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129回国会衆議院1994/05/12

文教委員会 第1号

発言数
41
登壇者
5
会派数
3
開催日
1994/05/12

会議録

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 これより会議を開きます。  この際、お諮りいたします。  去る四月二十七日の議院運営委員会における理事の各会派割り当て基準の変更等に伴い、理事の辞任及び補欠選任を行います。  まず、理事の辞任の件についてお諮りいたします。  理事沢藤礼次郎君及び中島章夫君から、それぞれ理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  次に、理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。  ただいまの理事辞任に伴うその補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  それでは、理事に       藤村  修君 及び 輿石  東君を指名いたします。      ————◇—————

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。  文教行政の基本施策に関する事項  学校教育に関する事項  社会教育に関する事項  体育に関する事項  学術研究及び宗教に関する事項  国際文化交流に関する事項  文化財保護に関する事項以上の各事項につきまして、本会期中、国政に関する調査を行うため、議長に対し、国政調査承認要求を行うこととし、その手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。      ————◇—————

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 内閣提出、国立学校設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  趣旨の説明を聴取いたします。赤松文部大臣。     —————————————  国立学校設置法の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

赤松良子文部大臣

○赤松国務大臣 赤松でございます。このたび、新内閣が成立いたしまして、再び文部大臣を拝命いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。  引き続きまして教育、学術、文化、スポーツの振興のために全力を傾けてまいる決意でございます。委員長及び委員の皆様方に引き続きの御指導、御協力を賜りますようにお願い申し上げる次第でございます。  提案理由説明に先立ちまして、ごあいさつさせていただきました。  引き続きまして、提案理由説明をさせていただきます。  このたび、政府から提出いたしました国立学校設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  この法律案は、国立大学の学部の設置及び短期大学部の廃止等について規定するものであります。  まず第一は、学部の設置についてであります。  これは、各大学における大学改革と教育研究体制整備の一環として、宇都宮大学の教養部を改組して国際学部を、岡山大学の教養部を改組して環境理工学部をそれぞれ設置しようとするものであります。  なお、これらの学部は本年十月一日に設置し、平成七年四月から学生を受け入れることとしております。  第二は、短期大学部の廃止についてであります。  これは、昼夜開議制による教育体制の充実のため、新潟大学及び静岡大学に併設されている夜間三年制の短期大学部を廃止して、それぞれの大学の関係学部に統合するとともに、看護等医療技術教育の充実等を図るため、神戸大学に併設されている医療技術短期大学部を廃止して同大学の医学部に統合しようとするものであります。  なお、これらの短期大学部は、平成七年度から学生募集を停止し、平成八年度限りで廃止することを予定しております。  このほか、昭和四十八年度以後に設置された医科大学等に係る平成六年度の職員の定員を定めることといたしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。  何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛成くださるようお願いいたします。

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小川元君。

小川元自由民主党・自由国民会議

○小川委員 待望久しいといいますか、延び延びになりました国立学校設置法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。  質問の前に、まず冒頭、赤松文部大臣、今般の羽田内閣におきまして再度文部大臣に御留任なさいまして、まことにおめでとうございます。文教行政、本当に国の将来を担います大変大切なところでございますので、御経験を綴られた大臣が再びなさるということについて、たびたびかわるということはいいことではないと思いますので、大いにこれからも国の教育のために全力を尽くしていただきたいということを冒頭にお願いを申し上げておきたいと思います。  さて、国立学校設置法の一部を改正する法律案について、この法律案は日切れ扱いということでスタートしまして、非常に長い間かかりました。きょうやっと審議ができるということでございまして、我々、文部省はもちろんのことですけれども、特に御関係の大学の方とか、そういう方々が非常に御心配をなすったんじゃないかと思うわけでございます。  今般の法案では、宇都宮大学と岡山大学の教養部を改組して、宇都宮大学には国際学部を、そして岡山大学には環境理工学部を設置する、こういうことでございます。  国際化ということはもう言われて久しいわけでありまして、最近は現実の世の中でも、先般の連休でも大変大勢の人が海外へ旅行するというようなことも含めまして国際化は進んでいますけれども、一方、学校の勉強、学問としての国際化というのは、これはまたそういう問題とは別の観点から考えていかなければいけない大変大切なことだと思うわけであります。  一方、環境の方は、これは率直に申し上げまして、私は二十世紀は人類が自分の生活の便利さを手に入れるために環境を破壊してきた世紀だ、残念ながらそう思うわけでありまして、二十一世紀は、人間も生物の一員であり、環境とともに、自然とともに共存をしていかなければいけない世紀になるであろうし、ならなくてはならない、こう思っているところであります。これから次代を担う大学生の諸君がこの問題について大いに勉強をして、将来の環境について役立ててもらわなくちゃいけない大変意義のある、社会的なニーズの高い分野だと思うわけでありますけれども、他の国立大学でもこうした社会の進展に合わせて、こういう学部にかかわらず、新しい分野に対応できるような柔軟な組織をぜひつくっていただきたい、こう思うわけであります。  このような状況下で、私はこの法案を最初に見ましたときに、一番最初に、何で大学の学部をつくるのに国会で法律を変えなければいかぬかということについて非常に大きな疑問を持ったわけなんですね。大学生が勉強していくための新しい学部をつくるのに、わざわざ国会で審議しなくても、役所限りで政令等にゆだねてしかるべきではないか、こういうふうに思ったわけなんですけれども、この点についてどういうふうにお考えになるか、お尋ねをしたいと思います。

遠山敦子文部省高等教育局長

○遠山政府委員 国立学校設置法は、御存じのように昭和二十四年に制定されまして、国立大学を初めといたしまして国が設置する学校の設置根拠を定めているものでございますが、国立大学の学部につきましては、学部というものが大学におきます教育研究活動を実施する上での基本的な構成単位であるということから法律事項とされているわけでございまして、この法律で規定されているところでございます。  しかしながら、御指摘のように、近年におきます学問研究の進展でありますとかあるいは社会の変化に対応しながら、大学における教育研究をより機動的あるいは弾力的に内容あるものとして展開してまいりますためには、組織運営に関する規制を可能な限り緩和していくことも大事であろうかと認識しているところでございます。  このことにつきましては、臨時教育審議会においても指摘されたところでございます。ちょっとその経緯をお話しさせていただきたいと思うわけでございますが、第百国会におきまして、臨時行政調査会第三次答申を受けて、行政組織の弾力化を図りますために国家行政組織法の一部改正が行われましたが、このときに、関連して国立学校設置法の一部改正も昭和五十九年七月に行われたところでございます。  その際、大学に大学院を新設または廃止する場合と、それから大学附置の研究所、国立大学共同利用機関を新設または廃止する場合の二つにつきましては、それまでは法律事項であったわけでございますが、そこまで組織規制の形式を維持する特別の理由がないだろうということから、政令事項になったわけでございます。このときに学部の設置につきましても論議があったわけでございますけれども、学部は大学を構成する基本的構成要素であるということから、法律事項のまま現在に至っているところでございます。  今後、学部の設置につきまして、これを法律事項として残すかどうかということは、最終的には国会で御判断いただくことであると考えておりますけれども、文部省としましても、国立大学にかかわります法令の仕組みのあり方、全体の考え方にも照らしながら、関係省庁とも連絡をとりつつ、検討課題として考えてまいりたいと思っております。

小川元自由民主党・自由国民会議

○小川委員 このことは、今答弁にありましたように、最終的には我々国会議員が判断することだと思います。また別の機会にそうした問題について、委員会として、議員としてお話をさせていただける機会があったらと思うわけであります。  ただ、もう一度あれしておきますけれども、いろいろな国会の問題によりましてこの改正案の審議がここまでおくれたという事実にかんがみますと、やはりこういう問題については、政令にゆだねて早く解決をするような体制にしておく方がいいのではないかなと思っていることを一言申し添えておきたいと思います。  さて、この大学の改革の問題について、その現状についてお伺いをしたいわけですけれども、昭和六十二年の大学審議会において、大学の改革、高度化、個性化、活性化ということについての答申が出て、それに基づいて文部省においても予算上その他いろいろな手を打ってきておられると思うのです。大学院を中心にするとか個性的な大学づくり、これは大学だけではなくて、個性的な教育というのはどこでも言われていることでありますけれども、そうした問題について、戦後最大の改革ということで進んでおられるというふうに聞いています。  この二つの学部の設置についても、こうした方向に沿って出てきた問題であるというふうに了解しておりますけれども、現時点におきまして大学の改革の進捗状況、これがどのようになっているか、お伺いしたいと思います。

遠山敦子文部省高等教育局長

○遠山政府委員 現在進んでおります大学改革の進捗状況いかんという御質問をいただきました。  お話にございましたように、文部省では昭和六十二年に大学審議会を設けまして、高等教育の個性化、教育研究の高度化あるいは組織運営の活性化ということについて御検討いただいているところでございますけれども、既にこれまでいただきました答申を踏まえまして、文部省におきまして大学設置基準の大綱化等さまざまな制度の措置を行ったところでございます。このことが契機となりまして、今各大学では本格的な改革への取り組みが始まったところでございます。その背後に文部省としてどのような措置をとったかということについて、この機会にちょっと御説明させていただきたいと思います。  大学教育関係におきましては、まず各大学で多様でかつ特色のあるカリキュラム設計が可能となりますように、授業科目でありますとか卒業要件あるいは教育組織等に関します大学設置基準の規定の大綱化を行ったということが一つでございます。  また、各大学がみずからの責任におきまして教育研究について不断の改善を行っていただきますために、自己点検・評価システムというものを導入したところでございます。  また、生涯学習の進展に対応しまして、科目等履修生の制度を新たに導入をいたしましたり、昼夜開議制の実施など制度の弾力化を図ったところでございます。  また、特に大学院関係、これは質的にも量的にも今後拡充整備していく必要があるわけでございますが、大学院関係につきましては、それぞれの大学院が特色を十分に発揮した多様な教育研究を実施し得る道を開きますために、大学院の課程の目的あるいは入学資格、修業年限など多岐にわたる制度の弾力化を行ったところでございます。  さらには、社会人の再教育のニーズに対応いたしますために、夜間大学院あるいは大学院における昼夜開議制、科目等履修生制度の導入というような大きな制度の改正を図ったところでございます。  こういったことを受けまして、現在各大学におきましては、教育面の改善充実のためのさまざまな取り組みが行われているところでございます。  例えば、大学教育関係におきましては、一般教育と専門教育を含めまして、それぞれの大学、学部等の教育の理念ということを明確にしまして、その目的を達成するために四年一貫の体系的なカリキュラムの実施が始まりつつございます。  また、それぞれの授業科目につきまして詳細な授業計画、これをシラバスと呼んでおりますけれども、これまではそのようなものをつくっている大学が余りなかったわけでございますが、今回の改革をきっかけに、学部教育の充実という角度からそれぞれの教員の方々がみずからの講義の内容を事前に明確にしまして、それを学生たちに事前に知らしめて、そして充実した内容の授業を行うようなシラバスの作成、公表といったようなことも多くの大学で行われ始めております。  さらには、大教室で一方的に講義するというふうな大学教育のあり方への反省もありまして、小人数教育を取り入れたり、あるいは対話とか討論というような形をとって、ディベートをする能力をつけるというふうなことについても積極的に努力をしておられる大学もございますし、外国語教育につきましては、本当にコミュニケーションの能力を身につけさせるような授業をするというふうなことで、テキストあるいは授業の方法等を工夫しながらいろいろな改善が行われているところでございます。  さらには、大学院の関係でございますけれども、これまではどちらかといいますと、大学院は学部の延長の組織として考えられていたところでございますけれども、そういうものではなくて、多様な大学院の設置が現在始まっております。独立大学院でありますとか、あるいは先端的、学際的分野の研究科というものをつくったりいたしているわけでございますし、さらには、大学院に社会人を受け入れるというふうなこともかなり進んでまいっております。  また、学位授与も比較的円滑に行われるようになっておりまして、なかなか日本の大学では博士号が出ないというふうな国際的な問題もあったわけでございますが、そういうことについても、少しずつではございますけれども確実に前進を見始めているところでございます。  そのようなことで、特にお話にございました教養部の改組につきましては、大学審議会の答申に基づきます大学設置基準の改正によりまして、現在各大学でいろいろな努力が行われた結果、教養教育の理念、目標を踏まえた授業のあり方、あるいは専門教育との有機的な連携のあり方、さらには全学的な教養教育の実施体制のあり方などにつきまして、自主的な検討が現在行われているところでございます。  そのようなことから、先ほどお話がございましたような今回の二学部の創設ということもございますが、平成六年度におきましては、この二大学以外にも四つの大学で教養部改組によります大学院あるいは既存の学部の充実を図るというふうに、現在取り組みが行われつつあるところでございます。  このように、各大学におきまして、いわばそれぞれの特色に応じた大学改革というものがそれぞれの理念を反映した形で、多様な努力のもとに現在進行中というふうに私どもは考えているところでございます。

小川元自由民主党・自由国民会議

○小川委員 今大学院等の改革のお話があったのですが、成果が上がっているというふうなお話もございました。それにつきまして、ただ昭和六十二年の答申を受けてのものですから、当然まだ始まったばかりということで、いろいろ試行錯誤等々もあるし、改善をしていかなくてはいけないところもたくさんあるのだろうと思いますけれども、今後の大学改革の推進に向けてどのようなお考えで進められていくのか、文部大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

赤松良子文部大臣

○赤松国務大臣 先ほど、先生御自身のお言葉でございましたように、戦後最大の改革だと言われる時期にちょうど当たっているというふうに認識をいたしております。  実は、私自身は旧制の大学で勉強いたしました。委員長もそのように承知いたしておりますが、卒業いたしました時期がちょうど新制大学への切りかえの時期でございました。両方よく眺めることができたのかなというふうに思っております。  文部大臣になる直前には、たまたま小さな女子大の教師をいたしておりました。そこの中で一般教育をどうするかという委員会、今から考えますと、なるほどそういう改革をやれということで、私立大学でございますけれども、その大学の改革ということに取り組むために委員会などつくって一生懸命やっているということだったのだという、その全体の中での位置づけを今になってわかったというような感じがしているわけでございますが、小さな私立大学にまでそういう波が及んでいるのだということで、関心もひとしおでございます。  方向につきましては、ただいまもうベテランの遠山政府委員が具体的に申し上げましたので、つけ加えることもないように思いますが、その方向で、教育の改革などというものはそんなに一朝一夕にして成るものでもなくしかし、それが成立した暁には、その後の国の人材の養成あるいは学術水準の向上というようなことに基本的にかかわってくる問題でございますから、時間もかけて、ちゃんと長い将来を見据えた改革にすべきだというふうに考えている次第でございます。  具体的には、各大学の創意工夫をよく尊重し、特色のある教育研究活動を展開していただけるように、文部省としてはその各大学の努力をサポートしていくということが基本ではないかと思っております。そして、引き続きまして、高等教育の個性化、教育研究の高度化、組織運営の活性化などの課題につきまして、ただいま非常に熱心に御審議いただいております大学審議会の御審議をよく承りまして、その方向で積極的に取り組んでまいりたいと考えている次第でございます。

小川元自由民主党・自由国民会議

○小川委員 ありがとうございました。  今大臣のお話がありましたように、当然、大学自身が考え、実行していくものを文部省がサポートしていく。遠山政府委員の御答弁にもありましたけれども、制度の弾力化というのは多分そういう意味を含んでおられると思うわけなんです。日本の大学は、入るのは難しいけれども、入っちゃうと卒業するのは簡単だとよく言われています。私自身なども、大分昔の話ですけれども、どうも大学に入ったら余り勉強しなくても卒業できたような気があるわけですけれども、本当にやる気のある学生がきっちりとそういう機会を与えられるように、今後とも大学側とよく話をされながら進めていただきたいと思います。  と同時に、私は地方におりまして、大学もやはり国立だけではなくて私立など東京の一極集中なんですね。こっちへ出てくるのは大変だということがありまして、もっと弾力的に地方でも大学をつくってもいいのではないかな。ちょうど遠山政府委員が課長さんをしておられるときに、私の地元に私立の短期大学をつくる話がありましていろいろお話を伺ったのですけれども、とても厳しかった記憶があるわけです。その点、学生数が減っていくというようなこともこれからあるかもしれませんが、それは大学の経営の問題として、むしろ地方の人間にももっと大学教育の機会を与えやすいように考えていただきたい。御答弁は結構ですから、申し添えておきたいと思います。  さて、法案の具体的な内容に入るわけです。  宇都宮大学の国際学部ということで、国際化への対応と言いますけれども、国際化というのは、一言に国際化と言いますけれども、実際は漠然としていて意味が非常に難しいと思うわけです。その中で、日本は非常に特殊な国だというようなことも言われていて、外国との交流が非常に大切な要素になるかと思うのです。具体的にこの大学において、例えば留学生あるいは外国人の教授なり先生というものの受け入れについてはどういうふうに考えておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

遠山敦子文部省高等教育局長

○遠山政府委員 宇都宮大学国際学部の構想は、国際化の進む現代社会の要請にこたえて学部をつくり、教育研究をしようということでございます。  国際交流への対応といたしましては、実践的な語学力の育成でありますとかあるいは異文化理解等、学部設置の理念の実現のために、日本人教員のほかに外国人の教員の採用が不可欠と考えているところでございまして、国際学部専任の教員あるいは専門外国語担当の教員とを合わせて、総勢十一名の外国人教員の採用を予定いたしております。  また、留学生につきましては、宇都宮大学として従来から積極的に受け入れているところでございますけれども、この五年間で二倍強に増加しているところでございます。ちなみに平成五年度で百五十一名でございますけれども、このたびの国際学部の設置に伴いまして、さらに積極的にその受け入れを図ることを予定しているところでございますし、外国の大学との交流協定等も活用いたしまして、教員あるいは学生の相互交流ということにも力を入れてまいりたいという考え方でございます。

小川元自由民主党・自由国民会議

○小川委員 これはこの大学のこととは直接関係ないのですが、円高もありまして日本は非常に生活しにくいということで、特に、教師もそうかもしれませんが、留学生等々がなかなか来にくいというようなことで、生活面の問題が特に途上国からの留学生にはあるというふうに聞いておりますすので、この点、国がどこまでできるかということは別にいたしまして、全般的な意味で奨学金等々もっと充実をして、留学生が米やすいようなことをぜひ考えていただきたいということを申し添えておきたいと思います。  さて、岡山大学の環境理工学部、私は文科系で理工系のことはさっぱりわからぬわけですが、大変いい名前がついておりますけれども、これは一体どういうことをやるのか、研究の内容、設置の趣旨等についてお伺いをしたいと思います。

遠山敦子文部省高等教育局長

○遠山政府委員 環境理工学部という国立大学では初めての名称の学部でございますけれども、望ましい環境づくりと地球規模で拡大する環境問題に対応し得る技術者等を養成するということをねらいといたしております。  この環境理工学部には四つの学科を考えておりまして、環境に関しましての理学的手法あるいは工学的手法を駆使した教育を予定しているところでございます。これによりまして自然との協調を図り、ゆとりと潤いのある社会空間を創造する理論とその応用、あるいは省資源・省エネルギー、環境保護の観点から、新しい素材の開発技術でありますとか資源の総合的な利用、処理技術など、環境にかかわります幅広い視点からの教育研究を行おうというところでございまして、このねらいは今日の課題に対応し得るものと考えているところでございます。

小川元自由民主党・自由国民会議

○小川委員 中身をお聞きしても、これは実際の学問の問題なので、具体的になってこないとわからない部分も大分あるかと思いますが、せっかくこういう立派な名前をおつけいただいたので、ぜひ環境問題について大いに貢献するような学部に育てていただきたいと思うわけでございます。  さて、新潟大学と静岡大学については夜間の短期大学部を廃止するということであります。廃止しても大学の中に夜間の授業を設けたりして、それなりの配慮はしておられると聞いておりますけれども、ただ、働きながら学ぼうとする人たちは、そういう学部がなくなってしまうと大学受験そのものに受からぬ。これは受験勉強してきている学生とは違うわけですから、そういうようなことで、結果としてそういう人たちが大学に入学できないというようなことにもなりかねない危惧があるのですけれども、その辺、勤労学生の学習機会ということについて、それが阻害されないようにどういう配慮をなされているのか、お伺いしたいと思います。

遠山敦子文部省高等教育局長

○遠山政府委員 先生御指摘のような点は大変大事なことと考えておりまして、そのような状況に陥らないようにいろいろ工夫がなされているところでございます。  例えば、夜間主コースをつくるわけでございますが、その入学定員を昼間の入学定員とは明確に区分いたしまして、しかも高校または企業からの推薦による特別の入学者選抜でありますとか、社会人の特別選抜を実施するというふうな試験の方法も工夫をいたしておりますし、受験資格を有識者に限定をしたり、あるいは入学試験につきましても書類審査とか小論文、面接というふうなものも用いまして、単にペーパーテストというやり方はとらないというふうな工夫もしております。  そのようなことで、先生の御心配の点は、そういうことにならないように各大学それぞれ工夫を重ねていくものと考えております。

小川元自由民主党・自由国民会議

○小川委員 ぜひそういうことをスタートのときだけではなくて、ずっと長く続けていただくようにお願いを申し上げます。  まだ質問したいこともありますけれども、時間も来たようでございますので、これで私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 山原健二郎君。

山原健二郎日本共産党

○山原委員 時間が少ないものですから、余り説明は要りませんので、端的にお答えいただきたいと思います。  大学設置基準の大綱化によりまして、各大学の教育課程をどう編成するかは各大学自身の自主的判断に大きくゆだねられるようになったわけですが、この設置基準の第十九条によりまして「豊かな人間性を涵養するよう適切に配慮しなければならない。」こう明記されておりますように、大綱化されたからといって、一般教育を重視こそすれ、一般教育が軽視されても構わないということにはならないと思いますね。これは確認しておきたいのですが、そう解釈してよろしいですか。

遠山敦子文部省高等教育局長

○遠山政府委員 その点はまさに先生御指摘のとおりでございまして、今回のカリキュラムの弾力化というふうなことは、四年一貫の体系的なカリキュラムを組むということで、内容ある授業科目を展開していただくことを目標といたしておりますが、だからといって教養教育の重要性ということについては変わらないわけでございます。基準上の第十九条においても、念のための規定ではございますが、そのような規定も残されて新たにつくられたところでございます。

山原健二郎日本共産党

○山原委員 この点は確認しまして、今回の法改正によります宇都宮大学、岡山大学の改組も、教養部の廃止を伴います。そこでは教養部を廃止した後の一般教育をどうするかが大きな課題となっております。多くの大学が全学部の協力で一般教育に当たるという方針をとっているわけですが、そうした中で非常に問題になってくる点は、これに対して文部省が実質的にどうサポートするかという問題です。  例えば宇都宮大学では、新しい教育課程で初期教育という科目を設定しております。ねらいは、入学初年度の前期に小人数編成のセミナーを行うことにより、自発的問題意識を持ち、討論したり論述したりすることによって論理的で創造性のある考え方を構築し、真に行動力のある学生を養成する、こういうふうに出ておりまして、これは何百人も集めて、いわゆる多人数講義などというのが学生の勉学意欲を損なうという今までの反省に立ちまして、少しでも改革しようというものだと思います。  こうした小人数講義を多く実施をしようとすれば、それに見合った教官の配置が必要となってまいります。現状では改組に伴う学生定員増に応じた教員、教官増は措置されておりますが、教養部廃止後の一般教育についてもきちんと位置づけをしまして、内容的にも充実した教育ができるようにするための教官配置がないわけですね。この点どうお考えになっておりますか。

遠山敦子文部省高等教育局長

○遠山政府委員 それぞれの大学において一般教育をどのように充実していくかということにつきましては、各大学の工夫によるところでございます。  一般的に申しますと、授業科目についてかなり開かれたいろいろな授業科目が工夫されているところでございますが、原則として全学の教官がそれぞれの教育研究分野と教育経験の実績に応じて協力して担当するという行き方が多いわけでございまして、いわばこれまで教養部の教官が全学の教養教育を一括して担当していた場合に比べまして、飛躍的にそのマンパワーと申しますか、担当教官が増大することになるわけでございます。これによって小人数教育の実施あるいは多様な授業科目の開設、総合科目の実施など、その質的、量的な充実が図られていると理解をしているところでございます。  いずれにしましても、教養部改組等につきましては、厳しい行財政事情のもとで、限られた定員あるいは予算をできるだけ有効に活用しながら必要な対応を図っているところでございまして、今後におきます充実につきましては、それぞれの大学におきます今後の運用の実態、あるいは大学全体としての学部、大学院の整備充実計画等を勘案しながら検討してまいる事項であると考えております。

山原健二郎日本共産党

○山原委員 もう一つ大事な問題は、事務局体制ですね。改組をスムーズに進行させる上で事務局体制の充実は不可欠であるわけですが、これも総定員法の枠のもとで、新たな職員配置がなされないところか、実際には削減される一万だという事態です。  宇都宮大学でいいますと、これまでの一般教育に対応する初期教育科目、教養教育科目にかかわる事務をどこで担当するか、新しく設置された国際学部がその窓口を担当するのか、あるいは学生部が受け持つのか、各学部の事務に分担させるのか、かなり難しい調整が迫られていると聞くわけでございます。これもやはり事務職員の大幅な定員削減のもとで、実際に現在の事務をこなすだけでも精いっぱいという面があるわけですから、もし文部省が改革を進めるならば、この点についても適切な対応が必要だろうと思うわけでございます。事務局体制をきちんと保障することが、またそういう増員体制をとることが現在も求められているのではないかと思いますが、これはどう認識しておりますか。

遠山敦子文部省高等教育局長

○遠山政府委員 教養部廃止に伴います事務処理体制をどうするかということにつきましては、これにつきましてもそれぞれの大学の工夫を前提としているわけでございますけれども、旧教養部の事務組織を振りかえることによりまして、新設組織の事務組織で処理するケースもございます。また、本部の事務局において処理するケースもございます。それぞれの大学の事情に応じて適切な対応を図っているところでございます。一般的に事務系の職員の増員につきましては、全体としての定員事情が厳しい中で大変困難な点もあるわけでございますが、各大学におきまして事務内容の見直し等の工夫を行って、支障のないように努めているところでございます。  私どもといたしましても、今後における充実につきましては、それぞれの大学の今後の運用の実態、大学全体の整備充実計画等を勘案しながら、今後とも検討をしていきたいと考えております。

山原健二郎日本共産党

○山原委員 各大学も限界があるのですね。例えば名古屋大学ですと、昭和四十年度と平成三年度を比較しますと、学生一・五二倍、大学院生二倍、教員定数一・三四倍、予算額が八・五六倍、留学生受け入れ数が三十倍と増加していますが、事務官、技官の定員は逆に〇・七一倍という大幅削減、こういう形になっております。だから、名古屋大学の白書を見ますと、「事務・技術職員の負担が著しく増大し、教官にもそのしわ寄せが及ぶに至った。」名古屋大学の白書「明日を招く名古屋大学」がこう指摘をしております。  また、東京大学でまとめた「現状と課題」の中でも、「このような定則が、各分野にさまざまな混乱を生んでいることも否定できない事実である。」こういうふうに指摘をしまして、「これからの東京大学を考えるとき、定則による今後の定員の推移は、これまで以上に研究・教育・診療に大きな影響を及ぼしてくることが予測される。定員の在り方についてのさまざまな議論がまたれるところである。」というふうに指摘をしておりまして、非常に抑えた形の表現ではありますけれども、この問題が非常に大きな課題になっておることは間違いないと思うわけでございます。  さらに、名古屋大学の白書の中には、「このまま推移すれば、教育研究に大きな支障を来す限界まで到達するといわざるを得ない。」こういうふうに述べております。宇都宮大学の場合は、行政職の職員で月当たり残業が百時間に及んでいるという例も出ておるわけでございます。  こう考えますと、教官の定数あるいは事務官の定数、いわゆる定数法の枠を取り払うことを今文教委員会としても、文部省としても大胆に打ち出すことが必要ではないか。そのもとでこの改組が行われるということになれば、これは各大学にとっても非常にスムーズに進むわけですから、この点はぜひ認識をしていただきたいと思うのです。  文部大臣にお伺いしますが、大学の教育研究活動に大きな混乱をもたらしているこの定員削減政策の是正について、真剣に検討してもらいたいということです。今まで予算のシーリング、シーリングというこの枠内でさまざまな問題があらわれて、それを突破するためにこの委員会も随分苦労をして、各党一致して要求をしてまいりまして、あるいは実験棟の問題であるとか、あるいは老朽教室の改善であるとかいうことについては一昨年来一定の改善をされてまいりましたが、この点についてはいまだ打開される道が出ていないように思うわけでございます。  従来から強く求められてきたように、文教、高等教育予算に対しましてはシーリング枠を撤廃して、予算の大幅な増額をから取るべきだというのが教育関係者の一致した見解でありまして、文部大臣としてもぜひこの点については留意をされて、この点を強く要求し、実現をしていくという決意を持って臨んでいただきたいと思いますが、この点について御見解を伺っておきます。

遠山敦子文部省高等教育局長

○遠山政府委員 文部大臣から御決意をお話しの前にちょっと。  定則の問題は、私ども大変大事な問題と考えていみところでございますが、定員削減の計画は国家公務員全体の、いわば各省を通じての国の方針として実施されていることでございまして、そのこと自体は国全体として対応していかなければならないと考えているところでございます。  しかしながら、大学におきます定員削減につきましては、それによって大学の教育研究機能を阻害することのないように、細心の注意を払って対応しなければならないということは言うまでもないところでございます。その意味で、最近の教育研究補助職員の減少について憂慮しているところでございます。しかし一方で、大学で必要な教育研究にかかわります特に教官の定員等は、これは確実にふえているというふうな面もございます。総合的に判断しながら、しかし大学の教育研究等に支障が生じないように、今後とも適切に対処をしてまいりたいと考えているところでございます。

赤松良子文部大臣

○赤松国務大臣 先生御指摘のように、事務職員、技官の定員の削減が教育の水準あるいは研究の水準を低めるというようなことは、大変心配な点でございます。ただいま政府委員が申し上げましたように、大学における事務処理の見直したとか改善を図りながら、このことが支障を来さないようにできるだけの注意が必要でございますが、今後とも関係省庁と相談をいたしながら、その適切な対応に努めてまいりたいと考えている次第でございます。

山原健二郎日本共産党

○山原委員 今の大臣の答弁で一応わかりますが、深刻なこの事態をいつまでも定員削減の枠内で考えるのではなくて、大学の機能に重大な支障を来すことはもう明らかでございますから、今でもそうなんですけれども、これはやはり突破するということでぜひ頑張っていただきたいということを申し上げまして、きょうの質問を終わります。  ありがとうございました。

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 この際、先刻の理事会において協議をいたしましたとおり、本案に対する修正案を委員長から提出いたします。     —————————————  国立学校設置法の一部を改正する法律案に対す   る修正案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 国立学校設置法の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。  案文はお手元に配付いたしておりますので、朗読を省略させていただきます。  本法律案の施行期日のうち、「平成六年四月一日」は既に経過しておりますので、これを「公布の日」に改めることとするものであります。  何とぞ委員各位の御賛成をお願いいたします。     —————————————

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 これより原案及び修正案について討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。  内閣提出、国立学校設置法の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。  まず、委員長提出の修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。  次に、ただいま可決いたしました修正部分を除いて原案について採決いたします。  これに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 起立総員。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま修正議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

嶋崎譲日本社会党・護憲民主連合

○嶋崎委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午前十時五十三分散会

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