世界貿易機関設立協定等に関する特別委員会 第2号
- 発言数
- 11 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1994/11/07
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 世界貿易機関を設立するマラケシュ協定の締結について承認を求めるの件、著作権法及び万国著作権条約の実施に伴う著作権法の特例に関する法律の一部を改正する法律案、加工原料乳生産者補給金等暫定措置法の一部を改正する法律案、繭糸価格安定法及び蚕糸砂糖類価格安定事業団法の一部を改正する法律案、農産物価格安定法の一部を改正する法律案、特許法等の一部を改正する法律案、関税定率法等の一部を改正する法律案及び主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律案の各案件を一括して議題といたします。 順次趣旨の説明を求めます。外務大臣河野洋平君。 ————————————— 世界貿易機関を設立するマラケシュ協定の締結 について承認を求めるの件 〔本号(その二)に掲載〕 —————————————
○河野国務大臣 ただいま議題となりました世界貿易機関を設立するマラケシュ協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 この協定は、昭和六十一年九月に開始された関税及び貿易に関する一般協定の第八回目の多角的貿易交渉であるウルグアイ・ラウンドの結果、平成六年四月にモロッコのマラケシュで開催された閣僚会合において作成されたものであります。 この協定は、世界貿易機関を設立し加盟国間の貿易関係を規律する共通の制度上の枠組みを提供すること、関税その他の貿易障害を実質的に軽減し及び国際貿易関係における差別待遇を廃止することなどを目的とするものであります。 我が国がこの協定を締結することは、我が国が世界の主要な貿易国であることにかんがみ、多角的貿易体制の発展に寄与するとともに、我が国の国民生活に多大の利益をもたらすこととなるという見地から極めて有意義であると認められます。 よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。 何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いいたします。
○佐藤委員長 次に、文部大臣与謝野馨君。 ————————————— 著作権法及び万国著作権条約の実施に伴う著作 権法の特例に関する法律の一部を改正する法 律案 〔本号(その二)に掲載〕 —————————————
○与謝野国務大臣 このたび、政府から提出いたしました著作権法及び万国著作権条約の実施に伴う著作権法の特例に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、知的所有権の貿易関連の側面に関する協定を含む世界貿易機関を設立するマラケシュ協定、いわゆる世界貿易機関協定の締結に伴い必要となる国内法の整備を図ることを目的とするものであります。 世界貿易機関協定については、今国会において別途その締結について御承認をお願いしているところでありますが、その附属書として含まれる知的所有権の貿易関連の側面に関する協定は、知的所有権の国際的保護のための基準及びその確保のための手段を定めるものであり、著作権に関しては、著作権に関する基本条約であるベルヌ条約の保護内容の遵守、コンピュータープログラム及びデータベースの著作権による保護、レコード等の貸与に関する権利の付与、実演家、レコード製作者及び放送機関の保護等について規定されております。 世界貿易機関協定の締結により我が国が負うこととなる義務は、他の締約国における著作権者や実演家等の権利者に対し、協定に従って所定の保護を与えることであり、今回の著作権法等の一部改正の趣旨は、同協定上の保護義務を果たすために必要な規定の整備を行うことにあります。 次に、この法律案の概要について申し上げます。 第一に、著作権法の改正事項としては、世界貿易機関の加盟国の実演、レコード及び放送を、著作権法により保護を受ける実演、レコード及び放送に加えることであります。 現行の著作権法は、外国の著作物、実演、レコード及び放送について、ベルヌ条約や実演家等保護条約など既存の著作権または著作隣接権に関する条約により我が国が保護の義務を負うものを保護の対象としておりますが、このたび、我が国が世界貿易機関協定を締結することに伴い、世界貿易機関の加盟国の実演、レコード及び放送を新たに保護の対象として加えることとしております。なお、世界貿易機関の加盟国の著作物については、現行の著作権法を改正するまでもなく保護の対象となります。 このほか、世界貿易機関の加盟国の著作物についてベルヌ条約の締約国のものと同様に保護期間の相互主義を適用することや、レコード保護条約に係るレコードについての複製権の制限に関する経過措置を廃止することなど、所要の規定の整備を図ることとしております。 第二に、万国著作権条約の実施に伴う著作権法の特例に関する法律の改正であります。 万国著作権条約の実施に伴う著作権法の特例に関する法律は、万国著作権条約の締約国の著作物についての特例を定めるものでありますが、ベルヌ条約の締約国のものと同様に世界貿易機関の加盟国の著作物については、同法を適用しないこととするものであります。 最後に、施行日等であります。 この法律の施行日については、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定が日本国について効力を生ずる日の翌日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。 また、世界貿易機関の加盟国の実演等は、国内の実演等と同様、現行著作権法が施行された昭和四十六年以後のものから保護を与えることとしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛成くださるようお願いいたします。
○佐藤委員長 次に、農林水産大臣大河原太一郎君。 ————————————— 加工原料乳生産者補給金等暫定措置法の一部を 改正する法律案 繭糸価格安定法及び蚕糸砂糖類価格安定事業団 法の一部を改正する法律案 農産物価格安定法の一部を改正する法律案 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律案 〔本号(その二)に掲載〕 —————————————
○大河原国務大臣 ただいま議題となりました主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律案、加工原料乳生産者補給金等暫定措置法の一部を改正する法律案、繭糸価格安定法及び蚕糸砂糖類価格安定事業団法の一部を改正する法律案及び農産物価格安定法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 まず、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律案につきまして、御説明申し上げます。 主要な食糧である米穀及び麦は、主食としての役割を果たすとともに、我が国農業における重要な農産物としての地位を占めております。食糧管理法は、このような米穀等の重要性にかんがみ、昭和十七年に制定されて以来今日に至るまで、社会的、経済的実態の変化を踏まえた所要の改善を図りつつ、主食を安定的に供給するという機能を一貫して担ってきたところであります。 しかしながら、近年、米穀の生産、流通、消費をめぐる諸情勢は大きく変化しており、生産者の創意工夫の発揮、消費者ニーズヘの的確な対応、流通の合理化等の要請が高まっているほか、最近の米穀の不正規流通に見られるように、現行の食糧管理制度が実態と乖離し、その機能を十分に発揮することができなくなっている点も指摘されております。また、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定の実施に伴い、新たな国際的規律のもとで国民に対する食糧の安定的供給を確保していくことが緊要な課題となっております。 このような状況のもとで、新たな米管理システムのあり方について各般の議論が展開されてきましたが、先般の農政審議会において取りまとめられた「新たな国際環境に対応した農政の展開方向」においては、食糧管理制度の抜本的な見直しを行い、現下の諸課題にこたえ得る新たな法体系を整備する必要があるとされたところであります。 このため、今後とも米穀の需給及び価格の安定を図ることを基本としつつ、生産者の自主性を生かした稲作生産の体質強化、市場原理の導入や規制緩和を通じた流通の合理化等が図られるよう、食糧管理法を廃止するとともに、新たな制度を構築するため、この法律案を提出することとした次第であります。 次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。 第一に、計画制度を中心に生産調整や中期的観点に立った備蓄の運営等を位置づけ、全体需給の調整を図ることであります。 政府は、米穀の需給の的確な見通しを定め、これに基づき、計画的にかつ整合性をもって、米穀の需給の均衡を図るための生産調整の円滑な推進、米穀の供給が不足する事態に備えた備蓄の機動的な運営及び消費者が必要とする米穀の適正かつ円滑な流通の確保を図るとともに、その適切な買い入れ、輸入及び売り渡しを行うこととし、農林水産大臣はこれに必要な基本計画を策定することとしております。 第二に、自主流通米及び政府米を計画流通米として位置づけ、その安定流通を確保することを基本としつつ、流通の規制を緩和することであります。 米穀の生産者に関しては、現行の政府への売り渡し義務を廃止し、消費者の必要とする数量の米穀が計画的かつ安定的に出荷されるよう、その売り渡し先を特定するとともに、計画出荷米以外のものは、その数量の届け出を要件として自由に販売できることとしております。また、自主流通米及び政府米の適正かつ円滑な流通を確保するため、その出荷取り扱い及び販売を行う業者については、現行の指定・許可制にかえて登録制とするほか、自主流通米を計画的に流通させる主体として自主流通法人を法律上位置づけることとしております。これにあわせて、その流通ルートについても、流通実態に沿うよう多様化、弾力化することとしております。 第三に、自主流通米の価格形成の場を制度化すること等により、需給実勢が反映される適切な価格の形成を図ることであります。 入札を通じて自主流通米の取引の指標とすべき適正な価格の形成が図られるよう、その機能を担う自主流通米価格形成センターを法律上位置づけるとともに、政府米の買い入れ価格については、自主流通米価格の動向等を反映させるほか、生産条件等を参酌し、再生産の確保を旨として定めることとしております。 第四に、民間流通による自主流通米を主体とする制度のもとで、政府が、政府米の操作を通じて、備蓄の運営及びミニマムアクセスの運用を行うことであります。 政府は、備蓄の円滑な運営を図るため生産調整実施者から政府米を買い入れるとともに、政府により輸入された米穀等の売買差額が国際約束に従って農林水産大臣が定めた額の範囲内となるよう、売り渡しを行うこととしております。 最後に、麦等についてであります。 国際約束に従って、政府以外の者が関税担当量を支払えば輸入することができるものとするほか、政府により輸入された麦等の売買差額について米穀等の場合と同様の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及び主要な内容であります。 続きまして、加工原料乳生産者補給金等暫定措置法の一部を改正する法律案につきまして、御説明申し上げます。 我が国酪農は、農業の発展、国民食生活の改善等に重要な役割を果たしてきており、今後とも、その健全な発達を図っていく上で、国際化にも対応した合理化を推進していくことが重要な課題となっております。 このような中で、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定の実施に伴い、すべての乳製品の国境措置が関税化されることになっておりますが、新たな国際的規律のもとで今後とも我が国酪農が期待される役割を果たし得るような存立基盤を確保し得るようにするため、合意内容を踏まえて、畜産振興事業団が行う指定乳製品等の輸入に係る調整の業務を整備する等の措置を講ずることとし、この法律案を提出することとした次第であります。 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、事業団以外の者が指定乳製品等の輸入を行うことができるようにするとともに、これらの者が輸入する指定乳製品等の買い入れ及び売り戻しの業務を新たに事業団が行うこととしております。 第二に、事業団が行う指定乳製品等の輸入について、現行の価格高騰時の輸入のほかに、国際約束に従って農林水産大臣が定めて通知する数量の指定乳製品等の輸入を行うこととしております。 第三に、事業団の指定乳製品等の売り渡しについて、価格高騰時及び農林水産大臣の指示する方針による場合に行うこととしております。 以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。 続きまして、繭糸価格安定法及び蚕糸砂糖類価格安定事業団法の一部を改正する法律案につきまして、御説明申し上げます。 養蚕業は、中山間地域等の重要な作目であり、また、製糸業も伝統的な地場産業として地域経済において重要な地位を占めております。しかしながら、近年、従事者の高齢化、輸入製品との競争の激化等により、その生産量は大幅に減少し、極めて厳しい状況に直面しております。 このような中で、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定の実施に伴い、繭及び生糸の国境措置が関税化されることとなっておりますが、新たな国際的規律のもとで蚕糸業の経営の安定と絹業への生糸の安定供給を図るため、蚕糸砂糖類価格安定事業団が行う生糸の輸入に係る調整の業務を整備する等の措置を講じることとし、この法律案を提出することとした次第であります。 次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。 第一に、事業団以外の者が生糸の輸入を行うことができるようにするとともに、事業団が生糸の価格の安定を図るため、引き続き、生糸の輸入を行うことができることとしております。 第二に、事業団以外の者が輸入する生糸について、事業団が買い入れ及び売り戻しを行いその価格を調整するとともに、実需者が需給上必要な量を輸入する場合には、生糸価格の安定に支障のない範囲内でその輸入に係る生糸の買い入れ及び売り戻しの対価の差額を減額することとしております。 第三に、輸入に係る生糸の買い入れ及び売り戻しの対価の差額を事業団の蚕糸業振興資金に充てることとし、蚕糸業の経営の安定に活用することとしております。 以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。 最後に、農産物価格安定法の一部を改正する法律案につきまして、御説明申し上げます。 カンショでん粉及びバレイショでん粉は、我が国の畑作物生産において基幹的地位を占める芋類の主要な需要先であり、また、北海道、南九州の地域経済において重要な地位を占めております。このような芋でん粉の重要性にかんがみ、従来から農産物価格安定法に基づく価格安定制度を基軸として、でん粉の輸入割り当て制度等により、でん粉の需給と価格の安定を図ってきたところであります。 しかしながら、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定の実施に伴い、でん粉の国境措置が関税化されること及びその他のアクセス改善措置が実施されることとなっており、近年、でん粉需要が停滞傾向にあることと相まって、今後、国内需給が緩和し、農産物価格安定法に基づく政府買い入れを行った場合に、政府の保管する期間が従来より長期化し、国内需給に悪影響を与える等、本制度の運用に支障を来すことが懸念されております。 このことを踏まえ、新たな国際的規律のもとにおいても、本制度の効果的な運用を確保するため、同法の政府が買い入れた農産物等の売り渡しに係る規定を整備することとし、この法律案を提出することとした次第であります。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、これら四法案につきまして、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○佐藤委員長 次に、通商産業大臣橋本龍太郎君。 ————————————— 特許法等の一部を改正する法律案 〔本号(その二)に掲載〕 —————————————
○橋本国務大臣 特許法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 この法律案は、工業所有権制度の国際的調和を図り、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定の確実な実施を確保するとともに、技術開発成果の迅速かつ十分な保護の要請に的確に対処するため、特許法その他の工業所有権関係法律について所要の改正を行うものであります。 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。 第一は、特許権の存続期間を出願日から二十年とすることであります。 これまで特許権の存続期間は、出願公告の日から十五年または出願日から二十年のいずれか短い期間で終了しておりましたが、これをマラケシュ協定に対応し、出願日から二十年に一本化するものであります。 第二は、外国語書面により特許出願をすることができる制度を創設することであります。 本制度により外国語書面の提出日が出願日として認定され、また、二カ月以内に提出する翻訳文に誤訳があった場合には、一定期間、その訂正を行うことが可能となります。 第三は、特許後に異議申し立てを行う制度を採用することであります。 これは、これまで特許付与前に行っていた異議申し立てを特許付与後に行い、迅速な権利付与を促進するものであります。 第四は、ブドウ酒及び蒸留酒の地理的表示の保護強化の要請にこたえ、これらの表示を含む商標については、原産地についての誤認混同が生じるか否かを問わず、商標登録ができない商標とすることであります。 第五は、その他制度の国際的調和を図るために必要な事項について、所要の改正を行うことであります。 以上が本法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○佐藤委員長 次に、大蔵大臣武村正義君。 ————————————— 関税定率法等の一部を改正する法律案 〔本号(その二)に掲載〕 —————————————
○武村国務大臣 ただいま議題となりました関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 政府は、ウルグアイ・ラウンド交渉の結果合意された世界貿易機関を設立するマラケシュ協定の実施等のため、関税率及び関税制度について所要の改正を行うこととし、本法律案を提出をいたした次第でございます。 以下、その内容につきまして、御説明申し上げます。 第一は、農産物の輸入制限品目等の関税化に伴う措置であります。 農産物のうち現在行っている輸入制限等を関税化する品目について、関税率を引き上げるとともに、関税割り当て制度等及び特別緊急関税を導入するなど、所要の改正を行うことといたしております。 第二は、個別品目の関税率等の改正であります。 牛肉及び豚肉について関税率を引き下げるとともに、緊急措置を導入するなどのほか、一部の熱帯産品等について特恵税率を引き下げるなど、所要の改正を行うことといたしております。 第三は、関税率体系の見直しであります。 現在実行税率となっている関税率水準を原則として基本税率とすることにより、関税率体系の見直しを行うことといたしております。 第四は、特殊関税制度の整備であります。 相殺関税、不当廉売関税及び緊急関税について課税期間の上限の設定等の制度の整備を行うなど、所要の改正を行うことといたしております。 そのほか、知的財産権侵害物品の水際取り締まりの充実、罰金水準の調整、輸入禁制品の追加等を行うため所要の改正を行うことといたしております。 以上が、関税定率法等の一部を改正する法律案の提案の理由及び内容であります。 何とぞ御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○佐藤委員長 以上で提案理由の説明は終了いたしました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時二十三分散会