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129回国会参議院1994/05/17

予算委員会 第7号

発言数
4
登壇者
2
会派数
2
開催日
1994/05/17

会議録

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  平成六年度一般会計予算、平成六年度特別会計予算、平成六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。大蔵大臣藤井裕久君。

藤井裕久改新大蔵大臣

○国務大臣(藤井裕久君) 平成六年度予算につきましては、去る三月四日、前内閣によって提出され、その大要につき本会議において説明があったところですが、先般の内閣総理大臣の所信表明演説にありますように、新内閣としてはこれを引き継ぎ責任を持ってその実施に当たる考えであります。  つきましては、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、予算編成の基本方針及びその概要を御説明申し上げます。  平成六年度予算は、現下のまことに深刻な財政事情と厳しい経済状況にかんがみ、平成五年度第三次補正予算とあわせ可能な限り景気に配慮するよう努めるとともに、財政体質の歯どめなき悪化につながりかねない特例公債の発行を抑制するため、従来にも増して徹底した歳出の洗い直しに取り組む一方、限られた資金の重点的、効率的配分に努め、質的な充実に配慮することとして編成したものであります。  歳出面につきましては、既存の制度、施策につ一いて見直しを行うなど経費の節減合理化に努めることとし、一般歳出の規模は四十兆八千五百四十八億円、前年度当初予算に対し二・三%の増加と抑制されたものとなっております。  国家公務員の定員につきましては、第八次定員削減計画を着実に実施するとともに、増員は厳に抑制し、二千三十三人に上る行政機関職員の定員の縮減を図っております。  補助金等につきましては、地方行政の自主性の尊重、財政資金の効率的使用の観点から、その整理合理化を積極的に推進することとしております。  また、現下の財政事情にかんがみ、特例的な措置として、平成五年度第二次補正予算に引き続き国債整理基金特別会計に対する定率繰り入れ等三兆八百四十九億円を停止する等の措置を講ずることとしております。これらの措置につきましては、税外収入の確保のための特別措置とあわせ、既に前内閣により、別途、平成六年度における財政運営のための国債整理基金に充てるべき資金の繰入れの特例等に関する法律案が提出されておりますが、これについても新内閣で引き継ぎ御審議をお願いすることとしております。なお、定率繰り入れ等の停止に伴い国債整理基金の運営に支障が生ずることのないよう、NTT株式の売却収入に係る無利子貸し付けについて繰り上げ償還を行うこととし、このため必要な措置を講ずることとしております。  また、平成四年度の決算上の不足に係る決算調整資金を通じた国債整理基金からの繰り入れ相当額一兆五千四百四十八億円につきましては、法律の規定に従い同基金に繰り戻すこととしております。  これらの結果、一般会計予算規模は七十三兆八百十七億円、前年度当初予算に対し一・〇%の増加となっております。  一方、歳入面につきましては、税制につきまして、当面の経済社会状況等を踏まえた政策的要請にこたえるため、所得税減税、相続税減税等を実施するとともに、土地税制等について適切な対応を図る一方、公益法人等に対する課税の適正化、租税特別措置の整理合理化を進めるほか、酒類に対する税負担の適正化その他所要の措置を講ずることとしております。  また、税外収入につきましては、まことに深刻な財政事情のもと、自動車損害賠償責任再保険特別会計からの一般会計への繰り入れの特別措置を講ずる等格段の増収努力を払っております。  公債につきましては、公共事業等の財源を確保するとともに、いわゆるNTT事業償還時補助の財源に充てるため建設公債十兆五千九十二億円を発行することとしております。また、所得税減税等に伴う税収減に対処するものに限って、先般、本国会において成立した平成六年分所得税の特別減税の実施等のための公債の発行の特例に関する法律に基づき、特例公債三兆一千三百二十八億円を発行することとしております。この特例公債については、年内に実施が図られる税制改革の中でその償還財源の問題についても適切に対処されるべきものと考えており、歯どめのない財政体質の悪化につながりかねない特例公債とは異なるものになり得ると考えております。  財政投融資計画につきましては、資金の重点的、効率的な配分を図ったところであり、その規模は四十七兆八千五百八十二億円、前年度当初計画額に対し四・六%の増加となっております。また、資金運用事業を除いた一般財投の規模は三十九兆四千八十二億円、七・七%の増加となっております。  次に、まず一般会計の概要を申し上げます。  歳入予算の内訳は、租税及び印紙収入五十三兆六千六百五十億円、その他収入五兆七千七百三十七億円及び公債金収入十三兆六千四百三十億円となっております。  まず、租税及び印紙収入について申し述べます。  平成六年度の税制改正におきましては、平成六年分の所得税について原則として所得税額からその二〇%相当額を控除する特別減税を行うとともに、相続税の負担軽減を行う一方、土地・住宅税制について適切な対応を行うほか、公益法人等に対する課税の適正化、交際費課税の見直し等課税の適正公平の確保、租税特別措置の整理合理化、酒類に対する税負担の適正化等を行うこととしており、また関税率等についても所要の見直しを行うこととしております。なお、このための法律の改正につきましては、先般、本国会において成立したところであります。  NTT株式売却収入の活用に係る国債整理基金特別会計受入金につきましては一千七百二十五億円となっております。また、税外収入につきましては五兆六千十一億円を計上しております。  次に、歳出の主要な経費につきまして、順次説明いたします。  公共事業関係費につきましては、本格的な高齢化社会が到来する前に着実に社会資本整備を推進するとともに、平成五年度第三次補正予算とあわせ可能な限り景気に配慮するよう努めるとの観点から高い伸びを確保することとし、その総額は十一兆二千四百八十六億円となっております。また、住宅、下水道、環境衛生等の国民生活の質の向上に結びつく分野に思い切った重点投資を行うなど、重点的、効率的な配分に特段の努力を払っております。また、住宅金融公庫における融資の拡充、公共賃貸住宅の供給の促進など、住宅対策の拡充を図っております。なお、平成五年度末に期限の到来する漁港整備及び沿岸漁場整備開発の二分野の長期計画につきましては、おのおの新たな計画を適切に策定し、事業の推進を図ることとしております。  社会保障関係費につきましては、十三兆四千八百十六億円を計上し、医療保険制度等の改正、年金制度の改正を行うほか、児童家庭対策や高齢者保健福祉推進十カ年戦略の推進を図るとともに、がん対策、エイズ対策等の諸施策についてきめ細かく配慮しております。このほか、雇用対策につきましては、雇用の安定に万全を期するため雇用支援トータルプログラムに基づく総合的な雇用対策等を推進することとしております。  恩給関係費につきましては、恩給年額の改定等を実施することとし、一兆七千六百二十億円を計上しております。  文教及び科学振興費につきましては、教育行政に係る国と地方の費用負担のあり方等の見直しを進めつつ、高等教育、学術研究の改善充実、文化の振興等を図るとともに、科学技術振興のため各般の施策の推進に努めることとし、五兆九千五百七十八億円を計上しております。  中小企業対策費につきましては、中小企業を取り巻く厳しい経営環境に配慮し、中小企業の構造調整支援策など特に緊要な課題に重点を置いて施策の充実を図ることとし、一千八百七十七億円を計上しております。  農林水産関係予算につきましては、ウルグアイ・ラウンド農業合意の成立等我が国農業、農村を取り巻く内外の諸情勢を踏まえ、経営感覚にすぐれた効率的、安定的な経営体が生産の大宗を担う農業構造を実現していくための施策に重点を置いて、その推進に努めることとしております。  経済協力費につきましては、開発途上国における人づくりを支援する観点から、技術協力に重点を置くとともに、環境、人口といった地球的規模の問題や、人権、難民支援といった今日的課題にも積極的に対処することとし、政府開発援助予算について前年度当初予算に対し四・八%増の一兆六百二十四億円を計上しております。  防衛関係費につきましては、国際情勢の変化等を受けて修正された中期防衛力整備計画のもと、まことに深刻な財政事情等を踏まえ、極力その抑制を図るとともに、防衛力全体として均衡がとれた態勢の維持、整備に努めることとし、前年度当初予算に対し〇・九%増の四兆六千八百三十五億円を計上しております。  エネルギー対策費につきましては、我が国の脆弱なエネルギー供給構造に配慮するとともに、地球環境保全の重要性を踏まえ、総合的なエネルギー対策を着実に推進することとし、六千七百五十九億円を計上しております。  国債費につきましては、国債整理基金特別会計に対する定率繰り入れ等を停止するほか、一般会計において承継した債務等の資金運用部に対する償還を延期すること等により、前年度当初予算に対し七・〇%減の十四兆三千六百二億円を計上しております。  地方財政につきましては、近年になく極めて厳しい状況になっておりますが、円滑な地方財政の運営に支障を生ずることのないよう所要の措置を講ずることとし、所得税減税、住民税減税等の影響について、交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金や減税補てん債の発行により補てんずるとともに、一般会計からの加算や同特別会計の借入金を活用すること等により、所要の地方交付税総額を確保することとしております。  一般会計の地方交付税交付金につきましては、前年度当初予算に対し一八・三%減の十二兆七千五百七十八億円を計上し、交付税及び譲与税配付金特別会計から地方団体に交付する地方交付税交付金としては、前年度当初予算に対し〇・四%増の十五兆五千二十億円を確保することといたしております。  なお、この際、私は、地方公共団体に対しまして、このような厳しい財政事情のもと、従来にも増して歳出の節減合理化、定員及び給与についての適切な管理等を行い、地方財政の一層の健全化を進めるよう要請するものであります。  以上、主として一般会計について申し述べましたが、特別会計及び政府関係機関の予算につきましても、資金の重点的、効率的配分に努め、事業の適切な運営を図ることとしております。  財政投融資計画につきましては、景気に配慮するとともに、国民生活の質の向上等各般の政策的諸要請に的確に対応していくとの考え方に立ち、住宅建設、中小企業支援、地域の活性化等の分野を中心に重点的、効率的な資金配分を図ったところであります。  以上、平成六年度予算につきましてその内容を説明いたしましたが、なお、詳細にわたる点につきましては政府委員をして補足説明いたさせます。本予算が現下の諸情勢に果たす役割に御理解を賜り、何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。  なお、本日、本委員会に「財政改革を進めるに当たっての基本的考え方」等を提出いたしましたが、これらについて一言申し上げます。  さきにも申し述べましたとおり、平成六年度予算におきましては、近年になく深刻な財政事情のもとで、平成五年度第三次補正予算とあわせ可能な限り景気に配慮するよう努めるとともに、財政体質の歯どめなき悪化につながりかねない特例公債の発行を抑制するため、従来にも増して徹底した歳出の洗い直しに取り組む一方、限られた財源の中で資金の重点的、効率的な配分に努めたところでありますが、我が国財政は、巨額の公債残高を抱え、利払い費等が政策的経費を圧迫するなど構造的にますます厳しさを増しております。これに加え、税収が二年連続して前年度の当初見込みを下回ると見込まれるなど、まことに深刻な状況に立ち至っております。  このため、「財政改革を進めるに当たっての基本的考え方」にございますように、今後の中期的な財政運営につきましては、社会経済情勢の変化に財政が弾力的に対応していくため、引き続き健全な財政運営を確保しつつ、公債残高が累増しないような財政体質をつくり上げるという基本的課題に改めて全力を傾けて取り組んでまいる所存であります。その背景にある中期的な財政事情を示すものとして、従来と同様、後年度負担類推計をもとにした「財政の中期展望」を添付しております。  また、この「財政の中期展望」に関連して、「国債整理基金の資金繰り状況等についての仮定計算」も、従来と同様、あわせて提出いたしております。  提出いたしました資料については、よろしくお目通しのほどをお願い申し上げます。

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 以上で平成六年度総予算三案の趣旨説明は終了いたしました。  なお、政府委員の補足説明は省略し、これを本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時二十分散会      —————・—————

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