決算委員会第二分科会 第2号
- 発言数
- 127 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1994/05/27
会議録
○前田主査 これより決算委員会第二分科会を開会いたします。 平成二年度決算外二件及び平成三年度決算外二件中、本日は、厚生省所管、環境衛生金融公庫について審査を行います。 まず、概要説明を聴取いたします。井奥厚生政務次官。
○井奥政府委員 平成二年度厚生省所管一般会計及び特別会計の決算の概要につきまして御説明申し上げます。 まず、一般会計の歳出決算額につきましては、歳出予算現額十一兆六千六百五十八億二千七百十四万円余に対して、支出済み歳出額十一兆五千四百五十七億三千三百三万円余、翌年度繰越額四百七十八億四千七百十九万円余、不用額七百二十二億四千六百九十一万円余で決算を結了いたしました。 次に、特別会計の決算について申し上げます。 第一に、厚生保険特別会計につきましては、一般会計から三兆九百四億五千五百三十一万円余を繰り入れました。 その決算額は、収納済み歳入額三十九兆千四百二十八億九千百四十七万円余、支出済み歳出額三十二兆千二百三億千百七十九万円余、翌年度繰越額三億八千二百七十万円余でありまして、差し引き七兆二百二十一億九千六百九十六万円余については、この会計の積立金として積み立てたほか、翌年度の歳入に繰り入れ、また、特別保健福祉事業資金に組み入れることとして、決算を結了いたしました。 第二に、船員保険特別会計につきましては、一般会計から五十七億二千百八十五万円余を繰り入れました。 その決算額は、収納済み歳入額千百四億八千八百四十六万円余、支出済み歳出額千十五億五千三百五十一万円余、超過受入額九億五千八百七十六万円余でありまして、差し引き七十九億七千六百十九万円余については、この会計の積立金として積み立てることとして、決算を結了いたしました。 第三に、国立病院特別会計につきましては、一般会計から千九百七十億四千七百二十三万円余を繰り入れました。 その決算額は、収納済み歳入額八千六百六十九億千三百七十五万円余、支出済み歳出額八千五百六十一億七千六百六十七万円余、翌年度繰越額四億五千四百八十万円でありまして、差し引き百二億八千二百二十七万円余については、この会計の積立金として積み立てることとして、決算を結了いたしました。 第四に、国民年金特別会計につきましては、一般会計から一兆四千二百七十億七千百三十七万円余を繰り入れました。 その決算額は、収納済み歳入額十五兆三千二百九十億九百七十六万円余、支出済み歳出額十三兆八千九百七十九億九千三十九万円余、超過受入額二千三百三十八億八千七百十六万円余でありまして、差し引き一兆千九百七十一億三千二百二十万円余については、この会計の積立金として積み立てたほか、翌年度の歳入に繰り入れることとして、決算を結了いたしました。 以上をもちまして、厚生省所管に属する平成二年度一般会計及び特別会計の決算の説明を終わります。 何とぞ、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 次に、平成三年度厚生省所管一般会計及び特別会計の決算の概要につきまして御説明申し上げます。 まず、一般会計の歳出決算額につきましては、歳出予算現額十二兆三千四十七億千三百三十九万円余に対して、支出済み歳出額十二兆二千百四十二億九千九百四十四万円余、翌年度繰越額四百七十二億二千百四十二万円余、不用額四百二十一億九千二百五十二万円余で決算を結了いたしました。 次に、特別会計の決算について申し上げます。 第一に、厚生保険特別会計につきましては、一般会計から三兆三千九百八十一億五千七百六十五万円余を繰り入れました。 その決算額は、収納済み歳入額四十五兆六百六十三億六千四百六十七万円余、支出済み歳出額三十七兆五千二百十六億八千六百四十五万円余、翌年度繰越額二億六千百万円余でありまして、差し引き七兆五千四百四十四億千七百二十一万円余については、この会計の積立金として積み立てたほか、翌年度の歳入に繰り入れ、また、事業運営安定資金及び特別保健福祉事業資金に組み入れることとして、決算を結了いたしました。 第二に、船員保険特別会計につきましては、一般会計から五十九億六千六百九十万円余を繰り入れました。 その決算額は、収納済み歳入額千百三十八億四千九万円余、支出済み歳出額九百九十七億四千七百五十二万円余、超過受入額七億六千百七十二万円余でありまして、差し引き百三十三億三千八十四万円余については、この会計の積立金として積み立てることとして、決算を結了いたしました。 第三に、国立病院特別会計につきましては、一般会計から二千二百二十四億千六百八十五万円余を繰り入れました。 その決算額は、収納済み歳入額九千二十一億百七十三万円余、支出済み歳出額八千九百十一億六千七百九十六万円余、翌年度繰越額四億四千五百四万円余でありまして、差し引き百四億八千八百七十二万円余については、この会計の積立金として積み立てることとして、決算を結了いたしました。 第四に、国民年金特別会計につきましては、一般会計から一兆四千九百七十九億千九百三十一万円余を繰り入れました。 その決算額は、収納済み歳入額十六兆六千七百八十億三千四百九十万円余、支出済み歳出額十四兆八千八百三十六億千九百六十二万円余、超過受入額二千三百三十億三千四十三万円余でありまして、差し引き一兆五千六百十三億八千四百八十六万円余については、この会計の積立金として積み立てたほか、翌年度の歳入に繰り入れることとして、決算を結了いたしました。 以上をもちまして、厚生省所管に属する平成三年度一般会計及び特別会計の決算の説明を終わります。 何とぞ、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○前田主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院森下第二局長。
○森下会計検査院説明員 平成二年度厚生省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。 検査報告に掲記いたしましたものは、法律、政令もしくは予算に違反しまたは不当と認めた事項百二十三件及び意見を表示しまたは処置を要求した事項一件であります。 まず、法律、政令もしくは予算に違反しまたは不当と認めた事項について御説明いたします。 検査報告番号三八号及び三九号の二件は、健康保険及び厚生年金保険並びに船員保険の保険料の徴収額が不足していたものであります。 四〇号は、厚生年金保険の老齢厚生年金等の支給が適正に行われていなかったものであります。 四一号から一一五号までの七十五件は、看護料、診察料、注射料等の診療報酬の支払いが適切でなく、これに対する国の負担が不当と認められるもの、及び、被保険者等への付添看護料の支給が適切でなく、これに対する国の負担が不当と認められるものであります。 一一六号は、医療施設運営費等補助金の算定において、補助対象事業費が過大に精算されていたものであります。 一一七号から一二三号までの七件は、生活保護費負担金が過大に交付されていたものであります。 一二四号から一二八号までの五件は、老人福祉施設保護費負担金の算定において、国庫負担対象事業費が過大に精算されていたものであります。 一二九号から一五一号までの二十三件は、児童保護費等負担金の算定において、国庫負担対象事業費が過大に精算されていたものであります。 一五二号から一六〇号までの九件は、国民健康保険の財政調整交付金が過大に交付されていたものであります。 次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項について御説明いたします。 これは、付添看護に係る看護料の支給に関するものであります。 厚生省では、医療給付のうち、入院患者が医療機関の外部から看護補助者を求めて付添看護を受けた場合に支給する付添看護料について、一人の看護補助者が担当する患者数は三人までとし、その数が多いほど患者一人当たりの支給額を低く定めております。しかし、付添看護の形態等について調査したところ、同一の看護補助者が、四人以上の入院患者を担当していたり、二人の入院患者を担当したとする支給申請よりも多い三人の患者を担当していたりなどしている事態が見受けられました。これについて、厚生省に是正改善の処置を要求したものであります。 引き続きまして、平成三年度厚生省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。 検査報告に掲記いたしましたものは、法律、政令もしくは予算に違反しまたは不当と認めた事項百二十五件及び意見を表示しまたは処置を要求した事項三件であります。 まず、法律、政令もしくは予算に違反しまたは不当と認めた事項について御説明いたします。 検査報告番号二五号は、健康保険及び厚生年金保険の保険料の徴収額が不足していたものであります。 二六号は、厚生年金保険の老齢厚生年金の支給が適正に行われていなかったものであります。 二七号から一一一号までの八十五件は、看護料、処置料、診察料等の診療報酬の支払いが適切でなく、これに対する国の負担が不当と認められるものであります。 一一二号から一一八号までの七件は、生活保護費負担金が過大に交付されていたものであります。 一一九号から一二七号までの九件は、老人福祉施設保護費負担金の算定において、国庫負担対象事業費が過大に精算されていたものであります。 一二八号から一三八号までの十一件は、児童保護費等負担金の算定において、国庫負担対象事業費が過大に精算されていたものであります。 一三九号から一四八号までの十件は、国民健康保険の財政調整交付金が過大に交付されていたものであります。 一四九号は、国立療養所宇都宮病院におきまして、職員の不正行為による損害が生じたものであります。 次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項について御説明いたします。 その一は、保健事業費等負担金の精算に関するものであります。 成人病の予防等の保健事業を実施している市町村に交付している保健事業費等負担金の算定に当たり、保健事業のうち健康診査に要する費用の徴収額については、交付要綱に定められた徴収基準単価に受診者数を乗じて得た徴収基準額ではなく、市町村の実際徴収額により算定することとしております。このため、実際徴収額が徴収基準額より下回っている場合には、徴収基準額を徴収額とする場合に比べて、負担金が過大に交付される事態が生じ、ひいては市町村間に不均衡が生じておりました。これについて、厚生省に改善の処置を要求したものであります。 その二は、身体障害者療護施設等の入所者に係る診療報酬の請求に関するものであります。 身体障害者療護施設等が医師を配置して入所者の健康管理、生活指導等を行う際の医師の人件費は国庫負担の対象とされております。しかし、施設等に配置されている医師が入所者に行った健康管理、生活指導等について、重ねて初診料、再診料等を診療報酬として請求している不適切な事態が見受けられました。これについて、厚生省に是正改善の処置を要求したものであります。 その三は、国民年金の未納保険料の収納の促進に関するものであります。 社会保険庁におきまして、国民年金の保険料の未納保険料が多額に上っており、中でも、この年金の被保険者が国民健康保険の被保険者でもある場合に、国民健康保険の保険料は納付するが国民年金の保険料は納付しない者や、これらの者を含め保険料の負担能力が十分あると認められる者等で保険料を納付していない事態が相当数見受けられました。これについて、社会保険庁に是正改善の処置を要求したものであります。 以上をもって概要の説明を終わります。
○前田主査 次に、会計検査院深田審議官。
○深田会計検査院説明員 平成二年度環境衛生金融公庫の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。 次に、平成三年度環境衛生金融公庫の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。
○前田主査 ただいまの会計検査院の指摘に基づき講じた措置について、説明を聴取いたします。井奥厚生政務次官。
○井奥政府委員 平成二年度の決算検査報告におきまして掲記されております事項につきましては、会計検査院の御指摘のとおりでありまして、まことに遺憾にたえないところであります。 御指摘を受けました事項につきましては、直ちに是正措置を講じましたが、今後なお一層厳正な態度をもって事務の執行の適正を期する所存であります。 次に、平成三年度の決算検査報告において掲記されております事項につきましては、会計検査院の御指摘のとおりでありまして、これもまた、まことに遺憾にたえないところであります。 御指摘を受けました事項につきましては、直ちに是正措置を講じましたが、今後なお一層厳正な態度をもって事務の執行の適正を期する所存であります。
○前田主査 この際、お諮りいたします。 お手元に配付いたしております決算概要説明等のうち、ただいま説明を聴取した部分を除き、詳細な説明は、これを省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○前田主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 平成二年度厚生省所管一般会計及び特別会 計の決算に関する説明 平成二年度厚生省所管一般会計及び特別会計の決算につきまして御説明申し上げます。 まず、一般会計の歳出決算額につきましては、当初予算額十一兆五千六百五十二億四千四百四十八万円余でありましたが、その後、予算補正追加額九百七十五億八千六百三十三万円、予算補正修正減少額九百八十七億七千七百六十万円余、予算移替増加額四百億四千五百十五万円余、前年度繰越額五百六十六億七千二百二十八万円余、予備費使用額五十億五千六百四十九万円余、差引千五億八千二百六十五万円余を増加し、歳出予算現額は十一兆六千六百五十八億二千七百十四万円余となりました。 この歳出予算現額に対し、支出済歳出額は十一兆五千四百五十七億三千三百三万円余、翌年度繰越額は四百七十八億四千七百十九万円余、不用額は七百二十二億四千六百九十一万円余で決算を結了いたしました。 次に、その主な事項につきまして、概要を御説明申し上げます。 第一は、生活保護費であります。 生活保護法による生活扶助基準につきましては、国民生活の動向等に対応して改善を行ったほか、教育扶助等の改善を図り、総額一兆百六十三億百十八万円余を支出しております。 第二は、社会福祉費であります。 社会福祉施設の運営費につきましては、入所者の一般生活費等の増額をはじめとして、職員の給与の改善などを行い、所要の経費を支出しております。 また、施設整備費につきましては、特別養護老人ホーム、心身障害者福祉施設等の各種社会福祉施設及び地方改善施設の整備に対して九百七十八億四千八百八万円余を支出しております。 老人福祉費につきましては、老人保健法に基づく老人医療の給付に必要な経費のほか、ねたきり老人等に対する福祉対策として家庭奉仕員派遣事業、デイサービス事業(日帰りで介護サービスを受ける事業)、ショートステイ事業(特別養護老人ホーム等に短期滞在する事業)等の拡充強化を図るとともに、都道府県高齢者総合相談センター運営事業の推進を図り、一兆四千百七十五億三千二百一万円余を支出しております。 児童保護費につきましては、児童保護措置費の内容改善を図るとともに、心身障害児(者)対策、母子保健衛生対策などの推進を図り、四千六百八十一億二百四十一万円余を支出しております。 さらに、児童扶養手当及び特別児童扶養手当につきましては、これらの支給に要する経費として、二千七百八十七億六千三百五十二万円余を支出し、母子福祉対策につきましては、母子福祉資金及び寡婦福祉資金の貸付原資として、二十六億五千六百二十五万円余を支出しております。 このほか、身体障害者の福祉対策として、「障害者の明るいくらし」促進事業、「住みよい福祉のまちづくり」事業及び身体障害者デイサービス事業(日帰りで創作的活動、機能訓練等を行う事業)の拡充を図るほか、障害者のための小規模作業所に対する助成を実施するとともに、在宅の重度障害者に対する特別障害者手当等の支給のための経費、身体障害者更生援護施設の運営のための経費を支出しております。 以上、社会福祉費として、総額二兆四千二百七十九億八千百四十七万円余を支出しております。 第三は、社会保険費であります。 国民健康保険事業につきましては、平成二年度末における保険者数は、三千四百二十四であり、その被保険者数は、四千三百六万余人となっております。 平成二年度におきましては、国民健康保険の医療費及び事務費等に要する経費として、二兆五千六百六十四億七千七百三十四万円余を支出しております。 また、社会保険国庫負担、厚生年金保険国庫負担及び国民年金国庫負担に要する経費として、四兆四千九百五十七億千七百八十三万円余を支出しております。 このほか、児童手当の給付費及び事務費に要する経費として、二百七十五億三千七十一万円を支出しております。 以上、社会保険費として、総額七兆千十二億三千八百七十一万円余を支出しております。 第四は、保健衛生対策費であります。 原爆障害対策費につきましては、各種手当の額の引上げ等の改善を行うなど施策の充実を図り、千二百一億六百二十万円余を支出しております。 精神保健費につきましては、精神保健法に基づく措置入院費及び通院医療費の公費負担に要する経費として、四百四十四億三千五百十一万円余を支出しております。 このほか、結核医療費として、二百九十八億五千六百八十万円余、疾病予防及び健康づくり推進費、保健所費、らい予防対策費、老人保健法による保健事業に要する経費等の保健衛生諸費として、千七十四億二百六万円余を、それぞれ支出しております。 以上、保健衛生対策費として、総額五千五百三十二億七千八百四十六万円余を支出しております。 第五は、遺族及び留守家族等援護費であります。 戦傷病者戦没者遺族等の援護対策につきましては、遺族年金等について恩給の改善に準じて額を引き上げるとともに、遺骨収集及び慰霊巡拝を実施いたしました。 また、中国残留日本人孤児等の援護対策につきましては、中国帰国孤児等の落ち着き先における自立支援体制の整備を図るため、定着促進センター入所中の孤児二世を対象とした地域体験実習事業の実施等定着自立促進施策の充実・強化を図ったところであり、遺族及び留守家族等援護費として、総額千四百十五億五千四百四十五万円余を支出しております。 第六は、環境衛生施設整備費であります。 環境衛生施設の整備を推進するため、平成二年度は、廃棄物処理施設千二百七十一か所、簡易水道等施設七百二十四か所、水道水源開発等施設三百二十一か所の整備について、それぞれ補助を行い、環境衛生施設整備関係費として、総額千九百九億千五百二十四万円余を支出しております。 次に、特別会計の決算の概要につきまして御説明申し上げます。 第一は、厚生保険特別会計の決算であります。 厚生保険特別会計につきましては、一般会計から三兆九百四億五千五百三十一万円余を繰り入れました。 まず、健康勘定の決算額について申し上げますと、収納済歳入額六兆八千五百十五億千七百六十四万円余、支出済歳出額六兆五千百三億三千三百四十一万円余でありまして、差引三千四百十一億八千四百二十二万円余については、この勘定の積立金として積み立てることとして、決算を結了いたしました。 なお、平成二年度末の事業所数は、百二十七万余か所、年度平均被保険者数は、千七百九十七万余人に達しております。 次に、年金勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額二十六兆五百八十億二千二百六十二万円余、支出済歳出額十九兆四千百五十二億四千百五十四万円余でありまして、差引六兆六千四百二十七億八千百八万円余については、この勘定の積立金として積み立てることとして、決算を結了いたしました。 なお、平成二年度末の事業所数は、百四十一万余か所、年度平均被保険者数は、三千九十二万余人に達しております。 次に、制度間調整勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額五兆六千五十二億九百六十七万円、支出済歳出額五兆六千五十二億九百六十七万円で、決算を結了いたしました。 次に、児童手当勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額千五百七億六千四十一万円余、支出済歳出額千百八十八億二千八百二十二万円余、翌年度繰越額三億八千二百七十万円余でありまして、差引三百十五億四千九百四十八万円余については、このうち八十一億三千七百五十三万円余をこの勘定の積立金として積み立て、二百三十四億千百九十四万円余については、翌年度の歳入に繰り入れることとして、決算を結了いたしました。 なお、年度平均支給対象児童数は、三百一万余人であります。 最後は、業務勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額四千七百七十三億八千百十一万円余、支出済歳出額四千七百六億九千八百九十四万円余でありまして、差引六十六億八千二百十七万円余については、このうち、六億六千二百六十二万円余を健康及び年金の各勘定の積立金に組み入れ、五十九億九千九百九十五万円余については、翌年度の歳入に繰り入れ、千九百五十九万円余については、特別保健福祉事業資金に組み入れることとして、決算を結了いたしました。 第二は、船員保険特別会計の決算であります。 船員保険特別会計につきましては、一般会計から五十七億二千百八十五万円余を繰り入れました。 その決算額は、収納済歳入額千百四億八千八百四十六万円余、支出済歳出額千十五億五千三百五十一万円余、超過受入額九億五千八百七十六万円余でありまして、差引七十九億七千六百十九万円余については、この会計の積立金として積み立てることとして、決算を結了いたしました。 なお、年度平均の被保険者数は、十三万余人であります。 第三は、国立病院特別会計の決算であります。 国立病院特別会計につきましては、一般会計から千九百七十億四千七百二十三万円余を繰り入れました。 まず、病院勘定の決算額について申し上げますと、収納済歳入額四千七百十億五千六百二万円余、支出済歳出額四千六百六十三億五千四十二万円余、翌年度繰越額四億三百三十万円でありまして、差引四十三億二百三十万円余については、この勘定の積立金として積み立てることとして、決算を結了いたしました。 なお、平成二年度の事業概況を申し上げますと、入院患者数は、一日平均三万余人、外来患者数は、一日平均四万四千余人であります。 次に、療養所勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額三千九百五十八億五千七百七十二万円余、支出済歳出額三千八百九十八億二千六百二十五万円余、翌年度繰越額五千百五十万円でありまして、差引五十九億七千九百九十七万円余については、この勘定の積立金として積み立てることとして、決算を結了いたしました。 なお、平成二年度の事業概況を申し上げますと、入院患者数は、一日平均四万余人、外来患者数は、一日平均一万四千余人であります。 第四は、国民年金特別会計の決算であります。 国民年金特別会計につきましては、一般会計から一兆四千二百七十億七千百三十七万円余を繰り入れました。 まず、基礎年金勘定の決算額について申し上げますと、収納済歳入額七兆七千三百五十五億六千八百四十五万円余、支出済歳出額七兆六百二十二億千七百二十七万円余でありまして、差引六千七百三十三億五千百十七万円余については、翌年度の歳入に繰り入れることとして 決算を結了いたしました。 次に、国民年金勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額五兆七千百四十七億九千六十七万円余、支出済歳出額五兆七百九億四千四百九十三万円余、超過受入額二千三百三十八億八千七百十六万円余でありまして、差引四千九十九億五千八百五十七万円余については、この勘定の積立金として積み立てることとして、決算を結了いたしました。 なお、平成二年度末の被保険者数は、二千九百五十三万余人で、そのうち、保険料の免除該当者は、二百十六万余人であります。 次に、福祉年金勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額四千七百三十二億六百八十万円余、支出済歳出額三千六百十九億五千五百四十七万円余でありまして、差引千百十二億五千百三十三万円余については、翌年度の歳入に繰り入れることとして、決算を結了いたしました。 最後は、業務勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額一兆四千五十四億四千三百八十三万円余、支出済歳出額一兆四千二十八億七千二百七十万円余でありまして、差引二十五億七千百十三万円余については、このうち、一億七千百十万円余を国民年金勘定の積立金に組み入れ、二十四億二万円余については、翌年度の歳入に繰り入れることとして、決算を結了いたしました。 以上をもちまして、厚生省所管に属する平成二年度一般会計及び特別会計の決算の説明を終わります。 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。 平成二年度決算厚生省についての検査の概 要に関する主管局長の説明 会計検査院 平成二年度厚生省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。 検査報告に掲記いたしましたものは、法律、政令若しくは予算に違反し又は不当と認めた事項百二十三件及び意見を表示し又は処置を要求した事項一件であります。 まず、法律、政令若しくは予算に違反し又は不当と認めた事項について御説明いたします。 検査報告番号三八号及び三九号の二件は、健康保険及び厚生年金保険並びに船員保険の保険料の徴収に当たり、徴収額が不足していたもので、いずれも事業主又は船舶所有者が制度を十分理解していなかったりなどして、保険料算定の基礎となる被保険者の報酬月額、資格取得年月日等の届出が事実と相違していたものなどがあったのに、これに対する調査確認及び指導が十分でなかったため、保険料の徴収額が不足していたものであります。 検査報告番号四〇号は、厚生年金保険の老齢厚生年金等の支給が適正でなかったもので、受給権者又は事業主が制度を十分理解していなかったりなどして、これら年金の受給権者が厚生年金保険の被保険者資格を取得した際の資格取得届の提出を事業主が怠っていたものなどがあったのに、これに対する指導及び調査確認が十分でなかったため、老齢厚生年金等の支給が適正を欠いたものであります。 検査報告番号四一号から一一五号までの七十五件は、医療費に係る国の負担が不当と認められるものであります。 これを診療報酬の支払と療養費の支給の別に区分いたしますと、診療報酬の支払では、医療機関が診療報酬の請求に当たり、 (1) 看護料については、正看護婦の数がそれぞれの基準看護の要件を満たさなくなっているのに、変更の申請を行わないまま従前の高い看護料を算定したり、同様に、正看護婦及び准看護婦の数がそれぞれの基準看護の要件を満たさなくなっているのに、変更の申請を行わないまま従前の高い看護料を算定したりなどしていたものが十二件、 (2) 診察料については、特別養護老人ホームの嘱託医が特別養護老人ホームで入所者に行った診療について、初診料、再診料等を算定したりなどしていたものが十八件、 (3) 検査料等については、多くの入院患者について検体検査や生体検査を毎月画一的に繰り返し実施し、これに係る検査料を算定したり、正看護婦又は准看護婦の数が特例許可老人病院に係る許可基準を著しく下回っているのに、不実の申請をして許可を得て、血液形態・機能検査料、一定の血液化学検査料等の検体検査料を割高に算定したりなどしていたものが十一件、 (4) 注射料等については、救命救急医療で救命救急入院料を算定しているほかに、点滴注射及び中心静脈注射の精密持続点滴注射等に係る技術料の加算を行ったり、人工透析の患者に対して人工腎臓の回路を通して行った点滴注射について、人工透析の処置料のほかに注射に係る技術料を別途算定したりなどしていたものが十三件、 (5) 入院時医学管理料等については、特例許可老人病院又は特例許可外老人病院であるのに、一般病院分として定められている割高な点数により入院時医学管理料等を算定していたものが三件、 (6) 給食料については、栄養士が退職していなくなり、基準給食の承認基準に適合しなくなったのに、基準給食の点数を加算して算定したり、特別食とする必要のない者も含めてほとんどの入院患者について、特別食の点数を加算して算定したりなどしていたものが六件、 (7) 投薬料については、薬剤を標準とされる用法によることなく画一的に投与し、これにより投薬料を算定したり、厚生大臣が長期投与に適するとして定めた薬以外の内服薬を一回に十四日分の限度を超えて投与したりなどしていたものが四件、 (8) 運動療法料等については、複雑な訓練でないものについて、複雑な訓練を行った場合に用いることになっている高い点数で運動療法料を算定したり、非救急的処置としての高気圧酸素治療に係る処置料を、対象疾病のない患者について算定したり、漫然と数か月にわたって算定したり、特例許可老人病院において、画像診断料を三月に一回の制限を超えて毎月算定したりなどしていたものが五件ありました。 また、療養費の支給では、付添看護料の支給申請において、一人の看護補助者が担当する患者数は三人までとされている付添看護を受けたとしていたが、同一の看護補助者について四人以上の患者から支給申請がなされていて、実際は付添看護制度の対象外となっていたり、一人付看護又は二人付看護を受けたとしていたが、同一の看護補助者について二人又は三人の患者から支給申請がなされていて、実際は二人付看護又は三人付看護となっていたものが三件ありました。 これらはいずれも審査等が十分でなかったことなどのため、市町村等における医療費の支払が適切でなく、国の負担が適正を欠いたものであります。 検査報告番号一一六号は、医療施設運営費等補助金の経理が不当と認められるものであります。 この補助金は、離島、山村等の医療に恵まれない地域住民の医療の確保を目的として、へき地診療所運営事業等を行う都道府県、市町村等に対して、その実施に要する費用の一部を補助するものであります。そして、愛媛県越智郡岩城村では、この国庫補助対象事業費の精算に当たり、へき地診療所の診療収入額を実際の額より過小にするなどしていたため、国庫補助金が過大に精算されていたものであります。 検査報告番号一一七号から一二三号までの七件は、生活保護費負担金の経理が不当と認められるものであります。 この負担金は、都道府県又は市町村(特別区を含む。)が、資産及び能力等あらゆるものを活用してもなお生活に困窮する者に対し保護を行う場合に、その実施に要する費用の一部を負担するものであります。そして、釧路市ほか六事業主体では、被保護者が相当額の就労収入を得ていたり、年金を受給していたりしているのに、被保護世帯から事実と相違した届出がなされ、これにより収入を実際より過小に認定して保護費の額を決定していたため、保護費が不適正に支給されていたものであります。また、遺産の分割に日時を要し急迫の場合に至っても当該財産を活用できないなどのため保護費を支給した者について、遺産分割の調停成立により現金を取得したのに伴い被保護世帯から保護費を返還させる際、同世帯からの申立てのままに根拠のない経費を控除して返還金の額を決定したため、返還金が過小になっていたものであります。 検査報告番号一二四号から一二八号までの五件は、老人福祉施設保護費負担金の経理が不当と認められるものであります。 この負担金は、介護等を要する老人を特別養護老人ホーム等に入所させ養護した都道府県又は市町村(特別区を含む。)に対して、その実施に要する費用の一部を負担するものであります。そして、根室市ほか四事業主体では、この国庫負担対象事業費の精算に当たり、入所者やその扶養義務者からの徴収金の額を過小に算定していたため、国庫負担金が過大に精算されていたものであります。 検査報告番号一二九号から一五一号までの二十三件は、児童保護費等負担金の経理が不当と認められるものであります。 この負担金は、保育に欠ける児童を保育所に入所させ保育した市町村(特別区を含む。)に対して、その実施に要する費用の一部を負担するものであります。そして、会津若松市ほか二十二事業主体では、この国庫負担対象事業費の精算に当たり、児童の扶養義務者からの徴収金の額を過小に算定していたため、国庫負担金が過大に精算されていたものであります。 検査報告番号一五二号から一六〇号までの九件は、国民健康保険の財政調整交付金の交付が不当と認められるものであります。 これは、札幌市ほか八市町において、国民健康保険の保険料(税)の調定額を実際に賦課した額を下回る額としたり、収納額を過大にしたりして、財政調整交付金の額を算定するときの基礎となっている保険料収納割合を事実と相違した高い割合で交付申請を行っていたこと及び北海道ほか四府県のこれに対する審査が十分でなかったことなどのため、普通調整交付金が減額を全部又は一部免れて過大に交付されたり、交付すべきでない特別調整交付金が交付されたりしていたものであります。 次に、意見を表示し又は処置を要求した事項について御説明いたします。 これは、付添看護に係る看護料の支給に関するものであります。 付添看護に係る看護料は、医療機関の外部から看護担当者を求めて付添看護を受け、その費用を支払った患者に対して支給するものであります。そして、看護担当者一人が担当する患者数は三人までとし、四人以上を担当する看護は付添看護制度の対象外となっております。また、看護担当者一人が担当する患者数が多くなるこ従い付添看護料の患者一人当たり支給額は、低く定められております。しかし、付添看護の形態等について調査したところ、同一の看護補助者(看護担当者のうち看護婦資格を有しない者)が、四人以上の患者を担当していたり、二人の患者を担当したとする支給申請よりも多い三人の患者を担当していたりなどしている事態が見受けられました。 したがいまして、このような事態の発生を解消するため、厚生省におきまして、多数の看護補助者が常態としてその看護体制に組み込まれている医療機関について介護職員等の確保に関する指導の徹底を図り、また、付添看護の申請書類を充実するなど付添看護料の支給に係る審査方法等を整備するとともに、付添看護の適正な運用について指導し、保険者、医療機関等に対し付添看護制度の趣旨の周知徹底を図るよう是正改善の処置を要求いたしたものであります。 なお、以上のほか、平成元年度決算検査報告に掲記いたしましたように、母子福祉資金及び寡婦福祉資金の貸付事業の運営並びに医師看護婦等が標準人員に対して著しく不足している病院等の把握について、それぞれ処置を要求し又は意見を表示いたしましたが、これらに対する厚生省の処置状況についても掲記いたしました。 以上をもって概要の説明を終わります。 ………………………………… 平成二年度決算検査報告に対する説明 厚 生 省 平成二年度の決算検査報告において掲記されております事項につきましては、会計検査院の御指摘のとおりでありまして、誠に遺憾に堪えないところであります。 今回不当事項として指摘を受けましたものは、健康保険及び厚生年金保険並びに船員保険の保険料の徴収額が不足していたもの二件、厚生年金保険の老齢厚生年金等の支給が適正でなかったもの一件、医療費に係る国の負担が不当と認められるもの七十五件、医療施設運営費等補助金、生活保護費負担金、老人福祉施設保護費負担金及び児童保護費等負担金の補助事業の経理が不当と認められるもの三十六件及び国民健康保険の財政調整交付金の交付が不当と認められるもの九件であります。 意見を表示され又は処置を要求された事項は、付添看護に係る看護料の支給が適正でなかったものであります。 不当事項として指摘を受けたもののうち、保険料の徴収不足については、既に徴収決定を完了し、これに基づき全額収納済みでありますが、今後とも、適用事業主及び船舶所有者に対し、報酬に関する適正な届出のための指導・啓もうの徹底を図るとともに、実地調査等のなお一層の強化を図り、保険料の徴収不足の解消に努力いたす所存であります。 厚生年金保険の老齢厚生年金等の支給が適正でなかったとして指摘を受けたものについては、既に返還の措置を講じたところでありますが、今後とも、年金受給権者及び適用事業主に対し、適正な届出のための指導・啓もうの徹底を図るとともに、関係書類の審査等のなお一層の強化を図り、その支給の適正化に努力いたす所存であります。 医療費に係る国の負担が不当と認められるとして指摘を受けたものについては、既に返還の措置を講じたところでありますが、今後とも診療報酬明細書の点検、調査の充実・強化及び保険医療機関等に対する指導の積極的な実施について、都道府県に対し、指導の徹底を図り、適正な保険診療が確保されるよう努力いたす所存であります。 医療施設運営費等補助金、生活保護費負担金、老人福祉施設保護費負担金及び児童保護費等負担金の過大精算のため不当であるとの指摘を受けたものについては、既に返還の措置を講じたところでありますが、今後は、このようなことのないよう事業主体に対する指導を一層徹底し、補助事業の適正な執行に万全を期する所存であります。 国民健康保険の財政調整交付金の交付が不当と認められるとして指摘を受けたものについては、既に返還の措置を講じたところでありますが、今後とも、保険者に対し、適正な交付申請等のための指導・啓もうの徹底を図るとともに、国及び都道府県においても交付申請書の審査等のなお一層の強化を図り、財政調整交付金の適正な交付に努力いたす所存であります。 意見を表示され又は処置を要求された付添看護に係る看護料の支給が適正でなかったものについては、御指摘の趣旨を踏まえ、所要の措置を講じているところであります。 ………………………………… 平成二年度環境衛生金融公庫の業務の概況 一、環境衛生金融公庫の平成二年度の概況につきまして御説明申し上げます。 平成二年度の貸付計画額は、二千百五十億円を予定いたしました。 その原資としては、資金運用部資金からの借入金二千百五十八億円から借入金償還等八億円を控除した額二千百五十億円を充てることといたしました。 これに対しまして、貸付実績は、二千六十六億円余でありまして、これを前年度と比較いたしますと、三・八パーセントの増となっております。 二、次に貸付残高について、御説明申し上げます。 平成元年度末における貸付残高は、六千百九十六億二千万円余でありましたが、平成二年度中に二千六十六億円余の貸付を行い、一千三百八十七億二千万円余を回収いたしましたので、平成二年度末においては、六千八百七十二億八千万円余となっております。 三、次に貸付金の延滞状況について御説明申し上げます。 平成二年度末におきまして延滞後六ケ月以上経過したものが百四十億四千万円余でありまして、このうち一年以上のものは、百三十五億円余で総貸付金残高の二・〇パーセントとなっております。 四、次に平成二年度の収入支出決算について御説明いたします。 平成二年度における収入済額は四百十四億九千万円余支出済額は三百九十億二千万円余となりました。 まず、収入の部におきましては、本年度の収入済額は四百十四億九千万円余でありまして、これを収入予算額三百八十三億八千万円余に比較いたしますと、三十一億円余の増加となっております。この増加いたしました主な理由は、貸付金利息収入等が予定より多かったためであります。 次に、支出の部におきましては、本年度の支出予算現額三百九十三億九千万円余に対し、支出済額は三百九十億二千万円余でありまして、差引き三億七千万円余の差額を生じましたが、これは借入金利息等が予定より減少したためであります。 五、最後に平成二年度における損益について申し述べますと、本年度の貸付金利息収入等の総利益は四百五十一億六千万円余借入金利息、業務委託費、事務費、貸倒引当金繰入等の総損失は四百五十一億六千万円余となりました。 この結果、利益金は生じなかったので国庫納付はありませんでした。 以上が平成二年度における環境衛生金融公庫の業務の概況であります。 なにとぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。 ————————————— 平成三年度厚生省所管一般会計及び特別会 計の決算に関する説明 平成三年度厚生省所管一般会計及び特別会計の決算につきまして御説明申し上げます。 まず、一般会計の歳出決算額につきましては、当初予算額十二兆千八百十九億三千九十六万円余でありましたが、その後、予算補正追加額千百四十一億七千六百六十五万円余、予算補正修正減少額八百六十億九千百二十一万円、予算移替増加額四百二十七億七千七百八十一万円余、前年度繰越額四百七十八億四千七百十九万円余、予備費使用額四十億七千百九十七万円余、差引千二百二十七億八千二百四十三万円余を増加し歳出予算現額は十二兆三千四十七億千三百三十九万円余となりました。 この歳出予算現額に対し支出済歳出額は十二兆二千百四十二億九千九百四十四万円余、翌年度繰越額は四百七十二億二千百四十二万円余、不用額は四百三十一億九千二百五十二万円余で決算を結了いたしました。 次に、その主な事項につきまして、概要を御説明申し上げます。 第一は、生活保護費であります。 生活保護費につきましては、生活保護法による生活扶助、住宅扶助、教育扶助等に要する経費として、総額一兆百九億四千二百四十万円余を支出しております。 第二は、社会福祉費であります。 老人福祉費につきましては、老人保健法に基づく老人医療の給付に必要な経費のほか、特別養護老人ホーム等の運営に要する経費として、一兆五千二百三十三億二千七百五十八万円余を支出しております。 また、寝たきり老人等に対する在宅福祉対策として、ホームヘルプサービス事業、デイサービス事業、ショートステイ事業等に要する経費を支出しております。 児童保護費につきましては、児童福祉対策、心身障害児(者)対策、母子保健衛生対策に要する経費として五千九十七億二千百三十二万円余を支出しております。 さらに、児童扶養手当及び特別児童扶養手当につきましては、これらの支給に要する経費として、二千七百四十一億六千三百二十万円余を支出し、母子福祉対策につきましては、母子福祉資金及び寡婦福祉資金の貸付原資として、二十九億九千五百七十三万円を支出しております。 また、身体障害者の福祉対策として、「障害者の明るいくらし」促進事業、「住みよい福祉のまちづくり」事業、身体障害者デイサービス事業、障害者のための小規模作業所に対する助成、在宅の重度障害者に対する特別障害者手当等の支給及び身体障害者更生援護施設の運営のための経費を支出しております。 このほか、社会福祉施設整備費につきましては、特別養護老人ホーム、心身障害者福祉施設等の各種社会福祉施設及び地方改善施設の整備に対して千百四億四千八百七十万円余を支出しております。 以上、社会福祉費として、総額二兆六千九十七億七千九百六十万円余を支出しております。 第三は、社会保険費であります。 国民健康保険事業につきましては、平成三年度末における保険者数は、三千四百二十であり、その被保険者数は、四千二百九十万余人となっております。 平成三年度におきましては、国民健康保険の医療及び事務等に要する経費として、二兆六千二百七億八千八百四十七万円余を支出しております。 また、社会保険国庫負担、厚生年金保険国庫負担及び国民年金国庫負担に要する経費として、四兆八千七百四十二億九千四百十万円余を支出しております。 このほか、児童手当の給付及び事務に要する経費として、二百七十七億四千九百七十八万円余を支出しております。 以上、社会保険費として、総額七兆五千三百六十一億九千百三十一万円余を支出しております。 第四は、保健衛生対策費であります。 原爆障害対策費につきましては、医療特別手当、健康管理手当等の支給に要する経費として、千二百六十一億七千九百万円を支出しております。 精神保健費につきましては、精神保健法に基づく措置入院及び通院医療の公費負担に要する経費として、四百十億千三百四十七万円余を支出しております。 このほか、結核医療費として、二百八十二億二千八百八十三万円余、疾病予防及び健康づくり推進、保健所、らい予防対策、老人保健法による保健事業に要する経費等の保健衛生諸費として、千百六十九億五千四百四十一万円余を、それぞれ支出しております。 以上、保健衛生対策費として、総額五千九百二十五億五千三十九万円余を支出しております。 第五は、遺族及び留守家族等援護費であります。 戦傷病者戦没者遺族等の援護対策につきましては、遺族年金、遺族給与金等の支給及び昭和五十八年四月二日から平成三年四月一日までの間に、新たに、戦傷病者等の妻となった者等に対し、特別給付金の支給を行ったほか、戦没者の遺骨収集及び慰霊巡拝のための経費を支出しております。 また、中国残留日本人孤児等の援護対策につきましては、帰国孤児等に対する自立指導員等派遣事業等及び中国残留婦人等の一時帰国援護の滞在等のための経費を支出し、遺族及び留守家族等援護費として、総額千三百三十六億四千五百八十五万円余を支出しております。 第六は、環境衛生施設整備費であります。 環境衛生施設の整備を推進するため、平成三年度は、廃棄物処理施設千六百六十四か所、簡易水道等施設四百三十四か所、水道水源開発等施設三百六十二か所の整備に対して、環境衛生施設整備関係費として、総額二千三十五億八千六百九十四万円余を支出しております。 次に、特別会計の決算の概要につきまして御説明申し上げます。 第一は、厚生保険特別会計の決算であります。 厚生保険特別会計につきましては、一般会計から三兆三千九百八十一億五千七百六十五万円余を繰り入れました。 まず、健康勘定の決算額について申し上げますと、収納済歳入額七兆三千四百二十三億九千三百七十六万円余、支出済歳出額六兆九千七百三十四億二百六十二万円余でありまして、差引三千六百八十九億九千百十三万円余については、事業運営安定資金に組み入れることとして、決算を結了いたしました。 なお、平成三年度末の事業所数は、百三十五万余か所、年度平均被保険者数は、千八百六十万余人に達しております。 次に、年金勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額二十九兆五千百三十八億六千三百七十三万円余、支出済歳出額二十二兆三千七百八十億五千七百八十二万円余でありまして、差引七兆千三百五十八億五百九十万円余については、この勘定の積立金として積み立てることとして、決算を結了いたしました。 なお、平成三年度末の事業所数は、百四十九万余か所、年度平均被保険者数は、三千二百万余人に達しております。 次に、制度間調整勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額七兆五千三百九十九億千八十九万円余、支出済歳出額七兆五千三百九十九億千八十九万円余で、決算を結了いたしました。 次に、児童手当勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額千五百十五億九千十二万円余、支出済歳出額千二百七億五千六百九十四万円余、翌年度繰越額二億六千百万円余でありまして、差引三百五億七千二百十八万円余については、このうち七十七億九千五百六十四万円余をこの勘定の積立金として積み立て、二百二十七億七千六百五十三万円余については、翌年度の歳入に繰り入れることとして、決算を結了いたしました。 なお、年度平均支給対象児童数は、二百七十九万余人であります。 最後は、業務勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額五千百八十六億六百十四万円余、支出済歳出額五千九十五億五千八百十五万円余でありまして、差引九十億四千七百九十九万円余については、このうち、六億八千二百八十九万円余についてま、事業運営安定資金こ、七億七千六十八万円余については、年金勘定の積立金に組み入れ、七十二億五千七十二万円余については、翌年度の歳入に繰り入れ、三億四千三百六十八万円余については、特別保健福祉事業資金に組み入れることとして、決算を結了いたしました。 第二は、船員保険特別会計の決算であります。 船員保険特別会計につきましては、一般会計から五十九億六千六百九十万円余を繰り入れました。 その決算額は、収納済歳入額千百三十八億四千九万円余、支出済歳出額九百九十七億四千七百五十二万円余、超過受入額七億六千百七十二万円余でありまして、差引百三十三億三千八十四万円余については、この会計の積立金として積み立てることとして、決算を結了いたしました。 なお、年度平均被保険者数は、十二万余人であります。 第三は、国立病院特別会計の決算であります。 国立病院特別会計につきましては、一般会計から二千二百二十四億千六百八十五万円余を繰り入れました。 まず、病院勘定の決算額について申し上げますと、収納済歳入額四千九百二十四億四千五百五万円余、支出済歳出額四千八百六十一億二千八百五十四万円余、翌年度繰越額三億七千七百六万円余でありまして、差引五十九億三千九百四十三万円余については、この勘定の積立金として積み立てることとして、決算を結了いたしました。 なお、平成三年度の事業概況を申し上げますと、入院患者数は、一日平均三万余人、外来患者数は、一日平均四万四千余人であります。 次に、療養所勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額四千九十六億五千六百六十八万円余、支出済歳出額四千五十億三千九百四十一万円余、翌年度繰越額六千七百九十八万円でありまして、差引四十五億四千九百二十八万円余については、この勘定の積立金として積み立てることとして、決算を結了いたしました。 なお、平成三年度の事業概況を申し上げますと、入院患者数は、一日平均三万九千余人、外来患者数は、一日平均一万四千余人であります。 第四は、国民年金特別会計の決算であります。 国民年金特別会計につきましては、一般会計から一兆四千九百七十九億千九百三十一万円余を繰り入れました。 まず、基礎年金勘定の決算額について申し上げますと、収納済歳入額八兆四千九百三十四億六千七百六十七万円余、支出済歳出額七兆七千四百九十七億二千八百六十一万円余でありまして、差引七千四百三十七億三千九百六万円余については、翌年度の歳入に繰り入れることとして、決算を結了いたしました。 次に、国民年金勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額六兆二千三百九十九億四千八百五十四万円余、支出済歳出額五兆二千八百十五億千七百一万円余、超過受入額二千三百三十億三千四十三万円余でありまして、差引七千二百五十四億百九万円余については、この勘定の積立金として積み立てることとして、決算を結了いたしました。 なお、平成三年度末の被保険者数は、三千五十八万余人であります。 次に、福祉年金勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額四千二十五億六千七百十五万円余、支出済歳出額三千百四十二億九千四百三十八万円余でありまして、差引八百八十二億七千二百七十六万円余については、翌年度の歳入に繰り入れることとして、決算を結了いたしました。 最後は、業務勘定でありますが、その決算額は、収納済歳入額一兆五千四百二十億五千百五十三万円余、支出済歳出額一兆五千三百八十億七千九百五十九万円余でありまして、差引三十九億七千百九十三万円余については、このうち、五千八百七十四万円余を国民年金勘定の積立金に組み入れ、三十九億千三百十九万円余については、翌年度の歳入に繰り入れることとして、決算を結了いたしました。 以上をもちまして、厚生省所管に属する一般会計及び特別会計の決算の説明を終わります。 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。 ………………………………… 平成三年度決算厚生省についての検査の概 要に関する主管局長の説明 会計検査院 平成三年度厚生省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。 検査報告に掲記いたしましたものは、法律、政令若しくは予算に違反し又は不当と認めた事項百二十五件、意見を表示し又は処置を要求した事項三件であります。 まず、法律、政令若しくは予算に違反し又は不当と認めた事項について御説明いたします。 検査報告番号二五号は、健康保険及び厚生年金保険の保険料の徴収に当たり、徴収額が不足していたもので、事業主が制度を十分理解していなかったりなどして、保険料算定の基礎となる被保険者の資格取得年月日、報酬月額等の届出が事実と相違していたものなどがあったのに、これに対する調査確認及び指導が十分でなかったなどのため、保険料の徴収額が不足していたものであります。 検査報告番号二六号は、厚生年金保険の老齢厚生年金の支給が適正でなかったもので、受給権者又は事業主が制度を十分理解しておらず、年金の受給権者が被保険者資格を取得した際の資格取得届の提出を事業主が怠っていたものなどがあったのに、これに対する調査確認及び指導が十分でなかったため、老齢厚生年金の支給が適正を欠いたものであります。 検査報告番号二七号から一一一号までの八十五件は、医療費に係る国の負担が不当と認められるものであります。 これらについては医療機関が診療報酬の請求に当たり、 (1) 看護料については、正看護婦の数がそれぞれの基準看護の要件を満たさなくなっているのに、変更の申請を行わないまま従前の高い看護料を算定したり、看護職員一人当たりの入院患者数が、基準看護の要件を満たさなくなっているのに、変更の申請を行わないまま従前の高い看護料を算定したりなどしていたものが十三件、 (2) 処置料については、特例許可老人病院で皮膚科軟膏処置料を病院の収入増加を図るため架空 請求していたり、人工腎臓実施中に食事を給与した際に、医療用食品を使用した事実がないなど医療用食品加算の要件を満たしていないのに、医療用食品加算をしていたりなどしていたものが十一件、 (3) 診察料については、特別養護老人ホームの嘱託医が同ホームで入所者に行った診療について、初診料、再診料等を算定したりなどしていたものが十九件、 (4) 検査料等については、多くの入院患者について検体検査や生体検査を毎月画一的に繰り返し実施し、これに係る検査料を算定したり、ほとんどの患者について、毎月、二十項目以上の血液化学検査を実施するに当たり、検査を二回に分けて実施することなどにより、上限として定められた点数によらずにその都度血液化学検査料を算定したりなどしていたものが十二件、 (5) 注射料等については、人工透析の患者に対して人工腎臓の回路を通して行った点滴注射、静脈内注射等について、人工腎臓の処置料のほかに注射に係る技術料を別途算定したり、救命救急医療で救命救急入院料を算定しているほかに、点滴注射及び中心静脈注射の精密持続点滴注射に係る技術料の加算を行ったりなどしていたものが十八件、 (6) 運動療法料等については、特別養護老人ホームが本来の業務として行った医師の指導監督の伴わない運動機能回復訓練を、同ホームの診療所が行った運動療法料として算定していたり、複雑な訓練でないものについて、複雑な訓練を行った場合こ用いることこなっている高い点数で算定したりなどしていたものが四件、 (7) 室料については、定数超過入院となっているのに、翌月の室料について所定点数を減ずることなく算定していたり、厚生大臣が定める基準による重症者に該当しないのに、多数の患者について重症者室料特別加算を行っていたりなどしていたものが四件、 (8) 在宅療養料等については、有料老人ホーム内診療所の非常勤の医師が、同診療所で有料老人ホームの患者に対して行った診療について、同医師が開設する診療所から訪問したとして寝たきり老人訪問診察料を算定していたり、基準給食に係る知事の承認を得ていないのに、特別食の点数を加算していたりなどしていたものが四件ありました。 これらはいずれも審査等が十分でなかったことなどのため、市町村等における医療費の支払が適切でなく、国の負担が適正を欠いたものであります。 検査報告番号一一二号から一一八号までの七件は、生活保護費負担金の経理が不当と認められるものであります。 この負担金は、都道府県又は市町村(特別区を含む。)が、資産及び能力等あらゆるものを活用してもなお生活に困窮する者に対し保護を行う場合に、その実施に要する費用の一部を負担するものであります。そして、北海道ほか六事業主体では、被保護者が就労していて相当額の収入を得ていたり、年金を受給していたりしているのに、被保護世帯から事実と相違した届出がなされ、これにより収入を実際より過小に認定して保護費の額を決定していたため、保護費が不適正に支給されていたり、年金を受給しているのにその申告を行わないで保護費を過大に受給していた者について、年金受給の判明に伴い被保護世帯から不正受給に係る保護費を返還させる際、その全額を返還させるべきであるのに、正当な根拠なしに、その一部を返還金の額として決定していたため、返還金が過小になっていたものであります。 検査報告番号一一九号から一二七号までの九件は、老人福祉施設保護費負担金の経理が不当と認められるものであります。 この負担金は、介護等を要する老人を特別養護老人ホーム等に入所させ養護した都道府県又は市町村(特別区を含む。)に対して、その費用の一部を負担するものであります。そして、東京都ほか八事業主体では、この国庫負担対象事業費の精算に当たり、入所者やその扶養義務者からの徴収金の額を過小に算定していたため、国庫負担金が過大に精算されていたものであります。 検査報告番号一二八号から一三八号までの十一件は、児童保護費等負担金の経理が不当と認められるものであります。 この負担金は、保育に欠ける児童を保育所に入所させ保育した市町村(特別区を含む。)に対して、その費用の一部を負担するものであります。そして、千葉県市原市ほか十事業主体では、この国庫負担対象事業費の精算に当たり、児童の扶養義務者からの徴収金の額を過小に算定していたため、国庫負担金が過大に精算されていたものであります。 検査報告番号一三九号から一四八号までの十件は、国民健康保険の財政調整交付金の交付が不当と認められるものであります。 これは、帯広市ほか九市町村において、国民健康保険の保険料又は保険税の調定額を過小にしたり、収納額を過大にしたりして、財政調整交付金の額を算定するときの基礎となっている保険料の収納割合を事実と相違した高い割合で交付申請を行っていたこと及び北海道ほか七県のこれに対する審査が十分でなかったことなどのため、普通調整交付金が減額を全部又は一部免れて過大に交付されたり、交付すべきでない特別調整交付金が交付されたりしていたものであります。 検査報告番号一四九号は、職員の不正行為による損害が生じたものであります。 これは、国立療養所宇都宮病院で、庶務課会計班の職員が、収入官吏所属出納員として歳入金の収納事務に従事中、入院患者から現金で受領した診療収入を領得したものであります。 なお、本件損害額については、四年十月に全額が同人から返納されております。 次に、意見を表示し又は処置を要求した事項について御説明いたします。 その一は、保健事業費等負担金の精算に関するものであります。 保健事業費等負担金は、成人病の早期発見及び保健指導等を行うための健康診査などの保健事業を実施している市町村に対して交付しております。 この負担金の算定方法については、基準額及び対象経費の実支出額並びに事業費から収入額を控除した額とを比較して、最も少ない額に負担率を乗じることになっております。そして、収入額のうち、健康診査に要する費用の徴収額は、厚生省で定めている徴収基準単価に受診者数を乗じて得た徴収基準額によらず、市町村が実際の徴収に用いた単価に受診者数を乗じて得た実際徴収額とされています。 しかし、負担金の算定方法について調査したところ、交付要綱において、徴収基準単価を負担金精算上の基準とする趣旨が生かされていなかったため、実際徴収額が徴収基準額より下回っていてもこれを徴収額としている市があり、徴収基準額を徴収額とする市との間において負担金交付額が不均衡、不合理となっている事態が見受けられました。 したがいまして、このような事態の発生を解消するため、厚生省におきまして、負担金の精算については、徴収基準額により算出するように交付要綱を改めるよう改善の処置を要求いたしたものであります。 その二は、身体障害者療護施設等の入所者に係る診療報酬の請求に関するものであります。 身体障害者療護施設等には医師が配置されておりますが、この医師が入所者に行っている健康管理、生活指導等は、社会福祉各法に基づく施設本来の基本的な業務の一つで、医師の人件費については、入所措置費の一部として国庫負担の対象とされております。 しかし、これらの施設の入所者に係る診療報酬の申請について調査しましたところ、同施設に配置されている医師が施設に赴いて入所者に行った健康管理、生活指導等について、当該医師が所属する医療機関が、重ねて初診料、再診料等を診療報酬として請求している事態が見受けられました。 したがいまして、このような事態の発生を解消するため、厚生省におきまして、市等及び身体障害者療護施設等に対し、同施設等に配置されている医師が入所者に行う健康管理、生活指導等は施設本来の基本的な業務である旨の周知徹底を図るとともに、当該健康管理等については、初診料、再診料等を請求することはできない旨を定め、保険者等及び医療機関に対しその周知徹底を図るよう是正改善の処置を要求したものであります。 その三は、国民年金の未納保険料の収納の促進に関するものであります。 国民年金は、国民の老齢、障害等に関して年金の給付を行うものであります。そして、その費用は被保険者の納付する保険料などにより賄われております。しかし、保険料の納付の状況を調査したところ、国民健康保険の保険料を最高限度額で納付しており、かつ過去に国民年金の保険料の納付実績もあって納付督励を強化する要があると認められる未納者が多数見受けられました。そして、ほとんどの市区町村で、国民健康保険の保険料を納めているのに国民年金の保険料は納めていない者についての十分な把握がされておらず、社会保険事務所においてもこれらの者に対する適切な債権管理が行われておりませんでした。 したがいまして、このような事態を解消するため、社会保険庁におきまして、未納保険料について積極的な解消対策に取り組む必要があると認められます。なかでも、未納者が多い都市部における未納保険料を減少させるため、当面、納付督励を強化する要があると認められる者の具体的な選定要件及び選定方法を定めて市区町村に示し、また、社会保険事務所と市区町村が連携をとることにより、これらの者に対する積極的な納付督励を行うよう指導するなどして、未納保険料の収納の促進を図るよう是正改善の処置を要求いたしたものであります。 なお、以上のほか、平成元年度決算検査報告に掲記いたしましたように母子福祉資金及び寡婦福祉資金の貸付事業の運営について、及び平成二年度決算検査報告に掲記いたしましたように、付添看護に係る看護料の支給について、それぞれ意見を表示し又は処置を要求いたしましたが、これらに対する厚生省の処置状況についても掲記いたしました。 以上をもって概要の説明を終わります。 ………………………………… 平成三年度決算検査報告に対する説明 厚 生 省 平成三年度の決算検査報告において、不当事項として指摘を受けましたものは、健康保険及び厚生年金保険の保険料の徴収額が不足していたもの一件、厚生年金保険の老齢厚生年金の支給が適正でなかったもの一件、医療費に係る国の負担が不当と認められるもの八十五件、生活保護費負担金、老人福祉施設保護費負担金及び児童保護費等負担金の補助事業の経理が不当と認められるもの二十七件、国民健康保険の財政調整交付金の交付が不当と認められるもの十件及び職員の不正行為による損害が生じたもの一件であります。 意見を表示され又は処置を要求された事項は、保健事業費等負担金の精算が適正でなかったもの、身体障害者療護施設等の入所者に係る診療報酬の請求が適切でなかったもの及び国民年金の未納保険料について収納の促進を図ることでありますが、これらの御指摘については、誠に遺憾に堪えないところであります。 不当事項として指摘を受けたもののうち、保険料の徴収不足については、既に徴収決定を完了し、これに基づき全額収納済みでありますが、今後とも、適用事業主に対し、報酬に関する適正な届出のための指導・啓もうの徹底を図るとともに、実地調査等のなお一層の強化を図り、保険料の徴収不足の解消に努力いたす所存であります。 厚生年金保険の老齢厚生年金の支給が適正でなかったとして指摘を受けたものについては、既に返還の措置を講じたところでありますが、今後とも、年金受給権者及び適用事業主に対し、適正な届出のための指導・啓もうの徹底を図るとともに、関係書類の審査等のなお一層の強化を図り、その支給の適正化に努力いたす所存であります。 医療費に係る国の負担が不当と認められるとして指摘を受けたものについては、既に返還の措置を講じたところでありますが、今後とも診療報酬明細書の点検、調査の充実・強化及び保険医療機関等に対する指導の積極的な実施について、都道府県に対し、指導の徹底を図り、適正な保険診療が確保されるよう努力いたす所存であります。 生活保護費負担金、老人福祉施設保護費負担金及び児童保護費等負担金の過大精算のため不当であるとの指摘を受けたものについては、既に返還の措置を講じたところでありますが、今後は、このようなことのないよう事業主体に対する指導を一層徹底し、補助事業の適正な執行に万全を期する所存であります。 国民健康保険の財政調整交付金の交付が不当と認められるとして指摘を受けたものについては、既に返還の措置を講じたところでありますが、今後とも、保険者に対し、適正な交付申請等のための指導・啓もうの徹底を図るとともに、国及び都道府県においても交付申請書の審査等のなお一層の強化を図り、財政調整交付金の適正な交付に努力いたす所存であります。 職員の不正行為による損害が生じたものとして指摘を受けたものについては、既に全額が返納されたところでありますが、今後は、このようなことのないよう各国立病院等に対する指導を一層徹底し、会計経理の適正化に万全を期する所存であります。 意見を表示され又は処置を要求された保健事業費等負担金の精算が適正でなかったもの、身体障害者療護施設等の入所者に係る診療報酬の請求が適切でなかったもの及び国民年金の未納保険料について収納の促進を図ることについては、御指摘の趣旨を踏まえ、所要の措置を講じて参る所存であります。 ………………………………… 平成三年度環境衛生金融公庫の業務の概況 一、環境衛生金融公庫の平成三年度の概況につきまして御説明申し上げます。 平成三年度の貸付計画額は、二千二百五十億円を予定いたしました。 その原資としては、資金運用部資金からの借入金二千三百六十六億円から借入金償還等百十六億円を控除した額二千二百五十億円を充てることといたしました。 これに対しまして、貸付実績は、二千二百二十四億円余でありまして、これを前年度と比較いたしますと、七・七パーセントの増となっております。 二、次に貸付残高について、御説明申し上げます。 平成二年度末における貸付残高は、六千八百七十二億八千万円余でありましたが、平成三年度中に二千二百二十四億六千万円余の貸付を行い、一千四百四十五億三千万円余を回収いたしましたので、平成三年度末においては、七千六百四十九億一千万円余となっております。 三、次に貸付金の延滞状況について御説明申し上げます。 平成三年度末におきまして延滞後六ケ月以上経過したものが百三十一億六千万円余でありまして、このうち一年以上のものは、百二十二億三千万円余で総貸付金残高の一・六パーセントとなっております。 四、次に平成三年度の収入支出決算について御説明いたします。 平成三年度における収入済額は四百九十九億八千万円余、支出済額は四百五十七億八千万円余となりました。 まず、収入の部におきましては、本年度の収入済額は四百九十九億八千万円余でありまして、これを収入予算額四百七十八億三千万円余に比較いたしますと、二十一億五千万円余の増加となっております。この増加いたしました主な理由は、貸付金利息収入等が予定より多かったためであります。 次に、支出の部におきましては、本年度の支出予算現額五百一億四千万円余に対し、支出済額は四百五十七億八千万円余でありまして、差引き四十三億六千万円余の差額を生じましたが、これは借入金利息等が予定より減少したためであります。 五、最後に平成三年度における損益について申し述べますと、本年度の貸付金利息収入等の総利益は五百二十六億九千万円余、借入金利息、業務委託費、事務費、貸倒引当金繰入等の総損失は五百二十六億九千万円余となりました。この結果、利益金は生じなかったので国庫納付はありませんでした。 以上が平成三年度における環境衛生金融公庫の業務の概況であります。 なにとぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。 —————————————
○前田主査 以上をもちまして、厚生省所管、環境衛生金融公庫の説明は終わりました。 —————————————
○前田主査 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小宮山重四郎君。
○小宮山分科員 井奥政務次官こお伺いいたしますけれども、私、昨日の分科会で御説明をお願いしたんですけれども、十分な回答が得られませんでした。きょうは厚生省にお聞きするのですけれども、WHO等がたばこの有害性を訴えております。五月三十一日、禁煙デーであります。アメリカでは、全職場、レストランにしても飛行機の中でもほとんど禁煙であります。しかし、大蔵省は金がかかるからできないと言っていたけれども、命令すればできることを命令しないのです。禁煙しましょうと言ったらそれで終わりなんです。ポスターも三年続きで同じポスターをつくっている。大変残念なことでもありますし、今私が申し上げたことは、アメリカのFDA、食品医薬品局というんですかと公衆衛生局、環境保護局が発表したデータであります。 では、大蔵省の審議会、委員会で発表したデータというのは、あの中では医学博士の人は東大教授の、元の総長の森さん以外にいないじゃないですか。大河原さんが学術的な論争ができるんですか。できないと思いますよ。そういう人の意見で、それで審議会で決めましたというのは大変おかしな話で、そうなると、WHOの言っておりますたばこの発がん性について、私は、大変アメリカの言っている方が正しいんではないかと思います。ただ、すぐやめろと言っているんではないんです。それなりに、吸えない機構その他をつくっておかなければいけないんじゃないか。ただ単に、学校の周りにあるいは学校の中に この国会内でも、廊下で黙って喫煙しているようなのはやはり廃止すべきだ。どこの国会へ行っても、国会の中ではたばこを吸わせません。大概外へ行って吸うんです。 そういうことで、私は、FDAの、あるいは環境保護局が発表しております数値が間違っているとは思わない。特に、井奥さん、アメリカで発売しているたばこを日本で発売しているんですよ。内容はほとんど違わないんです。片一方では発がん性があり片一方では発がん性がないというのはどこで証明するんですか、答えてください。
○井奥政府委員 小宮山先生御指摘のたばこと健康の問題につきましては、厚生省としましても十分に取り組んでまいる所存でございます。 それから、私事で恐縮でございますが、私もたばこをかつては吸っておりましたがやめました。そんなことでございまして、国会で、イギリスにしてもアメリカにしても同じことだと思っておりますが、御指摘のとおりだと思いますが、本院でもちゃんと灰皿を置いてあるわけでありまして、ここは、院の構成でひとつ決めていただいて、ぜひとも私も、禁煙とか分煙とかというものにつきましても、たばこをやめてみますと、たばこの煙というのは大変迷惑をするわけでありますから、そういった面では十分に、また省としても検討させていただきたいというふうに思っております。 それから、アメリカで発売をされているたばこがそのまま日本で発売をされて、向こうは、がんあるいはまたそういったことで有害であるという表示があるけれどもどうだということでございますが、この件につきましても、もう一度よく聴取をさせていただいて、またお答えさせていただきたい、このように思います。
○小宮山分科員 ぜひその点は調査をしていただきたい。日本で有害でなくてアメリカで有害だということは到底承知ができない。ほとんどのテレビも、マレーシア、シンガポールの国々が、最近は中国もそういう禁止の方向に動いています。きのうは大蔵政務次官にも申し上げたんですけれども、広告を許しているのは日本とフィリピンなんです、テレビコマーシャルを許しているのは。イギリスもヨーロッパも全部禁止いたしました。間接喫煙という第二次喫煙が、普通の喫煙よりもっと害が多い。特に、妊婦の方々に与える影響というのは大変大きいんです。これは科学的に証明できているんです。 そうなってまいりますと、たばこというのはいかに有害であるか。この辺は、金をかけないで、地域地域で、公共施設の中でやはり吸わせないという方向をとるべきだ。あるいはコマーシャル等で、吸わせない。五月三十一日が禁煙デーでありますから、その辺は十分心得てやっていただいて、省議の中でも検討していただければありがたいということであります。 さて、きょうはほかのことで私は質問に立ったわけでございますけれども、三月の末から四月にかけてユネスコで会議がございました。IPUの会議でございます。そこで討論になりましたことは、シルバーハラスメント、高齢者迫害というような問題、そういう問題が大変大きくなりました。 二十一世紀には人口の相当数の方、四人に一人が老齢化社会に入る。特にぼけ症状の方が百五十万人、老人病の方が百万人、二百五十万人が二〇〇〇年には困った病気にかかる。しかし、それはまだ解明ができていない。そういう意味でも、老人ハラスメントというのが大変大きな話題になる。アメリカでは手錠をかけて一日も二日も食事を与えない例が相当ございます。今、老人をどうしていくかということ、老人ハラスメントからどうやって守っていくかということが大きな課題であります。そうなってまいりますと、それを介護している方々も、奥様方も介護疲れで大変困っております。 そこで、皆さん方にお願いしておきたいのは、そういう事例はどのぐらいあるのか、警察庁、わかっておりますか。
○南雲説明員 お答えいたします。 子供が、父母、これは継父母等を含みますけれども、父母に対し、殺人、傷害等に及び、死亡させた事件、これにつきましては、平成三年が八十五件、平成四年が百五件、平成五年が百七件、これを検挙しており、増加傾向が見られます。ただ、これらの犯行の直接の動機、原因については、御指摘のような介護疲れ、これも含みますけれども、介護疲れによるものかどうか、統計的には把握しておりませんので、数的にお答えできませんことを御理解いただきたいと思います。
○小宮山分科員 老人虐待というのは、政務次官、定義はどうなっておりますか。
○横尾政府委員 虐待についての行政的な定義はまだ定めておりませんが、私どもが仕事をしていく上である程度分類をさせていただいているのは、第一には、介護をしなければならないのに必要な介護をしなかった、放置をしておくというようなことでございます。その内容については、全く世話をしないということもございますし、夜中にお手洗いに行きたいと言ったにもかかわらず、連れていってもらえなかったというようなものを含んでいるというふうに考えております。 二番目が、物理的なあるいは身体的な危害を加える部分でございます。暴力を振るうというようなことでございます。三番目が心理的な危害を加えるもの。例えばひどい言葉でののしるといったようなもの。四番目の類型を経済的あるいは金銭的な加害というふうに考えておりまして、例えば本人が受けている老齢年金を本人に渡さずに関係者が使ってしまうとかいうような部類に、おおむねそんなふうに分けて考えております。
○小宮山分科員 老人の介護については、特に老齢化の方々については、男性は大体統計的に見ますと配偶者、次は嫁さんでございます。その後娘さんという形になってきますけれども、男性の場合はそうもいかないのです。ですから大変難しい介護で、今おっしゃったように、介護の拒否、放棄あるいは心理的虐待とか身体的虐待とか経済的虐待とか、最後に性的虐待が一つあるのです。 ですから、そういう意味で、どのような老人ハラスメントの対策をとっているのか。看板をぶら下げたけれども何もないというのでは困るのです。大きな看板を大内厚生大臣はぶら下げておりますけれども、ぶら下げるという言葉は余りいい言葉じゃない、下げましたけれども、IPUに行くときには話を聞きましたけれども、帰ってきてまた聞いたら、全然変わっていないということでございました。どのようにこれから対策を考えておるのですか、教えてください。
○横尾政府委員 民間の研究会、高齢者処遇研究会というところが一つの調査をして、行うべき方向についても提言をされているわけでございますが、先ほど先生IPUあるいはアメリカのお話をされましたが、日本のこの虐待の特色としては、最初のタイプでございます介護をすべきときにしなかったという部分が、まことに限られた調査ではございますが全体の四割を占める、そのことがアメリカの実情と大いに異なっているところであるというふうに指摘されております。それから、介護をする人すなわち虐待をした人が、配偶者が二割のほかに嫁が三割いるというのも日本的な特徴ではないかというふうに思っております。 そういう意味で、すべき介護をする、あるいはその介護をしている人たちがかなりいるにもかかわらずその行うべき介護がされていないという意味で、私どもは在宅の介護サービスのまだ行き届いていないことがこの部分を生じせしめているのではないかというふうに考えておりまして、その点について極力施策を強力に進めてまいりたいと思っております。
○小宮山分科員 極力努めることはわかるのですけれども、努めていただかなければ困るので、実際にどれだけのものがあってどういうふうになっている、実態も把握できないのに努めるわけには いかない。 それから、デイサービスだってそう十分できていないのじゃないでしょうか。この辺は、日本の現状は大変寂しい限りでございます。ボランティアも少ない。例えば欧米で話し合ったら、我々はサービスしておりますと。日本ではそういうサービスという言葉がないのです。奉仕という言葉がないのです。奉仕をすると損をするというような感じを持っておりますから、これは厚生省も指導が悪い。デイサービスをちゃんとするならば、いつでも入れるような仕組みをつくらぬと、これからは急増するわけでございますから、四分の一、四人に一人が老齢化社会へ入るのですから、これは今からやっても間に合わない、そのぐらい私たちは焦っております。この辺についてのもう少し詳しい御説明をいただきたい。
○横尾政府委員 介護のサービスが現実に人々の手元にまだ届いていないという御指摘でございます。私ども、その点大変残念に思っておりまして、二〇〇〇年までのゴールドプランを強力に推し進めているところでございます。ちょうど平成五年度に、国の計画だけではなくてそれぞれの市町村が、みずからの地域の介護を必要としておられる高齢者の実態調査を行いまして、それに基づいて、二〇〇〇年までに整備すべきサービスの目標を定めた高齢者保健福祉計画をお立てになりました。それで、平成六年度は、それをもって一斉に各自治体が施策の展開を始める時期になっております。 その意味で、御指摘のデイサービスも、二〇〇〇年までにはどの中学校区にも必ず一つ、つまり、中学校区というのは高齢者の足でも歩いて行ける地域というふうに私どもはイメージをしているわけでございますが、そういうところに必ずデイサービスがある。あるいは、それと同じだけに、困ったというときに相談に駆けつけることができる在宅介護支援センターをつくる等々のサービスを整備してまいりたいというふうに考えております。
○小宮山分科員 実態が正確に把握できていないような感じがいたします。これは非常に老人対策としては、高齢者対策としては手おくれ。これは黙っていても数字が動いていきますから、そのとおり大体動くだろうと思います。二〇〇〇年までということでございましたけれども、もう二〇〇〇年はすぐそばでございます。六、七年の間に来るわけでございますから、その間にそれだけ地方自治体に中央政府が指図するだけで老人対策ができるのかということになりますと、私は大変疑問だ。いわゆる奉仕という精神がまだ国民の中に生まれてこない、そういうことがやはり一つ大きな問題であります。 アメリカでも大変深刻に思っております。老人虐待というのは大変大きな問題で、老人虐待だけで訴訟事件が大きく起こっております。欧米でも起こっております。そういうことを考えますと、私たち日本が早く老人虐待をなくす対策をとらなければいけない。 最後にお聞きすることはどういうことかというと、いわゆる高齢者対策室なんてつくったけれども、ではその中身は、哲学は何だ。行くときに何もなかったのですから、帰ってきても何もないのですから、答えられないのですから。これについての概要、お考えを教えていただきたいと思います、どういうお考えか。
○横尾政府委員 先生の今の高齢者対策室とおっしゃられましたのは、厚生省の老人保健福祉局のことではないかと思っておりますが、これは、ただいま申し上げましたゴールドプランを策定いたしまして、その実施について市町村を応援する立場で仕事をさせていただいております。 その基本的な哲学は、高齢者への対応というのはそれぞれの県によって非常にさまざまでございます。例えて申しますと、単独でお住まいの方が多い県あるいは三世代同居の多い県、これも日本全体を見回しますとさまざまでございますので、それぞれの地域にふさわしい計画を自治体がおつくりいただく。それを厚生省として応援をいたしますし、自治省の方でも交付税でしっかりした裏打ちをしていただく。こういう全体システムの中で地域中心の施策が盛り上がってくるということを基本的な考え方としております。 先生御指摘のボランティアあるいはサービスの精神ということも、個々の地域に即して展開をしていただくことが一番ふさわしいのではないかと思っている次第でございます。
○小宮山分科員 この問題では、アメリカのペパー財団が共同で調査しようという話になっております。これについては厚生省も協力願いたい。調査して共同でどのような手を打っていったらいいだろうか。ぼけ老人についてはどうしようか、それから病気の根本原因は何だろうということを共同調査しようということになっております。ぜひその辺についても御協力いただきたいと思っております。
○横尾政府委員 高齢者問題につきましては、アメリカ政府と日本との間で高齢者問題についての共同研究を行うということが日米間の合意になっております。既に第一回の会合が昨年の秋にワシントンで開催をされまして、共同で研究をすべきテーマをどうするかということの検討が始められております。その中に御指摘の痴呆の老人の問題ということが取り上げられておりまして、そうした日米間の枠組みの中で、御提案のことにつきましても検討をさせていただきたいと存じます。
○小宮山分科員 ともあれ、私たち四人に一人が高齢化社会に入ります。そういうことで、老人対策というのは大変重要な問題でございますので、鋭意御努力いただければありがたいと思います。 まだ少し時間がございます。しつこいようですけれども、アメリカのたばこが日本へ入ってきてそれが有害であるかどうかという先ほどの話にもう一回戻します。アメリカで吸ったら有害で日本で吸ったら有害でないという論拠はないわけですから、政務次官、この辺についてコメントください。
○井奥政府委員 この問題につきましては、よく私も学習をさせていただきたいというふうに思っております。ただ、この五月三十一日、先生御指摘の禁煙デーにつきまして、三笠宮親王殿下がたばことがん、あるいはまたその害についてということでアピールをしていただくことになっております。そういった意味で、私もしっかり学習をさせていただきながら、そのあたりをきちっとまた何らかの機会に御報告をさせていただきたいというふうに思っております。
○小宮山分科員 厚生省には相当いろいろな問題がございます。またほかの分科会でちょっと御質問しますけれども、インターフェロンにしても大変大きな問題を巻き起こしております。きょうはこの辺で終えますけれども、今局長がおっしゃっておった日米間の協議がどのように進展していったか。私がことしの三月の末から四月にかけてIPUに行くときに、資料をくれと言っても何の返事もございませんでした。大変無礼な話です。今になってあります、やっていましたと言うのでは困るのです。これは外務省が秘密保持で言わないのか、この辺のところは大変私も不愉快なところでございますけれども、今後ともそのようなことがないように、いろいろ日米間の話、日米間で話すテーマは相当ございますので、日米間の話の内容を教えていただければありがたい。
○横尾政府委員 先ほどの日米の交流の件でございますが、昨年の秋のワシントンの会合終了後も、会議の内容について広報に努めてきたところでございますので、今後次の会議に向けましていろいろ準備が整いました段階で、それぞれ必要な広報をさせていただきたいと存じております。 私は、先生御指摘のような失礼を申し上げたつもりがないわけでございますが、一応戻りましてその間の事情については調べさせていただきます。
○小宮山分科員 そういうことは簡単ですから、電話でもいいんです。御説明いただければ、私が話を持ってアメリカへ行けるわけです。あるいはパリでのIPUで、ユネスコ本部で話ができる、スピーチができるんです。それさえも教えないというのは大変秘密主義です。 それから、行ったり来たりして申しわけございませんけれども、井奥さん、きのうも石田政務次官に申し上げたんですけれども、たばこの話に戻りますけれども、公共料金を上げるなら、たばこの値段を上げなさい。今売り上げが三兆あるんですよ、国と地方で税金取れるんですよ。それを倍にすればすぐそんなもの、公共料金全部パーにできるじゃないですかという話もいたしました。 それから、学校の周辺五百メートル。なぜ五百メートルかというと、近くでない、駆けていって買えないという地域に置け。今たばこも酒も、この中でもどこでも売っております。特にたばこなどはひどい例がありまして、私の地元の高等学校で、高等学校の先生が生徒に向かって、おいおまえ火をかせというようなことを言っている。私の目の前でございますから。こういうばかげたことなんです。 特に警察庁、これは私がおたくの方に聞いたら、そんなものは小さい問題ですと言っていました。少女売春の方が大きいんですと言っていましたけれども、そんなことじゃないんです。二十歳以下は吸っちゃいけないんです、酒は飲んじゃいけないんです。法律でございます。やはり悪いものは悪いんです。遵法精神をちゃんと守らせるということが大変重要だと思います。今後ともそういうことについて鋭意徹底していただくようお願いして、私の話を終わります。 ありがとうございました。
○前田主査 これにて小宮山重四郎君の質疑は終了いたしました。 次に、日野市朗君。
○日野分科員 きょうは、きのうからの後半戦に入るということになります。よろしくお願いいたします。 きょうは厚生省から始めようと思ったのですが、きのう建設省に若干聞き漏らしたといいますか、時間的に足りなくて建設省がまだ残っておりますので、ちょっとお聞きしたいと思います。 きのうからよく出ております全県域の下水道の構想でございますね、これの目的とするところでございますが、その中には恐らく未着生地域をなくしていこうという考え方が入っていますね。どうでございますか。
○倉林説明員 建設省でございますが、昨日先生に局長の方からも御答弁申し上げましたように、いろいろな生活排水を適正に処理するために各都道府県で全県域汚水適正処理構想というようなものをつくって効率的に進めていったらどうかということを提唱しておりまして、幾つかの県で既に策定しているところでございますけれども、今の御質問について申し上げれば、未着手の市町村が非常に多うございます。そういったところをできるだけ早く、下水道だけでなくて、いろいろな手法を組み合わせて早期に解決していく、そういうことをねらいとしております。
○日野分科員 いろいろな手法を組み合わせてということになれば、農村地域の排水ということで農水省がやっておられるもの、それから合併浄化槽、それらを含めて、こういうふうに聞こえるのですが、下水道は下水道で九〇%をカバーしたいという意向がきのうからずっと強く見られるわけですね。新たに全県域で、そういう構想をつくっていくとしても、そのうち九〇%は下水道でやらせてもらいますよ、あとの一〇%については農業集落排水または合併浄化槽でおやりなさい、こういう意味になりますね。どうですか。
○倉林説明員 昨日、九割程度ということを、先生も審議会の答申等でよく御存じだと申されましたけれども、九割と申しますのは、集落排水事業等も含めました集合処理でどれだけやっていくかということでございまして、一〇%ぐらいにつきましては、残念ながら家が離れて存在しているとかといった場合には、管路で結ぶとかそういう集合処理は非効率、そういった問題もございますので、集合処理では、もちろんイギリスなんか九六%とかやっておりますけれども、とりあえずの目標として究極的には九割くらいかなということを考えておるわけでございます。 ただ、合併浄化槽につきまして、きのうも御議論がございましたけれども、やはり下水道事業等、百年、二百年を考えた社会基盤整備でございますので、時間がかかります。そういった場合、例えば七年以内に来ない、下水道が整備されないというような場合には合併処理浄化槽を整備するというようなことも厚生省さんと話し合っておりますので、もちろんその九割の部分について合併浄化槽が全然整備されない、暫定的に整備されないということではないということでございまして、そういう意味での九割を目標としているということでございます。
○日野分科員 なかなかよくわからないのですね。もっと明確な言葉で私が表現して、それでいいかどうかということをおっしゃってください。 要するに、下水道と農業集落排水、生活雑排水等も含めて、全部管路で一括してどこかに集めて処理をする、それで九〇%をカバーしたいのだ、こういう意味ですか。
○倉林説明員 そういう意味でございます。
○日野分科員 特に、平成四年の十月十二日付で建設事務次官と自治事務次官から都道府県知事あてに、「下水道の整備促進のための緊急措置について」という文書を出されたことは御承知かと思います。そういう文書があるのですが、私は、これを見ますと、あらゆるところ、とにかく下水道をやりたいところはすぐにでも手を挙げろ、そして、まず単独事業でもやってもらって、それについては何か後で恩典を考えましようという趣旨なんですな。この文書は御承知でしょうか。何ならちょっとごらんください。
○倉林説明員 これにつきましては、下水道事業、非常に要望が強うございますが、国家財政等も多額の借金を抱えているというような状況の中で、必ずしも国庫補助ですべての要望を賄えるということは難しいわけでございます。一方で、下水道自体で考えても普及率がまだ五割に満たないという状況でございまして、早く下水道を整備してほしいという声がございます。 そういった声におこたえしまして、自治省さんの御協力を得て交付税措置等を活用して、従来は補助事業で行わなければいけない大きな管路につきましても、緊急対策として単独事業で、そのかわり交付税で面倒を見るというようなことで進めてほしい、こういう趣旨の事業を、第七次五カ年計画の途中でございましたが、設けまして推進をしているということでございます。
○日野分科員 その文書が出た過程、これはいろいろ今御説明をなさっておられましたですね。しかし、それが出てくるまでには、実はこれは第七次五カ年計画が進んでいるわけですから、それをお進めいただければよいわけですね。しかし、さらに新たに、もっとどんどん手を挙げろ、こう言っているわけですね、その文書は。 そのころ何が起こっていたかというと、下水道はちょっと金がかかり過ぎる、時間がかかり過ぎる。合併浄化槽でやったら、金だって下水道の大体二割程度で全部設置については決まる。それから、大体時間的に、二〇〇〇年で七〇%なんて言っていたら、まだできないところはどうするんだ、もう永遠に下水の垂れ流しをしていかなければいかぬだろう。しかし、合併浄化槽でやれば一基設置するのに一週間もあればできるのですから、これはあっという間にできてしまうわけですね。 そういうことが世論としてずっと盛り上がってきた。そうすると、下水道の方はどんどん侵食されるわけで、下水道の手をつけておくところをもっと広げておこう、手をつけてしまえばそれは進めざるを得ない、だから手を挙げろ、こういうことだったのじゃないですか。どうですか、私の考え過ぎかな。
○倉林説明員 そうではございませんで、下水道事業の建設省のスタンスとしても、公共団体でそういった強い要望がある、それに対して応援をしていくという姿勢でございます。 合併浄化槽との費用比較につきましては、違うものを比較するというのはなかなか難しゅうございまして、また、町全体で、役場もある、あるいは喫茶店もある、事業場もある、そういった中で人口一人当たり幾らかかるかという町長さんの発想と、それから、御家庭で家族五人なんで一人当たり幾らという一人当たりというのは意味が全然違うわけでございまして、そういったものを考えられて市町村長さんが下水道整備をしたいということで要望をされているということでございます。 それに対して、高度処理の問題もございますし、まだまだ未着手の中小市町村に整備を進めなければいけないという問題もございます。国庫補助金十六兆五千億という五カ年計画ではございますけれども、なかなか対応できないということで、交付税等の応援をいただいているということでございます。 そして、決して下水道ですべてをやるというわけではございませんで、先ほど申し上げましたように、下水道事業は時間がかかります。緊急に行う必要がある、そういった場合には、今、下水道整備予定地域であっても合併浄化槽の整備を行うということで厚生省さんともお話しして進めております。 全県域汚水適正処理構想につきましても、そういう考えで一緒に共同してやっていこうということで呼びかけている構想でございます。
○日野分科員 だから、私がさっき聞いたのですよ。九〇%はやはり集中的に下水を集めて処理をするという方法でやりたい、こういうお考えだということを確認させてもらって、そうだとおっしゃっているわけですね。そして、十六兆五千億なんという気の遠くなるようなお金をかけますが、大体私、いろいろなところでちょっと計算をしてもらっているのですが、合併浄化槽なんかをうまく組み合わせていけば、これはもう下水処理というのは大体五年ぐらいで一兆円かければできますよ、こういう話なんかも、まあ一兆円で全部できるかどうか、ちょっとこれはわかりません。 しかし、下水は下水で、私は決して否定しているわけではないんですよ。大都市部なんかでは、合併浄化槽を使えといったってこれは無理でしょう。これは下水道でやらなくてはいかぬでしょう。それから、田舎の方の市の部分は下水道でやったにしても、町村部なんというのは、それは人口密集地があるかもしれない。そういうところは農業集落排水で対応できる。それ以外に、例えば中山間地域だとか海岸地域だとか、うちもばらっとしかないようなところは何でそんなパイプを引っ張る必要があるんだ、これは全部合併浄化槽でおやりなさい。こういうゾーニングというか、すみ分けというか、そういうことをちゃんとやれ、こう私は言っているのです。 それからすると、第八次下水道五カ年計画というのは、もう一度構想を全面的に切りかえて、九〇%やろうなんということを言わないで、そして下水道のパーセンテージをもっとおろして、下水道でなければやれないところをもっと急いでやったらいいじゃないですか。二〇〇〇年から二十一世紀のしかるべきときまでで九〇%でございますなんて言われると、ではおれのところはいつまで水洗が使えないんだ、いつまで下水道が来ないんだということになりますので、そういうところを変えろ、こう言っているわけです。 また後でその点についてきちんとお話を伺いたいと思いますが、まず、厚生省からきょうは主に伺いたいと思っております。 合併浄化槽というのは、これは比較的新しい技術であります。厚生省で合併浄化槽についての、これを推進する事業を始めて何年になって、その間どのくらいその事業による基数というのですか、それが伸びてきているのか、ちょっと説明してください。
○柳澤政府委員 先生御案内のとおり、し尿と雑排水をあわせて処理ができる合併処理浄化槽でございますけれども、これにつきましては、昭和六十二年から国庫補助制度を導入いたしているところでございます。平成六年度現在で約千七百の市町村でこれに呼応して事業を実施しているところでございます。 平成六年度の政府予算案でもって御審議をお願いしております中での合併処理浄化槽の予算は百十六億円でございまして、これは予算的には本年は約六万基を整備いたしたいという考えでございます。なお、昭和六十二年度から今日まで、平成五年度までの約七年間でございますけれども、約十六万基の合併処理浄化槽を整備いたしたところでございます。
○日野分科員 では、その合併浄化槽を設置するについての経費、これがどんな配分になっているか。国からどのような補助が出ているか、個人負担はどのくらいなのか。それに、そういう従来のやり方と、ことしになって今度は新たな方向が導入されましたね。特定地域生活排水処理事業というのがことしから新規に認められて、そういう事業が導入されましたね。これは上水道用の上水をもっときれいにしようという法律が今度提出されておりますね。それに基づく事業、それによるとどうなるのか、従来のものと今度新たに考えられているものと。
○柳澤政府委員 合併処理浄化槽の設置にかかわる費用でございますけれども、各家庭に設置する代表的な浄化槽であります五人槽、これを例にとりますと、一基当たり約七十万円程度であるというふうに言われているわけでございます。これを単純に五人で使用すると考えまして一人当たりの設置費用を計算いたしますると、十四万円程度になろうかと存じます。この十四万円についてでございますけれども、国庫補助基準では、国庫補助が二万円ということになっているわけでございます。そのほか、四万円につきましては地方自治体の負担となっておるということでございまして、個人負担というのはそういう額でございます。 それから、先ほど先生がお触れになりました新しい厚生省の事業でございますけれども、これは水道水源等生活排水対策の重要性が特に高い地域につきまして、合併処理浄化槽の面的な整備を強力に推進する必要があることから、先ほど仰せの水道原水法の制定にあわせまして、新たに市町村が設置主体となって合併処理浄化槽の面的整備を行う特定地域生活排水処理事業というもの、これを創設することに六年度予算でお願いしているわけでございます。 この事業を行いますと、従来は国庫補助対象を合併処理浄化槽と単独処理浄化槽の設置費の差額の三分の一であったのでございますけれども、今度合併処理浄化槽全体の設置費の三分の一へと大幅に拡大するということになるわけでございます。なお、この残額につきましても、市町村の起債措置でありますとか、交付税に係る地財措置等によりまして、従来の事業に比べて極めて手厚い補助内容となっているところでございます。
○日野分科員 特定地域生活排水処理事業ですね、これは今年度からということになるわけでありますが、これは別に水道原水の法律、これと関係のない地域でも十分に使い得るやり方でございますね。いかがですか。
○柳澤政府委員 この新しい補助事業は、目的が水道水源の水質保全ということでございまして、この観点から、水道原水法に基づく都道府県計画に従って実施される事業について設けられたものでございます。当面は、水道水源の水質に注目をいたした事業に対しての補助事業ということでございまして、その他の事業につきましては、従来どおりの補助制度を適用するということになろうかと存じます。
○日野分科員 合併浄化槽をできるだけ広い地域で使えるようにしようという一つのモデルとしては、私は非常に歓迎すべきものだと思っております。 こういうものは、例えば、きのうもちょっと話に出しましたが、私の選挙区にある伊豆沼でございますね、これは白鳥等の飛来するところ、それからラムサール条約の指定湿地と言われるようなところ、こういうところにももう十分に使える手法だというふうに私思っておりますが、いかがなものでしょうか。
○柳澤政府委員 先生今仰せの、ラムサール条約に基づく伊豆沼にこれを適用できないかというお話でございます。 先ほども申し上げましたが、当面は水道水源の水質に注目をしていくべきと考えておりますけれども、御指摘の御趣旨を踏まえまして、今後の当該事業の実施状況、これも踏まえつつ、検討してまいりたいと存じております。
○日野分科員 問題は、今まで合併浄化槽の問題の一つとして、個人負担がやはり高過ぎるのだという一つの問題点がございました。今話題になりました特定地域生活排水処理事業のようなやり方をやっていきますと、これはもう個人負担というのは非常に軽減されてくるわけですね。それにローン等を組み合わせれば非常に旺盛な需要が出てくるのだろうと私は思うのですね、こういうやり方ができれば。 そうすると、どんどん合併浄化槽でやっていこうという市町村も出てくるだろうと思いますね。何しろ、下水道をやっている市町村の担当者なんかから話を聞くと、下水道の町の負担でうちの町はもう破産寸前だというようなことはだれでも言うことですから、これももっとずっと軽減されてくる、こういうことで、私はずっと合併浄化槽を使っていくべきだと思うのですよ。 どうですか、建設省、やはりそれでも九〇%はやらなくちゃいかぬ、自分の方で下水道、もしくは農業集落排水でやっていかなければならぬという根拠はどういうところにありますか。私は、第八次計画というのはもう全面的に考え直してもらわなくちゃいかぬと思っているのですが、どうですか。
○倉林説明員 全県域汚水適正処理構想につきまして、先生の誤解があるのじゃないかと思うのですが、先生昨日冒頭に全県域下水道化構想とおっしゃいました。 そういうことで、我々他省庁の問題にまで口を出すというのは遠慮して下水道構想としたわけでございますが、厚生省さんからも今先生おっしゃったようにすべてを下水道でやるつもりかというような御疑問も出されまして、そうではないということで、名前も全県域汚水適正処理構想というようなことで、下水道それから合併浄化槽、力を合わせてとにかく我が国のそういう汚水処理を適正にしていこうという考えでございます。 下水道につきましても、これから高度処理とか、さらにもっともっとやらなければいけないことがございます。すべてを下水道でやって、そういう散在集落まで下水道というようなことではなくて、合併浄化槽と力を合わせて生活環境の改善、水質の保全、そういったものに対応していこうというのが建設省の考え方でございます。
○日野分科員 きのうあたりはしきりに局長さん、管理を公的にやらぬといかぬのだ、こういうことをおっしゃっておりました。管理を公的にしなくちゃいかぬということは、私も確かにそのとおりだと思います。何しろ合併浄化槽ということになりますと、個人の家庭または個人の事業所というようなところにくっついているものでございますから、どうしても私的な管理になりやすい。そうすると、合併浄化槽というのはちゃんと管理しておきませんと、これはまた新たな公害源だということにもなりかねないという問題があるので、きょうはお出しになりませんでしたが、管理の問題があろうかというふうに思います。 それで、管理の問題について、これは確かに私も重大な問題点であろうかというふうに思います。これについては、厚生省としては今までどのように管理を指導してこられたのか、これからどうなさるのか、これをひとつお聞かせください。
○柳澤政府委員 合併処理浄化槽の管理が非常に重要であるということは先生おっしゃるとおりでございまして、保守点検、清掃、検査、これにつきまして、浄化槽法上の設置後の維持管理が設置者であります住民の責任のもとで十分にされるように従来からも指導してまいったところでございます。 個々の住民が維持管理の関係業者との契約を行いましてその都度料金を支払わなければならないということなど、住民にとって負担感が大きいということも事実と認識しておりまして、管理が十分に行われるために、市町村によりましては浄化槽設置者の組織と維持管理の関係業者の間でもって一括契約を行うなど、市町村が関与して組織的な維持管理によりまして住民の負担軽減を図る取り組みも進められているところでございます。 これにつきましては、昨年二月の厚生省の浄化槽専門委員会報告におきましてもこのような維持管理システムの普及促進が提言されているところでございます。そのため厚生省といたしましては、住民の負担を軽減しつつ浄化槽の適正かつ効率的な維持管理を図るために、今後このような組織的な維持管理システムの普及促進に積極的に取り組んでまいりたい、このように考えているところでございます。
○日野分科員 維持管理についていろいろ問題がありますが、まず維持管理の費用の点についてちょっと教えていただきましょう。 まず、厚生省の合併処理浄化槽であれば維持管理費一人当たり年どのくらいかかるのか、それから下水道だったらどうか、農業集落排水だったらどうか、これはそれぞれの省から聞かせてください。
○柳澤政府委員 合併処理浄化槽の方の維持管理でございますけれども、平均的な年間の維持管理費用を、保守点検費用、電気料、清掃料金、法定検査料金の実態から試算いたしますと、およそ一人当たり年間一万六千円弱、こういうふうになろうかと存じます。
○橋本説明員 お答え申し上げます。 農業集落排水施設の管理でございますが、市町村による専門的な管理と、それから農村社会のコミュニティーを利用いたしまして日常の管理は地元の人たちにお願いしている、そういうような管理が大勢を占めているわけでございます。 平成二年度から五年度までに供用開始されました地区の平均的な維持管理費は、年間一人当たり八千円程度になっております。
○倉林説明員 下水道の維持管理費につきましては、高度処理に要する費用とか汚泥の処理に要する費用等が含まれておりまして、単純な比較はできないわけでございます。 平成四年度で全国で四千八百億円ぐらい汚水の維持管理費がかかっております。それを単純に下水道の処理人口の六千万人弱で割りますと八千円ぐらいになるわけでございますが、先ほども申しましたように、一人当たりという概念がちょっと違いまして、御家庭から見た一人当たりということではなくて、その町全体で工場もあれば役場もある、職場もある、喫茶店もある、そういうのを全部一人に掛けまして人口一人当たり幾らということでございます。 東京の場合ですと三倍ぐらいの容量が必要だとか、あるいは地方の方でも観光地になりますと六、七倍必要だというような特殊な例もございます。ただ、大まかに御家庭と職場とかそういうことで倍ぐらいと考えますと、先ほど八千円と申しましたけれども、家庭で一人当たりということになると四千円ぐらいかな、ちょっと非常に大まかな仮定を置いての話でございます。
○日野分科員 一応私のところで持っている数字とは大分違う数字が出たのですが、私のところでは、ある機関が計算をしたものによりますと、これもいろいろ計算の基礎が違ったりなんかしますので、合併処理浄化槽については大体今さっきおっしゃった一万六千円弱、それから下水道もやはり大体そんなところでございましょうね。それから農業集落排水の場合は、いろいろ働き手なんかの問題がありまして、それをだれが現実に働いて体を動かしているかという問題なんかもありまして、大体一万一千円程度という数字で私のところにはあるのですが、これはまあ一応の比較でございましょう。それから合併浄化槽も、これからいろいろお話ししていく管理のあり方に従って、これが安くなったり、それから場合によっては市町村あたりからの出費、補助、そういうものも考えられることになるのだろうと思います。 ところで、建設省さんあたりがしょっちゅう言われるのは、管理が公的でないとだめなのだということをよくおっしゃる。今厚生省の方から話がありましたが、やはりこの合併浄化槽というものは非常に公共的な役割を果たすわけですね。水をきちんと処理をして環境中に出すということですから、これは単に、完全に私的な財産というわけにはなかなかいかないわけです。準公共的なものと位置づけるというような考え、そしてそれに基づく施策の発展ということは十分考えられると思うのですね。この点についていかがでしょう。
○柳澤政府委員 今先生がおっしゃいました浄化槽の維持管理の件についてでございますけれども、仰せのとおりでございまして、そういうような観点から、先ほどちょっと申し上げました専門委員会の報告等も出ておるところでございますし、それからまた現実には浄化槽維持管理組合等が、これは全国的に、例えば山形県の朝日町でありますとか、長野県の佐久市でありますとか、神奈川県の寒川町でありますとかというようなところで先進的に現在維持管理組合の事業が行われております。そういうようなことは、先生の先ほどの御示唆に基づく一つのあらわれではないかというふうに思っております。 なお、先ほど全国の千七百の市町村がこの事業に参加しているというふうに申し上げましたけれども、その約一割の百六十の市町村におきまして浄化槽維持管理組合の事業を行っているということでございます。
○日野分科員 維持管理組合と言っただけでは中身がなかなかわかりにくいので、これはぽつぽつぽつぽつと広い範囲に散在しているとなかなかできないわけです。これは面的に整備をして、数がふえてくればこれができるわけですね。また、市町村あたりがリーダーシップをとって管理組合をつくって、その管理組合と設置の段階から業者と契約をしてしまう、そしてその後の維持管理についても全部組合員に一任をしてしまう、そして金の支払いまで一任をしてしまう、そしてそれを一任しない人については補助を出しませんぞというような形をとりますと、これはもうかなり集中的に設置していくことが可能なわけですね。 協同組合であろうが協議会であろうが組合であろうが、そこがメーカー、それからメンテナンスをやる業者、これと一元的にみんな契約をしてしまいますと、設置費用も非常に安く済んでくるし、それからメンテナンスの費用も非常に安くなるわけですね。メンテナンスの業者がそっちに行って直し、次にはまた向こうに行って直しじゃなくて、どんどん次から次とやっていけばいい、こういう形をとっていけばこれは非常に効率的に設置できる、しかも安く設置できる。 それから、それを使用する側も、その組合に任せておけば 学校が休みのときはだれもいなくてメンテナンスができなかったなんということにもならないですし、そういうことがずっと考えられるわけですね。どうですか、こういうことを現にやって成功している市町村なんかあったら紹介してください。
○柳澤政府委員 先ほどもちょっと申し上げました具体的な市町村の名前としては、百六十の市町村のうち、山形県の朝日町であるとか長野県佐久市、あるいは兵庫県の上月町であるとか、あるいは同じく兵庫県の市川町であるとか、先ほど申し上げました神奈川県の寒川町等がとりわけ成功している例であろうかと存じます。 先ほどの国庫補助金につきましても、平成六年度百十六億円でございますが、当初予算でその額でございますけれども、いわば俗な言葉で言うと大変売れ行きがよろしいという、それだけ先生おっしゃるとおりに市町村の要望が強いわけでございます。その国庫補助をするに当たりまして、そういったような管理組合等を積極的に行っているところをいわば優先的に補助をするということなどをしながら、メンテナンスの強化、維持管理の強化にこれからも努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○日野分科員 おっしゃることはそのとおりで、努めていきたい、そのPRをしていきたい、これは厚生省の事業ですからね、対策室まで設けてやっておられるわけですから、もっと私は厚生省、積極的にならなくちゃいかぬと思っているのですよ。国家資金が下水道は一兆円、農業集落排水は一千億円、そして合併浄化槽は百十六億とおっしゃったけれども、百億、とてもこれじゃせっかくの宝の持ちぐされたわ。やはり宝物を持っている人は、それを使わないとその人の罪だと私は思う。もっと積極的に厚生省、この事業展開をしなくちゃいかぬだろうと思います。 どうも私の誤解じゃないかと建設省が言われるので、私も誤解なのかなと思っているのですが、二十一世紀のしかるべき時期に九〇%にするという下水道、私に言わしてもらうと、下水道はあんな金食い虫の、スピードの遅いのたのた歩いているミミズみたいなのが一兆円もお金をとって、もうやろうと思えば二、三年ではあっと、合併浄化槽で二十一世紀なんということを言わないでやれるじゃないですか。しかも住民の負担も安い、市町村の人たちがむしろ泣いて喜ぶと思うよ、これを一生懸命進めたら。そんな思いがあるのです。 何しろ町長さんたちも選挙のときに大抵下水道を公約するのですよ、見た目がいいから。それに縛られてしまって、後で、いや、こんなに金がかかってと、こう言って泣いているわけで、それなら大胆に切りかえなさい、町長さんたちにとってこれはいいのですよ、これに切りかえなさい、厚生省の方からどんどんこういうことをやられたらいかがか。 そして、全県域の問題がさっきから出ておりましたね。全県域での汚水適正処理構想、これの話し合いが各県でずっと進むでしょうから、これは建設省さんも、下水道でなければだめだ、もう早く手を挙げろ、今のうちに手を挙げて印をつけておいてもらわないと後はできないぞ、早く手を挙げろというようなことは言わないで、それは向き不向きがあるでしょう。合併浄化槽で効率的にやれるところは合併浄化槽でやりましょう、それから農業集落排水でやるところは農業集落排水でやりましょう、下水道の方は、人口密集地で土地が得がたいところは下水道でやらせてくださいませんかくらいのことでいいのだと私は思っているのですよ。建設省さん、そこらについてのお考えはいかがなものでしょう。
○倉林説明員 九割といいましても、当面欧米並みの七割ということを目標にしておるわけでございますけれども、これは大都市がほとんど一〇〇%近い普及率ということで、七割と申しましても、人口五万人以下の市町村で見ますと現在は一一%くらい、そういうような状況でございまして、先生の言われているような地域についてすべてを下水道でやるということも不可能でございますし、また、家が離れているようなところにおいて管路に膨大な金をかけて集合処理をしていくということも適当でないというふうに考えております。 そういう意味で、全県域汚水適正処理構想は、全国のあらゆる地域において排水処理がどう適正に行われるかということを地方の目で考えていただいてやっていこうということでございまして、また、下水道をここでやるというふうになった場合でも、先ほど来申し上げておりますように、非常に時間がかかるというような場合は従来から合併浄化槽で緊急的に整備を行うということもやっているわけでございます。全県域汚水適正処理構想は、すべてを下水道で取り込んで、もうほかのものを否定するというような考えでは全くないわけでございまして、先ほど来申し上げておりますように、一緒に力を合わせてやっていきたいということでございます。
○日野分科員 農水省もどうですか、どんどん建設省に物を言ってもらわぬといかぬと思うのですよ。建設省はかなり無理して金をかけて下水道のように延ばそうとするから、いや、そこはおれの方がやるよと、農水省は堂々と言うべきところは言わなくちゃいかぬと思う。農水省を見ていても厚生省を見ていても、どうも建設省に遠慮していて、これはどうにもならぬな、この思いは私だけじゃないと思うのですが、どうですか。
○橋本説明員 先生御承知のとおり、汚水を処理するには下水道、それから、我々が所管しております農業集落排水施設、あるいは、厚生省さんの合併処理浄化槽があるわけでございますが、個々の施設がいろいろ特徴を持っておりまして、地域に最も適した施設を整備していくことが重要であろうかと考えております。 私たち農水省が所管しております事業につきましては、農業振興地域での生活環境の整備ということで、また、まとまった小規模の範囲で処理して、その処理水を農業用水に使うとか、汚泥については農地に還元するとか、そういう小規模に最適な処理システムであろうかと考えておりますので、そういう農業振興地域につきましては、市町村長さん等の意向も踏まえまして、積極的に事業を推進していきたいと思っております。
○日野分科員 では厚生省の御意見を伺いますが、もっと強く出てください。あなた方が合併処理浄化槽を仕事にしておられるのだから、あなた方がやらないとこれが進まないのですよ。日本の国益にとって大変重大な支障が厚生省ということになりますよ。どうですか。
○柳澤政府委員 各市町村におきまして、この合併処理浄化槽と下水道と農業集落排水施設等のそれぞれの施設の特徴、特性を踏まえた上で、市町村の地理的条件、生活排水対策の緊急性、施設整備の実現可能性等に配慮いたしました計画的な施設整備が行われることが重要であるというふうに考えているところでございます。 そのため、先生から先ほど力強いお話がございましたけれども、厚生省におきましても、廃棄物処理法に基づき市町村が策定する生活排水処理計画におきまして、このような検討の上に、合併処理浄化槽のみならず、下水道、農業集落排水施設等につきまして、整備区域を設定した上でこれらの施設の整備を推進するよう指導しているところでございます。 今後とも、生活排水処理計画に基づく、地域を単位とした合併処理浄化槽の面的な整備の推進、あるいはこれに対する優先的な国庫補助採択等を通じまして、合併処理浄化槽が重点的かつ計画的に配備されるように努めてまいりたいと存じております。
○日野分科員 特に厚生省にはお願いをしなくちゃいかぬと思います。 もう市町村の方が設置、管理等を準公共的なものと位置づけてそれをやっているんだね。中央官庁よりも進んでいますよ。彼らは何とかして自分たちの住んでいる地域の水の環境をよくしなくちゃいかぬということで必死なんですね。それでもう準公共的なものと位置づけて、町の当局も町議会も責任を持ってそれにかかわり合って合併処理浄化槽を推進していく。そういう姿を見ていると、厚生省何しているんだと、言っては悪いけれども、こう言いたくなる。 ですから、どういうふうに進めていったらちゃんと面的な整備ができるかというようなことも、もう建設省に遠慮しなくてもいいから、これは自分たちでちゃんとマニュアルをきちっとつくって各自治体を指導していく、このくらいの覚悟で進めてください。少しはやっているようだけれども、私がさっき挙げた伊豆沼というところ、迫町というのもまだ汚水を出しているところですね。合併処理浄化槽を入れろ、入れろという話を私なども勧めて、そして、ことしは、何基入ったと聞いたら七基だと言うのだね。それじゃこれはちんたらちんたらですよ。そんなことじゃどうにもならぬので、そういう大事なところはちゃんと意欲を持って指導して、そしてそこの面的整備をやってもらいたい、こんなふうに私は思いますね。そのお覚悟よろしいか、いかがですか。
○柳澤政府委員 先生からの強い激励を肝に銘じて、これからもこの事業の充実のために尽くしてまいりたいと存じております。
○日野分科員 いろいろ言ってきて気にさわったこともあるかもしらぬけれども、こういう問題があれば気にさわることもあるのはしようがないことだ。そこらは勘弁してくださいよ。とにかく頑張ってもらいたい、こう思っています。 とにかく、第七次下水道整備五カ年計画が終わって第八次に入ります。これは、せっかく各自治体、各全県域でそういう汚水対策をやろうという一つの手法の枠組みができているわけですから、やはり大いに利用すべきだと私は思います。そのとき、下水道には一歩下がってもらわなければいかぬと私は思っております。これだけ金をかけて、そして二〇〇〇年で七〇%、そんなスピードで進んでいかれたのじゃ実際これはたまらぬのです。政治家として黙って見てもいられないという感じも実はありますので、この第八次下水道整備五カ年計画、これについては大規模な計画の、今までずっと第七次まで進んできたこの考え方を大きく切りかえなくちゃいかぬ。 実は、公共事業に対する予算のシェアが動かないなんということは私も強く言ったわけですが、その結果シェアが少し変わったなんと言ったけれども、ああいう変わり方というのは、私が言っていたとき、そのイメージのとおりに変わったのかなと思うと、そうではありません。やはり日本の技術革新というのはいろいろな面ですばらしいものがあるのですよ。土木工事一つとってみても、トンネル掘削技術一つとってみても、ダムのつくり方一つとってみても、これは科学技術のすばらしい日本の進歩があるわけです。 特に、合併浄化槽なんというのはすばらしい日本のすぐれた技術ですよね。こういったものが何でいろいろな事業を進めていく上で生かされないで、公共事業のシェアはさっぱり変わらないとかなんとか言っているのか、言わざるを得ないような状態になっているのか、本当に、つくづく我々としてももっともっと物を言わなくちゃいかぬのかなと思いますが、とにかくそういう科学技術の進展があって排水処理の技術というのは非常に大きく変わってきたわけですから、私は、極言すればもう下水道の時代ではないのだと思いますよ。 少し言い方を薄めて考えたにしたって、新しい技術があったらもっとそれこ譲歩すべき時期にもう来ていると私は思うのですね。どうですか、きょうはこういうところですから大臣もいないしあれですが、第八次の下水道整備五カ年計画の内容はこれから大きく考え直しますということを言えますか、どうです。
○倉林説明員 これにつきましては、昨日都市局長よりも申し上げましたように、私は、下水道事業に対する要望が非常に強くなっているのも、また合併浄化槽に対するそういった要望も強くなっているのも、やはり生活者の視点、そういったものが非常に大きく出ているということだと考えておりまして、下水道を減らしたら合併浄化槽がふえるとか、合併浄化槽を減らしたら下水道がふえるとか、そういったことで考えるのではなくて、やはり排水対策を適正にやっていくということで、ともにどんどんもっともっと事業をしていかなければいけないというふうに考えております。 また、まさしく厚生省さんの方から、水道原水のいろいろな問題が提起されております。第八次につきましては、下水道整備とさらに高度処理を拡大していく、そういった問題があろうかと思います。十六兆五千億、多過ぎるという御意見でございますが、さらにそういった環境の質を高めるという問題にチャレンジしていかなければいけない、そういう時期に来ていると考えておりますので、我々としてはもっともっと必要ではないかというふうに考えております。それが決して合併浄化槽を減らすとか否定するとかいうことにつながるのではなくて、むしろ拡大に、ともにそういった問題意識の上で拡大につながるというふうに考えております。
○日野分科員 私は、今の意見には異論があります。はっきり言います。もっと下水道は合併浄化槽に譲歩すべきであると思います。これは私ははっきり申し上げます。そして、第八次下水道整備五カ年計画を策定するに当たっては、そういう譲歩をした上でやるべきだと思いますね。 なぜか、もうこれは理由ははっきりしているのですよ。五カ年計画で十六兆五千億の予算をとって、ではこの五カ年計画のうちに何%下水道が進んだんだ、それだけの金でもし合併浄化槽、これはもうハードの面もソフトの面も含めて推進するという事業に取り組んだら、大変な事業ができていたろうと私は思いますね。そして、これからも金が猛烈にかかる事業であることは間違いないわけだ。 そして、下水道が延びていかないところの住民は下水道の恩恵にあずかることができない。しかも、合併浄化槽を設置したいといったって、これから七年下水道が来ないところだけ認めますよ、そこに下水道が通ったらその合併浄化槽は使わないで下水道につなぎなさい、こういう考え方でしょう。こういう考え方では、そこの住民の文化的な生活ということは非常に先送りされる。 それから、水環境がそこのところが直らない。これは大事な問題だと思いますよ。これから十年もここの下水は垂れ流してござんす、そんなことできません。ちゃんとそれには的確な手を打っていかなくちゃいかぬのです。私は、そういう意味から、第八次の五カ年計画には慎重に、ちゃんと今ここで議論に出たようなことを十分考慮しながら立ち向かっていただきたいと思います。私も十分これからも監視していくつもりです。 では終わります。ありがとうございました。
○前田主査 これにて日野市朗君の質疑は終了いたしました。 午後一時から本分科会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十一時四十六分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○前田主査 休憩前に引き続き会議を開きます。 厚生省所管、環境衛生金融公庫について質疑を続行いたします。根本匠君。
○根本分科員 自由民主党の根本匠でございます。私はきょう、障害者の福祉の充実の観点から、障害者の就労、雇用の問題、特に就労の問題に的を絞って御質問させていただきたいと思います。 国連障害者の十年の間に、我が国においても障害者福祉が着実に進展いたしました。今後も一層の施策の進展を図る必要があると思います。特に障害者が社会の一員として生き生きと暮らしていけるためには、社会参加が重要であります。社会参加という観点から、特に障害者が適切な仕事につけるようにする、これが私は大変重要だと思っております。 この観点から、まず最初に在宅の障害者の雇用、就労の状況につきまして、身体障害者、精神薄弱者などの現状、あるいは例えば十年前と比較して、十年前でなくとも結構でありますが、これらの推移がどうなってきているか、特に通所の授産施設の状況を中心に現状と推移をお伺いしたいと思います。
○土井政府委員 在宅障害者の就業状況でございますけれども、まず平成三年に身体障害者の実態調査を行っておりますけれども、それによりますと八十九万四千人就労していまして、昭和五十五年の六十三万八千人に比べますと、二十五万六千人ぐらい増加をいたしております。 精神薄弱者についてでございますけれども、平成二年の実態調査で五万七千人の方が就労しているという状況になっております。 また、授産施設への通所状況でございますけれども、平成四年十月現在でございますが、身体障害者の授産施設の通所者の数は三千二十六人ということになっておりまして、昭和五十七年の五百四十一人に比べまして、十年間で二千四百八十五人、約五・五倍という増加の状況になっております。 同じく精神薄弱者の授産施設の通所者数でございますけれども、同じ期間に四千八百六十三人から一万六千八百四十四人ということで、約三・五倍という状況でございます。
○根本分科員 障害者の方の通所施設への就労状況は随分伸びているわけでありますが、障害者ができるだけ住みなれた家庭や地域で生活できるためには、一つは企業への一般雇用を促進する、それからもう一つは、一般雇用の困難な障害者のための授産施設の整備が必要だと思います。地域の実情を踏まえながら、障害者の特性やニーズに対応した利用しやすい施設の体系的な整備が必要だと考えますけれども、通所の授産施設の整備を中心にこの辺の体系的な整備の考え方、政務次官の方からお願いいたします。
○井奥政府委員 根本先生のお尋ねでございますが、企業への一般雇用が困難な障害者につきましては、その就業を支える授産施設の整備を進めますとともに、障害者がレクリエーションや軽作業を行うデイサービスセンター、この整備を推進しているところでございます。 これらの施設につきましては、障害者が身近に利用できるよう地域に密着して整備をされることが重要だと考えております。施設定員の小規模化や身体障害者の施設と精神薄弱者施設の間の相互利用というものにより、身近な地域における整備を促進しているところでございます。今後とも、先生の今の御指摘のように、積極的にその整備に努めてまいりたいと存じております。
○根本分科員 私も地域に密着した身近な施設整備が必要だと思っていまして、利用しやすい施設という観点からいえば、できるだけ地域に点在するような形での施設整備がこれから大変重要になるだろうと思います。 こうした観点からもう一点、最近小規模作業所が増加している。これはいろいろなデータがあるわけでありますが、小規模作業所が増加しております。厚生省におかれては小規模作業所の増加の実態をどのように把握しているのか、それから、なぜ今小規模作業所がこのように増加をしてきているのか、その辺の原因をどのように分析されているのか、お伺いしたいと思います。
○土井政府委員 ただいまお話がありました小規模作業所についてでございますが、法定の要件を満たしていないということで私ども十分な調査を直接やっているわけではございませんけれども、関係団体の調査によりますと、地方公共団体が助成を行っている小規模作業所の箇所数は、平成元年度二千六十カ所に対しまして平成五年度には三千三百六十四カ所というふうに大きく増加をいたしております。 こうした増加の背景でございますけれども、必ずしも明らかではございませんが、障害者に対する義務教育の実施等によりまして、義務教育終了後の障害者が引き続き社会の中で各種の活動をしたい、そういうようなお気持ちの方がふえておりまして、障害者の社会参加意欲が全般的に高まっているということがその背景にある、そのように考えているところでございます。
○根本分科員 私も小規模作業所の増加の要因としては、義務教育が普及して引き続き在宅で社会参加をしたい、そういう要因が背景にあると思うのですね。それから、ここ十年で収容施設から通所施設へという親御さんの意識の変化あるいは在宅志向の高まり、こんなものが背景にあってこれだけ増加してきているのだろうと思います。そうなりますと、一方で施設整備のおくれということが出てまいりまして、やはり高まる小規模作業所へのニーズに対して、いろいろな形の施設整備があり得るわけですけれども、どうこたえていくのか。これが私はこれから非常に重要な施策の重点になってくるのではないか、こう考えているわけであります。 小規模作業所は、今局長さんのお話にありましたように法定外ですから、保育所でいえば無認可の保育所のような位置づけになるわけですね。ですから、法定の施設だと補助金を堂々と出せるのでしょうけれども、無認可の保育所に近い形態なのでなかなかそれは補助金を出すのが難しいというお考えだと思うのですが、これら高まるニーズにこたえるために、小規模作業所についての支援方策、施策の考え方、この辺につきましてお伺いしたいと思います。
○土井政府委員 小規模作業所については、今先生御指摘のとおり無認可の施設でございますので、なかなかそのもの自体をどうこうするというのは非常に難しい問題であると考えておりまして、私ども全国規模の関係団体を通じまして、一定の奨励的な助成をするという形で今日まで国としては対応してきているわけでございます。そして、その内容におきましては、若干ずつではありますけれども、毎年度予算におきまして前進を図って今日に至っているという状況でございます。 ただ、あくまでこれは無認可施設でございますので、私どもの考え方といたしましては、授産施設とかデイサービス事業、そういった法定施設への移行ということがやはり重要であると考えておりまして、具体的には授産施設の分場制度あるいは小規模デイサービス事業というものを創設するといったような形で、できるだけ法定の施設に小規模作業所が移行していく、それを促進したいということで取り組んでいる次第でございます。
○根本分科員 今、分場制度のお話が出ましたけれども、分場制度の中身について御説明をお願いしたいと思います。
○土井政府委員 分場についてでございますけれども、御案内のとおり、身体障害者あるいは精神薄弱者の授産施設の分場という位置づけでございます。それで、中心になる社会福祉法人等が運営している授産施設がありまして、それの分場という形で、例えば利用人員でございますけれども、五人以上二十人未満といったように、非常に少人数でも分場としての位置づけが可能であるという考え方をとっております。 なお、平成五年度末の分場の実績でございますが、身体障害者は十三、精神薄弱者は三十八、合計五十一施設が分場として運営されているという状況になっているところでございます。
○根本分科員 分場につきましては、次の質問に関連いたしましてまた質問したいと思いますが、小規模作業所が増加をしているということは、先ほど申し上げましたようにそれだけニーズが高いということを意味するのですね。ですから、私は小規模作業所に対する助成措置の充実が必要だ、こう考えております。 さらに、今団体を通じて助成しているのは、十人あるいは週四日以上開設する、そんな要件があるわけですね。一応十人以上のもの、こうなっているようなのですが、私は十人以下の小規模作業所も施策の対象に加えるべきではないかと考えております。公共団体では、十人以下の小規模作業所も対象に施策を講じている例があるわけですね。 例えば私の福島県の例ですと、五人以上が助成対象だ。平成五年では二十一カ所、平成六年二十九カ所、これが対象になっているわけです。地域によっていろいろ実情が異なると思いますが、例えば私の地元である郡山市、これは人口三十二万の都市なのですよ。じゃ人口三十二万の都市で小規模作業所の実態はどうかと申しますと、今五カ所あるのですね。五カ所のうち定員が十名ですよというところは三カ所ぐらいあるのですけれども、実際に入っている障害者の皆さんは五カ所すべて六人から八人なのですね。人口三十二万都市郡山市ですから、東北でも中核都市なのですね。結局こういう中核都市ですら小規模作業所は十人以下の小規模作業所、これが実態なのですよ。 それから、その実態を見ますと、一部の篤志家がお金を出し合って、例えば中古の住宅を借り上げて、運営費もその一部の篤志家の皆さんがいろいろな方からボランティア的に資金も募って支援する。あるいは福祉関係に熱心な企業から段ボール箱をつくるようなものを受注して、仕事も考えながらやっている。あるいは、ある小さな会社を経営している方が下請的な手作業的な内職的な仕事をつくって、それで四、五人集めて食事をともにしながら一生懸命やっておられる。やはり作業所を借りる家賃負担とかあるいは買い上げるというと非常に資金負担が多いので、これが非常なネックになっている。 ですから、小規模作業所十人以上ということになっていて、例えば精神薄弱者関係だと昭和五十二年度から創設されているわけですね。ただ、最近のこのニーズの高まりを考えますと、これは福島県とか郡山市だけが地域の実態だと言うつもりはありませんけれども、実態を見るといろいろなケースが考えられると思います。やはり十人以下の小規模作業所、ここに光を当ててどうプッシュしていくか、これが私は非常に重要だと思っております。これらの十人以下の小規模作業所への施策あるいは考え方、これをどうこれから考えていくのか、その辺のところをお伺いしたいと思います。
○土井政府委員 ただいまお話がありましたとおり、小規模作業所で実際にお世話をしている人数が非常に少ないのをどうするかという御指摘かと思います。 国の経緯を申しますと、平成四年度までは、実は今お話がありました基準よりもっと厳しくございまして、人数で申しますと十人以上二十人未満、それから週五回といったようなものを身体障害者の補助対象基準としてつくっておりましたが、今先生お話のありましたような事情から、おおむね十名以上、週四回以上というふうに緩和をしたという経緯でございます。 ただ、それでもまだ不十分ではないかという御指摘かと思います。小規模作業所というのは、御案内のとおり、国の方としては直接関与していない。任意にこれが設置されたり廃止されたりしているという意味で、どの程度のものまで補助対象として取り上げればいいのか、これはその永続性等も考慮しながら考えていく必要があるという意味で、若干の改善を図りながらも、まだ先生のお話からは少し離れている今の基準になっているという経緯でございます。ただ一方では、先ほどちょっと触れました分場は五人、あるいは小規模デイサービスは八人というふうに、ある程度位置づけができるものの規模についてまできるだけ実態に近づけたいというようなことを考えております。 それから、もう一つお話がありました地方公共団体でございますけれども、これは最も住民に身近な地方公共団体がこういう仕事を中心になってやっていただくということが肝要でございまして、そのために、御案内のとおり地方交付税等におきましても所要の経費を自治省の方で盛り込んでいるということを伺っておりまして、そういう形で私どもの及ばないところ、あるいは私どもの量的にも不足しているところにつきましては、ある程度地域の実情に即した措置が地方団体の御判断でなされているということで、私ども、そういう点では両々相まって進めるべきものではないだろうかというふうに考えているところでございます。
○根本分科員 確かにこういう問題というのは、地方公共団体の方が住民に身近ですから進んでいくのだと思うのですね。先ほど分場方式の話がありましたけれども、私は分場方式を導入されたということは大変いい試みだろうと思います。 ただ、分場方式がどこまでPRが行き届いていて、先ほど数字の御説明がありましたけれども、まだ数字が少ないのでわからないのでしょうけれども、御熱心な県とそれほどでもない県、どうもこういうものというのは、進む地域は非常に進みますけれども、進まない地域は進まないのですね。これはPRの問題であったりあるいは制度上ネックがあるという問題であったり、いろいろあろうかと思うのですけれども、私は、その意味では分場方式はもっと進んでいいのではないか、ひょっとしたら分場方式というのは誤解があったりもするのではないかという気もするのですね。 例えば、五人以上で社会福祉法人にならないとだめですよ、そういうことを私も実は聞いたことがありまして、どうもそれは誤解のようなのですが、この分場方式が今進んでいると思っておられるのか、あるいはやってみたけれどもこういうところにネックがあるのだ、そんな御認識なのか、その辺の分場方式の今の評価、判断、この辺についてお伺いしたいと思います。
○土井政府委員 現在までのところ、分場ができているのが先ほど申しましたように五十一カ所、まだ四十七県で割っても一カ所ぐらいというような非常に少ない状況でございまして、私どももまだまだ努力が足りないというふうに考えております。 十分PRができていないかという点でございますけれども、福祉関係者に対しましてはいろいろな機会にこの分場のメリットといったものを十分周知をいたしまして、そういう動きがある場合に関係者間でよく御相談をいただいて取り組んでいただく、そして、私どももできるだけそういったものには応援をしていくという形で取り組んでまいりたいと考えております。 ただ、小規模作業所というのは、どちらかといいますと障害者などの家族の方々がごく数人で集まってお始めになられるということで、福祉のそういう施設経営者とのつながりという点が、少なくともこれまでは必ずしも十分とられていなかったというようなうらみもあろうかと思います。そういう点もよく反省しながら、また、関係団体あるいは地方団体等の御意見も伺いながら、どうすればこういう施策が前進をするのか、よく私どもも勉強してさらに努力をしてまいりたいと思います。
○根本分科員 これまでの施策は、これは国の施策としてはある意味で当然なんだと思いますが、一定規模以上のものを対象にして、一定規模以上のものならば補助金を出しますよ、それでそっちの方に誘導していく、これはこれで一つの考え方だと思うのですね。ただ、先ほど来申し上げましたように、実態は十人以下の小規模作業所の方がつくりやすい。最初の立ち上がりはやはり五人から十人ぐらいが限界なんですね。だから、これをどうすくい上げていくのか、これが大きな課題になるんだと思うのですよ。 例えば、かつて太陽の家というのも昭和四十年にわずか七名の身体障害者でスタートして、今は十三の施設を運営している。大きく育っているわけでありますが、現実のニーズということから見れば、私はむしろ十人以下の小規模作業所に着目して、これに施策の光を当てることが大事だろう。そして、これを十人以上の小規模作業所から二十人以上の法定施設へと誘導し、発展させていく、これが私は非常に重要だと思います。この辺の考え方について政務次官の方から御答弁をお願いしたいと思います。
○井奥政府委員 小規模作業所のうち可能なものにつきましては、通所授産施設やデイサービスセンター等の法定施設への移行をできるだけ図っていきたいというふうに考えております。そのためには、御指摘のとおり小規模作業所の実態を把握をし、法定施設への移行促進策を定めていくことも大切な課題だと考えております。 しかしながら、昨年四月から移行したわけでありますが、福祉八法の改正によりまして、身体障害者に対する福祉サービスの提供主体が市町村に一元化される、こうしたことによりまして、障害者福祉における市町村の役割が重要になってきているわけであります。さきの臨時国会におきまして成立いたしました障害者基本法におきましても、市町村に対して障害者計画策定についての努力義務が課せられたわけでございます。 御指摘のような実態把握やプランの策定を国において行うことにつきましては、必ずしも適当ではない、こういった面も考えられるわけでございますが、小規模作業所に対しましての補助につきましては、作業所の実態をよく把握している地方公共団体において、その実情に応じた支援を行っている実態もございまして、例えば市町村が障害者計画を作成する中で、御指摘のような問題も重要な課題であるとして取り組んでいただく必要があると私は考えております。 厚生省におきましては、こうした市町村の取り組みを積極的に支援をしてまいりたい、このように考えております。
○根本分科員 ただいま政務次官から御答弁いただきましたように、私は十人以下の小規模作業所に対する施策というのはさまざま考えられると思うのですね。一番いいのは、当然、今十人以上となっているものを、例えば実態に合わせて五人以上の小規模作業所にまで補助対象を拡大する、これが誘導措置としては非常に効果的なわけでありますが、補助金でなくとも、もう少し実態を考えますと、ソフトの施策だって考えられるのではないか。 例えば、先ほど局長さんから、分場方式で、団体の皆さんとそれから実際に父兄が集まってつくっている小規模作業所の話し合いというか、連絡が必ずしも十分ではないのではないか、そんな話もありましたけれども、実はその辺も非常に問題なんですね。例えば小規模作業所をやっている皆さんが、ではこれをどうすればいいのかと考えても、だれに相談していいかわからない、これが現状なんですね。だから、私はソフトの支援方策も考えられるだろうと。 例えば、先ほど御答弁にもありましたけれども、障害者計画の中へ入れ込む、それも確かに重要だと思うのですね。老人保健福祉計画がありますけれども、ニーズをきめ細かく実態把握するために、例えばあの計画のように小規模作業所を含めて通所の施設のアクションプログラムというのを作成してもらう、あるいはそのアクションプログラムの中では例えば小規模作業所の実態調査というもの、これは市町村がやればわかるわけですから、その実態を把握してもらって、小規模作業所間の情報交換なり仕事の共同受注、例えば小規模作業所間をネットワークするような仕組みをつくってもらうとか、あるいはマニュアルを作成して指導してもらう、そういう連携強化のようなソフトのプログラムということでも随分効果が出てくるのではないだろうか。 そういうプログラムをつくれば、小規模作業所の実際の具体的なニーズもいろいろと把握できますし、あるいはソフトの欠けている部分、ノウハウの欠けている部分に対しての支援措置も可能でしょうし、私はそういうソフトの施策の充実も必要なのではないかと思っているのですね。 それから、福祉関係団体の皆さんと公共団体、市町村なり県なりの連携が必ずしもとれていないのかなという印象を私は持っているのですよ。 具体的にどういうことかといえば、私はこの問題を取り上げるに当たって、県の担当部局、それから市の担当部局、部長さん、課長さんと話をしたのですね。話をしていたら、どうも食い違うのは、二十人以下の法定施設、それ以外に国からの助成措置について余り十分に把握されてないんですよ。だから、どうも福祉団体を通じて十人以上でやっているようだ、こういう情報が必ずしも把握されていない。つまり窓口の問題もこれはあるんだろう。 そうなると、こういう問題はやはり関係者が一つの連係プレーでやらないと、なかなか進まないという点があろうかと思うのですよ。だから私はこの辺も、小さなことですけれども問題なんだろうと思うのですね。ですから今までの考え方、大きければいい、あるいは強ければいい、こんな考え方ではなくて、発想を転換して、むしろこういう問題こそ、いわゆるスモール・イズ・ビューティフルではないですけれども、小さな、実際に、現実に出てきた芽を把握し、取り上げて、これを大きく育てていく、こういう施策の取り組みが私は大変重要だと思います。 それから、先ほど自治省の方で交付税で措置されているというようなお話がありました。これは厚生省が交付税を要望して改正されているんだと思うのですけれども、自治省が自治省の判断でやっているのか、あるいは厚生省が地方の実態を把握して交付税改善要望を出しているのか。私は多分後者だと思うのですけれども、やはり総合的な取り組みをしていかないと、各省がばらばらになっても困るし、その辺のソフトの取り組みを含めてこの小規模作業所問題、これからも強力に取り組んでいただきたいと思うのですが、最後に政務次官の方から、再度この問題についての御決意のほどをお願いいたしたいと思います。
○井奥政府委員 一番最後の問題でございますが、あと補足は局長からお願いをしたいと思っておりますが、地方自治体がやはり一番よく密着をしてその問題については取り組んでいただいているわけでありますので、そういった意味で地方自治体が把握をしておられると思います。そういったことで、厚生省としてやらなければならないことと、それから交付税の措置をとっていただいて地方自治体でやっていただかなければならないという、この二点があろうというふうに思っております。そういった形で御理解をいただきたいと思っております。 それから、企業への一般雇用が困難な障害者の社会参加を支えていく上で、どうしても小規模作業所は重要な役割を果たしているというふうに考えております。先生の御指摘のとおりだというふうに思っております。 こうした小規模作業所のうち可能なものにつきましては、通所授産施設やデイサービスセンター、この法定施設への移行をできるだけ図っていきたいというふうに考えております。そして、ただいまも御質問がありましたように、分場方式の導入や小規模デイサービスの事業の創設により取り組みを進めてきているところでございますが、さらに、一定の要件を備えた小規模作業所につきましては国庫補助を行っておりまして、その補助箇所数、補助単価の改善を現在図っているところでございます。 また、国の補助の対象にならない施設につきましても、各地のそれぞれの公共団体におきまして地域の実情に応じた独自の補助制度が設けられているわけでございまして、今後ともこれらの施策を通じまして、地域において障害者の社会参加を支える小規模作業所のような活動を一層支援してまいりたい、このように考えております。
○土井政府委員 若干補足をさせていただきますと、交付税の問題でございますが、御案内のとおり、市町村は標準団体で約七百万円、それから都道府県は標準団体で約八千万円基準財政需要額に算入されているというふうに伺っております。これらにつきましては、私ども今後とも自治省の方へさらに増額の要望を続けてまいりたいというふうに思います。 それから、先ほどソフト面で御提言がいろいろございましたが、よく念頭に置きまして今後取り組ませていただきたいと存じます。
○根本分科員 ありがとうございました。終わります。
○前田主査 これにて根本匠君の質疑は終了いたしました。 次に、安倍晋三君。
○安倍(晋)分科員 私は、食鳥検査制度について御質問させていただきたいと思います。 御承知のように、我が国の食鳥業界は今大変苦境にあるわけでございます。価格の低迷、関税率の低下、円高による輸入の増大、またそれそのものが大変価格を低下させていく大きな圧力になっております。そういう大変厳しい中で、他方、我が国の食料需要にこたえるために、業者の皆さんは一生懸命頑張っておられるわけでございます。 そういう中で食鳥検査が導入をされました。しかし、食鳥検査を導入するということは、衛生面で当然のことでもあるわけでございます。そういう中で、この食鳥検査制度が施行されるに至った経緯と、またその趣旨について御説明いただきたいと思います。
○柳澤政府委員 食鳥検査でございますけれども、先生御案内のとおりに、食鳥は、かなり食鳥自身の疾病を持っている場合がございます。具体的な疾病名といたしましては、食鳥の腫瘍でありますとか敗血症、発育不良その他大腸菌症、あるいはブドウ球菌症でありますとか、食鳥自身が疾病を持っている場合がございます。これを人間が食した場合に、人間に影響がある場合ない場合ございますけれども、原則的には、疾病を有している食鳥を食することはやはり人間にとって問題ではないだろうか。こういう観点から、つまり、公衆衛生上の影響を最小限にするために、食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律が平成四年から実施されたところでございます。
○安倍(晋)分科員 これは政務次官にお伺いをしたいわけでありますが、細川内閣発足以来、連立政権の大きな政策目標として規制緩和を行っていく、このことによって我々の生活には大変大きなプラス面で作用していくだろうということでございますが、その規制の中にも、経済的な規制と社会的な規制があると思います。この食鳥検査というのは社会的な規制ではあると思いますが、しかしそれと同時に、この規制を行うことによって、今までこの仕事で生活を支えてきた皆さんにはそれなりの打撃もあるということでございます。 そういうことをかんがみて、規制緩和全般に関する政務次官の政治家としての御意見、そして、この規制としての食鳥検査制度はどういう位置づけがあるのか、また、この食鳥検査制度にもし瑕疵があった場合は直していくべきであるというお考えがあるのかどうかということをお伺いしたいと思います。
○井奥政府委員 先生仰せのとおりでございまして、規制には社会的規制と経済的ないろいろな規制があります。細川内閣の時代から、今日もそうでございますが、規制緩和というのは喫緊の課題でございます。 かつては、それを規制をしなければ人体にも影響があり社会的にも影響がある、そういった両面性をきちっと兼ね備えて一つ一つの法律なり規制ができたわけでありますが、今日的課題にそぐわない、社会状況にそぐわない規制はやはり早急に撤廃をする必要があると思っております。 その規制があるために守られてきた産業、あるいはまたそういった分野もあります。しかし、規制があるから新規参入ができないということがあります。ですから、規制を緩和いたしますと一時的にいろいろな問題があろうと思いますが、私は、ビジネスチャンスとして規制緩和というのは基本的に行っていくべきものだろうというふうに思っております。 今の御質問の二つ目でありますけれども、食鳥検査の必要性ということでございます。これは衆参で可決したものでありますし、それから、こういった中での構成としてどうそれを考えていくかということでございますけれども、やはり安全性ということにつきましては、これは一番大切なことでありますから、今も局長がお話をされましたけれども、これからはやはりこの安全性を基軸に置いて、そして可能なものについては今後また鋭意検討をしていきたいというふうに思っております。 基本的な考え方を私は申し述べさせていただいた次第でございます。
○安倍(晋)分科員 平成四年からこの検査制度が施行されたということでございますが、それ以前に、ある意味ではこの検査を行っていなかったがためにどのような事故があったか、鳥のそういう疾病等による人体への大きな影響があったかどうかということも含めて、その点を御答弁いただきたいと思います。
○柳澤政府委員 この法律は平成四年から施行されているわけでございますけれども、それ以前は、極めて俗な言葉で言えば野放しになっていた、こういう面があるわけでございます。その際に問題になりましたのは、食鳥肉に起因する食中毒、例えばキャンピロバクター食中毒と称しているものなどが間々、これは社会的にも新聞記事的に取り上げられたこと等もございまして、こういうような食中毒の発生を防止することを目的に検討された結果、この法律の制定になったものでございます。
○安倍(晋)分科員 今食鳥検査制度によって各ブロイラー等がその検査手数料を払っております。私の地元の山口県では一羽につき三円払っておりまして、上限が五円ということでございますが、この手数料の算出根拠について御説明をいただきたいと思います。
○柳澤政府委員 手数料でございますけれども、この手数料は、原則的に受益者負担の観点から、検査、許認可等を受ける事業者より手数料を徴収することになっているわけでございます。 その積算といたしましては、検査に要する人件費あるいは試験検査費等の実費を勘案しまして、地方公共団体手数料令等でその上限額を五円と定めております。この五円の範囲内におきまして、各都道府県知事あるいは保健所を設置している市長が実際の額を定めているところでございます。
○安倍(晋)分科員 外国では、こういう制度を取り入れているところがあるのかどうかということをお伺いしたいと思います。
○柳澤政府委員 この食鳥検査につきましては、むしろ我が国が従来はおくれていたところでございまして、諸外国はこの検査制度をいち早く導入しております。その面におきまして、むしろ諸外国の方から、我が国が食鳥検査の制度を導入していないということにつきまして、従来はいろいろ批判があったところでございます。
○安倍(晋)分科員 私が調べた範囲内におきましては、諸外国においてはこの手数料を国なり地方自治体が負担をしているか、または助成金を出しているところが大変多いというふうに聞いております。特に今輸入の鶏肉が入ってくるわけでございまして、価格面において競争せざるを得ない。 そういうことになってまいりますと、そもそも外国においては業者がそういう負担をしていない、あるいはまた助成を得ているということになりますと、競争としてその段階でフェアでないということになるわけでありますが、その辺のところを厚生省として調べた範囲では、外国はそういう負担についてはどういう対応をとっているか、特にタイとアメリカについて教えていただきたいと思います。
○柳澤政府委員 我が国では、先ほど申し上げましたように、受益者負担という観点から手数料を徴収しているところでございます。 諸外国におきましてどのようになっているかにつきましては、おっしゃるとおり国によってまちまちでございまして、米国におきましては手数料を取っていない、それからタイにおきましても手数料はなし、こういうような状況になっておるところでございます。
○安倍(晋)分科員 ということは 特に競争相手としての米国あるいはタイは全く手数料を取っていないわけでありますから、上限を五円とすると、上限を取っているところは既にそこで一羽当たり五円のハンデがついてしまっていることになると私は思います。当然これは受益者負担というか業者が負担をして、さらに消費者にそれを転嫁できればいいわけでありますが、競争相手がそもそもそれを取られていないわけでありますから、そこで乗せることはできない。結局、業者の皆さんが全部それはかぶっていくことになっているのが現状ではないか、こんなふうに私は考えております。 そういう観点から、我が国において、今後国でこの負担をしていく、あるいは地方自治体がその負担をしていくことを検討する用意があるかどうか。または、これは厚生省とは離れる話でありますが、農水省の範囲になるかもしれませんが、厚生省がお金を取っているのに、他方、農水省が助成を出すというのは甚だおかしい話という意見ももちろんあります。しかし、そういう負担を強いているということを十分留意した上、今後そういう意味での支援を行っていく、国がそれを勘案した支援を行うことができるかどうか、そういう点についてお話をいただきたいと思います。
○柳澤政府委員 屠畜検査や各種の許認可事務につきましては、先ほど来申し上げておりますように、受益者負担の観点から、検査、許認可等を受ける事業者より手数料を徴収することとされておりまして、食鳥のみならず、他の屠畜の検査につきましてもそれは同様に行っているところでございます。そのような観点から、事業者より徴収している手数料を無料にする等のことにつきましては、現時点では考えていないところでございます。
○関川説明員 食肉の処理場につきましては、今経営が大変厳しい状況にあるということでございます。鶏肉価格の低迷といったことが大きな原因になっておるわけですけれども、こういった中で私ども、基本的には食鳥処理の生産性を上げていく、あるいはその品質を向上させていくことが重要であると考えております。 このため、私どもといたしましては、鶏肉処理あるいは流通の合理化をするために、自動解体機ですとか高度加工施設の設置ということに助成しておりますし、また、その鶏肉の品質改善といった面では、衛生的な処理の技術指導を行う、あるいは国産鶏肉の需要の拡大、安全でフレッシュなものということで、新商品の開発なり消費宣伝についても支援をしているところでございます。
○安倍(晋)分科員 従来は、ブロイラー等々が専門に鳥肉を生産する前は廃鶏肉が大体主だったと思うわけでありますが、昨今の価格の低迷において、廃鶏肉についてはほとんど産業廃棄物に近い状況に追い込まれている状況もありました。そのことは鶏卵生産自体にも大きな影響を与える、鶏卵生産の農家に対しても大変大きな打撃を与えているのではないかと私は思います。 そういう中において関税がこの前のウルグアイ・ラウンドでも新たに決定をされましたが、最近十年間で結構です、関税の推移と、ウルグアイ・ラウンドにおいてさらに税率が下がるわけでありますが、どのように推移していくかという御説明を農水省の方にお願いしたいと思います。
○関川説明員 ちょっと今資料が手元に……。また調べさせていただきたいと思います。
○安倍(晋)分科員 では、後まど資料を届けていただきたいと思うわけでありますが、私が持っている資料でも、骨つぎもも肉は昭和五十五年に一七・五%であったものが六十二年には一〇%になっているわけでありまして、今度のウルグアイ・ラウンドの締結、我が国が批准したらの話ですが、そうなった場合、さらにこれは下げていかなければいけないということになっております。 そういう中において、農家も当然コスト低減の努力をしていかなければいけないわけでありますが、この検査制度において、一羽当たりの三円とか四円とか五円の価格というのは、これはもう努力しようがない価格でございまして、競争をする場合はコストダウンを図らなければいけない。相手の方が例えば五%安くしてきた場合、価格を五%下げよう、そうすると、いろいろな要素を五%下げる努力をしていかなければいけないわけであります。 その中で、この五円が絶対に動かないということになりますと、私は、これは今後この業界を経営していく上で大変大きな障害になっていくという気がいたします。事実、そういう声が大変大きく沸き上がっているわけであります。ですから、その点を今後ぜひとも御勘案をいただきたいと思うわけでありますし、今後、国が丸々五円なり三円なりを全部負担するのは難しいというお答えではございますが、さらにそれを検討いただきたいと思います。 それとともに、今後関税率が下がっていくという中において、また、鶏肉の値段がどんどん低下をしていくときには、弾力的にそれに合わせてこの検査手数料も低減を図っていくということをぜひとも指導をしていただきたい、このように思います。 それと同時に、一つお伺いをさせていただきたいと思うわけでありますが、検査をするときに、これは検査官が一人で行って自分で全部やるのでしょうか、それともブロイラーにおいて何人か出してもらって、補助的な仕事をしてもらうということになっているのでしょうか。その辺をちょっと教えていただきたいと思います。
○柳澤政府委員 これは、原則的にはと畜検査員が全数検査をするという原則になっているところでございます。ただ、極めて小規模の施設、年間の処理件数といいますか、これが三十万羽以下のところにつきましては、食鳥処理衛生管理者がそれぞれの施設にいるわけでございますけれども、その活用によって、検査を簡略化する、検査を省略するというようなことがございます。 したがいまして、私どもも、いろいろ先ほどから先生から御指摘されておりますこの検査手数料の軽減の問題につきましては、実費を勘案して設定された手数料そのものを軽減する。無料にするというのは困難でありますけれども、ただいまの食鳥処理衛生管理者の活用等によりまして、検査方法の簡略化等、より検査の効率的な実施につきまして自治体を指導してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○安倍(晋)分科員 その食鳥処理衛生管理者というのは、それぞれの業者が当然抱えているわけでございますよね。
○柳澤政府委員 検査場におきまして、食鳥処理場に所属しておるものでございます。
○安倍(晋)分科員 実質的には、検査をするときにこの人たちが立ち会ってやらなければいけない ということですから、この一羽当たりの負担とともにこうした人件費が当然大きな負担になっておりまして、先ほど私が申し上げましたように、手数料をできれば国に負担してもらいたいというのが一点なんです。 もう一点は、さらに、衛生管理者自体を二名くらいですか、つけなければならない、これを何とか改めてもらいたい。これはすべて自治体なり国なりがやってもらえないかという希望がございます。これについてどのようなお考えをお持ちか、お伺いしたいと思います。
○柳澤政府委員 食鳥処理衛生管理者につきましても、実はいわば手数料を軽減するために衛生管理者を置いているわけでございまして、その分はいわば五円の外というような観点でございますので、私どもも食鳥処理衛生管理者の活用というものが、ひいては手数料の軽減につながるというふうに考えているところでございますけれども、いろいろ先生からの御提言もこれから参考にさせていただきながら、十分検討を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○安倍(晋)分科員 それと、検査の仕方なんですか、業界には業界のいろいろな事情がございます。仕事柄いろいろな条件等々があるわけでございます。 他方、これを検査に行かれる方は公務員でございますので、ある意味では非常にお役所仕事的に仕事をされるということでございますが、鳥肉の場合は、特有の臭みが出てくるということで、基本的には朝びきといって早朝に処理をして、その日かまたはその日の翌日が一番食べごろであるという実態があるわけでございます。ですから、この朝びきということを勘案をしていただきまして、例えば朝、早朝に検査をしていただきたいという希望が強いわけでありますが、そのように弾力的にやっていただけないかどうかということをお伺いしたいと思います。
○柳澤政府委員 ただいまの検査体制の問題でございますけれども、今のお話のような問題、さらには週休二日制の問題とか、早朝検査に加えましてその問題とか、いろいろ問題があるわけでございます。現時点では一応円滑に検査が実施されているというふうに把握しておりますけれども、厚生省としては、地方自治体に対しまして、非常勤職員、いわば一たん県の公務員をOBになった人を活用するとか、いろいろ工夫をしながら、週休二日制の問題あるいは早朝の検査の問題、円滑に実施されるように今後とも指導してまいりたいと考えておるところでございます。
○安倍(晋)分科員 これは平成四年に施行されたということでございますが、それ以降この検査によって大体どれくらいの疾病が発見されたか、つまり、この制度をやることによって、本来やっていなければ見つからなかった疾病、問題を与えたであろう、そういう発見された病気はどれくらいあったのか、全体の中で何%くらいあったかということを教えていただきたいと思います。
○柳澤政府委員 この食鳥検査、平成五年でございますけれども、全国で約七億三千万羽行っております。そのうち、疾病にかかっているという認定をされて、全部廃棄あるいは一部廃棄等措置をしたものが約二千七百七十八万羽というふうに報告を受けておりますので、率にいたしますと三・八%というようなことになろうかと存じます。
○安倍(晋)分科員 三・八三%が非常に低い数字であるかどうか、非常に低いととるか、いや、これはそうではなくて、人体に大きな影響を与えるものだから三・八%もあったととるかは非常に難しいところではあると思います。しかし、三・八%であるということは、大多数の業者は全く問題なくずっとやってきたということではないかと私は思うのです。 そういう中において、今後何年間か全く問題がない、これは設備的にも人員的にも問題がないというところについては、今後ある程度免除を与えるということを私は当然考えていってもいいのではないかと思うわけであります。特に、先ほども質問をさせていただきましたように、民間の衛生管理者もいるというわけでありますから、事実上ほとんどそちらの方に権限を与えてしまうということで、この免除、例えば五年間でもいいでしょうし、場合によっては七年とか十年、そういう中において全く事故がなければ、これはもう大丈夫であるというようなことを検討できないかということをお伺いしたいと思います。
○柳澤政府委員 食鳥検査の性格上、疾病にかかった食鳥肉が少しでも流通しないようにしなければならないということがあろうかと思います。したがって、率としては必ずしも高くないかもしれませんけれども、どうしても一羽ごとの検査が必要であろうという考え方が必要になってまいるわけでございます。 ただ、おっしゃるように、先ほど来申し上げているように食鳥処理衛生管理者の活用による検査の簡略化は現行法におきましても規定されておるところでございますし、厚生省としては、安全確保に支障がない範囲でもって、できる限りの対応を図ってまいりたいというふうに考えております。
○安倍(晋)分科員 ただ、この法律自体は平成四年からでございますから、まだまだ情報が、統計が不十分だとは思いますが、今後続けていく中で、果たしてそういう疾病が発見される地域またはその生産農家が、ある程度この地域に分布が一定しているのかどうかということも検討していっていただきたいと思いますし、そういう統計がどんどん積まれていく中において、今私が申し上げたようなことも、もし可能であれば検討をしていただきたいと思うわけでございます。 どちらにしても、この業界は大変大きな悩みを抱えております。そういう中において、今後ともこの生産者からの声も十分に謙虚に聞いていっていただきたいと思いますし、規制においては、もちろん安全のハードルを高くすれば高くするにこしたことはないわけであります。しかしながら、そのことによって痛みを得る人もいるということを今後とも留意をしていっていただきたいと思います。 時間が参りましたので、ここで私の質問を切らせていただきます。
○前田主査 これにて安倍晋三君の質疑は終了いたしました。 以上をもちまして厚生省所管、環境衛生金融公庫の質疑は終了いたしました。 これにて本分科会の審査はすべて終了いたしました。 この際、一言ごあいさつ申し上げます。 分科員各位の御協力を賜りまして、本分科会の議事を無事終了することができました。ここに厚く御礼を申し上げます。 これにて散会いたします。 午後二時三分散会