予算委員会 第9号
- 発言数
- 581 件
- 登壇者
- 44 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 1993/12/15
会議録
○委員長(井上吉夫君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 平成五年度一般会計補正予算、平成五年度特別会計補正予算、平成五年度政府関係機関補正予算、以上三案を一括して議題といたします。 昨日に引き続き、質疑を行います。沓掛哲男君。
○沓掛哲男君 自民党の沓掛でございます。 さて、昨日、連立与党の代表者が両院議長に国会の会期延長を申し入れておりますが、その理由として「深刻化する不況に対する緊急な諸施策を審議するためこと挙げておりますが、具体的には、この「緊急な諸施策を審議するためこの「諸施策」とはどういうことを考えているのでしょうか。総理にお願いします。
○国務大臣(藤井裕久君) ただいまの連立与党の申し入れについては伺っております。ただ、その内容の具体的なことについては、私どもとしては、現在ただひたすら第二次補正予算の御理解と成立を期しておるところであり、同時に現在の経済情勢に対して事態を真剣にウォッチしているという状況であるということを申し上げさせていただきたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 大蔵大臣から今御答弁申し上げたとおりでございますが、連立与党の方でいろいろ御論議をいただいているようでございますが、何よりも当面この二次補正を一刻も早く上げていただくと、このことを強く政府としては願っている次第でございます。
○沓掛哲男君 朝日新聞によると、読売もそうですが、ここの一番大きな見出しで書いてありますとおり、第三次補正予算を頭に描いているということですが、第三次補正予算を頭に描いてはいませんか。
○国務大臣(藤井裕久君) 一部報道は承知をいたしておりますが、私どもは今申し上げましたとおり、第二次補正予算の成立を期すということに全力を注いでおり、今の経済の情勢をまた真剣に見守っているという段階でございます。
○沓掛哲男君 それでは、もう第三次補正予算はないということをここで約束できますか、総理大臣。
○国務大臣(細川護煕君) 今これも大蔵大臣から申しましたように、そういう声がいろいろあることは承知をいたしておりますが、何よりも当面この二次補正を上げていただくということに私どもとしてもまず全力を挙げてやらせていただきたいと、このように思っているわけです。
○沓掛哲男君 それでは、この会期延長ということがどういう目的なのかもう一度言ってください。具体的なこの「施策」とは何ですか。
○国務大臣(細川護煕君) 会期の問題につきましては、国会の方で今いろいろ御論議をいただいているということであろうと思いますが、景気の問題等々いろいろそれはあろうと思います。しかし、何よりもこの深刻な景気の問題がその中でも一番大きな問題である。もちろん政治改革もございましょう。そうしたテーマが大きな課題であると認識をしております。
○沓掛哲男君 第三次補正予算がここで入ってこないということが明確になるまでは、私は質問ができません。そういう必要があるならば直ちに組み替えてこの予算案に提案し審議すべきだと思いますので、ここでいわゆる会期延長中に第三次補正予算がないということを総理から明確に言われない限り、私は審議できません。
○国務大臣(藤井裕久君) ただいま申し上げましたように、とにかく本日この参議院予算委員会で御審議をいただいております第二次補正予算の御理解と御成立をぜひともお願いしたいということに今尽きておりまして、それに基づいて今後の経済情勢を見守りながら対策を考えるという段階であることをひとつ御理解をいただきたいと思います。 〔委員長退席、理事村上正邦君着席〕
○理事(村上正邦君) 速記をとめてください。 〔午前十時六分速記中止〕 〔理事村上正邦君退席、委員長着席〕 〔午前十時二十分速記開始〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○沓掛哲男君 今回の会期延長の主要な理由が「深刻化する不況に対する緊急な諸施策を審議するため」とあるわけでございますし、その内容として各紙にこのように「景気対策で第三次補正予算」と出ている以上、明確にこのことを出さないということでやっていただけるのならわかりますが、そういうことは今の時点でわからないと言ったって会期延長はわずか四十五日でしょう、目の前でしょう、その間のこともはっきりできないというようじゃ困りますよ。そのことがはっきりしない限り、私はこの質問を続けられません。意味がありません。
○国務大臣(藤井裕久君) 沓掛委員のおっしゃった「会期延長に関する申入れ」、この中身はよく読んでおります。現在、しかし私ども政府の立場といたしましては、この最終段階にあります第二次補正予算の御審議をぜひ尽くしていただき、成立をさせていただきたいと思います。その上に立って新しい経済情勢を分析しながら諸施策を政府としては検討してまいりたいと考えております。
○沓掛哲男君 納得できません。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○国務大臣(藤井裕久君) ただいま沓掛委員の御質問の中で、第三次補正予算についてどう考えるかという御指摘だと思いますが、私どもこれは、今後経済情勢を見守る中で諸施策の中に第三次補正予算ということもあり得るということは申し上げられると思います。
○委員長(井上吉夫君) 速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。 暫時休憩いたします。 午前十時三十分休憩 ――――◇――――― 午後三時十六分開会
○委員長(井上吉夫君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、沓掛哲男君の質疑を行います。 ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) この際、政府から発言を求められておりますので、これを許します。内閣官房長官武村正義君。
○国務大臣(武村正義君) 三点についてお答えを申し上げます。 まず、会期延長問題につきましては、これはすぐれて国会の問題でございますし、政府としてお答え申し上げる立場にはないことを御了解賜りたいと存じます。政府としては、与野党間で真剣に議論されているところでございまして、それを見守ってまいりたいと存じます。 次に三次補正に関する御質問でございますが、現下のまことに厳しい経済情勢のもと、その動向を注意深く分析し真剣に対応していくことが最も重要であると考えます。このような強い思い入れの中で、先ほど大蔵大臣は一般論として三次補正の可能性を申し述べたところでございまして、今具体的に三次補正を考えているわけではありません。具体的検討も行っていない状況であります。 第三番目の年内予算編成の問題につきましては、政府としましては、現在、年内編成に向けまして鋭意作業を進めているところであります。仮に大幅延長になれば年内編成が難しいことは承知をしておりますが、年内編成ができないかどうか可能性を探ってまいりたいと存じます。
○委員長(井上吉夫君) 沓掛君。
○沓掛哲男君 大変長時間待たされて大変不満な内容でございますが、途中でいわゆる連立与党代表者会議がこういうものは出さぬ方がいいというそういうストップをかけているということも聞いたんですが、それは事実ですか。官房長官。
○国務大臣(武村正義君) 連立与党の方からストップをかけられているわけではありません。
○沓掛哲男君 三番目のところから質問いたしますが、いわゆる平成六年度予算を年内成立させるためにはどのようなスケジュールになるのか、事務当局から教えてください。税制大綱や景気見通し等が必要でしょうが、その日程を教えてください。
○政府委員(篠沢恭助君) 予算編成の日程に必要な時間的な関連を申し上げます。 昨年の平成五年度の予算編成の例で申しますと、十二月二十一日に大蔵原案の閣議提出を行っておりまして、大蔵原案の内示をいたしております。そして同十二月二十六日に概算閣議にこぎつけておるわけでございます。 〔委員長退席、理事村上正邦君着席〕 したがいまして、その間、中五日間を必要としているという状況でございます。 ただいまの状況の中で、年内編成、何日に内示、そして概算閣議にこぎつけられるかという具体的な日程まで固めるに至っておりません。
○沓掛哲男君 昨年の例を言えば二十一日に大蔵原案ですが、その前に経済見通し、税調、税制大綱等が必要でございます。また、それをまとめるのも必要ですから、年内にするとすればもう今週の末ぐらいに総理や大蔵大臣は決意しなければならないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(藤井裕久君) 私どもとしては、今お答えしておるように年内編成に最大限の努力をいたしております。
○沓掛哲男君 もう二、三日で決めなければならないことをいつまでも努力という言葉では困ります。はっきりしてください。
○国務大臣(藤井裕久君) はっきり申し上げて、最後の努力をして今いるところであります。
○沓掛哲男君 総理にお尋ねします。 年内編成するにはもう二、三日中、きょうあたりから決意しなきゃならないんですよ。それを今から努力するというような言葉でここを逃げようとしてもらっちゃ困ります。細川総理の決断をお願いします。
○国務大臣(細川護煕君) 大蔵大臣から今御答弁申し上げましたように、ぎりぎりその可能性を探っているところでございます。おっしゃるように、この一両日の間にもう決断をしなければならないであろう、そういう状況が来るであろうと思っておりますが、再三申し上げますように、目下その可能性を探っている、そのように御理解をいただきたいと思います。
○沓掛哲男君 景気対策としては、この六年度、いわゆる本予算というのが何よりも大切なんですよ。補正予算というのはそれの追加にすぎないんです。私が政治の師と仰いだ安倍晋太郎先生は「本立ちて道生ず」ということをいつも言っておられました。基本をしっかりすべきだと思いますが、もう一度総理から決断をお願いします。
○国務大臣(細川護煕君) 今申し上げましたとおり、ぎりぎりその判断を今どうしなければならないかというところで探っているところだということでございます。
○沓掛哲男君 米と同じく、やらないと言っていて、結果が出たらもうそれで後はどうにもならないというそういうことでは困るんです。米の場合も重要ですが、今回は国民生活に直結した大変重要なことであり、総理の決断で決められることですから、総理、ぜひここで決断してください。
○国務大臣(細川護煕君) 今決断しろとおっしゃられましても、ちょっとそれは決断できません。今鋭意検討をしている、こういうことでございますから、ぜひ御理解をいただきたいと存じます。
○沓掛哲男君 では、これで終わるわけでなくて、この問題は保留にして次に移ります。 二番目の、三次補正はやらないかどうかということについては、一般論としてということですが、ここは学校ではないんですから、具体的な事案について議論しているので。それから、十二月八日の衆議院予算委員会で、野中先生の三次の補正ということはあり得ないということでございますねと。それに対して藤井大蔵大臣は、平成六年度予算が重要な柱になると考えておりますと。また、きょうの昼のニュースで武村官房長官はけさの記者会見でそういう第三次補正予算はあり得ると言っているが、お二人、もう一度答弁してください。
○国務大臣(武村正義君) けさ、当委員会での大蔵大臣の発言をめぐって記者舎兄で質問がございました。私も、今改めて答弁を申し上げましたこうした趣旨を記者会見で発言をしたところでございます。 テレビ、新聞でございますから、そういう表現、一般論として三次補正の可能性云々という表現にしましても、報道はさまざまな立場で表現をまたいたします。私が記者会見で申し上げたのは、こうした内容でございます。
○国務大臣(藤井裕久君) これも沓掛委員との御質疑の中でですから一番よく雰囲気はおわかりだと思いますが、官房長官が今お答えしたとおり、一般論として申し上げたということであります。
○沓掛哲男君 そういう一般論でここは議論すべきところではないです。大蔵大臣は、ここを学校か何か、一般論で議論すればいいというふうに考えておられるんでしょうか。
○国務大臣(藤井裕久君) 私がこの場において具体論で申し上げておりますのは、一日も早く第二次補正予算を通していただく、これに尽きているということを具体論で申し上げております。
○沓掛哲男君 第三次のことを聞いているんですから、それに答えてください。
○国務大臣(藤井裕久君) 申し上げておりますように、今この成立をお願いするということが具体論の最たるものでありまして、これが成立した暁において景気の情勢等々を検討していく、ウォッチしていくという言葉を先ほど使わせていただきました。それに尽きております。
○沓掛哲男君 では、三次補正予算があり得るということですね。
○国務大臣(藤井裕久君) 繰り返しますが、一般論でございます。
○沓掛哲男君 そんなことを一々一般論で言われては困ります。きちっとした答弁をお願いします。
○国務大臣(藤井裕久君) 繰り返しますが、今この景気、経済の情勢というものを慎重に見きわめているという段階であり、それに対して対策は打つべきものがありせば打っていかなければならない、こういうことでございます。
○沓掛哲男君 答えていません。
○理事(村上正邦君) もう少し議論はありませんか、理事の出てくる前に。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(村上正邦君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(藤井裕久君) 具体論ということにこだわられるならば、現在決意は何もいたしておりません。
○沓掛哲男君 この十二月八日の衆議院予算委員会での野中先生への答弁、またけさほどの官房長官の記者会見は、まさに可能性ありということを言っておりましたが、それについてもう一度二人から答弁してください。
○国務大臣(藤井裕久君) あらゆる政策課題の選択というものを模索しているということを申し上げているつもりであります。
○国務大臣(武村正義君) 具体的検討ということになりますと、何らかの意思決定をした後の作業になってまいります。一般論はそれ以前の状況で説明を申し上げております。
○沓掛哲男君 大蔵大臣は午前中は三次補正予算もあり得るということを言われましたが、今の答弁と違いますが、変えたのでしょうか。
○国務大臣(藤井裕久君) 沓掛委員が三次補正というのにこだわられたから、今申し上げたようなあらゆる政策の選択ということを今のようなことでお答えしただけであって、今ここでお答えしていることが正確な私の真意であるということを御理解いただきたいと思います。
○沓掛哲男君 では、午前中の発言は取り消されるわけですか。
○国務大臣(藤井裕久君) それは沓掛委員との論議の中でよくおわかりになっていらっしゃると思います、二人の大体のやりとりの中で。それは今申し上げていることと全く同じでありますから、全く取り消す気はありません。
○理事(村上正邦君) 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○理事(村上正邦君) 速記を起こして。
○国務大臣(藤井裕久君) 繰り返しになるようでございますけれども、今の経済情勢は極めて深刻であるという中に立って、その現状分析、そしてそれに対してとるべき施策、政策手段というもの、いろんな選択肢というものを勉強しているという、またそういう中で先ほどのお話のようにいろんな施策の一つとしてこの補正予算というものが絶無ではないということを申し上げただけでございます。
○理事(村上正邦君) 沓掛君、何か今の答弁に対して。
○沓掛哲男君 絶無とあり得るとは全く違います。 あり得るということは、八〇%から九〇%あるんですよ。だからそういう第三次を考えるのなら、今のこれを組み替えて早急にやるのがいいし、そうでなければ六年度の本予算を年内にきちっとする、そのどちらかをはっきりしてください。両方ともあいまいでは困ります。
○国務大臣(藤井裕久君) 先ほどから申し上げているように、具体論で言うということであれば、そういうことは決断していないということを申し上げておきます。
○沓掛哲男君 前のに戻りますけれども、もうここ二、三日中にやらなければ年内に六年度予算はできません。そういう状況にあって、まだ検討している、考えていない、白紙だというようなことは信じられません。もう一度はっきり言ってください。
○国務大臣(藤井裕久君) 今のお話と平成六年度本予算の話が御一緒に出たようでございますが、この年内編成については先ほどからお答えしたとおりであります。第三次補正については今お答えしたことに尽きております。
○沓掛哲男君 今私が申し上げているのは関連の強いものです。来年度予算を年内にやれば三次は要らないはずです。本予算をやらなければ三次補正予算はまた必要でしょう。関連が密接なものですから一体として聞いているんです。ばらばらなものではありません。大蔵大臣、答弁してください。
○理事(村上正邦君) ちょっと大蔵大臣、しっかり考えて答えてください。
○国務大臣(藤井裕久君) 今の二つの話が一緒であるという御質問の御趣旨は理解いたしました。
○沓掛哲男君 衆議院で自民党は組み替え要求を出したんですが、そのことも検討されましたか。
○国務大臣(藤井裕久君) 当然検討いたしておりますし、九月にお出しになった景気対策についても十分勉強させていただいた結果この補正を出しているのでございます。
○沓掛哲男君 参議院で今審議している最中ですから、なぜその自民党の動議を取り入れなかったのか理由を説明してください。
○国務大臣(藤井裕久君) いろいろなお考えがあるということはよくわかっておりますし、またいろんな政策選択があることもわかっておりますが、私どもといたしましては、この提出しております補正予算が正しいものであるということでこれをそのままお願いをしている次第でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○沓掛哲男君 それが十分でないからこそまた第三次の補正予算などが問題になってくるんでしょう。やはりここで審議する以上、将来はどうなるかわからないにしても、審議中においてはそれで景気浮揚が図られるなど今日的なものでなければならないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(藤井裕久君) 第三次補正予算について何も決定をいたしておりません。
○沓掛哲男君 さて、一番問題のいわゆる越年の会期延長について質問いたします。 国民が一番望んでいる景気対策等に大きく影響する会期問題を、その直接の責務を有する政府がどう考えているかを聞いているんです。それに対して、それは国会の問題だから言えないじゃなく、そういう環境において責務を有する政府はどうかを聞いているんですから、答えてください。
○国務大臣(武村正義君) 会期延長につきましては先ほどお答えを申し上げました。 両院にかかわる問題でございまして、政府としてはこのことに直接お言葉は避けさせていただきたいと思っております。(発言する者あり)
○理事(村上正邦君) 余り後ろでやじ飛ばさないでください。
○国務大臣(武村正義君) 政府としましては、たびたび総理もお答えを申し上げておりますように、大変大事な政治改革を何としてもこの会期の中で成立を目指して最大限の努力をしていきたいという考え方でございます。
○沓掛哲男君 そうすると、この延長というのは、いわゆる景気問題は全く白紙だとおっしゃるんなら、政治改革だけでこれだけ長期間延ばそうとするんですか。
○国務大臣(武村正義君) 今、政府としましては、この会期冒頭からの懸案でございます政治改革について申し上げた次第であります。 お持ちの文書は連立与党の議長あての申し入れの文書であろうかと思いますが、連立与党の文書に対して私がどうこう申し上げる立場ではありません。ただ、そこにございますように、不況が深刻化している中でさまざまな施策の審議を期待することも連立与党としては考えているようでございます。
○沓掛哲男君 その中にいわゆる景気対策のための諸施策ということが入っておりました。延長する二つの理由の一つが景気対策の諸施策とありますが、それは具体的に何でしょうか。
○国務大臣(武村正義君) お答えしましたように、連立与党の申し入れの文書でございます。私がその文書に対して責任を持ってお答えをする立場ではありませんが、先ほど来議論がありますようなこの不況の中で衆議院、参議院ともに真剣な論議が進められているところでございます。 大幅な延長が実現いたしますと、その会期の中におきましても必然的にさまざまな景気対策に対する論議が行われるというふうに思っておるわけでございまして、そういう中からもさまざまな提案や御意見が出てくることを予想しながらこういう文書がつくられたんではないか。直接文書を発案した立場ではございませんが、そんなふうに私どもは理解をいたしております。
○沓掛哲男君 このペーパーの回答に当たって、いわゆる連立与党の代表者等と相談したことはありますか。
○国務大臣(武村正義君) 相談は直接いたしておりません。
○沓掛哲男君 ここにあるように「深刻化する不況に対する緊急な諸施策を審議する」、二つの柱になっているんですが、もう少し具体的に教えてください。何なんですか、これは。
○国務大臣(武村正義君) 政府を支える連立与党の立場で真剣に判断をされて表現された言葉だと思います。私どもに具体的に今教えると言われても、答える立場ではありません。
○沓掛哲男君 衆議院ではほとんど審議が終わっております。舞台は参議院に移り、補正予算を審議中であるにもかかわらず、参議院の事情を考慮することなく会期延長を持ち出すというのは、参議院軽視も甚だしいことだというふうに思います。 また、昨年から通常国会を一月召集としたのは、十二月召集では正月に自然休会が入り経費もむだになるので、国会改革の一環として実施したものであります。このような事情のもとで年を越して会期を延長するということは、この国会改革の趣旨に反するものであり、断固許容できないものだというふうに思いますが、総理、いかがでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) 諸般の状況というものを勘案されて国会法が改正をされて現在の姿になっているということでございましょうし、そういう状況の中で与党の中で御協議をいただいてこのような申し入れがなされているというふうに受けとめております。
○沓掛哲男君 今、私が申し上げましたことについて答えておりません。既に衆議院は終わり参議院が審議中であるというようなこと、それから政治改革の一環としてこういうものをやったので、今のようなものに適用することはその趣旨に反するということに対して、総理、お答えください。
○国務大臣(細川護煕君) 良識の府としての参議院における御審議をぜひお願いしたい、そういう意味がその趣旨に込められているというふうに私は受けとめております。
○沓掛哲男君 これは、参議院の審議中なのにそういう会期延長を持ち出すというのは極めて参議院を軽視しているのではないかということを申し上げたんですが、それについて答弁してください。
○国務大臣(細川護煕君) この申し入れ書におきましても、「参議院において審議中の政治改革関連法案等の審議を進めるとともにこと書いてございますし、そうした意味で、もうきょうが最終日ということになっておりますから、今申し上げたようなことを申し上げたわけでございます。
○沓掛哲男君 総理は盛んに政治改革を審議中というような形で答えていただいておりますが、そうじゃなくて補正予算を審議しているわけですから、そのことを頭に置いていただきたいと思いますが、もう一度答弁してください。
○国務大臣(細川護煕君) 補正予算もぜひ早期に上げていただきたいということでお願いをしてまいりまして、きょうこの最終日において二次補正を上げていただくための審議をまさにお願いをして、今やっていただいているところでございます。 そのような状況も踏まえて、なお、先ほど来いろいろ御論議がございますように現下の深刻な景気の状況というものも考えていかなければならない。この補正予算がそのためにもまず当面の緊急的な対策としてぜひ必要である、こういうふうに申し上げているわけでございます。
○沓掛哲男君 迷ったときは原理原則に戻れということですが、総理や皆さん、私らも大変迷っているのだと思います。そのときには、国民が熱望している不況対策として何といっても平成六年度政府予算を年内につくることであるというふうに思います。これがきちっとすればあとの二つの問題はおのずから解決することでございますので、このことを強く要請して、この問題は後の方に譲って次の問題に移りたいと思います。 今の予算の年内編成について、総理の決意をもう一度お願いします。
○国務大臣(細川護煕君) 先ほども申し上げましたように、年内編成に向けて鋭意作業を進めているという趣旨のことを休憩前の御答弁で申し上げたと思いますが、年内編成というものが難しいことは十分承知をしながらその可能性を探っている、こういう趣旨のことを申し上げたところでございます。
○沓掛哲男君 それでは、この第二次補正予算について質問いたします。 今回提案されている二次補正予算の公共事業配分方針を説明してください。
○政府委員(篠沢恭助君) 今次の補正予算における公共事業の配分の考え方でございますが、九月の十六日に緊急経済対策を立案いたしましたときに、総理から、今回の経済対策として文化の薫り豊かな質の高い生活に係る社会資本整備などを行うということで事業費およそ一兆円の範囲内で公共事業費及び施設費、いわゆる社会資本整備に関して三つのカテゴリーで施策の取りまとめをするようにという御指示がございました。そして、その中で、施設費と公共事業費、それぞれ各省から総理の御指示の趣旨に合うようないろいろな要請が財政当局に寄せられたわけでございます。各省とこれを十分調整いたしまして、その中で積み上げたわけでございます。 今回積み上げました公共事業に関して申しますと、当初予算のシェアということとは関係なしに、総理の今申し上げましたような文化の薫り豊かな質の高い生活に係る社会資本整備という趣旨に沿うような形でいろいろな施策を一つ一つ積み上げていったという結果としての、公共事業各項目ごとの結果としての積み上げ配分になっておるということでございます。 そのような作業をいたしました。
○沓掛哲男君 国民にとって一番大事なことは、その生命、財産を守ってもらうことであると思いますが、この第二次補正予算では安全に関する社会保障が対象外になっております。なぜですか。
○政府委員(篠沢恭助君) 国民の生命、財産の安全の確保ということは、言うまでもなく政治におきまして最重要の課題であるということは当然の認識であると思います。 今回の緊急経済対策におきましても、総理が言われたような御趣旨の中で、豊かで美しい生活環境の形成を図るという観点からではありますが、国土保全事業を含んだ公共事業の追加を行っておるわけでございます。河川、治水治山、海岸等のいわゆる典型的な国土保全事業にも四百億円前後の国費の追加を当然行っておるわけでございますし、あるいはまた再度災害の防止等のため約四千四百億円の災害復旧等事業費の追加も今回の補正予算でお願いをしておるわけでございます。
○沓掛哲男君 これは私の郷里の能登半島にある米町川のはんらんしている写真ですが、(資料を示す)平成二年、平成三年、平成五年と毎年のようにはんらんしております。 ルックスを主眼とする政治ではなく、国民生活の基本は安全にあることを原点とした政治をすべきだと思いますが、いかがですか。大蔵大臣と総理大臣、お願いします。
○国務大臣(藤井裕久君) 今の点はもう沓掛委員全く御指摘のとおりだと思います。やはり公共事業の中で生命、財産にかかわる問題というのは非常に重要なものだと思っております。そこに今の治水問題などが入っていると思います。 ただ、公共事業の配分についていろいろ御議論のある中に、総理がいつも言っておられます質の高い実の伴った生活を実感してもらう、こういう観点からとらえているのが今回の補正でありますが、当然のことながら、そういう実の伴う質の高いという中には治水のような事業が入ることも私は当然だと考えております。
○理事(村上正邦君) ちょっと発言者、せっかくその写真を持ってきているなら、見せるなら見せるで、手元でその実感を味わってももって答弁してもらった方がいいんじゃないですか。
○国務大臣(細川護煕君) 今お話しがあったことに私も全く同感でございます。 国土保全事業を含む公共事業の重要性につきましては、できる限り重点的にそれを促進していくということが国民の生命、財産を守るという観点からも極めて重要な課題であると認識をいたしております。
○沓掛哲男君 企画庁長官にお願いします。 今回の補正予算のもとになる九月の事業規模六兆千五百億円の緊急経済対策で景気浮揚はできるとお考えでしょうか。
○国務大臣(久保田真苗君) 今回の六兆のほかに円高差益還元、規制緩和といったようなものがございまして、それだけでも相当の効果が進んでいると思いますし、六兆規模の方につきましては、試算いたしまして、前にもお答えいたしましたようにGNPの一・三%を押し上げる効果があると考えております。 したがいまして、この補正を一日も早くお通しいただくということが私の切望するところでございます。
○沓掛哲男君 企画庁長官、もう一度。 その数字を聞いているんじゃなくて、それ全体がこれをやったら景気が上向くんですかどうですかということをお聞きしているんです。
○国務大臣(久保田真苗君) 全体として、波及効果を含め相当の浮揚効果があると考えております。
○沓掛哲男君 何らかの効果があることはわかりますが、我が国の景気を上向かせる力があるのかどうかをお尋ねしているんです。
○国務大臣(久保田真苗君) もちろんこの補正だけが単独のものではなくて、これに公定歩合の引き下げとか、それから今度の平成六年度の本予算、これを一日も早くまた編成してこれにつないでいくということを考えております。 誤解を生ずるといけません。私が申し上げました公定歩合の引き下げというのは、既に九月に実施いたしましたものが貸出金利等にも影響いたしまして金利が下がっている、その結果住宅着工も非常に好調にある、そういうことを申し上げたのでございます。その点、追加させていただきます。
○沓掛哲男君 今言われた効果なるものは全部だめだということを今からよく説明しますから、聞いてください。 まず、いわゆる民間住宅は確かに堅調です。八月、九月は伸びています。公共事業もふえています。しかし、民間投資の方、いわゆる事務所とか工場とかが大きく減っていて、その穴埋めすらできないんですよ。この上半期で建設事業全体で言えばマイナス三%、一兆二千億も減っているんですよ。そのほか、円高差益と言われましたけれども、一番大きいのは電力ですよ。一世帯、月わずか百円ですよ。それでそういう効果が出るとお思いですか。 それから、規制緩和についてもあなたのお考えは間違っていますことをこれから言いますが、それを含めて御答弁願います。
○国務大臣(久保田真苗君) 住宅着工は好調であるけれども非住宅部門は大幅な減少だというふうに言われたのでございます。確かに、住宅も公共投資も高い水準、堅調ということで推移しておりますけれども、事務所や工場等住宅以外の民間建設活動はバブル期における大幅な増加の反動などから弱含みであるということは認識しております。 また、円高差益還元が一世帯百円程度と言われたのでございますが、電気、ガスだけで十一カ月で二千六百円、そのほかに産業部門への円高差益還元はそれよりもずっと多い金額が回ってコストの引下げに寄与しているわけでございます。 また、規制緩和のタイミングの問題でございますけれども、九十四項目に上ります規制緩和の内訳は、それぞれ新しい事業の創出とか事業拡大、それから競争の促進や価格の弾力化等を通じた市場の効率化、そして市場アクセス改善を通じた輸入促進、また申請負担の軽減、こういう経済的コストを削減するためのそういう九十四項目をお出しいただいているところでございます。したがいまして、中長期的な目的はもちろんのことですが、短期的にも新しい事業の創出、事業の拡大、研究開発に伴う投資の誘発という効果を有しておりまして、そういう意味から需要の拡大に相当の効果を持っていると私どもは考えております。
○沓掛哲男君 個々の住宅投資とか公共事業とか民間住宅が減っているとかそういうのじゃなくて、それを全部束ねたらどうかということを答えてほしいんですよ。木を見て森を見ないようでは困るんです。 それでは次に、時間がないので規制緩和に行きます。 規制緩和が導入された理由は何でしょうか。石田長官、お願いします。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答え申し上げます。 公的規制ということでございますけれども、これは社会経済全体の秩序の維持、または国民の生命、財産の安全の確保、環境保全や財・サービスの適切な供給、あるいはまた望ましい価格水準の確保など、こういったことを目的にして規制緩和が導入をされているというふうに認識をいたしているところでございます。
○沓掛哲男君 その規制が今なぜ緩和が必要なんですか。この緩和の目的もあわせて教えてください、石田長官。
○国務大臣(石田幸四郎君) 先生も御存じのとおり、今、世界的に大きな経済の変動が見られるわけでございます。いわゆる共産圏におきます対立構造がなくなって市場経済の導入が行われているわけでございますが、そういったことが世界経済また経済構造にも大きな変化をもたらそうとしているわけでございまして、そういう中にある我が国の経済、そういったものの変革を推進していかなければなりません。 我が国の経済は、戦後から今日に至るまで、先生御存じのとおりさまざまな効率性を追求するためにいろんな規制が行われてまいりました。それは、先ほども申し上げましたように、社会全体の経済秩序を守るためとかあるいは国民の皆さんの生活に資するための規制という意味で行われてきたと思うのでございますけれども、今そういった経済変革の時代に入りまして、そういった規制を一つ一つ見直しあるいは緩和することによりましてより公正な社会状況をつくらなきゃなりませんし、また経済の活性化に役立つ、そういう角度からの規制緩和が必要である。やはり時代が大きく転換しておりますので、十年なら十年という一つの年月が経過をいたしますれば、当然今まであった規制等は見直していかなければならない。そういった意味におきまして、規制緩和は中長期的にも日本経済の活性化を図るものである、国民の生活の豊かさにも資するものである、こういうふうに考えているわけでございます。 特に昨今の景気情勢は厳しいわけでございますから、この規制緩和によりまして少しでも景気が上向くように努力をしたその成果がいわゆる九十四の規制緩和につながっている、このようにお答えをさせていただきたいと存じます。
○沓掛哲男君 経済改革研究会が答申しているように、経済的規制は基本的に全部なくしようということですが、そういうふうに今やったらどういうことが起こるというふうに予想されますか。
○国務大臣(石田幸四郎君) 平岩研究会が原則規制ゼロ、また規制を設けるならばそれは例外的な措置ということで考えるべきだということをおっしゃっておることは承知をいたしておるわけでございます。しかし、現実問題として直ちに原則ゼロというふうにはなかなか推移できないわけでございまして、法律ができました今までのさまざまな背景というものを考えてみますと、一つ一つ法律の見直しをし、そして規制緩和ができるかどうかを検討していかなければならない、やはりある程度の順序が必要であろうと思うのでございます。 また、先生がお考えになっておられるのは、そういった規制緩和を大胆にやったときに、確かにそういった意味での経済の活性化に資することができるかもしれないけれども、経済構造の変革の中でさまざまな、失業が出たりなどというようなこと、あるいは中小企業の経営に影響が出るのではないかということを御心配されているように思うのでございますが、それはそれなりの手だてでカバーしていかなければならないわけでございます。短期的にも中期的にも日本経済の活性化のためにはやはり規制緩和というものは避けては通れない問題ではなかろうか、このように承知をいたしておるところでございます。
○沓掛哲男君 現下の経済対策としてこの規制緩和は貢献しますか。
○国務大臣(石田幸四郎君) 具体的に直ちに効果を出すものもございますし、また将来に対して一つの事業の転換を示唆しているものもあるわけでございます。 例えば、電線の地中化の問題等が今度の規制緩和九十四項目の中にあるわけでございますが、これが直ちに大規模に展開できるというふうには考えられませんけれども、その方向でそれが進んでいくことによりましていろいろな他の業種もその地中化の中に参入してくるというようなことを考えることができるわけでございますので、やはり私は中長期的にはかなりの経済効果を生む、そういう規制緩和になっていくというふうに存ずる次第でございます。
○沓掛哲男君 規制緩和の効果というのは、これはレーガン大統領が徹底してやって、その結果どうなったかはマッキンゼー社が調査して三年前のプレジデントによく出ていますからよく読んでください。すごいことが起きております。 どうなるかというと、まず競争が激化する、そこでいわゆる倒産が起きていく、そこで失業者が出る、しかし物価が下がるのでいわゆる需要が増大する、それに伴ってまた設備投資とか行ったり新しいビジネスチャンスが出るので、最後は雇用がふえるんですね。だけれども、当初は物すごい失業者が出るんですよ。 経済改革研究会の中でもいろいろ研究して、今全部したらどうなるかということをいろいろ試算しておられます。一番少ないので失業者は二百万から多いのは千二百万と出ております。しかし、将来はプラス百万になるという。ですから、当初は物すごい失業者が出るので、とても経済対策など緊急なものになるものではないんです。計画は大切ですけれども、今ごろやるべきものではないんです。いかがですか、石田長官。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えを申し上げます。 今、先生が御指摘になられた点につきましては、私もそういった報告書を拝見いたしておりますし、また先生が他の委員会におきましてそういうような御議論を展開しておられることについてはよく承知をいたしておるところでございます。 確かに、新しい規制緩和によりましてそれぞれの業界なりが構造の変化をするわけでございますから、そのことによりましていわゆる労働市場の状況がさまざまに変化をしてくるであろう、このように考えられるわけでございます。 ある業界が業界全体である製品を輸入しているとする。そういったものが全面的に規制緩和をされるということになりますと、その業界のいわゆる労働状況というものはシフトが大きく変わってくるわけでございます。しかし、規制緩和をすることによりまして新たな需要もまた別に出てくるわけでございますから、そういうような変化の中でいわゆる労働関係、雇用問題が大変厳しい状況になってくるということは私どもも承知をいたしております。しかし、これについてはやはり雇用調整給付金などの制度を活用しながらやっていかなきゃなりません。 今まさに経済構造そのものが、生産中心にやってきた日本の経済というものがそこから少しシフトを変えなきゃならぬ、あるいは大幅に変えなきゃならぬというような状況の中にあるわけでございますから、それに資するための規制緩和というものはやはりどうしても必要な部分があるという点を御理解いただきたいと存ずる次第でございます。
○沓掛哲男君 私は規制緩和は必要だと思っているんです。しかし、特効薬ですから使い方を間違えると大変だと。最初においては失業者が出る。したがって、今のような状態でやることは決してプラスにはならない。それから、多くの大変な犠牲のもとに将来はよくなるわけですから、そういうことをよくPRしてやってほしい。プラスのいい面ばかり言うのではなくて、全体としてきちっと整理しながらやっていただきたいということですが、最後に総務庁長官にお願いします。 〔理事村上正邦君退席、委員長着席〕
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えを申し上げます。 先生今御指摘の問題はやはり規制緩和を推進する上におきまして極めて重要な課題でございますので、私たちもまたよく検討いたしまして、先生が御指摘になった点を踏まえながら進めていくようにいたしたいと存じます。
○沓掛哲男君 次に移ります。 エリツィン・ロシア大統領が来日後間もない十月十六日ロシアが日本海に放射性廃棄物を投棄したことがグリーンピースによって伝えられたと、翌日十七日の各紙が伝えております。政府は知らなかったとのことですが、この種情報の収集はどうなっているのか。今回の米と同じく、内閣は蚊帳の外に置かれているのでしょうか。――外務大臣にお聞きしたかったんだけれども、外務大臣いないですか。
○政府委員(柳井俊二君) 事実関係につきましてまず私の方からお答えさせていただきたいと存じます。 ただいま御指摘のロシアによる放射性廃棄物の海洋投棄に関しましては、従来から我が方といたしまして大変重要な関心事でございましたので、在外公館を通じまして関係国あるいは国際機関との間で情報交換等を行ってまいりました。ただ、十月十七日に行われました海洋投棄につきましては遺憾ながら事前に情報を入手することができなかった次第でございます。 ただ、本件の発生後におきまして、外務省といたしましては直ちに関係の在外公館に対しまして情報収集体制の一層の強化を指示いたしますとともに、日ロの専門家会合あるいは作業部会、さらには韓国も交えまして三国・日韓ロの三国の専門家会合というような機会も通じましてその後情報収集を強化しているところでございます。
○沓掛哲男君 ロシアによる日本海への放射性廃棄物の投棄はロンドン条約に関する特別決議に違反しているんでしょうか。
○政府委員(柳井俊二君) お答え申し上げます。 ロンドン条約そのものにつきましては、放射性廃棄物を含む放射性物質を高いレベルの放射性物質とそれ以外の放射性物質とに分けて規定しております。いわゆるそれ以外の放射性物質というのは、通常、低レベルの放射性物質と呼ばれているものでございます。そして、高いレベルの放射性物質の海洋投棄につきましてはこれを禁止するということになっておりまして、他方、低レベルの海洋投棄につきましては、事前の申請に基づきまして締約国の政府当局がその都度判断いたしまして付与する特別許可にかからしめているわけでございます。 したがいまして、今回のような低レベルの放射性物質の海洋投棄はロンドン条約そのものでは禁止されているものではございませんけれども、御案内のとおり、一九八三年の会議及び八五年の会議におきまして採択されました決議におきましては、放射性物質の海洋投棄に関する問題の検討が終了するまですべての放射性物質の海洋投棄を停止するということが決議されたわけでございます。 したがいまして、今回ロシア側は低レベルの放射性物質の海洋投棄を行ったと言っているわけでございますが、ロシア側の発表によりますと、関係省庁間の会議を行って許可をしたというふうに言っております。ただ、いずれにいたしましてもただいま申し上げましたような決議には反するということが言えると存じます。
○沓掛哲男君 ロシア政府は国際原子力機構に投棄の十一日前の十月五日に日本海投棄を伝えたとのことです。この機関には日本の政府職員が二十数名いるんですけれども、情報が得られなかったというのはなぜでしょうか。
○政府委員(柳井俊二君) ただいま先生御指摘されましたとおり、ロシア政府は国際原子力機関、IAEAに通報したというふうに承知しております。ただ、この放射性物質の海洋投棄につきましての国際機関への通報は、IAEAではなくてロンドンにございます国際海事機関、いわゆるIMOと言っておりますが、そちらの方に通報すべきものでございます。 その後確認いたしましたところ、ロンドンの国際海事機関の方には通報はなかったということが一つ事実関係としてございます。そして、IAEA事務局に確認いたしましたところ、IAEAの方は、得た情報を締約国に通報する義務を有していないということから通報を行わなかったというふうに回答をしております。 いずれにいたしましても、この種の通報を仮にIAEAが自主的に行うといたしますと、これはいわばその責任者すなわち事務局長の裁量によるところでございまして、国際公務員として勤務しております一人一人の職員の裁量にゆだねられるということにはならないと存じます。 ただ、そういうことはございますけれども、我が方といたしましてはこのIAEAの事務局に対しまして今後いろいろな関係の情報はぜひよく教えてほしいということを申し入れまして、協力をしたいという回答を得ております。 先ほど御指摘になりました我が国から行っております二十数名の職員でございますけれども、これはいろいろな部署におるわけでございます。ただ、この問題の通報を取り扱っております部署には我が国からの職員はいなかったというふうに承知しております。 繰り返しになりますけれども、いずれにいたしましてもIAEAはこういう情報を通報する法的な義務はないということでございます。にもかかわらず、今後の問題といたしましては、できるだけ知り得た情報は教えてほしいということをお願いしているところでございます。
○沓掛哲男君 外務大臣にお願いしたいんですが、IMOに連絡しなければ伝えなくてもいい、伝えないんだ、それをできるだけお願いしている、そういうことじゃ困るんじゃないんですか。外国へ行っている限りある日本の政府職員ですから、重大なこういう問題があったらすぐ本国に連絡する、そういうようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(羽田孜君) 今度こういうようなことがありまして、日本の職員の方からこちらになかったということでありまして、それは残念でありましたけれども、今お話がありましたように、その人たちがそれぞれの部署にいなくてそういったものを知り得る機会がなかったんだろうと思いますけれども、今後こういった問題等もあることでございますから、私どもの方としてもそれぞれの皆さんにお願いをしておきたいと存じます。
○沓掛哲男君 お願いします。 次に科技庁にお願いします。 今までに旧ソ連、ロシアが日本海に投棄した放射性廃棄物について説明してください。
○国務大臣(江田五月君) 二つに分けて御説明をしたいと思います。 一つは今議論になっております十月十七日にロシアが日本海において行った投棄でございますが、これは原子力潜水艦の解体等の作業により発生した放射性液体廃棄物で、投棄量九百立方メートル、総放射能量が〇・三八キュリーあると、これはロシアの方の発表でございますが、されております。当初は一・ちょっと上のキュリー数でしたが、正確に後ほど訂正されて〇・三八ということでございます。それが一つです。 もう一つ、それ以前の投棄につきましては、これは本年の四月にロシア政府が公表した白書に概要が記載されておりまして、それによりますと、これは大きくまず言いますと、旧ソ連、ロシアが日本海、オホーツク海、カムチャッカ沖、極東海域において五九年から九二年まで、総放射能量にして約一万二千三百キュリーの液体廃棄物及び約六千二百キュリーの固体廃棄物を投棄する、このうち特に日本に関係あるものとしては、日本海においてウラジオストク沖の六つの投棄地点で約一万二千キュリーの液体廃棄物と三千八百キュリーの固体廃棄物を投棄した、こういう発表でございます。
○沓掛哲男君 高レベル放射性廃棄物も捨てていますか。
○国務大臣(江田五月君) 高レベル放射性廃棄物は捨てられていないと承知をしております。
○沓掛哲男君 大臣が今言われたその報告書の中に、日本海には原子炉が二基投棄されておりますが、それは御存じですか。
○国務大臣(江田五月君) そういう記載になっておることは承知をしております。
○沓掛哲男君 原子炉は高レベル放射性廃棄物ではないんでしょうか。
○国務大臣(江田五月君) 必ずしもそうではありません。
○沓掛哲男君 なぜですか。
○国務大臣(江田五月君) 原子炉の中に核燃料を入れてあるわけです。しかし、その核燃料を全部抜き出してしまいますと原子炉自体が核燃料から出てくる中性子によって放射化されておりますが、しかしこれは誘導放射能というものでございまして、原子炉二基の誘導放射能が約四十六キュリーということでございまして、これは高レベル放射性廃棄物とは言っておらない、こういう理解をしております。
○沓掛哲男君 原子炉ですよ。そんな簡単な話じゃないと思います。現にこれは厚い鉛で覆ってそれを捨てているんで、鉛で覆ったからそれから出てくるレベルが低いということじゃないんですか。
○国務大臣(江田五月君) 一般にどういうものを高レベル放射性廃棄物と呼ぶかということなんですが、使用済み燃料とか、あるいは再処理から抽出される核分裂生成物を含む廃液、これを高レベル放射性廃棄物と呼ぶことが多いわけでございまして、そういうものには当たらないということでございます。だから安全だとかだからいいんだとか、そういうことを言っているわけではありません。
○沓掛哲男君 それでは、原子炉をそこへ持ってきて低レベルと同じように扱うことができると思っておられますか。
○国務大臣(江田五月君) ですから、申しましたように、原子炉というものを安全だとかどう扱ってもいいとかそういうふうに言っているわけではありませんということで、高レベル放射性廃棄物に含まれるものではないということをお答えをしただけでございます。
○沓掛哲男君 じゃ、それは低レベルですか。
○国務大臣(江田五月君) これも定義の問題なんですけれども、高レベル放射性廃棄物というものは一つの定義がありますが、低レベルの放射性廃棄物というのは特別の定義が特にないわけでございまして、高レベルでないものをまあ低レベルと言うならそうだということでございますが、しかしそれぞれにいろんなグレードがありますから、原子炉というものは原子炉としてのきちんとした処理の仕方をしなければいかぬものだと思います。
○沓掛哲男君 そういう簡単な考えじゃ困ると思いますよ。今までちゃんとやって、非常に、いわゆる放射能化されたものを低レベルだという扱いでできるんならそれでもいいんだという考えで簡単にみんな取り扱ってもらっては大変なことになると思いますよ。
○国務大臣(江田五月君) 簡単に扱うというふうにしていいと思っているわけではありません。
○沓掛哲男君 ロシアには今二百三十五隻の原子力艦船があるんです。それには四百七基の原子炉が用いられているんです。世界の船舶用原子炉の六〇%も占めているんです。 この原子炉の耐用年数はどのくらいと考えていますか科学技術庁。
○国務大臣(江田五月君) ただいまの御質問は、軍用の原子力潜水艦原子炉についての耐用年数という御質問ですね。
○沓掛哲男君 そうです。
○国務大臣(江田五月君) これは科学技術庁としては、原子炉の種類とか構造あるいは設計、またどういうふうに運転されているか、こういうものについて、軍用のものについては残念ながら情報を科学技術庁としては有していないのであって、これらの原子炉の耐用年数についてはこれは科学技術庁としてはわかりません。申しわけありません。
○沓掛哲男君 常識的に考えて軍用物というのは安全率を低くするんですよ。したがって、原子力発電所というのは大体三十年から四十年ですから、私の感じでは大体その半分ぐらいだと思います、十五年から二十年。 そうすると、あと十年がちょっとでこの四百何個の原子炉が全部出てくるんですよ。そして、そんなものは大したことない、おおそんな低レベルだと。日本海に四百個の原子炉をほうり込まれたら、あなた、どうなると思いますか。
○国務大臣(江田五月君) 先ほどから申し上げておるように、大したことないというふうに思っているわけじゃないんで、ただ、日本海に捨てられている二つの原子炉については核燃料を抜き去ったものだという白書の報告ですから、そういうふうに申し上げただけなんでございます。 四十年前後というお話ございましたが、商業用の原子炉から類推をするというそういうある種の類推はできるかもしれませんが、しかし原子炉はそれぞれの使い方がございますので、軍用のものについて私どもがこの耐用年数幾らかということはなかなか申し上げにくいということでございます。
○沓掛哲男君 十月の初めにエリツィン大統領が来日した際、日本海への放射性廃棄物の投棄について話題にはならなかったのですか、総理大臣。
○国務大臣(細川護煕君) 日ロ首脳会談は十月の十二日、十三日でございましたが、このときに私の方からは、放射性廃棄物の海洋投棄ということは日ロ双方にとって大変重要な問題である旨を指摘いたしまして、日本側として従来からこのような海洋投棄の即時停止を求めてきたということを強調をいたしました。その上で、まず日本海における共同調査をできれば年内、遅くとも来年早々には実施したい旨を提案をしたところでございます。 それに対しましてエリツィン大統領の方からは、日本側の立場というものを全面的に支持する旨の発言があったということでございます。
○沓掛哲男君 皆さん方は、政治改革のみで頭がいっぱいでは困るんです。景気対策も日本海への放射性廃棄物への対応もタイミングを失すると重大な結果を招くことになります。どうか的確な対処をひとつお願いしたいと思います。 環境庁、科学技術庁、外務、総理の答弁をお願いします。
○国務大臣(広中和歌子君) お答えいたします。 旧ソ連、ロシアが多年にわたりまして我が国周辺に大量の放射性廃棄物を投棄していた問題に関しましては、近隣諸国への配慮を欠く行為だと非常に遺憾に思っているところでございます。 今回の投棄問題につきましては、私も地球環境問題を担当する大臣といたしまして直接あちら側の環境大臣ダニリアン氏に抗議の手紙を送るとともに、今後こうした問題が起こらないようにということをお願いしたわけでございます。 我が国といたしましては、この問題というのは科学技術庁が中心となりまして、そして放射能対策本部が中心となりまして、政府一体となって取り組んでいるところでございます。環境庁はこの放射能対策本部を構成するメンバーの一員ではございませんが、オブザーバーといたしまして積極的にこの問題に協力していきたい、そのように思っているところでございます。
○国務大臣(江田五月君) おっしゃるとおり、この問題は大変重要な課題でございます。 細川総理とエリツィン大統領との話で問題が提起されたにもかかわらず、大統領帰国後、余り日を置かずに投棄がなされたというようなことでございまして、私どもはこれはとても看過するわけにもちろんいかないわけでございまして、直ちに抗議もし、同時にその直後にミハイロフ原子力大臣がお見えになりましたので私はお会いをして、そして先ほど外務省の政府委員から答弁ございましたとおり、これがモラトリアム決議違反であること、あるいはIAEAのガイドラインにも反した投棄の仕方なんで、ですから、そういうことも強く申しまして遺憾の意を表明し直ちにやめるようにと、それから捨てたものは一体どういうものであるのかということを核種に至るまでちゃんとこちらへ教えるようにと、そういうことを厳重に申し入れをいたしました。 あるいはまた、その前にIAEAのブリックス事務局長と日本でお会いをする機会もありましたので、前にウィーンでお会いもしておりましたし、ブリックス事務局長にも、条約上そういう義務がなくてもいろんな情報を我が国にすぐに教えてくれるようにということも強く申し上げました。 ミハイロフ大臣にはいろんな説明もいただきましたし、また今後の情報の提供も約束をし、同時に今後中止をするという約束もいただきましたが、しかしそれだけで十分じゃございませんので、一つはいろんな調査をきっちりとやりたい、こういうことで、日本とロシアとさらに話し合いの結果、韓国にも入っていただきIAEAにも入っていただいて、来年一月の中旬以降になるかと思いますが、共同で現に捨てた場所の調査をきっちりいたしましょうと、こういう取り組みを今進めているところでございます。 さらに、中止とは言っているけれどもまだこれから捨てるということがあるかもしれない、そういうことがないようにするために、これはもちろん廃棄物の問題ですからロシアが第一義的には処理をしてもらわなきゃいけないものではございますが、私どもとしてもいろいろな技術的な協力もできるかどうかその検討を今鋭意やっているところでございます。
○国務大臣(羽田孜君) この海洋投棄が行われたその後の我々のロシアに対する対応というのは、もう既に御案内のとおりであります。そして、特にその後、日ロ専門家の会合あるいは第二回のロシアとの合同作業部会、また十一月二十九日から十二月一日までは日韓ロの専門家の会合というものを開催いたしました。その結果、日韓ロ三国の共同調査を来年早々に日本海の投棄海域で行うことにつきましてロシア側と合意をいたしたところであります。 このほかにも、IAEAの総会等におきましても、こういった問題について今後こういうことがないように我々として話をしておりますと同時に、またアメリカあるいは欧州の国々、こういった皆様方ともこういった問題が再び起こらないように今有効な手だてをいたしておるところであります。 また、放射性廃棄物の処理、処置は、一義的にはロシア側の自助努力でなされるべきでございますけれども、ロシアの放射性廃棄物の海洋投棄問題を根本的に解決するためには、ロシア国内の廃棄物の貯蔵管理、処理能力を高めていく必要があろうという現実的な問題があるわけでございます。 我が国といたしましては、どのような対応を行っていくべきか、これからもさまざまな協議というものを通じながら有効な手当てをしていきたいというふうに思っております。いついかなるあれがありましてもこういったものをおろそかにするということはないことだけは、はっきりと申し上げさせていただきます。
○国務大臣(細川護煕君) 各大臣から御答弁があったとおりでございまして、関係各国あるいは国際機関ともよく連携をとりながら、重大な問題でございますから的確に適切に対応していかなければなるまいと思っております。
○沓掛哲男君 では次に、細川総理の佐川急便からのこの問題について、二、三私がわからないところを教えてください。 総理は昭和五十七年五月に知事選出馬を決意されたとのことですが、出馬には相応の資金が必要だと思います。その調達をどのように考えておられましたか。
○国務大臣(細川護煕君) その当時何がしかの資産は持っておりましたので、そうしたものの運用、あるいはまた参議院議員として政治資金団体も持っておりましたから、そうしたもので充てたというふうに思っております。
○沓掛哲男君 昭和五十七年七月に東京でマンションを七千七百万円で購入されたということについてお尋ねします。 何のために購入したかについて、総理は、知事になって東京に住む家がなくて、小さなアパートでも一つ持っていないと不便であるということで購入したということですが、この五十七年七月の時点で知事になることが決まっていたのでしょうか。この五十七年五月には、現職の沢田知事が知事選の公認申請をしており、その後の沢田、細川の激しい公認争いが十二月まで続くわけですが、そういうときに、知事選に敗れれば将来むだになるかもしれないそういうマンション購入に七千七百万円も借金して投資するというのは非常に理解しにくいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) まだその時点で、それはもちろんおっしゃるように選挙があるわけでございますから知事になることが当然のことながら決まっているわけではございませんし、そうしたことだけでマンションを購入したということではございません。しかし、いずれにしてももう議員宿舎は出たい、少し家族が出てきたりしたときにも狭苦しいということもございますし、できるならば独立したものの方がいいというようなことも考えておりました。 それから、もちろんその後の将来のことも考えて一つ買っておきたいと思ったわけでございますが、そのことだけではなくて、前々から申し上げておりますように、熊本の方の山門とか土塀の修理であるとかそうしたことで借用をしたということでございます。
○沓掛哲男君 マンションの購入代金についてですが、総理は代金には運用していた資産を取り崩して充てたと言われますが、この資産は何でしょうか。定期の解約とか株の売却なのでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) 正確にお答えするためにちょっと資料を見ておりましたが、委員会ではなくて理事会の方に提供いたしました資料の方にすべて尽くされていると思っております。
○沓掛哲男君 どこの委員会に出されたんでしょうか。――ここですか。わかりました。 では、次にお尋ねします。 ここで何らかの現金を用意されてお買いになったわけですから、その後もう現金は要らないんじゃないか。借用の必要はないのではないでしょうか。七月に既に現金でお買いになったんですから、その二カ月後にまた要らないんじゃないですか。
○国務大臣(細川護煕君) もう一遍質問してください。
○沓掛哲男君 五十七年七月にマンションをお買いになったわけですが、その買うときにはお金を出して買われたわけでしょうから、今度もうそれを返す必要はない、自分のお金でしょうから。何も後から二カ月たって借金をしてまたそれをどこかへ戻していく、そういう必要はないのではないかということです。
○国務大臣(細川護煕君) そのことにつきましても、すべて提示をいたしました資料の中にきちんとその経過を御説明申し上げております。どうぞひとつよく読んでいただきたいと思いますが、その中でも書いておりますけれども念のために申しますが、実際には先ほども申し上げたような目的で借入をいたしましたけれども、ところがその後、佐川からの融資が実現をする前に知人を通じまして東京に適当な住宅の融資の話がございましたので、とりあえず昭和五十七年七月三十日に相続財産の剰余金の運用の一部で元麻布のマンションを七千七百万円で購入をした、こういうことでございます。
○沓掛哲男君 昭和五十七年九月に、東京佐川急便から一億円を借りて熊本の御自宅の文化財である土塀、山門の修理をされておりますが、その修現代は幾らでしょうか。 〔片山虎之助君「この中にありますよ。二 千三百万と書いてある」と述ぶ〕
○沓掛哲男君 この九月は、一日に県連会長が、今回は沢田氏公認、細川氏は次回と表明するなど、非常に激烈な競争をされていたのがこの九月でございます。そういう時期に、そんなに急がない、事実二年近くたってから修理している土塀や山門の修理のお金を佐川さんに頼んで借りたんでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) そういうこともすべてこの経過の中に書いてございますから、ぜひひとつよくごらんをいただきまして、全くそういう政治的な資金として使ったということではございませんので、補足資料もつけて十分御理解をいただけるように出しておりますので、ぜひひとつそれをごらんいただきたい、こう思います。
○沓掛哲男君 総理、佐川清さんの印象について話してください。
○国務大臣(細川護煕君) なかなか個性の強い経営者と申しますか、あくの強い経営者と申しますかやり手の経営者と申しますか、そういう感じの方だな、こういうことでございます。
○沓掛哲男君 総理は、アエラで佐川清さんの印象を次のように述べておられます。 「タニマチ」と言われる方々はたくさんおられますが、いうなればケタはずれの大型のタニマチということでしょうね。ほんとに、そんなにやられる必要があるのかな、という感じは持ちました。 だいたい私がうかがっていた範囲では、非常にいいところに使っておられたもんですから、例えば文化財的な神社、仏閣の修復につき込んでおられた。古いものを大事に守っていくことに関心がおありで、私は非常にありがたいことだという感じも持ってきました。というふうに言っております。 そういう佐川清さんであればこそ、一面識もなかった新潟県の金子知事候補が選挙のために必要な資金を電話で頼んだところ、東京佐川から一億円下さったんではないかと思います。今までの衆参の審議で、細川総理は佐川清さんと大変親密な関係にあることがよくわかりました。 佐川さんは細川総理に特別の好意を持っておられたのですから、金子前新潟県知事より以上の特別の配慮もあったのではないでしょうか。金利までも取られたのでしょうか。まして、文化財の修復に多額の寄附をされてきた佐川清さんが、細川家の文化財である土塀や山門の修復についてそういう金利まで取ったんでしょうかという気持ちがいたします。 さて、国民は今回の政治改革に当たり政治腐敗の防止を強く望んでいます。国民のこの期待に沿うためにも、総理はみずからこの佐川急便からの一億円の疑惑を晴らすために積極的な努力をされることを強く要請し、お願いする次第です。総理から最後にお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) こういう疑惑を持たれることは大変私としては残念なことでありまして、そういうような関係ではなかった、そのようなことをるるきちっと資料で御説明を申し上げております。ぜひひとつその点につきましては御理解をいただきたい、こう思います。その資料で全く疑惑が晴れる、このように確信をいたしております。
○委員長(井上吉夫君) 以上で沓掛君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、清水達雄君の質疑を行います。清水君。
○清水達雄君 自民党の清水達雄でございます。 日本経済は極めて深刻な状況にありまして、景気回復の路線は見えていない。その基本的な原因は、やっぱり土地や株などの資産デフレの影響が大きくて、また土地が流動化しないでフローの増大の足を引っ張っているというふうに思っているわけでございます。土地が流動化いたしませんと企業のリストラが進まない、不良債権の処理が進まない、宅地の供給が進まない、住宅の買いかえや住みかえなどの個人のリストラが進まない。私は、土地の流動化促進に思い切った手を打たなくてはならないというふうに思っているわけでございます。 そこで、まず総理にお伺いします。 政府は昨年の八月とことしの四月に総額二十四兆円の経済対策を行ったわけでございますけれども、それでも回復への兆しは見えません。総理は、きょう今まで第三次補正とかいろんな問題がございましたけれども、そういう手続的な問題じゃなくて、今後政策の中身としてどういう景気対策を柱としてやっていこうとお考えになっているか、お伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 今日の景気の状況というものが循環的な要因だけではなくて構造的な要因がその背景にあるということを考えますと、あらゆる動員できる手段というものを動員してその対策を講じていかなければならないであろう。その中にはもちろん公共投資の追加的な要請もございましょうし、またその他の要因もございましょう。あらゆる手段を講じて、とにかくこの現下の厳しい状況というものを克服して先行きの不透明感というものが払拭できるような状況というものをつくっていかなければならない、このように考えております。
○清水達雄君 もうそういう抽象的な話の段階じゃなくて、こういったことをやりたいということがありませんと、来年度の予算編成の問題でありますとか引き続きあるいは行われるかもしれないような景気回復対策、経済対策、そういうものに間に合わないんではないかというように思うわけでございまして、その辺についてもうちょっと具体的にお話を伺いたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 明日、経済改革研究会の報告も出てまいります。規制緩和を初めとして一つの方向性が出てまいりますし、また来年度の予算におきまして、本委員会でも繰り返し申し上げておりますように、可能な限り景気に対して配慮した予算を組んでいかなければならない、こういうふうに申し上げておりますわけで、あらゆる分野にわたりましてあらゆる角度から景気という問題に最も配慮をした対応をさせていただきたいと、こう考えております。
○清水達雄君 私は土地問題について非常に関心を持っておりますので、それを中心にして御質問いたしたいと思います。 土地の流動化が進まない原因を考えてみますと、やっぱり地価が底を打ったという国民の安心感というか安定感というのか、そういうものがないということと、それから銀行がなかなか追加的な融資をやらないといった資金調達難というようなこともあるように思うんでございますけれども、やっぱり何はおいても平成三年度の土地税制改革というのが非常に厳しかったということ、それからもう一つは、国土庁が緩和の方向に動いておりますけれども、監視区域の指定が長過ぎた、つまり土地の流動を阻害するような規制の強化が非常に厳しかったということにあるというふうに思うわけでございます。 それで、土地の譲渡所得の額とか譲渡価額の額とかというのが大分平成四年に減っておりますけれども、この辺、大蔵の事務当局から御説明をお願いします。
○政府委員(小川是君) 個人の譲渡所得の課税状況につきましては、平成四年分で譲渡件数が約九十四万件、譲渡価額といたしましては二十四兆八千億程度、各種の控除、特別控除等を適用いたしました後の課税の対象となる譲渡所得の金額が約五兆四千億円、このようになっております。
○清水達雄君 譲渡価額が平成三年と四年と比べますと四〇%減っている。しかし、その課税譲渡所得は七〇%も減っているということの原因はどこにあるんでしょうか。
○政府委員(小川是君) 譲渡件数が平成四年度九十四万件で、前年百二十三万件に比べますと約三十万件減少いたしております。昭和六十年代に入りましたころでも百万件でございましたから、それに比べますとやや件数としては減っております。 他方、譲渡価額は二十四兆八千億、平成三年より四割ほど減っておりますが、この水準は昭和六十一年ぐらいの水準になります。 それから、課税譲渡所得金額が大きく減っておりますのは、実は前年、平成三年の譲渡利益は約三十兆八千億、それが平成四年には半分近くの十六兆五千億となっておりますが、特別控除の額はほとんど同じであったということから課税所得ベースで見ますと大幅な減になっている、こういう状況でございます。
○清水達雄君 大蔵大臣と通産大臣は十一月三十日に会談をしまして、土地の流動化を促進するために、主としてリストラ促進というふうな観点から、例えば法人に対する一〇%の付加課税を廃止する問題だとか、あるいは事業用資産の買いかえ特例の見直しといったふうなことを話し合われたという報道がなされておりますけれども、この点につきまして大蔵大臣と通産大臣の会談の中身の御説明をお願いいたします。
○国務大臣(藤井裕久君) このときはちょうど鉱工業生産が十月の数字で前月対比で五%落ちた、極めて大きな落ち方であったということから、景気の現状について一段と厳しい見方をしなければならないということでお目にかかりました。 四点あります。 何としても今御審議をいただいております第二次補正予算を一日も早く国会の御了解のもとに通させていただきたいなということが一つです。 第二番目は、平成六年度予算について景気に片足を突っ込んだ少なくとも編成をしなければならない。片足を突っ込んだという約束だったかどうかは別としまして、私の気持ちはそうでございます。 第三番目が、年末の中小企業金融に対して万全を尽くさなければならないということであります。 第四点が、今お話の出ております株式市場の活性化あるいは金融システムの不正常な状況、そういうことを考えると、やはり土地の流動化をしていかなければならない。そのために、何が原因なのか、今御指摘のあたり、そしてそれに対してどういう対応をとるのかということを勉強しようという合意をいたしました。
○国務大臣(熊谷弘君) その話し合いの様子につきましては大蔵大臣がほぼ御説明をしたとおりでございますが、同じことでも視点がそれぞれございまして、私の方はどちらかといいますと、リストラというお話がございましたけれども、二つございまして、企業がリストラを進めるに当たってぶつかっている問題ということと同時に、土地の流動化は今大変大事だという点で申し上げているわけでありますけれども、私ども金融機関のいわば資金の需要者に当たる産業界あるいは中小企業の方々の悩みを受けとめる立場にございまして、金融の貸し渋りということが事実かどうかはともかくとして、非常に皆さんが問題意識を持ち苦衷を訴えているわけでございます。 したがって、金融が活発に機能するようにするということが大変大事である。その意味で、仕事の持ち場としてはこれは大蔵大臣の持ち場でございますけれども、やはり金融が立ち直るためには土地の流動化が不可欠ではないかということもあわせて申し上げた次第でございます。
○清水達雄君 十二月十一日の土曜日に総理大臣が公邸に官房長官と大蔵大臣、通産大臣を呼ばれて景気対策について会談をされたという報道がなされているわけでございますけれども、この中ではどのような話し合いがなされたのか、これは総理大臣からお伺いしたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 当面の景気の情勢に対する総合的な観点からの判断、また今後の景気対策、広い観点から議論をいたしました。土地問題なども先ほどから御議論があっておりますような問題も当然その中に含まれておりましたし、また来年度の予算は、当然のことながら、先ほども申し上げましたように景気に対して配慮したものにしなければならないわけでございましょうが、どういうことが考えられるのかとか、そういうさまざまな論議をしたところでございます。 〔委員長退席、理事村上正邦君着席〕
○清水達雄君 土地税制につきましては、建設省が都市計画とか住宅建設とか都市開発とかいろいろそういう宅地供給、そういう事柄を所管しているわけでございますけれども、建設大臣が一緒にこういった議論の中に加わっていないということについてやや不思議に思っているわけでございます。 それはそれとしまして、建設大臣は、土地の流動化が進まない現状におきまして、どのように土地税制について改正をやっていったらいいとお考えでしょうか。
○国務大臣(五十嵐広三君) 大蔵大臣と通産大臣が御協議になられてああいう方針を当時出された。御存じのように、あのときはちょうど株が大暴落をして大変なショックの後でございまして、こういうような景気対策を全体としてどうするかという御協議の中で、当然土地の流動化について出てきたということだろうと思います。 もちろん大蔵大臣あるいは通産大臣と日常そういうお話もしょっちゅうしておりまして、ちょうどあの前日あたりも事務当局も真剣な相互の議論なんかもしておりまして、当時私どもの方も流動化に関する政策を出そうかなというようなことも言っておった時期でございまして、したがいまして、ああいう大蔵大臣、通産大臣のお話というのは私どもは適当なことであるというふうに思っていたところであります。 建設省としても、もちろんそれは大蔵、通産とは視点は少し違いますけれども、しかし今日の景気回復のために土地の流動化政策というのが大変大事な一つであるというふうに我々も思っているところでございまして、そんな意味では、当時両大臣も触れられていたところでありますが、土地譲渡益課税に関しましては、これは土地開発事業などへの譲渡にかかわる特別措置の創設など譲渡益課税についての見直しをこの際やっぱりやるべきではないかというふうに考えておりますし、また同時に、ここのところがちょっと違うところでありますが、我々としては居住用資産の買いかえ特例の価格上限の見直しというようなこと等につきましても、現在積極的に検討を進めているところであります。 さらにまた、登録免許税それから不動産取得税等につきましても、来年は固定資産税の評価がえということ等もございますので、それとの関連においてこれらについても検討が必要だというふうに考えているところであります。 ただ、この景気回復に関連して土地の流動化という場合に、土地の流動化というのは土地だけが空回りしてもいけないわけで、それは全体の経済がそれぞれ力を持って土地を必要とする状況が出てきて初めて本当の意味の土地の流動化ということになるわけでありますので、そういう総合的な政策とあわせてこれを進めていくということが大事であろう、こういうぐあいに考えておるところであります。
○清水達雄君 土地税制の議論をするときに必ず出てまいりますのが、土地基本法との関係というお話でございます。 大蔵大臣は、衆議院やまたこの参議院の予算委員会でも、土地基本法の理念に基づいて土地税制の基本的仕組みができている、その基本を崩さない範囲でいろんな政策措置を講じるべきじゃないか、こういう趣旨の答弁はしておられるわけでございます。 私は、実は土地基本法を役人のころ提案した一人でございますけれども、土地基本法というのは大ざっぱに言いますと三つの理念がありまして、土地の適正な利用、投機的取引の防止、それから受益に応じた適正な負担、この三つがあるわけでございます。 それで、土地基本法が一番ねらったのはやっぱり宅地の需要と供給をバランスさせるような構造的な供給対策、これがなかなか地主の意思によって進まない。土地利用転換が進まない。これはある意味では半ば利用強制的な意味合いを含んでも土地利用転換を進めなきゃならない。これが現に行われましたのは三大都市圏の市街化区域内農地のいわゆる宅地化用農地の指定ということでございますけれども、こういうことをやらなきゃだめだと。そうしませんと、常に宅地が不足するよ、不足するから買って持っていれば必ずもうかるよというのが土地神話の根幹にあるわけです。これをちゃんとやらない前に土地税制ばかりやって譲渡所得課税などを強化しますと、土地が出てこなくなっちゃう。今の現象はそういうことだろうと思っているわけでございまして、やっぱり土地基本法の推進には手順が要るんだということでございます。そういうふうに私は考えているわけでございますが、その点についてのお考えを承りたいと思います。
○国務大臣(藤井裕久君) まず、清水委員の景気に対する現状認識そして問題点、すべて私は同じに考えています。今、景気というのは本来サイクルするものなんだけれども、過去の資産インフレのときのいろんなひずみが残っている、その大きな一つに土地問題がある、こういう御認識だと思いますが、全く同じに考えております。 それから第二点は、景気対策については全力を出さなければなりません。ただ、景気対策は何でもやればいいかというと、景気対策と必ず裏腹の犠牲になっている政策があるわけです。公共投資政策ということは、もうこれは何度も言っているように、真としては後年度負担を増大させる。赤字国債に至ってはますますそれが大きい。それから、いわゆる減税政策というのは課税の公平というものをのみ込んでやるわけです。それに対する批判というものをのみ込んでやる。公定歩合政策、低金利政策というものはやはり預金者の立場というものをある程度犠牲にしてやるわけであって、これはすべてそういう裏腹の中で、景気対策のためにはやはりそういうことをのみ込んでもこれをやらなきゃいけない、こういうところから来ていると思います。 そういう中での税制の問題だということも御理解をいただきたいのでありますが、清水委員はまさにつくった本当の中心の方でいらっしゃいますから余りいろいろ申しませんけれども、私はそのとおりだと思います。 各施策が一緒になって、今三原則をおっしゃったけれども、第一が土地は福祉のために使わなきゃいかぬというのがあります。まあ四つと僕らは言っておりますが、そういうことは全くおっしゃるとおりだと思います。そして、これは私が答えることではありませんけれども、市街化区域の住宅のいろんな問題とか計画的なやり方とか、あるいは監視区域の問題等々も含めて総合的にやらなきゃならないのはこれは事実だと思います。 ただ、こっちが動いてないから税は全然やらなくていいのだということでないことも当初の経緯からいって御理解いただけると思います。税につきましては、あれに基づいて平成三年に始めたということ、ほかの方が全くやっていないわけじゃない、それなりにやっていると思います。 それからもう一つは、今前半であえてああいうことを申し上げたのは、税の論理の中で一つの仕組みがある。それを全く崩してやっていいのかという観点もあることをひとつあわせて御理解をいただきたいと思います。
○清水達雄君 それで、土地基本法の十五条の「税制上の措置」の条文では、「土地についての基本理念にのっとりこというのがありますが、もう一つ「土地に関する施策を踏まえ、適正な税制上の措置を講ずる」と、こうなっているわけです。どうもこの「土地に関する施策を踏まえこというのが抜けちゃっておるものですから、だから市街化区域内農地の宅地化とかそういうことを、もっと本当は建設省が主計局から予算をもらって宅地化に伴うインフラ整備とか区画整理とかいろんなことやらなきゃならない、今後やっていかなきゃならぬと思います。やっぱりそういうことを一緒にやった上で、需給構造がバランスできる、そういう構造ができれば理想的な税制をやればいいことだろうと私は思うわけでございます。 この点については国土庁が法律を所管しているわけでございますので、国土庁長官の御意見も承りたいと思います。
○国務大臣(上原康助君) 清水先生は御専門であられますのでもうとっくにいろいろおわかりのことと思うんですが、御指名ですからお答えをさせていただきたいと思います。 今御指摘ありましたように、土地基本法は、土地の公共性ということを重視して、第一の基本理念としての「土地についての公共の福祉優先」を掲げて、そのもとに「適正な利用及び計画に従った利用」、「投機的取引の抑制」、「価値の増加に伴う利益に応じた適切な負担」、こういうことを基本理念として規定されていると認識をいたしております。 また、第六条においては、国及び地方公共団体はこれらの基本理念にのっとり、先ほど御指摘ありましたように、土地に関する施策を総合的に策定して実施する義務を有している、こういうふうになっておると思います。 さらに第二章は、第六条の土地に関する施策のうち基本的な施策を特に列挙しておりまして、「税制上の措置」もその一つとして規定をしている、こういうふうに認識していろいろ努力をさせていただいております。
○理事(村上正邦君) ちょっと議員に申し上げます。 新聞等々は御遠慮して読んでください。余り公に堂々とお読みにならないように、そうっと。
○清水達雄君 やっぱり国土庁長官には、土地基本法の立法趣旨といいますか考え方というのを国土庁自身がよく理解するとともに、国民にそれを広げてほしいということを切に要望いたしておきます。 それから建設大臣に、今最大の問題であります三大都市圏の宅地供給、これについて今後どのような対策をとられるか、お願いいたします。
○国務大臣(五十嵐広三君) これはもう最大限我々としては努力を今しているところでありまして、殊に優良な宅地造成についての税制上あるいは規制緩和の上から、あるいは融資の面等も含めて総合的な力を尽くしてその促進のために今努力をしているわけで、公的にもあるいは民間においてもその促進のための全力を挙げての努力を続けているところであります。
○清水達雄君 平成二年に土地税制のあり方の答申が出されたわけでございますけれども、この中にも、「土地基本法を踏まえた税制以外の諸施策の発動が伴わなければ、土地税制の実効も期待できない。」ということが書いてあって、やっぱり税調はその段階では私はちゃんと理解していたんじゃないかと思います。 ただ、今回の税調答申を見ますと、どうも何を言っているのかよくわからぬ、型にはまったようなことを言っているわけでございまして、税制調査会の委員というのはもっと生の実態がよくわかった人を私は入れなきゃだめじゃないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(藤井裕久君) 委員につきましては、これは内閣総理大臣の諮問機関なもので私はとやかく申し上げる立場にはないのでございますが、私はそれぞれその道の専門家の方々で大局的に物を見ておられる方が委員に任命されているように考えております。 御意見は承らせていただきました。
○清水達雄君 それで、若干問題になっております税目ごとにちょっとお伺いしたいと思うんですけれども、長期譲渡所得課税でございますが、特に個人の三九%、これで土地を売る人はほとんどいないだろうというふうに私は思うわけでございます。 それと、特に法人の一〇%重課だけが問題になっておりますけれども、個人についても住みかえの問題だとかいうものがありますし、それから既成市街地の中には小さな土地がたくさんありまして、農地とか宅地がみんな駐車場になっちゃった。住宅に回ってこない、これは売るのが嫌なんだからでございます。だから、私はやっぱり譲渡所得課税は一体的に軽減を図るべきだというふうに思っておりますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(藤井裕久君) 清水委員の御指摘なんでございますが、私がさっき申し上げた基本的な税の仕組みという問題と政策減税とのあり方の問題だと思いますが、おっしゃるとおり確かに土地基本法十五条には「土地に関する施策を踏まえこということが書いてあり、それを受けて税制調査会、今平成二年の税制調査会の例を挙げられましたが、書いてあることは事実であります。全くそのとおりであると思っております。 ただ、今お話しのようにほかの施策が全くできてないかということについては、これ私の所管ではございませんのでお答えできませんが、それなりに皆様やっていらっしゃるというふうに考えておりますし、その中の一環としての税の役割、そのときに基本的な骨格に当たる今の三九%問題はあるように思います。 したがいまして、政策減税の範囲で冒頭通産大臣とお会いしたときの話を申し上げましたが、産業のリストラであるとかあるいは金融システムの回復というようなことに貢献する税制はどこにあるのか。これは建設大臣ともよく御相談してやるべきことだと、平成六年度税制改正で実施すべきことだと考えております。御理解をいただきたいと思います。
○清水達雄君 お答え必ずしも私満足はしませんけれども、次に移ります。 事業用資産の買いかえ特例の問題でございまして、長期保有土地から減価償却資産への買いかえ制度を廃止しちゃった。これが買いかえ特例の七四%ぐらいを占めていた。これが、例えば都市の工場や店舗の郊外化だとかいろんなそういう再開発絡みの設備投資を非常に抑制していると思います。これの復活はぜひ必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(藤井裕久君) 買いかえの問題につきましても、今あるのは国土政策、あるいは限定されたことかもしれませんけれども構造改善というようなことを頭に置いて一つの仕組みを残しているわけでございますが、この仕組みが拡大することが本当に今後の国土政策であるとかあるいは今言われております産業リストラ等々の問題にどういう形で貢献するのか、また、そこいらに本当に土地の動かない隆路があるのか等々はよく研究、今勉強している中に入ると思います。 ただ、余りにこれ野方図にやることは、土地さえ持っていれば買いかえればみんなうまくいくということは、やはりさっき申し上げました土地税制の基本的なものに反するように考えておりますので、そこは御理解をいただきたいと思います。
○清水達雄君 それから、同じく廃止されたものに、民間の住宅地造成事業に千五百万円特別控除があったんですけれども、これも廃止しちゃった。そうすると、公的開発には千五百万円控除があるけれども民間の開発にはないという非常なアンバランスがありまして、これも復活させる必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(藤井裕久君) 一つ一つの項目にわたっていろいろ御指摘でございますが、これは平成三年の税制改革のときの仕切り方は、実は、特別控除というのは公的なものだ、税率でもって政策減税をやろうというのが民間だというふうに一応割り切ったわけでございます。これは一つの仕組みだと思います。したがいまして、優良宅地の供給は政策減税、税率で行っているわけでございまして、これは一つの仕組みであるということもひとつ御理解をいただきたいなと思っております。
○清水達雄君 地価税につきましては、固定資産税の適正化が一応行われたと我々は思っておるわけでございます。その上にはもう必要ないだろうということと、それから、地価税があると今すぐ使わないような不良債権の担保物件を買っても地価税がかかるというような問題があって、これは流通にも障害がある。私は廃止すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(藤井裕久君) 一つ一つの税目で、しかも清水委員という御専門の方がおっしゃっているので大変つらいのでございますが、こちらもつらいながらやや冷たいお答えを繰り返しているような状況になっております。 御承知のように、地価税の問題は固定資産税と一体として考えるというのはもう御指摘のとおり。だと思います。したがいまして、今の地価税の法律では、この固定資産税の評価のあり方とあわせて見ながら五年ごとに考えていこう、こういうことであります。 御承知のように、固定資産税は今、負担調整を非常にやっておりまして、清水委員はもう両方足せば相当なところだという感じでございますが、いろんな見方からいいますと、負担調整も相当行われているので二つを足してもレベルとしては考え直すべき段階ではまだないし、とにかく法律上は五年ごとに一回見直そう、こういう法律の趣旨に従って行政としては動きたい、こういうことでございます。
○清水達雄君 これはまだいっぱいいろいろ議論をしなきゃなりませんけれども、私は、とにかくこれは廃止しないと企業の活力をそぐし、非常に不公平税制だし、ぜひそういうふうに考えてほしいと思います。 それからもう一つ、登録免許税と不動産取得税でございますが、これは評価額が上がったからぜひとも減税措置をとらなきゃならない、その点について、大蔵大臣、自治大臣、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(藤井裕久君) この問題については、御承知のようにこれらの税目の課税標準は時価ということになっており、現実には固定資産税をそれに充当していた、こういうことでございますね。 そこで、固定資産税の方は毎年の問題だから負担調整をやる。しかし、これは非常に単発のものだからそのまま時価に持っていくということで御承知のような仕切りになっているわけでありますが、今の御指摘のような点もございますので、平成六年度税制改正において議論をしてもらうつもりでございます。
○国務大臣(佐藤観樹君) 先生よく御承知のように、固定資産税は今大蔵大臣が言うまでもなく毎年納めるものであり、不動産取得税の方はその土地の取得があったときという、性格が違うことは御承知のとおりでございます。 ただ、今回四十万地点をはかるという、固定資産税始まって以来という言い方がいいのかどうかわかりませんが、大変な改正をするわけでございます。土地の場合には最高三倍ぐらいになるのではないかというふうに見込まれます。したがいまして、三十九年のときに六・三〇倍に評価が上昇いたしまして、このときに御承知のように控除額の引き上げを六十万から百五十万にするとか、あるいは面積につきまして最高二百平米までは非課税にするとかいうようなことをしてきておるわけでございまして、それから免税点も昭和四十八年のときに五万円を十万円にするというようなことでかなり控除してきているわけでございます。 それから、今日まで三年ごとに一回の固定資産税の評価がえで大体一・何倍というところで済んできたわけでございますが、今回は今申しましたように三・三倍前後ぐらいになるのではないだろうかということで、もちろんいろいろな控除措置は大蔵大臣が言われましたようにしておるわけでございますが、そういうような大きな変わり目でございますので、平成六年の税調の方で六年度の改正の中でひとつ審議を煩わさなければならぬ、こういうふうに考えております。
○清水達雄君 とにかく土地の流動化とか平成三年度に非常に厳しくした土地税制の改正問題というのは、やっぱり総合的にやってほしい。そうすることによって初めて本当の効果が出るんじゃないか。今の景気の現状から考えるとぜひそういうふうにお考えいただきたいと思います。 次に、これは規制緩和に関する問題でございますけれども、宅地開発指導要綱というのがあるわけでございます。これは私も建設省におりましたときに、指導要綱が非常に行き過ぎているんで行き過ぎ是正をやろうということで事務次官通達を五十八年八月に出しているんです。それから十年たっておりますけれども、これが余り改善されておりません。その点について、どんな状況になっているかお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(佐藤観樹君) 答弁を申し上げます前に、前の答弁で私三・〇倍と言ったつもりでございますが、三・三倍と言ったかもしれませんのでちょっとそこを訂正させていただきます。正確に言うと三・〇二ぐらいになりますので、済みませんがその部分は訂正させていただきたいと思います。 それから、土地の開発指導要綱につきましては、もう先生御承知のように、優良な宅地の供給、あるいは土地基本法にのっとってできていることは御承知のとおりでございます。 ただ一方で、地方公共団体におきます宅地開発指導要綱というものが種々指摘をされていることもまた事実でございまして、去る九月十六日の緊急経済対策の方でも、この行き過ぎについて規制緩和ということで見直しをするようにという項目に入っておるわけでございます。 もちろん、自治省といたしましても、六月二十二日に出しました次官通達「平成五年度地方財政の運営について」という中で、この寄附金等の内容及び取り扱いというものを一層適正化するように、あるいは目的、使途の明確化を配意するとか、あるいは例えばその地域におきます学校施設がだんだん生徒が減ってくるのにそのことを全然見直しをせずに寄附金をいただくというようなこと等、長期的な財政も見てひとつやるようにというようなことも、既に自治省としても通達を出しておるわけでございます。 しかし、今、建設省と一緒になりまして、大体年度内には実態調査が終わるんではないかと思っておりますが、そういうものを見まして、寄附金等の内容とか取り扱いの適正化とかこういったことにつきまして御指摘のようなことが地方公共団体に対しましてないように、ないようにということは、少しきつ過ぎるのではないか、あるいはそのやり方が本当に適正かどうかというようなことについて、その調査の結果を待って考えてみなければいかぬ、こういうふうに考えております。
○国務大臣(五十嵐広三君) 今、自治大臣がお答えしたとおりなのでございますが、そしてまた建設省といたしましても、自治省とともに行き過ぎのないように、こういう指導は今日までもいたしているところであります。 平成元年における全国の各市町村で宅地開発の指導要綱を出しているのは全国の約四割の市町村で、千二百九十四市町村に及んでいる。あるいは首都圏だけで見ますと二百五十市町村で、これは全体の九四%に至っているということで、実はやはり相当浸透をしている。 殊に最近のバブルの状況なんかの中で自治体は自治体で非常に苦しむことも多いわけで、そういう中でのいろんな対策がとられてきたわけでありまして、それにはそれなりの妥当な根拠があるというふうに思うのであります。しかし、若干の寄附金の要請等行き過ぎの部面もあるようでありますから、それ等については適切な指導がとられているということだろうと思います。 実は、行政手続法が制定されまして、この中では第三十二条で「行政指導にあっては、行政指導に携わる者は、いやしくも当該行政機関の任務又は所掌事務の範囲を逸脱してはならないこと及び行政指導の内容があくまでも相手方の任意の協力によってのみ実現されるものであることに留意しなければならない。」、あるいはまた「行政指導に携わる者は、その相手方が行政指導に従わなかったことを理由として、不利益な取扱いをしてはならない。」というようなこと等もあるわけでありますので、こういう点も一方では踏まえつつ、しかし適切な指導を自治体の理解をいただきながらしていくべきであろう、こういうぐあいに思っております。
○清水達雄君 総理にちょっと聞いていただきたいんですけれども、実は、ディベロッパーにいる私の友人が三千平方メートルの土地にマンションを建てるという費用の計算を、これはディベロッパーにいる人ですから現実も踏まえ指導要綱も踏まえてやってみたわけです。 その例をちょっと申し上げたいと思うんですけれども、例えば三千平方メートルにマンションが七十二戸建つんです、建築基準法とかなんとかそういう関係からいくと。ところが、東京都のある市におきましては人口密度規制というのがあるんです。要するに、その団地の中でヘクタール当たり何人しか住んではいけませんよという。そうすると、五十戸に減っちゃうんですよ。七十二戸建つのが五十戸に減っちゃうんです。それから、神奈川県のある都市では、これは開発モデルというものなんですけれども、やや開発行為が伴うものなんですけれども、六十九戸建つのに公園とか緑地とか公益用地なんかをとると五十四戸に減っちゃうんです。そうすると、その分だけ土地代が全部増加負担になっちゃうんです。その額が東京都のある市では八百九十万円、神奈川県の今の市では六百四十万円ぐらいになるんですよ、一戸当たり。こういうべらぼうな負担になるんですね。 東京の市と区の比較をやってみますと、一番小さいところが二戸あたり七十四万円、多いところが八百九十万円。こんな負担を課したんじゃどうしようもないわけでございまして、これは何とかちゃんとしなきゃならない。しかも、市町村別にもう本当にばらばらなんですよ。地方分権とかなんとか言われますけれども、市町村のやっていることというのはこういうことをやっているわけですよ。だからこういうところをきちっと直していかなきゃならぬというふうに思うわけでございまして、私は立法化措置でもしないとこれはだめだなという感じもするんですけれども、その辺につきまして自治大臣、総理大臣の御意見、御感触をちょっと伺いたいと思います。
○国務大臣(佐藤観樹君) その市町村がそれなりの公園とか学校とかいろいろな寄附等を、これは原則的に強制ではいけないわけでございますが、いただいていろいろな環境整備をしていこうというそのこと自体の目的はそれはそれなりに土地基本法の精神にのっとっているとは思いますが、いずれにしろ余りにも負担が大き過ぎるという点も我々は耳にしておるところでもございますので、先ほど申しましたように、建設省等全部ひとつ集めまして、本当にこれがそこに使われているのかとかあるいはその負担の大きさというものが適切かどうかということをもう一度検討したい、こういうふうに思っておりますので、少し時間をかしていただきたいと存じます。
○国務大臣(細川護煕君) 今御答弁があったことに尽きていると思います。 おっしゃることはまことにごもっともだというふうに私も思いますし、自治大臣からも今いろいろ知恵を出しているという話でございましたから、できる限り政府としてもいい知恵が出るように努力をしてみたいと思っております。
○清水達雄君 これは極めて大事な問題で、なかなか直らないものですから、建設省が事務次官通達を出しても、そんな国の言うことなんか聞いていられるかというようなところがありまして、ぜひともここは本当に真剣に取り組んでいただきたいと思います。 それから、監視区域制度の問題でございます。 国土庁は十一月九日に運用についての新しい通達を出されたわけでございますけれども、これが非常に通達の中身が難しくて、非常に事細かく書いてあって、何か緩和には消極的にも見えるような内容の文章なんですね。その最たるものが、地価が今後上がるおそれがあるかないかというようなときに、現在の届け出に対してどの程度の価格指導をしているかというそういう状況を見ながらやれなんということが書いてあるわけですよ。価格指導というのは、これはこういう仕組みがある以上、地主はできるだけ高く売りたいから、高い値段をつけて役所が査定してくれるからって持ち出すわけですよ。そんなことがあって非常に地方公共団体に趣旨が徹底していない。私は個別に今度体験したんですけれども。だから、これは解除、緩和に向けてやっている通達だということがよく徹底するように御指導をお願いしたいと思います。
○国務大臣(上原康助君) お答えいたします。 今御指摘のように、先般十一月九日に局長通達を出して、既に一部の都府県でその効果が出つつございます。これは先生おわかりのように、余り地方自治体に介入めいたこととかあるいは誤解を与えるような指導、助言は控えなければいけない面もありますので、もしそういう点に御疑念があるようでしたら、さらに内容を精査して十分配慮をしてまいりたいと思います。
○清水達雄君 終わります。
○理事(村上正邦君) 以上で清水君の質疑は終了いたしました。 午後六時に再開することとし、休憩いたします。 午後五時三十五分休憩 ――――◇――――― 午後六時三分開会
○委員長(井上吉夫君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、質疑を行います。野村五男君。
○野村五男君 まず、総理に平成不況からの脱出ということで質問をさせていただきます。 十二月十日、日銀総裁はこの予算委員会におきまして現在の不況の状況について四点ほど挙げられました。それは、バブルの時代の山が高過ぎたので谷もすごく低い、そして企業のバランスシート、もちろんリストラで頑張っているかと、三つ目に急速な円高が響いている、そして四つ目に企業マインドが冷え切ってしまっているとお答えになっておられますけれども、この平成不況について総理自身はどのように現況を認識されているのか、まずお伺いいたします。
○国務大臣(細川護煕君) 先般日銀総裁から御発言がございましたように、循環的な要因、構造的な要因、いろいろございましょう。そうした要因が絡み合ってまだなかなかその先行き不透明感が払拭できないという状況であるわけでございますが、政府としては既に昨年来三十兆円に上る経済対策を講じてきておりますし、ぜひ本予算を成立させていただき、それが着実に浸透していくように努めてまいらなければならぬと思います。また、再々申し上げておりますように、来年度の予算も景気に配慮した予算をしっかり考えていかなければならない、そのように考えているところでございます。
○野村五男君 私は、いわゆる庶民の感覚から聞くなら、日銀総裁の答えなり内閣の認識と現実というものに差が非常にあるんではないかとどうしても考えてしまうわけであります。 それは、先日、金融機関の責任者のある人と話しをしますと、今の経済の状態は、例えばお金を借りたいですかと大企業の人に聞きますと、今の状態でお金を借りてそれを何に使ったらいいんですかと。そして、到底貸せないだろうという人ばかりが借りにきてと。実際にそういう状態に置かれた場合に、大きく言えば日本経済そのものが壊れてしまっているという感覚さえ持つわけであります。 タクシーの運転手に聞いてみますと、もう既に夜の十二時以降は全然お客がないと。余り問題になっておりませんけれども、恐らく歩合制ですから一人の人に平均して給料で五万とも十万とももう稼ぎが少ない。それどころか、もちろんボーナスも出ないので大変腹立たしく思いながら日銀総裁の原因究明の答えを聞いているという話も聞かれます。 総理もよくマインドが冷え切ってしまったというふうに答えますけれども、このマインドが冷え切ってしまったことをどのように取り戻すかということは私は非常に難しいことであろうと思っております。 ある企業のトップに聞くと、このマインドが冷え切ってしまったことを直すには、総理が例えば補正予算あるいは国会でどのような答弁をするか、あるいはサミットに行って総理がどういうことを言うかによって企業家のマインド、投資マインドというものはわくんだというふうに話をされておりますが、その点について総理はどうお考えになられますか。
○国務大臣(細川護煕君) 企業家の心理、消費者の心理、いろいろその辺も今日の景気に大きな影響を与えていることはおっしゃるとおりだと思います。 ただ、そういう意味でもちろん私どもの発言も十分その辺に配慮した適切な発言でなければならないということは自覚をしておりますが、何と申しましてもやはり適切な機動的な対策が打てるかどうかということであろうと思いますし、そういうことも十分念頭に置きながら緊急経済対策あるいはまたその後のこの補正予算なども政府としては一生懸命考えてきているということでございます。
○野村五男君 私は思います、この冷夏のときに農家の人たちがなお一層経済的にも冷え切ってしまったと。 そこで端的に質問いたしますが、公定歩合をここまで下げてもなかなかよくならないということは、私は日銀の金融政策と申しますか誘導に大変問題があったんではないかと思っております。平成不況脱出ということを一手にとらえるなら、新しく日銀総裁をかえるのも私は総理の役目ではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) 私は、金融当局は適切に金融政策というものに努力をしているというふうに思っておりますし、そのようなことは考えておりません。
○野村五男君 私はあくまでも国民の立場になって聞いているんでございますが、やはり先ほど言いましたようにマインドということは非常に大事でございます。そのマインド、今の日銀総裁が来た場合に、特に民間人は投資意欲がわかないんではないかという感じがするものですから改めて私は総理にお伺いしますが、やはり金融機関のいわゆるリード、今は本当に世の中、民間が担保だらけになってしまっているわけでありまして、私は大変大事なことと思いますので改めて総理にお伺いいたしますが、本当に今のままでよいと思っているでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) 金融当局は適切に対応しているというふうに申し上げたとおりでございます。
○野村五男君 次に、ゼネコンの問題について質問させていただきます。 私は茨城県あるいは宮城県で大変問題になっておるのも承知しております。ここに立ちながら、四年前に同じ選挙を戦いながら、茨城県の前知事が今当局の調べを受け、一方で私がここでこの問題について質問をさせていただくということに関して、一言で言うなら大変悲しい限りであると。それはそれとしまして、何としてもこれからはやはりこれを教訓として新たなる方向へ出発しなくてはならないという強い気持ちを込めて質問するものであります。 そこで、法務大臣にお伺いいたします。 今日の公共工事をめぐる汚職事件は、宮城、茨城両県知事、仙台市長などもちろんなっておりますけれども、法務大臣初め司法、検察の任にある関係各位に一つお伺いしますが、この現在の状況においてどういう御所見を持たれるか、お伺いします。
○国務大臣(三ケ月章君) いわゆるゼネコン事件についてのお尋ねでございます。 確かにゼネコン汚職事件につきましては、検察はこれまでに御指摘のございました地方公共団体の首長や大手ゼネコンの責任者等を逮捕する等、厳正公平、不偏不党の立場に立ちながら適正な事案の解明に努めてまいったと存じております。現在そして今後も検察はこういう姿勢を維持して検察の本旨に徹してまいるものと法務大臣としては確信しておるところであります。
○野村五男君 不祥事を起こしましたゼネコン各社に対する指名停止が全国的にどのようになっているのか、国、都道府県、指定都市別にゼネコン各社の指名停止状況を調査の上、一覧表にして本委員会に提出できないものか、建設省、運輸省、農林省にお伺いいたします。
○国務大臣(五十嵐広三君) まず、建設省に関しましては提出てきます。 それから、地方自治体等に関しましては今自治大臣からお話があるというふうに思いますが、これはかなり数が多いものでありますから、この辺はちょっと時間がかかるのではないかと思いますが、私どもの所管に関しましては直ちに提出できると思います。
○国務大臣(伊藤茂君) ただいま御要望のございました中で、運輸省に関する部分は提出させていただきます。
○国務大臣(畑英次郎君) 御指摘の資料をなるべく早く提出するように取り組みをさせていただきたいと思っております。
○国務大臣(佐藤観樹君) 実は、衆議院の地方行政委員会でも、一番長いところは二年指名停止しているのはおかしいではないかという御意見等もございまして、一体どこまで具体的にさかのぼってやれるかというようなこともいろいろあるものですから、それから三千三百のうちのざっと三分の一まではいきませんけれどもかなりの数になっておるものですから、今言われているゼネコン問題だけではなくて前からずっと指名停止になっているようなものがいろいろありますので、どこまで完璧なものができるかどうかはわかりませんが、ひとつ努力をして、この問題の解決の一つの糸口になればと思います。
○野村五男君 私が質問しましたのは、やはり早く整理をしまして新たなる事態に向かわないとこの不況対策ももちろん解決できませんし、各首長さんたちがびびってしまいまして、今日の不況はゼネコン各社の従業員が表に出るのさえはばかっている、こういう状態を今日迎えていると思いましてそういう質問をしたわけであります。 次に、公正取引委員会の情報の管理について質問をさせていただきます。 過日の新聞に「山梨建設業界に談合疑惑 きょうにも立ち入り調査」という内容も出ました。それから別の新聞にも「山梨県建設業協会に談合容疑 公取委、立ち入り検査へ」と、こういうふうに出ておるわけでありますが、これは本年五月十三日の全国紙の朝刊二紙の見出しでもあります。この全国紙は地元山梨にも配られております。そしてその日の夕刊では、午前八時半過ぎ審査官ら三人が県建設会館に到着、報道関係者約四十人が見守る中云々とその模様が報道されておりますが、これでは立入調査のお出迎えを受けたようなものであります。 そこで、お伺いします。 立入調査を事前に報道するマスコミの姿勢にも問題なしとは言えませんが、それ以上に、公取の情報管理というものはどのようになっているのか、まず御所見をお伺いします。
○政府委員(小粥正巳君) お答えいたします。 ただいま御指摘の本年五月、山梨県建設業協会等に独占禁止法違反行為の疑いによりまして公正取引委員会は立入検査を行ったところでありますが、その直前にただいま御指摘のような報道がなされたことは事実でございます。これも、ただいまおっしゃられましたように、私ども、このような違反行為の疑いを持って具体的な端緒によりまして法に基づいての立入検査でございますから、これが事前に報道されますことは、申すまでもなく立入検査に基づく審査活動にとって大変な妨げになるわけでございます。 公取の情報管理についてのお尋ねでございますけれども、私ども、このような性質の業務を行っておりますので日ごろから情報活動、特に審査活動の機密保持には特に意を用いているつもりでございますし、今回のような事前の報道がありましたことにつきましては、当然でございますけれども内部につきましても厳しくチェックをいたしましたが、内部から情報が漏れたという形跡は全くございませんでした。 ただ、私ども、このようなことでは審査活動が円滑、効果的に行うことができなくなりますので、今後ともいろいろ工夫もいたしまして、このようなことが再び起こらないように機密保持には特段の注意を払ってまいりたいと思っております。
○野村五男君 大変難しい問題であろうかと思いますが、本件処理の今後の見通しについて、もし語られる部分がありましたら話していただきたいのでありますが。
○政府委員(小粥正巳君) 本件につきましては、先ほど申し上げましたように、この五月にいわゆる立入検査をいたしまして、現在、収集をいたしました資料の分析、整理に鋭意努力をしているところでございます。 〔委員長退席、理事村上正邦君着席〕 審査の結論が出ますまでには、何分対象も多数に上ることでございますので、いましばらく時間がかかることでございます。したがいまして、内容につきましては恐縮ですがお答えを差し控えさせていただきます。
○野村五男君 いわゆる建設談合事件に対する個人の行為の立証について、公取はどういう見解を持っておられますでしょうか。
○政府委員(小粥正巳君) ただいまのお尋ねはいわゆる入札談合事件に関しましての個人の行為の立証というお尋ねでございますけれども、独占禁止法違反の疑いを持っていわゆる入札談合行為を私どもが審査をいたします場合には、これはあくまで事業者としてとらえるわけでございます。ですから私どもは、例えば事業者同士が合意の上で入札行為につきましてあらかじめ入札予定者を決定する、これを入札談合行為としてとらえるわけでございます。 ですから、あくまで事業者、事実上は企業の行為としてこれをとらえるわけでございますが、ただいまのお尋ねは、その企業の談合に関する行為がこれは事実問題とすれば個々の個人の行為に帰するわけでございますから、私ども審査活動の過程におきまして、例えば談合に関する合意が具体的にどのような形で、もちろんどのような個々の事業者の担当者個人について行われたか、これを証拠によりまして解明をするべくそれぞれのケースについて努めているわけでございます。
○野村五男君 談合に対しましては今日まで独禁法による刑事告発をした例はないということでありますが、公取の調査、情報収集機能ということもさることながら、独禁法の解釈、運用と刑法との関係で解決すべき困難な問題があるのではないかと思われます。 そこで、これらの点について公正取引委員会及び法務省の見解を伺っておきたい。
○政府委員(小粥正巳君) ただいまのお尋ねは入札談合のような独占禁止法違反行為についての告発の問題ということでございますが、この点につきましては、私ども平成二年六月に「独占禁止法違反に対する刑事告発に関する公正取引委員会の方針」、を公表いたしまして、例えば価格カルテル、入札談合などの独禁法違反行為でありまして国民生活に広範な影響を及ぼすと考えられる悪質かつ重大な事案等について積極的に刑事処罰を求めて告発を行う方針であることを明らかにしたところでございます。 この関連で、私どもは法務省刑事局との間で告発に関する手続等を検討するための連絡協議会を既に設置をしておりますし、また、例えば検察当局がその捜査過程で得ました独禁法違反行為に関する情報の提供についても、私ども法務省との間で合意をしているところでございます。 ただいま入札談合事案についての告発事例がないというふうに御指摘をいただきましたが、これはいわゆる建設談合事案ではございませんけれども、社会保険庁の発注いたしますシールの供給業者四社につきまして本年二月に検事総長に対して告発をした、こういうケースはあるわけでございまして、私ども今後とも検察当局との間で密接な連絡をとりながら、先ほど申し上げましたような方針に該当する事案につきましては積極的に告発を行ってまいる方針でございます。
○国務大臣(三ケ月章君) 独禁法違反事件に対する刑事罰の積極的な運用についての法務省の見解というお尋ねでございました。 法務省におきましては、検察官会同等におきまして、公正取引委員会から独禁法違反事件の告発がなされたような場合には、これに厳正に対処するように格段の努力を傾注されたいとの方針をたびたび示してまいりました。また、公正取引委員会等関係機関との間におきまして、独禁法違反に適切に対処するため、体制整備を図るなどして、平成三年の一月には検察当局と公正取引委員会との間に同事犯の刑事告発の円滑適正を期するための問題点につき、意見、情報を交換するようなそういう協議会を設置いたしております。 今後ともますます公正取引委員会との連携を密にして御期待に沿うような努力をいたしたい、こういうふうに考えておるところであります。
○野村五男君 私は、公取に対して無理な告発を勧めているわけではありません。 小規模な談合で認定しやすいものについては刑事告発するが、本当に悪質巧妙で大がかりな事件ほど刑事告発の対象にならないということでは、公取に対する国民の信頼というものが失われがねないと思うからであります。 平成二年六月、公取は、国民生活に広範な影響を及ぼす悪質かっ重大な事案について積極的な刑事告発を行う方針を明らかにされておりますが、これが今後空約束に終わらないようにしていただきたい。法人に対する罰則を億単位に引き上げるということも結構でありますが、独禁法違反行為、談合事件に対する抑止力の強化は、罰則の引き上げで足りるのではなく、まず適正な法令の適用に求められるべきものであると思います。 そこで、公正取引委員会の一層の努力をお願いするとともに、公取委員長の見解をいただきたいと思います。
○政府委員(小粥正巳君) ただいま御指摘をいただきましたけれども、私ども先ほど申し上げました告発方針に従って今後とも必要な場合においては積極的に告発を行ってまいる方針でございますし、先ほど法務大臣からの御答弁もございましたけれども、私ども、法務省、検察庁と現在の協力体制をさらに活用いたしまして一層連絡を密にいたしまして、独占禁止法の運用にただいま御指摘のような遺漏のないように一層努めてまいる所存でございます。
○野村五男君 先月二十六日、公共入札に関する各省庁と公取との連絡担当官会議が初めて開催されたようでありますが、連絡担当官会議の設置に至る経緯及びその機能について若干質問しておきたいと思います。 日米構造問題協議のフォローアップで、独禁法違反の可能性のある行為に関する情報提供のために公取との連絡担当官を指名することが昨年七月の年次報告で約束されて以来、一年以上も経過してやっと第一回の会合が持たれるというスローモーさは一体何なのでありましょうか。こういうところにも日米間の摩擦を生む要因があるように思いますが、連絡担当官の指名がおくれた理由を説明いただきます。
○政府委員(小粥正巳君) 私どもと中央官庁の連絡担当官との間の会議につきましては、ただいま御指摘のように日米構造問題協議のフォローアップ報告に基づいてこれを進めるということになったわけでございますが、第一回の連絡担当官会議は、先月、平成五年十一月二十六日に開催したわけでございます。 御指摘のように、日米構造問題協議のフォローアップ報告以後、確かにある程度の時間がたっているわけでございますけれども、私ども何分このような形での連絡担当者の指名、そしてその協議のための会合というのは初めての試みでもございますし、この会議を開催いたします前に、関係各行政官庁に対しまして独占禁止法についての十分な理解を求め、そしてこの会議が有効に機能するようにそれなりの準備の必要があったことは御理解をいただけると思います。 私ども、各省におきましてこの会議の必要性を理解していただき、連絡担当官の指名、これは主として各省庁の会計担当課長が中心でございますけれども、その指名が行われ、私どもそれを待ちまして今申し上げましたように先月初めての会議を持ったわけでございますが、この会議によりまして、入札談合問題に関しまして公正取引委員会への情報提供のための各官庁における体制整備、あるいは実務担当者への周知徹底、さらに担当者の研修の実施を具体的に求めたところでございまして、今後このシステムがさらに有効に機能をいたしまして、結果として入札談合行為の未然防止に大きな役割を果たすことを期待しているわけでございます。
○野村五男君 次に内閣官房長官、防衛庁長官にお伺いします。 指名された者を見ますと各省庁の会計課長が中心であるが、もっと実務クラスの人を指名して敏速、機動的な連絡体制をしくべきではなかったのか、また、行政組織という官制に応じた指名でなく公共入札の件数とか量に着目した実効ある体制整備のための指名を行うべきではなかったのか、例えば公共工事をめぐりまして日米間の接触も多い防衛施設庁に連絡担当官が置かれていないのはなぜなのか、お伺いします。
○国務大臣(愛知和男君) 事務当局からお答えさせていただきます。
○理事(村上正邦君) 大臣、そのくらいのこと答えなさいよ。愛知防衛庁長官。答えなさいよ、愛知防衛庁長官。これは長官指名なんですよ。
○国務大臣(愛知和男君) 申しわけありません。 防衛庁は装備局の管理課調達補給室長、この人物が四月ごろ指名されていると聞いております。
○国務大臣(武村正義君) 質問の趣旨がよくわかりませんでした。競争入札に関してお尋ねがあったかと思いますが……
○野村五男君 ですから、今質問する前に、内閣官房長官、防衛庁長官にこのようなことをお聞きしますと言って言ったんですよ。
○国務大臣(武村正義君) それは聞いていました。内容がよく……
○理事(村上正邦君) だから、官房長官、内容を聞かなきゃだめだよ、質問の内容を。
○国務大臣(武村正義君) いや、ちゃんと聞いておりました。
○理事(村上正邦君) じゃ質問をもう一遍座ったままで。
○野村五男君 日米構造問題協議のフォローアップの中でそういう説明をしまして、指名された者を見ると各省庁の会計課長が中心であるが、もっと実務クラスを指名して敏速機動的な連絡体制をしくべきではなかったのか。また、行政組織という官制に応じた指名でなく、公共入札の件数とか量に着目した実効ある体制整備のための指名を行うべきではなかったのか。 例えば、公共工事をめぐって日米間の接触が多い防衛施設庁に連絡担当官が置かれていないのはなぜか。それは、先ほど説明したんですが、情報提供のために公取との連絡担当官を指名することが昨年七月の年次報告で約束されて以来一年以上も経過してやっと第一回の会合が持たれるというスローモーさは一体どういうことなのか。ですから、今ここで……。
○国務大臣(武村正義君) 前段につきましては、日米構造協議の中で御指摘のような建設問題が取り上げられていることに対する御指摘かと思います。御承知のように、担当レベルはだんだんこの協議が進むに従って上がってまいる予定でございますし、年が明ければ、私の聞いております限りでは、事務次官ベースになっていくというふうに認識をいたしております。 一般的な指名のあり方につきましては、政府としましても建設省を中心に努力をいただいておりますが、ぜひ中央建設業審議会の答申を踏まえながらよりフェアな一般競争入札の方向で努力をしていきたいというふうに思っております。
○理事(村上正邦君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(村上正邦君) 速記を起こして。
○野村五男君 改めて建設大臣、官房長官にお伺いします。 おくればせながら設置された連絡担当官会議が機能していくためには各省庁における情報提供のための体制整備が重要と思われますが、談合情報をめぐる各省庁の地方出先との連絡、所管する公団、事業団との連絡体制は整備されつつあるのか、建設省を例にとって御説明を願いたい。
○理事(村上正邦君) それはだれに対して。
○野村五男君 今、建設大臣と内閣官房長官に言いました。
○理事(村上正邦君) 質問の対象者をはっきり。
○野村五男君 はい。
○国務大臣(五十嵐広三君) 当然真剣に取り組んでいるものと思いますが、通告がございましたら一生懸命勉強しておくんだったのでありますが、あいにくちょっと勉強不十分な点がございますので、よろしかったら政府委員からお答えさせていただきます。
○政府委員(伴襄君) 建設省の場合は地方厚生課長と会計課長を任命しておりまして、地方公共団体あるいは関係公団にもそれぞれ担当の課長がおりますので、特にその辺とはよく連絡調整しております。 それから、特に、中央あるいは地方レベルにおいてそれぞれ発注者の連絡組織ができておりますので、そういったところでこういう談合情報に接したときにはどういう対応をするかといったようなことをいろいろ検討し、また連絡調整しております。そういう対応をさせていただいております。
○野村五男君 改めて内閣官房長官にお伺いします。 いずれにしろ、公共入札に関しましては、談合というものをなくするための体制整備を図る、形だけではなく有効に機能する方策を講じることが大切であると私は思うのであります。そういう意味では今回のこの連絡担当官の指名は形式的に過ぎはしないか、公取が本当に情報を求めようとするならば、中央官庁だけを相手にした連絡ではなく公団とか事業団あるいは都道府県とも直接連絡し合うような体制整備が必要ではないかと思いますが、この件について内閣官房長官の御意見はどうであるかということを端的にお伺いします。
○国務大臣(武村正義君) 御指摘のように、談合問題につきましては、この秋のこうした地方の事件を反省しまして、政府としましても新しい対応策につきまして真剣に考えてまいりたいと思っております。 公正取引委員会から先ほど御答弁がありましたように、公取みずから新しいガイドラインの努力も始めていただいているようでございます。政府もこれに並行して御指摘の御意見も踏まえながら真剣な努力をさせていただきたいと存じます。
○野村五男君 公共工事の入札に関する会計検査院の検査についてお伺いするものであります。 会計検査院にお伺いしますが、検査院は、国や政府関係機関等の発注する工事契約について、ゼネコン疑惑が明るみに出た今春以降、特別の検査、調査を行い、その内容を分析、検討しているというのは事実でしょうか、お伺いします。
○説明員(佐藤恒正君) お答え申し上げます。 この春から談合問題というようなのが世間を騒がせましたけれども、私どもこれについては重大な関心を持っているところであります。しかし、通常の検査という業務も与えられておりますので、新しく加わった業務に、こういった談合問題等につきましては何分にも権限上の制約等もございまして、実を申しますと究明できないというところが実情でございます。
○野村五男君 この検査はどういう目的と観点で行われたのか、もう少し詳しく説明いただきたいのであります。
○説明員(佐藤恒正君) ただいまの問題は、新聞等にそういう記事が出たかなと思いますけれども、内部的にやや検討してみたというものでございまして、この場でどういったことを検討したかというようなことをお答え申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思います。
○野村五男君 検査院は談合の責任を追及する機関ではないということは私も承知しております。しかし、公共工事の入札をめぐっては特に最近国会の場で相当議論になり、また国民の関心も高いわけですから、予定価格と入札などの状況がどうであるのか、検査院の得た情報を整理して国会審議に提供していただきたいと思うのでありますが、その点についてお伺いします。
○説明員(佐藤恒正君) 先ほどお答え申し上げましたとおり、内部的に検討したというものでございまして、これにつきましては、私どもがお答え申し上げるよりも各省庁の方にお問い合わせになるのがよろしいのじゃないかなと思いますが。
○野村五男君 十月二十五日の本院決算委員会で、この件につき積極的な答弁を中島委員長はされておりますので、これを踏まえての質問なのであります。もっと具体的に説明できませんか。
○理事(村上正邦君) もう少し歯切れよく答弁してください。
○説明員(佐藤恒正君) 私どもは、受検庁からいただきました資料等につきましては、その検査上、確かな観点からこの問題は取り上げられるというものにつきましては外部に公表いたしておりますけれども、そういった判断にまで至らないものは、受検庁との関係もございまして外部に公表するというようなことは今までいたしておりませんので、この点は戻って検討いたしますけれども、しばらくお答えを御宥恕いただきたいと思います。
○野村五男君 最後になろうかと思いますので実は質問をもとに戻したいのでございますが、よく民間で、総理、バブルを消したのも銀行だ、つくったのも銀行だと。私は、そういう話を聞かされるたびに、やはり銀行には大蔵省がついているからなという話も聞きますし、大変庶民感情としては現実の不況というものが物すごく厳しいものであろうかと思っております。 過日、災害特別委員で現地視察をしましたら、農家の収入があったときに各デパートの特売日をやるんだと。それほど農家の収入というのは非常に貴重なんだと私は思っております。それだけ生活に密着していると思います。そういうときに、今度のミニマムアクセスもありました。私は、非常にマインドが、日本じゅうが冷え切ってきてしまっているということを総理自身が一番よく知るべきであろうと思います。 最後に、その辺のことを御答弁を総理にお願い申し上げまして、質問を終わります。
○国務大臣(細川護煕君) 企業のストック調整はまだ長引いているということでございますが、家計の方のストック調整は随分進んできているということでございましょうから、だんだんその辺にも明るさが見えてくるんだろうと思っております。 いずれにしても、冷夏もございましたし、さまざまな悪条件が重なって今日の状況が惹起されているわけでございますから、そういうことを十分踏まえて政府としての対応を考えてまいりたいと思っております。
○理事(村上正邦君) 会計検査院の佐藤第三局長に申し上げますが、報告書は提出願えるんですね、今のあなたの答弁からすれば。
○説明員(佐藤恒正君) 帰って検討させていただきたいと思います。
○理事(村上正邦君) 質問者、それでいいのですか。もう少しちゃんと要求すべきものはしたならしたで。――よろしいの。 以上で野村君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○理事(村上正邦君) 次に、服部三男雄君の残余の質疑を行います。服部君。
○服部三男雄君 佐川問題について、総理にお尋ねいたします。 昭和五十七年当時、総理は相続税額、滞納分もあるようですが、総計とのぐらいあったのでございましょうか。
○国務大臣(細川護煕君) 昭和五十五年九月に祖母から相続を受けておりますが、その相続財産合計が七千五百八十八万九千七十三円ということでありまして、その相続税は三千四百五十七万円でございます。
○服部三男雄君 今、総理の御指摘になったおばあさん、祖母の方の相続物件というのは、いわゆる近衛元総理の荻外荘と言われた荻窪の土地のことでございましょうか。
○国務大臣(細川護煕君) 荻窪と湯河原でございます。
○服部三男雄君 その荻窪の土地の登記簿謄本を見ますと、乙区欄いわゆる抵当権の欄ですが、債権相続の滞納額を入れて合計一億八百七十四万数千円という内訳になっておりますが、間違いございませんか。(資料を示す)
○国務大臣(細川護煕君) 昭和五十七年四月、先ほど申し上げた日にちでございますが、税引き後剰余約一億二千百万円ということでございます。(服部三男雄君資料を示す)ちょっとその辺の事実関係はよく承知をしておりませんので、後刻調べてお返事させていただきます。
○理事(村上正邦君) 発言者、そういう質問についての事前通告はしてなかったわけですか。
○服部三男雄君 はい、していません。 その登記簿謄本の乙区欄に、昭和五十七年四月七日に細川総理の国税延滞分、国税通則法に定める大蔵省が抵当権を設定した一億八百七十万円について五十七年四月七日に完納されておるんですが、これは総理がお支払いになったんですか。
○国務大臣(細川護煕君) 相続をしたのは私でございますから、そういうことだと思います。
○服部三男雄君 その国税滞納分の一億八百七十万何がしを支払うのに、総理は当時何か不動産とか財産をお売りになったんでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) ちょっとそこのところは私はよくわかりません。先般来申し上げておりますように、すべて事務所の方でやっておりますものですから。それも後刻調べて御返答したいと思います。
○服部三男雄君 軽井沢に総理は別荘千坪弱をお持ちになっておられますが、この登記簿謄本を見ますと、総理の父上であられる細川護貞さんだと思うんですが、昭和六十年当時、これまた大蔵省の税金滞納、相続税滞納分としてお父上の分として五千五百八十万の税額について抵当権が設定されておりまして、これが昭和六十年三月二十八日に売買という形でお父上から総理がお買いになって総理の所有権になっておりますが、このお父上の五千数百万の相続税滞納分が平成二年六月二十九日に支払いになって抵当権が抹消されておりますが、総理はこの五千五百何十万の分をお支払いになったんでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) その時日がいつかということは今おっしゃったとおりかどうか私も正確に記憶しておりませんが、相続税を私が払っておると思います。そのように記憶しております。
○服部三男雄君 支払われた。
○国務大臣(細川護煕君) はい、私が払っておると記憶しております。
○服部三男雄君 今回いろいろ佐川問題で絡んできたところに、湯河原に別荘がございますね。この土地は、おばあ様だと思うんですが、近衛千代子さんがお持ちで、これは登記簿謄本によりますと昭和五十二年十二月十九日に住友信託銀行から債権額四千万円の抵当権が設定されておりまして、それが後に五十五年九月十六日に相続で総理の所有になりまして、その後の五十六年十二月十九日に弁済されておりますので、抵当権が抹消になっておるんですが、総理はこのお金を支払われたんでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) ちょっと正確に記憶しておりませんけれども、私が相続をしたときには私がすべてそれは払っておると思います。
○服部三男雄君 きょう総理から提出いただいた資料の一つとしまして総理の政治資金団体の明細が出されたわけでありますが、昭和五十七年中に新昭和研究会という総理が主宰される政治団体に総理から借り入れとして三千万円、総理の個人寄附が四百万円、そして別の財政金融調査会というところに総理から五十七年中に借入金二千万円、熊本行財政研究会というところに同じく五十七年中に総理から借り入れ一千万円、全部を合わせますと六千四百万円が総理個人から総理が主宰する政治資金団体に入っている事実があるんですが、御記憶ございますか。
○国務大臣(細川護煕君) 全部それは事務所の方でやっておりますので、私は全く存じません。
○服部三男雄君 この三つの政治資金団体の記載は総理は正しいものと思っておられますか。あるいは確認されたことはございませんか。
○国務大臣(細川護煕君) 私は一々確認しておりません。確認しておりませんが、法に基づいて適切に処理をしておるというふうに思っております。
○服部三男雄君 今の私がお尋ねしたことによっておわかりだろうと思いますが、もとより事務員がやったという総理の御答弁でございますが、五十七年当時、相続税の支払い、そして政治資金団体への金の入れ等を考えますと、当時、知事選に出ようと決心されたときに総理は一億円前後の金を証拠上明らかに必要となっておったんですが、その金はどのように調達されましたか。
○国務大臣(細川護煕君) 正確にはそれは覚えておりませんが、従来からある程度の資産はございましたし、またその相続の分のものも多少はそちらに使ったものもあるかもしれません。その辺は正確にはわかりませんが、すべてその辺も事務所の運用に任せておりますので、私は一々記憶しておりません。
○服部三男雄君 当時、参議院議員の収入を考えますと、また生活費で使いますから、一億前後の金をこうして証拠上明らかに入用であったということはそれ以上の個人財産を資産運用しておられたということになるんですが、そう確認させていただきますが、間違いございませんか。
○国務大臣(細川護煕君) ちょっとその御質問の意味がよくわかりませんが、知事選に一億ぐらい必要であったろうと、こういうことでございますか。それを前提としてその程度の資金運用が必要であったと、こういうことでしょうか。そういうことではないということですか。
○服部三男雄君 衆議院の予算委員会での質問で総理は、当時株式を運用していたと、このようにおっしゃっているんですが、今言いましたような一億円以上の株を当時お持ちだったんですか。
○国務大臣(細川護煕君) そんなに多額の株は持っていなかったと思います。
○服部三男雄君 五十七年当時、総理は個人資産、株とか通常預金、定期預金その他を入れた管理は、実印まで含めて全部秘書の深山さんに預けてあったんですか。
○国務大臣(細川護煕君) 実印は私が持っておりました。しかし、あとの実際の事務はすべて秘書の深山が主として担当をいたしておりました。
○服部三男雄君 そうしますと、深山さんから、こういう金をこういうふうに移しかえます、こういうふうに動かしますと逐一報告があって了承されたんですか。
○国務大臣(細川護煕君) 大まかな報告は大体聞いていると思います。
○服部三男雄君 それならば、先ほどの政治資金六千四百万を含めその前年の相続税額五千数百万、これらの資金調達について深山さんはどのようにあなたに報告したんですか。
○理事(村上正邦君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(村上正邦君) 速記を起こして。
○国務大臣(細川護煕君) その辺の詳細なやりとりにつきましては、私もきょうそのような御質問の通告はいただいておりませんから、改めてそれは聞いてみますが、いずれにしても、そのようなことを仮に聞いておったとしても随分前のことでございますから、詳細については私もちょっと配慮にはないと、こう申し上げるしかいたし方がない、こういうことで御理解をいただきたいと思います。
○理事(村上正邦君) 発言者に申し上げます。 今の個人名に対しては不適当でございますので、あなたの申し出を受けて、委員長といたしましては、後刻、速記録を調査の上、適当な処置をとることにいたします。
○服部三男雄君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 平成四年度の政治資金報告によりますと、日本新党の総収入は六億一千万前後で、そのうちの四億五千万が総理の借り入れだということになっておりますが、総理はこの四億五千万をどのように調達なさったんでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) どこでございましたかそれが軽井沢だったかどこだったか忘れましたが、土地などを担保に入れて、その四億五千万というのも確かだったかどうかわかりませんが、その程度のものは家屋敷などを抵当に入れて借金をしたということでございます。
○服部三男雄君 その後一年たっておりますが、金利の支払いはどのように調達しておられるんでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) どのようにやりくりしているか、それはちょっとわかりません。事務所の方でやっております。
○服部三男雄君 軽井沢の土地を富士銀行それからオリックスに担保を入れるについて手続をした人から報告を受けておられますね。
○国務大臣(細川護煕君) 大まかなことについてはもちろん報告を受けております。大まかなことについてはもちろん報告を受けました。
○服部三男雄君 登記簿によりますと、軽井沢の土地に第二抵当のオリックスを入れたのは本年の三月十五日、湯河原の土地の根抵当権を抹消したのは平成五年三月十三日、二日違いなんですが、このオリックスの金利が五・九%なんです。当時の短期プライムが四・〇、実に一・九%も高くなっているんです。どうして湯河原の土地を抵当に入れないで第二抵当で金利が高くなる軽井沢の土地を入れられたんですか。
○国務大臣(細川護煕君) ちょっとその辺のやりくりのことは私もよくわかりません。
○服部三男雄君 先ほど来総理は記憶がない、あるいは深山さんに任せてあったので報告を受けたことは忘れたとおっしゃいますが、五十七年当時既に六千万有余の金が正式に要るとか相続税の支払いに五千万要るとか大金が動いておりますが、当時の参議院議員あるいは五十八年以降の知事としての個人収入を合わせますと到底金額的に合わない、納得できない金額でありますので、参議院議員及び知事当時の所得申告の有無について、給与所得として一千万を超えておりますから申告をされたかどうか、申告をされたならばその写しを見せていただきたいと思うのであります。
○国務大臣(細川護煕君) 確定申告書ということでございますね。
○服部三男雄君 はい。
○国務大臣(細川護煕君) それは家族あるいは第三者などのプライバシーにもかかわることでございますから、提出は差し控えさせていただきます。
○服部三男雄君 昭和五十九年から閣僚は個人資産公開をやっております。申告税額も明らかにしております。昨年度分からは全国会議員も明らかにするようになりました。今、総理は政治改革を標榜され政治不信解消を目的として頑張っていただいておるわけであります。現下の状況を考えますならば、ましてや、今私が申し上げたように一億円以上の金を必要とする五十七、八年当時のことでありますので、どうか再度ここで総理に明らかにしていただくように求めるわけでございます。
○国務大臣(細川護煕君) 本日の衆参の理事会に、その一億円の借入にかかわる資料として金銭消費貸借契約証書、あるいは貸付金台帳、覚書、根抵当権の設定契約書、それからまた領収書、利息計算通知書、これらはいずれも佐川の方から提供していただいたものでありますが、私の事務所に保存してあった資料として書類送付の御案内、あるいは委任状二種類、こうしたものを提供させていただいております。これは、こうしたものは……
○服部三男雄君 ちょっと今聞こえなかった。
○国務大臣(細川護煕君) そうした資料を、佐川側から提供された資料と私の事務所の側からの資料、その両方をあわせてきょうの両院の理事会に提出をさせていただいた、こう申し上げたわけです。 両院に提出をさせていただきましたが、この提供いたしました資料で、私に対するこの一億円のいわれなき疑念、私はそう申し上げますが、そのいわれなき疑念というものは完全に私は氷解をされると思っておりますので、確定申告書を提出する必要はない、こういうふうに申し上げているわけです。
○服部三男雄君 納得できません。
○理事(村上正邦君) 速記をとめて。 〔午後七時十四分速記中止〕 〔午後七時二十四分速記開始〕
○理事(村上正邦君) 速記を起こして。 申し上げます。 総理から、提出できないというその理由を再答弁願います。
○国務大臣(細川護煕君) そのことにお答えする前に、先ほど申し上げたことで一つちょっと訂正をさせていただきたいと思います。 佐川急便から提供してもらいました資料に加えまして私の事務所で保存をしておりました資料を二点、書類送付の御案内と委任状二種類ということを先ほど申し上げましたが、それはちょっと事実ではございませんでした。私が間違っておりましたので、それだけちょっと取り消させていただきます。 先ほどの確定申告書の件でございますが、これは先ほども申し上げましたとおり、家族や第三者などのプライバシーにもかかわりますので、これは控えさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
○理事(村上正邦君) 委員長から申し上げます。 理事協議をいたします。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(村上正邦君) 速記を起こして。 申し上げます。 これは院として、発言者が資料提出を求めてそれは出せないということになりますと、国政調査権の根本の問題にもかかわってまいりますことでございますので、ただいまから理事懇を開かせていただきたい。 しばし休憩をさせていただきます。 午後七時二十七分休憩 ――――◇――――― 午後八時三十分開会
○理事(村上正邦君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 理事会の協議の結果を御報告いたします。 要求資料につきましては、提出ができるよう理事においてさらに努力するということにいたします。
○理事(村上正邦君) 休憩前に引き続き、質疑を行います。服部三男雄君。
○服部三男雄君 引き続いて、総理にお伺いさせていただきます。 先ほどの御答弁で、きょうお出しいただいた資料の中で、二点、細川事務所の中にあったものだというお答えをいただきましたので、それを特定していただきたいのでお願い申し上げます。
○国務大臣(細川護煕君) それは先ほども申し上げたようにちょっと私の間違いでございましたので、初めに申し上げました金銭消費貸借契約証書など六点を理事会に提出させていただいたということでございます。
○服部三男雄君 ちょっとあいまいでございますので確認させていただきますが、きょう御提出いただいた六点は、細川事務所のものはなくて佐川急便から出たものという御趣旨でございますか。
○国務大臣(細川護煕君) そのとおりでございます。
○服部三男雄君 元麻布のマンションの件についてお尋ねいたしますが、総理は当時、参議院の麹町議員宿舎からこの元麻布へ家財道具等を引っ越しで移転された記憶がございますか。
○国務大臣(細川護煕君) ちょっと記憶しておりませんが、それは多分そうしておるだろうと思います。
○服部三男雄君 多分引っ越しで家財道具を運び込んだということであれば、お住まいになったことはあるんでしょうか、元麻布のマンションに。
○国務大臣(細川護煕君) そのように思っております。(「住んだかどうかと聞いているんだよ、それはおかしいよ」と呼ぶ者あり)
○理事(村上正邦君) 内閣総理大臣、再答弁をお願いいたします。
○国務大臣(細川護煕君) そこをずっと居宅にしていたかどうかということについてはちょっと定かでございませんが、ホテルと行ったり来たりしておったかもしれません。実際問題、そのころはかなりの時間、熊本の方に行っておりましたので、多分引っ越しをして、相当な期間はそこにいただろうというふうに思いますが、ちょっと正確ではございません。
○服部三男雄君 麹町議員宿舎に問い合わせますと、五十八年一月十二日に退会届が出ているんですが、そうしますと、お住まいになっていないんじゃないかということをお尋ねしたいんですが。
○国務大臣(細川護煕君) ですから、多分両方行ったり来たりしておったかもしれません。その辺はっきりいたしません。
○服部三男雄君 私どもの調査によれば、五十七年の購入直後から第三者貸借人が住んでいたことが明らかになっておりまして、総理は住んでおられなかったんではないかと思っておるんですが、再度記憶を確認したいんですが。
○国務大臣(細川護煕君) その辺はちょっと記憶が定かでございません。確認いたします。
○服部三男雄君 きょう明らかにされた資料によりますと、金利七%で佐川急便からお借りになっているようですが、金利が高いから、しかも熊本の方に選挙準備期間として長期滞在するということで、金利の支払いのためにレンタル、最初から貸しておられたんじゃありませんか。
○国務大臣(細川護煕君) 貸していたかもしれません。いつから貸していたか、ちょっとその辺も定かでございません。(発言する者あり)
○理事(村上正邦君) 傍聴席からやじは飛ばさないでください。――出ていきなさい。委員長命令、出ていきなさい。君、出ていきなさい。退去命令。――だめですよ、傍聴席にいてやじを飛ばすのは。――国会議員であろうと傍聴席にいてやじを飛ばすということはけしからぬ。――委員長として申し上げている。 理事、ちょっと集まってください。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(村上正邦君) 速記を起こして。
○服部三男雄君 毎日新聞の本日付の夕刊ですが、「細川首相のマンション担保 四億円借りNTT株購入 義父の名義で証券金融から 売却益五千万円に」というトップ記事があるんですが、この記事を総理は読まれましたか。
○国務大臣(細川護煕君) よく読んでおりませんが、先ほど大体の概要は聞きました。そのことについてお尋ねでございますか。お答えいたしましょうか。 新聞によりますと、これは事務所の方から聞いたことでございますが、義父の名義を借りまして私がNTTの入札に応じたかのように報じられているということでございますが、今申し上げたように私もよく読んでおりませんのでそこのところよくわかりませんが、入札に応じましたのは義父でありまして、私ではございません。 当時、義父は第一回のNTT株の入札をしたいけれども、融資を受けるための担保が少し不足するので担保を貸してほしいという相談をたしか受けたように記憶をいたしております。あくまでもあいまいな記憶でございますけれども、やられるならば私の元麻布のマンションなら担保にお貸ししてもいい、そう申しましたところ、貸してほしいということでございましたので、今申し上げました物件を担保として提供することにしたわけでございます。 義父は既に亡くなっておりますが、現在家内が百一株を相続いたしておりまして、それは妻の資産として資産公開をさせていただいております。
○服部三男雄君 その点に関してお尋ねいたしますが、奥様のお父上、上田正平さんでございますかその方は藤沢市鵠沼松が岡四丁目四番二十五号にお住まいの上田正平さんでございますか。
○国務大臣(細川護煕君) 住所まで細かく知りませんが、鵠沼に住んでおりました。住所まで細かく覚えておりませんが、鵠沼に住んでおりました。
○理事(村上正邦君) 質問者に。もう少し質問を長くやって。単発式的にやられると審議が、やっぱり促進という意味から注意いたします。
○服部三男雄君 上田正平さんが岳父に当たられる方だということですが、この上田さんの所有の土地があるんでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) それは私もよく知りませんが、祖父の、代々というか、ずっと昔から住んでおりました土地でございますから、そうであったと思います。今はそこはございません。
○服部三男雄君 義父の方から、その土地だけでは足らないから総理の分も出してほしいという御依頼、総理の方から担保を提供してほしいという御依頼があったということですか。
○国務大臣(細川護煕君) 土地だけでは担保にならないからとか、そういう話であったかどうかは覚えておりません。とにかく資金が少し不足をしているからという話でございました。
○理事(村上正邦君) 注意申し上げます、発言の間合いをちょっととり過ぎるから。
○服部三男雄君 きょう御提出いただいた書類の根抵当権設定契約書でございますが、総理、これは昨日ごらんになりましたと思いますが、現物を十分ごらんになったと思いますが、根抵当権者のところの名前がございません。東京佐川急便の名前がございません。そうですね。 〔理事村上正邦君退席、理事久世公堯君着 席〕 抵当権を設定するときに、原因証書といいまして、この設定契約書がないと登記ができないんです。でありますから当然、抵当権が設定されている以上、東京佐川急便の判が押された正式のものがあったと思うんです。そうではなくて、きょう御提出のものは総理の名前しか書いてないものなんです。しかも、平成四年には東京佐川急便に東京地検特捜部の捜索、押収が入っております。今から九年前のものが、この不完全な書類がどうして今ごろ残っていたのか疑念に思うわけでございますが、総理も何かお考えがございましょうか。
○国務大臣(細川護煕君) これは補足の資料説明の中で、きょう理事会の方に提出をいたしました資料の中にも書いてございますが、貸し主東京佐川急便と借り主である私との間の金銭消費貸借契約に伴う根抵当権設定契約書につきましては、根抵当とすることは貸し主側から指定を受けたものでございまして、貸し主欄が空欄になっておりますのは、まず借り主側が署名捺印して貸し主側に送付したのを貸し主側がそのままに保管していたためであろうと思います。契約月日が空欄になっておりますのは、根抵当権を設定する日を貸し主側の裁量に任せようという意思があったのであろうと思いますが、何しろ双方で、双方でというか、特に私の方は素人ばかりがやっておりまして、事務所の者が正式にきちんと弁護士の資格を持った者であるとか法律的な専門家ではございませんものですから、そうした意味で資料などに不十分な点があることは事実であるというふうに思っております。
○服部三男雄君 この債務者欄、根抵当権設定者欄の細川護煕という字は、総理御自身の自署、自分でお書きになった字でございますか。
○国務大臣(細川護煕君) 私の字でございます。
○服部三男雄君 再度お尋ねしますが、先ほど私御説明しましたように、抵当権の設定登記をするには、これは小田原法務局でやっているんですが、法務局の形式審査というのがございまして、書類が完全にそろっている、しかも抵当権設定契約書という、原因証書というんですが、これがそろっていないとだめなんですね。 今、御提出いただいたのには抵当権者東京佐川急便と書いてございませんね。代表者の名前も社判も押してございませんね。これ、原因証書にならないんです。総理の方からお出しいただきましたこの説明書、資料説明という文書によりますと、まず借り主側が署名捺印して貸し主側に送付したのを貸し主がそのまま保管していたためであると。そのまま保管していれば原因証書にならないんです。完成されてないものをなぜ保管しているのか。極めて不自然だから、総理、何かお考えはないでしょうかとお尋ねしているんです。
○国務大臣(細川護煕君) さあ、それはちょっとわかりません。あちら側の御事情でございますから、私の方は何とも申し上げられません。
○服部三男雄君 同じく御提出いただいた貸付金台帳というのがございます。総理、ちょっと見ていただきたいんですが、一枚目のいわゆるバインダーの穴が左側にございます。二枚目はバインダーの穴が右側にございます。三枚目から後ほどの全部はすべて統一して左側にあるわけです。 総理はこういった細かいことを御存じないだろうと思いますが、通常商売をやったりあるいはそういう仕事に関係した者であれば、この貸付金台帳というのは一冊のものでバインダーでとじるものでございますから、この一枚目と二枚目は多分裏表のものだったろうと。ですから、右側にこのホールダーの穴がくるわけです。ところが、残りのものは全部左側にホールダーの穴がある。とじられないわけです。東京佐川急便が細川総理に対して貸し付けた金の台帳でございますから、本来一冊のつづりになってなきゃだめなんです。一方が右側につづりがあって、もう残りが左側にあるというのは、経理を経験した者ならば理解しがたい台帳であるということを言わざるを得ないわけでございますが、この点もひとつ総理に御感想をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) それはちょっと細かい話で、私はわかりません。何ともお答えしかねますが、ただ、この貸付金台帳は、私は返したことを証明するに足る、一億円を借りて返したことを証明するに足る十分な資料だと思っておりますし、もしお疑いがあるならば、これがにせものであるということを何らかの形で証明をしていただくしかないだろうと、こう思います。
○服部三男雄君 同じく本日お出しいただきました金利の変更に関する通知書というものがあるわけでございます。この一番下の右側の欄のところ、担当者の名前が消してあるんです。真実のものであれば、東京佐川急便が細川総理のところあてに五十七年十二月十五日と五十八年三月二十八日に送ったものならば、正規の経理文書であれば何も担当者の印を消す必要がないものが消されているのも極めて不可思議、理解しがたいものであるということを総理に申し上げて、何らか事情を御存じなのか、あるいはそれについての御意見を賜りたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 先般の委員会でも申し上げたかと思いますが、とにかく資料の提供を相当無理を言ってお願いをいたしました。それで、今回限りである、この一億円の借入の件に関するものを出していただきたい、こう申し上げて、それは困るということで大分押し問答があったわけですが寸それを無理を言って今回限りということで出していただいたわけでございまして、その際にプライバシーにかかわるところについてはそれは伏せていただきたい、こういう話があったわけでございます。
○服部三男雄君 捜査に関与した者とかあるいは経理を実際にやっている経験のある者から見れば、きょう総理側から御提出いただいた各書類は極めて不自然な点が多々ございます。 それで、今総理から、このものは真正であるが、疑いがあるならば私どもの方から反証を出せという御指摘でございますが、これはまさしく間違っておりまして、こういう問題について疑いが残る以上総理の方から正しく国民に納得できるような資料を出すべきであると私は確信します。 でありますから、これらのものは東京地検特捜部が原本を押収しておりますから、総理の方から東京佐川急便にお頼みになって、東京佐川急便は被差し押さえ人でありますから、東京佐川急便が東京地検特捜部に閲覧申請してコピーの申請をすれば東京地検特捜部は応ずるのであります、私は過去にやっておりましたから。そういうことを総理が、今こういう重要な時局でありますから、政治改革、政治不信解消を訴えられた総理であるならば、もう一度重ねて東京佐川急便に、東京地検特捜部へ行って閲覧申請しコピーをとってきていただくように、総勘定元帳があるわけであります、現金受け払い帳があるわけであります、銀行勘定帳もみんなあるんですから、それをぜひ総理にやっていただきたい。強く要望します。
○国務大臣(細川護煕君) 今も申し上げましたように、大変強くお願いをしてやっとこれだけということで出していただいたものでございます。私の方からこれ以上申し上げても恐らく同じ返事しか返ってこないだろう、そのように思っております。
○服部三男雄君 総理、自分で考えられずに、国民の前にもう一度東京佐川急便に頼んでみるということをおっしゃれないんでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) 私もこういういわれなき疑惑を持たれるということはまことに心外なことでございますし、きょう衆参両院の理事会に出させていただきました何点かの資料ですべてこれは氷解をするというふうに思っておりますが、私の方もさらに努力をいたしますが、ぜひひとつその辺について御疑念の点があればぜひ明かしていただきたいと思っております。
○服部三男雄君 今後も政治改革ということで選挙法を初め政治資金規正法、種々の問題が参議院で審議されるわけでございます。その機会に、総理が今おっしゃったとおりでありますから、重ねて種々質問させていただきたいということを御通告申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
○理事(久世公堯君) 以上で服部君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○理事(久世公堯君) 次に、吉村剛太郎君の質疑を行います。吉村君。
○吉村剛太郎君 私はマスコミに関連する質問をさせていただきますが、その前に、政府はガット・ウルグアイ・ラウンド調整案を受け入れられました。これはまさに将来米の自由化につながるものだ、このように思う次第でございますが、昨日未明、閣議で合意をされまして、その後、四時前でございましたが、総理が国民に向かって報告と演説をされた次第でございます。 私は、農民の方々と唇をかみしめて総理の演説を聞いておりました。大変残念至極であったわけでございますが、その内容はともかくといたしまして、総理の演説のうまさといいますものに大変私は驚きました。よどみなく、本当に滞りないテレビでのごあいさつでございました。総理はこんなに演説がうまかったのかなと驚いたわけでございますが、後で聞いてみますと、プロンプターというものをお使いになったということでございます。私は初めて聞く言葉でございますし、まず私に説明をいただきたいのは、そのプロンプターというもののメカニズムというのをちょっと御説明願いたいのですが。
○国務大臣(細川護煕君) それは先ほどの服部委員のお尋ねよりまだ難しいお尋ねでございまして、ちょっと私もそういう技術的な知識は法律的な知識以上にないものでございますからよくわかりませんが、要するに透き通ったプラスチックの画面に原稿が出てくる、こういうものでございます。
○吉村剛太郎君 それは新聞でしか私知識はないんですけれども、文章が出てきてそれを読めばいいということでございますか。
○国務大臣(細川護煕君) そういうことでございます。
○吉村剛太郎君 よくわかりませんが、それにはどのような設備かがあると思いますし、また若干のリハーサルというのも必要なわけですか。
○国務大臣(細川護煕君) 私はぶっつけでいたしました。ただ、この間、アフリカ開発会議というのが一カ月、もうちょっと前でしたか、ございまして、そのときに初めて使いましたのですが、そのときはちょっとうまくいかなくて、よく字が読めなくて大変困りました。
○吉村剛太郎君 私がこのようなことを申し上げたのは、大変テレビでの総理のパフォーマンスというのはすばらしかった、このように思っております。ただしかし、そのパフォーマンスの裏に、やはり全国の農民が大変今危惧の念を持っておる、それを国民に対してあのようなパフォーマンスでごまかしておられるのではないかなという感じを私は受けたわけでございますが、それについての御意見は結構でございます。 申すまでもなく、昭和二十年八月十五日、我が日本はポツダム宣言を受諾いたしました。無条件降伏をしたわけでございます。その無条件降伏の中でただ一つ我々国民が守ったもの、これがまさに国体であろう、天皇制であろう、このように思っておりまして、その当時の連合国もそれだけは理解を示してくれたわけでございます。そのただ一つ守ったものが私は今日の日本の平和と繁栄につながっておる、このように思っております。 我々のアイデンティティーといいますものは、やはり皇室であり国歌・君が代でありそして日の丸であろう、そしてもう一つ、これはやっぱり米ではないかな、このように思いますときに、今日まで七年余り交渉してこられましたその努力は大変私は多とするわけでございますが、しかしながら外交交渉の中にまだまだ努力できた点があったのではないか。過去の我が国の先達がいろいろと大変苦しい外交交渉をくぐり抜けてきた歴史を持っております。すばらしい政治家が出て、また外交当事者もたくさんいたわけでございます。そして今、今日の日本をつくっておる。 私は、このように思いますときに、今回のウルグアイ・ラウンド交渉において、外交交渉の中においてもとるものがなかったと言い切れるものかどうか、総理並びに外務大臣にお聞きしたい、このように思います。
○国務大臣(細川護煕君) 中曽根内閣のころからになりますか、もう七年以上にわたって大変ロングランの厳しい交渉を積み重ねてきて、たびたび申し上げますように、必ずしも我が国の主張が一〇〇%反映されるということにならなかったわけですが、こういう多国間の交渉の中での成果として、何とか国会決議の趣旨なり精神というものに相当程度沿い得る結果が得られたのではないか。もちろん、これでは不十分だとお考えになる方もそれはたくさんいらっしゃいましょう。しかし、ぎりぎりの交渉をしてきた結果がこのような形になったわけでありまして、このウルグアイ・ラウンド、百十六カ国の国がかかわりを持っているわけでございますが、恐らくどの国の指導者といえども皆苦悩に満ちた決断を迫られたであろう、そのように思っております。
○国務大臣(羽田孜君) 今もう総理から私の思うところをほとんどお話しになったわけでありますけれども、まさに私はこの交渉が始まったちょうどそのときにアメリカにいて、RMAの米の提訴、この問題でヤイターさんと実は話し合う、そのためにちょうどアメリカにおりました。プンタデルエステからお帰りになったヤイターさんとその後お話をいたしました。 〔理事久世公堯君退席、委員長着席〕 彼も日本が非常にこの問題については神経を使うものであるということをよく知っておりまして、この問題について考えてくれと言われてまた一週間後にアメリカに行きまして、日本の米に対する思いというものを彼に語りまして、翌日、これを却下していただいたという歴史があります。 そしてその後、今お話しがありました、まさに私自身もずっと実は農政を歩んできた者でありますから、日本の農業の中における、あるいは国民生活の中における米あるいは稲作というものがどのくらい重要なものであるかということはよく承知しております。ですから、それを何とかひとつ例外に、あるいは何とか傷を小さくしたいということのためにまさに七年数カ月間歩みを続けてまいったわけでありますけれども、しかしぎりぎりになったときに、今お話しがあったように、各国どこの国もみんなやっぱり痛いわけです。例えば、アメリカなんかの場合にもウエーバー品目というものはこれを全部外して関税化に置きかえるという国境保護措置に変えたわけです。 そういうそれぞれの国がみんな痛みを伴うときにこのガット・ウルグアイ・ラウンドというものを始める。しかもウルグアイ・ラウンドというのは、名前をつけたのは日本が名前をつけたと言われているわけです。これを成功させるためには我々は全然無傷であるということは無理だったわけでありまして、そういう中でぎりぎりの譲歩というものを私どもはから取ることができたんじゃないのかというふうに思っております。 後はそれを土台にしながらこれからの日本の農政をどうしていくのかというちょうど一つの転換期でもありますから、そういったものをしていかなければいけないんじゃないか。ともかく、ガットから抜けることはできない。関税はだめだ、じゃ何ができるんだろうかということを、それを考えたときにこの道を選択したということをぜひともひとつ御理解をいただきたいと思うわけであります。
○吉村剛太郎君 まだまだ米問題、農業問題については質問したいところでございますが、私の役割はマスコミ関連の質問でございますからこれぐらいで切り上げさせていただきまして、マスコミ、マスメディア、その中の放送についてお聞きしたいと思います。 まず、郵政大臣、また当局でも結構でございますが、いわゆる法的に放送といいますものの定義について御説明願いたいと思います。
○国務大臣(神崎武法君) 放送法上、放送の定義は「公衆によって直接受信されることを目的とする無線通信の送信をいう。」、このように定義をされております、その他有線の通信も含めて。
○吉村剛太郎君 言うならば、電波を利用した通信と理解していいわけですか。
○国務大臣(神崎武法君) 放送は、いわゆる公衆、不特定多数を相手に直接相手に送信をする有線または無線の通信と両方を含みます。
○吉村剛太郎君 大体わかりましたが、いわゆる公衆を相手に発する有線、無線の電波を利用した送信、こういうことでございますね。もう一度確認しておきます。
○国務大臣(神崎武法君) 無線の場合は電波でございますが、有線の場合は電波ではございません。
○吉村剛太郎君 そういう電波といいますのは、どこへでも飛んでいくというものであろうと思いますし、若干の電気の知識と設備があればある意味では簡単につくれるのではないか、このように思います。そのものを利用しましてラジオがあり、テレビがあり、また無線であれば無線電信、無線電話というようなものがあるのではないかこのように思いますが、そういうものを大いに各人が自由に気ままに使いますと、これは当然混信が生ずるわけでございます。 そこで、これは私の浅い知識でございますが、国としてもそれに制限を施しておるということでございますが、例えば東京都市圏でテレビに関して申しますと、今六チャンネルか七チャンネルあるんですね。またさらにチャンネルをふやすことができるでしょうか。
○政府委員(江川晃正君) 波と申し上げますが、どれだけ波があるかにつきましては技術的によく調査をしなければいけませんが、現時点で東京についての計画を申し上げますと、チャンネルの番号で言いますと、4、6、8、10、12の五つの民間放送と、それから、これはテレビでございますが、NHKが二つ持ってございますので七つございます。そこにもう一つ民間放送を、言ってみれば六つ目でございますが、波を与えて放送開始できるようにしようということで今会社づくりをしているところでございます。 六つ目のその波を出すに当たりましては、先生おっしゃいましたように、混信が起こらないようにいろいろな調査をしまして、いろいろと工夫して六つ目を出した次第でございます。 七つも八つも、どれだけあるかにつきましては精査しなきゃちょっとよくわからないところでございます。
○吉村剛太郎君 いずれにしましても、無限ではない、今日の技術水準からいくと有限であると言えるものであろうかと思いますが、ちょっと確認をしたいと思います。
○国務大臣(神崎武法君) 委員御指摘のとおり、有限、希少であるのが電波の特性の一つでございます。
○吉村剛太郎君 有限の電波といいますものはある意味では国民共有の財産であろうかと、このように思っております。元来が私は国に所属するものではないか、言論の自由とかそういうものは個人個人に所属する自由であろうかと、このように思いますが、事電波に関しましてはやはり元来国に専属するものであり、その国に専属するものを、今御説明ありましたようにテレビならテレビ、多そういう事業者に分け与えるというものが今日の姿ではないか、このように思いますが、その辺のことをちょっと郵政大臣に確認をしたいと思います。
○政府委員(江川晃正君) おっしゃいますとおり電波は国民共通の財産でございまして、それを国、郵政省が利用を割り当てている次第でございます。
○吉村剛太郎君 また、これは電波ですから国境を飛び越えて簡単に行く性質のものだろうと思いますが、国際的にも一つの管理下にあるんではないか、このように思いますが、それについての御説明をお願いします。
○政府委員(江川晃正君) ITUという電気通信連合のもとで管理されております。
○吉村剛太郎君 そのように国際的にも管理されており、また各国がその電波について責任を持って管理するというのが国際的にも義務であろうかと、このように思う次第でございます。 先ほど申しましたように、きょうは放送ということでラジオ、テレビに限定した御質問をさせていただくわけでございますが、テレビの場合は免許制度ということになっておると思いますが、その免許を与える要件ですか、それについてちょっと御説明を願いたいと思います。
○政府委員(江川晃正君) いろいろ細かいものがございますが、大きく分けて四つございまして、一つは技術があること、一つは財政的基礎があること、それから周波数が現に存在していることなどの条件を満たしている場合に免許を与えることにしております。
○吉村剛太郎君 そういう要件によって電波を使用する権利が与えられておるわけでございますが、一方、放送については、電波を与えられたその事業者が放送するについては放送法によって規定されておる、このように思います。 その放送法といいますのは、御存じのように、表現の自由を保障した憲法二十一条を受け、番組に対しては何人からも干渉されないという自由は認められているはずでございます。一方、それと同時に公共の福祉の尊重、また不偏不党、政治的公正、真実の報道を義務づけていると私は認識をしておるわけでございますが、これは電波という公共財を使う者としては当然の義務であろうかと、このように思っております。 その中で、憲法学者また識者は、この放送法の公共の福祉、不偏不党、政治的公正は倫理規定だというような意見もございますが、それについての御意見を郵政大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(神崎武法君) 政治的公平等の要件を定めておりますけれども、私どもはこれらについては単なる倫理規定であるとは考えておりません。 委員御指摘のように、電波はそもそも有限、希少という特性を持っておりますし、直接家庭に入って大勢の方々に大変な影響がある、そういう特性を持っておりますところから、このようなことが報道の自由、放送番組編集の自由が放送事業者に認められるものと表裏一体の関係で社会的責任というものが求められているものでございまして、それを背景にそういう要件が定められている、このように考えております。
○吉村剛太郎君 そこで、先般から大変議論を呼びましたテレビ朝日取締役報道局長椿氏の発言でございます。 あれにつきましては衆議院の委員会でも大変議論を呼んだ次第でございますが、その後の調査、それから調査の経緯はどうなっておりますでしょうか。
○国務大臣(神崎武法君) 郵政省といたしましては、このテレビ朝日問題につきましては、一つは椿発言が事実であるかどうかの確認、それからもう一点は椿発言に基づいて番組の編集が行われかつ放送が実際になされているかどうか、この二点を調査いたしておりまして、第一点につきましては、委員御指摘のとおり、議事録さらにまた証人喚問の結果によってほぼ確定できた、このように認識をいたしております。 第二点につきまして、現在調査を行っておりまして、テレビ朝日におきましても社内に報道局長発言問題特別調査委員会を設置いたしまして、部外者の有識者も加えて現在調査をしている、その調査の結果を待って私どももこれまでの調査の結果とテレビ朝日の調査の結果、そしてその他の資料等を分析していろいろ考えたい、こういうふうに考えております。
○吉村剛太郎君 調査の結果が明らかに放送法に違反しているということであれば、運用の停止ということも当然考えられるわけでございますね。
○国務大臣(神崎武法君) 現在、この具体的な事案につきましては調査中でございますので、その結果に対してこちらの方で申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思います。 ただ、一般論として申し上げるのであれば、放送法等に違反した場合はただいま委員御指摘の電波の運行の停止等の措置はあり得る、こういうことでございます。
○吉村剛太郎君 例えばわいせつ姓とかやらせとか、またでっち上げとか、そういうものは非常に判断しやすい面があろうかと思いますが、政治的公平とか意見が対立しておるとか、そういうものは非常に判断が難しいと思いますが、郵政省としては、今回の件に絡みまして新しい視点、新しい観点でそういうものについての検討をされておられますでしょうか。
○国務大臣(神崎武法君) この点に関しましてもいろいろな御議論があることは承知をいたしております。 私どもといたしましては、まずこのテレビ朝日問題についての調査の結果を踏まえて、その上で検討すべきものがあるかどうか全体として検討をしてまいりたい、このように考えております。
○吉村剛太郎君 事が言論に及ぶことでございますから大変難しい問題があろうかと、このように思っております。 私個人からいきますと、やはり言論といいますものは我々国民の基本的な自由でございますし、だれからも侵されてはならない、このように思います。しかし一方では、やはり先ほど申しましたように公共の財産でございます電波を使うその権利を与えられた事業体が、これはまた大変を言論パワーを持つわけでございます。電波というものを与えられた人とそれを持っていない人とのいわゆる言論格差、これはもう大変大きなものがあろうかと、こう思う次第でございます。したがいまして、今、郵政大臣おっしゃいましたように、明らかに法に対する違反があれば、当然行政として処分をするということは正しいことであろう、このように思います。 事言論に関することでき得ればやはり事業者みずからがみずからを、そういう言論の公器であるものを預かっておるんだというみずからの意識でみずからを律する気持ちを持たなければならないんではないかな、このように思います。そして、みずからを律する気持ちを失った人の場合は、これは遠慮なく放送という立場から退いてもらわなければならないんではないかなと、私はこう考える次第でございます。 余り時間がございませんので申し上げますが、先般の橋氏の発言、また橋氏の放送人としての資質でございますが、私は椿氏という方を存じ上げません。ただ、これは週刊朝日でございますが、テレ朝の若い局員が「椿さんは現場に対する影響力が弱いから、外で偉そうなことをいったんじゃないですか。現場の会議にも出てこないんだから、指示なんてできっこない。廊下で会ったときに、「よっ、頑張ってるか」ってニコニコしながら声をかけるくらい。」、このように言っているんですね。また、御本人が非常に荒唐無稽であったと、こうおっしゃっております。 また、同じ週刊朝日で田原総一朗氏が、その時点ではまだ椿発言について真実かどうかわからなかったんでしょうが、「もし報道された発言があったとすれば、「それはもう、言語道断。酒に酔っ払っていたかよほどテレビについて無知か、あるいはテレビを愛していない鈍感か、単なるアホか、あらゆる罵詈雑言を、そう発言した人間に、まとめてドンとぶつけてやりたい気持ちです」」と、こういう発言がありまして、こういう方が果たして報道の指導的な立場に立つ資格があるだろうか、このように思います。 また、その上司である伊藤社長に関連しても、いろいろなマスコミといいますか週刊誌その他に書いてあるわけでございまして、私は、そういう指導的な立場に立つ方の資質といいますものが大変必要ではないかこのように思っております。 もう時間も来ましたので、これで終わらせていただきます。
○委員長(井上吉夫君) 以上で吉村君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、矢野哲朗君の質疑を行います。矢野君。
○矢野哲朗君 自民党の矢野でございます。 本日の夕刊で大変びっくりした二つのニュースがあるわけでありまして、一つは、社会党の村沢先生が農水政務次官辞任の表明をなさったわけであります。理由としましては、「案の内容は輸入国に不利。外交上やむを得ない決定だとしても、政府の一員として責任がある」ということで、まさに断腸の思いで辞任の表明をなさったことだと思います。 このことを受けまして、その上司でもあられる畑農水大臣、御感想をお伺いしたいと思いますし、加えまして、大変な責任を負った今回の決定だということからしまして、大臣の心境、進退をお伺い申し上げたいと思います。
○国務大臣(畑英次郎君) 村沢政務次官のその御心境といいますものはそれなりに拝聴をさせていただいておりますが、やめる、辞表を出したと、さようなことは承知をいたしておりません。
○矢野哲朗君 そうしますと、改めてお聞きしますけれども、こう新聞が出るんでありますから、決して誤報ではないと思うんであります。 それじゃ、あわせまして山花大臣に、同じ政党人として、社会党の一員としまして、こういうふうなことを行動なさったと、その件についてお伺いいたします。
○国務大臣(山花貞夫君) 私、まだ事実関係を承知しておりません。しかし、そういうもし報道、おっしゃったとおりのことがあれば大変残念だと思っておりますけれども、御本人からもお話を伺っていませんし、党からもまだ報告をいただいていない段階でございます。
○矢野哲朗君 わかりました。 加えまして、先ほど同僚の服部議員から総理に質問がありました。私も新聞を見まして、またかというふうな感じで見たわけであります。これは、総理に対するまたかではなくて、政治に対するスキャンダルがまたかなと、こんな感じであります。 先ほど、総理のお話で全くこれらについては問題がないというような御感想でありました。しかし、こういうふうな取り上げ方、確かに公人でありますから、それなりの指摘がされる、干渉されるというのは当然報道の使命だとも思いますけれども、ひとつその辺での御感想をお伺いいたします。
○国務大臣(細川護煕君) 先ほど、事実関係については服部委員のお尋ねにお答えをしたとおりでございますが、違法な行為でもございませんし、経済行為として行っているわけでございますから、私は私の家を担保として私の義父に提供したということでございますから、何もそれは問題のないことであるというふうに思っております。
○矢野哲朗君 問題がないことがこう大きく取り上げられるということでありますから、この報道自体をどう考えるかということを答弁願います。
○国務大臣(細川護煕君) まあ報道は報道なりの受けとめ方によってその扱い方というものが決まってくるものでございましょうから、それは私どもがとやかく言うことではないと思いますが、時としてちょっとセンセーショナルに扱い過ぎるのではないか。それはもうしょっちゅういろいろな問題について感じるところでありますし、また逆に重要な問題について随分小さなプロポーションでしか扱ってもらってないな、そういうことも随分あるわけであって、それはそれぞれの編集権の問題であろうというふうに思います。
○矢野哲朗君 まさに報道の自由と人権尊重の調和ということが現代的な課題だと思います。そういった中で一つの事件を供しまして、まさにその点での問題を確認し、なおかつ審議を進めさせていただきたいと思います。この件については、現職議員に関する件でありまして、あえて実名を述べさせていただきます。本人にも了解をとっております。 それで、事の事実並びにあり方を確認させてもらいたいと思うのでありますけれども、昨年の八月二十七日午後六時から放送されたTBSの番組であります「ニュースの森」において、東京佐川急便の渡邉廣康元社長が中央政界の政治家十二名に総額二十二億余の資金を提供した、こういう供述があったという放送が「ニュースの森」で流されたわけであります。しかも、その十二名のうち、故人三名を除いて実名で流された。さらに翌二十八日、「ニュースの森」、「ニュース23」において同様の放送が流されたわけであります。この件については、TBS側で作成された資料を既に提出済みでありますからその内容を一読されたと思います。 郵政大臣、ひとつ所感をお伺いいたします。
○国務大臣(神崎武法君) この事案につきましては、TBSに対しまして関係議員の方から報道、放送の訂正等を求めて民事訴訟が提起されて現在裁判で係属中である、このように承知をいたしておりますので、具体的な内容については差し控えさせていただきます。
○矢野哲朗君 裁判中でありますけれども、その事実関係をごらんになってその結果をどう考えるかというふうなお考えをお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(神崎武法君) 個々の放送番組の内容について私の方からコメントをするのは差し控えさせていただきたいと思います。
○矢野哲朗君 名指しで報道された政治家の中に渡辺前副総理兼外務大臣がいるわけでありまして、渡辺議員の話では、二十八日の朝放送内容を聞いて即刻TBSに抗議を申し込んだ。しかしながら、TBS側はその日の夜さらに二回も報道を繰り返した。しかもリアルに放送したわけであります。御丁寧に一億円の金をニュースキャスターが目の前に積んで、一億円というのはこのぐらいありますよと、またその一億円の入った紙袋を持った男が議員会館内に入っていく場面の再現映像を映すなど、いかにも一億円の授受が議員会館であった、こういう迫真の映像を流しているわけであります。 さらに、ニュースキャスターの筑紫哲也さんなんでありますけれども、政治家が、ないない、そう言っても、一連の今までの流れは、そうは言ったって、後で家族、秘書が出てきて、いや、ごめんなさい、こういう一つの流れがあるんだと、渡辺さん、早く真実を言ったらどうなんだというふうな、さも渡辺さんがその容疑者のごとくの発言でその番組が終わっているわけであります。 御感想をちょっとお伺いします。
○国務大臣(神崎武法君) この点に関しましても、ただいま申し上げましたように、個々の放送番組の内容、編成につきまして私の方からコメントを申し上げる立場にはございません。
○矢野哲朗君 提出した資料でありますけれども、これがTBSから作成された資料であります。この中に、「東京地検特捜部に対する供述内容の全容を入手しました。」ということをタイトルに事の内容を流したわけであります。 こういう報道を検察当局は、内々でしょうけれども、流すことがあるんでしょうかね。法務大臣、ちょっとお答え願います。
○国務大臣(三ケ月章君) 捜査の過程で収集した情報や資料等捜査内容にかかわる事項は、外部に明らかになりますと関係者の名誉や人権はもとより証拠隠滅のおそれも生じますので、検察当局におきましては秘密の保持に徹して慎重かつ細心の配慮を払いながら捜査に臨んでいると了解しております。 そういう細かな点につきましては、ひとつ政府委員の方に答弁をお任せいたしたいと思います。
○矢野哲朗君 お願いします。
○政府委員(濱邦久君) お答えいたします。 今、委員が御指摘になられました報道自体につきましては承知いたしましたけれども、その報道自体について法務当局から御意見を申し上げるということはいたしかねるわけでございます。 また、委員が今お尋ねになっておられますところの、この検察官調書の内容等のようなものが検察当局から流れることがあるのかというようなお尋ねかと思うわけでございますが、この点につきましても、今、法務大臣から詳しくお答えがございましたように、検察当局の使命を御理解いただきますればおわかりのとおり、検察当局におきましては、あくまでも捜査の過程で収集した捜査の秘密に属する事柄につきましてはその秘密の保持に徹しておるわけでございまして、常に慎重かつ細心の配慮を払いながら捜査に臨んでいるところでございます。 したがいまして、お尋ねのような、検察当局が捜査によって知り得た情報を外部に漏らすというようなことは絶対にあり得ないわけでございます。
○矢野哲朗君 私もそう信じているところでありますけれども、これだけ大きな報道がなされたということに抗議か何かされましたか。
○政府委員(濱邦久君) お答えいたします。 改めて申し上げるまでもございませんけれども、法務当局といたしましては、個々の事件の内容にかかわる報道につきまして御意見を申し上げたり論評したりあるいは何らかの措置を求める立場にはないものというふうに考えているわけでございます。 ただ、一般論として申し上げさせていただきますと、個別の事件に関しまして適正な捜査の遂行に支障を生ずるような報道が仮になされた場合には、検察当局におきましても報道の自由を尊重しながら事案に即して適切な対応をするものというふうに考えているわけでございます。
○矢野哲朗君 報道の自由というものは当然私も尊重させていただきます。しかしながら、個人の権利がここまで侵害されて、しかもニュースソースがさも検察当局が事実がごとくの報道がされる。これをほうっておくという手は私はないと思うんです。個人の損害たるや物すごいものがあろうと思うんです。その点、あと一問お願いします。
○政府委員(濱邦久君) お答えいたします。 先ほどお答え申し上げましたように、検察当局は捜査機関でございますから、捜査の秘密に属する事柄につきましてはこれを秘匿しなければその職責を全うできないという立場にあるわけでございますから、検察当局から捜査に関する秘密に属する事柄の情報が外部に流れるというようなことはあり得ないということは先ほど申したとおりでございます。 ただ、これは御理解をいただかなければならないと思うわけでございますが、報道機関におかれましても、特に最近における報道機関の取材活動はその取材競争におきまして非常に過激と申しますか苛烈にわたる競争を展開しておられるわけでございまして、その取材活動におきまして、例えば捜査機関の捜査の対象となることが予想されるようなものに対しましては直接接触するとか、いろんな手段によりまして独自の取材活動が行われるわけでございます。場合によっては検察当局を含めまして捜査機関が把握し得ると同じ情報を入手されるということは十分あり得るわけでございます。その辺のところは十分御理解をいただきたいというふうに思うわけでございます。
○矢野哲朗君 手品をしているわけじゃないのですから、絶対出さないよ、しかしながらそれと同じような情報は入手できるよと、そのからくりを私はわかりませんけれども、あと一度ちょっと御説明願います。
○政府委員(濱邦久君) 先ほど私が後段の部分で申し上げましたことは、要するに報道機関においても独自の取材活動を展開されて、例えば先ほど申し上げましたように、捜査の対象になるのではないかというふうに予想されるような人たちに直接接触をするとかあるいはいろんな手段をもって独自の取材活動を行っておられるわけでございまして、捜査機関が把握し得る情報、あるいはそれ以上の情報を入手されるということもあり得るということを申し上げたわけでございます。 したがって、報道されたものがすべて捜査の内容に関する事柄であれば、それは捜査機関から流れたものであるというふうにお考えいただくのは御遠慮いただきたいということでございます。そこのところはひとつ十分御理解をいただきたいということで、報道機関の取材活動等の点を先ほど申し上げたわけでございます。
○矢野哲朗君 あと一度確認します。 この放送では、「東京地検特捜部に対する供述内容の全容を入手しました。」と、このことですべてのニュースがスタートしているわけであります。そうしますと、これはにしきの御旗になるんです。国民はやっぱりそういうふうな捜査があるんだなということを見聞きするわけなんです。とてもこれは看過できない事実なのでありまして、あと一度お願いします。
○政府委員(濱邦久君) お答えいたします。 今、委員が御指摘になられましたように報道の一部に例えば東京地検から云々というような報道がなされているといたしますと、どういう根拠でそういう報道がなされたかということはこれは承知いたしませんけれども、先ほど来お答え申し上げておりますように、東京地検を含めまして検察当局あるいは捜査機関すべてについて言い得ることだと思いますけれども、捜査の過程で把握した捜査の秘密に属する事柄につきましてこれを捜査機関みずからが外部に流すということは、先ほども法務大臣からお答えがございましたように、みずからの首を絞めるということになるわけでございますから、そういうことはあり得ないということを申し上げているわけでございます。
○矢野哲朗君 絶対あり得ないという前提で、ひとつこういうニュースが出たときには抗議か何かの行動をとっていただけませんかね。
○政府委員(濱邦久君) 先ほど申し上げましたように、個々の事件の内容にかかわる報道について、御意見を申し上げるとかあるいは何らかの措置を求めるという立場にはないというふうに考えているわけでございます。 先ほども一般論としてお答え申し上げましたように、仮に個別の事件に関しまして適正な捜査を遂行することに支障を生ずるような報道がなされたというような場合でありますれば、検察当局におきまして、それぞれの状況に応じまして、報道の自由を尊重しながら事案に即して適切な対応をするものというふうに考えているわけでございます。
○矢野哲朗君 捜査の支障になればクレームはつけますよ。個人の名誉棄損は関係ないということですか。
○政府委員(濱邦久君) 先ほど法務大臣からもお答えがございましたように、捜査機関が捜査の秘密に属する事柄を秘匿しなければならないという理由は、一つには関係者の名誉、人権の保護を図らなければならないということ、また一つには捜査、公判に対する不当な影響を防がなければならないということ、また一つには今後の捜査に対する国民の信頼と協力を得る上で支障が生じてはならないというような理由からその秘密を厳守する、捜査の秘密に属する事柄を秘匿するということとされているわけでございます。 したがいまして、そのような理由から捜査機関としては捜査の秘密に属する事柄について秘匿しなければならないこととされておりますし、またそうしなければその目的を達し得ないということでございますから、おのずと捜査機関の立場というものは御理解いただけるというふうに思うわけでございます。
○矢野哲朗君 立場は十分に理解いたします。しかし、そういったことで名誉棄損になった当の本人の損害自体を私は理解できないのであります。ですから、この機会に、一切そういうことはありません、今後そういうことがあったら必ずそういったことに対するクレームをつけます、その辺を断言していただくのは無理ですかね。大臣、お願いします。
○政府委員(濱邦久君) 先ほどお答え申し上げましたように、検察当局を含めまして捜査機関が捜査の秘密に属する事柄を秘匿しなければならない理由として三つばかり申し上げました。その中には、関係者の名誉、人権の保護を図らなければならないということも含まれているわけでございます。したがいまして、今申しましたように、捜査機関としては捜査の秘密に属する事柄についてはこれを秘匿するという形で先ほどのような考慮を払い、その秘密の厳守に努めているというわけでございます。 今、委員のお尋ねは、個々の事件の内容にかかわる報道があった場合に検察当局としてどういう対応をするのかというお尋ねだと思うわけでございまして、その点は先ほどからお答え申し上げておりますとおり、個々の事件の報道に際して、仮にそれぞれの事件の捜査あるいは捜査の秘密を守らなければならない理由として先ほど申し上げましたことに支障を生ずるようなことが生じますれば検察当局として適切な対応をするであろうということを申し上げたわけでございます。
○国務大臣(三ケ月章君) ただいま政府委員から申し上げたことと重複するわけでございますが、法務当局は個々の事件の内容にかかわる報道について論評したり何らかの措置を求めるべき立場には原則としてないと申し上げる次第でございます。 一般論として申し上げれば、仮に個別の事件に関して適正な捜査の遂行に支障を生ずるような報道がなされた場合には、検察当局において報道の自由を尊重しつつ事案に即して適切な対応をしているものと考えるわけでございまして、その点で先ほどの政府委員の答弁と同じでございます。
○矢野哲朗君 その辺が、ニュースソースがもやもやとしていることによって信憑性がますます深くなるような虚偽の事実が報道されるということがあるんですよね、この件もそうなんですけれども。 今回、公判になっているから余計はっきりするのでありますけれども、TBSの証人で報道センターの部長さんであります城所賢一郎さんが公判の場でこう証言をしているわけであります。検察庁から漏れなければこの情報は漏れるはずがないわけですね、こういうふうな質問に対して、捜査当局、検察庁に取材をしているということは当然幾つかある重要な取材対象の一つであります、こういう話なんであります。ですから、こういうことはしょうがないなというふうなことで是認するほかないんですかね。大臣、ちょっとお願いします。
○国務大臣(三ケ月章君) 御趣旨がよくわかりませんが、ただいま仰せられたようなことはないと私は信じておるわけでございます。
○矢野哲朗君 私は真実がわからなくなってくるんですよ。こっちはないって言うし、こっちはあるって言うんだけれども、どうしましょうか、これ。 ちょっと今座ったままあえて申し上げました。大変混迷をしているわけであります。公の席で大臣がありませんと。片や公判の場でそういうふうなのもニュースソースの一つですと、こういう証言をしているのであります。ちょっと事実関係をはっきりしたいのでありまして、証人喚問を要求したいのでありますけれども。
○委員長(井上吉夫君) 証人喚問の内容がわからぬ。中身を具体的に言ってください。
○矢野哲朗君 再度繰り返しますけれども、大臣から今一切ないという一つの言明があったわけであります。これからもぜひそういうことではっきりしていただきたいし、万が一にもこういうふうな報道があったときには必ずやそんなことはあり得ないというような一つの何らかの行動を起こしていただくことによって、そういうことの慣行の中でまさに正確な報道、真実の報道をするんだというふうな慣行ができると思うんですね。しかし反面、今申し上げたように、先ほど申し上げたような事実が証人として証言されているわけなんです。このことを一体どうしたらいいか私も真実を追求したいのでありますよ。 ですから、城所賢一郎というこの方をぜひひとつ証人として確認をしてみたいなと。このまま片や進んでいってしまって、まさにここでないという話が向こうじゃあるよという話で証言として使われるということになりますと、甚だまずい話になるわけであります。ひとつお願いします。
○委員長(井上吉夫君) この場で今の質問に対する的確な答弁をするかないしは証人喚問を要求して正式に扱うならば、理事会で後日協議するという扱いにせざるを得ません。 今の質問に対する即答ができれば即答してください。
○政府委員(濱邦久君) お答えいたします。 今、委員が御質問の中でお触れになっておられますのは、要するに民事訴訟での証言の内容を引いておられるんだと思うわけでございます。したがいまして、その民事訴訟での証言の内容自体について法務当局から御意見を申し上げることは、これはいたしかねるわけでございます。 ただ、先ほど来申し上げておりますように、検察当局を含めて捜査機関としては、みずからの職責を全うするためには、捜査の秘密に属する事柄については秘匿しなければその職責を全うできないということを先ほど来申し上げておるわけでございます。 ただ、そのこととこれはひとつ別のこととして御理解をいただきたいのは、例えば報道機関の取材活動に対しまして、例えば検察当局が捜査の節目で次席検事が記者会見して、法令の許す範囲内において取材活動に応ずるというようなことはもちろんあるわけでございます。それと、先ほど来御指摘になっておられますところの捜査機関が捜査の過程で把握した秘匿しなければならないところの捜査上の秘密に属する事柄を外部に流すことは絶対にあり得ないということとは別のことでございますので、そこは十分御理解をいただきたいというふうに思うわけでございます。
○委員長(井上吉夫君) 矢野君、どういうふうにしますか。要求しますか。
○矢野哲朗君 ちょっと納得が……。わからないんですね、話が。ぜひ、先ほどの私のお願いをひとつ協議をいただきたいと思うんですけれども。
○委員長(井上吉夫君) 矢野君としては今の答弁では了解しがたい、よって証人喚問をお願いしたいということですか。――ただいまの矢野君の要求は、後日理事会で協議します。 続けてください。
○矢野哲朗君 当時、渡辺副総理兼外務大臣を務めていた当時であります。そして、この事件が八月の二十七、二十八日に報道された。御記憶だと思うのでありますけれども、八月の二十九日、外務大臣として訪日をしたわけであります。そしてもって九月のエリツィンの来日に際しての打ち合わせをした、こういうふうな一つの大きな国益を担っての訪日の直前だった報道であります。ですから、これはまさに国益に大変反するというふうな一つの大きな出来事なのであります。話によりますと、エリツィンからも、あなたのところでもう解散が間近いんじゃないか、佐川の問題大変ですな、こういう話もされたというふうなことを聞いております。このことは大変深刻だと思うのであります。 郵政大臣、ひとつ御所見をお伺いします。報道の自由は確かに確保をしなければいけないけれども、こういう大きな問題を起こしたときに、果たしてどういうふうに監督ができるんだと、このことをちょっとお願いします。
○国務大臣(神崎武法君) 言論、報道の自由を守ることが重要なことは言うまでもございませんが、同時に、やたら名前を出されることの大きな影響につきましても、その者の人権という観点からの配慮も当然必要であるというふうに考えます。 この二つの要請の調和につきましては、現行の仕組みだけでいいのかどうかを含めまして今後の検討課題である、このように考えておりますが、その際は幅広い視点からの検討が必要であろうと、このように考えております。
○矢野哲朗君 番組調査会、先般の椿問題のときにまさにこの椿発言があった場でありますけれども、あの番組調査会の設立趣旨、内容そして成果、御説明願います。
○国務大臣(神崎武法君) ただいまの御質問の趣旨がちょっとわかりかねるんですが、番組調査会の成果及び内容という、こういうお話でございますか。
○矢野哲朗君 設立目的、そして構成、成果……
○国務大臣(神崎武法君) 椿発言のじゃなくて……
○矢野哲朗君 去年の十一月に設立したわけでしょう。ですから、その設立趣旨……
○国務大臣(神崎武法君) あのやらせ……
○委員長(井上吉夫君) 大臣も担当局長も、質問者の質問を聞いていないとだめだよ。 答弁して。
○国務大臣(神崎武法君) 具体的な御指摘がなかったものですから、意味をちょっと取り違えまして申しわけございません。 番組調査会ができた趣旨は、いわゆるテレビ報道のやらせ問題、これに対するさまざまな方面からの批判がございまして、これに対して対処するためにできたものでございます。
○矢野哲朗君 私は、目的と構成並びに今までの成果ということを聞いたんですけれども、全然答弁になっていないですね。
○政府委員(江川晃正君) 目の前でちょっとほかの人の発言がございまして声が聞こえなかったものですから、申しわけございませんでした。
○委員長(井上吉夫君) 答弁を続けて。
○政府委員(江川晃正君) 目的は、やらせがありまして、そのやらせをなくすること、それから放送事業者の資質の向上ということを含めたものでございます。 それから構成は、東京のキー局と申しますか大きな放送局の制作担当者、それから外部の識者、これらを含めまして十二名ほどで構成しております。 それで、六回ほど会合を開きまして、その都度その成果は冊子にまとめまして、各放送会社あるいは制作メーカーとかあるいはいろいろな関係者のところに配っているところでございます。 椿発言がありましたのは第六回目の会合でございまして、あれ以来、第七回目は開かれておりません。
○矢野哲朗君 その調査会にどうして椿さんが出席を求められたのかな、その疑問があります。 それから、なおかつ今回のテーマが「政治とテレビ」というテーマだったそうでありますが、どうしてそういうテーマが取り上げられたか、お願いします。
○政府委員(江川晃正君) なぜ「政治とテレビ」がテーマになったのかということは、仄聞でございますが、選挙が終わりました直後でございましたので、そういう意味でホットな情報という意味でされたと聞いております。
○矢野哲朗君 なぜ椿さんが。
○政府委員(江川晃正君) そこは存じません。なぜ椿さんが呼ばれたのかは私たち承知しておりません。
○矢野哲朗君 清水委員長の談なんでありますけれども、今回の選挙報道には大変私なりにまずいものがあったんじゃないかというふうな考えを持ってテレビを見た、その結果そのタイトルにしたというふうな話。なおかつ、その結果椿さんの呼び出しをしたような感じを受けるわけでありますけれども、その点聞いておりませんか。
○政府委員(江川晃正君) そういう話は私は聞いておりませんが、持ち回りの幹事ということがございまして、たまたま第六回目はテレビ朝日が幹事をやっていたということでその人が出たというふうに承知しております。
○矢野哲朗君 私が何を申し上げたいかといいますと、今回やっぱり偏向報道があったということであります。 それで、それがたまたまテレ朝に集中してしまった。しかしながら、全チャンネルが、特に社会党さんなんか何で文句言わないのかと思うんだけれども、もうとにかく放送時間が少ないんですよね。これじゃ社会党やっていけないぐらいの私は文句を言ってもいいと思うんですよ。とにかく偏向、偏向で、TBSなんというのは特にひどい。だから、その一つの確認をするためにこの調査会をあえて「政治とテレビ」というタイトルで私は開催したと思うんですけれども、その込もうちょっと確認したいんだけれども。
○政府委員(江川晃正君) 私たちはそのようには承知しておりません。
○矢野哲朗君 ですから、一つの監督官庁として、規則があるわけですから、法律があるわけでありますから、それでもって行政処分ができるわけでしょう。そういった中で一連の流れというものを冷静に見詰めなきゃいけないと私は思うんであります。 そして、今回のテレビ報道というのは社会にやっぱり大変影響力があるんですよ。そして、あのとき一生懸命各社がいろんな手法を使って特番をつくって、ワイドショーにだって羽田副総理の奥さんが一生懸命出ていらっしゃって、奥さん奮闘なんてやっていましたよ。しかしながら、残念ながらあれだけやったんだけれども結果的に史上最低の投票率だった。その辺をちょっと、問題いかがかなということを郵政大臣にちょっとお聞きします。
○国務大臣(神崎武法君) 放送事業者に放送番組編集の自由が保障されているわけでございますけれども、それと表裏の関係にある社会的責任の重いことを十分自覚いたしまして放送番組の適正化に真摯に取り組んでいくことを望んでいるところでございます。
○矢野哲朗君 改めて申し上げますけれども、報道のあり方というのは、今後ろの方でも報道の自由を教えてやるぞなんという話があったんですけれども、本当に二十一条と十二条の間の端境で大変重要な位置を占めていることは事実なんであります。 最後に、総理にお伺いします。 今回、具体的な事例として問題提起をさせていただいた先ほどのTBSの案件でありますけれども、この中では、先ほど申し上げたように元総理の中曽根議員並びに渡辺前副総理、御両人が身の潔白を明かしたいと公判中であります。このことが誤報であったとすればまさに大変な国家の権威の失墜また国会自体の権威の失墜、こういうことに及ぶと思うんでありますけれども、総理の御所見をちょっとお伺いいたします。
○国務大臣(細川護煕君) 先ほどからの御論議を伺っておりまして、委員のおっしゃることは大変ごもっともだと思いながら伺っておりました。 報道の自由と政治的な公平とそれからまたプライバシーの侵害という問題、放送法上の三つの要請というものがいかにして満たされるか。この要請というものに、やはりこれは何といっても放送事業者が自助努力によってといいますか、自律的な意識を持ってしっかりとその辺を踏まえて対応してもらわなければならないことである、そのように強く感じているところでございます。
○委員長(井上吉夫君) 以上で矢野君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、下村泰君の質疑を行います。下村君。
○下村泰君 けさ十時よりこの委員会が開かれまして、こんな時間まで来ました。大変だなと思います。殊にNHKの場合は、きょう私の放送は四時から。係の人は気の毒にもうお昼からずっと今まで待って、やっと今カメラに取りついた次第です。 政権が変わるとこうも中身が変わってくるか、連立政権も大変だと思いますが、与党から野党になった自民党さんも大変だと思います。かつて私がおりましたときにはおとなしくこの委員会を見ておりましたけれども、現在の連立与党の方が当時の野党の方がやっていたことと同じことをやっていらっしゃる。どちらかに著作権があればどうなるかなというような感じで見ております。何のことはない、私などはルーレットの玉みたいにあっちへ飛ばされたりこっちへ飛ばされたり、やっと出番が来たような次第です。ただし、党議党則にとらわれないで自由に話のできる二院クラブをつくづく私は幸せだと思っております。 さて、最初はまずエイズ対策についてお伺いします。 私が初めてこのエイズ問題を取り上げましてもう七年ほどになります。そのきっかけは、あるエイズに感染した血友病患者の訴えに始まりました。そのころより加熱処理をしたものを使っているので発生は見ておりませんというのが当時のお答えだったんですが、それ以前に発生した人たちには、国の責任を求めての裁判があります。 そして、血液製剤によりエイズに感染あるいは発病した人への救済も始まっているわけですが、裁判はもちろんのこと、救済の内容についても決してこれでいいとは思いません。私は、この問題こそ日本のエイズ対策の根幹であって、ここをきちんとして既に広がりつつある性交渉による感染といった問題への対応を全力で進めるのがあるべき方向だと思います。 血友病の上にエイズ、そしてその他ウイルス性の疾患、さらに社会的差別を受けるという三重、四重の苦しみの中で、血液製剤によるエイズ感染者、発病者は闘っているわけです。そこへまた裁判です。もうくたくたになっているわけですね。極論すれば、国が解決をおくらせることはこうした人々の命を奪っているということにほかならないと私は感じております。こうした苦しみは、国が英断すれば取り除けるはずなんです。このような裁判は一刻も早く終わらせて、患者の方々に日々の健康のためにそのエネルギーを使わせてあげたいと思います。 総理大臣、厚生大臣、どういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) 私も詳しくはこの問題について承知しておりませんが、今おっしゃったように、裁判は係属中であるということのようでございますが、裁判は裁判としてやはり法的な責任問題というものとは切り離して、救済事業などを現在国も実施をしておりますし、さらにそうしたものが充実をしていくように政府としても考えていかなければなるまいというふうに思っております。 詳しいことは厚生大臣からお答え申し上げます。
○国務大臣(大内啓伍君) 私も心情的には委員のお考えのような気持ちを持っております。しかし今、御案内のようにこの問題は裁判で係争中でございまして、それぞれがまさに立証段階にある、こういう状況でございます。したがって、私どもとしましては、この裁判の行方というものをまず見きわめなければならぬと考えております。 しかし、御指摘のようないろんな問題がございますので、そうした法律的な決着の問題と切り離しまして、エイズにかかられ患者になられた方、また感染された方に対しましては、それぞれ救済事業あるいは健康面での助成といったような問題について今全力を尽くしつつあるわけでございます。
○下村泰君 私は、国の責任は明らかだと思うんですよ。もちろん国側にとっていろいろの言い分はありましょう。しかし、現実に起きていることは事実なんですから、これを謙虚に受けとめていただきたいと思います。現に、後で触れますが、ドイツのメーカーの例もあります。既に多くの方が亡くなっており、どういう判決、結果になっても心から喜ぶ人などは患者にも国にもないわけですから、悲しみだけが残るわけです。早期に終わらせるには国の態度がすべてと、こういうふうに私は受けとめております。 もう一度総理に、どういう御感想をお持ちですか、お伺いいたします。
○国務大臣(細川護煕君) 繰り返しになりますが、裁判は裁判として国としてできる限りの救済に当たらなければならない、政府としてもやれることはどういうことがあるか、前向きに検討してみたいと思います。
○下村泰君 先般、厚生大臣がエイズのことについて何かちょっと御自分のお気持ちを話ししたことが大変揚げ足をとられているようですけれども、別に私はそんなことは申しません。どうぞひとつ厚生大臣としてもよく考えておいていただきたいと思います。 一九八八年、昭和六十三年十月二十日の衆議院の当時の社会労働委員会の決議の一ですね、これを厚生省はひとつ読んでいただきたいと思います。それに対してどういう対策をとっているのか、説明してください。
○政府委員(田中健次君) 先生御指摘の昭和六十三年十月二十日、衆議院社会労働委員会の決議の一ということでございますので、その一は、「血液製剤によるエイズ患者等に対し、医薬品副作用被害救済制度に準じて医療手当、特別手当、遺族見舞金等の給付を行うとともに、二次(配偶者)・三次(母予感染による子女)感染による患者等についても所要の給付を行うこと。」、こういうことでございます。
○下村泰君 それをどういうふうにやっていますか。対策をとっていますか。
○政府委員(田中健次君) 血液製剤によりウイルスに感染をいたしまして発症された血友病患者の方々に対しましては、医薬品副作用被害救済制度に準じまして、医療手当、特別手当等を支給するHIV救済事業を平成元年の一月から実施をしたところでございまして、それから、決議にもございました二次感染者、三次感染者につきましてもこの手当の支給対象といたしているところでございます。
○下村泰君 つまり、妻への感染については、これは私は深刻な問題だと思っていますよ。告知のおくれなど御本人に責任のないところで生じた事態も多いし、夫婦での発病ということも既に生じているわけなんですね。 そこで厚生省に伺いますが、二次感染の配偶者の場合、健康管理手当及び特別手当はどうなっていますか。
○政府委員(田中健次君) ただいま申し上げましたように、特別手当は二次感染者も支給対象になっております。 それから、本年から実施をいたしました健康管理手当につきましては、ただいまは対象になっておりませんで、明年度、平成六年度の予算要求で、その二次感染者に対しましても免疫抑制力が低下しているということで健康管理費用を支給するようにただいま予算要求をいたしておるところでございます。
○下村泰君 そうなると、今度は大蔵省が問題なんですが、大蔵省の方ではどういうふうに受けとめていらっしゃいましょうか。
○国務大臣(藤井裕久君) ただいまの二次感染した配偶者の方に対する健康管理費用については、今厚生省からお話しありましたように正式の要求を受けておりますので、平成六年度予算の中で厚生省ともよく相談をいたしまして処理をいたしたいと思っております。
○下村泰君 この血液製剤による感染者の調査研究事業の対象者、すなわち健康管理手当の予算上の対象数と、直近の実績を教えてください。
○国務大臣(大内啓伍君) 今御指摘の調査研究事業で健康関係の助成をやっておりますが、この対象は千二百人でございまして、平成五年度予算で約五億円、そして来年度の概算要求におきましても五億円余の予算を要求している次第でございます。
○下村泰君 この二次感染の配偶者、奥さんですけれども、どのくらいいるのかというと、かなり大ざっぱなんですけれどもアメリカで一割ぐらいと言われているんですよ。それを参考に試算しますと、血友病の方が五千人で、そのうち現在約二千人の方に感染していると言われているんですね。そうしますと、結婚されている方を半分の千人として、その一割で百人ということになります。感染申請する方をその半分としても五十人ぐらい。今年度の実績を含め、予算上の問題はこれは大してないと思いますが、厚生省は来年度の要求の中に今おっしゃったように含めていらっしゃる。それで今大蔵省の方からもそういうお答えをいただきました、すると、この件に関しては余り心配ない、こういうことになる。ありがとうございました。 次に、特別手当の支給基準について伺いますが、現在どういうふうに発病の診断をしているんでしょうか。できるだけ詳しくその基準を教えてください。
○政府委員(田中健次君) 特別手当につきましては、血液製剤によりエイズウイルスに感染をいたしましてエイズを発症した方に対しまして支給しておるわけでございますが、エイズを発症しているか否かにつきましては、これは厚生省のエイズサーベイランス委員会というのがございまして、そこで定めましたエイズサーベイランスのためのエイズ診断基準、これはいろいろ症状を列挙しておりまして、二十一の症状に分かれておりますけれども、そのエイズの診断基準によりまして対象者を定めておるところでございます。 それで、エイズを発症しているか否かの医学的な判定でございますけれども、これはエイズに関する学識を有する方々によって構成をしております判定委員会において行っておるところでございます。
○下村泰君 アメリカの一九九三年改定のエイズウイルス感染症のサーベイランスのための診断基準なんですけれども、CD4となっていますね。これは免疫細胞がどのぐらいあるかということの基準です、CD4というのは。二百以下というのを一つの基準にしているんです、アメリカの方は。 ところが、日本はこういう基準をどうして持たないんでしょうか。健康管理手当ではCD4が五百以下を対象としている。五百と二百ではえらい違う。特別手当も同様に二百以下ということでいいんじゃないかと思うんですが、厚生省はどうなんですか。
○政府委員(田中健次君) 先ほどから申し上げておりますこの救済事業の特別手当でございますけれども、日常生活に支障があるということに着目いたしまして、医薬品副作用被害の救済制度の障害年金に準じて支給をしております。 それで、先生のお話にございましたCD4が二百を切ったということのみでは日常生活に支障があるような特別の症状は見られないという医学的な判断でございまして、これに対して特別手当を支給するということは困難でございます。 そこで、今お話がございましたCD4が五百以下につきましては、先ほどから御説明いたしておりますように、健康管理費用が支給をされるということと、それからエイズ関連疾病で入院された場合には救済事業から医療手当が支給される、こういうことになっております。
○下村泰君 厚生省、もう少し細かく調べてもらいたいと思うんです。 この二百というのは大きな分かれ目で、九州の専門医のお話では、二百を切ると九割の方が相当深刻な日和見感染が出てくるんだそうです。免疫疾患ですから人込みにも出ないようになりますし、疲れやすくなるし、一見元気そうに見えても確実に進行している、こういう状態。こういう体の人は具体的症状が出る前にここらで休ませてあげるべきなんですよね。 素人の私が言うのもなんなんですが、免疫疾患ですから免疫の指標で考えるのが妥当じゃないかと思うんですが、客観的な基準だと思うんですが、どうなんでしょうか。もう働くことは無理なんですから、こういう体の人は。 これは医学の問題ですが、一方で政治の判断だとも思うんです。どうなんですか、厚生大臣、総理大臣、今私がお話ししたようなことを判断できませんか。
○国務大臣(大内啓伍君) 今、先生御指摘のCD4、これはT4リンパ球とも言っているのでございまして、要するに人体において免疫の中心の司令塔を形成するものでございまして、エイズというのは、そこにHIVウイルスが入りましてこれを破壊して免疫性を失っていくものでございます。 御指摘のように、今アメリカにおきましてはCD4二百から発病ということでやっておりますが、先ほど申し上げた特別手当の支給というのは、日常生活に明らかに支障が出るということを一つの基準にしておりますために、そのCD4の二百を仮に達しましてもそういう状況にならない者に対して特別手当を支給しない、こういう状況になっているのでございます。 しかし、問題は、これからエイズの診断基準というものをどうするかということにかかわっておるわけでございまして、これは今申し上げたように、アメリカの動向あるいはヨーロッパの動向もございますので、それらを十分見ながらこれから検討はしだい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○国務大臣(細川護煕君) アメリカ、ヨーロッパの状況を見ながら診断基準をよく検討していきたいということでございますが、恐らく前向きに検討していきたいということを込めて今厚生大臣も御答弁になったのだと思います。私もぜひそうあってもらいたいと願っております。
○下村泰君 少なくとも、こういうエイズで日本の医学界が世界の各国に先駆けですばらしい何か手だてを見つけ出すとか、あるいは発見するとかというようなことになれば、大変な私は先進国の一員というような感じになると思う。いつでも後手後手になっていますから。 〔委員長退席、理事村上正邦君着席〕 先日、ドイツのUBプラズマ社がウイルスに感染された可能性のある血液製剤を検査せずに供給していたことが明らかになったわけです。当初は日本に輸入されていないと言われていたんですが、それを原料血漿にしてつくられた製剤がスイスの会社を通じて輸入されておったわけです。輸入販売会社は回収し始めたというんですが、その事実関係と安全性について報告をしてください。
○国務大臣(大内啓伍君) 御指摘のニュースは大変ショッキングなニュースでございましたが、これは先生今御指摘のように、スイスの医薬局から情報をもとに調査をいたしまして、UB、ウーべーとも言いますが、プラズマ社の原料血漿を使用したアレルギー性疾患に用いられますビスタグロビンという製剤が日本臓器製薬株式会社によりまして輸入販売されておりました。当該製品はスイスのビオバザール社におきまして製造されたものでございまして、同社はオーストリアのイムノ社におきまして製造したグロブリンというものを使用しておりましたのですが、このグロブリンの原料の一部にUBプラズマ社からの原料血漿が含まれていた、こういう経緯なのでございます。 そこで、厚生省におきましては、専門家による検討を種々重ねまして、その結果、一つは、製造工程において数回のHIV抗体検査を実施いたしましたが、いずれも陰性でございました。 それから、グロブリンはエタノール分画法で製造されているわけでございますが、この方法によりますとHIVが除去、不活性化されるということが一般的に知られているところでございまして、さらにイムノ社ではグロブリン製造工程におけるHIVの除去、不活性化の確認試験を行っておりまして、そのデータからもHIVの除去、不活性化は十分に行われている、こういうふうに判断をいたしました。 したがって、私どもといたしましては、本製剤の安全性にはまず問題がない、こういう認定を下したのでございますが、その後、今御指摘のように、日本臓器製薬株式会社の方ではこの薬を自主回収する、こういうことを決定して今回収に入っている次第でございます。
○下村泰君 厚生大臣、アレルギー性鼻炎だとかそれからアトピー性アレルギー皮膚炎とか、こういったものに使われるんです、この薬は。そうしますと、ドイツの方ではもう既に四人感染していると言うんですよね、使ったために。殊にアトピー性なんというのは、子どもさんでえらい症状が出ている子がいますよ。ああいう子にもしこれが多少なりとも効いたとしますね、効いたとするんだけれども、アトピー性に効いて、その後でエイズの変な発症があったら、これはえらいことになるわけですね。 厚生省は、こういう情報収集というのは何もしていないんですか、こういうことの情報収集というのは。何か外国の方から言われなきゃだめなのかしら。
○政府委員(田中健次君) 私どももいろいろなチャンネルを通じまして情報収集をやっております。WHOを初め情報収集をやっておりますが、何さま世界は広うございまして、若干漏れることがございます。 〔理事村上正邦君退席、委員長着席〕 以後、十分さらに注意をして情報収集に努めたいと思います。
○下村泰君 何か海は広いな大きいなという話みたいですけれども、こういう情報収集というのは外務省なんかにはないんですか、厚生省ばかりではなくて外務省でもこういうのを収集するなんというシステムはあるんですか。
○国務大臣(羽田孜君) 問題点があるときには、在外公館の方に指示をしたときには、そのほかの問題なんかでも経験がありますけれども、収集に当たっているということはあるんですけれども、ただ、この問題についてというと、この辺ちょっと私も今承知しておらないことをお許しいただきたいと思います。
○下村泰君 外務省なんだから何でも収集できるんだと思うんだけれども、やっぱりそうはいかないんですね。 それでは、次は障害者基本法について伺います。 去る十一月二十六日、政治改革法案の趣旨説明と質疑が行われました。参議院の本会議の最後に心身障害者対策基本法の一部を改正する法律案が全会一致で可決成立しました。これは二十三年ぶりの大きな改正でした。議員提案として私も当初より全面的に支持してまいりました。 そこで、厚生省、本法案の概要の説明をしていただきます。
○政府委員(土井豊君) お尋ねがありました議員立法による改正法の内容でございますけれども、一点目は、法律の名称を障害者基本法に改めまして、その基本的理念として障害者はあらゆる分野の活動に参加する機会を与えられるものとするという旨が加えられております。二つ目は、法律の対象となる障害を身体障害、精神薄弱または精神障害、この三つにしております。三つ目には、十二月九日を「障害者の日」として法律上位置づけております。第四は、国は障害者施策に関する計画を策定しなければならない、とともに、都道府県、市町村は計画を策定するよう努めなければならないという旨が盛り込まれております。第五に、雇用の促進、公共的施設の利用、情報の利用などにつきまして国及び地方公共団体が講ずべき施策に関する規定の整備、それから事業者に対しても所要の努力規定を設けております。 以上でございます。
○下村泰君 私はここに至る関係各議員の御努力に心から敬意を表するものです。そして、今後はいかに具体的に実際の施策に反映していくかが問われているわけです。その意味から、まず労働大臣に伺います。 本則で精神障害者が明記され、さらに参議院厚生委員会において附帯決議がつき、その二つ目で、「てんかん及び自閉症を有する者並びに難病に起因する身体又は精神上の障害を有する者であって長期にわたり生活上の支障があるものは、この法律の障害者の範囲に含まれるものであり、これらの者に対する施策をきめ細かく推進するよう努めること。」、こうなっております。この点、具体的に労働行政、障害者雇用促進法を中心とした中でどう改め、生かすのか、決意を含めて伺いたいと思います。 前任の村上労働大臣には大変前向きのお答えをいただいたことを覚えております。ここにいらっしゃいますので余計褒めておきますけれども。 そこで、それを今伺いたい。そして、基本法はその方向を示したものですから、それを実現するための決意、方法をお示し願いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 障害者の雇用について大変な理解を示していただきましてまことにありがとうございます。担当いたしております者として、ひとつ頑張ってやっていきたいというふうに思います。 この障害者基本法には障害者の自立と社会参加ということがうたわれているわけでございまして、私たちもそれにふさわしい内容にしていかなければならないというふうに思っております。 ただいまこの障害者の雇用は民間では一・六%に雇用率をしなきゃならないということが決まっておりますけれども、まだ一・六%に至っていないことは御承知のとおりでございます。何とかひとつこれに引き上げていきたいと一生懸命になっているところでございます。 今御指摘になりました、とりわけ、てんかん、自閉症、これらの人たちに対しましても障害者として同様に雇用を高めていくように現在努力をしているところでございます。てんかんの皆さんにつきましては医療とのかかわりもございまして、これは医療とタイアップをしながらこの雇用を進めていかなければならないだろう。もう既にほとんど症状のない方もお見えでございますし、それからときどき症状の出る方もお見えでございますので、それらの点は医療と相談をしながら進めていかなければならない問題でもございます。この人たちにふさわしい職場を探し求めていかなければならないというので研究もしているところでございます。また、自閉症の方は知的障害者であることが多いわけでございますので、これまたこの人たちにふさわしい職場をひとつ探そうというので今研究もいたしております。これらの人も含めまして、私たち雇用を高めていかなければならないというふうに思っております。 来年でございますが、障害者の雇用促進法の一部を改正していただきまして、そして障害者雇用、とりわけ重度障害者の皆さん方の雇用を高めていきたい、かように思っております。ひとつ御審議をいただきたいというふうに存じます。この場合に、できるだけそれにふさわしい通勤あるいは福祉あるいは住宅、これらの問題もあわせてやっていきたい、こういうふうに思っておりますので、どうぞひとつよろしくお願い申し上げます。
○下村泰君 前任の大臣より大分踏み込んだお答えでございました。 同じことを厚生大臣に伺いたいと思います。 これまで福祉法などから除外されておりまして苦しんできた、今も労働大臣がおっしゃいましたが、精神障害の人々、自閉症、てんかんの人々、また難病の人々に対して今後どうしていこうとお考えになっておられるのか、具体的な形にしないと意味ないわけですから、ぜひお示しいただきたいと思います。殊に希少難病。 厚生大臣、「エレファントマン」という映画をごらんになりましたか。ごらんになりませんか。各大臣の中に見た古いらっしゃいますね。日本に同じ症状の方いないと思いますか。実際にいるんです。どこのどういうところにいるということは御本人のプライバシーですから申し上げません。日本にあのエレファントマンと同じような症状の方が何人もおるんです。そして、それ以上にもっともっとまた希少難病と言われる方々もおるんです。そういう方は意外と厚生省からみんなはじかれているんですね。本当に厚かましく生きて省みないところなんです、厚生省というのは。ですから、そういう意味でこういうところに大いに反映すべきだと思います。 政治家として考えていただきたいんですが、厚生大臣、どうぞひとつ。
○国務大臣(大内啓伍君) 私も難病の方といろいろお会いをしておりまして、本当にお気の毒な立場だと思っております。 さきの障害者基本法が制定されましたときに御指摘のような附帯決議がつけられまして、特に、てんかん、自閉症、難病といったような非常に苦しいお病気をお持ちの方々に対して手厚い施策というものを講ずるべきである、こういう附帯決議が出まして、特にこの施策についてはきめ細かく推進するように努めるべきである、こういう厳しい決議をちょうだいいたしましたので、私ども厚生省といたしましてはその趣旨を具体的に実現するために全力を尽くしてまいりたいと思っております。
○下村泰君 ありがとうございました。 ほかの関係省庁にも伺いたいんですけれども、やはり総理は元締めですから、政府としては当然取り組まねばならないわけなんですが、具体化されなけりゃ意味がございません。その点どういうふうな手順で進めようとお考えか役所任せにせず、政治家の責任のもとに実行すべきだと思うんですが、政府としての決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 今、労働大臣、厚生大臣からそれぞれ前大臣よりも踏み込んだ御答弁だというお話もございましたが、この新法が下村議員を初めとして、この問題に大変強い関心を持っておられる議員の皆様方の議員立法によって名称も中身も大幅に充実をしたものになったということは大変結構なことだと思います。 その精神を踏まえてと先ほどお話もございましたが、まさに障害者の方々の自立と社会参加というものがこの法の精神を体して促進をされてまいりますように政府としても、特にやはりこれは予算の問題だろうと思いますから、この次の来年度の予算などにおきましてできる限り前向きの措置を講じてまいりたいと思っております。
○下村泰君 予算が緊縮財政になると必ず切られるのはこっちなんですよ。ですから、余計はっきりお願いを申し上げておきたいんです。 それでは次に、障害を持った人々にかかわる年金問題について伺います。 障害を持った人々にかかわる年金問題なんですが、この質問をする前に確認しておきたいことが一つあります。障害を持った人々への施策の基本理念については、先ほどの基本法や新長期行動計画にも示されておりますけれども、端的に申し上げますと社会連帯ということになると思いますが、総理、そういう言葉の表現でよろしいでしょうか。 もし社会連帯を具体的に施策として行うということは、一つに財政的な裏づけもあります。すなわち、税金などによる再配分機能にあると思うが、そういうことに関して総理はどういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) 税金の方からどういう対策ができるのかということは、ちょっと私もよくわかりませんが、それは大蔵大臣の方から御答弁いたしますが、社会連帯ということがこうした問題の改善に向けて必要な方向であるということはおっしゃるとおりだと思っております。
○下村泰君 厚生省に伺いますけれども、ひとつ教えてください。年金における保険の原理というのはどういうことなんでしょうか。
○政府委員(山口剛彦君) 我が国の年金制度は社会保険方式をとっているわけですが、今お話しがございましたように制度の財源の調達方式の一つでございまして、税方式と対比されるものでございます。 具体的には、国民の皆さんに何らかの形で年金制度に加入をしていただいて保険料をお納めいただく。そして、一定の保険料の拠出を満たした方に障害、老齢等の保険事故があった場合には年金を支給する。いわば、保険料の拠出に見合って給付を行うということを原則にした方式ということでございます。
○下村泰君 それでは、現在の基礎年金に税金は使われていますか。
○政府委員(山口剛彦君) 三分の一が国庫負担されております。
○下村泰君 そうすると、この税は社会連帯であり、その中に社会保険というものが含まれるからこそ税金も使われるものと思います。したがって、二十歳前に障害者となった人々に障害基礎年金が支給されても私はちっともおかしくないと思いますし、むしろよくやっているなと思います。 今回の改正作業の中で、年金審議会の意見書で少しだけ「障害者」という言葉が出てきます。前回、前々回からずっと積み残しになっている問題がたくさんあるんですが、今回は障害者にかかわる部分で何がどの程度議論されたんですか、その方向なり結論はどうなっていますか教えてください。
○政府委員(山口剛彦君) 年金の改正に当たりましては年金審議会等で御議論をいただきますが、今回も障害年金につきましては、給付水準の問題、無年金者の救済の問題、あるいは所得制限の問題、障害認定基準の問題等々、現在の障害年金制度が抱えている問題につきまして御議論がございました上で、先ほど御指摘のございましたような審議会の御意見をいただいたわけでございます。
○下村泰君 それでは、無年金の障害を持つ人々はどのくらいおられますか。
○政府委員(山口剛彦君) 無年金の方という数字は把握をいたしておりません。
○下村泰君 何ですか。無年金の障害を持つ人々はどのくらい、無年金の方々はどのぐらいいると思いますか。
○政府委員(山口剛彦君) 年金を支給している件数については把握をしておりますけれども、無年金の方というのは把握をいたしておりません。
○下村泰君 それじゃ、支給されているのはどのぐらいいますか。
○政府委員(山口剛彦君) 国民年金の受給権者が百二十万、厚生年金は三十三万でございます。
○下村泰君 昭和六十年四月九日の、これはまだ社会労働委員会と言われたときの参議院、このとき私が伺ったときは、厚生年金保険が二十四万で、国民年金、いわゆる福祉年金、それから拠出制、両方合わせて九十五万となっている。そうすると、厚生年金の方は二十四万。今、三十三万と言いましたね。九万人ふえている。こういうことになる。そうすると、まだまだ、とてもではないけれども、これはうまいこといっていないというのが現状ということになります。なぜ無年金になったのかその理由を挙げてください。
○政府委員(山口剛彦君) 先ほど申し上げましたように、社会保険方式を原則といたしておりますので、無年金の方といたしましては、年金制度に加入をいたしておりますけれども保険料をお納めいただかなかった方がございます。それから任意加入という制度がございますけれども、その任意加入の制度にお入りにならないときに事故に遭われた方がございます。それから在日の外国人の方につきましては、五十七年以前は年金制度が適用されておりませんので、それ以前の障害については無年金ということがございます。そのほか制度が定めておる条件、拠出要件に該当しないために無年金になられているというようなケースがございます。
○下村泰君 何ですか、大変投げやり的なお話ですね。 私は、六項目に分けて考えておるんですよ。 一つは、一九八六年四月一日以前に海外滞在中に初診日、その傷病のために障害者となったケース。これとは違ったケースとして、発症の時期が不明な精神障害者も初診日の問題としてある。 二つ目が旧厚生年金法の六カ月条項などによる年金加入後一定期間を超えないうちに障害者になったケース。 三つ目は、年金を受給していたが障害の程度が軽減したために受給権を失い、その後また再び障害の状態が重くなったという方。 それから四つ目が、年金に加入できるのにしていなかった。特に障害者になったというケース。学生とか主婦とか年金制度をよく知らなかった知的障害者。 五つ目には、年金に加入していたが、障害の原因となる傷病が発生する前、初診日までに保険料を一定以上滞納していたケース。 六つ目が、いわゆる二十万を超えていた在日外国人障害者のケース。いわゆる一九八二年一月一日以前。 こういうふうにケースがいろいろあるわけですが、この中で御本人の責任となるものと、そうでないものとがあるわけです。障害ゆえに生活費がかなりかさむと。例えば脳性麻癖の方は一カ月で靴がすり減るんです、脳性麻痺の方は。体が思うように動きませんから、引きずって歩きますね。すると靴が減っちまうというんですよ。それから、人工透析などで定期的に病院通いをするときにやむを得ず使用するタクシー代が大変なものです。だから、我々健常者にはわからない生活費の出費があるわけなんです。ここで社会連帯の精神があってもいいと思うのですが、そこまで申し上げても全くの無年金者への対応が受け入れられる状況にないことはよくわかっています。 そこできょう申し上げるのは、本人の責任ではない、やむを得ず無年金となったケースについてはそろそろ考える時期に来ているということなんです。 例えば、在日外国人障害者は加入したくても国籍条項がなくなるまで加入できなかった。しかも、経過措置もなく、結局無年金になってしまったわけです。あるいは、加入していたが、加入期間が足りずに無年金となる。今は改正されてそういうことはないんですが、それ以前の人はそのままなんです。それから、高卒後就職して厚生年金に三年加入し、昭和五十九年結婚退職。このときサラリーマンの妻は任意加入。国民年金に入ろうと役所に行ったら、一年もしないうちに強制加入になると言われたんです。それで入らないでいたら、翌年、腎不全になった。それで年金がなくなっちゃったんです。あるいは知的障害者などを含め、説明、PR不足によって加入の必要を知らなかった人々の加入もこれによる。もうたくさんあるんです。 これ、今私が申し上げたのは、みんなこれ事実の話なんです。実際にあった話なんです。明らかに制度運用上の問題があるものについては検討すべきではないかというのが私の持論なんですが、時間が来ましたので、最後に厚生大臣、ひとついい返事を聞かせてください。
○国務大臣(大内啓伍君) 先ほど来御説明を申し上げておりますように、年金というのは保険料を納めていただいた方に年金を差し上げるという社会保険方式をとっておりますので、年金を納めておられなかった、いろんな事由によって納められなかった方に対して年金を支給するということはこの制度上は非常に難しいのであります。 しかし、その障害者等に対しまする福祉という面で総合的にこの問題は救済しなければならぬ、先生のお感じになっている意味も私も同感の趣旨もございますので、幅広い福祉政策の中で、そういう問題をカバーするように真剣に検討させていただきたいと思っております。
○下村泰君 一言言わせてください。 新しい政権です。細川総理、私ら税金を払うのはこういった弱い方々、こういう方たちのために使ってほしい税金なんですから、どうぞそこのところを配慮していただいて大いに頑張っていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(井上吉夫君) 以上で下村君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて質疑通告者の発言はすべて終了いたしました。質疑は終局したものと認めます。 ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) それでは、これより平成五年度補正予算三案に対する討論に入ります。 討論の通告がございますので、順次これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。片山虎之助君。
○片山虎之助君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました平成五年度第二次補正予算三案について、反対の討論を行うものであります。 今日、我が国経済が戦後最悪の不況に陥る中、細川内閣が九月半ばに策定した緊急経済対策は、公共事業の規模が小さ過ぎるのみならず、規制緩和は即効性に欠け、加えて国民が期待した所得減税が盛り込まれなかったことから、景気対策としては全く迫力に欠けるものでありました。 我が党は、九月上旬、独自の景気対策を発表し、減税の実施等を強く要求してまいりましたが、細川内閣は景気の大局を見誤り、我が党や多くの国民の声に耳をかさず、政府税調にげたを預けて責任を逃れるなど、全くリーダーシップを発揮してきませんでした。さらに、政治改革だけに目を奪われて、補正予算の国会への提出がおくれにおくれ景気の一層の悪化を招いたことは不見識、無策以外の何物でもなく、既に細川内閣の経済政策に対する国民の信頼は失墜していることを申し上げ、以下、平成五年度第二次補正予算三案に反対する理由を申し上げます。 反対の第一の理由は、景気対策が全く不十分であるということであります。 本補正における一般会計の公共事業等の追加は九千四百億円弱と、景気対策のために四年度補正で自民党政府が計上した一兆九千六百億円余の半分にも達しておらず、特に社会資本整備は生活者・消費者の視点に立った整備を推進するとしていますが、定義づけが不明確な上、計上されている施設費の額は三千四億円と、四年度補正の二千九百億円とほとんど変わっておりません。さらに中小企業特別対策費については四年度補正の額を下回るありさまで、全く不十分であります。 反対の第二の理由は、国民の期待する所得税減税が全く盛り込まれていないことであります。 特に、中堅所得者層の重税感を取り除くとともに税制の将来像を示さない限り消費は上向かず、景気上昇のきっかけはつかめません。しかるに、細川内閣はリーダーシップを発揮せず、政府税調に逃げ込み、減税の決定をおくらせ、景気の悪化を招来した責任は極めて重大です。今日なお減税実施時期を明らかにしないばかりか、景気悪化の責任をとらない細川内閣の無責任な姿勢をそのままに示すこのような補正を認めるわけにはいきません。 反対の第三の理由は、財政の破綻を無理な会計操作で賄っていることであります。 本補正では、NTT株売却益活用事業の地方自治体への貸し付けの繰り上げ償還により国債整理基金の不足を補い、見返りの補助金交付を建設国債で賄っております。定率繰り入れ停止で不足する国債償還費は本来赤字国債で充当すべきもので、これを無理やり建設国債に肩がわりさせて、財政法第四条をくぐり抜けるすりかえは脱法的かつやり過ぎであり、断じて認めるわけにいきません。 さらに、こうした建設国債の追加発行で五年度の国債発行額は約十四兆円となり、国債依存度は一八%を超え、七年度までに依存度を五%以下にする第二段階の財政再建の達成は明確に不可能となりました。この点についても政府は何ら対策を示しておりません。このように何らビジョンを持たずに、無理な財政のやりくりを行っている本補正予算は到底認めるわけにいきません。 最後に、政治改革だけが仕事であるような錯覚に陥り、景気対策をないがしろにしてきた政府の責任は、重大であります。こうした景気に対する不見識、無策は、我が国経済を破滅に導くおそれ十分と言っても過言ではなく、本補正には到底賛成することはできません。 政府は現状を直視し、一刻も早く景気回復を図るために、我が党の主張を受け入れ、速やかにあらゆる景気対策を実施すべきであることを申し上げ、私の反対討論を終わります。(拍手)
○委員長(井上吉夫君) 次に、角田義一君。
○角田義一君 私は、僭越でございますが、連立与党各会派を代表し、ただいま議題となりました平成五年度第二次補正予算三案に対し、賛成の討論を行います。 日本経済は、現在、バブル崩壊の後遺症から個人消費、設備投資が低迷していたところに、急激な円高、さらには冷夏、長雨という予期しない要因が重なっております。景気の回復のきっかけを失って極めて厳しい状況にあります。 こうした中、九月十六日、細川新政権はわずか一カ月余りで規制緩和等十項目に及ぶ総額六兆円強の緊急経済対策を打ち出しました。 本補正予算三案は、この緊急経済対策を実施するための諸措置と地震、冷夏など自然災害への対策を盛り込み、現下の厳しい経済状況に適切に対応するものとして極めて高く評価できるものであります。 以上、簡単でございますが、賛成の討論といたします。(拍手)
○委員長(井上吉夫君) 次に、有働正治君。
○有働正治君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となっています平成五年度一般会計補正予算外二案につきまして、反対の討論を行います。 今回の補正予算は細川連立内閣が発足して初めての予算ですが、自民党政治の基本を継承するという方針のもとで、基本的には対米追随と大企業奉仕型の路線を変えない同内閣の本質を補正予算の面でも改めて示すものであります。 すなわち、戦後最大規模の不況と未曾有の冷害により勤労者、中小企業、農民など国民各階層の生活と営業は著しい困難と危機に見舞われており、国民本位の不況対策、冷害対策が強く求められています。 しかるに、今回の補正予算は従来型の公共事業中心の景気対策となっており、国民の切実な要求であります所得税減税は完全に無視され、中小企業対策、雇用対策など全く不十分なものであります。この補正予算が景気にほとんど何の効果も期待できないことは、政府自身既に追加景気対策を口にしていることからも明らかであります。 所得税減税が見送られたばかりではありません。細川内閣は、さきの税調答申が目指す税制改革、すなわち金持ち減税、大企業減税と引きかえに消費税の税率の大幅アップによる国民大増税を押しつけようとしています。この税制改革による所得階層別影響は、どのような試算によりましても年収七百三十万円以下の層はすべて差し引き増税になるというものであります。このような税制改革は、税の公平に一層反するばかりか景気の回復にも水を浴びせることになることは明らかであります。 冷害対策では、農業共済の財源不足に関して、本来一般会計資金をもって充てるべきところを、財源難を理由に資金運用部から全額借り入れという異例の措置をとっているのであります。そして、その返済財源として米の緊急輸入の販売差益を充てようとしていますが、これは政府の責任を放棄するに等しいものであります。政府は焦点の米問題において関税化を前提としたミニマムアクセスを受け入れる方針を決定しましたが、我が国農業を破壊するこのような調停案は断固拒否すべきであります。 今回の補正予算におきましては、第二次ソマリアPKOへの分担金等が含まれており、憲法の平和原則に照らして問題をはらむものであります。 また、本予算は、政府みずからの失政がもたらした巨額の税収不足につきまして、その責任を明確にし国民本位の財源対策を行うのではなく、定率繰り入れの停止などの隠れ借金や交付税特別会計の資金運用部からの借り入れなどを講じる一方、巨額の建設国債を発行しているのであります。これにより今年度国債発行額は十三兆九千九百二十億円となり、国債依存度は一八・六%、今年度末国債発行残高は百八十八兆円にも上ることになります。このような巨額の国債発行は財政の健全性を損ない、将来の増税、国民負担の強化を必至とするものであります。 以上をもちまして、平成五年度補正予算外二案に対する私の討論といたします。
○委員長(井上吉夫君) 以上で討論通告者の発言はすべて終了いたしました。討論は終局したものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 平成五年度一般会計補正予算、平成五年度特別会計補正予算、平成五年度政府関係機関補正予算、以上三案を一括して採決いたします。 三案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(井上吉夫君) 多数と認めます。よって、平成五年度補正予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(井上吉夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の執行状況に関する調査につきましては、閉会中の場合においてもなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(井上吉夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成及び提出の時期につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(井上吉夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
○委員長(井上吉夫君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(井上吉夫君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午後十一時四分散会