P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
129回国会参議院1994/06/03

地方行政委員会 第4号

発言数
152
登壇者
20
会派数
6
開催日
1994/06/03

会議録

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。  まず委員の異動について御報告いたします。  昨二日、大森昭君及び狩野安君が委員を辞任され、その補欠として山口哲夫君及び南野知惠子君が選任されました。     —————————————

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) この際、石井自治大臣・国家公安委員会委員長及び倉田自治政務次官から発言を求められておりますので、順次これを許します。石井自治大臣・国家公安委員会委員長。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) このたび自治大臣、国家公安委員会委員長に任命をされました石井一でございます。  所信につきましては後ほど申し述べさせていただきたいと存じますが、当参議院の地方行政委員会の諸先生には、今後あらゆる面で御指導、御鞭撻を賜りたいと存じます。私の責任を最大の努力を傾注いたしまして全ういたしたいと存じておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げる次第でございます。  甚だ簡単でございますが、就任のごあいさつとさせていただきます。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) 倉田自治政務次官。

倉田栄喜公明党自治政務次官

○政府委員(倉田栄喜君) このたび自治政務次官を命ぜられました倉田栄喜でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。  地方行政委員会の委員の先生方におかれましては、かねてより我が国の地方自治の進展のために常日ごろから御尽力をいただいておりますことをまことにありがたく存じております。  今日、地方分権の推進等地方行財政をめぐる環境には多くの課題が山積をいたしておりますが、石井自治大臣を補佐して諸問題の解決に全力を傾ける所存でございます。  今後とも先生方の御指導、御助言をお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) 地方行政の改革に関する調査を議題といたします。     —————————————  地方行財政、消防行政、警察行政等の基本施策について、石井自治大臣・国家公安委員会委員長から所信を聴取いたします。石井国務大臣。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) 委員の皆様におかれましては、地方行政及び警察行政の推進に格段の御尽力をいただき、厚く御礼申し上げます。  この機会に所管行政の当面する諸問題につきまして所信の一端を申し上げ、皆様の深い御理解と格段の御協力を賜りたいと存じます。  まず初めに、政治改革の推進でありますが、先般、政治改革関連四法案が成立いたしました。これにより、国民から信頼される新しい政治の実現に向けて大きな一歩を踏み出すものであり、その意義は極めて大きいものと認識いたしております。今後、選挙区画定審議会の勧告を受け、いわゆる区割り法案を提案するなど新しい選挙制度及び政治資金制度の施行に向けて万全を期すとともに、さらなる改革の推進へ向け全力を尽くしてまいりたいと存じますので、皆様方の一層の御協力をお願い申し上げます。  さて、内外ともに大きな変革期を迎えている今日、豊かで質の高い国民生活を実現していくためには、地域の総合的な行政主体である地方公共団体の役割はますます増大し、地方分権に対する国民の期待も一層の高まりを見せております。  一方、地方行財政を取り巻く環境は景気の低迷による税収の落ち込みなど極めて厳しいものがありますが、国、地方を通ずる行政改革の推進と地方税財源の充実確保を図っていくことにより、社会経済環境の変貌に対応した施策を積極的に展開していかなければなりません。  私はこのような基本的認識のもと、真の地方自治を確立するため最大限の努力を払ってまいります。  以下、その概要について御説明を申し上げます。  まず、地方分権の推進について申し上げます。  昨年、本委員会が先頭に立っていただき憲政史上初の地方分権の推進に関する決議が行われました。また、第三次行革審の最終答申に地方分権の推進が盛り込まれたことなど、二十一世紀にふさわしい国と地方の関係を構築していく上で今や地方分権の推進は時代の大きな流れとなっております。  政府といたしましても、去る二月、地方分権の推進を盛り込んだいわゆる中期行革大綱を閣議決定し、四月には地方制度調査会に地方分権の推進等について御審議をお願いし、五月には行革推進本部に地方分権部会を設置するなど、地方分権を強力に推進する体制を整備しつつあります。今後、地方分権の基本理念や取り組むべき課題と手順を明らかにした大綱方針を策定することとされていますが、私としても地方分権の推進に新たな展開を切り開いてまいる決意であります。  また、地方分権の推進は、地方公共団体みずからに、より一層の責任と自覚を求めるものであります。地方における行政改革につきましても、従来にも増して積極的に、自主的、計画的に推進される必要があると考えております。  自治省といたしましては、まず当面、地方制度調査会から答申された広域連合制度及び中核市制度の導入につき、今国会に地方自治法の一部を改正する法律案を提出いたしております。何とぞ十分かつ速やかな御審議をお願い申し上げます。  なお、市町村合併に関する制度等につきましては、地方分権をめぐる課題の一つでありますが、来年三月には現行の市町村合併特例法が期限切れになりますことを踏まえて、地方制度調査会に御審議をお願いいたしておるところであります。  活力に満ちた魅力ある地域社会を築いていくためには、地域の住民が誇りと愛着を持つことのできるふるさとづくりを進めていくことが不可欠であります。「自ら考え自ら行う地域づくり」事業を契機として高まってきた自主的、主体的な地域づくりの取り組みを促進するため、ふるさとづくり事業等の関連諸施策をさらに充実するとともに、地方拠点都市地域の振興整備を進めてまいります。  あわせて、高齢化、国際化、情報化という社会の変化に対応し、高齢者保健福祉推進特別事業、語学指導等を行う外国青年招致事業、JET事業、衛星通信ネットワークの積極的活用、地域CATV事業の促進等の施策により地方公共団体の取り組みを積極的に支援してまいりたいと存じます。  次に、地方財政について申し上げます。  平成六年度の地方財政運営の基礎となる地方税財政の関連法案につきましてはその円滑な運営を期する観点から三月末に御可決いただき、まことにありがとうございました。これを受けて、去る四月に平成六年度の地方財政運営に関する総合的な通知を発出いたしまして、法律改正の内容の周知を図るとともに、財源の計画的、重点的な配分に徹すること、経済の動向に即応した機動的、弾力的な運営に配意すること等を指導いたしているところでございます。  現下の地方財政は、景気の低迷を反映して大幅な収支不均衡の状態に陥った上、所得税、住民税の特別減税等の影響が加わり、巨額の財源補てん対策が必要になるとともに、多額の借入金残高を抱え、その償還が大きな負担となっているなど極めて厳しい事態に直面いたしております。  一方、地方公共団体は、高齢化社会への対応、生活関連社会資本の整備等内政上の重要政策課題についてますます大きな役割を担うことが求められております。  したがって、今後、当面しているさまざまな課題に適切に対応できるよう、事務事業の見直し、行政経費の節減合理化等を図るとともに、地方税、地方交付税などの地方一般財源の充実確保に努めていかなければならないと考えております。  また、地方公営企業につきましては、効率的な経営等を一層推進しつつ、社会経済情勢の変化、住民ニーズの多様化等に的確に対応し、上下水道、地下鉄、病院等の整備を積極的に進めてまいります。  次に、地方税制について申し上げます。  地方公共団体と地域住民との税による結びつきは地方自治の基盤であり、地方分権の推進が時代の要請となっている今日、その裏づけとなる地方独立税源の充実確保は極めて重要であります。そのため、さきに成立いたしました地方税法等の一部改正法に対する当委員会の附帯決議の趣旨にも沿って、地方公共団体が的確にその仕事を果たしていけるよう、今後税制改革について協議を進める中で安定的な地方税体系の確立を目指して地方消費税の創設をも含めた具体的な改革に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。また、そうすることにより、国、地方が車の両輪として相協力して今後の税制全体を支えていくことができるものと確信いたしております。  基地交付金及び調整交付金につきましては、基地所在市町村の実情にかんがみ、所要の額を確保することといたしております。  なお、平成六年度の固定資産税の評価がえにおきましては、土地基本法の趣旨等を踏まえて宅地評価の均衡化と適正化を図ったところであり、これに伴う税負担については総合的な調整措置を講ずることによってその増加を極力抑制しているところでありますので、評価制度の定着につきましては何とぞ御理解を賜りたいと存じます。  公務員行政につきましては、従前に引き続き、公務能率の向上、厳正な服務規律の確保、給与、定員管理の適正化、正常な労使関係の樹立等に努めてまいります。また、二十一世紀初頭には本格的な高齢化社会を迎えることになることから、共済年金制度につきましては適切な給付水準を維持しつつその長期的な安定が図られますよう対処するとともに、高齢者雇用について検討を進め、雇用と年金の連携に十分配慮してまいりたいと考えております。  次に、消防行政について申し上げます。  我が国の消防は、自治体消防として発足してから約半世紀を迎えようとしており、この間、制度、施策、施設等の各般にわたり着実な発展を遂げてまいりました。しかしながら、先般の名古屋空港中華航空機事故、昨年の北海道南西沖地震や豪雨災害などの災害、事故が発生し、多くのとうとい人命や財産が失われており、雲仙岳は今なお噴火を続けております。また、近年、都市化の進展、社会経済の変化等に伴い、災害の態様も複雑多様化しております。  私は、このような状況にかんがみ、何よりも人命の尊重を基本とし、豊かで質の高い国民生活の基盤となる安全の確保のため、消防力をさらに充実強化するとともに、住民、事業所及び消防機関が一体となった地域ぐるみの消防防災体制を確立することが重要であると考えております。  このため、大規模災害に備えた消防防災通信ネットワークの強化や航空消防防災体制の整備を行うほか、救急業務の高度化を進めるなど施設の整備や装備の高度化を図るとともに、消防団の活性化と自主防災体制の整備に努めてまいりたいと考えております。また、危険物施設の安全の確保、住宅防火対策、災害弱者の安全確保等にも努めてまいりたいと考えております。さらに、火災の際の消防業務協力者に対する補償の対象範囲の拡大等を行いたいと考えております。  次に、警察行政について申し上げます。  良好な治安は我が国が世界に誇るべき財産とも言えるものであり、豊かで安心できる社会の基盤をなすものであります。最近の治安情勢は各種警察事象の多様化、広域化、国際化が急速に進展するなど極めて厳しいものがあり、現在の治安水準を維持向上させるためには一層の努力が必要であります。  私はこのような認識に立って、国民の皆様の御期待と信頼にこたえるべく、良好な治安の確保に全力を尽くす所存であります。  初めに、犯罪情勢について申し上げます。  近年、銃器を使用した凶悪犯罪や広域的な犯罪、来日外国人や国際的犯罪グループによる犯罪が増加するなど犯罪の悪質化、広域化、国際化が顕著となっております。これに的確に対処するため、捜査体制の整備、科学捜査力の向上のほか、都道府県警察相互間の広域連携や国際協力の一層の強化に努めたいと考えております。  また、暴力団問題については、暴力団対策法の施行以降の諸対策の成果があらわれておりますが、暴力団は依然として社会経済情勢の変化に応じて手口を変えつつ国民生活や企業活動等に脅威を及ぼしており、特に最近は暴力団や総会屋によると見られる企業幹部等に対する不法事案が多発している現状にあります。このため、これら暴力団等の犯罪や不当な行為の防圧、取り締まりを徹底するとともに、暴力団利用行為の一掃にも努め、暴力団等の根絶を期する所存であります。  さらに、最近、来日外国人による凶悪犯罪、薬物犯罪等が急増しており、治安上深刻な問題となりつつあります。このため、これらの犯罪を確実に検挙するとともに、組織的密入国事犯や不法滞在者を呼び込む事犯の取り締まりを徹底する所存であります。同時に、外国人が犯罪や事故の被害者とならないよう、防犯、保護活動にも十分に意を尽くしてまいりたいと考えております。  次に、けん銃及び薬物に関する情勢についてであります。  けん銃事犯及び薬物事犯は治安の根幹を揺るがしかねない重大な問題でありますが、最近はけん銃の暴力団以外への拡散や乱用薬物の多様化が見られるなど情勢が一段と深刻化いたしております。  けん銃対策につきましては、昨年改正された銃刀法の効果的な運用に努めるほか、内外の関係機関との連携を密にし、けん銃の押収、密輸事犯の摘発等を強力に推進する所存であります。また、薬物の根絶に向け、国際的な捜査協力等によって供給ルートや密売組織の壊滅に努めるとともに、乱用者の徹底検挙、乱用防止のための啓発活動等を推進することといたしております。  次に、警備情勢についてであります。  極左暴力集団については、多くの秘密アジトや活動家を摘発、検挙したことからテロ、ゲリラ事件が減少してはいるものの、依然として武装闘争を指向しております。また、右翼は、不健全な資金獲得活動を活発に行うとともに、反体制の傾向を強めっつあり、内外の諸問題に敏感に反応してテロ等の凶悪犯罪を敢行する危険があります。今後とも不法行為の防圧、検挙を徹底していく所存であります。  次に、地域社会における安全の確保についてであります。  魅力ある地域社会づくりが求められている今日、地域社会の安全確保は警察行政上の重要課題となっております。特に国民生活に身近な犯罪、事故、災害に対する安全対策が求められており、その際、高齢者や障害者の方々も安全を実感できるようなきめの細かい諸施策が必要とされております。  このため、地域住民に最も身近な交番、駐在所の事件、事故等への即応能力を高めるとともに、市民への安全に関する情報の提供、各種相談への対応等を充実させ、生活安全センターとしての機能を強化することといたしております。また、地域住民を中心とし、自治体、関係団体等との連携によって地域の特性に応じた防犯対策、民間防犯組織の支援等の地域安全活動を強化する所存であります。  次に、交通対策についてであります。  昨年は交通事故死者が四年ぶりに一万一千人を下回りましたが、依然として年間一万人を超すとうとい人命が失われており、憂慮にたえません。また、交通渋滞や違法駐車、暴走族の問題など多くの課題があります。  このため、交通安全教育の推進、安全施設の整備、交通指導取り締まり、違法駐車対策等を総合的に推進し、安全で円滑な道路交通の確保に努めたいと考えております。特に、交通死亡事故を減少させるため、改正道路交通法による取得時講習制度の適正な運用などによって運転者の資質の向上に努める所存であります。また、高齢者の運転人口や事故が増加しているため、道路交通の場に高齢者を優しく受け入れる環境づくりにも努めてまいりたいと考えております。  次に、少年非行防止対策についてであります。  我が国の将来を担う少年の健全な育成は国民すべての願いでありますが、現状は、少年による凶悪、粗暴な事件の多発、覚せい剤や大麻の乱用増加が見られるほか、暴力団が少年を組織活動に利用したり少年の福祉を害する犯罪に関与するなどの問題が認められます。このため、少年の非行を防止し、健全な育成を図るための諸施策を総合的に推進してまいる所存であります。  以上、警察行政の当面する諸問題について申し上げましたが、諸情勢の急激な変化に的確に対応し治安の万全を期するためには、警察体制の一層の充実が必要であります。  このため、平成六年度予算においては、広域捜査力の強化、暴力団対策、警察事象の国際化対策、生活安全対策、治安基盤施設の整備等を重点に警察体制の整備を図りたいと考えております。また、本国会において警察法の改正をしていただき、警察庁に国際部、生活安全局等を設置するとともに、都道府県警察が犯罪の広域化等に効果的に対応するための制度を整備したいと考えております。さらに、職員が誇りと使命感を持って職務に精励できるよう、処遇の改善や勤務環境の整備にも努めてまいる所存であります。  以上、所管行政の当面する諸問題につきまして所信の一端を申し述べましたが、委員の皆様の格別の御協力によりましてその実を上げることができますよう、一層の御指導と御鞭撻をお願い申し上げる次第であります。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) 次に、平成六年度自治省関係予算及び警察庁関係予算の概要について、それぞれ政府から説明を聴取いたします。松本自治大臣官房総務審議官。

松本英昭自治省大臣官房総務審議官

○政府委員(松本英昭君) 平成六年度の自治省関係歳入歳出予算につきまして、概要を御説明申し上げます。  第一に、一般会計予算でありますが、歳入は三千百万円、歳出は十二兆八千二百七十億百万円を計上いたしております。  歳出予算額は、前年度の予算額十四兆六百四十六億二千三百万円と比較し、一兆二千三百七十六億二千二百万円の減額となっております。また、この歳出予算額の組織別の額を申し上げますと、自治本省十二兆八千七十六億九千九百万円、消防庁百九十三億二百万円となっております。  以下、この歳出予算額のりち、主な事項につきまして、内容の御説明を申し上げます。  最初に、自治本省につきまして御説明を申し上げます。  まず、地方交付税交付金財源の繰り入れに必要な経費でありますが、十二兆七千五百七十七億五千二百万円を計上いたしております。これは、平成六年度の所得税、法人税及び酒税の収入見込み額のそれぞれ百分の三十二に相当する金額、消費税(消費譲与税に係るものを除く)の収入見込み額の百分の二十四に相当する金額並びにたばこ税の収入見込み額の百分の二十五に相当する金額の合算額十三兆六千百八十二億八千万円から平成四年度の地方交付税に相当する金額を超えて繰り入れられた額一兆三百六十五億二千八百万円を控除した額に平成六年度における加算額千七百六十億円を加算した額を交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるためのものであります。  次に、国有提供施設等所在市町村助成交付金に必要な経費でありますが、二百十五億五千万円を計上いたしております。これはいわゆる基地交付金でありまして、米軍及び自衛隊が使用する国有提供施設等の所在する都及び市町村に対し助成交付金を交付するためのものであります。  次に、施設等所在市町村調整交付金に必要な経費でありますが、五十六億円を計上いたしております。これは、特定の防衛施設が所在することに伴い税財政上特別の影響を受ける施設等所在市町村に対し調整交付金を交付するためのものであります。  次に、新産業都市等建設事業債調整分の利子補給に必要な経費として二十億四千六百万円を計上いたしております。これは、新産業都市、工業整備特別地域等の建設、整備促進のため建設事業債の特別調整分について利子補給金を交付するためのものであります。  次に、公営地下高速鉄道事業助成に必要な経費でありますが、五十五億五千二百万円を計上いたしております。これは、昭和四十七年度から昭和五十七年度までの間において発行された公営地下高速鉄道事業債の支払い利子に相当するものとして発行を認めた企業債の利子の一部について、地方公共団体に助成金を交付するためのものであります。  次に、公営企業金融公庫の補給金に必要な経費でありますが、六十一億九千二百万円を計上いたしております。これは、公営企業金融公庫の上水道事業、下水道事業、工業用水道事業、交通事業、市場事業、電気事業及びガス事業に対する貸付利率の引き下げに関連し、同公庫に対し補給金を交付するためのものであります。  次に、広域市町村圏等の整備の推進に必要な経費でありますが、三億八千九百万円を計上いたしております。これは、広域市町村圏等において、田園都市構想の推進を図るための地方公共団体に対する田園都市構想推進事業助成交付金の交付に必要な経費であります。  次に、明るい選挙の推進に必要な経費でありますが、二十三億八千百万円を計上いたしております。これは、選挙人の政治常識の向上を図り、明るい選挙を推進するために都道府県に対し交付する等必要な経費であります。  以上が自治本省についてであります。  次に、消防庁について御説明申し上げます。  消防防災施設等整備に必要な経費として百六十七億一千百万円を計上いたしております。これは、市町村の消防力の充実強化を図るとともに複雑多様化する各種災害に備えるため、消防ポンプ自動車、防災行政無線、ヘリコプター、高規格救急自動車、消防団拠点施設、防火水槽、耐震性貯水槽などの諸施設等を地域の実情に応じて重点的に整備するために必要な経費であります。  第二に、特別会計予算につきまして御説明申し上げます。  自治省関係の特別会計といたしましては、交付税及び譲与税配付金特別会計があり、交付税及び譲与税配付金勘定と交通安全対策特別交付金勘定があります。  まず、交付税及び譲与税配付金勘定の歳入予定額は二十一兆八千三百十三億四千四百万円、歳出予定額は二十一兆四千四百二十五億四千四百万円となっております。  歳入は、交付税及び譲与税配付金特別会計法に基づく一般会計からの受け入れ見込み額、消費税の収入見込み額の五分の一に相当する額、地方道路税の収入見込み額、石油ガス税の収入見込み額の二分の一に相当する額、航空機燃料税の収入見込み額の十三分の二に相当する額、自動車重量税の収入見込み額の四分の一に相当する額、特別とん税の収入見込み額等を計上いたしております。  歳出は、地方交付税交付金、地方譲与税譲与金及び借入金の償還財源等の国債整理基金特別会計  への繰り入れ等に必要な経費であります。  次に、交通安全対策特別交付金勘定の歳入予定額は九百八十二億九千九百万円、歳出予定額は九百三億四千二百万円となっております。  歳入は、交通反則者納金の収入見込み額等を計上いたしております。歳出は、交通安全対策特別交付金等に必要な経費であります。  以上、平成六年度の自治省関係の一般会計及び特別会計予算の概要を御説明申し上げました。どうかよろしくお願い申し上げます。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) 次に、廣瀬警察庁長官官房長。

廣瀬權警察庁長官官房長

○政府委員(廣瀬權君) 平成六年度の警察庁予算につきまして、概要を御説明申し上げます。  平成六年度の警察庁予算総額は二千二百六十五億二千万円であります。  次に、その内容の主なものにつきまして御説明申し上げます。  第一は、警察庁一般行政に必要な経費八百三十七億三百万円であります。この経費は、警察庁、警察大学校及び地方機関の職員並びに都道府県警察の警視正以上の警察官の俸給等の人件費のほか、警察庁、警察大学校及び地方機関の一般事務経費であります。  第二は、電子計算機運営に必要な経費七十四億一千二百万円であります。この経費は、全国的情報管理システムその他のために設置した電子計算組織の運営に必要な電子計算機の借料とそれに付随する消耗品購入費等であります。  第三は、警察機動力の整備に必要な経費二百二十八億三千七百万円であります。この経費は、災害対策の一環ともなりますヘリコプター、警察用車両の購入、警察装備品、警察通信機器の整備及びその維持管理等の経費であります。  第四は、警察教養に必要な経費五十二億八千三百万円であります。この経費は、警察学校入校生の旅費と警察学校における教養のための講師謝金、教材の整備費等であります。  第五は、刑事警察に必要な経費二十四億四千万円であります。この経費は、暴力団犯罪及び一般犯罪の捜査、取り締まりの指導、連絡等に必要な旅費、物件費、暴力団対策法施行に伴う経費並びに犯罪鑑識に必要な法医理化学機材等の整備費、消耗品費、死体の検案解剖の経費のほか、犯罪統.計の事務等に必要な経費であります。  第六は、保安警察に必要な経費四億七百万円であります。この経費は、青少年の非行化防止、風俗取り締まり、麻薬、覚せい剤、密貿易、けん銃等銃砲危険物、公害等に関する犯罪の捜査、取り締まりの指導、連絡等に必要な旅費、物件費等であります。  第七は、交通警察に必要な経費六億五百万円であります。この経費は、交通安全に関する広報及び運転者対策等に必要な物件費並びに交通取り締まり指導旅費等であります。  第八は、警備警察に必要な経費九億三千二百万円であります。この経費は、警備警察運営及び警衛に関する会議、指導、連絡等の旅費、機材類の整備等に必要な経費であります。  第九は、警察活動に必要な経費百九十五億四百万円であります。この経費は、犯罪の捜査、取り締まり等警察活動に必要な旅費及び捜査費であります。  第十は、警察電話専用回線の維持に必要な経費三十八億三千九百万円であります。この経費は、警察電話専用回線を維持するためのいわゆる警察電話専用料であります。  第十一は、犯罪被害給付に必要な経費五億六千二百万円であります。この経費は、殺人、傷害等の犯罪により死亡しまたは重障害を受けた場合、その遺族または被害者に対し国が一定の給付をするために必要な給付金及び事務費であります。  第十二は、千葉県警察新東京国際空港警備隊に必要な経費百億三千二百万円であります。この経費は、千葉県警察新東京国際空港警備隊の維持、運営に必要な旅費、物件費及び空港警備隊員の人件費等の補助金であります。  第十三は、科学警察研究所に必要な経費十三億五千八百万円であります。この経費は、警察庁の附属機関として設置されています科学警察研究所職員の俸給等の人件費と研究、調査、鑑定等に必要な機械器具類の購入費、維持費、その他一般事務経費であります。  第十四は、皇宮警察本部の一般行政に必要な経費七十四億九千二百万円であります。この経費は、皇宮警察本部職員の俸給等の人件費のほか、その他一般事務経費であります。  第十五は、皇宮警察本部の護衛、警備に必要な経費四億七百万円であります。この経費は、皇居の警備及び行幸啓の護衛に必要な経費であります。  第十六は、警察庁の施設整備に必要な経費九十二億二千四百万円であります。この経費は、国庫の支弁対象となっております都道府県警察学校等の施設の整備に必要な経費であります。  第十七は、都道府県警察費補助に必要な経費二百七十五億五千百万円であります。この経費は、警察法第三十七条第三項の規定により、都道府県警察の一般の犯罪捜査、交通指導取り締まり、地域警察活動、防犯活動等の一般行政費の補助に必要な経費であります。  第十八は、都道府県警察の施設整備費補助に必要な経費二百二十九億三千二百万円であります。この経費は、警察法第三十七条第三項の規定により、都道府県警察の警察署、待機宿舎等及び交通安全施設の整備費の補助に必要な経費であります。  以上、平成六年度の警察庁予算の内容につきまして、その概要を御説明申し上げました。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) 以上で所信及び説明の聴取は終わりました。  これより石井自治大臣・国家公安委員長の所信に対し質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 六月に入りまして国会も急に慌ただしくなってまいりました。大臣は食事をする暇もないほど大変なんじゃないかということで、御苦労さまでございます。  所信に対して御質問を申し上げます。  大臣も今、政治改革の推進について所信の冒頭でお触れになったわけでございますけれども、確かに政治改革関連四法案が成立をいたしました。成立はいたしたものの、これからが本当の政治改革の始まりと言えるんじゃないか。特に、今回の政治改革法案が衆議院選挙制度を中心とした改革になっておりまして、私は前々から政治改革に関しては参議院を含めた両院が同時の制度改正、見直しがなされるべきであるというふうに考えておるわけでございますけれども、参議院については政府提案がなかったわけでございます。  真の政治改革、いわゆる腐敗防止ということに重点は置かれているようなものの一連の不祥事件というのは後を絶ちません。そういう意味で、まずこれからの政治改革あるいは選挙制度をどのように進めようとしておられるか、所管大臣としての御意見をお伺いいたします。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) 石渡議員の御指摘のとおり、四法案は成立いたしましたが、政治改革はこれからいよいよスタートを切らなければいけない、まだまだ難関がたくさんあるという現状ではないかという認識をいたしております。  本来ならば、衆議院におきまして参議院と同じ小選挙区比例代表並立制というふうな制度を導入することなく参議院とは一味違った制度を導入するべきであったかもわかりませんが、諸種の各党の政治的妥協の中で現在のような四法案、しかも小選挙区比例代表並立制を基礎としたものになったということをおわびと申しますか、一応こうであったということにつきましての御理解をいただきたいという気持ちでございます。  私は、自民党にございまして選挙制度調査会長なり政治改革本部の選挙制度部会長といたしましてその案をまとめる立場にありましただけに、いささか力の足りなかったことを痛感いたしておる次第でございます。しかし、こういう選挙制度というふうな政治の基盤を決める問題は一回で終わるのでなく、今後その都度必要に応じて漸次改善をしていって、そして最終的に国民のコンセンサスを得るものにしていくべきではなかろうか、そういうふうに考えておりますので、まずとりあえず当面の問題は、いろいろの問題もございましたが、参議院の本会議で否決をされたというふうな経過もございましたけれども、曲がりなりにも四法案が成立し、国民の前に大部分の政党が政治改革の約束をしておるというふうなことでございますから、現制度がベストとは申しませんけれども、新制度による衆議院の総選挙を近い必要な時期に断行するということが連立与党、あるいは自民党、社会党も含めた国民に対する公約ではないか、そういうふうに考えておる次第でございます。  参議院の改革につきましても、当然、政治改革と申しましたら参議院の改革そして地方の選挙の改革、そこには地方の首長等の選挙をも視野に入れて考えていかなければいけないわけでございます。衆議院のサイドで参議院の制度を勝手に決めるというわけにもまいりませんから今回は衆議院の改革ということをまず第一歩進めたわけでございますが、今後参議院の皆様方ともお話し合いを進める中で、当然参議院の改革そして地方選挙の改革というふうなものを順次進めていくというのが国民の期待にこたえるものである、そう認識をいたしております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 現在の政治改革の実現が日の目を見たという中で、与野党の政治改革協議が重ねられて、そこで総・総合意に基づいて自民党と与党との協議によって最終合意がなされた。そのとき大臣は与党側の座長として大変お骨折りをされたわけでありますけれども、そのときに自由民主党が政党法の必要性についてかなり強くお話しをしておるはずでございます。  というのも、やはり血税、政党助成金の受け皿でありますので、そういう面で法人格を持たないような政党というのはいかがか。政党法の必要性とかあるいは法人格の付与等々、政党法についてどのようなお考えをお持ちか、お伺いをいたします。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) 関連四法案の中に政党助成法というふうなものが新たに出てまいりまして、国民一人当たり二百五十円、総額三百九億円というものを政党が受理するということになりますと、当然政党はこれまでの政党よりも法人格を付与するべきであるとかあるいはまた財産の帰属関係を明確にするということは必要でございますから、私も基本的には一歩進んだ政党に対する法的な位置づけが要請されておるのではないか、そういう考え方を持っております。  ただ、この議論を私座長のもとに与野党間でやりましたときに大変激しい反対論が出てきたことも確かでございまして、それは法制上政党というものをどのように位置づけるのかという憲法等法体系全体に関連をする問題で、例えば政党というものを国会の議員数であるとかあるいは得票数によって要件を満たすというふうな単なる選挙上の政党の要件のみで規定するという場合に、次々に起こります選挙におきましてその要件を外れた場合には直ちに法人格を与えない、そういう合理的な理由はあるのか。それじゃ、あるときは政党であり、その要件を満たさない場合は政党でなくなるのか、こういうふうな問題の指摘もございました。それからまた、法人格を付与する場合には、団体の組織、設立の方法、登記、登録、監査制度あるいは意思決定の方法、精算などについて法律上明記することが必要である。しかし、そこまで明記することによって政治活動の自由なり結社の自由との関連をどう考えるのかというそういう基本的な問題の提起が行われまして、結局、協議会においては意見がまとまらず、今後の継続審議というふうな状況になっております。  私は、そう申したら少し言い過ぎになるかもわかりませんが、多少自民党的な考え方を持った男でございますから、もともと自民党でもございますし、やはり新しい助成をやるんならしっかりとした政党法ぐらいをつくってもいいんじゃないかという気持ちを心には持っておりますけれども、ただ議論をすればするほど難しい問題である。一月や二月で決まる問題ではない。また、外国の例を見ましても政党法を持っておる国というのはごく限られたものでございまして、今申しました基本的な政治の原点にかかわる問題というふうなものがございますだけに、今後の政党間の協議によって円満に決定されるべき問題である、前向きの中にも慎重に取り組んでいくべき問題であるというふうに認識いたしております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 政党が法人格を得るか得ないかとかその手続がどうということよりも、むしろ血税を受ける、返還したり精算したりという事務もあるわけでありますので、そういう面で、その責任を明確にする意味でそういう法人格は必要ではないかというふうに申し上げたわけでございます。  そして、冒頭申し上げました参議院の制度なんですけれども、やはりできたら衆議院と一体となって結果を出すべきだったかと思いますけれども、そういう参議院の選挙制度についても、現行では大阪高裁の六倍以上は違憲とか東京高裁では六倍以上だが合憲とかいろいろ判決が出ておりますけれども、大臣、個人的にでも、どういう姿が参議院の選挙制度としてよろしいのか。  それから、先ほどちょっと御答弁にもありましたけれども、やがては今度は参議院をやって、首長を含めた地方選挙制度もだんだんと取り組み、見直し整備をする、こういうお話がありましたけれども、それにつきましてもう少し詳しく御説明をお願いします。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) 私の個人的なという御示唆もございますので、あえて私の考え方を申し上げさせていただきたいと存じますが、私は二院制度の意義、そして参議院が衆議院と違った政争の場でなく良識の府であるべきだというふうな考え方から、現在の参議院の制度にも欠落しておる部分がたくさんあるのではないか。  幸か不幸か、衆議院の方が参議院にまねたと申しますか、小選挙区比例代表並立ということでスタートしようといたしております。本来ならば、参議院が今のような制度であるのならば衆議院は単純小選挙区制というふうな形の変わったものでもよかったんではないかと思いますし、それが一時自民党の提案として提案されたこともございました。しかし、国会の議論を経まして、第三党以下の存在を無視することはできないという現実的な対応の中から、もう一度Uターンしたような形で小選挙区比例代表並立制に落ちついたということでございます。  もし衆議院をそれで進めるということをお認めいただけるのならば、参議院におきましてはもっと根本的に違った制度を導入していただく方がいいのではないか。  例えば、衆議院の場合は大変な与野党の対立があり激しい政争がございます。しかし、参議院におきましてはもっと高度な立場から、その政争とは関係のない中で国民サイドでの良識ある御決断をしていただくというふうな制度を考えた場合に、今のように各県から政党を基礎に争うという形、あるいはまた比例代表におきましてもいろいろの形の中から順位がつけられ当選者が決まるというふうなことでございますが、この制度は基本的にはやはり政党中心の制度でございます。そうでなく、参議院はそこまで激しい選挙をしなくても、さらにもっと広い範囲から良識ある有識ある皆さん方のような代表を求めていく、衆議院とは一味も二味も違ったそういう形の制度を持ってくることが国民サイドから見た参議院の理想的な形ではないかというふうに私は思っております。  具体的にいろいろの考え方もございますが、この席では申し上げませんが、ただその場合に、今申しましたことはやっぱり中期的、長期的な改革でございまして、衆議院の新制度の定着の度合いを見ながら参議院を中心に御検討をいただかなければいけない問題ではないかと思います。  当面、来年六月に予定されております参議院の選挙におきましては、もうそんなに時間もないわけでございますから、今出しておられます定数の是正、憲法等にいろいろの判決等々もございますけれども、その辺に対する微調整をされる中からとりあえず選挙を行い、その後、今申しました中期的な抜本的な改革に参議院を中心に取り組んでいただくことが一番いい方法ではないかと私は考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 逆転区については参議院内部でもかなりその検討を詰めておるところでございまして、その他の抜本的な見直し、なかなかいろいろ意見が分かれているような状態でございます。  それで、衆議院の方なんですけれども、衆議院の選挙区画定審議会、これはきょう何か出たというお話ですけれども、わかる範囲で、御報告はいただけるんでしょうか。

佐野徹治自治省行政局選挙部長

○政府委員(佐野徹治君) 区割り審議会におきまして精力的に審議が進められていたところでございますが、昨日、六月二日に区割りの基準を含む区割り案の作成方針につきまして審議会で決定したところでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 これは国会に中間報告ということになっておりますけれども、これからの作業は、中間報告がいつごろで、どのような手順になっていくんでしょうか。

佐野徹治自治省行政局選挙部長

○政府委員(佐野徹治君) 国会への中間報告の問題につきましては、これは政治改革協議会におきまして連立与党と自由民主党との間で合意がなされたものでございます。  したがいまして、その実施の日時だとか方法だとか、こういったことにつきましては各党間で御協議される問題であると考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 政治改革協議会だということ、それが受け皿であるということは承知をしておりますけれども、中間報告というのはどういう形だか私承知しておりませんけれども、これはコンクリートなものじゃなくて、出されたものはまだ政治改革協議の中で変わる余地があるという判断でよろしいんですね。

佐野徹治自治省行政局選挙部長

○政府委員(佐野徹治君) 国会に対しまして区割りの審議会が報告いたすことを予定いたしております区割り案の作成方針、これは昨日、先ほど御答弁申し上げましたとおり審議会において決定をいたしたものでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 審議会の決定というのは国会において多少修正可能な、コンクリートなものでなくて修正されても仕方がない、その程度の中間報告という理解でいいのかどうかというのと、これはもう衆議院議員の死命を制するものですのでかなり長期的な議論の時間がある面では必要になろうかと思うんですが、その辺のところはこれから中間報告が出てどういったような運びになっていくのか、概略の手順、展望がわかればと思うんですが。

佐野徹治自治省行政局選挙部長

○政府委員(佐野徹治君) 区割り案につきましては、区割り審議会の設置法に基づきましてこの画定審議会が案を作成する、こういうことになっております。  私が先ほど来御答弁申し上げておりますのは、自治省が区割り審議会の事務局を担当いたしておりますので、そういった経緯については私どもの方でも承知をいたしておりますのでここで御答弁をさせていただいておりますけれども、区割りの基準等を含みます区割り案の作成方針、それから区割り案それ自体、それらの作成の権限につきましては画定審議会が持っておりますので、そこで最終的には判断される問題であるというように考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 ちょっと初歩的なお尋ねかと思いますけれども、これは両院の本会議に報告をし、そして両院で議論をされるんでしたっけ。

佐野徹治自治省行政局選挙部長

○政府委員(佐野徹治君) 政治改革協議会で決定されました連立与党と自由民主党の合意事項の内容でございますけれども、これは区割りの基準につきまして審議会が国会に対して中間報告をするように連立与党と自由民主党が協力をする、これが合意事項の内容でございます。  したがいまして、どのような形でこの中間報告を取り扱われるか、その実施の方法につきましては、これは各党間で御協議をいただく問題であると考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 これ以上あれしても平行線だと思います。  第二の地方分権についてお伺いをいたします。  この間、本会議でも私ちょっと質問いたしたんですけれども、高齢化社会にどんどん向かっている中で、地方団体は人間、権限、財源、この三つがなければどうしようもならないということはもうそちら側でもよくおわかりかと思いますけれども、財源保障の中で地方消費税の創設、これについて大臣の御意見をお伺いいたします。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) 私、先日、就任いたしました直後に税制調査会の総会にも出席をいたしまして、自治省の立場から加藤会長以下皆様方に、この地方分権の時代に見合った新しい税体系、税財源をひとつ慎重な議論の中にも創設していただきたいという要望をしてまいったところでございます。  先生も十分御理解をいただいておりますように、地方財源というものが非常に厳しい状況の中にあり百兆円の借入金が積み重なっておるというふうな状況の中で、さらに今後の高齢化福祉社会というふうなものを想定し社会資本の充実というふうなものの中から、住民サイドに立ったきめ細かい行政を行っていく上においていかに地方の財源が厳しい体制にあるかということは十分御理解をいただいておるところでございます。  そういう中から、今回税制調査会の中に地方税源問題のワーキンググループというふうなものができまして、そこで地方消費税を含めた地方税源について幅広くかつ煮詰めた御議論を現在いただいておるところでございます。  現在、地方税源は、法人所得課税に偏った不安定な都道府県の税収構造の是正が必要であるということ、さらに、消費課税を地方税として導入するべきであるということについてはこのワーキンググループにおいておおむね共通の認識を得ておるわけでございますけれども、現実的な選択肢として地方消費税の問題は最終的には政策判断の問題である、そういうふうに言われておるわけでございます。  新聞も報じておるところでございまして、必要性は認める、しかしながらそこには技術的な問題というふうなものがある。例えば税収を集めるのに、地方に偏在していくのではないか。東京なり大阪の大都市においては税収は多く上がるけれども、本当の意味で地方に灯のともるような状況の中での税源の確保になるであろうかというふうな問題等々、あるいはそれに対しますコストの問題等々もございます。  そういう中で、技術的な問題がございますけれども、これはあくまでも政策判断だということでございますから、これからの大きな問題として税制改革とともに議論されるというふうに思いますけれども、しかし私たちといたしましては、今後ワーキンググループで地方の声も十分聞いていただきまして、地方が何を求めておるかというふうな観点から納得のいく結論を求めていきたい、そのように考えておる次第でございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 ありがとうございます。  非常に今地方財政が不安定な税収構造になっておりまして、どんどん何か開いていってしまっているような傾向にございます。特に社会保障、高齢化に向かうということで社会保障の財政需要がふえてくるというんですが、国のふえ方というのは年金がかなり主流を占めておりますので、地方の場合はそのほかのもの、直接費がどんどんふえてくるということで、相当これは国と地方団体とでは社会福祉に対する財政需要が内容的に違うということをぜひ御理解いただきまして、地方税源問題ワーキンググレープのお話も大臣からございましたが、何とかそこを突破口にして独立税としての地方消費税、現行の消費譲与税を地方消費税に組みかえるとか、そういう何かめどとか対策というのはないものなんでしょうか。いかがお考えでしょうか。

滝実自治省税務局長

○政府委員(滝実君) 地方消費税への現在の譲与税の組みかえにつきましては、ただいま大臣から税制調査会での論議の状況、それから大臣としての考え方についてお述べいただいたところでございます。  私ども、先生がおっしゃいますように、この問題につきましては関係各方面の何といっても御理解が大事であるという観点から、この問題の理解を得ていただきますようなことをやってまいっておりますけれども、現在の段階では何と申しましても関係する地方団体がどこまでこの問題を熱心に推進していただけるか、こういうことではないだろうかということも一つございます。  そういう中で申し上げるならば、本日までの段階では地方六団体のうち全国知事会がこの問題に集中的に取り組んでいただいておりますけれども、とにかく全国知事会としては今も先生がおっしゃいましたような現在の譲与税で推移するというのは地方自治の立場からすればとても許されない、少なくとも地方消費税への切りかえということで大いに意欲を燃やしていただいているようでございます。また、一昨日も全国市長会がこの地方消費税の導入についての決意表明をしていただいているような状況でございます。  そういう中でございますので、形は技術的な問題がございまして地方消費税は都道府県税として組み直す、こういうようなことを御提案させていただいているわけでございますけれども、肝心の都道府県のみならず、全国市長会、全国町村会、そういう市町村が関係のある税ということで支持をして推進をしようと、こういう働きかけをしていただいておりますので、私どもとしては、まずそういう直接の関係団体、それからそれに関連する地方六団体、こういうところがやはり一つの推進の大きなキーポイントになるんではなかろうか、こういうふうに考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 いみじくも各地方団体の理解がもう少し深まればという答弁も今あったわけでありますけれども、一方には、今の消費譲与税制度でもいいんじゃないかという意見も確かにあったり、あるいはこういうことをするのはむしろ消費税体系が混乱するからやめた方がいいんじゃないか、そういう反対意見もかなりあるようでありますし、また実際問題としては大蔵の壁もかなりき  つい。  そういう中で、反対論とかそういうことについてもう少し理解をしていただくような、何か解きほぐすような努力とかあるいは説得をしてもう少し環境整備をしていきませんと、もう何年も前からこの問題は地方団体から同じように毎年毎年上がってくる要望でもありますので、その辺の反対論についてどういうふうにお答えになるか、ちょっとお尋ねします。

滝実自治省税務局長

○政府委員(滝実君) ただいま仰せのように、現在ございます消費譲与税ではなぜいけないかというのは、一般の国民の方々にはなかなかそこのところの理解が得られないという点が確かにございます。  要するに、地方財源の金目の問題からすれば譲与税で十分じゃないかという意見はございます。したがって、いわば財政効率、効率化の面からいうとそれでいいじゃないか、金額については何も問題がない、十分な譲与税を保障すればいいだろう、こういうことでございますと、一般の国民の方はうんそれでいいと、こういうことになるわけでございます。  そうしますと、これは大変だと、そんなことを言っておりますとだんだん地方税がやせ細っちゃう。問題は譲与税の金額の問題でなくて、やはり自治という、自律ということを考えた場合には税が基本じゃないのか、こういうことでございます。  現在、そういう譲与税でいいじゃないかという考え方が経済界にもともとかなり根強くございます。要するに経済の効率性ということから考えますと譲与税でいい、こういうことでございますから、私どもはやはり当面の目標は、地方六団体を中心にしてできるだけ経済界を対象にして、そういうような特に譲与税でいいという経済効率性の観点からこの問題のなかなか理解が得にくいところを中心にして理解を得ていくような格好をとってまいりたい、こういうふうに実は考えております。  それから同じく技術的な問題で、地方消費税が導入されちゃうと納税の手間が大変だというような考え方も経済界にはなお根強いものがございます。これは当然のことでございまして、税を納める側から申しますと、私どもはいただく立場でございますから、納める方の立場の方々がやっぱり大変だと、こういうふうにおっしゃいますと私どもはそれ以上のことはそこでもって言えないわけでございますけれども、したがって私どもが提案しております仕組みはほとんど手間のかからない方式ということをあえて御提案させていただいておりますので、この辺のところも経済界を中心にして御理解をいただきますように、これからが私どもはそういう納得をしていただく正念場ではないだろうか、こういうことを現在考えております。  税制調査会は六月七日、十日と全国の十一の地域でもって地方のヒアリングをやることになっておりますけれども、そういうようなヒアリングの状況を見ながら経済界等に対する働きかけをしてまいりたい、こういうふうに考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 よくわかるわけでありますけれども、じゃ逆に、逆にというよりも住民自治の観点から見ますと、地方交付税制度というのはほとんど我々の意思が反映しないんだというわけです。だからなるべく自主税源、財源を持とうと、こういう提案を今しているわけであります。そうすれば税率も自分たちで決まるじゃないかと。  そういう面で、もっと税に対する関心、それはもう住民であろうとそこに住んでいる経済行為をやっている人であろうと、したがってもっと地方自治が高まるような気がするんです、そういう制度を導入することによって。今までも選挙の投票率が非常に低い、しかしそういう身近な問題で、あるいは身近な税率まで住民が参加するようなことになれば私は非常に住民自治の上で効果があるような気がするんですが、その辺のところはいかがお考えでしょうか。

滝実自治省税務局長

○政府委員(滝実君) 確かに今の御指摘のように、この問題はそういうような立場からもう少し宣伝これ努めるべき問題だろうというふうに私どもは考えたいと存じます。  基本的には、地方団体と住民との結びつきは何といっても税というのが、住民の方からすると余りありがたくない制度かもしれませんけれども、それが非常にパーマネントに結びつくパイプというのは税というのが基本にあるわけでございますから、そこら辺のところをもう少し強調していくべきだろうという感じがいたします。  それから経済界におきましても、従来、例えば商工会議所とか商工会とかという団体は経済団体でもございますし、また地域のそういう経済団体ということを非常に強調されているわけでございますけれども、どちらかというと地域との連関性というものはやや弱いというようなことではないだろうかということもうかがわれるわけでございまして、私どもはやはり経済界と地元地域とのつながりという点をもう少し強調しながら御理解を得るような努力が必要だろうというふうに考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 財源ばかり求めてもいたし方ないことなんですが、次に地方行政改革についてちょっとお尋ねいたします。  過般、二〇〇〇年度の地方財政に関する試算を自治省が発表いたしました。これからの社会福祉関係経費の増大等々地方財政も大変だと、こういう内容で、結局借金に次ぐ借金になっている現状なんです。そういう中で、やはりかなりシビアに地方の行政改革を指導していきませんと、一方で地方の方が一部ではどんどん、いい意味でいいならいいんですけれども、むだが多かったりあるいは地方行革やっちゃってたり、そういういろんなところがありますけれども、かなりきめ細かなそういったような指導が大事かと思いますけれども、地方行政改革に取り組む大臣の御決意をお伺いします。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) 地方の行政改革に関しましては、本日の閣議におきまして私が発言をいたしたことがございます。  過般の総理大臣の政府税調会長との会談で、税制改革に対する国民の理解を得るには国、地方を通じた思い切った行政改革を進めていく必要があるとの認識が示されたが、私も総理のその発言に同感であるということでありまして、今後の我々が進めていく方針といたしまして、地方公共団体みずからがその責任と自覚のもとに、行政リストラ推進委員会の設置など住民参加の視点を重視した地方行革の推進体制を自主的、主体的に早急に確立することが期待される。また、地方行革への取り組みに当たっては、新たな発想のもとに、リストラ計画策定への住民参加、進行管理のための監視機構の設置、そして外郭団体の整理統合など抜本的な行政リストラの推進に取り組むことが期待される。  以上が私がきょう閣議で発言をいたしましたことでございますが、先ほど議論いたしました税制改革を国民に求めるというときに、行政改革が同時並行的に進んでおりませんと国民に対する説得というのは私は全くない。そういう意味におきましては中央での行革も遅々として進んでおらないというふうな評価もございますが、地方では自主的な形でいろいろ努力を続けていただいておる、そういうふうな点もございます。  今後、今申しましたような三つの柱、要するに、リストラ計画に対して住民の代表にどんどん参加していただいて、そういう声を吸い上げていく中で、また本当にそれが進んでおるかという監視機構というふうなものをも設置して、それから同時に外郭団体等の整理統合というものの実を上げていきたい、このことにつきましても積極的に取り組んでいきたいというふうに考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 次に、公共料金の値上げについてお伺いをいたしますけれども、必要ないものを急に上げるとか、もちろんそういうような値上げではないと思いますけれども、今回の羽田内閣の値上げの年内見送り、私はこれは余りにも唐突なような気がしてならないわけでございまして、そういう問題について、自治大臣は閣僚の一人として今回の公共料金の凍結についてのお感じはどのようにお持ちになっていらっしゃるでしょうか。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) 私も自治大臣として、また総理に大変近い者としてこの値上げの問題につきましては関与してまいったわけでございます。  昨今、経済が非常に厳しい情勢の中で、さらに、予算がおくれておりまして国民のサイドから見れば本当に厳しい経済情勢というものを実感され、中央の政治に対する強い期待と申しますか、あるいは同時に不安というものを持っておられるこのときに、本年初頭から公共料金の値上げというものがメジロ押しに続きました。  何もかにも上がるのか、こういうふうな世間の情勢の中で、私たちもいろいろ検討しました中からこの際一つの政治姿勢を示し、無責任に値上げをするというだけでなく、国民に呼びかけていく。そして、事業体等における経営の効率化とか合理化ということについても呼びかけていきたい。お互いがリストラをする、そういう姿勢というふうなものも必要である。  また、公共料金で特に私たちが視点を置きましたのは、一つはやはり高速道路等の料金の問題、もう一つは公団等の住宅の問題でございまして、地方にも関連をいたします下水道の値上げでございますとかあるいはその他地方バス等々の問題、これは大したものじゃないとは申しませんけれども、これらに対して強制をするというつもりはなかったわけでございまして、中央の姿勢をもって合理化が進み節減ができるものはそのように従っていただきたいという願望は持っておりましたけれども、地方の方にすべてを押しつけるというふうな気持ちはなく、そういう形の中から今回総理の主導のもとに公共料金の年内凍結ということを決定させていただいたわけでございます。  本来ならば、担当の部局である経済企画庁でございますとかあるいは大蔵当局に事前に相談をして根回しをしてそれをやるべきではなかったかと思いますけれども、日本の官僚機構というのはそんなことをやってできるものじゃございません。やるならびしゃっとやらぬと必ず反対が出て、それは何もできないということが起こるわけでありまして、その辺はやっぱり政治家なんでありますから決断するべきときは決断をさせていただくということも一つの見識だと思うのでございます。  現に、国民のサイドからアンケートをとりましたら、だれでも税金は安い方がいい、公共料金も上げてもらわぬ方がいいということになるのでございますが、国民の支持というのは五六%なり五九%というものに評価をしておりますから、今後はこの問題をどう回収していくかという問題が残っておるわけでございます。  そういう意味から、我々といたしましては閣僚の中での物価懇というものを新たに組織いたしまして、その中で今後公共料金の総点検をやる。これまでの経営合理化の推移と今後の合理化計画がそれぞれでどうなっておるかということを報告する。次に中長期的経営計画について料金設定の考え方についても点検をし、利用者のサービス向上というものに資するかどうかということの中から、またこれをしばらくおいておってすぐに公共料金が上がるというふうなことのないようにそれなりの慎重なる今後のフォローアップというふうなことをやり、国民の御期待にこたえたい、そのように考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 公共料金だけちょっと時間があれですので御質問しちゃいますけれども、事務次官通達を出したという、これは地方自治のある意味での侵害に当たらないかというような疑問も若干あるわけです。  ということは、それに従った自治体もあった、あるいは値上げを通常どおりやっちゃったところもあった。これは議会は国会みたいに通年やっていませんから、議会で決めちゃったものは幾ら通達があったといってもよすわけにいきませんし、また予算化されちゃっていますので、そういったようなことについてどういうふうに考えるのか。あるいは、それに従った自治体があった場合に、公共料金を先送りした場合に金利等々、結局後の住民負担になることは間違いない。そういったような財政的な穴というのをこの事務次官通達はカバーするようなそういったようなことを含めた通達であったかどうか。

湯浅利夫自治省財政局長

○政府委員(湯浅利夫君) 公共料金の凍結につきましての基本的な考え方はただいま大臣からお話しのとおりでございますが、これを受けまして、事務次官通達で閣議の了解を行った内容を各地方団体に即日御通知をいたしております。そして、この閣議了解の中にも地方団体においても国に準じた措置をとるよう協力を要請するという内容がございますので、この閣議了解の内容に沿ってこれから御協力いただけるところはお願いを申し上げたい、こういう趣旨で次官通達を出したところでございます。  既に議会等で議決が行われているもの、これらについて凍結するとかというような性格のものでないことは言うまでもないわけでございまして、今後の取り扱いについて閣議了解の方向に沿って御協力いただけるところは御協力していただきたい、こういう趣旨でございます。  そういう趣旨でございますので、最終的にはそれぞれの地方団体の御判断によるということでございますので、その自治体が今後どういう経営の効率化をやっていただくか、そういうようなものの中でその料金を吸収していただくかどうか、こういう御判断をそれぞれの自治体でやっていただくということでお願いをしているということでございます。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) 都合により、本委員会の審議は午後四時に再開することとし、休憩いたします。    午後一時五十二分休憩      —————・—————    午後四時四十一分開会

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、地方行政の改革に関する調査を議題とし、地方行財政、消防行政、警察行政等の基本施策に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 質問を続行いたします。  警察行政についてちょっとお伺いをいたしますけれども、私の地元の神奈川県でもかなり外国人が、もともとの在留者、それから外からもかなりふえてまいりましていろいろな影響を、特に悪い方の影響を及ぼしておるわけでございます。これはもう全国的だと思いますけれども、大阪において発生したインド人による郵便局長強盗殺人事件、あるいは東京で発生したイラン人による殺人事件では、犯人が国外へ逃亡して、その後スウェーデンで発見、逮捕されたり、ハワイでの邦人親子殺人事件に関してのアメリカの依頼に基づき日本人容疑者を東京で拘束するなど、非常に犯罪も国際的な事犯が多発をしておるわけでありますけれども、このような犯罪の国際化、国際化という表現が正しいかどうか、警察としてはこれにどのように対処しているか、外国人関係の犯罪について質問をいたします。

菅沼清高警察庁警備局長

○政府委員(菅沼清高君) お答えをいたします。  御質問にございましたとおり、このところ外国人が治安問題に影響を与える状況が大変深刻になってきております。一つは今お話しのございました犯罪の多発でございまして、もう一つは密入国等不法入国、不法滞在の問題でございます。  犯罪について申し上げますと、平成五年、昨年中の来日外国人によります刑法犯の検挙人員は七千二百七十六人でございまして、その前年に比べまして二二・一%の増加でございます。日本全体での刑法犯の増加が四・五%でございますので、外国人についていいますと五倍の増加率ということになるわけでございます。特に凶悪犯罪がふえておりまして、これは対前年三三%、また薬物犯罪も三二・六%というように大変ふえているところでございます。  また、集団密入国、不法滞在もふえてきておりまして、集団密入国につきましてはことしは既に昨年一年間の倍の数が集団密入国で検挙されております。また、不法滞在者につきましては各種の対策で横ばい状態になっておりますけれども、依然として三十万人ぐらいが不法滞在で日本国内にいるというように考えております。  こうした情勢に対処いたしますため、警察といたしましては、凶悪犯罪、薬物犯罪、国際的な職業犯罪グループによります犯罪など我が国の治安を直接脅かすような犯罪の重点的な取り締まりを行っているところでございます。また、集団密航事犯、不法就労あっせんブローカー、旅券等の偽造事犯といいました不法就労者を呼び込むような犯罪の取り締まりなどにも努めております。  なお、外国人の取り調べにつきましては言葉の問題など大変難しい問題がございまして、警察といたしましては、国際犯罪の捜査に通じた捜査官の育成あるいは外国語通訳体制の拡充、外国捜査機関との連携などを鋭意進めているところでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 時間が押しておりますので簡単で結構でございます。  外国人労働者の関係でございますが、最近不法労働者が多いようでありますけれども、ブローカーとかあるいは暴力団関係、この根元の方の対策と当該の外国人の保護ということ、その対策についてちょっとお答えいただきたいと思います。

中田恒夫警察庁刑事局保安部長

○政府委員(中田恒夫君) お答えいたします。  外国人労働者に対する保護の関係、それからまた雇用関係事犯といいましょうか、外国人労働者を食い物にするような犯罪の取り締まりのあり方についてお答えをいたします。  最初の外国人労働者に対する事件事故の防止対策というような関係でございますけれども、既に各都道府県警察におきまして実情に応じていろんな試みをやっておるわけでございますが、こういった労働者が多数居住しております地域において防犯パトロールを強化するというようなことを初めといたしまして、外国語で防犯上の注意事項を記載したパンフレット等の作成配布をする、あるいは外国人労働者を雇用している企業関係者とか就労外国人を交えました防犯懇談会を開催する、あるいは外国人からの相談等に応じるための外国人防犯連絡責任者とか防犯指導員を置くというような諸施策が試みられているところであります。今後さらにこのような施策については継続して進めてまいる所存であります。  一方、外国人労働者に係ります例えば入管法の不法就労助長罪等の雇用関係事犯についてでございますけれども、これには適切に対処していく所存でございますけれども、これをしっかりやっていくことは一面外国人労働者の保護にもつながるものでもございます。警察では、年間を通じまして暴力団やブローカーが介在する雇用関係事犯につきまして重点的な取り締まりを図っているところでありますが、特にことしは六月、七月の二カ月を、また昨年に引き続いてでございますが政府部内で外国人労働者問題啓発月間ということにそれぞれなっておりますので、これに合わせまして取り締まりの強化月間といたしまして、関係法令を多角的に適用するなどして強力な取り締まりを推進してまいりたいと存じております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 結局、何か問題を起こすのは割合不法的なあるいはオーバーステイの方とかそういう人が多いわけでございますが、これを何とかしなければいけない。  その対策の一環として、日本の国内でやっているように、国際防犯協会みたいなものを組織して各外国人を雇用している企業に入っていただいて犯罪の防止だとか外国人に対するコミュニケーションあるいは指導、そういったような組織をつくって民間の協力を得ていかないと、入管にしても人手が足りない、警察だってそうそう外国人の方ばっかりやっているわけにはいかないという事態でありますので、それを積極的に広められたらどうか。そして、できたら警察官のOBが具体的にそういう協会の指導に当たったり、それは効果が上がると思いますし、まだそういう声が非常に最近私どもの地元でも上がってきておりますけれども、その辺についてはどうお考えでしょうか。

中田恒夫警察庁刑事局保安部長

○政府委員(中田恒夫君) 外国人労働者の保護のための対策の御提言でございました。  これにつきまして、これも既に幾つかの府県におきましては、外国人を雇用する企業等にお願いをいたしまして警察とそういった企業とで不法就労防止協議会、名前はさまざまでございますけれども、こういうようなものを設けまして、外国人労働者の事件事故の防止でございますとか防犯思想の啓発、あるいは雇用に関してのいろいろなトラブルがございますのでそういうものの防止策、こういった指導を推進したり、あるいは外国人労働者が稼働します事業所の人事労務担当者の方々を集めて外国人防犯指導員というようなことでなっていただきまして、外国人労働者の保護のためのいろいろ自主的な活動というものが始まっておる府県がかなりあるということでございます。  今、委員御指摘の新しい組織をつくってやっていくということは確かに貴重な御提言でございます。ただ、私どもとしては全国的に組織されております防犯協会等の既存の組織もございますので、まずそこのあたりから活用いたしまして、退職警察官のノウハウ等の活用ということもあるかと思いますが、いろいろ参考にさせていただきながら今後しっかりやってまいりたい、鋭意取り組んでまいりたいというふうに考えております。

太田豊秋自由民主党

○太田豊秋君 石渡先輩の後を受けまして大臣の所信表明に対します質問をさせていただくわけでございますが、私は昨年の参議院の補欠選挙で当選をさせていただきまして、それまでの間は地方議員という形でおったものですから、地方におりました間にいろいろな地方の問題等々につきましてお話をしたい、あるいは陳情してきた経緯などもございまして、そういったことを含めまして地方の立場からもひとつお聞きいただきたい、こんなふうにお願いをいたし、御指導いただきたいと思うものでございます。  まず、地方財政全般について自治大臣の所見をお伺いいたしたいわけでありますが、政府では長引く不況から一日も早く脱却したいというようなことで補正予算を組むなどして景気対策を実行してきたわけでありますが、今回大幅な減税政策もその一つであるのかなと、こんなふうにも考えられるわけでございます。  このような政府の政策に協力するために地方におきましても住民税の特別減税を実施することになったわけでありますし、また、国の所得税減税と地方の住民税減税によりまして平成六年度の地方財政に与える影響というのは総額で二兆八千九百億円というふうなことでありまして、交付税特別会計における借入金で補てんすることといたしておりますが、資金運用部からの借り入れというのは将来地方が国に返す借入金というふうなことで残るわけであります。  ある意味では、その分は将来の交付税総額の先取りというふうな形にもなるわけでありますし、また、住民税減税などに伴う減収額というのは一兆六千五百億円、これは減税補てん債の発行許可によって補てんすることになりましたが、これにかかわります元利償還金につきましては都道府県にあっては八〇%、そして市町村にあっては七五%を将来の交付税の基準財政需要額の中に算入されるということになりますと、これらについても結局のところは将来の交付税の言うなれば総額の先取りとなるばかりか、それぞれ残りの地方の負担というものはかなりウエートを占めてくるんじゃなかろうか、こんなことに考えられます。  また一方におきまして、地方においては政府の政策と独立した形でそれぞれ自主的に主体的に地域づくりを推進してまいっております。これに加えて、ここ数年間国の総合経済対策に協力する形で地方の単独事業なども積極的に展開してきておりますから、その元利償還金などは将来の交付税措置に依存することとなっておりますが、しかしその結果、地方の累積赤字は昨年が八十一兆九百三十九億円程度でありましたのが平成六年度はいよいよ百兆を超えてしまうというふうなことになったわけでありまして、この赤字償還というのは将来の地方財政には大変憂慮すべき事態を招くことが想像されるわけでございます。さらに、毎年度国庫補助金の一般財源化にかかわる交付税措置も各年度の額はそれぞれ大変少額ではございますが、これらの問題も将来的には地方財政を圧迫していくおそれがあるんじゃなかろうか。  このように見てまいりますと、国も多額の赤字を抱えておりますが、それに比してまだ地方は大丈夫なんだというふうな楽観的な見方もあるようでありますが、しかしこれはそうではないんだろうというふうに、もう既に地方は大変財政が逼迫しているというふうに見られるわけでございまして、自治大臣は今後の地方財政についてどのような見通しをお持ちなのか、また将来に向けて地方財源の充実確保につきましても抜本的な対策を講ずる必要があると思いますが、どのような手だてを講じようとされておられるのか、御所見をお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

湯浅利夫自治省財政局長

○政府委員(湯浅利夫君) ただいま御指摘のとおり、平成六年度におきましては所得税、住民税の特別減税などの影響がございますし、またここ数年におきましては景気対策のためにいろいろな御協力をいただきまして、借入金が相当ふえてきております。御指摘のとおり、今年度末におきましては百兆円を超える借入金の残高を抱えるということになろうかと思いますので、この償還というものは非常に大きなこれからの問題になるんじゃないかというふうに私どもも危惧しているところでございます。  また一方、将来のことを考えますと、生活関連社会資本の整備を行いますとか地域福祉の充実を行っていくということをこれから地方としてはいよいよやっていかなきゃならないということになりますと、そちらの方の経費も相当かかってくるということでございますから、地方財政の置かれている現状というものは極めて厳しいものがあろうかというふうに考えております。  そのためには、やはり今回の税制改正でいろいろと御論議もいただいているところでございますけれども、こういう機会に地方の税財源を拡充していただくという方向でいろいろと御協力もいただかなければならないんじゃないかというふうに考えているところでございまして、地方分権の担い手といたしまして自主的、主体的に行政を推進するための地方の一般財源の拡充について今後とも努力をしてまいりたいというふうに考えております。

太田豊秋自由民主党

○太田豊秋君 ただいまの御答弁のように、ぜひ地方に余り負担のかからない、そういった拡充方をよろしくお願いを申し上げる次第でございます。  次に、地方分権の推進についてでございますが、地方分権の推進論者でありました前の細川総理に地方は大変な期待をいたしたわけでございます。しかし、実際にはパイロット自治体制度といったような形でお茶を濁してスタートするというようなことでありまして、地方分権の今後についても決して楽観できる状況ではないんじゃないかというふうに私どもは見ておったわけであります。  政府としては、第三次の行革審の答申を踏まえまして行政改革推進本部を設置して、先月二十六日には地方分権部会を発足させたようであります。この部会では年内に大綱をまとめるというふうなことを聞いておりますし、その部会のメンバーというのは、本部員として総理以下八名の関係閣僚が参加し、専門員としては各界から八名の有識者で構成されると聞いております。この有識者の中には三名の自治体の首長さんも予定されているようでありますが、地方分権の推進の根本というものは、私は中央と地方の役割分担を明確化した上で両者が対等な協力者の関係を築いていくことではなかろうか、このように常々考えておるわけであります。  そのためには、中央、地方における政策形成のための各種審議会あるいは委員会などには相互に積極的に参画をしていく必要があると思うのであります。また、中央、地方の間の人的交流につきましても、現在の国と地方の交流のように国から地方への派遣だけが圧倒的に多いということではなくて、対等な立場で大規模な人事の交流というふうなものが求められていくべきではなかろうか、こんなふうにも考えられるわけであります。さらに、地方分権基本法の制定については、内容としては地方分権の理念、目的、分権推進の具体化に向けた中央、地方の責務、あるいは権限移譲についての原則、関連法律の速やかな見直しなどが考えられるわけでございます。いずれにいたしましても、基本法の制定に当たりましては、地方の意見が十分に反映されるシステムづくりが必要ではないかと考えられます。  政府が年内にも策定すると聞いております地方分権推進大綱の検討の段階から地方の関係者が参画されることが極めて重要ではなかろうか、こんなふうに考えられるわけでございます。その点で言えば、政府による地方分権部会の専門員の中に三人の首長さんが参加しているようなそういうものではなくて、もっと広く人材を参加させる必要があって、例えば都道府県あるいは市町村、そして地元の代表によるような地方分権委員会というようなものも設置が必要ではなかろうか、こんなふうにも考えられるわけであります。  さらに大切なのは、基本法制定後にはこのような地方分権推進委員会に国からも参加をしていただきまして、パートナーシップ委員会といいましょうか、そんなような権限のある行政機関をつくっていただきまして、そしてそれに住民の代表だとか、あるいは地方分権推進計画の策定とかその推進がどのようになされているのか、そういった実行監視システムなども構築する必要があるんじゃなかろうかなと考えておるわけであります。  以上、いろいろ地方分権の推進について具体的な提言をしながらまいったわけでありますが、しかし要は真の地方分権の担い手というのは市町村であり、しかもそれと住民であることを念頭に置きまして地方分権の推進を図っていくべきではないかというふうに思うわけでございますが、これら地方分権推進に向けての大臣の御決意などをお聞かせいただければと、このようにお願いをいたすわけであります。

吉田弘正自治省行政局長

○政府委員(吉田弘正君) 地方分権の推進についてのお話でございます。  言うまでもなく、行政事務はできるだけ住民の身近な地方公共団体の責任において処理されるということが最も適当でございますし、また総合的な行政主体である地方公共団体の手によって行われることが必要であるというふうに考えております。さらに最近におきましては、特に国土の均衡ある発展を図って豊かさを実感できるような社会を実現する、地域地域の自主性を伸ばしていくということが大変重要な課題になってきておりまして、そういう意味からも地方分権が大きな課題になってきておるというふうに理解しております。  このような視点に立ちまして、国と地方の役割分担の見直し、先ほどございましたが、まさにそのとおりでございまして、地方公共団体の自主性、自律性の強化を図っていくということが地方分権を確立する道であるというふうに考えております。  また、地方分権を推進する上で、これを支える地方団体における人材の問題でございますが、この人材育成ということは非常に大きな重要な課題であるというふうに考えておりますし、国と地方との人事交流につきましてもお話がございましたが、これもそのような方向で推進していくことが大変重要かと思っております。  また、政府の行革推進本部の地方分権部会に関連していろいろお尋ねがございました。  先般、臨時行政改革審議会の最終答申を踏まえまして二月十五日にいわゆる中期行革大綱というものを決定いたしまして、その中でも地方分権の推進を大きな柱として取り上げているわけでございます。そして、国と地方の関係等の改革に関する大綱方針というものを平成六年中を目途に策定して、それの策定後直ちにこれに沿って地方分権の推進に関する基本的な法律の制定を目指すということにもなっております。そのようなことでこの五月二十四日には行革推進本部の方に地方分権部会が設けられたところでございます。お話しございましたように、八人の閣僚と八人の専門員ということでメンバーになっておりまして、第一回の会合がこの三十日に行われまして、そこでこの大綱方針の取りまとめについて鋭意これから詰めてまいるということになっているわけでございます。  この地方分権部会には、地方団体を代表するよ叶うな知事、市長、町村長ということで、それぞれ三人の地方団体の代表者も専門員として参加をいただいておりまして、地方の意見がこれに反映するようにということになっているというふうに思っております。またその関係で、地方団体のいろんな意見も、各種地方団体の連合体等からもそういう意見を聞くというようなこともあろうかと思います。そういう中でこの分権大綱方針というものをつくっていこうということになるかと思います。  この地方分権の推進のための基本法を制定した後に、その実行監視をするような機関を設置すべしというお話がございました。  確かにそういうことが大切であると思いますが、現在、地方分権の推進のための体制を整備しつつ、どういう方法を講じたらいいかということも議論をしているところでございます。どれが最も地方分権の推進に効果的であるかというような見地で論議を行っているところでございまして、その論議の動向も見きわめながら適切に対応してまいりたいと考えております。

太田豊秋自由民主党

○太田豊秋君 大変ありがとうございます。  次に、私は地方の議員をいたしましておりましたころからよく考えておりました警察行政につきましてお話をお伺いいたしたいと思います。  我が国における現在の治安状況というのは、銃器を使用した凶悪犯罪あるいは来日外国人による犯罪、薬物事犯などが多発しておりますとともに、社会の仕組みが複雑化した結果、犯罪要因は非常に増加をいたしてきておりまして、犯罪は多様化、広域化、そして国際化してきております。また地方では、ひったくり事件だとか覚せい剤の事犯だとか自転車の窃盗だとか、言うなれば地域住民に身近な脅威を与えるような犯罪の増加が目立ってきております。  これまで我が国の治安水準が極めて高く保たれてきたのは日本の警察の優秀性のたまものだろうと思いますが、それに加えまして地域社会による自主的な防犯機能が支えてきたものであります。また、地域社会が今大変変容をいたしまして、地域住民の連帯意識が希薄化してきているんじゃなかろうか。また、匿名性の増大を今大変招いてきております。そういう中で、良好な警察活動を支えてきた基盤が大きく揺らぎつつあるんじゃなかろうかというふうに考えられます。  こういった状況のもとで、地域住民の犯罪に対する不安感は増大をしてきておりますし、安全で住みよい社会の実現に対する住民のニーズはますます高まってきておるところでございます。  ところが、このような情勢の変化に対応した警察官の増員というのが十分なされていないんではなかろうかと私は思うものであります。  例えば平成三年過ぎから今日までの都道府県警察における警察官の人数というのは二十二万一千八十五人のままでありまして、一向にこれが増員をされておりません。警察庁ではハイテク交番に代表されるような機械化とか省力化とかを行って人員増にかわる対策を講じられておるようでありますが、どうしても人間としてあるいは人の心でもって対応しなければ処理のできない分野がたくさんあるんじゃなかろうか、こんなふうに考えられます。  私ども福島県などでもそうでありますが、一極集中とかあるいは県庁所在地とか、比較的大きな都市に人口が集中する傾向がありまして、過疎地は過疎地でなお一層人口が減少していきます。こういった中で警察官の配置にも非常に大きな影響を与えてきております。  それは、例えば都市近郊に宅地造成がされてそこに交番をつくらなければならなくなるとか、あるいはまた新たな、例えば福島県の場合で申しわけありませんが、東北新幹線あるいは常磐高速道、東北道、そして横断道という磐越自動車道、あるいは福島空港というふうな形で社会資本あるいは社会情勢が急激に変化をしてきたような場合には、どうしても重要なポストにいる警察官であってもそこに配置がえをしていかなければならない。そうしますと、過疎地がますますあらゆる面で過疎になっていき、その過疎に残されている住民の方々は子供とか老人とか御婦人とかそういった方になっていってしまう。そうしますと、非常に不安が募っていくんではなかろうか、こんなふうなことが考えられるわけでございます。  日本の警察官一人当たりの負担人口というのは先進国では最も多くて、例えば欧米では七〇%弱の三百八十人前後であり、イタリア、フランスは日本の約半数。日本は五百六十一人でありますから、日本の警察というのは大変に御苦労なさっておられるということも考えられるわけでありまして、こういったことを考えましたときに、やはり治安の維持といったことも考えますとどうしても警察官の増員というのは必要であります。  ただ、増員をしていきますとどうしても首都近郊に配分がなされてしまって、社会情勢の変化があるような地域にも何とか配意をいただかなければならないというのが現状ではなかろうかというふうに考えます。ちなみに、福島県の場合などは七百四十七人で、日本平均が五百六十一人ですから、一人当たりの人口は百八十人も警察官が多く面倒を見ていただいていることになります。  こういったことを含めまして、今後、在日外国人の急増などもありますので、治安の関係からいいましても都道府県の警察官の飛躍的な増員を実現していただけるように警察庁にその見解などもお伺いしたいと思うわけでございます。よろしくお願いいたします。

廣瀬權警察庁長官官房長

○政府委員(廣瀬權君) ただいま委員御指摘のとおり、最近の社会情勢の大きな変化あるいは犯罪情勢も大変厳しい状況にございまして、第一線警察官の抱える負担というのはますます大きくなっている、御指摘のとおりでございます。ただ、地方警察官の増員につきましては、これまた御案内のとおり、行革審におきまして原則凍結という答申も出ておりますし、また国、地方を通じての厳しい財政事情等を考慮いたしまして、最近は可能な限り抑制をいたしているというところでございます。  ただ、警察といたしましては、ただいま何もしていないというわけではございませんで、いろいろな内部努力、警察版リストラというものをやっております。例えばデスク組織のフラット化。これは管理部門をピラミッド型にしておく必要はない、フラットにしまして、そこから出てきた人間を交番とか駐在に配置するということにも努めております。また、警察官でなく一般職員の方でもできる仕事が結構ございますので、そういう一般職の増員に努めまして、できるだけ警察官を第一線に出すという形にも努めているところでございます。そういう内部努力をただいましているところでございますし、今後とも組織、人員の効率的な配置、あるいは個々の警察官の能力の向上、装備資機材の近代化等に一層努めてまいりたいと思っております。  温かいお話を賜っているわけでございますが、引き続き必要な体制の整備につきましては十分検討してまいりたいと思います。

太田豊秋自由民主党

○太田豊秋君 ひとつ地方の実情というものをよくお考えいただきまして、何分よろしくこの増員につきましてはお願いを申し上げたい、このようにお願いいたすわけであります。  次に、交通関係についてお伺いいたしたいと思います。  百二十六国会におきまして道路交通法の大きな改正がありまして、今国会から参議院にも交通安全対策特別委員会ができましたので細かい御質問につきましてはそちらの方でしていただくのが適当と思いますが、この場では大臣初め警察庁の決意などをお伺いしたいと思うわけでございます。  まず、交通事故による死亡者数でありますが、昨年は四年ぶりに一万一千人の大台を下回ったというふうなことで、その努力に対しては心から敬意を表する次第であります。また、国民の皆様の御協力をいただきながら、第二次交通戦争とも言われているこういったことについて激減をしていくような努力をなお一層お願いをいたすわけでございます。  しかし、とは申しましても、交通事故の特徴として最近は若者と高齢者の犠牲が多いことが挙げられておるわけでありますが、我が国は今後ますます高齢化が進むことが予想されておりますし、事態の悪化が憂慮されるわけでございます。そこでこのような交通環境の変化に対しまして、警察庁の方でも、これまでの規制や交通安全施設を中心とした対策のほかにソフト面を重視した対策にも近年力を入れておるようでございます。  そこで、今後の交通環境の変化に対してどのように重点を置いて交通行政を進めていくお考えなのか、御所見をお伺いいたします。  また、現在の厳しい交通事情というのは、ハンディキャップを持った人々や幼児あるいは児童などのいわゆる交通弱者にとっても脅威と言われます。高齢者を含めこれらの人々に安心して生活ができる交通環境を提供することは真の豊かな社会の創造へ通ずるものでありまして、そのためには何よりも人々の心の教育というものが大切であろうと思います。人々の心に弱者に対するいたわりの気持ちあるいは余裕を育てることが必要ではないかと思います。  このような社会の創造を警察にだけ期待するということはとても無理なことではございますが、今後の運転者教育の改善などの際にはぜひともこの観点を忘れないでいただきたいと思うわけでありますが、いかがお考えでしょうか。御所見をお伺いいたします。

田中節夫警察庁交通局長

○政府委員(田中節夫君) 委員御指摘のとおり、交通死亡事故につきましては減少の傾向を示しておりますが、運転免許保有者あるいは自動車保有台数の増加、さらには人口の高齢化等がございまして、楽観を許さないというふうに考えております。  交通事故の発生にはいろいろ原因があるわけでございますけれども、これを長期的かつ継続的に減少させていくためには、交通安全施設のいわゆるハード面の整備に加えまして、国民の皆さん一人一人の安全意識の向上、運転者一人一人の資質の向上を図ることが極めて重要であるというふうに考えております。私どもといたしましては、安全で快適な車社会を築くための主役はあくまでも国民の皆さん一人一人であるということを強調しながら、交通事故の危険性を実際に体験できるような参加型あるいは実践型の交通安全教育を進めてまいりたいというふうに考えております。  また、高齢化社会が進展いたしますし、またハンディキャップを持たれた方の社会参加が進む中で、これらの方々を交通の場に積極的に迎え入れる、参加するというようなことも大変重要であるというふうに考えております。私どもといたしましては、安全施設はもとよりでございますすれども、高齢者やハンディキャップを持たれた方々などいわゆる交通弱者の心持ちに配慮してやさしく受け入れる、そういうようなドライバーをつくることを目指して頑張ってまいりたいというふうに考えております。

太田豊秋自由民主党

○太田豊秋君 次に、過積載についてでありますが、この前の道交法改正で、運転免許証の有効期間を優良運転手に限っては五年に延長するという内容、また駐車違反につきましては車どめというふうなこと、こういったことを考えますと、これらのことについては大変にマスコミでも取り上げられて、いわゆる地域の運転免許証を持ったドライバーの方々も関心を示しているわけでありますが、しかし過積載に対する制限の強化というのも大変重要な問題だと思うわけであります。  物理的な話といたしましては、物体のエネルギーというのは速度と重量によって決まってくるというふうなことでありますから、過積載を野放しにすることは事故が起こった場合の被害を大きくするというようなことでありますので、これは許すことができないわけであります。  ところで、過積載の問題を考える場合に、なぜここまで過積載が横行しているのかという原因を考えないと根本的な解決は得られないんじゃなかろうか、こんなふうに思われるわけであります。そこでこの前の改正では、一つの方法として、荷主などが過積載を指示した場合にその責任を問うことができるような規定を設けるなど過積載の背後関係にメスを入れておりますが、これではまだまだ十分ではないんでなかろうかと思われます。  そこでお伺いいたすわけでありますが、過積載問題を根本的に解決するにはどうしたらよいかというふうなことでありますし、それと同時に、荷主や運転手のみにこの責任を求めるということだけで事は足りるかどうかというふうな問題でございますが、この点につきまして大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。  また、施行間もないわけでありますから難しいかもわかりませんが、これまでの過積載に関する改正規定によって上げられました成果の実態などもおわかりでしたら、お知らせいただきたいと思います。

田中節夫警察庁交通局長

○政府委員(田中節夫君) 私から法施行後の状況につきまして御説明させていただきます。  五月十日の改正道交法施行日に全国一斉の取り締まりを行いました。検挙の状況を見てみますと、超過割合が二倍以上であったものは全体の一六・四%でございました。これは施行前が約三〇%でございましたので、改正法の後は特に悪質な過積載が減少している。さらに、いわゆる差し枠をはめた車というものも減少しておるところでございます。さらに、自動車の使用者に対し過積載を防止するための必要な措置をとることを指示した件数が二十九件、さらには荷主に再発防止命令を出したものが一件ございます。  この時点で即断することはやや問題があるかと思いますけれども、相当の効果があったというふうに考えております。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) この問題は衆議院の予算委員会におきましても問題の提起がされたわけでございます。それは、ここで過積載を取り締まるということはパニック状態をつくるのではないか、要するに最近お米の問題で行列ができたように、それに制限を加えることによって物資の移動というふうなものが現在の道路事情なり車の事情で大変大きな問題が起こってくるのではないかというふうな問題の提起がございました。  私は大都市の出身でございますけれども、今申したのは北海道なり東北の方からこちらへ運んでくるというふうなことについての問題点の指摘ではなかったかと思いますが、大都市周辺では、例えば土砂を埋め立てるというふうな非常に大きなダンプがございまして、これが早朝なり深夜に運転をする中で荷が崩れて高速道路が全面的に通行の禁止がなされるというふうな、そういうふうなことから道交法の改正を行ったわけでございます。  そこで、問題になって提起されておりますことは、スピードであれば六十キロオーバーであるとか百キロオーバーに見合ったいわゆる罰則なり罰金というふうなものが科せられるのに、過積載の場合は一キロオーバーしても罪は罪、罰は罰というふうなことになってくると、結局、運の悪いものは会社が倒産したりあるいはまた生活に窮したりというふうなことになる。この辺について、もう少し警察当局なりの取り締まりということについても心を配ったものをやってもらわなければいかぬというふうな議論の提示がございました。  ただいま局長の方から、道交法の改正によりましてそれだけの効果を上げておるわけでございますが、倍を積んでおったものが三十数%というふうな提示がございましたが、何も目こぼしをするというわけではございませんけれども、節度ある運搬なり輸送行政というふうなものをやっていただくという中から実質的な効果を上げていく、そして国民生活に大きな被害あるいは業界に大きな被害がないような配慮をしながら、適切な運営、取り締まりをやっていくべきではないかというふうに認識いたしております。

太田豊秋自由民主党

○太田豊秋君 きょうは時間がなくなりましたので、消防庁からもおいでいただいておるわけでありますが、以上でやめさせていただきます。ありがとうございました。

岩崎昭弥日本社会党・護憲民主連合

○岩崎昭弥君 岩崎昭弥です。  自治大臣就任の抱負は本日の所信表明でも述べておられますが、「地方自治トップ情報」という小さい冊子がありまして、この中でのあいさつが極めて簡潔で明瞭で印象が深かったわけであります。すなわち、「連立政権は、新しい時代の風を背に、「改革」の旗を掲げ全力を投入してまいりました。今後とも政治改革の完結、税制改革の実現、地方分権の推進など当面する諸課題に、担当大臣として最善を尽くして取り組んでまいる決意であります。」というふうに言っておられるわけであります。  連立政権は、社会党が離脱しましたので、だれが見てもその基盤は危なっかしいのでありますが、大臣の決意は大いに買いたいと思うのであります。したがって、私は社会党も地方自治を推進する立場から協力すべきものは大いに協力をしたいというふうに思います。  大臣の決意のうち政治改革については議論がありましたが、近く区割りが画定して、やがて完成をするでしょう。問題は、先ほども議論がありましたが、地方分権と地方税制の改革だと私は思うんです。それで、この二点について基本的なことだけを大臣にお聞きしたいと思うんです。  まず地方分権からいきますが、地方分権の推進については昨年本委員会が、衆議院も一緒ですけれども、憲政史上初の地方分権の推進に関する決議を行いましたし、第三次行革審の最終答申にも地方分権の推進が盛り込まれました。政府は、行政改革推進本部を去る一月二十一日に設置し、二月十五日には行革大綱を閣議決定しております。そして、五月二十四日に地方分権部会を設置して、本年の十二月中には大綱方針を作成したいとの日程で作業をしておられるようであります。  一方、地方制度調査会は、総理大臣の諮問に従いまして地方分権のあり方、それだけではございませんが、地方分権のあり方を協議して、地方分権については本年十一月中に報告をまとめられるように審議を進めておられるのであります。  また、連立与党の地方分権プロジェクトというのがありまして、これも六月中に地方分権推進基本法、仮称ですが、基本法のようなものを作成するとの目標で作業中でしたが、社会党の離脱でプロジェクトチームは再編中であると思いますが、いずれにしても近く大綱案をまとめなさるだろうと思うのであります。すなわち、地方分権の推進に関する作業は一つの流れとなっておりまして、大綱方針の作成に向かって集約をされていくものと私は思います。  そこで大臣にお願いしたいことは、真の地方分権の確立ということであります。憲法に言います立法、司法、行政の三権にもう一つ独立して地方自治権があるというふうに、国の行政に対して地方分権として位置づけることが大綱方針であってほしいと願っておるのでありますが、そのような大綱方針になるのかどうか、大臣の決意を聞きたいのであります。  ついでにもう一つ、地方財政の確立について申し上げます。  地方財政の確立はすなわち地方税制の抜本的な改革となろうかと思うんです。先ほども石渡先生から質問がありましたが、税制改革のあり方については政府税制調査会が検討中です。問題は地方から見た場合の政府税調の議論でございます。国税一辺倒の税制改正か地方分権をにらんで国税、地方税を通ずる真の抜本的税制改革になるのか、今、税制改革に問われているのは極めて重要な税制の根本的な課題ではなかろうかと私は思うんです。  このことに関し、政府税調の加藤寛会長は去る五月三十一日の総会後の記者会見で、地方消費税の導入問題について税調には賛否両論があり工夫すれば何とかなると思うが、それには政治的決断が必要になると述べ、導入の是非は今後の政治状況にゆだねる方向を示唆したと新聞が書いているのであります。  国会では羽田首相が五月三十一日の衆議院の予算委員会で、地方消費税についていずれ決断しなければならないと述べ、導入に前向きの姿勢を示したとあります。首相が地方消費税の導入に積極的姿勢を示したのは初めてと新聞が伝えております。  地方消費税は税制改革論議の焦点の一つでありまして、複雑な納税事務や実務上の問題などを理由に大蔵省が難色を示しているようでありまして、自治省、地方自治体とも調整がついていないのが実情であります。首相は、地方分権の推進に関連し、高齢化社会の到来で介護、療育費用など地方自治体の福祉関連支出の拡大が予想されることを指摘した上で、地方財源を本気で考えてみたいと意欲を見せたということでございます。地方財政の確立なくして地方自治はありません。国と地方の役割分担の見直し、国からの権限の移管などの推進も第三次行革審が高らかに指摘したところでございまして、これは当然必要であります。  私はここでは財政の確立と表裏一体で研究されている地方消費税について質問するんですが、地方消費税の論点は後段で自治省の皆さんと議論をしたいと思いますけれども、地方消費税の基本的な考えについて大臣の所見を承りたいのであります。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) ただいま岩崎先生がいろいろとお述べになりましたとおりでございまして、これまでも地方分権というふうなことが言われてまいりましたが、まさにあらゆる角度から、国会の決議あるいは審議会その他もろもろの専門家の答申、そうして地方の盛り上がり等々から考えまして、この時期に確実に地方分権の問題を大きく前進させなければならない、そういう気持ちで私はこの仕事に取り組んでいきたいというふうに考えております。  これまでいろいろのことが起こりましたが、私は先日地方分権のその委員会に出まして発言を求めました。各県の知事なり、地方の代表のみならず専門家も集まられまして、年末までに結論を出すという、そういう中から、行政に関する提案、もろもろの政策提案のみならず財政の問題についても十分な裏打ちをしていただきたいというふうなことを強く要望してまいったわけでございます。  今提出されております地方自治法の一部改正案によりまして広域連合制度でありますとか中核市制度、それまでに出ましたいわゆる地方の拠点都市構想であるとかパイロットの問題等々、一部の角度から権限を移譲し地方に光を当てるというふうなことをやってまいりましたが、この機会に抜本的な大綱を策定し、そしてできれば基本法をつくる、こういう方向に持っていくべきではなかろうかというふうに思っております。  実は、私の体験を申し上げるわけでございますが、ちょうど五年前に土地基本法というのを制定いたしましたときに私は担当の大臣を務めさせていただいたわけで、社会党の委員長のもとでこの参議院でも大変長い真剣な議論をさせていただいたわけでございました。  土地基本法は、土地は個人のものでなく公のものだということを基本的に決めたものでございまして、法案自体は十数条のそんなに大きなものではございませんでした。私は実感としてこれがどれだけ効果があるのかなというふうに感じたのでございますが、五年たちました今日、建設省のサイドからも国土庁のサイドからもあるいはその他の地方自治体のサイドからも、土地基本法があったということによってどれだけその後土地行政を進めるのにはプラスになったか、こういうふうな評価を受けましたときに、地方分権に対する基本法というものはもう遅きに失しておるといってもいい、この機会を除いてほかに時期はないのではないか、こういうふうな認識をいたしておるわけでございます。  なお、地方の税財政の問題につきましては、御案内のとおり、政府税調のワーキンググループにおきまして今真剣に深く広く議論がされておるところでございまして、地方に財源を与えなければいけないというふうなこと、また、今後地方のニードがさらに大きくなってくる、福祉のパイが広がり社会資本の整備に対する要求というものも広がってくる場合に、地方に財源が要るということは政府税調の中でのコンセンサスになっておるわけでございますけれども、ただそうであるとはいえ、技術的な問題といたしましてその税配分の財源をどのような形で与えるのか、ここが大きな問題になっております。  法人事業税に偏った不安定な都道府県の税収構造を是正し、消費課税を地方税として導入するべきであるということについては共通の認識を得たところでございまして、ただその後、技術的、専門的な面からこれをどのように徴収するか、あるいは今のまま消費税を徴収した場合には大都市偏在になるのではないか、こういうふうないろいろの両論が議論されておるところでございますが、最終的にはこれは政策判断だと、こういうふうになっておりますので、今後このワーキンググループの議論をも注意深く見詰めながら、この機会に必ず地方において財源が確保できるような税制の改革を断行してもらいたい、そして車の両輪の形の中から地方分権を確実に前進せしめたい、そのように考えておる次第でございます。

岩崎昭弥日本社会党・護憲民主連合

○岩崎昭弥君 今の大臣のお話を聞いておると地方に金の要ることや消費税のことも十分理解していらっしゃるので釈迦に説法かもしれませんが、地方六団体も大変地方消費税には関心を持っているわけでございます。したがいまして、地方税に対する六団体の考え方を紹介しまして、お願いしたいと思うんです。  都道府県や市町村が福祉、教育、生活環境整備など、今大臣がおっしゃった住民の生活に不可欠で身近な仕事を行っていくためには金が要るわけですが、納税者が県や市町村に税金を直接納める、かつその使い道を住民が見詰めている、そういうことが重要だと言っているわけです。自分の金がどこに使われているかというのがよくわかるからです。したがいまして、税を通じた地域住民と自治体の責任あるつながりによりまして自主的な地域づくり、言ってみれば地方自治、地方分権を進めることができる、こう言っているのであります。  ところが、自治体が果たしている仕事に比べて現在の地方税の収入は決して十分ではありません。地方の歳入中に占める地方税の収入の割合は、平成四年度の決算で見ますと三八%にしかすぎないのであります。租税歳入、最終支出に見る国と地方の割合を平成四年度の決算で見ますと、租税総額が九十一兆九千六百四十七億円。この内訳は、国税が六二・四%に対して地方税は三七・六%、つまり二対一の関係です。最終支出を見ますと、百三十四兆八千三十八億。国の歳出の方は三四・五%、地方の歳出は六五・五%でありまして、歳出の方は国が一に対して地方は大体二、こういうことになっているのであります。地方税は地方自治、地方分権の基盤であるにもかかわらず、このような状態では財政面において地方自治が泣いていると言っても私は過言ではないと思うのであります。  これから本格的な高齢化社会を迎えることは先ほどから自民党の方々からも指摘がありました。ホームヘルパーの増員、在宅福祉サービスの充実、お年寄りも安全で快適に暮らせる生活環境の整備など地域福祉ニーズがますます増大をしております。これらの仕事の大部分は自治体が担っているのであります。十分な地方財源によって確固たる財政基盤を確立することが自治体にとっては  不可欠になっているのであります。  ところで、福祉に関する地方の負担は国に劣らぬ負担と現在なっているんですね。自治省からもらった資料も地方からもらった資料も一緒ですが、グラフがついていますけれども、各種福祉の国と地方の負担内訳を見ますと、医療、年金は国の負担が大きい、介護その他の福祉は地方の負担が大きいというのが傾向でございます。厚生省が平成六年三月に発表した二十一世紀ビジョンでは、今後は介護その他の福祉の充実を図ることが必要であると言っているわけであります。この場合、今言いましたように、当然地方の財政負担が増加することが予測をされるわけであります。  自治体の社会福祉系統経費とその財源内訳を見ますと、福祉に関する地方負担の伸びは近年国を大幅に上回って伸びているのであります。国の福祉予算の伸び率は七年間で三三%の伸びであります。これは社会保障関係費を昭和六十年度と平成四年度を対比したときの数字です。これに対して自治体の決算の伸び率を見ますと、七年間で七七%も伸びている。自治体は社会福祉系統の費用で、これも昭和六十年度と平成四年度とを対比した数字でございます。平成六年度のゴールドプラン事業の国と地方の負担額は、国が二千九百二十五億円、地方が二千六百八十五億円と、大体同じような数字になっています。つまり、地方の実情を述べると、高齢化が進展することとその地方の高齢化を支えるための安定した地方税収の充実が必要であるということが十分にわかるわけであります。  ところで、その地方財政はどうなっているかということであります。バブル経済の崩壊以来、低迷する景気の影響もありまして、地方税収は平成四年度に引き続き平成五年度においても前年を下回ることは確実でありましょう。さらに、六年度も大規模な住民税の減税や法人関係税の不振などによりまして前年度を相当額下回ると見込まれております。大変厳しい状況にあることは自治省も御承知のとおりであります。  一方、借入残高の状況を見ますと、さっき話がありましたが、これも大変厳しいんです。すなわち、平成六年度末には地方の借入金残高が百兆円を超えるものと見込まれています。これは国民一人当たり百八十万円強の借金を背負うという計算になるのであります。こうして年々地方財政は一段と厳しさを増しておるのが現状であります。言ってみれば、地方財政は増大する行政ニーズと税収不振によりまして極めて厳しい状態にあることをくどいようですが強調しておきたいと思うのであります。  ところで、現在の地方税の体系を国税と比較しながら直間比率の推移で見てみますと問題点がよく理解できるのであります。すなわち地方税は、逐年間接税の比率が低下して、最近は九対一と国税以上に直接税に偏っております。このため、景気に左右されやすく税収の変動が激しいという問題があります。つまり、このことから地方が消費税を望んでいるわけですが、安定的な地方税体系の確立をすることが必要だというふうに訴えているわけであります。  また、地方税収入に占める間接税の割合の変化を見ますと、消費税が導入された平成元年度に極端に減少していることがわかります。そこにグラフをつけておきましたけれども、それは、消費税導入に伴う地方間接税の整理があのとき行われまして、電気税、ガス税、料理飲食等消費税、娯楽施設利用税等の廃止、縮小が行われたからであります。これらの事柄を一言で言うなれば、現行の地方税は直接税に偏り過ぎているということであり、裏返せば安定的な地方税の体系が切実に求められていると言っていいと思うのであります。  以上をまとめますと、地方分権時代の税制として求められているものは、地方消費税の導入が地方税改革の目指す方向であるということが言えると思うのであります。  しかし、政府税調でも問題になっているように幾つかの論点があるんです。大臣もおっしゃいました。この論点については、自治省は全部検討しておられるので公表する形でお答え願いたいと思うんですが、数点申し上げますと、一つは租税理論上認められるものかどうかという、これは最大の論争だと思うんですが、この点があります。二番目は、地方税にとって今回の税制改革は大きな転換期であると思うんですが、そういう認識でいいかどうか。三番目に、無理して地方譲与税を組みかえなくてもよいのではないかという意見もあるんですが、これに対する見解。四番目に、納税者の負担が増すのではないかという疑問がある。五番目に、先ほどおっしゃった偏在が起こるんではないかと言われているが、これに対する見解はどうか。六番目に、こういう地方消費税をつくると消費税本体の税制改正に差しさわりがあるのではないかという心配。それから七番目に、消費税以外に地方税には現実的な選択肢があるのではないか、そういう声に対してどう考えているか。都合で落としましたけれども、地方消費税は都道府県税と考えられておりますので、市町村への財源移譲についてはどういうふうに考えているか。消費税について、以上の点について御回答願いたいと思います。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) 岩崎議員が御指摘になりました問題点は、それぞれ地方分権と税源確保の上において最も重要な問題の指摘ではなかろうかと思います。  譲与税が地方団体と納税者の間の直接的なつながりがないというふうなことから、これがどうしても地方自治体の弱体化といいますか中央集権化につながる。その反面、消費税の導入ということは、地方の経済を活性化させ新たなインセンティブを生み、そして少しでも付加価値の大きい産業を誘致し税収を上げようと、こういうふうな形で地方に光を当てるというふうなことが起こることも当然でございます。  また、地方税収の問題は二年連続して前年度決算を下回っておるという情勢にございまして、将来の展望として平成十二年度における地方財政に関する試算というふうなものを見ておりましても五兆四千億から十二兆五千億ぐらいの歳入不足になる、こういうふうなデータも最近出ておるということも事実でございます。  そういうふうな観点から、直間比率の九対一ということも当然でございまして、これは消費税の数年前の改正のときに地方には大変な負担を残したままこういうふうな形になっておるわけでございますから、これらの問題を今申されたような方向でいかに処理するかという問題でございますが、しかしなかなか大蔵省というところも頑固で難しいところでありまして、税金は全部自分のところへ持っていきたいと、こういうふうな形になろうかと思いますから、今後大蔵省との攻防というものは相当厳しいものがあろうかと思います。私も連立与党が少数内閣でありますからいつまでやっておるかわかりませんが、私がここに就任しておる限り、ひとつ皆様方、先生の御支援をいただきまして大いに頑張りたい、そのように思っておるような次第でございます。  七点の論点につきましては、税務局長なり政府委員の方からお答えをさせていただきたいと存じます。

滝実自治省税務局長

○政府委員(滝実君) 大臣から基本的なことをお述べいただきましたので、その残りの点につきまして補足をさせていただきたいと思います。  まず先生の御指摘の第一点、租税理論上この地方消費税は認められるかどうか、こういうことでございます。  今回これが政府の税制調査会で学者グループを中心にした地方税源問題ワーキンググループが設置されました出発点でございまして、意見としては、地方消費税というのははしにも棒にもかからないとんでもない税だ、理論上全く否定される以外の何物でもない、こういう意見があったものですから、それじゃそういうことを中心にして一遍整理してみましようと、こういうことがあったわけでございます。  結論は、先般ワーキンググループから税調の総会に報告されました中身は、要するに地方消費税も税の理論としてはいろいろな問題がある、これは事実でございますけれども、問題があるからといって税として成り立つ成り立たない、こういうものではありません、したがって結論的には租税理論の問題よりも政策判断の問題ですと、こういうような結論に導かれたわけでございます。要するに、理論上の問題からいえば、すべての税はそれなりにみんな問題は持っているわけですけれども、地方消費税もそういう性格のものだ、こういうことでございます。  それから二番目に、税制改革の問題の中で今回の場面は地方税にとって大きな転換期に遭遇する問題ではないか、こういう仰せでございますけれども、これは先生のおっしゃるように、基本的には私どもはそういう認識を持っております。  それから、四番目に仰せになりました納税者の負担が増すのではないか、こういうような疑問でございます。  これにつきましては、この地方消費税あるいは消費税そのものも税の最終負担者は消費者そのものでございますけれども、この税を納税するのは途中の売り上げに関与する事業者がこの税の本来的な納税者となるわけでございますけれども、その納税者の事務負担ができるだけかからないような仕組みをこの私どもの地方消費税は提案をさせていただいているわけでございますけれども、しかし納税者の立場から見ると地方税が別に加わってくるとややこしい、こういうような心理的な問題は否定できない事実だろうと思いますので、この辺の理解を深めていただく、こういうことが基本ではないだろうかと思います。  それから五点目にありました偏在の問題でございますけれども、偏在の問題は私どもも新しい地方税を仕組む場合の最も基本的な問題だろうと思っております。  その中で考えてまいりますと、一般的には、消費というとどうも東京のような大都会に、デパトトもありますし大型店舗が並んでいる東京にみんな消費が集まっちゃうんじゃないか、こういうような御疑念が当然ございます。  そういう中で私どもが手がかりとして推定をいたします場合に用いております端的な指標は、国の統計で民間最終消費支出という経済企画庁の統計があるのでございますけれども、この統計で見てまいりますと、例えば東京都の場合には全国の中で民間最終消費支出が一二%強でございます。それに対しまして、現在の既に税でございます例えば住民税の所得割、これが東京都は全国の中で一六%強、それから法人事業税が二二%。  こういうように、既存の税の数字が住民税でございますと一六%、法人事業税でございますと二二%というようなシェアを持っている中で、ただいま申しました民間最終消費支出は一二%強、こういうことでございます。もちろん、消費税の動向が民間消費支出にそのままぴたりと一致しているわけじゃございませんから、もう少しこれよりウエートが高くなると思いますけれども、それにしても基本的に問題視しなきゃならぬほどの偏在は考えられないんじゃないか。その偏在の幅は恐らく一二%から二八%、あるいは二二%までいかない、その辺のところでもっておさまるだろうというのが私どもの認識でございます。  それから、六番目に御指摘のございました地方消費税が出てくると消費税の税率アップそのものの妨げになる、こういうような御意見もございますけれども、私どもの立場からこういうことを申し上げるのはいかがかと思いますけれども、それはむしろ消費税あるいは地方消費税の性格について十分な御理解をいただけていないことではないだろうか、こういう感じがいたします。  それから七番目に、それでは地方消費税以外に現実にほかに選択肢があるのか、こういうことでございます。  これは学者のワーキンググループでもこういう議論をいたしました。一番端的に出ておりますのは、アメリカの各州でやっているような小売売上税というものが地方税になじむんじゃないか、こういう議論がございました。しかし、これは現行の国の消費税というのが既に厳然として存在しているという現実を考えてみました場合に、小売税そのものを地方にこの際導入するというのはなかなか現実的にはうまくいかない。それから、もともと小売売上税は、政府の税制調査会で何遍も何遍もこれは税としては問題である、非常に技術的には欠陥がある、こういうような指摘を受けてきた税目でございますので、地方に消費課税を導入する際には地方消費税以外になかなか別の選択肢というのは無理じゃなかろうかというふうに私どもは考えて地方消費税を提案させていただいているわけでございます。  それから、都道府県と市町村の配分の問題でございます。  基本的には、この税の性格上、やはり納税者の心理的な抵抗をできるだけ小さくするという観点から都道府県税として仕組んでいるわけでございますけれども、その反面で、やはり何といっても私どもの基本は地方税の歴史というのは市町村の税源をいかに充実するか、こういうことの歴史が綿々として続いているわけでございますから、今回も当然のことながらこの点について十分な配慮をしなきゃいけない。  その一つの考え方としては、現在の都道府県の住民税を市町村に移譲していくというのが一つの有力な考え方だろう。市町村は現在固定資産税という安定した財源を持っておりますから、この超安定税源としての固定資産税と住民税を組み合わせれば市町村としては今後の高齢化社会を見通した場合でも安定した税という体系はそれなりに全うできるだろう、こういう考え方をとっております。一方で都道府県は所得課税と法人事業税というようなものが中心の税でございますから極めて経済的に安定感を欠く、こういうことでございますので、ここに地方消費税を入れれば都道府県としては市町村と並んで相当安定した格好の税体系ができ上がるというのが私どもの認識でございます。

岩崎昭弥日本社会党・護憲民主連合

○岩崎昭弥君 今のお答えの中で、地方分権といいますと私どもは市町村が単位であるという認識を持っていますので、市町村も合併なんかをしまして市町村の体力を向上していかなきゃいけませんが、財源については当然必要ですもので、今の局長の答弁を期待しているところでございます。  もう一つは、大臣が大蔵省に対して毅然たる態度で交渉していくと、こうおつしゃったので、大いに頑張ってもらいたいと思います。応援団の方も頑張りたいと思っておるわけであります。  最後に、二〇〇〇年、つまり平成十二年の地方財政に関する試算というものを自治省は先日発表されました。これは何を目的に試算されたものか承っておきたいと思うんです。  以上です。

湯浅利夫自治省財政局長

○政府委員(湯浅利夫君) 今回、御指摘のように、二〇〇〇年の地方財政に関する試算というものを提出いたしました。これは既に厚生省が社会保障に関する給付と負担の将来見通しを出しましたし、それから大蔵省の方は二〇〇〇年度における財政の試算、これは国の財政試算を出したわけでございますが、これに呼応いたしまして、国の財政試算と同一基調で、一定の仮定のもとにおいて地方財政計画ベースでどういうふうになるかというものを機械的に計算をして税制調査会に提出したものでございます。  したがいまして、政策的な意図というものは余り入っていないで機械的に計算したものでございまして、そういう意味で将来の地方財政計画の数値を拘束するとか先取りするというような意味ではないわけでございまして、あくまでも一定の仮定のもとに機械的な計算をしたということで、税制改革の論議の材料にこれを一つの参考として提出した、こういう趣旨でございます。

岩崎昭弥日本社会党・護憲民主連合

○岩崎昭弥君 終わります。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、渡辺四郎君が委員を辞任され、その補欠として三重野栄子君が選任されました。

有働正治日本共産党

○有働正治君 私は具体的な問題からお尋ねします。  一つは、警察庁そして国家公安委員長に対してであります。  警察庁は女性警察官の積極的な採用を進め、女性警察官も増加されているようであります。女性の警察官の方々が警察の職場でその能力、個性を発揮していかれることは重要だと考えるわけでありますが、問題はそれに伴う職場環境が果たして女性警察官に働きやすいものになっているかどうかだというふうに考えるわけであります。その点で私は、幹部を含め男性警察官に女性警察官の人格の尊重、男女平等の考えがどのように徹底されているのかについてお聞きしたいわけであります。  一々例示いたしませんが、警察官の不祥事の中には、例えば女性の新聞記者に対するセクハラ事件、若い女性への暴行など性犯罪、性非行が多いわけであります。警察庁としてこういう問題を起こさないようにどういう指示や教育を行っておられるか、簡潔にお述べいただきたい。

廣瀬權警察庁長官官房長

○政府委員(廣瀬權君) まず、警察における女性職員の現状、事実関係について申し上げたいと思います。  婦人警察官の人数は年々増加をいたしておりまして、本年四月現在約五千八百人であります。しかも、女性署長ができたりあるいは女性の地域課長ができたり女性特別捜査隊というような組織ができたりということで、その活動の分野はますます広がっております。そしてまた、女性が働きやすい職場環境の整備が重要でありまして、当直室とか更衣室の整備ですとかベビーシッター制度の導入ですとか、そういう職場環境の整備にも努めているところでございます。  今後とも、婦人警察官がその能力を十分に発揮し、誇りと生きがいを感じながら働ける職場をつくっていくように努力をしてまいりたいと思っております。

有働正治日本共産党

○有働正治君 今述べましたように、女性に対するセクハラ事件等々が一々例示をしませんがありますけれども、こういう問題に対してどういう指示や教育を行っているのか。長官、お願いします。

廣瀬權警察庁長官官房長

○政府委員(廣瀬權君) 警察におきましては、従来から、男女の別を問わずあらゆる機会をとらえまして男女平等や人格の尊重を含めた基本的人権の尊重についてその指導や教養を徹底いたしておるところでございます。

有働正治日本共産党

○有働正治君 しかし実態は、私の耳に聞こえるところはそうなっていないと率直に指摘せざるを得ません。    〔資料配付〕

有働正治日本共産党

○有働正治君 資料でも、今お配りいたしましたけれども、ある女性警察官から、男性警察官にセクハラを受けている、改善させてほしいと我が党にことし二度にわたりまして手紙が届きました。そこでは、なぜ我が党に訴えたかという趣旨をも書いて、我が党が男女平等のために努力しているから投書を思いついた、思い余って我が党に投書をしたんだということも記されているわけであります。  一回目の手紙の中で、「慣れてくるとそれが性的嫌がらせに変わってきました。交番所に出ると男子警察官の中に婦人警察官が一人だけということもあり、露骨な性的嫌がらせを受けます。」。「露骨な」と書いてあります。「なにかに付けて意味もなく体に触れられたり、卑猥な内容の話を強要されたり、」、「強要」なんです。「この人たちが本当に警察官だろうかと思うときもあります。更に、柔道や剣道、マラソン等もさせられ男子警察官と同じ内容の練習を強要されるのみならず、その際にも人に言えないような性的嫌がらせを受けます。」ということ等々、上司に相談しても上司そのものが同じようなたぐいで相談するわけにもいかないということであります。  二回目の手紙は、「その後、何ら変わる事無く性的な嫌がらせの中で耐えながら仕事をしています。男の人と歩いていたというだけで署内でホテルに行ったなどと噂される始末です。」等々が書かれているわけで、その改善を思い余って我が党に訴えられた。訴えられた以上、私は直接この問題の改善を求めざるを得ないということで取り上げているわけであります。  したがって、こういう事実というのは、幹部を含めまして皆さん方が言われるような事態にないという一つのあらわれだと。男性警察官に女性警察官の人格の尊重、男女平等の考えが徹底されておらなく、警察の中で著しい女性べつ視、いわゆる古い男社会があるということを訴えておられるというふうに考えるわけであります。  そこで、長官、こうした事態に対して改善の措置を求めるわけであります。通達なり指示なり、あらゆる場面で女性警察官の環境改善のために対応していただきたいということであります。簡潔にお願いします。

菅沼清高警察庁警備局長

○政府委員(菅沼清高君) 事実にかかわることでございますので、私の方からお答えをいたします。  お尋ねの件につきましては、今いろいろとお述べになりました事柄に符合するのではないかと思われますものが某県から既に報告を受けておりますのでお答えをいたします。  その某県の報告によりますと、最近ある婦人警察官が所属する警察署の幹部に対し申し出まして、五月二十六日、共産党に対する投書の礼状のようなものが自分に届いたが、自分にはそのような投書をした覚えは全くないので、自分を誹謗中傷しようとする以外の何物でもないと上司に申し出てきたということでございます。  したがいまして、お尋ねの投書の件につきましては、投書の差出人もまたその内容も大いに疑義があるというように私ども考えておりますので御理解をいただきたい、このように思います。

城内康光警察庁長官

○政府委員(城内康光君) 警察は男子の警察官が九七・四%を占める大変男が多い職場でございます。また、女性の採用の歴史が浅いということもありまして、今後ともより一層男女双方が男女の平等とかあるいは個人の尊厳などについて認識を深めながらお互いに努力していく必要があるというふうに考えております。また、いろいろ勤務環境とかあるいは仕事をめぐるトラブルにつきましても、お互いにはっきり意見を述べ合って内部で解決していかなければならないというふうに考えております。  いずれにいたしましても、女性の採用、各部門への登用は世の中の必然の流れでございますので、警察においてもそれら女性がその能力をフルに発揮でき、誇りと生きがいを感じながら働ける職場にしていくように努めてまいる所存であります。

有働正治日本共産党

○有働正治君 私どもはこの人物の実在も確認した上のことでありますので、恐らく別の事案か何かのことで答弁なされているというふうに私は確信するものであります。そういう点で、こういう問題が実在しているということは私は確信を持つて言えるわけであります。  そこで、国家公安委員長としての大臣、いやしくもこういう問題が訴えられるような職場環境でないように改善の措置を求めるわけでありますが、いかがでありましょうか。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) 私も就任いたしましてまだ時間がそんなにたっておりませんので十分な調査をいたしておるわけではございませんが、今のやりとりを聞いておりました感想を申し述べますと、まず第一に、九十数%がおられる男の世界といいますが、私は国民と警察の信頼を高めていくためにも女性の警官がこれからもっと多くなってもらいたい。やはり女性の持ったさわやかな空気と申しますか、かたい警察の中に何か一輪の花が咲いたというふうなところもございますし、そういう意味においては今後奨励していくべきことではないか。  本日の閣議でも本年の女子学生の就職が非常に厳しいというような話がございましたが、男女機会平等法等々の施策をとっておりますが、今後女性が社会に進出されるというふうなものはもっともっと奨励をしていくべきではないかという気持ちを持っております。  そうして、こういう今御指摘のような問題はどこの社会にでもあるのかもわかりませんが、警察が特に多いかというと、私はそういうふうには感じないんです。なぜかと申しますと、例えば警察官の試験というのは非常に難しいというふうに聞いております。二十名のうちに一人ぐらいの、そういうふうな合格率だと。一体なぜそれだけたくさんの女性が集まってくるんでしょう。そこがそういう社会であったとしたら、みんな敬遠して逃げていくんじゃないか。やっぱり本当の姿というものを自分がそれになってやろうという人はよく知っておるんじゃないか、そういうような感じもいたすわけでございます。  私は短い時間で私の感想を述べたわけでございますが、事情をよく調べまして、そういう必要性があるのかどうか検討していきたいと思います。

有働正治日本共産党

○有働正治君 同時に、必要な改善措置も求めるわけであります。私は警察の事態の成り行きを注視してまた必要な対応もしていきたいと考えるわけであります。  時間の関係で次の問題に移ります。  次に、全国的な政治社会問題となっています固定資産税の評価がえについてお尋ねします。  課税の通知が届く中で、納税者の中から不満、批判、怒りが大都市を中心に殺到していると言ってもいい状況であります。土地の評価額が四倍、五倍どころか、十倍、十一倍。私が最近聞いたあれでは十四倍というようなところもあります。直接聞きました。そういう中で、ことしだけでも一〇%課税額が上がった、あるいは二割上がったというどころも続出しているわけであります。  政府は、地方税法の改正の中で経過措置等調整措置等をとったから税負担増にはそうならないと  いうことを言ってきたわけでありますけれども、実態とは大きくかけ離れているところが続出しているということであります。この点、どう認識して、どのように責任を感じておられるのか。

滝実自治省税務局長

○政府委員(滝実君) 今回の土地の評価がえにつきましては、ただいま先生が御指摘になりましたように、基本的には評価の均衡化あるいは適正化を図ることを目的といたしておりまして、これによって増税を目指すんだ、こういうことを私どもは考えているわけではございません。したがいまして、昨年の地方税法改正におきまして、これの評価がえに伴いまして当然評価額は上がってくるわけでございますから負担調整という格好で税額の上昇を極力抑える、こういうことで法律改正をお願いしたところでございます。  ただし、従来非常に評価が低いとかそういうようなところが個別に見ればいろいろあるということは私どもも承知をいたしております。したがって、今申しましたようにできるだけこの負担調整措置を講じる中で抑制する、こういうことでございます。  念のために申し上げますと、固定資産税総額の議論をさせていただきますと、固定資産税は土地分で、平成六年度……

有働正治日本共産党

○有働正治君 もうそういうのはいいです、基本的な話は。

滝実自治省税務局長

○政府委員(滝実君) 要するに、そういうふうに極めて税収全体としても近来にない、評価がえの際にはそれなりの評価がえによる税収というのがかなり見込まれる場合もあるわけでございますけれども、今回はそういうことは極力抑える、こういうようなことで、増収分もそれほどのものを期待しているわけではございません。

有働正治日本共産党

○有働正治君 個別的には課税が強まっているところがあると言いましたけれども、単なる個別的な問題にとどまらない深刻な事態が進行しているということであります。大都市を中心に、公示価格の大幅下落に伴いまして評価額が公示価格を上回るといういわゆる逆転現象さえ起きているわけであります。  そこでお聞きしたいのは、五月二日、あるいは地域によっては十日過ぎまであったようでありますけれども、市町村の固定資産税の評価委員会に不服審査の申し出がなされているようであります。その実態を簡潔に。  それから、全国的な統計がなぜ速やかに出されないのか。速やかに当委員会にお示しいただきたい。

滝実自治省税務局長

○政府委員(滝実君) 私どもが全国的な審査の申し出状況を把握した例は余りスピーディーではないということでございますけれども、まだこういうことのために特別に調査をするということではございませんのでなかなか全国的な数字は出にくいと思うのでございますけれども、私どもが東京を入れまして全国十一の都市で調べたところから見ますと、東京都は特別区だけでございますけれども、現在のところ、例えば札幌、仙台、東京特別区、金沢、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、熊本、那覇、こういう東京二十三区を入れて十一都市について集計したところによりますと、合計しますと大体五千六百件ぐらいというふうに把握をいたしております。ただ、途中段階でございますから……

有働正治日本共産党

○有働正治君 前回は、そこのところはどうですか。

滝実自治省税務局長

○政府委員(滝実君) 前回は平成三年でございますけれども、この地域で約八百件でございます。

有働正治日本共産党

○有働正治君 急増ぶりがわかります。  私が大阪府にお聞きしましたら、府下全域で八千六百四十九件あるということで、含めますと数万件に上るんではないか。かつてない異常な事態であります。  こういう不服審査の申し出内容は、評価額が地価公示を上回るという逆転現象が起きているのでその見直しを求める内容、あるいは七割とされながら一年前の公示価格を基準にしているために高い基準を押しつけられていること、これへの非常な不満であります。批判であります。それから、土地の値段が下がっているのに固定資産税がこれほどまで高くなっている、これに対する不満や怒りであります。  そこで大臣に聞くわけでありますが、今日のこの事態は私は異常だと思うのでありますけれども、どう認識しておられて、どう責任なりを感じておられるのか、簡潔にお述べいただきたい。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) 私も都市に住んでおりますので、この問題が大きな不満を起こしておるということを認識いたしております。  ただ、それではどういう改善の方法があるのかということでございますが、まず第一点目は、昭和三十九年以来の三十年ぶりの大きな評価がえであり、全国的な規模のもとにこの実施を行ったということ。そうして第二は、土地評価がえでは一億七千万筆なんという膨大な量の土地の均衡化を図ったと。ごく一部だけいらい直すというふうなことにも大変な、またそれでは別の公平という問題からの批判も出てくるでありましょう。そうして、評価をした起点とそれを実施する間の時間のずれというふうなものがあるわけでございますから、その辺からも逆転現象というふうなものが起こっておるということもあると思います。今は土地の価格が下がっておるわけでございますから、次期のときにはその時間のずれは確実に調整されるというふうなことがあるわけでございます。  しかし、次のことを言ったってなかなか不満を持っておられる方は満足されないでありましょう。それじゃ、大都市の一部だけを七割でなく五割とかなんとかというふうな措置がとれるのか。これは地方における大変な税収の減収というふうなことにもなり、まず事務的に不可能だという答えが返ってきておる。実に頭を抱えるべき事態だというふうに私は認識をしておるわけでございます。

有働正治日本共産党

○有働正治君 事態の重大性だけでなくて、対応についてもう少し真剣に対応していただきたいということを思うわけであります。  一つだけ資料を公式に要求しておきます。  公示価格の七割への引き上げの関連で、自治省の担当課長らも加わって評価がえの理論的な統計的な調査研究を行った資産評価システム研究センターの報告というのがあります。私もいただきました。そこは、七割を導き出す上で百四十一の地点の調査を行っているわけであります。その百四十一の全地点につきまして、一の地点はどうだったのか、二の地点はどうだったのか、収益価格の精通者価格に対する割合調べというその数値を私  の方に提出いただきたい。

滝実自治省税務局長

○政府委員(滝実君) 報告書は数年前に出されたものでございますので、それがあれば私どももそれをお見せするにはやぶさかでございませんけれども、一遍その辺のところを調べてみます。

有働正治日本共産党

○有働正治君 ないはずはないわけであります。その論拠を明確に示していただきたいということであります。  時間がかなり来っっありますけれども、自治省は従来の固定資産税評価額につきまして適正な価格であるということをかねがね主張してこられたわけであります。それは土地の保有を前提とする固定資産税と売却を前提とする地価公示の制度の違いを認めた上で固定資産税の評価額を適正な価格としてきたものでありますけれども、この立場は今でも変わらないのかどうか。簡潔に。

滝実自治省税務局長

○政府委員(滝実君) 簡潔にとおっしゃいますけれども、簡潔に申し上げますと今も変わっていないと、こういうことを言わざるを得ないと思うのでございます。  基本的には、例の審議会の答申にもありましたように、今の公示価格制度の評価の中身の運用の問題として、土地の投機を追っかけることが公示価格をつり上げる、こういうようなことを防ぐためにはむしろ多少収益的な要素を十分配慮してと、こういうような注文がついているわけでございますけれども、そこのところは具体的な問題になりますとなかなか難しい点があるというのが実態でございます。  ただいま先生がその資料要求の中でお述べになりました収益価格というのも、それは特別にごく少ないポイント、百四十一地点だけを念のためにおやりいただいたと思うのでございますけれども、そういうようにごく限定しておやりになる場合にはあるいは可能なのかもしれませんけれども、一律に一億七千万筆の土地について収益価格に着目した評価というのは現実問題としてなかなか難しい。要するに、現実に公平な評価を一律にやるという立場からするとなかなか難しいんじゃないだろうか。ただ、この審議会のあれがそうでございますから、そういうような方向をお互いに意識する、こういうことは当然でございますけれども、そういう状況でございます。

有働正治日本共産党

○有働正治君 変わっていないと言いながら矛盾した対応をしているということで、これは私は矛盾した答弁であるということを指摘しておきます。  固定資産税の基準となります固定資産の評価というのは、売買をもとにした公示価格に合わせなければならないという理由はないわけでありますす。私は七割自体を見直すことが重要だというふうに考えているわけであります。  同時に、今の税制を考えた場合、憲法あるいは地方自治法の精神に基づいて生存権をきちんと保障していくということを考える場合には発想の転換が今求められているというふうに考えるわけであります。今、土地の使用形態に応じて、銀行等収益がそれなりにあるところはそれに応じてしかるべく高くしていく、あるいは中小企業や一般商店はその状況にかんがみ低くして、庶民の住宅はさらに低くするような固定資産税の評価を収益還元方式にしていただきたいという要望が非常に強いわけであります。  それから、国民の生存権的財産であります土地、家屋に対して一定の範囲で私は非課税とすることが必要だと考えて、せめて二百平米ぐらいまでは非課税にしていただきたいという要望も非常に強いわけであります。基礎控除方式の導入の検討、あるいは免税点の引き上げも行うべきだと考えているわけであります。また、住宅と一体となりました商店や中小企業に対して、原則として住宅と一体という点で住宅扱い的に行う。また、中小企業の工場用地などについて一定面積以下の部分に係る課税標準を二分の一にするとか、しかるべく憲法等そういう精神に基づいて今日新たな対応が求められている、まだそういう要望も強いということが言えると思うのであります。  そういう点で、きょうは時間が参りましたからこの問題について議論はできませんけれども、そのことを要望して、御検討いただきたいということを述べて私の質問を終わります。

西川潔二院クラブ

○西川潔君 どうぞよろしくお願いいたします。  石井大臣、御就任おめでとうございます。私、前回質問させていただいたのは、国土庁長官のときに一度御質問をさせていただきました。  きょうは大臣のプロフィールを持ってまいりました。羽田総理大臣が庶民派、普通の言葉でわかりやすい政治を行うというふうに演説しておられました。大臣のプロフィールを御紹介させていただきたいと思いますが、地盤、看板なし、サラリーマンから政治家へ転身し、努力と根性の人、英会話は通訳不要で国際派、行動力と持ち前の気さくな性格から皆さんにピンさんとの愛称で親しまれているというふうに、私も、国会の中で、そしてまた飛行場でもそうですけれども、お出会いさせていただきますと気さくにいつも声をかけていただくわけですけれども、先ほどの御答弁の中でも、私が自治大臣に就任の間にはしっかり頑張ってやらせてもらうという御答弁をお伺いして、本当に頼もしく思います。  そこで石井大臣に、この自治大臣の就任時期に、自治行政を石井カラーとしてどういうふうに発揮していかれるのかというところからまずお伺いしたいと思います。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) 就任いたしましてまだどれだけ任期があるかもわからぬのに大ぶろしきを広げるということは慎みたいとは思うのでございますけれども、実は私はこのポストは図らずもということでございまして特に求めたわけではございません。時間もないんでしょうから簡単にせないかぬのかもわかりませんが、そういうことから、与えられたからには懸命に努力をしたいと思っております。  私の経歴から、まず政治改革を完結させたい。新しい制度のもとに衆議院の選挙は次に行われるべきである。そして政界を大きく再編成させ、前進をさせたいということ。それだけでなく、先ほどから議論しております地方分権の時代というふうに言われておりますから、中央の政治は外交なり防衛なり安全保障なり教育なりあるいは税制の一部にしまして、あとはこの日本列島を地方のカラーの満溢したすばらしいものに変えていくための一つの転機にしたい、そういう夢を持って臨んでいきたいと思っております。

西川潔二院クラブ

○西川潔君 今、大臣が御答弁なさったことは実は隣の続先生と僕は今ずっとお話をさせていただいていたんです。おっしゃるとおりのお話をさせていただいていたところでございます。ぜひ頑張っていただきたいと思います。  それに、私は少数派ですし、まじめに福祉、高齢化社会のことを特にお願いをしているというような立場でいつも質問をさせていただいているんですが、大臣もことしの八月でいよいよ六十歳ということでございますので、ぼつぼつ高齢化のこともお考えいただきたいというふうに思うんです。  そこで、このたび羽田内閣におきましては税制改革という大変大きな課題に現実に直面しているわけですけれども、その前提として、日本が間もなく迎える超高齢化社会におきまして日本の福祉にはどういった姿が望ましいのか、その方向性も見据えていかなければならないわけですけれども、これもまた大変重要な時期に来ていると思います。税制改革についても、今後は国民世論を踏まえながら慎重に慎重を重ねて議論を戦わさなければいけないと思います。  その一方で、高齢化社会における福祉についてでありますが、その中で大変重大なのは介護というテーマでございます。ゴールドプランでも十万人と。実際に現場を歩かせていただきまして皆さんの御意見を聞きますと、とてもとても十万人や二十万人では足らないと思います。二十万、三十万、四十万、五十万と、多ければ多いほど老後は安心をして生活ができるのではないか。我が家にも八十五歳、八十歳、七十五歳と三人おりますが、私は毎日女房のように直接お世話ができないんですけれども、それはそれは大変なことでございます。これほど国民的な関心と注目を集めているということは大変介護に関しては喜ばしいことではないか、こういうふうに思います。  そしてまた、福祉分野におきましては既にその担い手が地方自治体にあるという、昨年の春から責任が移譲されたということですけれども、税制改革あるいは福祉政策の方向性を決めていくプロセスの中で自治省の持つ役割も非常に重いと思います。この税制改革について、また二十一世紀の福祉政策につきまして、大臣の基本的なお考えをここでお伺いしておきたいと思います。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) 御承知のとおり、社会保障関係のほとんどの費用が地方団体の負担になっておるということ、民生あるいは労働といったいわゆる社会福祉系経費というものが中心に近年非常に高い伸びを示しておるということ、一般地方財源でこれを賄うというふうなこと等の問題点がございます。そういうふうなことから、最近ゴールドプランというふうなものを示しまして、二十一世紀の福祉ビジョンということについてどう評価するかという問題が提起されておるわけでございます。  この役所が書いております紙を離れましてざっくばらんに申し上げたいと思うのでございますけれども、日本の政治、経済、私はそんなに大きく悲観するべき問題は少ないというふうに考えておりますが、一番大きな問題は、豊かさの中の貧しさをどう解決するかという問題だと思います。みんな豊かだ、経済大国だと言って、本当にそういう実感を持っておるか。その中でも、最大の焦点になってくるのが福祉という問題ではないかというふうに思います。  しかし、これには相当の金がかかるということでございまして、大体国民の皆さん方は、税金は納めたくない、金は払いたくない、しかし福祉はたくさんもらいたいと。こういうことをどうするかということが非常にこれからの大きな政治的課題ではないか。国民の皆様方に対して言いにくいこと、やりにくいこと、苦しいことをも政治家はやはり勇気を持って言う、そういう姿勢でなければ本当の福祉社会というものは構築できないのではないか。  西川さんのように、政治家としてもまた大衆の指導者としてもまことに大衆に説得力のある方は、そういう形の中から、我々も福祉をやりますから、そういう面について国民に高福祉をやるが高負担をも要求していく、こういう姿勢でひとつ御尽力を賜りたいということを希望しておきたいと思います。

西川潔二院クラブ

○西川潔君 実は今大臣が答弁書を離れて御答弁いただきましたので僕も少しお話しさせていただきます。  僕も現場をずっと三十年近く回っておりますが、いろいろお話をさせていただきます。すぐデンマークの、オランダの、スウェーデンのというお話が出ます。高福祉、中福祉、小福祉というお話もさせていただくんですが、日本の方々はほとんどの方々が高福祉は結構ですと、こうおっしゃいます。中福祉、少し手が挙がります。小福祉、これも大して手が挙がりません。どうしてですかとお尋ねいたしますと、僕がお尋ねしてまた国会で質問をさせていただきますのでという御質問を皆さん方にさせていただくんですが、自分のことは自分でやりたいという方々が圧倒的でございます。  今、大臣がおっしゃいましたように、もらうのはたくさんで出すのは少ない方がいいと、こういうふうにおっしゃられましたが、最終的にどうしてですかというと、日本の政治家に渡したら何に使いよるかわからぬというふうなお答えが大半でございます。だから自分たちでするんだと。  ホームヘルパーさんの問題もしかりですけれども、一日に朝、昼、晩、そして夜お休みなさいまで毎日のようにヘルパーさんにお訪ねいただく。そしてまた、目的税としての福祉目的税。地域の中にこんな病院ができる、障害者のためにはこういう福祉の施設ができる、老人ホームができる、また病院はこう変わる、そういうふうなことをきっちり約束をしていただければ七%が八%になってもいいというようなお話をたくさんお伺いします。そういう約束をなかなか政治の世界で僕ら少数のタレント議員がお取り次ぎいただけるようなこともできませんし、いつもお願いをして少しの法律でも制度でも変えていただこうというふうにいつも質問をさせていただいているような状態なんですけれども、どうぞひとつよろしくお願いいたします。  では、次に移ります。次は住まい、住宅のことでございますが、自治省と建設省にお伺いします。  昭和六十三年度の住宅統計調査によりますと、全国のひとり暮らしや夫婦だけの高齢者世帯のうち約九十万世帯が借家住まいです。そうした中で、アパートの建てかえ、住宅の転居を求められ、新たに借家を探さなくてはいけないというケースは、現場を回りますとそういうお年寄りがたくさんいらっしゃいます。そうした場合、契約の際に大半の場合は町の不動産屋の皆さん方は、おじいちゃんやおばあちゃん、高齢者夫婦の方々に保証人が要るということになります。しかし、身寄りのないお年寄りもたくさんいらっしゃいまして、いつまでたっても保証人になってくれる方が見つからないんです。お年寄りの皆さん方は途方に暮れておられます。そういうことをたくさん耳にします。お年寄りにとって賃貸住宅に入居することさえもできないわけですけれども、大変困難な状況にある中で、ましてや保証人がいないとなればなおさらこれは深刻な問題でございます。税金で逆進性や年金の生活やらで心配事がいっぱいある中で、こういうことが今現実にたくさんあります。  この問題について、大臣、今僕がお尋ねした問題についてどういうふうにお感じになるのか、お伺いします。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) その御老人は家賃をお払いいただけるんですか。

西川潔二院クラブ

○西川潔君 もちろんです。家賃は払うんです。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) それなら何とかせないかぬと思いますね。  そんなにたくさんおられますか。

西川潔二院クラブ

○西川潔君 お調べいただいたら、神奈川県とか、横浜なんか随分。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) それじゃ一遍、そう言われますので、きょう建設省がおられるかどうかわかりませんが……

西川潔二院クラブ

○西川潔君 建設省にも来ていただいています。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) ひとつ、まずデータを出していただくということをともに建設省に要求いたしましょう。その次に、それにどう対処するかということをお互いに協力してやりましょう。

西川潔二院クラブ

○西川潔君 よろしくお願いします。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) 委員長の許可を得て発言願います。

西川潔二院クラブ

○西川潔君 申しわけございません。つい、大阪と神戸で近くなものですから、大阪弁でえらい申しわけないです。  そこで、私の方から新たに提案を一つさせていただきたいと思うんですけれども、こうした身寄りのないお年寄りが民間賃貸住宅に入居する際はそれに必要な、保証人が見つからないということを今お話しさせていただいたんですけれども、市町村などの行政サイドで保証人を代理していただくというようなことのお願いができないものかなと思います。  制度の創設を御検討していただけないものでしょうか、まずは建設省にこの問題についてお伺いしたいと思います。

藤田真建設省住宅局民間住宅課長

○説明員(藤田真君) まず実態でございますけれども、これは平成四年度に全国を対象にした調査でございますけれども、不動産業を行っておられる方々に対しまして民間の賃貸住宅を建てた方々の入居制限がどういう実態であるかという調査を行っておりますけれども、約二割の方々が高齢者であるということを理由に入居制限を行っているという結果が出てまいっております。  当然のことでございますけれども、私ども住宅行政を進める立場からいたしましても、高齢者の方々が安心して快適な住宅生活を送れるということは重要な柱であるというふうに考えておりまして、公共的な住宅についてのみならず、民間の賃貸住宅につきましても例えば住宅金融公庫から融資を行っておるというような政府が何らかの形で関与している住宅につきましては、募集に際しまして公募であるということで高齢者の方々にも入居していただけるような仕組みをつくっておるところでございます。また、一般の賃貸住宅につきましても、これはなかなか難しいところでもございますけれども、貸し主の団体でありますとかあるいは宅建業の方々の団体を通じまして啓発をしておるというところでもございます。  今御指摘のございました保証人の代理制度、これも一つの重要な御提案である、こういうふうに思いますが、実際に検討をしていく際には、例えば保証の対象者をどうするのか、あるいは保証の範囲をどうするのかというようないろいろ課題もあるところである、こういうふうに思います。  いずれにいたしましても、私どもは今、住宅宅地審議会におきまして高齢化社会に対応した住宅政策検討委員会を設けまして高齢社会に向けまして住宅政策についても幅広く検討を行っておるところでございまして、この審議結果を踏まえまして高齢者が安心して住宅に住める環境づくりを進めてまいりたい、こういうふうに考えております。

西川潔二院クラブ

○西川潔君 検討していただけるんでしょうか、今僕がお願いしたことは。

藤田真建設省住宅局民間住宅課長

○説明員(藤田真君) 住宅宅地審議会の中でこの委員会を設けておりますので、その中で御提案のことも含めまして検討させていただきたいと思っております。

西川潔二院クラブ

○西川潔君 どうぞよろしくお願いいたします。  お年寄りの住宅対策につきましては、僕たちもシルバーハウジングであるとかすばらしいものをおつくりいただいていることも存じております。また、ケアハウスというような住宅や施設の整備に一生懸命取り組んでいただいていることも承知いたしておりますが、しかしながら、ハード面の整備だけに頼るとなるとなかなか一朝一夕にはまいりません。  その意味におきましても、この制度の創設がもし実現できればこうした問題で苦しんでおられますお年寄りの方々は大変安心なさると思われます。自治省にもこの自治体が保証人を代理するという制度の創設に取り組んでいただけないものかと思いますが、大臣、検討していただけないものでしょうか。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) 今、建設省がいろいろ研究を進めておりますが、それと連動いたしまして我が方でも何らかの、潔さんの御努力が少しでも報いるように努力するということを申し上げておきたいと思います。

西川潔二院クラブ

○西川潔君 終わります。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度にとどめます。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) 次に、消防法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。石井自治大臣。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) ただいま議題となりました消防法の一部を改正する法律案について、その提案理由と内容の概要を御説明申し上げます。  火災が発生した場合、消防隊が到着するまでの間、火災の現場付近にいる者が消防作業に協力して、死亡し、負傷し、もしくは疾病にかかりまたは障害の状態となった場合には、消防業務協力者として損害補償が受けられることとされておりますが、当該建築物等の所有者、居住者、勤務者等については応急消火義務者とされており、損害補償の対象とはされておりません。しかしながら、応急消火義務者とされる出火した建築物等の関係者であっても、マンションや雑居ビル等の場合においては、火災が発生した部分の関係者以外の者については新たに消防業務協力者と同様に補償の対象とする改正を行うものであります。  また、あわせて、去る二月十五日の閣議決定「今後における行政改革の推進方策について」において推進することとされた規制緩和等の措置として、危険物取扱者試験及び消防設備士試験の受験資格の認定を廃止する等の改正を行うものであります。  以上がこの法律案を提出いたしました理由でございます。  次に、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。  第一に、消防作業に従事した者に係る損害補償に関する事項についてであります。  構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所等の用途に供することができるものがある建築物等において火災が発生した場合に、火災が発生した部分に係る所有者、管理者、占有者等以外の者が消防作業に従事して、死亡し、負傷し、もしくは疾病にかかりまたは障害の状態となったときは、新たにその者を補償の対象とすることといたしております。  第二に、危険物取扱者試験及び消防設備士試験の受験資格に関する事項についてであります。  甲種危険物取扱者試験及び甲種消防設備士試験の受験資格について、都道府県知事の認定制度を廃止することとしております。  そのほか、罰金額等の引き上げその他規定の整備を図ることとしております。  なお、これらの消防法の改正は、原則として公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしておりますが、罰則に関する事項については公布の日から起算して二十日を経過した日から、危険物取扱者試験及び消防設備士試験の受験資格に関する事項については平成七年四月一日から施行することといたしております。  以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 消防法の一部改正でございますけれども、消防業務協力者に対する補償範囲のあり方の諮問がされたのが昭和六十三年二月というふうに聞いておりまして、かなり長期にわたった後の答申でありますので、その審議の状況あるいはどんな問題点があったのか、答申の概略を御説明をお願いします。

紀内隆宏消防庁長官

○政府委員(紀内隆宏君) まず内容的に申し上げますと、現行法では、火災の現場付近にいる者、これは例えば隣の建物に住んでいる人などを含むわけでございますけれども、そういう者が消火活動を行って、死亡、負傷した場合には補償の対象になる。ところが、同じ棟の中にあります場合には、例えばそれがマンションの一室であるように独立しているような場合でございましても、そこの所有者あるいは居住者といった者が同じような消火活動を行って負傷したり死亡したりした場合には補償対象にならない、こういう形になっているわけでございまして、その間に不公平じゃないかという意見がございました。  また、その後のいろいろな社会実態を見ていきますと、建物の区分所有の法律ができるとか、あるいは共同住宅がたくさんできる、雑居ビルができるというふうなことがございまして、公平の観点から見直しをすることが必要ではないかと、この点をめぐっての議論が中心でございました。その場合に、じゃ、そこを是正するのに一体どの範囲まで広げていけばよろしいか、そういうことの議論で時間がかかったわけでございます。  なお、その過程におきましては、立法的解決による必要があるのか、あるいは解釈でカバーすることができないか等の議論もございました。しかし解釈でカバーしていくには難があるということで、今回法律を改正するということでお願いを申し上げたと、こういう状況でございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 そうすると、これが改正された場合に、前年ベースでどのぐらいが該当してくるのか。あるいはその場合に、補償金等々共済金の掛金なんかはどのくらいの負担になってくるのか。

紀内隆宏消防庁長官

○政府委員(紀内隆宏君) たまたま私どもの手元にございます推計の材料は平成四年度の数字なんでございますけれども、それを単年度だけで見てみますと、補償対象の拡大に伴いまして一年間に死者が一人、負傷者で三十二人ぐらいがこの拡大に伴い対象になり得るんではなかろうかと思っております。それに伴いまして、市町村に生ずる新たな財政需要というのは年間で約五千五百万円ぐらいではなかろうか、こういうふうに考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 それで、この消防組織法によりますと各市町村条例でこういったようなことは決めているわけでありますけれども、これはいろいろ条例等々、神奈川県なんかの場合は消防団員等に支給する弔慰金に関する要綱を、一応運用でやっておるわけでございますけれども、賞じゅつ金とか今申し上げた弔慰金とか、あるいは非常に難しい昔のことが何か消防表彰規程で記述されているようですが、その辺の整理とかそういうのはある  んですか、あるいは違いがあるんですか。

紀内隆宏消防庁長官

○政府委員(紀内隆宏君) 現在お願いをしておりますのは、従前、応急消火義務者とされた者について、そのうちのある者を今回は補償の対象としようとするものでございまして、賞じゅつ金等とは体系を異にするわけでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 概略は大体意味はわかりました。  それと、二番の方の危険物取扱者とか消防設備士の試験の廃止についてでありますけれども、今までは認定制度ですから各都道府県等々の裁量範囲でやっておったんですけれども、これを廃止する。これは規制緩和の一環であろうかと思いますが、廃止をして次期法改正まで自治省令で明定する、こういうふうにされておりますけれども、レベルを落とさずにそれができるのかどうか。

紀内隆宏消防庁長官

○政府委員(紀内隆宏君) 実際、現在では法律あるいは省令に明定されたもののほかに知事の認定にかからしめられているものがあるわけでございますけれども、その知事の認定に当たりましては私どもが基準となるものをお示ししております。したがって、長い間の運用を通じてかなり安定した姿になっております。  今回、それらのものにつきまして、省令、省令に基づく告示等によって事前に明定しようということでございまして、決してそのレベルが下がる、そういうことは生じないものと思います。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 概略わかりました。  余り大きな改正ではありませんので、私の質問はこれで終わります。

有働正治日本共産党

○有働正治君 今回の法改正には我が党は賛成でありますが、同時に、これでよしとするものではありません。  きょうは、本体とも言える消防職員の方々の職場環境の問題について、私は具体的な要望を示しながら改善を求めたいと思います。  全国的に実態調査が幾つか行われています。  一つは、現在の勤務体制につきまして、自治労連北九州職員労組の消防職員百三人からの返信用封筒による回答では「きつい」と答えた人が六一%、京都の自治労連の北部合同センターの消防職員七十七人からの回答では「きつい」が同じく六〇%。  二つ目は、賃金、諸手当、労働条件について、北九州の場合「不満」が八九%、京都北部合同センターは「不満」が七〇%。  三つ目は、昨年一年間の年休の取得日数は何日か、北九州は十六日から二十日が五八%、十一日から十五日が三三%、三分の一であります。京都は、十六日から二十日が二二%、十一日から十五日が二七%、十日以下が三三%であります。静岡市労連の回答者二百三十八人の休暇取得平均日数は十二日であります。  四つ目は、職員の配置状況につきまして、京都、「非常に不足している」五六%、「少し不足」四二%、合計して九七%が不足を訴えているようであります。首都圏の例えば八日市場市ほか三町の消防組合では、国が示した最低基準百七十一人のところ、九十七人の消防職員しかいません。これは今年の六月一日現在でありますが、その結果、この市のある分署の場合は、完全週休二日制の導入に伴い、ことし四月から従来の八人体制が七人体制に減員され、消防車二台、救急車一台はあるが、事実上一人がかけ持ちをしなくてはならないという実態であります。基準を下回るため、消防車、救急車の同時出動が求められても不可能だという状況もあるわけであります。  そこでお尋ねするわけであります。  消防、救急体制の一層の充実を図っていくために必要な予算を措置して消防職員の充足率を高める、そして出動時の最低乗車人員について、消防車は五人、救急車は三人を全国で例外なく確保するように改善が求められているわけでありますけれども、責任ある改善を要求するわけであります。

紀内隆宏消防庁長官

○政府委員(紀内隆宏君) 御指摘いただいたように、消防力の基準をもとといたしました現有車両に対する消防職員の充足率というのは余りいい数字ではございません。  もちろん、消防職員を充足していくことは大変重要な課題でございまして、私どもも消防職員の増員につきまして、平成五年度にも交付税措置上消防職員をかなり大幅にふやしたわけでございますけれども、これに引き続きまして平成六年度におきましても交付税措置を講じているところでございます。  今後とも消防職員の充足には努めてまいりたいと考えております。

有働正治日本共産党

○有働正治君 次に、仮眠室の個室化の問題であります。  各地の実態アンケート調査によりますと、北九州の場合、「強く希望している」が六六%、「できれば希望」二六%、合わせますと九二%に達して  います。ほかでも共通の大きな要望であります。なぜかと申しますと、救急も消防も同じ部屋に寝ているため救急車の出動時にみんな起こされてしまうからであります。  京都南部のある消防署、京都の宇治でございますけれども、夜十時から仮眠時間に入りますが、朝六時半の全員起床までの間、二時間単位の深夜の受け付け業務に加えまして緊急出動の通報などが入ってくるため、十分な仮眠がとれないと職員は訴えておられました。  そこでお尋ねするわけでありますが、去る三月二十八日の当委員会で佐藤前自治大臣は、私の要望に対しまして、仮眠室の処遇改善については一層図っていくと明言されたわけであります。こうした現状を踏まえて、交付税措置など具体化の約束を大臣に再度御答弁いただければと考えるわけであります。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) 有働議員が子細な調査のもとにそういう提案をされておることには敬意を表したいと思います。  私の手元に、その議論の末、平成六年度予算に三百四十三万九千円の予算の計上をいたしておると。消防職員の執務環境の改善方策検討委員会、ここでどうするのかということを調べましたところ、必要性は認める、これまで予算の関係で十分できていなかったけれども、今後これに取り組んでいく。しかしながら、今ちょっと触れましたけれども、どういう形態、どういうルーム、どういう施設、それが二十四時間の勤務体制に合うようにどうするべきかということの結論を出して、それから職場をより魅力あるものにしていきたい、こういう方針でございますので、この質問を通じてさらに進めていきたいと思っております。

有働正治日本共産党

○有働正治君 大臣は先ほど大蔵大臣ともじかに強力にやるとおっしゃっていましたので、ひとつよろしくそこはお願いしたいと思います。  次に、昼休みと夜間出動の超過勤務手当の支給状況についてであります。  北九州の場合に、昼休み、夜間出動の超勤手当が「支給されている」というのは五七%、二部しか支給されていない」三三%、「支給されていない」八%。京都の場合 「支給されている」五七%。ほぼ同じであります。「一部しか支給されていない」三七%、「支給されていない」四%。こういう状況で、「一部しか支給されていない」または「支給されていない」比率というのが四割という状況、これは非常に高いわけであります。  そこで要望するわけであります。  消防職員の休憩時間における出動等に対する時間外手当あるいは休日勤務手当の保障について、消防庁として指導を図るよう通達などで徹底する、あるいは必要な対応をしていただきたい、こういうことであります。

紀内隆宏消防庁長官

○政府委員(紀内隆宏君) 消防の職員が休憩時間中など正規の勤務時間を超えて勤務することを命じられて勤務をした場合、または例えば休日において正規の勤務時間中に勤務したとき、そういう場合には当然条例の定めるところによって支給されるべきものであります。したがって、時間外勤務手当や休日勤務手当が適正に支給されていない消防本部が万一あるとすれば、速やかに適正な支給が行われるよう是正する必要があると考えております。  私ども、この点につきましてはかねてから会議等のあらゆる機会を通じて適正な支給が行われるように指導しているところであります。

有働正治日本共産党

○有働正治君 私は具体的な地域名まで挙げたわけで、しかるべき対応をお願いいたします。  それで、もう一つ具体的に挙げます。  一昨年の春、先ほど挙げました千葉県の八日市場市ほか三つの町の消防組合が職員に対して法律で支払わなければならないとされています休日勤務手当を二十年以上支払わないで、二十四時間働いて千円または二千円の手当しか支払っていないことが明らかになりました。この消防当局のこうした行為に対しまして、民法の時効が成立しない過去十年間のうち既に支払われた二年分を差し引いた残り八年分を支払ってほしいという消防職員の願いを消防当局に出したところ、聞き入れてもらえなかったと。万やむなく昨年三月、消防職員が裁判所に提訴しているわけであります。  地域の方も円満解決を望んでおられます。地域の人たち十一団体七十数名が集まりまして支援する会も結成されているようでありますけれども、千葉地方裁判所は、労使の問題であり、関係住民にとっても円満解決が望ましいということで、原告、被告双方に和解を勧めたわけであります。しかし、数度にわたる話し合いの席で消防当局側は、支払うつもりはないので徹底的に争うと拒否している態度であります。  その点で、やはり円満に解決するということが望ましいと私は考えるわけでありますが、そういう方向で実情もお調べいただくなり、消防庁として適切な対応を望むわけでありますけれども、いかがでありましょうか。

紀内隆宏消防庁長官

○政府委員(紀内隆宏君) その件につきましては私どもその詳細を承知しておりませんけれども、千葉県を通じまして事情を聞いたところ、平成四年の九月以降は適法に支給されている、ということはかつて問題があったことは事実のようでございます。現在においては問題がないということのようでございます。  お尋ねになりました係争中の一部の未支給額につきましては、まさしくこれもお話にございましたように現在係争中の訴訟にかかわる事柄でございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

有働正治日本共産党

○有働正治君 やはり和解による早期解決の方向が求められているということを私は強く主張しておきたいと思います。  次に、消防職と一般行政職との賃金の比較の問題であります。  例えば静岡市の消防職場での一般行政職との賃金の比較を四十六歳の方の場合で見ますと、こういう話であります。  学校を卒業して黙々と仕事に精を出してきた。子供も社会人になった。ほっとして自分の歩んできた道程を振り返ってみる。あたりの様子も見る。するとどうだろう、おれの汗の報酬は賃金差別になっていたという、役付にならなかったごく普通の四十六歳の方の話でございました。この方は、十八歳で高校を卒業後採用されて消防士長まで順調に進まれました。その間、処分や欠勤等による昇給の延伸もない標準的な職員の方であるようであります。  消防職の初任給は一般行政職より二号上位でありますが、それは若い人がいわゆる三K、きつい、危険、汚いという職場に来ないからだということも当然あるし、その職責の重大性からということもあると考えるわけであります。しかし、四十六歳になると一般行政職と給料は逆転いたしまして毎月一万三千円ものマイナスとなって、これが年を追うごとにその開きが大きくなるという状況であります。この最大の原因は、一般行政職に比較いたしまして、昇任昇格制度の消防職への適用に事実上差別の実態があるということに起因しているということが指摘されているわけであります。  したがいまして、このような消防職と一般行政職との昇任昇格での実質的な差別、これは全国の消防職場でこれ以外にも多々聞かれているわけであります。全国の消防職場の士気の上からも働きがいのある職場づくりの上からも制度の改善が求められているということを私は強く主張し、改善を求めるわけであります。いかがでありましょうか。

紀内隆宏消防庁長官

○政府委員(紀内隆宏君) 消防職員を含めまして職員の任用に当たりましては、能力の実証に基づいてこれを行う。また昇格につきましては、給与条例及びこれに基づく規則で定める。また給与につきましては、職務と責任に応じたものでなければならない。いずれも地方公務員法の原則でございますけれども、これらの原則のもとで各地方公共団体は消防職員を含めて職員の昇任昇格、給料の格付等を行っているところでございます。したがって、各地方公共団体における任用管理、給与管理の運用の実情によりまして、団体によっては職種間で昇任昇格に相違があるということは考えられるところでございます。  たしか前回もお答え申し上げたかと思いますけれども、全国的に平均年齢を同じにしてみれば消防職員の給料が一般職員を上回っておりまして、全体として消防職員と一般職員の間に昇任昇格に特別な格差があるとは私どもは受けとめておりません。

有働正治日本共産党

○有働正治君 現実は答弁とは乖離しているわけでありますから、運用を含めまして厳正な対応を求めるわけであります。  最後に、大臣にお尋ねいたします。  先ほど仮眠室の個室化の問題等を含めまして、積極的に対応するという御答弁をいただきました。私は消防職員の現場の声をお聞きいたしまして、この仕事というのは国民の今、財産を守るという大変な仕事で、現場のもう少し改善していただきたいという要望には切実なものがあるわけであります。そういう点で、長官も必要な措置はとるところはとると述べておられるわけですけれども、大臣として積極的に対応していただくよう、最後に御答弁を求めるわけであります。

石井一改新自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(石井一君) 就任したてでございまして十分な知識を持ち合わせておりませんが、私自身、消防職員の皆さん方の使命感、責任感、また自己犠牲というそういうふうなお気持ちを考えましたときに、少しでもこの行政に対する前進を求めたい、そう思っております。  現在、国では百六十七億、しかし地方の一般財源からは一兆円を超えるものを消防に投入しておるということを聞いております。しかし、恐らく足りないものもたくさんあるでしょう。十分前向きに検討させていただくということを申し上げておきます。

西川潔二院クラブ

○西川潔君 今回の改正案につきましては大賛成でございますが、まず消防業務協力者に対する補償の対象範囲についてお伺いをしたいと思います。  消火、延焼の防止、人命救助活動等というのは、どこからどこまでがその対象になるのか。例えば最近ではシルバーハウジングとかお年寄りだけの世帯が中心の公営住宅の整備が進められておるわけですが、若い人が少なくなっているような地域ではシルバー防災隊を結成しているようなところもそこそこ出てきております。  そうなりますと、火災発生したときに、極端な話ですけれども、例えばバケツに水をくんでお年寄りがマンションの廊下を走ったりリレーをしたり、階段の上りおりの最中に転んでけがをしたというような場合に、その対象になるのかというような素朴な疑問を僕自身感じるわけですけれども、対象範囲は具体的にどういったケースになっているのか、お伺いしたいと思います。

紀内隆宏消防庁長官

○政府委員(紀内隆宏君) 補償の対象になりますのは、消火あるいは延焼の防止あるいは人命の救助ということにかかわって死傷した者、そういうことになっておりますけれども、例えば消火につきましては、火に向かって直接放水するとか、あるいは消火器で薬剤を放出するとかという直接的なものもございます。それから救助について言うならば、火災が発生した部屋から直接人を引っ張り出す、救助するというようなものもございますが、そういうものにとどまらず、消火あるいは延焼の防止、救助という意思を持って行われる一連の行為が含まれるというふうにお考えいただいていいかと思います。  したがって、例えばお示しになりましたような、バケツや消火器を持って現場に行く途中で転んでけがをしたとか、あるいはバケツリレーをやっているというふうな場合には消火に当たるというふうに考えます。

西川潔二院クラブ

○西川潔君 この補償制度につきましては、恐らく全国の方々は余りなじみがない制度であると思うわけです。  例えばこの対象になる状態になった住民がこの制度について知らなかった場合、どういった機関がどういった方法で伝え、そしてどのような手続を行い認定するのか。その際の認定判断基準はどのような内容になっているのか。また、これまで補償の申請があったにもかかわらず認定が行われなかったケースがございましたら、参考までにお伺いしたいと思います。

紀内隆宏消防庁長官

○政府委員(紀内隆宏君) 実際にこの補償を行うに当たりましては、各市町村が公務災害補償条例というのを制定することになります。  この条例の中では、市町村長は損害補償を受けるべき者に対して、その者が補償を受ける権利を有しているという場合には速やかに通知しなければいけないということが書いてある例でございますして、実際に火災が発生した場合に消防機関はその失火の原因であるとかあるいは損害の状況とかを調査いたしますけれども、この調査の結果、補償を行わなければならない事例があるという場合には、これまでも条例や規定に基づきまして被災者に通知を行い、適正に補償が行われてきたというふうに承知しております。  今回の改正につきましても、私ども、改正の内容を市町村及び消防機関、さらにはこれを通じて住民に十分に周知徹底するようにし、補償を受けられるべき者が補償されることがないということのないように適切に指導してまいりたいと思っております。  特に有効なのは、今申し上げましたように、市町村が条例を改正いたしますので、その際に改正した条例の趣旨はこうであるということを例えば市民だよりみたいなものに書いて各戸に配布するというようなことは有効であろうかと、このように思っております。

西川潔二院クラブ

○西川潔君 ありがとうございました。  もうこれで最後にさせていただきます。  例えばこの改正案を、そしてまたこういう制度をお知りになって、ああ以前こういうふうな消防の協力をしてけがをした、病気になったということで、例えば知らなかったということでさかのぼってどれぐらいまで申請したりお願いしたりということができるんでしょうか、素朴な疑問なんですけれども。

紀内隆宏消防庁長官

○政府委員(紀内隆宏君) 法の適用関係につきましては、先ほど大臣から申し上げましたようにその施行の時期が決まっておりまして、それ以降に発生した事実からこの制度が適用されることになります。

西川潔二院クラブ

○西川潔君 終わります。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  消防法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○委員長(岩本久人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後七時二十三分散会      —————・—————

国会会議録検索システムで原文を見る ↗