環境特別委員会 第5号
- 発言数
- 231 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1994/06/10
会議録
○委員長(竹村泰子君) ただいまから環境特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、粟森喬君及び横尾和伸君が委員を辞任され、その補欠として乾晴美君及び風間昶君が選任されました。 —————————————
○委員長(竹村泰子君) 公害及び環境保全対策樹立に関する調査を議題とし、公害対策及び環境保全の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小野清子君 自由民主党の小野清子でございます。 環境庁長官の所信を伺わせていただきまして中一日置いての質問でございまして、私の方もなかなか用意がうまくいかない状態でございますけれども、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。 長官は、人権問題を中心にこれまで御活躍をされておられました。所信の中でもお述べになられておりますけれども、これまでの経験を踏まえて環境行政に頑張っていきたいという大変心強いお話を伺ったわけでございますが、長官の御就任されてからの感想あるいはこれまで御経験なされた環境に対する問題等、まずお話を伺わせていただきたいと思います。
○国務大臣(浜四津敏子君) ただいま小野先生からお話しいただきましたように、私はこれまで環境行政については特別なかかわりがございませんで、そうした意味では今回環境庁長官を拝命いたしましたときに、本当にこれまで環境問題に長年一生懸命尽力されてこられた小野先生初め環境委員会の先生方の御指導をいただきながら、環境問題少しでも、一歩でも二歩でも前進させるためにお力になれることがあれば一生懸命やらせていただこう、こういう思いで拝命をお受けした次第でございます。 力はありませんけれども、いろいろお教えいただきながら全力で取り組ませていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○小野清子君 ぜひ頑張っていただきたいと思います。 環境はシンクグローバル・アクトローカルという言葉が大変よく使われておりまして、私どもにはもうなじみのある言葉になっております。要するに、考え方は地球的に非常に大きくグローバルに考えるけれども、行動は手元足元から、いわゆる地域に密着をして行動していかなくちゃならない、こういう基本的な考え方があるわけです。 一地域の環境が悪化するということは、その地域が大変なことになるということ以上に、考え方によっては地球全体が困難な状態になっていくというふうな問題がいろいろの場所で考えられるわけです。それだけに、環境問題というのは非常に大きくて、かつまた個人一人一人の問題であるということを改めて認識させていただくわけでございます。 予算が、今年度は六百七十三億一千七百万円、前年比五・七%アップという御報告をいただきました。また、環境保全経費等の各省庁の歳出予算に関しましては総額一兆九千五十四億、前年比一一・一%アップというこれまた大変大きな数字が出てまいりました。 環境庁の予算というものは、私も四年前に政務次官を仰せつかりましたけれども、もうちょっと大きくならないものかな、そういう気持ちでいっぱいでございましたが、保全経費等を各省庁合わせますと一兆九千五十四億という大変な数字になるわけです。各省庁の予算に環境行政の先頭に立って環境庁が踏み込めるものなのかどうなのか。その辺はいかがなものでしょうか。
○政府委員(森仁美君) ただいまお話がございましたように、政府の環境保全経費総額が今年度一兆九千億円余ということで計上いたしております。このことは、先般私が平成六年度環境保全経費等の説明として当委員会で御説明を申し上げたところでございますが、この中にも盛られておりますように、環境保全に係る経費は各省庁に大変多岐にわたっております。 環境庁では、予算の要求段階におきまして関係省庁に対しまして、環境保全施策の重点的な展開を図るということを主眼といたしまして、環境保全経費の見積方針、調整の基本方針というのをまず示すことにいたしております。この方針にのっとって、各省庁はここが全体として重点的なものだというようなことを承知した上で予算要求書をつくっていくわけでございます。 一方、私どもは大蔵省に対しまして、予算査定について、環境保全経費についてこれこれについて格段の配慮をしてほしいということを、文書をもって主計局長に申し入れるという仕組みをとっております。これは、環境庁設置法に基づきます環境保全経費の見積方針の調整権限、難しく言えばそういうことでございますが、そういう与えられた権限に基づきまして、予算というものを通じて環境保全施策が全体的に展開できるように、うまく展開できるように、そして重点的に展開できるようにということで努力をしてまいっているつもりでございます。 おかげさまで総体としては前年度比一一・一%増と、この傾向はここしばらくずっと続いてきているところでございますが、今後もなお一層環境保全施策の効率的、効果的な展開を目指して環境保全経費の充実に努力をしてまいりたいと考えております。
○小野清子君 私が四年前政務次官を仰せつかりましたときに、ちょうど環境庁は二十周年を迎えられまして、これで成人式だと非常に盛り上がったことを覚えております。成人式というのはやっぱり自立をしていくというふうな立場からも、私は各省庁の調整という役割も大変大事なことだとは思いますけれども、予算面で自由に采配のきくものが少しでも多くならないものか、その辺を期待させていただくわけですけれども、もう一言お願いいたします。
○政府委員(森仁美君) 一兆九千億のうち環境庁計上分は六百七十三億と、額にしてこれまでよりは大分大きく伸びてまいっておりますが、総額としてはまだまだ小さいものがございます。この予算をつくっていく段階では、小野先生御承知のように、いわゆるシーリングその他のいろんなルールがございまして、その中で最大限努力をし、いろんな知恵を出しながらここまでまいっております。私どももこの所要の経費が十分に確保されることは当然必要なことと考えておりますので、さらに努力を続けてまいりたいと思います。
○小野清子君 とにかく応援団たくさんおりますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。 きょうは、地球環境保全に関する中におきましても、主に地球の温暖化について御質問を申し上げたいと思います。 毎日のように新聞には環境問題というのが何らかの形で出てまいりまして、きのうは「山頂へ逃げる高山植物」と、これが読売の夕刊に出ておりました。ウィーン大学の研究者が調査をいたしましたら、十年間で高山植物が四メートルも上に上がってしまった。改めて驚くわけですけれども、このままでいったら高山植物が絶滅の危機に瀕するということが出ておりました。逆に「温暖化を喜ぶ害虫」というのもございまして、地球の温暖化というものがまさに生態系を非常に大きく狂わせていくものであるということに驚きを感じているわけです。 三十五年に平均気温が約一度上がるのではないか、そういう予想の中で、平均気温が一度上がった場合には南極、北極の氷が解けて水面が二十センチくらい上がる。約百年で六十五センチから一メートルくらい水面が上がっていくという先を見通して、いわば地球温暖化に対処をしていかなければ大変なことになるというのが環境問題の一番大きな問題だと思います。 それで、六月二日のこれもやっぱり読売ですけれども、「日本沈没の恐れ」という新聞記事が出ておりまして、西暦二〇三〇年までに約二十センチ、二十一世紀末までに六十五センチ、これは先ほど私が申し上げました数字ですけれども、二酸化炭素の温室効果ガスの増加によって地球温暖化がいわゆる水面を持ち上げていくという大変危惧した状況で、これによって日本が沈没してしまうという記事が出てびっくりしましたら、先ほど環境庁の方から、いや日本は大丈夫だという訂正もちょうだいいたしました。太平洋の島々は大変なことであって、日本は含まれていないということですけれども、決してこれは安心することではなくて、どこの国々でも自分の国がなくなるということは大変なことですから、これは日本が日本だけ浮いていればいいということではなく、地球環境問題として真剣に取り組んでいかなくてはならない。 ただ、この中でなぜこういう警告を発したかということは、温暖化現象として一九九三年、去年は今世紀で六番目に暑い年であったというわけです。それから、一九九〇年は一八四〇年の気象の記録開始以来最も暑かった年である。これまでの最高気温の一位から八位までが八〇年代に起きているということは、要するに非常に地球が高温というんでしょうか、温暖化が進んでいるということは、私はこの記事でもって、日本が大丈夫だとかそういうことではなく、やっぱり大変なことだな、そういう気持ちにさせていただいたわけでございます。こうした環境の状況を、日本の場合には調査分析、そういう研究所もおありですけれども、チェックなさって先取りなさっていたのかどうか、お伺いしたいと思います。
○説明員(澤村宏君) ただいま先生から地球の温暖化といろんな動植物等に与える影響というふうなことも含めてのお尋ねでございますが、これまでにも国といたしましても地球温暖化のいろいろな影響というようなことにつきまして、その科学的な解明ということにつきましては取り組み始めているところでございます。
○小野清子君 CO2を排出する国というのは、地球全体の大体二割の国々、二割の人口がいわゆる文化的生活をしてCO2を非常に排出している。しかし、これから開発途上国は文化生活を待ち望んでいる。そういう観点からしますと、CO2が多くなっても少なくなることはないということも一つ考えられます。 先ごろPDU、太平洋民主同盟会議に私参加をしてまいりましたら、西サモアの高等弁務官の方が、美しいサンゴ礁と多種類の生態系、トロピカルフルーツの大変な宝庫であった、そういう資源が徐々に減少しているということと、海面が上昇しつつあることを大変危惧している。このままいってしまいますと我々の国がなくなる。モルディブとかフィジーとかバングラデシュとかああいう国々が、同時に東京の下町もその中に入ってくるわけで決して他人事ではないわけですけれども、国土全域が喪失してしまうという大変脅威を会議の席でも訴えられたわけです。 そこで、私ども先進諸国という言葉を使って、改めてそのおごりをここでかみしめなくちゃならないわけですけれども、具体的に環境庁が今どのような取り組みをしているのか、その辺をお伺いしたいと思います。
○説明員(澤村宏君) 我が国におきましては、先生御案内のとおり本年の三月二十一日に発効いたしました気候変動枠組み条約のもとで既に制定されております地球温暖化防止行動計画、それに基づきまして各般の対策を実施可能なものから順次取り組んでいる状況でございます。 具体的には、二酸化炭素その他の温室効果ガス排出抑制対策、それから森林等の二酸化炭素の吸収源対策あるいは科学的調査研究、普及啓発等、広範な対策が関係各省において講じられているところでございます。そして、その実施状況等につきましては、毎年度、地球環境保全に関する関係閣僚会議に報告することによりまして、フォローアップをしているという状況でございます。
○小野清子君 こういう席では余り具体的な問題というのは議論することに値しないわけですけれども、日本も責任ある一つの国であるということと、大変気がかりなのは省エネの意識が薄れているのではないかということなんです、今現在。今日本の場合景気が余りよくないわけですから、リストラという言葉の中でいろいろと経費を節減しようとしているその姿勢がありながらも、CO2の排出の量か下向きであるかというと、決してそうではないわけです。 地球温暖化防止条約がことしの三月に発効したわけですね。これに基づきまして国別の対応を九月に報告するように義務づけられているわけですけれども、具体的にこれはどういう内容を報告することになっているんでしょうか。
○説明員(澤村宏君) ただいま御指摘のとおり三月二十一日に発効いたしました。したがいまして、条約の規定に基づきまして、我が国を含みます先進諸国は、九月二十一日までに地球温暖化対策に関する情報を送付するということになっているわけです。 その送付すべき情報の主な内容といたしましては、一つは温室効果ガスの排出と吸収に関する実績、二番目には地球温暖化対策のためにとりまたはとろうとしている政策とその措置、それから三番目にはこれらの政策と措置によりもたらされる効果の予測等、そういった内容となるわけでございます。
○小野清子君 CO2いわゆる二酸化炭素あるいは硫黄酸化物とかの排出抑制、これは一九九〇年をもとにそれ以上はふやさないという約束事が地球サミットのときにたしか行われたと思いますけれども、これは守られているのかどうか伺いたいと思います。
○説明員(澤村宏君) 二〇〇〇年までに一九九〇年レベルに安定化を図るというその努力目標に向けまして、現在、先ほど申しましたように我が国におきましても地球温暖化防止行動計画に基づきましていろいろ対策を取り組んでいるところでございます。
○小野清子君 とにかく省エネということを最も大事にしなければ、あとは新しいエネルギーを開発するといいましても、開発は進めてはおりますけれども、今のところ石油、化石燃料にかわるものが出てきていないというのが現状ではないかと思います。最も大切なのは省エネであるという場合に、具体的にどんなことをお進めになっているのか、お教えいただきたいと思います。
○説明員(澤村宏君) 今先生御指摘のとおり、地球温暖化の主なものは何があるかということを考えてみますと、主要な原因物質は二酸化炭素でございます。その二酸化炭素は化石燃料の消費に伴って排出されるものでございます。そういう意味におきまして、省エネの推進ということは地球温暖化防止対策上最も重要な柱であるというふうに考えております。このため、既に省エネ法の改正あるいは省エネリサイクル支援法の制定等によりまして、省エネルギーの一層の推進ということが現在進められているわけでございます。
○小野清子君 やはりこれも六月七日ですけれども、「気がかりな省エネ意識の薄れ」「長期エネルギー需給見通しが改定される。地球温暖化防止など環境問題に配慮した省エネ型だ。だが、危機意識が薄れる中で、どこまで実現できるのか。心もとない。」というのが新聞に出ております。ですから、省エネを徹底していくしか道はないとこの新聞記事の中にも載っております。 国民の中にいたずらに石油がなくなるときのような不安感まで持たせる必要はないとは思いますけれども、この現実的危機感あるいは地球の温暖化問題というものをどうやって知らしめてそれを国民の中に浸透させていくか、こういうイニシアチブはだれがとるのか。例えば、石油も今のところ安定供給されておりますし、今急に世界のエネルギーがどうこうなるということがないだけに、私はこの問題をどこがイニシアチブをとってやっていくのか、もう一度お伺いしたいと思います。
○説明員(澤村宏君) 先生今御指摘のとおり二酸化炭素の排出状況というものを見てみますと、特に民生部門それから運輸部門、そういったところで引き続き高い伸びを示しているわけでございます。したがいまして、こうした私たちの日常の生活に非常にかかわっております民生部門あるいは運輸部門の排出を抑制していくためには、国民一人一人の省エネ意識を高めていくことが不可欠なことでございます。したがいまして、関係省庁とも連携を図りつつ努力していきたいと思います。 先ほど申し上げました地球温暖化防止行動計画、これは大変に広い範囲の対策を中に織り込んでいるわけでございます。その実施のためには、社会経済全般にかかわる大変広範なものでございますので、そういうふうな意味におきましても関係省庁と十分連絡をとりながら対策を請じていきたいと、そのように考えております。
○小野清子君 温暖化対策として、OECDに参加をしております二十四カ国の中でやっておりますことにサマータイムの導入というものがございます。これはアイスランドと日本だけが実行しておりませんけれども、御案内のようにアイスランドは白夜の国ですから特別行う必要もないかと思いますし、日本だけが行っていない。世界では大体五十カ国がこのサマータイムを導入して非常に効果を上げているということですけれども、省エネ対策としての見地から、日本の場合にサマータイムに対する対応というのはどうなっておりますのか、お伺いしたいと思います。
○説明員(澤村宏君) サマータイムにつきましては、先ほど申し上げました平成二年十月に策定されました地球温暖化防止行動計画におきましても、二酸化炭素排出の少ないライフスタイルの実現のための対策の一つとして、その導入につき検討することとされているところでございます。
○小野清子君 検討することとされているということですけれども、具体的に今温暖化で海面が上がってくるといって西サモアの人たちがおびえているとか、そういう現実の中で、日本が検討するという言葉の中で何か危機感が少し足りないような気がするんですけれども、もう一度お答えをいただきたいんです。
○説明員(澤村宏君) これは特に通産省におきましてサマータイムの実施、その効果というものはどうかというようないろんな勉強をしているというふうにお伺いしております。その中で、サマータイムを実施いたしますと一定の省エネルギー効果がある、そういう試算があるというふうにお伺いしております。 環境庁といたしましても、そういう視点に立ちまして、地球温暖化対策の視点からもサマータイムの導入の効果をよく勉強いたしまして、今後の導入をめぐる議論に積極的に参加して貢献していきたい、そのように考えております。
○小野清子君 具体的に何年先から導入などというお話にはなっていないんでしょうか。
○説明員(濱田隆道君) 御説明いたします。 サマータイム制度は、先生御指摘のとおり、夏の間に時計を一時間進めて日照時間の有効活用を図るという形で世界の多くの国が導入いたしております。照明時間それから冷房時間が減るということでエネルギー需要が節減されるということで、私どもの試算では、例えば来年あるいは再来年あたりに導入されますと石油換算で五十万キロリットル以上の省エネ効果があるというふうに期待いたしておりますので、その結果としてのCO2抑制効果も大変期待されるものでございます。 したがいまして、私どもでは資源エネルギー庁の私的懇談会の中で勉強させていただいておりますが、導入についてはこれは法律が必要でございます。関係省庁さまざまでございまして、必ずしも通産省の法律というわけではございませんので調整を進めております。先生方の御理解もいただいて導入をなるべく速やかに進めていただければというふうに考えておりますが、来年必ず入るという状況でないということは申し上げたいと思います。
○小野清子君 今五十万キロリットル消耗を免れるというのは、これは年間ということですか。
○説明員(濱田隆道君) はい。年間五十万キロリットルに相当いたします。
○小野清子君 今とても必要なことは、国民の認識をどういう方法で高めていくか、何をインパクトとして国民の中に理解してもらうかということがとても大事ではないかなと、そういう気持ちなものですから。例えば、サマータイムが導入されたときに、なぜサマータイムなんだと。これがいわゆる省エネとして非常に効果があるんだということに結びついてくると、生活の中にそういうものが結びついてエネルギーを少しでも落とそう、使うのを控えようという気持ちとマッチしてうまくいくんではないかという期待を持って、今こうして話をさせていただいているところでございます。 とにかく産業構造というものが環境保全型に変わりつつあることは、実際そうであるわけです。ですから、以前ですと公害が多発をした時代というのは、企業にとっては対策のための投資というのはいわば負担であったわけですね。ところが、今、公害防止装置あるいは産業廃棄物処理、先日環境委員会でも視察を横浜の方にさせていただいたわけですけれども、新しいタイプの大型事業もいろいろと行われるようになってきました。 地球の環境問題が発生してきた背景というのは、やはり大量生産、大量消費、大量廃棄型の経済社会であったわけです。ですから、それがある意味でバブルをつくったということかもしれませんし、また物質的豊かさをもたらした反面、環境破壊に大きく奏功してしまった。こういうとき功を奏したという言葉は余り適切ではないかと思いますけれども、そういう状況の中で今大きく問題化しているわけです。地球環境保全というのは地球的規模であるということで、私個人とは関係ないという認識がとかく起こりやすいんですけれども、結局は一人一人が何かをしなければその地球的規模の環境問題は解決しないというところが一番最初に申し上げた名言に尽きるわけです。 それで、省エネあるいは省資源型の社会に大きく意識の切りかえを、もう経済構造と同時に国民の精神的構造を変えていかなきゃならないと思うのですけれども、環境庁といたしましては、その意識の改革ということをどれくらい肝に銘じて取り組もうとしていらっしゃるのか、その辺を御説明いただきたいと思います。
○政府委員(森仁美君) ただいまのお尋ねを伺いながら、小野先生が環境政務次官時代に私に対しておっしゃったことを思い出すわけでございます。いかに環境教育は身近なところから国民の意識改革を進めることが大切か、あなた方はよく考えなさい、今環境庁にあるこのリーフレットはこれは一体何ですか、わかりやすくしなさいと随分細かく御指導をいただいたことを思い出します。 実は、私どももそういう考え方を育てるべくことしの環境白書では、初めてでございますが、漫画で子供の目の高さで白書の内容の一部でございますけれども紹介し、それを手にとる父兄の目にもとまるように、そしてそれに使います紙も再生紙を使う、エコマークをつけるというようなところまでやってまいっております。そして、白書の内容では、これまで民間で取り組まれてきた意識改革の状況、例えば企業におきますものでありますとか、あるいは市民の中にありますいろんな運動、これをやや丁寧過ぎるぐらいに取り上げまして紹介をし、そしてこれから国民全体の意識を変えていくまず第一歩にしたい、こういうねらいの白書をことし出しております。 こういう形で、これまでやっております環境教育に加えて、さらにそれを前進させるべくいろんな知恵を出していきたいと考えているところでございます。
○小野清子君 大変すばらしい施策をしていただいていることに敬意を表するわけですけれども、そういうパンフレットは阿部おつくりになられるわけですか。
○政府委員(森仁美君) また予算の話に戻るのではないかということを考えながら今お答えをするわけでございますが、必ずしもすべて環境庁の経費でやらなければならないというものではございません。いろんな形でいろんな団体がございます。情報を国民に普及することを目的としてつくられた団体もございます。そういうようなところで幅広くやってまいりますものですから、阿部というところを正確に掌握する状況ではございませんが、かなりの数のものが出回っていると考えております。
○小野清子君 かなりの数というのはどういう数なのか。数字を出さないというのは余りに少なくて恥ずかしいから出さないのかなと、そんなふうにも考えさせられます。 予算がないという言葉ですけれども、使わなければならない予算は私は大いに大蔵省をつっついていただきたいと思いますし、応援団がたくさんおりますから、遠慮なくそういった面は膨らませていただきたいと思います。 局長おっしゃったように、やはり教育がとても大事だと思うんです。先日、日曜日でしたけれども、たまたま車で走っておりましたら、一人お子さんを抱いて、一人横に坊やがいて、お父さんがお店の前で缶ジュースを持たせて飲ませていたわけです。ことしは国際家族年ですからお父さんが中心になって子供と一緒にいい風景ねと、こういうふうに見ておりましたら、飲み終わった缶ジュースを生け垣の中にお父さんが突っ込んじゃったわけです。これじゃ子供がまねするわねということで、子供の教育、親の教育、こういうことを、これは環境庁というわけにはいかないと思いますけれども、学校教育の中で環境教育というのは一体どんなぐあいに、例えば教材を使っているのか使っていないのか、その辺をちょっと御説明いただきたいと思います。
○政府委員(森仁美君) 学校教育の場でのいわゆる環境に関する教え方、これは基本的な教材の作成あるいは情報の提供という点で私どもがかなり積極的に文部省と連携をとってやっておりますし、また私どもが地方公共団体に対しまして環境教育の授業についていろいろ説明をする際には文部省からも出てきていただくということで、学校教育の場とそれから私どもの幅広く進めていこうとする環境学習というものを連携をとりながら進めていくということであります。 学校教育の場では、副教材あるいはカリキュラムの中への組み込みということで、文部省はかなり積極的にお取り組みをいただきました。そして、もちろん日を追っていろいろ状況が変わるものでございますから、その情報は私どもも文部省と連携をとって、最新のもので学校教育の場にそれが提供されるという仕組みをとっておるところでございます。
○小野清子君 学校教育の中での教育がやっぱり大事で、お父さん、それだめよと子供が言ってくれるところまで、環境の日が終わったばかりでございますので、そういうことの認識のためにある日でございますので、そういうあたりをぜひ教育の面でも徹底していただきたいと思います。 職場でのこの環境問題の啓蒙活動というのは、どこか具体的に行われているようなところはおありなんでしょうか。
○政府委員(森仁美君) 職場に向けて環境を守ってくださいということを具体にするのは、私どもの役割ではないかなと思っております。これは特別にそこの部分だけを取り上げて政策をとっているわけではございませんで、環境教育、環境学習総体を推進していくという中で取り上げているわけでございます。 私どもも企業に対しまして、環境に優しい企業行動、こういうようなもののアンケート調査などを実施しておりますので、そういう中でもこれからさらに企業内における環境教育といいましょうか環境保全活動の促進という点で努力をしていきたいと思います。
○小野清子君 例えば人のいないところは蛍光灯は消すとか何かそういう具体的な指導を、細かいようですけれども、細かいことをやらないとやっぱりうまくいかないと思うんです。 きょうはこのお部屋の中は余り涼しくないんですけれども、環境庁が提唱している部屋の温度というのは夏は二十八度で冬は二十度である。これはいろいろな場所に行って聞きますけれども、ほとんどの人が知らない、知られていないんですね。環境庁はこのようにやっております、こう言いましても、それが日常の生活の中で知られていないということは、知っていてもやっていないということはやはり効果が上がらないということですから、知識と認識とその行動、そしてそれに評価が出なければ絵にかいたもちになってしまうわけで、努力は認めふうとしても、効果が上がらないということは、厳しいですけれども、やっぱり努力をしていないということにもこれはつながってしまうんではないかと思うんですね。 それで、これからもう夏に入るシーズンにもなります。やっぱり政府広報が例えばそういう折々を見て、政府広報は環境庁のためにあるのではないと昔言われたことがあるんです。もちろんそれはわかりますけれども、政府広報の中で環境問題を取り上げるパーセントはどういうパーセントになっているのか。これもちょっと細か過ぎますけれども。
○政府委員(森仁美君) 広報のあり方につきましては、実は大きく分けて二系統あると承知しております。一つは各省庁に広報経費を計上するという系統と、政府全体を通じてそういうふうに広報経費を計上するという系統、二系統ございます。現在の各省庁の立場からまいりますと、自分のところに計上されたものはとにかくそれで目いっぱいのことをやる、そしてまた政府全体としてやる形のものについては総理府にお願いをしていくということであります。 今お尋ねは、総理府が全体としてやっているもののうち環境経費はどの程度かということでございますが、残念ながらそこのところは手元に資料がございません。ございませんが、例えば最近の状況でまいりますと、例えば環境の日、環境月間、環境基本法の制定を含めまして、それなどを三十秒程度のテレビスポットを流したというようなものもございますし、あるいは、これは環境庁がやっているものでございますが、生活排水対策についての三十秒テレビスポットを流す、こういうようなこともやっております。お尋ねの正確に金額でどのくらいの割合でというのは、残念ながら今ちょっと手元に資料がございません。
○小野清子君 お金をかけることの効果というよりも、例えば二秒、三秒スポットでも私は十分効果があると思うんですね、お金のかけ方というよりも、やり方によって。ですから、これから夏に入る、あるいは寒くなる、そういう折々にやっぱりいいスポットをお金をかけてもやっていくことが大変大きな省エネにもつながっていくのではないかと思うんです。 社会教育とかいわゆる学校教育とか家庭教育、あるいは政府広報、それぞれの省庁の広報、いろんなものがあるわけですけれども、そういうものが相まって国民の意識、認識というものが変わっていかないと、幾らお題目だけつけても本当に物事が進んでいっていないというこの現実はしっかり受けとめていかないと、もう嫌われ者の日本になってしまうのではないかと心配をするわけです。 野外活動、このごろはキャンプが大変盛んになってまいりましたし、またオートキャンプも家族ぐるみで出かけるようになってきました。レジャーの皆さんたちがある意味で非常に自然環境を壊しているという、これもやはり新聞記事がございます。 御案内のとおり、キャンプ場がある林野は普通下水道が整備されていないので、し尿以外の雑排水は浄化槽も経ず川に垂れ流しにされるところが少なくない。食事後の食器洗いに使った洗剤も当然ながらそのまま清流に流されるというふうなことで、合成洗剤に含まれる魚に対するいろいろな毒物も検出されて、魚が死ぬというほどではないけれどもと言葉はありますけれども、アユが逃げ出す濃度を大変大きく上回るところまでの悪い状況である。そのほか、釣りをする方の釣り糸の問題。よく鳥たちの足に絡んだりしているのもあります。 キャンプに行ったらそこでお皿は洗わないとか、細かいようですけれども、そういう何か指導的役割を、やはりこういう野外活動の方々といい意味で会合を設けられて、これは本来は文部省の管轄かもしれませんけれども、文部省だから環境庁は知らないというのではなくて、文部省と提携していただいて、これから野外活動、オートキャンプも非常に多くなっていくわけです。とにかく利用者の知識が不足していますと、よかれと思って皿を洗うわけでしょうけれども、それが川の汚染に、大変大きな自然破壊になっているということの認識がなければ、本人たちは気づいていないでまさに自然を傷つけているわけですね。マナーの普及啓蒙活動がとても大事だと思うわけです。 レンジャーの方々の仕事自体も大変人数が少ない中で御活躍ということで、日本ではフィールド活動の多い諸外国と違いレンジャーの方々というのは施設整備などデスクワークが中心である。外で御活躍の方もいらっしゃるわけですけれども、全国二十八公園の計二百五万ヘクタールに約百四十人しかいない。啓蒙活動まではとても手が回らないという記事がここに書いてございます。何とか民間団体、社団法人のオートキャンプ協会とかこういうところと、環境問題に絡むマナーの指導をぜひしていただきたい。 自然との触れ合いが、環境破壊ではなくて、何でもいけないいけないと締めつけるんではなくて、環境への意識を高める機会にプラスした考え方で交わりを持っていただけないものかということを申し上げますけれども、そういうことの可能性というのはどうでしょうか。
○政府委員(奥村明雄君) 先生おっしゃるとおり、自然との触れ合いというもののニーズが大変高まってきておりまして、そしていろいろな、キャンプというような活動も行われるわけでございますが、それがマナーという点でいろいろ問題があるというようなことがあるわけでありまして、先生御指摘のとおりでございます。 私ども、全国の国立公園の管理事務所のレンジャーがそうしたマナーの指導ということにも取り組んでおるわけでございますが、先生御指摘のようにデスクワークがかなり多いというようなことでなかなか手が回らないという側面もございます。レンジャーのほかに、自然公園指導員という方で、ボランティアで御協力いただける方が全国で二千七百人ぐらいおられます。また、パークボランティアということで、自然解説や美化清掃などをしていただけるような方々が、これもボランティアで千三百人ぐらいおられます。 最近ではボランティア活動をやっていただけるという方も大変ふえつつありますので、こうした方々の御助力をお願いしながら、また各種のパンフレットなども使い、そして私どもの立場でのいろいろな自然解説活動の場での啓蒙活動というようなものにも取り組んで積極的に対応してまいりたいと考えておるところでございます。
○小野清子君 とにかくきょうは温暖化の問題を中心に流れてきているわけですけれども、エネルギーを消費しないために次に考えられますことはリサイクル社会の実現でございまして、リサイクル法も六省庁がこぞって成立をさせていただいたわけでございます。 アルミ缶あるいは紙パックその他いろいろとリサイクルがそれぞれの地域で進められているようでございます。けさの新聞にも、これは都民版ですけれども、「環境情報マルチサービスデータ自由自在に品川区」ということで、環境情報をデータベース化して区民に提供するシステムサービスを開始したと。人口密度をあらわす地図と、牛乳パックや新聞など資源ごみの回収拠点とそれぞれの回収実績をあわせて出力をするという大変いい記事が載ってございました。 排気ガスの濃度と植物分布の関係、幹線道路やターミナル駅の交通地図と騒音の測定結果、あるいは昆虫や野鳥の生息状況、リサイクル商品を扱う店の情報、こういうもので、公害課が環境課に衣がえしたのをきっかけにこれまで集めた情報を公開し、あわせてリサイクルや環境保全について区民に考えてもらうきっかけにしようと一千万円かけて、一千万でこれだけのものが情報提供できると。同じような環境情報システムを二年前から板橋の方ではもうスタートさせておりまして、区民が自由自在に端末を増設することができるところまで来ているということでございます。 このようにリサイクルというものが温暖化と非常に大きな関係を持って、エネルギーを使わないということがごみ問題も含めて言われているわけですけれども、私はよく、まとめて捨てるとごみになる、分けて捨てるとリサイクル、こういう言葉を自分で勝手につくって話しておりましたが、ごみの中でも三七%が食べ残し、生ごみですね。一四%が全く手つかずのまま捨てている食べ物だそうで、全く恥ずかしい状況だと思います。お米不足が昨年からいろいろと言われておりながら、お米の残飯も結構捨てられているということです。ここに日本人としての意識の問題、食べなくてもいいものをたくさんつくって捨てているということは、まさにこれは資源をどう考えているのかとか、いろいろと意識の問題が問われるわけです。 古紙の利用も、私ども陳情いただきまして、古紙が全く動かないと言うんですね。リサイクルの法案ができても現実的に古紙をさばいてくれる業界が動かなければ何のための法律なのかという、そういう思いになっておりましたが、先般、環境庁の方のリードでしょうか、文部省の方の教科書に古紙を何%か利用するというお話がございましたけれども、具体的にちょっと御説明いただきたいと思います。
○政府委員(森仁美君) 政府全体として古紙をいろいろな形で利用してリサイクルの推進に役立てていこうという意識は、環境庁はもちろんでありますが、関係各省ともそういう連絡会議が構成されておりまして、そこで議論をしております。そういう意識がどんどん浸透してまいりまして、先ほどお話がございましたような教科書への再生紙利用という点が文部省で御検討を進められていると伺っております。いつからどういうふうにするのかという点については、ただいまのところ私はよく承知しておりませんが、その動きになりつつあるということでございます。
○小野清子君 新聞は古紙を使っていないのでしょうか。
○政府委員(森仁美君) 通常、紙は全部がパージンパルプということではまずないのではないかと思います。もちろん新聞紙もその例外ではございませんで、混入卒がどの程度であるかはちょっと今定かではありませんけれども、当然古紙が入っていると考えております。
○小野清子君 分別収集の実態というのは全国の自治体でどのようになっているのかおわかりでしょうか。
○政府委員(森仁美君) 収集の現実の部分を私どもはまだ承知をいたしておりません。厚生省の廃棄物処理の系統の中で数字があろうかと思いますが、ただいま私どもも承知しておりません。
○小野清子君 これも新聞記事ですけれども、「分別収集自治体で格差」、そしてシステムがあれば市民が協力するという記事がございます。一九九二年以来多くなって、改正前は六十自治体であったものが、わずか二年の間にそのシステムというのか、自治体がその気になりましたら千三百四十二の自治体が動くようになったと。これは大変な前進だと思うんですね、六十自治体が千三百四十二ですから。そこにシステムがあれば市民が協力するということで、これが政治ではないかと思うわけです。 意識は高まっているけれども行動が伴っていないというのが、環境問題で一番大きなことではないかと思います。持続可能な消費に向けてライフスタイルの見直しが必要だと思うわけです。例えば、昨年十一月に総理府が実施をいたしました「生涯学習とボランティア活動に関する世論調査」というのがあるんです。これでは七割強の方々が環境保全活動に参加したいと回答をしていらっしゃる。こんなに多くの人が環境保護にボランティアとして参加してもいいという意欲がある。それが実際の行動に結びついていないというのが実態であるということなんですね。 ついでに申し上げますと、地域の環境情報や環境問題に対する正しい知識が不足しているということも、私はこれに結びついていかないことにもつながっているんではないか、そんなふうに思います。ですから、この世論調査の実態を問題意識を持って環境行政にどう反映させるかということが、環境庁の大事な仕事だと私は思います。 七三・六%ですね、環境美化、リサイクル運動、牛乳パック、こういうものに参加をしたいという方々の意向です。その次が老人や障害者に対する介護、身の回りの世話、給食、保育などが五八・九%、募金、チャリティーバザー五五・六%というのが参加してみたいボランティア活動。国民の認識は大変高まっているということの意味合いをここでお話しさせていただいているわけですけれども、これを実際に環境行政にどう反映させるかということだと思います。 それとエコ商品も、エコマークというこういうマークができておりまして、それを知っているかというと、知っているようで案外知っていないというのも現実でございます。エコ商品の中で例えばトイレットペーパー等は、ちょっと話が細か過ぎるかもしれませんけれども、色が真っ白でないと買わないとか、要するに知識として、情報提供がまずいのか理解が悪いのか。買ってくれなければリサイクルにならないわけですね。サイクルしないわけです。そういった意味で、資源は有限であるという観点に立って、また省エネの観点に立った場合に教育、広報活動というものが本当に大切であると私は思うんですけれども、いかがなものでしょうか。
○政府委員(森仁美君) 今、エコ商品を例に挙げてお話がございました。このエコ商品、これはエコマークというのをつけておりますが、昨年二月の総理府の世論調査によりますと、エコマークを知っていますかという問いに対して、国民の五三%の方は知っているというお答えでございました。しかし、これを高いと見るか低いと見るか。私は低いと見ているわけであります。そういうことで、まだ意識としては十分ではございません。一〇〇%になるように努力をしなければならないと思うのであります。 総体として国民の間に環境に優しい品物、こういうものを普及させていくということは、意識を変えると同時に、社会構造を大きく変えていく一つのきっかけになるわけでございます。ことしの白書もそこに焦点を当てまして、まず企業におけるこういう環境に優しい製品の開発を促すとともに、消費者に対してそういうものへの選択の目を養うということを訴えかけたつもりでございます。これからさらにこの考え方を深めてまいりたいと考えております。
○小野清子君 それとあわせまして、過剰包装とかそういうものに対して金額的に差をつけるということの認識がもうそろそろ出てきていいのではないか。時には箱に入れますと幾ら幾ら取りますというところもあるわけですけれども、ごみの増大に伴って、その処理の費用というのは自治体の財政を大変圧迫しているわけです。このまま増大していきますと、少なくなる可能性が今のところ見えてこない、財政破綻は免れない。処分場も問題です、東京湾ももういっぱいだと。こうした局面の打開というのは、消費者がごみになりにくい製品を選択したり、あるいはむだな消費を見直したり、ごみ排出量の抑制を促す経済的手法の導入がやっぱりどうしても必要になってきている。 一部の自治体ではごみの有料化という問題も出てきているんです。ごみの問題は環境庁ではなく厚生省の問題ですと、きっとそうおっしゃるだろうと思うんですけれども、この辺、環境庁がだれがどのように負担を受け持つかということを考えるときが私は来ているのではないかと思うんです。そういった意味から、環境税という税の問題を言う前に、ごみ問題にもうちょっと積極的に厚生省とのかかわりを持って関与していくべきではないかと思いますけれども、いかがなものでしょうか。
○政府委員(森仁美君) ごみ問題というとらえ方をしますとちょっと複雑な形になろうかと思うのでありますが、今の御趣旨はまさにリサイクルをさせて世の中で使えるものはどんどん使う、リユースあるいはリサイクル、こういうような仕組みの中で社会全体を環境に優しいものに変えていくということでございますから、そこのところは環境庁が積極的に今取り組みつつある部分でございます。 そういう意味でまいりますと、リサイクルのための経済的手法検討会というのを一昨年来設けて検討いたしておりますが、この中では、リサイクルの一環として不用物の発生を抑制するということが大変重要である。そういう意味から、その抑制する手法の一つとして今例としてお挙げになりました過剰包装に対する価格差あるいは課徴金と申しましょうか、そういう手法の導入というのは大変効果的なんではないかという御結論もいただいているところでございます。 したがって、リサイクル総体を考えていくという観点から、今のお話にございましたような経済的手法の活用という点で環境庁は各省とも連携をとり、それをリードしていくような形で機能していきたいと思っております。
○小野清子君 ぜひ積極的に前に出て力を発揮していただきたい、いわゆる調整役ばかりではなくて前に出ていってリーダーシップをとっていただきたいと思います。 さっきも申し上げましたように、環境と経済という問題は非常に、一見裏腹なようですけれども、前長官は国際会議に御出席になられて大変いい発言をされて賛同を得られたということですけれども、これからまた景気が浮上していった場合にエネルギーはますますふえていくということになってしまう。そうした場合に経済の活力を生み出すことと環境保全、これを両立させていくために環境庁はどういうふうに進められていこうとなさるのか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(森仁美君) 先般成立をいたしました環境基本法では、その重要な基本理念といたしまして「環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築」というのを掲げております。大変貴重な考え方だと思いますが、これを進めていくということを考えますと、経済と環境という関係について経済成長か環境保全かといったような対立的な考え方では対応できないわけでありまして、経済活動に環境配慮を組み込んでいく、そして環境の保全と環境への負荷の少ない健全な経済の発展が同時に実現されると、こういう考え方でございます。この考え方は、地球サミット以来、もう世界にも一般的な考え方として広がりつつございますし、我が国も先ほども申しましたように環境基本法でもその考え方に立つということで、国会で全会一致で成立をさせていただいたものでございますから、両立というような考え方よりも環境配慮をすべてに組み込んでいく、こういう積極的な考え方に立っていると考えております。
○小野清子君 地球環境の危機というのは、絶えずやはり情報提供と警報を鳴らし続けなければならないことで、ついつい忘れられ、気がついたらもう取り返しのつかないことになってしまうということでは、一度上がりました水面は二度と戻らない、覆水盆に戻らずですけれども、こういうことをやっぱり国民自身が認識をして、日本のためばかりではなくて地球的規模のために、リサイクルにしてもごみ問題にしても温暖化にしても、あらゆる生活が結びついているんだという認識、啓蒙活動が必要だと思うんです。そういった意味では、エネルギーの過剰消費というものをなるべく抑えていくということと同時に、砂漠化あるいは種の保存が危ぶまれるこの環境状況といつもの、一番最初に読み上げました高山植物の問題等々もあるわけです。 これはまたちょっと飛びますけれども、先日の環境の視察の中で湘南国際村にもお邪魔をさせていただきました。そこで、宮脇教授からアマゾンの植林の再生に力を入れているんだというお話も聞き、私たちも苗を三本ずつちょうだいして帰ってきたわけですけれども、片や一生懸命木を植える作業をしながら、今、税制面で相続のときにお金がなくて物納が多いんですね。固定資産税、地価税を払う場合に直接土地を提供する。お金じゃなくて物納として出てきているわけです。 私、けさちょっと時間がなくて調べ切れなかったんですけれども、京都の学者さんが亡くなられたときに物納することになった。その周辺の皆さんに親しまれていた緑のいわゆるお庭を物納することになったら、平地にして提供しろということで、何年もかけてこんもりとした、そこの家だけの問題じゃなくてその地域のみんなの森と思えるような緑が更地にして提供させられたと。私はこれを見まして、本当にもう政治は死んでいると思ったんですね。これは大蔵省のことですから環境庁には問題ないということを言ってしまったら、私はもう終わりじゃないかと思うんです。リサイクルの問題でも大蔵がかんでいるわけですから、納税のときの例えは緑というものに対する配慮ですね。 私の近くも大田区で緑が結構ある。ところがそこの奥さんが、先生、緑にしておくと税金がかるんですよ、これ切って家建てると違うんですよと言って、結局切って家が建っちゃったわけです。そんなことで、地球環境のために緑を植えましょう植えましょうと言いながら、今ある緑をどんどん税制の面から切っていくというのは、これはまさに矛盾する話でございます。 緑というのは育てるには大変時間がかかるわけです、もう切るのは一瞬ですけれども。そのあたりに私は政治というものに心、あるいは将来を見通した哲学なり発想というものが入ってこないとまさに東京砂漠になってしまいますし、東京に限らずもっともっと緑をふやしていかなきゃならないときに、税制面がそういった意味でブレーキになり、緑を継承していくことができない状況になるということをやっぱり何とかできないものだろうかと思うんですけれども、これはもうお答えが難しいと思いますので、感想でも結構ですからお伺いしたいと思います。
○国務大臣(浜四津敏子君) 今小野先生から本当にいろいろ御示唆いただきましてありがとうございます。 ただいまお話に出ました相続税の物納の件に関しましては、物納基準の運用面で御配慮をいただくようになりまして、従来は樹木が立っている土地を物納される場合にはそれを全部更地にして、切って物納と、こういうことでされておりましたけれども、現在は樹木そのままで原則的に受け入れるということで運用されているというふうに理解しております。 また、ほかでもさまざまな面でただいま御指摘いただきましたように、環境の配慮というものを国の施策あるいは地方自治体の施策の中で必ず優先的に配慮していただくということがどうしても不可欠だというふうに考えております。そういう意味で、皆様のお力をいただきながら、本当に国の施策も、また一人一人のさまざまな取り組みにおいても自発的に積極的に本当に今環境のために一生懸命やらなければ、地球の存在あるいは人類の存在そのものが危機に立っているという状況にまで立ち至っているわけですので、何とかそういう方向で環境庁としても全力で取り組ませていただきたいと思っております。
○小野清子君 ありがとうございます。やはり私どもが大きな声を上げていくということが、一歩一歩小さいながらも前進させていただいているのかと大変うれしい気持ちにさせていただきました。 いろいろ今申し上げてまいりましたけれども、本当に地球的規模の問題が一人一人の問題であるという認識、それと私どもの今の日常生活というのは中世の貴族より便利で快適である、こういう記事も出ております。にもかかわらず、もっと豊かになりたいと考えている。 日本人はそうした中でも、ウサギ小屋だとかいろいろ言われておりますけれども、しかし私どもの子供時代から考えれば本当に雲泥の差であります。しかし、今生まれた子供たちは今がすべてですから、それに満足していないということはあるかもしれません。でも、今のライフスタイルのままでいいということではないということは教え、身につけていただき、善処していただかなきゃならない。やはり欲望を自制して心の豊かさというものを求め、またそういう豊かさを支援する経済システムの構築というものがなされていかなければ、環境問題というのはうまくいかないと思うんです。 生物が数億年という長い年月をかけてつくった石油とか石炭というものを今私たち人間がわずか三百年くらいの短期間で使い果たそうとしているという新聞記事を拝見いたしまして、地球という視点で考えますと、人間こそその最も大きな破壊者ではないかという認識を改めて持たせていただくわけでございます。 最初に申し上げましたとおりシンクグローバル・アクトローカル、地球的レベルで考えて地域に密着して一人一人が行動を起こそうという、この余りにも素朴なことがいわゆる地球環境保全の原則であり、また地球環境をよくしていくことの最高の力になっていくのではないかと思います。 一時間余りにわたりまして温暖化に関する問題を中心にいろいろと質問をさせていただきましたけれども、この所信の中、六項目にわたり大変力強く項目の中でつづられております環境庁長官に大いなる期待を持って質問を終わらせていただきますけれども、最後に御感想等を一言お伺いできればと思います。
○国務大臣(浜四津敏子君) ただいま小野先生のお話を本当に感銘深く聞かせていただきました。地球環境問題にいたしましても、あるいは都市・生活型公害に見られますさまざまな問題にいたしましても、今お話がありましたように、本当に私たち生活している一人一人の日常生活のあり方そのものにかかわっている、そしてまた日本の社会のシステム、構造そのものに起因している面が非常に大きくなっているというのは御指摘のとおりだと思います。 これを解決するためには、今さまざま御指摘、お話がありましたように、本当に社会の経済システムそのものを変えていかなくてはいけない。そのためにどうしたらいいのか。これを本当にさまざまな角度から、多くの皆様の知恵をいただきながら一緒に力を合わせて取り組んでいかなくてはいけないと、こういうふうに思っております。 また、この環境問題解決のためには、一人一人の意識そしてまたその認識に立った自発的な行動というのが不可欠だということも今お話に出ました。特に、小さいころから環境教育をしっかり受けて、そしてさっきお話ありましたように、親が環境を破壊するような行動に出たら子供がとめると、こういうふうにならなければいけない。そのためにもさまざまな取り組み、例えばある子供たちは、川のごみを拾う活動に参加した。その子供たちは、その川をきれいにするということだけではなくて、そういう行動を通してごみを捨ててはいけないんだ、こういう意識がしっかりと芽生えたと、こういうお話も伺いました。 そんなさまざまな取り組みも通しながら、本当に私たち一人一人が自発的に積極的に自分たちの責任でこの環境を守っていく、自然を守っていく、あるいは地球を守っていく、こういう意識がきちんと確立できるように、さまざまな立場での取り組みをお力をいただきながら一緒に取り組ませていただきたいと思っております。大変ありがとうございました。
○石渡清元君 新大臣、どうも御苦労さまでございます。ただいまは、小野元環境政務次官から知り過ぎた中で具体的な政策指摘があったわけでございますけれども、私は新長官に基本的な考え方からお伺いをさせていただきたいと思います。 まず、長官の就任時に羽田総理から環境問題に関する取り組み姿勢等々についてどのようなお話、指示があったか、それをお漏らしいただきたいと思います。
○国務大臣(浜四津敏子君) 当日、羽田総理からは、環境問題というのは人々の命にかかわる問題である、そしてまた生活にかかわる大変重要な問題である、女性の視点を生かしながら一生懸命取り組んでいただきたい、こういうお話をいただきました。
○石渡清元君 それでは、所信表明の一ページから入ることにさせていただきますが、まず長官のこれからの環境行政の進め方について御説明をお願いいたします。
○国務大臣(浜四津敏子君) 先ほどからお話ありましたように、環境問題は政府全体としての最重要課題の一つということで認識しております。皆様のお力によりまして昨年十一月に成立いたしました環境基本法の枠組みのもとに、現在、環境基本計画の策定に向けて取り組んでいるところでございますけれども、この環境基本計画、実効性のある環境基本計画の策定に向けて当面全力を挙げさせていただきたい、こういうふうに思っております。 また、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築、これもたびたび出てまいりますが、そうした社会の構築のための施策、また地球環境の保全のために日本は先進国の一つとしてその使命、責任、役割を果たしていかなくてはいけない、こういうふうに考えております。 こうした点を踏まえて、環境行政を総合的また計画的に強力に推進していけますよう全力を挙げてまいりたいというふうに決意しております。
○石渡清元君 それでは、環境行政の目的というのはどの辺に置かれているのか。
○国務大臣(浜四津敏子君) これもたびたび、重ねてのお話になりますけれども、今日の環境問題、人間一人一人の経済社会活動による環境への負荷の増大が環境の悪化をもたらしている、それと同時に地球環境という空間的な広がり、また将来の世代にもわたるこういう時間的な広がりを持つなど複雑化、多様化してきております。そうした状況を背景といたしましてどういう目的で環境庁は環境行政に取り組むのか、こういう御質問でございます。 総理のお話にもありましたが、一つには本当に国民の方々の命にかかわるまた安全にかかわる、それをしっかり守っていく、そしてまた地球と人類の生存を守る、そこに一番大きな目的があるかと思います。そのためにも環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会を築く、また地球環境を保全するためにこれまで日本が環境問題に取り組んできたさまざまな技術あるいはノウハウ、そうしたことを生かしながら地球環境の保全のためにまたその解決のためにリーダーシップをとっていく、そんなところが環境行政の最大の目的であるというふうに考えております。
○石渡清元君 それは何回も御答弁をいただいておるわけでありますけれども、羽田内閣の目指すことは、本当の意味での豊かさを実感できる社会づくりあるいは世界に誇れる国づくりということを言っておりますけれども、じゃ環境行政の中では、豊かさの実感とかあるいは世界に誇れる国づくりというのは具体的にはどういったようなものを指すんでしょうか。
○国務大臣(浜四津敏子君) 羽田内閣は細川内閣の樹立に際しての合意事項、また八党派の覚書を継承してこれまでの経験をばねにいたしまして国政の運営に全力で取り組む、こういうことになっております。したがいまして、その中で環境政策につきましても細川内閣のときの環境政策を継承いたしまして、またそれをさらに進展させるということが羽田内閣の任務であるというふうに考えております。前内閣のもとで昨年十一月に成立いたしました環境基本法に示されました基本理念に基づき、またその中で示されました施策の具体化に向けまして取り組ませていただきたいと考えております。
○石渡清元君 長官が就任のときに「新閣僚に聞く」等々でいろいろな報道がされておりますけれども、その中で発展途上国の環境に対する支援というのをかなり強調されておるようでございますが、これも非常に大事なことだと思います。しかし、私はそれ以上に日米フレームワーク協議、この五分野の中の第一項目の環境。環境政策対話、海洋、森林、地球観測情報ネットワーク、環境・エネルギー技術、保全、環境関連開発援助。このフレームワーク協議の経過とか、今の状況はどのようなところになっているのか、ちょっと御説明いただきたいと思います。
○説明員(澤村宏君) ただいま先生からお話のありました日米の地球的展望に立った協力のための共通の課題、いろいろあるわけですが、その中の一つのものといたしまして環境問題があるわけでございます。これにつきましてはさらに幾つかの個別のプログラムがあるわけでございますが、それに環境庁といたしましても積極的に専門家を派遣するなど参画しているところでございます。
○石渡清元君 いずれにいたしましても、環境庁は国の行政にもっとどんどん入っていかないと、今の長官のそういう基本的な考え方が実現していかないんじゃないかと思われるわけでありますけれども、国全体の行政の中での環境庁の役割というのをもう一度御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(浜四津敏子君) 環境庁の役割、そしてまた機能をもっとしっかり強化充実していかないと環境問題というのは解決できないという御指摘を先輩の皆様から幾度か受けました。私自身、内閣に入れていただいて、各省庁の方々また各省の大臣の方々とお話しする機会をいただきながら、各省の施策の実現のときには必ず環境保全の視点を入れていただくように、こんなことを機会があるごとにお話しさせていただいております。また、各省においてもそれぞれ環境保全のためにどう取り組めるか、こういうことを本当に真剣に考えていただいているものというふうに思います。 この環境問題、そしてまた環境庁の役割というのは、恐らく今後本当に行政の中枢にならなくてはいけないということを実感しております。そんな機運が先輩の皆様方の御尽力によって年々高まってきているんだというふうに考えております。そうした中で、各関係省庁連携そしてまた調整を図りながら、政府全体として国の施策が本当に環境施策が組み込まれた施策になるように努力させていただきたいというふうに考えております。
○石渡清元君 そのとおりなのでございますけれども、いつもこの環境委員会ではもうそのようにやろうやろうということになるんですが、実際国の行政の中に入ってしまいますとどうしてもまだ押されてしまうというか、調整機能というのが十分発揮できない。何とかもっともっと環境庁がリーダーシップをとった形での環境行政が各省庁に入っていきませんと、問題意識とかそういう、理念というのはよろしいんですけれども、具体的な行政にはね返ってこない。そういう意味でのリーダーシップをいかにこれからとっていくか。 例えば、関西空港がもうじきできますけれども、私がもう前々から言っているのは、関西空港の計画時点でもっと環境庁が入ってどしどし意見なりそういう調整役をやるべきじゃなかったか、大きなプロジェクトの場合。そういうことを言っておるんですけれども、そういったようなリーダーシップをこれからいかにとっていくか、その決意をひとつお披瀝いただきたいと思います。
○国務大臣(浜四津敏子君) ただいまお話がありました点につきましては恐らく歴代長官も、また歴代政務次官の皆様も、あるいは環境庁の皆様も一生懸命尽力され、努力されてきたことだろうというふうに私もこの立場にならせていただいて実感いたしました。 環境庁はリーダーシップをとれという激励をいただいておりますけれども、環境庁だけで解決できる問題ばかりでもございませんで、そういう意味では皆様のお力をいただきながら、先ほど小野先生からも応援団がたくさんいるから頑張れと、こういう激励をいただきましたが、皆様のお力をいただきながら、本当にさまざまな機会をとらえて環境に配慮した施策というものが具体的に一つ一つ進みますように努力させていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○石渡清元君 それではまた長官、個人的というか少し肩の力を抜いてお答え願いたいと思いますが、長官が今まで歩んできた御自身の人生の中での経験を環境行政にどう生かしていこうとするのか、あるいは長官在任中にどんなことをやりたいか、そのようなことをお伺いいたします。
○国務大臣(浜四津敏子君) これまでの経験といいますと、二十年間弁護士をしてまいりました。また、政治の世界に入りましてからはまだ二年弱で、本当に経験も少なく力不足ではございますが、一つには環境問題というのは最大の人権問題であるというふうにも考えております。一人一人の人間が本当に最大に幸せに生きることができる権利、それを人権だというふうに考えておりますが、環境問題というのはまさにその最も根本的な大事な問題の一つであるというふうに考えております。そういう視点から環境問題をとらえたときに、本当に最優先で環境保全、人の命がかかわりあるいは生活がかかわる、こういう問題ですので、最優先でこの環境保全の施策を進めなくてはいけないというふうに考えております。 経験をどこまで生かせるかということにつきましては、私自身も確たる自信はありませんけれども、これまで環境庁の方々あるいは先輩の皆様が築いてこられた環境行政を十分に学ばせていただきながら、それをさらに進めるために何ができるか、教えていただきながら考えていきたい、取り組んでいきたいと思っております。
○石渡清元君 このインタビュー、「浜四津新長官に聞く」の中で、大都市圏に長官は住んでいるからというわけではありませんけれども、都市環境の問題の中でも自動車排気ガスによる大気汚染を何とか減らしたい、こういうようなことをお答えになっております。この自動車排ガスがなかなか思うように長期的に見ても計画どおり削減していないんですね。都市部における大気汚染、神奈川県なんかでも数値を掲げて取り組んでいるんですが、なかなか効果が上がっていないんです。一体本当に長期目標をクリアできるのかどうか、その辺をお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(浜四津敏子君) 自動車の排出ガスの問題につきましては、今お話がありました大気汚染の問題とともに、先ほどお話がありました地球温暖化の問題にもかかわってくるかと思います。 車の排出ガス低減の長期目標に対する取り組みといたしましては、平成元年に中央公害対策審議会の答申で示されました長期目標を早期に実現するということが極めて重要だというふうには考えております。そのための検討会を設けまして、自動車メーカーに対するヒアリング等を通しまして、技術開発の促進も図りながら何とか達成してまいりたいというふうに考えております。 また、ガソリン車につきましては、平成四年六月の技術評価におきまして目標達成時期の見通しが立ち、平成五年九月に大気汚染防止法に基づきます許容限度の告示を改正しまして規制の強化を図ったところであります。また、一番問題になっておりますディーゼル車につきましても、一部の車種につきましては平成五年八月の技術評価報告書におきまして、平成九年ごろには長期目標を達成できるめどが立ったというふうに評価されております。 車の排気ガス、これは私たち車を使っている者一人一人が加害者になり、また被害者になるという大変複雑な問題でございますが、さまざまな対策をとりながら、単なる規制だけでなくて、何らかのインセンティブあるいはディスインセンティブを与えることができるような方策も考え、あるいは先ほど小野先生からお話がありましたように、環境教育あるいは環境倫理の確立等を通しまして積極的あるいは自主的にそれぞれが取り組む、こういうさまざまな角度からの取り組みで何とか長期目標を達成できるように努力させていただきたいと思っております。
○石渡清元君 ぜひひとつ精力的に取り組んでいただきたいと思います。 また角度を変えまして、第二期連立政権となって環境政策の変化があったのかなかったのか。ということは、第二期連立政権というのは社会党さんが離脱をされたわけであります。私の後、また質疑があろうかと思いますけれども、その辺の、第二期政権の中での環境政策の変化がありやなきやをお願いします。
○国務大臣(浜四津敏子君) 一つには、環境問題は与野党を問わず取り組む問題でありまして、政権がかわったからといって環境に取り組む姿勢が全く変わるということは基本的にはないものというふうに考えております。 それからもう一つは、羽田内閣は、先ほどもお話しさせていただきましたが、細川内閣樹立に際しましての合意事項、また八党派覚書を継承しまして、これまでの経験を生かしながらまたさらにそれを前進させる、こういうことを基本にしているものというふうに理解しております。そういう意味で、環境政策におきましても基本的には細川内閣が掲げた環境政策、それを継承し、またそれを前進させていく。 もともと細川内閣が掲げた環境政策も、その前からずっと環境問題に取り組んでこられた方々の努力、そうした流れの中に生き続けられるものと思っておりますけれども、そうした意味では基本的な環境政策のあり方そのものは変わらず、またそれをさらに発展させていきたいというふうに考えております。
○石渡清元君 そうしますと、今現在でも八党派の合意事項は生きているという、こういう理解でよろしいんですね。
○国務大臣(浜四津敏子君) 生きているかどうかということにつきましてはいろんな議論がおありかと思いますけれども、私個人といたしましては、やはりそれは十分にその内容に沿って政策を実現していかなくてはいけないというふうに考えております。
○石渡清元君 羽田総理は街頭演説で、自民党や社会党ともそんなに政策に隔たりはないということを街頭演説で言っているんですけれども、私も果たしてそうかなと。環境の方はそれほどでもないと思いますけれども、長官として、政策にそんなに自民、社会と隔たりがあると思うか、ないと思いますか。
○国務大臣(浜四津敏子君) 私、具体的に総理がこの点についてどういう表現をされたかというのはよくわかりませんけれども、内外に山積する問題につきましては、自民党とも社会党とも、また他党の方々とも基本的にはそれほど大きな政策的な隔たりはないものというふうに考えております。 東西冷戦構造が崩壊いたしまして、激しくイデオロギーが対立し、争った時代というのは終わったというふうに考えておりまして、そういう意味で言えばどの党も政治の目的は平和のため、福祉のため、あるいは民主主義のため、基本的なところでは大きな隔たりはなく、また今日本が抱えておりますさまざまな問題につきましても、各党とも基本的な目指す方向は一致しているのではないかというふうに考えております。 例えば、生活大国という言葉が近年言われるようになりましたけれども、どの党も、経済成長も大事だけれども一人一人の生活を豊かにする、本当の意味での豊かな生活大国にしていくと。こういう生活者の政治を推進するという方向性、例えばこの一つをとってみましても、各党とそれほど大きな隔たりはなく、話し合いによって、また協調しながら実現できるものというふうに考えております。
○石渡清元君 街頭演説のときには長官が恐らく一緒にいられたはずなのでお伺いをしたわけでありますけれども。 それでは、長官として公明党の環境政策、いわゆる地球憲章、地球環境保全のための十原則等々の提言をされておりますけれども、この環境政策と長官自身の環境行政への取り組み方と申しましょうか、その点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(浜四津敏子君) 公明党が当面する十大政策として発表いたしました中に、環境問題について何点か取り組むべき問題を挙げております。 これにつきましては、例えば環境基本法の早期制定とか地球温暖化防止、森林保護などの地球環境の保全対策を強化する、あるいは水道水源保全法を制定する、リサイクル社会を実現する、新エネルギー開発の推進など、その幾つかの点については現実化いたしまして、そういう意味では大変ありがたく思っております。 また、全体的にはこれまでの環境行政の目指してきた方向とほぼ一致しているものというふうに考えております。個別的に多少現在の環境庁の考え方あるいは取り組みと比べて進んだ提案もあるかと思いますけれども、私個人といたしましては、党の提案は提案としてきちんと真剣に受けとめるとともに、行政の継続性も配慮した立場をとるべきだというふうに考えております。 基本的には、政党は中長期的な目的あるいは理想というものを掲げながらそれに向けての取り組みということも使命としております。環境行政はすぐ目の前にある問題をどうするかということがまず第一義的に取り組むべき重要な問題という、多少の違いはあるかと思いますけれども、そんなことで党が挙げております環境政策、それをしっかり念頭に置きながら取り組んでまいりたいと考えております。
○石渡清元君 これも「話題の閣僚かく語る」の中での長官の発言なんでございますけれども、水俣病問題。 「公明党は今年三月、当時の連立与党政策幹事会に「福岡高裁判決前に政治的解決を図るべきだ」との文書を提出している。この点について浜四津長官は「党の立場と、行政の立場とで、別の考えが出てくるかと思うが、早急に党側と協議させてほしい」と語った。」と。 これは新聞の報道ですが、この辺について具体的に行政の立場として党の考え方についてどう対処されるか、その辺の姿勢を知りたいんですけれども。
○国務大臣(浜四津敏子君) 私も党の議員の立場として水俣病は早期解決するべきである、できれば和解による解決を目指すべきである、こういう考えを持っておりました。そうした中で環境庁長官の立場にならせていただいたわけです。 これも先ほどのお話とちょっと重複することになるかもしれませんけれども、党の立場とそれから行政の立場というのは目指すべき方向としては基本的には一致するかと思いますが、違う使今もありまた責任もある、こういうふうに考えております。そういう意味から、長官に就任した直後の記者会見の中でもお話しさせていただきましたけれども、目的は同じでも置かれた立場によって使命、責任が違ってくる、これはもうやむを得ないことであるというふうに考えているということをお話しさせていただきました。 例えば、私は二十年間弁護士をやってまいりましたけれども、同じ法律家であっても、裁判官の立場、弁護士の立場あるいは検察官の立場、その立場によって、法律家としての目指すべきものは人権の擁護とか社会正義の実現とか同じでありますけれども、その立場立場で取り組み方が違う、こんなお話をさせていただきました。 水俣病訴訟に関しましては、訴訟が現在五つ係属しておりまして、新潟水俣を含めてでございますけれども、そのうちの二つは国に責任がある、あとの二つは国には責任がない、あとの一つは国には一割の責任がある、こんなふうに判断が分かれておりまして、一番の争点である国の責任いかんというところで司法の判断が分かれております。そういう状況を勘案いたしますと、和解によって解決するような状況にはまだないというふうに考えております。
○石渡清元君 長官、あなたは行政の立場なんだから。今そのような答えが出るんじゃないかなと思って聞いたわけじゃありませんけれども、やはり党の政策は政策でいいんですよ、所属政党だから。いいけれども、今はもう行政庁の立場でいるんですから、判決を待つなら判決を待つというふうに言わないと今までの環境庁答弁と違ってきちゃうじゃないか。その辺もう一度しっかり決意を述べていただいた方がいいですよ。
○国務大臣(浜四津敏子君) 結論といたしましては、司法の判断を待つという考えを述べさせていただいております。それについて、弁護士のときにこう言っていたではないか、あるいは党の方針としてこうではないかという質問を受けたときに、そういう御説明をさせていただいたということでございます。
○石渡清元君 今まではそういう議員活動をやっていたからいいんですよ。今もう長官なんですから長官としての見解。やはり長官の発言は重いですからね。誤解を招いたりなんかしますとまた司法にも影響しかねない、そういうあれですからね。やはりきちっと考え方というのを、誤解のないようにしていただきたいと思います。 したがって、与党の合意はいいですけれども、公明党さんとしての立場がどうということで動かないように。それをされるとちょっとこれからいろいろな問題でそごが出てくるんじゃないかと思います。 そこで、閣僚としての考え方をお伺いいたしますけれども、今の連立政権で一番わかりにくい問題、世論調査をいたしますと、政策決定過程が非常にわかりにくいというのが一番多いんです、アンケートの中で。その辺をどう思われるのか、あるいは巷間言われる権力の二重構造について一閣僚としてどのようにお考えになっているか。
○国務大臣(浜四津敏子君) 私は、現在の羽田内閣において、指摘されるような権力の二重構造というものは存在しないというふうに考えております。さまざまな政策課題への対応あるいは政策判断につきましては、閣内での合意あるいは総理の決断によって決定されているというふうに考えております。
○石渡清元君 二重構造があるとは言えないと思いますけれども、しかし閣内の不一致のような不協和音が私どもによく聞こえるものですから、あるいは地域の方々もその辺がはっきりしないんじゃないかということをよく聞くものですからお伺いをしたわけでございます。 法曹界出身でありますので、この際、憲法観についてお伺いをいたしますけれども、長官は憲法改正についてどうお考えですか。
○国務大臣(浜四津敏子君) 私は、閣僚としまして当然憲法を遵守するという思いを持っております。したがいまして、憲法改正については現在考えておりません。憲法について改正を前提とした議論の立て方というのは正しくないというふうに思っております。 憲法の問題は、まず改正ありきということではなくて、また一方では一切憲法を議論してはいけない、触れてはならないという見方も、それはちょっとどうかというふうに考えております。憲法の掲げている理想、日本国憲法が究極の目的としているもの、個の尊厳というふうに言われておりますけれども、その個の尊厳を実現するための基本理念として民主主義あるいは自由主義、福祉主義、平等主義、平和主義、そうした基本理念というものが日本国憲法の柱になっているわけですけれども、こうした基本理念を堅持すべきであるということは、私は当然であるというふうに思っております。
○石渡清元君 じゃ、護憲派か改憲派かと言われたらどちらでしょうか。
○国務大臣(浜四津敏子君) 私は、護憲派、改憲派というその立て分け自体がちょっとどうかなというふうに考えております。一語一句を変えてはいけないということを護憲と言い、あるいはまず改正ありきというのを改正派と、こういうふうに言っているのかなというふうにも思います。 憲法の改正あるいは今の憲法はどういう憲法なのかということを議論するときには、まず改正するのか改正しないのかという結論を先に持ってくるという議論の仕方ではなくて、先ほどお話しさせていただきました基本理念、それをしっかり堅持するために、あるいはそれを本当にさらに実効あるものにするために私たちは憲法にどう取り組んでいかなくてはいけないのかという、そういう議論をするべきだというふうに考えておりまして、そういう意味では護憲派、改正派という分け方そのものがちょっとなじまないのではないかというふうに考えております。
○石渡清元君 これ以上憲法はあれしません。 ICJ、国際司法裁判所に提出する核兵器使用の是非に関する陳述書の問題。長官は国際法の精神に反する云々という発言をされたということを大きく報道で取り上げられたわけでありますけれども、あれは閣議ですか、閣議後の懇談会ですか、その辺の真意のほどを御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(浜四津敏子君) その発言をさせていただきましたのは閣議後の懇談でございます。閣議後の懇談ではもう自由にいろんなことを話し合っていいということになっておりましたので、その席でお話しさせていただきました。
○石渡清元君 僕は唯一の被爆国の日本、特に環境庁長官として非常に勇気のある発言だというふうに評価をしておるわけでございますけれども、二十年以上の弁護士生活ということで、法律的に考えたときに国際法に違反をしているという意味ではないんですか。違反せずというところは政府案は削除をいたしましたけれども、法的な解釈として、この問題について核兵器の使用というのは長官は国際法違反だという考え方ですか。
○国務大里(浜四津敏子君) 核兵器の使用が国際法で明確に違法と位置づけられているかどうかについてはさまざまな議論があるかと思いますけれども、これは例えば毒ガス禁止条約のような形で明確に実定法があるわけではない、こういう意味で私は、これは国際法の精神、国際法の趣旨に反すると、こういう意見を述べさせていただきました。
○石渡清元君 そうすると、現実問題として核保有国があるわけですから、したがって現状はある程度やむを得ないという認識を持っていると。これでよろしいんですか。
○国務大臣(浜四津敏子君) ただいまお話がありましたように、現状では核保有国が幾つかある。この現状そのものを前提とした議論をしなくてはいけないだろうというふうに思っております。 私自身は核廃絶を理想としておりますけれども、その廃絶に向けて本当に一歩二歩を進めていくためにはどうしたらいいかという視点に立って、日本としてのさまざまな取り組みをしなくてはいけないというふうに考えております。
○石渡清元君 前長官のときに、ロシアの核廃棄物の海洋投棄の問題で前長官はロシアに手紙を出したということをたしか委員会で発表されました。そのとき私は、返事が来たらぜひ委員会で答えてほしいということを発言した覚えがあるんですけれども、その後何かそういうあれがあるんですか。これは環境庁を通じて大臣として出したと言ったわけですが。
○政府委員(大西孝夫君) あの書簡は環境庁長官ということではありますが、組織としてというよりも長官個人の形でお出しになっておりまして、その後返事が来たかどうか、私ども正直言って伺っておりません。もう一度確認してみますが、そういう意味では大臣あてに来ている可能性もありますが、聞いておりません。
○石渡清元君 同じように、こういう軍事的等々の問題について、やはり環境汚染を抑えるためにも、環境保全のためにもぜひこれからも積極的に取り組んでいただきたいと思います。 具体的な基本政策に入りたいと思いますけれども、環境基本法が十一月に制定されました。本年度予算、この前衆議院を通りましたけれども、予算化の状況について御説明を願います。
○政府委員(森仁美君) 今年度の環境庁部分で予算は幾つかの重点的な項目としてまとめましたが、その中でも環境政策への新たな取り組みの展開というところで取りまとめました。この部分の大半は今お話しの環境基本法関連の部分とお考えいただいていい部分でございます。 その大きな一つは環境基本計画の策定、それから環境影響評価制度に係る調査研究の推進、それから新たなタイプの環境汚染の未然防止に関する経費、さらに環境への負荷の少ない社会経済の構築のための手法の検討・推進費ということで経済的手法の検討に関する経費、さらに環境に優しいライフスタイル、企業行動様式の普及に関する経費、そのほか環境保全活動の推進あるいは地方公共団体の地球環境保全等推進経費、これらをかなり多く取り込んでおります。それらを合わせまして新たな経費といたしまして約十一億ばかりが計上されたわけでありますが、総体として四十一億二千万になっております。
○石渡清元君 相変わらず計画等々の予算が多いようですけれども、過日出されました環境白書の中で、環境と経済の統合に関する考え方が出ておりますが、それについて御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(森仁美君) 本年度の環境白書では、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築に向けまして、国民、企業、地方公共団体などの具体的な取り組みをバックアップして持続可能な経済社会への一つの道筋を示すということに主眼を置いて書いたものでございます。 この中で経済と環境の関係につきましては、経済成長と環境保全、こういうものを対立したものとしてとらえるのではなくて経済活動に環境配慮を組み込んでいく必要がある、こういう考え方を環境白書で強く出そうということから、その例として、適切な環境投資をどんどん行うことによって環境の保全と環境への負荷の少ない健全な経済の発展が同時に実現できるんだというようなことを、例としていろいろ挙げたわけでございます。このような考え方について、国際的な考え方でもございますので、国内でさらに広めてまいりたいと考えております。
○石渡清元君 ですから、その経済投資ですね、その割には予算が少ないと。こういうことになるわけでございまして、小野先生も先ほどあれした環境税の問題についても、いわゆる経済的な手段をどうやっていくのかということが問題じゃないかと思う。 ということは、さっき日米フレームワーク協議の環境部門について言いましたけれども、日米フレームワーク協議の基本的な目的というのは日本国内の内需主導型の経済成長、ということは黒字を減らせというわけですよ。それと今の環境行政の中での具体的な施策あるいは予算化と余り結びついていないようなふうに見えるんですが、その辺のところはどうなんですか。
○政府委員(森仁美君) 先ほど環境と経済の統合という考え方が一般化しつつあるということを申し上げたわけでございます。それを環境庁の施策の中でというふうにとらえてみますと、これを統合に関する考え方をさらに広めていくための検討費、あるいはその具体的なものの一つとして経済的手法の導入に関する経費、こういうことであります。これらはいずれも調査検討に要する経費ということでございますので、それほど、何百億とかいうようなオーダーの話ではないわけでございます。それなりの必要な経費は盛り込んでおります。
○石渡清元君 調査研究とかあるいは計画、プランニングじゃなくて、具体的に事業を展開しようということなんですから、それをどう進めるかということが問題じゃないかと思うんです。 例えば、日米フレームワーク協議で環境庁から何人ぐらい出ているんですか。
○説明員(澤村宏君) 環境庁といたしましては、先ほどの日米フレームワーク協議の中には基本的問題あるいはセクター別構造面での協議、それから地球的展望に立った共通課題と大きく三つあるわけでございますが、主として環境庁といたしましては、このうちの地球的展望に立った共通の課題、その中の環境問題、そしてさらにその中に幾つかのプロジェクトがあるわけでございますが、それらのプロジェクトにつきましてはそれぞれに担当官が参加しております。
○石渡清元君 ですから、計画から一歩出て、具体的に事業展開でリーダーシップをとってもらうことが調整機能の強化につながるのじゃないかと思いますので、もう少し積極的にお願いをしたいと思います。 具体的には、環境の日というのがありますけれども、これをもう少し力強いものにしたらどうか。ということは、地球に優しくとかそういう言葉だけがどうも先行していっているような気がしてなりません。したがって、例えば環境の日を、ちょうど学校が第二土曜日が休みでしょう。その一つを利用して、国民的な全国的な環境の具体的な実践に取り組む日にしたらどうか。全国で一斉に木を植えれば何百万本になっちゃうわけでしょう、子供が一人ずつ植えれば。年に一回何百万本ずつ植えたら大変な緑化になると思うんです。 そういったような意味で、私は環境の日というのがせっかくあるんですから、ナショナルアクトのそういう提言をしたいと思いますけれども、その辺について具体的にもう少し広めていかなきゃいけないと思うんですけれども、どのように考えておられるか。
○政府委員(大西孝夫君) 環境基本法によって制定された最初の環境の日ということで、本年は六月五日に中央では皇太子、同妃両殿下の御臨席をいただいて、総理も御出席をいただいた形で式典を行い、あるいはそれに関連しまして、各省庁にもいろいろポスターの掲示でありますとかPR等をお願いしたり、それから各自治体においてはそれぞれがいろんな観点で、クリーン作戦を広げるとか展示会をやるとかシンポジウムをやるとか、いろいろな特色を出していただいております。民間団体等もそれぞれの地域で、それこそクリーンキャンペーンをやられるところもあれば、例えば蛍環境パトロールをやるとか、いろいろ特色を出していただいております。 それで、この環境の日というのが、一つは日にちで指定をされております。ストックホルム大会で日本が提唱してそのことが決められた六月五日を環境の日と決めたと。世界的なそういう位置づけもありまして、それを踏まえて六月五日とされたわけでございますが、国民的ないろんな運動という意味では一日にむしろ限定できないということもあって、従来から環境月間という考え方で六月、いろんな地域でいろんなことをやってもらっているということがございます。 しかし、六月五日を一つの日にちとして決めたわけでありますので、この日にいろいろのことをやっていただけるようにするという意味で、例えば休日にしてはどうかというそういう御意見も出てきているわけであります。ただ、地球規模で考えローカルに行動しようという観点からいいますと、余り国家一元的に全部同じ行動を各地ともやるということがいいのか、あるいはそれぞれの地域、それぞれの団体がその特色を出してそれぞれ参加していただく、いろいろ自主的にやっていただくという要素もある意味では必要かと思います。 せっかくの御指摘でございますので、来年以降、この環境の日ないし環境月間の進め方についてもう少し考えてみたいと思いますが、ひとつ参考にさせていただきたいと思います。
○石渡清元君 結局、環境の日がお祭りとかそういったような精神的なあれじゃなくて、もっと具体的な実践の日になるように進めたらどうか。ということは、先ほども、皇太子殿下がお見えになったと。各省庁の行事で皇室が環境の日だとかあるいは植樹祭に出るとか余りないんですよ。それだけ重要なイベントなんですから、具体的にそれが日本全国に広まるようなそういう強力な具体策を進めてほしい、そういうふうに申し上げて、私の質問は終わります。
○委員長(竹村泰子君) 本件に対する午前の質疑はこの程度にとどめ、休憩をいたします。 午前十一時三十六分休憩 —————・————— 午後六時十九分開会
○委員長(竹村泰子君) ただいまから環境特別委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、乾晴美君が委員を辞任され、その補欠として粟森喬君が選任されました。 —————————————
○委員長(竹村泰子君) 休憩前に引き続き、公害及び環境保全対策樹立に関する調査を議題とし、公害対策及び環境保全の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○堂本暁子君 それでは、大臣の所信についての質疑をさせていただきます。 まず、けさ、水俣の問題についての御質問が自民党の方から出されたわけですけれども、環境委員会で私のお隣にずっと公明党おられまして、常にやはり和解を求めた質疑をやっておられました。私は、やはり政治家であるのであれば、一刻も早く政治的な決着をつけるべきなのではないか、そのことを多く求めてきたわけでございまして、早期解決をすべきである。しかも、これは日本の言ってみれば公害の原点、環境問題の一番の解決しなければならない問題だというふうに思います。 行政は、行政の態度はもうずっと長官御存じのとおりに変わってないわけですけれども、細川内閣も何とか政治的決着をつけようということで大変に大きな努力をされました。 けさの御答弁では、大変私ども社会党としても、それから今まで御一緒にずっとやってきた私どもとしては納得のいかない御答弁だったわけですが、再度確認させていただきたい。
○国務大臣(浜四津敏子君) 水俣病問題につきましては、ただいまお話ございましたように、公害の原点と言われておりまして、その早期解決を図りたいというのは、これは恐らく歴代長官も、そしてまた関係してこられた方々共通の思いであっただろうというふうに思います。私も一人の人間として、約四十年たちますこの水俣病問題、本当に早期解決しなくてはいけない、その気持ちには変わりはございません。 先ほど、党の見解と異なっている、こういうお話ございましたけれども、行政の長という立場にならせていただきまして、その立場で何とか早期解決のために尽力させていただきたいというふうに思っておりますが、水俣病訴訟につきましては、けさもお話しさせていただきましたが、行政としての根幹にかかわる重要な問題を含んでおりまして、また五つの裁判所で判断が、まさに国に責任があるのかどうかという点についての判断が分かれている状況でございます。 これまで新潟水俣を含めまして五つの判決が出ておりますけれども、二つが国に責任がある、二つが国には責任がない、またあとの一つは国に一割の責任がある、こういうふうに地方裁判所における判決が、判断が分かれておりますので、現状では和解によって解決するような状況にないというふうに考えております。
○堂本暁子君 水かけ論になると思いますので、これ以上申し上げませんけれども、やはり長官としてはきちっと、今まで四十年間そう思っておられたんでしたら、別に行政の長になったからといって政治家でなくなったわけではないので、閣僚をきちっと説得するなり、行政の長としての指示をお出しになる、その覚悟があるかないかということだと思います。 そういう意味でいえば、行政の長に座った途端に、大変、行政の長ですからという、前長官もそういう態度でしたけれども、そのことはせっかく今まで、与野党が何のために逆転したのか。そこで、少なくともたくさん与党間では話し合いを続けてきて何とか解決しようとした。にもかかわらず、また非常に後退した印象を持って残念でございます。少なくとも、四十年間そう思ってこられたのなら、その信念を貫く覚悟というのを大臣の所信のときに示していただきたかった。簡単にやはり今、官僚支配というような言い古されていますけれども、もしそれだけ御本人の信念を持っていらっしゃるのなら、やはり御本人のその信念を披瀝していただきたかったと思います。これ以上はもう伺いません。 今、環境基本法に基づいて環境基本計画ができています。そして実効性のある計画にしたい。けさから何度も実効性のあるという言葉をおっしゃいましたけれども、実効性というのは非常に抽象的なので、具体的にどういう領域で何がなさりたいのか。少なくとも長官の個人的な、何もかもはなされないでしょうけれども、個人的なやりたさというようなものはおありになると思うんですね。少なくとも、女性の長官ですし、こういう環境問題は自分が長官の間にはぜひやりたいということもおありになると思いますが、その実効性の領域をぜひ具体的にお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(浜四津敏子君) ただいまお話ありましたように、昨年十一月の環境基本法の制定を受けまして、その環境政策の基本理念、そしてまた行政の基本の施策の方向性というものが明示されたわけでございますけれども、この基本理念、そしてまた環境政策の基本的な方向、それを具体的に国のマスタープランとして環境基本計画を策定する、こういうことになっております。 実効性ある基本計画、本当に皆様の御尽力で制定されましたこの環境基本法の理念、健全で豊かな環境の保全を図るとともに、また持続可能な発展ができる、環境と経済の両立したそういうリサイクル社会を構築していく、そんなことが指針として掲げられておりますけれども、それをどうやって実現していくか。それが環境基本計画の中でどう盛り込まれ、どう実効性を持ったものにしていくのかということが今まさに問われているんだと思います。 現在、中央環境審議会におきまして鋭意審議中でございまして、ことしいっぱいぐらいに答申をいただいて、それに基づきまして閣議決定をさせていただく、こういうことになっております。この間、中間的な骨子が発表されましたけれども、その答申を待ちまして、この環境基本法で示された基本理念また方向性というものが本当に実効性を持てるような基本計画になるように努力してまいりたいと考えております。
○堂本暁子君 長官にお願いしたいんですけれども、今のお答えになったことの先を私は伺ったわけです。基本法がある、それからこういう計画を立てておられる、実効性ということもおっしゃった。じゃ、実効性の中身は何ですかということを伺った。そしたらもとへだあっと戻ってお話しになる。 これからの質問ですけれども、私ども短い時間の中に、もうめったに環境委員会は開かれないわけですから、具体的なことが伺いたい中で今のような御答弁ですと結局何も本当のことが伺えなくなってしまいますので、質問をよく聞いてお答えいただきたいというふうにお願い申し上げたいと思います。 今一番最後におっしゃったことの先を伺いたかったんですが、もうその質問はやめます。実効の中身を教えてくださいと申し上げたわけで、そこまでの間は全部私が申し上げたはずなんですね。 次に、水の問題ですけれども、これはきのう私も読んでみましたけれども、行政監察の勧告、こういうのが環境庁に対して出ておりますけれども、これもごらんにならないでください、もう長官がどういうことですということをおっしゃっていただく必要は全くございません。今環境庁の長官としてどういう責任を感じていらっしゃるか、そのことだけで結構でございます。本当に一分で答えていただいて結構でございます。どういう責任を感じていらっしゃるか、そのことだけお答えください。
○国務大臣(浜四津敏子君) 総務庁から勧告をいただいた内容については十分認識しております用地下水の汚染につきましては、国民一人一人の飲み水の安全性にかかわる重要な問題でございますので、勧告をいただいた内容を十分に受けとめまして地下水の安全性の対策に全力を尽くさせていただきたいと思っております。
○堂本暁子君 地方自治体が十分に検査をしていないという内容、一言で言ってしまえばそういうことだと思います。環境庁がマニュアルを示すようにということも書いてございまして、やはり責任者としてそこのところはきちんと監督をしていただきたい。私たちこの間、水に関してはトリハロメタンの法律を通したばかりで、しかもそれは環境庁が非常に水のことを熱心にやりたいということの上でおっしゃったことでございまして、その辺のところは十分に認識していただきたいというふうに思います。 次に、これも所信の中ですけれども、野生動植物の保護管理を強化したいというふうにおっしゃっていらっしゃいます。これも個人のお考えを例えたら、動物とか植物、特に野生の動物や植物に長官はどのような常日ごろ考えをお持ちか、伺いたいと思います。
○国務大臣(浜四津敏子君) 野生の動植物に限らずあらゆる生き物について、私は基本的に、これまでの環境汚染あるいは環境破壊というものは、人間を中心につくってきた文明が、そしてまた人間の欲望を追求してきたその人間のエゴがこういう形で環境汚染を招いてきた、こういうふうに思っております。そして、人間の欲望を満足させるために他の生物を犠牲にしてきた面がある、このように考えております。生物、野生動植物の種の危機、こういう問題についても一番の根本の原因はそこにあるというふうに考えております。 したがいまして、動植物に対する基本的な考えというのは、いずれにしても、ほかの生物とも、あるいはほかの生命とも共生じていかなくてはいけない、そういう共生のあり方を人間は英知をもって採れるはずだ、こういうふうに思っております。 かつては、野生動植物は、もちろん人間が生きていく上で摂取しなければならない、こういう事情もございますけれども、それも自然の摂理の中で余剰分をとっている分には絶滅にはならなかったはずである。また、人間がどうしても経済活動の中で、社会活動の中である程度自然を犠牲にせざるを得なかったというのが歴史だったと思いますけれども、それについてもどこまでが限度なのかというバランスをとる、それも本来私たち人間にはそういう知恵があったはずである。科学技術文明に対する余りの過信、そしてまた、先ほども申し上げましたけれども、人間の欲望を抑えることなく来た、抑えようがなく来てしまった、そこのところに一番の原因があるというふうに考えております。
○堂本暁子君 やっと何か長官の生の声を聞かせていただいたという気がいたします。 おっしゃるとおり、非常に科学文明の粋を使っての公共事業というのが百二十二兆八千六百五十億円という大変な予算です。財政投融資からも多くの予算が回っていますけれども、これだけの予算を使ってさまざまな形の開発が日本列島のあちこちで行われている。それだけに、私は、環境庁長官が今おっしゃったような理念で、人間と自然の共生、そしてそれを守るための仕事というのは、言ってみれば、内閣の中でひとり野党のような立場と申しますか、そういった場所だと思いますので頑張っていただきたいというお願いをいたします。 環境庁に伺いますが、至るところでいろいろな開発が行われている。中でも南西諸島はその典型と言っていいと思います。本州の四十五倍もの多種多様な植生が、植物相がある。それから動物についても固有種が非常に多い。それからサンゴも二百種以上に及んでいるということです。今や、そこにリゾートの開発や農地開発、埋め立て、森林の伐採などが続いているわけですけれども、西表にすむヤマネコも世界的に注目を集めています。ことしの一月二十八日に国内希少野生動植物種に指定されました。この希少種に指定されるのはどのようなことで指定されるのでしょうか。
○政府委員(奥村明雄君) お答えをいたします。 環境庁は、専門家の先生方の御助力をいただきまして策定をいたしましたレッドデータブックに掲載をされた絶滅のおそれの高い種で、保護の必要性の高い種から順次国内希少野生動植物種ということで追加指定を行っておるところでございます。
○堂本暁子君 農水省に伺いますが、もちろんヤマネコが生存していることは御承知のとおりだと思いますが、その西表の大富地区で農地開発の事業が今まさに行われておりますし、行われようとしております。これはどのような法律に基づいて行われているのでしょうか。
○説明員(宇井勝昭君) 土地改良法に基づいて実施させていただいております。
○堂本暁子君 ここに農水省からいただいた土地改良法の概要というものがございますけれども、その中でまさにこの地区に該当する部分は、「十五人以上の参加資格者があらかじめ土地改良事業、土地改良区の概要につき受益地区内の参加資格者の三分の二以上の同意を得なければ、事業計画、定款等につき都道府県知事の認可を得、土地改良区を設立し、目的たる事業を実施することができない。」。農地改良事業については一〇〇%の同意を必要とするというふうになっていますけれども、ここで私が大変注目いたしますのは、三分の二が賛成した場合には「当該一定地域内の事業参加資格者の三分の二以上の同意があれば、強制的に事業を実施し、費用負担させ得る。」と書いてあることなんです。これは、強制的にということは、その地域の住民が三分の二以上が同意をした場合には強制的にできるということなんです。そういう法律。 この土地改良法というのは大変古い法律だそうですけれども、明治三十二年と申しますから今から九十七年前ぐらいにつくられた法律です。以後何回も何回もずっと改正を重ねてこられたというふうに聞いていますが、一番本質的なこの法律の目的というのは、やはり農民が少しでも開拓をし、そしてより多くの収入を得るということが目的であったというふうに、私が間違っていなければ了解しております。 ところが、この絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律は、私どもがまさにここで審議し、二年前に、リオの地球サミットの前に、日本としても自然を守るのだということで成立した法律です。百年、一世紀前と日本列島の状況それからこの地球の状況は大きく変わっております。まさに開拓の時代だった明治時代と、それから今長官がおっしゃったように人類が非常に科学的な開発があって多くの野生の動物も植物も絶滅に追い込んできた、だからこそ生物の多様性条約を採択し、そして我が国も批准し、去年の暮れには発効もしました。大臣も所信の中で、この条約の円滑な実施に取り組みたいというふうに述べておられます。条約の八条には「脅威にさらされている種及び個体群を保護するために必要な法令その他の規制措置を定め又は維持すること。」というふうにあります。 大臣は法律家でいらっしゃるわけですけれども、法律というのは後にできたものの方が優先するというふうに聞いておりますけれども、しかも条約を批准しているとすれば、先ほど大臣がおっしゃったような人間とそして野生の動植物とのせめぎ合いと申しますか、そういった中で今まさに法整備を整えていかなければならない時代に入ってきたように思います。 この条約を批准したときにも私は、やっぱり個別法が必要なのではないか、こういった条約の内容に見合う個別法が必要なのではないか、国内法が必要であろうというふうに申しました。それから、その一方で、今のような古くからある法律を改正しない限りこの条約は守れないというふうに思っています。 実際に大臣の所信の中で、円滑に実施したいとおっしゃっていらっしゃるんですが、その点はどうお考えでしょうか。
○国務大臣(浜四津敏子君) ただいまお話がありました絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関しましては、昨年の四月にこの保存法の施行が行われまして、またそれに基づきまして保護の推進が図られているというふうに考えております。また、この条約を推進するための関係省庁の連絡会議を開いて協議をしているというふうに理解をしております。 法体系といたしましては私の理解では一応完結しているのではないかというふうには考えておりますが、これで完璧だとかあるいは十分かどうかということにつきましては、まだ十分な私自身の勉強ができておりませんので、先生にお教えいただいて、ここが不十分であるというようなことがありましたらぜひお教えいただきたいと思います。
○堂本暁子君 不十分だと思うから今御質問申し上げているわけでございまして、お教えするとかそういうことではなくて、ここは立法府ですから、この条約に対して環境庁として国内法を整える、それは環境庁以外のどこの役所もできないことですので、それをやるべきではないかというふうに申し上げています。イギリスですとか諸外国では条約を批准したときに国内法を整備した国もあります。そのことを十分御研究いただきたいと思います。 林野庁に伺いますけれども、今問題になっている大富地区はまさに国有林なんですけれども、そこにヤマネコがすんでいることをもちろん認識していらっしゃると思いますが、このような国有林をそのまま払い下げていいというふうにお考えでしょうか。
○説明員(長岡壽男君) 御説明申し上げます。 国有林野の活用法という法律がございまして、それに基づきまして今回の案件につきましては検討を進めてきているわけでございますが、私どもとしましては、農林業の構造改善等に資するために国有林の管理、経営の事業の適切な運営の確保に必要な考慮を払いながら積極的にこれを行うということに法律上なっているわけでございます。 この場合の活用につきましては、国有林野がございます地域の経済的、社会的実情を考慮し、かつ住民の方々の意向を尊重したものでなければならないというふうに法律上なっているわけでございまして、林野庁といたしましては、地域の振興の観点を踏まえまして、住民の方々の意向を真摯に受けとめて活用を推進する必要があると考えているところでございます。 ただ、先生のおっしゃるような、自然保護と人間生活との共生ということも非常に重要なことだと考えておりまして、林野庁といたしましてもこのような活用の目的と希少動植物の保護との調和が図られることが望ましいと考えているわけでございまして、このような立場から引き続き関係方面に要請をしてまいりたいと考えております。
○堂本暁子君 まさに法律的には、現行法でまいりますと、ヤマネコはちょうど大富地区には四匹いるそうです、活動区域の表を見せていただきましたけれども。そういったヤマネコは死なざるを得ない。そしてヤマネコは、これが西表の地図ですけれども、この森林の中にはいなくてこの周りの、言ってみれば人間が住んでいるところにヤマネコもすんでいるわけです。ですから、人間の住んでいるところをどんどん開発していきますと、ここの中にそれじゃヤマネコがすめるのか。それは場所はあります、国有林もありますけれども、ヤマネコはえさがなくなってしまいますから絶滅をしてしまう。 一番先にと申しますか、非常に早く指定されたということは、やはりそれだけ貴重な種であるということであるわけで、環境庁としてはここが守れなかったらどこが守れるのかという気がします。世界じゅうから西表のヤマネコというのは注目されている。そのヤマネコすらも守れないとすれば一体あと何が守れるんでしょうか。 別に私は西表だけにこだわって質問させていただいているわけではございませんで、百二十二兆という大変大きな予算、今はほとんどがインフラに行くわけですけれども、その結果、ヤマネコは有名ですからこうやって問題になりますけれども、ヤマネコ以外のもう私たちが名前も知らないような昆虫とか植物とか、そういったものが次から次へと絶滅していく。そういったことの一例として、一番わかりやすいところとしてきょうは例示させていただきました。しかし、ヤマネコが守れないのであれば日本じゅうの動植物は守れないということだと思います。 ですから、これだけ世界的にも西表のヤマネコは守ってほしいという大きな声があります。それは白保のサンゴそっくりなんです。そういった形で、せっかく生物多様性条約を批准し、それから種の保存法を来週もよりいい法律に改正しようという作業をここの委員会でするわけです。にもかかわらず、日本は建設第一そして動植物は大事にしない、そういった印象を世界の人がどう思おうと、私どもがそういう政策の中ですんでいく限りはいずれは生物も人間も一緒に絶滅する日が必ず来る。そのことはもう間違いないと思います。それのスタートのところに私たちは今立っている。である以上は、先ほど長官は、もしかしたら人間は動物を殺し過ぎたかもしれないとおっしゃった、私はまさに水俣も同じに感じているんですけれども、一番本質的に御自分で感じていらっしゃることをそのまま行政にしていくということがやはり政治家だろうと思うんですね。 ですから、先ほどおっしゃったことが御自分の信念だとすれば、今まさにその長という責任者の立場におられる方として、何とか実際に法律の整合性を実現するように努力していただきたい。そのことをお約束いただけるかどうか、ぜひお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(浜四津敏子君) 私は先ほど個人的な信念として持っていることを申し上げました。 こういう立場をいただきまして、環境庁長官という立場で何ができるのか、それを就任させていただいて以来、自分なりに考えてはまいりました。そして、閣僚の懇談会等で発言できる場があればできるだけ発言させていただき、そして私は、この立場に立ちまして、環境庁の皆さんが一生懸命取り組んでこられたことをさまざまな形で勉強させていただきました。本当に、こうあるべきだという一応の理想なり目標なりに向かって、それなりの立場で皆さんそれぞれ、さまざまな制約もありあるいは十分な力もない場合もありますけれども、それぞれが置かれた立場で最大限一生懸命取り組んできたんだろう、こういうふうに思います。 自分が持っている信念、あるいは自分の思いを一〇〇%すぐに形として示せるような取り組みが必ずしもできませんけれども、少なくとも私は、自分が持っている信念、これを生かした環境行政、一歩でも二歩でも前進できるために自分が任期をいただいている間に何ができるのか、そして環境庁の方々またこの環境委員会の先輩の皆様方もこれまで本当に必死に取り組んでこられた、この思いをどうすれば少しでも自分の立場として実現できるのか、これについては私は自分の課題として取り組ませていただきたいというふうに考えております。
○堂本暁子君 閣議のときにチャンスがあれば発言するというようなことでは大変物足りなくて、きちんと信念を実現することが政治家がやはり大臣になったときの、場を得たわけですから、私は大臣のそれは責任であり義務だろうと思いますね。国民の信託を受けて、今は浜四津長官以外のだれにもできないわけです。あなたに与えられたそれは使命であるというふうに思いますので、ぞうお信じになるんならばもう本当にしっかりと、環境庁の中にはそういうことをやりたい方はいっぱいおられるでしょうから、しっかりとスクラムを組んで、そしてそれは長官がほかの大臣たちと直接交渉でもしない限りこんな大きな動き方はなかなかできないわけでございまして、そこのところはしっかりと何人の大臣とでも直接交渉なさるとか、もう本当にいろんな展開をしていただきたいとお願いをしておきます。 それから、農水省にもっと伺いたかったんですが、非常に時間が迫ってまいりまして申しわけないんですけれども。大変古い法律で、時代にそぐうように改正はしていらしたんでしょうけれども、こういったような条約もございます、その点を十分研究して、さらに土地改良法も、人間と動物が共生できるようにまたさらに研究をしていただきたいとお願いをさせていただきたいと思います。 そして、できることでしたら大富地区、今一回破壊してしまうともう永久にその種は戻ってきません。特に、ヤマネコは周りにもいるんですけれども、ランの花なんかもありますので、これは一度絶滅すれば二度と戻ってこない。コウモリもそうだと思います。そこで、何とか共生の方法をぜひ工夫をしていただきたい。もう一生懸命お願いをしておきますので、よろしくお願いいたします。 次の質問に移ります。 私は、国際水禽・湿地調査局というのがつくったビデオを見ました。散弾銃の鉛弾の話です。日本では年間三百トンの鉛弾が使われています。そのことで、国際渡り鳥条約を締結していながら、白鳥などを保護しなければならないにもかかわらず、鉛弾によって多くの鳥が死んでいる。潜在的な中毒、それから食物連鎖による二次的な被害の可能性もあります。何とか対策を講じなければいけないと思うのですが、環境庁としては被害の実態をどの程度把握していらっしゃるのか。それから、この鉛弾を廃止して何とか別の無害なものに。動物にとっても、またその鳥を食べると人間がまた被害を受ける。そして、この三百トンの鉛が日本じゅうの畑や山にたまってきているわけですから、それが土地にも入ってくる。そうすると、植物にもたまるということで、何らかの形で法的な規制をすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(奥村明雄君) まず、私どもが把握している被害状況から御説明を申し上げます。 平成元年及び二年に北海道美唄市郊外の宮島沼におきまして、百羽を超える白鳥、マガンの衰弱へい死個体が発見をされました。その後は大量の死亡事故の報告はございませんが、幾つかの湖沼で鉛中毒と思われる水鳥のへい死個体が少数ではございますが発見をされている、これが実情でございます。 環境庁としては、平成三年度にとりあえずの緊急調査ということで、数が非常に少ないのでございますが調査を行っております。その結果、一平方メートル当たり平均二・五個の鉛散弾の粒、これが湖の底に堆積しておることがわかりました。また、三十七羽のうち、これはケースとして取り上げた三十七羽でございますが、このうち六羽の鴨の胃の中に鉛散弾が摂取をされております。
○堂本暁子君 時間がないので対策だけをお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(奥村明雄君) 済みません。失礼しました。 私どもとしては、とりあえずパトロールを強化するとか実態の把握をするとか、それから鳥獣保護区の設置や銃猟禁止区域などの設定をするような県に対する指導を行っておりますが、さらに、先ほどの調査はなお例数が少のうございますので、全国的な調査を実施して、それに基づいて適切な対策を講じてまいりたいというふうに考えております。
○堂本暁子君 調査をしてから対策をとるのではそれの間にまた大変な量の鉛弾がたまりまして、ちょうど水俣の猫と同じように鳥が非常に障害を持っている写真が出ているわけですから、緊急に調査を待たずに私は、無害な弾にかえることは何ということはありません、猟銃を使う人たちの楽しみのために使っていることですから、それよりも国民の健康の方が大事です。ですから、即刻無害なものへ切りかえていただきたい。それから、今散っている弾はぜひ回収していただきたいということをお願いしておきます。 では、建設省いらしてくださっているので、小田急の問題について伺います。 「住民の反対を押し切って発車、高架方式で認可」、こういうふうに報道されています。私も五十嵐建設大臣の時代にお願いに行ったんですけれども、高架と地下方式を比較しているわけですけれども、地下方式としては用地の買収が極めて少ない二線二層の地下方式が高架と比較の対象とはされませんでした。このことは御存じだったのかどうか。 それから、高架は千九百億と試算されていますが、実際には六十三年以前に取得した用地費五百億が含まれていません。このことは建設省としては認識していらっしゃいますでしょうか。
○説明員(中島浩君) お答えいたします。 小田急小田原線の連続立体交差事業につきましては、平成六年四月に東京都から建設省に都市計画事業認可申請がなされました。この申請に先立ちまして、東京都は、事業費の突き合わせにつきまして地下化を主張する団体と五回の話し合いを持ちまして事業費の考え方の差異につきましておおむねの理解を得たこと、また事業の緊急性や事業促進への強い要望等にかんがみまして、東京都の判断におきまして事業認可申請が行われたものでございます。 建設省といたしましては、東京都からの事業認可申請につきまして、都市計画との適合性、事業施工期間等を厳正に審査いたしまして、適切と判断いたしましたので認可をしたところでございます。 なお、地下化と高架化に関しましては東京都から詳細な説明を受けておりまして、そのようなことも報告を受けながら審査をしてまいったわけでございます。
○堂本暁子君 まだ住民と話し合いが進んでいる中でこういった決定をしてしまうということは、私は大変横暴だと思います。少なくとも建設省としては、東京都に対して、住民との協議が十分にコンセンサスが得られるまではその事業を凍結すべきだということを指導なさるべきだと思います。 それから、環境庁長官にはぜひとも、非常に騒音が激しくなるわけですし、それから粉じんとか、景観が悪くなる。環境面ではいろいろと問題が生じてくるので、地下方式の方がよいと思われるので、この点についてもはっきり伺っておきたいと思います。 そして最後に、宮川ダムのことなんですけれども、国営の宮川ダムについては、クマタカが繁殖行動が確認されたという報告が出ています。アセスメントなしでここは進んでいる工事なので、やはりアセスメントは、少なくとも量の問題ではなくて、どのような貴重な植物や動物があるかということを発見するために必ず行っていただきたいと思いますが、このことについても農水省から御答弁いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○説明員(中島浩君) お答えいたします。 都におきましては今後とも積極的に関係住民の理解を得るよう話し合い等に努め円滑な事業執行を図るものと聞いておりまして、建設省といたしましても、これを慎重に見守ってまいりたい、かように考えております。
○説明員(近藤勝英君) 福島県において実施しております国営かんがい排水事業の新宮川ダムの周辺におきましてクマタカの生息が確認されております。 農業ダムの新設に係る環境アセスメントにつきましては、昭和五十九年八月に閣議決定されました「環境影響評価の実施について」に基づく農林水産省所管事業に係る環境影響評価の実施要綱によりますと、一級河川に係る湛水面積は二百ヘクタール以上について適用されることとなっております。新宮川ダムの湛水面積は四十六ヘクタールであることから、対象とはなっておりません。また、福島県の環境影響評価要綱においてもダムの新設は対象となっていないことから、本ダムにつきましては環境アセスメントを実施する予定はございません。 しかしながら、貴重な動植物の保護と工事の計画的推進の観点から、その生態と工事による影響等について専門家の意見を伺うとともに、クマタカの生息に極力影響を与えないよう、工事期間、工法等について十分検討を行い、工事を施工してまいりたい、こういうふうに考えております。
○堂本暁子君 大臣、今お聞きのように、今は閣議決定で大きいところしかアセスメントが行われてないわけです。しかし、どんなに小さくても、今の例えは西表の農地の問題、ここもアセスメントは行われていません。ですから、きちっとそういったところのアセスメントが必要だということを考えていただきたいと思いますし、所信の中にもそう書いていらっしゃる。やはり小さければアセスメントは行わなくていいというものではないので、農水省としても、その辺は今後改めていただけるようにしていただきたいと思います。 それから建設省に、くれぐれもやっぱり東京都に少なくとも住民との話し合いが済むまでは工事は凍結するということを約束していただきたいというふうにお願いをしておきます。 きょうは時間がないのでそれ以上伺いませんが、最後に大臣に、小田急の問題について、大臣はどう考えられるのか。そして、アセスメントについて、量の問題ではなくて、今これだけ自然と開発とのバランスがアンバランスになっている中で、アセスメントについてどのように実際に実行していこうと思っておられるか、聞かせてください。
○国務大臣(浜四津敏子君) 小田急の問題につきましては、このアセスメントは東京都が実施しておりまして、環境庁が直接関与してないというのが現状でございます。東京都の方から相談があった場合に、その相談に乗るという立場でございます。それは環境庁としてほうっておいていいという趣旨からではありませんで、地方公共団体の独自性との関係から、東京都の方で、この問題のアセスについて環境庁としての何らかの考えあるいは指針など、あるいは取り組みについての相談などがありましたら取り組むということになっております。いずれにしても、そんな状況にあるものですから、私自身、東京都がどのようなアセスメントを実施したのか、また今いろいろお話ありましたけれども、その点について十分承知しておりませんので、後ほどこれについては情報を得たいというふうに思っております。 また、アセスメントに関しましては、これまで閣議決定要綱あるいは個別法とか条例あるいは要綱等で対処してきておりますけれども、確かにおっしゃるように、閣議決定要綱では一定の規模以上の工事についてだけアセスメント、こういうことになっておりまして、アセスの対象の規模、今お話がありましたような規模の問題ではなくて、なるべく対象を広げるべきであるというお考えも、この御指摘の点も含めまして、いろんなところからさまざまな御意見をいただいております。 今年度から、本格的にこのアセスメントの制度に関する総合的な調査研究を実施するということになっているようでございまして、その中で、法制化も含め、また今御指摘の点も含め十分に研究されることを、私自身も期待し、また見守っていきたいというふうに考えております。
○堂本暁子君 終わります。
○清水澄子君 まず最初に、長官にお尋ねいたします。 長官が就任されました際に、あるテレビ局のインタビューに対して、自分は、自分の家の家庭のごみは家で焼却をしてごみを出していません、ですから自分はそういうふうに環境の破壊という問題については自分なりの処置をしているというふうなことを発言されたというふうに伺っておるわけですけれども、今日の家庭のごみというのは非常にさまざまな物質が混合されていて、ごみの質というのが今非常に大きな変化をしているわけですね。 ですから、たとえ家庭で焼却しても、やはり焼却の灰とか煙の中にいろいろな有害なものが含まれて環境を汚染しているということで、今いろんなそういう問題意識があるわけですけれども、長官は、各人が家庭でごみを燃やせば環境への負荷は少なくなる、そういうふうな認識をしていらっしゃるんでしょうか。廃棄物と環境問題をどのように認識しておられるか、お答えいただきたい。
○国務大臣(浜四津敏子君) 私は、燃えるごみについては自宅で焼却している、こういうお話をさせていただきました。それでごみ問題が解決するとはとてももちろん思っておりません。 なるべくごみの量を少なくするために、有害なものが出ないものについては焼却をする。そして、古紙とかアルミ缶とか弧とか、リサイクルに回せるものについてはきちんと分別して、しかもそれが再利用あるいは再資源化、リサイクルできるような形できちんとそれぞれの資源別、そしてまたきちんと洗って出す、こういういろんな自分自身でできる取り組み。また、台所からいろんな油とが食べ残しを流さないとか、そういう一例を申し上げただけでございまして、当然、大量生産、大量消費、大量廃棄のこの社会のシステムそのものをリサイクル社会に変えていかなければ、このごみ問題というものは到底解決ができない問題、こういうふうに考えております。
○清水澄子君 やはり長官が発言されることというのは大変皆さん大勢聞いているんですね。そのことを非常に私は、きょう質問があるといったら、たくさんの人が、こういう発言をされていて、非常にもっと今日の、ただ、今おっしゃったように、リサイクルだってそんな簡単にできてないんですよね。幾ら、分別まではするけれども、その後どうするかという問題がいっぱいある。ですから、そういうことについてどういう認識をされているのかぜひ聞いてほしいというもう非常に多くの声がありまして、私はまず冒頭にお伺いしました。ですけれども、きょうはちょっとその問題に入りませんが、本当にこの問題はそう思ったように進んでいない状況ですので、ぜひこの点は重視していただきたいと思います。 次に、本日六月十日を期限として国際司法裁判所へ核兵器の使用の違法性に対する日本の陳述書が出されました。これはもう、核兵器の使用が国際法違反ではないという、そういう政府側の判断に対して大変大きな批判の世論が起き、字句を訂正して提出の運びとなったわけですけれども、この陳述書を出すに当たって関係者から環境庁への諮問とか協議などはありませんでしたか。
○国務大臣(浜四津敏子君) 環境庁は事前に諮問あるいは協議等は受けておりません。
○清水澄子君 じゃ、環境長官の立場から核兵器の使用と環境への影響についてはどのような認識をしていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(浜四津敏子君) 核兵器による影響につきまして専門的なことはよくわかりませんけれども、我が国は唯一の核被爆国でもありまして、核兵器がいかにあらゆる生命に対して大きな被害をもたらすかということは身をもって体験したところでございます。かっては、戦争は最大の環境破壊である、こういうふうに言われましたけれども、その中でも核兵器の使用というのは、もう人類が滅亡する、人類だけではなくてあらゆる生命が滅亡する、地球そのものが滅亡する危険性を持ったものである、こういうふうに考えております。
○清水澄子君 かつてはではなくて、現在実行しようとしているリオ宣言そのものが、その原則二十四で、戦争が持続可能な開発に対し破壊的であり、武力紛争時における環境保護を規定する国際法を遵守すべきである、そして、さらにそのリオ宣言原則二十五では平和と開発と環境保護は一体のものであるということをわざわざ言っておりますから、明確に世界で合意しているわけですね。そして環境基本法は、まさにこの定義というものは、地球環境保全ということは、これらは、世界の私たち、これからの人類のまたは政治の最も基本的な政策になっている。そういう立場から私は、環境庁としては、この問題についてはもっと積極的にそういう点で政府に環境の視点からもこの問題提起をすべきではなかったか、このように思いますが、いかがですか。
○国務大臣(浜四津敏子君) おっしゃるように最大の環境破壊でありまして、私たちは、だれも戦争を望む者はいないはずですし、また核兵器が使用されるというような状況を望んでいる者はだれもいない、こういうふうに思っております。私自身、現在の世界の中で核兵器を保有している国が現にあるというこの現実は直視せざるを得ませんけれども、この状態が決していいとは思っておりませんで、最終的には、何度もいろんなところでお話しさせていただきましたけれども、核兵器はこの地球上から一切なくすべきである、それが何年先になるのかわかりませんけれども、少なくともそれに向けて最大限努力するべきである、こういうふうに考えてまいりました。そんなことから今回の陳述書につきましては私なりの意見を述べさせていただきました。
○清水澄子君 私は、もっと環境長官として、また環境庁として、これは爆発力も含めて、やはり今、環境というものがすべての地球上に生きとし生けるものの生命、生態系を保全しようというのが大きな基本ですから、そういう新しい視点でもこの問題にもっと積極的にかかわってほしかったということを申し上げているわけです。 そこで次に、環境基本計画の作成についてですけれども、基本計画の作成の基本的な理念、考え方は、今時にどこに重点を置いているか、そしてその中でどのようなことが問題になっているか、ぜひポイントだけお話しください。
○政府委員(森仁美君) 御承知のとおり、ただいま審議会での審議が一つの大きな山場にかかりつつあるという状況でございます。 これまではNGOを含めました関係者の意見などをお聞きいたしまして審議を進めてまいっております。本日の審議会の委員会におきまして、大きな骨格のドラフトが提出されて、それに従って本格的な議論が始まった、こういう状況でございます。 現在、審議会では、社会の構成員であるすべての主体を共通の認識のもとにどうやって一つの方向に、あるいは一つの長期的な目標あるいは施策の方向に向かって努力をしていくか、その対応をどうしていくかというところが議論のテーマになっているわけでございまして、まだ個別の細かい議論という状況にはございません。 今お尋ねの部分は、まさに環境基本計画はどうあるべきかというところの大きな枠組みの議論に入ったという状況でございます。
○清水澄子君 環境基本法制定のとき、環境アセスメントの法制化も含めて所要の見直しについて検討するということで、総理の答弁という形でこのことが、今後の法制化の準備を期待されているわけですけれども、それらについて、アセスメントの法制化の検討状況はどうなっていますか。
○政府委員(森仁美君) 環境基本法制定をお願いいたしました御審議の際に、環境影響評価について所要の調査研究に入ってまいりますということで、実は昨年度に既に予備的な調査を行いました。 これは、調査に相当の期間が必要だと思われる諸外国の環境影響評価制度につきまして、在外公館を通じた情報収集、そしてさらに、フランス、ドイツ、イタリア、中国、韓国といったところへ関係省庁合同の現地の予備調査団を派遣しまして調査を行いました。 本年度からは本格的に調査を始めるわけでございますので、広範に、諸外国等におけるアセス制度の内容でございますとか背景あるいは実施状況、問題点等について調査研究をするとともに、我が国内におきます諸問題についても調査研究を行ってまいりたいと思っております。 本件につきましては、予算成立後直ちに着手できるように、今予備的な準備をいろいろ整えているところでございます。
○清水澄子君 私は法制化について検討状況を伺ったんです。調査は物すごい調査をなさるんですけれども、もうそんなのは調査しなくてもわかっていることですが、ちょっと時間がありませんから次に行きます。 そして、環境基本法の審議の際に、放射能による環境汚染についても、この基本法の理念、及び各事業者、国それぞれの責務を受けた格好で対策を講じてやるということになっております、このような御答弁を環境庁はされているわけですね、そのときの質問に対して。現在作成されている環境基本計画の中にこの放射性廃棄物を含んでいるのかどうか、もし含んでいないとすればその理由は何なのか、説明してください。
○政府委員(森仁美君) ただいまお尋ねの環境基本計画の現在の審議状況は、先ほど申し上げましたように、その大枠の議論をしているという状況でございます。 ただいまお尋ねの放射性廃棄物をどう取り扱うかという点については、まだそこまでの議論に入ってはおりません。これから中央環境審議会の計画策定の御審議がどんどん進んでいく中でただいまのお話なども審議の対象になろうかと思っております。
○清水澄子君 既に、原子力発電所より大量の放射性廃棄物が現在発生しております。日本の原発でつくられた放射性廃棄物の身体許容負荷量、いわゆる人間の体の健康障害をもうこれ以上だったら大変だという、そういう量で計算された量が、日本の人口一億人の五億倍という天文学的な数値が計算されています。 このように、非常にこの放射性廃棄物というのは巨大な量に達しているわけですけれども、その扱いはぜひ環境基本計画に私は加えていただきたい。長官、それは約束していただけますか。
○国務大臣(浜四津敏子君) お尋ねの放射性廃棄物問題というものも現在中央環境審議会において計画策定の御審議をいただいておりますので、その審議をまちたいというふうに考えております。
○清水澄子君 審議をまつのではなくて、長官自身が、私もそういう方向でいきたいというふうに決意を述べないと、長官としての答弁はそれはいけませんね、そういう答弁の仕方は。 ですから、そういうふうに私も努力いたしますとおっしゃってください。
○国務大臣(浜四津敏子君) ただいまその問題についてこちらから諮問をしている段階ですので、その諮問を受けてやってくださっている審議会の皆様に対して十分な自由な討議をいただきたい、こういうふうに考えております。
○清水澄子君 自由な討論はどうぞ進めていただいて、環境庁の方の姿勢を先ほどお伺いしたわけです。 次に、基本法二十二条には「環境の保全上の支障を防止するための経済的措置」というのを規定しておりますが、これには経済的助成措置と経済的負担措置の二つを挙げております。 この基本法が通ってから、経済的な助成措置というのはどのようなものがあったのか、それから、経済的負担措置には税や課徴金、デポジット制などが挙げられているわけですけれども、これらについてどのような具体的な措置を検討されておられるのか、お願いします。
○政府委員(森仁美君) 経済的手法のうちの助成措置につきましては、これまでも公害防止用設備に対する税制上の特例措置等がございます。ただいまのお尋ねに即して申し上げますと、環境基本法ができた後にどういうものが新しくできたかということでございますと、それは特別のものはまだございません。 それから、経済的手法のうちの経済的負担を課す措置、二十二条二項に相当するものでございます。これにつきましては、条文にもございますように、調査研究を進めていくということでございますので、これまで各種の研究会におきまして環境税あるいはリサイクルのためのデポジット制度等につきまして今研究を深めつつあるという状況でございまして、これが具体的な措置として定まっているものはまだございません。
○清水澄子君 国民に新たな経済的な負担をかけるような環境税というのは、私は問題があると思います。ですから、もっとそういう討論をぜひ、どういうふうな原則で議論されているのか、そういうことについてぜひ私たちにもやっぱり問題提起をしていただきたいと思います。 次に、地下水汚染についてですけれども、これ先ほど堂本議員からも質問がありましたけれども、総務庁から「水質保全対策に関する行政監察結果に基づく勧告」というのが出されておりますが、この中では地下水汚染の対策の立ちおくれが非常に強く指摘されております。 環境庁は、地下水汚染の原因と汚染規模、それから地下水汚染の特有の性質、これまでにとられた地下水汚染対策をどのように認識しておられるんでしょうか。
○政府委員(野中和雄君) 地下水の問題でございますけれども、地下水汚染につきましては、表流水に比べまして一般に流動が緩やかであるということで、一たん汚染をされますと影響が長期間にわたる、継続をするというようなこと、あるいは地下水中の汚染物質の挙動が複雑であるということで汚染源の特定が困難な場合が多いというようなこと、また汚染をされますと回復が技術的に困難でございまして、可能な場合にあっても非常に費用がかかるというようなことがございます。 こういうことがございますので、私ども、地下水汚染につきましてはこれを未然に防止することが極めて重要であるというふうに考えておりまして、このため、平成元年に水質汚濁防止法の改正を行いまして、有害物質を含む水の地下浸透の禁止等の措置を講ずることといたしますと同時に、地下水について常時監視を行っていくというようなことで調査を充実させていく措置をとったわけでございます。 また同時に、回復対策等につきましても、いろいろな調査等を充実させまして、その回復対策の推進等について都道府県等に指導をし、また基礎的な研究を進めているというような状況でございます。
○清水澄子君 一九八一年にアメリカで起きました大規模な地下水汚染の事例については、環境庁はどのようにこの問題を認識していらっしゃいますか。
○政府委員(野中和雄君) 私ども承知しているところによりますと、米国におきます大規模な地下水汚染といたしまして、御指摘のとおり、一九八一年にカリフォルニア州のサンタクララバレー、通称シリコンバレーにおきます事例がございまして、ここの半導体工場の地下タンクから大量の溶剤が漏出をいたしまして、水道水源の井戸が1・1・1トリクロロエタンなどによって汚染されていることが判明をしたわけでございまして、その後の調査でシリコンバレーの中の百カ所近い地下水及び土壌の汚染がされているというようなことが発見をされたわけでございます。 このため、各企業におきましては、井戸による汚染水のくみ上げ、あるいは地下水のモニタリング等々の措置を実施し、また関係州政府等におきましても必要な措置がとられたというふうに承知いたしております。
○清水澄子君 それは経過でして、先ほどは、一たん地下水が汚染されたときは大変それに対しての回復も困難だということと、アメリカの場合でも発がん性の有害物質が非常に大量に地下水を汚染したために非常に健康被害が多かったということでも、こういう問題で、非常にこれは重要な問題として特にアメリカのケースが世界のモデルになったはずなんですね。そういう認識をされているかどうかということを伺いたかったわけです。 ところで、日本でも兵庫県とか千葉県でやはり半導体工場から大規模な地下水汚染事故が起きているわけですけれども、環境庁はこれらの地下水汚染事故についてどのように対応されたんでしょうか。
○政府委員(野中和雄君) お話のように、日本におきましても千葉県の君津市等々におきまして地下水汚染の事例が判明をいたしているわけでございます。こういうことを受けまして、私ども環境庁といたしましては、まず第一には、平成元年に水質汚濁防止法を改正いたしまして有害物質を含む水の地下浸透の禁止の措置を講じますと同時に、さらに昨年十二月には有害物質につきまして追加をいたしまして規制の強化を図ったというところでございます。 また、汚染されました地下水の浄化対策でございますけれども、これまでいろいろな予算措置等をもちまして地下水汚染機構の解明あるいは浄化手法等について検討を行ってきておりまして、さらに平成五年度からはこれらの調査技術あるいは浄化技術の実証試験というのを実施しているわけでございます。これらに基づきましていろいろ都道府県等に対する指導等も行ってきているわけでございますけれども、今後さらにこれらを充実いたしまして、マニュアル等として取りまとめて地方公共団体に提供するなど、これらの対策の充実を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
○清水澄子君 聞いたところだけ答えてください。私の方はわかっているわけですから。ですから、今そんなに完全にやっているのにどうしてじゃこんな勧告が出るのかというところでお伺いをしているわけですね。 今のお話だともう全部うまくいっているという話になるんですが、総務庁の勧告の中でも指摘されている点ですね。環境庁は、水質分析結果と井戸の所在地については水質保全局長に地方公共団体から通知させているけれども、汚染範囲の確認状況については通知させていないじゃないかということも指摘されていますね。ですから、地下水汚染の面的な広がりの現状を全然把握していないというのが問題、指摘です。ですから、なぜそれが調査されてこなかったのかということですね。 それからさらに、勧告の中では、汚染源の特定状況が把握されていないと。なぜこの汚染源となった工場、そういうものをきちんと把握をして情報公開をしないのか、その点についてどうお考えですか。
○政府委員(野中和雄君) まず第一に、面的な広がりでございます。私どもの調査によりますと、地下水の常時監視を行っておりますけれども、この中で、都道府県におきましては、地域の全体的な地下水の汚染状況、それから汚染が発見されました場合にはその汚染井戸の周辺の井戸の詳細な汚染状況の調査、すなわち汚染の範囲の確認をする調査ということで、ある程度の広がりを持った調査も実施をいたしております。それに加えまして、汚染井戸につきましては経年的な状況を調査をするというような、三つの柱で調査を行っておりまして、これらにつきましては各都道府県から環境庁も報告を受けているところでございます。 ただ、今回の行政監察で確かに、面的な広がりにつきましてもう少し調査を充実をさせたらどうかというような勧告があったわけでございまして、この面的広がりの調査につきましては技術面あるいは経費の面といったような点で限界もあるわけでございますけれども、こういう勧告がございましたので、環境庁といたしましては、都道府県の協力も得てできる限りそういう把握に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○清水澄子君 余り抽象的なことは聞きたくないんです、大体問題が指摘されていますから。それについて今後どうするかとか、なぜできなかったかということだけが聞きたかったんですわ。 結局、そういうのはやはり認識のずれだろうと思いますね。ことし出た環境白書、こんなに分厚いんですけれども、地下水汚染について何ページ書いてありますか。三ページです。たった三ページ。その三ページを読みますと、すべて効果的にやられていますと立派に書いてあるんですよ、たった三ページで。何事もなかったように自画自賛の白書になっているんですよ。それなのに行政監察の方は勧告を出しているんですね。ですから、今のお答え、まさにこのとおり答えて、私たちは白書だけ読んでいると全く安全なんだなと思っちゃうんですが、本当にこの地下水の汚染というのは、一度汚染するとこれは本当に回復が難しいわけですね。 ですから、私はここで環境庁長官に提案があるんですけれども、大規模な地下水汚染のあった地域については、当該の都道府県知事から環境庁長官に直接報告する、やはりそういう制度をつくったらどうだろうか。この点長官どうお考えになりますか。
○国務大臣(浜四津敏子君) 大変示唆に富む御助言だと思いますので、検討させていただきます。
○清水澄子君 そして、総務庁の勧告では、ちゃんと三つ、地下水の地域的な広がり、汚染源を特定するための調査、浄化対策などについて方針を早急に明確化しなさいということを求めておりますね。ですから、環境庁はこの勧告をきちんと受けとめられると思うんですけれども、今の説明ではちょっと非常に問題をすりかえていらっしゃると思いますので、この指摘された点をどのように具体化していくお考えなのか。一言でいいです、お答えください。
○政府委員(野中和雄君) 地下水汚染の問題につきましては、私どもも今までいろいろな調査を実施してきているところでございますけれども、今回さらにその調査を充実する、あるいは都道府県に対するマニュアルの提示等の指導を強化するといったような勧告がなされているわけでございまして、私どももこの勧告の趣旨に沿いまして、調査の充実、あるいはことしの秋にもできればマニュアルの提示といったようなことも含めまして、対策の充実に努めてまいりたいというふうに考えております。
○清水澄子君 この地下水汚染の浄化対策を進めるためには非常に多額の費用がかかると先ほどもおっしゃったんですが、本当にかかると思います。その場合、費用負担については、汚染者負担の原則を貫く方針なんでしょうか、それともこの費用の一部を国や自治体に負担させていく考えなんでしょうか。
○政府委員(野中和雄君) 地下水汚染の状況の調査につきましてはいろんな段階があるわけでございまして、地下水質の常時監視につきましては、都道府県知事が測定計画を定めまして都道府県等が実施をしております。これに対して国は、地方公共団体が行う測定の費用等について補助を行っているわけでございます。 それからさらに、その次の段階で、汚染された井戸が発見された場合に汚染の広がり等を把握するための調査でございますが、これも都道府県等が周辺井戸の調査等を行っておりまして、こうした調査につきましても測定計画に組み込まれましたものについては国が補助をしているという状況でございます。 さらに先に進みまして、汚染源がどこだと、どこの井戸だというふうに特定をいたしますための調査でございますけれども、こうなりますとボーリング調査等々が必要でございます。こういうケースでは、汚染原因が特定されているケースではその原因者が負担をしているケースがあるわけでございますけれども、原因者に資力がない場合など、あるいは原因者が不明であるといったような場合には、都道府県等が実施をしているというような状況でございます。 都道府県等の調査につきましては、冒頭も申し上げましたように補助制度もございまして、これらを活用して調査の充実を図っていきたいというふうに考えております。
○清水澄子君 では次に、モントリオール議定書改定に伴うオゾン層保護の国内措置についてお尋ねいたします。 御承知のように、太陽からの有害な紫外線を吸収するオゾン層は、地球上に生存するすべての生物の生命にとってかけがえのないものでありますけれども、昨年、そのオゾン層の破壊が予測したよりも非常に急速に深化しているとアメリカのエネルギー省が報告をしておるわけです。また、これまで世界で生産されました特定フロンは二千七百万トンと言われておりますが、このうち成層圏に到達したのは一割程度と見られております。ですから、オゾン層の破壊はこれからが本番になってくるわけです。 オゾン層の破壊を防止するためのモントリオール議定書も、一九八七年には、今世紀中に特定フロンを五〇%削減すると締結をしていたんですけれども、これではとても遅いということで、今国会でこの間批准をされたわけですけれども、九五年までに全廃するという、そういう議定書が批准されてきております。その議定書の改定に伴って、国内措置が余り本当の意味でオゾン層保護につながっていないと思うんですが、例えば六月五日は世界環境デーでありました。この日、埼玉県の荒川河川敷を清掃したとき、不法に投棄された自動車が六十八台、そして家電製品など約七百六十トンを回収したというふうに報道されました。この中には、特定フロンを使ったクーラーや冷蔵庫が含まれています。こうした製品の特定フロンは回収されずに大気に放出されているのが現状です。 ですから、自治体ではこのような事態を放置できないということで、特定フロンの回収、再生に東京都なども緊急避難的な措置として回収に乗り出しているわけです。廃棄された冷蔵庫からの特定フロンの回収、再生、自治体の方が先行しているわけですが、環境庁は、オゾン層の保護のための施策として、今後この問題にどのような方法をとられるのか。そして、どういう責任主体で行おうとしていらっしゃるのかお伺いしたいと思います。
○政府委員(松田朗君) お答えいたします。先生御指摘のように、オゾン層の保護のためにその破壊物質であるフロンをどうするかという問題は非常に重要でございまして、規制をするというのも重要でございますが、既に使われているものをどうするか。これは国際的にも重要だということで、御承知のように我が国では自治体がもう独自にいろんな動きを開始しております。 そういうことを踏まえまして、環境庁としましては、平成五年度からオゾン層保護対策地域実践モデル事業という事業をスタートさせました。これは、実際にそういう熱心な自治体に参加していただきまして、そしていろんな事例研究を含めて一つの社会的なシステムを構築しようという試みでございまして、今年度も引き続きそのモデル事業をやりまして、その事業結果を踏まえまして一つのフロンの回収の社会システムを構築したい。その中におきまして、先生御指摘の責任主体というものにつきましても、私どもはフロンメーカーあるいは家電メーカーあるいは家電の販売店、場合によっては消費者あるいは廃棄物処理事業を行う市町村長、この辺の役割分担をどうするかということを合意をもって明らかにしていきたいと考えております。 あわせて、この対策は各省庁に非常に関係がありますから、ことしの四月でございますが、関係省庁から成るオゾン層保護対策推進会議というものを環境庁が呼びかけましてつくりまして、オブザーバーを入れますと二十一の省庁が参画いたしまして、地域での実践モデル事業と並行しながらあるべき姿を検討したいと思っているところでございます。
○清水澄子君 そういう御努力にあわせて、やはり最近改正されたアメリカの大気浄化法では、特定フロンを故意に放出することを禁止した法律をつくっていますね。そして、違反した場合は罰金ニ万五千ドルを払わせる、そういうふうな法で特定フロンの回収を義務づけておるわけです。 しかし、日本のオゾン層保護法は回収を義務づけていないわけですね。このモントリオール議定書そのものがフロンの生産の削減なんですけれども、既に国内には五千万台家庭用冷蔵庫があり、六千万台のルームエアコンがもう既に消費されている。これらが随時放棄されていく、廃棄されていく。このときに放出されるフロンというのは膨大な量になると思うのです。ですから、やはりこの特定フロンの生産が全廃される一九九六年に合わせて特定フロンの回収とか再生を義務づけるような法改正が必要だと思いますけれども、その点はどうお考えでしょうか。
○政府委員(松田朗君) 先ほど御説明させていただきましたように、今実施しておりますモデル事業の中におきまして役割分担を考えていくわけでございまして、その中で義務的な役割をどこが負うかという議論も当然出てくるわけでございまして、そういう中で今の先生の御指摘にこたえるようなものを構築していきたいと思っております。 御指摘の、アメリカ初め幾つかの国で回収義務を課しているところがあるのは承知しておりますが、それぞれの国の実態は、何といいましょうか、その義務づける相手はいろいろ違っておりまして、それぞれ各国各様でございます。我が国は我が国独自の方法をやはり模索していきたいと考えております。
○清水澄子君 ところで、特定フロンの回収が自治体で行われていても、最終的に処分するそういう方法がまだございませんね。過去にPCBの回収を行いましたけれども、やはり適切な処理技術がないということで今日まで回収されたPCBはそのまま保管が続けられているわけですね。ですから、特定フロンも安全に破壊する技術というものが開発されるまでこの回収した特定フロンを保管させておくのですか。 それから、今日この特定フロンを安全に破壊するための技術の開発はどのような状況にあるのか、お伺いします。
○政府委員(松田朗君) これまた先生御指摘のように、既に自治体が独自の方法あるいは自主的にフロンの回収をやっている中で、その回収したフロンをどうするかという問題でございます。 回収したフロンの中でも、例えばクーラーだとかカークーラーに使われているようなものは、これはそれぞれの業者のサイドで再利用ということで使われておるわけでございますが、冷蔵庫の場合は非常に再利用しにくいものでございます。したがいまして、現在のところはそれぞれの自治体が保管しているというのが実態でございます。しかし、これはたまっていくばかりでございますから、早急に破壊技術が必要であろう。 現在、モントリオールの議定国会合の中でも既に既存の破壊技術として六つの技術が提示されておるわけでございます。これは原則として燃やすという方法をとっておるわけでございますが、これにつきましては、そういう技術があるということは認めておりますけれども、実際に燃やしますと、強い酸が出てくるとか、場合によってその燃焼温度によってはダイオキシン等の有毒な物質が発生する懸念があるとか、そういうのがございます。 そういう評価がまだ世界的になされておりませんので、環境庁としましては、平成六年度予算の中でそういう技術評価をする予算をいただきまして評価しようと。同時に、国内におきましても通産省の研究所なんかが主になりまして、プラズマ分解法という、これは物質を反応させてやる方法でございまして、非常に高温で分解するわけでございます。こういうものについても今着々と開発が進んでおりますし、また国内で新たな開発技術を進めておるということでございまして、いましばらく、その評価が定まるまでは、あるいは既存の技術を使う場合にどういう条件で燃やすかどうか、こういう指針を私どもが出すまでは自治体の方ではためていただくというふうに考えておるわけでございます。
○清水澄子君 今回のモントリオール議定書の改定で代替フロン、代替ハロン、そして臭化メチル、これの規制が非常に早まりました。オゾン層の急速な破壊の現状からヨーロッパやアメリカでは非常に危機感を強めているわけですが、ドイツではこれらのほとんどのものを二〇〇〇年までに全廃するということを決めております。日本の代替フロンの生産量は世界第二位であるわけですから、やはり地球環境の保護に対する日本の責任は非常に重いと私は思うわけです。それだけにやはり日本は一層の努力が必要だと思うんです。 そこで、日本は各国に先立ってモントリオール議定書に定められた年月よりももっと前倒しに規制の実施を検討するということはできないのか、その点はいかがですか。
○政府委員(松田朗君) 今、御指摘のHCFC等の規制物質についてでございますが、これは御指摘のように昨年削減のスケジュールが決められたわけでございますが、ほかの物質と違いまして全廃の目標年次が相当先でございます。段階的に減らしていくことになっておるわけでございます。我が国といたしましては、やはり国際的な取り決め、これに従ってまず規制措置を的確に実施していくというスタンスでございます。 しかし、同じくこのモントリオール議定書第四回の締約国会合におきましては、そうはいっても、その全廃が来る時期までの間であっても、HCFCの使用に当たっては、より環境に適切な他の代替物質または代替技術が利用できればそれを大いに利用しろ、こういうことでございますので、その間ふんだんに使えということではございません。 私どもといたしましては、HCFCについても、規制措置がとられていない間にありましても必要最小限の量にとどめるようにいろいろ策を考えていきたいと思っておるわけです。
○清水澄子君 今回のモントリオール議定書の改定では臭化メチルが新たな規制物質として指定されたわけです。臭化メチルについては、一九九三年十一月にバンコクで開かれましたモントリオール議定書第五回の締約国会議で、二〇〇〇年までに二五%以上削減し、技術的に可能な限りできる限り全廃するという臭化メチルに関する宣言というのが出されていたわけです。 しかし、この宣言に日本はなぜか参加しなかったわけです。この宣言にはアメリカ、イギリス、ドイツなど十五カ国が参加をしておりますけれども、なぜ参加しなかったのか。さらに、この臭化メチル宣言の存在を環境庁は公表しできませんでした。それはなぜなのかお答えいただきたいと思います。
○政府委員(松田朗君) 今先生御指摘の、アメリカとかそういった幾つかの国が共同いたしまして、モントリオール議定書第五回の締約国会合のときにそのような宣言といいますか決意を表明したということは承知しております。 臭化メチルにつきましては、一九九二年の締約国会合におきまして、一九九五年以降検疫及び出荷前処理用を除きまして生産量及び消費量を一九九一年レベルで凍結という規制措置が既にとられておりましたし、またあわせて、大気中の臭化メチルの量あるいは人工由来の放出量の割合、あるいは臭化メチルそのものがオゾン層を破壊する強度、オゾン層を破壊する破壊の強度というのは他の物質に比較しますと臭化メチルは弱いということもございます。こういういろいろなファクターがございますので、そういうことを総合的に検討しようということでございまして、一九九五年の締約国会合でいろいろそれについて検討されることになっております。したがいまして、私どもはその検討結果を待って対応したいと考えていたわけでございます。 あわせて、そこでの宣言についてでございますが、環境庁といたしましては、締約国の会合の結果は主要な決定事項につきましてはプレスを通じてすべて積極的に公表してきておるわけでございます。御指摘の宣言というのは、その締約国会合での決定事項ではなくて、締約国会合が終了後に今御指摘の幾つかの国で決意を表明したということで、プレスを通じて特に公表しなかったわけでございまして、特段の他意はないわけでございます。もちろん、これについていろいろ御照会があったときには内容については御報告をしております。
○清水澄子君 私の質問より長い言いわけばっかりされて、私も時間がなくて、そんな言いわけじゃなくて、やはり本当にオゾン層の破壊を、その発生を予防しなきゃいけないという、そういう環境庁としての基本姿勢があるならば、そういう問題を、できるだけ国際的な動きは国民に情報を積極的に提供していく、公開していくというのが基本姿勢じゃありませんかという意味で私は伺っているわけですね。いつでもこういう国際会議については、非常に政府はどの分野でも私たち国民に対して知らせまいとする傾向が強いんです。 そういう中で、アメリカでは、臭化メチルに関する宣言は前倒しをして二〇〇〇年に全廃するという提案を出しているわけですね。一方、日本の農水省は、ニュージーランドとアメリカから新たにこの臭化メチルで薫蒸したリンゴの輸入を最近認めました。そして、オゾン層の保護のために臭化メチルの全廃が世界的な趨勢になっているときに、新たに臭化メチルの用途の拡大を認めていくという非常に甚だしい逆行といいますか、そういうことが行われているわけです。 環境庁としては、こういう新たな臭化メチルの用途の拡大についてどういう見解をお持ちなのか。私の時間がもうあと一分しかありませんので、一言それにお答えください。 そしてもう一つ続けて、日本は、議定書にエッセンシャルユースとしてどうしても不可欠なフロンを使わなきゃいけないんだというものとして、スーパーのショーケースでの補充用の特定フロン八十トンを申請しているわけですが、これは医療用のどうしても必要なものというのはそういうふうにエッセンシャルユースとして申請されるんですが、なぜ営業用のこういうものを申請されているのか。そういうことが納得できませんので、そのことをお答えいただき、最後に、環境庁長官は、私がぎょう質問したことについて、どういう責任を持って今後執行されるかということを一言お答えいただきたいと思います。
○政府委員(松田朗君) 臭化メチルにつきましては、一九九二年十一月のモントリオール議定書第四回締約国会合で新たに規制物質に加えました。そのときの結果は、一九九五年以降一九九一年レベルに凍結するということになったわけでございます。ただし、検疫用につきましては、臭化メチルの代替物質がない、または代替物質のめどがついていないということで、検疫用のものは対象外とされたところでございます。したがいまして、輸入リンゴの検疫のために臭化メチルを使用することはモントリオール議定書には抵触しないわけで、最小限度の範囲で使用することはやむを得ないというふうに考えているわけでございます。 それからもう一つの、エッセンシャルユースについての御指摘でございます。 これについては、本年の秋に開催されますモントリオール議定書第六回の会合におきまして一九九六年分について具体的な用途が検討されることになっております。したがいまして、関係国は、一九九六年分としてどういうものをエッセンシャルユースとするか、それぞれ意見を出すことになっております。その中で日本はどういう対応がと申しますと……
○委員長(竹村泰子君) 時間が来ておりますので、短くお答えください。
○政府委員(松田朗君) 一九九六年分のエッセンシャルユースとしては申請をしておりません。
○国務大臣(浜四津敏子君) 私は、自身の使命あるいは責任につきましては、可能な限り最大限その義務、使命を果たしてまいりたいというふうに考えております。
○有働正治君 私は、長官の所信に関連いたしまして、基本スタンスについてまずお尋ねします。 公害環境問題を考える場合、私は、何といいましても今現に起きている公害環境問題、未解決の問題を真っ先に解決していく、いわば足元の具体的な問題の解決に政府は政府としてイニシアチブを発揮していくことが大事だというふうに考えるわけでありますが、長官、この点どうなのか。 そしてもう一点、公害環境問題の現状につきまして、細川前総理は、今や環境の問題は解決したと言わんばかりの態度を国連の演説で述べられました。私は決してそうでないと考えるわけであります。現実というのは公害環境問題が依然として深刻でありまして、地方公共団体への苦情も近年増加しているということ自体もそのことの一つの証明であろうと考えるわけであります。大気、土壌、地下水等々、本委員会でも取り上げた問題は多々あるわけであります。こうした現状認識を基本的にどうお考えなのか、まずお伺いします。
○国務大臣(浜四津敏子君) かつて高度経済成長の時代に大変厳しい公害が発生してしまった、これは事実でございます。そして、こうした公害問題につきましては、その後さまざまな立場の方が真剣に継続的に取り組んだことによりまして、今おっしゃったようにまだ解決までには至ってはおりませんけれども、軽減されてきているというふうに認識しております。 ただ、こうしたかつての産業公害型の公害問題にかわりまして、近時は、広範な経済社会活動また私たち国民一人一人の生活に起因する新たな大気汚染あるいは水質汚濁あるいは土壌汚染、こうした多岐多様な、また複雑な環境問題が広がってきている、これも事実でございます。こうした環境汚染につきましてはさまざまな取り組みがなされてきているものの、改善しているものもあり、あるいは悪化の傾向をたどっているものもあり、さまざまだというふうに思っております。これにつきましては、その原因もまたその結果も空間的また時間的な広がりがありまして、その解決がそれほど簡単ではないということは痛切に感じておりますが、さまざまな方々と力を合わせながら解決に向かって努力してまいりたいというふうに考えております。
○有働正治君 足元の具体的な問題を解決するために積極的に対応することはいかがですか。
○国務大臣(浜四津敏子君) 基本的にそのように考えております。
○有働正治君 そこで、私は具体的問題の一つとしてPCBの問題についてお尋ねします。PCBは二十七年前の一九六六年にカネミ油症事件として一万四千人の被害者を出した原因物質であります。現在PCB廃棄物は廃棄物処理法で特別管理廃棄物に指定されて保管が義務づけられているところであります。 そこで、厚生省にお尋ねします。 九二年に行い、一昨年ですか発表されましたPCB廃棄物保管状況調査結果、これによりますれば、一つは、トランス、コンデンサーのPCB使用機器で四千七十六保管事業所で六千四百七十四台が不明または紛失。二つ目に、PCB入り廃感圧複写紙の不明、紛失量が約三十四トンなどとなっているようであります。 保管が義務づけられている廃PCB及びPCBを含む廃油及びその他のPCB廃棄物の保管は、全国的にどうなっているのか。そして調査に回答しなかった事業者に対しての再調査はどのようになっているのか。不明または紛失の回答をした事業者にどういう手だてをとっておられるのか。私は速やかに漏れなく再調査し、またそれに基づく責任ある保管等対応が求められていると考えるわけでありますが、答弁願います。
○説明員(飯島孝君) 厚生省が平成四年度に都道府県の協力を得まして実施いたしましたPCB廃棄物の保管状況調査結果につきまして御説明いたします。
○有働正治君 結論でいいですから、簡潔に。
○説明員(飯島孝君) PCB使用の高圧トランス、コンデンサーの保管状況は先生御指摘のとおりでございまして、七%が不明、紛失。またPCB入りのノーカーボン紙につきましては四%、三十四トンでございます、これが不明、紛失ということでございます。それ以外にも液状のPCBなどの廃棄物が相当量保管されていたという状況でございます。 それで、先生の御質問の不明、紛失した事業所でございますけれども、昨年九月にこの調査結果を公表した際に、同時に各都道府県に対しまして、保管の徹底を指導するとともに未回答の事業所及び不明、紛失の具体的内容が明らかでない事業所に対しましてさらに追跡して調査するよう指示いたしました。これを受けまして、各都道府県は、未回答の事業所について回答を督促するとともに実地調査を行ったりいたしまして実態把握に努めているところでございます。また、不明、紛失となっているPCB廃棄物のある事業所につきましては、その紛失の細かい理由、あるいはその後の所在についての追跡調査も行っております。この調査の結果につきましては現在厚生省において最終的な取りまとめをしているところでございまして、この結果も踏まえまして、今後ともPCB廃棄物が適正に保管されるよう都道府県を通じまして指導を徹底してまいりたいと考えております。
○有働正治君 厳重な対応を求めます。しかも速やかな対応を求めます。 いま一つですけれども、人の健康、環境にとって問題がありますPCBなど有害化学物質が生物をどの程度汚染しているかについての環境庁まとめによる生物モニタリング調査結果があります。PCB類は、一九七二年以降使用が禁止されているにもかかわらず、北海道の根室沖、東京湾、大阪湾、琵琶湖など十三水域で魚介類のスズキなどから検出されていると承知していますが、その点どういう実態が、簡潔にお述べいただきたい。
○政府委員(野村瞭君) 環境庁におきましては、一般環境中における化学物質の残留状況を毎年調査いたしておりまして、中央環境審議会環境保健部会化学物質専門委員会の審議を経た上で公表をいたしております。 この中で、PCBにつきましては、魚類、貝類、鳥類につきまして御指摘がございましたモニタリング調査を昭和五十三年度から実施しておりまして、現在なお一部の生物から検出されているところでございます。その濃度につきましては、地域、生物の種類によって異なりますけれども、おおむね横ばいで推移しております。
○有働正治君 答弁は求めた点について、前書きは要りませんので、簡潔によろしくお願いしたい。 この生物のモニタリングで、琵琶湖のウグイにPCB類が検出されています。そのPCBや発がん性物質のトリクロロエチレンやテトラクロロエチレン入りの廃油ドラム缶千五百本余りが、琵琶湖に近い滋賀県能登川町南須田の工場跡地に野ざらしで放置されている問題があります。私も現場を見て現地の要望等もお聞きしましたが、また写真にも撮ってまいりましたが、非常にひどい状況です。かなりドラム缶が腐食しています。ふたがとれているのもあります。中には廃油が漏れて地面に流れ出ているところも多々あるわけであります。私も異常なにおいに気分が悪くなるという状況でありました。 そこで、まず警察庁にお尋ねします。 滋賀県警は、先月十六日から無許可収集、運搬などの産業廃棄物処理法違反容疑で捜査を開始され、有害物のドラム缶の流入経路などに沿って捜査を行っていると聞いています。 一つは、捜査はどういう地域、何都道府県とかそういう地域で何カ所行われたのか。その中で首都圏ではどういう県が含まれているのか。また、その中に石川県志賀町、三重県四日市市は含まれているのか。その石川県、三重県の場合、ドラム缶が、おおよそで結構ですから、どれぐらいあったのか。きょうまでの捜査状況を可能な限り御説明いただければと思います。
○説明員(瀬川勝久君) お答えいたします。 滋賀県警察におきましては、今お尋ねの事件でございますが、株式会社二十一世紀開発、ここの犯行当時の代表取締役らが滋賀県知事の許可を受けないで平成四年一月ごろから五年四月ごろまでの間、滋賀県神崎郡における輸送所に産業廃棄物と見られる廃油入りのドラム缶約一千五百本を収集、運搬したという廃棄物処理法違反事件を捜査をしております。これまで十五都府県で四十五カ所の捜索を実施をしておるところでございます。 首都圏につきましては、東京、埼玉などを含む一都四県で捜索を行っているところでございますが、現在まさに捜査中の事件でございますので、具体的な場所、物件等につきましては答弁を差し控えさせていただくことを御了解願いたいと思います。
○有働正治君 石川県志賀町、三重県四日市市、これは当然含まれていると思いますが、そこだけお願いします。
○説明員(瀬川勝久君) お尋ねの件につきましても、現在まだ捜査中のことでございますので、現時点では答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
○有働正治君 明確に含まれているはずであります。 そこにもドラム缶等が置かれている状況も聞いているわけで、厳正な対応を求めるわけであります。 そこで進めますけれども、報道、それから私どもに対する情報等によりますと、埼玉県川越市のトクスイと称する会社が複数の関東地区などの企業から発生した各種廃油を収集し、数社を経由するなどしてこの会社の同系列会社であります石川県志賀町のコスモ化成や三重県四日市市の成豊、滋賀県能登川町の保管行為者の先ほども御答弁ありました二十一世紀開発に搬出入。この間の一連の搬出入ルートで約一万五千本のドラム缶が動いたとも指摘されているわけであります。複数の関係者の話によりますと、トクスイなどはドラム缶一本当たり数万円で引き取って数カ所に搬入して放置していたということが指摘されています。トクスイと同系列会社三社は一昨年秋に集中して倒産して、計画倒産の可能性も疑われているわけであります。 そこでお尋ねするわけであります。今私が挙げた会社がかかわっているというふうに私は考えます。同時にそのほか、この三社の親玉的な人物の企業であります共新、名古屋市です。あるいは埼玉・川越市の北総技研、金沢市の日新製版、東京港区の関東精油、大阪市の日本コニカム、名古屋市の富士商行等が含まれているようでありますけれども、今挙げたものが皆さん方の調査なり捜査なりの中に含まれているんではないか。その点だけお述べいただきたい。
○説明員(瀬川勝久君) 滋賀県警察におきましては、先ほど御答弁申し上げましたように現在までこの廃棄物処理法違反事件で十五都府県四十五カ所の捜査という大規模な捜査を実施をしているところでございます。繰り返しで恐縮でございますが、現在なおこれは捜査中の事件でございますので、現時点での答弁は控えたい、こう思っております。
○有働正治君 全然含まれていないということもあり得ますか。幾つかは含まれているぐらいは明確に述べていただきたい。
○説明員(瀬川勝久君) 含まれているか含まれていないか、その双方につきまして答弁を控えさせていただきたいと存じます。
○有働正治君 これらを含めてきっちり対応していただきたいということを強く要望しておきます。同時に、委員会での質問に対して捜査中だけということで御答弁されないというのも遺憾の意を表しておきます。 そこで次に進めますけれども、一連の動きの中で廃油処理プラントの売買、そして廃油処理をしようとしましたけれども、PCBや塩素系の物質が混入してプラント処理ができず放置するに至った、こういう状況があるわけであります。結局引き取り手の、ないPCB入り廃油をめぐり廃油収集業者にもうけ話を持ちかけるブローカーの暗躍、裏ビジネスが行われて、これらが環境汚染に至っているという状況であります。 そこで、警察としまして、再発防止の上からも、計画倒産や詐欺という可能性もあり得るとの指摘もあるわけで、捜査を徹底してしかも責任ある対処を求めたいと思うわけでありますが、いかがでありましょうか。
○説明員(瀬川勝久君) 具体的な会社名等々につきましては控えさせていただきたいと思いますけれども、いずれにせよ、今回滋賀県警察において捜査中の事件は、大規模かつ広域的なものであるということから、滋賀県警察におきましてもこの事案の重大性を強く認識いたしまして、所要の捜査体制をもちまして厳正に捜査をしているものと承知をしております。
○有働正治君 必要に応じて中間報告また結果報告を求めますので、その点は厳によろしくお願いしたいというふうに思います。警察庁の方、以上で結構でございます。 次に、厚生省、環境庁の方に話を進めます。 能登川町のこのドラム缶放置が問題となる点でありますが、当該の町当局等からも要望を直接私もお伺いいたしました。ここは安土山の裏手とも言える近隣で、古い歴史とこういう近代的な環境公害がコントラストに存在するという形になっているわけであります。町当局も県知事あての要望書を提出するなど、必死で解決を求めているところであります。 一つは、放置状況を私も見ましたけれども、ふたがない、あるいは腐食している、そして廃油が流出しているところもあるし、おそれもあるという状況であります。それから、このドラム缶が放置されているところは非常に土地が低いところであります。通常の降雨でも浸水する状況にあります。梅雨を前にして、多量の雨で廃油が場外に流出するおそれ、このことを住民の方々が非常に心配されておられます。すぐ横を小さな河川が流れ、これが目の前の琵琶湖につながっているというところであります。ここは近江米の産地でありますし、露地野菜、それから魚介類製品等々、非常にイメージダウンを含めまして心配し、早急な対策が強く求められているところであります。 そこでお尋ねするわけであります。特に千五百本余のドラム缶の検査、これを全数実施し、PCBや塩素系有害物質の確認を行って適正処理を徹底すべきだと思うわけであります。そうなっているかどうか。なっていなければ責任ある対応を指導していただきたいということであります。厚生省なり環境庁なり、緊急な対策と指導を求めるわけであります。
○説明員(飯島孝君) 御説明いたします。 御指摘の能登川町の事件でございますが、去る五月十三日、滋賀県知事が、ドラム缶を放置していた業者に対しまして、これらのドラム缶の廃油を適正に保管あるいは適正に処理するよう廃棄物処理法に基づきまして措置命令を発したところでございます。 ドラム缶の内容物の処理につきましては、先生御指摘のように、その性状に応じた適切な方法が行われなければならないと考えておりますが、適正な処理方法を判断するために必要な範囲で成分分析を行っていく必要がございます。廃棄物の性状の確認は本来業者が責任を持って行うべきものでございますが、滋賀県では、県当局及び県警察においてもサンプル調査を実施しておりまして、その分析結果をまって今後の適正処理方法について指導していく、かように聞いております。 厚生省といたしましても、これらの分析の結果も踏まえて廃油が適正に処理されるよう県を指導していきたいと存じます。
○有働正治君 環境庁、一言あれば。
○政府委員(野中和雄君) 本件につきましては、ただいま厚生省から御説明がございましたように、所管の厚生省の指導のもとに滋賀県におきまして廃棄物処理法に基づきます措置がとられているところでございます。 環境庁といたしましても、環境保全の見地から厚生省及び滋賀県と密接な連携をとりながら、適切な措置が確保されるように努めてまいりたいと存じております。
○有働正治君 この有害物質入りの廃油ドラム缶の排出元からの収集業者が倒産状況にある場合、排出源にさかのぼってその適正保管、処理の責任を問うことになるわけでありますが、非常にそこが問題になるところであります。町当局も一刻も早い、とりわけ梅雨どきに先立って責任ある対応というのを求めているわけであります。 先ほども、警察の捜査がかなり大がかりで、一定日数がかるということが予想されるわけであります。そういう点からいきますれば、地元としましても、必要であれば県の代執行等を含めて、警察の捜査待ちにならないで対応していただきたいという要望が出されているわけです。これらを含めて責任ある指導をお願いしたいということであります。厚生省いかがですか。
○説明員(飯島孝君) ドラム缶が放置されております。辺で現在滋賀県が環境モニタリングを行っております。その結果、有害物質などは検出されておりません。現在のところ、生活環境保全上の支障が生じていないと考えております。また、ドラム缶の廃油につきましては、先ほど申し上げましたように、廃棄物処理法に基づいて県知事が業者に対して措置命令をかけております。業者は県の指導に従って、現在ドラム缶を屋内へ移動したり、あるいはシートで覆うなどの措置を行っているところと聞いております。 現状では、業者により措置命令の内容が確実に履行されるということが最も重要であると考えておりますので、厚生省としても、生活環境保全上の支障が生じないように、引き続き県を通じて指導してまいりたいと思います。
○有働正治君 このPCB保管問題に関連いたしまして、滋賀県草津市の市立小学校の三校で、照明器具に使われていましたPCB入りのコンデンサーをドラム缶に詰め込んで校内に保管したままになっているという状況があります。 そのうちの一つの学校では、一本のドラム缶に蛍光灯百六十八本分のコンデンサーが詰め込まれています。ドラム缶にはPCB汚染物の表示、上ぶたにかぎがかけられ、倉庫などに保管されています。しかし、当該校長の一人は、何があっても絶対安全かと言われれば、そうとは言い切れないと非常に心配をしています。草津市の教育委員会の話を聞きますと、学校での保管は好ましいとは思っていないが、処分方法がなくて仕方がない、今後対応を考えていきたい。ということで苦慮しているところであります。 そこで、厚生省、こういう学校での保管の問題につきまして具体的な指導基準を作成する方針と聞いていますが、その見通し、特にこういう学校での保管状況を点検し、全国的にもやはり実態調査等を行い、しかるべく責任ある対策が求められているというふうに考えるわけでありますが、いかがでありましょうか。
○説明員(飯島孝君) 御指摘のPCB入りのコンデンサー、これは特別管理産業廃棄物になりますが、この特別管理産業廃棄物の保管につきましては、廃棄物処理法に基づきまして技術上の基準が定められております。すなわち、事業者は囲いとか表示のある保管施設をもって、その廃棄物が飛散、流出あるいは地下浸透、あるいは悪臭が発散しないように必要な措置を講じ、さらには、PCB廃棄物の場合には腐食防止のために必要な措置を講じなければならないという基準がございます。都道府県は学校を含めてPCBのあらゆる保管事業場に対しましてこうした基準に適合した適正な保管が行われるよう指導、監督を行っているところでございます。 厚生省におきましては、PCB廃棄物の保管が非常に長期間にわたっているということから、その適正な保管を徹底するため、先生御指摘ございましたように、法令の保管基準をより一層具体化したガイドラインを現在作成中でございまして、これをもとに都道府県を通じて学校を含め各事業者に対する一層の指導を図ってまいりたいと存じます。
○有働正治君 この問題で指摘せざるを得ない点は、廃棄物となったPCBやPCB入り廃油の処理について適切な対策がなされていないということにあるということであります。技術的には可能なはずであります。しかし、完全な処理に向けて早急に責任ある対応が求められているにもかかわらず、まだその点で対応できていないというふうに私は承知するわけであります。そうでないと、今回のような事件がイタチごっことして繰り返されかねないわけであります。そこで、その点で責任ある対応を求めます。 同時に、最後に、長官に今申しました滋賀県の具体的な事例及び全国的なPCBの処理に向けての責任ある対応、これを求めたいと思うわけであります。
○説明員(飯島孝君) PCB廃棄物の処理施設の設置につきましては、従来から、通産省所管の電気絶縁物処理協会など事業者におきまして努力がなされてきておりますが、残念ながら現在のところ設置を見るに至っておりません。 厚生省といたしましては、PCB廃棄物の問題の抜本的解決のためには、できるだけ早期に安全かつ適切な方法で処理することが最も重要と考えておりまして、関係省庁とも協力いたしまして、厚生省として率先してPCB廃棄物の処理体制の整備に努力してまいりたいと思います。
○国務大臣(浜四津敏子君) PCB問題につきましては、ただいまお話を伺いましたように環境汚染防止の観点から極めて重要な行政課題であるというふうに認識しております。環境庁といたしましては、PCBの環境汚染状況の把握、監視、また、より安全な処理技術の確立のための知見の集積に努めるとともに、関係省庁と緊密に連携をとりながら安全なPCB処理を実現するように努力してまいりたいと考えております。
○有働正治君 滋賀県の場合について、長官としても最後まで解決のために責任をとっていただきたいということ、それについての答えを明確にしていただきたい。
○国務大臣(浜四津敏子君) そのように努力させていただき、承っておきます。
○有働正治君 終わります。
○委員長(竹村泰子君) 本件に対する質疑は以上で終了いたします。 —————————————
○委員長(竹村泰子君) 次に、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。浜四津環境庁長官。
○国務大臣(浜四津敏子君) ただいま議題となりました絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 野生動植物は、人類の生存基盤である生態系を構成する基本的な要素であるとともに、人間生活にさまざまな恵みをもたらすものであり、絶滅のおそれのある種の保存は喫緊の課題であります。 このため、政府においては、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律に基づき、国内に生息する国内希少野生動植物種について、捕獲及び譲り渡し等を規制するとともに、生息地の保護等を図り、また、国際的に協力して保護を図るべき国際希少野生動植物種について、輸出入及び譲り渡し等を規制してきたところであります。 現行法による譲り渡し等の規制の対象は、希少野生動植物種の生きている個体及び個体全体の標本または剥製でありますが、これらの種を取り巻く状況にかんがみ、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引の適正化を図り、これらの種の保存に万全を期するためには、個体の一部分やそれらの加工品にまで規制の対象を拡大することが課題であります。なお、この旨は、現行法の御審議の際にも、検討すべきとの附帯決議をいただいたところであります。 本法律案は、こうした状況を踏まえ、希少野生動植物種の個体の特定の器官及びその加工品の流通を適正化するための所要の規定を整備し、これらの種の保存の一層の推進を図ろうとするものであります。 次に、法律案の主要事項について、その概略を御説明申し上げます。 第一に、絶滅のおそれのある野生動植物の譲り渡し等に係る規制の対象を、希少野生動植物種の個体に加えその器官及びこれらの加工品に拡大いたします。これに伴い、現行法における個体の所有者の義務、譲り渡し等の禁止、輸出入の禁止、陳列の禁止等の規定を、希少野生動植物種の器官及び加工品に対しても適用することといたします。 第二に、これらの器官及び加工品のうち、人工繁殖させたもの等適法に入手されたものについては、個体の場合と同様、登録を受けて譲り渡し等ができることとし、本邦内で原材料として使用されているものについては、一括して事前登録の手続によることができることといたします。 第三に、原材料として使用されている器官等については、その譲り渡し等を伴う業務を行う事業者に対して、届け出及び記帳を義務づけるとともに、事業者がこれを分割した場合には、管理票を付して譲り渡し等をすることができることといたします。 第四に、このような適正な経路を経て製造された製品については、適正に入手された原材料に係るものである旨の認定を行うとともに、これを証する標章を発行する制度を設けることといたします。 なお、この法律案につきましては、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。 以上が、本法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。 以上でございます。
○委員長(竹村泰子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ります。 本日はこれにて散会いたします。 午後八時三十一分散会 —————・—————