逓信委員会 第6号
- 発言数
- 156 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1994/06/20
会議録
○高橋委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、参議院送付、簡易生命保険法の一部を改正する法律案、内閣提出、参議院送付、簡易生命保険の積立金の運用に関する法律及び簡易保険福祉事業団法の一部を改正する法律案並びに内閣提出、参議院送付、郵便貯金法の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。 順次趣旨の説明を聴取いたします。日笠郵政大臣。 ――――――――――――― 簡易生命保険法の一部を改正する法律案 簡易生命保険の積立金の運用に関する法律及び 簡易保険福祉事業団法の一部を改正する法律 案 郵便貯金法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○日笠国務大臣 初めに、簡易生命保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、近年における保険需要の動向にかんがみ、簡易生命保険の加入者に対する保障内容の充実を図るため、所要の改正を行おうとするものであります。 その内容は、被保険者の常時の介護を要する身体障害の状態が一定期間継続したことにより年金を割り増して支払う終身年金保険を設けること、この終身年金保険については、加入申し込み時に被保険者の健康状態について告知を受けるようにすること等であります。 なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日からといたしております。 次に、簡易生命保険の積立金の運用に関する法律及び簡易保険福祉事業団法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、簡易生命保険の加入者の利益の増進を図るため、簡易生命保険特別会計の積立金の運用の範囲を拡大するとともに、簡易保険福祉事業団において、同特別会計から運用寄託をされた資金の運用を行うことができるようにするため、所要の改正を行おうとするものであります。 まず、簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部改正の概要について申し上げます。 第一に、簡易生命保険特別会計の積立金の運用の範囲に、国債及び外国政府の発行する債券に係る標準物並びに債券オプションを加えることとしております。 第二に、簡易生命保険特別会計の積立金を外国債に運用する場合において、外国政府等の発行する外国債その他外国法人の発行する政令で定める外国債については、一の外国政府等または外国法人の一回に発行する外国債の十分の六を超える割合の引き受け等を行ってはならないとする規定を準用しないこととしております。 第三に、郵政大臣は、簡易生命保険特別会計の積立金から、簡易保険福祉事業団に対して運用のための資金を低利かつ変動金利により運用寄託することができることとしております。 次に、簡易保険福祉事業団法の一部改正の概要について申し上げます。 第一に、簡易保険福祉事業団の業務について、簡易生命保険特別会計から借り入れた資金の運用を同特別会計から運用寄託をされた資金の運用に改めることとしております。 第二に、簡易保険福祉事業団は、運用寄託金の受け入れ後十年以内に当該運用寄託金を簡易生命保険特別会計に返還しなければならないこととしております。 なお、この法律の施行期日は、公布の日からといたしております。 次に、郵便貯金法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、郵便貯金の預金者の利益の増進を図り、あわせて金融自由化に的確に対応するとともに郵便貯金事業の健全な経営の確保に資するため、すべての通常郵便貯金の利率について市場金利を勘案して郵政大臣が定めることとするとともに、長期間払い戻しの請求等がない郵便貯金についての取り扱いを合理化し、郵便貯金を担保とす貸し付けの更新の制度を設け、及び郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金の運用の範囲を拡大しようとするものであります。 次に、この法律案の概要について申し上げます。 第一に、すべての通常郵便貯金の利率について政令で定めるところにより市場金利を勘案して郵政大臣が定めることとしております。 第二に十年間預け入れ、払い戻し等のない通常郵便貯金については、預け入れまたは一部払い戻しの取り扱いをしないで全部払い戻しのみの取り扱いをすることとし、当該取り扱いをすることとされた貯金について、その後十年間全部払い戻しの請求がない場合において、預金者に対し貯金の処分をすべき旨を催告し、その催告を発した日から二月以内に貯金の処分の請求がないときは、その貯金に関する預金者の権利は消滅することとしております。 第三に、預金者貸し付けについて、貸付期間が満了する場合において、政令で定める回数を限度として貸し付けの更新ができるようにするとともに、当該政令の制定または改正の立案をしようとするときは、審議会に諮問しなければならないこととしております。 第四に、郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金の運用の範囲に、国債及び外国政府の発行する債券に係る標準物並びに債券オプションを加えるとともに、同資金を外国債に運用する場合において、外国政府等の発行する外国債その他外国法人の発行する政令で定める外国債については、一の外国政府等または外国法人の一回に発行する外国債の十分の六を超える割合の引き受け等を行ってはならないとする規定を準用しないこととしております。 なお、この法律の施行期日は、通常郵便貯金の利率の決定方法に関する規定については公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から、郵便貯金の権利の消滅に関する規定については平成七年四月一日から、預金者貸し付けの更新に関する規定については公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から、郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金の運用の範囲に関する規定については公布の日からといたしております。 以上が、これら三法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○高橋委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 ―――――――――――――
○高橋委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。林幹雄君。
○林(幹)委員 自由民主党の林幹雄でございます。 最初に、郵貯の方から入っていきたいと思っております。 私は、郵便貯金は二つの大きな役割を担っている、このように思っております。その一つは、我が国唯一の貯蓄金融機関として、小口で手数のかかる個人金融サービスを、過疎地のような不採算地域を含め、郵便局のネットワークを通じて全国あまねく公平に提供している点。その第二点は、その資金を、ほかの調達方法と比べて低いコストで財投原資として国に提供している点。この二つの役割を果たすことによって、利用者である国民と国家に大きく貢献してきたことは高く評価されるべきと考えるところであります。 しかしながら、一方で、郵便貯金について、官は民の補完に徹するべきであり、民間にゆだねることのできない、あるいは国民経済上不可欠な最低限度の機能、事業に徹するべきである、すなわち民業になじまない不採算分野においてのみ事業を行うべきであるということを耳にすることがあるわけであります。 そこで、まず最初に大臣にお伺いいたしますけれども、今後、金融自由化が進む中で、官と民の役割はどうあるべきと考えますか、お尋ねいたします。
○日笠国務大臣 民業の補完の意味するところは、文字どおり民業の足らざるところを多面的に補う、こういうことであろうかと思いますが、実際、全国二万四千の郵便局の配置とか窓口時間などの面で、郵便貯金はそのような役割を果たしているものと認識をしているところでございます。 今後、金融自由化が進展をしていくわけでございますが、競争の結果、金融機関に効率化やお客様サービスの充実を促し、預金者にとって基本的にメリットが大きいと考えておるわけでございます。 しかしながら、他方、自由化の進展に伴いまして、その影の部分として、その影の部分として、民間金融機関では営利原則が前面に出過ぎまして、小口個人であるとか不採算地域の利用者の利益が損なわれるおそれも想定されることは御案内のとおりでございます。 このような中で、独立採算の郵便貯金事業がこの影の部分の是正という役割を果たしていくことは大変経営努力を要するわけでございます。これを克服しつつ、個人や地域の利用者の利益に十分配慮してまいりたいと考えております。これによりまして、国営、非営利の貯蓄金融機関として、国民にあまねく公平に金融サービスの提供をしていくという郵便貯金の基本的な使命が達成されると考えておるところでございます。
○林(幹)委員 金融自由化自体は積極的に推進され、各金融機関の自由な競争を促進することによりまして、金融機関の効率化、利用者への利益還元を図るべきであります。しかし、金融自由化に当たっては、自由競争の弊害として生じる個人預金者あるいは地域の利用者への多大なサービスダウン、そして店舗カットなどのしわ寄せが予想されるわけでありますが、今後の郵便貯金の自由化への対応はどうするのか、お伺いしたいと思います。
○山口(憲)政府委員 金融自由化の進展に伴いまして、金融分野におきましても各種の規制が緩和されることになるわけでございますが、その結果、今先生もお話ございましたように、金融機関相互間で競争が促されまして、その結果、金融全般が効率化されて活性化がもたらされるという意味では大変大きなメリットがあると私どもも考えております。 先ほど大臣からもちょっとお話がございましたけれども、民間金融機関では、自由化になりますと収益性重視という営利原則が前面に出てくることから、勢い、手数のかかる小口個人の預金とか不採算地域での店舗廃止というふうなもので利用者が不利益をこうむることも十分に予想されるところでございます。こういった弊害といいますか、先ほど大臣は影の部分というふうに申しましたけれども、この影の部分を規制強化ということで是正しようということは自由化の本旨に反することになるわけでございます。そこで、やはり預金者の利益の保護増進というふうなことを実態的に是正していくことが郵便貯金の重要な役割になるのではないかと思っております。 先ほども大臣からありましたけれども、これは独立採算のもとでやるということでありますから大変努力を要する部分でありますけれども、私どもは、そういった規制を通してではなくて、実態的にこういった自由化の弊害というべきものが是正できればと考えているところでございます。
○林(幹)委員 金融自由化が預金者の利益向上を図るためのものであることを踏まえて、郵便貯金金利の決定等においては預金者がそのメリットを十分得られるよう努力していただきたいということをお願いしておきます。 次に、財投の主要な原資の一つになっている年金資金が高齢化社会の進展により今後縮小方向に向かうことが予想されているわけであります。そういう中で、郵便貯金の原資としての重要性は今後ますます増大するものと考えられるわけでありますが、金融自由化を含め、現下の金融状況において今まで以上にその役割を果たすことができるのかどうか、お尋ねいたします。
○山口(憲)政府委員 これから郵便貯金が従前果たしてきた役割を果たしていくためには、先ほど申しましたようにいろいろな形での努力が必要だと思っておりますけれども、何にも増して、この自由化のメリットを預金者に還元することが郵便貯金の基本だというふうに考えております。 そういった意味では、まず第一に商品面でも魅力のあるものを預金者にお届けすることだと思いますけれども、私どもといたしましては、現在の商品の中でも、中長期の貯金でありますとか変動金利の貯金あるいは利子の受け取り方法について、いろいろ工夫の凝らされた商品がこれから必要になってくるのじゃないかというふうなことを今考えながらいろいろ検討しているということでございます。 いずれにいたしましても、そういった商品等についてお客様に還元をしていただけるようなものを提供することによりまして、ただいまお話ございましたように、財投の資金の確保というふうなことにつきましても結果的に十分その使命を果たすことができるのではないかと考えているところでございます。
○林(幹)委員 経営基盤の充実のため、資金運用面でも有利運用を行う必要があると思うのでありますけれども、平成六年度における資金運用範囲の拡大については、今回の法案に盛り込まれたものも含んでどんな項目について取り組んだのか、あるいはまた、その結果についてはどうであったのか、お尋ねいたします。
○山口(憲)政府委員 金融自由化対策資金の運用範囲につきましては、金融・経済環境の変化に的確に対応して有利な運用ができるようにということで、これまでも金融商品の動向でありますとか市場の成熟度合いというものを勘案しながら、順次拡大を図ってきたわけでございますが、平成六年度予算につきまして、私どもは資金運用対象の多様化を図る点から、主として六点ほどの要求をいたしました。 その一つは、債券先物・オプション取引の実施ということでございます。債券の金利の上昇でありますとか下落による損失を回避するということで、リスクヘッジをするという観点から要求をしたものでございます。もう一つは、外国債の取得制限の撤廃ということでございますが、これは外国の公的機関の発行する債券を全額引き受けることが可能になるようにするということで、これまで加えられていた制限を撤廃していただくということでございます。 この二点につきましては、政府部内での合意が得られましたので、今回の法律案の中でお願いをしているということでございます。 そのほか、地方公共団体あるいは第三セクターへの融資でありますとか、あるいは金融自由化対策資金本体による指定単の運用、今簡保事業団の方にお願いをしておりますが、この指定単運用を我々自身が直接できるようにしたいという要求。それから、通貨の先物・オプション取引。これにつきましても、為替のリスクをヘッジするという観点から要求したものでございます。それから、貸付債券の範囲の拡大。これも、今貸付債券をやっておりますが、この対象債券の範囲を拡大するということでお願いしたところでございます。 今申しました後ろの四点につきましては、残念ながら政府部内で整理ができなかったということで、現在のところ法案として御提出するに至っていないということでございますが、私どもとしては、いずれも非常に大事なものと考えておりますので、来年以降、また実現に向けて引き続き努力をしてまいりたい、かように考えている次第でございます。
○林(幹)委員 流動性預貯金金利についてでありますけれども、国民の利用者側から見た今回の合意のメリットは何でしょうか。
○山口(憲)政府委員 流動性預金金利の自由化につきましてどういうメリットがあるかというお尋ねでございますが、私どもは、自由化をする以上はそのメリットを預金者にお届けするということでなければならないという考え方から、そのあり方についていろいろ検討してきたわけでございます。 その具体的内容につきまして御説明申し上げますと、民間金融機関におきまして、自由化という本来の趣旨に則して競争が行われまして、いわゆる普通預金、流動性預金の代表でございますが、この普通預金の金利に市場実勢が適切に反映されているというふうに判断される場合には、普通預金とそれから私どもの通常貯金との利用実態の差がございますが、この差を勘案した上で私どもの預金に若干の金利差を上乗せをいたしまして、そして通常貯金の金利を設定することというふうになっておりますので、民間の普通預金金利が市場実勢が反映された形で決められていれば、自由化のメリットというのは国民の利用者に還元することができるというふうにまず大原則考えているものでございます。 なお、民間の普通預金金利が市場実勢から見て低位に抑えられているというふうに見られます場合には、普通預金と通常貯金の金利差を拡大するというふうな仕組みにしておりまして、そういたしますと、預金者の利益が確保されるとともに、またいわゆる普通預金の低位横並びというふうな御批判がございますが、こういったことに対する牽制効果も期待できるのではないかというふうに考えているところでございます。 いずれにいたしましても、これは制度として、仕組みとしてこういうものができたということでございますが、実際に国民利用者に金利のメリットが具体的に還元されるかどうかということは、これからの私ども含めて金融関係者の努力にまつところが大きいわけでございまして、私どもとしては、そういった基本を踏み外さないような形での運用に心がけていきたいというふうに考えている次第でございます。
○林(幹)委員 次に、ゆうゆうローンはどの程度利用されておるのか、そしてまた、今回は貸付期間の延長ではなくて貸し付けの更新とした理由は何なのか、その辺をちょっとお伺いしたいと思います。
○山口(憲)政府委員 まず、ゆうゆうローンがどの程度利用されているかというお尋ねでございますが、平成四年度のデータで恐縮でございますが御説明させていただきますと、四年度中の貸付高は、二千七十八万件で三兆二千七百八十一億円でございますが、平成四年度末の貸付現在高は、五百四十八万件で一兆八百九十一億円でございまして、約一兆の貸付残高を持っている、こういうふうな状況でございます。 それで、延長ではなくてなぜ貸し付けにしたのか、こういうお話でございますが、延長と貸し付けとどう違うかというあたりがなかなか難しい問題でございますが、端的にこの違いを私ども思いますのは、途中で、二年たったところで利子を支払っていただくということにこの貸し付けの場合にはなるわけでございます。端的に申しますと、なぜ途中で利子を支払わなければならないのか、こういうお尋ねになるのかなというふうに思いますけれども、私どもは、貸し付けの取り扱いにつきましては、一定の期間ごとに貸付利子を払っていただくというのが金融界では一般的なことではないかというふうに考えておりまして、そういった意味では、今回の貸付期間を更新するという形で、四年というふうになりますけれども、二年のところで一度利子を支払っていただくというふうな意味合いで貸し付けの更新というふうな取り扱いにさせていただいた、こういうことでございます。御了解いただければと思います。
○林(幹)委員 郵便貯金の権利消滅制度でありますけれども、これは預金者の権利を奪うというか、預金者へ、これまで、というふうな問答無用の印象を与えるおそれがあると思うのですが、改正理由は何なのか、そしてまた、そのお金ですけれども、使い道はどう考えておるのか、お尋ねをいたします。
○山口(憲)政府委員 問答無用という印象を与えるおそれがあるや、こういうお話でございますが、そもそも今回のこの制度改正は、現行の仕組みの中では郵便貯金法の二十九条というのがあるわけでございますが、一定期間利用行為がない、これが十年間でございますが、利用行為がないという場合にはそこで確定的に権利を消滅させるということに法律上なっているわけです。実態的には若干の催告等の期間がありますけれども、さらに十年間原簿を私ども保管しているものですから、お申し出がありますとそこで、法律上の根拠がありませんけれども、実態的にお客様サービスということでお支払いに応じてきていたということがございます。 ただ、これが今申しましたように制度として確立されていないものですから、それを今度は郵便貯金法上はっきりとお客様の権利として明示しておこうじゃないかということでございまして、そういったことからいたしますと、今まで単に実態的にやっていたというものを制度に整備したということでございますので、お客様にとっては権利がより強化されるという意味合いがあるわけでございまして、そういった意味では、現行の取り扱いに比べてマイナスになるというふうなことにはならないんじゃないかと思っている次第でございます。
○林(幹)委員 郵便貯金の権利消滅防止に一層努めていただきたいわけですけれども、発生する権利消滅金は本来預金者に払い戻されるべき資金であります。そういうことにかんがみて、その使途については預金者の理解が得られる施策に活用するよう、ぜひぜひ検討を進めていただきたい。この点、いいですか。
○山口(憲)政府委員 大変失礼いたしました。先ほど御質問いただいて、ちょっと答弁漏らしまして失礼いたしました。 この使途でございますが、使途の前に、とにかく私どもとしては、制度として睡眠貯金というものを認めていただきましたならば、そういったものが発生しないように、ぜひ取りにきていただきますように、一生懸命にPR等に積極的に取り組んでいくことが第一というふうに考えております。 ただ、それでもなおかつ発生してしまった権利消滅金につきましては、今委員からもお話ございましたように、これはもともと預金者のお金でございます、私たちが資金運用部で運用して資金運用部から得ている預託金利というふうなものとは全く違いますので、そういった意味ではお金の色が違いますから、ぜひ預金者あるいは国民の皆様から納得いただけるような使い方をこれから検討してまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○林(幹)委員 ちなみに、今その残高というのですか、どのぐらいありますか。
○山口(憲)政府委員 権利消滅金の状況をちょっと数字で御説明させていただきますと、平成四年度に権利消滅をした額が七十一億円でございますが、その平成四年度中に実態的に取りにおいでになられたのが十億ございまして、差し引き六十一億円程度の権利消滅金が国庫に入るような形で発生した、こういうことでございます。 これがトータルでどのくらいの額になっているかというお尋ねかと思いますけれども、権利消滅としてただいま四十三年度以降を押さえておりますが、四十三年度以降で発生したのが六百八十四億円、そしてその間に支払ったものが七十七億円ございまして、差し引きで六百六億円程度の権利消滅金が現在発生している、こういうことでございます。
○林(幹)委員 わかりました。 聞くところによりますと、個人預金の三〇%ぐらいは郵便貯金だというふうに聞いておるわけでありますが、家計、つまり個人預金者は現在の貯蓄に一体満足をしているのかどうか、そして貯蓄する目的にはどういうものが多いのかについて郵政省はどのような認識をしておりますか。
○山口(憲)政府委員 お尋ねのことについてお答えするには、いろいろな調査があるわけでございますが、貯蓄広報中央委員会が毎年実施しておりますものが割合によく使われますので、これで御説明させていただきます。平成五年度の調査によりますと、現在の貯蓄残高で満足しているという世帯は一八・二%、八一%の世帯が現在の貯蓄残高に満足していないというふうなことでございます。全体の六一・一%の世帯の方が今後ともさらに残高をふやす方針だというふうに答えておられる、こういうことでございます。 それから、貯蓄する目的で最も多いのは、何といいましても病気でありますとか不時の災害への備えという不時の備えということでございますが、これは七割の方が大体そういう目的を持ってやっておられます。次いで多いのが、老後の生活資金のためにということでございまして、半数以上の方が老後の生活資金のためにということで貯金をされておられます。それから三番目は、子供の教育資金、こういうことでございます。 この中で、特にこの老後の生活資金という貯蓄目的を回答された世帯が、十年前の昭和五十八年に比べますと、そのころは四一%というふうなことでございますが、これが五〇%を超えるというふうなことになってきておりまして、最近の貯蓄目的の大きな変化は、この老後の生活資金に皆さん方の目が向いているということでございます。 そういったことから、私どもといたしましても、そういった預金者の意向というのも十分に酌みながら、商品の開発、サービスのあり方等を検討していかなければいけないというふうに考えているところでございます。
○林(幹)委員 国際貢献の一環として、国際ボランティア貯金は極めて有意義な制度であると思いますけれども、最近の推進状況はどうでしょうか。
○山口(憲)政府委員 国際ボランティア貯金につきましては、大変皆さんから御支援をいただきまして順調に推移をしているということでございまして、平成六年五月末で千四百五十一万人の方に参加をしていただいているということでございます。これは国民の皆さん方の国際貢献に対する理解、関心の高さのあらわれだというふうに考えておりまして、私どももさらに多くの皆さん方にこの趣旨に賛同していただきまして御加入いただくように努めてまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○林(幹)委員 昨年度の国際ボランティア貯金の寄附金はどのような分野の援助事業に配分されておるのか、そしてまた、今年度の配分スケジュールはどうなっているか、お尋ねします。
○山口(憲)政府委員 ボランティア貯金の寄附金の平成五年度の実績でございますが、総額で二十三億一千万円を配分をしたわけでございますが、団体数が百八十七団体、それから事業が二百四十五事業でございまして、アジア・アフリカを中心とした六十一カ国で援助活動が実施されたということでございます。 この援助事業でございますが、まず援助の対象者ということで見ますと、女性、子供、農民あるいは難民の皆さん、そういった方々が主たる対象者でございますし、援助の事業の方で見ますと、医療衛生、それから教育分野あるいは女性の自立に関するような事業、そういったものに主として配分されているということでございます。これは、配分されているということと同時に、日本のNGOの皆さん方がそういった分野に主としてかかわっておられるということの反映であるというふうにも言えようかと存じます。 平成六年度につきましては、この三月一日から三十一日までの間に配分希望団体を公募いたしました。現在三百十九団体から配分申請が出されておりますが、現在のところ審査の途上にございます。来る六月二十四日に郵政審議会にお諮りをいたしまして、もし御了承を得て答申が得られますならば、それ以降具体的な配分作業に入っていきたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○林(幹)委員 いろいろお尋ねしましたけれども、今後とも多様化する国民生活や長寿社会に対応するため、国民のニーズを踏まえた商品開発とより一層のサービス改善に努めるとともに、預金者貸付制度のさらなる改善についても検討をしていただきたいということを要望しておきます。 次に、簡保の方に入りたいと思いますが、大正五年に簡易保険制度が創設されて以来、国民生活の中に大きな役割を果たしてきたこの事業でありますけれども、最近の主な簡保法改正は一体何を目的に行って、その結果としてどのような効果を生み出したのか、まずお尋ねをしたいと思います。
○高木(繁)政府委員 簡易保険事業は、御指摘のとおり非営利の国営事業として保険・年金サービスを提供しているわけでございまして、国民の自助努力を支援する、こういう役割を果たしているところでございます。最近、高齢化とかあるいは金融自由化が進展する中で、国民の保険・年金サービスに対するニーズも大分変わってまいりました。いわゆる多様化、高度化という言葉を使っておりますが、細分化されたいろいろな分野に対するニーズが出てまいった、そしてまた保障内容も手厚い保障と申しましょうか、それぞれの生活設計に合ったような保障を求める、こういう変化が出てきております。したがいまして、簡保といたしましても、こういう変化に対応した商品あるいはサービスを提供することを目的にいたしまして、例年のように簡保法改正をお願いをしているところでございます。 目的ということでございますが、今申し上げたような背景から、端的に二点申し上げられるかなというふうに思うわけでございまして、一点は、老後の準備のため、そういう面についての保障を厚くするという改正であろうかと思います。例えば、保険と年金を一体とした商品を新しくつくる、あるいは年金の加入限度額も引き上げる、そしてまた今回実はお願いいたしておりますこの割増年金付終身年金保険、これも同じような趣旨合いでございます。 それから、特徴点のもう一点、二点目は、病気とかけがとか入院とか、そういう新しいニーズを含めていろいろな分野にいろいろな中身の保障を求める、そういうニーズに対応するための改正、こういうことでございますが、例えば特約制度を改善いたしまして病気やけがというような部分への保障の多様化、高度化に対応する改正、あるいは職域における保険、保障を充実をするというニーズにこたえる改正であるとか、あるいは安心して子育てができる環境づくりを支援しようということで育英年金付学資保険を創設したとか、こういうような改正をいろいろお願いをしているところでございます。 こういうような新しい商品、サービスを提供することによりまして、多くのお客様に簡保を御利用いただいております。老後生活とかあるいは各種の保障について安心を得ていただいているということで、私どもといたしましてもお客様の期待に多少なりともおこたえできているのではないかというふうに考えているところでございます。
○林(幹)委員 今日我が国が直面している重要な課題として高齢化の問題が挙げられるわけであります。我が国では、総人口に占める六十五歳以上の割合が現在の一三・五%から、二十一世紀初頭には一七%に見込まれているわけでありますけれども、そういう人口構造の高齢化が急速に進んでいるわけでありまして、この中で老後の準備手段として保険、年金に対する国民の期待は、今答弁のとおりますます大きくなりつつあるわけであります。 そこで、大臣にお伺いするわけでありますけれども、今後簡易保険はどのような役割を担い、方向づけをしていかれるのか、そしてまた民保との関係についてはどのように考えておられるのか、お尋ねをいたします。
○日笠国務大臣 御指摘のとおり、我が国は世界に類を見ないスピードで人口構造の高齢化が進展をしておるわけでございます。先ほど局長が申し上げましたように、貯蓄広報中央委員会の平成五年の調査によりましても、なぜ貯蓄をするかということに対して、老後の生活資金というのが五○%以上ある、また病気、けがに対するためというのが七〇%以上もある、こういう生活上の不安を持つ方が非常に多いわけでございます。公的保障には国民負担率のあり方、財政面からの制約など、おのずから限界があるわけでございます。 このような中で、万一の場合または老後の準備手段としての生命保険、個人年金に対する国民の期待がますます大きくなりつつあるわけでございますが、年金とか保険サービスを通じまして、国民の自助努力を支援する簡易保険事業の役割も今後ますます重要になってくると考えるわけでございます。 このためにも、簡易保険事業は今後とも国民の自助努力を支援する商品、サービスの提供に積極的に取り組みたいと思いますし、また間接的ではございますが、この簡保資金によりまして、社会資本整備とか地域振興を通じて豊かさを実感できる長寿・福祉社会の実現に寄与しているところでもございます。 さらに、民間生保との関係でございますが、簡保の方は、小口でまさに簡易、簡便、こういう立場でございますので、民間の生命保険事業者とともに相競い、また相補って、お互いの役割を果たしながら国民の期待にこたえてまいりたいと思うところでございます。
○林(幹)委員 終身年金保険の改善ですけれども、そのねらいというか概要はどのようなものでしょうか。
○高木(繁)政府委員 今回の改善は、これから高齢化社会が進む中でますます必要性が増大するであろうというふうに考えられますいわゆる介護というもの、これを保障の対象にいたしまして、年金を割り増して支払う介護割増年金付終身年金保険、こういうものを設けたいということでございます。 もう少し具体的に申し上げますと、まず終身年金としての基本でございますけれども、年金支払い事由が発生した日から被保険者が死亡するまでの間年金の支払いをする、これがベースでございます。そのほかに、年金支払い事由が発生した日以降、被保険者が寝たきりとか痴呆とかということで特定要介護状態になった場合、そしてそれが一定期間継続した場合、これは約款で定めることにいたしておりますが、百八十日間を予定しております。こういう継続があったときには、その状態が継続している間割り増し年金の支払いをして、その介護に要する費用の一部を賄っていただこう、こういうねらいでございます。
○林(幹)委員 その終身年金保険の加入年齢の範囲等具体的な内容、それからこの終身年金保険は、もちろん介護割り増し年金つきでありますが、いつから発売するのか、そしてまた、どの程度の販売を見込んでいるのか。あわせて、ネーミングなどはどんなふうに考えておるのかも聞ければと思います。
○高木(繁)政府委員 この割り増し年金つきの終身年金保険の概要でございますが、先ほど申し上げました支払い要件のほかに、まず一点、支払い開始年齢でございますが、以下申し上げますのは、基本的に現行の終身年金保険とほぼ同じ考え方でございますが、まず支払い開始年齢は、五十五歳、六十歳、六十五歳、そして七十歳という四種類の支払い開始年齢にすることにいたしております。それから加入年齢範囲でございますが、二十五歳から六十五歳までということ、それから加入できる割り増し年金額は、基本年金の初年度基本年金額の範囲内で、十八万円以上五十万円以内かつ一万円単位、こういうような年金にすることを予定いたしております。 それから、いつから発売するかというお尋ねでございますが、この商品、発売するまでの間にいろいろ準備すべき事項がございまして、政令の改正あるいは約款の改正、それからコンピューターシステムをやはりそれに対応したものに改正しなくてはいけません。それから郵便局の職員等にはまた十分に理解をしてもらう必要がございますので、こういう諸準備を含めますと、来年の四月から発売をさせていただこうかということで考えております。 いま一点、販売の見込みでございますが、大変難しいのでございますけれどもあえて申し上げますと、現在販売しております終身年金保険の状況、大体年間十八万件程度販売させていただいておりますが、この数字と、それから私どもが行っております年金に対するニーズ調査、これで介護年金つきの個人年金に入りたいとおっしゃる方が九%弱おられます。したがって、この辺を掛け合わせますと、大体年間一万五、六千件程度の加入が期待できるのかなというふうに考えております。 いずれにいたしましても、これから一生懸命また取り組んでいきたい、このように考えるところでございます。 最後にネーミングでございますが、これはまだ議論をいたしておりません。例えば、現在の保険分野で似たような介護保険がございまして、これはシルバー保険と称しております。並びでいくとシルバー年金になるのかなというふうにも思いますけれども、この込もうちょっと時間をかけた上で検討させていただきたい、このように思っております。
○林(幹)委員 この簡保の加入限度額は、昭和六十一年度に一千三百万円に引き上げられたわけですが、以来八年近く、現在据え置かれているわけであります。また、年金においても、平成三年七月に七十二万円から九十万円に引き上げられたところでありますが、加入者への保障機能、要望等を果たすためには、自助努力の必要性を考える際、加入限度額の見直しあるいはまた税制上の支援措置の充実が必要と思うが、どうでしょうか。
○高木(繁)政府委員 保険の加入限度額につきましては、御指摘のとおり八年近く据え置きになっておりまして、加入者の方々からの引き上げの要望も大変多うございます。また高齢化の進展など、社会経済環境も随分変化をしてまいっております。あるいはまた、保険として保障機能を十分果たすために必要な金額というものにつきましても、やはり考え方が大分変わってまいりまして、金額的には大きくなってきております。 こういうようないろいろな状況から考えまして、現在の簡保の加入限度額の水準では不十分であるというふうに考えているところでございまして、この加入限度額は見直すべき時期にあるというふうに考えております。 年金の加入限度額につきましては平成三年に七十二万円から九十万円に引き上げられたところでございまして、この見直しにつきましては、今後の加入状況あるいは加入者の要望等を考えながら検討してまいりたいと思っております。 税制の面でございますが、この保険、年金に係る税制上の支援措置については、一部に見直すべきではないかという御意見もあるようでございます。ただこれは、先ほど大臣の御答弁にもございましたけれども、これから高齢化社会を迎える中で、いわゆる公的保障にはおのずから限界があるというふうに考えるところでございますので、これからも国民の自助努力を支援するために、生命保険あるいは個人年金について一層の税制上の支援措置を充実することが必要であろうというふうに考えているところでございます。 私どもも、こういう考え方を踏まえまして鋭意取り組んでまいりたいと思いますが、林先生を初めとして諸先生の御支援をお願い申し上げたいと思っております。
○林(幹)委員 次に、簡保資金の運用についてでありますけれども、その運用は、性格から位置づけて、公共性、確実性が求められていると同時に、運用資金の拡大、経済・金融環境の変化に伴い運用対象も拡大あるいは変化せざるを得ないものと考えるわけでありますけれども、最近における予算要求を伴う運用対象の拡大はどうなっておるのか、お尋ねをいたします。
○高木(繁)政府委員 簡保資金の運用に当たりましての基本的な考え方、これは委員おっしゃるとおりでございまして、確実、有利、そしてまたもう一つ公共の利益になるように運用する、こういう基本理念で私どもはやっております。こういう考え方のもとで、経済あるいは金融環境の変化に対応していくためには、やはり幅広い運用対象を持つことが必要である。そしてその中で、いろいろな運用手法を用いまして、効果的あるいは機動的、そしてまたリスクの少ない運用を図っていくことが大切であろうというふうに考えております。今までも、そういう考え方に沿いまして資金運用制度の改善を行ってきたところでございます。 最近の例で申し上げますと、簡保事業団を通じた指定単運用制度を創設していただき、そしてまたその後改善をし、そしてまた今回実はもう一段の改善をお願いしているところでございます。あるいは、社債、外国債の運用範囲を拡大するとか、あるいは債券の貸し付けを始める、あるいはコマーシャルペーパーへの運用を開始する、こういうような運用制度の改善を行ってきたところでございます。
○林(幹)委員 今回の法改正にあります債券の先物及びオプション取引でありますけれども、どうも一見、信用取引とか投機的な感じがあって、リスクを感じないわけではないのですが、着実な運用対象とこれが言えるのかどうか、そしてこれらを運用の範囲に加える必要性は何なのか、お尋ねしておきます。
○高木(繁)政府委員 先生御承知のように、いろいろ金融自由化が進んでまいりますと、資金運用の面におきましても、随分いろいろなリスクがふえ、また高まってきております。それに対しまして、民保を初めとする機関投資家はいろいろなリスク対応の手法を活用しているところでございます。簡保におきましても、民間と同じ金融環境の中でこのリスク管理の重要性というものは急激に増大をしているところでございますが、残念ながら有効なリスクヘッジ手法を持っておりませんでした。今回は、債券の価格変動リスクのヘッジ手段として先物・オプションを運用範囲に加える、こういう改正をお願いしているわけでございます。 おっしゃるとおり、オプション、先物というような言葉は、どうも語感から、いろいろな考え方の方もおられるようでございますが、私ども、実際の取引に当たりましては、この取引に関する省令を定めようというふうに考えておりまして、その中で、現物債に対するヘッジに係る取引に限定をするということ、いわゆる投機的な取引を行わないということを明定して、それを基礎にして取り組んでいこうというふうに私どもは考えております。したがいまして、今般の改正によりまして簡保資金の一層確実な運用が可能になるというふうに私どもは考えております。
○林(幹)委員 次に、外国債取得制限が設けられていた理由は何なのでしょうか。また、これを撤廃することによって生じるメリットは何なのか、あわせてお願いいたします。
○高木(繁)政府委員 この制限規定は、当初金融債に運用するときの制限としてつけられたものでございます。趣旨は、特定の金融機関に対して救済をするというような恣意的な運用が行われないようにということで、制限を設けていたわけでございます。その後、外債を運用対象に加えたときに同じような考え方で準用をされた、こういう経緯がございます。 ただ、外国の公的な機関、例えば外国の政府、地方公共団体、特別法人あるいは国際機関というようなものを考えますと、これは簡保の側から恣意的な運用云々ということは考えられない対象でございます。そしてまた、簡保が一回の発行額の全額を引き受けるのであれば簡保のニーズに合った条件で発行してもいい、こういうお話が外国から参っております。こういうことから考えまして、今回この制限を撤廃することによって、より有利な運用ができることになる、ひいては加入者の利益が増進されるというふうに考えております。
○林(幹)委員 指定単運用制度の改善後の簡保資金の運用方針についてお尋ねいたします。そして、加えて、なぜ長期的観点からの指定単の運用が必要なのかもあわせてお尋ねいたします。
○高木(繁)政府委員 今回のこの指定単運用制度の改善を行うことによりまして、現行制度で問題になっております配当と利払いのミスマッチ、いわゆる利払い問題と称しておりますが、これが軽減をされることになるということで、長期的な観点からの株式への運用が可能になります。また同時に、簡保本体と重複して運用いたしております債券等への運用は縮小できる、こういう変化がございます。 今後、こういうような変更内容、特に株式の長期的な視点に立った運用を期待するというポイントをにらみながら、経済・金融環境等の変化を勘案いたしまして、この指定単への運用方針を決めていきたいというふうに考えております。 なぜ長期的な観点からの運用が必要なのかということでございますが、従来の指定単、従来と申しますか現在の指定単制度のもとでは、毎年の利払いのために、あるいは利払いの準備のために、事業団や信託銀行の運用が短期的な視点から行われざるを得なかったという状況にございます。あえて申し上げれば一年単位である程度の利益を出す運用をしなければならなかった、こういうことでございます。しかし、簡保資金は、長期の契約に基づく長期の資金でございます。したがいまして、目先の利益を追うということではなしに、継続的、安定的な利益を確保するということが大切でございます。こういうことで、短期的な価格変動は捨象して、長期的な視点に立った運用をすることが必要というふうに考えているところでございます。
○林(幹)委員 それでは、既に簡保事業団に貸し付けられている指定単運用分は今後どうするのか、その辺をお尋ねいたします。
○高木(繁)政府委員 現在の指定単運用制度にございますいわゆる利払い問題を解決するためには、既に貸し付けてあります貸付分についても改善を行う必要がございます。既に貸し付けてある分につきましては、いわゆる条件変更法という法律がございます、大蔵省預金部等の債権の条件変更等に関する法律という法律でございますが、これを適用いたしまして運用寄託と同様の低い利率とする、こういう措置をとりたいと考えております。
○林(幹)委員 長寿社会、金融自由化に対して今後どのような新商品、新サービスの開発に取り組むべきか、あるいはまた今後の方針をどう考えておるのかをお聞かせ願いたいと思います。
○高木(繁)政府委員 先ほど大臣からも御答弁を申し上げましたが、多少重複する感じがあるかもしれませんけれども、簡易保険事業と申しますのは、たくさんの郵便局で保険・年金サービスを提供いたしまして、国民の経済生活の安定と福祉の増進という重要な役割を果たしているというふうに自負をいたしております。そしてまた、我が国では世界に例を見ないようなスピードで高齢化が進んでおりまして、この高齢化社会の到来に備えるためには、やはり一人一人の自助努力というものを大いに支援していかなければならないというふうに考えるところでございます。また一方、民間の保険分野におきましては、いわゆる金融自由化というものが近い将来行われることになっております。 こういうような環境の変化に対応いたしまして、これからも国民のニーズの把握に努めて、自助努力を支援する商品、サービスの提供に積極的に取り組んでいきたいと考えております。
○林(幹)委員 若干時間が残りましたけれども、これで質問を終わります。ありがとうございました。
○高橋委員長 御苦労さまでした。 林君の質疑は終わりました。 次に、川崎二郎君。
○川崎委員 郵便貯金法、簡易生命保険法関連法案の改正について質疑をさせていただきたいと思います。 まず最初に、私も逓信委員会がかなり長くなったのですけれども、正直言って、郵便貯金法の改正、簡易保険法の改正、かなりの数やったなと思って一覧表を出していただいたら、やはり割合多いですよね。毎国会やっているような気がしてまいりました。 例えば、貯金だと限度額の問題、CPの運用の問題、二百万から三百万、貸付限度額の引き上げの問題、教育積立貯金、月割り利率を日割り利率、貸し付けの自動更新制度の創設、五百万から七百万へ、これは限度ですね、そんな形でかなりやってきていますし、簡易生命保険法だと、この十年間でもうちょっと多いですね。 正直言って、規制緩和と言っている一つの目的は、民間が自由にやれということであろう。もう一つは、余り書類の数ばかり多くしてやっていくのはどうだというところがあると思うのです。私は、ずっと見た中で過去の例を出すと、今申し上げた貸付限度額の政令委任、二百万から三百万に上げるときに、貸付額の引き上げ、もう今後は国会で長々と論議してやるという問題ではなかろう。もちろん、政令になったからといって、大蔵省なり関係機関との調整がきちっとあるでしょうし、また、各党の中でいろいろな論議もあるのだろうと思うのですね。 そういった意味では、山口さんも長い間やられておって、いっそ法律を整理すべきときに来ておるのではなかろうか。はっきり言えば、政令、省令等にそろそろ落とすべきものは落として、郵便貯金なり簡易保険なり、こういう制度は、法律できちっと担保しなければならぬこともあるけれども、ある程度自由裁量でやっていい面が、関係機関と十分打ち合わせした上でですけれども、あっていいのではなかろうかと思うのですけ札とも、山口さんの一つの経験からどう思われるか、ちょっとお話をいただけたらありがたいと思います。
○山口(憲)政府委員 今先生の御提言を大変ありがたくお聞きしていたわけでございますが、まず第一に、一番大きな金利の決定方法につきまして、既に御存じのとおりに、定期性預金につきましては、郵政大臣が、現在そのときどきの市場実勢を勘案をいたしまして、みずから具体的な利率、数字を決定するという形になっておるわけでございますが、今回の御審議を得て、通常郵便貯金、いわゆる流動性預金につきましても、同じように郵政大臣が具体的な利率を決めて迅速、弾力的に改定することができるというふうなことで、これは、今委員お話しの趣旨に沿った措置になっているのかなと思います。 ただいまの御指摘は、こういったことを郵便貯金の一般商品につきましてもとったらどうかというお話かと存じますが、これからいわゆる自由化が進展してまいりまして、適時適切に預金者のニーズに合った商品を提供していくというふうなことは私どもも非常に大事なことかというふうに思っております。特に、現在規制緩和というふうなことが叫ばれている中でもございますので、弾力的な商品の開発、サービスの改善というようなことができればというふうに思っております。 ただ、お話を具体化していくという段になりますと、郵政大臣が、自由にと言ってはあれですが、自由に商品を開発して提供していくというふうな段取りをとるということになりますと、御案内のとおり、なかなか厳しい御意見等もある環境下でございます。 私どもといたしましては、先ほど申しましたように、こういう時世でございますので、適時適切に商品、サービスが提供できるように持っていくことが利用者にとって非常にメリットの大きいことだと思っておりますので、その基本を踏まえながら、またいろいろな御意見等にも耳を傾けながら、今の先生の御趣旨を実現する方向で努力してまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○川崎委員 具体例で言いますと、今回の法律で郵便貯金に関する権利の消滅にかかわる規定の改正。先ほども御説明があったようであります。「十年間預け入れ、払い戻し等のない通常郵便貯金については、全部払い戻しのみの取り扱いをすることとし」云々、こういう改正になっていますね。 これの基本的考え方というのは、例えば民法に、債権の消滅時効の期間、債権または所有権でない財産権の消滅時効の期間、これが基本的に定められておりますね。それから、商法だと、商行為によって生じた債権の消滅時効は五年ということで、多分銀行はこういうのを基本としてお使いになっておるのだろうと思うのです。それから、会計法には、金銭に関する権利の消滅時効、これも五年ということで、やはり基本的な概念というのは前提として法律できちっと押さえてあると思うのですね。 さて、それでは郵政省としてどうしましょうかねということになると、これはどちらの判断でもあると思うのですけれども、十年、基本的な概念として、民法の方を基本的にはお使いになられておるのじゃなかろうかなと思うのです。そうしますと、十年あって、その後消滅した後、サービス期間ですから、それでだめよということじゃなくて、もう一度催促する。また、十年間については、払い戻し要求があったら出される。これはまさにサービスですね。ある意味ではサービスですよ。郵貯というのはこれだけ国民に開かれていてサービスしているのですよ、商法なら五年だけれども、我々は民法を適用しこうやっているのですよという、サービスの部分だと思うのです。 私は、こんな部分はまさに政令、省令部分でいいのだと思うのです、基本的にはきちっと法律で押さえてあるわけですから。あとは、郵政大臣が、まさにこういうことで我が郵便貯金は運用しますよ、国民にはこういうお約束をしますよということで、わざわざ法律まできちっと書いてやるような論議ではないのではないのかな。いや、書いておいた方がいいだろうということで当時お決めになったのかもしれないのだけれども。 今回これが出ていますから、だめだとは言わぬけれども、こういうものをそういうときに論議して、ああそろそろ政令に落とそうじゃないか、省令に落とそうじゃないか、こういう論議は大事だと私は思うのです。貯金局内部でそんな議論はありませんでしたでしょうか。また、今後こういういろいろなものが生じたときに、一つ一つの問題ですから、どういうふうにお考えになるのか、ちょっと貯金局長のお考えをお聞きしたいと思います。
○山口(憲)政府委員 法律にかかわる大変難しいお話でございますけれども、私ども、現在の権利消滅の規定というのは、もしこれがなかった場合にどうなるか、こういう観点でいろいろ頭をひねるわけです。まず第一に、民法が適用になるのか会計法が適用になるのかというのが、これは学問的にはいろいろ御議論があるわけで、どちらかの判定を下されるわけですが、いずれにしましても、ちょっと一義的にはわかりにくいというところがございます。しかもこれは、現在の十年というのは預金者の権利にかかわる部分でございまして、こういった問題につきましてはやはり貯金法にきちんと明定しておくということが、契約の一番基本になる部分なものですから、必要がなというふうに考えているところでございます。 今回、さらに十年間延ばしまして、今委員おっしゃるように、そこの部分を従来は実行上サービスでやっていたわけですが、これを睡眠預金という形での権利として認めるという形にさせていただいたということでございます。これも、実行でサービスをしているのよりも、権利として国民の皆さんにきちんとお約束をした方がよいのではないか、その方がサービスの向上になるのではないか、こういう観点でやらしていただいたということでございまして、そういった意味では、私どもとしては、これはサービスというよりも、権利というふうな形にした方がむしろ預金者の利益につながるのではないかという判断をさせていただいたという点で、先ほど私が答弁したものとは若干性質が違うかなというふうに思っているところでございます。
○川崎委員 いろいろな見方があると思うのですけれども、基本は、今世の中のスタンスがどこへ向いているかということをぜひお考えをいただきたいと思うのです。実は、皆さん方の努力だけではできない、例えば大蔵省があったり法制局があったり、いろいろな形でがんじがらめにしようとする。逆に言えば、きょうあたりの新聞に、読売ですか、NTTの電気通信の問題のことが書かれて、今度は郵政が反対だというようなことで新聞が勝手に書いておりました。私は承知しないことですけれども書いておりました。そういうように、全体としては規制緩和という方向でいながら、郵政の事業を進める上では大蔵省や何かががんじがらめにする、いや民間が文句をつける、こういう形になってみたり、世の中そうするんですね。 しかしながら、全体の流れとしてはやはり基本的な規制というものはある程度に限ってやっていく。そしてやはり、普段これから業務をされる上で、ことしはこの話ですから、先ほど言いましたように反対するものではないですけれども、将来の方向に向かっては、なるべく省令で、政令で、これは官報に載るわけですから、ちゃんと告示するわけです、郵政大臣としての国民に対するお約束事ですから、私はそれでいいんだろう。まさに国民の権利ですから、法律に書かなくても、法律は民法なり商法できちんと担保されていますから。そしてあとは、郵政大臣がお預かりするときにきちっと国民に守りますよということさえ明示しておけばいいんじゃなかろうかな。 多分これを進めると大変な御苦労をいただくことになると思うのですけれども、ぜひ簡保法なり郵貯法なり、事業法の全体を一度郵政全体で見直しをしていただいて、二カ所三カ所毎年直していかなければならぬ、それを直さないとどうしても通達が六月、九月に間に合わぬ、代議士の先生、早くしてくださいよ、こういうことがなくなってくるんじゃないかな、こういう思いをしたものですからあえて質問をさせていただいたところでございます。何から何までこういう事業を法律で縛るというのは基本的によくないと私は思っております。ただ逆に、郵貯は何やっているんだ、簡保は何やっているんだということが国民にはっきりわかるように、片一方では見えなければならぬ。ディスクロージャーという問題がやはり一番大事な話になると私は思っております。 そこで、少しそのことについてお聞きしたいのですけれども、山口さんの写真入りの立派なものがありますね。これを改めて見させていただいて、よくできています。正直言ってよくおつくりになっているなと思って、こういうときじゃないとあえて見ないのですけれども。そこで、まず私は、逓信委員会でいつも官と民との役割というもの、それから大体どのくらいの責任を果たしていくんだ、例えばこの間NHKのときにやりました、NHKの受信料収入と民放の広告収入というのはどのぐらいになっていますかという話をしたと思うのです。七〇対三〇ぐらいで、大体、民というのは七割、官が三割ぐらい、営業収入という面ではそんな形ですね。例えば公立の病院それから民間の病院、ベッド数で比較するなり保険料で比較するなりいろいろなやり方はありますけれども、どのぐらいで押さえていこう、これは厚生大臣としては大事な話だと思うのです。教育機関で私立の学校と公立の学校をどのくらいのウェートに置いてお互いが切磋琢磨し合いながらやっていくかということ、これから各分野ごとで官の果たすべき役割、官が大体このぐらいだったらいいだろうというものがあると私は思うのです。 その中で郵便貯金、いろいろなことがあったんでしょうけれども、今三二・七%ですか、割合上がってきましたね。二八、九になると郵貯としてはある意味では危険ライン、しかしながら銀行の方からすると、四〇%を切ると今度は危険ライン。今回はどうやら銀行の四〇%も超えているわ、郵政の方の三〇%も超えているわで、両方ともある程度納得できるのかもしれぬけれども、ただ、農協さんが落ちてしまいましたね。農協さんがたしか一ポイント落ちてしまって、その分、郵便貯金が吸収したような感じに最近の動きではなっておると思うのですっその基本的な認識をちょっと貯金局長から伺いたいと思います。
○山口(憲)政府委員 郵便貯金とか民間の金融機関、農協さんも含めてですけれども、どの程度のシェアであることが望ましいのかということはなかなか難しいお話でございまして、私どもも、郵便貯金を運営させていただいている立場からいたしますと、毎日毎日懸命な努力をして、よそに負けないぞというくらいの努力をして努めているということでございますが、結果的に見ますと大体三〇%前後のところを私どもは預貯金という分野ではずっと確保させていただいているということでございます。最近三二%ということになってきておりますから、三〇%前後の振れの中では私どもとしては若干いい方向に振れているわけですけれども、これはそのままずっといくということではございませんで、金利の状況だとか周囲の環境の変化によりましてまた割るような結果もあろうかと思いますが、いずれにしましても、そういったところを前後しているということでございます。 預金者に対するサービスをするという観点からいたしますと、一生懸命に努力をしてますますたくさん利用していただくということに努めなければいけませんが、私ども、金融というものの経営という立場からいたしますと、やはり安定的であるということが最も望ましいわけでありまして、御案内のように残高に掛ける利差というのが私どもの営業を賄うための収入になるわけでありますから、したがってその残高というのは経費の伸び率と大体同じ割合で伸びていってもらうということがどうしても経営を安定させるためには必要なことでございまして、それが著しく大きく伸びたり減ったりというのは経営的に見ると余り好ましいことではないということでございます。そういった意味では、現在の、先ほど委員お話しになられましたような数字というのは割合に各機関にとっていい状況なのではないかというふうに私どもとしては考えているということでございます。
○川崎委員 そこで、よくディスクロージャーの意見、当時銀行とのいろいろな問題が出たときに、郵政は赤字なのにやっているとか三事業がもたれ合いながらやっているとか、こういう批判が出ておったと思うのですけれども、そこのところはどうやら関係者の方々にも御理解をいただけるようになったと思っているのです。ただ、私が政務次官をしていたときにたしか赤字になったのですね。発生主義に変えたというんですか、一回赤字になりましたね。大変だなという思いがありました。ところが、平成二年七千八百五十四億の利益、平成三年六千五百四億の利益、こういう利益になってまいりました。最近の傾向なり、ずっと見ていますと、どうも平成二年と三年だけが突出した利益になっていますね。これは基本的にはどういうことだったんでしょうか。
○山口(憲)政府委員 今お話しのように、過去郵便貯金は赤字になったという時期がございます。これは古くは預託利率というものがいわば人為的に決められていた、政策的に決められていたということでございまして、言ってみますれば、政策的な判断で一時的に郵便貯金特別会計が赤字になってもやむを得ないという前提のもとに政策金融を低利に融資するというふうな方策をとってきたことの結果、赤字になったことがございます。それからまた、ただいまお話ございましたように、現金主義から発生主義に切りかえをいたしまして、これは私ども、これから自由化時代を迎えまして、やはり経理はなるべく透明性が高い方がいい、そういう意味では企業会計の原則を取り入れた方がよいのではないかということで切りかえをいたしました。この切りかえに要する経費としてかなりのものが必要であった結果、一時的に赤字になったということでございます。 その後、おかげさまで、預金の方も今、定額貯金等自由化してきておりますが、運用の方も市場金利で預託利率を決めるというふうな形になってきているものですから、私どもの会計というのは、そういった意味では基盤として健全経営ができるような基盤になってきたということでございまして、そういった結果、今も御指摘のようなこういう黒字が出てきているということでございます。 なお、平成四年が少なくて、平成二年、三年が多いのではないか、こういうお話でございましたけれども、これは私も今突然の御指摘でにわかに判断しかねておりますが、ただ、これは支払い利子が、郵便貯金の場合には定額貯金というのは段階的になっていくものですから、非常に一時的に金利をたくさん払わなければならないという時期がございまして、その時期にかなりの定額貯金が当たっていたということではないかというふうに思っております。
○川崎委員 私が聞かせていただいたのは、金利が上昇機運のときに割合収益が出にくい、逆に金利を政府が下げて、公定歩合を下げできますと割合収益が出やすい、こういう議論を聞いたのですけれども、そういうことはございませんでしょうか。
○山口(憲)政府委員 突然の御指摘でございまして、どうしてそういうふうになっているのか。確かに、出と入りで金利が伸び調子のときと下がり調子のときでは、お話のように利差に違いが出てまいりますから、その結果そういう現象が起こってまいると思いますが、今の御指摘の数字がそういうことで起こっているのか、支払い利子の方の額が大きくなっているのか、ちょっと今判断しかねておりまして、恐縮でございますが、ちょっと宿題にさせていただきたいと思います。
○川崎委員 そうしますと、その特殊要件というのはまだよくわからぬけれども、大体安定経営というのはできるということだろうと思うのです。 そうしますと、金利の自由化になっていく、金利固定のときに上げた収益が一兆六千億か七千億、累積でなっておる。そして、今度金利自由化社会に向かって、まさに民間とそういう意味では金利面でも争う状況になってくる。そのときに、過去の蓄えというものを一つの当てにして、よりよいサービスを提供して民間と戦うということについてはどういうふうにお考えになるか。逆に言えば、経営の基本的な安定というのは、毎年毎年安定した収益を上げていく、単年度黒字というものがひとつどのぐらいまでのサービスをできる基準になっていく、こういうふうにお考えでしょうか。その辺をちょっと聞かせていただきます。
○山口(憲)政府委員 私どもといたしましては、お客様サービスにこれは徹しなければいけませんので、可能な限りそういった経営基盤を確保するというふうな形での投資というものはやっていかなければいけません。そうして、その上でなおかつ単年度でも必ず黒字を出すということが大原則でございます。単年度でも赤字というのは避けるべきだというふうに考えております。 そういった意味では、私どもといたしましては、この郵便貯金というのは、先ほど申しましたように、預託利率の方も市場金利で運用させていただくようにできておりますし、それからまたその貸し付け、お客様に提供する商品の方も金利が自由化されているということですから、同じ市場の中でこうなっているということですから、非常に安定的にできるようになってきているというふうに考えております。したがいまして、この一兆五千億とかというふうな資金につきましては、十分な投資をした上で、なおかつこの郵便貯金として安定的な経営、いかなる状況が来ても対応できる資産として保有していくのが望ましいのではないかというふうに思っている次第でございます。
○川崎委員 そこで日笠大臣なんですけれども、まあまあ三月末の決算で一兆六千億の利益は間違いないと思うのです、郵便貯金会計累積で。公共事業とか、いろいろ政府も努力をされて、景気を何とかしていこう。しかしながら、早くもう景気はよくなったと言いたいけれども、認識としてもう一歩努力しなければならぬだろう、お互いに。そういったときに、私は正直言って、一兆六千億のこの利益を何か前向きに使えないかな。 例えば、郵貯会計で人件費等いろいろな費用を入れて、人件費プラス諸経費ですね、九千億ぐらい使っておると聞かせていただいておるのです、前向きの投資も入れて。これは例えば来年度は一挙に三千億ぐらい使ってしまって、これは大蔵大臣ときちっと折衝してもらわなければならぬ話だろうけれども、何か景気に資して、かっ郵貯として極めていい投資、前向きな投資を、一兆六千億大事に抱いているのじゃなくて、先ほど山口さん言われたように、単年度黒字というのはきちっとやっていきますよということですから、ある程度余裕金と考えたらいいと思うのです。それは確かに急激に何かの異変が起きるかもしれぬ。しかしながら、それは郵政事業が長い経験の歴史の中からそれを乗り越えてきているわけですね。赤字のときもあったけれども、乗り越えてきているのです。そういう意味で、今回私この決算を見させていただいて、一兆六千億の利益というものを何か前向きに使えないものかな。今までの概念ではだめだと思うのです。そういった意味で、郵政大臣、御就任になられてまだそう時間はおたちになりませんけれども、党の中においてもこういう政策分野御専門でございましたので、何かお考えを、あればお聞かせいただけたらありがたい。
○日笠国務大臣 本格的な金融自由化が進展していくわけでございますが、まさに一寸先はわからない世の中でありまして、予測を超える変化が生ずることもあり得るわけでございます。万一そうした事態が生じたとしても、郵便貯金事業が健全経営を確保していくためには、ある程度の積立金は保有していくことは必要ではないかと思うのです。これが民間金融機関でございますと、預金保険機構などというのがありまして、万が一のときにはそれなりの出動ができるわけですが、これは国営の非営利でございますから、そういう機構はございません。また、含み資産もカウントできないわけなんです。そういうことで、一兆数千億のこの積立金を即何かに使うということにはなかなかならないのではなかろうか。 これは結論的に申し上げますと、これは資金運用部資金へ回っておりまして、財投の方からいろいろな形で社会資本整備にも使われておるということにもなろうかと思います。また、事業運営上必要な経費につきましてはこれまでも措置してきておりますが、今後も、例えばオンラインサービスの充実であるとか、将来の基盤整備に必要な経費については十分措置をしていきたいと思いますし、また特別会計の中で、郵便局舎であるとかそういうもののインフラ整備、また公共事業などは、これは別途手当てをしておるところでございますので、景気刺激になる何かにこの一兆数千億円が使えるかというと、なかなか難しいのではないかな、こういうふうには思います。しかし、この六月から減税がどの程度効果があるのか。景気回復も一部明るい兆しも見えてきておるわけでございます。それらを総合的に勘案いたしまして、これらの積立金がさらに有効に使える道があらば、前向きに検討はしたいと考えておりますり
○川崎委員 実はこの話、例えば過去の利益を金利自由化になって民間と戦うときに使ってしまったとなると、これはうるさいですよ。これはやはりきちっと単年度黒字というのは担保してきませんと、それは確かに、言われる、何が起こるかわからぬからこのぐらい持たせてくれよという意見もあるだろう。しかしながら同時に、やはり将来に役立つことなら今思い切って、まだまだコンピューター業界等そういい状況にはないわけですから、思い切った投資を公共部門がしていく。その中の一助として郵政がやれることは、私はお互いに知恵を出していけばあるのじゃなかろうかな。ちょうど会期末をめぐっていろいろ紛糾しているところですけれども、既に片一方は予算の陳情で、来年度予算どうですかと、予算も通っていないのにと言うのですが、もう来るときになっていますから、我々の立場はともかくとして、郵政部内にはきちっとした何か検討をするようにしていただいたらありがたいなと思います。知恵を働かさぬとよそから取りに来る人があるかもしれぬ、このことだけは申し上げておきたいと思います。 それから、今申し上げた、ちょっと規制緩和と事業というものも、これも私どもみたいにどっぷり逓信委員会につかってしまったような人間ではなくてほかの事業と関連で、大臣の場合商工委員会とかいろいろ御経験でありますので、そういった意味では、やはりこんなはしの上げおろしまで一々法律で、国会で審議しなければならぬのかなという面で、規制緩和というものが言われているときに、郵政だけは、対民間向けだけには規制緩和、しかしながらこっちの書類はちっとも減らないという話では余りよくないのではなかろうかなと思いますので、大臣のリーダーシップを特に期待をしておきたいと思います。 それから簡保法ですけれども、実は簡易保険、地元を回っておりまして一番出ますのが、商品数多過ぎるという話なんですよ。去年ここで阿部先生がされたのではなかろうかなと記憶しております。いろいろな資料を出してきまして、私はずぼらだから資料を持ってきていないけれども、随分あって、これはもういいんじゃないかというものもかなり交じっておる、江川さんだったかな、そういう指摘が当時されたような気がします。そういった意味でこの簡易保険、新しいものは前向きにどんどんやっていかなければならぬ。しかしながら、過去につくったもの、かつ余り利用頻度がないもの、こういうものをやはりお互いにリストラですから、これについて簡易保険局長、何かお考えがありましたらお聞かせ願いたいと思います。
○高木(繁)政府委員 先生の御意見全く同感でございます。特に第一線のセールスマンの方々からは随分種類が多過ぎて現実にそんなにカバーはしていないという話もあることは十分承知しております。今までも、法改正のチャンス等に廃止を含めた商品の整理も若干やってきておりますけれども、特にこれからの時代、効率的な運営ということはますます重要になると思います。したがいまして、例えば販売実績が非常に少ない商品あるいは商品の内容がほかの商品と類似しているようなもの、こういうものにつきましては廃止を含めた整理統合をする、あるいは商品内容によりましては取扱郵便局の範囲を限定していく、こういうようなこともあわせてこれから考えてまいります。
○川崎委員 何か御検討をいただいているように聞いておりますので、期待をしておきたいと思います。 さてそこで、郵貯の場合はシェアもある程度の水準にある。それから逆に言えば、預けている立場からすれば、一兆幾らもあるということは預けて大丈夫だなという期待感は大きいと思うのです、逆に安堵感といいますか。簡易保険という立場で考えますと、これはなかなか収益とかなんとか言いにくいですね、必ず配当として返していくんでしょうから。一部生命保険会社の不良貸し付けの問題なんか最近新聞にも出ております。そういった意味で、簡易保険はこういう状況ですから大丈夫ですよというのは我々どう見たらいいのか、ちょっと素人でもわかるように教えていただきたいと思います。やはり郵便貯金と同じようにつくられていますね、こういう冊子を。それでちょっと見させていただいたのですけれども、ちょっと読んでも、郵便貯金よりもっと難しい。大丈夫だ、こういうことだから大丈夫だというのをちょっと教えていただけたらありがたいと思います。
○高木(繁)政府委員 おっしゃるとおり、郵便貯金に比べまして大変考え方が難しいものでございます。今回四月にいわゆる保険料の改定をさせていただきましたときも、一体保険事業というのは大丈夫なのか危ないのか、こういう御質問ございました。御説明に随分苦労した覚えがございます。端的に言いまして、お客様にお支払いしていただいております保険料を積み立てていくことによって、これは予定利率というものを前提にいたしておりますので、いわゆる満期保険金というものはこれは確実に払わなければならないし、また払っているわけでございます。 その上にさらに大丈夫という要素は、やはり運用による利益、こういうものを積み上げまして、いわゆる年度単位で申しますと剰余金というものが発生をするわけでございます。この剰余金という言葉、余計なことかもしれませんが多少誤解を招きやすいなという感じを持っておりまして、決して剰余ではない。お客様に配当としてお返ししなければならないお金でございますが、それはそれとしましても、この剰余金というものが発生をしていれば予定を上回った事業全体の収益がある、こういうふうにも見られると私は思います。したがいまして、その辺の額、あるかないかから始まるのですが、その辺の額がある一定程度保たれておれば、剰余金が保たれておれば一応健全な経営になっている、こういうふうにごらんいただいてまず間違いなかろうかというふうに思います。
○川崎委員 貸し付けの問題等もかなりきちっとされておるというか、安全を図られておると思いますけれども、実はその中で、これは先ほど言ったシェア、昭和六十年で三〇・八、五十五年で三二・二、それをピークとして下がってきて、平成二年二五・九まで、これは総資産で落ちました。これは民間が頑張ったとか民間が新しい商品を出したとかいろいろなことがあると思うのです。一方、今現在二七・二、三でしょうか、ことしもうちょっと上がりましたでしょうか。そういう状況で逆に盛り返してきている。三割には足りないわけですね。貯金からいうとちょっと低いのかなという感もしますけれども、この辺でひとつ、下がってきた経過、そしてこの近年、二、三年また簡易保険がシェアを取り戻しておる経過、この辺どういうふうに認識されておるか、お聞かせ願いたいと思います。
○高木(繁)政府委員 率直に申しまして、はっきりとこれだという点は思いつきません。ただ、考えられますのは、こういう経過の中で、先生のおっしゃった時点では一たん下がって上がっているということでございますが、古くは昭和三十年代を見ますと、簡保が五七%のシェアを持っていたわけでございます。その辺からみると随分凋落しているというような言い方もあるかもしれませんけれども、最近だけ見ますとやはり民保と簡保との努力の結果がこういう形で出てきているのだろうということと、それから実は資金運用の面、これがやはり資産という面には反映されてまいりますので、いわゆるバブル期で民保の資産が随分膨らんだ、こういうものが元年、二年度ぐらいの数字になってあらわれてきているのではないか、このように思います。それが終わりまして、だんだんまた簡保の方のシェアが上がっている、そこまでダイレクトに言えるかどうか必ずしもわかりませんけれども、一部の要素としてはそんなものがあるのじゃないかなという感じで今見ておりました。
○川崎委員 大臣、官業だから、今不況期だからいいとか、そういう見方もありますけれども、やはり、なぜ今国民に受け入れられているか、またなぜ少し伸びが悪いか、こういうものはやはり適切につかんでいく必要があるのだろうと思うのです。いいときはいいなりに、なぜこういう状況になっておるか。多分民間からいえば、官業が伸びてくるといろいろな理屈がついできます。そういうときに、我々はこういう努力をしてきてこういうことですよということを、こういう数字を一つの統計にしながら、各業界とこれから大臣がいろいろお話しいただく場面も私は出てまいるのだろうと思うのです。ぜひそのことをお願い申し上げて、そして官業と民業それぞれの立場で調和のとれた努力をしていただきたい。実は昨年は小泉郵政大臣でえらいこの委員会は苦労をいたしたものですから、あえて申し上げて、大臣のこれからの抱負を少しお聞かせいただければと思います。
○日笠国務大臣 毎年予算期になりますと、郵政省は貯金であるとか簡易保険の新しい商品、サービスを大蔵省と折衝するそうでございますが、民間の金融機関、民間の生保等々のバックのある大蔵省となかなかうまくいかないというようなお話を聞いておりまして、先生先ほどからどうも、一つ一つ法律改正で新しい商品が設定されていくというお話もございました。今回も、お聞きしますと、簡易保険は三つぐらいの新しい商品、サービスを出したそうですが、一つだけ認められた、こういうことだそうでございます。これはやはり、官と民の役割分担をきちっとしていくことがまず大前提だろうと思うのですね。 先ほどから先生がおっしゃっているような簡易保険の総資産におけるシェアも二七・二%、これは二、三%の間でずっとこの十年間くらい安定はしてきておるわけです。我々とすれば、新しい商品もぜひ欲しいのですけれども、先ほどおっしゃるように、また片一方、余りにも商品が多過ぎて、現場ではいろいろ迷っておるということもあります。その辺のところを、今後日本における簡易保険のあり方ということについて、これは抜本的にやはり考えなきゃいけないのだろうと思います。 ただ、一つデータを申し上げますと、東京大学の生命保険研究会によりますと、民間生命保険会社と簡易保険とが相競い、相補っていくべきだというのは六〇%くらいの人が賛同してくださっておるわけです。また、立教大学の同じく生活行動研究会によりますと六一%。ということは、やはり民間生保と簡易保険とが相競って、相補って、それぞれの立場を尊重し合っていくべきであろう、こういう声が六割以上あるということも一つの大きな参考になろうかと思いまして、官と民のあり方、そして、どのような商品、サービスがまさに自助努力を促すのか、こういうことを総合的に勘案していくときが来たのだろう、こう思っております。
○川崎委員 それでは、郵便貯金と簡易保険に対する質問はこのくらいにさせていただいて、新井局長、済みません。ちょっとこの法案と直接ではありませんけれども、郵便の問題について質疑をさせていただきたいと思います。 まず大臣、公共料金の凍結が発表されました。郵便料金はその前に上がったわけですけれども、公共料金を凍結するという政府の基本的な方針、どういうことでそういう御決定をされたか、お聞かせをいただいたらありがたいと思います。
○日笠国務大臣 今回の政府方針は、国民生活に関係の深いいわゆる公共料金につきまして、その値上げが社会的に大きな議論になったわけでございまして、この議論を踏まえまして、少なくとも年内は凍結しよう、値上げはしないという決定でありました。 その際、経企庁の方でそれぞれの公共料金につきまして総点検をする、その総点検については今各省庁と経企庁との話し合いをしておるわけでございます。総点検をした上で、今後の公共料金のあり方についてはどうすべきかということは、各省庁別の所管している公共料金については検討する、しかし、年内だけはひとつこの値上げについては抑制をし、凍結をしていこう、こういう結論で今日まで来ておるわけでございます。
○川崎委員 まだまだ不況を脱したと言えない、民間が苦しんでいるときだけに、努力をせいということで、一つの御決定をされた。しかしながら、例えばNTTの料金は、十月は上げないけれども来年の一月になったら上がるよということはやはり基本的な精神には合わないのだろうと思うのですね。伝えるところによると、羽田総理は三年とか五年とか言った、こういう当初の話を聞くわけでありますけれども、実は、そこにはやはりお互いに努力をせいという一つの基本的な気持ちがあるのだろう。ですから、そういう意味では、郵便料金は上がっちゃったけれども、先ほど言いました総点検の対象にはならないということには、逆にならないのだろうと私は思うのです。既に上がったけれども、郵便料金はやはり公共料金の一つであります。いろいろな意見も出ております。ここはきちっと詰めなければならぬと私は思っております。 実は、昭和五十六、七年ですか、当時魚津さんのときだったと思うのですけれども、法定制緩和と、二十円から三十円、四十円に上がる、こういったときに、私も逓信委員会に初めて入らせていただいたので、法定制緩和をしていくという趣旨については、まさに我々が進めてきたことでありますから、それはそれでいいと思うのです。ただ、やはりこういう専門委員会で、一部予算委員会で指摘された等はあったらしいのですけれども、こういう逓信委員会である程度たたいておく、そして将来どうなるかね、将来そういう形でまたどんどん上がっていかないためにはどういう努力をしていただくのですかねというところは、委員長、私は詰めておくべきだったと思うのです。去年はテレビ朝日の問題がありまして、あれしかできずに、そのままいろいろなことがあって、逓信委員会として持てなかった。しかしながら、この問題は、衆参とも逓信委員会である程度議論をしておくべきではなかったのかなと私は思っております。そういった意味で、後になりますけれども、ちょっと新井局長にお出ましいただいて、お話を聞きたいと思います。 まず、ここで資料を出していただいた、書状、はがきの国際比較を出していただきました。書状、日本人十円、アメリカ三十円、イギリス四十円、フランス五十二円、ドイツ六十三円という数字をいただいております。はがき、日本五十円、アメリカ二十円、イギリス。四十円、フランス五十二円、ドイツ五十一円。ただ、円高が急激でありましたので、これだけ読むと新井局長に気の毒でありますので、購買力平価でちょっと読ませていただきますと、書状、日本人十円、アメリカ五十五円、イギリス七十三円、フランス八十一円、ドイツ八十九円。購買力平価だとアメリカが飛び切りいいけれども、まあまあになってくるのかな。はがきだと、日本五十円、アメリカ三十六円、イギリス七十三円、フランス八十一円、ドイツ七十一円、まあ日本、頑張っているじゃないか、こういう議論展開にはなろうと思うのです。ただ、正直言って、国民には購買力平価は余り関係ありませんので、向こうだったら幾らだったという話にどうしてもなる。これは、円というものの帰趨がある程度安定した段階には、購買力平価自体がセットされていくように努力していくということにはなると思うのです。 ただ、ここで、大きく違った日本とアメリカ、なぜこれだけ違うのでしょうか。購買力平価にしてもかなり違いますね。この辺、ちょっと新井局長からお聞かせいただければと思います。
○新井政府委員 お答え申し上げます。 アメリカの郵便料金が日本の郵便料金と比較してどの程度かというのは、今先生が御指摘されたとおりでございまして、為替レートで比較いたしますと、日本では書状が八十円、はがきが五十円のところをアメリカでは三十円、二十円ということでございます。また、購買力平価で見ますと、アメリカは書状が五十五円、はがきが三十六円、こういうような数字でございます。 しからば、アメリカの郵便料金が日本、そのほかヨーロッパ諸国に比較いたしましてもなぜ安いのかということでございますけれども、その一つは、郵便物数が日本の約七倍もございます。したがいまして、スケールメリットがかなり働いているのではないかということが一つ原因として挙げられるかと思います。そのほかに、アメリカの場合は私書箱の利用が大変多いということで、これは配達する必要がございませんから、配達コストが極めて少なくなるということが一つ。それからまた、アメリカの配達作業環境でございますけれども、道路わきに郵便受け箱が設置されておりまして、一々各戸まで郵便を配らなくてもいい、こういうようなことから、配達作業が相当軽減されているというふうにも考えられます。それからもう一つは、現在、アメリカにおきましても、郵便料金の改定を検討中ということでございまして、アメリカの郵便事業も、財政的には大変厳しい状況にある、こういうふうに承知いたしておるところでございます。そのほかに、税制等の違いも若干ございますので、一概に比較するのは大変難しい点があろうかと思います。 以上でございます。
○川崎委員 実は、最近よく論議されますのが、価格と品質の問題なんですね。アメリカの肉は安い、しかしながらかたい。私の地元の松阪肉は高いけれどもうまい、やわらかい、霜降りだ、こういう議論なんですよ。ところが、最近国民はそれをうまく使い分ける時代になってきているのではないでしょうか。高級な松阪肉も食べたい、しかしながら毎日子供に食べさせるのにそんな高い牛肉ではかなわない、オーストラリア製でもいい、こういう感覚が日本の中に芽生えつつある。 それから包装の問題。見ばえがよくて、例えば千疋屋の果物、これは贈り物とかお見舞いに行くときによく使われる。しかしながら家で食べるものはばらで、スーパーで手でとってきて、そういうことがかなり言われる社会になってきておみのだろうと私は思う。 局長、ちょっと御答弁願いたいのですけれども、私きのう初めて勉強させてもらった。例えば、部数をまとめて持ってきて、これ、あした配らなくてもいいよ、一週間以内で配ったらいいよ、だったら安くするよというサービスを郵政省はやっていませんか。ちょっとお聞かせ願いたいと思います。
○新井政府委員 お答え申し上げます。 現在、大量に差し出されます郵便物につきましては、郵便物の事前区分を前提にいたしまして料金を割り引いているということのほかに、今先生御指摘ございましたように、一般の郵便物よりも遅くなることを承諾していただける、そういった場合にはさらに料金を割り引く、こういった利用者ニーズに合致したサービスも実施いたしておるところでございます。
○川崎委員 実は日本の高い理由というのは、一つは高品質。郵便で高品質というのは何かなといったら、出したら翌日着くことだと思うのです。ところが、それでは東京都内で委員長が出して、速達と普通の郵便とどう違いがあるのか、値段は違うけれども。これは結局同じ結果だと思うのですね、まあ三時間ぐらい違うケースも出でくるかもしれぬけれども。結局、逆に余りにも高品質に合わせ過ぎてしまっているのではなかろうか。 例えばの話、土曜日は配達をしない、これも一つの決断であります。例えばの話、郵便は二日に一遍にさせていただきますということになれば、先ほどのスケールメリット、毎日十通ずつ運ぶよりも二日に一遍二十通ずつ運んだ方が明らかに人件費は安くなるはずであります。その辺のスケールメリットというものが、例えば国民に許されるという判断で品質を落としてできるならば、それもやはりお考えになったらいいのだ。今は実は大きなお得意先に対するサービスですね。三千部以上持ってきて、そして郵便番号順列に分けられるならば最大一五%まで値引きをしますよ、そして一週間以内でもいいというならもう三%引いてもいいですよというサービスでしょう。全部で一五ですか。いずれにせよ、大口得意先に対してはこんなサービスをやっているのですね。 しかしながら、国民全体にも、先ほどありました私書箱、自分でとりに行く、自分で番号別に分けて持っていく、こういう国民の協力を得られるならば、今値段が下がるとは言いません、しかしながらこの五十円、八十円という体制がある程度担保していけますよ、私はこうした議論というのはあるんだろうと思うんです。 例えばガソリン、今百円にしろという声が上がっていますね。自分でガソリンを入れたら百円でできるじゃないかという議論も出ている。これは火災とかそういうものの安全性の問題とも実はあわせていろいろな論議がされるんだろうと私は思うのです。 そこで、もう上がった話ですから、これから次へ向けて努力をされる中で、やはり国民がどの程度の品質を望んでいるかということだけはぜひお考えをいただきたいと思うのです。三十年間、四十年間皆さん方が努力してきたのは、郵政省のまさに質の部分、いかに質を担保するか、いい質を提供できるかというところに一生懸命努力をされてきて今日を迎えておると私は思うのです。 国民の信頼は確かに厚いと思うのです。それは、国からの助成が多少アメリカの郵便局には出ていますよ、多少出ている。しかしながら、現実問題、二十円、三十円というものを見させられると、もとへ戻りますけれども松阪肉とアメリカの肉の論議になってしまうのです。そこのところをやはりお互い前向きに努力をしていかなきゃならぬ、このように私は思っております。 大臣も郵便料金値上げの後に加わられたものですから、こうした論議にお加わりいただいてなかったかもしれませんけれども、そういった意味で、公共サービスというのは常に一〇〇%諸外国よりも、何でもいい、品質の高いものを提供すればいいというのではなくて、やはり品質と価格というもののバランスをとっていくということが公共料金、極めてこれから求められる社会ではなかろうかなというように思っております。大臣の御見解を賜ればと思います。
○日笠国務大臣 おっしゃるとおりだと思います。 業種は違うのですが、最近無印の製品なんというのは非常に安くて受けていますね。無印店舗に行きますと、段ボールに積んだままで、お金計をする人が一人いるだけ、非常に安い、物は非常にいい、こういうことで、いわゆる費用対効果の問題だと思うのです。 私思いますのは、この前ちょっとテレビでやっていましたけれども、郵便料金が書状は八十円になった、しかしミニレターという、六十円で、便せんて二、三枚ぐらい書けますか、写真ですと五、六枚入るんですね。このミニレター、六十円で非常に安い、こういうものを大いに使いましょうという、朝テレビで、民放で宣伝してくれていましたけれども、こういうふうなものも開発していかなきゃいけないでしょう。 それから、サービスと料金のあり方については、十三年ぶりに平均二四%上げさせていただいたわけでございますが、今後、もし将来総点検をいたしまして、サービスと料金のあり方、これは多く、広く国民の皆さんからも聞くようなアンケート調査なんかも当然やらなきゃいけないのではなかろうか、かように思っておりますし、もっともっと合理化をしていくべきであろう。郵便番号をもっとふやせば機械化でもっともっと速く処理ができるというふうなこともありますし、それらを総合的に勘案をしながら、先生おっしゃるようなサービスとコスト、料金の問題、こういうものば課題として今後とも取り組んでいきたいと思っております。
○川崎委員 郵政全体を所管していますから、電話の役割、ファクスの役割、また双方向のCATVの役割、それから郵便の役割、こういうものはどういうふうな形になっておるか、お互いやはり交差する部分はあると思うのです。逆に言えば、電話と郵便というのはある意味では競争関係にあると思うのです。しかしながら、ある程度の仕切りはやはりあるのです。やはり郵便が求められておるものというものを常に時代時代に合わせてぜひ御検討いただきたいと思っております。 それから、例えば、今地方へ行けば、よく郵便局へ視察に行くわけですね。地方へ行けば行くほど自動読み取り機も古いものを使っているんですね。実際問題、本当に流しますと、私の目で見た限りでは三割から五割ぐらい落ちてしまうのですね。ちゃんと字も印刷してあっても落ちてしまうのです。ということは、やはり封筒に多少問題があるんだろうと思うのですね。 封筒業界というのは実は私もちょっと関与したことがあって、これは通産省の所管になっていて、郵政省とうまい話し合いが一時できた時代もあったらしいけれども、最近余りうまい話し合いができていないのではなかろうかな。やはり封筒業界と皆さん方がお互いに知恵を絞りながら、こういうものなら間違いない、機械で七割、八割読める、お互いがそういう努力をすることによって逆にダイレクトメールというものの値段は安くなるんですよ、こういう手順だろうと思うのです。 新井局長、ぜひいろいろな業界とお話しいただいて、これは前から私は御援言しているのですけれども、アメリカが七倍もあるから、それだから日本は高いという話ではなくて、日本も負けないように量をふやすようにまず努力しましょうよ、これは十年前ぐらいに郵務局長に申し上げた時代があったのですけれども、そういうものも目指していただきたいと思いますし、また、広範な関係でお話しいただいて、どう郵便の合理化に結びつくか。内部だけでやっていても、私はうまくいかないような気がする。やはり開かれた郵政として、新井さんの最後の御答弁をいただいて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○新井政府委員 お答えを申し上げます。 ただいま川崎先生から、封筒の規格も含めてもっともっと関係団体、関係のところとも十分説明して、あわせて、より効率的な事業運営を図るべきであるという御指摘をいただきました。全く御指摘のとおりでございまして、例えば、封筒の規格につきましても、現在JIS規格で十八種類が公示されております。実は、私どもその六種類を推奨規格として制定しておるのですが、大分古い。これは昭和三十年代後半にこういったことを決めて、それ以後見直していない。そういう意味では私どもの努力不足があったわけでございますけれども、当然これは機械化等にも大きく関連してまいりますし、機械の処理にも大きくかかわってまいりますから、そういったことも含めて、なお一層事業の経営の合理化についてあるいは効率化について努力をしてまいりたい、このように思っております。どうぞよろしく御指導いただきたいと思います。
○川崎委員 質問を終わります。
○高橋委員長 川崎二郎君の質疑は終わりました。 次に、吉岡賢治君。
○吉岡委員 郵便貯金法の一部改正案につきまして、質問をさせていただきます。 国の事業として、郵便貯金事業の使命というのは二つあると思います。一つは、国民のニーズに対応した良質な個人金融サービスを全国あまねく公平に提供すること、そして個人金融の充実を図る。二つは、社会資本の整備あるいは国民生活の質の向上あるいは国際社会への貢献等のためのいわゆる公的分野への資金供給を行うことであろうというように思うわけであります。したがって、可能な限り有利で確実な資金運用と、公的分野へできる限り低コストで長期安定的に資金供給をするという両立を求められるという難しい局面になるだろう、こう思います。 今回、通常郵便貯金の金利自由化が提案されております。これが成立いたしますと、定期性預金もそして流動性預金も、これすべてが市場金利に運動するということになるのではないかと私は思っています。あと政令等を改正するということは残っているとしても、そうだろうと思います。それだけに、調達と運用のミスマッチ、こういう問題も起こる可能性、言うなれば金利変動リスクや流動性リスクというものが増大してくるのではなかろうかと、ふと思うのであります。 運用面について見ますと、大蔵省の資金運用部への預託利率は、七年以上のものといいますか、それが市場金利を導入されており、国債の表面利率、今でいえば四・一%というふうにお聞きいたしておりますけれども、七年末満のいわゆる中短期のものということになりますと、十分に市場金利に連動していないというか、市場金利より低い水準にあるというふうに思います。 この点について、郵政省として大蔵省との折衝あるいはどのような検討をされたのか、また問題点ほどこにあるのか、このことについてまずお尋ねをしたいと思います。 〔委員長退席、遠藤(乙)委員長代理着席〕
○山口(憲)政府委員 中短期の預託利率の問題でございますが、これは従来はいわゆる預託利率というのは法定制になっていたわけでございますが、六十二年にいわゆる国債の金利その他の市場金利を考慮するという形で預託利率が決められるようになったわけでございますが、現実の問題といたしましては、委員が御指摘のように市場金利が反映されているのは七年以上の預託期間のものだけでございまして、七年末満のものにつきましては市場金利に連動していないということでございます。これはかねてから私どもも大変問題だと。思っておりましたけれども、私どもの委員会、懇談会、いろいろな研究の場、研究会からも、そういった問題点が実は指摘をされているということでございます。 自由化がいよいよ本格化してまいりますと、今委員お話しのように郵便貯金の預け入れ期間が短くなってきて、すべて七年というのはなかなか難しいというふうな状況になってまいりますので、どうしても資金運用部への預託期間を多様化する必要が出てくる。これは委員がおっしゃいました期間のミスマッチというふうなものを回避するという意味でもそういったことが必要になってくるわけですが、その際には、やはり中短期の預託利率そのものが市場金利に連動化しておりませんと、調達の方が市場金利によって決められるということでございますので、整合がとれないということでございます。 そこで、私どもといたしましても、この問題につきましては、非常に大事な問題だということで大蔵省と折衝し、現在も折衝しているということでございます。しかし、なかなか大蔵省の方も、逆に言いますと市場金利に連動化するということになりますと、預託利率が上がるということになるものですから、にわかにこういった措置がとれるような状況ではないというふうなことを言っておるわけでございます。 ただ、私どもといたしましては、中短期の預託利率の指標になるようないろいろな種類が出てきていますから、いわゆる指標になるような商品がたくさん市場に出てきておりますので、何とかそういったものを目安といたしまして、預託利率につきましても市場金利連動化できるようにさらに努力をしていきたいというふうに思っている次第でございます。
○吉岡委員 大蔵省の方としては、いわゆる預託利率を下げるということ、市場金利以下にするということは、いわば資金全体のリスクというものを郵政省の方にも持ってもらおうということではなかろうかと思います。今おっしゃったように、健全な経営をしていくという立場からすれば、もう少し考えていただくべきだろう、このように思うところであります。 さてそこで、金融自由化対策資金、いわゆる郵政省の自主運用のことについてお尋ねをしたいと思います。 これは資金運用部からの借り入れということになっていると思います。今平成六年の四月では郵便貯金百八十六兆円ほどだというふうにお聞きしているわけであります。平成四年から一年に五兆円ずつ積もうということで決定をして、いわゆる第二次五カ年計画だと思いますが、それで平成五年で今二十五兆円、平成八年には四十兆円と計画されているわけであります。郵便貯金特別会計の特別勘定を見てみますと、平成四年末で二千二百五十億円の黒というふうに計上されていると思います。そういう意味では自主運用が適切に運用されているのだというように思います。 こういうことをやはり考えてみますと、平成八年以降の自主運用額というものを拡大する考えがあるのかないのか、また限度をどこに設けていくのかということについて、まずお聞きをしておきたいと思います。 〔遠藤(乙)委員長代理退席、委員長着席〕
○山口(憲)政府委員 金融自由化対策資金、いわゆる郵政省で自主運用させていただいているものは六十二年からでございまして、今お話しのように、平成五年度末では二十五兆一千五百億、それから平成八年度末には四十兆一千五百億円というふうな予定で運用させていただいておりまして、おかげさまで資金運用部に預託をしておくよりも有利に運用ができているということでございます。 そこで、さらに平成八年度以降ふやしていくのか、こういうお話でございますが、これは大蔵省との間で、平成八年度まではこういうことでいきましょうというふうな形で約束をしておりますので、今それから先をどうするというふうなことを申し上げるのは適当かどうかわかりませんけれども、ただ、いずれにいたしましても、運用をやることによってそのメリットがあるということは証明されたというふうに私どもは考えております。 そこで、私どもは、自由化を進めていく際には、こういった市場で運用していくということが非常に有益であるということでございます。ただ、具体的に平成九年度以降をどうしていくかということにつきましては、これからの金融自由化がどういうふうな状況になっているのか、あるいは郵便貯金事業の経営状況がどういう状況か、あるいは財政投融資の方の資金需要というものもございます。そういったものがどうなっているのか、そういったものをいろいろな観点から考えながら決めていくということになるのではないかと思っております。 いずれにいたしましても、平成九年度以降ということでございますので、若干まだ今申しましたような点がはっきりしてない部分もございますので、はっきりとした結論を申し上げるわけにはまいりません。ただ、私どもとしては、市場で運用するこの方式というのは非常に郵便貯金事業にとっては有益であるというふうに考えているということでございます。
○吉岡委員 申し上げられないということですが、やはり郵政省としての態度をきちんと固める必要があるだろうというふうに申し上げておきたいと思います。 なぜこんなことを申し上げるかと申しますと、やはり自由化ということになりますと、リスクがつきまとってまいります。そういうことを考えてみますと、先ほど川崎議員も御指摘いただきましたけれども、いわば理財局の方との関係でいけば、一般勘定分で一兆六千億あるじゃないか、今特別勘定で二千二百五十億円あるではないかというふうに言われますけれども、この利益というものもいつなくなるかわからないという現状もやはりあるわけであります。したがって、このリスクに対して、いわば非常に資金コストが上がってくるとか、あるいは市場にうまく連動できないとか、こういう場合、これは預貯金をされている国民が、あるいは郵政省のいわゆる特別会計が受けるのか、あるいは大蔵省の理財局がそのリスクというものを受けるのかということはやはり議論になってくるだろうと思います。したがって、その見解についてお聞きをしておきたいというように思います。
○山口(憲)政府委員 私どもは、これから経営をしていく際の一番の基本は何かというと、何としても赤字を出さないようにするということでございます。そういった意味からいたしますと、やはり自由化が進展する、それに合わせて郵便貯金のありようというのも変えていかなければいけない。そういう意味では、先ほど申しましたような、市場で運用させていただくという方式は非常に有効に機能しているということでありますし、またその内容も、今先生おっしゃいましたように、中短期の問題でございますとか量の問題、そういったことにつきましても、健全経営ができる方向で検討していかなければいけないというふうに考えているところでございます。一兆五千億とか六千億とかというふうな資金を積み立てておるということでございますが、これは万々が一にということでございまして、私どもは、平時はとにかく普通の状況で黒字が出せるというふうな形でこの体制が整っていなければならぬ、こういうふうに考えている次第でございます。
○吉岡委員 自主運用についてでありますが、私は、かつて郵便貯金の地方還流システムをつくってはどうかということをここの委員会で発言をしたことを覚えております。いわば、自治体等の縁故債あるいは貸し付け、こういうことにそれぞれの郵便局が対応できるようなことをしてはどうかというふうに申し上げたところでございますけれども、その点についてどのように考えておられるのか、郵政大臣、もしあれだったらお聞かせください。
○日笠国務大臣 御承知のとおり、現在、郵便貯金の資金は全額大蔵省の資金運用部資金に預託されておるわけでございまして、これが財政投融資の主な原資となって、地方公共団体にも融資をされておるわけでございます。また、郵便貯金の自主運用資金であります金融自由化対策資金においても、これは流通市場を通じて、間接的ではございますけれども、地方債を購入しておるわけでございます。このような形で、現在、郵便貯金資金が地域にも還元はされておるわけでございます。 しかしながら、郵便貯金資金が二万四千の全国の津々浦々の郵便局から集められておる資金であることでありますし、預金者の方々に直接目に見える形でより一層地元還元を図り、今後の地方分権の推進、地域の振興、活性化に貢献できるようにすることは必要と考えておるわけでございます。 この点につきまして、地方自治体から、郵便貯金資金の地方還流を求める意見書、平成五年度末で三百八十二件、地方自治法九十九条二項の意見書が数多く寄せられておりますし、また、本院における附帯決議におきましても、「金融・経済環境の変化に的確に対応し、郵便貯金資金の一層有利で安全確実な運用を図るため、金融自由化対策資金の運用対象の多様化を行い、郵便貯金資金を地域の振興等に活用できるようにするなど、資金運用制度の一層の改善・充実に努めること。」と平成五年度に指摘を受けているところでもございます。 私といたしましても、これらの意見、御指摘を踏まえつつ、今後とも、本件の実現に向けまして、鋭意積極的に取り組んでいく所存でございます。
○吉岡委員 ぜひ、地方主権を確立していくという立場からも検討をお願いを申し上げたいと思います。 次に、平成三年度の資金運用懇談会報告によりますと、「証券化開運商品や先物・オプション等、運用対象を一層拡大すること」というように記されております。今回の改正案に、いわゆるリスクヘッジ、こういうこともお考えになりまして先物・オプションが盛り込まれているということで、結構なことだと思います。 そこで、私は疑問に思いますのは、証券化関連商品という言葉は、これを運用対象にすべきだというように書かれておるわけでございますけれども、証券には株式も含まれるのか、郵政省としての見解をお聞かせをいただきたい、こう思います。
○山口(憲)政府委員 御指摘の報告書の中では、関連化商品への運用が必要というふうなことが指摘をされているわけでございますが、一般的に証券化関連南品というふうな場合には、住宅ローン債権でありますとかカードローン債権といったいわゆる流動性の低い債権というもの、住宅とかそういうものがありますが、その債権をもとにいたしまして、それを有価証券化して、それを流動化するというふうなもの、流動化したそういうものを証券化商品というふうに言っているようでございます。そういった意味からいいますと、いわゆる株式というのは証券化関連南品の中にはどうも含まれていないというのが一般的な見方ではないかというふうに考えております。 ただ、私どもは、資金の運用に当たっては、収益の変動パターンが異なるいろいろな資産を組み合わせるということがやはり相対的にリスクを低くする、あるいはまた逆に収益を確保することができるというふうなことで、いろいろな収益変動パターンの異なる資産を組み合わせるというふうなものが有益だと考えておりますが、そういった中で株式というのは、中長期的に高い収益性を持つというふうな性格を持っているものだということで、やはり運用対象に加えることが望ましいのではないかというふうに考えておりまして、現に私どもも直接は株式を取り扱わせてはいただいておりませんけれども、簡保事業団を通じた指定単という形で一部株式にもお金を使わせていただいているというふうなことでございます。
○吉岡委員 国民の小口預貯金ということになるわけですから、国民利益を優先させて、安全でしかも健全な運用を図ってもらいたいというように思っておるところでございます。 次に、預金者貸付制度の改善について今回も提案されております。二年更新が今度可能になったということで、よいことだというように私は思います。そのことによって運用拡大というのがどれほど起こるのであろうか、このことが一つです。 二つは、定期性預貯金の九割を担保にしての貸し付けでございますから、二年更新と言わずに三年とか五年とか六年とか、国民のニーズに合わせるような商品というものを出して豊富化していってはどうかというように思うことが二つ。 三つ目については、限度額が三百万円になっております。定期性預貯金を担保にその九割までというのであれば、三百万円という限度額を拡大するということも今後の趨勢として必要ではないか、こう思っているわけですが、見解をお聞きしたい。 それから、時間がございませんから続けてお尋ねします。 権利消滅金の扱いについてであります。特別会計の中では財務諸表上は雑収入になっているということでございますけれども、国民にわかるように明確にしてはどうか。なおかつ平成四年で七十億円にもなっているわけでありますから、国民の理解を求めて思い切った、例えば文化財を守るだとか福祉であるとかあるいは国際貢献であるとかということで、すかっとしたような方向でこの資金の使い道を一度しっかり議論してみてはどうかというように思っておるわけですが、見解をお聞かせいただきたいと思います。
○山口(憲)政府委員 たくさんお話がございましたので、ちょっと漏れないように注意しながら御説明させていただきますが、まず第一に、今回の措置でどのくらいの利用が起こるのか、あるいは救われるのかというお話でございますが、現在私どもが把握しているのは、大体、法定弁済、いわゆる二年のところでアウトになってしまう方が二百万件ぐらいというふうに考えております。ただ、これは現下の制度のもとで皆さんが自粛をされてそういうふうになっているということでございますから、制度的に確立されればもっと多くの方が利便を受けられるのではないかというふうに考えております。 それから、さらに二年延ばすということでなくてもっともっと延ばしたらどうかというお話が今あったのかなと思いますが……(吉岡委員「新しいメニューをつくったらどうか、三年とか五年とか」と呼ぶ)わかりました。私どもも今回この措置をとるにも大変な障害がいろいろございまして、民間の金融機関の方から申しますと、やはり郵便貯金の商品性の向上につながるとか、あるいはもっと極端な言い方で言いますと、与信業務の拡大だというふうなとらえ方から大変強い反対がございまして、かなりの努力でやっとここまで来たというふうなことでございます。 いずれにいたしましても、預金者にとりましてはいろいろなメニューを用意するということは大変よろしいことでございますので、そういった方向での努力はしてまいりたいと思いますが、さしむきは今回の措置でどの程度の利用があるのか、そういったこともよく見守ってまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。 それからもう一つは、現在の三百万円の制限を撤廃してというお話でございますが、実は今回の予算要求の中で、この制限を撤廃して担保になる預金の九割までは融資ができるようにしたらいいじゃないか、担保を提供しているんだからという形で要求をしたわけでございますが、これにつきましては、さらに貸付機能の拡充になるということで民業圧迫の典型だというふうな形のとらえ方をされまして、なかなか成案を得ることができなかったということでございます。 これにつきましては、私どもも予算で本年度も要求した問題でございますので、引き続き実現に向けて努力をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。 それから権利消滅の関係でございますが、ただいまは仕組みの中では御指摘のように雑収入という形で収入の中に入れて私どものほかの収入と一緒になって色のつかない形での使用をさせていただいているということでございますが、今回この睡眠貯金というものを制度化していただくということになりますので、財務諸表の上で睡眠貯金幾らというふうに明示ができるということでございますので、権利消滅でなくなってしまう一歩手前のお金が現在とのくらいあるかというのが国民の皆さんにわかっていただけるような形になるわけでございます。 私どもといたしましては、この使途につきましては、預託金利子収入といった他の収入とは全くもとが違っておりますので、預金者の皆様方の納得のいく使い方、これは色のついたお金だというふうに思いますので、本来ならばお客様にお返しすべきお金がお客様を特定できないためにお返しできないということでありますので、広く預金者、抽象的一般的な預金者の皆様方にメリットが還元できるような方策というふうなものをこれから、これは具体的に発生するのは十年後ということになりますから、その間にいろいろと検討させていただきたいと思っている次第でございます。
○吉岡委員 終わります。
○高橋委員長 御苦労さまでした。 次に、山崎泉君。
○山崎(泉)委員 最近の円高で、簡保資金や厚生年金運用などで含み差損が大きく拡大しているのではないかというふうに思います。国民財産の保護の立場から、今回の改正案は積立金の運用範囲に債券先物及びオプション取引が加えられておりますが、私はこの部分については大いに評価をしておるところでございます。今後リスク対応の観点から、分散投資を効果的に行うための不動産の運用対象への追加や、今回実現しなかった為替リスクのヘッジ手法を初めとするリスクヘッジ手法の充実を早急に図るべきだというふうに考えておりますが、お考え方をお聞かせ願いたいと思います。
○高木(繁)政府委員 簡保資金は、その性格から申しまして加入者からお預かりした貴重な財産であるということでございまして、そういう性格から、リスク対応という意味でポートフォリオ上できるだけ多くの資産形態に分散投資を行うことが必要である、これは委員御指摘のとおりでございます。 簡保の現在の運用の状況でございますが、御承知のように、債券等へのウエートが非常に高こうございます。こういう状況の中で不動産に対してその資金の一部を運用するということにつきましては、リスク分散の観点から大変意義があることだろうというふうに思います。また不動産は、長期保有というものを前提にいたしますと、かなり有利な運用対象になるだろうというふうに考えております。ただ一方で、いろいろ勉強してみますと、どういう土地を現実的に選んだらよろしいのかとか、あるいは取得後の不動産の管理方法をどうしたらいいのかというような非常に難しい問題がさまざまあるようでございます。基本的には不動産を追加するということで考えたいと思っておりますが、いずれにいたしましても来年度の予算要求の段階で決定をすることになろうかと思います。一つの大きな課題として考えてまいりたいというふうに思っております。 同様な観点から、内外の金利差あるいは為替の動向を総合的に勘案した上で、ポートフォリオの一環として外国債への運用を行っているところでございます。残念ながら簡保は為替のリスクヘッジ手段を有しておりません。したがって、包括為替予約でありますとか通貨の先物あるいは通貨のオプションというような為替リスクに使えるヘッジ手法の導入というものは喫緊の課題であるというふうに考えておりまして、来年度の予算要求におきましてその実現に最大限の努力を払ってまいりたいと思います。為替リスクヘッジ手法以外にまだいろいろなリスクがございますので、こういう各種のリスクに対応するためにもさらにほかの幅広いリスクヘッジ手法の充実を図ってまいりたいと考えております。
○山崎(泉)委員 国民の財産を守るという立場から、ぜひ対応をよろしくお願いしておきたいと思います。 次に、生命保険料と個人年金保険料の所得控除限度額について、御質問いたします。質問というより、先ほどの方の回答にもありましたから、さらに努力を促すという意味で、再度私の方でも質問をさしていただきます。 生命保険料の場合には所得税が五万円ですね、個人年金の場合には地方税が三万五千円ですが、これを十万円に引き上げてほしい。また同時に、お年寄りが受け取ります満期保険に対する非課税措置についても今後は創設が必要ではないかというふうに思います。先ほどの御回答の中でも、長寿社会に対してそれを支援するために努力をしていく、こういう回答が自民党の方になされておったようでございますが、これについて、私も再度ぜひこの税制改正についてはしっかりと取り組んでほしいということの要望を申し上げながら、もう一回決意のほどをお聞きをしたいというふうに思います。
○高木(繁)政府委員 生命保険料あるいは個人年金保険料の所得控除制度の問題でございますが、今先生おっしゃった引き上げあるいは老年者の非課税措置というような問題につきましては、私ども平成六年度の税制改正要望でお願いいたしまして、実現に至らなかったわけでございます。こういう税制と申しますのは、自助努力を支援するといっために大変意味のある制度であろうというふうに考えているわけでございます。 先ほども申し上げましたけれども、特にこの生命保険料控除につきましては、もう廃止してもいいのではないかという意見すら一部あるわけでございまして、今回は先ほどのように税制改正要望で実現しなかったわけでありますけれども、これからますますこの高齢化社会が進んでいく中で公的保障にも限界がある。何度も申し上げて恐縮でありますけれども、そういう中で、やはり国民の自助努力を支援するという意味合いから税制による支援措置というのは一層充実していく必要があろうというふうに考えておりまして、私どもも努力をしてまいりますので、先生にもぜひ御支援を賜りたいと思うわけでございます。
○山崎(泉)委員 次の考え方についても先ほどの質問者の方が申し上げておったのですが、いわゆる保険の加入限度額の引き上げでございます。 もう八年近く据え置かれておるわけでございますが、私どもは、けがとか老後とかいろいろな場合のことを想定して積み立てなり掛けておるわけでございます。今日的ないわゆる物価高、そして高齢化社会の到来ということを考えた場合には、果たして今の加入限度額ではどうだろうかなというのが心配でございます。私は、平均寿命が延びたということもあって、当然引き上げを早くするべきだという主張の持ち主でございます。先ほども局長答弁は、要望はある、現行では不十分だ、見直す時期に来ておる、こういうふうな御回答がされておりましたが、今、省内でも具体的にそういう作業が進められておるのか、今後の具体的作業も含めまして今現在議論されておる内容について、そしてまたお考え方について、お聞かせを願いたいというふうに思います。
○高木(繁)政府委員 この保険の加入限度額の引き上げにつきましては、今先生おっしゃったとおりの御答弁を先ほどさせていただいたわけでございます。 現段階で省内でどうかという御質問でございますが、これから来年度の予算要求で何を出していくかというのを考える段階でございます。ただ、これは長い経緯もございまして難しい条件がいろいろございます。また、基本的に民間の生命保険会社等は反対の意向を持っておりまして、そういうものも含めて、政府部内でもなかなか難しい調整が必要な問題でございます。 基本的に、先ほど申し上げましたように、見直すべき時期にある、できれば不十分な状態を是正したいというふうに考えておりますが、もろもろのそういうようなことを含めて具体的な取り組みをどうするかということをこれから考えたいという状況でございますので、御理解賜りたいと思います。
○山崎(泉)委員 そういう努力を要請しておきますが、今日まで私も郵便局の現場で働いてきた一人として、現場で働いておる者はその希望が非常に強い、同時に加入者の方もこの希望が強いわけでございます。民業と官業というその立場はありましょうけれども、郵政も有利な商品という立場の中でこの開発についてはぜひ最大限努力をしてほしいということを要望として申し上げておきたいというふうに思います。 続きまして、新しい商品のサービスについてお伺いをしたいというふうに思います。 平成五年に郵政省は「個人年金に関する市場調査」というものを全国的に行っております。そして、希望する郵便局の年金保険の商品、サービスとしてはどういうものなのかというその具体的なアンケート調査の結果、一位が、要介護状態になると、今回できましたけれども、割り増し年金給付をしてほしいという要望が四三・一%で一位でございました。二位が、物価上昇に比例して年金を増額してくれ、これが三三・三%であったわけであります。今回の介護割増年金付終身年金保険の割り増し年金は御案内のとおりに定額でございます。したがいまして、この調査の結果、物価上昇に比例して年金を増額という方が三三%もあるわけですから、これを定額でなくて将来の物価にスライドさせるとか比例させるとか、こういうふうな制度的なものができないものかどうなのか、その辺について、お考え方をお聞きしたいと思います。
○高木(繁)政府委員 今回のこの介護割増年金付終身年金保険の割り増し年金額を定額といだしている理由でございますが、これは、一定の保険料で加入をするとした場合には、年金額が毎年一定割合で増加するいわゆる逓増式よりも、定額式の方が当初の受取金額が多くなるという点がございます。そしてまた、一般的に要介護状態になった当初においては、療養ベッドだとかあるいは車いすを購入するだとか、そういう形で比較的多くの費用が必要になるという実情がございます。 こういうことを考えまして、なるべく安い保険料で要介護状態になった場合の当初の費用をある程度賄える、そういう給付をするためにはやはり割り増し年金額を定額にする方がよろしいんではないか、これが今回の逓増式にしなかった理由でございます。 なお、基本年金額の方は、先生御承知のとおり、毎年三%複利で逓増する仕組みになってございます。したがって、これによってある程度物価上昇にも対応できるものというふうに考えているわけでございまして、割り増し年金額の方も逓増させるかどうかということにつきましては、これからの加入者の方々のニーズあるいは介護に要する費用がどうなるか推移を見ながら今後検討してまいりたいと考えております。
○山崎(泉)委員 大変申しわけないのですが、先ほど席に座っておってちょっと考えたのですが、質問通告していないのですが、ちょっと具体的に教えてください。今回の場合に、年金受給開始前、いわゆる保険料払込期間中に特定の要介護状態、こういう状態になった場合の扱い方はどうなるのですか。
○高木(繁)政府委員 年金支払い事由が発生した以降要介護状態になった場合に年金を割り増ししてお支払いする、こういう仕組みの終身年金保険でございます。したがって、年金支払い事由が発生する前で要介護状態になりますと、その段階ではお支払いをしない、こういうことでございます。ただ、それがずっと引き続いて、その後百八十日間続きますと、これは支給要件に該当するということになります。
○山崎(泉)委員 現在、現商品でシルバー保険がありますね。今回の場合は年金ですからなかなか難しいと思うのですが、このシルバー保険の契約者を今回の介護割り増し年金保険への切りかえが制度的にできないものかどうなのか、その辺についてお聞かせください。
○高木(繁)政府委員 シルバー保険と今回新設をしようというこの介護割増年金付終身年金保険は、どちらも被保険者が要介護状態になった場合に給付をするという点では全く同じでございます。ただ、その基本的な保障ニーズ、これはもう先生十分におわかりのとおり違うわけでございまして、シルバー保険の方は死亡保障プラス介護保障、今回のこの年金の方は生存保障プラス介護保障、こういうことでございます。したがって、お客様もその辺を十分に御理解していただいて加入をしていただけるもの、こういうふうに考えているところでございまして、保障ニーズの切り分けと申しましょうか、この辺はもうしっかりとわかっていただけるものという前提で現在のところ考えております。 ただ、この辺につきましても、やはりお客様の御意向第一でございますから、加入者の方々が切りかえてほしい、こういう希望をたくさんお持ちのようであればまたその段階で考えたいなというふうに思っております。
○山崎(泉)委員 私は、もうすぐ時間、今度運輸委員会で差しかえで質問しなければいかぬことになっておるものですから急いでいきますが、現場の気持ちを一言だけ言っておきます。 現場の奨励関係者、毎日毎日一生懸命商品を売るために努力をしております。当然管理者の皆さんも頑張っております。しかし、最近ややもすれば、管理者の皆さんが単なる叱咤激励じゃなくて叱咤のみに終わるという部分が多々見受けられます。やはり奨励関係というのは、朝出発するとき、仕事の始まりにおおやるぞという気合いが入らないと奨励はうまくいかない。叱咤だけではだめなんです。どうか職場では温かい気持ちを持って、そして常に前向きの姿勢で職員と一緒になって日常の指導体制に当たってほしいということをお願いして、失礼をさせていただきます。 終わります。ありがとうございました。
○高橋委員長 次に、矢島恒夫君。
○矢島委員 まず最初に、貯金法について質問させていただきます。 この改正で郵貯の方の金利自由化が一段落する、一応完結ということになるわけですけれども、今まで郵政省、金利の自由化が進めば金融機関の競争が激しくなって利用者に対するサービスの向上になる。先ほど山口局長も、この問題では、自由化のメリットを預金者に還元するんだ、そういうことで商品での工夫をしているというような答弁もあったわけですが、こういう一応完結しようとしている段階で、この競争によって利用者サービスがどのように向上したとお考えか、その辺について。
○山口(憲)政府委員 郵政省といたしましては、小口預金者への自由化のメリットが還元できるというふうな観点から金利の自由化には積極的に対応をしてまいりました。我が国では規制金利というのは人為的低金利政策というふうに言われておりまして、どうしても預金をする方の側から借り手の方に所得移転が行われるというふうなことが言われておりましたから、自由化をいたしまして、資金の需給関係によってその相場が決まるということになれば貸し手の預金者の方にメリットがあるであろう、定性的にそういうふうに言えるというふうに考えて推進してきたということでございます。 実際に、それではどういうふうな状況になっているか。特に私どもの預貯金金利が昨年の六月から現在まで、既に自由化の中で預貯金金利をサービスさせていただいているということでございます。残念ながら過去に例のないような今低金利の時代でございまして、預金者の方々に金利自由化のメリットというふうなものを肌で感じていただけるという状況にないというのは、私どもとしてはまことに残念な状況であります。 ただ、私どももそれなりに、いろいろとどういう状況かというものを計算したりしておりますが、その一端をそれではちょっと御説明をさせていただきますと、やはり規制金利時代に比べてみますと、かなりいわゆる市場金利と預貯金金利の利差というのは実は縮小してきております。例えば一年物の定期預金というものがございますが、この定期預貯金金利と一年物の市場金利、一般の市場金利との利差というふうなものは、規制金利時代、これは昭和六十三年の四月というマル優が廃止になった後からとらえておりますが、それから平成三年の十月という全部が規制金利だった時代、その時期と、完全に自由化された平成五年の六月以降というふうな時期でどんなふうに変わっできているかということをちょっととらえてみますと、前の規制金利時代にはいわゆる市場金利との利差が一・七三二%ございました。一・七三二%ございましたけれども、この自由化した後の時期にはこの差が〇・二六%に縮小をしているということでございます。規制金利時代には市場金利に対する預貯金金利の割合は〇・七三%だったものが、自由化した後は〇・八九%に上がっているというふうな形でございまして、なかなか肌で実感をしていただけないのですけれども、メリットというものは私どもとしてはあるのだというふうに考えておりますし、なお今後市場金利が上昇しましていわゆる民間の金融機関の中に資金需要というふうなものが大きく起こってまいりますと、その金融機関の間での資金獲得競争というふうなものも行われるようになりますから、今のようなこういう条件の悪い中でもそういったメリットがあるといたしますと、金利が上がればかなりのメリットの還元が進むのではないかというふうに今考えておるところでございます。 それからまた、金利自由化の過程におきましては、当然に商品の多様化というふうなことも進むわけでございますが、この間定期郵便貯金につきましては、預け入れ期間の多様化が図られまして、昔は六カ月と一年物だけであったものが現在は一カ月から三年以下ということで月単位でサービスをさせていただいているというふうなことがございますし、それからまた、貯蓄性を重視したいわゆる通常貯蓄貯金というふうなものも創設をされまして、預金者にとっては商品面での選択の幅も広がってきているという、そういったメリットもございます。今回御審議いただいておりますこの郵便貯金法を御承認いただきますと、本年十月から通常郵便貯金の金利の自由化を実施するということを予定しておりますが、さらにこの流動性預金の分野でも一層の商品設計の多様化が図れるというふうなことになろうかと思っております。 一方、民間金融機関におきましても、御案内のように昨年の四月から金融制度改革法が施行になりまして、単に金利面にとどまらずに、いわゆる業務規制でありますとか商品設計の分野にも自由化が及びつつあるというふうなことでございまして、金融界全体にいろいろな形での競争というものがもたらされることになるのではないかというふうに考えておりまして、私どもといたしましては、そういった自由化のメリットというものを生かしながら、預金者の皆さん方に還元するように努めてまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○矢島委員 山口局長、私の質問時間は非常に短いので、できるだけ簡潔に答弁していただきたいと思います。 定期性の預貯金の金利が自由化される、これが昨年。そして、郵便貯金としては主力商品である定額貯金の金利が自由化される。競争が激しくなるというので、今お答えがあったようになかなか肌で感じるようなメリットというものが利用者にわかりにくいという状況の中で、郵政省は笑顔練習機というものを各郵便局にお配りになった。 これは日経金融新聞に書かれていた記事ですけれども、セールスマニュアルを作成してシステム手帳型の中にこのマニュアルを入れた。その最後の方に、これがそれなんですが、「ここがポイント!」というので、いろいろと、おじぎの仕方から始まって、服装その他言葉遣い、ずっと書いてあるのです。この前に商品のいろいろな紹介があります。一番最後のページにこの笑顔練習機というものが入っております。これはいわゆる鏡なんですよ。非常に映りが悪い鏡で、これが鏡かなと思うような鏡なんです。 このことについて、この新聞ではこう述べているんですね。金利自由化で今後金融機関同士の競争が激しくなるが、最後に物を言うのは職員の人柄だ、そこで練習機を活用し皆様の郵便貯金のイメージに磨きをかけるということだが、さてその成果は、こういうことになっているわけですね。 確かに、今局長が言われたように肌で感じるようなメリットというのが利用者にないという状況の中で、通常貯金についてもそうですが、同時に定額についても同じですけれども、結局のところ、郵貯の金利というのは、銀行の三年定期だとかあるいは普通預金をベースにした計算式がありますね、それによって決まる。つまり、結局のところ、金利の自由化というけれども、銀行の金利に運動するだけではないかとか、あるいは銀行金利追随だ、利用者からしてみれば郵貯が限りなく銀行と横並びしていくんだということしか映らないわけであります。 先ほどの新聞ではありませんが、こういう鏡は、結局最後は職員の人柄によってのサービス向上だというところへ行って、この鏡を見ながら笑い顔の練習をする、そして銀行と競争するんだ、こういうことになっているわけですね。ですから、私としては、郵政省の言う競争が激しくなってサービスが向上するということならば、金利の自由化が行われた結果郵便貯金はこのように有利になりましたと、こうなるはずだと思うのです。ところが実際は、金利が自由化された後、定額の利率を見ますと、三年以上の金利で一・三、四%ですか、大体四割も下がっているわけですね。 大臣がもし御見解があれば承るのですが、要するに、肌で感じられないような見かけ上のサービスというのが実際であって、本質的な商品でサービス向上というところには極めてほど遠いものではないかと思うのですが、御見解を承ります。
○山口(憲)政府委員 先ほど肌で感じられないと申しましたのは、数字で見るとあるメリットというのは出ているのだけれども、それがなかなか目に見える形になっていないというふうに申し上げたわけでございまして、肌で感じられないから自由化のメリットがないのだというふうには私ども考えていないということで申し上げたわけでございます。 今、私たちの郵便貯金というものがどういう金利をつけていくべきかというふうなことにつきましては、これはいろいろな御議論がございます。そういった中で、現在のところは、市中の市場金利とそれからまた民間の預金の金利というふうなものを勘案しながら決めていきましょう、こういうふうな仕組みになっている。これは、郵便貯金が金融の世界にバランスをとっていくというふうなことになりますと、ある程度私どももそういった民間の預金に対する配慮ということもしていかざるを得ないのではないかというふうに考えているところでございます。 ただ、そういう際にも、やはり民間の預金金利も競争で自由に決まるということが前提になっておりませんと私どもは満足できないわけでございまして、そういった意味では、今回の通常貯金の金利の決定の際にも、一定の方程式を用意しておりますが、万一市場金利よりも低いような場合には民間の預金金利に一%プラスアルファもっけさせていただきますよというふうな形で、預金者の利益とそれから若干の牽制効果というふうなものを考えましてそういった方式もとらさせていただいているということでございます。
○矢島委員 いろいろとおっしゃられましたが、利用者はどう見ているかということで、参考までに、これは新聞の投書なんですが、朝日です、主婦の方です。「だれのための金利の自由化」、こういう表題ですが、金利の自由化とは、預金金利の上限の規制をとり、預金の必要度に合わせて金利を自由に上下できるようにすることだ、競争相手の郵貯に金利の引き下げを求めたり、あるいは金利の決め方をあらかじめ制限するといったことはおかしなことではないか、一体だれのための自由化と言いたくなります、こういう投書が載っておりました。それに対する御意見もあろうかと思いますが、要するに国民はこういうふうに見ているという一つの例をお話ししたわけです。 この金利の自由化というのは、私たちも前々から言っていることですが、競争によって大口の預金金利は上がるけれども、郵貯などが対象としている小口の預金に対してはどうもその犠牲になりかねない、こういう危惧を今までも私たちは表明してきました。今度の通常貯金でも、激変緩和措置というのはとられておりますけれども、しかし金利が下がるというのはまず確実だろう。 ですから、銀行と限りなく横並びするというような自由化というのは自由化の名に値しないものではないだろうかという点をぜひ指摘しながら、私たちはやはりこういうものには反対だということを表明させていただいて、もう時間があとわずかになりましたので、今度は簡保の方の問題で質問したいと思います。 保険料の問題ですけれども、四十六年ぶりで一○・三%と大変大幅な値上げが四月に行われたわけですけれども、民間の生命保険会社と同じ三・七五という予定利率にしてあるということと、同じ日に引き上げているわけですけれども、この辺のいきさつは、なぜこうなったのか。
○高木(繁)政府委員 民保と同じ予定利率になっているということにつきまして、これは、予定利率を幾らにするかというのを考える場合には、新規の契約のお金がどのくらいで運用できるか、これをベースに考えるわけでございます。これからの世の中で、民保も簡保もほぼ同じ金融環境の中で運用するわけでございます。したがって、その見通しとして同じ予定利率になるというのは決しておかしなことではないのではないか、このように考えております。
○矢島委員 同じ予定利率で同じ日に上がったという点について、局長、この問題を取り扱うときに、民間の生保やあるいは大蔵省、いろいろと協議するのだと思いますが、そういう中で決まったものなんですか。
○高木(繁)政府委員 ただいま申しましたように、簡易保険のこれからの新規契約の運用がどうなるかというのを考えて、数字を決定したところでございます。その間、民間生命保険会社でありますとか大蔵省とか、協議は一切いたしておりません。
○矢島委員 そういうお答えでございますけれども、高木局長、あなたが、これはこの問題での質問に答えたわけじゃないのですが、別の質問の中で、参議院の逓信委員会ですけれども、いろいろな新商品を導入するときに、いろいろと民間の保険会社やあるいは大蔵省と折衝するんだ、こういうお答えがある。これと同じようにやったんじゃないかということなんですが、確かにやっていないのですか。
○高木(繁)政府委員 先生おっしゃる協議という言葉の問題かもしれませんけれども、事前に相談するということは一切やっておりません。
○矢島委員 やはり私、今度のこの保険料金の値上げという問題については、九二年の資産の運用利回り、民保の方ですけれども、八社中六社が九二年度四%を超えていたわけですね。ところが、九三年度大手の生保の八社中五社が三%台と、それぞれ運用利回りは前年度を下回っている、こういう状況にあるわけです。これに対して簡保の方はどうかといいますと、九二年度五・八%、九三年度については、これも高木局長の参議院での御答弁ですけれども、未確定でございますが、五・一%程度を確保できる、こういうふうに踏んでいますと。この二つの、民保と簡保の差は決して小さいものではないと思うわけです。簡保というのは民保より運用利回りがよいのに、なぜ民保と同じく予定利率を三・七五%にするのかということが一つと、それから、やはりいろいろと民保からの影響や何かが、協議という言葉がどうかは別として、そういう影響と、それからもう一つは、運用利回りというものが、バブルの崩壊のツケが残っていたり、あるいはまた外国債の含み損、こういうものが多かったりして、今後とも運用利回りはもっと悪くなるのだという御判断をしているのか、この辺についてお答え願いたいと思います。
○高木(繁)政府委員 簡保の運用利回りの状況、数字はただいま先生がおっしゃったとおりでございます。 簡易保険の運用におきましては、先生十分御承知のとおり、地方公共団体でございますとかあるいは財投機関等でありますとか、そういうところに長期の貸し付けをしている。これが非常にウエートが高いという特徴がございます。したがいまして、現段階で簡保の運用利回りが民保よりも高いのは、そういう高金利時代の貸し付けが相当残っている、こういうことでこのような状況になっているものというふうに思っております。 ただし、この民保よりは高い運用利回りの成果は、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、既加入契約へお返しをする、満期保険金なりあるいは配当金としてお返しをするということでございまして、現在の運用利回りが高いから、新規の保険の予定利率を引き下げ得るということにはつながらないものでございます。 なお、今申し上げましたような簡保の貸し付け状況でございますので、高金利の貸付金がだんだん償還されて減ってまいります。したがって、これから将来的にも、さらに継続的にある程度まで下がっていくのではないか。さらに、景気が回復して、民間の、例えば市中金利がうんと上がってきたような場合に、今度は、実は正直いいますとなかなか上がりにくいという宿今もまた同時に持っております。
○矢島委員 時間がないので、私、最後に運用についてだけちょっとお聞きしたいのです。 既に新聞等でも発表されておりますけれども、いわゆる簡保事業団の指定単の運用が認められた一九八七年以来、利回りが下がりっ放しであるということ、それから同時に、外国債の運用で相当の損があるのじゃないか、あるいは簡保事業団での指定単運用でも株の低迷というのが影響しているのではないか、いろいろ書かれております。 そういう中で、これは毎日新聞ですけれども、昨年の十二月、一ドル百二十二円時点で五千二百七十八億円、こういう含み損がある、もし一ドル百七円なら八千億円を超すだろうという報道がありました。今現在、きょうの午後三時現在で百二円六十六銭ですから、先週よりもまた上がったわけです。だから、ますますこの含み損はふえていくのじゃないかということが一つ。 それから、簡保事業団の方の指定単の運用で、運用事業特別勘定の方が九二年度で約四百四十六億円の損失となっている。準備金を取り崩して株式の売却をやったのだと思うのですけれども、どの程度の損失をこうむったのか。また、現在も含み損があると思うのですけれども、新聞報道などによりますと、三千億円を上回る、こう言われていますが、この簡保事業団の指定単の運用についての含み損はどれくらいあるか、お答え願いたい。
○高木(繁)政府委員 第一点の、外国債の含み損の関係でございますが、これは平成四年度末七千二百五十八億円という数字を公表いたしております。この段階での為替レート、対米ドルでございますが、百十六円三十銭でございました。五年度末で百三円十五銭、円高になっております。したがいまして、まだ決算は終わっておりませんので、数字は申し上げられませんが、七千二百五十八億円よりは増加しているだろうと思っております。 簡保事業団の方の決算でございますが、平成四年度の数字だけでございますけれども、経常収益三千三百二億円、経常費用が三千七百四十八億円ということで、経常損失四百四十六億円でございます。この処理は、先ほど先生おっしゃいましたように、準備金を取り崩して、百三億円は繰越欠損金として整理をいたしております。 それから、指定単の含み損という問題でございます。これにつきましては、いろいろのレベルで売買をいたしておりまして、含み益もあれば、含み損もあるということでございますが、この数字につきましては、公表を差し控えさせていただきたい、このように思っております。
○矢島委員 時間が来ましたので、そういうものをぜひ明らかにするという中で保険料はどうなのかということが十分論議されるように、どうもそういう問題になりますと、なかなか内容についてはっきりした状況をお知らせいただけない。一切ディスクローズしないという方向を強めていただきたくないし、またそういうことで論議を深めていかなければならないと私たちは思っています。そういうことですので……
○高橋委員長 簡潔にお願いします。
○矢島委員 終わります。リスクヘッジの問題につきましてもお聞きしたいと思いましたが、この次の機会にしたいと思います。終わります。
○高橋委員長 これにて各案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○高橋委員長 簡易生命保険の積立金の運用に関する法律及び簡易保険福祉事業団法の一部を改正する法律案並びに郵便貯金法の一部を改正する法律案に対し、日本共産党から討論の申し出がありましたが、先刻の理事会で協議の結果、御遠慮願うこととなりましたので、御了承願います。 簡易生命保険法の一部を改正する法律案に対する討論の申し出はありませんので、これより各案について順次採決に入ります。 まず、簡易生命保険法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○高橋委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○高橋委員長 ただいま議決いたしました簡易生命保険法の一部を改正する法律案に対し、坂井隆憲君外四名から、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。坂井隆憲君。
○坂井委員 ただいま議題となりました簡易生命保険法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 簡易生命保険法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の各項について積極的に努めるべきである。 一 人口の高齢化、生活様式の多様化等に伴う国民のニーズに的確に対応するため、新商品の開発やサービスの一層の充実、加入限度額の引上げ等簡易生命保険制度の改善を図ること。 一 今後とも、全国の郵便局を通じて、簡易に利用できる生命保険を提供する国営の事業として、国民の経済生活の安定と福祉の増進に努めるとともに、加入者の多様なニーズに対応するため、加入者福祉サービスの一層の充実を図ること。 一 国民の自助努力を支援するため、生命保険及び個人年金に係る税制上の支援措置の充実に努めること。 以上のとおりであります。 この附帯決議案は、自由民主党、改新、日本社会党・護憲民主連合、公明党及びさきがけ・青雲・民主の風の五派共同提案に係るものでありまして、案文は、当委員会における質疑等を勘案して作成したものでありますから、各項目についての説明は省かせていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○高橋委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 坂井隆憲君外四名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○高橋委員長 起立総員。よって、本動議のとおり本案に附帯決議を付することに決しました。 この際、日笠郵政大臣から発言を求められておりますので、これを許します。日笠郵政大臣。
○日笠国務大臣 ただいま簡易生命保険法の一部を改正する法律案を御可決いただき、厚く御礼を申し上げます。 本委員会の御審議を通じて承りました貴重な御意見並びにただいまの附帯決議につきましては、今後の郵政行政を進めるに当たり、御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。 まことにありがとうございました。 ―――――――――――――
○高橋委員長 次に、簡易生命保険の積立金の運用に関する法律及び簡易保険福祉事業団法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○高橋委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○高橋委員長 ただいま議決いたしました簡易生命保険の積立金の運用に関する法律及び簡易保険福祉事業団法の一部を改正する法律案に対し、自見庄三郎君外四名から、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。田中昭一君。
○田中(昭)委員 ただいま議題となりました簡易生命保険の積立金の運用に関する法律及び簡易保険福祉事業団法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 簡易生命保険の積立金の運用に関する法律及び簡易保険福祉事業団法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、変化する社会経済環境の中で、簡易生命保険の積立金の一層有利かつ確実な運用による加入者の利益の増進に資するため、為替リスク等の各種リスクに対するヘッジ手法の導入、より効果的な分散投資のための運用対象の多様化、その他の資金運用制度の一層の充実に努めるべきである。 以上のとおりであります。 この附帯決議案は、自由民主党、改新、日本社会党・護憲民主連合、公明党及びさきがけ・青雲・民主の風の五派共同提案に係るものでありまして、案文は、当委員会における質疑等を勘案して作成したものでありますから、説明は省かせていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○高橋委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 自見庄三郎君外四名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○高橋委員長 起立多数。よって、本動議のとおり本案に附帯決議を付することに決しました。 この際、日笠郵政大臣から発言を求められておりますので、これを許します。日笠郵政大臣。
○日笠国務大臣 ただいま簡易生命保険の積立金の運用に関する法律及び簡易保険福祉事業団法の一部を改正する法律案を御可決いただき、厚く御礼を申し上げます。 本委員会の御審議を通じて承りました貴重な御意見並びにただいまの附帯決議につきましては、今後の郵政行政を進めるに当たり、御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。 まことにありがとうございました。 ―――――――――――――
○高橋委員長 次に、郵便貯金法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○高橋委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○高橋委員長 ただいま議決いたしました郵便貯金法の一部を改正する法律案に対し、自見庄三郎君外四名から、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。河村たかし君。
○河村(た)委員 ただいま議題となりました郵便貯金法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 郵便貯金法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、この法律の施行に当たり、郵便貯金事業をめぐる諸情勢に適切に対応するため、次の各項の実現に積極的に努めるべきである。 一 金融自由化が預金者の利益向上を図るためのものであることを踏まえ、郵便貯金金利の決定等においては、預金者がそのメリットを十分享受することとなるよう努めること。 一 多様化する国民生活や長寿福祉社会に対応した商品・サービスの開発等に努めるとともに、預金者貸付制度の更なる改善についても検討すること。 一 地域の振興及び生活環境の整備拡充に資するため、郵便貯金資金を地域に直接還元できるようにするほか、金融自由化対策資金の運用対象の多様化を図る等資金運用制度の改善・充実に努めること。 一 郵便貯金の権利消滅の防止に一層努めるとともに、なお発生する権利消滅金は本来預金者に払い戻されるべき資金であることにかんがみ、その使途については、預金者の理解が得られる施策に活用するよう検討を進めること。 以上のとおりであります。 この附帯決議案は、自由民主党、改新、日本社会党・護憲民主連合、公明党及びさきがけ・青雲・民主の風の五派共同提案に係るものでありまして、案文は、当委員会における質疑等を勘案して作成したものでありますから、各項目についての説明は省かせていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○高橋委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 自見庄三郎君外四名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○高橋委員長 起立多数。よって、本動議のとおり本案に附帯決議を付することに決しました。 この際、日笠郵政大臣から発言を求められておりますので、これを許します。日笠郵政大臣。
○日笠国務大臣 ただいま郵便貯金法の一部を改正する法律案を御可決いただき、厚く御礼を申し上げます。 本委員会の御審議を通じて承りました貴重な御意見並びにただいまの附帯決議につきましては、今後の郵政行政を進めるに当たり、御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。 まことにありがとうございました。 ―――――――――――――
○高橋委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました各案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○高橋委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時五十分散会 ――――◇―――――