予算委員会 第7号
- 発言数
- 446 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 11
- 開催日
- 1993/12/13
会議録
○委員長(井上吉夫君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 平成五年度一般会計補正予算、平成五年度特別会計補正予算、平成五年度政府関係機関補正予算、以上三案を一括して議題といたします。 本日は、米問題及びゼネコン問題等について総括質疑方式により集中的審議を行います。 質疑者等はお手元の質疑通告表のとおりであります。 ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) この際、政府から発言を求められておりますので、これを許します。内閣官房長官武村正義君。
○国務大臣(武村正義君) 十二日の夜、ジュネーブに出張をしておりました羽田副総理兼外務大臣より細川総理に対し次のようなメッセージが伝達をされましたので、ここに披瀝をさせていただきます。 四極会合を含め、アメリカ、EC等各国の閣僚及びサザーランド・ガット事務局長などと会談をしましたが、これらの会談では、我が国政府の立場を可能な限り交渉の結果に反映させるべく、最終段階の困難な状況の中でぎりぎりまで最大限の努力を行いました。 これらの会談におきましては、農業のみならず、工業品関税引き下げ、サービス、アンチダンピング等についても真剣に話し合いをいたしました。各国とも、ウルグアイ・ラウンド交渉を期限内に成功裏に終了させるためには最大限の努力を行うべきとの立場であります。 ウルグアイ・ラウンドの成功のため、日本としましても大局的見地から農業合意案についても判断を下さなければなりません。十三日中に実質的交渉を終了するという目標のもとに交渉が行われておりますことにかんがみまして、日本時間十三日中のできるだけ早い時期に我が国としての意思決定を行うことが不可欠であります。 以上でございます。 ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) それでは、これより大河原太一郎君の質疑を行います。大河原君。
○大河原太一郎君 ただいま官房長官から出張中の羽田外務大臣の御報告がございました。 案のとおりでございます。我が党の再交渉の強い姿勢、また連立与党内の亀裂の鎮静、そういう意味でにわかに羽田外務大臣がヨーロッパに参ったわけでございますけれども、既に時遅し、予想されたとおりの結果が出たところでございまして、まことに残念でございます。先般の畑農林水産大臣の訪欧取りやめ、それに加えて最終段階における細川内閣の本問題に対する姿勢、まことに残念でございます。それを申し上げまして、中身に入りたいと思います。 ガット・ウルグアイ・ラウンドの農業交渉の根幹をなすドゥニーの農業調整案、これについて秒刻みでまさに細川内閣はこれを受け入れようとしておるところでございますが、私は日本農業と、また国民全体に関係する国民生活の安全保障の基礎となる食糧問題、これについて大変な不安と懸念を持ちながら、総理以下各大臣に対してこれから質問を行いたいと思うわけでございます。 足かけ八年になるガット・ウルグアイ・ラウンドでございます。その間、自民党歴代内閣においては国会の決議もございました。米はもちろん基幹作物等について自給方針を堅持する、したがって包括的関税化には反対するという姿勢で一貫してきたことは御案内のとおりでございます。その間、一部世論としてラウンドの成功のためには直ちに米の関税化を受け入れろ、あるいは交渉参加大多数の国々が我が国の立場に反対する大変厳しい情勢の中でございましたが、一貫して我々の主張を貫くべく努力をしてきたつもりでございます。 そういう中でございますが、秋口、交渉もいよいよ最終コーナーを回ったところで細川内閣は成立したわけでございます。はっきり言えば、最終段階になって米国等の姿勢の変化、そういう契機をとらえまして、細川内閣は今までの方針、既定方針堅持の方針を軟化させまして、そして実務者レベルで慌ただしくまっしぐらに妥結に向かったところでございます。 その間に交渉の経過を心配する我々国会、すべてこの点について問いただしたところでございますが、総理は基本方針に沿ってやっておるというようないわば月並みな答弁、厳しい言葉で言えばテープレコーダーを鳴らしているような答弁しかしなかったところでございます。しかも、妥結に至るや、ドゥニー調整案という形で出されるや直ちに受け入れ方針を決定したところでございます。これは我々も唖然としているところでございますが、何と申しますか、本音と建前を使い分けたいわば二枚舌だと言わざるを得ないところでございます。農家はもちろん、全国民を欺く姿勢ではあるまいかと思うわけでございます。特に、外交交渉の隠れみのに隠れまして国会を軽視したこと、これについてはまことに遺憾でございます。 また、総理はかねがねわかりやすい透明性のある政治などと言っておりますけれども、それと大きくかけ離れた今回の措置ではあるまいか、この点についてまず総理の御所見を承りたいわけでございます。
○国務大臣(細川護煕君) おっしゃることはよくわかりますが、調整案につきましても関係者の御了解を得てできる限り国会などにも明らかにさせていただくように努めていこうという姿勢を終始持ち続けて今日に至っているわけでございますが、今お話しにもございましたように、事柄が外交交渉という性格上、なかなかそこまで完全にオープンな形で進めてくることができなかった。私ものどまで出かかっていながら、御説明したいと思ってもできなかったことも多々今日まであったということにつきましてもぜひ御理解をいただきたい、このように考える次第でございます。
○大河原太一郎君 次に伺いますが、この交渉に対する細川内閣の姿勢の問題でございます。 実務者レベルに交渉を任せて、大事な局面には内閣としての取り組む姿勢が全くなかったわけでございます。特に最終局面では総理がみずからイニシアチブをとって、必要な関係閣僚を現地に派遣して、徹底的に我が国の主張が貫かれるよう努力いたすべきであったわけでございますが、政治改革に心を奪われて全く重大な国益でございますこの問題についてなおざりにした、この点はまことに遺憾でございます。現に、米、EC等は節目節目で関係閣僚を現地に派遣して徹底した長時間の交渉をやっておったわけでございますけれども、我が国は正反対であります。最後の段階で韓国大統領が関係閣僚をジュネーブに急派して、そうして米問題については日本よりはるかに有利な条件をから取ったことは御案内かと思うわけでございます。 この点についての総理のお考えを承りたい。
○国務大臣(畑英次郎君) 大河原先生、本問題につきましては長い間にわたります大変な御心配をいただき、なおまた全力を挙げての御努力をいただいてまいりました経緯等につきましても、私も本当に頭の下がる思いで承知をいたしておるところでございます。 そういう長い間の交渉の中にございまして、やはり何といっても国会決議、あくまでもその国会決議という枠組みの中で、それを前提とした取り組みというような意味合いでは、基本的な交渉の取り組みのあるべき姿といいますものがそれなりにきちんとしたものでなければならない。いわば我が方におきましては自給体制堅持という原則論、そしてまた先方におきましては包括的関税化はすべての国々が賛同しておるからその原則を崩すわけにはいかない、そういう原則対原則の一つの大きな対立という中で今日まで時間がかかったわけでありますことは御案内のとおりでございます。 そういう中にございましても、先般も申し上げさせていただいたわけでございますが、細川総理、あるいはまた羽田外務大臣等々、その都度その立場におきまして、我が国の国内事情あるいは農業の位置づけ、環境面から、あるいは国土保全の問題点等々からの困難性といいますものを再三にわたって強く主張させていただいた中にございましてのいわゆる原則論の対峙という中で、やはり第三者の調停という姿に移行せざるを得なかった。この辺についても御理解を願いたいというように考えるわけでございます。 いずれにいたしましても、御案内のとおり、十一月の十五日というもの、最初のいわゆる各国間における一つの大きなその時点を中心とした動きというものを踏まえての我が方の戦略の中にございまして、十一月上旬に私自身も、十月の中旬でございましたか、サザーランド氏が日本に参りまして一時間以上のお話し合いをさせていただきましたが、サザーランド氏を追っかけてさらに、くどいようではありますけれども、当然のことながら重要問題でありますだけに重ねて追っかけて、彼に対しまして、いわゆるこれが最後ですよ、我が方は全く譲るべき何物もない、原則論を踏まえてのお話し合いというものについて壊すか壊さないか、そういうものを厳しく受けとめた中での調停案にひとつまとめ役という立場から対応してほしいということを私の立場から言わせていただいての締めくくりであったということも御理解いただければありがたいと、こう考える次第でございます。
○国務大臣(細川護煕君) 今、農水大臣から申し上げたことに大体尽きております。私自身も、また外務、農林の両大臣も、あるいはまた通産大臣も、関係大臣一丸となって現地のウルグアイ・ラウンド特派大使、交渉担当官などを指揮いたしましてぎりぎりまで私どもの主張を強く主張してきたことはぜひ御理解をいただきたいと、こう思っております。私は、現地の大使を初めとして実によく頑張っていただいた、このように思っておりますし、ぜひそこのところはそれなりに酌み取っていただきたい、こう願っている次第でございます。
○大河原太一郎君 ただいまの総理並びに農水大臣の御答弁は承服できません。この点は時間がございますから省略いたしますけれども、表敬訪問的なものが交渉でありますか。はっきり申し上げます。それから、総理が表にあらわれた姿が全然ないことをいろいろ努力をしておると言っておるわけでございまして、これも承服しかねます。 まず、今度の調整案について、政府は関税化の例外をとった、あるいは七年後の交渉は白紙だなどと当初言っておりましたが、我が同僚片山委員の全文提出の要求にこたえた内容を見ますと、全くそれと違うわけでございます。なるほど米については二次関税の設定は除外されておりますけれども、その他追加的義務条項、アクセスをさらに実施後七年目には拡大するとか、あるいは特に問題なのは隠れた関税化、これはいろいろ言われておりますが、その潜在関税率の低下、実施期間中の低下でございますが、こういうものを見ますと、まさに包括的関税化を受け入れて、その枠内でスペシャルトリートメント、ちょっと特別な扱いをもらったという程度にすぎないものでございまして、私は政府の言明とは全く離れておると思うわけでございますが、畑大臣いかがですか。
○国務大臣(畑英次郎君) 今回示されております調停案につきまして、七年目以降の問題について協議、いわゆる関税化を七年目以降は受け入れるということではないという意味合いでの否定的な説明をさせていただいたわけでございますけれども、その節に、あくまでも協議再開という中にございまして、関係間の了解のもとにおける追加的な物事の協議の詰めが行われる、御指摘のとおりであるわけでございます。 私どもは何としても、言葉が適切かどうかわかりませんけれども、いわば米本体に対する関税化、これを何といっても例外措置の中でそれなりのものを生かし得た、この辺につきましてはぜひ御理解を賜りたい、こう考えるわけでございます。
○大河原太一郎君 全く理解ができません。マスコミが適切に言っております。隠れ包括関税化あるいは影の関税化ということを言っておるわけでございまして、この点については所見を異にいたします。(発言する者あり)声がございましたが、シャドーリダクション、これが行われるということでございます。 次に、特にもう一つ申し上げたいのは、米のミニマムアクセスの問題でございます。これは御案内のとおり、国家貿易のもとにおいてはミニマムアクセスは機会を与えるのではなくて受け入れる義務数量でございます。まさに部分自由化でございます。この点もはっきりお答えを願いたいと思います。
○国務大臣(畑英次郎君) 御指摘のミニマムアクセスに対する認識につきましては、一つの輸入のチャンスを与えるというような生易しいものではなくて、残念ながらやはり義務的な要素がそこに位置づけられておる。ただし、これは例外中の例外でございますが、輸出国側における凶作等々の問題でそれを満たす姿にならないこともあり得るというような意味合いのものがあるわけでございますが、義務的な要素が強い、かように認識をいたしております。
○大河原太一郎君 凶作を例にして言うのは、制度の建前として言っておるのですから、その点はぼやかしてもらっては困ります。 もう一つ、ドゥニー調整案の問題としては、あの物差しては二十一品目中米を除いて全部自由化になる、関税化されるというわけでございますが、これは間違いございませんな。
○国務大臣(畑英次郎君) 従来からいわゆる数量制限等々、そういう立場にございましては、我が国の項目の数の数え方というものが二十一、その中から米だけが残念ながら例外措置の対応ということになるわけでございますから、残り二十品目は関税化に移行する。御指摘のとおりでございます。
○大河原太一郎君 米のミニマムアクセスによる義務的数量は最終年次では八%、八十万トンを超えるわけでございます。この数字の重みを御存じですか。 政府米、買い入れ売り渡す政府米の、現在百六十万トンでございます。その半分にも達する。さらにこの措置を続ける場合にはどんどんふえるわけでございます。自主流通米を含めた流通量の一二%を超える、しかも追加措置によってまたこれがふえる。まさに部分自由化からどんどん全体自由化につながるものでございまして、その点についての御認識を承りたいと思います。
○国務大臣(畑英次郎君) 御指摘のとおり、ミニマムアクセスのスタートラインにおきましては四%、これが六年目には八%、毎年〇・八%ずつ増加をされる、いわゆる基準年数から換算をいたしますと大体八十万トンに近い数字になることは御指摘のとおりでございます。ただいま御指摘がございましたように、その数字は新潟県全生産量の上をいくというようなことも厳しく認識をさせていただいておるわけでございます。 七年目以降の協議再開の段階における一つの追加的な協議項目としましては、そういったミニマムアクセスの八%から七年目以降はどうするかということの論議の対象には当然なるわけでございますが、しかしながらいわゆるその時点における農産物全体の置かれております実情を踏まえた中の再協議ということでございますから、七年目以降は間違いなく八%に上積みがなされるという断定をする今日の立場ではない、こう御理解を願いたいと思います。
○大河原太一郎君 その点についても、あの調整案をよく読むと追加的な義務措置で延長についてそういうことが書かれておるわけでございまして、ミニマムアクセスの拡大は当然関係国から求められると思うわけでございまして、この点については都合の悪いところは自分の都合のいいように解釈をして御答弁願うのはまことに遺憾でございます。 次に、義務的数量としてのミニマムアクセスの受け入れは、これは減反問題にも大変関係するわけです。三百万トン、六十万ヘクタール、需給均衡をしております。これに対して、新たに義務的数量としての数、外国産米が乗っかるわけでございますが、当然減反問題の扱い等にも響いてくると思います。まあこれは九五年から実施だからいいじゃないかとか、今の転作はあと二年ある、そういうものではございません。農家の方々から次々とこの質問を受けておりますが、政府のお考えを承りたい。
○国務大臣(畑英次郎君) 御指摘のとおり、この調停案を受け入れました場合、農家の方々を初め我が国そのものにとりまして農政全般にとりましての与える影響といいますものは極めて大きい、厳しい、大問題である、かような認識に立っておるわけでございます。 そういう中にございましての減反政策についての御指摘でございますが、いわゆる減反問題は、今さらに潜在的な生産能力を有する対応としての一面、営農の安定を踏まえての要素であるわけでございますから、これからのさような意味合いの要素を踏まえながらも、この機会に万般にわたりましての再検討というものは当然進めていかなければならない。しかし、減反政策そのものは継続をしていく、そういうことによっての今回の例外的な措置の対応の三条件の一つにいわゆる生産調整という文言のありますことも御案内のとおりでございまして、それなりのものを生かしながら、そしてまた農家の方々の営農の安定ということにポイントを置いて問題を処理していかなければならない、かように考えておる次第でございます。
○大河原太一郎君 答えになっておりません。減反が強化されるのは当然の筋道でございますが、それに対するお考えが少しも答えられておりません。さらにお願いいたします。
○国務大臣(畑英次郎君) ただいま申し上げましたような本年の作付面積の割り当ての問題あるいはまた減反緩和政策に伴います事態の推移、そういうものの中におきますこれからの問題としての大きな位置づけがあるわけでございますが、ただいま申し上げましたような意味合いの、あくまでもやはり営農安定という要素は十二分にそこに加味しながら考える。あるいはまた、例外措置に伴います生産調整という要素も大きくこれは維持をしていかなければならない。この辺についても御理解をいただきたいと思うわけでございます。
○大河原太一郎君 答えになっておりません。
○委員長(井上吉夫君) 減反を強化しなきゃいかぬじゃないのか、それにどう取り組むかということを具体的にずばり答えてください。
○国務大臣(畑英次郎君) ただいま申し上げましたような諸情勢を踏まえましての減反政策に対する検討、そういう中でございまして、減反政策はこれを維持して持続をされる、減反は続けるということははっきり申し上げさせていただきます。
○大河原太一郎君 だめだ、そんなんじゃ。維持するのは当たり前だ、上に乗っけるんだから。
○国務大臣(畑英次郎君) 大変言葉が足りませんで、失礼を申し上げました。 いわゆる現在の計画の減反政策の中の二年間におきましては減反政策を強化することはいたしません。その後の問題につきましては、先ほど来申し上げておりますような要素を踏まえての検討をさせていただく。今この場ですぐどうこうということのお答えをするには、いましばらく諸般の情勢を踏まえた中での対応を進めさせていただきたい、かように考えております。
○大河原太一郎君 先ほど申し上げましたように、二十品目が今度関税化されます。この点については二次関税が輸入規制的なものとして大変大きな働きをするわけでございます。裸で関税化をされる、しかも低い関税で二次関税が設定された場合、大変な影響を関係農家が受けるわけでございますが、十分自信を持ってその二次関税の高さを確保できる見通しがあるんですか。この点も大変大事な問題でございますので、お答え願います。
○国務大臣(畑英次郎君) 御指摘のとおり、関係団体を初め今国民的な一つの大きな懸念材料であることは大河原先生御指摘のとおりでございまして、少なくともさような意味合いにおきましては、二次関税、あらゆる要素、あらゆる我が方に有利な既存のデータを使いまして従来の姿そのものが維持できますような方向に向けての最善の努力を尽くしていかなければならない、さような問題であるということで私自身も取り組みをこれからもやっていきたいと、受け入れた場合の仮定の問題としてのお答えにさせていただきたいと思うわけでございます。
○大河原太一郎君 だめだね、これも。もうはっきり、相当交渉しているはずなんだから。
○政府委員(眞鍋武紀君) 仮に米以外のものにつきましてこの調整案を受け入れて関税化をするというふうにした場合には、いわゆる関税相当量を設定する、こういうことになるわけでございますが、その場合はダンケル合意案におきましてその設定の仕方が出ておるわけでございます。 基本的には内外価格差を基本にしまして算定をするということでございます。外国の国際市場の価格、それから国内の卸売価格の差をとりまして、さらに品質換算をして設定をするということでございまして、一定のデータのとり方でございますとか品質換算の計数の問題とかいろいろな要素がございます。 これにつきましては、できるだけ我が方にとって有利な関税率をはじきたいというふうなことで、これまでの話し合いの中でそれぞれ関心国から関税化をしろというふうなこと、あるいは一般関税の引き下げの問題でいろいろ議論している中でいろいろなやりとりがあるわけでございます。そういうものを踏まえましての関係の農家あるいは関係者が心配のないように設定をしたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○大河原太一郎君 そういう過程、プロセスみたいな話は結構です。関税化を受け入れる場合には、もう既に関係国と相当やって、そして関税化もやむを得ないという結論を出したはずでございまして、しっかり関税率が確保できる見通しがあるかどうか、この点について明確にしてください。
○国務大臣(畑英次郎君) 御指摘のような趣旨を体した二次税率を確保するというような見通しを必ずつくりたい、こう考えております。
○政府委員(眞鍋武紀君) 御説明させていただきますが、現在はまだ調整案を受け入れていないわけでございます。受け入れるか受け入れないかを決めた上で算定をするわけでございますので、今、現段階においてこうなるというふうなことは申し上げにくいわけでございますが、ただいま大臣が御答弁申し上げましたように、もし受け入れたとすればそういう農家あるいは関係者の不安のない水準が確保できるというふうな確信を得ておるわけでございます。
○大河原太一郎君 まだまだ物足りませんけれども、時間の関係がございますので次に進みます。 まず、国会決議と八党合意と各党の公約の関係についてじっくり関係閣僚にお尋ねしたいと思います。 国会決議についてはしばしば総理は基本方針から大きくは離れていないというような御答弁でございますが、私が先ほども申し上げましたように、米の包括関税化を認める、基幹的作物についてのオール関税化、まさに国会決議の方針に大きく外れております。これははっきりしているんですから、もう御答弁は要りません。 次に、八党合意及び各党の公約、選挙の関係についてお伺いいたします。 八党合意は包括的関税化に反対するということでございました。しかしながら、ただいま明らかになったように、部分自由化等を含めてまさに関税化の枠組みの中で特例措置を認め多くの作物を自由化するというわけでございます。したがって、この点について各閣僚の御意見を承りたいと思いますが、特にいよいよ受け入れの閣議に臨む関係閣僚、それぞれの党の公約がございますが、これについてそれを踏んまえての御答弁を願いたいと思います。 いろいろございますが、まず社会党の閣僚として山花大臣にお考えを承りたい。
○国務大臣(山花貞夫君) まず選挙のときの公約、そして八党合意、この順でお答えさせていただきたいと思います。 選挙のときだけではなく、かねてから社会党は例外なき関税化については反対である、こうした政策を堅持して今日に至っているところでございます。 第二番目、八党の合意におきましては、基本的な合意事項を踏まえてこれから協議していく当面の重要課題として十二の項目、そのうちの一項目がこの農業関係でございます。三つのテーマを合意しております。一つはウルグアイ・ラウンドを成功させること、第二番目は例外なき関税化に反対すること、第三番目は農林漁村の再建に関する問題です。 今御指摘の例外なき関税化ということだけに絞って考えてみるならば、そうしたこれまでの党の政策、そして八党合意が完全に守られたという事態には残念ながらなっていないのではなかろうかと思っています。どこまでこれを充足させたかということについてはそれぞれの党の判断があるのではないか、こう思っているところでございます。
○大河原太一郎君 党の公約との関係は。
○国務大臣(山花貞夫君) 党の公約につきましても、先ほど申し上げた方針を堅持して今日に至っているところでございます。したがって、例外なき関税化に対しては反対する、この一点については今日まで方針として堅持しているところでありまして、したがって、その公約を完全に充足しているという事態には残念ながらなっておらない、こういう現状の中で党内でも今議論を進めているところでございます。
○大河原太一郎君 寸刻に迫っておる方針受け入れの閣議に、米の完全自給を堅持し農産物の例外なき関税に反対する、全部の農産物、今度の二十品目に反対しますという党の公約、それを今検討中ではおかしいと思うんです。
○国務大臣(山花貞夫君) おかしいという御指摘ですけれども、これだけ大事なテーマですから党も連日今検討を進めている、こういう状態について承知しているところでして、党の方でも派遣した皆さんがきょうお昼までには帰ってくるということも聞いております。そういう皆さんの報告を本部としても承知した上で、またきょう午後も中央執行委員会を開いて検討を進めている、こうした現状であることについて私は承知しているところでございます。
○大河原太一郎君 また、自衛隊については、内閣の一員としては合憲だけれども党としては反対だ、そういう姿勢で臨むつもりですか、お伺いします。
○国務大臣(山花貞夫君) 今御指摘のような態度はとっておりません。自衛隊の実態についてはだれが考えても違憲という考え方が強いではないか、こういうことは私たちは申し上げてまいりました。法律的な問題です。 同時に、こうした問題については、連合政権という立場に立つならば現実にある自衛隊を直視していかなければならない、こういう考え方の中で既に連合政権についての合意、あり方というものを従来から提示してまいりました。そういう考え方のもとで私たちは今回の連立政権についての合意も結んできたところでございまして、したがって閣内統一した対応のもとに私たちはこれに対応したい、これが閣僚になった私たちの立場でございます。
○大河原太一郎君 相変わらずの答弁でございますが、次に公明党にお伺いいたします。 石田長官、公明党も米を初め乳製品、でん粉、雑豆、全部、何といいますか、例外なき関税化には反対だと。しかも御念が入っておりまして、本年十二月の大筋合意を目指している新ラウンド交渉においても、タイムリミットを理由にした例外なき関税化の受け入れもすべきではないと考えますということです。どうですか、石田長官。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えを申し上げます。 まず党の政策と八党合意との関係でございますが、これは別に違った立場、論点はない、このように承知をいたしておるわけでございます。 それから、いま一つお断りをしておかなければなりませんが、党内でも今議論を進めているところでございまして、最終的な集約は得ていない状況が一つございます。 さて、今度のいわゆる調停案が提示をされたわけでございますが、この調停案に至るまで政府としては格段の努力をしてきたし、また八党合意に基づいてその精神に違背しないよう全力を挙げて努力をしてきたところであるというふうに思います。 しかしながら、やはり今最終局面で問題になっておりますように、これは外交交渉、多国間の交渉でございますので、日本は日本としての国会決議や八党合意を踏まえて交渉いたしたところでございますけれども、残念ながら調停案においては一〇〇%その方針を貫き通すことができなかったという状況があるわけでございますけれども、しかし関税化を六年間受け入れないということについては明確になったわけでございますし、その代償措置としてのミニマムアクセスの問題が今議論になっているところというふうに承知をいたしているところでございます。
○大河原太一郎君 答えになっておらないですな。党の公約は一体どうなるんですか。もう捨てたんですか。捨てたんなら捨てたではっきり言ってください。
○国務大臣(石田幸四郎君) 公約を捨てたことにはならないと思います。今まで私たちは、その立場で努力をしてきましたし、政府にもその立場を踏まえて交渉すべきことをお願いしてきたところでございます。 しかし、結果として調停案が今出ておるわけでございまして、そのことについては、先ほど申し上げたとおり外交交渉の問題でございますから、必ずしも日本の主張が一〇〇%受け入れられるというような結果ではなかった、その点は極めて遺憾だとは思いますけれども、現在の調停案の状況はやむを得ないのか、受け入れられるのか、反対するのか、それはこれから決定をすべきことであろうと思います。
○大河原太一郎君 公明党は、選挙の際の有権者、国民に対する約束を放棄して、この八党合意にも目をつぶって調整案を受け入れる、そういう姿勢であることを確認します。どうですか。
○国務大臣(石田幸四郎君) 今日まで最大限努力をして、最終的な結論を今得ようとしているところでございます。
○大河原太一郎君 民社党は、国会決議に従って包括関税化に反対する、そういう選挙公約をはっきりしておりますけれども、大内大臣はいかがですか。
○国務大臣(大内啓伍君) 党としては、御指摘のような主張を繰り返し主張してまいりました。八党合意の中では、御案内のように、一つはウルグアイ・ラウンドを成功させなければならない、もう一つは例外なき関税化には反対するということを言ってきたわけでございまして、そのことは、いわゆるミニマムアクセスあるいは部分自由化というものを容認するという前提に立った合意ではないというふうに私どもは理解をしております。 したがって、そういう八党合意というものについて変更を加える場合には、やはりその協議をした八党間でお話しをしなければならない、こういうふうに言ってまいりました。 御質問には直接ございませんでしたが、公約という面では、私どもは選挙に向けましても、ウルグアイ・ラウンドを何とかして成功させなければならない、それは貿易立国として非常に大事なことであるということを申し上げましたし、それからもう一つは、米の自給体制を守るという見地から例外なき関税化には反対するということを申し上げてきたわけでございまして、仮に調停案を受け入れて部分自由化つまりミニマムアクセスを受け入れるということになりますと、私どもの言ってきた公約というものは守れない事態になる、こういう理解でございまして、今、党内におきましても真剣に議論をしておりまして、羽田外務大臣の正式報告を待ちまして最終的には判断をしたいと今苦悩しているところでございます。
○大河原太一郎君 各大臣の御答弁は、もう寸刻に迫った受け入れ方針を決定する閣議の前でなお党内においていろいろ議論しておると。まことに理解しがたいわけでございます。口をそろえて、党内の公約との調整は今検討しておるというわけでございまして、この点についてはまことに理解に苦しむところでございます。まあ政治不信というのは腐敗だけで出るわけではございませんよ。各党がその政策理念、これを御都合主義によってにわかに変更すること、これが国民の政治不信の最大の問題であると思います。 次々に各大臣にもこの点についてはお伺いしたいわけでございますけれども、なまくら答弁を幾ら伺ってもわからない、さように思うわけでございます。 上原国務大臣、笑っておりますが、あなたはどうですか。ついでに承ります。
○国務大臣(上原康助君) 先ほど山花国務大臣がお答えしたように、党内で真剣に議論をさせていただいております。私もこの問題については大変深刻に受けとめている一人でございます。
○大河原太一郎君 これ以上聞いたってなまくら答弁ではっきりいたしませんので、次の問題がありますから進みます。 次に承ります。 農業分野は早々と妥結いたす形になっておりますけれども、各分野、なおジュネーブにおいてもアンチダンピングあるいは金融、いろいろな問題でせめぎをしておるわけでございますが、その全体の交渉の現段階についてお伺いしたいと思うわけでございます。
○政府委員(小倉和夫君) 先生も御案内のとおり、ウルグアイ・ラウンド交渉は当初十五分野でスタートいたしまして、現在も幅広い交渉でございますのでまだ交渉が続いているわけでございますが、私どもの現在把握しておる限りにおきましては、いわゆる物の関税引き下げの交渉はほとんど大詰めに近づいておる。あと、サービスの問題につきましてもほとんど最後の段階であるという状態であります。農業につきましては実質合意がほぼ達成されつつあるということでございます。 その他の分野が若干ございます。例えば、先ほど官房長官から申し上げましたアンチダンピングの問題。今入りました情報によりますと、アンチダンピングの問題につきましても日本時間深夜にほぼ妥協案がまとまりつつあるという状況のようでございますので、全体としまして妥結に向かって動いておるがまだ最終的な交渉が行われているという部分がある、こういうふうに理解しております。
○大河原太一郎君 私が特に聞きますのは、自由貿易主義を国是としてその貫徹を図るというのが細川内閣の大きな方針だと思います。自由貿易主義を守るためには、他分野においてそれに非常に関係する各部分についてその主張を貫徹しなければならないと思っておるわけでございまして、そういう問題については横に置いて米を譲るというようなことがあってはならなかったのでございます。 その点について、熊谷通産大臣、アンチダンピングの問題なり、あるいはMTOにおける例の悪名高い、我々が最も悩まされるスーパー三〇一条、通商三〇一条、その関係について少しわかるような御答弁を願います。
○国務大臣(熊谷弘君) 交渉の最終段階についての状況につきましてはただいま政府委員から答弁申し上げたところでございますけれども、ただいま先生御指摘のMTOあるいはアンチダンピング、またアメリカのいわゆるスーパー三〇一条、こうした問題につきましては、それぞれ日本といたしましてはその基本方針に従いまして交渉段階で厳しく強い態度で臨んでおるわけでございます。 まずMTO問題につきましては、御案内のとおり、MTOと申しますのは、ガットの交渉結果でき上がったものにつきまして紛争処理その他をめぐる体制をつくろう、こういうことで基本的には体制をつくろうということでございます。これがないと、せっかくつくりましても各国が勝手なことをやる、それについてまた二国間交渉でうやむやな話になってしまっては何のためにこれだけの長い時間と精力を注いでやったのかわからなくなってしまうわけでございまして、これについてはぜひ実現をしたいということで交渉を続けてまいったわけでございまして、最終的な文面を私見ているわけではありませんけれども、おおむねそういう方向へ向けて反対をしておりましたアメリカ側の譲歩も得られつつあるというふうに承知をいたしているところであります。 次に、いわゆるアンチダンピングの問題につきましては、今申し上げましたとおり最終段階でございまして、私どもとしては、はっきり申し上げましてアメリカが率直に言いまして今までもいろいろと問題を起こしているわけでございまして、そうしたことのないような最低限のものを取りつけなければならない、こういうことで交渉を続けているところだろうと思います。 それから、それに関連いたしまして、いわゆる報復措置をとるというあのスーパー三〇一条の件でございますけれども、これは今後、アメリカの国内法がどのように残るかどうかは別といたしまして、これだけの協定を結ぶということになり、そういう枠組みができるということになれば、先ほど申しましたように、MTOその他の体制が整えばそんな勝手なことをアメリカ側はできないということになる、こういうふうに私どもは承知いたしているところでございます。
○大河原太一郎君 物のアクセスの問題は大体解決したというお話だったんですが、私どもの立場で大変心配になるのは最後に残った木材や皮革、特に木材の問題でございます。この点については畑農林水産大臣、どういうふうに承知しておりますか。
○国務大臣(畑英次郎君) 御案内のとおり、いわゆるゼロ関税の問題等従来から大問題として受けとめさせていただきまして、我が方はそういう主張はのめない、そしてまた相手側におきましては丸太の輸出規制等々を行っておる、そういうところを指摘しながら、この問題が極めて難航いたしておりまして、羽田外務大臣も重ねてこの点を主張していただいたという姿の中で、実は羽田外務大臣から現地に行かれました実態を早く承知をしたい、こういう気持ちでいっぱいであるわけでございますが、何としても林業あるいは木材の実態からいたしまして受け入れることは困難、この姿勢を当然のことながら堅持してまいりたい、こう思っております。
○委員長(井上吉夫君) なお熊谷通産大臣から補足があります。
○国務大臣(熊谷弘君) ただいま品目を御指摘いただきまして委員が御質問になったわけでございますが、まさに大枠は農林水産大臣からお答えしたとおりでございます。 実は、私も心配をいたしまして、懸命にジュネーブにも電話もいたしまして督促をいたしておるところでございます。したがって、一〇〇%正確ではございませんけれども、羽田外務大臣はただいま委員御指摘のものについてはまさに最強硬の姿勢で四極通商会議を含めた交渉に当たられて、相当交渉は進んでいるというふうに承知しているところでございます。
○大河原太一郎君 畑大臣に重ねて承りますが、我々は安心していいですな。
○国務大臣(畑英次郎君) マイナス要素が全然ないという意味合いにはなかなかいかないかと思いますが、その基本的な体制といいますものは堅持ができる御努力を最後まで羽田外務大臣にも煩わせたと、こういう段階でございます。
○大河原太一郎君 次に、再び調整案に戻りますけれども、政府が最初に発表した調整案の中には輸出国の供給制限を制約する部分がありました。よく読んでみたらこの調停案なんかに入っていないんですよ。どうしてこんな骨子のところへわざわざつけたのか。我々がかねてから長いウルグアイ・ラウンド交渉においては輸出国と輸入国との公平性、バランスということを強調して、そういうものがいささか入ったなというようなことで我々にアピールしようと思ったというふうに私は受け取るわけでございますが、ドゥニーの調整案には入っておりませんが、この点についてはサザーランド包括妥協案としていずれ出る。どの部分にどういう形で入るかお答え願います。
○政府委員(小倉和夫君) 先生も御案内のとおり、何分非常に複雑な交渉を行っているわけでございますので、恐らくドゥニ調整議長といたしましては、主な日本に重大な関心があるところについて調停案をまとめようという段階で、日本のいろいろな考え方をどのように調停していくかと、あるいは各国との間の考え方のずれ、そういったものをどのように調停していくかということで一つの考え方というものを我が方のジュネーブの代表に示した、これがドゥニ調整案だったと思われるわけであります。 したがいまして、そのエレメントと申しますか、その中に書いてあることが各国との調整を経ましてどのようにテキストに具体的な合意案の文言として出てくるかということは、まさに今交渉中と申しますか、今最後の段階に来ているわけでございます。 そこで、今現在、先生のおっしゃいました輸出制限の問題につきましては、いわゆる包括関税化の例外措置そのものとは直接関係ございませんので、その部分ではなく、この委員会に御提出いたしましたいわゆる日本の包括関税化、日本とは書いてございませんが、実質的な日本につきましての包括関税化の例外措置の部分ではなく、一般的な輸出制限、農産物についての輸出制限についての協議と申しますか、そういうことを行う場合の措置ぶり、処理ぶりのところにそういうものが記載されるということになろうかと考えております。
○大河原太一郎君 私が承っているのはそんなことだけではないのであります。これは大事な点でございまして、その供給義務としてはっきり書かれるのか、単なる訓示規定みたいに書かれるのか、その点はもうノンペーパーぐらいの段階でいろんな交渉の過程で方向がはっきり出ていると思うんですが、はっきりしてください。
○政府委員(小倉和夫君) 率直に申し上げまして、農産物の輸出国は、純輸出国もございますれば、大きな輸出国もございますし、また小さな輸出国、基本的には輸入国でもございますが若干輸出しているという国もございますので、いろいろこの問題については実は議論があったところと聞いております。 しかしながら、最終的な段階におきまして、現在出ております合意案の中では恐らくこのような方向でまとまるのではないかというふうに考えられるわけでございますが、それは一つは通報義務。すなわち、輸出制限を行う国がそういうことをやる場合に通報するということ、それからそういうことをやる際に協議するということ、しかし同時に、そういう手続条項、手続的なことのみならず、輸出制限ないし禁止をするという場合には輸入国の食糧安全保障に対する影響というものを十分考えなくちゃならないと、こういう趣旨のこともあわせて盛り込まれる方向で最終的な調整が行われているというふうに理解しております。
○大河原太一郎君 全体を推測すると単なる訓示規定として入れられる、そういう御答弁でございましたが、大変残念でございますが、この点についてもう一回御答弁願います。
○政府委員(小倉和夫君) 先生のおっしゃる御趣旨は非常によく理解できる点でございます。すなわち輸出制限というものを全くやめてしまう、一切禁止するということができるのかという御質問、御趣旨と承りましたが、現在のガットにおきましても、輸出制限というものにつきましては一切これを禁止するということにはなっていないわけでございます。問題は、そういったときにどのような協議をきちっとしていくかということではないかと考えられるわけでございまして、その点につきましてそういった点が強化されるということでありますればそれは一歩前進ではないかというふうに考えるわけでございます。
○大河原太一郎君 現行ガット規定にないから、多少の訓示規定が入るから、それでは我々のかねがねの主張が貫徹しておりません。 もう一回お答えを願います。
○政府委員(小倉和夫君) 訓示規定がどうかということにつきましては、ガットといいますのは協議でございますので、今からその協議の内容につきまして予断をすることはできないわけでございますが、協議の精神といたしまして、そういう場合に輸入国の食糧安全保障というものに配慮しなくてはいけないということが書かれるのであれば、それはその際の協議の中で一つの精神と申しますか原則というものが貫かれているということではないかというふうに考えるわけでございます。
○大河原太一郎君 次に、同僚議員が既に質問をしておりますけれども、この農業交渉の分野において我々がかねがね主張しております輸出国と輸入国とのバランスの問題でございます。 先般も大塚委員が指摘いたしましたように、輸出補助金については数量にして二四%、しかもブレアハウス合意によって二一%に合意する、それにもかかわらず包括的関税化の問題はようよう米についてスペシャルトリートメントですか、ちょっと特別な扱いをしてもらう、そんなことでございまして、今度妥結するガット交渉の中の農業関係におけるこの点についてのバランス、これをどうお考えになっているか、畑農水大臣のお答えをお願いします。
○国務大臣(畑英次郎君) いわゆるウルグアイ・ラウンド交渉といいますものは、ただいま先生御指摘のとおり、あくまでも公平でなくてはならない、公正でなくてはならない、不公平さが残ってはならない、そういう視点から我が方におきましては農産物問題につきましての一つの包括的関税化反対の根拠にもさせていただいたわけでございます。 今御指摘のとおり、ブレアハウス合意等々の中におきましてはその精神が、我が方の主張に対しましてこれをてことしまして米あるいは農産物の問題を主張させていただいたわけでございますが、残念ながらすっきりした形のものであるという認識は持っていないと、こう考えております。
○大河原太一郎君 アンバランスのままで今回交渉が終わる、そう承知してよろしゅうございますな。
○国務大臣(畑英次郎君) ただいま申し上げました公平公正という要素を踏まえてのいわゆるぎりぎりの交渉の中における調停案である、こう理解をさせていただいております。
○大河原太一郎君 次に、今度調整案を受け入れるとTNCは開かれるでしょう。それで、各国は交渉が妥結すれば合意すると、その後の取り扱い、新しいガット規定の手順はどうなるのか、お伺いしたいわけでございます。
○政府委員(小倉和夫君) 今後のことにつきましても恐らく、数日中に決まると申しますか、一応のめどというものがさらにはっきりしてくると思いますが、現在の想定されておりますところでは、実質妥結に到達されました後、恐らく実質的には合意ができましても各部分の法的整合性の問題というのが出てまいりますので、法的整合性の検討、それから技術的なチェックと申しますか、技術的な文言の検討、テクニカルというような言葉がよろしいかどうかございますが、そういったものが行われまして、来年の四月にもそういった全体を精査しました後に協定が署名される、そういうことが想定されているわけでございます。
○大河原太一郎君 署名が四月、それからのことはまだ、まあ経済局長に聞いてもわからぬな、批准のための国会承認を求める。批准が行われるとこれは並行して国内法制の整備が必要でございます。国内法制の整備ができざる限り国として責任を持てませんから批准はできないはずでございますが、その点については、経済局長じゃだめなんで官房長官に聞かなくちゃならぬのだけれども、おりませんので責任大臣の畑農林水産大臣にお伺いします。
○国務大臣(畑英次郎君) 御指摘のとおり、あの調停案を受け入れさせていただきました場合には我が方の立場にございましては食管法等々国内法の法改正を国会の方に御審議をお願いしなくちゃならない。そしてまた、私の立場で承知をいたしておりますのは、四月の中旬でございますか、署名をいたしました後に批准という問題が当然のことながら国会のお立場での御審議がされる、それと合わせましたただいま御指摘のような取り組みが展開される、かように認識をいたしております。
○大河原太一郎君 関連して国内法制の整備の中でどういう法律が、もう調整案で方向が明らかになってきたんですからお答え願います。
○国務大臣(畑英次郎君) 残念ながらああいうような調停案の内容でございますので、今私どもがまず申し上げる項目としましては食管法、これの基本計画、供給計画等々、その関連におきまして法改正の必要ありと、こういう認識に立っておるわけでございます。
○大河原太一郎君 だめだ。それはもっとまだ関連法律があるわけですよ。どうぞ。
○政府委員(眞鍋武紀君) ただいま御答弁申し上げましたように、米については食管法でございます。それから、この調停案を受け入れたといたしますと、一部の乳製品につきましては加工原料乳生産者補給金等暫定措置法の規定、それから麦の関係は食管法でございます。それからさらに生糸の輸入につきましても繭糸価格安定法の規定、現在のところこういうものを改正しなければならないというふうに承知をいたしておるわけでございます。
○大河原太一郎君 農安法はどうなんですか。でん粉の農産物がある。全部言えと言ってるんです。
○政府委員(眞鍋武紀君) まだ子細に検討いたしておりませんが、現在考えておりますのは食管法、加工原料乳措置法、それから繭糸価格安定法でございます。ただ、これ以外にないかということでございますが、まだ子細に検討してみないと。現段階におきまして我々が改正しなければならないというふうに承知しておりますのはこの三法でございます。
○大河原太一郎君 以上かかわりに当たっての御質問、時間の制約等でさらにさらにの質問ができなかったことは大変残念でございますが、最後に申し上げます。 今、日本農業は御案内のとおり国際化の荒波の中で、担い手が老齢化あるいは耕作放棄でまことに脆弱化しております。これに対応するため昨年から新農政を発足したわけでございますが、そのやさきに冷害という天災、さらにはこの自由化という天災があるわけでございまして、困難きわまるわけでございます。 総理は、国会答弁でしばしば農は国のもととおぼしき答弁をなさっています。それから、将来に向かって安心して農業を続けられる環境の確保ということもおっしゃっておられますが、現状は全く逆方向であります。このままでは、農業だけではありません、農村が、国土が、やや大仰に言えば荒廃をいたす、そういう状況でございます。一体全体農業の再建をどうするかという最大課題があるわけでございますが、調整案の受け入れその他のおまとめが一方であって、その点についてはちっとも明らかになっておらないところでございます。総理はこの際、農業再建のために苦難の道を歩む日本農業のために巨兆を投じてもやはりその抜本的な政策を打ち出すべきであると私は思うわけでございます。 我々もただいま農業再建十カ年計画、そういうものを鋭意勉強、検討しておりまして、いずれ成案を得ましたら総理に対してもこれを提案いたしましてその実現を望むものでございますが、総理の御答弁を承りまして、私の質問を終わります。
○国務大臣(細川護煕君) 今お話しがるるございましたように、我が国の農業がかつてなく厳しい局面に立たされていることは私も十二分に認識をいたしております。 この局面にありまして、日本の農業にとって大変な試練でございますが、これを一つの契機として新しい農業の道につながっていくようにこれをつなげていかなければなるまい。大変困難な道ではございますが、この過程を乗り切って、このトンネルをくぐり抜けて、将来に希望の持てる農業というものを御一緒になって築いていかなければなるまい。今御提言がございました自民党の方でお取りまとめをいただいているようなものも十分踏まえまして、今後政府としても検討させていただきたいと思っております。
○委員長(井上吉夫君) 以上で大河原君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、一井淳治君の質疑を行います。一井君。
○一井淳治君 政権交代によりまして国民は政治の新しい展開を期待している、このように思いますけれども、まず総理から、政権交代の意義についてどのようにお考えがお伺いします。
○国務大臣(細川護煕君) 三十八年間余り政権交代がない状態が続いてまいりました。そのことが日本の政治の成熟のために、あるいはまた議会制民主主義というもののあるべき姿として必ずしも好ましいものではなかったというふうに思っておりますし、そうした観点から、政権交代がなされたということは大変意味のあることであったというふうに思っております。 〔委員長退席、理事久世公堯君着席〕 今、政権が発足をいたしましてから四カ月余りが経過をしたわけでございますが、政治改革、経済改革、行政改革などそうした構造的な、この農業もそうでございましょうが、さまざまな積年の改革をしなければならない構造的な問題というものに対して全力を挙げて一歩でも二歩でも将来に向けての一つの礎石というものを打ち込んでいかなければなるまい、そのような思いで今取り組んでいるところでございます。
○一井淳治君 ただいま総理も構造的なものと言われたわけでございますけれども、国民の目からすれば、腐敗のない清潔な政治を打ち立てるということが強く期待されていると思います。政権がかわりますと旧政権下の実態が明らかになってくる。そういったことを通して明瞭な活力のある民主政治が打ち立てられる、これが政権交代の一つの大きな意義ではないか。その点に国民の期待も一つには集中しているんじゃないか、そのように思います。 ここで法務大臣に対して、この政権交代に期待されているメリットと申しましょうか政治腐敗をなくしていくために旧政権下での腐敗行為を厳しく追及していくということも非常に必要ではなかろうかと思うわけでございますけれども、法務大臣のお考えをお伺いします。
○国務大臣(三ケ月章君) お答え申し上げます。 検察当局といたしましては、今御指摘のございましたゼネコン汚職事件等これまでに発生した事件につきまして、その職責の範囲内で権限を適切果敢に行使してきたと私としては承知しております。 今後とも、この種の事案につきまして刑事事件として取り上げるべきものがあるならば、法と証拠に基づいて不偏不党、厳正に対応するものと私としては確信しているところでございます。 〔理事久世公堯君退席、委員長着席〕
○一井淳治君 法務大臣が確信しておられると。そして就任の際のお話を聞いておりますと、検察の盾になるという趣旨の御発言があったわけでございまして、私どもはこれに大変期待をしているわけでございます。しかし、それ以上に法務大臣には検察に対する一般的な指揮権がございます。一般的な指揮監督権がございます。これを十分に行使するということも大いに必要ではないかと思います。 確かに言われておりますように、検察は法と証拠に基づいて不偏不党、厳正中立にやらなくちゃいけない。これは言うまでもないことでございまして、とりわけ政党政治の世界におきましては、法務大臣を通して検察が政党の影響下に置かれてはいけないということで、法務大臣の立場は非常に重要であるということはわかるわけでございます。しかし、最近にもありましたように、ゼネコン汚職担当の検事が特別公務員暴行陵虐罪で起訴されるということもありまして、検察全体がちょっと強力な捜査に対して抑制的になっておるのじゃないのかという心配もあるわけであります。 したがいまして、私どもは、法務大臣に対して一般的指揮監督権というものを有効に使って、検察が汚職を強力に摘発できるように環境整備をするとか、さまざまな配慮をしていただく必要があるんじゃなかろうかと思うわけでございますけれども、いかがでございましょうか。
○国務大臣(三ケ月章君) 検察庁法に定められております法務大臣の一般的指揮権というものは、法務大臣にとりまして非常に重要な職責であると心に銘じておる次第でございまして、私、法律家といたしまして、その良心に従いましてそういうふうな職責を果たしてまいりたい、こう思っておる次第でございます。
○一井淳治君 ゼネコン汚職事件につきましては、四人の首長、八社の首脳、そしてわいろ総額にいたしますと三億五千九百万円という大変な検察の成果が上がっているというわけですけれども、これも一つには政権交代があったことが寄与しているんじゃなかろうかとも思うわけでございます。マスコミは中央政界に波及するのじゃなかろうかというふうに盛んに書き立てておるわけですけれども、まだ一向に進まないわけでございます。法務大臣の、そして検察の適切そして強力な捜査の進行によりまして、国民の期待にこたえていただくことを切に希望申し上げておきまして、次に農業問題に移らせていただきます。 ウルグアイ・ラウンド農業交渉に関しましては、新聞記事などを見ますと、宮澤内閣の時代からかなり交渉が進められておったことが明らかでありますけれども、政権移譲後にどのような引き継ぎを受けておるのか、宮澤内閣当時どのような交渉が行われておったのか、そのあたりについてまず御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(畑英次郎君) 御案内のとおり、新内閣発足に当たりまして八党派合意というものがうたわれておるわけでございます。その中にございましても、基本的な政策等々、従来の内容、方向等々を継承しながらというような意味合いの中にございましては、この農業問題は御承知のとおりゃはり長い時間と長い情熱を傾けた交渉の結果としましての今日の調整案の姿である。こういうような意味合いでは、基本的な位置づけあるいは取り組みの姿勢、あくまでも国会決議を踏まえた交渉をさせていただいたと、かように御理解を願いたいと思います。
○一井淳治君 私がお聞きしておりますのは、宮澤内閣のもとでこのウルグアイ・ラウンド農業交渉についてはどのような交渉が進められておったかということです。
○国務大臣(畑英次郎君) 前政権におきましての取り組みの責任ある知識が私自身はございませんので、この点は御理解を願いたいと思います。
○一井淳治君 重要な外交交渉については引き継ぎを行うというのが当然であると思いますけれども、引き継ぎはなかったんですか。
○国務大臣(畑英次郎君) いわゆる私の立場にございましては、先ほども申し上げましたように、前政権におかれましても国会決議を踏まえての厳しい取り組みを展開されておった、かように承知もし、そういう意味合いでの引き継ぎをさせていただいておるということでございます。
○一井淳治君 新聞記事をずっと追うできますと、昨年の十一月二十日にアメリカとECとの農業問題についての協議が成立する。その前後に国会の質問等ではいわゆる条件闘争に移るのではなかろうかというふうなことを前提とする答弁がだんだんなされておる。そういった中で、十二月の十二日に宮澤改造内閣が発足いたしまして、そこで宮澤総理が記者会見をなさっておられますけれども、その新聞記事を見ますと、「コメ関税化受け入れ準備」というふうな、大体そういうふうな書き方になっておるわけでありますけれども、それからまた農家救済についても言が及んでいるわけでございますけれども、そういったいわゆる条件交渉ですね、それについて何かお聞きにはなっていないでしょうか。
○国務大臣(畑英次郎君) 時の政権におかれましても、私の認識では何といっても国会決議を踏まえての交渉がなされておったと。それ以外の分野、ケースにつきまして、私が確たるお答えをする知識もございませんし認識も得ていない、こういうことでございます。
○一井淳治君 この問題につきましては、この問題といいますのはきょうのテーマの農業問題でありますけれども、ドゥーニー案が中心でありますけれども、これが国会決議に反しておるんじゃなかろうか、あるいは包括関税化の一変形にすぎないんじゃなかろうかといったことが同僚議員の質問等によって明らかになったと思いますけれども、そういった質問は他の議員がされましたので、私はもう少し細かい問題について質問をさせてもらいたいと思います。 まず第一に、米に関する国別表はいつ提出されるのでしょうか。
○政府委員(眞鍋武紀君) 現在、ドゥニー調整案が出まして、それを受け入れるかどうかというルールの問題を検討しておるわけでございます。したがいまして、このルールについて我が国が受け入れるかどうかということを決めた後、速やかにそのルールに従って国別表を作成いたしまして、もう期限は本来であれば十一月十五日、こういうことでございましたがだんだんと延び延びになっておりまして、議長から一日も早く出すように、こういうことを言われておりますので、我々といたしましては、決めました後、速やかに作成して一日も早く出したい、一刻も早く出したい、こう思っております。
○一井淳治君 そういたしますと、例えばきょうかあすかにでも閣議で決定がなされるときょうかあすかには国別表は出るわけですか。
○政府委員(眞鍋武紀君) 作業のあれがございますが、すぐに出したいというふうに、仮定を置きましていろいろな準備をしておるところでございますので、できるだけ早く出したいと思っております。
○一井淳治君 米以外の国別表、これは農産物もありますし、また鉱工業品目等がありますけれども、これの提出はどうなりますか。
○政府委員(眞鍋武紀君) 鉱工業品については私の所管ではございませんが、十一月の十九日か二十日前後に既に提出しておるというふうに聞いておるわけでございます。 農産物につきましてはまだ出しておらないわけでございます。それから、当省所管では水産物、林産物がございますが、これについてもまだ提出をいたしておりません。これらも含めまして一両日には出さなければならない、十五日が期限でございますのでもうほとんど時間がない、こういう状態であることを御理解いただきたいと思います。
○一井淳治君 農林産物について主要国がまだ国別表を提出していないというふうに聞いておりますが、その状況はどうなんでしょうか。
○政府委員(小倉和夫君) 各国の農業に関する国別表の提出状況でございますが、これは何分百十六カ国ございまして非常に錯綜しておりますので、いついつの時点でどうなったかということにつきまして正確な数字はちょっと申し上げにくいのでございますが、私どもが先週末ないし現在理解しているところでは、アメリカ、それからヨーロッパ共同体、オーストラリア、そういった農業に関する主要国はすべて出しておりまして、大体三十数カ国プラスECが農業に関する国別表を既に提出しているというふうに理解しております。
○一井淳治君 日本が米について国別表を出す場合には、この国別表にはどういった事項が記載されるんでしょうか。
○政府委員(眞鍋武紀君) 国別表、米についてでございますが、まず関税相当量につきましてはこのスペシャルトリートメントといいますか、特別措置によりまして書く必要がないわけでございますので書かないで出す。それから、ミニマムアクセスにつきまして数量を記載するということでございます。それからさらに、そのミニマムアクセスを入れます場合の関税、それから輸入差益を書くわけでございますが、米につきましては関税はゼロでございますので、徴収できる輸入差益の最高限度、こういうものを書くということでございます。 したがいまして、整理して御説明申し上げますと、ミニマムアクセスの量とそれに適用される輸入差益の徴収できる最高限度を書くと、こういうふうに御理解いただきたいと思います。
○一井淳治君 関税率は書かれないということはわかりましたけれども、しかしだんだん低減された後の関税率は幾らになるかということで、ドゥーニー案の評価の問題で関係がありますからお尋ねするわけでございますが、その前に米について輸出能力のある国はどういった国があるんですか。
○政府委員(鶴岡俊彦君) 現在、緊急輸入で輸入している国がタイ、アメリカ等でございます。それ以外にも、作期その他が違いますけれども、オーストラリアあるいは台湾、中国、それから東南アジア各国に輸出能力はあるというふうに承知しております。
○一井淳治君 現在、日本が毎年定期的に輸入している国とすれば、どういう国がありますか。
○政府委員(鶴岡俊彦君) 今、沖縄向けのしょうちゅうあるいはモチ米用としましてタイから輸入しております。
○一井淳治君 関税率の計算方法は先ほど同僚議員の質問に対してお答えがあったわけでありますけれども、要は内外価格差、それに品質を加味するということの説明があったわけですけれども、今お話がありました、代表的にアメリカとタイとでは内外価格差がどれくらいになりますか。
○政府委員(鶴岡俊彦君) 先ほど経済局長がお答えしましたように、一般的な関税率は記載しないわけでございます。ミニマムアクセス部分につきまして、国家貿易の売り買いを通じまして徴収する差益について記載することになろうかと思います。 これは、ダンケル・ぺーパーではローアーミニマムというようなミニマムアクセス部分についての規定があるわけでございますけれども、その規定が関税化しないと適用されませんので、今御指摘のような内外価格差等を中心に考えるわけでございます。一つの計算として、基準年の一九八六年から八八年におきます国内の政府売り渡し価格と当時のタイ米とかアメリカの推定CIF価格と比較しますと、タイの米では八倍、アメリカの米では七倍となると思います。これに品質格差その他いろんな要素を加えて我々としては考えていきたいというふうに考えております。
○一井淳治君 タイの場合は八倍どころでなくて、もっともっと価格差が開いておるんじゃないでしょうか。
○政府委員(鶴岡俊彦君) 今のは、ガット上いろいろなルール作成の基準年次の点から申し上げたわけでございます。最近におきましてもそう大きな変化はないというふうに理解しております。
○一井淳治君 幾ら何でも十数倍にはタイの場合はなるんじゃなかろうかというふうに思いますけれども、しかし、今私が関税率について言うのは、食糧庁が取り扱う場合の、国内で販売する場合の差額を言うんでなくて、ドゥーニー案を受け入れた場合に一番最初の関税率がだんだん減っていくわけですから、ですからその関税率がどれくらいになるという前提でおいきになるのか、そこのところがはっきりしない。ドゥーニー案を受け入れるよりは、関税化の方がいいということも考えられるわけです。関税率が高ければ、ドゥーニー案よりも高関税を受け入れた方がいい。両方比較してバランスもとらなくちゃいけないわけですから、そういう意味で聞いているわけです。
○政府委員(眞鍋武紀君) この特例措置の中身について若干御説明をさせていただきます。 これは一項に書いてございますように、いわゆる一次税率といいますか、輸入数量制限を関税相当量に置きかえるというふうな規定は適用がされないということでございますので、関税相当量は書かないわけでございます。 しかしながら、何年間がたっていって、あるいは二年目三年目にもう関税化したい、こういうふうなことを欲する国が出てくるわけでございますので、そういう場合にどういうふうに算定をするかということでございまして、それは初年度から関税化したところと三年目に関税化するところのバランスを考えまして、それで、仮に一年目に関税化したとしたならばこうなるであろうというふうなことで、後で関税化する時点でこの基準年を振り返りまして、そこでそのとき算定したとしておればこうであったというふうな数字をもとにそれから低減をさせていって、それをベースに設定をする、こういう規定でございますので、現段階でそこの関税率についてどうこうというふうなことではなくて、その算式、要するにそういうふうにして決めるんですよというふうなことがルール上決まっておるということでございますので、御理解いただきたいと思います。
○一井淳治君 内外価格差が国によって違うわけですね。今、タイは八倍と言われましたけれども、そんな差額ではないというふうに思います。 それから、タイ米を基準にした関税率を前提に言うのか、あるいはアメリカ米を前提に関税率を考えていくのか、そのあたりによって関税率が基本的に変わってくる。関税率によってはドゥーニー案よりも、どの程度になるのか知りませんが高関税の方が有利ではなかろうかということも考えられるわけですから、そこのところを聞いているわけです。
○政府委員(鶴岡俊彦君) 仮に米にミニマムアクセスを受け入れる場合、ダンケル案でありますとミニマムアクセス部分の関税につきましてはローアーミニマムというふうな規定が適用されるわけでございます。今回は関税化は受け入れないというようなことでございますので、二次税率に当たる部分、本体税率といいますか、その部分につきましては書かない。それから、ミニマムアクセス部分につきましてはローアーミニマムというふうな規定は我々適用されないと思っていまして、先ほど来御論議がありますような内外価格差を頭に置いた設定をしたいと思っています。その部分については、引き下げはしないわけでございます。そういうことでございますので、ダンケル案がいいというふうなことには私どもは理解しておりません。 それから、先ほどアメリカかタイかというお話でございますけれども、私どもが輸入しておりますのは現在タイからの米でございますので、それを念頭に置いた対応をしたいというふうに考えております。
○一井淳治君 タイを基準にするかアメリカを基準にするかによってミニマムアクセスの意味も変わってくると思います。ただ、この件の論議をしておりましても先に実際問題として進みませんので、次の質問に移ります。 外務大臣が遠路ジュネーブに行かれまして大変御苦労いただいていますけれども、先ほども大河原議員から強い不満の声が出たわけでございますけれども、マスコミの報道を見ましても、形を整えるというふうな意味に受け取られるような報道が横行しておりまして、マスコミの報道がそのまま正しいとは私も思いませんけれども、例えばここにあります十二月十二日付の朝日新聞を見ましても、これは羽田外相の交渉内容でありますけれども、「「どうやって対応していくかが問題で、事務局長としての考えがあれば授けてほしい」と述べ、調整案の修正を求めた。」ということが活字になっておるようでありまして、場合によっては日本は調整案を返上するという激しい迫力を込めたそういう交渉がなされていない、何か口先だけの交渉に終わっているという感じが強いわけであります。 実態はどうなんでしょうか。新聞に書いておる、どこかの党を黙らせるといいますか、形を整えるだけの交渉をやったのにすぎないのかどうか、その点についてまず回答をいただきたいと思います。
○国務大臣(畑英次郎君) 羽田外務大臣が行かれる前に、私にも、その決意の中で、いわゆるドゥニー調停案が示されたことによっての先行きに対する大きな、政治的にも国民各界各層の方々の御心配も大きい、こういうことを踏まえて十二分なひとつ努力をしてくるというような意味合いの決意を申されておったわけでございますから、新聞で今報道されるような形式的なとかそういう要素は全くないと私自身は受けとめさせていただいているわけでございます。
○国務大臣(細川護煕君) 今、農林大臣から御答弁申し上げたとおりでございますが、たった今入ってまいりましたニュースでございますが、羽田大臣の交渉の成果と申しますか交渉の結果として、特例措置の継続についての交渉に当たりまして、非貿易要素、つまり環境の保全とか食糧の安保、そういったものでございますが、こうした非貿易要素について考慮しなければならない、そういう趣旨がこの特例措置の継続について追加をされたということでございまして、これはドゥニー調整案を我が国の最後のぎりぎりの努力で改善をすることに成功したということでございます。
○一井淳治君 新聞記事ばかり並べてあれですけれども、まだ最終場面になりましても各国からいろいろな要望が出ているわけです。 十二月十日の毎日新聞を見ますと、アメリカなどが環境と貿易の作業委員会の設置を検討してほしいとこういう段階で言っておりますし、また国別表の提出が大幅におくれるだろうという報道も届いておりますし、また十一日土曜日の夜のニュースでは、アメリカのカンター通商部代表が日本の米の譲歩については評価するけれどもさらに金融場面での譲歩を要求するということで、金融場面はまだ交渉が続いていることを示すんじゃなかろうかと思います。けれども、我々は、包括関税化全部をひっくり返すんじゃなくて包括関税化の例外を入れるための一つの条項を加えればいいわけですから、最後の最後まで何とか我々日本の農民の要求が貫かれるように強力な交渉を要望したいと思います。 細川首相の御答弁をお願いします。
○国務大臣(細川護煕君) おっしゃるような御趣旨を踏まえて、最後まで全力を尽くして交渉してまいりたいと存じます。
○一井淳治君 先ほどの大河原議員の質問にもありましたけれども、これは将来国会の批准を受けると聞かされたわけでございますけれども、これは事後の承認ではなくて事前の承認と聞いてよろしいですか。
○国務大臣(畑英次郎君) 私の先ほど大河原委員に対します御答弁の中でも申し上げましたとおり、形の上で申し上げれば、いわゆる批准を国会の方にお願いする、その前にいわゆる調印式が行われる、そこでサインが行われる、こういう手順に外交上は相なっておると承知をいたしております。
○一井淳治君 国会の批准については、それまでに国内法も整備を進めて同じ国会にすべてを提出するというのがこれまでの外務省の方針でありますけれども、そのことは今回も守っていただけるわけですか。
○政府委員(丹波實君) 一般論として申し上げまして、条約を締結する際、その条約と国内法との間に乖離を生じさせないというのが基本的な考え方でございまして、このウルグアイ・ラウンドの国際約束を締結するに当たりましても同じような考え方で対処をいたしたいというふうに考えております。
○一井淳治君 それと事前、事後の批准でありますけれども、農林大臣の回答は、えんきょくに一つの方向を示されたわけですけれども、事前の承認がこれは原則ですから、その努力はやはりしていただかなくちゃならないと思います。 次に、きょうはゼネコン汚職の問題もテーマでございますので質問を変えますけれども、会社の使途不明金について質問をいたします。 一番新しい統計では、会社の使途不明金がどの程度になっておるのか、建設業はそのうち何%ぐらいを占めているのか、国税庁の方から回答をいただきたいと思います。
○政府委員(三浦正顯君) 国税庁からお答えいたします。 計数整理が済んでおります一番新しいところはまだ平成三事務年度、これは平成三年七月から平成四年六月までに実施した分でございますが、私どもが発表しておりますのは、国税局の調査課が所管しております法人についての調査の結果でございまして、それにつきまして平成三事務年度の結果は、使途不明金総額は五百五十八億円、そのうちただいまお尋ねの建設業における使途不明金は三百八十二億円でございまして、全体の約六八%、こういう数字でございます。
○一井淳治君 法務省の方に質問いたしますが、商法を見ますと、第一編第五章に商業帳簿に関する規定がございます。それから、第二編の第四章第二節に株式会社の計算に関する規定がございます。そういったものを総合的に考え、あるいは最近の商法あるいは商法特例法の改正、これも帳簿の閲覧請求とか監査役の地位の強化とかそういったことが進んでおるわけでございますけれども、それらを総合的に考えますと、商法は会社については経理の公正というものを追求していくんだ、そして使途不明金というものはなくしていくことが求められているんだと思いますけれども、そのあたりの法務省の見解はいかがでしょうか。
○政府委員(濱崎恭生君) 御指摘のとおり、商法三十二条におきまして営業上の財産、損益の状況を明らかにするために会計帳簿等を作成することが義務づけられておりまして、会計帳簿等の作成に当たってはそういった状況を正確に判断することができるように明瞭に記載しなければならないということになっております。 御指摘のような各種の規定は、会社がそういう状況を正しく把握して一定の限度で開示するということによって適正な経理の確保を図っているところでございまして、御指摘のように、商法の諸規定が使途不明金をなくするということを直接の目的にしているかというと、それはそういうわけではございませんけれども、商法の計算処理上は使途不明金という概念は認められていないものでございますし、いわゆる使途不明金と言われるものに関しまして、不正経理をするということは商法が禁止しているところでございます。 そういう会社の経理処理を通じて不正な行為がなされることがないようにという趣旨から種々の内部的な監視機能に関する規定を、これは委員も御案内のとおりでございますが、商法は置いているわけでございますが、御指摘の先般の商法の改正におきましても、株主による監視機能の強化及び監査役による監視機能の強化という観点から、御案内のとおり種々の改正を実現させていただいた次第であります。
○一井淳治君 使途不明金をなくしていくというふうに前進しないと、例えば会社の社長が私的に会社の金を使うとかあるいは帳簿において虚偽記載が横行するというふうになるわけですから、今御説明がありましたように、使途不明金自体を目的でするんじゃないけれども、全体として結果的にこの使途不明金がなくなるように商法あるいは会社法の問題として強力な対応が必要ではなかろうかと思いますけれども、法務大臣の御見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(三ケ月章君) ただいま民事局長から御答弁申し上げましたように、使途不明金自体につきましては商法上の概念ということからいささか外れる面がございます。とはいいながら、使途不明金に関して不正経理を行うということを法律上是認するわけではございませんで、これはもう委員御案内のとおり、一定の要件のもとで不正経理に関与した取締役等には損害賠償の責任が負わされる、特にこのたびの代表訴訟の強化などはそれにもまた対応する面があろうかと思います。 さらには、罰則の面では特別背任罪等の刑事制裁を受けるものとされておるわけでございまして、私、法務大臣の考え方といたしましても、ただいま民事局長から申し上げましたように、商法上これ以上使途不明金の対策を講ずるというふうなことよりも、むしろどういうふうにその使途不明金が使われるのを防止するか、あるいは税法上これに対してどういう対策を講ずるかというふうな方向で考えるのが筋ではなかろうかと考えているところで、民事局長の答弁を繰り返すことになりますが、そういうふうに考えております。
○委員長(井上吉夫君) 一井君の残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後二時十分に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 ――――◇――――― 午後二時十一分開会
○委員長(井上吉夫君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 平成五年度一般会計補正予算、平成五年度特別会計補正予算、平成五年度政府関係機関補正予算、以上三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き、米問題及びゼネコン問題等に関する集中的審議を行います。一井淳治君。
○一井淳治君 羽田外務大臣におかれましては、ジュネーブまでお行きいただきまして御努力をいただき、また、きょうお着きになったそうでございますけれども、早速にこの委員会に足をお運びいただきまして本当に御苦労さまでございました。 ところで、早速なんですけれども、あちらへお行きになってどのような具体的な成果があったかということを御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(羽田孜君) まず、このたびのガットの最終のこの時点にありまして、ジュネーブで交渉する機会を与えていただきましたことを委員長を初め各委員の皆様にお礼を申し上げたいと思います。 私は、今度の会議に臨むに当たりまして、今お話しのございました米の問題、そして我が国が関心のある問題、こういった問題について実は四極での話し合いということで、この二つの大きな目的がありました。 その一つの、まず今御指摘のありました問題につきましては、私どもといたしまして、やはり今国内が、今度の調停案というものが出たことによって将来のいわゆる日本の食糧の問題あるいは農業というのはどのように営めるのかというような問題、こういった問題について非常に不安が渦巻いておるということで、国会でもこういう論戦があるということを率直にそれぞれの皆様にお話をいたしました。 ただ、皆様からのこれはもう総じて同じような感じでありましたけれども、日本にとった特別な措置というもの、これはぜひとも評価してもらいたいと。というのは、今日まで非常に長い交渉の過程で皆さんから話があったことをもとにして我々としては特別な措置というものをしたんであって、この根底をひっくり返すなんてことはできないんだという話でした。 ただ、私の方としては、それはその辺は私も今までずっと交渉しておりましたから事情はよくわかるわけでありますけれども、ただ問題は、六年たって七年目から一体どうなっちゃうんだ、これが自由化になるんではないのかということにやっぱり一番の不安があるんだ、関税化されてしまうということに対して一番の不安があるんだという実はお話をいたしまして、こういった問題に対して、一応今度の中に書き込まれておるけれどもここらあたりをもう少し明確にしてほしいということを相当くどくそれらの皆様方にお話ししまして、このあたりについては我々としてもいろんな知恵出してみましょうということで、例えば食糧安全保障の問題ですとか水田農業の果たしている環境の問題ですとか、こういったものなんかを明示しながら、ここらあたりを、ただすぐ関税化になるとか自由化になるというもんじゃない、まさに五年経過して六年目に入る交渉のときにそういった問題も含めて話をしましょうということをある程度明確にしてくれるということであろうと思います。 そしてあとは、もう短く申し上げますけれども、林産物ですとかあるいは非鉄金属の問題ですとか、幾つかの問題が実は四極の中でも話し合われました。ここでは日本に対してゼロゼロで、要するに木材全部ゼロにしなさい、非鉄金属、銅についてゼロにしなさいとか、そういう実は強い要請が延々と夜中まで続いたわけでありますけれども、私は幾つかの問題について、おまえたちがここの部分を了解するんだったらこれは我が国だって対応するよという話をしました。しかし、向こうもなかなかそこは難しいということで物別れになっておるということです。 それから林産物については、日本の産業というのは今どういう状態にあること、輸入量というのはこのようにふえていることなんであって、しかも円高の中で関税だけを引き下げるだけが能じゃない、それから、規格を今度規制緩和なんかもする、そういうことによって実際におまえさんたちのものがふえている、それと同時に国産材がこれと一緒につけるようにいろんな配慮をしておるんだから木材の需要はこれから大きく伸びていくであろう、だからゼロにすることはこれはだめですと。今度、七月に宮澤総理の時代に外務大臣等が交渉した成果があるわけでありますからこれをこれ以上前に進めるということについて私はのむわけにいかないという話をしてきたこと、こういうことはやっぱり一つの成果であったろうというふうに思っております。 以上であります。
○一井淳治君 今の説明によりますと、いわゆる六年目の問題については今後努力してだんだん明確化していくということのように私お聞きしたんですが、そういうある程度幅のあるものがあるというふうにお聞きしていいのかどうかという点が第一点です。 もう一点は、やはり六年目の問題について、グリーンの、環境といいますか、そういったふうなことを考えながら七年目以降を決めていくというふうな相談もできておるのかどうか。 その二点についてお答えください。
○国務大臣(羽田孜君) 六年が終わって七年目から関税化されるんだろうという声が実は渦巻いておったことは私もよく承知しておるわけでありまして、要するに、五年が終わったところで六年日のときに、この一年間をかけていわゆる関税化を日本がもうそのときになったらのみ込むんだということなのか、それともこれからもやっぱりこのミニマムアクセスということで再延長していくのかということ、このあたりのところが、いや関税化になっちゃうんじゃないかという話があったわけでありますけれども、そうじゃなくて、そのときに話し合う要素としては環境の問題とかあるいは食糧安全保障の問題とか、こういったものも加味しながら話すということを今度の最後の中に入れてもらうことができるんじゃないのかということを確信いたしております。
○一井淳治君 今お答えいただいた点ですが、文章化の点はどうなんでしょうか、文章化されるんでしょうか。
○国務大臣(羽田孜君) このことを文章の中に書き入れてほしいということを要請しております。
○一井淳治君 そういったことを含めまして、まだ私どもは相当交渉の余地があるんじゃなかろうかと考えますので、とことんまでぎりぎりの御努力を政府としてやっていただきたいという要望をさせていただきまして、午前の質問に続けて質問させていただきます。 使途不明金のことでございますけれども、形の上では使途不明となっておりますけれども、現実ではわかっているけれども表に書けないから、したがって使途不明金として処理している、使途ごまかし金であるということが言えると思います。 参議院のことしの六月三日のこれは商法改正の際の附帯決議でありますけれども、「会計帳簿の不実記載等を防止するための所要の措置について検討すること。」ということが決められておりまして、あわせて、大蔵省の方では青色申告を取り消しするとか、建設省の方では業界の指導をするとか、各省庁にわたって使途不明金をなくするための強力な努力が続いておるわけでございますけれども、この点についての法務省の御見解、検討するということになっているんですから、どうなっているのか、説明いただきたいと思います。
○政府委員(濱崎恭生君) 商法の規定上は、午前中にも御答弁申し上げましたように、会社の計算処理が会社の財産及び損益の状況を正しく反映するように、その基礎となる会計帳簿が正確明瞭に記載されるようにということで各種の規定を置いておりまして、その違反に対しては、過料の制裁とか取締役や監査役の損害賠償責任とかを規定しているわけでございます。また、監査役は単に会計処理の適正ということを監視するというだけではなくて、取締役の業務執行の適正ということについても監査をするという権限を持っているわけでございます。いわゆる会計監査と業務監査の両方の権限を持っているわけでございまして、業務監査の観点からは、監査役が取締役の不正の行為を発見したときはそれを取締役会に報告するとか監査報告書に記載するとか、そういう権限が与えられておるわけでございます。 そういう観点で会社法上も会社の不正行為が行われないようにということで種々の規定を用意しているわけでございますが、委員も御案内のとおり、会社制度を規定しております商法の規定は、主として会社制度を利用することによって出資者である株主の利益が害されないかどうか、それから会社組織と取引関係に立つ第三者、債権者の利益を害されることがないように、こういう観点からいろいろな規制をしている。その面が中心であるということから、会社法上御指摘のような問題についてどこまで対応できるかということについて問題があるわけでございますけれども、しかしながら、商法の視点においても会社の社会的責任という観点から、今申しましたように会社の不正行為が行われないようにという観点からの組織上のいろんな手当てをしているわけでございます。 先般、御指摘いただいた附帯決議がありました際に実現させていただいた商法の改正、この中でもとりわけ監査役制度の充実という観点から種々の改正をしておりますが、特に商法特例法上の大規模会社、資本の額が五億円以上または負債の総額が二百億円以上の大規模会社につきましては、いわゆる社外監査役制度を導入する、そして監査役会という制度を導入するということにいたしております。 この改正はことしの十月一日から施行されたわけですが、これが実際に動くことになりますのは、大多数の会社につきましては、来年六月に行われる定時総会の終結のとき以降、その時点からそういう制度が実際にワークするということになるわけでございますが、そういう改正がその趣旨に沿って適正に運用されるということが何よりも重要であるというふうに考えております。 その改正の実が上がるようにという観点から、私ども、例えば社団法人日本監査役協会という公益法人がございますが、この協会には上場会社のほとんどの会社の取締役が参加しておられます。そういうところ、あるいは経済団体、経団連等を通じまして改正の趣旨が生かされるような運用をしていただくように周知徹底を図っておりますし、また来年そういう改正が実施に移されました後におきまして、監査役協会に対して改正法の例えば社外監査役の運用状況がどうであるかというようなことについて調査をお願いしたいというふうに考えております。 先般そういう改正を実現させていただいて、その実施が現実のものとなるのは来年からということでございますので、私どもとしては、それが適正に運営されるようにということで当面今申しましたような方法を講じましてできるだけの対応をしてまいりたい。 御指摘の参議院法務委員会の附帯決議は私どもも重く受けとめて、常にそういうことを頭に置いて考えていかなければならないと思っておりますが、当面の対応としてはそういうことで改正法の趣旨の適正な運用ということにまず努めたいと考えているところでございます。
○一井淳治君 ゼネコン汚職を通して大変な金額が動いている、許容されない金額が動いているということがはっきりしたんですが、しかし監査役あるいは監査役会がこれを問題にしたことは聞いたことがないわけでありまして、監査役、監査役会の強化ということに法務省におかれましては一層力を入れていただきたいと思います。 それから、きょうは首相がおりますのでちょっと聞いておいていただきたいと思うんです。 今申し上げておりますこの使途不明金でありますが、今回のゼネコン汚職等に出てきました巨額のお金の流れですけれども、企業から出る場合には一つは使途不明金、一つは会社の帳簿に載らない裏金でありますけれども、この使途不明金をきれいにしていくということが日本経済の清潔な発展のためにも必要であると思います。そして、参議院の法務委員会の決議もあるわけですから、首相としてもこの点を御認識いただいて今後対処していただきたいと思うわけでございますけれども、一言御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) もう先ほどから御論議のあっておりますとおり、私もそのようにしっかり認識をいたしております。
○一井淳治君 この企業献金につきましては、やはり政治資金の規制という方からきちっと対応していくということが必要であるというふうに思います。その点についての自治大臣の御所見を賜りたいと思います。
○国務大臣(佐藤観樹君) 今、一井委員が大変問題視をしております使途不明金、実際にはやみ献金という形で流れておるわけでございます。 今度の政治資金規正法の中で、御承知のように企業・団体献金というのは政治家個人及びその政治家にかかわる政治団体にはしてはいけません、認められるのは政党のみでございます、こういうふうに大変厳しくいたしました。また、政治資金規正法上届け出なければならぬものにつきましては、もし届けていないような場合にはこれは政治資金規正法違反ということで大変厳しくしてあるわけでございます。 〔委員長退席、理事村上正邦君着席〕 御承知のように、昨年十二月のときに例の金丸事件が起こりまして、あれで罰金二十万円で済んじゃうのかということがございまして、したがって一年以下の禁錮というのがそういった量的制限の場合にもついたわけでございます。 それから、違法な献金を受けた場合には受けた行為者及び政治団体の方が両罰規定を受けるということになっておりますし、その際、受けた政治献金いわゆるやみ献金につきましては没収、追徴という手段がとられたわけでございます。さらに今度の改正案の中には、罰金二十万円というのは余りにも少ないということで、これを他の法律と同じように五十万円まで引き上げましたし、今度は、一井委員から今お話しございましたように、出した人及び出した法人自体が罰せられるという両罰規定も入れました。 それから、公民権の停止につきましても、禁錮刑の場合には実刑期間プラス五年ということになりましたし、罰金刑につきましても公民権の停止が五年間、執行猶予につきましても執行猶予期間中ということになったわけでございますので、これだけ担保すればとりあえず当面やり得ることを法案の中に盛り込めたのではないか、こういうふうに考えておるところでございます。
○一井淳治君 以上で私の質問は終わります。
○理事(村上正邦君) 以上で一井君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○理事(村上正邦君) 次に、片山虎之助君の質疑を行います。 その前に、外務大臣に質問があるようですから、外務大臣に用足しが終わりましたら速やかに自席へお戻りになるように連絡を願います。 片山君。
○片山虎之助君 当予算委員会で二度目に立たせていただきます。まことに光栄に存じております。 まず、羽田外務大臣にお尋ねいたします。 もう本当に土壇場でのジュネーブ行き、しかも大変な強行軍でお疲れさまでございました。心から御慰労を申し上げたいと思います。 今、社会党の一井議員にるるお話がございました。もう結論的に言っていただきたいんですが、再交渉し修正の余地は全くないとお考えかどうか。特にドゥーニー調停案についてでございますが、いかがでございましたか。
○国務大臣(羽田孜君) 基本的な部分にかかわることについては、これは余地ないともう率直に申し上げた方がよろしいと思います。 ただ、私どもとして、先ほど申し上げたように、六年後、いわゆる七年目からこれについてどうするのかということの交渉についてもうちょっとやっぱり明確にしてもらいたいということについて何とか修文、文章を直すようにしてもらうように今努めております。
○片山虎之助君 午前中の質疑で、総理は、第四項絡みだったと思いますが、非貿易的関心事項について配慮という言葉が入るんだ、これは大変な成果だ、こう言われました。具体的にどういう効用、効果がございますか。
○国務大臣(羽田孜君) 先ほどお答え申し上げましたように、非関税的な考え方というのはいわゆる食糧安全保障の問題、あるいは環境保全に水田が役割を果たしていること、こういったものをきちんとわかるようにしてもらうということであります。やはりそこから先が一体どうなるのかということが一番不安なところでありますから、私はこれは大きな成果であろうというふうに思います。
○片山虎之助君 きちんとしてもらうと。具体的には今のミニマムアクセスの拡大だとか、あるいは関税率のカットが出てくるわけですね。そういうことについて何らかの変化、影響があるんでしょうか。
○国務大臣(羽田孜君) この部分につきましては、三年前ですがブラッセルでだめになりましたね。あの後にドンケル・ペーパーというのが出されまして、その中に含まれている問題でございまして、それを直すということは無理であるということであります。 ただ、それが七年後にやってくるものについて六年目に話し合うということになっておりますけれども、ただ、話し合うときにこういうものをちゃんと加味しながら話し合いの中に入れるんだよ、決してただ関税化するものじゃないんだということ、こういうものをやっぱり明文化することが非常に大事であろうというふうに思います。
○片山虎之助君 外務大臣は、外務大臣になられてジュネーブにこのガット・ウルグアイ・ラウンドで何回交渉にいらっしゃったんですか。
○国務大臣(羽田孜君) 私は外務大臣になってからジュネーブに行く間は全然時間はございませんでした。 ただ、ここに至るまでの間に、少なくも今度のミニマムアクセスですとかあるいは何年間の猶予期間というもの等につきましては、これは私たちがまさにこの七年間私自身もジュネーブに何回か出かけましたし、アメリカにも出かけ、ブラッセルにも出かけ、そういう中で議論してきたことが今最終の段階で実ってきたものであるというふうに私は思っております。
○片山虎之助君 自民党時代にその責任者として行かれたことは私もよく知っておりますし、本当に外務大臣よくやられたと思いますけれども、しかし、この細川内閣の外務大臣として、この土壇場で私は行かれなかったというのは少しおかしいなと。 今回行かれて、もう少し早く行けばよかったかなという御感想はお持ちだったですかどうですか。
○国務大臣(羽田孜君) これは、先ほど申し上げましたように、関税の部分あるいはミニマムアクセスというものを決めたということについて、従来はミニマムアクセスということさえ実は認めなかったということで、例外なき関税化というこの基本原則だけはどうしても直してくれないというのが今日までの状況であったわけですね。ですから、そういう中で今度のような措置をしてもらえるということは、私は最大のものであろうと思います。 ただ、いろんな国が行っているじゃないかという議論がよくあります。ただ、これは今までガットの中になかった新しい分野なんかが、例えばECなんかの場合には十二カ国、そして準加盟国なんか入れますとたくさんありますね。そういう中で全然関心項目が違うわけですよ。そういうものについての議論が実はなされておるということでありまして、ちょっと私ども日本の場合と立場が違うというふうに思います。
○片山虎之助君 外務大臣、大変お疲れでございますので、外務大臣に御質問はちょっとまた後でやらせていただきます。 そこで総理、外務大臣がジュネーブへ行かれた結果、再交渉、修正の余地はまずないと、こういうことでございますが、この報告をお聞きになられたと思いますし、また、今、各連立与党、それぞれの党で大変な御苦労の上で調整をされている。きょうじゅうにお決めになりますかいつお決めになりますか、政府としての方針は。
○国務大臣(細川護煕君) もうぎりぎりのところに来ているというふうに判断をいたしております。 きょうもずっとこの委員会に入っておりますので、まだ私も十分羽田大臣のお話を伺っておりませんが、先ほどちょっとだけ、本当にもう短時間、五分間程度お話を伺っただけでございますが、この委員会が終了した後に大臣からもまた改めて伺いたいと思いますし、連立与党の中でも話をしたいというふうに思っているところでございます。
○片山虎之助君 再度お伺いします。 きょうじゅうにお決めになる御予定ですか。
○国務大臣(細川護煕君) 時間的に申しまして、そういうことになるだろうと思います。
○片山虎之助君 基本的にはこのドゥーニー調停案を無条件で受け入れると。無条件でというのはちょっと言葉があれでございますが、無条件で受け入れると、今のところこういう御意向でございましょうか。
○国務大臣(細川護煕君) 今、羽田大臣からもお話しがございましたようなことで、若干のいろいろな余地が残っているというところもございましょうが、その辺の話もこの委員会終了後よく伺いまして最終的に判断をしたいと思っております。
○片山虎之助君 総理の御意向は今のようなことでございますので、また各会派と皆さんに御迷惑をおかけいたしますけれども、各党の公約、各党の基本的な政策、まあ国会決議の話は何度も出ましたし、八党覚書の、合意の話も何度も出ましたけれども、そういうものから見て、きょうじゅうに恐らく決まるだろう閣議了解が相反した場合に各党はどういう態度をおとりになるのか、党としてのお考えと閣僚としてのお考えをそれぞれお聞きいたしたいと思います。 いつも同じ人であれでございますので、今度は御指名をさせていただきたいと思います。社会党は伊藤運輸大臣、新生党は愛知防衛庁長官、公明党は坂口労働大臣、それから国民会議でございますけれども広中環境庁長官に、それぞれ党としてと閣僚としての御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(伊藤茂君) お答えを申し上げます。 今お話しございましたように、きょうじゅうには最終的な判断をしなければならない、まさにぎりぎりの時点に置かれております。私も農家の生まれでありますし、去年まではウルグアイ・ラウンド米自由化阻止ということで、社会党の本部長を務めておりまして三遍ダンケルとも交渉してあちこち回ってまいりました。そして、政権交代した政治の重みということも痛感をいたします。 率直に申し上げますが、このぎりぎりの段階を限りない農業、農村の気持ちを込めながらどう判断するか。同時に、政権交代した政治の発展ということを私は心から願っております。相矛盾する内容かもしれません。これは決断しなければなりません。先ほど総理からもお話がございましたが、その最終的な決断を党人としても閣僚としてもどう判断するのか悩みの多い極めて深刻な時期に迫られているという気持ちで、残された時間はそう多くはないわけでございますけれども、きょうじゅうに判断をさせていただきたい、これが現在の気持ちでございます。
○国務大臣(愛知和男君) きょう夕方議員総会が開かれますのでそこで羽田党首からの報告を聞かせていただいて正式に決めるということになると思いますが、私の個人的なことを申し上げさせていただければ、外交交渉、特にマルチの交渉というのは大変複雑な面がございまして、バイの交渉は交渉で大変難しい面もございますが一対一でやるわけですからまだやりやすい面もあるわけですが、今度は百国を超える国々の間での交渉でございますから大変複雑であります。したがって、そういう交渉はやはり政府にとりあえず任せていただいて、当事者がそこで長期的なあるいは大所高所からの観点に立ってひとつひとまずの結論を出すということでやむを得ないんじゃないかと思います。 そして、それを国会としてどう御判断いただくかということは、またそれが条約という形になって出てきましたときに場面があるわけでございまして、外国の例、特にアメリカなんかでは条約交渉で政府が調印をした後でも国会がそれを批准しなかったという例があることはあるわけでございまして、また国会で十分御議論をいただくときがあるんではないか、このように思います。 いずれにいたしましても、こういうような長年にわたる経緯の中でひとまずこういう結論に至ったわけでございますから、むしろこれからはこれから先のことを十分検討いたしまして、農家の方々、特に米の生産者がひどいことにならないように、あるいは日本として食糧の確保がきちっとできるように対策をどうするかという前向きのことを十二分に国民にお示しをして御納得をいただくという方向がむしろ建設的な方向である、そのように私は考えております。
○国務大臣(坂口力君) お答えを申し上げたいと思います。 党といたしましては、党のいろいろの議論を重ねまして現在三役会議に一任ということになっておりますので、きょう恐らく夕方であろうと思いますけれども、その三役会議の中で決定をされるものと思います。私もその決定に従うつもりでおります。 私自身にいたしましても、党の政審会長をいたしておりましたときに農業問題に一生懸命取り組みました約一年半ばかりがございました。そのときにも部分自由化の問題を真剣に考えまして、北海道並びに東北の方を歩かせていただきまして、農業従事者の皆さん方とも真剣に話をさせていただきました経緯がございます。 そうした中で、どうすればいいのかということを私も真剣に考えてまいりました。このままでいっても行き詰まる、そして新しい生き方をするためにはどうしたらいいか悩んでまいりました一人でございます。部分自由化が行われました場合には、今、愛知防衛庁長官からもお話がございましたが、この新しい事態を踏まえて、そしてこの痛みを農業者だけではなくて国民みんなが分かち合うという政策をさらにどう深めるかということが大事ではないか、そう思っております。
○国務大臣(広中和歌子君) ガット・ウルグアイ・ラウンドの成功は我が国の国益にかなうことでございます。ですから、ぜひこれを成功させなければならないということで、私は政府が賢明な決断をすることを望んでおりますし、また議員各位におかれましてもその決断をサポートしていただくということを心からお願いしたい次第でございます。 しかし、農業の大切さという問題でございますけれども、環境庁長官という立場からいたしまして、農業と環境の関係というのは非常に大切なものでございます。そうした視点から、環境あるいは安全保障、食糧安保の視点から、これからガットの後のMTOでございますか、そういうような中におきましても自由貿易というものと環境の視点が十分にディスカスされることを私としては希望しているところでございます。 また、農業の将来につきましては、日本国民全体として考えることである。農業に携わる方々に夢と希望が与えられるようなそうした農業政策というものを、それこそ政府だけではなくて皆様方と一体となってつくっていけることを私としては希望しているところでございます。
○片山虎之助君 四人の大臣から御答弁を承りました。それぞれ模範答弁でございますけれども、いずれにせよ、今、広中大臣も言われました食糧の安全保障、環境の問題、あるいはこれからの日本農業のあり方、さらには農民の皆さんの今の御意向、心をぜひ体して、各党で十分論議の上、しかるべき決断を私はぜひしていただきたい、将来誤ることのない決断をぜひお願いいたしたいと思います。 前回の私の代表質問で調停案の全文を出していただいた。しかし、それまでの骨子とはかなり違うものが出てきた。これについて私は大変不信をいまだに抱いているんです。 お話を聞きますと、七日の未明に遠藤実というジュネーブにおられる大使がドゥーニー議長さんから電話で何か聞いてメモをとって、議長に確認の上こちらに言ってよこしたものでできたのが骨子で、九日の未明に全文が入った。それが非公表の形で来たものを最終的には私どもの要求で外務大臣が決断されて九日の四時ですか、に公表されたわけでありますけれども、何でこういうことに、今の土壇場でこんな電話でメモをとって確認して本国に流すようないいかげんなあやふやな外交ありませんよ。 それから、そのときには今の本文にある、全文にある四項や五項や六項はなかったんですか。それを九日の未明に初めて知ったんですか。これは外務大臣というより担当の局長、答えなさいよ。
○政府委員(小倉和夫君) 先生も御案内のとおり、ドゥニー調整案と申しますものは、いろいろな調停の過程で、こういうものであれば各国があるいはのめるかもしれないということでドゥニー議長がいろいろ工作していたものと考えられるわけでございます。したがいまして、いろいろな段階でドゥニーさんが考えていることのうち、これならばあるいは日本ものめるかもしれない、あるいはアメリカものめるかもしれない、あるいはほかの国ものめるかもしれないというような、いろいろな考えがいろいろな段階であったというのは事実だろうと思います。 したがいまして、ドゥニー調整案の骨子が私どもに届けられたと申しますか、そういうものが提示された時点におきましてもいろいろな考え方が同時並行的に存在しておったというふうに考えているわけでございます。
○片山虎之助君 交渉事ですから厳重なことは言いませんが、同時並行的に存在しておった。しかし、これだけ重要なことを総理、官房長官はおろか、そこにおられる閣僚がほとんど知らなかった。これは何ですか、あなた方。実務者というのか担当官僚というのか知りませんが、あなた方が独断と一方的なあれで外交交渉を進めるんですか。そんなことなら国の将来を誤りますよ。どういう話し合いをしたのか、あわせてお聞きしたい。
○政府委員(小倉和夫君) ぜひ御理解いただきたい点でございますが、日本は包括関税化に反対する、それはあくまでその立場を守るということで交渉してきたわけでございますので、私どもといたしましてはその立場をゆるがせにするような行為は一切とれないわけでございます。したがいまして、その調停案がいろいろな調停いろいろな考え方が示されている段階におきましても、私どもはあくまで包括関税化に対して反対という立場をどこまで貫けるか、その一点で必死にやっておりました。 その過程であるいはいろいろな連絡の不行き届きがもしあったといたしますれば私個人といたしましては申しわけないことと思いますが、それは私自身の問題と申しますよりも、そういう非常に複雑な中において苦しい交渉をやっておったという、しかも日本の立場が妥協を許されない、あくまで反対を貫けという立場であったということをぜひ御理解いただきたいと思うわけであります。
○片山虎之助君 今後は心してきちっとやっていただきたい、こう思います。 日韓の合同で有志の議員団がジュネーブに行かれている。そこでの報告をこの前私も聞きましたら、とにかく十月下旬には少なくとも日米合意があったんだと。米韓よりも日米の合意がきちっとあって、それがないなんというのは白を黒というようなものだとササランドさんが明言したと言うんですよ。 そうなると、この例のミニマムアクセス問題、七年以降の問題、そういうことも日米合意の中にあったんでしょうか。今まで日米合意については大変あやふやな御答弁しかいただいていないんですが、総理いかがですか。
○国務大臣(細川護煕君) その詳細につきましては農水大臣あるいは外務大臣からお答えをした方が適当かと思いますが、再々本委員会でも申し上げておりますとおりでございます。
○国務大臣(畑英次郎君) 御指摘のような日米間における合意というのはございません。
○国務大臣(羽田孜君) 過去にありましてもいろんな場面でいろんな実は提案だとかいろんな話があることは、これはぎりぎりの話をするわけですから、あります。ただ、今のように合意があったというものでないということだけは御理解いただきたいと思います。
○片山虎之助君 外務大臣、合意でなければどういう種類のものがあったんですか。しかし、そういうことがある程度前提になって事が進んでいるんですよ。それはいろんな傍証がある。いやいや、きちっとした合意がどうかは知りませんけれども、ある程度日米の合意というか了解があって、それを前提に事が進んでいる、こういうふうに私は聞いているし、理解しているんですが。
○国務大臣(羽田孜君) 従来から私どもとしては、ガットを不成功に終わらせるわけにいかない、そして我が国の立場はこうこうこうであると。しかし、それじゃ何も進まないじゃないかという中で、いろんな提案ですとか、あるいは一体これはどうなんだろうかということで、これはそれぞれの交渉者なんかが個人の立場やなんかでもいろんな話をすることというのはあるわけです。しかし、彼らの場合には、それはもう例外になるじゃないか、例外になるものはだめなんだよというような話でずっと進んできた。そういういろんな過程を踏みながら、終局の中で私はいろんなぎりぎりの交渉、話し合いというものはアメリカだけでなくていろんなところとあるんだというものであることは、前も総理のお話がありましたけれども、その場所場所でいろいろと議論はありますよと。しかし、合意されたものではないということを言われております。
○片山虎之助君 それでは、それはそれでおいておきまして、今回のドゥーニー調停案の第四項は六年間の特例措置なんですよ。政府は猶予と言うけれども、私は猶予じゃなくて経過的な特例措置だと思いますよ。その特例措置が終わった際に延長する場合には、「追加的な、かつ、受入れ可能な」、アディッショナル・アンド・アクセプダブル、こういうあれがあるんですが、これは何で「かつ」なんですか、アンドなんですか。私はオアじゃないかと思うんです、普通に考えると。 それと、それを外務大臣がジュネーブに行かれてアンドをオアにしてくれと言われたけれども断られたというのが新聞に出ていますけれども、その件も含めてお答えください。
○国務大臣(羽田孜君) アンド、オアという英語の解釈あるいは文法上の問題、これについて私からちょっと残念ですけれどもお答えする能力がございませんけれども、しかし、断られたとかそういった問題について、そんな細かい話を私は別にするわけじゃない。こうこうこういうことについてきちんと明確にしてもらわないと国内で理解されない、不安というのはいつまでも続くんだ、だからその不安を除去するためにそういったところをひとつ明確にしてほしいということで、彼らも実は検討をし始めてくれたということです。 オアとアンドについては小倉局長からひとつお願いします。
○政府委員(小倉和夫君) 何分にも非常に調停案ということをベースにしておりますので、調停者と申しますかそういう方々の意図がどのように反映されていたかということにつきましては、一〇〇%私どもも自信を持って申し上げられないわけであります。先生のおっしゃいますポイントにつきましては、恐らくアクセプダブルという英語につきましては六年目以降の交渉にかかわらしめるという後の条項、すなわち七年目以降の問題は交渉で決まるんだということをはっきりさせるという趣旨がそこに込められているのではないか、こういうふうに考えております。
○片山虎之助君 こういうことじゃないんですか。六年目の交渉で決まるんですけれども、必ず追加をしないといかぬ、アディッショナル。それから受け入れ可能ということは、関係国は全部了承せないかぬ。その二重の縛りが私はかかっていると思うんですよ。いかがですか。
○政府委員(小倉和夫君) 恐らく先生の御賢察のとおりだと思います。 ただ、そのアクセプダブルというのは、日本にとりましてもアクセプダブルなものでなければならない……
○片山虎之助君 交渉になるとできないから。
○政府委員(小倉和夫君) はい、交渉でございますから。日本側にとってもアクセプダブルじゃなくちゃならないという趣旨も当然含まれていると考えるわけであります。
○片山虎之助君 いや、日本もそれはアクセプダブルなんですよ。向こうもそうなんですよ。日本は一カ国、関係国は多いんですから、これは日本がさらに七年後の特例措置延長のためにきついいろんな追加的な措置をのまされるという私は条項だろうと思うんです。 そこで第五項なんですけれども、第五項はもうミニマムアクセスをやめた、関税化に移行する、そういうときは以降もずっと関税化に移行しても八%が維持されなければならない、こういう条項なんですよ。ところが、下がることはこれは絶対ないんです。しかし、八%が上がることはあるんですよ。どうですか、これは。どちらになるんでしょうか。
○国務大臣(畑英次郎君) 御指摘のとおり、「維持されなければならない。」、この文言からいたしますと八%を下げるということはなかなかそれは難しい、こういうように受けとめておりますが、かといってその八%といいますものが毎年〇・八%ずつまた引き続き上がるということはこれまた決められたケースでもない。あくまでも一年前の交渉事の中におきまして、私ども午前の御質問の中でも申し上げたわけでございますが、いわゆる他の分野あるいは全体的なものの対応の中で協議が再開されるというように受けとめさせていただいておるわけでございます。
○片山虎之助君 農水大臣に再度お伺いしますが、下がることはない、上がることはある、こういうことですね。
○国務大臣(畑英次郎君) 今、しかもただいま外務大臣の御報告にもございましたが、環境問題あるいはまた食糧安全の問題、そういうような要素の中でその辺につきましての、厳しいとは申し上げましたが、論議の対象になり得ると、私自身はかように受けとめさせていただいております。
○片山虎之助君 農水大臣、ミニマムアクセスの延長じゃないんですよ。六年たったらミニマムアクセスをやめて関税化に移行するんですよ。そのときにミニマムアクセスの八%は維持されるんですよ。私、それを聞いているんですよ。下がることはない、関税化に移行してもミニマムアクセス八%以上になる、そういうことですね。 延長じゃないんですよ、関税化に変わる場合ですよ。それでもミニマムアクセスは八%以上になると。
○国務大臣(畑英次郎君) それは、一つの基準として物事が維持されるという形に相なります。
○片山虎之助君 それから、何度も議論して皆さんもまたかと憂うつでしょうけれども、第六項、とにかく七年目から関税化に移行するときは今のミニマムアクセスは八%以上になると。そうですね。 〔理事村上正邦君退席、委員長着席〕 そして関税率は、幻ということもないけれども、シャドーの関税が下がってきて当面は一五%でしょう、それが二重にかかると。これはもう今まで御答弁されたとおりでございますね。
○政府委員(眞鍋武紀君) 六項は、二年目以降関税化する場合に、そのTEといいますか、関税相当量をどういうふうに算定するかということが書かれておるわけでございます。したがいまして、七年目に関税化をするといたしますと、初年度に関税化をしたと仮定をして、そこから下げていって一五%下げたところ、そういうところで設定をするということでございます。関税化する場合は、ミニマムアクセスの方は八%で維持される、それを引き上げる必要はございません。そういうことでございます。
○片山虎之助君 いやいや、関税率は下がっているんだな。
○政府委員(眞鍋武紀君) 関税相当量は一五%下がったところで交渉をするということでございます。
○片山虎之助君 これで何度も同じことを言わせていただくんですが、これが例外なき関税化の例外であったり関税化の猶予であったり六年目の交渉のときに白紙で臨めるなんということは、私はこれはうそだと思うんですね。これは本当に経過措置として六年間認められるもので、仮にミニマムアクセスを延長するにしても大変なペナルティーが科せられていく。ここのところの理解を国民の皆さんはきちっとされているのかどうか、こう私は思うわけでございます。それを念のために申し上げたんです。 そこで、日本と輸出国、日本は輸入国ですから輸出国と輸入国のバランス、公正の議論がしょっちゅう出るわけでありますけれども、例えばECの輸出補助金がなるほど二一%カットされますけれども、それがずっと残るということと日本とのバランスを農水大臣はいかにお考えですか。
○国務大臣(畑英次郎君) 今回の交渉の大きな一つのポイントとしまして、問題点と申し上げた方がいいと思いますけれども、輸出補助金の全廃ということが我が方の主張でもあったわけでございます。 これが三六あるいは二一という数字をもって残されておる。それだけを比較した場合は我が方に問題ありというような認識に立つわけでございますが、逆に申し上げれば、全体の枠の中における位置づけ、さような意味合いではいわゆるその中の一項目だけを拾い上げて比較をするということはいかがなものであろうかというように考えますし、また、見直し、六年後の再協議、そういうことも念頭に置いておかなくてはならない、かように考えております。
○片山虎之助君 ラウンドの成功、全体を考える、私も賛成であります。 しかし、輸入国は輸出国に比べて大変不利になり、その中で日本の特別のものである米が犠牲になるということはいいことなんでしょうか。その点について農水大臣はいかにお考えですか。
○国務大臣(畑英次郎君) 我が方におきましては、いわゆる例外なき関税化、これを拒否をするというような中にございまして、六カ年間は関税措置といいますものを免除されるという特例の措置がそこにでき上がっておる、これの比較につきましては、重ねて申し上げれば、その一項目だけを単純に比較するというわけにはなかなかいかない、こういう認識を持たさせていただいているわけでございます。
○片山虎之助君 この調停案には、特例措置適用の要件として(c)に有効な生産制限措置がとられていることとある。しかも、それがリストリクティングという進行形になっております。ということは、この六年間の猶予期間中も生産調整、減反が引き続いて進行していなければ、アイ・エヌ・ジーですから進行してなければ特例措置適用にならない、そういう解釈もできるんですけれども、いかがでございますか。
○国務大臣(畑英次郎君) 御指摘のとおり、三項目の中にいわゆる生産制限という項目がきちっとうたわれているわけでございますから、六カ年間は我が国のケースをもってすれば減反政策は行われておるという姿に相なるわけでございます。
○片山虎之助君 午前中の答弁で農水大臣は、九五、九六は減反は据え置き、六十万ヘクタールは据え置きと。それから、それ以降はこれから検討しますと。減反はひとつも現在は進行してないじゃないですか。この(c)に違反するんじゃないですか。減反は進行していない。九五年、九六年は据え置いて九七年以降は決めてないんだから、この(c)項に違反するんじゃないですか。
○政府委員(眞鍋武紀君) 有効な生産措置がとられていることということで、委員御指摘のとおり、生産調整をやめた場合にはこの継続について問題になるということは御指摘のとおりでございます。 そうでございますが、この規定につきましては、現行ガット規定というのがございます。十一条二項(c)、生産調整を行っている産品については一定の輸入量を認めることを条件にいたしまして生産、輸入数量制限をできる、こういう規定がございます。現行ガット規定を参考にし、また我が国はこの生産制限をしているんだから輸入数量制限もしてほしいというふうな主張をこれまで行ってきておるわけでございますので、調整者としてはそういう我が国の主張をも取り入れてそういう案を示してきたんではないかというふうに考えております。
○片山虎之助君 そうすると、こういうことですか。素直に読めば、ずっと六年間の経過期間中というか猶予期間といいますか、その期間も減反を続けなければならないけれども、今のガットの十一条二の(c)項なんかと合わせてみれば減反をしなくてもこの特別措置が受けられるという了解がついているというわけですか、ガット事務局なりアメリカなりECと。
○政府委員(眞鍋武紀君) この規定は有効な生産制限をしておるということが条件でございまして、ふやさなければ生産調整を強化するというふうな意味ではないわけでございますので、現在の生産調整を続けておればこれに該当するというふうに解釈できるわけでございます。
○片山虎之助君 そうすると、現行の六十万ヘクタールを維持していればよろしいと。 緩和したらどうなりますか。
○政府委員(眞鍋武紀君) これは有効な生産制限をとっていることということでございますので、要するに全く自由にして自由につくるというふうな状態ではだめでございますが、何らかの有効な生産制限をとっておればこれに該当するというふうに考えております。
○片山虎之助君 緩和してもいいのかと聞いているんです。
○政府委員(眞鍋武紀君) はい、そういうことでございます。
○片山虎之助君 緩和してもと読めるんですね。
○政府委員(眞鍋武紀君) はい。
○片山虎之助君 その点はわかりました。ぜひそういうことで今回やっていただきたいと思いますし、減反の問題はまた後ほど質問させていただきます。 そこで、例の問題のある骨子に輸出国の責務が、協議したり通報したり食糧安全保障に配慮するという規定があの必要なことも書いてない骨子にちゃんとあるんですよね。ところが、調停案にはもう姿を消すわけで、午前中の質問では、それは一般的などこかに書いてもらうんだ、こういうことですけれども、何でそれじゃ必要なことがいっぱい書いてない骨子にあれだけ入れたのか、それが忽然として調停案では全文の方では姿を消して一般事項の方に振りかわったのか、経緯を少し説明してください。
○政府委員(小倉和夫君) 先ほど申し上げましたように、調停案が出る段階でいろいろなアイデアと申しますか考えと申しますか、それがいろいろ並行的に調停者の方において考えられていたと思われるわけであります。そのうち日本に特に関心のある部分についてどうなるんだろうかということをとりあえずドゥニー議長に相談いたしまして、ドゥニー議長の考え方を取りまとめたものが最初のいわゆるドゥニー調整案の骨子ということであったわけでございます。 その中で、したがいましてそれが果たしてどのような形でより詳細な合意の案、合意案のテキストになるかどうかということは、ほかの国との調整、それから法律的な意味での事務局の検討、そういったものにゆだねられてきたわけでございますが、その過程でいわゆる日本の包括関税、日本だけではございませんが、日本のと仮に申し上げさせていただきますが、包括関税化の例外につきましての条項は別途一つの、それだけ特別の例外なので特別のアネックスと申しますか、特別の附属書にしようという形式というものがだんだん合意案の作成の中で法律専門家の中で議論している間に出てきたというふうに了解しております。 ところで、その部分につきましては、先般この委員会の御要望と申しますか御指示と申しますかそういうこともございまして、日本に特に関連する、日本に関連するというよりは日本に関する部分と事実上申し上げてもいいようなところでございますし、そこがまた附属書という形をとっておりますので、普通、テキストというものは交渉中は公表しないということでございますが、特に事務局及び議長の了解を得ましてその部分を公表したわけでございます。しかしながら、先生の今おっしゃいました輸出制限云々の部分につきましては、これはなるほど日本も大変大きな関心を持っておる部分ではございますが、特に別な附属書という形をとらずに、本文と申しますか、別の全体の農業に関する部分に含まれておるのでございますので、その部分はテキストの公表の際には公表できなかった、こういう次第でございます。
○片山虎之助君 何か持って回ったわかりにくい説明でございますけれども、まあよろしい。もう今さらどうこうと言っても……。日本は落とすなと頑張るべきなんですよ、ちゃんと書いておけと。 今、日本以外に今回こういう措置をとった国がほかにもたくさんあるんだと。たくさんはないんです。韓国なんですよ。ところが、韓国の場合にはこの猶予期間、特例期間が十年だという。それから、ミニマムアクセスが最終が四%でスタートがこれは二・四と一%、両方の説があるわけでありますけれども、そういうことだという。これは日本と比べると大変に差があるわけであります。向こうの方が経済的ないろんな条件がどうだということはあると思いますけれども、これが事実なのかどうか、何でこんなことになるのか、御説明いただきたい。
○国務大臣(羽田孜君) きょう実は、きょうといいますか、私が向こうを出発するときにドゥーニーさんにも実はそのお話を率直に伺いました。別に私どもは韓国がどうこうしろということじゃありません。しかし、一体どうなんだろうと。これはやっぱり一般の農業者あるいは国民からしますと同じものであるから一物二価みたいな感じになるわけですね。だから、この辺が理解されないんだよという話をしました。 ただ、数字等についてはまだ私どもの方としても、これはきょうのあれの中にもまだ出てまいりませんという話でありましたから、まだ本当、細かいところは知りません。ただ、承知してもらいたいことは、やっぱりガットの中に途上国に対する対応というものがございます、そういう中でこれは対応していくんですということであったことだけは御報告申し上げておきます。 あとは第三国の問題ですから、私たちが今どうこう言うべき問題ではないというふうに思います。
○片山虎之助君 報道によれば、もう既に猶予期間の十年と最終のミニマムアクセスの四%はほほ話がついている、問題はスタートの辺をどうするかということだ、こういうことなんですけれども、もう一遍その点を御答弁いただきたいのと、それじゃ韓国は途上国扱い、開発途上国だというお話になるんですか。だから特例なんだと。ただ二つしかないんですよ、米の今回のミニマムアクセスは日本と韓国と。それがこんなに違う。
○国務大臣(羽田孜君) 韓国が途上国扱いということについての言い方というのは非常に難しいわけでありますけれども、現在の中ではDACの中からまだ抜けておらないということと、そのような扱いがその他においてもなされておるということであります。 それから、その差というものについては、一応その合理的なものとして、途上国に対するものは三分の二といいますか、そういう対応の仕方というのがあるんだという話は私ども承知しております。
○片山虎之助君 そこで、減反との関係なんですが、減反をほぼ維持されるというお話を大臣や事務当局からお伺いしました。そうすると、九五年から次第にふやしながら四十万トン以上がだあっと入ってくるわけですね。そうなると、お米が余る事態になる。この余剰米、どうされるんですか。
○国務大臣(畑英次郎君) 御承知のとおり、いわゆる減反緩和という政策展開をさせていただきました中にございましても、やる意欲を持った方々にその消化をお願いをするという取り組みをさせていただいております。 そういう中でのミニマムアクセスという問題がございますが、あわせていろいろ諸課題を現在農政の中に背負っていることも御案内のとおりでございます。あるいは備蓄の問題等々、そしてまたこれからの農政展開の中にございまして、さような意味合いでは一つの大きな問題点としての意識の中で、例えば農政審議会等々でも御検討いただくというようなこともこれからの必要なケースに相なってくる、かようにも考えておるわけでございます。
○片山虎之助君 この余剰米をODAの一環で食糧が不足した途上国にそのまま食糧援助したらとか、ただストレートに輸入米をそのまま持っていく、これはガットで禁止されているそうですけれども、こういう考えというか意見がある。また、あるいは今の備蓄百万トンを、実際は今回は百万トンなかったんですけれども、百三十万トンぐらいにふやすという案が御検討されていると思いますけれども、それとは別に特別備蓄、第二備蓄、そういうアイデアもあるというふうに巷間いろんなことがうわさされていますよね。農水大臣としてはいかがお考えですか。まだ政府の方針はこれからでいいんですよ。農水大臣として御意向を聞きたい。
○国務大臣(畑英次郎君) これは、かねてからこういうような意味合いの御指摘が再三にわたって外国産米の輸入問題に絡んだ一つの話の中で出ておったことも私も承知をいたしております。 そういう中で、私の承知をいたしておりますのは、ODA関係におきましては、ただいまその外米を金額で措置をしましていわば貢献をさせていただいている。この辺の専門的ないろいろ規制があるやに承知をいたしておるわけでございますが、これからの一つの検討の中にはそういうことも、なかなか問題があるという意識は持っておりますが、もう少し明確にそういうことになりました場合には問題点を洗い直して検討をする必要がある、こういう期待を込めて認識をさせていただいている、こういうことでございます。
○片山虎之助君 今回、政府は、ガット・ウルグアイ・ラウンドの受け入れに対応してというんでしょうか、ウルグアイ・ラウンド何とか本部というのをおつくりになって、総理が本部長になられて関係閣僚が入られてこの受け入れに伴う多元的な影響についての対応をお考えになるそうであります。これは米だけに限りません。二十四品目の問題もあるし、関税が下げられることが想定されるでしょう牛肉その他の問題もあるし、いっぱいあるわけですね。これは農村部では地域経済、地域社会は崩壊まではいきませんけれども、がたがくる。そういうことについて対応される、まことに結構ですけれども、具体的にはいつまでにどういうことをやるんですか。
○国務大臣(畑英次郎君) せんだって、ただいま御指摘のようないわゆるウルグアイ・ラウンドの決着の内容いかんにかかわらず、新しい、そしてまた我が国にとりましては、農村、農業につきましては厳しい問題点が入ってくるということは予想されますので、私の立場からも、そしてまた総理の方からも、この時期に二十一世紀に向けた魅力ある農村地域あるいは農業の展開に対するひとつ積極的な取り組みをできるようにというお気持ちも、私自身が伺う中におきましての対策本部をというお願いを申し上げ、総理が自分自身で本部長となってやろうというところまで今方向づけが決まっておる。 具体的な内容につきましては、これから受け入れに伴います。そういった段階になりました場合にはいろいろな問題が、これから各関係分野の方々からの御指摘、問題点を受けとめながら、そしてまた私どもの方でもそれなりの従来の新農政を踏まえた中におけるダイナミックな展開、厚みを持たせていかなければならない、そういうことが念頭にただいまあるわけでございます。
○片山虎之助君 今、新農政と言われましたけれども、新農政は去年の六月からスタートしたんですけれども、新農政の時点でこういう事態は想定していませんよ。部分自由化してと。下手をすると完全自由化に移行する、こういう事態を想定していない。新農政を私は見直す必要があるんじゃないかと思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(畑英次郎君) 今申し上げましたのは、新農政というものがスタートさせていただいております。その中にこういう厳しい条件、問題が加わるという実態に照らしまして、いわゆる従来の新農政につきましても、例えばテンポを速めさせていただく、あるいは厚みを持たさせていただく、そしてまた新たな要素も加味させていただく、私の立場、農林水産省としましては関係筋にもそういう問題提起をさせていただかなければならない。そしてまた、総理の御意向もそういう方向でございますので、具体化を急がなければならぬなという考え方は念頭にございます。
○片山虎之助君 今、農水大臣が言われた、新農政のテンポを速める、厚みを加える、新しい要素をつけ加える、ぜひやっていただきたいと思います。 そこで、水田の集約化による思い切った耕作規模の拡大というのが必要でありますけれども、前回の質問でもちょっと申し上げましたが、細川総理は「責任ある変革」という本で、五年間に圃場整備に十兆円を緊急投資します、こう言われておるんですよ。そのお考えはお変わりになっていないですか、お変わりになりましたか。
○国務大臣(細川護煕君) 財政の事情がございますから、私自身としては前から生産性の向上のために思い切った投資をしていくべきであるという基本的な考え方を持っておりますが、新農政の中でも、それこそまさに今御議論があっておりましたその中でもそうした方向が示されておりますし、まさにこれもめり張りをつけてということでございましょうが、十分今度の新しい事態というものも踏まえて対応してまいりたいというふうに思っております。
○片山虎之助君 それじゃ、新農政の中でもと言われましたが、財政審の報告の農業生産基盤はCだというのは予算編成のときにはお改めになりますですね。財政審はCだと、抑制しろと言っているんですよ。総理、いかがですか。
○国務大臣(細川護煕君) 抑制しろとばかりは書いてございません。重点的に……
○片山虎之助君 いや、Cなんだから、抑制なんですよ。
○国務大臣(細川護煕君) いえ、それは担い手というものもしっかり育てていきながら重点的かつ抑制的にと、どっちが先だったか忘れましたが、抑制が先でしたかね、とにかくいずれにしてもめり張りをつけてやっていこうということが書いてあるわけでございまして、それはしっかり踏まえて対応してまいりたいと思っております。
○片山虎之助君 財政審はこの米の部分自由化受け入れを知りませんから、だからああいうことを書かれたと思いますが、事態が変わったんですからぜひその点の御配慮をお願いいたしたいと思います。 そこで、今盛んに言われているのは、山間地や中山間地帯での直接所得補償制度が導入されるんだ、あるいは離農補償が導入されるんだ、こういうことが言われている。これはどういうことでございますか。
○国務大臣(畑英次郎君) いわゆる所得補償のケースにつきましては、ヨーロッパで一部そういうものが取り上げられておるということをめぐりまして、参議院の予算委員会等におきましてもさような意味合いでのお尋ね等々もございました。今この所得補償という問題につきまして、私も先般、たしかこの予算委員会でございましたが、将来の検討課題という一つの項目には相なるんではなかろうかというようなことを申し上げましたが、今現在、離農補償とかそういった所得補償の問題を我が方におきまして具体的に検討をしておる、そういう段階ではないと御承知を願いたいと思います。
○片山虎之助君 なかなかこれは難しい問題ですから、趣旨はみんな賛成なんだけれども、やりようは難しいと思いますね、我が国の国情から見ましても。ひとつ十分なる御検討を。 そこで、最近、減反の選択制の導入なんということが新聞に出ていますけれども、いかがですか。
○国務大臣(畑英次郎君) ただいまの選択制という意味合いのものが的確に私自身も把握できないわけでございますが、いわば本年も従来の地域別に割り当てをするというような方式ではなくして、今回も意向調査を行いまして、言葉をかえて申し上げれば、やらんかなの意欲の持った方々にやっていただこう、そういう要素を引き続ききちっと位置づけをしてまいりたい、こういう考え方は持たさせていただいております。
○片山虎之助君 今回これを受け入れるということになりますと、午前中も御議論がありましたが、食糧管理法その他の改正の問題が出るわけでありますが、当面このミニマムアクセスで食管法のどこをどういうふうに改正するお考えでありますか。
○政府委員(鶴岡俊彦君) 御案内のとおり、食管法は国民の必要とする主要食糧、米麦につきまして安定的な供給を行うということで、輸入については不足する場合にのみ輸入するという今日の事態でございますけれども、ただ今回のように仮にミニマムアクセスを受諾する場合には需給に関係なく一定数量を輸入せざるを得ないわけでございますので、それを定めております基本計画の規定、二条ノ二の二項に関連する規定の整備が最低限必要ではないかというように考えております。
○片山虎之助君 条約の批准と国内法整備は本来一体であるべきなんですよね。仮に受け入れたとしての議論です、恐らくお決めになるんだけれども。 そうすると、この条約の批准と国内法整備の順序、やり方についてはいかがお考えでございますか。
○国務大臣(畑英次郎君) 受け入れに伴った場合のただいま食糧庁長官からも申し上げました問題点、改正、そういうことにつきましては、やはり国会側のお立場を踏まえた物の考え方を御相談申し上げる、あるいは御検討をいただく、そういうことがかなりある意味におきましては、同時並行的と申し上げますよりも事前にも御意向を伺いながら、あるいはまた御理解を願いながら、そういう行政の取り組みは当然必要と、かように考えております。
○片山虎之助君 とりあえずはミニマムアクセスなんですが、将来かなりいろいろ変わってくると思いますよ。 今の食管制度は堅持されるんですか。
○国務大臣(畑英次郎君) 食管法の精神、大きな骨組み、これは堅持してまいりたい、かように考えております。
○片山虎之助君 余り時間がありませんのですが、もう簡潔にお答えいただいても結構です。私の方が簡潔にお尋ねすればいいんですがね。 今、国内産米の集荷状況が大変悪いという。本当に悪いようです。少しよそに流れているんじゃないかという意見もあります。現状と対策。 それから、輸入米については安全性が一番問題なんですよ。これはうちの女房なんかは、外米はそれで嫌だ、絶対もう高い米を買うと言うんですよ。安全性についてのチェック、確認はどうされますか。 この二点をお答えいただきたい。
○国務大臣(畑英次郎君) ただいまの集荷実態におきましては、四百万トン前後という表現をもって本年は大体落ちつくんではないかなというように考えておるわけでございます。 そういう中にございまして、この安全性の問題は、厚生省のお立場におきまして極めて積極果敢な御熱心なお取り組みを賜っておりますことは御案内のとおりでございますが、我が方におきましても植物防疫法等々の問題、これにつきましては再三事務方に対しましていわゆる二重にも三重にもと、そういう意味合いのものを込めたチェック体制をというように強く指摘をさせていただいておるわけでございます。やはり日本人の食生活の問題でございますからとりわけ安全性には力を入れていきたい、こういう考え方を持たさせていただいております。
○片山虎之助君 二重、三重にと。具体的に言ってください、二重、三重の意味。どうやるのか一つもわからぬ。
○国務大臣(畑英次郎君) 今申し上げましたのは、私のいわゆる事務方に対するそういうような意味合いの気持ちを持って取り組みをしなさいという指示をさせていただいたと、この辺を御理解願いたいと思います。
○片山虎之助君 具体的に言ってください、具体的に。もう時間がないから。
○政府委員(鶴岡俊彦君) 輸入するに際しては、もちろん責任ある私どももそうですけれども、実際に輸入に当たります商社自身も安全性については特段の関心を持っているところでございます。 ただ、船積み段階におきまして民間の方で検査をやっていただきまして、それで国内に入ってきますと厚生省の方で検査をやっていきます。それにあわせまして私どもの食糧事務所、それから穀物検定協会、そういうところでもあります。それから農蚕園芸局の植防とか、あらゆる関係機関そろって計画的な対応を進めていくということでございます。 食糧の安全性につきましては十分の努力をしたいというふうに考えております。
○片山虎之助君 時間がなくなってまいりましたが、公取委員長がわざわざおいででございますので、ゼネコン問題をひとつ最後に聞かせていただきます。 公取は、かつて五十九年に建設業団体の活動でどういうことが独禁法上認められるか、許されるか、こういうことのガイドラインをつくった経緯があるんですよ。ガイドラインをつくったって一つも守られない。そこでこういうゼネコン汚職が起こっているんですよ。委員長は最近だから委員長の責任じゃありませんが。 だから、その状況、あるいは今度このガイドラインをお直しになるお考えがあるのかどうか、今後の対応、そういうことについて御説明いただきたい。
○政府委員(小粥正巳君) お答えいたします。 ただいまお尋ねいただきましたように、私ども五十年代に事業者団体ガイドラインというもの、一般的な事業者団体の独禁法上の行為についてのガイドラインをつくりましたが、これを前提といたしましてただいまお尋ねの建設業ガイドライン、これは独禁法違反行為の未然防止と建設業団体の適正な活動に役立つことを目的に、今御指摘がありましたように、情報活動あるいは経営指導を中心に事業者団体ガイドラインでも許されている行為につきまして具体的、確認的に取りまとめる、このような趣旨で建設業ガイドラインをつくりました。そして、当然でございますけれども、この建設業ガイドラインでもいわゆる入札談合行為が違反であるということは明示をしておりまして、その未然防止を期したところでございます。 ただ、残念なことに、特に昨今、これも御指摘をいただきましたが、入札談合行為が頻発をしております。そういう状況を見ますと、私どもの意図にかかわらず関係業界の独禁法についての正しい理解が必ずしも徹底しない面があるということは認めざるを得ません。そこで、公正取引委員会といたしまして、一層正しい理解を周知徹底させるという必要があると考えるに至りました。 そこで、このような認識を踏まえました上で、特に最近のこの入札談合事件、建設業ガイドラインをつくりましてからここ約十年の間に起こりました私どもが事件として取り上げました内容を分析してみますと、土木建設の公共工事に限らず物品調達等を含む公共入札全般に関するものが残念ながら入札談合行為の発生を見ているわけであります。それから、先ほど申し上げましたように、建設業ガイドラインは事業者団体、あくまでその行為を取り上げておりますけれども、事業者団体だけではなくて事業者同士が共同で行っている談合行為というものが実は相当に多い、こういう状況でございます。 そこで、私ども公共入札全般に関しまして、それから事業者団体だけではなくて事業者自体の活動、これを対象にした、これはまだ仮の名前でありますけれども、公共入札ガイドラインというものを策定しようということを考えまして、現在検討を始めたところでございます。 それで、建設業ガイドラインは、先ほど御指摘もありましたように、どのような行為が独禁法上許されるのかということを主眼に説明をしたものでありますけれども、私どもが今検討しておりますこの新しい公共入札ガイドラインなるものは、独禁法上どのような行為が原則として違反になるのか、それから違反にならないものはどういうものか、そしてそのいわば中間に位置いたします違反となるおそれがあるもの、いわば黒、白、灰色、こういう三分類の行為をできるだけわかりやすく具体的に提示をすることによりまして違反行為の未然防止の一層の徹底を図りたい、こういうふうに考えておりまして、私どもまだ検討中でございますけれども、できれば来年のなるべく早い時期に取りまとめたいと考えているところでございます。
○片山虎之助君 公共入札ガイドライン、新しいものをぜひ早くやっていただきたいと思いますし、それから独禁法があるんですから、時々、伝家の宝刀で抜かないだけじゃ私は困ると思うんで、違反があったら本当に独禁法を発動していただきたいと思いますし、グレーゾーンについては指導を十分やっていただきたい、こういうふうに思います。 そこで、最後の質問ですけれども、ゼネコン汚職で公共事業を中心にしたそういう景気対策上重要な事業が少しおくれているんじゃないか、こういう意見があるんですが、状況について御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(五十嵐広三君) お説のように、いわゆるゼネコン汚職に関連して公共事業の執行状況がおくれるのではないかという点は我々も非常に懸念をいたしているところであります。 ただ、幸いなことに、いろいろな統計上の数字で見てみますと、例えば建設省所管事業の九月末の契約率は七八・八%で、これは御承知のように、政府関係の上半期つまり九月末の一般的な公共事業の契約率の計画は七五%、正確に言えば七五・七%ですね、を目標としていたわけでありますので、かなりそれを上回っているということでもあります。また、六月に補正したものの九月末の契約の状況は四二・八%で、これも立ち上がりの状況以降順調な状況になっている。そういう意味からいうと統計の上では着実な執行が図られているというふうに思われます。 それから、十月の公共工事着工統計を見ましても総工事評価額が対前年同月比で一五・二%増、これは四月から十月までの累計で見ましても六・三%増ということで、これもかなりいい数字になっているというふうに思います。 ただ、大手五十社における建設工事受注統計で見てみますと、公共工事の十月の受注額では前年同月比で一一・六%減っている、あるいは四月から十月までの累計では一九%の減ということになっていますので、大手五十社で見ると減っている。ただ、四百六十五社、中小の統計では伸びておりまして、全体としては先ほど申しましたようなことになっているということであります。 我々としましても、例えば地方自治体等で契約予定のものを、先般来の事件が出てこれの辞退があったという中での再指名、再契約というような手続をとっているところもありますので、そういう点では部分的にはやはり一部おくれているところもあるというふうに思われます。全体としてこういう景気回復を一生懸命やらなきゃだめなときでありますので、そういう点については遺憾のないようにそれぞれ全力を挙げて努力をしているということであります。
○国務大臣(佐藤観樹君) 自治省関係について若干御報告をさせていただきたいと思います。 先生御指摘のように、自治体におきまして指名停止をしているところがありますから、そのための再入札というような手間が若干かかるところはあるわけでございますけれども、これは極めて一部だというふうに聞いておりまして、全体的に大勢として公共事業の施行に大きな影響が出ているということは報告を受けておりません。 ちなみに、上半期九月末の契約済み額を見ますと、対象予算額が約十四兆三千億円でございますが、うち既に上半期で十一兆二千二百四十九億円ということで、対前年九・〇%伸びておるわけでございまして、契約率が七八・五という数字になっておりまして、昨年より一・一%増しております。 この七八・五という数字は昭和五十年度からの数字で比べますと二番目の高さでございまして、昭和六十二年の七九・六というのがあるんですが、このときは地方の目標が上半期に八〇%以上契約をするようにというときの数字でございますので、そういった意味では地方におきまして、まあ地方の建設会社が多いということもあるかと思いますので、そんなことも含めて公共事業の施行にこのゼネコン汚職というのが影響を持っているということは出ていないわけでございます。 四月の例の総合経済対策、九月の緊急経済対策、これの事実上の発注及び施行というのはこれからになるわけでございますので、景気対策のためにやっているのが景気対策のプラスになるように、我々も引き続き契約及び施行が着実にいきますように今後とも監督督励をしてまいりたいと存じます。
○片山虎之助君 よろしくお願いいたします。 それで、使途不明金について、午前中の法務大臣は答弁で、商法上は禁止しているんだけれども対応に限界があると、要約すれば。そこで、税法上もしくは使途の面から、これは政治資金規正法になるんでしょうか、そういう面での対応が必要だという趣旨のことを述べられましたけれども、それについて大蔵大臣、自治大臣、もう簡潔に御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(藤井裕久君) 今の片山委員のお話は、税の執行と制度の問題、両方おっしゃっているんだと思います。 執行については国税庁から答えさせますが、できる限りの最大限の努力をしてこの解明をし、どうしてもわからない場合には経費性を否認している、こういうやり方でございます。 また、制度問題についてでございますが、税制調査会においては、これにやはり罰則的なものを考えるべきではないかという意見もありました。同時に、やはり税法の限界というものがあるのであって、税がそういうところまで踏み込むのがいいのかという意見もありました。この両説をもとにして検討してまいりたいと思います。
○国務大臣(佐藤観樹君) 先ほど一井委員にもお答えをしたのでございますけれども、いわゆるそういう使途不明金が政治資金に行っているということが判明をした場合には大変厳しい制裁措置を設けましたことは、先ほど申しましたように両罰規定で、出した方の法人もそうでございますし、罰金も出した方も二十万が五十万になる、あるいはもちろん昨年十二月のときに、没収、追徴ということもなされておりますし公民権停止もかけているということで、当面やり得る手は私たちとしては法案に盛り込んだと思っております。それで社会の健全化、あるいは使途不明金というものか政治献金あるいはやみ献金に回るということがないように担保できるのではないかと当面考えております。
○片山虎之助君 もう時間がなくなりましたのでやめますが、本日の集中的審議は実はゼネコンかメーンだったんです。米がこういうことになりましたので米をきょうやらせていただきましたけれども、ゼネコン問題は改めて徹底的にまた議論させていただきたい、こう思います。 終わります。
○委員長(井上吉夫君) 以上で片山君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、大渕絹子君の質疑を行います。大渕君。
○大渕絹子君 ジュネーブに行ってお帰りになりました羽田外務大臣には大変御苦労さまでございました。 先ほど交渉の成果についてお話があったわけでございますけれども、私は、最後の最後まで頑張り通して、お戻りにならないで私たちの要求を通すまで頑張っていただける、その方がよかったかなと今思っております。 それで、前の質問者と重複する部分があるかもしれませんけれども、個別の問題についてお聞きをしてまいりたいというふうに思います。 サザーランド事務局長が提示をしたアメリカとECの合意案の中で、ウエーバーに基づく輸入数量制限、いわゆるガット二十五条五項はどういうふうに取り扱っておられましたか。
○国務大臣(羽田孜君) こういった問題についてまだ全体的にあれしているわけではございません。 ただ、私が率直に先方の代表の方にお尋ねいたしましたら、私どもはこれはすべて関税化いたしますということを私に漏らされました。
○大渕絹子君 そのことはアメリカとECの合意案の中に明確にうたわれているのですか。十日の日に、各国の代表者会議の席上でこのペーパーが配られたということが既に報道されているわけですから、そこのところは調べて御発言をいただきたいと思います。
○政府委員(小倉和夫君) アメリカのウエーバーの問題は、先生も御案内のとおり包括関税化の原則にかかわる問題でございますので、米国とECとの農業交渉の対象には直接にはなっていなかったわけであります。したがって、アメリカがいわゆるウエーバーというものを外すということは、アメリカが全農業の分野につきましての包括関税化ということに賛成する限り、その義務を受け入れる限り、やらなくてはならない義務になるわけでございます。 現在、アメリカとECとの間で農業分野の交渉が行われておりますものは、輸出補助金あるいは国内支持、そういうものにつきましての最終的な姿につきましての交渉でありますので、アメリカのウエーバーの法律的なステータスと申しますか、そういうことではなく、アメリカはそういう意味で包括関税化を受け入れウエーバーを外す、外すと申しますか、それを包括関税化の中で処理するということははっきりしているわけでございます。
○大渕絹子君 ウエーバー条項についてはアメリカ議会の三分の二の議員の方が反対をしているというふうに聞いておりますし、またアンチダンピングにつきましても十一日の日に、四極会議に先立ちカンター通商代表は、アメリカ議会はダンピング輸出に対する一方的制裁措置に制限を加えるような合意は批准をしない、あるいはカーテン米商務次官は、アメリカが提出した十一の修正案については交渉の余地はない、またアメリカの議員団が十日に到着をして記者会見をした中では、アンチダンピングでアメリカの提案が通らなければ議会は批准しないなどと明言をしています。 またフランスは、ECにもアメリカと同様に強いアンチダンピング措置を実施すべきだという主張をし、あるいはまた映像問題、繊維その他等々まだまだ話し合いがなされなければならない項目というのが山積しているように聞いています。 こういう中で、私たち日本だけがこの農業交渉において早目に合意をしなければガットが崩れるというような議論というのはわからないんですけれども、外務大臣。
○国務大臣(羽田孜君) これは先ほどもちょっとお話ししましたけれども、新しい問題というのがサービスですとか知的所有権ですとか、そういうので今度全然新しいルールをつくりましょうという分野があるわけです。しかも、ECの場合には全部で十二カ国ありますから、それぞれ関心項目というのは国によってやっぱり違っているわけです。そういうものを代表しながらブリタンさんはいろんな関係のある国と実は交渉しておるということで、ぎりぎりの交渉ということでありますけれども、私がドゥーニーさんあるいはサザーランドさんその他からお話をお聞きいたしましたら、十四日までに全体を合意させて、そしてこれについては十五日にはただ調印をするにとどめるようにしたいということで、今そういった残っている新しい問題等についてまだ議論がなされておるということであります。 それからアメリカの場合に、これはおれたちは反対だというような動きがあるわけでありますけれども、まさに一括してこれを承認する。ですから、ファストトラックというものが過ぎますとまさに一つずつの分野について一つずつ法律にしてかけなきゃいけないわけです。ですから、そんなことをやり出したらもうあっちはいいこっちはいいでどうにもならなくなってしまうということで、一括してこれを認める法律をファストトラックの以内に提出させようということのために真剣に努力しているということです。ですから、もし一部分について反対ということになったら、これは全部ガットはぶち壊しになってしまうことになるだろうというふうに思います。
○大渕絹子君 アメリカの不公正貿易の象徴であるスーパー三〇一条の取り扱いについてはどうなっておりますか。
○政府委員(小倉和夫君) 今度のガット・ウルグアイ・ラウンドは十五分野にわたります非常に幅広い交渉でございますので、単に物のみならずサービスその他いろいろな分野がございます。したがいまして、統一的な紛争処理手続というものを別途設けまして、全体をカバーと申しますか、全体を覆う一つの紛争処理のやり方というものについてきっちり決めましょうということになっております。 その協定案文につきましては、九九%と申しますか、ほぼまとまっておりまして、アメリカも仮に三〇一条のようなものを発動するということになれば、その紛争処理手続の中でガットの規制に従わなきゃならない。したがいまして、もし三〇一条のようなものの発動の中でガットに違反するような部分が出てくれば当然アメリカはガット違反ということになるわけでございますので、そういう行為は慎まなければならないということになるわけでございます。 ところで、恐らく先生のおっしゃいますのは、しからばそういう紛争処理手続が今合意されるのかということだろうと思います。これはもちうん交渉でございますが、まだ最後の段階でございますけれども、現在のところその紛争処理の部分につきましてはアメリカもこれを受諾するという態度であると理解しております。
○大渕絹子君 態度であるということは、それはまだ確認じゃないですね。私たちがこの農業分野で承諾するかどうかもまだ未確定なわけですけれども、アメリカがスーパー三〇一条について制裁措置を受けるかどうかということもまだ決まっていないということをひとつ確認をさせていただきます。 それから、サザーランド事務局長が全体会議の中で提示をしたアメリカとECの合意案に対して、第三国いわゆる途上国の代表者たちは一斉に林産物であるとか繊維分野、家電製品あるいは農業分野で猛烈な反発を示しているというふうに聞いているわけです。 日本はアジアの一員としてこれらの国々と一体となってこれらの人たちの意見を理解しながら日本が援助をする、支援をするというような立場に立たないで、アメリカあるいはECの方と一緒になってこの第三国の言い分をなだめようとするような方向に行っているように思えてならないのですけれども、この方向はいかがですか。
○国務大臣(羽田孜君) 私ども、これはブラッセルのときもそうでありましたけれども、やはり開発途上国、特にアフリカあるいは中南米、またアジア、こういったところの熱帯産品、こういったものについてはお互いに前倒しするぐらいのつもりでできるだけ積極的にやりましょうということで、我が国もまさにそういった問題に対して、例えば果物なんかについては、日本もそういうものが入るとなるとこれはやっぱりきついですよ。しかし、それでもそういった熱帯産品については途上国のためにみんなで認めようということで私たちはやっております。 ただ、今御指摘でありますけれども、残念ですけれども、日本に対してそういった国々、そしてケアンズグループは、なぜ日本を例外措置するんだというんで実は逆の立場なんですね。ですから、あの方たちにとってみれば、知的所有権だとかサービスなんというのはこんなものをやるの嫌だよと、それから、金融なんかについて自由化されるのなんか嫌だよと、それに農産品なんかについてはもっと関税下げろ、もっとオープンにしろというのが皆さんの立場なんであって、そういったところは、残念なんですけれども私どもとやっぱりどうしてもぶつかってしまうところがあるんで、何もアメリカに対してあるいはヨーロッパに対して私たちが配慮をするというよりは、日本の国益というものを考えながら、ひとつ皆さん理解してもらいたい、完全なものを求められても困りますよということを言いながら話しているんだというふうに御理解をいただきたいと思うんです。
○大渕絹子君 このウルグアイ・ラウンド全体がアメリカとECとの間の市場の分捕り合戦のようなそんな構図に見えてならないのですね、私は。 それで、ちょっと話題を変えますけれども、経済企画庁が十二月十日に世界経済白書というのを出したわけですけれども、その中に戦略的貿易政策というのがあるんですけれども、これを御説明いただけますか。
○国務大臣(久保田真苗君) お答えいたします。 戦略的貿易政策というのは、世界貿易をめぐる論議の中で最近アメリカの学会などで台頭してきている新しい考え方と聞いております。この考え方では、例えば半導体などのハイテク産業が持つ規模の経済つまり生産を増大すれば生産コストが下がるというそういう経済的特性を根拠として、政府がある特定の産業を育成したり輸出入に介入することによりまして一国の経済厚生を高めることができる、非常に短絡的になるかもわかりませんが、そういう主張でございます。 世界経済白書の分析の中では、将来有望なハイテク産業を政府が選んでそれを決めるということは困難だということ、それから二番目には、ハイテク産業の育成に仮に成功したとしても、その経済的メリット、例えば雇用を増大するとかいったようなそういうものは必ずしも大きいとは言えないのではないかということ、三番目に、一国の利益の排他的な追求は貿易戦争を招く危険があり、世界経済全体の発展にとって問題があるのではないか、そういうふうな分析をしているわけでございます。
○大渕絹子君 ハイテク産業だけでなく、近年アメリカでは自動車とか家電とかあるいはコンピューター等、日本製品の輸入制限を実施して自国の経済の立て直しを図っているように思えてなりませんが、これはいわゆる保護貿易、管理貿易の方向へアメリカ自体が進んでいるというふうに考えてもよろしゅうございますか。
○国務大臣(久保田真苗君) 世界経済白書の中で言っていることとしましては、戦略的貿易政策というのが一国の利益を追求するというそういう側面があるということから、貿易戦争の危険をはらむものであると言っております。 そこで、先生のおっしゃるような、それは世界全体の発展のためにはやはり自由貿易の維持強化を図りそうした一国の利益を追求するという側面は回避した方がいいという、そういう考えでございます。
○大渕絹子君 ウルグアイ・ラウンドは一九八六年の九月に開催をされて六年と五カ月、この間に世界の情勢は大きく変化をいたしました。EUであるとかNAFTAであるとか、あるいはAPECなどの会議もしばしば開かれるようになり、経済のブロック化が進み、為替の変動や債務問題等の国際的な金融情勢の変化、環境に対する世界の関心の高まりなど極めて重大な変化が起きてきています。 貿易の拡大ばかりを追求するために、その結果として出てきた失業、産業の調整、環境の悪化、農産物の輸入国における社会構造の変化など諸問題を解決する手だてが全くありません。すべて市場原理にゆだねてしまうこのガットが目指す農産物の自由貿易体制は、もう今の時代に合わなくなってきている。七年前に提起をされて話し合いが進められていた時期と、今この現時点で農産物までも市場原理の中に巻き込ませるということは無理なんじゃないか。七年間も締結ができなかったということはそういうことを含んでいるんじゃないかと思うのですけれども、外務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(羽田孜君) そういうお考えがあろうということを私も実は理解するんです。 実はこの問題について、私ちょうどガットの始まるときにアメリカにおりました。そして、RMAが日本のお米を三〇一条で実は提訴したときに、プンタデルエステから帰ってこられたヤイターさんと実は私はお話をいたしました。ヤイターさんも日本の米問題は非常にセンシティブだなということをよくわかっておられたんです。そして、一週間後にまた私はアメリカへ行きまして、また日本の事情を改めて説明し、彼は翌日それを却下してくれたわけなんです。 そのときから実は始まっておりまして、私はこの交渉の途中で、人口がふえていく、それに対して食糧の成長というものは鈍化しておるんじゃないのかということなんかも念頭に置きながら、あるいは最近災害が非常に多いということ、気象異変があるということ、こういうものを考えたときに、ただそのガットという貿易の場だけで議論することではなくて、FAOのようなもの、いわゆる食糧会議ですね、こういう国連の別の機関の意見なんかも聞くべきである。よくOECDの意見なんか聞くわけですから、そうじゃなくて、FAOなんかの意見も聞くべきであるというようなことを各国の皆様方に問いかけながら話し合ってきた経緯があったわけであります。 ただ問題は、例えば農産物だけを輸出している国、それが自分の国の一番の産物だ、産業だという国、あるいはアメリカの中でもやっぱり農産業というのは非常に大きいわけですね。そういう国なんかにとりますと、やっぱりこの貿易というものはスムーズにいくこと、あるいは拡大していくということが大事なんじゃないのかということで、確かにいろいろな背景というのは変わっているようでありますけれども、この貿易そのものの背景というのはまだ変わっておらないということであります。アメリカなんかの場合にも、ウエーバーというもので十四品目でしたか、守っておりましたね。それから、あと食肉輸入法なんというもので、肉なんかについてもどのくらいにきたら中止する発動ができるなんという法律を持っておりましたけれども、これも全部実は今度のガットの中にかけられたということであります。 ですから、私はこの問題は、貿易の問題は貿易の問題として一つの方向がてきたわけで、まさにこれから食糧問題というのは、これはFAOですとかあるいはそのほかのこういった食糧問題に関する議論ができる場で、改めてまた議論は常に並行してやっていくことが重要であろうというふうに考えております。
○大渕絹子君 今、羽田外務大臣からもお話があったわけですけれども、総理にお尋ねをいたします。 世界の人口は確実にふえ続けて、一年間に一億人増加すると言われています。それに引きかえて、耕地は七億ヘクタール、これはなかなかふやすことはできません。さらに砂漠化等々で縮小していくような状態の中で、国際社会の中における食糧の需要と供給の関係、いわゆる食糧バランスというようなことについて、総理の認識はどのようになっていますでしょうか・
○国務大臣(細川護煕君) おっしゃるように、環境の面からの制約もございますし、また人口の面からの制約というものもございましょうし、大変厳しい状況になっていると思います。 ですから、そういう状況の中で例えば国内におきましても可能な限り国土の有効な利用というものを進めて食糧の確保ということに努めていかなければなりませんでしょうし、また国際社会の中におきましても需給の全体のバランスというものをよく考えて将来を見据えた対応というものを考えていかなければならないのであろうというふうに思っております。
○大渕絹子君 農作物が不足をしてくるという状況が当然考えられるわけでございます。輸出国に有利な自由貿易や市場経済システムにこの農産物をゆだねてしまうということは、さらに南北問題や地球環境問題を激化させるというふうに思うわけでございます。 これは世界の人口が、これはちょっと数字が古いんですけれども、一九八九年の数字ですけれども五十一億五千万人、そしてGNPの総額が十八兆六千億円、一人当たり三千六百億円ということになりますけれども、この数字を先進国だけの人口に直しますと、先進国の人口が八億三千万人、GNPが十四兆七千億ドルと、人口では一六%なのにGNPでは七九%をこの先進国が賄っている、こういう数字になっているわけでございます。 この後から来られる第三国の人たちが私たちと同じ豊かさを確保するためには、さらに五倍ものGNPを膨らませていかなければならない。そういうときに、当然エネルギーだとかあるいは飼料だとか、あるいはありとあらゆる資源を五倍も使っていかなければ今の私たちのレベルには上がらない、こういう実態があります。そういう実態を考えるときに、今の地球環境はさらに悪化をしてくるというのはもうだれが見ても明らかなわけです。 こういう時代になって先進国はもう、GNPを拡大することだけに奔走するのではなくて、自分の国がいかに豊かに人間らしく生きられる、そういう方向を目指して政策の決定をしていかなければならない。まさにガットの場所で農産物を、日本の場合は米を開放して日本の農業を衰退させる方向を選ぶことは世界の潮流にうんと逆流をしている、私はそういうふうに思うのですけれどもいかがでしょうか、総理に聞きます。
○国務大臣(細川護煕君) 成長と環境のバランスというものをどういうふうに考えていくかということは、おっしゃるように地球的な規模で考えてみましても、また我が国独自の判断といたしましても、全くおっしゃるように基本的に重要なことだと思っております。 要は兼ね合いの問題なんだろうと思うんですが、できる限り国会決議などにもございますように国内で自給できるような体制というものを極力維持していくということが、何と申しましてもそれは基本的な考え方でなくてはなるまい、そのように思っております。
○大渕絹子君 これら世界的に発生をするであろう問題に対して、先ほど外務大臣もおっしゃいましたけれども、FAOやUNEP、国連環境プログラムというところがあるそうですけれども、そこらの協力を得て国際的に農業政策を協議するような場所を積極的に日本が提案をしていくお考えはありますか。
○国務大臣(羽田孜君) これはあるいは農林水産大臣の方のお答えになるのかもしれませんけれども、私どもとしてまさに飢餓と栄養失調、こういった現実もあるわけです。今日でもあるわけでありますし、これから人口がふえたときに本当に農業生産はそれに伴うのかという問題もあるわけでありますから、まさにそういった問題こそ日本の国がやっぱり提言していく問題であろうと思うんです。 それから、先ほど御指摘がありましたそのほかのエネルギーにしてもあるいは資源にいたしましても有限である、いやまだ大丈夫だよという話もあるわけですけれども、こういった富めない国がこれから我々と同じような生活に少しずつ近づいていくに従って資源というのはどんどん必要になってくるということですから、例えば省資源ですとかあるいは省エネルギーですとか、こういった問題について我々も節約すると同時に、これからそういったものはやたらに今の鉱物資源等によって賄われるんじゃなくて、ほかの道があるのかないのか、そういった問題について本当に国際的な議論というものはしていく必要があろうと思っておりまして、食糧問題あるいは環境問題、資源問題、エネルギー問題、こういった問題について日本は積極的にこれから話しかけていく、これが我が国の果たす役割であろうというふうに考えております。
○大渕絹子君 日本は一九五一年にFAOに加入し、飢餓と貧困からの脱却を宣言いたしました。そして、その四年後の一九五五年にガットに加入したときに農政当局は農産物の輸出拡大ができると評価をしていたんですね。これは農林水産省の百年史の中に書かれているわけですけれども、その当時は日本も食糧が輸出をできるような体制であった。それが今では世界一の食糧輸入国になり、たった一度の冷害で米を外国に依存しなければならないというような、こんな情けない国に変わってしまっているんですね。 新生党の小沢一郎さんは、普通の国家にならなければいけないとよく言いますけれども、普通の国家ならば国民の主食ぐらいは自給できなくてどうしますかと私は思うんですね。羽田さんにお尋ねをいたします。
○国務大臣(羽田孜君) 基本的に食糧というのはやっぱりその国でとれたもので賄っていくというのが、私は国際的に考えたときにもそういうことじゃないのかなというふうに思います。 ただ問題は、例えば物によっては日本なんかでは高級な産物がとれるということがあります。これは、規模はうんと日本の場合には小さいですね。規模が小さいだけに、そのかわり手塩にかけて物をつくることができるということで、これは高級なものとして高い価格がつくことができます。そういう意味で、私自身が農林水産大臣のときにも、ただ守る守ると言うだけでは守れませんよ、あるときにはやっぱり攻めるということも必要でありましょうということを言ってまいりました。 ただ、これはまさにその国の人たちが食べる食糧の基本になるものじゃないものでありますけれども、そういった対応というものを日本もやるべきじゃないのか。今では国際的なそういう食料見本市なんかにも日本も出品し、そして各国の皆さん方からそういったものが目をつけられるようになってきておるというふうに考えております。
○大渕絹子君 細川総理にお聞きをいたしますけれども、今ここで米の部分開放に踏み込んで、総理が描く将来の日本の農業、農村像はどんなものですか。
○国務大臣(細川護煕君) 今我が国の農地の面積というのは五百二十万ヘクタール、我々が食べている食糧で海外でつくられている農地というのが千二百万ヘクタールと申しますから、日本の倍以上の農地を海外に持つことによって、海外で我々の食糧をつくってもらうことによって我々の食糧というものが成り立っているということを考えますと、先ほど来お話しございますように、できる限り国内で自給する方向で努力をしていかなければならないし、その方向は正しい方向だと思っております。 先ほども申し上げましたように、やはりこれは備蓄と輸入との兼ね合いと申しますか、どの程度で果たして経済的に成り立っていけるものであるかということについては、繰り返しになりますけれども、できる限り国内で自給していく。特に米などについてはそうでございましょうが、しかし、にもかかわらずどうしても国内でできないものもある。そういうことを考えながら、それを適切に組み合わせて我が国の食糧政策というものを構築していかなければならないのではないかなと、そのように思っているところでございます。
○大渕絹子君 先ほど私が申しましたように、五〇年代は日本は食糧の輸出も可能だった国だったんです。それから三十年間、いわゆる農業の国際化ということの中で、もちろん日本の経済成長を目指していく過程の中で内外価格差というようなものも出てくるということの中で、うんと農産物が輸入をされてくるという状況、それに輪をかけたのが一九八〇年代の後半に急激な円高、この円高の進行によってさらに内外価格差が広がっていくというこういう状況の中で、日本はただ一つそれに抵抗する手段として、関税だとかあるいは国境調整措置をとることによって辛うじて日本の農産物を守ってきたという経過があるわけですけれども、この国境調整措置を今度のガット・ウルグアイ交渉によって米までも今度外すあるいは緩めていくという状況になってきているわけです。この原因が円高、内外価格差にあって、それを阻止することができないような状況をつくり出す。今そこに踏み込むことによって原因を取り去ることができないならば、なぜ日本の農業を総理が言うように豊かな農村、農業をつくっていくなどということができるんですか。原因を取り除く手段がもう何もないんですよ、ここで米を出してしまったら。
○国務大臣(畑英次郎君) 御案内のとおり、地球村という言葉に代表されますようないわゆる相互国境措置、あるいはまた家庭で例えて申し上げれば垣根を取り払って自由往来、あるいは物につきましても自由貿易というものを推進しようという物事の考え方、これはそれぞれの、今日に置かれております与えられた目指すべき一つの方向であるという中にございまして、いわゆる従来からはこの農村地帯における今日の置かれております立場、こういうような意味合いからの国会決議等々もございまして、努力をさせていただく中にございましての今回はそういった一つの総論的な流れあるいは国際的な流れ、それを踏まえた中の現実的な対応ということでただいま調停案が出てきた。 しからばこれからの農村といいますものは、たまたまいわゆる新農政が展開をされておるわけでございますが、やはり従来とは違った意味合いの経営規模の拡大あるいはまた企業感覚を持ち込む、そしてまた中山間地域に対する手厚い対策等々をすることによっての地場産業としての二十一世紀の魅力ある職場、後継者が確保できるような状態をつくり出していかなければならない、そういう責任を与えられております私ども農政の立場であろう、かように受けとめさせていただいているわけでございます。
○大渕絹子君 私の生まれた家は自分の耕作地を持たない農家でした。戦後の農地解放によってわずかな土地を所有した農家ですけれども、食糧増産のかけ声の中で、わずかな山合いの土地を本当にくわ一本で起こして田んぼを拡大していった。それが、減反政策の中でそういう不自由な不便な土地から耕作をやめさせられていくという状況の中で、本当にもう農民は今度の米の自由化によってやる気になっていない。もうたくさんだ、どんな状態になっても構わない、自分たちで食べるものだけは何とか自分たちでつくるけれどももうほかの人のためにつくってやれるようなそんな状態にはなっていないというような、山間地ではそういう声が上がっています。こういう状況を招いて、中山間地を育成するとか中山間地の活性化などと言っても本当にそらぞらしい。 戦後の日本の農民たちがたどってきた道をもう一度しっかりと私は思い出していただきたい。そして、彼らが築いてきた戦後のあの復興期、農民がいなかったら日本のこの復興はなかったんじゃないですか。全国の農民たちがありとあらゆる努力をして荒れた土地をしっかりと耕して、そして本当に小さな田んぼをつくり上げて食糧の自給、増産を図り、そして国民を養って、そして経済成長を支えて、そして農村の労働力は全部都会に吸い取られて、そして高度成長をしてくる。まさに市場原理の中に突入をし農業が衰退をしていくという実態、これは本当に全国民が望んだ道だろうか。 今の現代社会は、行き過ぎた経済市場原理の中でどういう状態に陥っていますか。まさに世界では富の偏在が起こり、自然環境破壊が起こり、国内では子供たちは学校に行かない、いじめがある、教育が荒廃をする。あるいはまた、家庭内では、行き過ぎた効率化の中で、働きバチ症候群と言われるような中で、お父さんが家に帰ってこない、親子の断絶、夫婦の断絶、家庭崩壊が進む、働き過ぎて過労死が起こる。そんなような状態が起こってきているんじゃないですか。 こういう状態から脱出するために私は新しい政権を望んだ。人間らしさを回復する、豊かな国民になっていく、そのためにこそ細川政権が誕生した。国民の願いはそこにあったと思うんです。それなのに、なぜそれに逆行するような米の市場開放を本当に阻止をするということで頑張っていただけないのですか、総理。
○国務大臣(細川護煕君) おっしゃるお気持ちは痛いほどよくわかります。しかし、我が国が海洋国家として、島国として自由な通商の体制というものを維持していかなければ、この我が国が成り立っていかないということもこれはよく御理解をいただけるところであろうと思います。 戦後あるいはそのもっと前から農民の方々が営々として苦労をして今日の繁栄の礎を築いてきていただいた、そのことについてはもうおっしゃったことと私も全く同感でございますし、私もしばしばこの委員会なりなんなりでも申し上げてまいりましたように、古い言葉かもしれませんが、私自身もどちらかというと農本主義者とでも言ってもいいぐらいの思い入れを持っているということも申し上げてまいりました。 ただ、先ほどからお話がございます中で、ずっと米は自給をしてきたといった趣旨のお話がございましたが、ちょっと一言だけ申し上げておきますと、昔から米については我が国も輸入をしてこなかったわけではないわけでありまして、明治二十二年から本格的に我が国では米の輸入というものが始まっております。明治二十二年には、一八八九年でございますが、二十二万トン、それ以来ずっと輸入国として、昭和になって終戦前まで百五十万トンから二百五十万トンまで、大体需要の二割ぐらいでございますが、その程度のものを輸入し、昭和三十年代が五十万トン、昭和四十年代は昭和四十年が百五万トン、昭和四十二年が三十万トンから四十万トン、その後豊作になり過剰になってきたことはもう御承知のとおりでございます。 百年の歴史の中で、たかだかと申しますか、本当にこの二十年間というわずかな期間、我が国は米について外から輸入しないで何とかやってくることができた、このこともよく御承知のとおりだと思いますが、そういう状況の中で、そういう歴史も踏まえながら、これから我が国が食糧の自給というものをできる限り維持しながらやっていかなければならない、これはさっきから申し上げているとおりでございますが、そういう意味でも国会決議の趣旨などを体して極力外交交渉の場で頑張ってきたというのが今日の姿でございます。 一〇〇%それが生かされなかったということは大変申しわけないということを再々申し上げておりますが、しかし我が国の主張というものがそれなりに何とか相当程度反映される結果になっているというふうに受けとめている、そういう実態というものをぜひ御理解をいただきたい、こう申し上げているわけでございます。
○大渕絹子君 細川政権にとって社会党はどういう存在かということをお聞きをしたい。そして、国会決議、連立八党派合意、社会党の国民に対する公約のすべてに違反することを認めよという、これは大変難しい難題じゃないかというふうに思うわけですけれども、総理はどういうふうに考えておられるか。 また、もう一点。議院内閣制の我が国で国会議員の七二%が米市場開放に反対の署名をしています。これを無視して、いかに選ばれた政府といえども承認をすることは民主主義に反するのではないかというふうに思います。 お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 連立八党の合意というのは、もう改めて申し上げるまでもないかと思いますが、「自由貿易体制を堅持する立場からウルグアイ・ラウンド交渉は成功させるべきであるが、コメの例外なき関税化には反対である。農林漁業の再建とそれらの持つ環境、国土保全、地域社会の維持などに配慮するものとする。」、こういうことが八党合意の趣旨でございまして、先ほど来申し上げておりますように、その趣旨に基づいて、その精神を体して全力を挙げて政府としては取り組んできたということでございます。 ですから、先ほども申し上げましたように、それが百点満点であったかどうか、完全無欠のものであったかどうかと言われれば、それは残念ながらそういう結果にはなりませんでした。しかし、政府としては全力を尽くして、これだけ農家の方々あるいはまた国会の決議あるいは国会議員の、七割もの方々がと今おっしゃいましたが、そういう多くの方々の力強い御支援があって初めて私は今日の結果が得られたのだと思っております。
○大渕絹子君 最後の民主主義のくだりはどうでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) 政府としては、この国会の決議の重みというようなことを踏まえて、国会の御論議というものも踏まえて、全力で外交交渉に当たらせていただいたところでございます。
○委員長(井上吉夫君) 以上で大渕君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、永田良雄君の質疑を行います。永田君。
○永田良雄君 自由民主党の永田良雄でございます。 細川総理は関係大臣に若干の質問をさせていただきます。 それに先立ちまして、羽田外務大臣、大変窮屈な期間にジュネーブへの行き帰り、そして結果としては満足した結果は得られなかったけれども、御努力いただいたことに心からねぎらいを申し上げ、感謝を申し上げます。 今、ここ一月ぐらいの間の米の問題をめぐる動きについてはどうもわかりにくいなという意見がかなり多いように思うわけであります。そういう意味で、私は国民の一人としてあるいは農民の立場に立って素直な質問を申し上げますので、できるだけわかりやすく簡潔にお答えをいただきたいと思うわけであります。 まず、細川総理にお尋ねいたしますが、米を自由化してくれるなという農民の大変強い願い、それから三度にわたる国会決議、そして昨今は連立与党の中でも大変厳しい選択に迫られる状況があるようでございますが、伺いますと、きょうの予算委員会が終わってから最終の決定をされるという状況になって、細川総理の感懐を簡潔にお伝えいただきたいと思います。 〔委員長退席、理事久世公堯君着席〕
○国務大臣(細川護煕君) いよいよこの最終的な期限というものが迫ってまいりました。大変分厚い国別表というものをいよいよ出さなければならないという段階でございますし、この委員会の場でもあるいは本会議の場でも種々御論議がございましたように、この問題について大変苦しい農家の方々の思いというものを持ってお互いにこの場に来ているわけでございますし、そうしたことを考えますとまことにこれは胸の痛むことでございますが、きょうじゅうには苦悩に満ちた中で、最終的な決断をしなければなるまい、そのように思っているところでございます。
○永田良雄君 私どもは、米の自由化は従来から反対の立場でございます。 それでは総理にお伺いしますが、衆参両院で四度目の米の自由化反対の決議をしようという申し入れを先ごろからやっております。議運で議論されております。衆議院では当初やってもいいという話であったというふうに聞いておるんですが、途中から官邸と連絡をとったらだめだという話で、それ以来連立の与党の先生方は、決議はできない、三度もやっているから今さらやることはない、こういう理屈で反対しておられるわけでありますが、本当の真意はどういうところにあるか、できましたら総理にお伺いしたいと思うんです。
○国務大臣(細川護煕君) それについては、官邸の方としては存じ上げておりません。これはやはり国会のマターでございますから、国会の方で与野党の間でいろいろと御論議があったということは承知しておりますが、官邸の方からどうしてほしいといったようなことを申し上げたことはないはずだと、これは官房長官に伺うまでもなくそう思っております。
○永田良雄君 公式にはそうおっしゃるわけでありますが、実際上はそういう経緯があったということを私は申し上げたいと思うわけであります。 四回目をやってほしい、私どもがこう言いましたのは、今までの国会決議に参画している人は参議院で申しますと平成元年の選挙とそれから去年の選挙で五〇%以上の人が新人であります。しかも、一部の人は別にして、従来から終始一貫大体反対でありますから、できる、かつそれが交渉に対する後押しになる、こう思ってやっていたわけでありますが、残念ながらいまだにその決議をやられていないという状況であります。まことに残念であります。これだけは申し上げておきたいと思うわけであります。 それからもう一点、実は米の問題は日本の農業の将来を左右する極めて重要な問題であります。交渉が煮詰まってきて最終段階になったにもかかわらず、日本政府としては官僚だけで交渉をやられ、政治の責任者がだれも現地へ行って指揮をとりみずから折衝をするということはされなかったわけでありますが、これはどういう理由によるものか、お伺いしたいわけであります。
○国務大臣(畑英次郎君) 本問題につきましては、午前中でございましたかお答えも申し上げさせていただいたわけでございますが、今回の交渉の形態、大変失礼な言い分でございますが、御案内のとおりあくまでも国会決議というものを踏まえながらその包括的関税化は拒否をするという意味合いでの我が方の主張、いわば原則論、この原則を踏まえた中における相手側は各国それぞれが例外なき関税化は推進をすべし、包括的関税化と。 いわばルールにおきまして二つの大きな原則のぶつかり合いという中での交渉事であるわけでございますから、我が方からすり寄って物事を解決の方向に道を開くというような余地のない包括的関税化の問題であるわけでございまして、私の立場におきましてはさような意味合いでいわゆる最終段階におきまして、十一月の十五日という一つの約束事を踏まえた中にございまして、十一月上旬に、その前にサザーランド氏には会ったわけでございますが、追っかけて現地に参りまして、重ねて我が方の特別な事情といいますものを、そしてまた七年間にわたりまして関係の皆様方が努力をされる指摘のあらゆる分野の難しい問題点をるる主張しながら、我が方としてはこれから何かを小出しにしながら物事を解決するという要素、余地はない、これはもう最後ですよと言って、まとめ役のあなたの方からまとめるという気持ちを持って何らかの具体的な返答をもらいたいと言い置いて我が国の方に帰ってきたといういきさつから、御指摘のような意味合いでの私なりの一つの対応という流れの中には、そういう姿によってのプラスの要素をそこにつくり出していきたい、交渉上のプラスの要素をつくり出していきたい、こういう取り組みをやらさせていただいたということを御理解いただければありがたいと考えるわけでございます。 〔理事久世公堯君退席、委員長着席〕
○永田良雄君 今お話を聞きますと、原則のぶつかり合いでいろいろやる必要はない、原則のぶつけ合いでやっていたからと、こういう話であります。 ただ、八日の夜に官邸の方から、農水大臣を急速派遣したい、こういう話がありました。ところが、九日の朝にやっぱりあれは取りやめました、こういう話があったわけでありますが、そのときの理由が、もう既に行っても効果的な交渉をする状況にない、こういう話であったと思うのですが、そのとおりでありますか。
○国務大臣(畑英次郎君) ただいま御指摘のとおり、私を派遣したらいかがなものであろうかという検討がなされたことは私も承知をいたしております。そういう中にございまして、外務当局を初めそれぞれの突っ込んだ論議の中において私自身が行かなかったといういきさつでございまして、検討がありましたことは事実でございます。
○永田良雄君 官房長官、いかがですか。
○国務大臣(武村正義君) 農水大臣がお答えしたとおりでございますが、行く行かないの是非については外務、農林両当局も交えて真剣に意見交換がされておりました。 もう少し詳しく申し上げますと、そういう状況の中にジュネーブから連絡が入りまして、当日、日本は夜でございますが、向こうは朝からG7の会合が開かれておりまして、ただいまG7の会合が終わりましたという報告と、ヨーロッパ時間で今夕八時からいよいよG17プラスアルファ、二十前後の代表国の会合が開かれることが決まりましたという情報が入ってまいりました。私どもこのG17のあの時期の会合を非常に注目をしておりまして、これが開催されますともうドゥーニー調停案がそこに配られるというふうに見ておりまして、もちろん日本の代表も入っておりますが、ああこれではもうドゥーニー調停案がその間に、今出発をしていただいても到着されるまでにもう調停案が配られて会議が開かれるという状況であるということを認識いたしまして派遣断念を決定いただいたという経緯でございます。
○永田良雄君 いろいろ今理由は聞いたわけでありますが、国民の目から見て、あるいは農民の目から見て、理屈ではいろいろおっしゃいますけれども、やはり細川内閣がこの米の問題については一体本当に真剣にやっているんだろうか、こういう率直な気持ちを抱くことは間違いないと思うわけであります。 では、もう一つ聞きますが、申しわけありませんが、羽田外務大臣が十日に急遽行かれることになったのはどういう判断で行かれたわけでございましょうか。
○国務大臣(羽田孜君) この行く行かないというのは非常に難しい問題がありまして、何というんですか、我が国の例外なき関税に対する特例措置というのに対しましては物すごい反発をしている国なんかもあるわけですね。ですから、そこに私どもが行きますと話がなかなか難しくこじれてきてしまうという一面があります。 それともう一つは、私どもに対しましてちょうど四極の話も実はありました。それとあわせてこの米の問題を話すことができるということで、急遽私自身が行くことになったわけであります。 ただ、この四極の会議は、先ほどもちょっとお話ししましたけれども、やっぱりアメリカ、ECとの話し合い、あるいはECとしては、特にECが今議長国であるわけでありますけれども、そういった中で何とか自分たちの主張というものを通したいというようなこともありまして呼びかけがあったんですが、なかなか各国とも応じられなかったんですけれども、最終の段階であるから一応集まろうという実は話もありました。 ですから、私たちが行くべきか行くべきじゃないか、いろんな協議というものをしておったわけですけれども、最終的にそういった場面もあることであるし、そして私どもとしてはどうしてもこれは皆様方の御意思というものを先方に伝える、そして何かの道をひとつ探ることができないかということがありましたので、私は出かけさせていただいたということであります。
○永田良雄君 いずれにいたしましても、国民の目から見て方針が非常に変更をするということについては、非常な不信感を与えることは間違いないわけであります。少なくとも国の安全と利益を背負ってやるわけでありますから、断固たる信念でやっていただきたいと思うわけであります。国民はついてまいりません。そういうことを申し上げたいと思うわけであります。 それから、もう一点お伺いしますが、外交の問題は確かにある程度秘密にしなきゃいかぬ点があることは私もわからぬではありません。ただ、この米の問題はやはり日本の農業、日本の国家の将来を左右する大変大事な問題でありますから、少なくとも関係のところの少数の人への相談なり意見聴取なりというのをやりながらやられなきゃいかぬのじゃないかなと思うわけであります。今までの経過を見ておりますと、それがほとんどやられておらないという話であります。失礼な話でありますが、与党の中でもほとんど連絡がされておらなかったという話も聞いております。それから、一番影響を受ける農民の団体等についてのいろんな意見聴取もほとんど行われなかったんではないでしょうか。こういうことで後々国民の信頼を得られることになるんでありましょうか。 そういうことを思うわけでありますが、その点について、外務大臣、どう考えておられますか。
○国務大臣(羽田孜君) 先ほどから申し上げましたように、日本のような先進国の国が例外を設けるということはどんなことがあっても困るというのが世界の大勢でありまして、私どもといたしましては、本当に交渉して、例えば何か少しでもちょっとでももめたりなんかしますと、今度各国の議会ですとかあるいは各国の政府ですとかそれに反発して、もう残念ですけれども、日本はいわゆる関税化というものを受け入れなきゃならぬところへ追い込まれてしまうわけです。ですから、その辺が非常にデリケートなことであったということ。ですから各皆さん方にそういう意味でなかなか御相談できない、あるいは子細が今こうなっておりますよということは実際になかなか言えないという状況がありました。 ただ私たちとしては、関心のある方々、あるいは農業団体もそうでありますけれども、そういった皆様方、こういった方々にできるだけ状況、現状というものを知っていただきたいということで、これは外交ルート等を通じながらでき得る限りの便宜をお計らいしながら直接いろんな交渉に当たっている人たちとお会いいただいてお話をいただく、そういう努力というものは実はいたしてきておるところであったこともぜひともひとつ御理解をいただきたいと思うところであります。
○永田良雄君 いずれにいたしましても、そういうところがやはり国民なり農民の不信を招いている、こういうところであります。 それからもう一点お伺いしますが、ドゥーニー案の骨子が配られたときとドゥーニー案の本文とで極めて重要な一項目が欠落しておったのは先ほどから問題になっておるとおりでありますが、これは政府の説明を聞くと単純なミスである、連絡ミスであるというふうに聞いておるわけでありますが、そう理解してよろしいんでございましょうか。例えば、官房長官が全くそういうことは知らなかったと、農水大臣もびっくりしたと、こういう話を言っておられますが、それはペーパーになかったということの連絡の問題なのか、もともとそういう事柄を全く知らなかったのか、これはどっちの方のお話であるかというのをお伺いしたいわけであります。
○国務大臣(羽田孜君) 実は骨子というのはまさに非公式なものですね。そして、今度新しく枠組みがつくられるものについて、ひとつこれを知らせてほしいという連絡を実はいたしておったものでございますから、まさに私どもとしてはその骨子ということで遠藤大使、日本代表部の人たちがドゥーニーさんと話し合う、そういったものをメモして、そしてドゥーニーさんにこういったことで報告しますよ、これは確かに今はまだお互いに話し合っている最中のものであるけれども、ここの部分だけはこうさせてもらいたいということで申し上げたところであります。 それから、もう一つの問題につきましては、実はドンケル・ペーパーというのはブラッセルで決裂した後に一回出ておりますね。その中で農産物全体の中の問題としてそういう措置というものは実は書き込まれてあったものがあるということで、いずれにしましてもこれはテキストで表に出されるものでありますから、何か故意にやったとかそういったものでないということだけはぜひとも御理解とまた御信用いただきたいというふうに思うんです。
○永田良雄君 故意にやったものでないということは私は理解しますが、故意でないから私は問題なんじゃないかなという感じがするわけであります。故意であれば、政府がいろいろの政策を考えてそういうことをやったということはまだ許せるんですよ、外交の問題でありますし。全く知らなかったというのは、大問題の外交をやるのにそういう重要な部分についての何ら事前の接触も何もなしにどん詰まり白紙から出てきたという話になると、これは大変な話でありますよ。 そこら辺はどう考えられるのか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 既に両大臣から御答弁がありますように、今回の外交はひときわたくさんの国が参加をしておりまして、しかもそれぞれの国益を背負って交渉に臨んでおります。いわば国益と国益のぶつかり合い、利害調整という状況が展開されているわけであります。 基本としては、この調停案にしましても最後まで公表しないという申し合わせで事が進んできております。そういう中でむしろ日本は、これだけ関心の深いテーマでありますから最後じゃ困る、事前にぜひ骨子だけでも示してもらいたいということを現地の大使が再三再四ドゥーニー議長に要請をして、最初は断られていたのを最終的には七日未明にやっとあの骨子を示してもらえるようになったわけであります。これ自身世界でもいわばドゥーニーさんの例外的な配慮でありました。口頭で言ったものをメモして、ドゥーニーさんに見せて確認をして、そしてこっちへ伝達をしてきたものでございますが、少なくともそういう異例の措置を要請してドゥーニーさんの配慮で骨子が示されたということも御理解いただきたい。 翌日、参議院のこの委員会で全文の強い要求が出ました。これにつきましても簡単に出てきたようにとられておりますが、外務当局の説明を聞きますと、これまたサザーランド事務局長とかなり現地で交渉をして、原文は出せない、世界じゅうどこにも出していないと。最終的に、日本のこの附属文書だけはやむを得ないという事務局の判断でやっと出してよろしいということになったわけであります。 ですから、あれも確かに日本に関する部分でございましたから、前提にある輸出国の、きょうも片山さんの御質問にありましたように、その部分は入っていない、それは出せないと、こういう向こうの判断でございまして、日本の部分の附属だけが出てきたということであります。決してちぐはぐではなしに、そういう公表しないという原則に対して異例の要請を強く日本がして、一部骨子なり日本の部分を公表する、こういう形をとっておりましたために、いささか形とか文書の体裁とかそういう面でちぐはぐな状況が起こったということでございました。全体についてその辺はぜひ御理解をいただきたいと存じます。
○永田良雄君 しかし、現実にマスコミの方へ流れているわけです。 それからもう一点は、ドゥーニー議長からとめられているというけれども、こういう大事な問題の場合にそんなことを言っていていいのかどうか。そこら辺は多少問題があるのじゃないか。例えば、今、片山委員が、こういうことになっていますよ、それについてイエスかノーか宣言ってくれと言ったときに、言えないほどばか正直に、そんなこと宣言われて日本の将来を左右するような問題をやっているようなことでは、私は外交はとてもじゃないがなかなか大変じゃないかと思いますよ。大問題ですよ。日本の農民の将来を左右する問題に、外交の文書だからといって、全文べろべろ出す必要はありませんが、やっぱり大変な影響あることについては責任を持って、あるいは何らかの方法で関係者に知らせて検討を願うのが本当じゃないでしょうか。外務大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(羽田孜君) おっしゃることは、それはもうおわかりになっていてお話しになっているんだと思うんですけれども、これは実際に本当にもし日本でこうやって議論したら、なぜ日本にこんな案をやるんだ、もう関税化しなさいということになったら、これはどうしたらいいんでしょうか。ですから、ドゥーニーさんが出せないというのは、これは幾ら大事な問題であっても全体百十幾つのやつをみんなまとめていかなきゃならぬ議長の立場というものもやっぱり私ども理解してやらないといけないと思うんですね。
○永田良雄君 私はそれは納得できないわけです。米の問題は、韓国と日本とアメリカ、この三つぐらいの関係の話でありますから、ほかのところへ波及するとは思えませんし、しかしまた外務省の役人でも、そういうことを判断して政治的に判断するのが役人の務めだ、かように思うわけでありますが、この問題は時間がかかりますから先へいきます。 それからもう一点お伺いしますが、総理、外務大臣は、いろいろ交渉の結果、例外なき関税化の例外をとったというふうに成果を認めておられますが、先ほど来はっきりしておりますように、それにはいろいろ裏があって、六年間は認めるけれども六年たったら追加的な代償措置を提供しなきゃいかぬ、しかもそれは関係国の了解を得なきゃいかぬ、しかも関税化へいくときはミニマムアクセスの八%はそのままいくと。そういったことがついておるところから見ても、これはから取った成果というよりは関税化そのものだと、かように思うわけであります。そういう意味で、総理は今なお成果だという誇りを持ってこの問題を国民の前におっしゃれますか。
○国務大臣(細川護煕君) 国会の決議等々踏まえまして全力を傾けて努力をしてきた、その結果というものが相当程度反映されたものである、残念ながら百点満点をとることはできませんでした、この点については、大変残念なことでありますが、しかし我が国としては全力を尽くしてそのことについてやってまいりましたと、そういうことを申し上げているわけであります。
○永田良雄君 私どもは断固反対であるということを表明いたしておきます。 その次、先ほど片山委員との話の間で出た問題について一、二点確かめておきたいと思うわけでありますが、先ほど片山委員の質問の中で、農水大臣が六年間経過して関税化したときにはミニマムアクセスの八%は維持されるという条項になっている、それは八%は当然であるが八%以下になることは絶対にない、場合によっては八%より協議によって高くなることもあり得べしと、こういう答弁があったわけでありますが、経済局長の答弁では、いやそれは八%のままいくんですという答弁があったわけでありますが、そこら辺ははっきりさせていただきたいと思うわけであります。
○国務大臣(畑英次郎君) 御指摘のとおり、八%維持という言葉がございますので、八%を下回るということはない、それから先のいわゆる六年目の協議の中にございましてこの辺の取り扱い、他の分野の問題等々を絡めた、そしてまた環境問題あるいは食糧安全保障の問題等々の要素を踏まえたいわゆる協議再開の中で論議が始まる、その論議の対象にはなり得ると、かように申し上げさせていただいたわけでございます。
○永田良雄君 経済局長から。
○政府委員(眞鍋武紀君) 六年目に協議をするわけでございますが、二つのケースがあろうかと思います。関税化をする場合と特例措置を継続する場合とあるわけでございますが、特例措置を継続する場合、特例措置をさらに継続するということについては八%のさらに追加的な義務を負うということでふえる可能性があるわけでございますが、その時点で関税化をするということになりますと、それは一般のルールに戻るわけでございますので、それから先は八%で終わるということでございます。それは一般の関税化が三から五というふうに決まっておるわけでございますので、それから先は決まってない、常識的には八%のままでいくということでございます。
○永田良雄君 農水大臣の意見と違うように思うんです。経済局長は、八%のままでいくと。農水大臣は、そうじゃなく、それは協議の対象になってどうなるかわからない、下になることはないけれども上になることはあるべしと、こういう話ですが、どっちが本当なんでしょうか。見解が違うようではこれまた大変困った問題だと思うわけであります。
○国務大臣(畑英次郎君) 私の言葉が足らなかったかもしれませんが、二つのケースを前提として、一つは関税化を受け入れた場合と、そしてまたもう一つのケースは関税化を受け入れないでそのまま続行するときと、そういうときの私の意味合いは、私の場合におきましては、いわゆる受け入れないという、いわゆる関税化をしないという前提の中での考え方であります。
○永田良雄君 もう一遍確認しておきますが、関税化を受け入れた場合は八%のままでいくということでよろしいわけでございますね。そこら辺は答弁もはっきりしてもらわなきゃ困るわけであります。よろしくお願いします。 もう一点、片山委員から話があったことについての質問を確認しておくわけでありますが、ミニマムアクセスでいく特定品目のいわゆる米については、その特定品目に指定する条件として効果的な減反政策が行われているということが条件の一つてあります。 そこで、農民が非常に心配しているのは、減反が効果的に行われているというのは、ただいまは六十万ヘクタールの減反でございますが、六十万ヘクタールが六十五万になったら効果的な減反が行われているのかどうかということをお伺いしたいわけであります。
○政府委員(眞鍋武紀君) ただいまの点に入ります前にもう一度、先ほどの関税化をする場合あるいはしなかった場合というふうなことで大臣から御答弁申し上げましたが、正確に言えば、現在の農業合意案というのは六年間の措置について関税化する場合はミニマムアクセスが三%から五%ということで、その先は何にも決まっていないわけでございます。それから特例措置を適用する場合は四から八%、その先は関税化するということになってもそれもやはり一般ルールが適用になるという意味で大臣は申し上げているわけでございますので、私と違いませんので。 それから、効果的な生産調整措置でございますが、これは要するに国内生産を有効にコントロールしているかどうかというふうな観点から需要と供給のギャップをいかに有効にコントロールしておるかというふうな観点から判断をするということでございますので、数量がどうこうということではございません。過剰がある限り何らかの生産調整をとる必要があるわけでございますので、そういう過剰生産のおそれがあることに対して有効な生産調整がとられてさえおればこの要件に該当するというふうに考えております。
○永田良雄君 したがって、減反さえされておれれば、減反といいますかある程度の制限がされておればよろしいと、こういうふうに理解してよろしいわけですね。
○政府委員(眞鍋武紀君) はっきり申し上げますと、数量が減っても結構でございます。ただ、要するに生産調整として有効な調整が行われておるというところがポイントでございます。数量には関係ございません。減ってもふえても構わないわけでございます。
○永田良雄君 このミニマムアクセスが六年間続いた場合に、日本の米農業がどういうふうになっていくと考えておられますか。そしてその点についての対応をどのように考えておられるのかということをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(畑英次郎君) ミニマムアクセスの四から八という数字につきましては、これは我が国の実態からいたしました場合は四十万トンあるいは八十万トンという数字に相なるわけでございまして、与える影響といいますものは極めて大きい、かように私自身も受けとめさせていただいておるわけでございます。 そういう中にございまして、今当面の問題としましては、いわゆる減反政策の緩和等々に見られますとおり、これからの備蓄体制を急ぐ、そういう要素もございますし、あるいはまたただいま農家の方々の意向調査の中におけるいわゆる積極果敢な取り組みをも期待をしておる。ある意味におきましてはなかなか相反する立場ではないかという御指摘もあるわけでございますが、その辺の問題の展開のしようというものを踏まえながらも、いわゆる例えば減反政策におきましては先ほど来お話が出ましたような六十万ヘクタールという数字は二年間はこれを堅持していくと。そういう中にございまして、これからの新農政の展開あるいは中山間地域の問題等々、これに力を入れることによってその痛みを、あるいはまた対策の厚みを増していかなければならない、そういう認識をさせていただいているわけでございます。
○永田良雄君 六年間で対策をやっていくと言われますが、とてもじゃないが六年間ではそういう有効な手だてが打てるとは私は思えないわけであります。農業は六年間の間に衰退をたどることは必然であります。 何かというと国際社会の中で孤立してはいけない、日本が国際国家としてと言われますが、守らなきゃいかぬ価値もあるということを私は言っておきたいわけであります。 例えば、今、日本は経済が発展しておりまして、貿易黒字もあり、国民は豊かでありますが、二十年先、三十年先どうなるかということも考えておかなきゃいかぬわけでありますし、そのときの国際情勢がどうなっているかということも十分考えなきゃいかぬと思うわけであります。私どもは戦争中、米がなくて雑草を食べ大豆かすを食べ、そういう生活をしてきたわけでありますので、そういうことも踏まえてやっていかなきゃいかぬと思うわけでありますので、よくよくそういうことを考えて処理していただきたいと思うわけであります。 時間が来たので、終わります。
○委員長(井上吉夫君) 以上で永田君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、刈田貞子君の質疑を行います。刈田君。
○刈田貞子君 公明党の刈田貞子でございます。 けさほど来から米をめぐってたくさんの質疑がございました。交渉に関する問題につきまして私は種々通告をしてございましたけれども、実は今その通告のほとんどがベテランの同僚議員によって質疑をされ、そしてまた閣僚の皆様から答弁が出たところでございます。 そこで、私の考えを一つ申し上げますと、質問が重なっていたということは、これは実は、危惧するところ、怒るところ、そしてまた悔やむところ、これが皆一緒であるところだというふうに私は思います。したがいまして、朝から出てきたこうした問題について、ぜひ閣僚の皆様はこの問題の重要性をしかと自覚なさって対応をしていっていただきたいことを希望いたします。答弁は求めません。 したがいまして、午前中からの質問への答弁でかなり解明されてきた部分がある関係上、通告をしないものが少し飛び出しますが、お許しをいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いをいたします。 まず、総理と外務大臣に伺います。 それは、総理は今回のこの交渉は十二日までに結論を出すのだということをこの委員会でもおっしゃってこられました。きょうは十三日でございます。もう日程という段階のものではないと思います。したがいまして、この後の二十四時までのきょうの時間帯についてどういうふうな作業が進められるのか、このことを総理にお伺いいたします。 それから外務大臣には、この今回の交渉は各国とも十五日に終結をさせるという合意がすべて調ったと私も自覚をいたしております。したがいまして、ジュネーブ等における現場では十五日までどんな作業が進むのか、このことについて、大変恐縮ですが、通告をしてございませんが、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) ジュネーブの時間は日本の時間からマイナス八時間でございますから、十三日の大体朝十時ごろから会議が始まるであろうということを考えますと、日本の時間で大体夕刻の六時ぐらいが既にぎりぎりだということでございますが、それが少し延びてもできる限り早い時間のうちに判断を迫られる状況になる、こういうことでございます。ですから、きょうじゅうのできる限り少しでも早く決断をしなければならないだろうというふうに思っております。
○国務大臣(羽田孜君) 率直にお話ししますと、サザーランドさんなんかと話しをしておりますと、一分あるいは十分、そのたびにこれで行けるぞという確信を持つ、また一分、十分たつと難しいなという、その一喜一憂が今日の状況であるということであります。ただ、もしだめになった場合には世界の経済というのは本当におかしくなっちゃうんだということを非常に強く言われておったということであります。そして、各国の代表とお話ししますと、やっぱり何としてもこれを成功させなければいけないんで、我々としてもこれはつらい苦しいところであるけれども乗り越えなきゃならぬと思うということであります。 そして実務的には、十四日の日にきちんとペーパーを全体のものを出して、そうしてみんなの了解を固めて、十五日の日はそれをそれぞれの国が署名するといいますか、これでよろしいということを決めるだけの日にしなければならないという強い気持ちをそれぞれの皆さんが持っておったということと、ドゥーニーさんあるいはサザーランドさんもやっぱりそういう思いを持っておったということであります。
○刈田貞子君 政府としてはきょうじゅうに何らかの結論を出したい、それから現場においては十五日までにすべてのことが終結していく手続、ペーパーができ上がっていく、こういうふうに了解をさせていただきます。 先ほど来のお話の中で実は一つだけ確認をしておきたいのは、これは外務大臣にお伺いをいたしたいのでございますが、先ほどの環境問題及び食糧安保に関する配慮の問題でございますけれども、これが、先ほど御説明がございましたけれども、私は少しまだ納得がいかないのは、それは六年間の経過が終わった後にそうしたことに配慮が働くのかということなんです。 実は、この食糧安全保障という問題は私ども国民全部にとって大変大事な課題でございます。したがいまして、大きなウエートをかけてこの問題をずっと見守ってきたわけでございますが、かって私どもは、一九七三年にアメリカの大豆の輸出規制があって突如豆腐が高くなっちゃった。これは主婦の立場で大変にショックを受けました。それからまた、近年においては旧ソ連に対してアメリカが穀物の輸出禁止をしたというようなこともあるわけで、こういう問題というのが本当に起きないのかどうなのか。この食糧安全保障というものはどこでどんなふうにこの六年間は担保されるのか、あるいはそれから以降のことについても重ねてお伺いいたします。
○国務大臣(羽田孜君) この問題につきましては、米ということだけではなくてすべての農産品でありますけれども、今お話しのあったようなやっぱり事例というのは実際にあるわけです。その意味で、今まではこういったことについては余り明確化されておらなかったわけですけれども、これについて輸出国は、もし自分の国が例えば災害等あるいは冷害その他によって食糧が、そういう輸出産品が厳しい状態になったときにはこうこうこうであるということを農業委員会に報告をするということ、それと同時に、その買っている輸入国、こういったところに通報して協議をする、そういうことが実は義務づけられておるというのが新しくあります。 そしてもう一つの問題は、六年後にも、交渉する際にも、例えばミニマムアクセスということを日本はやるわけです。それによって食糧安全保障が一体どうなっていくのか、いわゆる水田農業というものが厳しくなった中にあって環境は一体どうなっていくのか、こういった問題についても話し合うということがその中に今度新しく書き加えられるというふうに理解をしております。
○刈田貞子君 たくさん用意がしてあるんですけれども、時間がございませんものですから大蔵大臣にお伺いします。 先ほどからゆったりと座っていらっしゃいますが、実は今回のこの調停案を得てそして日本の農業にあるいはまた国民全般に大きな影響を受けていく、そのときに日本の財政がどのように農家、農村、農民に対して働きかけていくか、これが一つ大きなポイントになってくるわけでありまして、先ほど農水省及び農林大臣は声を大にしてこうした問題を引き受けた後の救済策について既に答弁をなさっているわけです。しかしながら、これには財政が伴う問題でございます。したがって、ここは実は農林大臣が腹をくくるよりは大蔵大臣が本気で腹をくくっていただかなければならない。また、もちろん内閣を挙げてやっていただかなければならない問題ではございますけれども、どうぞその辺のところをしかと大蔵大臣の確信ある答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(藤井裕久君) 先ほどからずっと伺っておりまして、これからの新しい農政のあり方というものについての議論はよく伺っておりました。そういう中で、農林水産大臣も話されましたように、具体的な策については農政審議会の意見などを聞きながらひとつ方向を決めていこうと言っておられるわけでありまして、また同時に、一つの本部をつくるというようなお話も出ているようでございますが、そういう中で、これは大蔵省と農林省という問題ではない、政府全体の問題として我々議論をしてまいりたい、相談をしてまいりたい、このように思っております。
○刈田貞子君 ぜひよろしく、しっかりと取り組んでいっていただきたいというふうに思います。 それから、私の出身の立場上、消費者問題をやってきた関係上、たくさんの方が陳情に来られることは、これからもし海外から米がたくさん入ってくるとこれまでにも増して安全性の問題が問題であるということでたくさんの要請がございます。 そこで、厚生大臣にお伺いをいたしますわけでございますけれども、日本子孫基金という機関がこの間アメリカの米を調査したところ、シロアリ駆除に使われているクロルピリホスという大変強力な殺虫剤が検出されたというようなこともこれあり、大変にこれからの安全性にかかわるチェック機能は大きな問題になろうかと思います。 先般、緊急輸入で行われているタイ米について私は検疫所に行っていろいろ伺ってまいりましたが、人手が足りない、それからまた設備が足りない、恒常的にこんな作業をするようになると大変だと悲鳴を上げておられました。そこで、厚生大臣の御決意を伺います。
○国務大臣(大内啓伍君) 実はきょうアメリカから第一船がおくれて入るわけでございますが、御指摘のクロルピリホス、これは日米ではシロアリの駆除剤として知られているわけでございますが、それらの、つまり輸出国で予想される農薬等につきましても実は相当厳重な検査をやっておりまして、少なくとも今の段階のサンプル調査では基準内のものであるということが明らかになっているわけでございます。 十月にお米の海外からの輸入というものを決定して以来、実は検査員につきましても相当大幅に動員をして皆様には非常に御苦労をいただいているわけでございます。もちろんこの種の問題は多々ますます非ずというところがございますけれども、少なくとも厚生省といたしましては、まず向こうの、現地での検査あるいは積み荷の段階、また日本に到着してからの厳重な検疫調査という中で、食品衛生法に求められている基準が完全に整えられるよう相当厳重な調査をしているわけでございます。 アメリカの中でいろんな議論があることをいろんな情報等で承知しておりますが、少なくとも輸入米につきましては私どもは万全の体制をもってその検査に当たっている、こういう状況でございまして、今後とも、御指摘の諸点につきましては国民の食糧にかかわることでございますので一層注意をいたしましてやらさせていただきたいと思っております。
○刈田貞子君 それから、最近緊急輸入されたタイ米の問題について、これを使う業界の声を聞く機会を得ました。いろいろ伺ってみますと、みそ業界、それからまた、しょうゆ、せんべい、しょうちゅう、こうした日本の食生活の基本にかかわる業界の声といたしまして、タイ米がなかなか処理しにくいという声が出てきておりまして、しょうちゅうの香りは違ってくるのではないかと、こんな話も出ております。また、みその香りもなかなか出しにくいと、こういう話が出てきておりまして、もっとも今香りというものは化学的につくれると言われておりますけれども、これはなかなか大事な問題でございます。 先般の私が見てまいりました横浜の検疫におけるタイ米は一四・六という水分率を持っておりましたのでこれはまずまずと思いますけれども、概して水分率が低い、硬質であるというようなことから、製造の過程においても既に別な技術を取り入れなければならないというような事態が出てきておるのでございます。それに対する設備投資、こうしたものにも今真剣な工夫が凝らされているという段階に入ってきているわけでございまして、こうした問題についても、これは私は日本の食文化までなくなってしまうとは申しませんけれども、変わっていくのかなと、私はそんなふうに思っておりますところでございますが、農林大臣、いかがでしょうか。
○政府委員(鶴岡俊彦君) 御指摘のようにタイから輸入した米につきまして、収穫直後のものは一四%ぐらいの水分含有量でございますけれども、収穫後若干時間が経過したものほかなり水分含有量は落ちているというのもどうも事実のようでございます。そういう点から、私どもの方でもかたいことから二度蒸しする必要があるとかいうことも伺っております。 ただ、我が国におきまして、四十六年以前はタイ米を使いましたみその生産などを行っていましたこともありまして、そういう設備も持っている企業、あるいは一部の企業にあっては新たな設備投資が必要という話も私どもも聞いております。そういう状況を踏まえまして、今回緊急輸入米の売却とか売り渡し価格の設定につきまして、需要者等の要望を十分聞きまして価格設定をしたところでございまして、私は、日本の今までの技術からしますと、何とかこれをうまく利用していただけるんではないかというように考えております。
○刈田貞子君 米加工業界というのは百四十万トンの米を消費する業界でございまして、そのシェア、そしてすそ野は広いわけでございますので、こうしたところでもやはりこうした変化が生じているということでございます。 それから、先ほど来いろいろと農家、農村の変化について、大きな衝撃について、私もじっと聞かせていただいておりましたけれども、農家や農村に与える打撃、そしてそれに伴う地域経済への影響、あるいは今言ったようにこうした米の加工業界にまで及ぶ影響、こうしたものを考えるときに、今回の、米を部分自由化とはいうものの、今窓口をあけるということの国民的影響性というものを私は大きく国民的規模で受けとめなければならないというふうに思いますけれども、農水大臣、いかがですか。
○国務大臣(畑英次郎君) ただいま先生御指摘がございましたように、加工分野におきましてもある意味では非常に複雑多岐にわたるいろいろな問題点が発生しつつある。そういうことを考えました場合におきましては、私は、いわゆる今回のウルグアイ・ラウンドの要素を受け入れたといった場合に、たまたま九五年からという時間的な余裕がそこにあるわけでございますが、ある意味におきましては非常に期間が短い。しかし、今御指摘がございましたような諸問題点を積極的にはっきり把握をいたしまして、その対応あるいは対策、そういうものを関係の方々と十分話し合いをする中で解決を図っていく大きな課題を背負っていかなくちゃならない、かように受けとめさせていただいているわけでございます。
○刈田貞子君 そこで私は、農家、農村、こうしたところへの影響にとどまらず、国民生活全般にわたって大きな影響が出ていく。何しろ日本の食糧政策というものは国内自給を旨とするというところが基本であったわけでございますが、そこの根幹が変わるわけでございますから、やはり私は、こうした事柄について日本の政府として国民に親しくこのことを語りかけ理解を得ることが大切だというふうに思っております。そして、このことを一刻も早く総理が国民に語りかけていただきたい、そして温かい理解を得ていただきたい、そのことのためにもぜひ総理がそうしたことを一刻も早くしていただきたい、このように思っておりますけれども、いかがでしょう。
○国務大臣(細川護煕君) 国民の多くの方々が強い関心を持ち、また心配をなさっておられる問題でございますから、おっしゃるように私も考えてみたいと思っております。
○委員長(井上吉夫君) 以上で刈田君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、武田邦太郎君の質疑を行います。武田君。
○武田邦太郎君 日本新党、新生党、民主改革連合を代表いたしまして、米の市場開放に関するガットの調整案受け入れについて所見を述べまして、細川総理大臣、畑農林水産大臣、赤松文部大臣のお考えを伺います。 今日、ガットの調整案受け入れをめぐって大変な混乱と御苦労をされているわけでありますが、これは日本の農業ないし稲作の近未来について具体的な展望なり計画なりに言及しないで論議を重ねてきたことが重大な原因の一つではないかと思います。 現在の日本の農業における最大の問題は、若い世代の大部分が農業に絶望しまして離農しつつあることであります。農水省の農業調査によれば、昨年の一月一日現在、全国の農業後継者は四万二千人、農家八十九戸に一人であります。特に稲作県に後継者がおりません。新潟県では二百五十六軒に一人、秋田県では二百四十二軒に一人、宮城県では百八十軒に一人などであります。老いた世代が農作業からリタイアするのに後継者がいない、だれかに農地を貸そうとしても借りる人がいない、こういう状況が至るところにあります。国境を閉じさえすれば一千万トンの米が自給できるかのように考えるとすれば大変危険であります。 こういう状況は、外国の農業に負けたのではありません。国内の二次、三次産業に負けているのであります。農水省の米生産費調査によれば、稲作農家の家族労働報酬は日当で七千円から一万円以下であります。ところが、二次、三次産業では、ボーナスを含み年間所得が五百万円の人は日当二万円、七百万円の人は日当三万円近くなります。 したがって、農村の青年たちが稲作に全力を打ち込むようにするには、日当二、三万円、年間所得五百万から七百万になる稲作を一般化することが絶対的に必要であります。しかも、青年たちは生涯に三十五年からそれ以上も農業をするのです。その間、輸入自由化は必ず阻止するということはだれも約束できないわけです、三十五年からそれ以上の年間。でありますから、自由化しても大丈夫という稲作の計画に全力を傾注しなければなりません。 農水省は昨年六月、歴史的とも言うべき新政策、新しい食料・農業・農村政策を発表しました。千数百年にわたり一戸当たり一ヘクタール程度であった農業構造を、稲作の個別経営体、つまり家族経営で一戸当たり十ないし二十ヘクタール、組織経営体で三十五ないし五十ヘクタールにしようというのであります。私はこの構想を高く評価するのですが、これほどの構想を打ち出すのであれば、さらに進んで輸入自由化に勝てる新新政策を検討してはいかがであろうか、このように思います。 例年の農業白書によれば、従事者一人当たり年間純生産は、農業を一とすれば、二次、三次産業は三・二あるいは三・三見当の格差があります。また、農産物の輸入価格と国内生産者価格の間には一対六前後の格差があります。ですから、労働力一人半の家族経営ならば、都府県で三十ヘクタールの二毛作、二毛作ができない北海道では五十ないし七十ヘクタール、あるいは若干それ以上で大体輸入自由化に対抗できるし、今後十年の経済成長にも対応できるであろうと思います。自作農の形での規模拡大でなくて、土地代金の要らない借地主体で進むことにしてはどうかと思います。後継者が八十九戸に一人になっておるのでありますから、しかも今後ますます減少する勢いにあるんでありますから、この規模拡大は十分可能なはずであります。 既耕地は、平成三年八月一日現在五百二十万ヘクタール、うち平野部は七〇%弱、緩傾斜地は一七%、急傾斜地は約一三%でありますが、傾斜地はそれぞれ比較優位作目を選定すれば平野部の普通作物三十ヘクタール相当の所得の上がる経営は可能であります。野菜や果物は普通作物の半分か三分の一の面積で同等の所得を上げることができます。このような形で、全農地にわたり所要資本の投下と高度技術の導入によりまして自然を守り国土を保全することが可能と存じます。 そこで、肝心の稲作ですが、平野部に約二百万ヘクタールの水田がありますから、これに圃場区画の拡大など高水準の基盤整備を施行し、男子一人の肉体労働、女子半人分の頭脳労働が主体となってこなすくらいの三十ヘクタール標準の家族経営を一般化すれば堂々と自由化に対抗し得る稲作が実現できるのであります。また、単収が現在程度の五百キロでも年間に一千万トン、単収六百キロには必ずなりますから、そうなれば千二百万トン、必要に応じて確保することができるのであります。 農水省は、今年度から第四次土地改良長期計画に十年間四十一兆円、年平均四兆一千億円の事業費を予定しております。平野部二百万ヘクタールの水田基盤整備の事業費は十アール当たり五十万、計十兆円で可能であります。もし年間二兆円の予算を前倒し施行するならば、五カ年で完成するわけであります。施行に先立ちまして農家の理解と支持を求める準備期間に一カ年、基盤整備の後、耕土の熟成に二カ年のゆとりを見まして、計八カ年で自由化体制の整備が可能と思います。 このようにして、国の内外にわたって保護政策を必要としないプロ農家はおよそ四十万戸前後になろうかと存じますが、これとは別に、農外所得と安定した小作料所得で生活する農家約三百四十万戸、現在農村地域に居住している約一千万戸の非農家、それに都市居住者の中の希望者相当数のために平均一アール程度の自家菜園的な福祉農業千数百万戸分の農地、合計十数万ヘクタール程度でありますが、整備しておいたらいかがかと存じます。これは傾斜地でもよろしいのであります。米国のライフスタイルファーマー、ヨーロッパのホビー農業と同じ性格のものであります。 そこで、農林水産大臣にお願いしたいのは、第一は先ほど申しました新政策の再検討であります。第二は、各地の農業試験場と大学の協力で自由化を乗り越え得るパイロットファームを五、六戸ずつ設計いたしまして、志望する農家を公募して担当してもらいまして、全農家、全国民の前に新時代の農業経営を展示することはいかがでしょうか。五戸分で十億円程度の予算であります。新規学卒者の農業就業が激増するのではないかと思います。ぜひ文部大臣と御一緒に御検討を願います。もちろん研究の自由はどこまでも尊重されなければなりません。もっといい研究があればどしどしやっていただきたいと思います。 両大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(畑英次郎君) 武田先生のある意味では従来の視点とは全く違ったお立場から、率直に申し上げれば自由化というような要素を前提とした大胆な発想ということで、いささか驚きを覚えながらお話を聞かせていただいたわけでございます。 ただいま展開しつつございます我が方の新農政、これはやはり当然、今日の姿にございましては米の自給体制というものを踏まえての取り組みであることも御案内のとおりでございます。そういう中にございますと、ただいまの先生の御意見につきましては、さらに私なりにも一つ貴重な御意見というような受けとめ方の中にございましても、今その自由化というものを大胆に踏まえてということはなかなか私の立場におきましても、なおまた考え方におきましても、今取り入れることは難しいとあえて申し上げさせていただく次第でございます。
○国務大臣(赤松良子君) 先生のお尋ねは細かい点にまでわたっているかと思いますが、一般論として先に申し上げさせていただきたいと思います。 実は私は、このウルグアイ・ラウンドがプンタデルエステで発足といいますか閣僚会議が行われたときのウルグアイ大使でございました。このときに深夜にわたる交渉をずっと、私は実質的には参画はいたしませんでしたが、ロジの方でお手伝いをさせていただいて、いかにマルチの交渉というものが大変か、最終日の深夜になっても決着がつかないで次の日の朝までずっと続けておやりになっていた姿を見まして、本当に大変さを実感いたしました。これに対して我が国が大変大きな貢献をしているということも実際にこの目で見ることができました。 と申しますのは、ウルグアイ・ラウンドという名前をつけようではないかとおっしゃったのはほかならぬ日本の外務大臣でございました。それから、それ以外にも非常に大勢の代表団、もちろんその当時の外務大臣、それから通産大臣、その他農水省からもちろんでございますが、大蔵省その他大勢の代表団が出席をしておられました。また、メディアの方も非常に大勢来ておられました。そして、大変な御苦労をされて、日本はアメリカに次ぐ大代表団でございましたが、そうやって苦労して発足をさせたラウンドであるということを大変私は実感を持って覚えているわけでございます。 これが成功をするか、多分するのではないかと思われますが、そのためには我が国の農業、なかんずく稲作が大変大きな試練に直面をするというこの苦渋に満ちた決断をする内閣の一員になっているということに大変深い感銘を覚えるものでございますが、これがぜひ成功をしていただきたいということと、しかしそれが我が国の農業に与えるダメージはミニマムであってほしいということ、さらにはその試練を越えてより積極的な展開をしていただきまして、競争力のある農業というものが育っていかれるように期待をしかつ願っているものでございます。 そのために、もし文部省が農林水産省と御協力をしてできる研究その他ございましたらできる限りの御協力をさせていただきたい、このように考えております。
○武田邦太郎君 早口でやるものですから私の言っていることがよく御理解いただけなかったと思いますけれども、後で速記録をよく御検討願いたいと思います。 今すぐ自由化しろと言っているのじゃないのです。すぐ研究を始めてくれ、でなければ農業構造は根本から崩壊中だと。この認識だけは、皆さん統計をごらんください、全く普通の状況ではないのです。八十九軒に一人の後継者、二百何十軒に一人の後継者、どう考えられますか。全く青年たちは絶望しておるのです。さすがに文部大臣がすぐ研究を始めるらしいから、大変ありがたいと思います。農水省もぜひ御一緒にやってもらいたい。 それで、次に総理大臣にお願いします。 明確な展望に即しまして断固として内外にわたる農業新時代の開幕を御指導願います。若い世代に希望と確信を持たせることが最大の問題であります。六年後、今すぐじゃありませんよ、六年後のガットの再協議におきましては、二百万ヘクタールの開放稲作が完成いたしまして、農業者が確信を持った上で自由化に踏み切ることを強調し、アメリカにもECにも日本と同じように農業者が自信を持った上で自由化しろと勧めていただきたいと思います。 どこの国の農業者であろうと、犠牲や混乱を強制して自由化はさせたくないものであります。農業者の確信と希望の上に自由化の理想を達成することこそ、指導者たる者の責任でなければならない、そう思います。六年後ももちろん総理が総理でいらっしゃることを確信してお願いするのであります。
○国務大臣(細川護煕君) 大変含蓄に富んだお話を拝聴させていただきました。農業者が自信を持って取り組めるような農業の方向づけというものを、一刻も早くきちんとしていかなければならないというふうに思っております。 先ほどのお話でも既に出されている新政策の基本的な方向については、大変結構なものとして評価をしているという趣旨のお話がございました。私もこれは、このような今新しい事態になっておりますが、基本的に活力のある農業構造をつくっていくというその方向につきましては正しい方向であるというふうに評価をしておりますし、この新しい事態を受けて、まだこの調整案を最終的にどうするかということは決まっておりませんが、そういう方向に仮になったならばその方向を踏まえて、その方向を踏まえてというか、その新農政にさらに新しい事態というものも踏まえて、我が国の農業に与える影響というものを最小限に食いとめながら、そして将来に向かって、今おっしゃいましたように、特に若い後継者の人たちが夢を持って農業に取り組んでいけるような、そういう農業を取り巻く環境というものを整備をしていかなければなるまい、そのように考えている次第でございます。
○武田邦太郎君 最後に、我が国の穀物自給率は農水省の食料需給表によれば平成二年度において二七・三%となっております。しかも、肉類百四十八万六千トン、穀物換算にして千百万トン以上を輸入しているのであります。言いかえれば、日本国内の穀物マーケットのおよそ八割を外国の農業に占領されているのであります。どうか皆さん、この現実をよく理解してください。八割は外国の農民に占領されておるのであります。農業が二次、三次産業と均衡する生産性を実現しておったならば、このようなことは起こり得ないのであります。 ドゴール元フランス大統領の「食糧の独立なくして民族の独立なし」という言葉も、異常気象の続発が憂えられる今後において必ずしも古典的考え方と片づけられないものを感じます。 なお、お断りしておきますが、日本にはことし程度の異常気象には十分対応できる技術はちゃんとできております。 先ほど申しました「新新政策」によれば、平時において穀物七〇%以上を自給、非常時には牧草地やゴルフ場に麦やバレイショを作付け、国民に空腹の思いも栄養失調の心配もさせないで済むのであります。ただし、一年分の油類、肥料、農薬などを常に備蓄しておかなければなりません。要するに、規模拡大とハイレベルの農地基盤整備による高品質・低コストの食糧生産が、単収向上や裏作の発展を伴いまして、食糧自給率の飛躍的向上につながるのであります。 実は、大蔵大臣のお考えを伺いたいのでありますけれども、時間がありません、次の機会にしたいと存じます。どうか十分の御検討をお願いします。終わります。
○委員長(井上吉夫君) 以上で武田君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、直嶋正行君の質疑を行います。直嶋君。
○直嶋正行君 私は、まず、この一週間から十日ぐらいの状況について総理にお伺いをいたしたいと思います。 今、ウルグアイ・ラウンドの交渉が大詰めを迎える中で、マスコミで特に最近米に関する例えば日米合意ができたというようなそういう報道がなされる等、農業関係者の間で政府の方針に対して不安や不信が非常に高まっていたと思うのであります。 その中で、先ほど来議論がありましたが、今月七日に政府の方でいわゆる骨子案が出ました。その中には、七年目以降について白紙である、こういう書き方をされていたわけであります。しかし、すぐに実はその中には見直し条項が入っていたということがわかったわけであります。 大変率直に申し上げますが、私たちの政党の中でも、こういったことが明らかになったことによりまして内部議論も一変をいたしました。今どう決断をするか、大変苦慮しているところでございます。 私は、このラウンドが大詰めを迎えた中で、これはある種の大事な議論のスタートのときにボタンをかけ違えたのではないかと思うんです。このボタンのかけ違えというのは、なかなかそれに伴う不信感を払拭するというのは大変なことではないかと思います。そういう意味で、前の人の質問と重なって大変恐縮でございますが、総理の口からこの間の経緯、状況等について再度きちんと御説明を賜りたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) これは再々農水大臣、外務大臣からも御答弁を申し上げ、また私からも申し上げたことでございますが、調整案に示されているような具体的な形で私どもも承知をしていなかった。その後、若干それがマスメディアに報道されたりいたしまして、政府は知らなかったのかといったようなことでも大変御迷惑をおかけしたわけでございます。この点につきましては先般委員会でもお答えを申し上げましたように、一般的には特例措置が認められるに当たりまして代償を払わなければならないという考え方は骨子にも示されているところでありまして、追加的な譲歩というようなこともこのような考え方の延長線上にあるものであって、その意味では特段新しい要素ではないというふうに理解をしているということを先般申し上げました。 このような問題は、いずれにしても議会に早晩お諮りをして御理解を賜る性格のものでございますし、意図的に伏せようというようなことを考えていたわけでは全くございませんということでございます。 ただ、いずれにいたしましても、このような重要な事柄について十分な御説明を欠いたということにつきましては、重ねておわびを申し上げなければならない、このように思っております。
○直嶋正行君 次に、今の件も多少関連するのでありますが、官房長官にお伺いしたいと思います。 けさほど来いろいろな議論がありましたウルグアイ・ラウンド交渉は、足かけ八年、自民党政権時代から延々と続いてきた交渉であります。その中で、今の話に関連する部分について、十二月八日の衆議院予算委員会で官房長官は、このドゥニー調整案の骨子しか知らなくて関税化の特例の延長に追加項目がある条項が盛られていることは知らなかった、こういう趣旨の答弁をなされています。 私は、こういうお話を聞いて、外交について交渉の責任というのは一体どなたが負っているのかなということを率直に感じました。外交交渉のあり方について今回の経緯は問題提起をしたんじゃないかというふうに思うわけであります。 最近の新聞を見ましても、例えば政治家が現地に来るとその対応に遣われて交渉にはかえってマイナスになるというようなことをある省庁の幹部の方が発言されたというようなことが記事にも載っておりました。そういうことを考えますと、これからの外交のあり方というものについて、システムというものをやはり私たちはこれを契機に考え直さなきゃいけないんじゃないかと思います。 確かに、このラウンド交渉は百十六カ国のマルチ交渉だという難しさはわかるにしても、やはりちょっとおかしいなというのが率直な見方ではないかと思います。そういう意味で、これまでの釈明も含めて、これからのあり方について官房長官の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 外交一般論につきましては、私も今回の経験を、私はわき役というか、総理のそばでこの状況を経験してきたわけでございますが、しかし絶えず定例記者会見では真っ先に質問を受けておりまして、予算委員会以前に記者から次々と質問を受けますので、あの日の朝も朝日新聞のあの記事をめぐっていろんなやりとりがございました。 ただ、外交とは一体何なのか改めて考えますと、国と国との交渉事であります。そして我が国の憲法では、これは内閣の専管事項といいますか、そういう位置づけになっております。主権国家と主権国家が政府が全責任を負って交渉をするという形が基本でございますから、すべてが秘密でなきゃならないわけではありませんけれども、特に利害の相反するような外交案件になりますと、やはり結論が出るまでは表に出さないことが外交案件をまとめていく最も大事なポイントだというふうにも認識をしなければなりません。 ひときわ今回の場合は、申し上げているように非常に利害が対立し錯綜し、日本の国会でもこうして議論がありますように、ECはどうだとかアメリカのウェーバー、食肉はどうだと、こういうことも全部見ながら日本も少しぐらい譲歩すべきかどうか、これはし過ぎが、こういう判断をしていくわけで、これはドゥーニーさんから見れば、日本の例外措置だけを早く骨子で発表することは大変彼は心配したと思うんですよ。これを発表すればそれに対して世界じゅうがいろんな反応を示してきます。既にもうかぎ取って、四極会議ではECの代表が日本はけしからぬ、特例措置を考えているといってアメリカや日本にかみつくということもあったようですから、表へ出したくても出せない。これが外交のぎりぎりの状況ではないかということも改めて学ばせていただきました。 今回の追加事項につきましては、もうお答えしておりますように、ドゥーニーさんが彼の判断で日本向けにはこれとこれとこれが大事だろうというので示してくれたものを文書にして送ってきましたので、確かに全部ではありませんでした。しかし、あの追加条項をどう見るか。私は記者会見で即日答弁をしたのは、これは六年間の特例措置に対しても、一定のペナルティーといいますか代償措置がこうして入っておりますと。当然これを七年目以降延長する場合は、同じ一貫した考え方でそういうペナルティーというか代償の要求が出てくるのは常識である。世界のこういう交渉では常識だから、恐らくドゥーニーさんはこのことはもう余り骨子に入れなくてもいいという判断をされたんではないかというふうに私は想像で答えたことがございました。 いずれにしましても、しかしこれは我が国にとってはそれを知らされていないということを含めますと、大変異常に映ったことも事実でありまして、あれやこれや総合的に反省をしながら今後の政府の外交の貴重な糧にしていかなければいけないというふうに思っている次第でございます。
○直嶋正行君 次に、総理にもう一点お伺いしたいと思います。 こういう状況下できよう決断されるわけです。私は、あとはやっぱり国民に政府の決断をいかに理解をしてもらうか。さっきもお話が出ていましたが、それが大変大事じゃないかと思います。 そういう意味では、多分決めた後記者会見等もなされると思うんですが、私は例えばテレビのゴールデンタイムの時間帯をしっかりかりて、あるいは買い取って、例えばパネルのようなものも用意して、総理みずからがテレビでなぜこういう決断をしたのか、ウルグアイ・ラウンドとはどういうものなのか、これからの日本の農業にどういう影響があるのかというようなことを含めて、やっぱり時間をかけてわかりやすく御説明をされるべきだと思うんですが、ぜひこの点お願いしたいと思うんですが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(細川護煕君) おっしゃるとおりだと思います。 これだけ国民の多くの方々が関心を持っておられるわけでございますから、私自身の口からできる限りわかりやすく、わかりやすくと申しましても、もともとかなり複雑な交渉の経過もございますし、どれだけわかりやすくできるかということは必ずしも私も自信がございませんが、しかし、にもかかわらず事柄の重要性というものにかんがみて、できる限り私もそのようなことを考えてみたいというふうに思っております。
○直嶋正行君 次に、農水大臣に一点お伺いしたいと思います。 先ほど来減反の問題が出ています。確かにこのミニマムアクセスを継続するためには減反政策が必要だということなんですが、そういう前提のもとでこれからの日本の農業を考えた場合に、政府もおっしゃっておりますように、やはり新農政の中でうたわれていますが、やる気のある人にどんどんやっていただく。これは考えれば、むしろ市場原理だとか競争を導入していこうということであります。そうすると減反政策というのは、特に私はこれまでのような一律減反というのは非常に問題がその場合に出てくると思いますし、そもそも競争抑制的な政策でありますから、それをどう両立させていくのかということが非常に難しいと思うんですが、この点いかがでございましょうか。
○国務大臣(畑英次郎君) 私は先ほど武田先生のお話を伺い、先生から今いろいろ御指摘をいただいたわけでございますが、問題はこれからの農業といいますもの、農村といいますものを、農家の方々に、やはり何といっても足腰の強い、そしてまた魅力のある農業への転換ということを図っていかなければならない。 そういう中にございまして、今、減反政策のありようということにつきましても、これはやはりやる気のある方にはやっていただこうという中からこの減反問題も緩和政策等々少なくとも今のこのミニマムアクセスの問題が入ったからといってその数字をまた減反政策を強化するんだということはしない。そういう中にございまして、これからのまず農家の方々の、今、来年にかかわる作付等、そういう実態を把握しながら、今御指摘の気持ちを農政に反映できるようにベストを尽くしてまいりたい、こういう気持ちでおります。
○直嶋正行君 次に、これは農水大臣か外務大臣、どちらにお伺いしたらいいのかよくわからないんですが、これも朝から議論がありましたが、輸出国の輸入国に対する配慮といいますか、骨子の中に、輸入国の食糧安全保障に与える影響に対して十分な配慮を払うということが盛り込まれております。 さっき外務大臣は、例えば輸出国の中で災害があったりして輸出ができなくなったときに通報するとかこういうことを例に挙げてお話をされましたが、それは災害の場合なんです。例えば何かの政治的な思惑で輸出をストップするとか、要するにそういうことができない、やっちゃいかぬという担保になっているのかどうか、ここのところをお伺いしたいと思うんです。
○国務大臣(畑英次郎君) 端的に申し上げれば、戦略物資的な取り扱い、ちょっと連想させていただきますのはかつてのアメリカの大豆の輸出の問題、こういったことがすぐ連想されるわけでございますが、今回のただいま我が方で入手いたしております内答につきましては、輸出国側に対する今申し上げた戦略物資的な取り扱いというものはいささかそこに規制がかかった、そしてまたガットの農業委員会にも通報しなければならない、場合によってはガットのお立場からのいわゆるチェックが始まるというようなことも私はあの文面から期待をいたしておるわけでございますが、残念ながらあるいは法的にきちっと義務づけられたという位置づけまでには相なっておりませんけれども、大きく一歩前進をした、かように受けとめをさせていただいているわけでございます。
○直嶋正行君 終わります。
○委員長(井上吉夫君) 以上で直嶋君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、有働正治君の質疑を行います。有働君。
○有働正治君 総理の佐川グループからの一億円借り入れ問題についてただします。 一々例証はいたしませんけれども、総理は借り入れの理由につきまして、東京のマンションの購入費及び熊本の細川家の文化財指定になっています土塀や山門の修理のためにお金を必要としたと述べられてこられたと思いますが、この点間違いないでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) この問題につきましては繰り返し申し上げておりますように、平成三年一月三十一日に完済をしていると、こういうことはもう再三申し上げているとおりでございます。 〔委員長退席、理事村上正邦君着席〕 何しろ記憶をたどりながらの話でございますから、大変これまで不正確な答弁で御迷惑をかけておりますので、今鋭意調査をしておりますところで、正確な事実が判明次第改めて御報告をさせていただきたいと思っておりますが、今お尋ねの件につきましては、先般当委員会で服部委員にお答えを申し上げたとおりでございます。
○有働正治君 間違いないわけですね。もう一回念を押してお聞きします。
○理事(村上正邦君) ちょっと、委員長に了解を求めて発言してください。
○有働正治君 私の言ったとおり間違いないかということです。
○国務大臣(細川護煕君) 今おっしゃいましたとおり、記憶をたどりながらのことでございますから、大体それで間違いないだろうと思いますが、今申し上げましたように、なおさらに正確を期するために鋭意今調査をしておりまして、できる限り早くこれを出させていただきたいと思っております。
○有働正治君 文化財指定となっている場合には、窓口の熊本市に文化財修理屈を修理の際出しまして、熊本県のいわば許可を受けて行うというシステムになっているはずです。総理も修理屈を提出して県の了解を得て修理をなされたはずでありますが、この点間違いございませんか。
○国務大臣(細川護煕君) ちょっとそこまでわかりませんが、恐らくそうであろうと思いますが、その辺も含めまして改めてお答えをさせていただきたいと思います。
○有働正治君 恐らくそうだろうと。精査をした上で予算委員会等に資料を出しておられるわけで、しかもあなたの名前で提出されているわけであります。当然そこに出されました記載事項は、当時責任を持って正確に記載して届けられたはずでありますけれども、この点いかがですか。
○国務大臣(細川護煕君) それはもちろんそうだと思います。
○有働正治君 それから、修理が終わったら、文化財指定ということで、いつ竣工したかという結果を写真を添付して提出することになっているはずでありますが、その点も、提出されているはずでありますが、間違いございませんか。
○国務大臣(細川護煕君) そこまでちょっと細かく承知をしておりません。おりませんが、そのこともよく調べてみたいと思います。
○有働正治君 明確にあなたは予算委員会に精査して資料を出されているわけであります。 そこで、土塀、山門の修理時期につきまして、予算委員会提出資料では、昭和五十七年秋から五十九年春にかけて修理を行ったと明記しています。この点間違いないことだと、直近のことですから。
○国務大臣(細川護煕君) 昭和五十七年の秋から昭和五十九年の春にかけて家屋、土塀、山門等の修理をしているというふうに、先般も多分そう申し上げていると思います。
○有働正治君 土塀、山門が中心でしょう。念を押します。
○国務大臣(細川護煕君) そのとおりでございます。
○有働正治君 以上の確認の上で御質問いたします。 窓口であります熊本市の教育委員会に提出された修理届の年月日を見ますと、最初に土塀修理が行われていまして、これは修理届が昭和五十八年五月十三日、着工が七月二十日、竣工が九月五日、これはあなたの報告に基づく月であります。先ほどの答弁からいってこの点も間違いないと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(細川護煕君) 先ほどから申し上げておりますように、記憶をたどっての話でございますから、若干時間的なずれがあるかもしれませんから、改めて正確を期してその辺も出させていただきたい、こう申し上げているわけでございます。
○有働正治君 七日の予算委員会に五十七年秋と、予算が中断して、検討した結果として出されているんですよ。その上に立っての質問であります。 修理届け五十八年五月十三日、着工七月二十日、竣工九月五日、工事の始まりはあなたの言う五十七年秋とは違うわけでありますが、この点どうですか。 〔理事村上正邦君退席、委員長着席〕
○国務大臣(細川護煕君) 先ほどから申し上げておりますように、その辺の細かいことはちょっと定かではございませんが、大体私の記憶では五十七年の秋から五十九年の春にかけてではなかったかと、こう申し上げましたが、さらにその点も調査をしてみたいと思います。
○有働正治君 私は事実に基づいて指摘しているので、着工が明確に違うんですよ。違うことをお認めいただきたい。
○国務大臣(細川護煕君) ですから、正確に調べますと、こう申し上げているわけです。
○有働正治君 いつまでに報告してくれるんですか。
○国務大臣(細川護煕君) 数日中には御報告を申し上げたいと思います。
○有働正治君 これは電話一本ですぐ調べられることです。あすなり報告できますか。
○国務大臣(細川護煕君) 可能な限り早くいたします。
○有働正治君 文化財保護のために明確に記録があるわけです。 それから今度は山門の修理、これは土塀の修理と明確に違っております。五十九年の六月十四日申請、着工七月四日、竣工九月十日、あなたが借り入れたという時期の二十二カ月後であります。竣工は約二年後であるわけであります。工事が終わったという七日の予算委員会提出資料は五十九年春と言っていますが、明確に違います。御答弁ください。
○国務大臣(細川護煕君) 今申し上げましたとおり、その辺は細かい期日まで覚えておりませんので、再度念入りに調べさせていただきたいと存じます。
○有働正治君 委員長にお願いします。 事実に基づいて審議しなくてはならないのに、事実が明らかにならないとこの問題について私は質問ができません。明確にあす提出していただいて、その質問時間を保証していただくように御検討いただけないでしょうか。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○有働正治君 資料は明確に提出していただきたい。同時に、あなたの言う予算委員会への報告は修理開始、竣工が明白に違います。そのことを事実に基づいて私は指摘しておきます。再度きっちり資料提出を要求します。
○国務大臣(細川護煕君) できる限り早く、可能な限り早く正確なものを出させていただきます。
○有働正治君 ここで関連をお願いいたします。
○委員長(井上吉夫君) 関連質疑を許します。吉岡吉典君。
○吉岡吉典君 今の問題は資料が出て真相が明らかになる問題ですけれども、私は、首相と今問題になっております佐川急便との関係というのが非常に深く、しかも長いものだという点について明らかにしておかなくちゃならない問題があると思います。 昭和五十六年三月二十六日、高松宮夫妻が東京佐川急便を訪問、視察していますが、この日、総理は本院の議員だったが参加されているはずですが、いかがですか。
○国務大臣(細川護煕君) それは参加しておるかもしれません。これも正確ではございませんが、一度出かけていったことがあるように記憶をしております。
○吉岡吉典君 はっきり確かめてもらう上で、そのときの写真がございます。総理に確認願いたいんですが、委員長、ちょっとお届けして見てもらいたいんです。(資料を手渡す)今の写真の矢印が総理のはずですが、お認めいただけますか。
○国務大臣(細川護煕君) 豆粒のようなものでよくわかりません。多分そうだと思います。
○吉岡吉典君 多分そうだろうということですが、拡大したので見れば非常にはっきりしております。お認めになりました。 問題は、その高松宮の佐川急便訪問、視察というのは総理の紹介があったから実現したものだということですが、事実ですか。
○国務大臣(細川護煕君) それは全く違うと思います。
○吉岡吉典君 全く違うと断定なさいましたけれども、これについては首相夫人は、主人が紹介したからだ、主人から聞いたと週刊誌で語っております。 週刊誌は、週刊現代の九三年六月五日号の中で、「十数年前、佐川元会長から「高松宮様を紹介してほしい」と主人に話があり、主人が橋渡しをした」と、こういうふうに聞いていると述べておられます。 夫人が語っておられても、絶対間違いないというふうにおっしゃるんですか。
○国務大臣(細川護煕君) そういう細かいことはちょっと私もよく記憶しておりません。あるいはそれは家内の言う方が正しいのかもしれませんが、私はそのようには記憶しておりません。
○吉岡吉典君 否定なさっても、これはたくさんの人が夫人の話として読んでいる問題であります。 この雑誌を見ますと、これ佐川急便の「飛脚」ですが、よほど深い関係があるらしくて、この雑誌に今の高松宮の写真と同時に佐川正明社長夫妻が細川別邸を訪ねたという記事も載っております。そういう点で、私は非常に深い関係があったと。 私、もう一つそういう点でお伺いしますが、ハワイにおける佐川グループの福祉厚生施設のオープン式典に参加しておられると。これ、事実ですか。
○国務大臣(細川護煕君) 全く記憶にございません。それはあり得ないと思います。
○吉岡吉典君 あり得ないという答弁でした。 これ、ビデオですけれども、ここの中に総理がこのオープン式典に参加したということが述べられておるんですね。これは佐川三十周年記念ビデオ「ふれあい」というものですけれども、これによりますと、このハワイのオープン式典には、これ昭和五十五年八月十九日、佐川会長御一家初め参議院議員の細川先生らが参加された、こういうのがこの中で述べられております。 そういうわけで、いかがですか、もう一度思い出してください。
○国務大臣(細川護煕君) 思い出してみましてもちょっと私はそういう記憶はないんですが、もしそういう何か記録が残っておるとすれば、それはそのとおりでございましょう。しかし、私は全く記憶にございません。
○吉岡吉典君 関連は時間が来ましたので終わります。
○有働正治君 土塀、マンションの修理は明確に一年、二年、山門の修理は一年あるいは二年時期が違うわけで、借入金の口実になりません。マンションの購入についても、運用資金があったので借り入れの二カ月前に購入しているという点で一億借入の口実は成り立たない。 となると、借入金というこれ自体が疑惑が出てこざるを得ない。第二に、別の理由のために金が必要だったという疑惑も出てくるわけです。本当は何のために金が必要だったでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) その点は先般から御説明申し上げているとおりでございまして、そうした山門、土塀、あるいは東京のマンション等の購入のためにと、こういうことを申し上げているわけでございます。
○有働正治君 県知事に立候補されますが、この借りた九月というのは、十二月にかけて公認争いの山場を迎えます。九月は県連会長が今回は沢田知事でいって次は細川さんでという見解を示して、ハチの巣をつっつく状況があって、激しい争奪戦が展開されたということを聞いています。 佐川からの金を一銭も使わなかったと断言できますか。
○国務大臣(細川護煕君) それは何回も申し上げておりますように、目的はあくまでもそのような目的のために借用をしたということでございまして、それもすべて完済をしている、こう申し上げているわけでございます。
○有働正治君 その点は明確に違います。 深山氏があなたの幾つかの政治団体の代表者あるいは会計責任者であったと聞いていますが、間違いありませんか。
○国務大臣(細川護煕君) 主として深山が担当をしておったというふうに思っております。
○有働正治君 その深山氏が一億円の処理をしたというかかわりがあれば、一億円は政治資金として扱われ、新潟の金子知事事件と同じとの疑惑も出てこないとも限らないという、この点についてどう思われるか。 時間が参りました。最後に、委員長に資料及び証人喚問を要求したい。 それは、この一億円借入金をめぐっては疑惑がますます深まるばかりであります。疑惑解明の挙証責任は総理にあります。そこで、先ほどの要求資料はあすまでに出していただきたいということ。 委員長におかれましては、佐川清氏及びかつて総理の政治資金団体の会計責任者等を務められた深山正敏氏の証人喚問及び東京佐川からの資料入手を含めまして借入契約書、返済領収書、返済の原資を証明するもの、この三点セットを本委員会終了までに提出されるよう取り計らい願いたい。
○委員長(井上吉夫君) 委員長に要請の分は理事会で協議します。 以上で有働君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、下村泰君の質疑を行います。下村君。
○下村泰君 外務大臣、大分お疲れのようで。
○国務大臣(羽田孜君) 目が痛いんです。
○下村泰君 目が痛い。じゃ、もうだめですね。お疲れさんでした。 私、今回のこういう問題で一つ思い出したのが、かつて河野一郎さんがモスクワへ行って漁業交渉をなさっているときに、余り向こうが横暴で話がわからないというので、お前さんと口きいている暇がないとけつをまくって帰ってきたという話があるんですけれども。もし日本の言い分が今度のウルグアイ・ラウンドで通らなかった場合、向こう様から寄ってたかって押さえられて、どうしてもこういうぐあいにしてくれという今回のような措置になったときに、もし外務大臣が、余り上品な言葉じゃありませんが、しりをまくって帰ってきたら、これどうなっていたとお思いですか。どうなりますか。
○国務大臣(羽田孜君) 実は、そういうような場面というのは今日に至るまで七年数カ月の間にはありました。それから、今度の例えば四極の会議、これはまさに我々があれしなかったらこれが合意しないなんということはだめだよということを言いました。 ただ、米に関する部分というのはまさに七年何カ月のそういう蓄積の上で日本に例外措置をとったということでありまして、これはよその国からしますとなぜ日本にそれを与えるんだということが実はあったということでありまして、もし日本がそれをやったとしたら、ガット・ウルグアイ・ラウンドというものが、じゃおれの国も例外おれの国も例外ということになって私はまとまらなかったろうなという思いがあります。
○下村泰君 そういうふうになった場合、そのウルグアイ・ラウンドに参加している国々から見て日本はどういうふうに見られるんですか。
○国務大臣(羽田孜君) 日本という国はまさに貿易、ガット体制の中で一番利益を得ている国だと、自分が利益を得るものについてはその中で享受しながらあとの苦しい部分については日本は避けてしまうということで、やっぱり非常に厳しいものがあろうと思います。 今度の例外措置にしましても、やはりよその幾つもの国から日本に対してこういう例外を与えることは問題があるぞという指摘があったことも実は事実であります。
○下村泰君 総理、ここが問題なんですよ。 最近、この何カ月かの各局のテレビをずっと拝見しています。そうしますと、当然この問題が出てくる。それから政治改革の問題が出てきます。ところが、政治改革という本筋のものが外れてしまって選挙制度だけが先走っているんですよ。それで、選挙制度だけが取り扱われて、あたかもそれが政治改革のように言われているんです。 今、日本人の国民一人一人が一番望んでいるのは何だといったら、あの腐敗なんですよ。腐り切った政界に対して皆さんが失望した。そのあげくの果てに誕生したのが細川内閣なんですね。ですから、そこに物すごい期待があった。ところが、肝心の細川内閣のやっていることは何だといったら、政治改革政治改革と言いながら選挙制度の方ばかりやっていたんですよ。ですから、飲み屋か何かで話をしている人たちの話が一番生きている話なんですね。おれたちの望んだことは何もやっていないじゃないか、しかも、あげくの果てに景気対策は何もしていないじゃないか、こういうことになるわけです。 それで、今のお話でございますけれども、先ほど民社党の先生がおっしゃいましたけれども、テレビを拝見していて何にもわからないんです、この米の問題も。それで、農家の方々が絶対輸入反対とか決起している姿は映ります。じゃ何で入れちゃいけないんだ、どうなんだ。ウルグアイ・ラウンドを成功させるといったら日本はどうなんだ、そういう細かなことが一般家庭にいる奥さん方にもわからないですよ。細川内閣というのは、本来そんなことじゃないでしょう。もっとわかりやすい政治をすべき立場にあると思うんです。それに対してどういうふうにお考えですか。政府の金を使ってどんどんやったらいいじゃないですか。
○国務大臣(細川護煕君) おっしゃることはもうまことにごもっともでございます。私も全く同感でございますし、政府としてもできる限り担当大臣などが、政府の広報の番組などもございますから、できるだけテレビに出ていってそういう問題をわかりやすくお話しするように努めてきているところでございますが、おっしゃるように、ウルグアイ・ラウンドというのは一体何なのかというようなことについて、あるいはまた政治改革というのが選挙制度の話に偏ってしまっているかのごとき感じを与えているというようなことにつきましては、政府のPRのあり方としてもこれは大いに考えなければならないと思っております。 もっとわかりやすく国民の皆様方にお訴えをするのにどういうやり方がいいのかということについても大分前からいろいろ研究をしておりますんですが、なかなかどうもまだ具体的にいい考え、知恵が出てこないのでございますが、ぜひそういう点につきましてもお知恵を拝借できればありがたい、こう思っております。
○下村泰君 それは総理府の広報室にひとつ劇団でもつくって、わかりやすくやってみてください。 それから、民という字がありますね。この民という字は、田んぼの身、それで民というのだという説もありますしてみますと、この民という言葉の中には物すごい大きな意味があると思います。今日まで、この米の問題が来るまでには長い年限があったわけです。そうしますと、当然政府の方でもこうなる事態というのは前の政府からもうわかっていたはずなんです。 では、農業に従事していらっしゃる方々に一体どういう夢を与えればいいのか、どういうふうにしたら農家の皆さんに一〇〇%納得してもらえるのか。農林水産大臣は恐らく頭の中にある程度のプログラムがあると思うんですが、どうぞおっしゃってください。
○国務大臣(畑英次郎君) 先生御指摘のとおり、今、農業関係者を初め御関係の皆様方が、これが受け入れられた場合の大きなショックをはねのけて二十一世紀の農業はあり得るかというような意味合いでの大変な御心配をされていることは事実であります。 そういう視点に立ちまして、この問題がこういう段階になりまして、少なくとも今御指摘のような、これからの希望の持てる若い方々が農業をやろうという、やれるという条件整備、やろうという意欲を持っていただけるような方向への農政の展開。たまたま新農政といいますものが本年からスタートをさせていただいておりますので、これをベースにしまして、厚みを増して、あるいはまた関係の皆様方の御理解の中からダイナミックな、より積極的な展開を当然やらさせていただかなければならないと、かような気持ちを持たさせていただいております。
○下村泰君 時間が来ましたけれども、一言だけ言わせてください。 どう言葉を使ってどう言葉を弄して言ってみても、これは始まらないですね。絵にかいたもちと同じなんですね。そうではなくして、これこれこういう方向へこういうふうに政府としては考えておりますよ、皆さんもこれの方に向かっていってくださいという指針がないわけでしょう。八郎潟を干拓して米つくれば今度はそれつくるな、宍道湖を干拓してこれもやったら潮が入ってきて今度はシジミがだめだ、それで減反だ減反だと。それで今度はこんな問題がある。一体日本の政府は何やっているんだと怒るのは当たり前じゃないでしょうかね。 私みたいな政治に対して素人の人間でさえこれだけのことを考えるんです。皆様方は百戦錬磨の士がお集まりでしょう、ここに。若いときからここへ来ることを志しておいでになったんでしょう。私は突然変異でここに来たんですからフナが金魚になったようなものなんですが、そういう人間にこんなことを言わせないでください。情けない、本当に。 これだけお願いして、終わりにさせていただきます。
○委員長(井上吉夫君) 以上で下村君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて米問題及びゼネコン問題等に関する集中的審議は終了いたしました。 本日の審査はこの程度といたします。 明日は午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時三十七分散会