予算委員会 第3号
- 発言数
- 555 件
- 登壇者
- 33 名
- 会派数
- 10
- 開催日
- 1993/10/08
会議録
○委員長(井上吉夫君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 予算の執行状況に関する調査を議題といたします。
○委員長(井上吉夫君) この際、昨日の宮澤弘君の質疑に関し政府から発言を求められておりますので、これを許します。内閣官房長官武村正義君。
○国務大臣(武村正義君) 昨日、本委員会における質疑の中で、宮澤委員から自衛隊違憲発言との関係で憲法第六十六条についての政府統一見解が求められましたので、これについて述べさせていただきます。 自衛隊違憲発言と憲法第六十六条第三項についての政府統一見解 一 憲法第六十六条第三項は「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負う」旨を定めているが、ここに「連帯して」と規定しているのは、内閣は国務大臣の全員で組織する合議体であるから、内閣の施政について一体として責任を負うべきであるという当然の趣旨を明らかにしたものと解される。 二 仮に、国務大臣の立場において明らかに内閣の一体性を損なうような言動をとった場合には、右の規定との関係でいわゆる閣内不統一の問題を生ずるものと考える。しかしながら、国務大臣が一政治家あるいは政党の一員としての立場から「現在の自衛隊の実態については違憲である」というような見解を述べたとしても、国務大臣の立場において内閣の方針に従うということである場合には、憲法第六十六条第三項との関係でいわゆる閣内不統一の問題を生ずることはない。 なお、国務大臣が一政治家あるいは政党の一員としての立場において見解を述べる場合には、特に明確に一政治家又は政党の一員としての見解を求められた場合はともかく、国務大臣としての発言ではないかとの誤解を生じさせることのないよう慎重に対処すべきものと考える。 以上です。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。 ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 昨日に引き続き、質疑を行います。磯村修君。
○磯村修君 私は、日本新党・民主改革連合を代表いたしまして、お伺いいたします。 新政権の最優先課題は、何といっても政治改革にあることは申すまでもございません。三十八年という長い間にわたる自民党政権下での政治腐敗事件、これに対する国民の厳しい批判というものは限界に達している、こういうふうな状況に今あるわけでございます。もはや政治改革は一刻も早くなし遂げていかなければならない。これに対する国民の期待が新政権に集まっているわけでございます。そういう意味で、新政権が国民の圧倒的な支持率を得ていることはそれぞれのマスコミの世論調査でも明らかなところでございます。 この大きな期待は、まさに政治改革の断行ということになろうと思うんです。こうした大きな責任を持つ新政権を強く支えてよりよく発展させていくためにも、細川総理を党首とするところの日本新党とそして私ども民主改革連合というのがこの参議院において統一会派をつくりまして臨時国会に臨んでいるわけでございます。私どもは、これをステップといたしまして、さらにより大きな会派の結成へも努力して新政権の掲げる政策の展開を積極果敢に支持していく考えでもございます。 そうした立場にある私どもでございますけれども、私ここで一つ説明しておかなければならないことがありますので、これを機会に申し述べさせていただきます。 と申しますのは、今月十月五日、衆議院予算委員会で石原慎太郎氏が十一月に予定されておりますところの日米共同訓練をめぐりまして、その際、私の名前も挙げられまして共同訓練の中止を防衛庁に申し入れたことを取り上げたわけなんです。また、与党議員として細川内閣の足並みはそろっているとはいえない、それはどうでもよいけれども、とにかく国民も迷惑、ましてや地元の人間は非常に不安を抱いていると思う、これをどう調整するのかという趣旨のことを発言していることをテレビで私見ておりました。この点につきまして、私はどうしても説明しておかなければならないと思うわけでございます。 この日米共同訓練を中止してほしいと要請した理由は何かと申しますと、もちろん私どもは日米関係の重要性というものを認識しているわけでございます。その申し入れの理由というのは、世界の大勢は今新しい国際秩序の確立に向かって動いているわけでございます。細川総理も所信表明演説の中で申し述べておりますように、国連は今、軍縮・不拡散、経済開発、紛争の防止と平和的解決、地球的規模の問題、つまり環境とか人口の問題というふうな大きな柱としての国際関係の新しい秩序の確立に努力しているところであります。こうした情勢を踏まえまして、今なぜ日米共同訓練の緊急性があるのかな、こういう疑問が地元の人々の気持ちの中にあるわけでございます。 もう一つは、今、経済の情勢は国際的にも極めて厳しい状況にある。日本国内においても不況の中にあって大変今皆さん苦労している。そうした中で莫大な費用を使って訓練するということはいかなるものかな、そうした素朴な国民感情あるいは県民感情を率直に表現し、防衛庁に申し入れているわけでございます。そしてまた、この日米共同訓練が行われます北富士演習場の地元の山梨県の知事も同じ趣旨のことを防衛庁に申し入れているはずでございます。 県民の世論を国に対して率直に要請することは極めて自然なことでございます。行政はその要請を聞き尊重する立場で物事に対処していく、これも当たり前のことでございます。それが、お互いに話し合い、そしていかにこれからの問題に対処していくのか、そうしたパイプがあって初めて民主的な行政のあり方というものがあると私は思っております。私どもの要請は、そうした日米共同訓練が行われる地元の県民の立場に立って物を申しているわけでございます。これがなぜ国民に迷惑をかけたり地元の人々を不安にしているということになってくるんでしょうか。 私がここでお尋ねしたいことは、まず石原さんが述べられている地元の不安というのは、私の思うところでは、新政権になってもいわゆる演習場周辺の整備事業を従来どおり行ってくれるのかどうかというところにあろうかと思うんです。そういう意味で、北富士演習場を抱えている山梨県だけではなくて、同じような周辺整備事業を求めているところの地域の人々に対しても、この席で明確に従来どおり周辺整備事業は実施してくれるんだと、やるんだというお考えを聞きたいと思うのであります。お願いします。
○国務大臣(中西啓介君) もう委員御案内のとおり、この細川政権は国の重要な基本政策につきまして前政権の掲げた政策を継承していくということをはっきりと合意もいたしておりますし、継承していくという旨も表明をいたしておるところでございます。 お尋ねの北富士演習場の第五次使用協定の改定に当たりまして、山梨県あるいはまたその周辺市町村長、地方公共団体の策定するいわゆる周辺整備事業五カ年計画、これにつきましても当然尊重をしてまいりますし、積極的に必要な助成措置を行っていくという方針にはいささかも変更はあり得ません。
○磯村修君 もう一点お伺いしたいんですけれども、私どもは自衛隊あるいはアメリカ軍が使用しているところの演習場なり基地なり、こういうところができるだけ地域開発あるいは平和的に利用できるような状況にこれから置いてほしいというのがそれぞれ周辺の人々の願いでもあろうかと思うのであります。 一つ、私はこの日米共同訓練の問題につきまして防衛庁に伺ったときに提案しております。演習場で訓練することだけではなくて、国際貢献、平和貢献の一つの策として、我々が初めて経験したカンボジアのPKO、あるいはこれからどこかに出かけていくかもしれないPKO活動、こういうことを考えた場合に、これまでの経験というものを生かしながら、文民警察官あるいはボランティア、さらには選挙監視要員、そしてまた撃たない自衛隊員の養成、もちろんこれはPKOに参加する場合、こういう高度な基礎的な知識というものを磨いていく必要があるんではなかろうか。 そういう意味合いにおいても、我が国のPKO要員だけではなくて、国際的に参加できるようなそういう研修センターというものを我が国につくって国際貢献していくということも一つの方法ではなかろうかということを提案したわけでございますけれども、こうした要員の研修センターを設置するということにつきまして何か御見解がありましたらお伺いしたいと思います。総理いかがですか。防衛庁長官。
○国務大臣(中西啓介君) 今回のPKO業務は、手探りの部分もあって一時は大変我々も心配したわけでございますけれども、カンボジア国民並びにPKO活動に参加した各国の部隊、それから我が国国民を含めて多くの方々も自衛隊のあり方そのものについて印象を相当変えてくれたのかなと、今回の国際平和協力業務に対しては大変な評価をいただいているところでございまして、私もその責任者の一人として今内心ほっといたしておるところでございます。 また、このPKO業務というものは、これから日本が生きていく上において私は不可欠な行為そのものだと思っておりますし、そういう場面もこれからふえてくるんであろう。また、PKOそのもののあり方も当初想定していたものとはかなり違ったものに変わってきている現実もございます。そういういろんなことを想定しながら国際平和協力本部とともに十分将来の課題としてこれから検討してまいりたい、そのように考えております。 PKO要員の研修センターの設置について研究してまいりたいと思っております。
○磯村修君 もう一つだけ言っておきますけれども、石原さんはこの新政権の中にこういう分子がいていいのかという趣旨のことで、日米共同訓練を前にして反対の大決起大会が開かれるというふうなことを述べられておりましたけれども、私どもにかかわる団体等には一切そのような計画のないことをここで明確にしておきます。 次に、政治改革の問題を二点ばかりお伺いいたします。 政治改革の原点というと、何といっても金のかかる政治から生じる腐敗をどう断ち切るかということでありましょう。細川総理は所信表明の中で、企業・団体の献金はできる限り依存しないことが望ましい姿であると考えており、企業・団体献金の廃止に向けて大きな一歩を踏み出すことになったという趣旨のことを発言しております。そしてまた、改革案の中では一定規模の公費助成の導入ということも提案されております。国民の目は何といっても金のかかる政治と腐敗を断ち切るために企業献金を廃止すべきではなかううかということにあろうかと思うんであります。 ですから、そうした強い世論というものをこの政治改革の中に明確に反映させていくためにも、企業・団体献金というものを、五年後の見直しというものがございますけれども、この際こういうものは廃止するんだというそうした明確な考えというものを国民の前に示しておく必要があるんではなかろうかと私は思います。それが国民の世論にこたえる姿勢ではなかろうかと思うんでありますけれども、政治改革担当大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(山花貞夫君) 今回の法案におきましては、御指摘の企業・団体献金の問題につきまして、政党及び政治資金団体に限りその他につきましては一切認めないという内容にしたことにおきまして、総理がこれまで本会議等で説明されましたとおり、このテーマにつき一歩大きく踏み出したのではないかと考えているところでございます。 五年後見直し問題につきましては、現実的な対応として今回のような法案の中身となりましたけれども、今後の政治資金のあり方等も検討した上で五年後に見直すという規定でございますが、連立与党間における廃止の意見を考慮して見直す、こうした考え方も示されているところでありますので、五年後の見直しにつきましては廃止についての検討も当然含んで見直されるものと考えているところでございます。どうぞ御理解のほどをお願い申し上げます。
○磯村修君 もう一つこの点についてお伺いしたいことは、どうしても企業の使途不明金というものが政治腐敗につながっているということは明確でございますね。九二年度でしたでしょうか、五百億を超える使途不明金があった。そのうち、今問題になっておりますところのゼネコンが三百億を超えるような使途不明金であったというふうなことも国税庁の調べで明確になっているということがあるわけなんですけれども、この政治改革の中でこうした使途不明金というものは根絶できないんだろうか、これが素朴な国民の気持ちでございますけれども、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(藤井裕久君) 使途不明金というものが今大きな問題になっている、そしてそれがゼネコン汚職等の基礎にあるということは、そのとおりであり極めて残念なことだと思っております。ただ、国税の執行の立場から申しますと、使途不明金という項目はないわけで、これは機密費だとか交際費だとか旅費というものの中に隠れているのが現状だろうと思います。 税務執行当局としては、これらの経費の真実性というものを厳格に追及する、そして課税の適正を期すというのが私は執行の姿勢だと思います。それによって多くのものが解明されているわけでありますが、どうしても解明し切れないものが現実にある。これは税務が任意調査であるという本質からいってある限界があるのは事実でございます。そのときには経費性を否定しております。経費性を否認することによってこれを処理して、課税をいたしておるわけであります。その中からある部分が今御指摘のように裏金づくりに回っている。私は使途不明金が全部が全部そうだとは思っておりませんけれども、しかしそういう現実があるという事態は極めて明らかになっております。 そこで、過般も国税局長会議を開いて、国税庁長官より、これら機密費だとか交際費だとか旅費だとかというものの実態を、より相手方の裏づけ調査もしっかりやるようにということを指示しているところでございます。
○磯村修君 こうした非常に不明確な、国民の目に映るこうした問題は、ぜひ国民が納得できるような方策を編み出して対処してほしいと思います。 それから、もう時間がなくなってまいりましたので取り急きお伺いしたいんですけれども、建設談合という問題があるわけですね。 きのうも質疑があったわけなんですけれども、国民の税金を使う公共事業から権力者の影響力を排除していく、そして公正な競争ができるような体制、制度というものをどう確立していくかということが今大きな課題であろうと思うんです。 そうした中で、建設省はことし十一月から一部条件つきで一般競争入札制度というものを取り入れていくというふうなことでもあったし、また建設大臣はこうした一般競争入札制度というものをこれから本格的に導入をしていくことも考えるというふうな御答弁もございました。 そこで一つお伺いしたいことは、指名競争入札にしても一般競争入札にしてもそれぞれ一長一短はあると思うんですけれども、当面とにかく今の制度の中でもって透明性を高めていく一つの方法として、いろんな専門家も指摘しておりますけれども、第三者的な機関というものを設置して、そしてそうしたところで公正な指名入札なりができるようなそういう仕組みをつくったらいかがなものか、そして公正な価格で工事ができるようなそういう制度というものをこれからの改善策の中で積極的に検討したらどうかというふうなことも考えられるんでありますけれども、建設省としては、そうしたことをこれまであるいはこれから、検討しているあるいは検討していくというふうなお考えはございましょうか。
○国務大臣(五十嵐広三君) 昨日来お答えしておりますように、公共事業の執行をめぐって大変いろんな問題が生じておりますことは極めて残念なことでありまして、全力を挙げてその改善のために今努力しているところであります。殊に、御指摘のように、この際、条件つきではありますが一般競争入札の導入を決めまして、直轄事業はもとよりでありますが、あるいは都道府県、あるいは政令指定都市についてもこれをやろうということで自治大臣の方からもその指示をしているところであります。 この折にちょっと御報告申し上げておきたいと思うのでありますが、けさ、一応記者会見でも明らかにしたところなんでありますが、関連しまして、建設省関係の公団による一般競争入札の試行をこの際行おうというふうに決めたところであります。建設省関係の五公団、すなわち日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団、本州四国連絡橋公団及び住宅・都市整備公団におきまして今月から十二工事に及んでこれの一般競争入札、今直轄工事でやっているのと同じシステムでありますが、これを試行導入するということを決めましたこともあわせて御報告申し上げたいと思います。 そこで、指名競争入札を今のところ大多数のところでやっているわけでありますが、そうであっても、その透明性を確保する上で第三者機関における、例えば指名審査会の構成その他考えてみてはどうか、こういう御意見でありますが、これはやはり今の中建審の特別委員会の審議の中でもいろいろ出ている意見なんであります。 もちろんそういうこともお話しのように首長などの恣意性を排除するという意味からは非常に傾聴すべき意見であるというふうに思いますが、またしかし、それに伴う問題も確かに幾つか議論のあるところでありまして、この辺のところは特別委員会で十分に御審議をいただきたい、こういうふうに思っておりますが、何にいたしましても前向きにこれらの問題については対応してまいりたい、こう考えておる次第であります。
○磯村修君 時間が参りましたので、一つだけ総理にお伺いしておきたいんです。 所得税減税ということが今内外から求められているわけなんですけれども、所得税減税といいますとすぐに消費税の税率アップというふうな話がぽんと飛び出してくるわけですね。私は、いろんな方々のお話を聞いても、消費税の税率アップというふうなことをぽんと出してきてやられては。まず今の税制改革の中で不公平税制の部分を徹底的にやって、そして財源を編み出していく。そして、しかる後にどうしても財源が足りないといった場合に消費税の問題を考える。その場合も、消費税というものはやはり逆進性があってはいけない。 今の構造の中にも大変国民が不満を抱いている部分があるわけですね。益税とかいろんな面でありますね。そうした面をいかに国民が納得できるような形で改革し、そうしたしかる後に消費税の税率アップということも考えていくべきではなかろうか、こういうふうに私は思うのでありますけれども、総理、所得税減税の財源問題について、今の税制改革、どういうふうに進めていく考えなのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 今御指摘があったようなことも含めまして、税制調査会でまさに御検討をいただいているところでございます。
○磯村修君 終わります。
○委員長(井上吉夫君) 以上で磯村修君の質疑は終了いたしました。 午後一時に再開することとし、暫時休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 ――――――――――――― 午後一時十五分開会
○委員長(井上吉夫君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き、質疑を行います。勝木健司君。
○勝木健司君 細川総理はさきの所信表明演説で、政治改革そしてまた行政改革に加えられまして経済改革を国政の運営の中心に据えて取り組む決意を示されておるわけであります。現下の厳しい景気低迷の中で、強力な経済政策の実行には多くの国民の期待が集まっておるところであります。そうした意味で、今回のこの緊急対策で規制緩和を景気回復策の手段として歴史上初めて採用されたことはまことに時宜を得ておるというふうに思います。高く評価されるものであります。 こうした規制緩和の景気浮揚効果につきまして、政府としてどのようにとらえられておるのか。また、今後規制緩和をどのようにスケジュール的に進めていくのか。着実な実効を確保していくためには、やはり具体的な行動計画をつくっていただき、そしてそれに基づいて推進していく体制というものを早急につくっていただきたいと思うわけでありますが、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 規制緩和の効果はどうかというお尋ねでございますが、これを数量的に把握をするということはなかなか難しいことだと思っております。しかし、規制緩和をすることによりましてビジネスのチャンスも大分拡大をされますし、またマーケット、市場の効率化ということも図られてまいりましょうし、あるいはまた輸入の促進ということも図られていくということがございましょうから、そういう意味で相当な効果になるものであろうというふうに思っております。 先般、九十四項目の規制緩和を第一弾として実施したところでございますが、これから十月の未には行革審の方でも規制緩和についての答申をお取りまとめいただくというか、その中にも恐らく出てまいるということでございましょうし、また経済改革研究会の方でも規制緩和について恐らく何か大きな方向を考えていただけるのではないかなというふうに思っておりますので、そのような答申が出てまいりましたら、そうした答申をしっかりと踏まえて規制緩和をさらに推進してまいりたいと思っております。
○勝木健司君 せっかく規制緩和をしながらも、また金融当局の一・七五%という史上最低水準への公定歩合の引き下げにもかかわらず、民間の金融機関がこれにこたえないのでは効果は半減をしてしまうのではないかと思います。 短期、長期のプライムレートも引き下げられておるわけでありますが、そのほかの貸出金利についても速やかに引き下げるべきじゃないかと思います。金利低下に加え、貸し出し姿勢も積極化すべきであろうかと思います。その点について、大蔵大臣は銀行をどのように指導なされておるのか。 現状では、日本経済を支えてきております中小企業の資金繰りというのが非常に厳しい状態にあるわけでありますし、先ほども細川総理からありましたように、この規制緩和で新しいビジネスチャンスを生かそうにも、なかなかその足を引っ張りかねないわけでありますので、政府系金融機関の貸出枠の拡大とあわせまして民間銀行に対する政府の指導も不可欠ではないのかということで、大蔵大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(藤井裕久君) 御指摘のとおりだと思います。金融政策としてあれだけ緩和したものが本当に隅々まで行き渡るということが初めて金融政策の効果である、これはもう御指摘のとおりだと思います。 そこで、まず金利の問題でございますが、一・七五というのは、ピーク時の六%の公定歩合のときが平成二年でございまして、これで四・二五下がっているわけでありますが、プライムに関する限りは短期はその間に四・八七五下がっています。それから、長期プライムは四・四下がっています。 問題は、今の御指摘はプライムだけじゃなくて、本当の実効金利全部にそれが行き渡らなきゃいけない、これはそのとおりでありまして、実は九月二十九日の日に、金利は民間の自主的なものでございますけれども、あえて私は記者会見において、この公定歩合の政策が隅々まで行き渡るようにということを期待しているという記者会見をいたしまして、これを全銀行に対して大臣がそういう期待をしているよという事実を通知いたしました。 また、今度は量の問題であろうと存じますが、これにつきましても、九月十六日に例の緊急経済対策ができたわけでありますが、十七日の日に、こういう趣旨を受けて金融面の円滑化についても一層努力をしてもらいたいということを各行にお伝えいたしました。 やや余計なことかもしれませんが、私は今度の不況は単なる需要創造をすれば直るというものじゃないという認識に立っておりますから、一つが金融の秩序、金融のシステムが非常に弱っている、これに手を入れていかなきゃいけないということをかねてから考えておりまして、今度の九月十六日対策にもそれが書いてあるわけでありますが、どうも需要政策ばかりが表に出ているのをある意味では残念に思っております。 このシステムは、御承知のように、共同債権買取機構というのを一月につくりまして、現在までで額面ベースで一兆九千億を買い取りました。これを一兆一千億に損をさせて買い取りました。そういう効果は着々出ておりますが、残念ながら一兆一千億で買い取ったものの、何というか、最終回収でございますね、要するに担保不動産が動かないという問題がありまして、これが三十六億円しか処分ができていない、こういう状況でありまして、そこいらにもう一段と手を入れていきたいということを考えております。
○勝木健司君 細川総理にお伺いしたいと思います。 細川総理はこの抜本税制改革について政府税制調査会に諮問を行っておられるわけでありますが、私もこの直間比率の見直しとか、あるいは所得、消費、資産のバランスなどについては抜本税制改革の実施は当然不可欠であろうかと思います。しかし、現在、消費がかつてないほど低迷をしているわけでありまして、またサラリーマンの税負担も急増しているということを考えますと、抜本改革の結論を待っておるのではやはり取り返しのつかないような、日本経済が落ち込んでしまうような危険性というものも考えられるんじゃないかと思うわけであります。 百貨店の売上高も十八カ月連続マイナスでありますし、スーパーの売上高も十三カ月連続前年割れであります。サラリーマンの賃金も実質で八月は前年比で二・六%ダウン、そしてまた六月、七月もマイナスでありまして、三カ月連続で下がっておるというのは実に十二年ぶりのことであるわけであります。もう既に公共投資も金利引き下げが最大限に行われておるということで、景気対策の中で残された手段は減税、これしかないんじゃないかと思います。 また、景気対策は別にいたしましても、そもそもサラリーマンの税金はガラス張りで取られておるわけでありまして、取られ過ぎじゃないかという説もあるわけでありまして、年間にして二兆円という試算もあるわけであります。本来ならこの部分は無条件で返すのが当然じゃないかという意見もあるわけでありますが、私はやはりこの部分に消費税の増税を絡めてくるというやり方は極めて拙速だと思うわけであります。 確かに財政事情は厳しい、そして前途は多難であろうと思いますが、しかし今、不況で企業も必死の努力をいたしておるわけでありますし、家庭でも同様に何とかしてやりくりをしているのが実態じゃないかと思います。七十二兆円もある予算の中でわずか二、三兆円の減税もできないようでは、企業や家計から見ればなぜ政府は汗をかかないのかと言いたくなるのは当たり前だというふうに思います。 税金のむだ遣いは根絶をされておるのか、また不公平税制是正は徹底して行われておるのか、あるいは公定歩合の引き下げで国の支払い利子は相当減るのではないか、こういう問いに細川内閣は具体的に答えるべきではないかと思うわけでありますが、細川総理の答弁をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 景気対策として残っているのは減税だけではないかという御趣旨でございますが、再々申し上げておりますように、これも今お話にもございましたように、国の財政もまことに容易な状況ではございません。それからまた、どういう状況の中で果たしてどれだけ減税によって効果があるのか。それはもちろん全然効果がないということはございませんでしょう。きのうも大蔵大臣からもるるその辺のところについてのお話があっておりましたが、その規模によってもそれはもちろん違ってまいりましょうが、しかし、どれだけ本当に効果があるのかということについてもよく見定めなければならないと思っております。 何よりも財政が、もちろんこれもさんざん議論があっているところでございますが、木を見て森を見ないような話になってしまうということ、つまり財政だけ見て経済全体を見ていないというような話がきのうもちらっと出ておりましたが、決してそういうことではなくて、財政の体質が赤字体質になってしまうと、レーガン政権のとき、そういう人様の国のことを引き合いに出していいかどうかわかりませんが、これが今日のアメリカの経済というものの足を大きく引っ張っているというようなことも考えますと、このことについてはやはり慎重に考えていかなければならないのではないかなと思っているところでございます。 ただ、そのこととは全然切り離した話として、いずれにしても今後とも不公平税制の是正であるとかあるいは租税特別措置の見直しであるとか、これも従来進めてきておりますが、そういうことにつきましてはこれからも必要に応じて適切にそれはやっていかなければならないということであろうと思っております。
○勝木健司君 景気対策として企業経営者などのマインドに刺激を与えて消費需要を呼び起こすには規制緩和も大事でありますし、円高差益還元も大事でありますけれども、何といっても所得税減税というものを今早急にやることがやっぱり大事じゃないかというふうに思うわけであります。 細川内閣の支持率もどんどん上がっておるということも、政治改革もさることながら、やはり永田町じゃなしに国民に目を向けた、所信表明の中でも船に例えられまして、帆をいつ上げるのか、事、帆であり風であるという、そういうタイミングだろうというふうに思うわけでありますので、今このチャンスをなくすことはいかがなものかということです。何を細川総理はちゅうちょされておるのかということで、やはりこれだけ支持率が高いのは細川内閣ならやってもらえるだろうという国民の要望も強いわけでありますので、その辺で再度御答弁をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) おっしゃることもわかりますが、経済界の方々などの御意見をいろいろ伺っておりましても、実体経済が大変厳しいという御認識は皆さんお持ちでいらっしゃいますが、それではすぐ減税をした方がいいというふうに果たして御認識をなさっていらっしゃるかどうか、また国民の多くもそのように受けとめておられるかどうかというところは、これはいろいろ御判断があろうと思います。 いずれにしても、今、大変厳しい経済の状況であるという認識は私もしっかりと持っているつもりでございますし、財政当局ももちろんしっかりとそうした認識を持っておりますから、そうしたことを踏まえて今後財源の状況などもよく念頭に置きながら判断をさせていただきたいというふうに思っております。
○勝木健司君 ぜひ早急に、財源、どこからその金を出すのかということは確かに私どもも懸念するところでありますけれども、そう言っておったら景気が失速してしまうということがあるわけでありますので、ぜひよろしくお願いしたいというふうに思うわけであります。 次に、エンゼルプランについて厚生大臣にお伺いをいたしておきたいと思います。 我が国の出生率は平成四年には一・五〇ということで、人口の減少を招かないために必要とされる水準二・〇八を大きく下回っておるわけでありまして、これは依然として低下傾向が続いておるわけであります。次の二十一世紀の次代を担う子供たちが健やかに生まれ育つための環境づくりを進めることは、我が国が活力ある福祉社会を築いていく上で最重要課題の一つの柱であろうかと思います。 高齢化対策については、いわゆるゴールドプランが発足し着実な成果を上げつつあると私どもも評価をいたしておるわけでありますが、この我が国の高齢化の特徴は、いわゆる少子化が同時に進行しておるということでありまして、やはりこういうことが超高齢化社会を加速化させておるということでありますので、そういった意味ではこのエンゼルプランというのはまことに時宜を得たものだということで評価するものであります。 そこで、このエンゼルプランにはどのような具体的内容が盛り込まれておるのか、また、働きながら子育てを行うために極めて必要性の高い延長保育とかあるいは夜間保育などの特別保育対策についてもどのように含まれておるのかということ、あるいは保育所機能を多様化して親子の研修とか地域との触れ合いコーナーなどの機能もやっぱり保育所に持たせたらどうかということも考えるわけでありますが、これについての見解をお尋ねいたしたいと思います。 あわせて、ゴールドプランの見直しとも関連いたすわけでありますけれども、保育園とか幼稚園あるいは小学校と隣接してあるいは敷地内の空き地を利用して、デイサービスなんかもやられておるわけでありますけれども、老人学級の設置等を提案いたしたい。やはり、おじいちゃん、おばあちゃんと孫が、世代間の心の触れ合いというのも大切じゃないかということで、生涯学習あるいは福祉の大事な一面ではないかと思うわけでありますので、文部大臣、文部省にもかかわるわけでありますけれども、大内厚生大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大内啓伍君) 御指摘の問題は、実は来年度予算要求にかけまして厚生省としましては一番重要な政策として位置づけております。 というのは、超高齢化社会と並びまして今御指摘のような少子社会が到来してまいりまして、健やかに子供が生まれ育つ環境というものが損なわれているからこそ、そういう事態が起こっているわけであります。 したがいまして、ゴールドプラン、つまり高齢化社会対策と並びまして、これからそうした子供たちが健やかに生まれ育つような環境を整備していかなきゃならぬ。しかし、これは実はひとり厚生省だけでできる問題ではなくて、よい住宅の建設、あるいは子供たちが自由に遊べるような都市公園等の遊び場の確保、あるいは塾ばかり行かなくていいような教育体制、あるいは税制、労働時間の短縮と、いろいろな問題が総合的に実は講ぜられる必要がございまして、したがいまして厚生省の分野では、エンゼルプラン・プレリュード、つまり第一段階と位置づけましてこれをやらせていただこうと思っているわけでございます。 具体的にというお話がございましたが、今私どもは児童環境基金といったようなものを整備いたしまして、御指摘のような、例えば事業所に保育所をつくる、あるいは通勤する駅に保育所をつくるといったような問題に積極的に取り組んでまいりたい。 それから、これまでの保育の段階では乳児保育という問題が切実になってまいりましたので、これは平成六年度にかけまして七千七百カ所余の乳児保育施設というものを全体として整備をしたい。 それから、今、保育所というのは午後六時になりますとこれは閉鎖されてしまう。そうすると、本当に働いている方がその保育所を利用することができないという事態が起こっておりますので、御指摘のように時間延長いたしまして、二時間延長の保育所、四時間延長の保育所、六時間つまり夜の十二時まで面倒を見てくれる保育所等の整備に今力を注いでおりまして、来年度は全体で二千数百カ所そうした延長保育の保育所を整備したい、こう思っている次第でございます。 そのほか、子供が学校から帰りましてかぎっ子やなんかでひとりでなかなか生活できないという子供たちが児童館に集結をいたしまして、そこでいろいろなお勉強やあるいは遊びをし、健全な育成に資するという意味から、小型の児童館あるいは児童センター、大型の児童館といったようなものを既に四千カ所以上整備をしておりますが、これをさらに整備をいたしまして、そうした児童に対する対策に充てたい、こう思っている次第でございます。 御指摘のお年寄りとそうした児童との交流という問題を今既に積極的に行政指導しておりまして、老人ホーム等におられる御老人をお招きしたり、またそちらに行ったりしながら、そうした児童とお年寄りの交流事業というものを来年度は相当の予算もつけまして積極化したい、こう考えております。 そのほかにもたくさんございますが、それらを一つの政策の柱といたしまして、いわゆる児童家庭対策、エンゼルプラン・プレリュードというものを来年度は大々的に展開をし、文字どおり福祉国家への前進を図ってまいりたい、こう思っている次第でございます。
○勝木健司君 育児休業中の経済的援助の問題につきまして、先日、婦人少年問題審議会におきまして雇用保険制度を活用すべきであるとの答申も出されておるわけでありますが、これは私が本予算委員会でも育児休業法制定時から主張していたことであり、ぜひその方向で坂口労働大臣に一日も早く実現できるように御奮闘をお願いしたいと思うわけであります。 また、家庭に要介護者、特に寝たきりの高齢者を抱えておる人々にとりましては、介護休業制度についても実現ができることを切実に要望いたしておるわけでありますので、育児休業制度の充実と同時に、介護休業制度の創設に向けても大臣の御尽力をお願いしたいと思うわけでありますが、よろしくお願いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) お答えを申し上げたいと存じます。 育児休業の取得者に対する経済的援助につきましては、私も必要であるというふうに考えております。 御指摘いただきましたように、婦人少年問題審議会から建議が出されまして、育児休業取得者に対する経済的援助については雇用保険制度で措置することが当面現実的かつ適当との内容が打ち出されたわけでございます。この後、中央職業安定審議会に場所を移しまして、その中の雇用保険部会におきましてこれから御議論をいただくことになっております。一日も早く御議論をいただきまして、そしてその結果を私たちも尊重をさせていただき、そして早くまとめさせていただきたいというふうに思っておるところでございます。したがいまして、いましばらくのひとつ御猶予をいただきたいと存じます。 早く御議論を済ませていただくことができましたならば、来年のこの通常国会にぜひ先生方に御議論をしていただけるような形にしたいというふうに思っているところでございます。 引き続きまして、介護者に対します介護休業制度でございますが、こちらの方はまだ法律まで至っておりません。介護休業制度等に関するガイドラインという形で現在まとめている段階でございます。この趣旨徹底を現在図っているところでございますが、この問題もこれから法制化に向けまして準備を着々と進めていかなければならない問題であるというふうに思っております。 ただし、こちらの方は育児と違いまして、育児の方は一年なら一年すればどれだけ大きくなってそして手が離れるということが明確になりますけれども、介護の方はいつまでということが明確でございませんので、その分非常に難しい面がございます。いろいろと技術的にも専門家の御意見もお聞きをいたしまして煮詰めさせていただきたいというふうに思っておるところでございます。 以上、御報告を申し上げます。
○勝木健司君 それでは、また厚生大臣にお伺いします。 がん対策についてでありますが、がんは依然として死亡原因の第一位であるわけであります。これまでの対策の柱、十カ年総合戦略もこの平成五年度で終了いたすわけでありますが、十年間の成果は一体どうだったのか、また何が今後の課題として残っておるのか、お伺いをいたしたいと思うわけであります。 私が特に強調したいのは、がんの治療面では我が国は確かに世界一流の医療水準を持っておるわけでありますが、いわゆるメンタルケアの面ではまだまだおくれているということではないかというふうに思います。がんに悩む患者と家族のために親身になって相談してあげられるようなそういう体制というのを、ぜひ整備していただきたいのであります。来年度の予算でもがん克服十カ年戦略を強力に推進していくというふうに伺っておるわけであります。 私はこの際に、医学の日進月歩の中で、がん撲滅はもちろんでありますけれども、その周辺で悩んでおられます難病なども含めて、二十一世紀に向けて科学技術庁とかあるいは文部省等々と力を合わせて克服されることを大いに期待をいたしておるわけであります。 厚生大臣の御見解をお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(大内啓伍君) お答えいたします。 御指摘のがん対策につきましては、昭和五十九年以来御指摘の総合戦略というものをもちまして鋭意この問題に取り組んでまいりました。その結果幾つかの成果が具体的に前進しましたのは、一つにはがんの遺伝子の発見、これは大事な発見でございました。もう一つはウイルスによる発がんのメカニズムというものがある程度解明されました。そして三つ目には多種多様の抗がん剤というものが発明をされまして、この十カ年における成果というものはまさに世界的なものがあったことは御存じのとおりでございます。 にもかかわりませず、実は日本のがんの中には肝臓がんであるとかあるいは膵臓がんといったような特に高齢者に対して発生するがんが多発してまいりまして、新たな課題も生じてきているわけでございます。 したがいまして、私どもといたしましては、来年度から新しいがん克服の十カ年戦略というものを確立いたしまして、一つにはがんの転移のメカニズムの解明、せっかく一カ所を治しましてもすぐ転移していくというこのメカニズムを解明し、特に遺伝子を用いた正確な診断法を確立したい。二つには、新しい抗がん剤の開発を積極的に開発したい。三つ目には、コンピューターテクノロジー等の進歩を取り入れまして先端的な診療機器の開発をしたい。これは御案内かと思いますが、がんをスーパーコンピューター等を使いまして立体的にその位置、状況を解明する、そういうものの機器でございます。そういう面で私どもとしては最大の努力を傾注いたしまして、何とか十年後にはこの人類の悲願であるがんを克服するために、世界一流の今水準を持っている日本がその先導的な役割を果たしたいと念願している次第でございます。 また、その周辺にございます御指摘の難病等につきましては、私もボランティアで何回か視察をさせていただいたこともございまして、昨日もお答えをさせていただきましたが、これは大変お気の毒な事態でございます。私どもといたしましては、この問題もがんやエイズといったようなものと並びまして、その原因の究明、治療法の開発等について鋭意これからも努力して御期待にこたえたいと思っている次第でございます。
○勝木健司君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(井上吉夫君) 以上で勝木健司君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、聴濤弘君の質疑を行います。聽濤君。
○聴濤弘君 私は、日本共産党を代表して、政治改革問題を中心に質問いたします。 今この問題で圧倒的多数の国民が望んでいるのは金権腐敗政治の一掃であります。最近のNHKの世論調査によりましても実に八五%の人がこのことを望んでおり、選挙制度の改革を挙げているのは一四%にすぎません。 今回の金権腐敗政治の問題で大問題になりました佐川事件、これがございましたが、まず最初にこの事件について総理がどのような認識を持っておられるのか、まず第一にそのことをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 最近の政治の中で企業と金にまつわる問題が大きな政治不信を引き起こしている、このことは大変遺憾なことだと思っております。佐川の問題もその中の一つである、そのように理解をいたしております。
○聴濤弘君 そこで、総理御自身のことについて私伺いたいと思うんですが、総理は雑誌アエラの最近号でインタビューをされて、最近の五、六年間、佐川グループから二千五百万円の政治資金を受け取ったが、自分の政治資金団体である財政金融調査会、新昭和研究会、情報産業振興会が政治資金規正法に基づいて届け出てある、こういうふうに言っておられます。 本会議で我が党の上田副委員長が質問したことに対して、同じく、法に基づいて適正に処理した、このように総理は答えておられます。 そこで、私たちこの三団体の収支報告を調べてみたんです。ところが、記載がありません。どう処理されたんですか。政治資金規正法によれば、年間百万円以上の献金は記載しなきゃならぬ。三団体で六年間というふうにとってみますと、一団体約百四十万円になるんです。どう処理されたんですか。
○国務大臣(細川護煕君) 政治資金団体その他のもので受け入れております。
○聴濤弘君 私、今言いましたように、挙がっているのは三団体なんですね。財政金融調査会、新昭和研究会、情報産業振興会、この三つをアエラで挙げられた。その三つで割って六年間やってみると百四十万円になるんだ、そういうことを質問しているんですから、きちっとお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 三団体だったか四団体だったかちょっと忘れましたが、大変申しわけございませんが、とにかくその幾つかの団体で法に基づいて適正に処理をいたしておりますと、こう申し上げているわけでございます。
○聴濤弘君 ともかくアエラのインタビューでその三団体しか出ていないんです。総理が言われた団体は三団体なんですよ。だから調べてみた。 今、四団体と言われた。四団体で割ってみたってこれはだめなんじゃないですかね。もっともっとあるということになってくると、結局分散をしたということになるんで、いわゆる小口分散化、こういう手法をとられたということになると思いますが、そうですか。
○国務大臣(細川護煕君) 今申し上げたその三つか四つの団体で適正に処理をしているということでございます。
○聴濤弘君 三団体では適正な処理にならないんですよ、本当に。百万円以上は記載しなきゃいけないんですよ。それが記載がないんですから。
○国務大臣(細川護煕君) 大変申しわけございませんが、私も詳細について承知をしておりません。私が正式に了知をしておりますことは、その政治団体に基づいて処理をしているというふうに私は聞いております。
○聴濤弘君 まあ分散したということなんでしょうね。従来型、自民党型なんですよ。これ、継承したということになるんですよ。在来型というのは自民党型なんです。 それでアエラのインタビューでは、それからさらに総理は、最近の五、六年とは別に、一九八二年以来佐川から献金を受けたが記録が残っていない、こういうふうに述べられています。記録が残っていない。しかし、どのくらいもらったのか記憶はございませんか。
○国務大臣(細川護煕君) 五、六年以上前のことについては、その年によってまちまちでございますし、私もはっきり記憶をいたしておりません。
○聴濤弘君 たしか一九八三年に熊本県知事選挙がございました。立候補されました。そのときの選挙資金を受け取られたんじゃないんですか。
○国務大臣(細川護煕君) 私はちょっとその記憶はございません。
○聴濤弘君 今までの話、本当に実に極めてあいまいだと思うんですね。 ところが総理は、日本新党結党以来百五十日という論文、これ文芸春秋のことしの一月号に出ているんですが、そこで政治資金については「透明性ということが一番大切ですから、一円たりとも明確にする。これがあれば、他のことはそれほど基本的な問題ではない。」と、ここまで言い切っておられるんですよ。私これを引用しているんです。こう言っているんですから、法律がどうあろうとも一切明確にすべきだと思うんですね。 佐川には記録があるはずですから、佐川に問い合わせてどうなっているのかはっきり国民の前に報告すべきだと思います。贈る側の佐川の方は、どういうふうに金を使ったかというのは商法に基づいてこれは十年間保管しとかなきゃならぬことになっているんです。政治資金規正法は三年間ですが、商法の方は十年です。贈った方は記録があるはずです。どうか佐川に問い合わせて国民にはっきりさせてもらいたいと思います。どうですか。
○国務大臣(細川護煕君) 政治資金規正法に基づく資料の保存期間はたしか五年間だったかと思いますが、それは私の方で保存をいたして、私の方で保存をしているというか、どこかに資料はきちんとあると思います。自治省の方にあるのか私の方の手元にあるのかそれはわかりませんが、相手側の方に対しても問い合わせてみることはしてみたいと思います。
○聴濤弘君 今、佐川に問い合わせてみるということを言われました。どうか問い合わせて、本当にあなたと佐川との関係、この金の関係を国民にはっきりさせてください。そうしなければ、あなたは政治改革のチャンピオンだといって登場されてきたんです、ところがあの佐川とこういう関係にある、これでは政治改革などというものができるわけがございません。次に移ります。 政党助成と憲法問題の関連について御質問いたします。 言うまでもないことですけれども、総理は、思想及び良心の自由は侵してはならないという憲法十九条、これは尊重されますね。
○国務大臣(細川護煕君) もとよりでございます。
○聴濤弘君 ところで、政党助成に関連して、政治には一定の金がかかる、だから政党助成というのは民主主義のコストなんだ、こういうことが言われます。しかし、政党助成というのはこれは政党への活動資金でしょう。国から政党がお金をもらっていろいろな宣伝をする、演説会をやる、宣伝カーを出す。あえて飲み食いまでするとは私は言いませんが、そういう活動に使うんですから、これは政党の活動資金、活動費ということになると思いますけれども、それは間違いございませんね。
○国務大臣(細川護煕君) 政党の活動資金になるのかということでございますが、政党の活動費は、おっしゃったようにもとより民主主義を維持していくための最低のコスト、政党の政治活動、それを中心に使われるということであろうと思います。
○聴濤弘君 その政党の活動費を国民にひとしくお願いをする、これが政党助成法ですけれども、こうなってきますと大きな問題が起こる。 第一に、政党を支持しない人というのが今いるんですよ。支持なし層というのが非常に多い。その人も金を出さなきゃいかぬということになる。それから、政党は支持するけれども金を出すのは嫌だという人もいるんです。それからもう一つ大きな問題で、あの党には絶対出したくないというそういう人がいる。どの党かは別としまして、そういう人がいるんですよ。 金には色がついているわけじゃないですから、したがって支持しない党へも金が行くということになるんですね。この状態というのは避けられないと思うんです。こういう状況が起こるということはお認めになりますね。
○国務大臣(山花貞夫君) 今、総理もお話しのとおり、今回の選挙制度の改革のポイントは、従来の個人本位の選挙制度を政策を争う政党の活動を中心とした選挙制度に変えようとするものでございます。そしてその政党の活動は、従来個々の議員あるいは政党の支部が行っておりました活動につきましても政党が本部を中心としてこれを担うということになってまいります。 一方において、先ほど来御指摘があります今日の続発する政治腐敗というものが企業・団体献金に大きく責任があったということから、これを禁止することに一歩踏み出すということ、その他腐敗防止のためのさまざまな制度ができ上がっているということを含めて民主主義のコストとして皆様にお願いをしたい、こういうことでございます。 したがって、政党の役割、機能ということを考えた中で、国民の国政に対する意思をまとめ上げる、媒介する、こうした役割を担う政党がそうした国家からの助成をそれぞれの政党の実績等に応じて配分を受けるということでありますので、先生御指摘のような面につきましては、そうした今回の制度の趣旨に照らして私は許されるものではなかろうかと考えているところでございます。
○聴濤弘君 許す許さないということを私聞いているんじゃないんです。私が言ったような事態が起こるでしょう、それは避けられないんじゃないですかという質問をしているんですから、それにお答えください。許す許さないはその先の問題です。
○国務大臣(山花貞夫君) 国民からひとしく税金としていただいたものにつきまして一定の基準に従ってこれを配分するということでございますので、すべての皆様からいただいたお金ということになってまいります。
○聴濤弘君 もう一回きちっと聞きます。 政党を支持しない人もお金を出さなきゃならぬという事態が起こりますね。
○国務大臣(山花貞夫君) 政党を支持するしないにかかわらず、今回の制度に従って納めていただいた税金の中から政党交付金という制度ができ上がっております。
○聴濤弘君 総理、山花大臣がああいうふうに言われましたが、総理も大体ああいう御認識ですか。
○国務大臣(細川護煕君) 先ほども申し上げましたし、山花大臣からも今御答弁がございましたように、民主主義にはそれなりのコストがかかるものでございますし、その負担というものを、なぜここまで政治腐敗が進んできたか、それはさっきも御質問がございましたように、企業献金、団体献金というものがそれに一つの大きな意味を持ってきたということを考えますと、ここでどうしても国民の浄財によって政治をきれいなものにしていかなければならない、それが多くの国民の方々の一つの議論の集約をされた方向であろうというふうに思っております。 そういう意味で、この問題はおっしゃるような憲法の問題に抵触をするような問題ではないというふうに私は理解しているところでございます。
○聴濤弘君 結局、私が指摘しましたような事態ということは避けられないということはお認めになったようであります。お答えを聞いていますと、やむを得ないことだということだと思うんです。そうしますと、先ほど十九条は尊重すると言われましたけれども、尊重するというのは大体その程度の話であって、事実上のところは尊重はしないということに等しいと思うんです。 政党というのは、本当に国民の中で活動し、国民に支持を広げ、そして国民の皆さん一人一人から、今浄財という言葉が出ましたが、それをいただき、そして活動していくものです。それから党費、政党が行う事業、それによって政党を運営していくというのが本来の政党のあり方なんです。企業、団体からお金をもらって政治をやるというのは本来の姿じゃない。そっちの方が少し危うくなってきたら、もちろんやめるとは言っておられない、しかし国民の非難がある、そうすると今度は国民の税金でもって政党の活動費を賄うというのは筋違いなんです。これは日本共産党の独断で言っているんではないんです。「政党の政治資金は、個人献金と党費により賄なわれることが本来の姿である」、これは第五次の選挙制度審議会の答申です。このことを私ははっきり申し上げておきたいと思います。 それから、時間が来ますので次に政治改革そのものにつきまして御質問いたします。 総理は政治改革の目的について、それはソ連が崩壊し新しい時代が来た、保守革新の対立もなくなった、こういう新しい国際社会で日本は国際貢献を果たしていかなければならないが日本の政治はまだそれに対応できていない、どうしても日本の政治システムを変えなければならない、こういうことを繰り返しいろんなところで政治改革の目的として言っておられます。 そこで私は質問があるんですが、なぜ選挙制度を変えて小選挙区制にしないと新しい時代の日本の国際貢献ができないんですか。
○国務大臣(細川護煕君) 小選挙区比例代表並立制ということを申し上げているわけでございますから、両々相まって、相補う形でこの二つの形の違った選挙の仕組みというものが並立的に効果を発揮していくのではないか。 小選挙区比例代表並立制と申し上げているのは、かねがね議論がございますように、民意の集約とそれから多様な民意の反映というその両方の持っているいいところを合わせて、できる限り国民の多くの意思というものを集約し、そして安定した政治というものを実現していくために、これが過去の選挙制度審議会の答申であるとかあるいは過去の国会の御論議であるとかあるいはまた各党の御論議であるとか、そういうものを踏まえて一番ベストなものとして政府案として出させていただいたということでございますから、ぜひひとつ御理解と御協力をいただきたいと思っております。
○聴濤弘君 新しい時代が来て選挙制度を変えなきゃならぬということが政治改革だと言われているので、総理はそれじゃ、中選挙区制度のもとでは新しい時代の国際貢献はできないということなんですか。それなら、中選挙区制度のもとで自民党が一党だった、そうしたら自民党は国際貢献はできない、こういう話になるんですね。
○国務大臣(細川護煕君) 今、国民の多くの方々が持っていらっしゃる感慨というものは、この四十年近くの間一党支配の政治状況というものが続いてきて、その結果さまざまな政治腐敗の問題などが起こってきた、構造的な問題というものが生じてきた。 それを改めていくためには、政治腐敗に関する問題を改めていくための政治資金規正法の改正でありますとかあるいはまた選挙制度の改革でありますとか政党に対する助成の問題でありますとか、そうしたものを一括して今度内閣としても政治改革法案として出させていただいているというのもそういうところにそのゆえんがあるわけでありまして、中選挙区制のもとで云々、あるいはこういう選挙制度になったらそれで国際的な貢献が云々ということではなくて、今とにかくこの政治不信というものを何とか少してもいい方向に環境を整備して、そして国民の福利におこたえできるような状況というものを整備していく、そして国際社会の中でも日本に期待されている役割を果たしていく、それが今一番求められている。そういう意味でぜひこの政治改革をやり遂げなければならない、そのように思っているところでございます。
○聴濤弘君 私少し具体的にこの日本の政治のレベルの上で今おっしゃったことを分析してみたいと思うんです。 新しい時代が来た、国際貢献をしなきゃならぬ、これが政治改革の目的だ、こういうふうに総理は言われる。それで今までの中選挙区制じゃだめだ、こう言われる。それじゃ具体的に今のレベルで言ってみましょう。 例えば日本新党は、今のPKO法はPKFを凍結している。例の国連平和維持軍です。この部分を凍結している。だから、これではあの湾岸戦争のときのように日本人は金は出すが血は流さないのかという非難が国際的に起こる。これは総理の編集されたこの「日本新党 責任ある変革」、これの中にちゃんとそういうふうに書いてあります。日本新党の国際貢献の立場はこれだと書いてある。しかしそれでは、今もしこのPKFを解除するということをやろうとすれば国民の中から反対が起こることは間違いないと思うんです。それでもどうしてもやろうとするならば今の選挙制度では無理だ、民意を反映するから。だから民意を集約するそういう選挙制度でないとこういう政策はなかなか実行できないんだ、これが新しい時代に必要な選挙制度なんだ、こう理解せざるを得ないんですが、どうですか。
○国務大臣(細川護煕君) PKOの問題につきましては、連立与党の合意がございますから、その合意に従ってきちんと私どもは対応していくということでございますし、民意の集約のお話しかなさいませんが、民意の反映の方の話も半分この選挙制度の改革の中には入っているわけでございますから、そちらの方もお忘れないようにぜひ御議論をいただきたいと思います。
○聴濤弘君 今、並立制の方も入っているからその点も考慮せいと言われましたけれども、じゃなぜ小選挙区制をどうしても導入しなきゃならぬのか、そのことを私は問題にしているんです。 それで、並立制という問題は、この前の衆議院の予算委員会の方ではっきりしましたけれども、並立制というのもやはり民意集約の形、これをいささか緩和するだけの作用しかないということをお認めになった。並立制のことについてあなたがそういうことをおっしゃるなら、これは選挙制度審議会第八次審、まさに並立制を提案したのが八次審です。その八次審の報告書を私読み上げます。 現在の国内外の情勢のもとで国民に痛みを伴う政策も実行せねばならず、このためには政権の安定が必要であり、この点から並立制が望ましいという意見が多数を占めた、こう報告されております。並立制でも国民に痛みを伴う政策を実行せねばならず、そのために並立制が必要なんだ、八次審の報告書です。どうですか。
○国務大臣(細川護煕君) しかし、おっしゃることもわかりますが、その審議会の答申も最終的には並立制という形で出てまいりましたし、先ほど来申し上げますように、過去の国会における御論議も、また各党の、自民党案あるいは社公案もそうでございました。そうしたものを踏まえて、あるいは民間の政治臨調が出された答申も連用制ということでございましたが、同じようなやはり並立ということを考えて出されたものでございますから、そうしたもの全体を含めると、やはり民意の方向というものは並立制というところにあるのではないか、それが私は今の現実的な選択としてなし得る道ではないか、こう考えているところでございます。
○聴濤弘君 先ほどから私が言っていることを総理は少しはぐらかされているんです、並立制、併用制と。私が問題提起した一番は、ソ連が崩壊してこういう時代が来た、そのために政治をやっていかなければならないのに、どうして小選挙区制が必要なのかという問題を言っているんです。ところが、並立制、併用制という話にされている。これ、違うと思うんです。時間がありませんからさらに行きますけれども、今の並立制のこの考え方は、あなた自身が持っておられる物すごい考え方。 ここでひとつ、私、文章を読み上げさせていただきますが、総理は、「権不十年」、この本の中で小選挙区制を導入したフランスのドゴール大統領を賛美して、そして権力を集中したドゴール政治体制を日本の政治と比べ次のように言っております。日本は限りなく民意の調整に努めなければならず、的確な政治決定がやりにくいと述べ、「そういうことを考えると、政治改革の目標は、あえて反論を覚悟で言えば、選挙制度など政治システムの変更による「政治権力の強化・集中」ということしかない」、ここまで言い切っておられます。これ、あなたの言葉ですよ。 並立制のこの答申は、国民に痛みを伴う政策でもやっていかなければならない、そのためには並立制がいいんだというのが八次審の報告書。あなたの考え方とこれ同じですね。あなたも同じことを言っている。ドゴールのようにやらないというと的確な政治がやれない、こういうことを言っておられる。どうですか。
○国務大臣(細川護煕君) 先ほどから再々申し上げますように、明確な政策に対する、政権に対する国民の意思の選択というものがやはりはっきりしないと国家の経営というものはなかなかうまくいかないであろう、強力な政治というものはできないであろう、それは明白なことではないかと私は思っております。 民意の反映というものを基本にしつつ、しかし一方で強力な政治を実現していく、それでなければとてもこういう国際社会の中で的確に状況に対応していくことはできませんでしょうし、また国民の福利の厚生に努めていくこともできない。政治がいつもごたごたしていたのでは、これはやはり国民から一体政治は何をやっているんだ、今までの政治はどうもやはり国民の期待にこたえられなかったんじゃないか、そのことに一番大きな問題があるわけでございますから、そういう意味で我々としては民意の集約と民意の反映、そういう意味で小選挙区制と比例代表制と両方あわせたものが過去の御論議の中からも一つの合意として生まれてきた、それでいいのではないか、そのように思っている、そういうことでございます。
○聴濤弘君 小選挙区制というのは民意の集約をするのに適した制度なんですね、あなたのおっしゃるのは。民意の反映をなぜしないのか。民意の反映で十分じゃないですか。そうやって政治をやるのが当たり前じゃないですか。そこへどうしても民意の集約という特定の意見だけが反映するようなそういう制度を強引に持ってこなきゃならぬ、何でそういう理由があるんですか。
○国務大臣(羽田孜君) 私からお答えするのはあれですけれども、第八次制度審議会そのものを受けながら小選挙区比例並立をつくったのは私でございますので、私からお答え申し上げたいと思います。 確かに、今、総理の方からお話がありましたように、世界はまさに激動しております。それから、国内の政治というものもやっぱり戦後四十八年という中でどうも緩みが出てきてしまっておる、あるいは本当の議論がなされない。 というのはどうしてかといいますと、これは共産党の場合にはまさに小選挙区と同じなわけですよ。お一人しか出られない。しかし、私は自由民主党にありましたときに、やっぱり政権を担当しようとするためにはどうしても複数の候補者を出さなきゃならぬ。ということになりますと、やっぱりきつい話とかなんとかというのは率直に選挙のときに訴えられない。そこにいろんな問題があいまいになってしまっているということがあります。 意見の集約というのは、国民の意見を反映しないということじゃないんです。意見を集約するということは、こうこうこういうことを私は考えますということを率直に訴えるわけですから、それに対して国民が、さあイエスかノーかというこの二つを選択するというときに、じゃこちらの方を選択しましょうというのが意見の集約で、まさに国民のいろんな考え方というものを凝集してもらうことができる。これが私は小選挙区制の一つの大きな私たちが支持したゆえんであろうということを申し上げたいと思います。
○聴濤弘君 端的に申しますけれども、あなたは長野県だ。長野県で米の輸入自由化をやりましょうと言ったら、あなたは当選しないんです。そのときに、住民サービスという観点じゃなくて、もっと別の観点でということをあなたはおっしゃりたいわけでしょう。そのためには、小選挙区制を導入すればそういう住民サービスのことを考えなくてもいい、そういうことでしょう。
○国務大臣(羽田孜君) 住民サービスのことを考えなくていいんじゃなくて、住民の皆さんのことも考えながら、その両方の立場に立って、さあ私はこういう意見で皆様方の信を問いたいということを言うわけでございますから、それはきついことも率直に訴えながら住民の皆様方の意思というものを反映させる。ですから、私の意見が気に食わなかったら私は落ちざるを得ないということなんです。そのくらい厳しいものであるということ。今までだったらあいまいにして済ますことができたわけです。そのあいまいは今度は許されないということになるんだということを申し上げたいと思います。
○聴濤弘君 お二人の意見を聞いておりますと、やはりこの時代においては相当強力な政治をやらにゃいかぬ、そういうことを結局は言っておられる。そのことは、さっき私が言いました、ドゴールの政治を総理は非常にすぐれている、日本よりもいいと言っているあの言葉に非常に端的に出ている、そういうふうに言わざるを得ないんです。ですから、あなたは言葉の上では強権政治は否定されますけれども、しかし言っておられることは、民意を考慮していろいろ政策決定に悩むというようなそういう政治は決別して、そして意思決定を明確にやっていく、あなた方の意思を押し通していく、そのために制度が必要なんだ、こういうことをあなた方は主張している。そう思わざるを得ません。
○国務大臣(羽田孜君) 今そういうお話でございますけれども、先ほどから総理もお話ししておりますように、要するに強力に進める、機敏にしかも的確にと総理は先ほどお話しになっているように、やっぱり国民の意思というものをきちんとつかみながら的確にやっていかなければいけない。しかし、機動的に機敏にやっぱりやらなきゃならぬ場合があります。 しかし、私たちがつくりましたときは、あのときは三百人と百七十一というのでつくったんですね。それを今度は二百五十と二百五十。まさに国民の意思を鏡のように反映する、これを半分取り入れているということ。ここが私は、今の聽濤委員からの御指摘はむしろそれよりは国民の意思もいろんな意見があるのもやっぱり加味してみようじゃないかという、この二つをあわせた方法というのは、これを木と竹を接ぐようなというような批判もあったんですけれども、しかしそういう中にありまして、私はやっぱり一つの人間として考える一つの知恵なのかなと思います。ぎりぎりの知恵を今我々は試みようとしているんじゃないのかなという思いを持っております。
○聴濤弘君 いずれにしましても、並立制は三割台から四割台の得票で六割の議席を占める、こういう制度であることは否定できないと思います。そのことは米の問題、PKOの問題、憲法の問題、その他あなた方が考えておるあの政策、これを実行、貫徹していく、こういうのにやりやすい制度、これを選択するんだということであることは間違いないと私は思います。 従来、この小選挙区制度の導入をこの日本で戦後最初に唱えたのは鳩山内閣です。鳩山内閣は憲法改正を唱えました。今あなた方の連立内閣の中心である新生党の小沢氏は憲法改正論者。そうでしょう。それで、民間政治臨調の亀井さんも憲法改正論者。この方向の政治をやっていく、こういう点にこのねらいがあるということを私は言わざるを得ないと思います。 このことを申し上げて、私は質問を終わります。
○国務大臣(羽田孜君) 今御指摘があったわけですけれども、私どもはむしろ私たちがそういうことを主張しながら今度真っ正面から国民に訴えるわけですから、私たちの意見を国民が認めなかったら私たちは落選するんですよ。 それで、もう一つだけ最後に申し上げると、英国、あるいはオーストラリア、ニュージーランド、カナダ、アメリカが民主主義国家じゃないのか。これはぜひともひとつお考えをいただきたいということです。 ただし、私たちは国民の前で、これは選挙制度というのはやっぱり民主主義の基本の土俵づくりでありますから、その意味で委員会を特別につくってそこで皆さんと本当に話し合いましょうということで、そういう中でこれをやろうというので、決してこれもまた強引に押しつけようなんというものではないということを申し上げておきたいと思います。
○委員長(井上吉夫君) 以上で聴濤弘君の質疑は終了いたしました。(拍手) 暫時休憩いたします。 午後二時二十一分休憩 ――――◇――――― 午後四時二分開会
○委員長(井上吉夫君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 予算の執行状況に関する調査を議題といたします。 ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) この際、昨日の板垣君の質疑に関し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。国務大臣山花貞夫君。
○国務大臣(山花貞夫君) 昨日、板垣委員の先月二十四日参議院本会議における私の答弁についての御質問に際して、私が太平洋戦争における犠牲者の数について約二千万人という数字を事実として申し上げましたが、この数字については全面的に撤回させていただきます。 また、昨日の答弁においてこれに関連してさまざまな数字を挙げましたが、この数字も同様であり、撤回させていただきますとともに、予算委員会の審議に御迷惑をおかけしたことをおわび申し上げます。 ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 引き続き、質疑を行います。合馬敬君。
○合馬敬君 ただいまの山花大臣の御発言、前の発言、二千万人ものアジアと連合国の軍人軍属、市民云々が日本の軍国主義の犠牲になった事実、こういった本当に根も葉もないこういった数字を挙げて、これは私、日本国の名誉にかかわる大変な話であると思っております。 引用いたしましたこのコリアーズエンサイクロペディア、これにたしか千六百万人とありますが、これは第二次世界大戦で戦死、死傷、行方不明になりました万全部。この数字は、ロシア人も六百万人、それから中国人百五十万人、それからドイツ人三百二十五万人、全部日本人が殺した、我が日本軍国主義者が殺した、数字を使って山花さんは言っておるわけでございます。 こんな大事なことにこれだけのでたらめな数字を使うというのは、本当にこれは、私は大臣の見識を疑うのであります。その前にも、腐敗した自民党と前の参議院でも森山議員の質疑に対しまして重大な過ちの発言をし、また陳謝をする。こんなに続けて大事な会議で二回も陳謝をする、私はこういう大臣が細川内閣におられるというのは大変な問題があると思います。 細川総理大臣、この山花大臣の処遇といいますか措置についてどのようにお考えでございますか。
○国務大臣(細川護煕君) 誤解が今後ないように内閣として十分注意をしてまいります。
○合馬敬君 私はそんな通り一遍のふわふわした答弁ではだめだと思います。もっとはっきりと、山花大臣の責任を総理としてどうお考えなのか、どう責任を追及するのか、これについて総理大臣の御意見をお伺いしたいと思います。 私は、さらにつけ加えて、こういうような大臣につきましては、日本の国家の名誉、日本国民の民族の自信と誇りを傷つけた大臣でありますので、罷免を要求いたしたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 今、山花大臣からも遺憾の意の表明がございました。そのとおりにひとつお受けとめをいただきたいと思います。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○国務大臣(細川護煕君) 私の決断と責任できちっと対応させていただきます。
○合馬敬君 その言葉を信じております。 次に、国連の安全保障理事会の常任理事国への参加の問題でございますが、先般、総理は参議院の予算委員会におきます帰朝報告で、「我が国は、これらの三点を踏まえて、改革された国連においてなし得る限りの責任を果たす用意がある」と。私は、この意味が改革された国連において常任理事国になる、こういう意味に受け取っておりますが、昨日の委員会ではこれを、先に推されることであれば日本は常任理事国に入ってもいい、前でも後でもどちらでもいいと、こういうように答えられましたが、これは総理、前に言われたことと態度を変えられたんですか、それとも同じことを言っておられるんですか。
○国務大臣(細川護煕君) 同じことを言っております。 安全保障理事会の枠が広がらなければ当然我が国も入る余地はないわけでございますから、そういう意味では、改革された安全保障理事会においてなし得る限りの責任ということになるだろう、こういうことでございます。
○合馬敬君 当時の出された受け取り方は全然違うというように理解をしております。 次に環境問題、非常に私はこれから大事であると思っております。先般、自民党政権のときに私ども心血を注いで環境基本法の原案を作成しました。あと一歩というところでございましたが、これから日本が世界のリーダーシップをとって環境対策をやっていくのが大事だと思っておりますので、環境庁長官の決意をお願いいたしたいと思います。
○国務大臣(広中和歌子君) お答えいたします。 環境基本法案は、環境に負荷の少ない社会経済を構築し、また環境協力で世界に貢献するための基本的な枠組みを定めるものでございまして、さきの通常国会での審議のいきさつを十分に踏まえた法案を九月未に国会に提出したところでございます。 どうぞ、皆様方の御協力を得まして一日も早くこの法案が通りますことを祈っております。
○合馬敬君 法案にはアセスメントについていろいろ意見があるようでございますが、私どもはあれが持続的な開発を進める一番大事な原点であると思っておりますので、原案どおり通していただくことをお願いいたします。 次に、農業農村基盤の整備の促進でございますが、細川総理、公共事業の促進の中でシェアの変更をいろいろ言っておられますが、農業農村の近代化というのは何にも増して大事な一つの問題でございますので、農家負担の問題も含めまして農業農村基盤整備のシェアについては、土地改良長期計画の達成も含めてこれは絶対に維持すると、それについての御決意をお願いいたします。
○国務大臣(細川護煕君) 農業の置かれた環境は御承知のような状況でございますから、特に目配りをして農業の振興、元気がつくような施策を考えていかなければならないと思っておりますし、また農村地域の地域経済が落ち込んでいかないように、できる限り財政的な観点からもさまざまな措置を考えていかなければなるまい、そのように思っております。 シェアの配分の件につきましては、基盤整備計画に沿って、基盤整備などは従来の計画に沿って今考えているということでございますが、まだこれから予算編成が本格化していくわけでございますから、その中でいろいろ検討していかなければならないと思っておりますが、基本的にはやはり生産性が上がっていくようにあらゆる努力をしていかなければなるまいということに尽きるのであろうと思っております。農業関係の予算の中でも、生活者重視という視点を踏まえまして、できる限り効率的な、また重点的な予算の編成に心がけてまいりたいと思っているところでございます。
○合馬敬君 農林大臣。
○国務大臣(畑英次郎君) ただいま総理の方から基本的なお答えがあったわけでございます。 御指摘のとおり、農林関係、公共事業等々、先生御専門家でございますから釈迦に説法でございますが、大体二一から二二%というようなシェアの中で、そしてまた最近の新農政を踏まえまして土地改良長期計画等々、こういった問題には積極果敢に取り組まさせていただきたい。そしてまた、何といっても農村の今日の実態からいたしまして、そのおくれを取り戻す、かような意味合いでの取り組みをも展開してまいりたいと考えている次第でございます。
○合馬敬君 次に、ロシア問題についてお伺いいたします。 先般のモスクワの流血事件といいますか事件につきまして、死亡者等を含めてどのような被害が出ておるのか、それについて現況を御報告願います。外務省。
○政府委員(丹波實君) 先般の事件に巻き込まれて亡くなられた方あるいは負傷された方々の数字につきましては、いろんな報道が、百名単位あるいは二百名単位の数字が行われておりますけれども、ロシア政府として公式の数字が今日まで発表されたということは承知いたしておりません。
○合馬敬君 いずれにいたしましても、私は今回のこのエリツィンの行動というものにつきましては、市場改革路線といいますか、これに対する反体制の問題があろうかと思いますが、しかし、エリツィンはその当時置かれておりました憲法を無視して議会の解散を要求し、これに反対した議会勢力に対して武力を行使した、そういう意味で法を破っだということは私は疑えない事実だと思うわけでございます。 そういったことで、これにつきまして、そのエリツィンの行動というのは当時の憲法、これに違反したものであるのかどうか、これについての見解をお伺いいたしたいと思います。
○政府委員(丹波實君) 他国の国内法の問題でございますので、日本政府として断定的にお答えすることは控えたいと思いますけれども、私たちが承知しておるところでは、大統領が先般のような形で議会を解散する命令を出す根拠はロシアの現在の憲法上の根拠にはなっていないというふうに、法律的な見方としてはそういう考え方ではないかと思います。
○合馬敬君 ともかく、法を破ってでもある意味では正義を通す。だからエリツィン大統領は、そういう意味で私は民主的な政治を実行している人とはとても思えないのであります。 そういったような中で、しかし一応武力弾圧の中で一つのまた新しい体制ができ上がった。この体制の安定性、それから本当にこれが、そのままロシア国家が安定していくのかどうか、これについての見通しをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(羽田孜君) 確かに流血があったことを私どももまさに遺憾と思うところであります。 ただ、今私どもがこうやって得ております現在の情報によりますと、議会の方がああいう形で処理されたという中にありまして、今現在は政府そのものもきちんと機能しておるということでありまして、私どもは、これが安定したもの、そして議会の選挙が整々と行われること、そして民主主義というものが定着していくこと、このことを希望しておるというものであります。
○合馬敬君 いずれにしましても、実力を行使して、ある意味では法を破ってエリツィン大統領が新しいロシアの体制を確保したということは間違いないと思います。ある意味では武力による実力的な弾圧を行った、そういったエリツィン大統領が今回は日本に来られて、そして日ロ関係のこれからのいろんな交渉をされる。これについて国民は、エッツィン大統領に対して、民主主義、法を弾圧した人ではないかといったような感じも持っておるわけでございますし、果たして本当にロシアの国の安定した、体制を代表した大統領として来るんだろうかと、こういう懸念も持っておるわけでございます。 そういった中で、本当にこれから我が国が要求していく、例えば北方領土の返還の可能性、あるいはシベリア抑留の犠牲になった方々に対する補償、こういったようなものについてうまく交渉ができるんだろうか、そういった懸念を持っておるわけでございます。 逆の意味でいえば、資金協力だけただ取りをされるんではないか、そういう懸念すら持っておるわけでございまして、そういうようなことを含めまして、どういう姿勢で今回のエリツィン大統領との会見に臨まれるのか、細川総理のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) ロシアの国内におけるエリツィン大統領の今回の決定についての今いろいろお尋ねがございましたが、これは他国の内政のことでございますからロシア国民が評価をなさるべきことと思っておりますが、とにかく日ロ外相協議の方向に沿って今回来日をされるということが決定をいたしました。日ロ関係の新しい将来に向けての第一歩というふうに位置づけております。 領土問題につきましても、今までの経過というものを踏まえて新しい前進した交渉基盤のスタートになればと願っております。また、そうしたことを踏まえまして、国交の完全正常化というものを目指して、これもまた何歩か、何歩かというか半歩でもいいから前進をした関係ができていけばというふうに願っているところでございます。もちろん、そういう際に我が方として言うべきことははっきりと申し上げる、これは当然のことだと思っております。
○合馬敬君 私も、在ソ連の日本大使館で三年間外交官をやっておりましたのでロシア人の外交にはよくなれておりますが、彼らは力の信奉者でありますから、細川総理のように、私どももそうでございますが、日本的に相手の心をおもんぱかったような、おれの気持ちをわかってくれるだろうと、そういったような言い回しは絶対に通用いたしません。そういう意味で私は、今回の北方領土の返還について総理は、どのような前進があるのか、それについてのお考えを述べていただきたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 今までの経過も御承知のとおりでございますし、今回にわかに大統領が訪日をされたことによって大きく前進するというようなことは考えておりません。地道に息長く、しかしこちらとしても今までの交渉の経緯というものを踏まえて、強く訴えるべきことは訴えてまいりたい、このように思っております。
○合馬敬君 シベリア抑留者の補償問題について。
○国務大臣(羽田孜君) この問題につきましては、戦争の結果として生じたすべての請求権を相互に放棄する、これを規定しております一九五六年、鳩山訪ソのときでありますけれども、日ソ共同宣言第六条によりまして日ロ両国間において既にこれは決着済みの問題であろうと思っております。 ただ、私どもの国内に、このときにまさに傷を負うたり、あるいはそこで命を失った皆さん方がある。こういう我々としての素朴な国民感情があること、このことをきちんとソビエトを継承している新政府であるロシア、この皆様方にもやっぱりよく理解をしていただくことが大事であろうというふうに思います。そういう意味で私どもは率直に意見を交換したい、そのように考えております。
○合馬敬君 非常にファジーな答弁でございますので、北方領土についての我が国の法的な要求根拠といいますか、これについてちょっと外務省の方から説明してくれませんか。
○政府委員(丹波實君) 歯舞、色丹、国後、択捉の四島の北方領土を、なぜ日本がソ連に返還を要求しているかという点につきましての基本的な考え方は以下のとおりでございます。 一つは、御承知のとおり、北方領土が歴史的に我が国固有の領土であるということでございまして、その意味は、北方四島というものが一度も他国の手に渡ったことがないことはもちろん、一八五五年に日魯通好条約によりまして国境線が画定されて以来、その領有にいずれの国からも異議を唱えられたことはなかった。九十年間にわたって、今問題になっておりまするところの相手のロシアからも何らの異議も唱えられてこなかった。かつ、先生も御承知のとおり、一八五五年の条約それから一八七五年の樺太千島交換条約、この二つの条約におきまして、千島列島というものは得撫以北の十八の島であるということが明確に定義されておる。 そういうことを考えました場合に、確かにサンフランシスコ平和条約におきまして日本は千島列島を放棄はいたしましたけれども、その中には先ほどから申しておりますこの北方四島は入っていない。 したがって、ソ連が一九四五年、ああいう形で北方四島を不法に占拠してから今日に至っておるわけですが、我々としては、これはやはり日本の主張というものが正しいので、必ず返してもらいたいということを申し上げている次第でございます。
○合馬敬君 石田大臣、先般北方領土を視察に行かれましたときに、ついうっかり北方領土はただいまはロシアの領土になっておると、こういう御発言をされましたが、どういうお気持ちで言われたんですか。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えをいたします。 北方四島が日本国有の領土であることは十分存じておりますが、今までもいろいろそういうことで議論をしてまいりました。ただ、現在ロシアによって不法に占拠されている状況について無念の気持ちがありましたので、ついそういう発言になってまいりました。そのことについては、言葉足らずでございましたので、現地で直ちに訂正をさせていただいたところでございます。
○合馬敬君 軽率な発言はしないように。 それから、シベリア抑留、これは当然のことながらソ連の中立条約を侵犯しての不法な侵略によって起こった事件でございますが、日ソ中立条約に違反したソ連の開戦、それからその後のシベリア抑留についての国際法違反問題、これについて御説明をお願いしたいと思います。
○政府委員(丹波實君) まず問題が二つでございまして、一つはソ連の日本への戦争の性格の問題、それからシベリア抑留の国際法的な性格の問題。 前者につきましては、先生御承知のとおり、日本とソ連との間に一九四一年四月二十五日に発効いたしました日ソ中立条約というものが当時存在していたわけでございます。ソ連は一九四五年の四月五日にこの条約の廃棄通告を日本にいたしましたけれども、この条約の規定に基づきますれば、この廃棄通告のために条約が廃棄になるのは一九四六年の四月二十五日でございます。しかしながら、ソ連は日本に対して一九四五年の八月九日に対日宣戦を行った、それで日本に対して戦闘行為を開始した。このことの意味は、この条約がお互いの領土を保全し不可侵を尊重するということを定めた条約でありますので、明らかにソ連はこの条約に違反して日本に戦争をしかけたと、こういう意味でございます。 二つ目のシベリア抑留の問題でございますけれども、大きく分けて軍人の捕虜の問題、二つ目は一般邦人の移送、抑留の問題ということになろうかと思いますが、軍人の捕虜の問題につきましては、先生も御承知のとおり、ポツダム宣言がございまして、その第九項には「日本国軍隊ハ完全ニ武装ヲ解除セラレタル後各自ノ家庭二復帰シ平和的且生産的ノ生活ヲ営ムノ機会ヲ得シメラルベシ」ということが書かれてございまして、日本はこのとおりのポツダム宣言を受諾しておるわけですから、正当な理由なくして行われたその軍人の捕虜というものは、シベリアにおけるあのような形での捕虜というものはこのポツダム宣言に違反しているというふうに考えられるわけでございます。 最後に、一般邦人の方々も大勢抑留、移送されたわけでございますが、これは人道的に問題があったのみならず、当時の国際慣習法上からもやはり問題のある行為であるというのが私たちの考え方でございます。
○合馬敬君 重大な国際法侵犯の事件でございますので、この補償については、長く私どもとしては実現するまで要求していかなければならないと思っております。 ちょっと話が変わりますが、細川総理、先般、中国が核実験を新疆ウイグル自治区でやりましたですね。私どもとしましては非常に遺憾に思っておりますが、総理は非核三原則を御存じでございますね。
○国務大臣(細川護煕君) 存じております。
○合馬敬君 どういう内容が。
○国務大臣(細川護煕君) つくらず、持たず、持ち込まさず。
○合馬敬君 非核三原則について、我が国としてはどういうような態度をとらなければならないと思っておりますか。
○国務大臣(細川護煕君) 非核三原則の立場というものを堅持していく、もうこのことに尽きると思いますし、また世界に向けて、核の全廃というものに向けての努力をあらゆる機会に訴えていくということであろうと思います。
○合馬敬君 そこで、社会党の山花大臣にお伺いいたしますが、閣僚としての答弁でお聞きしたいんですが、非核三原則はただいま現在守られておると思いますか、守られていないと思いますか。
○国務大臣(山花貞夫君) 守るべき努力をしているということだと思っております。
○合馬敬君 守られているんですか、努力している結果守られているんですか、守られてないんですか。
○国務大臣(山花貞夫君) 政府の立場としては守る、守っている、こういう立場であると受けとめております。
○合馬敬君 あなたは、アメリカの艦船の多くが核装備を搭載しておる、それが日本に寄港するときに核がないというのはおかしいとずっと言ってきておられましたですよね。それが今、核はそういう意味で搭載はしていない、守られていると思う、こういうように答えられましたですね。どういう根拠でそう言われるんですか。
○国務大臣(山花貞夫君) 政府の立場で先ほどお答えしたとおり申し上げたところでございます。
○合馬敬君 政府の立場で核があったり消えたりするような答弁ですが、続けて五十嵐大臣、どうお考えですか。
○国務大臣(五十嵐広三君) 政府といたしましては、今も山花大臣がお答えしたとおりでありますが、殊に連立政権の発足に当たりまして八党派の覚書があるわけでありまして、重要な防衛上のあるいは外交上の基本的な政策は踏襲するということになっているわけでありますから、内閣としてはそういう立場であります。
○合馬敬君 次は、上原大臣。
○国務大臣(上原康助君) 先ほど山花大臣からお答えありましたし、また総理からも御答弁ございました。条約上は非核三原則は堅持されてきていると理解をいたしております。 御承知のように、アメリカにもマクマホン法というのがあって、核の存在については肯定も否定もしないという一時期もありましたので、そういう状況下で国会でいろいろ議論があったことも承知をいたしております。
○合馬敬君 次は、伊藤大臣でございますか。
○国務大臣(伊藤茂君) 従来とも、政府が非核三原則につきましてはこれを国是というふうな意味合いにおいて堅持をするということを伺っております。そういう意味合いをきちんと受け継いでまいりたいと思います。
○合馬敬君 久保田大臣ですか。
○国務大臣(久保田真苗君) 非核三原則は堅持すべきものということで、前、前々内閣におきましても、事前協議がないからそういうことは持ち込まれていないという答えでございました。私はそれを受けとめると同時に、さまざまのうわさにつきましては私の知る限りではございません。
○合馬敬君 非核三原則を特に大変重視されておる、(「自治大臣おるやろ」と呼ぶ者あり)自治大臣おられましたか。自治大臣、済みません、失礼いたしました。
○国務大臣(佐藤観樹君) 先ほど山花国務大臣から御答弁を申し上げましたけれども、そのとおりだと私も考えております。
○合馬敬君 非核三原則、これを大変重視されておられます公明党の石田大臣、それから神崎大臣にも、この非核三原則は守られているかどうか、これをお教え願いたいと思います。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えいたします。 非核三原則は、日本の国是とも言うべきものでございますので、これは堅持されていると思います。
○国務大臣(神崎武法君) 非核三原則は日本の国是として堅持されていると判断しております。
○合馬敬君 その守られている根拠、これについてお教え願いたいと思いますが、まず公明党の大臣からお願いできますか。石田大臣。
○国務大臣(石田幸四郎君) これは日本の政府として、国是として国際的にも宣言をしているわけでございますから、当然アメリカ側においてもその日本の立場を理解していると存じます。
○合馬敬君 神崎大臣。
○国務大臣(神崎武法君) 従来の政府の見解のとおり、事前協議がない以上は堅持されていると判断をいたしております。
○合馬敬君 事前協議があるかないか、これの判断と聞いておりますが、山花大臣、どうですか。
○国務大臣(山花貞夫君) 今、神崎大臣がおっしゃったとおりだと思っております。
○合馬敬君 社会党の全大臣にその答弁をお願いいたします。
○委員長(井上吉夫君) 質問者は一人一人指名してください。
○合馬敬君 それじゃ、五十嵐大臣、お願いします。
○国務大臣(五十嵐広三君) 非核三原則は、先ほどからもお話がありますように、政府としてはこれはもう堅持しなければならないことであります。従前も政府はそういう方針であったと思います。 我々は、新しい内閣としても非核三原則を断じて守るということを特にしっかり考えていくべきであろう、こういうぐあいに私は思います。
○合馬敬君 佐藤大臣。
○国務大臣(佐藤観樹君) ただいま五十嵐大臣あるいは山花国務大臣からお答えをしたとおりだと私も閣僚の一人として考えております。
○合馬敬君 上原大臣。
○国務大臣(上原康助君) 先ほど来お答えあるとおりですが、日米安保条約の取り決めとも関連があると思います。
○合馬敬君 あとは久保田大臣ですね。
○国務大臣(久保田真苗君) 非核三原則は堅持すべきものであると同時に、事前協議につきましては既にお答えいたしました。
○合馬敬君 非核三原則は厳重に守られておる、それの担保として事前協議があって、事前協議の対象になっておるから、事前協議の話がアメリカからない、だから核の持ち込みはない、こういうようになるわけですね。もし核を持ち込むなら、当然事前協議があると。だから核は持ち込まれていないんだと、最終的にはそういうような結論を出されておられますね。 そうしますと、その答えはこれまで自民党が答えてきた答弁なんですよね。それはおかしいじゃないかと、社会党の皆さんは。それは詭弁だ、事前協議があるかないかで核の持ち込みがあるかないか、それを決めてきたじゃないか、詭弁だ、こう言ってきたわけですね。それを、今のお話をお聞きしておりますと、非核三原則は守られておる、それを担保しておるのは事前協議の対象になっておる、そういうようなことだと言っていましたが、私はこれはおかしいと思うんですよね。 もしその事前協議を疑うんだったら、核持ち込みの疑惑があるといったこれまでの過去の考え方は間違いであったということですね、山花大臣。過去の考え方は間違いであった、こういうようなことに私はなると思うんですはね。それとも、そのときの主張に何か、核の持ち込みはなかった、そういった新しい根拠がほかに出てきたんですか、事前協議以外に。それを私はお聞かせ願いたいんですよ。こんな答弁じゃ私はとても納得できませんね。 総理、この点をはっきり今度やってくれないと私はこれ以上審議するわけにはいきません。
○委員長(井上吉夫君) 答弁はだれに求めておられるんですか。
○合馬敬君 総理ですよ。
○国務大臣(羽田孜君) 今、これはかって野党だった皆様方のあれに対してですけれども、この点は、まさに私どもが連立を構成いたしますときに、先日来ずっと御説明申し上げております合意というものをつくりまして、その中にあって安全保障の問題、こういった問題につきましては我々政府の基本的な方針というものを堅持いたしますということを申し上げてまいったわけでございまして、継承していくということを申し上げたわけでございます。そういう中で、今それぞれの皆様がお答えがあったとおりで私はよろしいというふうに考えております。
○合馬敬君 答えになっていないですよ。(発言する者あり)
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を始めて。 今のは総理に答弁を求めたの。
○合馬敬君 総理大臣です。
○国務大臣(細川護煕君) 連立政権として基本的な合意に沿って進めていくということを確認しているわけでございますから、内閣の責任は明確だと思っております。
○合馬敬君 私、そんなことを聞いているんじゃないんですよ。今までは核の持ち込みについて、事前協議があればそれは当然核を持っておるかどうかがわかる、事前協議がないということは核は持ち込んでいない、そういうように自民党は言ってきたわけですよ。そう言ってきたですね。そのときに社会党は、それは自民党の詭弁だ、こう言ってきたじゃないですか。それがなぜ、今度は確固とした共通の政策をつくって、だから今まで核の持ち込みがあるかどうかは事前協議だけで決めておったものを、今まではそれじゃだめだと社会党が言ってきたのが、なぜ今度は連立政権をつくったということで事前協議の制度は、自民党が言ってきた制度は正しかったと。突然どうしてそういう態度が変わるんですか。私はおかしいと思いますね、それは。だめだよ。
○国務大臣(山花貞夫君) 先ほど来連立政権ということの意味について総理も外務大臣もお答えしたとおりでございまして、大変明確に御説明があったと理解をしているところでございます。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。 合馬君、だれに答弁を求めますか。
○合馬敬君 それでは山花大臣、あなたは大臣をやめられてまた社会党に戻られたら、これまでの非核三原則について事前協議の対象になるかどうか、それについて今までの考え方に戻られるのかどうか、連立政権で今のように一致した意見になったんだからこれを社会党に、もとに戻っても今の考え方を踏襲するのか、それについてだけはっきりお答え願います。
○国務大臣(山花貞夫君) 私は、先ほどの委員の御質問に閣僚としての立場でお答えをしております。やめて党に戻った場合の考え方については差し控えさせていただきたいと思います。 連立政権を維持し、安定させ、成功させるために全力を尽くしている閣僚の立場でこれからも努力したいと思っております。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○合馬敬君 山花大臣、前の考え方を訂正して、今度新内閣になったからこういう考え方になったんだと一言言っていただければいいです。
○国務大臣(山花貞夫君) 今回、私たちは選挙に臨むに当たりまして五党会派が合意を結びました。解散総選挙を受けての選挙協力についての合意だったわけですが、しかし協力をするということについては目標を明確にする必要もございます。非自民で新しい連立の政権をつくっていこう、こうした話し合いのもとにおきまして、新しい政治をつくるに当たっては、外交・防衛などの国の基本政策について、これまでの政策を承継しつつ世界平和と軍縮のために責任及び役割を担いたい、こうした合意をつくったところでございます。そうして、こうした合意を内外に明らかにして選挙に臨み、選挙の結果連立政権の条件が生まれてまいりました。 さきがけ、日本新党の皆さんから呼びかけがそれぞれの党にあったことについては御記憶のとおりでございます。改めて連立政権の合意を作成いたしました。これが七月二十九日の連立政権樹立に関する合意事項でございます。単独の政権ではありませんので、それぞれの党が固有の立党の精神、政策、運動を持ちながら、しかし今回政権交代という大義を目指して、それぞれの党の主張についてはお互い抑制し合い、そして話し合ってこうした合意をつくったものでございます。 今御指摘の防衛問題に絡むテーマにつきましても、ここにあります外交・防衛の問題については国の基本的な政策についてこれを継承する、こうした合意をつくったわけでありまして、したがって党は党としての固有の政策を持ちながら、連立政権をつくる場合にはこうした方向でいきたい、これが私たちの選んだ選択でございます。 既にかなり早い段階におきまして、私たちは連合政権の政策についても発表してまいりました。一歩進めての連立政権の合意でございます。私たちの党の主張については、これを党としては堅持しながら、連立政権におきましてはこの合意を尊重して、これから政権の安定と前進のため国民の期待にこたえたい、こういう気持ちでいるわけでありまして、したがって私たちはこの連立政権における合意を大事にして、この上に立ち、非核三原則の問題につきましても、従来のそうした政策を堅持しつつこの問題についてこれをさらにしっかりとしたものにしていきたい、こういう気持ちをそれぞれの閣僚が申し述べたところでございます。
○合馬敬君 私、そんなことを聞いてないんですよ。事前協議制についてこれからは適法、適切である、認める、そういうことですね。いいですね、それで。山花大臣、核の持ち込みは適法、適切であるかと聞いているんですよ。
○国務大臣(山花貞夫君) これまでの政府のこの問題についての見解、そういうものを継承しつつ、そのことを堅持するために努力をしたい、こういう気持ちを申し上げているところでございます。
○委員長(井上吉夫君) 質問の趣旨を正確に受け取ってずばり答えてもらうために合馬君から再質問をしていただいて、答弁はまた質問に対してずばり答えてください。
○合馬敬君 非核三原則について、核の持ち込みについての事前協議制は適法、適切である、それだけ一言お願いします。そう言ってほしい。
○国務大臣(山花貞夫君) この問題についての御指摘の点を含め、政府の政策、そして見解等についてもこれを継承していきたい。そして、さらにこの問題について厳しい態度を貫きたい、こう考えているところでございまして、以上が閣僚としての私の答弁でございます。
○委員長(井上吉夫君) 委員長席から聞いていても、質問に対して直接の答えになっていないと私は考えるので、もう一遍答弁をしてください。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○国務大臣(山花貞夫君) 先ほど私が政府の見解をそのとおりだと、そう考えておりますと申し上げましたのは、御指摘の問題につきまして政府がそう主張してきたわけでありますから、私もそのとおりだと思って、そして御指摘のとおりだと思っております。そして、そのことをこれからも厳守していきたい、こう思っているところでございます。したがって、矛盾はないと思っておりますけれども。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○国務大臣(山花貞夫君) 念のため、もう一度繰り返して申し上げますけれども、条約解釈上、先生のおっしゃったとおりに運用されてきていると思っております。
○合馬敬君 私もそのように山花大臣が閣僚になられて態度を変えられまして非常にうれしく思っております。 次に、この前、自衛隊の存在は閣僚として合憲、合法であるということを確認する、こういう話だけれども、もう一回だけこれを確認させていただきたいと思います。山花大臣。
○国務大臣(山花貞夫君) 過日申し上げたとおりでございますが、閣僚としてお答えをしているところでございます。
○合馬敬君 一番何か一言ありそうな上原大臣、お願いします。
○国務大臣(上原康助君) 先ほどのとおりであります。
○合馬敬君 一番答弁が上手と言われております佐藤大臣。
○国務大臣(佐藤観樹君) 山花国務大臣が言われたとおりの見解を私も持っております。
○合馬敬君 閣僚にしろ、そういう答弁をついに聞くようになったことを私は防衛庁長官ともども喜んでおります。 そういったことで、国の基本政策を継承する、これは外交、国防すべて同じでございます。私はこれについては、連立政権を組んだ以上、閣僚としてだけではなくて、国防、外交については社会党としても合意をした、そのように理解をしておるわけでございますが、これについての解釈、よろしゅうございますですね、山花大臣。
○国務大臣(山花貞夫君) 先ほど来幾度か御説明させていただきましたとおり、それぞれ党は固有の政策を持ちながら連立政権の合意をつくったところでございます。それぞれの党はそれぞれの議論をしながら連立政権の合意に基づいてこれからも政権の安定のために努力をしていく、これが私たちの考え方でございました。
○合馬敬君 細川総理、今の山花大臣の御答弁についてどういうお考えでございますか。
○国務大臣(細川護煕君) 連立政権としてその合意に従ってやっていくということでございますから、大変結構なことだと思っております。
○合馬敬君 これに関連いたしまして、自衛隊法の改正、緊急事態に自衛隊機を派遣して邦人を助ける、これについて私は、先ほどの答弁を総合的に解釈いたしますと、総理大臣から自衛隊法を改正しよう、こういう指示があれば全閣僚はこれに従う、こういうように思っておりますが、これに関連して山花大臣、お願いいたします。
○国務大臣(山花貞夫君) 現在、このテーマ、問題につきましては、連立与党の間で協議を進めているところでございます、鋭意努力をしているところです。そして、政策をつくるということになりますと、連立与党が合意をして、そして政府に対してもその内容についてお話がある、こういうことで進んでいくと思っているところでございます。
○合馬敬君 上原大臣。
○国務大臣(上原康助君) 今、山花大臣もお答えになりましたし、また、せんだって衆議院でも御答弁いたしましたが、いろいろの経緯があることはとっくに先生も御承知でお聞きになっていらっしゃると思います。 確かに総理も衆議院あるいは参議院の本会議でこの自衛隊法の改正については早急に成立をするように努力をしたいという表明をなさっております。私たちはそれを尊重して、これまでの経緯も踏まえてできるだけ合意形成を図ろうという努力をしているわけですから、その点については、閣僚としても努力をしているし、社会党としてもいろいろ苦労しながら努力をしているという点を御理解いただいてぜひ御協力も賜りたい、こう思います。
○合馬敬君 答弁がかたいことでは定評がある佐藤大臣。
○国務大臣(佐藤観樹君) 山花国務大臣からもお話しございましたが、この問題につきましては今連立与党の方で詰めておるところでございますので、その結論を待って我々としても対応させていただきたいと存じます。
○合馬敬君 そこで、最終的には総理が決定されると思うんですが、総理の指示があれば従うわけですね、山花大臣。
○国務大臣(山花貞夫君) 総理も連立与党の合意を伺って我々に指示があるものと思っております。当然私たちは従ってまいる決意でございます。
○合馬敬君 それじゃ総理、この自衛隊法改正についてどういうお考えか、今の段階で指示を出すかどうか
○国務大臣(細川護煕君) 今、山花大臣が言われたとおり、連立与党の合意を踏まえて決定をしたいと思っております。
○合馬敬君 私、実は非常に心配なのは、閣僚でいろいろ意見が分かれている。いつ国家に非常緊急事態が起こるかわからない大変なこういうときに本当にうまくやっていけるんだろうか非常に心配しておるわけでございます。 国のこういった重大緊急事態に対処する最高責任者はどなたですか、細川総理。
○国務大臣(細川護煕君) 当然、総理大臣でございます。
○合馬敬君 具体的に職務としてはどういうような職務を通じてその最高責任者としての職を果たされるのか。
○政府委員(大出峻郎君) 例えば自衛隊法の中に規定が、今ちょっと条文を手元に持っておりませんけれども、規定がありますし、例えば防衛出動というような問題について言えば、これは内閣を代表する内閣総理大臣がそれを発令するという仕組みになっておるわけです。
○合馬敬君 そうですね。防衛出動、一たん重大な緊急事態があった場合には自衛隊員は一身を賭して戦わなければならない、その防衛出動を最終的に決定するのは総理大臣でございますね。 当然のことながら、内閣は一体性を持っていないといけないわけでございますので、防衛出動を総理大臣が決定した場合には、各大臣、特に社会党の大臣、従われますですね、山花大臣。
○国務大臣(山花貞夫君) 当然そのつもりでございます。
○合馬敬君 これまでの信念としては、永久平和を守る、非武装中立ていく、そういったようなことで信念を今までは貫いてこられた。そういったような方が、一たん緩急があった場合には今度は自衛隊を出動させる。そういうときの信念として、もしそういう事態が起こった場合には大臣を継続してその防衛出動命令に従われるのか、その時点では閣僚を辞されるのか、その信念についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(山花貞夫君) 時間の点も考えまして手短にお話しさせていただきますが、まず私たちは、ないことのために努力しなければならないということを前提としながら、今御指摘の問題などにつきましては八九年の段階で私たちは連合政権の政策というものを発表しております。 御存じいただいているかどうかわかりませんけれども、連合政権の政策として、今御指摘のような問題の場合には、侵略行為などの緊急事態が発生した場合連立政権は国民の生命財産を守るため自衛権を行使する目的で自衛隊を運用することは当然と考えている、こういう考え方を既に八九年の連合政権の政策として発表して今日に至っているところでございます。若干、閣僚としての答弁ですから、そういう政策を持っているということについて私は党の政策として承知しているところでございます。
○合馬敬君 最後に私、侵略戦争ですね、これまで言われておりましたが、侵略戦争についての定義というのを一度ちょっとお聞かせ願いたいんでございます。普通の戦争と違うんでございますかね、侵略戦争。これは細川総理ですね、何といっても。
○政府委員(丹波實君) 法的な定義についての御質問でございますのでお答え申し上げますけれども、侵略とは一般に他国に対する違法な武力の行使を中心とする行為であると考えられておりますけれども、国際法上の侵略の定義ということに関してはさまざまな議論が行われてきておりますけれども、一般に確立した法的概念としての侵略の定義というものが存在しているわけではございません。ですから、その侵略あるいは侵略行為といったような言葉はいろいろ使われておる文脈によって考えていくということになろうかと思います。 最近、そういう文脈の中で申し上げますと、過去の我が国の行為が多くの人々に耐えがたい苦しみと悲しみをもたらしたということを心に込めて先ほどのような言葉が使われることもあるということでございます。
○合馬敬君 私、侵略戦争の定義ですね、今のお話を聞いていると国際法上もないと。ふわふわふわふわした定義ですね。そういう中で、太平洋戦争は侵略戦争であるかどうか、どうしてこんな真剣に議論をしているんですか。 総理、太平洋戦争は侵略戦争ですか。
○国務大臣(細川護煕君) 繰り返し申し上げておりますように、過去における我が国の行為の中におきまして、多くの国の人々に耐えがたい苦しみと悲しみをもたらしたと、そのことについて率直なおわびの気持ちを申し上げる、これが我が国の新しい出発にとって必要なことであろう、そういう気持ちを申し上げたところでございます。
○合馬敬君 侵略戦争と例えば自衛戦争、ロシアが言っているような大祖国戦争、それと違うんですか、総理。
○国務大臣(細川護煕君) 今、条約局長からも話がございましたように、正確な法律的な意味での侵略戦争というものは、あるいは侵略行為というものはなかなか規定しがたいということでございます。
○合馬敬君 ただいま総理が言ったような定義で侵略戦争をやれば、侵略戦争の場合は戦争責任者、その戦争を起こした犯罪者、戦争犯罪人、これが存在すると思いますが、そうすると我が国における太平洋戦争における戦争責任者、犯罪者はだれですか。
○政府委員(丹波實君) 事実の問題といたしまして、先生御承知のとおり、極東裁判、極東軍事裁判というものが行われまして、日本はサンフランシスコ平和条約十一条におきましてこの裁判を受諾しておる、この裁判におきまして御承知の方々が判決を受けておられる、そういうことでございます。
○合馬敬君 私は、細川総理がこれは侵略戦争だと。大変重大な問題だと思うんですよ。国際法上とかなんとかは別といたしましても、現実に我が国が太平洋戦争は侵略戦争であったと、こういうことを事実上としても認めた場合、そのときの責任者、それじゃ昭和天皇の責任はどうなるかという話がございますよ。 昭和天皇は、当時におきましては太平洋戦争の宣戦の詔勅を発したんでございますよ。統帥権を総攬していたのは明治憲法のもとでは昭和天皇でございますよ。昭和天皇の戦争責任はあるんですか。昭和天皇は今回の太平洋戦争における犯罪者なんですか。そこら辺まで考えて言っていただかないと私は非常に難しいことを惹起すると思いますので、ちょっとこの辺について御答弁をお願いします。重大な問題ですからお願いします。
○国務大臣(細川護煕君) 大事な問題でございますから文章を読ませていただきますが、「天皇陛下の戦争責任につきましては極東軍事裁判において検討され、連合国は昭和天皇に対しての訴追を行わないとの決定を行っているところでございます。」。そのことは御承知のことかと思いますが、特にそのような……いや失礼しました。さきの大戦に関しましては、すべての国民が何らかの犠牲を余儀なくされた……済みません。ちょっと失礼しました。これ間違えました。 まだ補足すべきこともあろうかと思いますが、大体基本的にそういうことであろうと思います。
○合馬敬君 ちょっと今の話でよくわかりませんが、この場で幾ら議論をいたしましても、事が余りにも重大な問題でありますが、最後に総理、一言。 総理は、個人としては昭和天皇に戦争責任があると思われるのかどうか。これは総理大臣、閣僚の立場を離れて結構でございますから、一言お願いします。
○国務大臣(細川護煕君) 法的にはもはや、今申し上げましたように、この問題が取り上げられることはないと、このように考えております。
○合馬敬君 私は、今回の太平洋戦争は、長い歴史の経過を経まして、日本民族の独立、日本民族の自衛、その結果として今回の太平洋戦争に至ったと。その戦争の過程で、後発資本主義国でございましたから、ある意味ではほかの植民地帝国がやったような、捕虜に対する国際法を守るとか、あるいは被害を受けた民間人に対する思いやりが足りなかったとか、そういった点はあろうかと思っておりますが、太平洋戦争自体はそういう意味で私は侵略戦争ではないと、こういうように思っております。したがいまして、太平洋戦争におきまして、天皇陛下の名のもとにこれだけの戦いを遂行いたしました我が日本軍の将兵は、これは私はひとえに自分の国の平和と繁栄を願って、そして戦って死んだと、そのように思っております。 これは話も聞きました、あちこちから……。 私は、そういったことで今の総理の言葉は不満足ではございますが、後また引き続きこの問題について検討をお願いいたしたいと思っております。 以上です。終わります。
○委員長(井上吉夫君) 以上で合馬敬君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、星野朋市君の質疑を行います。星野君。
○星野朋市君 私は、主として経済問題についてお伺いをいたします。 昨日、総理は、木庭委員の質問に答えまして、日本の経済の現況は非常に厳しく構造的不況であると御説明なされましたけれども、構造的不況をどういうふうに総理はお考えになっているか、その点についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 今回の不況を考えましたときに、一過性のもの、例えば冷害であるとか災害であるとか、そうしたものもございましょうし、また循環的な要因によるものもあろうと思います。それから、今おっしゃったような構造的な要因によるものもあろうと思います。 その三つが折り重なって出てきているのが今回の不況ではないかというふうに考えているところでございますが、構造的な要因に対してどのように対応していくか、いろいろこれも考え方があろうと思いますが、一つ典型的なものとして規制の緩和を進めていく、これがやはり中長期的には一番大きな問題ではないか、課題ではないかという ふうに認識をいたしております。
○星野朋市君 同じ質問を経済企画庁長官にいたします。 経済の認識につきまして、まことに失礼なんですが、先日衆議院予算委員会におきまして、経済問題について御質問なされましたのは我が党の津島さんだけなんですけれども、そのときのお答えを聞いておりますと、これは先日出されました月例経済報告書のところを簡単にお読みになったような印象を受けております。 私は、今、総理に御質問したように、現況が構造的な問題がどうかということを経済企画庁はどういうふうに認識されているか、その点についてお答えいただきたい。
○国務大臣(久保田真苗君) お答えいたします。 今の不況の根底には構造的な原因があるかということにつきましては、この低迷は、循環的な要因のほかにバブル経済の崩壊の影響、あるいは円高の急進といったような構造的あるいは中長期的な課題があると思っております。
○星野朋市君 私はなぜこれをお二人にお聞きしたか。残念ながら熊谷通産大臣が五時にお帰りになりましたので熊谷大臣に御質問する機会を失いましたけれども、経済対策は経済の不況の根本をどう見るかによって、いわゆる対策、お金の使い方、これが全く効果のない場合もあるわけです。的確にそれをつかまえておれば非常に効果が上がる。 今、新内閣が緊急経済対策として六兆円の対策を講じましたけれども、これは試算によりますと○・六%程度のGNPのアップにしか貢献できない、こういうことが言われております。 そこで、大蔵大臣に急な質問でございますけれども、前回の補正で決まりました十三兆二千億、これの執行状況はどうなっておりますでしょうか。 〔委員長退席、理事村上正邦君着席〕
○国務大臣(藤井裕久君) 去る四月の対策、そして六月の補正予算でございますが、これを各部門にばらしますといろいろ分かれますが、まず一つが一般会計、これは二兆二千億だと思います。それは御承知のように、まず当初予算の着実な執行をやる中でこれをあわせてやっているわけでございます。前回のときも申し上げましたが、要するに、まさにこの追加分というのは緒についたところだと思います。したがいまして、おのおの数字はとっておりませんが、当初予算が七月現在で六二・七%までいっておりますから、今着実に執行になっておると思います。 次が中小企業対策の出資がありまして、これは一千億でございます。もう出資いたしまして、新しい仕組みに基づいて融資体制がとられております。 さらに、財政投融資でございます。これは三兆二千億追加になったわけでございます、あのベースでいきますと。そして、それだけでとるわけになかなかいきませんで、全体の財政投融資は去年の同時期で三一%ぐらいだったわけでありますが、ことしは四〇%、約九%のアップになっておりまして、財政投融資は着実に進展していると思います。ただ、その進展の仕方は、要するに政府関係機関に出るベースでございますから、それから実際にどれだけ融資に回っているかというのはつかんではおりませんが、そういうベースで今のような進行状況でございます。
○星野朋市君 私は、この三月に宮澤総理に対しまして、景気の状況を在庫循環的にとらえているのは間違いだ、バブル崩壊それを理由にしているのもおかしいと、成熟した資本主義の中では設備投資の循環であるとか不動産の循環であるとかそういうものが今重なっている、それがちょうど日本のバブル期のときに頂点に達しましてそこで下降期に入っていると。そういう意味では、いわゆる従来型の資本整備だけではなくて、設備投資に重点を置いた、いわば前内閣の新社会資本整備、これらにもっと重点を置くべきだという考えでおりましたんですが、この十三兆二千億が大体そういう形で固まっております。これがどういう効果を発揮するのか、大蔵大臣、どういうふうに予想されておるか、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(藤井裕久君) 今の見方というのは私も正しいと思うんですね。ですから、何度もここで申し上げておるように、単なる需要政策だけをふやしてもだめだということを常に申し上げてまいりました。したがいまして、構造政策的な面、総理が言われた規制緩和等々も言われているわけでありますが、今のお話の十三兆二千億につきましても、なるたけ内需の拡大に結びつくような、そしてそれが、やや中期的になりますけれども、経常収支の黒字対策というようなものに結びつくような形の傾斜をした政策を十三兆二千億もとっておられると思います。今度の緊急対策がますますそのウエートをかけたと私は思っておりまして、こういうものは少し時間がかかりますけれども、着実に効果をあらわしてくると考えております。
○星野朋市君 それでは、冷害の問題について、これは農林水産大臣でなくて、あえて経済企画庁長官にお尋ねをいたします。 現在の作柄は公式には八〇と言われている。実際にはもっと低い数字になるだろうと思われますけれども、今までいろいろ論議されておりますけれども、これの経済的な側面というのはほとんど語られておらない。この冷害による経済的な損失、これが日本のGNPに及ぼす影響、そういう意味で私は経済企画庁にお尋ねをしているわけでございますけれども、そこら辺についてお答え願いたいと思います。
○国務大臣(久保田真苗君) 冷害による米の不作の経済に及ぼす影響でございますけれども、従来、平成三年の実質国内総生産に農林水産業全体が占める割合というのは二・三%でございます。そのうち米の生産が占める割合は二割程度だというふうに考えられますので、米が我が国経済全体に占める比重は必ずしも大きいものではないと思います。しかしながら、地域にょりまして米の経済に占める比重が非常に大きいところもあり、また米は国民の主食であるというだけでなく米菓などほかに広く用いられているという食糧でございますので、米の不作、凶作が我が国経済に与える影響は大きいものがあると思います。 これでよろしいでしょうか。対策はよろしいでしょうか。
○星野朋市君 私は、もっと端的にこれを言っていただきたかったんです。 識者によりますと、米市場というのは日本で約三兆円。そうしますと、仮に作柄が七〇になった場合は、米だけで一兆円近い問題が起こるわけです。同時に、この一兆円は周辺の問題に非常に関連しますから、作柄が仮に今七〇だったとすれば日本経済に及ぼす影響は多分二兆円を超えるであろうと。 そういう意味で、私は、農林水産大臣でなくて経済企画庁長官にお聞きしたわけでございますけれども、そういうことでよろしゅうございますか。
○国務大臣(久保田真苗君) 今お挙げになりました数字は、私どももそのとおりだと思っております。
○星野朋市君 ですから、当然、冷害対策に対してはそういう観点から対策を立てなければいけないと思っております。 次に、現細川内閣のいわゆる目玉、規制緩和であるとか円高差益還元であるとかいろいろございますけれども、時間の関係上、そのうち円高差益還元問題についてお伺いをいたします。 円高差益と一言に言いますけれども、円高というのはドル、円、幾らから円高と、こういうふうに言っているのか。円高円高というのは非常に漠然とした言い方でありますけれども、これはやはり対策をお立てになりましたから、経済企画庁にお伺いいたします。
○国務大臣(久保田真苗君) ただいまの円高差益が、私の認識しておりますところではことしに入りましてこれが約一五%円高になっておりますけれども、どの程度の水準がということにつきましては、大方の企業が大体百二十円前後のところでことしの準備をした、しかし、それが急に進行しましたということにおきましては、相対的な関係におきまして円高が非常に急激なものだと思っておりますが、その円レートの問題につきまして詳しいことを政府委員からお答えさせたいと思います。
○政府委員(坂本導聰君) 今回、円高還元対策をとりましたその前提は、本年に入りまして円高が急速に進行した。円高が本年に入って急速に進行する前は大体一ドル百二十五円前後という水準でございました。しかし本日の相場は、まだ確認しておりませんが百五円台、ここのところ百五円から百十円、あるいは下回ることもございますが、そのあたりで推移しているところでございます。 したがって、為替の水準はそのときで変わりますけれども、いずれにせよ本年二月以前の百二十五円前後に比べれば相当の円高になっておる、したがって、その円高分が差益還元されるようという趣旨から今回の対策をとったところでございます。
○星野朋市君 大体それは私の認識と一致しておるわけですけれども、それでは百二十五円から百五円、いわゆる二十円円高になったことによる日本の損失と、それからそれによって得られた日本の利益、これはどのくらいあると思われますか。
○政府委員(坂本導聰君) お答えいたします。 その円高によってどの程度消費者物価に影響を与えるかというのは、なかなか難しいわけでございます。……
○星野朋市君 そういうことじゃなくて、総額でどれだけか。
○政府委員(坂本導聰君) それで、大体円が一〇%上昇いたしますと、消費者物価が一%低くなるということでございます。したがって、仮にその消費者の消費金額から見ますと、一%で大体二兆六千億円ぐらいということになりますので、それで、今の水準をどう考えるかでございますが、そういった効果が出てくるものと考えております。
○星野朋市君 質問の意味が全然違いますね。これは、だから本当ならば通産省にお聞きしたらいいんですけれども、日本の輸出は約三千五百から六百億ドルあるわけです。そのうち約四〇%は円建てなんです。それから、日本の輸入は約二千三百億ドルぐらいでしょうか。それの円建ては一八%しかないんです。これは通産省に確かめてもらえばわかります。 そうすると、二十円円高になったことにより日本は約四兆円損失したわけですよ。だけれども、同じように計算をすると、約四兆円の円高の利益が出ていると、私はそういうことを聞いているんです。どうですか。
○政府委員(小林惇君) 質問の趣旨を取り違えましてまことに申しわけございません。 数字の上で先生今御指摘ございましたけれども、数字自体ちょっと手元に持ち合わせてございませんけれども、円高の影響は定性的に言えばプラス面、マイナス面いろいろございまして、先生今御指摘の円高による輸出数量の減少あるいは輸入数量の増加による実質GNPの減少というのはございます。 それから、物価局長からも御紹介申し上げました円高による輸入価格の低下というのは、交易条件改善効果ということで我が国の消費の拡大あるいは企業収益の改善に資するわけでございます。 いずれにいたしましても、先生が今御指摘になりましたようにマイナス面が非常に直接的かつ短期的に発生するわけでございます。それに対しまして円高のメリットの方は時間がかかってじわじわと発生してくるという特色がございまして、その結果として、今我が国の経済は円高によって非常に打たれるといいますか、そういう状態になっておるというふうに認識しております。
○星野朋市君 それでは、経済企画庁長官にお尋ねをいたします。 今の政府委員の答弁は当然のごとくこれは後の問題になるわけですけれども、要するに金額ベースでいったら四兆対四兆の問題で、これはパラレルなんですね。だけれども、輸出の方は先に影響が出て輸入の方は後からじわじわと出てくるというのは、これは当然のことなんです。 そうすると、今、政府は円高差益還元、円高差益還元と言っておりますけれども、その内容を見ますと、政府がある程度干渉できるそういうものが主であって、例えばこの間対策をとられた中でも、電力料金の値下げ、これが二千三百億で圧倒的な部分なんですね。そのあとガスが三百五十億、その他は十億単位、全部合わせても三千億にもならないんですよ。実際、円高差益というのは民間がやることなんです。そうでしょう。値段を下げれば売れるから下げるんであって、政府から言われなくたって民間というのはそれをやるんです。値段を下げなくても売れるある限られたものは値下げはなかなかしませんよ。実際問題として、四兆ある中の政府が実際にやったことというのは、金額ベースで言えば三千億くらいしかないんです。一割もないんですよ。 ということは、民間にこれがどうやって浸透するかということ、これは今じわじわきいてくることというのは、実は日本における流通の問題なんです。この円高差益還元というのを今言ったようにきっちりやったとしたら日本の流通というのはこれから相当な余剰人員、問題を生ずると私は思うんですが、経済企画庁は円高差益還元と言っているところの中にそういうことまでお考えでやっておられますか。 〔理事村上正邦君退席、委員長着席〕
○国務大臣(久保田真苗君) 流通過程にある問題はもちろん考えておりますけれども、これは一つのトレンドというものがあると思っておりまして、通産省で開かれました貿易会議の方針の中にもあらわれておりますとおり、私どもとしましては、やはり日本の海外投資あるいは外国からの対日投資といったようなものも徐々に進行していく過程の中にあると思っております。 したがいまして、先生がおっしゃいますような雇用問題がその間に生ずるということはあり得るわけでございますけれども、しかし、この雇用問題はいろいろな構造転換の中で、ある程度の時間をかけてこれを転換していくという過程の中で何とかうまくやっていくべき事柄だと思っております。したがいまして、それは労働省がさまざまな形で今苦心をしているところなんでございますのでございますから、労働省だけではなくて私どももちろん関係の省庁が協力しているところでございますけれども、急激な円高が非常に雇用不安を巻き起こすということについては大いに警戒しております。 また、還元されるべきものが大部分は民間のものであって、私どもはこれに対して規制緩和ですとかあるいは消費者への情報提供ですとか、そういった形ではもちろん今鋭意努めておりますけれども、その浸透には時間がかかる。今までの経済構造の中での例では大体七割程度のものが一年かかって還元されるぐらいのものだというふうな経験的なものを持っておりますが、今後はそれにつきまして、景気の動向あるいは需給関係といったものが複雑に作用してまいりますので、そういう意味から今回の景気対策というものは幅広く総合的にとられているというふうに思っております。
○星野朋市君 それを聞いて安心いたしました。 それでは、また藤井大蔵大臣にお聞きしたいのですけれども、いわゆる景気対策の問題として減税の問題が今出ております。ところが、細川総理もたびたび言われているように、この減税が果たして景気対策として効果があるのか、それは日本の税体系全体を考える上ではこれは確かに問題がありますけれども、景気対策として果たして効果があるだろうかという疑念は、それは多分相当量が貯蓄に回ってしまうだろうという一点に尽きるわけですね。 その原因は何だと思われますか。消費に向かわないで貯蓄に向かってしまう、だから減税というのはやや景気対策として疑問がある、こういう根拠だろうと思いますけれども、大臣はどういうふうにお考えですか。
○国務大臣(藤井裕久君) 今、星野委員の認識と私も同じなんです。しかし、やらないよりやった方がいいという発想もあります。しかし、その効果がそんな大きなものではないというような意味において私は星野委員と同じです。 最大の理由は、将来に対する不安というか見通しが明らかでないということだと思います。そして第二には、やはり資産インフレ時代に相当多額のストックができてきたということもあるでしょう。しかし、基本は未来に対する明るさの問題である、このように認識をしております。
○星野朋市君 それは全く私も同じ認識であります。ついせんだってまでは、減税をしても消費に回らない、それは主としてもう各家庭がみんな物を持ち過ぎたんだと、こうだったんですね。最近はどうだか聞くと、官庁の人は余り関係ないんですけれども、民間の人たちはやはり今大臣がおっしゃったように将来への不安、先がなかなか見えないからとりあえず貯蓄をしておきましょうと。これ間違っては困るんですが、ローンの返済もこれは貯蓄ですからね。お金を預けるだけが貯蓄でなくてローンの返済も貯蓄、こういうことははっきりさせておきたい。 さて、そういう問題を含めまして、日本の今の経済状況の中で最大の問題は実は雇用不安だろうと思うのであります。 それで、今まで論議されておりました労働関係のものは、有効求人倍率が〇・七だとか、これはまあ都会はもっとすごいですね。〇・五以下です。それから、失業率が二・五%で百六十七万人というような根拠またはデータでいろいろ論議がされているわけです。 ところが、非常に残念ではありますけれども、日本の今の経済界は売上高人件費比率が総じて一二・五%、これはややもう危機ラインなんですね。それから企業におけるいわゆる社内失業、過剰労働者、これがあるデータによりますと一六%。これは一〇%ラインを超えてくると非常に難しいものがある。それから、先ほどから申し上げましたように円高による輸出産業の限界産業の崩壊、それから輸入によるやはり限界産業の整理、こういう問題が大きく響きまして、これはある試算によりますと両方で八十万人を超えるだろうと。この三点がまさに今の日本経済に雇用調整金とかそういう形でぎりぎりの状態できておるんだけれども、一歩間違うとこれは破断界の状態になる、一遍にはじける。残念ながら、日産自動車が一たん決まった冬のボーナスを減額したら、自動車会社は軒並み全部減額した。雇用内失業、いわゆる過剰労働人口が今の状態で急にはじけるおそれがあると私は思うんです。 労働省、これは労働省だけの問題ではないんですけれども、労働省はいかにこの雇用を守るのか、その点について詳しくお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) お答えを申し上げたいと思います。 今、先生御指摘になりましたように、売上高人件費比率が非常に上昇をしておりますことは御指摘のとおりだと思うわけであります。ただ、今おっしゃいましたように、失業者の発生がいつ顕在化するかということにつきまして、労働省としてそれはいつからだということを申し上げることは少し差し控えさせていただきたいと思いますし、そこまでなかなか申し上げにくい面もあるわけでございます。 ただ、私たちも八月の下旬に各業種の雇用状態をもう一度ヒアリングをいたしましたが、やはりこの円高になりましてから急激に雇用過剰感というものが上がってきていることは事実でございます。先生の御指摘、そのとおりになってきているというふうに私たちも心配を実はいたしているわけでございます。ただ、中長期的な観点から見ますと、このことが企業活力の確保という面から見ますと役立つであろうと。したがって、できるだけ雇用維持というものに努めてもらいたいというふうに私たちも念願をし、できるだけその努力を実はしているところでございます。 これは繰り返しになりますけれども、この雇用を継続していただくということになりますと、さしずめ私たちの方といたしましての中心的な役割を果たしておりますのは雇用調整助成金でございますので、これをできる限り使いやすい形で提供する、いろいろのこの調整金に対します条件がございましたが、今までよりも条件緩和をいたしまして使っていただきやすい形にしている、そして二次、三次の下請に対しましてもお使いをいただけるような形にするというようなことで現在対応を実はしているところでございますが、なおかつ、先ほどお挙げになりましたような有効求人倍率等も数字が下がってきておりますし、厳しい状況がひしひしと感じられるところである。できる限り各企業にもひとつそこのところを中長期的な展望でひとつ御辛抱をいただきたいとお願いをしながら私たちも回っているところでございます。労働省といたしましてでき得る範囲というのはそうしたこと、そしてホワイトカラーなどにもかなり厳しい状況が参っておりますので、業種転換をしていただく、その業種転換ができやすいような施設をこれからつくっていくというようなことも現在急いでいるところでございまして、業種転換等も含めましてこれから取り組んでいきたい、そんなふうに思っているところでございます。 また、足りないところがございましたら後ほどつけ加えさせていただきたいと存じます。
○星野朋市君 今まで私の質問と各閣僚の答弁お聞きになっていておわかりだったと思うんですけれども、実は、私は今回の問題はすべての問題において最終的に労働問題であるという認識で、そういう形で質問をしてまいりました。それは、私がさっき危機だと申し上げたのも、これからの日本の経済の見通しがはっきりすれば各企業も抱え込んだ過剰労働というものもいましばらく確保できる、これがいわゆる底割れの状態のようになって先行きわからないということになったら素早くいろんな対策がとられないと企業は恐らく倒産するでしょう。 そういう意味で、これからの日本の経済のあり方、そういうことについて細川総理から御決意を承りたい。
○国務大臣(細川護煕君) おっしゃってこられた認識と私も全く同じ認識をしております。雇用の問題に最終的にまた行き着く、こういうことも全く同じでございまして、そのためにも何としてもここで明るい兆しが見えてくるようにできる限りの手だてを講じていかなければならないということで、先般来、緊急経済対策も、総合経済対策、予算などに上積みをしてとりあえずまさに緊急に取りまとめさせていただいたところでございます。 しかし、先ほど冒頭のお話の御質問の中でもお答えをいたしましたように、やはり構造的な問題が非常にあるというふうに認識しておりますので、その辺に対してどのようにこれから適切な手を打っていくか、経済改革研究会でもまさにその辺のところについて今御議論をいただいて方向づけをしていただいているところでございますから、その方向づけを待ちまして、政府としても適切に対応をしてまいりたいと思っております。
○星野朋市君 坂口労働大臣に再び御質問をいたします。 そういう厳しい雇用状況というのが現実にあるわけでございますけれども、坂口労働大臣が大臣就任直後に、単純労働者約十万人程度を入れてもいいんじゃないかという御発言をなさいまして、公式の場でこれらについて、自分の意見はこうだったとその後お考えを変えられたようですけれども、それをはっきりおっしゃっていただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) お答えを申し上げたいと思います。 私が外国人労働者問題について触れさせていただきましたのは、我が国にとりましてのメリット、デメリットという観点からだけではなくて、国際貢献という観点からもこの外国人労働者の問題は考えていかなければならないのではないか、そういう観点から申し上げさせていただいたわけでございますが、数字は全く申し上げたことはございません。 それで、先日本会議におきましても御答弁を申し上げさせていただいたわけでございますけれども、村上前大臣のときに技能実習制度をつくっていただきました。この制度を充実をさせていくということで、私が申しておりますことは十分に達成されるのではないだろうかというふうに思っております。現在のところ技能実習制度まだ百数十名程度でございまして、非常に少ない人数……
○星野朋市君 百五十七名です。
○国務大臣(坂口力君) 正確に百五十七名ですね。まだ少ない人数でございますが、これから、今は景気もこういう時期でございますからなかなかそういう調子にはいきませんけれども、将来多少必要になりましたときにはこの技能実習制度というものを充実させるということで私が申し上げたことは達成できるのではないだろうか、そしてそれぞれの国で貢献をしていただくことができるのではないだろうか、そう考えております。
○星野朋市君 通産大臣お帰りになりましたんですが、通産省、お見えでございますか。 三年前に二〇一〇年までの日本のエネルギー需給計画というのをおつくりになりました。三年たった今日これがもはや改定を余儀なくされているという情報がございますけれども、それは本当でございますか。
○政府委員(堤富男君) お答えを申し上げます。 エネルギー需給見通しは二〇一〇年、二〇〇〇年と二つございますが、いずれにいたしましても、地球環境問題ですとかあるいは経済成長あるいは安定供給確保というような観点から最も望ましい姿を描いたものでございます。 ただ、最近その見通しの達成につきまして若干当初とは違った状況に来ております。一つは予想を上回る消費の伸びでございますし、一方では原子力発電所の立地がなかなか難航しておる。それから新エネルギーというのがコスト等の問題もございまして思ったほど普及がなかなかできていないというようなことがございまして、現在、通産省といたしましては、すぐに改定ということよりは、いかに望ましい目標を達成できるかということを引き続き努力、さらにその努力の結果を検討させていただいている段階でございます。 いずれにいたしましても、努力の中身といたしましては、エネルギー需要面からいきますと省エネルギーを進めるということでございますし、供給面からいたしますと炭酸ガスをすぐに出さない原子力発電というものを今後とも進めていかなければいけないと思っておりますし、新エネルギーについても技術開発あるいはその普及に努力している段階でございます。
○星野朋市君 私は前から、最初の策定計画の基本になりましたいわゆるGNPに対する弾性値〇・三八というのが非常に無理な数字であるということを申し上げてきました。その〇・三八の根拠というのは、その策定する前の十年間の日本のGNPに対するエネルギー消費弾性値〇・三八というのを基準にしておったんですね。これは主として企業の省エネによって達成されたものだという説明であったんですが、実はその間に日本は重厚長大産業から軽薄短小の産業の占める割合が非常に大きくなった。そこのところを無視しているんじゃないか。だからこれを策定したときには既に民生用を初めとして弾性値は一ぐらいになっておったんです。この数年間非常にGNPの伸びが少ない状態でございますから何とか保たれてきたんですけれども、要するにそれが露呈したのか。 それから、原子力発電を約四百万キロワット、これを立地しなくてはならないのですけれども、これが現実にはなかなか進まない、こういう状態にあると思います。 それで、再び山花さんにお聞きしたいんですけれども、今、日本のエネルギー策定計画について、原子力発電の推進をしなくてはならないのですけれども、山花さん、どうお考えになりますか。
○国務大臣(山花貞夫君) 所管外の問題ですけれども、閣僚としての立場でお答えさせていただきたいと思います。 先ほど来幾度か例に挙げました連立政権樹立に関する合意事項におきまして……
○星野朋市君 いや、いいんですよ、原子力を推進するかどうかだけをお聞きしているのです。
○国務大臣(山花貞夫君) ですから、こうした考え方につきましては、徹底した安全管理のもとにおけるエネルギーの安定的確保に責任を果たすものとすると、こういう合意を取り結んでいるところでございます。 したがって、個別のテーマにつきましては、こうした前提に基づいてまた閣議の中等で発言させていただく場面もあるのじゃなかろうかと思っている次第でございますが、前提をここにお話しさせていただいたところでございます。
○星野朋市君 最後に総理にもう一度、これはお願いがございます。 総理は質実国家を目指すとか、そういう形のいわゆる日本の未来像というのを抽象的におっしゃっておりますけれども、日本の経済成長は世界経済の中で、またいわゆる東アジアもしくは環太平洋、こういう中で高い成長を続けるべきだとお思いですか。それとも、成長率というのはもっと低くても、いわゆるエネルギー問題であるとか産業労働問題だとか、そういうことを総合してもう少しゆとりのある低い成長でもいいとお考えですか。何パーセントかということは、これは今の段階で私が質問しても難しいことですから、日本の今まで目指してきた、前政権は三・五%であったわけですが、それでなくてもう少し低いところ、どちらをお考えでございましょうか。
○国務大臣(細川護煕君) アジア・太平洋地域は、今ちょっとお触れになりましたように、大変高い成長率、世界の倍ぐらいの成長率で進んできたということでございますし、そういうところとこれからもよく連携をとって、協力をとって、相ともに発展をしていくような形をとっていくということが大事なことだと思いますし、そういう観点で例えばAPECのようなものも大きな意味を持っているんだろうと、そう思っております。 それはおっしゃるように、成長はできるならば高い成長で進んでいければ望ましいことだと思いますが、今おっしゃったようないろいろな制約もございますし、また国民生活審議会などでも今お触れになりましたような目標の数字が出ているわけでございますが、これからいろいろな制約条件というものを考えてまいりますと、やはりインフレなき持続可能な成長というものを遂げていく、そういう中で居住環境とかあるいは時短の問題とかそうした問題を実現していく質実国家、生活の内容本位の質の高い国づくりを目指していくというのがあるべき姿ではないかと、進んでいく方向であろうと、そのように考えているところでございます。
○星野朋市君 終わります。
○委員長(井上吉夫君) 以上で星野朋市君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、大浜方栄君の質疑を行います。大浜君。
○大浜方栄君 私は、これからの日本にとっての最重要課題の一つは社会保障政策をどういうぐあいに進めていくか、こういうことだと思っております。それで、その方面のことに関して質問をさせていただきます。 まず第一に、国民負担率の件でございますけれども、せんだって来、総理からも厚生大臣からも国民負担率の件の御答弁があったわけでございますけれども、私はもう一遍このことに関して質問をさせていただきます。 まず、平成五年度の国民負担率の見通しは三八・六%になっております。これは平成二年四月の第二次臨時行政改革推進審議会の最終答申においてなされたものでありますけれども、これについては現内閣でも尊重されるのかどうなのか、まずそれをお聞きしたい。それは、それを認めるか認めないかによって今後の日本の社会保障政策が大きく変わってくるからであります。 またもう一つは、今閣僚で座っておられる方々の政党の中には、この従来の政府のとってきた五〇プロ負担率について批判的な方々がおられたので、あえてこの点をお聞きするわけでございます。 まず総理にお伺いいたしますけれども、外交、防衛以外にも、こういう社会保障政策等において合意を見るということも非常に大事なことじゃないか、私はこう思っておりますけれども、五〇%国民負担率を認めるかどうかということをお聞きします。
○国務大臣(細川護煕君) 五〇%というのは一つの目標でございますから、その目標は、先般来たびたびここでも御議論があっておりますが、私も大体妥当な線ではないかと受けとめておりますし、国の基本的な方向として恐らく閣僚の方々も、これはあくまでも目標でございますから、まあ大体そんなところではないかなと、皆さんそう思って今おられるのではないかなというふうに受けとめているところでございます。
○大浜方栄君 それで、もう一つは、この社会保障政策を行う場合において公私の役割分担というのが非常に重要である、こう認識をしておりますので、まず厚生大臣に社会保障における公的保障と私的保障の役割分担についてお考えを拝聴したい。
○国務大臣(大内啓伍君) これまで厚生省でもその点について方針を明らかにしてまいりましたが、特に社会保障の中で全国民に共通する基礎的なニーズ、この部門につきましては公的な施策、制度でこれをカバーしていくべきである、その上に多様なしかも高度な国民のニーズがございますが、それらにつきましては民間の活力を十分生かしながらこれに対応していくべきである、こういう基本的な考えを持っております。
○大浜方栄君 ただいまの厚生大臣の御答弁は、従来我が自民党が行ってきたいわゆる中福祉中負担をそのまま継承する、こういうことでございますね。
○国務大臣(大内啓伍君) 中福祉中負担というお言葉がいいかどうかいろいろ議論のあるところだと思いますが、要は国民が将来に向かってどのような社会保障というものを求めていくか、これによって決まってくるわけでございますが、必要なことは、適正な給付あるいは適正な社会保障、それに対して受益者あるいは高齢者と負担をする方々とのバランスをどうとるかということによって決まるわけでございまして、その意味では適正負担という考えが適当ではないかと考えております。
○大浜方栄君 ただいまの大臣の御答弁に対してはいささか異議があるけれども、それは後でまた論議の方向を見て再質問いたします。 総理と厚生大臣の今の御発言のことは頭の中に置きながら、実は社会党が昨年機関紙において、公的サービスは定型的なもので、ニーズの高度化と多様化には民間サービスで対応しようとする自民党政府の考え方は間違っているんだ、民間サービスに過度に依存することはむしろ効率が悪いというような従来の自民党の対応を民間サービスヘの過度な依存として明確に反対をしているわけでございます。社会党の機関紙でそう言っているんです。 それからもう一方、日本新党はさきの総選挙の公約において、高齢者サービスの展開に際してはだれにもひとしく必要なサービスの提供が保障されるべき部分と、高齢者みずからがみずからの選択と負担に基づいて購入すべき部分があることに留意すると、後者については市場機能を活用し魅力ある弾力的なサービスが正確かつ安全な形で供給されるようにこの事業の振興を図ると言って、民間サービスの重要性を打ち出しているわけなんです。 はっきり申し上げると、連立与党の中でこの社会保障制度をどうするかという基本的な政策面で食い違いがあるんだ。それで、私が先ほど申し上げたように外交防衛だけを、八党か五党か知らぬけれども、そういう合意項目にするのか。社会保障というのは大事なことなんだから、これも合意すべきじゃなかろうか。しかも、総理が五〇%国民負担率をほぼ認めると。線をどこで引くかということもあったもんですから、それで私はお聞きしたいんです。 まず第一に、山花大臣、先ほどから拝聴して、私も医者ですから、しょっちゅう答弁に立っていささかストレスがたまっていると思われるけれども、党首がいないのであえて大臣に、その点どうですか。
○国務大臣(山花貞夫君) 今御指摘の社会党の機関紙等に載っておりました主張につきましては、恐らく今現物がありませんから私正確でないかもしれませんけれども、公私の役割ということにつきまして、例えば言葉で言うならば第三セクター的な、混合セクター的な役割等々のことも主張しておったのではないかと思いますけれども、閣僚としての考え方は、今総理、厚生大臣がお話ししたところを尊重して、これから具体的なテーマにあった場合には議論させていただきたいと思いますけれども、前提としてはそういう立場でこれから臨みたい、こういうように思っているところでございます。
○大浜方栄君 今手元に資料がないとおっしゃるだろうと思って私は証拠を持ってきたんだけれども、武士の情けで許しておきます。 それから、私が日本新党の考え方を今引用しましたけれども、これに対して羽田外務大臣、あなたは本当は総理大臣になる予定だったんだから、あなたにちょっとそのことを聞きたい、日本新党のその主張に対して――失礼。いや、日本新党は総理ですね。
○国務大臣(細川護煕君) それはまさに日本新党の政策でございますから、全くそのように感じておりましたし、先ほど厚生大臣から御答弁がございましたように高度多様なニーズに対してはできる限り民間活力を活用していく、基礎的なニーズについては公的な機関がやっていく、こういうことがやはり望ましい姿ではないか、そのように思っております。
○大浜方栄君 では、羽田外務大臣。
○国務大臣(羽田孜君) 私どももその五〇%を超えないということ、この目標について同じでございます。
○大浜方栄君 五〇%を超えないということだけじゃなくて、民間活力を利用するかしないかということに関して、今それを聞いているんです。
○国務大臣(羽田孜君) 私どももやっぱり民間活力は活用しなきゃならぬと思っております。
○大浜方栄君 自民党で社会部会長をしておられて、私の先生であられた畑大臣、どうですか。
○国務大臣(畑英次郎君) 御指名をいただきまして、恐縮に存じます。 先ほど厚生大臣がお答えになりましたように、何といっても民活という要素を大きく力を入れていかなければならない、かように考えております。
○大浜方栄君 これは、OECDの外務大臣会議でも世界の先進諸国の潮流の中でも、いい意味の効率化、いい意味の正しい競争原理を活用して民活をやるべきだ、こういうことを言っているのに、この連立与党がそういう大事な部分で原理原則で食い違っていることを非常に残念に思います。 もう一つは、厚生大臣にお伺いしたいんですけれども、今度、年金の財政再計算、すなわち年金の改正が行われようとしております。現在の六十歳支給を六十五歳支給に繰り上げるということと、平均月収の七割まで持っていっている給付水準を下げる、こういう主なものがあると思いますが、厚生大臣、今度の年金改正、年金審議会のことに関してちょっと御意見を拝聴したい。
○国務大臣(大内啓伍君) 実は、年金審議会におきましては、十月十二日に委員会を開いていただきましてできれば最終的な結論をおまとめいただきたい、こうお願いをしているさなかでございます。 私は、これまでの年金審議会のいろいろな審議の経過を振り返りながら、六十歳前半の年金というものと後半の年金というものを分けて考えることが必要になってきたし、そういう方向で議論をしていけば一つのコンセンサスを生み出すことができる、そういう意味で年金審議会の結論に対して注目をしているところでございます。
○大浜方栄君 社会党もこの六十五歳支給開始に反対のようで、これはもう選挙公約にはっきりうたっているんですね。それから、日本新党は六十五歳支給を公約としている。これもまた、社会党、民社党、日本新党というぐあいにみんな食い違っている。社会保障政策の一番大事な所得保障政策で食い違っている。それで、六十歳支給を掲げて選挙で戦ってきて、今度はころっと、どこでどうなっていくかわからぬけれども、やるということは僕はこれは選挙公約に違反するものであるし選挙民をだますことになると思うんだが、そのことに関して総理はどう思われますか。
○国務大臣(細川護煕君) 選挙の後に連立政権ができたわけでございますが、政権ができるに先立って合意ができましたわけで、その合意の中で、先ほどもちょっとお触れになったように社会保障の制度等々について基本的には触れておりません。おりませんが、しかし今後こうした点は極めて基本的な問題でございますから、必ずこの連立与党の中で、連立政権の中で合意を得まして、先ほど来申し上げておりますように審議会が出していただく方針、方向に沿って適切に対応してまいりたいと思っております。
○大浜方栄君 もう一つは社会保障全体のバランスの問題でございますけれども、年金と医療の社会保障でどうも戦後この方なされたもので三つの分野のアンバランスがある。それを見直す時期に来ているんじゃないか、こう思っております。それは、医療と福祉の再構築、具体的に申し上げると、社会的入院なんかで入っているお年寄りの患者さんと福祉施設に入っている方々との問題、さらにそれは介護の問題もあるし、そういうようないろんな問題があるので、そのことも見直す時期に来ていると、私はこう思っております。 もっとはっきり申し上げると、財源の問題等もあって、スカンディナビアあたりではもう年金の一部を返上して財源の一部に充てているというようなぐあいもあるから、これは超党派で考えるべきじゃないかと、こう思っておるので、あえて厚生大臣の御見解を拝聴したい。
○国務大臣(大内啓伍君) 先生よく御案内のように、そういう面でいろんなアンバランスがございまして、これらを調整しなければならないし、同時に、超高齢化社会、少子社会の急速な進行に伴いましてこれから二十一世紀に向かってどういう社会保障というものが全体像として必要になってきているか、こういう問題を改めて論議し研究し、そして財源負担等の問題も含めまして答えを出さなければならない時期に来たと、こういうふうに考えまして、今月の中旬に高齢化社会福祉ビジョンというものを考える検討委員会、懇談会を発足させまして、内外の識者の皆さんから御意見をちょうだいして、その全体像をできるだけ早急にあらわしたいと思っている次第でございます。 先生御心配の、年金についていろいろな意見がある、これはこれまでの経緯からして当然なことでございますが、細川内閣といたしましては、全閣僚のコンセンサスを得られるような年金制度を必ず確立したいと、こう考えております。
○大浜方栄君 次に社会保障の財源についてお伺いしたいんですけれども、これもまた社会党の考えと私とは大分遣うんです。 社会党は、社会保障の費用負担について、選挙公約でも、国民の合意を得つつとか、あるいは基礎年金の国庫負担を段階的に引き上げて高齢者にひとしく年金を保障するとか、部分雇用とか部分年金とかをうたっていながら、財源については全く国民の合意というような抽象的な表現にとどまっている。しかももう一つは、社会党は医療保険の九割給付も公約をしているんです。さらに、保険外負担の解消とか大幅削減とかというのをはっきり書いてある。これだけの財源をどこから持ってくるんだろうか、私は公約を見ながらそう思ったものだから、これまた山花大臣にお伺いしたい。
○国務大臣(山花貞夫君) 実は、今御指摘の問題をも含めまして、先ほど来御説明している八党会派の合意の際の「協議すべき当面の重要政策の課題について」ということで、全体十二項目ほどテーマを挙げているわけでありますけれども、「高齢化社会に対応し、年金財政の安定、医療制度・各種保険制度の拡充、ゴールドプラン・介護制度等の充実を進める。」ということで、総括的ですけれども、当面の重要政策であって新しい与党間で協議を進めなければいけない、こういう基本的な合意を行っているところでございます。 御指摘のとおり、いろいろ意見があったところですけれども、そういう方向で与党でも協議が鋭意進められるものと、こういうように考えているところでございまして、閣僚といたしましては、厚生大臣お話しのとおり、検討委員会、懇談会等の御意見などについてもよく伺いながら我々の考えているところを十分主張させていただいて、こうした全体の意思に沿って合意形成の努力をいたしたい、こう思っております。
○大浜方栄君 公明党も基礎年金の国庫負担を三分の一から二分の一に引き上げるとかそういうことをおっしゃっておられるんだけれども、私は社会党と公明党にお伺いしたい。これが今、年金と医療で厚生省の予算の七割から八割を食っているんですよ。そういう中でどこから財源を引き出すんだと。厚生省の予算が十三兆二千億、年金関係費だけで四兆三千億あるんだ。基礎年金を三分の一から二分の一に引き上げるとか、どこから財源を、私この数字をぜひ示してもらいたい。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えをいたします。 社会保障の財源をどこに求めるのか、これは今までもいろんな話が出ましたから詳しいお話は申し上げる必要はないと思うのでございますが、いずれにしてもこの社会保障給付というのは相当程度増加するというふうに考えておるわけでございます。いろいろな年金、医療の効率化等所要の改革を進めながら国民の負担の上昇を極力抑制していかなきゃならない、これが基本ベースであることは間違いないわけでございますが、今御指摘になった問題は、我が党でもいろいろな議論はあるんですけれども、実はまだその国民負担をどうするかという問題については議論をまとめ切れていない、そういうような状況でございます。 そういった意味で、私の個人的な意見を申し上げますと、やはり目的税的なやり方では余りにも金額が多いわけでございますのでこれはむしろ難しい、そういうふうに思っているところでございます。
○大浜方栄君 まあ、山花大臣と石田大臣の今の御答弁のような抽象的な表現では私は満足しないんです。なぜならば、今の増分主義的な予算編成の中でそんな四兆三千億の半分から三分の二をどういうぐあいにして引き出すかということを私は聞いているんですから、具体的に厚生省の予算編成の中で、今年度の概算要求の中でもいいですから、どういうぐあいに計算してくるかということを教えてもらいたい。
○国務大臣(大内啓伍君) 私の方からでよろしいんでしょうか。 厚生省といたしましては、来年度の概算要求で総額十三兆九千億余りの予算を要求しているのでございますが、先生今御指摘の国庫負担分等の問題については、一応現状の割り振りを踏まえまして今要求をさせていただいておるわけでございます。 と申しますのは、やはり今非常に財政状況が逼迫しておりますので、国庫補助率を一遍に変えていくという状況になかなかございません。しかし、先ほど申し上げました高齢社会の福祉ビジョンづくりの中で早急に財源問題を含めて有識者の皆様の御意見もちょうだいしたい。そして、そういう中で、各負担について、あるいは財政負担も含めて、どういう財源措置が必要であろうかということについて御結論をちょうだいするように今努力をしているさなかでございます。 したがいまして、そういう中で、細川内閣傘下の閣僚の皆さんの中にもあるいはそのバックグラウンドでございます政党の中にもいろんな御意見があると思うのでございますが、私はそういう懇談会の結論をちょうだいしながらその中で一つのコンセンサスを生み出していく、そういう面で厚生省が努力をさせていただきたいという意味で、目下努力をさせていただきたいと思っておる次第でございます。
○大浜方栄君 私の質問に対して答えていない。 私は、平成五年で三兆六千億ある国庫負担を二分の一に引き上げるなら五兆円になる。その差は一兆四千億円なんですよね。一兆四千億円ある。そういうような財源を、連合もそう言っているんですね、六兆五千億円で約三兆円の増しになると。三分の一から三分の二に持っていくと。民社党のね。 だから、そういう財源をどこから出すかということを具体酌に教えてもらいたいと言うんです。
○国務大臣(大内啓伍君) 私は予算編成というのはプライオリティーの問題だと思います。したがって、例えば来年度予算で七十五兆円前後、あるいはそれを少し上回るかもしれませんが、その中で、例えばこの政策はプライオリティーとして第一にこれは確保しなければならない、そういう選択の問題でございまして、どこかにある一つの財源をこの分野に持ち込まなければならないという議論ではなくて、これは予算編成全体の問題だと思うんです。ですから、そういう中でその問題は解決していかなければならぬ。それは税制改革にもかかわる問題でございます。 今ある既存の枠内でただ議論をしていけば、先生がおっしゃるような財源がないではないか、新規財源をどうするかという議論だけに終わるのでございますが、私は、政策の選択というのは予算編成の中ではプライオリティーをどう位置づけるか、それによって財源の配分というものは決まってくる問題だ、こう考えております。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○大浜方栄君 では、先ほどと関連して、私が御質問申し上げた選挙公約の中における社会党の九割給付の問題、医療保険、保険外負担、それから公明党の基礎年金の国庫負担を三分の一から二分の一に引き上げるということ、おのおの山花大臣と公明党の石田大臣にお聞きしたい。
○国務大臣(山花貞夫君) 御指摘のとおり、選挙の政策としては社会党のそうした主張を掲げておったと思います。そうした政策を掲げた各党が連立政権をつくるに当たりまして、それぞれの異なったそうした政策について持ち寄る中で、先ほど指摘いたしました緊急の課題としてこれから検討すべきテーマを十二項目挙げた中で、御指摘の問題も入っているところでございます。 したがって、それぞれの異なった固有の政策につきまして連立与党の側も鋭意検討しているさなかでございます。そうしたことにつきましては、当然、大蔵大臣初め皆さんと御相談しながらということもあるのではなかろうかと思っておりますので、私の立場といたしますと、そうした連立与党が大蔵省も含めて御相談した結果というものを尊重してまいりたい、こういうふうに考えております。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えを申し上げます。 選挙の公約ではないかというお話でございますけれども、いわゆる政策の個々の目標値というものは、それ自体次の年度に直ちに実現できる、そういう意味合いで私は公約として掲げているものではない。公約というのは、なるべく近い将来においてそれぞれの目標を達成するという流れになっている、これはいずれの政党でもそういうふうになっているのではないかと思うのでございます。 また、今日、やはりバブル経済がはじけて財政状況も悪化しているわけでございますから、それが平成六年度予算の編成の中で直ちにできるかどうかは極めて困難だというふうに思わなきゃなりませんが、しかし、予算編成全体の中でこれはさらに検討すべき問題である、私はこのように思うのでございます。
○大浜方栄君 大内厚生大臣の意見、民社党、両方に……。
○国務大臣(藤井裕久君) 今の大浜委員のお話でございますが、行政ベースで言いますと、厚生省からの要求は、医療保険については従来の給付率、それから基礎年金は従来の国庫負担率ということで要求が出ておりますし、今いろいろ各党のお話はこれは各党にお任せするとして、少なくとも行政ベースにおいてはその中で処理をしていくべきものと考えております。 もちろん、今お話しのように、連立与党としての相談というのはこれからあるんだと思いますけれども、あえて大蔵省としての立場を申し上げれば、今の情勢のもとにおいて基礎年金の負担率を上げるあるいは医療保険の給付率を上げるということはとても考えられない事情にあるということを申し上げたいと思います。
○大浜方栄君 これは、やっぱり私が言ったように、社会党も公明党も民社党も選挙を目当てにやったことであって、今の大臣の発言はとっても大事なことなんだから、それに対して連立与党の各責任ある大臣は国民に陳謝すべきだと、私はそう思っているんです。
○国務大臣(大内啓伍君) 今、社会党、公明党、民社党というお話がございましたのですが、ここに各党の基本政策の比較がございますが、民社党の場合は、年金の支給開始年齢等についていろいろな意見を申し上げておりますが、国庫負担率の問題については申し上げておりませんので、誤解のないようお願いしたいと思うのでございます。 それからもう一つは、今、年金審議会の方でその基礎年金の問題も含めて実はお話をちょうだいしているさなかでございまして、各党が選挙に際していろんな公約を、中長期にわたりましていろんな要求を掲げる場合もございますし、短期政策として掲げる場合もございます。 この問題は、今、大蔵大臣が申されましたように財政的には非常に厳しい状況でございますので、その年金等を担当する厚生省といたしましては皆さんの御理解をいただくように最善の努力を傾注したい、こう思っております。
○大浜方栄君 私は、国民に少なくとも、民社党がそれを公約に、まあ民社党にまたいつかゆっくり厚生委員会でやりますけれども、社会党と公明党はできもしないことをできると公約したんだから国民に陳謝すべきだと。この席で陳謝しない限り私は承知しない。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止一
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○国務大臣(山花貞夫君) 先生御指摘のとおり、選挙に臨んで各政党が与党も野党も選挙の公約を出します。そして、政権党としての公約もあるでしょうし、野党としての公約もあると思います。それぞれの立場でその政策実現のために努力をするというのが選挙が終わった後の政党の責任だと思います。 公約をしたすべての問題についてできるものとできないものがございますので、できない問題につきましては、そのことについての責任を負うてその先努力をすることが政党の国民に対する中長期的な責任だと思っています。そのことについては、国民の皆さんからまた選挙等において審判を受けるということになると思っているところでございまして、公約についてその年の早速の予算の中に含まれないからということだけをもってその責任が最終的に確定するものではないと思っているところでありまして、我々社会党としてのそうした公約につきましては、今後の努力の中で一歩一歩実現を目指すということが基本だと思いますし、閣僚としての立場で申し上げますならば、各与党が今そうした努力をしているさなかでございますので、そこでの結論を受けて閣僚の一員として努力をしたいと思っているところでございます。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えを申し上げたいと思います。 私は今まで各党の政策もずっと見ておりますけれども、やはり中長期的に目標として掲げる公約もございます。また、短期的な目標として掲げる公約もあるわけでございます。しかし、それが次の予算編成に直ちに反映されないからといって、それは公約違反であるというお考えは私どもとしてはいただけないと思うわけでございます。やはり、財政の状況も変化してくるわけでございますから。 ただ、今までお話がありましたように、内閣としましては来年度の予算編成の方針に基づいてやっているわけでございますから、これは当然遵守すべき問題だと、こう思っておるところでございます。
○大浜方栄君 今の答弁は絶対私は承認しがたい。特に承認しがたいのは、石田大臣と山花大臣が翌年の予算に入れないからと、あなた方二人ともそう言ったけれども、私は五年以内にでも、たとえ五年後でもあなた方の党の主張しているのはできないと思う。そういう意味で納得できない。ますます納得できない。 藤井大蔵大臣にお聞きする。 五年以内にこの両党が公約していることを実現できると思うか思わないか。時間がないから、イエスかノーか。
○国務大臣(藤井裕久君) 基礎年金の三分の一というのは、国民年金発足以来の三分の一負担であって、これは安定していると考えております。 また、医療の給付率も、この五年間のうちに財政事情が非常に悪いのが好転するとは考えられませんので、大蔵省の立場としては難しいと申し上げざるを得ません。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔午後七時四分速記中止〕 〔午後七時四十分速記開始〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○国務大臣(山花貞夫君) 大蔵大臣のお話を伺った上で委員に答弁の補足をさせていただきたいと思います。 財政を預かる大蔵大臣が今日の大変厳しい財政事情についてその認識をお話しになりました。大臣のお話としては、私としても十分現状を理解したつもりでございます。こうした財政状況を見通していきますと、政党としての選挙の際の公約を実現することは極めて困難であるというように私としては認識をしております。 御発言につきましては、謙虚に受けとめていきたい、こう思っております。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えを申し上げます。 大蔵大臣の発言を受けてお答えを補足させていただきたいと思うわけですが、私たちの掲げているこの目標値は現在の財政状況から考えると見通しは大変厳しいというふうに思うのでございますが、高齢者の生活の充実を図る立場から年金制度の充実に向けて政党として少しでも努力をいたしたい、こう思っております。
○大浜方栄君 私は大蔵大臣は立派だと思うんですよ。私は、日本の財政を考え、日本だけじゃなくて世界の、最初に申し上げたように、社会保障政策、財政政策の面で一番大事なことを大蔵大臣はきちっと踏まえている。あなた方二人はだめなんだよ。 私が言うのは、大蔵大臣と意見に反したことをやったのを来年に予算編成でできなかったからといって云々しているんじゃないんですよ。私は五年以内にできるかと大蔵大臣に言ったら、大蔵大臣は難しい、できないと言ったんだから、それを難しいと言ったのを公約したというのは不明だったと。不明だったと言うなら私はわかるけれども、今のように持って回ったような言い方じゃだめだ。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○国務大臣(石田幸四郎君) 先ほど来の御質問について、さらに考えを申し上げたいと存じます。 私たちの掲げた目標値は、大蔵大臣の発言から考えて、その見通しは大変厳しいものと思います。 また、現在、委員御指摘のお話については謙虚に受けとめさせていただきます。 以上です。
○委員長(井上吉夫君) 午後八時三十分に再開することとし、暫時休憩いたします。 午後七時五十三分休憩 ――――◇――――― 午後九時三分開会
○委員長(井上吉夫君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き、大浜方栄君の質疑を行います。大浜方栄君。 速記をとめて。 〔午後九時四分速記中止〕 〔午後九時十七分速記開始〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。 大浜君の残余の質疑は後刻に譲ることといたします。 ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、下稲葉耕吉君の質疑を行います。下稲葉耕吉君。
○下稲葉耕吉君 我が自由民主党も、先般宮澤総裁が辞任されまして、そして総裁選挙規程によりまして、国会議員、都道府県の代表の選挙によって新しい党首が決まりました。社会党も、山花委員長が選挙の惨敗の責任をとられまして辞任されました。立候補の届け出がどういうわけか締め切り日が一日延びたというのは私ども非常にわからないんですが、いずれにいたしましても選挙によって新しい党首が選ばれました。新しい政党がたくさんできまして、国民の皆様方もどういうふうな形で党首が選ばれたのかよくわからない方もいらっしゃると思うんです。 そこで、まず総理から、総理の新党についてどういうふうな形で選出されたか、そしてその根拠は何か、御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(細川護煕君) 私の場合は言うなれば創業者でございまして、まだ手続を整備中でございます。いずれ、できる限り早くそのような手続を経て代表選出の手続をとりたいと思っております。
○下稲葉耕吉君 手続ということでございますが、そうすると、自分で勝手に党首になられたわけでございますか。
○国務大臣(細川護煕君) まだ党員も整備される前の段階で党をスタートさせた、たったひとりで文字どおり旗揚げをして党をスタートさせたわけでございますし、その後だんだん数はもちろんふえてまいりまして、その中で、党の中のしかるべき機関、常任委員会でありますとかあるいはまた党の執行部会でありますとか、そうしたしかるべきそれぞれの機関の決定を経て選出をされております。 しかし、今申し上げた意味は、さらなる、恐らくおっしゃっている意味は、もっと広く党員各位の投票を経てとか党大会を経てどうなのか、こういうお尋ねだろうと思いましたのでそのようにお答えをいたしました。
○下稲葉耕吉君 新生党はいかがでございますか、党首の外務大臣。
○国務大臣(羽田孜君) 私どもは、解散になった後、六月二十三日の日に新党を結成したわけでございまして、我が党の議員、衆参両院の皆様の推薦によりまして私が党首として就任しております。
○下稲葉耕吉君 石田大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えをいたします。 私ども公明党は、党大会によって、その出席した代議員の選挙によって党首を選ぶことになっております。 以上です。
○下稲葉耕吉君 公明党は歴史が長いのでお伺いいたしますが、投票によって決められたことがございますか。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えいたします。 投票によって決めることになっております。さらにまた、党大会におきましては、委員長、書記長、それから副委員長、さらに中執、これを選出することになっておりまして、原則は投票によって決定をするわけでございます。 ただ、中執で推薦をしたそういった役員候補につきましては代議員の賛成を得て決定できることが党規約に明確にいたしております。 以上です。
○下稲葉耕吉君 具体的に投票によってお決めになったことがございますか。
○国務大臣(石田幸四郎君) 当然ございます。
○下稲葉耕吉君 石田委員長の選挙の際には、何人立候補されまして、何票でございましたか。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えをいたします。 私が委員長に選出をされました経過は、前任者の急速辞任という状況がございまして、その後党内のいろいろな機関で討議をして、そして中執において候補として決定をいたしまして、そして大会において選挙で選ばれたのでございます。
○下稲葉耕吉君 投票で何票おとりになったか、対立候補はどなたがいらっしゃったかお伺いしています。
○国務大臣(石田幸四郎君) そのとき対立候補はございませんでした。
○下稲葉耕吉君 先ほど投票によったことがあると御答弁なさいましたけれども、具体的には投票はなかったんですね。
○国務大臣(石田幸四郎君) そのときは投票で行われたと記憶しております。
○下稲葉耕吉君 ちょっと答弁がおかしいです。
○国務大臣(石田幸四郎君) そのときの状況を思い起こしてみますと、委員長候補、それから副委員長候補、書記長候補……
○下稲葉耕吉君 委員長だけで結構です。
○国務大臣(石田幸四郎君) はい。 そういうようなことでございますので、出席した代議員の投票によったものでございます。
○下稲葉耕吉君 対立候補がいなくて、どうして党首の投票なんでしょうか。
○国務大臣(石田幸四郎君) 私の方ではそういう規約でやっております。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○国務大臣(石田幸四郎君) 私が委員長になりましたときは、先ほど申し上げましたように、党のいろんな機関で討議をしていただきまして、最終的には候補として中執で決めていただいたものでございます。したがいまして、それは候補の段階でございますから、大会で委員長を選出しなければなりません。そういった意味で投票があったわけでございますが、それは信任投票の意味を持つものと思います。
○下稲葉耕吉君 信任投票は何票得られましたでしょうか。
○国務大臣(石田幸四郎君) ちょっとそのときの代議員の数を定かには覚えておりませんが、五百名を少し超えたところと思います。
○下稲葉耕吉君 ということは、対立候補はいらっしゃらなかったというふうに理解してよろしゅうございますか。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えをいたします。 前任者が急速辞任を申し出た状況の中でございましたから、当然中執、大会までの間にはいろんな党内のそういっただれを委員長にすべきかという議論はございました。中執は平成元年の五月の十九日かと思いますので、その前段の各紙の報道を見ていただければおわかりいただけると存じます。
○委員長(井上吉夫君) 質問者の質問は、対立がなかったのかどうかというその点ですね。その点を答えてください。
○国務大臣(石田幸四郎君) 大会での選挙時点においては対立候補はありませんでした。
○下稲葉耕吉君 もう一遍確認いたしますけれども、大会で最終的に決まるわけでございますね。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えいたします。 そのとおりでございます。
○下稲葉耕吉君 私の資料によりますと、公明党の結成大会、第一回が六四年でございますが、石田委員長が選出されましたのが二十七回大会です。それまでに公明党は具体的に対立候補があって投票でお決めになったことがございますか。
○国務大臣(石田幸四郎君) 私が選任されるまでの間に何回か委員長のあれはございました。定かに覚えておるのは竹入さん、矢野さんの時代でございますけれども、それぞれ投票は行われましたけれども、対立候補はなかったと思います。
○下稲葉耕吉君 もちろん委員長は最高の責任者でございますね。
○国務大臣(石田幸四郎君) そのとおりでございます。
○下稲葉耕吉君 新党さきがけの党首はどのようにして選出されたのでございますか。
○国務大臣(武村正義君) 大変小さな政党でございますが、創業者はわずか十名でございましたので、十名が議論をして納得して選びました。
○下稲葉耕吉君 選挙じゃなかったわけでございますね。
○国務大臣(武村正義君) 選挙をやるような雰囲気では全くありませんでした。
○下稲葉耕吉君 新しい党が次々にできたわけでございますから、総理がおっしゃいましたように将来の日本に大いに飛躍されようという党でございますし、しっかりした綱領なり規約なり、国民の方におわかりになるようなやり方でお願いいたしたい、このように思います。 次に、じゃ話題を変えまして宗教法人の関係についてお伺いいたしますが、文部省、これは事務当局でも結構ですけれども、包括宗教法人あるいは被包括の宗教法人それから単位宗教法人、その実態を御説明ください。
○政府委員(林田英樹君) お答えいたします。 我が国の宗教法人の平成三年十二月三十一日現在の数でございますけれども、十八万三千八百九十四となっております。 その内訳でございますけれども、いわゆる教派、宗派、教団などと呼ばれますような単位宗教団体を包括しておりますいわゆる包括宗教法人が四百十五でございます。それから、いわゆる単位宗教法人と言われるもののうち、今申しました包括宗教団体の傘下にあるものが被包括宗教法人と呼ばれるわけでございますけれども、これが十七万七千五百九十一でございます。また、このような包括宗教団体の傘下に入っていないもの、いわゆる単立宗教法人でございますけれども、五千八百八十八となっております。
○下稲葉耕吉君 石田委員長にお伺いいたしますが、創価学会は日蓮正宗の、総講頭と言うんですか、池田会長が総講頭であったということでございますが、池田総講頭は信徒代表ということでございましょうか。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えいたします。 私は政党の責任者でございますので、そういった問題についてお答えをする立場にはないと存じます。
○下稲葉耕吉君 創価学会の法人格について、じゃ文部省にお伺いします。
○政府委員(林田英樹君) 創価学会は、日蓮聖人の書かれました漫荼羅の大御本尊を本尊といたしまして、日蓮正宗の教義に基づき宗教活動を行うことを主たる目的とする東京都知事が所轄いたしますいわゆる単立の宗教法人でございます。
○下稲葉耕吉君 創価学会の閣僚が四名いらっしゃいますけれども、広中先生は何か、何というんですか、公明党・国民会議ということでございますが、三人の先生方、創価学会との関係について、まず石田大臣からお伺いをいたしたいと思いますが、信徒でございますか。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えをいたします。 私は創価学会の会員でございます。
○国務大臣(神崎武法君) 私も同じです。
○国務大臣(坂口力君) 同じでございます。
○下稲葉耕吉君 文部大臣にお伺いいたしますけれども、宗教法人としての資格ですね、どういうふうな要件を備えておれば宗教法人になれるのか、お伺いいたします。
○国務大臣(赤松良子君) お答えいたします。 宗教団体が宗教法人となるか否かは自由でございますが、宗教法人となるためには、宗教法人法の宗教団体の要件を備え、かつ宗教法人規則を作成し、その規則について所轄庁の認証を受け、さらに設立登記をすることが必要でございます。 なお、「「宗教団体」とは、宗教の教義をひろめ、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することを主たる目的とする団体」で、「礼拝の施設を備える神社、寺院、教会、修道院その他これらに類する団体」、それに、「前号に掲げる団体を包括する教派、宗派、教団、教会、修道会、司教区その他これらに類する団体」をいうというふうに宗教法人法で規定されております。
○下稲葉耕吉君 宗教団体は、教主といいますか、僧侶といいますか、神主さんといいますか、そういうふうな教師がいなくても、宗教団体として資格が成立するんでしょうか、どうでしょうか。大臣。
○委員長(井上吉夫君) 大臣の前に、林田文化庁次長。
○政府委員(林田英樹君) 法律解釈的なことでございますので一大臣の御答弁の前に御説明をさせていただきたいと思います。 先ほど大臣から申し上げましたように、宗教法人としての要件といたしまして、宗教の教義をひろめ、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することを主たる目的とするものでございますので、通常はおっしゃいますような教師と言われる方が当たっていらっしゃるのが通常であるというふうに思っております。
○国務大臣(赤松良子君) それ以上つけ加えることはございません。
○下稲葉耕吉君 池田大作会長は、信徒の代表、こういうふうに言われております。あの方が会長でございますが、教主は創価学会にいらっしゃるんでしょうか。 大臣です。文部大臣。
○国務大臣(赤松良子君) お答えいたします。 私どもの調査では、教師数六万六千九百五十一人というふうに聞いております。
○下稲葉耕吉君 六万六千という数字は間違いございませんか。
○国務大臣(赤松良子君) 手元の資料では、代表役員森田一哉氏、会長秋谷栄之助氏、名誉会長池田大作氏と、こういうふうになっております。
○委員長(井上吉夫君) さきの答弁の六万六千、間違いないかという質問だった。
○国務大臣(赤松良子君) 教師数を先ほど申し上げたのでございます。 教主は、今申し上げた以外の調査がございません。
○下稲葉耕吉君 六万六千名と今おっしゃいましたね。それはどういうふうな数字ですか。
○国務大臣(赤松良子君) 先生の御質問の御趣旨が教師というふうに聞こえましたので、教師数として六万六千九百五十一人というふうにお答えいたしましたが、聞き違えのようでございまして、教主というふうにお聞きになっていらっしゃるというので、今申し上げた代表役員についてお答えすればいいのかというふうに解釈いたしましたが、間違っておりましたら訂正いたしたいんですが、残念ながらここにはそういう資料しかございません。
○委員長(井上吉夫君) 文部大臣からさっき聞き違えてという答弁もありましたので、下稲葉耕吉君、もう一遍入念に説明をしてください。質問をやってください。 答弁に手落ちがないように。それでは、政府委員、まず答えてください。
○政府委員(林田英樹君) 宗教法人法上では、私の方で、宗教団体に置かれるべき役員といたしましては代表役員ということを求めておるわけでございまして、これによりますと、先ほど大臣からお答え申しましたように森田一哉氏が代表役員ということになっておるということでございまして、それ以外の先生がおっしゃいましたような位置づけというものは宗教法人法上定められていないということでございます。
○下稲葉耕吉君 今の答弁は全然おかしいですよ。 先ほど、宗教法人法に基づく第二条の宗教法人の構成要件を聞いた。それがなければ宗教法人にならないでしょう。宗教法人たる資格がないわけだ。それで、教主だ何だ、代表役員だ何だ、そんなことは全然聞いていない。おかしい。答弁になっていない。
○政府委員(林田英樹君) 大変失礼いたしました。 先ほどのお尋ねを私も大臣と同じような形で誤解をしておりましたので、教師はいるのかというふうにお尋ねになったかと思いましたので、通常は、先ほども大臣からお答えになりましたように、六万六千人余りのいわゆる教師がいらっしゃると私どもは承知しておりますので、そのことを申し上げたわけでございます。 したがいまして、いわゆる教主と私もお答えしてはいないわけでございます。大変誤解をいたしまして失礼をいたしました。
○下稲葉耕吉君 それでは、同じく第二条にいういわゆる「礼拝の施設」というのは、創価学会は幾つあるんですか。文部大臣、お願いします。
○国務大臣(赤松良子君) 数字でございますので、政府委員に答弁いたさせます。
○政府委員(林田英樹君) 全国の礼拝所の数を全部は承知しておりませんが、少なくとも中央の事務所が置かれておりますところを初めといたしまして、幾つかの礼拝所があることは事実であろうと思っております。
○下稲葉耕吉君 少なくとも全国に私はそういうようなものがあると思うんですが、今みたいな答弁でいいんでしょうか。もう一遍正確に答えてください。
○政府委員(林田英樹君) 全国にわたってそういう礼拝が行われていると思われる施設が存在しているというふうに思っておりますけれども、正確な数字を私ども承知してはいないところでございます。しかしながら、いずれにいたしましても相当な数の礼拝施設をお持ちであろうと思っております。
○下稲葉耕吉君 日蓮正宗は包括宗教団体、その下に被包括の団体がたくさんございます。創価学会は日蓮正宗とどういうふうな関係でございましょうか。
○政府委員(林田英樹君) 先ほど申しましたように、創価学会は日蓮正宗の教義に基づき宗教活動を行うことを主たる目的とする、東京都知事が所轄する、いわゆる単立の宗教法人でございまして、日蓮正宗との間におきましては宗教法人法上の例えば包括、被包括というような関係は有していらっしゃらないというふうに理解しております。
○下稲葉耕吉君 全国にそういうような組織がありながら、どうして都知事の認証だけでできるんですか。大臣、お願いします。これは、認証の権限というのは文部大臣とちゃんと法律に書いてあるんだから。大臣。
○国務大臣(赤松良子君) お答えいたします。 宗教法人法第五条におきまして、「宗教法人の所轄庁は、その主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事」とされておりまして、他の都道府県内にある宗教法人を包括する宗教法人についてのみ文部大臣が所轄庁となることとなっております。 創価学会は、他の都道府県内にある宗教法人を包括する宗教法人ではなくしたがってその主たる事務所を管轄する東京都知事が所轄庁となるというふうに理解しております。
○下稲葉耕吉君 文部大臣、今の答弁でよろしゅうございますか。
○国務大臣(赤松良子君) 今の答弁でよろしいかと存じます。
○下稲葉耕吉君 同じ本尊を持つ宗教団体でございます。 それで、日蓮正宗においては、包括、被包括で全国に末寺がたくさんあるわけでございます。そこからいわゆる教師が出先の創価学会に参るということはわかるわけですが、そうしますと、全国のそういうような組織の中で宗教法人法上の要件である教師のいない創価学会というのは都道府県にあるのかないのか。そうだとすれば、それは明らかに違反じゃございませんか。大臣が答弁してください。
○国務大臣(赤松良子君) 先ほどお答えいたしましたが、教師は六万以上おられるわけでございますので、全国に大勢おられるというふうに理解しております。
○下稲葉耕吉君 創価学会は池田名誉会長、それから今、秋谷会長でございますか、これ信徒の代表なんです。日蓮正宗の総講頭をなさっていた。これ信徒の代表ということでございまして、教主じゃございませんね。教主ですか、大臣。
○国務大臣(赤松良子君) 政府委員に答弁させます。
○政府委員(林田英樹君) 私どもの報告では、池田大作氏は名誉会長というふうに伺っておるところでございまして、創価学会の代表役員は森田一哉氏というふうに承知しておるわけでございます。
○下稲葉耕吉君 答えになってない。だめだ、それは。法律問題を聞いているんだ、法律問題を。
○政府委員(林田英樹君) 御説明が十分でなかったかと思いますので、補足をさせていただきたいと思います。 伝統的な仏教教団では、僧侶がその宗門の教義を広め、儀式行事を行い、信者を教化育成するのが一般的でございます。創価学会の場合は、在家の信者で組織されておるわけでございますけれども、教師資格を有する方がいらっしゃって、教義を広め、儀式行事を行い、信者を教化育成するなどの活動を行っていらっしゃるわけでございまして、さらに礼拝の施設を備えていらっしゃるということでございますので、所轄庁である東京都知事におきまして、宗教法人の要件を備えていると認めて、その規則を認証し、宗教法人となったものというふうに承知しております。
○下稲葉耕吉君 質問に答えてくれよ。池田大作氏は教主かどうか、ずばり答えてくれよ。
○政府委員(林田英樹君) 失礼いたしました。 私どものいわゆる宗教法人法を管轄いたします立場で報告を受けておりますのは、先ほどから申しておりますように、代表役員は森由一哉氏となっておりまして、池田大作氏は名誉会長というふうに承知しておるわけでございます。したがいまして、それぞれの宗教団体におきまして教主というような位置づけがあるかないかということは、宗教法人法を所管いたします私どもとしては承知しておらないところでございます。
○下稲葉耕吉君 役員だなんだかんだというのを聞いているんじゃないんだから。ちょっとまじめに答えてくれよ。
○政府委員(林田英樹君) 質問を十分理解していなかったようでございまして、大変申しわけございませんでした。 私どもの報告を受けております関係では、先ほどから申しましたように、池田大作氏が名誉会長ということは伺っておりますけれども、教主であるかどうかについての事実は把握できておりません。
○下稲葉耕吉君 東京都の知事が認証しているんですけれども、全国のそういうふうな学会の施設なりなんなりというのはわかるんですか。
○政府委員(林田英樹君) 先ほど申しましたように、創価学会は東京都の所管の宗教団体でございますので、東京都においてどの程度把握しておるかということでございます。 しかしながら、一般的には宗教法人の実態調査につきましては、それぞれ認証を受けます際に手続上求められるわけでございますけれども、その後におきましては、活動状況について権限を持って調査するような立場に一般的にはないわけでございまして、東京都に問い合わせてみなければわからないわけでございますけれども、全国の施設をすべて把握しているかどうか現段階ではつまびらかにしていないところでございます。
○下稲葉耕吉君 今の答弁は非常に不満でございます。 法律によって認証の取り消したとかあるいは裁判所における解散だとか決まっている。おかしいじゃないですか。
○政府委員(林田英樹君) 先生御承知のように、宗教法人法は、憲法で定めます信教の自由、政教分離の原則にのっとりまして、宗教法人の設立及び管理運営については行政庁の関与を少なくし、宗教上の事項への関与を厳しく排除し、宗教法人の管理運営は自主的、自律的に行われることを原則としているわけでございまして、このため文部大臣は、宗教法人の規則の認証や規則にのっとった適切な管理運営の確保を図るための一般的な指導ということはございますけれども、宗教法人に対します監督命令権でございますとか強制的な調査権というものは設けられていないということでございます。
○下稲葉耕吉君 それは答えていない。 法律によって認証の取り消したとか法人の解散があるじゃないかというふうなことについて質問しているんだから、監督権が及ばぬというのはおかしいよ。大臣、正確に答弁してくださいよ。
○政府委員(林田英樹君) 確かに認証の取り消し等につきましては法律上規定はございますけれども、これは先ほど申しましたような宗教法人法の趣旨にのっとりまして通常の事務所の数までを把握する権限を役所に認めておるものではございませんで、法令に定めます特別な、よほど運営について問題のあるような実態が明らかになったような場合にのみ認められる仕組みになっておるということでございますので、おっしゃいますような事務所の状況、特にこの場合は東京都の所管法人ということでございますけれども、そういうものにつきまして正確な報告を常日ごろ把握することを求めているものではないと理解しております。
○委員長(井上吉夫君) 政府委員を指名したんだけれども、質問に的確に答えてないというそういう印象を私も受けました。しっかり質問は受けとめて漏れのない答弁をしてください。
○政府委員(林田英樹君) 先生御指摘のように、確かに宗教法人法上では解散の命令というような規定も設けられておりますけれども、先生よく御承知のとおり、この法律第八十一条によりまして解散を命ずることができるという場合には、例えば「法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をしたこと。」というふうな大変制限的な規定になっているわけでございまして、したがいまして、この規定があるからといって、御指摘のような、日本全国に創価学会の礼拝場等が幾つあるかということを常日ごろ把握しておくことをこの法律によって予定されてはいないというふうに考えておるわけでございます。
○下稲葉耕吉君 じゃ、全国的なそういうふうな活動をやっている宗教法人でも、例えば沖縄県の知事が認証したらそれで構わないんですか。
○政府委員(林田英樹君) 先ほど大臣からお答えいたしましたように、その活動がどこまで及んでいるかということでその所轄が決まっておるわけではございませんで、基本的には、それぞれの宗教法人の所轄庁はその主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事と、これが原則になっておるわけでございます。 この考え方の背景でございますけれども、まあ確かに宗教、信仰につきましては人間性そのものの根本に連なりまして、布教その他の宗教上の活動も超地域的な特質を持っているわけでございまして、宗教法人に関する事務は国家事務とはなっておるわけでございますけれども、宗教法人法上の対象とする宗教法人の世俗的な面、世俗面の組織運営が主たる事務所を中心に行われるということから、原則として宗教法人の規則の認証等については、各都道府県知事への機関委任事務として、その所轄庁は主たる事務所を管轄する都道府県知事というふうになっているわけでございます。 今申しましたように、沖縄県におきます活動がございましても今の宗教法人法の規定でそれぞれの主たる事務所の所在地において認証を受けるわけでございまして、したがいまして、沖縄に事務所のあるものは沖縄において認証を受けるという形になるわけでございます。 したがいまして、どこで活動が行われているかということではなく、それぞれの主たる事務所におきまして認証を受けるという形になっております。
○国務大臣(赤松良子君) 沖縄で認証を受けましても全国で活動ができないということではございません。
○下稲葉耕吉君 全国的にそういうふうな組織を持って宗教活動をなさっている団体について、ある一つの特定の都道府県で認証すれば文部省は全然何も及ばない、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○国務大臣(赤松良子君) 直接の管轄はそれぞれの認証いたしました知事でございます。一般的な関係としては文部省があると思います。
○下稲葉耕吉君 ちょっとよくわからないな。わからない。
○国務大臣(赤松良子君) あいまいだった点を補足させていただきますと、一般的な指導は文部省が行えるというふうに考えております。
○下稲葉耕吉君 日蓮正宗との関係があったときならまだ私はわからぬわけでもないんですが、日蓮正宗との関係が切れちゃって、そして信徒の代表でつくっている創価学会で、教師かなんかおられるかもわかりませんが、そこから教師なりなんなりにつながっていって、御本尊なりなんなりいただいておられたようですが、それが切れちゃった段階で従来どおり創価学会は創価学会でもう何にも変わりありませんと、そういうようなことがよくわからないんです。どうですか、法律的に、大臣。
○国務大臣(赤松良子君) お答えいたします。 創価学会が日蓮正宗との関係が切れたということは伺っておりますが、一般的に申しまして、宗教の教義を広め、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することが可能であり、礼拝施設が存在していれば、何かの原因で他の宗教法人との関係が切れましても、そのことによって宗教法人としての要件が直ちに消滅するということではないと。創価学会と日蓮正宗との宗教法人法上の関係についても、この関係が切れたということによって要件が消滅するということではございません。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○政府委員(林田英樹君) 先ほど大臣からお答え申し上げましたように、ただいまの御質問は日蓮正宗から破門をされたということが原因ということでございますけれども、何らかの原因によりまして関係を有していた他の宗教法人とその関係が途絶いたしたといたしましても、そのことによって宗教法人としての要件が直ちに消滅することはないと考えておるわけでございます。 つまり、宗教の教義を広め、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することが可能であり、礼拝施設が存在しておりますれば、宗教法人としての存続に変化はないということでございます。
○下稲葉耕吉君 僕は難しいことを聞いているんじゃなくて、宗教団体を定義した第二条にある。 今までは、ですから日蓮正宗の末寺から御本尊なりなんなりいただいた。それが今度は切れちゃったわけですね。そうしますと、第二条でいう教主というふうなものが信徒の団体である創価学会になくなるんじゃないですか。そこを、だから第二条の構成要件を欠くようになるんじゃないか、こういう質問なんです。
○政府委員(林田英樹君) 報道によりますと、確かに創価学会は破門をされましたことによりまして新たに独自の御本尊を授与するというふうな形をとられるようなことになったと報道されておりますけれども、宗教法人がその信者に対しまして各自が保有すべき本尊を授与するかどうか、また信者の本尊として何を授与するかというふうなことにつきましては、それぞれの宗教団体の内部で決定すべき宗教上の事柄に属するものでございまして、文部省がそのことについて所見を申し述べたり、またそのことによって宗教法人の地位に変動を来すものではないと考えております。
○下稲葉耕吉君 信徒の団体であったものに第二条でいう教主がいらっしゃるのかどうかということ。何回も同じことを聞かさないでくださいよ。教主がいなければ宗教団体の構成要件を欠くわけですよ。
○政府委員(林田英樹君) 宗教法人に教主があるかどうかということが宗教法人の構成要件となっているわけではございませんで、先ほどから言っておりますように、宗教の教義を広め、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することが可能であって、礼拝施設が存在すればよろしいわけでございますから、この中で教主がいなければならないということは法律上の要件にはなっていないということでございます。
○下稲葉耕吉君 教主ですよ、私が言っているのは。
○政府委員(林田英樹君) 法律上の規定で申しますと、教師がいなければならない……
○下稲葉耕吉君 師じゃなくて主だよ。
○政府委員(林田英樹君) 教主につきましては
○下稲葉耕吉君 じゃだれが信者を教化育成するんだよ。
○政府委員(林田英樹君) 創価学会にはそれぞれ教師という資格をお持ちの方が先ほど申しましたように数万人いらっしゃると私ども承知しておりますので、その方々が教化活動をなさっておるものというふうに理解しております。 破門されたことによって教師としての資格がなくなるのではないかという御趣旨の御質問でございましたならば、先ほどから申しておりますように、日蓮正宗と創価学会とは包括関係もない独立のそれぞれ宗教法人でございますので、日蓮正宗が破門をしたというふうにおっしゃいましても、創価学会の中で教師としての資格をお持ちになって法律に基づきます教化活動が行われているというふうに理解しておりますので、このことによって宗教法人法上の法人格に影響を及ぼすということではないと理解しております。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
○下稲葉耕吉君 単立宗教団体で、そして全国的に組織を持っていて、そして本山である日蓮正宗との関係が切れちゃった。それが東京都知事の認証団体としていくのはおかしいじゃないかという問題が一つです。 それから、そういうような問題ともう一つは、今申し上げましたような状態になりますと、宗教団体の定義の第二条の要件を欠くんじゃないか、この点を聞いているんです。
○政府委員(林田英樹君) 重ね重ねで恐縮でございますが、第一点の全国組織があるにもかかわらず東京都知事の所管というのはおかしいのではないかということでございましたが、この点につきましては、先ほど申し上げましたように、現在の宗教法人法上の考え方が、憲法の信教の自由を保障するというふうな考え方に基づきまして主たる事務所の所在する都道府県の所管であると、これはもう法律上そういう機関委任事務になっているわけでございますので、私どもはこの制度が既に法律上定着してきているものと。したがって、文部省といたしましては、その都道府県の管理のあり方等について一般的な指導を行うというふうなことは必要でございますけれども、所管そのものは各都道府県で行っていただくということが既に定着してきているというふうに思っておるわけでございます。 それからもう一点の、創価学会の教義とそれから日蓮正宗からの破門の関係でございますけれども、宗教法人創価学会の目的は、その規則第三条におきまして、「この法人は、日蓮大聖人御建立の本門戒壇の大御本尊を本尊とし、日蓮正宗の教義に基づき、弘教および儀式行事を行ない、会員の信心の深化、確立をはかり、もってこれを基調とする世界平和の実現と人類文化の向上に貢献することを目的とし、これに必要な公益事業、出版事業および教育文化活動等を行なうものとする。」と規定されているわけでございまして、これはその日蓮正宗の教義に基づき教化活動が行われるということでございますので、これが日蓮正宗から破門をされたといたしましても創価学会としての日蓮正宗の教義というものをお持ちになって教化活動をなさっているものというふうに考えておるわけでございます。
○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。 〔午後十時三十五分速記中止〕 〔午後十時四十七分速記開始〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。 ただいまの質問事項につきましては、精査の上、政府から理事会に報告を求め、協議することといたします。 質疑を続行願います。
○下稲葉耕吉君 憲法二十条の信教の自由につきまして、法制局長官、ひとつ内容を御説明いただきたい、政府の。
○政府委員(大出峻郎君) 憲法は、二十条一項前段及び二項におきまして、いわゆる狭い意味でのといいますか、狭義の信教の自由を保障する規定を設けているわけであります。 他方、二十条、同じ条でございますが、二十条一項後段におきまして、宗教団体に対する特権付与の禁止及び宗教団体の政治上の権力の行使の禁止の規定を設け、さらに二十条三項におきまして、国及びその機関の宗教的活動の禁止の規定を設けておるわけであります。そして、国権行使の場面において、国その他公の機関が宗教に介入しまたは関与することを排除する、こういう見地からいわゆる政教分離の原則を定めているわけであります。 さらにつけ加えますというと、憲法第八十九条でございますが、そこにおきまして宗教上の組織及び団体に対する公金等の支出の禁止の規定を設けて、先ほど申し上げました政教分離の原則を財政面から補足している、これが憲法の規定の仕組みになっておるということであります。
○下稲葉耕吉君 そこでいう「政治上の権力」とはどういうことでございましょうか。
○政府委員(大出峻郎君) 御指摘は、憲法二十条第一項後段のところに「政治上の権力を行使してはならない。」、こういう条文があるわけでありますが、その「政治上の権力」というのは、一般的には国または地方公共団体に独占されている統治的権力をいうというふうに考えられておりまして、宗教団体がこのような統治的権力を行使することを禁止しているという条文であると理解をいたしております。
○下稲葉耕吉君 統治的権力の中身を御説明ください。
○政府委員(大出峻郎君) 国あるいは地方公共団体が持っている権力、別の言い方をしますというと国家権力というような言い方ができるかと思いますが、あるいは立法権、行政権、裁判権等がその中に入ってくるというふうに理解をいたしております。
○下稲葉耕吉君 そこでいう行政権とはどういうことでしょうか。
○政府委員(大出峻郎君) なかなか御説明しにくいあれでございますけれども、憲法の条文等に則して考えますというと、行政権といいますのは憲法六十五条で書かれているようなそういう範疇のものかと一応考えられると思います。
○下稲葉耕吉君 六十五条を説明してよ、わかるように。六十五条と言ってもわからぬから。
○政府委員(大出峻郎君) 六十五条は、「行政権は、内閣に属する。」、こういう趣旨の規定がございますが、大体それに入ってくるようなものがここに入るというふうに理解をいたしております。
○下稲葉耕吉君 任命権等も入りますか。
○政府委員(大出峻郎君) 例えば国家公務員あるいは地方公務員というような職員についての任命権、そういう類のものはその概念の中に含まれるというふうに思います。
○下稲葉耕吉君 そこで、月刊文芸春秋の十月号、これは「政界仕掛人極秘メモ全公開」、前公明党委員長の矢野絢也先生のお書きになったやつ、いろいろ書いてあるわけでございます。「第二に、私どもの党は創価学会員の方々には言葉に尽くせないほど献身的にご支援いただいているが、」云々から、「やはり私たちはとかく政教一致というご批判をいただいているが、確かに状況をみてみると、そう言われても致し方ない面はある。」、こういうふうに書いてございます。 これについての公明党委員長の御見解はいかがですか。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えをいたします。 今読まれた文章だけでは内容がよくわかりませんけれども、矢野さんは少なくとも公明党委員長でありましたし、またその委員長当時、政教分離は明確に守られているということを繰り返し主張しておられた方でございます。そういった意味におきまして、それだけの文章ではちょっと真意がわかりかねるところでございます。 以上です。
○下稲葉耕吉君 本人の署名入りの文章で「そう言われても致し方ない面はある。」というふうに言っておられるんですけれども、いかがでしょう、もう一遍お伺いします。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えいたします。 それだけの文章では一体何を指しているのか、ちょっと把握しかねるところでございます。
○下稲葉耕吉君 それでは、この文章を全部お読みいただきましたでしょうか。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えいたします。 目は通しました。
○下稲葉耕吉君 文章の流れを読みますとよくわかるんですが、おわかりいただけませんでしょうか。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えいたします。 今答弁申し上げたとおりでございまして、その文章だけでは定かではございません。
○下稲葉耕吉君 それでは次にいきますが、今度は、これは百二ページでございますが、「さらにある人物(今も現職の中枢)が「これからの党をどうするんだ。学会は、党と議員を無茶苦茶に言う。本部のいいなりだ。我々は「もの」だ。「もの」ですよ、「もの」」 私が「もの」とは何かと聞くと、「「もの」とは意思を持たないという意味だ。心のない「もの」です」竹入委員長と私は」云々、こうありますが、この「もの」とは何でございましょうか。
○国務大臣(石田幸四郎君) お答えいたします。 私はそのことを聞いたことはありません。
○下稲葉耕吉君 次に、これは矢野さんのあれですが、「県長会に秋谷会長出席予定が急に指示があり、出るには及ばずで欠席だとよ。表向きは、体をいたわれという意味だって」、「さっきは二人で、彼に厳しく注意したが、秋谷会長も「もの」か」と。御感想いかがでございますか。
○国務大臣(石田幸四郎君) 私はその場のやりとりのところには参加をしておりませんので、どういういきさつでどういう話になったのか、その事情はよく知りません。
○下稲葉耕吉君 「意思を持たないという意味だ。」、こういうふうに書いてあるんですが、御感想いかがでございますか。
○国務大臣(石田幸四郎君) 人間はだれでも意思を持っているものと思います。
○下稲葉耕吉君 「秋谷会長も「もの」か」と言われるんですが、その「もの」でない人はどなたなんでしょうか。
○国務大臣(石田幸四郎君) そういうお答えは非常にできないと思います。特定の人を指しているというふうに書いてあるわけではございません。
○下稲葉耕吉君 次に、竹入さんの発言ということで、「学会で人事がありそうで、学会人事と党人事は関係ないと思うが、上がおれに暫く続けろと言っている。それでいいか」 矢野「私に遠慮はいらない。素直に受けて、続けたらいいと思う」。この「上」というのはどなたでしょうか。
○国務大臣(石田幸四郎君) 矢野さんがそのことをどのような形で言おうとしているのか私にはよくわかりません。党の人事というのは党で主体的に決めておるところでございます。
○下稲葉耕吉君 秋谷会長よりも上で、それからさっきの話では、党は意思がない、学会からいろいろ言ってくるというふうなことでございますので、その「上」の人というのはわかりそうな気がしますが、おわかりになりませんか。
○国務大臣(石田幸四郎君) 御質問の趣旨は、恐らく党の人事がどういうふうな形で行われているのか、創価学会の方から言われてやっているのではないのかというような御趣旨と思いますけれども、今も申し上げましたように、党の人事、政策は全部党で主体的に判断をし決めているところでございます。
○下稲葉耕吉君 立党のときの状況をいろいろ報道等によって調べてみますと、竹入義勝氏は池田先生からたった今申し渡されたばかりで面食らっています、というふうなことで公明党の委員長になられたようなことでございますが、いかがでございますか。
○国務大臣(石田幸四郎君) 私は竹入さんからそういうことを聞いたことはございません。
○下稲葉耕吉君 十一月十七日、これは竹入委員長が委員長になられる前のことでございますが、春秋クラブで竹入、矢野、多田、石田、長田、田代、山崎が名誉会長の御招待を受ける。「名誉会長「竹入君、声を聞いたら党も学会もな、やっぱり君だよ。皆の声だ、もうしばらくやったらどうだ。風も吹くし雨もある。頑張れ。秋谷も良いところがある。」」云々云々ということです。名誉会長が皆の声だと、しばらくやったらどうだと、頑張れということをおっしゃっている。こういうふうな席に御同席なさったことはございませんか。
○国務大臣(石田幸四郎君) 大分前のことでございますので、私は定かに覚えておりません。
○下稲葉耕吉君 矢野前委員長は記録に基づいてこのことを書いておられる。御記憶ございませんか。
○国務大臣(石田幸四郎君) ただいま申し上げたとおりでございます。
○下稲葉耕吉君 矢野さんの記録によりますと、第二十二回党大会、八四年十二月四日に行われたんですが、その前月の十一月十七日、今申し上げましたようなことでございます。それから、党内の手続を経まして党大会ということになる。 先ほど、委員長は選挙で投票したことはないとおっしゃった。もう既に十一月十七日の段階で会長に言われて、諸般の事情で私も続けてやります、御了解くださいということを竹入委員長はあいさつをなさっているわけです。おやめになるおやめになるという前評判だったんですが、そういうふうなことなんです。それが十二月四日の党大会で決まった。これはまさしく宗教団体のトップによる政党の委員長に対する人事の介入そのものではございませんか。
○国務大臣(石田幸四郎君) 公明党と創価学会の関係は、いわゆる政党と支持団体の関係であることは前にも申し上げたとおりでございます。 したがいまして、いろいろな意見交換をするときはもちろんそういう場はございます。しかし、やはり政党でございますから、人事あるいは政策、そういったものは党の諸機関の中で討議をいたしまして決定をするわけでございます。もちろんいろいろな例えば消費税の問題であるとかPKOの問題であるとか、そういう問題について私たちも意見をお伺いすることはございます。 しかし、PKOの判断を例に申し上げましても、むしろ学会の中では反対の声は強かったわけでございますけれども、私たちは政党として国際貢献をなすべき価値ある法律というふうに判断をいたしまして、そういったものを全国的にまた時局講演会等でアピールをいたしまして、あくまでもこのPKO法案成立のために闘ったわけでございますが、そういうような法律の決定過程を見ていただいてもおわかりのように、私どもが主体的に決めているものでございます。
○下稲葉耕吉君 どうも矢野前委員長の供述と違います。 そこで、はっきりさせたいために、この際、池田創価学会名誉会長、矢野公明党前委員長を証人喚問要求いたします。どうぞ委員長、よろしくお取り計らいください。
○委員長(井上吉夫君) ただいまの件につきましては、理事会で協議いたします。
○下稲葉耕吉君 ここで決めてもらうわけにいきませんか。
○委員長(井上吉夫君) まずもって理事会で協議いたしますと委員長は宣告をいたしました。続けてください。
○下稲葉耕吉君 郵政大臣は公明党の中でも大変すばらしい方だと、ホープだと、こういうふうに承っているわけでございますが、昨日、同僚の宮澤議員が質問されました四十五年七月の宮本顕治日本共産党議長宅の盗聴事件について、犯罪であるということと自分は関係ないという趣旨の御発言がございました。もう一遍ここではっきりお答えいただきたい。
○国務大臣(神崎武法君) 申し上げましたように、私は昭和四十五年の宮本邸の盗聴事件に全く関与いたしておりません。
○下稲葉耕吉君 関与とはどういうことでございますか。
○国務大臣(神崎武法君) これまでに関与している関与しているという角度でお尋ねをいただいておりますので、関与していないということでございます。
○下稲葉耕吉君 きのう関与していないということで御答弁なさったんで、私は聞いたんです。具体的に実行行為に加担しておられるのか、あるいは何か相談受けられたか、御答弁ください。
○国務大臣(神崎武法君) お答えいたします。 実行行為にも加担いたしておりません。相談も受けておりません。
○下稲葉耕吉君 この事件はあなたの一生にとっても大変大きな問題だというのはよく御記憶だと思いますが、昭和四十五年七月三十日、あなたはどこにおられましたか。
○国務大臣(神崎武法君) 二十年前のことですから正確なことは覚えておりませんけれども、その年の夏に総本山に参詣に行った可能性はあると思います。 ただ、私も一年に一回ぐらい行っておりましたけれども、仕事の忙しいときには行けなかったときもありますので、行っているか行っていないか確たることは申し上げられませんけれども、日にちは特定できませんけれども、恐らく行っているのではないか、このように思います。
○下稲葉耕吉君 そのとき、創価学会の山崎顧問弁護士から御相談を受けられませんでしたか。
○国務大臣(神崎武法君) 相談は受けておりません。
○下稲葉耕吉君 職を賭してでも、お受けになっておりませんか。
○国務大臣(神崎武法君) 現在の職を賭してでもということでしょうか。――はい。全くそのとおりに間違いありません。
○下稲葉耕吉君 本件盗聴事件の首謀者である山崎氏は、公判廷の証言でも、それからこういうふうな物の本にも具体的に書いておられますが、それでも行かれたことはございませんか。
○国務大臣(神崎武法君) 山崎正友が民事の本人尋問でそのようなことを言ったことは承知しております。ただし、委員も刑事の専門家ですから御承知のことと思いますけれども、刑事事件と民事事件とは全く性格が異なります。刑事事件は実体的真実の発見ということでございますけれども、民事事件は違います。 そこで、山崎正友については、刑事事件で恐喝罪等で有罪判決を受けて実刑判決を受けて服役をいたしましたが、一審判決で、これは昭和六十年三月二十六日に東京地裁で言い渡された実刑判決の中で、あえて裁判長が山崎につきまして、「公判では幾多の虚構の弁解を作出し、虚偽の証拠を提出するなど、全く反省の態度が見られない。」、こういうことを書いているところでございます。
○下稲葉耕吉君 あなたはそのほかの盗聴事件に実際に携われたことはございませんか。
○国務大臣(神崎武法君) そのようなことは全くございません。
○下稲葉耕吉君 私は、私のいろいろな資料を検討いたしますと、大変答弁に不満でございます。 山崎正友氏を昨日同僚議員が証人喚問を要求いたしましたけれども、ぜひ早急に委員長においても取り計らっていただきたい。そして、ただいまの郵政大臣の御説明をもとにして検討させていただきたい。そういうようなことによってはっきりいたしまして、そういうような段階で総理大臣にお伺いいたしたい、このように思います。 きょうはこれで結構です。
○委員長(井上吉夫君) いいんですか、もう。
○下稲葉耕吉君 証人、それの取り扱いは。
○委員長(井上吉夫君) 理事会で協議します。 以上で下稲葉耕吉君の質疑は終了いたしました。(拍手)
○委員長(井上吉夫君) 速記とめて。 〔午後十一時十七分速記中止〕 〔午後十一時二十七分速記開始〕
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。 ―――――――――――――
○委員長(井上吉夫君) 次に、鎌田要人君の質疑を行います。鎌田君。
○鎌田要人君 まず、「自衛隊違憲発言と憲法第六十六条第三項についての政府統一見解」について総理にお伺いいたします。 この資料を先ほどちょうだいいたしました。一は当たり前のことを書いてあります。二の「仮にこというところから「しかしながらこというところですね、「しかしながらこと「なお、」、この二つのところは全く余計なことを言っておられるというふうに私は受け取っておりますが、この点についての御意見はどうでございましょうか。
○国務大臣(武村正義君) 私どもは、余計なことというよりも、このことが昨日の宮澤委員との応酬の中では大変大事な論点だということで、あえて書かせていただいたものでございます。
○鎌田要人君 まさにその問題なんです。 私が余計など言ったところは、宮澤君は全然それには触れなかったはずです。宮澤君が関心を持ったのは、国務大臣としての立場、その言動について申し上げたはずであります。
○国務大臣(武村正義君) 宮澤委員からは、私は衆議院の統一見解を最初朗読いたしたわけでありますが、憲法九十九条ではなしに憲法六十六条の閣内不統一を私は問題にしているんだという御指摘がございまして、宮澤委員の表現としては、六十六条との関係を私は伺ったわけですからそれについての見解を文書でお示しいただきたいと、こういうことでございました。 ただし、今おっしゃったように、「しかしながらことなお書きは、これはまあ親切でさせていただいたと言えば厚かましゅうございますが、いずれにしましても、その間の衆議院にも関連する繰り返しの議論がございましたので、そのことをあえてここに付言させていただいた次第であります。
○鎌田要人君 今の官房長官のお答えには二つの点において不満があります。 一つは、衆議院の話を何で参議院でされるんですか。その問題が一つですね。まずその点を答えてください。
○国務大臣(武村正義君) 私、衆議院のことで統一見解を出したという意味で申し上げたわけではありません。衆議院から続いている一貫した議論であるということを今申し上げたわけであります。それは、私どもの認識では事実そのとおりでありました。
○鎌田要人君 衆議院でどういう議論があったか知りませんよ。私どもは参議院ですよ。参議院でこの問題を取り上げたゆえんというのは、この一の事項、それから二の「仮に、」から「と考える。」、ここまでの間ですよね。この「しかしながら、」から「なお、」、この後の部分は全く我々は問題にしていない。問題にしていないというのは、これは「国務大臣が一政治家あるいは政党の一員としての立場において」云々と、こういうことは全然我々は問題にしていないんです。 我々が問題にしているのは、まさに責任を負う国務大臣としておっしゃったことがおかしいんじゃないかと。その問題に限定をしているわけですよ。政党の一員としてあるいは一政治家として云々しているということは、これは全然関係ないことです。
○国務大臣(武村正義君) 今の私の答弁、衆議院云々は余分なことであったかもしれません。ただ、申し上げたとおり、全然問題にしていないとおっしゃっても、これは宮澤委員御自身の質問の御意図と、伺った我々、私どもも含めて、その言葉を理解した立場とで多少ずれがあったということかもしれません。 ただ、言えることは、少なくとも宮澤委員とのやりとりにおきましても山花大臣を中心にしてこの憲法違反発言をめぐって何回か応酬がございました。山花大臣は何回も、あくまでもこれはここでいう「政党の一員」、いわゆる社会党の委員長としての発言であるということを繰り返し繰り返し断りながら説明をされていた。その応酬があったものでございますから、そのことをあえて後でここに説明をさせていただいたと。 要するに、個人ないしは政党の立場で明確に説明をする場合には問題は生じない、しかしその場合においても、閣僚である以上は極力誤解を与えないように、誤解を生じないように気をつけていく必要があるということをこの「しかしながらことなお書きで説明をさせていただいた次第であります。
○鎌田要人君 そういうことであれば、いいですか、これは総理の責任ですが、そういう方を国務大臣として任用されること自身に問題があるんじゃありませんか。その点について私は総理の御意見を伺いたいんです。
○国務大臣(細川護煕君) それはこの統一見解でまさにお答えをしているとおりであると、そういう趣旨でお答えをさせていただいたというふうに理解をいたしております。
○鎌田要人君 私が伺っておりますのは、この文言は、一と二の第一段のところ、「仮に、国務大臣の立場において明らかに内閣の一体性を損なうような言動をとった場合には、右の規定との関係でいわゆる閣内不統一の問題を生ずるものと考える。」と、ここまでで足りると言うんです。後の「しかしながらことか「なおことかいうところは、全く国務大臣が一政治家あるいは政党の一員として言動をしたことについて触れておられるわけですね。もともとこの問題とは関係のないことだと私は思うんですよ。
○国務大臣(細川護煕君) 今、官房長官から明確に申し上げましたように、多少ずれがあったかもしれない。受けとめ方にずれがあったかもしれない。しかし、それまでの議論のやりとりの中から、経緯の中から、このようなことまで付記して申し上げた方がよいのであろうということで統一見解に書かせていただいたということでございまして、その統一見解については理事者間で御協議があったのではないか、御協議があってこのようなものがまとまったのであろうというふうに理解をしているところでございます。
○鎌田要人君 全くそういうことは私は関知していません。聞いていませんよ。そういうことは聞いていませんよ。
○国務大臣(武村正義君) 今の総理の発言の中で理事者間で納得されていたという表現がございましたが、これは私の方が総理に報告をしておりませんでしたので、これは誤解でございます。 もう申し上げておりますように、これは昨日の宮澤委員とのたび重なる応酬に対する政府として責任を持って文章にして考え方を表明したものでございます。だから、余分なことが書いてある、ないという御批評は承りましたが、我々はやはりこれは国民に対してきのうの論議を踏まえて見解を表明しているものでございますから、政府としてはやはり、後の「しかしながらことかなお書きがあって、きのうのテレビの論議をごらんになった国民から見れば、この後の文章が入って初めて問題の内容を理解していただけるというふうに認識をいたします。
○鎌田要人君 そうおっしゃいますと、私はこの文書自身について私の疑問を申し上げますよ。 それは、国務大臣の立場においてでなければ何にも問題はないと、こういう立場でしょう。国務大臣としての立場に立って、この今の憲法六十六条三項についての統一見解をお出しになったわけでしょう。 それで、この「しかしながら、」から後はいわば言わでもがなのことなんですね。しかも、これ自身に非常な問題があるということを私は申し上げているんです。というのは、「一政治家あるいは政党の一員としての立場から「現在の自衛隊の実態については違憲である」というような見解を述べたとしても、国務大臣の立場において内閣の方針に従うということである場合には、憲法第六十六条第三項との関係でいわゆる閣内不統一の問題を生ずることはない。」と、最も大事な問題ですよ。最も大事な問題。わかりますね。 その問題について、閣内にあって、それで「国務大臣の立場において明らかに内閣の一体性を損なうような言動をとった場合には、右の規定との関係でいわゆる閣内不統一の問題を生ずるものと考える。」と。この問題なんですよ。まさに閣内不統一の問題なんですよ。私は、あなたは首をひねっていますが、「しかしながらこと「なおこの問題というのは、まさにこの問題において本質的ではない問題を分量にすると全く等量の分量を書いておられる。これが僕はおかしいと言うんです。
○国務大臣(武村正義君) 私は全くおかしいとは思っておりません。 これは読み方の問題もあるのかもしれませんが、自治省の大先輩の鎌田委員に盾突くようで恐縮でございますが、内閣の方針に従って国務大臣は言動をしなければなりません。内閣が自衛隊を合憲と認めているというときに、あえてきのうなんかはむしろ質問者の方から一政党人としての社会党の見解を問われて、質問に答える場合も山花大臣は、わざわざこれは社会党の見解ですと繰り返し繰り返しおっしゃりながら、社会党としては今ここに書いてあるように「現在の自衛隊の実態については違憲である」と、このことには変わりがないという表明をされてきたわけでございまして、この間の一見とりようによっては矛盾を感じさせるような言動について、ここはきちっと説明をさせていただいたわけであります。 国務大臣としてではなしに、私人としてあるいは政党の一員としてどうしても表明をしなければならない場合には、政党あるいは私人としての見解、内閣とは違った見解を述べても、それは閣内不統一には当たらないということをここに明らかに表現させていただいた次第であります。 しかし、きのうのように政党の意見を要請されたり、あるいは答弁者みずからが政党の立場ですということを断ってテレビの前で申し上げている場合はいいと思うのでありますが、誤解を招くような行為はお互いに閣僚である以上は大いに慎まなければいけないし、どっちの立場で物を言ったか一般国民に大変誤解を与えるようなことだけは避けていこう、そのことを一番最後の二行で表現をいたしている次第であります。
○鎌田要人君 私は、この表現を見ますと、閣僚でいる間は合憲だ、閣僚をやめたら途端に違憲だと言うことが決まっているから申し上げているんですよ。そこのところをはっきりしてくださいよ。これは一つの内閣をつくられるその根底になる問題ですよ。合憲か違憲かという問題でしょう。その問題をそんなに簡単にあなたが扱われるということ自身に僕は非常な懸念を感じるんです。
○国務大臣(武村正義君) もう余りお言葉を返したくありませんが、しかし連立政権、憲法に対しても見解を異にするような政党が連立を組む場合はこういう形をとらざるを得ないということであります。 それが連立を組む資格がないとおっしゃるのかどうか知りませんが、少なくとも政党の立場を語れば、政党固有の自衛隊に対する憲法の見解はこうですと、これは事実社会党に厳然としてその見解はあるわけですから、言う言わないは別として、そのことを踏まえながらもなお国民の期待にこたえて大同につくというか、連立政権の基本合意に従って連立政権をつくり、そのことが国民から幅広く期待を受け、今高い支持率を受けながら出発をしているわけでございますから、国民もそのことはよく見ながらそれなりの理解をしていただいていると私は思っております。
○鎌田要人君 私は官房長官を長年尊敬しておりますが、官房長官と私と全く意見が違いますね。 これは細川内閣に対する期待と支持ですよ。社会党に対する支持でありあるいは支援だと思ったらとんでもない間違いですよ。自衛隊を違憲だと言う存在と自衛隊を合憲だと言う存在が野合して一つの内閣をつくっているではないかという意見があることも事実なんです。その点を考えていただかないと、これは私をして言わしめれば、あなたがやかましくおっしゃった法制局の役人がそのとおり書いたということに実態はほかならないんではないですか。 総理の見解を伺います。
○国務大臣(細川護煕君) まさに今、官房長官が申しましたように、連立政権というものの性格は、そもそも基本的に憲法の問題を初めとして違ったものが連立を組むということも、これは例えばドイツなどもそうだったと私は記憶しておりますが、その問題について違憲かどうかといったようなことで与党内でいろいろ論争があった、いろいろな問題が起こっているというようなことも私は聞いたことがございますが、そういうことは連立政権においてあり得ることではないか。連立政権を組んでいる間はとにかくその合意に沿ってやっていこうということでございますから、私もちょっとお言葉を返すようでございますが、ちょっとそこのところは基本的な認識が違っているのかなという感じがいたします。
○委員長(井上吉夫君) 鎌田君の残余の質疑は後日に行うことといたします。 次回は、来る十二日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後十一時四十七分散会