外務委員会 第3号
- 発言数
- 292 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1994/11/28
会議録
○菅委員長 これより会議を開きます。 国際情勢に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小杉隆君。
○小杉委員 私は、去る九月に、二人の国会議員と三人の学者から成る、経済制裁で苦しむ新ユーゴスラビア並びにボスニア・ヘルツェゴビナの難民の実態調査に行ってまいりました。 武力や戦争で人が死ぬとマスメディアも世論も騒ぎ立てるのですが、経済制裁で死んだり、あるいは子供や病人の数が大変ふえていく、こういうことは余りメディアにも取り上げられない。しかし、何年も何年も経済制裁が続くということが、むしろその国の弱者、老人とか病人とか子供とか、そういうところへ非常にしわ寄せがいくということを痛切に感じてまいりました。 ユーゴスラビアの歴史というのは非常に複雑でございまして、私も行くまでは余り十分わからなかったのですが、大臣のお手元にもこの図面を書いておきましたけれども、旧ユーゴスラビアは現在六つの国に分かれておりまして、スロベニア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、そしてモンテネグロ、マケドニア、このように分かれているわけであります。 既にスロベニアとクロアチアとマケドニアは独立をし、日本も認めているわけですが、問題は、この中央部にありますボスニア・ヘルツェゴビナ、そして右の方の大変大きな部分を占めておりますセルビアとモンテネグロ、ここに現在経済制裁というものが、特にこの新ユーゴスラビアつまりセルビアとモンテネグロに加えられておりますし、またボスニア・ヘルツェゴビナのセルビア人勢力に与えられているわけであります。 そこで、私は多くのことを質問したいのでありますが、時間の制約がありますので絞ってお話ししたいと思います。 最近、特にまたボスニア情勢が緊迫の度を加えております。これはまず、ボスニア・ヘルツェゴビナの政権を握っているモスレム政府が大攻勢をかけまして、セルビア人勢力に奪われた土地を奪還しよう、こういうことをやったわけですね。それに対してセルビア人勢力が反撃をする。そしてまたNATO軍が空爆をする。アメリカ軍は現在アドリア海に監視をして、武器の輸出を、武器禁輸というものを解除しようというような動きを見せておりまして、私はこういう事態に対して非常に憂慮しております。 私は帰国をしましてから、新ユーゴスラビアに対する経済制裁について、あるいはこの地域の平和に関する提言を村山総理にも申し上げ、また河野副総理・外務大臣にも、ちょうどニューヨーク滞在中でありましたのでファクスでこの文章を送ったわけですけれども、まず最初に伺いたいのは、現在アメリカがこのボスニア・ヘルツェゴビナに対する武器の禁輸を解除する、こういうことを主張し始めまして、これに対しては、イギリスとかフランスとか、ヨーロッパの方はむしろそれには反対だ、こういうことで意見が対立をしておりますけれども、日本としては、国連で武器の移転の登録制度を提唱しているという立場、あるいはまた武器の禁輸ということをやっている国として、このアメリカの武器禁輸を解除するという動きは容認すべきではないというふうに思うわけですけれども、これについての、まず大臣の見解を伺いたいと思います。
○河野国務大臣 まず最初に、小杉議員ほか我が国国会議員の方々が現地を訪れて詳細な調査を行われたということに心から敬意を表したいと思います。 本件、極めて歴史的にもあるいは宗教的、民族的さまざまな要素が入り組んで、極めて難しい、解決の糸口を見つけることが難しい状況になっておりますことは、我が国におきますこの問題に対する識者の意見もかなり分かれておりますし、何よりもヨーロッパの国々にもさまざまな意見があるということを見てもわかると思います。 今議員からお話がございましたように、武器輸出の禁止を行っていたこれまでの態勢の中から、アメリカがこの態勢を解くべし、あるいは解くことを考慮するという態度に出たことについて、多くの国々が憂慮、懸念を表明しておることは、議員もよく御承知のとおりでございます。ボスニア・ヘルツェゴビナの問題については、イタリーのナポリで行われましたサミットの折にも大変な議論になりましたし、先般国連総会の折に開かれたG7の外相会議のときにも、これは大きなテーマになっておりました。 御案内のとおり、国際社会がこの問題の解決のために何か自分たちでできることはないかということでそれぞれその解決策を探っている中で、いわゆるコンタクトグルーブというグループが仲介、調整に乗り出しているわけでございまして、このコンタクトグループは多くの国際社会の支持を受けて調整に当たっているわけでございますが、そのコンタクトグループの中でも、アメリカのこの姿勢に対して憂慮、懸念を表明している国がほとんどでございます。 私ども日本といたしましても、アメリカに対しまして、武器の輸出を再開するということは紛争を激化させる、平たく言えば死者の数をふやすことになる、あるいは都市の破壊が激しくなるという点から見ても、決していいことではない、ぜひそういう考え方を改めて別のアプローチを考えてもらいたいということを、再三日本からアメリカに対しても、我が国の意見として表明をしているところでございます。 少し長くなって恐縮でございますが、今回のアメリカの措置、つまり武器禁輸を一方的に解除する、こういうふうに伝えられておりますけれども、このことはもう少し正確に言いますと、議員が今御指摘になりましたように、アドリア海における禁輸履行のための監視活動の一部をやめる、行わないということをアメリカは決めたということでございまして、一方的に禁輸を解除したというわけではないのでございます。つまり、監・視のための艦隊を引き揚げたわけでもない。つまり、そうした作業をしばらく中止する、こういうことでございます。 また、アドリア海で監視活動を行っている、これは何もアメリカだけが監視活動を行っているわけではありませんで、他の国々は今後も監視活動を継続する、こういうことを言っておりますから、このアメリカが監視活動を一たんやめると、こう言ったとしても、急に大量の武器が入っていくということにはならないというふうに各国は思っているわけでございます。 いずれにしても、武器禁輸解除問題に関する我が国の考え方はただいま申し上げましたとおりでございまして、今後も機会をとらえてアメリカ等に伝えたいと思っております。
○小杉委員 確かにアドリア海における今までのその監視活動を緩めるという段階ですけれども、今までもいろんなうわさがありまして、イスラム諸国から武器がひそかに入っているんじゃないかといううわさもありますし、これは、アメリカがこういう行動をとると武器の密輸というのが起こり得る可能性があるということは、私は含んでおいていただきたいと思います。 それからコンタクトグループ、つまり米ロ英仏独、このグループが示した和平案というのは、現在セルビア人勢力が国土の、ボスニア・ヘルツェゴビナの大体七〇%を占めて、モスレム政府の側は三〇%しか持っていないわけですね、これに対して今度のコンタクトグループの和平案というのは五一%と四九%、つまりモスレム政府側に五一%、そしてセルビア人勢力側に四九%という分割案を示しているわけです。 これに対してセルビア人勢力は拒否をしたということで、さらなる制裁に入っているわけですが、私はボスニア・ヘルツェゴビナのセルビア人勢力の指導者であるカラジッチ氏とも直接面談をしました。あなた方はこの和平案になぜ反対したのか、と。これは平和のために妥結できるものは妥結すべきじゃないかということを言ったのですが、彼らは、我々は何も現在持っていると〇%の領土を確保しようとは思っていない、逆に自分たちの方は五二%対四八%で新たな提案をしているけれども、それがコンタクトグループから拒否されている、こういう話でありました。 なぜガラジッチが率いるセルビア人勢力が反対しているかというと、コンタクトグループの和平案というのは、もう山とか州とかそういうところばかりで、重要な資源の鉱山とかそういうものとか、あるいは都市であるとか発電所であるとか、そういう重要な拠点は全部モスレム人側に割り当てられて、自分たちのところは全くそういう価値が少ない土地だと。自分たちは別にこの領土の広さ、量の問題を言っているのではなくて、質を問題にしているのだと。だから自分たちは、五二%自分たちに与えてもらって、もう少し発電所とか産業の拠点を割り振ってくれれば、現実的に妥結、妥協する用意があると、こういう非常に極めて現実的な返事をしていたわけですね。 カラジッチというのは、どうもCNNニュースなんかで見ると、髪を振り乱して非常に強硬派みたいなイメージを与えますけれども、彼は現実には大変なインテリでございまして、精神病のお医者さんであり、また詩人、詩をつくったり演劇評論もやったりする非常に温厚な紳士なんですね。 ですから私は、どうも今までの動きを見ておりますと、アメリカを中心として、セルビア人勢力は悪玉である、侵略者である、強者である、こういうレッテルを張っていると思いますし、逆に、ボスニア政府側は弱者であり、侵略を受けた者であり、善玉である、こういう大変単純な割り切り方で対応しているように思えてならないのです。 そこで、先ほど大臣も言われたように、我が国は欧米に比べましてこの地域との歴史的なかかわりが少ない、つまり手を汚していない、しかも経済的な野心も持っていないということから、かなり私は両方の側から仲介者としての役割を期待されていると思うのです。私たちが考えている以上に、モスレム政府もあるいはセルビア人勢力も日本のこの役割というか立場というものを非常に高く評価をして、日本は今まで非常に客観的であった、中立的であったということで評価を受けているわけでございます。ちょっと時間がなくなりましたから、余り長話はやめますけれども。 そこで、第二の問題として、現在そういうことで今また泥沼化の様相を呈しておりますけれども、今明石国連代表もあるいは緒方難民高等弁務官も、非常にこの地域、骨を折っておられるわけですけれども、私は必ずしも、明石さんに対してはアメリカから、どうもセルビア人寄りじゃないかという批判を受けていますし、逆の方からはまた逆に見られているというような大変苦しい立場にあると思うのです。私は、やはり日本政府としてそういった明石さんなり緒方さんがもっと本当に十分働きやすいような環境をつくってあげるということで、まあよく日本は顔が見えないとか、どうも発信が少ないという批判を受けているのですが、日本としてこの問題は遠く離れたヨーロッパの問題だというふうに片づけないで、日本がもつと積極的に国際社会の中でこういったボスニア問題についても発言をし、行動していくべきじゃないかと思いますが、大臣の基本的な考えをお聞きしたいと思います。
○河野国務大臣 確かに議員御指摘のとおり、我が国はこの地域に対して、過去の歴史の中で手を汚したということはございません。したがって、我が国の発言は非常にフェアな発言として聞いてもらえるという要素はあると思います。 しかし、他方、この地域はそれぞれ、例えばロシアと長い関係がある、入りまじった、入り組んだ利害がある、あるいは一方でドイツとある、イタリーとある。我が国はそういった関係がないことから客観性があるということはあったとしても、一方では非常に深い交わりがあることによる説得力というものを持つということもあるわけです。 そして、先ほど申しましたように、宗教的背景であり、あるいは民族的背景、あるいは経済的なつながり、そうしたものを持っている極めて複雑な様相を呈したこの地域の中で、御指摘のコンタクトグループが調整に乗り出して、このコンタクトグループが一本にまとまって調整をしようという作業を行っているわけで、むしろこれは、国際社会がさまざまな別のメッセージを出すということは、調整をかえって難しくすることもあるのではないかというふうに考えられるわけです。 それで、G7の外相会談あるいはナポリの会談などにおきましても、むしろ国際社会からのメッセージを一本化して、これでとにかくこの現在の混乱を収拾しろという、国際社会が一本に、調停案を一本にして出した方がいいという意見が大勢を占めておりまして、私も実は、日本が独自の案を、メッセージを出すということよりも、国際社会が一つの調停案を出すということの方が説得力といいますか、決着のための力になるのではないか、こんなふうに実は考えているわけでございます。 もちろん、小杉議員が現地に赴かれて、現地の実態、特に先ほど御指摘のような、弱者をどう救うかというような視点に立っていろいろお考えがあり、御意見があると伺っておりますが、そうした弱者をいかに救うかというようなことについて我が国としてやり得る部分はあるかと思いますけれども、全体の調停ということになりますと、やはり国際社会が一つの力で調停に乗り出すということでないと、それぞれの勢力がそれぞれの調停案を出すということではなかなか問題は収束しないのではないかというふうに思っております。
○小杉委員 確かに、それは一面ではそういうことが言えるかもしれませんが、今日本の常任理事国入りをめぐってのいろいろな議論がありますが、私が現地でいろいろ聞いたのは、日本が常にアメリカ追随でアメリカと同じ姿勢で行くのだったら、ボスニア問題に限らずそういう姿勢をとり続けるのならば、日本が常任理事国へ入っても第二のアメリカができるだけじゃないか、こういう批判も受けました。やはり先ほど申し上げた、アメリカの武器禁輸を解除するというような動きに対しては敢然とアメリカに対して忠告をする、あるいはNATOの行き過ぎた空爆については慎むように、私はそういう立場でどしどし必要なときには物を言ってもらいたいと思います。 そこで、今制裁という問題が出ましたけれども、私は数多くの場所を訪れてまいりました。難民センターとか母子の病院とかがんの研究所の附属病院とか、あるいは赤十字の給食のセンターとか、そういうところへ行ってみまして、大変悲惨な状況を見てまいりましたが、特に制裁対象から除外されているはずの人道援助物資、例えば医療品とか食料品、これも実は必ずしも十分に行き渡っていない。それは、国連の制裁委員会というのはニューヨークにありますが、ここでの厳しいチェックを受けなければいけないのですね。そうすると、同じ難民であってもどうしてもセルビア人勢力の方にはほかの民族の半分ぐらいしか物資が行かないとか、あるいは非常に能率が悪くて、時間がかかっている間にもう薬が届かなくて死んじゃったとか、そういうケースがあります。そういう非効率とか非公開性、非公正性というものによって、緊急を要する医薬品や医療機器が輸入できないで、乳児とか幼児とか妊婦とか高齢者とか 精神病患者がかなり死亡率が上がってしまうというような状況になっておりまして、国連の制裁委員会の早急な効率化、公正化というものを強く進めなければいけないと私は思います。 このボスニアとかユーゴスラビアには今までかなり日本も調査団を派遣しておりますね。しかし、今日もうこの制裁が始まって二年半たっております。それから、イラクにつきましても、最近イラク政府はクウエートを国家として承認するということを言ってきたので、私見ですけれども、それにもかかわらず、なおイラクに対する制裁を続けているというのはちょっと問題だと思うのですね。この際、政府が官民挙げての調査団をボスニアあるいはユーゴスラビアあるいはイラクなどの経済制裁を受けている地域、もう既に相当の年月がたっておりますが、こういう実態調査の調査団を派遣する必要があるのじゃないか、もし日本だけでできないのならば、国連に呼びかけてそういう官民の調査団を派遣するように提案すべきじゃないかと私は思いますが、これについてのお考えを聞きたいと思います。
○河野国務大臣 いろいろなお尋ねがございましたけれども、まず、このボスニア・ヘルツェゴビナに対する経済制裁による弱者に対する影響についてお尋ねがございました。 これはもう議員御指摘のとおり、国連の制裁委員会というものが人道的配慮を含めた監視をするということになっております。なっておりますが、それが議員の御指摘ではなかなか正確にできていないのではないかという御意見のようでございます。いずれにいたしましても、経済制裁を決定する際、安保理としては一般市民に対する人道的観点からの配慮というものがなされなければならないという立場に立っておりまして、新ユーゴなどに対する制裁においても、人道的観点から、食糧及び医療を目的とする物資の供給などを制裁の対象から外すということはルール化されているわけでございます。このルール化されている状況が果たして正確に運用されているかどうか、こういう御疑念だろうと思います。私どももそうした御疑念についてはもう一度チェックをいたします。 それから、ヘルツェゴビナを含む旧ユーゴの経済制裁下にある地域の実態の把握については、私どもとしても重要性は十分認識をいたしておりまして、鋭意情報入手に努めてまいりました。本年一月に外務省としましては旧ユーゴ調査チームを派遣しまして調査をしたところでございますが、さらに調査については、状況はもう相当変わっているというふうには考えますので、調査団の派遣ということについての御指摘があるのも当然かと思います。 ただ、御承知のとおり、現在、旧ユーゴの経済制裁が行われている地域への調査団の派遣につきましては、戦闘の激化という状況もございまして極めて流動的でございます。専門家を派遣する場合の安全性の確保問題を含めて、諸事情を総合的に判断した上で派遣の可能性を検討したい、現時点ではなかなか難しいというふうに私は見ているわけでございます。 イラクの問題につきましては、確かにイラクがクウエートとの間の国境線を画定をしたということは評価していいと思います。しかしながら、イラクが国連の決議を誠実に守るためにしなければならない努力がまだまだ残っておりまして、これはクウエート側から言わせれば、イラクにつかまっているクウエート人の返還といいますか釈放等についてイラクはまだ応じてこないとか、あるいはその他、兵器の問題についてもまだ十分ではないという見方もあるわけでございます。これらのところはさらに我々は慎重に検討しなければならないというふうに思っております。
○小杉委員 予防外交ということについて申し上げたいと思うのですね。 これは既にガリ事務総長が予防外交の重要性を指摘しておりますし、また、外務大臣も去る九月の国連総会で、予防外交の推進を強く提唱するという発言をされましたし、また、我が国の民間の総合研究開発機構などもそのことを、官民で取り組むべきだということ宣言っておりますし、アメリカのニューヨークの外交問題評議会も予防外交を進めるための世界のネットワークというものを提唱しておりますし、イギリスの民間研究機関のセーファーワールドというところも、紛争を未然に防止するために国連の中に予防外交局の設置を呼びかけております。こういう地域紛争の芽を摘むためには、世界各地の非政府組織、NGOの情報を吸い上げることが有効であるということで、その局を新設したらどうかということですけれども、その予防外交についての大臣のお考えを聞いておきたいと思います。
○河野国務大臣 予防外交につきましては、先般ニューヨークの国連総会におきます私の演説の中にもその点は指摘をいたしておきました。紛争が抜き差しならぬ状態になる前に手を打つことが重要だ、予防外交の推進を強く提唱します、こういうことを私は演説の中で切り出して、以下若干述べたわけでございます。 それで、まさに事が起こってから何かするよりも、起こる前に予防措置を行うということの方が、失われる人的な損害あるいは物的な損害を未然に防ぐ意味で効果があることは当然のことでございます。ただ、問題は予防というのはどこまでを予防というかという問題がございます。当該地域あるいは当該の国、あるいは当事者というものの意見というものが十分に聞かれないと、予防外交と称して一方に偏した行動が行われるということであってもならないかと思います。 十分な情報の収集、そして関係者の意見の聴取、こういったものから十分慎重に行われるということが重要かと思いますが、いずれにしても、予防外交の重要性というものは今国連の場において多くの方々によって語られておりまして、我が国もこの点は大きな関心を持って考えていかなければならないというふうに思っております。
○小杉委員 最後に、新ユーゴスラビアの経済制裁のさらなる緩和について申し上げたいと思います。 国連では、従来新ユーゴスラビアに対して、ボスニアのセルビア勢力に相当援助していたのではないかという疑いのもとに経済制裁をやっていたのですが、今回、新ユーゴスラビアはボスニアのセルビア人勢力との断交というような状況になって、一部制裁緩和をしたのです。 これは、例えば我々がベオグラードヘ入るときは、陸路ブタペストから延々六時間にわたって行かなければいけなかったのですが、そのベオグラード空港の乗り入れを解除した。それから、スポーツや文化交流の再開をやったとか、ごく限られた制裁緩和はしたのですけれども、まだまだそれでは国民生活に十分な恩恵が及ばない。一部特定の人だけの恩恵にしかすぎないので、私はやはり、新ユーゴスラビアに対する制裁緩和、さらなる制裁緩和で、そういう全面的な経済制裁は即刻解除するようにすべきだと思いますけれども、この考えをお聞きしたいと思います。
○河野国務大臣 少なくとも現在の状況、つまり激しい戦闘状態というものが何らかの形で終止符を打つ、あるいは中断されるということが今一番望まれていることだと思います。もちろん、季節は厳しい冬の季節に入るわけでございまして、民生には非常に困難が訪れるというふうに思いますが、一方、何としても武力による主張を遂げようとする行動というものがとまるということが何より重要でございまして、この点は先ほど申し上げましたように、国際社会が一致してその問題の解決のために当たるわけで、これは、コンタクトグループの中の議論というものは必ずしもアメリカがリードしているわけでもない、むしろヨーロッパの国々が非常に強い主張をするという状況にもございまして、コンタクトグループの中の議論というものも踏まえて、我々は慎重に見なければならないと思いますが、我が国は、本来そうした武力による衝突というものを望んでいないわけでございますから、そうした事態が一日も早くやまって、弱者を初めとする一般市民が厳しい冬を乗り越えてもらうために、新しい状況が生まれることを我々は心から期待をいたしたいと思います。
○小杉委員 これで終わりますが、きょう私は経済制裁の及ぼす影響という観点から指摘をしましたけれども、従来、経済制裁というのは二足の役割を持っていると思います。しかし私は、経済制裁がいたずらに長引くことは、決してその国に対する、指導者に対する制裁にはなっていない、むしろ弱い部分にみんなしわ寄せが行くということですから、そういう人道的な面、あるいは弱者の救済という面、あるいは環境面の悪化を防ぐという観点からのアプローチというのが今まで余りにも少ないと思うのですね。武力衝突は非常に皆さん関心を持つのですが、経済制裁というのはもうただ有効である、役に立つという発想だけですけれども、それが余り長引くことによる弊害というもの、そういう観点は、日本としても、私は、武力的な貢献はできないにしても、こういう面からのアプローチというのは大事だと思うことを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○菅委員長 鈴木宗男君。
○鈴木(宗)委員 河野大臣、昨日はロシア第一副首相ソスコベツさんとの会談、御苦労さまでした。 昨日の会談で、当委員会でもしばしば議論になりました北方領土周辺における安全操業の問題について、予備的交渉といいますか非公式交渉から本格交渉に合意を得たということは、私は、大きな前進であるし、また地元の関係者も大変評価をしているところなんです。管轄権等難しい問題がある中での決断は、私は、まさに大臣初め外務省の皆さん方の英断だ、こう思っておるのです。 そこで大臣、本格交渉に入るという合意はなされましたけれども、日本側としては、いつから本格交渉に入って、どんなタイムスケジュールを今考えているのか、現時点での大臣の見解をお示しいただきたいと思います。
○河野国務大臣 今の御質問にお答えする前に、一言だけ申し上げておきたいと思います。 きのうソスコベツ第一副首相との議論の中で、私は、日本漁船に対する拿捕とか発砲とか、こうした事態というものは我々としては容認できない、極めて遺憾、しかも人道的に考えても、これは決して認めるわけにはいかないということを強く申し上げておきました。 それに対してソスコベツ第一副首相からは、そのあなたの憂慮はよくわかる、ただ、密漁といいますか、そういう問題も考えなければならないという趣旨のお話がございましたから、いやそれは、その問題はともかくとして、安全操業ということについてよく考えてもらわなければ困る、お互い考えなければならぬということを言い合ったわけでございます。 今、議員御指摘のように、これまで非公式の意見交換というものをずっと続けてまいりました。これはあくまで非公式で、それぞれの立場に立って議論を述べ合ったわけでございますが、その中で、御指摘のように、管轄権の問題を初めとしてまだまだ重要な問題が了解に達していないのでございますが、しかし、私としてはいつまでも非公式、非公式と言って議論をしているよりは、この際東京宣言を踏まえて、双方の法的立場を害さないという大前提のもとでこの北方四島周辺水域における漁業の分野における協力のための枠組みを設定する、そういう交渉を始めよう、こういうことを言って先方の同意を得ることができました。 問題は、いつから始めるかということでございますが、私はできるだけ早いほうがいい、早く始めることがいいというふうに考えております。もちろん、双方にまだまだ本交渉のための準備などもあろうかと思いますけれども、私は、まあこういう言い方は少し抽象的過ぎますが、なるべく早く第一回の会議をやりたいというふうに思っております。
○鈴木(宗)委員 なるべく早く、さらに、できるだけ早くという今の大臣のお話ですけれども、大臣はしばしばこの委員会でも、漁期の問題も十分考慮しながらということで、これは国会答弁なされております。その考え方は今も変わっておらぬかどうか。できるだけ早く、なるべく早くというならば、もう本格交渉に入るということで合意したわけですから、さらに予備的交渉もモスクワで二回、さらにはソロビヨフさんが先遣隊として日本に入ってきて、野村局長初め西田参事官等といろいろすり合わせはしてきているし、同時に水産庁や海上保安庁も入って予備交渉もやってきているわけですから、来週でもやろうと思えばできるという話だと私は思っているのです、日本が呼びかけて向こうも合意したわけなんですから。この点、大臣の腹構えを、それは十二月のすぐ初めからやるんだとか、私はもうサウンドすべきだと思うのですけれども、どうでしょう。
○河野国務大臣 昨日、私とソスコベツ第一副首相との間で、前後六時間ほど話をいたしました。この問題は極めて重要なことでございますから、累次にわたって私から第一副首相には考えを申し述べたところでございます。 今も申し上げましたように、非公式の会談というものは重ねてまいりまして、徐々に、合意できそうなところと合意できないところというものはわかってきているわけでございますが、しかしいずれにしても、この漁業の問題はいつでもいいというわけにはいかないことがあることは、もう何回もここで私は申し上げました。ただ問題は、これはまあ余りそのことを先方に言い過ぎると、先方にとってそれが一つの交渉の武器になるということであってもいかぬかという感じもいたします。 私は、そのことは十分心得て向こうと対応しておるつもりでございますが、今の段階では、なるべく早くやりますというお答えしかきょうのところはできません。ぜひ御勘弁をいただきたいと思います。
○鈴木(宗)委員 外交交渉ですから、手の内を見せることは、まさにこれは私はマイナスだという気はします。ただ、土俵に上がることで合意したわけでありますから、その点、まず私はやはり間断なく正式な会議をするということが大事だと思っているのですが、私、今の大臣のなるべく早くだとかできるだけ早くという認識は、十二月の初めには開かれるという私なりの感触を持っているのですけれども、そういう理解でよろしいですか。
○河野国務大臣 繰り返しになって大変恐縮ですが、私は鈴木議員の気持ちはよくわかっているつもりでございます。問題は、相手のあることでございますから、相手がどういうふうに対応するかということもよく考えてやらなければなりません。お気持ちは十分理解をして対応したいと思っております。
○鈴木(宗)委員 今の大臣の私の意見に対しての前向きな話がありましたからそれで了といたしますけれども、とにかく早く私としてはまた会議の設定をお願いしたい、こう思っております。 同時に、今までは日本側は欧亜局の西田参事官、向こうは、ロシア外務省はソロビヨフ・アジア局長でありましたけれども、そのレベルでの本格交渉なのですか。それとも、あるいはランクを上げて交渉するのか教えていただきたいと思います。
○河野国務大臣 どういう顔ぶれで行うかということもこれからよく部内で相談をいたしますし、先方の出方も見てやりたいというふうに思っております。 これも繰り返しになりますから多くを申しませんが、難しい問題がある、非常に難しい問題があるということを認識した上でのこの作業でございますので、我々としても、この困難な交渉にどういう顔ぶれ、どういう態度で臨むかということを真剣に考えていきたいと思っております。
○鈴木(宗)委員 どうしても領土問題があるわけでありますから、それに伴う取り締まりだとか管轄権というのはまさに機微な問題でありまして、公にすべき点でないことも多々あると思いますけれども、しかし大臣、モスクワ等に私はこの一年間の間に三回行きました。去年は、十二月は日本政府から言われて選挙監視にも行きまして、四月には沖縄北方委員会でモスクワヘ行ったり、また今月の初めにも私はモスクワヘ行って、それなりに関係者にこの安全操業の問題等はお風いしてきたり、また要請もしてきたわけですけれども、モスクワ側の受けとめ方は、日本は政経不可分から拡大均衡に変わったと言うけれども、政経不可分のラインでの拡大均衡で、変わっておらぬじゃないかということをよく向こうの関係者は言うのです。わかりづらい面があります。 私は、あのニエットの旧ソ連時代の対応から、今ロシア連邦共和国というのは、まさに市場主義、自由主義体制での大きな転換を図っているのです。しからば、日本もやはり拡大均衡と言ったならば、政策転換をしたのですと思い切って私は表明すべきだ、きのうの会談なんかでも縮小均衡なんという向こうからの話があったように聞かれますけれども、これは私はやはりまずいと思っています。拡大均衡、日本は経済協力もしているわけですから、人道支援もしているわけですから、変わったのだということを見せるためにも、政経不可分は政経不可分で来たけれども、日本も拡大均衡と割り切ってやりますよという判断が必要だと思うのです。 そのためには、今まで外務省は領土問題があるからこの安全操業は別だと言って抑えてきたわけですが、しかしそれを、外務省の皆さん方もやはりお互い考え方に変化を見せなければいけないということで、そのことが領土問題の解決にもつながると思って、私は、この安全操業の問題も今まさに土俵に上がってきたと思うんですね。しかも、そういった意味で私は、大臣、一つの決断が必要だと思うんです。この点ぜひとも踏まえて、日本も変わったんだということを私は鮮明にしていただきたい、こう思います。 同時に、昨年の十月にエリツィン大統領が来まして以来のロシアの最高首脳の来日ですね。三月には羽田外務大臣がチェルノムィルジンさんにも会いました。また、河野大臣も、ASEANの会議でバンコクでもコズイレフさんに会ったり、国連で会ったりして、それなりにハイレベルの交渉はありますけれども、しかし今やこのソスコベツさんは、ロシアにおいてはナンバースリーとも言われる重きをなしている人です。せっかく日本に来たわけですから、私はこの際、経済協力問題にしろ安全操業問題にしろ、やはり共同声明なり共同記者発表なりして、内外に日ロ関係は進展しておりますよ、鮮明にすることが私は大事だと思うんですけれども、その考えがあるかどうか答弁いただきたいと思います。
○河野国務大臣 今回の第一副首相のシスコベツさんの訪日というものは、非常に意味があると思います。 それは今議員が御指摘になったように、エリツィン大統領以来一年ぶりにロシアのハイレベルの方が見えたということだけではなくて、今回のソスコベツ氏の訪日を見ますと、特別機に乗って何十人という、地方の州知事でありますとか、あるいは言ってみれば民間企業の社長というべき人、つまり経済人、大変大勢の経済人も同行する、あるいはマスメディアの人たちも一緒に来る、もちろん行政のスタッフも大勢来て、大変大きなデレゲーションを組んで訪日しておられます。 この状況を見ると、やはりロシアは相当やる気だなという感じを持つと同時に、我が方もそれにきちっと対応しなければならぬという気持ちも私は持っておりまして、確かに東京宣言の中の経済宣言の部分には、均衡をとりながら拡大していこうということを書いているわけでございますから、その東京宣言に忠実に従っていこう、私からは東京宣言、なかんずく第二項に我々は重大な関心を持っておるということをあえて申し上げておきましたが、ロシア側も、東京宣言、我々も忠実に、すべての項目にわたって忠実にこれを履行しよう、こう言っておりまして、今鈴木議員が御指摘のような雰囲気の中での会議であったということを申し上げたいと思います。 また、何か双方で一致した見解を出すべきだという御指摘がございましたが、まだ議論が続いております。きょうは大蔵大臣であるとか通産大臣であるとかがソスコベツ氏と会談をするという予定もございます。そうした一連の会談をよく見まして考えさしていただきたいと思っております。 〔委員長退席、小杉委員長代理着席〕
○鈴木(宗)委員 大臣、きょうソスコベツさんの日程見ますと、総理、大蔵大臣、経企庁長官、さらには夕方には通産大臣とやるわけですね。それを踏まえてということですけれども、私がお願いしたいのは、そういった会議を終わった後、やはり一つの私はけじめという意味でも、さらに日ロ関係の信頼醸成のためにも、きちっとした、やはり私は声明なり共同発表というものをした方がいいんではないかというお話をしているんですよ。それについてどう対応するかということを聞いているんです。
○河野国務大臣 先方の同意が得られれば、そうした方向で努力いたしたいと思っております。
○鈴木(宗)委員 先方の。合意が得られればということですけれども、ぜひともこれはきちっと内外に鮮明にして、私は、日ロも変わってきている、十分信頼関係は生まれてきているということを明らかにしていただきたい、こう思っています。 あと大臣、最後に一つ、十月四日の東方沖地震で四島は大変な被害を受けています。それで、一次、二次と人道支援をいたしました。そこで、二次支援も終わって帰ってきておりますけれども、その際八木団長の、向こうの色丹の人たちが我々を助けてくれと追いすがってきたという非常に切実な記者会見がありました。 そこで聞いてみますと、食糧だとか簡単な医薬品はもう十分だけれども、やはり住宅等が困っているんですね。私は、ここでプレハブをつくってやるだとか、あるいは道路が大変だというならばある程度重機を入れて速やかに対応してやるというのがこれまた大事でないかと思うんです。そのことがビザなし交流だとか今までの日本の努力にもつながってくるわけでありますから、何とか大臣、私はやはり思い切ったインフラに対する対応ということもすべきではないかと思うのです、こういった自然災害ですから。その点どうでしょうか。 ただインスタントラーメンを送っただとかパンを持っていったとか、私は、これはささやかなものだと思うのです。それは向こうはありがたいとは言ってくれておりますけれども、もう一歩踏み込んで、やはりこれから冬にかけて住宅です。そういった意味では、プレハブなんというのは、日本のものは非常に組み立てもいいし暖房もできる、よくなっておりますから、この点だけ大臣、私は、外務省も思い切って政策変更すべきだと思いますが、どうでしょうか。
○河野国務大臣 これまで、緊急、人道という原則を私ども持ってこの問題に対応してまいりました。状況は極めて困難な状況というふうに聞いておりまして、鈴木委員のいつもいつもヒューマニズムに富んだ御示唆をいただいておるわけでございますが、御指摘、よく受けとめまして検討したいと思います。
○鈴木(宗)委員 終わります。
○小杉委員長代理 秋葉忠利君。
○秋葉委員 今国会で初めて質問することができまして、もっと質疑の時間がたくさんとれるようにお互い努力をしたいと思いますが、何点かについて質問させていただきます。 まず第一に、先週、これは大きなニュースになりましたけれども、一九四一年の真珠湾攻撃に関する対米通告がおくれた問題について情報公開がされたわけですけれども、この経過は大体マスコミの報道するとおりだというふうに思います。 それに関連して、私は、アメリカに約二十年間住んでおりましたけれども、その二十年間の生活のかなりの部分が、実は、この通告遅延ということに影響を受けております。それは私個人だけの問題ではなくて、アメリカと日本、あるいはアメリカ人対日本人、そういうつき合いの中で常に出てくる非常に重要な問題だと思いますので、その観点から、幾つか外務大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思うのです。 まず第一に、これはマスコミにおいても指摘されておりますけれども、この通告遅延、これが外務省の意図的な判断によって通告をおくらせたということではなくて、何人かの外務省のお役人の過失なのか、あるいは認識がなかったのか、その原因というのは定かではないようですけれども、ともかく何人かの個人に責任が帰せられる問題であるという解釈が、マスコミにおいてはなされております。 その解釈が妥当なものであるのかどうか。もしそうであれば、そういった個人に対してきちんとした処分が行われているのか。そのことによって、例えば外国において、特にアメリカにおいて、日本人の旅行者あるいはアメリカに住んでいる人間が、日本は、それはしばしばあなたはという合意があるわけですけれども、その問題について言われた場合に、いや、あれはこれこれこういうことで、明確なだれそれという人間の過失であるというふうに外務省も認めているし我々もそう考えているんだということで、きちんとした説明ができるということが私は大切だと思います。 何よりも真実が一番大事であるという観点からこのことを申し上げているわけですが、その認識、責任はどこに帰されるべきであるかという認識と、その前提に立った上での処分について、まず大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○河野国務大臣 アメリカの事情に詳しい秋葉議員には、御経験から、この問題について非常に大きな意味を感じておられると思います。私も、真珠湾攻撃というものが奇襲、だまし討ちだったのかというアメリカにおられる方々の気持ち、何人かの方から伺ったことがございます。この点を真実を明らかにするということは、実は極めて重要なことであろうと思います。 ただ問題は、この真実を明らかにする方法は一体どういう方法があるのか。ただ単に電報のたぐいを公表したというだけではその真実は明らかにならない。つまり、時間差その他の問題から見まして十分ではないということがあったわけでございます。 そこで、先般新聞にあえて公表をいたしましたものについて若干申し上げたいと思いますが、公表をいたしましたように、当時の在米大使館におきまして電信関係者の宿直体制がとられておらなかった。また、対米覚書を作成する最終段階に当たるタイプ作業が、事務処理の適切さを欠いたためにおくれて、そのために覚書の伝達が予定の時間に間に合わなかったというのが、まことに遺憾ながら事実であるということでございます。 これは、戦後、いろいろとその当時のことを知る関係者がそれぞれ述べた、あるいはメモにしたものを集めまして検討してその真実を求めた結果がこういうことでございます。極めて遺憾ながら、宿直体制がとられていなかったとか、タイプ作業、タイプを打つ作業が大変遅かったということが、ああした極めて重大な事態につながってしまったということでございます。 また、本件に関する文書を総合して見てみますと、当時の緊迫した情勢について本省側と在米大使館側とで認識の差があったということは否定できないことでございまして、こうした外務省本省と出先の大使館との間の認識の差を縮める努力が双方でもっと必要であったという反省もあるわけでございます。 本件をめぐります政府の処理いかんという点につきましては、関係者の処分との関連で、関係者の処分が行われたという記録は存在しておりません。こうしたことがまた別の解釈を呼ぶということになっている点があるわけで、その点は甚だ残念でございますが、関係者の処分が行われたという記録は見つかりません。
○秋葉委員 第二次世界大戦中の日本の外交官の振る舞いについては、問題になっているのはこれだけではありません。例えば、昨年アメリカでつくられました「シンドラーのリスト」という映画がありますけれども、日本のシンドラーというふうに呼ばれる場合もある杉原千畝さんの場合には、非常に人道的な措置をとった。本省の訓令に反してユダヤ人に出国のためのビザを書いたということで、戦後いち早くこの杉原さんは外務省から処分をされた。 しかるに、日本の国益を大きく損ね、仮に現在の日本に反逆罪というような罪があれば、それに値するかどうか当然考えられなくてはならないような責任を持っている奥村勝蔵一等書記官、井口貞夫参事官、これは日本経済新聞にも書かれておりますので、具体的にはそれが一般的な判断であるというふうに考えた上で申し上げておりますけれども、その二人は戦後外務次官になっている。それを客観的に考えれば、このお二人のとった行動というのは譴責されるべき行動ではなく、日本の外務省、さらに日本の政府から考えれば、これは当然昇進に値する、栄誉に値する行動であったという判断を、間接的でありますけれども示していることになります。それが、戦後そして現在でも、その判断というものは国際的に生きている。特に、アメリカに住む日本人にとっては、その負担を自分たちの肩に背負わなくてはいけない。 さらにもう一つ申し上げますけれども、実はそれ以上に被爆体験というものがこの政府の態度によって非常に大きく影響を受けているという点がございます。その点については改めて申し上げますが、杉原さんに対する処分と、それからパールハーバーに関連しての処分のなさといいますか、これはどちらかといいますと褒賞というふうに考えてもいいと思いますけれども、その点に関しては少なくとも最低限バランスがとれていないというぐらいの認識はおありなんでしょうか。
○河野国務大臣 日本のシンドラーと呼ばれた杉原さん、それ以外にも、杉原さんはほかにもいたという報道もございまして、私どもも、外交官の中に人道的な判断を勇気を持って下した方が何人がおられるということは、我々にとっても大変ほっとするといいますか、あるいは誇りとするものでございます。一方、今回公開をいたしました対米交渉覚書の伝達の遅延という問題につきましては、ただいま申し上げましたように、全く事実を確認をいたしますと、遺憾ながらこの宿直体制でありますとか、タイプ作業でございますとか、まことにあれだけの国家の重大事に直結をするということは思いもかけないことでございまして、まことに遺憾なことでございます。 当時の外務省の事務処理上の不手際というもの、つまり対米交渉の打ち切りに関する対米覚書の伝達の遅延ということはまことに事実でございまして、こうした事態が生じましたことについては極めて遺憾なことであって、申し開きの余地はないというふうに私は思います。 外務省といたしましては、国家の重大な局面にこのような遺憾な事態を生じさせたことについて、従来よりこのようなことを二度と繰り返してはならない、重大な教訓として受けとめて、執務体制などの改善に心がけるというのが外務省としての現在の気持ちでございます。 外務大臣といたしまして、今回の公表は、そうしたことについて深くみずからをも戒める、それから我が国の国際的な立場に対する説明ということも含めて重く考えなければならぬというふうに思っております。
○秋葉委員 この問題について遺憾に思われているというところは私は評価できますし、当然そうあらなくてはならないと思うんですが、ただ、いわゆる、まあ英語で言えばスニークアタックというようなもの、あるいはルーズベルト大統領がこの日本の奇襲攻撃に対して、これは本来は奇襲ではなかったわけですけれども、この日が、アメリカで言えば十二月七日がデー・オブ・インファミーというような形で、アメリカ人の心の中、アメリカ社会には非常に根深く残っています。その点について考えると、ただ単に外務大臣が遺憾の意を表されるだけで、こういったアメリカ社会の根本的な価値観が変わるかどうか、私は自信が持てません。もっとアメリカ社会に対する影響を持つような、勇気ある行動がどうしても必要ではないかという気がいたします。 その具体的な行動について、どういった行動がそういうものであるかということについてはまた別の機会に譲ることにして、なぜそれが必要かということを申し上げておきますけれども、一つは、アメリカ社会において、例えば原爆の結果どのような大きな被害がもたらされたのか、そういう話をすると、ほとんどのアメリカ人はそれはパールハーバーが先だったという形で、反論ではありませんけれども、こちらはアメリカが悪いと言っているわけではなくてただ単に原爆の人間的な悲惨さというものを伝えているにもかかわらず、パールハーバーが先だと、おまえたちが悪いんだから、すべてその問題については、原爆について報道する、あるいは伝えることさえ許さないというような反応が返ってまいります。 そして、その一つの延長として、ともかく国際的な問題、国と国とのさまざまな問題がある場合には、必ず真珠湾攻撃というものが基準として持ち出されます。例えばイラクの一九九〇年の進攻のときもそうでしたし、それからそれ以前の例えはアヤトラ・ホメイニの場合にもそうでしたし、事あるごとにこれが持ち出される。いわば国と国との関係において尺度があるとすれば、それを温度にかえれば、真珠湾攻撃というのは絶対零度の位置、これ以上悪いことを一つの国が他の国に対してできないというような尺度ではかられています。そういった尺度になっているからこそ、例えば原爆の問題について、あるいは核兵器の問題について広島や長崎が努力をしても、なかなかアメリカ社会には伝わらないというところがあるんです。 さらに、これは今度は外務省の態度とかかわりがあると思うのですけれども、恐らく外務省がこの原爆の問題について、あるいは核兵器の問題について非常に及び腰であるのは、やはりこの点がひっかかっているんではないかということを考えざるを得ません。 例えば広島市が一九八〇年代の初めですけれども、国連に対して被爆者の団体を送って、当時の外務省のお役人と話をしたことがございます。私もその一人として参りましたけれども、そこで明白に我々が言われたのは、外務省としては皆さんがアメリカに来て原爆、原爆と言われることは困るんだということを言われた。こんなばかな話がありますか。そもそも被害を受けた人たちが、その被害について、しかもこれはただ単に敵味方というレベルを超えて人類全体の問題として核の認識をできるだけ多くの人に持ってもらいたい、そういう努力をしているときに、外務省が公然とその妨害をするなんということが本当にあっていいものでしょうか。 それは感情的なレベルでそう反応されているのかもしれませんけれども、先ほど申し上げた、原爆と言えばパールハーバーが戻ってくる、そしてそのパールハーバーについては外務省は何とかうやむやにしたいと思っている、その個人の責任をとるどころか、そういった責任のある人間に対して最高の次官という地位にまで上らせている、その事実は消し去ることができないわけですから、そのことに関してできるだけ言及されるのを防ぎたい、そういう主義があるとすれば、一番最初の段階での原爆についての広島、長崎の発言を封じるということが非常に効果的になってくる。そういった因果関係でも考えない限り、例えばそういった場で広島や長崎の被爆者たちが、あなた方がアメリカに来て発言されるのは困るんだということを外務省のお役人に言われる筋合いはないと私は思います。 その点について、さらにもう一つつけ加えますけれども、最近スミソニアン博物館において、広島の原爆によるさまざまな被害を受けた遺品を展示するという話がありますけれども、これについてもアメリカの世論から非常に大きな変更を求められるという点がございます。例えばこういったことについても、当然外務省としては積極的に広島の立場をそういった場でも代弁していただかなくてはいけないというふうに私は思いますけれども、しかし、今までの外務省の言動から考えると、とてもそんなことはやっていただけない、そういう気がいたします。 この一連の原爆と真珠湾攻撃について、外務省としてはどういうふうにお考えになっているのか、これからともかくどういった形でこの国際世論、特にアメリカの中の原爆観、パールハーバー観というものを変えていくおつもりなのか、時間が余りありませんけれども、一言お願いいたします。
○河野国務大臣 広島の気持ちを持っての御質問でございますから、一つ一つが私には非常によく理解ができます。私は、やや個人的なことを申し上げて恐縮ですが、数年前に広島市に対しまして、毎年行われる広島の八月の世界に対するアピールの中で、やはり真珠湾攻撃までさかのぼって言及をされる方が説得力があるのではないかということを、全く個人としてでございますが、申し上げたことがございます。 最近広島ではいつも、ただ単に被爆と言わないで戦争全体に対する評価をしておられるということを見たり聞いたりいたしまして、広島はより世界に説得力を持たれるであろうというふうに私は実は思っておったわけでございます。今秋葉議員からの御指摘は、まさにそのことを逆に外務省に広島の方から言われるということでございまして、私は大変そういう意味では重く今の御発言は受けとめております。 我が国が国際社会の中で究極的な核廃絶を訴えるということは、唯一の被爆国として当然の行為だと思いますし、それはできる限り積極的に行うべきだと私自身思っております。したがって、所あるごとにと申しますか、折をうかがってそうした作業に私は取りかかっているところでございまして、先般の国連におきます究極的核廃絶に関する決議を日本が単独で提案をし各国の支持を得たということも、私は当然日本がやるべきことをやったまで、そしてまた、そうした呼びかけに多くの国が理解を示してくれたことを大変うれしく思っております。 ともすれば、国際社会がこうした問題について、どちらかというと非同盟の国々と核保有国との間の溝を深めるということばかりが目につく状況の中で、我が国としてやはりイニシアチブをとってその方向に国際社会を持っていく、そういう努力をすることが、今外務省にとっても大事な仕事だというふうに私は考えているところでございます。
○秋葉委員 究極的な核廃絶ということには反対はできません。しかしながら同時に、国際司法裁判所に対して核兵器の使用が国際法違反であるかどうか、その判断を求めるという決議案に対しては、日本は他の核保有国と、アメリカを初めとするその核保有国と同一歩調の棄権をしているではありませんか。やはりそれは全体のバランスとして考えるべきことであって、究極的な核廃絶を日本が提唱しているということは、私にとってはそれほど意味のあることとは思えません。 というのは、二つの理由を申し上げますと、一つは、広島、長崎の被爆者が求めてきたのは究極的核廃絶ではなくて、できるだけ早く、しかも完全に核廃絶をやるということです。その形容詞を二つとも取り除いてしまって究極的というふうに変えることは、これはごまかしたというふうに多くの被爆者が考えてもこれは仕方がない、私はすりかえだと思います。 それからもう一つ、究極的な核廃絶というのは何もやらなくてもこれは実現されるものです。地球の寿命は有限です。地球の寿命が尽きたときには当然核兵器もございません。そういう意味で、究極的に核がなくなるということはこれは何もしなくても実現されることであって、そしてそういう観点から考えると、何もしないことをある意味で是認する態度だというふうにとられても仕方がないところだと思います。 この問題については、現実の、例えば核兵器の使用の国際法違反その他に関連して今後とも議論を続けたいと思いますので、とりあえず問題提起だけにさせていただきますけれども、これに関連してより具体的な問題を一つ伺いたいと思います。 それは放影研の問題ですけれども、現在放影研の移転ということが課題になってきております。ところが、この放影研に関連しては、かつてのABCCと呼ばれていた時代にはアメリカ側が一方的にお金を出していた、それが放影研に変わって日米で折半するということになりましたけれども、最近では、その折半するという非常にバランスのとれた合理的なやり方が足かせになってきてしまっているという事実も同時にございます。 ということは、アメリカ側の財政状況が余りよくないためにアメリカがお金を出せないという現状がございます。そして、日本側にはお金があるにもかかわらず、日本側でもう予算として計上され、そして執行可能な予算についても、アメリカ側に金がないから使えないというような状況が生まれてきています。そして、その結果として放影研で働いている人たちが例えば首を切られるとか、そういったような形で影響を受けてきている。 本来であれば、この折半というのは日本とアメリカがそれぞれに、もちろん日米の経済力その他が全く互角であれば五〇%、五〇%ということでいいと思いますけれども、しかしそれぞれの立場で責任を果たすということが趣旨だというふうに思いますけれども、その趣旨が、最終的にはそこで働いている人たちの職場を危ういものにしたり、あるいは現在では広島市そして市民とも望んでいるこの放影研の移転ということに支障を来すようなことになってしまった。 この点について、その折半ということは、もちろん文字どおり考えれば常に五〇%、五〇%予算を出さなくてはいけないということですけれども、しかしながら場合によっては例えば四五%、五五%でもいいのではないか。もっと極端なことを言えば一対三ぐらいの割合になっても、それぞれの国がその時点でできる限りの負担を行う、そしてまた経済状態が変わったときには、また逆の比例によって負担をしていくというような形で柔軟に運営ができないものだろうか。柔軟に運営することによって、放影研の役割あるいは広島市民や被爆者の願いというものがより満足な形で実現されるのであれば、そういったことを当然考えていいのではないかというふうに思います。 この点について、外務省並びに厚生省の基本的なお考えを伺いたいと思います。
○時野谷政府委員 お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘のとおり、放影研につきましては財政的な面でのいろいろの困難が生じてきている、こういうことでございます。 ただ、ただいま先生御指摘の日米折半ということでございますが、これは御承知のとおり、日米間の放影研を設立します交換公文に基本的な原則、基本的な考え方ということで書いてございまして、従来そういうことで円滑に運営されてきた、こういうことでございます。したがいまして、私どもの基本的な考え方といたしましては、移転に関してもこの基本的な考え方に基づきまして米側の協力を得たい、こういうふうに考えておる次第で、この立場には変わりはないわけでございます。 ただ、先生御指摘のとおり、米国の財政事情のもとで、米側が移転につきまして経費折半ということはなかなか困難、こういうこと宣言ってきているのもまた事実でございます。外務省といたしましては、今後、こういう米側の回答を踏まえまして、厚生省とも御相談をして何とか実現に向けて努力をいたしたい、こういうふうに考えております。
○川邊説明員 厚生省でございます。 今外務省からもお答えございましたように、基本的には放影研の運営につきましては日米折半でやっていくということでございますし、移転問題につきましても、アメリカ側も例えば平成四年度には、基本計画については日米双方合意で折半のもとで計画を策定しているわけでございまして、今後ともできるだけ粘り強くアメリカ側と交渉を続けていきたいというふうに考えております。
○秋葉委員 時間がありませんので、きょうはこの問題についての問題提起だけにしたいと思いますけれども、ともかく放影研というのは長い歴史がございます。その初期においてはABCCという形でアメリカが一方的にこの機関をつくったわけですけれども、その時点でも非常に大きな批判が上がったのは、広島市民の意思を全く無視するような形で運営が行われているではないかということに関して、あるいはABCCそのものの存在が被爆者や広島市民を実験動物として扱っているのではないかという批判が非常に根強くありました。残念ながら現在でも、その形での放影研に対する批判といいますか疑念といいますか、そういうものが残っております。 やはり今の時点で何よりも優先して考えていただきたいのは、広島市民並びに被爆者たちの放影研の移転あるいはその運営についての考え方でございます。 外交文書がある、それから日米間の合意がある、それはもちろん大事なことですけれども、しかしながら、こういう牽強付会をやっていいのかどうかわかりませんが、一九四一年の時点では、国際法に違反してまでも行動をとった人に対して何の処分もとらないということが堂々としてまかり通るところであれば、外交文書を無視しても広島市民や被爆者たちの意思を尊重するということは十分できるはずだと私は思います。 そこまで極端に言う必要はないかもしれませんが、やはり何が最重要事項であるのかということを考えていただいて、外交折衝によって、あるいはこれからの放影研の存在そのものについての原理原則を改めるというところまで含めて、ぜひ御努力をいただきたいと思います。そのお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。
○小杉委員長代理 柴野たいぞう君。
○柴野委員 改革の柴野たいぞうでございます。 私は、去る十一月十一日から十七日まで、改革調査団の一員として、ザイールのゴマ市及びルワンダ国境周辺における自衛隊の人道救援活動を視察してまいりました。また、難民二十万人収容のムグンガ・キャンプ、あるいは二十一万人収容のキブンバの両キャンプを調査するとともに、現地の北キブ州知事のモト・ムペング氏、あるいはゴマ市長のマシャコ氏、現地の国連難民高等弁務官事務所のニコラス所長代理などとも会談をしてまいりました。 外務大臣として、四百人からの、ゴマには二百六十人でございますが、派遣をしているわけでございますが、今その活動を、大臣、まずどう評価なさっているか、現状をどう見ていらっしゃるかということをお伺いしたいと思うのです。
○河野国務大臣 国際社会の中で、さまざまな問題はございますけれども、特にルワンダの難民の方々の生活困窮状態というものは大変悲惨なものだというふうな私どもも報道で見聞きしております。 現地の状況等、累次にわたる調査団を出しまして状況把握をしてきたわけでございますが、我が国としても、こうした事態にいささかなりともお役に立ちたいという気持ちを持っておりまして、政府部内で検討いたしました結果、自衛隊の派遣ということをいたしたわけでございます。 現地に行っております方々からは、もちろん現地の事情等、当初考えていたものと若干の違いはあったようでございますけれども、しかし、本来の目的のために懸命に努力をしているという報告を聞いておりまして、私どもとしても、国際社会に貢献することがいささかなりともできているというふうに判断をいたしております。
○柴野委員 日本から一万三千キロ離れまして、飛行機だけでも二十五時間乗らなければ着かないわけでございまして、現地で関係者と会談いたしますと、皆さん異口同音に、日本の自衛隊に対する非常に高い評価があるわけでございます。 当初は、NGOとのあつれきだとか、一体何しに行くんだとか、いろいろなマスコミ等の報道もございました。しかしながら現地では、ゴマ市の市長さんや知事さんも、非常に日本の自衛隊はよくやっていただけると。私どもも、視察しながら日本の自衛隊の車で回って歩いたのですが、一般市民の方々が日の丸の車を見て手を振るということでございまして、非常に立派に役割を果たしているんだなということを実感した次第でございます。 いろいろな話は尽きないのですが、私が現地で伺ってきた話を二つほどお話しして、それで大臣の感想をお聞きしたいのです。 一つは、国立ゴマ病院で医官の方が手りゆう弾の破片の手術だとかいろいろな手術をやっているわけなんですが、医務官の一等陸佐の小林秀紀さんという方が手術をやるわけなんですが、御承知のとおり、あの地域はエイズの発生地域でございまして、五四%もエイズの患者がいらっしゃるという状況でございます。 そういった中で、難しい手術をしますと、やはり手術手袋をはめていても、骨にメスが当たったりしてはね返って、手袋を傷つけたりすることが間々あるわけでございます。前回も新聞でも報道されましたけれども、やはり難しい手術で手袋を切ってしまって、これはもう自分はエイズにかかったんじゃないかということで、彼は二時間ほど頭が真っ白になったということを言っております。幸いなことに、後で調べたらエイズでなかったということで、それは助かったわけです。 いずれにいたしましても、以後、そういった外科手術は小林秀紀さん一人がやっているわけでございまして、何人かの外科の医師がおるんですが、自分たちの後輩には一切任せない、万が一エイズにかかるなら自分ひとりでかぶろうじゃないか、こういった決意でやっておるわけでございます。 それから、先般、洞窟にルワンダ難民が落ちまして、落ちましたというよりも、だれがやったかいろいろ憶測はありますけれども、四人洞窟に、閉鎖されている状況の中で生存しておる者がおるということで、日本の自衛隊が車両あるいは機材を持ち出しまして、救出に当たったわけなんです。大変な洞窟でございまして、狭い中を入っていかなければいけない。当然、その中に入っている人もけがをしているだろう。そうしますと、その人の救出で、ロープを伝わってやりますと、その方がエイズだった場合必ずエイズになるわけです、要するに自分自身も傷つきますので。 そういった中で、その小隊長さんが言われるには、これ助けに行って、もしおまえが上げてくれば、おまえエイズになるぞ、エイズの患者だったらエイズになるかもしれない、それでも行くかということをただしたそうでございます。しかしながら、その若い隊員は、私は行きますということで、まさに命がけで行って救出に当たったということが言われておるわけでございます。 まさに、日本は平和そのままで、昼あんどんでございますが、現地では大変な状況でございまして、そういった前線ではまさに命がけの活動を展開している、こういうことでございます。この話を伺って、大臣の感想を伺いたいと思うのです。
○河野国務大臣 自衛隊の諸君が現地で懸命の努力をしてくれているということに、心から敬意を表したいと思います。 私どもとしては、柴野議員おっしゃるように、日本から大変離れた遠隔地でございます。遠隔地なればこそ、過去何回かのPKO活動の経験からいって、日本は、利害のあるところにPKOを出すというのではなくて、国としての利害はないところであっても、つまり国際貢献というものはそういうことにかかわりなくやるというところに意味があるという指摘もいただいておりますが、まさに、モザンビークでございますとか、あるいはザイールにおきますルワンダ難民に対する対応というものは、本当に献身的な気持ちを持って国際社会に貢献をするということでございまして、隊員の諸君の努力には心から敬意を表したいと思います。
○柴野委員 いずれにいたしましても、現地では、本当に二十四時間何が起きるかわからないという緊張感の中で、大変な御努力がなされているということをお話しした次第でございます。 ルワンダと国境を接する地域に大量の難民がおるわけでございますが、とりわけ、ザイール共和国との国境線に大きなキャンプが幾つも点在しているわけでございます。そのザイール共和国ですが、モブツ大統領が任期が切れても居座っているだとか、あるいは選挙で選ばれた首相の任命を拒否するとかいう非常に政治的な混乱の渦中にあるわけでございますが、もちろん経済的にも相当困窮しておりまして、さきの新聞でも、ポーランドの大使が大使館の家賃を払わないで追い出されて、ホームレスになって駅に泊まり込んでいたというふうなことも書かれております。 そういった状況の中で、聞いたところによれば、一年以上ザイール兵にも給与が払われていないというふうなことが言われているわけでございます。大臣、一体ザイール兵は何で暮らしを立てていると思われますか。
○須藤政府委員 ザイール兵の行動について報道等でいろいろ言われていることは承知しております。それから、御指摘のとおりザイール兵に給料が支払われていないんじゃないかというような情報も得ております。 しかしながら、いろいろなソースからいろいろな情報があるわけでございますが、ザイール兵にも幾つか系統がありますようで、大統領親衛隊に属する人とか、それから中央政府軍の国防大臣の直接管轄下にある軍の警察、あるいは内務大臣の管轄下にある治安警察、あるいは空挺部隊、あるいは地方管区から応援に駆けつけた部隊等、いろいろな系統があるようでございまして、総じて中央のコントロール、直接統治下にあるザイール兵の規律は比較的よいというようなことも聞いておりますが、末端の方に行きますといろいろなことがあるようでございまして、給料の遅配等もあるというふうに聞いておりますが、何分ザイールの軍の中のことでありますので、詳細なことは私の方から確認することは差し控えさせていただきたいと思います。
○河野国務大臣 詳細、私実は把握しておりませんが、ザイールにルワンダ難民支援のために我が国自衛隊を派遣するに当たりまして、玉沢防衛庁長官はザイールの大統領に直接会っております。私も国連におきましてザイールの外務大臣、ブルル外務大臣にはお目にかかりましたし、また外務省としては柳沢政務次官をザイールに派遣をいたしまして、政府関係者と会談をさせました。 いずれも、この三つの会談は我が国自衛隊派遣についてザイールの了解、支援を取りつけるということが主たる目的でございましたが、その折に、ザイール側から私に対しまして、ザイールのブルル外相は、ルワンダは大変なことになっておって難民が大勢来ている、その難民のために日本から自衛隊が派遣されることは大変結構なことで、我が国はそれに対して全面的に支援すると言いながら、他方我が国も大変なのだということをブルル外相は私に述べられました。あれだけの人数の人たちが我が国領土に入ってきて生活をするということになれば、我が国にとっても大変なこれは事態であって、ルワンダに対する支援と同時に我が国の実情も十分理解をしてほしい、そういうお話はございました。ただ、今お尋ねのように、ザイール兵について特別な言及はございませんでした。
○柴野委員 全く認識が甘いと言わざるを得ないのですが、約一千名のザイール兵が国境地帯におるわけですが、夜は夜盗団ですね、恐喝、とにかく今からがら逃げてきて、コレラ、赤痢という病気の大変な惨禍をくぐり抜けて、今度はザイール兵のそういった恐喝まがいにおびえているというのが難民の実態であり、日本から行った報道記者の方々も、私が現地で聞いたところ、もう何社にわたってザイール兵にやはり恐喝されて、結局銃口を向けられると、とてもじゃないけれども払わないわけにいかないということで、もう何千ドルも払っているという報道機関もあるわけなのですね。それで、当然のことながら発砲事件も多発しておりますし、手りゅう弾による事件だとかそういったことも、ある種ザイール兵のそういった行動も大きな要因の一つになっていると思うのですね。 ですから、ここで例えば、ザイール共和国についても民主化の進展だとかあるいは経済の安定のために、これは、とりあえず給料を払えるぐらいのわずかな額でもいいと思うのですよね。というようなことで、必要な支援を行っていくというふうなお考えはありますでしょうか。
○須藤政府委員 ザイール共和国が、特に一九九一年の暴動以来、経済的にも非常に苦境に陥りまして財政も破綻しているということは事実のようでございます。 そのような状況に対しまして、欧米初め日本を含めて、主要な援助国はザイールに対して援助すべきであるという考え方もあるわけでございますが、他方、ザイール政府の姿勢にかんがみまして、ザイールに対する援助は差し控えるべきであるという考え方もかなつ強いものがございます。特に、九一年以降治安情勢の悪化もありまして、日本といたしましてもザイールに対する援助は控えていたわけでございますが、現在とりあえず、ザイールに対します小規模な無償援助ということで、ゴマ地区の病院とか学校に対する小規模無償を既に実施しておりますが、中央政府に対します援助につきましては、小さいことから始めることが可能かどうかということを含めまして、キンシャサに大使館の実館を先月開設いたしましたこともありまして、そういう点も含めて検討しているところでございます。
○柴野委員 私がザイール兵についていろいろ申しますのは、現地の自衛隊の護衛をするという役回りをザイール兵がやっておるわけでございまして、私どもがいろいろ視察して回るに当たりましても、先頭にザイール兵がジープに乗って先導しておるわけでございまして、いろいろな事態が起きても、御承知のとおり米軍もフランスも撤退して、今軍事的に何らかの形で展開しているのはザイール、もちろん本国ですからザイール兵はおるわけでございまして、外国の部隊では自衛隊しかないわけでございます。 ところが、そのザイール兵がこのような軍紀で、むしろ問題を深刻化させる要因になっているということでございまして、確かに四千四百万ドル、いろいろなルワンダ難民支援のための援助をやったということも伺っておりますが、まさに、現地を安定化させるための一つのポイントは、このザイール兵の軍紀を立て直す。財政的にも多少あれしないと、給料も払わないで何年もやっていったらこれはもう大変なことになるということは出てくるわけでございまして、私はそれを主張したかったわけでございます。 それから、自衛隊の基地がゴマ空港のわきにあるわけでございますが、二十五日にもザイール兵が殺傷事件を起こして、二十人死亡、七十人がけがをするという事件がございました。こういった非常に不穏な状況の中であるわけでございますし、同時に、ニーラコンゴという活火山、まさに日本の有珠山みたいな、火砕流が起きれば二十万からの難民キャンプを十分で襲うというような状況なわけですね。 当然、自衛隊の駐屯地にしても、大変な危険な状況であるわけです。夜などは、まさに空を赤々とニーラコンゴの、いわゆる火山の様子がよく見えるわけでございまして、いろいろアフリカと今まで長くつき合っていた諸国、フランスだとかイギリスだとか、そういった方々の有識者に聞きますと、もし何かあった場合、二十四時間以内に撤収できるかできないかというのが非常に大きな問題なんだ、飛行場も使えなくなって、陸路で日本の自衛隊、万が一のときに二十四時間以内にどういう方法で、どこにどうやって逃げるのかということが非常に課題になろうかと思うのですね。 そういった意味で、防衛庁の方も来ていらっしゃると思うのですが、その辺、ちょっとお尋ねしたいと思います。
○山崎説明員 お答え申し上げます。 防衛庁としましては、万一の不測事態に備えまして、避難要領等につきまして、現地の実情等を踏まえつつ当然検討を行っているところでございます。 具体的な避難の際の移動手段につきましては、そのときどきの状況によりまして、例えば、ナイロビに展開をしている航空自衛隊のC130、あるいは自衛隊の車両等の中から最も適当な手段を選んで避難をするということを考えております。例えば、仮に飛行場が使用不能な場合につきましては、当然車両等によりまして避難を考えておるわけでございますが、現時点で、例えば使用可能な避難経路の状況の把握とか、あるいは隊員の行動要領等を検討して、万一の事態に備えているところでございます。 〔小杉委員長代理退席、委員長着席〕
○柴野委員 東北大学の先生が、火山の、向こうで現地の調査もやっておるわけですが、いっ爆発が起きてもおかしくないという状況でもございますので、本当に、よくよく最悪の事態を考えて準備を整えておくということが非常に大事だと思います。そういったことを強く要望しておきたいと思います。 それから、先般国連のガリ事務総長が、PKO、五千人規模の平和維持活動をやるものをやったらどうかという勧告をいたしました。この点、大臣、まずPKOを派遣するというガリ総長の勧告についての御所見を伺いたいと思います。
○河野国務大臣 二十一日にガリ事務総長は、ルワンダ難民キャンプの安全に関する報告書というものを安保理に提出をされました。事務総長としては、三つの選択肢を掲げた上で、現在の状況下では通常の手続で設立される国連PKOというものが最も現実的な方法であるというふうに述べておられます。 難民キャンプ内での治安問題、今議員が述べられましたが、キャンプ内での治安問題については、今回の国連事務総長の報告を受けまして、どのような対応が最もふさわしいものであるかを含め、安保理でこれから議論をされるということになっております。我が国といたしましても、この問題に十分関心を持って、安保理での協議を見詰めたいと思っております。 一方、議員も御承知のとおり、我が国が現地に派遣をいたしております自衛隊の部隊につきましては、十二月末日までにその業務を終了するという予定であることは御承知のとおりでございます。
○柴野委員 もしその安保理で、PKOを派遣するということが決定された場合、そしてまた我が国に、これは仮定の話ですが、我が国に派遣の要請が来た場合、どういたしますか。
○河野国務大臣 ザイールにおきます自衛隊の活動というものは、いわゆるPKOの活動ではございません。PKO法に基づいてはおりますけれども、PKO法の中の人道的支援という立場で現地に行っているわけでございまして、国連が我が方に仮にとおっしゃいましたが、まさに仮に我が方に何か要請してくる場合には、PKO法の、PKO活動という視点にのっとったものであるとすれば、私は、ちょっととっさのことで正確かどうかわかりませんが、五原則に恐らく合致しないのではないかというふうに感じております。
○柴野委員 まさにその五原則というのがあるのでございますが、一体五原則のどこが合致しないんでしょうか。現状の情勢を踏まえてどこが合致しないのでしょう。
○河野国務大臣 これはまさに現地の状況次第でございます。ルワンダ難民支援のためにザイールにPKOを出すという状況というものが、これまでの我々の経験の中ではなかったことでございます。現地の状況によって判断をしなければならぬと思います。
○柴野委員 ちょっとわけがわからないあれなんですが、いわゆる五原則というのは、一つが、紛争当事者間の停戦合意、それから二つが、派遣国及び紛争当事者の我が国部隊への派遣の同意、三番が、中立的な立場の厳守、四番が、上記いずれか満たされない場合の撤収、五が、武器使用は要員の生命防護のための必要最小限度ということでございまして、確かに小競り合いその他いろいろございますが、この五原則を満たしていると思うのですが、いかがでしょう。
○柳井政府委員 若干技術的な点もございますので、私の方からお答えさせていただきたいと存じます。 これはもう先生御案内の上の話とは思いますけれども、先ほどお話のございました事務総長報告におきまして三つの方法を示唆したということでございます。この点、先ほどの大臣の御答弁の中にもあったと思います。 この三つの方法と申しますのは、一つは、いわゆる通常の、国連PKOと言っておりますが、いわば伝統的なPKOを難民キャンプの安全を漸進的に確立することを目的にして地域ごとに配置するというのが一つの案でございます。それからもう一つは、二番目は、一般の難民から旧政府指導者、軍事要員、民兵を分離するために、憲章七章下の国連PKOを設置するという案でございます。それからもう一つは、三番目は、この憲章七章のもとで安保理が承認する多国籍軍を設置する。 整理いたしますと、伝統的なPKOか、七章下のPKOか、多国籍軍がという案でございまして、どれになるかということにつきましては、先ほど大臣から御答弁がございましたように、これから安保理で審議をするということでございますが、この事務総長報告を読みますと、事務総長としてはやはり伝統的なPKOというものを主眼に考えておられるようでございます。 そこで、いずれにいたしましても、ザイールにおきましては、この国際平和協力法に言っておりますような紛争があるわけではございません。治安が悪いということでございます。その意味ではいわゆる紛争当事者間の合意というようなものが必要な事態ではないと思いますが、先ほど大臣から御答弁がございましたように、これからどういうPKOを出すかという審議をすることでございますし、またどういう状況のもとで出すかという具体的なことにつきましては現時点では判明しておりませんので、その点は今後の安保理の審議、決定を見た上で、最終的には判断する必要があろうと思います。
○柴野委員 ガリ事務総長も伝統的なPKOで五千人規模というようなことを言われているわけでございまして、私が言っているのは、仮にそういったことが決められて日本に派遣要請が来た場合に、五原則は満たされているかどうか、この一点だけなんですが、満たされていますか、満たされていませんでしょうか。
○柳井政府委員 若干繰り返しになりますけれども、伝統的なPKOということであれば、基本的には五原則との関係で問題は予想されませんけれども、ただ、やはり具体的なPKOの派遣に当たりましては、これも先生御承知のとおりでございますが、そのときどきの状況、あるいはどのような具体的なPKOになるかということも現実の状況に照らして検討して、総合的に判断する必要があると存じますので、一般論として。申し上げれば、伝統的なPKOということであれば、国際平和協力法の基本になっている五原則に合致する場合が多いであろうということは言えると思います。ただ、具体的な決定は、その状況に照らして総合的に判断する必要があるということでございます。
○河野国務大臣 ちょっと私の答弁、わかりにくかったのだろうと思いますが、少なくとも現在の時点においては、柴野議員がおっしゃる意味の五原則というものは現在の時点では満たされているということでございます。 しかし、仮に国連から、仮に、全く仮にそういう要請があったときには、やはりその時点で状況を確認をする必要があるという意味だと御理解をいただきたいと思います。
○柴野委員 十二月十日からいよいよ撤収の準備を開始するということでございまして、現地では確かに給水活動、医療活動、防疫活動、大変な活動を展開しているわけでございますが、現地の方々に伺いますと、自衛隊が給水活動だとか医療活動をやっているということを必ずしも知っている人は少なくて、むしろ平和創造のために、平和維持のためにパトロールしてくれているんだ、いざ何かあったときに助けに来てくれるんだというふうな感覚でおるわけでございまして、まさに先ほども申し上げましたとおり、ザイール兵を除けば日本の自衛隊しかおりませんものですから、あとは千五百人規模のNGO関係者がおるという状況でございます。こういった状況の中で撤収ということになるわけでございます。 まず一つ伺いたいのは、給水ですね。一日約一千百トンの水を浄化しておるわけでございますし、あるいは医療の面でもかなり多くの方々を、医療をやっております。それよりもまた、ナイロビ−ゴマ間の輸送ですね。C130でやっておりますが、既に千五百人以上のいろいろなNGO関係者初の輸送しておりますし、物資も二百五十トン以上輸送しておるという実績もございます。こういったまず引き継ぎですね。一体どこが引き継ぐのか、あるいはその引き継ぎのための準備は始まっているのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○山崎説明員 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、十二月、まだ正確な日程は定まっておりませんが、初旬ないしは中旬から陸上自衛隊の部隊、それから逐次航空自衛隊の部隊を撤収する予定でございます。 具体的にその引き継ぎに関しましては、当然現地の方がお困りにならないように、なるべく難民救援活動が引き続き円滑に行われるように、UNHCR等と十分な調整をして引き継いでいきたいというふうに考えておりますが、具体的にどこが引き継ぐかということにつきましては、まだ決定を見ている段階ではございません。
○柴野委員 せっかくの給水の大変な設備が向こうにございますし、ありとあらゆるそういったこれまでの活動を、ただこれで終わりと引き継ぎなしでやるということはまことにもったいないことでもございますし、それよりも何よりも、自衛隊がいなくなった後の治安の維持、こういった面で私は非常に大きな危惧を抱くわけでございます。そういった面で、もちろん私は、三カ月の期間が終わったんだからよく頑張ったということで帰ってきていただけるのが本来だと思っておりますが、いずれにいたしましても、途中でほうり投げたような形でなくて、ちゃんと地域住民及びいろんな施設がそのまま継続して使えるような御努力をお願いしたいと思います。 それで、御承知のとおり、ルワンダという国は部族抗争、フツ族だとかつチ族だとかいろいろと言われておりますけれども、十五世紀以来長きにわたってそういった一つの、部族間によるいろんなことがあったわけでございます。こういった部族間の問題というのはルワンダ一国の問題ではないわけでございまして、隣国のブルンジでありますとか、あるいはフツ族の首領と名のるモブツ大統領のいらっしゃるザイールですとか、あるいは政府、軍の要職をツチ族が占めるウガンダなど、非常にその周辺諸国を巻き込んだ問題でございます。いずれにいたしましても、いろいろ飛び火する可能性もございますし、非常に横のつながりというものが強い地域でございます。 そういった中に、日本という国は全く利害があの周辺にはございません。しかも、ケニアに至りますと日本は第一の支援国でもございますし、今般四千四百万ドルのいろんなルワンダ難民支援、国内対策としても四百万ドル拠出するということも決まっているそうでございますが、そういった意味で、一ルワンダの和平ということになりますとなかなか大変でございますので、あの辺の関係諸国ですね、先進国も、今までの植民地支配だのいろんな絡みがあってなかなか手が出せないような状況もございますので、ここで私は一つの提案をしたいのです。 外務大臣に、あの辺の地域の諸国を集めまして、中東部アフリカ和平会議、本来、外務大臣でも行かれて、向こうの要人にでもお会いしてそういったことを提唱して、一つの和平の枠組みつくり、あるいは難民帰還に向けての平和のプロセス、そういった機関を設置してはどうかと私は思うわけでございまして、私が外務大臣なら率先してやりたいという心境なんですが、まさに手が汚れていない日本、しかも経済的に大きな支援をしている国でございますので、中立的な立場で調整役ができるのではないか、こう思うわけでございまして、河野大臣、いかがでしょうか。
○河野国務大臣 なかなか当事者だけでは話ができないという事情もあると思います。それは、議員御指摘のように、長い長い部族的対立などもあるわけでございますし、そうした怨念を持つ人たちだけではなかなか解決しないということは、よくわかります。ただ、一方、アフリカにはアフリカの、何といいますか、誇りといいますか、アフリカはアフリカの、我々の手で問題を解決したい、そういう気持ちを持つ国々、そういう人たちもいるということにも我々は配意しなければならないと思います。 現に、OAUというんですか、アフリカ統一機構であるとか、あるいはその他アフリカの諸国の中に、自分たちがひとつこの問題を解決をしよう、議員がおっしゃるように、やはりあの周辺国が一致して問題解決に当たらなければ、一ルワンダだけの問題ではない、一ザイールだけの問題ではない、むしろ広いアフリカ全体の、全体のというと少し大げざかもわかりませんが、周辺国が一致してこの問題の解決に取り組むということが必要なのだろうと思います。 国連の場も一つの場でしょうし、今申し上げたOAUも一つの場だと思います。あるいは少し幅広な関係諸国の集まりということも解決に向けての一つの動きだと思います。私は、日本が乗り出して、集めて云々ということもさることながら、そうした国際社会の動きというものを歓迎し、そうした国際社会の動きを支援をするというのが今の我々の立場だということを申し上げたいと思います。 南アフリカを初めとして、意欲も高まり、アフリカの国々が安定した民主的な国になるために、お互いに努力し合おうなどといって本当に真剣に取り組んでおられる方々もおられるわけで、そうした方々の支援、この気持ちをまず支援をするところから始めるということが適当ではないかというふうに現在は考えております。
○柴野委員 まさに旧政府軍と新政府軍ですね、ルワンダの。旧政府軍も山に武器弾薬を隠して、いつでも反攻に出るよというふうな情勢でもございますし、五十万人とも言われる虐殺があり、部族間の長い対立があるわけでございまして、ここで日本の自衛隊も撤退する、国際社会が少し静観するようになりますと、まさに第二のソマリア化、泥沼化、大変な事態になるんじゃないかと私は危惧をいたしておりまして、そういった意味から先進各国も手をやいておりまして、ある面で、まさにこれだけの経済大国になり、世界の役割を担わなければいけない日本が、何も手が汚れていないからできるという役割があると思うのですね。ですから、そういったこともぜひ、泥沼化して、またまた多くの方々が虐殺される、あるいは内戦で亡くなる、こういったことがないように、ここが、この一、二カ月が一つのポイントだと思っております。そういった意味で、外務大臣にも非常に御努力をお願いをしたいと思います。 それでは、こればかりやっても長くなりますので、北朝鮮問題につきましてお伺いしたいと思うのですが、先般の米朝合意によって大きな進捗を見たところですが、九〇年九月の金丸訪朝時に行われました三党による、自民党、社会党、朝鮮労働党による、いわゆる戦後四十五年間も償いの対象とした共同宣言は、今後の北朝鮮との交渉においてどのように取り扱うつもりなのか、そしてまた、その三党共同宣言は、北朝鮮側はどういうふうに認識しているのか。そしてまた、今回、自民党、社会党、与党になりまして、まさにそういった意味では公党間の約束事が、参加した党は与党を形成しているわけでございまして、この約束事は日本政府に対して直接、間接にどのような影響、拘束力をもたらすのかについてお伺いしたいと思います。
○川島政府委員 当時からの経緯について若干説明させていただきたいと思います。 今申されました三党共同声明でございますけれども、これはあくまでも政党間の文書でございますので、政府に対してこれは法的義務を課すものではないという認識に立って現在まで来ております。 それで、当時の三党共同声明で若干物が前に動いた部分もございます。通信衛生の利用とか。チャーター便を動かすようになったとか、等々がございますのですけれども、一番、当時問題と私ども考えましたのは、戦後四十五年の朝鮮人民が受けた損失について償う云々というところがございまして、そういうところとか、やはりその後、日朝国交正常化交渉が始まったわけでございますけれども、私どもがその交渉の中でやってきた基本的なスタンスというものは、三党共同声明とはかなり異なる形でやってきております。 その後、今かれこれ二年ばかり中断しておりますけれども、この間、若干非公式なやりとりでございますけれども、北朝鮮側からは、やはり日本側がこの金丸訪朝当時の三党共同宣言のラインに戻るべきである、それが交渉を動かす道であるというような感じを、時たま伝わってくることがございますけれども、いずれにいたしましても、政府側としては、今、仮に正常化交渉が再開されました場合には、この三党共同声明とは違って従来からとってきた姿勢によって対応する所存でございます。
○柴野委員 そういった中に、また新たな与党の三党による派遣が検討されておりまして、十二月三日から五日の日程で、きょう委員長をやっていらっしゃる菅直人先生も行かれるやに伺っておりますが、こういった中で、きょうの毎日新聞なんかで、武村大蔵大臣が「何のために行くのか、議論は十分なされているのかという思いがある」と、また、三党の共同宣言の見直しまで言及もされておるわけでございまして、そういった中で十二月三日から、予定どおりであれば行かれるという状況でございます。こういった政党間交流といいますか、こういったことに対しまして外務大臣、どのように評価されますか。
○河野国務大臣 今回、三党による、連立与党三党の意味ですね、連立与党三党によります訪朝団は、何の前提条件もない、何の条件もなく、つけないという状況の中で訪朝するというふうに私は報告を聞いております。
○柴野委員 何も前提をつけないということでございますか。 ではちょっと先に進みたいと思うのですが、米朝合意についてでございますが、寧辺にあります二つの核疑惑施設ですね。国際原子力機関の特別査察も五年も先送り、こうした状況の中で、今の一連の外務省の姿勢を見ますと、米朝合意に無条件に従っているような印象を受けるわけでございます。 しかしながら、当初は制裁も辞さずという大変強硬な姿勢にもあったわけでございますし、使用済み核燃料棒の保管、核開発の過去の検証等がすべてあいまいにされた状況なわけでございまして、こういった状況の中で総額で四十億ドルとも言われる支援が行われるということでございまして、この内容につきまして大臣、いかがお考えでしょう。
○河野国務大臣 米朝協議というものは、大変長い時間をかけて米朝両者が粘り強い交渉の末合意をいたしました。 アメリカ側は、その協議の間、詳細に我が国にも報告、連絡をしてこられまして、我が国としてはその報告や連絡を十分聞きましたし、我が国も我が国としての希望、意見を述べた場面もございます。結果、大変長い期間の交渉の末合意をされたわけでございまして、この合意につきましては、話し合いによる合意とさらには合意の内容、それぞれ我が国としてはこれを評価いたしておるところでございます。
○柴野委員 私は、事の道筋でいいますと、みずから北朝鮮が核疑惑について潔白を証明する、これがまず先でありまして、その完全保証を見てから支援を行うのがやはり普通の常道だと思うわけでございます。そういった特別査察を五年も先送りしておいて支援だけやるというふうなことは、まことにもって問題ではなかったかと私は思うわけでございます。 先ほど大臣は、米国から詳細にわたる御報告があったということを御答弁なさいましたけれども、米朝間に秘密覚書があった、よく新聞各紙にも言われております。アメリカの議会では秘密会でそれを議論するんだというようなことも言われておりますが、まず秘密覚書があったのかあるいはなかったのか。そして、そんなに詳細に連絡調整しているのであれば、その辺の中身についても外務省に何らかの形であったはずだと思うのですね。その辺についてちょっとお伺いしたいと思います。
○河野国務大臣 アメリカ側から、今申し上げましたようにしばしば報告を聞いておりましたけれども、その報告の中身については公表はしないということになっております。
○柴野委員 では、いわゆる秘密合意があったということでございますか。
○川島政府委員 今回の米朝合意に際しまして不公表の議事録が存在するということは、米側の交渉担当者であるガルーチ大使自身が公に記者会見で認めております。ただ、右文書は米朝間で非公開としている文書でございますので、第三国たる日本の側から内容について公開するということは差し控えたいと思います。
○柴野委員 国民の血税を一千億も負担をするわけでございまして、まさに米朝合意で多額な請求書が日本に回されるだろう。読売新聞が行った世論調査では、こうした支援について当然と考えている人はわずか三%なんですよ。三%の人しか当然と思っていないのですね。 こういった状況下で、核心部分は不透明、非常に非公開で、できないというふうなことでは私は国民は納得しないと思いますよ。
○川島政府委員 お答え申し上げます。 今次の合意の一連の道筋とか、今後北朝鮮がやるべきことあるいは米国等がやるべきこと等々は、全部詳細に公開のされておるところの枠組み合意に記されておりまして、重要部分が非公開になっているということではございません。
○柴野委員 十日には米国のロバート・ガルーチ朝鮮半島核問題担当大使と斉藤事務次官との間で協議が行われた、十八日からはワシントンで日米韓の三国の事務レベル協議があったと言われております。問題になっておりますのは、いかなる支援態勢が組まれて、その中身はどうなったのかということでございまして、それをわかる範囲でお答えください。
○柳井政府委員 ただいま御指摘のような協議がガルーチ大使との間で先般行われました。十一月十七日にはワシントンにおきまして日米、日韓、米韓の三つの二国間の実務者協議を行いまして、十八日には日米韓三国が一堂に会しての実務者協議を行いました。我が国からは私がこの会議に出席いたしました。 そこで話し合いましたことは、北朝鮮への軽水炉転換支援問題が中心でございまして、この米朝合意の実施ということでございますが、その中でも特に支援をどういう形で行うか、相当の資金が必要なわけでございますので、その資金の流れをどういうふうに持っていくかというようなことが一つと、それからこの実施のために国際コンソーシアムをつくろうということに米朝合意でなっているわけでございますが、これをどういうような機構にするかという点についての協議が中心でございました。 その協議の結果、三者間で合意いたしましたことは五点ほどございまして、第一点は国際コンソーシアム、仮称としてはKEDOといっておりますが、これをできるだけ早い時期に設立しようということと、それから第二番目に幅広い国際的な参加を得ようということでございます。 それから第三番目に、このコンソーシアムにおきまして韓国、米国そして日本が主導的な役割を果たすということでございます。 それから第四番目に、韓国が軽水炉プロジェクトにおきまして財政の面、軽水炉の建設の面、この双方の側面で中心的な役割を果たすということでございます。 最後に五番目の点でございますが、先般のワシントンでの協議は第一回目の協議でございまして、いろいろたたき台のような案を出し合って意見交換をしたわけですが、今後さらに詰めるべきところが多いということで、十二月中に再度三者で集まりまして実務者協議をしよう、そこでさらに詰めていこうということを合意したわけでございます。 ただ、現段階では、それ以上に具体的なことにつきましては、まだいろいろ意見の調整を要する点でございますので、ここでちょっと御報告するほどの内容はございません。
○柴野委員 ところで、さきのアメリカの中間選挙で共和党が圧勝するという事態になりました。上院の外交委員長の交代、あるいは上院の外交委員会東アジア問題小委員長、これはマコウスキ議員となるのじゃないかと言われておりますが、米朝合意の容認を阻止するというふうなことも言明をいたしておりまして、有力なシンクタンクや有力な議員なども見直しを主張しております。けさの読売新聞、産経新聞にも載っておりますが、こういったアメリカの新しい事態に対しまして、まだ決まったわけじゃないのですけれども、こういった状況ができつつあるわけでございますから、それについて外務大臣いかがでしょうか。
○河野国務大臣 北朝鮮に核開発疑惑というものがある、この核開発疑惑をどうやって解消するかということについて、基本的に我が国もアメリカ、韓国とも相談をいたしましたが、この核開発疑惑解消のために北朝鮮に対して経済制裁をとるとか、強硬措置をとることによってこの核開発疑惑が払拭できるかどうかということになると、それはなかなか簡単なことではない、むしろ十分な話し合いによって北朝鮮が核開発疑惑に対する誠実な対応を見せる、さらには北が国際社会の中に出てきて経済的にも相互依存体制の中に入ってくることが、将来を考えてもいい解決方法ではないか、こういう議論がございました。 私は、その考え方、そうした解決方法が最もいい解決方法であろう、今考え得る最もいい解決方法であろうと考えたわけでございます。私どもは、アメリカに対して、ぜひ話し合いによってこの問題を解決してもらいたいという気持ちを持って臨んでおりましたし、アメリカもまた、アメリカの国内には今議員御指摘のように中間選挙以前から、アメリカ議会においては強硬論というものほかなりあったわけですけれども、そうした強硬論を抑えてむしろ国務省は冷静な対応をされたというふうに私は見ているわけでございまして、そうした冷静な対応の結果、話し合いによって問題を解決をする。 議員は、まだこの査察が五年も先のことではないかという御指摘もございましたけれども、さらば、ほかにもっといい方法が見つかるかといえば、それはそう簡単に見つからないわけでございます。確かに査察は五年先ではございますけれども、それまでの間に北朝鮮が今回の話し合いの結果決まりました道筋を誠実に履行するならば、北に対する核開発疑惑の大きな部分は解消をされますし、詳細にわたっても我々は問題を解決することができるというふうに思っているわけでございます。 アメリカ国内が選挙の結果議会の勢力分野が変わりましたが、こうした問題について、この解決方法以外によりよい解決方法があるかどうかということについても冷静に判断をなさることだろうと思います。 私どもとしては、この解決方法の道筋というものが現在考え得る中でよいものだというふうに考えておりまして、日米韓それぞれ集まって、この問題、この考え方の上で解決策をさらに進めていきたい、こう考えているところでございます。
○柴野委員 私は、もともと日本の安全保障にとって極めて重大なこういった事項を、米国ですね、御承知のとおり北朝鮮との接点というのはいわゆる朝鮮戦争の遺骨収集という点で接点があるだけでございまして、まさに韓国あるいはその隣国の中国、日本にとっても安全保障の面で大変な重大な問題であったわけでございますが、それを米朝の二国間に結果的にゆだねる、その中身は秘密覚書でよくわからない、そして負担だけ日本が十億ドルやれというふうなことでございまして、これは世論としても、当然だというのは三%だというのはよくわかる事例だと思うのです。 ですから、そういった意味で、私は外務省のこのいわゆる核疑惑問題にかかわる外交努力というか外交姿勢というものに対して、日本の外交というのはどうだったのかということをやはり問いただすべき問題じゃないかと思っているわけです。 この問題を長くやっていますと時間がかかってしまいますので、いずれにいたしましても、ある種大きな反省点ではなかったのかというふうなことを私は指摘しておきたいと思います。 それでは、もう時間もございませんので次に移りますが、外務大臣はさきの国連演説で、国連常任理事国の問題でございますが、憲法が禁ずる武力行使はしないとの前提で、常任理事国としての責任を果たす用意があると演説をされました。これが立候補演説だとか、いや違うんだとかいろいろ言われておるわけでございますが、外務大臣、我が国が常任理事国になる意思はあるのですか、ないのですか。この点、明快にちょっとお願いします。
○河野国務大臣 ちょっと、御答弁を申し上げる前に、一言その前の御意見について私の気持ちを申し上げておかなければならないと思います。 米朝合意というものについて柴野議員はどういうふうにお考えになっておられるのか、私によく理解できませんが、あの当時、現在でもそうですけれども、北朝鮮はアメリカ以外を相手にせずということははっきりしている事実でございます。日朝交渉でこの問題が解決できるかといえば、その可能性はゼロと言ってよろしいかと思います。朝鮮半島南北の交渉で解決することもできない。北朝鮮はアメリカとのみ交渉をするということを言っているわけですから、交渉の当事者がそう言う以上は米朝が交渉することはやむを得ないことであって、そのことがいいとか悪いとかという議論をしていたのでは、この問題解決には何の資するものはないというふうに私は考えております。この点は一言申し上げておきたいと思います。 常任理事国の問題は、私が国連の演説で申し上げた、まさに申し上げたとおりでございまして、国際社会の多くの国々の賛同があれば常任理事国としての責任を果たす用意がありますということを申し上げまして、今でもその気持ちはそのとおりでございます。
○柴野委員 先ほどの米朝合意についてですが、何らかの米朝合意の合意過程に日本が参画して、もうちょっと国民に見える形で、国民が負担をするわけですから、できなかったのかということを申したわけでございます。 常任理事国の問題に戻りますが、さきの参議院の予算委員会で外務大臣は、軍事参謀委員会への参加について、どの国も憲法を持っており、その中でなし得る貢献をする、なし得ないことまでやることはないと述べ、他方、外務省の柳井局長は、軍事参謀委員会への参加は直ちに我が国の憲法に抵触しないとの趣旨の発言をしております。その柳井発言について、山口総務庁長官が、役人として度を超した発言との批判が出るなど、政府・与党内から行き過ぎた発言などの批判もありました。 外務大臣、局長の発言は正しいとお考えでしょうか。
○河野国務大臣 柳井局長が予算委員会で答弁をいたしました答弁に間違いはございません。私もまた同様の趣旨の答弁をしたつもりでございます。
○柴野委員 それでは改めて伺いますが、軍事参謀委員会への参加は我が国の憲法には抵触しないという理解でよろしいでしょうか。
○柳井政府委員 軍事参謀委員会につきましては、その任務は先生もよく御案内のとおりでございます。憲章の四十七条でその任務が書いてあるわけでございまして、特にその第三項で「軍事参謀委員会は、安全保障理事会の下で、理事会の自由に任された兵力の戦略的指導について責任を負う。この兵力の指揮に関する問題は、後に解決する。」というふうに規定されているわけでございます。 ただ、御承知のとおり、現在、この安保理の自由に任された兵力、すなわち憲章上の国連軍というものは存在しないわけでございますので、現実の問題として、この兵力の戦略的指導というものが出てくるということはないわけでございます。 それから、予見される将来におきましてこのような国連軍が形成されるかどうか、編成されるかどうかという点につきましては、これまでいろいろな機会に御答弁申し上げているとおりでございまして、そのようなことは予想されないということでございます。 ただ、それではずっと先の将来において、このような国連軍が編成されて兵力の戦略的指導ということが問題になったときに、そのような軍事参謀委員会に出席し、そこでの議論や決定に参画できるか、それが我が国として問題あるかどうかという点がいろいろ議論をされている点だろうと思います。 ただ、そのような戦略的指導というものがどのような内容のものになるか、その点は現時点においては必ずしも明らかでないということでございまして、少なくとも現時点において、この軍事参謀委員会に参加することに特に問題はないし、また、近い将来においても現実の問題が生ずることは予想されないということを申し上げているわけでございます。 それから、この軍事参謀委員会による兵力の戦略的指導というものがどういうものになるかという点につきましては、将来これは議論されるであろう、そのような協議にあずかるということはあり得ると思いますし、そのようなことに参画するということ自体に特に問題はないのではないかということを、いろいろな機会に政府側から御答弁申し上げたところでございます。
○柴野委員 るるいろいろな話がございましたけれども、何かわかったような、わからないような話でございますが、基本的には抵触しないというようなことなのでしょうな。
○河野国務大臣 そういう解釈でございます。
○柴野委員 国連の常任理事国入り問題で、与党の内部でも武村大蔵大臣などは、改革された国連であれば常任理事国に入ってもいいというふうなことも言っております。そういった意味で、外務大臣、我が国の常任理事国入りはあくまでも改革された後なのか、あるいはただ常任理事国の枠だけふえても入るのか、それについてお伺いしたいと思います。
○河野国務大臣 私は、今少なくとも安保理についてだけ申し上げれば、かつて五十数カ国でスタートした国連が、今百八十カ国を超えるようになったにもかかわらず、当時にほぼ同じ状況の代表制が持たれている。つまり、常任理事国は五カ国だし、非常任理事国についても当時と同じような地域の構成ということになっているという問題について、多くの国連加盟国の中で、この点は非常に問題だ、つまり代表制に問題があるんじゃないかという指摘があるわけで、安保理の代表制が変わるということは、少なくとも安保理にとってみれば大改革であることは間違いがないわけです。 もっと言えば、これは少し言い過ぎであるかもしれませんが、五つの常任理事国がすべて核保有国、少なくとも現状は。その核保有国以外の、つまり非核保有国がもし常任理事国になるとすれば、これは常任理事国にとっても大きな変化、改革と言って差し支えないかと思います。 つまり、多少短絡的な申し上げ方になりますが、我が国のような立場の国が安保理の中で発言権を得るということになれば、これは大きな改革だ、そのこと自体が大きな改革でもあると申し上げていいかと思います。
○柴野委員 もう時間でございますので、最後に一つだけお伺いしたいのです。 日本のODAはことし四十周年ということでございまして、一兆二千億円、三年連続世界一だというふうな水準まで達しておるわけでございます。政府は、我が国は開発途上国の軍事支出、大量破壊兵器の開発・製造、武器の輸出入の動向などを考慮に入れると、ODAの基本原則の中に盛り込んでいるわけですね。 これがODA実施の四原則というふうに公表しているわけでございますが、とりわけ今中国では、装備の近代化、核実験を初め通常兵器の輸出入を行っているわけですね。そういった中で、第四次円借款、そういった時期が参ったわけでございます。中国の要求額は一兆五千億とも言われておりますが、さきの四原則に照らしまして、これにどのように対応していくか。これをお答えいただきまして、私の質問といたします。
○河野国務大臣 御承知の上のお尋ねだと思いますが、一兆数千億というのは五年間の問題でございます。これは御承知の上のお尋ねだろうと思います。 今現在、私どもと中国政府との間での議論は、五カ年計画というようなものではなくて、もう少し期間を短縮したもので調整をしようという議論がなされております。 それはそれといたしまして、中国の核実験は極めて遺憾なことでございます。こうしたことが、国際社会の中では全面的核実験禁止条約をつくろうとしている状況の中で行われるということは、我々にとってまことに残念至極なことでございまして、この点は、さきの村山・江沢民日中首脳会談におきましても村山総理が指摘をされたところでございます。 しかし他方、日中の関係というものは、やはり日中共同声明などにうたわれておりますように、子々孫々に至るまで日中両国の友好関係というものは続け発展させていくべきものだ、これは私もそう考えております。友好関係を続けていかなければならない、いくべきものであるだけに、言うべきところは率直に言う、しかし、言うべきところは率直に言うと同時に、協力し合う部分につい。ではこれは協力し合っていかなければならない。つまり、それらは総合的に考えて判断をすべきものだというふうに思っているわけでございまして、ODA四原則も、お読みをいただけばそうしたことがきちんと書いてあるということにお気づきになると思いますが、それはそれとして、私どもODAの運用につきましては総合的な判断を下したいと考えております。
○柴野委員 終わります。
○菅委員長 午後一時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時四十一分休憩 ————◇————— 午後一時三十三分開議
○菅委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。東順治君。
○東(順)委員 私、改革の東順治でございます。 それでは、ルワンダの難民救援活動に絞りまして、外務大臣並びに外務省及び防衛庁、総理府等にお伺いをさせていただきたいと思います。 初めに、今日までのルワンダ難民救援活動における実績等につきまして、お伺いしたいと思います。
○平沢説明員 陸上自衛隊のルワンダ難民救援隊が実施しております医療などの各業務の実績につきまして、十一月二十四日現在の数字を申し上げますと、次のとおりになっております。 まず、医療につきましては、国立ゴマ病院におきまして難民キャンプから送られてきました患者に対する手術を含む診療及び州立の衛生試験所における細菌検査などを実施してきております。国立ゴマ病院における診療活動の実績は、外来患者延べ約千五百名、手術約六十件となっております。 次に、給水についてでありますが、ルワンダ難民のために約四万八百トンの浄水活動を行ってきたところでございます。 次に、防疫についてでありますが、難民キャンプにおける消毒剤の散布活動、難民キャンプヘの防疫用薬剤の輸送などを実施してきているところでございます。 次に、航空自衛隊の空輸業務の実績についてでありますけれども、ナイロビ−ゴマ間におきましてC130H型輸送機を約七十便運航しておりまして、これによりまして人員で約二千四百名輸送したところでありますけれども、この中にはNGOの関係者などが約六百四十名含まれているところでございます。また、貨物約三百九十トンを輸送したところでありますけれども、その中にはUNHCRの要請に基づくもの約百四十トンが含まれているところでございます。 いずれにいたしましても、難民救援隊及び空輸派遣隊は、現地に展開するNGOやUNHCR等と良好な関係を保ちつつ、現在までこうした活動を事故もなく順調に実施してきたところでございます。
○東(順)委員 私も、この救援活動視察のために現地に行かせていただいた一人でございますけれども、十一月十三日の時点で診療実績が一千三十九人、それが既にもう千五百人、あるいは給水に至っては二万七千トンが四万八百トン、あるいは空輸におきましても、これは十一月十五日現在、私が帰るその日でございましたけれども、一千七百八十六名から今は二千四百名、こういうことで、現地におきまして自衛隊の皆さんを中心に大変な献身的な救援活動が行われておる、私も実感いたしまして、その後の数字を今改めてお伺いしましたけれども、なるほどさらにそれは継続されているという思いを深くいたしました。 そのことを前提として、以下、いろいろお伺いをしたいわけでございます。 まず、政府調査団が事前に二度にわたりまして現地に調査に赴き、これに基づいて実施計画というものを決めたわけでございますけれども、この実施計画を決めるに当たりまして、事前調査をもとに考えられる、これからの救援活動におけるいろいろ生起し得る状況のさまざまな想定、シミュレーションといいますか、そういうものがなされたのだろうと思います。事前にどのくらいの状況を想定されて、そして自衛隊を現地に行かされたか、このことについてお伺いしたいと思います。
○平沢説明員 今御指摘がございましたとおり、八月初旬に第一次の調査団が派遣されまして、その報告を受けまして八月二十二日から第二次調査団が現地に派遣されたわけでございまして、この第二次調査団には、自衛官も含めまして防衛庁からも参加したところでございます。 この第二次調査団は、現地の情勢などに関しまして、次のような内容の報告を行っているところでございます。第一に、「ザイール東部の治安状況は悪化しつつある」ということ、それから第二に、現地の治安情勢にかんがみ「必要に応じて護身用の武器を携行すべきである。」ということ、それから第三に、派遣期間につきましては「派遣後も現地の治安状況等を見極めつつ、柔軟に対応する余地を残すべき」、こういった三点などを報告書に入れられているところでございます。 防衛庁といたしましては、こうした現地の情勢あるいは業務内容などを踏まえまして、要員の安全の確保が万全となりますよう、さまざまな状況を想定しつつ部隊の編成を行ってきたところでありますけれども、具体的な想定について申し上げることは、事柄の性質上御容赦いただきたいということで考えております。
○東(順)委員 参考にお伺いしたいのですが、大体何通りぐらいの状況を想定されるのですか。何通りぐらいだったら答えられますか。
○平沢説明員 ただいま申し上げましたとおり、あらゆる事態を想定した想定というのを行ったところでございますけれども、具体的な数字について申し述べることは差し控えさせていただきたいと思います。
○東(順)委員 それでは、実際に自衛隊の皆さんが現地に赴かれて活動を開始されて、その後の現地でいろいろな状況が生起してまいります。その現地の状況の掌握の仕方についてお伺いしたいのですが、定期的な掌握あるいは不定期的な掌握、不定期的なというのは突発事故等起こったときという意味ですが、これはそれぞれ外務省、防衛庁、どういう感じで掌握をなさっておるのか。体制なり何なり、お伺いしたいと思います。
○柳井政府委員 まず外務省の方の体制についてお答え申し上げます。 現地の状況掌握につきましては、関係の在外公館、それから私どもの方から現地に連絡調整要員を出しておりますので、そういう要員からの連絡、さらに自衛隊の部隊等を通じていただく情報、そういうものをもとに情勢の分析、判断をしているところでございます。 関係在外分館といたしましては、十月にキンシャサの大使館を再開いたしましたけれども、御承知のとおり遠隔の地でございますので、より近いところにございますケニア、在ケニアの大使館を通じての情報が多うございます。 それから、現地の連絡調整要員からの連絡につきましては、インマルサットもございますので、電話の連絡、さらにはファクスを利用した連絡をいただいているところでございます。 また、官房長官のもとで、週二回でございますが、政務、事務両副長官、さらに総理府、外務省、防衛庁の各担当局長を交えまして現地の情勢について定期的に情報交換を行う等行っておりまして、関係省庁間でも緊密な連携に努めているところでございます。 政府といたしましては、現地情勢もいろいろ変化いたしますので、常時その情勢を把握いたしますとともに、必要な場合に迅速かつ適切な対応を行い得るよう万全を期してまいりたいと考えております。
○平沢説明員 防衛庁におきます現地状況の掌握につきまして御説明申し上げますと、今回現地に派遣いたしました自衛隊の部隊は、現地におきまして国際機関や各国NGOなどの要員と治安状況などに関する情報交換を積極的に行うなど、みずから業務実施に必要な情報の収集を行っているところでございます。こうした現地と自衛隊あるいは防衛庁との連絡体制は、必要に応じまして二十四時間いずれの時間でも連絡がとれる体制になっているところでございます。
○東(順)委員 それでは、柳井局長だと思いますが、外務省と防衛庁の本国における、日本の中での連絡調整といいますか、そういう体制はどういうふうになっておられますか。
○柳井政府委員 外務省におきましては、国連との関係という点につきましては私どもの総合外交政策局に平和協力室というのがございまして、そこで担当いたしております。それから地域局といたしましては中近東アフリカ局が担当しておりまして、これらの外務省の担当部局と防衛庁の間で、ほとんど毎日のように連絡をとり合っているということでございます。 それのほかに、先ほど申し上げましたように、官房長官のもとでの連絡会議もございますが、直接の連絡も緊密に行っております。
○東(順)委員 現地と本国、それから本国内における外務省、防衛庁、緊密な連携プレーで事態に対応しておる、こういうふうに了解をいたします。 そこでお伺いしたいのですが、問題は不測の事態が生じた場合でございます。具体的に、十一月三日に現地で車両の強奪事件というのが起こりました。それから、つい先日、二十五日にはカタレ難民キャンプにおきまして、九十人近くが死亡あるいは殺傷されるという事件が起こりまして、この二つのケースで、現地と日本との連携の体制、そしてまたその対処の判断というところについてお伺いをしたいと思うのですが、この具体例を通しまして、不測の事態が発生した場合の処置の判断の手順、これはどのようになさったのか、これをそれぞれお伺いしたいと思います。これはどちらでしょうか。
○平沢説明員 先ほど申し上げましたとおり、部隊が実施している業務の状況あるいは現地情勢に関する情報につきましては、部隊から毎日定期的に詳細な報告がなされているところでありますけれども、もちろん先ほど先生から御指摘ありました、突発事案等がありました場合には、その都度二十四時間連絡が入る体制になっているところでございます。 こうした情報が入りました場合には、私どもとしてその情報内容を詳細に詰めまして、適宜指示等を現地にしているところでありますけれども、いずれにいたしましても、自衛隊の部隊は実施計画及び実施要領に従いまして国際平和協力業務を行うこととされているわけでありますので、これらに定められた範囲内にある処置であれば、現地の判断で実施されるということになるわけでございます。
○東(順)委員 それで、もう少し詳しく伺いたいのですが、例えば二十五日のカタレ難民キャンプの九十人の死傷事件ですね。これは事件が発生をして、まず神本隊長以下、八人でしたか、現地に急行いたしましたね。そして事件の概要というのを掌握をした。それでもって行動の判断を、今のお答えによって、現地が神本隊長を中心に決めることになったのでしょうけれども、その際に判断をして、その判断の許可を防衛庁の方に一たんおとりになったのでしょうか。それでもって行動を起こすという形になったんでしょうか。それはどうでしょう。
○平沢説明員 ただいま御指摘のございました件につきましては、これはいずれも業務の範囲内ということでございまして、いずれも現地の隊長の判断に任せているところでございます。
○東(順)委員 全面的に範囲内であるがゆえに神本隊長の判断に任じておられる、こういうことですね。わかりました。 私も、大臣、現場に行きまして、本当に献身的に自衛隊の皆さんがこの救援活動に当たっておられる、そういう中で、私たちが宿営地に宿泊したときも、夜の十時ごろ、それからまた明け方の二時ごろ銃声が聞かれるというようなことで、大変索道した中で任務についておられました。それで、私もなかなか眠れずに朝の四時ごろ目が覚めまして、それで通信施設が置いてあるテントのところにふらっと行ってみたら、隊長の神本さんがやはり起き出してきていて、朝の四時ごろでございましたけれども、一生懸命、それこそトレーナー姿のままでいろいろな書類に目を通して、頭を抱えてどうするかああするかと本当に悩んでおられました。毎日こんな状況で悩んでおられる。大変なことだなと思って僕は見ておったのですけれども、現地では日々刻々と状況が変わっていく中で、どうするかああするかといろいろなシミュレーションを想定しながら、頭が割れるぐらいに悩み、苦しみ、そして判断をされているということがよくわかりました。 そういうことで、これからのためにもぜひ伺っておきたいのですけれども、現地のさまざまな判断というものは、今おっしゃるように、その範囲の中では全面的にこれからも現地の司令官というか隊長、責任者に任されるものなのかどうなのか。あるいは現地判断の対応はここまでだ、これから先はやはりそれ以上のところで判断するのだというのは、その辺のところをもう一度明確に確認をしておきたいと思います。いかがでしょう。
○平沢説明員 現地における隊員の安全確保につきましては、状況に応じた行動基準の設定、あるいは国際機関等の要員との情報交換の実施、あるいは必要に応じ武器を携行させることなどの施策を総合的に講ずることによりまして万全を期するということにしているわけでございます。 今御指摘がございました現地の隊長の判断の範囲といいますか責任の範囲についてでございますけれども、これにつきましては実施要領にございますとおり、状況が隊員の生命または身体に危害を及ぼす可能性がある場合におきましては、部隊長等は独自の判断によりまして業務を一時休止するなり安全な場所に退避することなどの措置が可能ということにされておりまして、部隊長等はこれに従いまして隊員の安全を図るよう努めるということになるわけでございます。
○東(順)委員 そこで、ほぼ二カ月以上が経過をいたしまして、現時点におけるこの救援活動の総括というのでしょうか、それからまた今後に残す課題みたいなところを率直にどのように総括され、まだこれからの課題はこういうところだなというものを考えておられるか、これはそれぞれ外務省あるいは防衛庁、それから最後に外務大臣にお伺いしたいと思います。
○平沢説明員 今回の自衛隊の派遣につきましての防衛庁の今までの評価について申し上げますと、今回自衛隊を派遣いたしましたところ、国連難民高等弁務官事務所あるいはザイール政府などの関係者を含めた現地におきまして、また国際社会におきましても、既に高い評価を得ていると考えているところでございます。先般外務大臣が出席されました国連総会におきましても、国連事務総長、総会議長を初めとする各代表より高く評価するとの発言があったと聞いているところでございます。 こうし次自衛隊の活動に対する高い評価は、派遣されている隊員のみならず自衛隊全体の士気の高揚に太いに資するものと考えておりますし、同時に、国民の皆さんの自衛隊に対する理解を深めるのにも大いに役立ったと考えているところでございます。
○柳井政府委員 御指摘のとおり約二カ月が経過したわけでございますが、これまで我が国の部隊、国際機関、各国NGO等の要員の間で協力をしつつ業務を行ってきたわけでございます。このような着実な人道救援活動の実施は、これまでいろいろな国際機関あるいは各国の方々から伺っているところから判断いたしましても、高く評価されているものと外務省におきましても判断しているわけでございます。 自衛隊の部隊は十二月末までには業務を終了する予定でございますが、現在自衛隊の部隊に行っていただいている業務のうち必要なものにつきましては、今後円滑に他国あるいは現地の機関等に引き継ぐべく我が国としてもできる限りの努力を行ってまいりたい、そのように考えております。
○河野国務大臣 現在自衛隊はルワンダの難民支援のためにザイールに出ておりますものと、モザンビークにも現在出ていただいております。このいずれも大変日本から遠隔の地でございますし、もちろんふなれな環境の中で大変な努力をしていてくれるということに心から敬意を表したいと思います。 極めて規律の正しい行動ということに信頼が多く集まっているというふうに聞いて、その点大変喜んでおります。私どもとしては、こうした行動が日本の国際貢献として国際社会からも一定の評価を受けるということを大変喜んでいるわけでございます。
○東(順)委員 いずれも大変高く評価されているという御答弁でございます。私も率直にそのことを実感いたしました。 実は、日本の国内にいていろいろ見聞をする、テレビを見るあるいは新聞を読むという中から抱いていたイメージでもって私は現地に行ったのですけれども、そのイメージをはるかに超えた大変な高い評価でございました。 例えば、向こうのゴマのマシャコさんという市長にお会いしたときも、私は最初外交辞令でそうおっしゃっていたのかと伺っていたのですけれども、随分自衛隊の活動を褒めるわけです。ところが、ずっと聞いているとこれは決して外交辞令ではない。本当にそのように実感をされている。 要するに一つ一つ医療の問題から給水の問題からあるいは火山観測の問題から、具体的な例を挙げながら、私たちは日本の人道支援の活動でどれだけ感謝してもし切れません、このことだけは日本に帰ってぜひとも日本の国民の皆様に伝えてもらいたいということを三回も四回もおっしゃるのです。私は、これは絶対伝えなければいけないと思って、今この場をかりて実はこのことを報告させていただいておるのでございますけれども、確かに大変な高い評価でございました。 そしてまた、やはりこれから先の我が国の国際貢献はどうあるべきか、今基礎をつくっているんだ、だから私たちの任務は大変大切なんだというような、自衛隊の皆さん、そういったことをしっかり背中に背負われて毎日献身的に活動なさっている。そういう高い使命感さえも私は実は実感をいたしました。 ずっと自衛隊の車両で、ゴマ市内あるいはキブンバあるいはムグンガ・キャンプに私たちも行かせていただきましたけれども、道路の途中で、自衛隊の活動に対する信頼といいますか親愛といいますか、あるいは感謝といいますか、そういうもろもろの感情を込めて、市民の皆さんが手を振ったり子供たちが手を振ったりする。それに対して運転をしている自衛官の人が一々手を挙げてほほ笑み返して対応している。そういう何げない、さりげないしぐさの中にも、大変な使命感で今回の任務に当たられているなというようなことを実感をいたしました。 こんなことを言い出すと切りがないぐらいにたくさんございます。例えば、自衛隊が全然知らない、及ばないところで外国のNGOの車が勝手に車両のサイドに、ドアに日の丸を張って走っている。何であんなことをやっているのか、いや日の丸を張っていると大変安心感を覚えられるし、高い評価を受けるのだから多分張っているのでしょうなどという話がありましたけれども、そんなことが起こるぐらいに実は現地では大変高い評価なのです。 同時に、私は覚えたことがございます。それは、当初、日本を出発するときに医療だ、あるいは給水だ、あるいは防疫だ、あるいは輸送だ、こういう任務に限定して人道支援上の活動をやっている、このように思いながら行ったけれども、現地に行くとやはりなかなかそういう立て分けは実際問題として難しい。純粋にそれだけをやるということにはやはりなかなかいけない。 とりわけ外国の軍隊がもう引き払っていますから、現地にいる軍隊というのは自衛隊と現地のザイールの正規兵、正規軍だけでございます。それで、ザイールの正規兵は、正規軍は給料遅配とかいろいろなことでなかなか士気あるいは規律というものでやはり問題があるというようなことで、必然的に現地の自衛隊を受け入れる感じというのは治安維持というものに、やはりどうしても意識的にそういう期待というのが込められるわけですね。だから、自衛隊が現地に存在することそれ自体で既に現地の治安維持に寄与しているという現実、それから同時に、自衛隊の存在そのものが市民の精神安定のよりどころというか、そういうものにどうしてもなってしまうということ、このことを私は大変実感をいたしました。 したがって、これから我が国がこういうケースで自衛隊が出ていったときに、やはりその辺のところも神経を使って、いやが応にも現地としてはこういうふうに迎えられてしまうのだということを前提とした上で、それに対してどう対応していくかというところまで細かく実施要領みたいなものを策定していかなければ、その分、現地の実際任務に当たっている隊長以下、自衛隊の部隊の幹部の人たちなんかは随分苦しい思いをすることになるということを実感した。そのために、私はどのくらい想定されて行かれましたかということを一番最初に聞いたのです。それはそういう意味でございます。 したがって、一緒に行ったその視察団のメンバーも言っておりましたけれども、現地で新聞記者に聞いたら、自衛隊が給水や医療を直接やっているということは知っている人もいるけれども知らない人もいる、だけれども大部分の人は治安維持のために来ているというふうに、市民の人はもうそう思い込んでしまっている、こういうことを現地で新聞記者の人たちが語っておったそうですけれども、そうでしょうなというふうに実感として私はそのように思いました。したがって、これは後にまた触れますけれども、こういったところまでやはりこれから細かく配慮をしていかなければいけない。そういう意味で、現時点までの総括と今後の課題というところを実は今お伺いしたわけでございます。 そこで、外務大臣、今私の報告を受けられまして、そういったことに対してどのような実感をお持ちか、もう一度御答弁いただけますか。
○河野国務大臣 PKO活動というのはその地域、その地域、一つ一つのケースによって全く違う場合もあると思うのですね。我々はまだPKO活動について数少ない経験しか持っておりません。しかし、この一つ一つの経験をやはり大事にして、今後、国際貢献に役立てていかなければならないというふうに思っております。 今回のザイールにおきます活動につきましても、事前の調査団が累次にわたって調査をして帰ってまいりまして、いろいろ報告をしてくれて、それに沿って準備をして行ったわけでありますけれども、当初考えていたこととそれは金部同じ報告どおりではないということもあったわけですね。しかし、これはまあやむを得ないことだと私は思っております。事態も流動的でございますし、それから恐らく現地の避難をしてこられている方々にとってみれば、まず水が一滴もないという状況から、水がとにかく行き渡れば今度は次の問題にと、問題はどんどん移っていくわけでございますから、なかなか想定どおりにいかないということもあるかと思います。 それで、臨機応変に対応できるということもまた考えていかなければなりませんが、その一方で、やはりマンデートはマンデートとして、我々がやるべきことは何なのかということは、やはり一定の規定のもとに行かなければ現地に行って大変対応に苦慮する場合もまた他方あるわけでございますから、その辺はよく経験を踏まえて、無事に帰国をしてくれた暁に、その経験を踏まえて、さらに次の対応への貴重なデータとしていかなければならない、そんなふうに思っております。
○東(順)委員 おっしゃるとおり、最後まで無事故でこの任務を貫徹する、そして無事に撤収して帰ってきてもらいたい、こういう願いは当然のこととして、やはり大事なことは、今大臣おっしゃったように、自衛隊の人たちが帰ってこられて、今後のためにどうこれを総括し、さまざまなものを、結果というものを参考にしながら協議をし、総括をし、今後のための糧とするかということが私は非常に大事だろうと思います。 したがって、帰国後、どのような形でこの救援活動を総括する場が持たれるのか、これについていかがでしょうか。
○平沢説明員 今回のルワンダ難民救援国際平和協力業務は、自衛隊にとりまして初めての人道的な国際救援活動でありまして、課題といいますか、今後の反省、教訓点というのは多々あろうかと思われるわけでございまして、いずれにしましても、部隊が無事帰国後、私どもといたしましては、あらゆる角度から徹底的に分析、検討、反省いたしまして、今後に生かしたいと考えているところでございます。
○東(順)委員 具体的に決まっていますか。どのぐらいの規模で、何日間ぐらいかけて、どういう検討を行うというのは。それはこれからですか。
○平沢説明員 カンボジアの場合にも帰国後いろいろな角度から分析検討したわけでございますけれども、今回につきましても、部隊が帰りましてから、隊長だけでなく全隊員からいろいろな角度から情報を集めまして、それらにつきまして今後に生かしていきたいと考えているところでございます。
○東(順)委員 全隊員からと今お言葉がございました。ぜひそのようにやっていただきたいと思います。 というのは、現地でいろいろ食事をともにしたり、あるいは懇談の機会を持ったときに、私どもは、やはり先ほども大臣もおっしゃいましたように、事前に想定したことよりも、やはり現地に行ってみたら、いろいろなことが新しく起こってきてもうそれは大変だ、私たちも本当にそのように思っていましたから、大変でしょうと言っていろいろ聞くけれども、どちらかというと寡黙に、とにかく黙々と何があっても任務だけは遂行していきたいという思いでずっと皆さん取り組んでおられる。それだけになおさら、任務が終わった後にしっかりと皆さん方の具体的な意見なり反省なり、あるいは総括なりをお伺いして、これからの糧にしていかなければいけないということを私は本当に実感をいたしましたので、今おっしゃいました、全隊員からぜひというところをそのまま実行して、次の糧にしていただきたいというふうに思います。 それで、今回、先ほどもちょっと触れましたけれども、事前の実施要領になかなか入ってない事柄が現実に惹起しておる。例えばNGOから救援の要請が来る、しかし、この実施計画ではその救援問題というのが全く規定されてないので甚だ苦慮する、そして、現実に車両強奪のああいう事件があったときに、輸送という言葉を使って辛うじて任務を遂行する。目の前にそういうことが起こりますと、これは規定に入ってないからといってこれはできない部分ですから、やはりどうしても現地の隊長以下はみんな苦慮して、何とかその輸送というような範囲の中ですからというようなことで、必死になってぎりぎりのところで任務をされる。 あるいはまた、ザイール人が宿舎の近くで、十月中旬でしたか、足に二発の銃弾を受けて、そして宿舎に担ぎ込まれる。そのときに医官に助けを求めて緊急手術を行いましたけれども、これもルワンダ難民救援というものが主目的であってザイール人を救援することが目的ではない、こうなっておるのですけれども、実際現地に行って、もう瀕死の重傷で担ぎ込まれてきて、あなたはザイール人ですか、それともルワンダ人ですかというようなことで、じゃザイール人だったらそうしませんなんということはできないわけですから、これもやはり現地では、起こってみて初めて規定というものがいかに狭いものなのかなということが実感できた事例でございます。 ところが、私たちのこの国会の中の議論にしても何にしても、機関銃問題みたいな、一丁か二丁かみたいなことばかりに議論がもう偏っちゃって、肝心かなめのこういう安全対策や、あるいはさまざまな状況が惹起したときの判断や、NGOの救援要請が来たときにどうするんだ、あるいは隊員の武器使用の基準だとか、そういう具体的でかつ重要な事柄というものが、機関銃一丁、二丁みたいなところばかりに偏っちゃって、しっかり詰め切れないまま現地に自衛隊を送り出してしまった。これは、僕は大変に反省すべきことだろうというふうに思います。その分だけ現地で自衛隊の皆さんが、もう本当に頭が割れるような苦労をされて、大変な思いの中で判断をされているということでございます。 したがって、この実施計画と現地で要求される果てしない人道的活動とのギャップ、これをどうこれから埋められるだけ埋めていくか、このことが私は大変大事ではなかろうか、このように思うわけでございます。したがって、これからの人道支援活動のために、法的不備、この整備の問題、これらを含めて環境の整備という具体的なところまでこれから踏み込まれるのかどうなのか、取り組まれるのかどうなのか、このことをまず総理府、お伺いしたいと思います。
○貞岡説明員 御説明申し上げます。 今回の派遣が終了しますと、政府の部内におきまして、関係省庁間でいろいろと検討を行います。それで検討の結果、将来派遣の際に実施計画、実施要領を改善すべき点があれば改善する。 またそれから、あと法律の見直しか来年の夏以降に予定をされております。そういう見直しの際には、これまでのカンボジアとかモザンビークの派遣の例をも参考にして検討がされるというふうに思います。
○東(順)委員 非常に静かに整然とお答えになっておられますけれども、現地は本当に、もうどういうのでしょうか、大げさに言えば生きた心地がしないというぐらいに、やはりぎりぎりのところで判断を求められているわけでございますので、これは外務大臣、これは非常に重大な問題だと思います。 したがって、この実施計画と実際に現地での活動のギャップということを一つ一つ細大漏れなく照らし合わせて、今後本当にきっちり詰めた上で、安心してこういう人道支援活動に自衛隊の人なんかが当たれるためにも、法整備というところについてはきっちりと、私は皆さん方が帰ってこられてからやるべきである、このように実感をいたしておりますので、この辺について、どのような御所見をお持ちか、お願いしたいと思います。
○河野国務大臣 これまでも、非常に狭い範囲のマンデートにもかかわらず、責任者が適宜適切な判断を下してくれていたということを私は大変喜んでおります。 それで、問題は、法律上に問題があるとすればそれは直さなければならないと思います。ただ、このマンデートが適切であったかどうか、つまり指示されている仕事の範囲というものについて、現地の状況が必ずしもそれと合致したものではないという場合にどうするかという問題があるのだと思います。 しかし、考え方は、もちろん私は金面的に現地で現在活動してくれている人たちを信頼をしておりますし、現地の行動というものを高く評価をいたしておりますが、私は、指示というのは、できるだけ厳しく抑制された指示を持って現地に行って、しかし適切に状況を見て判断ができるということがやはりいいのではないか。余り何でもできるという幅の広い指示を持っていくということよりも、むしろ非常に抑制した考え方の指示ということが、今の時点では、先ほどから繰り返し申し上げますが、経験の問題もございますので、できるだけ抑制された指示というものが今のところ適切ではないかという感じをしております。 ただし、これは先ほど来繰り返し申し上げておりますが、何度か経験を積むに従って、そうでないという状況、意見も出てくるかと思いますが、現時点では私は今申し上げたような感じを持っております。
○東(順)委員 原理的にはそういうことだろうと思うんですが、実際行ってみますと、例えばザイール兵なんかがあっちこっちで実際に小銃持ってうろうろしているわけですね。それから、キャンプなんか行きますと、キャンプの奥地のところでは武器を隠し持っていたりあるいは武闘訓練をやったり、非常にやはり、平和時の日本の中での雰囲気ではとても想像できないような状況が日常茶飯なわけですね。そういう中で、ある意味では一つ一つぎりぎりのところでかわしながら、どういうのでしょうか、もう一日の時間の経過が日本にいるよりも三倍、四倍と長いというような心境で現地で任務に当たっておられるんです、実際。そして、今日までその中で見事にやってこられたけれども、ある意味では、不測の事態がこれから起こり得る可能性は今までよりもはるかに高いという状況が今起こってきておるんです、新旧ルワンダ政府の対立を背景にして。 そういう中で、確かに抑制はある程度した方がよいという考え方は、原理的にはそうかもしれないんだけれども、それはもっと事前によく調査をして、果たしてその原理がそのまま当てはまっちゃうのかということまで広げた形でしっかり総括をして、今後の糧にぜひしていっていただきたい、このように私は主張いたします。よろしくお願いしたいと思います。 それから、大事なことは、この十二月十日前後から自衛隊の撤収が開始される、そして十二月末までに撤収完了する、こういう計画で今進んでおりますけれども、やはり撤収というのが一番実は難しいわけでございます。 それで、時期的にも、二十五日に二十三人が殺されて、あるいは七十人が負傷するというような、これは大惨事が実際に惹起しているわけですね。しかも、当初の報道は、これはザイール兵のしわざではなくて、実はザイール兵に偽装したルワンダ旧政府軍関係者のしわざだ、テロ事件じゃないのかというようなことがわあっと当初報道されておった。私も現地へ行って帰ってきたばかりですから、十分あり得る。というのは、現地ではさまざまにRPF、旧ルワンダ政府軍が越境破壊工作を企てている、そして難民キャンプを孤立させるために難民やあるいはNGOを標的にしてテロ行為のいろいろな計画があるというようなうわさが実際にもう現地では流れておるわけですね。それを私聞いていただけに、これが起こったときに、あっこれはと思ったんですね。そうしたら、幸いにも最終的にはこれは難民の強盗を捕まえるためにザイール兵がキャンプに踏み込んでいって、そしてそのときにたまたま誤砲で発砲したことがばあっと広がっちゃって、最終的には九十人、こうなったという偶発的な事件であったということが結論だったみたいなので胸をなでおろしているんですけれども、しかし、同時にこのザイール兵と今回の難民との事件というものは大変な大事件ですから、これがまた大きな緊張の高まりを呼んで、また再び自衛隊が第二のこういう事件が起こってそれに巻き込まれて、それが自衛隊の撤収計画にも微妙な影響を与えてくるというようなことだって十分考えられる。 それから同時に、こういうことにさらにかけ合わされるように、先ほどから私が言っておりますRPFというような旧ルワンダ兵が実際にザイール兵等を偽装してテロ事件を起こしたときには、ますます複雑なことになってくる。それに自衛隊が巻き込まれる可能性だって十二分にある。場合によっては日本の自衛隊が、これはいざとなったときには戦わない軍隊ですから、撤収するしかない軍隊ですから、そのことを本当に旧ルワンダ兵なんかがわかったときに、実際に自衛隊の宿営地そのものに対して何らかの攻撃をしかけてくる、あるいはテロ行為に及ぶということだってこれは考えられないことじゃないわけでございますので、実は大変に緊迫した危険水域にこれから一カ月間ぐらいはずっと入っていくんじゃないか。その危険水域と自衛隊が撤収する時期がまさにバッティングをしてしまう、撤収そのものも難しいのに状況的には危険水域がどんどん高まっている、こういう中での撤収でございますので、これはもう本当に大変だ。今まできちっとやり上げて見事に成功してきているだけに、なおさらこれからこの撤収時期、非常に大切であるというふうに思うんです。 したがって、これから起こり得る最悪のことまで考えて、どのように撤収する、そういう撤収方法ということを具体的に想定をしておられるのか、まあ、なかなかこの場じゃ言えないというようなことも当然あると思うんですが、ともかく幾通り、どのように具体的に今想定なさっているのか、答えられる範囲で結構でございますのでお答え願いたい。
○平沢説明員 今回の自衛隊の派遣部隊の万一の不測の事態に遭いました場合の避難要領、撤収要領等につきましては、現地の実情を踏まえつつ、既にあらゆる角度から検討を行ってきているところでございますけれども、具体的な避難要領等については、要員の安全に直結することでもありますので、その内容を公表することは差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても、そのときどきの状況に応じまして最も適切な手段によりまして行いたいと考えているところてございます。
○東(順)委員 最も適切な手段によってというところでございます。非常に大事だと思います。 最悪の事態、幾らC130が三機、ケニアのナイロビに待機していても、現実にゴマ空港そのものを封鎖されたら、撤収したくても自衛隊の皆さんを迎えに来るために三機がもうゴマ空港に舞いおりることができないわけですから、そうなったらもういやが応にも退路は陸路を通って撤収するというようなことまで考えなければいけない。 あるいはまた、今自衛隊の人たちの御苦労によって給水活動というのが行われていますね。この給水は難民キャンプとゴマ市民両方に浄水がずっと供給されている。しかし、その大もとである給水タンクそのものに毒物みたいなものを投げ入れられたら、もうその瞬間から大混乱に市内も難民キャンプも陥っていくわけでございます。 そういったことだって十分に考えられる非常に危ない時期だ、現地の神本隊長以下皆さんはそれはそれは真剣に、もう将棋でいえば十手、二十手くらいにいろんな状況を想定しながら対応されておられましたけれども、その上でもまた起こりかねない非常に危険な状況でございますので、どうかこの撤収のスケジュールあるいは撤収ルート、撤収の仕方、その撤収にまつわって起こってくる、想定されるさまざまな状況、考えられるだけ考えて、現地と密接な連携をとって、ここまでしっかりと仕事をやられた自衛隊の皆さんが見事に任務の総仕上げをなさって、無事安全に帰ってこられるように全力を挙げて防衛庁としては取り組んでいただきたい、このことを心から願うものでございます。 それから、現地のUNHCRの所長代行というニコラスさんという方とお会いいたしました。このときにいろんな意見交換をしたんですが、私の印象にすごく強く残っていることはこういうことだったんです。それは、確かに自衛隊に対する評価は非常に高かったんです、この方も。もう本当によくやっていただいています、こう言っていました。しかし、それだけに自衛隊が撤収した後の落差が怖い、こう言っていたんですね。ここまで見事にやってこられて、わあっと自衛隊が一気に撤収なさって、その後この救援活動をどう継続していっていいか、よほど考えるんだけれども見当がつきませんと、こうやって頭を抱えておられました。これはもう国際社会に要望するしか手はないんじゃないでしょうかと本人はおっしゃっていましたけれども、今までの救援活動が見事であればあるほど、その落差の大きさで、それから撤収後を考えたときにどうしていいのか途方に暮れているというのが、このニコラスさんの率直な実感でございました。 そこで、私は思ったんです。この自衛隊が撤収した後も極力引き継がれるものは何かないんだろうか。例えばこの必要な関係機材、こういうもののUNHCRに対する供与とか残していくものはいくとか、そういうぎりぎりまで、何とかこの救援活動がそのまま終わってしまわないで少しでも引き継がれていくような努力をするべきものはないんだろうか、このように現地で私は率直に思ったのですね。したがって、関係機材とかそういったものを供与してそのまま残したり、あるいはこれからさらに新しく供与する、そういったお考えが外務省にあるのかどうなのか、この辺はいかがでしょうか。
○平沢説明員 まず防衛庁の方から御答弁申し上げたいと思いますけれども、防衛庁といたしましては、自衛隊が帰国する要領について現在検討を進めているところでございますけれども、その際、総合的に判断いたしまして、現地に残した方がいい資機材等があるかどうかということにつきましても現在検討を進めているところでございます。しかしながら、部隊の装備品につきましては、自衛隊の今後の活動に必要と考えられるものでありますところから、基本的にはすべて持ち帰るということにしているところでございます。 いずれにいたしましても、自衛隊部隊が実施してきました業務につきましては、引き続き円滑に難民救援活動が行われますよう、UNHCRの引き継ぎの調整に可能な限り協力していきたいと考えているところでございます。
○柳井政府委員 自衛隊の部隊の機材につきましては、今防衛庁の方から御答弁があったとおりでございますが、外務省といたしましては、それとはまた別に経済協力の枠組みの中で、既にある程度の協力を行っております。 ゴマに関して申し上げますと、一つはゴマ国立病院医療機材支援計画という形で、これはいわゆる草の根無償協力と言っておりますが、麻酔機とか手術台というものの供与を現在実施中でございます。 それからキブの方でございますが、キブの衛生研究所に対しまして、やはり同じ経済協力の枠組みの中で研究機材の強化のための機材供与を行っております。 それから、医療と直接は関係ございませんが、ゴマ市の小学校に対する学習用の机等の供与も草の根無償の枠組みの中で行っているところでございます。 先ほど防衛庁の方からもお答えございましたように、自衛隊の引き揚げ後のいろいろな業務の引き継ぎにつきましては、現地の機関でございますとか、あるいは外国の援助機関とも協議し、また国連難民高等弁務官事務所とも調整を行いながら、できるだけの引き継ぎを行っていきたいというふうに考えております。
○東(順)委員 柳井局長、今御答弁いただいたことは、僕らも現地で全部確認をしてまいりました。確かにその具体的な機材の供与等に対する感謝も大変なものでございました。その上で、自衛隊が引いてしまうんだから、新たに、何らかのカバーのために新たな機材をとか、そういったところまで広げて御検討をぜひお願いをしたいというふうに思う次第でございます。これは御答弁要りませんから、ぜひ検討をお願いしたいというふうに思います。 それから、これは私は現地に行って初めて知ったのですが、ニーラコンゴ火山というのがございますね。この火山に対する恐怖というのが実は物すごく高いのですね、現地の人たち。難民も、キブンバ・キャンプなんというのはいわばニーラコンゴ火山のふもとに展開していまして、この火山が一たん爆発したらもう早いところで五分以内に熔岩が届いちゃうというようなところに二十万人のキャンプがだあっと広がっているわけです。 当然ゴマ市内もすぐそばにあるというようなことで、ゴマの市長さんもそうおっしゃっていましたし、現地の何人の方もおっしゃっていましたけれども、火山観測がすごくありがたいとおっしゃっていたのですよ。東北大学の浜口教授ですか、先生がおいでになって、ずっと火山観測をされている。観測の成果がどうのこうのというよりも、火山観測をしてもらっているから、もうそのこと自体でどれだけ大勢の市民が枕を高くして安心して眠れているかわからない、こういう反応が非常にあったのですね。 したがって、自衛隊撤収後もこの火山観測については続けていかれないものなのかどうなのか、そのことについてはいかがなのでしょうか。もしいけるものだったら、ぜひやってもらいたいというふうに思います。
○須藤政府委員 先生御指摘のとおり、ニーラコンゴ火山、いつ噴火してもおかしくないというような状況にかんがみまして、外務省といたしましても、既に、ただいま御説明ありましたとおり、東北大学の浜口先生、二度にわたり行っていただきましたけれども、引き続き観測を続ける必要があるという結論でございますので、十二月の六日から、浜口先生にもう一度、第三回目の調査団として現地に赴いていただくことを現在計画しております。
○東(順)委員 それで赴かれて、必要が生じた場合は、自衛隊撤収後もなお観測は続けてもらえる、こういうことなんでしょうか。
○須藤政府委員 既に十月に浜口教授に行っていただいたときに、観測機材を火山の現場とゴマ市との間をつなげて、リアルタイムで観測できるような装置を設置してございますが、その辺の継続も含めて、浜口先生にお願いしたいと思っております。
○東(順)委員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○菅委員長 赤羽一嘉君。
○赤羽委員 改革の赤羽一嘉でございます。 昨年七年、衆議院に初当選させていただきまして、この一年半、一応ずっと外務委員会に所属させていただいておりましたが、最初の一年間は与党だということもあり、野党になってからはきょうが初めての委員会ということで、私自身、外務委員会での質問は初めてでございます。何分、なれない中、外務大臣並びに省庁の皆様に対して失礼な表現で質問することもあるかと思いますが、何とぞ御容赦のほど、よろしくお願い申し上げます。 まず、冷戦終結後四年たちまして、世界の情勢は流動化の現象が著しく、目まぐるしい変化の連続でございます。明年、日本は終戦五十周年の大きな節目を迎えるわけでございますが、この戦後最大の転換期ともいうべきときを迎えて、我が国は、まず身近な足元から来し方行く末を見直す必要に迫られていると私は思います。 実は、私、政治家になる前に、ある総合商社の商社マンとして台湾の国立師範大学というところに留学をしていた経験がございます。台湾というのは対日感情が比較的よい国だという認識で赴いたわけでございますが、初日の授業、一対一の授業だったんですが、その先生から、あなたは日本人かと、ちょっと日本人ぼくない顔もしていましたので、日本人かと言われました。商社マンかと聞かれてそうですと答えたら、いきなり、初対面の先生、その先生は御年配だったということもあるのですが、私は日本人は嫌いだというふうにしょっぱなに言われました。非常にショックで、二人しかいない部屋でそういうことをいきなり言われまして、これはどうやってこの先生と一年半つき合っていけばいいのだろうかという、本当に衝撃的な思いをした経験がございます。 そういった観点からも、本当に、地球的な規模で、地球的な視野で発想して、身近な地域から行動を起こすという意味の英語で、シンク・グローバリー・アクト・ローカリーという言葉にもありますように、まず日本は、アジアの一員として責任ある行動をとって、アジア諸国から信頼される存在にならねばならないというのが私自身の思いでございます。 また、今回の村山政権の外交方針にアジア重視ということが盛られたという点は、高く評価すべきだと思います。しかしながら、アジア重視といっても、その中身が当然のことながら問題になるところでございます。 きょう、短い時間ではございますが、最初に対中国のODA、第四次円借款問題についてまずお聞きしたいと思います。 中国は本年六月に核実験を行いまして、そのときは対中援助方針の見直しもあり得るとのニュアンスを込めて抗議を行ったにもかかわらず、先月七日にも再び核実験が行われました。今回も、在日中国大使館を通じて、中国政府に対し、同じような対処をとったと伺っております。そしてまた、APEC首脳会談に先立っての日中首脳会談では、中国の核実験に対し、日本側が対中のODAに悪影響を与えかねないと指摘されたところ、それならODAは要らないと言わんばかりの反応だったとの報道もございますが、この一連の件に関しましての中国側の反応、つまり、一つ目は本年六月の抗議に対する中国政府の回答、そして今回の抗議に対する回答、そして日中首脳会談での江沢民主席の反応についてお聞かせ願いたいと思います。
○平林政府委員 お答え申し上げます。 日本側の中国の核実験に対する懸念についての抗議につきましては、先生御承知のように、累次これを行っているわけでございますが、先方の言い方を一言で要約して申し上げますと、日本国民が核に対して非常に特殊な感情を持っていることはよく理解する、ただし、それをODA供与のための条件とされては困るというのが、一言で申し上げますと先方の言い方でございます。 我々といたしましては、さはさりながら、単に日本国民の感情だけでなくて、中国が核実験を行い、核武装を強化することが地域の平和や安定、いろいろな面で悪影響があるものですから、事あるごとにそれを先方に申し上げてきているわけでございます。 そういうことを踏まえまして、どういうことでこれから中国との関係でODAを運用していくかということにつきましては、いろいろと全体の状況をよく判断しながら、また、ODAの大綱についての規定がございますので、総合的に判断してやっていく必要があるというふうに考えているところでございます。
○赤羽委員 今の中国側の反応は、三番目に聞きました日中首脳会談での中国側の最高責任者である江沢民主席も同様の発言をされたということでよろしいですか。
○平林政府委員 江沢民主席の御発言も大体そういうことでございまして、村山総理のこの問題に対する問題提起に対しまして、江沢民主席は、我々としては日本国民の核に対する感情は理解しているということは言われまして、ただ、それ以上の具体的な話には、時間の関係等ございまして、その場では議論が深まらなかったというふうに理解しております。
○赤羽委員 時間の関係でそれ以上深まらなかったというのは事実だったかと思いますが、日本というのは国是として非核三原則をうたっているわけでありますし、この核という問題については、優しさだけではなくて厳然たる態度で臨むべきではないでしょうか。中国側から、核実験がODAの条件に入るのは困るというようなこと自体が大問題の発言だと私は思います。 なぜなら、ODA四原則のうち、言うまでもなく、第三原則の「開発途上国の軍事支出、大量破壊兵器・ミサイルの開発・製造、武器の輸出入等の動向に十分注意を払う。」というふうになっておると思いますが、ここには抵触しないのでしょうか。
○平林政府委員 ODA大綱におきましては、政府開発援助の「原則」の項におきまして、「政府開発援助の実施に当たっては、国際連合憲章の諸原則及び以下の諸点を踏まえ、相手国の要請、経済社会状況、二国間関係等を総合的に判断の上、実施するものとする。」こう述べた上で、三番目に、今先生がおっしゃいましたように、国際平和と安定を維持強化するとともに、優先的に開発問題に配分すべきであるとの観点から、「開発途上国の軍事支出、大量破壊兵器・ミサイルの開発・製造、武器の輸出入等の動向に十分注意を払う。」こういうふうにございます。 確かに、この核の問題につきまして政府開発援助大綱でははっきりとうたっておりますが、その前段で、「相手国の要請、経済社会状況、二国間関係等を総合的に判断の上、実施する」、こういうことにもなっておりまして、核の問題を中心に据えながらも、全体の脈絡の中で日本の国益として最適なものを求めていくということではないかと理解している次第でございます。
○赤羽委員 今おっしゃられたように、相手の途上国の動向を注視しつつ総合的に判断して、これらの原則の適用を行うこととしているということ自体は否定するものではありませんけれども、国によって原則がないがしろにされるような、目に余るような運用は、中国以外の他の国に対しての示しかつかないばかりではなく、我が国の国際的な地位をもおとしめる危険性があるのではないかというふうな認識を持っていただきたいなと思います。 また、政府は先月末、九六年から始まる第四次円借款の交渉のため、調査団を中国に派遣されたそうでありますけれども、その派遣された政府調査団は当然、核実験の事実を知って、またこれに対する政府の意向を交渉に反映させたものと考えておりますが、外務大臣がその調査団にゆだねた我が国政府の方針と、あわせて調査報告を教えていただきたいと思います。
○河野国務大臣 中国に対してODAをどのような形で実行するかというのは、まさに非常に高いレベルの政治判断が必要だと思います。今回中国へ派遣をいたしました調査団と申しますか、ODAのこの調査団は、ODAをもし実行するとすれば一体どういうプロジェクトがあるか、どういうプロジェクトが効果的なものであるかということを十分調査をし、先方の意見も聞くということでございまして、最終的に実行するかしないか、総枠をどの程度にするか、いつそれを行うかなどということについては、高度な政治判断を行うべきもの、そう考えております。
○赤羽委員 その高度な政治判断が、厳しい核に対する政治的な態度が、近々に村山総理が訪中されると聞いておりますが、そこで表明されるというふうに認識してよろしいのでしょうか。
○河野国務大臣 総理の訪中問題は、その時期その他、まだ全く決まっておりません。 それから、先ほどから赤羽議員いろいろ御所見をお述べになりまして、私非常に大事な意見だと思って伺っておりました。しかし、他方、我が国と中国との関係というものは、遠い将来を考えてみても、この関係は大事な関係であるということに御異存はないだろうと思います。我が国は、日中共同声明その他によりまして、中国との間は子々孫々に至るまで友好的に発展をさせていこう、こういう気持ちで国交の正常化を行ったところでございます。 私の申し上げたいことは、友好的な関係、いい関係を持ち続けるためには、双方が率直に意見を述べ合う、ぶつけ合うということもまた重要だと考えます。したがいまして、私は、中国の銭其シン外相に対して、この点についてはかなり率直に日本の意見を申し述べました。村山総理もまた江沢民主席に対して申されました。また、中国側は中国側の意見を、これまだかなり率直に述べられたところでございます。私どもは、率直に意見をぶつけ合って、正すべきは正してほしいということを言いながらも、他方、日中両国関係というものをやはり大事にするということもまた考えていかなければならないという状況もあるということは、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
○赤羽委員 今の御答弁に関連してはちょっと後で発言させていただきたいと思いますが、その前に、第三次までの円借款というのは五、六年の単位での供与方式をとってきたと思いますが、第四次は、まず三年間の協力内容を固めて、残りの二年分は改めて協議するという、これを三プラス二万式と呼んでもいいかと思うのですが、これに基づいて実施するというふうになったと伺っております。 これは一部報道によりますと、この変更は、近年軍事費の大幅な増大を続け、核実験の中止要請を無視し続ける中国に対する日本側としてのぎりぎりの政治的対応という意味づけを込めたものという報道がございますけれども、これは事実か否か、お答え願います。
○平林政府委員 先生御指摘のとおり、過去三回にわたりました中国に対する円借款計画は、五年あるいは六年計画でやってまいりました。しかし、日本の従来のやり方は、毎年毎年それぞれの被援助国側に金額それからプロジェクトを提示する、こういうことでございまして、中国は例外でございました。我々としては、できるだけ中国も普通の国と同じように扱いたいということで、いろいろと中国側と話した結果でございますが、とりあえず、先方の五カ年計画との関係もあり、また過去のそういう三次のやり方もございましたので、妥協として三足す二という方式に両方が合意したわけでございます。 この背景、理由といたしましては、中国のように非常に急速に発展するような国につきまして、五年も六年も将来のことを決めるのはいかがかという事情もございます。また、我が方といたしましても、ODA大綱を含めていろいろと考える要素がございます。そういうことで、五、六年、長過ぎる期間にわたりましてあらかじめ金額やプロジェクトをきっちりと決めてしまうことは日本側にとってもいかがか、こういうことでございます。また、柔軟な方式をとった方が日本国民の御理解や御支持も得やすいということを考えました。その結果が三足す二でございまして、とりあえず三年についてだけ金額とプロジェクトを詰めまして、二年につきましては、またある一定段階たちました段階で、改めて中国側と協議をして決めるということでございます。 また、同じ三年でございましても、毎年見直すということになっておりまして、いろいろな事情が生じた場合には、双方集まりまして、果たしてこれで次の年をやっていいのかどうかということを見直しまして、必要であれば変更を加えるということにも合意しております。
○赤羽委員 それでは、今のは軍事費の大幅な増大に対する何というかおきゅう的なものではなくて、中国自身の経済的な側面からの判断によるものというふうな解釈でよろしいわけですね。
○平林政府委員 中国側の経済社会開発上の理由も勘案いたしましたし、ただいま申し上げましたように、日本側の立場、ODA大綱を含めたいろいろな日本側の立場についての配慮、あるいは日本国民の御理解とか御支持とか、そういうことをいかにして得ていくかということも十分我々として配慮して、相手と折衝した結果のとりあえずの、とりあえずというのは、この次第四次計画をやる上での妥協案でございます。
○赤羽委員 先ほど外務大臣から御発言があった件でございますが、私、北京、南京に商社マンとして駐在しておりまして、常に感じていたのは、非常に日本人が中国に対して、何というかビジネスで来ている割には採算を無視したアプローチの仕方をしているというか、幾ら毎年損をしても損をしても何か来させていただいているというような、何というか朝貢外交をしているのではないかという、よく理解できない思いで駐在をさせていただきました。 天安門事件が起こったときもちょうど北京におりまして、あのときも何となく、あれだけの厳しい状況を僕は横目で見ながら、各国政府の毅然たる態度がなかったというのは非常に遺憾に思うのです。あのとき、たしか超党派の日中議連の皆様が来られて、機動隊のあり方みたいなことを提案をされた中で、当時の李鵬さんが反省という言葉をたしか使われたと思うのですが、あれは翌日、反省ではなくて何か違う言葉だったというような訂正もあったかと思いますが、私がそのとき思ったのは、先ほど大臣もおっしゃられましたけれども、やはり毅然として言うべきことは言う、そうでなければ日本に対する尊敬というのは得られないし、また痛いことを言い合うことによって、そういった交流を深めることによって本当の信頼というのが醸成されていくものだと思います。 先ほどは、いつ今度総理が訪中されるかわからないという御発言でしたが、行かれる折には、決して耳優しいことを言うだけではなくて言うべきことは言う、特に、もう一度繰り返しますけれども、ODA四原則にかかわる核実験については、継続するのであれば抜本的に考えなければいけないといった強い意思表明をしていただきたいと思うわけでございます。よろしくお願いします。
○河野国務大臣 けんかをすればするほど仲よくなるという言葉もあるわけで、基本的に、基礎的に合意ができていれば、考え方の合意ができていれば、もう率直に意見をぶつけ合う、何もお世辞を言い合う必要はないというふうに、つき合い方としてはそういうふうに私は思っております。 先ほども申し上げましたように、日中関係というもの、そして我が国にとって中国の存在というものは、中長期的に見ればやはりこれは相当重視しなければならない存在だというふうに思います。この地理的条件は引っ越していくこともできない条件下にあるわけだし、しかも両国民には理解をすることのできる十分な基盤があるわけですから、これは必ず、次の世代、またその次の世代もこうした友好関係を積み重ねて信頼できる関係をつくるべきだというふうに私は基本的に考えております。 そういう基本的な考え方に立って、総理も先般、また江沢民主席も、双方がかなり率直に御自身の原則あるいは言い分をぶつけ合われました。それは正直、周りにいる者にとってみるとはっとするような言葉もあったわけですけれども、しかしそれは、そういうものを十分包み込んで余りある両国の信頼関係といいますか、両国がともに歩まねばならぬという気持ちが十分あるということから、そうしたものは十分乗り越えておられるわけでございます。 それで、赤羽議員、繰り返し核の問題について関心を払っておられます。私も、この核実験については十分関心を払わねばならぬという立場でございます。ただ、先ほど来申し上げております占うに、非常に重要な問題でございますから、我が方としてきちんと言うべき意見は述べ、向こうのまた意見も聞かなければなりませんが、最終的に二国間、日中両国の関係というものをどういうふうに見るかということも重要な判断材料にしなければならないというふうに私は思っております。
○赤羽委員 今後とも日中関係に関しましては、肩を並べるパートナーとして関係を深めていっていただきたいと念願するものでございます。 続きまして、今の核実験に続きましてアジアにおける最大の不安定要因である北朝鮮の核疑惑解消を目指す米朝交渉が十月二十一日に決着し、枠組み合意文書に調印が行われたわけでございますけれども、この件について質問をさせていただきたいと思います。 まず、合意までに、米朝合意以前から軽水炉支援の話がずっと出ていて、合意がなされた場合に日本政府としては応分の負担をする用意があるという考え方を事前に表明してきたとの大蔵大臣の御発言もあったようでございますが、この点についてまず確認したいと思います。応分の資金負担をする用意があるということは、合意内容を問わず、そしてかっ額は無制限なのかどうかということについて。
○川島政府委員 お答えいたします。 軽水炉を黒鉛原子炉を廃棄する代償としてつくるというのは、非常に早くから出ていたアイデアでございます。日本がどれくらいどうするかということにつきましては、ことしの八月に、この十月にできた合意のもうちょっと前で大体方向が出てきた段階で、日本といたしましてはその合意ができた場合には、もちろんいろいろ条件をつけております、安全の確保とか、当然のことながらNPTの保障措置等によって核疑惑が解消するのを前提としてでございますけれども、応分の協力を行う用意があるということは米側に対して表明したことはございます。 ただし、無制限かとかそういうお尋ねでございますれば、これは額が具体的にどれくらいかということもまだ詰まってないわけでございますから確たることを申し得る段階ではないのですけれども、無制限という言葉は、やや私どもが考えていたのとは違うと思います。
○赤羽委員 それで、十月二十一日に合意を見てから、この合意に関して外務大臣は、米朝枠組み合意を評価し歓迎する、今般の合意は北朝鮮の過去、現在及び将来の核開発活動に関する国際社会の懸念を払拭するのに十分役立つものであるとのコメントを出されたと思います。 その根拠として、北朝鮮はIAEAが北朝鮮の過去の核活動を解明するために必要とする措置を受け入れることに同意している、またIAEAの監視のもとで黒鉛減速炉、再処理施設などを凍結、解体するなど、懸案とされてきた既存の核開発計画を将来にわたり放棄することに同意しているとの二点を挙げられておりますけれども、この米朝交渉しかこの問題の突破口はなかったときょうの午前中も御発言がありまして、その点はよくよく承知いたしますが、私のような者が言うのもなんですが、この御認識は、以下申し述べる理由から少し甘いのではないかなという思いがいたします。 一つは、かつてこれまで放射性物質を再処理した疑いのある未申告の二施設に対する特別査察について、この特別査察について合意文書には触れられているのでしょうか。
○川島政府委員 結論的に申しますと、触れられております。特別査察という言葉は使っておりませんけれども、意味するところは同じことでございまして、今直ちにではございませんけれども、ある程度この一連の合意が進んだ段階で、通常五年程度と言われておりますけれども、その時点で、特別査察と申しますか、過去の疑惑についてきちんと解明するということが、当然のことながら前提とされておりますし、そこがクリアされないとそこから先の協力は動かないという形になっています。 それから、ちょっと私、一つ訂正させていただきたいのですけれども、先ほど八月に表明と申しましたのですけれども、九月の間違いでございます。失礼しました。
○赤羽委員 済みません、触れられているというのは全文のどこになるんでしょうか。私持っているのは新聞報道の全文だけでございますが。
○川島政府委員 合意文書の最後のところに「双方は、国際的な核不拡散体制の強化のために協力する。」ということで、いろいろ査察について書いてございますが、その最後にこういう文章がございます。「軽水炉プロジェクトの主要部分が完了した時に、重要な原子力関連部品の供与の前に、北朝鮮は、北朝鮮における全ての核物質に関する北朝鮮の冒頭報告の正確性及び完全性の検証に関しIAEAと協議を行った後、IAEAが必要と考える全ての措置をとることを含め、IAEAとの保障措置協定を完全に履行する。」これが通常だと五年後ぐらいになるであろうということで、当然に五年たつと特別査察を行うとかいうことではございませんで、この一連のプロセスの、この重要な原子力関連部品の供与の前に特別査察を行うということが読み込まれているということでございます。
○赤羽委員 今局長言われたのは、北朝鮮のすべての核物質に関する云々というところに、この未申告の二施設も含まれているという了解ですか。もうそこで結構です。(川島政府委員「そうです」と呼ぶ)ただ、それはどうなんでしょう。これまでIAEAの査察を受けていたときに、この二つの施設は、あれはたしか軍事施設であって核施設ではないと、そこを拒んできた経緯があったのではないですか。
○林(暘)政府委員 昨年の春以降この問題が起こりまして、その過程で未申告の二施設、これは核の廃棄貯蔵所であると言われておりますけれども、それに対する特別査察を北朝鮮が拒否しました理由は、今委員御指摘のとおり、これは軍事施設であるという理由で拒否をいたしました。
○赤羽委員 今回は、改めてその前言を翻したということになるんですか、この文章の中で。
○林(暘)政府委員 特別査察と申しますのは、IAEAと北朝鮮との間で締結しております保障措置協定の中に書かれていることでございまして、これにつきまして完全に保障措置協定を履行するという意味は、特別査察についてもそれを履行する意味であるというふうに我々は理解しております。
○赤羽委員 ちょっとよく、頭が悪いものですから理解しかねるところもあるのですが、別途、午前中局長の発言にもあったかと思いますが、ガルーチ大使が存在を明らかにした秘密覚書、これはあるという発言がありますが、この内容について日本政府として確認することはできないのですか。
○川島政府委員 御答弁申し上げます。 この非公表の議事録が、米朝間の合意ができました際に存在するということはガルーチ大使がまさに言っているわけでございます。ただ、非公表ということでございますので、我が国としてこれを公表してしまうというわけにはまいらないということでございます。ただ、私どもとしては内容は承知しております。
○赤羽委員 内容は承知しているけれども、国会の場とはいえ公開することはできないということでございますね。
○川島政府委員 これは米朝間で非公表にしたということでございますので、第三国たる我が方から、両者の了承を得ることなく公表するということはできないというふうに思います。
○赤羽委員 この点に関して、私議員になってから余り行われた記憶はないですけれども、秘密会等々の形でお知らせいただくということは、そういう御意思はないのでしょうか。外務大臣にお伺いします。
○河野国務大臣 米朝会談で、米朝両国の間で行われた問題で、米朝両国がこれは不公表ということにすると言っている以上、第三国が、たとえ秘密会であってもそれを、いわゆる複数の方々に発表するというわけにはいかないということでございます。
○赤羽委員 本当に、内容が恐らく五年後までの核開発疑惑に対する部分だと思いますので、何とかお知らせいただきたいなと思うのですが、そういった御答弁ではやむを得ないと思います。 また、なぜ少し甘いという失礼な発言を申し上げたかという二点目ですが、すぐにでもプルトニウムを抽出できる使用済みの核燃料棒の第三国移送も、同様に約五年後に先送りされているというのは、これはいかなる理由があってのことなのでしょうか。 大体これは、これまで北朝鮮が貯蔵プールの中で燃料棒を包む合金の被覆管というのですか、その腐食が進行して八月にも再処理を始めないと危機が生ずると、非常に危機をあおったような過去のある燃料棒でございまして、たしか再処理すると、実に核爆弾四個から五個分のプルトニウムが抽出できるといった多量のものだとありますが、これが先送りされるというのはどうなんですか。安全性という面を含めてお答え願います。
○林(暘)政府委員 お答え申し上げます。 確かに御指摘のとおり、ある時点で北朝鮮が現在プールに入れております使用済み燃料を長期にそのままの形で保存をできないということを言っていたことは事実でございますが、それはそう緊急の話ではないようでございますし、先日もアメリカの専門家がピョンヤンの方にこの件で入ってそのことは確認をしているようでございます。 これが直ちに現在の使用済み燃料を国外に運び出すとかなんとかということが行われませんでしたのは、いろいろな米朝間のやりとりがあったのだと思いますが、ただ、現在もIAEAの査察委員は二名ピョンヤンにおりまして、その二名の査察委員が、その使用済み燃料が入っておりますプールについては監視をいたしておりますので、その使用済み燃料が今の状態で再処理をされてそこからプルトニウムが抽出されるという状況にはならない状況になっております。
○赤羽委員 今アメリカは確認済みという御発言でしたが、私が承知しておるのは、アメリカは、極めて今の貯蔵状況は厳しい状況にある、水質管理を徹底し、空冷のドライ式貯蔵に切りかえて、軽水炉の主要部品が到着する約五年後をめどに第三国への搬出を始め、一基目の軽水炉完成時点で完了するといったような図式を描いているやにも聞いておりますけれども、そういった意味では本当に安全性の確保というのはどうなんですか。
○林(暘)政府委員 我々も現場を見ているわけではございませんので、聞いているところの情報でございますが、私が申し上げましたのは、今のままの状態で未来永劫大丈夫だということを申し上げたつもりはございませんで、今の状態でしばらく置いておくことが安全上大丈夫であろうと。米朝合意にもありますように、最終的には使用済み燃料というのは、どういう形にせよ今のままの形では未来永劫は貯蔵はできませんので、何らかの形で処理をしなくてはいけないわけでございますが、委員の御指摘が今直ちに使用済み燃料を処理しなくて大丈夫かという御質問でございましたので、今直ちにやらなくても大丈夫なような状態であるということがわかったのではないかというふうに我々が聞いているということをお答え申し上げたわけでございまして、最終的には今御指摘のように、乾式の中に入れて国外に持ち出す等の最終的な処理というのは必要だろう、そういうふうには当然思っております。
○赤羽委員 ですから、ドライ式にじゃなくて、貯蔵プールに入れた今のままで、しばらくというのは、どのくらい大丈夫なのですか。
○林(暘)政府委員 その点につきましては、専門家が米朝間で現場を見て話し合っているようでございまして、いつまで大丈夫かという正確な期限については我々は承知いたしておりませんが、当面大丈夫だという話は聞いております。
○赤羽委員 何か当面だとかしばらくだとか、極めてリスクの高い話をしている割に認識が大ざっぱだなという感想を持ちましたけれども、これ以上話していても時間の限りもありますので、次に移りたいと思います。 次に、その負担する費用についてでございますが、外務大臣は合意文書の正式調印したことを受けて、国際協調体制の中で行われる軽水炉への転換のための支援について、支援に参加する考えを示すとともに、過去の核開発疑惑を検証するための特別査察の実施前であっても我が国が支援に参加することは問題ないとの見解を表明されていますが、この費用について、一説によると国際コンソーシアムを構成して財源の調達と供給を担当することになって、その予算が四十五億ドル、また代替エネルギーとなる重油提供費用として二十億ドルになるというふうに言われておりますけれども、この費用の大半は日本と韓国が負担することが期待されているようでもあり、また一方、韓国の金泳三大統領は重油の提供費の負担の否定をしている報道もございます。 まず、どのくらいの費用がどういった内訳でかかるのか、かつ、日本の費用負担はヨーロッパ諸国の負担を前提としているのかどうか、はっきりお聞かせいただきたいと思います。
○柳井政府委員 十一月十七日と十八日に、ワシントンにおきまして一連の二国間協議、日米、日韓、韓米でございますが、それと日米韓の三国間の実務者協議を行ったわけでございます。 この場におきましては、この軽水炉支援の資金の流れがどういうものになっていくであろうか、また、仮称でございますけれども、KEDOといっておりますが、そういう国際機関をつくろうということになっておりますけれども、その構成をどうするかというようなことにつきまして、先般は第一回の協議でございましたので、三国からそれぞれたたき台のような案を出し合いまして、今後また検討しようということになったわけでございます。 ただ、ただいま御指摘の資金の負担、特に資金の額あるいは負担の割合等につきましては、先般の協議では話は出なかったわけでございます。このプロジェクトのいわばスキームと言ってよろしいでしょうか、その全体のやり方が決まっておらない段階でございますので、この具体的な金額でございますとか、あるいは負担の割合等について検討するのは時期尚早ということで、先般は一切協議されなかったわけでございます。 今後のことでございますけれども、何分この軽水炉に具体的に幾らかかるかという点につきましては、フィージビリティースタディーと言ったらよろしいでしょうか、あるいは設計調査というような言葉も使っておりますけれども、そういうものをこのコンソーシアムをつくりましてから進めまして、その上で確定してくるという段取りになろうかと思います。したがいまして、現在いろいろな数字が報道はされておりますけれども、そのような確定した数字は存在しないということでございます。 それから、参加の範囲でございますが、韓国が軽水炉プロジェクトにおきまして、この財政面、建設面、双方の側面で中心的な役割を果たすということが三国間で了解されております。ただ、それ以外につきましては、我が国が応分の貢献をするということは既に言っておりますけれども、それ以外の国につきましてもできるだけ幅広い国際的な参加を得たいということで、今後呼びかけていくということでございます。
○赤羽委員 最後の点ですが、十月二十五日、大蔵委員会で、大蔵大臣は、この資金負担の参加についてはEU並びにヨーロッパ諸国の負担参加が前提であるというような発言をされたと思いますが、この点ほどうなんでしょうか。
○柳井政府委員 御承知のとおり、この北朝鮮の核問題には、大きく分けまして二つの側面があると存じます。 一つは、韓国、日本、すなわち北東アジアの国々の安全保障という面でございます。それからもう一点は、核の不拡散という面でございまして、この点につきましては、近隣諸国のみならず、世界的な影響のある問題であるということから、このコンソーシアムヘの参加の態様はいろいろあると存じますけれども、なるべく広い範囲で、世界的な問題として参加をしてもらいたいということでございまして、これは今後、これまでも若干の打診は既に始めておりますけれども、今後さらに打診をしていこうということに日米韓の三国間では意見の一致があるところでございます。
○赤羽委員 それでは、支援参加に当たっては、EU並びにヨーロッパ諸国の参加が必ずしも前提ではないという判断でよろしいのですね。 この点について、ちょっとあわせて大臣に最後にお聞かせいただきたいのですが、まず費用分担問題に関しては、アメリカはいわゆる敵性国家に対する技術、経済支援を制約した国内法がございますし、議会の支持がない限り、口は出すが金は出さないという基本方針を守るものと思います。 また、我が国としてある程度の安全保障費の意味を込めて応分の負担をせざるを得ないと思いますが、率直に言いまして、北朝鮮は、現在日本の安保理入り問題についても反対している国でございますし、最近旧敵国条項削除にも反対した国という背景もございます。かつ、北朝鮮は核だけではなくて、少なくとも一千トンの兵器用核物質を備蓄しているほか、武器輸出や長距離ミサイルの試射を行っている、この支援した金がそういった別の軍事転用、本当にされないのかどうかという心配もある。こういったことも含めて、また、我が国は北朝鮮の軍備の透明性を求めるとともに、人権抑圧とかテロ行為への関与などの疑惑を晴らすように要求すべきものであって、この要求を北朝鮮が本当にのんだ場合にのみ支援すべきであるというようにぎりぎりまで交渉すべきであろうというふうに私は思うわけです。そうでなければ、なかなか負担される国民の皆様は納得しないのではないかと思います。 先ほども言いましたが、非核三原則を国是としている我が国として、核開発疑惑に対する毅然とした態度を発信するということは、新たな平和な国際社会の新秩序を希求する日本としては必要不可欠なことだと思いますが、この点もあわせて、外務大臣の所見をお聞かせ願いたいと思います。
○河野国務大臣 米朝会談の合意の中には、米朝がそれぞれ事務所を開設する、あるいは南北の会談を行うというようなことまで入っているわけでございます。これは、すなわち、米朝会談によって北朝鮮が国際社会の中に出てくる。我々は、北朝鮮という国が国際社会の中で、いわゆる相互依存関係というものをより多く持つということが、やはり現在の孤立主義よりははるかに我々にとって安全であり、理解しやすいということであるとすれば、このことはプラスと考えてよろしいのではないかと思います。米朝双方が事務所を開設する、あるいは南北の対話が始まるというようなことになるとすれば、やがてはいつの日か日朝関係にも改善の兆しか出てくるということも当然あり得るだろうというふうにも、これは仮説でございますが、思うわけでございます。そうした状況が一つございます。 さらに、先ほど柳井局長から御答弁申し上げましたように、北朝鮮を取り巻く近隣諸国の安全というものと、それから国際社会が懸念する軍縮、不拡散という二つの側面を考えれば、EUあるいはヨーロッパ諸国にこの問題解決への参加を呼びかけるということは、私は当然あっていいというふうに思うわけでございまして、これらのことは我が国は、アメリカあるいは韓国、つまりこの問題に非常に積極的にかかわり合っている関係諸国には既に申し述べているところでございます。まだEU、ヨーロッパ諸国から返事をもらっているわけではございませんが、我が国の姿勢としてそういう呼びかけをするべきだということを言っているわけでございます。 私は、北朝鮮が持っております核開発疑惑というものをどうやって払拭するか、これは我が国にとって極めて重大な問題でございますから、さまざまなケースを考え、さまざまな解決方法について議論をいたしました。経済制裁というやり方もあるというのは国連で議論をされたところでございます。さらには、もっと強硬手段をとれという議論も一方であった時期もございました。しかし、とにもかくにも話し合いによる合意によって解決への道筋をつけるということは、現在の我が国にとって、これは歓迎していいことではないかというふうに思います。 議員は話し合いの結果に甘い部分があるというふうにおっしゃいますが、このことは確かにかなりの年限がかかりまして、その長い年限、北朝鮮という国が誠実にこの約束を守り切るかどうかということに不安がないかといえば、それは全く不安がないとは私は決して申しません。しかし、現在の時点で既に北朝鮮はこの米朝の合意に沿って、黒鉛炉の閉鎖でございますとか再処理施設の凍結でございますとかという、こうした事柄について誠実に対応をしようとしているわけでございまして、私はそういうプラスの面も見る必要があると思いますし、さらには先ほど局長から御答弁申し上げましたように、実際問題として軽水炉が作動をする前に完全な査察を含む完全な払拭は終わっているわけでございますから、そうしたことを考えれば、この道筋は、核開発疑惑解決のための我々が歓迎してもいい合意、道筋であるというふうに私は判断をしたわけでございます。
○赤羽委員 答弁ありがとうございました。この件は本当に日本にとっても世界にとっても大変重要な案件でございますので、適宜その進捗状況をこちらの方に御報告いただければと思います。 非常に時間が差し迫ってまいりまして、足りないと思うのですが、まず国連の安保理常任理事国問題について確認したいと思います。 本年九月の国連総会で、外務大臣は、多くの国々の賛同を得て常任理事国として責任を果たす用意があることを表明されました。それに対して、帰国されてほどなくすると、国連総会での演説は立候補ではないとおっしゃられました。その理由として、そのような立候補のシステムにはないからとの説明だったと思います。 しかし、これは外国から見れば明確な立候補声明であると認識されているものと私は思いますが、その国連総会での演説に対する外国の認識と、あと同時に、そのようなシステムにないのであれば、どのようにこの常任理事国入りの問題というのは決定されていくものなのか。作業部会がこれまで一年間に三十回近く開催されていると聞いておりますが、その進捗状況と作業部会自体のステータスについて、簡単にお聞かせいただきたいと思います。
○柳井政府委員 作業部会等の事実関係について、私の方からお答えをさせていただきたいと存じます。 作業部会は昨年の総会で設立が決定されたものでございまして、いわゆる国連の言葉でオープンエンデッドの作業部会というものでございます。それは、作業部会の構成員をあらかじめ決めることなく、関心のある国はどの国でも参加できるというものでございます。と申しますのは、この安保理の改組は国連加盟国すべてに非常に影響があり、また関心の持たれている問題でございますので、そのような作業部会が設立されたわけでございます。 実質的な作業部会の審議は、ことしの一月から行われまして、約半年間行われております。そして、今後も作業を続けるということが合意されておりまして、ただ、現在国連総会をやっておりますが、いろいろな議題で各代表団とも忙しい、特に余り大きな代表部を持っていない国にとりましては、この総会をやりながらこういう作業部会にも出席するということが非常に難しいということで、来年の一月に入りまして作業部会での審議を再開するということが了解されているところでございます。 それから、安保理改組につきまして実質的な合意あるいは何らかの結論が出ました後の手続でございますけれども、これは、御承知のとおり憲章の改正を伴う問題でございます。特に常任理事国は、憲章上現在の五カ国の名前が固有名詞で入っておりますので、これをふやすということになれば、憲章の改正が必要になる。それで、憲章の改正は、最終的には国連の加盟国の三分の二の批准が必要でございますが、その三分の二の中には現在の五大国もすべて入っていなければいけないということでございます。
○赤羽委員 その加盟国各国から、日本は常任理事国入りに対する意思がありと認識をされているのかどうか、お聞かせください。
○河野国務大臣 私の先般の国連での演説は、多くの国々の賛同を得て常任理事国として責任を果たす用意がありますということを、我が国の国連活動に対する基本的な認識を述べた上で、この基本的な考え方に立ってという前置きをした上で述べたものでございます。 これは、今局長から申し上げましたように、おまえそれは立候補したのか、こう聞かれれば、国連は常任理事国は立候補制ではありませんから立候補ではありません、こういうふうにお答えをするわけであって、今議員がお話しのように各国はどういう受けとめ方をしているかと言われれば、日本は常任理事国となる用意があると言ったのだ、これはもう非常に素直に受け取っている国が多くて、その後私はかなりの数の国の外務大臣にお目にかかりましたけれども、かなりの国の外務大臣からは常任理事国として日本の国はふさわしいという御発言もございましたし、あるいは全く黙殺された国もございました。 いずれにしても、あの演説は素直にそのまま受けとめられているというふうに私は感じている次第でございます。
○赤羽委員 そうすると、今回のこの件につきまして、常任理事国入りするという点で、我が国民の合意は形成されていると判断されているのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
○河野国務大臣 この国連の常任理事国問題は、この数カ月間、かなり多くの新聞、雑誌あるいはテレビで取り上げられました。ことしのお正月、春先に比べれば、格段に多くの方々がこの問題について関心をお寄せいただいたというふうに思います。 世論調査、これはまあ一つのデータでしかないと思いますけれども、各種の新聞、通信社の世論調査の結果などを見ますと、理解は相当程度に進んでいるというふうに私どもは見ておりますし、最後は、私は国会議員の皆様方、つまり国民を代表する国会議員の皆様方の御判断というものが非常に大きなデータであろうというふうに思います。
○赤羽委員 この国会、予算委員会はともかくとして、外務委員会でこの安保理の議論というのはそんなにされてこなかったと思うのですね。 で、今国民的合意がされているかどうかということについても、ある世論調査なんかではそういう数字が出ているのもあるかと思いますが、実際、国民の皆様が、常任理事国とはどういうものなのか、日本は常任理事国入りをして何をするのかということに対して、理解を持たれている方というのは極めて少ないと思うのです。また、そういったプレゼンスが少ないがために、逆にそんな関心の高いアイテムになっていないのではないかなというのが私自身の実感でございます。 私自身は、ちょっと大胆に言えば、重要な議論に参加し、政策決定をするときにその場にいられるということであれば、当然安保理のメンバーとして行くということに何でそんなちゅうちょするのだろうかということぐらい思っている一人なのでございますけれども、ただ、では安保理の中で具体的にどうしていくのか。経済社会理事会の強化と言われますけれども、では、どういう具体的なアイデアを持っているのかとか、大国主導と言われている現在の常任理事国に対して、日本が加わることによって途上国や中小国の意見を反映していけるのですよ、例えば経済環境理事会なんかもつくっていきますよみたいな、これは一つのアイデアですけれども、そういった形というのをもっと具体的に政府として出されていく必要があるのではないかと思うのです。そうでなければ、私は、今後日本が一国平和主義で生きていくだけではなくて、共生の時代というか、の中に生きていくためには、もっと世界で起こっている紛争とかなんかにかかわっていくという、このマインドが日本の国民一人一人に芽生えていかなければいけないんだなというふうに強く思いました。 特に、ことしの夏、若手議員四人で自費で、ゴラン高原と、あと旧ユーゴスラビアに行って明石さんにもお会いしまして、日本人が一人、二人で頑張っているのに何もできない歯がゆさというのを感じてきました。あんなに厳しい状況に対しても、日本の国民の関心の低さというのは非常に残念なものがあります。 ですから、そういった、これからは今までの生き方はしていけないんだよという、国民の皆さんに対する、啓蒙というとちょっとおこがましいかもしれませんけれども、そういったプレゼンスをしながら、堂々と入れるときにはしっかり入って、今、核保有国であり武器輸出国であるこのP5を、日本が入ったがために国連の新しいファンクションがふえたなと言わしめるような、強いリーダーシップを持って臨まれることを期待しておりまして、最後に、その件に関して大臣の御所見を伺いたいと思います。
○河野国務大臣 国際社会に対して、我が国が行い得る貢献を誠実に行っていくということは極めて重要なことだと思います。しかし一方、常任理事国がどうなるかということについては、先ほど御答弁申し上げましたように、まだまださまざまな議論がございます。 これは、名のりを上げたからだれしも反対なく入るだろうかといえば、決してそんなことはないわけでございまして、新しい常任理事国には拒否権を与えることがいいかどうか、あるいは数は多い方がいいか少ない方がいいか、あるいは新しいものを入れるために、それでは古いものが入れかえ戦のように出ていくことになるのかとか、まだまださまざまな議論があります。あるいは、地域代表制をとるのがいいのかどうか、あるいはさまざまな開発レベルによって代表が送り込まれることが適当なのかどうかとか、さまざまな議論がございます。あるいはまた、あの国が入るなら自分だって入っておかしくはないではないかというような議論もあるかもしれません。 そうしたさまざまな議論の中で、国連改革、なかんずく安保理改組の問題は進んでいくのであって、私は、この問題はそう簡単なものではないというふうに見ているわけです。 しかし、それはそれとして、今議員がお話しのように、我が国が一体どういう態度を、つまり国際社会に対してこれからどういう態度をとっていくか、あるいは国際貢献に対して我が国はどういう役割を果たすのかということについての我が国の姿勢というものは、はっきりさせていかなければなりません。国民の皆様の理解も得るための努力をしていかなければならないというふうに思っております。
○赤羽委員 最後に、この点で国民の間での具体的な議論が進むことを念願しております。 また、日本が常任理事国入りにふさわしいという、言葉だけではなくて、行動として、実はきょう通告に出したのですが、一つは、ゴラン高原のPKOに関して、本来この秋にも実現されるようにも聞いておりまして、私たちも実際、向こうに行ってカナダ部隊とも意見交換をしてきまして、非常に期待が大きかったものを肌で感じてまいりました。これが何となく来年に先送りされているような話も聞きますので、慎重な事前調査の上にも、早期の実現をして、何とか中東和平のときには、そのときの外務大臣、日本の外務大垣がそのテーブルに席を並べていただけるような展開をしていただきたいなと思います。 もう一つは、きょうも通告でわざわざ来ていただいておるのですが、台湾の元日本軍人兵の未払い給与等々の確定債務についてでございますけれども、これは私も超党派の議員懇談会のメンバーとして台湾にも行かせていただきまして、こちらでも会議に参加いたしました。 これは確定債務でありますから、戦後処理の他の案件とはちょっと違うと思うのですね。未確定ではなくて確定でありますし、かつ、昨年六月の国会では宮澤総理が、当時の額ではなくて、それに何らかの形をつけた形で早期に決着を図りたいと御発言もあったと思いますので、この点、所管が違うかと思いますが、日本の国際社会における振る舞いという意味で、明年戦後五十周年を踏まえて、何とか実現していきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 以上で質問を終わらせていただきます。
○菅委員長 若松謙維君。
○若松委員 河野外務大臣、外務大臣に就任されて、精力的に海外に行かれていることに対して、まず心よりお喜び申し上げます。とともに、さらに、そのような環境に非常に協力的な改革の努力もあわせて自画自賛したいと思います。これが立場が変わっても、ぜひ同じような環境になるよう、お互いにかたく誓い合いたいものだと強く念願しております。 そして私は、いよいよODAの質問に入らせていただきます。 これはぜひ外務大臣にお伺いしたいのですけれども、いわゆるこのODA、今、年間一兆円を超えております。そして、十八省庁にまたがる大変大きな国民の皆様の税金に対して、大体五十兆と考えますと、実質二%がこのODAで使われている。 先週も、地元から主婦の方が国会見学に来られました。そして、実は消費税アップということが議論になりまして、私どもも、ある程度やむを得ない、こういった認識はありますけれども、やはりこういった議論になりますと主婦の方はすぐ、ODAがあるのじゃないですか、年間一兆円、これはセーブできるのではないですか、こういう認識が、特に主婦層に非常に多いわけです。 それでは、このODAというもの、国民一人当たり一万円、そしてこの財政赤字、国が二百兆円、地方が百兆円、こういう厳しい財政状況の中、ODAを使う国家戦略上というのでしょうか、国家的な意味というものはどういうものなのか、ぜひ国民にわかりやすいメッセージを大臣からお願いしたいと思います。
○河野国務大臣 国際社会の今日の状況を見てみれば、我が国が国際社会の中にどういう地位を占めているかということはどなたも御理解いただけることだと思います。日本よりもはるかに国民所得の低い国であっても、我が国よりも高いパーセンテージで開発援助を開発途上国に出している国も幾つもあるわけでございます。そうしたことを考えれば、我が国が我が国にふさわしい開発援助を国際社会の中に提供するということは、国際社会の中に我が国が生きるために当然必要なものであるということはぜひ御理解いただきたいと思いますし、御理解いただけるものであろうというふうに考えております。
○若松委員 いわゆる企業ですと、私も会計士でしたからずっと企業の、特に交際費を見てまいりました。六兆円というGNPの大変な大きな要素を占めるところですけれども、やはりこのODA、世界の中で日本が他の国とスムーズにやっていく、そういった意味のいわゆる交際費、こういう理解でよろしいでしょうか。
○河野国務大臣 私は全く違うと思います。企業におきます交際費というものは、交際費を使って何らかの利益を上げるための一つの手段ということ、そういう要素が非常に強い、またそうでなければならぬのだろうと思いますが、国におきますODAは、このことによって我が国が具体的に利益を受けるというものではございません。そうではなくて、むしろそれは、結果的に国際社会が、全体がレベルアップをすることによっていい国際社会ができ、その中にいる我が国もまたいい環境、関係が保てるという意味ではあるかもしれませんが、具体的な利益というものを目指して開発援助を行うというものではないというふうに私は思っております。
○若松委員 その具体性がないものに対していわゆる一兆円という、現在ですと対GNPで〇・四%近くですか、これに対しては適当なのか、いわゆる数年前に発表した〇・七%、オランダとかそういった北欧諸国等がかなり達成しております、そこら辺がいわゆる適当なところなのか、そういった点から御質問すると、いかがでしょうか。
○平林政府委員 お答え申し上げます。 国際的には、一九九三年の数字でございますが、日本の場合は一人当たり国民所得の〇・二六%をODAに使っております。二十一ございますOECDの中の援助国の平均が〇・二九%でございます。ひところよりは、全体として一人当たりのODA負担額が各国とも減じております。〇・七%という目標は多少また遠のいてしまったということでございますが、しかしながら、世界的な公的な資金に対する需要は、移行国の誕生とか、貧富の格差の拡大とか、地球規模問題への対応とかいろいろございますので、世界一となりました援助国といたしましては、余りにもこの数字がまた下がり続けるということはいかがかと思います。絶対額では確かに世界一でございますし、また百五十四の国から日本の援助が大変評価されていると我々は理解し、また報告も受けておりますが、苦しい財政事情ではございますが、もう少し国民の皆様方の御理解を得て、やはり世界のいろいろなニーズにこたえていき、それが大きな広い意味で、また長期的な日本の国民の皆さんの利益になるという観点からお願いしてまいりたい、かように考えております。
○若松委員 今おっしゃったこのODAを通した国民の長期的な利益と、やはり平和憲法を有する日本といたしましては軍縮、先ほど委員が二、三人の方、御質問されました、この軍縮理念というのをどういうふうにこのODAを通しながら具現化していくのか。この一環として政府開発援助大綱、いわゆるODA大綱ができたわけです。 そこで、このODA大綱の原則の中に、(二)と(三)と称して反軍事そして軍縮、こういったところを具体的にうたっているわけですけれども、国民の方に、この国民の切なる願いである軍縮というところでこのODAが具体的にどのような力となってあらわれているのか、そういった点から御答弁いただきたいと思います。
○平林政府委員 お答え申し上げます。 今、若松先生御指摘のように、ODA大綱の第二原則、第三原則がございます。 第二原則は、日本のODAを軍事的な用途に使わない、あるいは国際紛争の助長になるように使わないということでございますが、例えば、今ベトナムから飛行場の建設計画が一つ要望として出ております。日本政府といたしましては、まず調査をする必要はありますが、この飛行場は軍民兼用になったり軍用専用になったりすることは絶対避けなければいけませんよ、本当に民生だけのものであればまた検討して考えましょうというようなことを言っております。こういうようなことは、この軍事的用途に日本のODAを絶対使わないということにつきましては、我々の主張は、ほぼ一〇〇%と言っていいと思いますが、関係の各方面から、各国から御理解を得て、そのようになっていると思います。 第三の軍事支出の動向とか大量破壊兵器の開発・製造の動向、あるいは武器の輸出入の動向に十分注意を払う、こういう面につきましても、先ほど中国のお話がございましたが、例えば核の問題ですと、これははっきりわからないのですが、インド、パキスタンの核疑惑につきましては、不断に政策の対話の場を通じましていろいろと注文をし、また申し入れております。武器の輸出入の動向につきましても、例えば先般インドネシアの援助国会合というのがパリでございましたが、三十九隻の古い軍艦なのですが、中古の軍艦を旧東独から買うというお話がありまして、それにつきましてはインドネシアの代表団とよく話をいたしまして、それはどういうことなのかということを大分チェックいたしました。 そのほかいろいろございますが、このODA大綱と、それからもっと基本的には日本の平和外交の理念を外しまして、対被援助国との関係あるいはOECDの開発援助委員会における援助国の間の会合、いろいろな場を通じまして、日本の援助理念、原則につきまして不断に先方には物を申している。これが必ずしも直ちに実を結ぶということは期待できない側面もございますが、しかし、これは不断に我々として主張し、また理解を求めていく。その結果、いい方向に動いていただけるような国にはまたそのための配慮をする、また、逆の方向でなかなか動かない、あるいは悪い方向に動くような国に対しましては、またそれはそれなりに我々の援助姿勢が変わってしかるべきだというふうに考えております。
○若松委員 今インドネシアの具体的な例を挙げられながら、確かに日本のODA、軍縮または軍拡の歯どめ、それなりのチェックをされている、この事実は理解いたしました。 ところが、やはり問題になってくるのは、今おっしゃったように、直接どこどこの飛行場、これは軍用である、非軍事用である、こういうような直接的なチェックはできるのでしょうけれども、いわゆる間接的、例えば発展途上国ですからその国の財政は確かに足りない。一万ODAから来る。一方、間接的にかもしれません、または無関係かもしれませんけれども、軍事支出としてふえる。ここら辺のバランスというのが率直に悩まれるところだと思うのですけれども、ここら辺のところでどういうふうにこの軍縮理念というものを具現化または踏ん張っていらっしゃるのか、ちょっと突っ込んだ御答弁をいただきたいと思います。
○平林政府委員 お答え申し上げます。 二つの点があろうかと思います。一つは、日本のODAはいわばキャッシュで直接開発途上国に行くということは、緊急援助で、地震があったから現金で緊急援助しますというようなケースを除きますと、ほとんどございません。一応政府間の約束を結んだ後は、それぞれのプロジェクトを実施する段階で、そのプロジェクトを担当するいろいろな国の企業、これは日本の国の企業もあれば現地の企業もあります、欧米の企業もあります、そういう企業に出来高払いでお払いするということになっています。また、多くの場合は先方の政府の内貨負担を求めておりまして、例えば、日本は当該プロジェクトの八〇%くらいは持つかもしれませんが、二〇%はどうぞ自分で手当てしてくださいというようなことでございますので、直接日本のキャッシュが軍拡に使われるということはないというふうに考えています。 ただし、それでできた余裕があって、それがそういう目的に使われるのではないかということの懸念は常にございますので、そういう懸念につきましては、先ほど申し上げましたように、日本の援助姿勢として強くそれぞれの国に申し述べているところでございます。また、そういう使い道につきましてはっきりしませんといけませんので、我々は常に先方からはきちんとした援助の使い道についての報告も受けておりますし、また、援助の評価その他いろいろな場でそのチェックをさせていただいているということでございます。 また、いろいろな場で、これは中国などもそうでございますが、軍事支出の増についての懸念あるいは注文をつけると同時に、できるだけそういう軍事支出の透明性につきましても注文をつけておりまして、例えば中国は、透明性の向上については我々も賛成ですというようなことを首脳レベルで言っております。 そういうようなことで、いろいろとまどろっこしい点はございますが、しかし、いろいろな場で、またいろいろな方法で、先生の御理解いただいているような援助の基本原理を日本としては主張し、できるだけ分かち合っていただくように努力したい、またそういうふうに努めているところでございます。
○若松委員 今御努力されている御姿勢を御提示されました。 具体的に、先ほども各委員の方が質問されました中国との関係でございます。いわゆる第三次対中国借款、これは約八千億円規模でした。それが今回第四次になりまして、中国側からは一兆五千億円という数字、これは中国側の提示でございます。当然それに対して、まさにこのODA大綱の理念にのっとりながら、今最終的な第四次対中の円借款を決めているところではないかと理解しております。 そして一方、これは今月の二十六日ですから三日前ですか、米国のシンクタンク、防衛・軍縮研究所、ここにおきまして、世界各国の戦闘機調達の現状と将来の展望をまとめた報告書「兵器生産のジレンマ」、こう題するレポートが発表されました。ここで、まさにアジアのところにおきまして、中国が二〇〇〇年までに約七百機の戦闘機を新たに調達する、そして一万台湾、これは初の独自開発機も含めて約三百四十機を新たに配備する、大変大きな金額がこの報告書で発表されておるわけでございます。 このような具体的な報告、この真否も含めて御答弁いただきたいのですけれども、果たしてこのような、隣の国中国は先ほどの赤羽議員の非常にこよなく愛する国ですけれども、こういった具体的な事実に対しては当然中国が、単なる新規、いわゆる設備の更新です、性能の向上ですと。ところが一方、それが波及効果を及ぼして中国の非常に緊張増進になっている。そこら辺に対して、これからさらに詰めるであろう第四次対中円借款、これについて、現状どのような交渉状況にあって、今後どのような姿勢で臨まれるのか、その点御答弁いただきたいと思います。
○平林政府委員 お答え申し上げます。 第四次円借款についての話し合いの現状でございますが、先ほど外務大臣からも御答弁がございましたが、今事務レベルで技術的な問題を詰めております。 一兆五千億、正確に言いますと百四十一億ドル程度、五年間ということで先方の希望が出ておりますが、そのうちの案件を一々精査し、果たしていい案件がどうかあるいは成熟度がきちんとなっているか、さらに、日本が主張しておりますいろいろな援助の理念、環境重視あるいは内陸部優先、そういったことに則しているかどうかということを事務的に詰めておりまして、まだ十分に差が詰まったとは言えません。もう一回ぐらいは少なくとも先方から日本に来てもらいまして事務レベルで、多分私の前後のレベルでございますが、先方とお話をし、政治的なレベルでの責任ある決断がいつでも下されるようなところまで持っていきたいというふうに考えております。 また、先ほど先生が御提起なさいました米国シンクタンクの報告につきましては、まだ十分に接しているわけではございませんが、中国がどういう戦闘機をどのくらい買うのか、それが中国の軍備の増強の中でどういうことになっているのかということにつきましては、事務レベルの協議の機会に先方にただしたいというふうに考えております。 ちなみに、トップレベルでも中国の軍事支出の動向につきましてはただしておりまして、先方は今のところ、インフレで軍事支出の増の半分が消えます、残りの半分のうちほとんどは、実は人民解放軍の商業的な活動を禁止してしまった、その埋め合わせで、しばらく埋め合わせが必要です、残りの分が設備の更新に使われているので、増強ではございませんということでございますが、先ほど申し上げましたように、先方は、透明性の向上には賛成だ、こういうことを言っておりますので、本当にそういうことかどうかということは今後ともいろいろなレベルで先方と話をし、できるだけはっきりした姿を得られるように努力してまいりたいというふうに思います。
○若松委員 ぜひ、中国という大変ユニークな外交戦略をとる国でございますので、その透明性の確保、これを可能な限り引き出しながら、今後の、国民の税金で賄われるODAの最大限の活用というものを期待したいと存じます。 さらに、外務大臣にお聞きしますけれども、こういった中国に対する円借款、特にここの委員会でも、私だけかもしれませんけれども、大変興味がある、関心が高いというふうに理解しております。外務大臣におかれましても、中国の要人とお会いするときに、こういった議論が実際国会内で行われている、そういったことをお伝えする意思があるかどうかお聞きしたいと思います。
○河野国務大臣 十分伝える意思がございます。
○若松委員 ぜひ十分お伝えください。 そして、このODAに関しまして、私どもが十二月十日に合流いたします新進党、新しく進む党でございます、ここの基本政策の「志ある外交」の中に「「ODA基本法」を制定し、ODAを明確な理念に基づき行うとともに、効率的運用と透明性を確保し、一層その充実をはかる。」このように、ODA大綱から、いよいよさらに法律的な強制力を持った基本法の策定をうたっております。これにつき外務大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○河野国務大臣 従来まで、ODAにつきましては毎年報告書をお出しをいたしまして、ODAの透明性はどこよりも高いという自負がございます。このODAの報告書等を十分御検討いただいて、基本法が必要であるかどうか御判断をいただきたいというふうに思っておりますが、私は当面、基本法の必要性をそう緊急度高く感じておりません。
○若松委員 大変あら探しで申しわけないのですけれども、この前のJICAでも、商社を特定した談合があったわけです。かつ、私も以前大手の監査法人におりましたとき、やはり環境ODAとアプローチさせていただきました。そうしますと、やはり業界の中から、例えば、当初JICAのプロジェクトに対して基本的な調査を行った、それが最終的にJICAの無償は得られない、それで、円借款ということでOECFに行く、OECFはまた再度同じような調査を違う人に頼む、こういう例をよく聞きます。 具体的な事例を持ってきていない上での質問です。こういった事実もある中で、このODA大綱というところでの現状で果たして十分なのか、外務大臣、いかがでしょうか。
○河野国務大臣 基本法をつくることによって、今あなたがおっしゃったような事態が完全に防げるというふうに私は思っておりません。
○若松委員 じゃ、どのようにしたら、さらにむだ遣いのないODAのこの一兆円の活用がかなえられるのか。これは大臣、やはり大変実力者でございますので、よろしくお願いいたします。
○平林政府委員 その前に、事実関係だけお答えさせていただきたいと思います。 このODAの効率的、効果的な執行あるいはいろいろの問題が起こるのを回避するために、一つには日本側でいろいろと努力する必要があると思います。JICAを含めまして関係する実施機関等の担当者がきちんとした対応をとるように、一つはそのモラルの問題、もう一つはシステムの問題として、あるいは手続の問題としてきちんとする必要があると思います。先生の御指摘になったような事例が最近も出ましたので、この点は関係方面によく申し伝えまして、また、外務省としても責任の一端があるとの考えで、いろいろと努力して手続、制度面も改善したところでございます。 他方、被援助国側、相手国側の問題もかなりございます。お互い合意した予算手当であるいは人の手当てがいろいろな事情でできない、あるいはいろいろな事情でおくれるというようなことがございます。また、そういうために、せっかく援助した機材や施設がその十分な機能を発揮しないままに放置されるというようなこともございます。こういう点につきましては、いろいろと評価を下し、また調査を行って、必要な場合には補完的な措置をとる、また相手国には十分な注文をつけるというようなことをやっております。 またさらには、これに関係する業者、企業の方々にも、そのモラルの問題を含めまして我々なりに厳しい注文を出し、また注意を喚起しているところでございます。
○河野国務大臣 ODAは、議員御指摘のように大変大きな金額になっているわけでございまして、しかもこれは、議員がおっしゃっておられますように、武力を持たない平和国家が国際社会の中で何か戦略を持つとすれば、これは非常に重要な要素だろうという、そういう側面なども考えますと、このODAに対します判断というものは極めて重要でございます。 この重要な判断、間違いなく執行するということは、私にとりましてはかなり重い判断でもございます。基本法なるものが一体いかなる内容のものであるか、私にはよくわかりませんけれども、私は、今御答弁申し上げましたように、一人一人のモラル、それから外務省として日本の国の方向性というものをしっかりと踏まえて慎重に対応するということが、今何より重要ではないか、こんなふうに思っております。
○若松委員 先ほどのODA基本法はどういったものか、早速私どももしっかり詰めて、次期通常国会で大変実のある論議をしていきたいと思っております。その際はよろしくお願いいたします。 そして、このODAはこれで終わらせていただきまして、次に、日本の条約の質問で恐縮ですけれども、まだ日本で全然締結されていない協定がございます。年金通算協定というものですね。いわゆる日本の企業が海外に進出して、そしてその法人税、所得税さらには利子所得、そういったところの国際間にまたがる課税の関係は国際租税条約で規定されているところでございますけれども、この年金協定、いわゆる日本の企業の海外に勤めます社員の方は、当然日本で年金拠出を続けなければいけない。そして現地でも、現地の法律で年金の基金の積み立てが要求される。いわゆる二重払いが行われているわけです。 これに対しまして、私もことしの六月、同じく外務委員会で質問させていただきました。現在、この国際年金通算協定の締結状態、これについてお伺いいたします。
○宮島説明員 年金通算協定につきましては、先生御指摘のとおり、国際的な人的交流の活発化に伴いまして、年金受給権の保全や二重適用の解消などについての要請が高まってきております。 このような背景から、我が国と特に交流の多いドイツそれからアメリカとの間で、現在、国際通算協定を結ぶべく、数次にわたり事務レベルの協議を重ねてきておるところでございます。ドイツとの間につきましては相当煮詰まってまいりまして、現在、老齢年金につきましてはおおよそ合意ができております。ただ、残ります問題といたしましては、両国で仕組みの大きく異なります障害年金等につきましてまだ調整が残っておりますので、この調整を急ぎたいというふうに思っております。それから一方、アメリカとの間では、基本的な論点について現在論議を行っているというところでございまして、今後鋭意協議を進めていくということにしております。 いずれにしましても、今後とも、通算協定が早く締結されますよう、鋭意促進方に努力してまいりたいというふうに考えております。
○若松委員 さらに厚生省の方にお伺いしますけれども、先ほどの二重払い、私なりには、この日本の企業が海外に大体十万社と仮定して、数人平均日本の駐在員の方がおられる。私も海外で六年おりましたし、そこで企業の駐在貝の方の現地での年金の拠出金額なりを計算していた実務経験があるわけですけれども、厚生省として、特にドイツまたはアメリカ、こういった日本の企業が多く出ている国で、どのくらいの二重払い、いわゆる日本にとって、企業にとって損失、機会損失ともいうべき金額があるのか、大体見積もりがありましたら、お教えいただきたいと思います。
○宮島説明員 平成五年現在の数字で見ますと、日本とドイツの間での人的交流につきましては、在ドイツ日本人が約二万人、在日ドイツ人が約四千人というふうになっております。また、日本とアメリカとの間では、在アメリカ日本人の数が約十六万人、在日アメリカ人の数が約四万人に上っているということでございます。 こうしたことに伴います、いわゆる企業の保険料の二重払いのための負担する費用の額についてでございますけれども、詳細な推計なり調査は行っておりませんが、ただ、平成二年にドイツとの間について行いました適用状況の調査に基づくおおよその概算でございますけれども、日独制度の二重適用により日本側がドイツに対して負担する保険料、これは企業負担、本人負担を合わせた全体の額でございますけれども、一九九〇年ベースで推計いたしますと、約百億円弱になるのではないかというふうに思われます。 いずれにしましても、これらの負担問題につきましては、当然通算協定の締結によって早期に解決していくべきものというふうに考えておりますので、早期に協議を進め、積極的に対応していきたいというふうに考えております。
○若松委員 そうしますと、先ほどドイツが約二万人駐在で百億、そうすると十六万人のアメリカですと、その約十倍ぐらいかな、一千億。それで他の国を含めるとやはり二、三千億は、恐らく企業はこの国際年金通算協定がないことによって二重払いを強いられている。これはぜひ外交努力で何とか改善できないものか。今日本の企業は構造改革で大変経費削減を強いられております。ぜひとも外交面でのサポートが得られれば、大変企業にとっては助かるわけですし、これこそまさに外務省にとって国益を守る立場として努力をされるべきではないか。 先ほど障害年金はまだ詰まっていないということですけれども、当然先方が許せば部分的な未決定のところを除いた上での見切り発車的な締結、これもぜひ進めていただきたいと思いますけれども、外務省として当然最終的に詰められるお立場としてのお考えをいただきたいと思います。
○畠中説明員 年金通算の問題は、先生御指摘のとおり、海外在留邦人の福利に関します大変重要な問題と考えております。私どもといたしましても、厚生省と協力いたしまして、年金通算協定の早期締結に努力してまいりたい、そう思っております。
○若松委員 ぜひ努力はしていただきたいのですけれども、現在アメリカ、先ほどおっしゃいました、そしてドイツ、ともに十四カ国と締結している。かっ日本はゼロでございます。このような状況において、当然現在調整が進められている。いつになったらこの第一号が、当然企業にとって、特に海外進出が盛んな、まさに多国籍企業にとっては非常に重要な問題でございます。ぜひ具体的なめどというものを提示できませんでしょうか。
○宮島説明員 現在この協議が最も進んでおりますのがドイツとの間でございまして、一時中断しておりましたけれども、六十年の十月からドイツとの交渉が再開いたしまして、それ以後ほぼ毎年交互に訪問し合って事務レベルの協議を重ねておるところでございます。 一番最近では、平成五年六月、東京におきまして事務レベルの協議を行いまして、相当の部分についての詰めが終わりました。残りましたのは、先ほど申し上げましたように、障害年金の関係がまだ調整が残っているということでございます。本年は、我が国からドイツへ訪問いたしまして事務レベル協議を行う年でございますが、御承知のように、年金法の改正がございまして、若干その作業がおくれております。せんだって年金法改正が成立をいたしましたので、現在この通算協定に集中的に取り組んでおりまして、今年度中を目途にドイツとの事務レベルの協議を行い、できるだけ早期の締結に向けて努力をしていきたいというふうに思っております。 それから、アメリカとの関係でございますけれども、こちらも断続的に所管レベルでの協議は重ねてきておりますが、ことしの十一月の四日に一応年金局の課長がアメリカを訪問いたしまして、事務レベルの協議を行いまして、具体的な検討を進めるということで基本的に合意をいたしまして、これもこれから精力的に協議を詰めていきたいというふうに思っておるところでございます。
○若松委員 先ほどおっしゃいましたように、年金も改正いたしましたし、お聞きしましたところ、企画課長は本当に年金の作業で国際協定にはわずかしか作業としてかかわれない、またスタッフもお一人しかいないということで、大変人力不足の中やられているわけですけれども、ぜひとも、ほかにもなかなか余剰人員はございませんと思いますけれども、早期の締結を再度よろしくお願い申し上げます。 そして、オゾン層の保護に関する議定書の改定、いわゆるモントリオール議定書の改定についての質問に移らせていただきます。 まず、この議定書によりますと、回収再利用する物質、CFCと言われるものですね、こういったものに対しては、規制の対象となる消費に含まれないことになっているということです。そこで、代替技術が開発されるまでの既存施設に対する補充用として、また、既に生産された物質が大気中に放出されるのを防ぐ意味において、リサイクルを促進することは重要と考えるのですけれども、現状の回収再利用の状況というものを尋ねたいと存じます。
○宮崎説明員 フロンの回収再利用につきましては、特定フロンの使用の削減のために必要不可欠なこともございまして、産業界におきまして、洗浄または冷媒分野におきまして回収再利用が行われております。 具体的には、特定フロンの約半分を占めます洗浄分野におきましては、かつては使用されたものが空中に出ておりましたけれども、近年では、回収再利用型の洗浄装置が相当普及しております。 また、特定フロンの約二割を占めます冷媒分野につきましても、例えばカーエアコンの冷媒でございますと、自動車ディーラーを中心に全国で約二万台の回収装置が配備され、回収利用が進んでおります。また、業務用の冷凍空調機につきましては、これは既に一部回収利用が進んでおりますけれども、最近、冷媒フロン再生センターというのを建設いたしまして、一層の回収再利用努力をしております。カーエアコンも業務用も、それぞれ現在回収率は約二〇%でございますけれども、九六年、二年後には、それぞれ七五%、五〇%になると期待しております。 さらに、電気冷蔵庫につきましては、フロンは長期に使用されるために再利用が困難でございますし、また破壊技術が確立されていないこともありまして、現状ではほとんど回収が進んでいないわけでございますけれども、今、電機工業会を中心に修理の場合に出てくるフロンの回収に取り組んでおります。また、東京都、神奈川県等の自治体では、廃棄冷蔵庫からのフロンの回収を行っているというふうに聞いております。 以上でございます。
○若松委員 今、回収再利用の現状について御説明いただきました。 続きまして、リサイクルシステムに当然経済的コストがかかるわけで、このリサイクルシステムの値段というもので一つ御質問させていただきます。 ここ比較的最近まで、リサイクルに関しては非常に順調に進んでいたカーエアコンの冷媒用のフロン、これについて、最近、回収の促進による品余り、不況の影響などによりまして価格の低下が起きている、そうしますと、当然回収業者が撤退して、リサイクルシステムが崩れそうになる、こういった報道がなされております。これが崩れますと、結果的に先ほどの回収率が悪くなる。こういった点について政府はどのようにお考えなのか、答弁をお願いします。
○宮崎説明員 この回収につきましては、通産省の諮問機関である化学品審議会で、専門の分科会を設けて検討していただいておりまして、ことしの一月に中間報告をいただいております。 その中では、回収が技術的、経済的に可能な分野では、市場メカニズムを活用しながら、指導の強化とか助成措置の充実によりまして、関係者によります自主的な回収の取り組みを一層促進することということが一つ言われております。もう一つ、その他の回収再利用が困難な分野では、破鏡技術の早急な確立を図るとともに、啓蒙普及、モデル事業などを通じまして、関係者によります回収、破壊の仕組みつくり、すなわち回収、破壊の主体、役割とか、またコスト負担の分担について仕組みづくりをしまして、促進する必要があるということが言われているわけでございます。 これに基づきまして、通産省といたしましても、毎年七月にはオゾン層保護月間を設けましで啓蒙普及をしておりますし、また、再生利用の設備につきましては、金融税制上の支援措置をしております。 そのほか、回収再利用のための調査事業なり、またフロンの破壊技術の実証プラントの整備やまたそのモデル事業を実施することで、回収、利用の促進を図っているところでございます。
○若松委員 そのモデル事業、自治体が最近自主的に、特に冷蔵庫の冷媒用のフロン等の回収事業に積極的に、財政事情が非常に厳しい中、行われていると理解しております。 このような状況で、特にいわゆる安価なフロン破壊技術の早期開発、システムづくりというところですけれども、当然技術も重要でございます。このフロンの破壊技術の開発状況、これについて政府の答弁をお願いします。
○大田説明員 フロンの破壊につきましては、フロンがオゾン層の破壊を行うということから、先ほど来出ておりますように、その回収、再利用、破壊という三点が非常に重要であることは認識を同じくしております。 このうちフロンの破壊技術につきましては、現在開発段階のものまで含めますとさまざまございますが、モントリオール議定書の締約国会合において承認されたものとしては、例えば、廃棄物の焼却に用いられるロータリーキルン、あるいはセメントの焼成、製造に用いられるセメントキルン、そういった方法があると同時に、またプラズマ分解法といった新しい技術も有力なものとして考えられております。これらの破壊技術につきましては、実際にフロンを破壊します前に、その効率性あるいは場合によっては、その結果生じる第二次の生成物質の安全性といったものをも評価して行う必要があると考えており、現在さまざまな評価を行っております。 環境庁におきましては、現在、ロータリーキルン、具体的には廃棄物の炉を利用した技術の検討を実験的にやっておりまして、今後も、こういった実験結果を踏まえまして、関係者の協力を得て、フロンの破壊体制の整備を図ってまいりたいと思っております。
○若松委員 今、開発状況についてわずかながら着実に前進するというところを実感いたしました。 そして、やはりこのフロン問題は、日本国だけではどうしようもなる問題ではなく、かつNGO等非常に問題意識のある方は、何としてもこのフロンを早急に撤廃したい、小杉先生も同感だと思いますけれども、このために、まさに、地球の今本当に、何というのでしょうか地球の宇宙服、こういったのがまさにオゾン層でありまして、ぜひともこういったところを世界的なレベルに押し上げていくためにも、発展段階でも結構ですけれども、発展途上国への技術移転、これについてさらに質問させていただき、私の質問とさせていただきます。
○宮崎説明員 先生おっしゃいますように、途上国への脱フロン技術の移転というのは大変重要な問題になっておりまして、先進国におきましては多国間基金をつくりまして資金援助をしておりますほか、通産省はまた、米国の環境保護庁とも協力しながら、日本の技術を移転するために、例えばJICAでの研修を行っていたり、また東南アジア等の国でセミナーを行いまして、技術移転に努めているところでございます。
○若松委員 このオゾン層破壊、大変深刻でございます。国家的な啓蒙、さらに世界的な啓蒙もぜひ一生懸命やっていただきたい。私どももやっていく決意でございます。ともに頑張りましょう。よろしくお願いします。
○菅委員長 次に、古堅実吉君。
○古堅委員 まず最初に、アメリカの第三次東アジア戦略構想と在日米軍基地、沖縄米軍基地の返還縮小問題に関連してお尋ねします。 ジョセフ・ナイ米国防次官補は、十一月十七日に在日アメリカ大使館で記者会見し、現在国防総省が進めている新しい東アジアにおける戦略枠組みでは、一九九二年の方針にあった東アジアからの七千二百人削減計画も取りやめて、現在の十万人兵力を維持すると述べたようであります。外務省はその記者会見での方針を確認しておりますか。
○時野谷政府委員 先生ただいまお話しのナイ・アメリカ国防次官補は先般来日いたしまして、私どもとも話し合いの機会がございましたが、その際同次官補からは、この地域におけるアメリカ軍のプレゼンス、これにつきまして、約十万人という現在の体制を維持していくつもりであるということを述べておりました。 ただ、この点は昨年の九月にアメリカの国防省が発表しました、ボトムアップレビューといっておりますが、クリントン政権になりましてアメリカの軍事体制のあり方を見直した報告書でございますが、そこにおいて既にこの地域での十万人の体制は維持していくということを申しておりましたので、必ずしも新しいことを申したということではないというふうに受けとめております。
○古堅委員 記者会見で表明したそのナイ次官補の主張の論拠として、北朝鮮が百十万人の兵力を持っていることを強調しています。また、三沢基地のノーウッド司令官は、第三十五飛行団が以前の主な警戒対象は旧ソ連の極東地域だったが、今は北朝鮮に注意を集めているというふうに述べた旨、十一月十五日の米軍機関紙が報道しています。在日米軍基地はソ連対応型から北朝鮮対応型に変わったというのでしょうか。
○時野谷政府委員 ナイ国防次官補の記者会見の正確な記録というものは私ども持ち合わせておりませんので、記者会見の場で同次官補がどういう物の言い方をしたかということは存じておりませんが、私どもの会談を通じまして彼が言っておりましたこと、それでまたその認識は、日本側としても共有している認識だと思いますが、冷戦後におきましても、この地域におきましては北朝鮮の状況、朝鮮半島の状況を初めとしましていろいろな不確実な要因、不安定な要因がある、そういうことで、そういう状況にかんがみれば、この地域の平和と安全を維持していくために、約十万人のアメリカ軍の前方展開といいますか、そういう体制というのは今後も必要なことである、そういう認識を同次官補は表明をしていた次第でございます。
○古堅委員 この二、三年のうち、フィリピンからの米軍撤退などアジアの米軍配置に幾らかの変化がありました。在日米軍は、若干の出入りがあったとはいえ、基本的には横須賀や佐世保の母港艦船の追加配備など逆に機能の面では強化された、そういう一面もございます。ナイ発言では、在日米軍あるいは沖縄米軍基地はますます強化という傾向を強めることになるのではないか、そのように受けとめられますが、外務省どう考えておられますか。
○時野谷政府委員 一概にますます強化の方向にあるかどうかという点については、確たることを私ども申し上げられません。ただ、申し上げられますことは、米軍としては常にその即応体制、こういうものに意を用いている、こういうことは私どもも承知しているところでございます。
○古堅委員 沖縄では、十一月二十日に知事選挙がございました。この知事選挙は、戦後五十年を来年に迎えようとするこの時点でも、日米安保条約に基づいてあれだけの広大な基地が押しつけられている。その基地を返還してほしい、縮小してほしい、そういう要望というものが強く反映されて、現在の犬田知事継続のそういう方向への大きな勝利となったものであります。 今回のナイ次官補の発言は、県民のそういう要求に逆行する一面、それをのぞかしているようにも思いますが、その点については大臣からお聞きしたいんですけれども、どう理解しておられるか。また、政府の沖縄基地返還、縮小に対する態度についてどうなのか、お聞かせください。
○時野谷政府委員 大臣から申し上げます前に一言申し上げさせていただきたいと思いますが、ナイ次官補の発言と申しますのは、先ほども申し上げましたように、必ずしも私ども新しいことを申したというふうには受けとめてはいないわけでございます。 他方におきまして、先生ただいまお述べになりましたように、沖縄におきますところの米軍施設、区域の整理統合、この点について地元の御要望には極めて強いものがあるということは私ども十分承知をいたしているつもりでございまして、私どもこれまでもそのための努力をしてまいりましたが、ナイ次官補の発言ということがそういう我々の努力に直接的な影響を持つ、こういうふうに私ども実は思っていない次第でございまして、今後も整理統合の問題については鋭意努力をしていきたいというふうに考えております。
○河野国務大臣 村山総理の御意向もございまして、私どもこの基地に対するこれまでの態度、さらに一層努力をしたい、こう考えております。
○古堅委員 知事選挙の結果にあらわれたように、県民の意思というのは極めて明確です。ぜひ政府が県の意向も受けて、県民の願いにこたえて返還、縮小の方向に最大の努力を払ってほしい、要望を申し上げておきます。 次に進みます。次に、高知県における米空母艦載機の墜落事件についてであります。 十月十四日、米空母艦載機A6Eイントルーダーが高知県の早明浦ダム上流に墜落をし、パイロット二人が死亡しました。地元高知新聞で報道された目撃者の話では、「午後四時半前にダムの上を二機の編隊が飛んでいった。その一機は山の尾根よりも低いところを飛んでいった。これだけ低いのは初めてで、ええろうかと思った」というふうに報道をされております。A6が事故を起こしたときの高度について、アメリカは何と説明しておりますか。
○時野谷政府委員 この事故の事実関係は、先生がただいまお述べになりましたことにもございましたが、十四日の十五時三十分ごろに、厚木基地を立って飛行中の米海軍機二機のうちの一機が吉野川流域に墜落をした、乗員二名は死亡いたしましたが米軍の乗員以外の死傷者はいなかった、こういうことでございます。 ただいま先生より高度というお話ございましたが、米軍では現在引き続き事故の詳細について調査を行っているというふうに私ども承知をいたしておりまして、墜落機の当時の飛行高度その他については明らかとなっていない次第でございます。
○古堅委員 外務省として、高度がどうであったのかということについてはただしておりますか。
○時野谷政府委員 高度がどうであったかということ、その点を特定して米側にただしているということはございません。私どもは、事故が起こりました直後からアメリカ側に対しまして、事故の再発防止ということ、それから事故原因の究明ということを申し入れておりまして、地域の方々にかかる迷惑、こういうものをなるべく小さくする、そのために引き続き努力をしてほしいということを申し入れてきている次第でございます。
○古堅委員 一九八八年九月二日、三沢基地所属のF16が低空での地上攻撃訓練中に墜落し、そのときには脱出装置を使ってパイロットは助かりました。御存じのように、A6は脱出装置を装備しています。しかし、今回はその脱出装置を使わなかった。なぜだと考えられるか。アメリカはどう説明しておるんですか。
○時野谷政府委員 詳細な事実関係はただいま米側において調査中、こういうことでございまして、ただいま先生御指摘の点は私の念頭に実はございませんでしたが、その点もあるいはこの事実関係を調査する過程において明らかになるのかもしれません。
○古堅委員 あなた方は全体としての調査の報告を待つということではあるんでしょうが、部分的な説明はそれなりに受けておるんじゃないかとも思うんですね。知っているところはぜひ明らかにしてほしいと思うんですよ。 先ほども言いましたように、こんなに低空で飛んだ、これでいいんだろうかと地元の人々が考えられたほどに低空を訓練した、そういう目撃者の証言や、あるいは脱出装置、そういうものが使用できなかった、そういう事実に照らし合わせますというと、これまで日本の安全基準というふうに、それが守られているかのようにいろいろと言ってきた百五十メートル、それをはるかに低いところを飛んでおったんではないか、そういうことが当然考えられます。外務省はこれまで安全基準は守られているというふうに言い続けてまいりましたが、安全基準が守られないほどに超低空を訓練して、命にかかわる脱出装置さえ、それを使う、そういうこともできない、そういう事態にあったというふうに考えるのが事故を起こした時点における状況ではないか、そのように思うんですが、いかがですか。
○時野谷政府委員 ただいま先生御指摘の点は、まさに先ほど来申し上げておりますように、詳細調査中ということで何とも私申し上げる材料を持ちません。 ただ、申し上げられますことは、米軍としては即応体制を維持する、パイロットの練度を維持しなければならない、日本の安全あるいは極東の平和と安全の維持に寄与するために、米軍としてはそういう即応体制を維持するための訓練がどうしても必要である、そのためにまさに危険な、場合によっては危険な訓練もあえてアメリカのパイロットとしてはやらざるを得ない、こういう状況にあるということは申し上げられるんじゃないかと思います。
○古堅委員 ところで、危険な訓練もあえてしなくちゃいかぬということと、百五十メートルの安全基準を守ってもらわなくちゃいかぬということとの関係はもう不可分の問題がありますよね。この百五十メートルの安全基準が守られておるんだと、これまでずっとこのように言い続けてきておるのですけれども、それは文書による取り決めがありますか。それとも口頭での約束ですか。あるいはそういう約束はいつなされたんですか。それを明らかにしてください。
○時野谷政府委員 端的に申し上げまして、米軍が安全を確保するために日本の航空法等に定められておりますところの高度を尊重して守っておるということはアメリカ側が申しておることでございまして、日米間に何らかの文書が存在しますとか約束事でありますとか、そういう性格のものではございません。
○古堅委員 約束がないということになりました。約束がないということは、一層アメリカの本当にやりたいほうだいが許されているということを意味することになるのかというふうに思います。 今回の事故機がどのくらいの高度で訓練しておったのかということを解明することは、航空法に定められているところの百五十メートルの最低基準はどうなのか、そのことによって日本国民の今、安全が守られるのか、あるいは主権がどうなのかということにかかわる極めて重大な問題だ。本委員会において内容を解明するという面でも、この点が一番大事なことではないか、このように考えます。 米軍の空軍と海軍の共用マニュアル「飛行訓練航空航法」というのがありまして、これは外務省御存じだと思います。それには「低空戦闘任務のための通常高度は地上より二百から五百フィートである」、つまり約六十一メートルから百五十二メートルの間というふうに明記されておるのであります。ということは、その訓練そのものが百五十メートルを守れない超低空飛行の訓練だということを意味します。もともと日本の基準によるところの安全が確保される範囲内においてその訓練が許されるなどということができない、そういう内容が求められている訓練そのものなんですよ。それを今回も実施した疑いが極めて濃厚であります。 外相、今回の事故はどのくらい低空を飛行したのかということについて明らかにし、今後の対応をアメリカとの交渉その他の面でも明確にしていく、そういうことが大事だと考えます。アメリカに、その点を明確にした上で本委員会へ報告していただけますか。大臣からお答えください。
○河野国務大臣 先ほどからお答えをいたしておりますように、今回の事故の調査というものは米軍が今行っているわけでございまして、私どもはその調査結果を待っているわけでございます。 そもそも脱出装置をなぜ使用しなかったのか、残念ながら使用すべき人は死んで亡くなられているわけでございますから、これは調査に若干の時間がかかることはやむを得ないことであろうと思います。さらに、高度がどのくらいであったかということも、その高度を飛んでいた飛行機がその高度を飛ぶために飛行していたのか、あるいは何らかの故障が発生して低いレベルまで下がってしまったのか、あるいはそのレベルがどのくらいであったのかを含めて、これはまだわからないところでございます。当然、とうとい人命を失った米軍側がその調査をしないはずはないのでございまして、米軍側にも私どもは累次この問題については申し入れもいたしておりまして、米軍は深刻にこの問題は受けとめているわけでございますから、当然米軍は何らかの調査をするであろうというふうに私どもは考えているわけでございます。 先ほど来から議員いろいろお尋ねでございますが、米軍は、日米安保条約にのっとって日本の国の安全のために仕事をしているわけでございます。我が国の安全のためには米軍自体の技量、技術というものは当然磨いてもらわなければならないこともあるわけです。かといって、米空軍が日本全国どこを思いのまま飛んでもいいかといえば、それは決してそうではないわけでございまして、繰り返し御答弁を申し上げておりますように、国内法というものがございます。その国内法に従って飛んでもらわなければ困るわけでございます。その点についても、我々は米側に累次申し入れをいたしております。
○古堅委員 大臣、この委員会に先ほどお尋ねしましたような内容について報告していただけますか。念を押してお尋ねします。
○時野谷政府委員 事故の事実関係につきましては米側で調査中でございまして、それがはっきりいたしまして結論が出たという段階におきまして、私どもは可能な範囲でできるだけこれを公表するというつもりでおります。
○古堅委員 高知県の知事を初め全国各地の多くの関係者が、我が国の安全基準さえも踏みにじるような形でのこういう無謀な演習に怒りを込めて、やめると大きな声を上げています。アメリカとの交渉にあっては、我が国の基準さえも守られていないようなこういう危険きわまりない演習は直ちにやめろ、こういう立場で強く申し入れをしてほしい。もう一度大臣からその点についての所信を伺いたい。
○河野国務大臣 事故発生以来、私も何人かの高知県の方々にお目にかかって、高知県民のお気持ちというものは十分伺っております。そうしたお気持ちを体して、私は米側とも話し合いをいたしております。その点は、どうぞ議員からも高知県関係者にお伝えいただきたいと思います。
○古堅委員 終わります。 ————◇—————
○菅委員長 第百二十九回国会、参議院から送付され、本院において継続になっておりますオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の改正の受諾について承認を求めるの件、国際電気通信連合憲章及び国際電気通信連合条約の締結について承認を求めるの件、国際電気通信連合憲章、国際電気通信連合条約及び業務規則に係る紛争の義務的解決に関する選択議定書の締結について承認を求めるの件及び千九百九十三年の国際ココア協定の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。 お諮りいたします。 各件の提案理由説明につきましては、既に第百二十九回国会において聴取いたしておりますので、これを省略いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— オゾン層を破壊する物質に関するモントリオー ル議定書の改正の受諾について承認を求める の件 国際電気通信連合憲章及び国際電気通信連合条 約の締結について承認を求めるの件 国際電気通信連合憲章、国際電気通信連合条約 及び業務規則に係る紛争の義務的解決に関す る選択議定書の締結について承認を求めるの 件 千九百九十三年の国際ココア協定の締結につい て承認を求めるの件 ————————————— 〔本号末尾に掲載〕
○菅委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。若松謙維君。
○若松委員 再度この条約の批准に関しまして質問させていただきます。 ITUに関しまして、ことしの十月に京都会議がたしかあったと存じております。これに関しては、本来条約の批准があってこの日本で国際会議が行われる、このように理解して、私どもも与党の時代に大変当時の野党の皆様にこの委員会の開催をお願いしながら、いわゆる通常国会の約二カ月間、走行距離にして約五十キロ、いわゆる廊下とんび、コメツキバッタというのでしょうか、大変な思いをさせていただきました。ところが、開いてみると、批准はされなかった、でも国際会議がしっかり行われた。これは何だったのか、国際会議に関係する方、ちょっとその状況を説明していただきたいと思います。
○高野政府委員 ただいま委員からお話ございましたように、政府サイドといたしましては、このITU全権会議、しかも新しい基本文書に基づく全権会議を本邦内で行います以上、ぜひともそれに当たりましては、事前に当事国批准の上、当事国であるべきであるということでお願いいたしまして、大変御努力いただいたことを政府サイドといたしましても深く感謝しているところでございます。 ただ、遺憾ながら、結果といたしましては批准が間に合わないという状況のまま、この十月全権会議を迎えることになったわけでございます。 もちろん主催国といたしまして、かつまたITUの主要メンバーといたしまして、率直に申し上げまして大変肩身の狭い思いをいたしたことはそのとおりでございますが、そこは他の加盟国あるいは事務局の理解と協力を得まして、何とか主催国としての務めを果たすことができたということでございます。
○若松委員 これ以上申し上げません。早速、このITUの本題に入らせていただきます。 従来、衛星によります国際通信、これは政府間の協定に基礎を置きますインテルサット、これによって独占されてきたわけです。しかし、米国企業が一九八八年に打ち上げられましたパンナムサット、これの登場によりまして、このような独占体制が崩れつつあるのが現状でございます。さきの通常国会で成立しました電気通信事業法及び電波法の一部改正によりまして、本年じゅうにもパンナムサットを利用した日米間の通信業務が開始される予定と聞いております。そして、民間企業が今まで以上に参入すれば、まさに競争原理が働いて、そして利用者にとっては料金の低下が期待される、非常に歓迎すべきものと考えております。 このパンナムサットの日米路線参入について、現在どのような状況になっているのか、お答えいただきたいと思います。
○森説明員 パンナムサットは米国の衛星通信事業者でございまして、一九八八年から大西洋上に打ち上げましたパンナムサット一号衛星を使いまして、欧米、中南米の七十カ国を対象に、映像、専用、電話等の直接サービスを提供しております。パンナムサットは、ことしの七月に太平洋上の方にも衛星を打ち上げまして、パンナムサット二号衛星でございますが、この打ち上げに成功いたしまして、太平洋沿岸地域を対象とする国際衛星通信サービスの提供を準備中と聞いております。 先生御指摘のように、本年六月二十九日から電気通信事業法と電波法の一部を改正する法律が施行されまして、外国の衛星通信事業者が我が国の国際通信分野へ参入するということが可能になったわけでございまして、現在パンナムサット側の方で、我が国において衛星通信サービスを提供するべくいろいろな準備を進めている最中と聞いております。 したがいまして、郵政省といたしましては、今後具体的な事業内容を当事者から聞かせてもらいながら、事業参入の許可について適切に対応してまいりたい、このように考えております。
○若松委員 またもう一方、アメリカのモトローラ社ですけれども、いわゆるイリジウム計画、こういったものがございます。これは、衛星青使って全世界をカバーする移動体通信事業という計画であります。この計画が実現しますと、いわゆる我が国の電気通信網を全く経由しないで外国との通信が可能となるわけでございます。そうしますと、これまでの各国単位で通信事業が営まれるという、いわゆるITUの基本的な前提が崩れることになるのではないか。このために、例えば通信事業の許認可をどのように与えるか等、さまざまな問題が生じると予測できるわけでございます。この計画についてどのようにお考えなのか、答弁をお願いします。
○森説明員 イリジウム計画は、先生御指摘のように、低軌道、大体高度七百八十キロぐらいに全世界で六十六個の衛星を、周回衛星でございますが、打ち上げまして、地球の全域をカバーするような形で、携帯電話とかあるいはページングサービスを提供しようとする構想でございまして、早ければ一九九八年秋ごろからの運用開始を予定いたしております。 しかしながら、現在のところはまだ構想の細部についてまでは固まり切っていない段階にあると聞いておりまして、特に使用周波数をどのようにするか、あるいはそれに関するITUの国際調整をどのようにやっていくかというようなことが未確定でございますので、各国での検討状況なども踏まえつつ、我が国としての必要な検討を今後進めてまいりたいと考えております。
○若松委員 WTOもいよいよ年内批准、このように理解しておりますし、これからの非常にソフト面、いわゆる物ではないサービス部門でさまざまな、特に欧米の戦略的な日本経済の締めつけ、こういったところが行われるわけでありますので、ぜひともそういった戦略に対応し得るさらなる日本としての戦略的な巻き返しというものをしっかりしていただきたい、このように要望いたしたいと思います。 そして続きまして、KDDを初めといたします我が国の企業の通信料金の高さ——これが御存じの移動電話でございます。基本料金はレンタルですと約一万五千円。アメリカですと、私の知っている限りで百ドル以下、恐らく五十ドルでできるところもあります。そして、その基本料金さえ払えば一時間の通話ができる。日本は、一万五千円払ってさらにそれに通話のたびに十円、七秒ですか、大変高い。当然国際的な競争力は厳然とないと断言し切ってもいいのではないかと思います。 そうした高い日本の通信料金、これを逆手にとりまして、格安国際通信電話事業者、こういったのが現在人気を呼んでいるそうです。これはいわゆるコールバック方式と呼ばれるもので、例えば日本から米国に電話をする場合に、指定された米国にあるホスト交換機にダイヤルして、そして呼び出し音を一、二回確認して切る。そしてその信号に含まれる利用者の電話番号、データを交換機が識別して折り返し電話をかけてくる。いわゆる日本からは電話料を取れなくてアメリカが電話料を取る、そういったやり方。これは日本の電話料が高いということでありまして、実質的には米国内の交換機から世界の通話が行われる、こういった事実がかなり実務界、事業界では先行しているということです。このほかにもダイヤル方式とかいろいろあるわけですけれども、いずれにしても、こういった格安を売り物にしたものに対して、KDDなど国内三社は、アンフェアだ、こう猛反発していると新聞記事等で伺っております。 それでは、このような方式はいわゆる条約上または国内法上問題ない、私はそう思いますけれども、市場原理という観点からすれば当然安いものが売れて当たり前。この問題に関して政府は、いわゆるこういった格安通信業者を容認するのか、または通信の主権を確保するために国内企業を守っていくつもりなのか。関係省庁の見解をお願いします。
○小笠原説明員 ただいま先生から御指摘のありました、いわゆるコールバックサービスと申しますが、これにつきましては、先生からもお話がありましたように、本年、KDDを含めました三社の方から、関係諸国との調整等も含め幅広い観点から検討してほしい、こういう要望が私どものところに寄せられております。 私ども政府といたしましては、本件につきまして、これも踏まえまして諸外国との意見交換を行ってきておりますが、ことしの十月、先生冒頭からお話のありました国際電気通信連合の全権委員会議の場でございますが、国際電気通信ネットワークにおける代替通信手段、こういう名前で表現されておりますが、これに関しまして、適切な解決及び勧告を促進する観点で、これらの業務に関する研究を加速させるべしという趣旨の決議がなされております。 私ども、我が国といたしましては、こうしたITU、国際電気通信連合における検討も踏まえまして、適切に対処していきたいというふうに考えております。
○若松委員 それでは続きますけれども、規制緩和措置の観点から質問させていただきますけれども、国内の競争が非常に厳しくなった英国のブリティッシュ・テレコム、これが、従来からですけれども、積極的な海外展開に乗り出しているということでございます。 現在国際通信分野におきましては、日米欧の事業者間の提携、これが急速に進んでいると聞いております。この動きは、現在のところ多国籍企業向けのサービスに限られているということですけれども、この国際通信業界は、生き残りをかけた大変厳しい、そして企業連合の様相を呈しているのが事実でございます。将来は、世界三グループ、いわゆるATTまたはBT、そして日本のKDDになるのか、日本のKDDまたNTTは残らないのか、非常に厳しい通信部門での国際的な熾烈な戦いが今行われているわけでございます。 これに関して、我が国の通信業者の動き、非常に、三十万人もあるNTTですし、KDDもやはり大きい、そういったことも含めて、結局日本の通信政策はいわゆる国内と国際を分けている、こういった通信政策がこの動きを鈍くしている原因ではないか、これも考えるわけです。そして、この通信サービスですけれども、今後大変成長が望まれる分野でもありますので、この分野で乗りおくれることは当然国益を損なうものと考えます。 よって、この国内、国際を二分する現在の通信行政、私もイギリスに四年おりました。国内に電話をかけるのも国際電話がけるのも請求書は一本です。簡単でございます。当然コストも安い。利用者の利便性も高い。本来、こういった国内、国際の二分化の今の行政を変更するべきではないか、このように主張いたしますが、関係省庁のお考えをお願いします。
○森説明員 我が国の通信制度におきましては、NTTは国内電気通信事業、それからKDDは国際通信ということになっておりますけれども、NTTとKDD以外の電気通信事業者につきましては、法制上国内、国際という区分はございませんで、兼業することも可能という体制になっております。 また、NTT、KDDにつきましても、海外において国内電気通信事業に提携して参画するということは可能ということでございまして、現在既に幾つかの国でこれを実施しております。通信サービスの持っグローバルな性格にかんがみますと、通信事業者の海外における事業展開ということは非常に有意義なことと私どもも考えております。 なお、NTT、KDDにつきましては、それぞれの分野における基幹的電気通信事業者として、我が国の電気通信サービスの発展に非常に大きな役割を果たしているところでございまして、現在のところ、NTTとKDDに関する業務区分を見直すという考えはございません。 なお、我が国では、イギリスのように国際通信を行える会社を二社に制限するというような制限的な政策はとっていないところでございます。
○若松委員 済みません、最後にちょっと確認だけ。時間をかけて恐縮ですけれども。 先ほど、国内業者も国際電話を認めている、そういう理解でよろしいわけですね。さらに、今後そういった動きに対して特に規制する動きはない、そういう理解でよろしいわけですね。
○森説明員 私が申し上げましたのは、NTT、KDDが海外においてその国の電気通信事業を提携して幾つかの国でやっているということで、これについては制限がないということでございます。
○若松委員 質問を終わります。
○菅委員長 次に、古堅実吉君。
○古堅委員 気象庁は、十月二十日、南極上空でのオゾンホールについて過去最大の規模に達したと発表しています。大規模のオゾンホールの出現は六年連続で、年々記録が破られ、深刻化していると言われます。オゾン層破壊物質の生産、消費大国である日本の政府が、地球を守る、そういう立場から負わなければならない責任は極めて大きい、そういうことを最初に指摘して、以下、質問いたします。 最初に、オゾン層保護に関する議定書について伺います。 初めに、代替フロンの禁止についてですが、日本も二〇二〇年までと言わず、ドイツなどのように当初の全廃構想の二〇〇五年に前倒しして実施してはどうかという点についてであります。それが一点。 もう一つは、発展途上国でフロン全廃は二〇〇五年まで猶予されていることをいいことに、日本企業がフロン使用を続けるということになったとする場合についての問題です。政府が日本企業を指導できなければ、結局日本がオゾン破壊者という批判を浴びることになりかねません。 大臣は九月二十七日の国連演説で、環境関連技術の途上国への移転についてもこれまで以上に貢献していくとの決意を述べておられます。条約所管大臣として海外進出企業にどう対処されるのか。この二点についてお聞かせください。
○河野国務大臣 二つお尋ねがございましたが、後の方からまず申し上げたいと思いますが、オゾン層の保護などの地球環境問題については、官民あわせた取り組みの重要性が国際的に一層強く望まれているところでございます。海外進出企業におきましても、その事業活動に際しまして、現地の環境基準を遵守するだけにとどまらず、我が国における経験を生かして環境の保全に一層努力することを強く期待をいたしたいと思います。 もう一点。我が国におきましては、米国などと同様、特に大型空調設備の耐用年数などから見てかなり長期間の代替フロンに頼らざるを得ないという事情がございまして、代替フロンにかわる物質の開発状況を見守りつつ、可能な限り速やかな全廃に向けて努力をしてまいる所存でございます。
○古堅委員 今何か延ばさなくちゃいかぬ事情の内容の説明がありましたが、そこが問題だと考えて質問をしたいと思ったんですよ。 次に、代替フロンの全廃を日米が先延ばしした問題について具体的にちょっとお尋ねしてみたいと思います。 代替フロンの全廃日程は、九二年七月の時点でトルバ国連環境計画事務局長の私案として二〇〇五年の全廃構想がありました。しかし、米国は代替フロンを使用している大型空調機への補充が必要と主張して、二〇三〇年全廃の姿勢をごり押ししてしまった。先延ばししたのであります。また、業界の圧力を受けていた日本もこのような米国を支持したんですね。これでは日本は世界から環境破壊の国とのレッテルを張られても仕方がない、そういう姿勢だと申さねばなりません。 先ほども指摘した、地球をどのように人類の将来のために守っていくか、そういう立場から負わされている責任はまことに大きいと思います。反省を込めて、もう一度所信を伺わせていただきます。
○河野国務大臣 現在代替フロンに適当な物質を探しているわけでございますが、まだその物質が十分に確立されておりません。それらが実用化されるまでの間には若干の年数を要すると見込まれているわけでございます。理想は理想として、問題を解決するために一つずつ実行することが必要でございまして、こうした代替フロンというものの実用化のための期間というものに一定の期間が必要だというのが現在の見解でございます。
○古堅委員 企業に目を配った消極的な立場からではなしに、本当に深刻な事態を踏まえてもっと積極的な立場でこうしたいということがここの答弁にも出てほしいと思いますね。 次に、時間がありませんので大急ぎでお尋ねしますが、国際ココア協定について伺います。 今回の協定では、従来のココア協定の目的条項であった長期的価格の安定化、そういう文言がなくなりました。商品協定の核というべき価格安定条項である緩衝在庫制度や価格帯、凍結制度もすべて除かれたのであります。これは現行のココア協定より後退しているというふうなことを意味しないか、そうも考えます。いかがですか。
○原口政府委員 各種の商品協定におきましては個々の産品の特性や市場の動向等を勘案して適当な市場安定化措置が採用されてきたわけでございますが、現在のココア市況は言ってみれば構造的な供給過剰の状況にありまして、緩衝在庫を維持しても在庫を積み増すのみで価格の安定に貸さないという判断がございまして、そこで今回需給の改善を図るための生産管理計画が採用された次第でございます。 我が国といたしましては、この協定の交渉に当たっては、市場の現状等に照らして最終的に緩衝在庫制度にかわる生産管理計画の採用に賛同した次第でございます。
○古堅委員 一九七四年に国連で採択された諸国家の経済権利義務憲章というのがありまして、その第六条は、発展途上国の利益を勘案した世界経済の公平な発展に資する責任を持つというふうに規定されています。しかし、発展途上国の経済的利益は引き続き先進国によって抑えられ、その条項は期待どおりに生かされなかったのであります。そういう事情もあって、国連は一九九〇年四月の特別総会の宣言で、一九八〇年代は失われた十年と認識された、一次産品価格の低迷は途上国に厳しい影響を与えたと指摘したのであります。 南北問題の解決、発展途上国の経済主権の確立に寄与するということは、今後の商品協定について、日本が緩衝在庫制度や価格帯、凍結制度等を残すよう主張すべきではないかというふうにも考えています。御所見を伺いたい。
○原口政府委員 今先生御指摘のとおり、一次産品問題につきましては、開発途上国の経済発展にも少なからぬ影響を及ぼす問題だと理解しております。そこで、我が国といたしましては、こうした状況を打開する方法として、以前にも増して生産国と消費国との間の協力が必要であると考えております。 この観点から、現在御審議いただいております千九百九十三年の国際ココア協定におきましては、生産国と消費国によるココアの生産調整というものは、これまでの在庫調整、緩衝在庫にかわる一つの新しい有効な解決策になり得ると考えて、我が国としてこれに賛同している次第でございます。
○古堅委員 終わります。
○菅委員長 これにて各件に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○菅委員長 これより各件に対する討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。 まず、オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の改正の受諾について承認を求めるの件について採決いたします。 本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○菅委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。 次に、国際電気通信連合憲章及び国際電気通信連合条約の締結について承認を求めるの件について採決いたします。 本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○菅委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。 次に、国際電気通信連合憲章、国際電気通信連合条約及び業務規則に係る紛争の義務的解決に関する選択議定書の締結について承認を求めるの件について採決いたします。 本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○菅委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。 次に、千九百九十三年の国際ココア協定の締結について承認を求めるの件について採決いたします。 本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○菅委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました各件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○菅委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十七分散会 ————◇—————