでしょうか、戦って権力を求めていくという側面があるのも事実でありますし、また、新しい選挙制度で当選しなければ何もならないということも事実で、そういうことに関心が向くのは、これはやむを得ないと思いますが、しかしながら、なぜ制度改正をして、お互いこんな苦しい思いをして政治改革に挑戦してきたかということをやはり考えて、今大島理森提案者がお話しのように、本当にこれから超党派で議員が新しい時代の政党政治をどうつくり上げていくか、どういう政治を日本が求めているかということを国民と一緒になって真剣に考えて、成果を一つ一つ上げていく努力が待たれているんだと思います。
○茂木委員 ありがとうございました。特に、大島提案者からは大変貴重な御意見もいただきまして、私も肝に銘じてこれから新しい政治づくりに取り組んでまいりたい、かように考えておりますが、この国民注視の中で実現しつつあります政治改革が一日も早く成立しますことを願いまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○大原委員長代理 大畠章宏君。
○大畠委員 大畠章宏でございます。 私も、この政治改革特別委員会に参加をさせていただきながら、約一年半、政治改革の実現に向けて努力をしてきた一人でございます。ここまでやっと来たなという感じを持っておりますが、いろいろと御議論ございますが、いずれにしても、政治は国民の信頼なくしては存在し得ません。 そういう中で、愛知の参議院議員の再選挙の低投票率の現実というものを考えますと、今日の全般的な選挙の低投票率の傾向を如実にあらわすものかなと、そういう意味では民主政治の危機感というものを強く感じている一人でございます。 この低投票率の原因については、いろいろと論じられておりますけれども、何七いっても、国民の政治不信が大きいのではないか。その原因としては、もう何遍もこの席でも述べられてまいりましたけれども、ロッキード、リクルート、佐川急便事件など政官業の癒着が原因の、利権にまつわる、政治家を巻き込んだ不祥事であることは、皆さん御承知のとおりでございます。 昨年、とにかく一月一日からの各新聞のトップ記事から始まりまして、日本国民の政治改革を求める声は大変強いものになっておりまして、その国民の期待にこたえようと、この特別委員会の中でも与野党の立場を乗り越えて努力されてきました関係者の皆さんに心から敬意を表したいと思います。 しかし、結果として、私自身求めてきたものの姿どおりになっているかというと、ずばりそのとおりになってきたとは言いがたいところもございます。例えば、企業献金の全面禁止の問題ですとか、あるいはまた戸別訪問の解禁の問題ですとか、いろいろありますけれども、結果として、今日国民の求める政治改革の方向に一歩一歩着実に進んできたことは事実だろうと思います。 そういう中で、ここまで関係議員の皆さんから既にいろいろと質問をされておりますが、重複を避けまして、私は、政治腐敗防止といいますか、腐敗防止関連に的を絞って何点か具体的な事例も含めて提案者の皆さんにお伺いしたいと思います。 その具体的な事例に入る前に一つ、地方自治体の関係者の皆さんから、今回、政治改革関連法案が成立をしたわけでありますが、不在者投票のやり方について、どうやったらいいんだろうか、そういう疑問も投げかけられております。と申しますのは、新しい方式によりますと、投票用紙には候補者の名前が印刷されていること、あるいはまた政党の名前も印刷くれていて、その中から選ぶことになっておるんですが、実際問題、選挙期間中の不在者投票を行う場合に、そういう資料が準備できないんじゃないかという声もございまして、ここら辺、一番最初に自治大臣の方から、新しい制度に伴う不在者投票のやり方について整理をして御答弁をいただきたいと思います。
○野中国務大臣 委員御指摘のように、今回の法改正によりまして投票は記号式投票によることになったわけでございます。しかし、法の四十九条の一項によりまして、ただいま御指摘になりました不在者投票につきましては、従来と同様自書式投票になるのであります。また、現在、告示日当日の不在者投票につきましては、都道府県の選挙管理委員会がその日の立候補届の受理状況を定期的に市町村選管にファクスで通知すること等によりまして、選挙人に既に当日立候補された方の氏名がわかるように、投票に支障がないように便宜を図っていっておる次第であります。
○大畠委員 今回のこの当委員会でもいろいろ細かなところを詰めますとまだまだ不明な点もございますので、ぜひ各地方自治体の関係者の皆さんが戸惑わないように、十分に自治省としても関係の方の御意見を賜りながら明確にしていただきたいと思います。これは要望でございます。 それでは、具体的な事例に対する御質問をさせていただきますが、最初に、私も先ほど冒頭に申し上げましたとおり、愛知県の参議院の再選挙の件でございますが、この低投票率の傾向といいますか、言ってみれば参議院の再選挙でありますからまさに小選挙区制的な意味合いもありましたけれども、全有権者の約四三%しか投票所に足を運ばなかったというこの事実に対する両提案者からの御見解といいますか認識をお伺いしたいと思います。
○堀込議員 先生には、私どもの党内でも本当に政治改革にずっと御努力をいただいて、前段御表明ございましたように、政治不信の根絶あるいは政治への信頼の回復のために大変御努力をいただいたことに敬意を表するわけであります。 今御指摘ございましたように、愛知の選挙を初め大変投票率が下がっているという実態について、私どもは政治に携わる者として非常に憂慮せざるを得ないし、こういう傾向をどうするかということについて、まさに抜本的な方策を講じなければならない。そのためにも、この政治改革法案をしっかりと仕上げて、そしてこれが目指すべき中身をやはり充実をさせていくという努力が今後なされなければならないだろうし、今後また国会改革や地方分権やいろいろな改革も引き続いて努力がされていく必要があるのではないか、このように考えるわけであります。 あわせて、政党本位の選挙になりますから、各政党も、きちっとみずからの政策を明確にしながら国民に争点を明確にする、政党としてのさまざまな責任を果たす自助努力が求められているのではないか、このように考えている次第でございます。
○保岡議員 この数年来政治改革を進めてまいりまして、一つの大きな成果を今手にしようという最後の段階に入っております。お互いの土俵である選挙制度というもの、出発点である土台を根本から変えて新しい政治をつくっていこうというのでありますから、相当みんなが苦しみ、痛みを伴う状況になるわけですが、こういう機会に本当に腹を据えて、新しい時代の政治をつくる決意を国民に示していくということが今ほど重要なときはない。 そういった意味で、一連の政治改革を進めながらも、一方で、最近の地方のゼネコン汚職に至るまで、ずっと政治腐敗が政治改革を進めていく中でも連続して起こっておりました。そういうことなどを考え合わせると、だんだんヘドロが沈むみたいに政治不信が社会の根底に根強く住みついてしまう、こういうようなことになってはいけない。そういう結果が投票率の低下や地方における地方議員の定員割れなどにつながっているんじゃないだろうか、また政治への無関心が進んでいるんじゃないかということをとても危惧する者の一人で、委員の御指摘に本当に心が痛む思いがいたします。 そういうものを、次の時代に本当にすばらしい日本をつくっていくためには、そこを国民に本当に理解していただける信頼を確保するというのがまず土台でございますので、お互いに政治改革の道を今堀込提案者がお話しのように積み重ねていかなければならないと思っております。
○大畠委員 それでは、具体的な選挙違反といいますか事例に対する認識と対応についてお伺いしたいと思いますが、最初の事例は、実は私、この質問に立つに当たって選挙違反関係の新聞の切り抜きを国会図書館からいただきましたら、せいぜい十枚くらいかなと思ったらごっそり来まして、改めてびっくりしました。これも昨年の七月の総選挙の事例でございまして、随分あるものだなと思います。 特に、その中でもちょっとお伺いするのは、地方議会議員の逮捕者が大変ふえました。この集計によりますと、ちょっと中身を見ますと、「今回の総選挙では公職選挙法違反で六百十人が逮捕された。このうち買収が五百八十三人と全体の九六%。逮捕者数は前回の八百四十五人に比べると、二百三十五人も減少している。ところが、逮捕者のうち地方議員は百六十五人に上り、前回の百九人に比べ、大幅増。」ということで、都道府県会議員四人、市会議員七十二人、町議七十八人、村議十一人ということで、地方議会議員の方が逮捕されました。 それに、ずっとさかのぼって、どなたを応援したかということで調べてみると、当選された衆議院議員が三十七人、落選された候補者の方の関係者が三人、こういうことになっているのですが、これは両提案者にお伺いしますが、この者は、次回もしもこういうふうになりましたときには、これは連座制の対象として、この関係した議員、当選者三十七人とかは失格することになるかどうか、これをお伺いしたいと思います。 〔大原委員長代理退席、委員長着席〕
○大島議員 昨年の選挙違反事例が新法の適用についてどうなるか、こういうことだと思いますが、今回の連座制は選挙浄化の努力を怠った公職の候補者等に対する制裁という性格を有しているのは御承知のとおりでございます。したがって、そのようなことから、問題となる選挙で組織的選挙運動管理者等が買収等の選挙犯罪を犯したときに、その選挙で浄化の努力を怠った場合にその公職の候補者等の当選の効力を保持させることを許さないのが今回の連座制の重要な柱でありますので、私は、かなり有効に働くのじゃないか、このように思います。 ですから、具体的にそれらの事例がいろいろ違うだろうと思うのですよね。だから、一概にどうだとは言えませんけれども、そういう事例に即して考えなきゃなりませんが、地方議員は、先生も御承知のように、それぞれ、我々の国政の選挙であればその選挙母体の中で相当な高い地位を占めているわけですから、そういうことを踏まえればかなり有効に働くのではないかなと思いますけれども、具体的にはその事例、事例によって判断をしなければならぬ、こういうことだと思います。
○保岡議員 この新しい連座の選挙運動管理者というものは、恐らくその系列議員のもとで組織的に選挙運動をやっている場合が多いだろうと思います。そうなりますと、系列議員の幹部数人が、ある衆議院候補の応援をその組織を通じて広めていくというようなこと、あるいは組織外に運動を展開するというようなことをやっていて、その系列の議員あるいはその手足になって参謀格で一緒にやった者などが違反を連ねれば、それは候補者と意思を通じていたかどうかという事実関係も当然必要なんでございますが、恐らく系列の議員に選挙運動をお願いして、その場合には相互に選挙運動をすることについての意思の連絡もある場合が多いんじゃないかなどを考え合わせると、今大島提案者が言われたように具体的な事実に即して結論を出さなければ一般的には言えないことだと思いますけれども、本新連座制に係る事案になる可能性の高い事案じゃないだろうかと思います。
○大畠委員 本当に一つ一つの事例をよく調べてみなければなりませんが、今両提案者からはかなり高い確率でそういうケースに、いわゆる当選無効ということになる可能性は大きいんじゃないかという話がございました。 特に保岡議員のおひざ元の記事も随分ございまして、大変だなという感じをすごく持っております。だから、保岡議員がこの腐敗防止について非常に熱心に、非常に高い関心を持って今回も法案をまとめられたというのは、本当に私は敬意を表したいと思います、逆にですね。新聞記事でありますが、選挙でどっちが勝つかとかいうことで賭博が行われているとか、タクシーの運ちゃんから聞いたけれども、かけるものはブルドーザーとかトラックとか家財なんかも入っているという話も出ています。 いずれにしても、私自身も政治の世界へ入っていますが、とにかく各地方では大変な状況だということで、今回の腐敗防止法、連座制も含めて、これは関係する選挙関係者の皆さんにも、そういうことでこれを契機にもうこれはやめよう、とにかくそういうことは一切やめようという意識を持っていただくためにも、今回の連座制の強化というものは高く評価をしたいと思います。 もう一つ事例がございますが、いわゆる選挙時になりますと突然テント村ができて、前も何か御質問がありましたけれども、テント村ができて、そこに言ってみれば選挙レストランと称するものができて、そこにバスがどんどん着いては中に吸い込まれていって、いろいろお話を聞いたりごちそうを食べたりしてまた戻っていただくということが具体的に見えているわけですね。 これも一つの政治活動あるいは選挙活動ということで見れば見られないこともないのですが、この俗称選挙レストランと称するものが、万が一この新しい選挙制度になった場合に、行ってもいい事例と行ってはまずい事例と、どういうふうに仕分けをしたらいいのか。このいわゆる選挙レストランと称することについては、御存じの方も御存じでない方もおられると思うのですが、一般に報道されているそういう事例に対しては、この新しい法の適用に当たってどういう解釈をくれているのか、両提案者にお伺いしたいと思います。
○山崎(拓)議員 いわゆる選挙用レストランの問題でございますが、これが供応に当たるかどうかということが本法案との関係では最初のポイントになると存じます。 その点は、いわゆる選挙事務所における選挙運動員に対する食糧の提供に関しましては、法的な定め、限度として定めがございますので、それに照らしまして、それを超える、過度にわたるものについて、これは供応に当たるのかどうか、そういう判例は私はちょっと存じませんが、そういう点が一つのポイントになるのではないかと思います。 したがって、現行法においてどうなっておるのか、あるいはそれが摘発されたケースがあるのかどうか、その点を自治省から答えさせます。
○佐野(徹)政府委員 摘発関係については私ども所管でもございませんので、ちょっと答弁は遠慮させていただきたいと思います。
○野中国務大臣 今お話しのようなことが仮に法改正後あるとするならば、警察といたしましては、不偏不党、厳正に対処するものと存じております。
○大畠委員 この問題については、多分保岡委員の方でも同じような御意見だろうとは思うのですが、この問題についてもはっきりと、もうそういうことはできないんだと。これは有権者に対して、そんなことをやったら、そういうことをやって当選してももうだめなんだということを、逆に明確にしてしまった方が私はいいのじゃないか。もちろん法律できちっと調べなければなりません。それは、警察の方でも事態を明確にしながら法に云々というのですが、もうそういうのはあちこちで見聞きしていますから、新しい選挙制度になったのでもうこういうことはできないんだ、こういうことを逆に私たち立法府の者が明確に意思表示をすることが、お互いにそういうむだな、むだと言っていいと思うのですが、むだなお金を使って不可思議な選挙合戦にならないためにも私は必要だと思うのですが、その点、非常にその状況を十分に認識しておられる保岡議員にちょっと一言お願いいたします。
○保岡議員 私は昨年の本会議でも、自分の選挙を通じて地獄を見る思いがしたと、こういう選挙を続けていると、選挙区はもちろん、自分が何のために政治家になっているのか、原点に立ち返って疑問に思うというぐらい苦しんだということを申し上げました。やはり激しい政治でありますから、通るか通らないかとか、あるいは政権をとるかとらないかとか、政治にはそういう戦いの部分がありますので、やはりうっかりすると節度を超えてお互いに競争して、選挙費用の負担に耐えかねるという状況になるというのも事実でありましょう。 そういった意味で、本当にこの中選挙区制度から新しい小選挙区制に移行するに当たり、今大畠委員が言われますとおり、徹底した浄化努力を政治家がするんだという決心をして、恐らくこれから政党中心の選挙をやって、お互いは政党の名を背負って小選挙区で党の代表として戦うことになりますが、その党の姿勢としても候補者の姿勢としても、もう一切選挙違反は出さないと決心をしたんだ。同時履行でみんなが宣言して、公正な選挙をできるようにスタートに立たなければこの制度をつくった意味はない。それだけ今回導入した連座制度というものはお互いに大変な義務と責任を負わすものであるということを申し上げたいと思います。
○大畠委員 ほかにも、例えば炊き出しですとかあるいは一万人を集めた出陣式、これも大変なコストがかかります。その一万人の方々に来ていただくのに、バス代は一体どういうふうになるのか。それから、鉢巻き一万本配っても、一本百円とすれば百万円ですから。さらには、ジュースを一万人に配って、これは今一本百十円で売っていますが、まあ少し安くしてもらって九十円としたって九十万かかるわけですね。そういうことを考えますと、そろそろそういうお互いのやり方について、明確にもうそういうシステムをやめようということを、私ども立法者が、立法府がきちっとそういう意思表示をしていくことが私は大変重要ではないかと思います。 それから、次の事例といいますか、まあ余り事例ばかりやっているとあれですが、もう一つは、連座制を適用したとしても、選挙違反といいますか、選挙にまつわる裁判というのが非常に長くかかるとせっかくの新しい制度がうまく生きないんじゃないかということで、百日裁判制度等がありますが、この選挙にまつわる裁判の促進についてどういうふうに両提案者は考えておられるか、この点についてもお伺いしたいと思います。
○大島議員 百日裁判の規定をつくって以来、平成元年から五年までの実例を見ますと、第一審が大体百十九日ぐらいかかっております。それから、高裁が二百六・五日、最高裁が八十・一日、三審制度でいきますと四百五・六日ということで、かなり司法当局も大変な努力をしていただいております。 連座の問題は、加重罰と私どもの案との違いがあるわけでありますが、早く決めればいいという法趣旨ではむしろないのだろうと思うのですよ、法の目的が。先ほど先生がお話しくれたように、何回もここで答弁しておりますように、候補者及び候補者たらんとする者の最大の注意義務を喚起するということが大事だと思います。 よしんばそれで刑が確定をいたしますと、それ以後五年間ももう立候補することができないという非常に重い規定でございますから、そういう意味では、連座制の適用の手法もできるだけ早く決定すべきだというふうな御趣旨はわからなくはございませんが、なお司法当局もこのように努力をしていただいておりますし、私はそういう意味で、連座制のこの問題と裁判決定を早くすべきだというのは、一体としてそうあるべきだということに対しては、必ずしも一〇〇%そのとおりですねということは言えないということを申し上げたいと思います。
○大畠委員 趣旨はよくわかりました。 ただ、ずっと延びちゃって、判決がおりる前に次の選挙が始まっちゃって当選しちゃったということで、前回の当選についてはもうそれはチャラにするというような話にならないように、やはりきちっとそこら辺は認識をしながら司法当局にもやっていただきたいなと思います。 最後の質問にさせていただきますが、これは事例ではございません。政治資金規正法等に基づく選挙運動費用収支報告書とかあるいは政治資金収支報告書というものを提出することになっておりますが、これを市民がチェックするときにコピーができないという不便性があるのですね。いろいろなことがあると思うのですが、私は、今日本でも情報スーパーハイウエー構想があったりなんかしている時代に、見せるけれどもコピーしてはだめだというのはもう時代おくれだと思うのですね。そこら辺、保岡委員並びに提案者からそれぞれ御意見をいただきたいと思います。
○茂木議員 お答えさせていただきます。 政治資金の透明性をさらに高めていく、それから時代認識も変わっている、このような点につきましては重々承知しているつもりでございます。そこの中で、現状の政治資金収支報告書を閲覧、メモはできるけれどもコピーはできない。考えてみますと、つまり見たい人には基本的なオープンさ、それから平等のアクセスというのは与えられている。しかし、ここでこの上にコピーまで可能、こういうことになりますと、委員会の席ですので慎重に言葉を選びたいと思うのですが、さまざまな使われ方が考えられると思いますので、その点も十分に検討した上で対応すべき問題だと考えております。
○中川(秀)議員 この問題につきましては、政治改革与党協議会、自民党、社会党、さきがけ三党の機関でございますが、ここでも大変熱心に議論をいたしているところでございまして、検討の上、何とか今臨時国会中に結論を得る、こういうことにいたしているところでございます。 ただ、問題は、自治省、中央選管、この所管をしている、届け出ている政治団体だけで六千、地方都道府県選管に届け出ている政治団体で六万二千、約七万近い政治団体が全国にある。しかも、御承知のとおり、新しい政治資金規正法が施行になりますと、五万円超の政治資金については、これを届け出て公開しなければなりません。今までの百万円超から五万円超にその公開基準が引き下げられることは、委員御案内のとおりでございます。そういたしますと、収支報告書そのものが大変膨大な量になる、そういう可能性がございます。 したがいまして、複写の不正な利用あるいは不当な利用というものに対する懸念もございますけれども、それ以上に、その写しの作成に対応する自治省あるいは各都道府県選管の例えは人員配置あるいはまた複写機の設置や報告書の保管場所、そういった体制、予算措置がどうなるかということをやはり厳密に検討を加えていかなければならない、こういう問題があろうかと思うわけでございます。また、費用の徴収方法、さらにはこの準備期間も相当要るのではないか、こういうような体制側のこともございますし、そんなことをやはり相当突っ込んで議論をしないと、実際なかなか結論を出すのは難しいのではないか。 こういう感じも多少私どもはいたしておるわけですが、いずれにしても、今国会中にそういうことも含めて協議をしようということに相なっておるところでございます。御趣旨はよく理解をしております。
○大畠委員 コストの面もございますのでいろいろ難しいかもしれませんが、必要とする人にそれは負担してもらうとか、そういうことも考えながら、ぜひ善処していただきたいと思います。 両提案者の熱心な答弁に対して心から御礼を申し上げて、質問を終わります。ありがとうございました。
○松永委員長 三原朝彦君。
○三原委員 わずか少ない十分間という時間ですから、私がお聞きしたいことは、この政治改革、腐敗防止、選挙の期間において何とかより公明正大に、フェアな形で選挙をやろうという、それを求めて今我々は法律の改正をしておるわけですけれども、私の場合には、もちろんそれに一〇〇%賛意を表明しながら今日まで来ておりますが、それともう一つは、同時にやらなければいけないのは、新しい小選挙区制になって熾烈な争いが起こるであろうと、選挙のときに。もちろんそれが、選挙の期間だけではなくて、ふだんの政治活動のときにも、例えば今よりももっと厳しいような熾烈な、俗に言うサービス合戦が起こる可能性もある。 それは我々が五年前に、実はそういうことも含めて何とかそれが変えられないだろうかということでやりまして、じゃどれぐらい政治にお金がかかるかと、こう思い出していただくと、五年前の話、私も年とったなと思いますが、前田武志先生なんかと一緒にやった経緯がありまして、そのときには、一つ自負しておりますのは、あの当時、冠婚葬祭にもシキミ出したり花輪出したりしていたのがもうだめだとなったおかげで、これはみんな、ほとんどのかつての自民党の議員の人たちあたりも、やはり何百万というお金がかからなくなったんじゃないですかね。そういう経緯がある。これは、五年前と、僕らが一年生のときと二年生のときで比較しただけでも、調べてみましたら、やはり五百万ぐらいは違うんですよね。 例えばそんなことがあったりしまして、これもみんなで少しずつでも政治活動の中で前進してきたという気持ちもするわけですが、実はその中で、この公職選挙法の百九十九条二は「公職の候補者又は公職の候補者となろうとすみ者は、当該選挙区内にある者に対し、いかなる名義をもってするを問わず、寄附をしてはならない。」と、こういうことになっておることはもう皆さん御承知だと思いますが、その点で私は、これから先それを徹底するように、これは法律があるからとかないとか以前の問題だ。 ここにいらっしゃる議員の皆さん方が、これをいかにみずからの、何といいますかノブレスオブリージュみたいな気持ちで守るか守らないかが、実はこのことの意識のつながりが今度改正するところにもつながっていっておるんじゃないかと私は思うわけでありまして、ですから、直接私は今度のこの改正のことの質問ではありませんけれども、そこのところで私は、ふだんの政治活動に対して、提案者の、両方の代表者の方にこの心構えみたいなところをお尋ねいたしたいと思う次第であります。
○大島議員 三原委員が、六年前か何年前でしたか、仲間とともに赤裸々に自分たちの金がかかる実態を明らかにしたのは、ある意味じゃ衝撃的な事実でありましたが、私は若干先輩ですが、あのとき数字を見たとき、ああ、おれよりも多いなということをちょっと実は思ったのが率直だったんです。だから個人によってかなり違うだろうと思いますが、今寄附行為は全く禁止になっております。これはまさに先生がおっしゃるように、日常の私どもの努力が本当に肝要だと。 その中にあって、今度連座制を対象にして、候補者及び候補者たらんとする者が改めて、おい、今度こういうことをやったら、おれも当選したって無効になっちゃうんだぞと悲痛な思いで訴えていけば、そういうことが日常の選挙民の意識も変えていく、そして我々自身も変わらなきゃならぬ、そういうことになるんだろうと私は思います。 そういう意味で、いわゆる政治活動、後援会培養活動の中で、この連座制の強化もそういう意味で私は効用を発揮していくんじゃないだろうかと、こう思いますが、先生がおっしゃるように、やはり大事なことは、私どもも勇気を持ってある意味では選挙民に向かってやっていかなきゃならぬ。そのお気持ち、決意あるいは考え方は全く同じでございます。
○茂木議員 三原委員初め国会の方で大変御努力されてお決めいただいたことでありますし、また、私もそういう姿を見て政治に、国会にあこがれた一人でありますから、これを正しく守っていく、これは当然のことであると思いますし、さらに今後も努めてまいりたい、このように考えております。 例えば冠婚葬祭等に関しまして、正直申し上げまして、お祝い等の禁止規定、例えば実費であればいいけれどもお祝いという形ですとだめだと。これはある意味では、これまでの日本の社会慣習との間に多少のずれが生じているとか、まだそのずれがあるのは事実であると考えております。このギャップを完全に埋めていくために、私は、結局のところ、政治家はもちろんでありますが、有権者の皆さん、国民の皆さんも含めて大きな意識改革、委員御指摘のような意識改革そのものが必要なんであろうと考えております。私は、今回の政治浄化法、これが、政治に対する、政治家そして国民全体の意識改革の第一歩になる、このようにとらえております。
○三原委員 やはり今私が質問さしていただいたモラルがちゃんとしないと、幾ら公選法の規定の中で選挙のときに、衆議院ですと解散してわずか四十日以内だけ、それは法定選挙費用を守る、買収、供応もないかもしれないが、そういうことをやっても、選挙の浄化ということは一面ではできても、本当の意味での政治の浄化。といいますか——私は政治活動を何もとめようとか規制しょうなんという気は毛頭ないわけですから。 しかしながら一面では、昔の政治改革のこの委員会でも質問したんですが、そうなると、日本人の義理人情までも無為にしなきゃならなくなるじゃないか、こういうようなこともあったんですが、しかし一面では、そのときやはりみんなが最終的に行き着いたところは、それも、選ばれた代弁者、代表者としてはいたし方ない場面があるんじゃないかということ。みんなが、程度の差はあっても、強く納得した人と、いや、不満でありながらもぐっと我慢した人いたかもしれませんけれども、私は、小選挙区になればなるほど今私たちが心構えをしっかりしておかないと大変なことになると。 これは、今から五年前に私たちがみんなで少しずつ文を書いて出した本ですけれども、この中にも、かつて弁護士であった人も一文物にしておられて、その人も、やはり政治の舞台に入るに当たってどのくらいお金がかかると自分で勘案してみたら、その二倍、三倍かかったと。選挙のときもかかったし、政治家になってもかかったというようなこともこの中で書いておられるんですけれども、そういうことが実は、政治を産業と言うと語弊がありますが、一つの産業と言うとするならば、その中によりよい人材が入ってくるのをとめることになってしまう。それを私は危惧して、真剣に我々はここのところはもっと議論していかなければならない。選挙のときにもそうだけれども、ふだんもそうでなきゃいけないと思うような次第であります。 もう時間になりましたので、ここで皆さん方とともどもにそういうことを再度お互いに理解そしてまた賛同し合って、これから先の政治活動に、そしてまた選挙活動にもやりたいということを申し上げて、私の質問を終わらしていただく次第であります。
○松永委員長 東中光雄君。
○東中委員 保岡さんにお伺いしたいのですが、この間の腐敗防止法関係の提案理由の説明の中で、リクルート以来の非常な不祥事件が起こっておると。「政治におけるたび重なる不祥事は、個人の政治に対する倫理感の欠如だけではなく、政治にお金のかかる構造的な側面があることも無視できない点であります。そして、その元凶は、だれが考えても、日常活動と称する地盤培養の行為と、選挙そのものに国民の常識を超える法外な資金がかかることにあるのは間違いありません。」こういうふうに言われておるわけですが、これはよく聞く言葉なんですけれども、私なんかはさっぱりわからぬのですわ。それから、「日常活動と称する地盤培養の行為」、それが金がたくさん要る、腐敗になっていくことの構造的な根拠なんだ、元凶なんだ、こう言われているのですが、「日常活動と称する地盤培養行為」というのはどういう行為を言われるのですか。実際にやられておるというのはどういうことなんでしょうか。
○保岡議員 事務所を維持するお金あるいは交通費、電話代、国会報告のいろいろな文書の配布、あるいはいろいろな地域で会合をやるときの会合費などなど、これは選挙民に密にそういう努力をすればするほど、選挙区の広さなどから、選挙区規模になるとわずかなお金でも膨大になる。例えば私どもは後援者にはがき一枚ずつ出しても、全部で五万枚出さなきゃならないとすると、後援者に一回一枚のはがきを出すだけで五百万かかる。こういうことを全部個人が負担するような形に我々の場合はほとんどなっております。 そういうようなことを言うのでありますけれども、そもそもこういうことになるのは、政党の組織活動の中で当選ができない仕組みに従前なっておった。中選挙区のもとにおいては、同じ政党の者同士で、政権を求める以上、複数候補者を立てる。そこで、どうしても個人後援会に頼って、個人がそういう組織を培養し、日ごろの選挙の準備をするために費用をかけ、ということで、ユートピア議員連盟の諸君の経費め発表にもあるとおり、かなりのお金が個人の負担にかかってくる。 そういう意味で、先生方のように、ある特定の主張をする方々で、各選挙区で一人ぐらい立てる、あるいは立てないところもある、そういうふうに、政権をとるだけの数、中選挙区下で候補者を立てなかった政党とはちょっと事情が違う。それは、もう先生の党は立派な組織で党営選挙を事実上中選挙区でもやっておりますので、小選挙区で我々が求める党営選挙を既に実現しておられるから、その辺がおわかりにくいのだろうと思います。
○東中委員 ちょっときれいごとに過ぎませんか。事務所を維持して、それではがきをたくさん出して……(保岡議員「それは相当の金」と呼ぶ)それは相当の金だけれども、それは国会議員としての報告活動ならば、文書通信交通滞在費、月に百万ずつ出ているのですよ、一人の議員に対して。そういう報告をやることが、じゃ何でそれが地盤培養行為であって、それが金権政治に、腐敗行為につながっていくのですか。そういうことじゃないじゃありませんか。 それから、選挙そのものに国民の常識を超える法外な資金がかかる。選挙そのものに法外な資金がかかるのですか。選挙そのものは法定資金でやらなきゃいかぬのでしょう。ところが、法外な資金がかかることは間違いありませんと。今のままでやったら、新しい制度に足を踏み入れても、現行の中選挙区制度のもとでの政治の弊害は本当に克服できるか、むしろ逆に事態は今までより、より悪くならないかと各方面から強い疑問が指摘されている、これは当然のことだと、こう言われているのです。だから、ここでは、そういうきれいごとじゃなくて、さっき出ていました冠婚葬祭、そういう問題で、地盤培養と称して、慣習だとかなんとかといって、金をばらまいたりあいさつに行ったりということを言っているんじゃありませんか。 それなら、これは非常に有名な渡辺美智雄さんの外人記者クラブでの話がありますわね。リクルート問題が問題になっておるときに、金がどうして要るんだと。それについて、当時政調会長だった渡辺美智雄さんが外国特派員協会の講演でこんなことを言ったのですよ。これは、起こしたものを私見ましたからね。「日本では、葬式とか病気見舞いにお金を持っていく習慣があり、一回葬式があれば三万から五万かかる。葬式は毎日ある。結婚式は毎日ないが、大安とか吉日とか日のいいときには四つから五つぐらい招待される。これにいかなければ、次の選挙で落選する。近頃は、学校を建てたから寄付しろ、銅像をたてたから寄付しろ、それからお寺の寄付、神社の寄付、お祭の寄付、盆踊りの寄付、たくさんの寄附がある。さらに、忘年会が二〇〇回から三〇〇回、新年会が三〇〇回から三五〇回あり、必ず一万円から二万円は最低もっていく。だから政治、政治活動には金がかかる」と言って、外国人の記者が、すごいものだなと、日本は政治的能力よりも集金能力が物を言うんだなといって、随分報道もされました。これがユートピアの人たちが出したあのころですよ。 そういう実態、そういう地盤培養行為、日常活動と称して、そういうことがこの腐敗を生んでいるんだ、それをなくそうということになっているんでしょう。それで寄附禁止になった。これはもう前になったのですよ。ところが今なお、それは少し減ったかもしれぬね、さっきの三原さんの話でいえば。しかし実際上やっている。そこに問題があるんですよ。 これで、膨大な金が要るんだといっておったのを、やめたらそれなら金は要らなくなったはずなんですがね。ところが、やはり要るんだといって、助成金をもらうんでしょう。ここが一番問題なので、腐敗防止をやるとなると、そこへメスを入れなきゃいかぬ、それを断ち切らなきゃいかぬというふうに思うのですが、腐敗防止ということで選挙にだけ限って今度出されているというのはどういうことなんだというふうに思うのですが、いかがでしょうか。
○保岡議員 先ほど東中委員にお答えしたものは、通常の経費ですら、まともな普通の経費ですらそれぐらいかかる、ましてや日本の贈答文化に根差したいろいろな、礼は形をもってあらわして尽くさなきゃならない、だから、選挙はお願い事をするわけですからいろいろな形を示すためにお金がかかる、そういう競争がとかく行われがちである。そういうような実態を日本の選挙の土壌として、我々は、これは政治家にも当然責任があることでございますけれども、長い間そういう風土をつくってきてしまった。 そういうことをまず断ち切る努力をどこからするかといいますと、やはり選挙に、単なる建前と本音を使い分けるような姿勢ではなくて、自分の政治生命をかけて、命がけで浄化の責任を果たしていくという全く今までと違う選挙浄化の仕組みを取り入れて、まずそこから努力をするということでこの制度を考えました。
○東中委員 腐敗防止としては、だからまず選挙のと、こうおっしゃったのですが、その内容についてはまた後で述べるとして、やはりあなた自身も言われているように、日常活動と称する地盤培養行為そのものが金権の一番中心なんだから、それは日常の政治活動にその腐敗の根源があるんだから、日常の政治活動をどう規制するか。 私は、それは結局は、その金を出すもと、企業・団体献金禁止、ここへいかない限りは、結局金を集めてその金で、期待しているというような、地域によってありますね。選挙区によって随分、おたくの選挙区を言うわけじゃありませんけれども、あるいは何県の選挙区はすごいとか、いろいろありますよ。そういう格好の問題についてやはりもとを断つということをやるのには、企業・団体献金の禁止ということこそが腐敗の防止のもとだと思うのですけれども、そういう点についてどう思われますか。
○保岡議員 日本の公選法は世界一厳しくて、そうして刑罰も非常に重い上に、事細かに禁止条項を置いて規律しようとしていますが、実際はほとんどこれが守られていないというのもまた事実で、有名無実化している規制がたくさんあります。このように、法律と実際との建前と本音を使い分けるというようなことが、余りにも慣行として事実上行われるようなことになると大変だということは、どの分野でもあると思います。 しかしながら、まずは民主政治が立ち上がる、そして政治家が出発点である選挙は土台でございますから、スタートラインでございますから、そこからまず思い切った浄化のシステムを導入する。それは、すべてにそういうシステムを導入するという考え方もありましょうけれども、それはある意味では、創業を前にそれを欽まないように必死で努力するという、これはもう本当に最後の手段みたいなものでございます。したがって、まず選挙でそういう制度を導入して、後はみずからの意識改革を広く高めて、そうして政治全体の正しいあり方に向かうべきだ、そう考えてのことでございます。
○東中委員 個人の政治に対する倫理観の欠如だけではなく、構造的に変えていかなきゃならぬ。何ぼ決意を言われたって、そうでない状態が起こっているのだから、やはり抜本的なことをやろうということになれば、そうでなければ腐敗防止の措置としては非常にまずいんじゃないか。 それからもう一つは、政治には金がかかる、政治活動費ということをたくさん言っておられるのですが、どうも何が政治活動費なのかというのは一向にわからない。 それで、政治資金規正法による届け出をやっている政治団体の状態を私調べてみました。これは名前を言うとちょっと気の毒だと思いますので申し上げませんが、相当大きな派閥の幹部の人の内外政治経済研究会という政治団体、指定政治団体です。 これは、自民党の多くの政治家の政治資金規正法の届け出報告を見ますと、大体そういうパターンになっているのですが、経常費というか、人件費とか事務所費とかいう経常費と、それからそのほかに政治活動費というのがありますね。政治活動費の中に組織対策費がある。それで、政治活動費がこの人の場合は八千三百六十八万円、これはある年の、選挙のない年のことですが。ところが、そのうちの組織対策費は三千九百九十九万円、だから四八%。 その組織対策費というのは、これは政治活動費の中ですからね。中身は何かといったら、飲食費というのがあるのですね。ニューオータニとかなんとかという料亭の名前が出ますね。それで十七件、二百何万。それから次は、品代というのがありますよ。品物代ですね。品代と書いてある。それで、三越、英国屋、そういう百貨店やら有名店の名前が並んでおって、何件、何百万円、こういうふうになるのですね。それから、その他の支出というのがある。それがまた、えらい多いのですよ。二千五百万円を超している。全部合わせて三千九百九十九万円。こういうのは、これは政治活動費なのか。政治資金規正法上の届け出は、そうなっているのですね。 そのほかに、交際費というのがあるのです。それには祝い金、香典等というのが載っています。四百九十万円。それから機関紙誌・宣伝事業費、これは私たちもわかりますよ。印刷費やら何か出張費やら、遊説に行く出張費とか、これが載っています。その最後に、一番大きいのに寄附・交付金というのがあって、だれそれに何ぼ寄附したといって、要するに政治家の中での金の動きですね。これは皆、政治活動費ということになっているのですよ、支出の。それで、そういう活動をやるための事務所の事務所経費ですね、電話やら。 こうなってきたら、一体何だろう。あなたがまさに言われている日常活動と称する地盤培養行為というのはこれじゃないか。これじゃいかぬと私たちは思うわけです。 ところが、その政治活動費、これは政党に所属して、今度は公費助成で金を渡すわけでしょう。政党を通じてそこへ行きますね。その金をこういうことで使っていいのかどうか。国民の税金を、使途を限定せずに政党に渡される。政党は、政党の活動を通じて政党所属の支部なりあるいは政治家に渡す。そこではこういう支出をするということになると、政党交付金と言うたら聞こえはいいですけれども、政治活動への助成と言えば聞こえはいいけれども、飲み食い、贈り物の費用じゃないですかということになってしまいますよ。これはどうもぐあいが悪いのじゃないかというふうに思うのですが、そういう点で、その政党助成について、腐敗防止をやろうと思ったら、その政党助成もやはりもう少し考えなきゃいかぬのじゃないか。 政党助成交付金は民主主義のコストだというふうに政府も答弁をしてきました。それで、自治大臣にもお伺いするのですが、こういう方向へ、政治活動費ということで飲み食い、品代、それから交際費、それから寄附、こういう格好で組織活動費ということでどっと使われていくような金を国の税金で出していくということでいいのでしょうか。自治大臣とそれから両提案者の三塚さんと保岡さんにお願いしたいと思います。
○野中国務大臣 本年一月の政治改革関連法案の成立の過程で、いわゆるこれからの政治改革を目指すために、国の助成を政党に行うことによって資金の透明化を図りたいという趣旨で決着をされたものであると認識をしておりますので、今後、今委員御指摘のような問題は、より政治資金を規制し、そして透明化し、かつ、政治の改革がなされるものと期待をいたしております。
○大島議員 東中議員の御質問を黙って伺っておりますと、つくづくに政治活動のやり方もかなり違うのかなと思ったりするのでございます。 つまり、それは何かというと、今日まで、率直に申し上げますと、我々自由民主党でやってきた活動の基本は、個人本人がまさに政治活動の主体でありました。したがって、みずからが後援会をつくり、そしてみずからの組織をつくるということが政治活動の基本であり、そのことが選挙につながっていくということでございました。そういう基本的なことの中で、そういうやり方の中で、それは東中議員が所属する政党と、かなり政党がそういうものを肩がわりしてやっておられる部分と、私は質の違う点があろうかと思うのです。 したがって、例えば政治活動をする場合にも、率直に言いまして、やあ、食事をしながらやろうかとかそういうことがあるのはこれは当然だろうと思うのでございます。そういうことのいろいろな反省から、むしろ個人活動から政党中心の活動にしていこうというのがこの基本の考え方でありましたし、そういうことを踏まえつつ、支出につきましても、例えば公的助成、非常にディスクローズくれたものにしていかなきゃなりません。その使い方が悪ければまさにそれは今度は選挙のあり方で問われることでもあろう、このように思うわけでございます。 ですから、飲食がどうだ、あれがどうだと言われますと、個々具体的にそれぞれいろいろ違おうかと思いますが、これからは、個人から政党という中にあって政党の活動費もかなり明らかにされていくという大変な改革であるという点を御理解いただきたい、このように思います。
○保岡議員 率直に言って、中選挙区下におけるお互いの政治活動、選挙運動というものは、やはり日本の文化、風土の中で行ってきましたから、先ほども申し上げたように、礼を尽くすには形をもってしなさいという一つの習慣があるわけですね。 ですから、話し合いやお願いする上で、そういう形をあらわす上でいろいろと費用がかさんできて、それが競争になって仲間同士費用を膨らまして、いわば水膨れ的に本来の政治活動と関係のないところで、競って政治活動に関連させて費用の支出の負担を背負っているという状況があるのは事実で、そのことを反省すればこそ新しい選挙制度を出発点に、今与党の提案者の大島提案者もお話しのように、みんなでそういう状況を脱却して新しい政党本位、政策本位の政治へ向かおうと決心をして、また、まさにそういった趣旨を実現する大きな一歩として腐敗防止法の制定をして、そうして新しい選挙浄化の仕組みを導入して、政治活動はそういう社会の常識にかなわない世界なんだということを、むしろ意識改革をそこまで高めようという決心を今度の法案で示しているというふうに御理解をいただきたいと思います。
○東中委員 小選挙区制になったからそういうことがなくなるようにするんだ、こういうお話ですけれども、この間も指摘をしましたが、これは読売新聞でしたが、生き残りをかけた議員たちが、どぶ板活動で冠婚葬祭などに多額の出費を強いられ、お盆前の一週間に線香代や夏祭りの祝儀などの名目で五百軒の支持者宅などに二千円から一万円を包んだ事務所もあったと報道していますし、選挙関係者は、土俵が小さい分これまで以上に金が生きる、こう述べてどんどん動いていると。それは、あなたの言うまさに日常活動と称する地盤培養行為そのものなんですよ。今までのやっと一緒ですね。狭くなったから余計効果があるんだと言ってやっているじゃないですか。 それを取り締まらなきゃ、そこのところを切らなきゃ何にもならぬじゃないかということを私たちは言っているので、新聞がそう書いているわけでしょう。あなた方はそんなでたらめを書くなとは一つも言わないじゃないですか。それで、過去の届け出を見てもそうなっている。これじゃだめですよ。 そこへ今度は、そういう金を何と税金で持っていくというのですから、こんなもの許せますかいな。そして、今度は一月一日から実施すれば、実績がなかったら三分の二条項があるからといって、今三十億も政党主催の資金集めパーティーだけでもやられているんだといって、集中豪雨的だといって新聞が書いているじゃないですか。国から金をようけ取るために、だから今集めないかぬといって集めるというのはこれはもう言語道断だと私は思うのです。こういう表づらとまるっきり違ったことをやってはいかぬですよ、本当に。民主主義の名で、腐敗防止の名で一層腐敗を進めるようなことをやったらいかぬですよ。何としてもこれは道理に合わない。 国民の税金で、しかも有権者の意思いかんにかかわらず、税金で渡す。一人二百五十円だ、大したことないんだなんて言いますけれども、ほかの、ドイツともほとんど変わらないと言いますけれども、日本は一億二千四百万の人口なんですから、一人当たり二百五十円といったって膨大な額じゃないですか。三百九億なんて出しているところ、どこにもありませんよ。こういう事態になっている。 本当にまともに考えなければいかぬじゃないか。これはもう後世の人が考えると思いますよ。何というおかしなことをやっているんだ、政治改革という名前で、というふうに思いますよ。私は本当にこの歴史の時点、今あなた、みんながよくないと思っているんでしょう。いろんな人に私は個人的に聞いたら、いやよくない、よくないとみんな言っていますもの。みんなとは言いません、ほとんどの人がそう言っていますよ。自治大臣も一政治家としてははっきり言われた。そういうふうに圧倒的多数の人が言っているのに、異常な格好でこれは進んでいるんです、政治改革という名前で。私は本当に、今に生きる政治家として、皆くんに本当に訴えたいですよ。余りにもひどいじゃないか。後世笑われますよ、何をしておったんだといって。私はそう思います。 それで、この助成に関連して各党が集中豪雨的にやっている。これは新聞によると、新・新党というのも、政治資金の助成のために新・新党をつくっておかなければいかぬということになっておるように言われています。 私、公明党の提案者にお聞きしたいのですが、公明党が公明新党A、新党Bというふうにつくって、そして対応されているのは政党助成の関係で、そういう政党の解党とか分裂とかいうのは純粋に政治的にやるのが当たり前なんですが、金をもらうということとの関係でやっているということだとしたら非常におかしい。(発言する者あり)しかし、そういうふうに言っている言論というのはありますよ。あるから、だから聞きたい。どういうことでそういうことがやられるんですかということを聞きたいわけです。お伺いします。
○田端議員 東中委員にお答えいたします。 政党への交付金につきましては、これは政党助成法が施行されればその法律に従ってきちっと対応されていくものと私たちは承知しております。そして、今おっしゃったように、政党についての結成とか合併とかあるいは解散とかということについては、これは政党自身の自由な意思によって決定されるべきものであると理解しているわけで、憲法においても結社の自由ということが保障くれているわけですから、そういった意味ではそのとおりだ、こういう認識をしております。 そして、今回の公明党の、解散してそして公明A、B新党、こういう形で分党するということにつきましては、今申し上げたように法に従ってきちっと対応していくもの、こういうように承知しております。 以上でございます。
○東中委員 それは法に従ってやるんですけれども、法に従ってちゃんと交付金を受けようと思うとそういうふうな分党というちょっと常識的には余り考えにくいことが起こってくる。 それから、国庫補助を受けるために、交付金をふやすために集中的に集めなければいかぬ。集中豪雨的と言われるような資金集めパーティーの横行、これも政党活動としていえば、交付金を国からもらうということで政党活動が変わってくるんです。金の集め方というのは、普通ならそんなことにならぬのがそういうふうに動いてくるという格好で、この交付金制度というのは政党活動にそういう格好で影響を与えていっているんです。これはやはり政党を腐敗させるもとだと私たちが指摘しておったことがもう現実にあらわれてきているというふうに思うわけであります。 質問を終わります。
○松永委員長 これより村山内閣総理大臣に対する質疑を行います。笹川堯君。
○笹川委員 村山総理、これから御質問をさせていただきますが、実は我々も国会で審議をするに当たりまして、いかなることがあっても委員会は欠席をしない、また本会議も欠席をしないということで私は筋を通してまいりました。実は、二十六日の日には総理に質問を申し上げたい、こういうことで我々野党としては与党にお願いをしたわけでありますが、残念ながら総理の日程がどうしてもつかないということで、二十六日はだめだ、二十八日も夕方しか難しいんじゃないのかな、実はこういう話がありました。 私は、今まですべての委員会で、例えば大臣にしても局長にしても、質問のない人にはやはり帰っていただく、役所で一生懸命仕事をしていただいた方が本当の意味の行政改革になるということで、私は自分なりにそういう方針をずっと貫いてまいりました。 実は二十六日の日でありますが、私、きょうの総理の日程はわかりません。明日の新聞を見ないとわからないわけでありますが、二十六日の総理の日程をこう見ますと、はてな、これは総理、本当に出られなかったのかなというふうに思われる時間帯があるわけですね。もちろん、外国から大公使が来るとかあるいはウルグアイ・ラウンドとか、どうしてもこれはもう国政上、少なくとも政治改革委員会よりはもっと大事なんだと言われれば、私はそれはやむを得ないと思うのですが、これを見ますと、九時五十分に官邸においでになって十一時三十分まで実はどなたにもお目にかかっておらない。しかもまた、十一時三十分には北海道の奥尻の町長さんだとかそのほかの町長さんがいらして、ある代議士が同席したというふうに書かれているわけですね。そうすると、もしこの時間に委員会に来ていただければ、これはもっと早く済むわけであります。 それから、午後一時五十分は、これも全く民間の方とお目にかかっておるそうでありますが、これも実は一日じゅうしておりますので、たとえ十分でも二十分でもおいでをいただければもう審議ははるかに促進できる。これは村山総理自身も、やはり政治改革は命をかけて一生懸命やるんだ、早く仕上げるんだというようなお話でありますので、我々野党も一生懸命協力をいたしましたし、考えてみますと、政治改革というのは、いろいろ内閣が変わりましたので、言ってみれば国会議員みんなの責任だ、こういうふうに考えて、本来、昔の野党だと引き延ばし専門で随分延びたと思うのですが、近ごろどうも野党の方が早く早くなんといって、与党から、いやもう少し慎重にという場面もないわけじゃありません。 同時に、四時には、ある代議士さんとも実は個人的にお目にかかっているんじゃないかと思うのですが、委員会を軽視したということは申し上げませんが、私の言わんとするところも御理解いただけると思うのですが、いかがでしょうか。
○村山内閣総理大臣 最初に、委員会に関係のない大臣にはそれぞれ政務を担当してやってほしいという御理解のある御発言をいただきまして、心からお礼を申し上げたいと思うのです。 二十六日のこの委員会の運営が、私自身が出てもいいとか、出ない方がいいとかそういう意見を述べたことは一度もないので、国会全体の運営の成り行きによって、その指示に従って、きょうは出てくれ、きょうは出なくていい、こういうお話し合いがされたと私は思うのです。したがって、私はそのことには関知いたしておりませんけれども、しかし、政府がこれは提案をしておる法案ですから、できるだけ慎重な御審議をいただいて、そして一日でも早く成立させていただくということは、もう単にこの政治改革の法案だけではなくて、税制改革の法案についても、すべての法案についてそのような御協力をいただきたいということをお願い申し上げます。
○笹川委員 今村山総理は、自分の方から出るとか出ないとかと言ったことはないと。言ってみると与党の方の指示というか要請というか、それによって日程を調整くれていると思うのですが、理事懇あるいは理事会では総理の予定がつかないからということでありますので、それは今の総理の答弁と理事懇あるいは理事会の与党側の答弁とは全然食い違っていると思いますが。
○村山内閣総理大臣 国会自体でどういうお話し合いがあったかということについては私は関知していませんから申し上げられませんけれども、しかし、従来、私の日程については官邸の方でそれぞれ担当がおって作成しておりますから、そこらの話でどういうふうになったのか、これは私は関知していませんということを申し上げたのです。
○笹川委員 これ以上申し上げはいたしませんが、我々も政治家ですから、あるいは選挙区だとか、いろいろな人と約束を何カ月も前にすることは、これはどうしてもあります、例えば結婚式にしましても。しかし、委員会が開かれるとか、あるいは本会議が急遽開かれるということは、もう政治の世界じゃ当たり前ですから、そのときはやはり地方の私的なものはキャンセルをして、公的なものに出席をしているというのが国会議員の我々でも当たり前でありますから、ぜひひとつその趣旨を御理解いただいて、今後はひとつ御協力をいただきたいと思います。 さて、今まで自治大臣あるいはまた法制局長官、あるいはまたこの法案を、野党と与党と両方で修正案等もこれから協議されて決まるわけでありますが、まず村山総理には、政治改革に対する姿勢というものはもう今まで随分御発言いただきましたから、おおむねのところは了解いたしておりますが、最後のとどのつまりといいますか、もうまさに完結寸前、六年間の涙の結晶というか血の結晶というかわかりませんが、もうまさに派閥を超えて、あるいは党派を超えて、間もなく終わらんとしているわけでありますが、これはまだ参議院があるわけですから、我々が議了した、あるいはまた採決をしていただいても、参議院で云々ということがございますが、総理として、政治改革がまさに最後の土壇場に来ているときの心境といいますか考え方といいますか、ちょっとお聞かせをいただければありがたい。
○村山内閣総理大臣 今委員御発言がございましたように、随分長い期間それぞれ国会で議論をしていただきまして、何とか政治全体がもう一遍原点に立ち返って、そして国民の政治に対する信頼を回復しなきゃならぬ、こういうお気持ちで与野党を通じて議論をされてきたという経緯については私も十分承知をいたしております。 そういう経緯を踏まえた上で何が一番大事かといえば、やはり政治家全体がしっかり政治倫理を確立することだというように思いまするし、同時に、政治倫理が確立された上で選挙制度のあり方等々をどう改革する必要があるかというので、小選挙区という課題も出てきて、そして併用制とか連用制とかあるいは並立制とかいろいろな意見もございましたけれども、最終的に与野党の合意を得て、そして小選挙区比例並立制で成案を得て、この国会で御審議をいただいているという経過だと思うのです。 同時に、あわせて公職選挙法の改正やあるいは政治資金規正法の改正も行いながら、金の出と入りをもっとガラス張りにしようではないか、そしてできるだけ選挙が金のかからない、政策を中心とした、政党を主体とした選挙ができるようにしようではないか、こういう議論も繰り返されてきたと思いますけれども、そういう議論の成果の上に、今出されておりまする法案の御審議をいただいておるというふうに私は考えておりますから、一日も早く成立させていただくということが大事ではないか。 同時に、これはまあ言うならば政治改革の出発点であって、これからさらに腐敗防止についてはもう少し徹底したものもやはりやっていく必要があるんじゃないかというようなことも、これから我々も努力しなきゃならぬ課題であるというふうに受けとめておるということについても申し上げておきたいと思います。
○笹川委員 今村山総理から腐敗防止についてはもっと徹底したというお話がありましたが、そうすると、我々が今ここで審議している腐敗防止法案よりも内容がもっときついものということを、近い将来か、総理自身がお考えになっているということでしょうか。
○村山内閣総理大臣 これは一つの例として、今、与野党でお話し合いをされていますね。連座制の強化とか等々の問題もあるわけですから、そういう問題も含めて、お互いにやはり議論を尽くした上でなおいいものにしていくという努力は、これからもやる必要があるのではないかという意味で申し上げたわけです。
○笹川委員 まさに政治改革、これから第一歩だということでありますので、これは我々がこれからもなお一層足らざるところは補足をしてやっていきたい、こういうふうに思っております。 それでは、総理に、小選挙区制の区割りについてでありますが、これは、区割りになりますと、我々国会で決めるわけでありますが、実は国会議員が決めたのではもうどうにもこうにも収拾がつかぬということで、第三者の方にお任せをいたしました。しかし、そのときに条件をつけないでお任せをしたら、これはまあ相当立派なものができたとは思いますが、残念ながら、国民がその条件をつけたというより、我々国会の方でどうしても条件をつけたために、例えば一議席を各県に配当したとかということになりますと、島根とか鳥取あるいはまたそのほかと大きい県では、やはり区割りで一票の格差がどうしても出ちゃう。そうすると、もう質問に立つ人が憲法違反じゃないかという話があります。 ところが、我々憲法違反かどうか判断する能力は、立法府ですからまあないに等しいと思うのですね。例えば、法制局で大丈夫だと言っても、警察に検挙されたら、法制局で大丈夫だと言ったからといったって、これはどうにもならぬわけですね。これは今までの選挙法でも実は同じであります。 ところが、我々が聞けるのは、実はもう所管の自治大臣か、あるいは法制局長官に聞く以外にまず方法はない。もう一つあるとすると、委員長が言われたように、憲法学者を呼んでいろいろ意見を聞いてみる、これも一つの方法でしょう。しかし、何十人の意見を聞くわけにいかないわけですから、これはもうどうしても出航してみて、その結果をある程度待たなきゃ仕方がない。 その結論がもし悪ければ、将来また改めていけばいいと思うのですが、一議席を配分したことでもう一・八二。ですから、どうしても二・一三その格差が出るわけですが、法制局長官はそれは大丈夫だとおっしゃっているので、我々も大丈夫だという気持ちで実は審議をしてやっておりますが、万が一どんどん訴訟されて何かあったときには、一体あなた方、国会で随分審議したんだけれども、どうなっているんだと言われると困るので、もちろん総理にしても、法制局長官じゃありませんから、恐らく長官が大丈夫だと言うんだからおれも大丈夫だと、私と同じような心境というか、その程度の、その程度と言うと失礼ですけれども、認識が大体同じじゃないのかなと思うのですが、いかがでしょうか。
○村山内閣総理大臣 今回の区割り案につきましては、九月に行われました衆議院及び参議院の政治改革特別委員会におきまして、審議会の石川会長から、市区町村をいわゆるようかん切りにしてきちっとやれば、それは二倍以内におくめることができたかもしれない、しかし、行政区画とかあるいは地勢とか交通とか、いろんな事情を総合的に考慮して、できるだけ合理的にやりたいというような角度からぎりぎり審議を重ねた結果、二・一三七倍になったということについては御理解いただきたいという旨の答弁があったと聞いております。 これは、今委員がお話がございましたように、各県に最初に一議席ずつ配分する、こういう前提条件もついておりましたから、結果として、ぎりぎりやり詰めたところこういう格差になったということについてはやむを得ないのではないかというようなお話もあったと私は聞いておりますけれども、私自身もそういう認識を持っていることだけ申し上げておきます。
○笹川委員 両方の認識が一致したということでありますので、まあまあ常識的かなというふうに思うわけですが、実は総理、同じ区割りでございましても、県によって、私は群馬でありますが、物すごい面積のところと、山口長官のところがそうですが膨大なところと、本当にフラットでちょっと小さいところと。しかし、どうしても国民だとか学者の皆さん方あるいは裁判所も、人口人口、一票一票と言われる。それは確かに基本的人権でありますから一票の重みが同じであるということはもう当然であります。しかし、政治というのは、一極集中をしないとかあるいは予算も傾斜配分するとか、そういうものを取り仕切ってなるべくなだらかにするところだと思うのですね。 ですから、そういうことを考えますと、例えば自転車で選挙運動のできるところ、世田谷なんて、今度半分になりますと車に乗るよりバイクの方が早いかもわかりません。ところが、山口長官のあの山の中なんか、とてもじゃないけれども車で行ったって朝行って夕方になっちゃう。しかも、季節になりますと、それは季節のいいところならいいのだけれども、今度雪が降った、そうすると、片っ方はすいすい走れるのに片っ方はもうチェーンを巻いてランドクルーザー、これは北海道でも同じであります。各県いろいろあると思うのです。そういうこともやはり考えていただかないと、ただ単に人口割り、人口割りで一票の重さと。 また、東京の人というのは、一票は持っているのだけれども、投票に行かないのですね。行かないのも自由だとおっしゃる。それは確かにそうかもわからぬけれども、やはり国民というのは一票を行使する権利を絶対に放棄してはならぬ。もし、候補者がだめだ、政治家がだめだ、行っても同じだとおっしゃるなら、少なくとも投票に行ってもらって、白票でもいいから投票してくれれば、それで一つの国民の責任は果たせたということになるのですけれども、その辺でひとつ、今のただ単に人口割りだけじゃない、将来やはり面積とかいろいろな、もちろん選挙費用につきましては、若干面積が広いところは考慮くれておりますから、そういう面ではいいのですが、たくさん使ってもいいよということになると、これもおかしな話です。 それからもう一つは、運動期間が今度十二日になるわけですね。そうすると、狭いところは三回も四回も回れるでしょうけれども、北海道みたいに用意ドンで出たらなかなか戻れないような場所もあるということを考えますと、私は、必ずしもようかんを切ったようにいかないというそのことはそのとおりだと思っておりますが、総理、いかがでしょうか。
○村山内閣総理大臣 小選挙区の区割りにつきましては、その区割りを決める委員会をつくっていただいて、これは言うならばもう党派を超えて、中立的な立場で公平公正な区割り案を出してもらおうというのでお願いして出してもらいまして、それをそのまま受け入れた形で法案にしてこの国会に提出しておるわけでありますから、その中身について私が今いいとか悪いとか言える立場にはないというので、意見は差し控えたいというふうに思います。
○笹川委員 それでは、政党交付金についてお尋ねしたいと思いますが、これは国民一人二百五十円、総額三百九億円であります。 今までこの政治改革委員会の議論の中で、さきがけだとか社会党の皆さんの質問の中で、実は一月一日を基準日として割り当てるわけでありますので、法律をつくったばかりで今それを変えるという話にはならぬけれども、それが施行された後には考えなければならないのじゃないのかなというような御答弁もありました。 私も実はそう思っておるのですが、新党をつくりますと、先ほど共産党の東中先生が質問されたように、公明党は政党助成金欲しさに合併するのかなんという質問がありまして、えらい皆さんおしかりの言葉があったのですが、天下の公党というのは、やはりそのときの情勢によって合併することもあるでしょう。その結果、政党助成金をいただけるのであって、お金が欲しいから一緒になるなんということは、到底私はそういう考え方も賛成できないし、そういうことは言ってはならないと思いますが、ただ言えることは、党と党と一緒になって新党をつくる場合には、これは全額行きますね。ところが、本当に今の党の中から二十人でも三十人でも仮に離党くれまして新しい党をつくると、これは百人であっても、実績がないわけですから、ほとんどほかの党に比べて不平等な扱いを受ける。これはもうおわかりになると思うのですね。 そこまでなかなか、新しい党ができるとか、離党してどんどん党ができるなんということは当時余り予測くれていなかったのかもわかりませんけれども、私は、そういう意味で、将来そういうことが起きたときにもやはり平等に対応できるように、本来、政党にお金を出すんじゃなくて、私は国会議員一人に幾らというふうに出すのが本当は正しいと思う。しかし、それでは個人がどこに使ったかわからぬという問題も起きてくるので、やはり政党法という、法人格を政党に与えて、そしてその政党に配分した方が国民の目から見れば公平じゃないのかなということでこうなったと思うのですが、それは大変いいことだと思いますけれども、今言った新しく党をつくったときに非常に不利益があるという点については、私はそう思うのですが、総理御自身としてどうでしょうか。そこだけで結構です。
○村山内閣総理大臣 政党交付金制度については、第百二十九国会で当時の旧連立与党と自民党と話し合いで決められたことで、私は、政党交付金制度のあり方の前提として、余り過度に国家に依存することもいけないし、同時に、そのことによって政治活動の自由が束縛されるようなことがあってもいけない、こういう観点から、いろいろ配慮されて話し合いがなされたものだというふうに理解いたしておりますけれども、今御指摘がございましたように、前年実績でもって配分をするということになっておりますから、実績のない新しい党については、これは配分がないという仕組みになっておるということは私も承知いたしております。 しかし、これは各党の相談の上でつくられたことでありますから、私が今ここでとやかく言う筋合いのものではありませんけれども、それなりのお互いの努力をして、実績をつくりながら、お互いの審議の中で結論を出していただけるものだというふうに思っておりますから、いろんな角度から慎重な御審議をお願い申し上げたい、こういうふうに思います。
○笹川委員 非常に村山総理のガードはかたいようでありますが、お隣に座っております自治大臣は大変勇気がありまして、二十六日にも御質問しましたが、政治改革のパーティーで、個人的であるけれども余りよくない、この点についてはこうだというような発言をされました。 私は政治家ですから、それ以上追及するつもりは全くありませんが、今の総理の答弁を聞いていますと全く紋切り型で、個人的には何かやっぱり政治家としてはお考えになっていて、そういえばあんたの言うのもわからぬこともないなと。しかし、実施して後の話ですからね。別に今総理に、これが悪いからすぐ変えると言っている話じゃなくして、ちょっとこれは若干不公平じゃないのかなというお感じがあるかどうかという政治家としての御判断を尋ねたので、余りぎゅっと締められると聞く方も非常にかたい話になっちゃってあれなんですが、政治家個人としてで結構です。
○村山内閣総理大臣 私は今総理という立場でここで答弁しているわけですから、政治家個人としてここでとやかく言うと物議を醸す心配もありますから、総理としての答弁に限らせていただくということが至当ではないかと思います。
○笹川委員 でき得れば、この場所じゃなくしてどこかよその会合でも結構ですから、何かそういう機会があったら、ぜひひとつ発言をしておいていただければよろしいんじゃないかと思うのです。 腐敗防止法案についてお尋ねをいたしますが、実は腐敗防止法案につきましては、若干与野党で直して、何とかこの場で一つの意見をということで、ほとんどもう集約されておりますが、実は選挙というのは、総理、一年じゅうほとんどあるんですね。とぎれるということはほとんどない。 ところが、来年はたまたま地方統一選挙という大きな選挙がございます。そうしますと、私たち国会議員が襟を正すのはもちろんでありますが、やはり議員さんみんなが襟を正しませんと、地方選挙だけは例外だとか関係ないんだとかということでは、ますます国民、主権者が迷ってしまう。そういうことになりますので、私は、これは自治大臣にもお願いしますが、この法案ができましたら、なるべく国費を使っていただいて広告宣伝といいますか、今でも時々ラジオの広告機構では出ておりますが、もっと大きくやっていただいて、みんなが困らないように、これによって傷つく人がないようにということをひとつぜひやっていただきたいと思うのです。 けさ午前中の質問で、自治省の広告の予算は二十三億と言いましたかね。ちょっとこれじゃどう見ても、日本全国二十何億じゃ、今テレビ高いですから。対外援助も結構ですけれども、まず日本の政治の根幹を直すわけですから、ひとつ総理、もし自治大臣の方でなければ大蔵大臣に交渉していただいても結構ですから、これはある程度金をかけませんと、二十何億では製薬会社の一つの薬を販売するお金と大差ないと思うのですが、いかがでしょうか。
○野中国務大臣 御指摘いただきましたように、今日までも改正法の施行以来やってまいりましたし、今回法改正を受けましたら、現在予算化されておりますのは二十三億八千万でございますが、いろんな工夫をいたしまして、有効適切に国民の一人一人に周知徹底できるように努力をしてまいりたい決意であります。 なお、委員御指摘のことは、また関係当局ともよく協議をして、努力をしてまいりたいと存じております。
○笹川委員 自治大臣にもお願いをしておきますが、自治省がする分と、地方統一選挙につきましては各県ですね、これも協力をしていただかなきゃならぬと思いますので、よろしくひとつ地方についても自治省として御指導をいただきたい、このようにお願いをいたしておきます。 村山総理、実はさっき政治資金の話にちょっとお触れになりまして、公的助成金をもらうのもいいけれども、政治が余りそういうふうに国のお金で縛られて自由がなくなることもいかがなものかというお話がありました。 実は私は今は野党にはなっておりますけれども、保守系の候補者ということで長い間選挙をやってきましたが、確かに今までの、昔の野党の皆さんは、自民党は企業献金ばかりもらってけしからぬ、こういう御批判がありました。今度は私たちからすると、確かに自民党というのは、みんな一人一人が企業を回って非常に苦労しました。しかも中選挙区制ですから、どうしても複数出ますので、お豆腐屋さんが三軒並べば、もうそれはうちの豆腐が大きい小さい、多少安いとか、これはありますよ。人間のことですから競争心はみんなある。 しかし、野党の皆さんは、たまたま選挙区からお一人の場合が多かった。時には二人の場合もありますけれども、そういうことで非常に選挙自身にお金がかからないということは事実だろうと思います。もう一つは、やはり労働組合というものの御支援をいただいているわけですから、これは私は、お金に換算すれば、ある程度の時価換算すれば、それは大変ありがたいことだと思う。 あるいはまた、特定の宗教団体が応援するのはけしからぬとおっしゃる人もいますけれども、その議論は今までの中選挙区制であれば当たっておりますが、これから今度小選挙区制になりますと、まさに当落ということで、二人しかいなければ五〇%を超える得票をもらわなきゃならぬということでありますので、きょうの新聞を見ますと、宗教団体も候補者を個別に選定して応援する、あるいはまた連合にしても個別に応援をする、いろいろそういうのも出てきていると思います。 今総理が言われたように、私自身も、企業献金というものは確かに少なければいいけれども、間口を広げれば力のある人のところにみんな行ってしまうし、それから個人の献金も確かにいいんですけれども、外国と違って、外国の人というのは小切手書いてぱっと送ってくるんですね、献金を。ところが、日本じゃそんな人いませんよ。もらいに行ったって、何回か行かないとやっぱりだめかもわかりませんし、なかなか小切手でどんどんどんどん郵送してくれるなんということは、ほとんど私は不可能に近いと思います。 そこで、個人献金はいいんだけれども企業献金は悪なんだという考え方が、どうもマスコミには何かそう書かれるわけですが、それはなぜかというと、企業献金は悪というのは、企業からもらった、その企業のために便宜を図って汚職があったじゃないかと。結局、その汚職があったことを逆算していって、私は企業献金がいかぬということになったんだろうと思うのですが、今度は社会党の委員長としては、これから先、企業献金を今までどおり拒否されるのか、受け取るのか、委員長としては何かお答えできるでしょうか。
○村山内閣総理大臣 社会党委員長として今ここで答弁する立場に私はないのですけれども、ただ、社会党としては従来から、できるだけ企業献金は節度を持ってやっていただく。これは、個人個人の有権者に政治に対して関心を持っていただくという意味から申し上げますと、やはり個人献金を主体にすべきものではないか、私はそういうふうに思います。 今度の与野党で話し合いをくれているこれまでの長い経過を見ても、やはりそういう議論が私はされてきたのではないかというふうに承知をいたしております。ですからといって、個人献金もやはり一定の節度を持ってやっていただくことは大事ではないかと思いますけれども、今度の政治改革関連法案のこれまでの審議の中で、与野党でもそういう話し合いはいろいろな角度からされてきたという経緯についても十分承知をいたしております。
○笹川委員 それでは、改めて村山総理にお尋ねします。 政治資金規正法がいろいろ改正されまして、さきの選挙では、私自身は公的助成金をなるたけちょうだいいたして企業献金は廃止していく方がいいということを実は個人的に公約をして選挙をやりましたので、これからもそういう方法がいいのではないかと思います。例えば、公的なものは税金でもらう、もらうという観念がありますが、実は企業献金も、もらわなければ当然納税されるわけですね。あるいはまた、課税された中から交際費で出すこともあるでしょうが、そうすると、やはり企業からもらわなかったらそれだけ企業の納税はふえるわけですから、そこから公的助成をもらっても結果においては私はそんなには大差がないのではないのかな。 ただ、公的助成はもちろん税金であります。もちろん払っていない人も払っている人もいるでしょうから、国民頭二百五十円といっても、必ずしもそれは平等に二百五十円にはならない。もっと負担している人もいるでしょうし、負担がゼロという人もいらっしゃるかもわかりませんから。ただ、大まか二百五十円、こういうことになるわけでありますが、総理、今度の政治資金規正法の改正で、まあまあ七、八分はおれの考え方もと満足されましたか。
○村山内閣総理大臣 先ほども申し上げましたように、今成立いたしております政治資金規正法の改正、それから公職選挙法の改正、それに今与野党でお話し合いをされておりまする連座制の強化を含めたいろいろな話し合い等々を踏まえれば、私は、この腐敗防止に関する限りにおいては、一歩も二歩も現状よりも前進されるものになるというふうに期待をいたしております。
○笹川委員 それでは、ちょっと時間があれでございます。もしありましたらまたお尋ねしますが、せっかくおいでいただいたので山口長官にお尋ねをいたします。 行政改革について、先般、一月あるいは二月、最終的には三月に特殊法人のめどをつけたい、こういうお話がありました。これはまくに政治家としても課題ですし、霞が関にとっても大きな課題だろうと思うのですが、実はその行政改革で、役人の数が多い、あるいは小さい政府というと当然人数も小さくなってしまうわけでありますが、この議論はさておきまして、人数を減らしていくことはいいのだけれども、人数を減らすことによってサービスが低下をするということが一つ、もう一つは国民に公平でなくなるということがあります。サービスが多少低下することは、私は、納税という問題からすれば、コストから考えてこれは異論はありませんが、公平にサービスができないことがあるとすると、私は考えなければならない、こう思うのです。 端的に一つ例を挙げますが、実は国税庁の職員でありますが、当時、消費税をやると非常にいい税金で、将来は行政改革にもつながるなんということを答弁して、今の山口先生が野党当時ですから、そんなに人数はふえないのだろうなということだったけれども、実際消費税を導入したら、税務署の署員は数が若干ふえました。現在ふえています、人数はここに出ておりますが。 私はいつも思うのですけれども、電子計算機あるいはこういう情報が非常によくとれる時代になったのですが、残念ながら税務署の人というのは、足を運びまして、零細中小企業が全部はまだ電子計算機を使っていませんから、見るわけですね。非常に手間がかかるわけですよ。幾らハッパをかけたって、やれる量は実は知れているわけであります。 ちなみに、昭和三十年は五万二千六百九十八人なのですね。実は私も二十前に会社をつくりまして、当時日本の法人の数が大体十五万ちょっとだと思うのですね。おれも十五万分の一になったななんていって自慢した時期がありましたが、実は今は二百七十万社以上ございます。そうすると、現在は、四十六年度で余り新しいのはないのですが、それでも国税庁の職員五万六千七百五十二人というので、三千二百人ばかりは実はふえているわけですが、法人がふえている数からすると圧倒的に税務署員の数は足らない。そうすると、アメリカのように脱税したら永久に取れるならいいけれども、個人は七年、法人は五年ですから、それでパアになってしまう。 納税ほど公平にしなければならぬものは私はないと思うのですね。それは一票の格差も大事ですよ。納税というのは絶対に公平でなければならぬというのに、いつ新聞を見ても、払わない人は、職業を言うわけにはいきませんけれども絶え間なくある。サラリーマンからすれば、納税というのはからから取られているわけですから。私は、総務庁の長官として、人員整理あるいは行政改革ありがたいのですが、減らすところは減らしていいです、まくにこれが政治の役目だと思うのですが、国税局の職員はもっとやはりふやしてほしい。でないと税の公平にならない。しかし、大蔵省にしてみると、各省庁に予算を提示するときに、あれがいい、これがいいと値切りますから、そのときに自分の身内の国税庁だけに予算をつけるとか、あるいはふやしてくれと言うことはやはり非常に言いにくい。 まさに山口長官にはこのことをひとつぜひ解決をしていただきたい。そうすればまだまだ税金は取れます。間違いなく取れます。その点ひとつどうでしょうか。
○山口国務大臣 御指摘をいただきましたが、行政改革は着実に進めるということで、国家公務員の定員につきましては縮減計画を立てまして、鋭意縮減に努めております。しかし、委員御指摘のような必要な部面について増員を認めることも、これまた当然であろうと思います。 御指摘のありますような国税庁の職員につきましては、平成元年から消費税が導入をされたという関係もございまして、必要な定員につきましては増員を認め、そうして縮減計画による縮減も進めるという中で、差し引き平成元年の場合は八百五十七名、全体としては増員になっているというような例で御理解をいただけると思いますが、縮減すべきものは縮減するが、地価税の導入あるいは消費税の導入ということで、必要な定員につきましてはそれを認めるという形で対応いたしてまいっております。御指摘のように、企業の数が年々ふえている、そして税に対しては時効もあるということも十分踏まえまして今までも対応してきましたし、これからも対応いたすつもりであります。
○笹川委員 山口長官の今の数字は正確なのだろうと思うのですが、私は国税庁にお願いしたのだけれども、昭和四十六年のしか実は部外秘だといって出さぬものだから、全然計算が合わないのですね。 総理、どうですか。質問するときにとんちんかんになってしまうのですよ。人数ぐらい僕はいいと思うのだね。どこに何人税務署にいるのか教えると言っているのじゃないと言っているのだ、きのう電話で。総枠だけを教えてほしいと。
○山口国務大臣 きょう衆議院の本会議で行革委員会設置法案の可決をいただきました。行革委員会設置法が成立をいたしますならば、修正によりまして、二年間のうちに行政の透明性を確保するための情報公開の法制化に取り組むということにもなっているわけでございまして、これからは、行政の公正、透明化というものを図るために総務庁としては努力をいたしますし、そういった委員の御指摘に対してもこたえ得る体制をつくるべく努力をいたすつもりであります。
○笹川委員 これは委員長にお願いしておきますが、大蔵省国税庁に、議員が国政調査権に基づいて質問するのに昭和四十六年までしかないような、こういう紙は持ってこないように、ぜひひとつ厳重に注意をしていただきたい、こう思います。
○松永委員長 はい。適切にやります。
○笹川委員 大体きょうの質問は、聞く方も非常にスピーディーに聞いたし、お答えしていただく方も非常に簡潔にお話をしていただきましたので、私は聞くことは大体聞きました。(拍手)ほかに何か聞くことがないか今二、三秒考えますので、手をはたくのはちょっと待っていただいて。 いずれにしても、全国会議員が死に物狂いで今それぞれの分野で取り組んでいると思いますが、きょうは政治改革特別委員会でありますから税のお話は申し上げませんが、山口長官にお尋ねをした中で、税の公平というものは何よりも増して僕は必要だ。アメリカの場合には、国会議員に電話がかかってくるときに後援会なんて言いませんよね。おれは納税者だと言う。ところが日本は、後援会の役員と言われると受話器を持ったまま立たなくちゃならない。 税の公平というものは、これから高齢化を迎えて、あるいはまた消費税の値上げたとかいろいろな面も出てくるでしょう、年金の値上げたとか。そういうことを踏まえて、ともかくひとつ総理大臣として、税が公平に取れるように、そうしませんとサラリーマンからいよいよ文句が出まして、これはどこの内閣だってサラリーマンに反対されたら困るわけですから、ぜひひとつその辺の御配慮をお願いをいたしておきまして、質問を終わらくせていただきます。どうもありがとうございました。
○松永委員長 東中光雄君。
○東中委員 村山首相はさきの所信演説で、小選挙区区割り法案の成立によって一連の政治改革が初めて実施されることになる、長年の懸案が実行に移されるのだ、こういうふうに言われました。ところが、長年の懸案は政治改革なんですけれども、中身は、これは少なくとも去年の総選挙における社会党の公約からいったらまるっきり逆の方向に行っているんじゃないか、こう思うわけであります。 それで、例えば選挙制度についての例の朝日新聞、九三年七月七日付の社会党の公約ですが、選挙制度については「民意を正しく反映し、政権交代を可能にする比例代表制を軸とした制度に改革すべきだ。」というふうに言われておりまして、小選挙区というものは、あるいは並立制というふうなことはむしろはっきり否定する方向ではないか、こう思うわけであります。 それに先立って、選挙の少し前になりますが、一九九三年の五月二十八日に六党・会派党首会談の合意事項というのが出されております。そのときは村山さんは委員長じゃございませんけれども、山花委員長と公明党、民社党、社会民主連合、民主改革連合代表、それから日本新党の六党派でありますが、ここではこういうふうに言っているんですよ。「選挙制度改革については、過去において並立制が各党の合意を得られなかった事実、今回提案されている単純小選挙区制、小選挙区併用型比例代表制が与野党の合意を得られないという情勢を踏まえ、「連用制」を軸として与野党の合意形成ができる案をつくることで一致した。」これは六党派なんですね。社会党が筆頭でありました。 それの延長線上で選挙の公約として明らかにされたのが、「比例代表制を軸とした制度に改革すべきだ。」比例代表制を軸としておるけれども、それはまあ連用制ということが頭に置かれているのかなということになるわけですが、これが過去に否定した、そして社会党としては、小選挙区制が民主主義を根底から覆すものだ、これは認めるわけにいかぬ、並立制も同じだという山花さんの発言があったりして、それで少なくとも三百対二百という海部内閣のときと同じようなものはだめなんだということを一貫して言ってこられたわけですね。 ところが、今度はまるっきり違うことになってしまった。それができて多年の懸案が解決する、こう言われても、これはどうも国民に対する関係で私は納得がいかない、こう思うのですが、総理のひとつ御所見をお聞きしたいと思います。これは、公約、選挙制度という基本の問題でありますから、お伺いします。
○村山内閣総理大臣 東中委員がまるっきり変わったと言われますと、私は、まるっきりは変わっていませんと言わざるを得ないわけですね。 なぜかと申し上げますと、今委員が御紹介ございましたように、七月の総選挙の際に社会党が出しておりますのは、選挙制度として小選挙区併用型比例代表制を提案しました、こうなっているわけですよ。ですから、社会党は小選挙区比例併用制を主張しておったのです。 ところが、たまたま野党同士の話し合いの中で、先ほど御紹介もありましたような話し合いができまして、そして六党・会派の党首会談でもって、「過去において並立制が各党の合意を得られなかった事実、今回提案されている単純小選挙区制、小選挙区併用型比例代表制が与野党の合意を得られないという情勢を踏まえ、連用制を軸として与野党の合意形成ができて、こういう案ができた、こういうことで、六党・会派が連用制という案を提起しているわけですね。 社会党は小選挙区比例併用制を最初は出したけれども、六党が相談をした結果、六党共同でいこうじゃないかというので連用制というものが取り入れられた。言うならば、比例制と小選挙区と、併用制にするか連用制にするかという経過はありますね。ありますけれども、小選挙区を併用するのであって、それを全然否定してかかっているわけじゃありませんから、ですから、まるっきり変わったんじゃないかと言われますと、いや、そうじゃありませんと言わざるを得ないと私は思うのですね。 そして、総選挙が済んだ後、連立政権が組まれるという情勢の中で、その連立政権の中でまたいろいろ議論があったと私は思うのです。その議論があった結論として、小選挙区比例並立制というものが採用されて、そして今日の提案になっておるというふうに私は考えておりますから、したがって小選挙区そのものを否定して社会党は変わってきたわけじゃありませんからね。ただ、併用制との組み合わせの、組み合わせ方が変わってきたというだけでありますから、これまでの経過は十分国民の皆さんにも御理解をいただいておると思うし、私は、あなたが言われるように、重ねて申しますけれども、まるっきり公約に反しているじゃないかということにはなっていないんではないか、私はそういう見解を持っております。
○東中委員 それはちょっと違いますわ。併用制というのは、並立制がだめだ、併用制にすればそれは実際上は西ドイツ型で比例代表なんだ、それで候補者の顔の見える併用にするんだ、基本は比例代表なんだというのが併用制の主張なんです。連用制もそういう枠内に入るような条件なんです。だからこそ、ここで比例代表制を軸としてと、こういうふうに言っているので、あなたの言われているのは、社会党が言ってきたことと違うふうに今言われているのですよ。これはやはりいただけませんね。 小選挙区ということが入っておったか入っておらぬかじゃないのですよ。併用制と並立制じゃころっと違うんですということなんです。だからこそ、併用制なり連用制なりを主張しておる社会党は、小選挙区はだめです、並立制もだめですということを言っておったということ、これは公約に反しておることを反しておるとやはり認めないかぬですわ。その点をまず一つ言っておきます。 それから、今度は献金についてですね。「企業・団体献金は禁止する。企業や業界がパーティー会費を負担することも禁止する。」というのが選挙公約で出ています。企業・団体献金を禁止をするということであります。そういう方向で、しかし実際は政党に対する企業・団体献金を認める、それから政党支部も認める、政治団体も認める、全部認めちゃったわけですね。個人に禁止だって、個人の政治団体がやったら同じことですから。だから、禁止をするという公約とはまるっきり違う。 今まで法律上は企業献金を認めるというような規定はどこにもなかったのです。法理論上、私たちは企業献金は禁止規定がなくてもやっちゃいかぬのだという主張をしてきました。アメリカの一九〇七年のあの立法ができるまでもそういう議論ですね。判例の方が先だったのです。だからそういう関係があるのですが、今度は企業献金、団体献金を認める方向が出されている。これも逆なんですね。これはどういうふうに思われますか。
○村山内閣総理大臣 社会党は企業・団体の献金は禁止をする方向で主張してまいりました。これはやはり主張をしてきたけれども、それは力関係もありますし、そのときの政治情勢もありますし、必ずしも主張したことが一〇〇%通らないからこれは公約違反ではないか、こう言われたのでは、これは私はある意味では政治の現状というものを余りにも無視をし過ぎるのではないかと思うのですね。 私は、今度の改正案の中でも、例えば企業等の団体献金は、政党、政治資金団体並びに資金管理団体以外の者に対しては一切禁止するという改定の措置がとられているわけです。しかも今度の法改正の中では、施行五年を経過した場合に見直しをして、資金管理団体に対するものは禁止措置を講ずるとともに、政党、政治資金団体に対する献金のあり方についても見直しを行うとくれておりまして、廃止を含め検討がされる、こういうふうになっておりますから、公約した方向にずっと努力を続けておる、こういう経過については十分御理解をいただければ、あなたが言われるように、もう一遍申しますけれども、まるっきり公約違反ではないかということには当たらないと私は申し上げたいと思います。
○東中委員 時間ですから終わりますけれども、まるっきりということじゃないかもしれぬけれども、問題はあなた方の態度で、例えば経団連は、去年の段階では一定期間の後廃止を含めて見直す、こう言っておったのです。最近はそれを変えましたね。だから、社会党が言ったことと実際違う方向へ行くことによって、財界の方も廃止をやめるような方向、発言料だなんというようなことを言うようになってきておる。非常に日本の政治にとって悪い結果を及ぼしておるということを申し上げて、質問を終わります。 —————————————
○松永委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 ただいま審査を行っております各案中、内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案の審査のため、来る十一月一日に参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松永委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 次回は、来る十一月一日に委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十六分散会