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128回国会参議院1993/10/07

予算委員会 第2号

発言数
454
登壇者
31
会派数
7
開催日
1993/10/07

会議録

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  予算の執行状況に関する調査を議題といたします。     —————————————

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) まず、予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について御報告いたします。  質疑を行う期間は本日七日、明八日及び来る十二日の二・五日間とすること、質疑割り当て時間の総計は三百九分とし、各会派への割り当て時間は、自由民主党百八十八分、日本社会党・護憲民主連合四十分、公明党・国民会議二十分、日本新党・民主改革連合十五分、民社党・スポーツ・国民連合十分、日本共産党二十一分、参議院新生党五分、二院クラブ十分とすること、質疑順位及び質疑者等についてはお手元に配付いたしておりますとおりとすること、以上でございます。  ただいま御報告いたしました理事会決定のとおり取り運ぶことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) それでは、これより質疑を行います。宮澤弘君。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 私は、自由民主党を代表いたしまして、総理及び関係閣僚に質問をいたします。  総理の所信表明に基づく問題について質問に入ります前に、緊急の課題二点について伺いたいと思います。   一つは米の問題でございます。  今年産の米が戦後最悪の不作でございまして、被害を受けられました農家の方には心からお見舞いを申し上げたいと思います。  政府は既に八項目の対策を決定しておいでになりますが、我が党も今調査をいたしました結果を取りまとめまして、いずれ近いうちに政府に対しまして対応を求める御注文を申し上げたいと思っております。  しかし、いずれにいたしましても、今度の米は不作というより空前の凶作でありますので、どうかひとつ生産、供給、被害農家の救済、あるいは地域経済の振興、こういうように幅広くかつ緊急に対策を講じていただきたい。それについての御所見を伺いたいというのが一点であります。  それからもう一点は、今回、米の緊急輸入をされるというように承っておりますが、この問題とかねての懸案のウルグアイ・ラウンドの米の市場開放の問題、これについて世上いろいろなことが言われておりますので、これについての総理の見解を承りたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 今お話がございましたように、まさに凶作とも言うべき大変な状況でございまして、そういう状況を踏まえまして、三十日の日に関係閣僚会議を開きまして、御指摘がございましたような八項目から成る対策を明らかにさせていただいたところでございます。  農家の方々、また地域経済に及ぼす影響というものも御指摘がありましたように大変憂慮をしているところでございます。今後ともこの八項目の対策を着実に推進し、その効果が浸透してまいりますように、政府としても最善の努力をしてまいりたいと思っております。  また、緊急特例的な輸入につきましては、これも再々答弁を申し上げておりますように、あくまでも緊急避難的なものでございまして、政府としては従来からの基本方針に基づいて対処してまいりたい、自由化の問題とはあくまでも別次元の問題であるというふうに御理解をいただきたいと思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 米の問題につきましては、ただいまの御答弁のとおり、ひとつしっかりお願いをいたしたいと思います。  もう一つは、エリツィン・ロシア大統領の訪日についてであります。不幸にして流血の惨事を伴う大きな騒動がモスクワで起こりました。一応鎮圧されたようでございまして、その中でエリツィ ン大統領が訪日をされる、こういうことになっております。大統領の訪日はかねてからの懸案でありますし、また日ロ間の関係改善というものはあらゆる機会をとらえて進めなければならない、これは当然であろうと思います。  ところが、今回の来日につきましては、エリツィン氏が国内を掌握しているということを世界にアピールする意図があるんだというようなことを外電等も伝えております。また、流血の惨事がありましたことから、賓客を温かく迎えようというような歓迎ムードに水が差されたような感じもいたします。この際は訪日をお断りして、日を改めた方がいいのではないか、こういうような意見もございます。そこで、このような雰囲気の中で来日するエリツィン大統領を総理はどういうふうにしてお迎えになるかということをまず伺いたいと思います。  そして、それに伴いまして日ロ会談をなさることになるわけでありますが、国民は当然、懸案の北方領土問題について前進があることを期待いたしているわけでありますが、この辺についてどういうお見通しをお持ちかということが一点であります。  それからもう一点は、戦後ソ連が我が同胞の多くをシベリアに抑留いたしました。これについてかねてから謝罪が求められているわけでありますけれども、それについて来日時にそのような表明がされることを期待していいのかどうか、この二点、あわせて伺いたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 今回のエリツィン大統領の訪日は、先般の国連におきます国連総会の機会に日ロの外相会談がございまして、その合意に基づいて今回訪日をされるということになっているわけでございますが、その後不幸にしてあのような流血の事態が起こりました。大変残念な遺憾なことだと思っておりますが、どのような接遇をするのかということでございましたが、我が国にとっても重要な隣国の最高の指導者が見えるわけでございますから、それにふさわしい接遇をさせていただきたいというふうに思っております。  四島の問題につきましては、これはもう固有の領土であるということをかねてから申し上げてきたところでございますし、従来の積み重ねの上に立ってさらなる日ロ関係の進展があるようにできる限りの努力をしてまいりたいと思っているところでございます。  それから、抑留の問題についてのお話もございましたが、この問題については我が国の中に特別な強い感情があるということはかねがねさまざまな機会を通じて申し上げてきたことでございますし、今回もそのようなことははっきりとお伝えをさせていただきたいと、そのように思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 さて、新内閣が発足して約二カ月たちました。マスコミ等の調査によりましても、支持率は七十数%と大変高い。若くて清潔であるというようなことを多くの国民が評価をしているというふうに書いておりまして、これは御同慶の至りでございます。  ただ、私が持っております新聞の調査を見ておりますと、同じ調査で、内閣はいつまで続くか、こういう調査をしておりますですね。そうしますと、来年六月の通常国会までの短命説がちょうどその半数ある、世論調査で。その新聞のコメントとして、国民は細川内閣を過渡的な暫定政権と位置づけていることをうかがわせたと、こう解説をいたしております。  また、別の調査では、細川政権の不安材料といたしまして七〇%の人が政策における各党各派のずれということを挙げております。現に既に、連立のずれと申しますか、そういうものがいろんな場所で顕在化しているというふうに私は考えております。  二頭立ての馬車でもこれを御することはなかなか難しいんでありますけれども、八頭立ての馬車でございますから、これはもう大変だと思います。しかも、進もうとする者もあればとまろうとする者もあるし、右に行こうとする者もあれば左に行こうとする者もある、そういうことでさぞかし御苦労だろうというのが世評でございます。手綱さばきの難しさということにつきましては、これは私も心底から大変だろうというんで御同情申し上げるわけでありますが、野党の立場でありますから御同情ばかりしているわけにもまいりません。連立のずれにつきましては、後刻幾つか御質問を申し上げたいと思います。  そこでまず、総理の物の考え方と申しますか、それと、それから連立内閣のあり方の基本についての考え方、こういう基本問題について幾つか伺いたいと思います。  総理は、大変失礼ですが、あなた御自身も一年前はまさか総理になろうとは恐らくお考えになっていなかったんじゃなかろうかと思います。いわんや、国民もこういうようお事態になるとは予想もしていなかった人が少なくなかろうと思います。  私は、総理とは地方自治との関係でいささか前からお話し合いをいたしております。また、今回私はこの質問をいたしますので総理のこの本を一生懸命二回も三回も読みましたので、大体総理のお考えはわかってまいりました。しかし、一般国民は格好のいい肥後の殿様かというくらいの知識しかございませんので、この際、総理の政治や行政の枠組みについてのお考え方等、基本的なお考え方を幾つかまず伺っておきたいと思います。  総理は、所信表明演説で質実国家を目指すということを言っておられる。私ども戦前派の者は、質実と申しますとすぐ質実剛健ということを考えるんですね。どうもしかし、そうではないらしい。そこで、どうかひとつ中学生にでもわかるように質実国家の内容をこの際明らかにしていただきたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) いろいろ説明の申し上げようもあろうかと思いますが、簡単に申し上げますならば、外に向かっては背伸びをしない、大国主義に陥らないということであろうと思いますし、内に向かっては美しい自然の中で内容本位の生き方をしていくということに尽きるのではないかと、簡単に言えばそういうことであろうかと思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 どうも私もよくわかりませんので中学生にはなかなかぴんとこないと思いますが、いずれはっきりわかるようにいろんな機会でひとつ御説明を願いたいと思います。  そこで次に、中央、地方というような関係では、あなたが地方分権論者だということは私は存じ上げておりますんですが、ここで一つ伺いたいのは、大きい政府か小さい政府がという議論がございますね。これについて、総理、どうお考えになるか。大きい政府、小さい政府の定義というのは非常に難しいんですけれども、高福祉高負担の国を大きい政府、そうでないものを小さい政府、こう定義をいたしますと、総理、一体どちらの方の考え方を信奉しておいでになりますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) なかなか大きな政府か小さな政府か一概に峻別することは難しいことは御承知のとおりでございますが、しかし、どちらかといえばやはり小さな政府の方を志向していくべきであろうというふうに思っております。  行革審の二次答申でも二〇二〇年の高齢化のピーク時におきまして国民負担率が五〇%を上回らないようにすべきだというふうな方向が出されておりますが、私もその方向は妥当な方向ではないかというふうに考えているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 今、国民負担率が五〇%を上回らないようにと。今までの臨調なり行革審は大体そういう考えでございますね。しかし、今後、高齢化社会が進んでまいりますと、これはよほどしっかりしないとその辺のことが非常に大きな問題になると思いますが、総理はとにかく五〇%を上回らないようなこれから政治をしていくという確たる信念をお持ちでございますね。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) とにかく少子・高齢化がどんどん進んでいくわけでございますから、国 民負担がある程度なだらかに上昇していくということは、これはなかなか抑えられない傾向ではないかなと。できる限りしかしそれを抑えていく努力をしていかなければなるまいということだろうと思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 そして、それを抑えることができるという確信をお持ちでございますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) その程度のところならおさめられるのではないかなという感じをおぼろげながら持っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 総理は、連立与党のリーダーとして格別の指導力を発揮されなければならない立場におありになる。  そこで、指導者のあり方ということについて一言伺いたいんですが、マスコミ風に言いますと、さっそうと白い馬にまたがって国民大衆の先頭に立って剣を振るって進め進めというようなタイプと、それから国民大衆の流れの中にあって余り個性を示さずに流れを誘導するようなタイプ、二つに分けるといたしますと、総理は自分をどちらのタイプだとお思いですか、あるいはどちらのタイプでありたいと思われますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) さっき二頭立ての馬車のお話もございましたが、この連立政権、八頭立ての馬車でございまして、今まだならし運転をしているような状況でございますが、できる限り私としては、今おっしゃったような表現とはちょっと違うかもしれませんが、リーダーシップについてどういうふうに一言で説明をしたらいいのか、にわかにちょっと私も考えてしまいますが、これも一言で言わせていただけるならば、大局をつかんでみずからの信念に基づいて決断をし、そしてそのことについて責任を負う、それがやはり私はリーダーシップではないか、そのように思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 ならし運転とおっしゃいましたけれども、どうかならし運転のうちに脱線をされないように十分注意をなさっていただきたいと思います。  そして、この総理の御本を読みますと、リーダーとしてこういうことが書いてあるんですね。「常に最高決定者として、断固たる決意と意志によって、「自分の言葉」で国民に訴えるべきなのだ。」と。世評どうも総理のおっしゃることは、ファジーというんですか、ファジーというのはつかまえどころのないというんでしょうか、そうだと言われておりますし、また最近は、お役人の書いたものを棒読みなさることが非常に多いんじゃないか、これもマスコミ等で言われておりますんで、どうかひとつここにございますように自分の言葉で国民に訴えていただきたい、きょうからひとつぜひそういうことをさらに実行していただきたい、こういうふうに私は考えております。  そこで最後にもう一つ、今、リーダー論について伺いましたので、八党派連立内閣のリーダーとしての総理の基本姿勢というものについて伺いたいと思います。  公表をされております連立政権の合意事項でございますが、合意事項では、外交及び防衛等国の基本施策についてはこれまでの政策を継承する、こういうことを書いてございます。これは、総理も言われましたけれども、国民に対する公約でございますね。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 今のお尋ねにお答えをする前に、第一人称で国民に語るべきということについては、私は今そのとおりにしているつもりでございまして、役人さんの書いたものを棒読みしているつもりはございません。書いたものを読む場合におきましても、私なりに言葉を書きか。えて読ませていただいているつもりでございます。  それから、肝心のことでございますが、八党の合意については、国民に対する公約であることは申すまでもございません。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 自分の言葉に言いかえてというか、それで発言をしているとおっしゃいましたが、それとの関連で後で少し具体的なことを伺いたいと思いますので、それはそのときに譲りたいと思います。  今、それは国民に対する公約であるというふうにおっしゃいました。そこで、「外交及び防衛等国の基本施策」とございますが、この「防衛」の中に防衛の基幹であります自衛隊の存在というものも当然入ると思いますが、いかがでございましょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) そのとおりでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 それで、細川総理大臣は無論我が国の自衛隊の存在は合憲であり合法であると、こういうふうにお考えだと思いますが、いかがでございましょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 違憲ではないと前から申し上げてまいっております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 今、違憲ではないとおっしゃいましたが、私は合憲で合法であるというふうな御認識ですかということを申し上げたんですが、ちょっとお答えのニュアンスが違いますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 同じことでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 そういたしますと、私はこういうことになるんだろうと思うんです。  この覚書は、日本社会党を初め八党派は「次の事項について合意した。」と、こういうことになっておりますね。そして、「次の事項」という中に、外交及び防衛等国の基本施策についてこれまでの政策を継承すると書いてある。それで、その防衛という問題のポイントとして自衛隊の存在がある、こういうことであろうと思うのであります。そういたしますと、この覚書によって社会党を含む各党が連立政権のもとでは自衛隊の存在を確認したことになる、私はそう思いますが、総理、違いますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 連立政権というものは、そもそも各党の立党の精神があり、またそれぞれ各党、個人の考え方もあることはもとよりでございますが、連立政権の内閣に加わった以上は内閣としての方針に従う、閣僚はその方針に従うということは、これはもう当然のことであろうというふうに思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 私は、今、閣僚云々のことを伺っているんじゃございません。申しましたように、社会党を初め八党派が次のことについて合意をした。そこで次のことは、外交及び防衛等国の基本施策についてこれまでの政策を継承するんだ、こう書いてございますね。でありますから、細川連立政権のもとにおきましては、無論各党の固有政策があるということは否定をするわけじゃございませんよ。しかし、この合意事項によって連立政権のもとにおきましては社会党を含む各党が自衛隊の存在を確認したということに論理の必然として当然なると思いますが、いかがですかと、こういうことを伺っているんです。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 内閣としては当然そういうことだということでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 くどいようでありますが、内閣としてはというより、各党が固有の政策をお持ちのことはそれはわかりますが、しかし、この覚書を結ばれたことによって社会党を初め連立各党はもう今の論法の結論を言えば自衛隊の存在を確認しておいでになる、否定をしておいでにならない、こういうことに考えてよろしゅうございますかということです。私は論理の帰結として当然そうなると思いますから伺っているんです。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 各党が固有の政策を持つということと政策協定をするということとは、これはまた違う話であろうと思います。各党の固有の政策というものはさておいて、わきに置いて、政策協定というものを結んで、その政策協定に基づいて国民に対して責任を負うということでございますから、私はそれでよろしいのではないかと思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 連立政権でございますから、各党が固有の政策を持つということは私は否定をしていないんです。それは総理もしばしば言っておいでになりますように、連立政権というのはそういう ものだ、各国でもそうだ、そのとおりだと思います。それは私はそのとおりだと思います。  しかし、私が今申しますのは、連立政権のもとにおいて、それじゃこういう方向で政治をしようではないかというのがこの連立政権樹立に関する合意事項でございましょう。そうですね。それは先ほども公約だとおっしゃった。そこで、その合意事項の中で社会党を初め各党は「次の事項について合意した。」と書いてある。それで、「次の事項」というのは外交及び防衛等国の基本施策についてこれまでの政策を継承すると書いてあって、これまで自衛隊というのは、総理もさっきおっしゃいましたように、合法かつ合憲と我々は考えております。したがって、社会党も連立政権のもとにおいては論理の必然として自衛隊の存在というものを公に認めておいでになる、こういうふうに考えるのは当然じゃございませんか、違いますかということを伺っているんです。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) それはしかし、そういうことでございますと、連立政権というものはできないということになってしまうんではないでしょうか。それは今お話にもございましたように、それぞれに各政党において固有の政策があるわけでございまして、その政策というものを踏まえた上で政策協定というものを結ぶわけでございますから、そして連立政権というものが成り立つものであるというふうに思っておりますから、私はそれは連立政権における責任というものはそれで明白ではなかろうかというふうに思っているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 それは違うと思うんですね。  連立政権のもとにおいて固有の政策があるということは、私もそれはそのとおりだと思うと申し上げているんです。しかし、皆さんが連立政権を組むときに御相談になって、皆さんの中には無論社会党も入っておいでになるわけですね。その方々が我が国の外交及び防衛等の基本施策についてはこれまでの政策を継承するんだと、これに合意をされているんです。  でありますから、したがって社会党の方々も自衛隊の存在というものを公にお認めになっているということではありませんかということを伺っているんですよ。固有の政策があるということを否定するわけじゃございません。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) それは話が同じことの繰り返しになってしまいますが、どうもちょっと認識が違うとしか申し上げようがございません。

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記を始めて。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 政権に参加している以上、先ほどから申し上げていることと表現を少し違えて言えば、各党ともその方針を了承していただいているものと、そのように思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 私が申し上げておりますのは、この連立政権樹立に関する合意事項で各党は、ですから社会党も我が国の自衛隊が防衛の基幹であってその存在というものを公にお認めになっておいでになる、こういうふうに考えてよろしいんですねということを伺っているんです。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 予算の編成なども含めまして、そういう方向で各党ともやっていこうということでございますから、それは認めていただいている、内閣の方針を了解していただいている、こういうことであろうと思います。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 予算の編成等を含めましてと。  私は予算のことを特別に伺っているわけじゃございませんけれども、要するに伺いたいことは、連立政権樹立に関する合意事項で、社会党も従前の政策を継承するということに合意をしておいでになるんですから、我が国の防衛政策の基幹である自衛隊の存在を公にお認めになっている、こういうふうに考えるのが至当であろうと思いますけれども、それでよろしいんですかということを伺っているんです。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) そういうことでございます。(発言する者あり)

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 静粛に。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 やっとわかりました。  もう一つ、連立政権の責任者として伺いたいことがございます。  内閣の方針と著しく異なる発言をなさる閣僚がおいでになります。個人の信念なり意見なりを胸に秘めておられる、これはもう一向に構わないのでありますけれども、国会の席等で公然と発言をされる。今までございました。  そこで改めて伺います。  まず山花国務大臣に伺いますが、あなたは自衛隊を違憲の存在であるというふうに思っておいでになりますか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 自衛隊の存在について違憲であるということについては申し上げておりません。過日の委員会等におきまして、閣僚としての意見ということではなく、これまでの社会党の考え方がどうであったかということについて御質問をいただきました。そのときには、自衛隊の実態は違憲であるというのが私たちの考え方でございますと答弁をしてきたところでございます。  私たちは、そうした固有の政策を持ちながら、八九年の段階で連合政権の政策を内外に明らかにいたしました。そして昨年暮れ、連立政権についての政策も明らかにし、そして今回の選挙に先立ちまして、五党の合意の中で、今御議論いただきました外交、防衛等国の基本的政策については連立政権においてはこれを継承するということについて明らかにしてきたところでございます。  私たちのこの内閣に対する姿勢についてはただいま細川総理がお答えになったとおりでございまして、そうした立場で私たちはこれからも全力を尽くしてまいりたい、こう思っているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 私は、山花国務大臣ということで伺っているんです。山花国務大臣は、国務大臣のお立場で自衛隊を合憲と思われるか違憲と思われるかそれについて御答弁を求めているんです。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 国務大臣としての立場でお答えをさせていただきます。  社会党は、先ほど来御指摘いただきましたとおり、八党派の合意におきまして、憲法の精神と理念を守りながら外交、防衛等についてはこれまでの政策を継承しつつ平和と軍縮のために責任を持つ、こう約束をしているわけでありまして、そのことを守っていくつもりでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 そういたしますと、国務大臣とされては自衛隊を合憲だというふうにお考えになっておいでになる、こういうことでよろしいんですか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 過日の予算委員会におきましても、党の立場での個人としての意見と閣僚としての意見については峻別すべきであるということにつきまして野党自民党から御指摘をいただきました。したがって、私としてはそうした見識に従いまして閣僚としての立場でお答えをしているわけでございまして、閣僚としての立場では先ほど申し上げたとおりでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 もう一度伺いますが、私は別に、今、党の立場とか個人の立場という御見解を求めているわけじゃないんです。ここに閣僚として並んでおいでになる。そこで、閣僚として山花大臣は自衛隊を合憲だというふうにお考えなんでしょうねということを伺っているんです。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 閣僚としての立場は先ほどお答えしたとおりでございまして、八党会派の合意に基づき憲法の理念と精神を尊重してこれまでの防衛政策についてもこれを継承する、こういう立場で努力をしていきたいと考えております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 どうも少し奥歯に物の挟まったような言い方をされていると私は思うんですが、それでは引き続いて、社会党に籍を置いておいでになります上原大臣、伊藤大臣、五十嵐大臣、佐藤大臣、久保田大臣、皆さんから、閣僚として自衛隊の存在を合憲と思うか違憲と思うかということに ついての御答弁をいただきたいと思います。

上原康助日本社会党・護憲民主連合国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(上原康助君) お答えいたします。  先ほど総理が御答弁なさった基本姿勢を堅持して閣僚として職務を果たしてまいりたいと思います。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合運輸大臣

○国務大臣(伊藤茂君) 先ほど総理が御答弁申し上げましたあの内容で閣僚としての務めを果たしてまいりたいと思っております。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○国務大臣(五十嵐広三君) ただいま総理並びに山花大臣の申し上げたとおりでありまして、その趣旨で我々も努力したいと考えております。

久保田真苗日本社会党・護憲民主連合経済企画庁長官

○国務大臣(久保田真苗君) 政権交代が非常に重要であるという国民の期待にこたえて、現在の法制度を引き継ぐということは自明の理でございます。その意味から総理、山花大臣の御答弁のとおりに私も考えております。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 先ほど総理及び山花国務大臣からお答えをしたとおりでございます。

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 皆さん方は大体総理と山花大臣の答弁のとおりだというような趣旨の答弁をなさいました。連立与党はいろん点で意見の違う方が多いんですが、珍しく同じような歩調をそろえた御答弁でございます。  しかし、私が伺っておりますのは、自衛隊というものが合法、合憲であるかどうかということを伺っている。ところが、総理と山花大臣のとおりだということは、合法かつ合憲であるということを今御答弁になりました皆様方もお認めになったことである、こういうふうに理解をしてよろしゅうございますか。もし、違う、おまえの理解が違うとおっしゃる方がいれば、ひとつ御発言を願いたい。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 連立政権の政策と固有の政策のあり方については、総理が先ほど明快に説明をされたとおりでございまして、私たちはそうした総理のお話しになったところを受けて若干補足してつけ加えさせていただきましたが、八党合意のその内容というものが連立政権の基本でございます。私たちはこれを尊重してこれからも社会党出身の閣僚も閣僚としての立場で努力をしていきたい、こういうように考えているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 閣僚が閣僚の立場として努力されるのは、私は当然だと思います。  そこで、皆さん総理のおっしゃるとおりだというようなことをおっしゃいますが、総理はそうすると、今御答弁になった各閣僚が自衛隊は合法かつ合憲である、こういうふうなことで仕事をしているというふうに信じておいでになりますね。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) そういうことでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 ただ、先ほどちょっと総理のおっしゃったことは論理的に私はまだ納得できない点がございますので、これはまたいずれ機会を改めることにいたしまして、それでは次の問題に参ります。  昨日、衆議院でこの問題について議論が出ましたときに、官房長官から政府の統一見解が出ておりますね。ちょっと統一見解の趣旨を御説明いただけませんでしょうか。

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○国務大臣(武村正義君) お答えを申し上げます。  憲法九十九条の、これは天皇、国会議員、公務員まで含まれておりますが、この文言で、国務大臣は憲法を擁護し尊重する義務を負うという規定がございます。これは当然のことであります。  その上に立って各閣僚が国会で答弁をいたします場合には、もちろん一般的には国務大臣としての責任ある答弁でございますが、こういう予算委員会等で党の立場で見解を述べていただきたい、衆議院ではそういう要請がございまして、こんなケースの場合でありますとか、あるいは一個人としての、政治家の個人としての立場で発言をせよと要請されたような場合、あるいはみずからが進んで党や個人の立場で自分の考え方を述べなければならないようなそういう特別な場合においては、明確に断って自分の意見を述べることがあると。しかし、あくまでも国務大臣でございますから、内外に与える影響というものを考えて、この辺の発言についてはきちっと断る等々慎重な配慮が必要である、こういう趣旨のことをお答えさせていただきました。  ちょっと私流にお話をしましたが、文書をお読みしてもよろしゅうございますが。お読みしましょうか。   憲法第九十九条が「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」旨を定めているのは、日本国憲法が最高法規であることにかんがみ、公務員は、憲法の規定を遵守するとともに、その実施の確保に努力しなければならないという趣旨を定めたものである。   国務大臣が一政治家としての立場においてあるいは政党の一員としての立場から「現在の自衛隊の実態については違憲である」というような見解を述べることが憲法第九十九条の憲法尊重擁護義務に反するとは言えないと考える。   なお、そうした立場において見解を述べる場合には、特に明確に一政治家または政党の一員としての見解を求められた場合はともかく、国務大臣としての発言ではないかとの誤解を生じさせることのないよう慎重に対処すべきものと考える。  以上でございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 政治家としての個人としての立場と国務大臣としての立場ということを言われましたけれども、国会における発言というのは、まず私人としてというふうにお断りがない限りは国務大臣としての発言だと、こういうふうに考えてよろしゅうございますか。

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○国務大臣(武村正義君) それでよろしいかと思います。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 私は憲法九十九条も問題であると思いますけれども、むしろこの問題は憲法六十六条との関係が問題ではないか、こう思いますが、官房長官、いかがですか。

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○国務大臣(武村正義君) その点も大変大事な責任であると思っております。(「どっちが大事なの」と呼ぶ者あり)どっちが大事というよりも、両方ともこれは同じように大変大事な憲法の規定であると認識をいたしております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 今までいろいろ承っておりますと、どうも私人としての立場の発言と、それから公人として、国務大臣としての立場の発言というものが非常に混交いたしているんですね。  ですから、国会における発言というのは、特に私人としての発言でない限りは国務大臣、公人としての発言だと、こういうふうに考えてよろしゅうございますね。

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○国務大臣(武村正義君) 自民党政権の場合は一党でございましたから、国務大臣の発言か私人の発言が、こういうことであったようでございます。昭和五十五年の鈴木内閣において、ある大臣が個人的見解を述べられて大変紛糾したことがあったようでございます。  そのことを考えましても、今回は、私が今申し上げたように一政治家としての発言を要請される場合、それからもう一つは連立に参加しておりますみずからの所属する政党固有の見解を尋ねられる場合、このことが出てきているわけでございまして、衆議院におきましても、あくまでも質問者から社会党の見解を聞きたいという要請があって答えたということでございますから、そういう要請に答えなくてもいい、答えてはいけないということではないと思うんです。答える場合には明確にそれを断って答弁をすべきである、これが政府の認識でございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 国務大臣としての御発言というものが今の内閣の基本方針と違うといった場合には、一体どういうふうな措置をおとりになりますか。

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○国務大臣(武村正義君) 御指摘のような場合には、当然、国務大臣としての責任が問われることになると思います。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 今、国務大臣としての責任が問われるとおっしゃったのは、具体的に申しますとどういうことになりますか。

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○国務大臣(武村正義君) 問われ方もいろいろあろうかと思いますし、また問われたことに対する責任のとり方もいろいろあろうかと思います。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 おっしゃることはよくわかったようなわからないような話であります。  しかし、さっき私は憲法六十六条を提起いたしましたけれども、内閣は国会に対して連帯して責任を負っているわけですね。そうじゃございませんか。

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○国務大臣(武村正義君) おっしゃるとおりでございます。したがって、連帯して責任を負わなければならない国務大臣の立場での責任が問われることになるというふうに思います。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 お答え必ずしも十分でありませんが、この問題をもうこれ以上進めませんけれども、やはり内閣として、内閣の閣僚の中で内閣の方針に違うような発言をなさる、それも国務大臣として発言をなさるというときには、当然、内閣としてはそれは閣内不統一である。内閣は連帯して国会に対して責任を負うんですから、総理大臣としてもしかるべき判断のもとにしかるべき処置をなさらなければならないと思いますが、いかがですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 今、官房長官から的確にお答えを申し上げたとおりでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 今ここで官房長官から統一見解についての御発言がございましたけれども、私は九十九条よりも六十六条との関係において主に質問を申し上げた。どうもおっしゃることがはっきりいたしませんので、それについてやはり統一見解というものを出していただけますか。

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○国務大臣(武村正義君) 一応政府としての見解を文書で表明いたしておりますので、宮澤委員の御発言の趣旨はわかりますが、これで御了解をいただきたいと思います。

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 先ほどの統一見解は九十九条を主にしておいでになるんで、六十六条との関係を私は伺ったわけですから、それについての見解を文書でお示しをいただけますか。

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○国務大臣(武村正義君) お答えを申し上げておりますとおり、先ほど来の発言も、これは衆議院のことでありますが、きのうまでの発言をめぐる議論もあくまでも社会党、党の立場での見解でございますから、国務大臣ではありません。そういう意味では、おっしゃるような六十六条の連帯の責任にかかわる議論は全く存在しないと私どもは認識をいたしております。  ただ、御要請でございますから、文書の件については検討をさせていただきたいと存じます。

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 今の検討するとおっしゃるのは、出すということでございますね。

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○国務大臣(武村正義君) 私はもう出す必要がないぐらいこの問題については明確だと思うのであります。申し上げておりますように、あくまでも、きょうも質問される宮澤委員の方から社会党の閣僚に社会党の見解との違いを問われながら、社会党の見解を前提に、社会党の見解が違う、党の固有の見解があることを前提にされながら閣僚としてどうですかという質問をされているわけであります。  衆議院の場合は、明確に社会党としての考えはどうかという質問から始まりました。ですから、こういう党なり個人の発言を述べる場合があるということは御質問の宮澤委員も当然お認めになると思うのであります。それがはっきりしていれば、そのことは問う必要はない話。問題は、紛らわしい場合、これが問われることでございますから、少なくとも今の時点ではそういう問われる発言はないということで私はお答えを申し上げてきたわけでございます。  しかし、せっかくのあれでございますから、出す方向で早急に検討をさせていただきます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 次に、政治改革の問題について幾つか伺います。  政治改革の基本に触れる問題でありますけれども、総理は、将来の政界の政界像といいますか、政党政治の構造についてどういうふうに考えておいでになるか。世の中で二大政党論あるいは多党制というようないろんな議論がございますね。伺いたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 私は、急に二大政党になっていくということもあり得ないであろうと思いますし、これだけ価値観が多様化してきている状況でございますから、やはり穏健な多党制に収れんをしていくのではないか方向としてはそんな感じがしているということを申し上げたところでございます。穏健な多党制が望ましいということではなくて、収れんをしていくのではないかという私なりの見通しを申し述べたことがございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 確かに収れんしていくのではないかということをおっしゃった。ただし、総理は批評家ではございませんから、どういう姿が望ましいか、私はこういうことについて伺いたいんです。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 穏健な多党制が二大勢力になっていく。法案についていずれにしても賛否を明らかにしなければならないわけでございますから、それは二つの勢力に集約をされていくであろうというふうに思います。そして、その一つの勢力というものが一つの政党になっていくということは、これは国民の選択の問題として当然あり得ることであろうというふうに理解をしております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 総理は、選挙制度が今議論しております政界の再編成というものにどういう影響を与えるというふうにお考えですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 穏健な多党制の方向に進んでいくのではないかというふうに思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 いや、私が伺いますのは、いろいろ選挙制度がありますが、それが政界の再編成なり政界の構造というものにどういうふうに影響を与えるであろうか全く影響がありませんか、ありますかということから伺いたいんです。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) お尋ねは、今提出をしております政治改革法案、あるいは自民党の方でも考えておられる政治改革法案というものが政界の再編にどういう方向を与えていくであろうかこういうことでございますね。そういうことでございますね。  私はその結果今申し上げたような方向に進んでいくであろう、こう考えているということでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 いや、こういう選挙制度をとれば多党制になるとかこういう選挙制度をとれば二大政党制になるとか、そういう意味で選挙制度が政界の構造というものに影響をするようなことになるだろうかならないだろうか、まずそういう一般理論を伺いたいんです。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 当然、選挙制度によってそれはいろいろな姿が出てくるであろうと思います。比例代表の選挙制度が主体になったものであれば一般に言われておりますようにやはり多党制というものが進んでまいりましょうし、小選挙区というものが主体になればやはりそれは二大勢力的なものになっていくであろうという理解でございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 私も選挙制度のあり方というものが政界の再編成というようなものに影響があると思います。しかし、今、世の中で議論されておりますのはいかにも最初に政界再編成ありきというような議論でありますから、そこであえて伺ったのでありますけれども、それはそれといたしまして、今、世界の現状を見ますと、概括的に申しますと、二党制の国は小選挙区制を採用している国が多い、それからまた多党制の国は比例代表制を とっているところが多いんですね。これは世界の現状だと思います。  そこで、今回総理が提出されました政府案は小選挙区比例代表並立制であります。もし総理が描かれる将来の政界像が、先ほど穏健な多党制ということを言われました、そういうことであれば小選挙区制や並立制というものに御反対になる立場ではないんでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 小選挙区は、もうこんなことは釈迦に説法みたいな話で恐縮でございますが、民意の集約というところに主眼があるわけでございますし、また比例の方は民意の反映というところにそのポイントがあるわけでございますから、両方の制度が相補い合って多様な民意を吸収し、そしてそれを国民の意思として政治に反映をしていく、あるいは政権の意思というものにそれを反映させていく、非常にバランスのとれた制度だと思って、今回政府案として並立案を提出させていただいているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 穏健な多党制というものが望ましいというふうにお考えでありますならば、少なくとも政府案というものは並立制でなくて併用制ぐらいのところじゃございませんか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 今まで第八次選挙制度審議会の答申もございましたし、また、さきの国会におきます自民党案、あるいはまた社会党案、公明党案などにおきましても、大体大まかな方向、基本的な方向づけというものはそのような形がよいのではないかという御論議の経過をたどってきたわけでございまして、私もそれは妥当なところではないかというふうに考えているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 総理が穏健な多党制ということをお考えになるならば、むしろ私は、小選挙区と比例を一緒になさるにしましても、併用制の辺をおとりになるのが総理がお考えになっている方向ではなかろうかと、こういうことを伺っているんです。いかがですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 併用制だけでやるということになりますと、私の理解ではやはり極端な多党制と申しますか少し多くなり過ぎるのではないかという感じを持っているところでございまして、このような形で、このようなと申しますのは今回の政府提案のような形で、両方が先ほども申し上げましたように相補う形での制度というものが大体妥当なところではないかというふうに認識をしているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 総理は、この選挙制度の問題、既に国会でいろいろ議論をしたんで共通の認識を大体持っているだろう、こういうことを言っておられます。それはそのとおりだと思いますが、ただ、我が党案と政府案とはかなり違った点があるんですね。  そこで総理に伺いたいんですが、総理は、過日の参議院の本会議でも、修正は議会政治の当然のルールだ、こういうことを言っておいでになりますね。したがって、この政府案と我が党案とは随分違う、そこでこれから議論が行われるわけですが、修正については弾力的にお考えになる、こういう姿勢だと思いますが、いかがですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 先ほども申し上げましたように、今までの審議会の御論議とか国会の御論議あるいは各党の御論議などを踏まえまして政府案がベストなものとして出させていただいているということでございますから、ぜひこの線で御理解と御協力をいただきたい、こう思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 それは歴代の内閣の首班としてはそういうお答えになるだろうと思います。それはベストでないものをお出しになるわけがない。悪いものをこれどうだというようなことをなさるわけがない。  しかし、総理は、非常に早期に成立を望む、しっかり議論をしてほしい、こういうことで合意形成に努力を御自分としてもしたい、こういうことも言っておいでになりますね。マスコミはみんなこれは修正に含みだというような表題で物を書いております。ですから、そこで弾力的に対処するというお考え、先ほど原則的、ルール的なことをおっしゃいましたけれども、それはお持ちでしょうねということをもう一度伺いたいんです。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 一般論として、それは国会においてさまざまに御論議をいただいて、議会主義というのは私は百点満点主義であってはならない、これは一般論として申し上げているわけでございますが、それはお互いに主張すべきは主張し合って、妥協すべきところは妥協して、合格点主義でやっていくというのが議会主義の基本的なルールであろう、そう思っております。ですから、今後大いにこの政府案に沿って御論議を進めていただきたい、そのように思っているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 それは議会主義のルールである、私どもも議会主義のルールに従って議論をし弾力的に対処をしなければならない、総理の方も恐らくそういうお立場だろうと私は思います。  ところが社会党の村山委員長は、新聞の伝えるところによりますと、社会党としては小選挙区と比例を二百五十と二百五十に割り当てておりますね。その点と二票制についてはこれは譲ることができない、こういうふうな発言をしておられるようでありますが、山花政治改革担当大臣に伺いますけれども、社会党としてはそういう御方針でございますか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 今のは社会党としてはという御質問だったわけですが、その御質問の前提は村山新委員長の発言についてでございました。  村山新委員長は、恐らく連立与党の合意に先立ちまして、今回の選挙終了後、新党さきがけが提唱した二百五十、二百五十による並立制を選挙の合意としていこう、全体としては腐敗をなくす政治改革を実現しようとする提案の中で選挙制度についてはそうした御提案がありました。これに合意をした各派が集まりまして連立政権をつくったわけでありますから、いわば政権の基本的な合意であるということを踏まえて発言されていたのではなかろうかと、私はそのように伺っているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 もう一度伺いますが、社会党とされてはそれは譲れない線だというふうに新聞は伝えておりますけれども、そのとおりでございますか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 先ほど来の議論にありましたとおり、社会党としてはという見解を求められる場合、個人としての見解を求められる場合、そして数日来の予算委員会の議論におきましてはここに座っているから閣僚として答弁すべきであると、こういうことから統一見解なども出て、私も発言に大変注意をしているところでございます。  今、社会党としてはということでしたけれども、私は、社会党の考え方としては先ほど御説明したことで村山委員長の発言もあったのではなかろうかと承知をしているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 山花大臣は社会党の幹部でいらっしゃいますから、そこで社会党の考え方をお伺いしているんですが、そういたしますと、やはり社会党としてはそれは譲れない線である、こういう認識でございますか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 私は、大事な政治改革のテーマについて全力を挙げたいと委員長を辞任いたしまして、幹部の席にはございません。今は閣僚としてこの腐敗をなくす政治改革実現のために全力を尽くしていきたい、こう考えているところでございまして、先ほど申し上げたとおり、党は恐らくこれまでの連立政権誕生の経過などを踏まえて村山委員長の発言があったものと承知しているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 総理に伺いますけれども、与党第一党がもし今申し上げたような極めてかたくなな態度でおいでになるとすれば、なかなか総理が期待をされる実り多い議論というのはできないと思いますが、いかがでございますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) それはもう先ほど申し上げましたとおり、国会で活発に御論議をいただいて、そして最終的にどういう方向にいくか、それは一般論として先ほども申し上げましたように大いに御論議をしていただくことは結構なことだと思っております。しかし、閣僚は内閣の方針に従っていただく、これはもう当然のことでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 次に、政治資金規正法の改正について、これはまず山花大臣から伺いたいと思いますが、今回、政府案は政党、政治資金団体以外については企業、団体からの献金を禁止いたしておりますね。  そこで、それについて伺うんでありますけれども、地方の議会議員や首長というのは無所属議員が非常に多い。御承知のとおりであります。それらの人々も政治活動をするには資金が必要である。それにつきまして企業や団体からの献金は禁止をされる、それから政党助成というようなものにも該当しないということになりますと、一体どういうふうにして必要な政治資金を確保していくのか、どうお考えでありますか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 政治資金の中で今回の一つの新しい提案は政党助成金の問題であります。内容につきましては、御承知のとおり企業・団体献金の禁止という政治資金の取り扱いを外しますと、およそ前政権のもとにおける考え方とかなり共通の基盤にあるものでございます。  次に、御指摘のとおり、今回の政治改革は、私たちの気持ちとして腐敗をなくす政治改革を実現しなければならない。とするならば、これまでのたくさんの事象の中にあらわれた企業・団体献金の問題、そこに腐敗の温床があったのではないだろうか、これが国民の皆さんの共通の認識でもあると思います。これは中央の政治においてしかり、そして地方の政治においてしかりというのは最近のゼネコン事件からも明らかでございますし、また個人の倫理が問われ、そして政党の倫理も問われるというのが今日の課題ではなかろうかと思っています。  企業・団体献金禁止に対して一歩踏み出していく、これが連立政権をつくるに当たっての合意でございまして、そうした観点から今回は企業・団体献金の禁止のテーマにつき、政治家一人一人、あるいは政治家の後援会、そして派閥に対してもこれを禁止する、この大前提で全体としての政治と金の関係についての浄化を目指して踏み出したいと決意をした次第でございまして、こうした観点につきましては政党も御苦労される党があると思いますけれども、政党だけでなく無所属として活動される方につきましても、企業・団体献金禁止というこの一歩踏み出した前提については、ぜひこれを実現していただく中でこれからの新しい形での政治と金の関係をつくり上げていかなければならない、こういうように考えているところでございます。  政党中心、政策中心、こうした中でこれから法律誕生後どのような形でこの制度が定着していくか、そこにもかかっているテーマではなかろうかと思いますけれども、基本的には申し上げたような考え方で今回の法案をつくらせていただいた次第でございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 これらの人々の政治資金の確保について、政府はどういうふうにお考えですか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 個人に対する企業・団体献金についてはこれを廃止する、そうした姿勢を前提としてこの問題についてそれぞれが努力をしなければならないテーマであると、こう考えております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 それぞれが努力をするということでなくして、こういう人たちについての政治資金の確保を政府はどうお考えになるか。個人の努力だけじゃ制度にならないじゃございませんか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 御指摘の点は、企業・団体献金を温存していくと申しますか、それを残していくことならばよろしいのではないかと、こういう御趣旨かと思いますけれども、まさに今回の政治資金の問題についての中心がそこにあるわけでありまして、とにかくも企業・団体献金に対して一歩踏み出していく、そしてまた五年後に廃止の意見にも考慮して再検討する、こうした大前提をもって法案をつくっているところでございまして、そうした考え方につきましてはすべての政治家がそうした方向で努力しなければならない、こういうように思っているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 質問の趣旨に御答弁を願いたいんですが、企業・団体献金を禁止するのがよくないと申し上げているんじゃないんです。地方議会の実情がそうだから、こういう人たちの政治資金の確保について政府はどういうふうにお考えか、どういう制度をお考えか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 基本的には申し上げたとおりでございまして、すべて企業、団体の献金を廃止するということの中で、政治資金については政治家の活動の資金としていただきたいというのが基本的な考え方でございます。  今御指摘のテーマにつきましては、これからの国政段階の選挙制度だけではなく地方段階の選挙制度をどうするのかという問題、次に政党本部と政党支部あるいはそうした関係での支部の活動がどうなるかという問題、そして各地域における無所属の方をも含めての地域における政治活動がどのような展開になるか等々の問題について、基本的には、将来、参議院の選挙に次いで地方議会の選挙のシステムについてもどうするかということと並行して議論さるべきテーマであると考えているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 将来の問題ではないんです。将来の選挙制度の問題ではなくして、この法律が通りますと、政治資金規正法でそういう無所属の人たちには団体や企業からお金が入りません。しかも、政党助成法上の対象にもならない。それだからどうお考えかということを聞いているんです。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 今の山花政治改革担当相のお答えを前提といたしまして、今、宮澤委員御指摘の問題については、無所属の場合にでも政党推薦という場合がございますね。その場合には政党からの助成もございます。完全に無所属である場合は個人献金をお願いする。御承知のように、所得控除という個人献金がしやすい制度も今度入れてあるわけでございますので、そこを利用しながら個人献金を中心にしてやっていただく、こういうことを当面は考えております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 それが政府の指導方針だというふうに承ってよろしゅうございますか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 指導方針というよりは、今、制度を変えた場合に、法案を通していただいた場合にどういうふうに調達するかということになれば、今私が御説明したとおりでございます。  ただ、将来的にそのままでいいかどうかにつきましては、山花政治改革担当相からお話をしましたように、これから地方の選挙制度のあり方そのものをどうあるべきかも含めて考えていかなきゃならぬ課題だというふうにとらえております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 将来の問題ではなくして、この法律が通ればすぐそうなるんです。  そこでもう一つ伺いますが、それならば、地方で公的助成をするというような制度についてはどうお考えですか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) その問題につきましては、先ほど山花政治改革担当相からお答えになりましたように、大体御承知のように、各国とも国の選挙制度と地方の選挙制度というのは非常に似た形をとっているのがヨーロッパ各国でございます。それがいいかどうかはまたいろいろな角度から議論をしなきゃいかぬことだと思うんです。  今、委員御指摘のように、地方の方に公的な助成を入れるべきかどうかという問題は、とにかく今政府の方で用意をさせていただき提出をいたしました法案を審議をしていただいて、通していただいて、衆議院の選挙制度というものを中心としたこの政治改革の内容というものを通していただいた後に、参議院の選挙制度もそうでございま す、地方の選挙制度もそうでございます、その他まだまだ解決をしていかなければならない政治改革の課題というのはたくさんあるわけでございますので、その中でひとつ考えていかなきゃならぬことだというふうに考えております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 この法律が通ればすぐそういう事態が起こるんですから、したがって、その場合にどうするかということを至急検討なさる必要がある。いかがですか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 御指摘のように、今申しましたように、残った課題として先生が今御指摘の問題あるいは参議院のあり方の問題、もう非常に時間的には私も迫っていると思っております。したがいまして、それをどういう場で審議をしていくのがいいのか、これからの政府が出しました四法案の審議の場もいろいろありましょうし、そのあたりのことはひとつ審議の中で皆さん方の御意見も聞いていく、こういう方向で、そう時間があるとは私も思っておりませんので、皆さんの御意見も聞きながら審議を進めていくということで答弁にかえさせていただきたいと存じます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 山花国務大臣、至急に検討をしていただきたいと思いますが、いかがですか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 選挙制度全体の問題として考えますと、国政段階では衆議院の選挙制度がある、参議院の選挙制度がある、そして自治体の選挙制度がある、自治体には首長と議員と。全体が一度にでき上がるということは理想だと思いますが、なかなかそうした事態にはないという政治の現状でございます。まず衆議院の制度について改革を行っていくということが課題である、こう考えているところでございます。  かつて与党時代の自民党におきましても、例えばその次の参議院の制度につきましても御検討を一昨年あたりからかなり詰めた形で進められたということについては承知しておりますし、そこでも、まず衆議院の選挙制度についての抜本的な改革ということについての進捗状況を見た中で次は参議院だと、こういう整理をされていると思いますけれども、私たちも、まさにそうでなければ一歩も進まないのではなかろうかこう考えた中で、まず国政段階、選挙制度については衆議院の選挙制度、そして政治資金の問題につきましては企業・団体献金の禁止に一歩踏み出す、こうしたところをもちまして年内にまず政治改革につきましてのこの領域における第一歩を踏み出したい、こういうように考えて提案をしたところでございます。  御指摘の問題につきましては、これから、衆議院の選挙制度以外の参議院の問題あるいは自治体の問題等についても、できる限り早い時期に検討を開始しなければならないと考えているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 私の認識と大臣の認識とは大変違うんですね。団体や企業からの政治資金について規制をする、それは私は否定をするわけではないんです。しかし、政治資金規正法が通れば、今議論をしている事態がすぐできるんです。そんなこれからゆっくり検討する話じゃないんです。ですから、通った場合にどういうふうになさるか、それを至急に検討なさらなきゃいかぬじゃないか、こう申し上げているんです。悠長な話じゃないんです。(発言する者あり)

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) ちょっと静かにしてください。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 御指摘のとおり、法案が通った場合には再来年の一月からこの制度ということになります。したがって、時間的には大変切迫した事態だということは十分認識して対応していきたいと思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 やっと認識が一致をいたしました。どうかひとつ至急に御検討願いたいと思います。  次に、参議院の選挙制度について伺いたいんです。  総理大臣に伺いますけれども、参議院の選挙制度、総理も参議院に御在籍でありましたんですが、どうお考えですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 今、山花大臣、佐藤大臣からもお答えをいたしましたように、衆議院の選挙制度に引き続いて参議院の選挙制度等につきましても活発な御論議がなされて、一定の方向にそれが集約されていくことを期待いたしております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 活発な議論がなされてというような、これも他人のようなことをおっしゃいました。衆議院と参議院は御承知のように二院制で、これはワンパッケージなんですね。衆議院の選挙制度が小選挙区比例代表並立制という大体の方向が定まったならば、参議院の選挙制度というものもそれと整合性を合わせるために打ち出していかなければ、それはうそじゃありませんか。いかがですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) おっしゃることはそのとおりだと思います。そのとおりだと思いますが、しかし、今までのこの選挙制度改革の論議を振り返ってみますと、衆議院におきまして衆議院の選挙制度改革についての御論議が活発に行われて、一つの方向に集約をされてきたというのが今日の結果だと思っております。その御論議の成果を踏まえて政府案として提出をさせていただきました。  参議院の制度の改革につきましても、参議院におきましてそういう意味で、先ほども申し上げましたように、ぜひ活発な御論議をいただきたいというふうに願っているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 我が党は既に党内でいろいろ検討をいたしております。  そこで山花国務大臣に伺いますけれども、政府・与党では参議院の選挙制度についてどういう検討をなさっておいでになりますか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 御指摘のとおり、憲法の想定する二院制という趣旨を考えるならば、衆議院の選挙制度との関連で参議院をどうするかということが出てくると思います。今、総理がお答えになったとおりだと私どもは承知をする中で、まずは衆議院の選挙制度について実現したい、こう考えております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 参議院は御承知のように再来年改選期に当たるわけですね。そうすると、衆議院の選挙制度もこの次の選挙から適用されるんですから、参議院の選挙制度もそういうふうに次の改選期から適用されると考えるのが普通じゃございませんか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 御指摘の問題も含めて既に連立与党間におきましては検討委員会をつくり鋭意検討を進めている、こういうように伺っている次第でございます。    〔委員長退席、理事村上正邦君着席〕

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 検討委員会ではどういう事項について今検討をなさっておいでになりますか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) その詳細につきましては連立与党内の関係でございまして、私は詳細には承知しておりませんが、既に始まっているということについては報告を伺っているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 それでは、山花国務大臣は参議院の選挙制度の改革の必要性をお認めになっている。そうすると、再来年改選でありますから、それに間に合うようにやはり制度改革をすべきだ、こういうふうにお考えですか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 私は、連立与党の担当の皆さんから、そうすべきだということで議論を始めたと、こう伺っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 総理に伺いますけれども、先ほども申しましたけれども、まあひとつ皆さん議論をしてくれというような意味のことをおっしゃいました。私どももむろん今党内で議論をいたしておりますけれども、政府として参議院の選挙制度をいついかなる形で改革をしていくか、その構想がなければおかしいじゃございませんか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 政党政治でございますし、まさに院の問題でもございますから、そういう御論議がやはり十分に熟してくるということも判断の大きな基盤になるものではないかと思っております。そういうことで御理解をいただきたい と思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 なかなか理解ができないんですが、今度の衆議院の選挙制度改正法案も政府提出で出されておりますね。それですから、それは党は党として各党議論をいたしますけれども、政府は当然参議院の選挙制度はどうあるべきかということを議論をされて案をまとめられる責任があるんじゃありませんか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) おっしゃることはわかりますが、しかし衆議院におきましてさきの法案につきましても百何時間にわたって活発な御論議があったわけでございますし、そうした御論議を踏まえて出させていただいているわけでございますから、そういう意味で参議院におきましてもぜひ活発な御論議をいただきたい、こう申し上げているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 再度申し上げますけれども、私は、総理は参議院御出身であるし、参議院の選挙制度についても何か御見解があるだろうと思いまして所信表明演説を三度も五度も読み返したんです。参議院のサの字もないんです。  私は、さっきも申しましたように、政府としても当然に御検討にならなきゃいけない問題だと思いますけれども、もう一度御答弁願いたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 今お二方の大臣から御答弁もございましたように、連立与党の中でもいろいろ検討しておりますし、また野党自民党の中でもいろいろ御議論をいただきたいと思っておりますし、そうした御議論も踏まえて政府としてもぜひ検討をさせていただきたい、こう思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 それじゃ、政府としても検討なさる、こういうことでございますね。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 当然、御議論を踏まえて検討するということでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 次に、景気対策について幾つか御質問をいたします。  景気対策につきましては、政府も先刻、景気対策、緊急経済対策をお出しになりましたけれども、どうもこれはいかにも力が弱いんじゃなかろうかこういう評判でございます。   〔理事村上正邦君退席、委員長着席〕短期間におまとめになりました努力はこれは多といたしますけれども、そういう世評でございます。  そこで、これは政府委員からで結構でありますが、最近の景気の状況、幾つかの指数を挙げて景気の状況についてひとつ御説明を願いたいと思います。

土志田征一経済企画庁調査局長

○政府委員(土志田征一君) 景気の現状でございますけれども、全体で見ますと我が国経済は低迷状態が続いてございまして、回復に向けた動きも足踏みが見られる状況でございます。  個別の分野につきまして指標に基づきまして御説明をいたしますと、まず需要面では、一方におきまして公共投資が堅調に推移しまして住宅建設にも回復の動きが続いております。八月の住宅着工戸数は年率で百六十一万戸、前年同月比一〇・九%増と好調な数字になっております。  他方、個人消費、設備投資につきましては低迷が続いております。  個人消費、家計調査の世帯当たりの実質の消費支出、七月は前年比二・三%減、これは冷夏の影響もあろうかと思います。また、百貨店の販売額、チェーンストアの売上高は前年比マイナスが続いておりまして、八月はそれぞれ、四・四%減、またチェーンストアの方は二・一%減というふうになっております。ただ、マイナスは少し縮小をしております。  また、設備投資でございますけれども、これは今年度の計画が製造業は二けたの減少が続いております。日銀短観では一二・五%減、それから非製造業の方も二・四%城となっておりまして、減少が続いている状況でございます。こうしたことによりまして、企業収益や雇用情勢も依然厳しい状況でございます。  雇用面で申し上げますと、失業率は四カ月連続で二・五%でございまして、有効求人倍率は〇・七〇倍と徐々に低下してきております。加えまして、最近の急激な円高、冷夏、長雨の影響が企業マインドや消費にあらわれてきておりまして、企業の業況判断DI、これを見ますと、短観では主要企業製造業は二月、五月とマイナス四九でございましたが、八月はマイナス五一とやや下がっております。特に中小企業では、二月のマイナス三八から五月マイナス三四と改善したものが八月にはマイナス三九と低下をしている、こういう状況でございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 ただいまいろいろな数字を承りましたけれども、どの指標も芳しくないと思います。  総理は以前に景気は足踏み状態だという表現を使われましたけれども、総理の景気の現状に対する認識をこの際承っておきたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) まことに厳しいというふうに憂慮をいたしております。実体経済の深刻さについては十分認識をいたしております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 御専門だから伺いますが、企画庁長官、景気に対する認識はどうお持ちですか。

久保田真苗日本社会党・護憲民主連合経済企画庁長官

○国務大臣(久保田真苗君) いろいろな指標で今御説明いたしましたとおり、景気の現状は、一つにはバブル時代の後遺症ということで、不良資産などがたまり、企業の設備、それから在庫、こうしたものの後遺症がありまして不況が長期化していると考えます。  それに加えまして、個人消費の冷え込み、それから雇用情勢が好転しないという憂慮すべき指標もございまして、その好転をもたらしますために、現在、緊急経済対策、こういうものを実施いたしまして、前二回の、予算及び補正予算の中で実施している公共事業の前倒しに懸命に努めているところでございます。  その状況は、前倒しは順調に進んでいると考えておりますが、なお補正予算、今回の緊急経済対策の中身、特に住宅投資につきましては非常に需要も強く、その意味から波及効果を期待し、なおかつ大変苦しんでおりますところの中小企業への助成の拡大、あるいは冷害、それから長雨、災害、そして米の凶作、こうしたものに対応するものも次々と盛り込んでいるところでございます。  したがいまして、この総合的な経済対策の緊急な実施に懸命に努力いたしまして、景気が一日も早く立ち直るように、そしてそれを期待しているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 今御説明がございましたが、いずれにしても大変深刻でございます。  そこで、景気対策といたしましては従前から三つのことがよく言われております。  一つは、財政の出動でございますね。しかし、これはもう今、我が国の財政の事情からいえば、これ以上財政が出動するわけにはいかぬと思うんです。二番目は金利の問題ですが、金利もかなり下がっております。ということになりますと、景気対策としてはもはや減税しかないということで、所得減税についての議論というものが大変にぎやかになってきているというのが現状だと思います。  所得税につきましては、累進構造の問題でありますとか税率の刻みでありますとか、所得税自身についての問題もございますけれども、ひとつ景気対策としての所得税減税、こういうことに限って総理初め関係大臣に四つの点について御質問をいたしたいと思います。  一つは、景気対策として所得税減税が必要であるかないか、これが第一点。それから第二点は、必要であるとすればその時期の問題。第三点は、規模の問題。第四点は、減税に対する補てん財源と申しますかその四点につきまして、まず総理大臣から伺いたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 再々いろいろなところで、本会議あるいは衆議院の予算委員会等でも答弁をしてきたことでございますが、何と申しましても第一に財源の問題がございます。それからまた、私もいろいろな経済界の方々のお話を伺っておりましても、果たして減税が本当に効果がある のかとおっしゃる方々も相当にいらっしゃいます。そういうことを十分考えながら判断をしていかなければならないであろうというふうに考えております。  今おっしゃいました時期でありますとか規模でありますとか、そうしたことにつきまして今のようなことがまず大きな前提条件としてあるということでございまして、減税をやるかどうかということを含めまして、今、税制調査会におきまして御検討保をいただいているところでございますから、私がそこに予断を与えるようなことを申し上げることは差し控えさせていただく方が適当でおろうというふうに思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 今の問題につきまして、山花大臣、石田大臣、大内大臣、羽田大臣、逐次四点について御所見をいただきたいと思います。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 政治改革担当の大臣として、所管外でございます。所管外の問題については所管の大臣からお答えいただきたい、こう思っております。

石田幸四郎公明党・国民会議総務庁長官

○国務大臣(石田幸四郎君) 所得税減税の景気対策としての必要性、これについてのお尋ねでございますが、今、総理が基本的な考えをお述べになったわけでございます。  私どもも所得税減税をやりたいという熱望を持っておりましたけれども、今、総理が言われましたように財源確保の問題、やはり政府の一員ということになってみますと、これらの問題、また直間比率の是正は別としてというような議論にはなかなかなれないわけでございまして、全体としての税制のあり方という中でも所得税減税は考えていかなければならない。労働組合なんかでも大変強い、あるいは財界からも大変強い御要望があることはよく承知をいたしておりますが、今、総理がおっしゃったような基本的な問題がありますので、今にわかに決断はできない状態にございます。

羽田孜新生党・改革連合外務大臣

○国務大臣(羽田孜君) ただいま総理からお答えを申し上げたとおりであります。

大内啓伍民社党・新党クラブ厚生大臣

○国務大臣(大内啓伍君) 景気の事態が非常に深刻である中で、残された景気対策といたしましてはさらなる規制緩和と所得税減税というものが残されているのではないかと思っております。  この所得税減税につきましては、先ほど来お話がございましたように、景気対策としてある程度の効果はあるであろうと考えられますが、費用対効果という問題もございますのと、その財源をどう調達するかという難しい問題がございます。それらの点については既に政府税調のところで今御議論をしているさなかでございますので、私はいろいろな方法があるのではないかということでいろいろな勉強はいたしておりますが、今、税調で審議のさなかでございますから、まずそれを見きわめたい、こう考えておる次第でございます。

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記とめて。    〔速記中止〕

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) まず私からの答弁をとのことでございましたが大蔵大臣等の答弁の前でもありましたので御遠慮した次第でございまして、先ほど総理がお答えになったとおりでございます。私もそう考えております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 大蔵大臣、いかがですか。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○国務大臣(藤井裕久君) 今、宮澤委員が景気対策としての所得税減税と限定されて言われましたから限定してお答えします。  まず、今回の景気の状況というのは今までもお話しになったように非常に深刻に受けとめています。それに対していろいろもう手を打っているのも御承知のとおりです。公共投資政策、租税政策、これは政策減税として打っています。それから公定歩合政策、これは史上最低のところまでいっています。それからもう一つ御留意いただきたいのが構造政策だと思うんです。現に、金融システムが非常に動きが悪いのに対して金融システムに対する手を打ったというのが今回の緊急対策でも非常に大きく出ておるわけでありまして、今おっしゃったとおり、所得税減税以外はまずあらゆる手を打っているということを御理解いただきたいと思います。  そこで、目先の景気対策としての所得税減税でございますが、当然のことながら話が出てくるのは当たり前だと思います、そういうふうに来ているわけですから。しかし、この政策選択をする場合のマイナスということを考えていただきたいと思うんです。これは今の段階においてやればごく常識的に赤字国債以外にないんです、目先の景気対策なら。そうすると、赤字国債というものがいかに社会とか経済に対して悪い影響を与えるかこのこともあわせて考えるならばこの政策選択はすべきでないというふうに考えておりますので、御了解をいただきたいと思います。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 総理の言われるとおりと、これも足並みをおそろえになって御答弁がございました。  私は、総理も税調待ちというふうなことをおっしゃいましたけれども、実は国会答弁の中で総理はお考えをいささか出しておられるんじゃないかと思うんですね。それは、本会議の答弁の中でこういうことを言っていらっしゃる。いわゆる減税先行論については、減税だけでなく、増税の内容、時期が先行減税と同一法律で具体的にセットされることが最低の条件だ、こういうことを言っておられる。  確かにおっしゃいましたね。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) そのとおりでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 最低の条件だとまで言っておられるということは、私は、なるほど税調待ち税調待ちと言っておられるけれども、総理の頭の中には減税の道行きについてあるお考えがあるんじゃなかろうか、思わず口に出たんではなくして、口に出してみて、これ一体、反応を見ようというような御意図があったのかとさえ思われるんですが、いかがですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) これは繰り返しになりますが、税調の御審議の結果に予断を与えるようなことはくれぐれも慎重にやらなければならないというふうに思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 しかし、新聞などは、首相、先行実施に含みとか、確かに総理のお考えの一端が出ていると思います。しかし、それはこれ以上伺いません。  大蔵大臣に伺いますけれども、つなぎ国債といえども赤字国債、これはもう困るんだという御答弁がさっきございましたね。これはあれですか、大蔵大臣がおいでになる限りは絶対にその線は守る、こういう御信念でございますか。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○国務大臣(藤井裕久君) 今お話がありましたが、恐らくきょうの新聞の記事を前提にして言っておられるんだと思います。私は、今の中でつなぎ国債のことは一切発言いたしておりません。  もし御疑問であればけさの新聞に関連してお答えしますが、きのうの記者会見で、これは論理的な話だという質問があったわけです。つなぎ国債も赤字国債ですかと。そのとおりですと言ったわけです。それじゃ垂れ流し的赤字国債と財源が確実に同じ法律で担保されたものと同じですかと、こういう質問がありましたから、赤字国債という法律論としては同じだけれども持っている意味合いは若干違う、こう答えたのが事実でございます。

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 宮澤君の残余の質疑は午後に譲ることといたします。  午後一時に再開することとし、暫時休憩いたします。    午前十一時五十五分休憩      ————◇—————    午後一時一分開会

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き、宮澤弘君の質疑を行います。宮澤君。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 午前中の私の質問に対しまして、官 房長官から憲法六十六条の統一見解を早急に検討するとの御答弁がありました。明日の委員会冒頭までにお出しいただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。  なお、回答いかんによりましては再質問をいたしたいと思いますので、若干の質問時間を留保いたしますので、よろしくお取り計らいを願いたいと思います。

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○国務大臣(武村正義君) 御期待に沿うようにさせていただきます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 次に、国連の安全保障理事会の常任理事国入りの問題につきまして質問をいたします。  総理は、国連総会において安全保障理事会の常任理事国入りの希望についても演説をされました。  そこで、まず外務省の事務当局に伺いたいんですが、安保理事会の常任理事国になれば制度上あるいは事実上どういう任務と責任が生ずるか、伺いたいと思います。

柳井俊二外務省総合外交政策局長

○政府委員(柳井俊二君) お答え申し上げます。  我が国といたしましては、安保理常任理事国になった場合におきまして、世界の期待にこたえてなし得る限りの責任を果たしていくのは当然であると思います。制度上の問題といたしましては、安保理事国、特に常任理事国になった場合でございますけれども、世界の平和と安定に貢献する方法といたしましては多様なものがあると存じます。  例えば、経済協力でございますとか、環境、難民、貧困といったような非軍事的な面での取り組みもございますし、また軍縮あるいは武器の不拡散といった分野での努力もございます。また、平和のための諸活動に対する財政的な貢献というものもございますし、また、いわゆるPKOへの積極的な参加ということもございます。また、紛争の予防あるいは紛争の解決のための外交努力というものもあるわけでございます。  最もしばしば問題になりますのは、軍事的な貢献についてはどうかという点であろうかと存じます。この点につきましては、加盟国は現行の憲章上兵力の提供を義務づけられているというわけではないわけでございまして、このことは御案内のとおりでございます。この点に関しまして、安保理の常任理事国とほかの加盟国との間で異なる点はないと存じております。  憲章上は、これも御案内のとおり、特別協定を加盟国と国連との間で締結いたしまして、その特別協定のもとで兵力の提供その他の便宜供与をするということになっているわけでございますが、これまでいわゆるこの特別協定というのを結んで憲章上の国連軍を組織したということは実際上はない次第でございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 もう一つ事務当局に伺いますが、常任理事国になりました場合に、経費の増があるということがありますかありませんか。

柳井俊二外務省総合外交政策局長

○政府委員(柳井俊二君) お答え申し上げます。  経費の点につきましては、御案内のとおり、いわゆる分担金という形で加盟国が払い込んでいるわけでございます。この分担金の率につきましては、分担金の率の作成、確定、それから時折改定をいたしておりますが、その委員会で案をつくりまして総会で決めるということになっておりますが、この通常の分担金につきましては、常任理事国の場合と一般の加盟国の場合とで同じでございます。  ただ、PKOの経費につきましては、これもいわゆる分担金という形で義務的に徴収されるわけでございますが、PKOの分担金につきましては、常任理事国の場合、通常のほかの加盟国に比べまして若干の上乗せがございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 この常任理事国入りにつきまして総理は、ニューヨークでしたか、記者の懇談会で、自分の方からわいわい騒いで入りたいということではない、自然体でいい、こう言われた。あるいは別の機会に、物欲しそうな顔をするのはどうかなと、こう言われたというのですが、おっしゃいましたか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) そのような趣旨のことを申しております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 確かにいろんな新聞に出ております。  そこで、ある国の外交官は、一体日本は入りたいのか入りたくないのか、何を言おうとしているのか一向にわからない、こういうようなことを言ったということも伝えられております。  先ほど首相はファジーな言い方をなさるというようなお話も申し上げましたけれども、一国を代表して外交の基本方針を示される演説で、人が勧めてくれれば入ってもいいというようなあいまいといいますか他人任せの態度をとられるということは、大変失礼でありますけれども、一国の首相としてはいささか不見識ではなかろうかと私は思いますが、いかがでございましょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 自然体でというようなことを申し上げておりますのは、決して他人任せでということではございませんで、推されればその責任を果たしていく用意がある、こう申し上げているわけでございますし、また現に多くの国が我が国を推していただいているわけでございますから、ここでえげつなくと言うとなんでございますが、余り人を押しのけてまでいろいろやるのはいかがなものであろうか、自然体でそのような方向に進んでいっているのではないかというふうに認識をしておりますし、それはそのままでいいのではないかという意味で自然体でということを申し上げているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 しかし、少なくとも入る意思という基本的なものがどこか出ていなければ、私どもお互いの選挙でも、立候補しなければだれも票を入れてくれませんから、それと同じで、私は入るなら入るとおっしゃるし、あるいはいろいろ条件があってこういう条件というものを検討して克服できれば入るとか、その辺のところまでは私は一国の総理大臣としてはおっしゃるべきものだと思いますが、もう一度お答えをいただきたい。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 今度の国連総会でも、例えば中東の支援について日本は何がしかの拠出をするということを申し上げました。そういうことを言ったから日本は当然安保理に立候補というか手を挙げるであろう、積極的に何かそのことについて言及をするであろう、しかし言わなかったことは大変評価する、こういう声もまたあるわけでございますし、私はそこのところはそういう姿勢の方がかえって受け入れられやすいのではないかというふうに受けとめているところでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 これは見解の相違でございますから、これ以上議論をいたしません。  そこで、総理は国連が取り組むべき改革として三つ、平和維持活動の機能の強化、安保理事会の改組、行財政改革の三つを挙げておいでになる。そして、これらの三点を踏まえて、改革された国連においてなし得る限りの責任を果たす、こういうことを言っておいでになりますね。  そこで、改革された国連ということでありますけれども、それが前提になっておりますが、どこがどう改革されれば総理としてああこれは改革されたなという御判断ができるんでしょうか。少し具体的にその辺について、あるいは外務大臣でも結構でありますけれども、御答弁をいただきたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) まさに今御指摘がございました三つの点、安全保障理事会、これもいろいろ戦勝国体制の中でまだおかしな慣行が残っているということはよく知られているとおりでございます。拒否権の問題を初めとしていろいろございますし、そうした問題も当然これは改革をされなければならない課題であると思います。あるいは平和維持活動のあり方についてもやはりその範囲の問題とかいろいろな問題があるだろうと思いますし、行財政の問題についてもいろいろ改革をしていかなければならない点が指摘をされているところでございますから、そうした改革の諸問題について我が国としても積極的にその論議に参画をしていくべきであるというふうに思っておりま す。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 安保理事会の改組ということが三つの一つに入っておりますが、そこで例えば安保理の今の拒否権の問題、いろいろ議論がございますね。こういうようなものも今後どう変わっていくかということは、改革がどうなるかということの中身の一つになりますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 当然その改革の中身の一つであろうと思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 そういたしますと、改革がどういうふうに進んでいくか、それに我が国も積極的に参画をしていくということでありますけれども、大体どのぐらいのことをめどに予想されておいでになりますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) これはどちらが先になるかということは、時差の問題はいろいろあろうと思います。先にこちらが推されてなってしまうという場合もございましょう。推されてなってから改革に着手されるということもあるだろうと思います。その辺の時間差の問題はちょっとにわかには私も見当がつきかねております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 いや、それはちょっと違うんじゃありませんか。改革された国連においてとあって、それが前提になっておりますから、改革されなければ入るということはあり得ないでしょう、幾ら推されても。改革された国連において入るということが総理の御見解ですから。違いますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) いや、改革された国連において今後ともなし得る限りの責任を果たしていくということでございますから、今までもそれなりの責任を果たしてきておりますし、今後とも国連が改革されたならばその中でも、改革されなくてもそうでございますが、改革されていくならば、また改革をしていかなければならぬと思いますが、その中で引き続き我が国として最善の努力をしていく、国際的な役割を果たしていく、これは当然のことであろうと思っております。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 改革された国連においてより大きな責任を果たしていくというその後段がまさに安保理事会に入るという意思表示なんでございましょ、つ。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 前提条件ということではございません。推されればなる。自然体でやるというのは前提ではないということでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 いや、改革された国連においてですから、改革が前提になっているんじゃありませんか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) いや、そういうことではございません。今申し上げましたように、改革された国連においても引き続き最大限の我が国としての役割を果たしていく、努力をしていく、これはもう当然なことであろうと思います。  しかし、それに推されるについて、これは今まで申し上げてまいりましたように自然体で臨んでいくということでいいのではないか、そこで推されればそれは喜んで受ける、その責任を果たしていくということに尽きるのではないかと思うのですが。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 改革された国連が前提だと私は理解をしておりましたけれども、国連改革がなくても推されれば入る、こういうふうに今御答弁になりましたが、それでよろしゅうございましょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 先ほども申し上げましたように、それは時間的な問題で、どちらが先になるかということはちょっとこれはわかりませんので、国連改革がどのようなタイムスケジュールで進んでいくかということについては今の時点でにわかに即断をしかねることだと思っております。  ですから、もし先に推されてなるということであるならば、その後に改革についての論議が本格的に始まっていくということになるんだろう、そう思っているわけでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 くどいようですが、そうすると、改革された国連、国連改革ということは前提ではない、推されれば入る、こういうことでございますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) そういうことでございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 どうもこれは一般の理解と私は違うと思いますが、しかし総理自身がそうおっしゃるんですから、今ここではこの程度にとどめておきたいと思います。しかし、どうも一般の理解はそうではないと私は、理解というか受け取り方ですね、考えております。  次に、郵政大臣に伺いたいと思いますが、電話電波の盗聴につきまして衆議院の予算委員会でも質疑応答もあったようでありますけれども、電話電波を盗聴することは法律に反する行為だと思いますが、いかがでございましょうか。

神崎武法公明党・国民会議郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 電話を盗聴する行為は電気通信事業法もしくは有線電気通信法違反でございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 かつて創価学会関係者による共産党宮本議長宅の電話の盗聴事件がございました。これは警察事件になりましたが、これにつきましては後刻同僚議員から詳しく伺う予定でありますけれども、この事件についてあなたがかかわり合いがあったと伝えられておりますが、いかがですか。

神崎武法公明党・国民会議郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) お尋ねの事件につきましては、今から二十年前の事件であるとのことでございますが、私は当時福団地検小倉支部に検事として勤務をいたしておりました。およそ常識的に考えても物理的にも関与できるはずはありません。また、およそ検事たる者がそのような行為に関与することはありません。  私は、そのような行為に関与していないということを明確に申し上げておきます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 たまたま今回あなたが郵政大臣として郵政の所管大臣でもいらっしゃいますので、この事件の真相を明らかにするため創価学会の顧問弁護士でありました山崎正友氏の証人喚問を要求したいと思います。

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記を止めて。    〔速記中止〕

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。  ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議することといたします。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 次に、核兵器の廃絶について総理に伺います。  総理は核兵器の廃絶について積極的な外交努力をすると所信表明でも述べておいでになる。総理、再来年は戦争が終わって五十年、広島、長崎に原爆が落とされて五十年になります。そして、広島市長は総理に、このときに国連総会で何か特別の軍縮総会というものを開けないかということをおっしゃっていただけないかというようなことを陳情いたしたということも聞いております。  そういうことも前提にいたしまして総理に伺いたいのは、ちょうど被爆五十周年になりますので、我が国といたしましては世界に対してどういうような訴え方を総理としてなさるか、特別な行動なり行事というものをお考えになる用意があるか、それを伺いたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 一つの節目になる年でございますからよく検討させていただきたいと思います。  何か外務大臣の方で考えておられることがあれば補足をしていただきたいと思います。

羽田孜新生党・改革連合外務大臣

○国務大臣(羽田孜君) 今のお話のありました前段の部分で、総理の方に要請があったというお話がありました。この点につきまして、私も実はお話を承ったところであります。ただ、私どもといたしましては、国連軍縮特別総会ですね、こういったものをというお話があったわけでありますけれども、過去のいろんな事例等を照らしましたときに、新たな軍縮の特別総会ということを提案することはこれは適当ではないんじゃないかというふうに判断をいたしたところでありまして、私どもとしては、広島市が掲げます核兵器の廃絶というものは我が国のやっぱり究極的な目的でありまして、今後ともすべての核兵器国に対して一層 のいわゆる核軍縮についての努力というものを進めていきたい。そして、広島市がいろんな、例えばゲルニカですか、あれを呼びたいというような話なんかもおありになりまして、そういった点については私どもとしてもできるだけの御協力を申し上げていきたいということをそのときも申し上げたところであります。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 世界最初の被爆国といたしまして、特別な行事なり行動を広島、長崎も考えておりますでしょうけれども、国としてもぜひ検討をお願いいたしたいと思います。  最後に、国民にわかりやすい政治ということで所見を申し上げたいのですが、総理は国民にわかりやすい政治ということを考えておられる、これは当然のことだと思います。ところが、身近な問題といたしましても、総理、官庁の文書なんかを見ますとやたらに片仮名語が出てくるんですね。よくわからないのが出てくる。総理、例えばハローワークというのは何だか御存じですか。レディス・ハローワーク、御存じありませんか。  労働大臣御存じですか。

坂口力公明党・国民会議労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 女性を対象にしました職業安定所でございます。

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 さすがに労働大臣よく御存じでございますけれども、しかし、総理のような円満な常識を持ち、識見を持っておられる方は御存じないわけですね。  これは、こんなことを役所がやるということは私は大変おかしいと思うんですね。どこの役所も片仮名語を使えばこれは何か中身が非常にレベルアップされるように思うんですね。それはもう私は大変おかしいと思います。私が申し上げたいのは、官庁の文書というのはやっぱり国民にわかってもらわなきゃいかぬわけですね。それが第一です。ということで、これはやはり相当考えなきゃいけない。  例えば、先刻の三大臣の御報告がございましたね、アメリカの。あの中を見ますと、大蔵大臣の御報告の中にスタンスという言葉があるんです。こんなものはお年寄りではゴルフをやるお年寄りぐらいしかわからないわけですね。私は今言葉の問題を申しましたけれども、本日の質問でも、例えば承継されるという政策と各党派の固有の政策との関係とか、あるいは政治家個人と公人との関係とかなかなかわかりにくい問題があると思うんです。そういうことで、私は総理に今後名実ともに国民にわかりやすい政治をしていただきたい、これを特に要求、要請、お願いをいたしておきたいと思います。  あとは関連質問として同僚の小野議員が質問をいたします。

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 関連質疑を許します。小野清子君。

小野清子自由民主党

○小野清子君 午前中の宮澤議員のお話しされましたロシア問題に関連いたしまして御質問させていただきますけれども、総理、シベリア抑留に関しましてはこれまで日本政府が謝罪を要求してきているということに対してお返事をいただきましたんですけれども、これは共同声明の中で表明されますか。その点をお伺いしたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) これはお相手の立場もあることでございましょうし、どういうことになるかわかりませんが、こちら側の立場としては、この問題に対していろいろ、けさほど何と申し上げたかちょっと私も今思い出せませんが、非常に国民の間に重い感情があると、そういった趣旨のことをたしか申し上げたと思いますが、その旨はしっかりとお伝えをしたい、こう申し上げたところでございます。

小野清子自由民主党

○小野清子君 ぜひ共同声明の中にということを私は要求申し上げたいと思います。  それから、今回のいわば大変な暴動といいますか、エリツィンに対する弾圧と申しますか、そういう事件が起こり、死傷者が千人近くと数字もはっきりしないようです。この法と正義というもとに、いわゆる大砲をもって最高会議に撃ち込む。ああいう事態を総理はどういうふうに思われたでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) あのような流血の事態が起こったということは、まことに残念なことだと思っております。人様のお国のことでございますから、どういう状況であったかということをここで私がとやかく申し上げるのもいかがかと思いますが、恐らくロシアの政府としては法と秩序を回復する、そして民主主義、民主的な開放の路線というものを進めていこう、改革路線を進めていこうということでそのような措置をとられたものであろう、そのように思っております。

小野清子自由民主党

○小野清子君 最高会議所という中には全く無防備な者が働いているわけです。そこに、自動小銃というものしか持ってないところに、大砲を撃ち込むというのは、私どもも聞いてぞっとするわけですけれども、日本とロシアというのは平和条約がまだ結ばれていない国でございます。  この鎮圧されたことで、勝利宣言を日本にするためにアピールに来るのではないかというそういう話も伺うわけですけれども、総理、その辺はどういうふうにお考えになりますでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) それは、日ロ間の政治対話というものをさらに進めていこう、そういうところにやはり重点を置いて、以前からの、以前からのと申しますのはつい先般でございますが、国連総会の際に外相の定期会議がございまして、その外相会議のときに訪日ということが決まったわけでございますから、その線に沿って今申し上げたような対話の積み重ねをしていこうということがあくまでも基本にあるものであろうと、そのように思っております。

小野清子自由民主党

○小野清子君 あの当時と状況が随分違っているわけでございますし、日本にとって御来日がどういう国益につながるのか、その辺も大変疑問に感じている者の一人でございます。  それから、午前中、前委員長の山花さんの方から、自衛隊に関して合意、合憲、やっと落ちついたという感じがございます。自衛隊は必要であると、そのようにお認めになったということでしょうか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 午前中の質疑で正確に申し上げたつもりでございますけれども、連立政権の合意に当たりまして、憲法の精神と理念を尊重しながらこれまでの政策を承継し平和と軍縮のために責任を持ちたい、こうした決意ですので、総理の答弁を尊重してこれからも対応してまいりたいと思っております。

小野清子自由民主党

○小野清子君 これで自衛隊の方々もほっと胸をなでおろして誇りを持って仕事ができるようになるのではないかと思います。  冷戦構造が壊れたのでもう安保条約が要らないという、そんな話も聞かれないわけではございません。総理、どんなふうにお考えでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) これはもう申し上げるまでもなく、日米安保体制というものは、冷戦構造が崩壊をした現下の環境の中におきましても、日米間の基本的な関係のみならずアジア・太平洋全般の平和と繁栄のためにも必要であると思っておりますし、また、世界の中に占める日米間の役割、責任の大きさというものを考えますと非常に大きな意味を持っている、そのように認識をしているところでございます。

小野清子自由民主党

○小野清子君 以前、政府もAWACSは要らないという、これは速記録にも残っているようですけれども、そういうことがございました。冷戦構造が壊れた場合にAWACSはなぜ必要なのか、防衛庁長官にお伺いしたいと思います。

中西啓介参議院新生党防衛庁長官

○国務大臣(中西啓介君) AWACSの導入を決定いたしましたのは平成二年の閣議あるいは安全保障会議によって決定されたわけでございます。当時は自民党政権下でございました。  昭和五十四年、当時の長官は山下元利さんでありましたが、私の当選六年前でございますが、そのときに、要するにE2Cでなければ、いわゆるAWACSだと機能が大き過ぎるというような環境であったわけですね。あるいは飛行機が非常に大型であるために着陸する飛行場に大変恵まれないとか、あるいはまた高価であるとか、そんな理 由でE2Cでいいじゃないかと、こんなふうな決定が見られたことはもう御承知のとおりだと思います。  しかし、防衛力といいますか軍事力というものは、私はやっぱり相対的なものなんだろうと基本的には思っております。古いものを持っていても相手国が物すごい大変な能力を持っていくとすればもう何の価値もないわけですね。やっぱりそれに合わせていかなきゃならない。  そういうふうなことで随分環境も変わりまして、何といいますか、ベレンコ中尉ですか、ミグに乗って函館に潜入してきたというようなことに対してE2Cの必要性が当時認められたわけでありますが、最近は航空技術が大変進歩してまいりまして、洋上においても早期警戒管制機というものを配備する必要性も出てきたと、あるいは国内におけるレーダーサイト、あるいはまた防空司令所等の管制機能の組織が非常に脆弱化してきているというような現実とか、あるいはまた飛行場も随分整備されましてAWACSでも十分対応でき得る環境にほぼなってきたというようなこととか、あるいはまた飛行機の航続時間が大変長くなりまして、E2Cだと飛行時間が非常に短いものですから日本の上空をカバーしようと思ったらたくさんの機数が要るんですね。  だから、そういう意味でやっぱり費用対効果という面を考えても断じてAWACSの方が有利である、そんなような観点からAWACSということに決定をされたわけでございます。

小野清子自由民主党

○小野清子君 上原長官も同様にお考えでしょうか。

上原康助日本社会党・護憲民主連合国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(上原康助君) お答えさせていただきたいと思うんですが、けさほど来いろいろ自衛隊と憲法の関係あるいは防衛問題をめぐって御発言がありましたように、私どもは閣僚の一員として、八党合意があって細川内閣が誕生して、そして総理から閣僚の拝命を受けておりますので、その限りにおいて、基本政策その他政府が御決定になるあるいは閣議で決定をする御方針や政策には当然拘束される、こういう立場でおります。  そこで、私がAWACS問題に一言慎重な発言をしたことは事実でございますが、これはたまたま私が沖縄開発庁長官を拝命して沖縄入りをしたときに、記者会見の終わりころにある社の記者からどう思うかということでしたので、私は、これまでの経緯もこれあり、専門ではありませんが、いろいろ私なりにある程度この種のことを勉強させていただきましたので、慎重を期したらどうかということがかなり波紋を呼びましたが、そのことに対しても国民の方から賛成の御意見もありましたし、また防衛庁の方からもいろいろ御意見がございました。  そこで結論として、総理や今防衛庁長官がおっしゃったような方向で閣議なり政府の方針として決まれば、当然私も閣僚の一員としてそのことを尊重して対処していきたい、こう思います。  ぜひ御理解いただきたいことは、私は防衛問題とか安全保障のことというのは大変重要な政策であるということはよく理解をしている一人でございます。そういう意味で、何か批判めいたことあるいは異なった意見を言うとそれが異端視される、こういうことも、表現の自由ということが、閣僚でも節度や限度はあると思いますので、そこはやっぱりお互い大所高所から議論を交わしながら方向をよい方向に持っていくということも時と場合によっては必要ではないかと、こう理解をいたしております。

小野清子自由民主党

○小野清子君 先ほど防衛庁長官の方から相手国がという言葉がございました。冷戦構造がいわば終わったわけではございますけれども、北朝鮮が五月に能登半島の方に向かいまして労働一号の演習をされた。しかもその一週間後さらに二発、二週間後さらに二発、これは新聞情報でございますけれども、そういう現状を考えますと、相手国というのは防衛庁長官はどういうふうにお考えでいらっしゃいますか。どこを指されるのか。

中西啓介参議院新生党防衛庁長官

○国務大臣(中西啓介君) 相手国とうかつに今申し上げましたが、特定の国を指したわけでは決してございません。ノドン一号についてはまだ詳細は承知しておりませんが、北朝鮮もああいうふうに発表もしたわけでございますから、いろんな情報を集めまして推定で我々申し上げておるわけでございます。しかし、AWACSがノドン一号に、何といいますか対応するために輸入するのかというような御趣旨だと思うんですが、聞いておる範囲内では、ノドン一号というのは大気圏に一たん打ち上げて、それで大変な超音速でおっこちてくる機能を持った、超音速ですから、まあ自動小銃の七倍とか八倍とかというような話もございますが、とてもそれにはAWACSでは対処し切れないだろうというふうに思っておりまして、ノドン一号を対象としたものではございません。  その弾道ミサイルに対しましてはまた別途いろいろこれから勉強していかなきゃならぬかな、そんなふうに思っているところでございます。

小野清子自由民主党

○小野清子君 私は新聞記事を見まして湾岸戦争を思い起こしたんですけれども、日本で万が一ということになったときに一体だれが責任をとるんだろうか、その対応施策がないということは国民に対してどうなんだろうかということを非常に心配をした一人でございます。その辺はどういうふうにお考えでございましょうか。

中西啓介参議院新生党防衛庁長官

○国務大臣(中西啓介君) なかなか物理的に解決ができないということも世の中にはたくさん事例があるわけでございまして、アメリカにこの間参りましてアスピン国防長官、ペンタゴンの首脳ともいろいろ話し合いをしてまいりました。  アメリカも、何といいますか、冷戦終結後のいろんな懸念を挙げておられる中で、やっぱり大量破壊兵器の拡散だとか弾道ミサイルが高度に向上していくということを一つの大きな懸念材料だ、危機、脅威である、そんなふうに位置づけて、アメリカもこれからTMDというような防衛システムを研究していこうという強い意欲は感じられたわけでございますが、内々に聞いてみますと、やっぱり開発し終えるまでにはかなりの時間を要するだろう。アメリカですらなかなか高高度から入ってくるミサイルに対してディフェンスするようなまだ能力を備えていないという状況でございますから、ましてや我が日本のありていを考えていただければなかなか大変な課題であるなというふうに私も思っておりますので、何とぞ御理解をいただければと存じます。

小野清子自由民主党

○小野清子君 責任者としての総理、いかがお考えでいらっしゃいますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 労働一号の問題に関してでございますか。

小野清子自由民主党

○小野清子君 労働一号が万が一日本に……

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) その問題についてでよろしいですね。  それは、もちろんこの問題については大変懸念をいたしております。しかし、今、防衛庁長官から答弁がございましたように真上から、またわずか八分間で落ちてくるというようなものに対して、北朝鮮の場合を仮に想定すると飛んでくるというようなことでございますから、そういうものに物理的に今対応できない、現状ではなかなかその対策が打てないというお話がございましたが、全くそのとおりでございまして、これからどういうふうにそこのところを考えていくかということは我が国にとっても非常に大事な問題であると思っております。

小野清子自由民主党

○小野清子君 やはり国民生活にとって一番大事なのは安心という言葉ではないかと思います。そういった意味におきまして、平和のときであればあるほどこういった面でのぜひ責任ある対応をお願いしたいと思います。  それでは、ちょっとまた初歩的な質問に入りますけれども、連立政権ができました折に、社会党さんがやはり人数的には一番多いわけですね。私ども普通考えますと、基本政策が一応は合意をもって一致して組まれた。一つになった。そうしますと、その第一党から総理が出るというのは常識じゃないかと思うんですね。山花大臣、いかがでしょうか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 連立政権に際しましては、それぞれ主体性を持った党が固有の政策などについて堅持しながら、しかし国民の期待にこたえて連立政権をつくろうということで、お互いが主張を抑制し合いながら議論をいたします。  私たちは、この協議に当たりましても、野党第一党として当然責任を担いたいということを主張しながら、しかし八党会派が一致する方に首班になっていただこうではないかということで相談をした次第でございまして、満場一致で細川総理という各党会派の一致したところを尊重した次第でございます。そのことが連立政権の今回のつくり方ということだったわけでして、流れからするならば当然のことではなかったかと思っております。

小野清子自由民主党

○小野清子君 今の山花大臣のお話からしますと、推薦されたからということでございますけれども、七十六名、新生党六十名、公明党五十二名、そして日本新党三十九名、そして新党さきがけ十三。こういった中で総理の出身の日本新党は四番目に当たるわけですけれども、総理はこれをお引き受けに当たる理由というものをどういうふうにお感じになっていらっしゃいますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) それは、今、山花さんからお話ございましたように、各党の合意の中でそのような形というものができ上がったわけでございますから、私としては最大限その使命を果たさせていただきたい、こういうことでございます。

小野清子自由民主党

○小野清子君 第二党の新生党羽田代表は最初からお名前が総理として候補に挙がっていらっしゃいました。いかがですか。

羽田孜新生党・改革連合外務大臣

○国務大臣(羽田孜君) 私は、実は自民党におりましたときから、一党の支配というのはずっと続くとどうも停滞してしまう、これはならぬということをずっと申し上げておりました。  そして、ああいうことの中で私たちが新しい政党をつくらなければならなくなりましたときに、選挙を通じて各皆様方に訴えましたことは、私どもは一つの新しい勢力をつくる核になりますということを実は申し上げてまいりまして、そして、私ども新しい政治を動かすためにやっぱり新しい方がその立場になっていただくことがいいであろう。私自身、実は細川さん御推薦を各党の皆さんのお集まりの中で申し上げたという経過があります。

小野清子自由民主党

○小野清子君 新しい政党を使って何をされようとなさったのか。総理、何をするための、目的ですね、連立政権の。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 国民の御期待は、何と申しましても、最近のこの支持率などを見ておりましても、一党の支配というものが四十年近く続いてきた、その体制というものを壊して政権交代可能な状況をつくっていくということが日本の政治の活性化のために、あるいは議会主義というものが成熟をしていくために必要であろう、それが国民の大方の合意であったろうと思います。その結果として連立政権ができたということでございますから、私どもはそれを重く受けとめてやってまいらなければなるまいと思っております。

小野清子自由民主党

○小野清子君 ですから、壊して、連立政権をつくって何をされようしているのか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 何と申しましても、まず第一に政治改革ということであろうと思います。  ただ、政治改革が最優先の課題だと申し上げてまいりましたが、政治改革だけではどうにも日本のこの今日の置かれている状況というものは成り立っていかないということは御承知のとおりでございます。景気、雇用の問題を初めとしてさまざまな深刻な問題がございますし、どうしても経済改革というものも思い切ってやらなければならない。その中には、規制の緩和とか税制の改正とか、さまざまな課題があろうと思いますし、また、行政の改革も手をつけなければ、政官業の癒着の体制とかそうしたものも改めていくことができない。その政治改革と経済改革と行政改革というものを三つの柱として構造改革をあくまでも推し進めていく、これがこの内閣の使命であろうと思っております。

小野清子自由民主党

○小野清子君 政治改革を柱としてという、年内にこれが通らなければ総理をおやめになるということもおっしゃったわけですけれども、それは事実でいらっしゃいますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 通していただけるようにぜひ活発な御論議をお願い申し上げたいと思っております。

小野清子自由民主党

○小野清子君 それでは、その政治改革が通りましたらこの内閣は終わり、辞職ということになるんでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 今申し上げましたように、今我が国が抱えている状況というものは、本当に挙国一致でやらなければならないぐらい深刻な課題をたくさん抱えていると思っております。そうした状況というものをよく判断して考えていかなければならないことであろうと思っております。

小野清子自由民主党

○小野清子君 おっしゃるように、本当に政治改革のみではなく景気対策、国民の声は景気対策に今非常に大きな関心があると言っても過言ではないと思います。  そしてまた、先ほど宮澤議員の方からお話が、米の問題もございました。  これは、総理の奥様がニューヨークで、夫が私に今のうちに米を買いだめをしておけと言うほど日本に米が足りなくなる事態が目前に来ているということを話をされている。事実でしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) それは全く事実ではございません。

小野清子自由民主党

○小野清子君 これは産経新聞の九月二十七日、いわばニューヨーク在住の上智大OB会でつくるパーティーの席でユーモアを交えながら皆さんにお話をなさったということでございます。新聞社が書いているわけですから、おっしゃったんではないかと私は思います。  私のところにお米屋さんの方から陳情が来ておりまして、もう大変だ、玄米の価格が大暴騰して一カ月前と比較をして六十キロで五千円以上高くなっている。御認識していらっしゃるかどうか。まだこれが買えればいいけれども、入手できない最悪の状態に直面しているということです。  消費者にお米を提供することが非常に困難になってきますと、総理、ウルグアイ・ラウンドは別にして輸入をされるということを話していらっしゃるわけですけれども、九四年一月ではもう遅いんではないかという大変危機感を持った陳情が来ておりますけれども、総理並びに農林大臣にお伺いしたいと思います。

畑英次郎参議院新生党農林水産大臣

○国務大臣(畑英次郎君) ただいま国民の中に御指摘のような残念ながら事実に反する、私の立場から申し上げれば流言飛語に類する、そういうことがあってはならない。さような意味合いで、この場をかりましてはっきり申し上げるわけでございますが、量的な問題につきましては当然のことながら一〇〇%政府が責任を持って国民生活一日といえども米がないというような状態はつくり出さない、かようにお答えを申し上げます。

小野清子自由民主党

○小野清子君 そうすると、この陳情はどういうことになるんでしょうか。国民がうそをついているということになるんでしょうか。

畑英次郎参議院新生党農林水産大臣

○国務大臣(畑英次郎君) そういう懸念の中のあるいは先生に対する陳情ということではないかというふうに受けとめさせていただくわけでございますが、今、万般にわたりまして、いわゆる飯米農家の方々でも御心配があるというようなこともございますが、地域であるいは市町村段階で県で、あるいは県相互のやりくり、そういった体制もただいま手を打たさせていただいておる。かような意味合いであくまでも御心配のない体制づくりにより力を入れてまいりたい、かように考えております。

小野清子自由民主党

○小野清子君 私どもも政府のそういうお話を伺いますと何か幾分安心はするんですけれども、テレビを通して、やれ米が盗まれた、うちの倉庫からもなくなったという緊迫した状況を画面を通して見させられますと、大臣がそのようにおっ しゃっても非常に心配になってくる。パニック状態になるんではないかというんですけれども、その辺は対策をどうお考えになりますか。

畑英次郎参議院新生党農林水産大臣

○国務大臣(畑英次郎君) 特に先生からの御指摘に対しましてはっきり重ねて申し上げるわけでございますが、年末に向けましていわゆる従来の他用途米等々を一部主食の方に回したという事情がございます。そういう対策もとりまして、万遺漏なきを期しつつある。その裏づけとしまして、他用途米分野等に対する二十万トンの緊急避難的な輸入、この手配もただいま着々と進んで、私の方にはあの二十万トンの手配が順調に進んでいるということを受けてそういった懸念が、あるいはまた一部やみ米を買いだめした方々が損するんではなかろうか、そういう懸念もうわさされておる、これを申し上げて御返事にかえます。

小野清子自由民主党

○小野清子君 総理のお宅では買いだめをしていらっしゃるのかどうか、その辺は定かではございません。  政治は生きている、そう思います。ロシアの問題にしても、前の日まで本当に平和であったところにある日突然、本当に日本の国におきましても米の問題がこういう状況になるなどということは、夏ごろには、冷夏はございましたけれども、考えられませんでした。ですから、政治改革、景気対策、さまざまあるわけですけれども、規制緩和の問題、一方何がしかのうちの九十四項目。しかし、円高差益の問題も返されてみると思いのほか少ない額でございまして、文言どおり国民が喜びを持つことがなかなかできない。今、先行き不透明ということが、やはり家庭の財布のひもがどうしてもかたく締まっているというところに経済が動かないということを私自身感ずるわけです。  ぜひ総理にお願いをしたいのは、例えば総理大臣としてこれからの二十一世紀、あるいは何年先にこんなぐあいに世の中をしたいという夢が語られていないところに何か私は国民の不安感というものがあるのではないかと、そんなふうに感じておりますけれども、総理、この辺の総理のお考えになっている日本人に対するいわゆる夢をお聞かせいただきたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 確かに、政治が夢を与えるというのは非常に大きな政治の役割であろうと思います。  今お話がございましたように、国民の中には現下の経済情勢、景気とか雇用の問題、または冷害とか災害とかさまざまな問題も重なって、特に経済の先行きに対して非常に不安を感じている、そういう方々がたくさんおられるわけでございますし、また少し長い目で見ましても、高齢化がどんどん進んでいくし、あるいはまた地球的な環境の問題もどうなるだろうかといったような不安もおありであろうと思います。  確かに先行き、これは程度の差がいろいろあろうと思いますが、さまざまな思いを持っておられると思いますが、そういう中でどういう夢を持っていただくか、その夢を抱いていただけるような社会経済体制をいかに構築をしていくかということが当面の課題であろうと思っております。そういう意味で、先ほども申し上げましたように、三つの改革、その構造改革というものをあくまでも推し進めていく、これがその夢を抱いていただけるような社会経済的な基盤をつくっていく上で何よりも第一に政府としてやらなければならないことではないか、このように考えているところでございます。

小野清子自由民主党

○小野清子君 規制緩和等々いろいろあります中で、生活者優先ということを総理は私どもにお話しくださっているわけです。しかし、現実的に私鉄は上がりますし、高速道路も先延ばしになりましたけれども料金が上がる。世界じゅうどこへ行ってもあんな多額な高速料金を取られる国はない。バス、タクシー、電話、はがき、封書、あらゆるものがどんどん上がっていくわけでございます。これは現実です。  都市問題という問題も、単なる一地域の問題ではなく、私は大変重要な問題だと思います。特に首都圏一帯は、いわば景気の悪さとあわせまして東京の土地問題というものが大変大きな問題になっておりまして、大蔵大臣のところにも陳情が、総理にも行っていると思いますけれども、本日は千代田区が決起大会、五日の日は中央区、そして先月は港区が決起大会をしたわけですけれども、もう先祖から代々住まっている家に住めなくなる、そういう現状を総理はどういうふうにお考えでしょうか。東京の土地問題でございます。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 都市問題につきましては、なかんずく今お話がございましたのは特に東京の問題でございますが、東京をどうするかという問題は、これはやはり日本全体の活性化のために多極分散型の国土をどのように築いていくか、あるいは内需主導型の経済社会をどのようにつくっていくかという観点からも、非常に重要な意味を持った課題だと思っております。  都市問題についてはさまざまな角度からの施策がなされておりますけれども、恐らく今おっしゃっていらっしゃるのは税制などに関することをおっしゃっているのかもしれませんが、相続税の問題、あるいはまた固定資産税、地価税、そういった問題につきましても、相続税についてはたしか六十三年、六十四年でございましたか、違っていたらまた大蔵大臣から直していただきますが、そうした形でかなり対策を講じておりますし、あるいはまた地価の方も昨今幾らか鎮静化してきておりますから、そういう中で負担感というものは比較的軽くなってきているのではないかと思います。まさにそうした税制の問題につきましても、今、税制調査会で御論議をいただいているところでございまして、そういう中でしかるべき方向を出していただけるのではないかと期待をしているところでございます。

小野清子自由民主党

○小野清子君 大蔵大臣にお伺いいたしますけれども、課税被相続人が百人のうち全国平均は七名だそうでございます。総理の御出身の熊本、大分、鹿児島、あの管轄ですと百人のうち一名だそうです。東京の千代田区の場合には百名のうち五十二名が対象になる。この不自然さをどういうふうにお感じになられるでしょうか。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○国務大臣(藤井裕久君) 相続税につきましては、全体の問題は今お話しのように、昭和六十三年及び平成四年の相続税制改革で、全体として百件相続案件が発生しますと、七とおっしゃるが、正確には六・八です。そういうふうになってきまして、大体いい姿になっているんですね。ところが、大都市なかんずく東京においてはこれが非常にアンバランスだということは否定できないところです。  なぜ起こったかといえば、土地問題なんですね。これはほかから出ている問題でなくて、土地の問題から出ているわけであります。したがって、昭和六十三年と平成四年の対策においても、二百平米までの土地ではありますけれども、事業用に使っている場合は今まで四〇%評価減をしたのを今は七〇%の減、それから住宅については三〇%の減であったのを六〇%の滅にしておるわけでありまして、これによって、東京の都区部では七五%の人が二百平米以下の土地を持っておられる、つまり七五%は相当な減額が行われているということをまず御理解をいただきたいと思います。  さらに、不動産が七五%以上の場合は、ことし金利を四・二%に引き下げましたし、来年の問題でございますけれども、特に平成二年、三年あたり、非常に地価が上がったときに延納を申請してしまったけれども、実は持っている土地が売れないためにとても払い切れない、物納にやっぱりかえてもらいたい、こういうふうな話があるわけです。ここらについても具体的に今検討しているということもあわせて申し上げたいと思います。

小野清子自由民主党

○小野清子君 いろいろと施策をしていただいているわけでございますし、自民党当時も努力をさせていただいたんですけれども、しかし現実的には、四十坪程度の土地を持っている者が相続が起きた場合に一億九千万とか、けた外れのこの数字は変わらないわけでございます。  ぜひお願いをしたいのは、土地評価に対する収益還元価格方式、こういうものをお考えいただけないだろうかということです。  先ほど地価は下がってきたということですけれども、五十五年前と比べて十倍の価格で横ばいという状況ですから、下がったといっても、これは決して下がった数字ではないという現状も御理解をいただきたいと思います。  この十年間に、約七万何がし、いわゆる中央区の人口すべてがいなくなったと同じだけの大変な人口が減っている。千代田区の場合には、昼間は百万を超し夜になると四万。要するに、こういう都市で働き、住まいをし、そこに憩う、お祭りをやるのでも担ぐ人がもういなくなる、これはやはり政治の貧困ではないかと思いますので、ぜひ景気対策とあわせて御理解をいただきたいと思います。  特に、小規模あるいはお医者様たちも営業が成り立っていかない、町からお医者さんもいなくなってしまうというぐあいに、ちょっと質問としては細かくなりますけれども、こういう現状、一部の都市問題に限らず、やっぱり東京が元気がなくなれば、日本じゅうに銀座はあるんですけれども東京の銀座が消えそうだとか、こういう問題をぜひ御理解をいただきたいと思います。  最後に、私からの提案ですけれども、景気対策として、やはり家をつくるということが一番の景気対策になるのではないかと思います。  細かく言いますと四十七、数ははっきりしませんけれども何十業種にかかわるわけですね。ところが、若い人は家をつくれないわけです。ぜひ私の方からお願いをしたいのは、借入金利の全額損金参入をしていただきますと、通常は定年退職して家を建てるんですけれども、それよりは、若いときに借金をさせてもらってそれを損金参入にしていただくと若い人たちも家が建てられる。この方式はアメリカでは二軒まで自分の家をそうやって持つことができる。  そうしますと、総理御案内のとおり、八百四十八兆円が貯金として今動いていないわけです、お金が。一生懸命施策として要求する以上に、国の方から国民がお金をどう吐き出してくれるかということが景気対策として非常に大事だと思うんですけれども、総理初め大蔵大臣はどのようにお考えでしょうか。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○国務大臣(藤井裕久君) 住宅対策が非常に景気対策上効果が大きいということはもう事実でありまして、今の税のお話でございましたが、住宅公庫も、今年度は当初予算で五十五万戸用意していたのを四月の対策によって六十万戸に直して、さらに今回の緊急対策によって七十万戸にしているわけでありまして、相当大きな住宅投資になっていると思います。  今、小野委員が言われた八百何兆円の預金の中には百五十兆円が、これは郵便局でありますから、郵便局の金が今の財投の金にみんな行っているわけでありまして、遊んでいるわけではないわけだと思います。  さらにまた、住宅税制でございますが、これについては、今、頭打ち三十万というようになっております。そのことの限界という御指摘だろうと思いますが、現在、政策減税という中では、最高の政策減税が住宅減税でございます。六千億でございます。その次がいわゆるお年を召した方の貯金の金利でございますから、それよりも大きいところへきておるということと、三十万円というのは実はサラリーマンでいいますと年収七百万の方の所得税の負担額でございまして、まあそこらかなという感じが本当のことを言ってあります。  しかし同時に、今度の九月の緊急対策によって、リフォームについて、一室のリフォームでもこの税制の措置をしようということでございますから、例えばお年寄りの方のふろの改装をしたというのもこれはリフォームの対象ですし、あるいは浴室だけちょっと直してみたというのも全部これは住宅減税の対象になっておりまして、きめ細かくそういうことはやらせていただきますが、その三十万の頭打ちというものをいわゆる不公平の問題とどこらでバランスをとるかということも御理解いただきたいと思います。

小野清子自由民主党

○小野清子君 景気対策もさることながら、女性の労働力とあわせまして出生率という問題にお話を向けてみたいと思いますけれども、現在の一・五〇を厚生大臣はどのように感じていらっしゃいますでしょうか。

大内啓伍民社党・新党クラブ厚生大臣

○国務大臣(大内啓伍君) 御指摘のように、少子社会が今急速に進んでおりまして、これは単に日本の将来の人口問題だけではなくて、経済社会全般に大きな影響を与えるわけでございます。  このような少子社会が生まれている一つの背景というのは、女性の社会的な進出の必要性というものが高まりながらも、その女性が安心して子供を産み育てられる環境が整備されていないということが一番大きな問題になっております。  したがって、今度、厚生省といたしましては、概算要求の段階でもこの問題を最大の重要問題と位置づけまして、概算要求でもトップに据えて要求しているのでございますが、一番必要なのは保育所の建設、保育所の整備、それから保育事業の例えば乳幼児保育であるとか保育の時間延長であるとか、そういう問題がきめ細かく実施されることが非常に重要になってまいりまして、この点では単に厚生省だけではなくて総理や大蔵大臣ともお話をしまして、この問題に重点を入れて取り組みたいと考えております。

小野清子自由民主党

○小野清子君 大変力強いお話でございますけれども、これはやはり将来を考えますと緊急の課題だと思います。  と申しますのは、ことし成人式を迎えた方が二百四万、それを支える、生まれてくる赤ちゃんが百二十万くらい、これを見ますと本当にどういうことになるだろうかと思いますけれども。スウェーデンの場合には所得保障つき育児休業制度、保育サービスの充実、このあたりが非常に大きく功を奏しているというわけですけれども、一・六〇が二・一四に上がるまで約十二年間かかるんですね。女性の皆さんは、やはりこういう教育に対する補助並びに育児休業制度における金額的保障等々がよくなれば子供は二人産みたい、こういう意見を持っております。そういった意味で、ぜひこれからの二十一世紀を担う子供たちが町の中で元気な声を出していただくようにお願いを申し上げたいと思います。  時間がありませんのでどんどん移ってまいりますけれども、次に日の丸・君が代について申し上げたいと思います。  総理、日の丸・君が代をどのように認識していらっしゃいますでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 長年の間に国民の間に定着をしてきているというふうに認識をしておりますし、過去において行われました総理府などの調査におきましても七割とか八割とかの国民の方々がそういう認識を持っておられるという結果がたしか出ていたと思いますが、私自身も尊重をしているところでございます。

小野清子自由民主党

○小野清子君 自治大臣、外務大臣、文部大臣に同様に御質問申し上げたいと思います。

羽田孜新生党・改革連合外務大臣

○国務大臣(羽田孜君) 全く私も総理が今お答えしたのと同感であります。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 閣僚として総理が今述べられたわけでございますので、私もそのような見解で結構だと思っております。

赤松良子文部大臣

○国務大臣(赤松良子君) 私は、閣僚としてのみではなく、所管のことでもあると存じますので少し文部大臣としてお答えいたしたいと存じますが、日の丸が国旗である、君が代が国歌であるということを子供のときから知ってもらうということは非常に大事だというふうに思っております。

小野清子自由民主党

○小野清子君 平成五年の三月十八日に日教組の第百二十五回大会がございまして、中央委員会の概要を拝見させていただきました。横山委員長のあいさつ、その四というところを政府委員の方でちょっと読んでいただきたいと思いますけれども。

野崎弘文部省初等中等教育局長

○政府委員(野崎弘君) お答え申し上げます。  ちょっと今先生の御指摘の点とあるいは違うと思いますが、この六月に日教組の定期大会が開かれまして、平成五年度の運動方針が決まっております。これが最新でございますのでこれで申し上げさせていただきますと、日の丸・君が代の強制に対しては、教育委員会交渉で、教育課程の編成権は学校にあること、強制は学校教育になじまないことなどを確認するというようなことを定めている、このように承知しております。

小野清子自由民主党

○小野清子君 私が読みました中に「過去の歴史についての史実と真実を正しく教え、子供達の認識を育てる。」とありますけれども、史実と真実を伝えることと日の丸とどういう関係があるのか前委員長、お願いいたします。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 今の御質問の趣旨ですが、ちょっと正確に受けとめかねました。教組の方針に対してどう思うのかという御質問でしょうか。そのときには、私人としてあるいは閣僚でない立場で答えろということなのか、閣僚としての立場で答えるというのか、この辺をひとつ明確に御質問を整理していただきたいと思います。

小野清子自由民主党

○小野清子君 閣僚の立場でお答えをお願いいたします。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 閣僚としての立場でお答えいたしますと、教組は教組としての方針をお持ちなのだと思います。それぞれの団体がそうしたお考えを持つことは当然あり得ることだと思っております。しかし閣僚としては、我々は閣内にありまして、総理以下お答えになりました姿勢で対応していきたいと思っております。

小野清子自由民主党

○小野清子君 文部大臣のお答えを求めます。

赤松良子文部大臣

○国務大臣(赤松良子君) いろいろな団体がいろいろなお考えを持ち、それについて綱領等を発表になるのは自由だと思います。  文部省といたしましては、先ほど申し上げましたように、子供の時期から国旗や国歌を尊重するという考えを持っていただくということが大事だと思いますので、その方針で行政を進めているところでございます。

小野清子自由民主党

○小野清子君 教育の現場におきまして、やはり国旗・国歌というのはその人が日本人であるということの認識と誇りであると思います。そういった意味で、学校教育の、高校生の中で国歌斉唱というのをしていない県がございますけれども、どの県でしょうか。

赤松良子文部大臣

○国務大臣(赤松良子君) お答えいたします。  国歌を斉唱しているかどうかという調査をいたしまして、それによりますと確かに県によりましてばらつきがございます。小学校よりも中学校、中学校よりも高校で斉唱率がだんだんに低下をしているという傾向が見られます。先生の御質問はしていない県があるという御指摘かと思いますが、ちょっとお待ちください。——今、国歌斉唱率がゼロというのは、長野県が昨年そうでございましたが、三〇%に上昇しておりましてゼロではございません。斉唱率は、低いところもございましたが、かなりの改善を見ておりましてゼロでなくなっているように思います。しかし、全部の県について今まだ手元にございませんので、あるいは間違っているかもしれません。

野崎弘文部省初等中等教育局長

○政府委員(野崎弘君) 数字の話でございますので私の方からお答えをさせていただきますと、高等学校ということでございますが、平成四年度卒業式で申しますと、低い率もございますけれども、ゼロというのは大阪府それから川崎市、大阪市、神戸市というふうなところがゼロと、こういうことでございます。

小野清子自由民主党

○小野清子君 これからの国際社会、あるいは国際交流、国際親善、ボランティア、さまざまな活動の中で日の丸を自分の国の誇りとして認めるような教育をぜひしてほしい、これが私は日本の教育の原点ではないかと思います。  最後に、総理の戦争責任発言に大変失望している者の一人でございますけれども、先般、ブラジルでスポーツ施設の事情調査をいたしましてゲートボーラーの皆さんにお会いしました。戦争に出かけた皆さんがしっかりと手を握られて、我々を大事にしてほしいと本当に切実に訴えられました。  また、私のところに来ております手紙の中に、戦争は忌むべきものだ、しかし、民族には自存自衛の強固なる意志あり、国家存亡の危機に瀕せば祖国への忠誠にして銃をとらざるはいかなる民族といえどもないということです。それは愛国の至情ならんと。この気持ちを私は正しく理解をしないで国を預かることはできないのではないかと思います。  お答えは結構でございます。これまでの青春を、命をかけた人々の声であるということを一言つけ加えさせていただき、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 以上で宮澤弘君の質疑は終了いたしました。(拍手)     —————————————

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 次に、佐藤三吾君の質疑を行います。佐藤君。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 総理、連日御苦労さまです。また、国連総会、日米首脳会談、御苦労さまでした。  若干ぎすぎすした質問が続いておりますから、少し空気を入れかえて、限られた時間ですが、きょうは政治姿勢、ゼネコン汚職の問題を含めてお聞きしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。  まず、総理、組閣後二カ月になりますが、つい先ごろ茨城県の知事選挙がございましたが、三九%の投票率ですね。その他の地方選を含めて依然として私は国民の皆さんは政治不信が強いんじゃないか、こういうことを実感しておるんですけれども、しかしその中で、細川内閣に対する支持率というのは七五%から八〇%という、これは非常に史上にない高い水準でございまして、何がその原因なのかということについては私もよくつかみ切れない面があるんですが、総理、これは総理自身としてはどういうふうに認識しておりますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) なかなか難しいお尋ねでございますが、国内的には、昨今の不況の問題でありますとか冷害の問題でございますとか、さまざまな課題がございます。特に雇用が深刻な状況になってきているということを憂慮しておりますし、また国際的には、今ちょっとお触れになりましたような日米会談とかあるいはまた国連総会に出席などもいたしましたが、そういう中で、日本に対する国際的な期待というものがますます高まってきているということを改めて感じております。  そういう中で、国民の期待というものを強く感じつつこの二カ月間全力で走ってきた、そういう思いを改めて今この時点で感じているということでございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 連立内閣が日本でできましたのは四十五年ぶりですね。これはしかし、世界ではもう今常識なんです。ただ、これまでの自民党内閣と違って、僕は、各党の代表選手がよく国民に見えて親しみを感じておるんじゃないかというような感じもするんです。しかし、そのことは逆に言うと、ガラス細工であるとか、午前中の質問にございましたように、何か連立のよさがまだわかりにくい点もあるんじゃないかと思うんです。しかし、総理を見ると実に楽しそうな顔をしておるんですね。  連立政権に対する総理の率直な所見をお伺いしたいと思うんですが、そういう意味合いで、野党の質疑の中で連立政権の与党各党の政策の違いを浮き立たせようとする質問が目立っております。しかし、ヨーロッパの例などを見ても、そもそも連立政権は固有の政策を有する政党が国民のために小異を捨てて大同につくものでありまして、それがいわば連立政権の大義というものだと私は思うんですね。  今回の連立政権は、自民党の長期一党支配打破という大義のために各党が団結をしたもので、その意味で今回の連立政権の功績についてはかり知れないものがあると私は思うんですが、総理の御 見解をお聞きしたいと思うんです。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) おっしゃったとおりだと私も認識をしております。  初めての本格的な連立政権ということでございますから、いろいろ過渡的に難しい問題も抱えながらの出発ということでございますが、そういう中で、的確に国民の期待する課題にこたえていかなければならないということで大変苦労はしておりますが、決して楽しそうな顔をしているわけではございません。本当に苦労をしながら問題の解決に当たっているわけでございまして、先ほども申し上げましたように、国民の大きな御期待を感じながら、それを何よりもの支えとしてこうして政権の運営に当たらせていただいている、そういうことでございます。  連立政権がこうして誕生したということは、少なくとも政権交代の状況がこのような形でできているということは、日本の政治の成熟のために非常に結構なことだ、そのように思っているところでございます。今後とも国民の御期待にこたえるようにしっかり頑張ってまいりたいと思っております。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 連立与党の各党も、閣内不一致、こういうことで自民党さんからいじめられる点もあったんだと思うんですが、少し各党の議論を控え過ぎておるんじゃないかというような感じがするんですね。  私は、そもそも連立政権というのはそれぞれの政策の異なる政党が協力し合うことによって国民の間に幅広いコンセンサスをつくり出すんですから、与党各党はもっと堂々と自己の政策を主張して大いに活発な議論をすべきだと思うんですが、総理の所見はいかがですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 連立政権というのはそもそもおっしゃるようなことであろうと思います。  活発に論議を闘わせていくということは大変結構なことだと思っておりますし、本来、固有の政策を持った政党が寄り集まって連立政権の枠組みの中でやっていこうということでございますから、その枠組みの中におきまして連立政権の中におきましてもさまざまな議論があってこれは当然であろう、大いに活発な論議をやるべきであろう、基本的な問題についてもやるべきであろう、そう思っております。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 総理、あなたはさっき宮澤さんがお見せになった「責任ある変革」、こういう本が出されておりまして、私も読ませていただきましたが、首相というのは行政の長ではだめだ、政治の長の自覚が必要だと説いて、政治の長は世界の大局を把握して自国の進路を国民に指し示しながら云々というつづりがございました。  今回、国連に出席しまして演説を行って、私も、総理の演説は日本では深夜でございましたけれども、最後まで聞きまして、非常に私は評価は高かったんですが、奥さんは何か六十五点とおっしゃったとかで、いずれにしましても、その国連から見た日本、今何をなすべきかということについてお感じになられているんじゃないかと思うので、いかがでしょう。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 国連改革の問題につきましては先ほど宮澤委員の御質問にもお答えをいたしましたが、大まかに言えば三つの課題があるのではないかと思っております。  行財政改革の問題も大きな課題でございましょうし、平和維持活動のあり方についての問題もございましょうし、安全保障理事会の問題もございましょう。いずれも大きな問題だと思っております。  国連の改革というものが進められることによって国連というものが国際社会の中でより大きな全世界の期待にこたえていくような機能を果たしていかなければならない、そのように私も強く願っているところでございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 私は今、国連から見た日本というものを聞きたかったんですが、後ほどで結構だと思うんですけれども、私は、総理がその国際舞台として国連を選んだことについては、冷戦崩壊後の世界の平和秩序の構築という点から見ても国連の役割は大きいわけですから、非常に当を得たことだったと思っております。  総理は、国連の総会演説で、国連が自由、民主主義、人権の普遍的原則に立った世界平和の構築を目標とすべきことを指摘しました。そして、国連が直面している機能、機構、財政面などの問題を改革すべきことを強調されたわけですが、国連活性化の理念、方途、そういった点についてもっとわかりやすく国民に説明する必要があるんじゃないかと私は思うんです。  そういう意味が一つと、また今申し上げました国連の理事会入りについての明確な意思表示を避けて、そして改革された国連においてなし得る限りの責任を果たすという総理の述べられた点については私もやっぱりよかったと思うんですが、こういった問題を通じて総理が国連外交の今後についてどういう御認識をお持ちになったのかその点を一つお聞きしておきたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 国連から見た日本ということについての先ほどのお尋ねでございますが、私もガリ事務総長を初めとして国連の主要な方々と何人がお会いをしてお話をする機会もございましたが、日本に対する期待はますます高まっているということを改めて感じてまいりました。さきのカンボジアに対するPKOの問題等々につきましても大変高く評価をしておられましたし、その他の日本の役割につきましても大変大きな期待を持っておられました。その期待にしっかりとこたえていかなければならないのではないかと思っております。  具体的な国連改革の方途についてということでございますが、これも先ほど申し上げたようなことを具体的に総会の場における論議を通じて活発に我が国としても進めていくということに尽きるのではないかと、そのように思っております。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 次に、総理はその際にクリントン大統領と日米首脳会談を初めて開かれたわけですが、「責任ある変革」をアピールし、変化を掲げる大統領との共感を得たと言われておりますし、日米両国の首脳が新しい時代を切り開こうというスタンスを共有したことは世界の安全と発展という観点から高く評価すべきことであると私は思います。  そこでまず、総理に、クリントン大統領についての印象をどういうふうにお持ちになったのか、それが一つ。  それからもう一つの問題として、日米関係の中心的課題が軍事的脅威への対処から経済関係が圧倒的に比重を占めてまいりました。そこで、首脳会談の中で日米包括経済協議の進展とウルグアイ・ラウンドの年内合意に向けての努力という点で一致を見たと伝えられておるわけでございますが、いずれの案件もこれは我が国にとって経済構造の大きな変革を意味すると思うんですね。経済収支黒字の削減目標や米の自由化問題、こういった問題を含めて総理の強力なリーダーシップがないと解決できない問題ではないかと私は思うんでございますが、十一月には再度日米首脳会議が開かれる、総理はいかなる決意を持ってこれに臨むのか、こういう点についてお聞きしたいと思うんです。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) クリントンさんの印象ということでございますが、大変率直な方だということが第一の印象でございます。さまざまな問題についてお話をいたしましたが、いずれの問題につきましても大変濶達な論議をしてまいりました。今後の日米関係をさまざまな面で促進をしていく上で非常に意味のある会談であったというふうに受けとめているところでございます。  それから、ウルグアイ・ラウンド並びにその包括交渉についてのお話がちょっとございましたが、正確に申し上げるために思い起こしてみますと、ウルグアイ・ラウンドにつきましては、年内にまとめていくために努力をしていくが、これは私の方から申し上げたことでございますが、年内にまとめていくために努力をしていくけれども、各国とも農業については困難な問題を抱えており ます、我が国は特に米という非常に重大な問題を抱えております、そのことをぜひ御認識いただきたい、だからお互いに理解をし合うことが重要だ、こう私の方から申し上げたんですが、クリントン大統領の方からも、年内の成功は重要である、日本と協力をしていきたいと、こういった趣旨の御発言がございました。  それから貿易の問題につきましては、我が国が進めている改革の努力について歓迎をし支持をすると、こういう意見の開陳がございまして、七月の合意に沿って今後ともそれを着実に推進をしていこうじゃないかと、こういう話があったということでございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 次に、午前中にも質問がございましたが、エリツィン・ロシア大統領が、来週ですか、来日すると。政治は大変揺れておりますし、また多数の死傷者も出て、権力基盤も若干不安定の中でいらっしゃるわけでございますから、総理との会談について大きな目に見える成果というのは非常に難しいんじゃないかというような感じがしておるわけです。  特に、領土問題については今の大統領の立場でゴルバチョフ訪問時の線まで打ち出すことは非常に困難じゃないかというような感じがします。しかし、ロシア外交が法と正義を基調とするのであれば、日ソ共同宣言というものは当然に有効であり、かつこれまで両国間で積み上げてきた交渉の経緯からして、日本との交渉が対象となっていることも自明のことではないかと私は思うんです。  しかしながら、エリツィン大統領の置かれた状況を考えてみると、総理の苦しい立場も理解できると思います。具体的な成果や声明文にこだわることなく、率直にお互いの立場や考えをぶつけ合って、そして自然体で会議に臨んでいただくのが最善の道じゃないか、私はこう思うんですが、いかがですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) エリツィン大統領も大変困難な国内事情を抱えての訪日ということでございますし、いろいろ難しい御事情がおありだろうと思います。そういう中でございますが、これからの新しい日ロ両国の関係の構築に向けて我が方も主張すべきはきちんと主張してさらなる関係の発展に努めてまいりたい、このように基本的に思っているところでございまして、北方四島の問題などについて、おっしゃるように確かに直ちに今回の会談で成果が出るなどというような甘いものではないと思っておりますが、従来の交渉の土台を踏まえて、今までの過去の経緯というものをさらに発展をさせていくべくできる限りの努力をしてみたい、そのように思っているところでございます。    〔委員長退席、理事久世公堯君着席〕

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 私の申し上げたのは、そういう意味でごく自然体でひとつ意見交換をなさって交流なさるのもいいんじゃないかと思いますから、そこら辺はひとつ余り気負いなさらずにやられた方がいいんじゃないかと思います。  それで、これも午前中いろいろ議論が出されておりましたが、侵略戦争という問題について総理が御発言になった、このことが歴史認識と率直に言明した姿勢から非常に高い評価もいただいておるようでありますが、我が国が侵略されていないのに他国の領土に軍隊を派遣して現地の人々に多くの犠牲を強いたことは紛れもなくこれは侵略戦争であり、私も総理と認識は一つにしております。(発言する者あり)ちょっと黙って聞け。  我が国は道義を重んずる国家として誇りを保っている。これを後世に伝えようとするならば、私はみずからの行為に基づく事実を厳粛に受けとめて、そして反省すべきは反省し償うべきは真摯にこれを行わなければならない、こう思っております。  ところが、国内には賠償問題との関係でこの問題に触れたくないとする風潮も見られるようでございますが、しかし、事実をしっかり見詰めてこれを日本みずからの行動に反映していくことは、道義に立脚した誇りある国家として私は大事じゃないかと思います。道義なき国家は必ず滅びます。国家間の賠償問題は基本的に解決済みであり、残る償いは日本みずからの意思と判断で可能な範囲で実施すればよいのであって、侵略戦争認識についての総理の考えを改めてお聞きしたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 繰り返し申し上げてきておりますが、過去における我が国の行為が多くの人々に耐えがたい悲しみと苦しみを与えてきた、そのことについて率直に私の気持ちを申し上げたところでございます。  ただ、法的な問題については、今もこれもお触れになりましたように、決着済みであるということも申し上げているところでございまして、その辺のところは、今、委員が御指摘になったとおりでございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 私は総理の勇気ある発言だと思うんですね。アジアを中心として、諸外国でもこれに評価は高いんです。国内では賛否が分かれておって、例えば総理の認識に反発する人々は、戦争で亡くなった兵士の遺族や従軍して帰還された人々が家族や戦友は犬死にしたのかと、こういう疑問を投げかけておりますけれども、私の兄も二人フィリピンで戦死をしました。一人は神風特攻隊です。  確かに、戦争自体は多くの国々とその国民に対し多大な犠牲と迷惑を及ぼすような無謀なものであるわけです。しかし、私たち日本人も筆舌に尽くしがたい犠牲を払い戦争に破れたわけでありまして、だがその結果、私たちは平和と人権、民主という理念の上に立った国づくりに取り組むことができたわけでありますから、それは特定の人を除く多くの善意の方々が国の繁栄と家族の幸せのために命をささげてくださった結果であり、このとうとい犠牲の上に今日の平和と繁栄がある。  したがって、私たちは犠牲となった人々に感謝をささげるとともに、あの侵略戦争を阻止できなかったことは何だったのか、他国の人々に甚大な被害を及ぼした事実を率直に認めて再び過ちを繰り返さないとの決意を日々新たにしなきゃならない。そして、今後とも世界の平和に貢献していくことが残された者としての義務であり亡くなられた方々への手向けであると考えておるわけでございますが、この場で総理の心情を国民に訴えてほしいと思うのです。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) これも今まで再々いろいろな場面で御答弁を申し上げておりますように、今日の我が国の平和と繁栄というものが多くの先輩世代のたっとい犠牲の上に築かれたものである。このことを我々は子々孫々にわたって決して忘れてはならない、しっかり胆に銘じておかなければならないことだと、今おっしゃったように私もそう感じております。  そして、それとともに今後新たな決意を持って国際社会にいかに貢献をしていくか、それが我々に課された大きな役割であろう、責任であろう、そのように思っております。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 総理、ぜひその志をひとつ今後とも続けていただきたい、かように思います。  そこで、話はがらっと変わりますが、ゼネコン汚職に移ります。  金丸さんのやみ金による不正蓄財に端を発しまして、ゼネコン汚職がまるで芋づる式にまだ広がっております。何か来週もまた新たにゼネコンの一つが加わるようでございますが、この進展ぶりはまさに政官財の癒着による談合のうみが流れ出ておる、こういう感じがしてなりません。  検察庁、捜査の制約もあると思うが、概要をちょっと報告してもらいたい。

濱邦久法務省刑事局長

○政府委員(濱邦久君) お答えいたします。  いわゆるゼネコンをめぐる贈収賄事件の捜査状況についてでございます。    〔理事久世公堯君退席、委員長着席〕  この件につきましては、東京地方検察庁が本年七月十九日に前仙台市長石井亨外一名を収賄罪、株式会社ハザマ前会長兼社長本田茂外四名を贈賄罪によりまして、また八月九日に前三和町長大山真弘外一名を受託収賄罪、ハザマ東京支店長大津 留学外一名を贈賄罪により、さらに八月十二日に前茨城県知事竹内藤男を収賄罪、本田前会長外一名を贈賄罪により、それぞれ東京地方裁判所に公判請求したわけでございます。  また、東京地方検察庁は、九月二十日、清水建設会長吉野照蔵を贈賄、翌二十一日、竹内前知事を収賄の事実により逮捕いたしました。さらに、九月二十七日には宮城県知事本間俊太郎らを収賄、同日及び十月四日には大成建設株式会社副社長橋本喬らを贈賄の事実によりそれぞれ逮捕するなどして、なお現在引き続き捜査中でございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 このゼネコン汚職というのは、もう公共事業というまさに税金そのものをかすめ取っていくというやみ金のわいろであって、本当に私は許しがたいものだと思うんです。イタリアや韓国のように徹底した追及を国民は期待していると私は思います。中央政界から中央官庁も私は例外じゃないと思うんです。  その意味では、今、検察庁に対する国民の期待というのは非常に大きくなってきておる。間違っても一罰百戒とかしり切れトンボとかこういうことに終わるようでは、国民の検察不信、政治不信は頂点に達して日本の民主主義そのものを危うくする、そういう感じがしてなりません。そういう意味で、検察庁、決意と見通しをひとつはっきりここで国民に聞かせてほしいと思う。

濱邦久法務省刑事局長

○政府委員(濱邦久君) 改めて申し上げるまでもないことでございますけれども、検察当局におきましては、先ほどお答え申し上げましたように、現在捜査を続けているところでございます。捜査の過程におきまして刑事事件として取り上げるべきものがございますれば、検察当局において厳正に対処することは申すまでもないことでございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 これは過去にもあったことでございますからちょっと法務大臣にも聞いておきたいと思うんですが、法務大臣、ひとつこの問題に対する決意なり、ぜひ国民の皆さんに示していただきたいと思います。

三ケ月章法務大臣

○国務大臣(三ケ月章君) 私が法務大臣に就任いたしましたときに、こうしたゼネコン汚職が非常に激しく起こってまいったわけでございます。  私は、検察は常に不偏不党、厳正公平な立場から事件の捜査処理を過去において行ってきたものと深く信頼しておるわけでございまして、検察は今後とも刑事事件として取り上げるべきものがあれば厳正に対処するものと法務大臣としては確信しております。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 そこで、建設省と自治省にちょっと聞いておきたいと思うんですが、こういうふうに新聞にも出ておるんですけれども、汚職の広がりとともに業者の指名停止、入札のやり直し、契約の解除が相次いで、そのことで公共事業の執行のおくれが懸念されるという報道がされておるわけです。前倒しの執行目標七五%が危うくなったんじゃないかという書き方もございます。  地方団体含めて、建設、自治省のお答えを聞きたいと思います。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○国務大臣(五十嵐広三君) 先ほど法務省の方から御報告ありましたように、このところいわゆるゼネコン汚職が相次いでおりますことはまことに残念なことでありまして、私どもといたしましても全力を挙げてその発生の原因をしっかり考えて、この機会にいわゆる政官財の癒着というものを断ち切りながら公正な公共事業の執行を目指し努九してまいりたい、こう考えている次第であります。  そこで、今お尋ねの点でございますが、御承知のように、公共事業の上半期の執行の目標を国全体としては七五・七%、それから建設省の所管の仕事に関しましてはちょっと上目にいたしまして七七・五%という目標で努力してきているところであります。これは順調に進んでおりまして、八月末で建設省所管の事業の状況は約七〇%ぐらいになっておりますので、目標は一応建設省所管のものに関しては大丈夫だなという感じになっている次第であります。  その執行率そのものは、おかげさまで過去ここ十年ぐらいで見てもむしろ一番いい状況で来ているのでありますが、しかし、確かに御指摘のように、大手五十社に関しての契約状況などを見てみますと、八月末現在におきまして前年同月比で四〇・六%の減、八月までの累計で一九・四%の減ということになっているわけであります。  ただ、この場合の約四〇%の大幅な減というのは、昨年の場合、関西空港であるとかあるいは東京湾横断道路であるとか、こういう大型プロジェクトが随分ありましたものですから、おととしから比べて去年は四三%ぐらい仕事がふえているということから見るとそういう要素も実はあるということをつけ加えておきたい、こういうぐあいに思う次第であります。  いろいろ各関係機関に一体どの程度の影響があったか調べたのでありますが、事件により指名停止を受けた業者が既に指名されているようなケースが少ない、あるいは指名の取り消し自体については当該業者を除いて同程度の施工能力を有する業者により入札を行って契約をしている、こういうようなことで、全体としてはそれほどの影響がない、部分的にはしかしそういう影響も確かに出ているところもある、こういうぐあいに思う次第でありますが、なお、全体の景気回復というような重要な意味もございますので、その辺につきましては十分に留意しながら今後執行に当たりたい、こういうぐあいに思う次第であります。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) まず冒頭、各地方自治体を指導する立場にございます自治大臣といたしまして、ゼネコン汚職の収賄側が一部地方自治体の首長になっておるということにつきまして、極めて残念であるし、また深刻に考えております。  綱紀の粛正、厳正な執行ということを改めて通達を発しましたし、また、佐藤委員御指摘のように、これ自体が、せっかく地方分権という国民の大きな期待がある中に、地方自治あるいは地方自治体そのものあるいは政治そのものが不信を呼んでいるということにつながることでございますので、私たちとしましても、十月一日にもまた注意を喚起し、また入札制度等についても一部制限つきの入札を試行するように、テストケースでやるようにということを発したわけでございます。  御指摘の問題でございますけれども、七月末の契約済み額が七兆八千二百億円になっております。これは昨年に比べまして九千七百億円ふえておりますので、一四・七%ふえているわけでございまして、七月の契約率が五四・七%、昨年が五一・五でございますから、三・二%ほど昨年よりも伸びておりまして、これは、近年で最も高い契約率になっております。八月末は正確なまだ確定値が出ておりませんけれども、前年よりは上回るだろう、九月末の七五%契約を達成するということにつきましては、十分達成できるというふうに考えておるわけでございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 そこで、今、両大臣からもお話がちょっと出ましたけれども、この一連の事件を見ると、ゼネコンの場合は談合と指名入札、天の声を求めて企業トップのわいろ攻撃が建築は受注枠の一%、土木は三%が常識となっておるようであります。その点はそうなのか、これが一つ。  それから、先日テレビで、大成建設の前副社長の府川さんですか、この方も同じようなことを言っておりました。その改善に建設省は制限つき一般競争入札という試行に入ったようです。また自治省も、今の大臣のように、そういう通達を出しておるようでございますが、公正取引委員会の方から見ると、一般競争入札を求めておるのになぜなのかという疑問が私は国民の皆さんの中にも出てくるんじゃないかと思うんです。  そういうことがありますから、これは一つのうわさかもしれません、何かこの制限つき一般競争入札は売上高がランクで絞って大手しか入札参加ができないとか、地元企業は排除されゼネコンのみ得をするとか、談合は当然あるしそれなしに公共事業はうまくいかないとか、こういうことで一 時的に社会の目をごまかす煙幕ではないか、こういう批判も出ておるわけですが、この制限つき一般競争入札、この点について今のような批判にどうこたえるのか、これもあわせてひとつお願いしたいと思います。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○国務大臣(五十嵐広三君) お話しのように、建設省としては、先ほど申し上げましたような状況の中でどういうぐあいに改善をしていこうかということで、今全力を挙げて努力をしているわけであります。殊に中建審の中に特別委員会を設けまして、ここで専門的な議論を続けているところであります。もちろん、省内には検討委員会等それぞれの専門の部署を設けまして、本当にもう精力的に今取り組んでいるところであります。  そういう議論の中で、全体としては年末ぐらいまでに改善の全体像というものを決めていこう、こういうぐあいに思っておりますが、とりあえずまずここで、従前のすべて指名競争入札というものの中で、条件つきではあるがこの一般競争入札制度というものを初めて試行導入しよう、こういうことになったのであります。直轄工事のうち十三工事を選びまして九月末から既に取りかかっておるところであります。  一方、自治省といたしましても、後に自治大臣からもお話があるかもしれませんが、同様にそれぞれ都道府県及び政令指定都市に対してこの条件つき一般競争入札の導入をしていくようにという指示も行われております。また、しかし、先駆的な地方自治体ではもう既に十幾つか、私ども聞いているところだけでもそれぞれ自発的にそういう試行を導入しているというようなことも今あるわけであります。  それで、なぜ条件つきかということでありますが、これは御承知のように、一般競争入札ということになりますと、それぞれ参加の申し入れが来た業者を全く全部オープンで何百来てもそうさせるかということになりましても、これは問題のあるところであります。殊に国民の税金で信頼のおける工事というものをつくっていかなくちゃいかぬということがあるわけでありますから、不良業者等でないように、疎漏工事などが行われないようにという十分な配慮は事前に一応のチェックは必要であるというふうに思われるわけであって、それは客観的に参加する業者の工事能力というものをきちんと把握するという意味なわけであります。  これは、例えばアメリカなんかは一般競争入札が通常と言われているのでありますが、アメリカの場合も同様の事前もしくは事後のチェックというものがあるということであって、主要国全体を見ましても、これはもうそういう制限、チェックなしの一般競争入札というのは国際的にもあり得ないということでありますので、今のようなことを考えながら、しかも透明性のある競争性のある公正な入札制度について我々としてはまたさらに探究していきたい。  言うまでもなく、この試行をいたしました上で中建審の特別委員会にその結果を御報告申し上げて、中建審でさらに懸命な御検討をいただいて本格導入をまた引き続いて行っていく、こういうことになろうと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 今、建設大臣からも言われましたように、既に八月ぐらいから地方自治体の入札のあり方は一体いかにあるべきかということで全部調査をいたしまして、九月の六日に一応の調査は終わりました。  しからば、この指名入札制度というものの持っている問題点というのはどこにあるんだろうか。指名といってもどういう基準で指名しているかの基準もないというところもあったり、工事の発注がいつ行われてどういう経過でここに決まったのかということの透明性もないというようないろいろな問題がございます。したがいまして、年末までに、建設省と協議会を持ちまして、指名入札制度はいかにあるべきか、どういうものを指名ということにしてなるべく透明性を高めるためにやるのかということについて今協議を続けておるわけであります。  しかし、それだけ待っていたのではいかぬのじゃないだろうか、今の事態は。そこで、私たちとしましては、制限つきの一般競争入札というのを入れて新しいやり方というのもテストケースとしてやってみる必要があるんじゃないだろうか。ただ、一般競争入札の場合には手間もかかったりする面もあり、とりあえずは都道府県、それから政令市ということで、私の方ではお願いをして年内にまた報告をもらうようになっています。  佐藤委員御指摘のように、今、建設大臣から御説明があったとおりでございますので、一方では、この制限つきの競争入札というのも技術力、経営、こういったところがいいところが技術力が高いものをやるということになりますから限られてくるという問題もございます。そのこともございますし、また地元とのジョイントベンチャーがどういうふうになってくるだろうかという問題等もございますので、そこで私たちとしては試行というのをやってみたらどうだろうかというふうに思っています。ただ、制限つきの一般競争入札にしても、談合というのがそこでまた行われたのではこれは何にもならないわけでございまして、そういった意味では、そういったことのないような情勢をどうやってつくっていくか。  佐藤委員御指摘のように、余り検察が全部やるというのもいかがかと思いますが、この前公正取引委員会も建設業協会に摘発に入られましたし、あるいは総務庁の方の行政監察もございますし、私の方の各地方自治体の監査も御承知のように平成三年から財政監査だけじゃなくて業務監査もできるようになっておりますので、一定の限界はあるとは思いますけれども、あらゆるそういうチェック機能も働くことによってこのゼネコン汚職全体を、何といっても委員言われましたように国民の皆さん方の税金で公共工事というのは成っているわけでございますから、その皆無に向かっていろいろな角度から努力をしなきゃいかぬと考えております。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 そこで、公正取引委員会、今出ましたように、あなたのところは一般競争入札がよろしいと、こう言っておる。ところが、今の建設、自治大臣は、制限つき競争入札と。これはどういう御見解なのかひとつぜひ聞きたい。  それからもう一つは、これほど談合が公然化した一番大きな原因は何かというと、公正取引委員会が機能停止状態にあるんじゃないかと言われるぐらいにこの問題について無機能な状態になっておる。五十九年二月二十一日付で公共工事の建設事業団体の諸活動の指針というのを公正取引委員会が出しておりますが、これは読んでみるともうまさに談合黙認のガイドラインじゃないか、こういう感じがしてならない。  この二つの問題についてひとつ明確なお答えをいただきたいと思うんです。諸外国の場合は、本当に公正取引委員会が取り締まり官庁として自覚した行動が目立つわけですから、その点も含めて、ひとついかがですか。

小粥正巳公正取引委員会委員長

○政府委員(小粥正巳君) お答え申し上げます。  二つの点についてお尋ねをいただきました。  初めは、先ほど建設、自治両大臣から御答弁もございましたけれども、公共工事における入札についての制度の問題でございます。私どもの考え方を簡単に申し上げます。  現在、御案内のように、指名競争入札制度が一般的に行われておりますけれども、これは私どもの事件審査の経験から申しますと、安易に競争を回避する業界の姿勢がとかく見られがちである。それから、発注官庁によりましては本来の競争入札制度の趣旨に沿った指名や発注が行われていないことも時にございます。その結果、指名業者がある一定の範囲の者に偏りがちになる。そのことがまた業界の協調を招き、入札談合を行いやすくしている面も見られるところがあります。  したがいまして、私どもとしては、資格のある者ならばだれでも入札に参加できる機会が確保されている場合には、これはあくまで一般論でございますけれども、絶えずいわば競争者が参入でき るそういう可能性があるわけですから、結果として入札談合が困難になる、やりにくくなる、そういうことが考えられるわけでございます。  ただ、もちろんどのような入札制度をとるべきか、これは個々の工事の実態もございますから、ただいま両大臣からもいろいろお話がございましたけれども、第一義的には確かに発注官庁が検討されるべき問題だと思います。ただ、私どもの競争政策の見地から申し上げますと、競争入札制度本来の趣旨を十分生かすとともに、入札談合の防止を図る見地からは一般競争入札制度が一般論としては好ましいと考えております。  ただ、当然のことですが、入札制度やその運用を見直せば、制度を直せば入札談合がなくなるというものではございません。その点につきましては、いかなる制度のもとでも独占禁止法の厳正な運用が重要であるということは当然であると考えております。  ただいまごくあらまし申し上げました私ども公正取引委員会のこの問題についての考え方、これは実は去る九月二十九日に建設省御所管の中央建設審議会におきまして公共工事に関する特別委員会の機会がございましたが、私どもとしてこのような意見を申し上げ要望をしたところでございます。  それから後段のお尋ねでございますが、申すまでもなく、官公庁等が入札を行うに当たりまして入札参加者側があらかじめ受注予定者を決めてしまう、これが御質問のいわゆる入札談合でございますけれども、これはそもそもその競争入札制度の根幹を揺るがしてしまう行為でありますし、それから当然のことながら競争制限行為を禁止しております独占禁止法に明確に違反する行為でありますから、公正委員会としては従来から積極的に入札談合の摘発に努めているところでありまして、きょうは簡単に御答弁申し上げるために数字的な説明は省略させていただきますけれども、従来から私どもは入札談合の摘発に、特に近年、結果的にも私どもの排除処分の中では入札談合の割合が非常に高まっているということをつけ加えて申し上げたいと思います。  したがいまして、今後とも入札談合につきましての情報収集には一層努力をいたしますとともに、仮に独占禁止法に違反する疑いがあるとする具体的な端緒となる情報に接しました場合には所要の調査を行いまして、その結果違反事実が認められました場合には、当然でございますが法に照らして厳正に対応するということを申し上げたいと思います。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 公取委員長、それなら五十九年二月二十一日付の公共工事の建設事業団体の諸活動の指針、これはまさに談合黙認のガイドラインじゃないですか。これをまずやっぱり破棄すべきじゃないですか。

小粥正巳公正取引委員会委員長

○政府委員(小粥正巳君) ただいまお尋ねの昭和五十年代に出しました建設業に関するいわゆるガイドラインでございますけれども、これは私どもがその以前にいわゆる建設談合事案を摘発処分をいたしましたが、その経験にもかんがみまして、建設業界におきまして独占禁止法についての認識が大変不足をしている、この周知徹底を図りますために、建設業界の特性も顧慮しながら、できるだけ具体的にわかりやすく入札談合行為の禁止を明確にし、建設業団体の活動で何が独禁法上許されるか、そういうことを説明したものをガイドラインとしてつくって提供したわけでございます。したがいまして、当然のことながら、そのガイドラインにおきましては、先ほど御説明申し上げましたように、入札談合行為が独占禁止法に明らかに違反する行為であるということははっきりと明確に示しているところでございます。  ただ、お尋ねのように、そのようなガイドラインを出しましてからほぼ十年の時間がたっておりますけれども、現段階におきまして遺憾ながら御指摘のように建設業界におきましてなお入札談合行為が後を絶たない状況にあるということは、残念ながらそのような事実が逐一報じられているところでございます。これは率直に申しまして、私どもの独禁法につきましての周知徹底を図る、そのような活動あるいは努力がなお不足しているということを私ども厳しくみずからに反省せざるを得ません。  私どもが今後さらに入札談合行為の未然防止を図るためにどのような方策が必要か、適当か、そういうことをさらに勉強し努力をしてまいりたいと考えておりまして、その過程で私どもさらに勉強してまいりたいと考えているところでございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 納得できませんね。これはまた後日追及してまいりたいと思います。これを外さない限り、このガイドラインが出てから談合が大っぴらになったんです。当たり前になったんです。そのことをまだ反省していないですね。また後でひとつやりましょう。  そこでもう一つ、建設大臣。  建設省から地方局を含めてどのくらい天下りをしているのかよくわかりませんが、仙台市長のときには東北建設局が十八人、それから県の職員が二十二人ほど天下りをしておるということが新聞に出ておりましたが、相当数出ておるんじゃないかと思うんです。これが指名競争入札とあわせて談合の一つのポイントだ、こう聞いておるわけです。一人の天下りに対してお土産工事もつく、こういうことも聞いております。建設省は慌てて七月三十日に自粛を指示したんですが、これは私は公共事業を扱う企業については禁止にすべきだ、そのくらい踏み込んでいかないと続くんじゃないかと思うし、運輸省も農水省も検討ということは言われておりますが、自治省、自治体も含めて、四省四大臣にこの問題についてどういう御見解なのか、承りたいと思います。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○国務大臣(五十嵐広三君) 御指摘のような点はよく指摘される問題であります。  ただ、退職した公務員が職業を選択するということについての自由というものは、当然これは基本的な人権としてあるということは一つ踏まえておかなければならぬのでないかと思います。いい意味でそういうことが機能すれば、建設省の中であるいはそれぞれの各役所の中で持ち得た自分の技術だとか知識だとかというものを生かしながら民間企業で働くということは、これまた私は非難されるべきものではないというふうに思うのです。  問題は、そういうことと、それから今もちょっとお土産なんという言葉が出ましたが、役所とその退職者が就職をした企業とが癒着をそのことを通じて行うというような、特に利便がその企業に行われるというようなことがあってはならないことであって、そういう点はしっかり我々は慎まなきゃならぬと思うのであります。  昨今の状況等もありまして、お話がございましたように八月三日に、建設省といたしましては、まず建設省の幹部が企業に参りますときには、これは通常御承知のように人事院の承認が二年間は必要と、こういうことになっておりますが、当分人事院に承認の申請は自粛しよう、こういうことを決めさせていただきました。したがって、今それは行われていないのであります。  それから、一般の職員が退職してそれぞれ企業に参ります折には、少なくとも営業部門は担当しないようにということで、本人と企業と両方から念書をいただいてきちっとその辺については確認をしている次第でありますが、にもかかわらず問題が生じたというときには建設省としては厳に厳しい処分をそれぞれのところにしなきゃならぬ、こういうふうにも思っておりまして、最善を尽くしてそのようなことのない努力をこれからも強めてまいりたいというように思う次第であります。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 国家公務員法の百三条の二に、御承知のように、国家公務員の場合には離職する前の五年間に関係をした企業には原則行ってはいかぬ、行く場合には人事院の許可が必要である、こういうことになっておるわけでございますが、地方公務員の場合にはそのような規定はございません。  今、建設大臣からお話がございましたように、すべて地方公共団体を退職した人が営利企業に行ってはいけないという原則を全部することはなかなか難しいことは委員御承知のとおりでございまして、そこでしかし、いろいろ納税者の皆さん方から誤解を招くようなことがあってはいけないわけでございますので、私たちといたしましては退職する前にその営利事業に関係するようなそういう部署にはつかせない、そういうふうにして営利事業と常時の接触を極力少なくしていく、そういう日常の業務のあり方の中でこれは解決せざるを得ないのではないかというふうに考えております。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合運輸大臣

○国務大臣(伊藤茂君) ただいまの御質問にございましたが、ゼネコン汚職事件の構造的な要因の一つとして天下りという御指摘ございましたが、そのような話題が出ること自体が大変残念なことであろうというふうに私は思います。やはりそういうことでない状況をつくらなければならないというわけでございまして、今も自治大臣からお話ございましたように、ルールとしては国家公務員法百三条二項、三項というものがございます。その点はきちんと私どもも執行しているというつもりでございます。  同時にやはり、私は思いますが、公務員をおやめになった方の再就職は、原則的には民間企業がその方の能力、人格、識見などを自由に生かすようにということで、何か今までの官庁が持っていた権限、監督、そのつながりでということでない人材の活用でなければならない。そういう意味で申しますと、官庁のあり方でもあるかもしれませんし、業界サイドの姿勢もあると思います。全体として何かそういうつながりで大きな事業をやろうということではない、本当の意味でのやはり国民の皆さんのお金でいい社会をつくるための仕事をするんだというふうな形に全体のスタイルが変わるべきであろうというふうに思っております。

畑英次郎参議院新生党農林水産大臣

○国務大臣(畑英次郎君) 最近のこういった事件にかんがみまして、まず数字でお示しを申し上げたいと思いますが、ここ一、二年、農林水産省の本省課長職以上でいわゆる大手といいますか、今、日建連のメンバーと言われておりますが、その分野に入った方が一名でございます。そうしまして、課長職以下の方々が二十一名、合わせまして二十二名というのが農林水産省の実態でございます。  そして、今いろいろな仕組みにつきましては既に三大臣からお話がございました。重ねて申し上げることは避けますが、ただ、農林水産省の一つの特色を申し上げますと、大体農業土木はその専門技術を他の分野では求めることができない、そういう意味合いで営業ということではなくて土木技術を第二の人生で生かしていただいている、この辺の実情を踏まえながら御指摘の御趣旨が徹底するように再度また力を入れてまいりたい、かように考えております。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 その問題で一つ運輸大臣にお聞きしておきたいと思うんですが、きのうの新聞では徳島の知事に当選した円藤さん、運輸審議官、この方がパーティーをやって七千万の金を運輸省の監督企業から集めた、こういう報道がありますが、これについて、しかもその集めた中心は元事務次官の日本貨物航空会長などOBが中心になって集めたと。当然これは現職も協力したんじゃないかと思うんですが、いかがですか。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合運輸大臣

○国務大臣(伊藤茂君) お答えを申し上げます。  私もその報道をきのう読みまして、タイトルを見ましたら「「官・業」選挙」ということが書いてございました。何かやはりそういうことで報道されるようなことが起きること自体がまことに残念なことでありまして、そうでないようにしなければならないというふうに思うわけでございます。そのためにも、先ほど来御指摘があった問題もございましょう、それから政治と金にかかわるところのやはり抜本的な改革という問題もございましょう、そういうことを含めた政治の改革ということを実現しなければならないと私も痛感いたします。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 いろいろこれから問題は発展すると思いますが、総理も官房長官も知事出身でございまして、茨城、宮城の知事もこういうゼネコン問題で今つかまっておる、こういう状況にあるわけですが、何かこのゼネコン関係者の証言によると竹内知事にはもうリベートが恒常的にやられておったと、こういうことも報じられておるわけですね。これはひとつ経験の立場からこの問題に対するいいお答えはございませんか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 経験の立場からとおっしゃられてもなかなかこれは難しいことでございますが、何といいましてもこれは首長のモラルの問題、政治に携わる者、行政の上に立つ者の政治姿勢の問題が第一であろうと思いますし、第二には業者のモラルというものがございましょうし、それからまた第三には、今まさに中建審でやっておりますような入札契約の制度の問題をどうするかといったようなシステム上の問題がございましょうし、第四に、政治資金規正法をどのように変えていくか、そこで金と政治にまつわる問題をどのように断ち切っていくか、それがまさに課題であろうというふうに思っているところでございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 この問題は、今後とも我々もしっかり追及していかなきゃならぬ問題だと思いますが、きょうはこの程度にとどめまして、災害について一言お聞きしておきたいと思います。  本年の異常気象の中で、特に九州は十三号台風でやられました。その前に鹿児島もやられたわけでございますが、この概要並びに対応について、国土庁長官、いかがですか。

上原康助日本社会党・護憲民主連合国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(上原康助君) お答えいたします。  今御指摘ありましたように、本年は大変災害が相次いでおりまして、平成五年八月の豪雨災害及び台風十三号による災害に対しましては、御案内のように今政府は、応急対策に全力を挙げるとともに、特にライフラインの復活や河川、道路などの被災施設等の早期復旧、災害弔慰金等の早期支給、共済金の支払いや災害融資等による農林漁業者・中小業者に対する救済措置、災害復興住宅資金の活用、被災地・地方自治体への財政措置など各般の対策を鋭意推進しできているところでございます。  特に激甚災害制度につきましては、八月豪雨を含む梅雨期の災害を一連のものととらえた上で、農地等の災害復旧事業等にかかわる補助の特例措置等の適用を明日の閣議で決定する予定になっております。  また、台風十三号による災害に対しましても、地方自治体の御協力もいただきながら被害状況の的確な把握に努めているところでありますが、その結果を待って早急に適切に対処してまいりたい、こう考えております。  政府の災害対策の中核である国土庁といたしましては、今後とも関係省庁と一体となって地元自治体とも緊密に連携をとりながら御期待に沿うように努力をしてまいりたいと思います。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 これに関連して、山口さんの方で関連質問がございます。よろしくお願いします。

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 関連質疑を許します。山口哲夫君。

山口哲夫日本社会党・護憲民主連合

○山口哲夫君 北海道の奥尻島を直撃いたしました北海道南西沖地震の対策について、まずお尋ねをいたします。  地震が発生してから間もなく三カ月になろうとしております。おかげさまで島民の生活も一応何とか安定の方向に向かってきている、落ちつきの方向に向かってきているという実態でありますけれども、しかし、大変深刻な問題がたくさんございまして、まず何といっても、一体これから住む住宅がどうなるのか。それからもう一つは、生業に戻れるのだろうか、とても今の状態では今までの生業に戻ることができない、とするならば新しい職業は一体どうやって見つけ出すことができるのか、これから出稼ぎに行くにしてもなかなかその先もない。そういう不安の中で生活していると いうのが今日の実態でございます。  それで、地元の町長を初め北海道知事から政府の関係方面に随分要請が参っていると思いますけれども、その中でもまず一番大きな問題として、一日も早く激甚災害の指定をぜひやってもらいたい、こういう強い要請があります。水産業それから商工業の一部については既に指定を受けておりますけれども、しかし、まだ農林業それから土木関係、こういったところは指定を受けておりません。いずれ指定される可能性があるのかどうなのか。もし可能性があるとするならば、心理的な面も考えて、年末なんて言わないで一日も早く指定をしていただきたいものだと。ぜひひとつその点もお考えをいただきたいと思います。  それから、漁業者は漁船を共同で使うということもやっておりますけれども、しかし、なかなか漁具とか漁網まで今の金融措置だけではとても用意できないという深刻な問題もございます。  それから、商工業者も同じでございまして、金融措置はいろいろと面倒を見てくださっているようでありますけれども、しかし、やはりそれだけではとても再建できない。結局は何らかの補助制度をやっぱり考えていただかなければいけないのではないだろうかというようなこともございます。  そんなことで、地元の町といたしましても、何とか新しい制度をどんどんつくって救済策を講じようと思うんですけれども、先立つものは財源でございまして、非常に今苦しい町の財政でございます。そういう点では、自治大臣には特別地方交付税の配分等についてはやはり特段の御配慮をしていただかなければならないんではないだろうか、そんなふうに思います。  要するに、まとめて申しますと、生活をする場の住居をどうするか、そしてこれから生きていくための生業を一体どう維持していくかということが最大の課題でございます。  そこで、まとめて総理にお尋ねいたします。  こういう大災害の後は、既存の制度でもって救済するとしても大変無理があると思うんです。やはり新しい制度をこの機会につくれるものはつくって、その中で何とか復興のための対策を講じていただかなければとても今までの生活を取り戻すことはできない、私はそう思います。どうかひとつ、勇断を持ってつくれる新しい制度はこの際つくっていただいて、非常に自然の美しい奥尻、そして生き生きとした生業をしている奥尻を取り戻していただきたいものだと。  ぜひひとつ力強い御所見をお伺いしておきたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 罹災されました方々に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。何とか地域の復興が一日も早くなされますように願っております。また、政府としても全力を尽くしてまいらなければならないと思っております。  新しい制度というお話でございましたが、昨年でございましたか、国土庁の方でも有識者を集めて検討会をつくりまして、こうした大災害について、何か抜け落ちたところで安全ネットと申しますか、何か対策ができないかということで大分知恵を絞ってお考えをいただいてきた経緯があるようでございますが、私もつぶさには存じません。存じませんが、結論として申し上げると、なかなかどうもいい知恵が出なかったということのようでございまして、今後またさらに引き続いて検討してまいりますが、さしあたりは現行制度の運用を適切にやっていくということでできる限りの対応をさせていただきたいというふうに思っております。

山口哲夫日本社会党・護憲民主連合

○山口哲夫君 ぜひひとつよろしくお願いしたいと思いますけれども、各省庁の方に要請に参りますと、今の制度ではできないんです、こういう答えが非常に返ってくるんです。それは現在の制度で何とかしようと思っても無理ですから、ですからそこを乗り越えて何とかしてもらいたいという期待が非常に多いわけです。事務方の考え方だけでは一歩も進みませんので、各大臣の勇断をもって新しい制度をつくって、ぜひひとつ復興対策を講じていただきたいことをお願いしておきたいと思います。  次に、北海道、東北の米の冷害対策について質問いたします。  御存じのとおり、百年に一回あるかないかの記録的な大凶作であります。今度の作況指数は大体七〇台になるんでないかなというふうに言われておりますけれども、七〇台ということになりますと、これまで戦後一回だけございます。それは昭和二十年の終戦の年です。ですから、このときは日本じゅうが非常に大変な状態にあったわけでございますから、これはまあいわゆる例外中の例外であった、そんなふうに思うわけであります。  七〇台といいますけれども、実は各県ごとに見ますと、御存じのとおり青森が三二、岩手が四二、宮城が四四、北海道四六、福島六七と、もう七〇をはるかに下回っているところが多いわけで、特に北海道の中で南の方の檜山管内というのは二です。それから、渡島が五、十勝が九、そんなように一けたの指数というところもあるわけでして、まさに壊滅状態と言っていいんではないかと思います。  そういうことで、政府もそれなりに対策を講じていらっしゃると思います。特に加工米二十万トンの緊急輸入、それからいわゆる主食用の輸入も検討されているというふうに伺っておりますけれども、しかし輸入ということになりますと、世界じゅうの米の貿易市場というのは意外に少ないんですね。全体の生産の大体三ないし四%、ちょうど日本の一年間の生産量の一割か二割増しくらいしかないんです。しかも、日本人が主食として食べておりますいわゆるジャポニカ種、短粒米ですね、これなんかはなお低いわけです。ですから、そういう低い中で、しかも輸出国というのは限られておりまして、その輸出国はもう既に輸出先というのは決まっているわけです。  そこへ日本が割り込んでいって緊急輸入するということになりますと、これは輸入価格を上げてしまう、米の価格を上げてしまうということにもつながります。また、輸出をしようと思っているその国に強引に割り込んでいくということになりますと、その国の主食の量そのものが今度は減ってきて問題が起きるというようなことも実は起こってくると思います。  そんなようなことを考えると、やはり我が国がこれから輸入する場合にぜひ他国に迷惑をかけない中で輸入をするということを考えていかなければならないと思うんですけれども、農林水産大臣、その辺は大丈夫でしょうか。

畑英次郎参議院新生党農林水産大臣

○国務大臣(畑英次郎君) ただいま山口先生御指摘のとおり、米分野の世界の貿易量が大体千三百万トンから千四百万トンでございます。そしてまた、御指摘のとおり輸出国、なおまたそれを当てにしました輸入国も大方定着をしておるという状態の中における日本の異常事態でございますから、御指摘がございましたようにいわゆる貿易分野のお米の値段の暴騰があってはならない。あるいは期待されておる従来の米輸入国に対しましても大きな被害、御迷惑をかけてはならない。  この辺の問題点につきましては十二分に留意をしながらこれからの対応を詰めていくという段階でございますが、ただいまのところ年末の二十万トンにつきましては、タイ等々の分野におきまして今御指摘のような点は正直申し上げましていささか値段が思惑絡みで上昇傾向にありますことも実態でございますが、十二分に注意をしてこれからの作業を進めてまいりたい、かように考えております。

山口哲夫日本社会党・護憲民主連合

○山口哲夫君 実は、今こういう緊急輸入をしなければならなくなったその理由は、自民党政府が国会の決議を無視してきた、社会党が年間二百万トンくらいの備蓄をしなければならないと言って、政府も当時百五十万トンは確保しましょうと言った、そういうことを全く今日まで政府みずからこれを無視してきた、そういう私は失政があったからだと思うんです。  実は、昭和五十九年、参議院と衆議院で米の需 給安定に関する決議というのをいたしております。ちょっとそこの関係部分だけ読んでみますと、「国民の主食であり、かつ、わが国農業の基幹作物である米については、その供給を外国からの輸入に依存するというような事態が今後生じることのないよう、国内生産による完全自給の方針を堅持すること。」、もう一つは「国民の主食である米の安定供給を確保するため、食管制度を堅持し、自主流通制度の定着を図り、ゆとりある需給計画のもとに、不測の事態に備え適正な在庫の積増しを行い、備蓄体制の確立に努めること。」、こういう決議があるわけです。  そのときに、私ども社会党は年間二百万トン、政府は百万トンと言ったんですけれども、結局は百五十万トンということで落ちついた。ところが、いつの間にかこれを百万トンに政府が修正してしまった。そして、現在はどうかといえば、ことしの米穀年度末、十月末ですけれども、恐らく三十万トンだろうと思うんです。もっと低いという声がありますね。要するに、自民党政府の減反政策、特に農業政策がもう猫の目のように変わっていくというそういう減反政策の失敗、それから政府が決議に反して必要な米の在庫、備蓄をやらなかったという、そういうツケが今出てきたわけであります。  だから、畑農林水産大臣には自民党政権の失政の後始末を今されているわけなんで、まことに御苦労な話だと思うんですけれども、二度と今後我が国において同じようなことが起きないように、早急に米の在庫、備蓄のための政策を確立する必要があると思うんですけれども、いかがでしょうか。

畑英次郎参議院新生党農林水産大臣

○国務大臣(畑英次郎君) こういう異常な大凶作というような事態を迎えまして、各般にわたってのもう一度洗い直し、そういうことは極めて大切な要素ではなかろうかというようにも考えておるわけでございます。  その中にございましての適正在庫百万トンという数字そのものにつきましては、私なりの承知をいたしておりますところでは、やはり関係団体あるいは役所、そしてまた当時の自民党の御関係の方々のそれこそ真剣な論議の中から百万トンという数字が出たこともこれまた事実。こういうことを考えますと、私自身の今日置かれている立場にございましても、軽々に百万トンという数字をないがしろにしてはならない。しかし、ことしのようなこともあり得る、そういうことの新たな要素を加味しながらも、引き続き御案内のとおり減反緩和政策等々そういうことを加味しながら、本年の作付状態、こういうものを見まして、百万トンの数字に対するもう一度掘り下げた論議をやっていかなければならない、かように考えておる次第でございます。

山口哲夫日本社会党・護憲民主連合

○山口哲夫君 期待しておりますので、しっかり頑張ってください。  それで、こういう緊急輸入の事態になりますと、生産者も消費者も非常に不安を持っております。これを契機にして結局は政府は米の輸入自由化にのめり込んでいくのではないかというそういう心配。ですから、これについては、そういうことは絶対にないということだけこの場でひとつ断言をしていただきたいと思いますし、それから消費者については、先ほども質問がありましたけれども、一都市民の中には随分米が不足するんでないか値上がりするんでないかという不安が非常にあるわけです。それに便乗してやみ米の悪質な業者が暗躍をしているというような実態も実はあると思います。そこで、そういう市民の不安は絶対にない、そういう不安を誘発しないようにもっとやはり徹底したPRをするべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

畑英次郎参議院新生党農林水産大臣

○国務大臣(畑英次郎君) まず第一点の、いわゆる今回の緊急避難的な年末におきましての二十万トン外米輸入の問題がいわゆるウルグアイ・ラウンドの例外なき関税化の問題等々に結びつく、そういうような一部誤解があるわけでございますが、ただいまお話がございましたように、今回の大凶作といいますものは百年に一回という言われ方もいたしますし、私自身のデータという意味合いから申し上げれば有史以来と、こう申し上げても差し支えがないというように考えます。全く緊急避難的な対応の姿でございまして、このウルグアイ・ラウンドの貿易ルール分野とは全く違った次元の問題である、切り離してこれに結びつけることがあり得る余地は全くない、こういうような意味合いを持ってこれからも対応をしてまいりたいというように考えるわけでございます。  なおまた、ことしの年末から来年にかけまして主食は不足をするんではないかというような意味合いでの思惑絡みの種々問題が指摘をされておるわけでございますが、今御指摘がございましたように、十月末におきましても、数字はわずかではございますが、いわゆる平成四年産米の持ち越しというものが現在あるわけでございます。そしてまた、既に早場米の集荷が始まって、農協を初め食糧事務所等々、市町村、県段階におきましても全力を挙げて集荷に当たっておる。こういう姿からいたしました場合には、先ほども申し上げましたが、国民のとりわけ御家庭の主婦の方々にも御安心を願いたいと思いますが、主食そのものの米の問題を一日でも欠くというようなことはあり得ない、御安心を願いたいというように考えるわけでございます。  一部、将来にわたっての御懸念、来年もまた大凶作であったらどうするか、そういうことまでの論議はこれからの問題というように、ひとつあくまでも国民皆様方に米の主食の供給についての責任は一日たりといえども欠かすことなく全力を挙げてやり得る今日の姿であるということで重ねて御安心を願いたい、かように思います。

山口哲夫日本社会党・護憲民主連合

○山口哲夫君 農水大臣の答弁を聞いて安心いたしました。  さて、次にこの冷害対策の最後ですけれども、農家に対する対策でございますが、農水大臣のところにもたくさんの農業団体から要請が来ていると思います。全部は申し上げませんけれども、例えば天災融資法の適用及び激甚災害の指定、それから自作農維持資金の特例貸付限度の設定と資金枠の確保、あるいは米の予約概算金返納の特例措置、そのほかここだけでも八項目ありますけれども、いずれをとっても農家の方々にとってはこういう対策を何とかひとつやっていただかなければ農業自体もやっていけないという深刻な状態になっております。  それなりの対策を講じていらっしゃると思いますけれども、農水大臣から総括的にこの要請に対するお答えをいただきたいと思います。

畑英次郎参議院新生党農林水産大臣

○国務大臣(畑英次郎君) ただいま御指摘を賜りました共済金の支払いの問題、あるいは自作農維持資金の問題等々、これらの問題につきましては、御指摘のとおり百年に一度といったような大凶作でございますから、例えば共済金の事務量は年を越さざるを得ないというような姿にはございますが、これは異常な、しかもまだ御心配を賜っておる姿というような意味合いで、年内にはかなりの無理をしてこれを何としても支払いの完了をさせなければならない。あるいはまた、仮渡しの問題等々、そしてまた資金等々の枠につきましてもそのボリュームをふやす、こういうことにただいま全力を挙げておるわけでございまして、総括的に申し上げれば、異常なこの実態に対しまして、その異常ということ、まことに百年に一度の大凶作、こういうことを踏まえた意味合いでの今後の対応を速やかに展開をする努力をただいま展開中である、かように御理解を願いたいと思います。

山口哲夫日本社会党・護憲民主連合

○山口哲夫君 最後に、円高差益の還元問題について質問をいたします。  実は円高差益、昭和六十年から六十二年にかけてもございました。経済企画庁の調査によりますと、当時、円高差益三十兆円、それの還元額は二十兆円、七〇%しか還元されておりません。三〇%、十兆円はどこかにいってしまったわけです。それで、特に家計に直結する消費者物価指数はほとんど下がらなかったという状態で、当時経済企画庁としては、この円高差益は卸、小売の流 通段階で吸収されてしまった、そういうふうにさえ言っております。これはゆゆしき問題だと思います。  細川内閣としては、電力関係初めこういった円高差益の関係する業界に対して、早速文書を出して国民の期待にこたえるようにやられた、そのスピーディーな対処には大変私は敬意を表しておりますけれども、今後もぜひひとつそういう面で努力をしていただきたいと思いますが、中でも電気関係が、最近の報道によりますと、驚くなかれ二十五億円も自民党に政治献金でなくして広告費という形で出していたという事実が出ております。  しかし、これは広告費とはいいますけれども、電力九社でつくる電気事業連合会の近藤副会長自身が、普通の広告料と違うと言われても仕方がない、だからこれはいわば広告に名をかりた政治献金だというふうにさえとられるわけですね。自治省の政治資金課では、例えば今回のケースが提訴されて司法当局が広告契約としては代価が高過ぎるとみなすこともあり得る、その場合は、広告料ではなくてこれは寄附、献金とみなされることになるとさえ言っているわけであります。  もし円高差益の大部分が自民党に政治献金されたということになればゆゆしき問題でございますので、ぜひひとつ経済企画庁としては、電力関係を初め関係するそれぞれの企業に対して、円高差益がどういうふうに行われているのかきちっと調査点検をこれから徹底してやっていただいて、国民の期待にこたえるような行政をしていただきたいと思いますけれども、総理並びに経済企画庁長官の考え方をお聞きしておきたいと思います。

久保田真苗日本社会党・護憲民主連合経済企画庁長官

○国務大臣(久保田真苗君) 御指摘のとおり、円高差益還元が早期にしかも順調に行われるということは、健全な経済運営にとって極めて重要なことだと思っております。  前回のバブル発生前の円高差益のときは、これがバブルの引き金となったとも言われておりますし、また、そのお金が不正に運用されるということはぜひとも防がなければなりません。この国民に属すべきものを国民に返すということは、市場経済の中で最も重要なことだと思い、力を入れているところでございます。  そこで、点検調査の必要ということを痛切に感じておりまして、今回、九月三十日までに、関係の省庁から業界に対して一般輸入財の円高差益の還元を要請し終わったころでございます。これの点検。それから、公共料金につきましては、関係省庁が、ガス、電気、運賃、そして国際電話といったようなものを、産業界にもまた消費者の家庭にも返していくということで、既に手配をほとんど終わっておるところでございます。  これを点検していきますために、関係の省庁が協力をいたしましてそれぞれの点検を継続的に図っていくわけでございますけれども、その一環としまして、経済企画庁は、国民生活センターを持ち、そのネットワークとして全国三百カ所の消費者センターがございますので、これを通じて情報を集め、そしてモニターをしていくということをいたします。特別に集中的に十月の三日間をこれに当てて、ぜひ消費者、国民の皆様から円高差益還元に関する情報をいただきたい、また、私どももそれをフィードバックさせていただきたいと思っております。  そのほか、大蔵省の通関統計によりますところの輸入物価の公表、公取委によりますところの独禁法の厳正な適用といった非常に幅広い活動となっておりますので、ぜひこの円高差益還元が十分に、しかも早期に行われて、国民が豊かな生活を実感できるような、そんな経済社会に運んでいきたいと頑張っているところでございます。よろしくお願いいたします。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 今の企画庁の長官の答弁のとおりでございます。

山口哲夫日本社会党・護憲民主連合

○山口哲夫君 終わります。

佐藤三吾日本社会党・護憲民主連合

○佐藤三吾君 これをもって終わります。

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 以上で佐藤三吾君の質疑は終了いたしました。(拍手)     —————————————

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 次に、板垣正君の質疑を行います。板垣君。

板垣正自由民主党

○板垣正君 私は、総理のいわゆる侵略戦争発言、この重大な問題について、焦点を絞っていろいろお尋ねしてまいりたい。  これは、総理の発言に対する日本遺族会の抗議の声であります。その一部でありますが、「戦没者遺族は、今日までわが身をかえりみることなく一途に祖国の安泰と繁栄を願って、尊い生命を国家に捧げた肉親に、誇りをもって茨の道をひたすら生きてきた。しかるに総理のこの暴言は、この心の支えさえ根底から踏みにじったものであり、われわれ戦没者遺族は、断じて、これを容認することはできない。」。  いろいろまだございますけれども、これが遺族の多くの声であります。  戦没者遺族が戦後たどってきた道はまことに厳しいものがある。戦後、多くの国民がもとより大きな戦禍をこうむったわけですけれども、そうした中で、特に戦没者の遺族、戦没者の未亡人、その子供たち、彼らがやはり必死に生き抜いてきた支えは、自分たちの肉親が国のために、国の繁栄を願い、その礎となって、そのために命をささげた、これが唯一の支えであったと思う。これについていとも簡単に、あれは侵略であった、誤りであった、いやしくも一国の総理の口から、まさに断定的な言葉がどれほど残酷にそういう人たちの心を傷つけ苦しめたか、こういうことについてどうお感じでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 本会議でも委員会でも再々御答弁を申し上げておりますように、何よりも今日の我が国の平和と繁栄というものが先輩世代の方々のたっとい犠牲の上に成り立ったものである、そのことは末代まで我々は肝に銘じていかなければなるまい、このように私は申し上げているところでございます。  さきの戦争責任の問題についての発言は、しかしながら胸に手を当てて考えてみると、過去において我が国が行った行為の中に、多くの人々に深い悲しみと苦しみを与えた、そういうことがあったことは事実であって、そのことに対して素直なおわびの気持ちを申し上げるということがまずこれは始まりではないか、私はそのように認識をしているところでございます。

板垣正自由民主党

○板垣正君 総理の発言に対してはいろいろな反響がありますけれども、これはロンドン・エコノミストの八月二十一日号、日本に期待されるのは正直であって陳謝ではない、半世紀前の日本の行動は歴史家の仕事であって政府の仕事ではない、政治家にあるまじき発言ではないかという趣旨であります。  日本の行為がどのあたりで非道の範囲に該当するのか確かめることは困難なのだ、日本軍はヒトラーの配下がポーランドやロシアで実行したような組織的な大量殺りくを犯していない、あるいは。連合国によるドレスデンや東京のじゅうたん爆撃や広島や長崎に対する原爆投下と同じようなこともやっておらない、そういうことならば陳謝のためにどの程度深々と頭を下げるべきかの問題は捨てておいてよいだろう。つまり、日本の現在の政府が五十年前の先人の行為のゆえに済まなかったと言い続けなければならないとすると、その場合には他の諸国も同じようなことをしなければならないということになる。五十年後の陳謝などという的外れのことより、この問題はもはや外交官や閣僚たちによって論じられる国際問題であってはならない、公文書をひもといて歴史家たちをして議論せしめ、その結果として真実を国民に知らせることの方がよいであろう、こういう言い方をしておりますけれども、総理、いかがでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 歴史の受けとめ方についてはさまざまな考え方があろうと思います。しかし、それを現代に生きる我々政治家がその認識をきちっと持つということが何よりも大事なことではないか。今、後世の歴史家の評価にゆだねる ということも確かにそれは一つの考え方でございましょうが、現代に生きる政治家がみずからの認識の問題としてどのように考えるか、受けとめるか、それが大事なことではないか、私はそう思っております。

板垣正自由民主党

○板垣正君 遺憾ながら戦後、この国の歴史のあり方、歴史の真実というのは余り語られてこなかった。ということは、遺憾ながら最近まで続きましたいわゆる保守・革新の対立、そういう中で米ソ冷戦が国内に持ち込まれて、あたかもソ連が平和勢力である、そしてアメリカは戦争勢力である、こういうイデオロギー対立の中で国会も十分な論議の場として機能し得なかった。私は、いわゆるポスト冷戦のこの時代こそ、改めていろんな角度から歴史の真実を見きわめるということ、また政治家の責任においてもその見解を明らかにすることが必要だと思いますけれども、そうした期待はあったと思うが、総理の侵略戦争発言というのは何ら従来からの脱皮でも何でもない。言うならば、従来のあの見解をある面を引き継いで、見る人によっては、これを新しい政権の一つの特徴といいますか目玉といいますか人気取りといいますか、そういう思惑があるのではないかという厳しい批判もある。このことについてどう思われますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) そういうことでは全くございません。

板垣正自由民主党

○板垣正君 先般、メージャー首相が見えて、いわゆるイギリス軍捕虜の補償の問題についてお話があったといいますが、どういうお話があったか、お聞かせいただければと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) いわゆるPOWの問題について、いわゆるサンフランシスコ平和条約を初めとする二国間条約その他の条約において法的にはそうした問題は解決をしているというふうに認識をしているけれども、イギリスにおいてはPOWの問題などが存在をしている、そのことについて指摘をしておきたい、こういうお話でございました。

板垣正自由民主党

○板垣正君 それに対して、総理としてはどういう態度をとられたか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 承っておきました。

板垣正自由民主党

○板垣正君 私もこの九月にインドネシア、オーストラリア、ニュージーランド等に国会からも視察に行ってまいりましたが、現に現地におきましても在郷軍人会等を中心としてこの補償の問題がまた大きく蒸し返してきている。イギリスもその一つの例であります。オランダの動きもございます。  総理の発言が、こうした補償の問題、法的には決着がついているといいながら現実には各地でいろんな形で蒸し返されている、こういうことについてどうお考えでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 今申し上げましたように、法的には政府としてはすべて解決がついている問題である、処理済みの問題である、このように認識をいたしております。

板垣正自由民主党

○板垣正君 新聞報道によりますと、メージャー首相との話し合いの中でも、法的には決着がついていることは向こうも承知しているけれども、何らかその他の具体的な方法がとられる場合には考慮に入れてもらいたいと。これに対して総理が肯定的な答弁をされた、こういうふうにも伝えられておりますが、そういうことは事実なかったわけですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 肯定的なことは申しておりません。

板垣正自由民主党

○板垣正君 それでは、今後いろいろな形で起こってまいると思う、また閣内の意見もこの問題については必ずしも統一されていないように感じますけれども、細川政権としてはこの問題について新たな措置をとる考えは全くない、こう受け取っていいわけですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 今申し上げた原則のもとに対処してまいりたいと思っております。

板垣正自由民主党

○板垣正君 この問題は、そうした金銭的な補償問題というものは重大な問題でありますが、ある意味の派生的な問題であって、より本質的にはやはり国の歴史、国家民族の歴史をどう見るか、こうしたことにかかわってくるし、当然この歴史認識についてはあの大東亜戦争を歴史的にどう位置づけるか、これが根本の問題でしょう。これについての御見解を要約して承りたい。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 太平洋戦争というものがどこで始まってどこで終わったか、こういうことについてはなかなか線を引くのが難しい問題である。これは多くの歴史観がございますし、その事実認識についてもさまざまな御意見があろうと思います。  したがって、どのような因果関係でそれが引き起こされたか、我が国がアジア・太平洋の地域の国々を初めとしてその他の国々と戦火を交えるに至った経緯についての歴史的な認識というのは、さまざまにあろうと私は認識をしております。

板垣正自由民主党

○板垣正君 やはり大東亜戦争、日本の歴史を顧みれば、日本近代化の明治維新にさかのぼらなければならないであろうし、さらには、いわゆる大航海時代に始まる、そしてまた産業革命以来の欧米勢力によるアジアの支配、植民地化、こういう中におけるただほとんど実質的に一国としての近代化の歩み、こうした中における日本の国家の自尊自立とその基盤であるアジアの安定、こういう中における日本の苦難の歩み、これがやはり欠かすことのできない視点ではないのか。  日本が開国した一八六八年が明治維新であります。  その前に欧米勢力がどういう姿勢でおったかという一例でありますけれども、これは一八五二年、米国務長官が、ウィリアム・セロードという方ですが、吾人は今一層崇高なる舞台すなわち富の拡張と迅速なる領土拡張の道程に上がろうとしている、目を太平洋方面に転ずるならばハワイ諸島及びシナ沿岸地方は既に米国の勢力を認めている、我らはアジア大陸との連絡点すなわち植民地のごときものを必要とする時勢に到達していると。こういうことでスタートをした。まさにその一八五二年の翌年がペルリが浦賀にやってきた年であります。  こうした中で歴史が営まれてきたいろんな経緯を今さらここでるる申し上げる必要はないと思いますけれども、しかし、この日本の国の歴史、歩みについて史実を求め、日本のこれからのあり方を求めようとするならば、やはりそうした歴史の経緯の中にあの戦争をどう位置づけ、そして今後の指針とするかこのことが問われると思うわけであります。  そこで、観点を変えまして、こうした細川内閣の姿勢を国会の決議にあらわそう、こういうことも伝えられているわけでありますが、これについては羽田副総理にお尋ねしますけれども、そのことについてどういう見解をお持ちでしょうか。

羽田孜新生党・改革連合外務大臣

○国務大臣(羽田孜君) 私がこの国会決議というのを申し上げましたのは、決して細川内閣が発足したということではありませんで、それ以前、宮澤内閣が発足するとき、ちょうど開戦五十年というときでありました。  そういうときに、私どもは第二次大戦というもの、あるいは戦争というものは一体どういうものなのか、特にこの大戦というものを総括する、そういう中で日本というのはやっぱりいろんなところに迷惑をかけたことについては率直におわびする、しかし、戦後四十八年でございましたけれども、そういう歩みの中で、本当に平和の中で今日の繁栄を築いたということ、そういうことで、私どもはそういう経験を踏まえながら、これから平和の中で生きていきますということをひとつ決議すべきじゃないのか。これは現在でも自民党の中に残っていらっしゃる皆さんともお話ししたことがあります。

板垣正自由民主党

○板垣正君 今の内閣の姿勢のもとでこの決議を行う、このことについては私どもは賛成できない。いかに自民党が提案したといえども、内閣のそうした姿勢のもとで私どもは同調はできない、このことを申し上げておきたいわけであります。  細川さんの侵略戦争発言ということについて一部報道をいろいろされました際に、閣僚の見解というようなものも報ぜられた。その中で、何か心を語っておられるなと感じた大臣もおられたわけであります。そうした大臣の方々の率直な個人的な見解で結構でありますが、三ケ月法務大臣、大内厚生大臣、畑農水大臣、見解を述べてください。

三ケ月章法務大臣

○国務大臣(三ケ月章君) お答え申し上げます。  私は、認証式のその日に、まだ考えも余り定まらないうちに新聞記者と会見いたしまして、ただいまの問題を聞かれましたときに、私はこういうことをもうすぐに申し上げたわけでございます。  それは、細川総理が発言されました趣旨と申しますのは、これはこういうぐあいに新しい政権が発足いたしました際に、近隣アジア諸国との関係等々を考えますならば、先ほどの総理もお話がございましたように、我々も非常に苦しい目に遭ったけれども、同時にまたアジア近隣の諸国にも深い傷跡を残したんだということについて、やはり一言あった上で新しい対策を講ずることこそが、憲法の前文にありますような国際社会において名誉ある地位を占めたいというそういう気持ちに沿うゆえんであろうというふうに考えた次第でございまして、侵略戦争という言葉の背後には、その後総理が言われますように、やはり今申しましたようないろいろな耐えがたい苦しみと悲しみを日本国民のみならず近隣諸国の方々に与えたということに対する反省の念が込められておる。しかし、その反省の念を総理の立場として公にすることは、先生御指摘のようないろいろな派生的な問題もひょっとすると起きるかもしれない。その中であえて発言されたことに対しては、勇気のある発言だなという感じを一方で持ったわけでございます。  しかし、それと同時に、私は実は大学の卒業の直前に、もう少しで学業が終えるという時期に学徒出陣という事態で二等兵として入営いたしました。私の親友は何人か戦場から帰ってまいりませんし、特に最も親しい友人は特攻隊で死んだわけでございます。そういう特異な特殊な体験を持っている者といたしましては、我々のああいうふうな友人の思いというものが、あるいは死に方というものが、果たしてこれも侵略戦争の片棒を担いだんだろうかという評価がもし出てくるとすれば、それは私にとってやはり抵抗感があるということもまた率直に申したわけでございます。  それで、そのときに私、抵抗感という言葉でとまってしまったわけでございますが、それはどういうことかと申しますと、実はその後、私のそういう発言を引用されまして、九月十一日の朝日の朝刊に、作間忠雄といわれる明治学院大学の名誉教授、これは憲法の先生でございますが、私と全く同じく学徒出陣で出た方が投稿されまして、その言葉がまた九月二十七日の朝日の朝刊の天声人語に掲げられておることも御承知だと思いますが、その方の言葉の中に私が言い足りなかったことがかなりはっきりと書かれておりますので、それを申し上げまして私の現在の気持ちをお伝えいたしたいと存ずるのであります。  この作間先生は、ちょうど私と同じように、戦争に参りましたときにはもはや戦局は決定的に不利でございますし、軍規はかなり紊乱しておりましたし、勝つ見込みというものはまずほとんど絶たれていた。にもかかわらず一兵卒として戦陣に赴かなければならないというときにどういう気持ちを持ったか。これは彼の言葉でございますが、自分たちの結論は次のとおりであった、やはりこのままこの無謀な戦争を続けるべきではない、戦争はしたがってやめるべきであるけれども、それは我々二等兵というふうな形の者としてできることでないならば、同胞を守るために死ぬほかはない、もし日本民族が全滅しなければ生き残った人たちが協力して今までと違う日本を造って欲しい、こういう気持ちを我々はみんな持ったんだということがここに書いてございます。実は、私も全くこれと同じ感情を持って軍隊生活を送ったわけでございます。  こういうふうな気持ちから申しますと、ここでこういうふうな形での、「多数の兵士は戦争の「犠牲者」であったとしかいえない。」ということをはっきり作間さん書いておられます。そして、「兵士の遺族もまた同様である。しかしそれは決して「犬死に」ではない。まして断じて「侵略の加担者」ではないのである。彼らは「日本国憲法」に化身して、平和日本の礎となった、と私は確信している。」、こういうことを書いておられるのでありまして、私も全くそれと同感であるということを申し上げさせていただきます。  お答えになりましたでしょうか。

大内啓伍民社党・新党クラブ厚生大臣

○国務大臣(大内啓伍君) 私もあの直後に記者会見で問われたときに素直に私の持っている歴史観というものをお話申し上げました。  さきの太平洋戦争で、いろいろな局面で侵略行為とみなされるような事実があったということは否定できないところだと思うのであります。しかし、それらの日本のとった行動がどのような背景のもとに行われたかと検討してみますと、それは単に日本の責任だけではなくて、その他にもいろいろな要素があったということも事実でございまして、それらは今後歴史的に一層解明されなければならない問題だと思っております。  特に、東京裁判におきますあのパール判事のいろいろな所見、あるいは東京裁判で首席検事を務められましたキーナン首席検事のその後の一九五二年のあの発言、あるいは日本の占領の最高司令官となられましたマッカーサー元帥が一九五一年にアメリカの上院軍事委員会において証言された中には、日本があのような行動をとったことはみずからの安全保障のためでもあったということを述べられていること等、相当の真実もそれらの発言の中にはある、私はそう見ております。  したがって、いろいろな局面において指摘されるような侵略行為があったということは否定できないと思うのでありますが、その背景についてはいろんな背景があったということを素直に見るべきではないかと思っております。

畑英次郎参議院新生党農林水産大臣

○国務大臣(畑英次郎君) 私のようないわば戦中派と申しますか、終戦当時も大空襲等々に遭遇をいたしたわけでございますが、そういった置かれております経験、歩みというものを踏まえまして、すべてが侵略戦争であるという表現については私なりに抵抗を感ずるということを申し述べさせていただいたわけでございますが、たしかあれは八月の十一日ごろであろうかというふうに考えます。  幸いにその後、細川総理御みずから、そういった誤解を生みやすい短い言葉ではなくて、ただいま発言がございましたとおり、戦没者の方々に対するお気持ち等々が所信表明等の中で述べられまして、正直申し上げまして私もほっとしたというのが偽らざる心情でございます。

板垣正自由民主党

○板垣正君 今お話にも出ましたが、いわゆる東京裁判、これまた大きな問題であります。また、これは国際法的にどう評価するのか、歴史的にどう評価するか、総理の東京裁判の国際法的な位置づけについての御見解はいかがでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 東京裁判についてもそれぞれに受けとめ方があろうと思います。今お三方が述べられたようなお話の中にもそのことについての見解が含まれておりましたが、それなりにそれぞれの受けとめ方があろうと思っております。  しかし、あのような状況の中ではございましたが、我が国はとにかくあの東京裁判というものを受け入れて、そして我が国は今後二度と国際社会の中においてこのような過ちを繰り返さないということを誓って、そして新たな出発をして今日に至っているわけでございますから、そのことは厳然たる事実として受けとめなげればならないのではないかというのが私の認識でございます。

板垣正自由民主党

○板垣正君 東京裁判を受け入れたとどういう根拠で言われるわけでしょうか。東京裁判を受け入れたとおっしゃったですね。どういう根拠でおっしゃったんでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) それは、言うまでもなくサンフランシスコ平和条約あるいは二国間の条約、その他の条約ということでございます。

板垣正自由民主党

○板垣正君 この裁判が勝者の、いわば国際法においてはまさに違法である。いわゆる不戦条約というものを根拠にしましたけれども、当時の不戦条約においては、いわゆる侵攻戦争、これを犯罪とする規定はなかったし、ましてや個人の責任を問うというそうした国際法的な裏づけはなかったわけであります。こういう状況の中で、いわば占領政策の一環として行われた勝者による裁判、これをそのままその結果について受けとめる、これは問題ないでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 戦勝国による一方的な裁判であった、そういう御認識もそれはもちろんおありの方もございましょう。しかし、とにかく現実には我が国はその結果を受け入れて、今日このようにしてスタートをしてきて国際社会の中にあるというその事実は厳然たる事実であろう、こう申し上げたわけでございます。

板垣正自由民主党

○板垣正君 いわゆる東京裁判史観と言われる、つまり日本がすべて悪かった、こういうものが戦後極めて日本の本来の歴史の見方を毒してきたと私は思うんですね。いわゆる東京裁判史観、これを総理はそのままお認めになりますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) それは確かに戦勝国によるかなり偏った見方というものもその中に含まれているのではないかという感じもいたしますが、先ほど来私が申し上げておりますことは、とにかくそれを受け入れて、そしてその上にスタートをしてきた、そして今日がある、その事実は認めなければならないであろう、こう申し上げているところでございます。

板垣正自由民主党

○板垣正君 さっき引用もありましたパール判事は、日本に同情していただいてありがとうと言ったら大変怒ったそうですね。日本に同情してあの無罪論を出したんではない、国際法からいって、歴史の真実からいって、自分は信念を持ってこの判決を書いたんだと、こうおっしゃっているわけですね。  そういう意味合いにおいて、この東京裁判というのは極めて当時の占領軍の意図に基づいた、しかもその後この占領政策のもとにおける三十項目にわたる言論統制、例えば連合国の司令官を批判してはならない、東京裁判を批判してはならない、検閲への言及をしてはならない、アメリカを批判してはならない、連合国を批判してはならない、満州での日本人の処遇を批判してはならない、連合国の政策を批判してはならない、ソ連と西側諸国との対立の論争をしてはならない等々、占領軍総司令部のそういうような徹底した言論統制のもとにこれでもかこれでもかと押しつけられたのがいわば東京裁判の結果であり、その歴史的な見方であったということは否めない。こうした見方を脱皮していくのが今求められていることではないんでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) ですから私も、東京裁判がすべて正しかった、そういうふうに申し上げているわけではございません。その中身がすべて正しかったと評価をしているわけではございません。しかしながら、それを受け入れて出発したということは厳然たる事実であるということを申し上げているところでございます。

板垣正自由民主党

○板垣正君 受け入れたという点も大変問題ですね。いわゆる平和条約十一条の解釈には大変問題がある。国際法的に言って、あれは判決を受け入れて現在執行中の刑を日本政府が行うということであって、裁判全体を承服したんだ、認めたんだと、これに拘束されるという占領下のこうした発想こそ転換しなければならない。それを、そのまま受け入れたんです、それは反省です、こういう見解ということについては私は全く同調することはできない。  官房長官お見えですから、いわゆる戦後処理の補償問題で、総理発言の後、ただおわびしただけではとても済まないだろう、何か検討しなければと、そういう中から基金を設けるというような話が報道されましたけれども、これはどうなっていますか。

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○国務大臣(武村正義君) 今の論議にもかかわりますが、サンフランシスコ平和条約やその後の日韓等を含めた二国間の条約あるいは関係条約等々によりまして、おおむね戦後の賠償の問題は外交的に決着がついてきているというふうに認識をいたしております。  正確に言えば、北朝鮮あるいは台湾のようにそういう形が整っていない国が残っておりますが、全体としてはそういう認識でおりまして、国家と国家の間で、韓国の財産請求権に見られますように、植民地時代のありとあらゆる財産請求権、相互に主張し合って、その結果として結末を見ているわけであります。  しかし、過般、前政権のときに河野官房長官が従軍慰安婦の問題について大変御苦労をされて、あれは六月でございましたか七月でしたか、官房長官の談話を発表されました。その中に、財産請求権の問題は決着を見ているけれども、従軍慰安婦の実態が明らかになってきたということを日本政府も認識をする中で、何らかの形で大変申しわけないことであったという気持ちを今後具体的にあらわしていきたいという筋の表現がございました。  その辺から、賠償とか財産請求権の関係とは別に何か道がないかということが認識をされてきているところでございまして、政府におきましてもどんなことが可能か外務省を中心に今議論を始めているところでございます。これは政府だけがすることがいいのか、国民的な運動であるのが望ましいのか、あるいは官民一体が望ましいのか、いろんな議論があろうかと思いますが、国会におきましてもぜひいろんなこの問題に対する御提言等お知恵をお出しいただくことをお願いいたしたいと思っております。政府も一生懸命考えます。

板垣正自由民主党

○板垣正君 官房長官に伺ったのは、一兆円とか二兆円とかいう戦後処理基金、アジア・太平洋基金とかそういう名前まで報道されて、この臨時国会の目玉にするんだというようなことも報道されたことがございましたね、その問題について。

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○国務大臣(武村正義君) 確かにそういう報道を私も見ましたが、政府でそういう一兆円というふうなオーダーの基金を正式にも非公式にも検討しているということではございません。これは誤報だと思います。

板垣正自由民主党

○板垣正君 山花大臣に承りますけれども、先般の本会議でも、あの戦争で日本が約二千万人の損害を与えたと、こういう御発言があったと思いますが、この二千万人というのはどういう根拠でしょうか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 過日の参議院本会議におきまして、私が当時の日本社会党委員長として韓国を訪問したことに関連して幾つかの御質問をいただきました。  その際の発言に関連しての御質問の中で、私のお答えとして数百万もの日本国民、そして約二千万ものと、こういう発言をしたことは間違いございません。  この数百万と言ったことにつきましても、さまざまな資料によりますと約三百万前後ということで日本国民の被害ということが記録等に残っておりますけれども、それぞれの資料は数字が一致していないものが多いというのは御存じのとおりでございます。したがって数百万という言い方をしたわけでございます。  二千万の方につきましては、これまた文献によりますと約二千万から三千万ということの書物などの整理がいろいろございます。ただ、この点につきましては日本とオーストラリア、ニュージーランドの場合には記録が正確でありますけれども、その他のとりわけ大きな戦禍に遭った国々につきましては記録が正確でない部分もございます。  正確だということになりますと、例えば中国では八七年の段階で社会科学院近代史研究所における例えば戸籍簿を使った調査として一千万人という数字を出しておりますけれども、その他ベトナ ム、インドネシア、フィリピン、マライ、ビルマ、インドなどの戦闘行為、一般人への攻撃、食糧調達による飢餓などにつきましては全体として七百万人から八百万人の犠牲者が出たと推定されている、こう考えているところでございます。二千万、三千万という数字の中で、したがって全体のこういう私どもが調べたところを根拠にいたしまして当時社会党の委員長としての気持ちはこうだったということについてお話をした次第でございまして、数百万、約二千万と言ったことにつきましては以上申し上げた理由でございます。

板垣正自由民主党

○板垣正君 我が国のあれは、国の追悼式等で行われますのは、戦没者三百十万、二百三十万が軍人の戦死者であり、八十万が原爆とか空襲で亡くなった方、これは厚生省の資料で一応確認されておるわけですね。それについては数百万、こう言い、しかも、今承った二千万という数についてはまことにあやふやではありませんか。その根拠についてもう一度聞かせてください。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 今お話しいたしましたとおり、日本の場合には厚生省の資料などがございます。その他私が引用いたしましたのは、例えばコリアのエンサイクロペディア、これなどによりますと、全体としての統計として、死者及び行方不明については全体ですけれども一千六百八十二万、そして負傷につきましては二千六百六十九万、これは今申し上げましたのは、八四年防衛ハンドブック、朝雲社発行のものから引用した数字でございますけれども、全体とすればそうしたまことに大きな数字が出ているものもございます。  また、戦後のいろいろな資料につきましても、戦死者の数、あるいは民間と申しますか空襲の被害、艦砲射撃の被害等々さまざまな資料が出ているところでございまして、私申し上げましたとおり、こうした全体の記録を整理した中で、さまざまな書物におきましては二千万、三千万という数字が一般に第二次大戦における被害として引用されているのではなかろうかと思います。そうした一般的な資料に基づいて申し上げたのがその過日の「約」ということをつけましての私の報告でございます。

板垣正自由民主党

○板垣正君 納得できないですね。これは極めて重大な、まああの南京虐殺の問題でもこの数字は確認されておらない。ましてこの二千万、今はほとんど推定、あるいは根拠のない、確認された権威のある数字とは言えない。そうしたものを振り回すということについては私は納得できません。もう一度確認してもらいたい。

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。    〔速記中止)

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。

板垣正自由民主党

○板垣正君 私もこの問題は極めて重大でありますから各方面、官庁等にも当たって調べた。その中で具体的な数字も一部ありますけれども、これは十分根拠のある数字とは言えないという断りもありますからあえてここで発表しませんけれども、いずれにしましても二千万という、しかも極めて推定的な数字を本会議で持ち出されるということはまことに遺憾であります。これは撤回していただきたい。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 私申し上げましたとおり、当時の私の発言、約二千万、アジアと連合国の軍人軍属、市民、女性、子供、全体含めてということで申し上げたわけでありまして、そうした戦争の被害について触れたものでございます。  申し上げましたことにつきましては、アジア・太平洋戦争の被害等について調査した中から私もお話を伺った上でのことでございまして、先ほど申し上げましたとおり正確に日本のように厚生省が調べたということができていない地域もありますけれども、全体として書物などには二千万、三千万等と引用されているところもございました。したがって私は約二千万という数字を使用したわけでありますので、私としてはそうした引用の仕方で私の考え方を述べたものでありますから、私の気持ちとしては撤回するつもりはございません。  政府の見解として、閣僚としてこう発言したのではなかったということにつきましても、先ほど冒頭にお断りしたとおりでございます。

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。  ただいまの件につきましては、後刻、理事会において協議することとし、板垣君の残余の質疑は後日に譲ることといたします。(拍手)     —————————————

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 次に、木庭健太郎君の質疑を行います。木庭君。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 私は、公明党・国民会議を代表し、また連立与党の一員として、景気対策などを中心にして何点か伺いたいと思っております。  まず、総理にお伺いしたいのは、今の景気に対する現状認識という問題でございます。  指標を見ると、消費の低迷という問題もある、企業収益も落ち込んでいる問題もある、さまざまな問題が今あり、私自身の認識としては、本当に今景気が底割れするかどうかというような分岐点にいるというような認識を私自身は持っております。  今回の不況の原因は、冷夏もあるでしょう、長雨もあるでしょう。でも私自身は、やはり一番大きな要因の一つは、この不況という問題に対して、前政権、自民党政権の時代にこの景気の判断をいわば誤った、景気の判断についていわば一年おくれでやってしまった、さらにその対策についてはもう一年おくれてしまう、いわば後手後手に回ってしまったことが今の一番大きな原因の一つだと私自身は思っております。その意味では、現在の景気をどう分析し、どう認識するかというのは極めて大事な視点だと思っております。  そういう意味で、総理から御見解を伺いたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) おっしゃったように、大変憂慮すべき状態であるという認識でございます。雇用の問題を初めといたしまして、先行きを憂慮いたしております。  構造的な問題によるところが何といっても一番ベースにあるのではないかというふうに思っておりますが、そこに急激な円高とかあるいは冷夏による災害であるとかいろいろな要素が加わってきて、またさらにこの問題を深刻化させているというふうに認識をしているところでございまして、さきに緊急経済対策も出させていただきましたし、またそれに先立つ本年度の予算あるいはその後の総合経済対策、そうしたものが相まってこれから少しでも効果を発揮して、景気の先行きに対して安心感を持っていただけるような状況が現出してくるように私も祈るような気持ちでいるところでございます。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 総理は、今おっしゃった例えば冷夏の問題とか災害の問題にしても、いつも現場に行ってから始めてみようということを今やっていらっしゃる。私は、この現場第一主義というのは物事を判断する上で極めて大事な視点だと思っております。そういう意味では本当によくやっていただいていると思っております。  この景気の問題にしても私は同じだと思うんです。ぜひ現場を回っていただきたい。  実際に私も随分中小企業の方々とお話しいたします。経営者の皆さんから必ず出てくるのは、仕事がないというお話がやっぱり出てくるんです。実際に工場のぞいていただければわかりますけれども、本当に機械がほこりをかぶった状況になっているわけです。そういう状況を見ると、本当に何か政府が今持っていらっしゃる実感より厳しいものがあるんじゃないか。  例えば、経企庁の月例経済報告でしたか、回復へ向けて今いわば足踏みというような言葉が使われておりましたけれども、私はそれ以上の厳しさを感じざるを得ないんです。総理自身、会見の中で、景気は後ずさりしかねない状況にあるというようなことをおっしゃったと私はお聞きしました。この後ずさりという認識が、どういう認識を持っていらっしゃるのか。国民の皆さんにとって 後ずさりと言われてもわかりにくい部分もございますから、その部分をきちんと具体的に、テレビで見ていらっしゃいますから、御説明をいただきたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 足踏みとか後ずさりとかいろいろなことを政府の見解としても申し上げておりますが、後ずさりしかねないと申し上げましたのは、相当以前、もう一カ月以上前のことであろうと思いますが、現状の認識、大変厳しいものがあるということにつきましては先ほど申し上げましたとおりでございまして、そのときよりもさらに私は悪くなってきているというふうに認識をいたしております。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 今、特にこの景気の問題の中で一番大事な視点というか、心配になってきているのが雇用問題だと私も思っております。特に有効求人倍率はどんどん下がる一方で、八月が〇・七、極めて厳しいと思うし、さらに雇用調整助成金の問題にしても、この雇用調整をやっていこうというのが企業の六割にも及んできているというような現状もお聞きしております。それも単に、何というんですか、時間外のそういう残業をなくすというだけじゃなくて、一時帰休とか、希望退職とか、本当にある意味では極めてこれも深刻な事態になっているんじゃないかなと思えてならないわけでございます。  そういう意味では、この雇用をどうきちんと確保していくか、安定化させていくかというのは、今の状況では極めて重要な視点でございますし、労働大臣に、今のこの雇用状況をどういうふうに分析していらっしゃるかさらに雇用の安定にどうやって取り組んでいこうとされているのか、そういう御決意をお伺いしたいと思います。

坂口力公明党・国民会議労働大臣

○国務大臣(坂口力君) お答えをしたいと思います。  有効求人倍率は、七月に○・七二でございましたけれども、八月には〇・七〇になりまして、〇・〇二下がったわけでございます。また完全失業率は、御承知のとおりこの四カ月間二・五%、ずっと横ばいで続いております。こういう状態でございまして、有効求人倍率、これを地域的に見てみますと、今までどちらかと申しますとよかったところ、北関東、甲信、東海、北陸、こういう今までよかったところの下がり幅が非常に大きいという結果が出ております。  八月下旬でございますけれども、労働省といたしましては業種別のヒアリングをいたしましたが、その結果も非常に各業種ともに悪い結果が出ております。とりわけ工作機械、電機あるいは鉄鋼、こうしたところが雇用の過剰感が非常に高い。そして、どちらかといえば少ないところは百貨店そして建設というような状態になっております。これからの経済の動向によりましてさらに厳しい状態になることが予想されますので、引き続きひとつ調査を怠りなくやっていきたいというふうに思っております。一番大事なことは、対策といたしまして迅速かつ的確に状態を把握していくことであろうというふうに思いますので、各地域の状態を迅速に的確にひとつこれからも把握をしていきたいというふうに思っております。  そして、雇用調整がかなり進んでおりますが、その雇用調整に対しましては、雇用調整助成金を中心にいたしましてこれからも進めていきたいというふうに思っております。雇用調整につきましては、現在のところ、時間外の減少でございますとかあるいは一時的なものだけでございまして、とりわけ休業でありますとかあるいは解雇といったような状態にまでは今のところ大きな状態には至っておりませんが、これから注意しなければならないというふうに思っております。そういう雇用調整助成金を中心にしまして対応をきめ細かくやっていきたいというふうに思っているところでございます。  また、かなりホワイトカラーに対しましても厳しい状態が続いてきておりますので、職業転移、新しい職種についていただくための職業訓練等をこれから力を入れてやっていきたい、そんなふうに思っているところでございます。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 もちろん、一家の担い手である方の雇用という問題は極めて大事な問題であり、施策を進めていただきたいんですけれども、もう一方で忘れていただきたくないのはパートの方々の問題でございます。  今、パートで働く女性の方々にお話ししましても、本当に働く場そのものがだんだん縮小されている。パートの問題では、一方的に解雇されるような問題もやっぱり現状では起きてきているわけでございます。  このパートの問題については、通称でございますけれども、いわゆるパート労働法、こういう法律も成立し、間もなく施行されます。つくられたのは、そばにいますけれども村上理事、前労働大臣のときに御苦労してやられたものでございますけれども、そういうのが施行される前の時期である。そういう点も配慮して、この問題について、パートの方々に対しても目配り気配りを労働大臣としてきちんとやってもらいたい、そう思いますが、いかがですか。

坂口力公明党・国民会議労働大臣

○国務大臣(坂口力君) パートの問題につきましても、我々的確にその状態を把握していきたいというふうに思っております。  現状を見ますと、まだ有効求人倍率も一般の方に比べますとパートの皆さんの方がいいわけでございますが、平成二年、三年に比べますとかなりな勢いで落ち込んできていることも事実でございます。非常にパートの皆さんは労働環境もよろしくないわけでございますから、パートの皆さん方にしわ寄せが余り行き過ぎないように私たちも十分に企業の皆さん方にお願いをしていきたい、そういうふうに思っております。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 雇用の問題でもう一つ伺っておきます。  雇用調整助成金の問題、いろいろ職種をふやされたり幅広い形でやられていることも理解はしておりますが、特に景気の影響を受けて雇用問題でも厳しいのが中小企業の問題でございます。中小企業の方々にとってはこの制度をなかなか活用しにくい面も正直ございます。いろんな規制もございます。これをどう本当に活用できるようにしていくのかというのがこれから重要な課題になっていくと思うんですけれども、この点についても労働大臣から見解を求めておきます。

坂口力公明党・国民会議労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 雇用調整助成金につきましては、先ほども申しましたとおり、できるだけ皆さんに使っていただきやすい形にいたしましてお願いをしているところでございますが、とりわけ本年の四月から申請手続の簡素化を実施いたしておりますし、さらに簡素化するようにというお話もございますので、これからまたそうしたことも取り入れていきたいというふうに思っております。  また、本年六月からは支給対象事業主を第二次の下請事業主まで拡大することにいたしております。助成率の引き上げも行っておりますので、特に景気の影響を受けやすい中小企業事業主に対しまして手厚い措置を講じるように制度の拡充を図っていきたいというふうに思っております。  今後とも、可能なものにつきましては、申請手続のさらなる簡素化等を図りつつ、ひとつやっていきたいというふうに思っております。現在百八十七業種でございます。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 先ほど総理もおっしゃいましたけれども、景気対策として九月には緊急経済対策も決定されました。こういう景気の情勢を判断してなされたものだと思っておりますし、規制緩和とか円高差益の還元とか幅広いものをやられたということで私どもは評価もいたしております。  その一方で、日銀の方も公定歩合を〇・七五下げられて一・七五、これは過去最低の水準までやりました。金融面としても、これはいわばぎりぎりの判断だったと思っております。こういった利下げの問題というのが経済に及ぼす影響について政府としてどうとらえていけばいいのか経済企画庁長官の所管だと思いますので、答弁を求めます。

久保田真苗日本社会党・護憲民主連合経済企画庁長官

○国務大臣(久保田真苗君) このたびの金利引き 下げ、おっしゃるように一・七五%へと過去最低のレベルになったわけでございますが、この金融緩和によりまして既に住宅投資に好ましい影響が出ていると思います。また、企業の金利負担というものの軽減を通じて企業の設備投資を下支えしてきたこともあると思います。  こうした中で、政府の一連の対策を講じておるところでございますから、マネーサプライの伸びが回復してきているという状況が見られるわけでございます。  今回の歩合引き下げ後の金利の推移を見ますと、長期プライムレートは十月一日、短期プライムレートは九月二十九日、民間住宅ローン金利は十月一日にいずれも引き下げられておりまして、金利水準は一段と低下してきております。この動きが住宅投資を一層促進し企業の環境を好転させることを通じて、政府の緊急経済対策の諸施策と相まって、今回の景気回復に資することを期待している次第でございます。  また、預貯金金利の面につきましては現在でも十分低い水準でございまして、お年寄りなどの利子生活者を圧迫しないかという面の問題がございますけれども、これにつきましては優遇金利を適用する福祉定期預貯金制度がございまして、これについては従来と同等の金利、すなわち四・一五%で預け入れが可能になっている、そのような配慮があるということでございます。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 今、経企庁長官の話がありましたけれども、私、公定歩合の引き下げのたびにいつも思うのは、公定歩合の引き下げはあるけれども銀行金利がなかなかそれに合わさってきちんと下がってくれない、何のための公定歩合の引き下げかと言いたくなるときも正直あります。銀行をもうけさせているんじゃないかというような気持ちになりかねないときもございます。  実際に平成二年当時の公定歩合を見ると六%、ことし二月を見ますと二・五%で、公定歩合自体は三・五%なんですよね。この間の全国の銀行貸出約定平均金利を見ると約七%から五・一%で、これは二%程度しか下がってないわけですよ。金利というのはいろんな形がありますから、それは一概に言えない面もあるんですけれども、やはり利下げに伴って下がっていくということがきちんとできていなければならないと思うし、大蔵省自身もこういうのはしっかり見守っていただいていると思います。  ただ、中小企業の皆さんから言われるのは、これは単に金利の引き下げだけじゃないんだと、この貸出基準の緩和がなければ意味がないということも言われるわけです。この辺はしっかりやらないと、やったことの意味をなさない。大蔵大臣、どういうふうなことをやっていかれますか。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○国務大臣(藤井裕久君) まず金利低下、おっしゃるとおり、公定歩合を下げるということは企業人の方々がその恩恵を受けて初めて経済効果がある、全くおっしゃるとおりでございまして、今のお話は実効金利、おっしゃるとおりだと思います。  ただ、公定歩合ベースとプライムレートで見ますと、もう御承知と思いますが、平成二年の六から今は公定歩合は一・七五に下がっていますね。それに対して、そのときの短期プライムは今回・八七五下がっています。それから長期プライムは四・西下がっておりまして、プライムに関する限りは公定歩合を上回って下げております。と同時に、九月二十九日、短期プライムを下げた日に、これはもう自主判断ですから大蔵省がとやかく言える話じゃありませんが、この市場実勢というものを金融機関は貸出金利の低下に結びつけられることを強く期待をいたします、こういう記者会見をいたしまして、私が期待しているという事実を関係行に伝えたと、こういうことでございます。  それから第二番目の、量の問題を今おっしゃっていたと思います。これは、今、久保田長官が言われましたように、去年の下、それからことしの上はマネーサプライはマイナスですね、大体。しかし、この下ぐらいからはプラスに転じてきておりまして、徐々に徐々にふえてきておりますが、これは九月十六日の明くる日、九月十七日の日に金融の一層の緩和を期待するということを各行に伝えたところでございまして、この金融緩和は、金利にとどまらず、必ず量的拡大にも結びついてくるということを確信しております。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 まさに期待どおりに進むように私たちもそれは見守っていきます、大臣がそこまで言われたわけですから。  もう一つ、今回の緊急経済対策の中で特徴的なことは、自民党政権でもやるやると言っておりましたけれども、ようやく規制緩和という問題に具体的に踏み込んでいって、九十四項目という形でしたけれども、一歩が踏み出せたということでございます。  ただ、この規制緩和という問題はどういう視点でやるかということが、それは新たな企業進出の場を提供するということもあるでしょうし、自由な公正な競争だという面もあるでしょうし、結果的に生活者重視というような視点にもなるでしょうし、ある意味ではこの規制緩和という問題はどういった理念でやるかということが極めて大事だと思うんです。  総理、もちろんこの規制緩和はどういった視点でどういう形でこれから、今回まだ第一歩でしょう。今からどんどんやられるというふうに私は思っておりますけれども、その点についてどういう理念を持ちながら、しかもどういった量まで、どのくらいまでやりたい、そして、しかもそれがどういった形になるのか、その辺の総理の決意を伺っておきたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) どうして規制緩和をやるかというのは、これは何と申しましてもやはり民間活力を最大限に引き出していくというところに一番のねらいがあるわけでございますから、できる限りこれは減らしていかなきゃならないだろう。  経済的な規制のみならず社会的な規制も減らしていけるものが随分あるのではないかということで、今、行革審などでも大いに御論議をいただいておりますし、また今後経済改革審議会などでも御論議をいただけるのではないかと思っておりますが、いずれにしても、どういう形でやるのかということについては、今までも長い御論議の中でなかなか実現してこなかったということはもう御承知のとおりでございまして、今度もやっとのことで九十四項目、何とか引っ張り出したということでございますから、これをさらにやっていくということは容易ならざることだとよく認識をしながらも、しかし、どうしてもこれから経済構造を変えていくためにはやらなければならないことであろう、そういう気持ちでやってまいりたいと思っております。  しかし、社会的な規制というものについては、もちろん環境の問題であるとか、あるいは例えば食品の安全性の問題であるとか、その他さまざまな問題について規制をかけていかなければならないような新しい社会の変化というものも出てきておりましょうから、そういうものの中で規制はふえていくといったものも当然あるだろうと思っております。しかし、繰り返しになりますが、経済の参入規制であるとかそういったようなものについては極力抑制をしていく、そういう方針で臨んでいくということが適当であろう、このように考えているところでございます。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 一つは、今審議会でやられる、いろいろな場を通しながらやられるとおっしゃった。私は、それとともに、やはりこの規制緩和の問題というのは、政治家の決断はもちろんありますけれども、いろいろな方々、いわば庶民の意見というものをどうくみ上げていくかも必要だと思うんです。例えばタクシーの同一地域同一料金という問題、これはもう利用者の方々から前々からあった。何とかならないのかと。そういうものを、いわゆる生活者の方たちが気づいている部分が随分ある。そういう意見を、やっぱりこの問題に取り組むときは、審議会も結構ですけれども、そういう広く国民から意見を求める場というの を、総理としてはぜひ私はつくっていただきたいと思っております。  その点について見解を求めたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 広く国民各界各層の御意見を承るのがまさに私は審議会の役割であろうと。恐らく、多方面の方々が審議会に入っていただいておりますから、その方々が適宜多くの幅広の御意見を集約していただいているものというふうに私は思っております。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 私は、例えば規制緩和についての一一〇番みたいなのをつくったらかなり国民から意見が上がってくると思いますよ。そういう努力をしていただきたいと言っているんです。どうですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 今回も、総務庁を初めといたしまして経済企画庁なども随分幅広に御意見を伺っていると思っております。これからも御趣旨に沿ってできる限りそういう声は吸い上げてまいりたいと思います。そのことはおっしゃるように当然のことだと思っております。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 次に、所得税減税の問題を、やはり我が党も一貫してやってまいりましたので、聞かざるを得ないし、我々はこれは実施していただきたいという立場でございます。  いわゆる景気対策として、先ほど大蔵大臣も言われておりましたけれども、やるべきものはすべてやってしまった、残っているのは所得税減税の問題、私はそういう認識でおります。やはりこの実施に踏み切らなければならない時期が、もちろん今打った手の推移を見ながらも、大事になってくるんじゃないかなと。先ほども御意見がありましたけれども、この所得税減税の問題というのは、もちろん税制改正という問題があるんですけれども、私はやっぱり景気対策としてひとつとらえて取り組むべき問題だろうと思っておるんですけれども、総理にお伺いをしたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) また大蔵大臣から補足をしてお話しいただきたいと思いますが、財源の問題も、繰り返し申し上げておりますように、なかなかこれは容易なことではないということでございますし、果たして効果としてどの程度の効果が減税によって出てくるかといったこともよく判断をしなければならないと思っております。  おっしゃるように、やるべきことは金融政策もその他の政策もすべて出尽くしているではないか、残っているのはこれだけだとおっしゃることもよくわかりますが、しかし、今申し上げたような点をよく配慮して判断をしなければならないことだと考えているところでございます。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○国務大臣(藤井裕久君) もうけさの話を聞いていただきましたので繰り返すことはやめますが、基本的税制改正の中で所得税減税を含めて取り組むということは、総理自身が新内閣成立後直ちに税制調査会に実質諮問と言ってもいいよというお言葉であいさつをされているわけです。ですからこの問題は、私は減税というものは政治に携わる者は常に考えなきゃいけないと思うんですよね。これは国民の皆様が働いてくださったものを還元する、これは常に考えなきゃいけない。制度の仕組みや何かを考える。  ところが、今の話というのは目先の減税の話なんですね。そして、目先の減税については常識的には赤字国債を出す以外にないわけなんですね。それでは、今の社会や経済秩序の中にあるいは体制の中により悪い体制をつくっていってしまうということを言わざるを得ません。  この間G7に行ってまいりまして、各国の大蔵大臣が、これから我が国でやらなければならないということを、アメリカはヘルスケアを中心とする赤字削減と言ったんですね。カナダは赤字削減と言ったんですね。ECはみんな財政改革と言ったんです。財政がうまくいっていないから金利が下がらないんですよね、さっきのお話のように。財政が垂れ流しているから金利が下がらないんです。その各国の例を見れば、垂れ流し的赤字財政というものがいかにこれは国民経済にマイナスかということを御理解いただけると思います。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 言っていらっしゃることもよくわかります。  ただ、私が言いたいのは、本当に大不況に陥ってしまっても、健全財政だ、健全財政だと、そのことを繰り返す。もしそういうことであれば、それは無為無策ですよ。その場合はそういうことも考えなければならないと思うんです。そういういわゆる機動的にどうやっていくかという時期の問題について大蔵大臣は多分おっしゃっていると思うんですけれども、私はそういう認識は持っておかなくちゃいけないと思いますよ。いかがですか。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○国務大臣(藤井裕久君) 財政健全化とかエゴというお言葉がよく出ますが、これは全く違います。財政エゴとか健全化のというようなこういう狭い次元でやっているのではなく、もう何度も申し上げたように、国民経済そのものが悪くなるということでございますから、しかも、残されていることはただ一つだというお話もそのとおりかもしれませんが、このことの効果ということですね。もちろん心理的効果はあります。必ずあります。しかし、実際の効果がどれだけあるかということはよく考えなければいけないと思います。  現に、むしろ今消費が伸びない理由のもっと基本なものは、我々がやらなければならないことですが、将来に対して自信が持てるというこのことだと思うんですね。今ここで金を出したからといって、やはり貯蓄に回るだけなんであって、そこいらのあたりをよく考えていかなければならない、このことを改めて繰り返させていただきます。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 この問題、与党でけんかしていてもしょうがないわけですから、私は考え方はいろいろあると思うけれども、残されたものが所得税減税の問題だということはわかっている。この問題をどうするんだということで、私はやっぱり実施すべきであるという考え方を持っているけれども、それはそれでまた御論議をさせていただきたいと思っております。  政治改革の問題ですけれども、この政治改革の問題については政治改革特別委員会でまた多くのことは議論させていただくことになると思うんですけれども、その中で幾つかちょっとお聞きしておきたいと思うんです。  一つは、企業・団体献金の禁止の問題でございます。  今度の政府の法案というのは、企業・団体献金を政治家個人には一切もらえない、出せないようにしてしまいました、仕組みとして。そのかわりに、一部公的助成、政党への公的助成という問題を設けた。その結果、先ほど自民党委員からも指摘がありましたけれども、確かに無所属の方々にとってはこれは非常につらいことになるというそういう問題も残しておるのも事実なんです。そういうのが事実でありながらなぜ政府が政治家個人への献金という問題に踏み切ってきたかということをきちんと国民にわかってもらうことが大事だと思うんです。  やっぱり、自民党政権時代に何回も何回も汚職が繰り返される、その原因は何だったかというと政治家個人と企業のつながりだったわけです。ですから、そこを何としても根を絶たなくちゃいけないという強い決意があってこの問題に取り組んだと私は認識しておりますし、高い評価もしております。ただ、国民の皆さんにとってみると、個人に対するものはなくなったけれども政党はまだ残っているじゃないの、この辺どうなっているのということをおっしゃる方もいらっしゃいます。五年後に見直すということももちろんありますけれども、そういうものを含めて、このいわゆる企業献金、団体献金に対する総理の考え方というのを、今、私は私の意見としてありますけれども、やはり総理の意見を国民に訴えてほしいんです。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護煕君) 今日の政治の腐敗にまつわるさまざまな問題の由来というものが企業・団体献金にかなりの部分由来をしているということは御指摘のとおりでございまして、私も全くそ のとおりだと思っております。  ですから、それをできる限り抑制をしていかなければならないということで、今度の政治改革法案の中にも、今お話がございましたように、企業・団体献金を個人の政治家に対してする、候補者に対してするということは禁止をする。その政治団体に対しても禁止をするということにして政党一本に絞るということにしたわけでございますが、それだけでも相当に大幅な前進である。これで個々の政治家と企業・団体献金とのくされ縁が絶てるということになるわけでございますから、相当大幅なこれは前進であって、五年後に見直すことになっておりますが、段階的にやはりここは現実的に進んでいかないとなかなか難しい側面もある。公的な助成はございますが、一気に政治活動ができなくなるということではこれはまた民主主義の根幹にかかわる問題でもございますから、私は現実的な方策としてこのたび法案で出させていただいているような姿が最も望ましいことではないかと思っているところでございます。  ただ、お話がございましたように、先ほど宮澤委員からのお尋ねにもございましたように、今もまた御指摘がございましたように、無所属の方々に対する問題点というものは確かに検討課題としてあるであろう。その辺はしかし、できる限り早急に今後詰めていかなければならない課題であろうなというふうに思っているところでございます。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 もう一つ、公的助成の問題について総理から聞いておきたいと思うんです。  先日、総理が、公的助成の問題というのは民主主義を育てるためには国民にも広く政治資金のそのごく一部を負担していただくんだとお話しされたときに、コーヒー一杯ぐらいのことをということを何か衆議院でおっしゃったということらしいですね。私は、地元に帰ってコーヒー一杯ぐらい皆さんに御協力いただければというお話を同じように支持者の方にしましたら、いや、たしか公的助成というのは国民一人で三百三十五円ですよね、そうすると小さな子供だってそれは一人になるんでしょう、一家にとってみれば家族四人なら四杯分だよ、そんな簡単な一杯分じゃないよというようなことを言われまして、じゃ一体その額はどうやって出してきたんだということを言われたわけでございます。  自民党案との違いも正直言ってございます。これなぜ三百三十五円という額にしていったのかということを、私はそれは理解しておりますけれども、直接これは総理から、これから国民にお願いする問題ですからきちんとお話をしていただきたいと思うんですけれども、自治大臣から……。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 法案の提案者でございます私の方から若干御説明と、国民の皆さん方にも御理解をいただきたいと思います。  今、木庭委員から言われましたように、政府案におきましては企業等の団体が寄附できるのは政党のみ、もちろん政治資金団体を含みますが、政党のみということになるわけであります。そうしますと、現実、移行期間としまして、政治家の周辺の政治団体に今まで出ておったお金あるいは活動、それを一体どうするんだということになってまいりますと、政党がそれをカバーしなきゃならぬことになるわけであります。  そのお金が幾らであっただろうかということで、一番最近まで中央分、地方分がわかるのが平成三年まででございますので、平成元年から平成三年までにそういった政治家の周辺の政治団体が使っていたお金というのが千二百四十四億円になるわけであります。千二百四十四億円でございます。おおむねその三分の一をひとつ公的な負担をお願いしたいということで四百十四億円、これを一億二千三百万で割って三百三十五円という御負担をお願いしたいということであります。  よく言われますのは、自民党さんでも今度は二百五十円じゃないですかということを言われるんでありますが、自民党さんの案の場合には、最終的に企業、団体の献金を四年間二つの政治団体に対しまして二十四万円、二つということで企業、団体等の献金を残しております。したがって、そこでカバーされるものですから、政党はその分やらなくていいということになりますので、それを先ほどのようなやり方でしますと二百五十円ということになるわけであります。  しかし私たちは、企業・団体献金を政党のみに許すということは、木庭委員から言われました趣旨、まさに金と政治家の癒着というものを絶つということにつながってくるということでございますので、総理が言われましたように、民主主義のコストとしてひとつ国民の皆さん方にぜひきれいな政治をつくっていくために御理解をいただきたいということがこの三百三十五円という金額でございます。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 それでは、話題をがらりと変えまして育児休業に関する法律の問題についてお尋ねをいたします。  働く女性にとって一番大きな悩みだったのがやはり育児と仕事ということの両立の問題でございます。これを手助けする法案が昨年四月施行されたわけでございます。  私もこの法律をつくるときに立法作業に参加をしていったんですけれども、まさにさまざまの過程がございました。いろんなことがぶつかり合いながら、どういうことで決めるのかと悩みました。最終的に課題として中小企業への猶予措置の問題が残ったり、最も大きかったのはやっぱり経済的援助をどうするかという問題。結局、きちんとした形ではつけられずに法律自体は施行されてしまいました。それでも制度ができたことを非常に、与野党の合意でできましたので、いい法律ができたなと思っておりました。ただ、この法律が本当に魂のあるものとなるためには、また実際に使いやすくするためには、この経済的援助というものがやっぱり見逃せない。何としてもこの問題はどうにかならないのかということを我々も検討もしてまいりました。  今回、婦人少年問題審議会からこの育児休業取得者に対する経済的援助の問題について建議が出されたと聞いておりますが、労働大臣としてこの問題についてどのようにお考えなのか、まずお聞きしておきたいと思います。

坂口力公明党・国民会議労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 木庭議員にお答えを申し上げたいと存じます。  今お話しいただきましたように、育児休業法ができ上がりましたけれども、その中に経済的な援助というものが入っておりませんために、何か一つ欠けているんではないかという御指摘を多くの皆さんから受けてきたところでございます。  婦人少年問題審議会から、このたび、育児休業取得者に対する経済的援助の問題につきましては、育児休業制度の趣旨、目的を一層生かすという観点から、何らかの経済的援助が行われることが望ましいという建議が行われたところでございます。労働省といたしましても、この建議の趣旨を踏まえましてひとつこれから対応していきたいというふうに思っております。  この後は中央職業安定審議会の方に議論が移りまして、この中央職業安定審議会の雇用保険部会で議論をされることになります。ぜひ何とか来春、法律として出せないかな、そんなことを思っているところでございまして、ひとつ御支援のほどをよろしくお願い申し上げます。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 今、私、中身まで言いませんでしたけれども、いわゆる雇用保険の制度を活用してやってみようという考え方なんですよね。  私どももこれはさまざま論議があると思うんです。審議会でもまたいろんな議論が出てくると思うんですけれども、一つの考え方として、今実際に財源がある問題ですし、現実的な問題として取り組みが私は可能な問題だろうと。私たちの党も雇用保険の制度をどうにか使えないかと、ただ制度自体をだめにしたらいけないわけですから、その辺を一生懸命考えてきた経過がありますので、今、大臣が来春までという強い決意を示されたので、これはぜひそういう方向で、働く婦人、婦人と言っちゃいけないんです、働く女性にとっては本当にそういうものができれば朗報になると思い ます。ぜひその辺は取り組んでいただきたい。これはこちらから御要望をしておきたいと思います。  次に、厚生省に一つお尋ねしたいんです。  筋萎縮性側索硬化症という病気がございます。通称ALSといいます。これは難病ですけれども、突然手とか足の筋肉がそげるように落ちていきまして、進行していくと今度は肺を動かす筋肉が落ちていきまして、呼吸困難に陥って時には死ぬケースもあるというような問題です。私は無二の親友をこの病気で昨年失いました。息を引き取る瞬間まで救急車に運びいろんなことをしましたので、本当にこういう問題があるということについてどうにかならないかなと思うけれども、原因がわからないんですよね。  ただ、少なくともこういう人たちにとって大事なのは何かというと、呼吸ができなくなるわけですから、呼吸をどう確保してやるかというものが大事なんです。ところが先日、新聞を見ておりましたら、患者団体が調査した話だそうですけれども、病院から命綱とも言える人工呼吸器の着装を拒まれたというようなケースが全国で五十例だと、しかもそのうち二十二例は死亡していたという記事を見て物すごいショックを私は受けました。これについて厚生省としてどう調査をされるつもりなのか、どう取り組んでいかれるつもりなのか、まずお伺いしたいと思います。

寺松尚厚生省健康政策局長

○政府委員(寺松尚君) 先生の今の御質問の件でございますが、九月十三日の毎日新聞の記事でございます。したがいまして、私も拝見いたしました。  この記事の内容につきましてでございますけれども、実際この調査を行いました先生の御指摘の日本ALS協会、これの方々から私どもも資料をいただきまして、今その実情あるいは御意見を伺っているところでございます。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 これは極めて大事な問題だと私は思うんです。それこそさっきも人の命という話が出ていたけれども、実際どこまで詰められるのかわかりませんけれども、しっかりこの問題、その会に事情を聞き、詳しくきちんとやってもらいたいと思います。もう一回答弁を求めます。

寺松尚厚生省健康政策局長

○政府委員(寺松尚君) 今、先生、会の御意見もよく聞くようにと、こういう御指摘でございました。私どもも意見をよく聞きまして、そしていろいろの資料の中身を議論したいと思っておりますが、何分にも患者さんのプライバシーの問題あるいは医師と患者との関係の問題もいろいろございますので、私ども慎重に会とよくお話を聞き相談してまいりたい、このように思っております。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 時間がもうほとんどありませんので余りこれ突っ込んでいきませんけれども、この問題に関して二つだけ御指摘をさせていただきたいと思うんです。  一つは、人工呼吸器の問題を言いました。今この方々、在宅でケアされている方もいらっしゃいます。そうすると、人工呼吸器がどうしても要る。一台二百二十万円です。いや、何人で買うにはこれは大変な額です。ですから、やはりこういう問題については、政府としていろんな難病について在宅ケアをどうするかという問題を今検討なさっているはずです。そういう中で、介護の問題としてこういう人工呼吸器の問題もきちんと取り上げてやっていただきたいというのが一つ。  もう一つ、こういう患者の方々はいわば今医療のはざまにいるんです。病院のあり方は変わりました。特定機能病院、それから療養型病床群と分けられている。特定機能というのは緊急な患者さんを扱う。療養型というのは長期、安定した患者さんを扱うわけです。この患者さんたちは安定することなくずっと進行していくんです、徐々に。そうすると、特定機能病院にもいられない。療養型病床静にもいられない。どこも行くところがない。結局、追い出されてしまう。こういった問題が起きているのも事実です。この辺もぜひ両方をきちんと検討をしていただきたい。  これについて大臣から答弁を求め、私の質問を終わりたいと思います。

大内啓伍民社党・新党クラブ厚生大臣

○国務大臣(大内啓伍君) 御指摘のALSの患者の皆さんにつきましては、私も実はお会いをいたしまして既にいろいろなお話も承っております。  御指摘のように、全身の筋肉が麻痺してまいりますので、まず食事がとれなくなる。そして、呼吸器が困難になっていく。したがって、人工呼吸器が当然必要になる。金が非常に高い。それを供給する場がない。そして、今御指摘のように、医療施設の機能分化が行われておりますけれども、どこで本当にこれを見てくれるのかというところも確定していない。御指摘のとおりだと思うんであります。最も気の毒な患者群である。  したがって、厚生省といたしましても、この問題については御指摘のような方向で鋭意取り組んでまいりたいと考えております。

木庭健太郎公明党・国民会議

○木庭健太郎君 終わります。

井上吉夫自由民主党

○委員長(井上吉夫君) 以上で木庭健太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)  明日は午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時四十八分散会

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