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129回国会衆議院1994/06/20

災害対策特別委員会 第3号

発言数
155
登壇者
33
会派数
6
開催日
1994/06/20

会議録

池端清一日本社会党・護憲民主連合

○池端委員長 これより会議を開きます。  災害対策に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。宮路和明君。

宮路和明自由民主党

○宮路委員 それでは、先般の国土庁長官の所信表明に関連いたしまして、長官並びに関係当局に若干の御質問をさせていただきたいと思います。  最初に、先般の所信表明の中で長官は、本年度、平成六年度の災害対策の大きな柱の一つとして、風水害対策について、「昨年の豪雨や台風による災害の経験を踏まえ、総合的な土砂災害対策を一層推進して」いくということを言っておられるわけでございます。また、先般公表されました防災白書におきましても、昨年の八月、九月の南九州における豪雨あるいは台風による災害の結果を踏まえて、「土砂災害対策の一層の充実を図る必要がある。」ということを言っておるわけでありますが、その国土庁や消防庁が行った調査の結果、土砂災害の半数以上は危険箇所として把握されてないところで発生しており、法律等の指定を受けていたものは約五分の一にすぎなかった。これは防災白書の二百二ページでありますが、そこで、「今後、土砂災害に対し脆弱な地域において、被害の未然防止や軽減のためには、土砂災害対策の一層の充実を図る必要がある。」こういうことを白書でも言っておるわけであります。  去年の鹿児島を中心としたあの集中豪雨や台風災害に関連いたしまして、私も当委員会で何回か質問をさせていただきましたが、去年の災害について非常に特徴的なこととして言えることは、シラス地帯でございまして、全国を代表する特殊土壌の一つであるシラスによって鹿児島の県土が広く覆われている、そこへ未曾有の降雨があったということで、もともと大変雨に弱い、水に弱い土壌でありますから、それが山崩れを起こしたり、あるいはまた急傾斜地といったようながけが崩れる、そしてその崩れた山やがけの土砂が水と一緒になって流れて、河川を決壊させたり、道路を損壊させたり、農地を流失させたり、あるいは農地を埋没させたり等々の災害の大きな原因となった。これはもう間違いのない事実だろうというふうに思うわけであります。そういったことで、この土砂災害が昨年大きな被害をもたらす最大の原因ということになったわけであります。  そこで、そうした反省の上に立って、防災白書でも先ほど申し上げたようなことを指摘し、そしてまた所信表明でもその一層の総合的な対策を推進しなければならない、こういう決意を述べられたのだと思うのですが、具体的に、それではどういうぐあいに今後取り進めていかれるのか、その辺の大臣の基本的なお考え方をまずひとつ伺いたいと思います。

左藤恵改新国土庁長官

○左藤国務大臣 今お話しの土砂災害対策と申しますか、これはもう御承知のとおり、昭和六十三年に中央防災会議で御決定いただきました土砂災害対策推進要綱、これに基づいて、国なり地方公共団体等連絡し合って、十分災害対策を総合的、効率的に進めておるということは御承知のとおりでございます。  そこで、全国的な問題といたしましてのそういう土砂災害対策をこれからどういうふうに進めていくのか、こういうお話でございますが、平成五年の八月、昨年の豪雨災害、そういったことから考えましてまず何が一番大切かといえば、もう申し上げるまでもありませんが、人命尊重という点がまず取り上げられなければならない起点だと思います。その関係で、土砂災害危険箇所の周知徹底、それから大雨予報の精度向上と防災情報の一層の充実及びその活用、それから局地的な気象観測、災害監視システムの整備及び充実、それから四つ目が地域特性を考慮した警戒避難基準の設定、五つ目、住民等への情報伝達体制の整備等、六項目にわたりまして関係省庁でこうしたことを申し合わせて、今その具体的な土砂災害を防ぐ対策として総合的に進めようとしておるところでございます。  次に、今先生御指摘のシラス土壌、そういった災害防災対策につきましてですが、これはもう申し上げるまでもありません、一層強化する必要があるということですが、この地域につきましては、いわゆる特土法というのですか、特殊土壌地帯災害防除及び振興臨時措置法、こういうことに基づきまして災害防除対策を計画的に推進いたしております。現在は、平成四年度から八年度まで五カ年計画、第九次の事業計画ということで推進させていただきまして、第八次に比べて三三%ほどふやしてはおるわけであります。さらにこれの実施について十分配慮していきたい。山を治めていく治山、河川改修、砂防、そういう特殊土壌といいますか、そういうような地域につきましては、そういった配慮をやっていかなきゃならないと考えております。  今後ともこの運用につきまして、一層現地の状況を十分取り入れた適切な実施というものを進めさせていただきたい、このように考えておるところでございます。

宮路和明自由民主党

○宮路委員 今長官からお話を承ったわけでありますが、それは今までのやってこられたものをただ単にまた繰り返しといいましょうか、それをまたやっていくんだというような御説明であったというふうに思うのですね。それじゃいけないということで防災白書はここまで踏み込んだことを述べておるわけでありますから、法律等の指定を受けたものはわずか五分の一にしかすぎなかった、まさに脆弱な地域において大変な被害が起こっているんだということを、過去のいわば施策を反省してこういうことをちゃんと言っているわけでありますから、もっと踏み込んだ、今後は今までやっていなかったこういうことをやるんだというふうな具体的なものがないと、所信表明で幾らこう言ったって、あるいは防災白書でこう述べても、全く政府当局の取り組む姿勢というものが何ら我々には迫ってこない、こういう思いがするのですが、どうでしょうか。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 特に通常からいろいろな災害対策といいますか、危険な場所に対する対策工事をするといった国土保全的な事業は当然着実に実施しなきゃいかぬわけでございますが、今大臣からも申し上げましたように、何といいましても、いざ災害が起きた場合に人命への被害をなるべく少なくするということが肝要であるというふうに考えておりまして、昨年、関係省庁におきまして土砂災害対策推進連絡会議というものを開きまして申し合わせを行っております。  幾つか項目がございますが、その一つが土砂災害危険箇所の周知徹底ということでございます。これは何といいましても、どこが危険かということが関係住民にわかっておりませんと困るわけでございますので、それを徹底しようということでございます。  それから、大雨予報の精度向上と防災情報の一層の充実活用といったようなことも言っておりまして、時間的、地域的に細分化した大雨予報の精度向上を図る、これは気象庁が担当してやるということになろうかと思います。  それから、局地的な気象観測、災害監視システムの整備及び充実といったようなことも言っております。  それからもう一つは、地域特性を考慮した警戒避難基準の設定といったようなことも検討していこうということにしております。これは、国側で最新の知見に基づきまして警戒避難基準の設定手法を検討する、市町村におきましてはそれに基づきましてその地域ごとに具体的な基準を設定するというようなことでございます。  それから、住民への情報伝達体制の整備でございますとか、避難路、避難場所の周知徹底あるいは安全確保というようなことをそれぞれ具体的な箇所に応じて適切に講ずることによりまして、先ほど申し上げましたように、まず人命の被害を極力少なくしようということで実施していきたいというふうに考えておるところでございます。

宮路和明自由民主党

○宮路委員 今局長の答弁ですと、人命尊重ということなんですが、昨年の鹿児島のあの集中豪雨あるいは台風による災害では百二十人というかつてない大変な犠牲者が出たわけでありまして、そしてその原因は何であるかというとまさに土砂の崩壊に基づく事故であったわけです。シラス土壌は雨を含んだ場合通常の土壌から比べると三倍も崩れやすいという調査研究の結果が出ておるわけですね。  そういったことを踏まえて、さっき大臣もちょっとお触れになりましたが、特土法というのが特殊土壌地帯の災害防除を図るために議員立法によって定められておる。そして、それに基づいて総理大臣が特殊土壌地帯、特土地帯を指定し、そしてまたその地域について災害防除の事業計画というのをつくって、それに基づいて事業を計画的に実施していく、こういうようなシステムになっているわけですね。  ところが、実際国土庁の方からもらったデータを見てみますと、各種ありますところの災害防除の関係事業、それの全国的に展開されているものを当該特土地帯にかかわるものについて機械的に列挙して並べ上げたにすぎない。先ほど事業量の伸びも三割ぐらい伸びておるというお話が長官からございましたけれども、これは全国的な伸びも全く同じでありまして、特殊土壌地帯にわざわざ議員立法でみんながつくったにもかかわらず、それに特別配慮して重点的な事業の配分をやるとか、あるいはまた他の地域では行われてない災害対策をこの特出地帯についてはその特殊性にかんがみて実施するとか、そういう政策的配慮というのはみじんも感じられないというのが現状だと思うんですよ。  ですからその辺、今まではそういうことで済んできたわけでありますが、去年のああした災害に対する深い反省の上に立って、この特土法というものの趣旨といいましょうか、立法の目的というものをこの際しっかりと再認識して、また原点に立ち返ってこれは取り組んでいかなきゃならない、こういうふうに思うんですけれども、その辺はどういうふうに考えておられるか、大臣の所信をちょっとお聞かせいただきたい、お願いいたします。

左藤恵改新国土庁長官

○左藤国務大臣 今お話の特土法、特殊土壌地帯の災害、これも地域的にもかなり広いところが指定されております。そしてまた、土壌の状況もいろいろ条件として違うところも若干あろうと思いますが、今の現段階におきましてはそれを法律のもとで対策を講じているというふうなこともありますので、実際の災害防除対策の推進の中においてそうした地域の特性というようなものも十分配慮しなければならない、私はそういうふうに思います。  一番大切なことは、そういった危険箇所といいますか、そういうようなものを十分、予知もある程度難しいところもあろうかとも思いますけれども、そういうところについての、特に警戒をしなければならない地域に対する対策というものをきめ細かくやっておかなければ大きな被害をもたらすもとになってしまう、こういう心配もございますので、我々はそういった点について、法律は法律、そしてまたいろいろな対策は対策でありますけれども、地域の実情に応じた適切な、着実な対策の実施というものが必要であろう、私はそのように考えます。

宮路和明自由民主党

○宮路委員 どうも期待するような具体的なお答えがいただけないのでありますが、国土審議会の会長は今だれがやっておられますか。国土審議会というものがこの特土地帯の特土法の運用上極めて重要な役割を果たしておるわけですが、その点をちょっとお尋ねします。

秋本敏文国土庁地方振興局長

○秋本政府委員 国土審の特土の委員会会長は、鹿児島県知事の土屋知事でございます。

宮路和明自由民主党

○宮路委員 わかりました。  それでは、国土審議会は最近ではいつ開いて、この災害防除の問題を議論されたことがありますか。

秋本敏文国土庁地方振興局長

○秋本政府委員 最近におきましては、先ほど大臣から平成四年度以降の計画ということでお答えをいたしましたけれども、その計画策定の際ですから、一昨年の十一月であったと思います。  ただ、その後におきまして、昨年、集中豪雨による災害がありましたといったようなことから、私ども国土庁におきましては、関係県で構成されます特殊土壌対策促進協議会というようなものを開催をいたしまして、現地の状況をお伺いする、あるいはまた担当官の現地調査などを行いまして情報交換を行う、そしてそれぞれ現地の実情に即した事業が実施されますように連携を図ってきているところでございます。

宮路和明自由民主党

○宮路委員 秋本局長にお聞きしたいのですが、局長は去年の集中豪雨あるいは台風の災害地をみずから視察をされましたでしょうか。  そして、視察をされたとすれば、どういうような印象を受け、そして特土法の趣旨に沿ってどういうような施策を展開したいというふうな気持ちを抱かれたか、その点をお聞かせいただきたいと思います。

秋本敏文国土庁地方振興局長

○秋本政府委員 私自身は現地を拝見する機会はございませんでしたけれども、ただ、この特土地帯の指定をされておる地域に勤務した経験もございますので、そういったところでの災害の恐ろしさといったことは私どもなりに承知をいたしておるつもりでございます。

宮路和明自由民主党

○宮路委員 いみじくも今のようなことに、やはり特土法というものの立法の趣旨なりあるいはそれに基づく事業の展開なり、そういうものについて国土庁がさっぱりと関心が薄いということをよく物語っておるわけですよね。  大体、特土法の事務のうち災害防除の関係、これは私は防災局が本当はやった方がいいと思うのですよ。地方振興局がなぜやっているのだろうというぐあいに思うのですね。地方振興局だったら災害の仕事なり金とは全然タッチしていない。ですから、局長自身もあれだけの災害地に足を運んで、特土地帯における災害というものがどういうものかについて関心も示さないし、また実際に足を運んで勉強もされない、こういうことだろうと思うのです。  それが如実に今のような今後の対策に向けてのお答えといいますか、それにも反映されている。我々に具体性を持って本当にやっていくんだという政府の気持ちが全然伝わってこない、そこのところがまさに私は問題だと思うのですよ。担当者を呼んで聞いてみても、極端なことを言えば、各省庁がやっている事業の概要をホッチキスでとめている、どうもそんなことをやっているんじゃなかろうかというふうな感触しか私ども受けないわけでありまして、本当に各省庁をリードして防災対策を必死こなって頑張ってやっていくのだという意気込みというものが、所信表明の言葉とは裏腹にさっぱり伝わってこないわけなんですよ。ですから、これじゃせっかくの特土法の立法の趣旨も目的も生かされてこない、こんな気持ちを私は強く抱いておるわけなんです。  長官、私がここで訴えていることはよくおわかりだと思うのですよね。そういう状況なんですよ。担当局長も全然現地は踏んだこともない、そんな状況ですから、これじゃ私はいかぬと思うのですよね。ですから、今後に向けて、本当に防災白書に言っておる、あるいは所信表明に言っておられるこういう気持ちで真摯に政策の展開に取り組んでいただけるか、もう一回改めて長官の決意のほどをお聞きしたいと思います。

左藤恵改新国土庁長官

○左藤国務大臣 平成七年度の予算はことしの八月までに概算要求をしなければなりませんので、この国会が終わりましたらすぐにこの問題に取り組んで、そしてどういった点を重点的に予算の面で、実施いたします方針は変わらなくても内容の充実ということを図るためにはどういう点を強調してやらなければならないかということの、単年度予算そのものにもそういったものが反映できるように、まずそういった点を概算要求の段階から努力をしていきたい、このように考えているところでございます。

宮路和明自由民主党

○宮路委員 長官から平成七年度以降の対策に向けて今力強い御答弁をいただきましたので、私もそのことを力強く受けとめさせていただきまして、次に建設省の方へ質問をさせていただきたいと思います。  最初に、急傾斜地の問題といいますか、がけ崩れの問題なんですが、昨年の集中豪雨や台風によって鹿児島県下もう至るところ大変な急傾斜地あるいはがけ崩れが出たわけであります。ところが、災害復旧事業に取り組む過程で、国の災害復旧事業の採択基準になかなか合致しない。例えば傾斜度が三十度以上でなければならないとか、あるいは高さが十メートル以上でなければならないとか、当然のことなんですが、いろいろと採択基準というのがございまして、その採択基準のハードルが高くて採択されなかったというふうなことが、数多くそういう箇所があるわけであります。  そこで、先ほど来私が申し上げておりますように、シラス土壌の地域といいますものは、雨を含んだ場合は一般の土壌に比べて三倍も崩れやすい、こういうようなこともあるわけでありますから、特殊土壌地帯についてはやはりそれなりのきめ細かなといいましょうか、一般の地域とは異なった特例的な採択基準というものをつくっていかなければいかぬのではないか、こういうふうに思うのですが、それはないのかどうか、建設省にまず急傾斜地についてお尋ねしたいと思います。

大久保駿建設省河川局砂防部砂防課長

○大久保説明員 御説明申し上げます。  昨年の鹿児島の災害でがけ崩れとか土石流とか、事業でいいますと砂防事業、急傾斜地崩壊対策事業にかかわるような災害がたくさん起こっております。特に急傾斜地の事業につきましては、現在傾斜度三十度以上、高さ十メーター以上、それから人家十戸以上のところを一般的な対象として採択をいたしております。ただ、災害が起こりまして人家に一部破損等の影響が出た場合には、高さ十メーターというのを五メーターに下げる等の基準の緩和をいたしております。人家等についても十戸を五戸で採択できるようにというふうにいたしております。  事業の採択に当たりましては、災害の発生状況だとかあるいは保全対象の人口、資産、地形、地質、気象条件、それらを総合的に勘案して行っていくことになるわけでございますけれども、採択基準の緩和につきましては、これらの要素に加えまして、施設の水準や財政状況等幅広い観点から検討をする必要があろうかな、こういうふうに考えております。

宮路和明自由民主党

○宮路委員 災害が発生して、そして人家に危険が迫っておるというような場合には十戸が五戸になるんだというお話のようでありますが、それは全国的にそういう取り扱いがなされておるわけですね。特殊土壌地帯ということでの特段の政策的配慮というのは施されていない。ところが、農地の改良事業について見ますと、この特土法の精神をしっかりと受けとめて、これは国土庁の方からも資料をもらって私も勉強してみたんですが、全国的な一般の事業と比べた場合、採択基準の緩和あるいはまた地方交付税の特別の措置とかあるいは補助率のかさ上げとか、そういったいろいろな手だてが特土地帯だということで講じられておる。  また、治山の事業につきましても、平成六年度から特土地帯については、シラス地帯についてはよりきめ細かな予防対策を、災害が起こったからその復旧をやるんだということだけでなくて、事前にそのシラス地帯については予防治山というものをしっかりときめ細かいものをやらなきゃならないということで、平成六年度から対象戸数を一般の十戸というものを五戸に下げて、そしてきめ細かな予防治山をやっていこうという林地荒廃防止事業というのが平成六年度からシラス地帯についてスタートする、こういうことにもなったわけでありまして、そういったぐあいに、農地あるいは治山の世界では既にそういう対策がスタートしておるわけですね。  ですから、建設省所管の急傾斜地とか砂防の世界でも、やっぱり私は先ほどからも繰り返し申し上げているように、特土法の精神というものを酌んでいただいて、ぜひそうした計らいといいましょうか、配慮を加えていってもらいたい、このように思うんですが、どんなものでしょうか。

大久保駿建設省河川局砂防部砂防課長

○大久保説明員 シラス等の特殊土壌地帯におきましては、急傾斜地崩壊対策事業、特に一般的な後進地域の開発に関する公共事業に係る国の負担割合の特例に関する法律に基づく補助率の引き上げを急傾斜の事業につきましてはシラス地帯に広げているということで、補助率のかさ上げは図られているというふうに理解いたしております。  それから、人家等の採択を、災害が起こったときには十戸を五戸あるいは十メーターを五メーターというふうに下げておりますが、先生御指摘のとおり、シラス地帯での崩壊は起こりやすいということでございますので、こういう制度が活用できるのではないかな、こういうふうに考えているところでございます。  それから、そういう災害を防ぐためには、そういう公共事業とそれから県が単独でやる事業、それから警戒避難等のソフト対策、そういうものを組み合わせてやっていく必要があると考えておりまして、特にシラス地域を抱える鹿児島県等ではそういう事業を重点的に実施していきたい、こういうふうに考えております。

宮路和明自由民主党

○宮路委員 今、後進地域の開発に関する公共事業に係る国の負担割合の特例に関する法律に基づく補助のかさ上げ、その話があったわけでありますが、それは各種の事業について、いろいろな地域、全国的に後進地域であれば負担割合の特例というのが実施されているわけでありまして、その一つに先ほどの急傾斜地のシラス地域対策があるということであって、建設省所管の防災の事業関係を、採択基準を緩和するとかいうようなことをしてシラス地域対策を特にやっていこう、そういう配慮というのは私はないと思うのですよ、先ほど申し上げた農地あるいは林地の場合と違って。ですから、運用上いろいろやるという今のお話のようでありますが、制度的にもっと本腰を入れて検討を加えていただいて適切な対策をぜひ打ってもらいたい、私はこのように要望しておきたいと思います。  それから、次は河川の問題なんですが、河川についても同様でありまして、建設省の方もよく御存じだと思いますが、国道三号線の鹿児島市の小山田というところで、国道三号が百メートルぐらいにわたって完全に崩落してしまったということが、去年の災害、集中豪雨でありました。防災局長なんかも見ていただいたところなんですが、これも川がはんらんして、その川の水によって隣の農地が全部浸食され、そしてまた国道の道路の底があらわれるといったことで、国道が百メートルにわたって陥没したというか、崩落してしまったのですね。これもやはりシラス土壌であるがゆえに非常にもろいから水によってこういうような惨めな状況になってしまった。そういうところが随所にあるわけです。大体、山間部へ行けば行くほど川に沿って道路も走っておるわけでありまして、その川の水がはんらんすると今のような道路そのものもやられてしまう、こういうことなんですね。  ですから、河川についても非常に整備がおくれている地域でありますから、その特殊土壌ということを十分念頭に置いて河川の整備といいますか、改良、改修といいますか、これもやってもらわないと、全くまた同じような事態を繰り返すに違いない、こう思うわけでありまして、河川改修の重要性を私も昨年の災対でも指摘をさせてもらいましたが、重ねてこの特土地域における河川の改修については、先ほど国土庁長官も、どういうぐあいに土砂の災害対策をやっていくか来年度予算に向けて鋭意知恵を絞っていきたい、こういうお話でありましたので、建設省においてもその点ひとつぜひ取り組んでいただきたい、このように要望をしておきたいと思います。  もう時間がないものですから、最後の質問に移らしていただきたいと思いますが、これは道路の災害復旧事業の場合なんですけれども、昨年の鹿児島における集中豪雨、台風による災害によって道路の決壊した箇所といいますか、道路の改修をやらなければならない箇所というのが、何と県下で八千カ所ぐらいのものが出た。そこで、この道路の復旧こそ何といっても地域住民の生活の立ち直りのためには一番緊急を要する課題であるわけですから、とにかく道路の復旧をやらなきゃならないということで、みんな、役所も、そしてまた建設業者も、それこそ不眠不休といいますか、土、日も返上して取り組んだわけでありますけれども、それでもまだ追いつかない。  ところが一方、そういう状況の中で、通常予算による道路改良事業を行っているところも結構見られるわけでありまして、地元の皆さんからは、災害復旧をなぜ優先しないで通常予算による道路の改良工事もやらなきゃならぬのかというような、そういう不満の声というか、そういうのが結構あったんですね。それで聞いてみると、通常予算の執行の方もちゃんとやっておかないと、次年度以降のまた予算の確保にもいろいろと差しさわりが出てくるんじゃないかという心配も先立って、災害復旧に全力投球もできずに通常予算の執行の方も取り組まなきゃならない、こんな事態が見られるということなんです。  そこで、ああいった異常な場合は、通常予算の執行というものも繰り延べといいますか、そういうものも含めて弾力的にやって、まずは災害復旧なんだ、道路の災害復旧を早くやるんだというふうなことをやってもらう必要というのがあるんじゃないかということを私は痛切に感じたわけでありますが、そういったことについてはどういうぐあいに配慮して地方の方をあるいは業界を指導しておられるのか、その点をお伺いしたいと思います。

山田直重建設省道路局地方道課長

○山田(直)説明員 御説明申し上げます。  ただいま先生の御指摘のように、平成五年八月六日の豪雨では、鹿児島県を中心に、高速自動車国道を初めといたしまして幹線道路が各地方で被害を受けました。県道以上の道路で全面通行どめの措置をとった箇所は延べ六十カ所に及んでおります。また、九月三日から四日にかけて台風十三号が来たわけでありますが、鹿児島県、大分県を中心に、全国的に大きな被害を生じました。県道以上の道路では、全面通行どめをとった箇所が全国で六百カ所ございまして、このうち鹿児島県では八十カ所と、かなりの部分鹿児島県で被害をこうむっております。それで、きょう現在、平成六年六月二十日でございますけれども、鹿児島県内の平成五年八月豪雨及び台風十三号による道路の通行どめ箇所は、現在県道で四カ所ございます。  これらの通行どめ箇所につきましては、災害復旧を急いだわけでございますけれども、用地交渉とか工法検討等に時間を要しまして開通がおくれているということでございますが、現在、鹿児島県におきまして鋭意復旧工事に努めており、この 夏以降逐次開通の予定というふうに報告を受けております。  ただいま先生御指摘がありました、通常事業の執行のために本格的に災害復旧工事ができないという御指摘でございますが、特に昨年度は三次にわたって補正予算があったわけでございまして、この予算と災害復旧工事との競合が懸念されたわけでございますが、通常事業につきましては、災害復旧工事を重点的に行うということで、翌債とか繰り越しの手続について弾力的に運用するよう県の方に指導してまいったところでございます。  例えば、鹿児島県の平成五年度の県道の工事では、全体の約二七%について翌債ないし繰り越しの手続がとられております。これはもちろん、平成四年度の翌債、繰り越しの手続よりはるかに多いウエートでございます。  いずれにいたしましても、災害復旧工事、通常事業ともに限られた体制の中で早期の執行が求められておりますので、事業の促進について引き続き今後とも都道府県を指導していきたい、こういうふうに考えておる所存でございます。

宮路和明自由民主党

○宮路委員 もう時間がなくなったわけでありますが、そういうぐあいに建設省の方では、まずは災害復旧をとにかく急げというふうなことで一般的には指導もしておられるかと思うんですが、ああいう異常な状況になってまいりますと、その点をさらに徹底してやっていただくようなことがないと、どうしてもやはり地元では、末端では、一般の公共事業もちゃんとやっておかないと来年度以降予算がもらえないんじゃないかというふうな、そういう心配があって、役所の方も組織が、一般の事業をやるところと災害をやるところと事業の担当も違いますから、そうすると、それぞれが自分のところの事業を一生懸命やってもらいたいというようなことで、やはりハッパもかける、号令もかかるというふうなところもなきにしもあらずであります。ですから、どうかさらにその点に留意していただいて、現地の指導に今後ひとつ万全を期していただきたい、このことを強く要望させていただきまして、私の質問を終えさせていただきます。  どうもありがとうございました。

池端清一日本社会党・護憲民主連合

○池端委員長 松下忠洋君。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 鹿児島二区から出てきております松下忠洋と申します。四十分時間をいただきましたので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。  お尋ねする項目は六つに絞ってきております。  一つは、あした閣議で報告があり、決定され、国会報告が予定されています防災白書の中身について幾つかお尋ねしたいと思います。  もう一つは、地震対策についてお尋ねを申し上げます。これは、新潟地震発生以来三十年ということでございまして、その後の地震対策についてお聞きしたい、こう思っております。  三つ目が、雲仙対策についてお聞きしたい。それに関連いたしまして、全国の活火山対策についてどのように取り組んでいるかのお話をお聞きしたいと思っております。  四つ目が九州の風倒木災害、特に熊本県、大分県を襲いました風台風による風倒木災害のその後の対応についてお聞きしたいと思っております。  五つ目が鹿児島災害についてでございまして、全般的にソフト、ハード含めてどのように進んでいるかということの状況をお聞きしたいと思います。  六つ目は、その鹿児島災害に関連いたしまして、JRの列車の運転手の人が、多数の人命を救助された後亡くなられましたけれども、その後のいろんな労務災害に関連する救援措置というものがきちっとなされているかどうかということをお尋ねしたい。この六つについてお尋ねしたいと思います。簡明にお答えいただきたい、お願いを申し上げます。  防災白書の内容についてでございます。あす二十一日閣議決定、国会報告と聞いておりますけれども、防災白書の内容について、どのような視点でまとめておられるのか。  昨年、冷害それから地震、これは奥尻ですけれども、それから鹿児島の災害、そしてまた打ち続く、継続している雲仙・普賢岳の災害、それから九州の風倒木災害、そしてまた、宮路委員からお話ありました特殊土壌地帯における災害等ございますが、そういう頻発する災害を受けて、どのような視点でまとめようとしておられるのか。後追い、後追いだけの対策の報告になってもらっては困るというふうに考えておりますし、そういう災害を予知する、予測する、予防する、そのためのいろんなソフトな問題にどう対応しようとしておられるのか。  特に、雲仙に関連したハザードマップの問題なんかもございますし、それからまた避難の問題も地震などについてございますし、それから今度は、五月に横浜で「国際防災の十年」ということで国際大会が開かれましたけれども、その中でどのような決意をされて日本の災害への対応に生かそうとしておられるのか、そういうことをお聞きしたいと思っております。国土庁長官。

左藤恵改新国土庁長官

○左藤国務大臣 防災白書のことに関連しまして、基本的な考え方というのを私から御説明させていただきたいと思います。災害から国土を守っていく、国民の特に生命財産というものを守ることが国の基本的な責務であるということは申し上げるまでもありません。政府として、災害対策基本法それから防災基本計画、こういったものに基づき、防災に関します科学技術の研究、災害予防、国土保全事業の事前対策及び災害応急対策、災害復旧事業と各般にわたります災害対策をこれから推進していく、こういう基本的な考え方のもとで、特に災害の対策につきましては、事前対策はやはり被害を最小限にとどめるという意味で大変重要なものであるということをまず認識いたしております。  それから、防災白書におきましても、こういった基本認識に基づきまして各般の事前対策の推進について述べておりますが、今後とも災害の被害を最小限にとどめるようにその事前対策の充実に努めていきたい、これが今回防災白書で述べました基本的な考え方でございます。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 これは防災局長にお尋ねいたしますけれども、防災白書のことを今大臣からお話を伺いましたけれども、昨年の防災白書、それからその前年の防災白書と比較して、最近の災害に関連してどこをどう中身を、視点を変えて解説されようとしておられるのか、どこがどう変わったのか、その辺をちょっとお聞かせいただきたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 まずは、昨年は非常に災害が多かったわけでございまして、継続しております雲仙、それから鹿児島の豪雨災害、北海道の南西沖といった大きな災害が起きたわけでございますので、ことしの白書におきましては、そういった主要な災害についての対策等について章を立てて記述をしておるところでございます。一昨年につきましては、平成四年は御承知のように災害が非常に少なかったわけでございますので、章を立てて具体的な災害について記述するということはいたしておりませんでしたが、ことしの白書についてはそういうことをいたしております。  それからもう一つ、最近の課題として、いろいろこれから議論を深めていく必要があると思われる項目について三点ばかり記述をしてございます。  その一つは、在日外国人に対する防災対策ということでございます。  我が国に来日あるいは滞在する外国人はふえておりますけれども、多くの方が日本語がよくわからない、あるいは地理にふなれであるということで、そういった方々も日本が非常に災害が多いところだという認識はあるようでございまして、そういったことから防災に関する情報のニーズは非常に高いわけでございますが、現時点では十分な対策がとられていないというところから、災害弱者といったような存在になるという懸念があるわけでございます。  そういったことから、在日外国人に対して、防災教育あるいは訓練といったようなことを今後積極的に講じていく必要があるだろうというふうに考えておるわけでございまして、そういったことを地方公共団体において具体的な取り組みをしていただく必要があるわけでございますが、国においても、そういった地方公共団体の取り組みにつきまして、マニュアルを作成する等のことによりまして支援をしていきたいというふうに考えておるわけでございます。  それから、災害時のボランティア活動につきましても記述をいたしております。  従来、我が国におきましては、災害時のボランティア活動というのが必ずしも活発ではなかったようでございますが、昨年の北海道南西沖地震あるいは鹿児島豪雨災害におきましても、かなりのボランティア活動が見られております。そういったことから、今後とも、災害が発生した場合に適切なボランティア活動というものが必要である、あるいは積極的に育てていく必要があるのではないかというふうに考えておるところでございます。そういったことから、平時からある程度の組織化、訓練化といったようなこと、それから、実際に災害が生じた場合に現地で活動する場合のボランティア活動相互間の調整といったようなことも必要になるのではないかというようなことでございます。  それから、国際的な防災協力の関係でございますが、御承知のように、世界各国、特に発展途上国におきましては、非常な災害による被害が起きておるわけでございます。そういったことから、国連におきましては、一九九〇年代を「国際防災の十年」ということで活動をいたしておりますが、それに対応するために、平成元年には内閣総理大臣を本部長とする「国際防災の十年」の推進本部を国土庁に設置して対応しているところでございます。  特にことしは、今申し上げました「国際防災の十年」の中間年でございまして、これまでの活動の総括あるいは今後の活動の方向を見定めようということで、「災害の少ない二十一世紀にむけて」ということをテーマに、本年五月、横浜市におきまして「国際防災の十年」の世界会議が国連主催で開催をされたところでございます。  そういったことを含めた記述をいたしているところでございます。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 三月に池端委員長を初めとして欧米の災害地を現地視察してまいりました。その際に、ジュネーブの国連の災害対策本部、今ちょっと忘れましたけれども名前を変えておりますけれども、そこの局長、所長さんにもお会いして要望を申し上げてきたのですけれども、この国際の協力に関連してこういう大きな防災の国際会議を開くことは大変結構で、それが国際社会における日本の役割をアピールしたり、そしてまたその中で日本の技術をきっちりと説明していく大きな機会にはなるだろうけれども、私は、もう一つ日本の国際の防災協力に欠けているものがあるとそこではっきり申し上げたことがございます。  それは、世界で災害が起こったときに、お金がないから助けてくれといって日本にすぐ資金の援助を申し出てくる、そしてまたどこかであったら頼むと言ってくる、そして終わったら、ありがとう、日本、大変感謝しています、そういう話ばかりを聞く。そうでなくて、国連の災害本部の中枢にきちっとした人間を、日本人を入れてほしい。日本は防災の専門家として技術の高い人たちがたくさんいるわけですから、中枢に入れてほしい。例えば、あなたがやめてあなたのかわりに日本から人を送りたい、そういうことを申し上げてきたのですけれども、そういう防災の国連の機関の中にきちっとした技術を持った人を中枢に送り込むというようなことの努力をしていただきたいと思いますけれども、それについて防災局長、一言。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 今後とも、今先生おっしゃられましたようなことに前向きに取り組んでいきたいと思っておりますが、そちらに私どもの、先生が行かれたときもあるいはお目にかからしていただいたかと思いますが、西川君という職員を派遣をいたしております。ただ、国連の職員としての身分ではないわけでございますので、今先生おっしゃいましたように、そういったことも、定員その他非常に厳しい中ではございますけれども、前向きに検討していきたいというふうに考えておるところでございます。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 ただ単に国連に置いているだけじゃなくて、あれは国際協力事業団の日本の金で行っているのですよ。それでまた国連の拠出金を多額に出しているのですよ。若い人たちが行って勉強するのはいいのですけれども、そういう手足となって動く人じゃなくて、真ん中のおさまるところに、そのコアのところに入れてほしいと言っているわけです。そのことをきちっとこれからも努力をし続けていただきたい、これはお願いをしておきます。お金が欲しいときだけ頼むと言ってくる、そして手足だけで、よくやってくれてありがとうと言ってあいさつしてお礼するくらいのようなことだったら、おもしろくないですよ。そういうコアのところに入るような努力をしてもらいたい、そういうお願いをしておきます。  それから、地震対策についてお尋ね申し上げます。  新潟地震から三十年たちました。あのときに、昭和三十九年でございましたけれども、大変なショックを国内に与えたわけでございます。橋が壊れる、液状化、クイックサンドという言葉が乱れ飛びましたし、また石油、ガス、軟弱地盤に対するいろいろな施設の問題、高い建物の対応策、そしてその後各地域にできました原子力発電所、私の生まれ故郷の鹿児島の川内にも原発がございますけれども、そういう新しいものがその後どんどんできてきている。三十年前のそのときの地震に対応する対策と、今三十年たって、どこをどう改善して国土の保全に、生命と財産を守り、そしてまた生活の安定を守ろうとしておられるのか、そこを、根本のところを国土庁長官にお伺いしたいと思いますけれども。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 新潟地震からちょうど三十年たちまして、現地では記念式典、フォーラム等が先日行われまして、私もちょっと出席させていただいたところでございます。  今お尋ねの新潟地震の経験を踏まえまして、まずは地盤の液状化ということが問題になりまして、これによりまして昭和大橋の落橋あるいはアパートの倒壊、石油タンクの火災等の被害が発生しております。この地震の経験を踏まえまして液状化対策についても本格的な研究が始められまして、施設の特性に応じた設計指針等が定められ、地盤改良あるいは基礎ぐいを打つ等の対策が推進されているところでございます。  それから、道路橋につきましても各種の研究が進められまして、液状化の判定方法でございますとか、落橋防止構造等の規定を取り入れた道路橋の耐震設計指針を制定したところでございます。  それから、石油タンクの火災等を踏まえまして消防法等が改正されまして、タンクの構造の基準等危険物施設に関する防災上必要な技術上の基準等が整備されたところでございます。  このように新潟地震を契機に各種の地震対策が強化されましたが、今後とも関係省庁と密接な連絡を図りまして、地震対策の一層の推進を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 この数年の農業のいろいろな冷害だとか特殊土壌地帯における災害等で、あるいは雲仙・普賢岳等の災害で、ともすれば地震に対する国民の関心が薄れがちになったり、また、奥尻という大きな災害がありながらもうすぐ忘れてしまうような国民性が残念でなりませんけれども、この地震対策というのは極めて大切でありまして、これは特に首都、非常に人口稠密の地帯に地震が来た場合の対応というのをしっかり考えていかなければならぬ、このように思っておるわけでございます。  自治省にお尋ねいたしますけれども、この地震対策についての対応を、各それぞれの地域の防災計画、先端までの、それぞれの市町村までの防災計画の中にどのようなふうに組み込んでやっておられるのか。今言われた三十年前と三十年後、いろいろな技術の進歩、そして施設の非常に高度化された配置、そういうものを配慮されてどのようなふうに指導して、どういうふうに実際の現地で生かそうとしておられるのか、具体的に教えていただきたいと思います。

今井康容消防庁防災課長

○今井説明員 消防庁防災課長の今井でございますが、ただいまの質問についてお答えを申し上げます。  大地震の発生時の対策といたしまして、災害情報等の収集、伝達並びに国と地方公共団体間の連絡を行うということがポイントでございまして、地域防災計画におきます。その中で、震災に関する計画を特にその災害の特性にかんがみまして抜き出すというような形で、別の章立てでありますとかあるいは別の編立てでありますとか、そういう形で抜き出すように指導をしております。  実は、今手元に具体的に何団体がどうなっておるかという資料を持っておりませんので申し上げられませんが、いずれにいたしましても、この災害の特性にかんがみまして、特に地震に関して必要な計画を抜き出して整備するよう引き続き指導してまいりたい、かように考えております。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 昨年、奥尻島で大きな津波を伴う地震災害がございましたけれども、その結果を受けて消防庁は、地域防災計画書に地震の項目をどう御指導して、具体的にどのようなふうに指導されましたか、ちょっと教えてください。今あなたの知っている範囲で結構ですけれども。

今井康容消防庁防災課長

○今井説明員 昨年の南西沖の地震を踏まえまして、昨年の年末ぐらいでありましょうか、この地震に対して、特に避難警戒態勢の整備等が必要でございますので、そうした点、またもう一つ、災害が発生をしましたときに一番大切なことはこの避難のことでございますので、あらかじめ市町村防災行政無線等の整備を行い、必要なときにはその防災行政無線で住民の方々に避難誘導するという態勢の整備を特に進めるよう指導をしてまいったつもりでございます。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 災害が起こった当初の興奮状態の中でいろいろな指導をされるのではなくて、終わってから今度はきちっと、災害の復興を見ながらそういうものを、次の災害に備えるような地域防災計画書をきめ細かく指導してきちっと書かせるということをしていってください。そうでないと、また何年かたって全国一斉にやりますからそのときにやりますといってもできないのですよ。その都度きちっと市町村に指導していくと、それが広がっていきますから、そういうきめ細かな対応を忘れないようにしていただきたい、お願いをしておきます。  通産省と気象庁にお尋ねしたいと思いますけれども、石油とかガス、それから原子力発電所といった新しい、高度のいろいろな施設ができてきておりまして、それが軟弱地盤の上に建っている、あるいは液状化現象を起こしてそういうものが倒壊して火災になるというようなことがありますし、また、その後原子力発電所という非常に高度な技術を要するそういうハイテクの施設もできておりますけれども、そういうものに対してどのようなふうに安全対策をしておられるのか。  また、特に地震に対して、原子力発電所に対してどのような対応をしておられるのか。これは私の住んでいるところもそうですから、そこに地震計がないといって今大騒ぎしておりますけれども、その辺のお話を、基本的にどう三十年前と今と変えられたのか、そこを教えていただきたいと思います。

長岡憲宗資源エネルギー庁石油部備蓄課長

○長岡説明員 資源エネルギー庁の備蓄課長でございます。石油備蓄について申し上げます。  国家備蓄原油を貯蔵しております国家石油備蓄基地の建設は、いずれも昭和五十年代半ば以降と新しく、その貯蔵施設につきましては、御指摘の新潟地震等の経験を踏まえた新しい基準に基づきまして耐震設計がなされてございます。このようなことから、昨年七月の北海道南西沖地震の際にも、震源地に近い苫小牧東部石油備蓄基地、秋田石油備蓄基地等において漏油等の被害は発生をいたしておりません。  いずれにいたしましても、資源エネルギー庁といたしましても、国家石油備蓄基地の安全防災対策につきましては今後とも万全を期してまいりたいと思っております。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 気象庁、見えておりますか、それから通産省も一緒にまだ聞いてもらいたいと思いますけれども、では気象庁、ちょっとお答えをお願いします。

森良夫運輸省運輸政策局技術安全課長

○森説明員 今の地震につきまして、ちょっと運輸省の取り組み方を御説明申し上げたいと思います。  まず、予報、監視面につきましては、気象庁で全国的な地震観測を行っておりまして、津波予報、地震情報等防災上必要な情報を提供しておるところでございます。このため、地震活動等総合監視システムに加えまして、津波地震早期検知網の整備等の充実を図ってまいってきております。  また、鉄道災害の予防のための落橋防止対策、それと路盤強化対策、それから早期地震検知警報システム、こういう開発に関する施策を実施してまいってきておるところでございます。  さらに、港湾におきましては、大規模な地震が発生した場合に、海路による緊急物資の輸送、それから被害者の海上避難輸送、そういうものを確保するために、先ほどちょっと液状化の話も出ましたが、耐震性を強化した岸壁等の整備、地盤の液状化防止のための改良工事、それからさらに、津波対策といたしまして海岸保全施設の整備等に取り組んでまいってきておるところでございます。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 原子力発電所についてもう一度念を押してお聞きいたします。  私のところにも川内の原発があるのですけれども、地震観測施設がないのです。発電所そのものは自分で持っておられますけれども、国としてきちっとした観測するものがないのですよ。そして、一定の地域をメッシュで区切って、どこにあるからそこにある、そこのある地域に、これは阿久根ということですけれども、そこにあるから川内はメッシュから外れて次の場所に行く、こうなるのですね。そういう原子力発電所に対しては、通常の普通の何キロメートルのメッシュに入れて地震計なり観測施設を置くというようなことではなくて、もっとその場所に対応してそれだけの地震に対する安全性が求められておるわけですから、そういうものをきちっと観測する施設をやっておくべきじゃないかと思うのですけれども、気象庁、済みません、もう一度お話をお聞かせください。

佐々木宜彦資源エネルギー庁公益事業部技術課長

○佐々木説明員 御説明いたします。  原子力発電所の耐震設計につきましては、非常に高度化いたしておりますし、また安全審査も行われておりますし、電気事業者には地震時の測定も義務づけをしておるところでございます。  今先生お話しの原子力発電所外の、外からの監視につきましては、私の所掌外でございますので今お答えできませんけれども、恐らく科学技術庁の方になられるかと思いますが、それで御答弁とさせていただきます。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 ここでお答えできないとすれば、また後でお聞きしますけれども、施設の中に入って自分たちで持っておりますと、それは市民にはわからないのですね。ですから、市民にもわかつて、この地域でこういう地震があったということが、原子力発電所があるところで観測されたデータを国としてきちっと公表して発表してもらうようなことをしていただきたいというお願いがございまして、これは追ってまた別の機会にお話ししますけれども、そういうことでございますから、よろしくお願いしたいと思います。  建設省、三十年前の新潟地震で橋梁、それから河川、堤防なんかも含めてですけれども、根幹的な施設が大きな被害を受けて、道路交通上も含めてその復旧に長期の時間がかかるということになりましたけれども、具体的にどのような基準を変えて、どのようなふうに指導をされてこられたのか、お聞かせいただきたいと思うのですが。

脇雅史建設省道路局国道第二課長

○脇説明員 我が国の道路橋につきましては、関東大震災等の経験を生かしながら、耐震設計の技術基準を定め、震災対策に万全を期しているところでございます。  昭和三十九年の新潟地震におきましては、砂質地盤で液状化現象が発生し、橋脚等で大きな変位が生じたわけでございます。さらに、この変位により昭和大橋などでは橋脚がけたが外れ、落橋する被害が生じたところでございまして、こういった被害を教訓に、液状化対策につきましては、昭和四十六年に液状化に対する技術基準を定め、必要な措置を講じてきているところでございます。さらに、落橋対策といたしましては、万が一橋脚等に変位が生じてもけたの落下等が生じないように、落橋防止対策を実施してきたところでございます。  また、既設の橋梁につきまして、昭和四十六年以降、震災点検を実施し、その結果に基づいて補強等を進め、必要な耐震性を確保してきたところでございます。

山田俊郎建設省河川局治水課長

○山田(俊)説明員 河川堤防についてですが、軟弱な沖積地盤上あるいは地下水が高くて、かつ緩い砂地盤上の堤防を中心に、背後地の状況を勘案しながら、必要に応じた地震対策を進めております。  例えば国管理河川におきましては、東京の荒川等におきまして地盤改良等の地震対策、さらには高規格堤防、いわゆるスーパー堤防事業等を進めておるところでございますし、また、都道府県管理の河川につきましても、特に耐震対策が必要な河川を対象に、昭和四十六年度から耐震対策河川事業ということで、東京都、静岡県、大阪府におきまして耐震補強等を行っております。  今後とも適切な堤防強化対策を実施してまいるつもりでございます。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 河川堤防などについては、これは土を盛ってつくり上げていくわけですから、地震に対応するのは非常に難しいでしょうけれども、技術の開発をして安全な河川施設の建設に力を尽くしていただきたい、そういうふうにお願いしておきます。海岸の防潮堤も含めて、建設省の方にもしっかりと対応をお願いしたいというふうにお願いを申し上げておきます。  奥尻島についてちょっとお聞きしたいと思いますが、その後、あそこの復興状態はどのようなふうになっているのでしょうか。特に津波、大きな津波で亡くなられて、まだ行方不明の方もおられると聞いておりますけれども、その後、どのようなふうに復興が進んでいるのか、お聞かせいただきたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 まず住宅対策でございますが、当面の応急対策として奥尻町内に仮設住宅三百三十戸を建設いたしました。一方、恒久対策といたしまして災害公営住宅五十二戸の建設が完了しておるところでございます。それから道路、港湾、漁港等、被災施設の復旧事業にも着手しておりまして、道路につきましては不通箇所が一カ所のみとなるなど、順調にその機能が回復しておるところでございます。  それから、激甚災害の指定によりまして、天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置の特例でございますとか、共同利用小型漁船の建造費の補助、公共土木施設、災害復旧事業等の財政援助等の特別措置を実施しておるところでございます。  それから、特に被害が甚大でありました青苗地区等では、低地部に防潮堤を建設するとともに、盛り土を行って住宅用地を確保する、あるいはそれ以外にも高台にも住宅団地を建設して住民が移転することを骨格とした計画づくりが地元で調整が進んでおるわけでございますが、政府といたしましても、その推進に必要な支援、指導等を行っていきたいというふうに考えておるところでございます。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 津波について、奥尻島で災害の前と、災害が起こってそして復興計画を組み立てられた、今途上にあるわけですけれども、津波に対する対応、今防潮堤の話はされましたけれども、警戒避難、そしてそれを予知する、予測していく、そういう観測施設というものは何かつくられて対応しておられるのでしょうか。

栗原隆治気象庁地震火山部地震火山業務課長

○栗原説明員 御説明申し上げます。  気象庁では、昨年の北海道南西沖地震津波災害にかんがみまして、平成五年度の第二次補正予算で津波地震早期検知網というシステムを整備いたしました。今までよりもより迅速な津波予報を発表するということで、今後も迅速な津波予報の発表に努めてまいる所存でございます。   以上でございます。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 災害後のきっちりときめ細かな対応を先ほど自治省にもお願いいたしました。災害が起こった後に再度災害が起こらないような対応をソフト、ハード両面にわたって、その都度その都度その場ですぐわかるように的確な指導をしていただきたい、こういうお願いをしておきます。そして、地元の人たちが安心して、次の災害におびえることなくやっていけるようなことをしていただきたいというふうに思います。雲仙対策についてお聞きいたします。  これは地震対策についても一緒でございますけれども、生活再建者に対してどのような対応をしていこうとしておられるのか、雲仙・普賢対策について、全体の考え方をお教えいただきたい、そう思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 被災者の生活支援対策でございますが、被災者の個人の生活再建を支援するために、死亡された場合の五百万円の災害弔慰金等の支給でございますとか、貸付限度額三百五十万円の災害援護資金の貸し付け、それから収入の途絶えた長期避難者に対する食事供与事業でございますとか、貸付限度額百万円での県の基金からの利子補給による実質無利子の生活安定再建資金の貸し付け等の対策を講じております。  それから、公営住宅の建設も進めておりまして、約八百戸の建設が済んでおります。それから、約二百区画の宅地供給をするということになっております。それから、これは県及び市、町の基金からでございますが、一戸当たり定額五百五十万円を住宅再建時の助成としてされているということでございます。  それから、中小企業者、農林漁業者への低利融資、それから、これに対する県の基金からの利子補給、さらには、事業を再開する際の一世帯当たり五十万円の助成、職業紹介、雇用調整助成金の支給等の生業支援対策を広範に実施しているところでございます。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 ハードの対策につきましてはいろいろな場面でお聞きしておりますので、この場ではもうお聞きしませんけれども、この雲仙・普賢対策に関連して、全国の活火山に対してどのような対応をしておられるのか。特に火砕流や火山泥流に対するそういうハザードマップ、そして逃げる場所、そういったようなこと。  そしてもう一つは、こういういろいろな多くの省庁がかかわってくる災害対策に対して、一体だれがその司令塔になっているのかという、その全体を統括する仕組み、その辺をどのようにしておられるのかをひとつ教えていただきたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 全国の活火山につきましては、従来から災害対策基本法、それから活動火山対策特別措置法等の災害関係法令に基づきまして、火山災害対策を実施しているところでございます。  具体的には、先ほどもちょっと話が出ておりましたが、地方公共団体が情報の伝達、警戒避難措置等を盛り込んだ地域防災計画を定めております。この計画の中には、公共団体だけではなくて、国の機関等が所在する場合には、そういった機関が災害時にどういう役割を果たすべきかということを所要の調整の上、地域防災計画には書き込まれておるところでございます。  そういった計画あるいは対策をやっているわけでございますが、それをより有効に行い得るようにするために、ハザードマップの整備というものを進めております。国土庁におきましては、平成五年度から、特に活動が活発な火山についてこれを緊急に整備するように予算措置をしたところでございます。平成五年度につきましては、北海道の樽前山、それから伊豆大島、三宅島、桜島について実施をしようというふうに考えておるところでございます。  それから、今後、「活動的で特に重点的に観測研究を行うべき火山」というものとして、測地学審議会において十三の火山を定めております。その十三火山につきまして、伊豆東部火山群は海の中が主でございますので適切でございませんが、それ以外のものについてはハザードマップを逐次つくっていきたいというふうに考えておるところでございます。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 建設省も国土地理院も農林水産省も絡んでおりますけれども、関係省庁、知恵を絞って対応策を、特に予知、予測についてぜひやっていただきたい、そういうお願いをしておきます。  もう一つだけ、雲仙についてお聞きします。  それは十九日の西日本新聞でございます。「買収総額は五十億円」、こういうふうに書いておりますけれども、用地買収の単価の決め方をどのように考えておられるのか。いろいろな閣議の了解事項があると聞いておりまして、現状でしか買わないのだという原則があると言っておられますけれども、それでは余りにもかわいそうな気がします。もとの美しい田んぼや畑の状態のことを勘案しながら、きちっとした提示をしておられるのかどうか、その辺のことを簡単に。

大久保駿建設省河川局砂防部砂防課長

○大久保説明員 先生御指摘のとおり、公共用地の取得に伴う損失補償基準に基づきまして算定をいたしております。これは、例えば雲仙の場合ですと、被災地の被災前の標準的な使用状況を前提にいたしまして、今後の土地利用計画の動向あるいは地域復旧の時期、今後の災害の見通し、地盤、地質等の土地価格形成上の諸要素を総合的に勘案して算定いたしております。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 被災者の今後の生活の設計にもかかわってくることでございますので、十分に話を聞いて、お互いが納得するような解決の仕方に努力をしていただきたい、そういうお願いをしておきます。  鹿児島災害についてお尋ねいたします。  浜田秀美さんというJRの運転士をしておられた方が、去年の八月の豪雨災害の後、亡くなられました。豪雨中に山崩れが起こって、列車に閉じ込められた多くの人たちの人命が、運転士たちの指示で救われました。そのときの精神的なショックと過労で、それからしばらくして亡くなられたわけでございます。その方に対するその後の対応、救済措置、いろいろなお願いをしてあるはずですけれども、どのようにしておられるのか、きちっと教えていただきたいと思います。

加治原修労働省労働基準局補償課職業病認定対策室長

○加治原説明員 お答えいたします。  浜田秀美さんに係る労災請求につきましては、先生御指摘のとおり、昨年十月に請求を受けましてから時間がたっておるわけでございますけれども、私どもといたしましては、水害当時の状況であるとか、あるいは水害後の浜田さんの健康状態であるとかいろいろなことにつきまして資料を収集する、あるいは関係者から事情をお聞きするなど努めましたほか、医学的な問題につきまして専門の医師の御意見などを伺うなど、調査検討を進めたわけでございますが、現在のところ、既にほぼ調査検討を終了いたしておりまして、あと、細部の事務手続を進めている段階でございます。私どもといたしましては、できるだけ早く決定の通知が出せるように努力していきたいと思っております。

松下忠洋自由民主党・自由国民会議

○松下委員 時間もなくなってまいりましたので終わりにしたいと思いますけれども、私、きのう鹿児島に行って、現地の局長さんや所長さんにも会ってお話をして、お願いをしてまいりましたけれども、亡くなられたのが八月なのですよ。もう九、十、十一、十二、一、二、三、四、五、六月なのですね。少しというよりもまったらかし過ぎじゃないですかということを申し上げておきます。最後、きちっとそういうことはやってください。  そして、あとはこれはお礼とお願いでございますけれども、鹿児島災害については、私きのう、おとといと二日間、現地のその後の復旧状況を見てまいりました。大変よくやっていただいておりますけれども、地域によって非常に差がございます。  用地買収がなかなか進まないところもあるのでしょうし、また農地で、これは調べてみましたら作付が、田んぼに苗を植えるのがもう八三%ぐらいはできるというふうに聞いて安心しておりますけれども、場所によっては、吉田町だとかそういうところはまだほとんど田んぼがそのままで、今災害復旧中だということがありますから、これは早く対応をしていただきたいということと、九州の風倒木災害、これも大変な災害でございましたけれども、その対応を各省庁連携をとって進めていただきたいというお願いをして、終わりにさせていただきます。  ありがとうございました。

池端清一日本社会党・護憲民主連合

○池端委員長 初村謙一郎君。

初村謙一郎改新

○初村委員 改新の初村謙一郎でございます。  他の改新の先生方に御理解をいただきまして質問の機会をいただきましたことをまず御礼を申し上げたいと思いますが、冒頭に長官の方にお聞きをしたいと思います。  雲仙・普賢岳災害、そしてまた昨年起こりました鹿児島の水害、また北海道南西沖地震。ある面では雲仙がもう四年目に入ったというふうな長期の災害である。それから奥尻の災害につきましても、復旧に対しては本当に壊滅的な状況であるというふうなことでありますし、また鹿児島におきましても先週ですか、災害復旧の途中で大雨が降る、復旧中にまた本当に大変な雨が降った。私どもも昭和五十七年に長崎で大水害を経験しておりまして、その復旧の途中にまた梅雨の時期が来たという経験もしておりまして、本当に住民の皆さんは大変だなというふうな気がいたしております。  今申し上げました雲仙あるいは北海道、鹿児島の災害を見ておりましても、今の災害対策法、これは運用はかなり弾力的にやっていただいておりますけれども、現行法は一過性の短期終息型の災害に対するものではないかな、今の災害対策法で本当に十二分に対応できるのかなということをいつも考えております。そういう長期災害あるいは連続して起こり得るような連続災害に対して新しい法制度を制定すべきであるというふうに私は認識しておりますけれども、その点につきまして大臣からお考えを少しお聞きをしたいなというふうに思っております。

左藤恵改新国土庁長官

○左藤国務大臣 今お話しのように、確かに現行法は一過性の短期終息型の災害に対する対策だということで、雲仙のようなもう既に三年経過した、そして四年に入ろうとしておるこういう長期的な大災害に対する災害の対策法として特別法でもつくるべきじゃないか、こういう御意見だと思います。  確かに、災害対策基本法は、災害を長短とかあるいは態様とか災害の種類とかそういったもので区別はしておりません。すべての災害を対象として防災体制を整備していこう、こういうことで定められた基本法であるわけであります。もちろん雲仙岳の噴火災害に対しましてもこの法律が適用されておるわけでありますけれども、私はやはりこれを弾力的な運用とかそういったことで十分やっていけるんじゃないかなというふうなことを考えて、またそして、それで今やっておるわけでありますが、特に大規模長期災害の被災者等の救済というようなことをあらかじめ逆に法定しておくということは、柔軟な対応を妨げることにもなりはしないかということで、特別法を制定するというそういう意味での必要はない、このように考えておるところでございます。

初村謙一郎改新

○初村委員 これはもう私と長官との認識は全く違うわけでありまして、例えば雲仙の災害データ、ちょっとお読みしますけれども、人的被害が死者、行方不明者を含めて四十四名。物的被害、家屋被害が二千五百十一棟です。それから農林水産被害百六十六億一千万円。農林水産施設被害が百五十八億九千九百万円。それから公共土木施設被害が二百八十二億五千八百万円。それから商工業の被害が直接間接合わせて一千百二十八億四千三百万円。これをトータルしますと約一千八百億円に近い数字なんですね。  それから被害者数でありますけれども、七百八十九世帯、三千三百七名の方。あるいは自衛隊の動員数にしましても、伊勢湾台風のときで七十二日間でありましたけれども、雲仙に関しましては一千八十九日間、延べ人数にしまして十六万五千九百四十五人という状況であります。警察の方も二十九万一千五百人。あるいは火山性地震が十万八百四十二回、火砕流が八千八百五十回。  大臣、後で私はお願いを申し上げますけれども、一回ぜひ現地に行かれて、本当にその弾力的な運用だけで地元の皆さん方が十二分に、十二分にといいますけれども、過大な期待をしておるわけじゃないのです、最低限の要求をしている中で、私は決して今の災害対策基本法で十分にやっていけるというふうな認識は持っておりません。ぜひその辺はもう一回、再考していただきたいというふうに思っております。  ここで長官にお聞きしますけれども、実はことしの二月十八日に日弁連、日本弁護士連合会が、長期化大規模災害対策法、これは日弁連の方がおつけになった名前でありますけれども、立法提言をされております。ここに原書を持ってきております。これは国の方にも提出をされておると思いますけれども、内容としましては、例えば損失補償制度の創設あるいは警戒区域等設定の際の権限行使のシステム等々、大体五項目に分かれているというふうに思っておりますけれども、この提言を受けられて、どのような認識を持っておられますでしょうか。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 今先生おっしゃいましたように、日本弁護士連合会がことしの二月に大きく分けまして五項目にわたりまして提言をされて、私どももいただいております。  これにつきまして、警戒区域の損失補償の話をまず言っておられますが、これは結論だけ申し上げますと、非常に対応するのは難しいのではないかというふうに考えておるところでございます。  それから、二点目の警戒区域設定に関するシステムの見直しというようなことも言っておられますが、住民の意見を聞いたらどうかというようなこと、あるいは不服申し立てといった制度を取り入れてはどうかというようなことでございますが、これにつきましても、非常に迅速にやらなければいけない警戒区域の設定でございますので、必ずしも適当ではないのではないかというふうに考えておるところでございます。  それから、長期化大規模災害対策法というようなことも言っておられます。何点か言っておられますが、一つ代表的な点だけ申し上げますと、災害が長期化しておって被災者が借金を返せない、さらに借金を重ねるといったような問題があるので、既存債務の返済猶予や利息免除というようなことを行ってはどうかということも言っておられるわけでございますけれども、私人間の債権債務につきましては、その私人間の問題として解決せざるを得ないと思いますが、公的貸付金につきましては、現行制度におきましても償還金の支払い猶予等償還条件の緩和措置を実施しているものもあるわけでございます。  それから四点目が、基金の問題について言われておりますが、これにつきましても、国にあらかじめ基金を設置するというようなことにしてはどうかというようなことも言っておられるようでございますが、これは必ずしも適当ではないというふうに考えております。雲仙のような長期継続するような災害がもし発生した場合には、同じような対策を考えるということになるのではないかというふうに感じておるところでございます。  それから、地震等被害住宅共済制度をつくれというふうなお話もあるようでございますが、これにつきましても、現在の損害保険制度、地震保険制度というのがあるわけでございます。そういった現行制度の問題点等を十分に検討しながら考えていくということが必要であろうと思います。むしろ、その共済制度をつくるということの方が、現在ある制度と離れてもう一本つくるということが有効なのかどうかということについては、かなり疑問があるのではないかというふうに感じているところでございます。

初村謙一郎改新

○初村委員 要は、提言を出しても意味がないというふうな感じで私は受けておりすけれども、何の提言だったのかな、その認識が、お互い意見の違いといいますか、見解の違いがあられるのではないかというふうに思っております。  例えば、警戒区域の設定をされる権限が今市町村長にあるわけですね。実は、昭和六十三年の十勝岳の噴火災害のときに、七十五頭の牛を飼っておられた酪農家の方が、本当は避難をしたいのだけれども、七十頭以上の牛を置き去りにできないということでとどまられたそうです。これはやはり酪農家の心理だと思いますね。それから今度の雲仙岳の災害でも、ある方が鶏を四万八千羽を飼っておられた。これは警戒区域に設定されたために入れなかった。その鶏が全部餓死している。あるいは牛を八頭、豚を十三頭持っておられましたけれども、これも全部餓死している。警戒区域に設定されたためなんですね。これは酪農家にしてみれば本当にたまった気持ちじゃないというふうに思っております。しかも、じゃその警戒区域の中にそういった被害があったかというと、被害がないのですよ。単純に避難区域に設定をされたというだけでこういう状況が起きている。  これはもちろん人命も大事であります。しかし、その立ち入り、あるいはその状況からして、今局長言われたように迅速性というのは必要であるというふうに思っておりますけれども、実は、昨日私は前の島原の市長さんと今の市長さんにお会いをいたしました。前の鐘ケ江市長さんもこういうことを言われているのです。最近「普賢、鳴りやまず」という本を書かれておりますけれども、その本の中に、同じ災害でしかも島原市と深江町二つの行政区にまたがっているときに、その対応について非常にばらつきがある。これについては、法のもとでの平等の原則からおかしいんじゃないだろうかという疑問をいつも持っているということであります。あるいは、地域住民と密接な関係にある市町村長にとって、強制退去と個人の経済的損失への非補償を前提とした判断というのは、ある面では市町村長としては非常に苦しい選択であるということを言われている。そしてまた、今の市長さんも、長期化しそして経済的損失を伴うということになれば、一地方自治体では非常に大きな問題を認識しているというふうなことを言われております。  そこで、私は、この警戒区域の設定をされる権限を持っておられる市町村長はもちろん入れていただきたいと思うのでありますけれども、例えば科学者であるとかあるいは専門家であるという方、第三者機関を警戒区域の設定あるいは解除の権限者にすべきであるというふうに思っておりますけれども、その辺はどうでしょうか。検討される余地はございませんか。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 最終的な決定は、地元の事情を一番よく知っておられて、しかも行政的な責任も持っておられる市町村長にやっていただくべきだというふうに考えております。ただ、今どういう事態かということについては、当然専門家の意見を聞くということは必要でございましょう。その専門家の意見を聞いた上で、最終的な決定権者たる市町村長が御判断をいただくということではないかと思います。  それで、今の先生のお話に参考になるかどうかでございますが、雲仙につきましては雲仙岳防災連絡会議というのがあるようでございまして、島原の市長さん、深江町長さん、それから県の出先の機関、あるいは雲仙岳測候所長、自衛隊の連隊長、それから長崎海上保安部長、それから建設省の雲仙復興工事事務所長等のメンバー、全部申し上げませんでしたけれども、そういった方々が入っておられる連絡会議というのもつくっておられるようでございまして、そういう場でも専門家の判断を求めておられるのではないかというふうに考えております。

初村謙一郎改新

○初村委員 要は、一番問題はやはり災害が長期化しているというところなんですね。この辺は十分に認識をしていただいて、一過性の災害ではない、もちろん、一過性の地震であっても長期であっても非常に弾力的な運用をされているというのは本当に敬意を表しておりますけれども、いま一度実態に即した対応をしていただきたいということを要望しておきたいと思います。  それから、もう一つ、中小企業庁の倒産対策室長さんがお見えでございますのでお聞きをしたいと思いますが、公的な資金の中では本当にかなりの弾力的な運用をしていただいております。その中でも、実はこういう話があります。災害が継続中の公的な経済援助あるいは経済支援というものと、災害が終わった後の、終息後の公的な経済支援といったものを区別すべきではないか。特に雲仙の場合は、島原の場合は四年に入っているわけですね。そういうことから考えると、新しいそういった運用制度というのを考えていただけないかということでありますけれども、その辺について中小企業庁から御意見をお聞かせいただきたいと思います。

稲見雅寿中小企業庁長官官房総務課倒産対策室長

○稲見説明員 お答え申し上げます。  雲仙噴火災害につきましては、災害が長期化していることを踏まえまして、現在私どもとしましては、返済が困難となっている被災中小企業者の方々に対しまして、政府系中小企業金融機関の担保の徴求あるいは既往貸付金の償還等の面で、個々の被災者の状況に応じて弾力的に対応するよう指示しているところでございます。また、信用保証の面につきましても、通常の信用保証額の別枠をつくりまして、激甚災害並みの特例措置ということで策を講じているところでございます。  今後とも私どもとしましては、被災中小企業者の方々が一刻も早く復興できますように、適時適切な対応に努めてまいりたいと考えているところでございます。  また、先ほどの継続中の支援と終息後の支援、具体的にどういうことが考えられるかということは、いろいろあるかと思いますけれども、私どもとしましては、終息後につきましては、その災害が、噴火がおさまった時点でその状態がどうなっているか、中小企業者の方々の実情を十分踏まえまして、また適時適切な対策を検討してまいりたいと考えております。

初村謙一郎改新

○初村委員 具体的には、私どもが聞いておりますのは、例えば災害中にはとにかく貸していただきたい、災害がおさまってから返済をさせてくれないかというふうなことを聞かされております。その辺の対応をお願いしたいというふうに思っております。  それから、仮設住宅につきましてちょっとお聞きをしたいと思いますが、実は、雲仙・普賢岳は北側の方にもドームができ始めておりまして、火砕流も実は北側の方に流れつつあります。特にこの雨季を控えまして、土石流、火砕流に対して島原の北部にあります有明町の方は非常に危惧をされておりますけれども、大きな災害が起こる前にこういった仮設住宅を建設できないのかどうか、あるいは、起こるであろうということを予期して、それについてどのような対応をされているのか、お聞かせをいただきたいと思います。

松尾武昌厚生省社会・援護局保護課長

○松尾説明員 お答えいたします。  災害救助法は、災害に際しまして被災者の救出、仮設住宅の供与等を実施しているわけでございますが、仮設住宅につきましては、住宅が全焼あるいは全壊等の被害を受けた場合に供与を行うことを基本としております。この災害救助法の中で適用の範囲がございまして、多数の「生命又は身体に危害を受け、又は受けるおそれが生じた」ときというのがございまして、こういう場合にも救助法を発令するようこなっております。  ただ、現在の普賢岳の北側の問題でございますが、災害発生のおそれが非常に強いということで警戒区域等の設定が行われました場合は、災害救助法を適用いたしまして応急仮設住宅を設置、供与するということが可能と考えておりますが、現状ではそういうような状況になっていないというふうに伺っております。  いずれにいたしましても、今後とも実施機関であります長崎県とよく連携を図りまして、適切に対応してまいりたいと思っております。

初村謙一郎改新

○初村委員 もう災害の発生以来、そういった応急の仮設住宅、今千四百五十五戸が建設をされておりまして、特に公営住宅の建設あるいは住宅団地の造成など、本当に建設省にもいろいろと努力をいただき、また国土庁にも御心配をいただいておりますけれども、長い人はもう仮設住宅暮らし四年目を迎えている方もおられます。  そこで、応急仮設住宅の解消のめど、今後どのようになっておるのか、また、その施策に対して、県あるいは地元に対してどういう御指導をされているのか、お聞かせをいただきたいと思います。

那珂正建設省住宅局住宅建設課長

○那珂説明員 被災者の方々の居住の安定を図るため、建設省といたしましては、これまで公営住宅の建設、住宅金融公庫の災害復興住宅資金の貸し付け、あるいは県住宅供給公社によります住宅団地の造成、がけ地近接等危険住宅移転事業による助成等を推進してきたところでございます。このうち公営住宅につきましては、平成三年度に百三十六一尺四年度に百四十八戸、五年度に五百十四戸を建設いたしまして、既に入居済みでございます。  応急仮設住宅でございますが、本年六月一日現在約二百世帯の方々がなお入居を続けていると伺っておりますが、県におきましては、本年度引き続き公営住宅の建設、また木造仮設住宅の二戸を一戸にする改造の実施、また、既設の公営住宅団地の空き家への優先入居の措置、さらに、分譲済みの船泊団地における持ち家建設の促進、さらに、現在造成中でございますが、仁田団地あるいはそのほかの住宅団地造成事業の推進等の措置を鋭意進めることによりまして、応急仮設住宅居住の解消とともに恒久的な定住対策の推進を図ることとしております。  建設省といたしましては、これらの事業が、あるいはこれらの措置が円滑に進みますよう、防災集団移転促進事業を所管する国土庁とも連携を強化しつつ、県及び地元市町を指導してまいりたいと思います。

初村謙一郎改新

○初村委員 次に、災害地での農業の再開と農地の復旧についてかいつまんでお尋ねをしたいと思います。  被災者の営農再開状況についてどういうふうになっておるのか、また、営農再開のための施策は十分とられているのかどうか。  そしてもう一つ、水無川周辺の農地復旧が始まったと聞いておりますけれども、進捗状況はどうであるのか、また、十分な予算確保がされているのかどうか。この二点につきましてお聞きしたいと思います。

福島啓史郎農林水産省大臣官房審議官

○福島政府委員 三点御質問ございましたが、まず営農再開の状況でございます。  普賢岳の噴火災害がなお継続中であることから、現在なお警戒区域等の設定がなされている状況にあるわけでございますが、県からの報告によりますと、島原市及び深江町の警戒区域の解除地区におきまして、畜産、たばこ、施設園芸等で二一百三十九戸が営農を再開しております。  被災農家対策といたしましては、既往貸付制度資金の償還条件の緩和、それから共済金の早期支払い、さらに自作農維持資金の融通、それから営農指導、さらには共同利用畜舎の建設等に努めてきたところであります。  また、降灰地域におきます営農再開のための土壌等の矯正や、あるいは洗浄機械の整備等を目的としました防災営農事業を導入するとともに、被災農地につきましては平成六年三月に激甚災害の指定を行い、周辺地域を含めた一体的整備を進めておるところでございます。今後とも、営農再開のための対策に万全を期してまいりたいというふ うに考えております。  それから、三番目の御質問でございますが、水無川の被災農地につきましては、災害関連事業を活用し、未被災農地を含めまして一体的な復旧を図ることとして、昨年十二月より、地元要望を踏まえまして、海側の水田から着手したところでございます。本年六月時点での事業の進度は約五%となっております。  なお、予算面では、平成五年度で所要額の約三割を確保しているところでありまして、今後とも早期復旧が図られるよう関係機関を指導してまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。

初村謙一郎改新

○初村委員 もう時間もないようですので、長官にひとつお話を申し上げたいと思います。  先日、仮設住宅を回ってみました。県や市町村から聞くよりも、実際どういうことが起こっているのかな、どういうお考えなのかなということで行ってみました。やはり文書で見たりテレビで見たりするよりも、現地に行ってそういったお話をすると、本当にびっくりするような話もありますし、ああ、そうなのかな、もう少しきめ細やかにできないかなというふうなこともございます。  小学校に入ったばかりの山本みずきちゃんという小学生が私のところに来まして、おじちゃん、前々住んでいたところから仮設住宅に移った、自分の家だけが小学校の校区が違ってしまっている、友達と一緒に遊べないんだというふうな話を聞きました。  そういうところまで国が配慮されるというのは大変だと思いますけれども、長官におかれましては、ぜひ現地に入っていただいて、そういった住民の方の、被災者の方の声を聞いていただきたい。そして、先ほど私も何度も申し上げましたけれども、今の災害基本法では十二分には対応できていないのではないかなということを私は感じております。  長官におかれましては、早目に島原の方にお出かけいただきたいというふうに思いますけれども、その御予定はございませんでしょうか。

左藤恵改新国土庁長官

○左藤国務大臣 国会のいろいろな御事情もありますので今のところ伺うことはできませんけれども、例えば国会が終わるとか何かいたしましたら、私はすぐにでも現地へお伺いして、今お話しのような実情を十分に、また今の対策の状況で不十分な点につきましてどうしたらいいのかということも見せていただきたい、そのように願っておるところでございます。

初村謙一郎改新

○初村委員 本当によろしくお願いを申し上げたいと思いますし、そしてまた当委員会におきましてもぜひ、島原出身の久間先生が小委員長ということのようでございますが、この委員会としてもまた視察の方もお願いを申し上げたいと思います。  そしてまた、できましたら長官におかれましては、ぜひまた羽田総理にも御来島いただきまして現状を見ていただきたい、被災者の生の声を聞いていただきたい。これは切にお願いを申し上げたいというふうに思います。

左藤恵改新国土庁長官

○左藤国務大臣 総理にこの間そのことにつきましても御意向をお伺いいたしましたら、副総理当時にぜひ行きたいということでお約束もしたようでしたけれども、いろいろな都合で伺えなかったので、ぜひ時間を見てお伺いしたい、こういうことを言っておられましたので、お伝えしておきたいと思います。

初村謙一郎改新

○初村委員 本当によろしくお願いを申し上げます。  以上で質問を終わらせていただきます。

池端清一日本社会党・護憲民主連合

○池端委員長 鉢呂吉雄君。

鉢呂吉雄日本社会党・護憲民主連合

○鉢呂委員 日本社会党の鉢呂吉雄でございます。  昨年発生いたしました北海道南西沖地震、七月十二日で一年が参ります。死者、行方不明者が二百三十人、全壊あるいは半壊の九百九十四棟を含めて六千三百九棟に被害がありましたし、また公共土木施設八百六十億、あるいはまた農林水産業の被害が八百六十一億という大変大きな未曾有の被害でございました。私も地元の議員として、この間、国の機関は最大の応急手当てを講じていただきましたし、また国民の各層から二百億を超える義援金が被災地に届きまして、大変心から御礼を申し上げます。  今応急的な手当てを終えまして、道路とか港湾、農地、そういったものの手当てが進められておりまして、今、特に町づくりの再建、あるいは水産業を中心とした産業の再建にようやく踏み出したところでございますので、この点について個別の災害復興といいますか災害対策について、国土庁を初めとして各関係機関にその対応策についてただしながら、最後に長官に、それを踏まえて今後の日本の災害の再建対策といいますか、そのことについての御意見、お考えをお聞かせ願いたいというふうに考えております。  そこで、まず最初でありますけれども、奥尻町が四地域、それから大成町で一地域ということで、今ほとんどの住宅が全壊をした地域の集落の再編づくりに着手をしております。そこで問題なのは、特に防災集団移転促進事業に比べて、三地域については水産庁所管の漁業集落環境整備事業等でこの事業が行われておるのでありますけれども、補助率は極めて低いものがございまして、地元負担が格別に大きくなるというような状況がございます。この点について、漁業集落環境整備事業について防災集団移転促進事業並みの補助率というものを確保できないかどうか、これが一点でございます。  さらに同時に、防災集団移転促進事業は被災地域からの移転というものを成立要件にしておるのでありますけれども、今挙げました水産庁の漁業集落環境整備事業というのは同地域で集落を再編する、しかし、そこには防潮堤をつくり、例えば奥尻の青苗地区でありますと六メートルの防潮堤をつくり、したがって、宅地についても六メートルのかさ上げ、盛り土をする、あるいはまた避難路、避難の広場等々の公共施設をつくるということで、極めて大がかりな、集団移転と変わらない、むしろそれ以上の事業をとっておるところであります。  したがいまして、この防災集団移転促進事業を、これは法律に基づいて行われておるんですけれども、このような大幅な集落の再編を行う場合にこの事業そのものを使うことができないかどうか。もちろん法律の改正が伴うというふうに思いますけれども、極めてこれは大切なことであります。防災集団移転促進事業は四分の三の国の補助、水産庁の事業は二分の一の国の補助ということでありますから、この点について国土庁の考えも聞かさせていただきたいと思います。  時間がありませんのでもう一点質問させていただきますけれども、あわせて地方公共団体への支援の問題でありまして、これは自治省にお聞かせを願いたいと思いますけれども、今回の地震災害においても北海道庁を初め関係町村は極めて大きな負担を行っております。  余り詳しくはお話しできませんけれども、例えば北海道庁は奥尻町役場に四人の職員を派遣しておりますし、北海道庁内に特別対策室を設けまして十四名がこれに配置をされております。あるいはまたそのほかの公共事業においても、北海道は北海道土木現業所というわけでありますけれども、そこの派遣も極めて大きなものになっておるところであります。あるいはまた各町村においても、例えば平成五年、昨年の奥尻町のこの関係の負担は十億二千二百万に上るというふうに金額が出ております。これに対して、地方交付税の交付額は七億三千万にしかならない。  ほかの町村もいろいろありますけれども、省略しまして、そういう形で特別交付税は必ずしも満度に交付をされておらないという現況にありまして、そういう観点で、災害の規模あるいは特殊性、地方公共団体の財政規模といったものを勘案して、特別交付税の算定方式の見直し、あるいは柔軟性を持った対応、今後長期にわたって地方公共団体が相当の負担を強いられるということもありますから、一過性の大きな地震でありましたけれども、長期にわたって地方公共団体は大きな影響を受けるということで、地方交付税の支援というものについても弾力的かつ的確な対応策を講じていただきたい。この三点についてまずお聞かせを願いたいと思います。

坂井淳水産庁漁港部長

○坂井説明員 最初に私どもの所管の漁業集落環境整備事業についてお答え申し上げます。  先生御指摘のように防災集団移転促進事業というのがございまして、補助率が四分の三ということになっております。私どもの事業は、漁港の整備とあわせまして漁業集落道、集落排水等を漁港と一体的に整備いたします漁業集落環境整備事業ということで補助率二分の一ということになっておりまして、ただいま先生からの御質問でこの二分の一をもう少しかさ上げできないかということでございますが、地元の住民と十分話し合いを行いました結果、将来とも現在の地区において漁業を営みたいというような意見で漁業集落環境整備事業というものを採択する予定にしておるものでございまして、補助率の違いにつきましても、そもそもの事業の趣旨とか目的、内容がちょっと異なりますので、御理解を得たいというふうに考えております。

秋本敏文国土庁地方振興局長

○秋本政府委員 南西沖地震、大変な災害でございまして、私どもとしてもできる限りのことをしなければならないと思っておるところでございます。  具体的にお尋ねがございました防災集団移転促進事業についてでございますが、既に先生御存じのとおりでございますけれども、ほかの防災関係の事業と異なりまして、何らかの事業を実施することによって安全を確保するということが難しい、そこで住居の移転といういわば非常手段によって生命財産の安全を守ろう、こういう事業でございます。したがって、この事業につきましては、住宅団地や関連公共施設の整備のほか、移転跡地の買い取りなど幅広く総合的な事業を対象として、特別法に基づく高率な補助を行うというようにしているわけでございます。  こういうような事情がございますので、集団的な移転を行わないといったような場合にまでこれを適用するということは事実上大変難しゅうございまして、御理解を賜りたいと存じますが、ただ、御承知のとおり、例えばこの奥尻の青苗地区で実施をされます漁業集落環境整備事業におきましては、これは防災集団移転促進事業と違いまして限度額といったようなことはない、したがって、事業費はすべて補助対象になるということもございますし、あるいはまた、町の負担分につきましては、過疎債等の地方債の活用も可能でございます。そういった点も総合的に勘案をしていく必要があるだろうと思います。  奥尻町の復興、その他檜山地区の復興につきましては、このようにいろいろいな事業が適切に実施されまして復興が円滑に推進されますように、私どもとしても各省と連携をして、できる限りの配慮をしてまいりたいと考えておるところでございます。

武田文男自治省大臣官房参事官

○武田説明員 御説明申し上げます。  北海道南西沖地震により大きな被害を受けた市町村に対しましては、平成五年度におきまして、普通交付税の繰り上げ交付、災害復旧事業債の許可及び特別交付税の配分を通じ、財政支援措置を講じたところでございます。また、平成六年度におきましても、六年度施行分の災害復旧事業に係る災害復旧事業債を措置するとともに、元利償還金についての普通交付税の基準財政需要額への算入等の措置を講じているところでございます。  今お話しございました奥尻町及び大成町におけるいわゆる漁業集落環境整備事業でございますが、これにつきましては、国庫補助が二分の一というふうに伺っております。お話のございましたような防災集団移転促進事業とは別の事業ということで、全く同じ地方財政措置ということにはなっておりませんけれども、この事業のいわゆる補助残、地方負担につきましても、できるだけ有利な財源措置を講じられるような形での起債の活用、こういったものを図りながら、町の財政運営に支障が生じないように、十二分に配慮してまいりたいというふうに考えております。

鉢呂吉雄日本社会党・護憲民主連合

○鉢呂委員 今お三人の方から御答弁をいただきましたけれども、極めて消極的な、現存の制度を利用する、その活用の中でということでしかない答弁で、極めて私ども不満足であります。  そこで、長官に聞きたいのですけれども、災害がこのように大型化をしておりますし、また今申し上げましたように、成立要件が、その地域を移転をすれば防災集団移転促進事業に該当する。しかし、この三地区、いずれも防潮堤をくつり、その外についてはもうこれは使えませんから、大変な集落の再編になるわけであります。あるいは盛り土についても、六メートル以上盛るというのは、言ってみれば新しい集落をつくるようなものであるわけでありますけれども、この法律自体が昭和四十七年につくられた法律でありまして、やはりこのような大規模な災害に対応できるような、私は何も奥尻にそのまますぐ適用できるとは思いません、しかし、こういう時代おくれの法律というものはやはり逐次見直す、その姿勢がなければこれは今度の災害の教訓にならないわけでありますから、そういった面で、柔軟に現在の日本の災害あるいは日本の国民生活の状況に合わせて国の制度なり仕組みを変えるという視点がなければならないと思います。  大臣に、予定外でありますけれども、今の三つについては、制度が現状の被災地の状況に極めて的確に合っていない、そういうもので、変えるおつもりがあるかないか、端的に答えていただきたいと思います。

左藤恵改新国土庁長官

○左藤国務大臣 確かに今の奥尻島の青苗地区ですか、そこにおきます防災集団移転促進事業、こういうことにつきまして、この中で、そこにはもうとにかく住むこともできないし、すっかり移転して全部そこを撤去するという形と、それからもう一つは、現在住んでおられながらそこを整備していくということについての条件が違う、また役所の助成といいますか、そういうことに対する配慮が法律の根拠も違ってくる、こういうようなことをお話しになっておられるのだろうと思います。  災害の態様とか規模とか、いろいろな問題においてそれぞれのところでいろいろな問題があるわけでありますので、その対策一つずつ法律をつくっていくということは私は非常に難しいのじゃないか、こう思います。やはり、一つの大きな基本法の中でそういった運用を適正に図っていくのが現実性のある対策ではないかな。確かに、大規模災害、長期災害、いろいろなことがあるわけでありますけれども、基本的にはやはり災害対策基本法というものの中で対策を講じていただく。  それには、例えば特例的ないろいろな運用、そういうようなものにつきましての法の適用のことについてもいろいろな工夫というものは当然やらなければなりませんけれども、基本法そのものを見直すところまでは、私は、今かえって混乱するのではないかということで、そういった現実性というものを考えて進めていくべきではないか、このように考えているところでございます。

鉢呂吉雄日本社会党・護憲民主連合

○鉢呂委員 きょうは問題提起しかできませんけれども、私は今基本法の見直しとかと言ったわけではなくて、いわゆる防災集団移転促進にかかわる法律というのが四十七年にあるのですけれども、これが一切変わっておらない、これが現状に合わないということで、この見直しをぜひやっていただきたいというのが一つです。  それからもう一つは、自治省に対して、特別交付税の交付のあり方、基準の方法について柔軟に今後対応していただきたい。北海道と町村の負担が、現状も重いですけれども、これから極めて重くなる、この見直しについて問題提起だけしておきたいと思います。  それから二つ目でありますけれども、今の二つの事業を含めてさまざまな事業が行われておるのですけれども、どうも地元からも一日も早い、特に宅地造成というのは三年かかるというふうに言われております。盛り土が安定するには、二年で事業を行うのですけれども、来年、再来年の八月以降にようやく建物が建てられるというような状態で、したがいまして、早くこの事業の採択、それから手続の簡略化を行っていただきたい。  国の直轄事業は極めて早く行っています。例えば、利別川の堤防の復旧工事なんかは極めて早くやりました。しかしどうも、地方道なんかを見てみますと、まず補助事業の採択を国にお願いしていたときに大変な時間がかかって、冬から春にかけてやっている道路の補修もありました。そういう意味では、できるだけ採択を早くやっていただいて、手続についても国の直轄並みの手続の簡略化をぜひ行っていただきたい、このことについて御答弁をお願いいたします。

左藤恵改新国土庁長官

○左藤国務大臣 こういった災害対策は、また災害が起こるというような心配もあるわけでありますから、やはり一刻も早くそういったものに取り組まなければならない、また完成してしまわなければならない性格のものだろうと私は思いますので、手続とかそういった問題についての簡略化とかスピードアップというもの、これは行政の簡素化あるいは地方分権といったものをもっと強化することによって、また規制の緩和、そういうようなものを十分することによって私はその目的を達成しなければならないものである、このように考えているところでございます。

鉢呂吉雄日本社会党・護憲民主連合

○鉢呂委員 続きまして、水産業関係であります。  一つは、奥尻町漁協の経営再建の問題でございます。  奥尻町は、御案内のとおり、漁業が唯一の産業と言ってもいい状態でありまして、今回、漁協の施設あるいは漁船については壊滅的な、一切残らないような状態に陥ったわけであります。これについては、激甚災の指定を受けて、施設等については大変国の支援を受けながら今施設の構築をしておるところでございます。  しかしながら、この被災地の漁協の経営は極めて厳しい状況にありまして、今、檜山管内というふうに言うのですけれども、檜山支庁管内八っの漁協の合併についても道の指導を受けながら話を進めておるところでありますけれども、経営を維持していくには極めて大変な状況であります。漁業者は、漁協なくしてなかなかこの水産の復興を図ることは難しいのでありまして、ぜひともこの漁協の経営基盤の再建、通常の漁協合併に伴う事業は水産庁で用意をされておるのでありますけれども、これではとても再建ができないという状況でございますので、特別の対策を講ずる考えはあるかないか、お考えを聞かせていただきたいというふうに思います。  それから、漁業資源の拡大の問題でありますけれども、現在日本海ではイカ漁が開始をされております。しかし、アワビ漁については、六月に入りまして資源調査をしましたところ、一平米当たり五個というような極めて資源が半減以下という状況でありまして、アワビの漁については、これをことしはやめる、一、二年やめざるを得ないという状況でありますし、また、ウニについても激減をしておるという状況でございまして、この漁業資源の拡大といいますか、資源確保といいますか、これがやっぱり、今は奥尻についてはさまざまな土木建築工事が行われておりますから、漁業者も仕事を見つけようとすればそちらに行けるのかもわかりませんけれども、やはり奥尻町の産業は水産業でありますから、この再建なくして、そしてまた資源の確保なくして復興しないということでありますので、この二点について、水産庁の御見解をお伺いいたしたいと思います。

白井英男水産庁漁政部長

○白井説明員 被災いたしました檜山地区八漁協の経営再建を図っていくために、地域の漁業振興によります漁業者の経営改善とあわせまして、漁協の事業基盤の早急な確立とそれから事業収益の増大、これを通じまして欠損金や固定化債権の償却を計画的に進めていくということで、漁協合併、この早期実現が不可欠ということでございます。  このために、現在北海道庁並びに道の漁協系統団体を中心といたしまして、国の漁協事業基盤強化総合対策事業、この事業は、合併とか事業統合を計画的に行います漁協に対しまして、欠損金なり管理債権見合いの借入金につきまして低利の融資をする、国なり道が利子補給をするという事業でございますが、この事業を活用いたしまして、合併等によります再建策を実施すべく、地元におきまして平成七年度中の合併調印、これを目標として、合併マスタープラン並びに財務改善計画を本年の十二月までに策定するよう、現在具体的に検討が進められていると聞いております。  私ども水産庁といたしましては、この地元の自主的努力、これができるだけ早く実現いたしますように、早く軌道に乗りますように、最大限の指導なり努力をしてまいりたいと考えております。

上之門量三水産庁振興部開発課長

○上之門説明員 被災海域における資源増大対策についてお答えいたします。  北海道南西沖地震の被災海域のうち、特に被害の大きかった檜山管内については、従来より栽培漁業関連の事業といたしまして、檜山北部地区における特定海域栽培漁業定着強化事業の推進を図っているほか、沿岸漁場整備開発事業といたしまして、ウニ、アワビ等を対象とする増殖場などの漁場造成を実施しているところでございます。また、資源増大を図るために、道単独事業も各種実施されておると聞いておりまして、これらの事業によりまして、当該海域の資源増大が図られるものと考えております。

鉢呂吉雄日本社会党・護憲民主連合

○鉢呂委員 次に、防災白書があした閣議決定をされるというふうに聞いておりますけれども、私も通読をさせていただきましたけれども、昨年のこの南西沖地震についての記載はございます。しかし、これを教訓として、旧来の対策といいますか、制度といいますか、この問題点あるいは今後どういった方向でこれを教訓として新たな制度をつくっていくのか、その辺については甚だ記載が少ない。  この三十ページから三十一ページに、一つは、「被災者に対する支援措置については、」「その生活の再建・安定を図るための対策を充実する方策を検討する必要がある。」それから、「被災地の再建・復興については、」「安全性を高めた地域整備を促進する方策を検討する必要がある。」私の見ている範囲ではこの二点ぐらいしか検討の方向を決めて書いておらないという点で、時間的な問題もあったのかもわかりませんけれども、この間、災害特別委員会でも雲仙・普賢岳の災害からずっとこれまでの、先ほど長官が先取りして発言をされましたけれども、災害対策基本法の見直し等についての審議が行われてきたところでありまして、私は、そういった意味でこの防災白書は極めて不十分であるというふうに言わざるを得ないというふうに考えておるところでございます。  そういった中で、私自身もこの南西沖地震を踏まえて、例えば災害対策の基金を創設すべきである、このことについても前上原長官に申し上げたところでありますし、村瀬防災局長からはその検討されている内容についてもお聞かせを願ったところでありまして、その後これらの問題について、災害対策基本法の改正も含めてどのような検討を行ってきたのか、あるいは今後どういったふうな国の方向づけを持っておるのか、この点について聞いておきたいというふうに思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 現在のところ、災害対策基本法そのものについて見直しをしようということは考えておらないところでございます。ただ、災害対策基本法に基づきます国の基本方針というのがございますが、これにつきましては、いろいろな都市化の進展でございますとか情報化、高齢化、国際化といったような問題も出てきておりますので、それに対応できるように、ことしから検討を始めて来年度には成案を得たいというふうに考えておるところでございます。これにつきましては、六年度の予算案の中にも若干の予算措置をしていただいておるところでございます。

鉢呂吉雄日本社会党・護憲民主連合

○鉢呂委員 私ども災害に遭って初めてこの事業の問題点なんかもわかるわけでありますけれども、今回の災害では、やはり農業ですとか水産業は、それなりの昔つくったものはそのまま生きておるということで、個人に対する災害再建に対しての手だても国が講ずるような道があります。しかし、一般の住民あるいは商工業、自営業者、こういう点については極めて格差といいますか、それら農林業者との格差というものが歴然としておるわけでありまして、そういった意味からいっても、これらの災害復旧あるいは災害再建というものに対する整合性を持った新たな対策、制度というものをつくる意味合いが大きいというふうに思うのでありますけれども、これは大臣に、基本的な考え方でありますから、お聞かせを願いたいと思います。

左藤恵改新国土庁長官

○左藤国務大臣 上原大臣が基金について検討するということをお答えになったことは伺っております。  それで、大規模災害に対処することにつきまして、いろいろ検討されました。長期化するいろいろな特殊な事例、いろいろ態様が違うこともありまして、国に基金を設置してみてはどうかということでいろいろ検討もいたしてみましたが、全国一律の仕組みとして国の基金を設置するというよりも、我々としては、被災者の、被災地の実情とか災害の態様に応じて対策を講じていく方が適当ではないかというような今結論で、これからの予算要求なりいろいろな問題について対処していきたい、このように考えておるところでございます。

鉢呂吉雄日本社会党・護憲民主連合

○鉢呂委員 最後に、これらについては、これまでの制度を変える新たな思想といいますか、新たな視点で行うということについては、行政がこれを手がけるというのはなかなか困難性があるようでありまして、場合によっては議員立法というものも過去にあるわけでありますから、この間随分この特別委員会でも論議をしておりますから、災害特別委員長として、これらの事態を踏まえて議員立法のような形の検討に入る、そういうことが極めて大切ではないか。  これまで私ども、随分地元の意向を受けて、あるいは国民の防災に対する考え方も変わってきました。二百億を超える義援金が北海道南西沖地震に加えられた。あるいはまたきのうも、私ども檜山十町の防災総合訓練というものが大がかりに行われました。しかし、残念ながら国土庁は参画をしておらなかったようでありますけれども、私も、その災害訓練大会に参画をさせていただいたんですけれども、そういう国民的な変化もあるわけでありますから、国会として検討していく考えがあるかどうか、委員長の御見解をいただきたいというふうに思います。

池端清一日本社会党・護憲民主連合

○池端委員長 ただいまの鉢呂委員の発言でございますが、従来、先ほどからも同様の趣旨の発言がございました。極めて重要な問題として受けとめ、理事の先生、委員の先生と十分協議をして対処してまいりたい、このように考えております。

鉢呂吉雄日本社会党・護憲民主連合

○鉢呂委員 終わります。ありがとうございました。

池端清一日本社会党・護憲民主連合

○池端委員長 田口健二君。

田口健二日本社会党・護憲民主連合

○田口委員 社会党の田口健二でございます。久しぶりに本委員会で質問の機会を与えていただきました。  まず冒頭に、私は、左藤長官の御就任以来、きょう実は初めての質問の場でございます。先ほどまで同じ委員会にずっと所属をしておりまして、大変お世話になりました。改めて大臣御就任をお祝い申し上げたいと思います。  私は、限られた時間でありますから、地元の雲仙・普賢岳噴火災害について、幾つかこの機会にお尋ねをいたしたいと思います。  その第一は、先ほどから同僚委員の方々からも口をそろえて御指摘があった点であります。この雲仙・普賢岳噴火災害も、平成三年の六月の三日、あの一瞬にして死者、行方不明四十三名という、とうとい犠牲を出しましたあの大惨事から、既にもう丸三年が経過をいたしております。この間、ずっと私も本委員会や予算委員会などにおきまして主張してまいりました点が、やはり現行の災害対策基本法の不備という問題であります。  とりわけ六十三条に規定をする警戒区域の設定、確かに、今までの政府の御答弁によりましても、国民の生命を守るという観点から見れば、この規定はまさに必要な規定であるとは思いますし、まあいろいろ御意見がございます。決定機関は果たして現行の市町村長でいいのかどうなのか、こういう点もございますが、私は、一番その地域の実情をわかっておられるのはやはり当該市町村長だろうというふうには思っておりますから、そのことにはあえて異論はないのでありますが、問題は、警戒区域に設定をされ、その期間が一カ月にも二カ月にも半年にも、雲仙の場合は既にもう三十七回も更新をされて、三年以上も経過をしておる。このことに対する被害、損失というものが放置をされていいものだろうか。恐らく、この法律が制定をされた当時の考え方というのは、このように長期にわたる災害が想定をされての六十三条の規定ではなかったのではなかろうか、このように私は思っておるわけでありまして、やはりこの点は何らか改めていくべきではなかろうか。  警戒区域の設定によって強制的にその地域に立ち入りが禁止をされ、そしてそれによってもたらされた損失については、やはり国は何らかの補償をすべきではないか、こう考えるわけでありますが、長官の御意見はいかがでございましょうか。

左藤恵改新国土庁長官

○左藤国務大臣 今お話がございましたように、確かに、この警戒区域の設定ということによって大変な住民の皆さんの利益が損なわれておるということは、それはおっしゃるとおりだと思いますけれども、この警戒区域の設定そのものが、もう御承知のとおり住民自身の生命を災害から守る、こういうことで設けられたものである。問題は、今お話しのように、危険な状態の続く期間に限って行われるものであるのが本来のこの警戒区域の設定であろうと思いますが、これだけ長期化したときにどういうことであるかということで、今そういう点で何らかの損失補償とかそういうようなものが考えられないか、こういう御趣旨だろうと思います。  しかし、この問題につきましては、他のケースとのバランスとか、非常にこれは特殊なケースではありましても、基本的にはそういった性格のものですから、やはりこの不利益は何とか、言ってみれば受忍すべき範囲といいますか、我慢していただかなきゃならない性格のものではないか、このように私は考えます。  もちろん、そういったことで生活をされる方についての非常な、何か支援をして差し上げないことには住民の方そのものの生活が成り立ち行かない、こういうことがありますので、そういった面で、もちろん警戒区域は安全対策のことを考えたことではありますので、そういう意味で、この安全対策の問題につきましても住宅対策にしましても、そういった二十一の分野にわたっての総合的な対策を施行しておるわけであります。  そういうことと同時に、また県の方も、御承知のとおりの基金を活用しての生活支援というようなことも細かく推進しておられますので、とにかく、今お話しのように、特別の法律をつくって損失補償というところまではまだなかなか我々の考えが及ぶことは難しいと思いますが、あらゆる努力をして生活の支援策については全力を挙げていく。現行法のもとでの運用と、そして県の基金とかそういうものの活用によってやっていくというのが、当面我々が考えているところでございます。

田口健二日本社会党・護憲民主連合

○田口委員 確かに、政府におかれましても、二十一分野九十八項目という、大変ないろんな弾力的な諸政策を実施をしていただいておりますことは十分私も承知をし、また評価もいたしております。しかし、やはりこの問題はそれだけでは解決ができないということをあえて申し上げ、さらにこの問題については私も引き続き御意見を申し上げていきたいと思っています。  少し具体的なことを二、三お尋ねをいたしますが、ことしの三月二日付でもって、島原及び深江町の区域に係る農地災害の局地激甚災の政令が公布をされました。大変弾力的な運用をしていただいたというふうに私ども思っております。ところが、これ以外にもやはりこれらの地域に中小企業の問題を含めてさまざまな被災を受けておられる方がいらっしゃるわけでありますが、こういう方々に対する局地激甚災、この適用は一体どのようにお考えになっておられるのでしょうか。  それから、ここでもう一点お尋ねをしますが、先ほども話がありましたように、被災者のための公営住宅の建設が相当数の規模によって今行われています。たしかこれは、この建設事業に関する補助というのは、一般の公営住宅建設用の補助と同じではないのかという気がしているのですが、特例的な措置がこれはあるのかないのか、これは適用ができないのか。随分、戸数が戸数でありますから、当該自治体にとっては大変な財政的な負担を伴うのであろうというふうに思いますので、わかっておればそのことも含めてお答えをいただきたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 激甚災の関係でございますが、農地の復旧事業につきましては、先ほど先生おっしゃいましたように、三月二日に局地激甚災の指定をいたしておるところでございます。これはなぜ今ごろの時期になったかということでございますが、これは農林サイドでいろいろ事業の準備をされてこられまして、地権者の方々とのお話し合い等が済んで、いよいよ事業を実施する運びになった。しかも、その事業が、被害の状況を見てみますと激甚災の指定基準に合っておるということで指定をしたということでございます。今後、ほかの事業で指定の基準に合うようなものが出て、事業の実施の運びになってまいりますれば、同じような措置を今後とも講じていくということになろうかと思います。  それから、中小企業あるいは農林漁業者の融資の関係につきましては、激甚災の指定はしておりませんけれども、閣議で激甚災の指定があったのと同じ効果が出るような措置を講じて、既に実施をいたしておるところでございます。

田口健二日本社会党・護憲民主連合

○田口委員 住宅わかりますか、だれか。

縣保佑建設省河川局防災課長

○縣説明員 住宅の専門家はきょう来ておりませんが、私、防災課長からお答え申し上げます。  これまでに住宅対策につきましては、公営住宅等の建設のほか、いろいろな対応をさせていただいておりますが、一例で申し上げますと、住宅金融公庫の被災者に対する災害復興住宅資金貸し付け及び既往貸付金の償還条件の緩和等についての措置を講じているところでございます。

田口健二日本社会党・護憲民主連合

○田口委員 激甚法指定以外の農地の取得に対する税制上の問題についてちょっとお尋ねしたいと思うのですが、平成六年度の予算編成に当たって、水無川周辺の地域の用地買収にかかわって、いわゆる公共事業区域は当然免税措置が五千万というのがあります。ところが、その地域にかかわらないところでこの防災集団移転事業を実施をする場合にその適用がないということで、随分国土庁も頑張ってこられましたし、私も担当しておりましたからかなり大蔵省とも折衝して、最終的には、これは御存じのように二千万円までは一応免税扱いにするという法改正が実はできたわけであります。  関連をしまして、これから中尾川を含めて多くの被災地で、被災農家あるいは被災者の方々が他に土地を求めていかれる、あるいは他に土地を求めてそこで農業を再開をする、こういうケースがたくさん出てくると思うのですね。その場合にはこういう適用がございませんから、実際に山林や土地を売る側からしてみても、被災者の方々にその土地を売り渡した場合には従来どおりやはり税金がかかってくるということになれば、その土地の取得にも非常に影響が出てくるのではないか。  こういう特例措置が、先ほど申し上げました防災集団移転促進の場合には幸い今年度から実施をされることになりましたが、この辺はどうでしょうか。そういう、被災者が用地を取得をする場合に、その用地を売り渡す側に特別の税制的な免税措置というものができないかどうか、あるいはそういうことをお考えになる気はないかどうか、その辺はいかがでしょうか。

福島啓史郎農林水産省大臣官房審議官

○福島政府委員 お答えいたします。  先生今ございました防災集団移転促進事業につきましては、所得税におきまして二千万円の特別控除制度が認められたわけでございますが、これは、その制度によります土地利用につきまして強い権利制限が伴う譲渡等に対する配慮から措置されたものでありまして、今回、先生の言われました、被災者が農地等を取得する場合にはそのような強い権利制限を伴う譲渡等には当たらないものでございますから、二千万の特別控除制度を設けることは難しいというふうに考えるわけでございます。  しかしながら、農地等あるいは林地を農地保有の合理化等のために譲渡した場合には、八百万円の特別控除の制度があるわけでございまして、この制度の活用を図ることにより売り主の負担が軽減されるものというふうに考えております。

田口健二日本社会党・護憲民主連合

○田口委員 次に、これは自治省になるんでしょうか、長崎県による雲仙岳災害対策基金の問題についてお尋ねをいたしたいと思います。  これは本当に地元からは大変な強い要望がございまして、現行のいわば災害対策、法制度の中では、先ほど来の論議にもありましたように、必ずしも十分な対応ができない点もある。したがって、このような基金を設け、その基金の果実によって法制度の不備なところを補完をしていくというのは当然なことでありますし、大変重要な意義を持っておるというふうに思っています。  私は、たしか海部内閣のときの予算委員会だったと思いますが、この点について質問をいたしまして、初めて当時の自治大臣から、ある程度の金額を明示しながら、こういう基金を設置をする、こういう御回答をいただいたのを覚えておりますが、その後政府側も大変御努力をいただきまして、三百億からさらに三百億の追加、さらに地元の出資金を含めて現行六百三十億ということで運用されているわけですね。  当時も、私は自治大臣の発言を覚えているのですが、今のような金融情勢の中で金利がどんどん低下をしていけば、そこから生まれる果実も減少していく、したがってそういう状況があればこれは当然基金は増額、上積みをしていかなければならないだろうという御答弁をいただいた記憶もあるのでありますが、特に、今このことは、地元島原、深江町はもとより、長崎県においても極めて強い要望がある事項でありますし、この基金の増額についてどういうお考えを持っておられるか、お尋ねをいたしたいと思います。

武田文男自治省大臣官房参事官

○武田説明員 御説明申し上げます。  御指摘のように、現在預金金利が低い水準にあることは事実でございます。ただ、お話しのように、六百三十億という基金の総額は相当程度の状況の変化にも対応し得る規模であるということで、今後の金利の動向を見きわめる必要もございますし、現在、各年度の予算執行状況、こういったものも十分県と連絡をとりながら対応をとっておるところでございまして、今直ちに増額が必要かということにつきましては、そう考えておりませんけれども、今後とも基金のあり方について、災害の動向、あるいは必要となる事業の動向、こういったものを十分踏まえながら、長崎県の意向を十分お聞きした上で適切に対処してまいりたい、このように考えております。     〔委員長退席、石橋(大)委員長代理着席〕

田口健二日本社会党・護憲民主連合

○田口委員 次に、建設省関係についてお尋ねをしますが、いまだなおこの災害が継続をしておるわけでありますが、地元としては、そういう中でも将来の防災都市づくりということについてさまざまな検討が加えられつつあるわけでありますが、この防災都市づくりの中で、とりわけ島原地域というのは、これは半島でございますから、大体行きどまりになってくるわけですね。まず皆さんがおっしゃるのは、やはりこの半島の中に高規格道路網をつくってそれを整備をしていただきたい。  それから同時に、これはこの普賢岳噴火災害の以前からの課題であったのですが、将来の島原半島地域の復興、活性化を図っていくためには、前々から私どもが要望をしておりましたいわゆる三県架橋、島原、天草、長島という長崎、熊本、鹿児島三県を結ぶ架橋を非常に地元の強い要望として持っておるわけでありますが、これとの関連なり見通しは一体どのようにお考えになっておられるだろうか、この際お聞きをしておきたいと思います。  確かに現行では、例えば高規格道路と申しますか、島原−深江間の道路が既に着工されておるというふうに私どもも聞いておりまして、これも大変重要なことであろうというふうに思っていますが、さらにこれをつないでいくという三県架橋の問題もこれから島原半島の将来にわたっては大変重要な課題であるというふうに思っていますので、この辺についても見解があればお聞かせをいただきたいと思います。

辻靖三建設省道路局国道第一課長

○辻説明員 地域の連携を強化しまして、地域間の交流促進を図る基盤施設としての高速交通ネットワークの充実強化は、活力ある地域づくりとともに災害にも強い地域づくりを実現することになると認識しております。  このため、島原・深江地区の安全な通行を確保するとともに、当地域の振興の基盤となる道路として一般国道五十七号島原深江道路の整備を進めておるところでございます。島原深江道路は延長四・六キロメートルで高架構造でございまして、災害に強い構造をとっております。現在用地買収及び工事を進めているところでありまして、第十一次道路整備五カ年計画の期間中に供用を図ることを目途に、積極的に整備を推進しております。  一方、本年一月には各都道府県等における広域的な道路ネットワークについて広域道路整備基本計画を策定したところでございますが、この計画の中で、諌早から島原・深江地区を結ぶ島原道路を交流を促進するための広域道路として位置づけるとともに、島原・深江地区から熊本県天草諸島を結ぶ道路について、今後検討する検討区間として位置づけております。  また、高規格幹線道路網と一体となって地域構造を強化する地域高規格道路の整備を推進する必要がありまして、第十一次道路整備五カ年計画期間中に、地域高規格道路については二千キロ程度の整備に着手し、長期的には六千から八千キロメートルを整備することとしております。現在、計画の熟度、事業の緊急性等について基礎的な調査を行っておるところであり、高規格幹線道路網の整備の見通しや各地域の要望を踏まえまして、できるだけ早期に地域高規格道路の指定をしたいと考えております。長崎県からは、島原道路等の路線が地域高規格道路の要望路線として挙げられておりまして、今後検討を一層進めてまいりたいと思っております。  また、三県架橋についてもお尋ねがございまして、これにつきましては、やはりここの地域以外に、海峡部を横断する道路プロジェクトに関する構想がここも含めて各地で提唱されておりまして、各地域においていろいろな取り組みがなされております。国土の均衡ある発展を図るために幅広い地域間交流を活発化させることが要請されておりまして、新たな交流圏域を形成する上で海峡横断道路等のプロジェクトが重要な役割を果たすものと考えております。  島原、天草、長島を連絡する三県架橋構想に係るプロジェクトにつきましても、規模も大きく、技術的また経済的に解決すべき課題が数多くありますから、プロジェクトの実現のために経済社会に及ぼす効果の分析評価、また、既往の規模を大幅に上回る構造物を実現するための新技術開発の推進が必要でありまして、これまで調査を進めてきております。平成六年度に新交通軸調査の項目を新設しまして、三県架橋を含む大規模な海峡横断プロジェクトに共通する社会経済的な効果や技術面での課題について調査検討を推進する所存でございます。     〔石橋(大)委員長代理退席、委員長着席〕

田口健二日本社会党・護憲民主連合

○田口委員 続いて運輸省にお尋ねをいたしますが、前回もお尋ねをしたと思うのでありますが、たび重なる火砕流や土石流で島原半島の主要な交通機関であります島原鉄道が寸断をされて、そのたびに復旧が行われてまいりましたが、今日の状況ではもはや自力復旧はできない、こういう状況になっております。これに対して一体、今後の災害復旧とあわせて島原鉄道の復旧について国としてどう考えておられるのか、お尋ねをしたいと思っております。

藤森泰明運輸省鉄道局施設課長

○藤森説明員 島原鉄道につきましては、たび重なる土石流等により大きな被害を受けまして、現在もなお一部区間において運休となっているところでございます。その復旧についてでございますが、現在、被害を受けました地域全体の防災事業といたしまして導流堤の設置、河川改修などの事業が実施されておりまして、島原鉄道ではこれらの事業と整合性を図りました復旧方法を考えるとしまして、高架形式による具体的な復旧につきまして現在細部を検討中であると聞いておるところでございます。  運輸省といたしましては、事業者の方から具体的な復旧計画が明らかになりました時点で、関係機関とも御相談申し上げながら、鉄道軌道整備法に基づく災害復旧補助の適用も含めまして鉄道整備の方向について検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

田口健二日本社会党・護憲民主連合

○田口委員 それでは、最後に通産省にお尋ねをいたしますが、先ほど国土庁の方からも若干のお答えがありましたが、中小企業に対する融資関係、特に政府系中小企業金融機関の災害貸付金、これらに対する適用期間の問題、期限の延長の問題などを含めて、この辺のことについてどのように対応していくお考えであるか、最後にお尋ねをしておきたいと思います。

稲見雅寿中小企業庁長官官房総務課倒産対策室長

○稲見説明員 雲仙・普賢岳噴火によりまして被害を受けておられます中小企業の方々に対しましては、政府系中小企業金融機関を通じました融資、また、公的資金を民間金融機関に預託して民間金融機関を通じて行っている融資等の対策を講じているところでございます。このうち政府系金融機関につきましては、個々の被災中小企業者の状況に応じまして担保の徴求あるいは貸付金の返済等の面で弾力的に対応するよう指示しているところでございます。  また、民間金融機関を通じました、いわゆる地域産業対策資金と地元では呼んでおりますが、この融資につきましても半年ずつ据置期間及び償還期間を延長しておりまして、過去四回この延長措置を講じているところでございます。  今後とも、被災された中小企業の方々の実情を十分踏まえまして適切な措置を講じてまいりたいと考えているところでございます。

田口健二日本社会党・護憲民主連合

○田口委員 以上で終わります。ありがとうございました。

池端清一日本社会党・護憲民主連合

○池端委員長 弘友和夫君。

弘友和夫公明党

○弘友委員 私は、公明党の弘友でございます。  先ほど初村委員、また地元の田口委員から御質問のございました島原雲仙・普賢岳の噴火災害について、私も何点か質問させていただきたい、このように思っております。  雲仙・普賢岳の噴火災害につきましては、平成三年六月の大火砕流からことして四年目を迎えました。とうとい四十四名の犠牲者を出したわけでございまして、亡くなられた方々には改めましてお悔やみを申し上げるわけでございます。一日も早い噴火活動の終息また被災地の復興、復旧を願うものでございます。  しかしながら、今なお噴火活動というのは終息の気配もなくて、頻発する火砕流の恐怖におびえながら、現在七百八十九世帯、三千三百七人の住民がいまだに避難生活を強いられております。また、県の調査によりますと、これまで延べ二千五百十一軒の建物が流焼失し、農林、商工などの被害額は約千八百十八億円に上っている。こういうことで、先ほどから質疑がございましたが、政府は現行法の拡大解釈で弾力的な制度の運用を図っている。二十一分野百項目にわたる被災者救済対策を講じられてまいりました。私は、このことにつきましては率直に評価をすべきものである、このように考えておるわけでございます。  また私自身も、昨年十二月に党の視察団の一員として、現地の実情につきましては十分に見てまいったつもりでございます。そのときにやはり感じましたことは、こうした災害に対する国の対処の仕方、また長期災害に伴う法整備の必要性というものを本当に感じたわけでございます。今この噴火の一日も早い終息を願っているわけでございますが、現状として、この雲仙・普賢岳の活動の状況について、簡単で結構ですけれども、気象庁の方からお伺いしたい、このように思っております。

栗原隆治気象庁地震火山部地震火山業務課長

○栗原説明員 最近の雲仙岳における状況を御説明申し上げます。  雲仙岳では、溶岩ドームの成長が続いておりまして、溶岩ドームの崩壊に伴う火砕流の流下方向は、西側を除いてほぼ全方向へ拡大しております。今後も大きな火砕流が発生する可能性がありますので、私どもといたしましては、引き続き警戒が必要であるとの見解でございます。  以上でございます。

弘友和夫公明党

○弘友委員 それで、引き続き警戒が必要だという現時点の見通しですけれども、これがいつ終息するかわからないということで、先ほど来議論になっております現在の災害対策基本法の制定の経緯というのを見ますと、いずれ台風なんかも短期間に去っていくとか、また浸水地域なんかも短期間に回復する、こういう短期終息型の災害を想定されて、そのためこの災害復興というのは、被災地に復帰する、そこの復旧を行って復興に至るまでの援助というのを現在の災害対策基本法は想定しているのではなかろうか。  つまり、被災地に復帰でき、そこで生活の立て直しを図るという自力復興をイメージして、それへの援助、貸し付けという方策がとられているのではなかろうか、こう思うわけでございます。ですから、この前例のない長期化や大規模化に伴って、予想し得なかった新たな問題点というのが出ているのだ、私はこのように思うわけですね。  ところが、先ほど来の長官並びに局長さんの御答弁というのは、私は与党の一員でありますから大変申し上げにくいのですけれども、今までいろいろなこの審議がなされている中で、一番後退したというか、私は大変残念ではございますけれども、そうした印象を非常に受けたわけですね。  例えば現在の災害対策基本法は、先ほどの御答弁では、長いとか短いとか、そういうことは余り関係ないのだ、あらゆるものを想定している、だから十分に弾力的な運用でやっていける、このように長官は言われたわけです。それから、新しい法の制定が必要ではないかという初村委員の御質問に対しても、これはあらかじめそういうふうなことを法で縛っておくのはよくない、要するに新しい法というのは必要ないのだ、このようにも言われました。  しかも局長は、この日弁連の提言の五項目で、例えば警戒区域の損失補償については対応が非常に難しい。設定のシステムの見直しについても、住民の意見や不服申し立てというのは、要するに警戒区域の設定等は迅速にやらなければならないので、これも適当ではない。また、長期化の問題についても、災害が長期化して借金を返せないというような問題については、公的な貸付金については現行でも償還条件の緩和をしているだとか、また基金については、あらかじめ国にそうした基金を設置するのは必ずしも適当ではない。長期災害が起こった場合は、現在の雲仙・普賢岳のような方法で、弾力的運用でいいのじゃないか。それから、共済制度については、地震保険制度の現行制度があるので、現行制度と別につくるのは疑問がある、このような御答弁をされたわけです。  これはちょっと今までのいろいろな、私も一年しかなりませんけれども、今までの会議録等をいろいろ拝見させていただいて、その基金の問題にしても新しい法律についても大分進んできていたのではなかろうか。例えば、自民党政権のときでも、これは実際は実現してないわけですけれども、海部元首相は、現地視察をされて、特別立法を考えてでも救済する、このように言われたわけです。それから宮澤元首相も、現行法の改正とか特別立法に理解と前向きな発言をされたわけです。それから、総務庁の九州管区行政監察局でさえ、災害後の九一年の秋には、長期の警戒区域設定では個人補償が必要だ、このようにも指摘をされているわけです。  そうしたことで、警戒区域に対する補償というのは、先ほどは特殊なケースだ、また不利益は受忍すべき範囲内だ、このように答えられたわけですけれども、長期化また大規模化する災害というのは、今の災害対策基本法では対応できないという指摘もあるし、地元の皆さんも、弾力的運用というのは確かにありがたい、しかしながら、やはり法そのものを変えてもらわなければ、この警戒区域の問題とかいろいろあることにそれは対応できない、このように言われておりますし、そういう現実があるわけでございますので、ぜひとももう一度、新しい法をつくる考えはないか、または警戒区域に対する損失補償というものをどう考えられているのかお聞きしたい、このように思います。

左藤恵改新国土庁長官

○左藤国務大臣 先ほどもお答えを申し上げたような範囲で、私は、やはりどうしてもこの損失の補償というものをやりますということは、大変な国民の利害の均衡とかいろいろな問題で難しい問題が生じまして、これは簡単におっしゃるようなわけにはいかないんじゃないかなということを一つ考えるわけであります。  ただ、先ほど申しました警戒区域の設定という状況が長く続いているというようなことから考えて、それで何か工夫がないかということで、先ほど来いろいろ申し上げました、県の基金の活用もそうですし、弾力的な運用の中での対策ということでこのことについてお願いするということで、事損失の補償となってきますと、これはもういろいろな問題へ事が波及しまして、簡単にできるようなことを言われますけれども、私はこれは非常に難しい問題だ、このように考えておるわけであります。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 ちょっと今先生がおっしゃいました中で、総務庁の、九州の方でそういった補償措置をすべきだという指摘があったというお話がございました。  当時確かにそういう報道があったようでございますが、実態ば総務庁がそう言ったということではございませんで、現地の住民の意見を聴取するとそういう声があったということで本庁の方に報告したというのが実態でございます。

弘友和夫公明党

○弘友委員 それでありましたら、じゃ現在の警戒区域の設定について、現在の法のもとではどれぐらいの期間、どれぐらいの範囲というのを想定して警戒区域の設定というのはあるのかどうか、ちょっとお尋ねしたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 特に期間を限定するとか、あるいは範囲を限定するというふうな考え方はないと思います。必要な、必要最小限のところについて指定をするということであろうというふうに思っております。

弘友和夫公明党

○弘友委員 ですから、必要なというか、確かに住民の皆さんの生命を守るという観点では当然必要だと思うのです。ですけれども、それは今までの台風だとか浸水だとか火事の場合にも警戒区域の設定というのはございますね。そういう場合はやはり短期間でこれは終息する、終わるということで、まあ住民の皆様、やはり生命というのは一番大事なわけですから、その受忍の範囲にはなると思うのです。  ですけれども、三年も四年も、また今からいっ終わるかわからないようなところで警戒区域を設定されるということは、やはり強制力があるわけですから、いろいろな報告を見ましても、先ほど初村先生も言われておりましたが、やはりそこへ立ち入れなかったために農業にしても養豚にしてもいろいろな損失は受けているという現実があるわけですね。だから、警戒区域を設定する市長さんなり町長さんは、住民の皆さんの生命というのも大事だ、しかしながら生活も大事だ、そこで非常に悩まれているわけです。  ですから、それを解除するかどうかという科学的根拠のないまま、やはり早く解除したいということで、解除を決定する直前に火砕流が起きて、それ解除しなくてよかったとか、そういう問題がたくさん出ているわけでございますので、これが非常に難しい特殊なケースだからできないということじゃなくて、例えば憲法上も公的な収用に伴う損失補償というのは、憲法二十九条三項ですか、「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。」こういう規定もあるわけでございますから、長期災害に対する警戒区域の問題についてはやはり何らかの損失を補償していくということが、それが担保されておけば地元の市長さん、町長さんもちゅうちょなく、やはり生命が大事ですからそれは決定ができるということにもなりますし、住民の皆さんも安心して避難ができるということだと思うのですけれども、ちょっとそこら辺で、にべないことじゃなくて、何かやはり方法を考えていくようなものにしていかないといけないんじゃないか。  それからもう一つは、ただその警戒区域だけの問題じゃなくて、やはり新しい法律というのが必要なんじゃないかな。今の災害対策基本法で十分やっていけます、こういうふうに言っておりますけれども、その運用でやっていけると言っているけれども、現実はやっていけない問題がいろいろ出ているんじゃないですか。ですから、それは先ほど委員長も言われておりまして、議員立法等が必要なのかもしれませんけれども、そういうことで、やはり認識がちょっと余りにも違い過ぎるんじゃないかな。非常に難しいと、それは難しいでもいいのですけれども、これは必要なことだというのであればわかるのですけれども、ただこれは必要ありませんと言われたら、非常に私は地元の方との感情というか、余りにも考え方が違い過ぎるんじゃないかなというふうに思っておりますので、ひとつ長官に前向きな御答弁をお願いしたい、このように思います。

左藤恵改新国土庁長官

○左藤国務大臣 予算委員会でもそういった御質問がございまして、何か検討してみてくれという御要望もございました。私らの方もいろいろ検討はしておるわけでありますけれども、非常に広範囲なことを考えなければならない。ただ単に予算的な措置とか、そういうようなことだけでも済まないような、基本的な問題まで入らなければならないという非常に難しい問題があることが一点。  それから、今回の雲仙岳の問題につきましては、大変な長期化しているというこういったケースは非常に少ないわけでありますので、そういうことについて基本法の中でそういうふうな特例的なものを何か考えられないかというような意味で我々は検討しておるわけでございまして、特別の立法を別にして、今までのものとはまた違った立場で考えるということは、これはやはり国民の権利の平等とか、いろいろな問題から見ても難しいのではないかなというふうな感じを持っております。  なお、引き続いて検討はさせていただきたい、こう思っております。

弘友和夫公明党

○弘友委員 余りこれを繰り返してもあれなんですけれども、ここに文章がございますけれども、人間は、本来的に自然と対峙して、自然の猛威に対処するためにそのシステムを構築しなければ生きていけないのである。この人間のシステムが社会であり、人間集団たる国家であると言える。だから、国家というのは、国家を構成する国民一人一人を守り、自然災害からこれを保護すべき責務が存在していると言えると。  だから、自然災害というのは非常にやはり難しいと思うのです、どれだけの範囲でどれだけ起こるかわかりませんから。だけれども、その考え方の基本には、自然災害の被災者に対して人間社会が何らの手も差し伸べないとするならば、その社会、その国家は何のために存在するのか。一番の基本は、やまりいろいろな人類が生きていくためにおいて災害から集団で守り合っていく、そのために国家というのができたと言っても過言でないぐらい、やはり災害に対する基本的な考え方というのをきちっと持った上で、それで現実問題としていろいろ対処していくのが私は大事なことじゃないかな。これは難しいから、どれだけ起こるかわからないからというような考え方でその範囲を狭めるというのは本末転倒じゃないかな。  ですから、ぜひ今後とも、基本に立ち返っていただきまして、ぜひとも苦しまれる地元の御要望を聞いていただいてやっていただきたいな。この新しい法の制定につきましては、またずっと今からも引き続いてやっていきたいな、このように思います。  あと具体的に、多少ダブるんじゃないかと思いますけれども、お伺いいたしますが、災害対策基金の増額についてでありますけれども、最初、平成三年九月、三百三十億円の基金財源をもって財団法人雲仙岳災害対策基金を設立されました。平成四年にはさらに二百七十億の増額がされたわけで、現在は六百三十億となっております。先ほどの御答弁では、相当程度これで対応できるという自治省の方の御答弁であったわけですけれども、相当程度というその程度がよくわからないわけですね。やはり地元として、今金利の低下とかいろいろあってこの六百三十億では非常に厳しい、ぜひともこれを増額してもらいたい、検討してもらいたい、このような要望があるわけでございますけれども、もう一度、申しわけございませんけれども、御答弁をお願いしたいと思います。

武田文男自治省大臣官房参事官

○武田説明員 御説明申し上げます。先ほど来御質疑がございましたときにもお答えいたしましたように、今後の雲仙の災害対策基金のあり方につきましては、災害の動向、また必要となります事業の状況、こういったものを踏まえながら、地元長崎県の意向を十分にお伺いをした上で適切に対処してまいりたいと考えております。

弘友和夫公明党

○弘友委員 きょうも地元の市長さん、町長さん、また関係の団体の皆さんが地元の切実な願いを持って上京されているというようにお聞きしましたけれども、ぜひとも、そういう地元の御要望にも本当にできる限り最大限こたえていけるようなことでやっていただきたい、このように要望いたしまして、終わりたいと思います。  以上です。

池端清一日本社会党・護憲民主連合

○池端委員長 穀田恵二君。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 私も、雲仙・普賢岳の問題に関連して少しお聞きしたいと思います。  今中心的な論議になりましたのは、やはり現行法の弾力的運用で可能かどうかというのが問題の争点だと思うのです。私は、やはりさまざまな点で現在の法律が雲仙・普賢岳を救う上では適合していないということを率直に言って思います。それは、今お聞きしていると、私は中心的には二つあると思うのです。  一つは、この間の雲仙・普賢岳の多くの方々の被害、被災者の方々の膨大な被害といいますか、そういう実態を見ないものじゃないか。つまりあれだけの被害、例えば、先ほど一番最初にもお話ありましたように、農家の方で養鶏を営む方々などがそういう被害を受けたという実例がありました。そういった被害というものに対して受忍を引き続きするという範囲のものなのかということだと思うのですね。私はそう思わない。その点まず、そういった点が基本的に欠けているのではないかと思います。  それと二つ目には、何といっても、今雲仙・普賢岳の被害並びに今後の問題含めてそうですが、今で数年、三年たっているだけじゃなくて、これからも引き続き長期にわたるという可能性はすべての方々が指摘しています。科学者の中では、山体崩壊の危険まで出ていると。こういった形で今後も長期化が予想される中で、やはりそれに対応して、じゃ、どういった形で生活再建を行政が支援していくのか。こういう立場に立った場合には、やはり先ほども議論になったように、警戒区域を初めとした損失補償などについては新たにつくっていく必要があるのではないかということが根本だと思います。  ですから、再度その問題について、私は改めて長官の御意見をお聞きしたいと思います。

左藤恵改新国土庁長官

○左藤国務大臣 先ほど来この問題についてお答えを申し上げたとおり、今回の雲仙の噴火災害は、警戒区域の問題も含めまして非常に長期にわたっているということは、もうお話のとおりであります。  しかし、今いろいろな問題について、とにかくあらゆる現行法の範囲内でやれることについての努力をしておるわけでありますので、そういった点で、そして、それではいつまでたてばこの問題が終息するかということについても、全くそれは見通しがついておらないわけでありますから、そういったことで、ここで何か新しい方向に転換するということにも、そうもいかない問題がある。そしていろいろな、法そのものの中身というものを、まだもっと運用の点で努力することができる点があるか、これは努力をしなければならないと思いますが、基本的に、例えば損失補償を積極的に進めていくとかいうようなことまでは、私は、今やるということは問題ではないかな、このように考えています。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 私は極めて具体的にお聞きしているわけですけれども、例えばそういった数々の被害が及んでいる、具体的には先ほどもありましたように養鶏家の方々だとか農民の方々だとか、そういう被害を生んでいる。それで、そういうものが、では法律の趣旨といいますか考え方の基本であるところの受忍する範囲内に当たるのだろうか。そういうことを責任持って長官は、ではああいう被害というのは受忍する範囲内だということをお考えですか。まずそれが第一なんです。  それともう一つは、災害対策の基本は、それ自身がやはり何といっても依然として先ほどもありましたように一過性といいますか、事後対策を基本にしているのですね。だからそういう点では実態に即した転換が求められており、私は特に二つ目に言いたいのは、自力復旧、自助努力ということになるわけですが、被災者の多くは警戒区域の設定などによって長期間にわたって事実上経済活動できないわけですね。制限されている。だから、そうすると自力で復旧するという道さえも閉ざされているのと違うのか、そういう点がやはり今手を差し伸べていく上で現在の法が不備ではないか、こういうのが基本だと思うのですね。  だから、受忍する範囲内なのかということと、生活再建に対して道が閉ざされているからこそ新しい体系で救うべきではないか、この二つなんですね。

左藤恵改新国土庁長官

○左藤国務大臣 その受忍する範囲内かどうかということについては、これは非常にいろいろ検討しなければならない問題が確かにあろうかとも思います。そしてそれよりも何よりも、生活が成り立ち行かないということについての、それに対してのあらゆる援助ということをやることが先決ではないかと思いまして、それについては現在、例えば融資の問題を考えるとか、あるいは生活をされるところの本拠地を移すというもので、公営住宅の建設とかそういうことで入っていただく住宅対策をやるとか、そういうあらゆる手段を講じて、現在の置かれておる被災者の皆さん方の生活を少しでも改善し、やっていけるような体制にすることについて、今、先ほど来お話しした二十一項目にわたるいろいろな対策を講じておるわけであります。また、県もそれにプラスして基金でいろいろ応援をしていただいているわけでありますから、これをフルに活用していくということが今我々が努力しなければならない最大の問題であろう、このように考えております。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 意見は明らかに違うということで、先ほどもお話がありましたけれども、検討すべきということではなくて、受忍すべき範囲内だと長官おっしゃるから、私は、そういうのは違うのではないか、少なくともそういう受忍すべき範囲内を今や超えているからこそ、全国の人たちも含めてこれま何とかしてあげたいということであり、すべての党派がこの問題についていろいろ御提言も含めてなさっているという現状に対して、しっかり目を向ける必要があるだろう。  だから、受忍すべき範囲を今超えているというところにまずしっかり視点を置いて、あらゆる努力を行いながら次の点を改善をしょうじゃないかと私は提案しているわけなんです。あらゆる努力をすることについては、私は当然のことだと思っております。そうなりますと、では具体的にそういう点で、時間もありませんから、私は受忍すべき範囲内を超えているということと、それから自力復旧の道さえも現実に閉ざされているからこそ政府が新たな手だてを打つべきだということを主張しておきます。  では、現実問題に関係してお聞きしたいのですが、損失補償制度の創設というのは、実はそれがなければ警戒区域設定自体が事実上なくなりはしないか。つまり、幾ら警戒区域を設定しても、その補償がなければ、いろいろ皆さんも御承知のとおり、これは、例えば設定する方も悩む、それから自分の経済活動をしようと思えば、危険を冒してでも入ってしまう、そうなってくると命が危なくなる、こういういろいろな角度から見た場合でも、事実は、今損失補償がなければ警戒区域設定自体が有名無実化することになるというのが、これは弁護士会の主張でもあるし、私もそうだと思うのですが、その点の御見解はいかがですか。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 先ほどから大臣も申し上げておりますように、警戒区域を設定するということが住民自身の生命を災害から保護するためということで、危険の状態の続く期間に限って行われる必要最小限度のもので、住民の利益につながるものであるというふうな性格のものであろうと思います。したがいまして、被害の実態を見ますと、非常にお気の毒な実態があるということは私も十分承知しておりますが、その事柄の性質上、今申し上げましたようなことでございますので、損失補償をすべきょうな特別な犠牲に当たるというふうなたぐいのものではないのではないか。  先ほどからいろいろな御議論の中で、立法論という、特別な立法というお話がございます。これにつきましては、仮にやるとすれば現行法制度ではもちろんできませんけれども、仮に立法措置をすればできるのかどうかということについても、それはいろいろな御議論がありましょうけれども、非常に難しい議論も含んでおるのではないかというふうに考えておるところでございます。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 すべてにわたる立法を今言っているのではなく、それは先ほど言ったわけですが、私は、今具体的な問題で言うならば、警戒区域の設定に伴う損失補償制度の創設、これは可能ではないか。その点では、先ほど長官からお話ありまして、権利の平等の問題とか利害の均衡等々で難しいと言いましたけれども、長官は、もう一度私今後のために聞いておきたいのですが、具体的には何が難しいのか、何と何がひっかかっているからだめなんだということについては、正確にこれは一度お聞きしたいと思います。先ほどお話ありましたから、長官にお聞きしたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 今申し上げましたように、警戒区域の設定自体が、いわば住民の安全を守るための制度だということが基本的な問題であろうと思います。そういうことから、そういう性格のものについて補償するということは基本的になじみにくいのではないかというふうに考えておる次第でございます。  ただ、そうかといって何もしないでほっておくというわけではございませんで、先ほどから申し上げておりますように、二十一分野の施策を講じて総合的な対策を講じておる、しかも、長期継続ということに着目して、ほかの災害については実施していなかったようなことについても実施しているものがあるということでございます。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 住民の安全を守る、補償がなじみにくい、この二つですね、結論は。  私は、住民の安全を守る上で、やはりその設定権者が純粋にそのことを判断の基準にするためにも、例えば実際上設定権者の方々が心配しておられるのは、やはり住民の安全と同時に、その方々の生活の面での安全も気にされておられて、いつも判断に迷うわけですね。だからこそ私は、そういった問題で、警戒区域の設定に伴って、現実に補償がなじみにくいのじゃなくて、損失は不可避だ、必ず起きるということを一つ今言いたいのです。  同時に、二つ目に、警戒区域を設定した内外で、事実上差別、まあ差別というよりも区別というのでしょうか、そこにいろいろな不平等が生じて、そういう意味でいいますと、補償があれば救える問題もたくさんあると私は思うのですね。  しかも立入禁止区域に入った場合でも、やはり自分のおうちや経済の成り立ちを含めてどうしても入ってしまうという現実がありますね。しかも、それはたった一人や二人と違って、何人も入っているのですよ。ということは、やはりそういう意味での、逆に言えば立入禁止区域自身が守られるためにも、そういった安全が守られるためにも、今の安全とあわせて、経済的な、生活的な安全というものもやってほしいというのが現実の希望だと思います。そのことを私はどうしても言いたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 繰り返すようで恐縮でございますが、先生と考え方が違いますのは、補償ということはできないけれども、それはできないが、一方で住民に対するいろいろな措置ということは必要なわけでございますので、鋭意やってきておるということでございます。  それから、先ほどどなたかの先生の中にも出てまいりました、地元の方がきょう、あした陳情に見えるということになっておりますが、ひところ、災害が始まったころには確かに警戒区域に対する補償という議論が非常に強くて、現在でももちろんあると思いますけれども、ちなみに、きょう、あしたお見えになる中には補償という話は入っておらないようでございます。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 それはちょっと後で反論しますが、それでは、今言いましたいろいろな措置をとってやってきたということの関連で、具体的な問題に少し入ってさらに改善を求めたいと思います。  一つは、警戒区域の土地の買い上げの問題です。  これは、中尾川流域の砂防事業については、五月二十九日に詳細設計の説明が住民に対して行われているけれども、具体的な土地の買い上げの説明は早くても八月に入ってからということだそうであります。こうなりますと、現在雨季に入っているわけですから、この間に土石流や火砕流が発生して、買い上げの対象の土地や家屋、田畑が被害を受ければ、買い上げ価格は大幅に下げられてしまいます。そういう意味でいいますと、現行の制度の中でも少しでも高く買い上げることが生活再建にとっては大きな援助になるものです。したがいまして、被害を受ける前に買い上げが実現できるよう、作業を急ぐべきだということが第一点です。  二つ目に仮設住宅の問題があります。  これは、先ほどの話でもそうなのですが、災害の問題についての基本にかかわる象徴的な問題ですが、これは二年間ということですね。その都度当然これは皆さんの処理で延期されております。それはいいことなのですが、半年来るたびにどうなるかなと皆さん気分的になるわけですね。だから、そういう意味でも、私は、今後住民の避難場所、それから家財の避難場所として、引き続き仮設住宅の役割は重大じゃないかと思うのです。  つまり、これは避難勧告が出たらば避難所へ避難すればいいというのではなくて、先ほどもありましたが、あらかじめ予定されている、そういう予測される事態があるわけだから、家財や家屋を失わないと救助の対象にしないということでなくて、先ほど言いましたように、一つは入居期限をもう少し、今度三月から九月に延びたわけですが、やはりもっと弾力的に運用してもらう、並びに、有明町への有効活用も考える、並びに、家財や家屋の避難場所、住民の避難場所として引き続き弾力的に運用する。  この大きな、土地買い上げの問題と仮設住宅の問題についてお聞きしたいと思います。

大久保駿建設省河川局砂防部砂防課長

○大久保説明員 中尾川につきましては、平成五年の十二月二十日、昨年の暮れでございますけれども、砂防計画の基本構想を発表いたしました。それで、そのうちの特に生活再建が急がれる警戒区域の中の千本木地区につきましては、立ち入りができませんが、航空写真等で用地図面と建物との調査を実施いたしまして、六月十八日、一昨日でございますけれども、用地の単価を発表いたしております。  今後、千本木地区につきましては、警戒区域の中であるということと、そういうことで被災のおそれが高いということで作業を急いだわけでございますが、これから個々の用地交渉を進めていって、事業の実施に向けて進んでいきたいと考えております。  それから、さらにその下流の、導流工区間と私ども呼んでおりますけれども、警戒区域よりもまだ下流の区間でございますが、これにつきましては五月二十九日に事業計画説明を実施いたしまして、六月七日から幅ぐいを打設しまして用地調査に着手いたしております。  いずれにいたしましても、こういう調査を早急に完了させまして、価格の早期提示等、早期買収の御要望にこたえていきたい、こういうふうに考えておりますが、地元の方々の用地買収に対する御協力もぜひ必要かと考えております。

松尾武昌厚生省社会・援護局保護課長

○松尾説明員 仮設住宅の件でございますが、雲仙岳噴火災害に係る応急仮設住宅の運用につきましては、被災者の被害の状況に応じまして従来から特別基金を設定しまして設備、面積、設置戸数、供与期間あるいは利用形態等について弾力的に対応しております。  仮設住宅につきましては、あくまでも簡易な建物でございますので、なるべく早く恒久な住宅を建設していただきましてそちらに移っていただきたいということを常々要望しているところでございますが、そういうことで今般もう一回延長いたしたという措置をとっております。  それから、有明町の方の問題でございますが、災害救助法の発動になっておりませんので、この時点で即仮設住宅ということにはまだなかなかなってない状況でございます。  今後とも、そういう運用の問題あるいは有明町の問題につきましては、長崎県と連携を密にいたしまして適切に対応してまいりたいと思っております。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 今のお話ですけれども、用地買収の単価を発表されたと言っていますけれども、問題は、先ほども現状価格という問題がありまして、これはどういう価格で対応するかという問題なんですよ。それが、そういう災害を受けてどうしようもないということで評価しているのか、それとももともとのものでやっているのかということについては、ぜひそういう買い上げについての希望をしっかり入れていただいてやっていただきたいなと思うのです。ですから、その結果がどうなのかということをまずお聞きしたいと思うのです。  それと二つ目に私が言ったのは、住民避難の場所、それから家財の避難場所としても仮設住宅の役割は重大でないだろうか、この辺はもう少し弾力的にやってほしい。有明町の問題は、先ほど言いましたようにそれはわかっているんですが、しかし、そういうことも含めて有効活用するという立場がありますと、またそれも今の対応する上では非常に重大な措置として皆さんから要望されていることでもあるし、頑張っていただきたいと思っているんです。  その二つをまずお聞きした上でもう一つ、今県といろいろ御相談するとありましたから、自治体に対する対応でも私は援助の関係で別なことが行われているんじゃないかということで、あわせて一つ質問をしたいと思います。  災害復興にかかわる事業で長崎県は、島原市六名、深江町二名のほか島原半島の関係四カ町から各一名の職員の派遣を受けています。この派遣職員の人件費については、四カ町の職員分は県が負担しているけれども、島原市と深江町の派遣職員については、結局要請に応じて派遣している市と町に負担させている実態があります。これは今どんなふうに考えても、地方自治法や災害対策基本法などによる、職員の派遣要請についての派遣は派遣を受けた自治体が負担することになっている、その基本的考えに反していると私は思うのです。しかも、それを今災害を受けて困っている現実の町と市に対して負担させるというのは直ちに改善するように求めたいと思うんですが、その三つの点、お答えいただきたいんですが。

大久保駿建設省河川局砂防部砂防課長

○大久保説明員 用地につきましては、公共用地の取得に伴う損失補償基準に基づいて実施いたしておりますけれども、これは被災地の被災前の標準的な使用状況を前提に、そのほかの今後の土地利用計画の動向、地域復旧の時期、今後の災害の見通し、地盤、地質等の土地価格形成上の諸要素を総合的に勘案して算定するということでございます。  参考のために、水無川の方につきましては、導流堤を計画している区間につきましては既に九三%の方の同意を得まして契約が終了しているという状況でございます。

松尾武昌厚生省社会・援護局保護課長

○松尾説明員 仮設住宅の運用につきましては現在でも長崎県と十分話をしておりまして、いろいろな運用が図られているというように承知しております。今後とも、長崎県が地元住民の御意見をお聞きしました範囲内で十分対応してまいりたいと思っております。  それから、有明町の問題につきましては、まだ災害救助法が発動になっておりませんので、災害救助法発動をどの時点でするか、これも長崎県が真剣に検討しているようでございますので、その時点でまたいろいろ御相談に応じたいと思っております。

中川浩明自治省行政局行政課長

○中川説明員 お答えを申し上げます。  御指摘のように、長崎県におきましては雲仙・普賢岳噴火災害復旧事業の円滑かつ迅速な執行を図るために、島原市及び深江町の職員を長崎県の職員として併任をするという内容の協定を当事者間で結びまして実施をいたしているものと聞き及んでおります。  協定の中で、派遣職員の給料につきましては島原市及び深江町、出身市町であります両市町の負担とされておりますが、一方、長崎県におきましても雲仙・普賢岳噴火災害に伴いまして多くの職員を配置をいたしているところでもございまして、ともに県、市町協力しながら災害復旧事業に当たっているものと認識をいたしておりまして、職員の派遣の取り扱いにつきましても当事者間でございます長崎県、島原市及び深江町の判断を尊重すべきものと考えております。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 それは私おかしいと思うんですね。普通、職員の派遣に関して、甚大な災害をこうむったときにおけるそういう派遣というのは、当然派遣される側が負担するのが筋じゃないんですか。本来の筋はどうなのか。どういう協定か、内容はあるでしょうけれども、しかし現実には、今前段の方でお話ありましたように、災害復旧にかかわる問題について言うならば、災害対策基本法並びに地方自治法の関連からすれば、派遣されて受けた側の方が払うのが筋じゃないんですか。

中川浩明自治省行政局行政課長

○中川説明員 お答えいたします。  地方公共団体相互間で職員の派遣をする、あるいは派遣を受けるという制度は、御指摘のように地方自治法にも職員の派遣という制度がございますが、それぞれの実態に応じて対応されるべきものでございまして、今回の長崎県におきます実態は、県と両市町の間での当事者間の相談において給料はこのようにしようという決定のもとに行われたものと理解をいたしております。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 よくわかりませんね。普通の考え方は、自治法なり今の災害対策基本法に基づく職員の派遣は、本来災害応急対策並びに災害復旧の知識を有する者について送る、受けられた方がそれについては当然責任を持って払うというのが考え方の基本でしょう。それが基本じゃないですか。

中川浩明自治省行政局行政課長

○中川説明員 お答えをいたします。  先ほどもお答え申し上げましたように、地方自治法二百五十二条の十七に基づきます職員の派遣につきましては、特に給料、手当等の負担については、当該職員の派遣を受けた普通地方公共団体の負担とするという規定がございますが、これはあくまでもこの規定に基づく派遣において適用になるものでございまして、今回の場合は長崎県及び両市町の間で協定を結んで、給料については長崎県ではなくて派遣をした両市町が負担するという約束のもとで行われているものと理解いたしております。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 それでは何の派遣なんです、これは。つまり、災害復旧だとか、それから今も一番最初にお話あったように、何のための派遣かといったら災害復旧のための派遣だ、こう言っていましたよね。災害復旧のための派遣というのは、本来、例えば地方自治法二百五十二条の十七による発動が最も多い例だというのが通説ですよね。  それを、どんなふうな協定を結ぼうが、賃金について言うならば、今こんなふうな事態なんだから、長崎県が、自分のところの全体の県の中での事業なわけですから、幾らそれが島原なり深江ということになったとしても、それを払うのは当然じゃないですか。しかも、ほかのところは、応援に来ているところは払っているわけでしょう。だから、協定が違うとかじゃなくて、その中身は、実際上の仕事はそういう意味での災害復旧という根本にかかわる問題なんだから、災害復旧の基本対策の問題と、それから地方自治法の二つの問題からすれば、それは長崎県が払うのが妥当だというのが指導の趣旨じゃないですか。そうすべきですよ、指導を。どうです。

中川浩明自治省行政局行政課長

○中川説明員 お答えを申し上げます。  今回の長崎県の立場としては、長崎県自身も人員とか予算の面で相当の努力をいたしているわけでございまして、直接災害を受けている両市町もお互い一緒になって災害復旧に努力してほしいという思いであり、両団体もそのような県の立場を了解して協力することとしたものであると理解をいたしておりまして、自治法の規定によらない協定を結んでこのような派遣が行われているものと理解いたしております。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 私、こんなことがまかり通ったらいろいろなことができると思うんですわ。やはり災害復旧という根本問題、それは地方自治法の観点、そして災害対策基本法の基本的な観点からしたら、これはこういうふうにすべきだということをしないと、そんなことをやり出したら、市が依頼をすれば市が負担する、県が依頼すれば県が負担するというわけのわからぬ話になって、根本の問題がずるずるそれこそ民法上の協定と同じだなんという話になってやられることはいいことなんですか。  それはお互いに被害があるというのではなくて、それは県の中での一つの市のことであり町のことであり、同じところに実際上用地買収の対象があるわけだから、その指導を、それは県が頼んでいるわけだから、そうした頼んでいるところが金を出すというのが本来の筋ですよ、あなた。そういうものを根本的な筋をだらだら外してやってしまうというのではだめですよ。  しかもそれは、応援の町村について言うならば、きちんと払っているわけでしょう。そこはそういう協定を結んでおいて、実際被害を受けているところについて言うならば、おまえのところは被害を受けてないから出せや、そんなばかな話あるかいな。それはきちんとそういうことで負担をして、やはりそういうことはだめですよという指導をするのが自治省の仕事じゃないですか、それはどうですか。

中川浩明自治省行政局行政課長

○中川説明員 お答えを申し上げます。  今回の事例は、災害を受けている市町とそれ以外の市町村と区別して考えて、異なった適用をされているものと理解いたしております。  現状からいたしますと御指摘のような問題はあるかもしれませんが、お互い、県、それから災害を受けた両市町が協力して事業の遂行をしよう、こういう発想に立つものであると理解をいたしているところでございます。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 協力してということじゃないのです ね。それはやはり本筋のところから外れているということですよ、私の言っているのは。だから、こんなことやり出したら、本当に今地方自治体が、現実に一番被害を受けているところが困っている、そういう問題に対しても、本来的にこんな負担でいったらこれは相当な額だと思うのですわ。これは、これでもう既に二年たっていますでしょう、しばらく続けるわけでしょう。こんな負担だったら、何億という金がまた立ちますよ。そういう負担は本来県がして、実際被害を受けているところについては助けるというのが地方自治法の二百五十二条の十七項であり、災害に対する対策の基本ですよ。そこをしっかりこれはやってほしいと私は改めて要望しておきたいと思うのです。  こういうことですから、私は結局のところ、現場ではやはり救えないことがいろいろ起きているということが現実にあると思うのです。だから、私は改めて言うわけだけれども、本当に今の法律の範囲内というふうなことじゃなくて、どうしたら本当に復興できるかという立場から、本当の意味での損失補償の問題も含めて新しい手だてを考えていっていただければと思います。よろしくお願いします。

池端清一日本社会党・護憲民主連合

○池端委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時五十五分散会

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