建設委員会 第5号
- 発言数
- 171 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1994/06/03
会議録
○鳥居委員長 これより会議を開きます。 建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松下忠洋君。
○松下委員 お許しをいただきまして、時間を一時間いただきましたので、建設行政にかかわること、そして国土行政にかかわることについてお尋ねを申し上げたい、そう思って参っております。 きのうも遅くまで予算委員会、十二時近く、深夜までございました。お疲れでございましょうけれども、私も最後までおつき合いしておりましたのでコンディションは一緒でございます。よろしくお願いしたいと思います。 建設大臣、きょうは何の日であるか、御存じでございましょうか。
○森本国務大臣 雲仙の災害がありまして三年になるかと思います。その日だと思っております。
○松下委員 国土庁長官、どうでしょうか。
○左藤国務大臣 今建設大臣がお話しになりましたように、雲仙の災害からちょうど三年目に当たる、こういうことだと思います。
○松下委員 きょう新聞にも出ておりましたし、両大臣きちっと胸の中におさめておられたということで、非常にうれしく思っておりますが、このことはまた後でいろいろお尋ねを申し上げたいと思っております。 建設行政全般、国土行政についてお尋ね申し上げたいと思っております。 第百二十九回国会に当たりまして、建設大臣そして国土庁長官が施政全般についての所信を表明されたのを読ませていただいております。建設大臣におかれましては、「二十一世紀の世代に引き継いでいく社会共通の財産としての良質な住宅・社会資本の整備に全力を挙げて取り組んで」いく、こう申しておられます。そして、その配慮事項といたしまして、環境への取り組み、それから高齢化社会に備えていく、そして三つ目が規制の見直し、そして四つ目が国の関与の是正それから地方への権限委譲、補助金の整理合理化ということを挙げておられます。 そして、当面の緊急課題として、一つは建設行政への信頼回復、これはもう当然でございましょう。それからもう一つが、公共料金の見直しということを言っておられます。そして、結びとして、所管行政の簡素化、効率化に全力を挙げたいというふうに述べておられますね。もっともだと思っております。 そしてまた、国土庁長官の所信表明を読ませていただきますと、一つは、国土の均衡ある発展を目指した施策の積極的展開を図っていきたい、こうございます。そうでございましょう。それから、特にその中で、大都市圏域と地方圏、こう分けていろいろな課題を挙げておられますけれども、特に地方圏について、地方拠点法に基づく地域指定の追加を進める、そして地域の特性を生かして、都市と農山村が一体となった地方の振興を進めていく、このように地方圏について述べておられます。大都市圏についても、そこに書いてございますように、整備計画を積極的に推進していきたい、こう書いておられますし、長時間の通勤だとか低い居住水準というもののレベルアップに努めたい、このように言っておられます。 第二は、総合的な土地対策の推進に努めていくということでございます。そして第三が、安心して暮らせる国土づくりということでございます。災害がいろいろ打ち続きましたし、また地域によっては災害に対する対応に追われて、先に進んでいく仕事になかなか打ち込めないという現状にもありますから、これも当然でございましょう。そして最後に、総合的な水資源対策と国際協力というところを挙げてございます。国際防災の十年の国際会議がつい横浜で終わったばかりでございます。私も、この三月でございましたか、ジュネーブに行ってまいりまして、関係者とも話をしてまいりましたし、私自身もこの仕事に三十年打ち込んでまいりましたから、この意義は十分認識しておるつもりでございますけれども、こういう大きな取り組み、所信を表明されたことについて敬意を表しておりますが、またここにいろいろお尋ねを申し上げたいと思っているわけでございます。 国土行政、それから建設行政につきまして、戦後、昭和二十年からもう五十年近くたとうとしております。建設省が果たしてきた役割、そしてまた国土庁ができて以来、いろいろな調整についての御努力のその結果は十分評価しておりますけれども、最近のいろいろな施策についての、その理想とするところと現実とのギャップというのを、地方にいて極めて深く痛感しておるわけでございます。 このことにつきましては、せんだっての予算委員会の総括質疑で、短い時間でございましたが、私の考えを申し上げることができました。繰り返して申し上げることはいたしませんけれども、地方とのギャップをどういうふうに埋めていくのか、それがこれからの新しい、二十一世紀といいますけれども、二十一世紀になったからといって急に世の中が変わるわけではありませんで、それは今までやってきた施策の継続の結果としてそこに生かされてくるというふうに感じております。 そういう中で、どのようなビジョンを持ち、そして、今までそれぞれの所管行政の中で果たしてきた役割をしっかりと糧としながら、反省するところは反省して、どのような姿を描いて、未来の子孫に自分たちの国土と健全なその上に立つ施策を残していこうとしておられるのか、根本のところを、国家観も含めてお聞かせいただきたいと思います。建設大臣、よろしくお願いいたします。
○森本国務大臣 委員の御質問に対してお答えをさせていただきたいと思います。 それにつけても、委員は、長い間建設行政に直接携わっていただきまして、今日の日本のいろいろな基盤をむしろ築いていただいた方ではないか。先般の予算委員会で、委員の拠点都市に対する情熱あふれる御質問を承っておりまして、さすがだな、これからまた建設委員会でいろいろと御指導を賜らなければならないと思っていたところでございますが、今、二十一世紀に向かって社会資本の整備をどうしていくのかということの問いではなかったかと思います。 就任いたしましたときの記者会見並びに先般の所信表明で私も申し述べさせていただきましたが、よりよい住宅それから社会資本の整備が、今大変急務となっております。日本が非常に経済的に大きく発展したといえども、まだまだその経済力に見合った豊かさは実感できないというのは、これは我々が共通に思っているところでございますが、建設省としましては、委員御承知のように、公共投資基本計画あるいは住宅、都市公園、下水道、道路、治水等の所管の八本の五カ年計画に基づいて、今日まで住宅、社会資本の整備に全力を挙げてきたところでございます。 一方、高齢化が本格化する二十一世紀を迎えまして、さらに豊かで質の高い住宅や社会資本の整備を図らなければならない、このように考えておりますし、またそれは急務であると思います。というのは、今の労働力があるとき、あるいはまた高い貯蓄を誇っているこのときにやはり充実を図る必要があるのではないか、私もそのように思っております。委員がおっしゃっていただきました、都市部とそれから地方との格差という点につきましては、社会資本の整備で下水道等々が、やはり地方に至りますとまだまだ十分ではない。そういった点も本年度の予算ではいろいろと配慮して、重点的に生活関連予算を組んでいるところでございますが、御指摘のように、さらにそういったものをこれから重点的にまた充実をさせていきたいと考えているところでございます。 なお、公共投資基本計画についても、今経済企画庁を中心として見直し作業を進めているところでございます。今後も全力で取り組んでまいりたい、このように思うところでございます。
○左藤国務大臣 今お話しの点につきまして、御承知のとおり今、四全総の見直しというのが行われておりまして、この見直しが、多分今月中旬ということを聞いておりますが、報告を国土審議会においておまとめいただきまして我々の方に御提示があるのじゃないか、このように予想いたしております。 そこの中で、これからのいろいろな大きな問題としまして、一つは、これから人口が減っていく、本格的な高齢化社会が急速に到来するという問題があります。これに対してどういうふうにこたえていくか。それから二つ目が、人と自然が共存する国土づくり、この推進であります。この中にはもちろん一極集中、過密過疎の問題も入っておりますし、いろいろな問題がここに、これからますますそういうようなことが進んでいく中において、自然の環境というようなものも十分考えた、そうした国土づくりというものがここに取り上げられるのではないか。 それからもう一つは、申し上げるまでもございませんが、今、我が国の国際化の一層の進展への対応、こういった点からこの四全総の見直しといいますか、こういうものが提出されてくるわけでありますので、これに基づきまして、我々はこれからの二十一世紀を目指しての国土づくりに全力を挙げていきたい、このように考えているところでございます。
○松下委員 大臣からお話を伺いましたけれども、問題は、どのような視点でこれからの時代に対して子孫に残していくべき多くの遺産を、資産を残していくか、その視点のことでございますが、一つは、地方への配慮、地方振興に対する視点というものを、それぞれの施策の中でどのようにきちっと打ち出しているのかということがあります。 ともすれば、例えば高齢化社会を迎えて――高齢化社会もございましょう。また、情報それから環境の問題という視点もございます。それは当然でございますからそのとおりでございますけれども、そういう地方への視点、配慮というものをどのようにしているのか。ともすれば、例えば今までのいろいろな長い社会資本整備の歴史の中から、下水道が非常におくれている、あるいは住宅関係に対する投資が少ない、あるいは公園というものをもっと広げていこうじゃないか、そういう事業別の、あるいはその仕事の中身ごとについてのいろいろな格差の是正に努めていきたいというようなことが表に出ながら進められていく。それはそれでございましょうけれども、問題は、そこからもう一つ入り込んで、踏み込んで、それが北海道から沖縄まで隅々までにおいて、それぞれの地域においていろいろな課題を抱えて、子孫にきちっとしたものを残していこうとする努力が続けられているわけです。 そのときに、一概にうたい文句として、基本施策は高齢化を迎えるからこうだ、環境に配慮をしなければいかぬからこうだ、それから情報化だからこうだというような形だけの基本施策の進め方では、まだ踏み込みが足りないと思うのですよ。そこからもう一つ入って、地域でそれぞれどういう課題を抱えているのかということに踏み込んで、そして、その地域でどのような課題にまず取り組んでいくのがその地域の一番活力を生む源泉になるのかというところを、もう一歩踏み込んで見ていただきたい。 例えば、私は九州ですから九州の例を申し上げますと、いろいろな大型プロジェクトを持ってきたい。その中で、過疎が進んでいる。また今度は農業における、いろいろなガット・ウルグアイ・ラウンドによる打撃がある。前向きのいろいろな新しい仕事をしていかなければならないときに、まだ後ろ向きの、体制立て直しの仕事から始めなければいけないような地域もあります。そしてまた、非常に災害の多発県です。台風の常襲地帯でありますから、そういうことに対する後追いの仕事をとめどもなくしていかなければならない。それにあわせて下水道の整備率がゼロだというような、私のふるさと、七万三千人の鹿児島県第三位の都市ですけれども、下水道がゼロ。理由は、大きな河川のはんらんによる、その防止のために力を使い尽くしてしまって、先向きの仕事ができないというようなことがあるわけですね。 これは、九州のいろいろな都市でほとんどです。また、北海道から沖縄まで含めて、同じような共通の課題を持っているところが多いと思うのですね。そういうようなところに対して同じように、いや環境だ、高齢化だと言われても、さあ情報化だと言われても、まだぴんとこないところがあるのですね。そこを一歩踏み込んだ施策が必要で、この課題を引き抜いていって、そして二十一世紀に対するビジョンというものはあなたたちの地域でこのように生かされていくのですよということがなければ、血の通った施策にならないと思うのですね。 選挙運動の、これは悪いことじゃありませんけれども、ただああだこうだと言って、そのときに迎合するような話をしていくような形であってはいけないと思うのですよ。そういうところをこの二十一世紀のビジョンの中に、両大臣の中にどのように具体的に頭の中に入れてやっていこうとされておるのか。そこがやはり非常に大事だと思いますけれども、建設大臣それから国土庁長官、もう一つ突っ込んでお願いしたいと思います。
○森本国務大臣 今委員御指摘をいただきましたように、一極集中と地方という問題がたくさんございます。 そういった角度から、具体的にいろいろと我が方でもその推進を図っているわけでございますが、例えば交流ふれあいトンネルとかあるいは橋梁の整備、そういったことを十分に進めていかなければならないと思っております。 同時に、地方分権ということを進めていく、そういった上からも、やはり高規格道路のネットワークというのは、これはまず整備をしていかなければならないのではないだろうか。そういう意味で、国土の骨格づくり、地方分権を支える基盤の整備として高規格幹線道路ネットワーク。 それから同時に、先ほど申し上げましたが、豊かな環境の創造ということを考えましたときに、殊に地方における下水道、それから主要河川の整備を図っていかなければならないと思っております。今委員がおっしゃっていただきました、鹿児島第三番目の都市でありながら下水道の整備がほとんどできていない。私の奈良県で四十数%ですが、隣の和歌山県へ参りますと四%という状況等々ありまして、随分いろいろ格差があるな、それぞれの地方によって置く重点を考えていって、そして重点配分をしていかなければならないな、このようにも考えております。 これは、むしろ先生の方の地方はその必要性はないかと思いますが、逆に都市部の方へ参りますと、市民農園の必要性等々が出てくるのじゃないか。それから、二十一世紀に入りますと、やはり情報社会に入ってまいりますから、情報通信の基盤整備を同時に建設行政の中でも取り入れて進めていかなければならない、このように考えておるところでございます。
○左藤国務大臣 今お話しの地方に対する振興の問題につきまして、地方拠点都市とかそういった問題もこれから推進していかなければなりませんし、離島振興、いろいろな対策は講じておるわけでありますけれども、全般的な計画として先ほど御説明申し上げたような、今、社会資本整備とか、そういった問題については計画的に推進していかなければなりませんけれども、やはりそれぞれの地域の特性というものを十分考えたことをやっていかなければならないと思います。 産業の高度化にしてもそれぞれの地域が違ってまいりましょうし、それから自然的、経済的あるいは社会的というか、そういうような条件がそれぞれの地域で違っておるわけでありますから、そういった地域の生活環境とか産業基盤の整備、農業基盤とか、そういった問題でも、これはやはりその地域地域に適合した推進をしていただかなければならないわけであります。そういった地域の振興開発とそして全体の計画というものは、調和のとれたものとして推進していただくということが、これからの二十一世紀の国土づくりに一番大切なことではないかな、このように考えておるところでございます。
○松下委員 お話はよく理解できるところでありますけれども、これはやはり地方への視点に重きを置いてやっていくということをしっかりと胸に入れていただいて進めていっていただきたい。一つ一つの地域の特徴というものがやはり生かされる、そういうやり方をしてもらいたい。自分に子供が五人おっても、五人それぞれ育ち方も違うし個性を持っておりますから、ただ同じようなしつけでのやり方ではなくて、個性を伸ばしていきながらはつらつと育てていくというやり方が、本当に血の通った行政だと思います。そこまで踏み込んでやっていただきたい、そういうことを地域の隅々にまで、都道府県、市町村にまで行き渡るような形の行政をしていただきたいということをお願いを申し上げておきます。 そのためには人の交流も必要でしょうし、またそれに応じた年次ごとの、あるいはプロジェクトごとのレビューが必ず必要ですから、そういうことをきちっきちっとしていっていただきたい。だれかが何かをするだろうということではなくて、大臣みずからがそういうものをきちっと見ていくという、そういう習慣というものをきっちりと国全体でつけていっていただくことにしてもらいたいと思います。 もう一つは、これは後にも参りますけれども、高齢化に対する、あるいは障害者に対するいろんな配慮をしたいろんなハード、ソフトな施設、それからそれに合う考え方というものをこれから取り上げていかなければいけない。道路一つとっても、そして建物一つとっても、それからその家を出てからある目的地まで行くまでのアプローチにしましても、なかなかそういうような配慮がされていない。私、今いろんな福祉の問題を徹底的に勉強させてもらっておりますけれども、やればやるほど絶望的な気持ちになる。 なぜかといいますと、例えば昭和三十年代、いろんな高度成長に乗りまして住宅なんかをつくってきた。そうすると、それは本当に勤労者向けの、都市に人が集まってくる、住宅のない人たちに早く家をつくってあげようということで、大急ぎで住宅公団あたりを活用しながらつくってきた。そうすると、五階建てまでにはエレベーターがつかない。一つの階段を上がって家に入っていくということになる。 そこに今度は高齢者が入ってくる。地方から来た人がたくさんおりますから、地方の親を呼び寄せてそこに住まわせる、五階建てになると階段を歩かなければいけない。これが、一つの階段があってそこを廊下でずっと行くような家になっていますと、そこのエレベーターを一つ改築していけばできるんですよ。ところが、一つ一つに階段があって両サイドに家があるとなりますと、そういう新しい需要に応じたやり方をしていくには絶望的な努力をしなければならない。全国そうですから、そういう視点が全くなかったわけですから。そのようなことに対する配慮、これは道路も、それからバスも含めて、輸送機関も含めて、家の玄関から下の道路に五メートルおりるまでのアプローチにしても、どこもそうなのですよ。 だから、これは全くそういう視点がない町づくりをしてきた、都市づくりをしてきたことが今大きな大きな負の遺産となって残っている。それに対する取り組みをしていかなければならない、そしてまた新しいものに対してソフトもハードもつくっていかなければならない、こうなるのです。そうすると、そこに地方から親を呼び寄せたその孝行者の息子と嫁は、お母さんを呼び寄せたけれども、お母さんはそこで五階のマンションからおりられないのですよ、もう上がっておりるのが大変なのです。ですから、そういうようなことをしなければいけない。それが大事なのですね。 ヨーロッパを見てまいりますと、オランダやああいうところではフックがありまして、上から荷物を上げおろししたりする。ピアノもそういうふうにする。全部町並みとしてフックがかかっているというようなことになっていますけれども、そういうようなことで済むわけではないのですね。あの町もいずれまだそういう問題を抱えてくるでしょうけれども、そういうところをきめ細かにしていかなければいかぬ。 ですから、これから二十一世紀ビジョンとして両大臣が何かを次代に示そうとするときには、そこまで踏み込んで入っていかないとだめなのですようない文句として何に配慮した、これに配慮したということじゃなくて、そういうところまでいかなければいかぬ。その時代その時代、三十年前には三十年前で立派な計画だったと思いますよ。その当時の課題を乗り越えるためにはこうだとしたはずなのですが、それが三十年たってこういうような現状になっている。 だから、どういう視点で国土行政、建設行政を進めていくかということが大事なのです。だから、一つの小さなことができないのに大きなことをできるはずがないのですよ。人間もそうです。いや、小さかったからおれはああいうのはできぬからもっと大きなことをするよと言っていても、小さなちょっとした心遣いによる人を感動させることができない人間が、大きな事業に取り組んで人を感動させることができるはずがない。そういう視点を決して忘れないでこれからの行政をしっかりと見届けながらやってもらいたい、そう思います。 森本大臣は、建設行政に素人だとおっしゃいました。素人だからこそいろいろなものがよく見えると思いますから、そういう視点できちっと見ていただきたい。そしてまた国土庁長官にもそういう視点で、決して三十年後にしまったと言われないように、二〇三〇年に、いや、やはりよかったなと言われるような形のものをビジョンとして残していってくださいということを申し上げたわけです。そのために、今乗り越えなければならないことがあるとすれば、これは真っ正面から取り組んで説得してやっていくべきです。それが政治の力だし、政治家としてのやはり使命だと思いますから、そこのところをもう一言ずつお話伺いまして、次のテーマに行きたいと思います。
○森本国務大臣 委員御指摘のとおりだと思います。経済発展を重視する余りに、人間というものが今日までなおざりにされてきたのではないだろうかということについて、私も同感の思いです。 殊に、高齢者あるいは身障者の皆さんが住みよい町づくりをどうするのかという点で委員から御指摘がございましたが、そのとおりかと思います。幸い、今回出しました法案の中にそういった点がございますので、またそれぞれの委員の皆さん方にその点について御協議いただくところでございますが、不特定多数が出入りする公共の建物、公共的な建物について、まずそれを誘導していく形でのいろんな税制等々も行っていかなければならないと思います。 具体的におっしゃっていただいたエレベーターの問題でございますが、確かに我々も、これは委員も同様かと思いますが、選挙の期間になりますと、ずっと階段を上りおりするたびに健常な我々でもそのことを実感いたしますし、この建物で上りおりされる御年配の人たちやあるいは身障者の皆さん、大変だなということも実感いたします。エレベーターについても、今大きい三十階建てのビルのエレベーター基準も、四階、五階建てのエレベーター基準もいろんな規制が一緒になっている。今後そういった点も、ローコストエレベーターについても見直しをしていかなければならないときが今来ているのではないだろうか、そのようにも考えるところでございます。 先般も、私は新宿にあるハイジアという建物を見てまいりました。健康の女神というらしいですが、そこには随分今先生が御指摘いただいたような、例えば駐車場に車一つをとめるにしても、身障者の方がおりやすいようなスペースを設けている等々、いろんな具体的に実施されたものを私も目の当たりにいたしまして、これからも大いに推進をしていかなければならないと思っているところでございます。 非常によき御指摘をいただきまして、私も同感なところでございますから、頑張ってまいりたいと思います。
○左藤国務大臣 今お話しの点につきまして、この四全総の見直しというような形が出てまいりました中におきまして、そういった御趣旨の点に十分配慮したこれからの国土づくりに努力をしていきたい、このように考えているところでございます。
○松下委員 両大臣からの決意をいただきましたので、きょうお集まりの各省庁の担当して実行される方たちも、そういう気持ちでひとつ行政の中にしっかりとそういう心が入っていくような、しみ通っていくような予算のつけ方、そして結果が出ていくようなやり方に力を尽くしていただきたい、これをお願いを申し上げておきます。二週間前にこのことを私は、ある会合で斎藤大蔵事務次官にも申し上げておきましたので、その話は頭に入っておられると思います、十分間ぐらいしゃべらせてもらいましたから。そういうことで、ぜひこれからの課題として取り組んでいただきたい、そういうふうにお願いを申し上げておきます。 予算委員会のときに羽田総理大臣に申し上げました。オリンピックを持ってこないと地方はよくならぬのですかと、そこまで命がけでやらぬと高速道路も新幹線も基盤整備としての治山治水も生活圏の道路もできないのですかと。莫大な金が地域に投資されておりますけれども、しかし、先ほど申しましたように後追いの仕事もしなければいけない、これからのこともしなければいけないときに、やはり地方が本当に待ち望んで待っているものに対する大きな努力を続けてもらいたいと思うわけでございます。 今申し上げました基幹的な交通網の整備、そして抜本的な治山治水の問題、今でもばあっと水がつかるわけですから。昨年の七月の総選挙のときには、自分の有権者が集まった集会が洪水防止のための、要するに松下しっかりせいと、そういう会議になってしまった。畳を上げながら、水浸しになりながら、車をよけながら行ったということですね。国道三号線、十号線という基幹道路が、穴がほげてしまって通れないわけですから。行った先は三メートルも水浸しなんです。ですから、私は作業服に着がえて選挙運動した。これは突然のことで、それしがなかったわけですけれども、それがよかったといって票が三万票くらいふえたと思いますから、それで通ったようなものですけれども、そういうようなことに悩みながらやってきている地域があるのですね。 そのときに、そういうところにオリンピックを持ってこいといってもできないですよ。だから私は、夢としてオリンピックをやろうということを言っていますけれども、本当はそうはいかない。ここはそういうところに対する、続きになりますが、思い切った傾斜配分というのがどんなに勇気づけられるかということなんですよ。いいところはいいんです。ほっておいてもいいと思いますよ。東京都なんかたくさんお金持っていますから、あそこの知事は僕でもできると思いますよ。ですけれども、やはり本当にお金がないところで人もどんどん減っていくところを見ながら努力していく、その地方の知事さんたち、大変苦労だと思います。そういう人に対する、やはり本当に心のこもったやり方を目で見せてもらいたい。 この前、ある高名な政治評論家の方に私の地域に来てもらったのです。一時間半ぐらいかかって、かんかんに怒っておられるのですよ。どうしてですかと言いましたら、タクシーの運転手さんが、要するにメーターを上げるためにわざわざ狭い田舎の道を走ってきた、金を随分取られた、けしからぬと、こうおっしゃるわけですよ。それで、どこの道を通ってこられましたかとずっと話を聞いていきますと、私がふだん鹿児島県の空港から家に帰ってくる道そのものなんです。びっくりしたのだと思いますよ、それで。そうですが、そうなんですと。そういうことが現実にあるのです。新幹線も高速道路も一メートルもありません。そしてまた洪水で毎年水に悩まされる、そしてまた下水道がゼロだというような状態、そういうところに対して本当に温かい御配慮と重点配分をしていただきたい、こう思うのです。 こういう基本的な交通網体系、そして治山治水に対する配慮というもの、それからインフラストラク部門に対してどういうふうに整備していこうとされているのか、それをひとつお考えをお聞かせをいただきたいと思います。
○藤川政府委員 今お話がございましたが、地方の活性化と申しますか、振興活性化というのは今大変大きな課題になっているというのは、御指摘のとおりだというふうに私ども考えているところでございます。 特に地方部において、高規格幹線道路等のネットワークの整備というのが交流圏域を拡大いたしますし、また人口の定着てあるとか、あるいは生鮮食料品等の供給地の拡大とか、あるいは今お話がございましたが、災害等にもこういう高規格の幹線道路というのは大変強いわけでございまして、私どもも、その地域における高規格幹線道路のネットワークの果たす役割、重要性というものを考えますと、やはり早急にこの建設促進を図っていく必要があるというふうに考えているところでございます。 御承知のとおり、現在私ども、第十一次の道路整備五カ年計画を推進しているところでございますけれども、その中でもやはりこの高規格幹線道路の整備というのを最重点課題に置いているところでございまして、できるだけまだ整っていない地域のネットワークの整備ということで、今後とも全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
○松下委員 せっかく河川局長や都市局長もお見えでございますから、高速道路網だけではない、そういう治山治水あるいは下水道といったようなことに対する取り組みの予算へのどのような配分になっているかというところの基本的なところを、ひとつお答え願いたいと思います。
○豊田(高)政府委員 河川改修事業につきましては、この地域ことってま大変大事な事業だと考えております。特に、川内市内を流れております川内川というのは過去たびたび大きな災害がございまして、県初め市におかれましては、このために最大の努力を払われておるというふうに聞いております。このために、先生おっしゃいましたように、ある意味では新しい施策への余力は他の地区よりは低いのではないかと言われておるのも、この災害が多いゆえだと思っておるわけでありますが、そのためには改修を精力的にやらなければならないと思っております。 改修をやる一方、最近新しい住民の皆様の要望であります自然に優しいだとか人に優しい川づくりというものもあわせて大事だと思っておりまして、この自然の猛威から地域住民の皆様の財産と命を守る改修事業を精力的に行うとともに、この人に優しい、あるいは自然に優しい川づくりをあわせて目指してまいりたいと思っておるところであります。 この川内地区におきましては、拠点都市整備が行われておるように聞いておりますが、この基本となります川内川の整備というものが根幹の事業ではなかろうかというふうに考えておるところでございまして、これを一生懸命やらしていただきたいと思っておるところでございます。
○黒川政府委員 下水道の整備につきましては、それぞれの地域の生活環境の改善、それから水質保全、また都市内の浸水対策ということで、非常に重要な施設でございますけれども、これにつきましては、全国的には今大体四九%くらいかと思いますけれども、地域によって相当差がございます。そういったことで、現在下水道整備を具体的に行っていただいている市町村、これは全体で三千二百三十七のうちのちょうど半分ぐらいでございます。 現在の五カ年計画の執行あるいは毎年の予算配分に当たりましても、新しい市町村についての優先採択ということを最重要課題の一つとして対応させていただいておりまして、それぞれの地域で最適の効率性を持った流域下水道、公共下水道、特環下水道等の組み合わせを行いますとともに、特に地域になりますと、具体的にはまた私たちが行っています下水道のほかに、農林省が行っておられます集落排水事業等もございます。そういったことにつきましても、最適の組み合わせがなされるように、都道府県を中心にいろいろな全体としての全県域汚水適正処理構想、こういったものを策定いたしまして、一番効率的な整備を推進するということで、特に地方について重点を置きながら、下水道整備も進めさせていただいているわけでございます。
○松下委員 それぞれが課題を抱えながら取り組んでいっていただけるという姿勢は非常にありがたいと思っておりますけれども、基本的な視点だけを誤らないようにしていただきたい、これはお願いでございます。 新幹線の工事一つにしましても、東京オリンピックを目指してその十年ぐらい前からいろいろな準備を始めて、それに合わせて開通をしてきた。それから三十年たって、今そういう新幹線の配置がどのような形になっているのかということを頭の中に描いてみる。そしてまた高速交通網、それにつながる地域のいろいろな生活圏内の道路、そして地域の高規格幹線道路といったものが、どのようなふうにネットワークとして張りめぐらされているかということを見たときに、例えば明治の国家が「汽笛一声新橋を」といって鉄道をこの国に敷かなければいけないといって始めた、そのときから何年たって全国に鉄道網が敷かれてきたのか。日本海側も太平洋側も四国も、そして瀬戸内海も東北の方も含めて、どのようなふうにそういうネットワークがずっと張られていったかということを思い起こしてもらいたいと思うのですよ。驚くような速さの中で、それが死に物狂いで進んでいっている。 それは、日露戦争という大きな北からの世界の圧迫があって、いろいろなことを考えなければいけない国家施策はあったでしょうけれども、経済効率だけや、人がどこに集まっている、そこだから何かしなければいけない、そういう視点だけの政策ではなくて、その根底に、国土をどのようなふうに全体として浮揚させていくかという、そういう国土施策としての視点があり、国家の発展としての施策があって、それを中央の方も、県庁所在地だけでない、それからまた首都だけではない地域も、その他の地域をも含めてあまねく広げていこうとする、そういう施策があったのですよ。そういうところをしっかりと見ていただきたいということを、反省していただきながら進めてもらいたいと、これは本当にお願いを申し上げます。 一度、鉄道がどのようなふうに広がっていったのかということをぱっと見てください。やはりいろいろな勉強になると思います。そういうところも、基幹のことだけ言っているわけではありません。それにつながるいろいろな生活圏内の治山治水、道路、下水というものも含めて、ひとつ地域が活性化できるような視点を常に持っていただきたいと思うわけでございます。 地方拠点都市、これは予算委員会でもいろいろ御説明いただきましたけれども、もう一度ここで一言だけお願いをしておきます。いたずらに広げていくのではなくて、第一次指定したところだけは少なくとも、本当にどのような課題を抱えて立ち上がっていっているのか、あるいはやはりまだ課題を抱えたまま沈もうとしているのかというところをきちっとレビューして、そしてそこで得た教訓を胸に置きながら、次の形で広げていく。そして、それぞれが本当に大丈夫だなということを言っていただくようなことをしていただきたい。 これをもう一度お願いしておきますけれども、大臣そして担当の国土庁長官、一言ずつお願いしたいと思います。
○森本国務大臣 先般の予算委員会で、先ほども申し上げましたように、委員から地方拠点都市、今全国で七カ所がそれぞれアクションプログラムに入っているかと思っております。極めてその点、それをどう充実させ成功させていくか、最初のところが散漫になってしまうと、後のところもやはり同じようになってしまうのではないかと思っております。 今、全国から出ているそれぞれの都市の基本計画それからアクションプログラムをしっかりと見ながら建設省としても取り組んでまいりたい、このように考えているところでございます。
○左藤国務大臣 お話の地方拠点都市、一応第一次的に指定いたしましたのは四十四都市あるわけであります。建設省さんの方で今、七都市は具体的な推進を始められたところだと思います。 そういったことでもあり、さらに追加的にもやるという中で、今ヒアリングをやっておるということもございますが、これは指定しただけでは意味がないわけでありまして、それをどういうふうにして具体的に推進していくかということについて、関係の各省庁との連絡を密にすることがまず第一だと思いますので、その協議会をつくって、そして具体的な推進を図ろう、こういうことでその協議会もできましたので、これを十分活用して、地方拠点都市の推進に努力をしていきたい、このように考えているところでございます。
○松下委員 ひとつよろしくお願いしたいと思います。これは、またそれぞれの場で、また個々に御相談申し上げることもあるかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 これからの地域振興、そして施策を進めていくには、一つの省庁だけではやはりその地域がよくなっていかないということがございます。地方拠点都市が、それぞれの省庁がプロジェクトを持ち寄って何かしていこうということですから、そういう地域が本当にこいねがっている地域振興策でございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 下水道についてちょっとお尋ねしたいと思っております。 建設省、この中にも流域下水道、公共下水道というシステムがございますし、またもう一つ小規模のものもございますけれども、また農林省では集落排水の仕事がある、厚生省は厚生省でまた合併浄化槽というふうなものを進めておられる。私の住んでおるところも、私の家もまだ旧態依然たるシステムでやっておりますけれども、自分がそこで水洗にし、そういう下水道をひとつ進めていきたいというときに、どこに何をどう相談に行けばいいのかというところをいつも考えておりまして、この仕事がきちっと各行政区の中で整理されながら、調整されながら進んでいるのかどうか。 そこのところを、建設省それから農林省、厚生省に一言ずつお話をお聞かせいただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。
○黒川政府委員 具体的に汚水処理をいたします場合には、建設省が行っております下水道の整備、それから農林省さんが行っておる農業集落排水事業、それから厚生省さんの合併浄化槽設置事業、こういったものがあるわけでございますけれども、これにつきましては、やはり具体的な場所に応じまして、最適の組み合わせ、効率性、こういったことが要求されると思います。そういった意味では、計画段階からそれぞれの担当部局といろいろ連携をとって、将来の維持管理まで含めまして一番整合性のある整備を進めることが大切だと考えております。 そういったことで、建設省といたしましては、それを具体的な場所としての都道府県が中心になっていただきまして、市町村と調整を図りながら、全県域にわたりましてそれらをどのように配置するか、整備区域の問題、整備手法の問題、整備スケジュールの問題、こういったことにつきまして全県域汚水適正処理構想の策定をお願いしているところでございまして、それで対応したいということでございますけれども、現在全国的に見ますと六つの県で既にできております。二十三の県で具体的に策定あるいは準備をしております。残りの地域についても、さらにそれが促進されるようにお願いしておりまして、これらを踏まえまして、全体として整合性のある汚水処理対策を進めてまいりたいと考えております。
○橋本説明員 お答え申し上げます。 先ほどからお話がございましたように、汚水の処理の施設につきましては、下水道、あるいは農林省が所管しております農業集落排水施設、あるいは厚生省さんが所管しております合併処理浄化槽がございますけれども、農林水産省の農業集落排水事業につきましては、農業振興地域を対象といたしまして、農業用排水の水質保全、それと農村の生活環境の改善を図るということで事業を実施しているところでございます。 農業集落排水施設は、処理水をまた農業用水に再利用する、あるいは汚泥を農地還元、また農地に戻すということで、農村地域に適した小規模な分散型の処理システムとして高い評価を得ているところでございまして、農林省といたしましては、生産基盤の整備とあわせて一体的に整備を進めているところでございます。汚水処理施設の整備に当たりましては、いろいろ個々の施設の機能、特性等を踏まえまして、関連する施策とも連携しつつ、地域に最も適した施設を整備していくことが重要であると考えております。農業集落排水事業の実施に当たりましては、地方公共団体の担当部局において下水道との協議、調整を図りつつ総合的な効果発現に努めてまいりたいと思っております。 今後とも、より効果的、計画的な事業実施に向け、関係各省との連携の上、積極的に集落排水事業を推進してまいりたいと思っております。
○金子説明員 お答えいたします。 生活排水対策を適切かつ効率的に進めていくために、各市町村におきまして合併処理浄化槽、下水道、農業集落排水施設等のそれぞれの施設の特徴、特性を踏まえた上で、市町村の地理的条件等に配慮した計画的な施設整備が行われることが重要だというふうに考えております。 そのため、厚生省におきましては、廃棄物処理法に基づきまして市町村が策定する生活排水処理計画において、下水道、農業集落排水施設等の施設の整備計画と十分連携調整を図りながら、合併処理浄化槽の整備区域を設定いたしまして、その整備を推進するよう指導しているところでございます。 今後とも、下水道や農業集落排水施設との調整を十分図りながら、市町村の生活排水処理計画に基づいて合併処理浄化槽の計画的な整備を推進してまいりたいというふうに考えております。
○松下委員 そういうことはわかっているので、役人だから役人の言葉でしゃべって読んで、ああやっていくのだろうけれども、そういうことじゃなくて、例えば下水の処理は一つの大きな流域圏の中で行われるわけですよ。そこで、都市部においては建設省がやる、農村の方だったら農村の方で農林省がやるだろうし、あるいはある地域では厚生省がそんなようなことで合併浄化槽をやっていくだろう。その辺がうまくどのようなふうに調整されていくのか、それが調整されながら地域としてきちっとむらなくレベルが上がっていっているのか。その結果、今度は、処理されていきますと河川にきちっと水が流れてくる。そうすると、その河川で受け皿があるようなふうに広がっているのかというようなことまできちっと整備された上で、調整された上でこの事業は進めていかなければならないということがあるわけでございます。 これはまた別の機会にいろいろお尋ねしますけれども、そういう視点で各省庁がそれぞれの事業を調整しながら、最後は川に入って流れていくんだということを頭に置いてやっていただきたい。その場だけ処理してそれでおしまいということではないということだけを、ぴしっと頭に入れてやっていただきたいということをお願いしておるわけです。それが一つです。それはひとつよろしくお願いしたいと思います。 国土保全についてお尋ねしたいと思います。 冒頭にきょうは何の日かというお話を申し上げました。雲仙・普賢岳から三年です。きょう僕の秘書も来ておりますけれども、鈴木といいますが、彼が三年前のきょう、長崎の空港に警戒避難区域の区域指定を持って行ったのです。三時間間に合わなくて、ひげの島原市長がそれを地域に知らせることができなくて、そして四十数名の方が亡くなられたわけでありまして、その直後につくった警戒避難区域の図面を持って行って、発生した火砕流と同じような現象でぴたっと合ったということから、これはその区域を採用して、その警戒避難図で今の警戒避難区域が決められているという経緯がございます。 この火山について、三年たってなかなか進んでいかないというものがございます。どこに隘路があって、そしてこれからどのようなふうに火山に対応していこうと思っているのか。雲仙の細かいことは聞きませんから、雲仙の例を参考にして、そして雲仙で何が今一番問題になっているのかだけひとつお聞かせをいただきたい。そして、これからそれを全国の火山に対して、雲仙の教訓からどのようなふうに全国の活火山に対して対応しようとしているのか、これを建設省、国土庁に簡単にお聞かせいただきたいと思います。
○豊田(高)政府委員 先生おっしゃいましたように、きょうは六月三日、ちょうど三年前にはあの痛ましい事故が発生いたしました。四十三名のとうとい人命が失われたわけでございます。改めて心から哀悼の意を表しまして、あわせまして、長期にわたりまして避難を余儀なくされている方々に心からお見舞いを申し上げたいと存じます。 さて、我が国は大変火山の多い国でありまして、世界でも有数の火山国であるというのは御存じのとおりでございまして、しかも、国土の約一割がこの火山地帯に属しておるということでございます。事実、過去におきましても、桜島、十勝岳、伊豆大島、盛んに火山活動がございまして、その都度大きな災害が出ております。 このような火山災害にどう対応するかということで、これは平成元年度でございますが、実は松下先生が現役の役人時代にこの事業を創設されたと聞いておりますが、火山砂防事業というものをやっていかないといけないということで、これは最新の科学的な知見と砂防技術を活用いたしまして新しい事業に重点的に取り組んでおるところでございますが、そうしているさなかで、三年前に雲仙の大災害が発生いたしました。 さらに一歩を進めるために、特に雲仙におきましては直轄砂防事業として取り組んでおるところでございます。このような直轄でやるべき大規模な災害が予想されるのは全国にもあと幾つかあるわけでございまして、実は平成六年度、新規でお願いをしておるところもあるわけでございます。まず大規模な災害が予想されるところにおきましては、後追いではなくて、何とか事前に対応してまいりたいというふうに思っているところでございます。 ただ、地震と同じように、これは事前に予測するというようなことは、なかなか現在の科学的な知見、技術では人知の及ばないところもあるわけでございまして、それに対しますには、先生おっしゃいましたような、噴火そのものはなかなか防ぐことあるいは予知することはできないわけでありますが、もし起こればどういうところに災害が来るかということは事前に検討が可能であります。事実、おっしゃいましたように、雲仙ではそのようなことも、もし起こったらどういうところにどれだけの被害が出るだろうかという検討をされておったわけでありますが、もうわずかな差で間に合わなかったといいますか、おくれたわけでございます。 このようなことのないように、いわゆるハザードマップというようなものを、これは十分に検討し、しかも地元の方々にもし起こればこういうところに災害が来ますよ、したがってふだんから、災害がもし起こったときにはこのような逃げ方をしてくださいよ、これはそこに住んでいらっしゃる一人一人の心構えとともに、国、県、地方、そこに住んでいらっしゃる一人一人の方の協力で、特に人命を失うというような痛ましい犠牲は最小限に防ぎたいというふうに思っているところでございます。 今後とも、こういうハードな事前の対策とあわせまして、ソフトな避難警戒体制あるいは住民に対する周知徹底、住民の方々の御協力とあわせまして、万全を期してまいりたいと思っているところでございます。
○村瀬政府委員 お答えさせていただく前に、私からも、平成三年六月三日の火砕流によって亡くなられた方々に心から哀悼の意を表させていただきたいと思います。 先生御承知のように、雲仙岳の災害は非常に長期化しておりまして、地域に対する影響も深刻なものになっております。このために、二十一分野にわたります被災者救済対策を決定いたしまして、総合的かつきめ細かな対策を推進してきているところでございます。 雲仙岳以外の活火山につきましても、従来から活動火山対策特別措置法等の災害関係法令に基づきまして火山災害対策を推進してきているところでございます。具体的には、地方公共団体、特に一次的には市町村でございますけれども、市町村が情報の伝達、警戒避難措置等を織り込んだ地域防災計画等を定めて、これに従って対処するということでございます。 そういうことでございますが、そういった計画や対策の有効性をより具体的に高めるために、今話が出ておりましたハザードマップの整備を促進するということを私ども考えておりまして、平成五年度から予算措置をいたしております。 平成五年度につきましては、四火山につきまして補助事業として、三分の一の補助でございますが、一カ所、国費五百万、事業費で一千五百万のハザードマップの整備事業を実施しているところでございます。平成六年度以降も逐次これを実施いたしまして、特に重点的に観測研究を行うべき火山というふうに測地学審議会が言っております十二火山につきまして、逐次実施していきたいというふうに考えているところでございます。
○松下委員 持ち時間も終わりになってまいりましたから最後にいきたいと思いますけれども、例の公共事業の入札に関する、そしてまた契約制度の改善に建設省において一生懸命取り組んでおられると聞いております。確かにいろいろな問題があったでございましょう。このことがまた新しい建設業界の次の行き方に対する励みにもなり、また大きな指針にもなっていくわけでございますけれども、どのような考え方でどんなふうに進めていこうとされておられるのか、そこの根本的なところだけお聞かせいただきたいと思います。
○小野政府委員 お答え申し上げます。先生御指摘の公共工事の入札・契約制度でございますけれども、昨年の一連の不祥事につきましては、建設業を指導監督する立場だけではなくて、公共工事の相当の部分を担当いたします一員として、この事態を大変深刻に受けとめております。 私ども建設省といたしましては、昨年度中央建設業審議会に特別委員会というのをつくりまして、そこでいろいろな議論をしていただきました。その成果を踏まえまして、ことし一月に行動計画というのを政府でつくりまして、平成六年度当初予算に係る工事から、例えば一般競争を本格的に採用していくとか、あるいは指名競争契約方式につきましてもなるべく手続を透明化をし客観化を図っていく、あるいは競争性をより以上に確保していくといったような、思い切った制度の改革と申しますか、これを実施していこうということで、今全力を挙げて取り組んでいるところでございます。 やはりなるべく不正の起きにくいシステムというものをつくりまして、それと同時に、今大変厳しい国際化の進展が進んでおりますので、そういう点もあわせ、国際化の観点も加味した新しい入札・契約制度、これを何とかつくり上げようということでいろいろ努力をしているわけでございます。 それと同時に、制度の改革だけではなくて、何といっても、実際の業務に携わる方々のモラルの問題というのも大変大事な問題でございます。あるいは、一たん入札談合等の違法行為が起こった場合に、二度とこういうことが起こらないように、いろいろな観点から、例えば指名停止措置でございますとか監督処分といったような、そういういろいろな制度の措置と申しますか、チェックシステムといったようなものもきちっと整備をすることによって、一刻も早く公共工事についての国民の方々の信頼を回復するような制度の改善に努めてまいりたい、こういうふうに思っております。
○松下委員 時間が参りましたので終わりたいと思いますが、要望だけを三十秒だけ申し上げたいと思います。 いろいろなことで、建設産業もこれから問題を克服しながら新しい時代に入っていかなければいかぬ。そういうときに、ひとつ建設省もしっかりと過去の反省に立った上で、次のビジョンをしっかり示しながら建設産業の育成にも努めていただきたい。特に、人が高齢化していく、人がなかなか集まりにくいという現状もございますから、それに対して三Kと言われているこの克服、それから体質改善、そういうものにも全力を挙げて努めていただきたい。そしてまた、建設業界だけではない、コンサルタント業務もございますから、その特殊な業務に注目して、やはり技術が本当に生かされるような、価格競争だけではない、技術が生かされていくような仕組みをきちっとつくり上げて育成していただきたいということでございます。 またもう一つは、公的公営住宅についての問題もございました。これはまた追って局長さんにもお願いしたいと思いますけれども、せっかくつくったものが十分に活用されていないのじゃないかという心配がございます。基本的なところに何か問題があるのか、あるいはもう少し地方に対する浸透が足りないのか、その辺についての御検討もお願いしたいと思っておりまして、これはまた別の機会にお願いを申し上げることにいたします。 終わります。ありがとうございました。
○鳥居委員長 次に、川島實君。
○川島委員 私は、建設大臣の建設行政の基本施策に関する所信並びに国土庁長官の国土行政に関する所信についてお伺いをしたいと思います。 最初に、国民の住宅用地の確保についてお伺いをいたしたいと思います。 国土庁長官も、その所信表明の中で、 我が国経済は、世界でも有数の規模を誇り、一人当たりの国民所得で見ても世界的に高い水準にあり、国民生活は、物質的な消費などの面ではかなり豊かになっています。 こういう出だしから始まりまして、 住宅・社会資本整備の立ちおくれ、生活環境の地域格差などから、経済指標から見た豊かさと豊かさに対する個人の実感との間には乖離が見られます。このため、今後、真に豊かで快適な生活を実現するためには、国民の視点に立って社会経済の現状と課題を把握し、これを踏まえた政策を講じていくことが不可欠であります。 と、非常にいい出だしで感じ入っておるところでございますが、これらの件について、宅地計画は一体どうなっているのか。先ほどもお話ございましたように、特に全国総合開発計画の総合的な点検が進められておるというようなこともございます。 その第二の「総合的な土地対策の推進」のところでは、 中堅勤労者が相応の負担で一定水準の住宅を確保し得る水準を目指して、引き続き総合土地政策推進要綱に従い、需給両面にわたる構造的かつ総合的な土地対策を着実に進めてまいります。 この二点を受けて、今後の住宅用地の確保についてどのようにお考えなのか、まずお伺いをしておきたいと思います。
○左藤国務大臣 宅地の供給の問題につきまして、特に四全総におきましては、大都市圏における居住水準の向上とそれから地方定住、それにいろいろな条件をよくしていくというか、生活環境の恵まれた形のものに持っていかなければならないとか、いろいろな問題がこの四全総の中には取り上げられておりまして、良質な宅地の供給ということの推進、この四全総ではそれを重要な課題ということにしており、位置づけられておるわけであります。先ほど御説明を申し上げましたように、今月の中旬を目途に取りまとめが行われております四全総総合的点検作業、こういうのがこれから出てまいるわけでありますので、その結果を見てさらに判断して今後の推進を図っていきたい、このように考えておるところでございます。 大都市圏におきましての住宅宅地の取得というのは、依然として深刻な状況があります。土地の値段が非常に高いというようなこともありますが、この問題と、それから先ほど来御説明を申し上げております、地方がいろいろな面で、社会基盤といいますか、そういうものの投資が非常におくれておる、そういう整備ができていないという点からの住みやすい条件というものが、非常に地方では悪い。こういうこともありますので、この両方が安定していかなければ、国民の皆さんに喜んでいただける、そういう宅地供給というのは、政策としては私は両方がそろわなければならないと思いますので、この四全総の見直しの結果を見て、さらにこのことについて強力に推進していきたい、このように考えているところでございます。
○川島委員 続けて建設大臣にもお伺いしますが、大臣も基本方針の中で、 安全でゆとりと潤いのある快適な生活環境を創造することにより、国民の豊かな生活への願いを実現することにあります。 このため、来るべき二十一世紀を見据えて、国民が真に豊かさと潤い・やすらぎを実感できる生活者の視点に立った生活空間先進国の実現に向けて、国民のニーズに的確にこたえた住宅・社会資本の整備に全力を挙げて取り組むことが、本格的な高齢化社会の到来を目前に控えた現下の内政上の最重要課題と認識しております。 こう述べておられるわけですね。 そこで、我々振り返ってみますと、私が二十のときは、給料は一万五千円ぐらいだったですね。それが名古屋市で一坪千円から二千円で土地が買えたのですよ。若い人には夢があったわけですね。自分の給料がそのぐらいの値段、十分の一ですから、借金をして土地を買って、結婚前に家を取得してスイートホームをつくる可能性があったわけですけれども、今は、これほど日本の国が大幅な黒字ということで世界から責められておるにもかかわらず、国民生活は余り豊かさを感じない、こういう状況にあるわけでございます。 そしてさらに、県議会時代に今の都市計画の制度ができて、市街化区域と調整区域の線引きがあったときに、我々が住民の皆さんと議論をしながら線引きを一緒になってやったわけです。その線引きをするときには、今後の経済の伸展やいろいろな社会構造の進化に伴って、下水道だとか道路だとか、そういうものが整備されるに従って見直しをしていくという約束事があったわけなんですけれども、残念ながら思うように約束事が守られずに、市街化区域と調整区域の宅地の見直しがなされてないわけでございますが、この辺のところについてどのようにお考えをお持ちなのか、お伺いしておきたいと思います。
○森本国務大臣 川島委員が今おっしゃっていただきましたように、これだけの経済発展をなした日本の国で豊かさを感じないというのはどこにあるかというと、一つはやはり住宅にあるのではないだろうか。 一つは、宅地をどれだけこれから提供していくのかということでございますが、殊にそれは三大都市圏において大変厳しい状況にあるのではないかということを感じます。平成三年から平成十二年までの十年間で四万六千三百ヘクタールの宅地を確保しようということで、今その基本計画を推し進めているところでもございますし、また同時に、平成六年度の予算の中で、鉄道と一体となった宅地を供給していこうというふうにも今取り組んでいるところでございます。 今委員御指摘いただきましたように、市街化区域に編入する基準はどうかということでございますが、これは都市計画のおおむね十年後の人口、産業の見通しを踏まえて、公共施設の整った、計画的な市街化の見通しある区域を編入することを基本的な考え方としているところであります。 見直しは、これは先生も地方議会で直接その場に当たっていただいたと思いますが、おおむね五年ごとに定期的に行っているというところでございます。同時に、土地区画整理事業の実施など、そういった計画的な市街化の見通しのついた区域については、定期見直し以外にも、随時弾力的そして機動的な市街化区域への編入を今進めているところでございます。平成二年度以降、第三回の定期見直しが全国の都道府県で今進められておるところでございますが、本年三月までにおおむね四分の三の都市計画区域で見直しが終了しておりまして、約五万八千ヘクタールが編入されておるところでございます。 今後とも、現在進めている第三回定期見直しの早期完了を含めて、線引きの見直しの的確な推進を図りまして、宅地をいろいろな角度から供給していくことに取り組んでまいりたい、このように考えております。
○川島委員 昔三河湾に埋め立てをしまして、大塚地区ということになっているわけですけれども、住宅地という形で埋め立てをした。我々そのとき県議会で審議に携わった。今日それがヨットハーバーを建設するために、蒲郡市からいろいろ開発行為のあれが出ている。こういう行為は、最初は住宅地で皆さんに理解をしてもらって埋め立てをしておきながら、用途変更を、変えてしまうというあり方についてどのようにお考えなのか、一遍お伺いをしておきたいと思います。
○小野政府委員 今先生御指摘の、蒲郡市の宅地開発としての埋め立てが、その後ヨットハーバー等に転用されているのではないかということでございますけれども、本来開発許可と申しますか、今の埋立地の問題でございますと、当初埋め立てた土地をその後どういうふうに土地利用計画上使っていくのか。当然市の都市計画等でいろいろな定めがあって、それによって利用計画を定めていくということになると思うわけでございますが、具体的にヨットハーバーに転用するということであれば、それはそれなりに土地利用計画上のいろいろな観点からの変更の手続とかいうものをやって実施していくのが当然だと思うわけでございます。 ただ、私、蒲郡市の都市計画がどういう状況で行われているのか、この利用形態がどうかということは、今手元にちょっと資料を持ち合わせておりませんので、後刻、市も呼びましていろいろ聞きました上で、実態をつかんだ上でお答えをさせていただきたいと思っております。
○川島委員 それでは、今後の宅地供給の考え方。例えば第二東名や何かで土地買収が行われて、インターができる。それから都市周辺でいろいろ開発行為が行われる。今度の緑地法の関係もございますが、そういうものとの絡みだとか、それから農振地区の周辺がいろいろな工場誘致でなったとか、そういう隣が工場なのに、すぐ隣がもう全然開発が認められないという地域がたくさん大都市の周辺にあるわけなんですけれども、こういうような形の見直し。それから、先ほど拠点都市の関係がありましたね、建設省が七都市、国土庁が四十四都市というふうな話がありましたが、こういうときの見直し。 そういうものは、総合開発計画の中でどういう位置づけをしながら、国土庁と建設省の連携をとりながら、どういう扱いになってそういうことを計画的に実施されていくのか。この辺のことについて一言お伺いをしておきたいと思います。
○黒川政府委員 建設省におきましては、都市的な土地利用ということで、都市計画法を所管させていただいておりますけれども、大きい意味では、全体につきましての土地利用計画がございまして、農業的土地利用との調整等がございます。 具体的に都市計画区域の中で、特に市街化調整区域の場合につきまして、具体的に市街化区域に編入しようとする場合に、農地があります場合には、当然農林大臣との協議という形の中で、農政としての必要性を判断していただいた上で我々と一緒になって協議しながら、しかしながら市街化すべきところ、あるいは具体的なプロジェクトが出ているところ、こういったところについては、農林水産省とよく協議しながら、具体的に市街化区域への編入、先ほど大臣が申しました第三回目のあれをやっておりますけれども、そういった対応をさせていただいております。
○糠谷政府委員 お答え申し上げます。 国土庁には、全国総合開発計画とあわせまして、もう一つ国土利用計画という計画がございまして、全国の国土をどのように使っていくかということを決める計画でございます。その中に、全国計画、都道府県計画、それから市町村計画と三つございまして、日本の国土あるいは市町村の土地を宅地にどれだけ、あるいは農地にどれだけという形で将来構想をつくるということになっておりますので、市町村におきましては、そういった市町村計画をもとにいろいろな将来の土地の使い方、構想をしていく、こういうことで調整がされるというふうに考えております。
○川島委員 一応お答えをいただいたわけでございますけれども、余り先がきちっと見えてこない。具体的に、若い人たちが給料の十分の一ぐらいで土地が取得ができる、そういう施策をひとつ一生懸命頑張っていただきたい。所信表明にもきちっとあるわけでございますから、事務方はそういう計画書を出していただきたいと要望しておきたいと思います。 二つ目に、公団家賃の関係でございますけれども、今回羽田内閣が公共料金の年内凍結を決めていただきまして、非常に喜んでおる一人でございます。ようやく好景気がこれからやってくるときに、物価の値上がりで足を引っ張るようなことがないように、これはまず要望しておきたいわけでございますけれども、すぐまた値上げをするのじやなかろうかという心配が多くのところから出てきておるわけでございます。きょうも公団の皆さんが傍聴に参っておるようなことでございまして、今後の見直しについて、まずどのような認識を持っておられるのか、料金引き上げの圧縮についてどのような検討をされておるのか、まずその点についてお伺いしておきたいと思います。
○森本国務大臣 現在の厳しい経済情勢から見まして、先般二十日の日に公共料金を凍結するということを羽田内閣は決めたわけでございます。それに従いまして、公団家賃についても年内凍結をさせていただくことになりました。 公団家賃というのは、その家賃の改定についてでございますが、これは委員もよく御承知のことかと思いますが、公団相互間の家賃の不均衡を是正するということが一つ。それからもう一つは、公団の修繕、維持管理をしていくということがございます。それからもう一つは、民間の住宅にお住まいの方々との負担の公平を確保する、こういった点から家賃改定がなされていくものでございまして、従来からも国会でその審議の場を得まして、大体三年ごとにその家賃を見直していくというルールをつくっていただきまして、定期的にその見直しを行っているところでございます。 しかしながら、今般の経済情勢を見まして、先ほど申し上げましたように本年凍結をしたわけでございますが、建設省といたしましても、先般五月二十七日に公団の総裁を私のところへお呼びいたしまして、これは道路公団の総裁も一緒に来ていただいたわけでございますが、この凍結した分、これは一体どうなっていくかということについては、まず公団自身の合理化を図っていかなければならないのではないだろうか。それからもう一つは、サービス向上に尽くさなければならない、こういった点について私の方から指示いたしまして、公団挙げて、公団総裁が筆頭になってこの問題に取り組んでいただきたい、そして、今後どう経営合理化をしていくかということを報告してもらいたいということを、この間申し上げていたところでございます。 いずれにいたしましても、公団事業の総点検を建設省としても行いまして、物価問題に関する閣僚会議に報告することとして、その結果を踏まえて遅滞なく結論を出していただきたい、このように考えておるところでございます。
○川島委員 二点目に、今回の家賃改定の中で、一〇%を超える値上げになっているところがあるわけですね。私ども、常識的に考えまして、ではこの三年間で物価が一〇%を超える指数があるかどうかということを考えると、ちょっと上げ幅が大きいのじゃないか。 それからもう一つ、その家賃改定で、敷金を取るなんというような措置を講じておりますけれども、これは、全国的に見て敷金制度の非常に不満不平があるのは東京なんですね。普通、アパートで敷金を二年ごとなり一年ごとの改定のときに取るところというのは本当に少ないのですけれども、東京だけですよ。学生の連中からいっぱい陳情があるのですね、一カ月分、改定のときに取るというような敷金。それで、バブルのときは、早く出ていってもらった方がいいというようなことでございますけれども、今出ていってもらっては困るというような、大きな事務所や何かの形態がございますので、敷金も取らないところが非常に多くなってきているわけでございますが、そういうようなことの配慮がもっとあってしかるべきだと思うわけでございます。物価上昇に見合う以上の値上げはしないとか、そういう余分な敷金は常識的に認められていないのに、不平不満があるようなことを公の団体がやるというようなことも若干問題があろうと思いますが、御検討をいただきたいと思うわけでございます。 さらに、高齢者、障害者、母子家庭などの特別措置が継続されると思うわけでございますけれども、何か今の実情をお話をお伺いしますと、申請をしてこなければその特別措置を実施されていないというのが現状だそうでございますので、これはちょっとおかしいのじゃないか。みんなが公平公正にやるためには、もし届け出をしてこなければ、あなたのところはこういうふうに届け出たらこれだけのメリットがあるのですよというPRを積極的にやるのがしかるべきではなかろうかと思うのでございますけれども、この辺のところについてはどういうふうにお考えでございますか。
○三井(康壽)政府委員 ただいま三点御質問をちょうだいいたしました。 まず、引き上げ率についてでございます。今回は、三十八万戸の入居者の方々に対しまして、平均の引き上げ額が三千三百円、率といたしまして約九%、こういう値上げ申請が公団から出てきているわけでございます。この引き上げ額につきましては、これも先生よく御承知だとは思いますが、何度かの国会の衆参の集中審議等を経まして、家賃の改定に当たりましては、現在の家賃とそれから公営限度額家賃で再算定をいたしまして、その差額の二分の一に圧縮しまして引き上げ額を決めてきている、こういう状況でございます。したがいまして、その観点について言いますと、その間の物価上昇率との関係というのは実は比較をしていないわけでございます。すなわち、物価が高く上がりましても引き上げ額は低かったということも、従来の実態としてあるわけでございます。なお、平成元年から四年の三カ年の物価上昇率は八・二%という数字があるわけでございます。 それから、敷金についてでございますけれども、敷金は、申請におきましては、増分につきましての敷金はちょうだいいたす、こういう申請が出てきております。従来、これにつきましては大臣承認の際に申請どおりで承認をするという手続はしていなかったわけでございますが、いずれにいたしましても、申請自体はそういうふうな形で出てきているわけでございます。 それからもう一つは、特別措置についてでございますけれども、特別措置は、いずれにいたしましても、家賃の契約は公団と居住者の方で決めていただくものでございますので、したがって公団としてどういう家賃を考えていただくか、こういうのが大原則でございます。それを受けまして、それが住宅政策上いいのかどうかというのは、最終的には建設大臣の承認の際に判断をさせていただく、そういうふうに考えております。
○川島委員 特別措置については、ひとつ十分配慮しながら御指導をいただきたいと思います。 それから、各家賃値上げについて、団地ごとの話し合いがなされていないようでございますので、この点についてもひとつ十分その話し合いを団地ごとに行っていただきたいと思いますし、私が問題にしておりますのは、その家賃の中に従来から修繕積立金という部分があるわけですね、公営住宅の中には。それが十五年か二十年に改修になるわけでございますけれども、そのお金を全部よそへ使ってしまいますから、その積立金の複利の運用面がきちっと団地ごとに出ていないという実態があるわけなんです。これから、やはりそこに住んでいる人たちと値上げや何かについても理解が得られるようにするためには、あなたが積み立てたお金はこれだけです、公団がかけるのが、いつもかけるときは三千億とかいって、全部の、全国のものをおっしゃるから細かいことがわからないわけでございまして、これだけかけて修繕をするんですというような、お互いに理解ができるようなきちっとした集約の仕方をやっていただきたいと思うわけでございます。 さらにまた、建てかえのときの問題がいろいろあるわけでございますけれども、従前に居住をしておりました人たちのそういう状況についての配慮、中には非常に今、年金生活者も居住しておるようでございまして、公団へ戻り得るということが不可能なような状況も呈しているようなことでございますので、この辺のことについて、家賃の軽減措置、公営住宅の付設、そういうようなことを配慮しながら、特定の目的借り上げ公共賃貸、こういう形の拡充に新たな措置を考えていただきたい、こういう要望も出てきているわけでございますので、その辺のことについていかがか、御所見をお伺いしていきたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 まず一つは、団地ごとの話し合い、あるいは団地ごとの家賃についていろいろもう少し話し合いを含めて明らかにしたらどうか、こういう御意見でございます。 確かに団地ごとに修繕積立金といいますか、修繕積立金は各戸からいただいているわけでございますが、現実には三十年代、四十年代に建てました団地につきましての修繕は、いろいろな意味で相当お金がかさむようになってまいりまして、今までいただいたものではなかなか、修繕工事費もどんどん上がっております関係上、その積立金では現実には賄い切れていないというのが現状でございます。また、団地ごとの修繕も、相当傷みの激しい団地もありましたり、いろいろな個々の状況がございますので、その点は全国といいますかある程度一律にさせていただいて、家賃改定も一律にさせていただく、こういうふうに公団としてはしておると聞いておりまして、私どもも、ある意味ではそういった方向はやむを得ないのではないかなと考えております。 また、建てかえについてでございますけれども、この建てかえも従来からこの委員会で相当いろいろ御議論いただきまして、建てかえの必要性につきましてはある程度御理解をいただいていると思っておるわけでございますが、現実に建てかえますと、従来の建物が狭いものをある程度居住水準向上のため広くするために、家賃もどうしても上げざるを得ない。三倍ぐらいに上がってくる計算になるわけでございます。したがいまして、ある程度の我慢はお願いをせざるを得ないわけでございますけれども、特に所得のなかなか上がらない年金生活者等々の方々につきましては、特別措置というのを建てかえの際にもやっているわけでございます。家賃の値上がりを傾斜をっけまして緩やかにする、これが原則でございます。 しかし、それでも公営住宅階層になられるような低所得者の方も相当おいでになりますので、こういった方々に対しましては、近くの公営住宅をあっせんするように公共団体にお願いする方式から始まりまして、公営住宅を団地内併設しまして、これは公共団体に御協力いただかないとできないわけでございます。公共団体の議会でも御反対がある場合もありますので、それは公団も精力的に公共団体とも相談をさせていただいておりますし、さらに併設の場合は公共団体に土地を買っていただかなければいけないわけでございますので、財政負担大変だということから、今年度からは公団の団地内にうちを建てまして、公共団体に借り上げていただく、公営住宅の一種を借り上げていただく。そうすると、公共団体の財政負担も楽になる、議会対策もやや容易になるということから、今年度予算ではそういった借り上げ式の公共賃貸住宅を公団の建てかえの際に導入するという予算をお願いしているところでございます。
○川島委員 公団住宅は、当初から中堅勤労者に住宅を供給する、こういう目的だったわけでございますが、現状は年金生活者だとか非常に低所得者の人たちが多く存在をする。この辺で、先ほどお話があったように、公共住宅の政策、住宅政策の関係で一遍見直しをする必要があるのじゃなかろうかと思うわけでございますが、この辺ひとつ大臣に御所見をお伺いしておきたいと思いますし、現在までに建設委員長の要望事項として、公団家賃改定に関する要望事項が出ているわけですね。これが八項目、読むと時間がございませんので、ひとつこれらを配慮しながら、住宅政策の整理見直し、こういうことについての御所見をお伺いしておきたいと思います。
○森本国務大臣 今、委員からお話がございました建設委員長からの要望等々についても、十分検討をさせていただきたいと考えております。
○川島委員 次に、道路公団の有料道路の値上げについてもお伺いをしておきたいと思うわけでございます。 これも値上がりが抑えられてやれやれと思うような人たちが非常こ多くございます。特にトラック業界だとか、車を動かして商売しておる人たちにとっては、この値上げが生活がかかっている。景気がようやく上向きになって、何とかいけるというときに、がくんと出ばなをくじかれたようだということで、いろいろ陳情をいただいているわけでございますが、それよりもまず私ども名古屋の場合は、東名高速道なり名神高速道等の関係があるわけでございます。 大体東名は三十年でございますか、有料道路の期間でということで最初の計画設定があったわけですね。それが何回も何回も値上がりをしながら、もうペイができておるにもかかわらず、全国の有料道路の建設のために、次から次と値上がりをしていく。都道府県や市町村では、有料道路で決定されますと、地方の議会では、その年数がたったら必ず無料にする、こういう形のものが、すべて約束事が守られておるわけなんですが、約束事が守られていないのは国の方の道路公団のことであって、例えば東名は、第二東名をつくるから、これに費用がかかるからその値上がりを面倒を見てくれというような考え方もわからないことはないわけでございますけれども、国民の側からいきますと、きちっと計画して、いつペイできて、これから以上は第二東名のときにどれだけ使う、だから皆さんこの据え置きで、この値段はこれで据え置きであと何年お願いをしたいというような形で、きちっと計画を明らかにして、ガラス張りにして国民の理解を求める必要があると思うわけでございますが、この件についてどのような御所見をお持ちなのか、お伺いをしておきたいと思います。
○藤川政府委員 今御指摘がございました点でございますけれども、東名高速道路というのは昭和四十四年に全線が開通したところでございますが、実は高速道路の料金につきましては、現在料金プール制というのを採用しているところでございます。この仕組みにつきましては、昭和四十七年に道路審議会の答申を受けまして採用した制度でございますが、通行料金を決める際に、東名とか東北道とか、個々の路線にかかわる、そういう単独で料金を決定するのではなくて、全国の高速道路全体の建設費、管理費それから借入金の利子などの総費用を高速道路の料金収入で賄っていこうという仕組みでございまして、料金が全国画一料率になっているということでございます。 この制度を導入した理由でございますが、御承知のとおり、すべての高速道路のネットワークを、本当は同時に、一挙につくり上げればいいわけでございますけれども、どうしても予算の制約がございますので、早くできるところ、建設がおくれるところというのが出てまいります。それで、このプール制という制度を採用いたしませんと、早くできたところというのは建設費が非常に安いわけでございますし、また、早い時期に高速道路ができたというメリットを地域の方がお受けになっているわけでございます。また、建設費が安いわけですから安い料金になるわけでございますが、後からできる地域というのはどうしても建設費が高くなる。また、整備が遅くなった上に通行料金が高くなるというようなことで、大変公平性の面で問題があるというようなことで、このプール制というのを採用しているところでございます。 今、委員から御指摘がございましたように、プール制を採用したがために、新たな路線が追加されますと、どうしてもその時点で採算性の検討がなされまして、これまでも料金改定がなされまして、料金徴収期間が延びるというようなことがありまして、今のような御批判をいただいているところでございますが、高速道路の建設というのはまだまだ整備途上でございます。私どもとしては、今お話がございましたような点もございますので、今後の道路整備を進めていく上では、このプール制というのをやはり堅持して、何とか高速道路の整備の促進を図りたいというふうに考えているところでございます。 ただ、今お話がございましたような御批判がございますので、私どもとしては、やはりできるだけ地方の高速道路に過度の内部補助が入らないように、できるだけ国の助成を強化するというようなことで努力しているところでございまして、そういう御批判を十分頭に入れながら、今後とも高速道路の建設に対応してまいりたいというように考えております。
○川島委員 それは理屈であって、国民から見ますと、ここからここの間、幾らで高速道路、有料道をつくります。本来なら国の施策で、全部無料でつくらなければいかぬものを、できぬから、早くつくるからということで有料でやったわけでしょう。約束事を守らぬというのはおかしいのですよ。だから、次の地域の有料道路をつくるときは、それでは幾らで上がって、あとお金が足らぬ分を国から、そしてほかのところからこれだけ持ってきますと、きちっきちっとガラス張りにしなさいよ、ガラス張りに。全部プールして、運営が放漫になる、そういう形も指摘をされておるわけですよ。時間がないから言いませんけれども、この点について、ひとつよく御理解をしておいていただきたいと思います。 最後に、入札制度について、時間がございませんので一点だけお話をしておきたいと思います。 それは、今まで議論をされてきて、入札制度が大分全国に定着をしてきた、こういうふうに見ておるわけでございますけれども、じゃ改革がなされたかというと、その抜本的な改革がまだまだ、愛知県も実は副知事が捕まって政官財の癒着が指摘をされているわけで、余り大きなことは言えないわけでございますけれども、NHKの三十日の夜の放送でも、政令都市を含めて三十六市町村の二十一の自治体で価格が二〇%くらい安くなった。ただ六つの、二〇%くらい全体で談合が行われていた、こういう事実が報道されております。 私、昨日と一昨日、県会、市会の全国の社会党の地方議員、千四百名ぐらい沖縄に集まっておりまして、建設部会の講師として二日間缶詰で行っておったわけでありますけれども、この委員会の第五分科会で、九十三名の県、市会議員が来ておりまして、入札制度を議会で指摘した人の数が九十三名のうち四十名くらい。四十三カ所が入札改革を約束をして、なされてきた。ところが、談合が行われたかどうかということについては、全員が、行われていないという人が一人もいないのですよ、みんな見方が。 これは大変なことでございまして、やはり何とか全国で多くの入札改革を、一般競争入札をやってきておりますし、月曜日の審議では、業法登録の改正の中に経営事項審査申請書を法文化するというようなことも、いろいろ手を加えてきておるわけでございますから、一体、今地方自治体でどれだけ改革が進んで、どういうような状況にあるのか。 自治省の方、呼んであるわけでありますが、その辺のことだけ、ひとつお伺いをしておきたいと思います。
○中川説明員 お答えを申し上げます。 地方公共団体におきます入札・契約手続の改善につきましては昨年来いろいろ検討いたしておりまして、一般競争入札等多様な入札方式の活用であるとか、あるいは指名基準の策定、公表、入札の経過、結果の公表など、入札における透明性、公平性の確保を図ること、監査の徹底を図ることなどの改善策を取りまとめまして、地方公共団体に通知をいたしております。各地方公共団体におきましては、この通知の趣旨を踏まえまして、入札・契約手続の改善に取り組んでおります。例えば、昨年度におきましては、二十六の都府県、九の指定都市で制限つき一般競争入札の試行を行ったという報告を受けているところでございます。また、平成六年度から新しく改善策を講ずるという団体もあると聞いております。 いずれにしましても、各地方公共団体の行いました改善策につきましては、フォローアップをするということも必要でございますので、機会をとらえて実態調査を行いまして、その改善状況を踏まえ、必要があればさらに指導をしてまいりたいと考えております。
○川島委員 時間が参りましたので終わりますが、残余の件については、次回にまた質問をさせていただきたいと思います。 入札制度の件については、建設省、自治省、通達があればすべての自治体がきちっと対応をする、こういうことでございますので、モデルが恐らく大分出てまいっておりますから、それらを配慮しながら、指導、通達をひとつよろしくお願いをしたいと要望しておきたいと思います。ありがとうございました。
○鳥居委員長 次に、中島武敏君。
○中島(武)委員 私は、大臣の所信表明演説に関して、いわゆる天下り問題についてお尋ねしたいと思っております。 政官財の癒着を断ち切れというのは、今や非常に国民的な要求になっております。昨年の十一月十三日付の朝日新聞、これなんですけれども、もう既にごらんになっていらっしゃるかと思いますが、これによりますと、建設省がゼネコンに対して、年収から地位、勤務地まで指定して、招聘要望書を提出させて天下りをさせている、こういうことが報道されております。これは事実ですか。
○伴政府委員 昨年、そういう報道を拝見いたしました。招聘要望書という例がありましたが、そのほかに割愛申請書というような形で、本来民間企業の、人材を求める側と本人との間でそれぞれ就職の条件等を打ち合わせるわけですけれども、その調整をして、仲立ちをする約束事を書類にして出したという例だったと思います。 ただ、後日いろいろな誤解が生じないようにということでこれをとったのだろうと思いますけれども、内容には不適切な場合もあるというようなこともありまして、こういうものはきちんとけじめある対応をせにゃいかぬということで、実は昨年十二月に事務次官をトップといたしました業務執行改善推進本部を設けまして、こういうものをどうするかということをいろいろ議論いたしまして、今後、企業から割愛申請書、あるいは今の招聘書でも同じでございますけれども、そういうものは一切提出を求めないようにしようということにいたしまして、それはもう早速実施しておりまして、現在はそういうものをとらないようにいたしております。
○中島(武)委員 今お答えがあったのですけれども、私が聞こうと思っていることの大分先の方までお答えくださった。 もう一つ伺いたいのですけれども、こんなことが書いてあるのですね。朝日新聞ですけれども、 天下り組を受け入れる際にゼネコン各社は、省 側の要望通りのポストを用意、役人時代と変わ らぬ年収を支給することなどを明記した書類を 省庁の人事担当者らに事前に提出。このほか、 本省の局長、審議官クラス以上の高級官僚につ いては役員、あるいはそれと同等の待遇で迎え て社内に個室を用意、専用車や秘書を付けるこ とも約束させられていた。こうした形での天下 りは、公共工事を発注している他の省庁・公団 でも同じように制度化されており、ゼネコン側 は「国の工事を円滑に受注していくための保険」 としている。私も、この記事を見たとき非常にびっくりしたのですけれども、過去にはこういうことはあったというのが今のお話ですね。念のために伺っておきます。 それから、招聘要望書の中に書かれているのですけれども、「営業の業務には従事させません」こういう文言が入っているのですね。これの趣旨はどういうことなのか、これについて伺います。
○伴政府委員 書かれた中身でいろいろな不適切なものがあったことももちろんあります。ただ、こういう就職事でございますので、特に人事院の承認手続を経なければいかぬというようなことで、最低人事院の承認申請に必要な事項というものがございます。例えば、つこうとする地位あるいは職務内容とか、いつ就職するのかとか、報酬はどのくらいかといったようなことも人事院の承認審査の対象になりますので、そういうものはきちっととるという必要がありますので、これは企業からいただくことはあるかもわかりませんが、いずれにいたしましても、それは人事院の承認申請に必要な書類として提出していただくということにいたしております。 それから、営業の業務に従事させないというのは、これは当然のことございまして、やはり人事院の承認などでも、営利企業の地位の職務内容が、在職していた省庁の工事の受注などを担当するといったような場合ですと承認されないわけでありますので、そういうことはしないよということを企業みずから書いて出したということじゃないかと思います。
○中島(武)委員 営業の業務につかない、従事させないというのは当然のことだ、そういうお答えなんですね。 実は、昨年来の金丸巨額脱税事件、それに続く一連のゼネコン汚職の中で、さっきも言ったのですけれども、国民の政官財あるいは業の癒着に対する批判の高まりというのは相当なものがあります。これは毎日新聞なんですけれども、ことしの一月一日付で、官僚の天下りに対するアンケート調査が載っているのです。これによりますと、市民の六〇%は癒着の温床になるから反対、こういうふうに批判しているのですけれども、官僚みずからは反対がわずか六%で、現状肯定派が半数近かった、こういう報道があるのです。 それで、さっきのお話にもあるいはあったのかなと思うのですけれども、昨年の八月に、当時の中村建設大臣が天下り自粛宣言を出された。これの中身というのは一体何だったのか、自粛するとは一体どういうことだったのかということについて伺いたいのです。
○伴政府委員 公務員の退職後の再就職という問題で、これは実は、本来は職業選択の自由というものがありまして、基本的人権にかかわるものであります。したがって、役人時代の本人の知識だとか経験とかいろいろな見識とかを活用して再就職するのが、非常に有用な場合が多いと思います。ただ、在職中のいろいろな立場と再就職した会社との関係で、国民の疑惑を招くというようなことがあってはいかぬというので、そこは人事院がまさにその判断をされて、再就職していいかどうかということを判断されるわけなんです。したがって、そういう調整の中で天下り問題についてどういう対応をするかということをいろいろ考えまして、そういう再就職の手続を人事院にとりますので、そういったことを当面やめようということを打ち出したわけでございます。 昨年八月でございましたけれども、幹部職員がいわゆる大手ゼネコンへ再就職するというときには当然人事院の承認が要りますので、企業はぜひとも採りたい、本人は行きたいということがありますから、本人とか建設会社の理解を得まして、当面は建設省が人事院の承認申請手続をとらないということを決めておりまして、この事柄は十二月に、先ほど御紹介申し上げました業務執行改善推進本部の結論を出しておりますが、その中でも、当面当該自粛措置を引き続き実施するということを言って、現在もそれを続けているところでございます。
○中島(武)委員 このことに関連してもう一つ伺いたいのは、二年間という制約が解ければどんどん関連のところであっても就職してよろしい、そういうふうにお考えなのか、それは法律事項とか人事院で決めているものとかいうものではないけれども、しかしそういう企業に再就職するというのはぐあいが悪い、あるいは好ましくないと考えておられるのか、その辺についてもう一つ。
○伴政府委員 人事院の方の規則では、きちっと二年間、退職後二年を経過して再就職するにつきましては、制度的には人事院の承認なしに認められているわけでございまして、基本的にはそういうことでいいわけです。ただ、私どもの気持ちとしましては、二年経過したからといってすぐに幹部職員が大手のゼネコンに再就職するというようなことは、できるだけ自粛することが望ましいかなと思っておりまして、この辺のことは、関係者の理解を得られるようこなるべく取り計らっていきたい、そういうふうに適切に処理していきたいと考えております。
○中島(武)委員 実は、天下った役員の人たちは、営業担当をやっておられるというのは非常に多いんですね。それは二年間とか、あるいは何か国家公務員法に違反をしているとかいうのではないんです。ないんですけれども、実際には非常にそういうことが多いのですね。 それで、これは鹿島建設の例なんですけれども、建設業法に基づいて建設省に届けられている文書を私は調べてみたのですけれども、これによりますと、これは直近のものです。宮崎明氏は代表取締役社長。詳しいことは省略しますけれども、これは建設省、国土庁の高級官僚で、おやめになって八カ月後に鹿島建設に就職をしておる。そして、その八カ月後からどれだけの間かわかりませんが、営業本部副本部長に間もなく就任をしている、こういうことなんですね。 それから、これも鹿島建設なんですけれども、半谷哲夫氏の場合には、国鉄の高級官僚なんですけれども、三カ月後に鹿島建設に就職をしている。そして以後、間もなくだろうと思うのですけれども、やはり営業第二本部長、その任についている。それから、平井公雄氏という方がおられて、これも農林水産省の高級官僚の方なんですが、水資源公団の理事を経てばいるのですけれども、鹿島建設に入社をして、間もなく営業第二本部の副本部長をやっておられる。それからさらに、建設省の東北地建局長をおやりになった人なんですが、角田直行さんという方がおりますが、この人も今鹿島建設の第二営業部で仕事をしている。これは鹿島建設の例だけ私、今申し上げたのですが、こういうことなんですね。 それから日特建設という会社があるんです。これはちょっとあらかじめ申し上げておきたいと思うのですけれども、選挙時に、国の仕事をしている企業が、選挙に関して選挙の候補者に寄附をしてはならない。それで、この規定に違反して寄附をした場合には公職選挙法百九十九条違反、受け取った者は二百条違反となっています。 大臣はよく御存じだと思うのですけれども、昨年の総選挙時に、日特建設が国の仕事である胆沢ダムのダムサイトの地質調査の仕事をやっていた。その日特建設が新生党代表幹事の小沢一郎氏に寄附を行ったというので、これは私が昨年の十二月三日に予算委員会で取り上げた問題なんですけれども、そこでこの日特建設というのを私興味を持って調べてみたのです。これは、今お配りをしていただければいいと思うんですが……。
○鳥居委員長 はい、どうぞ。
○中島(武)委員 これを見ますと、営業所長のほとんどが建設省あるいは各県の土木関係の高級官僚の出身者なんです。営業所は三十九ありますけれども、二十一がそういう格好なんですよ。それから、県をやめた人がすぐに営業所長に就任をしているという例が大多数なんですね。時間がありませんから説明を省略しますけれども、この会社は官公需六六%です、民需が三四%、配当一九%、なかなか営業活動が成績を上げているのではないかと思われるのですね。これは、別に何か法律に違反をしているというのではないのですけれども、この種のことというのは、やはりもっと厳正に考えなければいけない問題を含んでいるのではないかという気が私はするのですね。 それから、もう一枚の資料についてですけれども、この点も、これは四十年間のものを比べたのですけれども、「ゼネコンの役員における国・公団等の天下り役員数の推移」、百九名からこの間に百七十三名にふえているわけなんですね。 大臣はこういう事態を一体どういうふうにお考えになるか。法律に違反していないからいいというものではない。今国民は、政財官の癒着を断ち切りなさい、そこが疑惑のもとなんだというふうに感じておられるときに、こういう問題について考え方を今ここで改めていかなければいかぬのではないか、そういう気がしてならぬわけなんですね。この点、どうお考えになるか、ぜひ伺いたいと思うのです。
○森本国務大臣 今、先生御指摘いただいておりますが、確かに国民の疑惑を招くようなことは避けていかなければならないし、そういうことがあってはならないと私も思っております。当然のことかと思うところでございます。 殊に、職員が民間に就職する場合に、その点については十分に考えなければならない。そういった意味で、先ほど伴官房長からも話がございましたけれども、そういったことを避ける意味で中立第三者機関である人事院の承認の制度が設けられたわけでございますが、同時に、そういった制度だけではなしに、建設省みずからも襟を正していかなければならないと思っております。 先ほど先生もお話がございましたように、自粛の措置を今講じているところでございますが、建設省自身、みずから決めた方針を粛々と実施していくことが今大変大事なことではないかというふうに考えておりまして、さらに当面は続けさせていただきたいとも思っております。 なお、最後に、職業選択の自由というのはこれまた基本的人権の中のものでございます。先生もよく御承知の上かと思いますが、そういった点も、本人の知識、経験をいろいろな社会に役立てるということも、これまた極めて大事なことであるかという認識の上に立って、さらに疑惑を招かないようにしていきたいと考えております。
○中島(武)委員 この問題の最後に一つだけ、また重ねて大臣に伺っておきたいと思う点があるのですけれども、実は「二十一世紀への舵取り」という書物があります。これを書かれたのは二代前の人事院の事務総長です。鹿児島重治さんとおっしゃる方です。この方が非常に強調しておるのは、高級官僚の再就職で最も重要なのは何かといえば、民間企業へのそれである。問題にしなければならぬのは何かといえば、役所が組織として特定の企業や業界に便宜を与えたり手心を加えたりする、そういう行政をゆがめるということだということを述べておられまして、「組織ぐるみの官民のゆ着と、それによる行政の歪みを防ぐためには、官僚個人に対する服務上の規制とは別に、組織ぐるみの規制を行う必要がある。たとえば、大蔵省は省として金融機関、保険会社、証券会社などに対する監督権を持っている以上、たとえ銀行局や証券局以外の組織に勤務した者であっても、組織ぐるみのゆ着を防止するためには、」こういうところには天下りをやめるというようにするべきではないか。職業選択の自由はあるけれども、公共の利益のためにやはりこれは抑えられなければならないのではないかという見解を述べているのです。 このことについて、大臣はどんなふうに、こういう鋭い指摘、しかもこれは人事院の事務総長をやっていた人が述べているのですね。私も、ここに述べられていることは道理があるというふうに思うのです。大臣はどういうふうに思うかということと、それから時間が間もなくなくなってくるようなので、立ったまま、もう一つ大臣に質問したいと思うのです。 先月二十七日に、私、公団家賃の値上げ撤回に関する申し入れというのを大臣にお渡しいたしました。大臣、よく読んでくださったと思うのですけれども、値上げの延期というだけではなくて、これは認可はしない、差し戻しなさいということが私どもの気持ちなのですけれども、同時に、公共料金の値上げの凍結期間中に、公団家賃の値上げの認可はやらないでほしいということを強く申しているわけなのです。いろいろお話を聞きますと、四カ月くらい準備期間がある、だから四カ月前に認可する。そうなりますと、仮に、料金の凍結が解けるのは一月一日、そこから値上げするとしますと、そこからさかのぼって九月一日にはもう認可しなければならないということになります。 そのとき国会がどうなっているかという問題もありますけれども、国会での集中審議なども委員長にも申し入れているところなのですけれども、これもやられない。国会での検討なしに、今までは過去四回ですか、全部集中審議をやって国会の意見を聞いて、委員長の要望もつけて、それで大臣の方に出しておったわけですね。ところが、それが今度はどうなるのか。国会の審議も何も経ないで、いきなりどうする、認可なら認可するというのでは、こんな重大な問題を、国会を無視することになりはしないかというふうに考えるわけですね。その点で、ぜひ三年ごとの値上げのルールという問題も含めて、集中審議の後に大臣が判断をする、やはりこういうふうにしてもらいたい。 これは新聞記事なのですけれども、本当かと思うことが書いてある。それは、値上げ申請を審査する建設省住宅局の担当者が、腹を立てていないといえばうそになる、値上げ問題について、ということを言って、古い賃貸住宅の補修がおくれる可能性がある、大変な発言をしているのですね。本当かなと思うのですけれども、もしそういうことが本当だったら、これは非常に大変な問題だと思うのですね。 だから、値上げの凍結のいかんにかかわらず、必要な修繕などもぜひやるようにしていただきたい。ひとつしかとした御返事をいただいて、私の質問を終わりにしたいのです。
○森本国務大臣 委員から御指摘いただきました、まず天下りの問題でございますが、二十一世紀云々という著書でございますが、まだ私も大変勉強不足で読んでおりませんので何とも申し上げることはできないわけでございますが、天下りの問題については、大いに自粛をしていかなければならないということと、それからもう一つは、やはり職業選択の自由、あるいはそういったところで得た技術をどう社会で生かすのかという、この面もやはり考えていかなければならないかと思っているところでございます。 それから、公団の値上げでございますが、厳しい経済情勢の中で凍結をさせていただきました。年内凍結ということでございますが、先般、先生から五月二十七日付、私あての共産党議員団の申し入れ、私も読ませていただきまして、最後の方に、今先生御指摘いただいた四項目もあることもきちっと承知しているところでございます。私の方も、この凍結のことが後になっていろいろと公団の皆さんに影響を及ぼさないように、これはまず公団自身が合理化あるいは経費節減を図るべきではないかということで、五月二十七日に公団の総裁を呼びまして、そして国民の皆さんの理解を得られるように総裁みずから先頭に立ってやっていくべきだというようなことをきちっと申し入れて、公団の方も報告を私にすることになっております。 それから、家賃値上げ凍結の間、家賃認可は絶対にすべきではないのではないかという先生の御指摘でございますが、今回の措置というのは承認の時期までも規制するものではないというふうに、そういう趣旨ではないと私は考えておりまして、家賃改定の承認の必要な手続は、これは粛々と進ませていただかなければならないと思います。 それはまた同時に、先生がおっしゃっていただいた家賃値上げ承認するな、あるいは家賃を値上げしてはだめだよ、しかし修繕はしろ、これは我々も非常に厳しい立場に立たざるを得ない。必要な修繕は修繕で、また、させていただくべき点はやらせていただく、それはそこに住んでおられる方の環境を守るという意味でも必要ではないかな、このようにも考えております。 それから、国会での議論云々、先生から今ございましたが、これは国会の委員会で、それぞれまた御判断に従わせていただきたい、このように考えております。 以上でございます。
○中島(武)委員 終わります。
○鳥居委員長 この際、本会議散会後、直ちに委員会を再開することとして、暫時休憩いたします。 午後零時十六分休憩 ――――◇――――― 午後二時三十五分開議
○鳥居委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 内閣提出、農住組合法の一部を改正する法律案及び都市緑地保全法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐藤剛男。
○佐藤(剛)委員 ありがとうございます。 両法案につきまして、後ほど私の意見を申し述べます。質問じゃございません。私の意見に対しましてどのようなお考えをされるか、私の敬愛いたしております森本大臣、また大臣がしょっちゅうかわるので、やはり政策をやるには官庁がしっかりしてもらわないと困りますから、建設省の各政府委員の方々の答弁を求めます。 委員長、私の質問のしやすいようにちょっと資料を配りたいのですが、よろしゅうございますか。
○鳥居委員長 結構です。
○佐藤(剛)委員 冒頭から生臭い話で申しわけないのですが、愛知県の副知事の逮捕問題がございました。それに関連しまして私が問題提起しようとしておりますのは、一つの地方公共団体に不祥事が起きますと、いつでもそうなのですが、指名入札の停止という問題が出てくるわけであります。例えば宮城県、あの仙台市長の事件あるいは宮城県知事のときに、現在指名停止をされているゼネコンといいますのが六社ある。それで、愛知県の副知事の件については、名前も新聞に出ていることですから特にああだこうだ言いませんが、大成建設がなっているわけであります。 それに対しまして、一つのガサが入りますとどういうことになるかというのを、私は、非常にその点について、日本は法治国家であり、私は何もゼネコンの肩を持とうとしているわけじゃないし何しているわけじゃないですよ。指名の停止というものが一体どういう形で各市町村で運営されているかということを、まず一般的な問題として、その問題について少しく、半分ぐらい、私が与えられました時間の範囲で掘り下げさせていただくつもりでございます。といいますのは、この問題は今建設省が考えておられる一般競争入札、アメリカに端を発した入札と極めて関係のある問題だからであります。 まず一例を申し上げます。一例といいますか、事実関係ですから質問します。愛知県の副知事の本件の問題で、建設省はどこら辺までの地域を指名停止されたか、某社大成建設に対して。まずそれを、事実関係として、一例としましてお聞きしたいと思います。
○伴政府委員 愛知県の副知事の事案でございますが、副知事が五月二十九日に逮捕されております。そこで、この事案そのものの贈賄の方は一般の使用人という、役員でなかったものでありますから、通常こういう場合には中部地建管内、中部のブロックだけ、だから中部地方建設局発注の関係につきまして指名停止ニカ月を行っております。
○佐藤(剛)委員 私がこの問題からスタートしますのは、そうすると全国には行っていないということですね。
○伴政府委員 さようでございます。
○佐藤(剛)委員 過日、私のところに質問をとりに来たときに、こういう問題を取り上げるからといって武蔵野市の実態をよく調べておくようにと言いましたが、それはどうなっているかどうか。 なぜ武蔵野市を取り上げるかといいますと、仙台のケースの話をいたします。仙台で、仙台市長あるいは宮城県知事がなりますと、大臣、市町村の数は約三千二百三十五あるのです。その三千二百三十五で、ガサが入りましたということになるとどういうことになるかというと、どのくらいがあの市町村の公的なものが指名停止になると思われますか。アバウトで結構です。三千二百三十五の中でどのくらいになるか。
○森本国務大臣 その点については私は定かでございませんが、一つま、やまり発注者というよりか、受注者の方のそういう行為を起こした人のポジションによっても随分変わってくるのではないだろうか。地方の営業所であるか、あるいは本部役員であるのか、そういった点からも随分変わってくるのではないかと思います。
○佐藤(剛)委員 私が調べた例でいいますと、三千二百三十五のうち市町村の数約二割、六百、仙台市で指名入札が停止になる。そうすると、だだっといきまして、市町村のところもさることながら、公社公団、あるいは建設省がだめになれば運輸省それから港湾局、郵政省、営繕、それから中央の部分もばっと減るのです。それから、それは代表取締役がどうだとかいろいろな基準があるようです、それは大臣がおっしゃられたように。仙台の場合はそういうことです。そういう事実がある。事実だけをまず申し上げておきます。 まだ私の見解は申し上げませんが、官房長、今の中部、名古屋ですね、これは中部で終わっているわけですね。あの武蔵野市の件というのはお調べになったと思うのですけれども、ちょっとおっしゃっていただきたい。というのは、宮城県の場合で調べると、武蔵野市では二年間指名停止になる。どういう関係があるのか。仙台でまだ犯罪が確定しているわけではないのですよ。ガサが入ったということでしょう。そうした瞬間に武蔵野市の入札については二年間ストップしてしまう。その事実関係が違っていたら間違いとおっしゃってください。それから、愛知の場合どうなったかをまず一つあれしてください。 それから、私が問題を提起しようとするのは、お答えするときによく注意してください。一つの、公共関係について建設省は指名停止基準を持っているわけです。中央公共工事請負制度運用連絡協議会の指名競争停止、こういうものがある。あるのだけれども、市町村については特に横並びがあるわけではない、別々にやっている。それで、地方公共団体は何でばらばらにやるのかということを聞くと、憲法にある地方自治の趣旨ですという。 ところが御承知のように、現在はみんな大体補助金でいっているのですよ、国のお金というのは。武蔵野市においても、あるいはどこの市においても、大半国のお金がついて道路をつくり、あるいは建物がいきという形になっているわけです。ですから、そういう面について一律したようなきちんとした運用がなされているのならいいのだけれども、この基準というのは一体どこの範囲が対象になっているのかはっきりしない。それから、今のところの愛知の副知事の場合だとどうなんですか。中部圏だけがとまっているのですか、全国でとまっているのですか。 今日、日本はお尋ね者の時代じゃない、カウボーイの時代じゃないんですよ。全く法律で決まっている法治国家だ。お尋ね者というのは、どこかのところでお尋ね者になってまだ犯罪も確定していないときに、一たんなると全部オフリミットになる。これは、私はおかしいんじゃないだろうかという根本的な問題提起をいたしたわけでありまして、それに対して今お配りした英国の公共事業法、英語で書いてあるものですよ。それから、社会法学では右に出る人はいないと言われている川島武宜先生、ここにあります国会図書館から借りてきた「土建請負契約論」、そこのところの一部を皆さんにお配りしたわけであります。その問題、私の見解を述べていきます。 それから、アメリカの一般競争入札にいったときに、この部分についてアメリカで、今国内企業だからいいですよ、大成だとか清水とか鹿島だとかそういうところだからいいのだけれども、アメリカの建設業者、アメリカの大成とかアメリカの鹿島という会社、AとかBとかいう会社が出てきたときに、同じような運用をしていったらどういうことになるかという問題を提起しておきます。 そういうことの前提のもとで、慎重にお答えいただきたい。
○伴政府委員 今種々お話ございましたが、一つは愛知県副知事の関係。私ども情報を把握しているところでは、建設省が中部地建管内をやっておりまして、その他の国の機関、道路公団等の特殊法人も大体中部地建管内ということでございまして、中部地建管内の愛知、岐阜、三重、静岡等がほぼニカ月の指名停止、大体右に倣えでやっておりまして、私どものところではその中部以外のブロックでやっているという例は聞いておりません。 先生いろいろなお話ございました。まず一つは、このモデルでございますけれども、この措置モデルは何も市町村に適用しないというわけじゃなくて、まず中央の発注者が集まりまして、指名停止はこういう形でやろうということを申し合わせたわけでございます、その基準をつくったわけです。当然、中央の政府あるいは特殊法人はそれに右に倣えになるのですが、それをだんだん下部の機関におろす必要がありますので、その各機関の出先、例えば地方建設局とか道路公団の出先とかいうところも当然それはやるということにしております。 それからあわせまして、公共団体でございますが、県、市町村がございます。これは先生御指摘のとおりまさに地方自治で、どういうやり方で指名するかというのはそれぞれ自主的に決めるべき問題だと思いますが、ただ、御案内のようにいろいろアンバランスがあって、確かに武蔵野市の例というのはかなり長いというふうに聞いております。そういうアンバランスがあるといけませんので、なるべく統一的な基準をとろうというようなことで、先ほど決めたのは中央の発注者の連絡会で決めておりますけれども、それぞれ地方ブロック、例えば近畿とか中部とかというブロックの協議会、さらにその先に県ごとに連絡協議会ができておりますのでそれにおろしていきまして、できる限り市町村に至るまでそういう統一したモデルでやっていただきたいというふうに指導しているところでございまして、まだまだ十分徹底していないところもあるかもしれませんが、努力をしておるところでございます。 それからあわせまして、指名停止という行為でございますけれども、指名停止処分という言い方をしますけれども、これは実際は行政処分ではございません。御案内のとおり、指名競争をやるのはいろいろな条件でやるわけでございますけれども、やはり技術的適性とか、これはすぐれた業者だといって積極的な要件でもって指名するということはありますけれども、あわせまして、消極的に、何かいろいろ社会的な批判を受けているというようなことの陰りのあるところは、そこはたくさんある業者の中だからその際は避けようという、消極的要件というふうに考えていただければいいかと思いますので、要は指名を禁じる運用上の措置ではないかというふうに考えております。したがいまして、むしろこれはきちんと基準化することによって――――指名でございますから、指名しようとしまいと本当にこれは発注者の裁量になってしまいます。だらだらやっていたらいつまでその指名が下げられているのかよくわからない、むしろいつからいつまでは指名するというふうにした方が、始期、終期をはっきりさせた方がいいというようなこともありまして、なるべく基準化して統一してやりたいというふうなことを運用としてやっておるところでございます。
○佐藤(剛)委員 伴官房長、私は今の中央公共工事請負制度運用連絡協議会で決定したものがいいと思っていないのですよ。それからまた、これを全部にやるのがいいと思っていない。全面的にこういうやり方の問題を考えるべき時期に来ているのじゃないかということの問題提起をしている、私の見解は。 といいますと、例えばアメリカはアメリカで、アメリカが入札する場合、各州がみんな法律を持っている。州立法の中においてやる場合があります。それからイギリスの場合というのは、これは私お見せしましたが、この中の条項を見ていただきますと、二枚目をめくっていただければいいのですパートⅣというところです。 これは(d)というところを読んでいただきたい。セレクション・オブ・コントラクターズ、指名競争入札。このときに、英語で書いて、これは建設省には渡してあるから、皆訳しているんだろうと思うから、(d)のところに、ハズ・ビーン・コンビクテッドと書いてある。コンビクテッドというのは、完全に犯罪というので、これは疑いじゃないのです。ガサが入っている段階じゃないのです。警察で調べられている段階じゃないんです。一つの犯罪がもう成立しているというときの状況が(d)なんです。そうなってきたものには指名から外しますよという形が英国の一つの法制なんです。 それからアメリカにおきましては、アメリカの各州は皆それぞれ持っているのです。そうすると、一般競争入札を今やっておるのかというと、アメリカの建設業者が日本における空港とかあるいはダムとか、そういうところに入りたいわけでしょう。入ってくるために、じゃ入れましようということになるでしょう。ところが、入ってきた瞬間に、これは一般競争入札ですよ、一般競争入札の中においても同じような形のネガティブのチョイスというようなものが行われるとか行われないとかとならないと、またアメリカは問題を起こしてきますよ。 日本の中においても、例えば代表取締役がやると何カ月、半年以上だとか、それから代表支店長だとそれが何カ月だとか、普通の係員だと一カ月だとか、何か知りませんが、そういうことがこの中には書いてあるんだけれども、しかもこれもまたばらばら。先ほど言いました一つの例が武蔵野市。要するに恣意的であるということなんです、この入札制度というのが。 指名競争入札というのは重要なんです、業者にとっては。重要なんですよ、指名競争入札というのは、生死に影響するんだから。そのために首長のところにみんな、首長の顔色をうかがっているのです。県庁の土本部長の顔色をうかがっている。各市長さんの顔色をうかがっているのが、これ実態そうでしょう。天の声を聞いているのでしょう。ところが、これで、こういうようなことをしょっちゅうやると、犯罪の贈収賄というのは刑法で皆さん御存じだと思うけれども、必要的共犯といって、やる形の贈賄だけだったら犯罪は成立しないのですよ。もらったというものが出てきて、贈収賄というものが出てきて必要的共犯といっているんです。 ところが、今やっている運用というのは、例えば、例えばですよ、何とか県の副知事さんが、知事さんでもいいです、知事さんが警察庁に捕まりました、ガサが入りました、その瞬間にその部下であった部長さんは、土木部はとめちゃうわけだ、何カ月だか何か。相手が社長であれば一年とか、部長ならば何だとか、そういうことをやるのですよ。自分の親分のところがまだ何も嫌疑もかかってない、何もしてないところにおいてやってしまう。しかもそれがどこにいくかというと、私が言った三千二百三十五のうちの二割、二割いっているんですよ、六百が。それだけじゃない、中央、地方の地域整備公団であろうが、各公団はみんなそう、お立ち入り禁止になるわけです。こういうことが、根底は、私はどこかやり方がおかしいんだと思う。そのやり方がおかしいのを示す一つの論文がこれなんです、先ほどお渡ししたものです。 これは「土建請負契約論」、「日本の歴史の中を見ていくと、江戸時代から日本には特殊なる風土がある。」これが川島先生、渡辺洋三先生の名著です。日本評論社から出ています。これは恐らく建設省の人たちはみんな見ておると思う。それから、一般競争入札の導入のときでも見ておられると思う。このページの今のところをちょっとごらんになりまして、わかりやすくコピーにとりましたが、これは「スベシ」というのと「アルベシ」というのがある。あるべしというのは官庁側が、例えば建設業者、鹿島建設とか清水建設とかいうときは、かつてはあるべしだった。あるべしというのは、あるかもしれないという意味です。損害賠償を請求する、損害賠償を払わないかもしれないよ。すべしというのは、警察のあれとか、命令口調になっているわけだから、何々しなければならない。つまり、契約というのはお上からいただいておりますというのが、下賜されるというのが日本の請負政策の根本にあったということなんです。 いみじくも先生はこれを唱えて、日本の請負契約、ゼネコンのあれでもみんなそうです、建設関係というのは根底がそれだから。この片務契約を直さなければいかぬということで、双務契約制にするということで、今日は建設省の指導もあるんでしょうが、きちんとしたフォームになっています。双務契約になっております。甲は、乙はだれ、すべし、あるべしなんということになってないが、その根底の精神構造は変わってない。変わってないから、とかく天の声とか片一方で出てくると、ある支店長の場合には何カ月、代表取締役になると一年近く、しかも市町村によってはばらばらになって、武蔵野市で事業なんかやっているのは関係ないじゃないですか。その武蔵野市長というのが若干、社会党の出身の方だか何か知らないけれども、そういうことで二年間になっている。仙台が指名入札停止になると武蔵野市が直ちに指名入札停止するんですよ。 そこだけまず確認しておきますが、事実関係調べたと思いますけれども、そういう実態をまず伴官房長、確認していただきたい。私の問題提起というのは重要なことなんだから、担当課長なり、その事実を教えてください。確認してくれればいい。武蔵野市、僕が言っていることは間違いないでしょう。仙台の六社、今指名入札停止になっておると思う。武蔵野市で今どうなっているのか。事実関係だけ、イエスかノーかだけ言ってくれればいい。
○伴政府委員 今先生おっしゃったのは、多分仙台の場合どうかということなんだろうと思うのですが、ちょっとそこまでは申しわけありませんが調べておりませんが、武蔵野市の指名停止要領によりますと、五十年ごろに制定されたものだそうでありますけれども、贈賄の場合は九カ月ないしニカ年、最低でも期間は九カ月ということになっておりまして、我々、先ほど御批判のありました中央公共工事モデルよりも相当長期だというふうに感じます。現在武蔵野市では、市の指名停止要領見直しを検討中だと聞いておりますけれども、やはり我々が決めたモデル、標準、それになるべくなら倣っていただきたい、これほど長期のものについてはいかがかというふうに思います。
○佐藤(剛)委員 森本大臣、私のお話ししている趣旨、おわかりだと思うのです。これが現状なんですよ。こうなっている。そういう中で、アメリカが今度入り込むわけでしょう。英国はこういう立法になっているのですよ。英国が出てくるかもしれませんよ。アメリカは、ロッキードの事件だって、アメリカが向こうから入り込んできて、贈賄しましたと言ったんだから。やったときの話なんですから。そうでしょう。 そうすると、どういうことかというと、アメリカのA社が仮に何々県の知事のところに持っていきました。じゃ、それ、ガサが入りましたということになってくると、アメリカのB社というのは、いやアメリカ全体が、大体この制度というのはおかしいんじゃないか、日本とアメリカとは違うのじゃないか、入札の仕組みが違うのじゃないか。イギリスも言ってくるかもしれない。ですから、一般競争入札をやるときの考え方について、私はきちんとした、外国とも同じベースでやろうという話を入れ込むならば、法制というものを十分検討しているのかどうなのか。まず、検討しているのですか。
○伴政府委員 イギリス等の例が出ましたが、これは実は、専門的には建設経済局長も参っておりますので、もし足りないところがあったら補っていただきますが、建設省の調査では、イギリスの中央政府もやはり同じ指名競争入札をやっておりますけれども、談合等の違法行為に対しては逮捕時点で競争に参加できなくなる。それで、もし有罪判決が出ると名簿から抹消される、これもかなり処分性がありますね。したがって、どの時点からかということこなりますと、日本とは変わりないんじゃないかなという気がいたします。 それと、くどいようでありますけれども、先生は大変厳しいというお立場で御発言なさっていますけれども、いろいろな御意見がございまして、今でも緩いんじゃないかという御意見もあります。それから先ほどおっしゃったように、それぞれの発注権者がいろいろ運用いたしますと、それぞれ個々の運用になりまして、特に指名停止ということをしないと、いつまでたってもだらだらと外にも言わないで、いつから指名を開始しているかどうかわからないという状態が続くということがあるのです。かえって長期化するということがあるわけですね。したがいまして、こういうものはきちんと公開して、透明化して、いつからいつまで、始期はここ、終期はここということを明らかにする方がかえって合理的ではないかという気がいたしまして、そういう意味で、きちっと運用も、例えば全国に及ぶのかその部分だけなのかとか、期間をどうするかといったようなことは、やはり基準にのっとって極力統一して運用をやるのが筋じゃないかなという気がいたします。 くどいようですけれども、本当にこれは自由裁量なので、指名回避というようなことをやりますと指名停止と同じことになるのですね。それがずるずるいつまでも続くという方がむしろ問題じゃないかという気がいたしますので、きちんと運用する方が望ましいのじゃないかなという気がいたします。
○佐藤(剛)委員 考え方というのはいろいろあると思うのです。右に行っている左に行っているんじゃなくて、やるならばきちんとした方向で打ち出しなさい。例えば、武蔵野市みたいに突出したようなことのないようにやりなさい。地方公共団体の趣旨とかなんとかと使わなくたってできるんだから、基準をつくっているんだから。そして、一つの基本的な姿を出しなさい。 それから、こういうのはそんなに公にされている話じゃない。皆何となく停止を受けましたということで、ははあ、済みません、こういう話になって隠密裏にいっているのが今の姿だから、やるならきちんと公正、公明に、トランスペアレンシー、透明性でやる。そして、今内外に国際的な形で入札問題が出ているならば、同じような形をよく検討してやっていかなければいけません。そのやり方については、英国のように、一たん決まってしまえば、今官房長が言われたようにほうり出されてしまう。ほうり出されるような可能性というのがかなりあるわけです。 ところが、日本の場合重要なことは、官公需で指名入札からはじき飛ばされますと、どこに行くかというと民間の方に集中するんです。指名入札を停止された会社は、民間に行くんです。それで、民間のところに出かけていってすごい攻勢をかけるんです。それはそうです、自分の会社が死んでしまうから。そうすると、その地場産業の、地元の企業というものはまたおかしくなってしまう、競争の場合は。系列化するかどっちかするかしかなくなってしまうような形になってくる。ですから、この入札の部分の問題は、これは根底に影響するんです、全部に。日本の建設公共事業から何から何まで。ですから、きょうはその問題というのを私は提起しておきます。 私の見解を申し上げているだけで、質問しているんじゃないですから。私の見解を、こういうことを申し上げるんだから。建設省も、建設大臣はしょっちゅうかわるから、建設省の組織はもう永遠不滅であれしているわけだし、これだけの大きな予算を組んでやっているんだから、しっかりとやってもらって、きょうお出になっている政府委員の方々、しっかりとやっていただきたい。そうじゃないと、事波及するところ極めて大きいわけですから、そういうことを申し上げまして、次はこの二法の方に入ってまいります。 私の見解をお聞きになりましたときの大臣の所感をちょっとお聞きいたしたいのですが。感想で結構です。
○森本国務大臣 先生の見識を承らせていただきました。 これだけ世間を騒がせているいろいろな事件でございますので、やはり全国的にいろいろとそれぞれのポジションのいかんによって決めていくのも、一つは防止していく意味で、現行制度、日本の中にあってはそれがいいんじゃないだろうか。アメリカの場合は、それぞれ州単位の法律になっている。その辺がまた違うんじゃないかな。いずれにしても、研究をさせていただきたいと思います。
○佐藤(剛)委員 それでは、これから二法案につきまして私の意見を申し述べさせていただきます。 この法案、結論的に申し上げまして、第一のまず都市緑地保全法でございますが、緑の都市づくり構想というのは、私はグリーンサバイバル運動を推進している者なんです。地球に緑を生存するということを言っているんです。発展途上諸国の人たちというのは、失業問題、いろいろ問題抱えているから、木を植えなさいという運動をしているんです。昔、一年の計は稲をつくるにあり、十年の計は木を植えるにあり、百年の計は人をつくるにありと。これで昔の人はちゃんと木を植えていたんだ、日本人は。今、日本の森林の面積というのは国土面積の三分の二ある。三千七百万ヘクタールのうちの三分の二は森林なんです。そのうちの三分の一の千万ヘクタールというのは、戦後造林で営々としてこうやったんです。そして今、日本の森林というのは、日本は木があるなというのが世界を歩いてみるとわかります。 このグリーン、緑をできるだけ確保していく対策というのは極めて重要なことであり、これは日本政府が挙げて全体としてやっていかなければならない問題。今、地球環境問題ということでよく言われるようになりましたけれども、これに火をつけたのは、実は十数年前、アメリカのCIAなんです。地球環境問題に火をつけたというのは、CIAがランドサテライトを通してなんだ。地上衛星を地球のところに回していたんだ。地球のところに回しましたら、とんでもないことがわかった。何がわかったかというと、地球の陸地のうちの三分の一は森林だと思っていたんだ、森林統計では。ところが、そのときにランドサテライト、地上衛星で眺めてみたら五分の一しかなかった。これでアメリカは驚いたわけです。三分の一が五分の一しかなければ、今や森林がなくなっている、砂漠がふえている。この問題で、酸素の問題がどうだ、南半球の問題がどうだ、北半球で氷が解けると水が上がるのなんのの話というのは、そこから出てきている。そこに火をつけたのはCIAですよ。 地球環境問題という問題はそういうところから出てきているぐらいであって、今世界の中を眺めるとどういう大きな課題があるかというと、捕鯨の問題がありましたね。捕鯨協定、つい最近ありました。商業捕鯨を禁止するというのが鈴木善幸内閣のときに、ある日あるとき決まってしまった。決まったんです。それで、日本の農林水産省は、その情報なしに、まさか捕鯨がとめられると思わなかった。ところが、その団体はWWF、ワールド・ワイルドライフ・ファンドといって、どこにあるかといいますとスイスにある。スイスのジュネーブのところからちょっと行きますとグランドという場所があるんです。このグランドという場所のところに組織があって、そして英国の王様の親族が一番トップになっておりまして、各ECの皆さんも大体、総理大臣をやったりした人たちが全部理事、役員になっている。そして、トラがいなくなるとすればトラをあれしろ、それから中国のパンダというとパンダを守れということになるわけだ。こういうことをやっていて、次の大きな課題が森林問題なんだ。それはもう既に取り上げていまして、熱帯樹林の問題についての会合をやっているんだ。 その中の大きな課題は、日本というのは森林というのがあるけれども、なぜ東南アジアのラワン材だなんだを持っていくのか。こういうふうなことで、日本を捕鯨の問題の次の標的にしようとしている大きな一つの運動があるんです。これはWWFといっているんですが、そういう一つの大きな流れになって、日本がスケープゴートにされる可能性がある。ですから、日本自身としてはできるだけ緑を自分のところのために、一年の計は稲をつくるにあり、十年の計は木を植えるにあり、百年の計は人をつくるにありじゃないけれども、皆一人一人がそのぐらいの気持ちを持って町づくりをやっていくということが必要になる。 その意味において、都市緑地保全法というのが今回こういうものについて、一歩進めてやっていくやりやすいやり方については全く賛成であるし、私は心から応援いたしたい。むしろ、これから公の仕事をやるようなときには、グリーンベルトじゃないけれども緑地の部分をやらせるとか、あるいは町をつくったときに、今行きますと、よく万年塀がだあっと並んでいる。あれは生け垣にするんだ。せめて公共の、建設省であるとか市町村とかなんとかが入ってくるような、そういう計画的な部分については生け垣をやっていって、生け垣のところに花が咲くような形にする。そういうふうな地域がふえていくということが、日本のこれからの一つの町づくりであり潤いだと私は思っております。 その意味において、この緑地保全法の今後の改正あるいは緑化協定にしやすくするようにする、こういうことについては賛成でありますが、これに関連して質問いたしたいのが風致地区の問題だ。 風致地区、ここに書いてありますが、風致地区というのは今大体十六万ヘクタールぐらいある。十六万ヘクタールというと、田んぼで、米の話が今盛んだから申し上げると八十万トン。八十万トンといいますと、大体今北海道の米の生産が七十万トンだから、そのぐらいのものが今風致地区の指定になっているのです。わかりやすく申し上げると。 ところが、風致地区の指定というのは、これは戦後ずっとやられているわけだけれども、これについて現在の状況と、私が知っている限りは、風致地区というのは、建ぺい率だけが低くなってしまって、ちっともそこに住んでいる人は恩恵を余り受けないで、風致地区で何となくぜいたくな都市みたいな感じに見られるけれども、何となくよくわからない。その地区とこの都市緑地保全地区との関係、それから今後どうするのか、こういう問題についてまず最初に見解を求めます。
○黒川政府委員 御指摘の風致地区、今回の全員参加の緑という面では非常に有効な施策だというふうに考えております。 風致地区は御承知のとおり、樹林、水辺地等の自然的要素に富んだ土地、いわゆる都市の風致を維持しますために、建物の建築あるいは宅地の造成等の一定の行為について条例で必要な規制を行うことによりまして良好な都市環境をつくろうということでございまして、今御指摘のとおり、地区数にいたしますと七百三土地区、全国で十六万ヘクタール現在指定されております。 現在の動きはほぼ横ばいでございますけれども、最近の例で申しますと、神奈川県の湯河原町におきまして、リゾート開発に伴う環境破壊を防ぐという目的で平成五年七月に千九百ヘクタールぐらいが指定された例、こういったものがございます。それにつきましては、風致地区の条例によりまして、環境を非常によくするというために、例えば高さの制限だとか建ぺい率等を規定しております。 そういった行為規制なども含めて、全体として非常に風致のある生活環境あるいは非常に明るい雰囲気の地域、そういったことを確保しようとしておりまして、近辺で申しますと横浜の山生地区とか、あるいは神戸で申しますと須磨地区等がその対象になっているわけでございます。 それと、今回の法律そのものでございます緑地保全地区との関係でございますが、一つは、今回市町村がつくります緑のマスタープラン、その中でいろいろな施策を位置づけいたしますけれども、その一つが先ほど御指摘になった風致地区という意味の問題が一つございます。 また、風致地区とそれからこの法律に基づきます緑地保全地区との具体的な関係はどうなるかということでございますけれども、これはどちらも都市計画の地域地区ではございますけれども、緑地保全地区が、どちらかというと具体的な場所を特定しまして現状凍結的な緑地の保全を図ることを目的としているのに対しまして、風致地区は、一つの開発を許容しながら、中が非常に都市環境としてすばらしいもの、こういったことを確保しよう、こういう制度でございます。 したがいまして、現実の運用といたしましては、良好な自然環境に富んだ地域を全体として風致地区といたしまして、そのうち現状そのものを凍結的に保全する、そういった地区を緑地保全地区にする、こういう二重で重複した指定が行われている場合がございます。近辺で具体的に申しますと例えば上野公園がございますけれども、全体的には風致地区でございますけれども、そのうち一部分が緑地保全地区ということで現状凍結的に運用されている、こういう運用でやらせていただいております。
○佐藤(剛)委員 私が風致地区を取り上げたのは、風致地区の指定をぽんとしたつきり、ほとんど見直しもしないで、風致地区指定始まったのいつですか。昭和二十年代でしょう。それで、いつ見直しをやっていますか。 それで、風致地区というのは、例えばこの辺の近くでいうと、杉並の善福寺公園なんというのもそうです。池があったりしてなっているんですよ。しかし、風致地区に指定されますと、今住んでいる人たちはほとんど変わらないですよ。なぜ変わらないかというと、住むときに、例えば通常仮に建ぺい率が一〇〇というところだったら、これは風致地区になると幾らになるんですか、五〇%とかそんなようになっているわけだ。建てられないわけだ。二階とか三階だとかなんだとかというのはできない。規制だけがかぶっている。しかし、それだからといって緑がふえているかというとそんなふえていない。ふえていないのですよ、風致地区。行ってごらんになるとわかります。むしろ田んぼもみんな変えて宅地化しているようなものですから。 そういうふうな状況でいて、それに今度は緑地保全地区というのをこの風致地区の上にかぶせるのか、また別みたいな形で凍結するのか、やっているんだけれども、その関係がよくわからない。さっきの局長の説明もよくわからない。風致地区をどうしようとしているのかということです。 十六万ヘクタールと私が言ったが、十六万ヘクタールというのは北海道全体の田んぼに当たるんだから、相当のものを風致地区に指定しているわけですよ。米でいいますと約八十万トンの米ができる。米、日本一千万トンその一割近いものができる。それだけの面積が風致地区になっているが、その風致地区のところについて、これは十六万ヘクタールとすると、今度のものというのは二万ヘクタールもないでしょう、現状、この緑地保全区域というのは。それで、そこに一たん指定されますと、規制はずっとかぶっていて、植木を削るのだって削れなくなってくる状況になるんですよ。それはいいんですよ、そういう地域があって。明治神宮みたいなものだとか、ああいうものはきちんとしておかなければいけないと私は思っています。 それは先ほど言った世界、地球全体の緑の観点から重要だと思っているが、風致地区について少し見直しをするとか、この機会に、佐藤剛男から質問があったからやるとか、何とか少し前向きに局長、答えなさい。
○黒川政府委員 御指摘のとおり、風致地区は大正十五年から、制度としては前の都市計画法からございまして、地域としては風致地区に指定されているということで、居住環境としては非常にすばらしいという評価を過去から受けていたことも確かでございますけれども、現在、こういう時点で今回の法律改正を行いまして、全体としての緑のマスタープランを市町村でつくっていただくというような時期から考えますと、先生御指摘のように、やはり風致地区の中で単に規制だけということではなくて、緑を積極的にふやすという観点からいろいろな施策を並行して講じなければいけないかなと考えております。 具体的には、先ほどの、市町村がつくります緑の基本計画の中で町づくり全体の総合的な緑化ということを考え、その中で例えば緑化協定を具体的に活用することを推進する地区だとか、あるいは現在都市計画にございます地区計画という制度を使いまして、そこの中でいろいろな植栽等をしていく。あるいは先ほど御指摘になりました生け垣だとかさくの構造、デザイン、そんなものも統一的に住民の方々に御協力いただく。こういったことも並行して進めていくということで、先生御指摘のような方向で具体的な行政を運用させていただきたいと考えます。
○佐藤(剛)委員 局長からコミットとったから、ちゃんとやってくださいよ。 本当に今こそ、そういう一つの将来に向けた町づくりをやってもらいたいし、緑をふやしてもらいたい。例えば土地区画整理事業をやったときには、必ず積極的に緑化をする。そして万年塀みたいなものばかり建てさせるようなことをしないで、そもそもそういう土地区画整理事業というのはいろいろな部分で公の手が入っているわけだから、そういうことの面倒を見て、後でよかったな、二十年先、何年先に、いい町をつくってくれたなということにしないと、何だか知らないけれども、変な町ができ上がったな、家ばかり建ったなということになってしまうわけですから、そういう面で、いいことをされているわけですから、私が言っているのは、さらに大いに進めろということで言っていることでありますから、やっていただきたい。 そしてそのときに、従来の風致地区というのを常に頭に置きながら、どう持っていったらいいのか。こういう財産があるわけだから、かなり伝統を持って風致地区というのは、あそこはいいところなんだよというのは持っているんだけれども、何だかあそこに住むと、逆に今度は風致地区だから値段が上がらなくて売れないなという話も出るわけだから、やはりここら辺は全体の長期ビジョンをうまい形でつけてやっていただきたいと思うわけであります。 緑の問題はそういうことでございますので、都市緑地保全法の法律の関係についてはこれで私の意見を終わらせていただきまして、次に、農住組合法の問題に移らせていただきます。 農住組合法をずっと私見ていきますと、人数を四人を三人に変えたり、それからできるだけ農住組合法が運用しやすいようなことを考えておられます。それから、現在の農住組合法の実績というのが何か非常に少ないような感じがするわけですけれども、仕掛かり品というのがこのぐらいあって、こういう法律改正をするとこういうものが出てきて、この農住組合法で家についての建物の供給がどのぐらいの戸数がふえるのだ。かなりアバウトで構いませんから、ちょっとイメージを出していただきたいと思うのです。 農住組合法の現状、それから四人を三人に直したり、あるいは上限の面積を半分にしまして下げたりするというのはそういう努力だろうと思いますが、今しかかっているのがどのぐらいあって、この法律が通ると成果としてどのぐらい住宅供給がふえていくのか、こういうようなものも含めた説明を求めたいと思います。
○原政府委員 今回お願いをいたしております法律の改正は、まさに先生御指摘になられましたように、農住組合の運用をやりやすくするということを眼目といたしております。 さて、農住組合法の施行がされましたのが昭和五十六年の五月でございますから、約十三年前でございます。余り進んでないではないかというおしかりでございますが、そういうおしかりも当然あるだろうということでございますが、これまで十三年間で二十四の組合が設立をされております。二十四と申しましても、ただそのうち、平成五年一月一日以降設立されたものが九つあるわけでございます。一年半弱の間に二十四のうち九つが設立されているわけでございます。 これは何を意味するかと申しますると、保全すべき農地と宅地化すべき農地、いわゆる生産緑地の指定が行われましたのが平成四年の十二月末まででございます。この区分を受けまして、平成五年一月一日以降、にわかに農住組合の制度を活用しようとする機運が高まってまいってきたわけでございます。そういうことで、これまでに一年半弱の間にもつの組合が設立をされたわけでございますが、現在検討中、設立を検討している、相談に乗っているのが六十ほどございます。 ということで、市街化区域内の農地の区分が終わった段階で、こういう機運が市街化区域の中の農地の所有者の方々に芽生えてきた、こういうことでございまして、今後大いに住宅宅地の供給というものが期待される部分であろうというふうに考えております。
○佐藤(剛)委員 ちょっと具体的に何戸ぐらいふえるのですか。今何戸ふえたのですか、この九組合、住宅戸数ですよ。
○原政府委員 これまでに二十四の農住組合で供給をされました住宅は、余り大きな声では言えませんが、六百六十戸余りでございます。
○佐藤(剛)委員 六百六十戸を大きく見るか小さく見るかという話ですけれども、それは人の評価はさまざまだから、難しいところをこうやって農住組合でやって誘導していこうということですから、私はそれを少ないとかなんとか言いませんが、この農住組合を、四人を三人にしたり、三ヘクタールを一・五ですか、半分にしていったりということだけで誘導が進むのかねという感じを僕は持っているのです。 ここら辺が国土庁長官、例えば税金誘導みたいな格好が必要なのか。法律をわざわざつくって組合というのをやっているわけですから、組合というのは大体、御承知だと思いますが、四人以上を組合というのですよ。中小企業の組合でも四人以上といって相場は決まっているのです。何も四人を三人にしちやいかぬとは言っていないけれども、三人にしなければいけないというような話であるというのは、いろいろ土地の権利関係だから大変なんだろうとは思いますけれども、余り四人のを三人にしたり何したりという例はつくらない方がいいのです、組合と名がつくのは。もうみんなすべて、大体組合というのは四万ぐらいあるのですよ、中小企業の協同組合でも何の協同組合でもみんなそうなんですけれども、それはもう決まり切っているのです。相場は四人に決まっているんだ。 ここで、最初が組合だったのだから、農住組合というのを何か農住小組合とでも名をつけるなら別だけれども、組合ということであるならば、やはりそのくらいの人数があってもいいんではないかと思うわけでございます。どうですか、国土庁長官、御感想。
○左藤国務大臣 確かにこれは、こういったものを推進していくということについての、組合をつくっていくということについての困難といいますか、そういうようなものがあるわけですから、お話のように、数を余り少なくするのはどうかという御意見もありましょうけれども、そこまでやらなければなかなかこういうものを推進していくことはできないので、過去の成績というようなものも反省してこういうふうなことにした、私はそういうふうに考えておるところでございます。
○佐藤(剛)委員 これはいろいろな人の見解があると思うのです。例えば一千戸をつくる。組合をつくって、土地改良組合をつくって一千戸の供給、新しいのをつくる。住宅供給だけならば、一千戸つくるなんというのはそんなに難しい話じゃない。何とか組合つくって、この農住組合つくって、パンフレットつくって宣伝つくって、そのセンターつくって何々やって、何だか知らぬ、事面倒みたいなことで、組合をつくってやりますとこうなんですよ。そこまでやらなければいけない話なのかという、要するにコストの計算の問題なんです、行政としての。動かなければ動かないでほっぽり投げておくという手があるのです、この農住組合というのは。 しかし、農住組合というのがやっとわかり出してきて、これだけやるとぽんといくのだよと。そうすると、これだけ一つ、何か四人を三人にするとか、ちょっとその上限を、上限というか、これを千五百坪以上に、五百坪ぐらいだったかな――五百ですか、五百坪以上に、半分にすればもっとふえるという、何かそこの見通しがきちんとしているかどうかが、この法律の賛成するか反対するかの問題だと私は思うのです。 国としてのこれが考えだ、こういう法律が余り使われていないから延長すればいいというものではないのです。どれだけのもののコストの問題、こういう規制緩和だ何だの、何も規制の話ではないけれども、そういうふうなことだから、そういうところのコストをちゃんと国土庁も計算しているのか、建設省もきちんとやっているのか、農林省もきちんと見ているのか、こういう話でございますので、ここら辺について、両大臣の御意見を伺いたい。
○原政府委員 両大臣のお話の前に、ちょっと事務的なお話をさせていただきたいと存じます。 まず、組合の組合員の数でございますが、三人という組合も幾つかございまして、その意味でこの制度が活用しやすいように、運用しやすいようにということで、最低の人数にさせていただきたいという御提案を申し上げているわけでございます。 それからもう一つ、市街化区域内農地の賦存の状況というものは、先生もごらんになっておわかりのとおり、大変小さな農地がばらばらに存在する。その上、生産緑地と宅地化農地が非常にまじり合っておる、こういう状況がございまして、これを農地の所有者の方々の自由な建築活動に任せておきますと、いわゆるスプロールというものがどんどん進むわけでございまして、土地の適正かつ合理的な利用を確保するという土地政策の一つの目標からいたしまして、この市街化区域内農地の整序、基盤の整備、賃貸住宅の供給ということが大事であるということも、御理解をいただきたいと存じます。
○左藤国務大臣 いろいろお話があろうと思いますけれども、良好な住宅宅地供給の必要性が高まっておる今日です。この農住組合を活用した事業をどういうふうにして、先生おっしゃったように普及促進を図るか。それは、採算がとれるかなんとかというよりも、私は、そういった点で地域の実態に応じた農住組合の活用というものがどこまで可能になるか、我々はそういう面でのPRに努力していかなければならぬじゃないかな、このように考えています。
○森本国務大臣 緑住まちづくりを建設省としては推進している角度から、いろいろと宅地化する農地と生産緑地が混沌としている中をどう整理して、そしてまた緑住を進めていくかということを考えますと、農住組合の改正も極めて重要なことではないかと思います。 委員、中小企業庁の部長をいろいろとやっていただいて、組合の四人づくりの話、三人づくりの話を聞かせていただいて大変参考になった、造詣が深いなと感心をしておったところでございます。
○佐藤(剛)委員 それでは、時間でございますので、両法案についての意見を申し述べさせていただきましたが、ありがとうございました。両大臣から、また政府委員から意見を賜りまして、二つの法律について大いに実施面をやっていただきたい。 それから、グリーンサバイバルじゃないですが、僕はいろいろ問題指摘しましたけれども、生け垣の問題とか何かという公の手が入ったようなときには、できるだけ緑をふやしていく、こういうこと。それから、街路樹のところに、なかなか予算がとりにくいのかもしれないけれども、道路をつくったら必ず町並木のところに緑のあれを置く。そうすると、何年後には必ず名物ができ上がりますから。潤いのある、そういう町づくりというもの、ちょっとした配慮でできるわけですし、私は、そういう努力を建設省はされておるので、敬意を表しておるのですが、そういう面は、生け垣の問題とか何の問題というのは建設省だけでできない部分もあるわけですし、農林省の植林産業みたいな形のものもあると思いますし、あるいは国土庁で全体として眺めていく手法、そういうことで、政府挙げた形が必要な時期に来ていますよ。これが、日本の中における小さな積み重ねの緑の回復運動であろう。それが、言うなれば、地球環境問題で広げたことを言っていますけれども、地元のところから、足元からやっていかなければどうしようもないわけですから、そういうことの積み重ねをしてくださいということを指摘しておきます。 それから、繰り返すようですが、先ほど私が申し上げました指名入札の停止の問題ですね。指名入札の停止の問題というのは、果たして今のままでいいのかどうなのか。社長が持って行って贈賄をした場合、それから支店長が持って行った場合にどうだ、係員が持って行った場合にどうだとか、そういういろいろな細かい基準みたいなものはある。つくったのが、これがいいのか悪いのかはまたあるわけですが、つくったものがまた全体にばらばらになっているわけです。つくったならつくったで、きちんとなっているならば話はわかるけれども、私が武蔵野市の例をとったように、一つの一例です、一つをやるとすごく波及する。 今や日本はカウボーイの時代じゃないんだから、カウボーイでウオンテッドといってお尋ね者とやると、だあっとなっちゃってオフリミットになるようなやり方というのは、これはいかがかということを、やはりきちんと冷静に考えていく時期に今来ていると私は思いますし、それをしないと、この指名入札の停止が簡単にすぐ伝染するような方向で、先ほど一例を言いましたが、市町村の一つのところでとまると二割の市町村が、約六百余りの市町村だけじゃなくて、中央官庁から事業団から官公署全部がとまっていくようなことになると、その抜け道をめぐって、民間の方にいって悪影響が出てくる形が出るわけで、波及するところ極めて大きい問題です。 それから、これからは入札問題というのを日本だけの風土で考えられないで、外国の問題を考えなければいけない。そうすると、やはり外国の法制というのはどうなっているのかということを真剣に考えていかないと、入札を認めたけれども、今度はアメリカの方から、あるいはヨーロッパの方から、日本の指名あれとかなんとかというのはおかしいじゃないか、おれたちのやっているシステムと違うぞ、社長が行ったときにこうであって、これは不公平である、アンフェアであるなんという話なんというのは、今すぐ飛んでくるわけですから。そういう面をよく実質的にやった形での取りまとめを行っていただきたい。 私は、入札問題というのは、しゃべり出しますと時間が大分かかってしまいますので言いませんけれども、非常に難しい問題であり、またこの問題は非常に国際性を持っている形で、国際的な法律の枠組みの中で常に念頭に考えていかなければいけない問題だと思っていることを申し添えまして、私の質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○鳥居委員長 次に、今村修君。
○今村委員 社会党の今村です。 御審議になっております二つの法案についてそれぞれ質疑をさせていただきたい、こう思います。 最初に、都市緑地保全法の一部を改正する法律案、これについて質問をさせていただきたい、こう思います。 第一番目は、都市における緑地の整備保全の施策の指針として、現在、通達に基づいて都道府県知事が都市計画区域ごとに策定するものとされておる緑のマスタープランというのがあるわけであります。今回、この緑のマスタープランとは別に、緑地の保全及び緑化の目標、緑地の保全及び緑化の推進のための施策こ関する事項等を定めることとなる基本計画を法律事項として市町村が定めることができるものとした、こういう内容を新たに決めたという理由は何なのか。従来のマスタープランにしても、これは県が市町村に相談をしながらつくってきた、こういう経過にもなっているわけでありますので、これを法律事項としてこういう形にしたという理由は何か、この点をお聞きをしたいと思います。 また、市町村によって基本計画が作成された場合に、基本計画と緑のマスタープランとの関係は一体どういう取り扱いになっていくのか、この点も明らかにしていただきたいと思います。 緑のマスタープランの基本的事項は、都市計画法第七条に規定する市街化区域及び市街化調整区域の整備、開発または保全の方針として定めるものとされ、都市計画として位置づけられているわけでありますが、基本計画の都市計画上の位置づけは一体どうなっていくのか、この点についても明らかにしていただきたいと思います。 また、基本計画作成に当たっては、保全施設整備、土地の買い入れなどの事項については都道府県との協議が逆にまた義務づけられているわけであります。せっかく市町村が基本計画を策定をする、こういう取り扱いにしながら、保全施設の整備や土地の買い入れ、これがまた都道府県との協議をする、こういう取り扱いになっているわけであって、何か市町村に権限を委譲するという考え方に立つとすれば、その考えとは逆行するのではないのかな、こんな気もするものですから、この点について明らかにしていただきたいと思います。
○黒川政府委員 今御指摘のとおり、現在、都道府県が中心になってつくっていただく緑のマスタープランというものについて昭和五十二年の通達でお願いしておりまして、それがいろいろつくられていることは事実でございます。 緑のマスタープランは、その中身といたしましては、都市公園の整備あるいは緑地保全区域の指定等、具体的に都市計画的な手法を使いまして都市全体の緑地を保全しようということで、都市計画的な手法を中心にしてやらせていただいていたというのが実情でございまして、具体的には公園とか緑地の整備の目標あるいは配置、それからいろいろな地域地区の指定及びその指定の目標、こういったものでございました。 今回この法案でお願いしております市町村がつくります基本計画でございますけれども、こういった都市計画的な手法に加えまして、公共公益施設、具体的には道路だとか川だとかあるいは役所の建物だとかいったものの緑化、それから民有地の緑化、それから住民の方々自身が自分の家の周辺をいろいろ緑化していただく、そういった公の立場の人たち、それに住民の方々、地元の企業の方々、そういったことが総ぐるみになりまして総合的に緑を推進していこう、そういう総合的な緑化施策を市町村を中心にやっていきたいということで、基本計画を策定する制度にしたわけでございます。 そういった中で、基本計画で具体的にそれらのことが位置づけられますと、一般的には、都市緑地保全区域内でいろいろな行為、施設などを整備します場合には、知事の許可制度というのが現行法でございますけれども、基本計画で位置づけたいろいろな施設の整備を具体的にやるという段階では、そういった手続が要らなくなるというような法的効果も付したものでございます。そういったことで、市町村がつくります基本計画は非常に幅広いものでございます。 そういった意味では、先生御指摘のとおり、今の基本計画というのが全体として非常に広がっていくという段階では、緑のマスタープランというものも漸次そちらへ移行していっていただいて、最終的にはやはり市町村を中心にいろいろなことをやっていただく、そういう考え方でございますけれども、現時点ではまだそういった位置づけでございます。そのうち、緑のマスタープランにつきましては、その基本的な事項というのは、いわゆる市街化区域及び市街化調整区域の整備、開発、保全の方針として位置づけられる、具体的には都市計画決定そのものとして位置づけられるわけでございまして、そういった事柄もございますので、それらが両々相まって、現在は制度を推進させていただきたいと考えております。 それから、基本計画策定に当たりまして、確かに市町村がつくるわけでございますけれども、保全施設の整備、土地の買い入れについて都道府県知事との協議を義務づけております。これは具体的には、知事との協議と申しますのは、先ほど言いましたように、この計画に入りますと事業をやる際に許認可が要らなくなるという一つの効果がございますし、また土地の買い入れにつきましては、いろいろ規模に応じまして、県で買っていただくかあるいは市町村で買っていただくか、両方で相談していただいて、それを具体的に知事がやられることも中に書いていただくということでございますので、そういったことで、市町村がっくるものではございますけれども、土地を買う際には知事さんか市町村か、こういう判断、あるいは市町村がいろいろな施設整備、具体的には緑地保全区域の中のいろいろな散策路をつくったりベンチをつくったり、そういった事柄を一般的に書いておきますと緑地保全区域の中の行為規制から外れるという効果もございますので、そういったことで書かせていただいているものでございます。 法律の整合性ということでは書かせていただいておりますけれども、やはり地元が中心になって緑の施策は総合的に推進していただく、そういう基本的な考え方は維持した中で、両々相まって、整合性を持った法制にしながら進めさせていただきたいということで、今回の提案の中では、一つの法制としましては協議を義務づけさせていただいておりますけれども、それも、具体的には市町村の方で原案をつくっていただいて知事さんといろいろ協議していただく、そういうことにさせていただくわけでございます。
○今村委員 市町村が計画をつくるということになってきますと、緑化をすることは大変結構なことなのですが、緑化をしようと具体的な計画をつくればつくるほど財政的な問題がそこに出てくるわけです。市町村がつくった計画を県に持っていって、県で全部土地買ってくださいよ、これはなかなかそううまく進まぬだろうな。やはり、計画をつくった、何とか土地を買えよ、こういう話にされてしまうのではないか、そんな気がするわけであります。 市町村で土地を買うという場合は国が三分の一援助する、こんな内容になっているようですが、ただ土地だけではなくて、いろいろな整備を今度は市町村がやらなければならぬ。その部分でいっぱいお金がかかってくるわけですね。相当市町村の負担が重くなってくるのではないかというような気がするわけです。この市町村部分を何とか、例えば地方交付税の中で見られるとか、どこかの中でこういう形で援助できるとか、このための具体的な資金といいますか、それを捻出するための支援対策というのですか、そんなものがないものかどうか。土地の買い上げの三分の一だけではなくて、これを促進させるためのいろいろな対策、財政的な支援というのが考えられておるのかどうか、この辺もまたお伺いをしておきたい、こう思います。
○黒川政府委員 市町村の土地の買い入れについては、御承知のとおり、現在は都道府県しか買い入れられないということで都道府県が買い入れることにしておりまして、その際も三分の一の補助をしておりますけれども、市町村が希望する場合には買い入れられるという今回の条文でございます。 したがいまして、考え方としましては、都道府県もやはり主体的に、緑地保全区域の中の土地の買収については、あるいは緑地保全区域のいろいろな施策の執行については責任主体として大いに頑張っていただくというのが基本でございまして、その際、市町村が希望する場合には市町村で買い入れていただく。これについては恐らくいろいろな地域こよって差があると思いますけれども、例えば非常に大きな地域については都道府県が買ったり、小さな屋敷林的なものであれば市町村が買うとか、いろいろな役割分担がこの計画をつくる段階で都道府県と市町村の間で行われると思います。 それらについて三分の一だけで足りるのかということでございますけれども、現在国庫補助事業の裏負担分につきましては起債措置が講じられるということになっておりまして、公園緑地事業債という形で、市町村の場合は充当率が七五%、都道府県の場合には七〇%という状況でございます。これらについて、さらに地方交付税でいろいろお願いするということにつきましては、いろいろな財政上のお願いを自治省さん等にもしておりますけれども、そういった中で今後とも努力してまいりたいと思います。
○今村委員 財政的な部分については特にお願いをしておきたい、こう思います。 それから、新設をされる、動植物の生息地または生育地として適正に保全される必要がある緑地の緑地保全地区指定に当たっては、これは動植物の生態系維持に配慮し、相当広範囲な地域を指定しないと効果が出ないのではないのかな、こんな気がしているわけであります。そうすると、これは相当広い範囲を買収するということにもなってくる。新設をされるこの動植物の生息地というのは、どんなものを想定しながら考えられたのか、その点をちょっとお伺いをしておきたいと思います。
○黒川政府委員 今度緑地保全地区の指定要件に、今御指摘のとおり、動植物の生育地または生息地として適正に保全される必要がある緑地、これを加えさせていただいたわけでございます。これは都市緑地保全法という、私たちが町の中で、いろいろ生活環境の中で緑が欲しい、そういう中で位置づけた都市緑地保全区域でございます。したがいまして、具体的には、例えば蛍の生息する水辺とかいった、その地域の特性を持っており、かつ日常的に住民の方々が自然観察などを通じて親しんでいるような緑地、そういう非常に日常接触しているような中でそういったものを保存しよう、こういう行為でございます。 しかし、そういった規制をいたしますと、いろいろな現状凍結的な行為規制がかかりますので、目的に照らしまして、地区全体としましては必要かつ十分な範囲について対応させていただきたいと考えておりますけれども、具体的に環境庁さんが行っておられます生態系そのものを全国的に保存するとか、そういった問題については別途の鳥獣保護区とかの制度でやっていただくということでございまして、私たちの今回提案させていただいております緑地保全区域というのは、日常生活の中でそういったものを保存し、それを住民の方々あるいは子供さん方がいろいろ観察しながら親しんでいただける、そういった緑地を考えているわけでございます。
○今村委員 そうしますと、余り動物といっても極端な大きなものではなくて小さなもの、例えば蛍の里とか、そんなことを頭の中に描いていいということなのですか。 次に、国及び地方自治体の緑化協定区域の関係についてお伺いするわけでありますが、緑化協定区域の環境保全のための支援措置の現状と拡充策というのですか、これはどんなものを考えているのか、この点をちょっとお伺いしておきたいと思います。
○黒川政府委員 今回の緑化協定についてのいろいろな条件等々、使いやすいような施策をいろいろ入れさせていただきました。 緑化協定は、御承知のとおり、良好な住環境の確保を図るというために、住民自体がみずから主体となっていろいろ協定をつくって、いろいろ町づくりあるいは環境保全をしていただく、こういう制度でございます。しかし、そういった制度が具体的に進み、またその中で、例えば生け垣だとか緑が保全されるということが実際上必要でございます。 具体的には、例えば現在も一部の公共団体や、あるいは公共団体が出資して地方で都市緑化基金というようなものをつくりまして、いろいろ生け垣助成などを講じているところも、埼玉県あるいは千葉県、熊本県等々でございます。そういったいろいろ支援措置をする市町村もあるわけでございますけれども、建設省といたしましても、本年度の予算の中に都市緑化推進事業というような予算措置を講じさせていただきまして、モデル的に住民参加によって緑化活動を先導的にやるような施策を住民の方々が主体となりながらどうやってやっていくか、そういったことを推進させていただくような予算措置もさせていただいておりますので、今後ともそういったものを使いながら、住民が主体となるような緑化施策を推進できるようなことを推進してまいりたいと考えております。
○今村委員 住民の自主性を尊重しながらという形で、大変結構だと思います。ただ、国や地方自治体がある程度呼び水を出してやらないと、その地域の緑化協定に基づく具体的な緑化というのは進まぬと思いますので、ぜひともその点は力を入れてほしい、強く要請をしておきたいと思います。 次に、緑地保全地区内において許可を要しない行為として、緑地の保全に関連して必要とされる施設の整備というのがあります。この施設はどんな施設なのか。特に、保全のための施設と利用のための施設、こういう形で、異なるものだと考えられますけれども、この施設についてどんなものを頭の中に描いているのか、お伺いしておきたいと思います。
○黒川政府委員 このたびの基本計画の中で定めた事柄については、許可を要しないということで施設の整備が入っております。 具体的には、従来都市公園という形でいろいろ整備していたものに加えまして、このような民間が持っておられる緑地でありましても、それを若干の施設整備をしながら住民の方々がいろいろ使っていただけるようにしようということでございます。具体的には、例えば危険防止さくとか立ち入り防止さくというようなものに加えまして、その地域内で、例えば散策をしていただく場所とかベンチだとか休憩所あるいは案内板、野鳥観察舎といった利用していただくものと、それから危険なところに対する対応策、こういった施設整備を推進して、住民の方にその緑地を親しんでいただこう、こういうことでございます。
○今村委員 この施設の関係でいえば、例えば法律でいえば都市緑地保全法あるいは首都圏近郊緑地保全法あるいは近畿圏の保全区域の整備に関する法律、こういう形の中でそれぞれの施設、いろいろありますよね。例えば、一番極端な例を挙げますと、ホテル、レストランを含めていろいろなものまで含むという内容のものもあるわけです。そういう内容は描いていない、今局長がお話をした内容の施設だけですということで理解していいわけですね。その点だけ確認しておきます。
○黒川政府委員 さようでございます。
○今村委員 次に、農住組合法の一部を改正する法律案について質問させていただきたいと思います。 これは先ほども質問が出ていましたが、法律ができてから十三年経過しているわけです。御説明によると、宅地並み課税が行われなかった結果、結果的にはこの農住組合法が活用されないまま今日に来たというようなことで、そういう御答弁のような気がしたわけでありますけれども、十三年間に二十四組合、それも近年に至って九組合が入り込んだ。結果的には、十三年のうちに幾つでもない組合しか設立てきなかった。この一番大きな理由というのは何だったのでしょうか。その点を再度お伺いしておきたいと思います。 それから、この改正によって相当進むのかなという感じもするわけですけれども、前に御答弁されている数字などもあるのですが、どのくらい今の時点で進むということで考えているのか、もし数字を持っていましたらお答えをお願い申し上げたいと思います。
○原政府委員 御指摘のとおり、農住組合は法施行以来はかばかしい設立の状況であったわけでは必ずしもないわけでございますが、確かに、その理由といたしましては、農地所有者にとりまして長期営農継続農地制度の存在等々がございまして、あえて計画的な土地利用の転換をするというインセンティブに欠けていたということがあろうかと思いますし、また、そういった状況を背景にいたしまして、地域のレベルで、地方公共団体も農業協同組合等々農業団体も、その啓発とか普及とか支援体制の整備というようなことに必ずしも十分な取り組みができていなかったというようなことが重層的に重なり合って、そういう結果をもたらしていたのではないかというふうに考えられるわけでございます。 先ほどもお話を申し上げましたように、現時点では既に六十カ所程度の農住組合の設立検討が進んでおるわけでございますが、今回御審議をいただいております生産緑地地区の取り込み等々が可能となりますれば、散在いたしております生産緑地地区などの市街化区域内農地の現実のありようという、地域の実態に応じた農住組合設立というのが可能になるわけでございますので、この効果というものは大変大きなものがあるのではないかというふうに考えております。 なお、これまで本委員会で農住組合法、平成三年度の御審議のときに、三百組合の設立を目標としたいというふうに申し上げておったわけでございますが、この高い目標は、我々現在でも、大いに推進する目標として掲げていきたい、一刻も早くその目標に到達したいものというふうに考えているわけでございます。
○今村委員 この農住組合、内容を見させていただきますと、この制度を進めていく上で、関係省庁のいろいろな取り扱いというのですか、土地を整理する場合は区画整理だという問題が出てくるだろうし、住宅を建設する場合は建設省だとか、いわば各省にわたるいろいろな仕事がいっぱい出てくるわけですね。それが逆に言うと、単なる区画整理と違っていろいろな業務を生じさせる、こういう状況になって、その連携がうまくいかぬとこれはなかなか成功しない、一方ではそういう状況になるわけですよね。 この各省にわたる協力体制というのが、これを進める上に当たって大きなかぎを担うのではないかな、こんな気がしているわけですけれども、この協力体制というのは一体どうなっているのか。従来の状況とこれから進めていこうとする内容で変わった点があったとしたら、その辺も含めながら御説明をお願いしたいし、また、これからそれを進めるに当たっての普及啓蒙活動というのがどういう形で行われていくのかも含めて、お伺いをしておきたいと思います。
○原政府委員 お話のように、農住組合の事業というのは、農地所有者が自発的に協同して町づくりをやっていこうとするものであるわけでございますから、合意の形成に始まりまして、基盤整備事業、賃貸住宅の建設というふうに、一貫した協同作業というものが必要になるわけでございます。そういった観点から、まさに御指摘になられましたように、建設省、農林水産省との連携が大変重要になるわけでございます。 その意味で、平成三年に、両省の御協力もいただきまして都市農地活用支援センターの設立というようなことも行いました。また、地方公共団体や農業団体によるまちづくり協議会というようなものも、都道府県レベル、市町村レベル、それぞれのレベルで両省の御指導のもとにつくらせていただいておるということもあるわけでございます。こういった協力体制で、農地所有者の方々の合意の形成を図っていく、そして組合の立ち上がりを推進をしていくということが非常に大事なことであろうというふうに考えております。 また、事業の実施の段階になりますと、建設省御当局におかれましては、平成五年度から特定優良賃貸住宅供給促進制度、いわゆる特優賃の制度というものも導入をしていただいておりまして、農住組合にも適用をしていただくという取り扱いをしていただいております。また、平成六年度予算では、緑住区画整理事業の創設というものも予定されているわけでございます。また、農林水産省におかれましても、当面の営農を継続するということを容易にするために、農協まちづくりのマスタープランともいうべき予算を計上していただいておるというようなことで、建設、農林水産両省の御協力もいただきながら大いに推進をしていくという体制が整っているものというふうに理解をいたしております。
○今村委員 せっかくつくった組合が、その目的に沿いながら、なおかつ円滑に進むという条件づくりをぜひとも整備していただきたい、そのことをお願いをしておきたいと思います。 この農住組合を一層促進させるということで、何か政令改正を行って、組合設立の際の面積要件、現在一ヘクタールという取り扱いになっている内容をもっと少なくする、こういう方針だと聞いているわけです。具体的にどの程度まで下げて、その引き下げることによってどんな効果を期待をしているのか、この点をお伺いをしたいと思います。
○原政府委員 農地所有者の方々の合意形成ということの容易さを考えますれば、地区の面積は小さければ小さいほど合意形成がしやすいということはあろうかと思います。ただ、そうはいいましても、町づくりという観点から取り組むわけでございますので、それには一定の限度があるわけでございます。そういったもろもろの観点からいたしまして、現在、生産緑地の指定の状況等々も踏まえまして、〇・五ヘクタール程度に引き下げる方向で検討をいたしているところでございます。 今回御審議いただいております法律案の要件緩和とその政令の面積引き下げということが重なりますと、相当設立が容易になるというふうに考えているわけでございます。
○今村委員 今のお話で現在の半分の面積に引き下げる、こういう形になると、東京地域を含む首都圏で相当進むという形にはなるのですか、この点だけちょっとお伺いしたいと思います。
○原政府委員 先ほど申し上げました現在検討中の六土地区でございますが、その中には、まだ一けた台ではございますが、埼玉県、千葉県等々の相当数も含まれているわけでございます。大いに進めたいというふうに考えております。
○今村委員 大変ありがとうございました。 なお、この機会ですので、若干関連の質問をさせていただきたいと思いますが、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 私どもの方に高速道路料金や公団住宅の家賃値上げの説明をいただいている日に、突然、今度は料金凍結だ、こんな話が飛び出してきて、びっくりしたわけです。この料金問題についてお伺いをしておきますが、今回の措置は、凍結という内容は、値上げを中止する、あるいは値上げを延期する、今上げる分はどこからか持ってきて負担をして、今度は利用する方々に御迷惑はかけませんよ、こういう話なのか、この中身をちょっとお知らせいただきたい。
○森本国務大臣 現在の経済の状況にかんがみまして、公共料金すべてを本年凍結したわけでございます。本年じゅうでございます。したがって、道路も同様でございますが、それはもう今後値上げをしないというわけでもございません。 なお、公聴会を五月二十四日に開きましたが、多くの声が寄せられました。公共料金道路について凍結しろという声もありましたし、同時にまた一方、地方のそれぞれの首長さん等々から、千百八十四キロという施行命令が出たのを一日も早く実施してもらいたいという強い要望も出ておりまして、そういったこともあわせて検討もこれからさせていただきたいと思いますし、認可の時期についてもよく検討させていただきたい、こう考えております。 なお、道路公団につきましては、五月二十七日の日、総裁を大臣室にお呼びいたしまして、経営の合理化あるいはサービスに努めるよう、そして、国民の皆さんの理解を受くるよう申し上げたところでございます。
○今村委員 要望だけしておきますけれども、凍結したものが全部後ろに持っていかれてそのまま加算されて値上げという話になってしまうと、何だ、結果的に同じじゃないか、こういうことになるものですから、そうならぬようにひとつ大臣のところで極力御努力をしていただきたい、そのことを強く要請をしておきたいと思います。 なお、高速道路料金と公団の住宅家賃、この算定に当たっては、いわば土地の買収代金もその料金や家賃の算定の中に含む、こういう取り扱いになっているわけですね。もともと土地の代金というものは、本来資本金としてどこからか持ってきて準備をしてこれらの事業にかかる。民間でありますと、株式会社の資本金を持ってきて、その資本金を使って事業を始めるという内容になるわけですね。この種のもの、土地というのは資本金に相当するものじゃないか。とすれば、料金にかさ上げするというのは、ちょっとすべき性格のものじゃないなという気がするのですが、この点、御見解をお伺いしておきたいと思います。
○藤川政府委員 今お話がございましたように、高速道路の料金の算定に当たりましては、用地費を含みます建設費、管理費、利息等の総費用を償うべき費用ということで算定しているところでございます。したがいまして、高速自動車国道につきましては、一定期間内に料金収入によってすべての経費を償還した上で無料開放するというようなシステムになっております。 今お話しのとおり、用地費については、これはもうずっと後まで資産として残るものだから、この用地費の取り扱いについて別途検討すべしというようなことが道路審議会の中間答申でも言われておりまして、一つは、償還期間内の償還対象経費に含めないようにして、しかし償還期間以降この用地費相当額については利用者に負担を求めるような方策もあるのではないか、また用地に係る利子について公的助成を行ってはどうか、そういうような案が提示されているところでございます。 私どもとしても、できるだけ利用者負担を軽減するような国費助成の強化を図っておりまして、平成六年度におきましても、用地費を含めました建設費用に係る借入金のコストを一%程度引き下げる国費助成の強化というのをやったわけでございます。この結果といたしまして、利用者のいわゆる用地費に係る利息の負担が、一般的に地代相当額、用地費の約五%というようなことが言われておりますけれども、それを若干下回るような、そんな形になっているところでございます。 いずれにいたしましても、この用地費を償還対象経費から除外する方策というのは、今後とも引き続き検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○今村委員 御要望だけしておきますが、土地の代金については、もともと資本金に相当する部分でしょうから、ぜひともそれはどこかで考えるという形のものをひとつお願いをしておきたいと思います。 時間の関係もあって、最後に、国土の均衡ある発展という立場からいえば、特にまた東京一極集中というのが大変大きな課題になっているわけですね。東京一極集中を廃止をして多極分散の国土をつくる、そういう点ではいろいろな課題があり、その課題の一つに日本列島をずっと交通網でつなぐという課題があると思います。今、日本の国土の中で、九州、四国は鉄道あるいは道路によって結ばれている。それから北海道と本州は、鉄道ではつながれましたけれども、ただ一つ道路でつながっていない。 こんな状況の中で、何か既に建設省の中に、津軽海峡に夢の大橋をかけようという海峡横断道路プロジェクト技術調査委員会というのがつくられて、動き出しているという話を聞いているわけであります。この津軽海峡に大橋をかけるという話が具体的にどこまで進んでいるのか、建設省の御回答をお願いをしたいと思います。
○藤川政府委員 今もお話がございましたように、多極分散型の国土づくりをしていく、そういう中で交流を活発化させなければいけないわけですが、そういう交流の活発化をこれからさらに一層拡大していく上で、いわゆる交通軸を強化していくというようなことが必要でございます。そういう中でいろいろな交通軸の構想が提案されているわけでございまして、今もお話がございました津軽海峡につきましても、これは大変長期的な課題だというふうに考えておりますけれども、そういう架橋構想というのがあるというふうにお聞きしているところでございます。 こういう大規模な架橋構想というのは、この津軽海峡だけじゃなくていろいろなところにございます。ほかの、例えば紀淡海峡であるとか伊勢湾口架橋であるとか、いろいろなところにあるわけでございまして、私どもとしては、そういう海峡の横断道路プロジェクト、これは大変技術的に難しいものですから、その技術調査委員会というのをつくりまして、これからやはり技術開発等をさらに一層進めていかなければいけないものですから、そういう技術調査委員会の中でいろいろ技術的な検討をやらせていただいてきたという経緯がございます。 私ども、平成六年度から、新たに新交通軸調査という調査費を計上いたしまして、こういう大規模な海峡横断道路のプロジェクトに共通いたします社会経済的な効果の評価の問題であるとか、あるいは技術開発の問題であるとか、こういう課題を長期的な視点からやらなければいけないというふうに考えておりますけれども、調査検討を推進していこうというふうに考えているところでございます。
○今村委員 一番大きなのが津軽海峡にかける大橋だと思いますけれども、それ以外にも海峡はまだまだあるので、ぜひともこれは大きな夢として、日本列島を道路でつなぐという大きな課題に取り組んでいただきたいし、できれば具体的に、こういう形に進んでいくよという構想を明らかにしていただけるように努力をしていただきたい。 強く要請をして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○鳥居委員長 次に、中島武敏君。
○中島(武)委員 私は、初めに、農住組合法一部改正案についてお尋ねしたいと思うのです。 実務的なことですけれども、農住組合の設立目標というのは国土庁としては幾つに設定しておられるのか、そしてまた、その目標に対して現在農住組合は幾つつくられているのかということをお尋ねします。
○原政府委員 平成三年に、農住組合法をさらに十年延長をお願いする法律案を御審議をいただきましたときに、三百組合を目標としたいというふうにお答えをいたしたわけでございます。先ほど来申し上げましたように、現在まで二十四組合ございます。さらに、現時点で検討中が六十組合ございます。したがいまして、合わせて八十四組合がある程度めどが立っているというものでございます。 したがいまして、あと二百ばかりでございますが、今回お願いをしてございます要件緩和というものが進みましたら、これを大いに活用いたしまして、目標に向かって前進をしていきたいというふうに考えております。
○中島(武)委員 これは、三百の目標を立てて、実際には二十四ですか。そうすると、常識的にいって大分おくれているじゃないかという感じがするのですね。今いろいろ検討して手がつきそうだというところが六十あると言われるのですけれども、これはなぜ二十四にとどまったのか、この理由を国土庁としてはどんなふうに分析しておられるのか、それをお尋ねしたいと思います。
○原政府委員 一つには、農地所有者の方々にとって長期営農継続農地制度という制度がございまして、あえて計画的な土地利用転換を図らなくてもいいんじゃないかという意味でインセンティブに欠けておった。そういうインセンティブがないという状況で、地域レベルでの普及啓発、支援というような活動が必ずしも十分に取り組まれていなかった、こういうことでまなかろうかというふうに考えております。
○中島(武)委員 ちょっと先ほど触れられたかと思いますけれども、今度は条件の緩和をやりますね。そうするとどうですか、どんどん進むという自信がありますか。
○原政府委員 今回のお願いをしてございます要件緩和のほかに、前回、平成三年の法律改正におきまして対象地域というのが大変広がりました。県庁所在都市、新産・工特、人口二十五万以上の諸都市というところまで広がったわけでございまして、現在検討中の地区には、そういう全国に拡大されました地域での設立検討というのも進んでいるわけでございます。それで、今回の生産緑地等の取り込みができるというようなこともあわせまして、大いに推進できるものと考えております。
○中島(武)委員 今局長が答弁されたことは、それなりにそうだと私は思うのです。だけれども、果たしてそれだけに尽きるのか、あるいはもっと奥深い問題があるのではないかというような問題について、実は大変疑問に思ったものですから、いろいろなところを調査しました。 私が調査をして非常にわかってきたことは何かというと、この農住組合をつくるときの実際の指導に携わっているのは実は農協なんですね。ところが、実地の指導は農協がやっているのですけれども、実は膨大な事務量があります。そうすると、その膨大な事務量をやはり農協がこなさなきゃならないという問題が出てくる。その上、基本計画を策定するときの策定費を、これは市町村の分の半分を受け持たせられているということかと思いますけれども、全体の八分の一は農協が負担をしなければならないということになっているのですね。 そうすると、一言で言いますと、金も農協が出さなきゃいかぬ、人手も出さなきゃいかぬ、それでかなり膨大な事務量もある、相当時間も人もかけて面倒を見ないとなかなか進まないというのが、現実の問題としてあるのではないかと思うのですね。いろいろ話を聞いてみると、やはり相当な農協に対する負担になっているということを率直に言う人たちがおります。中には、八分の一の負担金を何で農協が持たなきゃいかぬのだろうというようなことさえ言う人もいるのですね。 私は、そういう問題がいろいろあるというようなことについて、国土庁の方あるいは局長はよく御存じかどうか。そして、もし御存じだとするならば先ほどからの答弁に出てこなきゃいけなかったなと思うのですけれども、余り出ないところを見ると、表面的なつかみ方をしておられるのじゃないかな、失礼ですが、そういう感じもしないではないのです。だから、やはりよく認識した、そしてそれに適合した指導というのが必要になってくるのではないかという感じを持っておりますけれども、どうでしょうかね。
○原政府委員 本事業の推進のためには、農業団体との密接な協力関係というのが非常に重要であるということにつきましては、全くそのように私ども考えているわけでございます。 御指摘になられましたように、農業団体は、事業の実施をするあるいは農住組合の事務を受託するというような形で、さまざまな農住組合、農住組合と申しましても農地所有者の方々のお集まりでございますから、実際の事務を執行する、事業を執行するということに当たりましては、系統農協に事務をやってもらうということが実態であることは我々もよく承知をいたしております。ただ、計画策定費の負担の部分については、私ども承知はいたしておりません。 いずれにいたしましても、そういうことで、農業団体、系統農業協同組合との連携というのは、国レベル、都道府県レベル、市町村レベルそれぞれのレベルでもって非常に重要でございまして、そういった意味で、まちづくり協議会というものをそれぞれのレベルでつくって、お互いにスクラムを組んで取り組んでいこうという体制ができているわけでございます。
○中島(武)委員 今度、逆に大変進んでいるところがあるのですよね。 例えば、名前を挙げれば三重県桑名市ですね。 ここは他に比べますと抜群に進んでいると言っていいと思うのです。なぜこういうところがあるのか、なぜ進んでいると見ていらっしゃるのか、これをお聞きしたいと思います。
○原政府委員 まさに、これまでお話を申し上げておりますように、県、市町村それから農協の幹部の方々、これらの方々の熱意によるところが大変大きなウエートを占めているというふうに見ております。
○中島(武)委員 一言で言えば熱意というお答えは、私も当たっていると思うのです。 これは、直接その人たちの意見ではありません。あくまで私の調査なんですけれども、農協の第一線の人とかあるいは担当者の意見じゃないのですけれども、農住組合をつくるまでは非常に手間暇がかかって大変なんです。さっき言ったとおり、また局長も認めておられるとおりですけれども、これが一たんでき上がるということになったら、これはずっと違ってくるのですよ。その農住組合が農民のためにもなるし、国民のためにもなるというような問題もありますし、あるいは、ミニ開発を防いで秩序ある町づくりを進めていくという上でもやはり役に立つということについてもそのとおりなんですね。 しかし、それだけではないのですよ。やはり農協にとってどうなのかという問題があるわけですね。例えば賃貸住宅をつくる。賃貸住宅の管理は農協がやる、それから販売をする、これも農協が販売をする。それから、そういうことのつながりでふだん以上にさらに農民との間でつながりが深くなって、それで金融上の問題も、農協一手引き受けというふうには最近はなかなかいかないかもしれませんが、しかし、かなりの部分を農協に頼る、こういう関係ができできますね。 だから、長期のところを見通してやっていれば大変熱意が出てくるのだけれども、短期のところ、短い時期のところを見てやるとなかなか熱意が出ない。こういう問題が実際には、四角四面の話ではなしにあると思うのですよ。そういうところまでよくつかんで農協との協力関係をつくっていくとか、それから地方自治体に対して、そういうところをよく見てやらなければいかぬよというようなことを言う必要が、指導する必要があるのではないかという気が私はするのですね。 なかなか会ったって言いませんよ。一生懸命やっている人たちは、謙遜の意味もあるでしょうけれども、こんな話はしません。それから、市町村や県の担当者もこんな話はしません。あくまでこれは私の調査ですけれども、これは非常に大事なことじゃないかなと思うので局長に申し上げるのですけれども、どうですか。
○原政府委員 中島先生の澄徹した見方には大変敬意を表します。私どもも全く同じ考えを持っておりまして、陰に陽にバックアップをする体制をとって推進をしているところでございます。
○中島(武)委員 それで、今までは農住組合の地区に生産緑地を含めることができなかった、今度は含めることができるように改正をしたというのは、非常に大きな問題だと思うのですね。ところが、生産緑地を含むことができるというふうにしたために生産緑地がだんだん減っていく、削られていく、こういう危険にさらされていると言っても決して言い過ぎではないと思うのです。 それで伺いたいのは、農住組合の手法は区画整理の手法なんです。ですから、減歩をしなければならない。公共用地を生み出す、道路とか公園とかを生み出す、こういう公共減歩が必要になってくるのですよ。さあ、その公共減歩の中に生産緑地は入るのか入らないのかという点について、お答えいただきたい。
○黒川政府委員 平成三年度の生産緑地法の改正によりまして、生産緑地地区の指定要件が従来より相当引き下げられまして、五百平米以上ということになりました。そういった中で、具体的に市街化する、宅地化する農地と、生産緑地として農業を継続していただく地区を、生産緑地地区という都市計画の手法で仕分けをしたわけでございます。したがいまして、生産緑地地区と宅地化農地は入り乱れた形で非常に散在しておりまして、このままの状態で宅地化農地が宅地化し、農地は農地で残るという状態でございますと、全体の町づくりとしては非常に問題があるわけでございます。 そういったことで、今回御提案しております農住組合の土地区画整理事業、それから緑住まちづくり区画整理事業、これは別途建設省で今回の予算要求の中に入れて審議をお願いしておりますけれども、そういったことによりまして生産緑地そのものもばらばらでなくて集約化を図る、そういった中で宅地についても全体としていい宅地をつくっていこう、こういうことでございます。 ただ、緑住まちづくりは、従来の区画整理とは少し違いまして、現在までのいろいろな地形とか地質とか道路とか、そういったものも大切にしながら、現況を大切にしながら区画整理をしていく、こういう仕組みでございます。しかしながら、そういった手法そのものが区画整理でございますし、また、そうでないやり方でいたしましても、立派な住宅地をつくっていくという場合には当然公共施設を整備しなければいけません。そういったことでは、分相応の公共施設に対する減歩、こういったことはやはり生産緑地をお持ちの方にも御協力いただく、こういう形ではございますけれども、その結果、生産緑地そのものも非常に集約化されていい営農環境ができ上がる。また、住宅になる部分についても、区画整理がされた状態で公共施設がある程度整った町になるということでございますので、形としてはそういったことがございますけれども、全体としてはいい町づくりになるという意味で、生産緑地をお持ちの農家の方々にも喜んでいただいている、こういう状況かと思います。
○中島(武)委員 随分御丁寧に御答弁をいただいたのですが、私もちょっと持ち時間が短いものですから、一言で言って、生産緑地は価値が上がるから減歩の対象になります、要するにこういうお話ですね。 もう一つ、簡単なことですけれども、公共減歩の対象にはなる。では、保留地減歩の対象になるのかどうかという点についても答えてください。一言で言ってください。
○黒川政府委員 具体的な事業のやり方でございますので、場合によってはなるということでございます。
○中島(武)委員 これをいろいろ調べてみると、その公共減歩それから保留地減歩合わせますと、非常にばらつきが多いのですけれども、二〇%から、五〇%を超えて六〇%というような場合も出てくるのですよ。それから、縄延びがなかったらもっとふえるのです。そうすると、この生産緑地は、制度としては守られているはずなんだけれども実際には減っていってしまう、こういう問題が出てくるのですよ。これはなかなか大変な矛盾なんです。 そういう点からいうと、私が聞きたいのは、これはやはりちゃんと歯どめをかけなければいかぬのじゃないかと思うのですね。そういう点で、一体どんな歯どめを考えておられるのかということについてお尋ねしたいのです。
○黒川政府委員 具体的に、例えば緑住まちづくり事業を進めます場合には、先ほど土地局長からもお話がございましたように、やはり農協の方々、土地所有者は当然でございますけれども、市町村の方々、それも都市計画部局、農政部局、いろいろな方々が相談いたします。そこで具体的にどういう事業をやろうかということで、先ほど言いましたような緑住まちづくりという手法を使おうということになりますと、自分たちだけで例えば宅地をつくりましても、やはり道路をつくったり排水口をつくったりするわけでございますので、そういったことによってつくるよりもいい町づくりと区画整理はなりますので、それがプラスアルファ分になるようなところについては補助事業の対象にしよう、こういう制度を今回の予算要求の中でやらせていただいております。 そういったことによりまして、農地も入った形での交換分合をしながら農民の方々が自分たちの生活を立てていく、そういうみんなの話し合いの中で適切なセットがなされるのだろうというふうに考えております。
○中島(武)委員 もう時間が間もなく来るようですが、これは、例えば組合に無理に参加させないとか、いろいろな配慮の仕方があると思うのです。それから、生産緑地を減歩対象から除くことで合意が得られるならば、そういう合意も得ることは必要じゃないかと私は思うのです。 それから、公共減歩はやむを得ないとしても、保留地減歩についてはやはりその対象から除くということで結構だということだったら、そういう話し合いの結果合意を得るとか、あるいは、公共減歩の部分を市町村が負担をする、そういうところもあります。そういうふうにして全体としてうまく進んでいくような努力をするとか、局長も言っておられるのだけれども、一言で言えば話し合いと合意だと私は思うのですよ。同時に、市町村なんかのそういう理解と援助というようなものが必要になってくるのじゃないか。ですから、大変よい町もつくらなければなりませんが、同時に、その町には生産緑地も保存されておらなければいかぬ、そういうことです。 寄せ集めれば何でもよくなるかといったら、そうじゃない。その寄せ集めたところの地味が貧弱だったら、それは作物はとれないのですよ。そんなところヘカキの木を移したら何にもならなくなった、こういう場合もあるわけです。ですから、日照が足りないとか、そういうことを十分考慮して話し合いできちんと解決をする、そういう指導が必要じゃないかと思うのです。 この点について、両大臣おられますが、簡潔にひとつ今の話で感じておられることを述べていただいて、私の質問を終わります。
○左藤国務大臣 今お話しのとおり、いろいろの配慮をしなければならないと思います。そして、地域の実態に応じて、またその関係の省庁、それから地方公共団体、農業団体、こういったところの連絡を一層緊密にすることによってまたこの制度が生きてきて、またそれが普及していくのではないか、私はこのように考えます。
○森本国務大臣 いろいろ配慮し、関係団体と連携をとってまいります。
○中島(武)委員 終わります。
○鳥居委員長 これにて両案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○鳥居委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに両案について採決に入ります。 まず、農住組合法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○鳥居委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 その際、左藤国土庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。左藤国土庁長官。
○左藤国務大臣 本委員会におかれましては、本法案につきまして熱心な御審議をいただき、ただいま全会一致で議決されましたことを深く感謝申し上げます。 審議中における委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすよう努めてまいる所存でございます。 ここに、本法案の審議を終わるに際しまして、委員長初め委員各位の御指導、御協力に対して深く感謝の意を表しまして、ごあいさつといたします。ありがとうございました。(拍手)
○鳥居委員長 次に、都市緑地保全法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○鳥居委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
○鳥居委員長 ただいま議決いたしました都市緑地保全法の一部を改正する法律案に対し、藤井孝男君外五名より、自由民主党、改新、日本社会党・護憲民主連合、公明党、さきがけ・青雲.民主の風及び日本共産党の六派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。藤井孝男君。
○藤井(孝)委員 ただいま議題となりました都市緑地保全法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党、改新、日本社会党・護憲民主連合、公明党、さきがけ・青雲・民主の風及び日本共産党を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において委員各位におかれましては十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。 都市緑地保全法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺憾なきを期すべきである。 一 国及び都道府県は、「緑地の保全及び緑化の推進に関する基本計画」の策定に当たっては、当該市町村の自主性を最大限尊重すること。 二 国及び都道府県は、市町村の土地買い入れに当たっては、円滑に買い入れが出来るよう十分配慮すること。 三 新設される「動植物の生息地又は生育地として適正に保全される必要がある地区」の緑地保全地区指定に当たっては、動植物の生態系維持に配慮した範囲を確保すること。 四 国及び地方公共団体は、緑化協定区域の環境保全のための措置について十分配慮すること。 以上であります。 委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。
○鳥居委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○鳥居委員長 起立総員。よって、藤井孝男君外五名提出の動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、森本建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。森本建設大臣。
○森本国務大臣 都市緑地保全法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって議決されましたことを深く感謝申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいま議決になりました附帯決議の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。どうもありがとうございました。(拍手) ―――――――――――――
○鳥居委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鳥居委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ――――◇―――――
○鳥居委員長 次に、内閣提出、不動産特定共同事業法案及び建設業法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。森本建設大臣。 ――――――――――――― 不動産特定共同事業法案 建設業法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○森本国務大臣 ただいま議題となりました不動産特定共同事業法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 不動産特定共同事業は、一般の投資家から不動産の出資等を受けてその不動産の賃貸等の取引を行い、当該取引から生ずる収益の分配等を行うものでありますが、土地の有効利用や都市開発事業を推進する上で、社会的にも意義の大きい事業手法として、今後その健全な発展が期待されております。 しかしながら、不動産特定共同事業をめぐる状況は、経営基盤の脆弱な会社が不動産特定共同事業を行い得ること、投資家がみずから入手できる情報には限りがあること等から、悪質な業者との契約により投資家が不測の損害をこうむる危険性も増大しております。 政府におきましては、このような状況にかんがみ、投資家の利益の保護を図るとともに、不動産特定共同事業の健全な発達に寄与するための措置について、かねてから種々検討を重ねてまいりましたが、ここに成案を得るに至りましたので、この法律案を提出することといたした次第であります。 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。 第一に、内外の不動産特定共同事業を営む者について、許可制度を実施し、資本または出資の額が一定額以上であること等、その業務を健全に遂行するに足りる人的及び財産的な要件等を備えている法人に限りこの許可を受けることができるものとすることにより、不適格者の参入を排除することといたしております。 第二に、不動産特定共同事業者の業務に関する規制といたしまして、不当な勧誘等の禁止、許可または認可に係る約款に基づいた契約の締結、契約の成立前及び成立時における所要の書面の交付、投資家に対する財産の管理状況についての報告書の交付等についての所要の規定を設けることにより、不動産特定共同事業者の業務の適正な運営を確保することといたしております。 第三に、不動産特定共同事業者に対する監督につきましては、その経営が健全に行われることを確保するため、指示、業務停止命令等について所要の規定を設けるとともに、この法律またはこの法律に基づく命令に違反する行為に関し、罰則規定を設けることといたしております。 なお、この法律は、公布の日から一年以内に施行するものといたしておりますが、この法律の施行の際現に不動産特定共同事業を営んでいる者については、この法律の施行後六カ月間は、この法律に基づく許可を受けた不動産特定共同事業者とみなすこととするなど、所要の経過措置を設けることといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。 次に、建設業法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 二十一世紀を目前に控え、住宅・社会資本の整備に対する国民のニーズは多様化、高度化しており、その担い手である建設業者の責務はますます重大になっております。一方、今般の公共工事をめぐる一連の不祥事を契機として、公共工事の入札・契約制度の改革が進められているところであります。昨年末の中央建設業審議会の建議においては、一般競争入札の本格的採用とあわせて不良不適格業者の排除等建設業法の改正を要する事項につきましても積極的な提言がなされ、さらに、それを踏まえ、平成六年三月二十五日中央建設業審議会より建設業法の具体的な改善内容について建議がなされたところであります。 この法律案は、このような状況にかんがみ、建設業の許可要件及び建設業者に対する監督の強化、公共工事を施工しようとする建設業者に対する経営事項審査の義務づけ、特定建設業者に対する施工体制台帳の作成の義務づけ等を行うこととするとともに、許可の有効期間及び変更届の期限の延長、許可の更新の際の添付書類の一部を省略できることとする等所要の措置を講じようとするものであります。 次にその要旨を御説明申し上げます。 第一に、建設業の許可要件を強化することとしております。具体的には、許可の取り消しを受けた建設業者等の欠格期間を五年に延長するとともに、許可の取り消しを免れるために廃業の届け出を行った者に五年の欠格期間を設けることとするほか、欠格事由の範囲を拡大することとし、欠格事由となる刑罰を一年以上の懲役または禁錮の刑から禁錮以上の刑とするとともに、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に違反し、または刑法等の一定の罪を犯し、罰金の刑に処せられた場合を欠格事由に加えることとしております。 第二に、経営事項審査制度を改善することとしております。具体的には、公共性のある施設または工作物に関する建設工事を発注者から直接請け負おうとする建設業者は、その許可を受けた建設大臣または都道府県知事の経営事項審査を受けなければならないこととするとともに、建設大臣または都道府県知事は公共性のある施設または工作物に関する建設工事の発注者が請求をしたときは、当該発注者に対して、経営事項審査の結果を通知しなければならないこととするほか、経営事項審査申請書等への虚偽の記載等について罰則を設けることとしております。 第三に、建設工事の適正な施工の確保及び請負契約の適正化を図るため、発注者から直接一定の建設工事を請け負った特定建設業者は、施工体制台帳及び施工体系図を作成しなければならないこととするとともに、公共性のある工作物に関する重要な工事で、国、地方公共団体等が発注者であるものについては、工事現場ごとに専任で設置する監理技術者を監理技術者資格者証の交付を受けている者のうちから選任しなければならないこととするほか、監理技術者等の職務を明確化し、その責務を明らかにすること、建設業者は経費の内訳を明らかにして建設工事の見積もりを行うよう努めなければならないこととする等の措置を講ずることとしております。 第四に、建設業者に対する監督を強化するため、都道府県知事は、建設大臣または他の都道府県知事の許可を受けた建設業者の当該都道府県の区域内における営業に関し指示または営業停止の処分を行うことができることとするとともに、建設大臣または都道府県知事は、建設業者に営業停止の処分または許可の取り消しを行ったときは、その旨を公告しなければならず、監督処分の結果について建設業者監督処分簿を備え、公衆の閲覧に供することとしております。 第五に、建設業の許可の簡素合理化等を行うこととし、許可の有効期間を三年から五年に延長するほか、許可の更新の際の添付書類の一部を省略できることとするとともに、変更等の届け出の一部の期限の延長を行うこととしております。 その他これらの改正に関連して罰則規定の整備等所要の改正を行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○鳥居委員長 これにて両案の趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時五十四分散会 ――――◇―――――