運輸委員会 第5号
- 発言数
- 176 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1994/06/07
会議録
○委員長(和田教美君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 船員法の一部を改正する法律案及び国際会議等の誘致の促進及び開催の円滑化等による国際観光の振興に関する法律案の両案を便宜一括して議題といたします。 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○河本三郎君 自民党の河本です。 きょうは船員法の一部改正とコンベンション法について質疑を行わせていただきます。 まず、その二法案の審議に入る前に、海上保安庁は来ていただいておりますか。 冒頭ですが、北朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国の核の疑惑についてにわかに大問題となってきております。そこで、海上保安庁としては、北鮮に対して経済制裁というものが万が一とられた場合、どのように現行の法律のもとで対応できるのか。一年間に約八十便ほど北鮮からマツタケや繊維製品が入ってきているとお聞きをしております。そういう場合に経済制裁の一つとして日本への乗り入れ拒否ができるのか。それから、商船、船舶の種類、数は把握しているのか、船名についてはどのように把握をしておられるのか。三番目は、入港は阻止できるのか。 この三点について海上保安庁のお立場をお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) 先生今御質問の、北朝鮮に対する経済制裁があった場合にどうするかという問題でございますが、今国際連合におきまして、あるいは関係国におきましていろんな協議がなされております。また、対話を通じて解決しようという動きもあるわけでございまして、ちょっと具体的に今私どもがどうするかということにつきましてはお許しをいただきたいと思いますが、一般的に海上保安庁は常日ごろから日本の沿岸のいわゆる警備といいますか、監視、取り締まりをやっております。それから、港内におきましては、法令違反とかがあった船の立入検査などをいたしまして、情報をつかんだりあるいは違法なものがあれば刑罰を適用するという仕事を現在やっているわけでございます。 したがいまして、経済制裁の内容が今わかりませんのですけれども、仮に貿易関係を制限するとかという法令がありましてそれに罰則がつくというようなことになりますと、私どもがそれをいわば摘発すると言ったら言葉がきついかもしれませんが、そのための立入検査を強化する、あるいは沖合における監視、取り締まりを強化する、こういうようなことで対応することになるだろうと思います。 それから、今おっしゃった何隻来ているかということですが、今ちょっと手元に細かい数字を持っておりませんけれども、一応私どもはその船籍国、その船がどこの国の国籍を持っているかという統計をとっておりますので、それは北朝鮮の国籍を持っている船が何隻来ているかというのは調べればすぐわかると思います。 ただ、そのほかに、先生がおっしゃった貿易に従事している船は北朝鮮船籍じゃなくて日本船籍を持った船もあります。それからパナマ、ホンジュラスとかいろんな国の船が出入りしますので、そこまで全部広げた場合の対象隻数というのが今確実に把握できるかわかりませんが、それもやりようによっては把握できると思います。 というようなことでございまして、私どもも、仮にそういう事態になりましたら全国的な動員態勢をとりましてこれに適切に対応していこうということで、今いろいろ検討しているところでございます。
○河本三郎君 航空機についてもちょっと教えてほしいんですけれども。
○政府委員(和田義文君) お答え申し上げます。 考え方といたしましては海上保安庁のケースと同じでございまして、北朝鮮に対します経済制裁について国連安保理でまだ具体的には内容が議論されておりませんで、また依然として対話を通じた解決の努力が放棄されたわけでもない現段階におきましては、その内容について予断を持ってお答えするのは難しいわけでございますけれども、いずれにしましても、安保理で何らかの措置が決定されました場合には、憲法の範囲内で責任ある対応をとりたい、こういうふうに思っております。
○河本三郎君 ありがとうございました。 それでは、船員法の改正についてお聞かせをいただきたいと思います。 今回の改正案では、外航船について平成七年四月から、内航小型船について平成九年四月から週四十時間労働制を実施するということですが、この四十時間労働制を実現する必要性と背景についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(高橋伸和君) お答えいたします。 週平均四十時間制の実現と申しますのは、船員にとりまして豊かでゆとりのある生活を実現いたしますとともに、魅力ある職場づくりを進めるためにも必要でございます。特に昨今、若年労働力の確保が問題になっておりますが、この点においても極めて重要なものと考えております。欧米先進諸国を見てみますと、一般に週四十時間労働制を前提といたします完全週休二日制が既に定着しております。さらに、年間総労働時間についても二千時間以内、特にドイツ、フランスにおいては千八百時間以内ということになっておりますことから、労働時間の短縮問題というのは国際的にも調和のとれた競争条件の形成を図っていくということからも必要であるわけでございます。 以上のような観点から、平成四年の六月に生活大国五カ年計画が閣議決定を見ておりますが、この中におきまして、平成八年度までに大部分の業種において週四十時間労働制を実現するということ、それから年間総労働時間千八百時間の達成、これを目標とするということとされております。このような状況の中で、陸上の労働者につきましては本年の四月より既に週四十時間制へ移行しておるところでございます。 船員につきましても、早期に週平均四十時間労働制の実現を図っていくという必要があると考えております。
○河本三郎君 外航の船員については、場合によっては数カ月にも及ぶ長期の航海となりますので、週休二日制といってもなかなか対応が難しい面があると思います。 船員についての週四十時間の実現はどのような方法により達成できるのか、また現状から見て外航船について来年の四月からの週四十時間制への移行は問題ないのか、その辺の状況を教えてください。
○政府委員(高橋伸和君) ただいま先生御指摘のとおり、外航船に見られますように、長期の連続航海というのが労働形態として定着しておるわけでございます。このために、船員法特有の労働保護を図る仕組みができておるわけでございます。 すなわち、連続航海によりまして休日をとることができなかった場合には、これを他日補償するという仕組みがございます。他日一定の期間、これを基準労働期間と申しておりますけれども、この一定の基準労働期間の中に別途休日を付与する、こういうことによりまして平均として週四十時間労働制を達成するという仕組みになっておるわけでございます。 ちなみに、外航船につきましては、この一定の期間というものは一年間とされておるわけでございまして、一年間の中におきまして週平均四十時間制を達成する、こういう仕組みになっておるわけでございます。 外航船についての週平均四十時間労働制への移行が可能かという点でございますが、外航船のほとんどはいわゆる組織船、労働組合に加入しておる船舶が多うございまして、これらについては既に週平均四十時間労働制の労働協約が整備されておるという状況にございます。この点からいいましても、外航船については特段の支障はないものと認識いたしております。
○河本三郎君 労働時間につきましては、ドイツ、フランスは現在既に千八百時間以内、そういうことが達成されているということでございますが、時短の先進国でありますドイツなどは、東西のドイツが統一をされたということもありまして、現在は反時短、時短に反対をする、こういう声も随分上がっております。 これは現在、公務員だけの話のようではございますが、フォルクスワーゲンなどの産業についても、いやもっと労働力、生産力を上げて国際的にも競争ができる体制をつくっていかなければいけないという声もありますので、承知をしていただきたいと思います。 次に、外航海運についてお尋ねをいたします。 昭和六十年以降の大幅な円高の進展に伴って日本籍船の競争力が低下したために、厳しい経営を余儀なくされております。さらに、その後円高が進みまして、景気の低迷もまだ改善の兆しかはっきりしていない状況が続いております。このようなもとで外航海運はますます苦しい経営状況となっておりますが、その実態についてお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(尾松伸正君) 外航海運の状況でございますが、先生御指摘のとおり、最近の急激な円高、そして経済不況の中で、外航海運の企業の経営は非常に厳しい状態に置かれております。最近の外航海運大手五社の決算を見ましても、それは如実にあらわれております。大幅な減収減益という状況でございます。配当をする会社も一社しかないという状況に立ち至っております。 その中で、これは長期の過程を経てはまいっておりますけれども、日本国籍を有する船、日本籍船は国際競争力が低下をいたしまして、徐々に減少をいたしてまいっております。日本商船隊全体の中に占める割合も徐々に少なくなってまいっておりまして、大型の外航日本籍船は今千八百万総トン余という状況になっているところでございます。 以上です。
○河本三郎君 運輸事業は経済の大動脈でありまして、陸海空それぞれの機能が十分に発揮をされて初めて成立をする、一つでも麻痺をすれば日本の経済はとまってしまう、こういう状況でございます。特に海運につきましては、重量物を長距離、大量に運べるという最大の利点がございます。そして、海運業といいますのは世界の政治経済と表裏一体でございます。 そこで、このような厳しい国際環境の中で、日本の商船隊が昭和六十年以前は日本籍船と便宜置籍船の外国船籍の割合が一対一でありましたが、その後の急速な円高の進行によりまして船員費のコストが安くて済む便宜置籍船が急増しまして、平成五年は日本籍船が三百四十隻と減りまして、外国籍船が千七百隻という状況になっております。日本籍船の減少が著しくなってきておりますが、日本籍船の必要性についてはどのように考えておられますか。必要とするならば、その確保について運輸省としてはどのような取り組みを行っておられるのか教えていただきたいと思います。
○政府委員(高橋伸和君) ただいま先生からお話ございましたように、外航海運は我が国の貿易を支えていくという意味で、極めて重要な役割を果たしているというふうに認識いたしております。このために、国際競争力のある日本商船隊を維持していくということが必要であると考えております。日本商船隊の中でも日本籍船、これは安定輸送力を確保する、いざとなったときの輸送を確保するということ、あるいは船舶運航のノウハウを維持していく、別の言葉で言いますと海技の伝承という言葉がございますが、そういう日本の伝統ある海技を伝承していくということ、それから日本人船員の職域を守っていく、こういった点から日本籍船の維持というものは重要な問題であるというふうに考えております。 この日本籍船を国際競争力をつけながら維持していくということのために、私ども昭和五十二年以来、船員制度の近代化ということに官労使一体となって取り組んできておるところでございます。少数精鋭の日本人船員による近代化船を通じまして日本籍船を確保していこうということでございます。 しかし、その後、急激な円高等の進行がございまして、より一層の競争力の確保が必要である、こういった観点から、平成四年六月、船員制度近代化委員会の第四次提言というものをちょうだいいたしております。これによりますと、十一名乗り組みの第四種近代化船、P船と申しておりますけれども、これの実用化を図る。さらに、そのP船の外国人船員上乗せによる洋上メンテナンスを実施すること。二番目に、マルシップ方式の混乗船の中で近代化船の制度を生かしていくこと、こういった点が提案されておりまして、既に平成五年度中におきまして労使の合意のもとに実施に移されておるところでございます。 今後はこういった第四種近代化船、混乗近代化船を中心といたしまして、一定量の日本籍船の確保が図られていくものというふうに考えておるところでございます。
○河本三郎君 日本籍船の確保というのは理解できるんですが、第四種になるんですか、P船というのは。それは日本人の乗組員が十一名ということでございます。 そこで、近代化船というのは乗組員を減らしていこう、減らすということだと思います。日本人船員の確保について何かいい対策はあるんでしょうか。
○政府委員(高橋伸和君) ただいま御説明申し上げましたように、船員近代化制度と申しますのは、日本人船員を確保していこう、こういった観点から進められてまいりまして、二十四名の乗り組みでありましたものが、十八、十六、十四、そして十一というふうに進んできたわけでございます。 このP船につきましては、メンテナンスに非常にコストがかかるというふうなことから、今回洋上メンテナンス方式、十一名乗り組みでございますけれども、外国人船員を四名ないし五名配乗することによりまして洋上においてメンテナンスを行う。その結果、ドック入り等におきますコストというものが大幅に低減して国際競争力を確保する、こういったメリットがあるわけでございます。 確かに日本人定員ということからいいますと、混乗近代化船、これは現在八名、九名で行っておりますが、そういった点からはP船は日本人の数が多いわけでございます。ただ、この点につきましては、労働者側、会社側両方とも大変熱心にこのP船を中心に維持していこうという話が昨年来出てきておりまして、伺いますところでは、このP船それぞれ二十八隻は当面確保していこうという話がまとまったように伺っておるところでございます。
○河本三郎君 安全輸送、安定輸送という二つの観点から日本籍船の確保は絶対必要であるとは思いますが、大変厳しい経営、国際環境のもとで、便宜置籍船等での外国人船員の利用、活用というのは避けて通れないということでございます。 外国人船員については、安全運航を確保するということから、技能の向上について運輸省としてはどういうふうに行っておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(高橋伸和君) 確かにFC等がふえますと、外国人船員によります安全運航というものが大きな問題になってくるわけでございます。 国際的な条約でSTCW条約というのがございます。これは船員の訓練、資格について定めた国際的な基準でございますが、これを担保することによりまして国際的な船員の技術の向上を図ろうというものでございます。開発途上国におきましてはなかなか船員の指導者がおられない、あるいは実地訓練の場がない、こういうことから十分な船員の訓練ができない。そのために、我が国に国際協力を強く求めてきておるという状況にあるわけでございます。このため、私ども平成二年度からフィリピンあるいはインドネシアといったところの船員さんを対象にいたしまして、ODAの一環として研修生を受け入れております。平成五年度は七十五人でございましたが、平成六年度は八十五人を予定いたして外国人の船員の養成事業を行っているところでございます。 研修の内容でございますが、海技大学校で座学を二カ月行いまして、その後に日本船社の運航いたします船舶で十二カ月の乗船実習を行うというものでございます。このほかに国際協力事業団、JICAベースにおきましても、海外への船員教育の専門家を派遣いたしております。また、航海技術等につきまして研修生の受け入れを行っておるところでございます。
○河本三郎君 ありがとうございました。 外航海運業については、シビルミニマムとして日本籍船の維持を図ることも重要でございますが、国際競争力維持ということからも外国人船員の活用が重要である。これらがうまくミックスされて外航海運業は現在の荒波を乗り越えていけると思います。運輸省においてもこのような観点に立って適切に施策を実施していただきたいと思います。 最後に、外航海運の日本経済に果たす役割、この将来について大臣の認識をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(二見伸明君) 外航海運というのは、まさに貿易立国である日本にとっても非常に大事な分野であるというふうに考えております。そして、これはただ単に外航海運だけではなくて、恐らく日本の既存の港湾もこれからの国際経済に対応できるようにこれは変えて、大きな五万トン級が岸壁につけられるような大型化も進めていかなければならないだろうというふうに考えております。まさに委員御指摘のように、外航海運、個々の船会社は大変厳しい経営状態であることは承知しておりますけれども、これは日本経済にとっても大きな意味合いを持つものだというふうに理解をいたしております。
○河本三郎君 大臣、済みません。今五万トン級の何とおっしゃったんでしょうか、もう一度お願いします。
○国務大臣(二見伸明君) 港湾もシンガポールでは既に五万トン級の大型の岸壁ができている。日本の場合には二万トンないし三万トンクラスが主流なんです。ですから、国際貿易を考えた場合にはそこも変えなければいけないだろうというふうに私今申し上げたわけです。そういうことでよろしいですか。
○河本三郎君 補足をお願いします。
○政府委員(坂井順行君) 今大臣が申し上げましたことを若干補足させていただきますと、特に外航のコンテナ船のサイズの話でございますので、よろしくお願いします。
○河本三郎君 コンテナ船、はい、わかりました。 以上で船員法の一部改正は終わります。 次に、国際会議等の誘致の促進及び開催の円滑化等による国際観光の振興に関する法律案に入らせていただきます。 きのうの提案理由説明で、円高の影響を受けて来日外国人旅客は激減したということでございますが、国際会議等を誘致するならば、こういう政策、法律も大事でありますが、為替がこういう状況でずっと続いていくということになりましたら、なかなか日本に来てもらうというのも難しいのではないかと心配をしております。 そこで、それは別といたしまして、法律の対象と目的を明らかにしていただきたいと思います。 国際会議等の誘致により外国人観光客の来日の促進を図ることを目的にするということでございますが、ここでおっしゃっておられます国際会議とは何かを教えてください。
○政府委員(豊田実君) この法案は、国際会議等の誘致ということが基本にあります。その国際会議の中身でございますが、典型的な例としましては国際的な学会というような国際会議というのがございますが、単にそれだけではなくて、例えばシンポジウム等の討論会とかセミナー等の講習会、あるいはこれらの行事と関連しまして付随的に例えば展覧会を行うとか会議の出席者がツアーを組むとか、あるいは会議出席者の同伴者に各種の交流プログラムを考えるとかというような行事を対象として考えております。 国際的な行事としては、このほかに見本市とかスポーツ大会、音楽祭といったものがあるわけですが、これらについては誘致の方法とか運営のあり方がいわゆる国際会議と異なっておりますので、本法の支援対象とはしないということになっております。
○河本三郎君 それでは、今までに日本で開催されました代表的な国際会議の名称を二、三教えていただきたいと思います。
○政府委員(豊田実君) 最近行われたものとしましては、先端材料技術協会、これが幕張メッセで行われております。それから日本国際観光会議運営委員会、これは東京で行われております、それから太陽光発電国際会議組織委員会、これは名古屋で行われております。あと、国際薬学会議あるいはコンピューター音楽国際会議、世界首都会議というようなものが行われております。
○河本三郎君 見本市、スポーツ大会、音楽祭、芸術祭なとは対象外だということでございますが、オリンピックはスポーツ大会と考えてよろしいんですか。
○政府委員(豊田実君) 私どもの考えている国際会議には入らない大会というふうに考えております。
○河本三郎君 ありがとうございました。 外国人の来日促進ということから考えましたら、見本市やスポーツ大会も大変効果があると思います。しかし、国際会議等のみを対象とするのか、その合理性、目的をお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(豊田実君) 先ほど私例示に挙げました見本市とかあるいはスポーツ大会というようなものにつきましては、例えば見本市については商業ベースで参加者が出展の費用を負担する、あるいはスポーツ大会などは観客から入場料を取るというようなことで、私どもが本法の支援対象としようとしている国際会議とは運営の形態が異なるということでございます。
○河本三郎君 国際会議を地方自治体で開く場合、東京での開催の集中を是正するという視点が欠かせないと思います。去年の東京サミット、これは京都で開催をしたいという意向があったようですが、結局は警備上の都合で東京に落ちついたと聞いております。自治体にとって最も難しいのは、誘致をする誘致活動であるという指摘がございます。政府として、東京集中の是正、地方での開催の促進のために対策を講じる必要があるのではないか、このように思います。 地方にとって深刻なのは、ホテルなどの宿泊設備が不足していることだと思います。この辺も支援をしていかないと、国際会議、国際観光の振興という目的も実現しにくいのではないかと思いますが、どうでしょうか。
○政府委員(豊田実君) 今回、私どもこの法律をお願いしている一番の背景としましては、日本の国際会議というのが世界全体のまだ約三%ということで非常に数が少ない、この数を何とか倍増したいということでこの法案をお願いしているわけですが、もう一つ、今お話ございましたように、過去の国際会議の開催が東京にかなり集中しているという状況にあります。 これはこれまで地方都市のいわゆる国際会議の施設というものが非常に不足しておったというような背景もありますが、最近かなりいろいろな都市で施設面の整備というものが進んできております。そういう意味で、日本に誘致する会議全体をもちろんふやすということを第一に考えるわけですが、同時にその誘致した会議をできるだけ各地方都市へお願いしたいということで、日本の魅力、各地方都市の魅力というものをぜひ国際的にも理解していただくという方向で努力したいと思っております。 そういうことで、いろんな方の御協力をいただかなければならないと思いますが、施設をつくるだけではなくて、会議の運営そのものについて各地方の方の研修というようなものも私どもいろんな機会にお手伝いをさせていただくつもりでおります。 それから、会議施設だけではなくて、ホテルなどの宿泊施設というものがやはり一つのポイントだと思います。 これまで私どもの会議の規模を考えますと、大体平均的には参加人員が三百五十人程度ということで、かなりの都市の宿泊事情には対応できると思うんですが、最近、むしろ日本の文化とか社会をじっくり体験したいということで、日本式の旅館へ宿泊したいという希望も出ております。最近行われた催しの中では、むしろこの日本旅館への宿泊とかホームステイを基本としまして大変好評を博した行事がございます。そういう意味で、従来のホテル中心ということにとらわれず、いろいろな機会を外国のお客さんに提供したいとする方向で考えていきたいと思っております。
○河本三郎君 一部の大都市では国際コンベンションの誘致の専門家がいると思いますが、地方都市というところにはそういう人材は全くいないと言ってもいいと思います。幾ら運輸省や国際観光振興会が支援をするといっても、地元のことをよく理解した専門家を育てない限り、この振興は現実的ではないと思います。 運輸省はこの法案の運用に当たって、専門家の育成に全力で取り組むべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○政府委員(豊田実君) 今お話しのとおりでございまして、国際コンベンションというものが非常に多くの方の支援のもとで行われるということで、外国でも非常に国際会議誘致が盛んでございますが、基本的には各都市に今お話しのような国際会議のベテランといいますか、そういう人材がおりまして、国際会議の誘致に非常に大きな力になっております。残念ながら、我が国の地方都市は、施設面ではかなり充実してきておると思いますが、そういう国際コンベンションの専門家といいますか、全体を取り仕切る人材というものがまだまだ不足しております。 こういう人材面の点では国際観光振興会が既にかなり長い間の経験がございますので、地方都市のそういう専門家の養成というものについて、国と国際観光振興会が協力して取り組んでいきたいと思っております。
○河本三郎君 そこで、次は国際観光振興会のことについてお尋ねをいたします。 この法律は、行革で廃止を取りざたされておりますこの振興会の強化をねらったものであるといううがった見方がございます。運輸省はこの行革がなくても法律を提案したのかどうか、教えていただきたいと思います。
○政府委員(豊田実君) 過去いろいろ行革の議論をされる過程で、特殊法人のあり方ということが常に議論されてきております。この国際観光振興会につきましても、そういう意味ではその改革といいますか、必要性についていろんな場面で議論をされ、私どもその指摘を受けております。この国際観光振興会はスタートしてから既に三十年たっておりまして、いろいろ周囲の状況が変化してきているということに対して、組織として十分いろいろな要請にこたえられる組織になっているかどうかというのを常に私ども反省をしてきておるわけです。 今回、この国際観光振興会の役割として、国際会議の誘致ということについて非常に大きな柱として担当してもらうという方向を出したわけですが、今の我が国の置かれた環境を考えました場合に、やはり国際的な理解の必要性、国際的な友好関係の確立というものが非常に重要な状況になっていると思います。そういう意味で、この国際観光振興会の機能を通じまして外国人の観光旅客の訪日を促進するということが非常に大きな柱であります。 国際観光振興会は従来からもそういう意味で外からのお客さんを誘致するということで力を尽くしてきておるわけですが、今世界的に国際会議の誘致というものが大きな課題になっておりまして、我が国としてもこの分野での役割を果たしていきたいということで、今回国際観光振興会の役割というものについて見直しをし、国際会議の関係の仕事をこれからの一つの柱として考えて法案をお願いしたところでございます。 国際会議全体としては先ほど言いましたようにまだウエートが低いんですが、最近の伸び率を見ますと、世界全体では最近五年間で五%程度しか伸びておりませんが、我が国全体としてはこの間に三割というような大きな伸びを示してきております。 今後、この国際観光振興会の改革をすみことによって国際会議の誘致というものをもっと盛んにし、そういうことを通じて我が国の国際的な理解を深めていただくということで進んでいきたいと思っております。
○河本三郎君 この際お聞きいたしますが、この振興会、設立されて三十年とお聞きしましたが、規模をちょっと教えていただきたいと思います。海外にあるのか、その辺も含めてです。
○政府委員(豊田実君) 現在の予算の中で定員としては百五名、それから海外の事務所としては十五カ所という状況になっております。
○河本三郎君 海外も入れて百五名なんですか。
○政府委員(豊田実君) 全体でそういう人数でございます。
○河本三郎君 国際観光振興会の業務については、法人設立の目的を既に達成しているということを初め、観光案内業務が時代おくれになっているという意見もございます。 この法律についても、国際観光振興会に任せておいて国際コンベンション振興が可能なのかということが心配されますが、その辺をお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(豊田実君) 国際的な環境の変化ということで二つあると思うんですが、一つは御案内のような大幅な円高の進行ということと、それから最近アジア諸国が非常に経済的な発展をしまして、アジアの諸国から日本に来訪する方がふえているというような変化がございます。そういう変化を念頭に置きながら、今後の国際観光振興会の仕事のあり方というものを見直していくこととしているわけですが、具体的には今各地方団体、地方の自治体からの強い要請は、先ほど来申しております国際会議の地方都市への誘致ということと、それからもう一つは、アジア諸国へ日本の各都市の魅力を宣伝したいということでございます。 そういうようなことで、国際観光振興会としては長年海外の事務所を通じて国際会議の状況等を把握し情報を収集しておりますので、そういうような機能を今後とも十分に活用して地方公共団体の要請にこたえる、あるいは近隣諸国へのプロモーション、海外旅行観光プロモーションと言っておりますが、そういうものについても十分お手伝いしていける機能を持っておると考えております。
○河本三郎君 特殊法人改革、統廃合を含めた改革というのは行財政改革の重要課題であるということでございます。行革の努力なしで増税は認めぬ、抜本税制改革の前提として行革に取り組め、特に特殊法人については見直しの必要があると、こういう政府の判断もございます。改革に取り組む姿勢は理解できるが、一体どれだけのことができるのか。 本法の円滑な施行を通じて国際コンベンションの振興を図る意味からも、それ以上に大きな外国人旅客の来日促進を図る意味からも重大な決意を持って取り組む必要があると考えますが、大臣の御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(二見伸明君) 行政改革というのは、必要なものは大いにその力を発揮してもらう、時代おくれでもう使いものにならないものはやめてしまうということだと思います。私は、その観点から国際観光振興会というのはまさに国際コンベンションという新しい分野で思う存分力を発揮できる特殊法人だというふうに考えております。 私といたしましては、国際相互理解の必要性が高まる今日において、できるだけ多くの外国人が我が国を訪れ、我が国に親しみを感じてくれることを心から望んでおります。 このような観点から見れば、外国人観光旅客の訪日の促進を目的とする国際観光振興会の事業につきましては、国際的友好関係の確立や国際相互理解の増進の観点から重要な事業であり、事業の社会的意義は甚だ大きいものがあると認識しているところであります。 振興会の業務運営につきましては、これまで時代の変化に応じた改革を適切に行ってきたとは言いがたい面があり、私といたしましても全力を挙げて抜本的な改革を進めていく決意を固めているところでございます。 どうか、運政局長とのやりとりで委員ほとんどもう十二分に納得されたと思いますけれども、この問題の御理解をぜひともお願いいたします。
○河本三郎君 二法案についての質疑は終わります。 十分時間がありますので、お許しをいただいて、別の件で質問をさせていただきたいと思います。 運輸省における規制緩和についてちょっとお聞かせをいただきたいんですが、運輸省の省議というものは安全第一である、その次に低料金でより快適にと、こういう順番だと思います。それで、二千ほどある項目をどのように緩和をしていくのか、段取りを教えていただきたいと思います。
○政府委員(黒野匡彦君) 今先生御指摘のとおり、運輸省の本来の目的は、安全の確保それから環境の保全プラス良質輸送サービスの提供です。この三点に尽きると思っております。 いわゆる許認可といいますのは、それを実現するための手段でございます。社会のニーズの変更あるいは技術の発展に応じましてこの許認可を常に見直すべきものだと考えておりまして、そのつもりで我々も今までやってきたところでございます。不幸にいたしまして、私ども一時許認可件数が一番多い役所という不名誉な呼ばれ方をいたしたわけでございますが、一年以内にそのうち一割を削減する、それから三年以内にさらに二割を削減するという方針で今鋭意進んでいるところでございます。 ただ、繰り返しになりますが、先ほど申し上げましたとおり、安全の確保あるいは環境の保全、良質輸送サービスの維持といういわば運輸行政のハードコア、これだけは十分守りながら進めてまいりたいと、かように思っております。
○河本三郎君 今まで規制緩和をされた目玉商品は一体何ですか。
○政府委員(黒野匡彦君) 幾つかあるわけでございますが、国会でも一番いろいろ御審議いただきましたのは、物流二法と呼んでおりますが、トラック関係の規制をかなり大胆にやってございます。また、車検関係につきましても、最近の車の技術の発展に対応いたしまして車検制度の合理化を進めてまいっているつもりでございます。さらに、現在国会でお諮りさせていただいております法律の中におきまして、運賃・料金につきまして、いわゆる営業割引につきましては、社会のニーズに迅速に対応するために、事業者の方々がかなりその意欲を持って営業割引制度を導入できるように従来の認可制から届け出制に変えると、こういうような措置をとらせていただきました。
○河本三郎君 ありがとうございました。 次はへ公共料金の年内値上げ凍結についてお伺いします。 まず、大手民鉄は、三年ごとの見直しの時期に当たると聞いておりますが、ことし予定されておりました運賃改定の申請を自主的に見送ることになったと、このように聞いております。このような自主規制を行う企業に対して政府はどのような対策を講じていくつもりなのか。それと、値上げをしなくても経営が成り立つということであれば、従来の運賃の算定方式に問題があったのではないか、このように思いますが、この二点についてお願いいたします。
○政府委員(秦野裕君) 大手民鉄の経営状況は、一般的に申し上げまして、これは大手民鉄に限らないわけでございますけれども、最近の景気の状況等を受けまして非常に厳しいという状況であることは私どもも承知しておるわけでございますけれども、具体的な運賃改定の意向につきましては、まだ私ども伺っておる段階でございませんので、現実に何とも申し上げられないわけであります。 いずれにしましても、今回の公共料金につきましての閣議了解というのは、「本年中はその引上げの実施を行わないものとする。」ということでございますので、もし仮に、今後、大手民鉄の方から申請がなされた場合には、この閣議了解の趣旨に沿いまして法律に基づく審査の手続を進め、関係方面と調整して適切に対応していきたいというふうに考えておるところでございます。
○河本三郎君 最後に一点だけお伺いします。 船腹調整制度の件ですが、規制緩和の流れで内航海運の船腹調整制度、SB方式の廃止が言われておりますが、同制度は小規模船主のためにも絶対維持すべきだと、このように考えております。同制度に対する運輸省の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(尾松伸正君) 内航海運の船腹調整制度についてでございますけれども、平成四年三月に海運造船合理化審議会の答申がございました。そこで一定の考え方が示されております。 すなわち、内航海運事業というのは、中小零細事業者が多い業界であることにかんがみて、中長期的には船腹調整制度への依存を解消し得るような事業体質の強化を図る必要がある。しかし、現時点においては、内航海運業の健全な発展のため、構造改善を一層推進すること、そして経済情勢等に対応した船腹調整制度の機動的、弾力的運用を図ることを前提として、当面制度の維持存続を図ることが適当であると、こういうふうに述べられております。 私ども運輸省としましては、この答申を受けまして、現在内航海運業の構造改善の積極的推進に一生懸命取り組んでおりますとともに、同制度の弾力的運用にも努めているところでございます。 しかし一方、ことしの二月十五日の閣議決定、今後における行政改革の推進方策というものにおきまして、独禁法適用除外カルテル全般について平成七年度末までに見直しを行って結論を得るということになっております。 船腹調整制度もこの独禁法適用除外カルテルの一つでございますから、私ども運輸省といたしましても、この閣議決定に従いまして船腹調整制度の見直しを進めていく考えでございますが、先生御指摘のとおり、小規模船主の皆さんがこの制度に深く依存していることも事実でございますから、この見直しを行うに当たりましては、広く関係者の意見を十分にお聞きしながら、内航の安定輸送に配慮しつつ結論が得られるように努めていきたい、こういう考えを持っております。
○河本三郎君 平成七年度末までに結論を出したい、このように一方的にと言うたらちょっと問題がありますが、この制度は、資本金一億円以下の零細企業の内航海運の人たちが三十万も四十万もおるわけですから、そういうことをよく考えていただいて、関係者の意見を十分に聞いていただいて、平成七年度ということにこだわらずにやっていただきたいとお願いを申し上げまして、質問を終わります。
○櫻井規順君 それでは、国際会議促進法に関連して質問をいたします。 私としては、この法案だけの単独の委員会ではなくて、船員法と二案件を一緒にやるということについて大変残念であります。十分時間をかけてなすべき法案にもかかわらずできなかったのは、非常に残念な気持ちで今臨んでいるところでございます。しかし、理事会の方で御決定されたことですので、それに沿いまして以下国際会議促進法の質問を行います。 最初に、これほどの国際化時代を迎えて日本における国際会議が三%、順位で十番に辛うじて入るのでしょうか、そういう状況だということは、日本の位置を非常に端的に物語っているというふうに思うわけであります。この国際会議を促進するという意味は、もろもろの社会経済的背景の中で取り組まれることだと思いますが、国際会議を促進するという角度から運輸省が新法をつくって臨むということは時宜を得たものだというふうに思うわけであります。 最初に、運輸省から出してありますように、国際会議の多いのは一位アメリカ、二位フランス、三位英国、以下、ドイツ、スペイン、こうなっております。大きな都市はパリ、ロンドン、ブリュッセル、ウィーン、マドリードと、概してヨーロッパに偏っておりますが、ヨーロッパでなぜ多いのか。こうした国でなぜ多いのか。そして、それに対する行政対応で日本に比べて秀でた点ほどういう点を指摘できるのか。その辺を御回答願います。
○政府委員(豊田実君) 国際会議は現在世界で年間八千を超える会議があるわけですが、今お話しのようにアメリカ、フランス、英国といったような国で非常に開催が多いということになっております。 その辺の背景を私どもなりに分析をしておるわけですが、やはり何と申しましてもそれらの国には国際機関の本部が置かれているその数が非常に多いということ。それから同時に、かなり長い年月をかけて国際会議場の施設などの整備が進んでいるということが二つ目だと思います。それから三番目は、日本の各都市と比べまして欧米のいろいろな都市の知名度が非常に高いということがあるんではないかと思います。それから、私どもこれから大いに力を入れていきたいと考えております誘致活動、これについて欧米の各都市は非常に熱心に取り組んでおります。こういうような四つの点が背景にあるわけです。 そういう意味で、やはり都市の段階で誘致活動なり施設整備というものがかなり我が国より進んでいるということですが、同時に、例えばフランスあたりは政府の観光局がその振興に非常に熱心に取り組んでいる、あるいは英国なども政府の観光庁が各都市と連携をしながら国際的な会議の誘致に力を入れているというように、それぞれ都市の段階での機能と同時に、国レベルでも一緒になってこの問題について取り組んできたという、そういう沿革の結果が今申しましたようにかなり数の差にあらわれているんではないかと思っております。
○櫻井規順君 太平洋アジア観光協会、東アジア観光協会、こういう国際組織があるわけです。東アジア観光協会の事務局は日本にあるとのことです。 アジアにおける国際会議はどこで一番開催されますか。日本の位置というのはどうでしょうか。そして太平洋アジア観光協会、東アジア観光協会は非常に大事だというふうに思うわけですが、これへの日本のコミット、参加の状況はいかがでしょうか。
○政府委員(豊田実君) 国全体の数としてはアジア地区では日本が一番多い数を誘致しているということですが、都市別に見ますと、例えばアジア地区のシンガポールあたりは東京よりずっと多く会議を誘致しております。 私ども日本としまして、いろいろな国際的な場面で日本に誘致するということと同時に、アジア地区全体としても国際的なこういう会議をもっと多数開催をするというようなことで、そういう意味では日本だけに誘致ということではなくて、アジア地区全体の国際化の動きというものとも十分連携しながらやっていきたいと考えております。
○櫻井規順君 ぜひ東アジアあるいは東南アジアのセンターとして日本が位置づけられるような、日本中心主義になっちゃいかぬですけれども、今お話しのように相互協力じゃなきゃいけないわけですが、なるように特に東アジア観光協会への力をうんと入れていただきたい。 いずれにしても円ドル関係からくるものが大きいと思いますが、それだけではなくて物価高、それから距離は縮めようがないわけでありまして、物価高に対応して非常に日本は来にくいところになっているというふうに思うわけであります。それからまた、日本人の社会的な風習といいましょうか、そういうものが大きく作用しているとというふうに思うわけですが、この法律によってその辺の打開策というものはどんな点で開かれるというふうにごらんになっていますか、簡潔に答えてください。
○政府委員(豊田実君) お話しのとおりで、まずは地理的条件が非常に障害になっているということのほかに、最近の円高あるいは物価高というようなことで、各国における会議の開催費用より日本における会議の開催費用がかなり割高になっているということは事実でございます。ただ、私ども今回のこの支援策の中で、国際観光振興会を通じまして広く寄附金を仰ぎ、それを会議の主催者に交付するという形で部分的な支援を厚くしたいと考えております。 それからもう一つ、これは諸外国でやはりよく行われている例なんですが、大きな会議がありますと、コンベンションレートといいますか、利用する交通機関の運賃を割り引くとかあるいはホテルを割り引くというようなことで、この辺もかなりほかの国では一般化しつつありますので、我が国のそういう物価高というものに対応するには、会議の主催者ともよく調整しながら、多くの関係者の協力を得てより割安な費用で会議が開催できるように工夫していきたいと思っております。
○櫻井規順君 次に、国際会議観光都市というのを指定していく、これはどのくらいの数を指定するのでしょうか。現在国際コンベンションシティ整備要綱に基づいて三十幾つかの指定都市を設けているわけですが、これは引き続いていくのか、これとの関連。おおむね幾つくらいを指定しようとしているのか。その中で東京、横浜、大阪というのはどういう扱いになるのか。
○政府委員(豊田実君) 私どもは、国際会議の誘致について、先ほど申し上げましたように東京だけではなく各地方にむしろ積極的に誘致していただくということで努力していきたいと思っております。したがいまして、ここで言う国際会議観光都市というものについて数を何か限界を設けるとかいうようなことではなくて、むしろ積極的に各都市が手を挙げていただきたいという気持ちでございます。 いろいろな施設整備というものほかなり進んできておりますので、今非公式にいろいろお話をいただいておるのが三十から四十というようなことで、当面その辺の数でスタートしたいと思っています。また、東京とか横浜とか、いわゆる大都市についても御希望があれば私どもとしては認定の対象にしたいと考えております。
○櫻井規順君 そこで、この法律でなぜ国際観光振興会を指定するのか。地方自治体が出損をいたしまして日本コンベンション振興協会というものをおつくりになった。これとの関係はどうなさるのか。それから、コンベンションビューローなるものがコンベンションシティーにはおおむね配置をされている、この関連はどうなるのか、お聞きします。
○政府委員(豊田実君) 国際観光振興会を今回の法案の一つの中心として据えておるわけですが、御案内のように国際観光振興会は世界に事務所のネットワークを張りまして、非常にこの方面での経験あるいは人材というものが豊富な組織でございます。そういった意味で、今後の国際会議の誘致の中心的な窓口として私どもこの組織を活用するということでお願いしているところでございます。 今お話しありました公益法人の形で従来いろいろ蓄積がございますが、これらもむしろこの国際振興会を窓口にするということで、従来の経験を十分こちらに吸収するというようなことを考えております。具体的な業務分担等についてはこれから詰めさせていただきます。 それから、地方におけるコンベンションビューローということですが、やはり施設面の充実と同時に、その運営する組織といいますか、これは十年に一回とかそういう単発的な国際会議というのは、もちろんそれはそれで私ども支援するつもりですが、今各都市で非常に熱心に取り組んでおるのはやはり年間を通じてかなりの回数の国際会議を誘致したいということで、そういう意味で常時そういう国際会議の運営をするという組織がどうしても各都市に必要だというふうに私ども考えております。各都市ともそういう意味で外国の同じような組織を念頭に置きながら今組織づくりに励んでいるという状況でございます。
○櫻井規順君 今度の法律の大きな特徴は、国際観光振興会が特定公益増進法人として免税寄附金の扱いができるようにするというところに大きな特徴があるわけです。問題は、この振興会が一般的なコンベンション促進のための寄附と、それから今度は地域が問題ですから、地域にある国際コンベンションを招致する、それに寄附をしようと。そういうふうに、全体の寄附と個別に寄附者が求める寄附、その辺の関係をどういうふうに整理をされるのか。個別の寄附をするという寄附者の意思がどう尊重されるのか。公平性を含めて運営の仕方について簡潔に御答弁ください。
○政府委員(豊田実君) その辺はおっしゃるとおり二つの流れがあると思います。Aという会議を前提にしてそれに寄附をするということと、そもそもそういう限定をつけないで全体としての国際会議の振興に寄附をするという二つの流れがありますが、Aという会議を前提とした寄附についてはそういうルートで私ども対応したいと思っております。
○櫻井規順君 きのう衆議院の予算委員会で国税庁の三浦次長が、特定公益法人に対し使途を指定して寄附する場合は、制度を悪用する脱法的なものになるおそれがあるので原則として制度の適用は認めていない、こういうふうに言っておりますけれども、この見解に対してどういうふうにごらんになりますか。
○政府委員(豊田実君) 具体的な問題、税法といいますか、についてはこれから税務当局と個々に業務の中身について詰めていきたいと思っております。
○櫻井規順君 それから、実際に地域でこの種の活動をやっているのはコンベンションビューローなんですよ。コンベンションビューローをやはり振興会とセットで一体のものとして育てていく必要があるというふうに思うわけであります。その場合にこうした寄附の扱いをコンベンションビューローが実際に振興会との関連でやるということは当然考えられるわけですね。
○政府委員(豊田実君) 各都市の国際会議のまさに窓口となる組織としてコンベンションビューローというのがいろいろな都市で活動を始めておるわけですが、お話しのように国際観光振興会とそういうコンベンションビューローというものと一体となって対外的な宣伝活動とかいろいろな行事を共同で行うという場面が多くなると思います。そのかかる費用につきましても、いろいろな関係で両者が共同して対応するということになっております。
○櫻井規順君 それから最近、有楽町の国際会議場東京国際フォーラム、いす席五千でしたか、というようなことで今建設が進んでいる。それから横浜に国立横浜国際会議場MM21の完成間近ということで、これまた五千席の大ホールを誇るコンベンションホールといいましょうか建屋、それから御案内の幕張メッセの国際会議場、こうあるわけでありますが、こういうふうに一極集中を避けると言いつつもコンベンション関連施設というものがやや東京に集中してきているという動きと、今度のこの国際会議促進法との関連というのはあるんですか、ないんですか。むしろ、地方分散ということを意識してつくっているものなんでしょうか。いかがでしょうか。
○政府委員(豊田実君) お話しのとおり、横浜であるとか東京等かなり規模の大きい会議施設が完成し、あるいは建設途上ということでございます。ただ、これは首都圏における国際会議場そのものもかなり不足の状況であったということが背景にありまして、各都市ともこういう面で力を入れているということですが、実は首都圏ということで大変目につくわけです。 先ほど申しましたように、今全国三十を超える都市でそれぞれの地域にふさわしい国際会議場というものが、既に完成しているものでも二十を超えていると思いますし、これから完成を目指して建設中というものを含めますとやはり三十を超える施設が全国に展開しているという状況でございます。 先ほど来申し上げますように、日本全体の国際会議を倍増したいということで、そういう意味で首都圏だけではなくて全国のそういう施設が十分機能を発揮できるように私ども心がけたいと思っております。
○櫻井規順君 実際にどうなんでしょうか、何かこの法律に伴って地方に国際会議が促進できるような新たな手だてというものが考えられるのでしょうか。 今度の新法ができまして指定されますと、従来のコンベンションシティーの場合は、書き物で知るわけですけれども、政令指定都市の場合には年額五十万円、それから政令都市以外は三十万円を毎年負担していただく。しかし、今度この新法では九四年からほぼ十倍の五百万円、三百万円というふうな金額にする。 地方都市にしてみれば大きな負担に、倍率で言えば十倍になるということでちょっと大変なのかなという感じがするわけでありますが、それだけ恩恵が行けばよろしいわけですけれども、どういうふうに地方への波及効果があるか、どんなイメージをお持ちになっていますか。
○政府委員(豊田実君) この国際会議観光都市の認定とは協賛金は必ずしも直接リンクしていないわけですが、私どもの考え方としては、一つずつの都市が海外へ出かけていろいろ宣伝活動をするというのはかなり費用もかかるということで、むしろその辺は対外的な例えばパンフレットをつくるとか国際会議の見本市に出展するとかいうものを共同して行うというようなことで、そのための費用として協賛金を各都市にお願いしているという状況でございます。 私どもが非常に力を入れていきたい第一の点は、いずれにしろ国際会議の情報というのが非常に不足しているというのが第一のポイントで、その入り口の部分が今非常にふさがっているということですから、まずは世界における国際会議の動向なりアジア地区へ開催を希望している。ところとかいうような最新の情報を各都市に提供するというのが第一のポイントだろうと思います。 それから第二は、先ほど申しましたように日本の都市というのは世界的には知名度がまだまだ低いというようなことで、各都市の持っている非常に魅力となるポイントを広く海外に宣伝するというときに、その都市が一都市だけではなくてむしろある地区共同で一緒に宣伝をするというようなことで国際会議の誘致に努めるという必要があると思います。 いろいろ協賛金の話がありますが、国際会議の全体の市場、今全国で四千億から五千億という状況ですが、これを何とか一兆円の規模に持っていきたいというのが私どもの願いでございます。
○櫻井規順君 私も、実は大変これからの時代は企業も地域社会に貢献する、今のはやりの言葉で言いますとフィランソロピーという言葉があって、やはり企業の社会的貢献というのはこういう分野でも求めていく、その法律的な制度の整備としてまことによろしい法律だというふうに思うわけであります。 ただ、実際に地方都市で活躍しているコンベンションビューローやそうした活動をないがしろにして、こちらが法律的に認定された団体なんでここに集中すると。そういう従来、今もやっているそういう地域のコンベンションビューロー等々の活動を組み入れて、それを助成するという角度で進めていただくことを希望しまして、御答弁いただいて、私の質問を終わります。
○政府委員(豊田実君) この国際会議の誘致というのは国だけでできる話ではないし、私ども各都市のこれまでの熱意も一緒に酌み取りながら、共同でこの国際会議の誘致に努めたいと思っております。
○櫻井規順君 大臣にひとつこの法律に対する抱負を聞かせていただきまして、終わります。
○国務大臣(二見伸明君) 国際コンベンション、日本では世界の三%しかないという、しかし、日本の置かれている世界的な立場を考えてもあらゆる立場から考えても、これから日本でもってこの国際コンベンションが開かれもことはあってしかるべきだし、それがさらに東京や横浜や大阪だけではなくて地方の主要都市でもこれが誘致されていくということは大変大事なことだというふうに認識をいたしております。 運輸省といたしましても、この法律案の成立を待ってこの問題に全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに考えております。
○櫻井規順君 終わります。
○喜岡淳君 社会党の喜岡淳ですが、よろしくお願いいたします。 きのうも運輸委員会がございましたけれども、大臣の御答弁を聞いておりますと、非常に率直な御答弁が多くて好感を持って聞かせていただいております。ぜひきょうはよろしくお願いをしたいと思います。 まず最初に、ここに日本船主協会のパンフレットがありますが、これを見ておりますと、日本の衣食住、もうこれはほとんど海外から船で運ばれてきて我が国の生活の中に入ってきておる。衣食住、生活の一番大事な部分を海外に依存をしておる我が国では、一億二千万人の生活ができるかどうか、これはすべて海運にかかっておる、こういう現状が書かれておるわけでございます。 そういう意味では、海運関係の皆さん方には日本の礎を支える方として私は大きな敬意を表したいと思いますが、海運に関して大臣、どういう御認識を持っておられるか、一言御意見をいただければ幸いかと思います。
○国務大臣(二見伸明君) 外航海運もあり内航海運もありまたフェリーもあり、これはそれぞれの立場がありますけれども、例えば外航海運というのはまさに貿易立国である日本の動脈だというふうに思っておりますし、それを支えている船員の方々の存在というのは非常に大事だというふうに認識をいたしております。
○喜岡淳君 ありがとうございました。 それで、船の場合、やはり船を支える船員の皆さん方が一体どういうような状況なのか、これは非常に心配であります。言うまでもなく、トラック業界と並びまして船員労働というのは長時間労働の代表の一つに例えられておるわけでありますが、船員の労働時間が一体どのぐらいなのか、船員労働時間の実態についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(高橋伸和君) 船員の総労働時間でございますが、平成四年におきまして全船舶で平均いたしますと二千三百時間、外航船につきましては二千三十三時間、内航貨物船につきましては二千四百四時間、内航旅客船につきましては二千二百十二時間となっております。船員の総労働時間は全体として減少傾向にあるわけでございますが、依然として平均して二千三百時間程度にあるという状況でございまして、引き続きその短縮を進めていくことが重要と考えております。
○喜岡淳君 ちょっと船員の労働時間に関する資料を皆さんに見ていただきたいと思いますので、配付をお願いいたします。 〔資料配付〕
○喜岡淳君 今運輸省の方からは二千三百時間というようなお話がございましたが、ここにあるのは一つのデータであります。これは日本海員組合の調べられました労働時間、これでは年間総労働時間は二千四百時間に近い、未組織船では三千時間を超えておるのが一般的であるというような調査データが出ておりますが、余りにも時間の開きが大き過ぎますので、一体どちらのデータが正しいのか、このあたりお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(高橋伸和君) 私どもがただいま申し上げました数字でございますけれども、これは船員労働統計をもとにいたしまして、船舶の稼働状況でありますとか船員の年間の休日の状況、こういうものを総合的に勘案して算出しているものでございます。全日海さんの数字というものも私拝見をいたしておりますけれども、前提をどう考えるかということによって数値は異なってくるんではないかと思っております。 私どもの算出しました数字、これもまた別途就業規則等によりまして年間の船員の休日の取得状況、こんなものを勘案いたしますと、内航船につきましても四十時間制あるいは四十四時間制、これが相当程度進んでおりますので、二千四百時間というのはそう低過ぎるというふうな数字とは思っておりません。
○喜岡淳君 今皆さんのお手元に運輸省の発表した労働時間の表を配らせていただいておりますが、昭和六十一年の内航貨物船は二千四百時間、内航旅客船は二千三百二十時間になっておると思いますが、昭和六十三年の運政審の答申によりましても内航船員の労働時間は六十三年で二千八百時間になっておるわけです。運政審の答申ですから運輸省が諮問されたわけです。六十一年には二千三百になっている。全然違うじゃないですか。それはどちらが正しいんですか。運政審が間違いなのか運輸省が正しいのか。
○政府委員(高橋伸和君) ちょっと運政審の数字を私持っておりませんけれども、運政審の答申につきましては、船員労働統計、これは九月に一カ月の調査を行っておりますけれども、この十二倍をしたものというふうに承知いたしております。 私ども、船員の労働の実態というものをその後考えてみました場合に、陸上の場合ですと確かにある一カ月をとりまして、標準的な月でございますとそれを十二倍いたしますと年間の総労働時間ということになるかと思いますが、船員さんの場合は、一定の期間連続して船に乗る、その後にまとめて休日をとる、これを年間に何回か繰り返すわけでございます。 そういうことから考えますと、九月の一カ月、これは乗り組んだ月の勤務状況ということでございまして、休日をとっている船員さんというのはそこには出てこない。したがいまして、年間の総労働時間を計算いたしますときには、船舶の稼働状況、一カ月の間にどれだけ動いたか、あるいは船員さんがどれだけ一年間にわたって休日を取得したか、これを別途捕捉する必要がある、このように考えまして、現在では今申し上げたように年間の船員さんの休日の取得状況、こういうものを勘案して数字を計算しているということでございます。
○喜岡淳君 九月だけ調査をして掛ける十二倍という非常に大ざっぱな、他の統計調査には見られない独特なやり方をされておることについては後で触れていきたいと思いますが、もう一度今お配りした資料を見てください。 平成四年のところですね、上の表と下の表の何が違うかといいますと、上の表はすべての船を対象とした調査の結果です。下の表は五百トン以上の船舶を対象にした表です。一般的に考えてみますと、五百トン以上の船ならば規模が大きいのが対象になってきますが、すべての船となりますと五百トン以下の小さな船も入ってきますから、そちらの方が労働条件が悪いというのが一般的な常識だろうと思います。 さて、下の表を見てください。五百トン以上の船の平成四年の労働時間は二千二百六時間になっている。ところが、すべての船を対象にしてみますと二千三百時間になっているということですね。上の表と下の表を比べてください。 外航船で言いますと、平成四年の五百トン以上の船の労働時間は二千三十三時間、すべての船を対象にした結果も二千三十三。これは上と下が同じですね。内航貨物船は二千二百七十七時間、すべての船を計算しますと二千四百四時間。ここまではわかるんですよ。五百トン以上の方が労働時間がよくて、五百トン以下の労働条件が悪いのが含まれる、だからそっちは下がっていくんだ、悪くなるんだ、これはよくわかります。 さて、内航旅客船です。 五百トン以上の船を対象に調べれば二千二百八十八時間の労働時間だった。ところが、上の表を見てください。五百トン以下の小さな船も調べてみますと労働時間は二千二百十二時間になっているでしょう。これは僕はちょっと常識的に見て逆じゃないかと思うんですが、これはどういうことでしょうか。小さい旅客船の方が労働時間がいいということになっているんです、ここのところだけは。
○政府委員(高橋伸和君) 確かに御指摘のような数字になっているわけでございますが、これにつきましては、五百トン以上の船のサンプル数、これが若干少な目でございまして、このサンプル数のばらつきから若干こういう数字が出ておるんではないかと考えられます。
○喜岡淳君 やはりこれは調査の方法に私は問題があると今感じました。サンプル数が少なくなってばらつきが出ればこういう常識で考えられない労働時間統計というのを出してくる。これでは私は冷静な正確な労働時間の議論はできないと思いますので、ひとつ調査の方法についてはきちっと考えていただきたいというふうに思います。これが一点です。 もう一点は、九月だけで掛ける十二倍と、これもまた大臣、やはり大ざっぱといいますか、これは新しい積極的な運輸大臣になったときを契機にちょっとひとつもう考え直していただければ幸いかというふうに思います。御存じのように、陸の上は労働大臣官房政策調査部からこういうのをいただいておりますが、毎月勤労統計調査。全国の事業所の毎月労働時間を調査しています。同じ日本の労働者でありながら、海の上は九月だけさっと調べて十二倍と。これでは余りにも私はお粗末と思います。 労働時間の法改正の議論を今からしようにも、正確なデータがなければなりませんから、ひとつ大臣にはデータのとり方について改めてしっかりしたものを出していただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○政府委員(高橋伸和君) 今、九月一カ月掛ける十二倍というお話でございました。これはかって運政審のときにそういう出し方をいたしたと。その後、先ほど申し上げましたように、船員の労働実態、一定の連続乗船の後にまとめて休みをとる、こういうことから修正を申し上げたということを申し上げたところでございます。 そこで、九月一カ月では不十分ではないか、こういうお話でございますが、陸上は毎月ではございますけれども、サンプル数でいいますと全体の一%を抽出率としてとっておるようでございます。私ども九月一カ月ではございますけれども、これは全体のサンプル数は一〇%、一割とっているというふうな違いもあるわけでございます。 先ほど申し上げましたように、船員の年間の労働実態を正確に調べようと思いますと、一年間個人の船員さんにつきましてずっと追跡調査をしなければいけない。こうなりますと、統計調査上も膨大な業務量になりますし、また追跡調査される船員さんにとりましても大変な負担になるというふうなこともございまして、私ども、標準的な九月、これは荷動き等から見まして標準的な月だというふうに考えておりますけれども、これをベースにいたしまして推計を行いましても、若干先ほど御指摘があったような点はあるかと思いますけれども、一つの算定方法としては、ベストとは言いかねるところはございますけれども、まずまずのところではないかというふうに考えております。 しかしながら、先生御指摘いただきましたように、船員労働統計の実態調査、これについては、私ども先生の御指摘を踏まえて今後ともさらに勉強を続けてまいりたいと思っております。
○喜岡淳君 大臣、ちょっと今からのお話聞いてください。 今、これから勉強させていただきたいという御答弁でございましたが、私は運輸省には、言葉が悪くて申しわけございませんが、前科があることを言いたいと思うんです。 もうおわかりかと思いますが、平成四年の五月にこの運輸委員会では附帯決議を上げております。「労働時間の短縮に向け、船員の年間総労働時間、休日及び有給休暇の付与・取得日数、配乗等の実態を十分把握し、公表に努めること。」、これが全会一致、この運輸委員会で附帯決議として採択されております。これについて、当時の奥田運輸大臣が次のように答弁をしておるわけです。「附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、運輸省として十分の努力をいたしてまいる所存であります。ありがとうございました。」と、こうなっているわけです。これは平成四年のことなんです。 あのときも大臣がやると言って、あれから二年たって、こういう状況でまた勉強させてください、こういうふうになってきますと、一度あることは二度あるというのが世間の常識でございますから、この際大臣にはきちっとした調査とそして労働時間の公表ということについて答弁をいただきたいと思います。
○政府委員(高橋伸和君) 平成四年の附帯決議で御指摘いただいていることは承知いたしております。そのときに御指摘いただきました中身でございますけれども、当時、五百トン未満の船舶につきましての労働時間の実態というものは私ども把握してございませんでした。その点につきまして御指摘をいただいて、そのような附帯決議がなされたというふうに了解いたしております。 年間の総労働時間につきましても、私ども船員労働統計、これは九月に調査をいたします。それが実際に出てまいりますのは翌年の四月とか五月とか、こういう時期でございます。新しい年度に入りましてから先ほど申し上げました船員の年間の休日数の調査にかかります。これは一年間にわたっての船員の休日の調査でございまして、全船舶にわたって調査を行います。この辺の回収、分析あるいはデータの入力、これに時間がかかりまして結局国会の審議の段階で御説明申し上げざるを得ない、こういう状況になっておるわけでございます。 御指摘いただきましたことを踏まえまして、前科があるというお話でございましたが、間違いなく私ども公表に努めてまいりたいというふうに考えておりますので、どうかお許しいただきたいと思います。
○国務大臣(二見伸明君) 附帯決議、そしてそれに対する大臣の答弁というのは大変重みのあるものでございます。私も前から、附帯決議というのは何か飾り物みたいな扱いをとかくしからです。しかし、そうてはいけない。これは立法府の意思として、そしてそれに対して行政府がこたえるわけですから。いろいろデータを集めたりなんかで時間がかかることはあるかもしれないけれども、これはきちんとすべきだというふうに考えております。そうしなければ立法府と行政府の信頼関係もなくなってしまうのじゃないか。大変大事な御指摘だというふうに思います。
○喜岡淳君 大臣、どうもありがとうございました。 引き続いて、この法律の実効性についてお尋ねしたいというふうに思います。法律改正、私ども賛成法案でございますので賛成でございますが、この法案が成立をする、そうするとこの法律が実際に守られていくのかどうか。法の実効性について提案者の方はどういうふうに見通しを持っておられるか、説明してください。
○政府委員(高橋伸和君) ただいま御指摘いただきましたのは、週四十時間制、どのような実効性を持って施策を展開していくか、こういう御趣旨でお答えさせていただきます。 基本はやはり労使ともの積極的な取り組みということにあるかと存じますが、私どもとしては大きな柱として三つの面から四十時間制の定着を図っていきたいと考えております。 一つでございますが、まず時短の促進の必要性につきまして関係者、特に海運事業者の意識を大きく変えていただく必要があるだろう、こういうことから啓蒙活動をやっております。各運輸局主催によりまして時短促進大会をブロックごとに開催いたしております。また、船員労務官による監査、これでもって現場においてチェックをしていくということもやっております。 それから、平成六年度予算におきまして目下お願いしておりますのは、船員保険特別会計、これは社会保険庁の所管でございますけれども、この中から時短促進のための講習会を行う団体に対しまして助成をしていただく、こういうものも新しくお願いをいたしております。 第二番目の柱といたしまして、業務を効率化することによって時短につなげていく。これも二つ柱があるかと思います。 一つは船の運航効率を上げていこうじゃないかということでございまして、船舶の大型化、高速化あるいは専用船化、こういうものについて船舶整備公団を活用して進めてまいりたい。あるいは離島航路旅客船に対します船舶近代化建造費補助金、これも新しくお願いをいたしております。二つ目が荷役の省力化、自動化でございます。特にタンカー荷役について非常に労働時間が長いということがございます。この点についての税制の特例もお願いをいたしております。 三番目の柱が船員を確保するということでございます。 これも、一つは海員学校を中心といたしました船員教育機関、これを充実していくということが一つ。それから、船員未経験者の内航海運への道を拡大する、これが二つ目でございます。さらに、船員の労働環境を改善していこう、特に船内の居住環境を改善しようということで、船舶整備公団の船員居住環境改善基準というのがございますが、こういったものを活用いたしまして船員の労働環境を改善していきたい。 このような施策をとることによりまして四十時間の定着を進めてまいりたい、かように考えているところでございます。
○喜岡淳君 それらの政策を積極的に展開していただきたいと思います。 ただ、僕らの世代の者から言わせていただきますと、船員の部屋の確保の問題ですが、私は四十一歳なんですが、私よりずっと下の世代、例えば二十代の人たちなんかの要求は個室です、完全に。もう小さいときから個室で育ってきていますから、一人部屋、そういうのが彼らの要望です。そのあたりはよろしくお願いしたいと思います。 さて、その四十時間労働の実効性を確保できるかどうか、この中の大きな要素の一つに私は荷主との問題があるんじゃないかと思います。特に内航の場合は小型船が非常に多いわけです。不況だということで、それと相まって運賃とか用船料が買いたたかれていく。荷主の方が低料金で買いたたいてきた場合、労働条件の改善とか特に労働時間の短縮、そういうことがどの程度実効性が上がるのか。 そういう意味で、私は荷主に対する料金の適正化指導について運輸省がどのようにお考えでいらっしゃるのか、聞かせていただきたいと思います。
○政府委員(尾松伸正君) 先生御指摘のとおり、将来も見据えて内航船員を確保して内航の安定輸送を確保していくためには、やっぱり働く内航船員の労働条件、労働環境の改善、こういった対策を積極的に推進していく必要があることは当然だというふうに思います。そのためには一つの方法として、内航海運事業者それから荷主との間の理解を一層深めることによりまして、適正運賃の収受を通じて内航輸送にかかるコスト負担を適正化していくということが強く望まれるところであります。 ところが一方、御承知のとおり内航海運の運賃制度は自由運賃制となっております。つまり運賃の決定は当事者間の交渉にゆだねられているわけでございます。したがって、荷主サイドの経済性のみを優先させることのない合理的なコストを反映した適正な運賃の収受というのは、繰り返しになりますが、荷主と内航事業者との間で十分な交渉が行われ初めて実現ができるというふうに思います。 そこで、私ども運輸省といたしましては、この両業界の間の話し合いの場が十分に持たれ活用され、その結果荷主側の内航海運業に対する実態の理解が進んで、そういうことの理解を通じて適正運賃の収受が行えるように、そういう話し合いがうまくいくように指導していきたい、こういうふうに思っております。 ちょっと視点を変えまして、その話し合いだけではなくて、基本的には内航海運業界の構造改善を積極的に進めて、内航海運業全体が自立した足腰の強い事業として確立されることを目標にして構造改善を鋭意推進するということも重要かと考えておりまして、今回、六月一日でありますが、何カ月間かかけて検討してまいりました成果を取り入れまして、新しい内航海運業の構造改善等のための指針というものを策定、公表、関係者に通知をいたしました。その中におきましても、荷主業界との懇談会の開催の促進ということを強く強調しておるところでございます。
○喜岡淳君 六月一日付で構造改善の指導が出ておるということを聞いております。ただ、この運賃の問題につきましては、業者と荷主の間の自主的な議論、協議、自由運賃制度ということをおっしゃっておるわけですが、他方、法律の上では少なくとも三つの制度があると思います。 それは、一つは内航海運業法の十六条、ここでは標準運賃及び標準料金を運輸大臣が設定することができる、こういう制度、法律ですね。海上運送法第二十八条では、船の運賃や料金などの協定については私的独占禁止法の適用除外とする。この協定運賃は今存在しておると思いますが、これが法律で決められておる二つ目。それから三つ目には、内航海運組合法第八条では内航の運賃や料金について海運組合が調整することができる。こういう三つの法的な制度があるわけであります。 私はこの三つの法律はそれぞれの理由があって制定されたものだと理解をいたしております。一方で自由運賃だとか規制緩和ということが言われておりますが、やはり行うべき規制と緩和すべき規制、廃止できる規制、この三つについてはきちっとした仕分けをしていただきたい。この三つについては、やはり立場の弱い人を守っていく上で非常に重要な法的根拠となっておるわけでありまして、荷主の買いただき防止という意味で、しかもきょう提案されております労働時間の短縮、四十時間労働を担保する上からも非常に重要な歯どめだと思いますので、運輸省の中の規制緩和の議論が安易に流れないように仕分けはきちっとしていただきたいというふうに思います。その点について御意見を聞かせてください。
○政府委員(尾松伸正君) 御指摘の内航の運賃をめぐる法律の制度でございますが、例えば内航の標準運賃制度というものもございますけれども、これは昭和四十年代、標準運賃制度を活用いたした時代もございます。その後、この標準運賃制度が実際の経済の変動、運賃の変動についていけないということで、現実になかなか運用が難しい制度だということでその後は活用されておりません。 それから、いわゆる内航での運賃協定、これはそう数多くはございませんが、活用されている分野もございます。例えば沖縄航路なんかで活用されておりますし、また全国規模ではタンカーあるいはケミカルタンカーといった分野でこの運賃協定というものが活用されているところであります。もちろん、現在あるこういう制度を事業者の方々がいろいろ研究されて活用することは可能かというふうに思います。 そこで、今後、規制緩和というような問題があるけれどもどうかということでありますが、政府全体として、こういう業者間の協定、つまり独占禁止法の適用除外のカルテルとか協定とかいったものの制度につきましては全般的に見直しをすることに相なっております。先ほどの海上運送法二十八条による協定なども、その制度のあり方をこの一環として見直すことになるわけでありますが、今までのこの制度の果たした役割あるいはこれからの位置づけ等につきましては、これからまたいろんな方の意見も聞きながら慎重に検討をしなければならないということでございまして、どうこうするという結論は今申し上げられませんが、今申しましたように、必要性等については十分よく検討の上結論を出したいものと、こういうふうに考えております。
○喜岡淳君 見直しは結構ですが、見直しをして残していただくということもこれまた見直してありますので、ひとつ規制緩和に当たっては、環境の維持とか安全性の確保とか公共性の維持、労働条件の改善、そういう観点からの見直しをしていただきまして、残すべきところは見直した結果残ったというふうにしていただければ幸いかというふうに思いますので、御要望しておきたいと思います。 最後になりましたが、いずれにしましても、この労働時間のデータも非常にばらばらしておるということに端的にあらわれていますように、船の問題というのは私はもっともっと日常的に国民の関心を呼び起こすべき事柄ではないかと、海運あっての日本でありますから。そういう意味で、今国民的な運動として海の日の制定の動きが強まっております。私どもも一生懸命海の日を制定するために頑張っておりますが、運輸省の方もぜひこの運動に大きな御支援をいただきまして、国、国民全部の関心として海運に関する議論が盛り上がり、すぐれた船員が確保され、我が国がますます安定、発展できるように我々も考えておりますので、海運行政に対する今後の格別の御尽力をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○山田勇君 まず、船員法改正案について質問をいたします。 この法案は、船員中央労働委員会の議論を経て提案されたものであり、その過程において労使双方の合意を得ているものと承知をいたしております。また、その内容として、四十時間労働への移行、漁船部門への有給休暇制度導入という、従来陸上労働と比べて悪かった労働条件を改善し、前進させるものとして評価できるものと思います。 したがって、本法案の早期成立を望むものでありますが、この機会に二、三の点について確認をしておきたいと考えます。 まずその第一点は、今回の法改正の前提として、船員の労働時間の実態は現在どうなっているのか、そして本法案の成立によって週四十時間に移行した場合、年間労働時間はどう変化するのかをお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(高橋伸和君) 船員の総労働時間でございますが、逐年減少傾向にございます。平成四年におきまして、全船舶で二千三百時間、外航船につきまして二千三十三時間、内航船につきましては二千四百四時間、内航旅客船については二千二百十二時間となっております。 内航貨物船につきましては、平成四年時点で大型船が平均週四十四時間制でございましたが、七百トン未満の小型船についてはこれはまだ四十八時間の労働となっておりました。内航船令船について週四十四時間労働制が適用されましたのは平成五年度からでございます。そういう意味で、現在四十四時間制ということでございます。 現在の週四十四時間制が平成九年四月に四十時間制になるわけでございますが、この四十四時間制から四十時間制に移りますと、所定内労働時間としては年間約二百時間の減少ということになるわけでございます。 一般的に申し上げますと、総労働時間は所定内の労働時間と時間外あるいは休日労働の時間も含まれておりますから、所定内の労働時間の短縮が即総労働時間の短縮となるものではございませんけれども、まずその所定内の労働時間数を短縮させることが総労働時間の短縮に向けての第一歩となるものと考えております。 そのほかに、総労働時間短縮に向けての労使の積極的な取り組み、私どもといたしましても時短促進の啓蒙活動、さらに船員確保対策、業務効率化の対策、これらを講じていくことによって週四十時間労働制が定着をすることによりまして総労働時間の短縮にもつながっていくものと、このように今考えているところでございます。
○山田勇君 次に、船員労働において労働時間短縮のためには適正な乗組員定員及び適正予備員の確保が不可欠であります。現場監査に従事する船員労務官が十分に各地に配置されているのかといったことも大切だと思いますが、その点ほどうなっておりましょうか。
○政府委員(高橋伸和君) ただいま御指摘いただきましたように、週四十時間制の実効性をあらしめる、担保するという意味で、適正乗組員定員の確保ということは非常に重要な課題だと考えております。 このような観点から、船舶に乗り組みます定員数につきましては船員法で二つのことが定めてございます。一つは法定労働時間を遵守することができること、さらに二つ目が航海の安全の確保上支障の生じないようにすること、この二つの観点から定員を見ておるわけでございますが、これにつきましては、就業規則の受理あるいは陸にはない船員特有の制度でございます雇い入れ契約の公認、こういった際に労働側との合意が十分働いているか、こういったことを法律上確認することになっております。このような審査を通じまして、さらには船員労務官による監査を通じまして適正な定員の確保に努めておるところでございます。 船員労務官でございますが、全国に現在百四十六名配置いたしております。まだ一名配置局が相当数残っておりますので、まず一名配置局の複数化ということを重点的にいたしまして船員労務官の体制を拡充してまいりたい、かように考えているところでございます。
○山田勇君 まあ、僕といいましょうか、私たちの若いころは船乗りだとか海の男といったものに大変あこがれたものでございます。私の父親も船乗りでございます。旧内務省の港湾局の船に乗っておりました。そういう意味であこがれたものでありますが、最近は長時間労働などいわゆる三K職場として特に若年層の海上雇用の確保が困難な状況になっております。 今後、海上労働の職場としての魅力のあるアピール、特に若い人を中心とした船員不足解消のため、行政当局としてはどのようにこれから取り組んでいくのかということをお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(高橋伸和君) まさに今先生から御指摘いただきましたように、若い方の海離れということがございましてなかなか船員さんに来ていただけない、こういう状況にあるわけでございます。 そういった意味からいいまして、海のロマンといいますか、海の魅力を若い方にも十分知っていただく、こういうことが何よりも大切ではないかと思っております。この点につきましては、海の記念日あるいは海の旬間といったものを中心としていろんなイベントがございます。 私ども、船員関係で幾つか申し上げさせていただきますと、運輸省の航海訓練所というのがございまして、ここで帆船の日本丸あるいは海王丸、こういう船六隻を使って学生さんの航海実習をやっております。この帆船を使いまして、一般の中学生、高校生の方を招待いたして見学会というものを全国の港でやっております。昨年、平成五年度は大阪、神戸を初めといたしまして、全部で二十七港で約十五万人の方に乗船していただきました。 その中でも、特に練習帆船の海王丸でございます。これは航海訓練所が所有しているというものじゃございませんで、財団法人の練習船教育後援会が所有いたしております。ここで帆船乗船の体験を一般の方にもしていただこう、そういう目的でこの帆船海王丸はできておりまして、もちろんその航海訓練所の実習もやるんですが、それとあわせて一般の方にも乗っていただいております。平成五年には、九歳の小学生から六十七歳の御婦人まで延べ百八十三人に体験乗船していただいておる、こういうふうなことを通じて海のロマンのPRに努めているところでございます。
○山田勇君 七月二十日の海の日を祝日として国民の休日とするよう、これらを運動して盛り上げていかなければなりませんが、海国日本として海の日の祝日化は意義があると僕は思います。運輸省としてはこの祝日に対してどのようなお考えを持っておりますか、お聞かせください。
○政府委員(高橋伸和君) 私ども、先ほど申し上げました海の記念日、海の旬間、これは長い歴史を持っておるものでございますので、これを通じまして、海に直接関係のない一般の方々にも、我が国が四面海に囲まれてその恩恵をもって生きているということ、あるいは海運の重要性、こういうものを知っていただくということを私ども念願といたしておりまして、海の日の祝日化ということが現在国民運動として進められておるわけでございますが、ぜひ一日も早い祝日の制定を心から願っておるところでございます。
○山田勇君 海上労働者と陸上労働者、どうもいろんな面で海上労働者は恵まれていないというふうに思います。今後ともぜひ、海上労働者に対するいろんな労働時間の問題等々も積極的に運用していっていただきたいと思います。 次に、国際会議等の誘致の促進及び開催の円滑化等による国際観光の振興に関する法律案について質問をいたします。 「国際観光の振興を図り、もって国際相互理解の増進に寄与することを目的とする。」とした本法案の第一条の理念は高く評価するものでありますが、人と人、また国と国との場合でも、相互に理解を深めることが愛情を育て、ひいては国際平和の実現に寄与することは言うまでもありません。 折しも観光白書が閣議決定されましたが、有意義なことであります。私の地元の大阪でも、ことし十一月に世界観光大臣会議を中心とするOSAKAワールド・ツーリズム・フォーラムが開催されることになっております。これに期待を寄せているところであります。 そこで、私は大阪のような大都市はもちろんでありますが、さらに地方都市においても頻繁に国際会議が開催されるようにならなければならないと考えております。これは、国際会議の開催により国際観光交流が進み、訪れる外国の方々にとっても地方固有の自然、文化、歴史に出会える等、その意義は大きいものがあると思います。そのためにも、国際会議観光都市の認定の要件は、これを希望する地方都市ができるだけ認定が受け入れられるようにしていただきたいと思います。 認定については本法案の第四条以下に書かれておりますが、実際にはどの程度理解すればいいんでしょうか、お聞かせを願いたいと思います。
○政府委員(豊田実君) 国際会議の誘致に当たりまして、東京一極集中ではなくて、各地方都市の魅力を国際的にもよく宣伝をして、地方都市への国際会議誘致というものに今後方を入れていきたいと思っております。 国際会議観光都市認定ということでございますが、これは国の方が一定の数に抑えるとかそういうことではございませんで、むしろ各都市が積極的にこういう目的について御理解をいただいて、対応していただきたいという気持ちでございます。 具体的には、会議そのものの国際会議場というような施設とか参加者の利用する宿泊施設、そういった施設面のことと、それからその会議場周辺に魅力ある観光資源があるというようなこと、それから会議そのものの運営についていろいろ実施体制をとっていただくわけですが、いずれにしましても非常に高いハードルを設けるということではなくて、むしろ意欲のある都市は積極的に手を挙げていただきたいということで、そういう方向でこの条文を運用していきたいと思っております。
○山田勇君 先ほど来、同僚委員がいろいろ質疑をしております。その国際会議だけにまた施設をつくっても後利用がなければ、やっぱり損益で勘定しますと、到底それだけの資本投下、先行投資もできません。だから、例えばハウステンボスであるとかスペイン村であるとか、いろんなところに民間の知恵を出し合って今開発していますね。そういうときに観光部が、僕は本当は観光局ぐらいになってほしいんです、格上げしてほしいぐらいで、これから重大な任務を背負うことになりますよ、観光というのは。単に物見遊山に行く人だけの安全を図るというような時代ではないので、だからああいう大きな地方都市で企画があれば、それに付随して五千とまではいかなくても三千か二千かぐらいの規模の国際会議場をつくってもらえませんでしょうかとか、そういうことは運輸省がどんどんとこれから民間にノウハウを伝えて、それで一緒にそういうものをつくっていく。それでこそ国際会議都市も開かれるというものですから、これからそういうふうにひとつまた御努力をいただきたいと思います。 最後でございます。 本法案では国際観光振興会の果たす役割が極めて大きいことになっておりますが、国際会議観光都市及びそれ以外の市町村のそれぞれについて、振興会の支援の具体的な内容はどのようなものになりますか。それは目的達成に十分なものであるかどうかをお答えいただきまして、私の質問を終わります。
○政府委員(豊田実君) 国際会議観光都市というものを認定するという制度になっておりますが、実は支援措置はそれ以外の市町村に対しても国際会議が行われる場合は支援をいたしたいと考えております。その二つの都市の違いは、年間を通じて常時国際会議を開催するか、あるいは五年に一回、十年に一回国際会議を開催するというような違いだけであります。支援の方法としましても、国際観光振興会が従来蓄積しております国際会議の情報、こういう国際会議がいつごろ開かれるというような情報の提供、あるいはその運営についていろいろ人材面の応援を含めまして協力するということ、さらには開催費用の一部を支援するというようなことを考えておりまして、国際会議観光都市とそれ以外というものは、会議の回数が違うということで、支援の仕方としては同じように対応していきたいと思っております。
○下村泰君 それでは、まず船員の健康問題について伺いたいと思います。 まず労働省に伺いますが、現在、船員は障害者雇用促進法の雇用率算定に当たっては一〇〇%の除外率ということになっておりますが、イギリスなどでは通常三%のものが船員は〇・一%というようなことも聞いております。身体障害者雇用促進法から障害者雇用促進法へと変わり、知的障害の方やさまざまな障害の方も対象となります。そうしますと、この一〇〇%除外率を見直してもいいのではないかというふうに考えられるんですが、いかがでしょうか。これは船員のみならず全体に言えることなんですが、労働省はどういうふうに考えていますか。
○説明員(太田俊明君) 障害者の除外率の問題でございますけれども、身体障害者の雇用の義務はすべての事業主が平等に負うべきものでございます。しかしながら、職業の中には身体障害者が就業することが困難な職種もあるわけでございまして、こういった観点から、社会連帯による平等負担の原則とそれからもう一つは実際の雇用における難易度との調和を図るための調整的な措置としまして除外率制度が設けられているわけでございます。 今御指摘のとおり、近年、社会全体の障害者雇用に関する理解が進む中で、技術革新の進展等に応じまして新たな職域が開発されまして、障害者の採用が進んできているところでございます。こういった状況を踏まえまして、今後、技術革新による職務内容の変化でございますとか作業環境の改善等の条件につきまして必要な調査研究を行いまして、また今お話がございましたイギリス等の制度につきましてもよく勉強させていただきまして、その結果に基づきまして除外率の見直しにつきまして検討をしてまいりたいと考えております。
○下村泰君 今の問題は、もう少しよく実態を見てこれからもいろいろと提案をさせていただきたいと思いますけれども、私の申し上げているのは、障害者全部を全部そういうふうにしろというわけじゃありません。まして船という、おかの上と違って特殊な事情の器でございますから、なかなか全部に合うなんということは難しいと思う。 ただ、あなたも御存じだろうと思いますけれども、今一番問題になっている学習障害児というのがありますね、LDと言います。このLDというのは、医学的に見きわめられたわけじゃなくて、教育をしている現場から、この子はおかしいのじゃないかなということから学習障害児というものが発見されるようなことになったわけです、今までの経緯からいきますと。そうしますと、読むことはできるが書くことができない、あるいは足し算ができるが引き算はできない、割り算はできるが掛け算ができない、何か一つ欠けているだけなんですね、この子は。見た目には全然変わっていない。 一説によりますると、こういうお子さんというのは、ある一つのものに対して物すごい能力を発揮する、超人的な能力を発揮すると言われているんですね。エジソン、アインシュタイン、この方たちもあるいはLDではなかったのかという、これはあくまでも仮説ですよ、そういう説もあるんです。例えば日本でいえば山下清画伯なんかはこの線に入るんじゃないか、こういうふうに言われております。 そうしますと、そういうお子さんの中に海の問題に関しては物すごく知能が発達するという場合もあるわけです。この人が船に乗ると、船長なんか黙れ、下がれなんという知能を持っているかもわからない。将来、そういうお子さんをそういった場合に採用できるかできないかという問題もこれから出てくるんじゃないかと思うんです。ですから、今からこのぐらいのことは考えておいてほしいと思います。 そこで、この船員さんというのは、とにかく船という陸上から孤立した場所での労働を余儀なくされているわけで、いざ船内で急病になっても対応がおくれる、場合によっては命にかかわる事態にもなりかねません。このため、船員の健康管理は非常に重要であると考えますが、最近の船員の疾病状況についてお伺いしたいと思います。
○政府委員(高橋伸和君) 船員の疾病は、休業日数三日以上でございますが、平成四年度で三千七百十六人でございます。これは昭和四十年代に比べれば五分の二程度までに減少してきているということが言えます。しかしながら、船員も高齢化が進んでまいりまして、三十五歳以上の中高年齢船員の疾病の発生状況が全体の八五・四%、これは三十五歳以上の疾病の発生率でございます。 その中身でございますが、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の潰瘍のたぐい、あるいは椎間板ヘルニア、肝疾患、糖尿病、こういった成人病と言われるものが上位を占めているという状況にございます。
○下村泰君 今ちょうどそれを私もお聞きしようと思ったんですが、高齢化が進んでいますので健康管理はますます必要になってくると思います。 中でも、高齢化に伴いさまざまな病気もふえてくると思うんですが、政府としては、そうなりますと船員の健康管理にどのようにこれから対応なさっていくおつもりなのか伺わせてください。
○政府委員(高橋伸和君) 船員の健康管理でございますが、まず船に乗る前にチェックをいたします。健康証明書というものを発給するわけでございますが、これは身体検査を受けまして、船に十分乗れるという方でなければまず船には乗れないという仕組みでございます。 船の中でございますけれども、お医者さんが乗り組むのが一番ベストでございますが、これは現在外航クルーズ客船、こういう三千トン以上の旅客定員が百人以上というものに限られております。それ以外の船舶につきましては、運輸大臣の試験を通りました衛生管理者という者、あるいは衛生担当者という方を船員の中から選任いたしまして、そこで船内の衛生管理を行っていただいている、こういう状況でございます。
○下村泰君 私も実際に船に乗ったことはそう数多いわけじゃないんですが、大きな船に乗った経験といえば、国に召されてなんという言葉は大変体裁がいいんですけれども、なまじ甲種合格になったばかりに東南アジアの方に引っ張り出されて、余りいい名前じゃないチャイナ丸という約七千トン近い貨客船に乗せられて、実に遅いんです、時速六ノット、最高速度八ノットというやつで、台湾のバシー海峡に行ったときに潜水艦に追っかけられて、ほかの船は新造船だから早く逃げてしまうんですが、私のチャイナ丸だけは逃げようにも逃げようがない。回りを駆逐艦に守られながら高雄に入港したことがありますけれども、あんな恐ろしい目に遭ったことはない。 そういう船ですと、今おっしゃいましたように、これは三千トン級以上の船ですからそういう手だてはございましょうけれども、船内で実際に疾病が発生したときに素早く適切な対応を図ることが極めて重要なことなんです。対応が一秒おくれたためにとうとい命を奪われるということもあるわけで、そのためにも洋上での医療体制整備が特に重要と考えております。 これから、そういったことに対する運輸省の対応というのはどういうふうになさいますか。
○政府委員(高橋伸和君) ただいまお示しありましたように、洋上はるか海上におきまして船内で病気になる、あるいはけがをする、こういった場合には、船医さんがいる場合にはもちろん船医さんが治療に当たるわけでございますが、船医さんがいない場合でありましても衛生管理者は、この方は運輸大臣が一定の資格を認定している方でございまして、船員法上医薬品というものを必ず載せなければいけない備えつけの義務がございます。あるいは船舶医療便覧、これも備えつけの義務がございまして、そこにマニュアルが書いてございます。そこに、こういった方がインマルサット、国際海事衛星あるいは無線通信、こういったもので陸上のお医者さん、これは特約医として契約しておくわけでございますが、そこで連絡をとりながら医師の指示を受けて処置に当たる、こういうことをやっているわけでございます。 さらに、日本水難救済会という組織がございまして、昭和六十年からお医者さんを海上保安庁の巡視船あるいはヘリコプターで乗り継いで病人のいる船まで派遣をいたします。そこで、患者さんをヘリコプターに乗せましてお医者さんが加療を加えながら国内まで運んできて治療を行う、こういう洋上医療システムというものも大変私ども助かっているところでございます。
○政府委員(尾松伸正君) 旅客船のことも含んでお尋ねではないかと思いましたので御説明をいたしますが、国内旅客船は結構数多く走っておりますけれども、この旅客船で急病人が出たというような場合どうしているかということも含んでお尋ねかと思いましたから。 一般的に申しますと、運航管理規程の事故処理基準というものに基づきまして、船内で急病人が出てきたときには、船員の中に医者がいればいいですけれども、いない場合は乗船者の方の中に医者がいないか、おられればその医者の方の協力を要請する。おられない場合は、船舶電話とかいろんな方法でもって陸上の最寄りの医師と連絡をとる。旅客船の場合は定期船ですから、連絡をとれるお医者さんを大体決めてあります。そして、最寄りのお医者さんと連絡をとってその指示のもとに適切な措置を講じる、これが規程上も書いてありますし、一般的に行われていることであります。 これに加えまして、お医者さんがいたときに、その船に医師が使用することのできる医薬品とか医療用具も積んでいるかいないかということも問題でありまして、この点さらに充実することはできないかということで実は検討をいたしてまいりました。 ことし一月に、専門家の方にも参加していただいて委員会を設けて実は検討していただきまして、その結果が出ましたからこれを通達という形で旅客船の事業者に指導通達という形で出しました。そして、比較的長距離を航行しているために、なかなか緊急入港ということで陸上にすぐには避難できないというような船を対象として、医師用の救急医薬品、医療用具の種類とか数量とか保守管理をどうしたらいいかとか、そういったことを決めて通達をし、これで今旅客船会社にそういうものを備えつけるように指導しているところでございます。
○下村泰君 実は、船員ではないけれども、フェリーなどの旅客はどうなるのかということをお尋ねしようと思ったら、今あなたがいろいろとお話しになった。これから聞こうと思っていたところなんで、お先にお答えをいただいてまことにありがたいとは思いますけれども、もう一度伺います。フェリーのお客さんというのはもう全然対象外ですね、通常は。ただいま、船員の方の健康管理がどうのこうの言った場合には、フェリーのお客さんは関係ないわけです。 何か運輸省のこのちょっとした記事を見ますと、平成四年に旅客船内で急病になったりけがをした乗客が二百七十二人いらっしゃる。それで死者が五人出ている。救急医療品を積んでいれば助かったり軽症で済んだケースもあった、こういう記事が出ているわけです。 それで、今お尋ねしたんですけれども、結局こういうことにあわせて今のような措置を講ずるようになったと、こういうわけですね。
○政府委員(尾松伸正君) さようでございます。
○下村泰君 また大変御丁寧に、私がこれから聞こうと思うことをお先にお答えになって大変ありがたいことですけれども、どうも言葉が前後して、きちんと整理しておきませんとわかりませんので、失礼をいたしました。 大臣、せっかくお戻りになったところでいきなりこういうことをお尋ねして失礼ですけれども、今後ともこういった船上におけるいろいろトラブルが起きると思いますが、こういう私の話を今聞いていらっしゃって、半分ぐらいだとは思いますけれども、大臣はどういうふうにお受けとめになっていたでしょうか。
○国務大臣(二見伸明君) 途中から来たものですから議論の一切を知っているわけじゃありませんけれども、どうやら一つは、いわゆる船員にかかわる病気やなんかの問題、もう一つはお客さんの方の問題と二つだと思いますが、どちらにいたしましても、これは最もいい救護体制というのか、それは当たり前の話ですね。 今、尾松局長からもいろいろ話がありましたけれども、私も五千トン級の船に乗ったことが一度あるんですよ。船酔いしただけで病気になりませんでしたけれども。だからやはり、特に船員は別として、お客さんが全然病気にもならない、けがもしないということはあり得ないわけですから、でき得る限りその体制はつくるべきだというふうに考えておりますし、またやるべきだというふうに考えております。
○下村泰君 本当のことを言って私は大変だと思うんですよ。船医というのは大抵一人ぐらいしか乗船していないと思うんですね。そうすると、この一人のお医者さんというのは、それこそ脳外科から何から全部やらなきゃならぬわけですよ、いざというときに、産婦人科もやらなきゃいかぬわけですよ。そんな全部ができるだけのお医者さんが果たしているんだろうかということを考えると、うっかり病気もできないという不安がある。考えるとぞっとしますよ。それだけに、そういうことは大変だと思います。どうぞ、ひとつそれに対応できるように運輸省の皆さんも考えておいてください。 それでは、コンベンション法についてお伺いしたいと思いますけれども、当然、最近障害のある方々の国際会議もふえておりますね。したがいまして、この法はそういう点で何か対応していらっしゃるんでしょうか、こういうことの情報提供も含めてまずお尋ねしたいと思います。
○政府委員(豊田実君) 最近、非常に各地で国際会議の施設が整備されてきているということを申し上げましたが、最近できる国際会議場の施設につきましては、お話の身障者の方々が直接会議に参加するということを前提にして、エレベーターとかスロープとかトイレというような施設整備が進んできております。 例えば、横浜に最近できた会議場でありますが、特別のスペースを設けて、車いすのまま会議に参加できるということを前提とした施設になっております。また、既存の施設はなかなかこういう施設がまだ十分普及してございませんが、例えば仙台市の仙台国際センターという施設がございますが、こちらにつきましては、最近改修を行いまして、やはり身障者の方々が利用しやすいように改造を行っております。 国際会議場を海外にいろいろPRする場合も、そういうような施設面のことも十分情報に盛り込んで情報提供を行っていきたいと考えております。
○下村泰君 とにかく、こういったところは環境整備が非常に必要なんです。それには大体大きく分けて三つあるんです。一つが交通機関、二つ目が宿泊施設、三つ目が会議施設の整備が必要と、こう考えるわけです。 例えば、車いすを利用する方が地方都市などの会議に参加する場合に、空港から宿泊施設や会議場に至る交通アクセスが整備されていることが条件となると私は思うんです。飛行機からおりました。さあ、行くところはわかるが、行くまでがなかなか行かれません、これじゃ困るんですね。こういうことに対してどういうふうに運輸省はこれからお考えですか。
○政府委員(豊田実君) お話しのとおりでございまして、身障者の方の社会活動を阻害する要因を一つ一つ取り除いていくという場合に、移動手段といいますか移動の過程というのが重要なポイントだと思っております。 今お話しのように、ターミナルから会議場なり宿泊施設への間の交通機関についても、いろいろ技術面の工夫とかソフト面の工夫というものをもって対応していきたいと思っております。
○下村泰君 宿泊施設、これがまた問題になるんですね。アメリカのADAの法律では、千室に対して二十室は車いすでも対応できるようにつくらねばならないとされているんです。ただ、困ったことに、車いすもいろんな形のものがありますので、それにすべて対応できるようにできるかどうか、これもまた大変な工夫が求められるわけなんです。 いずれにせよ、東京でもその整備状況は極めて乏しいわけなんです。今、東京都内の有名ホテルでやや対応のできるのは新宿京王プラザだけなんです。あとは有楽町にあります、歴史的に古いのが、偉そうな顔をしたのがそばにあります。あれは全然だめなんです。まるっきり使えません。名前だけはでかでかと宣伝されて大きくなっているんですけれども、実際にこういう方々が使うとなったらまるっきり使えません。地方都市において果たして整備がこのようにできるかどうかということなんです。 恐らく局長も御存じでしょうけれども、戸山ヶ原に障害者の方の専門の宿泊施設がある。例えば、耳の不自由な人には赤いランプがぱっぱっとついてコールサインするとか、あるいは目の御不自由な方には音でものを教えるとか、その人その人に対していろんな対応ができているわけなんです。 だから、宿泊設備のガイドラインを運輸省の方で、これこれこういうふうにしてくれよ、あるいはしなさいよというふうに果たしてお示しになるんですか、どうですか。
○政府委員(豊田実君) 宿泊施設の問題については、交通手段と並んでといいますか、それ以上に私ども力を入れていかなければならないと考えております。 今、お話にありましたように、例えば都内のホテルなどの現状については必ずしも満足できるような状況じゃないということは事実であります。ただ、この面でもいろいろ先進諸国の例を私ども十分勉強しますし、またホテル関係者も協会等を通じて情報を収集し、新しく施設を設置するという場合にはその辺の先進国の例を十分頭に置きながら対応してきておりますし、これからもするつもりです。 まだまだ確かに現状は十分でないという認識がありますが、今申しましたように、国際会議の場面でも身障者の方がかなり積極的に参加していただいているという状況を考えますと、ホテル面でももっと力を入れていく必要があると考えております。
○下村泰君 次に、会議場の施設ですが、これもいろいろあるんです。例えば客席そのものが階段になっていますでしょう。だから車いすなんか全然使えないわけです。これがずっとスロープになっていればいいんですけれども、劇場でも近ごろ大体そういうのもできてきました。大体、障害を持った方がステージの上へ上がるようにはなっていません、健常者でも階段を使わなきゃ上へ上がれないんですから。楽屋からだったら行かれますけれども。こういうのがやっぱり問題じゃないかなと思います。 難聴の方のための磁気ループというんですか、下にいろいろありまして、補聴器をつけると聞こえるというようなもの。それから、オーバーヘッドプロジェクター、スクリーンがあります。これは下手しますと、例えば研究者が今ここでスライドを使ってぽんぽんとやりますね。難聴者のために下に文字を書いて映すんですが、その方と同じスクリーンでぶつかるなんという設備のところもあるわけです。そういうことが別々にきちんとできるような設備、こういうことも必要なんです。 ですから、非常に細かくなりますが、そのくらいでないと国際会議場とは言えないんです。そういうことについてはどうでしょうか。
○政府委員(豊田実君) 会議場の施設につきましては、いろいろ新しい技術をどんどん導入しまして確かに使いやすいようになりつつありますが、お話しのように使い方についてまだまだ工夫していかなければならないと思っていますし、また技術面でももっと新しい技術をどんどん投入すれば、身障者の方にも気持ちよく会議に参加していただけるような環境ができていくんじゃないかと思っております。
○下村泰君 私は今いろいろ申し上げましたけれども、結局、障害を持った方々というのは我々と違って器具を持っているわけです、車いすでも何にしても。その方たちがすうっと入って、その方たちが何事もなく聞くことができて話をすることができて帰る姿を健常者が見て、気持ちの悪いという人は一人もいないわけです。むしろ、その方たちがそういう動きができる、活動ができる、仕事ができるという受け入れ体制ができている方が、我々健常者が見て気持ちがいいんじゃないかと思うんです。そういうことに今まで日本という国は欠けておるんです。 しかも、私これを見ていて、とてもじゃないけれども、今局長に、質問をさせていただいてお答えもいただきましたけれども、今からそんなことで間に合うんだろうか。例えば、これすばらしいですね、国際会議等の誘致の促進及び開催の円滑化等による国際観光の振興に関する法律案(コンベンション法案)なんて書いてある。こんな大それたタイトルをつけて、今から間に合うんですか。 しかも、これを見てください。この間、課長さんからこれを説明されたときに、今地方へ行っても、私はもともと芸人上がりで、突然変異でここへ来たんですから、政治家になろうと思ってここへ来たんじゃないですから、私らが地方を回っているときには入れ物が小さいんです、劇場が。ですから、うんと人気のある方というのは一日三回から四回やらなきゃこなせないんです、ファンの方々が数多くて。今は入れ物が大きいから一回でこなせるんです。ところが、地方へ行ってごらんなさい。それが一回で入れるだけの器が三百六十五日、幾日あいていますか、ほとんどあいているんです。それでつまらないことでお茶を濁しておる。物すごい税金のむだ遣いなんです。あれを見ると私は腹が立つんです。それを見ているからこういうのは余計腹が立つんです。本当にできるのかできないのか。 それから、この国際コンベンション開催状況で見ますと、アメリカが一番で日本は十位なんです。まあ、これはいいです。その下ですが、国際コンベンション開催状況(都市別)、一位がパリなんです。東京が十七位で京都が三十八位、これはどういうわけですか。パリと京都とどれだけ違うんですか。日本人ならもっと胸を張ってください。パリに建っている建物と京都にある建物とどのぐらい。今千二百年祭をやっているんですよ。エッフェル塔はいつ建ったんですか、あんなものは。そういうふうに比べますと、もっと胸を張って世界に宣伝して、それこそ国際会議は京都が一番でないといかぬです。あなた、私らにこんなものを見せて今からこんなことをやって間に合うんですか。 大臣、今の私の話を聞いていてどういうふうに受けとめますか。
○国務大臣(二見伸明君) せめて京都がベストテンに入ってしかるべきだと思いますが、三十八位とは余りにも情けないと思います。むしろ、今度我々は国際コンベンション法案で、東京だけではなくて地方にも、特に京都にも大勢の人に来ていただきそこで会議を開く、そういうものが当然あってしかるべきだし、それがまた日本のいいところを、日本というものを理解してもらう大変大事なことなんではないかというふうに思います。 もう一つ、先生おっしゃいましたように、身障者といいますかハンディを持った方々に対するいろんな御提案がありました。私、こういうことが国会で議論されるようになってきた、これはやはり大きな時代の流れかなというふうに思います。一遍にはいきませんけれども、ハンディを持った人も安心して参加できる会場づくりというのは当然だと思うし、宿泊施設も当然だと思います。 まず緒についたということだろうと思いますけれども、これは息長く、そしてあきらめずに一歩一歩進めていきたいというように考えております。
○下村泰君 一言だけ言わせてください。 私のところへ運輸省の方々が説明しに来られたときに、私はこれはもう既に申し上げたんですが、京都というあれだけのすばらしい都を持ちながらパリに負けるとは何事だと。むしろ今からでも遅くはないんですよ。しかも私に言いましたのは、世界に運輸省関係の観光情報の情報網をきちんと設ける、こういうふうに言っていましたよ。ですから、そういった情報網を使って京都へどさっと来るように、本当に今大臣の言ったように観光都市一位になるぐらいにやってほしいと思いますよ、これだけの歴史があるんですから。 そういう要望をして、おしまいにします。
○高崎裕子君 まず、船員法についてお尋ねいたします。 大臣にお尋ねいたしますけれども、労働時間を短縮するというのはこれはもう当然のことだと。問題は、それを本当に実効あるものにしていくということで、そのことを具体的にどう保障していくのかという、ここがキーポイントになるというふうに思います。特に船員労働者の労働条件というのは、海上の特殊性が強調されて大変厳しいものがあるというのが現状でございます。中でも、内航海運の労働条件というのはもう極めて劣悪であると言わざるを得ません。 この問題を解決する場合、最優先されなければならないのが荷主側の圧倒的支配があるという、この問題です。しかも、先ほどもお話がありましたが、内航海運だけは自由料金というふうになっております。例えば、荷主の鉄鋼とか石油など大企業の料金ダンピングによって勢い人件費を削減するということにならざるを得ない。とすると、定員削減とか長時間労働という構造からいつまでも脱皮することができない。これがずっと一貫して続いてきた状況なわけです。 法改正で時間短縮を行う、これは結構なことなんですけれども、この長時間労働とか定員削減をせざるを得ないという構造に大胆に今こそ本当にメスを入れていかなければ、実効性は上がらないというふうに私はあえて断言をしておきたいと思うんです。 この問題については、既に昭和六十三年四月と平成四年五月のこの運輸委員会で、我が党の小笠原前議員が繰り返し言及をしてきたところなんですけれども、荷主業界と内航海運とそれから労働組合など関係者との話し合いの場を活用する、そこで適正な運賃、それから船員不足問題を解決していくんだ、こういうふうに答弁をされたわけですが、その後もう二年たっているわけですけれども、その状態が具体的にどう進展しているのか。 そして、大臣はここに本当に大胆にメスを入れていただきたいというふうに思うんですけれども、大臣のお考えをお聞かせください。
○政府委員(尾松伸正君) 御指摘の内航船員の確保、そのために労働条件、労働環境の改善をする必要がある、そのために内航事業者、荷主間の話し合いを進める必要がある、こういう御指摘であります。 この内航事業者、荷主間の話し合いにつきましては、私どもも鋭意実施するように関係事業者を指導してまいっております。 どのように進めてきたかということでございますのでちょっと実態を申し上げますが、例えば中央の場では、鉄鋼連盟と内航海運組合総連合会との間で鉄鋼内航輸送連絡協議会というのをつくって話し合いをする、あるいは石油業界と内航タンカー業界との間で連絡会を設けている、あるいは化学工業業界と内航ケミカルタンカーとの間にも内航ケミカル懇談会というものを設けて話をしている、中央の段階で申しますとそういうことでございます。もちろん、地方でも各海運組合は多数ございますから、各海運組合において関係の荷主業界と懇談を進めるように指導してまいっているところであります。 ところで、先生御指摘のようにこの内航運賃の制度は自由運賃制でありますから、両者の話し合いがうまくいって実現するわけであります。先ほど申しましたように、いろいろ指導してまいっておりますけれども、さらにこれからこの両者の話し合いをもつと進めてほしいというふうに考えております。 また一方で、内航海運業全体の構造改善を進めまして企業体質の強化に努めるということも必要でございますから、いわゆる新しい構造改善対策というものも打ち出しまして関係者の方にお示しし通達をしているところでありまして、この通達の中に荷主団体との協議を積極的に推進するという一項目も設けまして、これを促進していこうと思っております。内航海運業の場合、オペレーターだけではなくてオーナーも含めてこういう話し合いを大いに進めるべきであるという趣旨も盛り込んでおるところでございます。
○高崎裕子君 大臣、今お話がいろいろありましたけれども、鉄鋼の内航海運の運賃なんですけれども、この三年間で九%から一一%も値下げされているというのが実態なんです。そうすると、内航海運という弱い立場、これ値下げしてしまったらもう意味がないわけなんです。 この二年間の進捗状況も今お話がありましたけれども、結局懇談会で話し合いでということで指導をと言われていますけれども、実態としては本当に進んでいないということで、ここに大胆にメスを入れるということが今本当に問われているわけで、私は大臣にぜひその決意をお聞かせいただきたいと思います。 〔委員長退席、理事矢原秀男君着席〕
○国務大臣(二見伸明君) 私も、内航海運の実情というのを承りまして、非常に複雑で大変な厳しい環境にあるなということを知らされたわけです。特に高齢化も進んでいるし、かなり小さなところもありますし、どういうふうにこれの力をつけさせればいいのか大変難しい課題だなというふうに認識をいたしております。 先生のおっしゃる大胆なメスをということもどういう内容なのかはちょっとわかりませんけれども、荷主と海運業者との力関係はやはり荷主の方が圧倒的にあります、これは。ですから、どうしても海運業者にしてみれば、もちろん荷主の方でも海運業者が倒産したりつぶれたりしたのでは大変ですからそこそこの料金は払うんだろうけれども、力関係からいけば荷主の方が強いなというふうに思いますし、特にこの不況の段階ではそれは当然荷主の方が立場は強かったんだろうというふうに思います。 私は、やはり内航海運業者個々が構造改善をし基盤を強くする、足腰を強くするということがまず第一かなと。と同時に、それを前提としながら、内航海運業者の対荷主との交渉においてどういうことが我々として応援できるのかなということは、ちょっと勉強させていただきたいというふうに思います。
○高崎裕子君 そこをこそ解決していかなければ本当の時短というのは実現しないという意味でも、ぜひ強力な指導をお願いしたいと思います。 前回の平成四年五月の法改正のときに、船員法の七十条の廃止によって法定定員が除かれました。そのとき私たちは、これによって部員定員の下支えがなくなり、労働条件が改悪される懸念があるという問題を指摘いたしました。特に十人未満は就業規則を届け出しなくてもよいということになるので、その対策を求めたという経緯もございます。そのときに運輸省は、十人未満でも就業規則の作成を十分指導するというふうにも言われましたし、仮に就業規則の届け出がなくても雇い入れ公認のときにチェックをするというふうにも述べられました。 船舶所有者の七一%に当たる八千三十四の事業者が届け出を除外されているという実態なわけですけれども、そこでお聞きしたいのは、十分指導するというふうに答弁をされましたが、この除外のうちどれだけ就業規則を作成しているのでしょうか。 〔理事矢原秀男君退席、委員長着席〕
○政府委員(高橋伸和君) 先生御指摘のとおり、平成四年の船員法改正におきまして、これまで七百トン以上の船舶について一律六名という甲板部員の定員が定められていたのが削除されたわけでございます。平成五年からこれが実施されたわけでございますが、その後私どもは地方支局に定員の厳正なる監査、さらに十人以上であったものが十人未満になるといったものについては、なぜなるのかということを特によくチェックしなさいということを指導しております。また、十人以上だったものが十人未満になったがゆえに就業規則を届け出なくてもいい、義務は外れるわけでございますが、それは出しなさいよということも指導いたしました。 それで、今回地方の支分部局にずっと聞いてみたわけでございますが、定員が減ったがために就業規則の届け出義務がなくなって、それで就業規則の届け出をやめたというところは今のところ聞いておりません。 それで、十人未満のいわゆる就業規則の届け出義務のない者がどのくらい届け出をしているかということでございますが、これも昨年、平成五年の十二月に調査を行いまして、四千十三事業者から届け出がなされております。十人未満の船員を使用します船舶所有者のうち約七百五十事業者近くが届け出を行っているということで、全体で約八千事業者、これが十人未満の船員を使用している船舶所有者でございますので、一割近くの者が届け出ている、こういう状況でございます。
○高崎裕子君 届け出をこのように支局で把握されているというのは一歩前進だというふうに思うんですが、実は私たちが聞いているところでは、わざわざ十人いるのを事業者が二つに割って就業規則をつくらないというやり方が実際には出てきているということがあるんです。これではやっぱり七十条廃止をしたときの懸念どおりのことが起きているわけで、骨抜きというふうに言わなければならないと思うんです。十人未満の場合、就業規則をつくらせるということを十分指導するということをもう既に答弁もされておるわけですから、当然運輸省としてもさらに就業規則をつくらせるということで強力な指導をここはお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(高橋伸和君) ただいま先生が例を示された件についてはちょっと私ども事実関係を承知いたしておりませんけれども、船員法の定員の趣旨にのっとって適切に定員が配乗されるように今後とも指導してまいりたい、こういうふうに思っております。
○高崎裕子君 次に私は、漁船員の方が水難事故における救難活動を行っているわけですけれども、その救難所員の身分保障に関する問題についてお聞きしたいと思います。 昨年五月のこの運輸委員会でも私は質問しましたが、救難所員の人たちは、本来は海上保安庁が任務に当たるべき水難救助にボランティアという身分で救助活動に日夜奮闘されているわけですけれども、北海道支部の昨年の出動件数の状況はどうなっているでしょうか。
○政府委員(井山嗣夫君) お答え申し上げます。 北海道支部の昨年の出動状況でございますが、全部で百四十六件について出動していただいております。内訳を申しますと、一番大きいのは例の北海道南西沖地震のときの七十三件でございます。その他の仲間の漁船といいましょうか、これに対しては四十二件。それからレジャー関係、釣りのお客様とかあるいは湖での事故でも頼まれたことがあるそうでございますが、そういうのを全部合わせまして三十一件。そのような状況です。
○高崎裕子君 それぞれ人命救助の数はどうなっていますか。
○政府委員(井山嗣夫君) 北海道南西沖地震でございますが、七上二件の出動に対して救助者二十五名でございます。それから、いわゆるほかの漁船に対しましては、四十二件に対して五十名救助されております。それから、レジャー等の観光船それから釣り審とかに関しましては、出動三十一件で救助者二百六十一名となっております。ただ、この二百六十一名のうち二百二十九名というのは、知床で観光船が機関故障を起こして、最後に陸へ上がってもらうときにここの水難救済会の人たちに協力をしていただいたというものでございます。
○高崎裕子君 出動件数百四十六件、それから人命救助は合計で三百三十六名ということになるわけですが、ここで私は大臣にお尋ねいたしますけれども、既に身分保障の制度化については平成三年九月のこの委員会で小笠原前議員が、そして私が昨年五月に質問をし、運輸大臣が身分保障について検討を約束するということがもう既にあるわけですが、その後もなかなかピッチが上がらないというのが現状なわけです。 私はこの身分保障の問題については執念を持っています。質問もしましたし、それから海上保安庁の方には何回も何回も私の部屋に来ていただきまして、しつこいぐらい来ていただきまして御迷惑もかけているというふうに思います。 なぜ私がこの問題に執念を燃やしているのかということなんですけれども、昨年、苫小牧で外国船が座礁して大量のオイルが流出して、私も現地調査に行ってまいりました。本当にしけで、こんな海に船が出せるのかというそういう荒れた海に命がけで必死になって救助をされている。それから、去年の北海道南西沖地震のときに、私も直後に、二日後ですけれども奥尻島に行きました。ふだんは二時間で行けるところを、これもしけのために十二時間もかけて島に行きました。津波で流された家などの破片が大量におびただしいほど流されて海に漂っている中で、この救難所員の皆様が本当に命がけの活動をされているわけです。この献身的な活動に私は本当に心打たれるものがあり、だからこそ、これがボランティアではなくて、本当にこれに報いるためにこたえていかなければならない、それがやっぱり政治の仕事だろうという思いをますます強くしているからなんです。 それで、ピッチが上がってこないという理由の大きな一つに、歴史的な経緯から漁船等を救助するのは同僚としての立場から当然だというふうに言われるわけですが、今の出動状況を聞いておわかりのように、漁船以外に特にレジャーとか水上スポーツそれから遊漁など、水難救助活動も従来のボランティアによる相互扶助的な救護活動型から国民的救護活動型というものに質的に変わってきた。さっきの数でも七八%がレジャーなどになっていることからもおわかりだと思うんですけれども、質的な変化がある。 それからもう一つは、北海道南西沖地震の例もそうなんですけれども、対策本部から捜索の協力要請があった。それを受けて、海上保安庁と連絡をとり合って、十四救難所、出動所員が二千七十一名、それから船舶五百九十四隻が出動して先ほどの七十三件二十五名の救助を行ったわけです。 このように、地震とか高潮、津波、こういう緊急救護に、つまり公的業務活動の分野にまでこの救難の活動というのは及んできているわけですね。ですから、改めてこれについては、こういう状況を踏まえて身分保障を法制化するということを本当に大臣に今私は強く求めたい。 そしてあわせて、水難救護法というのがあるんですけれども、これは明治三十二年にできた、一昔どころか本当に古い古い法律で、現状の水難救護の使命と役割とか活動の実態に十分機能し得なくなっているということもあり、北海道のこの救済会の支部では特別決議で身分保障の法制化とこの水難救護法を改正してほしいということもありました。私は北海道支部の支部長の清水さんともお会いして、この実態をお聞きしてもまいりましたけれども、ぜひ大臣、ここは身分保障制度確立のために本当にきちっと今やっていただきたいというふうに思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(二見伸明君) 日本水難救済会の人たちの先ほど例示されました北海道での活躍ぶりというのは本当に頭が下がる思いがいたしますし、先生が身分保障についてライフワークにするというお気持ち、私は全くわからないわけではございません。 ただ、どうなんでしょうか、これ法制化いたしますと、例えば消防団というのがありますが、地域の消防団というのはこれ出動の義務がありますね。私も消防団長だとか消防団の分団長の友達がいますけれども、火災の時期になると夜中もおちおち酒も飲んでいられません。それはもう義務がある。ところが、法制化すると当然そういうことになるんではないのかなというふうに思いますので、そこら辺をまず調整しなきゃならぬだろうと思いますし、社団法人日本水難救済会として、全国組織の本部として今どういうお考えを持っているのかということもやはり私も知らなければ、先生のおっしゃることはよくわかるけれども、本部としてどういう考え方を持っているのかということもちょっと意見も聞いてみたいというふうに思います。 むしろ海の男だから、海の男はそんな法律なんかなくたってやるんだよ、それがおれたちの伝統だよという意見もあるいはあるかもしれない。お気持ちはよくわかるけれども、ちょっと私に時間を与えていただけないでしょうか。 また、私が政府委員に質問するのは変な話なんですけれども、確かに何かありますと行きますね。助けに行った、救助に行った。それで、救助に行った本人が殉職というのかな、そういうことがあります。その場合はきちんとしたそれなりの補償制度というのがあるんだと思いますけれども、ここら辺もちょっとやはり検討しなきゃならぬのじゃないかというふうに思います。 私が政府委員に質問するというのは変な話なんで、ちょっと状況だけ説明してください。
○政府委員(井山嗣夫君) 今の災害補償の関係でございますが、これは一つは法律がありまして、海上保安官に協力援助した者等の災害給付に関する法律ということで、亡くなったとき、それからけがをなさって重傷が残った、そういうときに一応のレベルの補償がございます。それから、水難救済会で仮にお亡くなりになったとき、あるいは障害が残ったときには別途賞じゅつ金という制度がございまして、かなりの額を出せるようにしている。この辺は消防等と同じでございます。 それから、先ほど北海道の方のお話、私も先日お会いしましていろいろざっくばらんにお話をいたしました。制度的になかなか大変だということはよくわかる。ただおっしゃるのには、自分たちのやっている仕事がこんなに立派なことをやっているんだということをぜひ海上保安庁も世間に知らしめてくれ、こういう御要望もございまして、その辺はもう当然やるべきことだと思いますので、それはぜひやらせていただきたいと思います。
○高崎裕子君 大臣、身分保障すると拘束されてしまうのではないかというお話をされましたけれども、今現に海上保安庁から要請を受けて、そしてもう本当に義務化と同じ形で要請を受けてやっているわけですよ。そういう方が身分保障してほしいというふうに迫っている。ですから、やっぱりそこはそれを受けとめて、これまで身分保障は検討するというふうに大臣が言われているわけですから、その検討のピッチが本当に進んでいないという問題を私は指摘しているわけで、その上に立って、制度化するという立場で障害は何なのか、解決すべき問題は何なのかということで、ぜひここは進めていただきたいと思うんです。 大臣、一言御決意をお願いいたします。
○国務大臣(二見伸明君) 法制化する場合にどういう問題点があるのかも研究せよということでございますので、これは真っ正面から取り組んで研究したいと思いますし、私なりの結論も自分で出したいと思っております。
○高崎裕子君 今、広報を推進してこんな活動をしているということでやっていくということも言われました。 それから、待遇改善、出動手当、少しは進んでいると言うんですけれども、消防団が一人一回四時間で四千六十七円、これは時間はどんどん加算されていくわけですけれども、水難救済会の方は二日でも七日でも何日かけても一件四千円ということでは、時間が延びれば延びるほど格差があるわけで、この点ぜひ改善をしていただきたいと思います。一言。
○政府委員(井山嗣夫君) おっしゃるような差があることは確かでございます。それで、私どもとしましても徐々に上げてはきておりますけれども、おっしゃるとおり十分ではないと思います。今後ともいろんな手段を講じまして待遇といいましょうか、そういうときの気持ちをあらわすやり方を考えたいと思います。
○高崎裕子君 それでは、国際コンベンションの方をお尋ねします。 国際会議の開催で交付金を支出するということになるわけですが、特定の企業などが主催、後援をする会議にみずから免税制度を利用して多額の寄附をして、そしてその交付金を本来の運営に充てないで接待費とか土産代などに悪用するということがあってはならないというふうに思いますので、ここは厳重にチェックをしていただきたいというふうに思いますが、この点はいいですね。
○政府委員(豊田実君) 今回お願いしている法律の目的は、あくまで国際会議を誘致して国際相互理解を深めるという点にございまして、そういう意味で大事な寄附金でございますので、本来の目的に間違いなく使われるようにチェックシステムを確立したいと思います。
○高崎裕子君 障害者が観光を含めて移動するという場合、さまざまな障害が現実にはあるわけで、これは厚生省に二点お尋ねいたします。 視覚障害者から強い要望として出されているのが、自分の居住自治体から他の自治体、例えば北海道の道内の移動あるいは北海道から他府県へ移動するという場合に、介護すなわちガイドヘルパー、この制度を確立してほしいという要求が切実にあります。現在、ガイドヘルパーのネットワークがあるのは五十九の都道府県で、政令指定都市のうち四〇%の二十四カ所で、あとの六割の府県等にネットワークを促進させてほしいということで、そのためにはガイドヘルパーに対する補助額の大幅アップを図っていただきたいというふうに思います。この点が一つ。 それからもう一つは、観光を含めて移動に当たって盲導犬というのが視覚障害者の非常に重要なパートナーになっているわけですけれども、これも小笠原議員が最後の質問で盲導犬事業に光をということで寄附に対する免税を求めて、これは昨年から実施をされて大変喜ばれているわけです。私、北海道盲導犬協会盲導犬ユーザーの会の佐々木会長にも直接お話を伺い、また北海道盲導犬協会の常務理事の合羽井さんにもお話を伺ってまいりました。 厚生省は十年かけて年間五百頭育成体制を確保する計画だといいますが、全国に盲導犬を育成する施設というのは八カ所しかないんですね。計画自体は前進なんですけれども、問題は実現性があるのかという点です。今八施設で二十五人の指導員がおります。一人の指導員が一年間に育成できるのは六頭だ、二十五掛ける六で百五十頭が最大限の限界で、現在は毎年八十から百頭しか育成されていない。ところが、これでは五百頭はもちろん、毎年五十から六十ふやすということを実効あらしめるためには、指導員の育成、一人につき五年かかるんですが、これを高める。それから頭数をふやすのに繁殖犬をふやすということを考えると、今のメニュー事業費だけではとてもおぼつかないということがあります。 国の助成の拡充が必要で、この計画遂行のためにも盲導犬協会とよくよくこれは相談して実効をあらしめるための検討をぜひしていただきたいと思いますので、この点よろしくお願いいたします。
○説明員(冨岡悟君) 御説明申し上げます。 ただいま先生御指摘の視覚障害者のガイドヘルパーネットワーク事業、それから盲導犬の育成につきましては、視覚障害者の行動範囲を広げ、社会参加を進める上で大変重要な事業だと私どもは考えておりまして充実を図ってきております。 現在審議されております平成六年度予算案におきましては、このため厚生省で計上しております予算がございますが、それは障害者の明るい暮らしのメニュー事業と言われるものでございます。これにつきましては、手話通訳の育成、そういったものから、今申し上げましたガイドヘルパーネットワーク事業、それから盲導犬の育成といった数々の事業、広い事業を都道府県が選びまして実態に合った事業を実施するための予算でございますが、この予算を、一県当たりこれまで六千四百万円でございましたものを六千九百万円、七・八%増としております。この趣旨は、ただいま御指摘のございましたガイドヘルパーネットワーク事業をより普及するため、そして盲導犬をよりふやすため、そういったことに重点を置きまして増額いたしておるものでございます。 御指摘の点につきましては、今後とも十分力を入れましてその充実に努めてまいりたいと思っているところでございます。 以上でございます。
○高崎裕子君 終わります。
○委員長(和田教美君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。 それでは、これより両案のうち、船員法の一部を改正する法律案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 船員法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(和田教美君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 堀君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。堀君。
○堀利和君 私は、ただいま可決されました船員法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、新緑風会、公明党・国民会議、日本共産党及び二院クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 船員法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の事項について万全の措置を講ずべきである。 一、総労働時間短縮の社会的要請を勘案し、なお一層、基準労働期間の短縮に努めるとともに、補償休日労働について、可能な限り休日を確保するよう努め、その運用に当たって十分な指導を行うこと。 二、労働時間の特例に係る一定の期間の延長、及び時間外労働の労使協定について過重労働とならないよう適切な指導を行うこと。 三、漁船船員の有給休暇制度については、その労働実態等を踏まえ、早期に船員法への一元化を含めより一層の改善に努めること。 四、「指定漁船に乗り組む海員の労働時間及び休日に関する省令」の改正に当たっては、法改正の趣旨を踏まえ、本法との格差是正に努めること。 五、内航海運の船員の高齢化に伴う人員不足の解消を図るため、海員学校等船員養成機関の体制整備充実等抜本的な対策を講ずること。 六、内航海運における船員の労働条件・労働環境の改善を図るため、運賃・用船料の適正化に努め、内航海運業の一層の健全化を推進すること。 七、船員法の履行確保を推進するため、船員労働監査業務の徹底、必要に応じた船員労務官等の増員等船員労働行政体制の強化・充実を図ること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(和田教美君) ただいま堀君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(和田教美君) 全会一致と認めます。よって、堀君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、二見運輸大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。二見運輸大臣。
○国務大臣(二見伸明君) ただいま船員法の一部を改正する法律案につきまして、御熱心な御審議の結果、御可決をいただき、まことにありがとうございました。 また、附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重し、運輸省として十分努力をしてまいる所存でございます。 ありがとうございました。
○委員長(和田教美君) 次に、国際会議等の誘致の促進及び開催の円滑化等による国際観光の振興に関する法律案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 国際会議等の誘致の促進及び開催の円滑化等による国際観光の振興に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(和田教美君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田教美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(和田教美君) 次に、特定都市鉄道整備促進特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。二見運輸大臣。
○国務大臣(二見伸明君) ただいま議題となりました特定都市鉄道整備促進特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 首都圏を初めとする大都市圏における通勤通学時の鉄道の混雑率は、鉄道事業者の輸送力増強努力にもかかわらず、首都圏で平均でも二〇〇%を超えるなど、いまだ高い水準にあり、この通勤ラッシュの緩和が社会的に強く要請されているところであります。 この法律案は、このような状況に対応して、都市鉄道の計画的な輸送力の増強をさらに一層促進するため、本法律の対象となる工事に一定の鉄道新線の建設工事を追加する等制度の拡充を図るための所要の改正を行おうとするものであります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、既設の鉄道路線の利用者利便の向上に資する一定の鉄道新線の建設を本法律の対象工事に追加することとしております。 第二に、特定都市鉄道整備積立金の積立割合を、鉄道事業者の申請に基づき一定の範囲内で運輸大臣が認定することができるよう、積立金制度を弾力化することとしております。 第三に、特定都市鉄道整備事業計画の認定を受けた鉄道事業者は、天災その他やむを得ない事由がある場合には、運輸大臣の認定を受けて、当該計画の期間を十年を超える期間に延長できることとしております。 以上がこの法律案を提案する理由であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。 ―――――――――――――
○委員長(和田教美君) 次に、航空法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。二見運輸大臣。
○国務大臣(二見伸明君) ただいま議題となりました航空法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 我が国の航空法は、航空交通についての安全と秩序を維持するための基本的なルールを規定する法律でありますが、その具体的な内容を定めるに当たっては、航空交通が国際的な性格を有するものでありますことから、国際民間航空条約及びその附属書として採択された国際標準等に準拠して、航空の安全及び航空機の航行に起因する障害の防止を図るための方法等を定めることとしております。 今般、国際民間航空機関において、空港周辺の騒音問題が必ずしも十分に改善されていないことを背景として、昭和五十二年に強化された新しい騒音基準に適合していない航空機について、各国が一定の段階的移行期間を設定した上でその期間が経過した後にはその運航を禁止することを可能とする決議が採択され、これを受けて欧米諸国におきましてはこのような航空機の運航を制限または禁止するための措置が講じられているところであり、我が国におきましても所要の措置を講ずることが求められるに至っております。 また、航空従事者の資格制度につきましても、国際民間航空機関においてその見直しか進められてきたところであり、その結果といたしまして、操縦士に係る資格について、その存在意義が乏しくなっている上級事業用操縦士資格を廃止するほか、事業の形態と操縦に必要な操縦士の数に応じて必要とされる資格を定めることとする等、航空従事者の資格制度を定める国際民間航空条約の附属書の大幅な改正が行われたところであります。この附属書の改正においては平成六年十一月までに新しい制度へ移行する旨が定められており、我が国においてもそれまでに所要の措置を講ずることが必要となっております。 一方、今後の我が国の行政につきましては、内外の社会経済情勢の変化を踏まえ、簡素で効率的かつ国民の信頼を確保し得る行政を確立するため、その改革を進めていくことが求められており、航空法に規定する許可、認可等につきましても国民の負担軽減や行政事務の簡素化を図るため、所要の見直しを行う必要があります。 このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第であります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、国際民間航空条約の附属書に定める一定の騒音基準に適合していない航空機について、段階的にその運航を制限し、一定期間経過後は全面的に運航を禁止するための所要の改正を行うことといたしております。 第二に、航空従事者の資格のうち、操縦者に係るものについて、上級事業用操縦士資格を廃止し、定期運送用操縦士、事業用操縦士及び自家用操縦士の三区分とするとともに、各操縦士資格で行うことができる業務範囲を改めるほか、航空通信士に係る資格を整理する等の所要の改正を行うことといたしております。 第三に、航空機の一定の修理または改造について運輸大臣の検査にかわる確認を行うことができることとされている認定事業場について、軽微な整備または改造についても確認を行うことができることとするほか、国内航空の運賃及び料金について、一定の割引の範囲内の営業政策的な割引については届け出で足りることとし、また、スーパーシート料金等の一定の範囲内の料金の設定や変更についても届け出で足りることとする等航空法に規定する許可、認可等について整理及び合理化を行うことといたしております。 以上がこの法律案を提案する理由であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(和田教美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十七分散会 ―――――・―――――