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128回国会参議院1993/10/12

文教委員会 第1号

発言数
10
登壇者
3
会派数
2
開催日
1993/10/12

会議録

石井道子自由民主党

○委員長(石井道子君) ただいまから文教委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る九月二十一日、山本正和君が委員を辞任され、その補欠として本岡昭次君が選任されました。     —————————————

石井道子自由民主党

○委員長(石井道子君) この際、赤松文部大臣及び安倍文部政務次官から発言を求められておりますので、順次これを許します。赤松文部大臣。

赤松良子文部大臣

○国務大臣(赤松良子君) このたび文部大臣を拝命いたしました赤松でございます。  私は、教育・学術・文化・スポーツの担当大臣といたしまして、みずからに課せられた役割と責務を十分認識し、種々の課題の解決のために全力を傾けてまいる決意でございます。  委員長並びに各委員の皆様方の御指導、御協力をお願い申し上げ、就任のごあいさつとさせていただきます。

石井道子自由民主党

○委員長(石井道子君) 安倍文部政務次官。

安倍基雄民社党・新党クラブ文部政務次官

○政府委員(安倍基雄君) このたび文部政務次官を拝命いたしました安倍でございます。行政の経験はございますけれども、文部行政は素人でございますので、よろしく御指導のほどお願い申し上げます。  いずれにいたしましても、問題が山積しており、赤松大臣を補佐いたしまして全力を尽くす所存でございますから、どうぞよろしくお願いいたします。

石井道子自由民主党

○委員長(石井道子君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、教育、文化及び学術に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石井道子自由民主党

○委員長(石井道子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。

石井道子自由民主党

○委員長(石井道子君) 次に、教育、文化及び学術に関する調査を議題とし、文教行政の諸施策について、赤松文部大臣から所信を聴取いたします。赤松文部大臣。

赤松良子文部大臣

○国務大臣(赤松良子君) 第百二十八回国会におきまして、文教各般の問題を御審議いただくに当たり、所信の一端を申し述べます。  来るべき二十一世紀に向けて、我が国が創造的で活力ある文化の香り高い国家として発展し、世界に積極的に貢献していくため、また、国民一人一人が多様な個性と創造性を発揮できる社会を築いていく上で、教育・学術・文化・スポーツの果たすべき役割はますます重要なものとなっております。  私は、このような文教行政に課せられた使命に思いをいたし、国民の多様な学習要求にこたえ、一人一人が豊かな自己実現を図ることができるような生涯学習社会の実現と教育・学術・文化・スポーツを通じた「福祉文化社会」づくりを目指し、新しい時代に対応した教育改革の積極的かつ着実な推進に努めてまいりたいと存じます。  以下、主要な課題について私の基本的な考え方を申し述べます。  第一は、生涯学習の推進についてでございます。  今日、人々が生涯のいつでも、自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果が適切に評価されるような生涯学習社会を築くことが極めて重要な課題となっております。このため、昨年七月の生涯学習審議会答申において提言されたリカレント教育の推進やボランティア活動の支援・推 進、青少年の学校外活動の充実、現代的課題に関する学習機会の充実などの施策に重点を置きながら、生涯学習の基盤整備、多様な学習活動の振興、学習成果の評価の促進など、生涯学習の振興のための諸般の施策を積極的に推進してまいります。  特に、現在その対象地域が関東地域に限定されている放送大学につきましては、放送衛星を利用した全国化のための準備を進めてまいります。また、専修学校教育の振興に努めるほか、青少年の健全育成のための関連する諸施策を一層充実させてまいります。  さらに、男女共同参画型社会の形成が今日の重要な課題となっていることにかんがみ、男女平等の意識変革及び女性の社会参加を支援するための幅広い学習機会の提供とその環境整備に積極的に努めてまいります。  第二は、初等中等教育の充実についてでございます。  これからの初等中等教育におきましては、子どものよさや可能性を生かし、みずから学ぶ意欲や思考力、判断力、表現力などの能力の育成を重視する新しい学力観に立った教育を積極的に展開することが重要でございます。新学習指導要領も、このような考え方に基づくものであり、その趣旨に沿った教育の実現のために全力を挙げて取り組んでまいります。その際、時代の要請に応じ環境教育、ボランティア教育などの充実を図るとともに、道徳教育や国旗・国歌の指導についても引き続きその充実に努めてまいります。  昨年九月から実施された月一回の学校週五日制は、この九月で一周年を迎えました。関係者の御理解と熱心な御協力により、おおむね順調に実施されているものと考えております。学校週五日制は、子どもの生活にゆとりを持たせ、学校、家庭及び地域社会が一体となってそれぞれの教育機能を発揮し、子どもの望ましい人間形成を図ることを目指すものであり、実施の過程で出された課題の解決を図りつつ、その円滑な定着に努力していく所存でございます。  高等学校教育につきましては、生徒の選択の幅を拡大し個性の伸長を図る観点からその改革を推進し、総合学科や単位制高校などの新しいタイプの高校の設置、時代の進展に対応した職業教育の充実など魅力ある高校づくりを進めるとともに、高等学校入学者選抜の改善についても積極的な取り組みを進めてまいります。また、業者テスト問題については、業者テストの偏差値を用いた入学者選抜が行われないようにするとともに、中学校における進路指導の改善充実について、鋭意取り組んでまいります。  生徒指導については、児童生徒の個性に応じた人間味ある温かい指導が行われることが重要であり、登校拒否や高校中退、いじめなど生徒指導上のさまざまな課題に対し適切な対応が図られるよう指導の充実に努めてまいります。  幼稚園教育については、入園を希望するすべての三歳児から五歳児までを就園させることを目標としてその振興に努めるとともに、特殊教育についても、通級による指導の円滑な定着を初め、その一層の充実に努めてまいります。  また、子どもの心身の健全な発達と生涯の各時期を通じた国民の健康の保持増進を図るため、学校保健、学校安全、学校給食など健康教育の一層の充実に努めてまいります。特に、現在、深刻な社会問題となっているエイズ対策については、指導資料の作成・配布や教職員研修会の開催などの施策を通じて、エイズ教育の推進を図ってまいります。  第三は、教育諸条件の整備についてであります。  教育諸条件の整備については、個に応じた教育の実現のため、義務教育諸学校についてティームティーチングなど指導方法の一層の充実等を図る第六次公立義務教育諸学校教職員配置改善計画を、公立高等学校について四十人学級の実現等を図る第五次公立高等学校学級編制及び教職員配置改善計画を本年度からスタートさせたところであり、その円滑な実施に努めてまいります。  また、学校へのコンピュータ等の整備を推進するとともに、義務教育教科書無償制度を今後とも堅持してまいります。  「教育は人なり」と言われるように、学校教育の成果は教員の資質能力に負うところが極めて大きく、その向上を図ることは不可欠の課題であります。初任者研修については、平成四年度にその制度的完成を見たところでございますが、今後ともその一層の充実に努めるとともに、教職経験者研修を初め現職教員の教職経験と職能に応じた研修の整備充実などの諸施策の推進に努めてまいります。  学校運営に関しては、校長のリーダーシップのもとに全教職員が一致協力し、活力と規律ある学校運営が行われる体制の確立に努めてまいります。また、社会の変化に適切に対応し、住民の意向を反映した生き生きとした特色ある地方教育行政の展開を図るため、教育委員会の一層の活性化を図ってまいります。  公立学校施設の整備につきましては、必要な量的整備の確保に努めるとともに、ゆとりと潤いを備えた特色ある学習環境づくりや生涯学習活動を積極的に支援できる学校施設づくりを推進するため、質的整備の一層の充実を図ってまいります。  第四は、高等教育の充実と改革についてでございます。  高等教育については、学術研究の進展や社会の変化を踏まえ、各大学等がそれぞれの教育理念・目標を明確にし、それに沿った教育研究の個性化、高度化及び活性化に向けて、不断に改革を進めることが重要でございます。  このため、大学審議会の答申を受けて、大学設置基準の大綱化、自己点検・評価システムの導入などの制度改正を行ったところでございます。これを受けて、現在、各大学等においてカリキュラム改善の取り組みを初め、新制大学発足以来最大の大学改革が進められているところであり、今後とも、各大学等が創意を生かして特色ある教育研究活動が展開できるよう、大学審議会の審議を踏まえつつ、高等教育の充実と改革に積極的に取り組んでまいります。また、大学院学生を初めとした育英奨学の改善充実についても努力してまいります。  国立大学については、我が国の基礎研究の推進と有為な人材の養成を図るため、カリキュラム改善等の大学改革を着実に進めるほか大学院を中心とする教育研究条件の整備、社会的要請の強い分野に係る人材養成等の充実に努めてまいります。また、教育研究環境の改善を図るため、施設・設備の充実についても一層の努力を重ねてまいります。  大学入試については、本年九月の大学審議会報告を踏まえ、大学入試センター試験の円滑な実施と有効な利活用の促進を図るとともに、推薦入学の改善を含め、各大学において多様な入試が適切に実施されるよう、関係者の御協力を得ながら、着実な改善に努めてまいります。  第五は、私学の振興についてでございます。  私立学校は、それぞれの学校が建学の精神にのっとった個性豊かな教育研究を展開し、我が国の学校教育の発展に大きく貢献しております。このような私立学校の果たす役割の重要性にかんがみ、その教育研究条件の維持向上と修学上の経済的負担の軽減等を図るため、私学助成の確保に努めるとともに、私立学校の振興のための施策の一層の推進に努めてまいります。  また、私立学校における教育課程等の運営のあり方については、今後とも、私立学校の自主性を尊重しつつ、関係法令にのっとった適正な管理運営がなされるよう努めてまいります。  第六は、学術の振興についてであります。  大学を中心とする学術研究は、人類の知的共有財産として優れた文化的価値を有するとともに、国家・社会の発展の基盤を形成するものとして、その振興は極めて重要な課題でございます。  我が国においては多くの分野で世界の第一線の研究が行われ、国際的な役割も増大しているところであり、従来にも増して、独創的・先端的な学術研究を推進し、世界の学術研究の進展と人類の 知的基盤の構築に積極的に寄与していくことが求められております。しかし、その一方で、近年、大学の研究施設・設備の老朽化・狭隘化、研究費の不足など研究環境の劣化が各方面から指摘され、今後の学術研究推進についての懸念が生じております。  このような状況に対応するため、昨年七月の学術審議会答申を踏まえ、学術研究基盤を国際的水準に引き上げることを目指し、その計画的・重点的整備を図るとともに、柔軟で活力に満ち、世界に開かれた学術研究体制の整備を進めることが不可欠であると考えております。このため、独創的で優れた研究成果を上げるため大きな役割を果たしてきている科学研究費補助金の大幅な拡充を目指すとともに、大学の教育研究施設・設備の改善、若手研究者の養成・確保、宇宙科学、加速器科学等の基礎研究の重点的推進に努めるなど、学術の振興のための総合的な施策の推進に努めてまいります。  第七は、スポーツの振興についてでございます。  近年、自由時間の増大、所得水準の向上などを背景に、国民の健康や体力づくりに対する関心の高まりには目覚ましいものがあり、いつでも、どこでも、だれでも、気軽にスポーツを楽しむ生涯スポーツの気運が高まっております。また、我が国においては、平成十年の長野オリンピックを初め、多くの国際競技大会の開催が予定されており、日本選手の競技力の向上を図ることも極めて重要な課題でございます。  このため、文部省といたしましては、今後とも、スポーツ振興基金による助成を含め、生涯スポーツ、競技スポーツ、学校における体育・スポーツの各面にわたり、スポーツ施設の整備・充実やスポーツ指導者の養成・確保などの諸施策の一層の推進に努めてまいります。  第八は、芸術文化の振興についてでございます。  文化は、人々が生活の中で真の豊かさとゆとりを実感し、活力ある社会を築いていく基盤となるものですが、近年、特に、国民の間には、心の豊かさや優れた芸術文化を志向する気運が著しく高まってきております。このような状況に対応するため、我が国古来の伝統文化を継承しつつ、優れた芸術文化の創造・発展を図るとともに、その成果を積極的に海外に発信し、文化を通じた国際貢献を図ることがますます重要となっております。  このため、芸術文化振興基金による助成等も活用しつつ、芸術家等の人材の育成や芸術創作活動の助成に努めるとともに、各地域の特色ある文化を生かした多様な文化活動を推進するため、文化拠点の重点的整備や豊かな芸術に触れる機会の充実など各種の条件整備を積極的に進めてまいります。また、国民が豊かな文化を享受できるよう国立博物館・美術館等の整備充実に努めるほか我が国の現代舞台芸術の拠点となる第二国立劇場について、建設工事の推進を初め、開場に向けての諸準備を着実に進めてまいります。  また、国民の貴重な財産である文化財を保護し、後世に末永く引き継いていくことは大切な課題であり、国宝・重要文化財等の保存修理事業等の促進、史跡等の保存活用の充実など、文化財の保存と活用のための諸施策を推進してまいります。  さらに、文化を通じた国際貢献については、芸術家・専門家の派遣や招へい、展覧会・公演等による交流を充実することとし、優秀な舞台芸術の創造とその海外公演、海外フェスティバルヘの参加等を促進してまいりたいと存じます。また、海外にある日本美術品の修復協力を初め、海外の文化遺産保護に関する国際協力についても積極的に推進してまいります。  最後に、国際交流・協力の推進についてでございます。  今日、我が国が国際社会において積極的にその役割を分担し、諸外国との相互理解を深め、信頼を基礎とした友好関係を築いていくためには、各分野における国際的な交流・協力を積極的に進めていくことが重要でございます。  このため、アジア、太平洋地域における識字教育協力などユネスコを初めとした国際機関等を通ずる教育関係事業への参加・協力や、開発援助に携わる人材の養成など「人づくり」に重点を置いた途上国への協力を推進するとともに、研究者の交流や国際共同研究、留学生交流、外国人に対する日本語教育、海外子女・帰国子女教育の充実に努めてまいります。  特に留学生に関しては、二十一世紀初頭における十万人の受け入れを目指し、留学生受け入れ体制の質的充実を図るため、国費留学生の受け入れの計画的推進、私費留学生への支援、留学生宿舎の確保等幅広い施策を総合的に進めてまいります。また、我が国から海外へ留学する学生等が増加していることを踏まえ、その援助体制の整備にも努めてまいります。  以上、文教行政の当面する諸課題について所信の一端を申し述べました。  文教委員各位の一層の御理解と御協力を重ねてお願いいたす次第でございます。  ありがとうございました。

石井道子自由民主党

○委員長(石井道子君) 以上で文部大臣の所信聴取は終わりました。  本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十六分散会      ————◇—————

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