予算委員会 第5号
- 発言数
- 412 件
- 登壇者
- 34 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1993/12/09
会議録
○委員長(井上吉夫君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 まず、平成五年度補正予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 平成五年度補正予算三案の審査日数は五日間とし、このうち総括質疑は四日間、集中的審議は一日間とすることといたしました。 総括質疑の質疑割り当て時間の総計は五百六十分とし、各会派への割り当て時間は、自由民主党三百三十六分、日本社会党・護憲民主連合九十三分、公明党・国民会議三十分、日本・新生・改革連合三十分、民社党・スポーツ・国民連合十五分、日本共産党三十七分、二院クラブ十九分とすること及び質疑の順位につきましてはお手元に配付いたしておりますとおりとすることに決定いたしました。 以上、御報告いたします。 —————————————
○委員長(井上吉夫君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成五年度補正予算三案の審査のため、本日の委員会に、日本銀行総裁三重野康君及び住宅金融公庫総裁高橋進君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(井上吉夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(井上吉夫君) 平成五年度一般会計補正予算、平成五年度特別会計補正予算、平成五年度政府関係機関補正予算、以上三案を一括して議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。大蔵大臣藤井裕久君。
○国務大臣(藤井裕久君) 平成五年度補正予算(第2号)の大要につきましては、既に本会議において申し述べたところでありますが、予算委員会での審議をお願いするに当たり、その内容を申し上げます。 最初に、一般会計予算の補正について申し上げます。 まず、歳出の補正について申し上げます。 今回の補正予算におきましては、去る九月十六日に決定された緊急経済対策を実施するための歳出追加として、緊急経済対策関連経費一兆三百三十五億円を計上しております。その内訳としては、生活者・消費者の視点に立った社会資本整備を推進するため、一般公共事業関係費三千億円、施設費等三千四億円を追加計上するとともに、災害復旧等事業費三千三百九十二億円を追加するほか中小企業等特別対策費七百七十一億円等を計上しております。 また、本年の低温等による水稲等の被害にかんがみ、被害農業者の経営及び被害地域の経済の安定を図るため冷害等対策を講ずることとし、これを実施するための歳出追加として冷害等対策関連経費九百七十二億円を計上しております。 このほか、追加する経費を義務的なものや特に緊要となったやむを得ないものに限ることとし、義務的経費の追加八百七十三億円、住宅・都市整備公団補給金等一千五百十二億円等を計上するとともに、後ほど述べますように、NTT株式の売却収入に係る無利子貸し付けについて繰り上げ償還を行うこと等に伴い、いわゆるNTT事業償還時補助二兆四千八百三十八億円及び国債費二兆四千九百五十六億円を追加しております。 これらを合わせた歳出の追加総額は六兆三千八百二十一億円となっております。 他方、可能な限りの財源捻出を行うため、歳出の修正減少として、既定経費について九千五百七十一億円を節減するとともに、特例的な措置として定率繰り入れ等の停止により国債費を三兆四百八十七億円減額することとし、このため、平成五年度における国債整理基金に充てるべき資金の繰入れの特例に関する法律案を提出し御審議をお願いすることとしております。なお、これに伴い国債整理基金の運営に支障が生ずることのないようNTT株式の売却収入に係る無利子貸し付けについて繰り上げ償還を行うこととし、このため必要となる措置を講ずることとしております。 また、所得税及び法人税の収入見込み額が減少することに伴い、地方交付税交付金について一兆六千六百七十五億円を減額することとしております。 これらを合わせた歳出の修正減少総額は五兆六千七百三十四億円となっております。 次に、歳入面におきましては、租税及び印紙収入について、最近までの収入実績等を勘案して五兆四千七百七十億円を減額しております。 他方、先ほど述べましたNTT株式の売却収入に係る無利子貸し付けの繰り上げ償還に伴う産業投資特別会計受入金の増を含め、その他収入について二兆五千六百九十七億円の増額を計上するほか、いわゆるNTT事業償還時補助の財源とするものも含め、公共事業関係費の追加に対応するもの等について、やむを得ざる措置として建設公債を追加発行することとし、公債金三兆六千百六十億円を計上しております。 以上によりまして、平成五年度一般会計第二次補正後予算の総額は、歳入歳出とも第一次補正後予算に対し七千八十七億円増加し、七十五兆二千五百二十二億円となっております。 なお、先ほど述べましたとおり、地方交付税交付金が減額されることに伴い、交付税及び譲与税配付金特別会計において一般会計からの受け入れが減少することになりますが、地方団体の円滑な財政運営を確保するため、同特別会計において所要の借り入れを行うことにより、当初予算額どおりの地方交付税総額を確保することとしております。 特別会計予算につきましては、国立学校特別会計、道路整備特別会計等二十一特別会計において所要の補正を行うこととしております。 政府関係機関予算につきましては、国民金融公庫、中小企業金融公庫等五政府関係機関において所要の補正を行うこととしております。 財政投融資計画につきましては、緊急経済対策を実施するため、既に住宅金融公庫等に対し弾力条項の発動による所要の追加措置を行いましたが、今回の補正予算においても、緊急経済対策の実施等のため、中小企業金融公庫、国民金融公庫等に対し所要の追加を行うこととしております。 以上、平成五年度補正予算(第2号)につきましてその内容を御説明いたしましたが、なお詳細にわたる点につきましては、政府委員をして補足説明いたさせます。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださるようお願い申し上げます。
○委員長(井上吉夫君) 以上で平成五年度補正予算三案の趣旨説明は終了いたしました。 なお、政府委員の補足説明は省略し、これを本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(井上吉夫君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 —————————————
○委員長(井上吉夫君) それでは、これより総括質疑に入ります。片山虎之助君。
○片山虎之助君 それでは、参議院の一番バッターとして自民党の代表質問をさせていただきたいと思います。 まず、今、国会でホットな議論が展開されております米の自由化問題から入らせていただきたいと思います。 実は昨夜私のところに連絡がありまして、畑農林水産大臣が急遽ジュネーブに行くことになった、こういうお話でございまして、きょうから参議院の予算委員会をやる、しかも今国内外を含めて大変大きな議論になっているときに国会から担当大臣がおられなくなる、これは困ったことだなと思いましたけれども、再交渉に行かれて場合によっては修正があるんだ、こういうお話でございましたから、それは国のために、国益のために喜んで行っていただこうか、こう思ったわけであります。 そうすると、朝になりますと話が全然変わってまいりまして、今さら行っても仕方がないんだと。私もきょう行かれるというのは遅いと思いますよ。今さら行っても仕方がないんで、もう実質的な議論は全部済んでいるんだ、これでやめるんだ、こういうお話でございましたが、私は夜中に起こされただけでありますから大した迷惑をこうむったわけではありませんけれども、これが新聞やテレビに報道されますと、何を政府はやっているんだ、何をどたどたやっているんだと、こういうことになると思うんですよ。 経緯について、どなたがいいかわかりませんが、官房長官にいたしましょうか、経緯についてお話しをいただきたいのと、今の時点で行ってもどうにかなるのかならないのか全くならないのか。ならないならば、ならないものを今我々は議論しているのか。これについて御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 夜中に起こすようなことになりまして大変恐縮でございました。 きのうある段階でいずれかの大臣の派遣を政府としては検討したことは事実でございます。しかし、農業交渉につきましては、現地の大使を初め外交官、担当者が十分これに当たっておりまして、むしろ大臣には国内で対応していただくことが適当と、最終的にはそう判断をさせていただいた次第でございます。
○片山虎之助君 官房長官、まだあるでしょう。交渉の時期としてもう何らあれがないのか。よう聞いていてください。
○国務大臣(武村正義君) きのう、さまざまな関係者の御意見もございましたが、与党内部にもそういう意見もございまして、最終段階とはいえ、大臣が行って、たとえ成果があろうとなかろうとぎりぎりまで必死の交渉をすべきであるという声がございまして、私どもも派遣をすべきかどうかを真剣に検討させていただいた次第であります。 事実、また昨夜、参議院の議運の先生方にも鳩山副長官からその点で御了解をいただくように、(「議運、関係ないよ」と呼ぶ者あり)議運じゃない、予算委員会の与野党の先生方にも、(「野党にはない」と呼ぶ者あり)いやいや、ありました。(「ないない」と呼ぶ者あり)ああそうですか。まあ、電話とか部屋を訪問したりしましたのでばたばたと、お目にかかれなかった先生もありますが、いずれにしましてもそういう努力をさせていただいた次第であります。 そして、ほぼ農林大臣の派遣を決めさせていただく寸前まで来ていたのでありますが、夜遅くになりまして、きのうはヨーロッパ時間午前中からG4のこの問題に関する会議が開かれておりまして、それが終わったと。引き続いて、けさ、ヨーロッパ時間は夜の八時でございましたが、日本時間では午前四時、G17と言われております十七カ国プラスアルファの会議が開催されることが決まったと、この報道が入ってまいりました。 それで、これが開かれますとドゥニー調停案がそこで全容が諮られるというふうに聞いておりまして、このG17の会議がいつ開かれるかを政府としては大変注目をしていたのでありますが、これが開かれて最終のドゥニー調停案がそこへ出されるという事態を知りまして、それではもう交渉の余地が、最終合意までは交渉の余地がないとは言い切れないわけではございますが、少なくともドゥニー調停案、仕上げの段階における調停の余地はもうなくなったという判断をいたしまして、急遽、最終的には決定寸前でございましたが、派遣を中止することに決めさせていただいた次第でございます。 与野党の関係各位には、一応そういう点で御相談を申し上げておりました中でございますから、大変御心労を煩わした点は深くおわびを申し上げます。
○片山虎之助君 今のお話聞きましても、情報のとり方がよくないんです。それから、何度も言いますけれども、行くのならもっと早い時期に農水大臣を、事実上の責任者を行かせてやらにゃいかぬと私は思うんです。まあしかし、これで時間をとってもあれですから。 そこで、ドゥニー調停案、調整案なのか調停案なのか、これについてですが、七日の未明に我が国に連絡があって、そこで急遽政府・与党首脳会議をおやりになって事実上受け入れる考え方を示されたのかおまとめになったか、しかし、正式にはあす十日の閣議了解あるいは閣議決定でしょうか、そういうことでその方針をお決めになって国民にそれを表明される、こういうふうに聞いておりますけれども、それはそうされるんでしょうか。総理にお答え願いたい。
○国務大臣(細川護煕君) まだ最終的にその辺の日時は確定しておりません。 けさ未明まで開かれましたG17の会合にも何か入っていない国があるとかないとかといったような情報も漏れてきておったりいたしまして、十日にぎりぎりの判断をしなければならないかどうかということについてはまだはっきりしておりませんが、恐らく、しかしいずれにしても、この一両日中には最終的な判断を迫られるであろう、こう思っております。
○片山虎之助君 そこで、話を変えまして、衆議院では皆さん嫌になるぐらい御質問があった三度の国会決議なり八党覚書とこのドゥーニー調停案受諾との関係でございますけれども、三度の国会決議、これは五十五年と五十九年と六十三年ですか、に行われているわけでありますが、何か聞きますと、官房長官は衆参両方で決議をやったのに参議院の決議は御存じなかったようですね、衆議院の予算委員会での話だと。ちゃんとあなた参議院の決議も勉強してください。それは困りますよ、官房長官は衆議院の官房長官だけじゃないんですから。ぜひこれはよろしくお願いいたします。 それで、この三度の国会決議を通じて言えるのは、国内生産における完全自給の方針の堅持、食管制度の堅持だと。そのために国内の生産力を強くする、あるいは外国からいろんなことを言ってきても断るんだ、これが三度の国会決議を通じる私は基調だと思うんです。 そこで、これから連立与党、まず総理にお答えをいただいて、後、連立与党の代表の方にそれぞれ、国会の決議と今度の案、この案を受け入れることは国会決議に反するかどうかというのが一つ。それから、皆さんの方は与党の八党合意がありますから、覚書がありますから、これに反することになるのかどうかという点。それから、今、総理は場合によっては十日が延びるかもしれないと言われましたが、いずれにせよ日本政府としての最終方針を決めにゃいけません、そのときにどういう態度をおとりになるのか。 まず総理からお答えをいただいて、山花大臣、羽田大臣、それから石田大臣、大内大臣、江田大臣、今の三点セットで、国会決議、八党覚書、十日ないし十一日の場合のとるべき態度、それについてそれぞれお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 改めて申し上げるまでもなく、多数国間の交渉として行われてきたわけでございますし、その中で我が国の主張が最大限反映されるようにぎりぎりまで交渉に当たってきたところでございます。必ずしも十分にそれが反映をされていたかどうかということにつきましてはいろいろ御論議があるところでございましょうが、相当程度我が国の主張が反映をされている、このように認識をいたしております。 国会決議の趣旨あるいはまた八党合意の趣旨、精神というものを踏まえて最後まで政府としては交渉をしてきたということでございます。 農業全体に与える評価、またラウンド全体の評価という総合的な観点から判断をしなければならない、このように受けとめております。
○片山虎之助君 反するかどうか言ってください。国会決議に反するかどうか、受諾することが。
○国務大臣(細川護煕君) 国会決議あるいは八党合意の趣旨に基本的に反しない、このように思っております。
○国務大臣(山花貞夫君) 長い交渉の中で、国会の決議、そして現政権におきましては八党会派の合意ということを踏まえて努力をしてきているということについては私は評価するにやぶさかでございません。 しかし、その国会決議について、米の完全自給、そして八党会派合意につきましては、例外なき関税化という言葉でありましたけれども、当然国会決議を踏まえたものということであるならば、残念ながら一〇〇%その趣旨が生かされたということにはなっていないのではなかろうかと思っております。 しかしこの問題について、これだけの国の大事でもございます。社会党としても、今、昨日は衆議院、本日は参議院、また党内でも議論しているところでございまして、そういう議論のこれからの経過、日にちも迫っておりますけれども、まだ緊迫した議論を続けているところでございます。きょうは閣僚として発言させていただいておりますけれども、その党の議論の結論、政治的な決断ということを踏まえて閣僚としての態度についても決したい、こう思っているところでございます。
○片山虎之助君 反するんですか。
○国務大臣(山花貞夫君) 一〇〇%その趣旨が生かされ切ったということではないと思っております。ただ、前段、全体の努力については評価するということについて申し上げたところでございます。
○国務大臣(羽田孜君) 先ほど総理からもお答えをされたと思いますけれども、国会決議というのは私たちは尊重しなきゃならない、重く持たなきゃいけない。ですから、私どもはやっぱりそういったものを基本にしながら今日まで交渉を続けてきたということであろうと思っております。そしてその結果につきましては、文言どおりあれしたときに完全かというと、そうじゃないということも言えるのかもしれませんけれども、私は国会決議というものが生かされているというふうに考えております。 なお、八党合意にいたしましても、この問題につきましては、私どもといたしましては例外なき関税化というものはいけないよということ、要するに我々の一番基本は、自由化というものはいけない、それから例外なき関税化あるいは包括関税というものはこれは本当に怖いよということがやっぱり基本にあったということでありまして、これは私ども反するというふうには思っておりません。 それから、そういう積み重ね、これはもう自民党時代から私自身もやってきておりましたし、それから皆さんと一緒になってやってきたはずでありまして、しかもこの決議をつくるときも私自身もいろいろと考えながら実はこの決議をつくった人間の一人でありまして、そういう意味で一つずつこうやって積み重ねてきた中でやってきたものである。そういうものをある程度取り入れながらこのドゥーニー合意案というものはつくられているなと思ったときに、私どもは総合的に判断したときに、やっぱりこれを話とするということでいかなければならないんじゃなかろうかというふうに思っていることを率直に申し上げさせていただきます。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えいたします。 衆参六度にわたります国会決議、そこには例外なき関税化反対、また二回の国会決議の中にはいわゆる完全自由化という問題はだめというような趣旨が織り込まれておるわけでございます。八党合意の中にはいわゆるミニマムアクセスの問題は触れてはおりませんけれども、そういった国会決議の内容から見ますと、今回の調停案なるものが、完璧にそれを貫き通すことができたとは言えないというふうに認識をいたしております。 しかしながら、やはりウルグアイ・ラウンド、これは成功させなければならないわけでございます。それからまた、これは外交交渉でございますから、特に多国間のさまざまな議論の結果としての交渉の結果でございますから、日本の意思が一〇〇%織り込まれるのほかなり難しいのが外交交渉の一つの結論としてあったのではないか、このように認識をいたしているところでございます。
○国務大臣(大内啓伍君) 国会決議との関係でございますが、国会決議の中には完全自給という言葉が使われております。したがいまして、厳密な意味で国会決議が履行されているというふうには受け取れないわけでありまして、触れる面が出てくる、こういうふうに考えております。 八党合意の関係につきましては、二つの合意がされておりまして、一つはウルグアイ・ラウンドの成功を期する、もう一つは例外なき関税化には反対する。しかし、そのことはミニマムアクセスを容認するという理解ではありません。私自身が当事者でございますので、そういう理解でそういう合意をしているわけではございません。 それから、明日の閣議決定に対してどういう態度をとるかということでございますが、私どもはこの種の重要問題はトップダウンで決めるようなことをいたしませんで、大衆討議に今かけておりまして、今夕も中央執行委員会で相当の議論をいたします。その結果を踏まえまして我々の態度を明らかにしたい、こう思っております。
○国務大臣(江田五月君) 国会決議は、これは国権の最高機関たる国会の意思表示でございまして、私も参議院にも籍を置かせていただいたこともございますし、衆参問わず大変重要で、尊重していかなきゃならぬものだと思っております。 そういうことを踏まえまして、八党合意覚書では、一つはウルグアイ・ラウンドは成功させる、しかし同時に例外なき関税化には反対をする、こういう二つのことを約束したわけでございます。さらに加えて三つ目、農林漁業の再建等というものも目標に加えでございます。 そういうそれぞれの国の要請に従って外交交渉が行われてきたわけでございますが、外交交渉はこれはまた憲法によって、七十三条二号ですか、内閣の権限、「外交関係を処理すること。」ということになっているわけでありまして、そういう国会の御要請というものを踏まえながら内閣が国際社会の中で外交を行っていく。 ウルグアイ・ラウンドを成功させなきゃならぬという、これも大きな要請の一つでございます。日本はこれは当事者なんで、日本もウルグアイ・ラウンドを成功させ、国際通商秩序をつくっていく当事者としてこれまでやってきたわけで、これは細川新政権、これまで国がやってきたことを基本的に引き継ぎながらさらに外交関係をつくっていくということでやってきたのだろうと思っておりまして、そういういろいろな要請がここへ来てぐっと集約されて一つの合意に今近づきつつあるということだと私は思っております。 したがって、例えば国会決議にじゃ一言半句たがうところはないかと言われると、それはなかなかそうはいかないけれども、しかし、最大限そういうものを踏まえてここへ来たと思っておりまして、これからいよいよ国の最終的な意思決定というときには社民連として、衆参予算委員会に完全に私はとられておりますので、党内の議論が進んでいるところだと思いますが、この政府のやってきていることをしっかりと支えてまいりたいと思っております。
○片山虎之助君 各党でかなり差がありますですね。ただ、一〇〇%国会決議や八党覚書に合致しているという御意見はない。趣旨や精神には沿っているというのもありますし、しかし合致していないという意見も中にありました。 外交交渉事で努力しているんだからと、こういうお話でございますが、我々もウルグアイ・ラウンドの成功はぜひ必要だと考えている。しかし、それは米の犠牲の上でなければその成功がないのか。ウルグアイ・ラウンド全部の中で農業はほんの一部分、その農業の中で米はさらに一部分であります。しかし、それを切り捨てるということもないけれども、犠牲にしなければ全体の成功がないのかな、こういう気がいたしているわけであります。 そこで、十二月に入ってからも、政府の国会答弁なんですが、例えば十二月一日の衆議院の予算委員会で、総理は、政府はあくまで国会決議を踏まえ国内で自給するという基本方針のもとに今ぎりぎりの交渉をしているという御答弁がある。ドンケル案に修正を求めることで徹底的に交渉している、こういう御答弁があった。また、農水大臣は、国会決議を踏まえて最終段階の交渉をしている、相反する結果にならないよう努力している、包括関税化も部分自由化ものめないと言ってきたと。官房長官は、ミニマムアクセスものまないでいきたい、のまないでいきたいという原則に立って交渉に当たっている、こういう答弁を十二月に入ってからも、二、三日前までおやりになっている。ぎりぎりまで徹底的に努力したけれども、いささかも我が国の主張が入れられずに、結局ドゥーニー調停案が出てきたということなんでしょうかね。それならば、どういう交渉をしたんでしょうか。その経緯について、これは農水大臣御説明をお願いいたしたい。
○国務大臣(畑英次郎君) 本問題は、いわば我が国にとりましても農政につきましても重大問題、大きな問題であることは言うまでもございません。そういう中での、農林水産大臣に就任をいたしました直後から、本問題に対する取り組みの交渉のスケジュール、そしてまた柱とすべきものの考え方、こういうことにつきまして私なりの、我が方なりの一つのスケジュール、交渉スケジュール、こういうものを戦略という要素を踏まえて頭の中に、そしてまた関係者の方々との協議の中で事柄を決めさせていただき、何といっても国会決議、これを踏まえて、そしてまたその軸を握るガット事務局長サザーランド氏を中心とした交渉をすべきである、時間的な問題等々も考えまして、そういう認識に立ちまして、私は二回にわたりましてサザーランド氏に交渉をさせていただいたことも御案内のとおりでございます。 そういう中にございましては、私はあくまでも、我が国におきましては普通の交渉事と違っていわゆる歩み寄りとか我が方から国会決議に反する譲歩条件等々を出し得ない国内情勢の中において、これから先はサザーランド氏、あなたがまとめ役として、まとめるという気持ちを持って、私の最後の言うべきことはすべて言わしてもらった、最後のあなたのまとめ役としての具体的な対応案といいますものを出しなさい、出すべき時期が来ていますよ、しかも十一月十五日は目前ではありませんかということを十一月の上旬に言って、いわば言葉は悪いかもしれませんが最後通告的な姿の中で、あなたの方から今度は私の方に向けて何らかの妥協案といいますものを、考え方といいますものを示しなさい、我が方は国会決議というものを踏まえての交渉といういわゆる国内事情の大きな柱があるということを主張しての最後の話し合いであったわけでございます。 そういう中から、サザーランド氏のいわゆる下部の立場にありますドゥニー氏が今回、昨日でございましたか骨子、そしてまたけさ方調停案というものを示された。こういうような経緯に相なっておるところでございます。
○片山虎之助君 農水大臣はそう言われますけれども、私はうそか本当がよく知りませんが、実はこの調停案なるものは、夏休み明けから日本とアメリカが秘密交渉をやって、九月末か十月初めには両国間で事実上の合意に達して、後は根回しをしている、それがそのまま調停案という形で日本に入ってきたんだと。そのもともとの日米秘密交渉の提案をどちらがしたか知りませんよ、まさにその根っこの案は。そういうことならば、今、農水大臣から答弁されたものは大変おかしいことになるし、また国会の答弁で、国会の答弁ばかり引きますけれども、例えば総理は、今、何らかの合意に達している事実はないとか、日米首脳会議でもミニマムアクセス等についての約束は全くないということをずっと答弁されてきているんですよ。 事は外交交渉ですから、それは全部オープンにしろとは言いませんよ。しかし、少なくとも国会決議の大筋を大きく踏み出すような方向転換をするようなときには、私は、何らかの国会に対する了解工作というのか、何かなきゃいかぬと思うんですよ。外交交渉なら全部うそを言ってもいいんだと、うそと言ったら言い過ぎかもしれませんが、二枚舌でもいいんだ、知らしむべからずよらしむべしなんだと。そういうことで、この民主主義というのはどうなるんでしょうかね。それから、国会というのはどうなるんでしょうか。 今の一連のことについてもう一度重ねて御答弁をお願いいたしたい。
○国務大臣(畑英次郎君) 御指摘のようないわゆる日米間におきましての具体的な合意といいますものはないと、重ねて明言をさせていただく次第でございます。 いわゆる交渉事でございますから、関係者の中でのいろいろ私の立場におけるやりとり、そういうものが行われたことは事実でございますけれども、合意、そういうものはございません。
○片山虎之助君 それじゃ、農水大臣「あれですか突如この調停案なるものは出てきたんですか。六年間猶予してミニマムアクセスを四パーから八パーまで五割増しにして、それから六年目か何か知りませんけれども交渉するんだというのは、途中で出てきたんですか。日米の下相談も何にもないんですか、ECその他とも。
○国務大臣(畑英次郎君) 従来、私の例えばエスピー米国農務長官等との話し合いも、そのとき新聞報道等々もございましたが、いわゆるあくまでも平行線で終わったというような中にございまして、先ほども申し上げましたとおり、私は、ガットのサザーランド事務局長がまとめ役として最後のこの段階であなたがまとめる意思があるならばそういうようなものを出しなさいということを申し上げた姿の中から、今回その下部組織のいわゆる議長という立場にありますドゥーニー氏が調停案を出してきた。 そういうような事柄のいきさつからいえば、調停案といいますものはまとめ役の方から、しかも私の立場からは我が方としては国会決議という一つの枠組みを踏まえての最後のこれは話し合いですよということを十一月上旬に申し上げてのいわゆるいきさつ、この辺を御理解願いたいと思います。
○片山虎之助君 十一月上旬にサザーランド氏に農水大臣が言われて、その間何のお互いのコミュニケーションもないんですか。突然七日の未明に下部組織のドゥーニー氏から出てきたんですか。いや、そんなばかなことはないでしょう。
○国務大臣(畑英次郎君) ただいまの御質問に対しましては、私が十一月上旬に現地に参りました後、今ここにそのときのちょっとメモがあるわけでございますが、十一月十日に貿易交渉委員会、これは議長がサザーランド氏であるわけでございますが、これが行われまして、そこでサザーランド・ガット事務局長から今後の交渉は貿易交渉委員会各国首席代表者の会合を軸に物事の作業を進めて詰めを行いたいという明言があって、そのときの話としましては、各国は十一月十五日の週に国別約束表を出してもらいたい、そういうふうな話があったわけでございます。 我が方は御案内のとおり、いわゆる交渉に当たります首席交渉者を初めとするそれなりの、現地にこれは外務省の赤尾大使であるわけでございますが、そういった方々を中心に、例えば我が農水省におきましては次官級の塩飽審議官等々が、ただいま申し上げます意味合いでのガット事務局長の言葉を受けてその後の接触、やりとりがあった。国としての代表者の立場での接触は当然今日までなし得た、こういうように御理解を願いたいと思います。
○片山虎之助君 よくわかりませんけれども、私は公式の話を聞いているんじゃないんですよ。秘密交渉で日米の合意があって根回しをして、それが今回こういう案の形をとったんではないか、そういう説が流れておりますよと。そういうことは全くの国会軽視であり、結果としては国民を欺くことになるんじゃないでしょうか、その責任はだれがどうおとりになるんですか、こういうことを言っているわけであります。 そこで、中の問題に入りますけれども、この猶予期間は六年間で、七年目からの実施をどうするか、それは終了一年前、二〇〇〇年になるそうでありますが、そこで交渉される、こういうのがあるわけでありますが、政府は、これは関税化の猶予や先送りではない、五年後協議再開で協議をもう一遍やるんだ、米の関税化はやるかやらないかは全くの白紙だ、こういう御説明なんですよ。 しかし、この案はドンケル・ぺーパーをベースに調整案が作成されておりますから、アメリカもEC等も六年間の猶予後に我が国が関税化を受け入れるのは当たり前だ、当然だと解釈していると私は思うし、それが国際的な通常の論理だと思うんですよ。だから、そういう言い方は国内向けと国外向けを使い分けているような気がするんですが、いかがでございますか。
○国務大臣(畑英次郎君) ただいま御指摘の関税化をめぐる問題であるわけでございますが、六年間は関税化はしない、免除するということであるわけでございます。七年後以降につきましては、御指摘のような意味合いで一年前に協議が始まる、協議が再開をされる、こういうような内容に相なっておるわけでございます。 今回の米の問題についての分野における七年目以降の問題については、その関税化という分野に限っての考え方としましては白紙である。もう少し俗っぽい言葉で申し上げれば、いわゆる米をめぐる関税化の問題の枠組みのぺーパーの中にはその時点になれば関税化というものがあぶり出して出てくるような仕組みというものはない、こういうような意味合いで御理解を願いたいと思います。
○片山虎之助君 六年目に交渉というか、協議を再開される。それじゃ、もうミニマムアクセスはやめた、あるいはもう一遍延ばしてもらう、猶予期間の再猶予、再延長、そういうことはできるんですね。
○国務大臣(畑英次郎君) 六年を経過する一年前の協議におきましては、ガットそのものの精神等々も論議の対象になりましょうし、あるいはまた、ただいま御指摘のありましたような各項目につきましても協議が行われる、協議対象になる、こういうように理解をいたしております。
○片山虎之助君 協議対象になるのは当たり前なんです。そういうことが可能かどうか聞いているんですよ。さらに延長できるのか、あるいはもうやめたと、そこまでいけるのかどうか、質問に的確にお答えいただきたい。
○国務大臣(畑英次郎君) 関税化免除という可能性は十分ある、しかしながらミニマムアクセスの問題は極めて難しい、こういうことであります。
○片山虎之助君 それじゃ、関税化の免除はあり得る、ミニマムアクセスは難しいと。すると、今これが六年間で四パーから八パーまでいくわけですよね。これが仮に関税化を免れて再延長をする、こうなった場合には八%は維持できるんですか。 きのうのある新聞によれば、その場合には追加譲歩が義務づけられる、八%をずっと上積みしろと。こういうことになると、包括関税化を免れているのやら何やら、効果はどういうことになるかよくわからないですよ。どうなんですか、上積みは八%を維持できるんですか、あるいは八%から減るんですか。
○国務大臣(畑英次郎君) 七年後につきましては、八%を削るということはない、かように御理解を願いたいと思います。そして、その時点におきましては、交渉事でございますから、関係者の方々の御理解を得る追加的な措置がなされるということは私どもの受けとめ方の中にございます。
○片山虎之助君 今回のこの案はミニマムアクセスを四パー−八パー、普通なら三パーから五パーなんだけれども、割り増しを約五割ぐらいすると。その間は、本体の方はそれはもう関税を張らない、関税化としての仕組みには全く触れないんだ、とにかく低関税で四パーから八パーまで入れるからこっちの方はもう無傷なんだ、関税化としての検討に全くならないんだと、こう理解したらいいんですか。これは外務大臣がいいのか、どっちがいいのかよくわかりませんが、どっちもハタさんですから。
○国務大臣(畑英次郎君) 今回のウルグアイ・ラウンドの認識は六カ年に対することのまとめと。そういう中にございましては、六カ年間はただいま先生御指摘のとおりいわゆる米の関税化という問題につきましてはミニマムアクセスの分野を除きまして触れない、こういう考え方であります。
○片山虎之助君 確認しますよ。一〇〇%のものがある、四パーは低関税で入れる、九六%についてはもう何ら関税化の対象にしないというわけですね。いいんですね。もう一回確認します。それはこちらの羽田大臣。
○国務大臣(羽田孜君) 私の方ですから申し上げますけれども、これはまさに四%から八%まで入れるということになっておるわけでありますから、それ以上のものは入れないということでありますから、関税化というものはそこにはないということであります。
○片山虎之助君 その追加譲歩が義務だと言った新聞の中に、特例措置というのはこれは猶予ですね、特例措置を取りやめた年から関税以外の国境措置は関税化しなければならぬ、これは当たり前ですよね、猶予期間なんだから。猶予期間がなくなったら関税化するというのは当たり前の話。その場合に関税率は、実施一年目に包括関税化を受け入れ、その後削減した場合と同じ率にすると。六年間は関税化しなくてもいいんですよ。ただ七年目に関税化したときに、そのときの関税化の率は関税化したものとした実施一年後からの率を計算してずっと下がった率になるんでしょう。そうなると、これはどういうことなんですか、包括的な関税化の一環じゃないですか。
○国務大臣(畑英次郎君) これは具体的な数字で申し上げた方がよろしいかというふうに考えるわけでございますが……
○片山虎之助君 具体的でも抽象的でもいいです。わかるように答えてください。
○国務大臣(畑英次郎君) 今、一時期言われておりましたように、例えばこれを、関税率を設定した関税化を受け入れたという場合のいわゆるドンケルさんのあの時代の数字は七〇〇%の税率ということが言われておりました。そういう中から六カ年間で一五%を少なくともそれから先は税率を落とす。そういたしますと、七年目からは今御指摘のとおり七〇〇という数字はなくなって、やはりその六カ年間の低減率といいますか下げたものの数字をスタートとして関税化という問題が論議をされる、このように受けとめております。
○片山虎之助君 いや、論議をされるんじゃないんですよ。それがちゃんとこの文書の中にあるんですよ。スペシャルトリートメントか何か知りませんが、中にちゃんとあるんですよ。論議じゃないんですよ。 だから、皆さんはこれは包括的な関税化じゃないと言っているが、包括的な関税化なんですよ。まさに関税をカウントしているんですよ。関税をかけて、六年間、それを下げていくんですよ。一五%か三六%か知りませんよ。だから、その七年目に猶予期間が切れたら関税化と同じ関税がかかるんですよ。同じことじゃないですか。そんならミニマムアクセスなんかやめちゃって、七〇〇%の高率関税をかけたら同じですよ、効果は。どうですか、この点を納得のいく答弁してくださいよ。
○国務大臣(畑英次郎君) 今回のいわゆるガットの方向づけ、精神といいますものは、やはり例外なき関税化ということを前提にいたしておりますことは私もさように承知をいたしております。その中における例外を求めての、そしてまた国会決議を踏まえての今回の取り組みと、かように御理解願いたいと思います。
○片山虎之助君 これはまさに例外なき関税化なんですよ。 それで、これはある新聞なんだけれども、それは政府にそういう案というか文書というのがあるに違いないと思うんですが、あるんなら出してください。これは外務省になるんでしょうか。
○国務大臣(羽田孜君) これは今、ドゥーニーさんの段階でこちらの方に連絡がありましたのは、ドゥーニーさんと話す中で私どもの日本の代表部の人たちが話したものを日本語でこちらの方に電報をよこしたというものでございまして、きょう向こうの方で農業関係のテキストが出されるということでありますから、これは私どもが入手し次第お出しすることができるというふうに思っております。
○片山虎之助君 確認しますよ。そうすると、今入手していないんですね。いつ入手するんですか。
○国務大臣(羽田孜君) 少なくもきょうぐらいのうちに、きょうのそんなに遅くない時間に私は来るんじゃないかというふうに思っております。私どもが入手し次第こちらの方に申し上げるようにいたしたいと思います。
○片山虎之助君 答弁納得できません。私は文書を持っているんです。配ることをお許しいただけますか。
○国務大臣(羽田孜君) それはどういう形で御入手されたかわかりませんけれども、私どもの方として正式にそれは配られ、そしてこのやつについて、公示してよろしいということが先方の方で決まったときに私どもは公開することができるということであります。
○片山虎之助君 あるんだけれども、向こうが配っていいと言うまで配れないという意味なんですか、今のは。どうもそういう意味らしい。答弁、おかしいじゃないですか。ないと言われたんでしょう。
○国務大臣(羽田孜君) 今のテキストは、まさに先ほど申し上げましたように委員会の方に出されているということです。 ただ、まだ各国のこれについて了承する了承しないとかあるいはこういった文書でいいんじゃないのか、こういったものの議論というのが今委員会の中でなされているわけです。そういう中にあって、日本の該当する部分について、日本で公開といいますか報告しなけりゃならないものがあるからひとつこれを許してもらいたいということで向こうに了解を今求めているわけでありまして、了解がついたら私どもの方としては申し上げることはできるということであります。
○片山虎之助君 文書はあるんですよ。きのう衆議院でどなたかが質問した際に、ないと言われた。今も最初はないと言われた。ところが、あるんだけれども了解がなければこれは出せないんだ、こう言われた。おかしいじゃないですか。
○国務大臣(羽田孜君) ないと言っているのはあくまでもドゥーニーさんと話し合ったものについてないと申し上げたんであって、今、G17ですか、ここで議論されたときにはそこに一応農業関係の問題についてのテキストというものが配付されたということであります。ただし、この配付されたのには、それぞれがそこの場所で議論するわけでありますから、それをまだ事務局の方は公開してよろしいという公示はなかったわけです。 ただ、日本の部分について公開することを私どもの方は求めておる。向こうの方がそれをよろしいということになれば私どもの方は出すことができるということです。そして、公式の文書が来る来ないは別といたしまして、今ファクスなんという技術があるわけでありますから、そういったものを私どもは確保することはできるであろうというふうに思っております。(「日本語に翻訳したものしかないと言ったじゃないか」と呼ぶ者あり) いや、日本語で訳したものというのは、これはあくまでも、要するにガットの場所というのは、もう皆様も御案内のとおり、アメリカと日本だとかECとアメリカとか、そういう話し合いというものがあるわけです。そのほかに、全体がやる会議がありますし、今のようにG4、G17というような会合もある、いろんな段階があるわけです。これをドゥーニーさんと日本代表部、この人たちが話し合ったときのものについては、文書ということではなくて、その言葉、文言を日本の代表部 から私どものところに連絡があり、そして私どもはこの間報告をいたしたということでありまして、ですから、こういったものについては英語の文書ですとかそういったものがあるんじゃないんだということを御理解いただきたいと思います。
○片山虎之助君 委員長、ちょっと整理してもらわないと私頭が悪いからよくわからないのです。委員会で配って議論しているからどうだとか、日本語でどうだとか、どの段階でどうだということをきちっと整理して答弁してもらいたいと思います、文書か何かで。 それから、今あるんなら出してもらえばいいんです。その了解がきょうじゅうに来るとか来ぬとかというお話ですけれども、その辺ちょっとお取り扱いを相談していただきたい。
○委員長(井上吉夫君) 各党理事、集まってください。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○国務大臣(羽田孜君) 先ほどから片山委員に私が申し上げているのは、実は二つの段階があります。 一つの段階は、閣議に報告いたしましたり、あるいは国会に官房長官の方から御報告したものであります。これはあくまでも、要するに、これから会議を開きますという前に日本の代表部とドゥーニーさん、この両者が実は話し合った、そのときに、向こうからこういうことでどうだろうというものを文言にいたしまして日本に報告されたもの、これを実は御報告したわけです。 それから、片山委員が御持参であるというのは多分報道されたものであろうというふうに思っておりますけれども、これがまさに、そういう話し合いの中で、向こうの方で、事務局が作業いたしまして、そして正式のセブンティーンという会議に提出するその文書だと思うんですけれども、それはまさに、けさ、日本時間でいきますと七時ごろ、前ですか、ずっと議論をいたしておった中に実は出されたものでありまして、これは単に日本の米の問題だけではなくて、たしか十七カ国の農業問題に関心のある国のそういった問題が全部実は含まれている、その一部分の日本の部分の、しかもまだその一部分が実は何か出されたというものであろうと思っております。それについて出たことは間違いありません。 ただ問題は、これは、あくまでもそういったセブンティーンというのは、公式といいますか、やっぱり非公式な会議であるんですね。そこの会議に出されたものですから、これを全部公表していいですよということが事務局の方から言われないと、私ども政府として、その中の日本の部分を抽出して出しちゃうということは、やっぱり許可をもらわないと出せないということ、これはぜひ御理解いただきたい。 それで、私どもの方は、今連絡をしておるところでありますから、そんなに遅くないうちに私は提出することができるでしょう、御報告申し上げることができるでしょうというのは、そういう意味で実は申し上げておるということです。 ですから、今この時点でどうなんだという、私たち自身もまだ直接それを正式に入手しているということではありませんから、私どもは許可が出次第直ちに申し上げることをしたいということをお許しいただきたいと思います。
○片山虎之助君 早急に了解をとって、ぜひ予算委員会に出していただきたいと思うんです。 なるほど、セブンティーンで今いろいろ相談されている、やや非公式のものだ、こういうことなんですが、どこかの新聞には全部出ているんですよ。しかも、これは、中身は、私が先ほど言いましたように、考え方によっては隠れ包括関税化なんですよ。隠れ包括関税化を認めるような取り決めなんですよ。事柄なんですよ。だから、これは重大な資料だと思う。そのためにこれはやっぱりこれから米問題を私に限らずいろいろな同僚議員が質問すると思うけれども、ぜひ早急に出してもらわなければいけません。いつ出していただけますか。早いうちってよくわからない。
○国務大臣(羽田孜君) ただ、先方という、ガット事務局という相手がある話ですから、今私どもの方としては、国会の方からそういうお話がずっとあるわけですから、何とかそれを公表させてもらいたいということで事務局の方へ連絡しているわけです。 ただ、御案内のとおりまさに時差があるわけですから、そのあたりのことも踏まえていただきたいというふうに思います。まさか夜中の何時に出させろよということもできないので、ですからそんなに遅い時間にならないというふうに私は思います。何も出すことを今拒むためにそういうことを言っているのじゃないということ、これだけははっきり実は御理解をいただきたいと思うんです。(「答弁はないと言っているんだから」「ないわけがない、あるんだから」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
○委員長(井上吉夫君) 私語は慎んでください。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。 片山君から資料をこの際公開、配付したいということと、外務大臣から、今までこういう経過があるので了解を受けて公表するというぐあいにしたい、そのことの時間をできるだけ早い時間にというところまででした。 時間を明定して、それこそ中身の資料というのは現にあるということは明らかになりましたから、そのことを公表するということの再答弁を求めて、さらに今直ちにでなければならないかどうかのことも含めてもう一遍片山君から発言をしていただき、そして外務大臣から答弁をしてもらって、それで了解ができない場合は理事会で協議をいたします。
○国務大臣(羽田孜君) 片山委員が先ほどから御質問なさっているところは大変重要な部分です。ですからその意味で、私は、これがどういう形で報道されたか、どんな経路をもってそれを入手したかということについては理解しませんけれども、しかし、その出ている、今お持ちになっているものは多分今度テキストで配られたものとそんなに違うものだと私は思いません。ですから、それをお読みになって、心配されて御質問されているんだと私は思う。 ですから、資料がなきゃならぬことは私はよくわかります。ただ、これはまさに国際会議の中でのものですから、やっぱり先方の事務局なりあるいは事務局長なり議長なり、そういった方の、これは要するに公表してよろしいですよということがない場合に政府として正式に公表してしまうということができないこと、これはもうよく片山さんもおわかりのことであろうというふうに思う。 ですから、今、委員長からも御指示があり、皆さんからもお話があります。ただ、先方とまさに話し合っておるところですから、私どもとしては夕方の四時から五時ぐらいの間に何とか皆さんのところに報告できるように、私どもとしても本当の努力をするということを申し上げたいと思います。 それから、この時間、今、夕方の時間を私が申し上げたのは、何もわざわざ延ばすとか逃げるという意味で言っているわけじゃないんです。これは、やっぱり相手が、先方が、何というんですか、時差というものがあるわけですから、ただ一人で物事をどうぞ構いませんよと個人的にやれるものじゃありませんから、その意味で時間が多少、やっぱり向こうの明るい時間、しかもちゃんと話せる時間じゃなきゃならぬということ、これはぜひとも御理解いただきたいと思います。 それから、私は今お話しがあったものについて、ないということは言っておらないんです。ないと申し上げたのは、ドゥーニーから一番初めに送ってきて我々が閣議あるいは国会に報告したものはこれは正式なペーパーとしてつくられているものじゃないということを言っている、これだけはひとつ理解していただきたいと思うんです。
○片山虎之助君 衆議院の予算委員会で私らが聞いているのは、外務大臣は、実はないんだと、近々に恐らく入手すると、それが今の話ですね。それから、今向こうの了解をとると言われたけれども、了解がとれなかったらどうするんですか。了解がとれなかったら出さないということですか。
○国務大臣(羽田孜君) これは、十七というのは公式であるし、本当はマルチが本当の正式のものでありますけれども、しかし、十七の国のものがこうやって含まれたもの、その中で日本の分だけを出してほしいということですから、私どもは何とか了解がとれるんじゃないかという自信を実は持っております。 ただそれは、もちろん今御指摘がありましたように会議の中の資料でありますから、私が大丈夫ですよと言うんだったら一番楽なんですけれども、それは今言われたことの可能性もあることはあると思いますが、しかし私は、ほとんどあり得ないだろう、大丈夫、出すことができるというふうに思っております。
○片山虎之助君 今のお話はわからないわけでもないんですが、私の質問時間はせいぜい二時半か三時ごろまでなんですね。ちょうど四時とか五時とか言われる。私はこれでもう少しこの議論を実は詰めたいと思うんで、私の方が資料を持っているんですよ。それを出してもいいですか。
○委員長(井上吉夫君) 資料を出すかどうかを理事で協議します。 この問題だけですから、ここに来てください。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。 ただいまの片山君の要請の資料につきましては、政府としては、政府の資料として出すには手続上なお関係国等の了解を受ける必要があるというぐあいに答弁をしております。それは今夕四時ごろかなという話でありますが、政府が了解した政府の資料としてではなくて、片山君が入手している資料ということで配付することを認めたいと思います。 それでは配付して。 〔資料配付〕
○片山虎之助君 委員長のお裁きで資料を配らせていただきましてありがとうございました。 これは英文ですから皆さんもお困りだと思いますが、もうこれは附属文書として成文化されたものなんですね。 そこで外務省にお伺いしますが、今、セブンティーンその他で議論されているものと同じ文書かどうかということの確認をしていただきたい。
○国務大臣(羽田孜君) 実務的なことですから、局長から答えます。
○政府委員(小倉和夫君) 申しわけありませんが、私も今これを拝見しまして、初めて見ましたので、これと先生がおっしゃるG17に出た文書と同じかどうかということは、今私から同じかどうか正直申し上げて確認する立場にございません。 ただ、一見しますところ、ガット文書あるいはガットの通常の交渉のときに使われる文書の体裁をとっているような気がいたします。
○片山虎之助君 何局長か知りませんが、ちゃんと確認してくださいよ。それを答弁してください。 それから、この六項、これを訳して皆さんに説明してください。すぐできなければ後ほどで結構ですけれども、すぐできるならやってください。
○政府委員(小倉和夫君) 全く正直なところ申し上げまして、先ほど外務大臣から御答弁申し上げましたように、いわゆるG17と申しますか、その会合に出た文書、それは日本時間で午前のたしか七時だと思いますが、出てきたものでございますから、それとこれと比べて今申し上げることはできないことは御理解いただきたいと思います。(「確認してください」と呼ぶ者あり)ですから、確認いたします。それを見次第、私もそれと確認いたします。(「いつまでに」と呼ぶ者あり)それは、恐らくもう今の時間でございますから外務省にも公電が入っていると思いますので、早速にも確認させていただきます。(「何と書いてあるか言えって言ってるんだよ。じゃ、英文を出されて一々ちょっと待ってくださいってやるの、交渉のときにアメリカへ行って。そうなの、外務省。」と呼ぶ者あり)
○国務大臣(羽田孜君) 確かに小倉さんにこれをずっと読んでおおよそ訳せと言えば訳せるでしょう。ただ、これは外務省の局長が訳すわけですから、それこそみんな一つの訳文をつくり上げるのでもいろんな角度から、文書、ちょっとした一言によって違うわけですよね。ですから、それを簡単に訳しなさいと言われましてもそれは、それをもとにして議論されるわけですから。だから一言ぐらい大意を言えというんだったらわかると思いますよ。 ちょっと局長から答えさせます。
○委員長(井上吉夫君) 片山君、再質問して。片山君、ずばり答えるようにもう一遍質問してください。
○片山虎之助君 正確なあれでなくていいですよ。大意を言いなさいよ。私が先ほど読んだものと同じかどうか。 私は、先ほどこの大意を言ったわけですよ。特例措置をやめた年から関税以外の国境措置は関税化する、そのことが一つ。その場合の関税率は実施一年目に、今回我々の場合にはミニマムアクセスになっているんですけれども、それを関税化したと同じようにカウントして、その後削減した率で七年目から関税がかけられる、そういうことなんですよ、この英文は。そのことについてどういう交渉をされているのか、これを認められたのかということを言っているんですよ。そうだとすれば、私が言っているように、これは一種の包括関税化受け入れと同じじゃないですか、こういうことを申し上げているんです。
○委員長(井上吉夫君) 今の部分の訳文はわからぬの、経済局長。
○片山虎之助君 もう時間がなくなってあれなんですが、今まで政府は、ミニマムアクセスを受け入れたら包括関税化、これは別なんですよ、除外ですよと、こういう話をされたんです。 違うんですよ。包括関税化と同じで架空の関税ですけれども関税をかけて率を下げていくんですよ、同じように六年間。ということは、これは包括関税化の受け入れと実質は同じじゃないですかということを言っているんですよ。ミニマムアクセスをやればこっちの方はもういいんだ、こういうことではなくて、実は両方かぶっているんです。ということは、ミニマムアクセスだけプラスアルファになっているんですよ。日本が大変不利になっているということを私は言っているんです。しかも、そういうのがこういう一種の公文化された形で議論されて、受け入れる可能性が非常に高いわけですからね。それを私は議論している。
○委員長(井上吉夫君) 外務大臣か農水大臣か、もう訳文の話じゃない。どっちが答えるんですか。
○国務大臣(畑英次郎君) 御指摘のとおり、いわゆる米の関税化、そしてミニマムアクセスの問題、これはいわば一つの枠組みの中の二つの柱でございますから、それが全然別世界の話であるというわけにはまいりません。
○片山虎之助君 今言われました、この案は二本の柱が関税化とミニマムアクセスだと。両方受け入れたんだと、こういう説明をしたんですよ。そうすると、今までの国会や国民に対する説明とは全然違うじゃないですか。包括関税化は受け入れないんだ、そのかわりに代償としてミニマムアクセスを受け入れるんだ、しかも三パーから五パーのものを四パーから八パーにするんですと。今の答弁は両方二つの柱だから受け入れるんですと。まさにこの英文の六項はその受け入れを示す条文なんですよ。
○国務大臣(畑英次郎君) 先ほども申し上げましたとおり、これは六カ年間に対する措置としての二つの柱があって、米のミニマムアクセス分野を除いた米の関税化につきましては、包括関税化の例外措置がこの中に盛り込まれておる、そういうことであります。
○片山虎之助君 いやいや、ちょっとその答弁わからないな。もう一度やってください。基本的なところですよ。 国民の理解は、こっちをやめるかわりにミニマムアクセスを導入するんですと、こういうことなんですよ。 これはこれで導入しながら、こっちの関税化は架空だけれども関税化の対象になってずっとカウントしていくんですと。だから、六年たって仮に関税化に移行したときは、最初から関税化したと同じ計算で下げられた関税をかけられるということなんですよ。日本の方が大変不利になるじゃないですか。こっちを受け入れる、こっちをやられる。ダブルパンチじゃないですか。
○国務大臣(畑英次郎君) 今お話しのような意味合いでは、六年目の一年前に再協議、協議再開と。そういう中の話し合いの対象に十二分になり得る問題でございます。
○片山虎之助君 十二分になるのは当たり前なんですよ。それで、六年目に再協議するときにやめるわけにはいかないと言うんですよ。あとはミニマムアクセスの拡大か関税化受け入れかどっちかなんですよ。ミニマムアクセスの受け入れが猶予で続いても関税の率は次第にカウントされて低くなっていくんですよ。同じことが続くんですよ。こんなのがのめますか。国会決議に全く反しますよ。
○国務大臣(武村正義君) とにかくドンケル・ぺーパーは、御承知のように二年前に、世界のすべての国の農産物を例外なき関税化でいこう、その場合には三ないし五のミニマムアクセスを認める、こういうことで決まっていたわけであります。それに対して日本は一貫してノーを言い続けてきたわけであります。例外なき関税化は困る、反対であるということを主張してきたところでございます。 その成果として、世界百十六カ国ございますが、日本と韓国だけに特例措置を認めるというこういうドンケル調停案が今出ているところでございまして、スイスにしましてもカナダにしましてもついこの間まで例外なき関税化断固反対を主張していた国があったわけですが、次々とおりていって、最後に東洋の二国だけが残ったと。 そこで、この発表いたしております骨子は、御承知のとおり、六年間は例外なき関税化を猶予すると。猶予という言葉は本当は正しくないんですが、六年間は実施をしないということを明確に言い切っているわけですから、少なくともそれは当面六年間は関税化を阻止したということは率直にみずから評価できることだと思っております。 今、御質問は七年目以降のことをおっしゃっているわけであります。七年目以降は、そこで一年前から再協議をするということでありまして、今御指摘されておりますようなことになりますと、この特例措置を継続すると。恐らく日本は継続をその段階でも強く主張していくことになろうかと思いますが、継続をしていくことが基本でございます。継続をすれば、その継続の期間は例外なき関税化を阻止し続けられるということであります。 万一関税化を日本がのんだときにどうなるかと、その仮定の話でございまして、のんだときには今から関税化をのんだと同じような一定税率低減の方針が作動してくるということをここでうたっているわけでございますから、確かにおっしゃるとおりでございますが、これは私が申し上げたように、ここ六年間はきちっと阻止した、七年目以降も阻止する可能性は大いにある、頑張っていくということで御理解をいただきたいと思うのであります。
○片山虎之助君 そうじゃない、違うんですよ。 ガット側からすれば一つも損はないというか不利はないんですよね。ミニマムアクセスは五割増しで確保して、しかも関税化はきちんとカウントされていくんですから。いずれにせよ、この猶予を仮に続けても、しかもその猶予期間のミニマムアクセスの量をふやせと言っているんだから、四パーから八パーまでいくんだけれども、それをさらに再猶予のときはふやしていかないといかぬ、だんだんだんだんふえていく。 一方、関税の方はどんどんどんどん、これは架空ではあるけれども、その間はずっと下がっていくんですよ。どちらが国益に沿うか、日本の農業や日本の農家に得か損かというのは、私はきちっと計算してもらわなきゃいかぬと思うんですよ。高い関税なら輸入なんか阻止できるんですよ。四パー−八パー風穴あけるんだから。しかも、それがずっと下がっていくんですよ。猶予をどこまで続けるか知りませんよ。これは一種の包括関税化の受け入れだと私は言っているんですよ。包括関税化の受け入れ、例外なき関税化に入るということになるんじゃないかと。 それを今まで一つも国会で明らかにされない。今私が指摘しているから初めて言っているわけですよ。関税率を下げていくんだと、関税の中に入れるんだと、関税を張るんだということを今言われている。私は大変これはもう誠実な政府としての態度じゃないと思います。 再度御答弁をお願いしたいです。総理、いかがですか。
○国務大臣(畑英次郎君) ただいま御指摘の点は、御案内のとおりドゥニーさんの調停案としての文書の中にうたわれておる、いわばそういう新しい提案の中で調整を行いたいという作業が始まっておる、こう御理解を願いたいと思います。
○国務大臣(羽田孜君) 今お話がありました関税化だったら、これはあるいは関税化の方がむしろ高いものをもらったら大丈夫、いいんじゃないのかというお話もあったわけでありますけれども、しかし、私ども一番議論したのは、関税化でやったときには、ケネディあるいは東京ラウンドなんかの過去の例を見ましても、高い関税をもらっても必ず何年でこうやっておろしていきますというやつを二段も三段もおろされてしまう、こんなことであったらとてもじゃないけれども対応できないよということ。 そうしたら、例えばドンケルさんなんかの場合には、いや、あなたはそう言うけれども、アメリカの繊維だって相当長いことやっているじゃないかという話ですけれども、冗談じゃありませんと、日本なんかの場合には今まで去年下げたにもかかわらずまた翌年下げろなんてことまで言われているんだから、関税というのはいかなることがあってもだめだということを申し上げました。 それから、今お話があった中で、これは関税といっても仮定の議論だけれどもと、もうおわかりになられながら言っておりましたけれども、今一体どのくらいの高い関税をもらえるか。ドンケルさんやあるいはヤイターさんなんかは何げなくこのぐらいはやれるんじゃないのかというようなことを言っておりましたが、またそれは何にも話がないことであろうというふうに私どもは思っております。
○片山虎之助君 農水大臣が言われた、これはドゥーニー調停案の中の一つの項目だからこれをどうするかはこれからの議論だと。それじゃ拒否してください。拒否できるんですか。それが一つ。 今、外務大臣が言われたけれども、私は関税化がいいと言っているわけじゃないんですよ。事実上関税化のカウントの中に入っていると言うんです、しかもミニマムは別にとられるんですと。だから、ダブルじゃないですかと私は言っているんです。ただ、その猶予期間中は関税はかかりませんよ、私が言うように架空の関税化なんだから。しかし、やめた途端とさっと低い関税がかかるんですよ。しかも、ミニマムアクセスはちゃんととられるんですから、代償で。それが本当に国益に沿いますか。切り離してくださいよ、それじゃ。 猶予期間中は関税率を下げていくカウントをやめると。切り離してください。明確に答弁してください。
○国務大臣(畑英次郎君) 今、この条項についてそれを拒否してほしいという点につきましては、これはまだ私自身もいわゆる全体像を見ておるわけでもございませんし、いわゆる政府側として全体的な像を見詰めながらこれからの判断にまつ、こういうことであります。
○片山虎之助君 総理、どうですか、この一連のやりとりで。
○国務大臣(細川護煕君) おっしゃるように、七〇〇%の関税を受け入れるか、あるいはミニマムアクセスを代償としてとるか、どっちかの道があると、これはもうおっしゃるとおりだと思います。その中でどちらをとるかということで今までさんざん議論をしてきて、長い経過の中で、我が国としては例外なき関税化を受け入れられない、そういうことで議論の収れんが今日までなされてきたというふうに思いますし、そうした意味で、先ほど来の官房長官、外務大臣、あるいは農水大臣からの御答弁は、全くその趣旨に沿ったものであるというふうに思っております。 この今日の時点で総合的な観点から国益というものを考えて判断をしなければならないということを考えますと、現時点で、おっしゃる御議論はよくわかりますが、おっしゃるような形で注文をつけるということはなかなか容易なことではないというふうに思います。
○片山虎之助君 総理の答弁は、我々のやりとりが一つもわかっていないんですよ。 どちらかをとるように私もしてくださいと言っているんですよ、今のままでは両方かぶるから。ミニマムアクセスも受け入れるし、関税率も架空であるけれどもカウントされていくから、関税率を下げる架空のカウントはやめさせてくださいと言っているんですよ。どちらかにはっきりしろと言っているんです。私もミニマムアクセスがいいと思いますよ。総理の言っていることは、失礼だけれども、大変幼稚なことを言っているんですよ。何にもわかっていない。
○国務大臣(羽田孜君) (「総理に聞いているんだよ」と呼ぶ者あり)今のお話のところをあれしたいと思いますので。 七年後に関税化するということが決まっていないということはもう御案内のとおりですね。それで、仮に七年後に関税化することになった場合には、七年後の関税率というのはその時点で交渉で決まるということでありまして、何%になるというのはそのときの交渉次第であろうというふうに思っております。 ただ、その交渉の際の一つの尺度として、仮に今現在関税化されていた場合のレベルを交渉の出発点としようというにすぎないということでありまして、しかし仮に今現在関税化された場合のレベルが何%かはまさに七年後の交渉次第であって、今決まっておるというものではないということでありまして、いずれにしましても、私たちは、この七年間というのはミニマムアクセスでいきましょうということで、そしてその後の問題については、このミニマムアクセスを続けるのか、あるいは関税化にするのか、そういった問題についてはまさにそのときの交渉であって、しかも、そのときの関税率はどうするのかというのはそのときの交渉次第であるということであろうというふうに思っております。
○片山虎之助君 六年目に、今後どうするかのときに決めるんだという、今そういう御答弁だけれども、まさにこの文書がきちっとそういうことは書いてないんです。実施一年目の包括関税化を受け入れた場合と同じように関税率を計算していくんだ、こういうことなんで、だからこの文書が重要なんで、だからこの第六項を私は拒否できるんですか、拒否してくださいということを申し上げているんですよ。それが全く交渉事で決まるんなら、こういう第六項なんか要りませんよ、交渉で決めればいいんだから。だから、おかしいですよ。これは国際間の合意として第六項が入るわけだから、そこのところを私はお尋ねしているんです。
○国務大臣(畑英次郎君) 先ほども申し上げましたとおり、一つの条項だけを切り離して、それについてこれを取り外せというような形のものは、先ほど総理からもお答え申し上げたように極めて困難なケースであると、かように私も受けとめさせていただいております。
○片山虎之助君 それじゃ、農水大臣、受け入れるということですね。
○国務大臣(畑英次郎君) 先ほど来の外務大臣からのお答えのとおり、この文書そのものにつきましてはまだ正式な政府側としての入手という形には私の立場ではなっていないわけでございますが、これの問題は先ほども申し上げましたような全体像の中でこれから政府としての対応が進められると、こういう段階と承知をいたしております。
○片山虎之助君 だから、正式な入手でちゃんと配付して説明をしてくださいと申し上げているわけです。 外務省に訳はどうなったかと言ってください。六項だけでいいですよ。
○委員長(井上吉夫君) 小倉経済局長、もう大分時間もたったよ。
○政府委員(小倉和夫君) 先生が先ほどおっしゃいましたように、その趣旨としましては、特別措置をやめた年から関税以外の……
○片山虎之助君 ゆっくりゆっくり。
○政府委員(小倉和夫君) この先ほど先生がおっしゃいました、恐縮でございますが、引用されました新聞報道の趣旨、すなわち特例措置を取りやめた年から関税以外の国境措置は関税化しなければならない、関税率は、実施一年目に包括関税化を受け入れ、その後削減した場合と同じ率にすると、そういう趣旨に書いてあると思います。
○片山虎之助君 私が言ったとおりなんですよ、この文書のあれは。 ということは、今までこれの取り扱いを政府としては何で公にされなかったんですか。ミニマムアクセスは入れます、入れるけれども仮にミニマムアクセスが七年目以降続くときにはミニマムアクセスは拡大する可能性が十分あります、ミニマムアクセスをやめるときは一年目から包括関税化を受け入れたと同じような低い関税率になりますよということを何で国会や国民に明らかにされなかったんでしょうか。
○国務大臣(畑英次郎君) 先ほど申し上げましたとおり、この交渉の最終段階におきましても、私の立場におきましては、当方といたしましてはいわゆる国会決議を踏まえて包括的関税化はできない、そういうことを申し上げ、まとめ役のサイドから、まとめようという気があるならば、壊れるという危険性もあるこの交渉事において、最終段階はまとめ後側から我が方に、何らかのアクションを起こすべきであるという中から御指摘のありましたものがただいま出てきたということでございますから、我が方が具体的に話し合いの中でこれこれはという譲歩的な、いわゆる国会決議を逸脱するような譲歩案というものを出しながら交渉をし得る、そういう環境ではない、かように受けとめさせて今日まで事を進めてまいったわけであります。
○片山虎之助君 農水大臣、これは国会決議に反すること、一番ひどいんですよ。しかも、衆議院の予算委員会ではこのことがほとんど私は議論されていないと思うんです。気がつかなかった、皆さんが言われないから。参議院のきょうの予算委員会で初めて明らかになった。これは農業関係者も知りませんよ。 そこで、いや、こっちのあれじゃないんだとか、向こうが突然言ってきたんだ、だからこれから全体を見て考えるんだと。全体を見て考えて、再交渉、修正ができますか。
○国務大臣(畑英次郎君) これはただいま最終的な調停案として出されたと厳しく受けとめさせていただいております。 再交渉の余地ありや否やという御下問であるとするならば、再交渉の余地はこれはあくまでも厳しい、かように受けとめております。
○片山虎之助君 厳しいんじゃないんですよ。オール・オア・ナッシングなんですよね。イエスかノーかなんでしょう。ノーでいけますかと私は申し上げているんですよ。 ノーでいけないとするならば、ある意味では、隠されたわけではないかもしれませんけれども、国民や国会のわからないところでこういう条項がいつの間にか入り込んで大変大きな将来打撃を与えることになる、その責任はどうお感じですか。
○国務大臣(畑英次郎君) 今言ったような事柄をも含めた再交渉という事柄が盛り込まれておる、かように私は受けとめております。
○片山虎之助君 再交渉できるんですか。
○国務大臣(羽田孜君) 今御指摘の点について、私どもが今新たに交渉するということは、それはもう実際にできないだろうというふうに思います。 ただ、今、六項の部分だけ報道されているものを前提にしながら御議論がされているわけなんですけれども、しかし、これは全文、特に五項のところに書いてありますように、片山委員の方から今御指摘の部分は、あくまでもこの第五項の方に書いてあるように、これもいわゆるミニマムアクセスというものを再交渉するんだ、それでいくんだということじゃなくて、関税化でいきましょうといったときのことがここに書かれているわけですね。ですから、私どもは、当然我が国としてそれは受け入れられないということであるならば、やはりミニマムアクセスというものを基本にしてその交渉に臨むべく、そのときに、六年のあれが切れる一年前、ちょうど五年が切れるときですかね、このときに交渉するということであろうというふうに思っております。
○片山虎之助君 同じことを何度も言うんで私も少しあれしてきたんですが、六年目の再交渉のときに、六項は嫌です、六項の適用は受けませんということは私は言えないと思うんです。言えるんでしょうかね。六年目の交渉で白紙でやれると、下げた関税率は日本は拒否すると、そういうことは言えるんですか、取り決めができた後。
○国務大臣(羽田孜君) 六項をやめるということは言えないと思います。 ただ、私どもとしましては、実施期間の終了時に特例措置を取りやめる場合に第六項が適用されるということでありますから、取りやめないんだということで私どもは交渉するということはできるわけであります。
○片山虎之助君 納得できない。
○委員長(井上吉夫君) 片山君の残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 ————◇————— 午後一時一分開会
○委員長(井上吉夫君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 平成五年度一般会計補正予算、平成五年度特別会計補正予算、平成五年度政府関係機関補正予算、以上三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き、片山虎之助君の質疑を行います。片山君。
○片山虎之助君 米の自由化で午前中いろいろ質問させていただきましたが、この問題は引き続き集中審議を予定いたしておりますので、そこでやらせていただきたいと思います。 それから、外務大臣にはぜひ資料を早急に、四時と言わずに三時でも二時でも、早く出していただくようにお願いいたします。 それから、最後に農業問題で一言。農業生産基盤整備が財政審のあれでは。になっているんですよ、抑制する方に。私はこれから猶予期間中に日本の米作農業の足腰を強くせにゃいかぬと思うんです。そういうときにカットするというのは農業いじめ、農業切り捨てになりますので、ぜひお考えいただきたい。きのうも私は岡山県のJAの皆さんとお会いしましたが、ぜひ片山さん言ってくれというんです。農業と農民を愛さない国は滅びる、緑を持たない国は潤いかない、そういう観点からぜひよろしくお願いいたしたいと思いますので、大蔵大臣一言お願いします。
○国務大臣(藤井裕久君) ただいまの片山委員のお話は公共投資の配分の問題だと思います。 私は、公共投資の再配分に当たって生活関連を優先するという意見が出ておりますが、これはやはり公共投資はみんなそれなりの意味があると思うんです。その中で、今まで本格的実施がおくれていた生活関連部門により重点を置いてやろうと、こういうことであって、それはまず都会とか地方とかいうことに関係ないということが一つでございます。 それから、今の御指摘の生産基盤整備につきましても、やはり新農政にマッチするようなものについては重点的にやっていく、こういうことは大事なことであると考えていることを申し上げたいと思います。
○片山虎之助君 ひとつよろしくお願いいたします。 当委員会は予算委員会でございますので、補正予算につきましてもお尋ねをいたしたいと思います。 政府の施策というのはよくツーレート・ツーリトルだと言われる。いつも後手でいつも不十分だと。これは細川政権だけではありません。前の自民党政権も似たようなものであったと私は思いますけれども、特に今回の緊急経済対策は本当にツーレート・ツーリトル。特にそれに基づく補正予算が実は対策を決めて二カ月半後に出てまいったわけであります。どういうお考えか定かではありませんけれども、大変遅い。 恐らく政治改革法案との絡みがあったと思いますが、仮に十一月十八日に政治改革法案が衆議院を通ったならば、十九日に出していただければ恐らく十二月三日ぐらいには補正予算は上がっているんですよ。そうしますと、十二月の六日か七日から政治改革法案の審議に私は粛々と入れたと、こう思う。ところが、向こうを後押ししようと思って逆になったんですよ。そういう意味では、策士策におぼれる、だれが策士がどういう策か知りませんよ、そういう感じがいたしますが、反省を込めて大蔵大臣ひとつ御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(藤井裕久君) 今お話しのように、一日も早く提出したいということは当然のことであります。 この緊急経済対策の中の財政面への反映が今度の第二次補正予算だったと思います。 その前にいろんな施策は着実に一つ一つ実行されていたこともひとつお含みをいただきたいと思いますが、この点につきましては、実は共済金の支払いの精査だとかあるいははっきり申しますと、ぎりぎり財政の収入の落ち込みはどのくらいかというようなものを精査いたしておりましたために十一月三十日になったことを御理解いただきたいと思います。
○片山虎之助君 収入や共済金の精査はすぐできるんですよ。しかし、それは一銭一厘全く違わないようなことをやらなくてもいいんですよ、予算というのは限度なんだから、見込みなんですから。それをおおよそと言っちゃぐあいが悪いですけれども、できるだけの精度を持って早く出せばいいんですよ。あとは最終補正で調整すりゃいいんですから。そういう意味で、私はそれは講じたと思いますけれども、特に優秀な大蔵省の皆さんはそこはちゃんとやれると思いますけれども、ぜひ今後お考えいただきたいと思います。 そこで、来年度予算でありますが、年内編成をされますか。
○国務大臣(藤井裕久君) 現在第二次補正を御審議中でありますので、この見通しを今申し上げる段階ではございませんが、大蔵省といたしましては年内編成のための準備を着々と進めております。
○片山虎之助君 ただいまの件、済みません、総理もお願いします。
○国務大臣(細川護煕君) 今、大蔵大臣から申しましたとおり、着々と準備を進めている、そういうことでございます。
○片山虎之助君 ぜひ年内編成をお願いいたしたいと思います。 今回の不況は心理不況の要素が非常に強いので、今国民も経営者もみんな不況ノイローゼにかかっているんですね。これにはやっぱり私は明るさを与えないといかぬと思うんです。そういう意味で、きちっと年内編成をして思い切った景気対策中にお取り入れになっていただいて、とにかくこの三年ぐらいで株と土地が下がるものですから個人資産は四百七十兆もダウンしているというんですね、そういうことのいろんな不況感、不況ノイローゼを一掃してもらいたい、ぜひよろしくお願いいたしたい、こういうふうに思います。 そこで、この補正予算ですが、税収を五兆五千億カツトされる。五十五兆ぐらいになるんでしょうか。それで、しかし昨年度よりはまだ税収は多いんですよ、二・三%ぐらい。取れますか、過大見積もりじゃないですか。
○国務大臣(藤井裕久君) 細目については政府委員から答弁をさせますが、特に直接税系統が落ち込んでいるわけでありますが、所得税、法人税を通じまして、現時点で判断できる材料を使って精査したつもりでございます。もし必要であれば主税局長に答弁させます。
○政府委員(小川是君) 今回の補正では五兆四千七百七十億の減額を計上いたしております。その結果、ただいまお話しございましたように、五十五兆六千八百億円の見積もりということになりまして、昨年の平成四年度の決算五十四兆四千億に対して二・三%の増でございます。 減を立てました主なものは、源泉所得税、申告所得税、法人税、法人特別税、それに印紙収入でございます。いずれも最近までの課税事績あるいは各種の聞き取り調査結果等を踏まえて減額をお願いしたものでございます。
○片山虎之助君 再度の減額補正にならないようにひとつしっかりお願いいたしたい、こう思います。 そこで、例の定率繰り入れですね。国債整理基金の関係で二兆五千億円、NTTのBタイプのやつを地方団体から取り上げて、繰り上げ償還させて、それを回してそっちを基金特会に入れる。そこで、それじゃ地方が怒るものですから、二兆五千億国会度は補助金を出す。それは建設国債の対象になる。本来、定率繰り入れに入れるべき経費は赤字国債で措置すべきなんですよね。それを赤字国債を出したくないから、御苦労はわかりますけれども、大変ややこしい迂回操作をおやりになっている。これまたもう一回できますよ、二兆円ほど残っているんだから。またおやりになりますか。
○国務大臣(藤井裕久君) ただいまの片山委員の御指摘のとおり、特例的な措置であるということはもうはっきり申し上げられると思います。ただ、法的にはこのNTTの繰り上げ償還は認められていることでもありますし、それがいわゆる建設的補助事業でありますから建設国債対象になるということも御理解をいただけると思います。こういうことはなるたけ避けてまいりたいと思っております。
○片山虎之助君 そこで冷害対策で農業共済金の支払いを全国の関係農家は心配しておりますが、これはぜひ年末までにお支払いをいただきたいのと、年末の金融ですね、これについてきちっとした対応ができますか、御答弁をお願いします。
○国務大臣(藤井裕久君) 共済金の支払いにつきましては、この補正予算を成立させていただければ、農水省から聞いているところでは、諸手続を万端今進めつつあるので直ちに払うように努力をしたいと農林水産省では言っております。 また、年末金融につきましては、十一月三十日付で関係団体に対しまして遺漏のないように特に通達を出したところであります。
○片山虎之助君 今回の補正予算の公共事業は災害復旧を含めて一兆一千億円なんですね。生活者・消費者の視点に立って、うたい文句はいいんですけれども、簡単に言うとちまちま事業の集大成なんですよ。 そこで、今までの本予算と第一次補正と合わせてトータルで公共事業を考えないといけないと思いますけれども、その執行状況と効果について御説明いただきたい。
○国務大臣(藤井裕久君) この点も、公共投資政策は片山委員のおっしゃったとおりだと思います。 まず、平成五年度の当初予算は、九月末の数字が一番新しいのでございますが、前倒し七五%という目標を立てておりましたが、七八%になっております。第一次補正が六月に成立したわけでありますが、これはやや推算も入るのでございますが、おおむね四〇%の執行になっております。したがいまして、第三・四半期はこの六月補正が機能すると思います。今回の第二次補正はそれ以降の第四・四半期に機能して、全体として公共投資政策としての下支えは行われるものと考えております。
○片山虎之助君 交付税の税収が落ち込むために一兆六千七百億円の減額になって、それは資金運用部資金を借り入れて措置される、利子は国が持たれる。私は結構だと思いますが、問題は特別交付税なんですよ。災害に主として充てられるのが、ことしは災害の当たり年ですから、災害のもうデパートみたいなものですから。 そこで、大なり小なりみんな災害を受けているんだけれども、大きいところに特交が全部行くと普通の災害を受けているところはもらえないんですよ。むしろ二割ぐらい減額されると自治省におどかされている。 自治大臣、どうされますか。ぜひ特交の総額をふやしてくださいよ。
○国務大臣(佐藤観樹君) そもそも特別交付税自身が昨年に比べまして一・六%減らした地方財政計画になっておりまして、平成四年が九千四百九億円に対しまして平成五年度が九千二百六十二億円ということになっているわけであります。 片山委員もう十二分に御承知のとおり、ことしの場合には、鹿児島を初めとします九州、北海道その他、長雨、豪雨、地震ということで大変な被害を受けられたわけでございますので、特別交付税の配賦の場合には、やはり県の力と申しましょうか、国土そのものがむしろマイナスになったところをまずゼロにするのが一番重要なことではないかということで、委員言われますように特交の配賦がどうしても大きな災害が、大きなではありません、小さくても災害のところをやはり優先的にする、したがって、景気が悪いとかその他特殊な事情があったところは従来よりは確かに減ると思います。しかし、そのところところの特別な事情というものをやはり十分その中で考慮して適正に私たちとしても特交の配分をしていきたい。 確かに御指摘のように災害のないところは比較的従来に比べれば少なくなることは事実でございますけれども、全体的な情勢でございますので、特殊な事情はなるべく勘案をしながらやらせていただきますので、御了解いただきたいと存じます。
○片山虎之助君 ぜひ激変のないように十分な配慮をトータルでお考えいただきたいと思います。 今回これで三兆六千億円の建設国債の追加によりまして本年度の国債発行額は十四兆円、依存度は一八・六%。平成七年度までに第二段階の財政再建を終えるということは私は事実上できなくなったと思います。それについての御所見と、どういう財政再建を今後お考えになりますか。
○国務大臣(藤井裕久君) 財政の状況は今お話しのとおりであります。これもこの場で申し上げたと思うのでありますが、景気対策をやるということが喫緊の課題である、しかし景気対策には必ずマイナスの側面があるということも申し上げてまいりました。今のような公共投資政策にはマイナスがありますし、公定歩合政策は預金者の犠牲において行われる面もあります。しかし、今の景気対策は喫緊の課題であるということでこれを行っているということで御理解をいただきたいと思います。 しかし、片山委員御指摘のように、財政が健全になっていかなければ、経済体質という上においても、後年度の、次の世代の方々の負担のあり方という意味においても望ましいことではありません。 今、平成二年の計画があるのでございますが、これをそのまま達成するということは、これはもう正直に申し上げましてなかなか厳しいと思います。しかし、今のような気持ちで一層また努力をしてまいります。
○片山虎之助君 この補正予算につきまして自民党は衆議院で組み替え動議を出しましたが、これは入れられなかったわけであります。今回の緊急経済対策、それに基づく補正予算、ともに不十分で内容にも問題を含むものもございますので、現段階では我が党としては直ちに賛成しがたいことを申し上げて、この質問を終わりたいと思います。 続いて税制改革でございますが、十一月十九日、政府税調は総合的税制の見直しということで答申を発表されました。それについての評価をまず総理からお願いいたしたい。
○国務大臣(細川護煕君) 税調の答申におきましては、高齢化社会に向けて総合的な観点からバランスのとれた税体系というものを構築していかなければならない、そういう方向が示されたわけでございまして、まことに適切な御提言である、そのように受けとめております。
○片山虎之助君 総合的な税制の見直しというには、九月の初めに諮問を受けて十一月の半ばに答申するというのは私はやや拙速ではないかと思うんですが、総理、これは特別の意図、目的がおありだったんでしょうか。
○国務大臣(藤井裕久君) 税制調査会のあり方は御承知のとおりでありまして、三年でこの任期をやっておりまして、三年目に中期答申という形で最後の物の考え方をおまとめいただくものであると考えております。したがいまして、この三年間の御検討なさった総決算だと思っております。 同時に、新内閣発足後、総理がみずから出られまして、所得税減税を含む税体系のあり方ということを御諮問になったという経緯もあり、そこいらに焦点を置いて三年間の検討の成果をお出しになったものと考えております。
○片山虎之助君 今回の答申は、所得税、住民税の減税をやる、中堅所得層を中心に減税をする、それとともにその六五パーぐらいを五〇パーぐらいにする、それと消費課税をアップしてウエートを上げる、こういうことでございまして、それを全体として一体的に成案化する、こういう答申なんですね、要約すれば。 そこで、この減税、増税についてどういうふうにお取り扱いになるのか、まず総理から今後の取り扱いとスケジュールをお聞きし、また申しわけないんですが、各党の代表の御年長の五人の方にそれぞれ所見を増減税について申し述べていただきたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 先ほど申し上げましたような方向を踏まえて六年度の税制改正の中で取り組んでいくということでございます。
○国務大臣(山花貞夫君) 今日の経済情勢等を考えるならば結論として減税は行うべきではなかろうか、こう考えております。 具体的には今お話しのとおり、これからの税制改革、まず具体的にこれから議論が進むテーマと、こう考えております。
○片山虎之助君 増税はどうですか。
○国務大臣(山花貞夫君) 全体的には、六年度の税制改革、そしてその後の議論ということになると思っております。 減税をやったからすぐ増税ということでは国民の理解は受けられないのではなかろうかと現在の段階では考えております。
○国務大臣(羽田孜君) 今、山花大臣からお答えしましたこと、私もほとんど変わっておりません。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答え申し上げます。 私どもも所得税減税の必要性は痛感をいたしておりますが、それが直ちに消費税アップにつながってはならない。やはり将来の福祉ビジョンをどういうふうに確立をしていくか、その状況の中でこの税制改革の問題が議論をされるべき問題だと。直ちに直結ということは考えられないと思うのでございます。
○国務大臣(大内啓伍君) 残された景気対策といたしましては、一定規模の減税及び特に土地、住宅等の流動化対策、これが一番重要ではないかと思っております。 しかし、減税と抱き合わせで消費税を引き上げるということは減税の効果を減殺いたしますし、また今日の不況下においては好ましくない。と申しますのは、大体消費税一%で一兆四千から一兆八千という税収でございますが、これをやった場合にはまさに消費者が直撃をされまして、今日の個人消費の停滞に拍車をかけるという意味で好ましくないと考えております。
○国務大臣(江田五月君) 未曾有の大不況でございまして、手を打たなきゃいけないといろんな手を打ってきたわけでございますが、今のお話の土地の流動化を増していくとか、そして所得税減税についても本当に効果があるのかという議論もあるところではありますけれども、しかし、やはりそういうことを言っているときじゃないんで、考えていかなきゃならぬと思います。 しかし、減税する以上、一体財源はどうするかという議論は当然あるんですが、やはり所得、消費、資産のバランスのとれた税制をつくるにはどうしたらいいのかこういう観点で来年度以降の税制改正の中で考えていかなきゃいかぬと思っております。
○片山虎之助君 今お聞きしますと、減税についてはおおむね御賛成でございますが、増税については慎重論もかなりある。 総理は、来年度の税制改正大綱ですか、その中でお決めになる、こういうことでございますけれども、例のAPECでクリントン大統領と総理が首脳会談をされたときに、所得減税を先行して景気対策のためにやるんだ、こういうことを言われたとかというふうに伝えられておりますけれども、いかがですか。
○国務大臣(細川護煕君) そういうことは申しておりません。
○片山虎之助君 そこで、総理は来年度の税制改正大綱の中で決めると言われたんですが、税制改正大綱は内閣が決めるんですよ。総理大臣がリーダーシップを持ってお決めになるので、大蔵省が決めるわけじゃないんですから。その中で決めると、もうすぐ決めないといかぬのですから、総理としては大体どういうお考えですか減税と増税について。
○国務大臣(細川護煕君) 今、税調での御審議もまだいただいているところでございますし、その御論議を踏まえて最終的に判断をさせていただきたいと思っております。
○片山虎之助君 それではそれを待ちますが、そこで、地方税源の問題です。 総理は大変熱心な地方分権論者。地方分権というのはうまいことを言ってもだめなんですね。やっぱり地方にきちっとした税財源を与えるということが、特に地方に独立税源を与えるということが私は必要だろうと思う。 そこで、あれは東大の宮島さんという先生ですか、所得課税は国に、消費課税は都道府県に、資産課税は市町村に、こういうことを新聞か何かで言われている。私は一つの意見だと思いますけれども、総理、どう思われますか。
○国務大臣(細川護煕君) それも一つのお考えだとは思いますが、やはり地方制度全般のあり方というものとも関連をしてくることだろうと思います。 国と地方の基本的な権限、財源のあり方というものをどういうふうに考えるのかあるいはまた地方制度全般の、例えばサイズの問題とかいろいろあろうと思いますが、そうした問題等々も含めて、これも総体的に判断をしなければならないことだろうというふうに考えます。
○片山虎之助君 しかし、総理のようなことを言われるとできないんですよ。地方制度全般を考える中で考えると言っていたら、いつのことになるやらさっぱりわからない。そんなことより、本当に地方分権というものはできることからやっていくんですよ。税財源の移譲、権限の移譲、許認可の簡素化、そういうことなんて総論ばかりやっておっても私は一つも進まないと思いますよ。 そこで、今度の税調の中でも、消費税を国の消費税と地方の消費税と二本立てにしたらどうかと。今回の税制改革で、トータルで国税がふえるんですよ。地方税が減るんですよ。地方の住民税が減税になって消費税になるということは、国と地方のそのトータルとしてのシェアが変わるということなんですよ。地方が減って国がふえる、こんなことがどっと進むと地方分権なんか消えてしまいますよ。 地方消費税について、これは事務的には議論がありますよ。しかし、その議論は克服できないことはないと私は聞いている。総理はどういう御意見でしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) これは大蔵省、自治省それぞれに今お話しのようにいろいろ議論があったことは聞いております。それぞれ関係大臣から御答弁をいただきます。
○国務大臣(藤井裕久君) まず、税制調査会の議論というのは国民負担のあり方であって、地方の財源、国の財源の話は今後の検討課題だというふうに割り切っているわけです。 そこで、今のお話ですが、私は、今の地方譲与税、消費譲与税、これも立派に機能をしておると思いますし、一つの姿を描いたときに、一体地方と国でどう分けるかということは、交付税だとかあるいは譲与税だとかそういう形の中で解決すべきものであって、今お話しの地方譲与税というのは明らかにこれは……
○片山虎之助君 地方消費税です。
○国務大臣(藤井裕久君) ごめんなさい、地方消費税ですね。 地方消費税はこれは明らかに財源が偏在してしまうという欠陥を持っているように思いますから、私は譲与税、交付税により処理するのが地方財政のあり方として正しいと思っています。
○国務大臣(佐藤観樹君) 片山委員が御指摘のように、国は所得、都道府県は消費、市町村は資産を課税の財源にすべきではないかという意見はシャウプ勧告以来あって、納税者の方から見ますと、結局何か同じようなものを取られているというよりは、今、委員御指摘のように、その納めていただく財源というものをはっきり分けるという考え方というのはこれは非常にいいこと、基本的にはいいことじゃないかと思います。 ただ、問題は、それじゃ市町村が資産だけですべてやれるでしょうかという問題になってまいりますので、そういう意味では結局どこかにウエートを置きながらバランスを持った財源にしていかないと現実には運営できないんじゃないかと思っております。 それから、地方分権のときに、税調の中でも必ずしも地方分権という視点で地方の独自の単独の財源というのはどうすべきかということは残念ながら余り審議をされなかったわけでございます。地方六団体からもあるいは税調の中でも、消費譲与税というものを地方消費税に移換をしていったらどうかという意見がかなりあったようでございますが、そのためには、まず消費税そのものをどうしていくのか、逆進性の問題あるいは益税の問題等々、まずそれをどうするかということになっていかないと国民の基本的な合意は得られないと思っておるわけでございます。 ただ、今一番大事なことは、地方分権を進めていく上に地方の独自の財源が必要なことと、地方というのは我々の身の回りのことをすべてやっていく方向に行くわけでありますから、やっぱり景気に対して安定的な財源が欲しい。ところが、御承知のように地方の場合には直接税が九割、間接税が一割、国の場合には直接税が七割、間接税が三割と、こういうことに例の消費税を入れて以後なってしまっておるわけでございまして、この今の税収構造そのものにかなりメスを入れて基本的に考えていかなければならぬ非常にこれは緊急の課題だという認識に立っております。
○片山虎之助君 大蔵大臣、自治大臣、ちょっと御意見が違いますね。閣内不統一。まあそれはちょっと大げさですけれども。 それで、大蔵大臣、交付税や譲与税でいいじゃないかと。しかし、それはよくないんですよ。これは国のあてがいぶちの財源なんですよ。自分で苦労して取る財源を与えるということが必要なんですよ。偏在するかもしれませんが、これは工夫で私はいろいろ操作できると思う。ぜひ真剣な御検討を税調と政府部内でもおやり賜りたいと思います。
○国務大臣(藤井裕久君) 私はこれは基本論に入りますので余りるる言いませんが、交付税は私は地方の自主財源だと思っております。特に財源の問題だけで言いますが、所得か消費か資産に税負担を頼るということはもう否定できない事実なんですね。そうすると、本当の独自財源になりますと、必ず富むところはより富んでいき、貧しいところはより貧しくなっていくというのはもう常識なんですね。 それで、交付税はおっしゃるように決してあてがいぶちではない独自財源でありますから、交付税等の機能を通じてこれを配分し直すことが私は地方団体のためにもいいと考えております。
○国務大臣(佐藤観樹君) この問題については大蔵大臣だけ御答弁なさるのは不公平だと思いますので。 地方消費税そのものをどうするかにつきましては、先ほど触れましたように消費税をどうするかという基本のことをやらなきゃいかぬということを申し上げさせていただきましたが、ただ、片山委員も言われましたように、地方消費税というものの場合には、やはり行政と納税という問題が非常に身近になる、自分たちが納めているものが福祉なり橋なり道路なりいろいろなものにつながっていくという、そういう実感というものが、確かに譲与税で国から二割地方はいただいておりますけれども、そういう意味では、納税者意識あるいは税金が正しく使われているかというそういう、何と言いましょうか住民の監視というものがやりやすくなってくるんじゃないか。 それから、偏在と言われますけれども、それはいろいろやり方がある。例えば埼玉の方が東京に来られた場合に、ほとんどの時間は東京にいらっしゃる。その消費するものは東京都に納まるわけでございますから、その分は東京都は昼間働いていらっしゃる方のこともやる。もちろんこれは地方交付税の方でもいろいろ見ていますけれども、そういう意味では昼間いらっしゃる住民の量がイコールほぼ消費量というようなこともいろいろあるわけで、事務方では例えばそれなら県で取って配分すればいいじゃないかとかいろいろそれは考え方があるのでございますが、私はまだそこまで立ち入っておるわけではございません。 個人的には仲がいいんですけれども、この問題、税理論については必ずしも私は大蔵大臣の言うとおりだけではないというふうに思っております。
○片山虎之助君 地方自治に対する物の考え方の違いもあるんですけれども、地方分権推進内閣なんですから、政治改革の次は、知事が総理と官房長官と二人もおるんですから、ぜひそこは地方自治を充実強化する立場で御調整を賜ることをお願いいたしたいと思います。 そこで、税制改革の中で不公平税制の是正ということがよく問題になるわけでありまして、その中にはいろんなことがありますが、一つは宗教法人や公益法人の問題がある。そこで、国税庁になるんでしょうか最近三年間での宗教法人など公益法人における申告漏れの件数、金額及び追徴の税金の額、それをまず御説明いただきたいと思います。
○政府委員(三浦正顯君) お答え申し上げます。 私ども事務年度でやっておりまして、平成二、三、四の事務年度、これはそれぞれ例えば平成二と申しますと平成二年の七月から翌年の六月まででございますが、平成二年度実地調査件数四百四十六件、更正決定等の件数がこのうち四百十三件、申告漏れ所得金額は七十四億円、増加本税額は二十億円でございます。平成三事務年度実地調査件数三百五十九件、更正決定等の件数三百二十六件、申告漏れ所得金額二十七億円、増加本税額六億円。直近の平成四事務年度につきましては、実地調査件数三百七十七件、更正決定等の件数三百九件、申告漏れ所得金額三十二億円、増加本税額七億円。 以上、宗教法人に関します法人税の実地調査の結果でございます。
○片山虎之助君 まあまあかなりな額なんですよね、状況は。 ところで、最近十一月二十六日に都内で開かれた日本評論家協会主催の講演会で渡辺美智雄元副総理がこういうことを言われているんですよ。国会で自民党の法案に賛成してもらうために見て見ぬふりをしたり、創価学会の脱税でも何でももみ消したりしてきたが、今後はそうはいかないと。大変ショッキングな発言。これは新聞や週刊誌でも報道されましたが、御本人はその後テレビのインタビュー等で重ねて、おれはやったことはないけれど国対政治の場で頼まれれば途中でやめさせたことなんかいっぱいある、自明の理だと。 これは大変こういう時期に世間に大きな衝撃を与えたわけでありますが、この件につきまして石田総務庁長官、御所見があればお聞きいたしたいと思いますし、国対政治ということになると、やっぱりそれは自民党が仮にこういうことをやったとすればその相手は公明党さんということになるのかな、私はそんな気にもちょっとなるわけでありますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えいたします。 渡辺元副総理が言及されたことについては読んで承知をいたしております。しかし、私は公明党の幹部についてはそういったことを指示したことはございませんし、また私自身も全く関知したことはございません。 今もちょっとお話がございましたように、私が直接云々ということはなかったというふうにおっしゃっておりますので、恐らく伝間であろうというふうに思うのでございます。
○片山虎之助君 税を所管する藤井大蔵大臣として、この発言等をお聞きになってどういう御感想をお持ちですか。
○国務大臣(藤井裕久君) これは国税当局の話でございますが、国税当局というものは、税を適正に執行してそして課税の公平を期す、これが組織目的でございますから、そのために全力を注いで頑張ってくれていると思っております。
○片山虎之助君 それじゃ国税当局にお聞きしますけれども、政治家から税務調査を慎重にやってほしいとか、場合によっては結果として脱税になっても少々大目にやってくれとかという依頼がありますかありませんか。これはトータルで結構でございます。
○政府委員(三浦正顯君) お答え申し上げます。 国税当局といたしましては、常に適正公平な課税の実現に努力しておるところでございまして、陳情等の有無にかかわりませず、適正公平な課税の実現に努力しております。
○片山虎之助君 有無を聞いているんだ。適正なんというのは当たり前だよ。
○政府委員(三浦正顯君) 陳情というものがどういうものかということにもよるかと存じますが、陳情があることは事実でございます、一般論でございますが、私どもとしては、納税者の方からの事情を拝聴するという立場から御陳情があればその陳情は承っておりますけれども、結果には影響を及ぼすものではございません。
○片山虎之助君 まあよろしい。 そこで、渡辺元副総理の発言がどういうことか定かでないんですよ。私なりにこの問題について幾らか調べましたところ、創価学会は、昭和六十二年四月から平成二年三月までの三年間に墓園事業によって二十三億八千万円の申告漏れを起こして、約六億四千万円の法人税を後に納めていることがわかりました。さらに調べると、この墓園事業は五十一年ごろから全国的に展開している。そうすると、六十二年四月からは税務調査が入ったようでありまして、平成二年三月までは話題になったけれども、六十一年以前の墓園事業に対する課税はどうなっているのか、これはようわかりません。 また、平成元年夏、御承知のように一億七千万円入りの創価学会の金庫が横浜市のごみ処理場から発見された件がある。平成三年にはルノワール絵画疑獄事件と創価学会系統の美術館のかかわり等が巷間何かと言われておりますけれども、真相はこれも定かでありません。 したがいまして、渡辺元副総理の発言はゆゆしい問題であります。真相究明のために次期国会以降で場合によっては証人喚問、参考人招致をお願いいたしたい。そのことをあらかじめ申し上げておきたいと思います。 そこで国税庁にお尋ねいたしたいわけですが、私も実はこの八月まで大蔵政務次官で大蔵省や国税庁にお世話になったものですから、なかなか言いにくいこともありますし、どうせ皆さんすぐ何でも守秘義務と言われるからなかなかこれは定かでありませんが、一般論としてで結構です、お答え願いたい。 まず、創価学会を含め、宗教法人について税務調査をどのように行っておりますか。
○政府委員(三浦正顯君) 私ども限られた定員と事務量の中で最も効率的に税務調査を実行せねばならないわけでございますけれども、宗教法人につきましても、収集されました課税資料その他を通じまして課税上問題ありと考えられる宗教法人等を調査対象に選定し、調査を行っている次第でございます。 また、これは基本的には法人税でございますが、源泉所得税につきましても同様でございます。
○片山虎之助君 創価学会につきましては今まで二回、平成二年六月から一年間、平成三年九月から半年間、この二回しか行っていないと言われておりますけれども、大企業、商社なんかは毎年調査しているんですね。私はもっと頻繁に、宗教法人一般ですよ、頻繁に調査を行い、税法上問題点があれば厳しく指導する必要があると思いますが、どうですか。
○政府委員(三浦正顯君) お答え申し上げます。 ただいま申し上げましたように、私どもは調査対象法人を選定しておるわけでございまして、結局、調査必要度の高い法人を優先的に選定し、あるいは重点調査を行うといったようなことをやっております。必ずしも一定期間の中に何回とかというわけに、一律的な運用と申しましょうか、なかなかまいらないわけでございますので、御理解をちょうだいしたいと思います。
○片山虎之助君 まあ余り答えになっていないんですけれどもね。 それじゃ、今まであなた方が調査された件数は少ないんだけれども、その件数の中でどういう問題点があり、どういう指導を具体的にされたか。特によく議論されるのは、税金のかからない宗教活動と税金のかかる三十三ある収益事業、この間の区分がきちっといっているかどうか。それがきちっと区分されて経理をちゃんとやっているかどうか。あるいは教祖の方だとか会長の方が公私混同していないかどうか。いろんな意味での実質的な給与を受けていないのか。これは源泉の話になるのかもしれませんけれども、その辺についてもうちょっと詳しく答弁してください。
○政府委員(三浦正顯君) 委員お詳しくていらっしゃいますので、こちらの方でそれ以上の御答弁ができるかはなんでございますけれども、おっしゃいますように、宗教法人は、他の公益法人等も同様でございますが、収益事業と非収益事業とを区分経理しなくてはならないわけでございます。そこで私どもは、もちろん調査に参りました際にも区分経理が正確に行われているかどうかを見まして、そうでない場合には是正をいたしますけれども、また調査以前の段階といたしましても指導ということで、きちんと収益事業とそれ以外の事業等を区分経理するように指導はしております。 さて、実際に調査に入りまして、いろいろな不正や非違が発見されるわけでございますけれども、まず収益事業に該当します収入につきまして、全く申告していない場合、あるいはその一部を除外いたしまして結果的に法人税を免れるケース、それから大きな二番目といたしまして、収益事業に該当する収入を非収益事業の収入とする、あるいはまた非収益事業にかかわる経費を収益事業に関する経費として計上し結果的に収益事業の所得を圧縮して法人税を免れるケース、あるいは、これは若干違うのでございますけれども、非収益事業に該当する収入の一部、例えば宗教法人でございますとお布施なぞが本来の活動でございますからお布施といったようなものでございますが、こういう収入を一部除外いたしまして住職あるいは宮司といったような方が個人的に蓄財あるいは費消して結果的に源泉所得税を免れていたケース等々がございます。
○片山虎之助君 宗教法人は税制上大変な優遇措置がとられているんですよ。収益事業は税金がかかるけれども二七%という安い税金、地価税はほぼ非課税です。固定資産税もほとんどが非課税になっている。それは何でかというと、宗教活動をやるからなんですね。 ところが、そういう性格のものでありながら、選挙運動を組織的、集団的におやりになって大変な資金を費消している、こういうケースがある。そうなると、選挙活動というのも宗教活動なのか、選挙活動にかかる支出も宗教活動にかかる支出と言えるのかどうか、これはかなり皆さん議論があるところだと思いますが、国税庁、どうですか。
○政府委員(三浦正顯君) 国税庁の立場から、課税の側面につきまして、ただいまの御質問についてお答えしたいと存じます。 宗教法人は法人税法上、今も申し上げておるように公益法人等に該当いたしまして、収益事業を営む場合に限り、その収益事業から生じました所得について法人税が課されることになっているわけでございます。 さて、収益事業の範囲につきましては、法人税法施行令第五条に三十三の事業が特掲されておりまして、宗教法人の行為がいかなる行為であるかを問わず、この意味は、例えばその宗教法人が現にやっております行為が宗教法人本来の主たる目的である行為か否かあるいは例えば選挙運動であるか否かを問わずに私どもは当該宗教法人がやっておる行為を見まして、その行為が税法所定の収益事業に該当するかどうかを判断し、該当するとすれば法人税が課されるというわけでございます。 あとは個別の話になるわけでございまして、仮にある宗教法人が選挙運動を行っておるとかあるいはまた選挙運動を行っておる団体との関係で何か法人税法上の問題が生ずるか否か、それはすぐれて個別に個々の具体的なケースを見て、どのような行為がそれが収益事業に該当するか否かを見る話でございます。
○片山虎之助君 わかったようなわからぬような話でありますけれども、もう時間がだんだんなくなってまいりましたので。 次に気になりますのは前の予算委員会で下稲葉議員が質問しました宗教法人の認証の問題なんですが、日蓮正宗を含めまして、全国的に宗教活動を展開している、会員数も多い、信者数も多い宗教法人というのは大体文部大臣の認証なんですよ。ところが、創価学会は東京都知事認証になっているんですね。それは法律上、宗教法人が一つそこの県にしかなければそこの知事がやるんですから、創価学会さんの場合には東京都だけが宗教法人であとは違いますからそれはそれでいいんだけれども、全国展開で宗教活動をやられている。東京都知事は東京都だけですから、全体を把握できる、まあ監督権といってもかなり弱い監督権ですけれども、そういうことの行使が私はできないんじゃなかろうか。これは本来はやっぱり文部大臣の認証の法人になるべきではなかろうか、こう思うんですが、それについての文部省の御所見と、御指導する御意思があれば言ってください。
○国務大臣(赤松良子君) お答えいたします。 先生御指摘のとおり、宗教法人法第五条で、宗教法人の所轄庁は原則としてその主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事とされているところでございます。このことは当該宗教法人の宗教活動が他の都道府県に及ぶ場合であっても同様でございまして、文部大臣が所轄庁となるのは二つ以上の都道府県内にある宗教法人を包括する宗教法人、いわゆる包括宗教法人の場合に限られていると理解をいたしております。 そこで、宗教法人創価学会でございますが、これは全国的に支部組織をお持ちではございますが、この支部組織自体はそれぞれ独立した宗教法人にはなっておられませんで、全国的に一体として活動しておられると承知しております。このため、創価学会は二つ以上の都道府県内にある宗教法人を包括する宗教法人ではなく、その主たる事務所を管轄する東京都知事が所轄庁となるというふうに理解をしております。(「指導するかどうかですよ」と呼ぶ者あり) 御指摘の点は指導するかどうか、立法政策の問題にかかわるのかと存じますが、(「指導は、行政指導は立法じゃないですよ」と呼ぶ者あり)なかなか難しい問題でございまして、宗教法人制度につきましては、憲法で保障する信教の自由の精神を尊重しつつそのあり方や運用が適切なものになりますように、今後とも関係者の意見も参考にしながらできる限り調査研究に努めてまいりたいと存じます。
○片山虎之助君 法律上の説明を文部大臣はされたので、そのとおりなんですよ。私は、それに異議があるわけじゃないんだけれども、創価学会さんというのは会員さん、会員というのか信者というのか知りませんが、が一番多いんですよね。千六百万かなんか、圧倒的に大きい宗教法人であるにもかかわらず、都道府県知事の認証というと、あとは大体何十万台なんですよ。何百万ぐらいの宗教法人は大体文部大臣の認証なんですよ。 そこが大変奇異な感じを受けるので、立法政策の問題はもちろんありますけれども、指導上どうかということをお尋ねしたんです。関係者の意見を聞いて調査研究されるんですね。いつまでにどうやりますか。
○国務大臣(赤松良子君) 調査研究についていつまでにどうやるかというお尋ねでございますが、現在の時点では具体的にいつまでどうやるという計画もございませんで、できるだけ調査研究の実を上げたいと思います。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○国務大臣(赤松良子君) お答え申し上げます。 指導という点につきましては、宗教法人は一般の法人と違いましてできないというふうに承知しております。宗教法人に対して監督、指導できないことに法律上はなっているように承知しております。 ただ、先生御指摘の調査研究を具体的にどうするかということでございますので、それはこれまでも多少はしているのでございますが、もう少し具体的に始めたいというふうに思います。
○片山虎之助君 いつまでにですか。
○国務大臣(赤松良子君) 始めるのは、早急に始めるようにいたしたいと思います。
○片山虎之助君 それじゃ、まあ早急にというのはどういう早急にか知りませんが、本当の早急にひとつよろしくお願いいたしたいと思います。 今、質問の流れで証人喚問、参考人招致を言いましたけれども、創価学会の池田さんや矢野さん、山崎さんはもう既に証人喚問の要請をいたしておりますから、新たに渡辺美智雄元副総理の証人喚問を要求いたします。
○委員長(井上吉夫君) ただいま片山君から要請のありました証人喚問の要求等については、後もって理事会で十分協議をして対応いたします。
○片山虎之助君 景気でございますけれども、大変深刻でございます。景気の現況と見通しを経企庁長官からお伺いいたしたいと思う。 経企庁は、不況に入るときもお間違いになる、不況から底入れ宣言もまたお間違いになる、まあしょっちゅうお間違いになっているわけでありますが、今後どういうふうなことになるのか、お間違いなく御答弁をいただきたい。経企庁長官。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○国務大臣(久保田真苗君) どうも、ちょっと席を外して済みませんでした。 景気の見通し、現状でございますが、景気の現状につきましては、総じて低迷、そして非常に厳しい状態でございます。その中で明るいものは、住宅投資と公共事業が堅調だという状況でございます。見通しにつきましては、今現在、七−九月期の国民所得統計が出る、それを鋭意作業中でございまして、もうすぐに見通しについてお示しできるかと思っております。
○片山虎之助君 どうもあの経企庁長官の答弁では一つもよくなりそうにないですね。 同僚議員が関連質問いたします。
○委員長(井上吉夫君) 関連質疑を許します。松浦孝治君。
○松浦孝治君 自民党の松浦ですが、関連質問いたします。 早速お伺いいたしますが、総理は現在のこの深刻な不況を国民や経済界で何と呼ばれておるか御存じですか。また、株価が急落をしておるわけでございますが、それについて市場では何と呼ばれておるか御存じですか。
○国務大臣(細川護煕君) 政策不況とかいろいろ言われておることはよく承知しております。
○松浦孝治君 株価は。
○国務大臣(細川護煕君) 株価については存じません。
○松浦孝治君 大蔵大臣、通産大臣、どういうようにお聞きしていますか。
○国務大臣(藤井裕久君) 私どもとしては全力を出しておりますが、政策が後手であるというふうに世間が評価されておるということは承知しております。
○国務大臣(熊谷弘君) 株式市場とかその他でどういうふうに呼ばれているかは私存じ上げませんけれども、大変に厳しい状況であり、その背景には経済の様子についての不安が募っているという状況ではないかと思います。
○松浦孝治君 景気については、政治改革不況だ、政策不況だと言われております。また株価については残念ながら細川ショックと言われておるわけでございまして、それはどういうところに起因するか考えますと、やはり細川政権におかれて、それぞれ経済閣僚までもが政治改革のことを中心にして経済のことを余り重視をしていないような発言がマスコミ等でなされなおるからだと思いますが、熊谷大臣、十一月二十六日の記者会見で、もう政治改革を優先して年内の来年度予算編成はしないかもわからない、来年回しだ、そういうような趣旨の発言をされましたか。
○国務大臣(熊谷弘君) 全くそのような発言はいたしておりません。 現在の経済の基本はこの経済の構造に問題がある。このことを抜きにしていかに逐次投入方式のケインジアン的な政策をやっても経済は動かない。累次にわたる三十兆円に上る景気対策が発表されても経済がなかなか厳しい状況にあるのは中長期にわたる多くの構造問題が起因しておる。この問題に手をつけずして経済がよくなるというような幻想を振りまくことについては、私は各種の論文でも政治信念として今まで申し上げてきたところでございます。 しかしながら、私が申し上げておりますのは、この改革をやっていくに当たってはなかなかいろいろな難しい問題にぶつかる、大きな手術というようなことを言ってもいいぐらいに厳しい問題にぶつかる、そのためには政治の改革も必要だ、しかし、経済は現実にはある種の生身の有機体であり多くの人々の心理的な動揺を起こしてもいけない、現実に長期にわたって経済がこの不況を通じて体力も弱まっている、したがって点滴を打つ必要もあるだろうし手術をするには麻酔も打つ必要もある、両面にわたった政策をやっていかなければならない、こういうふうに申し上げているところでありまして、いついかなるところで私が記者会見で申し上げたのか、むしろ私はそういうことをぜひお伺いをしたいというふうに思っているところでございます。
○松浦孝治君 私は十一月二十六日の某新聞で見たわけでございますから、それが今申された大臣の真意がどうかわかりませんけれども、これはあくまでもマスコミ報道の形で私は受けとめたわけでございます。しかし、それが出てしまうということは非常に経済界なり国民に大きな不安をまき散らす、私はそう思うわけでございまして、そういう点で警告的に言わせていただいたわけでございます。 ところで、総理は、九月十六日に緊急経済対策をまとめてそれを早期に実行すれば景気の低迷に歯どめをかけ得ると、そういう趣旨の発言といいますか緊急経済対策の前文で言っておりますが、そのときの景気認識、あるいはまたこれで歯どめがかけられる、そういう自信のもとにこの緊急経済対策をまとめられたのですか。御答弁いただきたい。
○国務大臣(細川護煕君) その時点よりも景気はまたさらに一段と厳しくなってきているというふうに認識をいたしております。 緊急経済対策の中で、規制の緩和でありますとかあるいは円高差益還元の問題でありますとか、あるいはまた生活者の視点に立った社会資本の整備でありますとか、いろいろ挙げておりますが、そうしたものは景気の下支えに着実につながっていくものであるというふうに考えておりますし、さらに累次にわたるおよそ三十兆ほどになる経済対策も講じられてきたわけでございますから、そうしたものの効果も着実に浸透をしてまいりましょうし、今この御審議をいただいている補正予算はもとよりでございますが、これを一刻も早く通していただくということとともに、来年度の予算をできる限り景気に配慮した予算とすることによって景気に対する先行き不透明感というものを一刻も早く払拭をしていくことができるようにしなければならない、そのように考えているところでございます。
○松浦孝治君 今申されましたけれども、規制緩和とか円高差益還元が十分現在の経済の中に効果をあらわしておるのか。あるいはまた、先ほど来ありましたように、補正予算は十一月三十日ですよ、ここに初めて出てきて今審議をしておるわけです。九月十六日にまとめられた時点の景気認識はそれぐらいであったんですか、どうですか。それと効果をお尋ねいたします。
○国務大臣(久保田真苗君) 九月の時点の認識につきましてもほぼ同様の認識を持っておりました。しかし、その後、確かに雇用の情勢は厳しくなってきたことを非常に心にかけておるところでございます。 経済対策の効果につきましては、私どもは、規制緩和にしても円高差益にしましても、ともかく一部に即効性のあるものが実施されたと思っております。御存じのように、公共料金、運賃、そういったものがそれでございまして、そのほか、一般の輸入物資の差益還元につきましても四十品目のほぼ六割について値下がりが見られ、実質的な国民所得の増加に資しているところでございます。 また、住宅投資は極めて好調でございまして、そしてこれを累次のものから来年度予算にまたつなげていくといったことで、非常に、下支えはもちろんでございますが、一つの生活者の持っているニードというものを的確にあらわしたものとして私どもはこれをぜひやってまいりたいと思っておりますし、そのほか、社会資本の整備、それから災害それから企業に対する融資、そしてこういったものの減税、こういったものについても補正予算が実施されますならば相当の効果をおさめ得るものと思っております。 そして、この景気対策全体の効果は、波及効果を含めまして名目GNPの一・三%程度というふうにしておりまして、ぜひとも今後この発現を願っているところでございます。
○松浦孝治君 いかにも規制緩和あるいは差益還元が経済に大きな刺激を与え底支えをしておるような発言ですけれども、それじゃ規制緩和は今までどういうものをやられましたか。
○国務大臣(久保田真苗君) 比較的即効性のあるものとしましては、地ビールについての規制緩和、携帯電話の売り切り、そしてトラックの総重量に関する規制緩和、それからタクシーなどの地域別の料金の規制緩和、そういったものが含まれております。 〔委員長退席、理事久世公堯君着席〕 そのほかに、現在までに九十四項目でございますけれども、そうしたものが、一部は法改正によりましてこれから実施されるということでございます。
○松浦孝治君 今言われたものは、みんなもう宮澤内閣時代に、いろいろ各省庁、政権の中で検討したものがようやく実施に移されておるものばかりじゃないですか。 それじゃ、九十四項目のうちどれだけ実行できたんですか。
○国務大臣(久保田真苗君) 宮澤内閣の時代から、規制緩和につきましてこれを考えの中に入れていただいたことは、大変結構なことだったと私ども思っております。問題は、それをどれだけ実行するかということでございまして、それを内閣、各省庁が気持ちをそろえて発足したということを、私は私の立場から大変うれしく思っております。 また、九十四項目のうちどれだけということにつきましては、政府委員からお答えをいたします。
○政府委員(小林惇君) ただいま大臣から御答弁申し上げました地ビール等四項目のほかにも、これは規制緩和の一環ということで私ども受けとめておりますけれども、国土庁において土地監視区域制度についての緩和措置を講じていただいております。 九十四項目の中で、全項目全部完遂したかということについては、ちょっと今データはございませんけれども、ほとんどが緒についておるというふうに申し上げられると思います。
○松浦孝治君 今、後方から、自由民主党政権時代からの景気を引きずっておるではないか、こういうようなことを申されましたが、確かに片山委員からも若干申しました。 〔理事久世公堯君退席、委員長着席〕 しかし、九月のこの景気の状態の中で政府は緊急経済対策を計画しました。我々自由民主党は十兆円に及ぶ緊急総合経済対策をまとめて、そして十日ですか総理にその自由民主党の提言を持って、それを参考に今の景気状態の中で実行してほしい、そういう要請をいたしましたが、そのときの総理の受けとめ方はどうであったのでございますか。
○国務大臣(細川護煕君) 自民党から御提案をいただきまして、規制緩和、円高差益の還元などにつきましてできる限りその御趣旨を取り入れさせていただいたところでございます。携帯電話の問題などもそうでございましょうし、あるいはさっき経企庁長官からお話がございました公共料金の問題もそうだと思います。そのほか随分多くの項目で自民党の御提案というものを受けとめさせていただいて経済対策の中に盛り込ませていただいたと、こういうことだったと思っております。
○松浦孝治君 その中には五兆円に及ぶ所得税減税あるいはまた補正予算の早期編成、そういうことを強く要請しておったと思います。それが今のような状態になってしまっておるわけでございますから、これをやっておればもう少し歯どめがかけられたのではないかと私は思うわけでございます。 それで、いろいろ指標が出ておりますが、経企庁長官、もうことしはマイナス成長ですね。どうですか。
○国務大臣(久保田真苗君) 確かにいろいろな指標が出ておりまして、民間では一%以内のマイナスを言っているところが多いし、OECDは〇%というふうになっております。しかし、来年に向けましていずれも小幅でも上向きにいっているということを見ております。 私どもが今マイナスかどうかというようなことを申し上げる段階ではまだございませんで、四−六月期の第一・四半期の分がマイナス〇・五%の成長であったということを踏まえまして、七−九月期をもう一回慎重に検討させていただきたいと思っております。 しかし、私どもは今回の補正予算に組まれている景気浮揚の効果というものを第四・四半期に大いに期待したいと思っているところでございます。
○松浦孝治君 いや、四−六月期で年率に直して二%のマイナスですよ。そして七月から九月、現在の景気の認識ですね、それより悪くなっていると思いませんか。よくなっておると経企庁長官は考えておるんですか。
○国務大臣(久保田真苗君) 総合指標を見ませんと何とも申せません。 確かに、冷夏、長雨、そしてさらなる円高がありましたし、お米の凶作もございました。したがって、決して楽観はしておりませんけれども、しかし一部にまた明るい指標も全くないわけではございませんので、私としてはマイナスにならないことを希望しながら慎重に今作業をしているところでございます。
○松浦孝治君 それでは、来年度の予算編成ですね、年内に向けて総理は努力する、そう言われておるわけですが、そうしますとやはり来年度の景気見通しを立てなければなりません。 今、OECDを例にとられましたが、あるいはまた今御答弁ありましたけれども、それじゃ来年度の経済成長率はどれくらいと長官は今思われているんですか。
○国務大臣(久保田真苗君) 経済見通しは、一つの客観的な日本経済を把握するデータであるとともに、政府としての望ましい一つの目標を立てるというその作業でございますので、私どもは可能な、そしてまた現実に即したそうした見通しを立てるべく準備をしているところでございます。 今、何%というようなことを申し上げる場合ではないと思いますけれども、来年度の予算編成を年内にという総理の御趣旨に合わせまして鋭意作業をしてまいります。
○松浦孝治君 そんな形で日本の景気判断をされては困るわけです。それが経済政策に大きな影響をするわけです。きちっとした景気判断を経企庁がやって、そしてそれに基づいて政府が景気対策なり経済対策をこしらえる、あるいはまた予算を編成する、そういうことでなければこれは大変なことになるわけですから、今、片山委員からもいろいろ指摘しました。 経済企画庁の今までの動きを見ると、底入れ宣言してみたり、これは独自にやられています。そして十一月にはようやくこれは大変だということで底入れ宣言を撤回して、そういう動きの中で総理の経済運営のかじ取りが狂ってしまう。だからきちっと経企庁ではそういう景気の把握をしていただきたい、こう思っております。 それでは次に、日銀総裁にお尋ねをいたしたいと思いますが、九月二十一日に〇・七五%の公定歩合の引き下げ、我々としては大きい幅だなと、こういうように感じたわけでございますが、そのときの景気の状態とかあるいは現在の景気の状態、あるいはこれからの日本の景気見通しについて御所見をお伺いいたしたいと思います。
○参考人(三重野康君) ただいまの経済情勢を一言で申しますと、景気の停滞が長引いておりまして、依然として具体的な回復の兆しが見出せないという状態ではないかと思っております。 もう少し敷衍して申し上げますと、公共投資と住宅投資、これは引き続き高い水準でございますが、肝心かなめの個人消費と設備投資にはまだ動意がうかがわれず、最終需要全体としては非常に低迷が続き、企業マインドもここに来て一段と落ち込んでいるというふうに思っております。 そこで先行きでございますが、今申し上げましたような企業マインドの落ち込み、それから円高は一時百円を割ることをうかがうか、今は百八円、九円まで戻ってはおりますけれども、この水準の対応にはまだかなりの時間、苦心が要するところではございますし、雇用調整も続いております。こういうふうなマイナスの要因を考えますと、先ほど最初に申し上げましたように、今すぐに回復のめどはなかなか立ちにくいというふうに考えております。 しかし、ここでいわゆる日本経済の底を流れておりまする底流としまして、回復の道筋が全く途絶えたかというとそうではないというふうに思っております。 と申しますのは、やはりバブルのときの行き過ぎの調整でございますストック調整、いわゆる設備資本あるいは耐久消費財のストック調整はそれなりに進んでおります。もう一つ、いわゆるバブルのやはり傷跡でございますバランスシートの修復、これはややおくれておりますけれども、進んでおります。 さらに、今当委員会で御審議を願っております補正予算が通りますれば、今までのあれ等も含めまして、財政からの下支え効果がさらに期待ができるわけでございますし、委員が御指摘になりましたように、九月二十一日に公定歩合を一・七五という非常に低い水準まで下げておりますが、これは今までの金融緩和の累積的な効果もまだ希望できるわけでございまして、こういうプラスの要因があることは確実であります。 ただ、しかし、それがマイナスの要因に消されましてまだなかなか出てこない。したがって、私どもはプラス・マイナスの要因がこれからどうなるか丹念にチェックして誤りなきを期したい、かように考えております。
○松浦孝治君 日銀総裁の景気見通しを伺いましたけれども、ちょっとお伺いしますが、公定歩合の引き下げ、これが余り金融操作といいますか金融市場に余り効果を発揮しないというようなことも言われるわけですが、どうしてですか。
○参考人(三重野康君) 恐らく委員の今御指摘になったのは、以前は公定歩合が動いて初めて預金金利が動き貸出金利が動いておりましたが、ことしの六月に定期預金までの完全自由化が行われまして、まだ流動性預金は残っておりますが、これはせいぜい二割ぐらいのウエートでございますから、いわゆる預金金利が自由化されますと、市場金利が動けば預金金利が動き貸出金利も動くというような仕組みができてきました。そういう意味では、前は公定歩合が動かなければ金利全般が動かなかったということに対して、確かに公定歩合の持つ意味はその限りにおいては落ちたわけでございます。 しかし、やはり公定歩合というのは世の中に対して金融の基本的なスタンスをアナウンスする効果と、市場金利を大きく変化させるためにはやはり公定歩合が動かなければなりませんので、重要性はやや落ちたとはいっても引き続き重要であると思います。 ただ、委員がおっしゃった公定歩合というよりは、金利が下がったにもかかわらず余り効いていないんではないかというのが御質問の本意だと思いますが、それはやはりこういう緩和局面におきましては金利の低下というのは非常に直接的ではございません。いわゆる企業の収益の下支えをするとかいろんな意味で非常に隠れたあれがあるわけで、もし金利が下がらなければ今の企業収益あるいは資産価格がどうなっているかということをお考えくださればあれと思いますけれども、そういうことで金利低下の影響はやはりじわじわと出てきている。 したがって、バブル時代の行き過ぎの調整はまだ続いているわけでございますが、その調整が終われば非常に効いてくる。いい例は住宅投資でございます。住宅のストック調整が一番早く完了しまして、低金利が響いて、今住宅投資が比較的堅実な動きをしているということがその一つの証拠である、そういうふうに考えております。
○松浦孝治君 ところで、十一月二十九日ですか、東証株価がことしの最安値を記録したわけでございますし、また、九月の金融機関の中間決算が一斉に公表されて、その中に不良債権が大量に存在するということが公表されておるわけでございます。これから株価低迷が続くと——昨年夏でございますか、秋であったか、非常に金融システム不安というものが起こってまいりました。これについて総裁の御見解、まだこれからの取り組み態度をお願いいたしたいと思います。
○参考人(三重野康君) 株価の動向あるいはその評価については私が申し上げるといろいろ不適切だと思いますので申し上げませんが、現在の株価の低落の基本的な背景と申しますのは、先ほど申しましたような、やはり景気停滞が長期化している、そのもとで企業の収益が悪化している、このことが基本的な背景というふうに受けとめております。しかし、株価の下落というのは非常に企業マインドを暗くします。それだけではなくて経済の各般にわたって影響がございますので、したがいまして、我々として現状を把握し分析する上において重大な関心を持って引き続き見てまいりたいというふうに思います。 それで、委員が御指摘になりました不良資産の償却の問題でありますけれども、去年の夏ごろまでは漠然たる不安がありましたけれども、その後各金融機関は自分自身の不良資産をきっちりと把握してこれを償却していかなければならない。例えばことしの秋の中間決算でも、非常に償却を積極的にいたしております。これはそういう問題解決の第一歩だというふうに評価しておりますが、これから先におきましても引き続きそういった償却を積極的に進めていただくと同時に、我々といたしましても償却がしやすいように既に幾つかの改善策を講じておりますけれども、今後ももしできるものがあればそういう環境を改善することによって金融機関の償却を助けて後押ししていきたい、かように考えております。
○松浦孝治君 今、最後に日銀総裁に質問した件、大蔵大臣はどう受けとめられておりますか、御見解をお聞かせいただきたい。
○国務大臣(藤井裕久君) 日本銀行の総裁と大体同じような感じを持っているんですが、やはり現在の株価の水準については私は非常な重大な関心を持って見守っています。そして、その原因が先行きの不透明感あるいは企業業績の悪化にあるということは否定できないと考えておりますが、重大な関心を持って見守っておりますということをまず申し上げておきたいと思います。ただ、水準そのものについて私が申し上げる立場にないことも、日銀総裁と同じでございます。 金融機関の不良資産の問題については、私は同じように感じておりますが、昨年の事態よりは要するに個々の融資先に対する態度が非常にはっきりしてきたということによって今十三兆八千億という数字が出ております。前年に比べると一兆円 の増になっておりますけれども、非常にはっきりしたのが出てきたことと、償却姿勢が非常に積極的になっておりますね。ざっとで言えば平成五年のいわゆる四年度決算と今回の半期の決算の償却は同じくらいに達しているということは私は一つの緒につき出しているというふうに、これはストック、資産デフレに対する対応の一つだと思いますけれども、緒につき出しているということは言えると思います。
○松浦孝治君 各決算の状況なりの報告、あるいは株価の状態を見て、このままの株価で三月期までいってしまうと、あるいはまたそれ以下になると、どうしてもそういう不良資産の償却ができないし、逆に評価損が出るんじゃないか、こういうような懸念もあるわけでございますから、こういう面についてはきちっと対応策を講じていただきたい、こう思っております。 ところで、バブル経済から深刻な不況になって現在不況型倒産が非常にふえておる。今、倒産状況はどういうようになっておりますか、また倒産原因等も含めて御説明いただきたいと思います。
○政府委員(長田英機君) 中小企業のみではなく全体の状況で申し上げますと、民間の調査機関によりますと、今年度四月から十月の倒産件数は八千五百六十六件でございまして、おおむね月間千二百から千三百件でございまして、かなり高い水準でございます。またごく最近では、倒産も月々若干ずつ増加しているという現状にございます。このほとんど、九九%以上は資本金一億円未満の中小企業でございます。また業種別に見てみますと、商業が三二・五%、サービス業などが二四・六%、建設業二二・四%、製造業は二〇・四%というぐあいになっております。 原因別に見てみますと、よく不況型倒産と呼ばれまして、販売不振、赤字累積等を主因とする倒産でございますが、これが全体に占める割合が今年度に入りまして約六〇%程度で推移しております。
○松浦孝治君 不況型倒産がふえておるということで、これは非常に深刻な問題だと思っておりますが、一方、日本の経済をリードしてきたといいますか、そのリード役であった自動車とか電器とか機械、そういうところに非常に不況が深刻になっておりまして、そのために海外へ拠点を移すとかあるいは工場を閉鎖するとかそういうことが出てきております。これは非常に大変でございまして、地域経済にも大きな影響を与えておるわけでございますが、この実態はどういうように政府は把握しておりますか。
○政府委員(渡辺修君) お答え申し上げます。 今御指摘のとおり、自動車あるいは家電関係でございます。これは今まで我が国経済の牽引役を果たしてきたわけでございますが、こういったリーディングインダストリーも今回の不況においては深刻な状況にございますことは御指摘のとおりでございます。 自動車について見ますと、九〇年をピークに九一年、九二年と二年連続生産が減少してまいりまして、ことし九三年というのが三年目の減少になっておるわけでございますが、一月から十月までの累計で前年比生産量は九・二%減ということでございますので、今年も三年連続減少、こういう姿になろうかと思います。 また家電につきましても、昨年前年比減であったわけでございますが、ことしにつきましても——九月、これはカラーテレビで一〇・八%減、それからルームクーラーが一九・二%減、さらに冷夏で大変大きな影響を受けましたが、ルームエアコンが二五・四%といったような形で生産が減になっておる、こういうことでございます。 この生産減の原因は、先ほど御指摘がありましたように、一般消費が非常に低迷しておること、それから民間設備投資が非常に弱いこと、さらには円高を受けて例えば家電等につきましても海外での生産ウエートを拡大しておる、そういったいろんな要素が重なっておるのが現状でなかろうかと思っております。
○松浦孝治君 今御答弁をいただきましたように、雇用型産業が非常に不振になっておる、そういう中で雇用問題が今回の不況の大きな問題になってきておるわけでございます。 労働大臣、現在の雇用情勢はどういうようになっておりますか。
○国務大臣(坂口力君) お答え申し上げます。 有効求人倍率が八月に〇・七〇倍でございましたけれども、九月に〇・六九倍になりまして、六年二カ月ぶりに〇・六台に低下をしてまいりました。十月になりましてさらにこれが〇・六七倍になってまいりました。御承知のように、完全失業率も十月には二・七%というふうに上昇をしてまいりました。 また、労働省が行っております労働経済動向調査によりますと、十月から十二月までの間の製造業、この雇用調整を行っておりますところを聞きますと四八%という数字になっておりまして、これは円高不況のピークのときの四〇%を既にしのいでおりまして、そういう意味ではかなり厳しいというふうに思っております。ただ、一次オイルショックのときには最高七一%までいったわけでございますから、それにはまだ至っておりませんが、円高不況のときを既にしのいでいるという数字を出しております。 そういう状況でございますので、これに対する対策というものを立てなければならない。雇用調整助成金を中心といたしました対策を今までとってきたところでございますし、また全国の職業安定所を中心にいたしまして、雇用の掘り起こしと申しますかこれも職業安定所にお越しをいただきます皆さん方にいろいろとお話をするというだけではなくて、各企業に出かけまして雇用の掘り起こしをいたしております。 昨日並びに一昨日も東京の新宿におきましてその皆さん方にお集まりをいただき、また来年卒業なさいます学生さんにもお集まりをいただきまして、約六千人の学生さんにお集まりをいただきました。求人の方は約一万名近くの求人を掘り起こすことができまして、双方の集団面接を行わせていただいたところでございますが、こうしたことも全国的に広げていきたいというふうに考えているところでございます。 また、一層悪くなってまいりましたので、労働省内に雇用対策プロジェクトチームをつくりまして次の対策の今最終の詰めに入っているところでございまして、今月中ごろには発表させていただけるものと存じております。
○松浦孝治君 非常に深刻な雇用情勢であるということをお聞きいたしました。また、今それを対策として雇用調整助成金制度をフルに活用しておる、こういうようなお話がございました。今、企業内失業者というのが三百万人と言われておりますが、そういう中で雇用調整助成金制度の利用はどういうようになっていますか。
○政府委員(七瀬時雄君) お答えさせていただきます。 雇用調整助成金の指定業種として網をかぶっている労働者の皆さんの数は四百何十万ということで一〇%を超えておりますし、最近では特に一時休業という形で雇用を維持していくという姿が出てきておりますので、そういう雇用調整助成金の一時休業という形で適用を受ける方も二十万近くになってきておるわけでございます。そういったいわば限界的な効果ということを考えますと、その二十万の方々が現実に一時休業の対象として雇調金の対象になっているということはかなり効果を上げているんではないかこういうふうに考えている次第でございます。
○松浦孝治君 非常に厳しい情勢でございますので、しっかり雇用対策をやっていただきたいと思います。 ところで、先般十一月末に財政審で公共事業に関する小委員会の報告が出ておりますが、その中で何か都会重視・地方切り捨てのような点もある上に、新社会資本の代表者格たる情報通信インフラということにも一つも触れていないわけでございます。これは景気対策にも大きな効果を発揮すると思うんですが、大蔵大臣、どうでございますか。
○国務大臣(藤井裕久君) 何よりも情報通信ということはこれからの時代の大変重要な部門だと思いますし、その基盤整備も大変重要なことだと思っています。 ただ、これを民間がやるのか公がやるのかという一つの仕分けが大事だと思います。民間で大いにやっていただける部分もあると思いますが、リスクの大きいようなものについては公がやるというような仕分けをしながら積極的に進めていかなきゃならぬと思っております。 ただ、今の公共投資というのは従来の公共投資の配分の話でありますから、そこには書いてございませんが、今のような気持ちを十分持っているということを申し上げたいと思います。
○松浦孝治君 情報通信基盤についてはもう欧米において非常に積極的にNII構想という形でやっておるわけです。したがって、これはやはり、二十一世紀の国民生活を豊かにする、まさに細川内閣が目指しておる日本をつくり上げる一つの重要な課題ですので、郵政大臣、どういうような情報基盤整備について計画を持たれておるか、具体的にお答え願いたいと思います。
○国務大臣(神崎武法君) お答えをいたします。 委員御指摘のとおり、情報通信基盤は最近の著しい技術革新を背景にいたしまして二十一世紀に向けて重要な社会資本と位置づけられるものでございまして、その基盤の整備は、今後の経済の持続的発展、高齢化社会への対応、多極分散型国土の形成、環境保全等の重要な政策決定に際して極めて重要な役割を果たすものと認識をいたしております。また、マルチメディアを初めといたしますニュービジネスをつくり出す上におきましても大きな役割を果たすものと期待をいたしているところでございます。 また、委員が御指摘のように、アメリカのクリントン政権におきましては、情報通信基盤をアメリカの国際競争力を強化し雇用をつくり出し社会問題を解決するための重要な社会資本であると位置づけておりまして、情報通信基盤整備のための行動指針、NIIを発表して積極的にこれに取り組んでいるところでございます。 我が国といたしましても、情報通信基盤の整備を官民の適切な役割分担のもとに、かつ全国的な均衡ある展開、そしてまた先進欧米諸国に負けないような形で早急に整備する必要がある、そのような意味において私どもも積極的にこれに取り組んでいるところでございます。 具体的に申し上げますと、一つは、本年三月に二十一世紀に向けました新たな情報通信基盤の整備のあり方につきまして電気通信審議会に諮問をいたしまして、この策定のプログラム、また官民の役割分担等について現在御審議をお願いいたしておりまして、来年三月をめどに御答申をいただけるものと考えております。 二つ目には、関西文化学術研究都市におきまして新世代通信網パイロットモデル事業の実験を来年七月から開始することにいたしておりまして、この実験の中におきましては今後の大きな課題になります放送、通信の統合サービス、ビデオ・オン・ディマンド等につきまして制度面、コスト面、両面から具体的な検討をしてまいりたいと考えております。 また三つ目は、本年八月三十日に電気通信審議会から情報通信基盤の整備に関する緊急提言をいただきまして、平成六年度の予算要求に向けまして地域・生活情報通信基盤高度化事業、これを要求しているところでございます。 以上でございます。
○松浦孝治君 最後に、細川総理に申し上げたいと思いますが、当初申しましたように、政治改革不況とか政策不況とか細川ショックとか、そう言われないようにしっかりと経済対策をやっていただきたい、このように要請をしておきたいと思います。 終わります。
○片山虎之助君 私は、きょうは政治改革でどっと質問させていただこうと用意してまいりましたが、時間がございませんので後の委員会の審議に譲りたいと思います。 しかし、政治改革というのは、いろいろありますけれども、制度の改革も必要ですけれども、私は、やはり政治倫理の確立、政治家個人がきっちりする、クリーンである、いわば政治家改革が必要ではなかろうか。昔の偉い人が政治は最高の道徳ではないかと言われましたけれども、そういう姿勢が必要じゃないかと思うんですね。そういうことからいいますと、やっぱりお金と政治家がきちんとせにゃいかぬ。透明で清潔で経理もきっちりしておる、こういうことが私はどうしても必要だと思います。 ところで、衆議院の予算委員会とか見ますと、残念ながら、細川総理の東京佐川急便から一億円お借りになった返済問題、どうも一つもすっきりしないですね。答弁がちぐはぐであったり、領収書その他の書類がなかったり、よくわからない。その点について総理自身も大変心外だと思います。妙なことで疑惑を持たれる、妙に世間に受け取られるということは私は心外だと思いますけれども、一連の衆議院の予算委員会での一億円問題についての御感想、御所見をまずお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) おっしゃるように、大変心外でございます。私も、私自身がタッチしておりませんでしたということもございますし、また古いことでございますので記憶もあいまいで、多少不十分な説明があったかと思います。 何とかその当時の資料をと思って探してもみておりますが、何分、七回ほど五十八年以来事務所も変わったりしておりまして、なかなか資料が見つからないということで大変申しわけなく思っておりますが、今鋭意探させているところでございます。
○片山虎之助君 総理のためにも細川内閣のためにも、ぜひきちっとされることを私は望みたいと思います。 一連で、同僚の服部議員が関連質問に立ちます。
○委員長(井上吉夫君) 関連質疑を許します。服部三男雄君。
○服部三男雄君 自民党の服部でございますが、細川総理に関連質問ということでお尋ねしたいと思います。 細川内閣は、政治不信の解消のために政治改革をなし遂げるんだということで発足されて、今同僚議員からお話しありましたように、九月中旬に緊急経済対策を発表しながら、十一月三十日まで二カ月半もおくれた。その間、衆議院において政治改革特別委員会で集中審議を非常に御熱心になされた。すべての政治、国政に優先して政治改革ということで邁進しておられるわけでございますが、そのおっしゃる政治不信というのは、これは例えばリクルート事件あるいは佐川急便事件等でいわゆる政治家が一般庶民の理解できないような大金を非常に無造作に扱うとか、あるいはそれが発覚して質疑を受けたときに答弁が非常に誠実さを欠く、あるいは答弁内容がくるくる変更される、こういったことが国民の間に政界に対する不信、政治不信を大きくかき立てた原因であろうと思うわけでございます。 それだけに、国民の七割の支持を受けて政治改革政権ということで標榜されておられる細川総理としても、今までの政治家と違うんだと、国民は、こういった一億円の東京佐川急便からの借用ということについて細川総理は今度こそ今までの政治家と違って真実に基づいて答弁していただけるだろう、こういう期待をしておっただろうと思うわけであります。 ところが、十二月から始まった衆議院の予算委員会でいろいろ答弁の内容が変わってきておることは、今答弁されたとおり、極めて遺憾である、心外であるとおっしゃっておるわけでありますが、それだけに引き続きこの参議院の予算委員会で真実を明らかにしていただきたい、このように願う次第であります。 そこで、一点申し上げたいんですが、ことしの八月に細川内閣が発足したときにいわゆる永田町の間でこういう話がありました。細川さんは佐川急便グループと非常に親しい、お金もいろいろある、にもかかわらずあれだけの大スキャンダル事件の後で連立内閣をつくられたのは非常に度胸がいいなというようなうわさがあったんです、総理のお耳に達したかどうかは知りませんが。それだけになおさらこの参議院の予算委員会で総理の明確な答弁をいただきたいと思うわけであります。 そこで整理をいたしますと、衆議院の予算委員会での総理の食い違いというところをちょっとだけ出してみたいと思います。 まず、十一月五日の衆議院における政治改革特別委員会で共産党の議員の御質問にお答えになって、ことしの五月の週刊誌アエラに佐川急便との詳しい内容を申し上げた、そのとおりであるという答弁をされておりますが、そういう答弁をされた記憶は間違いありませんか。
○国務大臣(細川護煕君) 多分そういうことであったろうかと思います。正確にどういう御答弁を申し上げたか、そのときのやりとりを記憶しておりませんが、先ほども申し上げましたとおり、昭和五十七、八年ころから始まった話でございますから何分記憶も定かでないところもあろうかと思いますが、私としては精いっぱい誠実にお答えをさせていただいているつもりでございます。
○服部三男雄君 補正予算を十二月十五日までに通さなきゃいかぬということで非常に衆議院の方でも慎重な答弁をされておるわけであります。これは会期が迫っておりますから、しかも審議ストップが二回も入りましたから。 総理にお聞きしたいんですが、今はよく記憶を思い出しておられると思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) 何がですか。
○服部三男雄君 今はこの東京佐川急便の一億円を借りたことについて詳しく記憶を思い出されたでしょうかと聞いているんです。
○国務大臣(細川護煕君) それは古い話でございますから詳しくはなかなか思い出しません。大体のことは思い出しますが。
○服部三男雄君 それでは、総理にお尋ねしたいんですが、いわゆる佐川グループの総帥である佐川清さん、それから東京佐川急便の元社長である渡邊さんを含めいわゆる佐川グループというものとのお金の借りたこととか、あるいは土地を貸したこととか、いろんなおつき合いがあったようですが、その全貌を今ここでお話いただくわけにはいかないでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) 全貌につきましてということでございますが、何点かございますので、既に明らかに申し上げて、委員会等で御質問に答えていることばかりであったと思いますが、できる限りかいつまんで申し上げたいと思います。 一つは家屋の賃貸借についてでございますが、これは私の所有の神奈川県の湯河原町の別荘を、昭和五十七年九月に賃貸借契約を結びまして平成元年の十二月末までお貸しをいたしております。貸借人は東京佐川急便、当時の月額の家賃で十万円でございます。 それから借入金についてでございますが、昭和五十七年九月に佐川清氏を通じて東京佐川急便から一億円を借入いたしております。その使途につきましては、これも再々申し上げておりますとおり、熊本の私の自宅の文化財指定地域になっておりますところの山門、土塀などの修理等でございます。あるいは、さらには東京のマンションの購入代金等に充てております。その際にさきに申し上げました湯河原の別荘、また刀のっばなどを担保として提供いたしております。何回かに分割をいたしまして元利を返済いたしまして、平成三年一月三十一日をもって完済をいたしております。 それから政治資金につきましてでございますが、昭和五十七年ごろから受けていると思いますが、年によってまちまちでございまして、これも記録が残っておりません。最近五、六年間につきましては約二千五百万円程度ではないかと思っております。平成三年八月以降は受けておりません。 それから京都と新潟県の赤倉の別邸についての賃借関係でございますが、これは私の所有にかかわるものではございませんで、私の父の所有にかかわるものでございまして、そのことは私が直接かかわりがございませんので、そういう事実があるということだけ申し述べさせていただきます。 また、週刊誌等で熊本のテクノポリスのスタートに伴って先端科学技術振興財団というものについてのかかわりがいろいろ言われておりますが、全くそういうことはございません。 大体そんなところかと思います。
○服部三男雄君 衆議院の予算委員会で総理の方から最終回答が出されておりまして、それによると、東京の元麻布のマンションの購入は資金を借り入れる二カ月前にもう購入は終わっていた、こういうふうな回答が出ているんですが、ただいまの私の質問に対する回答ではこの一億円、湯河原の土地を担保に入れた一億円はマンションの購入資金に充てている、こういうふうに回答なさっているんですが、食い違うようですが、もう一度明確にしていただけませんか。
○国務大臣(細川護煕君) 再々申し上げますが、多少古い話でございますから記憶が前後しておって不十分な点があったかと思いますが、昨日衆議院の議院運営委員会理事会の方にも文書で提出をさせていただいたところでございます。院が違うことを重々承知しながら、そのような資料を出させていただきましたので、その出させていただきました資料はまた改めて提出をするならば提出をいたしますが、提出をしたものをちょっと参考にしながら、見させていただきます。 今のお話につきましては、昭和五十七年の五月ごろ熊本の知事選挙に出馬を決意いたしまして議員宿舎を出ることにしたわけでございますが、知事になれば上京の機会も多いだろう、この際東京に住居を物色し購入をしようということでそのように考えたわけでございます。 その際、私には運用しておりましたそれなりの資産がございましたが、資産売却よりも借用できればと考えていたわけでございます。しかし特定のつき合いのある銀行もございませんでしたものですから、父の所有をしておりました住宅などを賃借して、面識がございました佐川さんに相談をいたしましたところ、湯河原の別荘を貸してくれるならばそれを担保にグループの会社から融資をさせようということでございました。しかし、実際に融資が実現する前に知人を通じまして住宅の譲渡の話がございましたために、まずこれを購入いたしまして、代金には運用していた資産を取り崩して充てたところでございます。ただ、その後思ったほど上京の機会もございませんで、不動産屋を通じましてその東京のマンションは賃借をいたしました。 大体そのような経緯であったわけでございますが、当初私が住宅購入、あるいは先ほど山門、土塀などの修理ということで申し上げましたが、そのために資金を必要とし、そのために佐川グループからの借入金を当てにしていたという事実に違いはございません。
○服部三男雄君 今の総理の御答弁は衆議院の予算委員会の理事会に対する回答書面を読まれたわけでありますが、それによるとマンションの購入代金は当時運用していた株等の資産を取り崩して充てたと。御回答によると七千七百万だそうですが、全額一挙に払われたんですか。支払い方法はどういうふうになさったんでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) ちょっとその辺は記憶しておりません。私も全部事務所に任せておりましたものですから、その辺は定かでございません。
○服部三男雄君 ローンを組まれた記憶があるんですか。
○国務大臣(細川護煕君) ちょっとその辺も事務所任せでございますから、大変申しわけございませんが、私はよくわかりません。
○服部三男雄君 この一億円を佐川さんから借りるとぎに、あなた自身が直接佐川清さんに交渉に当たったんですか。
○国務大臣(細川護煕君) 交渉というか、お会いしたときにお願いをいたしました。
○服部三男雄君 現金一億円をお受け取りになったんですか、それとも銀行振り込みかなんかでお受け取りになったんですか。
○国務大臣(細川護煕君) その辺も定かに記憶しておりませんが、多分何回かに分けていただいたのではないかと思っております。
○服部三男雄君 佐川さんに何のお金で必要だから一億円貸してくれと、借りる目的、使途について説明されましたか。
○国務大臣(細川護煕君) 先ほど申しました山門、土塀などの修理のためにというふうに申し上げたと思います。
○服部三男雄君 マンション購入ということは申されましたか。
○国務大臣(細川護煕君) それはお話しをしなかったと思います。
○服部三男雄君 佐川清さんとどこで会われましたか。
○国務大臣(細川護煕君) それはちょっと記憶しておりません。
○服部三男雄君 その際、東京佐川急便の渡邊さんは同席しておりましたか。
○国務大臣(細川護煕君) 同席されておられませんと記憶しております。私は、先ほども申し上げましたように京都の父の家を佐川さんにお貸しをしておりましたので、ちょこちょこそこに伺っておりました。ですから、そんな機会ではなかったかと思います。
○服部三男雄君 庶民にとって一億というのは一生働いても得られない大金なんですよ、総理。その金をどのようにして受け取ったかわからないという答弁を聞いたら、庶民は何と思うと思われますか。それとも総理は、あれですか、一億円という金は大した金額じゃないと、またそういった一億円以外の大金を佐川さんあるいはほかの方からも借りたりやりとりがあったと、こういうことになるんでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) それはもうおっしゃるとおり一億円というのは大変な大金だと思っております。 ただ、私もできる限り金にかかわることは私自身がかかわらないようにということをずっと政治家になって以来心がけてまいりました。秘書任せとか事務所任せとかいろいろおっしゃる方はあるかもしれませんが、しかし、できる限り直接にはかかわりたくない、そのように思っておりましたので、また私のところは代々受け継いでまいりましたそのような資産の管理というものもしてまいらなければなりませんし、そうしたことも含めまして事務所の方に任せてきたということでございます。
○服部三男雄君 金銭の借り入れについては、総理自身が佐川清さんに話したが、あとの具体的なデリバリーあるいはその返済、何か八回に分けて返済されたらしいんですが、それは他の者に任せたということをおっしゃっているわけですが、だれでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) 既に退職した事務所の職員でございます。
○服部三男雄君 氏名を明らかにしていただきたいんですが。
○国務大臣(細川護煕君) 既に退職をしております者でございますから、その者のプライバシーにもかかわることでございますから、それは御勘弁をいただきたいと思います。
○服部三男雄君 ぜひ答弁を願いたいと思います。 リクルート事件の際の宮澤当時大蔵大臣、それから竹下当時総理、全部いろいろな個人の名前を挙げて国民に対して明らかにされた。細川総理も政治改革を標榜される以上はぜひその氏名を明らかにしていただきたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) それは今申し上げましたとおりでございます。
○服部三男雄君 答弁しなければだめです。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○国務大臣(細川護煕君) 繰り返し申し上げますが、既に退職をした本人のプライバシーの問題でもございますから、本人の意思を確認して、本人が結構だということであればそれはそのように明らかにさせていただきます。
○服部三男雄君 プライバシーと関係ないことですよ。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○服部三男雄君 自分の事務所で使っている人の名前を総理が御答弁にならない。これでは国民は納得しませんから、私も当然質問を続行するわけにはいきません。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○国務大臣(細川護煕君) 繰り返して恐縮でございますが、本人の了解が得られれば理事会なりなんなりに提出をさせていただきます。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。 暫時休憩いたします。 午後三時三十五分休憩 ————◇————— 午後四時四分開会
○委員長(井上吉夫君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、質疑を行います。
○国務大臣(細川護煕君) 先ほどのお尋ねに対してでございますが、本人の了解を求めましたところ、今勤めている会社については名前はひとつ勘弁してもらいたい、しかし名前を出すことは結構であるということでございます。 平成三年の三月に退職をしておりますが、深山正敏でございます。
○服部三男雄君 この深山正敏さんは一億円について受け取りから返済、返済は現金でしたという総理の答弁ですが、現金の返済もみんな深山さんがやったんですか。
○国務大臣(細川護煕君) そのように記憶をしております。
○服部三男雄君 当時、総理は参議院議員ですが、そのときの公設、私設の秘書ですか。
○国務大臣(細川護煕君) 公設の秘書でございます。
○服部三男雄君 衆議院の予算委員会の総理答弁は非常に供述が変転しておるし、細かいことになると忘れたと。きょうの供述も、古いことなのでよく覚えていないという繰り返しが続いておりますので、ここで私から、この当時参議院議員であった総理の公設秘書の深山さんの証人喚問を要求したいと思います。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。 ただいまの要求は後もって理事会で協議いたします。
○服部三男雄君 この一億円の返済を八回に分けて行った、現金で渡したという答弁をなさっていますが、現金を調達してその金を深山さんに渡したのは総理ですか。
○国務大臣(細川護煕君) 先ほども申し上げましたように、八回であったかどうか、その辺も正確には定かではございません。ただ、恐らくそうだろう、そのくらいの回数だろうというふうには記憶をしておりますが、ただ、細部にわたりまして は事務所に任せておりましたので、どのようにそこのところ対応したかは私は承知をしておりません。
○服部三男雄君 現金かどうかの確認、一点しか答えてないですから。
○国務大臣(細川護煕君) 現金かどうかということですね。その辺も私は承知しておりません。多分そうだろうと思います。
○服部三男雄君 まだ答えてないですよ。答えてないです。 いいですか、多分現金と思うけれどもと言うから、じゃだれが深山に渡したのかと聞いているんですよ。
○委員長(井上吉夫君) だれが深山に渡したのかという部分を答えてくださいという質問です。
○国務大臣(細川護煕君) 事務所で運用しておりましたから、そうした資産をやりくりして事務所で対応していると、こう申し上げているわけです。
○服部三男雄君 答えになっていない。
○片山虎之助君 総理が本人にお金を渡したのかどうか。総理が本人に渡したのか、深山に。そういう質問をしているんです。それは質問のとり方がちょっと違うんです。
○国務大臣(細川護煕君) 私は渡しておりません。
○服部三男雄君 元麻布のマンションを貸した相手はわかっておりますか。
○国務大臣(細川護煕君) うわさでは承知をしております。
○服部三男雄君 有名な女優さんではありませんか。
○国務大臣(細川護煕君) 不動産屋さんを介して賃貸借契約を結んでおりますから、事務所を通じてまたそれもやっておりますから、私はうわさで承知をしているだけでございます。
○服部三男雄君 アメリカでは閣僚の就任前に上院、下院で徹底的な過去のスキャンダルとか政治行動について尋ねるシステムがあることを御存じと思いますが、この問題につきましては今後引き続きこの予算委員会で主に私が担当させていただいて総理にお尋ねしたいと思いますから、よく今後記憶を思い起こして整理していただきたいと思いますので、よろしくどうぞ。
○片山虎之助君 終わりました。
○委員長(井上吉夫君) 以上で片山君の質疑は終了いたしました。(拍手) —————————————
○委員長(井上吉夫君) 次に、梶原敬義君の質疑を行います。梶原君。
○梶原敬義君 社会党を代表いたしまして最初に私が行い、関連質問で谷畑委員と吉田委員がやります。 総理大臣、大変重要な問題が次々に山積をして本当に毎日御苦労さまです。体を大事にされて、日本はもちろん世界のリーダーとしてぜひ頑張っていただくように、今心からそういう気になった次第でございます。 総理大臣がアメリカのクリントン大統領と写っているAPEC等の写真を見まして、総理がむしろクリントン大統領の兄みたいなような感じを受けて、非常に二人の関係はうまくいっているのではないかこのように思いまして、ぜひ世界の平和、日本の将来に向けて頑張っていただきますように、心から祈念をして、冒頭、総理の感想をお願いしたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 先般の日米首脳会談、またその後のAPECの会議等におきましてクリントンさんにも二度ほどこれでお目にかかったわけでございますが、日本に来られたときを含めますと三回になりますが、私の印象では大変ウマが合うと申しますかお互いに率直に何でも話し合えるなという印象を持っております。 お互いにそれぞれの国の国家利益を踏まえての話でございますから、お互いの友情は友情として、信頼は信頼として、言うべきことはきちんと言い合っていかなければならないと思っておりますし、二回にわたる会談におきましても私も率直に言わせていただきました。あちらからも率直に物を言ってこられました。そういう意味で、今後ともそういう関係というものはしっかり築いてまいりたいと思っております。
○梶原敬義君 私だけじゃなくて国民の皆さんもそのように感じて、大変期待をされていると思うんですね。 米の問題が先ほどから非常に大きな課題になっております。後ほど吉田委員からの関連質問にありますので多くを申し上げませんが、私が今から約六年前、牛肉・オレンジの自由化を前にして米の市場開放のアメリカの圧力が非常に強まったときに、地元の大分県の農業関係者の皆さんと七名で、私が団長でアメリカのあの国府田農場に行きました。そこで鯨岡さんという支配人と約二時間お話をしたんです。 鯨岡さんは今衆議院の鯨岡副議長のいとこになる方で、私どもは九州から出ていって、米を買ってくださいよと言われたら相当激しいやりとりをして帰らんならぬなと、こう思って行ったんですが、鯨岡さんは、私は日系の人間だから言うんではないと、日本は米は非常に大事な主食ですよ、そして国土を守るためにも田畑が荒れたらこれは困りますよということで、むしろアメリカには日本の皆さんが食べるようなそんなおいしい米はたくさんあるわけではないんですよ、生産者の皆さんはそんなに日本に米をどんどん出せというようなことは言ってないんです、むしろ言っているのは約三十社に上るRMA全米精米業者協会、これが非常に強く圧力をかけているんですよということを聞いて帰りまして、本当に、ああ、よう来たかいがあったのうと、こう言って我々帰りました。また、精米工場も別な企業が経営をやっているところを見てきましたが、そこではまた違った感触を持ちました。 そういうことで、本当に今も私はずっとそれから日本の農業、食糧、米、農村を守っていかなきゃならない、このような使命感に燃えているわけであります。 私の郷里の畑農林水産大臣も体を張って今頑張っておりますが、その点について一言感想を聞きたいと思います。
○国務大臣(畑英次郎君) 水稲そして米、これの我が国における位置づけ、その重要性、ただいま梶原先生からもるるお話しがあったわけでございますが、何といってもこれからさらに環境問題、国土保全の問題等々、そしてまた何といっても我が国の文化の震源地であると申し上げても差し支えがない、さような意味合いでの極めて重要性を踏まえてこれからも対処してまいりたい、かように考えております。
○梶原敬義君 私がそのときに行きましたこの国府田農場の支配人と写った写真もありますし、少しそのことも書いておりますから、総理、ひとつ暇なときに読んでみてください。(資料を手渡す) ガットの市場開放問題については、私どもも非常に厳しい立場でこれは総理以下皆さんにさらに必死に頑張っていただきたいと思うんです。 ただ、きょうずっとお話を聞いておりまして、やっぱりこれは、我が国の政治というのは、与党野党がわりましたが、継続性に基づいてやっていると。きょうの時事通信のテレップニュースというのを私今持っておりますが、これはこう書いているんです。 コメの関税化を猶予する見返りにミニマムアクセス(最低輸入量)をドンケル裁定案よりも拡大するというドゥニ調整案は、昨年十一月末、宮沢政権の政治決断で方向が固まり、それに基づき日米交渉が水面下でスタートしていた事実が八日までに、複数の関係者の証言で明らかになった。細川政権の政治決断によるコメ市場の開放も、実は自民党政権の路線を引き継いだ内容だったと、このことを書いておるんですね。 だから、確かにこれは国家的な問題であります。だけれども、細川さんだけを、政権だけを一方的に責めるというのはこれは私は問題がある、 間違っている、このように考えるわけでございます。 もう時間の関係で先に移りますが、何か感想がありますか。
○国務大臣(畑英次郎君) 私は、この例外なき関税化の拒否といった問題は、国会決議を踏まえまして長年にわたって関係者が努力をし、今年に入ってからの最終的な詰めの段階におきまして、我が方の国会決議の堅持という姿勢の中からただいま御検討賜っております調整案が出てきたと。さような意味合いでは、やはり長年にわたりますそれぞれのお立場の方々の、米を、農産物を、あるいは自給体制を守ろうという積年の努力が結集されておる、かようにも受けとめさせていただいておるわけでございます。
○梶原敬義君 ありがとうございました。 きょうは、補正予算あるいは景気対策を主に私の意見も入れて述べさせていただきたいんですが、今日のこの深刻な不況、きょうもずっと報告がありましたからもう多くを申し上げませんが、しかしもう少し冷静に考えると、一体何でこういうことになったのか。 これは、私もずっと中曽根さんの内閣のときに各種委員会に出て議論をいたしました。あのバブルの原因というのは、御承知のように民活中心にどんどん景気をあおっていったわけです。当時、土地がまとまれば容積率を上げて大きくして、そして高いビルができるから、だから地上げ屋がどんどん横行して、そしてこういうところに金を銀行はどんどん貸していった。どうでしょうか、日銀総裁もいらっしゃいますが、その当時は各都市銀行の窓口というのは、何の仕事か金を借りてくれ借りてくれというのが当時の大きな仕事だった。今、担当者が全部かわって、いや、貸す金がない、こういう厳しい状況になっております。 この異常なバブル、日本の国土がアメリカのあの国土の二・五倍の土地の資産価値があるというような、こういう本当に泡の上に乗ったような経済をつくり出したその根源というのは非常に今責められておりますが、そうじゃなくて、中曽根さんのあの民活時代、民活民活、それからリゾート法、このリゾート法も、つくるときに私どももいろいろ議論をいたしましたが、今、宮崎県のあそこのリゾート計画が成功しているだけで、あとはみんな計画がつぶれていっているでしょう。もう本当に跡形もない。こういうような状況をつくり出してきた。 そして、そこで今度は、これは大変だということで景気の引き締めをやりました。私どもは、この景気の引き締めに対して、これはいいかげんにせぬと、余り急に風船を膨らませて空気を抜くとこれは大変なことになるということで、今度は逆に、これはほどほどにしてほしいということを言ったわけです。 例えば、平成三年十二月の本院の予算委員会で私は、大丈夫ですか、このように日銀総裁に質問をしたことがある。これに対しまして日銀の三重野総裁も、三重野総裁もまた大分県にゆかりのある人ですから余り厳しいことは言えないんですが、景気については、やはりキーポイントは設備投資だと思います。設備投資は、過去三年間非常に高い伸びが続きましたので、当然今年度は減少しておりますけれども、つい最近発表をいたしました短期経済観測によりましても、中小企業を含めまして設備投資が、ごくわずかでありますが上方修正をしております。 なお減速は続くとは思いますけれども、ここに来て急速に景気が落ち込むことはないという云々。 私はそれに対して「景気というのは一たん下がりかかったら想像以上に下がってきますから、その点については十分配慮していただきたい」、このように言って、また三重野総裁が答弁された。三重野総裁といたしましても、これは前の澄田さん、大蔵省出身の方が三重野総裁の上に来て、その後始末したから三重野総裁にすべて責任があるわけじゃないと思うんですが、やはり日銀においても若干景気の見方に対する甘さがあったんじゃないか。 そして、翌年の平成四年三月三十一日に、この本予算委員会の暫定予算の審議のときに、在庫調整等を中心にして野田経企庁長官と議論をいたしました。大丈夫かとこう言ったら、野田経企庁長官は、本年度の半ば過ぎたころから大体一巡が終わった姿になっていくのかなと、こう思っております。いわゆる在庫圧迫感というものは、在庫の山がずっと崩れ始めていくというような姿がはっきりと見えていけば、またおのずから景気への業況感というものも変わってくるわけでありますから、そういった意味で、本年度の半ばごろから最終需要に引っ張られて在庫調整が一巡をし、緩やかに生産が拡大をしていく、そういう過程をたどるのではないかと、こう見ておるわけであります。このように答えております。これは宮澤政権下の野田経済企画庁長官が答えたわけですから、この点の甘さを私は指摘をせざるを得ないと思います。 それから、私はもう一つ厳しいことを言いますが、大蔵大臣、銀行の指導やあるいは証券の指導で、当時、証券スキャンダルあるいは銀行の不始末に対して橋本大蔵大臣は責任をとっておやめになったが、銀行局やあるいは証券局の大蔵省の幹部はだれも責任をとっていない。私は、やめるということはそれはよくないかもしれない、しかしそううまくいかなかったときにはピッチャー交代してやはり政策を変えていくのが筋ではないか、そのように思うのであります。 この点について私は、大変でしょうが、しかし細川政権になりまして、じゃ過去はこうだったからおれは知らぬぞというわけにはいかない。その点は細川総理はしっかりそめ責任を負って、前のことは大変だったが、そのことは一言も言わぬで今一生懸命やっているという姿は私は御立派ではないか、このように思いました。 この点につきまして、三重野総裁や大蔵大臣や経企庁、何か所感がありませばお話しをお願いしたいと思います。
○参考人(三重野康君) お答えいたします。 まず、バブルの発生が一九八〇年代の後半にございました。この発生は、委員も御案内のとおり、その原因というのは、当時の東京一極集中とか税制とか法制とかいろいろの複合的な要因があるとは思いますけれども、やはり長きにわたった金融緩和というものに一因があることは間違いがないと思います。 それで、私どもとしましても、当時節度のある融資を呼びかけておりましたけれども、やはりそういう呼びかけだけではなくて、本格的な引き締めをもっと早くしておけばよかったという悔いは今でも残っております。もちろん、その当時は物価が前年比マイナスの超安定でございましたし、またいわゆるブラックマンデーの株の暴落等もありましたけれども、やはり本格的な引き締めをもっと早くやっておけばよかったという反省をいたしております。 これについて私どもの教訓は二つございまして、やはりバブルが起きる兆しが見えたときには早く手を打たなければならないということと、もう一つは、当然のことではございますけれども、中長期的に見て安定的な状態をつくるということにより一層重きを置いて金融政策を運営しなければならないということでございます。 それから第二番目は、委員が今御指摘になりました当時の景気の見方でございますけれども、確かに私は一昨年の十二月に委員の御質問に対していろいろお答えしたことを覚えておりますけれども、あのときは、いわゆる一たんバブルが生じてしまいますと、バブルのときの生じたいろいろの行き過ぎというものを是正し、それをしなければ次への新しい健全な発展にはならないということを申し上げました。 ただし、今、企画庁がいろいろ検討なすって当時の景気のピークは一昨年の四月ということを一応出しておりますが、私どもは七月一日、したがってピークを過ぎて間もなく公定歩合を下げまして、次は十一月、それから先生の御質問にお答えしまして間もなく十二月の終わりに第三回目の引き下げをやっておりまして、もちろんそのときそのときの情勢は絶えず見直して適切な運営に心がけてきたつもりでございますし、これからもそういうふうにしなければならないというふうに思っております。
○国務大臣(藤井裕久君) 今の流れを伺っておりまして、私もそれぞれの立場で今名前を挙げられた方々は努力をされたと思います。 特に、プラザ合意の後非常な円高不況が来た、それに対して財政のパイプを大きく開いたこととかあるいは総裁も今言われましたが、ルーブル合意の後、ここいらで安定させようというにかかわらず円が高く高く振れていくという中で低金利を続けたとかいろいろあると思います、結果から振り返りますと。やはり財政金融政策の機動的運用というものが非常に大事だということを、今そういうことを思っております。 また、責任の問題は私は確かにあると思います。橋本大蔵大臣が責任を負われたというお話も合いただきましたが、そのとき橋本大蔵大臣のお立場で職員に対しても訓告をされたように承知をいたしております。 今後とも、私を含めて職員は厳正にこの業界に対して指導体制をしっかりやらなきゃいかぬと思っております。
○梶原敬義君 今度の補正予算あるいは第三次緊急経済対策、これの目玉といいますかもう一度御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(久保田真苗君) 目玉ということになりますと全体が目玉でございまして、どれも不可欠なんでございます。 ただ、景気を浮揚させる効果と、それから細川内閣として今後の経済構造を改革していくその一番スタートになるようなそういうところに特徴を持たせました。つまり、規制緩和、円高差益還元。 そして、実際の事業といたしましては、生活者重視の事業、すなわち住宅、それから生活関連の施設、福祉とか文化とかあるいは町を便利に美しくするといったような、そういったものに一兆円。それから、中小企業が貸し渋りで困っているそういう状況の中での融資の拡大、あるいは災害対策、そして雇用、この雇用調整の延長と範囲を広げるといったような、どれもこれもなくてはならないものでございまして、もう本当にこの補正予算が通りますとやっと細川内閣になったような気持ちがするのではないかと思っております。
○梶原敬義君 景気対策に加えて、台風災害、地震災害、冷夏・長雨による農業被害に対する復旧費、あるいは農業共済支払いに関する予算が含まれておりますから、一刻も早くこれを成立させて、そして次々に経済対策をやっていただきたい、このように考えておりますが、総理の決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 再三お答えを申し上げておりますように、本会議等でも申し上げておりますように、三回にわたって三十兆に及ぶ景気対策を講じてまいりました。その効果が着々と出てきていると思っておりますし、また今後ともそれが浸透していくようにできる限りの努力をしてまいらなければなるまいと思っております。 このたびの補正予算、また来年度の予算につきましても、今の厳しい経済の状況というものをよく念頭に置いて景気対策に資するように最善の努力をさせていただきたい、このように思っております。
○梶原敬義君 さらに、今の補正予算だけで済むかという問題がありまして、今補正予算を審議しているときに先の話もなんですが、以下、私の幾つかの提案を時間の限りいたしまして、参考にしていただきたい、このように思います。 まず第一点は、先ほどありました所得税の減税です。 これはいろいろと議論があるところでありますが、消費税と切り離して早く五兆円規模の所得税減税を実行してもらいたい。そのことにつきまして総理大臣の前向きの判断をひとつお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 今、減税というものが残された対策の大きな一つの手段であるという認識につきましては、私も全く同感でございます。 ただ、これも今の厳しい財源の状況なども考えなければなりませんし、税調の答申におきましても御承知のとおりの答申が出ておりますので、その答申の考え方というものをよく踏まえて六年度の税制改正におきまして考えてまいりたい、今はそのように考えているということでございます。
○梶原敬義君 消費税の問題というのは、高齢化社会到来云々というこれはあと十年ぐらい先のことですから、それで消費税というような論点の展開というのは非常に困るわけでありまして、いろんな努力をしてまず不公平税制をもう徹底してなくしていって、それはその後ではないか、その時期はもっと後。要するに、今はやっぱり景気対策をやらなきゃ、税収も大変落ち込んでおるそういう状況ですから思い切ってひとつ対応していただきたい。それが第一点です。答弁は要りません。 第二点といたしまして、私もよく一般の人と会うんです。個人や中小企業の皆さんに、おい、金貸すか、金利安くなったか、こう言うと、いや、これは特に都銀を中心にして大手の銀行の窓口というのは大変厳しい。私どもの地元の銀行というのは余りバブルに巻き込まれなかったからそうでもないんですが、やっぱり厳しいんですよ。これは日銀総裁も大蔵大臣もしかともう一回地べたから積み上げてひとつ認識をしていただきたい。偉い人ばかり集めてそこで聞いて、おおそうかじゃなくて、していただきたいと思うんです。 この点について、私は当面、大手の都銀を中心とした二十の銀行が約五兆円、一行が二千五百億円ぐらいの規模で窓口をちょっと緩和していく、こういうような対応をしていただきたいと思うんですが、これまで取り組んでこられた大蔵省の方針やあるいは日本銀行の総裁のお考えを承っておきたいと思います。
○国務大臣(藤井裕久君) 今の梶原委員の御指摘、大変重要な点だと思います。 銀行が貸し渋っているのではないかということについては、いろいろな理由があると思います。 一つには、資金需要が一般的にはないかもしれませんが、ただ、委員のおっしゃったように本当に借りたいところがなかなか貸してもらえない、こういう話もあると思います。一つには、やはりいわゆる資産インフレ期に融資姿勢というものが非常に安易に流れたことに対する反省はあると思います。そのことは積極的に我々としてはサポートしなければいけない面だと思います。 もう一つは、特に都銀の例をおっしゃいましたが、やはり非常に不良資産がたまっているということが一つあると思います。これに対しては、何回もここで御答弁申し上げておりますように、不良資産の償却、共同債権買取機構への売り渡しというようなことを通じて今積極的にやっております。特に中小企業につきましては、年末金融について、過般十一月三十日に積極的に対応してもらうようにお願いをする通達を出しておりまして、それらを通じまして中小企業の方に少しでも金融が回っていくように努力をしているところでございます。
○参考人(三重野康君) ただいま大蔵大臣が言われたことにつけ加えることは大変少ないわけでございますが、確かに過去の金融緩和期に比べまして市中銀行の貸し出し態度が慎重であることは事実だと思います。 それは、今、大臣もお触れになりましたように、かつての少しむちゃな積極的な融資態度に対する反省とかあるいは不良資産が増加しておりますので信用のリスクについてより慎重になったとか、そういうことがあると思いますけれども、しかし、よく考えてみますと、金融機関の本業というのは貸し出してございます。貸し出しを伸ばしてこそ初めて償却その他のもうけも確保できるわけでございまして、そういうことについての自覚が最近強くなりまして、積極的な融資態度に出ている銀行が多くなってまいりました。これは、こういったことが必ずや融資の増大につながることを私は期待しております。 なお、よく私は金融機関の方にお願いするんですが、こういう難しい時期だからやはりいろいろなことはあるかもしれないけれども窓口は親身になって聞いてあげてほしい、金融機関はお金を貸すだけじゃなくて知恵とか親切もかしていただければありがたいということを折に触れ要請をいたしております。
○梶原敬義君 ぜひ枠の拡大、五兆円減税をやれば五兆円は民間中小企業や個人に金が借りれるというような、景気対策上これは非常に大事だと思いますからひとつ一考していただきたいと思います。 もう一つ経済対策で、私はいつもこれは住宅金融公庫や建設省や大蔵省の皆さんと議論をしているんですが、金利が安い今こそ、この低金利の中で住宅を取得する絶好のチャンスなんです。三・八五の住宅金融公庫を借りて十年間金利が固定する、そして今非常に住宅は好調である。買う人、住宅を取得する人は今は絶好のチャンスだと。 今、この内閣になりまして、当初予算五十五万戸が五十六万戸になり六十万戸になって、七十万戸に住宅金融公庫の貸出枠をふやした、これは私は非常に高く評価できると思うんです。ところが、来年度の予算は、またシーリングの関係があるんでしょう、幾ら言っても五十六万戸からのまたスタートなんですね。これは無抽せん制だからいいじゃないかこういうことはあるかと思いますが、この点を問題にしたいと思いますし、前向きに取り組んでいただきたい。 今、建設省、住宅が好調であると言うが、どのような状況になっているのか。
○政府委員(三井康壽君) ただいまの御質問の最近の住宅着工の状況について御報告をさせていただきます。 御承知のとおり、平成四年度に百四十二万戸と、前年度百三十四万から回復いたしまして、今年度も堅調に推移をしているところでございます。特に、八月、九月と対前年同月比で二けた、一〇・八、九%伸びまして、十月が一けた台の伸びに落ちているのがやや懸念材料でございますが、今年度は非常に堅調に推移していると見ております。 これを持ち家系と借家系に分けて御説明いたしますと、持ち家系が好調でございまして、個人で建てかえられたり新築されたりする個人住宅につきましては一〇%を超える伸びでございます。十月の累計で一四・五%。それから分譲系も、一昨年、昨年と大変不調でございましたが、今年度は累計で二〇%台の伸びでございます。 ただし、昨年まで好調でございました貸し家が市街化区域内農地の宅地並み課税の問題がやや一段落しまして供給がやや過剰になってきたかなということも受けまして、これは前年よりも約五%の減。総じてそういった状況に相なっております。
○梶原敬義君 委員の皆さんや内閣の皆さんにもお配りしてあると思いますが、「公庫融資の経済波及効果」という表がありますね。この公庫資金が五三%、民間資金が四七%で一兆円の住宅事業をやる場合に、公庫への一般会計からの補給金というのは、私は厳しく見ても、ケース二の四十二億円、わずか四十二億円補給すれば一兆円の住宅事業が展開できると。しかし、十年間金利を固定をするから、これは三百六十九億円さらに毎年毎年のやつを合計すると要るんですよと。 そしてそのGNP効果というのは、その右の括弧にありますように、一年目にはこの一兆円が一兆三千九百億円の効果を生む。二年目、三年目合計いたしまして二兆三千三百億円、二・三三倍の波及効果を持つ、このようになっております。 この表について、建設省あるいは住宅公団か、間違いないのかどうか皆さんからいただいた数字でありますからお聞きします。
○政府委員(三井康壽君) ただいまの資料は住宅金融公庫の方で試算させていただいた資料だと承知しております。詳細にはちょっとまだ検討させていただいておりませんけれども、例えば金利をどう置くかとか、それから公庫の利用率をどう見るかそういった一定の仮定で計算されたものだと思います。 いずれにいたしましても、住宅金融公庫によります住宅の建設というのは国民の皆さんに相当定着しているものでございますので、住宅建設が経済に大変効果があるということは言えようかと思っております。
○梶原敬義君 建設大臣、今一兆円、さらにこれから来年に向けて十兆円の住宅投資を追加すれば、経済の波及効果というのはこれの十倍ですから、土地等も付随しますから、二・三三というのはもう少し低く見てもGNPを引き上げる効果というのは三%ぐらいあるんじゃないか。この点でこれまで積極的に取り組まれた建設大臣の所感を求めて、さらにまた前向きなお考えを期待をしているんですが、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(五十嵐広三君) 梶原委員御指摘のように、そしてまた政府委員の方からも今説明をいたしたところでありますが、大変景気が停滞している中で、住宅に関しましてはおかげさまで例えば九月の場合ですと一〇%をやや超える前年比の住宅の着工件数の伸びが見られているという状況でございます。去年の六月からことしの十月になりますか、十七カ月連続して前年同月比で伸びが続いているというようなことになっているわけであります。 これは、言うまでもなく去年、ことしの春、それからこのたびの緊急あるいは総合的な経済対策に伴うそれぞれの住宅政策によるものが大きいわけであります。特に今年の場合、六月の補正予算の場合、前年に比べて約五万戸の住宅金融公庫の融資枠の拡大を見たわけでありますが、さらに九月の緊急経済対策において、これは相当思い切って十万戸これに上積みをしたということで、去年の五十五万戸に対して今年は七十万戸でありますから、これは本当にかつてない大胆な住宅政策を講じたというようなこと。 こういうようなことで、全体として大変厳しい中でも住宅だけが伸びている。これが一種の、まあそう言いましても全体のGNPで言うと住宅というのは五%ぐらいでありますからそうそうそれが大きいということも言えないのかもしれませんが、しかし、それでもやや先導的な役割をしている、こういうぐあいに思っている次第でございます。 殊に住宅の場合は、住宅だけではなくて関連するものも出てくる。例えば、家具であるとかあるいは電気製品であるとか、こういうような関連のものでこの前ちょっと試算いたしましたが、やや一〇%ぐらいの金額にはなるようでありますから、そういう点等も含めて考えますと相当なものになるであろう、こういうぐあいに思っている次第であります。 お話しのように、そういうようなことから明年思い切ってまたどれだけやるかということになるわけでありますが、ただ、問題は最近の雇用状態のちょっと曇り状態ということがあるものでありますから、これが実際に住宅の建設のこれからの見通しにどういった影響を与えるかということ等もありますものですから、今注意深く住宅金融公庫の受け付け等につきましても我々注目をしているところでありまして、今のところそう大した障りはないというふうに思いますが、そういう状況で推移するとすれば、明年もかなり概算要求の戸数を上回る要求をお願いしたいと考えているわけであります。 概算要求では一応五十六万戸ということになっているのでありますが、これは我々概算要求に十分なチェックをする時間的な余裕がなかったものでありますから、特に大蔵大臣に対しましては、この点については御要望を申し上げておりまして、異例のことでありますがこれに追加要求をするということの御了解を得ておりますので、五十六万戸に何万戸一体加えるかというようなことを全体の状況を見ながら検討を進めてまいりたい、こういうぐあいに思っている次第であります。
○梶原敬義君 国民にとりましては、本当にやっぱり住宅を取得したいという希望、願望が多い。金利が今非常に安い、そして十年間固定、これは絶好のチャンスです。同時に、今の景気から見ますと、自動車も家電もだめだと、そして引っ張るとすれば住宅と公共事業しかないでしょう。だから、ここを、今言われますようにさらに細川内閣で頑張っていただきたい。 いや、需要がそんなにあるか心配というなら、テレビで今私が言っているような宣伝を若干すればどんどん出てきますから、建てかえの時期でもありますし、やってもらいたい。それから、財政にとって何にも悪くない。それは補給金で大きな事業ができるわけですから、民間の資金の誘発もできるわけですから、これはここでひとつ日本の経済を持ち直す大きなきっかけができる、このように考えております。 最後に、総理大臣にお伺いします。 西ドイツがかつて取り組んできた例でありますが、一九五〇年から六〇年代にかけて、国民への良質な住宅供給を国家の大きな任務として掲げて西ドイツは取り組んできました。国が目指す豊かな住環境、都市環境づくりに寄与する住宅であることを条件に助成金の支給や税の優遇など住宅建設促進のための措置を講じてきました。私、ドイツに行っていた連中にこの話も聞きまして、やっぱり向こうの住宅は広いよ、こういう話でありまして、総理、この点どうですか、所感を。
○国務大臣(細川護煕君) ドイツでどういう施策が講じられたのか私もよく存じませんが、酌み取るべきものはできる限り酌み取って今後の我が国の施策にも反映をさせていくことができればと考えます。 何と申しましても、今日一番国民が関心を持っておられることは、老後の豊かな暮らしのための豊かな住宅、質の高い住宅ということでございましょうし、その住宅が今のコストよりも三分の二で手に入る、あるいは半分で手に入る、そういうような状況ができていくならば、今せっかく減税をされてもそれが貯蓄に回ってしまうのではないかとかいろいろな議論が行われておりますが、そういうことでなくて、安く住宅が手に入るということであればこれはまた随分そのような経済の状況というものも変わってまいりましょうから、鋭意住宅という点には力を入れて取り組んでまいりたい、このように思っております。
○梶原敬義君 住宅十兆円、これを追加すれば必ず景気がよくなりますから、ひとつやってください。 次に、地方への公共事業の重点配分をこの時期にもっとやるべきではないかと私は思うんです。それは、中央はどうしても土地が高いんです。高速道路をつくっても、地方で高速道路をつくる場合に一キロ大体まあ四十万から六十万、東京で一キロつくった場合はこれは二百四、五十万かかる、こう言われているんですよね。ですから、この時期はひとつ地方に公共事業の重点配分を一つはやってもらいたいと思う。 それと、特に今田園まさに荒れなんとすると。これは米の問題もありますが、大変な過疎の状況でございますし、また高齢化社会が進んでおります。私の地元の大分県で見ますと、例えば高齢化率、六十五歳以上の人の人口に占める割合は、大分県のある村では三三・八%いっているんですよ。それからもう一つの町では三〇・三%。そして、五十八ある市町村のうちの二十二がもう既に二五%を超しているんです。 それで、うちの大分県だけこうかな、こういって調べてみましたら、高齢化率の一番高いところはどこだと思いますか、竹下さんのおる島根県で一九・七。二番が高知、三番が鹿児島、四番が山形、五番が鳥取、ずっといって大分は十番。十番で今のような状況ですから、もう本当に嫁さんが来ない、後継者が育たない、こういうような状況なんです。子供がもういないんです。 こういう状況に対して私は、決め手は、例えば仕事のある県庁の所在地とかあるいは拠点都市とか、そこで兼業農家をしながら仕事をし、所得がありさえすれば村や町に人が住みつくんですよ。ですからそのためには、私はなぜ地方に公共事業、こう言ったかというと、道路が悪いんです。道路が悪い、農道が悪い、こういう公共事業をこの際地方に重点的に配分をしていただきたいと思うんですが、総理大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(細川護煕君) 今、お地元の話も含めて、過疎の地域と、また地方における拠点都市との問題についてのお尋ねでございましたが、その地域のアンバランスというものを是正していく、そういう方向がこれからの内需主導型の経済社会というものをつくっていく上で極めて重要なポイントであるということは全くそのとおりだと思っております。 その拠点都市と過疎の地域とを結ぶネットワークにつきましても、できる限りこれを整備していくという基本的な考え方に立って、今五カ年の道路整備計画、第十一次でございましたかその道路整備計画におきましても、今申し上げたような基本的な考え方を踏まえて幹線的な道路網の整備をしていこうということで取り組んでいるというふうに承知をいたしております。 足りませんでしたら建設大臣の方から御答弁をいたします。
○委員長(井上吉夫君) この際、午前の片山君の資料要求に関し外務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。羽田外務大臣。
○国務大臣(羽田孜君) 先ほど片山委員の方から御要望のございました包括関税化の日本についての例外に関する部分、この部分につきまして本委員会に参考資料として提出させていただくことにいたしました。
○委員長(井上吉夫君) それでは、配付してください。 〔資料配付〕
○梶原敬義君 建設大臣、大蔵大臣のお考えもぜひお聞きしたいんですが、私は東京や首都圏の生活というのは、今はやりの言葉で言うとバブルの上に乗っているんじゃないかと思うんです。五十年ぐらい先のことを考えるとこれは大変なことになる。したがって、地方をもっと社会資本を投下して豊かにしておくということが国家百年の計に立ったら非常に大事じゃないかこのように思いまして、地方に公共事業を配分することは当面する景気浮揚にもなる、このように思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(五十嵐広三君) 全く同感でございます。 殊に道路に関して総理いろいろ今お話しになっておりました。そういう総理の御意向というものも外しまして、例えば地域高規格道路の計画を持っておりまして、これは約二千キロ、従前の高規格幹線道路にあわせて大体今年度中くらいにはそのうちの特に急ぐ部分の路線等を決定いたしまして、できれば第十一次五カ年計画中に二千キロぐらいは手をつけたいというようなことも考えているわけでありますが、これは地域生活圏と地域生活圏をつなぐとかあるいは地域生活圏における地域と都心部の連結であるとか環状線であるとか、こういうようなものに努めていきたい、こういうぐあいに思っております。 あるいはまた、明年要求しているところでありますが、交流ふれあいトンネル・橋梁整備事業、これはまさに今お話しのように、どうも地方自治体の殊に過疎地域で余り強くない財政状態の中ではやりたいと思っているんだけれどもなかなかで きない。一つ山があってトンネルをそこで一本抜くと非常に便利に地域と都心がつながる、長い念願なんだけれどもどうもならないというようなものであるとか、ここに一本橋があると非常に便利なんだけれども、しかしないためにえらい遠回りをしているというようなときに、これに対する補助事業を行っていこうというようなことも実は明年要求をしているところでありまして、そういうことを進めてまいりたい、こういうぐあいに考えております。
○国務大臣(藤井裕久君) 今の梶原委員のお話で、確かに景気対策としての公共投資というのはあると思うんです。その場合は用地費率が低いところがいいじゃないかという御議論もありますが、もう一つは、やはり生活者重視というかそういう観点から公共投資は本来考えるべきものだという点もあると思います。 〔委員長退席、理事村上正邦君着席〕 そういう中で、八党合意の中で、国民生活本意の公共投資の再配分をするようにという中で、今この六年度予算編成に向かっておるわけでありますが、誤解が一部にございますが、これは都市に公共投資を配分するという意味とは全く違いまして、生活の充実ということのためになる公共投資を都市、地方に関係なく充実していこうという趣旨でございます。
○梶原敬義君 もう一つ、やっぱり景気のいい話をして、お答えを願いたいと思うんです。 第二国土軸構想というのがあるんですが、名古屋から阪神地域、山陽地域を経て福岡に至る国土軸が今しっかりありますが、東海地方から大阪湾を渡って紀淡海峡を渡り、四国そして豊後水道を渡って大分から熊本、長崎に抜けるこの第二国土軸というのは、昭和三十九年に国連のワイズマンを団長とする調査団によって提唱されて、こうすると非常に将来日本はよくなるぞという報告書がまとまっておりまして、そして地元の皆さんも今一生懸命立ち上がって期成会をつくって頑張っておるところでございます。 こういう景気の悪いときではありますが、かつてアメリカがあの大恐慌のときにニューディール政策をとってフーバーダムその他大型の公共事業をやりましたように、これは二十一世紀に向けてこれから国家の最大プロジェクトとしてひとつ取り組んでいただきたいと思いますし、国土軸について調査を始めたということは知っておりますが、この構想に対する総理と国土庁長官のお考えをお聞きし、取り組みが一体どうなっているのか、お聞きをしたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 国土軸について各方面でさまざまな御論議があることは私もよく承知をいたしております。国土審議会におきまして四全総の総合的な点検作業の中でそのような審議もなされていると承知をしておりますし、今後さらに審議会におきましてその辺をしっかり詰めていっていただきたいと願っているところでございます。
○国務大臣(上原康助君) 今、総理からお答えがあったことを若干補足してお答えをさせていただきたいと思います。 梶原先生御指摘のように、確かに一九六四年にワイズマンレポートというのがございまして、国土庁としてもそれを参考に四全総においても国土の均衡ある多極分散型の国土形成のために努力をしてきたことは、御理解をいただいているものと思います。 〔理事村上正邦君退席、委員長着席〕 そこで、今新しい国土軸をどうするかということをこのポスト四全総の中でいろいろ検討をいたしております。 確かに、国民の連携交流圏域の重層的な国土形成を図るという意味で新しい国土軸が必要だということは、各方面から強い御要望があることも承知をいたしております。このような背景のもと、西日本、東日本及び日本海沿岸の各地域から提案をされております新たな国土軸の構想を二十一世紀の国土づくりの議論を深める上で十分参考にしていきたい、こう考えております。 このことは今申し上げましたようにポスト四全総の中で取り入れていきたいと思いますし、御指摘の西日本軸、第二国土軸をどうするかということについては、今御指摘もありましたが、来年一月に大分県でシンポジウムを持っていろいろと参考に資していきたい、こういう計画で国土庁としては進めておるということでございます。
○梶原敬義君 そこで、最後になりますが、この計画をやるに当たって大変技術的に難しい面があるかもわかりませんが、本州と北海道はもうトンネルでつながりました。そして四国と本州も橋が三つかかり、九州と本州はもう関門でつながっておる。つながっていないのは沖縄と九州だけ。長官のところはさておいて、九州と四国をつなげれば一通りぐるっと回れるわけですから豊予海峡を先にやってほしい、一番先に進めていく、こういうように取り組みをすべきだ、このように思いますが、建設省、建設大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(五十嵐広三君) 今、総理並びに国土庁長官からもお話がございましたように、四全総でも触れられて、長期的な視点から検討するということに御指摘の第二国土軸についてはなっているわけであります。 建設省では、昭和六十三年から平成元年にかけて西瀬戸地域総合計画調査を関係各省と一緒になって実施させていただきました。この中で、拠点間の交流を促進させることにより西瀬戸地域の活性化を図り、世界、全国に開かれた新しい圏域を醸成させていく、こういうことになって、そこには大きな一つの役割を期待する表現になっているようであります。 ただ、今もちょっとお触れになりましたように、豊予海峡は最大水深約二百メートルということであったりあるいは海峡幅約十四キロというような、大変なかなか難しい状況のあるところでございます。 建設省としては、第十一次道路整備五カ年計画において、西瀬戸地域など全国的な視点からの広域経済圏の基盤を形成する新たな交通軸については長期的な視点から調査を進めるということになっておりますが、今言う技術上の課題を踏まえながら地域振興等を十分に踏まえて、国土庁を初めとする関係省庁と連絡しながら今後も調査を進めてまいりたい、このように思っている次第であります。
○梶原敬義君 まあこんなお金のかかる話をしてと言われるかもわかりませんが、もうちょっと先になりますと開発途上国の皆さんの経済が上がればODAにかける金も少なくて済むかもしれないし、また、平和が続けばその分の防衛予算も少なくて済む。だから、今からぜひ前向きに取り組んでいただきたい、このように思うのであります。 関連質問につきまして谷畑委員からさせていただきます。
○委員長(井上吉夫君) 関連質疑を許します。谷畑孝君。
○谷畑孝君 社会党の谷畑でございます。関連質問をしたいと思います。 まず、細川総理大臣に質問をしたいと思います。 細川政権が誕生したということはまさしく画期的なことでもございましたし、また国民の期待も非常に大きいわけでございまして、私どももその一員として非常に誇りに思うところでございます。その中で、やはり細川政権の誕生というのは一過性の問題じゃなくて歴史的な一つの流れであり出現をした、こういうふうにも思うわけでございます。そういう意味では、ぜひひとつ自信を持ち、しかもこの政権が長期化しなきゃならぬ、もっと大地に根差していくことにならないとその任務を終えることができないんではないか私はそのように思っているわけでございます。 そこで、今回未曾有の不況ということになっておりまして、とりわけ日本の社会を発展させてきた中小企業等を含めて、大企業もそうですが、もう大変な不況、雇用不安と、こうなっております。私はそういう意味でも、細川総理が経済的な面におきましてもぜひ歴史的な役割を果たしてほしい。この景気の回復のその先頭に立っていただくことを心よりひとつお願い申し上げておきたいと思います。 今、これという有効なものはなかなか見当たらない非常に難しい困難な状況だと思うんですけれども、しかし私は細川総理ならまたできると、こう思います。そこでぜひひとつ、後手に回ることをしないこと、そして必ず効果的なものを即刻打っていくこと、ここが私は細川政権にとって非常に大事なことだということで、めり張りのきいたものにしていただきたい、こういうことをひとつ申し上げたいと思います。 次に、細川政権が補正予算と同時に来るべき通常国会において本格予算を組むわけでございます。細川総理が所信表明の中で、公共事業のシェアの抜本的な変更に取り組み、国民生活の質の向上に資する思い切った重点投資、いわゆる変革をした予算編成をするんだと、こういうふうに言っておるわけでありまして、私どもはそれに対して非常に大きな期待を持っております。 それは言いかえれば、従来の公共事業ももちろん大事ですが、同時に新社会資本整備と言われるように高齢化社会も間もなくやってまいります。いわゆる優しい町づくり等を含めて、本当にお年寄りやあるいは障害者の人たちが快適に住める町づくり、そういうものをぜひひとつ新社会資本整備の中できっちりと押さえてやっていただきたいと思います。そのことについてひとつ総理の所見をお伺いいたします。
○国務大臣(細川護煕君) 先ほど梶原委員のお尋ねに対しまして大蔵大臣からも財政審の答申につきましてのお答えがあっておりましたが、今お尋ねの新社会資本というのがどういう定義でくくれるものなのかということについてはなかなかこれも議論のあるところだろうと思いますが、大体大方の方が受けとめておられるような、今またお話がございましたような点についてそういうことが含まれるのかなと、私もそ思っております。 いずれにしても、先ほど大蔵大臣からも御答弁がございましたように、できる限り今の時代に合った、まだこれからの時代に必要なものについて重点的に効率的にめり張りのきいた予算というものを組んでいかなければならない、社会資本の整備をしていかなければならない、そのように考えております。
○谷畑孝君 それでは、引き続いて伊藤運輸大臣に質問をしたいわけでありますが、今の細川総理の決意、いわゆる生活にかかわる予算編成、しかもそういうことを通じてあらゆる産業が公共事業等を含めて景気の回復につながっていく予算編成と、そういうことであったと思うのです。 私は、四年前から毎年年に一回、障害者と健常者の触れ合いサマーキャンプということで、大体四百から五百名の仲間と一緒にやっております。初めて健常者が障害者との出会いをつくる、そういうことをキャンプを通じてやっておるんですけれども、そのときにいつもJRなり公共の乗り物を借り切って行くんですけれども、時には、障害者が駅をおりるための出口に車を寄せても全く通れないところもございましたし、あるいはまた、エレベーターなどの設備が全くなくて一人の障害者を駅に連れていくためにもう四、五人が抱えなきゃならないというそういうことから見ても、これからの高齢化社会の中で、障害者だけじゃなくて高齢化社会になっていくに従ってもやっぱり車いすという問題は非常に大事な問題であろう、そういうふうに思います。 そこで、今運輸省もそれなりに努力をされておるわけでありますけれども、駅にエレベーターをつくるのに、金融支援はありますけれども目的的なものはできていないんですね。私どもの大阪では福祉条例というのがやっとできまして、これから建物をつくるに当たってもいろんなことでもそういう指導をしていこうと、スロープをつけたりと、こういうことになっております。 そういうことについては、運輸大臣、ぜひひとつ高齢化社会に向けてのそういう車いす等を含めての駅にエレベーターということについてどういう所見を持っておられるかお伺いをしておきます。
○国務大臣(伊藤茂君) 谷畑委員言われました内容はこれからの社会に非常に大事な観点であろう、私もそう存じております。 今お話しございましたが、私ども運輸省も、これからの施策の大きな柱に、人に優しい交通機関、弱者という言葉は余り好きじゃないんですが、人に優しい交通機関、いろんなものを含めまして努力をしてまいりたいと思っております。要するに、たくさんの人が忙しく駆け足で行く場所じゃないんだ、もっと人の触れ合いもある、そしてまた、障害者や高齢者の皆さんもあるいは妊産婦の皆さんも御心配なく運輸機関を利用できるという時代にしなければならないと思います。 御質問ございましたエレベーターのことにつきましても、私非常に大事だと思いまして、八月に新政権がスタートをして直後に新しい鉄道駅におけるエレベーター設置基準というものを設定いたしました。 二つございまして、一つは新しい駅あるいは大改良をする駅、これは原則的に必ずつくってくださいと。地形その他いろんな問題がありますけれども、そういう姿勢でやりたい。既設の駅につきましても、エレベーターのない駅につきましては、これを当面、段差が五メートル以上、階段の高さが全部合わせて五メートル、一日に五千人以上御利用なさる駅については優先的にエレベーターを設置するということにしていきたい。ただ、早くできるところもございますし、エレベーターをつくろうと思ったら地形や土地の関係上、十何億かかっちゃうとかいうことがございますので、それらをいろいろ研究しながらその方向を進めてまいりたいと考えております。 それに、当然ですが、低金利の融資とかあるいはパブリックな助成とかいろんなものが必要でございまして、これは国と自治体と鉄道業者とが力を合わせましてそういう方向を推進してまいりたい、運輸政策の中の大事な一つの柱というふうに考えております。
○谷畑孝君 どうもありがとうございました。ぜひひとつ頑張っていただきたいと思います。 次に、大蔵大臣と厚生大臣に少しお伺いをしたいと思うんです。 高齢化社会になってまいりますと、独居老人、ひとり暮らしというそういう問題が大きな社会問題に実はなってきております。家族の関係もいびつになったり、あるいはさまざまな状況の中で老人が一人で暮らさなきゃならない。どうしても高齢化とともに痴呆性の病気にかかったり、さまざまな状況が起こってきます。そのときに証券の、営利のターゲットになってしまう。寂しいということもありますし、再三そこに訪れてくる間に高価な物を買わされたり、そういうことが起こってくるんですね。 そして、私の地元の近畿でも、銀行員といえばこれはまじめで間違いないと、こう思うんですけれども、その銀行員さんがまさしく老人の家へ訪ねていって、そういう中でいわゆる保険の勧誘を行っておった。これが募取法の違反のすれすれであったり時には募取法の違反になるという、そういうような行為まで生じて、それが訴訟になったり非常に大きなトラブルになってきている。 そういう事実はもうもちろん大蔵大臣は掌握しておると思うんですけれども、そのことについて大蔵大臣としてどう考えておられるか、またどのようにされておるのか、お聞きしておきたいと思います。
○国務大臣(藤井裕久君) 個別な話は必要であれば政府委員に答弁させますが、今のお話を伺っていて、一般的には、銀行員が保険募集行為をやるという点でとらえれば違法の疑いが大きいと考えております。
○谷畑孝君 そういう違法の状況、そういうことがこれからも起こり得るということで、ぜひひとつ前向きにそういう問題も検討していただきたいと思います。 もう一度ひとつお願いします。
○国務大臣(藤井裕久君) 法律上違法のおそれがあるということを今申し上げましたが、違法であれば取り締まることは当然のことであると考えています。
○谷畑孝君 最後になります。 厚生大臣、今申し上げましたように、ただ単に銀行員とかそういう問題だけじゃなくて、高齢化の中で、高齢者の財産をどう保護していくか、またそういう点について法的に考えられないか、それだけを申し上げて、私の質問を終わります。
○国務大臣(大内啓伍君) 今御指摘の痴呆性老人というのは約百万人おりまして、二十一世紀に向かいまして約五割ふえる、つまり百五十万人になる。 今、先生御指摘のように、兵庫銀行の銀行員が保険勧誘をやりまして保険に入れてしまうというような、あるいは高いものを売りつけて買わせてしまうというような事件が実はそこここに起こっておりまして、これは非常に重要な問題であります。特に痴呆性老人なものですから、自分の財産を保護するということについての防御措置がないわけでございますので、先般来、厚生省の中にその検討委員会というものをつくりまして、その財産権保護あるいは消費者の立場としての保護、これは実は法務省にも関係したり通産省にも関係したりいたしますので、各省庁とも連絡をとりましてこれらの方々の財産権の保護等について今総合的な検討をやっているわけでございまして、法律的な見地からもそれらの人々の人権が守られるように全力を尽くしてまいりたいと思っております。
○谷畑孝君 どうもありがとうございました。
○梶原敬義君 私は、地方自治体の財源確保と単独事業の促進、ゼネコンを初め不正摘発の徹底、使途不明金等々通告しておりましたが、後に譲ることといたしまして、冒頭申し上げました米問題に関しまして吉田委員の関連質問を行わせていただきます。
○委員長(井上吉夫君) 関連質疑を許します。吉田達男君。
○吉田達男君 生活者重視の政策を推進される総理にお伺いいたします。 生活といえば衣食住であります。日本の食糧政策の基本は何であるか。これは食糧自給であろうと私は思うのであります。国会も、三度にわたる決議のうち特に本院参議院は完全自給をうたっております。それを踏まえても、この食糧自給のうち特に米の自給に関しては国是とも言うべきものであると私は思うのでありますが、総理の食糧の基本政策にかかわって所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 食糧の安定的な供給を図っていくということは、これはもう最も基本的な国策でございますし、そのためにあらゆる努力をしていかなければならないということはもう申すまでもないところでございます。 安定的に、またコストの安いもの、質のいいものを国内的に確保していくということが何よりも基本でございましょうし、また足らざるところは輸入と備蓄というものを適切に組み合わせてそれを補っていかなければならないということだろうと思いますが、何と申しましても国民の食糧、基本的な食糧というものは自給をしていくということが基本である、こう申し上げてよろしいと思います。 また、今、輸入とか備蓄とかということを申しましたが、そうした外から入れてくるものにつきましてはとりわけ安全性というものに配慮をしなければならないであろう、こう思いますし、いずれにいたしましても、いわゆる新農政の考え方というものを踏まえて、食糧の安定的な供給というものが図られるように今後とも努力をしてまいりたいと思っております。
○吉田達男君 総理はその趣旨を、十一月の二十一日でしょうか、訪米されたときのシアトルの記者会見の中で、日本にとって米は特別な意味を持つという発表をなさいました。それに先立ってクリントン大統領等々に、日本が米について国会の特別な決議等で国是とも言うべき扱いをしていることについてどのように伝えられておられますか。
○国務大臣(細川護煕君) 詳しくはお話しをいたしませんでした。ただ、米については特別な意味があるという趣旨のことを申し上げたと思っております。
○吉田達男君 先立って農林大臣は訪欧されて、ウルグアイ・ラウンドの交渉に行ってこられました。日本の米事情について、日本の国会決議をどのように伝えてこられましたか。
○国務大臣(畑英次郎君) このウルグアイ・ラウンド交渉の関係者に対しましては、絶えず国会決議といいますものを踏まえての我が方の基本的な姿勢、そしてまた我が方の抱えております特殊事情、なおまた、例えば農地が国土面積の大体一四%といった、ヨーロッパ諸国とは比較にならない低率である、そういうことを強く要請をしながらも、しかも我が方の立場におきましては、国会決議という一つの姿の中で、何ら歩み寄りを我が方からするという余地のない自給体制堅持という意味合いの中から、特にサザーランド氏に対しましては、まとめるという気持ちがあればあなたの方からアクションをこれから先は起こしなさい、いわば、最後通牒という言葉はよくないかもしれませんが、そういった強い調子をもって申し入れをして帰らせていただいたという姿であるわけでございまして、絶えず国会決議を踏まえての取り組みであったということを御理解願いたいと思います。
○吉田達男君 総理大臣、農林大臣はそれ以降、交渉の表舞台に立って日本国のために、あるいは米のために、国民のために、消費者・生産者のために交渉をされた形跡がないままに今日に至っております。そして、私どもからいえば突然のようにこの調整案の骨子が示されてきた。この間においてどのような交渉がなされてきたのか、日本の主張がどのようになされてきたのか、一向に目に見えない。 この点については、案のよしあしということの前に、日本として国の交渉方法、交渉力、国力、このものをもってしても私は非常に問題が多いと思う。アングラによるいろいろな秘密交渉のことは伺っておる。先ほど梶原議員が指摘されたように、時事通信のこのものには、もとの種は自民党政権のときからまかれていてそれが今日芽を吹いて実らんとしておる、こういう経過が出ておりますし、先般の日本経済新聞の報道の中にはその経過がまた別な観点から示されておる。 これについて私は、透明な政治を求める細川政権にあっては透明な外交をなすべきである。少なくとも日本国民が納得しようということを求めるならば——例えば韓国において、これは国力の評価につながることだといって首脳が七人行って全力を挙げて交渉をしている姿が出ている。日本の交渉の姿は、官僚が裏から回っているのか根回ししたのか目に見えない。これでは国民が理解し納得するというシステムになっていないんじゃないか。この点について総理及び農林大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(畑英次郎君) 具体的なケースでお答えをさせていただきたいと考えるわけでございます。 このガット・ウルグアイ・ラウンドの問題につきまして、最近のいわゆる要人との会談といいますか接触といいますか、そういうものはただいま私の手元にございますだけでも、例えば総理就任直後の十月にはサザーランド事務局長、あるいはまた、羽田外務大臣そしてまた私自身が訪欧いたしまして、サザーランド事務局長、シュタイヒンEC農業担当委員あるいはまたブリタンEC委員会副委員長、そしてまた羽田外務大臣、細川総理は先ほど御紹介がございましたようなケース、そしてまた細川・クリントン会談、羽田外務大臣とカンター会談、こういうものがずっと積み重ねられる中にございまして、先ほど来申し上げておりますとおり、従来は十一月十五日というものを一つの軸に置いて我が方としての交渉戦略といいますか交渉スケジュールといいますか、そういうものを踏まえて、私は、いわゆる国会決議という特殊事情の枠組みの中でこれが最後的な接触であり最後のいわゆる日本側における物の考え方であるということをジュネーブにおきましてサザーランド氏にも話をして、しかも十一月十日に貿易交渉委員会が行われまして、その節、ガット事務局長のサザーランド氏から、今後の交渉は貿易交渉委員会、各国首席代表者の会合を軸に個別協議を頻繁にやっていくと。そしてまた、当時は十一月十五日というものを軸に物事を考えてもらいたいという中に、いわゆる事柄の難しさが、今日まで延びる中におけるいわゆる我が方の要求を入れての調停案がなされ、骨子が出ておる、こういうように御理解願いたいと思います。
○吉田達男君 それでは、日本の主張はどう貫かれたか。 日本の主張は、畑農林大臣の言うところによると、国会決議をもとに言っておる、細川総理もそのようにかねてから言っていらっしゃると。 しかし、ウルグアイ・ラウンドの起こった経過は、農業について言えば、輸出補助金がこれが不公平だということであった。これについて日本はどういうふうに主張をして、輸出補助金をなくしたのか。なくしていないでしょう。ウエーバー条項はどうなのか、これはやめると言っているが、本当にそうなのか。あるいはスーパー三〇一条も、いつも不平等条約をかさに着て、これは既に三分の二条項の中で承認されているとして脅迫をしておる。そのようなものはウルグアイ・ラウンド交渉の中で改廃されなければならぬと言っておるけれども、これはどうなったのか。こういう不平等なことについて日本はどのように主張をしておるのか。 日本はいつも押され押され、しまいにはアメリカの言いなりになってしまったのではないかという印象を与えてしまっておる。そして、日本がそれをアメリカとの合意においてのんだということをあたかも本当のように言われて、日本がのんだからECはどうかといって、ECは日本にその動機を負わせてのまんとしている。日本に対しては、ECはのんだと言ってまたこのウルグアイ・ラウンドの調整案をのめと迫るかのごとくであります。しかし、ECはまだアメリカとの最終的な合意をしていない。 そういうような状況の中で、日本の主張は十分した、した結果オール・オア・ナッシングで、おれは言ってきたから、これをのむかのまぬかということだけが残っておると、このようなことで国民は納得できない。 もう一度その点、日本の主張がどのように主張され、通ったのかそれを明らかに御答弁いただきたい。
○国務大臣(羽田孜君) この問題につきましては、先ほど畑農林水産大臣からもお答えしたわけでありますけれども、御案内のとおり、ガットが始まったのは中曽根内閣、ちょうど昭和六十年でありましたか、そのときから始まりまして、この間、歴代の総理あるいは外務大臣、農林水産大臣、こういった皆様方が何回も各国を回りながら説得をされてきたわけであります。 それと同時に、これはもう各党の皆さんもそうでありますけれども、自民党を初め各党の代表の方々、私自身も実は何回も行きました。そういう中で議論をしたことは、私どもは自由化というものは困るんだ、どんなことがあったってだめだよ、日本の国会の中でこういう決議があるという説明をしました。それと同時に、例外なき関税化というもの、これも困るんだよということを実は言い続けてまいったというのが今日までの状態であります。 それと同時に、ガットの中で、ガットといいますか今のこのガット体制の中でやっぱり農業問題で問題があるとすれば輸出補助金、これは実はガットの中では今までは認められていたといいますか否定されていなかったわけですが、しかし、結局これが生産を刺激して、そして安いものをどんどん輸出する、また刺激をして輸出をする、これが最も困ることであるということを実は言い続けてまいったわけであります。そして、そういう中にありまして、今の輸出補助金等につきましては、今度のブレアハウス合意の中でともかく大きな一つの前進、新しくこれが前進されるということになるだろうと思います。 それからもう一点は、今御指摘がありましたように、例えばスリーオーワン、三〇一条、これ、アメリカの一つの国内法によっていろんな国に対して大変強い力を及ぼす、何か話があるとすぐ報復というような形で来る、これはいかぬということで、実はMTO、多角的機構ですか、これをつくること、今これは実は議論をしておるところであります。 また、我々に対して自由化というものを叫ぶ、しかしあなたの国は食肉輸入法を初めウエーバーというものを持ちながらほとんど輸入しておらないものもあるじゃないか、一体これはどういうことなんだということを実は突き詰めたわけであります。 そういう中で、こういったものについても関税化をするであろうということで、今ほとんど合意がなされておるというような情報を実は聞いておるわけでありますけれども、いずれにしましても、一つずつそういうものを私どもは新しいルールの中に盛り込むように努めてきたということは言えると思います。 そして、私どもの、まさに今、ミニマムアクセス、問題になっておりますことは、これは、いろんな場所で私なんかも常に言ってきたことは、完全を求めることはおかしい、完全なんか求められたら我々としては何にもできないということじゃないか、それで我が国がこれをつぶしたと言われるんではとんでもない、少なくも各国ともみんな困難な問題があるんだからこれを少しでも前進させることが必要であろう、このことを実は訴えながら今日までやってまいったという中で、ぎりぎりの交渉の過程の中でミニマムアクセスというものが生まれてきたということが言えます。 しかし私たちは、ドンケル・ぺーパーのときには何年たったらこれを自由化しなさいよという実は話であったということでありますけれども、それもだめですという中で、確かに厳しいわけでありますけれども、ミニマムアクセスが四%から八%というところまで実はなってしまっておるということで、決して甘いものではありません。しかし、今申し上げましたそういう長い間の積み重ねの中でこういうものがドゥーニーさんの提案として出てき、そして、これは要するに大きな前進というものはあるなということを私どもとしては今受けとめておるということをひとつ御理解いただきたいと思うわけであります。
○吉田達男君 努力された経過はわかりましたが、今までであればそれは政府・与党、自民党でありますが、それから農業団体等々と連携をしながら意見を聞いてやってきた。私どもがその経過について承知をしないままこれが出てきた。 それじゃ、例えば農業団体にどういうような相談をし同意を得ているのかその経過を伺いたい。
○国務大臣(羽田孜君) 今、外交交渉というお話がありますけれども、実際に詰める細かいあれになりますと、例えばもう私たちみたいな日本の国に対して特例を認めるということは一切しないというのが、どこの国へ行って話しましても、要するに国の自給率の問題、いろんな問題を話しますと、あるいは環境問題を話しますと、各国ともみんな理解を示してくれるんですが、私ども、だからこれに対しても例外を認めるべきであるという話をしますと、途端にみんな私たちに対して硬直的に、あるいはもうまさに真っ正面からぶつかってきてしまうという状況であったというのが現状であるわけです。ですから、確かに交渉の機微にわたりますともう本当になかなか説明できないという面があること、これは、こういうぎりぎりの交渉であるということを考えたときに、御理解をいただきたいと思うわけであります。
○吉田達男君 時間のこともありましてはしょって質問いたしますが、それでは、今示されている骨子をもとに、また先ほど配られた資料を見て、例外なき関税化阻止が貫かれているかということであります。ミニマムアクセスはそれを貫いているのか。これは、私どもの見解は、国会決議に比して貫かれていない、こういう評価をしておりますから、撤回、再交渉を求めておるわけであります。しかし、せっかく案が出ておるので、先ほどから示されておる疑念も含めて、端的に問います。 ミニマムアクセスのこの六年間のミニマムの場合の税率はどういうことになるのか。出発点は協定時点、また六年先の七年目が出発点か。この点について協議をするとなっているが、どちらか。 これを素直に読むと出発点は協定時点だとなっておる。ということになると、後の始末でどちらが扱うものとして得か損かという計算をすれば、これは税率が幾らということを想定しなければできない。アングラの、例えば財界誌等々では、これは七〇〇%かければ輸入がとまるんだというような乱暴な意見もあるが、それじゃ七〇〇%というようなことが本当に税率としてあり得るのか。具体的にどのようなことが税率として挙げられているのか、こういうことを今の案をもとに解釈すればどうかということをまず聞かせてもらいたい。
○国務大臣(畑英次郎君) 今お尋ねのミニマムアクセスのいわゆる量、これにつきましては今の調停案の中では四から八%というものが示されていることは御案内のとおりです。 お尋ねの点は、七年目以降というお気持ちではないかというふうに考えるわけでございますが、そういうような意味合いの中にございましては、今私も読ませていただきました調停案の中にありましては、具体的に申し上げれば八という数字を維持するという表現が調停案の中に盛られておる。その税率につきましてはこれからの詰めの作業ということに入るんではないかなというふうに考えます。 二点目の七〇〇云々という関連におきましては、当時、一、二年前ではございますが、そういうようないわゆる現在の日本の米価と外米の米価との差を関税率に置きかえた場合には七〇〇になるんではないかということが当時は言われたことは事実。そういうことの中で、例えば六年間の一五%をその七〇〇に対してそれを減らす、その数字がいわゆる七年目以降の一つの基礎の数字にはなるということは事実ではないかというふうに考えております。 しかしながら、今私の立場では、やはり従来から米を含める農産物の自由化、いわゆる包括的関税化は反対、拒否をするという立場から言わせていただくならば、七年目以降も当然これは関税化に踏み切るべきではない、こういうような考え方に立っておるわけでございます。
○吉田達男君 関税化に踏み切るべきでない、それは私どもも同じであります。しかし、これを出すに当たって、この骨子に基づいて計算をすれば、将来六年先に再交渉となっているけれども、大変に厳しい追加譲歩が求められている。そのペナルティーについては先ほど片山議員が指摘になったところで、さすれば我々の判断としては、例えば税率を想定した場合とミニマムアクセスと将来のためにどちらがさばきやすいかという判断はしなければならぬ。 それを私が聞くとそのようなことはこれからだと言うが、経過によって今まで我々が知らされていないところが、事務方かだれかわからぬけれども、進んだものがぽんと出てくる。その進んだものがどうかわからぬけれども、ぽんと示されたんではいかぬ。アングラ情報でも七〇〇%と出ているならば、その辺の話は当事者同士で全然話さないというはずがない。責任がある者だったら話すに決まっているんだ。そこを示してもらいたい。経過として明らかにしてもらいたい。
○国務大臣(畑英次郎君) 先ほど来申し上げておりますとおり、今回のこの交渉といいますものは、あくまでもやはり我が方におきましては国会決議というものを踏まえて、それをいわゆる大きな一つの柱としての交渉ということでございますから、いわゆる双方が歩み寄って云々というような解決は事を進める上においてはあり得ない。 そういうような私の与えられた立場の中にございましては、いわゆる国会決議等を、そしてまた他の先ほど来申し上げたようなもろもろの我が国の置かれております農業事情等々を申し上げて、我が方はこの例外なき関税化はのむことはできない、まとめ役のサザーランド氏がまとめ役としてのいわゆる我が方に対する具体的なものを提示しなさい、壊れるか壊れないかそういうことも念頭に置いての提示をしてもらいたいと言って、さような意味合いでの調停が今日なされておる。 こういうことでございますから、途中経過で、我が方はこれこれは譲ろう、あるいはこれこれの項目はこういう姿でというような意味合いの交渉の姿ではない。そういう中で、いわゆるまとめ役、調停役の立場の方が最終的な一つのこれをもってそれぞれ不満はあろうけれども理解を願いたいというものが、調停案の姿になっておる。かように私も、そしてまた皆様もお受けとめを願いたい、こういう気持ちでございます。
○吉田達男君 その論法でいけばノーと言うしかない。あなたの立場もノーと言うしかない。 それで、私は今日の時点で再交渉するように求めておるんです。それはなぜか。さっき外務大臣から御答弁ありましたけれども、ECにおいてもなお決まっていない。アメリカの三〇一もこれからのMTOでやると、ウエーバー条項も、そういうふうに聞くけれども、最後までしのぎ切れるかどうかわからぬ。また、ウルグアイ・ラウンド交渉は十五分野であって、工業所有権その他サービスとかあるいは音響機器とかいろいろあって、そういうようなものについては若干延びると。要するに決まっていない。そういうものが決まっていないのに日本が決めなければならぬ。これは理不尽じゃないかと私は思う。 努力された後は聞いてみれば透明かもわからぬが、相談を受けていないのは事実でありますから、農業団体にだって納得を得る努力をしなければ透明な外交交渉、政治とは言えない。できなければ、私ども話をして農業団体とでも会わせますよ。会ってくださいよ。そういうようなことが透明な外交であろう。そういう前提に立って再交渉されるべきであると思いますが、いかがか、御答弁を願いたい。
○国務大臣(羽田孜君) 御案内のとおり、今お話があった幾つかの問題についてなかなかまだ交渉がまとまっていないという事実はあります。しかし、ほかのものについても、私どもある程度の情報としては、これはほぼまとまっているという非常に難しい困難な問題なんかも実は事実あるというのが現実であります。 ですから、それぞれの国の非常に困難な問題を一つずつまとめながら百十六の国が集まっているそういうものをまとめていくというのが、このガットそしてこのウルグアイ・ラウンドの交渉であろうというふうに思っているわけですから、我が国として一番ハードな問題について今我々に対して提示があったということであるということを御理解いただきたいと思います。
○吉田達男君 時間の指示が来ておりますので、ひとつ総理、今私どもが議論をしておりますのは手続ではどの段階にあるのか、今ドゥーニーの調整案が示されて、これをいわば与党に内容、意向を伺っておるという段階にあるように思われる。それを十日に閣議にかけようということで腹を決めようとされておるが、それはいわば国会の意思を聞いておることじゃない。我々はいろんな国政について議論しますが、国会議員として今それを問われているわけじゃない。進んでいくとするならばその手続は国会にどのような形で問われるのかその手続を聞きたい。
○国務大臣(羽田孜君) この問題につきましては、いずれにしましても十五日の日には全体をまとめようということでありますから、およそもう十三日の日に一つの案というものは、案といいますかその全体のテキストというものは表に出てくるんじゃなかろうかというふうに思っております。 ですから、そういう意味では、私どもとしては今週の末、ここらあたり、ここらあたりというのは明日ですね、ここらあたりまでに一つの方向を出していかなきゃならないという問題であろうというふうに思っております。
○吉田達男君 いや、手続のことを聞いておるんです。 あした閣議をやるのは、閣議決定なのか閣議了解なのか。それが仮に進んだとした場合に、次に十五日あるいはそれ以降、おくれてウルグアイ・ラウンドの協定書ができる。できた場合は、それはもう一度閣議あるいは国会にどういう形で問われるのか。条約として出せるのか、多国間協定として承認を求めるのか、あるいは関連法案として法律が出てきてそれによって可否を問うのか、そこの手続がどこのどういう場面でどういうスケジュールになっておるのか、そこを聞きたい。
○国務大臣(羽田孜君) 十五日の日に各国みんな集まりましてここで会議が進められ、そしてそこで一つの今度の問題についての方向が出されるということであります。そして、たしか明年の四月までであったと思いますけれども、ここのときに閣僚会議が開かれましてこれが決定されます。そして、各国がそれについての条約を批准するという形になろうと思います。 また、そのときには当然関連の法律は改正しなきゃならない部分も幾つかあろうと思いますから、そういった問題について一緒に御審議をお願いするということになろうと思っております。
○吉田達男君 時間が参りました。
○梶原敬義君 終わります。
○委員長(井上吉夫君) 以上で梶原君の質疑は終了いたしました。(拍手) 本日の審査はこの程度といたします。 明日は午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時五十八分散会 ————◇—————