運輸委員会 第4号
- 発言数
- 80 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1994/05/31
会議録
○井上委員長 これより会議を開きます。 陸運、海運及び航空に関する件等について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。村田吉隆君。
○村田(吉)委員 自由民主党の衆議院議員の村田吉隆でございますが、運輸大臣にはまず初めに、前日でしたか、船舶振興財団との関係で運輸省の幹部が接待マージャンに応じておって、これが恒例化していたという事実が出ましたけれども、これは改めさせるという、たしか新聞報道でございますが、大臣のお考えがあらわれていましたけれども、この運輸委員会においても大臣のこの件に関します所見を述べていただきたいと思います。
○二見国務大臣 李下に冠を正さずということがありますけれども、世間に誤解を招くようなことは慎まなきゃならないというのが基本的な考え方でございます。 いわゆる船舶振興会と運輸省幹部のゴルフに関することですけれども、平成四年八月に運輸省幹部が笹川陽平氏に招かれ、ゴルフをしたことは事実でありますけれども、ちょうどその時期は予算編成や人事異動等が一段落して、その慰労を兼ねた個人的、儀礼的なものではないかと想像をいたしております。 いずれにいたしましても、例えば接待ゴルフとかいろいろな接待攻勢等々の言葉もありますけれども、我々としては、私としては内部を調査中でございまして、こういう誤解を与えるようなことは二度としないし、みずから慎み、しないしさせないしというふうに考えているところでございますので、どうか御理解をいただきたいというふうに思います。
○村田(吉)委員 特に運輸省は許認可事務が大変多い官庁であるわけですから、綱紀の粛正、そういう意味で、幹部から、みずから襟を正して行政を行うという態度が必要であると思いますので、今後とも大臣におかれましては、内部の綱紀粛正については徹底方よろしくお願いをいたしたいというふうに思います。 次に、大臣所信表明についてでございます。それから予算の問題でもかかわりますけれども、平成六年度の予算に関しましても、所信表明でかなり気張ったことを言っておられるんですが、実際この予算の内容と比べてみますと、何か言葉は踊っているけれども、中身は余りその言葉どおりのものではないかもしれない。前大臣が都市部の出身の議員であられましたから、都会の通勤地獄の混雑の緩和ということについては確かに努力された跡が見られるようでございます。 それからもう一つは、高齢化社会を迎えて、高齢者、障害者の方に優しいというような交通システムをつくりたいということでありましたのですが、この件については、調査費関係だと思いますが、わずか数千万円でしょう。これで一体どれぐらいのことがでぎるんですか。御答弁いただきたい。
○豊田(実)政府委員 お答えいたします。 今年度の予算案に今御指摘の高齢者、障害者の関係で、「人にやさしい」交通政策の実現ということで予算関係お願いしてございますが、一つは、今お話しの調査関係でございますが、四千七百万ということで、中身としては、いろいろな新しい交通体系といいますが、高齢者や障害者に対応できるような交通体系の勉強をするということ。もう一つ、一億一千二百万という予算をお願いしていますが、こちらの方は具体的に鉄道駅、ターミナルにおける高齢者や障害者の方の移動というものを円滑にするためにエスカレーターとかエレベーターというものを整備する、その関係の一部を助成したいという予算でございます。
○村田(吉)委員 その点については、将来をにらんだ施策でありますから、今後ともどんどん進めていっていただきたいということをお願いしますが、どうも運輸省のいろいろな施策見ておっても、またとにかく規制が多い官庁だとか、それからいろいろなことがありまして、どうも守りの姿勢に入っているんじゃないかなという感じがするんですよ。だけれども、やはり将来をにらんで、運輸省の政策に前向きで取り組んでいっていただきたい。 我々の生活を便利にするのも交通であるし、だからそこのところはひとつよろしくお願いしたいと思うんですが、自由民主党でも、前向きの観点から臨時大深度地下利用調査会設置法案というのを議員立法で出そうとしているわけですね。だから運輸省につきましても、もっと前向きで国民に夢を与えるような踏み込んだ政策を、ひとつ大臣よろしくお願いしたいというように考えています。 本日の本題は実はそうではなくて、公共料金の凍結の問題を私は質問したいと思うわけなんですが、みんな、私も含めて公共料金が上がらないということは大歓迎しますよ。タクシーが上がらなきゃ助かる。しかし、私はそれだけでいいのかなという考えを持っておるわけなんですが、実はこの公共料金については、細川政権のときから与党側の皆さん方はやや見逃してきた感があるんじゃないかなというふうに思うんです。 それで、三月八日に自由民主党の物価問題調査会において、どうも公共料金の引き上げが野放しになっているじゃないかという議論を我々いたしました。それにおくれること実に一カ月、四月八日になりまして、政府の物価問題に関する関係閣僚会議、この中で、テレビに映っておりましたけれども、ちょっとうっかりしてたなというような発言もあったような感じで、その中で公共料金について抑制しよう、そんなニュアンスだったと思うのですけれども、そういう閣議決定ですか、出てきたわけでありますね。それで、おくれて五月二十日に、今度は凍結という形に来るわけなのです。 それで、四月八日から五月二十日の間に、二カ月足らずの間に、内閣がかわったといえば内閣がかわったわけなのですけれども、抑制から凍結と変わったのですが、そこは大臣、どう受けとめておるのですか。
○二見国務大臣 その前に、運輸省は前向きなことをというお話がありましたね。私も、運輸省は許認可官庁だというふうに思われていますけれども、実際はそうじゃなくて、むしろ政策官庁として前向きな取り組みをしている大変な官庁だというふうにぜひとも認識を深めていただきたいというふうに思いますので、その辺、よろしくお願いします。 公共料金につきましては、細川内閣のころにどういう議論があったかということは私はつまびらかにいたしませんけれども、十八日に官房長官が記者会見で実は凍結を打ち出しました。そのときに、ちょうど、あれはどなたの質問だったかな、公共料金についての質問がありまして、恐らくこれを質問されれば、抑制するというような今までのニュアンスでは到底もたないだろうと私は思っていました。 ですから、一歩踏み込んだ対策を立てる以外ないなというふうに思っておりましたので、熊谷官房長官が凍結という考えを出したことは、私はあの時点で大変妥当だったというふうに思っております。それで二十日に閣議了解したわけですけれども、したがいまして、公共交通機関の運賃、料金については、私は基本的には本年中の引き上げの実施は見送ることになるというふうに判断をいたしております。 ただ、そのときにいろいろ議論いたしました。公共料金凍結はそうだけれども、例えば離島航路あるいは地方のバスなんかは、料金を上げなければ従業員の給料も払えない。その場合は、路線を廃止するか倒産するかというようなところもあるわけですね。そうなると、その地域の住民の足を確保するためにも、そういうところまで料金を凍結してしまっていいのだろうかという議論もありました。私は、閣議了解ではそういうところは凍結の対象から外してもいいのじゃないか。ただ、物価問題関係閣僚会議で議論をして、しようではないかというふうになっておりますので、私は、地方のバスや離島航路なんかの料金まで画一的に抑えるということは必ずしもよいことではないというふうに思っておりますが、原則は、今年は引き上げは見送ることになります。
○村田(吉)委員 もう一度言いますが、衆議院の予算委員会で、五月二十四日だと思いますが、公明党の草川昭三先生が質問しておって、公共料金の凍結について、国民生活ということを考えれば総理の英断であるということで、大変持ち上げております。一方において、将来の公共料金決定方式の見直しをどのように考えていくのか、こういう問題について考えてくださいということを総理に質問しております。 それで、総理はいろいろ答えておりますが、内容はよくわからないのですが、公共料金といっても、競争のあるものもあります、ないものもあります、だからコストがどうしてこうなってきたのかということについての透明性、それは非常に重要でありますということを言っております。だから、やはりみんなが見えるような形で説明することはできないのかというようなことを、草川先生の多分後段の質問にかかわった答えをしているわけなのですね。 だけれども、聞きますが、今は、例えばタクシー等につきましては、道路運送法に基づきまして一定の手続があるわけですね。審議会で、何も運輸省が自分で、独断で決めるわけじゃない。いろいろな申請の事由を調べて、それで答えることになっているわけですね。例えば、今東京都下でもタクシーの運賃の値上げについての申請が、全部じゃないかもしれないけれども、受理されている状況にある。まあ総理の言うことですからあれですが、果たして総理の言わんとするところは、今の道路運送法の手続では透明性が確保できないということを言っておるのですか。
○二見国務大臣 実はきょう午前の閣僚懇談会で、公共料金の凍結について経済企画庁長官から話がありまして、凍結の対象となる事業ですか、その総点検をしようじゃないか、透明性、おっしゃられたようなことですね、という提起がありまして、それぞれ、これは内政審議室かな、そこで窓口になってやるのですけれども、凍結の対象にするようなものについての事業の総点検、これはやろうということになりました。 もう一つ、それとは別にしまして、申請が出てきますね。そうすると、内閣としては公共料金は年内凍結なのだから、出された申請の書類を、例えば運輸省に来る、これを運輸省がずっと抱いている、それで何にも結論を出さない。これはできないと思います。例えば、行政手続法は十月一日に実は施行されますけれども、その第七条では、来た申請は遅滞なく処分するわけでしょう。凍結をしようじゃないかという閣議了解がある、だから出てきたものを抱いて何も審査しない、これは法律に対する信頼を失うことになります。ですから、私は、出てきたものはちゃんと遅滞なく処理をする、審査する、精査する、これは当然のことだというふうに考えています。
○村田(吉)委員 おっしゃることはよくわかりますけれども、私の質問は、要するに総理の草川先生に対する御答弁、これは今の手続ではいけませんということをおっしゃっているのかどうかということを聞いておるわけです。
○豊田(実)政府委員 事務的な手続の内容について、御説明させていただきたいと思います。 私ども、いろいろ関係の法律、事業法がございまして、その事業法に基づいて運賃、料金の認可をしております。それで、法律には当然ながら認可基準というものを明確にしておりまして、その物差しできちんと処理をする。それから、中身につきましても、対外的に原価とか何かを公表して、透明性を確保するというようなことを実務的にはやらせていただいております。
○村田(吉)委員 時間が短いので……。それはわかっております。 それでは聞きますけれども、自民党時代にもかつて一回か二回、凍結措置や抑制措置をやったことがあるのです。昭和三十年代には、申請があったにもかかわらず、処分をせずにほうり出しておいたということで、運輸大臣、敗訴しましたよね。それから、四十八年にも同様の問題がありまして、平成五年に判決が出ていますよね。 要するに公共料金が上がらぬのは国民として助かるのですよ。が、以前のケースでは、物価が非常に上がる状況の中で国民生活全般を考えて凍結しようということでありましたが、今度の場合には、物価は割合安定している状況の中で、減税の効果を例えば減殺してしまうじゃないかとか、そんな理由で凍結したのだと思うのですよね。だから人気取りということも出てくるのですけれどもね。過去の例は、不作為で敗訴した例もある。 タクシー業者だって理由なく申請しているのではなく、値上げの申請の理由は、例えば従業員の待遇の改善とか、そういう内容になっているでしょう。タクシー業界でいえば八〇%が運転手さん等の人件費なんだから、人件費が少しでも上がっていく状況の中で申請しているわけですね。値上げを凍結する場合に、当時の国鉄とか、国の補助の措置がある場合はいいですよ。しかし、タクシー業界というのは、収入をカバーできるのは運賃だけですね。それを強権的にだめというのは、自民党時代にも凍結をやったこともありますが、敗訴したときもありました。しかし、今度の場合、行政手続法が既に制定されて実施の運びになっている、こういう時代においてまたやる。だから、この凍結の法的根拠は何ですかということを質問したのです。 だから、おっしゃっているように、今までの法律の審査の手続はずっとやっていきますよ、こういうことですね。それはとめられない、それはよくわかります。とめられないといったときに、例えば今度は将来行政手続法の中で標準処理期間というものを定めるでしょう。聞いたら、大体四カ月ぐらいになるかな、こう言っていました。そうすると、三月に出したものなんかは過ぎちゃいますね。そうなったときに、政府がねらっているのはこういうことですか、要するに審査はしなきゃいかぬ、これは法律にのっとった手続を進めていきます、それで引き上げの認可をします、だけれども実施は来年ということをされる予定なんですか。
○二見国務大臣 大変厳しい御質問でございますけれども、まず適正に処理するということは、遅滞なく極端におくらせるようなことなく認可するかあるいは却下か、まあ認可することになりますわね。その認可は丸々申請者の言い分を聞いて認めるのか、あるいは、精査しますから、こういう合理化ができるじゃないかということで圧縮もありますわね、いろいろなことがあると思います。いずれにしても、認可は標準処理期間は四カ月前後ですね、三カ月とか四カ月とか五カ月とか、その間に認可という方向を出すことになるだろうというふうに私は思います。 問題は実施時期ですね。これは大変個別の問題でございますので、個別の案件に沿って考えますけれども、例えば東京の都バス、東京都営の地下鉄、こういうところは、まあ認可したという前提で話しますけれども、実施時期は来年に延ばすという結論を出さざるを得ないだろうというふうに思っています。これは個別の案件で全部違いますけれども、例えば東京の都バスとか東京の都営地下鉄ということで申し上げさせてもらえれば、年内認可はしても実施は来年だということで、これは東京都にも御理解をいただく以外にないというふうに思います。
○村田(吉)委員 要するに、大臣がお答えになったことをまとめてみますと、申請がもう受理されているのがある、それで法律に基づいた審査手続は従来どおり進行させます、そうなると認可をしなければいけない時期というのは年内にやってくる、それで料率と実施時期については処分の内容になるので、認可は年内におろすけれども、実施時期は来年にずらすということはあり得る、多分その公算が強い、そういうお答えだったと理解します。 そこで、ついでにお伺いしますけれども、今道路運送法に基づきまして値上げ申請をいたしますね。その中で値上げの事由とかパーセンテージとか引き上げの幅とかいろいろなのを書いてありますわな。どうして実施時期というのを、希望時期というのは書かないようになっておるのですか。それも要するに重要な処分の内容になるわけでしょう。今タクシー業者から運輸大臣にタクシー料金の認可をしてくださいという申請をするときに、その申請の中に書くフォームの中に、いろいろなことを書く様式が、規則が書いてあるはずなんです。例えば氏名、名称及び住所とか、いろいろありますが、その中で料金の幅とかいろいろ書いてあるはずなんですが、時期というのは収入にとっては重要な要素でしょう。法律上どうして引き上げの額とかそういう幅とかそういうのだけあって、時期というのはその規則にないのですかね、それを教えてくれませんか。
○越智政府委員 大変難しい質問をいただきまして答弁しにくいのでございますけれども、先生御指摘のとおり、申請書に実施時期は書かないというのが通例でございますが、例外といたしまして、ただいま出ております東京都のバスの運賃改定は十月一日というふうに明記された例はございます。あと一般的にタクシーにつきましても、一般のバス運賃の改定につきましても改定時期は明示されない、これは従来のずっと伝統というふうにしか申し上げられないのですが、法律上どうなっているというような御説明は残念ながらいたしかねる次第でございます。
○村田(吉)委員 やはり行政手続法が成立しまして、行政のいろいろな手続、処分の内容とか、そういうものは明らかになっていかなければいけないということでしょう。今度の件は、全体的に評価しますと、確かに公共料金の引き上げというものはない方がいい、それは私もそう思う。しかし、凍結ということで、そういう措置を講ずることが、いかにも我々立法府にいる法律をつくった議員としては、政府がその法律をあたかも守らぬでもいいような、超法規的な手続でもって凍結を発表するというのは、もう今日やめた方がよろしい。 タクシー業界、バス業界それから地方公営鉄道なんかも含めて、その認可という、そういった料金について運輸大臣をそういう処分にかかわらしめていることは、やはりそういう強権的に、強権的というか無理に行政府の意向によって、いいとかだめというのを審査もしないで、あるいはその前にストップさせるというようなことは、これは恐らく今政府が、羽田さんが目指しているような、あるいは国民が与党に期待しているような、わかりやすいとか透明性のある、そういう政治じゃないですよ。だから、今の認可の手続において不透明なことがある、あるいは政府のそういうような凍結というような行為を許すようなすき間があるとしたら、今度改めてもらいたいと思います。 なぜかというと、やはりタクシー業界に勤める運転手さんだって、これが上げられるかどうかによって自分たちの労働条件について少しでも影響があるのですよ一運転手さんも同じ国民なんだ。だから、大多数の人は確かに上がらないということを喜ぶでしょう。しかし、我々立法府の議員としては、自分たちが通した法律の手続がやはりしっかり守られていくということ、デュー・プロセス・オブ・ローということがきちんと守られていくということが、それに対して無関心ではいられないのです。だから、きょうはそういう質問をさせてもらったわけなんです。要するに行政手続法が十月から実施でありますけれども、そういうところを我々の立法府の主張として運輸大臣は十分胸に置いておいてもらいたいというふうに思います。 だから、人気取り政策だって言われるのですよ。それから、凍結の理由もはっきり言わなかった。要するに減税の効果が減殺されるというのであれば、どうしてタクシー業界がそんなことをこうむらなければいけないのですか。それは、政府がほかのことで減殺されないようにやればいいわけでしょう。そこを、民間業界に政府の人気取りというか、そういうことを言ってはいけないかもしれませんけれども、もしそういう気持ちがあるとするならば、私は余り立法府の議員として歓迎したくないことであるなということで、きょうはこの点を質問したわけでございます。特に、運輸省のいろいろな行政は許認可にかかわることが多いだけに、やはり透明でやってやらなきゃいけない、力があるんだから。 そういうことを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○井上委員長 古屋圭司君。
○古屋委員 私は、本日は、去る四月二十六日に発生をいたしました中華航空機の墜落事故に関連いたしまして、質問をさせていただきたいと思います。特に、その事故の原因、概要あるいは事故防止策、そして補償等の問題につきまして、関連の質問をさせていただきたいと思います。 中華航空の一四〇便、台北から名古屋に戻ってきたわけですが、二十時十六分ごろ、エアバス・インダストリー式のA300が墜落をいたしました。二百六十四名の方がお亡くなりになられました。そして七名の重傷者を出しました。極めて悲惨な事故でありました。お亡くなりになった方に対しましては心から哀悼の誠をささげたいと思いますし、また御遺族に対しては心からお悔やみを申し上げたい、このように思っております。 私たち自由民主党も早速、事故翌日に、自由民主党中華航空機事故お見舞い調査団という組織をつくりまして、野沢太三団長以下四名の議員で行ってまいりました。私もその団員の一員として現地に行ってまいりました。やはり航空機の事故というものは悲惨でございます。あのような悲惨な事故の中で生存者がいたということ自体、私も大変びっくりするというか、そういった気持ちでございます。 そこでまず、あの当時、大臣もかわられたり等々ございましたが、新大臣、現大臣も現場へ行かれました。そのときの見解と申しますか、一般的なことで結構でございますから、一言、大臣の方からお話を伺いたいと思います。
○二見国務大臣 私は、五月六日に現地へ行きました。そして、改めて被害のすごさといいますか、事故のすごさを感じましたけれども、それと同時に、自衛隊だとか県警だとか名古屋市の医師会、歯科医師会あるいは空港の職員が、この事故に対しても本当に誠心誠意献身的な努力を払ってくれたということに心から感謝をして帰ってまいりました。と同時に、改めて、こういう事故を二度と起こしてはいけない、事故の原因究明というのは、ただ事故の原因を究明するだけではなくて、それが二度とこういうことを起こさないための教訓であると同時に、資するものでなければならないというふうに考えたわけでございます。 実は、その前に、私は事故調の委員長の竹内さんや事務局長の木村さんとお会いしました。それは六日以前です。私がお願いしたのは、この原因究明はあくまでも厳正でかつ公平公正でやっていただきたい、と同時にできるだけ早くやってもらいたい、だけれども拙速は困る、こう言いました。そうしたら、竹内さんが私に言うのです。そういうことだと思います、ただ我々は、刑法の世界では疑いなきは罰せずだけれども、疑いがある、理論的に可能性がある場合は徹底的に究明する、それが何よりも大事だ、それが事故防止にとって最も大事だという話を、事故調の方々は私に言いました。これは大変含蓄のある言葉だというふうに感じております。
○古屋委員 今大臣のおっしゃるとおり、事故直後の対応につきまして私も現地で確認をいたしましたけれども、消防、自衛隊、警察、極めて密接な連携をとり合って事故処理に当たられたということでございまして、被害を最小限に食いとめたと申しますか、七名の生存者を救出するということに結果なったと思います。しかし、現地でお聞きするところによりますと、墜落したときにまだ生存をされていた方もいらっしゃったというような話も耳にいたしております。したがって、今後ともこういった航空機事故の際には、これはもちろん起きては困るわけでございますが、救助体制、こういったものを、速やかに病院等に搬出できるような体制を綿密に計画し、そして準備をしておくということが何よりも大切だと思います。 さて、問題の事故原因でございますが、これは発生国が担当して、事故調査委員会をつくってやるということでございます。その事故原因等については、もう既に新聞等々でいろいろな憶測報道がなされております。あえて私はそれには触れませんけれども、しかし事実としては、いわゆるフライトレコーダーあるいはボイスレコーダーがほぼ完全な形で残っておりました。したがって、それを分析することによってかなりの確度での事故原因の追求は可能だ、こういうことだと思います。 おさらいの意味を込めまして、今までに判明した事故原因の調査、中間報告で結構でございます、簡潔で結構でございますが、事務局の方から御説明をいただきたいと思います。
○木村説明員 航空事故調査委員会におきましては、事故発生後、直ちに調査官を現地に派遣いたしまして、調査を開始いたしたわけでございます。 四月三十日には、操縦室用音声記録装置の粗解読の内容を発表いたしますとともに、五月十日には、先ほど先生お話がございましたそれまでの調査結果について経過報告をいたしました。経過報告におきましては、進入時に操縦及び自動操縦装置の動きが適正に行われなくなり、墜落に至ったというのが一つの考え方として存在すると発表いたしました。先ほど、音声記録装置、飛行記録装置がほぼ完全な状態で回収されたのじゃないかというお話でございましたが、まだまだデータが正確じゃない部分がございますので、それを前提に、事故の再発防止のためにはそれでもなおかつ発表する方がいいということで発表したわけでございまして、まだ完全にそのデータが正しいというふうにこちらの方で解析した状態じゃないわけでございます。 したがいまして、今後、残されました機体とかエンジンとか搭載用機器、さらに、一度発表いたしたものでございますが、音声記録装置とか飛行記録装置とかをさらに精読・解析いたしまして、さらに関係者の口述等も、目撃者の口述等もとりまして、解析をさらに進めていきたいというふうに思っております。従来の例から見ますと、こういうようなものにつきまして総合的に解析し、可能性のあるものを全部つぶしていくということでございますので、今後相当の日時を要するものじゃないかというふうに考えております。
○古屋委員 私も、現地でのお話を伺いましたときに、こういった分析というのは、あらゆる可能性を追求しながら一つ一つつぶしていって、最後に残ったものが原因だというふうに承っております。思い起こしますと、日航一二三便の事故もたしか二年以上かかったように記憶をいたしております。したがって、先ほど拙速は避けるべきだというお話がございました。確かなる分析をさらに進めていただいて、確固たる事故原因の追求をしていただくように大いに関係者は取り組んでいただきたいと思います。 いずれにいたしましても、人為的なミスなのか、あるいはメカ二カルのミスなのか、それが複合されたものなのか、いずれかによると思うのです。最近はこういったA300のようなハイテク機というのは盛んに導入をされております。しかし、ハイテク機でありましても、あくまでもコントロールするのは人間でありまして、そういった意味からも、一〇〇%というものはないんだなということを改めて思い知らされました。 特に今度の事故で、中間報告にも示されておりますように、オートパイロットに入れておりまして、その内容に反した操縦を手動で行おうとすると、自動操縦装置が指示された飛行経路をどうしても行こうとする、そうすると、意図された方向と違う方向に行って極めて危険な状態になることがあるんだ、これは一般論なんでしょうけれども、こんなようなことも言っておりました。したがって、この辺の追求というものが、これからさらに分析を深めながら、多くの関係者の方あるいは国民がしっかりと納得できるような形の分析結果、原因というのを出していただきたいと思います。 さて、今度ちょっと警察の方に質問させていただきたいのですが、過日も多少報道されておりましたが、この飛行機が墜落寸前には副操縦士が操縦桿を握っていたというような報道がなされておりました。また、副操縦士あるいは操縦士とも、遺体の検視の結果アルコールが検出された、こういうふうに承っております。きょうの新聞でも、その副操縦士から酒気帯びを上回る量のアルコールが検出をされた、こういうふうに発表されております。鑑定結果によると、機長の遺体からは血液一ミリリットル中○・二二ミリグラム、副操縦士からは○・五五ミリグラムのアルコールが検出されたということであります。 道交法上では○・五ミリグラム以上あると酒気帯び運転ということになるというふうに承っておりますけれども、一般論として、この道交法上、検挙というか、そういう対象になる場合には、○・五ミリグラム以上ある場合にはそういった処置を通常行っているのかどうか、まずその点について警察の方からお伺いしたいと思います。
○南雲説明員 お答えいたします。 ただいま先生御質問のとおり、機長及び副操縦士の両名の遺体を解剖した際に採取しました血液からアルコール成分が検出されたとの報告を受けております。その含有量は、仰せのとおり、機長については血液一ミリリットルにつき○・二二ミリグラム、副操縦士につきましては血液一ミリリットルにつき○・五五ミリグラムであるとのことでございます。 一般的には、道路交通法及び道路交通法施行令では、血液一ミリリットルにつき○・五ミリグラムを酒気帯び運転等の基準としております。所管外ではございますけれども、これ以上のものについては道交法では検挙の対象になっていると思料しております。
○古屋委員 道交法上では検挙の対象になる。すなわち、これ以上のアルコールを体内に入れていると通常の判断ができない、危険であるということが判断基準としてあろうかと思います。 したがって、仮にこういう状態で、航空機に限らず、乗用車あるいは列車等々を操縦あるいは運転するということは、その危険予知能力等々から、その能力は低下するということが言えると思うのですが、この点については間違いないでしょうか。
○南雲説明員 ただ、この検出は生体でなく死後のアルコールでございます。いろいろ微妙な点があるので、その点についてどの程度の影響があるかにつきましては、答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
○古屋委員 確かにそういう答弁をせざるを得ないんでしょうが、この新聞にも、単純に栄養剤や料理に使われたアルコールであれば、このような反応を示すことは余りない、もっと微量の反応しか出ないはずだということが書いてあります。 ただ、これはおっしゃるとおりに検視した遺体でございますので、必ずしもこれが当てはまるとは言えません。しかし、こういった疑義があるということは間違いないと思いますので、ひとつこれは事故調査委員会の方でもさらに徹底的なこの面における分析をしていただきたいと思います。 さて、これに関連して一割操縦士が操縦桿を握っていたのではないか、こういうような報告が来ておりますが、この辺についての事故調査委での報告事項、あるいは判明事項というのはどのようなふうになっておりますでしょうか。
○木村説明員 音声記録装置の会話の様子から見ますと、副操縦士が操縦していたのではないか、それは最終段階までではございませんが、進入の途中までは操縦していたのではないかというふうに思われます。最終的な断定ではございませんが、現在のところそのように思っております。
○古屋委員 今御質問申し上げて、お答えいただいたような状況から、今後のこの補償の問題にも極めて大きな影響を与えるかと思いますので、このアルコールの検出の問題とそれから副操縦士が操縦していた、こういう問題について、さらに一層事故調査委等々で分析を進めていただきまして、はっきりとした答えを出すようにひとつ最大限の努力をしていただきたいということをお願いしておきたいと思います。 さて、次に補償問題につきまして触れさせていただきたいと思います。 この中華航空の約款を調べてみますと、日本側で切符を購入した場合はUSダラーで二万ドルがLLだ、あるいは台湾で購入をした場合は百五十万台湾ドル、日本円に換算をいたしますと六百七十五万円ということになる、こんなふうに私は聞いております。 一方、ちょうど事故当日、事故当日といいますか次の日、私どもが視察に、お見舞いに現地に行きましたときには、駐日代表の林金茎さんが遺体安置所に待機をされておられまして、御遺族の方々におわびのお言葉と、そして深々と頭を下げておられたというのが大変印象的でありました。林さんともお話をする機会がありましたので、台湾の李登輝総続から特命を受けて自分はここに詰めている、そして補償等については最大限の配慮をするように、こういう指示も受けているんだというようなお話でございました。 日本と台湾での補償の基準、これは相当差があると思います。一説では千数百万円ぐらいをベースに交渉を始めたいという話も伺っております。この点につきまして、補償問題について今どんなような現状になっているのか、まずお伺いしたいと思います。
○土坂政府委員 仰せのように、台湾、台湾というか今回の中華航空の約款では、日本から出て日本にお帰りになるお客様に対しては二万ドルという上限が決められておるわけですが、台湾当局の方も中華航空側も、それとは別に最大限の努力をするということも同時におっしゃっておられるところであります。 具体的に日本の遺族に対してはまだ提示がございませんが、台湾側の遺族に対しましては、五月十五日に台湾ドルで四百十万ドル、約千六百四十万円の額の提示が行われた。そのときに発表されたところによりますと、台湾以外の国籍の遺族に対する補償金についても同額を考慮しているということをおっしゃっておられました。ただ、現実に日本人の遺族との交渉は今行われておりません。 私どもとしましては、補償の問題というのは本来やはり会社と遺族の間でお話し合いをしていただくべき問題でございますし、台湾側は誠意を持って対処をするということをおっしゃっておられますので、これからの誠意のある対応というのを見守ってまいりたい、もし必要があればできるだけの支援はしていきたい、こういう状況でございます。
○古屋委員 確かに、補償問題は航空会社と個人の問題ではありましょう。しかし、これだけ国内で大きな問題となりました航空機事故の問題であります。また、御承知のとおり、台湾と日本は今国交がありません。そういったことからも、遺族にとってみれば大きな不安を抱いているというのは、これは間違いないかと思います。 そこで、やはり国交がないから今我々は見守っているのだ、こういうことでなくて、ありとあらゆるルートを通じて最大限の補償を遺族にとって得られることができるような、そういった対応というものが必要だと思います。その点につきまして、ぜひ運輸大臣の方から一言御意見をちょうだいしたいと思います。
○二見国務大臣 まさにお説のとおりでございまして、この補償の問題については、本来会社側と遺族との間で話し合われるべきものでございますから、私の立場として直接これは言える立場じゃありません。だけれども、いろいろな面でサポートする必要はあると思います。 日本と台湾の間、国交がありませんけれども、いろいろな窓口といいますか、いろいろなパイプもないわけじゃありませんし、外務省とも相談しながら、必要な、まだ具体的にどういう支援をしていいか、まだ交渉始まっていませんから、こういう支援、ああいう支援と特定はできませんけれども、でき得る限りの支援はあらゆるルートを通してやっていきたいというふうに考えております。日台間、交渉は国交がないから余り関係ないよというような冷たい対応は毛頭とるつもりはございません。
○古屋委員 具体的にどういうことを、これは運輸大臣としての見解で結構でございますから、どういうことが考えられるのかなということを、ひとつここでお話をいただければお願い申し上げたいと思います。
○二見国務大臣 補償の金額については、サジェスチョンというのは難しいと思いますけれども、例えば話し合いの場づくりだとか、それはまずできるのだろうと思います。それ以外どういうことができますか、交渉が始まって、こういう点がわからない、ああいう点がわからないということになれば、いろいろな情報提供もできるのではないかなというふうに実は考えておりますが、できる限りのことはやりたいと思います。
○古屋委員 ぜひよろしくお願い申し上げます。 私ども自民党といたしましても、永年にわたりまして、日華議員懇談会というのがありまして、ここを通じまして、台湾の与党とも長い歴史を持っております。そういったルートも通じまして、私どもも全面的にこの補償問題については誠意を持って取り組んでいきたい、こんなふうに思っております。 さて、やはりこういう事故が起こったからには、事後処置と申しますか、ぴしっとしていただくということもさることながら、やはり再発防止ということが何よりも大切だと思います。過日の政府の見解におきましても、再発防止のために全力を尽くすという言葉がございました。具体的には、再発の防止、どのようなことを考えておられるのか。まあ名古屋空港そのものは、非常に空港の施設そのものは、安全施設も含め一流というかA級であるということは私は承知をいたしておりますが、具体的にどういう防止策を考えておられるのか、簡潔で結構でございますから。
○土坂政府委員 五月十日に経過報告が事故調からなされましたので、それを受けまして、ちょうどこの事故機と同じ型の飛行機を使っておる日本エアシステムという会社がございます、この会社に対しまして、自動操縦装置の操作手順をもっときちっと徹底するようにというようなことなどを含めまして、所要の指導をいたしました。また、台湾当局を通じて、中華航空に対しても同様に安全指導を行っていただくようにお願いをした。現状はそれまででございますが、今後、調査の進展ぐあいに応じて、さらに必要な措置はとってまいりたいと思います。
○古屋委員 今の御答弁ですと、どうもこのA300と中華航空のみに大分問題があるというふうにも受け取れないわけではないのですが、やはり抜本的なこの再発防止というのは、これはぜひ運輸大臣にお聞きしたいのですけれども、これは地理的条件というのがあると思うのですね。 この名古屋空港というのは、極めて町中にあるのですね。私の選挙区が岐阜でございますので、たまに名古屋空港というのを使いますけれども、それは怖いくらいです。伊丹空港と名古屋空港というのは二つの市街地空港と言ってもいいと思うのですけれども、こういうところに空港があること自体が、一歩間違ったら大事故につながるということだと思います。事実、今度の事故も、滑走路は外れておりましたけれども、ぎりぎりで民家に突っ込んで、あと百メーターか二百メーター外れたら完全に突っ込んでいた、これくらいの事故だったと思います。 したがって、今中部地区あるいは中部の経済界では、御承知のとおり、中部新空港の問題を盛んに、熱心に要請をいたしております。今般も調査費がついて、その実現に向けて調査を進めていただいているというような状態でありますけれども、こういった市街地空港から、やはり今度の中部新空港は沖合につくろうということに計画をしております。こういう中部新国際空港のような、安全で、そしてなおかつ環境にも都合がいい、こういうものをさらに実現に向かって取り組んでいくべきでないか、こう思うのですね。やはりこれが一番いい解決方法じゃないか。したがって、この事故があったからどうのこうの、もちろんそれもありますが、しかし再度こういう事故がもし名古屋空港で起きたということになりますと、これは取り返しのつかないことになるということだと思います。 この辺につきまして、運輸大臣として、今後この中部新空港の問題につきまして、早期実現に向けてさらに積極的に取り組んでいただきたい、こう思いますが、この辺につきましての大臣の前向きな答弁をお願いしたいと思います。
○二見国務大臣 実は五月六日に、私も中華航空と同じルートを通って着陸をしたのです。本当に、恐怖感をあおるようなことを私は申し上げませんでしたけれども、ちょっとずれたらば、もうより以上大変な大惨事だなというふうに思いました。 委員おっしゃいますように、常滑沖に中部新国際空港をつくろうという計画がありますね。私は、やはりこれからの空港というのは、条件が許すならば、洋上の方が騒音や何かも含めていいのではないかな、いろいろな条件がありますから、でなければだめだというのじゃなくて、というふうに思っております。 私も、中部国際空港は前向きに検討してしかるべきだというふうに考えております。浜松の自衛隊ですか、空域の問題、いろいろあるけれども、私は、中部圏の経済力も考えながら、中部の新国際空港というのは前向きに考えたいというふうに思っておりますし、地元の経済界も非常に熱心でございますので、それも含めて前向きに考えてしかるべきものだというふうに考えております。
○古屋委員 確かに自衛隊浜松基地との問題等があることは事実であります。しかし、こういう事故が起きた、これはやはり市街地に空港をつくっておくこと自体が問題がある、こういうことを私たちに示唆しているのではないかと思います。今大臣にも前向きな答弁をいただきました。今後とも恐らく、中部地区、財界を含め、各団体からそういった声が上がってくることはもう間違いないと思いますので、今後ともこの中部新空港の調査、そしてその実現に向かってのステップづくりのために大いに大臣として、また運輸省としても大いに前向きに取り組んでいただきたいとお願いを申し上げたいと思います。 時間になりましたので、以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○井上委員長 緒方克陽君。
○緒方委員 先日の大臣の所信表明に対して質問をしたいと思います。 まず最初に、二見運輸大臣、就任をされて大変おめでとうございます。大臣も所信表明で述べられましたように、運輸行政というのは、国民一人一人が豊かさとゆとりを実感できるような、そういう社会をつくるために非常に重要な仕事でありまして、そういう仕事を着実にこなして立派な仕事をされるように心からまず最初にお願いをしたいと存じます。 そこで、四、五項目御質問いたしますけれども、所信表明の四ページでありますが、地方バスに対する問題であります。 地方バス路線維持補助制度というのがありますけれども、これは平成六年度で終わるということになっておりますが、いわゆる措置でございまして、これからどうするかということで、地方バス路線運行維持対策問題懇談会というのがありまして、現在その検討が進んで、もうそろそろ結論が出ようという状況だと聞いておりますが、その論点整理がされた特徴と、それからどういう方向になろうとしているのかということについてお尋ね をいたします。
○越智政府委員 お答え申し上げます。 ただいま先生からお話ございましたように、ただいまのバスの地方路線維持の制度でございますけれども、平成六年度で五年間という一つの期限が切れるということでございまして、平成七年度から新しい制度にしなければいけないということで、今御質問にございましたように懇談会という形で、それを構成している方々は学識経験者それから地方公共団体、これは県の方それから過疎の市町村の方、それからいわゆるバス事業者、労働組合の方、そういった方に忌揮のない意見を交換していただいているという段階でございます。実はことし二月に第一回を開催いたしまして、現在もう四回ということでございまして、私どものスケジュールでは六月末に一応結論を出したいということでございます。 今先生が御指摘のように、どういう方向であるかということでございますけれども、ちょっとまだ懇談会が途中でございますので、まだ方向づけまで申し上げる段階でございませんけれども、今中で議論していただいている内容と申しますのは、まずバス事業の現状から始まりまして、バス事業が直面している問題点、それからどんな工夫をしているんだろうか、バスが困っているといろ中でいろいろな創意工夫をしているバス事業の事例、それから諸外国におけるいわゆる地域のバスのいろいろな現状、それからバス事業の抱えている問題点、今後のバス事業のあり方、そういった今後の地方バス路線維持費補助のあり方につき苦して幅広い議論をいただいているという段階でございます。 そういう中で、私どもとしては結論を待って平成七年度以降の制度につなげたいというふうに考えておる次第でございますが、先生御質問のようにどういう方向づけかということにつきましでは、現在その方向を申し上げる段階になっておらないので、御了承願いたいと思います。
○緒方委員 いずれにいたしましても、この地方バスの維持のための補助制度というのは、お年寄りとか子供とか、車を運転できない人たち、そういう弱い人たちの立場を考えて何とかしてやはり足を確保しようということでスタートをしたわけでありまして、一定の額もふえてきておりますが、これが新しい検討の中で削減をされたり、あるいは改悪をされたりするということになりますと、地方住民にとっては大変な痛手になるわけでありますので、懇談会の方向なり、答申じゃなくてこれはどういうことになるのか、答申ではなくて結果はどんな形で、報告ということになるのかもしれませんけれども、そのことについてぜひ大臣としても十分受けとめて、懇談会の意向を受けとめたり、あるいは地方の住民の足を守るという立場で真剣に考えて対処していただきたいというふうに思いますが、この点、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○二見国務大臣 緒方さん御指摘のように、過疎バスというのはそれは大変な問題だと思います。そこに住んでいる人にとってみれば自分の足ですから、それは何とか確保する、これは私は運輸行政で当面する大きな課題の一つだというふうに認識をしております。 先ほど政府委員から説明がございましたけれども、現在地方バス問題に関して懇談会で御審議をいただいておりますけれども、その取りまとめを受けて、平成七年度以降の地方バス補助制度案をつくりまして概算要求に間に合わせたい、概算要求をしたいというふうに考えております。 いずれにいたしましても、この問題、もう過疎地域に住んでいる人のまさに生活そのものですからね。何とか所要の予算を確保して制度の充実に遺漏なきを期していきたいというふうに現在決意をしているところでございますが、ぜひとも御協力方、またよろしくお願いいたします。
○緒方委員 大臣の方からは過疎地域における本当に大事な足だということでありまして、一生懸命頑張りたいという決意表明をいただきました。私どももまた努力したいと思いますけれども、ぜひよろしくお願いしたいと思います。 それで、船舶振興会の問題がずっと今問題になっておりますが、けさの朝日新聞を読みましたところ、大きな見出しで、船舶振興会の前事務局長が「運輸省幹部に接待攻勢」というのが載っておりまして、この接待について松尾事務次官は三十日に、この新聞記事でありますが、「九二年のゴルフ接待には自分も出席したことを認めたうえで、「振興会がこのほか、どんな接待をしていたのかを、至急に調べる」」というふうに報道されておりますが、そのことについて具体的にはどういうことになっているのか、お尋ねをいたします。
○黒野政府委員 今先生の御指摘のありましたゴルフの接待でございますが、二年前の八月、ちょうど予算の編成なりあるいは大事なりが終わった時期に、懇親を兼ねて運輸省の次官以下の幹部が一緒にゴルフを楽しんだということは事実でございます。これは事務次官が申すまでもなく、その前から一部のマスコミ等で既に報道されておりますし、その段階で私ども肯定いたしております。 ただ、今回の事件を機に、それだけではないかもしれないということもあるものですから、大臣の指示を受けまして、内部で調査をするということで着手した段階でございます。
○緒方委員 大臣の指示を受けて今から調査をされるということでありますが、先ほどもお話ありましたように、政治が国民の皆さんの信頼を得るということ、あるいは李下に冠を正さずという言葉があるように、こういうことがあればやはり行政に対しても国民の不信が高まってくると思いますし、政治にも不信が高まるというふうに思います。どのくらい調査の期間がかかるかわかりませんが、早急にやっていただいて、そして一定の措置とかけじめというものをちゃんとしないと、国民の皆さんは納得をしないのではないかと思いますが、その辺についてお尋ねをしたいと思います。
○黒野政府委員 御指摘のとおり、調査はなるべく急ぎたいと思っております。ただ、何分にも二年なり三年なりまでさかのぼってやりたいと思っているものですから、職員の記憶を呼び起こすためにも若干の時間はぜひお許しいただきたいと思いますし、その結果は私どもまず大臣にお見せいたしまして、その指示に従ってしかるべき措置を必要に応じてとる、かようなことになると考えております。
○二見国務大臣 一カ月程度調査がかかるだろうという今の官房長の答弁でしたけれども、私もそのぐらいかかるだろうというふうに思います。調査した結果は私に報告をしてもらいます。そして、内容を見ながら、まだ内容は全くわかりませんからああだこうだと細かいことは言えませんけれども、その内容を見ながら私なりにきちんとしたけじめをつけたいというふうに思います。 これはやはり、李下に冠を正さずと申しましたけれども、我々公務員の綱紀粛正ということは非常に大事なことでございますので、調査の結果を見ながら私なりにけじめをきちんとつけたいというふうに考えております。
○緒方委員 大臣の方からそういうことでありますので、やはり国民の皆さんに納得できるような形できちんとしたけじめ、あるいは決着といいますか、結論をぜひつけて、そして国民の皆さんからいろいろな疑念を持たれないように、お互いにあもいは役所の中でもきちっとしていただきたいというふうに思うところでございます。 さて、今年度の予算の中で、高齢者、いわゆる障害者に優しい交通ということで、エレベーターやエスカレーターの整備事業に対する補助金が本年度創設をされました。このことは私たちがかねてから要求、要望をしてきたことでありますし、大変喜ばしいことであるし、時節に合ったことだろうというふうに思っております。ある意味では、もっと補助をしなければならぬいろいろな制度的なもの、次回の委員会でこれはより具体的に指摘したいと思っておりますけれども、やっていかなければいけないというふうに思います。 そこで、具体的には、予算が通過した段階で財団法人交通アメニティー推進機構が設立をされて行うということになっております。ところが、これまた新聞記事で恐縮ですが、五月二十日付の日経新聞の報道によれば、これもかなり大きい紙面を使いまして、なかなか難しい問題もあるというふうに報道されているわけであります。せっかく制度としてスタートをしたわけでありますし、これはぜひ前向きに実現をしていかなければいけないというふうに思いますけれども、今日の現状とそれから見通し、いろんな困難があるというふうには言われておりますが、やはり手だてを尽くして実現をすべきだというふうに思いますが、この点についてはどういう現状とそれから手だてをされようとしておるでしょうか。お尋ねいたします。
○豊田(実)政府委員 障害者の方の社会参加というものの要請に積極的にこたえるというのが運輸行政の一つの柱であるわけですが、そのため鉄道駅等のターミナルの障害というものを少なくする、その手段としてエレベーターとかエスカレーターを設置するということでございます。 今回の予算で初めて国費としてこの助成をするという予算をお願いしているところですが、実は、国の予算だけではなくて、ぜひ民間の力も一緒に合わせていただいてより整備を促進したいということで、その一つの手段として財団というものをつくりまして、その基金の運用益を合わせて、国費と合わせて補助をしようという構想で今進めておるところです。 新聞等で御批判のあったのは、その基金をつくるに当たって広く要請をしておるわけですが、それがかなり強い要請だというような御非難だと思いますが、私ども、鉄道事業者初めこの問題に非常に関心のある方、既に何社からも申し出がありますので、そういう善意の申し出につきまして、ぜひ広くお受けした上で、先ほど申しました国の予算と合わせて財団を通じて助成を進めたい、財団の設立については極力この業務の範囲で、差し支えない小さな規模でスタートさせたいと思って今準備しておるところでございます。
○緒方委員 それで、新聞の記事によりますと、理事長も運輸省から派遣して職員二人も出すというような記事になっておりますけれども、そういうことでしょうか。
○豊田(実)政府委員 人的な構成についてはこれからでございます。ただ、こういう仕事でございますので、こういう仕事に非常に熱意のある人で、なおかつこういう分野の知識のある人ということで私ども考えさせていただきたいと思っております。
○緒方委員 いやいや、新聞記事では運輸省から理事長を出すんだというようなことで、やけに反発もあっているやに聞いておりまして、そういうことがあるとまた天下りかというようなことにもなりかねませんので、そこらはどんなことでしょうかとお尋ねしているわけです。
○豊田(実)政府委員 経団連等との事務的な話の過程でも、こういう問題について御関心のある方がいらっしゃれば御推薦いただきたいというようなお話は申し上げたところでございますが、いずれにしろ、こういう事業が的確にできるような人的体制をとりたいと思っております。
○緒方委員 さっき私が言いましたことについては具体的には回答がありませんでしたけれども、言うなれば天下りの先ばかりつくっているという声もあるわけですから、やはりそこらは役所としても慎重に考えてぜひ対処していただきたいということを申し上げたいと思いますが、大臣。
○二見国務大臣 この問題につきましては、日経に記事が載りましたですね。そのときに豊田さんたちと話をしたときに、運輸省としては天下りを念頭に置いてこの機構はつくるのではない、もっと純粋にこの機構をつくりたい、ですから運輸省から役人を派遣するんじゃなくて、もうだれでもいいんです、いい人に、熱意のある、能力のある人にやってもらいたいんです、これが運輸省の幹部の本心でございます。ですから、これを天下りのための機構だというふうにはおとりいただかないで、純粋なものだというふうにぜひ御理解いただきたいというふうに思います。
○緒方委員 ですから、純粋であっても、結果的にみんなにそうとられるといけないのではないかということで、老婆心ながら、国民の皆さんのいろいろな声も役所としては聞くべきではないかということで私はあえて申し上げておきたいと思います。 それでは、時間がだんだんなくなってきましたけれども、かねてから私、内航海運の問題でずっとこの国会で取り上げてまいりました。 内航海運は、我が国の国内物流においてはトラックと二分するほどの重要な役割を果たしておりまして、大変重要な物流産業であるわけであります。そして、この中でも最も大きな問題は船員の労働力の問題でありまして、この問題は単なる労働力の問題にとらわれずに、大臣は所信を表明されておりますが、内航海運の構造改善それから船舶などの近代化、さらに所信にはありませんけれども、運賃、用船料の適正化など、すべてに直接かかわってくる最大の問題というふうに思うわけでございます。 そこで大臣にお尋ねしたいわけでありますが、この問題については私も何回も国会で取り上げてまいりましたけれども、関係者によって設けられております内航船員不足問題を考える懇談会というのが平成五年三月に報告書をまとめてその推進を図っておりますが、私も随分中身をずっと読ませてもらいましたけれども、すべきであろうとか、何かそんな感じでありまして、方向性は出ておりますが、具体的に実行ではまだまだ問題もあるということでございます。 そこで、一年後にフォローアップ委員会というのができまして、レポートが出たわけであります。その項目はたくさんあるわけでありますが、船員確保対策という最も重要な魅力ある船員職業の構築とそのための不可欠な業界の健全化という意味での活動が具体的に進んでいるかといいますと、それはなかなか進んでいないというのが私の認識でございまして、前記懇談会の報告書には「コスト負担の適正化」というのが挙げられておりまして、適正運賃の収受というのが企業の強化とそれによる船員労働者の労働条件の向上や、あるいは船員の確保ということにつながるということで言われておりますが、実際には荷主と業界との話し合いもなかなか進んでいないという現状の中であるように聞いておりますけれども、やはり本当にもう人がだんだん、船乗りさん、特に内航はもういなくなっているわけですね。これがこのまま続くと日本の物流にも大変な影響が出るというふうに思いますので、この問題の解決のためにぜひ大臣としても努力をしていただきたいというふうに思いますが、お考えをお聞きしたいと思います。
○二見国務大臣 いわゆるモーダルシフトを考えますと、内航海運というのはこれからますます重要視されなければならないと思います。その中での内航船員の不足問題というのは、これは本気になって対策を考えなければならないというふうに私も考えております。 ただ、内航海運の運賃制度というのは、いわゆる自由運賃制ですね。ですから、幾らにするかという運賃の決定というのは、当事者間の交渉にゆだねられているというのが現実です。したがって、荷主サイドの経済性のみを優先させることのない合理的なコストを反映した適正な運賃の収受というのは、これは荷主と内航海運業者の間において十分な交渉が行われて初めて実現されることになると思います。荷主の言い分だけではない、内航海運業者の意向も十分に尊重されなければならないと思いますし、荷主が自由運賃だなどといって内航海運業者を抑えつけるようなことをやれば、結局長い目で見れば自分たちの首も絞めてしまうのじゃないかというふうに思います。 運輸省といたしましては、内航海運業界と荷主関係業界との間の話し合いの場は十分に持たれ、活用されることにより、荷主において内航海運の実態が理解され、それらを通じて適正な運賃の確保が図られるよう必要な指導をしてまいりたいというふうに考えております。あくまでも荷主と海運業者の間の話し合いになりますけれども、内航海運業者の実情というものを荷主の方にもわかっていただく以外にないだろうというふうに考えております。そうしたことがまた内航船員の不足の解消にもつながっていくのではないかなというふうに考えておりますので、適切な指導をしてまいりたいというふうに考えております。
○緒方委員 先日も国会でも質問したのですけれども、とにかく東京湾、東京港に行きまして、四九九という船を見たのですが、五十五、六歳の人が一人、船長が若い人で、後はもう全部現役をやめた人たちが、六十六とかその人が四、五人乗って、何とか船を回しているという現状でありまして、もうこれからは人が来なくなってしまえば、船がそのうちにとまってしまうということになってしまうわけであります。こういうことについては、さっき大臣も言われましたように、やはりこれからの海運業のことを考えれば今十分手だてをしなければならぬよという、話し合いの手だて、指導をぜひよろしくお願いしたいと存じます。 もう一つ、交通事故被害者の救済対策に努めてまいりますということが述べられておりますが、具体的には本年度とういうことをやられようとしているのか、お尋ねいたします。
○越智政府委員 お答え申し上げます。 交通事故の被害者の救済対策でございますが、御承知のとおり、死者というのはまだ年間一万人を超えておるという状況でございまして、その被害者対策は大変重要でございますが、運輸省といたしましては、被害者に対する補償が確実になされますように、自動車損害賠償保障法、いわゆる自賠法に基づきまして保険制度を運営しております。またそれから、いわゆるひき逃げとか無保険車、こういったものによります被害者に対しましては、いわゆる保障事業ということで被害の救済をしているということでございます。 こういった自賠責制度を補完するものといたしまして、私どもといたしましては、自動車事故対策センターというものがございますが、ここで交通事故被害者に対する援護事業を行っているということでございまして、平成六年度におきましては、従来やっておりますものに加えまして、いわゆる交通遺児等に対する無利子貸し付けの単価の引き上げ、それからいわゆる重度後遺障害者介護料というのがございますが、これに対しまして給付対象人員をふやす、それからいわゆる重度後遺障害者を療護しております療護センターがございますが、岡山、これはことしの二月に開業したのでございますけれども、それにつきまして、ベッドの数を三十から五十にふやすといったようなことを新たにやりたいといったようなことでございます。 そのほか、交通遺児等の高校進学についての授業料の減免を行う都道府県、それから交通遺児の育成のための活動を行う公益法人等に対しましても従来と同様の補助をやっていくというようなことでございまして、こういったものが交通事故の被害者の救済対策の充実といったような内容でございます。
○緒方委員 時間がなくなりましたので、最後の質問になりますが、実は身体障害者の問題をずっとこの国会で取り上げてまいりまして、運輸委員会でですね。実は地方自治法の一部改正法案が、ここの場で質問したことで今度国会に提出をされているわけでございます。 それは国民の参政権としての直接請求、つまり首長の解任、リコールとかあるいは条例制定について、手が不自由で、体が不自由で署名ができない人、それから字が書けない人などはこれが除外されていたわけでありますが、ようやく四十四、五年ぶりにして法改正がされるようになったわけでありますが、法文が出てまいりましたら、その中身は、身体の故障または文盲で署名ができない人については代理署名ができるということになっているわけであります。まあ機械は故障したと言うんだけれども、人体は故障したというふうに余り言わないし、文盲というのも、厚生省の方でもあるいは文部省でも今は使わないで、国連でも非識字者というようなことを使っているという意味で、これは何とかならないかというふうに言ったのですが、もう法律はできておりますからできませんけれども、何とか検討の方向をすべきじゃないかと思います。自治省からお見えになっていると思いますが、お答えを願いたいと思います。
○中川説明員 お答えを申し上げます。 ただいま御指摘のように、現在当国会に地方自治法の一部改正法律を提出させていただいております。その中身は、直接請求におきます署名は現行法によりますと自署に限られることとされておりますので、身体の障害などによりまして自署できない方々は署名ができないということになっております。 ただ、かつて佐賀の市議会議長選挙をめぐりますいろいろな事件によりまして、四人の議員の解職請求という直接請求が出されておりましたが、その署名収集が平成四年十月から行われておりますが、この運動の中で、手などの障害のために自署できない方が署名できないという問題がございまして、自治省といたしましては、代筆署名制度の創設につきまして、地方自治法の改正の要否も含めて、また緒方先生の御指摘もございまして、検討を続け、今回、地方自治法改正に盛り込むことといたしたところでございます。 改正に当たりましては、住民自治の原理に立脚した直接請求制度においては署名収集者が署名を収集し、選挙管理委員会が事後的にその有効無効を審査するという現行制度の基本的な仕組みは維持しながら、また同時に、代筆署名が認められる者につきましては、公職選挙法第四十八条に定めがございます代理投票の制度と同様に、ただいま御指摘のように、身体の故障または文盲により署名することができない者といたしたところでございます。 これは代筆署名に名をかりた署名の偽造等を防止いたします観点から、特に新たに罰則も設けまして違法行為を取り締まることといたしておりますので、構成要件の明確性という観点から、現在の公職選挙法第四十八条と同じ概念を用いることとしたものでございますので、御理解を賜りたいと存じます。
○緒方委員 もう時間が参りましたので、最後に一言だけ申し上げます。 当初、身体の故障というのもおかしいじゃないかという話をしまして総務庁と話をいたしましたら、憲法第七十八条で「裁判官の身分の保障」というところでは「心身の故障」という表現があるということがわかりました。そうなると、憲法改正までやるとこれは大変だなということになりますので、このことについてはちょっと取り下げて、やはり文盲というのは、公選法の四十八条と今度の地方自治法の七十四条の二項しか出てこないというのが、私が総務庁から調べた結果でありますので、きょうはもういろいろ言いませんが、これから議論をしていくということになりますので、ぜひ検討していただきたいということで、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○井上委員長 寺前巖君。
○寺前委員 時間の都合がありますから、新しく大臣におなりになったので、その綱紀の規範の問題について絞ってお聞きをしたいと思います。 今、運輸省の公益法人である日本船舶振興会、これが運輸省のお偉いお方をゴルフに招待した。招待したのか、招待を要求したのか、そこはどういうことになっているのか知りませんけれども、これはいいことではないということは大臣がおっしゃいました。そこで、具体的にお聞きをしたいと思います。 接待を受けた人というのは、当時事務次官であった中村徹、運輸審議官であった寺嶋潔、官房長であった豊田実現在運輸政策局長、向山秀昭総務審議官、現在運輸審議官、大塚秀夫当時運輸政策局長、土坂泰敏自動車交通局長、現航空局長、浅見喜紀当時海上交通局長、上村正明当時港湾局長、松尾道彦航空局長、現在事務次官、新井正吾文書課長、現在観光部長、長尾正和船員部長、これらのトップクラス十一名であるというふうに言われていますけれども、間違いございませんか。
○黒野政府委員 間違いございません。
○寺前委員 私のところにそれらの人を招待したときの関連リストがございますので、これを見ながら説明をしたいと思いますが、私だけが持っておったってわかりにくいでしょうから、大臣にお渡ししたいと思います。 それで私、このときのゴルフ接待問題を調査してみて驚きました。運輸省の用せんに運輸省側が参加メンバーの氏名、住所、電話番号を書き、招待側の日本船舶振興会に送ったという事実、今お手元に配ったのは、その一つです。ここにそのときのメンバー表がありますけれども、名前の横の余白欄にはアルファベットのA、B、C、D、Eを書かれている。このアルファベットは、参加メンバーの住所が近接していることをあらわしています。例えば、Aの中村、向山両氏は中野区、Bの豊田、土坂氏は品川区、川崎市というぐあいであります。運輸省からメンバー表が送られて、船舶振興会側がA、B、C、D、Eと書いたものであります。 そして、船舶振興会はそれをもらって、もう一つのペーパーにありますこのアルファベットに基づいて送迎車の手配をやっています。その資料は、八月八日迎え配車手配一覧という形で書かれています。何時にどこへ迎えに行くか、その車の運転手はだれか、もう綿密に到着時間その他まで書かれています。これを見ると、荒井、寺嶋両氏と長尾氏がそれぞれ協会チャーターのハイヤー、その他の人は船舶振興会の車で笹川陽平氏の別荘に行りたことになります。このゴルフ接待を事務的に取り仕切ったのが、今飛島からの収賄容疑で逮捕されている吉松、当時の総務部長であります。送迎つきの車まで手配をしてもらってゴルフに行っている。 これについて、招待側といいますか、船舶振興会の理事長は、きょうの記者会見で、個人的で儀礼の範疇に入るんだというふうに会見で言っていますけれども、これだけの手厚いことをやっていて、個人的、儀礼的な範疇というふうに言えるとお考えになっているのでしょうか。いかがなものでしょう。
○黒野政府委員 今大変お詳しく御説明いただきまして、私もそのすべてを確認いたしておりませんが、車で一台に一人乗るのはやはりむだですから、何人か一緒に乗るというふうに考えるのは、ある意味においては自然かと思っております。 ただ、先ほど来大臣がお答え申し上げておりますとおり、李下に冠を正さずということわざもございまして、国民の方々から御批判を受けるようなことは決して望ましいことではないと私ども思っておるところでございます。
○寺前委員 笹川陽平氏の招待のゴルフ接待は毎年定期的に行われているというふうに言われています。当時の中村事務次官や現事務次官の松尾氏は、二回招待されていることを本人自身が認めています。 また、ゴルフ接待の後には、河口湖にある笹川陽平氏の別荘でパーティーを開き、船舶振興会の関連会社であるホテル海洋のコック、マネージャーを動員し、至れり尽くせりの接待をしているということが言われています。そしてさらに、お土産には十万円相当の商品券を渡しているとの話も関係者から出されています。さらに、ゴルフ接待は、笹川陽平氏主催だけではなく、収賄容疑で逮捕された吉松容疑者が年数回、運輸省の担当官をゴルフ接待していたとの証言も関係者から出ています。こうやって、ここまで広がってくると、儀礼の範囲を超えていることになります。許認可を受ける公益法人から接待や贈答品を受けるということになってくると、事は重大な段階だと思うのです。 これまで、官庁の綱紀粛正の問題について何回かいろいろな分野で出されていますけれども、今回のこの問題をめぐって運輸省としてはどんな対応をされたでしょうか。御説明をいただきたいと思います。
○二見国務大臣 先ほど何回か申し上げましたけれども、事実関係といいますか、内部を調査しようということで、これから調査をしたいというふうに考えているところです。
○寺前委員 今のお話を聞いていると、去年に既にこれは雑誌で発表された内容であります。それがもう、メンバーについては事実だと今おっしゃるぐらいだったら、何で今までの間にこれだけの綱紀の紊乱についてメスを入れなかったのか、私は不思議でなりません。 そこで、船舶振興会の幹部がこの間収賄容疑で逮捕されて、運輸省は船舶振興会から事情を聞くということになっているわけですが、一体これらの諸君たちが船舶振興会に本当にメスを入れて聞くことができるのだろうか、私は不思議でなりません。 そこで、さらに発展をさせまして、九二年から九三年にかけて、これは地方自治体です、京都市の事業である地下鉄烏丸線北山駅−京都国際会館間の延伸問題で、事業免許申請や予算獲得の節目節目に料理屋の接待やビール券、ワイシャツ券などを贈っている事実というのが京都市の決算の書類審査の中で明らかになっています。これはもう、京都市会で問題になっている話ですから、既に運輸省は御存じであろうと思うのです。それをメモ書きしたのを一覧表に直したのが、お手元に配ってある三枚目の用紙です。 北山−国際会館の九二年二月二十一日、運輸大臣あてに鉄道事業免許申請を行っています。これは右側の欄に書いてあります。この日に、日ごろの指導に対するお礼として、ビール券七万一千円、運輸省の都市鉄道課に二十枚、建設省、自治省、大蔵省に各二十枚を贈呈。四月二十三日、鉄道事業免許取得に際して、ビール券十四万二千円、四月二十一日、四月二十二日の両日に贈呈をしております。五月二十八日、運輸大臣に第一次分割工事施工認可申請を行っています。この日に、運輸省と北々伸についてという名目で、赤坂の料理屋「よし本」で鉄道局長ら八名を接待。料理代六十万七千三百四円、タクシー代など送迎交通費として十九万一千百八十円、合計七十九万八千四百八十四円の支出をやっています。以下、一覧表に載っているとおりに、随分いろいろ広がってきております。 私は、こういう問題について、京都市の方で聞いてみると、他都市でもやっている、常識になっているんだ、こういうことまで広がっているわけです。私はこういうことに、船舶振興会だけではなくしてそれが常識となって広がっているということになったら、運輸省官僚が何ら恥じることなくこういうものを受け取るということは、極めて異常な神経だと言わなければならないと思うのです。これについてどういうふうに対処されるのか、事実と違うならば違うということを明らかにされたい。
○黒野政府委員 今先生は、京都市側の資料に基づきましてるる詳しく御説明いただきました。私も初めて聞いた話がたくさんあるわけでございますが、今御指摘の中で、五月二十八日に京都市のいわゆる接待を受けたというのは事実でございます。当時私も鉄道局におりました。次長をやっておりまして、たまたま私はそのときは出なかったのではないかと思っておりますが、京都市さんの方から、この地下鉄をつくるに対しましていろいろ苦労している、その話をぜひ一回率直に聞いてほしいというお話もございまして、これまた正直に申し上げれば、幹部の方々の日程を何とかやりくりしてお招きに応じだというのが実情でございます。 今先生こういうことが常識となっているというようなお話がございましたが、我々決して常識とは思っておりませんで、常々身を慎みながらやっているつもりでございますが、最小限のコミュニケーションだけは必要と思って、それなりの時間を割いているつもりでございます。
○寺前委員 霞が関ではビール券やタクシー券が今や第二の通貨というふうに新聞で報道されていました。私は、ここまで言われ始めたら、これは常識になって広がっているというふうに言わざるを得ないと思うのです。そういうものが気安く、気安く受け取られていていいものなのだろうか。 通産省の方では、ピール券やタクシー券など授受をめぐる綱紀粛正の徹底を文書で指示するということが、これも新聞で読みました。何で同じ官庁の中でも、運輸省の方ではこれまで調査もしたことがなければ、こういうものを初めて今聞いたというふうにおっしゃいましたけれども、こういうことが広がっていて常識的になってきているということを不思議だとも思わぬようになってきているとするならば、事は重大だと言わなければならないと私は思うのです。 新しく運輸大臣におなりになったのです。私は、単に船舶振興会だけじゃなくして自治体においてもこういうことがなされている事実が決算の中から明らかになった以上は、運輸省としても調査をやっていただいて、その調査の結果を国民の前に公表するとともに、どういうふうにこれから綱紀粛正のために対処をするかということを大臣にお聞きしたいと思いますが、いかがでしょう。
○二見国務大臣 大変いろいろとお調べになられたデータがあるわけですけれども、我々としては、どこともいろいろコミュニケーションはしなきゃならぬというふうに思っております。 それからまた、あなたのおっしゃるようにビール券が当たり前だとかなんとかというのは、我々は初めて伺うことでございまして、そういうことはないと思いますし、また絶対、そうですね、金券がわりにビール券が、もらうというのですか、やるというのですか、そういうことは、それはいろいろなつき合いの関係で、私もビール券五枚もらったり十枚もらったりすることはあるけれどもね、別に業者と関係なく、友達やら。そういうことはともかくとして、常識を疑うようなことは、恐らくもう霞が関で行われているとは全く考えられません。考えられませんけれども、せっかくの御指摘でございますので、さらにやめよう、自粛しようということは厳重に、しょうがない、言うつもりでございますけれども、到底考えられないことでございます。また、考えられないけれども、せっかく御指摘だからね、これはきちんと言うつもりでおります。
○寺前委員 先ほど大臣は、政策的にも運輸省というところはといってわざわざ御説明になっておられました。しかし同時に、許認可等省庁別に事項数を調べてみますと、一九九三年三月三十一日現在で、運輸省は千八百九十三件と、トップの通産省千九百八十六件に次ぐ大きな許認可権を持っているだけに、私は、そこでまかり通っていると言われていることについては、ただごとではないなということを強く感じます。 大臣自身がそんなことが行われているとは思えないとおっしゃっているくらいですから、思えないことが行われているとするならば、ますます事は重大だ。私だけじゃない、大臣もそういうふうにお感じになっているんだということになると、私は重大だと思いますが、官房長ですか、お答えいただくのは、大臣のおっしゃるとおり、あなたもそう思われますか。
○黒野政府委員 私ども、儀礼の範囲を超えた、御指摘のようなことはやっていないつもりでございます。
○寺前委員 何か、すかっと言わない。そんなものはまかり通っていません、受け取っていませんと言い切れないの、言い切れるの、どっち。大臣は、そんなものがと、こうおっしゃっているんでしょう。あなたは言い切れないのですな。言い切れないとすれば、大臣がおっしゃるように、この際に総ざらいをしていただいて、国民の前に運輸省はこうしたということをはっきりしていただきたい。私は強く要望したいと思います。 あえて通産省の中がいいことをやっているかどうかは、そんなことは知りません。しかし、通産省では少なくともそういう態度表明をしておられるという事実を見たときに、あなたたちはなぜ即座に自分の問題としてメスを入れられなかったのか。私はこの点でも、綱紀粛正においては、運輸省というのはよほどきちんとしていただかないと大変なことになるなということをますます強く感じるものであります。 時間が限られておりますので、これで終わります。ありがとうございました。 ————◇—————
○井上委員長 次に、内閣提出、特定都市鉄道整備促進特別措置法の一部を改正する法律案及び内閣提出、航空法の一部を改正する法律案を議題とし、政府より順次趣旨の説明を聴取いたします。二見運輸大臣。 ————————————— 特定都市鉄道整備促進特別措置法の一部を改正 する法律案 航空法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○二見国務大臣 ただいま議題となりました特定都市鉄道整備促進特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 首都圏を初めとする大都市圏における通勤・通学時の鉄道の混雑率は、鉄道事業者の輸送力増強努力にもかかわらず、首都圏で平均でも二〇〇%を超えるなど、いまだ高い水準にあり、この通勤ラッシュの緩和が社会的に強く要請されているところであります。 この法律案は、このような状況に対応して、都市鉄道の計画的な輸送力の増強をさらに一層促進するため、本法律の対象となる工事に一定の鉄道新線の建設工事を追加する等制度の拡充を図るための所要の改正を行おうとするものであります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、既設の鉄道路線の利用者利便の向上に資する一定の鉄道新線の建設を、本法律の対象工事に追加することとしております。 第二に、特定都市鉄道整備積立金の積立割合を、鉄道事業者の申請に基づき一定の範囲内で運輸大臣が認定することができるよう、積立金制度を弾力化することとしております。 第三に、特定都市鉄道整備事業計画の認定を受けた鉄道事業者は、天災その他やむを得ない事由がある場合には、運輸大臣の認定を受けて、当該計画の期間を十年を超える期間に延長できることとしております。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。 続きまして、航空法の一部を改正する法律案の提案理由の御説明をしたいと思います。 我が国の航空法は、航空交通についての安全と秩序を維持するための基本的なルールを規定する法律でありますが、その具体的な内容を定めるに当たっては、航空交通が国際的な性格を有するものでありますことから、国際民間航空条約及びその附属書として採択された国際標準等に準拠して航空の安全及び航空機の航行に起因する障害の防止を図るための方法等を定めることとしております。 今般、国際民間航空機関において、空港周辺の騒音問題が必ずしも十分に改善されていないことを背景として、昭和五十二年に強化された新しい騒音基準に適合していない航空機について、各国が一定の段階的移行期間を設定した上でその期間が経過した後にはその運航を禁止することを可能とする決議が採択され、これを受けて欧米諸国におきましてはこのような航空機の運航を制限または禁止するための措置が講じられているところであり、我が国におきましても、所要の措置を講ずることが求められるに至っております。 また、航空従事者の資格制度につきましても、国際民間航空機関においてその見直しか進められてきたところであり、その結果といたしまして、操縦士に係る資格について、その存在意義が乏しくなっている上級事業用操縦士資格を廃止するほか、事業の形態と操縦に必要な操縦士の数に応じて必要とされる資格を定めることとする等、航空従事者の資格制度を定める国際民間航空条約の附属書の大幅な改正が行われたところであります。この附属書の改正においては平成六年十一月までに新しい制度へ移行する旨が定められており、我が国においてもそれまでに所要の措置を講ずることが必要となっております。 一方、今後の我が国の行政につきましては、内外の社会経済情勢の変化を踏まえ、簡素で効率的かつ国民の信頼を確保し得る行政を確立するため、その改革を進めていくことが求められており、航空法に規定する許可、認可等につきましても国民の負担軽減や行政事務の簡素化を図るため、所要の見直しを行う必要があります。 このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第であります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、国際民間航空条約の附属書に定める一定の騒音基準に適合していない航空機について、段階的にその運航を制限し、一定期間経過後は全面的に運航を禁止するための所要の改正を行うことといたしております。 第二に、航空従事者の資格のうち、操縦者に係るものについて、上級事業用操縦士資格を廃止し、定期運送用操縦士、事業用操縦士及び自家用操縦士の三区分とするとともに、各操縦士資格で行うことができる業務範囲を改めるほか、航空通信士に係る資格を整理する等の所要の改正を行うことといたしております。 第三に、航空機の一定の修理または改造について運輸大臣の検査にかわる確認を行うことができることとされている認定事業場について、軽微な整備または改造についても確認を行うことができることとするほか、国内航空の運賃及び料金について、一定の割引の範囲内の営業政策的な割引については届け出で足りることとし、また、スーパーシート料金等の一定の範囲内の料金の設定や変更についても届け出で足りることとする等航空法に規定する許可、認可等について整理及び合理化を行うことといたしております。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○井上委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 次回は、来る六月三日金曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後八時二十六分散会