建設委員会 第1号
- 発言数
- 40 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1994/02/23
会議録
○委員長(前田勲男君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十五日、山田勇君、久保亘君が委員を辞任され、その補欠として直嶋正行君、久保田真苗君が選任されました。 また、昨二十二日、広中和歌子君、青木薪次君、松本英一君及び久保田真苗君が委員を辞任され、その補欠として横尾和伸君、三重野栄子君、梶原敬義君及び岩崎昭弥君が選任されました。 —————————————
○委員長(前田勲男君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田勲男君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に直嶋正行君を指名いたします。 —————————————
○委員長(前田勲男君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、建設事業及び建設諸計画等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田勲男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(前田勲男君) 民間都市開発の推進に関する特別措置法及び都市開発資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。五十嵐建設大臣。
○国務大臣(五十嵐広三君) ただいま議題となりました民間都市開発の推進に関する特別措置法及び都市開発資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 近年の土地市場全体の低迷を背景に、民間の都市開発が停滞する中で、都市部を中心に、本来民間都市開発事業の適地としてその速やかな整備が望まれる土地の相当多くが、具体の事業に結びつかず遊休地化するという傾向が見られるところであります。また、これらの遊休地がこのまま放置されるならば、その細分化、スプロール化等により将来の優良な民間都市開発事業の実現が困難となるおそれが生じているところであります。 この法律案は、このような民間都市開発事業をめぐる状況の変化にかんがみ、地方公共団体等による用地先行取得制度に加え、臨時かつ緊急の措置として、公共施設の整備を伴う優良な民間都市開発事業の適地で事業化の見込みが高いものを先行的に確保する制度を創設し、良好な町づくりに向け民間都市開発事業の促進を図るため、民間都市開発の推進に関する特別措置法及び都市開発資金の貸付けに関する法律の一部を改正しようとするものであります。 次に、その要旨を御説明申し上げます。 第一に、民間都市開発事業の支援機関として建設大臣の指定を受けた民間都市開発推進機構の業務の拡充を行い、三大都市圏等一定の地域の市街化区域等において、民間都市開発事業の用に供される見込みの高い一定の要件に該当する土地について、取得、管理及び民間都市開発事業を施行する者への譲渡並びにその土地において施行される事業への参加を行うことができることとしております。 第二に、機構は、取得した土地について事業を立ち上げるため、民間都市開発事業に関する企画及び立案並びに調整を業務として行うとともに、地区整備計画についての要請等事業化の促進を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならないこととしております。 第三に、これらの業務に係る助成措置として、機構の土地取得に要する資金の借り入れ等について政府が債務保証を行うとともに、業務の円滑かつ安定的な実施を図るため、業務に要する費用の一部について都市開発資金の貸し付けを行うこととしております。 その他、これらに関連して関係規定の整備を行うこととしております。 なお、民間都市開発事業の施行の状況等にかんがみ、以上の措置は、機構が平成十一年三月三十一日までに取得する土地を対象としております。 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨でありますが、制度の実施に当たりましては、機構内に第三者機関を設置して土地の取得及び譲渡の価格に適正さを確保するものとする尊厳正かつ的確な運用に万全を期してまいる所存であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(前田勲男君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 それでは、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○松谷蒼一郎君 ただいま建設大臣より提案されました法律案につきまして、御質問をいたします。 御案内のとおり、現下国民が最も関心を抱いているといいますか憂慮しておりますのは景気の問題でございます。景気が非常に落ち込んできている、そのために早く適時適切に景気回復の対策を打つべきであると、こういうような声が国民の間に非常に強いわけでありますし、私どももそう思うわけであります。恐らく、今回の総合経済対策、また第三次の補正予算につきましてもそういう観点から提案をされたことと思いますが、今回の景気の問題については、資産デフレが非常に大きな一つの原因ではないかと言われている。 ということは、地価が下落をしておりまして、その下落する地価に対して土地が不良資産化している。金融機関がそのために欠損を受け、ダメージを受け、融資について貸し渋りをしているというようなある種の悪い循環、形になっているわけであります。そのためにもできるだけ早く土地は流動化をしていかなきゃならない、これが景気回復のための一つの大きな手段ではないかと思うのでございますが、昨年発足いたしました株式会社共同債権買取機構、これもそういうような観点から設立をされたんだろうと思う。 これにつきましては本法律との関連がございますので、この買取機構の事業の実施状況、またこれが土地流動化対策に対してどの程度の効果を発揮したかというようなことについて、都市局長さんからひとつ御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(黒川弘君) 御指摘の株式会社共同債権買取機構は、不良債権となっております不動産担保付の債権を金融機関から買い取る、こういうことによって全体としての金融情勢を緩和しようと、そういうことで昨年三月から業務を開始したわけでございますけれども、直近に公表されております本年一月までの十一カ月間の債権の買い取り実績は次のようだというふうに聞いております。 まず、買い取り対象債権については、総額で二兆三千九百一億円でございました。それを具体的に買い取った価格は一兆三千八十二億円、そのうち買い取り債権の回収額は百五十億円、こういうふうにお聞きしております。 この債権の買取機構の業務につきましては、一般的に担保不動産の処分には一定の期間を要するということも考えられますので、現在までの実績から流動化の効果を直接評価する段階にはまだないと思いますけれども、そういったことを通じまして、今後それらの具体的な債権回収が進むという中で不動産が流通していくものだというふうに認識しております。
○松谷蒼一郎君 今、都市局長から御説明がありましたが、大蔵省がさきに公表いたしました資料によりますと、不良債権の総額は十二兆三千億円だと言われている。実際には、金融機関で抱えている不良債権の総額は百兆円とも二百兆円とも言われている。その中で買取機構が事業を実施したとしても、今お話のあるように二兆円前後、なかなか効果が出ない、こういうような状況であります。 ところで、今回改正法が提案をされます。これはもちろん総合経済対策の一環として提案されるわけでありますから、単に都市開発の推進ということの目的だけではなくて、やはり土地の流動化を促進し、それによって景気の回復に資するということではないかと思うわけです。先ほど大臣がお読みになった提案理由説明の中にはそういうことが一切書いてないんですけれども、実際にはそうである。 この点についてはいかがでしょうか、その目的ですが、大臣からお伺いしたいと思います。
○国務大臣(五十嵐広三君) 先ほど提案説明でもお話し申し上げましたように、やはり今回の民間都市開発推進機構による土地の取得の目的といいますか、本来のお願い申し上げている目的というのは、先ほどの説明どおり、殊に最近の非常に景気の低迷の中で都市部における遊休地が大変目立ってきた、このまま放置すると後で後悔するような状況が出るのではないか、やはり道路であるとか下水道であるとか公園であるとか、そういう公共施設を含めたしっかりした町づくりというものを計画的にやっていくためには、これらの有効活用を十分に配慮していく、そういう民間開発への協力というものが要るのではないか、このように実は存じているような次第であります。 したがいまして、その先行取得としてのお願いが今回の第一の主眼でございまして、ただいま委員お話しのように、現在の土地の流動化が非常に阻害されている状況の中で、このことがまた一つの呼び水になる、流動化を進める要因の一部にはなるというふうにも考えている次第であります。 規模等から見ても、そう大きな影響ということにはならないと思いますが、あわせて御案内のように、公共用地の先行取得も今の計画では全体で、この前の総合開発計画では二兆二千八百億ほどのものを予定いたしているところでありまして、そのほか公団、公社、あるいは関係の政府関係機関等におけるそれぞれの協力も得て、全体的なそういう構想の中で、民間都市開発機構のこのたびの先行取得もまた一つの効果があるというふうに思う次第でございます。
○松谷蒼一郎君 今、大臣からお話がありましたように、いわば緊急の総合経済対策の中で特に法律改正案まで出してやろうということですから、単なる用地先行取得だけではなく、景気回復対策のための土地流動化対策であるということははっきりしていると思うわけです。 それにしては、冒頭に申し上げましたように、株式会社の共同債権買取機構で年間二兆円前後債権を買い取ろうとしているが、それも効果がない。ところが、今回の法改正によりますと五年間で五千億で土地を取得していく。一年に、まあ単純に五で割るわけにはいかないと思いますが、いかにも取得金額というのが小さい。まして保証業務等による資金を活用するということであって、一般会計からの繰入資金というのが二百九十一億円にすぎない。これで果たして、細川内閣が目玉にしております総合経済対策の中のただ一つの法律改正までしてやろうという政策として、本腰でやっていこうと思っているのかどうか、腰だめではないだろうかというような気がするわけであります。この点につきまして、大臣のお考えをお伺いします。
○国務大臣(五十嵐広三君) 五年間で五千億ということでありますから、先ほども申しましたように、この規模に関してはいろいろと御意見のあるところであろうと思います。しかし、初めてにしては結構多いんではないかという意見もまた一方ではないわけでもないのでありますが、ここは最初の政策でありますから、まずこのぐらいで進めていくということが適当でないかというふうに思うのであります。 これは、先ほど言いましたように土地を塩漬けにするなんということではなくて、やっぱりそれはしっかり立ち上がりに連結させていくということが真のねらいでありますから、そういう点で言いますと、一つ一つきちんと仕上げながらいい町づくりを進めていくということでありますので、その点を御理解いただきたいと思います。
○松谷蒼一郎君 ちょっと時間がないものですから大分はしょりますが、民都機構の定員というのは、何人かと聞かなくてもわかるから聞きません。が、大体五十人を切っているわけです。実際の業務をやるのは四十人足らずであります。予算は今言ったように、わずかかどうかわかりませんが、一般会計からの繰入資金は二百九十一億円、こういうことで土地の流動化対策をやろうとしても、本当に細川内閣としては、私も非常に細川さんの姿勢は支持をしているわけでございますけれども、若干残念であるなどいう気がするわけであります。 このぐらいの予算措置あるいは民都機構の規模からいうならば、恐らく一番大きな目的は用地の先行取得にあるわけですから、であるとすれば、従来あります住都公団でありますとか、あるいは各県に住宅供給公社とか土地開発公社とかありますし、しかもそういうところは非常に大きな組織、今までの経験、そういうものがあるわけでありますから、そういうものを活用して公的な用地の先行取得を実施するという方がむしろ効果があるんじゃないかと思うんですが、この点についてはいかがでございますか。
○国務大臣(五十嵐広三君) 御案内のように、住都公団の方も今回考えておりますのは約千八百億ぐらい、それから地方住宅供給公社の方で六百五十億など、こういう点等も含めて総合的に先行取得を考えておりまして、この民都機構の場合は、その中で都市における先ほども申しましたように立ち上げまでできれば含めてしっかりした町づくりをしていく、こういうような意図のものでありますので、それらの全体が絡み合いながらしっかりした計画を進めていくということにいたしてまいりたい、こう考えております。
○松谷蒼一郎君 今の大臣のお話については私自身はいろいろ意見があるんですが、自民党もこの法案に対しては反対ではないということだそうでございますのでこれ以上は申し上げません。 これでちょっと気になりましたのは、この改正法の附則第十四条第二項第一号のイに定めております条文です。次に掲げる要件に該当する土地を民都機構はやるんだということで、「住宅の用、事業の用に供する施設の月その他の用途に供されておらず、又はその土地の利用の程度がその周辺の地域における同一の用途若しくはこれに類する用途に供されている土地の利用の程度に比し著しく劣っていると認められること。」、こうあるんです。ところが、先ほどの提案理由説明では、直ちにとはいかないにしても都市開発ができるだけやれるところをやるんだ、こういうような提案理由説明であった。そこのところは一体どうなっているのかというように思うんですが、大臣、ひとつ。
○国務大臣(五十嵐広三君) 私もこれを最初に見せていただきましたときに、何ともややこしい文章で、もう少し役所の文章というのは簡単にわかりやすくならないものかと思ったぐらいで、少し局長にもそういうことを言ったのでございますが、しかし説明を聞いてみれば役所としてはまたもっともなことのようでございまして、周辺は割合に高度に開発されている、しかし、その部分のところだけがちょっとバラックがあったり全く低利用の状況にあるというようなものについての再開発を意図しているというようなことをここで申しているのであろうというふうに思うのであります。 ちょっとわかりにくい文章で恐縮でございますが、御了解をいただきたいと思います。
○松谷蒼一郎君 そうでありますと、大体余り開発のできないようないわば不良資産といいますか、不良な土地だけ買いなさい、こういうことになると、民都機構は五年後に売り戻し特約を結ぶとは言っているんだが、しかし景気がこのままずっと悪い状態か同じような状態で続いていった場合に、相手さんの方は倒産をしたりあるいはとても買い戻しできないというような状態にあることは十分予想されるわけですが、この民間都市開発機構は専ら著しく劣っている土地ばかり買わされて、そして最後はお手上げになるというようなことにならないのかどうか。私は、建設省並びに民都開発機構の皆さん方のために大変心配をしているんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(五十嵐広三君) 今申しましたのは、つまり周りがかなり熟度の高い開発なのにその該当の土地のところだけが非常に熟度が低い状況になっているというものについてということなのでございまして、それは周辺の状況から見て当然活用の仕方によっては非常にいい状況になるという可能性を持った土地ということだろうと思います。 ただ、お話しのような御懸念は我々も十分に考えていかなければならぬ点でありまして、そういう意味から申しますと、例えば地価をどういうぐあいに売買の場合に考えていくか、あるいは見込みのある土地なのかどうか、こういうような点等についても第三者機関を設けてそこで専門家の意見を十分に徴しながら御懸念のようなことがないように最善の努力をしていかなければならぬ、このように思っている次第であります。
○松谷蒼一郎君 時間がありませんのであれですが、五千億程度の資金ですから余り景気対策をそう気にはかけないで、できるだけ民間の都市開発業者等と一体となって、そんな著しく劣っている土地じゃなくて、そこそこの土地を取得しながら立派な都市計画、都市開発をやっていただきたいと思うわけです。そのときに、やはりその土地の環境あるいは交通手段、それからいろいろな医療施設その他の施設、そういったものとの関連を十分に考慮していい都市開発ができるように希望をいたしまして、私の質問を終わります。
○上田耕一郎君 まず、この法案の成立経過について質問します。 今伺いました提案理由説明によりますと、法案の目的は、「優良な民間都市開発事業の適地で事業化の見込みが高いものを先行的に確保する制度を創設し、良好な町づくりに向け民間都市開発事業の促進を図る」、こうあります。しかし、連立与党が検討していた公的資金による不良資産の買い取り構想がつぶれて、連立与党の土地・住宅プロジェクトチームから相談を持ちかけられて建設省がそれにかわる土地流動化促進策として持ち出した、それが経過ではございませんか。
○政府委員(黒川弘君) 建設省におきまして民間の都市開発の推進については常日ごろいろいろ研究しているところでございますけれども、今回の提案の経過は、連立与党のプロジェクトチームでいろいろ御検討になられた経過の中で、担当レベルでいろいろ一緒になって研究させていただきながらこういったものが出てきておりますが、最終的に御提案しておりますのは、今大臣からお話ししておりますとおり民間都市開発事業用地の先行取得の確保と、これを直接の目的としてさらに流動化に資していく、こういうものとして取りまとめたものでございます。
○上田耕一郎君 日経の二月二十日付に詳しい経過が述べられています。この記事を見ますと、五十嵐建設相は建設省幹部からこの法案について聞いたとき、「「政府の関係機関が不良債権を大量に抱え込むことになるのでは」との懸念を抱いた。」と、なかなか正確な懸念を抱かれている。 衆議院での日本共産党の中島議員の質問に対して建設大臣は、結果として不良債権の担保土地を買うこともあり得る、そう答弁しているんです。結果としてはあり得るわけです。 今問題になっている不良債権の総額は莫大なもので、野村総研は「財界観測」十二月号で五十兆から六十兆円という推測を出しているぐらいなんです。その圧倒的大部分が土地です。その土地が不動産業者、金融機関のもとに死蔵されているわけなんで、これが良好な町づくりの障害になっているんです。 ですから、バブル崩壊のこういう状況のもとでは、大臣が結果としてと言われたけれども、民間では事業化が難しい不良債権の担保土地を公的支援で買い取ることが実際上は主な機能になるし、それが本当のねらいではないかと思うんですが、そうでないという保証はありますか。
○国務大臣(五十嵐広三君) 今の衆議院における私の答弁でありますが、つまり金融機関の債権になっているような土地についても買うのか、こういうことで、それは我々として、我々としてといいますか、今の民都機構が先ほど言った目的に合致した用地でこれは都市再開発の上で有効な土地と認められるというふうなもので、それが金融機関の担保としてあって、その販売について申し入れを受けたときはそれはやっぱり買う場合もある。そういうふうな金融機関は一切対象にしませんというのではなくて、そういう場合もあるということを申し上げたのであって、その点は誤解のないようにお願いを申し上げたいと思う次第であります。 しかし、それは民都機構が結果として余り使い物にもならない土地をしょっちゃうというようなことは、これはもう本当に十分にみんなで留意してそんなことのないようにしていくべきことは言うまでもないのでありまして、そこのところは、先ほど申しましたように経営審査会というようなものを第三者機関として設けて、そこで十分に土地利用の経営の見込みについても相談をしながらやっていかなくちゃならぬ、こういうぐあいに考えているような次第であります。
○上田耕一郎君 いろいろ聞きたいんですが時間もございませんので、次の問題は、事業化の見込みが高いものと説明で言われたし、今もそうおっしゃったんですが、事業化は難しいということです。 大体法案で想定されているのは、良好な土地が採算の成り立つ価格で買えるなら機構が買い取る必要もないんです。それから、鑑定地価と採算がとれる価格には物すごい開きがあるわけです。だから、結局高値で土地を買い支えて、それでも事業が成り立つような経済情勢を待つということになりかねないんだね。 しかも、今東京の在庫、オフィスビルの過剰ストックは物すごいものです。ここに建設経済研究所の「日本経済と公共投資」五年一月号がありますけれども、これを見ると、東京都区部で九三年には五百四十一ヘクタール、オフィスビルの過剰が床面積で五百ヘクタールを超えているんですよ。だから、こんなことを言っても事業化できないんですよ。そうすると事業化する当てもない、結局所有者が変わるだけ、そういうことになりかねない。 総合経済対策ではこの法案のことが書かれていて、題は「民間都市開発事業による土地の有効利用の推進」となっている。何でこれ推進できますか。できないじゃないですか。
○国務大臣(五十嵐広三君) そこにこそ民都機構のノウハウが活用されることになるというふうに思うわけなんであります。これは従前もそういう意味での専門的な知識、経験というものを十分に持っているところでありますから、やはりその土地の個性を生かしてどう有効活用していくかということの努力をしてほしい、そこにこそ本当に民都機構が本来の使命を生かしてもらいたいというふうに思うんです。しかし、御懸念の点はもっともな御意見でありますから、十分留意しつつ取り運ぶことは言うまでもございません。
○上田耕一郎君 あと一分なので、四番目の質問です。 この法が執行された後、買い取り土地の要件が厳しくて効果が出ないというので、業界から土地要件の緩和圧力が高まるということも予想されるんです。今でも地上げ途中でとまってしまった土地など買い手のつかない土地こそ機構が買ってほしいという期待が強いわけなので、だから批判を避けるために、懸念は当たっている部分もあると大臣認められたんだけれども、とりあえずこういう法案にしておいて後で政令事項を緩和する、不良債権担保土地なども買いやすいようにしようというのではないかということも言われているんです。政省令の緩和、これは絶対にやらないと明言できますか、質問させていただきます。
○政府委員(黒川弘君) 具体的にこの法律あるいは政令、省令で書きますのは、先ほどの目的でございます優良な民間都市開発事業として使い得るというそれを担保するための条項でございまして、具体的には原則として千平方メートル以上の土地であるとか、あるいは交通アクセス等から見て今後開発が見込まれるとか、あるいは形がある程度整形であるとか、あるいは支障物件がないとか、あるいは担保権の目的になっていない、そういったいろんな条件を政省令を含めて決める予定でございますけれども、これはまさに事業ができる可能性を具体化するという意味でございますので、それに反するような形での政省令というのは今後を含めてあり得ないというふうに考えております。
○上田耕一郎君 終わります。
○委員長(前田勲男君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(前田勲男君) 速記を起こしてください。 暫時休憩いたします。 午後零時四十七分休憩 —————・————— 午後六時九分開会
○委員長(前田勲男君) ただいまから建設委員会を再開いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 本日、三重野栄子君が委員を辞任され、その補欠として青木薪次君が選任されました。
○委員長(前田勲男君) 休憩前に引き続き、民間都市開発の推進に関する特別措置法及び都市開発資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案に対する質疑は既に終局しておりますので、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○上田耕一郎君 私は、日本共産党を代表して、民間都市開発の推進に関する特別措置法及び都市開発資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 本改正案は、民間都市開発推進機構に民間都市開発事業用地の先行取得を行わせ、その財源として機構の借入金等に対する政府保証や都市開発資金からの無利子貸し付けを行うなどというものです。提案理由説明では良好な町づくりに向けた民間都市開発事業の促進を図るための措置だとされています。しかし、本改正案は、不良資産買い取り構想の代替案として浮上したものであり、土地流動化のために公的資金を投入する枠組みをつくることが真のねらいです。 民主的な都市計画に従って不良債権の担保となっている膨大な土地を有効に活用することは、町づくりの上で重要な課題です。その最大の障害は、大手金融機関などが担保土地の処分を抑制し、地価の高値維持を図っていることです。本当に良好な町づくりを促進しようというのであれば、不良債権は銀行の自己責任で処理させ、遊休化している土地を住宅供給や都市施設の整備などに生かせるようにする対策が必要です。 ところが、本改正案は、民間では事業化が困難になっている土地を公的支援によって高値で買い取ろうというものであり、地価を下支えして良好な町づくりの促進に逆行するものです。もともと地方都市の開発促進を目的とした民間都市開発推進機構が三大都市圏中心部の民間都市開発事業を推進する点でも、東京一極集中を加速し、良好な町づくりに反するものです。地価狂乱を引き起こした銀行、不動産業者の責任を免罪し、公的資金でその救済を図る道を開く本改正案は断固反対です。 必要な土地流動化策は、バブルのツケを民間から政府に肩がわりすることではなく、最終需要者が取得し有効に活用できるようにすることです。不良資産の全容を公開させ、採算に乗る地価水準まで引き下げるなど、公共的な住宅や都市施設整備に役立てる方策こそ緊急に求められていることを指摘し、反対討論を終わります。
○委員長(前田勲男君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 民間都市開発の推進に関する特別措置法及び都市開発資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(前田勲男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田勲男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 この際、五十嵐建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。五十嵐建設大臣。
○国務大臣(五十嵐広三君) 民間都市開発の推進に関する特別措置法及び都市開発資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれましてただいま議決されましたことを深く感謝申し上げます。 委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすよう努めてまいる所存でございます。 委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。 どうもありがとうございました。
○委員長(前田勲男君) 本日はこれにて散会いたします。 午後六時十四分散会 —————・—————