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129回国会衆議院1994/03/30

予算委員会 第4号

発言数
248
登壇者
35
会派数
9
開催日
1994/03/30

会議録

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 これより会議を開きます。  平成六年度一般会計暫定予算、平成六年度特別会計暫定予算、平成六年度政府関係機関暫定予算、以上三案を一括して議題とし、審査に入ります。  まず、三案の趣旨について政府の説明を聴取いたします。藤井大蔵大臣。     —————————————  平成六年度一般会計暫定予算  平成六年度特別会計暫定予算  平成六年度政府関係機関暫定予算     〔本号(その二)に掲載〕     —————————————

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○藤井国務大臣 このたび、平成六年四月一日から五月二十日までの期間につきまして暫定予算を編成することといたしましたが、その概要について御説明申し上げます。  まず、一般会計につきまして申し上げます。  暫定予算が本予算成立までの応急的な措置であることにかんがみ、今回の暫定予算におきましても、人件費、事務費等の経常的経費のほか、既存の法令等により支払い期日が到来する経費などについて、暫定予算期間中における行政運営上必要最小限の経費を計上することとしております。  なお、新規の施策に係る経費につきましては、原則として計上しないこととしておりますが、生活扶助基準等の引き上げ、国立大学の学生の増募等教育及び社会政策上等の配慮から特に措置することが適当と認められるものにつきましては、所要額を計上することとしております。  まだ、公共事業関係費につきましては、暫定予算期間中における事業の継続的執行を図るため、一般公共事業につきましては、いわゆるNTT事業償還時補助を除く平成六年度予算額のおおむね十分の三を目途に計上することとし、その枠内において積雪寒冷地の事業については、特別の配慮を加える等所要額を計上することとしております。  地方交付税交付金、年金、恩給等の暫定予算期間中に既存の法令等により所要の支出を必要とするものにつきましては、それぞれの法令等に従い所要額を計上することとしております。  歳入につきましては、税収及びその他収入の暫定予算期間中の収入見込み額を計上するほか、公債金について、暫定予算期間中において財政法の規定により発行を予定する公債に係る収入見込み額二兆四千七百億円を計上することとしております。  以上の結果、今回の一般会計暫定予算の歳入総額は三兆八千二百八十六億円、歳出総額は十一兆五百十四億円となります。  なお、七兆二千二百二十八億円の歳出超過となりますが、国庫の資金繰りにつきましては、十五兆三千億円を限度として、必要に応じ大蔵省証券を発行することができることとしております。  次に、特別会計及び政府関係機関の暫定予算につきましても、一般会計の例に準じて編成いたしております。  なお、財政投融資につきましても、一般会計に準じ、所要の措置を講ずることとし、住宅金融公庫、国民金融公庫等三十二機関に対し、総額九兆八千三百九十億円を計上しております。  以上、平成六年度暫定予算につきまして、その概要を説明いたしました。何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 これにて大蔵大臣の説明は終わりました。     —————————————

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。長浜博行君。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 長浜博行でございます。  第三次の補正予算のときにも景気対策を中心に御質問をさせていただきましたが、今回暫定予算の際にも質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございました。  申すまでもなく、内政、外交と懸案事項が山積をしているわけであります。  昨日いわゆる減税法案が通過をさせていただきましたことによって、心理的には夏になれば若干減税分が戻ってくるのかなというような、国民の皆様にも少しの期待を提供することができたのではないかと思っておりますし、あるいは補正予算のときにも御質問をしましたように、景気もそろそろ明るい兆候が見えているのではないかな、こういった重大な景気の転換点に差しかかっているようにも思うわけであります。  しかし、外交は、後ほど御質問させていただきますが、北朝鮮の核問題を国民の皆さんが将来の不安材料として、年金問題とか福祉問題と同じかあるいはそれ以上に大変大きな問題としてとらえておられるわけであります。  私事で恐縮でございますが、私は五八年生まれのことし年男で若輩でありますが、あの朝鮮における動乱といいますか戦争のことが御記憶にある大先輩方は、やはり今回の北朝鮮の核疑惑、もう当時とは比べ物にならないような兵器の飛躍的な進歩もしているわけでありますから、ある意味で国民の皆様の中に大きな不安材料を抱かせてしまっている問題である、こういったことも事実ではないのかなというふうに思っております。  先ほどの景気に明るさが見えてきたというようなお話の中において、やはり何としても成立をしなければいけないのが平成六年度の予算でございます。国会議員の一人として大変残念ながら、まだ総括質疑にも入れていないような状態であります。  この予算が通ることによって、ある意味で、先ほど来申し上げました心理的な要件とは別の意味において、目に見えるような形において完全に景気の上昇が見られるのではないかなというふうに思っておりますが、かなりある種の問題が政局絡みになっているということが大変残念でならないわけであります。  私は、今回、先ほど来申し上げました外交、内政の問題をお聞きするに先立ちまして、あえてと申し上げますが、細川首相の佐川からの借入金の問題についてお尋ねをさせていただければというふうに思います。  総理におかれましては、大変こういう個人的な問題で、しかももう十年から十二年も前の、資料が残っていないというような問題に関しましても誠意のある御答弁をいただいているわけでございますが、この問題について一つ一つ、素朴な疑問を抱かれている方もいらっしゃると思いますので、お尋ねをさせていただければなと思うわけでございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。  まず第一に、これも正直申し上げて私どもも有権者の皆さんから聞かれる部分でありますのであえて素朴にお尋ねをしますが、なぜ佐川という会社から、あるいは佐川さんから借入金を受け入れる必要があったのか、銀行というものもあるわけでありますが、佐川さんからお借りになったのはどうしてかということについて御答弁をいただければと思います。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 なぜ銀行から借りずに佐川さんから、あるいは佐川急便という会社から借りたのか、こういうことでございますが、ごもっともなお尋ねだと思います。  我が国におきましては、借入する場合に、真っ先に銀行に相談するよりは、まず親族とかあるいは知り合いなどに相談をすることが多いのではないかというふうに思います。私の場合も、父の家の貸借人でもある佐川氏がたまたまおられましたのでお願いをしたというのが率直なところでございます。  また、既に申し上げておりますように、借入のカタとしては、湯河原の別荘に根抵当権を設定をいたしますとともに刀のつばを担保に提供をいたしまして、あわせてこの別荘を賃貸をしたわけでございますが、銀行であればこのつばを一体どの程度に評価をしてくれるか、そういう心配も率直に言ってあったということでございました。  それから、これも既に申し上げていることでございますが、実際に佐川氏は、当初一年で返済の契約を分割払いにしていただくなど柔軟な対応をしていただいたわけで、私としては、結果的にも銀行から借りるよりは経済的に有利な選択であったというふうに思っております。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 わかりました。  個人的な借金の中において、下世話な言い方でありますが、近くにお金持ちの方がいて、借りやすいからそこから貸してよと言ったら貸してくれた、そういうふうに理解をさせていただきました。  それから、佐川急便から一億円をもらい、ある意味で裏金として知事選等に流用をしたのではないかな、こういうような疑問をお持ちになっている方もいらっしゃるようでありますが、この点に関しても御説明をいただければと思います。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 一億円の借入に当たって根抵当権を設定したことは再々申し上げているとおりでございますが、この根抵当権は、登記され、公示されているものでございます。知事選挙のための裏金などの資金であれば、このような世間に目立つような方法で借りるというようなことはあり得ない話だと思うわけでありまして、この点からもぜひ御理解をいただきたい、こう思っております。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 これも再三御質問が既に諸先輩から出ているところでありますが、一億円の大変な金額であるという先ほど御指摘もありましたが、その借り入れの経緯であります。  林又七さんのつくった「竹之図」なるつばを担保として差し入れておられますし、それはこのいわゆる六点セットといいますか、予算委員会からも資料請求をしまして、昨年の十二月に提供をいただきました「覚え書」の写し、ここにも記録としてちゃんと残っておりますが、この「覚え書」に間違いはございませんでしょうね。総理、済みません、六点セットで御提出いただきました「覚え書」でございます。  この中の三番目に、「貸主は、」東京佐川急便でありますが、「本担保物件を善意で保管し、担保解除のときは完全な姿の担保物件を借主に返還する。」という項目が第三項でうたわれておりますが、当然のことながらこれはもう佐川からお手元に戻っているわけでございますか、お伺いいたします。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 第一点のお尋ねにつきましては、担保としてつばを差し入れたのかということでございますが、それはその記載のとおり、そのとおりでございます。  それから第二点につきましては、つばは、平成三年の一月三十一日に完済した際に返却をされまして、手元にございます。御要求があれば父の了解を得てお出しをすることも可能であると思っております。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 それと同時に、根抵当権の設定の登記をされていますが、これも委員長及び与党理事の御要請により格段の御配慮をいただきまして、登記の申請書が、百四条に関連をしてでありますが、提出をされているわけであります。  根抵当権の設定と根抵当権の抹消の登記申請書でございますが、これは御提出いただいたものと間違いはございませんでしょうか。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 今そこに示しておられる資料は、代理人としてお願いをいたしました司法書士の方で作成をされた根抵当権設定登記の関係資料であると思います。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 この根抵当権の設定に当たりましては、これまた収入印紙で五万円のものが八枚、四十万円という、これも高額だと思うのですが、四十万円の費用を払って根抵当権の設定をしているわけであります。これは当然総理がおつくりになったのでしょうから、総理が四十万円は御負担をされているわけでございましょうか。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 当然私の方で負担をしていると思います。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 御商売をされている方は当然おわかりになるし、あるいは個人でも借財をするときはそうなのでありますが、根抵当権が設定をされて、そしてまたそれが解除をされている、こういう意味合いにおいて、私は、この問題に関しては、借り入れの問題であって借り入れの疑惑ではないというふうに判断をしておるわけでありますが、それでもなお疑念を抱かれている方がいらっしゃるとお聞きをしたものですから、私は、再三で恐縮でありましたが、御答弁を求めさせていただきました。(発言する者あり)  それから、一億円を本当に返済をしていないと思っておられる方々もいますし、私が今こういった形で素朴な問題について御質問をしているにもかかわらず、大変厳しい不規則発言をいただきましたけれども、素朴な疑問として一億円を本当に返していないと思っておられる方がいますが、事実はいかがでございましょうか。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 根抵当権が設定をされたということが、もらったのではなく借りたことの何よりの証拠だと考えておりますが、この根抵当権が解除されているわけでございますから、返済がなされていると御理解をいただけるものと思っております。  また、佐川から提供していただいた最終的に残高がゼロとなっている貸付金台帳の記載、それから本件の貸し付けを行いました渡邉社長を背任で告訴した現佐川経営陣が完済を証明していただいた証明書などからも返済については明らかである、このように私は申し上げたいわけでございます。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 そして、これがまたポイントなんでありますが、残念ながら領収書がない、このようにおっしゃっているわけです。どうして領収書がないといいますか、出てこないんでございましょうか。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 平成三年一月に完済をしました後、これも何回か申し上げておると思いますが、事務所が四回ほど変わりまして、平成五年の三月に根抵当権を抹消した後も一度変わっておりますが、新たな事務所に入りますまで荷物を各方面に預けたりもしております。また、常時、用のなくなった資料は廃棄もしてまいりました。  このような事情から見当たらないわけで、私自身も領収書が一枚でも出てこないかと何回も探させているわけでございますが、残念ながらまだ見つかりませんで、大変御迷惑をおかけをしておりますことは申しわけなく思っております。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 領収書は大変大事なもので保管をしていくものではないかという御意見もありますが、確かに個人の契約の中において返してしまったらもうそれは必要はないと判断をすることが可能である書類だと思いますし、漏れ聞くところによりますと、日本新党という新しい政党をおつくりになった際の大混乱状況の中において、それで事務所を引っ越しされたとかいうことがなくなっているというようなことに関連するのかなと私自身勝手に想像をしたりしているわけでございます。  そしてまた、これが昨今の報道といいますか話題になっている点でありますが、提出書類の、特に領収書でございますが、判こがないじゃないかとか、収入印紙はどうしたんだ、こんな領収書が本物として通用するのかなというような御指摘を受けているわけであります。私が認識をしておりますのは、この提出をしていただいた六点セットでありますが、佐川からの写しということで提出をいただいているはずであります。  しかし、公党の責任ある方々が、やはりテレビでこんな領収書は通用しないというような発言もされているわけでありますから、これは領収書ではなくて私は控えのコピーと認識をしておるのですが、この点について御答弁を願えればというふうに思います。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 領収書は今お話がございましたように誤解を受けているようでございますが、何度もこれも御説明をしておりますように、佐川側に保存されておりました控えのコピーでございますから印鑑や会社名、印紙がない、それは当然のことであろうと思っております。  その他契約書類につきましても、作成過程の書類を佐川側がコピーをとって残していたものでありまして、これを当方に提供していただきましたために書類が不備であるとされたりいろいろ誤解をされていると思います。  契約関係書類として確かに不十分な点もあるかもしれませんが、しかし、銀行が当事者の一方となって作成した書類ではございませんで、事務所の者が弁護士の資格を持っているとかあるいは法律の専門家であったわけでもないわけでございますから、そしてもともと双方の覚書としてつくられたものでございますから、双方が納得している限り批判されるものではないというふうに思っております。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 私のお尋ねしたのは、ある意味において正直に私どもの事務所にもこういう素朴な疑問があるということで、当然私は理解をしているわけでありますが、いまだにそういう疑念があるということでお尋ねをしたわけであります。失礼の段をお許しをいただければというふうに思います。  あくまでも個人的な問題に関して、あえてこれも個人的な意見を申し上げさせていただければ、証人喚問というような要請が出ているようでありますが、深山さんという方、金銭の貸借に関する個人の問題に関して証人を、元秘書ということでありますが、現在民間人である方を呼ぶのはいかがなものか。  よく言われるときに、何だ、生原秘書も出たではないかというようにおっしゃられる方もいらっしゃいますが、あのときは生原さんに聞いてくれというような発言の中においてむしろ積極的に出たわけでありますから、こういったことも冷静に判断をしなければいけないというふうに認識をしているわけであります。ありがとうございます。  続きまして、いわゆるゼネコン疑惑、今度は事件でありますが……(発言する者あり)

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 御静粛に願います。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 この問題についてお聞きをしたいというふうに思います。  昨日検察当局は、最高検とか東京高検、そして東京地検の幹部が集まって首脳会議を開かれたようでございます。そして、これもまた報道でございますが、四月に前建設大臣の中村喜四郎代議士を起訴をして、何かそろそろ一連のといいますか、中央政界の汚職捜査も終えんを迎えているのではないかというような報道が出ているわけであります。この一連の問題に関しまして、法務大臣が答弁できる範囲で経過等あるいは捜査の進展状況等を御報告をいただければと思います。

三ケ月章法務大臣

○三ケ月国務大臣 いわゆるゼネコン事件の捜査状況につきましては、いろいろな事件がございまして、具体的に実数等を挙げて申し上げますよりも、政府委員の方が正確に事実を認識していると思いますので、もしよろしかったら、具体的な事実関係につきましては政府委員の方から御答弁をさせていただきたいと存じます。

則定衛法務省刑事局長

○則定政府委員 お尋ねの点に絞ってお答えいたしますが、言及されましたように、昨日、元鹿島建設株式会社代表取締役副社長であります清山信二被疑者を贈賄罪によりまして起訴いたしました。今月十一日に中村喜四郎衆議院議員をあっせん収賄の事実で逮捕しておりますが、この中村議員につきましては、なお現在捜査中でございます。  また、今後どのような捜査が行われるのか、この点についてのお尋ねでございますけれども、その内容自体はいわゆる捜査の秘密ということでございますので、現時点で、今後どのように展開するか、お答えさせていただくのは差し控えたいと思います。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 捜査のことでもありますし、御答弁ができないということもあるのかなというふうに思いますが、私自身強く意識をしていることは、いわゆる疑惑事件において、その談合の体質が建設業界だけではなくいろいろな日本の経済行為の中において今問われている問題ではないかなというふうに思うわけであります。  ゼネコンといいますとゼネラルコンストラクション、総合建設業者というのですか、この方々が、ある意味で大変不名誉なゼネコンという名前が定着をしてしまったようでありますが、それ以外にも、例えば昨年の十一月には自治体発注の大型映像装置の入札に絡んで大手電機メーカーの六社ですか、公取委の立入検査を受けたということも報じられていますし、あるいは同じように全国各地の自治体の上下水道の処理システムにおいても計器メーカーが独禁法違反の疑いがあるとして公取委の立入検査を受ける、こういったような、ある種の、日本における経済行為の中において、正しい言葉で言えば調整機能といいますか、まさにゼネラルの部分に入ってくる、そういう能力を持つところの調整機能が不幸な事件を起こしているというように思えてならないわけであります。  そこで、大変恐縮でありますが、ゼネコン問題から発しましたので建設大臣にお伺いをしたいわけであります。  各種の入札の問題とかあるいはこの種の問題を改善しようとして各業界あるいは各省庁が御努力をされていると思いますが、建設省としては不幸な事件を再び起こさないような形でどのような対応を考えておられるのか、御答弁を賜れればと思います。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○五十嵐国務大臣 お答えを申し上げたいと思います。  公共事業をめぐる相次ぐ不祥事件につきましては、殊に建設業界の指導監督の責にある建設省といたしましては、本当に深く責任を痛感している次第であります。国民に行政不信、ひいては政治不信を招いておりますことを大変残念に思っているような次第でございます。言うまでもなく、発注者、受注者ともに襟を正して、全力を挙げて国民の信頼を回復するように努力をしなければならない、こう考えている次第であります。  昨年、中央建設業審議会に特別委員会を設けていただきましてこれらの問題について御検討いただいて、特に入札・契約制度の改善に関して、昨年の暮れ、大変精力的な御検討の結果おまとめをいただきまして、その建議を中心に私どもとしては具体的な改善の方向を出しておりまして、今年に入って、一月の十八日に閣議でお決めをいただきました公共事業に関する入札・契約制度改善に関する行動計画というのを出させていただきました。これは、その間の経過の中でガット・ウルグアイ・ラウンドにおける審議であるとか、あるいは日米建設協議等の経過もあったわけで、これらの点も含めて行動計画を出させていただいた次第であります。  一方、建設省の内部に事務次官を本部長として業務改善推進本部を設けまして、ここでこれらの建議等をどう具体的に実施していくかということについて鋭意取り組んでまいりまして、ややそれらの取り組みの結果がまとまってまいりましたので、三月、もうあとあした一日残すところでありますが、恐らくあすの日付で一定の通達がなされることになろうと思いますが、それから四月、五月、六月と各月々に分けてそれぞれしっかりした方針を示してまいりたい、こういうぐあいに思っている次第であります。  ちなみに、明日出されるであろう方針の一、二をちょっと御紹介申し上げますと、各地方建設局にそれぞれ入札監視委員会を設置する、これは有識者による第三者構成のものを設けていこうと考えているところであります。あるいはまた内部としては、公正入札調査委員会の設置、これも各地建で設けて、例えば先ほど御指摘にございました談合情報等がありました折には、これを公取の方に直ちに通報するというようなことも含めてそれぞれ指示をしてまいりたいと考えている次第であります。あるいはいつも問題になっている工事完成保証人制度につきましても、相保証の業者は保証人としては認めないというような方針等も通達をしたいと考えております。  なお、四月には建設業法の改正について、あるいは五月におきましては一般競争入札等の新年度事業への適用等についてのそれぞれ指示をしてまいりたい、このように考えておりまして、この機会でありますので、総力を挙げて国民の信頼を回復するように行政も業界も挙げて努力をいたしたいと考えておる次第であります。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 今お話がありましたように、御省の業務執行改善推進本部ですか、学識経験者など第三者を委員とする入札監視委員会を設置をされて、そしてまた、何か違法なところがあったら勧告も出されるということでありますから、その対応に期待をしたいなというふうに思っております。  続きまして、先ほど申し上げました北朝鮮の核兵器開発の問題についてお聞きをいたします。  総理も二回にわたって金泳三大統領と会談をされ、そして金大統領は中国に行かれて江沢民国家主席ともこの問題で話を詰めておられるようであります。そしてまた、この予算委員会が始まる前にKBSのテレビを見ておりましたら、李大使とおっしゃっておられましたけれども、北朝鮮のタイの大使の方だと思われますが、かなりこの問題に関しては強硬な姿勢をとっておられるというような状況も見られます。また中国も、経済制裁を含むところの安保理の制裁決議というものはいかがなものかというようなことで、議長によるところの勧告とか若干弱いものになってくる、こういうようなお話も伺っておりますが、まず最初に、総理大臣からこの一連の北朝鮮問題、核の問題について御答弁を願えればと思います。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 首脳会談におきましては、金大統領との間で、北朝鮮の核兵器開発問題が北東アジア地域の安全保障上の最大の懸念材料になっているという認識で一致をしたところでございます。その関連で、国連における対応を含めまして、日韓両国あるいは米国、中国を初めとする関係国間の緊密な協力のもとに解決を目指していくことが重要であるという認識も当然のことながら共有をした、こういうことでございます。  また、国際社会が一致団結して北朝鮮に対する確固とした姿勢を貫いていくということが何よりも肝要であろう、また、常に対話の窓口をあけていくという努力もしっかり堅持をしていく必要があろう、こういうことを話し合ったところでございます。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 さらに、安保理事会あるいは国連で何らかの対応がなされたとき、当然、加盟国である我が国としても、これまたある方策なり、あるいは法案なり対応を考えていかなければならないというふうに思っておりますが、この点についても外務大臣から御答弁を願えればというふうに思います。

羽田孜新生党・改革連合外務大臣

○羽田国務大臣 ただいまの段階は、国際原子力機関でありますIAEAの方から国連の方に、先日行われた北朝鮮における核の査察の状況について報告があるということでございまして、これから本格的な話し合いというものが進められていくのであろうというふうに思われております。いろいろと報道があるわけでございますけれども、まだ具体的にこういった問題が議論されておらないというこの段階におきまして、その内容について、日本がどういう対応あるいはどんなことが必要であるかということは、まだ今申し上げられる段階ではなかろうというふうに思っております。  いずれにいたしましても、今総理の方からも御答弁がありましたように、これは北東アジアというだけではなくて、世界全体がこの問題に対して大変懸念を有しておるということであるわけでございまして、何とか国際社会の声に素直に北朝鮮が心を開いて対応してくれる、このことを私どもは望み、また、そういったことが行われるようにいろんな形で働きかけていきたいというのが現段階であることを申し上げたいと存じます。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 IAEAの査察チームが満足ができるような形での行動を、そしてまた、NPTを脱退するというような物騒な発言も出ているわけでありますが、東アジアの安定あるいは世界の安定のためにも、この朝鮮半島における日本の、平和国家日本の果たし得る積極的な役割があるはずと思いますので、ぜひ御尽力をお願いをしたいなというふうに思っております。  最後に、国内問題で、景気動向であります。  補正のときの予算委員会のときにも御質問をいたしましたが、あのころも民間住宅の着工戸数とか、それに伴うところの白物家電なんかはかなり堅調に推移をしてきたと思いますが、その後も、例えば一昨日総務庁が発表した家計調査で、個人消費が四カ月連続して前年水準を上回っているとか、あるいは昨日経企庁が発表いたしました景気指数が四カ月ぶりに上昇をしているとか、景気底打ち宣言なるものがあるのかどうかわかりませんし、それを求めていいのかどうかわかりませんが、そういった経済環境のある意味での好転を踏まえて、経企庁長官の御所見を求めたいと思います。

久保田真苗日本社会党・護憲民主連合経済企画庁長官

○久保田国務大臣 景気の動向が、明るい指標がふえてきていることは確かにそうだと思います。  おっしゃいますように、個人消費が特にことしに入って好転しているとか、住宅投資が非常に好調であるとか、あるいは設備投資の面でも、機械受注については下げどまりの兆しが出ておりますとか、また生産指数が、一月が前月比一%増、二月、三月についても増の予測が立っているとか、在庫調整がやや進展しているとか、それから企業の業況判断は下げどまりの傾向が出ておりますとか、それから、おっしゃいました景気動向指数が、先行指数は六〇と、九カ月ぶりに五〇%を上回り、一致指数は、四カ月ぶりに五〇%を上回って、八五%だというようなことがございます。  ですから、この芽をぜひ育てていきたいということでございますけれども、その一方に、相変わらず雇用で失業率の高まりが見えますとか、また百貨店、スーパー等の販売額は相変わらず前年割れでございますとか、そういった面の心配もございますので、経企庁としては、まだ総じて景気は低迷の状態にあるというその基調の判断を変えているわけではないのでございます。  しかし、二月に実施いたしました大規模な景気対策によりまして、これからも引き続き公共投資、そして住宅投資も好調に推移すると考えますところから、こういう明るい面の指標の自律反転の機能と相まちまして、本年度は本格的な回復軌道に乗るものという判断を持っております。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 昨日発表されました対外経済改革要綱の中でも、内需主導型経済成長の必要性が特に強調をされていたように思われます。また、内需拡大策として、財政、金融両面においても対応の用意があるというような部分もお見受けしているわけであります。  その中において、当面の経済運営、今久保田長官もおっしゃられましたが、「総合経済対策の着実な実施及び平成六年度予算の早期成立に努める。」という文言がこの中に書かれているわけであります。こういった面も含めまして、そして、先ほど来申し上げておりますように、景気が回復基調にある中において平成六年度の本予算の審議が待たれているわけでありますが、総理大臣の御所見を例えればというふうに思います。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 景気の状況につきましては、今久保田長官の方からお話があったとおりでございます。少しでも早く本格的な回復軌道に乗せていくために、総合経済対策などの速やかな実施が必要であると思っておりますし、また本予算につきましても、できる限り早く成立させていただくことを願っているところでございます。

長浜博行さきがけ・日本新党

○長浜委員 これにて質疑を終了させていただきます。  どうもありがとうございました。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 これにて長浜君の質疑は終了いたしました。  次に、越智通雄君。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 平成六年度の暫定予算の審議、私どもは今まで自民党として、補正予算を二度にわたりまして、また今回もこの早期の審議に協力してまいりました。第二次補正予算は早く出してくれと言うにもかかわらず、政府は十一月三十日に出しました。その翌日、十二月一日に私越智通雄が冒頭の質疑をここでさせていただきました。第三次補正につきましても二月の十五日に出てまいりまして、二月十八日にこの委員会がスタートしているわけであります。  そして暫定予算は、実はきのう私どもは国会に資料が提出された後初めて見て、きょうもう直ちに質疑をせねばならない。予算の成立、国民生活を考え、その実現に最大限の協力、努力をしてきたところでありますが、しかし、今ここで予算委員会を再開するに当たりまして、今日までの経緯を一遍振り返って、細川総理初め皆さんによく反省をしていただきたいと思っております。  私は二月の二十二日、この席で第三次補正予算のいわば締めくくりの質問をさせていただきました。その冒頭で申し上げたことは、十月四日の質疑以来ずっと主張し続けてまいりました細川総理の佐川急便疑惑に対して、資料の提供と証人の喚問を要求したわけであります。真相の解明はないがしろにすることはできません。  総理という方が一億円という大金について、極めていろいろ問題を起こしている佐川急便という運送会社との関係があり、単にそれにとどまらず、他の証券取引その他についても疑惑を持たれている。この疑惑を晴らすことが日本の政治にとって何よりも大事だ。そしてそれには人証と物証、証拠書類と証人の喚問が必要だということでお願いをさせていただきました。  それに対して、山口委員長はその二十二日の質疑の終わるときに、国会法百四条に基づいて書面の要求をするということをお決めいただきました。ここに出席する全与野党の政党が賛成して成立したわけであります。それに基づいて直ちに、二月の二十二日、衆議院議長土井たか子さんが記録の提出を要求されているわけであります。各方面、三方面でございますが、法務省に対し、東京地方検察庁に対し、そして国税庁に対して要求されました。  これは、金銭消費貸借契約書、佐川さんと細川さんの間での借金証文の原本を見たい。それから細川さんの個人の確定税務申告書、五十七年から平成四年まで、本人が持っているか、複本と申します、あるいは控えと申します。あるいは税務署が持っているか、これが原本であります。見たいと。そして返済されました一千万円、現金で十回に分けて返したとおっしゃっているわけですから、それの領収書あるいはその入金を示す佐川急便自身の帳簿、これを見たい。さらに、湯河原の別荘に対しての根抵当権を設定した契約書、これについても原本を拝見したい。このことは、国会法百四条に基づく、法令に基づく院の意思として行政三官庁に対して出されたのであります。  それに対して、三月九日に来た回答はどう書いてあったかというと、法務大臣三ケ月さんの名前で、土井議長に対し、「要求に係る根抵当権設定契約書は、法律上当省において保管する扱いとなっておらず、現に保管しておりませんので、ご要求に応ずることができません。」先ほどいろいろ長浜委員がお見せになっていたのは、我々の要求した書類そのものではありません。そのときの手続をとった関係書類を見せていただけで、契約書そのものは本人に返したからないという御返事でございます。まあ、いわば空振りになっちゃっているわけです。  そして、東京地方検察庁からは、検察等捜査当局がいろいろ集めた資料というものは、刑事訴訟法四十七条の趣旨に照らしますと、「今回の提出要求に係る記録を提出してその内容を公にし、あるいはその前提として当該記録の存否を公にすることは相当でないと判断されますので、ご要求には応じられません。」回答は、ノー回答であります。  ここで言われているのは、書類としては佐川急便の帳簿の問題であり、同時に、佐川急便と細川さん個人との金銭貸借の契約書そのものであります。写しは既に出してあるじゃないかとおっしゃるかもしれませんが、写しには日付の改ざんをされた嫌いがありまして、コピーでございますから、原本を見たいと。そして、その原本は、総理御自身の出された、国会に出された書類で、恐らく捜査当局にあるでしようと書いてあるわけですから、ですから要求した。あるかないかも言えない。  そして、第三番目の、国税庁に対する要求に対しては、「税務職員には、国家公務員法上の守秘義務とともに、所得税法、法人税法等により国家公務員法よりも重い守秘義務が課されている。」「以上の点を踏まえ、本件提出要求について検討したところ、これを提出することはいたしかねる。」非常にはっきりとノーという答えが文書でもって土井議長に来ているわけであります。議長から委員長を経由して私どもは拝見いたしました。甚だ遺憾に考えております。  国会法百四条、よく御存じと思いますけれども、「各議院又は各議院の委員会から審査又は調査のため、内閣、官公署その他に対し、必要な報告文は記録の提出を求めたときは、その求めに応じなければならない。」と書いてあるのです。応じることができるとか、応じても応じなくてもいいと書いてあるのじゃないんです。これはもともと憲法六十二条に基づく法律でありまして、この法律に対して、先ほどの根抵当権の話は、返したとおっしゃるならそれは省くとしても、まず、法務省刑事局長が来ているようでございますが、私どもも実は理事会でさんざん議論いたしました。その議論と同じことになると思いますけれども、この委員会の場でもう一遍御意見を承りたい。  刑事訴訟法四十七条は、捜査の資料は公判の開始前に見せちゃいけないということしか書いてないんですよ。佐川急便の公判は既に始まっているんですよ。そして、その公判に対して出した証拠書類の中には入っていないんですよ、この我々の求めている書類は。裁判所にも出していない書類、だけれども、佐川急便から持っていった段ボール箱何百箱の中にあるかもしれない書類、その書類を見せてくれと。  それに対して、見せられない。あるかないかもわからない。本来裁判に必要ないものまで持っていったのなら、その会社に返すのが原則でございますよ。段ボール箱で書類を持っていくときに、一々本当に必要かどうかわからないかもしらぬ。たくさんごそごそと持っていったかもしらぬ、検察事務官の方々が。裁判が始まるまでにそれを全部読んで、皆さんの中では「物読み」というのです、それを。「物読み」を済ましたら、要らぬものは返すのが当たり前なんです。その返すべきものの中にあるかないかも言えない。刑事訴訟法四十七条は国会法百四条よりもそんなにも強い法律ですか。まず、刑事局長の御見解を伺いたい。

則定衛法務省刑事局長

○則定政府委員 お答えいたします。  国会法百四条によります記録提出要求は、国政調査権を十分に機能させるために認められた重要な機能であり、また法務、検察当局といたしましても法令の許す範囲内で最大限の協力をすべきものと考えておることは事実でございます。  他方、今御指摘の刑事訴訟法四十七条は、本文で、訴訟に関する書類は、公判開廷前に公にしてはならない、と記述しているわけでございます。その趣旨は、関係者の名誉、人権を保護し、かつ現在及び将来における捜査、公判に対する不当な影響を防止しようとすることにあると考えております。  一般に、特定の証拠のあるなし、存否、またはその内容、その他捜査の秘密に属する事柄を公にするか否かの判断は、すぐれて検察当局におきます捜査、公判の実務と密接な関係があるものでありますから、要求に係ります書類を提出してその存否及び内容を公にすることができるのは、刑事訴訟法四十七条が保護しようとする公益と、当該記録提出の要求によって得られるべき公益を、当該記録の保管者として提出要求を受けた検察当局において比較考量し、後者が優先する場合に限られるものと、こういうふうに理解しておるわけでございます。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 刑事局長が今おっしゃった言葉は、かつて委員会で法務大臣がそういう答えをしたことがあるというだけなんですよ、明らかにすることと秘密を守ることとの両方のと。しかし、法文上はそんなことは書いてないわけです。そうですね。  第一、百四条で我々が要求した今度のこの資料は、今裁判、公判をやっている佐川清さんと渡邉廣康さんですか、これの特別背任罪の裁判でしょう、特別背任罪の裁判に、佐川清さんが細川さんに金貸してやってくれと渡邉さんに頼んで、渡邉さんが窓口になって一億貸したんでしょう、どこに関連があるんですか。どこにそれを出すことによって失われるべき個人の秘密があるんですか。全く言いがかりだと私は思いますが、いかがですか。

則定衛法務省刑事局長

○則定政府委員 具体的事件の捜査、公判に即して答弁しろ、こういうことでございますので、いわゆる東京佐川急便事件の渡邉廣康被告に係ります公判の状況について御説明させていただきたいと思うわけでございます。  この事件につきましては、平成四年九月二十二日から本年三月七日までの間に東京地方裁判所におきまして実質二十九回の公判が開かれておるわけでございます。その公判におきまして、被告人は全面的にこの罪の成否を争っております。  具体的に申しますと、特別背任罪におきます図利加害目的はない。それから、融資先や保証先企業に自分としては返済能力がないとは思っていなかった。東京佐川急便に財産上の損害を生じさせるとは考えていなかった。また、貸し付けや債務保証につきましては、よく知らなかった。みずから東京佐川急便に財産上の損害を負わせたものではないなどと、全くこれを争っておるわけでございます。多くの供述調書、検察側が申請しておるわけでございますが、ほとんどそれにつきまして不同意ということになっております。  共犯者が何人かおりまして、それらの共犯者から証言で関係証拠を得ようという立証活動を続けておるわけでございますが、不幸にも本年に入りまして渡邉被告人が体調すぐれずということでございまして、実質審理が進んでいないわけでございます。  こういう状況でございますから、具体的に今後どういう検察手持ちの証拠で立証するか、これは被告人、弁護人側の対応いかんでございまして、また、被告人、弁護人側の対応いかんは、検察側がいかなる証拠を手中にしておるのか、これにつきましてまた変わってくるということでございます。  したがいまして、先ほど申しますように、検察がいかなる関係証拠を入手しておるのか、またその内容はいかなるものであるのか、これをこの段階で明らかにするということは今後の公判運営上、非常に支障が生じる、こういうおそれがあるものでございますから、その存否を含めまして明らかにすることができないということでございます。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 則定さん、あなたと私は同じ佐藤内閣で秘書官をやっていた。今の答弁の自信のなさ、日ごろの則定君じゃないという感じでございますよ。だって、もう本人は保釈しているのですよ。二十九回も裁判をして、そのときに使っていない書類ですよ。本人は保釈しているのですよ。人は帰すけれども、物は返さない。何ですか、これは。その物が段ボール箱に入っているかどうかまで言えない、これは国会法百四条を何と心得ているか。  委員長、衆議院としては、行政府に対して怒りを持って抗議しなきゃならぬ。大変失礼なというか、大変な問題だと私は思います。  時間の都合上、次に行きます。  国税庁、あなた方の答えてきた中には、国家公務員法という引用がある。国家公務員法百条というものは、読みましょう。「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする。」二項が「法令による証人、鑑定人等となり、職務上の秘密に属する事項を発表するには、所轄庁の長の許可を要する。」三項は「前項の許可は、法律又は政令の定める条件及び手続に係る場合を除いては、これを拒むことができない。」と書いてある。  国会法百四条に基づく書類の提出が、法令による証人または鑑定人等となる、これよりもうんと下なんですか。所属庁の許可を得なきゃいけない、所属庁の長は許可を拒んじゃいかぬと書いてある。何であなた方はこの国家公務員法百条が国会法百四条よりも高いと、重いと御判断なさるのですか、伺います。(発言する者あり)

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 御静粛に願います。

三浦正顯国税庁次長

○三浦政府委員 お答え申し上げます。  国公法百条第二項及び三項によります守秘義務の開披の規定の適用がございますのは、国家公務員が法令による証人や鑑定人になった場合でございまして、具体的には、刑事訴訟法による証人や鑑定人になった場合、それから民事訴訟法に基づいてこういったケースで裁判所が証人尋問を行う場合、あるいはまた議院証言法に基づいて各議院が証人喚問を行う場合がこれに該当するということは承知しております。  しかしながら、御指摘の国会法百四条に基づきます記録の提出要求につきましては、これまで国公法百条第二項に規定する「法令による証人、鑑定人等」となった場合に該当する例とは考えられていないというぐあいに承知しております。(発言する者あり)

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 大変けしからぬ解釈でございまして、今お話もありましたように、これは久々の発動なんですよ。昭和二十九年に肥料の硫安の事件のときに使って以来ですから、何年ぶりといいましょうか、三十九年ぶりだか四十年ぶりですよ。前例がありっこない。百四条は百条よりも下回っているという解釈をしている。冗談じゃありません、私から言えば。大変けしからぬ話であります。  時間の都合で先へ進みます。  それならば、委員長、聞きたい。国会法百四条は、満場一致で決まったわけです。何を意味するか。これらの資料はどうしてもこの審議のために必要だということをみんなが認識したから百四条でいこうと言ったのですよ。もし百歩譲って、国会法百四条がそれだけの強さのない条文だとするならば、もっとパワフルな条文を使ってでも委員会全員で認めた必要な資料を手に入れるべきではないですか。委員長に答えを求めてもなにかもしれませんが、私は、うなずいていると思う。あなたが提案したんだからね、理事会で。  それはどういう法律であるか、これが議院証言法ですよ。議院証言法というのは、あなたの大先輩、浅沼稲次郎さんが提案理由で説明しているんですよ、御存じと思いますけれども。そして、国会法とこの議院証言法は昭和二十二年の十二月に、同じころにできている。国会法の方が先、議院証言法の方が後。そして、その提案理由の中で、国会法でいろいろ書いたけれども、「これに関する国会法の規定には足りない点がありまして、」これは提案理由の言葉の中ですよ。今会期中に議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律をつくらなきゃいかぬといってできたんですよ。事案は、隠退蔵物資の特別委員会です。そうですね。これ使おうじゃないですか。これでやるべきですよ。  議院証言法では、これまた第一条ははっきり同じことが書いてありますよ。「各議院から、議案その他の審査又は国政に関する調査のため、証人として出頭及び証言又は書類の提出を求められたときは、この法律に別段の定めのある場合を除いて、何人でも、これに応じなければならない。」と書いてある。そして、言われた人が公務員あるいは公務所であった場合には、出せ、出せない、そのときには理由を疎明しろ。その理由がもっともだと思わないときは、委員会は内閣に向かって、なぜだともう一遍声明を求めることができる。内閣は、それは国家の重大な利益に悪影響を及ぼす旨の内閣の声明を出すかどうかを判断せにゃいかぬ。十日以内に声明が出ないときには、ちゃんと資料を出さなきゃいかぬと書いてある。  国会法とこの議院証言法は——衆議院はだれか来ているかな。法制局、お答えください。私の理解では、国会法と議院証言法はいわば、何と言えばいいんでしょうか、基本法と手続法というか、刑法と刑事訴訟法というか、むしろそういう補完関係にある、このように思われますから、この議院証言法で書いてある国家の重大なる不利益になる場合以外は、提出すべきだ。本当は国会法の精神もそうだと思う。議院証言法と国会法はどういう関係と衆議院法制局は考えているのか、御見解をいただきたい。

和田文雄衆議院法制局長

○和田法制局長 お答え申し上げます。  議院証言法と国会法の、特にその百四条でございますが、これとの関係につきましては、国会法が国会におけるルールの基本を定めておるという意味においては、国会法が確かに基本的な法律であろうというふうに思います。ただ、百四条、いかにも規定が不十分であるということから議院証言法が設けられたというのは、その提案理由にただいま先生が御指摘のようにありましたもので、具体的な事案についてさらに詳細に規定した、こういうふうに理解しております。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 私と同じ意見です、それは。国会法の中には、国会と国民の関係、国会と行政府の関係というのはわずかに四条くらいしかないのです。そのうち、百五条は切られているわけだ。国会図書館の条項は、国会図書館法ができたときに切られている。三条だ、残っているのは。だから、足りないから、国会法が足りないからこの議院証言法ができた。議院証言法を使って、我々委員会全員で認めた必要な書類が手に入るように私は努力すべきだと思いますが、委員長、どうお考えですか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 理事会において相談をいたします。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 ここで委員長を余りいじめるのはやめましょう。委員長は一番国会対策は長いんだし、与党の最大政党の責任者なんだから、この委員会においては。議院証言法に基づいて、我々が要求したこの書類を出させるようにしてほしい。さっきここで長浜さんという細川総理の元秘書をされていた方がお伺いなすった。元秘書の方でもあの程度の疑問は当然持つわけです。本当に返したのかな、もらったのかな、借りたのかな。そうでしょう。みんな思っている。それで、細川さん、失礼ですけれどもそんなに返すほどお金があったのかな、そういうことから資料を要求しているのですよ。この資料に対して、議院証言法できちんとやっていただきたい。  そこでもう一つ、国税庁の方に聞きたい。確定申告書というのは、そんなに秘密のものですか。あなた方は、納税者の理解を求めないで、所得税額一千万円を超えた人はどんどん新聞に発表しているじゃないか。そうでしょう。一千万円以上の納税者は発表できるのに、総理大臣や県知事さんみたいな人だったら見せりゃいいじゃないか。何でそんなに見せないんですか。その理由を聞きたい。(発言する者あり)

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 御静粛に願います。

三浦正顯国税庁次長

○三浦政府委員 公示制度についてのお話もございました。  公示制度は、これは、高額納税者に対します貢献を明らかにすることによって、一般国民の税負担に関する正しい認識を助けて、あわせて納税者がみずから正確な申告をする慣例を身につけるということを間接的に促して、まあ言ってみますと、申告納税制度の円滑な実施を図ろうとする、そういう制度、これに基づきまして高額所得者については公示制度がございます。  一方で、確定申告書、これは、全納税者の確定申告書は、それぞれの各納税者の具体的な所得あるいは収入、収入に係ります経費、その他もろもろの情報が記載されておるわけでございますので、個人のプライバシーの問題あるいは第三者に関する問題等々もございますので、これを開披することは避けなければならないというぐあいに考えておるわけでございます。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 全くとんでもない答弁をされているんですよ。  法令に基づいて要求されているということ、これが一つ。もう一つは、最高の権力者です、公人ですよ。知事の場合でもそうですよ。細川さんのを見せたら一般のほかの人のもみんな見せなきゃいけないか、そんな話じゃないんですよ。極めて限られた人の話です。そして、手続的にもきちんとしているものです。これを答えていない。私どもとしてはこのような回答をよこされて、はあそうですがと、衆議院としておかしいと思いますね。  話はちょっと変わりますけれども、細川さんの実は去年の所得、これも国会に出ていないんですよ。これは法律の不備みたいなものですけれどもね。  我々国会議員は、資産の公開法というのがありまして、それから行為規範というのがありまして、資産というのは収入の蓄積みたいなものだ、両方出さなきゃいかぬ。出していますよ、私ども、確定申告書の写しを。確定申告書がない場合には自分で書かなきゃいかぬ。収入が幾らですよと、二十項目ぐらいある。議員ならばちゃんと出している。何で細川さんは出ていないんだ。これは法律の不備ですね。去年は、参議院議員が半分で衆議院議員が半分のときは、両方の議院に出さないんですね、これは。大変おかしな格好になっているんですよ。そういうことで、これはいずれ直していかなきゃならない。資産の方だけは出る。収入の方は出ない。  だけれども、こういう申告書というか、収入がどうだったか、これは細川さんが、自分が確定申告書の写し持っていないというのも不思議だし、非常に遺憾に思うんですけれども、持っていないなら、あなたはそれを御自分で調べて国会に報告してもいいわけです。調べる方法はあるんです。あなたが税務署に行って、総理が税務署に行って、税務署の持っている確定申告書を見せてくれろと言ったら、これは見せるんですよ、手続上は。総理が行く必要がなきゃ代理人でいいんです。代理人は、何も身内じゃなくていいんですよ。ちゃんと公正なだれか、衆議院の職員でも、委任状を渡して行かせればいい。熊本西税務署にファイルされているはずなんだ。取り寄せたっていい、国税庁にでも。  その代理人をよこせば、これもまあ不思議なルールですけれども、写真を撮っちゃいかぬ、コピーしてもあかん、書き写せというルールになっているんですね、実際には。しかし、書き写した場合には、その書き写したものが原本と相違ないという証明といいますか、それは税務署がします、このように私は従来やってきた例があるからそう認識していますが、確認しておきます。間違いないですね、国税庁。

三浦正顯国税庁次長

○三浦政府委員 端的にお答えいたしますと、証明することをあり得るということでございます。  確定申告書の書き写しをしたものにつきまして、原本と相違ないかという証明を求められた場合には、税務署におきまして、その内容が原本と同一であるかどうかや、使用目的に相当の理由があるかどうかといったようなことを検討の上、問題がなければ原本と相違ないということを証明、これは奥書をするということになりますが、ということはあり得るわけでございます。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 これは、委員長、我々が理事会で議論したことより相当後退しているんですよ。また逃げ腰ですよ。相当な理由があればとか、そういうことをあり得るとか、とんでもない話ですよ。  これは、一個人の場合でも、本人が見せろと言ったら見せるんですよ。本人が行けないときは、普通きちんとした税理士なんかが行くんですよ。税理士が行って、今度の申告書をやるのに、本人の持っていると思った前の申告書がないから、三年前のやつ、よう見つからぬと言うから、あなたのところで見せてくれ。見せるんだよ、これは。税理士が、普通の個人ならば、そういう格好でやっているんだ。それをまた今ごろ、ああいう腰の引けた答弁をしているというのは、まことにけしからぬと思いますがね。  そこで、総理、そういう手を打たれるおつもりはございませんか。あなたがこの衆議院の職員の方を代理人として税務署に差し向ければ、あなたの確定申告書は、税の除斥期間というのがありますから、七年分は必ず残っているんですよ。脱税すると七年さかのぼって取るんだから。必ず残っているんです。うまくすれば、うまくすればと言うとおかしいけれども、七年以上あるかもしれない、八年でも、九年でも。そういう意味では、我々が要求した年度の確定申告書、このうちの大半は見れるんですけれども、だれか熊本なり税務当局に差し向かわせる、要するにあなたが委任状を書くおつもりはありますか、ないですか。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 結論から申し上げると、そういうつもりはございません。  お尋ねになっている趣旨は、借入が返済できたかどうかという関連でお尋ねになっているわけでございましょうが、一億円は返済したということにつきましては、再々申し上げておりますように、既に提出をさせていただきました登記関係の資料、これでもう明白に登記が設定をされ、解除をされているわけでございますし、また、新体制になった後の佐川の回答書からも明らかであるというふうに私は思っているわけでございまして、その点を繰り返し申し上げているわけでございます。  また、それに加えまして、返済の原資につきましても何回か委員会等でも申し上げてまいりました。それは、相続財産の処分の状況でありますとか、あるいは退職金の状況でありますとか、あるいはそのほかに貸付金でありますとか、あるいはまた知事の報酬であるとか家賃の収入であるとか、あるいはまた年金でありますとか講演料でありますとか、そうした既に国会の場でお答えをさせていただきましたようなことで十分そこのところは御理解をいただける、このように考えているわけでございまして、いずれにいたしましても、プライバシーに関することでございまして、税務署で書き写させるというようなことは考えておりません。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 十月四日にこの場で初めてあなたにお伺いしました。六カ月たっているんです。どのくらいあなたの答弁は衆参両院でくるくる変わりましたか。この問題を質問した質問者は我が党だけで二十数名おるんですよ。あしたには参議院でまた集中審議があるんですよ。あなたの答弁がしょっちゅう変わるから、それでは動かぬ物証を見たいと。答弁が変わるから、じゃあ言葉で言わないで紙で下さいと。ひところあなたの説明書をもらいました。それでもまだわからない。だから証拠書類が見たい、  例えば、一月の末に出たのは、佐川急便に、一億円は確かに返してもらいましたというあの書類。だれが出したか、佐川急便の担当者というが、常務だか社長だかの名前も何にも書いてない書類ですよ、あれは。確かに返ってきましたというだけで、佐川急便、書いてないんです。  抵当権も抹消しているじゃないか。あなたの抵当権は——平成三年の一月に最後のお金を払って一億円は完済したんです。さっきの長浜さんは随分昔の話だとおっしゃったけれども、昔じゃないんですよ。三年前なんだ、最後に払っているのは。そして平成五年の三月、去年の三月になって抵当権は抹消されているんですよ。普通、借金を返したら担保はすぐ返しておくれということですよ。根抵当権が二年間そのまま残っているわけです。消し忘れたんだという御説明ですけれどもね。  そういう問題が、私どもは、疑惑があるから原本を見たい、証拠を見たい、こう言っているのに、自分のところで自分の確定申告書を公にすることすら手続をおとりになろうとしない。クリントンさんも知事時代のことで今、ホワイトウオーターでやられていますよね。でも、あそこでは特別調査官を任命したじゃないですか。佐川、細川、ホワイトウオーターと、どういうわけだか名前が似ているけれども、やはり清潔を売り物にして政界に出て、政界を浄化するという姿勢を見せながら、実は本人の手が汚れていたというんじゃ何のための政治浄化かということになっちゃうんですよ。  これはむしろ細川さん、あなた御自身が進んでこの問題をきれいにするということが極めて大事だ、そういうことについての細川さんの姿勢は間違えていると私は強く指摘をしておきます。  それで、せっかくの暫定予算の問題ですから、時間の都合上、次に入ります。  今暫定予算をやっていますが、まず第一に、去年の暮れに何で越年編成にされたんですか。これは予算の中身よりもこの手続として一番問題だ。  大蔵大臣に伺いたい。十二月の半ばに会期延長をやったんだ、あれは四十五日でしたかな、一月の末まで。そのときに、あなたの方は十二月の末に、年内に編成をするだけの政治的日程はあったと僕は思う。なぜあのときに越年編成に踏み切って、かつ、予算ができたのはいつでしたか、二月の十四日ぐらいでしたでしょうか、あれからいうと二カ月おくらしたのはどういう理由でありますか、伺いたい。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○藤井国務大臣 もう当然のことながら、本来の予算編成というのは年内であるということが常識的であるということはそのとおりだと思います。  しかし、あの時点におきまして、その当時の経済の情勢から見て、年度末に向かって第三次補正予算をやるということが一つの経済政策の選択としてもあったということは事実であります。同時にまた、当時のいろいろな政治情勢等を勘案して越年編成になったと考えております。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 今常識だとおっしゃったけれども、常識を超えて法律違反なんですよ、あなた。財政法二十七条というのは、わかっていますね、これは平成三年に改正したんですよ。その前は、財政法の二十七条のそれまでの規定では、十二月中に出せって書いてあったんです。財政法二十七条、「内閣は、毎会計年度の予算を、前年度の十二月中に、国会に提出するのを常例とする。」これがあるから越年編成しちゃまずい、年内に編成して、そして一月に国会が始まったらすぐ出さにゃいかぬ、年末年始の休会中に出すことはないだろう、しかし始まったらすぐ出さにゃいかぬということでずうっとやってきたわけですよ。  そうしたら国会の方で、常会は百五十日とするという規定がありながら、十二月中に召集しちゃうと最初の一カ月近いものが、遊んじゃうと言ったらおかしいですけれども、うまく使えない、それじゃということで国会法を直したから、財政法二十七条も現行のように「前年度の一月中に、」としたんですよ。この場合には、一月中に出すということなんですから、決して一カ月編成をおくらせていいという意味じゃない。編成は十二月にやりなさい、一月になったらちゃんと出すんだよということでやったのだ。あなたはあえて財政法二十七条違反をやったのですよ。その意識はあるのですか。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○藤井国務大臣 今御指摘の経緯、財政法を変えた経緯もよく承知をいたしております。「常例とする。」ということでございますから、そういうことが望ましいということはそのとおりだと思います。しかし、今申し上げたようなことによって提出がおくれたということは御了解いただきたいと思います。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 これは、今までの本会議並びに委員会の我が党の質疑の中でも指摘されておりますが、本当はどうしても本予算の編成にかかると税収の問題になっちゃう、消費税の問題が出てくる。だものだから、それが政治改革法案ができ上がる前に出てくると与党内の亀裂になるといけないから先送りしよう、こういうことでやったんだと多くの方々は認識しているのですよ。あなたの今の説明じゃその疑念は全然晴れませんよ。我々はそう認識していきますけれども、いいですか。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○藤井国務大臣 冒頭お答え申し上げましたとおり、当時の経済情勢の中で第三次補正が必要だということが一つと、もう一つ申し上げましたように、当時の政治情勢ということをつけ加えたと存じます。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 余り藤井さんをいじめてもかわいそうだ。あなたは局長の首を切れというのを体を張って抑えたんだと思う。局長の首を切ってしまった人もいるわ、実際には。(発言する者あり)

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 御静粛に願います。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 やはりそのときに、これは総理、あなたの内閣全体の姿勢の問題なんですよ。予算は憲法で内閣がやるべき仕事の重要な一つとしてちゃんと特に書いてあるわけです。その予算の編成を軽視した。これは非常に大きな問題だと思うのですよ。  そして、それだけ大蔵省が苦労しているにもかかわらず、その一番問題になる消費税の話をあなたはいつどういうことをしたかというと、二月の二日でしたか三日の朝でしたか、あなたは突然テレビで国民福祉税の構想をおっしゃったわけです。三%の消費税をやめて七%の福祉税をやると。そのときに官房長官がいないという話もあったけれども、大蔵大臣も出ていないのですよ。出ていましたか。あなたは出ていた。(藤井国務大臣)「はい」と呼ぶ)じゃ官房長官だけ出ていなかった。  だけれども心配なのは、あの決定、あれは一体閣議にかかっていたのですか、伺いたいと思います。国民福祉税の構想というのは閣議決定をしたものでございますか、それともそうでないものでございますか。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○藤井国務大臣 あの案にも書いてありますように、税制改革草案ということで総理がお出しになったものであり、閣議にはかけておりません。しかし同時に、経済問題の協議会あるいはまた連立与党の代表者の方々のいろんな意見をお伺いになりながら草案を出されたものと考えております。(発言する者あり)

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 それは、今いろいろ発言が委員席からございますが、この委員会の審議の経過の中において担当大臣たちは、直前に聞いたとか初めて聞いたとか、そういう答弁をされているわけです。それは議事録を調べればすぐはっきりすることです。これはえらいことでございまして、そこで心配なのは、細川総理、失礼ですがあなたは内閣総理大臣を何と考えているのかな、こういうふうに思うのですよ。  内閣法では、「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負う。」これは憲法と同じ言葉が使われているのです、内閣法二条。第四条には、「内閣がその職権を行うのは、閣議によるものとする。」と書いてある。第六条には、「内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針に基いて、行政各部を指揮監督する。」内閣法の二条、四条、六条を見事にあなたは無視しているんですよ。  私は十月四日の質問のときに、あなたがある本で現代の将軍になりたいと書いてあったから、心配ですねという指摘を申し上げたら、何もおっしゃらなかった。新聞紙上では、ほかの国の大統領に会うと、大統領はいいですね、国会がなくてと言ったと書いてある。事の真偽は知りません。新聞には書いてあった。  しかし、内閣総理大臣は将軍や大統領ではないのですよ。ここにいらっしゃる閣僚全体と一心同体で、共同の責任を持って国民に対し、国会に対し責任をとる立場だと私は思うのですが、今後もこういう問題について、どんどんどんどんお一人で決めて、一人で発表されるのですか。内閣総理大臣として、今後の内閣との協調というか、内閣の運営について御見解があれば伺いたいと思います。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 今大蔵大臣から御答弁申し上げましたように、税制調査会などの答申も踏まえ、また連立与党の中の協議を踏まえて、私の草案として出させていただいたものでございます。確かに、その手続につきましてはいろいろ御批判があったわけで、この点につきましては率直に受けとめているところでございます。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 税制調査会というお言葉も出ましたが、税調の中期答申というのは、平成五年の十一月、去年の十一月に「今後の税制のあり方についての答申」というのが出ている。福祉目的的な税とすることを望む意見もあったが、他方、この問題に関してはと、反論が五つ書いてある。「いずれにせよ、この問題は、」この問題というのは消費税を福祉税にすることですね、「以上の意見等を踏まえ、十分検討していく必要がある。」消費税を福祉税にしてしまえなんてだれも書いていないのですよ、あなたのところで任命した政府税調は。  大蔵大臣、この問の、あなたも立ち会ったのなら、国民福祉税というのは税調の方にどういう説明をした上でやったのですか。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○藤井国務大臣 ただいまお答えいたしましたように、税調の意見も踏まえながらと今総理も言われました、かつ、連立与党の皆様等の御意見を 伺って総理が草案としてお出しになった、このように聞いております。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 今、二月二日、三日の話を、古い傷をほじくっているのじゃない。今アメリカに対して、六月までに基本税制の改正をやって御要望にこたえますと、中身なしで発表しているのでしょう。外務大臣、わざわざ電話かけているのでしょう、アメリカの人に対して。総理も電話かけたかどうか知りませんが。そのやり方の中に私どもは危惧を感ずるわけですよ。大変なことをお決めになろうとしているのじゃないか、またこの間みたいなやり方で。そうだとすると大変だ。  与党内の協議でやるのだそうですけれども、全部の政党と国会内で議論したっていいのでしょう、これは。消費税の改革に関しては政党を入れた協議をやりましたよ、たしか平成二年だったと思いますが。その結果を受けて、翌年その法案は、全会一致だったかどうだかわからないけれども、スムーズにといいますか、さあっと通って、消費税の改革はできているのですよ。なぜ与党内だけで、おまけにこんな短い期間に、今もう三月末だ、六月までに、この会期の終わるまでに、六月二十九日でしたかな、二十九日までにどういうつもりで、今後どういう段取りでその基本税制の改正をお考えになっているのですか、伺いたいと思います。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○藤井国務大臣 連立与党でお決めになった協議会において、おおむね六月末までに自分たちの結論を出そう、こういう合意をしておられるように承知をいたしております。当然のことながら、国民の皆様の御理解、そしてその代表である国会の御理解がなくしてはこのようなものは成り立たない、これは当然のことと考えております。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 厚生大臣、一応お伺いしておきましょう。  税金というのは、使う目的をその名前に使っているような例はないのですよ。主税局長はいないのかな。二件ぐらいしかないのですよ。かける客体の名前を書くんです、法人税とか所得税とか。軍事税とか福祉税とか文教税というのはないのですよ、本当は、そんなものは。福祉税なんてつくられたら迷惑するんじゃないかと思うんだ。  腰だめで七%と言われたけれども、福祉にどれだけの金がかかる、そのためにこういう税を取るんだ、その構想は一体あるんですか。これから三カ月の間に、あなたはそういうことを作業できるんですか、お伺いしておきます。

大内啓伍民社党・新党クラブ厚生大臣

○大内国務大臣 税制改革の作業については、これはまず与党の税制改革の協議会でやる、こういうふうに承知しておりますが、今御指摘のように、税制については過去におきましても与野党の間で相当話し合いを詰め、私自身も党の責任者として当時の与党の幹事長らと頻繁に会談をした記憶がございます。したがって、私自身が今それを決めるという立場にはないことは御理解をいただきたいのであります。  問題は、例えば先般の国民福祉税の場合は、消費税にプラス四%という形で七%、その総額は九兆五千億ということでございました。しかし、平成三年度における国が出す社会保障の国庫負担分というのは十三兆三千億に上っているわけでございまして、これを仮に目的税という形で一つの限界を示されますと、今の社会保障の給付というものに対してもいろんな問題が出てくる。ましてや社会保障の給付費の伸び率というのは大体七%前後で伸びていくわけであります。民間の消費支出というのは御案内のとおり五%前後であります。国民所得も大体そのくらいでございます。  そうなりますと、これを目的税という形で縛りますと、確定的な財源は入るというメリットはございますけれども、今後の社会保障給付費の伸び率に対しまして税収が追いつかないという場合に社会保障の抑制という問題が起こってくるならば、これは大変なことである、こう考えている次第でございます。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 税制に関しては、今後の予算委員会の審議の中で私はさらに追及というか、検討をさせていただきたい、いろいろ質問をさせていただきたいと思いますが、持ち時間がなくなりましたので、最後に、暫定予算のことについて一、二伺っておきます。  暫定予算そのものについては他の委員が御発言いただけると思いますので、ポイントだけ伺いますが、五十日にしたのはどういう理由ですかということと、五十日の予算を組んで、例えば地方公共団体やその他に支障はありませんか。このことを伺います。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○藤井国務大臣 本予算の御審議につき、現在、院において真剣な御協議が行われているわけでございますが、過去の暫定予算を提出させていただきましたときの最長の期間というのが大体五十日になっておりますもので、それを見ながら五十日で出させていただきました。  地方財政についてでございますが、四月に交付すべき地方交付税交付金についてはここで措置をさせていただいております。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 まあ五十日やったのは、大体その年に選挙したときが多いんです、二月に選挙したとか一月に選挙したとか。そうじゃないときで暫定予算をやってさらに延ばしたときもあります。  まあそれはそうとして、その中で公共投資をまた乗っけたんですよね。公共投資というのは、私の計算では、平成五年度に、もともと八兆円からあったものにかなり、一次、二次、三次と乗っけているわけだ、実際には。私の胸算用というか頭の中の計算では六兆円ぐらい乗っけちゃったんじゃないか。大変な額があるのです。そこへ新規じゃない、今までの公共事業の現金化というか、支払いベースでの問題だとは思いますけれども、また乗っけているわけです。  一体公共事業というのはうまく消化されているんですか。予算だけ乗っけていて、実際にそれが経済にどれだけの影響を与えていると御判断になり、あるいはぜひこれはしなきゃならぬということで乗っけたんですか。それとも単に何分の一と、積雪は何分の一、普通は何分の一と、普通でいえば、三百六十五日分の五十だから七分の一ですよね、そういう感じで乗っけたんですか。その点を伺います。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○藤井国務大臣 現在までの経済情勢について、先ほどからお話がありましたように、公共投資というものが非常に堅調であるということから見ましても、私は公共投資政策というものが景気の下支えに大きな効果を出していると思います。  また、ただいまの次の御指摘の、暫定予算にどういう計上の仕方をしたのかという御指摘でございますが、過去の例に倣いまして何分の一方式で、今ここで説明しましたように三〇%にさせていただいたわけであります。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 使う方から言えば、公共事業費とあと地方交付税交付金が一番大きいわけですね、今度の十一兆の中では。収入の方で、九割までがこれは借金だ。公債金とあとは大蔵省証券、短期債務ですね。一割に当たる一兆二千億は税収を計算しているのですけれども、この税収だって非常に心配なんですよ。税収一兆二千の主たるものは源泉徴収の所得税とあとは相続税ですよ。死んだ方からたくさんいただく計算で、相続税で暫定予算を組んでいるのですね。  もともと、暫定予算というのは総予算に対する、財政法三十条で、内閣は会計年度の一定期間について予算を組むことができるという規定で来ているわけだから、全体の中の一部なんです。全体のことがわからなきゃならぬ。全体であなた方は五十三兆円税金が入るという計算をしているわけだ、平成六年度。でも、この期間の一兆二千債だって私は大変心配に思うんですね、実際問題は。酒税まで入れていますよ。これは値上げは計算に入っていないんだと思う、値上げから国税収入まで時間がかかるから。だけれども、本当を言うと、酒屋が一生懸命前の日までの在庫品をふやせば、一時的に値上げのときというのは売れるものですよ、実際には。要するに、収入に関しても極めて私は不確かだと思う。  そこで、一番心配なのは、その後に足らないところ、十兆円を借金している、格好はいろいろあるけれども。この借金は、いずれこの本予算の中で全部消化していかなきゃならない。本格的な公債はごく一部で、大体どういう資金繰りで平成六年度は財政としてきちんとやっていけるのか、その見通しというか、本当を言えばそういう計画書も出してもらいたいところですけれども、お考えがあれば言っておいてください。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○藤井国務大臣 五十日間の税収は個別に積み上げたものでございまして、もし必要であれば主税局長に答えさせます。  また、公共事業に見合う分をいわゆる建設国債として二兆四千億歳入に見合わせております。その差額につきましては、年度を通じれば、今お出ししておりますが、まだ御審議をいただいておりませんが、本予算のような形になるわけでありますが、いわゆる五十日間の資金繰りといたしまして、その間の差額を大蔵省証券でつないでいるという次第でございます。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 実は、収入が足らないものだから、今の予算では多くの公共料金が引き上げられている。この問題はいずれ後で専門家がちゃんと聞きますけれども、すごい勢いで上がるのですよ。数が多いんだ、予算関係でも十幾つあるでしょう。二十ぐらいかもしれない。地方公共団体もまねしてというか、やはり苦しいものだからやっているんだ。一番勘定を多くしておるのは七十項目上がるのですよ。  一々そのことをやっているには、もう時間が来ちゃいましたからやりませんけれども、公共料金のアップとそして今、酒税は入っていないと言ったけれども、それは暫定に入っていないだけで、この間我々は反対したけれども、酒税法は通っている。ビールは九円上がる、しょうちゅうは六十三円上がる。そうでしょう。ばんばん増税でやって、所得税の減税なんか、これをやらなければいかぬから、明るみが差してくるだろうとさつきもお話しになっていたけれども、そんなものは吹っ飛ぶぐらい公共料金と増税がメジロ押しになっているのですよ。アップ、アップであっぷあっぷだと言うんだ、これは。生活重視どころじゃないですよ。本当に国民生活にしわを寄せているんじゃないか。そういう意味では大変問題な予算です。  我々も、この問題については真剣に、深刻に平成六年度予算の審議のときに議論していきたい。しかし、それに入るにはもう一遍、時間が来ましたが、最後に、委員長初め総理にもお願いしておきたい。  真相解明のための努力をきちんと積み上げていただきたい。議院証言法に基づいて資料も出してもらいたいし、かねて我々が言っているように細川総理の元秘書、元秘書といったって、この問の二月二十二日の答弁では、今は戻ってきておりますがと総理はお答えになっているんですよ、深山さんのことを。他人だとは書いてないんだ。どこへ行ったか知らないとは書いてない。今戻ってきておりますがとおっしゃっている。あなたのおそばにいるらしいんだよ。あなたの声のかかるところにいるらしいんだよ。ちゃんと深山さんを証言台に立つようにしてもらいたい。資料を出して、証言をしてもらって、そして真相をきちんと解明して、そしてこうした本格的な経済政策の論議に我々がきちんと入っていけるように、委員長においても努力願いたい。また、細川総理御自身も、あなた個人の問題なんだから、あなたの考え方が非常に大きいんですから、ぜひこの問題についての反省と決意をお願いしたいと思います。  委員長、何か御答弁がありますか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 承りました。要望の点は理事会において相談をいたします。

越智通雄自由民主党・自由国民会議

○越智(通)委員 時間が参りましたので、終わります。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 これにて越智君の質疑は終了いたしました。  午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午前十一時四十六分休憩      ————◇—————     午後一時二分開議

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。穂積良行君、

穂積良行自由民主党・自由国民会議

○穂積委員 私は、与えられた持ち時間の中で、ウルグアイ・ラウンド絡みの米の問題、さらには現在の米の需給、流通問題について質問をさせていただきます。  まず、細川政権は、昨年十二月にウルグァイ・ラウンド合意ができたということを踏まえて、その合意に基づく協定文書調印に予定どおりこの四月外務大臣を派遣するつもりですか。それをまずお伺いいたします。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 おっしゃるとおりでございます。そのようにぜひしなければならないと思っております。

穂積良行自由民主党・自由国民会議

○穂積委員 私どもは、このウルグアイ・ラウンドの農業合意の受け入れということは、到底これは認めるわけにいかないような内容のものだという考えはいささかも変わっておりません。そういう中で、細川政権が今や、午前中からの質疑でも総理の資質を問われるような中で、この重大問題で既成事実をつくろうとしておることについては大変な問題だと私は思っております。  問題は、このウルグアイ・ラウンドの農業合意の受け入れ内容について、従来の国会決議との関係などを含めて、細川政権はこの国会にきちんとした報告をしていないのではないですか。口頭での説明は何回かしましたけれども、詳細な、これが合意の内容であり具体的にはこれこれだというようなことを文書をもってきちんとした説明は、あるいは報告はしていないという状況ですが、これについてどう思われますか。

羽田孜新生党・改革連合外務大臣

○羽田国務大臣 このラウンドの交渉につきましては、昨年の十二月に実質的な妥結をしまして、現在、その文書を最終的に確定すべく技術的な検討作業を行っているところであります。  国会との関係につきましては、内容が確定した後、その締結につきまして国会の承認を求めるということになろうと思います。  また他方、この交渉の重要性にもかんがみまして、適当な機会をとらえてしかるべく国会に御報告申し上げようということで、議運の方にもこの御報告の機会を与えていただけるようにお願いを申し上げているところであります。

穂積良行自由民主党・自由国民会議

○穂積委員 昨年十二月の段階で政権が、政府がこうしたことを決めたとは言いながらも、事はガット条約関連の、条約として国会が批准を受け入れるかどうかという問題でありますから、私どもはその内容に応じこれから十分に審議をさせてもらい、その上でその受け入れの是非をこれからも議論しなければならない。そういう意味では問題は終わっていない。  昨年の十二月、細川総理が深夜あのような格好で、私どもはこれはカンニング板を前にしてというふうに言っておるんですが、格好をつけて説明したけれども、それで済む話じゃないんですよ、これは。  そういう意味で、まず、私は甚だ不満なのは、農業合意を含めてのウルグアイ・ラウンドの合意の全容を示す文書をきちっと出せということを再三言ってまいりました。それで、私はおとといからこの質問の通告をして、関係当局に資料をとにかく私のところにだけでも届けてくれということを再三注文しまして、きょうの午前十一時二十分、担当局の方からこの英文の協定書をようやく届けてきたんです。  実は、昨年の十二月の段階で、まず政府が私ども思いも寄らなかった国会決議に反するこの合意受け入れに際して最初に配られたのは、調整案の骨子ということで一枚紙。御記憶かと思いますが、これについては、実は合意の具体的な内容について甚だ不十分な文書だったものですから、これも再三の私どもの要請によって後で届けられたというような経過がございます。  おいおい明らかになったこの農業合意の内容というのは、我が国の米づくりを崩壊に導くような、そのおそれがあるような合意であります。政府はきちっと農家、農民にとどまらず国民にその内容を説明して、その上でこれが本当に細川政権の命運を賭して判断しなければならないことだったかどうか、どういう努力をしたかということをきちんと説明してもらわなければならなかった話だと私どもは思っているわけです。  まず、そうしたことを今ここで質問しますのは、私にとどまらず、我が党は再三本会議あるいは委員会で質問を行い、従来の三回にわたる米の自由化反対にかかわる決議を踏まえて政府はきちっと交渉するのかどうかということを質問を続けました。  それで、私自身の質問に関しても申しますと、昨年の十一月五日、政治改革特別委員会で私はこの問題を取り上げました。そこで、その議事録をきょう持ってきておりますが、私は、細川総理、「信なくば立たず」という言葉をまず申しました、三木総理の座右銘を引きましてね。政治は国民の信頼を失ったら終わりだぞと。これは細川政権だって終わりだ、信を失ったら。信を失うかどうかは、政治家が、特に総理がうそをつくかっかないか、ついたかっかなかったか、そうしたことがかかわるぞと。特にこの国民注視の、特に農家が最大の関心を持っている米の自由化問題については政府はうそを言ってはだめだと。うそをつかないで国会決議に即してきちっと交渉するのかどうかということを私は質問したんです。  そのときに総理は明確に、従来からの方針に基づいて、その態度を堅持しながら今後とも交渉に臨ませていただきますと、こういうことを答弁されております。それから外務大臣も、それから各党の党首クラスの閣僚に入っている方々もそういうことを申されました。  まさに今政権与党に参加している各党は、昨年の総選挙の際にも、米の自由化には反対するということを公約として掲げてその議席を占めてきた、これは間違いないでしょう。それとの関係においても私はそういうことをただしたわけでありますが、従来の国会決議に基づく方針を堅持して頑張る、こういうことをはっきり答弁されたのですよ。それなのに、その国会決議に反するあのような農業合意の受け入れを、細川総理、あなたの政権は決めたということでしょう。  この農業合意の受け入れ、これは内容については後から子細に質問をいたしますが、総理あるいは各党から出ておられる山花国務大臣あるいは石田、大内各大臣、公約との関係を含めて、この今政府が四月に調印に行こうとしているウルグァイ・ラウンドの農業合意というのは、従来の国会決議に照らして、これに反する合意であるかどうか、一人一人答弁願います。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 もうこれはたびたびお答えしてきたことでございますが、政府としては、国会決議の趣旨に沿って農産物の包括的な関税化を受け入れられないという方針のもとに最大限の努力をしてきたところでございます。  しかし、交渉の最終段階に至りましてもなお包括的な関税化に例外を設けるべきではないという国が世界の大勢を占めているという状況のもとで、ドゥニ議長から調整案が出されて、包括的関税化の特例措置を含む調整案を提示をされたわけでございまして、政府としては、調整案の受け入れの是非について慎重に検討をいたしました結果、ラウンドの成功によってもたらされる幅広い国民的な利益というものを考えまして、ぎりぎりの決断としてドゥニ調整案の受け入れを決定したということでございます。

穂積良行自由民主党・自由国民会議

○穂積委員 羽田外務大臣・新生党党首が答弁なさる前につけ加えて御質問しますが、実はこの農業合意受け入れば、前内閣、宮澤内閣当時から大体そういう方針で決まっていたんだというようなことを与党側が宣伝している向きがある。だけれども、あなたは宮澤内閣の閣僚も経験された、そういう立場において、このような国会決議に反する合意を、宮澤内閣当時そういうことを決めて、それを引き継いで細川内閣が始末をつけているんだというようなことは事実かどうか、それも含めて責任ある答弁をまず外務大臣にやっていただきたい。

羽田孜新生党・改革連合外務大臣

○羽田国務大臣 この問題は何も急に起こった問題じゃなくて、まさに七年数カ月前、これはアメリカのRMAが提訴した、そこから実は始まっております。ただ、日米関係で話し合うということはこの問題は重過ぎるというような話の中で、これは自分たちは却下する、ただし、これはガットの場で、アメリカもそのほかの国も難しい問題をテーブルにのせるところで日本の米の問題について議論をしたいというところから始まっていることはもう御案内のとおりであります。  そして、そういう中で私どもは、私自身も自民党を当時代表したり、あるいは自民党の仲間の議員たちと一緒にアメリカあるいはそのほかの国々の皆さん方に対して、日本の農業の実情あるいは米の実情、食糧の実情あるいは環境に及ぼすもの、こういったものを説明してまいりました。  ただ私は、そのときに委員会でも申し上げたことがあったり、あるいは方々でもお話ししてまいりましたことは、ともかくガットの場で、困難な問題を全部が出すということでありますから、そういう中で、百十幾つも集まっている中で何にも傷つかないで物事を済ますということはなかなか難しい、そんなことを話しますと、途端に翌日の新聞は、羽田氏自由化容認なんということを書かれたことがありますけれども、そのことについても何回も実は国会の中で御説明してきたことがあるわけであります。  しかし、私たちは、いわゆる国会の決議があります、これを尊重しながら対応していきましようということでその以後もずっと今日までやり、そして細川内閣になってからもそのつもりで実は対応をしてまいったわけでございますけれども、最終の段階で、私どももやはりある程度の貢献というものをしていかなければウルグァイ・ラウンドというのは成立しないという中で、本当にぎりぎりの交渉の末、ああいう決断をしたんだということについて、ぜひともこれは御理解をいただきたいということを申し上げたいと存じます。

穂積良行自由民主党・自由国民会議

○穂積委員 山花さんそれから石田さん、大内さん、国会決議に反する合意であるかどうかだけを簡単に答弁してみてください。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○山花国務大臣 今委員御指摘の昨年十一月五日のやりとりにつきましても改めて十分読み返してみましたけれども、当時の、国会決議、そして連立与党の合意を踏まえて努力している、こうした時点における率直な気持ちをお話しさせていただいておったと思っております。  今総理、外務大臣からこもごもお話しのとおり、長い外交交渉の結論としての政治決断について、当時、社会党出身の六人の閣僚も、これだけ大事な問題ですから、党とも連絡を密にしながら厳しい連日連夜の議論を重ねてまいりましたが、それまでの方針からするならば反対という気持ちであるけれども、しかし、諸般の事情を総合的に判断して総理の決断というものを了としたい、こうした中央執行委員長の取りまとめということを文書で整理した上で、我々も、六人の閣僚も、そうした党の意向ということを踏まえ、閣僚としての立場でも総理の決断を了とする、こうした経過でございます。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○石田国務大臣 お答えを申し上げます。  私たち公明党がウルグアイ・ラウンドの農業分野での合意を受け入れるに当たって三つの理由を挙げておるわけでございます。一つは、ウルグァイ・ラウンドの成功は自由貿易を守るために極めて重要であり、貿易立国として我が国はこの妥結に最大の努力を払う必要があること、二、例外なき関税化の阻止は確保された、この点は評価できる、三、その代償措置として米のミニマムアクセスはぎりぎりの選択としてこれを受け入れたい、このように三つの理由を挙げておるわけでございます。  特に、今御指摘の例外なき関税化の阻止の問題につきましては、いわゆる世界の大勢が例外なき関税化というような状況の中で、六年間は関税化を受け入れないというような状況になったことについては、国会の決議その他を十分尊重しながら対応したもの、このように承知をいたしているところでございます。

大内啓伍民社党・新党クラブ厚生大臣

○大内国務大臣 御指摘の国会決議は幾つかあるわけでございますが、私の承知しているところでは、部分自由化を含めて米の自由化に対してはこれに反対するという趣旨であろうかと思うのでございます。  そういう意味からいいますと、部分自由化、つまり例外なき関税化を六年間回避するという前提に立って部分自由化というものを受け入れざるを得ないことになったわけでございますが、その意味では、完全に国会決議が守られたとは考えてはおりません。しかし、これは外交交渉にかかわることでございまして、もちろん私自身はその外交の当事者ではございませんけれども、百十九カ国プラスECというものが参加をいたしまして、日本だけがあのウルグアイ・ラウンドの決着に際して例外的な立場をとることが国益に沿うものかどうかということについては、一定の判断をせざるを得なかった。  そういう意味では、御指摘の国会決議という事態でいいますと前段で申し上げたとおりでございますが、やはりこれは外交交渉のぎりぎりの交渉の結果としてやむを得ないものであった、こういうふうに思いまして、断腸の思いで了承したのでございました。

穂積良行自由民主党・自由国民会議

○穂積委員 今の総理初め各大臣の答弁をお聞きしていまして、皆さんは、私が国会決議に反することをやったんだ、あるいは公約に反することをやったんだということについてイエスかノーかということを端的に聞いているのに、時間を費やしてこのようなレトリックでやむを得なかったと言うというような、こんな質疑を国民がお聞きになってどう思うかですよ。  要するにこれは、細川総理御自身については午前中から例の一億円疑惑の問題やらその他の問題で同僚議員が質問していますが、どうも実質はうそをついている、それを言葉の上でごまかしながら政権を維持しているという感じがどうしても否めない、そういう気がいたします。  そこで、実は越智委員から午前中いろいろ質問されたのに加えて、皆さんもごらんになっているでしょう、この細川総理の一億円疑惑に加えてNTT株の売買の問題、これは義理のお父さん絡みの話だというお話をされているけれども、これは明らかにうそをついているんじゃないかということを新聞も雑誌もここのところ連日書き立てている。  これらを考えますと、細川総理のそうした体質にかかわる話として、総理の座をいつまでお続けいただける方かどうかということを判断するためにも、これはきっちりしなければならない。当たり前ですよ。そういう意味で、例の資料提出あるいは深山元秘書ですか、の証人喚問をきちっと受け入れて事の黒白をはっきりさせるべきではないですか。私からもこれは要求しておきます。  それから、要するにこのウルグアイ・ラウンドの交渉経過で問題は、後で明らかになった話ですが、国会決議を踏まえて全力を挙げて頑張りますと言いながら、実は細川内閣のもとで昨年九月段階でアメリカとの間で秘密の交渉をやって、だれがやったかはともかくとして、政権として交渉をやった。それで、十二月に明らかになったあのような合意のおおよそは二国間では合意していたというようなことがあるのではないですか。これは重大な問題をはらんでいる。  その秘密交渉を知りながら、国会で、国会決議に則してそういうことはいたしませんという趣旨の答弁をやっていたとすれば、これはまさにうそをついた話だし、結果としてはうそをついた結果になるわけですが、その秘密交渉のアメリカとの関係や何や、総理なり外務大臣なり農林水産大臣が知らなかったはずはないのでしょう。知らなかったとすればその責任はどうなるかという話になりますが、そこはどうですか。  細川総理大臣、この九月のアメリカとの合意等については事務当局からあるいは所管大臣から説明を受けていましたか。端的にお答えください。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 この点につきましても、今までに再々お答えをしてきたとおりでございます。外交交渉でございますから、二国間の間でも多数国間の間でもさまざまなやりとりがあったわけでございまして、今お話がございましたような事実はないということを繰り返し本委員会でも申し上げてまいったことでございます。

穂積良行自由民主党・自由国民会議

○穂積委員 そうしたことがなかった。しかし事実は、これは世間がもう大体知ってしまった経過は、アメリカとの間でそういう話をつけていたということではないのですかね。どうもそういうふうに受け取らざるを得ない。そうしたことになりますと、本当は、仮に大臣なり総理にその状況を説明しないでこんな国の大事を官僚がやっていたとすれば、その責任はどうなるかという話になりますよ。  この細川政権のもとでは、どうも理由のはっきりしない中で局長の首をとった通産大臣もいらっしゃるんだ、ここに。そうでしょう。そういう政治と官僚のかかわりや何やらの中でも。そういうことについて一体、農林水産大臣、どう考えていますか。

畑英次郎新生党・改革連合農林水産大臣

○畑国務大臣 既に総理から御答弁があったわけでございますが、いわゆる事柄の推移等々、とりわけ国会決議、そしてまた、対するにガットという自由貿易、言葉をかえて申し上げれば相反する原則、ルールの対峙する姿の中で物事を詰めるというような中にございましていわゆる調整案というものによって解決を図ったということでございまして、ただいま御指摘のような意味合いでの事実もなければ、何らそこに、いわゆるうそをついたというようなことにつながる要素はない、かように御理解を賜りたいと思っております。

穂積良行自由民主党・自由国民会議

○穂積委員 うそをついたろうと私が言って、つきましたと言いたくないという気持ちはわかりますがね。これは結果からすればそういうことですよ。日本の農家、農民はみんなそう思っておかしくないような経過ですよ。  問題は、この農業合意の内容というものは、おいおい明らかになったけれども、とにかく原則は包括関税化、その中で特例措置として六年間猶予する、その猶予の条件はこれこれだというふうに、この文書の中でこれはもうはっきりしているわけですな。その内容たるや大変なものなんです。  国内消費量の四%から順次拡大して八%、まあ我が国の約一千万トンの消費量からすれば、初年度四十万トン程度、それから順次ふやして、六年後には八十万トンの外米の買い付けを約束する、こういう農業合意なんですな、これは。それをやらなければ、その条件違反ということで包括関税化すなわち自由化を即刻やらなければならないということになる。  それからもう一つ、そうした特例措置を認めるのはその国がきちっと生産調整措置を続けていることだということですね。実は、昨年の凶作絡みの話は後からも申しますけれども、農家の皆さんや消費者の皆さんは、今、何で今までつくれる米をつくらせないで来たんだ、生産調整やめろ、転換やめろみたいな声も片方にはあるんです。  それで、実はそういうわけにもいかない、平年作に戻り、あるいは豊作が続いた場合の、余るほどできた場合の始末をどうするかという問題も含めまして大変難しい話なんですが、この辺は農業合意受け入れの中では、生産調整を国内でやりながら確実にミニマムアクセス量を輸入しなければならないという約束になった。この辺を国民に向かってきちっと説明させなければいつまでも誤解が続く、この合意の内容について。そういうことだと思うのです。これからの平成六年度の米の生産は、生産調整面積六十万ヘクタールということで、まあ米の足りない中で全部つくらせたらどうだという話がありますけれども、わかった、凶作だし、緊急事態でもう好きなだけつくってもらい ましょうなんということになったら、即座にこれは包括関税化受け入れということになるんでしょう。  その関係、念のためこの特例措置について、私の今言ったとおりかどうか、農林水産大臣、答えてください。

畑英次郎新生党・改革連合農林水産大臣

○畑国務大臣 内容につきましては、御案内のとおり、ミニマムアクセスとしましての来年度四%から八%という数字が内容に盛り込まれておるわけでございます。  そういう中にございまして、御指摘のございました転作、いわゆる減反の問題等々、この問題につきましては、先生御承知のとおり、ただいま潜在的な生産力そのものを全部万が一つくったという姿に換算をしますと、いわゆる三百五十万トン以上の余剰米が出る。これもまた現実の姿であるわけでございますが、そういうような意味合いにおきましては、この転作という問題は、やはり農家の営農安定という要素を踏まえた、いわゆるプラス要因といいますものを踏まえた中にございましての関係者の話し合い、納得等々に基づいてこれからの展開というものを当然の姿の中で求めていかなければならぬというように考えておるわけでございます。  なおまた、ミニマムアクセスに伴います輸入米につきましても、すべて主食に回すということではなくして、これは御案内のとおり、今後の課題といたしましては備蓄の問題もございますし、あるいはまた海外援助の問題等々なかなか難しい要素がございますけれども、一つの検討課題であることもこれまた事実でございます。あるいはまた、新しいお米の利用分野の開発といいますものもこれからの一つの課題ではなかろうかというふうに考えまして、その辺の調和をとりながら問題の解決を図ってまいりたい、かように考えております。

穂積良行自由民主党・自由国民会議

○穂積委員 実は、この農業合意受け入れで、最終的には八十万トン確実に外米を買わなければならない、その始末も含めて国内の生産調整や生産計画をどうするんだという話があるのに、食糧庁が三月に米穀の管理に関する基本計画をつくりつつあるわけですが、その中では、まあ問題は、生産調整面積というのは一遍にふやしたり減らしたりというわけにいかないんですよ。  生産調整、転作の場合には、果樹を植えたり施設をつくったり、それをまた米つくれと言っても容易には復田できないという事情もある中で、長期的にどのような調整面積、転換面積をセットし、農家の皆さんに受け入れてもらうかということを含めながら計画を立てなければならない。ところが、米穀管理の基本計画等では、今のところ、平成七年度以降のウルグアイ・ラウンド農業合意受け入れに伴うそうした生産のことなどまだ織り込んでいない。その辺一つ問題があると思うのです。  それと、さて、私どもは反対だけれども、仮にこの合意を受け入れて、ミニマムアクセス期間五年を過ぎて六年たったところでこの特例措置をそれ以降も続けるかどうかということを外交交渉するわけですが、これもこの特例措置の条項によれば、関係加盟国との間で追加的かつ受け入れ可能な譲許を与えなければ話はまとまらないよ、まとまらなかったらもうその時点で特例措置は終わりだ、こういうふうになっていますね。  そうなると、やっぱり原則これは自由化。で、六年間待ちましょう、後は関係国の言うことを聞けというようなことになっているという内容ですな、これは。このような今回の農業合意受け入れというものは、我が国の米づくりについて、こんなことをやっていて本当に大丈夫なのかということをたださなければならない。  実は、私は土地改良長期計画の責任者をしたことがあります。頭に入っているんですが、農林水産大臣、現在の土地改良長期計画は十カ年計画で総事業費四十三兆円、それでどのような土地改良をやるか。要するに労働生産性を高めるとか基盤整備をやるんだけれども、普通の圃場整備、今は二十アールから三十アール、まあ三十アールの圃場整備をするような通常の圃場整備の十カ年間の達成目標は七五%、十年たっても四分の一は積み残しという計画になっています。大蔵大臣、聞いておいてください。  それから、国際化に対応して大面積圃場にして生産性を上げようという大区画圃場整備は、一枚の田んぼを一ヘクタールくらいにしようというような事業を仕組もうとしているが、現在その達成率三%が十年たって三〇%という目標なんです。  ところが、その途中で六年たったら自由化になるかもしれぬという中で、土地条件、農業基盤整備は、とてもこの土地改良長期計画を完全実施しても間に合わないという状況になるんです。特に、条件の悪い中山間地や何やの水田や何やは、これはとてもコスト的には、まずその土地労働生産性から、今の計画では絶望的な状況になりかねないのです。その時点でそうしたコストに応じた高い米価というか、間に合う米価に上げられるかといったら、その見通しも非常に困難になっている状況ですから。そういうことがありますね。これが例えば、アメリカの圃場はまあ大体一枚の田んぼが三十ヘクタール前後ですから、これは十年たっても土地条件上格差は縮み得ない。  それからもう一つ、東南アジアの低米価の原因は、日本の高賃金との比較において低賃金、これは明らかでしょう。十数分の一の労賃を織り込んだ東南アジア諸国の米価がそれなりの低水準ということになっているというそのことからしますと、今後そうした諸国が、経済発展の中で労賃がぐっと高まっていって米の値段も高くなるなんという見通しはありますか。  私は、国際的にはこうした日本の賃金水準に近隣諸国の労賃が追いついて、それで米価というものがその面からコスト的に近くなるというようなことはとても考えられないと思いますが、この点については労働大臣、今後、国際的なこの労賃水準格差というのは、労働省はどんな感じで見ておられるか、一言お答えください。

坂口力公明党労働大臣

○坂口国務大臣 突然のお尋ねでございますので詳しいものは持っておりませんが、今御指摘いただきましたように、東南アジア等の賃金が日本と比較いたしましてかなり低いことは御指摘のとおりでございます。また、近い将来もそれが縮まってくるということは考えにくい状況にございます。  したがいまして、今、先日行われましたG7の雇用サミット等におきましても、先進国とそうした開発途上国との間の生産物をどういうふうに分けていくか、開発途上国におきます生産性のものと私たちG7に属するもの、先進諸国がこれから手がけるべきものとを分けていくというようなことで、その内容を分けるということによって、そして高賃金の仕事を我々は手がけていく以外にないだろうということでございまして、御指摘のようにその差は現在もございますし、それから今後も存在することは間違いないと存じます。

穂積良行自由民主党・自由国民会議

○穂積委員 そういう中で、土地生産性とそれから労賃格差、日本の米づくりを維持しようとすれば、どうしても国境障壁、自由化はしないというようなことで頑張るべきだった。  そこで、私どもは随分と頑張ってくださいと政府にも要請をしてきましたが、これはもう前に質疑の中で出ましたけれども、あのどん詰まりの交渉の中で、諸外国は関係大臣がみずからジュネーブに行って激しい交渉を徹夜に近い形でやった。あのことを思い出してください。私ども督励して、農林水産大臣も行かれた、それから後で追っかけて羽田外務大臣も行かれた。けれども、もうそのときには、先ほど答弁がどうも釈然としないのですけれども、既にこうした農業合意受け入れ、米に関してのこういう話というのは、どうも出来レースみたいな話の中できちんとした頑張りもしなかったではないか、私どもはそう見ているのです。  そういう中で、このような重大な政治的に責任をとるべきことをやったにもかかわらず、どうですか、細川総理、隣の韓国を見てください。あなたはあの晩あんな形で、原稿を読んでいるということをそう思われないような形で格好よく、こういう決断をしたみたいなことを、格好つけの記者会見をやった。後で私は憤慨したですよ、何だと。片方の韓国では、この前おいでになった金大統領が本当に国民にわびる記者会見等をして、さらに首相が責任をとってやめたじゃないですか、米問題について。  ところが、先ほどからの質問でお答えのように、うそをついたということについては確たる認める言葉もないし、責任をとりますということもないでしょう。これは、これほどの大事について政治家がきちっとけじめをつけることなくして一体どうなるんだというふうに、私は残念でたまりません。まあ答弁は要りませんけれども、そういう中で、これからもこのような姿勢で政治をやっていくんだろうか。  もとに戻りますけれども、総理、繰り返してしつこいようですけれども、あなたの、とにかく何か言いくるめて、事実に反するとおぼしきことをきちっと認めないでやっていくというようなことは、私どもは耐えられませんよ。だから、証人を立ててその辺をきちっとやるというようなことを、黒白を明らかにするということをどうしてのまないのですか。当たり前の話じゃないですか。私もそう思います。  それにしても、このミニマムアクセスの受け入れの中で、実は昨年の大凶作、それでミニマムアクセス量の輸入の前に二百万トン前後の輸入を去年からことしにかけてやらなければならない状況になっちゃった。御承知のとおりであります。  それで私は、昨年の九月の段階でもう作況は大体わかったわけですから、大変なことになるぞと。その二百万トン前後不足する米を適時適切に輸入して、それで端境期まで何とか内地米とのバランスある消費を消費者にお願いして食い延ばしをしなければならぬ、こういうことはあの時点ではっきりしていたはずなんですよ。  ところが、これは残念なことながら皆様テレビでもごらんのように、どこやらの電器会社ですか、杉並の方か何かで、大潟村からやみ米を買ってきてそれを格安に売るのに、千何百人ですか、行列をつくったとか、そんなことが出ているわけです。あれなどは本当は、まあ電器会社が宣伝費込みでそういうことを派手にやっているのではないかということで、人間的には、そういうようなことをやる商売人というのはもう見下げ果てた人間だと私は思いますよ、いや本当に。  だけれども、需給の実勢というものがあって、物が乏しいときには価格は高くなる、物がふえれば安くなるという需給実勢というものから余りにも離れますと、あのような現象があちこちで起こりかねないというのは当たり前なんですよ。  そのときに、私も戦後のやみ米時代の記憶が多少ありますが、今のやみ米をできるだけ取引を減らして、国民ができるだけひとしく過不足を分かち合うというような政策をとらなければならないというのは当たり前でしょう。そのときに、一つは価格と品質の関係を十分考えて、内地米は不足なんですから、高くとも乏しいんですからやむを得ません、これで買ってください。農家からもその末端価格に応じた買い入れを考えるとか。  それから、外米は安かろう、まずかろう、やむを得ません。ネズミが入っていたかどうかわかりませんが、カビが生えたとかどうだとか、まあ多少疑問もあるのですが、その品質はきちっと厚生大臣の方も御心配なさって、おかしくならないようにやっていただいている話はありますけれども、要するに内地米と味が違うのは確かですよ、これは。その外米をやはり価格に差をつけて、あんばいよく国民の皆さんに買って食べていただくというようなことを考えなければならないのじゃないですか。  とにかく、自由市場放任じゃなしに食管制のもとで管理しているわけですから、そういう方向できちっと、これからでも遅くない、端境期に向けてまだ混乱が起こるかもしれませんが、量の需給をきちっとすることと並行して価格面でもどうするかや何やら真剣に考えるべきじゃないですか。手を打つべきじゃないですか。農林水産大臣、どうですか。      〔委員長退席、中西(績)委員長代理着席〕

畑英次郎新生党・改革連合農林水産大臣

○畑国務大臣 ただいまいろいろ問題点の御指摘をいただいたわけでございますが、ただ一つ御理解を賜りたいのは、いわゆる現在の食管制度に基づきます取り組みの体制といいますものは、従来は米が余っておるということの現実の姿の中での展開であった。  昨年の大凶作に伴いまして、いわゆる緊急的な対応という中にございましていろいろ混乱を、そしてまた御迷惑をかけましたことは改めて心からおわびを申し上げる次第でございますが、そういう中にございましても、やはりこれからの日本の稲作、米、そういうものを考えました場合には、いわゆる再生産、従来の生産費所得補償方式等々の一つの物事のルールをきちっと守りながら物事の価格を決めていく。  そしてまた、御指摘がございましたとおり、輸入米につきましては、その品質、味覚等々を踏まえまして、今回におきましても五〇%、あるいはまた四〇、あるいはまた三〇%カットというような姿の中での位置づけをさせていただいておるわけでございまして、私どもは、やはり今回の諸般の問題点を貴重な体験といたしまして謙虚に受けとめて問題を洗い直しをする、検討を加える、そういうことにおきましてはいささかもちゅうちょしてはならないというようにも考えるわけでございます。  ただいま総理を本部長とする対策本部のスタート、あるいはまた農政審議会等々におきましても食管制度を初め万般にわたりましての専門家の方々を交えました真剣な論議を始めさせていただいておる、こういうことにつきましても御理解を賜りたいというふうに考えます。いろいろ問題点が如実に展開されたということを受けとめての取り組みを進めてまいりたいというように考えております。  なお、ただいま御指摘がございました電器会社の問題は、事柄がああいう実態でございましたことにかんがみまして、幸いにと申し上げた方がいいと思いますが、その後の米にまつわる販売等々はやめるということを連絡をいただいておるわけでございます。     〔中西(績)委員長代理退席、委員長着席〕

穂積良行自由民主党・自由国民会議

○穂積委員 日本人にとって米というのはそれほど重大関心事の主要食糧ということからすれば、将来世界人口がどんどんふえていく中で我が国の国民の食糧をどう確保するかという場合に、米の問題を本当に真剣に考えなければならないと思うのです。  そこで、この問題を多少お伺いしたいと思うのですが、世界の人口が今大体五十六億人程度というふうなことを言われておりますが、これがどんどん年一億前後ふえていく、二十一世紀に入って人口が五割増しの状況になりかねない、これは国連の推計や何やでもそうなっていますね。それに対して、我が国は二十一世紀に入れば人口が縮小に向かいかねないという状況ですが、この国土で暮らす我が国民が本当に将来ともに世界人口爆発の中で食糧を確保できるのか、稼いで札束で言うことを聞かせて買い占めるみたいなことを将来ともにやっていけるのかどうかということが問題だと思います。  そこで、これはどの省からお答えいただけるのか、世界人口がそのようにふえていく見通しのもとで、それに応ずる穀物生産が一体確保できるのか、これは重大問題であります。その穀物生産は、もう御承知のとおり、我が国は今や四千万トンの消費に対しておよそ二千八百万トン輸入している。七〇%が外国依存で三〇%は国内、そんな状況になっているのを、最後のとりでの米を、一千万トンを生産縮小させる方向で政策を考えていいのか、これが冒頭からのウルグアイ・ラウンド農業合意のまさに根幹の問題だと私は思っているのです。  このことについて、人口見通しとこれに応ずる食糧確保についてどのような見通しのもとに国の政策を立てようとしているのか、ウルグアイ・ラウンドの六年後以降どうするんだという話も含めて答弁いただきたい。

畑英次郎新生党・改革連合農林水産大臣

○畑国務大臣 ただいま穂積先生御指摘のとおり、毎年地球の上には約一億人の人口増、いわばミニ日本という国が一つずつ毎年できておるというような状態にあることは事実でございます。そういうことを考えますと、人口問題即食糧問題であるわけでございますから、さような意味合いにおきましては、我が国におきましてガット・ウルグアイ・ラウンド受け入れ、いわゆるミニマムアクセスという問題はございますが、基本的には、やはり米の自給体制の堅持ということをこれからも当然の姿として努力を積み重ねていかなければならない、かように考えておるところでございます。  さような意味合いの中にございましては、先ほど来申し上げますような意味合いでのこれからの土地改良の問題等々、あるいはまた中山間地域における対応、あるいはまた複合経営の問題等々万般にわたりまして力を入れていかなければならない。そしてまた、残念ながら農業就業者の方々におかれましては約五〇%の方々が六十歳以上という現実を直視いたしまして、十年後あるいはまた二十年後ということを考えながら、御案内のとおり、農業法人等々の問題、こういった問題にも積極的に取り組んで二十一世紀に備えていかなければならない。  そしてまた、今回いろいろ考えさせられる点が多いわけでございますが、アメリカにおきましても、あるいはまた豪州等々におきましても、いわゆる田に水を張る、この水という問題をめぐってそれぞれの国におきましてもなかなか難しい問題がこれありということを考えますと、さような点にも留意をしながら今後の自給体制の根幹を堅持していく対応を、ただいま申し上げましたような項目につきまして引き続き全力を挙げさせていただきたい、かように考えております。

穂積良行自由民主党・自由国民会議

○穂積委員 これは農林水産省だけの問題ではない。要するに、世界の人口がふえる中で、現在約十三億ヘクタールの農地がある、耕地面積があるというデータをいただいていますが、それがそのままじゃとても賄い切れない。生産性は、要するに面積当たりの生産量なんというのはそうふえませんから、これまで非常に高く生産性が伸びてきたがこれからは難しいということになると、人口増に伴う農用地確保というのは世界の環境に重大なかかわりを持っているということは明らかであります。  そういう意味で、これは環境庁長官、いかがですか。この緑の地球で、緑を改変して耕地に変えないと人類は食いっぱぐれる、食糧の奪い合いになりかねないというような状況も考えられるのですが、その辺、環境問題からして、この人口増の中で、国土の中で、米づくりを一生懸命これからも国はてこ入れしていくというようなことを考えなければならぬと思うのですが、多少誘導尋問的な質問みたいになりましたが、いかがでしょうか。

広中和歌子公明党環境庁長官

○広中国務大臣 我が国を取り巻く世界、なかんずく発展途上国におきまして、人口がどんどんふえていく、そういう中で食糧不足が起こる、そういう広い視点で今御質問をいただいているのではないかと思います。  環境の視点から申しますと、人口増加、それは即貧困、さらなる貧困につながり、そして資源の枯渇、いわゆる環境劣化につながるわけでございまして、大変にゆゆしき問題だと思っております。特に、熱帯林の減少の原因といたしまして、熱帯地域における焼き畑移動耕作というのですか、それによりましてどんどん緑、森林が枯渇していくわけでございますけれども、その背景には人口増加があるということでございます。  こうした中で、来る九月にカイロで国連人口会議が開催されるわけでございますけれども、それに先立ちまして、今から二年前でございますけれども、地球サミットにおきまして世界的な合意としてアジェンダ21が合意され、その中で、人口計画は、自然資源の持続可能な利用を考慮して自然資源の管理と開発の計画とともに実施されるべきこと、また、このような考え方に立って総合農業プロジェクトを策定し、実施するといった具体的な行動が提唱されているわけでございます。これは大変妥当な考え方だと私も思っております。  そして、我が国と我が国を取り巻く発展途上国、なかんずくこうした人口爆発が起こっている国に対する関係でございますけれども、二国間協力を通じまして持続可能な森林管理に資するとともに、また、国連の食糧農業機構、FAOを通じまして、国際機関の諸活動を通じましての支援を行っていく、我が国の態度はそういうことで国際関係を維持していきたい、そのように思っているところでございます。

穂積良行自由民主党・自由国民会議

○穂積委員 とにかくこの農業合意受け入れというのはとんでもない話になりかねない。それを本当に踏まえて、農業関係にしっかりとした予算措置や何やをしていくという姿勢があると思ったら、まだ全然その備えがないんじゃないですか。これは本予算での質疑の問題になると思いますけれども、こんなことじゃ農家、農民を納得させるわけにいきませんよ。しかも、今質問しましたように、日本民族の将来からしてどうにもならぬということになりかねない。そういうことですから、やはり私どもは、今から出かけて調印するなんてとんでもないという気持ちでおります。  本来ならば、この農業分野の特殊性ということを踏まえて、凶作というのも現実に起こった状況なんですから、それを踏まえて、このような合意文書の署名はとてもできないような問題があるからもう一回再交渉させてもらいたいというようなことを言ってもいいんじゃないかと思うのです。  時間がなくなったようですから、残念ですけれども、そうしたことを私の意見として言いまして、とにかくそれにしても政府はこの問題については非常に対応がおかしいところがある。この文書そのものですら、外務省に聞きますと、これは日本文は今翻訳中で、それで出せませんというのですね。それでまあ細川総理や農林大臣が部分部分の翻訳を踏まえて対応をされてきたのかもしれませんけれども、大体国会に向けてきちっとした報告もしていないというようなことや何や、私は、現政権の態度は基本的にけしからぬ面があるということをまた再度申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 これにて穂積君の質疑は終了いたしました。  次に、野田実君。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 私は、暫定予算の審議でございますので、主として予算と税制を中心にしまして御質問をさせていただきまして、細川内閣の性格を浮き彫りにさせていただければと願っております。  総理、桜の花が咲くような時期になりましたけれども、いかがお考えでございましょうか。外務大臣、外務省の前の桜がぼつぼつ膨らむころでございます。それで、全省庁の役人はこの外務省の前の桜をどういう気持ちで眺めているかということを私から申し上げたいと思います。  と申しますのは、本来予算といいますのは三月末までに成立をしまして、四月になりましたら実行計画を組みましたり、出張に行ったり、次の年度の予算を考えたりする時期でありまして、あの桜の花が咲きましたときに、皆、全省庁の役人はほっとするわけでございます。ところが、きょうは三月三十日でございまして、本予算の審議に入れないで暫定予算の質問をせざるを得ない。大変私は残念に思うし、また不幸に思います。  これは、自民党が年内編成を強く希望いたしましたが、残念ながら細川総理が、一カ月国会を延長したにかかわらず年内編成をしませんで、二月になりまして予算編成をした、そして、予算審議に入れるにもかかわらず、内閣改造劇とかいろいろな政治的なことがおありだったのでしょう、今日になってしまった。  さらにまた、先輩の同僚の議員からも質問がございましたように、細川総理が、我々がしておりますささやかな要求に対して一言もおこたえいただけない。すなわち、新しい資料の要求をしている、これは院として出しているものに対して資料をお出しいただけない、あるいは証人喚問に応じていただけないという、そういうただささやかなことで本予算の審議ができないということについて大変残念に思います。私からもこの二点について、総理に提出され、あるいは証人喚問に応じられますことを強くお願い申し上げる次第であります。  ところで、先ほども申し上げましたように、暫定予算を三月三十日になりまして審議せざるを得ないという大変不幸なことになりましたことについて、これは連立内閣あるいは連立与党の全面的な責任であると思っておりますが、総理、いかがでございますか。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 午前中の越智議員の質問にも大蔵大臣からもいろいろ御答弁があっておりましたが、年内編成ができなかったということは大変遺憾なことだと思っております。  しかし、そのときの経済情勢で第三次補正予算というものが適切であろうということ、それからまた、これもさっきお話があっておりましたように、もろもろの政治情勢など、政治改革法案の審議とか、そうした政治状況などからそのような判断をさせていただいたわけでございまして、本年度の予算をできる限り速やかに成立させていただくことを政府としては強く願っているところでございます。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 先ほども申し上げましたように、暫定予算を組まざるを得ない、これはもう大変残念なことであるし、細川内閣あるいは連立与党そのものの責任であるということをはっきりしたいと思っております。  私は、この予算編成劇を眺めておりましてつくづく思いましたのは、細川総理は予算というものを余り重視をしておられないのではなかろうか、軽く見ておられるのじゃなかろうか、あるいは権力闘争なり政権の維持なりに大変御興味のある方でありまして、予算を重要視しておられない方ではなかろうかという感想を持ちました。  お答えいただくというよりも、大蔵大臣にお聞きしたいのでございますが、大蔵大臣というのは、予算というものが一番大切な所管事項だと思っております。年内編成をやるということは大蔵大臣にとって一番大切な仕事じゃないかというように思うわけでございます。  そこで承りたいのですが、大蔵大臣は、総理に対して年内編成をしようということを強く求められたのかどうか。総理が一方的にこうだ、あるいは外務大臣をおやりの羽田総裁、党首ですかが、おまえ、もう一カ月ぐらい延ばせよと言われたから大蔵大臣は粛々と下がったのかどうか、承りたいと思います。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○藤井国務大臣 昨年の十二月の状況におきまして、私どもは、国会が大幅に延長になればなかなか年内編成は難しいと思いながら、あくまでも年内編成の前提で作業を進めてまいりました。  しかしながら、現実に大幅な会期延長が決定した段階においては、それは過去の例からいっても無理であるという判断のもとに、またそのときの、けさも越智委員に申し上げたのでありますが、経済の情勢から見て、第三次補正予算で第四・四半期を支え、本予算と連動することによって、この十五カ月にわたっての基礎を固めていくということが非常に経済対策上重要であるという政策選択をしたということを御理解をいただきたいと思います。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 後ほどまた詳しく承りたいと思いますけれども、途中で消費税の引き上げの議論というのが出てまいりました。これはもう国民だれでも知っているわけでございまして、この問題でがたがたされて、あるいは連立与党の中が意見がまとまらなかった。したがって、年内編成もおくれた。さらにまた、それでおくれたということも、年内編成自体ができなかったことも、消費税の問題もありますが、それによって延びたということも事実であります。これは、各大臣がどうお答えになろうと、国民はテレビ、新聞等で十分承知のことでございます。  したがいまして、これは本当に私は残念なことでありますけれども、細川内閣、あるいは細川総理そのものが予算に対して大変真摯な気持ちでない、予算を非常に軽視した総理ではなかろうかということを私はつくづく思うわけでございます。予算に関心のない内閣ではなかろうかということを思う次第でございます。  ところで、景気対策、これが今一番大切な時期でございます。これはもう総理、大蔵大臣、閣僚の皆さんは御異存のないことだと思います。  そこで、この景気対策について質問に入りたいと思いますけれども、本予算が年内編成ができて、三月三十日までに成立をしておれば、公共事業の前倒しということが行われるわけでございます。あるいは行うことが可能でございます。総理も御承知のことだと思います。知事をおやりでございましたので、公共事業をできるだけ前に持ってきまして、契約を早くしてお金を出していこう、できるだけ上半期に集中して出そうというようなやり方については御承知のとおりだと思うのでございますけれども、暫定予算ということになりますと、こういう方法がとれないこともまた総理も御存じだと思います。  そうしますと、せっかく補正予算を組んで景気が立ち直りかけてきていると言われている昨今でございますけれども、この公共事業の前倒しということができないわけでございますから、景気に対してどういう手をお打ちになるのか、これは予算が年内にできなかった、成立しなかったこととも兼ね合わせが、関係がございますけれども、総理の所見を承りたいと思います。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 幾たびかの経済対策を御承知のように講じてまいりました。  特に、二月に策定をいたしました総合経済対策におきましては、大規模な所得減税を初めといたしまして、内需の拡大を図っていこうということにいたしましたし、また土地の有効利用の促進でありますとか、あるいは中小企業対策、雇用対策、あるいはまた問題を抱える分野に対しまして重点的に施策を展開をしていこうというようなことも盛り込んだところでございます。あるいはまた規制緩和などの推進、あるいはまた新規の雇用創出をするような分野についての施策、こうしたものを考えることにしたわけでございまして、五年度の補正と当初予算とあわせまして、民間経済主体の活力の発揮というものに裏打ちをされた本格的な景気回復というものが期待できるような状況というものを何とか少しでも早くつくり出していこう、こういうことで対策を幾たびかにわたって講じてまいった、こういうことでございます。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 自治大臣に承りたいと思います。  今総理から第三次補正を組んだというお話がございましたので、補正予算を確かに第三次補正で組んでおりますけれども、この実態が一体どうなっているのか、地方自治体がこの第三次補正を消化できているのかどうか、一体地方ではどういう実態になっているか、承れれば幸いです。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○佐藤国務大臣 大筋の話を今総理からお話がございましたけれども、第三次補正は二月の八日の総合経済対策で決めたわけでございますが、国の予算といたしましては、一般公共が三兆六千四百億、それから教育、研究、医療、社会福祉施設で六千百億、合計四兆二千五百億という数字になるわけでございます。  地方は、御承知のようにそれに対しまして約二兆五千八百七十億円負担をいたしまして、この公共事業あるいは教育、研究、医療、社会福祉等々をやるわけでございますが、これは実際のところ専決事項でもできますが、三月の議会等々でこれは実際に動いております。さらに三千億円の単独事業というのを組みましたので、これはもう地方のできるというものを全部積み上げて三千億円の地方単独事業というもの組んだわけでございますので、今三月の時期は地方公共団体といたしましては契約その他をやりながら、この仕事が三月いっぱいでできないものは四月、五月、こうなってくるという状況でございます。  あわせまして、平成六年度の関係でいきますと、もし、もしというよりもこの暫定予算をお通しいただきましたときには、一般公共事業が二兆七千六百三十四億円ということが組まれております。これはもちろん地方公共団体もそれに補助事業として支える部分がありますけれども、この中には、先ほど大蔵大臣から提案理由がありましたように交付税が約四兆円弱入っておりますので、したがいましてこの交付税とまた補助事業等で四月、五月、六月の分というのは十分仕事ができる。  それから、既に三月議会はもうほとんどの県、市町村で終わっておりますので、十八兆六千億ということで組みましたこの地方単独事業というものにつきましてはこれも動き始めるわけでございますので、まさにそういった意味では十五カ月予算という、四月、五月、六月という従来ですと契約等であきになっておりますような状況が実際には事業として地方公共団体は動くということになってまいりますので、十五カ月予算というのはその意味で大変意味があったのではないか、実態はそういうふうに動いているというふうに私は考えております。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 私たちが地方でいろいろな方からお話をお聞きいたしますと、地方の議会は、今自治大臣が朗々とお話ございましたけれども、むしろ骨格予算しか組めなくて非常に困っている、景気に対してやはり本予算が成立しないことは困ったものだという意見を多く聞くわけでございます。  そういう意味では、先ほどの話と関連しますけれども、暫定予算にならざるを得なかったというのは、これは内閣の責任でありますけれども、景気に対して大変残念なことであるということを申し添えさせていただきたいと思います。その点について十分留意されて地方行政をおやりいただきますことを強く望んでおきます。  景気に関係しましてもう一点、これは総理にもぜひ聞いていただきたい話でございますが、やむを得ない面もあります、やむを得ない面もありますけれども、私は国債の問題というものが総理の頭の中にどの程度あるのかということをただしたいわけであります。  どういうことかといいますと、国債の発行が大変多過ぎはしないかということでございます。  どういう点から多過ぎるのかと申しますと、第三次補正、十五カ月予算ということを威張っておられますけれども、第三次補正も多額の国債を発行いたしました。また、当年度予算でも多額の発行を予定しているわけでございます。暫定予算では国債の発行はございませんけれども。  そういたしますと、この国債発行が多額になりますと、予算という面では確かに歳入に入りますけれども、金融面で大変問題が出てまいります。諸指標で御承知のとおり金利が上がってきております。長プラにしましても、あるいは国債の発行金利が上がってきていることは総理も御存じのとおりであります。そうなりますとどういうことが起こるかと申しますと、景気に対しまして足を引っ張る面があるわけでございまして、そういう面で、この多額の国債の発行ということについてやはり節度が必要ではなかろうかという気がするわけでございます。  アメリカの金利が上がっているということも原因の一つでございますけれども、大量の国債の発行に対して、やはりこれは適切な景気対策というものを講ずる必要があるのではないか、あるいは発行の仕方に工夫が要るのではないかというように強く思うわけでございます。大蔵大臣、いかがですか。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○藤井国務大臣 私は本委員会で、いわゆる大量の国債発行、特にいわゆる特例公債的なものについて、後世代に負担を残すということと同じように大事な問題は、今野田委員の御指摘になった点をここで言い続けてまいりました。  すなわち、国債政策というのは民間資金を公に振りかえることでありますから、そういうことによって民間資金に影響を与え、長期金利の上昇を招き、同時にまた、それがひいてはインフレにつながるというおそれもある。しかし、国債政策は同時に、ある段階においては大変に経済政策として意義がある。それはどういうときかというと、民間資金が滞留しているようなときである、こういうことをずっとここで申し上げてまいりました。  同時に、本委員会におきましても、公共投資政策をもっとやるべしという御議論もありました。私どもといたしましては、その両方のぎりぎりの接点の政策選択をしたつもりでございます。公共投資政策に十分配意しながら、現在の経済情勢というか金融情勢の中での限度ぎりぎりの国債であると考えておりますし、野田委員の御指摘の、年度を通じて国債の発行の仕方、金融市場の動向、あるいは国債の種類等々十分勘案していかなければならない重要な御指摘だと思っております。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 私は、国債の発行がだめだという立場ではございません。公共事業上やむを得ないと思いますけれども、こうした大量の国債を一時的に発行いたしますと金利が上がってまいりまして、そして景気の足を引っ張るんではないかという点を指摘したいわけでございます。  その点と関連しまして、公共料金の値上げというのがございます。  二ページにわたりまして公共料金の引き上げ、十数項目にわたりまして今年度公共料金を引き上げたいという資料が私の手元にございます。これを拝見しましたら、私は思い出すのでありますが、昭和四十年代の後半に、狂乱物価になりました後、公共料金を軒並み引き上げた時期がございました。このときの数とほぼ同じであります。こういう平時なときに、賃金が春闘で上げにくいとき、さらにまたいろいろな面で消費者物価が非常に落ちつき、卸売物価も上がっていない時期に、なぜこういう政府が関与する公共料金を軒並み上げざるを得ないのか、これは大変疑問であります。  まず、公共料金の引き上げについて、担当省である経企庁長官から、これについてどういうお考えを持っているのか。まさかこのとおり認めるんではなかろうなということをお聞きしたい。

久保田真苗日本社会党・護憲民主連合経済企画庁長官

○久保田国務大臣 景気の現状から見まして、公共料金がたくさんに上がっていくということが望ましくないということは当然だと思います。でございますから、公共料金につきましては、まず経営の徹底した合理化を前提とした上で、物価や国民生活への影響を十分考えた上で厳正に取り扱うことという方針を持っておりまして、その値上げに当たりますときには、真にやむを得ないものに限り、また、時期あるいは改定幅、そういったものを極力調整してきたところでございます。  今般、先週末に物価安定政策会議政策部会におきましても御意見を取りまとめていただいておりまして、現下の厳しい経済情勢にかんがみ、公共料金に係る事業の経営に当たって、経費の削減等経営の合理化を一層図るべきであるとおまとめいただき、これを篠原部会長から記者会見において発表していただいたところでございます。  また、これを受けまして、経企庁といたしましても、物価担当官会議に対しまして、公共料金についての一層厳正な扱いを徹底していただくようお願いしたところでございます。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 大変残念でございますけれども、役人の書かれたペーパーをそのままお読みいただきました。私もそういう答弁を書きましたけれども、満足はできません。  私が承っておりますのは、これだけ並んでおります公共料金をすべて認めるのかどうか、あるいはどういう調整をするのか。経済政策について、責任官庁である経済企画庁が一番関与できるのは公共料金であります。これはもう御承知のとおりです。これをどういうふうに抑えるのか、そこの ところを具体的に承りたい。

久保田真苗日本社会党・護憲民主連合経済企画庁長官

○久保田国務大臣 公共料金につきましては、昨年秋から、電気、ガス、運賃その他につきまして、経企庁におきましても、また関係省庁におきましても、さまざまな値下げあるいはこれを先延ばしするというような措置を講じてきたところは先生御案内のとおりでございます。  今般、私どもも目下この公共料金の数、内容につきまして検討しておりますが、公共料金の値上げが予想される件数がことし特別に多いということではないのではないかと思っております。  しかし、その内容につきまして、消費者物価に与える影響等を試算いたしまして、今後これを物価担当の立場からどのように反映、これを扱っていくことができるかということを目下検討しているところでございまして、とりあえずは安定会議とそれから文書による徹底をしたところだというふうに申し上げたいと思います。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 経企庁の役人のレクが足りないのか、抽象的にしかお答えいただけないのが残念であります。  かつて狂乱物価のときに、我が自民党の福田赳夫先生が経企庁長官で来られまして、この狂乱物価を抑えるために公共料金を一年間とにかくストップするんだということで乗り切った時期があります。経企庁長官、御承知でありましょうか、どうでしょうか。そういうことをして、この公共料金の引き上げというものに対して非常に慎重に対処してきたわけであります。  強くそれを主張されたのは社会党でありました。今、現内閣に入られまして、各省庁から要求の出るこの公共料金の引き上げというものについて、ノーズロで認められるようでは、社会党は一体昔の社会党とどこが違うのか。(発言する者あり)どういうようになっているのかということについて、私は大変疑問に思うわけであります。ノーズロが適当でありませんようですから、訂正をいたします。無条件にこれを認めるようでは、社会党はどこへ行ったのかという心配をいたしております。  そういう意味で、私は、この公共料金の取り扱いについて、消費者重視あるいは国民のための内閣であるという細川内閣が、政府が料金問題について唯一関与できるこの公共料金について、もっと思い切った対策を総理自身から立てるべきであると思いますが、総理のお考えはいかがでしょうか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 表現には注意を願います。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 はい。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 細川内閣総理大臣。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 公共料金の問題については、今企画庁長官から御答弁申し上げましたように、これを慎重に取り扱うべきであるということはもうそのとおりでございますし、また、御指摘に同感する部分もたくさんございます。政府としては、極力そのような観点に立って、生活者重視あるいは消費者重視という観点から考えてまいりたい、この姿勢は不動のものであるということを申し上げておきたいと存じます。  公共料金の点といささか観点は違いますが、規制緩和等々の面につきましても、内外価格差の縮小につながるような観点からの取り組みも今まさに推進をしているところでございまして、この内閣のそのような姿勢というものがさらに確かな手ごたえとして出てまいりますように今後とも努力をしてまいりたいと思っております。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 きょうは公共料金の問題を深く質問をさしていただくつもりはなかったんですが、もう一問だけ、総理の頭の中にこういうことがあるのかどうか、ちょっと質問をさしていただきたいと思いますが、たまたまこの表を見ておりますと、ガス料金というのが出てまいります。  このガス料金と規制緩和の点について、今国会で法案が出されるようでありますから、総理に注意、注意といいますか、こういう問題があるということをお話し申し上げたいと思いますが、大口需要者については規制緩和という総理の方向に乗って料金を自由化するそうであります。  そうなりますとどういうことが起こるかといいますと、我々一般の消費者である家庭の消費者の料金が一体どうなるのか。これは公共料金で、通産省の認可を得て、そして経企庁に相談をして、そこで正式の料金になるわけでありますけれども、大口需要者は総理の言うとおり自由料金になりますと、これは自由に決まるわけであります。  自由に決まりますとどうなる懸念があるかと申しますと、大口需要者の方が力が強い場合、料金が安くなります。一般の家庭の料金よりも安くなるわけであります。ところが、原価計算はどうなっているかといいますと、私が説明するより経企庁長官に説明してもらった方がいいんですが、総括原価といいまして、全体の原価計算をいたします。そこで割り振りをするわけですね。したがって、大口需要者の方の料金が下がれば、当然こっちの小口需要者、家庭消費者の方に料金がかかってまいります。上がってまいります。  そういうことになるということが現実に目に見えているわけでございまして、総理は規制緩和を内閣の旗印にして頑張っておられますけれども、本当に消費者のためになるのかどうかという点についてお考えになったことがあるのかどうか、これは一例でありますけれども、総理のお考えをお聞きしたいと思います。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 規制緩和の点につきましては、そういった御懸念も確かに一部のものについてあろうかと思います。しかし、大きく考えまして生活者重視という視点が構築をされていくようにという観点に立ちまして、そのことはしっかり念頭に置きながら規制緩和の問題にも取り組んでいるわけでございまして、二月に入りましてから、今申し上げたような観点から、まず土地住宅というものに着手をしようということにいたしました。  それからまた、情報通信というものを作業部会を設けて、これも既にスタートをしていただいているわけでございますし、それに引き続いて流通、あるいは先ほど申し上げました内外価格差の問題等々につながるような部会も、つい数日前でございましたかスタートをさせまして、今申し上げたような、いずれの問題も生活者重視という観点に立って進めていくという姿勢を内閣としては打ち出しているつもりでございます。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 通産大臣におかれましても、御答弁は必要でございませんが、十分留意されて認可に当たってもらいたいとお願いを申し上げます。  さて、次の問題でございますが、公共事業の問題に移らしてもらいたいと思います。  予算編成が終わりました後、テレビをふつとつけましたら官房長官が出てまいりました。ちょっと眠そうでありますから官房長官に承りたいと思いますが、公共事業のシェアが三倍広がった、これはよかった、よかったというドラマをやっておりました。あれはどういうドラマであるか、官房長官からお答えいただきたいと思います。

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○武村国務大臣 テレビの考え方を説明する立場ではありませんが、メーンのテーマは、新内閣による予算編成、特に公共事業のシェア配分に焦点を当てていたように思っております。大蔵省そして事業官庁の公共事業の予算編成をめぐる局面局面の状況が画面に映し出されておりまして、私もいささか感想を強いられましたので述べたときがありました。  今回の細川内閣の予算編成の中で、公共事業、余りシェアは変わらなかったという見方もありますが、それにしましても、とらえ方は事業部門別にとらえる場合と省庁別にとらえる場合がございますが、まあ苦労の跡はいささかにじみ出ているかな、私は自分でそういうふうな評価をしてお話をしておったところでございます。正確な数字は忘れましたが、例えば省庁別にとらえますと、昨年までのシェア、ほとんど動かなかった状況に比べると、ことしはその〇・何%という比率が三倍ぐらいになったというようなことを数字を見なが ら申し上げたことがありました。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 細川内閣は変革ということを規制緩和と並んで柱に立てておられるようでありまして、その目玉に上がったのが公共事業のシェアの変更ではないかというように理解をいたしております。そのために、私たち地方から出てきております国会議員にとりましては大変迷惑をしたわけであります。  シェアの変更は、それはそのときの経済情勢なりあるいは国民の要請、いろんなことに伴って変わってくることは当然のことと思いますけれども、仮に今年度予算でシェアが一・六%変わった、数字はまあどうでもいいんですが、それで去年よりも三倍のシェアの変更になったということを変革の大きな柱のように細川内閣はうたっておりますけれども、ちなみに昨年度、自民党内閣の場合であっても二倍変わっているわけでございます。  したがって、大して変わっていないんです。それをいかにも国民の前で、細川内閣になったからシェアが大変変わった、我々はこういうふうに変革したんだということを余り得々としゃべられますと、実態を知っている者にとりましては何だいということになるわけでございまして、答弁は要りませんけれども注意をさせていただきたいと思っております。  そこで、公共事業にことし三事業新たに追加されました。これはどういうお考えで追加されたのか、大蔵大臣に承りたいと思います。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○藤井国務大臣 今野田委員のおっしゃった公共事業というのは、いろいろ概念があるようですが、恐らく主要経費別という、やや技術的ですが、公共事業関係費というものを言っておられるのだと思います。  もっと広い意味で言うと、公共的事業の中には施設費だとかいろいろあるわけでございまして、そういうのもみんな公債発行対象になっておりますが、主要経費の中で公共事業関係費というのは、どちらかというと広く国民一般に均てんするような公的財を社会資本形成としてやるものという漠然とした概念だと思いますが、もしやや技術的なことを深くお答えする方がよければ、主計局長に答えさせます。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 別にお答えいただく必要はありません。私が十分承知をしております。  そこで承りたいんですが、公立学校、文部省の学校施設費とかあるいは新しく出てまいりました郵政省の通信関係の事業費、こういうものを、技術的になりますけれども、いわゆる予算科目の公共事業費に入れないで、その他施設費として計上している。これはなぜ区分するのか。文部大臣やあるいは郵政大臣は、これを公共事業に入れてもらった方が予算が伸びるんじゃないかとその省庁の役人は言っております。  両大臣は、そういう問題意識を持っておられるのかどうか、今回の予算編成に際して、そういう要求をされたのかどうか。いつも学校の建物の予算が少ない、郵政省からは、公共事業に入ってないから予算が足りないということをよく聞くわけでありますけれども、内閣がかわりまして、両大臣、そういうことを要求されたのかどうか、そしてまたどういう努力をされたのか、お聞きしたいと思います。

赤松良子文部大臣

○赤松国務大臣 お答えいたします。  文部省といたしましては、公立学校施設整備費を公共事業関係費に入れることにつきましては、検討はいたしましたが、要望はいたしておりません。  公立学校の施設整備につきましては、必ずしも全く十分とは言えないかもしれませんが、それなりにいろいろと配慮をいただいているところでございまして、円滑な整備を進めていくように努めているつもりでございます。

神崎武法公明党・国民会議郵政大臣

○神崎国務大臣 インフラのインフラとして、情報通信基盤の整備は、豊かで活力のある国民生活を実現するためには必要不可欠のものであると認識をいたしておりまして、アメリカにおきましても、クリントン政権下におきまして、情報通信基盤の整備を通して社会経済の構造変化をもたらそうということで、NII、全米情報基盤の整備に精力的に取り組んでいるところでございます。  御指摘の点でございますけれども、情報通信基盤の整備につきましては、公共事業関係費の対象とはなっておりません。電気通信格差事業等公共投資によりましてその促進を図っているところでございます。  確かに高齢化、情報化の展開等々の社会経済、産業の構造的変化がございますし、公共投資の実施に当たりましては、これらの構造的変化を十分踏まえて行う必要があると考えておりますし、公共事業関係費に情報通信施設費あるいは社会福祉施設費等のその他施設費を含めました公共事業費全体の配分の見直しを行う必要がある、このように私どもは議論をいたしているところでございます。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 両大臣からお答えをいただきましたが、そういう意見もあるわけでございまして、大蔵大臣におかれましては念頭に置いて、来年度も内閣が続いておりましたら、ぜひ御検討していただきたいと思います。  それから次に、公共事業に関係しましてもう一つ非常に大きな問題をお聞きしたいと思います。それはどういうことかといいますと、自民党が長くやっておりました政策の中で、公開財源方式というのがございました。公共事業の中で約千億とか二千億とか、公共事業にどういうように配分をするかという公開財源というのがあったわけでございます。最近、自民党内閣の時代も、ここ三、四年、この制度を廃止をしてまいりました。  ところが、今年度予算を編成するに当たって突如として、かつての自民党内閣のような、千億、公開財源の復活をされました。これを見ましたときに、細川内閣は、変革するんだ、自民党内閣と違うんだということをよく言われたのに、また古い、自民党内閣時代のものを持ち出してきたなという感じを私は持ったわけであります。この千億をどうして復活したのか、だれかそういうことを言う人がいたのか、あるいは目的が何かあったのか、大蔵大臣から承りたいと思います。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○藤井国務大臣 やや予算編成技術的なお話もあろうかと思います。昔は確かに公開財源、平成三年度以降は生活関連重点化枠というような形でやはりそれを配分しておられまして、事実上は、公開財源はやめたといっても、あれはやはり一つの配分方式だったと思います。それぞれやはり予算編成上の一つの手法として考え出されたものでありまして、私どもの千億というものもそういうような予算編成の手法として本年採用させていただきました。  現実には、連立与党のそういう配分を責任を持っていろいろ御判断をいただく方々が基本的な原案をおつくりいただいたと考えております。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 予算技術的なと言われますと非常に憤慨するわけでありまして、これは大変大きな問題をはらんでいると私は思っているわけです。  どういうことかといいますと、この千億の配分をめぐって、連立各党の各委員、各代議士、あるいは参議院の方もいらっしゃると思いますが、代表者が二、三人ずつ、一人か二人か三人か存じません、私は見たわけじゃありませんが、代表者が集まりまして、そして各省庁を呼びまして、運輸関係であれば運輸省の役人を呼んで、そのチームが、日本新党、社会党、新生党、皆さん代表の方二、三人ずつ集まって、この一千億をめぐって、どういうように運輸関係の公共事業にもらうかという相談あるいは議論、もっとまともな言葉で申し上げれば必要性などについて議論をされたと新聞で承っております。そこで議論されました結果、公共事業の千億の配分をされたわけであろうかと思うわけであります。  そういうことになりますと、これは一体どういうことをやっていたのか、各党はどういうよう左考えでそういう代表者を出して議論をしたのか、何のためであったのか、各党の党首から一言ずつお答えをいただきたいと思います。各党首から、国務大臣でありますからお答えいただきたいと思います。

羽田孜新生党・改革連合外務大臣

○羽田国務大臣 先ほどからもずっとお話がありましたように、それぞれのシェア、そういったものについても変えていこうという実は考え方があったということだろうと思います。そういう中で、それぞれの現状というものを聞きながら、そういった中に対してめり張りをつけていこう、そういうことでこういう対応をされたのじゃないのかなというふうに理解をいたしております。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○石田国務大臣 お答え申し上げます。  いわゆる政党として国民に対し選挙等で掲げた公約あるいは政策、そういったものを行政面に反映させようという、しかもそれが具体的にどう実施されていくか、これに対して大きな関心を持つのは当然のことであろうというふうに思うわけでございます。そういう立場から、予算編成に対しまして、各方面に対しいろいろ状況をいわゆるヒアリングし、また意見を申し上げるのは必要な作業であろうと思うのでございます。  ただ、そういったことが、言われておりますところのいわゆる族議員というような問題につながる懸念はないかというようなことでございますれば、これは単年度だけでそれを御懸念をなさるということはどうかというふうに思うわけでございます。  しかし、先生そういう御懸念があるといたしますれば、当然予算のそういった配分については厳正に対処していかなければならないわけでございますから、政党の責任者としては、その点は十分留意をし、公正、厳正にやっていくことを念頭に置きながら進めてまいりたい、このように存じております。

大内啓伍民社党・新党クラブ厚生大臣

○大内国務大臣 去る二月十日、大蔵省原案の内示がなされた段階におきまして、公共事業費の未配分といたしまして一千億円の調整財源というものが提示をされました。したがいまして、連立与党といたしましては、各会派の政務幹事並びに政策幹事から成る配分委員会というものを設けまして、生活関連の公共事業費のプライオリティーをみんなで協議するという体制をとったわけでございます。  我が党の場合は政策審議会というところがございますので、政策審議会長を中心にいたしまして全議員が集まりまして、あるべき生活関連の公共事業費について議論をし、それをもって政策幹事あるいは政務幹事がその配分委員会に臨みまして、その結果、我々なりの主張を申し上げ、特に下水道あるいは公園、都市鉄道という面での配分が増加された、こういうふうに承知いたしております。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 今お一人からお答えいただきましたように、新聞等では、これは族議員をつくる、自民党の族議員を否定している連立内閣、連立各党が新しく族議員をつくるやり方ではないかというような記事が載っておりました。本当に細川内閣が変革を掲げ、あるいは真に国民のための政治をおやりになるということであれば、厳に慎みながら、こういうことについても十分対処してやっていただきたいということを総理にお願いを申し上げます。  さて、その次に消費税の問題について承りたいと思います。  私たちも予期しなかったことでありますけれども、細川総理は、ある日突如として消費税の引き上げを発表されました。御承知のとおりであります。ところが、発表されましてすぐその後で国民福祉税というものを、名前を変えましてまた発表になられました。これはだれが見ましても、国民がだれ一人としてこれについて賛成をした人はいなかったのではないか。ある特殊な方は賛成されたかもしれませんが、ほとんどの方は何という気持ちを持ちましたし、また、急に変えられたことについても、大変怒りを覚えた方が国民としては多かったわけであります。  それで、消費税につきましては、いずれ年金財政がパンクするとか、いろいろな時期に引き上げを検討せざるを得ない時期が来るかもしれませんけれども、軽々に消費税というものについて引き上げを図るべきでないという考え方を私は持っております。そういう意味で、この消費税について、年内とかあるいはこの国会中に合意を見るとかいろいろ議論をされているようでございますけれども、軽々に上げてもらいたくないという気持ちを持っております。  私は直接承ったわけではございませんのでわかりませんが、官房長官や社会党の大臣は必ずしも賛成でないというように新聞やテレビ等で承っております。官房長官、社会党出身の大臣の方々、何人かでも結構ですから、お答えをいただきたいと思います。

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○武村国務大臣 私はむしろ、これからの日本の財政に対するさまざまな期待、行政需要を考えますと、かなり大きな税制の改革が必要であるということを認識しているつもりでございます。税制の改革といえば増税と減税が当然かかわる改革でございまして、そういう中で、消費税しか道がないとまでは思いませんが、直間比率の是正も含め、あるいは各種税のバランスを考えましても、間接税の大半をなしている我が国の消費税についても、この改革の中では大きな焦点として論議の対象にしなければならないという認識を早くから持っておりました。  私どもの党のメンバーはほとんどそういう認識でほぼ一致もしていたと思うのでありますが、そういう点では、いよいよ国民負担の議論も進めながら、幅広い国民論議の中でこの税制問題については一定の方向を出していかなければいけない。政治が決めるというよりも、国民の皆さんと一緒にさまざまなデータや考え方を提示をしながら御議論をいただく中で最終結論を求めていかなければいけないというふうに思っている一人でございます。  これで答弁になりますか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○山花国務大臣 御質問の趣旨に率直にお答えするとするならば、大体考え方は、これまでの経過も含めて官房長官がお答えになったところとおおよそ同じではなかろうか、こう思っているところでございます。  税制改革の問題については、やはり公正、公平を確保するという観点から、全体として国民の皆さんの納得いただけるような手続を踏んで行っていかなければならないと考えているところでございまして、とりわけ、これまでの経緯と、逆進性あるいは益税その他欠陥が指摘されている今日の消費税を、御指摘のように軽々しくアップするということについては慎重でなければならない、こういう立場でもございました。  御指摘の時期につきましては、そういう立場で意見を申し上げてきたということも事実でございます。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 ぜひとも国民の意見の集約をしていただきまして、軽々に引き上げないで、大切に議論をして大切な財源として考えていただきたいということをお願い申し上げます。  それに関連しまして、私は厚生大臣に承りたいのでございますけれども、最近よく新聞とかあるいは厚生省の資料なんかでも社会保険料のアップというのが、厚生年金について申し上げますと今の一五%から三〇%ぐらいに引き上げないといけないという記事を、まあ数字はどうでもいいんですが、そういうことをよく見受けるわけでございます。  これは今の大臣のお答えとも関連しますけれども、軽々に保険料について引き上げる、あるいは消費税についても同じでありますけれども、消費税を福祉税に衣がえをしまして厚生年金あるいは社会福祉にそのまま充当していくという考えでは、余りにも国民の犠牲が大き過ぎるのではないかというように思うわけであります。  どういうことを申し上げたいかと申しますと、やはり厚生省あるいは内閣全体でそうでありましょうが、特に厚生省におきましては、年金の支給あるいはその徴収についてリストラをするなり、あるいはこの徴収の仕方について努力をする必要があるのではないかと思うわけであります。  一例を申し上げますと、厚生保険につきましては今までボーナスについて保険料を徴収していなかったことは厚生大臣御承知のとおりだと思います。これはなぜそうであったのか。労働保険につきましては、昔からボーナスについて保険料をいただいているわけでございます。労働省ができて厚生省がなぜできないのか。こういうことも一つの事例でありますけれども、努力をしてもらわないといけない問題であると思っております。  時間もだんだんなくなってまいりましたが、労働大臣に承りたいのですが、ボーナスから保険料をもらうということについて、今までトラブルがあったり反対があったことはございますか。どうですか。

坂口力公明党労働大臣

○坂口国務大臣 事務的な意味でそうしたことはなかったというふうに承っております。労働保険の方は年一回まとめてちょうだいをいたしておりますので、非常にスムーズにいっているというふうに聞いております。

大内啓伍民社党・新党クラブ厚生大臣

○大内国務大臣 先生の、安易に保険料の引き上げをやってはいかぬ、これはもうまさにそのとおりであると思っております。御案内のとおり、年金につきましては法律によりまして財政の再計算というのを五年ごとにやり、その中で保険料の見直しもやる、こういうことになっておりまして、ことしはその年に当たるわけであります。  だからといって自動的にただ保険料を上げるということを私どもは考えたのではなくて、特に六十歳前半につきましてはこれは別個の年金という形にいたしまして、したがってその給付についても従来の方式とは大きく変更するという方向をとらしていただいたわけであります。  それからもう一つは、現役世代との均衡に配慮いたしました実質的な賃金、いわゆる可処分所得に対しましてスライド方式を適用するという形で新しい年金改定方式を導入したわけでございます。  そして、さらには御指摘のようなボーナスからも今度は保険料を徴収する。しかし、これも一遍に普通の率を掛けますと大変な額になりますので、当面一%という低い水準に抑えたわけでございます。  保険料につきましては、長期的に信頼できる年金制度というものを打ち立てていく上ではどうしても保険料のアップというものはある程度お考えをいただかなきゃならぬ。大体五年間で二・五%ぐらいアップすることが不可欠である、こういう考えに立っているわけでございますが、その二・五%につきましても、当面は十月から二%にとどめるというふうに、私どもとしては保険料が安易に引き上げられないようにあらゆる工夫と努力を傾注している次第でございます。

野田実自由民主党・自由国民会議

○野田(実)委員 お答えをいただきましたように、この保険料の引き上げ、また消費税の引き上げ問題について、あるいは公共料金の引き上げにつきまして、細川内閣におかれましては慎重に対処をしていただきたい。それでなければ、生活者重視の内閣であるという言葉が泣くものだと思っております。料率の引き上げあるいは公共料金の引き上げ等、あるいは消費税の問題は一番大切な問題でありますけれども、そういう問題について真に国民の立場に立って慎重に対処していただくことをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 これにて野田君の質疑は終了いたしました。  次に、中山太郎君。     〔委員長退席、後藤委員長代理着席〕

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 自由民主党の中山太郎でございます。きょうは、私は外交問題に大方絞った御質問を申し上げたいと思います。  まず、その質問に入ります冒頭に、先般、二月十一日に行われた細川・クリントン首脳会談、この会談で経済問題をめぐって交渉が決裂をして総理は帰ってこられた。その際に、成熟した大人の関係、こう言ったという新聞報道がなされておりまして、私はこの席で、当時、総理に対して、総理はそう言っておられますけれども、駐米栗山全権大使は、成熟した大人の関係というものはないんだ、こう言って、総理大臣と駐米大使とが違うことを記者に話をしている、これは国家として大変大きな問題ではないかということを御指摘を申し上げたことを記憶いたしております。  その後、日米関係というのは日本の外交の基軸である、また基軸であったわけでありますが、日本の一方的な黒字、これに対するアメリカのいら立ち、また日米安保条約に基づいた、相互の経済のあつれきを避けていくという条約上の一つの立場を我々は持っておりますから、ここでどういうふうにやっていくかということで我々は見ておりましたが、クリストファー国務長官がその後来られて、日本政府に対して、三月末までに経済に対する日本政府の考え方を出してもらいたいという期限を切ってこられた。  また、アメリカの議会ではスーパー三〇一条を発動するということを言っておるわけです。ただし、発動は六カ月間の猶予を置くという一つの条件がついておったと思いますが、きのう細川政権が出されたアメリカへの日本政府の考え方について、正午のニュースでは、カンター通商代表は、この日本政府の考え方に大きな失望を感じた、包括協議につくような状況ではないということを正式に記者会見で言っておるわけであります。  また、同じ昼のニュースでは、モンデール駐日米国大使が、日本政府の回答には失望を禁じ得ない、こういうことを言っておりまして、どうしてこのように日米間にぎくしゃくとした交渉が続いているのか。私は、やはり日本というものは、アメリカだけの問題ではない、ECも含めたこの黒字を国際的に減らしていくという一つの姿勢を堅持していかなければならないと思いますが、このきょうのカンター通商代表及びモンデール大使の記者会見について、総理はどのようにお考えになっているでしょうか。

羽田孜新生党・改革連合外務大臣

○羽田国務大臣 私どもは、これはもうこの前お話ししましたから細かいことは申し上げませんけれども、日米というよりは、日本がやはり大幅な黒字を持っているということに一番の一義的な問題があろうということで、今度とった措置というのはまさに日本が自主的にやろうということで対応したわけであります。  そして、この問題につきましては、クリントン大統領に総理から申し上げると同時に、モンデールさんと私もお目にかかりましてお話をしております。そして、先方はこれを検討しようということでありますけれども、カンターさんのあれでは、私どもが今あれしておりますところでは、失望はしていない、そして、この問題については第一歩であるということを実は言われておるということを私ども承知いたしておるところでございまして、いずれにしましても、これからの六月に向けての対策に対して注目しておるということを言われておるということであります。  しかも、交渉の問題については、常に交渉の窓口、ドアは開かれているという言い方もされておるということであろうと思っておりまして、私どもは、いずれにしましても、日本が、恒常的な黒字、しかもだんだん広がっていくと言われておったものを、これをむしろ逆に縮めていくという方向に向けて、これから規制緩和その他においてやはり積極的な対応をすることが必要であろうというふうに思っております

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 NHKの昼のニュースでははっきりと、私もその画像を見まして、アメリカ側がそのような発言をしていることをこの目で見、聞いたわけでありますから、外務大臣の御答弁とは随分と違っておる、私はそのような認識をいたしております。  私は、やはりこの問題は避けて通れない。同じ解決をするならひとつ内閣を挙げて、抵抗しておるのは官僚たちだということをアメリカ側は随分言っているわけです。しっかりしたリーダーシップでこの問題を解決していかないと、日米関係は、安定した関係は維持できない、こういうことを申し上げておきたいと思います。  次に、私はきょうこの質問の冒頭で申し上げておきたいことは、北朝鮮をめぐる朝鮮半島の問題でございます。  この朝鮮半島の問題で、総理は先般、二月十一日にクリントン大統領との会談において、記者会見もされておられますが、経済制裁が決定されれば、もちろんこれは核の査察に関する問題で国連の安保理が制裁決議をする、こういった場合に備えての会談の総理の発言でありますけれども、経済制裁が決定されれば、法令の可能な範囲できちんと対応をするという考え方は明確であると発言されております。これは事実でございますか。     〔後藤委員長代理退席、委員長着席〕

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 経済制裁云々につきましては、まだ安全保障理事会におきましても論議されていない現段階でいろいろ申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。  クリントン大統領との会談におきまして、現行法令の中で可能な限りの責任のある対応をとるということを申しました。その法令と申しましたのは、憲法の範囲内でという趣旨で申し上げたところでございます。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 細川総理は、韓国の大統領が来られたときの日韓首脳会談で、次のようなことをおっしゃっておられます。日本の対応は、仮に国連の安保理で何らかの処置がとられたら、憲法の範囲内で責任ある対処をとると会見でおっしゃっておられるわけです。これも事実でございますね。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 おっしゃるとおりでございます。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 そこで、外務省にお尋ねをいたしたいと思いますが、国連が制裁をする場合、安保理で制裁をする場合の国連憲章は何条を適用するというふうに外務省としては考えておられますか。

丹波實外務省条約局長

○丹波政府委員 北朝鮮との関連につきましては、ただいま総理からもお答えがございましたとおり、各論に入ることは今の段階では適当とは考えておりません。  したがいまして、一般論としてお答えさせていただきますと、国連憲章第七章におきまして、「平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動」、そういう名前の章が第七章にございまして、安全保障理事会がこの第七章のもとにいろいろな決定を行う、その中に経済的な制裁の問題、さらに進んで軍事行動の問題というものが規定されておることは、先生よく御承知のとおりと思います。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 政府委員に申し上げますが、四十一条をここで改めてひとつ読み上げていただきたい。

丹波實外務省条約局長

○丹波政府委員 安全保障理事会の手続といたしましては、まず第七章の一番最初に出てくる条文は第三十九条でございまして、安全保障理事会が、まず平和に対する脅威、平和の破壊または侵略行為の存在というものを決定するということが先に来て、その他いろいろありますが、そういうことを受けてただいま先生おっしゃった四十一条の問題に入るわけですが、「安全保障理事会は、その決定を実施するために、兵力の使用を伴わないいかなる措置を使用すべきかを決定することができ、且つ、この措置を適用するように国際連合加盟国に要請することができる。この措置は、経済関係及び鉄道、航海、航空、郵便、電信、無線通信その他の運輸通信の手段の全部又は一部の中断並びに外交関係の断絶を含むことができる。」という規定になっております。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 この規定が適用されるかどうかということはこれからの安保理の審議を見ていかなければならないと思いますけれども、総理のクリントンとの会談の発言、また日韓首脳会談における総理の御発言、これは一つの国際公約的なものであろうと私は思います。  そういう中で、今言われたようないわゆる通信とか運輸とかあるいは金融とか送金とか、いろいろな問題がこれに関連をしてくるわけでございますけれども、これは三月二十五日付で載っておる新聞には、斉藤外務次官が講演の中で、制裁決議がされれば法を改正してでも実施する、こう講演で言っているわけですね。これは外務大臣、事実ですか。

羽田孜新生党・改革連合外務大臣

○羽田国務大臣 そのように明確に言われたのではないので、この間憲法の範囲内でというお話をされておるわけでありまして、そういう一つの話の筋の中で、そういうこともあり得るといいますか、いわゆる法律で、今の法律だけではなくて、そういうものの対応をしなければならない場合もあるのじゃないのかというような意味で言われたのじゃなかろうかというふうに思っております。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 今私は、日本という立場とアメリカというものの立場とは、地政学的に見て非常に違った立場にあると思うのです。我々は、朝鮮海峡を隔てた、この朝鮮半島に極めて近い地域にある国家であります。  一方アメリカは、太平洋をまたいだ地域にある国家でして、北朝鮮のいろいろな情報を見ると、核があるとかないとか言われていますけれども、その査察を拒否しているわけですから、もし核弾頭を持ったミサイルが飛んでくるとしても、アメリカまでは飛んでいくことは絶対ない、我々の国は飛んでくる可能性がある、こう判断をした上で外交というものを展開していかなければ、国家の安全保障というものを維持することはできない。私は、外交をやってきた人間としてそのように思うのであります。  そこで、日中首脳会談、韓中首脳会談における中国の首相の発言、こういうものを見たときに、国連の制裁決議があったらそれを遵守しますということは一つも言っていないのですね。慎重に対応するということを言っておるわけです。そうして、朝鮮半島に核の悲劇が起こることは朝鮮民族にとって大変なことだということを言っているわけです。  こういうアジア、東北アジアの地域というものを考えて、我々の国の安全を守っていくというときに、アメリカとの間での首脳会談あるいは日韓首脳会談でこの制裁決議があった場合のことに触れられたのは少し早過ぎたのではないか。また、総理だけではなしに事務次官がこういう感じの発言をするということは、外務省の最高幹部が言うことでありますから、これは大変な大きな影響力を持っておると私は思います。これについてどういうふうに総理はお考えですか。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 今後この朝鮮半島情勢がどのようになっていくかわかりませんが、いろいろなケースを想定して、念頭に置いて日米あるいは日韓、日中、各首脳会談に臨んで、率直にお話をしてきたところでございます。確かに今お話がございましたように、中国の首脳との間には若干温度差があるような感じがいたしますが、しかし、この問題について大変強い懸念を持っておられる、その認識はほぼ共通したものであったというふうに思います。  そういう認識のもとで、事務次官の発言につきましては、今羽田外務大臣から申し上げられたとおりでございまして、そのような趣旨であるというふうに御理解をいただければと思っております。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 ここで、日米安保条約の観点から、この日米安保条約の中に記されている「極東」という言葉がございますが、これは外務大臣、極東条項というものは日米安保条約の中で厳然として存在している、その中に韓半島というものは含まれているのかいないのか、この機会に改めてお尋ねをいたしておきたいと思います。

丹波實外務省条約局長

○丹波政府委員 事実関係の問題が含まれておりますので私から答弁させていただきたいと思いますけれども、先生、外務大臣もされてよく御承知のとおりと思いますが、一九六〇年のいわゆる安保国会におきまして、この安保条約第六条で言いますところの「極東」の範囲ということが大変論議の一つの中心的なものになりまして、昭和三十五年の二月二十六日に当院の特別委員会におきまして統一見解というものが出されております。  時間の関係で全部はお読みいたしませんけれども、ここに言いますところの「極東」の範囲といいますのは、日米両国が平和と安全に共通の関心を有している区域であって、大体フィリピン以北、日本とその周辺、韓国、台湾地域を含むということがその中に含まれております。でございますので、韓国地域はこの極東の範囲に含まれるということでございます。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 ここで、国連の制裁決議が安保理で議論をされている過程でありますから、この結論が出るということになってくると、日本政府は、国連の安全保障理事会の決議による国連加盟国としての一つの責任を果たさなければならない、もう一つは日米安全保障条約上の義務を果たさなければならない、二つの責任が我が国に発生をしてくるわけであります。  この場合に、国連関係の場合の問題点として考えられることは、例えば北朝鮮の船の寄港の停止とか、あるいは金融の問題、いろいろな問題が出てきます。輸入規制、輸出規制あるいは役務取引の規制、仲介貿易の取引規制、通信の遮断、先ほど外務省の政府委員が申したとおりであります。こういったことをやろうと思えば、総理の言われるように、法律改正をやっていかなければならない。  そのときに、従来この北朝鮮との関係で大変御苦労をいただいてきた社会党所属の閣僚の皆様方は、どのように閣議で対応されようとお考えでしょうか。きょうはひとつ、日本の大きな安全保障に関する問題でございますから、閣僚としてはっきりとお答えをいただきたいと思います。まず、山花大臣。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○山花国務大臣 お話ありましたとおり、私どもが所属する日本社会党は、かねてからなお国交が正常化していない朝鮮民主主義人民共和国との国交の正常化を大変重視いたしまして、自由民主党の皆さんと共同してピョンヤンにおいて三党共同宣言を結んだ、こういう経過もございました。そうした全体の経過を踏まえた中で、大変大きな関心を持って今回の事態についても見守りつつ研究もしているところでございます。  これは閣僚としての立場もございますが、同時に、党の立場におきましても大変慎重な検討を進め、また、先ほど来話題となりました中国との関係ということも重視いたしまして、たしか明後日から党の代表団を中国に派遣をするということなどのさまざまな努力を重ねているさなかでございます。  今御指摘の、具体的な制裁の問題等が出た場合にどうなるかという御質問につきましては、総理、外務大臣の答弁を私、御一緒して伺っておりましたけれども、大変慎重な表現をもってこの問題についてお答えになっておられましたし、今中山委員も、斉藤次官の発言が各論にわたるようなことはいかがかと、こういう御質問をされたことについても、そうした問題点があってのことではなかろうかと思っております。  もちろん、広島、長崎の体験を持つ日本の国民の大きな関心事である核の問題について、朝鮮半島の平和の問題というもの、そのことが、朝鮮半島の平和だけではなく、北東地域全体の安全につながるということから、今日の段階におきましては、共和国がIAEAの査察を一部拒否したことについて遺憾の意を表しながら、しかし、なお残された対話の機会ということについて全力を尽くすべきではなかろうか、こうしたことが今日の考え方であるべきではなかろうかと思っております。  先々の各論についてお答えすることにつきましては、それぞれの党出身の立場ということにつきましても、今日の段階では差し控えさせていただきたい、こういうように思っているところでございます。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 佐藤大臣、国家公安委員長として非常に重要なお役目を持っておられるわけですが、佐藤大臣は、後ほど公安調査庁にも伺いますけれども、どういう考え方で、もし国連制裁をやったときに、閣議でどういう対処をされようとされますか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○佐藤国務大臣 国家公安委員長という立場もございますので、この問題につきましては大変私も注視をしておるところでございます。  今山花大臣からもお話ございましたように、国連の制裁決議自体がどうなっていくかわからない状況でございますから、したがって私たちとしては、やはりそういう事態に至らないようにまずすること、具体的には今山花大臣から答弁がありましたが、それが今求められていることではないかと考えております。したがいまして、具体的にそこまでのことを言及しない方がやはり外交的にはいいのではないかというふうに思っております。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 上原大臣、いかがですか。沖縄には米軍の基地があって、日米安全保障条約の義務の上からも、あるいは国連の制裁決議が決まった場合には、沖縄の米軍基地から米軍の偵察機が飛び立つ、あるいは事前に海上の偵察に出るということは当然考えられることですから、上原長官、どういうふうにお考えですか。

上原康助日本社会党・護憲民主連合国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○上原国務大臣 せっかくのお尋ねですからお答えをさせていただきますが、私は、朝鮮半島の情勢については大変今の状況は、危機的というまでではないと思うのですが、相当緊張感を高めている状況にあると認識をしております。さらに、朝鮮民主主義人民共和国、北朝鮮の核開発をめぐってIAEAの核査察を全面的に受け入れないことに対しても遺憾の気持ちを持っております。  同時に、先ほども外務大臣や総理あるいは山花、佐藤両大臣からもお答えがありましたように、もし国連で経済制裁、何らかの安保理でのアクションがとられるという場合に日本がどう対処すべきかということは、大所高所から判断すべき極めて重要な外交かつ安全保障上の問題だと認識をいたしております。  そういう意味で、基本的には北朝鮮、北側を国際的に孤立化させない対話路線というものを堅持しつつ、やはり日米関係あるいは我が国の安全保障というものを、極東の安全保障というものをどう確保していくかということも含めて最終的には判断すべきことではなかろうか、こういう認識を持っております。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 日本社会党は、北朝鮮との関係において大変今日まで、訪問団も出され、いろいろやってこられたことは私もよく存じております。  一方、日本の北京の大使館と北朝鮮の大使館との間の交渉というか連絡というのは現在どうなっておるでしょうか。

川島裕外務省アジア局長

○川島政府委員 お答え申し上げます。  何回か連絡をとって対話の再開を試みたことはございますけれども、北朝鮮の大使館側は応じようとしないというのがこれまでの現状でございます。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 今政府委員からの御答弁がございましたが、公式に日本政府と北朝鮮の外交チャネルというものは閉ざされているというお答えでございました。  そこで、日本社会党と北朝鮮の関係は現在どうなっておりますか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○山花国務大臣 私は、今党の役員の立場でございませんから、党の関係についてお答えすることについては差し控えたいと思います。  私の認識しているところということで申しますと、かねてから、国交が正常化していない、国として戦後未解決の問題が残っている、そのことに対して朝鮮半島全体ということで解決していかなければならないテーマというものが私はあると考えて今日まで対応してきたつもりでございます。  そうした関係から、よく言われるわけですけれども、共和国と申しますか、朝鮮労働党と日本社会党のこれまでの交渉の経過ということにつきましては、何かと御批判いただいた部分もありますけれども、今日の時点においてなおできる限り大切にしてもらいたいということについては、これは他国の皆さんからも何かとサジェスチョンをいただいているところでございまして、党としても、その意味におきましては、平和を確保するためのさまざまな努力の大変大事な道筋として、その点についてはこれからも注視しなければいけないのではなかろうか、こう考えてきているものと承知をしているところでございます。  ただ、今川島局長の方からもお答えありましたとおり、両国間の関係も、やはり党と党の関係にも私は影響が出ているのではなかろうかというのが今日の状況だと思っております。  ということから、今回は共和国に直接お伺いするということではなく、まずは中国に参りまして、これまた中国共産党と日本社会党とのそうしたチャンネルを通じて現状を正確に把握し、中国のみならずアジアの諸国の反応というものを正確に把握するというのが今日の段階の社会党の努力しているところではなかろうか、このように承知をしているところでございます。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 私どもの聞いておるお話では、社会党が今度は政権に人を入れられた、こういったことで、前内閣の外交方針、国家の安全保障についてはその政策を継承するということをおっしゃって以来、北朝鮮と日本社会党との問の関係は従来とは異なったものになったというふうに聞いております。その点、いかがでございますか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○山花国務大臣 今御指摘の、政権に参加したということから従来とは全く違ったことになったとは私は聞いてきておりませんし、承知をしておらないところでございます。  全般的な国際情勢の影響を受けた中で、両党関係というものが今日のような、若干、従来に比べるとやはり厳しい状況になっている、こういうことだと思っておりますし、だからといって、そのことについて関係を断つということではなく、むしろ逆に、平和のために努力をする機会というもの、そこをつかんでいかなければならない、党としてはそう考えておるものと私は承知しているところでございます。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 私がなぜきょうこの北朝鮮をめぐる、朝鮮半島と日本の関係を中心にお尋ねをしておるかということは、我々の国には、アメリカやらよその国と違った特殊な国内事情があるということをお互いに認識をしておかなければならないと思います。  そこで、外務省にお尋ねいたしますけれども、現在日本国内にいる大韓民国系の韓国の方、あるいは北朝鮮の人民共和国系の方々、この日本に在住しておられる人口、これはいかがになっておりますか。

畠中篤外務省大臣官房領事移住部長

○畠中政府委員 お答え申し上げます。  ただいま長期に滞在しておる人口、邦人は、約八千名おられます。そして……(「在日」と呼ぶ者あり)在日ですか、失礼いたしました。

塚田千裕法務省入国管理局長

○塚田政府委員 平成四年度の数字でございますけれども、在日の韓国・朝鮮人総数は、特別永住者というステータスで五十八万五千百七十人となっております。それ以外に永住者が一万三千七十一人、日本人の配偶者等が二万一千八百五十五人、永住者の配偶者等が六千三百九十一人、定住者というカテゴリーのものが一万三千七百七十五人となっております。ただ、いわゆる韓国系の方と北朝鮮系の方とを分けた統計はございません。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 入国管理局の把握している数字で、この北と南の人たちの配分がわからないということでございました。そこで、問題は国内の問題でございますから、当然公安調査庁というものが国交のない国から日本に来られてお住まいになっておられる方々の人口は十分把握していると思いますが、その点公安調査庁からお答えを願いたいと思います。

緒方重威公安調査庁長官

○緒方政府委員 お答え申し上げます。  私どもの把握している数字は、入管局で正規に登録されているもの以外の分も含んでございますので若干数字が違ってまいろうかと思いますが、在日韓国・朝鮮人、総数で六十八万六千人というふうに承知しております。これをそれぞれ系列で分けますと、六十八万の約五三・八%、これが民団系でございまして三十六万九千人、それから朝鮮総連系が二十四万七千人、三六%と承知しております。その中で朝鮮総連にはっきりと加入しておる数字が五万六千人、約八%でございます。それ以外に、民団でも朝鮮総連系でもない中立系、これが九%で六万三千人というふうな数字を把握してございます。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 朝鮮総連系の組織というものは日本国内においてどのようにつくられ、どのように活動し、どのような金融を行っておるか、それをひとつお答えを願いたい。

緒方重威公安調査庁長官

○緒方政府委員 お答え申し上げます。  朝鮮総連の性格等を理解するには、そもそもの生い立ちについても若干申し上げないと御理解いただけない、かように思いますが、現在の朝鮮総連の綱領を見ますと、その第一には、「全在日朝鮮同胞を、朝鮮民主主義人民共和国政府の周辺に総結集させ、祖国との連携と団結を緊密・強固にする。」これを第一の綱領に挙げてございます。  そして、金日成主席の教示を唯一絶対のものとしておりまして、これに従うのを金日成主義と申しておりますが、これを活動の理念としております。最近ではこれに加えまして、金日成の後継者である金正日書記の指示に絶対服従するということで、金正日主義ということも活動理念としております。  総連の結成でございますが、昭和三十年の五月に行われておりますが、その前身に民戦というものがございます。これは昭和二十六年一月九日に結成されておりますけれども、その結成に至る前の準備会というのが昭和二十五年の五月ごろからございまして、ちょうど昭和二十五年の六月の二十五日に朝鮮戦争が勃発いたしました。  これに対して金日成がピョンヤンから祖国への援助を呼びかけまして、この準備会において、在日米軍の軍事行動を阻止、妨害するということを当面の目的としました祖国防衛委員会、その下に祖国防衛隊というものが昭和二十五年の六月三十日、朝鮮戦争勃発後五日後でございますけれども、こういうものが結成されました。そして、これらを指導していくものとして民戦ができ、現実に昭和二十六年から二十七年にかけては暴力主義的な破壊活動を各地において行ったということでございます。私どもは、この民戦をそのまま総連は承継している、かように見てございます。  現在の総連ですが、北朝鮮の祖国統一民主主義戦線に団体加盟しております。総連の最高幹部である韓徳銖議長ら幹部六人、これが我が国の国会に当たります最高人民会議の代議員に選出されております。  一方、北朝鮮の憲法では、在日総連の人たちに対しては、自国の海外公民である、自国の国民であるというふうに規定しておりまして、金日成の著書などを見ますと、公民として本国は法的に保護するんだということを言っております。かようなわけで、私どもは、総連は北朝鮮と一体関係にあるというふうに見ております。  組織の勢力でございますが、先ほど申し上げましたように、五万六千人が加盟しております。中央組織がございますが、そのほかに、我が国の全国各地に県本部を有し、さらに支部、分会を有しておりまして、全国にわたってこの組織ができ上がっているという御理解をいただきたいと思います。  このほかに、中央組織の傘下に十八の大衆団体と二十三の事業体を擁しておりまして、それぞれ諸活動に従事しているということでございますが、このほかに、非公然組織として学習組、約五千人というものが非公然活動に従事しているというふうに承知しているところでございます。  さらに、活動についてお尋ねですので申し上げますが、ちょうど明年、一九九五年が朝鮮統一の年というふうに北朝鮮は認識して、これを公表しております。これを受けまして、総連は、来年九五年は祖国解放五十周年、朝鮮総連結成四十周年ということで第十七回全体大会を開催しなければならない、ことしはその前年であるということで、活動を強めておるところでございます。  こういった認識のもとに現在とっております活動方針を申し上げますと、まず、統一の促進、それから北朝鮮経済への支援、それから金正日主義の思想教育、組織強化、それから在日朝鮮人の権益擁護ということを活動方針として現実に諸活動に従事しておるところでございますが、最近注目されるものとしては、本年の二月二十一日に、委員の御案内のとおりIAEAの理事会の開催がございました。これに合わせるようにして、その日から約三カ月間を同胞権利擁護運動というように銘打って集中運動を展開しているところでございます。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 金融はどうですか。

緒方重威公安調査庁長官

○緒方政府委員 金融関係のお尋ねでございますが、これは北朝鮮の経済支援の一環として行っているものでございます。  北朝鮮に在日朝鮮人が資金を送る場合いろいろな方法があろうかと思います。北朝鮮への直接的な送金としては、主として貿易代金であるとか、それから北朝鮮在住親族、知人への生活援助金、それから党・政府機関への献金、あるいは朝朝合弁企業設立の際の資本金であるとか営業資金、こういったものについての名目で送金が行われているということでございます。  この方法としては、銀行の送金もございますし、船舶や航空機を利用した訪朝者の直接的な持参、あるいは北朝鮮から日本に参った訪日者、こういった者あるいは第三者への委託、こういった方法での送金も行われていると思いますけれども、その金額の概要につきましては、巷間六百億とか八百億というようなことがそれぞれ研究家の中で言われていることは承知しておりますけれども、公安調査庁としては必ずしもその全体を把握しているものではございませんし、また、個々の送金の状況につきましては、若干仕事に差し支える部分がございますので、お答えを差し控えさせていただきたい、かように思っております。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 そのほかに、日本における朝鮮の大学あるいは教育機関、こういったものはどれぐらい存在していますか。

緒方重威公安調査庁長官

○緒方政府委員 お答えいたします。  先ほど金日成主義あるいは金正日主義の思想強化を努めているということを申し上げましたが、その一環として朝鮮総連は、在日朝鮮人の子弟の教育施設、これの充実ということを考えておりまして、大学校が一つ、高級学校、これは高等学校に当たりますが十二、中学校が五十五、初級学校が七十九、計百四十七校、いずれもこれは法令の認可による各種学校でございますけれども、百四十七校ございまして、生徒は約一万七千四百人おるということでございます。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 今、公安調査庁の長官からお話のあったことを裏づけるように、昨年の十一月一日のニューヨーク・タイムズには、日本で北朝鮮系の方々が六百億円近い送金をやっているんだ、それが核の施設の資金に使われているということが報道されているわけです。この報道を十分裏づけるようなただいまの長官の御発言だったと思いますが、こういうふうな日本の国内における特殊な事情、またこれが全部、金正日支配体制への協力支援ということでございますと、安全保障理事会の決議が採択をされた場合に、日本は国内の危機管理というものを一体どのように考えて対応されておられるのか、これは総理大臣からお聞かせを願いたい。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 政府としては、対応のあり方につきまして、関係省庁の所掌事務の範囲内で研究を行っているということでございます。  ただ、先ほどから申し上げますように、また、何回も繰り返して申し上げておりますように、現に外交的な努力による解決が図られているところでございますし、また、制裁が安保理で議論もされていない現段階でいろいろ具体にわたって申し上げることは差し控えさせていただきたい、こう思っております。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 領事移住部長にお尋ねしたいのですが、韓国には日本人及びその御家族はどれぐらい在住しておられますか。

畠中篤外務省大臣官房領事移住部長

○畠中政府委員 お答え申し上げます。  ただいま約八千名の邦人及びその御家族が韓国全体ではおられるということでございます。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 私がこの質問をなぜしているかというと、共産主義の国家というものあるいは全体主義の国家というものは、指導者の決断によって一挙に国家の行動を起こしてくるということであります。先般の南北実務者協議が決裂する場合にも、北側の代表は何と言ったかというと、御案内のように、ピョンヤンから来た人たちはソウルを火の海にするぞ、命が惜しかったらアメリカ行きのパスポートを用意しておけ、こう言ったのが会談決裂の最後の言葉であったわけであります。こういうふうな暴言を吐いての会談は決裂して、これが再開はされない。  こういった中で、日本政府としては絶えず、国内にいるこの在日の北朝鮮系の総連の方々がどういうふうにこれから動こうとするのか、あるいはもしソウルが言われるように危機が切迫してきたといったときに、韓国に在留する邦人は日本に帰る、こういうことが必ず起こってくるに違いない。それは別に火の海にならなくても、緊張が高まったということになってくれば、外交交渉ですから、幾らでも最後の瞬間まで交渉をやるわけです。  私もイラクのときにやってきたからわかっていますけれども、最後の土壇場になるまでは激しいことをやるわけです。そのときに帰りたいと言った人たちを現在の日本航空やら全日空で運べるのか。あの当時、あの遠く離れたクウェートからでも、全日空も日本航空も一機も飛ばそうとはしなかったじゃないですか。  同じような条件がごく目と鼻の先に起こる可能性を今日秘めた日本は、どのような対応をやろうとしているのか。例えば自衛隊法百条の改正を行って、これを一日も早く成立させるという方針を政府としてとるのかどうか、これは防衛庁長官、お答え願いたい。

愛知和男改新防衛庁長官

○愛知国務大臣 朝鮮半島有事という特定のことではなくて一般論として申し上げますと、自衛隊が緊急時における在外邦人救出のために輸送を行うというのは、法令上自衛隊にそのような任務を付与する規定が必要でございまして、今の自衛隊法のままではそれを行うことができません。  そこで、前国会に自衛隊法の一部改正をお願いいたしまして、安全保障委員会で御論議をいただいておりまして、まだそのままになっているわけでございますが、私どもしましても一日も早くこれを成立させていただきまして、そのような任務を自衛隊に与えていただきたいということを願っております。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 こういったような東アジアの状況あるいは日本国内の問題、こういうものを踏まえて、政府はもちろんのこと各党とも真剣にこの問題を考えなければ、我々は外交のみならず、国内における治安の問題においても大きな問題を引き起こすことは当然のことであります。  私は率直に申し上げて、外交の立場で言えば、それは最後まで話し合いを続けて、日本、韓国、中国、あるいは米朝関係というものに協力をしながら、北朝鮮がこのIAEAの国際査察を受け入れるというところに全力を挙げて努力をしていくことだろうと考えております。それをしっかりと政府が踏まえてやらなければ、国内における総連系の人たちも大変興奮状態になってくるだろうと思います。また、それにあわせて四十万を超える在日韓国人のグループも、韓国という立場で物を考えて行動する可能性が出てくる。これはやはり国家公安委員長としては重大な問題だと考えておりますが、どのようにお考えでしょうか。

菅沼清高警察庁警備局長

○菅沼政府委員 お答えをいたします。  朝鮮半島をめぐる情勢につきましては、警察といたしましても国内治安を守る観点から十分関心を持っておりまして、その推移によって生じる治安上の諸問題につきましても厳正に対処できるよ うに考えているところでございまして、違法行為があれば厳正に対処するという警察の基本的な姿勢から、朝鮮総連等の団体につきましても同様に対処してまいりたい、このように考えております。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 別に特に朝鮮総連を刺激する必要はないと私は思います。ただ、万全の治安態勢というものを政府としては国民の安全保障のためにとっておく必要がある。それについては総理の御決意をこの機会に承っておきたいと思う。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 それはもうおっしゃるとおりでございます。万全のそういう態勢をとっておかなければならないと思いますし、先ほども申し上げましたように、それぞれ各省庁の所掌事務の範囲の中で研究をしている、こういうことでございます。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 この日本の政府の考え方というものは、今ここで議論をしていることが十分後には北京にもわかるし、ピョンヤンにもわかるし、ソウルにもわかるし、ワシントンにもわかるし、国際社会になっているわけであります。どの閣僚が何を発言したかも全部わかるわけです。そのときにきちっとした態度を政府がとっておかないと、国際的にはばかにされるということを覚えておいていただきたいのであります。  私は、この際申し上げておきたいことは、特に社会党の閣僚に申し上げたいのです。あの湾岸戦争のときに社会党のとられた態度は何だったんですか。あれと同じ態度を社会党がとるならば、日本の国内の治安は維持できません。在外同胞の救出もできません。この点については山花前社会党委員長、責任を持ってここでお答えください。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○山花国務大臣 今御指摘の、世界の各国にここでの議論というものが伝わるんだということについては、私もそうした今日のマスメディアの現状については十分承知しているつもりでございます。朝鮮半島の皆さんは、恐らく国会の中継がある場合には、まず同じ時刻に向こうでは宇宙衛星を通じて見ているということですから十分もかからない、こういう現実だと思っております。そういう時代にある我々の立場ということについても、責任を十分自覚しているつもりでございます。  ただ、先ほど来答弁で申し上げておりますとおり、今回は日韓の首脳会談、引き続いて中国における中韓の、韓中の首脳会談、そこでの共通の認識事項ということについて念頭に置きますならば、有事を前提として、そこでの各論ということについては、私は今日の段階では差し控えるべきではなかろうか、こういうように思っているところでございまして、私はさっき総理の御答弁、これまでの御答弁と一体のものとして伺っておりましたけれども、憲法の範囲内で責任ある対応をとる、今日の段階ではそこに尽きるのではなかろうかと思っているところでございます。当然閣僚としても憲法の範囲内で責任ある対応をとるべきであろうと、こういうように今日私の立場におきましてもそのように考えているところでございます。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 この質問を終わるに当たりまして、国家の危機管理というものがいかに重要であるかということをここで改めて総理初め閣僚の皆様方に申し上げておかなければならないと思います。  我々は遠い地域に起こった戦争でも対応を迫られた。近い地域での国際的な摩擦あるいは緊張、衝突というものが起こったときに、日本は安全保障条約の日米の関係をどうするとか、あるいは国連との関係をどうするかということをいや応なしにわずかの時間の中に総理大臣を初め閣僚は決断をしなければならない。それをひとつ踏まえて、これから日本の外交とそれから国内の治安対策というものに十分な配慮をお願いしたいと思います。  ところで、この委員会も通じ、あるいは前の委員会も通じて、総理の個人の取引の問題で大変議論が行われてきた。私どもは一日も早く、政治改革を旗印にして歩いてこられ、政治改革法案を成立させられた細川総理に敬意を表しますとともに、御自身の問題を国民にわかりやすくこの際証明されることが非常に重要だと思います。  先ほど私のところに——総理はきょうまでNTT株三百株について、あくまで義理のお父様の上田正平氏御本人の購入であった、自分は単に担保としてマンションを貸しただけである、このたびたびの国会答弁をなされてこられたわけであります。先刻、国会の記者クラブで三時半から、この本人の、NTT株購入の指南役を秘書の深山さんと一緒に行ったという証券コンサルタントの藤木周蔵氏が明らかにされて、これは細川氏本人の取引で、深山さんから知事の立場上名前を変えて上田名義にしてくれと頼まれたと記者会見をされたと承りました。  総理、それでもNTT株は、これは私は知らない、あくまでも深山がやったことだ、こういうふうにお考えなのでしょうか。上田名義でやったというふうにお答えになるおつもりでしょうか。これはやはり国民に対してひとつ明確にお答えをいただくことが必要ではないかと思います。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 その話は事実ではございません。もう再々これも委員会で御答弁申し上げているとおりでございます。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 委員長にお願いを申し上げますが、一人の責任ある社会人が公式に記者会見を行って、従来の予算委員会における答弁と違ったことを証言、証言するといいますか表明をしたわけでありますから、これは総理のやはり名誉のためにも、私はこの際、委員長として、秘書の証人喚問と藤木さんの参考人としての本委員会への出頭を求められることを委員長に特に要請を申し上げたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 理事会において相談をいたします。

中山太郎自由民主党・自由国民会議

○中山(太)委員 以上をもって私の質問を終わります。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 これにて中山君の質疑は終了いたしました。  次に、松本善明君。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 総理にお聞きしますが、深刻な不況の中にもかかわらず、財政法を無視して本予算を三月に提出をした上、総理に関する疑惑が原因で本予算の審議もおくれ、暫定予算ということになりました。総理の対応いかんではさらにおくれたり、政局にかかわる問題になるかもしれませんので、総理の疑惑に集中して質問をしたいと思います。  佐川から一億円を総理が借りた理由としてお述べになったことは、初めは、知事になったときにマンションが要るから、また熊本の居宅の山門、土塀の修理が必要だったということでありましたが、これは今もう全くと言ってよいほど崩れてしまいました。これはマスコミでも報道されているとおりです。  借金の理由、返済した証拠がはっきりしないだけではなく、熊本知事選挙に使ったのではないかという疑惑も濃厚であります。問題のマンションは、知事になったときに使うどころか、人に貸したり、これを担保にしてNTT株を購入してもうけると今もお話がありました。これを義父の取引だと今も答弁をされました。総理の猫の目のように変わる答弁は、総理御自身も認めておられるように、誤解を生むどころか疑惑をますます深めております。  総理大臣の食言というのは、総理を信用できるかどうかという国政の根本にかかわる重大な問題であります。私は、その食言のはっきりした例としてNTTの疑惑問題を取り上げて質問をしました。今も総理は、あくまで義父の上田正平氏の取引だというふうに言っておられます。  内容は改めて繰り返しませんが、ここに株主手帳という雑誌がございます。こういうものでありますが、この中に、今中山さんから記者会見をされたということが言われました藤木周蔵氏の文章が載っております。これは総理は御存じかどうかわかりませんが、この中にはこういう文章があります。  このNTT株の売買に関することを述べた上で、「唯一人、筆者の考えを理解し、三〇〇株を応札した方がいる。入札価格、資金調達等を筆者に一任されてのことであった。その方は今を時めく有名な人である。」この「今を時めく有名な人」というのが、あなたのことであります。  あなたは、私が前回質問をいたしましたときに、この証券コンサルタントがかかわっていたということはお認めになりました。これが藤木氏であるということをお認めになりますか。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 私は、その点については関知しておりません。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 私は、これだけ社会的に問題になり、私も質問でちゃんと申し上げ、あなたが今に至るまでこれが藤木氏だということを、証券コンサルタントがかかわっていたということを認めながら、その点について知っているとも知っていないともお答えにならない。一般的には、大変無責任だと思います。  この執筆をしたのは、これは去年の九月号でありますが、藤木氏によれば、七月十五日ごろだということであります。これは、総選挙の開票前でありますけれども、都議選で日本新党が大躍進した後で、まだあなたのNTT株疑惑のにおいもしなかったころであります。この時期の藤木氏の文章は、取引が上田氏のものでない、上田氏はもちろん今を時めく人であるということではありませんから、これはもう明白にあなただということを藤木氏はこの時期に認識をしてこういう文章を書いているわけです。この時期にこういう文章があるということ自体が、これはあなたの取引だということを非常に雄弁に証明しているんじゃないでしょうか。  あなたはこの記事についてごらんになったことがなければ、どうぞごらんくださいませ。いいですか。どういうふうにお考えでいらっしゃいますか。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 何回も申し上げますように、これは義父の取引ということでございまして、私の取引ではないということを再々申し上げてまいりました。今のお話は事実に反することでございますし、また、その藤木さんという方には私は面識も何もございませんから、全くそのような御相談を受けたこともございませんし、そのような事実はないということを繰り返し申し上げているところでございます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 総理、幾らそういうふうにおっしゃっても、これは客観的に、少なくも藤木氏が当時あなたの取引だというふうに思っていたことは極めて明白ですよ。  その根拠は、前回も申しましたように、また多く報道されておりますように、深山秘書があなたから言われて来たからだと、上田氏については顔も見てない、国会で問題になって初めて知った、こういうことも報道されています。そういうことをあなたがここで私は一切関係ないと言っても、それは何ら説得力を持たないですよ。だから、深山氏の証人喚問が必要だと、こういうふうに言われているわけです。  これは、名義は確かに上田正平氏の名になっております。しかし、事実上あなたの取引だということも、あなたはお認めになりませんか。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 事実上、私の取引ではないということを再三申し上げている次第でございます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 それではますます深山氏の証人喚問が必要になってくると思います。  この取引に関しては、四億一千七百万円の融資を東京証券金融株式会社から受けて行われたものでありますが、その関係者が、あなたが保証人になっているということを言っているということでありますが、事実はどうでしょうか。この融資の際に、上田氏の保証人にあなたがなられたことがあるかどうか。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 もう一遍改めてその辺の事情を申し上げますが、いろいろ言われたりしておりますが、報じられたりしておりますが、私自身がNTT株を購入したということではございません。義父がNTT株の購入に当たりまして、申込証拠金を工面するための担保を提供してほしいということでございまして、元麻布のマンションを担保に提供したということでございます。昭和四十六年の秋以降、義父は借家住まいでありましたために、担保を貸してほしいと、こういうことであったろうかと思っております。  義父は、私が所有する元麻布のマンションを担保に提供いたしまして、金融会社から申込証拠金を工面したわけでございますが、金融会社としては、私の義父の融資であるということで信用してこうした融資のやり方になったという面があったのかもしれませんが、金融会社がどのようなことで融資の決定をしたのかというようなことは、その金融会社の事情で当方ではわからないと、今お話が出ました深山元秘書もそのように申しております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 藤木氏は、初めはできるなら関与したくないと言っていたんですよ。それでも、いろいろ報道し、国会であなたの答弁を聞き、総理がうそを言うのはもう黙って見ておられない、それで自分も実名で名のり出てもいい、証人として国会に出てもいいというところまでも決意をされたのです。  先ほど自民党の方から、参考人としてという要請がありました。我が党も、参考人として藤木周蔵氏の喚問をし、そしてこの国会でお聞きいただくよう要請をいたします。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 承りました。理事会において相談をいたします。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 そして総理、ここまで言われたら、私は総理というのは、自分に対してかけられた疑いを晴らすために、深山はみずから進んで証人喚問を求める、そのぐらい毅然とした態度をとるべきだと思います。私は、ずっとお聞きしておりまして、やはり本当に逃げ回っているという感じをこの関係では感ずるのです。本当に醜態だと思います。  あなたは深山氏の証人喚問に今でも応ずる考えはありませんか。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 事務所を通じまして深山秘書から事情を聴取いたしまして、お尋ねにはすべて私が誠心誠意お答えをしているつもりでございます。したがって、そのことをもって御了解をいただきたい、このように思います。  それで、深山秘書が関与したのではないか、このNTT株の問題ですね、こういうお話でございますが、義父の会社のことなどにつきましては、これも前に申し上げたかと思いますが、日ごろからいろいろ手伝っておりましたので、特定の問題ではなく、折に触れて義父の相談には乗っていたかと思います。しかし、これはあくまでも義父の手伝いをしたものでございまして、私は当時の深山秘書からは、いろいろ相談に乗っているということしか聞いておりません。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 そういうことを幾ら言われてもだめですよ。やはり深山氏の行動について具体的に言っている人がいるんだから。  私はこういう状況のもとで、この件につきましても、また、佐川からの一億円問題の実務をすべてやったと総理が今まで答弁をしておられる深山氏の証人喚問というのはどうしても必要だと改めて要求しますと同時に、東京証券金融株式会社から融資を受けたときの元帳簿が同社に保存をされているはずであります。これが提出されれば融資の全容がわかりますので、改めて、深山正敏氏の証人喚問と、それから東京証券金融株式会社の元帳簿、これに関する部分の提出を議院証言法に基づいて要求をいたします。委員長。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 後刻、理事会において相談をいたします。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 次に、佐川の一億円の借金の問題でお聞きします。  これは熊本県知事選挙に使われたのではないかという疑いについて、我が党の有働参議院議員が、調査に基づいて、具体的にあなたの秘書であった人や選挙参謀をした人などの証言を紹介しながら質問をいたしました。最近は、実名で県会議員をやった方が名のり出られたそうでございますけれども、あなたは質問にもまともにお答えにならなかったと思います。  これを否定をするならば、やはりはっきりした返済の証拠が要るんですよ。私は、先ほど総理が与党委員の質問に対して、登記があるじゃないか、登記が抹消されているじゃないかというような趣旨のことを答えられました。これは国会の審議を全く無視したものです。そのあなたの答弁が信用できないから、本委員会で与野党一致で、全会一致で百四条で資料を出せということになったんです。それを無視をする、言葉を強めて言えば、国会の審議に挑戦するような御答弁だったと私は思います。  で、あなたが返済をした証拠として言われております領収書については、もう既に、判もないし発行者もない、でたらめだと方々で報道されていますが、あなたの方の貸付金台帳というのについてきょうはお聞きをしたいと思います。  これは総理、日付を書いて、利息を書いて、まあ返金済んだと書いてある。これは、その日付のときに一々記載されてした、そういう帳簿なんでしょうか、それとも一括してまとめて書かれたものなんでしょうか、どういうものでございましょう。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 同一人物が、平成三年を除きまして、一度に数年間にわたる台帳を記帳したのではないかと言われたりしておりますが、返済を受けた佐川の真正な商業帳簿でありまして、提出資料は、前にも申し上げましたが、コピーであるので同じように見えたりしておりますが、原本では恐らくインクの色や台帳用紙の色あせぐあいなども違っているということでございましょうし、経理担当者が同じである可能性もあると思います。そういったことで、虚偽の記載があるとは考えられないということをたしか前にも申し上げたかと思います。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 そうすると、要するに毎日毎日、この日付のときに記帳をされた、こういうふうな御見解でございますね。ちょっとその点改めてお答えいただきたいと思います。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 多分そういうことではないかと思います。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 ところが、ちょっとこれを見ていただけばわかりますが、六十一年の九月は、九月三十一日という日が書かれているのですよ。  総理、九月には三十一日という日がございましょうか。この九月三十一日という日付が書かれているということは、これはもう重大なことです。これは毎日毎日書かれたものでないということの最大の証明です。こういうものが平気で国会へ出されている。あなた、どう思われます、これ。九月三十一日ですよ。二月二十九日という話は聞いたことがあるけれども、九月三十一日というのは聞いたことがないです。あなた、どう思われます、これ。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 確かにそれはおかしい話だと思います。  しかし、佐川に聞いてみましても、筆跡、字体などや担当者の記憶をたどっていきますと、一部別の者が記帳した部分もあるかもしれないが、大体同じ経理担当者が記帳をしていたということでございました。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 それでは通らないものであります。  それから、これは細川護煕の煕という字も違います。利息も、平成二年上半期、平成三年一月分は、記帳上は払ったことになっておりません。もうまことにでたらめです。  あなたは筆跡について同一人が云々と言われましたけれども、同じ人でも六年間つければ違いますよ。コピーでもそんな、その違うことはわかります。  これは、この帳簿は、帳簿といいますよりはメモにすぎぬかもしれません。これは一体だれがつくったんですか。だれがいつつくったのか、これを証明することができなければ、このようなものは何にも証明することになりません。だれがつくったんですか。お答えいただきたい。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 だれがつくったかはわかりませんが、佐川の経理担当者のしかるべき人であろう、このように思っております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 こういうものは、だれがつくってどういうことで、今私が申しましたような疑問がなぜ生まれたのかということをきちっと証明しなければ、何の証拠能力もないのです。何も証明しないんですよ。こんなものを、あなたが今初めて九月三十一日に気がついたというようなことで国会へ出すということ自体が、私は、国会に対して非常に軽視をしておられる、この問題を非常に軽視をしておられるという非常に明白な証拠ではないかというふうに思います。で、お答えになりませんので、これはもう何の証明にもならない。  私の手元に、実は北陸佐川のこの当時の、八六年当時の総勘定元帳が手に入ったんですけれども、当時、北陸佐川は全部電算処理です。数字はもちろん手書きでございません。東京佐川がこの時期に電算処理になっていないということは到底考えられません。これはもう全く何の価値もないものです、この貸付金台帳と称するものは。  で、私は、これはどうしても東京佐川の総勘定元帳が必要だと思います。これが出なければ疑惑は晴れません。これが出てくれば、国民がいろいろ疑惑を持っているのに、確かに細川さん、返したのかどうか、私どもは返したということがわかればいいんですよ。それがはっきりわかるのは総勘定元帳なんです。これを議院証言法によって提出することを求めたいと思います。これは、当然東京地検に領置をされているはずであります。委員長、これをお願いいたします。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 理事会において相談いたします。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 それからもう一つ、根抵当権設定契約書についてお聞きいたします。  総理、この一枚目の「根抵当権設定契約書」の下に、括弧をして「(累積式)」というふうに書いてございます。この累積式というのはどういう意味であるか御存じですか。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 両当事者の意思として、湯河原の別荘の四筆の宅地、山林と家屋をそれぞれに累積式に根抵当を設定するつもりはございませんで、これらは共同根抵当に供されたものであるというふうに承知をいたしております。  契約書が累積式となっている理由につきましてはわかりませんが、登記申請書や登記簿には共同根抵当となっておりますことから、正式の契約書は共同根接当として作成をされていたのではないかと考えられるところでございます。  私が、まあつけ足して申し上げますならば、佐川から借りましたのは一億円だけでございまして、この根抵当を他の借入に利用したというようなことは全くございません。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 今総理が答えられましたように、この累積式という根抵当権設定契約書でありますと、左側にあります五つの物件それぞれに一億円の極度額の根抵当権が設定されるという、そういう文書であります。極度額は一億円ではなくて五億円ということになる。  で、私は、あなたがこの判を押して署名をしたものが、これはそういう点でいえば本物ではないんですよ。少なくとも、登記をされた一億円の極度額の根抵当権の設定契約書でないことは極めて明白です。今総理の答弁されたとおりです。  あなたは、不備だらけかもしれないが文書は本物だと言う。本物でないということを、あなた、認めたと同じじゃないですか。こんなものを何で国会へ出したんです。何でこんなものがあるかわからないという、あなた自身が言うようなものを国会へ出すというのはどういうことですか。私は、本当に国会をなめていると言っても、言葉は悪いかもしれないけれども、そういうことじゃないか。国会の審議を何と考えているんだろう。あなたは何と弁解されますか。

細川護煕改新内閣総理大臣

○細川内閣総理大臣 おっしゃることは、大分、ちょっと私の認識と違っているわけでございますが、根抵当権設定契約書の根抵当権者の欄が空欄になっているとかいろいろ、それは、おっしゃることはわかりますが、まず当方が署名、捺印をして先方に送付をいたしまして、佐川側がこの中途段階の書類をコピーして残していたものをこのたび提供をしてきたからであろうと思っております。  一方、根抵当権の設定登記は、法務局の登記官が、必ず登記の原因証書である根抵当権設定契約証書の記載が間違いないかどうかということを確認をした上で受理をするものでありますし、したがって、この登記が受け付けられたということは、この契約書が実印も印鑑証明書も備えた完成されたものであったということを意味しているということであろうと思います。  申しわけございませんが、私の方にその書類がございませんものですから、向こうのコピーをもらってきたということでございまして、そのようにぜひ御理解をいただきたい、こう考えるわけです。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 私が問題にしているのは、問題になっている一億の極度額の根抵当権が設定された、その設定契約書を出せということが言われてきたわけでしょう。それと関係のない経過書類を国会に出して、あなたは平気でそういう答弁をしていられるのはおかしいということを言っているんですよ。それが国会を甘く見ているんじゃないかということを申し上げているんですよ。  あなたは施政方針演説で、政治腐敗を根絶し、政治への国民の信頼を回復するためには、政治家一人一人の倫理観の確立がすべての基本であることは論をまちません、こういうことを言っておられます。  また、去年の一月の文芸春秋ではこういうふうに言っております。「「政治改革、政治改革」と口ではみんな言っていますが、大切なのは、政治家一人一人が自分のことはきちっとするということが出発点なんですね。」あなたの態度は、これを見てどうですか。「政治に携わる者一人一人が恥ずかしいことには耐えられないという「サムライ精神」を強く持つということでしょう。」あなたは恥ずかしくありませんか。「サムライ精神」というのはあなたらしい言葉だけれども、恥ずかしいと思われませんか。私は、日本の総理大臣の答弁として、本当に日本の国会議員の一人として恥ずかしいと思っております。そして、「透明性ということが一番大切ですから、一円たりとも明確に」すべきだと言っておられます。  政治倫理綱領も、「疑惑をもたれた場合にはみずから真摯な態度をもつて疑惑を解明し、その責任を明らかにするよう努めなければならない。」と明記をしております。  この間、中村前建設大臣の逮捕が本院の全会一致で許諾をされました。我が党は、あっせん収賄のみならず企業献金そのものを禁止しようということでありますので当然のことと思っておりますけれども、その許諾を国会に求めるのは総理大臣なんですよ。総理がみずからの疑惑について他の政治家以上に厳格でなければならないのは当然であります。私は、この問題は総理の資格にかかわる問題だということを指摘をいたしまして、質問を終わります。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 これにて松本君の質疑は終了いたしました。  以上をもちまして平成六年度暫定予算三案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 これより討論に入ります。  討論の通告がありますので、これを許します。穀田恵二君。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 私は、日本共産党を代表して、平成六年度一般会計暫定予算外二件に対しての反対討論を行います。  まず、暫定予算編成の経過が重大であります。新年度に予算の空白を招かないため暫定予算を編成することは、一般的にはあり得ることであります。しかし、本予算の審議がおくれている問題について責任の究明が不可欠であります。  今回、本予算の審議がおくれているのは、憲法と議会制民主主義に反する小選挙区制の導入に狂奔し、予算は一月に提出することを「常例とする。」という財政法二十七条の規定を細川内閣が無視して、提出を三月におくらせたことが直接のきっかけであります。戦後の混乱期を別として、提出が三月にまでずれ込んだのは二十七年ぶりのことであり、しかも二月提出の例も含め、その理由は総選挙などによるものがほとんどであり、悪法の成立のために政府が予算の提出をおくらせるなどはかって例を見ないものであります。  また、予算の提出後も、細川内閣は、総理自身の佐川急便からの一億円借り入れ問題で、国権の最高機関である国会が四十年ぶりに国会法に基づいて要求している資料の提出を拒み続けております。一億円疑惑の解明すらできない者が、七十兆円を超える国の予算を執行できるのかどうかが今問われているのであります。これについて何の反省もなく、何の責任も示さないまま、ただ暫定予算の成立をというのでは、国民を納得させることはできないのであります。  次に、暫定予算が国民要求に背を向けた本予算の一部であることを指摘しなければなりません。  言うまでもなく、本予算は消費税の税率アップを大前提にしたものです。また、不況が深刻であればあるほど福祉と教育の充実が求められますが、本予算は、年金の改悪、病院給食費の保険外し、私学助成の大幅カットなど新たな制度改悪がメジロ押しであります。各国が軍事費を削減しているときに、世界第二位の軍事費をさらに増額しようとしています。暫定予算が人件費、事務費等の経常経費等を内容としているといっても、反国民的な性格を持つ本予算の一部であるという本質を変えるものではありません。  さらに問題なのは、暫定予算の中に本予算において議論すべき政策経費が含まれていることであります。我が党が本予算の中で半分に減らすことを要求している防衛費も他の項目と同様に一律に計上され、廃止するよう求めている米軍への思いやり予算の一部九十億円、アメリカとの合同軍事演習リムパック94への参加費の一部九億円も盛り込まれております。  そもそも暫定予算は、本予算が成立していない場合のつなぎの予算であることから、人件費、事務費等の経常的経費のほか、既定の政策経費も必要最小限のものとすべきものです。本予算において議論すべき重要な政策経費は計上しないのが原則であると政府自身がこれまでも言明してきました。この点から見て、今回の予算の中には暫定予算の範囲を超えるものが含まれていると言わなければなりません。  今細川内閣に求められているのは、深刻化する不況を初め国政の重要問題の審議が開始されるよう、佐川急便からの一億円借り入れ問題で国会が要求している資料を直ちに提出すること、深山元秘書の証人喚問に応じることであります。昨日の日本経済新聞の世論調査でも、首相の佐川一億円借り入れ問題について、「首相の説明で納得できる」という人はたったの六%にすぎないではありませんか。このことを再度指摘し、反対討論を終わるものであります。(拍手)

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 これにて討論は終局いたしました。     —————————————

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 これより採決に入ります。  平成六年度一般会計暫定予算、平成六年度特別会計暫定予算、平成六年度政府関係機関暫定予算、以上三案を一括して採決いたします。  三案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 起立多数。よって、平成六年度暫定予算三案は、いずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました三案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合

○山口委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時二十九分散会

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