決算委員会 第4号
- 発言数
- 164 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1994/06/14
会議録
○稲垣委員長 これより会議を開きます。 平成二年度決算外二件及び平成三年度決算外二件を一括して議題といたします。 本日は、各件について締めくくり総括質疑を行います。 質疑に入るに先立ちまして、質疑者各位に申し上げます。質疑時間は申し合わせの時間を厳守されるようお願いいたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。森英介君。
○森(英)委員 自由民主党の森英介でございます。 本日は、新しい方式の取り入れられました決算委員会の総括締めくくり審査の私はトップバッターでございますので、この決算委員会の今回の方式について、総理のお考えを伺いたいと思います。 本委員会は、憲法第九十条に基づき国会に提出される決算を、国会の財政監督権の立場から審査を行い、その審査結果を将来の財政計画、予算編成に反映させ得る重要な委員会であります。ところが、予算委員会を初め他の委員会との関係等々で委員会の設営がままならず、結果として審査が余儀なくおくれおくれになるというゆゆしい問題点がございました。ちなみに、平成元年度の決算審査をようやく議了したのは昨年、すなわち平成五年の六月七日のことでございます。これでは、その審査結果を将来の財政計画、予算編成に反映させるどころの話ではありません。 しかるに、このたび稲垣委員長の卓抜な御発案と御英断、加えまして与野党委員の理解と協力によりまして、戦後初めて決算委員会に分科会方式が取り入れられました。そして、極めて迅速に、しかも審査の質を落とさずに、平成二年度及び平成三年度決算の審査が進められまして、本日の総括締めくくり審査に至ったわけでございます。 このことは、画期的な国会改革の一例であるというふうに私は考えますが、総理の御所見を承りたいと思います。
○羽田内閣総理大臣 私ども政治改革というのを進めてまいったわけでありますけれども、しかし選挙制度を変えるだけではこれはどうにもならぬわけでありまして、やはり国会の改革というものが大事な課題であったろうと思います。 そういったときに、委員長の御指導のもと、皆様方の御協力をいただきまして分科会が、しかも分科会ですから各省ごとに細かくやっていただいたということ、これは、これからの予算編成ですとかあるいは財政運営ですとか、こういったものに大変示唆をいただいたということでございまして、私どもも、本当にこれはありがたいやり方を取り入れていただいたこと、これは大きな国会の進歩である、まあ、こういう言い方はどうかと思いますけれども、大変、私はそういうものであろうというふうに受けとめております。
○森(英)委員 それでは本題に入らせていただきまして、続きまして総理にお伺いをいたします。 私は、資源の乏しい、国土の狭隘な我が日本においては、教育並びに科学技術こそ国の礎ではないかというふうに考えております。しかるに先般、総理の所信表明演説を拝聴させていただきましたが、残念ながら、これらの政策課題について、ほとんどと言っていいほど言及がございませんでした。もちろん、全くお触れにならなかったわけではございません。私の記憶ではたしか、「教育や科学技術を未来への先行投資として位置づけ、多様な個性が重んじられ、新しい文化や経済活動が生み出されるような社会の実現を目指してまいります。」こういったようなくだりがあったように思います。 しかしながら、揚げ足をとるようで非常に恐縮でございますけれども、随分長い演説の中で、またその文脈の中で、この一節はいかにもつけ足しのような、通り一遍のお言葉のような印象を受けたわけでございます。さらに申し上げるならば、教育並びに科学技術は、「未来への先行投資」といったようなそろばん勘定で語るべき筋合いのものではないんじゃないかというふうにも思います。 そこで、改めてここで、我が国が今後地球上に存続していく上での教育並びに科学技術の重要性について、総理がどのような御認識をお持ちか、伺わせていただきたいと思います。
○羽田内閣総理大臣 決して先行投資というのは物の扱いのつもりで申し上げたことじゃないこと、あるいは短いものになってしまったということ、確かに、所信表明というのは個々の政策についてじっくりと語れないというのは、要するに、私は、教育が別にそれだから低いということじゃありませんけれども、そのほかに多くの課題があるということでございますので、短い言葉の中にまとめる中でああいうふうになったというふうにお許しをいただきたいと思っております。 私は、国づくりの基本というのは、やっぱりまさに人であろうというふうに思っております。そして、その人というのは、ただ優秀な人というだけではなくて、やっぱり心豊かな人であるということ、あるいは、いろいろなところに思いやりといいますか、人の立場というものも理解し、理解できる人であるということ、そういう人をやっぱり生み出していくことが必要であろうというふうに考えておりまして、これからも人づくりのためにいろいろな施策というものを私どもも考えていかなければならない、特にまた今この時代であろうというふうに考えております。
○森(英)委員 ちょっと私、必ずしも同意しかねる部分もあるのですけれども、きょう余り時間もないものですから、今度、赤松文部大臣にお尋ねをしたいと思います。 近年、若者の理工系離れということがよく指摘をされております。この問題については、過日行われましたこの決算の分科会でも、我が党の浜田靖一委員から質疑がございましたけれども、この若者の理工離れの実態について、大臣はどのような御認識をお持ちでございましょうか。
○赤松国務大臣 お答え申し上げます。 理工離れという場合に、大学の専攻を選ぶ志願者が、理工科を選ばないでほかの方に行くという傾向が見られるということが一つございます。これは、必ずしもその絶対数が減っているわけではございませんが、全体の中での割合が減少してきている。全体の中での割合が減少するということは、競争率が下がって比較的易しくなる。そういたしますと、質のいい人が理工科へ行かない傾向が見られるようになる。このようなことで、理工科離れと言えるのかどうか、質の低下が憂慮されるということが一つ。さらに、もう少し若い、もう少し幼い段階のときから理工科が余り好かれない傾向があらわれているというような、大学の水準ともう少し幼い水準と両方で理工科離れの傾向というものが指摘され、これについては私どもは大いに憂慮しているところでございます。
○森(英)委員 憂慮なさっているということはわかったわけでございますけれども、具体的に、なぜそのような現象が起こっているのか、初等中等教育及び高等教育の各段階につきまして、現状における問題点と、今文部省でお考えになっているその解決策を伺わせていただきたいと思います。
○赤松国務大臣 この現象は、必ずしも一つの原因で起こっているのではないように思います。いろいろな複合的な原因がございまして、長い間にそういう傾向が起こったということのようでございますので、その対策というのは必ずしも簡単ではない、対策もやはりいろいろと考えなければいけないのではないかと思います。 一つは、詰め込み教育といいますか、知識を偏重するという傾向が長く続きまして、科学する心といいましょうか、創造的な発想だとか、あるいは自分で考える力だとか、そういうものに重きをどちらかといえば置かないという傾向がしばらく続いてきたために、科学を志向する若者が減ってしまうということが一つ。それから、理工系の魅力というものを若いときに感じなくなってきているのではないかということもあるように思います。 そこで、どうすれば若者に理工系の魅力というものを感じさせることができるかという点につきましては、ただいま高等教育局での懇談会を設けまして、多角的に検討していただいております。それから、詰め込みといいますか、知識偏重の傾向というものを改めるためには、新しい学習指導要領のもとで、より豊かな自由な発想というものを育てられるような教育内容にしていくということを進めている、現在進行中でございます。
○森(英)委員 今のお話は主として初等中等教育についてのお話のように承ったのでございますけれども、これは先ほど質問の中に含んでおりました高等教育、すなわち大学とか大学院についての現状と問題点、あるいはその解決策について改めてお尋ねしたいと思います。
○赤松国務大臣 会議を設けて検討しておりますと申し上げましたのは、主として大学での理工科の魅力を、大学の水準でのことを考えて懇談会を設けているわけでございますが、なおいろいろ御説明の足りなかった点を申し上げますと、現在、戦後最大と言われる大学改革を進めているわけでございますので、その中で、理工系の分野におきまして、大学の教育内容、具体的に言えばカリキュラムということになると思いますが、そういうものの編成を見直して、大学が独自のカリキュラムを作成して、時代や学問のニーズに合った学部あるいは学科を改組をして新しいのをつくる、あるいは転換をするというような種々の改善が図られている最中でございまして、これは各大学のイニシアチブを尊重しつつ、文部省としても積極的に支援を行っているところでございます。
○森(英)委員 次に、科学技術庁長官にお尋ねいたします。 将来とも我が国が高い科学技術力を維持し続けるためには、今文部大臣に伺いましたけれども、教育制度だけではもちろん万全ではありませんで、もっといろいろな意味での環境整備なり開発の方向とか、いろいろなトータルな取り組みが必要であるというふうに思います。 その中にあって、科学技術庁の果たす役割というのは極めて重要であるというふうに考えておりますけれども、特に、科学技術の先導的な役割を科学技術庁が果たすためには、どういうところに開発投資をすべきかという評価システムの確立ということが非常に重要であると思いますが、今後、どのような評価システムの充実について御努力をなさろうとしているかについてお伺いしたいと思います。
○近江国務大臣 お答えします。 まず、人材の問題なんですね。ちょっと先ほど文部大臣がお答えになりましたけれども、若者の技術離れという問題があるわけですが、科学技術立国といたしまして、今、人的な資源、若者が離れるということは大変な問題なんです。今、主としてこれは文部省の方でずっといろいろとやっていただいておるわけでございますけれども、私たち科学技術庁といたしましても、非常にこれは重要な問題であるととらえております。 それで白書でも、先生方にも読んでいただいておることと思いますが、研究者の、若者の技術離れ、一番大きいのは「科学技術者の処遇が低い」ということですね これは六七・一、「おもしろみが感じられなくなった」四〇・一、「楽しさが青少年に伝わっていない」三六、「他分野でも活躍できるようになった」三二・六、「思考形態が感覚的思考に変化した」三一・八、「職場環境が若者のイメージに合わない」二六・八とか、こういうようなことがございまして、そういうことで、私たち科学技術庁としても、文部省さんとも真剣な今後打ち合わせをいたしまして、これを何とか若者のそうした科学技術に対する関心を本当に高めていかなきゃいけない。いろいろとお打ち合わせも今させていただいておるような次第でございます。 それで、今後、学校教育におきましてもどんどんとそういう点もしていただきたいと思っておりますが、私たちとしまして今後、科学技術活動の現場や国からの情報の発信、科学館等の整備を通じまして若者が科学技術を身近にとらえ、考えるための多様な機会を提供する、これが一つですね。あるいはまた、この科学館、研究所などの活用を図るとともに、科学者、技術者が直接話をする機会を設けることによって、学校における教育等を充実させる 研究の場をその重要性と業務の魅力に合った環境に整備するとともに、研究者、技術者の処遇を改善することによって、若者が夢と希望を持って研究活動に従事してくるようにすると考えておるような次第でございます。 これは、今後さらに教育の場を初めとしまして、さまざまな場におきまして科学技術についての理解を得られるような努力を、今後地方自治体や民間企業などの協力を得ながら、政府として一丸となって取り組んでいくべきである。現在、科学技術系人材の確保の問題につきまして、科学技術会議等におきまして審議を十分今やっていただいておるような次第でございます。これは、先ほど文部大臣と話が重なっておりますので、ちょっと申し上げた次第でございます。 そこで、先ほどお話にありました評価の問題ですね。今後新しいシーズをどのように生み出していくか、これは極めて重要な問題でございます。今御承知のように、大学の研究所にいたしましても、もう陳腐なこと甚だしいわけでございまして、昨年三回にわたりまして補正予算を組んでいただきまして、かなりこれは政府としても認識していただいて集中して組んでいただきましたので、大分その点では充実がずっと図られてきておるわけでございますが、そういう基盤の整備、そういうことにうんと力を入れていかなきゃならないわけでございます。 いずれにいたしましても、その新しい芽を伸ばすためには、何といいましても二十一世紀、我が国は科学技術立国といたしまして、本当に先ほども森先生からのお話がございましたけれども、やはりそういう研究投資というもの、これは総理も所信表明でこれからの先行投資は教育と科学技術にあるということをおっしゃいました。御承知のように、平成四年四月には十八号答申を受けまして閣議決定しているわけです。時の財政事情等を考慮しながらも、速やかに倍増するとうたわれておるわけでございます。 それで、御承知のように、今まだ平成五年度のデータが出ておりませんが、平成四年度では十二兆八千億、これは民間を入れましての投資額、GNPの二・七ですね。それから、政府投資というのは一八%ですと二兆三千億なんですね。そうすると、GNPでいきますとこれは〇・五%です。先般、カーネギーグループの会合で先進諸国の科学大臣、皆お見えになっておりましたが、話し合いをしておりましたが、アメリカ初めイギリス、フランスにしたって全部GNP一%まで投資が来ているのですね。ですから、やはワ基礎研究にうんと力を入れることによって新しいシーズが出てくる。 日本は応用研究だということで、欧米先進諸国からも非常に批判を受けておるわけでございますが、やはりこの基礎研究は政府が主導しなければならない。そのためには、閣議決定をしました平成四年、おかげさまで五年、六年度は一般の予算の伸びに比べまして伸ばしていただいたことは事実でございます。しかし、倍増という線からいきますと、まだまだ政府一丸となって力が入ってないわけです。どこの先進国も、これから生きる道は科学技術の振興にあるということでやっているわけですね。 そういう点で、この基礎研究にうんと力を入れまして、そういう研究基盤等をどんどん整備していく中で、科学技術庁としましては今いろいろな対策をとっておりまして……
○稲垣委員長 科学技術庁長官に申し上げますが、答弁ま簡潔に願います。
○近江国務大臣 はい、わかりました。 そういうことでございまして、評価の問題につきましては、先生御承知のようにアメリカの評価機関もあるわけでございますが、まだ各国とも新しい評価をどうするかということにつきましては悩んでおられるようでございます。そういう点で、我が国としましても、今科学技術庁の中でつの部局でいろいろ検討はしておりますけれども、やはりこれからの新しいシーズをつかんでいくという点におきましては、政府全体としてその評価機関というもの、これは考える必要があると思っております。今後努力をいたします。
○森(英)委員 大変前向きの御答弁で力強く感じました。大変また御丁寧な御答弁だったものですから、時間がなくなりました。 羽田政権が暫定政権でないとするならば、ぜひ教育と科学技術についても、これまで以上になお一層のお力を注いでいただきますようにお願いいたしまして、終わります。
○稲垣委員長 次に、佐藤剛男君。
○佐藤(剛)委員 ありがとうございます。自由民主党佐藤剛男でございます。 実は、先月の二十六日に、分科会におきましてシベリア抑留問題を取り上げさせていただきました。私は、シベリア抑留問題というのをこういう観点でとらえているわけでありますが、人と人との仲といいますのは、何かしこりがありますとどうしてもぴったりいかないというものがあります。日本とロシアとの関係を見ていきますと、北方領土の問題もございますけれども、やはりシベリア抑留、約六十万人の方々が抑留されて約六万人の方々が亡くなった。あるいはお墓の数でいいますと約三千とも言われておる。今、雨が降るとその骨が流れてくる、こういうふうな状況にあるわけでありまして、一つの私は怨念の何か関係があることが日本とロシアとの関係がうまくいかないもとなんじゃないか。 そういう観点から、私は軍人恩給の問題だとか遺族会の問題とかあるいは日本傷疾軍人とか、そういう問題について非常に関心を持ってやっているわけでありますが、それも一環でありまして、これから、国を愛するという、あるいは国防というようなことの観点からいきますれば、どうしても戦後処理の問題というのを、未解決な戦後処理問題を解決していかなければいかぬ、これが私は今日、羽田内閣、また柿澤外務大臣に課せられている大きな課題じゃないか、かように感ずるわけであります。 それで、そのときに、前回私は一つの参考資料としまして、ロシア連邦国家の公文書の局長さんでピホヤさんという方、この方が九月二日に日本の厚生大臣、本日厚生大臣いらっしゃっておりませんが、厚生大臣の大内啓伍さんあてに出した文書を私は皆さんに配付いたして、そしてこの文書というのは昨年の九月二日であったわけであります。これは一体どうしたんだ、受け取ったなら受け取ったということをきちんと返事するというのが国と国との外交の礼ではないか。国でない、人と人との関係でも、手紙をもらえば返事をするのが当たり前だということのコンテクストで、脈絡で私が質問いたしましたら、とんでもないことがわかったのです、総理。 どういうことかといいますと、この文書を、厚生大臣あての文書が厚生大臣も見ておられない。外務省の審議官も見ておられない。じゃ、一体どこにあるんだ、この文書は。しかも公文書です。どういう内容かといいますと、「ロシア連邦国家公文書局は、旧日本軍人および遺族に対し、個々の申請に基づき労働証明書の交付に着手しており、現在までにすでに三万人以上の日本市民がこの文書を受け取っていることを、貴殿に通知致します。」つまり、労働証明を発行しました、これを御連絡申し上げますという非常に重要な文書でありまして、これが羽田外務大臣の当時でございますが、一九九三年九月二日の日付で、この仮訳も出されておりまして、それで、この内容の労働証明書の様式とはこういうものですというところまで来ているのです。 ところが、この文書がどこにあるかということを調べていきましたら、外務省のロシア課のファイルに入って、るのですよ 局長も見ていなければ大臣も見ていない。恐らく柿澤大臣は、大臣に就任されてからごらんになったと思いますけれども、そういう状況であったわけであります。総理が外務大臣のとき、もちろんごらんになっていないくだりであります。まことに非礼であります。国と国との関係におきましては、これは返事を受け取ったという、アクノレッジレターというのでありますが、そうしうものを書くのカ一つの常識であります。そういうこともなされていなかった。 それを私は前回ここで意見を申し上げまして、その後これについて、日本政府としてきちんとした、どうするのかということの返事をしてくださいということをお願い申し上げまして、今日ここに、総括の場でございますので、立っているわけであります。 したがいまして、まず外務大臣に、その後外務省としましてはこれに対する返事、ロシア連邦国家公文書局長ピホヤさんが、大内啓伍閣下、厚生大臣あてに出した非常に重要な文書でしょう。これは、この前後に、御承知のようにエリツィン大統領がいらっしゃいまして、それで頭を深々と下げて、まことに申しわけなかったということをされたということは、総理も十分御記憶のある点だと思っております。まずその事実関係等、今どうなっておるのか、外務省はどうしたのか。 それから、厚生大臣はおりませんから、厚生省のどなたか、一体厚生大臣はこれをその後ちゃんとごらんになっておられるのかどうか、この点をお聞きいたします。 まず、外務大臣。
○柿澤国務大臣 佐藤議員の御質問の、昨年九月二日付の国家公文書館総長よりの文書につきましては、先般衆議院決算委員会における佐藤議員の御指摘を受けまして、早速関係者と協議の上、先方に対して、本件に関する我が国政府の考えを直接面会の上伝えることが適当と判断をいたしまして、五月三十日、その旨を在モスクワ大使館あてに訓令を発出したところでございます。ただ、残念ながら、その後国家公文書館総長に対して申し入れをすべく面会取りつけに努めておりますが、先方が多忙との事情で、現在までのところ、面会は成立していないというのが状況でございます。 今後とも、佐藤議員御指摘のとおり、引き続き先方との面会取りつけに努力をいたしまして、当方の考え方を伝えたいということで努力をしてまいることをお約束をいたします。
○佐藤(剛)委員 ありがとうございました。外務大臣のはっきりとした御答弁、承りましたので。 それでは、相手に、向こうのロシア側に、恐らく外交文書でしょうか、これは外交文書と私はいうと思うのですが、在モスクワ日本国大使館から出したときのその文書。それから、向こうから恐らく返事が来ると思います。それに対する、リアクションというのですが、反応が来たときには、それは当委員会に近い将来において御報告願いたい、これをお願い申し上げておきます。 厚生省、大臣にちゃんとお見せして、ちゃんとしてあるかどうかだけを政府委員、お聞かせください。
○土井政府委員 ただいまの文書でございますけれども、これは厚生省の所管外のものでございまして、厚生省としては正式には受け取っていないということでございます。 なお、大臣にはお見せをいたしておりません。
○佐藤(剛)委員 まだ、こういうことが今の状況であります。 文書をいただいて、しかもロシア国からのものでありながら、権限がない。これは大内大臣あてに来ている文書です。この大内大臣あてに来ている文書について、お見せするというのは普通当然のことだと思うのですが、これを現実にお見せしていないということがきょうの今の局長のお話で出ました。私は、当然お見せしていると思って質問したのです。この問題については、まだ引き続き私は質問を続けます。失礼であります。非礼であるし、一政府委員としまして当然の義務を怠っている、国家公務員の義務を怠っている。私はこの問題を問題にいたします。テークノートしてください。議事録に残しておいてください。 それから次に、そういうふうなことでありますから、当のいただいた大臣に見せていないというのが日本の官僚システムだというのですから、まことに遺憾であります。羽田総理大臣、かような私の今申し上げました点について、御感想がありましたら一言。この日本の官僚、今の私の気持ちの部分で御理解いただけると思っておりますけれども、何かありましたら、ひとつお話しいただきたいと思います。
○羽田内閣総理大臣 今、外務大臣から御答弁申し上げましたように、自分の方としてもこれに対してのお答えの手紙を見て、それから出しました。そしてまた、その文書の回答についてもお出ししましょうという誠意のある対応を今されておるわけでありますけれども、本来、やっぱりそうあるべきということであろうというふうに、私も感じます。
○佐藤(剛)委員 私は、シベリア問題は、昨年のこの文書はロシア政府が一つのシグナルを送ってきているのじゃないか、モーションを起こしているのじゃないか、このシベリア抑留問題について、この文書の内容を見ますと。これは、私のそういう解釈であります。そうしますと、その点について日本とロシアの間には、恐らく政務次官ベースなり次官ベースの協議の場があるはずでございますけれども、そういう場なりを使って一つの問題を取り上げて、日本側としても日本側の立場を話し、それから向こう側の立場も聞き、そういう一つのテーブルの課題にすべきであろう、私はそう感じているわけであります。 そして、官房長官、こういう日本とロシアとの関係といいますのは、今御承知のように、シベリア抑留の団体がございまして、いろいろ日本国を相手に訴訟などを起こしている部分がありますが、私はこの新しい羽田内閣のもとにおいて、このシベリア抑留問題という、戦後五十年がたたんとするときでありますから、この機会にやはり処理すべきものは処理する。できないものはできないのですけれども、処理できるものは政治的な解決を図る、こういうふうな立場というものが必要であり、これが怨念のその六十万人の人たち、亡くなった六万人の人たち、そういう人たちに対して報いるものではないかと思うのでありますが、官房長官、政府としましてこの問題をどのようにとらえておられるか、またどのようにされるかということの御意見を承りたいと思います。
○稲垣委員長 その前にちょっと。 佐藤君、既に申し合わせの時間が過ぎておりますので……(佐藤(剛)委員「はい、終わりにします」と呼ぶ)終わりにしたいと思います。
○熊谷国務大臣 それでは、簡潔にお答えをさせていただきます。 このシベリア抑留者を初めとする皆様方が大変な御苦労をされたということはまさにそのとおりでございまして、しからばそれをどのように国家としてそれにお報いするか。長い間、いろいろ議論があって、そして長い経過を経て、先生御案内のとおりでございますが、昭和五十九年の戦後処理問題懇談会の提言につながり、そしてその後、幾多の了解事項で積み上げられてきたものでございます。 この懇談会におきましては、シベリア抑留者の方のほか、恩給欠格者、引揚者の方の問題について御検討いただいたわけでございまして、このシベリア抑留者の皆様方が、その労働に対し対価もほとんど払われていない。そのことを踏まえてなお結論を出したものでございまして、関係者の心情にこたえるため、政府として衷心から慰謝の念を示す事業を行うべきである、こういう御提言を行い、現在の事業につながっているということでございます。 したがいまして、先生の御指摘は、この労働証明書が出されたから新たに見直すべきではないか、こういう御趣旨かと思うわけでございますけれども、しかし何度も申し上げますように、そうしたものを既に踏まえた上でなおこの範囲にとどめるということで提言がなされているわけでございまして、私どもとしては、この労働証明書が出されていたということをもってこの了解事項を変えて新たに措置をとるということは考えられないというのが、今の立場でございます。
○佐藤(剛)委員 これで終わりにしますが、ありがとうございます。最後に、これだけ申し上げておきます。もし労働証明書が出ておったらば、五六年のときの日本とソ連の間の請求権放棄というのは大分違っていたのだろう。私、非常に大きな事情変更だろうと思っております。そういう点を強く申し上げまして、そしてしかるべき対応をしていただきたい。 これをもちまして私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○稲垣委員長 次に、前田武志君。
○前田委員 当委員会の審議の促進、そしてまたこの決算委員会を通じての審査の過程で、予算執行がいかになされたか、その効率的な執行のあり方、あるいはそういった審査を通じて将来の財政計画、予算の執行等にどういうふうに反映させていくか、そういった観点から、今回は委員長を初め当委員会の同僚委員の皆様方の御協力もあって、いわば国会改革の第一歩としての決算委員会というものが今回持たれた、こういうふうに思います。同僚議員の森英介委員からもその旨ありました。したがって、私はそういった意味で、この決算委員会というものは積極的にとらえれば行政改革、行財政改革にも大きな役割を果たし得る委員会だなということを今回の審査を通じて感じたところであります。行財政改革、これは言うにやすく行うにかたい、総論賛成、各論反対の世界でございますから、行財政改革というのはすぐれて政治の責任、国会みずからが行政改革のリーダーシップを発揮しなければならない、こういうふうに思うような次第であります。 さて、ここに私一つのチャートを持っておるのですが、これは厚生省の人口問題研究所がこの春に出した資料であります。要するに、人口の動態がどういうふうに変わっていくかというものなんですが、今四全総を初めいろいろな計画の基礎になっている、人口動態等がフレームワークになっているわけなんですが、そういった推計に比べると、この春出た最近の推計は非常に悲観的な方向に向かっております。要するに、よく言われる人口の出生率ですね。出生率が推計の一つの基礎になりますが、高位推計、中位推計、低位推計。大体今までは出生率、高位推計が基礎になっているかと思うのですが、どうも推移を見ると低位推計に近いようなありさまでございます。要するに、出生率が一・五〇を切っていくような状況でございます。 これによりますと、二〇〇八年ぐらいに日本の人口のピークが来る、一億三千万を超すと思われていたのが、一億二千八百万ぐらいだ。その後人口が急激に減少するわけですね。それにあわせて高齢化のピークも、言われていたように一つの山が二〇二〇年、二五年ぐらいに来ると言われていたのみならず、さらにその後にもっと大きな高齢化が来るというような、私は日本の歴史上初めて経験するような峠をやがて迎えて、その峠の先、大きくこれを下っていくような時代が来ていると思うわけです。 そういった中で、今の人口減を伴うような超高齢化社会を迎えるわけでございます。しかも、そういう中での国際化そして情報化、そういった大きな状況の変化というものを踏まえながら、しかし二十一世紀、そういう三十年先、五十年先のそういった状況の中でも豊かで活力のある、世界に信頼されるようなそういう国をつくっていく、国づくりをしていく、それがいわば行財政改革の一つの大きな、一つのというか一番大きな目的であろう、こういうふうに思う次第であります。 そういう中で、いろいろ御質疑をしたいところでありますが、時間の制約がありますので、多少強調して申し上げるなら、簡素で効率的なそういう行政のあり方、そしてそれを通じて国民経済の活性化を常に維持していく、発展させていく、そういうような行政にしようというときに、やはり行政の透明性、公正さというものを確保していかなければいかぬわけですが、何といっても日本の行政の場合、情報化というものが相当おくれているのではないか。今、政府の方では情報公開法なども相当検討が進んでいるというふうに承知はしておりますが、こういったものはやはり今早急に進めて、そして情報化というものはメディアもどんどん進んでくるわけでございますから、そういうものに乗せていくこと自体がこの縦割り行政の是正にもつながるし、行政改革そのものを進展させていくというふうになると思います。 実は、与党の方でも、行財政改革の随分突っ込んだ検討をしてまいりました。そういう過程で、ここにおられる各大臣が所轄する各省、やはり各論においては相当の危惧といいますか、各論反対に近いような動きがあったのも事実でございます。中央省庁の統廃合、そして九十二特殊法人の合理化というようなことについても徹底的に分析を加えた、そういう過程でそういうことがありました。 そこで、もう時間がありませんので、これは総理にお聞きいたしますが、総理として、行財政改革の基本的な考え方、そしてこれからのあり方について御所見をお伺いして、私の質問を終わります。
○羽田内閣総理大臣 今、もう既にお話がありましたように、行政の簡素化あるいは効率化、こういった問題をやはり勇気を持ってやっていかなければならぬだろうというのが、もう総じてのお話だろうと思っておりますけれども、やはり戦後五十年、ちょうどこのときを今迎えるというときでありまして、やはり戦後つくられたいろいろな制度というものは、これは選挙制度も含めてやはり一つの疲れといいますか疲労というものがあるだろうというふうに思っております。ですから、やはり次の世紀に向けて、これから我々はこの五十年を経過しながら飛躍していかなければいけないということ、そしてそのときには、例えば生活者重視なんという声も出てきておりますし、あるいは地方へ権限あるいは財源等についても分譲していかなければならないという、新しい価値観というものが求められているときだろうというふうに思っております。 その意味で、やはり今までの行政というものをもう一度こうやって振り返って、そしてこの次の世紀に向けて今準備するときだろうというふうに考えておりまして、それはだれでも、例えば電話機でもちょっと新しいダイヤルになったりあるいはプッシュホンに変わる、もうそれだけでもみんなちゅうちょするものでありますけれども、しかしやはり今ここで変えておかなかったならば、私は、この国がまさに将来禍根を残してしまうということになろうと思っておりまして、それぞれ担当の皆さん方も本当に勇気を持ってこれに対応していくべきであろうというふうに思っておします。 まあ、きょうは規制緩和等の問題について朝閣議のときに各閣僚の皆さんとお話をしたわけでありますけれども、総務庁長官から、ともかく何か難しい問題があったらもう自分に相談してほしいということ、それから私の方からも、それぞれの中で問題があるとしたならば、あるいは官房長 官、私、直接ひとつ話しかけてほしいということでありますけれども、こういう改革というものは必ず痛みが伴うものであるということだろうと思います。その痛みを乗り越えることこそがやはり次の時代というものを開いていくのだろうというふうに考えておりまして、そのために我々としても本当に蛮勇を振るう思いでこの問題と取り組んでいきたいということを申し上げ、前田委員の思いに我々も懸命にこたえていきたいというふうに考えております。
○前田委員 終わります
○稲垣委員長 次に、楢崎弥之助君。
○楢崎委員 私は、社会党・護憲民主連合の楢崎弥之助です。 総理と言葉を交わすのは委員会では初めてでございますから、冒頭、焦眉の問題について御見解を承りたいと思います。 今から申し上げる私の意見は、社会党の意見ではありません。所属は無所属でありますが、護憲民主連合としての意見でありますから、誤解のないようにお願いします。まず羽田政権、大変少数、不安定性を持った政権で苦労なさっておられると思います。それで、御案内のとおり、内外多端の折に安定政権を再構架するということは必須の条件であろうと思います。同時に、特に間近に迫っております日米の経済協議、あるいは七月八日から始まるナポリ・サットを控えて、よほどのことがない限り、政治工作をもたらすような衆議院の解散・総選挙は避けるべきではないか。また、四年間にわたり、やっと政治改革の仕上げが近づいているこのときに、総選挙は与野党が合意をいたしております小選挙区比例代表並立制で行うべきであると私は考えております。それで、羽田政権が少数、不安定な今の現状を是正する方策について、まず総理はどのようなお考えをお持ちでしょうか。
○羽田内閣総理大臣 今お話がありましたとおり、私ども内閣が発足するこの過程の中にありまして、いろんな思いとか、あるいは言葉の行き違いがあったのかもしれません。しかし、私自身に投じていただいた皆様方と一緒の連立の政権といりものが組むことができなかったこと、これはもり本当に返す返すも残念であるというのが、私のもう本当に率直な思いであります。 と申しますのは、ただ心情的にどうこうということを申し上げているわけではなくて、私どもも思いもかけなかったこの八カ月間の、ともに歩んに歩みであります。やっぱり時代が大きく変わっいるという中で細川政権ができた。そして改革、これは政治の改革あるいは経済の改革、社会改革、行政改革、こういったものをひとつ進めていこうということでスタートしたわけでございます。 確かにこの八カ月間というものは、政策が、これは生まれと生い立ちという言い方がどうか知りませんけれども、わかりやすく言うと、生まれ、生い立ちの違う政党が一緒になってやったことでありますから、いろんな面で苦しみがあったことは事実であります。しかし、この苦しみというものをお互いが乗り越えながら八カ月間を過ごしたということで、私は、この中でお互いが政策を譲り合ったり、あるときは乗り越えたりした、これが一つの日本の新しい政治の方向ではなかろうかというふうに考えておりまして、その意味で私はこの八カ月間を誇りに思いますし、何とかこの八カ月間を土台として、新しい政治というものを進めるためにともにやりたいと思っておったということでありますから、本当に残念であります。 ですから、私はその思いをずっと今日まで語り続けてきておるわけでございまして、私どもは、ですから誠心誠意、社会党ともいろんな、例えば政策であろうと、あるいは今、ともに組んだこの予算であろうと、語り合いながら御協力をいただき、そういう中にお互いが理解し合うことができれば、これは最もいい方向であろうというふうに思っております。私は八カ月間の苦労というものをむだにしたくない、これは私の率直な思いであります。
○楢崎委員 御案内のとおり、社会党の久保書記長は、まず本年度予算を成立させた後に直ちに総辞職を行い、政策をコーディネートして、諸決定の手法の透明性や民主性を確約、合意することを条件にして、新しい連立政権参加の可能性を示唆されておるように私は見ております。 それで、最近、与党の幹部の方が、大幅改造をして社会党の復帰を呼びかけるという発言が相次いでおります。これは、私は久保書記長が提案しておる骨子と違うと思うのですね。なぜかといいますと、大幅改造をして連立政権に復帰するということを彼は言っていないのであります。新しい連立政権に参加するという意味である。復帰と参加、新参加は、言葉ではあっても私は内容に大きな違いがあると思います。 それで、大幅改造というのは久保書記長のおっしゃっている総辞職とも違うわけであります。もしそこにある接点を求めようと思えば、結果的には総辞職と同じ意味を持ってあろう。大幅改造ではなしに全面改造という手法が、羽田政権の安定性なり社会党の新しい参加を促す選択肢の一つになり得る、このように私は思っておりますが、この大幅改造、全面改造という問題についての総理の御見解を、この際、もう会期末はすぐに迫っておりますから、はっきりと述べられたい。
○羽田内閣総理大臣 久保書記長のこの前の中国での記者懇ですかのときのお話の問題、また楢崎委員の思い、その意味するところは、よく私には伝わってまいります。そして、確かに、予算というものが今順調に御議論をいただいておるということでありまして、一つの、いろんな意味での動きのあるときであろうというふうに考えます。 ただ、現在、予算を国会で御審議をいただいているというときでございますから、ここで改造とか、あるいは総辞職とか、全面改造ということについて、私が今ここで述べるということは、これはひとつお許しをいただきたい。お気持ちはよく私にはわかります。
○楢崎委員 お立場はよくわかります。ただ、与党の幹部の方がおっしゃっておるから、これは真剣にひとつ御考慮をいただきたい。「二兎を追う者は一兎をも得ず」という言葉がありますから、真剣にお考えをいただきたいと思います。 次に、私は大変不愉快な事実を明らかにしたいと思うのであります。 最近、予算の分科会なりあるいは当決算委員会の分科会で、私と同僚議員が日本船舶振興会の問題について質問をいたしました。私自身は、ロッキードなりリクルートなり、あるいは最近でいえば竹下前総理の褒め殺しの問題等々質問して、右翼の方や暴力団の方が会館まで押し寄せて来られた事実があります。あるいは嫌がらせの電話もあります。私はなれておりますからいいですけれども、私の同僚議員に対する脅迫の電話は目に余るものがあります。同僚議員の承諾を得て、私はその内容を明らかにしますが、電話で家族を皆殺しにするぞとか、それから、恐らく殺したときに上げるであろう悲鳴の言葉をわざわざ電話を通じて言って、そして電話の受話器を投げ出すというような、そういうことが行われておるのであります。 せんだっては細川前総理に、あのようなピストルの忌まわしい事件がありました。これは、私 は、一個人の問題ではなしに、国会の権威に対する、これは何と申しますか、挑戦ではないか。あるいは言論の自由に対する妨害ではないか。こういう点に立って、これはけさの社会党の国会対策委員会でも、社会党としてこれを問題視するというような、中執ではっきりと問題視するということが決められました。総理の御見解を聞いておきます。
○羽田内閣総理大臣 国会での発言というのは問われないという基本的なあれがあろうと思います。まさに、国会は自由な言論の府であるということでございまして、いかなる問題であろうとも、こういったものについて脅迫とか、そういったものがあってはならないことであろうというふうに私は考えます
○楢崎委員 公安委員長はどのように思われますか。
○石井国務大臣 総理の御意見と全く同感でございますが、要するに、自由の行き過ぎではないか。今、国会の周辺に起こっておりますいろいろのことの動きを見ておりまして、まことに遺憾にたえません。国家公安委員会といたしましては、法律、法制の許す限りにおいて、厳正中立にこれに立ち向かうべきであると思っておりますが、その限界を超えたものも非常にたくさんある。自由の乱用であるということを感ずることがございます。
○楢崎委員 次に 本日のこの委員会審議を前にして、私は理事会に全モ連会長、日本船舶振興会理事長の笹川陽平氏を参考人として招致されるようにお願いをしました。元来、私は、証人とか参考人の招致は多数決で決めるのはなじまない問題であると思っております。それで、委員の中から異論がありましたから、私はやむを得ないとあきらめをいたしました。 そして、私個人の名前で船舶振興会に緊急質問事項として、昨日、総務部長をお呼びして、きょうの三時までに文書をもって回答されたい、以下、質問事項を幾つか、七、八項目出しました。ところが、それに対して、きょう三時に笹川理事長、笹川陽平氏の名前で私あてに返答の文書が来ました。それは、私が出した質問に対する個別の回答ではなしに、「ご質問の事項に一貫する余りの誤解と偏見に正直胸裂くる思いでございます。」何でしょうかね、これ。私の質問は、後で見せてもよろしゅうございますが、例えば、日本船舶振興会及び振興会より補助、助成を受けておる諸団体に天下りしている各省庁退職者OBの数を団体別に表にして提出されたい、こういう質問ですよ。どこが誤解と偏見に満ちているのですか。 私は三十二年間国会でやっているけれども、こういう侮辱的なお答えをもらったことはありません。これも、先ほどの問題と同じように、国政調査権に対する侮辱ですよ。もし、誤解と偏見があれば、私のどこが誤解なのか、どこが偏見なのか、それを文書で言われればいいではないですか。それを、どこと言わずに、なぜかも言わずにいきなりこういう回答をなさるということは、これは国会に対する侮辱ですよ。私の個人の問題じゃない。 したがって、私は、やむを得ませんから、この船舶振興会理事長笹川陽平氏を証人として喚問したいと思います。委員長において検討をしていただきたい。 並びに私は、この問題について、名誉棄損として、弁護士と相談をし、訴える準備をしたいと思います。法廷に行けば、いかに日本船舶振興会がいろいろな不祥事を起こしたか、五月二十七日には、競走法のみなし規定によって贈収賄罪で検挙者が出た。不祥事が起こっているんですよね。まだほかにもあります。時間があればたくさん私は挙げてもいい。法廷で争った方がいいかもしれない。それを申し添えておきたいと思います。 それで、運輸省から、日本船舶振興会より補助、助成を受けておる団体に対する運輸省のOBの方々の天下りの状態は詳しく報告を受けました。大変詳しい報告で、満足をいたしております。私は、さらに、運輸省以外の各省庁にお願いをして、その振興会より補助、助成を受けておる団体に対する天下りの状況の報告を求めました。あと建設省と郵政省が残っておりますけれども、運輸省の天下りは五十八団体、百十九名という数字がこの前示されました。 私がほかの省庁に対して調べましたところ、御回答を得ました。今言ったとおり、二省はまだ来ていません。二省は来ておりませんが、それだけでも運輸省以外にも膨大な天下りがあっているのですね。しかも運輸省の場合は、最初は役付の人だけの天下りで四十七名という御回答をいただきましたから、全部のあれをくださいと言ったら百十九名になった。このほかの省庁のものは、これは役付ですね。だから、官房長官、各省にわたっておりますので、役職だけじゃなしに全部のOBの方々、それを表にしていただきたい。役付の方だけでも八十名の人が天下っているのですね。運輸省が五十八団体ですよね。それで、さっきの二つを除いて団体だけでも百四団体、そうなっておりますので、できれば運輸省が報告されたとおりの形式でひとつ御報告をいただきたい。 こういう形式でございますが、よろしゅうございますか、官房長官。
○熊谷国務大臣 委員の御指摘の点につきましては、早急こ事実を把握をいたしまして、できる限りの報告をさせていただきたいと存じます。
○楢崎委員 それで、たくさんただしたいことがありますが、五月二十七日の、例の摘発された吉松被告等による贈収賄事件について、吉松被告の直接上司としての笹川陽平理事長の責任について、私はお伺いしたいと思うのであります。 まず、モーターボート競走法第二十三条二項には、こういうことがあります。運輸大臣は、この法律に基づく命令に違反し、公益に反するまたは反するおそれのある行為をしたとき、全モ連等の役員を解任すべき旨を命ずることができる。そこで、私は、以下述べる理由によって、この二十三条二項によって、振興会理事長、全モ連会長を兼務なさっていらっしゃる笹川陽平氏に対し、その役職を解任すべき旨を運輸大臣は命ずるべきではないかと思うのであります。 以下、その理由を申し上げます。 理事長は、振興会内規の組織規程第十六条、この十六条では、「事務局長は理事長の命を受け、事務局の所掌事務を総括する。」つまり、吉松氏は事務局長として理事長の直轄の部下であったわけです。私は、せんだってのこの理事会で、吉松被告の肩書を問題にしました。そうしたら、運輸省からの答弁はたった一つ、嘱託です、それだけです。それで、私は言ったんです。そうじゃないでしょう、もう理事に内定しておるのじゃありませんか、運輸省に報告が行っておるのじゃありませんか。返事がなかった。日にちがたって、あれはそのとおりでしたという返答が来ましたよ。 いいですか。私は運輸省から船舶振興会の組織図をもらいました。ところが、これは実に簡単な組織図です。ことしの四月一日付の船舶振興会のつくっている組織図を見てごらんなさい。こういう簡単なものじゃないです。こうなっておる。吉松氏の地位は、理事のところに書いてある。そして、恐らくもう内定していますからでしょう、三階の理事の役員室を改造して、そこに入っている。部内の人には、吉松理事と呼ばせておった。そういう関係にあるんですよ。 だから私は、ちょっと運輸省はどうしてこんなに、事実をごまかすとは言いませんけれども、正確に言われないのか、それを感じますね。ここに船舶振興会の組織図がありますよ、運輸省じゃなしに。そういう事実を私はやはり問題にしなくちゃいけぬと思うのですね。もう耳に入っておるんだから。そして、ちょっと待ってくれということになっているんでしょう、余り吉松という人に権力が集中しちゃいかぬから。そのはずであります。 また、笹川陽平理事長は、非常に公私混同が多過ぎる。例えば、予算の分科会で申し上げましたけれども、名刺は、表の方は漢字で「日本船舶振興会 理事長笹川陽平」と書いてある 裏の方は「ササカワ・ファウンデーション」、笹川財団と書いてある。これはおかしいではないですかと言ったんです。日本船舶振興会の英訳があるはずだ。すると、正式にないと言うんですね、運輸省は。陽平氏もそういうことを言う。 おかしいんじゃないですか。ちゃんと正式なもの、印刷した名刺がありますよ、ここに。「ザ・ジャパン・シップビルディング・インダストリー・ファウンデーション」これが直訳じゃないですか。だから、先ほど言った「ササカワ・ファウンデーション(JSIF)」これは今言ったフルネームの頭をとったものがちゃんと括弧で書いてある、わざわざ。こういう笹川個人がいかにも何かやっているような印象を与えることはよくないのではないかということを指摘して、御指導をいただきたい、これを大臣にもお願いをいたしました。 そのほかに、もう時間がないからたくさんは言われないが、理事長と非常に関係の深い、問題の富士レックス、これは個人企業ですよ。この社員が、陽平氏が会長を務めておる全モ連の社員寮に入居している事実を御存じですか。
○二見国務大臣 最初に、いわゆる「ササカワ・ファウンデーション」の名刺を、先日も予算の分科会で、先生、私に見せられましたですね。私も正直言って、こういう名称の使い方は、率直に言えば大変不愉快な使い方であるというふうに思っております。 ただいまの御質問については、私は知りませんので、わからないというふうに答える以外にないと思います。
○楢崎委員 率直で大変結構な答弁です。 実はほかにもありますが、時間がありませんから、これは八日の日に私のところに来た、姓名、住所、きちんと書いてある、怪文書ではありません、速達が参りました どう、うことが書いてあるか、要約してみます。新潟県の黒埼町の舟券売場に反対する会の訴えであります。要点を言いますと、一つが、建設推進派の議員(陽平氏と大学の同窓生)が、名前はわかっておりますが言いません、船舶振興会からの補助金で私立保育園を計画中である。議員への成功報酬の性格が非常に強い。 二番目に、自治会での業者説明会で、業者は、県内のB&Gの補助一覧表、それから船舶振興会の補助金一覧表を資料として示して、関連団体からの援助について有形無形のメリットが発生すると説明をしたそうであります。これは明らかな利益誘導であります。後ほど述べますけれども、こういう行為は許されないことになっておる。 三番目に、昨年八月に自治会長より同意書の提出があったが、これはある議員が、これもわかっておる、かなり強引にその同意書をとったということが言われておる。運輸省は、この理事長サイドの強い要望によって、平成五年三月より、民間会社がとった地元の同意書でも地元との調整がとれたことを証明することと認めておますね。これはここに証拠があります、証拠が。民間会社がとったら、もう同意したんだというようなことになっているのですね。 それから、賛成派の町長ほか議員に対し収賄の疑いがあるということが言われておる。 五番目に、舟券売り場の建設を計画しているのは、東京のセントラル企業である。これはしばしば出てくる名前です。平成五年十一月に設立した舟券売り場の施設会社モーターボート新潟は、このセントラル企業とほぼ同じ役員の構成であります。そして、このセントラル企業の社長という中村何がしは、昨年十月まで理事長が社長を務めていた東洋開発の現社長の姻戚関係に当たります。つまり、陽平氏のブレーンの一人である。 それから六番目に、昨年八月の全員協議会でこの計画について説明したのは、土地開発を行うタナック社である。タナック社はセントラル企業の先乗り的な仕事をしておる。タナック社は地元建設業者にリベートを要求しているといいます。 問題は、各地で計画されている舟券売り場建設をめぐる疑惑の多くは、大臣、次の三つに集約されると私は思うんです。一つは利益誘導、二番目は賛成派への贈賄攻勢、三番目に理事長の関連企業が非常に関係しておるということであります。 例えば、理事長がこのポートピア、舟券売り場、このポートピア推進部というのがつくられて、部長さんはいない、陽平氏がみずから部長であると称しておる。この人が「ポートピア設置活動に関するお願い事項」という文書を出しておる。この中にどう書いてあるか。「なお、施行者、日本船舶振興会又はB&G財団関係の業務に関する事項は、約束又は期待を抱かせるような言動をしないで下さい。」つまり、利益誘導的なことはしないでください、みずから言っているんですよ。そして、「地元行政関係者、地元議員及びモーターボート競走関係者との間で贈収賄事件になるような行為は、絶対に行わないで下さい。」当たり前のことだ。実際に行っておる、その理事長関係の人たちが。だから、これは黒埼町の舟券売り場の問題については、ひとつ運輸省の方で十分御調査をいただきたい。 時間が参りましたので、きょうはこれだけにいたしておきます。ありがとうございました。
○稲垣委員長 次に、小森龍邦君。
○小森委員 社会党の小森龍邦でございます。 私も楢崎議員に引き続きまして、船舶振興会に絡むことにつきまして御質問申し上げたいと思いますが、その前に一、二点、法務大臣にお尋ねをして置きたいと思います。 それは、昨日でしたか、参議院の予算委員会で法務大臣が御答弁になりました、いわゆる狭山事件と言われておる事件の石川一雄さんにかかわることでありますが、仮釈放の手続を粛々と進めている、こういう意味の答弁があったようでございます。 新聞のとおり受けてよいのか、あるいはそのことにかかわって、関東更生保護委員会へ何日の日に千葉刑務所長が手続をとられたのか、そういったことについてお答えをいただきたいと思います。
○中井国務大臣 昨日の予算委員会で社会党の三重野議員の質問に対しまして、先生ただいまお話をいただきましたように、粛々と手続が行われていると承知しておる、このようにお答えを申し上げました。 この点につきましては、もう先生既に委員会におきましても何回も御質問を賜り、またいろいろと御承知のことだと思いますが、具体的な手続の状況等は、他の受刑者に対する影響あるいは従来からの慣例等かんがみまして、申し上げられない、ただ私が申し上げられることが精いっぱい、このように御理解を賜ればありがたいと存じます。
○小森委員 他の受刑者との関係につきましては、私ももうずっとこの問題につきましては折に触れては法務委員会で質問をいたしておるわけでありまして、私自身としても深く理解をしておるつもりでございます。 しかしながら、石川さんの仮出獄をめぐる問題については、法務大臣がこの月の十三日、昨日そういう話が参議院の予算委員会で出る前に、七日、八日ごろからかなり全国的に広がってきておる。私も実は外から聞いたことでございまして、昨日の参議院の予算委員会の答弁は待ちに待った答弁でしたけれども、そんなに新鮮味は感じていないのであります。 そういうことで、受刑者に影響ということになれば、これは七、八日ごろから何らかの形で、面会に行く人もおろうし、何らかの形で同じ無期懲役刑で受刑をしておる者の耳に入っておるかもしれない、こういうふうに思うのでありますが、法務大臣の立場にあって、そのように聞いておるということでは、やはり法務省の最高の責任者として、具体的な事実をつかんでいなくてそういう答弁ができるだろうか、私は疑問に思うんでありますが、何日の日に、千葉刑務所長がこれは手続をとるわけでありますが、何日に千葉刑務所長が手続をとったのか、できればひとつお答えをいただきたいと思います。
○中井国務大臣 先生が、先ほども申し上げましたように、この問題に御関心をお持ちをいただき、いろんな角度から法務委員会等で御質疑をいただいたことを承知をいたしております。 たしか先々週でしたか先週でしたか、法務委員会におかれまして先生からこの問題に触れられたことがございまして、お尋ねをいただければ昨日のような御答弁をその日ぐらいにできたのではないか、このように考えておりますが、先生直接お尋ねがなしに他の方面でのお尋ねでありましたので、あえてお答えをさしていただかなかったわけでございます。 既に御承知のように、手続的には行刑の施設の長から地方の保護司、保護観察の委員会で審議をいただくわけでござ、ます 私自身がこういう権限を直接有しているわけではありませんし、また先ほども申し上げましたように手続が行われている最中でございますので、私自身の発言がそういう公平、公正な審議に影響があってはならない、このように考えて、あえて答弁についてはこれ以上お許しを賜りたい、お願いを申し上げているところでございます。
○小森委員 もう天下周知の事実となっておる問題につきまして何日の日に手続をとったということは、これを言わなくても、つまり心配しておることは、かなり広がっておるわけでありまして、同じ受刑中の関係者に余りよい人間関係をもたらさないだろう、こう思っておるわけであります。 これで何回もやりとりしておりますと、私がきょうお尋ねしたいことがだんだんできなくなりますから、私が質問を申し上げたのは、今月に入って、たしか三日であったと思います。そのころもし直接的にずばりと尋ねておれば昨日のような答弁ができたかもしれない、こういう答弁もいただきましたので、おおよそそのころか、こういうように私は推測して、これはこの辺でとめたいと思います。 それからもう一点、今のことを私は非常におもんぱかりますから、ついでにひとつお答えをいただきたいと思うのであります。 私と法務省の刑事局なり矯正局なりあるいは最高裁の刑事局なりとカ、この数年間ずっと議論を続けてきたことは、確定判決後十年とか十五年とか十八年とかということが根本であって、未決勾留というのは、無期懲役は無限大の刑であるから、無限大から幾ら数字を引いても無限大なんだ、そういう論理が前に出てきて、いかにも石川さんは不当ではないか、三十一年間もつながれるということはどういうことか、こういうことを言ってまいりました。 そこで、内部のこともおもんぱかりますので、また私はこの問題について深くかかわっておる一員として、社会的にもいろいろなことに思いをめぐらさなければなりませんので、千葉刑務所の無期懲役の受刑者のうち、石川さんは多分刑確定後十六年と何カ月でありますので、刑確定というところに一応目安を置いて、最高がどれくらい刑確定後あそこで服役しておるか、その人にどれくらいの未決勾留期間があるか、そうたくさんではないと思いますので、数字をぱっと言ってもらえばまた後で議事録でも見られますので、お願いしたいと思います。
○中井国務大臣 現在、千葉刑務所に服役中の無期懲役受刑者は百八十九人でございます。また、その中で無期刑の確定後十五年以上服役している者について、未決勾留期間の平均は二年七カ月であり、服役期間の平均は約二十年一カ月であります。
○小森委員 それでは、これはこの程度にきょうはとどめさせていただきます。 では、八時十三分までが持ち時間でありますので、二十分程度あるようでありますから、当初予定したことを絞り込んでお尋ねしたいと思います。 まず、船舶振興会に絡んで、海事財団、正式にはもっと長い名前でありますが、この海事財団が建設をいたしましたホテル海洋、総額幾らかかって、その財源調達は大きく項目を挙げたらどういう調達方法であったのか、お答えをいただきたいと思います。
○小川(健)政府委員 お答え申し上げます。 ホテル海洋の建設費、総額は二百五十三億九千万円となっております。その財源の内訳は、日本船舶振興会からの助成金百十億二千五百万円、財団法人シップ・アンド・オーシャン財団からの借入金五十九億円、銀行からの借入金三十億円及び自己資金五十四億六千五百万円でございます。
○小森委員 このことについても、一々議論をする時間的いとまがございません。したがって、一つだけピックアップしてさらにお尋ねをしてみたいと思います。 財団法人シップ・アンド・オーシャン、これは他の財団などに、公益法人などに必要な資金を貸し付ける場合、その業務資金貸付業務規程というものがございまして、これは政府の方から、きょうかきのうか、届けていただいたものでありますから間違いのないところだと思いますが、こういうふうに書いてあります。 船舶、船舶用機関及び船舶用品の製造に関する事業の振興並びに海難防止に関する事業の実施及び海難防止に関する事業の振興を目的とする公益法人その他の団体に対して、その業務に必要な資金の貸付けを行う場合 行う、こうなっておるわけであります。 どう考えてみても、ホテル業に金を貸すということには、このシップ・アンド・オーシャンの財団の寄附行為からは出てこないと思うのであります。しかし、政府から届けられたこの一覧表を見ても、先ほどの答弁をいただいたのを見ましても、明らかに、海事財団からいえば借入金、シップ・アンド・オーシャンという財団からいえば貸付金、出ておるわけでありますが、その点はどういう見解を持っておられますか。
○小川(健)政府委員 財団法人シップ・アンド・オーシャン財団は、先生が先ほど言われました目的を達成するために、造船関係事業に関連する公益法人等に対し、その業務の実施に必要な資金の融通を行うことができるようになっております。 ホテル海洋は、財団法人日本海事科学振興財団が船の科学館と一体となった施設として、青少年、造船関係者の宿泊、研修を主な事業内容とするものでございます。同財団が、海運、造船その他の海事に関する科学知識について、一般国民、特に青少年に対しての啓発を図り、もって海事思想の普及及び海事に関する科学技術の振興に資し、あわせて海事産業の発展に寄与することを目的とした団体でございますから、同財団は、シップ・アンド・オーレヤン財団の貸付対象先とする「造船関連団体」に該当するものでございまして、シップ・アンド・オーシャン財団がホテル海洋に建設資金を貸し付けることについて、特に問題ないと考えております。
○小森委員 運輸省は、この船舶振興会という財団とそれにまつわるいろいろなたくさんの財団がありますけれども、船舶振興会を中心にしっかりと乱れのないような指導監督をする責任があるわけです。ところが、今のような答弁をされたのでは、それは政府公認であれこれでたらめなことができる、こういうことになるのでありまして、現実は、どれだけ国民がこの問題について心配をし、何とかもう少しあれが正常にならぬのかな。二年や三年のことじゃないのです、これはもう相当長期にわたって国民はそのことを心配しておるのですよ。 しかるに、きょうになって、先ほども楢崎議員の方からお話がありましたように、吉松という元事務局長は逮捕までされているのですよ。物すごい資料が警察に押収されているのです。にもかかわらず、まあ今までやりかけたことでなかなか答弁の切りかえができぬのかもしれないけれども、そんな答弁を私が聞いたら、これは運輸省は本格的にこの問題と、改革と取り組む気持ちはないなと思わざるを得ないのですね。 そこで、あなたがそう言われるのならちょっと申し上げますが、今私が読みました文章の中で括弧してあるところがあるのですね 「(当該団体が行う収益を主たる目的とする付帯業務を除く。)」となっておるのですよ。何も人様がああせよ、こうせよ言うんじゃないですよ。内部の、つまり「寄附行為第四条第七号に掲げる造船関係事業に関連する公益法人等の業務用資金の貸付けの業務に関する規程」というものの中にあるのですよ。「除く」となっておるのですよ、それを、「除く」となっておるのを、「除く」どおりにやれと言えばよいのに、それまた理屈つけて、いやそれは問題ないと思います、どういうことですか、それは。もう一度答弁を聞きましょうか。
○小川(健)政府委員 お答えいたします。 ホテル海洋は、修学旅行生や何かが泊まったりする公益部門とそれから収益部門、一般のホテルの宴会とかそういったことにあれする収益部門の二つがございます。これまでの実績で、公益部門は七〇%、利用者の七〇%が公益部門の利用者でございます。それから収益部門が三〇%、これが実績でございます。 このホテル海洋につきましては、公益部門の七〇%に相当する額を、日本船舶振興会とそれから財団法人シップ・アンド・オーシャンから助成あるいは借り入れを行ったということでございます。
○小森委員 それは答えになっていないので、結局自分らが決めていることを自分らが破って、それを監督する政府が、いやそれは別に問題じゃないんだというようなことでは この問題の解決というのはそういう姿勢からは出てこないのですよ。そこを私が言うのですよ。 それで、あなたは今、いや公益部門が七〇%で収益部門が三〇%だと言いましたけれども、じゃ高校生や中学生を泊めるのに、私の調査では、中学生一泊一万一千円、そして高校生一泊一万二千円と聞いていますよ。それで公益という感覚になりますか。そう、うふうなへ理屈をつけてはいかぬのですよ。そこで、この施設というものは、収益性を求める施設であるということは、これは財団の神山栄一といわれる理事長さんが書物の中で、書物といりのはちょっと申し上げておきましょうか、「財団の経済学」という書物の中でこういうことを言っておられるのです。 「このホテルはいずれは利益を計上できるような運営をして、「船の科学館」のような、海事科学財団の赤字部門を埋めていくといった機能まで期待されていますから。賛沢すぎるという批判もあるようですが、そうした事情もくみ取っていただかないと……」 どうですか。結局公益事業というのは、つまり何かの答弁用の理論として言っておるだけのものであって、本音はここに出ておるじゃないですか。これは私は、きょう通告していないけれども、羽田総理も聞いておられるから、これは最後にちょっとやはり、政府の責任者の意見も聞くし、運輸大臣の意見も聞きたいけれども、もう少しびりっとしてやってもらわなかったらだめですよういう質問をする者は、非常に危険な状況でやっておるのですよ。だれかがやらなかったらこり改革はできないのですよ。政治改革をなんとかりまいこと言っておるけれども、こんなことをやりなかったら政治改革にならぬじゃないですか。私は声を大にして言わざるを得ないし、危険を冒してやっているのですから。これはあと、運輸大臣及び総理大臣に御答弁お願いします。さて、もう一点。このホテル海洋、二百五十数億円で工事をしたわけでありますが、これは工事施工業者は戸田建設と聞いておるのですが、しっかり規程に基づいた入札をやっておるでしょうか、その点お答えいただきたいと思います。小川(健)政府委員 お答え申し上げます。 ホテル海洋の建設業者の選定に当たり、日本海事科学振興財団は、その事務処理にかかわる規程に基づきまして、見積書を提出いたしました六社のうち、最低価格の見積書を提出した建設業者と交渉して契約するに至っていると聞いております。
○小森委員 その規程に基づいてということを言われるのですが、私はここに「補助金交付申請の手引」というのを、財団法人日本船舶振興会のものを持っていますが、この手引書の中に書いてあるのは、こう書いてありますよ。これは二号交付金関係ですよ。二号交付金関係について、「理事会において資力、信用、能力等を審査のうえ確実な業者五社以上を選定し、競争入札により建築業者を決定し施工せしめる。」 私も若いとき十年ばかり、年間たかだか一千万円ぐらいしか工事施工ようやってませんでしたけれども、小さな土建屋の社長というか親方だったのです。だから見積もりというのと、見積もり合わせと入札というものが厳然と違うということは知っているのです。何でこの規程どおりやらないのですか。
○小川(健)政府委員 お答え申し上げます。 今先生が読まれた規程は日本船舶振興会の規程でございますが、日本科学振興財団もそれと同様の規程を持っておりまして、それで競争入札で六社のうちから一社を選んだと聞いております。
○小森委員 おかしいじゃないか。さっきあなたは見積もりだ言うたじゃないか。その場その場のことを言ってはだめだ、これは。やはりびりっとしてもらわなきゃ、ぴりっと。 これま、もう国民まこの問題についてはアンタッチャブルだから、小森さん、あなた、何をしょうてん、福山の駅おりるときは、東京の駅おりるときに大丈夫かと。だから私は、私の個人的な知り合いの若い衆をつけて歩いております、とりあえず。しかし、郷里へ帰ったら、私は広島県府中市というところで、大蔵大臣よく御存じだと思うけれども、府中の警察署長が、きのうも会いましたよ。その前は警備課長と会いましたよ。それはやってくれますよ。だからそういう、人が非常に危険な目に遭いながら世の中の正義を実現するためにやっておるのに、そんなへなちょこなことを言ってはだめだ。 時間がなくなるから、総理大臣と運輸大臣にコメントをもらうが、ちょっと私、要求しておきましょう。 入札には敷札というものがある。落札金額に到達するための敷札がある。六社が、入札したのか見積書を出したのか知らぬが、最初は見積書言うたよ。なかなかこれは消えぬよ。そこらの関係がどうなっておるかということをわかる資料を提出してください。私は、小さくとも土建屋だからその辺はよくわかるのです。公正取引委員会とか、あるいは今まで建設省が、いや談合はしておりません、談合はしておりませんと言うたけれども、九九・八%の底値というか、敷札に近い形でずっと落札しておるということは絶対に談合だと、私は中村元建設大臣にも言うたのです、去年の決算委員会で。果たせるかなでしょうが。だから、もういいかげんにして、はっきりしたことを言いなさいよ。それから監督する機関が、こういうふうに聞いております、ああいうふうに聞いておりますと言って、調べてないという証拠でしょう、それは。資料は後で出してくださいよ。 以上のことを指摘して、まず運輸大臣から、そして総理大臣から、ちょっとこの私の議論を聞いて、やはり何ほどかの決意を示してもらわなければいけませんよ。
○二見国務大臣 モーターボート競走法によりますと、運輸大臣は、船舶振興会に対して、事業計画その他について他の振興団体と同じように厳重なる監督権持っているわけでございます。 今、吉松事件が発生いたしまして、振興会は、本来であるならば社会的信用の高い団体でなければならないのに、こうした事件によって社会的な信用を失いつつあるということは、非常に残念に思います。と同時に、我々は、吉松事件は、これは警察で調べておりますけれども、運輸省としましても、船舶振興会の運営体制、組織体制というものを調べているわけでございまして、もし仮に組織体制にかかわる問題が判明したとするならば、内部での役員選任の手続の見直しも含めて、慎重なる見直し、検討はしなければならないというふうに考えておりますし、また 委員御指摘のように、社会に不信感を与えるような行動だけは厳重に慎まなければならないというふうに考えておりますし、運輸省としても厳重に監督してまいるつもりでございます。
○羽田内閣総理大臣 ただいま運輸大臣からお答えがあったわけでありますけれども、また警察当局ですか、今この問題審理されておるようでありますけれども、いずれにしましても、適正な対応をしていくというふうに私は信じております。
○小森委員 終わります。
○稲垣委員長 次に、小宮山重四郎君。
○小宮山委員 今、御質問を聞いておりまして、大変激しい論調でございました。私も少し見習って激しくやらなければいかぬかなと思っておりますけれども、運輸大臣が手を振っていますからやめますけれども、ともあれ、ただすものはたださなければいけません。 まず総理にお聞きいたしたいことは、最近米国のクリントン政権は、国家競争力強化のため、情報スーパーハイウエー構想を提唱して、情報インフラを整備いたしております。また、ゴア副大統領は、GIIというのをつくりました。これは、グローバル・インフォメーション・インフラと称して、国際的な情報通信インフラの整備を各国が協調して進めるべきだという演説をいたしております。EUも同じようなことを考えているようであります。日本も、二十一世紀に向けてそのようなことを考えざるを得な、時代に入ったのだろうと思っております。 昨日、総理にパーティーの席上で、インフラの整備を、情報網の整備をやっていただけないだろうかということはこのことであります。特に、日本がこの分野で国際貢献を考えるべき現在、最も急速に経済成長を遂げている地域はアジア地域であります。アジアはまだまだ電話のない地域が多い。情報通信インフラの整備の必要は他の地域以上に高いと言えます。我が国はアジアの一員であり、アジアにおいて情報インフラの整備を構築すべきである。AIIというのは私の構想でございますが、このような構想をぜひ実現いたしたい。これには相当ODAの金を使わざるを得ない。昨日そのことを総理に申し上げたら、私もそれはやりたい、賛成であるという話でございました。 改めて総理にお伺いいたします。今私は、IPUの会議でそのスピーチをやってまいりました。アジアの方々にこのアジア情報通信網というもの、AIIをぜひ実現したいと思いますので、ぜひ御協力していただきたいと思っておりますけれども、その見解をちょっとお伺いいたします。
○羽田内閣総理大臣 この問題は、私もかねてから取り組んでまいりましたけれども、やはりこの分野で日本は少しおくれをとっているのじゃないのかという指摘も実はあるところであります。 それは、今お話があったように、アメリカの方でNIIがGIIというふうに、グローバルな、世界を相手にしてやろうというような動きになってきておりますし、また、ECの方もEIIなんというのがございます。私どもは、そういう中にありまして、やはりこのインフォメーションネットワークというもの、インフラというものはどうしても整備していかなければなりませんし、また、ただのインフラの整備というだけでなくて、やはりソフトの分野もあろうと思っております。 いずれにしましても、私は、この問題は単にどこどこの役所がというだけでなくて、やはりそれを超えて内閣としてこの問題に取り組んでいこうということで、民間の皆様方なんかにも入っていただきながら対応できるような体制を整えていきたいというふうに思っております。ですから、そのAIIというのは、アジアということでいいのか、むしろグローバルな面でやっていくことがいいのか、このあたりは、これからもまたいろいろ御相談を申し上げたいと存じます。
○小宮山委員 明日午後三時からアジアのグループだけで、特に東南アジアのグループだけでこのAIIの問題で集まって話をする予定でございます。その皆様方の御意見を聞いて、各国の意見を聞いて、それを総理のところへ持ってまいりますので、総理にはぜひ御支援のほどをお願い申し上げます。 さて、総理にお伺いしなければいけないのですけれども、五月二十四日、この前も質問いたしましたけれども、テレビ朝日のニュースを見ておりまして大変驚きました。それと申しますのも、この番組の特集で、「細川前首相はなぜアメリカに”NO”と言ったか…日米交渉決裂の裏側②官僚たちのもくろみ」という表題でニュースに出ておりました。私は、過日この席で、国会法百四条の調査権でぜひ内容を教えていただきたいということでございましたけれども、それも拒否されました。しかし、拒否されたけれども、その情報が一営利会社に流れている、レクチャーまで流れていることは大変残念であります。 これは、私たちが知る権利、特に国会調査権の中で大変重要な問題であります。細かいことを申しますと時間を食いますので、私はこの前の国会討論の話は抜きにいたしますけれども、池田官房長は、秘密保持があってだめだと。それでは、秘密保持の規約があるけれども、その基準は何だと言ったら、それも教えられない、内容も教えられない。しかしその後、テレビ朝日にそれがのっかっておるというようなことは不届き千万であります。このようなことがあっていいんだろうか。相当前にテレビ朝日が、外務審議官が御出演になって話を聞いているはずであります。この内容がどうして変わったのか、官房長は大体わかっていると思いますけれども、この前の質問と同じでございますので、お答え願いたい。
○池田政府委員 お答えを申し上げます。 一般に、国会におきます審議のために必要な資料等の提供につきましては、これは政府として可能な限り協力すべきものであるというように考えておりまして、これはただいま先生御指摘の国政調査権ということからいいましても当然であるというように考えているわけでございます。しかし、要求された事項が職務上の秘密に属するものであるという場合には、要求の資料の公表を控えざるを得ないという場合があることについては、御理解をいただきたいと思います。 そして、ただいま御指摘になられました具体的な点でございますが、一つは、二月の日米首脳会談そのものの内容でございます。この点につきましては、公表できるものについては公表するということで対処してきたわけでございますが、基本的には、首脳間の会談内容というものについては、外交上の秘密文書であるということで公表を差し控えざるを得なかったわけでございまして、これは一貫した政府の方針としてやってきているわけでございます一 それからもう一つ、ただいま御指摘の五月二十七日のテレビ報道の件でございますが、この件につきましては、私どもも御指摘を受けましてから調査をいたしました。その内容は、ただいま申しました首脳会談の中身そのものではございませんけれども、どうやら私どもが確認し得たところによりますと、首脳会談の前に用意して、日本政府で準備資料としてつくったものでございます。これも外交上の秘密文書でございまして、当然内部資料でございますから、私ども外に出すべきものではないわけでございまして、これがどのようにして報道機関の手に渡ったのかいろいろ調査をいたしましたが、残念ながら確認することはできませんでした。しかし、このような事態は本来あってはならないというように考えておりまして、今後とも、政府部内での秘密保全には十分に意を尽くしてまいりたいというように考えているわけでございます。
○小宮山委員 この前漏らせないと言って、今度はここで漏れちゃった、人のせいにしなさんな。これは大変理解ができないような話であります。 特に、国家公務員法百条の国家秘密を守るという規則からも、退職した後もそれを守らざるを得ないという法律であるのに、そのようなことを言っていいんだろうか。漏らしたことは事実なんでしょう。漏れたことも事実なんでしょう。我々の国会にそれが説明できなくてよそで漏れた、それはどこから漏れたか知りません。枚数は制限されているんですよ。もう一度答えてください。どこから漏れたか教えていただきたい。
○池田政府委員 首脳会談の資料で、日本側でつくったものだと思われますけれども、この資料に関係しております省庁の数も多うございます。それで私ども、もちろん関係省庁の間でもその資料がどういうように報道関係に渡ったのかということを調べましたけれども、残念ながら、どこからどういうように出たものかについては確認できなかったということでございます。
○小宮山委員 そうすると、確認できないというなら名前のリストぐらい出しなさい。配った先の名簿のリストぐらい出したらどうですか。出せませんか。外務大臣 どうですか。
○柿澤国務大臣 本件につきましては私も詳しく承知しておりませんが、どの方にその資料をお渡ししたかということをも含めて機密に属する部分もあろうかと思いますので、お許しをいただきたいと思います。
○小宮山委員 お許しじゃない、どなたに配ったか教えていただきたいと言っているんです、漏れていることは事実なんですから。 総理、あなたが外務大臣のときの話ですよ、今の話は。だから、漏れた人はどういうところに漏れたんだ。この前、私が官房長に申し上げたのは、日本の将来というのは五本の指の中に入れられたら困る、もう少し国会に話をしてください、あるいは秘密会でもいいからしてくださいというお願いをしたはずです。 名前も出ないというのは大変不愉快であります。どこに何枚配ったか、それだけの秘密文書ならば配った枚数をちゃんと書いておくのが普通であります。あるいはナンバリングをつけておくのが普通であります。これが常識であります。ナンバリングを打たないで、だれに配ったかわからないというのは困ります。お答えください。
○池田政府委員 ただいま外務大臣から御答弁がございましたように、内部の資料でございますので、私どもとしましては、もちろん気をつけまして番号等をとってあるわけでございますけれども、この種資料につきましては 従来ともあくまでも部内の資料であるということで公表を差し控えさせていただいておりまして、御容赦をお願いしたいと思います。
○小宮山委員 私は、内容を教えろとあえて言ってないのですよ。名前ぐらい教えなさいと言ったのです。配った先ぐらい、配付した先だけぐらい教えなさい。それも教えられないのですか。
○池田政府委員 一般論として申しますと、関係の省庁でございますが、配付先を含めまして、個々の点についてはこれまで公表を差し控えさせていただいております。これは、外務大臣から御答弁があったとおりでございます。
○小宮山委員 大変おかしい。一部のコマーシャルテレビに流れて、国会議員に流さないというのはどういうことです。教えないということはどういうことです。その理由だけ教えてください。
○柿澤国務大臣 私も今のお話を伺っておりまして、一部の報道機関にそうした秘密文書が漏えいしたということはまことに遺憾に存じております。しかし、そちらに配ったということではないと思いますので、その点はマスコミに配って国会に配らないというような形の比較をすべきものではないのではないかと思いますので、どうぞお許しをいただきたいと思います。
○小宮山委員 私は、配ったというようなことは言っていませんよ。漏えいしたんですよ、あなたたちは。だから、秘密保持を、規則を言っているんじゃないですか。私が配ったなんてどこで言いました。ナンバリングを付して、配付先ぐらいチェックができないのかと言っただけですよ。私がそんな配ったと言いましたか、外務大臣、答えてください。
○柿澤国務大臣 私が誤解をしていたとすれば訂正をいたしますが、一部の報道機関に出て、国会議員に出せないのかという御指摘がございましたので、そういうお答えをしたわけでございます。 ナンバリングの点につきましては、あるかもしれません。しかし、そうでなくてごく限定した形でナンバリングのない場合もございますし、最近はいろいろな形でコピーの機械等も発達しているという点では、秘密保持が非常に難しくなっていることも事実でございます。その点では、大変残念でございますが、ぜひともお許しをいただきたいと思っております。
○小宮山委員 私は、私に教えられなくても結構なんです。しかし、だれに配ったかぐらいは言えないのかと言っているだけのことです。 あなたはすぐ、誤解だ、誤解だ、私の誤解ですと、あちこちで誤解の話をされては困るのですよ。ぜひこれについては、後でリストを出していただければありがたい。出せないなら出せないなりの理屈をつけていただきたい。総理、お願いいたします。
○柿澤国務大臣 これは一般論でございますが、そうした機微にわたる話につきましては、どなたとどなたとが相談をしたかということ自身が一つの内部の機密でございます。その点でも、ぜひともその点は御理解をいただきたいと思っております。
○小宮山委員 そんなこと言っていませんよ。だれとだれに相談したかじゃないのです。漏らしたから怒っているのですよ。私が要求したものがテレビ朝日に漏れて、外務大臣、そのテレビをごらんになったことがありますか、ないでしょう。外務省はばか呼ばわりされているのですよ。それでも怒らないのですか、あなたたちは。そのようなことがあってはならない。だから私は、国家秘密保持に関する規則というのは、根底に何があるのか教えてやったらいいでしょう。あなたと話していると時間ばかり過ぎてしまって、くるくる回っていてつまらない話になるから、やめます。 さて次は、外務大臣、大変御心労だと思います。韓国を訪ねたり、中国へ行かれたり、帰ってきたら北鮮がIAEAから脱退した。また、日本は常任理事国として、国連大使は大変な運動をされているようであります。すばらしいことでありますので、国際紛争の介入などPKOやPKFの関連の対処を除いて、WHOや国連の経済社会委員会の決議などに国連中心主義としてやっていくかどうか、でき得る限りお答えいただきたいと思います。外務大臣、お願いします。
○柿澤国務大臣 我が国は、戦後外交の指針として国連中心主義というのを掲げまして、国際平和のために、また国際的な発展のために、国連のさまざまな機関と協力をして活動を続けてきたわけでございます。これは、戦前において我が国が独自の行動をとったことによって近隣諸国にさまざまな苦痛を与えた、こうした反省にも立って国連中心主義を掲げているわけでございます。 そういう点でも、今後とも国連を強化し、そして新しい時代に合ったものに機構改革をして、その中で日本が応分の役割を果たしていくということがこれからの外交でも大事なことだと考えておりますので、先生御指摘のような部分についても努力をしてまいりたいと思っています。
○小宮山委員 外務大臣から今、イエスの言葉をいただきました。国連中心主義でいくということでございます。 総理、それでよろしゅうございますな。
○羽田内閣総理大臣 日本は今日まで、国連を中心として国際活動というものをしてまいったというふうに私も思っておりますし、今後ともそういう方向で、しかし国連もやはり改組していかなければならない、新しい時代に合った国連にしていかなければいけない、新しいニーズにこたえるものにしなきゃいけない、そんなつもりで我が国としても積極的に発言をしていきたいというふうに考えます。
○小宮山委員 総理、外務大臣から今賛成の意見を聞きました。 では、一九九三年七月に国連経済社会委員会での決議は御存じですか、外務大臣。
○柿澤国務大臣 さまざまな決議がございますので、その決議が何を指しているのかわかりません。
○小宮山委員 じゃ、内容を。あなたはイエスと言ったんだから、これに答えていただきたい。 国連経済社会委員会は、九三年七月の決議がございます。これはどういうことを言っているかというと、内容はここにありますけれども、その内容は、喫煙によって、たばこを吸うことによって全世界で年間三百万人以上の人が死亡しておる、このままでは年間一千万人以上の人が死亡するであろうと言われております。あなた、どの委員会がそんなことを言ったかとか、そんなこと言ってませんよ。ちゃんとそんなものは私の手元にあるんだから、それだけのことはちゃんと答えていただかなきゃいけない。 各国はこの政策に従って、たばこの消費量とか購買意欲、そういうものについて大幅に下げなきゃいけないという決議なんですよ。(発言する者あり)隣で税金がと言いましたけれども、今二百二十円だから、倍にすれば四百四十円ですよ。二兆円以上違うんですよ、収入が。公共料金なんかこれで一遍にすっ飛ぶんです。今、広告代金だけでも大変な料金なんですよ。ですから、その決議、今申し上げたとおり、今度は外務大臣は賛成なんですか、反対なんですか。
○柿澤国務大臣 私自身は喫煙の習慣がございませんので、個人的には賛成でございますが、日本政府として賛成に投じたか反対に投じたか、事前に御通告をしただければ調べておきましたけれども、現在手元にはございません。
○小宮山委員 そんなこと、聞きにも来ませんでしたよ。今そんなことをあなたから言われる筋合いでもない。聞かれればお教えいたします。 税制上、二百二十円を四百四十円にしただけでも二兆円以上の税収があるんですよ。今の倍の税収になるんです。総理、そうでしょう。間違いないと思いますが、どうですか。
○羽田内閣総理大臣 大変申しわけありません。私も、その決議について日本がどういう姿勢を示したかわかりませんけれども、ただ、税収不足というときに、必ず実はたばこの税についての話が出るということは、それはよく承知しております。
○小宮山委員 税収のことだけではないんです。喫煙から遠ざけること、間接喫煙をやはりさせないという意味で、大変重要なことなんです。総理、今おっしゃったことは、外務大臣もよく聞いておいてください。あなた個人のことなんか討論していませんよ、私は。しっかり聞いてください。国民の生命にかかわる問題なんです。ですから怒るんです。そういうような答弁は大変もってのほかであります。 あなたもアメリカ通だからよく聞きますけれども、アメリカはどの事業所、レストランも全部禁煙であります。飛行機もそうです。汽車もそうです。バスの中でもそうです。公共施設は全部禁煙です。あなたは、自分はこうだからと言うが、外務省ぐらい禁煙さしたらどうですか。
○柿澤国務大臣 最近は、我が国におきましても、新幹線、航空機、その他公共の場所において禁煙の場所がふえていることは、その点では間接喫煙の危険を減らすためのそれぞれの場での御努力のたまものと思います。衆議院予算委員会におきましても禁煙の日というのがございました。そういう意味で、そうした形でいろいろな御努力がされているわけでございます。そうしたものは、政府で一律に決めるというよりも、自発的に行われることが望ましいものではないかと思っております。
○小宮山委員 自発的ではないんです。これは政治なんです。アメリカは、各集会所、従業員が働くところは全部禁煙なんです。自発的だなんということはないんです。 大蔵大臣、さきの質問の中で、喫煙は絶対セーフであると言った。安心という意味か安全という意味かわかりませんけれども、訳せばセーフという意味です。JTが今売っておりますたばこ、これはアメリカ国内でも売っておるはずであります。返事してください。
○藤井国務大臣 現在のJTは、輸出はごくわずかでございますから、おっしゃるように若干という程度はあると思います。
○小宮山委員 これも過般聞きましたけれども、アメリカ製のたばこは、アメリカでは有害で日本では有害でないという論拠はどこにあるんですか、教えてください。
○藤井国務大臣 アメリカのたばこが日本で非常に伸びているということは、御指摘のとおりであります。アメリカの問題は別として、日本においては、たばこの吸い過ぎには注意をいたしましょう、こういうことで自主規制をしているわけでございます。
○小宮山委員 吸い過ぎを気をつけましょうなんて、私は言ってませんよ。そんな話はあなたから聞かなくたって、私も吸わないんだからよくわかってますけれどもね。 まず政治家としてのポストとして、大蔵大臣、自動販売機などは学校等から相当離れたところ、五百メートル以上離れたところ、そういうところに置くべきだと思いますけれども、どうですか。 それからもう一つ、アメリカで売って、少量だからいいと言ってアメリカからJTが訴えられた。この大株主は、ただ唯一の大株主は日本政府であります。日本政府がそういうことで訴えられる可能性だって十分あるんですよ。大変大きな損害賠償事件が出ております。お答えいただきたい。
○藤井国務大臣 喫煙については、もう御承知のとおり、やはり喫煙の慣習のある方にとっては精神的には肯定的な面もあるという、これは一つの事実だと思います。また、身体的に影響を与える可能性もある、こういう御指摘もあるのは事実でありまして、そういう中に立って、今申し上げたように我が国としては自主的規制をやっておりますし、特に今御指摘の未成年者に対することは、これは許されていないことでありますから、厳しい自主規制を求めているところでございます。
○小宮山委員 大蔵大臣、未成年者にどのぐらいたばこが売れていると思います。
○藤井国務大臣 JTにおいて調べたこともないと思いますけれども、買って吸っていらっしゃる方がいることは事実だと思います。
○小宮山委員 JTの調査では四百五十一億本ですよ、売れているんですよ。これは一九九二年のデータです。ですから、大変な数字なんです。未成年者に売っているのはそれぐらいあるんです。成年だけじゃないんです。未成年者にそれだけ売っているんです。私は、そういう意味では大蔵大臣、総理も聞いてください。たばこを吸わせること、特に間接喫煙、隣で吸っている煙を吸う、これは妊婦などは大変発がん性が高いんです。ある意味では、それは大変なことになるんですよ。 文部大臣、聞く予定なかったけれども、あなたの顔見たらちょっと言いたくなってきたけれども、学校付近でたばこを売らないようにすることが政治であります。売ってはいけないという意味ではないです。売らないように指導することが本当に重要なことだと思っています。 また、大蔵大臣、政治家として公共施設でたばこを吸わせないことも大変重要なことでありますので、ぜひそのようなことを政治家として決意してください。できますか。
○赤松国務大臣 大変迫力のある御発言でございましたので、一生懸命伺っておりましたら、顔が見られてしまったということであります。 未成年者がたばこを吸うことは禁じられていることでありますから、未成年者の行っている学校の校内ではまさか売ってないかと思いますが、外でも売らないようにしていただきたいものだと思います。
○小宮山委員 文部大臣、この前私の提案したのは、学校から少なくとも五百メートルぐらい離れなさい。中には、ひどい学校では、高校の教師が生徒に火かしてくれなんといったのは、私現実に見ているんです。また、渋谷でもそうです。JTが、構わずたばこのサンプルを配っている。これは喫煙を勧めているんです。その結果はどういうことだか、あなたは労働省におられたんだからわかるでしょう、そのぐらいのことは。そのようなことをとめるのが政治家の任務じゃないでしょうか、どう思います。文部大臣、ちょっと聞いてます。
○赤松国務大臣 私自身はたばこは吸いませんし、前は吸ったんですがやめましたし、なるべく吸う方のそばへも寄らないようにしておりますから、学校のそばで売らないように何かいい方法があるかどうか、検討させていただきます。
○小宮山委員 私の言わんとするのは、総理、政治家としてそういうことを規制することも政治の決断です。細かい規制など幾らやったってできやしません。総理がこの前公共料金を十二月へ延ばした、これも一つの決断だろうと思う。ですから、この衆議院とか集会所とか学校とか、そういうところで吸わせない、特に諸官庁で吸わせない、その範を示すということも一つのいい例だろうと思います。 最後に、その話の決断を示していただいて、私の質問を終えたいと思います。
○羽田内閣総理大臣 本当に困ったなと思いますのは、私は自民党にありましたときに、まさにそこの役員といいますか、専特の役員もやっておりましたりなんかした人間であります。しかも、アメリカからは日本の関税が高過ぎるというので、製造独占をやめるか関税をゼロにするかというので、結局我々はゼロを選択したということで、アメリカからまたそのたばこを実はたくさん売り込まれておるという実情であります。 ただ、問題は、間接的な喫煙をするということになってしまうということがありますから、私は党にありましたときにも申し上げたことは、やはりたばこを吸う人は吸わない人の立場というものも考えながら、人に迷惑をかけないように吸うべきだろうということをよく言っておりましたけれども、やはり我々はそういうことをみんなで心がけていくことが大事だろうというふうに考えます。
○小宮山委員 そういう心がけも重要ですけれども、実際JTが海外で売れるとすれば、今イギリスで工場をつくっているようでありますけれども、これは血液製剤と違ってPL法が適用ができるだろうと思うのです。製造者の責任が問われるだろう。 大蔵大臣、あなたは親会社の親分です。その意味では、あなたは訴えられる可能性があるのです。ですから、人体に影響ないなどということは言わないで、思い切り大蔵省からたばこをなくしていただきたいと思っております。
○藤井国務大臣 先ほど申し上げましたように、喫煙の習慣のある方にとっては精神的な安定という意味もある。しかし、今お話のありました間接喫煙の方も含めて健康に影響のある可能性もある、こういう状況だと思います。 同時にまた、今いろいろ御指摘のあった環境の整備等からいっても望ましくない。また、間接喫煙者ということなど考えると、やはり自制をしていただく、エチケットをもっと守っていただく、そして公共の場所等においてはその管理者の責任において、この場所は望ましくないということについてはそのような措置をしていただく等々のことをやっていただくことによって、たばことの共生の社会はまだ残していかなければならないのではないかと思っております。
○小宮山委員 以上で質問を終えます。 大変不満だけ残りました。苦い煙だけ残ったような感じです。
○稲垣委員長 次に、田端正広君。
○田端委員 これからの日本の進むべき道ということを考えた場合に、日本の将来は、日本が平和であって世界もまた平和でなきゃならない、あるいはまた日本が世界の各国との友好を大切にしていく、こういう行き方、進み方が大事だろう、こう思いますが、そういう観点から、きょうは二つの点について提案させていただきたい。 まず第一点目は、日本の外交の機軸は日米だと思いますが、この日米問題で今、日米包括協議が再開されましたけれども、交渉自体は非常に難航しているといいますか、厳しいものがある、こういうように認識しております。自動車協議にしてもあるいは政府調達の協議にしても、そういった意味で日本政府がアメリカ側に納得できるような保証をどうできるか、させられるかということが問いかけられているわけでありまして、総理が来月のサミットあるいは日米首脳会談に向けてある程度の見通しというものをつけなきゃならない、今こういう時期にあるのではないか、こう感じています。 そこで、日米の貿易問題で象徴的な課題といいますと車、自動車であろう、こう思います。日本からアメリカへの輸出額とアメリカから日本への輸入額を車で比較してみますと、二十対一という大変な格差になっているわけで、アメリカ側の要求もそういった意味では、数字の上から見ますとやむを得ないかなという気もしないわけではないわけであります。アメリカの車にはいろいろな問題もあったかと思いますけれども、しかしことしに入って販売実績も伸ばしているようでありますし、右ハンドルといったようなことも進んでいるようであります。 ここで提案したいことは、政府の公用車にアメリカ車を百台緊急輸入といいますか、そういう決断をしたらどうだろうか。例えば衆参、国会でも三百台の車があるようでありますし、中央官庁をずっとトータルしますと三千近い公用車があるようでありますが、そういうところに各省庁例えば二台、三台アメリカの車を意識的に輸入して配車していく。一台五百万円として、百台輸入して五億円。そういった意味で、予算の効率的な執行という観点から考えても、政府調達でこういうことを考えてはどうだろう。 私が調べたところ、例えば現在、外国車が通産省で十一台ありますが、十一台の内訳はアメリカ車が五台でヨーロッパ車が六台。外務省は七台、アメリカ車が六台でヨーロッパ車が一台。大蔵省は二台しかありません、一台、一台。運輸省も二台、一台、一台。こういう意味では、まだこのアメリカ車を活用できる余力はあるのではないか、こういう思いをしているわけでありまして、過去には中曽根内閣時代に、政府調達としてトライスターから政府専用機を二機購入したこともありますが、これは大変な金額、たしか千四百億ぐらいだったと思いますけれども、そういったことから思えば金額的には非常に小さい金額で、しかしこの効果は大きい効果が出るのではないか。 外交交渉というのは数字的なすり合わせだけでは難しいわけですけれども、そういう数値的な背景に国民の感情というのがついて回るわけですから、例えばアメリカの車を政府がそういう形で輸入をして各大臣が乗っているところ、あるいは総理が使っているところを新聞、テレビでアメリカに報道された場合、アメリカの国民はそういう姿を見て、日本に対する感情というものが非常にやわらかいものになるのではないか、こういう思いがいたします。まず理解を深める、そこから友好が広がっていくのだろう。そういう意味で、こういうことを政府としてもお考えになってはどうか、政治的パフォーマンスというのもこういう外交交渉の中には必要なこともあるのではないか、こう思うわけでございます。総理の御所見をお伺いしたいと思います。
○羽田内閣総理大臣 田端委員はもうすべておわかりの上で、それでもなおかつやれというお話だろうと思うのです。 ただ、基本的には今度の交渉、今の車にしてもこれは政府調達の一つであるということだろうと思います。そして、今度の場合の交渉は、競争力のあるもの、サービス、こういったものを入れるようにしましょう。ですから、例えば政府が車を買うということになりましたら、ことし何台買います、いつやります、そしてみんなで競争入札していただくという中で、競争力があるところへ入ってくるということになるのだろうというふうに思っておりまして、我が国も規制緩和をしながら市場参入というものを認めていきましようということでありますし、またアメリカも日本もそうですけれども、ガットというのがちょうど今一応決着の方向が出されたということで、自由貿易をこれから推進していきましようというときでありますから、どこどこの国の車を政府で何台買ってやりましようというのはなかなか難しい時代に なっているな、逆にそう思っております。ただし、競争力があれば幾らでも日本に入れる、また政府でも調達することができるということだろうと思っております。
○田端委員 今の総理のお話もわからないではないわけでありますが、しかし既に内閣官房の外政審議室には、そういった政府調達のアクションプログラムを組まれて、立案、計画あるいは実行に移されているわけですから、要望として申し上げますけれども、そういう意味でできればトップダウン方式で思い切った決断をする、そういうこともこういう外交交渉の中では必要ではないか。長い目で見れば、そういう意味で日本とアメリカの風通しをよくすれば、日本のメーカーにとっても結果的には長期的にはプラスになるだろう、そういうふうにも考えられるわけで、ぜひ考えていただきたい。 例えば、百台でなければもっと小さくてもいいわけでありますし、あるいはそのうちの三割くらいをヨーロッパの車にしてもいいわけですからそしてまた、今入札ということを言われましたけれども、政府調達は千七百万までは随意契約になるわけですから、各省庁二、三台ずつなら別にそういうことをせずに意識的にできるんじゃないか。こういうことを要望として申し上げ、ぜひ御検討もしていただきたい。 もう一点。実は来年、一九九五年が戦後五十年という大きな節目になるわけでありますが、羽田政権の平和への決意として、あるいはまた平和国家日本のシンボルとして 八月十五日を国民の祝日にしてはどうか、こういうことを提案させていただきたい。アジア各国から日本に対して今さまさまな誤解もこれあり、あるいはまた欧米からほ、また核武装化するんではないかとかいった誤解もあり、今、戦後五十年という節目の中で世界に向けての平和宣言をもう一度しっかりとする、そういうときに来ているんではないのかな、こういう思いがいたします。何よりも、平和憲法を持つ日本が再び過ちを繰り返さない、そういう強い決意を表明する。そういう意味で、八月十五日という日を平和の日として、そして全国民が平和に慰謝し、さらにまた平和を創出する、そういう原点の日としてこういう意義を深めていってはどうたろう、こういう思いがしているわけであります。この八月十五日は、実質的にはお盆でお休みになっておりますから、そういった意味では既にそういう慣例がある。さらにまた、終戦記念日ということでありますが、戦後世代が圧倒的に多くなっているわけですから、そういった意味では、そういう終戦記念日の意義を踏まえつつも一歩積極的な位置づけをしていくことも必要ではないか、こんな思いでございますけれども、総理の御所見をお伺いしたいと思います。
○羽田内閣総理大臣 今御提案のありましたこと、実は私も党にありましたころにそういうことを話したり、あるいはこういったことを議論すべきじゃないかということを言っておったこともあった人間でございます。 ただ、私どもの国の祝日というのは十三日ということで、アメリカは十日ですとか、イギリスが八日ですとか、フランスが十一日、ドイツが十二日、イタリアは十日ということで、日本の場合には特別に多いということがありましょう。ただ、今言われたように、実際にその日は休日だよ、もうみんな休んでいるじゃないかというお話、会社も仕事にならぬ日だろうということだろうというふうに思っております。 そして、今そのほかに、婦人の日、メーデーあるいは家庭の日、環境の日、海の日、人類総ざんげの日、反原爆の日、障害者の日というようなふうにして、幾つも実は休日の要請があるということでございます。 ただしかし、今お話がありましたように、やはりもう日本の国は再び戦争はしないよということ、あるいは戦争というのはいかにむごいものであるかということを振り返るということ、そして国あるいはその他がいろいろな行事をするというようなこと、これは世界の平和をつくるためにこれから日本は積極的にやっていきましようということでありますから、その意味ではやはり、いろいろな日がありますけれども、その中でも意義のある日だなという思いがあるところであります。 いずれにいたしましても、この問題についても私ども、よく慎重にこれから検討したいというふうに考えております。
○田端委員 大変前向きな御答弁、ありがとうございます。 最後に一言、労働大臣にお伺いしたいと思いますが、日本の祝日が六月、七月、八月という夏場にない。そういった意味で、夏休みの大きな推進になるのではないか、時短という意味でもこれは大きく影響していくだろう、こう思いますが、いかがでございましょうか。
○鳩山国務大臣 基本的にはおっしゃるとおりだと思いまして、労働省としては、ゆとりのある生活というものま、有給休暇を完全こ消化していただこう。ただ、有給休暇を同じように消化するにしても、できれば連続休暇の方がいい、できるだけ大型連休というか、有給休暇も続けてとっていただく方が大きなゆとりにつながるということを考えれば、この八月十五日が国民の祝日となることによって、それに有給休暇をくっつけた夏休みがより大型化するのは大変いいことだと思っております。
○田端委員 ありがとうございました。以上で終わります。
○稲垣委員長 次に、荒井聰君。
○荒井(聰)委員 さきがけ・青雲・民主の風の荒井聰でございます。総理、朝からお疲れでしょうけれども、もうしばらく御容赦ください。 我が国がこれから抱える、また今抱えている大きな問題というのは、国際化に対応して、いかにそれに対応できるような社会体制をつくるかということだろうというふうに思います。世界のGNPの一五%も占める我が国が、世界の経済の中で果たしている役割は大変大きなものがあります。国際的な対応という場合には、もちろん外務省が対外的な対応をしているわけですけれども、しかしそれだけではなくて、国内的な体制整備ということも大変重要なものになっているのではないか。行政改革が大変大きなテーマになっておりますけれども、この行政改革を行う場合にも、国際化に対応した行政改革、行政対応というものを十分考えていく必要があるのではないでしょうか。 もちろん、外務省の在外公館の定数は各国に比して大変少ないという点も指摘したいと思いますけれども、それ以外に、これだけ物や人が多量に交流している、あるいは輸出入されているという我が国の現状においては、入国管理の体制や動植物の検疫管理体制、そういったものは大変不十分ではないでしょうか。また、これだけたくさんの外国人が日本に居住している、そういう状況から見て、外国人に対する行政サービスの程度というものも大変シャビーではないでしょうか。 さらには、今度の決算委員会で指摘しておりますとおり、大学における基盤的な研究が、なかなか施設が整備されていないという点もあるのでしょうか、共同研究や国際交流の研究といったようなものがなかなか進んでいない。この場合は特に、外国のオピニオンリーダーである人たちと共同研究するということは、外国に対して日本の文化ですとか社会を理解してもらうために大変有効な方法であると思われますけれども、その点も余り考慮されていないのではないでしょうか。このように、国内の行政組織について十分反省する点あるいは改善する点が、私は多々あるように思います。 第二点目が、地域社会にはもう既に多くの外国人が住んでおり、あるいは中学生や高校生でも修学旅行に外国に行く。外国人との交流がどんどん進んでいる、地域社会の中での国際交流がどんどん進んでいるにもかかわらず、地域での、地方自治体での国際交流の体制といったものが、私はまだまだおくれているのではないかと思います。 そして第三点目が、先般私はニュージーランドのある外交官と議論することがありましたけれども、その方が、例えばヨーロッパの外務大臣やトップの方たちとは、ニュージーランドの首相や外務大臣はたびたび議論したり会談することがあるが、日本の場合にはなかなかそういう機会に恵まれない。顔見知りであるとなかなかきついことも言えないのだけれども、人間的な相互交流というものが少ない場合には、やはり交渉の場でかなりきつい言葉も出るんだよとしったようなお話をしておりました。 外交も、私は基本的には人間の交流、人間の信頼関係であろうと思います。さまざまな理由のために、トップの方がなかなか外国に出ていけないという事情もあるでしょう。私たちもこのために、我が党では国会改革というものを大きなテーマとして考えておりますけれども、しかしとにかく今の社会の中では、トップ交流あるいはトップの外交交渉ということが大変大きな意義を持っているという点は指摘させていただきたいと思います。 以上のように三つの点、行政組織、そしてトップ、そして地方、地域、そういう点での国際化対応というのが非常に不十分な対応しかなされていないのではないか、このように思いますけれども、総理の御所見をお伺いしたいと思います。
○羽田内閣総理大臣 御指摘いただいたこと、私はもうそれぞれごもっともだと思っております。 まず、国の行政組織ということで御指摘があったわけでありますけれども、やはり社会経済情勢というものは これは変化をしていく。ということになりますと、やはり不断にこの行政組織というのは見直す。特に今お話のありました、国際化というのはここまで進んできたということであります。 そしてこの第三次行革審、これが平成三年でございましたけれども、ここでもいわゆる「対外政策推進体制の整備」ですとか、あるいは「国際平和への貢献」などの課題を実は指摘しておるということでございまして、外務省の方では内部部局の再編成ですとか、あるいは国際平和協力本部の設置等を行ったところでありますけれども、しかし今お話がありましたように、入国管理の問題なんかも非常に繁雑になってきたということ、あるいは貿易なんかもあれですか、どこかに国際的なハブ空港ができますとそこにまた人を派遣する、あるいは本体施設もつくるというようなこと、それがおくれているためにいろいろと怒られたりなんかしておるということもありまして、こういったことについて、国の行政組織としても真剣にやはり考えなければならぬだろうと思っております。 そして、地方の場合は全くそうでありまして、どうもいろいろな、しかも多くの国の人たちが来られるようになったものですから、ちょっと問題があると、言葉が通じないということのために大変なトラブルを起こしてしまっておる。しかし地方も、市町村の役所もあるいは若い人たちなんかも、こういった外国からの人たちに対して大変関心を持つと同時に、積極的に交流なんかもするようになってきておるということでございまして、こういったものをどんなふうに整備していくのかということ。これは、各地方の皆さん方がやりやすいようにノウハウなんかを我々も提供してあげることも、これは国として必要なのかなというふうに思っております。しかし私は、地方が世界にみずからが発信するなんというようなことも、言葉もどんどん生まれてきているくらいでございますから、私は案外、地方は積極的にこの問題に取り組んでいくのじゃないのかなというふうに思っております。 またもう一つの問題は、これはトップのというお話であります。これは例えば、この間亡くなりましたけれども、ノルウェーのホルスト外相でしたか、この方はたしか中東のアラファトさんとラビンさん、この二人を結びつけた一番の方だったというふうにお聞きし、また、エジプトなんかと一緒に協力してこのものを進めたということを言われております。ともかく、小さな国であろうと、やはりお互いの信頼関係の中でそういう仲介役をやる。そして、戦火のもとであると言われたあそこのアラブに、あるいは和平を生み出すかもしれないわけですね。一人の人の、外務大臣の努力によってそういうものができてくる。まだそういう例というのは、幾つもの国の大統領なんかの話を聞いておりましても、そういったことがあるわけで、日本こそ世界じゅうから資源を買い、そして世界じゅうに買ってもらって生きている国ですから、この国こそが本来だったら一番そういうことができるはずなんですね。 ですから私は、そういったことができるような環境というものをつくっていかなければならぬ。もうおっしゃるとおり、何といっても、国と国との関係といいましても、まず国と国とのもちろん信頼関係ですけれども、トップ同士の信頼関係あるいは草の根の交流というもの、そういうところから本当の意味での国際化というのは進み、日本の国はそういう中で、これから生きていく道というのはもうそこだけしかないのじゃないのかなと私は思っておりまして、きょういただいた御指摘というものは、私ども大事にしながら、そういったものを本当に前に向かって進めるように努力をしてまいりたいということを申し上げたいと思います。
○荒井(聰)委員 ありがとうございます。 私は、三年前に道庁におりまして、そのときにビザなし交流というのを手がけました。当時、中山外務大臣がソビエトとの間でビザなし交流の枠組みをつくったわけですけれども、結果的にはそれが機能しなかった。その機能しない理由は、北方四島を抱えている行政組織体が、当時はサハリン州、現在でもそうですけれども、サハリン州であった。サハリン州と交渉しない限りはビザなし交流というのはうまくいかないという事情がありまして、私が団長になりまして、当時の外務省のロシア課の方がアドバイザーという形でついていただいて、サハリン州の政府と交渉して、ビザなし交流の枠組みをつくり、それが今大変成功をおさめていると思います。 私は、外務省の職員は大変少ないということを痛感しております。ロシア課のあの職員だけでロシア全部を網羅しているという現状、それから在外公館の職員も非常に少ない。職員の定員をふやすということも確かに重要なんでしょうけれども、しかし補完的な何か機能を考えていくということを考えなければ、今の形ではなかなか不十分な外交しかできない。そのためには、地方自治体を上手に使う。地方自治体外交をどんどん積極的に進めていく。特に我が国の場合には、外交にともすると顔がないということを言われます。それは、人的な交流がなかなか不足しているからだと思います。ですから、文化交流ですとか技術交流といったような面には、地方自治体やあるいはNGOと言われる組織を積極的に活用していくということが重要ではないかと思っております。 最後に、北方四島に対して、私は大変これに関心を持っておりますけれども、北方四島に対しまして、一番かの島が必要としていますのは、日本との間の文化交流であり技術交流であり医療交流なんです。ところが、法的な制約もあるということのために、サハリンまではやるのですけれども、ここはやらないというのは、大変私は不思議に思って、この点を指摘させていただいて、私の質問を終了させていただきます。 どうもありがとうございました。 〔委員長退席、前田委員長代理着席〕
○前田委員長代理 次に、正森成二君。
○正森委員 総理、遅くまで御苦労さまでございます。私の質問が最後ですから、もうしばらく頑張ってください。 大蔵大臣と厚生大臣に伺いたいと思います。 去る五月二十四日に衆議院の予算委員会で、我が党の志位和夫議員が大蔵大臣に質問いたしました。それは消費税の問題で、消費税の税率アップが高齢化社会のためと言われている。要約しますと、現在は一人の高齢者を約五人の働き手が支えているけれども、二〇二五年になると二人で一人を支えることになる、だから費用が要るのだというけれども、実際は就業者一人が国民全体を何人支えるかということが経済的には非常に重要だ。それからいえば、結局一人がほぼ二人、正確には一人が現在は一・八九人、二〇二五年には一・八六人になるわけですが、そういうことになるので、負担がふえるふえるということは当たらないのだという意味のことを言いましたら、藤井大蔵大臣は図表を示しての質問に対して、ただいまの図表は全く正しいと思っておりますというお答えをされて、その上で反論をされました。 その反論は、分母と分子があって、分子は結局お年寄り、お年寄りのウエートが物すごくふえて子供の方が減る、だからお年寄りにかかる費用がはるかに多いのだ、そこが志位さんの考えと違うところだという意味でありました。さらに、「お話でございますけれども、お子様には年金はないわけなんです。お年寄りに年金が出てくる。これはもう全然違う要因でございますね。」ということを言っておられますね。覚えておられると思います。 そこで厚生大臣に伺いたいと思うのですが、少し前に厚生年金の財政見通しというのを発表なさいました。それで見ますと、ここに資料を持っておりますが、大臣がおいといかなければ、平成七年度に、例えば厚生年金の積立金は幾らになると試算されているか、お答えください。
○大内国務大臣 平成七年でございますか。積立金について一応概要を申し上げますと、一九九四年、つまり平成六年度末で百五兆円、大体年間支出の五年分程度でございますが、これが二〇二五年、平成六年度価格では百三十七兆円、年間支出の三年分程度を保有するということになっておりまして、今御指摘の平成七年の数字が今手元にございませんので………。
○正森委員 大体そのとおりで、私のところに資料がございますが、平成七年度では百三十二兆六十億円積立金があることになります。この年を見ますと、来年の話でありますが、収入合計が約三十兆円で、支出は約二十一兆円、収支差し引きは八兆八千億円ほど残るという勘定になります。 そこで大蔵大臣に伺いたいのですが、あなたは年寄りには年金があるのだと言われましたが、消費税というのはもちろん税金であります。ところが、年金のうち税金で賄われるのは基礎年金の三分の一であって、それ以外の基礎年金の三分の二あるいは厚生年金なんかの報酬比例部分というようなのは、全部保険料で賄われるわけですね。その保険料はどうかといえば、厚生大臣がお認めになりましたように、百二十兆円といえば一年分の財政の二倍も積み立てておるということになる。それを、いかにもお年寄りの場合には子供と違うのだということで、消費税の税率アップの大きな根拠にするというのは、国民の誤解を招くものじゃないですか。
○藤井国務大臣 志位書記局長とのお話は、大体そのとおりだと思います。図表を示されたのは、あれは正確でございます、こうまず申し上げました。 ただ、私は五対一、二対一だから二倍になるのだというようなことは言っておりません。それは事実でございますが、そういうことから二倍になるというようなことは言っておりません。 それからもう一つ、要するに、あそこの図で言う非就業者の方の内容が変わるということを言いました。それから、就業者の方もお年を召した方がふえるということも言いました。そういうことによって、やはりお年を召した方の方がお子様よりも負担が多くなるということも言いました。そこで、例えば一つは、今、年金の話をされましたが、これは三分の一の話であります。それから医療費のことも言いました。医療費は約五倍かかっているということを言いました。それから、言わなかったのですが、例えばゴールドプランのようなものも、これはお年を召した方である、こんなことを含めてでございます。
○正森委員 非常に時間が短いので申しませんが、医療費の五倍というのは、ここに私資料を持ってきましたが、きょうは予算委員会の総括のように時間がありません。全部で十四、五分ですから申しませんが、高齢者が、診療日数なんかでどれくらい経年でふえているかというのを研究した学者があります。それを見ますと、全体の平均よりもむしろ診療日数などはふえている割合が少ないのですね。そして、金額といいましても、ここ七、八年、一九八六、七年の統計ですが、それを見ますと、一般に比べて一・二倍しかふえておりません。ですから、五倍にもなるというのは、計算のとり方でインフレ要因などを見てそう言っておられるので、正確ではないということを申し上げておきたいと思います。 それで、今せっかく二十一世紀の福祉ビジョンが出ましたので、大内厚生大臣に伺いたいと思います。 これを見ますと、「少子・高齢社会に向けて」ということで、介護だとか育児こお金をかけるということになっております。それに対して大蔵省は、消費税の税率アップについて、政府税制調査会やあるいは与党の政策幹事会などに資料を出しておりまして、非常にその点の費用が膨張するということを言っております。ところが、最近出ました資料を見ますと、介護に関係しましては、税金で賄うのではなしに、高齢化社会に対しまして公的介護保険を導入するということが新聞に大きく出ております。これを読みますと、社会保障制度審議会の社会保障将来像委員会が、公的な介護保険の導入を求める報告を作成中である、六月末にも正式に決定して、審議会に諮った上で提出する、こうなっております。 そうすると、保険料というのは税金ではないのですね。それを、全部税金で賄うような格好で大蔵省が消費税税率アップの一つの根拠にする、しかも非常に大きな根拠にするなんというのは、国民を欺くものではないですか。 〔前田委員長代理退席、委員長着席〕
○大内国務大臣 今、正森委員の方から、今度のビジョンは介護保険の導入を前提としているのではないかという御指摘がございましたが、これは事実ではございませんで、御案内のとおり、四月にドイツで初めて二十年ぶりの論議の上に法律ができまして、これを取り入れるかどうかというのは今後の勉強課題でございます。今現在、介護を必要とする人々は二百万人でございますが、これが二百八十万人に二〇〇〇年にはなるわけでございますが、これは大体公的支援と自助努力によって行うということを基本にして実は試算をはじいておりますので、介護保険というものを前提としているものではないということはぜひ御銘記をいた、だきたい。
○正森委員 一応そういう答弁ですが、しかしそれはいろいろ検討中でどうなるかわからないのですね。 二〇二五年には、要介護老人が現在の二・六倍の五百二十万人に達する、それが全部十分な介護を受けられるようにするというようになっておりますが、将来の施設の入所者と在宅介護の比率なども、厚生省は全く予測しておらない。厚生省の役人でも、日経新聞によりますと、「介護や育児の部分はきっちり積み上げたというよりも、かなり意図的に数字を盛った」ということで、腰だめの数字であるということを認めているということが新聞に出ております。それをもとにして、大蔵省などが消費税の税率アップを考えるということは非常に問題だと思いますが、総理、これらをお聞きになって一言だけ感想を述べてください。
○羽田内閣総理大臣 今いろいろな御指摘があったわけでありますけれども、今度の厚生省の方で勉強しております新福祉ビジョンというのは、まさにこれから高齢化社会と、うものが到来してくる、そういったものに対する、例えば介護の問題だってこれは大変なもので、今の計算でいったってとてもだめだよということまで言われているくらいでございまして、私はよく勉強されておるというふうに思っております。
○正森委員 それでは、もう一つ重ねて厚生大臣に伺いたいと思います。 厚生大臣、まことに申しわけありませんが、委員長にお許しを得ておりますので、この写真を見ていた、だきたいと思います。 私がこれから伺いたいのは、私どもは部落解放には全く賛成でありますが、地区住民の内部で差別が行われているという問題について伺いたいと思います。 これは浪速の保育所であった問題ですが、全国部落解放運動連合会、全解連と申しますが、その会員の狭間義和さんらの子供たち六人は、保育所への入所そのものが、大阪市の同和事業促進協議会を窓口に申請書類を出さなかった、窓口一本化方式で入所申請をしなかったということで、三月末ぎりぎりまで入所決定がなされない事態が続き、市民団体等の批判もありまして、入所の措置決定だけは、厚生省の努力もあったんだと思いますが、実行されました。しかしながら、大阪市は、入所後、同和対策事業として行われている服装品の支給を拒否しまして、四月からは他の子供たちはそろいのスモック、この写真で青い服でありますが、それを着ておる あるいは体操シャツなどが支給されましたが、狭間さんらの子供たち六人は支給されないために、違う服装で保育所に通う事態が続いております。十一日には親子遠足が実施されて、そろって阪神パークに行きましたが、こういうように違う服装を着ておりまして、子供が一人だけ私服で、赤い服装を着て、ほかの同じ保育所の子供たちは全部こういう制服のスモックを着ております これは、同じように地区住民の子供であります。 こういうように、地区内で差別が行われるというようなことは、子供の心を傷つけるという意味からいっても、親御さんの立場からしても、絶対にあってはならないことではないかと思うんですね。厚生大臣は、児童福祉法の関係でこの管轄ですが、どうお考えになりますか。
○大内国務大臣 今の御指摘は大阪市の浪速区で起こりました件だと思いますが、制服の支給は、御案内のとおり大阪市の単独事業ということに一応なっているわけでございます。大阪市におけるこの同和保育所入所児童に対する制服等の支給につきましては、そういう意味では大阪市の事業として行われているものでございますが、これは言うまでもなく市において、地域の実情に即して適切に実施されなければならないものである。 しかるところ、児童の処遇をめぐりましていろいろな混乱が生じている、御指摘のような混乱が生じているということはまことに残念なことでございまして、お話のように子供たちに影響を与えているということがあれば、これは早急に解決をしなければならないと思っているわけでございまして、私どもといたしましては、地域改善対策については、従来から問題があれば必要な指導あるいは助言を行っているところでございますので、今後とも必要に応じまして適切に対処をしたいと考えております。
○正森委員 御理解あるお言葉をいただいて非常にありがたいと思います。 最後に一言、総理、今私が言いましたのは、これは法律違反なんです。地方自治法の十条二項では「住民は、法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の役務の提供をひとしく受ける権利を有し、その負担を分任する義務を負う。」こうなっています。また、百三十八条の二では「普通地方公共団体の執行機関は、」「公共団体の事務を、自らの判断と責任において、誠実に管理し及び執行する義務を負う。」こうなっています。ところが、行政主体がそういうことをやらないで、同和対策促進のいろいろな団体とか要求組合に事実上ゆだねて、そこの推薦がなければそれが受けられないようにする、それを行政がそのまま置いておくというようなことは、国の費用と地方自治体の税金で行われているわけですから、私は国の費用の使い方のあり方としてもやはり考えていかなきゃならない問題だと思います。ぜひ総理も、こういう子供たちの気持ちをよく御理解いただいて、是正されるように、全般的な御配慮をお願いしたい、こう思います。
○羽田内閣総理大臣 もう今、厚生大臣がお答えを申し上げたとおりだろうと思います。そして、今度は児童権利条約というものも、これも国会を通過して実際に動き出しておるというときでありますから、我々としてもせっかく勉強していきたいというふうに思っております。
○正森委員 ありがとうございます。
○稲垣委員長 これにて平成二年度決算外二件及び平成三年度決算外二件についての質疑は終了いたしました。
○稲垣委員長 平成二年度決算及び平成三年度決算についての議決案は、理事会の協議に基づき、委員長において作成し、各位のお手元に配付いたしております。 これより議決案を朗読いたします。 議 決 案 平成二年度及び三年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につき、左のごとく議決すべきものと議決する。 本院は、両年度決算について、予算執行の実績とその効果、会計検査院の検査報告などに重点を置いて審議を行ってきたが、次のとおり改善を要するものが認められるのは遺憾である。 一 予算の執行状況などからみて、所期の目的が十分達成されるようなお一層の努力を要する事項などが見受けられる。 次の事項がその主なものであるが、政府は、これらについて特に留意して適切な措置を執り、その結果を次の常会に本院に報告すべきである。 1 委員会の審査権及び国政調査権に基づく資料要求については、審査及び調査活動が十分その目的を達成できるよう、最大限の協力をなすべきである。 2 教育・研究施設を拡充、強化するとともに、理工系の分野が学生にとって大きな魅力を有し、十分な人材が集まるようにするための積極的な施策を講ずるべきである。 3 質の高い生活環境の実現を図るため、公共事業等のうち複数省庁で類似した事業を行っているものの一部については、関係省庁間で、さらに一層の適切かつ有機的な連携を行い、効率的な事業執行に努めるべきである。 4 最近問題を生じている運輸省監督下の特殊法人については、その組織の構成及び運営の適正化について適切な指導・監督を行うべきである。 二 会計検査院が検査報告で指摘した不当事項については、本院もこれを不当と認める。 政府は、これらの指摘事項について、それぞれ是正の措置を講ずるとともに、綱紀を粛正して、今後再びこのような不当事項が発生することのないよう万全を期すべきである。 決算のうち、前記以外の事項については異議がない。 政府は、今後予算の作成並びに執行にあたっては、本院の決算審議の経過と結果を十分考慮して財政運営の健全化、行政の活性化・効率化を図り、もって国民の信託にこたえるべきである。 以上が議決案の内容であります。 ―――――――――――――
○稲垣委員長 これより平成二年度決算外二件及び平成三年度決算外二件を一括して討論に付します。 討論の通告がありますので、順次これを許します。森英介君。
○森(英)委員 私は、自由民主党を代表いたしまして、平成二年度及び平成三年度の両決算につ き、ただいま委員長が御提案になりました議決案のとおり議決することに賛成の意見を表明するものであります。 当委員会は、国会改革の視点に立って、従来の決算審査方針を改め、分科会による審査を行うこととし、予算執行の実績とその経済効果、財政の健全化、行政の効率化等の問題について審査を行ってまいりました。 ただいま委員長が委員会審査の内容を取りまとめて御提案になりました議決案に示されている 「委員会の審査権及び国政調査権に基づく資料要求については、審査及び調査活動が十分その目的を達成できるよう、最大限の協力をなすべきである。」などの四項目については、政府は速やかに改善の措置をとるべきであります。 また、決算検査報告において不当事項として指摘が行われていることはまことに遺憾であり、政府は不当事項が繰り返し指摘されないよう努めるべきであります。 政府は、議決案の指摘事項及び会計検査院の指摘事項については、今後の予算編成に反映させるとともに、予算の執行に当たっては効率的かつ厳正に行うべきであります。 また、議決案の事項として掲記されておりませんが、分科会審査等の過程において、我が党委員から政府開発援助事業の事後評価のあり方など各種の問題を提起してまいりました。これら提起した問題につきましては、鋭意検討を加え、今後の行財政運営に生かしていくことを要望いたします。次に、平成二年度の国有財産関係二件及び平成二年度の国有財産関係二件につきましては、いずれも是認すべきものと議決することに賛成をいたします。以上をもちまして賛成討論を終わります。
○稲垣委員長 次に、楢崎弥之助君。
○楢崎委員 私は、日本社会党・護憲民主連合を代表して、平成二年度及び三年度決算に対し反対を表明し、その理由についてごく簡単に申し上げます。 私たちは、この両年度の決算に関する指摘事項の議決案件に対しては、何ら異議はありません。しかし、特に改善を必要とする問題として、ここに指摘された事項以外にも多くの点が残されております。とりわけ問題なのは、平成二年度から三年度にかけ四次にわたって湾岸戦争における多国籍軍への支援、合計百十四億ドルが拠出されたことであります。私たちは、これは明らかに戦費であって、憲法抵触の疑義さえ持たれるものとして、拠出を中止するよう求めてきました。しかし政府は、この決算においても、これは戦費ではなく湾岸平和基金への拠出金であるとしています。しかし当時、アメリカ連邦政府は湾岸戦争の費用として、日本の拠出を前提とした予算を組んでいたのであります。 平成三年三月十四日衆議院予算委員会における総理答弁によれば、その用途として「輸送」「医療」「食糧・生活」「事務」「通信」「建設」の六分野に限定するとしています。しかし、「輸送関連」の中身については今日まで明らかにせず、武器・弾薬の輸送に使用される可能性をついに否定しなかったのであります。このように憲法違反の疑いの残された決算に、賛成できるはずがありません。 日本のなすべき国際平和への貢献は、戦費の負担ではなく、戦争の回避ないし早期終結に向けた平和外交の展開であり、避難民、被災者、戦傷病者などの救済、汚染され破壊された環境の復元など、軍事によらず人道的、平和的な手段による協力と貢献でなければなりません。最後に政府の反省を促して、反対理由の表明といたします。 以上。
○稲垣委員長 次に、中田宏君。
○中田委員 私は、改新を代表いたしまして、平成二年度及び平成三年度の両決算につき、ただいま委員長が御提案になりました議決案のとおり議決することに賛成の意見を表明するものであります。 当委員会は、審査方針を改め、予算の効率的執行、行財政運営に関する諸問題について、細川内閣総理大臣の出席のもとに冒頭総括審査、続いて分科会審査を行い、本日、羽田内閣総理大臣ほか全大臣の出席のもと締めくくり総括審査を行いました。 ただいま委員長が御提案になりました議決案の事項につきましては、予算の執行状況などから見て、所期の目的が十分達成されるようなお一層の努力を要する事項などの四項目について、政府は速やかに改善の要があるものと認められます。 また、決算検査報告で不当事項として指摘が行われていることは遺憾であり、政府は、繰り返し指摘されることのないよう努めるべきであります。 政府は、今後予算の作成並びに執行に当たっては、決算審査の経過を十分考慮して、財政運営の健全化、行政の活性化、効率化を図り、もって国民の信託にこたえるべきであります。 次に、平成二年度の国有財産関係二件及び平成三年度の国有財産関係二件につきましては、いずれも是認すべきものと議決することに賛成いたします。 以上をもちまして賛成討論を終わります。
○稲垣委員長 次に、正森成二君。
○正森委員 私は、日本共産党を代表して、平成二年度決算及び平成三年度決算を議決案のとおり決するに反対の討論を行います。 平成二年度及び三年度決算に反対する理由の第一は、消費税は国民の民意に従って直ちに廃止すべきであったにもかかわらず、逆に消費税の定着、継続と新たな大増税を進める一方で、固定資産税の評価がえや三大都市圏の農地への宅地並み課税など国民への大増税を図ったことであります。 第二に、対米誓約を最優先して、軍事費とODAを突出させたことであります。これは、在日米軍駐留経費の新たな負担などと相まって、米国の軍事戦略を補完し、世界の平和に逆行するものであります。世界一の規模になったODAも、米国の戦略援助を肩がわりするものにほかなりません。 第三に、米軍を中心とする多国籍軍に対して九十億ドルの戦費を提供したことであります。戦費の負担は明白な戦争への加担であって、憲法の平和原則に照らして断じて許すことはできません。 第四に、日米構造協議で米国に押しつけられた公共投資計画は、今後十年間に四百三十兆円という財源保障のない巨額の資金を投入するものであり、新たな財政破綻を引き起こして、大増税など国民への新たな収奪強化の道を歩むことは明らかです。 第五に、空前の大もうけをしている大企業には、法人税の基本税率の引き下げと輸入促進税制の新設による大減税の恩典など、大盤振る舞いを行う一方、庶民に対しては、消費税の重圧に加えて、厚生・国民年金と政管健保保険料の値上げ、世界に類のない老人に対する差別医療制度と老人医療費自己負担の大幅引き上げ、児童手当の支給期間の短縮、生活保護の連続大幅引き下げなど福祉への冷たい仕打ち、国立大学授業料の値上げと私学助成の実質マイナスなど、新たな負担と犠牲を押しつけていることであります。 以上の理由により、平成二、三年度決算について、ごく限られた指摘事項のほかは異議がないとする本議決案には、到底賛成することはできません。 次に、平成二、三年度国有財産増減及び現在総計算書は、国有財産の純増加要因として、軍拡路線を反映した防衛庁の艦船、戦闘機の新造や武器等の装備品を含んでおり、このような国有財産管理のあり方を示す本計算書を是認することはできません。 また、平成二、三年度の国有財産無償貸付状況総計算書については、制度自体の意義は否定しませんが、無償貸し付けされた国有地の中に過去の侵略戦争を賛美する碑が一九八二年七月から建立されるなど、管理運用の一部に重大な疑義が残されたままになっており、これを是認することはできません。 以上で反対の討論を終わります。
○稲垣委員長 これにて討論は終局いたしました。 ―――――――――――――
○稲垣委員長 これより順次採決いたします。 平成二年度一般会計歳入歳出決算、平成二年度特別会計歳入歳出決算、平成二年度国税収納金整理資金受払計算書及び平成二年度政府関係機関決算書並びに平成三年度一般会計歳入歳出決算、平成三年度特別会計歳入歳出決算、平成三年度国税収納金整理資金受払計算書及び平成三年度政府関係機関決算書を議決案のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○稲垣委員長 起立多数。よって、議決案のとおり決定いたしました。 次に、平成二年度国有財産増減及び現在額総計算書、平成二年度国有財産無償貸付状況総計算書の両件は、これを是認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます 〔賛成者起立〕
○稲垣委員長 起立多数。よって、両件は是認すべきものと決定いたしました。 次に、平成三年度国有財産増減及び現在額総計算書、平成三年度国有財産無償貸付状況総計算書の両件は、これを是認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○稲垣委員長 起立多数。よって、両件は是認すべきものと決定いたしました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました各件の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稲垣委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○稲垣委員長 この際、各国務大臣から順次発言を求めます。熊谷内閣官房長官。
○熊谷国務大臣 ただいま御決議のありました委員会からの審査権及び国政調査権に基づく資料要求につきましては、その趣旨を踏まえ、政府の立場から許される最大限の協力をしてまいりたいと存じます。
○稲垣委員長 赤松文部大臣。
○赤松国務大臣 ただいま御決議のありました教育研究施設の拡充強化及び理工系に十分な人材が集まるようにするための積極的な施策につきましては、今後とも御趣旨に沿うよう努力してまいる所存でございます。
○稲垣委員長 藤井大蔵大臣。
○藤井国務大臣 ただいま御決議のありました公共事業等のうち、複数省庁で類似した事業の執行に係る問題につきましては、事業執行に当たって、関係省庁間で適切かつ有機的な連携を行い、効率的な事業を極力実施しているところであります。 今後とも、質の高い生活環境の実現を図るため、政府として、御趣旨に沿ってさらに一層の努力をしてまいる所存であります。
○稲垣委員長 二見運輸大臣。
○二見国務大臣 ただいま御決議のありました御指摘の特殊法人につきましては、高度の公益性を有する業務を行っていることから、御決議の趣旨を踏まえ、その組織の構成及び運営の適正化を図るよう、適切に指導監督してまいる所存であります。
○稲垣委員長 以上をもちまして各国務大臣からの発言は終わりました。 この際、一言ごあいさつを申し上げます。 ただいまをもちまして、平成二年度及び三年度決算の審査をすべて終了することができました。 このたびの新たな運営方針の決定に際しましては、国の会計について、本委員会が効率的かつ重点的な審査を行うことにより速やかに国の諸施策を検証すること、また、審査結果を次の予算編成に反映させて国の財政の健全性を確保することの重要性について、理事会等におきまして熱心な御論議をいただきました。 各党間協議の結果、本年三月二日には細川前総理の出席を求めて総括質疑を行い、次いで五月二十六日、二十七日の二日間にわたり分科会審査を行った後、本日、総理並びに全大臣の出席を求めて締めくくりの総括質疑が行われました。 運営方針の見直しに当たっては、国民が期待する国会改革の一助となり得たものと、また、質疑に当たっては、国民的視点に立った活発な審査が行われたものと思われます。 今日までの委員各位の御尽力に対しまして、深甚なる敬意を表したいと存じます。ありがとうございました。(拍手) 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後九時五十三分散会