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129回国会参議院1994/06/22

内閣委員会 第5号

発言数
153
登壇者
33
会派数
6
開催日
1994/06/22

会議録

岡部三郎自由民主党

○委員長(岡部三郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岡部三郎自由民主党

○委員長(岡部三郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に小島慶三君を指名いたします。     ―――――――――――――

岡部三郎自由民主党

○委員長(岡部三郎君) 去る六月十七日、予算委員会から、六月二十二日一日間、平成六年度一般会計予算中、皇室費、国会所管、会計検査院所管、内閣所管及び総理府所管のうち総理本府、日本学術会議、国際平和協力本部、宮内庁、北方対策本部を除ぐ総務庁、防衛本庁、防衛施設庁について審査の委嘱がありましたので、御報告いたします。  この際、本件を議題とし、順次予算の説明を聴取いたします。  予算の説明につきましては、国会所管及び会計検査院所管以外は去る六月三日の本委員会におきまして既に聴取しておりますので、この際、国会所管及び会計検査院所管の予算の説明を聴取いたします。  まず、国会所管のうち衆議院関係予算の説明を求めます。谷衆議院事務総長。

谷福丸衆議院事務総長

○衆議院事務総長(谷福丸君) 平成六年度衆議院関係歳出予算について御説明申し上げます。  平成六年度国会所管衆議院関係の歳出予算要求額は六百六十二億二千二百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと四十七億七千万円余の増加となっております。  次に、その概略を御説明申し上げますと、第一は、国会の運営に必要な経費でありまして、六百三十九億八千五百万円余を計上いたしております。  この経費は、議員関係の諸経費、職員の人件費並びに事務局及び法制局の事務を処理するために必要な経費でありまして、前年度に比し五十億五千五百万円余の増加となっておりますが、その主なものは、本年一月から創設した政策担当秘書に係る経費、議員室電話設備更新経費その他議員歳費等の増加によるものであります。  なお、議員会館整備に要する調査費を引き続き計上いたしております。  第二は、列国議会同盟東京会議の開催に必要な経費でありまして、会議運営費等に係る経費一億七百万円余を計上いたしております。  第三は、衆議院の施設整備に必要な経費といたしまして、二十一億二千三百万円余を計上いたしております。  この主なものは、各所冷房用冷凍機設備改修費、国会審議テレビ中継設備整備費、第一議員会館駐車場整備費及び本館等庁舎の諸整備に要する経費並びに国会周辺等整備に必要な土地購入費でございます。  第四は、国会予備金に必要な経費といたしまして、前年度同額の七百万円を計上いたしております。  以上、簡単でありますが、衆議院関係歳出予算の概略を御説明申し上げました。  よろしく御審議のほどをお願いいたします。

岡部三郎自由民主党

○委員長(岡部三郎君) 次に、参議院関係予算の説明を求めます。戸張参議院事務総長。

戸張正雄参議院事務総長

○事務総長(戸張正雄君) 平成六年度参議院関係歳出予算について御説明申し上げます。  平成六年度国会所管参議院関係の歳出予算要求額は三百七十六億八千五百万円余でありまして、これを前年度に比較いたしますと二十一億七千七百万円余の増加となっております。  次に、その概略を御説明申し上げます。  第一は、国会の運営に必要な経費でありまして、三百六十六億一千八百万円余を計上いたしております。  この経費は、議員関係の諸経費、職員の人件費並びに事務局及び法制局の所掌事務を処理するために必要な経費でありまして、前年度に比し二十四億三千百万円余の増加となっております。これは主として、平成六年一月から創設された政策担当秘書に係る経費の増加によるものでございます。  第二は、列国議会同盟東京会議の開催に必要な経費でありまして、会議の運営等に必要な経費五千三百万円余を計上いたしております。  第三は、参議院の施設整備に必要な経費でありまして、十億八百万円余を計上いたしております。これは、国会審議テレビ中継設備整備費、本会議及び委員会開会表示設備改修費並びに本館等庁舎の整備に要する経費でございます。  第四は、国会予備金に必要な経費でありまして、前年度同額の五百万円を計上いたしております。  以上、簡単でありますが、平成六年度参議院関係歳出予算の概略を御説明申し上げました。  よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。

岡部三郎自由民主党

○委員長(岡部三郎君) 次に、国立国会図書館関係予算の説明を求めます。加藤木国立国会図書館長。

加藤木理勝国立国会図書館長

○国立国会図書館長(加藤木理勝君) 平成六年度国立国会図書館関係歳出予算について御説明申し上げます。  平成六年度国会所管国立国会図書館関係の歳出予算要求額は百五十一億七千五百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと一億九千五百万円余の増額となっております。  次に、その概略を御説明申し上げます。  第一は、管理運営に必要な経費であります。その総額は百三十億九千九百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと三億七百万円余の増額となっております。これは主として、図書館業務の機械化と国会サービス充実のための経費、図書館資料収集と保存対策経費及び関西図書館プロジェクト調査経費について増額計上いたしたことによるものでございます。  第二は、科学技術関係資料の購入に必要な経費でありまして、五億四千八百万円余を計上いたしております。これを前年度予算額と比較いたしますと二千二百万円余の増額となっております。  第三は、施設整備に必要な経費でありまして、十五億二千六百万円余を計上いたしております。これは、主として本館改修に要する経費で、前年度予算額と比較いたしますと一億三千四百万円余の減額となっております。  以上、簡単でありますが、国立国会図書館関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。  よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。

岡部三郎自由民主党

○委員長(岡部三郎君) 次に、裁判官弾劾裁判所関係予算の説明を求めます。中川裁判官弾劾裁判所事務局長。

中川俊彦裁判官弾劾裁判所事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(中川俊彦君) 平成六年度裁判官弾劾裁判所関係歳出予算について御説明申し上げます。  平成六年度国会所管裁判官弾劾裁判所関係の歳出予算要求額は一億二千二百五十一万円余でありまして、これを前年度予算額一億一千五百八十二万円余に比較いたしますと六百六十九万円余の増加となっております。  この要求額は、裁判官弾劾裁判所における裁判長の職務雑費、委員旅費及び事務局職員の給与に関する経費、その他の事務処理費並びに裁判官弾劾法に基づく裁判官の弾劾裁判に直接必要な旅費、庁費でありまして、前年度に比し増加となっておりますのは、職員給与関係経費等の増加によるものであります。  以上、簡単でありますが、裁判官弾劾裁判所関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。  よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。

岡部三郎自由民主党

○委員長(岡部三郎君) 次に、裁判官訴追委員会関係予算の説明を求めます。舟橋裁判官訴追委員会事務局長。

舟橋定之裁判官訴追委員会事務局長

○裁判官訴追委員会参事(舟橋定之君) 平成六年度裁判官訴追委員会関係歳出予算について御説明申し上げます。  平成六年度国会所管裁判官訴追委員会関係の歳出予算要求額は一億三千九百九万円余でありまして、これを前年度予算額一億三千二百二十万円余に比較いたしますと六百八十八万円余の増加となっております。  この要求額は、裁判官訴追委員会における委員長の職務雑費及び事務局職員の給与に関する経費並びに訴追事案の審査に要する旅費その他の事務費でありまして、前年度に比し増加となっておりますのは、職員給与関係経費等の増加によるものであります。  以上、簡単でありますが、裁判官訴追委員会関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。  よろしく御審議のほどをお願いいたします。

岡部三郎自由民主党

○委員長(岡部三郎君) 以上をもちまして国会所管の予算の説明聴取は終わりました。  次に、会計検査院所管の予算の説明を求めます。矢崎会計検査院長。

矢崎新二会計検査院院長

○会計検査院長(矢崎新二君) 平成六年度会計検査院所管の歳出予算について御説明いたします。  会計検査院の平成六年度予定経費要求額は百四十八億八千五百三十七万一千円でありまして、これは、日本国憲法第九十条及び会計検査院法の規定に基づく、本院の一般事務処理及び検査業務を行うために必要な経費であります。  要求額の主なものについて申し上げますと、人件費として百二十八億三百七十一万円を計上いたしましたが、これは総額の八六%に当たっております。このうちには、会計検査の充実を図るため、一般職員十二人を増置する経費も含まれております。  旅費として七億九千六百九十一万八千円を計上いたしましたが、このうち主なものは、会計実地検査旅費が七億一千九十三万七千円、外国旅費が三千五百二十三万円であります。  施設整備費として二億五千三百三十二万四千円を計上いたしましたが、このうち主なものは、庁舎事務室等改修工事費一億六千二百五十万八千円、宿舎改修工事費八千五百六十一万九千円であります。  その他の経費として十億三千百四十一万九千円を計上いたしましたが、このうちには、検査の円滑な実施を図るための会計検査活動費一億一千五百七十六万四千円、会計検査の充実強化のための経費七千四十三万九千円、検査業務の効率化を図るための経費二億五千九百七十七万八千円及び検査要員の充実強化のための研修体制の整備経費二億一千三百三十一万八千円が含まれております。  ただいま申し上げました平成六年度予定経費要求額百四十八億八千五百三十七万一千円を前年度予算額百四十億三千八百十三万一千円に比較いたしますと、八億四千七百二十四万円の増加となっております。  以上、簡単でありますが、本院の平成六年度予定経費要求額の概要の御説明を終わります。  よろしく御審議のほどお願いいたします。

岡部三郎自由民主党

○委員長(岡部三郎君) 以上で予算の説明聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

板垣正自由民主党

○板垣正君 まず防衛庁長官に、自衛隊改正法、この経過はどうなっているんでしょうか。  この法案は、この内閣委員会でも成立直前まで行った経緯、いろいろございますし、また邦人救出という、当然成立させなければならない。この国会においても何か継続審議というふうな見通しも聞いております。国会の動きではございますけれども、政府の当局としてどういう受けとめ方をしておられますか。

神田厚改新防衛庁長官

○国務大臣(神田厚君) 現在、衆議院の安全保障委員会において御審議をいただいているところでございますが、防衛庁としては同法案が想定するような緊急事態はいつ発生するかわからないという立場から、現在審議をいただいている一部改正法案について御理解をいただき、可及的速やかに成立をさせていただきたいと考えております。

板垣正自由民主党

○板垣正君 この法案は昨年六月、忘れもしません六月十一日の内閣委員会で、当時の自公民同意のもとに、ある時間の審議を尽くして成立を、そういうぎりぎりのところまで、衆議院でもちろん審議を尽くされ、しかし六月に内閣不信任案等が出た経緯、こういうことで廃案に終わったわけでございますが、細川内閣が成立をして社会党が与党に入り、政府案という修正の形で出されたという経緯もいろいろございます。しかし、これも継続に終わり、現在の内閣におきましても今お話しのようになかなか調整がつかないということではございますけれども、この間もう既に事態は発生したわけです。  イエメンの内戦突入というような、五月九日には日本政府は邦人の周辺に避難をするように勧告せざるを得ない。結局、七十名ほどの邦人はアメリカやドイツ、イタリアの軍用機に乗せてもらったりフランスの軍艦に乗せてもらってアフリカのジブチというところに避難をした。まことに情けない姿でありませんか。そして、まさに日本の繁栄のために外地で一生懸命に働いておられる、生活の基盤を持っておられるそういう邦人に対して、この国が、避難のための日本の政府の飛行機を派遣することもできないというこの姿というものは、まことに情けない姿でございます。  しかも、この法案をめぐっては、いわゆる政府案というものがあり、自民党の修正案というものがあるんですが、本質的には余り変わらない。その底流にあるものは、何か政府・与党の方はやはり政局の絡みの中で社会党さんに早く政権に復帰してもらいたい、そういう絡みの中で社会党さんにぐあいの悪いようなことは余り熱心にやってはぐあい悪いというようなことも取りざたされていることは、まさにこれは論外でございます。  官房長官、これは危機管理の一つの端的な問題ですね。これは政府の基本姿勢にかかわる問題として見解を承りたい。

熊谷弘改新内閣官房長官

○国務大臣(熊谷弘君) 私どもといたしましては、先生が御指摘のように大変大事な法律でございますし、いわゆる危機管理のために大変大事な事柄であると認識いたしておりまして、懸命に努力をしているところでございます。ぜひ御理解をいただきまして、一刻も早く成立をさせるように今後とも努力したいと思います。

板垣正自由民主党

○板垣正君 危機管理あるいは有事法制、特に有事法制、もう時間の関係で詳しくあれしませんが、有事法制というと何かすぐ戦争に結びつけて、おどろおどろしいものだからもう棚上げしておくんだと。まるで有事法制をやらないことが平和を守ることにつながるというような、全くとんでもない、我が国の場合は誤解もあり、また間違いがあると思いますね。  本当の危機管理体制ということになりますと大変重大なことでございますし、アメリカの場合も連邦緊急事態管理庁というのがあって、あらゆる事態に対応できる法体制なり人事的体制、いろいろなものができているし、NATO加盟十六カ国の間にも非軍事面の非常事態計画、非軍事面ですよ、これには国家の危機管理体制、エネルギー、食糧・農業、工業、人力、民間通信、民間航空、内陸交通、海岸船舶運航、民間防衛、以上にかかわる予算、こういう十一項目について非常事態に応じ得る体制、こういうことでチェックリストをつくっていつでもこれに対応できるというような体制にある、これが危機管理体制が一応はできていますということですが、この一項目でも我が国の場合はできているでしょうか、官房長官。

熊谷弘改新内閣官房長官

○国務大臣(熊谷弘君) 私どもといたしましては、先生御指摘の危機管理体制につきましては、重大緊急事態が発生した場合に事態の拡大、発展を防止するため政府が一体となってこれに対処する方針を決めているわけでございます。  先生も御存じのとおりでございますが、安全保障会議設置法に基づきまして、安全保障会議がこの緊急事態への対処に関するかなめのポストということになっておるわけでございますが、安全保障会議においては、重大緊急事態が生起した場合に迅速的確に対応できるように、常日ごろから情勢について関係省庁から報告を受け、意見交換を行うよう努めているところでありまして、今後ともその運用に万全を期してまいりたいと考えているところでございます。  過般のいわゆる湾岸危機の際、この安全保障会議において重大緊急事態への対処措置につきまして決定する、本部も設けて体制に備えるというような措置をとってきたところでございますが、なお今後危機が起こった場合にはどうしたらいいか、十分検討し研究し体制を備えてまいりたいと思っているところでございます。

板垣正自由民主党

○板垣正君 湾岸戦争のときには海部内閣でしたけれども、つまり教科書がないうろたえるだけ何もできない、全世界に醜をさらした、こういう苦々しい反省の上に立って、しかしその後どうもこの自衛隊関係法すらまだ成立できない、改正法も有事法制もできない。しかも、有事法制はやはりもう少し角度を広めて、これは国家全体の問題、各省庁全体の問題、自衛隊の作戦が効率的にできるという観点だけでは私はやはり狭過ぎると思う。そういう意味合いでも、これは国を挙げて今後取り組んでいくべき問題として指摘を申し上げておきたいと思っております。  あとは、具体的な幾つかの問題について、戦後処理関連で承りたいと思うんですけれども、戦後補償で唯一残っておりますのは、台湾の未払い給与等の問題でございます。その他の問題は、国対国の関係では全部解決しているし、国の基本姿勢は個人補償は行わない、これは一貫した姿勢である。これを紛らわすような事態をわざわざ招いている細川内閣やそれを受け継いだ羽田内閣の姿勢というものを私は非常に遺憾だと思っております。  いずれにしましても、この台湾の問題は、未払い給与にせよ、あるいは軍事郵便貯金その他の郵便にせよ、これは確定債務で、我が国が負うところの責任を持ってお返ししなきゃならない。しかも、五十年もたっておりますからしかるべき配慮のもとでお返しをするという形で、これは当局も積極的に御検討いただいていると思います。  私どもも超党派議員連盟で台湾に伺ったり、またこの間六月には台湾から立法院が見えて熱心な討議を行っております。なかなか難しい問題ですけれども、これはやはり残った大きな問題として何とか早期に解決しなければならない、そのためには政府としても相当な決断を下さなければならない、こういうことについて官房長官いかがですか。

熊谷弘改新内閣官房長官

○国務大臣(熊谷弘君) 台湾住民に対するいわゆる確定債務の問題につきましては、かねてからまさに板垣先生陣頭に立って御努力をいただいておりまして、私ども本当に感謝をいたしておるわけでございます。  政府としては、我が国の国内法上これらの確定債務の支払い義務を有しており、何らかの形で債務の履行をしなければならない立場にあると考えております。  本件に関しては、日台間に外交関係がないことからくるいろいろな技術的な問題やいかなる形での債務履行が実際的かなどの問題がございまして、現在、関係省庁連絡会議の場でいかなる対応が可能かつ適切であるかについて、できるだけ早期に基本的な考え方を取りまとめるべく鋭意検討しているところでございます。  台湾の債権者の高齢化が著しく進んでいることなどの事情にもかんがみ、私としても本件につき早急に結論を出したいと考えているところでございまして、重ねてこれはお願いになるわけでありますが、先生初め超党派の議員連盟の皆様方にも大変御苦労でございますけれども、一層御助力、御支援をお願いする次第でございます。

板垣正自由民主党

○板垣正君 わかりました。超党派議員懇、これは長い歴史もございますし、国交のない間柄でありますから、特に超党派の議員の立場で今後も精力的に取り組んでまいりたいと、こう思っている次第であります。  もう一点、総理府の方に伺いますけれども、先般台湾の議員連盟の方が見えた際の向こう側の要望としていわゆる特定弔慰金の問題、これはいろんな経緯がございましたが、二百万円の弔慰金を戦没された御遺族あるいは重傷の方々に差し上げる、これが約三万件ということで、これは大変事務もスムーズにいって処理をされた。台湾の関係の方からも感謝されておると思っておりますが、台湾の立法院の方々から、いや実はまだ請求漏れがあるんだ、山の中の奥の方の人たちはまだこれを知らなかったとか、そういう人が千人も二千人もいるんだ、だからもう既に昨年の三月末で五年間の言うなれば時効が来ているのを延ばしてくれ、こういうお話でございまして、私ども大変意外に思ったんですが、これについて政府はどういうふうにお考えになりますか。

石和田洋総理府大臣官房管理室長

○政府委員(石和田洋君) ただいまの先生のお尋ねでございますが、昭和六十二年に、御案内のように、先生を初め国会の先生方の大変な御努力で弔慰金の支給についての仕組みが発足いたしましたが、この制度を実施するために六十三年に実施法というものができました。当時の法律制定の経緯も、これももう先生十分御案内のとおりでございますが、台湾という狭い地域ではあっても非常に地形的にもまた言語が複雑になっているということからも、当初三年ぐらいの計画でこの仕組みを終了させようという発案だったわけでございますが、いろいろな漏れが出てくるようなことがないようにという御配慮から、五年という期間をとってこの制度の周知徹底を図って実施してまいったところでございます。  ただいま先生お尋ねの、まだこの制度を知らないためにこの制度の恩恵にあずかれない方々がいらっしゃるのではないかというお話でございますが、私どもとしてはこの五年間に十分な周知を図った上で制度を実施してきたという認識を持っておりますし、また一方、この制度は既に今先生御指摘のように、昨年の三月三十一日で請求期限が切れております。したがいまして、この仕組みを今延長するとかいう状況には既にないわけでございまして、私どもとしては、この三月三十一日までに実は三万件近い請求がございまして、まだその請求の内容を審査し残しているものが若干ございます。この整理をしつつ、来年の三月三十一日で制度としては一応終了するということになっておりますので、今この制度を再び何らかの形で延長するというのは、この制度発足の経緯からし、また私どもこれまでの取り組みからしても極めて難しいという認識を持っております。

板垣正自由民主党

○板垣正君 私も基本的にはそう考えます。この問題は、日赤、相手側の紅十字会または戸籍事務所等台湾当局も非常に熱心に浸透を図っていただいた経緯、そういうことからも多くの件数が残っているということは考えられない。何かそこに誤解があるとか、法律の枠から外れている人がいるとか、そういうことがあると思います。  いずれにしましても、今なお申請されて審査中のものもあるということですから、これはもうぎりぎり法律の範囲で何としてでもできる方に差し上げられるように善処していただきたい、このことをよくお願い申し上げたいと思います。  次は、シベリアの労働証明書のことでございます。  シベリア抑留者の補償問題、これはもういろんな経緯があり、戦後処理問題で一応決着という形だったと思いますが、最近ロシア側から労働証明書というものが何か出てきて、これをいわば公に認めて日本政府はこれに基づいて補償しろという、こういう問題が出てきていますが、まず第一点、シベリア抑留補償問題について、この労働証明書というのが出てきたことに対して、これについて日本政府としてどう対処しようとしているか、この点について官房長官。  そしてまた、この労働証明書というのは法的に一体どういうものであるのか。日本政府としてこれを公式に認めるものであるのか、そうでないのか。いろいろな請願も院に出てきておりますので、そういう絡みの中で明確にお答えいただきたい。

熊谷弘改新内閣官房長官

○国務大臣(熊谷弘君) シベリアにいわゆる強制抑留され、極寒の地において過酷な強制労働に従事させられた方々については、まことに同情すべきものであると考えているというのが私の基本的な立場ではございます。  しかし、こうしたシベリア抑留者に対する補償問題につきましては、昭和五十年代から関係者の方々から要望が出されていたものでございまして、こうした方々に対して労働証明書が出されていることは私ども承知しているわけでありますけれども、シベリア抑留問題などを御審議いただいた戦後処理問題懇談会においては、抑留者の強制労働に対してほとんど対価も支払われていないということも考慮した上で、これ以上措置すべきものはないという結論のもとで慰藉事業の提言が行われたものでございます。  政府としては、これを踏まえまして平和祈念事業特別基金等に関する法律により、慰労金の支給、慰労品の贈呈等の慰藉事業を行ってきたところでございまして、これ以上の措置をとることは私どもとしては考えておりません。  なお、いわゆる法的問題につきましては、外務省のロシア課長に答えさせていただきます。

西田恒夫外務省欧亜局ロシア課長

○説明員(西田恒夫君) お答えをいたします。  シベリア抑留をめぐるいわゆる補償問題につきましては、先生御指摘のとおり、国と国との関係につきましては既に日ソ共同声明で解決済みということでございます。  それから、御質問の労働証明書につきましては、一部の抑留者の御要請に応じる形でロシア側がこのような書面を出しているというふうに承知しておりますが、そのような書面の発行いかんをもって抑留者の所属国である日本政府が抑留者の方に対して何らかの賠償等々を支払う国際法上の義務があると、あるいは生じるというようなことはないというのが日本政府の一貫した認識でございます。

板垣正自由民主党

○板垣正君 やはりこの戦後処理問題は大変大きな問題で、もういろんな経緯がございました。だから私も、シベリア抑留問題は一応もう決着済みと。それは関係者にとってはいろんな不満な点もあるわけでございますけれども、どこかで決着をつけざるを得ない。また、そういう形で平和祈念事業、平和基金、こういう作業が行われている。  そこに重ねてこの労働証明書の問題というものは、やっぱりまたこの関係者がそういうことに期待を持たされて、何とかなるんじゃないかというような、このことはかえってもう高齢の方に、もうそういう問題はあれして老後の幸せに、平安な生活を送っていただきたい。それがまた、補償の問題が蒸し返したような形で、労働証明書だ、補償だ、こういうことは果たして関係者の幸せにつながるかどうかという点も疑問でございます。また、ソビエトは一体今ごろになって、ある抑留者の団体という言うなれば民間団体ですね、そういう働きかけの中で労働証明書というような問題もいろいろ出てきて、それでまたこの問題が新たに蒸し返されるということは、私は余り好ましいことではないと思う。  そういう意味合いで、今明確に伺ったように、今後この問題は一応もう処理済みということと、また外務当局の法的な立場からもこれについて日本政府としての責任をとるわけにはいかないと、こういうことであろう。これは私も了とするところでございます。  最後は、市ケ谷台一号館の問題です。  これは、私も予算委員会でも申し上げたし、繰り返すまでもないわけでございますけれども、ここで集中審議を行った、あの中西防衛庁長官のときですね。この集中審議を通じて当時の中西長官が、よく認識を新たにし、かつ再検討しましょう、場合によっては諮問機関も設けて民間有志のいろんな意見も聞いて検討しますという形でこれは運ばれたわけでございます。  結果的には、参事官会議である一部の検討が行われたということで進められておりまするけれども、なるべく外部には漏らすまい、一般の人たちには余り相談はしまい、そういう姿勢というのが初めからずっと貫かれているところにこの一号館問題のこじれた根因があるし、またあのかけがえのない歴史的な遺産というものがまさに崩壊の寸前にあると、こういう局面にあるということを遺憾とせざるを得ない。したがって、やむを得ず訴訟等にも運ばれていると、こういうことですね。こういうことについて、これは防衛庁長官、いかがですか。

神田厚改新防衛庁長官

○国務大臣(神田厚君) 市ケ谷一号館の保存問題につきましては、私も歴史的な記念すべき建物だということで、国会で質問などをして、ぜひとも残置すべきだという主張を繰り広げましたのは、先生のお考えと一緒でございます。  しかし、いろいろ場所も見てまいりましたが、非常に大きくて、あれをそこに残すことは建物全体の建築に差しさわりがあるというようなことになりまして、できるだけ当時のものをそのまま残せるように細心の努力を払うように指示してまいりましたけれども、結果的にそのもの全部を残すことはできないような計画になっております。非常に残念でございますが、やはり歴史的な考え方とそれから土地を有効に活用する観点からの問題で、どうしても新しい計画に含めて残すようにいたしまして、六百三十一億円の移転計画経費を計上していることもございまして、今後はそういう方針で一生懸命努力をしたいと思っております。  また、前の防衛庁長官が広く意見を聞きたいという話をしたことでございますが、このこと自体が専門的、技術的な分野でありますので、参事官の会議で決定をしたというふうに聞いております。

板垣正自由民主党

○板垣正君 文化財保護法の解釈を変えてでも原爆ドームを国際的な遺産として登録しようというような運びもあるやに聞いておるくらいなことです。  やはり歴史は大事にしなければならない。特に市ケ谷法廷、一号館、これを壊してしまうということは、つまり今のムードであり戦後の風潮である、日本の歴史というものをある意味で破壊してしまう、これを見直すチャンスを逸してしまう、こういうことにもつながる意味において極めて重大な問題でありますから、改めて、せめてあれを取り壊す予算の執行をしばらく凍結してもらいたい、このことを強く要求して私の質問を終わります。

合馬敬自由民主党

○合馬敬君 官房長官、お忙しいようですから、四問お伺いしますが、最初の質問に答えていただいたら退席されて結構です。  報償費でございますが、いわゆる官房機密費ですね。世間の方はこれに大変関心を持っておられまして、平成六年度の計上額は十六億一千万円と聞いておりますが、これはどのような目的でどのような使途に使われるのか、だれが使用決定権者といいますか、最高決定権者になるのか。  これは聞くところによりますと、使ったものにつきましては特段のチェック機関というものはないということで、会計検査院にも簡易証明制度というんですか、これで報告すれば足りると、こういうことになっておるようでございますが、そういった点も含めまして、この官房機密費についての使用の点についてお話をお伺いしたいと思います。

熊谷弘改新内閣官房長官

○国務大臣(熊谷弘君) いわゆる報償費でございますけれども、国が国の事務を円滑かつ効果的に遂行するため、その状況に応じて最も適当と考えられる方法により機動的に使用する経費でございます。  例えば、一国の総理として、広く内政、外交の円滑な推進を図る上において、これに関し功労、協力及び努力があった者などに対し、その労苦に報い、さらにそのような寄与を奨励することが望ましいと思われる場合において、その状況に応じ最も適当な方法で支出しているところでございます。  具体的使途につきましては、一般経費とは異なる取り扱いをしているところでございまして、公表することは行政の円滑な遂行に重大な支障を生ずると判断しておりまして、公表すべき性格のものとは考えておりません。  そこで、先生が今もおっしゃられたわけでありますが、支出手続そのものは官房長官が請求して支出するという形をとっております。しかし、官房長官は総理のセクレタリーでございますので、いわゆる御賢察をいただきたいと思うのでございます。  そこで、会計検査院の件につきましては、会計検査院の実地検査においては、証拠書類等を検査担当官に提示し、支出の妥当性について検査を受けているところでございます。  以上でございます。

合馬敬自由民主党

○合馬敬君 官房長官、結構でございます。  それで、ことしは暫定予算でございまして、それから暫定予算の補正までございました。もう三カ月たっておるわけでございますが、この三カ月までに大体どのくらい機密費を使われたのか。特に、四月八日には細川首相が辞任をしておられますが、八日間で聞くところによればもう五千万円使ったと聞いておりますが、そういったことで、暫定予算でもこういった官房機密費というのは計上できるのかどうか。  そうしますと、日割り計算でいきますと、現時点では十二億円以上残っておる、こういう計算になるわけでございますが、そのとおりなのかどうか。そしてまた、仮にこの金が不足した場合には予備費で充当できるのか。そういった点を含めてお願いします。

熊谷弘改新内閣官房長官

○国務大臣(熊谷弘君) この予算額は、平成六年度は十六億一千万円でございますが、内閣には御存じのようにいろいろな室がございまして、そういうところにも配分いたしております。また、暫定予算としては三億七千九百万円を計上しております。  ただ、支出プロセスにつきましては、先ほど来申し上げましたように、答弁を差し控えさせていただきます。

合馬敬自由民主党

○合馬敬君 次は、会計検査院にお伺いいたします。  国民の税金を使ってやるわけでございますから、何が何でも適正な使用をしてもらわないと困るわけでございます。毎年、聞くところによりますと、百四十億円から百五十億円程度の不正、不当な国費の使用が行われておる。違反件数といいますか、これについては、一九九二年、一昨年では二百七十五件、こういうぐあいにデータがあるわけでございますが、これは私は会計検査院の機能が適正に働いているからこのような指摘が行われたと。しかし、やっぱり毎年こういったことが繰り返されるということには検査体制にも問題があるのじゃないか、こう考えられるわけでございまして、そういう意味で検査体制といったものが適切に機能をしておるのかどうか、さらに改善すべき点があるのかどうか、これについての御所感をお願いいたしたいと思います。

矢崎新二会計検査院院長

○会計検査院長(矢崎新二君) 最初に御指摘のございましたいろいろな不当な事態が繰り返されているではないかということにつきましては、私どもといたしましてもまことに残念なことであると思っておるわけでございます。そういった状況も踏まえまして、私どもは会計検査院の検査体制の充実強化について従来から努力を払ってきておるわけでございます。  例えば、人員あるいは予算につきましてその充実強化に努めますとともに、同時にこういった限られた人員、予算を最大限の効果を上げて活用していくということを考えているわけでございます。その一つは、組織体制を整備をしていくということでありますし、さらには研修の充実徹底によります職員の検査能力の向上を図っていくこと、それから検査計画の策定によります効率的な検査を実施していくこと、さらにはコンピューターを利用した検査能率の向上といったような方策を講じてきているわけでございます。  私どもといたしましては、こういった努力を引き続き続けまして、社会経済情勢の変化に即応した適切なる検査が実施できますように最大限の努力を払っていきたいというふうに考えている次第でございます。

合馬敬自由民主党

○合馬敬君 それに関連しまして、特に重点を置いて調査する例えば特記事項というふうな調査の仕方があるそうでございますが、さらに重点を置くと特定検査対象ですか、こういったようなことになると聞いております。この中で、例えば廃船になりました原子力船「むつ」、本当に国民の税金が生かされたのかどうか。最近では、ODA、海外の方の調査もおやりになっていると聞いておりますが、これについても私が承知しておる範囲ではアサハンの製練所ですか、なかなか経営が軌道に乗らない、さらにさらに追加援助が必要である。例えば、インドでダムを建設してもこれが住民の反対で全く使えないとか、こういったような事例がいろいろあると思うんです。  そういった再発を防ぐために、その当該事項に対しまして検査を行うのもいいわけでございますけれども、さらに制度根本、例えば援助体制なら援助体制、そういったことを決める行政の決定過程、こういったようなものを含めて改善をしていかないとこういう問題は解決できないんだと、そういう積極的な提言を会計検査院はやるべきである、こう私は思うわけでございますが、どうでございましょうか。

矢崎新二会計検査院院長

○会計検査院長(矢崎新二君) 会計検査院といたしましては、従来から個別の不当事項につきましてはこれは個別に指摘をする、あるいは制度的な改善を必要とする問題あるいは行政制度等について改善を必要とするようなものにつきましては、院法の三十四条あるいは三十六条に基づきます処置要求、あるいは意見表示といったようなものを毎年の検査報告にも記載してございますけれども、提言をしているところでございます。  さらには、今おっしゃいましたように、特記事項でありますとか、特定検査対象に関する検査状況というふうな掲記区分を近年活用いたしまして、いろいろな問題について検査報告で記述をするというふうな努力もしているわけでございます。例えばODAの問題につきましては、平成二年度の決算報告以来、毎年これを特定検査対象に関する検査状況という形で国民に広く御報告を申し上げているということでございます。そういった努力は今後ともさらに引き続き続けてまいりたいというふうに考えているわけでございます。  それから、御指摘のございました、繰り返し行われている事態について行政上の問題というものをさらに指摘するという必要があるのではないかという点につきましては、私どももその点は同感でございまして、いろんな事態が繰り返されるようなものにつきましては、再発防止をいかにして図るかということが非常に大事なことでございますので、意見を表示した事項とか、あるいは処置要求をした事項はもとより、不当事項として指摘したものにつきましてもフォローアップを徹底していくことにしております。そのことによりまして、関係省庁のとりました再発防止対策を常時把握いたしまして、そしてこれらの対策の実行状況を注視していく、こういう体制をとっておるわけでございます。  そしてさらに、不当事項の発生原因を究明していきました結果、制度的な改善を要すると認められるような事態がある場合には、これは当然私どもはその改善を要求する権限を持っておりますから、この権限を活用いたしまして、三十六条に基づく処置要求ないしは意見表示をやっていくことは当然であろうかと考えている次第でございます。  そういったような各種の努力を積み重ねまして、各省の会計経理のさらに適正な執行を促進させるように検査院として努力を重ねていきたいというふうに考えている次第でございます。

合馬敬自由民主党

○合馬敬君 大変重要なお仕事ですから、ぜひその方向でお願いいたします。  次は、人事院でございますが、人事院は公務員の権利を守るために人勧を出しておられるわけですが、最近は特に行政改革といった要望が非常に強くて、この中で機構改革だとか定員の合理化だとか、こういったようなことも行われようかとしておるわけでございます。特に、本年度の人事院勧告は、民間と対比しまして、例えば民間の方では、初任給を前年並みに抑えてそしてそのかわり新卒を少しでも採ろうかとか、あるいは昇給、ベースアップをストップするかわりに人員の合理化をしないとか、リストラといいますか、これに大変懸命なわけでございます。  こういう中で、今年度の人勧を考えると非常に厳しい状況にあると思いますが、これまで検討してきました要素のほかに、最近の状況を踏まえて新しい検討要素があるのかどうか、そういった点を含めまして御意見をお願いいたします。

弥富啓之助人事院総裁

○政府委員(弥富啓之助君) 従来たびたび申し上げているとおり、人事院の勧告というものは、公務員が労働基本権の制約を受けている、それでみずからの勤務条件の決定に直接参加できないということの代償措置として行われているということでございまして、人事院はこうした給与勧告制度の趣旨にのっとりまして、従来から社会経済情勢の動向やあるいはそれこそ各方面の御意見などを踏まえながら、国家公務員の給与を民間企業に均衡させることを基本として勧告を行ってきているところでございまして、これはもう委員御承知のとおりでございます。  ところで、ただいま言われましたように、昨今民間企業におきまして経営合理化のためにそれこそ血の出るような各種の厳しい措置がとられていることは、我々といたしましても十分に承知をいたしておりまして、そのような状況をも含めまして、民間企業全般の動向を正確に把握をいたしますために、本年も例年どおりただいま職種別の民間企業実態調査を実施しておりまして、現在その集計にとりかかっているところでございます。  この調査は、今委員御指摘になりましたように、初任給を含め民間の企業のリストラの結果、これも反映したものでございまして、その結果に基づいて、全体として民間企業がどのような傾向にあるかを我々としても十分に見きわめながら勧告制度の趣旨を踏まえ適切に対応してまいりたい、かように考えておる次第でございます。

合馬敬自由民主党

○合馬敬君 どうもありがとうございました。  次に、総理府関係でPKOでございますが、カンボジアのUNTACですとかモザンビークのONUMOZというんですかね、自衛隊の働きですね、特に際立ってすぐれたものがございまして、私は著しく国際信用を高めたと、このように思っておるわけでございます。  派遣された自衛隊員に、先般私は隊長さんの話を聞きましたら、隊員の中から、国際平和協力手当をいただいて非常に楽しみにしておったら、これにも所得税がかかったというんですね。それは所得ではあるんでしょうが、しかしそれならそれで事前に隊員に、これは所得税がかかるんだということは教えてやらなければいかぬのじゃないかと、こう思うわけでございます。私はほかにも、こういう酷暑瘴癘の地ですから休日手当は出さないというのもおかしいと思いますし、そういった点についての処遇改善をさらにどのように検討しておられるのか。そういうところでございますから、例えばマラリアにかかって、その場は治っても、十年、二十年たつと出てきて後遺症に苦しんでいる民間の会社、商社の方をたくさん私は知っておりますので、そういった場合の対策も考えておられるのかどうか。  それから、全隊員に総理大臣表彰を出した。非常にいいことであると思っております。こういう制度をどんどんこれから私はやっていくべきだと思っておりますが、そういった点を含めまして、処遇改善、これはどう考えておられますか。

鈴木勝也総理府国際平和協力本部事務局長

○政府委員(鈴木勝也君) お答え申し上げます。  現地に行かれた隊員の方々から、私ども事務局といたしましても、国際平和協力手当につきまして、非課税と思っていたけれどもそうではないのかという御指摘をいただいておりますし、それから、休日について国際平和協力手当が支給されないのはおかしいのではないかという御指摘もいただいております。  私どもも、現地に行かれた隊員の方々は非常に苦労しておられるわけで、何とかならないものかということで勉強はさせていただいておりますけれども、御案内のとおり、国際平和協力手当も特殊勤務手当の一種でございまして、一般的に、これはもう釈迦に説法になりますけれども、税金との関係で申しますと、給与の一部を構成するような手当につきましては、これは給与収入全体に対する課税という形でやはり課税されるということになっているわけでございます。唯一実費弁償的なものだけが課税の対象にならないということなんですけれども、本件の場合には給与の一部をなすという考え方でもともとつくられているという点でなかなか困難な面がございます。  それから、休日に支給しないのかどうかという点も同様の問題がございまして、他の特殊勤務手当につきましても、例えば小笠原手当とか、あるいは南極に行かれた方の極地手当とか、あるいは先般の掃海艇で行かれた方がございますね、ああいう方の手当なんかにつきましても、やはり業務を行った日について払うという建前になっておりますので、これまたそう簡単ではないということが現時点での私どもの感触でございますが、研究は私ども事務当局といたしましてもさせていただいておりますので、今後も努力いたしたいと思っております。  それから、後遺症云々の話でございますけれども、これは特に現時点では何十年後にどうなるということまで考えに入れた特別の手当というものはございません。  それから、四点目に表彰でございますけれども、これは大きく分けまして、まず部隊参加の自衛隊に対しましては、内閣総理大臣が自衛隊法に基づいて表彰を行うというのが第一でございます。それから、停戦監視員とか文民警察とかあるいは選挙監視とか個人ベースで参加される方、これにつきましては国際平和協力本部長が、これは総理大臣でございますけれども、このために特別つくられました制度に基づいて表彰をするというのが第二でございます。それから、自衛隊の中あるいは警察庁の中でそれぞれの表彰制度というものがございまして、例えば自衛隊の隊員で特に功績のあった者に対して自衛隊として賞詞を出すというようなことはございます。  それから最後に、これは御参考まででございますけれども、国際平和協力業務に従事いたしまして国連PKOに参加いたしますと、一定の期間勤務した者に対しては国連からもメダルが出るということになっております。  以上でございます。

合馬敬自由民主党

○合馬敬君 それでは、次は防衛庁。  防衛庁長官、きのうテレビを見ていましたら、PKOは自衛隊と別組織のものを設けるとかという話が出ておると聞きましたけれども、私はこれまでの実績から見まして、自衛隊はPKOの中でカンボジアでもモザンビークでも実によくやったと思っておるわけです。そして、PKO法案をつくったとき、これが海外侵略への端緒を開くものだとかなんとかいろんな意見がありましたけれども、それは全くのでたらめであるということが証明されたと思っておるんです。内外の批判はすべて氷解したと思っているんです。少なくとも自衛隊を海外に派遣することについてほかの国からけしからぬ、こういったような話は出ていないと思っております。  私は、その自衛隊を今度のPKOの別組織にするなんていったら、これはこれまで協力してきた自衛隊の名誉と誇りと士気に関係すると思うんですよ。自衛隊と別組織でPKOをつくることは絶対反対でございますね。

神田厚改新防衛庁長官

○国務大臣(神田厚君) 先生の御意見と全く一緒でございまして、この別組織の問題については私ども何点か焦点を絞って別組織については反対だということを明らかにしておりますので、ちょっと読ませていただきます。  一つは、国連は、国連平和維持活動の軍事部門へは各国の軍事組織からの派遣を要請している。二つ目に、国連平和維持活動は、武力紛争終了直後の厳しい環境下で行われるため、いわゆる自己完結性が求められている。自衛隊がかかる自己完結性を備えていながら、あえて別組織を設置するとなれば、新たな装備の調達や新たな制度の創設が必要となり、膨大な経費と時間を要する。三つ目は、派遣部隊の十分な能力発揮には、補給、輸送等の面で自衛隊の組織を挙げた支援が必要であり、派遣部隊を別に設立するだけでは足りず、ますます経費と時間を要する。四つ目に、別組織の行為も我が国の行為として評価され、憲法上の評価は変わらない。五つ目に、さらに自衛隊がカンボジア及びモザンビークにおいて実績を示しているにかからず、別組織に行わせるとなれば、自衛隊員の名誉や士気に多大な悪影響が出る。こういうふうに考えておりまして、私どもは別組織については反対でございます。

合馬敬自由民主党

○合馬敬君 ちょっと時間がございませんので、防衛庁長官にはまた後ほどお伺いしたい。  先に総務庁長官にお伺いさせていただきたいと思います。  総務庁長官、私が非常に心配しておりますのは、行政改革ですね、これはもう絶対やらにゃいかぬと、またそれは進んでおるわけでございます。しかし、突然これだけ大きく行政改革が言われたバックは、要するに消費税をアップしなければいかぬと、そのためには、国民を納得させるためには消費税アップの前に行政改革をやって、行政機構、行政庁ですね、行政機関にもっと血を出させろと、こういったような声があればこそこの声が出てきていると、そういうぐあいに理解をしておるわけでございます。  そうしますと、この行政改革で、いわゆるきれいごとではなくてそういった行政経費を幾ら節減できるのか。消費税率が一%上がると大体二兆数億円の収入になるんですね。言われているように七%上げるとすれば八兆円か九兆円ですか、少しでも、一兆円でも二兆円でも行政経費の節減で稼げと、こういったようなことを言われておるんじゃないのか。そうするとストレートに、機構だなんとかじゃなくて公務員を減らせと、公務員の合理化、それもいわゆる今までの定員合理化ではなくて生首が関係した実員の合理化ですね、こういうことまでやらないと私は行政経費というのは節減できないと思うんです。  そういった点につきまして、長官、温かい思いやりがあるのでございましょうから、どういうように考えておられるのか。本気になって行政改革をやるのかどうか、どういう方向でやるのか、それをちょっと教えてください。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○国務大臣(石田幸四郎君) 合馬先生が御指摘のとおり、行政改革そのものはどういう状態であれ間断なく見直しをしなければならない問題でございます。そこら辺の問題についての議論は申し上げませんけれども、確かにそういった不断に努力をしなきゃならない行政改革と同時に、現在行財政改革の中で税制改革がいろいろ協議されておるわけでございます。そういうような情勢の中で、やはり消費税アップもお願いしきやならぬかなと、時期とか規模というものはまだ決まってないわけでございますが、いずれにしても政府の方向としてはそういうことになるだろうということは明らかであろうというふうに私は思っております。そういう中で、それをお願いするならば、行政改革の中で思い切った改革を進めて国民の皆さんの納得を得なければならない。これには二つあると思います。  一つは、やはり今先生おっしゃったように、機構、定員を含めて個別の問題で本当に政府はそこまで努力をしているぞということを国民の皆さんにわかっていただくような、そういう問題がございます。これはどこまでやれるか今鋭意検討を進めているところでございます。  もう一つは、それによって経費がどれだけ、歳出がどれだけ削減できるんだというもので、例えば計画がどういうふうになるかわかりませんが、その中で一兆円ぐらいはぜひ行政改革の努力の成果が見られなきゃだめじゃないかという御議論、これはあるわけでございます。しかし、残念ながら、この行政改革を進めていくに当たりまして、それは相対的に数量的に経費節減がこれだけできますよということは、行政そのもの社会そのものが動いているわけでございますから、なかなかそれが見えてこない。規制緩和による行政経費の削減、軽減、そういうものも当然その効果はあると思いますけれども、ではそれはどのぐらいの数字になるんだと言われると、とても計算ができない。  一方において機構、定員。機構の方はこれは現にやっていかなければならないわけでございますから、何らかの方向をお示ししたいというふうに今検討いたしております。  今度は、現実に公務員の定員削減というような問題になりますと、これはいずれかの委員会でも申し上げたのでございますが、仮に一万人削減したとしましても、経費は六百億前後であろうと思います。そうしますと、十万人の削減をしてやっと六千億というような状態でございまして、しかも生首を切るというわけにはこれはいかないわけでございますので、繰り返しになって大変申しわけありませんけれども、やはりそういった行革の中の個別問題、それを国民の皆さんに御提示しながら、もちろん定員削減も努力をいたします。いたしますが、そういう問題も含めて個別の問題を見ていただいて、政府全体の御努力を理解していただきたい、こんなふうに考えておるところでございます。  定員の問題も、先生御承知のとおりやはり外務省関係、在外公館とかあるいは関税の関係、そういったものはどうしても定員増の要求がございます。それはそれでやっていかなきゃならないわけでございますから、逆に今度は食糧事務所とかそういったものは少し定員が減ってきておりますので、そういうところでバランスをとりながら進めておるわけでございまして、それでも、そういうことを言いながらも今度の最終決着においては定員の問題にもできるだけ切り込んでいくという方針は決めているところでございます。ぜひ御理解をちょうだいしたいと思います。

合馬敬自由民主党

○合馬敬君 どうもありがとうございました。  防衛庁長官、それで次の質問に移りますが、細川前総理が日本は軍縮のイニシアチブをとる、こういう言葉を言われたわけでございますが、私はどうもこの言葉は非常にパフォーマンスめいて何か軽い感じがするんでございます、そんなことは初めから日本は軍縮どころか専守防衛でやっておるんですから。  ということで、今防衛計画の大綱の見直し、これをやっておられるそうですが、これからどういう方向で日本の国防をやっていこうとしているのか。時間がないでしょうから、本当に決意のほどで結構でございます。  それに関連しまして、防衛費の削減が現実に行われておるわけでございます。例えば駐屯地、私どもの郷里にもございますが、この駐屯地というのは、単なる物理的な防衛機能だけではなくて、その地元郷里に溶け込んで国防はやらなければならないんだ、そういう意味の意識を高める国防のシンボルとしての駐屯地なんですよ。だから、駐屯地の周りはみんな協力体制をしいて、協力会をつくって一生懸命自衛隊の皆さんによく働いてもらうように頑張っておるわけでございます。そういった点を含めて駐屯地の整理統合、いわゆる物理的な機械的なやり方でやってもらっては困る、こう思うのでございますが、その点も含めましてお願いします。

神田厚改新防衛庁長官

○国務大臣(神田厚君) 防衛計画の大綱の見直しでございますが、これは細川前総理が観閲式での訓示などで、軍縮に日本としてイニシアチブをとっていかなければならないというようなこともおっしゃいまして、ややもすると日本の防衛力の削減、軍縮というようなことで意味をとられた関係がございますが、私はそういうことでなくて、国際的にもこの冷戦崩壊後の軍縮にイニシアチブをとろうというふうな考え方と思っておりまして、私は初めから防衛力の削減を目的とすべきものではないというふうに考えております。  また、中期防のあり方でございますが、この中期防につきましても、私どもは平成七年度まででございますが、きょうは六年度の予算でございますけれども、中期防についても全力でその水準を達成したいと考えております。  また、駐屯地のあり方等の問題につきましてでございますが、これも新聞などで発表されておりますが、防衛庁としては、防衛力のあり方あるいは将来の国際情勢、人的資源の制約、科学技術の進歩などを踏まえまして、駐屯地のあり方についても防衛力の在り方検討会議で検討はしておりますが、今委員のおっしゃるような意味も十分に勘案しておりまして、そういう意味ではこの具体的な内容について発表する段階にはなっておりませんが、委員の御意見も大いに参考にいたします。

合馬敬自由民主党

○合馬敬君 終わります。

守住有信自由民主党

○守住有信君 自民党の守住でございます。  ちょっと質疑に入る前に、総務庁長官、公明党委員長としてのお立場で。この間、参議院の予算委員会で公明新聞の報道の問題が出ました。これは委員長として釈明、陳謝されたようでございますので、これはともかくといたしまして、あの中で夜審議をやる委員会もある。実は、私は決算委員会の理事でございまして、おくれた予算、これは絶対に早く円滑に、問題点は別でございますけれども、審議をしていかなにゃいかぬ。したがって、決算は予算委員会の邪魔をしちやいかぬと、率直に申し上げて。そこで、夜の六時から実は始めようと思ったわけでございます。  そうしてやっているときに、夜ほかでやっている委員会もあるというふうなあれが公党の機関紙たる公明新聞に出ましたので、私は決算委員として、理事として、あのときもやるはずになっておったんです。だけれども、公党間の信義というものがあるので、公明新聞でございます、聖教新聞じゃございませんよ。そこで、こういう深夜やっている委員会もある、何だと、おれのところの決算委員会を逆用された。こういう意味で、こういう性分でございますので、公明党の代表の方に申し上げまして、委員長によく伝えるように、それでないとせっかく決算委員会が予算を邪魔しないようにと思って夜十時までやろうと思っておったんですよ、防衛と通産の日でございましたが。まことに心外だと、決算委員の立場においても心外だと、こういうことがございましたので、そこのところを公明新聞の編集の方々にもよくおっしゃっていただきますように、冒頭まずその点を御指摘申し上げて、あと、せっかく総務庁のあれでございますので。  いろいろ今論議が出ておりますけれども、行政改革の中で国の機関、組織、定員あるいは特殊法人、これが非常にクローズアップになっております。地方自治体、地方公務員、定員や組織、あるいはまたもう一つが特殊法人じゃなくて公益法人でございます、財団、社団。いわゆる各省庁として、大臣として許可されるものと、県知事が許可するのとございまして、既に二万余。政府側は、行政管理庁からの御指摘で、もうこれ以上ふやさぬぞ、今まであるやつを本当に生かしていくとか、新たに使命を追加するとか、こういう動きで今行っていると思いますけれども、問題は地方公共団体の世界。これが、今まで行政改革は政府側だけの問題であって、地方自治体については何か自治大臣に任せっきりのような感じを私どもいろいろな側面から眺めながら受けておるわけでございます。  これは、国家行政だけでなくて地方自治行政も含めてやっていきませんと、まさしく権限を持った地方分権の方向でございますから、その実態がノーズロで定員はどんどんふえる。組織は、県の方はまだいいですよ、部長、局長、特に財政力のあるような市とかはそういう現象がどんどん出ておるわけでございます。国家公務員、地方公務員も含めて、地方の行政組織も含めての行政改革あるいは行政改革委員会の監視機能という問題まで及ばなければ本当の行財政改革というのはできないんじゃないか、こういう視点を持っておるものでございますが、いかがお考え、お感じでございましょうか。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○国務大臣(石田幸四郎君) 先生御指摘の問題は極めて重要であるというふうに私どもも考えておる次第でございます。  特に、定員関係を考えますと、中央におきましては、ことしも二千三十三人減らすことにいたしております。一方において、地方自治体の方はふえぎみ、増加傾向というようなことでございまして、これではやはり行政全体の仕組みの中で国民の御理解をなかなか得られにくいという状況が生まれておるわけでございますので、この問題も含めて、それから先生が今、御指摘になりました地方自治体のいわゆる外郭団体である公益法人、あるいは認可法人もございましょう。  実は、この間、東京都のある議員の方々が何人かお見えになりまして、こういう話を聞かされたわけです。残土処理の問題、建設関係の方は第三セクターをつくってやりなさいと言われてつくりました。そのときは三十億出資をしたというんですね。今度は運輸関係の方で、また港湾関係の残土の問題で、第三セクターをつくりなさいと言われて二十億出資しました。やる仕事はそう変わらないんじゃないでしょうかというようなことで、そんなことでやられたんでは、地方はもうどうにもなりませんというような苦情をちょうだいいたしたわけです。  これは、中央との関連もある問題でございますが、いずれにしてもそういった地方行政の問題について今後どう考えるかということについて、自治大臣と実はいろいろお話をいたしているところでございます。自治大臣としましては、中央でも行政改革委員会というものを今お願いをいたしておるわけでございますが、地方にもやはり行政改革を推進する、監視をしていく、行政を監視し、改革を推進していく、そういう何らかの機構をつくらなきゃいけないというようなことで、自治省ではその方針をお決めになったそうでございます。この八月にその通達を次官通達で出すというふうにおっしゃっておりますので、私は、ちょっともう少し重い感じで、やはり地方へ物を申し上げないといけないんじゃないかということを自治大臣にもお願いをしているところでございます。  例えば、閣議で報告をしていただいて、総理大臣からさらにその問題についての発言をきちんとしていただくとか、いろいろ方法はあろうかと思うのでございますが、いずれにしても今自治省を中心にしてそういうような方向になっていることを御報告申し上げたいというふうに思っております。  それからまた、地方分権、ようやく専門部会が発足をいたしましたので、そういうところにも今先生の御指摘のような問題をきちんと報告するようにいたします。それに対して、どう今後改革をしていくべきか、御議論を有識者の方々にもお願いする、そういうふうにいたしていきたいというふうに思います。  いずれにしても、行政全般の問題は、地方であるからといってただ傍観視をするのではなくして、本当に自主的に改革できるような方向へと私ども心がけて努力をしてまいりたい、このように存ずる次第でございます。

守住有信自由民主党

○守住有信君 実は、地方自治という、憲法上の建前はありますけれども、それの組織や定員について、内閣として、総理大臣として、総務庁長官と自治大臣が協議されるのは結構でございますけれども、もっと、きょうは官房長官は記者会見だろうと思いますけれども、内閣総理大臣、内閣官房長としての、それを地方も国も一体としての行政改革ではなかろうかと、私はそのように、またそうあるべきだと。声は非常に大きくなっております。税制だけの言いわけ材料ではなくて、本来そういくべきではなかろうか。そのときに、総務庁長官と自治大臣の協議だけでなくて、内閣総理大臣みずからが、もともと細川総理のときからか、防衛の問題もそうでございますけれども、出だして、それを承継するという仕組みでございますから。  特に欠落しておるのが、私は再度申し上げますが、地方自治体の定員は毎年非常にふえております、組織も。それから抜けておるのがこれは国、地方を通じての財団、社団。この問題で、天下りも、政府関係機関がぐっとなると、そっちの方へばっぱっとつくって、そっちの方へというふうな、地方自治体の幹部もみんな行きよるんです。ここに、行政監察もですが、せっかく行政監察という能力をお持ちですから、地方自治体のここにもメスを入れて、一つの具体例でメスを入れて、ほかの自治体はどうだというふうなやり方を、私はこういうのは超党派的テーマではないのか、こういう考え方を持っておりますので、あえて申し上げた次第でございます。  それからもう一つ、私が自民党の中でも勉強いたしておりますけれども、例の行政改革委員会の法案、細川総理のときから出てまいりましたけれども、行政改革の監視といいますか、そしてそれに基づいた内閣総理への提言、これを非常に重要に推進しなきゃならぬと私は認識しております。あの中で情報公開という、それはいろいろ説明を聞きましたが、行政改革の延長線上にある、こういう簡単に言いますと御説明でございますけれども、全く異質のテーマであって、かつ我が国は国家機密保護法もなければ、スパイ防止法もなければ、プライバシー保護は絶えず叫ばれておりますが、国民あって国家なしというふうな傾向をたどっていくんじゃなかろうか。  防衛上の機密とか、外交上の機密とか、あるいは科学技術研究開発の途上にあるものとか、治安上の秘密とか、いろいろありますが、それを開示、非開示で区別すればいいんだと。それでここの委員会で検討していただく。実は、行政改革推進と情報公開の法体系整備というのは私は非常に次元が違うと思う。ここを九人の委員で、七名ですか、九人ですか、ちょっと忘れましたが、そこでやっていく。専門委員もつけますと、こういうことでございますけれども、日本のスパイ天国といいますか、これに対する実は危機意識を非常に持っておりまして、今の時代じゃない、我が子、孫の時代にどういうふうになっていくだろうか。諸外国はいろんな国家機密についての法制度運用、裁判の問題もありますが、これを持っておる。そちらも別個の委員会で、次元が違うわけですから、行政改革推進は推進でやり、全く別個のところで専門的にもやっていただく。  行政手続法も、あれは二十年近く御苦労なさってやっとできた、それで十月からこうなる。実行面はどうなるかというところも非常に細かい国民との接点の問題ですから、行政手続法の運営も十分始動を見極めながらこの情報公開の問題に取り組まぬと、一つの法律で、行政改革ムードの中で情報公開というものまで入れて細川内閣のときにやられた、それがこの法案だ。ムードによると、私は実務面から見ましても、将来を考えても非常に危険性を感じておる。  備えあれば憂いなし、備えがないのに情報公開、プライバシー保護だけ、それは開示と非開示を区別すればいいと。外交や治安や防衛、こういうのを痛感いたしておりますので、実は防衛庁そのものにもお聞きしたいわけで、防衛産業も含めてでございますが、どういうお考え、お気持ちを持っておられるか、お聞かせいただきたいと思います。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○国務大臣(石田幸四郎君) 行政情報の公開の問題については、これは与野党、総括的に御要求が長い間あった問題でございます。  私は、そういった意味におきまして、行政が握っている情報というのは、本来、国民のものでなければならないという、そういう基本的な考え方に立っておるわけでございます。行政の情報が行政だけに偏っているというようなことは、国民生活を進展させるためにそういう状態のままではならないというふうに思っているわけでございまして、そういった意味では、行政と国民との間のいわゆる透明性を確保するために非常に重要な行政改革の一つである、まさに五十年に一度あるかないかの私は行政改革の基本的な問題と、そのように受けとめさせていただいておるわけでございます。  先生今おっしゃったように、そうは言いましても、やはり外交秘密であるとか、防衛上の秘密であるとか、開示できない問題も当然これはあるわけでございますので、ここら辺のことは専門的な知識を持っている方々に十分審議していただかなければならない問題だと思うのでございます。  先生が今御指摘になりました国家機密の問題、そういう問題については、これはもしそういう法律をつくるとすればやはり罰則を設けて、そしてその機密なら機密を保持するという形になるんだというふうに思うのでございますが、そういった意味におきまして、今検討いたしております行政情報公開の問題と国家機密にかかわる問題とは私は基本的に先生御指摘のように異質のものであろう、異質のものであると言うのはおかしいですが、別に分けて考えていかなければならない問題ではないかというふうに思う次第でございます。  現在は、総務庁としては、行政情報公開制度の検討に向けて今スタートをさせていただいておるわけでございまして、当面この問題をこれから審議していただく体制をつくろうと思います。しかしその中においても、そういうような今先生が御指摘になったような問題は、当然私は議論の対象になるだろうというふうに思っておりますし、そこら辺の御議論を踏まえた上で考えるべき問題であろうというふうに思っているところでございます。

守住有信自由民主党

○守住有信君 なかなかこの問題は一般論で非常に律しがたい重大な、我々の世代でない後世代まで影響する国家そのものの基盤といいますか、こういう私は問題の立場認識を持っておりますものですから、行政改革委員会で行政改革推進、監視、提言、これはますます今こそやらにゃいかぬと、地方の問題も含めてやらにゃいかぬ。  ところが、ここに情報公開で、しかもまだ行政手続法がやっとこれから実行に入り、運用面でもいろいろまだ十分あれしていかにゃいかぬところはある段階なのに、まだ研究ならいいんですけれども、それが同じ委員会の中で五名の委員、専門委員をつけられるとしても非常に次元の違った、行政改革と行政情報公開、非常に次元の違ったものですから、さてと、にわかにあの行政改革委員会を、行政改革には大賛成でございますが、この情報公開に関してはこれは慎重でなけりゃならぬ。そのためにも自民党の中でもいろいろ勉強会を持って議論を深めておるということだけを御報告申し上げておきます。  それから、同じあれでございますが、先ほどもお話が出ておりましたが、その前に板垣先生からイエメンの話も出まして、ちょうどあのときに私は内閣委員長でございまして、自衛隊法一部改正、大久保先生その他いらっしゃいますが、衆議院よりも長時間かけてここで延々とやりました。そして、理事会、理事懇でも当時の社会党の穐山理事以下、立場を尊重しましてずっとやりまして、そうしていよいよ反対は反対、賛成は賛成、民主主義国家で、国会でございますから堂々とやろうと。  ところが、それをやろうと思っておった日が皇太子殿下の御成婚の宮中における祝賀会でございまして、実はあれが終わってから夕方、国会をやるぞと言ったら、お祝いの日ですから、みんな各幹部の方は御招待でございましたからその日はやめたわけです。そして翌日午後、討論して採決しようと思っておったら、午前中にいきなり不信任案が出てきたということでパアになったわけでございます。十分論議は尽くしておったんです。  そしてその後も、板垣先生がおっしゃるように、あのイエメンですか、同じ敗戦国のドイツの軍艦で、軍艦と言っていいかどうか知りません、軍艦だろうと思いますが、それで邦人が救出をされた、あるいは航空機その他もそうでございます。それがどういうあれかまだ依然として、これははっきりすればよかったんです、賛成は賛成、反対は反対、多数決で。  これは、長い間のイデオロギーを背負っておられる党もおありになるし、党でなくても個人としてもおありになるでしょう。これは衆議院の話ですけれども、安全保障委員会。我々参議院は数が少ないですから、半分しかないから内閣委員会で防衛問題もやるという長い間の仕組みになっておる。ここのところが、参議院だけでほえてもしようがないなと内心思いながらも、本当に、さらにイエメンばかりじゃない、北朝鮮、韓国、朝鮮半島、もろもろの、備えあれば憂いなし、自衛隊法の一部改正、C130は出すのか、何も機関砲を載せておるわけでもないし、銃器がどうとか言い出すと切りがありませんからやめますが、こういう状況だった。一歩手前だった。衆議院は通過しております。  そういうことで、私は委員長をやめるに当たって、これだけは言っておこうと思って会議録に残して、そういう思いでおるわけでございます。私個人だけでなく、この内閣委員会として十分何回も議論してやったわけでございますし、理事会、理事懇も何遍もやりました。そして正直言って、私は社会党のお立場を立てて円満に採決しよう、こういう配慮でございましたが、お祝いの、皇太子殿下、これは国民こぞっての御成婚式でございますが、ところがその直後、ばっと午前中不信任案が出る。あと一日間あればと思う。そういう思いでおることを後の世代の、総務庁長官はずっと御一緒で、防衛庁長官はおかわりですけれどもね。官房長官もおかわりだが、よくその辺の参議院の内閣委員会における状況配慮、それがほんのあと一日あれば成立した。そういう思いが、今板垣先生のお話を聞きながら思い出した次第でございますので、あえてお伝えを申し上げたい。参議院側の内閣委員会の気持ちを申し上げた次第でございます。  その次が防衛問題懇談会でございます。  あれは二月の末、細川護煕総理のときでございますけれども、米ソ冷戦構造が崩壊したというふうな、簡単に趣旨を書いてございますが、「冷戦の終結に伴う国際情勢の大きな変化等に対応」した云々、「内閣総理大臣が防衛や外交、経済・財政等の専門家であって国際的視野を有する人々の参集を求め、新たな「防衛計画の大綱」の骨格について御意見をいただくことを目的として「防衛問題懇談会」を開催する」、そして九名の懇談会の委員の方々で、しかもこれは継続してやる、羽田内閣においてもこれは継続だということは新聞報道等もいろいろ出ておりますし、またこれは、「本年夏頃までを目途に」と云々。それから組織のあり方も、これは内閣官房が中核、総理のあれですから。そして「防衛庁の協力を得て」、こういう位置づけというのを私は非常に疑問に思う。防衛庁と一体となって、何か別個みたいだ、国の安全、防衛は。防衛庁の協力を得て内閣の安全保障室においてこれは処理するんだと。  ここも私は組織のあり方も非常に疑問に思いますし、私がもっと切実に感じておりますのは、自衛隊の前線でございます、制服組でございます。制服組の総監とか師団長とか中隊長とか、そういう諸君たちが非常に何か疑問と不安を感じておる。そして、そのことが防衛庁の組織を通じて、地方組織の少なくとも幹部には、毎回御審議でございましょうから、テーマも違う。いろいろ意見があると思いますけれども、そこらあたりのところの正しい情報、あるいは防衛庁としてのスタンス、これをずっと浸透していただかぬと、私は前線の方で接触しておりますので、自衛隊の総監とか師団長とか大隊長とか、いろいろ本当に前線で総指揮をとって責任感を持ってやっておる制服の人たち、陸海空、ここの問題意識というものを十分踏まえて、これについて十分な途中プロセスも解説を加えていかにゃいかぬ。ついこの間は、自民党で西廣さんをお招きして一、二時間お聞きしましたけれども、私どもはそれは特に参加して聞くことができましたごく限られた自民党議員でございます。  では、その自衛隊全体は、このような本当に正しい把握、問題意識、そして物申す、申すべきところは申す、基盤的防衛力というものを。何かいろいろ読みますと、これは読売新聞とか、私もポケットに入れておるわけでございますが、「防衛問題懇 多様な防衛力めざす」、そして言葉も「柔軟で多様」とか「柔軟防衛力構想」。柔軟と、ふわふわみたいなイメージですな。基盤があってその上の変化即応は柔軟でいいんだけれども、何か言葉が穏やかで温厚です。  護煕さんのときに、同じ熊本でございますからよく知ってますよ、佐川だろうと西武だろうと、あえて言いませんが、場が違いますから、そこから始まった発想が後世代も、後の内閣もということであります。申し上げたいことはいろいろございますけれども、何か基盤的防衛力構想、同じ熊本の坂田防衛庁長官のときからでございます。それを踏まえながら努力してきた。本当に問題意識を持っておられると思いますけれども、我々はそう見ておる、あるいは自衛隊の前線はそう見ておるということだけは十分御認識、御覚悟して取り組んでいただきませんと。  プロは二人しかおらぬ、プロが尊敬される、尊重される世界でなきや、民間実業家ばかり。学者はおられるかもしれませんけれども、学者は学問、外交、これはまた大切ですけれども、本当のプロを戦後体制と防衛の体制をつくってきた人たちをうんと、九分の二じゃ困ります、九人の中で二人だけでは困る。こういうことをあえて強調したいわけでございますが、これは私の意見、提言として十分お受けとめいただきたいと思う次第でございます。  それからもう一つは、私はついこの間も防衛庁の人事局長さんから、いろいろ勉強会に出させていただいておりますけれども、今後の隊員募集のあり方について各般にわたって勉強させていただきました。特に、私は前から関心がありますのは予備自衛官の問題でございます。昔は在郷軍人、一たん事あれば、それに予備軍というものがあったわけです、民業に携わりながら。この問題、予備自衛官はわずかに年に五日間、飛びの場合もあります、一日だけもあります。そして、予備自衛官の実定数も、再訓練に応じている頭数も、いやもうきょう八割何分だからあれだとか、さらに予備自衛官を拡大して、まあ発想はあるようでございます。民間の志ある自衛隊の経験のない大もとか、いろいろ発想はあるようでございます、御検討中ではありますけれども。  外国の同じ先進国の、向こうは軍隊ですけれども、それの予備自衛官的な仕組みというものを、これは正規の軍じゃございませんね、予備だ。一たん事あったときの話ですよ。これの備えというもの、これは五年、十年かかる。防衛力もそうですけれども、五年、十年かかる。そういう発想に向かってやっていただきたいんです。やっと来年度予算では一日当たり二千五百円アップ、参加した人は。  それともう一つは、こっちに勤めているのは中小企業なんですよ。防衛庁は、通産省、中小企業庁、経営者、これに一体になって、呼びかけて、組織論もありますが、予備自衛官の参加、これをやっていくことによって、今地域の問題も合馬さんから出ましたが、各種中小企業、産業界、これと経営者との防衛の思想というものが、参加、意識、ボランティアだけでなくて、これこそ最大の国内ボランティアではなかろうかと思って、その意見をあちこちで申し上げておるし、地元でも言っておるわけでございます。  ここらあたりの取り組みにつきましても、本当にどのように積極的にお考えなのか、ひとつ御説明をお願いしたいと思います。

三井康有防衛庁人事局長

○政府委員(三井康有君) お答え申し上げます。  予備自衛官は、平素一国民といたしまして個々の職業に従事しながら、原則として年に五日の訓練を行うこととなっておりますが、このような予備自衛官制度を円滑に運営するためには再就職先の企業等の理解と協力は不可欠でございます。  このために防衛庁といたしましても、予備自衛官が訓練招集に出頭できる環境を醸成するために従来から地方連絡部を中心といたしまして、予備自衛官の雇用主等を対象に予備自衛官制度に関する講演会を開催したり、これは大体年間八十回ぐらい開催しておりまして、聴講者が六千人ないし七千人に及んでいるわけでございますが、あるいはパンフレットを配付するといったこと等によりまして予備自衛官制度の趣旨等につきまして雇用主の御理解、御協力を得るように努力しているところでございます。  さらに、御指摘の中小企業との関係でございますが、これは平成五年度以降、たしか委員の御仲介の労もとっていただいたと聞いておるのでございますけれども、中小企業庁において実施されております中小企業施策普及連絡会議という場をおかりいたしまして、予備自衛官の制度の円滑な運営について防衛庁から中小企業関係団体に対して直接周知徹底を図ってきたところでございまして、本年も四月にこの会議で独立した議題として取り上げていただきまして、同様の説明を行ったところでございます。  今後ともこのような機会を活用しまして、関係省庁の御協力を得ながら、予備自衛官が訓練に出頭しやすい環境を醸成するように努めてまいりたいと考えております。  なお、雇用主等の理解、協力をいただくためには直接企業等にお願いすることも重要と考えておりまして、文書を出すといったことなどにつきましても今後関係省庁と御相談しながら検討してまいりたい、このように考えております。

熊谷弘改新内閣官房長官

○国務大臣(熊谷弘君) 守住先生から大変有益な御意見をいただきまして、本当にありがとうございます。  そこで、御意見を踏まえて答弁させていただくわけでございますけれども、このいわゆる防衛問題懇談会の趣旨でございますけれども、先生も御案内のとおり、国際情勢も変化してきた、さらに人的資源の制約も増大する、こういうことから我が国の防衛力のあり方につきまして中長期的に見直していく。その際の一つの糧として、このような広く御意見を伺うという意味で設けられたものでございます。  ただ、このいわゆる大綱の見直しにつきましては、この懇談会での意見ももちろん有力な意見として参考にはいたしますけれども、防衛庁の見解、意見というものを十分踏まえて、政府として判断をし、決定をしていくという考え方でございます。  ただいままでの状況でございますけれども、私どもとしては、総理のもとで民間有識者の意見を聞くことで安保、防衛問題が広く理解を得られるように取り上げられるということは意義のあることだと考えておるところでございます。  本日まで十五回開かれ、きめ細かい活発で深い議論が行われております。ただ、そこには防衛庁長官、次官、統幕の議長、その他陪席をさせていただいております。まだ議論の最中でございますけれども、そのたびごとに座長が詳しくレクチャーを申し上げまして、なるべくオープンに議論が国民にわかりやすく伝えられるように努めてきておるところでございます。  いずれにいたしましても、この冷戦終結に伴う国際情勢の大きな変化に対応して、中長期的視点から今後の我が国防衛のあるべき方向を見定めることは重要な課題だというふうに認識しておりまして、引き続き精力的に検討を行ってまいりたいということでございます。

岡部三郎自由民主党

○委員長(岡部三郎君) 時間ですので、簡単に。

守住有信自由民主党

○守住有信君 時間がございませんけれども、防衛庁長官。自衛隊員の私生活、これが私も去年、おととしてすか、御一緒に福岡県の春日市から熊本の北駐屯地とか西部方面をずっと見てまいりましたけれども、何とその中にアメリカの米軍のかまぼこのあれを使わざるを得ない。あるいはまた自動車の整備工場、どんどんトラックが大型になっておりますから、これは一方はもういっぱいいっぱいなんだ、ドアが開かぬ。こういうおんぼろのとか、まあいろいろ言い出せば切りがありません。大きな浴場はできておりますけれども、シャワー室がない。婦人自衛官も多数おられます、その他男性も。これはやっと少しずつ防衛庁予算、私はあのときは視察に行って主計官のところにどなり込みに行ったんですよ。自衛隊員の待遇を何と思っているか、おまえらは見たことがあるかと言って主計官に防衛庁を頼んだ。そこへ向かってもう一つ力を入れて、本気になっておられると思いますから、後は大蔵省だと、こう思っておりますので、よろしくお願いしたい。  以上で終わります。

岡部三郎自由民主党

○委員長(岡部三郎君) 午後二時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十二分休憩      ―――――・―――――    午後二時六分開会

岡部三郎自由民主党

○委員長(岡部三郎君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、平成六年度総予算中、皇室費、国会所管、会計検査院所管、内閣所管及び総理府所管のうち総理本府、日本学術会議、国際平和協力本部、宮内庁、北方対策本部を除く総務庁、防衛本庁、防衛施設庁を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

木宮和彦自由民主党

○木宮和彦君 きょうはまず最初に、景気について官房長官にお伺いをいたしたいと思います。  けさのニュースによりますと、一ドルが百円を割り込みました。九十九円台に突入いたしました。円高でございます。これによって経済界はいよいよ円高不況に入らざるを得ないと、私はそう思うんです。特に、貿易を主としている自動車会社もそうでございますが、あるいは運輸でも商船会社なども、大体一ドル百十五円で採算がとれるのが百五円じゃ困ると。実は、この間私も大学生の就職についてお願いしたところが全く困ったと。今回は百円を割っちゃったんですが、その一端は私は大いに政府にもあると思います。  ようやく平成六年度の予算案も大詰めに来ました。これは経済界にとっても国民にとっても待望、大変私はよかったと思います。しかし、これは政府・与党というよりも、我々野党がというと恐縮でございますが、一生懸命協力した賜物だと私は思います。参議院は、実はきのうもきょうも朝から夜まで昼飯も食べずに審議をしているわけでございますが、そういうさなかでそれを無視するかのように政争に明け暮れている方々がいらっしゃるのは、甚だ私は不愉快でございます。  この不況を脱出するには、まず政府がリストラをしなくちゃいけないと私は思います。官房長官は先日の記者会見で、公共料金の年内凍結を、首相が蛮勇を振るった決断だと発表されました。私は素直に、大変いいことだと実は思っております。ただ惜しむらくは、会社で言いますと業績の上がらない会社は役員が報酬を減額したり、あるいは管理職がボーナスを遠慮したり、みずからとっておりますが、今回はこういう時代でございますので、政府みずから、大臣はもとより我々国会議員も、そして指定職の公務員の方々も給与を凍結するくらいの努力目標を同時にこの記者会見で発表していただければ大変私は国民に受けたと思うし、私たちも大いに本気になって景気浮揚を考えていかなくちゃならないと、こう思うのでございます。  それにつきまして、いきなりでございますが、官房長官の私見で結構でございますが、一言お述べいただきたいと思います。

熊谷弘改新内閣官房長官

○国務大臣(熊谷弘君) 現下の経済情勢について、まずお答えさせていただきます。  御案内のとおり、ドルに対しまして円が一時は百円を割るという事態がございました、現在はこれまた百円を超えておるところでございますけれども。実態的に言いますと、欧州通貨に対しまして先週からドルが大幅に下落するという事態が起こりまして、そして今週にかけて今度は円の方に移ってきたということでございまして、逆の意味からいえば若干ドル安局面というふうに言えないこともないわけでございます。委員御指摘のように、QEを見ますと一-三月におきましては非常に景気が明るい方向に向かって動き出しているという気配もございます。ただ、委員御指摘のとおり、この円高の局面を放置すればまた逆転しかねないという心配もございます。  本日、私ども、総理の御指示によりまして関係閣僚が緊急に会議を持ちまして、この局面についての共通の認識を確認し、本委員会にもお願いをしているわけでございますが、一刻も早く予算を成立することを含めて、各般の従来からとっております政策の方向を着実に実現し、同時に当面の市場に対しましては通貨当局その他協力をいたしまして、投機的な動きについてはこれに対応すると、かたい決意を持って臨みたいと考えているところでございます。  なお、公共料金の問題等につきましては、もちろん零細な企業あるいは地方につきましてはそれぞれ弾力的に対応するというふうに最初から方針を決めているわけでございますが、基本的には、今後単に公共料金を凍結するだけではなくて、これのフォローアップが大変大事だと考えておりまして、今検討中といいますか、作業を行っておるところでございます。  なお、給与等につきましての貴重な御意見は私ども重く受けとめまして、承らせていただきたいと思う次第でございます。

木宮和彦自由民主党

○木宮和彦君 それでは、人事院にお伺いいたします。  いずれ八月になりますと、毎年の恒例でございますが、人事院勧告というものが出されますが、今回は今までと様相が違います。大変な不景気でございまして、民間水準に見習ってあるいはマイナスの勧告ということがあり得るのか、あるいは過去にそういう勧告があったのかどうか、まずそれをお伺いいたします。

丹羽清之助人事院給与局長

○政府委員(丹羽清之助君) 過去にマイナスの勧告の例があるかという問いでございますけれども、国家公務員の給与は情勢適応の原則に基づきまして民間企業に準拠して決めることといたしておるわけでございます。そのときどきの民間企業の実情を反映いたしまして、例えば昨年は期末勤勉手当の支給割合の引き下げを行ったところでございます。同様の措置は昭和五十一年あるいは昭和五十三年にも行っているところでございます。  なお、基本給につきましてはどうかということを申し上げますと、これまで民間の春闘の結果がマイナスになったことはございません。したがいまして、毎年賃上げが行われてきましたことから、人事院といたしましてもマイナスの勧告を行った例はございません。

木宮和彦自由民主党

○木宮和彦君 今回の不況は、今までの日本経済の三神話といいまして、一つは土地は絶対に下がらない、株も絶対に下がらない、給与も絶対に下がらないと、言ってみれば定年まで身分保障はされていると、こういう三つの神話がございましたが、そのいずれもが全部壊れてしまいました。言ってみれば、日本経済は今までの高度成長からずっとガラガラポンでまさに最初から始めなくちゃならないような状態にあるわけですから、恐らく今回も公務員の給与決定についても、やはりある意味においてはいろんな方策を立てなければならないと私はそう思います。  特に、この不況下では、民間企業の従業員は遅配したり欠配したりあるいは解雇されたり、そういう不安を非常に抱いておりますが、公務員は幸いかどうか知りませんが、倒産とか解雇ということはない。公務員の分限法によって身分が保障されております。いわゆる親方日の丸とよく俗に言われますけれども、これをどういうふうに評価するか。実際の民間給与七千業者を調査してやるんでしょうけれども、恐らく中には既になくなってしまう会社もなきにしもあらずでございますが、言ってみれば雇用の問題と給与とのあり方について今真剣に民間は考えておると思います。特に、この間も経団連の会長が初任給をとめても大学卒の新採用を一人でも多くすべきであるという発言もございました。  どうかそういう意味で、これからの公務員の給与の哲学といいますか考え方について、今までどおりで構わないのか、あるいはここでもって我々も一度論議をしなくちゃならないのか、その辺はいかがに思いましょうか。

弥富啓之助人事院総裁

○政府委員(弥富啓之助君) お答えを申し上げます。  ただいま委員御指摘のように、公務員には身分保障が認められておるわけでございますが、これは公正かつ安定的な行政運営を確保するということを目的とするものでございまして、他方、厳しい公務員独自の服務規律を課していることと表裏一体となっているという制度でございます。  また、これは午前の委員会においてもお答え申し上げましたが、民間におきまして昨今いわゆるリストラの一環としまして雇用や賃金の面での非常に厳しい措置がとられていることも我々十分承知をいたしております。  しかし、公務におきましても能率の増進や行政サービスの向上のために業務運営の一層の効率化、合理化に努めるべきことは当然でございまして、そのような努力を行う中で真摯に職務に精励している職員に対しまして、民間に準拠した適正な処遇を確保することはまた極めて重要なことであると考えております。  この点につきましては、人事院といたしましても従来から機会をとらえまして各方面の理解が得られるよう努力を重ねておりまして、例えば毎年行っております給与に関する報告の中におきましても特に公務能率の向上につきまして言及をするなどいたしておりまして、我々の考えるところでは、今日では国民の大方の御理解を得ているものと考えておるところでございます。

木宮和彦自由民主党

○木宮和彦君 平成二年から始まった制度だと思いますが、ちょうどバブルの景気の一番いいときだったと思いますが、人事院は役職段階別加算措置というもの、これを導入いたしまして勧告して実施されました。その内容について説明していただきたいと思いますし、またその人事院規則にいう指定職とは民間企業でいいますとどういう役職に当たるのですか。それをひとつお伺いいたします。

丹羽清之助人事院給与局長

○政府委員(丹羽清之助君) 御指摘のように平成二年から役職段階別の加算措置という制度を取り入れました。これは民間のボーナスにおきまして役職の段階別に非常に傾斜が大きいということをもとにいたしまして取り入れた制度でございまして、あと公務内のバランス等をも考慮しながら定めているものでございます。  それから、指定職というものにつきましては、いわばこれは民間の役職員に相当する者というふうに私ども考えておりまして、民間の役員報酬等を調査しまして指定職の俸給表を作成しているというようなことでございます。

木宮和彦自由民主党

○木宮和彦君 それでは、役職段階別加算措置でございますが、これは今もお話がありましたように、例えば役職の方々が民間に比べて非常にボーナスが少ない、だからそれに可及的に措置するために恐らく五%とか一〇%とか一五%とか二〇%というものを規定のボーナスにプラスして差し上げる、こういうことでございますね。  確かに、それはそれで結構だと思いますが、ただここへきまして民間もボーナスを、新聞によれば、鐘紡などはもう十二月も出さないよというようなことが出ている。新聞の情報ですから本当かどうか知りませんけれども、そのくらい厳しい。ですから、ことしはボーナスを調べますと、まず平社員よりも管理職あるいは役員の人がボーナスを遠慮するのが当然だと思うので、そういうことにかんがみまして、この二〇%加算を受けているいわゆる指定職、こういう方をまず民に先んじてというと大げさでございますが、官がそれに同調してやはりリストラをすべきだと私は思います。  現在の指定職の数と、それから二〇%加算の総額みたいなものがもしわかれば、それもついでに教えていただきたいと思います。

丹羽清之助人事院給与局長

○政府委員(丹羽清之助君) 最初に、指定職俸給表の適用人数でございます。これは約千四百人、平成五年四月一日現在の数字でございます。  それから、役職段階別加算措置の二〇%を受けております人数でございますが、これは指定職を含めまして約一万六千人でございます。指定職俸給表の適用人数を除きますと、差し引きまして一万四千六百人という数字でございます。

木宮和彦自由民主党

○木宮和彦君 財源の確保というそういう意味だけではなくて、やはり民間と公務員とのお互いに痛みを分け合う、そういうことを認識するためにもやはり原資を一つでも安く、スリムな政府にするという意味で、私は人件費というものは国家予算の中で非常に大きいと思うので、そういう細かいことかもしれませんが、やる気を失っては困りますけれども、やはりこれは当然やるべきことだ、かように私は思って、今後ひとつ大いに政府としても考慮していただきたいと思います。  次に、先ほど来大変不景気な話ばかりで恐縮でございますが、しかし現実に今予算をやりまして足りないと、そして何とかして間接税あるいは消費税を上げようというそういうさなかでございますので、やはりそれをやる前に私はやるべきことが政府にもあると思います。  これは余分なことで、また後で話をいたしますけれども、これは週刊東洋経済という雑誌でございますが、こんなぐあいに書いてございます。「消費増税の前に行革を こんな特殊法人は要らない」、「従業員五十万人、資本金二百兆円、毎年の補助金総額二兆円。企業的運営を標捜しながら、民間では考えられぬ非効率。しかも、存在そのものの意義さえもが疑わしい。増税を言い出す前に、親方日の丸の天下り天国の改革が必要である。」、こういう見出しで、大きい活字ですから私でもすぐ読めます。そういうことをうたった、これは別にいわゆる一般週刊誌ではないかもしれない、経済誌の週刊誌だと思いますけれども、そういう御意見に私も同感でございます。  何とか予算をつくるのには、それはパイをふやすことも大事でございます。しかし同時にまた、使う方も十分考慮して国民のためになるようなことをしなくちゃいけないと思います。それには何といいましてもまず行革、それからもう一つはやはり規制緩和、こういう問題がセットでもってこれから施策されなければ、私は日本の経済、特に国の経済というものは、きょうも先ほどの本会議で羽田総理大臣が二百兆円の赤字国債を抱えていてなかなか大変だというお話がございました。私も全くそうでございます。  ただ、今言いましたようにこの特殊法人、これは荒っぽい話ですが資本金二百兆と書いてありますが、必要でない金を出したとは私は言いません。しかし、かなり現在の特殊法人がいわゆる役人のOB会になっているんじゃないか。しかも、その給与もかなり高いのではないか。しかもなおかつ、退職金もたくさん出しているのではないか。そういうことでもって国民の批判を浴びております。  なぜそうなっちゃうのかというと、私は役人さんにも気の毒な点があると思うんです。現在の公務員、特に本省あたりでは六十歳定年にもかかわらず五十二歳、五十三歳ぐらいで肩たたきでやめざるを得ない。私はそれはどうも一般通念からしてもおかしい。まあいいですよ、それは構いませんが、できれば次官でも局長でも六十歳まで勤めて、そしてそれからその他の特殊法人に行かれて、そのかわり、給料は年金をもらえればその分は削る、あるいは職員を減らしてでもいけば、これは民間でもままやっていることでございますし、当然なことだと思うんです。  だから、そういうふうな仕組みにしていかないと、幾ら特殊法人をやめなさいと言ったって、自分は六十歳まで働けますし、まだ子供も成長していない場合もたくさんあるんだから、それは無理もないんで、そういう意味で公務員の身分について、定年制があるんだから定年までは、役に立たないのはこれは窓際でもしようがない。ともかくそういう制度というものは実際に考えられないですか。総務庁、どうですか。

杉浦力総務庁人事局長

○政府委員(杉浦力君) お答え申し上げます。  直接の解決のお答えになるかどうかわかりませんが、現在の役所のシステムと申しますか、次官をトップにいたしましたピラミッド制がとられておるわけでありますが、この役所のシステムの活性化のために、あるいはやめて自分の新しい職場を選びたいというような希望、あるいは受け入れる側での技術、技能を希望するという点、こういった点等ございまして、一概に全部定年まで残さなければならないということは難しいかと思っております。  したがいまして、一番大きいのは組織の活性化を維持するために、従来も少しずつ若いうちにやめて民間あるいは今お話しの公益法人等へ出てまいっておる者がございます。しかし、こういった点を一概にやめるんではなくて、問題のある癒着とかあるいは仕事をしないで高給をはむというだけの体制にしないやり方でやっていくのが当面の問題かと思っております。

木宮和彦自由民主党

○木宮和彦君 大変無理もないと思います。  しかし、民間へ行くのは結構です。私は本人が希望があって、先方がその能力を希望してやるのは大いに結構だと思いますが、そうではなくて、それを無理にやって、それが癒着になったりあるいは談合のもとになったりすることもままあるわけですから、そういう意味で余りそういうことに晩年をあれするのは非常に気の毒だと私は思うので、一遍にはできないでしょうけれども、ぜひともそういう方向でやっていただくのが私は最も安定した役人生活が送られるのではないかと思います。  次に、文部省と厚生省にお伺いします。  これは、やはり行革というのはかなり思い切ってやらないと、現実問題としてなかなか予算は減るものじゃないですね。私も学校の予算を組んでいますからよく知っていますけれども、これはなかなか容易じゃないです。しかし、何とかしてそれを減らすためには発想の転換というのをしないと私はいけないと思うんです。  例えば、文部省でもそうですが、国立大学は、私はすぐとは言いませんが、すべからく民営にできるものは学校法人に切りかえるとか地方団体に切りかえるとかいうことにして国立大学を減らしたらどうか。国立病院もそうだと思う、これだって民営にできることですから。あるいは銀行。特殊銀行、いわゆる公庫ですね。こういうものはやはり銀行に任せればいいんで、民営化すればいいんで、できるだけ民ができることは官がしない。こういう姿勢で、むしろ民ができない、例えば大学院というのは相当な金をやらないとこれから世界の科学技術に至らないんです、はっきり言って。ですから、今非常におろそかな金しか文部省はもらっていないはずです。  ですから、そういう意味で国立大学はすべからく、全部とは言いませんが、半分でももしその地方でもって受け入れが可能ならばぜひともその方に移行した方が活性化するし、先生方も働くようになるだろうし、それからまた、いろんな意味で国の財政からいっても、その原資を大学院の方に注ぐというような発想はいかがなものか。  それからまた、厚生省も、やはり病院も今現在ある程度統合なり廃となりをやっているようでございますが、その進捗状態をも聞きながら、そういうダイナミックな行革というものを、それと同時に特殊法人というものをこれからどうすべきかということをひとつぜひともお聞かせ願いたいと思います。

工藤智規文部省高等教育局大学課長

○説明員(工藤智規君) いろいろ示唆に富む御提案でございますが、国立大学は必ずしも潤沢に定員あるいは財政を投入しているわけではございませんで、例えば定員につきましても、毎年八百人を超える定員削減を他方でしながら苦しい定員再配置の中でやりくりしているとか、あるいはお金の面につきましても、昨今言われておりますように相当研究現場が疲弊しているとか大変な状況にあるわけでございます。  そういう中での御提案でございますが、幾つかいろいろ問題もございまして、例えば私立大学だけではなくて今国公立大学も相当授業料が高くなっているわけでございますが、それを国立大学をやめて民営化などをした場合に家計負担の問題として果たしていかがなものであろうかという問題でございますとか、あるいは地域配置につきまして、公立大学あるいは私立大学はどうしても大都市圏に多いわけなのでございますが、果たして日本全体の進学機会を確保するためにいかがなものであるか、こういうような問題。さらには、専門分野の構成でございますが、どうしてもコストが高い自然科学系の分野というのが私学ではなかなか対応できないという部分もございます。  そういう意味で、人づくりや国づくりと言われておりますが、均衡のある人材育成、研究推進という意味でいかがなものか。それよりもさらに、学術研究の推進という意味で相当コストがかかるわけでございますけれども、中心的な役割を担っております国立大学の足腰を疲弊させはしないのか。  多々いろいろ問題がございまして、要は先生の御提案は、より生き生きした大学づくりによってすばらしい人材育成とすぐれた学術研究が推進されることを国民にどうこたえていくかという問題ではないかと思うわけでございますが、ただいま平成三年度制度改正を受けまして、各大学が戦後最大と言ってもいいほどの大学改革に取り組んでいるところでございます。  魅力ある生き生きした大学づくりに向けまして相当意欲的な試みもなされているところでございますので、そういう各大学の改革の努力を支援しながら、かつ、日本の場合に高等教育について国公私を通じて公財政で支出しております金額の規模といいますのが先進諸国の半分の水準でございます。私学助成も相当十分でない状況でございますし、国立大学についても丸抱えではございませんで、税金から投入しておりますお金は六割の水準でございますので、全体として我が国の高等教育、学術研究の足腰を強くするためにむしろもう少しパイをふやしていかなきゃいけないというのが長期的な課題としてあるわけでございますので、御理解を賜りたいと思います。

木宮和彦自由民主党

○木宮和彦君 厚生省。

丸田和夫厚生省保健医療局国立病院部運営企画課長

○説明員(丸田和夫君) 国立病院・療養所の再編成につきましては、国立にふさわしい広域を対象としました高度専門医療等も担えるような機能の強化を図るために昭和六十年三月に厚生省が閣議報告いたしました再編成・合理化の基本指針、これに基づきまして病院・療養所の統合あるいは移譲の再編成を推進しているところでございます。それで、これまでに九件、十五病院の再編成が終了いたしております。さらに、現在十件、十九病院の再編成に向けて具体的に動いているところでございます。  その内訳を申し上げますと、平成五年度までに終了したものが九件、十五病院でございます。本年度平成六年度は一件、二病院を予定しておりまして、この七月に統合する予定でございます。平成七年以降の統合の予定でございますが、六件、十三病院を予定しております。それ以外に統合を予定しているものとしまして、一件、二病院、また移譲予定のものが二件、二病院、こういった状況でございます。  私どもとしましては、国立病院・療養所の機能強化のためにはこの再編成は必要不可欠であると思いまして、厚生省の重要施策の一つとして今後ともその推進に一層取り組んでまいりたいと考えております。

木宮和彦自由民主党

○木宮和彦君 ひとつ厚生省さんも文部省さんもなかなか大変だと思いますが、ひとつまた発想の転換ということも一度お考えいただきたいと思います。  それから、先ほどもちょっと申しました特殊法人ですが、昭和五十六年の閣議決定で、特殊法人の合理化、平成元年に閣議了承の特殊法人役員の管理適正化など特殊法人の役員と職員の削減を決定しているわけでございます。  私の調べたところですと、平成元年から九十二の法人の数は変わりませんが、職員の数は平成元年六十三万から、平成五年五十八万二千まで大分落ちているんですね。ところが、役員の方はむしろ逆にふえている。平成元年が七百四十九人で、そして平成五年が八百十七人というぐあいに従業員は減っているにもかかわらず役員はふえている。しかも、在職期間が短いのに多額の退職金を支払っている。俗に言う渡り鳥大事などと言われていますけれども、大変評判が悪いわけでございます。  これはどの省が御答弁ということもないと思いますが、政府全体としてぜひこの特殊法人の問題については御検討をさらにお願いいたしたいと思います。  時間もございませんので、次に規制緩和のことでございます。いわゆる今後市場経済の原理を推し進めるために規制緩和は必要なんですけれども、現在までの進捗状況はともかくとして、これからどういうぐあいに取り組まれるのか。きょうはせっかく二大臣が来ていらっしゃいますので、決意を一言で構いませんから、ひとつお述べいただきたい、かように思います。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○国務大臣(石田幸四郎君) 規制緩和については、もう先生もいろいろと御検討のことでございますので、多くを申し上げないわけでございますが、いずれにいたしましても、簡素なスリムな行政をつくっていくということが大事なわけでございますから、不断に機構、定員の問題についてもこれは行政改革を進めていかなければならない問題であるというふうに思っております。  そのためには、やはり政府としましては計画的に進めていくべきものであろうというふうに思うわけでございます。同時に、現在の我が国の社会はさまざまな形で進展をしていくわけでございますから、その進展に伴っての弾力的な考え方というものが重要であろうというふうに思っておるところでございます。  また、本年度の行革大綱の中には一つには規制緩和を掲げました。また、もう一つは地方分権を掲げたわけでございます。この二つの問題を考えてみましても、いわゆる社会経済のいろいろな変化に対応して、新しい市場経済活性化の考えを持って現在進めているわけでございまして、そういうような行政のあり方を検討することによってそういった新しい日本の経済に力を加え、しかもそれが国民の皆さんの生活の中にプラスとなってあらわれていくというようなことでやっていかなければならないものというふうに思っております。  いま一つの地方分権の問題は、これはもう長い間のさまざまな御議論をちょうだいをしてきたわけでございますので、中央の行政の権限のあり方、財源のあり方、さらにまた地域のそういった文化、あるいは地域住民のさまざまな要請、そういったものがスムーズに行政に反映するような、そういう機構というものも進めていかなきゃなりません。  これはもう既に先生ご存じのとおり、いろんな議論があって変化をしてきているわけでございますが、基本的な問題としてもう一遍これを見直しをしていこうというのがこの地方分権の必要性だと思います。これはいろんな議論が集まっておりますので、これを整理しまして、そして国会でも御議論をいただきながら実施していかなきゃならない状況に来ているということで、特にこの地方分権の問題を取り上げておるわけでございます。  いま一つは、大きな課題としましては、情報公開法の制定を目指して、今、行政情報の問題について新しい制度化をしようというので、行政改革委員会で特に審議をいただくというような構えをいたしておりますが、これは行政の透明化を図るために、国民の皆さんのさらなる利便に供するために、行政の改革の基本的な問題として取り上げようとしているわけであります。  先国会において、先生方に行政手続法を審議していただいて法制化をお願いしたわけでございますが、これなども大変時間がかかっているわけでございます。これも基本的な問題。私も議員になりまして大変長いのでございますが、行政指導の問題については本当にいろんなところから苦情がございました。皆さんの御議論をいただいて、そういったものが国民の皆さんに納得いただけるような仕組みを、今、ようやく行政手続法でやらさせていただくというようなことに相なったわけでございます。恐らくそれ以上にこの情報公開法の問題は重要であろうというふうに思っておりますので、慎重な御議論をいただき、国会でも御議論をいただきながら、将来の行政改革の基本問題として取り組んでみたいというふうに思います。  そういうようなこと、あるいはまた行革大綱の中には省庁の問題もございます。あるいは特殊法人の問題、機構、定員等の問題、さまざまな課題を抱えているわけでございますが、いずれにしても計画を立ててきちんとして進めていく、これは一つはございます。  もう一つの問題としては、やはり現在、税制改革の問題が盛んに議論をいただいておるところでございまして、これをやるとすれば、さらに一段と国民の皆さん方から厳しい御要求があるだろう。やはり消費税アップの問題等が減税とともに問題がございますし、またこれからの福祉社会を考えましたときにどうしても経費という問題が話題になってくる、考えざるを得ないわけで、そういった意味での、だれがその費用を負担するかというような問題と絡んできます。それだけに国民の皆さん方は、負担がもしふえるならば行政の側はどうしてくれるんだというような大変厳しい迫り方をしてこられるであろう。そこら辺が現在いろいろな新聞の論調になってあらわれてくるわけでございますので、それに対しても現在検討いたしております。  政府・与党の方で、特に与党の方ではこの論議が最終段階というふうになっておりますので、この与党の御議論、またそれらを野党の皆さん方にも御議論をいただいて、方向性を決めて、そして政府がそれを具体的に実施する計画を立てるということがもう一つの当面の大きな課題として今出てきているわけでございますので、この月末に向けてそこら辺も真剣に努力をしていかなきゃならぬ、こんなふうに決意をいたしているところでございます。

木宮和彦自由民主党

○木宮和彦君 時間が参りましたので。

瀬谷英行日本社会党・護憲民主連合

○瀬谷英行君 最初に、先般所信表明が防衛庁長官から行われました。そこで、順序といたしまして、大臣の所信表明について質問したいと思うのでありますが、かなり長いこの所信表明、六月の三日でございます。一つ一つやっていきますと日が暮れますので、かいつまんでやります。  この冒頭に、アジア・太平洋地域の情勢はこうだとか、あるいは日本の近辺はこうだとかということでありますが、「極東ロシア軍の存在は軍建設の先行きの不透明さもあり、この地域の不安定要因と認識しております。」と。この地域の不安定要因というのは具体的にどういう意味なのか、そのことについてお伺いしたいと思います。

神田厚改新防衛庁長官

○国務大臣(神田厚君) 極東ロシア軍は依然としまして大規模な軍事力を蓄積しておる状態にありまして、近代化も行われております。こういうような極東ロシア軍が今後どのように管理されていくのかについても、必ずしも明確な方針が示されておりません。加えて、ロシアの不安定な政治経済情勢を反映しまして、ロシア軍の将来動向も不確案のままでございます。このような状況を踏まえ、極東ロシア軍の存在はアジア・太平洋諸国の不安定要因だというふうに述べたのであります。

瀬谷英行日本社会党・護憲民主連合

○瀬谷英行君 平たく言えば、我々の認識では、ソビエトが崩壊した、経済的に参ったと。参った原因はその軍備であるというふうに我々思うんです。しかし、大臣の見解は、いやそうじゃないと。まだまだこのロシア軍というのは油断もすきもならない、事によると日本を攻撃してくるかもしれない、こういうふうに認識しておられるように聞こえるんですが、どうなんですか。

神田厚改新防衛庁長官

○国務大臣(神田厚君) 冷戦崩壊の後でございますが、やはり我が国が主張しています北方領土においてもまだ軍事力を持っておりますし、そういう意味では、侵攻するというようなそういう危険は現状においてはないというふうに考えております。

瀬谷英行日本社会党・護憲民主連合

○瀬谷英行君 今のお答えは、現在のところは心配することはないと。さっきの御答弁だと、油断もすきもならないと、こういうふうに聞こえたんです。まあいいでしょう。じゃ後の答弁の方を信用することにしましょう。  その次に、「また、北朝鮮の核兵器開発疑惑や地対地ミサイルの長射程化のための研究開発の動きは我が国周辺だけではなく、国際社会全体に不安定をもたらす要因となっております。さらに、中国は、海空軍力を中心に装備の漸進的近代化を図るとともに、南沙群島等を中心に海洋における活動拠点を強化する動きが見られます。」と、こういうのがありますね。  北朝鮮のことは今問題になっておりますけれども、この核開発の問題は今のところは疑惑というだけなんであって、現実の問題になっているわけじゃないと思うんですが、疑惑だけでもって場合によっては経済制裁をやろうじゃないかというふうにアメリカから言われておる。しかし、疑惑だけでもってこの経済制裁をやるとなると、この間ラジオでちょっと聞いたのでありますけれども、不公平になるんじゃないか。例えば、疑惑だけじゃなくてすっかり本物ができ上がっているところもある。インドだとかパキスタンだとかイスラエルだとか、あっちの方は疑惑をもう飛び越しちゃっている。完全に本物を持ってしまっている。実験までやっている。そういうところとのつり合いを考えたならば、疑惑だけで経済制裁を行うというようなことは少し過ぎるんじゃないかと、こういうふうな評論がありました。この点についてどういうふうに思われますか。

熊谷弘改新内閣官房長官

○国務大臣(熊谷弘君) 防衛庁長官を含めての御質問というふうに承りまして、私の方から答弁させていただきます。  先生御指摘のとおり、いわゆる核保有国はいろいろあるわけでございます。しかしながら、北朝鮮の問題につきましては、御案内のとおり、NPT条約に入っており、かつIAEAとの査察のいわゆる保障措置と申しておりますけれども、それのいわば義務が課せられておるわけでございます。再三政府として申し上げていることでございますけれども、初めに制裁ありきというようなことで事柄を進めているのではなくて、あくまでも平和裏に話し合いによって北朝鮮に翻意を促して、いわゆるIAEAの保障措置を受け入れていただくといういわばプロセスの中に今あるわけでございます。  残念ながら、事柄が御案内のとおりIAEA脱退云々の話もございまして、国連安全保障理事会の場におきましていろいろ検討がなされておるわけでございます。しかし、各国とも制裁をしてこれを罰するんだということを先にやっているのではなくて、あくまでも平和裏に北朝鮮に保障措置を受け入れていただく、保障措置を受け入れるという道に戻ってもらうということに全力を傾けているところが現在の姿ではないかと思うのでございます。したがいまして、現在、私がくどくど申し上げる必要もないわけでありますけれども、各国ともそのことに全力を挙げているということでございます。  ただ、日本といたしましては、国連が決定をすれば、あくまでも憲法の範囲内でございますけれども、その決定には従うというのが基本方針ということでございます。

瀬谷英行日本社会党・護憲民主連合

○瀬谷英行君 人間にも気の短い人と割合と気の長い人といろいろあるんです。気の短い人はちょっとしたことでかっとなってけんかになるということもあるし、慎重な方はなかなかけんかにはならない。ところが、人間に例えては悪いんだけれども、この北朝鮮の場合は余り気の長い方じゃない。下手をすると、経済制裁は宣戦布告とみなすといったふうに相当にこれは先走ってくるわけです。先走ってきたらこれをたたいてしま之ばいいということになると、なお事柄は大きくなるから、この点はやはり慎重に構える必要があるというふうに私は思います。  そこで、これに関連をしまして、この北朝鮮の問題と符節を合わせるように在日の朝鮮の学生、生徒に対していろんな嫌がらせが行われている。チマ・チョゴリといったような民族衣装に対してこれを刃物で切ったり、あるいは何か物をかけたり、あるいは暴言を吐いたり、何件か具体的に私も報告を聞きました。朝鮮人帰れと言ったとか、あるいはそういう嫌みの言葉を吐いたり、髪の毛を切ってしまうぞと言っておどかしたり、具体的にいろんなことがあるんです。  何でこういうことが北朝鮮の制裁問題と相前後して出てくるのかということなんですけれども、在日朝鮮人の学生が別に河も悪いことをしていないのにそういう嫌がらせをやるなんということは私は国辱物だと思うんですよ。そんなことはあってはいけないことなんです。  もし仮に、外国における日本人の子供らがジャップと言われたり、あるいはスカートを切られたり、いじめられたり、そういうことがあったら日本人としてどう思いますか。これは、我々はやっぱり承知できない。相手国に対して抗議をするでしょう。それと同じで、何も悪いこともしないのにそういう嫌がらせを受けるというようなことは、これはあってはならぬことだと思う。  ところが、ここで申し上げたいと思うのは、昨日の夕刊によりますと、中井法務大臣が全国公安調査局長・公安調査事務所長会議で訓示をした、そして朝鮮総連は抗議をやっていると、だからその動向には一層の注意を要する状況にある、こういうことを言っているんですね。  しかし、朝鮮総連が抗議をしたのは、この間の京都府警のように、京都府警自身のミスによって強制捜査をやった。何もなかったにもかかわらず大がかりな強制捜査をやった。それに対して抗議をしたわけですね。悪いのは朝鮮総連ではないんです。ミスをした京都警察の方なんですよ。それなのに、朝鮮総連の動向に注意しろと。あたかも犯人扱いというか被疑者扱いにするような物の言い方をしているんですね。法務大臣の訓示としては、ちょっとこれはピントが狂っているんじゃないかという気がするんです。  隣の部屋に法務大臣がおりますけれども、ここのところは官房長官にかわって聞いてもらった方がいいと思うんですが、こういう発言が果たして妥当かどうか、その点をお伺いしたいと思うんです。

熊谷弘改新内閣官房長官

○国務大臣(熊谷弘君) 委員御質問の前段でございますけれども、まさに委員が御指摘のように、いわゆる差別的な行為が行われるということはまさしくあってはならぬことでございまして、捜査当局も厳正にさまざまなことにつきましては捜査をいたしますということを申し上げておるところでございますし、先般も国家公安委員長等が各委員会の場におきまして明確にそのことを実は明らかにいたしておるところでございます。  今、先生御指摘の点でございますが、正確な話は私は具体的に承知はいたしておりませんが、法務大臣としては、ただいま御指摘のような点につきまして、公共の安全という観点から法務大臣、公安調査庁等も所掌をいたしておりますのでお話があったものとは存じます。担当官も来ておりますけれども、いわゆる差別的な、あるいは挑発的な意図があってお話をされたというふうには私は思いませんけれども、先生の意のあるところは私ども承り、対応させていただきたいと思います。

瀬谷英行日本社会党・護憲民主連合

○瀬谷英行君 私がやはり気になるのは、こういうのが一体だれによってなされているかということなんですね。偶発的な事件なら別だけれども、組織的背景があったとするとこれは問題だと思うんです。  だから、単に何件かの嫌がらせがあったということで済ませるのじゃなくて、その背景を厳重に調べて、犯人を挙げるということをすべきじゃないかと思うんです。一人も犯人が挙がらなかったということになると、警察の方もこれはなれ合いでもってそういう特殊な組織と一緒になってやらせているというふうに見られてしまうんですよね。そういうことになったらますますこれは問題だろうというふうに思うんです。だから、背後関係というものを厳重に調べる、厳しく調査をするということを私はやってもらいたいと思います。その点についてどうですか。

上原美都男警察庁警備局外事第一課長

○説明員(上原美都男君) お答えをいたします。  まず、御質問にあった朝鮮学校の生徒に対する嫌がらせ等の事案でございます。被害者からの被害届によりまして警察が認知いたしまして、それが警察庁に報告があるわけでありますが、本年の四月以降十四件届いております。  その形態といたしまして、内訳を申し上げますと、十四件中十件は登下校中の先生御指摘がありましたような女子生徒が列車内とかあるいは駅ホーム等々におきまして衣服を切られるという事案でございます。この十件のうち七件が東京で発生しているということであります。そのほかに、男子生徒が日本人中学生から暴行を受けた事案、あるいは自転車で下校中の女子生徒が何者かに石を投げられるという事案、塾帰りの女子生徒が自転車から通学かばんを盗まれるという事案、あるいは一番最近のものとしては、下校中の女子生徒が何者かにコーヒーのようなものをかけられたという事案も発生しているわけでございます。  警察といたしまして、この事案については必要な捜査を行って、申告がありましたこの十四件のうちで二件につきましては既に被疑者を検挙いたしました。そのほかの十二件についても、鋭意必要な捜査を今推進中のところでございます。  さて、この種事件の背景なりあるいは犯人はどんな人間で何か意図があるのかという御質問についてでございますが、既に検挙いたしましたこの二件の犯人像あるいは犯行の意図、犯行の動機について御説明をいたしますと、一件目の四月十四日の東京都内において通学途上の東京朝鮮中高級学校の女子生徒が列車内で制服を切られた事案でございますが、四月二十五日、警視庁において二十三歳の石材工である被疑者を器物毀棄罪で検挙いたしました。取り調べをいたしましたが、犯行動機については、先生御指摘のような核問題だとかあるいは民族的な差別とかそういうものでなくて、いわゆる性犯罪でございます。  二件目の検挙事例でありますが、五月十三日、千葉県内におきまして、東京朝鮮第一幼初中級学校の男子生徒が暴行を受けた事案でございますが、申告に基づきまして捜査をいたしました。五月二十九日に日本人中学生の暴行の事実を確認いたしましたので、補導した上で送致をいたしましたが、本件は町中でたまたま会った中学生同士のいわゆるけんかざたでございました。この加害少年の供述によりますと、相手が朝鮮学校の生徒であるという認識は持っていなかった、こういうことでございました。  この二件のほかの十二件につきましては、現在までに必要な捜査を推進中でございますが、犯人像だとかあるいはその意図するところというのは今のところ不明でございます。  警察庁におきましては、民族的差別等の背景があるなしにかかわらず、この種事案の発生を防止することが非常に重要なことであると考えておりまして、各都道府県警察に対しましては、列車に掲示をすることあるいは駅構内における警戒を強化すること、事案の予防、検挙に努めるよう既に指示を出しておるところでございます。特に、この種事案が集中しております東京の警視庁あるいは埼玉県警等におきましては、さらに詳細な通達を発出いたしまして、この列車掲示及び駅構内ホーム上の警戒の強化に加えまして、生徒の登下校時における重点警らあるいは学校関係者との連絡を密にいたしましてこの種事案の未然防止に努めるということとともに、事案がもし発生しました場合には厳正な捜査を行って、犯人の早期検挙に努めているところでございます。

瀬谷英行日本社会党・護憲民主連合

○瀬谷英行君 警察関係にやはり要望しておきたいのは、仮に京都府警の捜査が適法であったとしても、内容はどういうことかというと国土利用計画法の届け出義務違反なんですね。大したことじゃないでしょう。ほかの例で言うならば、車で言うなら駐車違反とか一時停止しなかったとかいう程度のものであって、国土利用計画法があったときにちょっと私も国土庁の担当者に聞いたんですけれども、要するにそんな重い罪じゃないんです。しかも、それは間違いだったというのですからね。  それなのに、何個中隊だか知らないけれども、大量の警察官を動員して、まるで暴動だとか銀行強盗だとか殺人事件並みの大々的な捜査をやっている。何であんな大げさなことをやらなければいけないのか。何かこれは別件でもって口実にして内部の捜査をやろうと意図していたんじゃないかと思われたってしようがないです、あの大げさなやり方は。  だから、その点についても私は疑惑は解明されていないという気がするし、朝鮮総連がやはり疑ってかかるのも無理はないと思います。したがって、それらの疑惑を晴らすように、特に失敗をした、この大きなミスを犯した京都府警あたりがもっと素直に謝らないと疑われるだけですから、これは十分警戒をしてほしい、こういうふうに思います。  それから、これからの日本の外交政策に関連してきますけれども、午前中にPKOについていろいろお話がありました。合馬さんからもPKOは立派に成果を上げた、こういうお話があった。防衛庁長官もそのとおりであるというふうに言われたんです。  だが、ちょっと私はそのように評価をしていいかどうか疑問がありますので、あえていろんなことを調べてみました。調べるといったって短時間の間にそう調べ切れるものじゃないけれども、一年前のサンデー毎日に、本誌は明言する、「カンボジアPKOは失敗だった」と書いてあるんです。そして「国連の壮大な冒険・実験」、「総選挙でドロ沼化する内戦」、そういうことも書いてあります。  そこで、そうだとすると成功だったということにならないんです、これは。何のためにPKOを派遣したのかということになるんです。だから、私はここら辺の認識、ただ行って無事で帰ってきたから成功だったというわけにいかないんです。何の目的でもって自衛隊はあそこまで出かけていったのか、危ない思いをしなきゃならなかったのかということを、自衛隊員の立場に立って物を考えてやる必要がある。  特に、一昨年のPKOの法案の審議の際に、例えば武器を使用する場合はどんな場合だなんという話が出てきました。軽い装備でもって出ていくんだというのだけれども、もし武器を使用しなければならぬ場合にはどうするんだ。そのときのやりとりを聞いておりますと、相手が山賊、匪賊のたぐいであったならばこれを発砲しても構わない、それから発砲する際にはなるべく足をねらえ、こういう話がありました。こんなことでもって銃を持って危ないところに派遣されるPKOはたまったものじゃない。相手が怪しい者だか怪しくない者だか確かめようがない、服装だけでは、たすきをかけているわけじゃないんだから。  それからまた、足をねらえと言うけれども、我々の経験によると、機関銃でも小銃でもそうですけれども、あれは立って撃つものじゃないんです。腹ばいになって撃つんです。撃つ方は腹ばいになっているんだから足が見えないんです。立ってくれと言って足を撃たしてもらうからというわけにいかないでしょう。足をねらえ、そんな無理なことを言ったってだめですよ、射的屋の人形じゃないんだから。そうすると、こういうことをやれということ自体が無理なんです。  やはりそういう武器を持たせる以上は戦闘行動を覚悟して出ていって、そして交戦をする場合には撃ち合いをするということになるんですね。そういう場合に、遠慮していれば遠慮した方が先に殺されるんですから遠慮するわけにはいかない。そうすると、いや応なしに戦闘行為が始まっちゃうんです。そういう点を考えたならば、このPKOが果たしてよかったか悪かったか。  もう一つ、現地に行った施設大隊の大隊長渡辺二等陸佐自身が、日本式PKOは現地じゃ通用しなかったということを書いてある。何で通用しなかったかというと、「根本的な問題は、日本から出た施設大隊六百人が、UNTACの指図下にある、という概念と、最終的に指揮は本部長たる総理大臣がもっているという指揮の二重構造」、こういうことなんです。指揮系統とすればどっちの言うことを聞いていいかわからないというようなことでは困るんですね。軍隊というのはやっぱり縦割りの指揮系統があって、その命令によって武器を使うようになっているんです。各人好みのままに、てんでんに銃を撃っていたんじゃ戦争にならないです。  そこのところは、やはり指揮官とすれば一番苦悩するところです。これは歩兵大隊として出ていったんじゃないんだ、施設大隊として出ていった。道路工事やら何やら一生懸命やるんだ。真意はこの国のためにいろいろ道を直してやるんだといったって、向こうから見れば自衛隊の服を着ていれば施設大隊だか歩兵大隊だかわかりはしないですよね。もしポル・ポト派にねらわれたならば、これはとんでもないことになる。たまたま連中も日本の自衛隊を知っていてやらなかったかどうかはわかりませんけれども、文民警察官の人が犠牲になりましたけれども、大きな犠牲を出さないで済んだというだけなんですね。  これで、じゃその後選挙がうまくいったかどうか。行った人間は選挙監視要員だったんですよね。選挙監視要員だというけれども、大体戸籍もないようなところでまともな選挙ができるのかどうかという疑問を私らは持ちますよ。そして、ともかく選挙を型どおりやる、投票所に一人ずつ配置したが、一人ずつ配置された選挙監視要員は何をやるんですか。言葉はわからない、文字は読めない、ただぼんやり立っている以外に方法はないじゃないですか。もし国連の方から期待されるとすれば、おどしのためにいざという場合には銃が使える、こういうことを許されている人間であればそれは頼みになるかもしれない。あれは撃たないよということになると、これは相手も怖くも何ともないですよ。これはカラスやスズメならばかかしでもってごまかしがきくけれども、人間様はそうはいかないんですからね。あれは制服を着ているけれども撃たないことになっていると思ったら何の威力も発揮できませんよ。  その点を考えたならば、やっぱり中途半端なことはやるべきじゃないと私は思うんです。やられる立場の身になってごらんなさい。私も軍隊の経験があるけれども、我々のときは敵を見たら先に殺さなきゃいけない、こう思っていた。ところが、この派遣されたPKOはその点まるっきり、現地に行った大隊長自身の告白にもあるんだけれども、中途半端な存在だったためにえらく苦労したということを言っているんですよ。  その結果どうなったか。一年後のこれを見ると、「国作りのメドも立たないカンボジアの惨状」、これは舛添要一という人が書いているんです。こちらの方は週刊現代。そして、まるっきりめちゃくちゃになっちゃっていると。一々これは読みませんけれども、そういう意味のことを書いてあるんです。それで、一体後どうなっているかということになると、要するに一口で言うと、国づくりのめども立たない惨状である、どうにもならぬということを書いてあるんですが、それでもなおかつPKOはうまくいったというふうに評価ができるのかどうか、そこのところは防衛庁長官、どう思いますか。

神田厚改新防衛庁長官

○国務大臣(神田厚君) いろいろ反省もありましたけれども、カンボジアにおけるPKOの派遣は、現在においてちょっとポル・ポト派の問題があると思っておりますが、PKOを実施いたしました段階におきましては、私は日本のPKOの部隊は立派な活動をして帰ってきたと思っています。ただ、武器の使用その他のことでも隊員たちからいろんな反応が出ておりますので、防衛局長の方から説明をしていただきたいと思います。

村田直昭防衛庁防衛局長

○政府委員(村田直昭君) 先生のお尋ねの中で、今大臣から、PKO全体としては手探りの部分もあったけれども大きな成果を上げてきている、全体としては非常にうまくいったと評価しているわけでございます。  なお、一つ武器の使用の問題につきましては、法律自体、二十四条三項の規定が非常に厳密な意味で、自己または自己と同じ場所にいる隊員を防衛するために必要な限度で武器を使用するということに規定されておりますので、そういう意味で隊員が自己の判断で武器を使用するということで、今の反省事項の一つとして精神的な負担をかなり感じたということについては私どもも報告を受けています。しかし、これは現行の憲法との関係でぎりぎりのところとして法律としてこれを認めたわけでございまして、隊員はそれに従って行ってきたということでございまして、その点については私どもとしても今後なお検討する余地があるのかどうか、今研究をしているところでございます。  なお、さらに、渡辺大隊長が指揮という問題について、私はその毎日の記事は読んでおりませんけれども、その部分について感じで申しますと、要するに私どもの部隊についての指揮というものは、あくまで本部長であり、防衛庁長官が指揮をしているわけでございますけれども、同時にUNTACによる指図ということが設けられておりまして、その指図に従うようにいわゆる実施計画等が定められる。それを介して指図と指揮の内容が一致をするということによってその業務が行われるという仕組みになっておりまして、そのような仕組みが法律で定められておることに従って行われておるわけでございまして、その限りにおいては整々と行われたというふうに承知をしておるところでございます。

瀬谷英行日本社会党・護憲民主連合

○瀬谷英行君 指図と指揮というふうに言われましたけれども、大体軍隊を使うのに指図と指揮と二通りなんというのはおかしいですよ。部隊を動かすのは指揮なんです。例えば、敵があそこにいる、目標はどこそこだ、距離は何メートルだ、撃て、というのが指揮なんです。指図なんというのは戦闘行為には使えませんよ。あれは引っ越しの手伝いだとかそういうときに、頼むぞ、これを担いでくれ、そういうのが指図なんですね。戦闘行動のときに指図をする、あそこに敵が来るから来たら撃ってくださいなんてやっていたんじゃこれは戦になりませんわね。こんな二重の指揮系統があるということ自体がおかしいんです。軍隊なら軍隊らしく扱わなきゃ、やられる方はたまったものじゃないですよ。私は、むしろ自衛隊員の立場に立って物事を考えなきゃいけないと思うし、これは将棋のこまと同じように、言ったとおりに動けというだけじゃ問題は片づかないと思うんです。  それで、あげくの果ては、一体後どうなったかというと、これは舛添さんの報道じゃないけれども、現在はこのとおりだ、一体どうなるんだろう、むちゃくちゃだというんですね。こういうことでは行った人たちも張り合いかないと思うし、やっぱりはるばる遠くまで行くんなら、行ったかいがあった、やったかいがあったというふうに思わせるようなことでなければいかぬと思うんです。それを国連の要請があったからといって安受け合いをして、モザンビークだとか何だとかアフリカの先の方に、何でああいう縁もゆかりもないところにやられなきゃいけないのか、これは気の毒だと思うんですよ。余り安受け合いするものじゃないです、自衛隊を使うのに。その点は、旧軍隊的な職業軍人の方々の思想というのはこれは今とは違うと思うけれども、やっぱりあのまねをしちやいけないと思うんですね、命がけの仕事なんだから。だから、PKOの問題についても無理に自画自賛をする必要はないと思うんです。だめなものはだめだった、うまくいかないものはうまくいかなかった、これを素直に認めなさいよ。そうでないと、また同じことを繰り返しちゃ困ると思うんです。そのことを私は申し上げたいと思うんです。この問題についてはこれ以上申し上げません。  もう一つ、外交関係の問題になりますけれども、大韓航空の撃墜事件というのがもう大分前にありました。このときに大韓航空でもってなぞが多く残った。なぞが多く残ったんだけれども、ICAOの資料というのがどうも調べてみるといいかげんである。外務省関係はICAOの資料を絶対にと言っておりますけれども、それならば、なぜ航路逸脱をしたかという問題についてこれはもっと綿密に調べてみる必要があると思うんです。  それで、韓国の政府の方に渡ったそうですけれども、ボイスレコーダーというのがあります。ボイスレコーダーというのがあって、これが撃墜されるまで、墜落をするまでの何分間かの交信のやりとりが行われている。その交信のやりとりを詳細に点検すればもっと真相がはっきりするんじゃないか。そのことがどうも明らかにされていない。だから、やはり日本の立場からすれば、これらの真相を明らかにするためにICAOにこのボイスレコーダーの内容を明らかにさせるという必要があると思うんです。それを隠すということは、何か怪しいことがあるんじゃないかなというふうに思われてもしようがないですよ。  ところが、今までのところそのボイスレコーダーの内容がどうも明らかになってない。それで、英語と朝鮮語と日本語で原文はあるんだけれども、その内容も発表されていない。こういうことがありますから、できればこれらの内容を明らかにする資料としてボイスレコーダーの取り寄せをしてもらって、そしてその一番肝心なところのやりとりというものをはっきりさせていただきたいと思うんです。  アメリカの連邦裁判所の方は、この内容について大韓航空側に責任がある、こういう判断を下して、したがって犠牲者に対する損害賠償の責任は大韓航空にあると、このように結論を下しているんです。これは、日本の政府もあるいは外務省も触れたがらない、どちらかというと。韓国に至っては、おれの方の責任じゃない、あれはソビエトの誘導電波によって引き寄せられたものだという意味のことを言って責任逃れをしようとしておる。しかし、五百キロも航路を逸脱するのに誘導電波なんというおとぎ話みたいなことはあり得ない。  そうすると、明らかにこれは故意に行ったのか、あるいは過失で行ったのか、どっちかという問題に絞られてくる。故意で飛んでいったとしか思われない。空軍の大佐だそうです、この機長は。しかもレーダーというのがあって、レーダーで下を見ればどこを飛んでいるかわかるようになっておる、素人でも。ちゃんと島影が映るようになっておるんです。それにもかかわらず、それに気がっかなかったなんということは信じられないことなんですね。死人に口なしで全部そのパイロットのせいにして片づけてしまうなんということは、やっぱり許しちゃならぬことだと思います。  だから、何年かかろうとも、やはり怪しいと思われる真相の究明ということに対して、政府として腰を入れてかかってほしい、必要な資料というものを出してほしいということを私の方から、これはすぐというわけにいかないと思いますが、要望しておきたいと思います。  以上です。

熊谷弘改新内閣官房長官

○国務大臣(熊谷弘君) 突然のお話でございますので、承りまして検討させていただきたいと思います。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 今年度の予算編成にうちは与党としてかかわった中で、私は北海道選出の参議院議員でございますが、大変不満に思っているといいますかそういった点が残された問題としてあると思っております。    〔委員長退席、理事板垣正君着席〕  それは、実は先住民族の問題でございまして、実はウタリ予算、ウタリの方々ですね、北海道旧土人保護法といったような大変前時代がかったそういった法律、これを変えて新しくアイヌ新法をつくろう、こういうことで連立与党の予算大綱の中にはこれが明示をされた。ところが、実際に予算はついたのかというと、予算は一銭もつかなかった。これについていろいろと問い合わせをしたときに、確かに予算は明示してないけれども必要な仕事はするんです、こういうふうに実は明言をされたわけです。  さて、まずお聞きしたいのは、この平成六年度でのアイヌ新法制定に向けた作業内容やスケジュールというものはその後もう明確になったんでしょうか、その点をお聞きしたいと思います。

熊谷弘改新内閣官房長官

○国務大臣(熊谷弘君) 先生御指摘のいわゆるアイヌ新法問題につきましては、北海道知事から新法制定要望を受けまして、平成元年以来関係省庁から成る検討委員会で鋭意検討してきたところでございます。これは先生御案内のとおりでございます。  ところが、この新法制定に当たっての基本的な考え方である先住民族の定義でありますとか先住民族の権利について国連でもまだ論議が続いていること、それからもう一つは、憲法を含めた現行法体系のもとでアイヌの人々にのみ特別の法的扱いを行うことができるかどうかさらに慎重な検討が必要なことといった事情から、まだ現段階では結論を得ていないところでございます。  この新法問題検討委員会、おおむね月一回のペースで開催しておりまして、北海道庁からのヒアリングでありますとか現地視察でありますとか、それから北海道のウタリ協会からのヒアリングなどを行ってきておりまして、現在、人類学者、考古学者等の専門家からのヒアリングを行っているところでございます。  私も、実はかつて自民党の国会対策副委員長を四期やったことがございましたが、そのたびごとにこの旧土人法とかいうのがかかっておりまして、胸が痛くなるような思いを、毎回、当時の国対委員長は歴代、何とかこれを早くやれ、整理しろと厳しい御指摘をいただいていたことでございます。今申し上げましたようになかなか難しい問題がございますけれども、何とかこの問題解決のために一層努力してまいりたいと考えているところでございます。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 先日、北海道のウタリ協会の総会があったそうでございますけれども、その中で、今もちょっとお話にありましたように、この問題が起きてもう何年たつんですか、本当に我慢ならない、総理に期限を明示して公開質問状を出したいというような意見すら出てきておるわけでございまして、ひとつ官房長官、この問題について、本当に人権の問題といいますか、国際的にも日本という国家がどのようにこの問題を解決できるかということは大変重要な問題だと思っていますので、その点を強く要望しておきたいというふうに思います。  それでは、ちょっと規制緩和の問題に移らせていただきたいと思います。  総務庁長官、規制緩和といわれるものを、先ほど来いろいろ議論されているのですが、この目的は一体どういうところにあるというふうに、もし簡潔にお答えいただければ。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○国務大臣(石田幸四郎君) まず、やはり現在の経済社会というのは過去の法律規制によって守られてきた経過があろうかと思います。  その目的は、いわゆる欧米に追いつけ追い越せというような形で日本全体の社会が豊かになるためには何といっても経済が発展をしなければならない、そういうようなことで来たというふうに思うわけでございます。しかし、その発想というのはかなり古い時代の発想でございますから、このように社会が成熟をしてきますと、そういう角度から見た場合にさまざまな弊害がある、こういうふうに思われます。  またもう一つは、やはり経済というのは常に活性化を図らなければならないわけでございますが、今日のような経済不況というような状況を検討いたしてみますれば、やはり新しい時代にふさわしい、そういった産業なり企業なりを参入しやすくして、そして経済の活性化を図っていかなきゃならない、そういう観点から考えてみますれば、全般的にこの行政の規制というものを見直すべき時期に今来ていると、このように思うわけでございます。  ただし、十分注意しなきゃならないのは、やはり規制緩和をすることによって市場経済原理の進展を図っていくわけでございますから、当然これは競争激化を招くわけでございます。そういたしますれば、やや社会的に、弱者というような表現は余り感心しないのでございますけれども、力の弱い企業なりそういったものに大きな影響を与える、あるいはまた労働力シフトの問題も当然変更を伴う、そこに雇用不安が生まれるというようなことがございます。あるいはまた、競争激化によって零細企業というものがその渦に巻き込まれてしまうというようなこともありますから、そこら辺は十分に留意をしながら、やはり計画的に規制緩和は進めていくべきものだと、このように基本的に考えているところでございます。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 長官、一九四〇年体制、我々は政治の言葉で言いますと五五年体制という言葉がよく言われますけれども、一九四〇年体制という言葉をお聞きになったことはございますか。御存じでしょうか。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○国務大臣(石田幸四郎君) 詳しい話は、私はそこら辺のことはよくわかりませんけれども、まさにおっしゃったことは、いわゆる新しい時代に即応しない、そういった状況を考えてみたときに、一九四〇年代のさまざまなそういった法律的な規制というものが軸になって今日の経済社会の骨格ができ上がってきたということを御指摘なのではないかというふうに思います。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 ここに日銀法というのがありますが、第一条に何て書いてあるかというと、「日本銀行ハ国家経済総カノ適切ナル発揮ヲ図ル為国家ノ政策ニ即シ通貨ノ調節、金融ノ調整及信用制度ノ保持育成ニ任ズルヲ以テ目的トス」。片仮名ですけれども、最初の「国家経済総力ノ適切ナル発揮ヲ図ル為」、要するにこれは第二次世界大戦に突入する国家総動員法のもとで金融制度の大きな根幹として掲げられているんですよ。  先ほど言いました一九四〇年体制という言葉は、ある大学の先生が述べられているんですが、どうも今の日本の規制緩和といいますか、日本経済が西欧に追いつけ追い越せということで非常にうまくいったシステム、しかしそれは今日では栓梏になっているんです。今申し上げました日銀法というのは金融の問題なんですが、どうもこの第二次世界大戦突入前まで、金融の世界で言えば日本では銀行から借りる間接金融というやり方が特徴だと言われていましたけれども、それ以前は株式だとか公社債だとかそういうものを通じて直接企業が金融をやっているというのですね。非常に欧米に近い金融システムなんです。それが、実は第二次世界大戦、一九四〇年ごろですけれども、境として戦時体制へ移行する際、物資、資金、人材、これを総力戦で計画的に進めていくシステム、これは戦後の一時期、修正、改革はされたけれども、実はそれが今日まで存続されている。  この特徴点をその専門家は、官僚指導による経済計画を企業や企業グループを実行組織として実現するシステム、こう言っているんです。これは、実は特徴点としては競争を非常に制限するということで、今申し上げました金融の問題は日銀法ですね。あるいはこれはもう二年前に改正されましたけれども借地借家法、これはもちろん大正時代にできたものですが、昭和十七年に改正されたんですね。兵隊さんが出兵してその後の家族の権利を守るために実は借地借家、借りている人たちの権利を重くしようとか、あるいは今農業でも大問題になっている食管法、これもたしか一九四二年ですね。そして、税の問題も一九四〇年にいわゆる給与の源泉徴収制度、そして同じように一九四〇年には地方税制の改革も行われていますね。ちょうどシャウプ勧告で少し変えられたけれども、実は同じようなシステムが今起きてきている。でも、どうもこのシステムそのものがやはり今日本の種梏といいますか、私自身本当に画一的なシステムになっているのではないかなというふうに見ているんです。  そういう点で、規制緩和について今政府部内でもいろいろ行われているだろうと思うんですが、こういう形で、一九四〇年代に国家総動員法ではございませんが、そういう中ででき上がったシステム全般を本当に見直しをされているんだろうかどうかということについて、総務庁長官、もし意見がありましたら。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○国務大臣(石田幸四郎君) 今先生、日銀法の問題を取り上げられたのでございますが、これは一時社会党の堀昌雄先生が大分大蔵委員会で厳しくこの日銀法の見直しをせよということで御議論があったことを伺っておるわけでございます。例えば、第十条には「日本銀行ハ勅令ノ定ムル所ニ依リ登記ヲ為スコトヲ要ス」というふうにございまして、現在勅令でやっている法律というのはあり得るはずはないのでございますが。  私もこの規制緩和をやるについて、やはり基本的に全法律を見直すべきではないかなと、こういうような発想に立ちましていろいろ庁内でも議論をしてみたのでございますけれども、まさに先生おっしゃるように、そういった一九四〇年代につくられた法律あるいはまたその後つくられた法律についても、いわゆる法律を廃止するというような機能というのは、実は法制局にも伺ってみたんですが、そういうような機能は行政の中にないというわけなんです。  それで、いずれにしても直さなきゃならぬ問題もたくさんあるはずなので、全法律を見直しすることが必要なのではないかという議論をしてみましたら、要するにこれには膨大な人数と経費と年数がかかる。一年のうちにできる法律が四十本か六十本でございましょうから、五百本の法律を全部見直しして問題点を指摘するというようなことになりますれば、これはもうまさに十年以上の作業になってしまうのではないかというような御議論もこれあり、これはちょっと無理な話だなということであきらめてしまった経緯があるのでございます。  そういうようなことからいって、後で御審議もあるのかもしれませんが、だからそれではもうどうしようもないと、せめて新しい法律をつくるときにもつと厳格にやろうと、あるいは社会的規制なり経済的規制がかぶるわけでございますから、そういう規制のかぶるものも五年なら五年というある一定の期間が過ぎたら必ず見直しをするという原則見直し、この規定を行革大綱に織り込まさせていただきましたのですが、そういう形でやっていった方が実質的な要するに行政改革に資することはできる。  確かに、全般の法律を見直すことも大事でございますけれども、それよりも現実に運用しながらその中で不測の問題が起こってくれば、ある時期において必ずそれは見直しの規定にひっかかるということの方が実態的ではないかと思いまして、現在そういう方針で進んでいるわけでございます。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 なかなか行政改革、口では簡単に言うんですけれども、総論賛成、各論反対といったところに結びつきやすいんですが、私はやはり、新規参入してきた新しい産業だとかあるいは消費者とか、本当に従来のシステムで確かに得をしている人もいるけれども損をしている人もいる、あるいは活力が失われている、この点は本当に大きなこれからの課題だと思いますので、行政改革委員会設置法で法案が出てくれば、そちらの方でまた議論していきたいというふうに思っております。  最後に、今度は防衛庁長官あるいは官房長官にお聞きしたいんですが、さきの永野法務大臣、やめられましたけれども、南京大虐殺事件です。先々週の日曜日でしたでしょうか、朝日新聞に、イタリアに在住されている塩野七生さんという女流作家が、もうこのような問題について、恐らく今ここでいろいろ議論しても、いやあったと言う人もいるし、あれはでっち上げたと言う人もいる、いろいろな意見がある。とにかくこれは一回調査をしてみる。国際的な調査をして、そしてその結果を、日本がリーダーシップをとって調査をして、そしてある意味では価値観が、必然的に歴史観も入ってくるのかもしれませんが、できるだけ客観的な事実に基づいて我々はこの問題から早く脱却しないと、また同じような問題が起きてくるのではないか。  あるいは、我々はたった二年前に当選して政治家になったようなひよこですけれども、この問題をずっと引きずりながら政治の世界で生きていくというか、アジアの人たちや世界の人たちに対してこの問題を引きずりながら生きていくということについては、どうも私は、来年敗戦から五十年ですから、その意味ではあの提案を受けて、ぜひともそういう国際的な調査を日本のリーダーシップで行うというようなことについて提案がございましたけれども、これについて官房長官あるいは防衛庁長官、ぜひ御意見を聞かせてください。

熊谷弘改新内閣官房長官

○国務大臣(熊谷弘君) ただいま先生が御提起いただいた問題意識というものは、実は衆議院におきまして予算委員会でも何人かの先生方から御提起いただいたものと同趣旨かと思います。  その際、総理からもお答えをしてきたところでございますけれども、我々としては、これは相手もあることでございますので慎重に対処しなければなりません。ただ、この問題が、数はともかくといたしましていわゆる南京事件、この非戦闘員を含めた多くの方々に多くの犠牲を強いることになったという、これは消しがたい事実ではないか。我々としては、その過去の問題を直視し、反省し、かつ将来に向かつてこのようなことのないように努力をしていく、その姿勢を示していかなければならない、こういうことを申し上げてきたところでございます。  いわゆる終戦五十年というのが来年になるわけでございまして、そうした問題を含めて、先生の御指摘になった問題は非常に重い意味のある御提起だというふうに私どもも考えておるところでございまして、全体として過去の歴史というものをどうするか、どのように受けとめていくか、将来に向かってどのように努力をしていくか、大きな宿題として受けとめさせていただきたいと思うところでございます。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 本来、防衛問題ももっと議論したいと思っておったわけですが、一点だけお聞きして終わりたいと思うんです。  戦後、日本の安全保障の原則というのは、専守防衛、非核三原則、武器禁輸こういう三つの原則があったように私は思うんです。ただ、私はこの中で、お隣の韓国で九一年の防衛白書で、日本の軍事力は脅威だというふうに名指しをされた。    〔理事板垣正君退席、委員長着席〕  私は、このことに見られるように、やはり専守防衛とは言ってきたけれども、どうもアジアの近隣諸国は日本の不透明な軍事政策に対して非常に強い不信感を持っていたんです。その意味で、今後の東アジアにおける信頼醸成措置といいますか、これをやはりどう形成していったらいいのかということが非常に重要になってきていると思うんです。  その際に、いろいろ聞かなきゃいけないと思うんですが、私はポスト冷戦以降の今後の安全保障のあり方というのは、なるほど軍事的な面におけるパワーゲームといいますか軍事力、パワーゲームによる安全保障も重要だと思うんですが、これからはますます非軍事、非パワーゲームによる安全保障というのが必要になるんじゃないか。  私どもの知るところによると、フィリピンにありましたスービック軍事基地というのは今自由産業特別地区になっている、あるいは先ほど極東における安全保障の不安定な問題であるロシアのウラジオストクは軍事都市から今国際貿易都市になろうとしている。そういう意味での軍民転換というのに今苦労していると思うんですが、私は第二次世界大戦に破れ、そして見事に経済復興させた日本というのは、このような面における支援というものをしっかりと進めていくということが、私は信頼醸成措置を生み、そして日本の本当の意味での安全保障を強めていくという道ではないだろうかというふうに考えておるんですが、ここで最後に防衛庁長官にその点について見解をお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。

神田厚改新防衛庁長官

○国務大臣(神田厚君) 我が国と東アジアの諸国との間の信頼醸成関係でございますが、これらの問題につきましては、近隣諸国の防衛当局者との交流はもちろんでございますが、防衛庁としてはそれぞれの国と我が国との間の関係全般の中で今後さらに近隣諸国との交流を推進してまいりたいと思っておりますが、ちょっと防衛局長から補足させます。

村田直昭防衛庁防衛局長

○政府委員(村田直昭君) まず、私どもの戦後の防衛政策でございますけれども、これはもう御承知のとおりでございますが、我が国独自の防衛力、すなわち我が国の防衛力と日米安保体制という二本の柱によって我が国は侵略を未然に防止するという政策に基づいて運営をしてきたわけでございます。そして、我が国の自衛隊というものは、もう御承知のとおりでございますが、憲法及び専守防衛等の基本的な防衛政策に従い節度ある防衛力を整備してきているところでございます。  したがいまして、我が国が保有する防衛力は、いずれも諸外国における技術的水準の動向と我が国の地理的特性を踏まえた我が国防衛のための必要最小限のものでございまして、専守防衛の考え方に即したものとして整備をしてきているところでございます。  なお、今後の防衛力の役割ということについては、現在、防衛問題懇談会あるいは大臣のもとに置かれております防衛力の在り方検討会議等の場でも検討されておりますが、基本的にはこれからの不安定、不確実な情勢、そういうものを見据えて、その中でその安定化を図っていく。いわゆる先生がおっしゃられる信頼醸成というのもこれに含まれるわけでございますけれども、安定化を図っていくというような考え方のもとに防衛力という役割の一つの大きな意義を満たす。もちろんそのほかにも、抑止といいますか、そういうものも一つの意味合いとしてあるわけでございますけれども、そういうような形でこれからの整備を図っていく。  そして、信頼醸成につきましては、今大臣からもいろいろお話がございましたけれども、今までASEAN諸国中国、韓国との間で防衛交流ということを積極的に図ってきておるところでございます。  若干具体的に御説明しますと、ASEAN諸国との間では、大臣レベルの訪問を行いまして、相互に随時交流を行っております。そのほか、御案内のことだと思いますけれども、防衛大学校へ留学生を受け入れるというようなことも実施しているわけでございます。  なお、韓国との間でございますけれども、これまで防衛庁長官が二回訪韓しておりましたが、本年四月に韓国の国防相が初めて我が国を訪問するというようなことによりまして相互訪問が実現し、なお、ことしの暮れごろには我が国に対する艦隊の訪問も予定されるというような状況になっております。  それから中国につきましても、一時、天安門事件以降交流が実質的に中断しておりましたが、昨年の日中外相会談で合意を得まして、両国の防衛当局者間で本年の三月から安全保障対話ということで、交流を開始しているということでございます。  いずれにしましても、各国との間の信頼醸成措置ということは、防衛当局者が大いに交流することによってさらに高まっていくということでございますので、今後ともさらに推進を図っていきたいと考えておるところでございます。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 今、お聞きしていて、軍事面における信頼醸成措置もそうですけれども、ぜひとも平和の代償という、このポスト冷戦の時代を本当に文民転換、ノウハウを含めて、総合的な安全保障のためにやっていただきたい。文民転換を支援するようなシステムをつくるとか、いろいろ新しいアイデアを我々はつくっていくべきじゃないかという意見を申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。

大久保直彦公明党・国民会議

○大久保直彦君 私の持ち時間が十五分でございますので、端的に行政改革と規制緩和に絞りまして二、三お尋ねをいたしたいと思います。  総務庁長官は、最近全国を駆けめぐられまして草の根対話と称する会合を開いておられると、十回に近づくような規模でということを承っておりますが、どういう御趣旨でどんな規模でなさっておられますのか、まずお聞かせをいただきたいと思います。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○国務大臣(石田幸四郎君) やはり行政改革を進めるにつきましては、国民の皆様方の御意見を十分に拝聴していかないとならないということは、原則的に私が申し上げるまでもないことでございます。その基本に立ちまして草の根対話を今いたしておるわけでございまして、先週の熊本を入れて第九回になるわけであります。  一つには、交通安全の問題について、それぞれの交通安全の現場の行政担当者やあるいは交通安全運動を担当している方々、民間の方々から御意見を承りました。  また、規制緩和、行政改革、地方分権等については、主として各地の経済団体の方々からお話を承ってきたところでございます。この点については、大阪、愛知、東京、兵庫広島、熊本というふうにいろいろとお話を承ってまいりました。  それから、総務庁としては、老人対策の方も総合調整としての役割を担っているわけでございますので、これは兵庫県に参りまして、老人対策の実態等をいろいろ承ってきたところでございます。  もう一つは、総務庁は行政相談員の制度を全国的に各県ごとにお願いいたしておりまして、全国に五千人ということでございまして、まさに一般市民の方々のいろんな苦情なり要望なりをお伺いする第一線のところでございますので、この行政相談員のいろんな御苦労話がございました。これなんかも十分に伺ってきたわけで、特別の行政経費をふんだんに使ってやっているわけではありませんけれども、まさに町の肩書のない弁護士さん的なそういうようなこともやっていただいておりますので、激励かたがたいろいろとお話を承ってきたところでございます。

大久保直彦公明党・国民会議

○大久保直彦君 国民の生の声をお聞きいただきまして、それを規制緩和、行政改革に役立てていきたいという御趣旨は非常に結構だと思いますし、その内容は極めて多岐にわたっておると思います。  私自身、東京に暮らし東京で活動をいたしておりまして、今この規制緩和問題ではどこへ行っても話題として出てまいりますのは、いわゆる中小小売店と大手との絡みの問題でございます。長官のこの草の根対話の中では老人問題やら交通問題等も今ございましたけれども、いわゆる大店法絡みの中小小売店との規制緩和問題については何か記憶に残るような対話はございましたでしょうか。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○国務大臣(石田幸四郎君) 大店法の問題については、大きな都市におきましても全面撤廃はどうかというような御意見が多数ございました。やはり問題は、商店街あるいは町づくり、そういったところに大きな打撃を与えるのではないか、いわゆる全廃というようなことでは全体の調整がとれないというようなお話が多くございました。  特に熊本の場合は、熊本市それ自体は大きな都市なのでございますけれども、熊本県というようなことになりますれば、かなり小さな都市にも大きな店舗が進出をするわけですから、それとの調整の問題については非常に深刻なお受けとめ、将来に対する不安感みたいなことを強くお訴えしておられたのが印象でございました。  また、当然そういうところには百貨店の代表の方なんかも参加をしておられまして、その百貨店等の代表の方の御意見というのは、やはり全体の秩序ある発展ということが重要だと、何でもかんでも我々は全廃をしろと一方的に言っているわけではないと。そういった意味で、大店法というものは原則的に存続していいのではないか、こういうような御意見も寄せられましたので、この辺の利害が相反する方々の御意見として貴重な御意見ではなかったかというふうに思っているところでございます。

大久保直彦公明党・国民会議

○大久保直彦君 先ほどから熊本熊本と、守住先生がいらっしゃるからではないでしょうけれども、東京におきましても町づくり、人間の暮らしていくコミュニティーということを考えますと、やはり伝統的な商店街の維持発展というものは我々の生活にとっては不可欠なことでございます。  今まで小耳に挟んだところでは、何か政府はこの大店法の段階的解消をもくろんでおられるやに承知しておりましたけれども、今の長官の御発言で慎重に取り組むということで、ぜひその方向で私は御検討をお願いいたしたいというふうに思います。  それから、規制緩和につきまして、特定に今名前を申し上げる段階ではないと思いますけれども、流通過程やら何やらいろいろ検討してまいりますと、私は基本的に規制緩和は賛成でございますが、ますます規制を緩和していかなければならない時代になっておると思いますけれども、物によりましてはやはり規制を維持しなければならない問題があるのではないか。経済的な側面だけではなくて、安全性または健康面等も考えますと、この規制は維持していくべきものも多数あるように私は承知いたしております。  そういったことも含めまして、この規制を緩和していくというのは私はケースーバイ・ケースなんだと思うんですけれども、総務庁として基準を設けて規制緩和を促進される部分と、いやそうではない部分というようなそういう何かお考えを持っておられるのかどうか、もしあればお伺いをいたしておきたいと思います。

八木俊道総務庁行政管理局長

○政府委員(八木俊道君) この点につきましては、行革審の最終答申及び平岩研究会の報告等におきまして、経済的規制と社会的規制と大きく二つに分けた取り組みということが示唆されておるわけでございまして、政府のこの二月十五日に決定をいたしました「今後における行政改革の推進方策について」、総務庁長官のおまとめいただいた中期行革大綱におきましても、その考え方をしっかり具体化するという方向で方針を決めているところでございます。  経済的規制につきましては、原則自由・例外規制、積極的に取り組む。しかしながら、社会的規制につきましては、本来の政策目的というものを綿密に点検をいたしまして、必要最小限のものとするということでございますが、必要なものはそれとして存置していく。なかんずく社会的規制の典型でございます健康とか安全とかあるいはまた環境とか、こういった面につきましてはとりわけ慎重な綿密な検討が必要であろう、こうした考え方のもとに個別に詰めていくという考え方を私ども命ぜられているわけでございまして、その線に沿いまして目下鋭意作業中と、こういうところでございます。

大久保直彦公明党・国民会議

○大久保直彦君 特に、専門店で扱っておられるような商品ですね。私たち国民生活にとって非常に毎日の生活に密接な関係のあるものでございますけれども、特にこういったものについては、その専門店の経営が成り立つとか成り立たないとかという問題とは別に、今御答弁がありましたいわゆる健康面、安全面という点も強く重視されましてこれらに対応していただきたいということを重ねて申し上げておきたいと思います。  これは一つの何かタイムテーブルを持って作業に取り組んでおられるように伺っておりますけれども、何かそういう時期的な問題についての検討をされておりますか。

八木俊道総務庁行政管理局長

○政府委員(八木俊道君) この規制緩和につきまして本格的な作業に入りましたのがまさに細川内閣の発足以降でございます。緊急的な対策は昨年の九月十六日にとりあえず九十四項目をまとめたわけでございますが、これに引き続きまして、ことしの二月十五日に中期行革大綱におきましてこの九十四項目を含めまして全体で千五百九十一件のリストアップをいたしました。これが第一次分でございます。第二次分といたしまして、これはこの六月末をめどに対米関係その他欧米関係の経済調整の観点を含めまして第二次のかなり大がかりな作業を、目下最終段階に入っておりますが、詰めている途上でございまして、六月末が一つの期限ということでございます。これが第二次分ということになろうかと思います。  さらに、この中期行革大綱における基本方針は五年計画をつくろうではないか。これは、年内に基本的な方向を固めまして、平成六年度内に五カ年間の総合計画をつくろうということでございます。方向性とかつ実施年次割りを決定いたしたいということでございまして、私ども計画的段階的にこれに取り組んでいくことによって総合的な規制緩和政策を打ち出したい、こう考えているところでございます。

大久保直彦公明党・国民会議

○大久保直彦君 もう時間がありませんので結論だけ伺います。  けさほど来、午前中の自民党諸先生方の、特殊法人並びに中央省庁のいわゆる行政改革、リストラの問題でございますけれども、これは一九八二年でございますか、土光臨調、第三次臨調の答申でも、北海道並びに沖縄、国土庁の統合というような答申がなされておるわけでございますが、以来十二年経過いたしましても、やはり声のみあってなかなか実行は非常に難しい。午前中の合馬先生の質疑にもございましたように、一兆円のカットということになりますと、五百万収入規模の公務員を対象として計算いたしますと二十万人に相当すると。これは非常に大変でございまして、にわかにきょうあしたの問題というわけにはいかない。しかし、いずれかの段階で決断をいたしませんと、永遠にこれは言葉のみあって実行のない問題になっていくと思うんです。  羽田政権が誕生して、公共料金の凍結ということをおっしゃいましたが、私はこれは決して単なる思いつき、一時的なものではなくて、この公共料金の凍結というところから新しい時代の行政システム、メカニズムというものが検討されてこなければならないのではないか。その次に、おのずから考えられるのは、九十を超える特殊法人の統廃合、これをどうやっていくか。また、それに引き続いて中央省庁のいわゆるリストラというものをどのように組み立てていくかということが、私はなまはんかな議論や政策論議ではなし得ないんだと思うんです。  大変失礼な言い方でございますが、総務庁長官は、事と場合によっては総務庁をつぶすぐらいの決意でこれに臨んでいただきませんと、とても特殊法人の統廃合とか中央省庁のリストラなんというのは、歴史的に言葉だけ残って何ら実現を生むものではないのではないかというふうに思いますので、その辺の御決意を承って終わりたいと思います。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○国務大臣(石田幸四郎君) 行政のそういったスリム化は国民の皆さんの基本的な御要求だろうと思うのでございます。  例えば、定員の問題にいたしましても、アメリカの方では二十万人というような数を目標にしているというお話も新聞等で散見をいたしておりますが、しかしそれは比較をしてみますと、いわゆる国民千人当たり日本の場合は四十人ということでございます。これはいわゆる自衛隊を含めての数でございます。そういったのに対してアメリカの場合は、千人当たり八十人の公務員ということは日本の倍になっているわけでございます。人口も倍ぐらいあるわけでございますから、公務員の数というのは相当な数に上っているんだろうと思います。そういうところでそういう目標を立てられたということはそれなりに評価をいたしますけれども、それが即日本のケースの場合十万人、二十万人の目標を立てられるかということになりますと、そこら辺は子細に検討をしていかなきゃならない問題であろうというふうに思うわけでございます。  今、大久保先生から御指摘のありました、本当に現実的に進めて成果をきちんと上げていかないと国民の皆さんは納得せぬぞという御趣旨だろうと思うのでございますが、そういった意味合いにおきまして、まず一つ規制緩和をしっかりと成果を出す。  その次はやはり何といっても地方分権の問題、これはまた非常に大きな課題でございます。たくさんの議論がございました。もう三十年来の御議論が積み重ねられているわけでございますから、これも実施段階に入っていくだろう。そういった意味で、地方分権大綱あるいは基本法に向かって今、行政側とすれば猪突猛進というようなことかもしれないんですけれども、この成果を何としても出したい。これは私どもだけでやれる話ではございません。国会に特別委員会もつくっていただきましたので、先生方のいろんな御議論をいただきながら具体化を急ぐ、そういうような形で進めていかなきゃならない。  三庁統合の問題、あるいは特殊法人の問題等も与党内でも御議論があったことでございますので、そういった問題も踏まえて着実に、やれる見通しはどうかということを政府としては具体的に国民の皆さんにお示しをしなきゃならぬ、こんな決意で今やっているところでございます。総務庁全体というよりはこれはまさに内閣全体の仕事でございますので、総理とも十分打ち合わせをして成果を上げなければならぬというところヘポイントを置いて頑張りたいと思っております。  激励をありがとうございました。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 いろいろ問題が山積しておりますので、一つ一つ質問させていただきたいと思います。  まず、最初に外務省にお伺いいたします。  カーター・金日成会談が終わってから、アメリカは北の過去の核については不問に付すという報道がいろいろあります。日本はそうではなくて、例えば柿澤外務大臣は、過去の疑惑の解明が日朝の話し合いの大前提になると、そういうことを言っている。そうすると、ここで北の核の問題についての認識がアメリカと日本と違うのか、違えば対応も違ってくると、こういうことになるわけですけれども、その点は事実の問題としてどうなのか、お答えいただきたいと思います。

藤崎一郎外務省大臣官房外務参事官

○説明員(藤崎一郎君) お答え申し上げます。  ただいま先生の方から、カーター訪朝の後、アメリカが過去の核は問わないという態度を示しているのではないかという御趣旨であったと存じますが、私どもは米国政府は北朝鮮の過去の核関連活動の究明を依然として重視していると承知しております。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 次に、やはり外務省にお尋ねしたいんですけれども、今北朝鮮の問題をめぐって国会にとって一つの大きな問題があるんですね。それは、国会で私たちが制裁のいろんな内容の問題等々について質問しますと、政府の側からは国連でまだ議論されてないから先走ったことを申し上げられないと、あるいは安保理の議論の推移を見定めてからでないとお答えできない、そういうふうな回答が政府からあります。今申し上げたのは、これは柿澤外務大臣の言葉であり、また羽田総理の言葉なんです。  ところが、日本は対外的にはいろんなことを提案している、約束もしている。その一つに、ことしの六月三日に北朝鮮問題で米日韓三国緊急協議会が行われ、柳井外務省総合外交政策局長が出席をされ、そこで経済制裁の案として送金の停止などを含めた十項目を日本が提案したと、これは広く報道されていることなんですが、それは報道されていることなので事実としてそうなのか、ひとつ確認をしておきたいと思います。

野上義二外務省総合外交政策局審議官

○説明員(野上義二君) 今、聴濤先生御指摘のように、六月三、四日、今後の本件の取り扱いにつきまして日本と米国と韓国で協議を行ったことは事実でございます。ただ、報道で伝えられておりますような日本から特定の制裁措置を提案したとか合意したという事実はございません。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 こういう報道もあるんですけれども、これは事実ですか。  柳井局長が帰国されて、自民党の北東アジア対策緊急プロジェクトチームというのがあるそうですが、座長は橋本政調会長。そこで、帰国された柳井局長が三国協議では日本の送金停止と中国からの貿易停止が制裁として非常に有効であるという議論があり、日本として送金停止に応ずることを誓約したと、こういう報道があるんですが、本当ですか。

野上義二外務省総合外交政策局審議官

○説明員(野上義二君) 自民党の部会におきまして、柳井局長の方からは、ワシントンにおける一般的な論調として、日本の送金停止及び中国からの石油禁輸がこの問題について極めて有効だというようなことが言われているということを、米国の出席者が食事の席等で言ったという話を御質問にお答えして答えたという事実はございますけれども、日本からそういったものを提案したとか、それについて合意したという事実はございませんし、また部会でそういった報告をいたしたこともございません。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 送金停止の問題について、いろいろなものを読んでみますとなかなか大変な問題がありまして、送金の内容が分類されているんですね。大蔵省に届け出が必要な送金と、それから届け出の必要でない送金とがある。後者の方はどういうものかというと、渡航者が持っていくもの、それから第二番目には第三国を経由して北朝鮮に送られるもの、それから第三番目には輸出品に隠して金を送る、そういう三つのケースがある。大蔵省に届け出て送るものより後者の方が非常に大きいということも書かれております。  送金停止について、その三国協議なりなんなりでそういうことが話題になる場合に、約束はしてないとおっしゃるんだが、そういう送金停止の問題が話題になったときには、そういう後者の、大蔵省に届け出なくても済む問題も念頭に入れて、それはこういうふうにして提出させるんだというようなことも念頭に入れて外務省としては話をされているのかどうか、いかがですか。

野上義二外務省総合外交政策局審議官

○説明員(野上義二君) 先ほど聴濤先生御指摘のとおり、経済制裁の具体的内容は安保理で議論されている問題であり、私どもが今具体的にどうこういう措置をとるということは決まった時点ではございませんけれども、一般論から申し上げまして、送金につきましては従来の安保理の決議、例えばイラクに対しての措置等にも含まれておりますので、そういった限りにおいて日本政府が過去にそういった措置をとったということは事実でございます。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 そういうふうに例えば送金の問題一つをとりましても、送金の停止についてのいろんな措置を外務省がひとりでとれるわけではない。例えば、輸出品の中に潜り込ませてあるのを押さえるといえば、当然いろいろな省庁にまたがる問題になってくる。大蔵省自身だって届け出を拒否するという措置はとらなきゃならぬ等々で、一つ送金停止をするんだと言っただけで非常に広範囲にわたる、各省庁にまたがるいろんな問題が起こってくるというふうに思うんですね。ですから、当然各省庁との間で連絡を取り合いながら、アメリカに行ってこういういろんな議論もし、提案はしてないとおっしゃるけれども、いろんな議論もされるんだと私は当然のこととして思うんです。  そこで私は、非常に関心を持って読んだ新聞の記事があるんですが、産経新聞の六月五日付ですが、この朝鮮問題で政府の最高レベルの機密情勢分析会議といって合同情報会議というものが今北朝鮮問題をめぐって設けられているという報道があります。これは参議院の予算委員会でも我が党の上田委員が取り上げた問題ですけれども、そういう合同会議というのがあるんですか、これは外務省に聞いても困るかと思いますけれども。

大森義夫内閣情報調査室長

○政府委員(大森義夫君) お答え申し上げます。  私どもが内閣合同情報会議と呼んでおります会議は存在いたしております。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 それは、この北朝鮮の制裁に関連したいろんなものを議論したり、情報を集めて議論したり、そういうこともするんですか。

大森義夫内閣情報調査室長

○政府委員(大森義夫君) この会議は、一九八六年、昭和六十一年の七月に設置されたと承知いたしておりまして、以来、その時々の内閣の重要政策に関する情報についての情報交換を行っている会議でございます。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 そうすると、端的に申しますが、ここの産経新聞に出ている、そこでは北朝鮮の問題も協議され、いろんなことが決定されているというのは当たっているわけですね。

大森義夫内閣情報調査室長

○政府委員(大森義夫君) お答え申し上げます。  先ほどお答え申し上げたとおりでございまして、昭和六十一年以来ずっとその時々の内外の情勢につきまして情報交換を行っているものでございまして、繰り返しになりまして恐縮でございますが、私どもは関係行政機関の間におきまして緊密な情報交換を行っているものでございまして、政府といたしまして特定の対策を検討する会議ではございません。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 私がしつこく聞きましたのは、国会で最初にこの問題を質問しましたときに一番最初に申し上げたように、国会では何を質問しても大体まだ国連で議論されていないから等々ということで答弁が返ってこない。ところが、実際にはいろんなことが行われている。これでは非常に国会軽視だと言わざるを得ない、そういう趣旨で質問をしているわけでありますが、合同情報会議というものが存在していろいろなものを分析しているということについてはわかりました。  次に、防衛庁にお伺いしたいんですけれども、外務省についてはまた後でもう一つ質問がありますのでお願いいたしますが、防衛庁についても私は同じようなことが言えるように思うんです。神田防衛庁長官も上田議員の質問に対して時節柄お答えできませんという答弁をされて、いろいろ質問に対してお答えいただいていないんですけれども。  ことし五月五日付の「朝雲」にこんな記事が載っております。それは、四月二十一日に来日したペリー国防長官、それと愛知前防衛庁長官が会談をした。これは「朝雲」に写真入りで載っているんですが、これには畠山事務次官、米山施設庁長官、それからアメリカ側からはモンデール駐日大使、ハル国防長官特別補佐官らが出席した。そこで北の核疑惑の問題について討議がされたと出ております。そして、愛知前防衛庁長官が、米日韓は北朝鮮核疑惑で協力姿勢をとることで合意をしますと言い、さらに「場合によっては法制度を変えることも含めて取り組む必要がある」というふうに述べ、「新しい政府のできる前にきちっとしておこうと努力している」というふうに述べた、こういうふうに出ております。これに対してペリー長官は、「日本政府が日本自身の問題として取り組んでいるのは心強い」、こういうふうにこれに応対したということがここに載っております。  ここで、質問したいいろんなことが出てくるんですが、この趣旨からいいますと、国会で聞きますと米日韓の問題にしても時節柄お答えできないと言われるんだが、実際には新聞にも報道されるぐらいいろんなことが合意されている。法制度を変えてもいいということまで愛知前防衛庁長官は言われた、こう出ているんですが、防衛庁というのはそんなふうになっているんですか。この問題について何かそういうことが引き継がれているんでしょうか。

村田直昭防衛庁防衛局長

○政府委員(村田直昭君) お答えいたします。  四月二十一日のペリー長官との防衛首脳会談と申しますのは、当時は愛知防衛庁長官でございましたので私の方からお答えしますが、そのときに愛知前長官の方から、これは毎々申し上げているわけでございますけれども、国連の決議が行われるような場合においては、我が国は憲法の範囲内において必要な協力を行うということを申し上げて、このこと自体は細川前総理以来国会でしばしば申し上げていることを確認的に申し上げたわけでございまして、特にその時点で新たなことを申し上げたということではないわけでございます。憲法の範囲内において必要な協力を行う、こういうように申し上げたと承知しております。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 ここの記事に、「新しい政府のできる前にきちっとしておこうと努力している」ということを前防衛庁長官が言っておられるんですけれども、大変問題になりました羽田政権が誕生するに当たっての例の政策合意の中で、国連の決定がなくても日米韓でもっての有事における緊急対策をとるという項目が一項目ありますが、それは当然有事の際における日米韓の対応ということでありますので防衛庁に大変関連をする。ですから、今あなたは国連の決定の場合にのみということはもう既に何回も前から言っているとおっしゃいますが、その政策合意の問題というのは、防衛庁では全然問題にはなっていないことなんでしょうか。

村田直昭防衛庁防衛局長

○政府委員(村田直昭君) 基本的には、常に申し上げておりますように、この問題が国連の安保理を通じてまだ追求されておる、適切な対応を検討しているという状況でございますし、それからまだ対話を通じた解決も追求されておるというような状況でございますので、具体的にそのようなことを申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。  今言ったように、国連の決議がないような場合、仮にそういうような場合については現時点では研究をされておりません。あくまで国連の決議があった場合に、それについてどういうように対応をしていくかということの中で、憲法の範囲内で必要な協力を行うということでございます。  それから、再々日米韓というようなお話でございますけれども、そのようなお話を私は承知しておりませんで、日米間においてというふうに承知をしておるところでございます。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 それでは、前長官が法制度を変えてでも協力をしていきたいというふうに述べられている点で、これは変える変えないというのは大問題なんですが、一体どういうことを防衛庁としては念頭に置いておられるんですか。単なる前長官の発言だということじゃなくて、法制度を変えるということを防衛庁長官として言っておられるんですから、具体的にいろんな問題があるんだと思うんですが、どういうことを念頭に入れていることなんでしょうか。

神田厚改新防衛庁長官

○国務大臣(神田厚君) 私は、引き継ぎをいたしましたけれども、そういう意味で法制度を変えてという話はございませんで、従来から防衛庁としましては、現憲法の範囲内でという話をしております。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 現憲法の範囲内でも、現在のいろんな法律が、制裁に当たってその措置に参加する場合に不備だという問題は起こるんだと私は思うんです。ですから、現憲法の枠内でやっているから何も法制度の改正は必要じゃないんだということじゃないと私は思うんです。  それで、いろんな報道もあるわけですけれども、今神田防衛庁長官が言われた文脈で言えば、大きな問題として、例えばよく報道されている米軍への燃料補給、それから経済封鎖をした場合の臨検などを実施する上で海上阻止行動などをやるということをもしか自衛隊がやっていくということになりますと、これは現在の法制度ではできないと私は思うんですが、そういうことも検討をされているんですか。

村田直昭防衛庁防衛局長

○政府委員(村田直昭君) 本件につきましては、先ほど来申し上げておりますように、国連の安保理において何らかの措置が決定される場合に、我が国としても憲法の範囲内で責任ある対応をとるということを従来から申し上げております。同時に、現在国際社会において安保理を通じ適切な対応を検討しようということが追求されておるということと、また中には対話を通じての解決というものが追求をされておるわけでございまして、そのような時点において、仮と申しても、どのようなことを考えているかということについては申し上げることを差し控えさせていただきたいと思います。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 私は、ぼんぼん追及しまして何かを引き出そうとか、そういうことをやっているわけじゃない。国会でなかなか議論ができないものですから、御答弁が時節柄云々というようなことがよくありますので。ただ、新聞にはいろんなことが出てくるのでそれがどうなのかということをお聞きしているわけなので、この問題での最後に、こういうことが言われているんですが、これはどういうふうに防衛庁は対処されているのか、お聞かせいただきたいと思います。  先ほど言いました米軍の燃料補給とか臨検を行うときの海上阻止行動に参加するというようなことになると、例の集団的自衛権という問題と絡んできて、法改正をするにしたって、これは憲法との絡みでなかなかハードルが非常に高い問題でそう簡単にはいかない。  そこで、先ほど言いました産経新聞は、合同情報会議などでも議論されていることのようだという前提があるんですが、それは抜きまして、憲法にまでかかわってくるような大改正ということはこれはなかなか無理なので、朝鮮半島有事に限定した緊急時限立法でもってこの問題をクリアしていこうという考えがある。そして、補給の問題それから海上封鎖の問題、こういうのをクリアしていこうという考えがあるということが出ておりますが、そんなことを議論されておったり、あるいはまだそういうことを念頭に置いておられますか。

神田厚改新防衛庁長官

○国務大臣(神田厚君) まだ経済制裁をするというふうに決まったわけではありませんで、さらに経済制裁の内容もわかりませんので、それらの御質問にお答えすることはできません。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 じゃ、報道は否定はされないわけですね。まだとおっしゃるけれども、そういう時限立法でいこうという考えなんかがあるということは否定はされないわけですね。

村田直昭防衛庁防衛局長

○政府委員(村田直昭君) いろいろ研究をしておるということは申し上げられますけれども、どのような方法でやるかについてはまだ結論を得ているわけではございませんので、なお研究の過程にあるということであります。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 わかりました。  次に最後ですが、日本の国連安保理常任理事国入りの問題について外務省と防衛庁にお聞きしたいと思います。  御承知のとおり、今、日本の常任理事国入りが問題になっており、政府も意欲的であります。もし入りますと、国連憲章の四十七条によって軍事参謀委員会に常任理事国が入ることになっておる。常任理事国の参謀総長またはその代表者がそれに入ることになっておる。これは憲法の問題と抵触してくるということで、国連安保理入りの問題については常にこの四十七条との絡みが問題になってくる。  ところが、外務省にお聞きしたいんですけれども、外務省の方では、それは入っても軍事的義務というのは生まれないんだということをおっしゃる。ガリ事務総長がそう言っているというんですが、その根拠というのはどういうところにあるのか、お聞かせいただきたいと思います。

野上義二外務省総合外交政策局審議官

○説明員(野上義二君) お答え申し上げます。  今、聴濤先生御指摘のように、国連憲章四十七条におきましては、明文上、軍事参謀委員会は、安全保障理事会常任理事国の参謀総長またはその代表者で構成され、同委員会は、国際の平和と安全の維持のための安保理の軍事的要求、理事会の自由に任された兵力の使用及び指揮等につき、安保理に助言及び援助を与え、兵力の戦略的指導につき責任を負うということになっております。  ただし、御承知のように、軍事参謀委員会というのはもう現在形骸化しておると申しますか、過去ずっと実質的活動を行っておりません。したがって、現在軍事参謀委員会がどういった機能を持っているかということを推測することは非常に難しいわけでございまして、また今の国際世論の動向から見ますと、同委員会が活性化する可能性というのは想像しがたいところでございます。  また、仮にこれを理論上の問題として考えた場合に、軍事参謀委員会の任務というのは、今申し上げたように安保理に対して助言及び援助を与えるというような活動でございまして、同委員会に日本が仮に常任理事国となって参加したとしても、これが憲法上問題になるというものとは考えておりません。軍事的義務が生ずる生じないということではなくて、今申し上げたように助言及び援助を与える、助言を与えると。責任は安保理にあるわけでございます。  それから、もう一つ出てきます戦略的指導というのは、これは憲章の四十七条三項に出てくるんですけれども、この内容が国連憲章等を見ても明らかではございません。これが実際に活動したことがないので、この戦略的指導というものは一体何を意味するのかということが実際わからないわけでございます。  一般論として申し上げて、安保理の常任理事国と憲章の例えば四十二条、四十三条等の義務というのは、安保理の常任理事国であると安保理の非常任理事国であると、また一般の国連加盟国であるとを問わず、同じでございますので、そういった点から考えましても、憲法上といったような問題が出てくるとは理解しておりません。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 今の説明は私はおかしいと思うんです。  なぜかと言いますと、この四十七条というのは、軍事参謀委員会等々が形骸化していて何もやってないと言うんですが、それは当然なんですね。というのは、四十七条が発動されるのは、四十二条が発動されて、国連が軍事行動をやるという場合に起こってくることなんだから。今、四十二条が発動されたわけじゃない。この間全然発動されてないわけです。四十一条どまりですね。だから、四十二条が発動されてできるものなんだから、四十七条が今は形骸化されて何にも活動していません、これは当たり前なんです。四十二条が発動されたときに起こる問題なんです。  だから、今はもう何も活動しておりませんので大したことありませんという、これは理論として成り立たないと思うんですね。まさにそういうことが起こったときに軍事参謀委員会が置かれ、日本もそれなりの役割を果たしていく。それが軍事的な役割を果たす、それから作戦会議、指揮もやるということが起こるわけで、それで日本が今の憲法でそこに参加できますかという問題なんですね。ですから、今の説明はとても納得できない。  もう時間がありませんので、そういう問題が起こるわけですから、防衛庁は、自衛隊法を改正しないままで、今のままで国連の安保理に加盟することができるというふうにお考えですか。加盟すれば軍事参謀委員会に参加しなきゃならぬということが起こるわけですから、今の自衛隊法のままで国連の安保理に簡単に入るなどと言うことは私は言えないと思うんですが、その点はいかがですか。  それを聞いて、ちょうど私の時間が来ましたので、外務省の方も何かありましたらお答えいただき、防衛庁にもいただいて、私の質問を終わります。

村田直昭防衛庁防衛局長

○政府委員(村田直昭君) そのような問題については、現在これから検討すべき課題であるというふうに承知しておりまして、現時点ではお答えは差し控えさせていただきます。

野上義二外務省総合外交政策局審議官

○説明員(野上義二君) 先ほど聴濤先生の方から、四十七条が形骸化しているのは当然であって、それは四十二条の活動が行われていないからであると、全くそのとおりでございます。四十二条の活動が国連で行われていないがゆえに四十七条の問題が動いていない。  ただ、先ほど理論上の問題として申し上げましたけれども、仮に理論上の問題として四十二条に対応する形で四十七条の軍事参謀委員会の問題が動いたといたしましても、先ほど御説明申し上げましたように安保理に対して助言及び援助を与えるということでございまして、そういったことから、この問題が具体的に我が国の憲法に抵触するといった形では理解していないということでございます。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 それはもうそれだけじゃないですが、もっといろんな義務があるんですが。報告するだけじゃないです。まあいいです、時間が来ましたから。

岡部三郎自由民主党

○委員長(岡部三郎君) 他に御発言もなければ、これをもって、平成六年度一般会計予算中、皇室費、国会所管、会計検査院所管、内閣所管及び総理府所管のうち総理本府、日本学術会議、国際平和協力本部、宮内庁、北方対策本部を除く総務庁、防衛本庁、防衛施設庁についての委嘱審査は終了いたしました。  なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岡部三郎自由民主党

○委員長(岡部三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時四十一分散会      ―――――・―――――

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