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128回国会参議院1994/01/19

政治改革に関する特別委員会 第14号

発言数
741
登壇者
79
会派数
11
開催日
1994/01/19

会議録

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) ただいまから政治改革に関する特別委員会を開会いたします。  公職選挙法の一部を改正する法律案(閣法第一号)、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案(閣法第二号)、政治資金規正法の一部を改正する法律案(閣法第三号)及び政党助成法案(閣法第四号)(いずれも内閣提出、衆議院送付)並びに公職選挙法の一部を改正する法律案(参第三号)及び政治資金規正法の一部を改正する法律案(参第四号)(いずれも橋本敦君発議)、以上六案を一括して議題といたします。     —————————————

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) まず、昨十八日、当委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。  まず、第一班の報告を願います。平野貞夫君。

平野貞夫日本・新生・改革連合

○平野貞夫君 第一班につきまして御報告いたします。  派遣委員は、上野委員長、松浦理事、吉川理事、佐藤委員、会田委員、続委員及び私、平野の七名で、昨十八日、福島市において地方公聴会を開催し、六名の公述人から意見を聴取した後、各委員から質疑が行われました。  まず、公述の要旨を簡単に御報告申し上げます。  最初に、福島県議会議員芳賀一太君からは、この会期中に政治改革法案をぜひとも成立させること、総定数は国民が十分理解できる四百七十一とし、小選挙区三百、比例代表百七十一に近い内容とすること、比例代表の単位は都道府県単位とすること、投票方式は政権に対する責任を明確にする趣旨からして一票制が望ましいこと、小選挙区の区割りは地方地方の歴史があるので各都道府県の第三者機関に任せること、政治資金・公費助成については地方議員に配慮するとともに国民が納得するあり方を検討すること、重複立候補制度は小選挙区で落選した人が比例代表で当選するなど国会議員に都合のよいおかしな制度であること、国会議員と地方議員の役割分担を明確にし、地方分権を確立していくことなどの意見が述べられました。  次に、元喜多方市長唐橋東君からは、今国会で政治改革法案をぜひとも成立させ、政局の安定を図り、来年度予算編成、景気対策に取り組むこと、政治改革の目標の第一は金権体質の一掃にあること、政治資金の領収書と帳簿の四、五年間の保存を義務づけること、政党助成法で地方の無所属議員を政党の系列下に組み込むことには反対であること、政党助成の総額の何割かを公営選挙の費用に充てること、選挙管理委員会の権限を強化し、警告、告発できるようにすること、金権腐敗をなくするためには二大政党制が望ましいことなどの意見が述べられました。  次に、宮城県議会議員大沼謙一君からは、総定数は公職選挙法の本則まで削減すること、小選挙区比例代表並立制は小選挙区に大きく比重を置いた制度に改めること、比例代表の選挙区は都道府県別にすること、二票制は政策本位及び政党本位の選挙の実現という趣旨からして納得できないこと、政治資金制度は無所属の地方議員、自治体の首長に何の救済策もないので経過措置を考える必要があること、戸別訪問は義理心情的な選挙を招くおそれがあるので今直ちに解禁すべきでないことなどの意見が述べられました。  次に、株式会社山崎メリヤス社長山崎隆雄君からは、政治改革は政府案で一日も早い成立を図り山積する問題に対処すること、政治改革法案が不成立で解散総選挙となれば投票率は五〇%を切ることになり最悪の事態となること、参議院は党利党略に明け暮れる国民不在の政治ではなく良識の府としての役割を果たすこと、区割りは行政圏、生活圏に十分配慮することなどの意見が述べられました。  次に、弁護士安田純治君からは、小選挙区制は八三%以上が死票になる制度で全国民の意見を忠実に反映するものではないこと、小選挙区制は金権腐敗政治の一掃を願う国民の政治改革に対する期待に反するものであること、一方、現在の中選挙区制は小選挙区制の欠点をほとんどカバーできるものであること、三%足切り制度は少数派を多数派に成長させないよう人為的に閉じ込めるものであること、参議院が良識の府としての真価を発揮し民主主義を守る国民の願いにこたえることなどの意見が述べられました。  最後に、前郡山市長青木久君からは、政治改革四法案の成立に向けて最大の努力を払うこと、政治資金規正法の罰則をより強化し違反者の公民権停止に係る期間を五年から十年にすること、連座制の対象を拡大するとともに公職にある間に収賄罪を犯した者の公民権停止期間を五年から十年にすること、公費助成については首長、地方議員にも配慮すること、知事、市長の三選を法的に禁止することなどの意見が述べられました。  なお、一部の公述人から今回の地方公聴会のあり方について意見が出されまして、形式化しているという指摘がございました。  公述人の意見に対し、各委員より、小選挙区比例代表並立制に対する国民の理解度、総定数削減の必要性、政党助成の上限枠の設定、国民の政治不信の根本原因、政治資金規正法の改正効果、最近の低投票率の原因、政治改革四法案と地方自治の確立、知事、市長の多選禁止の是非、健全な民主政治教育の必要性、政治資金の地方への配慮の具体策、選挙公約と小選挙区比例代表並立制の導入、小選挙区制導入による金権腐敗防止効果など多岐にわたる質疑が行われました。  会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はこれにより御承知願いたいと存じます。  以上で第一班の報告を終わります。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 次に、第二班の報告を願います。本岡昭次君。

本岡昭次日本社会党・護憲民主連合

○本岡昭次君 第二班につき御報告いたします。  派遣委員は、関根理事、清水委員、吉川委員、川橋委員、寺澤委員、下村委員及び私、本岡の七名で、昨十八日、新潟市において地方公聴会を開催し、六名の公述人から意見を聴取した後、各委員から質疑が行われました。  まず、公述の要旨を簡単に御報告申し上げます。  最初に、自由民主党新潟県連幹事長轡田勝弥君からは、政治改革は政治腐敗を防止し政治倫理を確立すること及び強力な経済対策の推進が今国民から求められているとの認識を前提とし、小選挙区の定数配分が各県で現行と大幅に乖離し無理があること、公費助成が受けられない無所属の地方政治家には節度と透明度確保の上で企業献金を認めること、投票方法は衆議院議員選挙は政権選択に意義があるので一票制がよいことなどの意見が述べられ、さらに衆議院とは違った十分な審議が行われるようにとの要望が述べられました。  次に、日本労働組合総連合会・新潟県連合会会長滝沢剛君からは、基本的に修正政府案に賛成の立場から、今国会での成立を図り不備な点は今後追加修正をすること、腐敗防止先行決着は賛成できず法案一括成立を強く求めること、比例代表の名簿単位は全国がベターだがブロック制も検討に値すること、並立制は二つの選挙を同時に行うので二票制が望ましいこと、政党への企業・団体献金の五年後の見直しは廃止の方向を明確にすることなどの意見が述べられ、政党助成から地方政治家が除かれていることへの早急な対策を講じること及び三%の阻止条項は今後の検討課題とすることの要望が述べられました。  次に、自由民主党新潟県連青年局長帆苅謙治君からは、公聴会のあり方についての要望の後、衆議院議員は地域代表であるので小選挙区定数の多い自民党案の方向で再修正が必要であること、比例代表の名簿単位は選挙運動のできる都道府県単位とすること、買収、供応の温床、私生活の妨害等となる戸別訪問は禁止が当然であることなどの意見が述べられました。  次に、新潟県議会議員金子一夫君からは、政府案に賛成で今国会での早期成立を願う立場から、比例代表の名簿単位は有権者の多様な民意を反映する全国単位がよりよいこと、国民主権をうたう憲法の精神から戸別訪問は自由化すべきこと、政党助成は使途を公開すれば政治と金をめぐる悪弊を断ち切る切り札として評価することなどの意見が述べられ、衆議院の可決を参議院側が尊重し、決着をつけて、山積する課題へ早急に取り組むようにとの要望が述べられました。  次に、自由民主党新潟県連女性部長滝澤佳子君からは、総定数は不況下に国民から理解の得られる四百七十一に削減すること、小選挙区の定数配分は地元代表の多い三百とすること、ささやかな献金が信頼関係を生むので企業献金は廃止しないこと、政党助成は額をなるべく少なくすることがよいことなどの意見が述べられ、地方公聴会のあり方について要望が述べられました。  最後に、黒川村村長伊藤孝二郎君からは、総定数五百、小選挙区二百七十四、比例代表二百二十六は、国民の意思が正確に反映でき極めて妥当であること、戸別訪問は政策を直接訴える有効な手段であり時間制限を設けて解禁すべきであること、区割りは公正な第三者機関で行うのが適当であること、政治家個人へは企業・団体献金は禁止し個人から薄く広く献金を受けるようにすべきこと、政党の役割増大に伴い財政負担が拡大するので助成は適当であること等の意見が述べられ、法案の早期成立後の予算審議及び景気対策へ尽力するようにとの要望が述べられました。  公述人の意見に対し、各委員より、地方議員などの政治資金の確保、国会審議遅延についての見解、参議院比例代表選挙との酷似の問題点、戸別訪問解禁の女性層への影響、中央公聴会での公述内容に対する評価、政策意思決定システムの変更の必要性、国会議員の役割、地方分権と政党のあり方、女性の政治参加、法案によるクリーン効果への期待など、多岐にわたる質疑が行われました。  会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はこれにより御承知願いたいと存じます。  以上で第二班の報告を終わります。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 次に、第三班の報告を願います。吉田之久君。

吉田之久民社党・スポーツ・国民連合

○吉田之久君 第三班につきまして御報告いたします。  派遣委員は、下稲葉理事、楢崎委員、西田委員、角田委員、堀委員、中村委員及び私、吉田の七名で、昨十八日、京都市において地方公聴会を開催し、六人の公述人から意見を聴取した後、各委員から質疑が行われました。  まず、公述の要旨を簡単に御報告申し上げます。  最初に、京都市議会議員国枝克一郎君からは、予算編成が滞っているのは遺憾であること、将来の修正を確認して原案を通すという決め方は問題であること、小選挙区比例代表並立制は賛成だが、資質を向上し、サービス合戦をなくし、政権交代の緊張感がある小選挙区の比率を高めるべきであること、政治資金の規制強化と公的助成は地方議員の政党本部への系列化につながること、企業献金禁止は国会議員について行えばよく地方政治家に対する中小企業の小口の寄附は別であること等の意見が述べられました。  次に、同志社大学教授渡辺武達君からは、早急な政治改革の実施は世論の要請であること、中選挙区制では金権利権政治が防げないこと、政権交代が穏健な形で起こる政府案が望ましいこと、並立制は少数意見が反映されにくいという小選挙区制の欠点をある程度カバーできること、比例代表は全国単位が望ましいこと、マスメディアの普及で妥当な政策を持つ政党が三%条項以下の支持率ということは考えにくいこと、政党へのコーヒー一杯程度の公的助成は当然であること等の意見が述べられました。  次に、向日市議会議員久島トキ子君からは、地方議会で行っている定数削減を国会も目指すべきこと、比例区は参議院にあり、地方の声を国会に反映する小選挙区制にウエートを置くべきこと、比例の名簿の単位は都道府県またはブロック制とすべきであること、戸別訪問は有権者も迷惑であり解禁すべきでないこと、政党交付金は地方議会の八〇%が無所属であり不公平感は免れないこと等の意見が述べられました。  次に、京都産業大学教授加藤秀治郎君からは、地方公聴会のあり方、改革は今国会中に行うべきこと、腐敗防止は選挙制度と密接に関連し一括処理すべきこと、個人献金だけでは政治活動を賄うには不足で公的助成が過渡的に必要であること、とりあえず実施し抜け穴は間を置かずに封じていくべきこと、選挙公営は公的助成に伴い削減すべきこと、比例代表の各党議席配分は全国で行い地域別名簿で当選人決定を行う二段階制度も検討の余地があること、将来的には多数代表か比例代表か一方に決めるべきであること等の意見が述べられました。  次に、京都府議会議員西田昌司君からは、地方公聴会の日程への疑問、参議院は審議を尽くすべきであること、総定数は府議会でも減らしており四百七十一またはそれ以下とすべきこと、配分比率については人物を選ぶ小選挙区に重きを置くべきこと、戸別訪問は弊害が多く解禁すべきではないこと、公費助成は人格なき社団である政党に出すのは問題であり時期尚早、やみ献金が問題であり零細な献金も一律に悪と決めつけるのは不見識であること、選挙は人物中心で行うべきで比例区の単位は有権者に近い県あるいはできるだけ小さいブロックで行うこと、一票制が望ましいこと等の意見が述べられました。  次に、日本労働組合総連合会京都府連合会会長勝本光一君からは、内閣提出案に賛成、政治改革法案は今国会中に成立させるべきこと、政治不信は中選挙区制に問題があること、参議院は早急に本法案に決着をつけ、景気対策、ゼネコン疑惑解明などの期待にこたえるべきこと、総定数は人口増などの背景から当面五百が妥当、定数配分、比例区の単位及び政党要件の得票率については政府案が妥当だが合意できるものでよいこと、個人重視、政党重視の双方を生かせる二票制がよいこと、政治家個人への企業・団体献金は直ちに廃止すべきであること、地方政治家の政治資金規制と公費助成のあり方を十分検討すべきこと等の意見が述べられました。  公述人の意見に対し、各委員より、参議院と同種の比例制をつくることの疑義、公的助成と三権分立の関係、政治資金規制と地方議員の政党化、地方議員への個人献金と企業献金の現状、憲法第五十九条第四項の規定と参議院の審議権、腐敗防止先行論についての所見、重複立候補と惜敗率についての評価、戸別訪問解禁の是非、政党助成の使途、ジャーナリズムと政治のかかわりなど、多岐にわたる質疑が行われました。  会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はこれにより御承知願いたいと存じます。  以上で第三班の報告を終わります。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 次に、第四班の御報告を願います。一井淳治君。

一井淳治日本社会党・護憲民主連合

○一井淳治君 第四班につきまして御報告いたします。  派遣委員は、岡委員、久世委員、森山委員、峰崎委員、猪熊委員、直嶋委員及び私、一井の七名で、昨十八日、松山市において地方公聴会を開催し、六名の公述人から意見を聴取した後、各委員から質疑が行われました。  まず、公述の要旨を簡単に御報告申し上げます。  最初に、愛媛県議会議員先田通夫君からは、地方公聴会の形骸化、セレモニー化について有権者サイドに配慮した実効性のある方法を考慮すべきこと、衆参二院制の建前から両院の選挙制度を異なるものとし、衆議院は地域選出を基本とし比例代表を補完的にすべきこと、全国単位の比例代表は地方の民意を代表する代議士を減少させ国民は政治からますます遊離すること、国民は腐敗防止と透明性に関する改革を急ぐべきと考えており現在の最大の急務は不況対策であること等の意見が述べられました。  次に、愛媛県社会問題研究会事務局長西川恵夫君からは、公聴会が単なる形式にとどまらないようにすべきこと、一票の格差や政治不信から政治改革が緊急かつ重要であること、比例代表については、定数を維持し単位は全国がベターであるが、三%阻止条項については弾力的、柔軟に再検討すべきこと、政治浄化の要望に対応した企業・団体献金の禁止は妥当であり、また政党助成は民主政治の育成、維持発展のコストとして了承できること等の意見が述べられました。  次に、愛媛県議会議員谷本永年君からは、法案の骨子の段階で地方の意見を反映すべきであり公聴会開催が遅過ぎること、衆議院の総定数を本則に戻すべきであり定数配分については根拠が乏しいこと、比例代表の単位を都道府県とすべきであること、重複立候補は不適当であること、小選挙区制は公認、公費助成をめぐって特定権力者の出現を招くおそれがあること、あいさつ状禁止の強化は行き過ぎであること、公的助成については慎重に対処すべきこと等の意見が述べられました。  次に、愛媛大学助教授福本潤一君からは、衆議院通過後六十二日間の空白は時代の潮流を見据えた政策対応に反するものであること、新しい時代にふさわしい政治改革の実現を望むこと、政治の腐敗、惰性を断ち切り、若者の政治への関心を高めるため政権交代が重要であり、小選挙区比例代表並立制をはぐくむ状況が生じていると理解し、法案の今国会での成立を強く望むこと等の意見が述べられました。  次に、森産業株式会社代表取締役社長森謙介君からは、地方公聴会での意見表明の法案への反映についての懸念、小選挙区制には弊害があること、比例代表並立制については二院制の意味を喪失させ地元選出議員の減少が国民の政治離れを招くこと、比例代表の単位は都道府県とすべきこと、戸別訪問自由化は行うべきでないこと、企業等団体の献金及び政党助成は既成政党に有利であり、また地方政治家に対する配慮に欠けていること等の意見が述べられました。  最後に、日本労働組合総連合会愛媛県連合会事務局長吉川秀紀君からは、小選挙区と比例代表の定数配分はおおむね妥当であること、比例代表の単位は国民が受け入れやすく多様な意識を反映する全国とし、投票方式は二票制が望ましいこと、戸別訪問の自由化は妥当であること、企業・団体献金は五年後見直しの際全面的に廃止すべきであること、政党助成は必要であると考えるが、地方の無所属政治家に対する対処方針が示されず遺憾であること、小選挙区の区割りは地域の生活圏を十分配慮すべきこと等の意見が述べられました。  公述人の意見に対し、各委員より、政治家個人に対する企業・団体献金の禁止が無所属の地方の首長や議員あるいは地方政治に与える影響、政治改革の緊急性と本法案の審議との優先度合い、地方公聴会での意見の反映と今後の審議日程、比例代表選挙の実施上の問題点、戸別訪問の解禁と有権者の反応、重複立候補についての違和感、地方分権から見た今回の選挙制度改革、国際的視点から見た比例代表制、政治改革法案の処理のあり方、政治腐敗の原因、一票等価の原則による格差是正、参議院の現状と今後の果たすべき役割など多岐にわたる質疑が行われました。  会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はこれにより御承知願いたいと存じます。  以上で第四班の報告を終わります。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 次に、第五班の報告を願います。白浜一良君。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 第五班につきまして御報告いたします。  派遣委員は、鎌田委員、鈴木委員、星野委員、岩本委員、村田委員、有働委員及び私、白浜の七名で、昨十八日、宮崎市において地方公聴会を開催し、六名の公述人から意見を聴取した後、各委員から質疑が行われました。  まず、公述の要旨を簡単に御報告申し上げます。  最初に、宮崎県議会議員西川貫一君からは、衆議院議員の定数は極力少なく本則の四百七十一名とすることが望ましいこと、定数の配分は小選挙区に重点を置き三対二の割合とすること、比例代表の選挙区は地域代表である衆議院議員の特性から都道府県単位が望ましいこと、重複立候補制度の創設は理解しがたいこと、戸別訪問の解禁は混乱を招き取り締まりも大変なことから現行どおりが望ましいこと等の意見が述べられました。  次に、日本社会党宮崎県本部委員長松浦利尚君からは、法案審議における地方公聴会のあり方等について検討を行うべきこと、金権腐敗政治の根絶と政治倫理の確立を図るため証人喚問等国会の自浄作用を発揮すべきこと、企業・団体献金は即時禁止するとともに政治は金がかかるという議員自身の考え方を改める必要があること、連座制の実効性を高めるため無罪の立証責任を政治家に負わせるように改めること、ひもつき献金等の企業・団体献金禁止の抜け道について見直しを行うべきこと等の意見が述べられました。  次に、宮崎県議会議員川添睦身君からは、地方公聴会の結果を反映すべくさらに慎重な審議を行うべきこと、地方議員、首長の実態等を踏まえて節度ある企業・団体献金は認めることとしてもよいこと、国民の血税である政党助成は最小限度であるべきであり、また助成額については上限の設定が必要であること、買収等の温床、原因となる戸別訪問の完全解禁には反対であること、政党助成の要件である得票率の三%は遵守すべきであること等の意見が述べられました。  次に、宮崎県議会議員池田健二君からは、国民の政治への信頼を取り戻し政治腐敗をなくすため今回の政治改革はぜひ実現すべきこと、小選挙区比例代表並立制は民意を反映するとともに多様な価値観を反映することにより政権交代が起きやすい選挙制度であること、戸別訪問の自由化は選挙本来のあるべき姿であり政治の活性化に向けてぜひ実現すべきこと、政治家個人等への企業・団体献金の全面禁止は、政官業の癒着構造にメスを入れ政治腐敗に対して大きなブレーキとなること等の意見が述べられました。  次に、弁護士成見幸子君からは、政治改革の目的は金権腐敗政治の根絶であり、そのため企業・団体献金の完全禁止、罰則強化を優先すべきこと、小選挙区比例代表並立制は民意が正しく国会に反映されず民主主義政治が大きくゆがめられること、また、小選挙区制は女性議員の進出を妨げるとともに、民意が反映されない結果、社会保障施策が後退するおそれがあること、共産党案は中選挙区制下での定数是正と政治腐敗防止策が盛り込まれ国民の期待にかなうものであること等の意見が述べられました。  最後に、向陽化工株式会社取締役会長野口武雄君からは、政治改革法案が今国会で実現できなければ政治そのものが国民の信頼を失ってしまうこと、小選挙区比例代表並立制では政党同士が政策で争う選挙・政治活動が求められることになり、国会議員は本来の国政に専念できるようになること、戸別訪問の自由化については、員数や時間等の制限を行い、経過を見た上で再検討すべきであること、比例代表選挙での三%阻止条項は引き下げる方向で見直すべきであること等の意見が述べられました。  公述人の意見に対し、各委員より、衆参同様となる全国単位の比例代表制の導入の是非、戸別訪問についての衆参異なる規制を行うことの是非、全国単位の比例代表制を採用した場合の地域住民の民意反映の可能性と選挙の複雑性、企業・団体献金を受けられる政党支部の数の限定、参議院議員の選挙制度改革の今後のあり方、国会における証人喚問と疑惑解明との関係、個人献金育成のための具体的方策、少数政党排除と政党助成制度の憲法上の問題点など多岐にわたる質疑が行われました。  会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はこれにより御承知願いたいと存じます。  以上で第五班の報告を終わります。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) これをもって派遣委員の報告は終了いたしました。     —————————————

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) これより、六案について前回に引き続き質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 私は、今ここに非常に深い憂いと憤りを持ってこの席に立っているわけでございます。本日は、私どもは先ほど行われました地方公聴会の報告の後に一般質疑を続けてやっていただくように強く要望いたしたわけでございますが、委員長は職権で締めくくり総括を開会されました。私どもは本当に憤慨にたえないわけでございまして、まず心から抗議申し上げます。  昨日、私は地方公聴会で京都に参りました。同僚議員も、いろいろ御報告がございましたように、それぞれ五カ所の地域に分散して参りました。けさ、行かれた同僚議員の意見をいろいろ聞いたんですが、要するに、地方公聴会の翌日直ちに締めくくり総括を行ってそして採決に持ち込むということが報道されて、私たちは果たしてどういうふうな役割があるんですか、どういうふうな役目があるんですか、地方公聴会というても格好だけじゃございませんか、形を整えるための地方公聴会ですかというふうな意見が各地で強く出されました。  この中央公聴会、地方公聴会につきましても動議によって公聴会が決定されたわけでございまして、これは良識と伝統を誇る参議院にとって初めてのことでございまして、私どもはこれに深い憤りを感ずるわけでございます。きょうの締めくくり総括も、まさしく委員長の職権で行われているわけでございます。そして今審議が進められようとしているわけでございますが、まず総理にお伺いいたしますが、このような参議院の状態につきましてどのような御感想をお持ちでございましょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) かねて、参議院におきまして良識の府として掘り下げた実りのある論議がなされることを期待しているということを申し上げてまいりました。  公聴会の日程につきましては、与野党で御協議の上でそのような日程が決まったというふうに承知をしておりますので、御協議があって最終的に日程が設定をされたというふうに承知をしておりますので、国会の御日程にかかわることでございますから、政府としては繰り返し申し上げて恐縮でございますが、掘り下げた論議がとにかくなされるということを願っているところでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 合意が得られたというお話でございますが、合意は得られていないわけでございまして、最初に申し上げましたように、動議という強行手段によって中央、地方の公聴会が決められ、しかも中央公聴会におきましては、自分は反対していたんだというふうな方も賛成にみなされて委員長が決定されたという経緯もあることをつけ加えておきます。私どもは納得することができないわけでございますけれども、やはり審議には参加して主張すべきところは主張してまいりたい、このように思います。  政治改革の法案が今審議されているわけでございます。私の時間は一応九十分でございましたが、自民党の持ち時間の中でやらさせていただきたいと思いますので、あらかじめ御了解いただきたいと思います。  政治改革、政治改革という言葉が国民の間に浸透いたしまして走り出しているわけでございますが、地方公聴会等につきましていろいろ聞いてみますと、政治改革のいわゆる法案の実態のわからない方々がたくさんいらっしゃる。国民の中にはそういうふうな方々がたくさんいらっしゃるんじゃないだろうかと思うんです。  そこで、政治改革の基本でございます、そしてまた大きな政治家の倫理に関係いたす問題につきまして、きょうは神崎郵政大臣にお伺いいたしたいと思います。  郵政大臣はかつて創価学会の学生部の副部長をなさっていたということでございますが、そのような事実はございますでしょうか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) あります。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 その時代に「ザ・グレートイーグル」という、これは本と申し上げますか、それに「「いざ鎌倉」の精神で」という文章を神崎大臣の名前で、これは学生部副部長の肩書でございますが、出ております。  それによりますと、ポイントのところを読んでみたいと思いますが、   過日の学生部総会の席上、池田先生は「革命は、これまでの歴史をみれば、達成されない場合は、死刑でありました。ゆえに革命は死なのです。革命をしきって、成功せしめるか、否かは重大な問題なのです。もし遂行できなければ、他の反動勢力によって殺されてしまう。これがいままでの歴史であります。   絶対に、革命は成功させなければなりません。私どもの時代、諸君の時代に、かならず広宣流布を成し遂げるという、りんりんたる勇気をもって進んでいただきたいと思うのであります」と指導された。 そして、この文章の最後に、   常に、池田先生のもと、本部職員として戦っているのだとの決意、自覚をもって、仕事、学業、アルバイトにぶつかっていくことこそ大事なのである。   池田先生は「どの世界でも同じだが、とくに仏法の世界においては「いざ鎌倉」というときに、はせ参じられる人が、真の人材であり、信者のなかの大信者なのである……「いざ鎌倉」というときには、自分が率先して学会を守り、学会を推進していくのだという幹部にならなければいけない。この心構えさえあれば、ふだんの行動に、自然とにじみ出てくるものである」と指導されている。   われわれは「いざ鎌倉」の精神で戦うことを決意しようではないか。 こういうふうな、これが一番最後の文章でございますが、現在もこのような御心境でございますでしょうか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 今の文は、恐らく三十年近く昔、私が大学を出た直後ぐらい、まだ検事にもなる前に信仰の同志の皆さん、お互いに信仰の決意を固めようということでそういうものを書いたことはございます。  ここで革命と池田名誉会長が言われていることも、いわゆる人間革命と言われているように、やはり仏法の慈悲の精神を根底に社会で信頼される人間に育っていこう、こういう趣旨であったわけでございます。  その意味では、私は今閣僚という立場でございますけれども、一信仰人としては信仰はきちんと保って、しかし閣僚は閣僚としての立場をわきまえて行動したい、またしなければならない、そういうことをきちんと明示しているところでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 そこで、閣僚は閣僚としておやりになる、信仰は信仰としておやりになる、それはわからぬわけじゃございません。  どちらが優先するのでございますか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 私自身は国務大臣の立場にあるわけでございますから、国政上の問題については当然国務大臣の立場が優先されるべきものでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 それでは、池田先生のおっしゃっていることよりも国務の方が優先する、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 国務大臣としては国務優先の立場ですべて判断をする、当然のことでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 なかなかはっきり理解できないわけでございまして、国務大臣としてはこう、政党人としてはこう、宗教人としてはこうと何か使い分けておられるような形でございます。  次に、それでは盗聴事件の問題について触れてみたいと思います。  郵政大臣は、いわゆる電波、電信、そういうふうなことについての主管大臣でございますが、最近、盗聴事件というようなものは発生しているのでございましょうか、いかがでございましょうか。何か御存じでございますか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 特に最近は、私自身は承知をいたしておりません。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 毎年二けたの事件が発生して問題になっているということも御存じございませんですか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) ただいま委員御指摘の具体的な数字については私自身は承知いたしておりません。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 主管大臣でございますから、質問が突然でございましたのであるいは御承知ないかとも思うのでございますが、その辺のところは関心を持っていただきたいと思います。  私どもは盗聴事件を不正と思いますが、大臣はどういうふうにお考えになりましょうか。あるいはまた、それについての罰則といいますか、そういうふうなものはどういうふうになっておりましょうか、お伺いいたします。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 憲法上通信の秘密の不可侵が保障されているところでございまして、これを受けまして、当省所管の法律、電気通信事業法等におきましても通信の秘密の保護の規定が置かれているところでございます。また、通信の秘密を侵す行為につきましては罰則も科せられているところでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 盗聴にはいろいろな方法があるわけでございますが、例えば先般来問題になっております宮本共産党議長宅に対する電話盗聴事件、あれは電話の盗聴です。あるいはその他、海上等に無線の発信機を備えつけてひそかに盗聴するというふうな方法もあろうと思うんですが、それぞれについての罰則をひとつお示しいただきたい。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 電気通信事業法上は百四条におきまして、「電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密を侵した者は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。」ということでございます。  それから有線電気通信法は、十四条一項におきまして、第九条の規定、すなわち有線電気通信の秘密は侵してはならないというこの「第九条の規定に違反して有線電気通信の秘密を侵した者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。」ということでございます。  それから電波法上は、第五十九条に「何人も法律に別段の定めがある場合を除くほか、特定の相手方に対して行われる無線通信を傍受してその存在若しくは内容を漏らし、又はこれを窃用してはならない。」とされておりまして、第百九条第一項におきまして「無線局の取扱中に係る無線通信の秘密を漏らし、又は窃用した者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。」と。  それから郵便法上は、九条第一項におきまして「郵政省の取扱中に係る信書の秘密は、これを侵してはならない。」ということで、罰則が第八十条一項「郵政省の取扱中に係る信書の秘密を侵した者は、これを一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。」、このようになっているところでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 今の御説明で大体わかりましたが、電波法第四条の御説明がございませんでしたた。「無線局を開設しようとする者は、郵政大臣の免許を受けなければならない。」。免許を受けないで無線局を開設した者には罰則があるはずでございますが、それの御説明をお願いします。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 電波法第四条の罰則でございますけれども、第百十条「次の各号の一に該当する者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。」、そして「第四条の規定による免許がないのに、無線局を開設し、又は運用した者」ということになっております。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 私は、昨年の十月八日、予算委員会の席で、宮本元共産党議長宅の盗聴事件についてお伺いいたしました。  その会議録を手元に持ってまいったわけでございますが、「昨日、同僚の宮澤議員が質問されました四十五年七月の宮本顕治日本共産党議長宅の盗聴事件について、犯罪であるということと自分は関係ないという趣旨の御発言がございました。もう一遍ここではっきりお答えいただきたい。」、それに対しまして、「申し上げましたように、私は昭和四十五年の宮本邸の盗聴事件に全く関与いたしておりません。」という御答弁がございまして、さらに「実行行為にも加担いたしておりません。相談も受けておりません。」という御返事がございました。さらに私の「あなたはそのほかの盗聴事件に実際に携われたことはございませんか。」という質問に対しまして、「そのようなことは全くございません。」、こういうふうに答弁なさっておりますが、これは今でも変わりませんでしょうか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 既に委員に御答弁申し上げたとおりでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 さらに昨年の十月二十七日、衆議院の逓信委員会でございますが、我が党の森議員の質問に答えられまして、昭和四十七年九月、向島の常泉寺、妙信講の浅井父子の盗聴事件に触れた質問に対し、「全くそのようなことはございません。」と、こういうふうな御答弁ございますが、これもお変わりございませんですか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 全くそのような事実はございません。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 そういうふうな御答弁がございましたので、私もその後いろいろ私なりに調べてみました。宮本顕治氏宅の盗聴事件の実行行為に神崎大臣が加担されたということは公判その他の記録でもうかがえません。私が伺いましたように、四十五年にその相談を受けられた事実があるんじゃないか。それは発覚後相談を受けられたんじゃないか。そしてその相談に対して、それは慌てないでそのままにしておいた方がいいぞというふうなアドバイスをされたということが言われているわけでございます。  何でそういうふうに言われるんだろうか。大臣はその事実そのものも否定しておられるわけでございますので、それはそれといたしまして、私なりに調べてみますと、日本共産党が東京地検に告訴いたしましたのが四十五年の七月十六日でございまして、被疑者不詳のまま有線電気通信法違反、公務員職権乱用及び業務妨害罪で東京地検に告訴しておられるというのが事実でございます。  捜査の常識からいいますと、公務員職権乱用事件で告訴されている、権力機関じゃないだろうかというふうなことで、捜査があっちの方を向いているからこれはほっておいた方がいいんじゃないだろうか。これは私の推測ですけれども、そういうふうなことでそれはほっておいた方がいいんじゃないだろうかなというふうな判断をされたのかなと思うんですが、これは大臣御自身が否定されておられますのでその問題はそれといたしまして、きょうは常泉寺の問題について触れてみたいと思います。  民事訴訟法によりますと、その二百八十五条に宣誓の義務というのがございます。「裁判長ハ証人ヲシテ訊問前宣誓ヲ為サシムルコトヲ要ス但シ特別ノ事由アルトキハ訊問後之ヲ為サシムルコトヲ得」ということでございまして、この宣誓の義務に対しまして、刑法は百六十九条に基づきまして、「法律ニ依り宣誓シタル証人虚偽ノ陳述ヲ為シタルトキハ三月以上十年以下ノ懲役ニ処ス」、これはもう偽証の罪というのは大変重いわけでございます。  そこで、そういうふうな宣誓のもとに東京地裁の法廷におきまして、予算委員会で私が証人喚問の要求をいたしております山崎正友氏が、裁判所で宣誓の後、宣誓の効力を維持した状態で供述しているのがございます。いわゆる妙信講です。  昭和四十七年の九月に入って妙信講の浅井父子と秋谷栄之助、原島嵩、私と三人で正本堂についての教義的解釈をどうするかという討論をしましたと。前後七回、お互いにオフレコで録音しないという約束でしたが、それを私がケースの中に仕掛けた発信器から道路を隔てたところの学会の幹部の家の二階、あるいは拠点の家だったかもしれませんが、そこに受信装置を置いて云々云々と。この問題の分析を応援してくれていた神崎武法検事等がいて聞いておったのですというふうにはっきり公判廷で供述いたしておるわけでございます。  そして、いろいろございますが、神崎検事というのは先ほどの宮本宅盗聴でも関与していた人ですねという質問に、そうです、この三人の人たちが一番優秀な人でしたと。弁護士、検事が多数関与しているのはなぜなんですかという質問に対して、一つは論争が憲法論争になることです、憲法に照らして国立戒壇がどうかとかというような論議が七割ぐらいを占めました、そういう関係もあって、彼らのバックアップを得たんです、なおかつ、仏教と国家という法制史的な背景をもって論じなければならなかったんで彼らの能力を当てにしたんですと。ここまではっきり当時神崎検事の名前を挙げて申しているわけでございます。  そこでお伺いいたしますが、この当時大臣は検事さんをなさっていたんですが、どこの検事さんをなさっていたのか、それからこの事実についてどういうふうな事実関係であったかを御説明いただきたいと思います。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 妙信講の事件がいつ起こったのか、今定かに覚えておりませんが、恐らく昭和四十七年ころだったのではないかと思います。私は昭和四十七年三月に福岡地検から東京地検の方に移っておりまして、ですから刑事部で捜査関係をやっていたんじゃないでしょうか、東京地検のですね。  今のお話の点、一つは妙信講事件の盗聴に関与しているのではないかという点でございますが、そういう事実は全くございません。どこですか、お寺まで行ったとか近くまで行ったとか、そういうことも全くございません。地検の検事の生活を恐らく山崎氏も御存じないんだろうというふうに思いますけれども、通常、夜の九時から十時とか遅くまで毎日仕事をしている、当時そうでございましたが、そういうものでございました。その行為がウイークデーにやられたのか、そういうところも少しきちんと正確にお調べをいただきたい、このように思うわけでございます。  それから山崎氏の証言、これは当事者尋問でございまして、刑事事件ではこれは偽証罪の制裁はございますけれども、民事事件は一般に当事者についても宣誓をさせて行っているけれども、これは過料のあるものであって偽証罪の制裁はないというものでございます。本人の供述内容については、既に委員の御質問にお答えをして、刑事事件における本人に対する裁判所の判断、裁判所の人物観も予算委員会の席上でお話を申し上げさせていただいたところでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 山崎証人は、今申し上げました宣誓の上供述しているわけですね。当然、この問題は当時大変な話題になった事件でございます。  それではお伺いいたしますが、こういうふうな証言に対しまして大臣は何か対抗の処置をとられましたですか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) この点に関しましても既に御答弁を申し上げているとおりでございますが、本人が既に刑事事件で有罪判決を受け服役しているということで、特段の措置はとっておりません。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 それは別件でその刑事事件の被告人になってそういうようなことだったんだろうと思いますが、そのこととこれとは関係ない、本件とは全然別件ですよ。おっしゃること、山崎さんが被告人になっておる事件とは全く別件のことであって、それで何も対抗してないというのはお認めになったわけですか。お認めになっているんですね。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 認めているわけではございません。いろいろな方法があると思いますけれども、私自身は無視をするという対応をしてきたところでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 それでは申し上げますが、本件につきまして、東京地裁は昭和六十年の四月二十二日に第一審の判決をいたしております。そして、その判決文を読みますと、その中に常泉寺における七回にわたる法論対決の盗聴ということを認めているわけです。その認めている供述というのは先ほど私が読みました、神崎検事等もこういうふうな形で参画してもらった、そういうような供述です。裁判所が認めているんですよ。裁判所がその存在を認めているんですよ、第一審の判決で。いかがでございますか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 裁判所の判決の中に私の名前が出てきているんでしょうか。出てきていないと思いますけれども。私自身がその訴訟の当事者になったこともありませんし、当然判断の対象になっているのは、被告として特定された実行行為者及び当時の副会長の方、北条さんと、その方々に対する事実が認められるかどうかということで裁判が行われているわけで、私自身は被告にも何にもなっているわけではございません。  事実、その一審判決の中でも、山崎氏が実行行為者であると特定していて、被告になっていた者の一人が、その事実は証拠上認められないということで控訴棄却になっていることも事実でございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 それはにわかに納得できないんです。それは、当事者でないということはわかっておるんですけれども、調書の中で、本人がこれはやはり専門家でなければ供述できないようなことなんですね。  弁護士、検事が多数関与しているのはなぜなんですかと。一つは、論争が憲法論争になることです云々と、彼らの能力を当てにしたんですということで名前を出しているんです。そして、その盗聴の事実を、それは被告人はこういう中の人、いろいろいますよ。その人だけが当事者になっているんだけれども、調書の中で神崎検事の名前が具体的に出てきていて、そしてそういうふうな盗聴の事実を裁判所が認めて、法論対決の盗聴という、盗聴という言葉を使って認めているわけです。  もう一遍御答弁ください。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 今、委員は調書の中にというふうにおっしゃられましたけれども、本人尋問の中で山崎氏がそういうことを述べたということであって、判決書の中に私の名前が指摘されているわけではございません。そしてこの訴訟は、宮本宅に対する盗聴事件を共同不法行為による損害賠償請求ということで訴訟が提起されているわけでございまして、判決の中で山崎供述について何カ所かお触れになっているようでございますが、直接それ自体が本件の訴訟の対象になっているものではございません。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 いや、訴訟の対象になっているかなっていないかぐらいよくわかっているんです。ただ、そういうふうな公判廷の中で、神崎検事がこういうふうなことでタッチしておる。  さらにもう少し進めますと、一審判決が出ました。それに対して学会は控訴なさった。創価学会は準備書面の中でもその盗聴の事実を否定しない、むしろ認めているわけです。創価学会が出している準備書面の中でそういうふうな盗聴の事実を認めている。これはどういうわけですか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 私は、別に学会側の代理人でも何でもありませんから、どういうことで準備書面をつくられているかわかりませんけれども、その準備書面に、私も加わっていたんだ、そういう内容があるでしょうか。あるはずはないというふうに私自身は思っております。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 それは、創価学会側でこの件についてはもう争っていないんですよね。争っていない事実の中に神崎検事という名前が出た。公判廷の証言の記録が調書として残っている。もし私が本人だったら、これはとんでもない、おかしいじゃないか、おれが出ていたのはどうしてなんだ、名誉回復してくれ、おれは現職の検事だ、とんでもないと、その辺のことは当然おやりになるべきじゃないですか。六十年の五月一日に控訴されまして、その創価学会が提出された準備書面の中にもそういうふうに書いてある。  それははっきりしてもらわなければ。まだ先もあるんですが、ちょっとその辺のところはっきりしてください。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 昭和五十五年当時ですか、山崎氏がいろいろな週刊誌に私の名前を出していろいろ手記を発表したりいたしました。その段階では告訴することもいろいろ検討をしたわけでございますけれども、本人の意図が、当時学会側から恐喝罪等で告訴をされている、あるいは告訴を警察の方がまだ受理してなかっただろうと思いますが、そういう状況の中で、何とか逮捕を免れたいという思いで、検事を絡めて何とか創価学会側に非があるかのような、そういう印象を与えるような行為として私を巻き込んだんだろうと思います。ですから、かえって私がいろいろ行動を起こすと山崎氏の手に乗ってしまう、ここはじっと見ていればおのずから正義は明らかになる、こういう判断をしたわけでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 今の判断はおかしい。普通の人ならまあまあだと思うんですが、現職の検事さんですよ。自分が盗聴事件にかかわったというふうなことで公判廷で証人が宣誓の上供述しておるわけです。これはとても耐えられないことじゃないかと思うんです。それをじっと我慢しておられたと。犯罪ありと思料すれば云々というのは検察官の仕事だと私は思う。本当に公判廷で証言した上でそのような供述がなされていて、それで黙っていること自体が検察官としての怠慢じゃないでしょうか。いかがですか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) ただいま申し上げましたように、昭和五十五年当時いろいろ週刊誌で私も書かれました。  私がやめたのは五十七年の三月でございまして、恐らくそのやめる直前ぐらいに御本人が民事の法廷で当事者尋問を受けていたんだろうと思います。実際は、新聞にも恐らく全然出ておりませんし、そういうことを言っていること自体、私自身は検事をやめる直前、そしてやめたという中で、承知をしていなかった。週刊誌あたりで出たのを読んだことがあるのかないのか、その点も定かでございませんけれども、実際はその訴訟自体に私はずっと当事者としてかかわっているわけでもございませんから、その訴訟の推移等についても承知してはいなかったということでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 控訴審の判決が六十三年の四月二十六日に出ております。この事実は御存じでございますか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) いつ承知したのかわかりませんけれども、週刊誌等を見て控訴審の判決がなされているとか、そういうこともその後承知しただろうと思います。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 この控訴審の判決を読んでみますと、神崎大臣は山崎という人は信用できなかったというふうにおっしゃっているんですけれども、裁判所はずっと信用できるということを認めています。山崎と学会がその後の刑事事件に至った対立関係、被控訴人の本件提訴に至った経緯を十分考慮に入れても、山崎が本件電話盗聴を北条に諮った上、北条の了解を得、資金的提供を受けたとの山崎の供述は、これを信用することができるものであるというふうに控訴審の判決に書いてある。  繰り返して申し上げますと、東京地裁で山崎正友氏がああいうふうな供述をした、それを第一審の裁判所は取り入れて盗聴事件があったということを認定した、その盗聴事件があったという供述の中には神崎検事の名前が出ている、その名前が出ているのみならずこういうふうな役割をやってもらうために入ってもらっているんだということまで書いてある。  そして、一審の判決があって、それに対して創価学会が準備書面を出して控訴いたしました。その中にも、もう既にこの盗聴事件を争っていない。そしてさらに、六十三年四月二十六日の控訴審の判決で盗聴の事実というものは認められている。じゃ信用できないかというと、控訴審の判決文の中にも、山崎供述はこれを信用することができるものであると。それは刑事事件のときと違うでしょう。民事のときにはみんなこう言っている。山崎の供述の信用性についてずっとたくさん書いてございます。信用できないという供述は一つもない。全部信用できるものだと書いてある。それは違うんですよ、大臣のおっしゃることと裁判所が、一審も二審も。おかしいんじゃないですか。どうですか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) ですから、一審の判決、二審の判決、私のことが特に触れられて、私の関与があるというふうに裁判所が判断をされていることがあるでしょうか。そういうことは全くございません。いわゆる山崎氏の供述、一部にはいろいろ事実に反するところもあるけれどもというところで、本人が主張している実行行為をしたもの、それから共謀の事実、その点については認められる、これが判決全体の趣旨であった、このように思います。  それから、今御指摘の妙信講の盗聴事件、この点については私自身は全く直接関与しておりませんが、今、委員が御指摘のように、両方の当事者が会談をしてそのうちの一方の当事者が内ポケットに発信機を持っている、そういう場合に果たして法律上の盗聴になるのかどうか、この点は相手の同意があったかないかにもよるだろうと思いますけれども、いわゆる盗聴になるかどうかというのはいろいろ議論を要するところではないか、このように思っております。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 その点につきましてはこの控訴審の判決の中で、秘密裏に不正不当な手段を講じて相手方の情報を収集しようとしたものであってというようなことで、不正不当というようなことを言っているんですが。  それでは、前に戻ります。  先ほど大臣所管のこういうふうな関係法令について聞きました。意識的かどうかわかりませんが、大臣は電波法違反を最初抜かされました。電波法違反。第四条、そして百十条、これに違反いたしませんか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) この点、四条の無線局の開設に当たるのかどうか、これは具体的な事案をもとにして検討してみないと、私自身今直ちにこの場でなるとかならないとかお答えをできないところでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 今の答弁は大変不満です。もう少し詰めてはっきりした御答弁をいただきます。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 私が今具体的な事案を検討してみなければわからないと申し上げましたのは、電波法の四条を見ましても、無線局の開設に当たっては郵政大臣の免許を受けなければならないけれども、ただし次の各号に掲げる無線局についてはこの限りではないと。いわゆる免許を必要としない場合が例示されておりまして、一つは「発射する電波が著しく微弱な無線局で郵政省令で定めるもの」、いわゆる発射されている電波がどの程度の電波であったのかどうか、それからその他細かくいろいろ書かれていますので、具体的な事案を検討してみないとこの四条に違反するかどうかはわからない、このように申し上げたところでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 ここで申し上げたいのは、それは微弱電波のことをおっしゃっているんじゃないかと思うんだ、除外規定のトップに書いてある。それしかないんですよ。しかし、家の中で、こういうふうなところで話して向こうで傍受できるような無線というのは微弱電波かもしれませんが、道路を隔てて向こうの方に置いてあるような、隣の家かどこか知りません、道路を離れた家のところで何だかんだ聞くようなのが無線局に当たらないなんというのは、そんなことはないですよ、それは。そういうような事件になった例はたくさんございますよ。検討してみなくちゃわからない、そういうふうなことじゃ納得できません。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) もともと私は委員御指摘のお寺の盗聴事件に関与しておりませんので、具体的にどういう状況でどういうふうにしたのか承知しておりません。今、委員が御指摘の中でも「発射する電波が著しく微弱な無線局で郵政省令で定めるもの」、いわゆる位置関係で百メートルぐらいですとこれに当たる場合もあると。いわゆる直線的でということのようでございまして、具体的な事案を見てみないとこれは何とも申しようがないということでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 いや、私があえて電波法違反じゃないかと聞いたのは、大臣の方からおっしゃったから、それじゃどうですかとこう聞いたわけです。私の方から出しているんじゃないです。大臣がそうおっしゃったから、それではどうですかということで聞いたわけですよ。  これは私どもの感じでは電波法違反の疑いが濃厚ですよ。これについてだって罰則があるんですよ。それは、大臣は訴訟の当事者でないのは私もわかっていますよ。だから名前が出ていないのでしょう。名前が出ていないだろう、出ていないだろうと。訴訟の当事者だったら当然出ますよ。  しかし、繰り返して申し上げますけれども、公判廷の中で証人が宣誓の効力を維持しながら供述している。その中に具体的にこういうふうに出てきている。しかも盗聴事件があったということは裁判所も認めている。一審も二審も認めている。そして創価学会は上告されたけれども、上告を取り下げられた。事件はこれで確定しているんですよ。その中に厳然として神崎検事の名前があるということは事実です。調書の中にあるということは事実です、これは。大臣は否定なされますけれども、そういうふうな調書をもとにして裁判所は決定している。そして、創価学会は上告を取り下げて確定しているわけなんです。私はそのことを申し上げている。  関係ない関係ないとおっしゃいますけれども、一審に出、それから控訴審で準備書面の中にも出、しかも控訴審の判決まで出る、上告までした、そういうふうな過程の中で大臣は何にもなさっていない。  学会に文句を言われたことありますか。おかしいじゃないか、おれ関係してないのに何だとか、あるいは、ああいうふうなことで公判廷で宣誓の上供述している、あれはおかしいじゃないかと告訴かなんかの手続をとられたですか。何にもなさっていない。何にもなさっていない間に確定しているわけです。これは私は重大なことだと思います。いかがでございますか。

神崎武法公明党郵政大臣

○国務大臣(神崎武法君) 先ほどの委員の御指摘ですと、山崎氏は、何回も会合が行われていて私が何かずっと出席していたとおっしゃられているんでしょうか。ですからそれに対しては、私は地検の検事として勤務をしておりました、夜も遅くまで捜査をやっていましたと。じゃ何時に、ウイークデーにその会合が行われてない、私が常識的に出席可能な参加可能なそういう時間帯にすべて行われているという調査結果でございましょうか。私は、参加をしていないからそういうことはないということを申し上げているわけでございます。ない者に電波がどうだと言われましても、どういう状況でどういうふうにしているのか具体的な状況がなければ申し上げることができない。委員は調書調書とおっしゃいますけれども、山崎氏の法廷における本人尋問がある、その中で山崎氏が述べているというだけでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 私は、この問題を実は去年の十月に予算委員会で御質問申し上げたわけなんです。私が今議論したいのは、やはり政治家の倫理の問題に返ってくるんです。一番最初に取り上げました「いざ鎌倉」の問題にしても、それはおっしゃるように確かに古いときにお書きになったことなんですね。そしてまたこの事件にいたしましても、質問者に質問されるというのはどだいどうかと思うんだけれども、それは逆さまですよ。何といいますか、こういうふうな問題が取りざたされていて、そして自分としては、それは政治家としてはっきり申し開きされる、こういうふうなことなんだとみずから進んでこういうふうな問題について申し開きされるのが私は本当に国民に責任を負う私ども政治家の責任じゃないだろうかと思うんです。    〔委員長退席、理事一井淳治君着席〕  ところが、そういうふうなことではなくて、それは証人の調書にもあり、一審の判決の中に盗聴事件というものが認められ、しかも大臣の所属される創価学会から提出された準備書面の中でもそのことを争ってなくて、控訴審でも判決の中に書かれている。そして、山崎なる人物はそれは信用ができない、刑事事件のときにはこうだったと、こういうふうにおっしゃる。  しかし、丹念に本件の訴訟記録というのを私も拾って見てみました。そうしますと、山崎供述が信用できないという供述はないんですよ。みんな信用しているんですよ。それを採用して判決が確定している。しかも、何もそれについての対抗処置といいますか名誉回復の処置をとっておられない。もう全体として私どもは裁判の内容を信じるよりしようがないんです。だから、その辺のところで私は、大臣が、しかも今主管の大臣でいらっしゃいますから、そういうふうなことについてみずからはっきりした処置をとられることがいいんじゃないかというふうなことを痛感するわけなんです。  総理にお伺いいたします。  水かけ論です。しかし、公判廷における供述、一審、二審の判決、そして創価学会の控訴審に対する準備書面、盗聴の事実を争ってないんですよ。なるほど当事者というのは別な人です。だから大臣は、私の名前出てきていないでしょう出てきていないでしょうと、こうおっしゃる。しかし、調書の中にははっきり出ている。当事者でないから名前が出るはずないです、これは。こういうふうな事実を、もう裁判確定しているわけですから、見て、総理はどのように感じられますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) いろいろ細かいやりとりを伺っておりまして、おっしゃるようにすれ違いということなんでございましょうが、私は委員のおっしゃることもわからないではございませんが、神崎大臣の御答弁も筋が通っているというふうに、私はそのように受けとめております。神崎大臣の御答弁というものは、今までの経緯というものを踏まえて私は理解できるという感じがいたしているところでございます。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 総理は、それは細川内閣の閣僚でございますから当然そういうふうな御答弁しか出てこないだろうと思いますけれども、客観的事実は今私が申し上げたとおりでございます。訴訟はそういうふうに進んでその中にも出てきている、大変なことだと思います。私は、そういうふうな意味で神崎大臣御自身も大変悩んでおられるんじゃないかと本当は思います。  それでは、これもやはり政治と宗教とのかかわり合いにつきまして若干お伺いいたしたいと思います。  細川内閣は八月九日の日に成立いたしました。ところが、八月八日、長野県の軽井沢におきまして創価学会の本部の幹部会等が行われたということでございます。  連立政権の組閣発表は八月九日の午前九時三十分でございますけれども、石田大臣にお伺いいたしたいのでございますが、その組閣の前に池田会長から今申し上げました方々の前で具体的に閣僚ポストの名前が出た事実がございます。報道されています。その点について御存じでございましょうか。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○国務大臣(石田幸四郎君) 私は、その会合にはもちろん出ておりませんものですから、具体的にどういうような表現で言われたのか、そこまでは承知をいたしておりません。その後いろいろ委員会等で指摘された点もございますので、そういう状況があったのかということは承知をいたしております。  ただ、申し上げたいことは、そのころ新聞にはいろいろな大臣ポストについてだれが就任をするかということはもうかなり報道をされておったわけでございますから、そういう範疇の中でのお話ではなかろうかというふうに承知をいたしております。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 私は、石田委員長がそういうようなことをおっしゃるのならわかるんです。それは総理といろいろ御相談なさって、それぞれの党から何人ぐらいどういうふうな人たちを入閣させるかという相談をなさるのはこれは当然のことだと思うんです。当然というより、それは任命権者は総理でいらっしゃいますからなんですが、私はそのことを問題にしようとは思わないんですが、創価学会の名誉会長さんが組閣の前の日に多くの方々の前で具体的に労働大臣、総務庁長官、郵政大臣と名前を出しておられるんですね。  いや、実は私は、そのことは週刊誌等でいろいろ出ていました、ああその程度かなと思った。そうしたら、昨年の十月、そのような質問を申し上げましたら大変な反響がございました。創価学会をこういうふうな公の場で取り上げたということで実は大変な反響がございました。いろんな嫌がらせだとか脅迫だとか、そういうようなことがたくさんございました。しかし、その何倍も多く激励の資料をいただいたり、電話をいただいたり、ビデオをいただいたり、テープをいただいたりしました。  そのテープの中に一つあるんです、これは。その会合の中で録音されたテープを私のところへ送ってきた、これはこうこうですということで。名前は挙げません、送ってくれた人の名誉に関しますので申しません。その中で、そういうふうなことをおっしゃっているんです。それは私、池田名誉会長とお会いしたこともございませんので声もわかりません。よくわかりませんが、送ってきた人はそういうふうなことだということで送ってきた。それで、週刊誌等々と合わせてみますと、なかなか合うわけなんですがね。  ということは、私は石田大臣が何かのはずみでそういうふうな人たちのポストの名前を公明党の幹部の方々との中で話されて、そして総理に御推薦なさる。総理が任命される。それはもちろん最終的には総理がお決めになることですけれども、ということを問題にしているんじゃないんだけれども、宗教団体のトップにある人が多くの信者さんの前でそういうふうなことをおっしゃるということは、これはもう大変なことじゃないか。  この前から政教分離の問題について議論いたしておりますけれども、大臣、どういうふうに思われますか。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○国務大臣(石田幸四郎君) お答えを申し上げます。  しかし、何分、組閣人事のことについては、政治家を初め評論家を初めいろんな方々が勝手にこうなるのではないかということを言っておられるわけで、仮に池田名誉会長がそういったことについて言及されたからといって、それはまだ確定もしていない話でございますので、そういう話の中で出た話でございますから、だれびとであれそういうような議論をすることは当然あるんだろう。私はそれが別に何かおかしなことだとはとても思えないわけでございます。  当時の新聞を見ますと、毎日のようにころころ公明党のポストの名前も違っておりましたし、またそこに充てられる人物の名前も毎日のように変わっていたわけでございますから、それだけまた、何といいますか、当然大臣の任命権者は総理でございますので、私たちそういった問題についてその時点でいろいろと申し上げたつもりはございません。ぎりぎりのところで、人の名前は入れないでこちらの基本的な考え方を総理に申し上げたことはございました。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 今の御答弁は私は納得できないんです。評論家なりなんなりがおっしゃるというならともかく、具体的な大臣のポストを宗教団体の最高責任者の方が信者さんの前で事前にお話しになる。私どもは、その方の御了解がいただけなければ大臣のポストにおつきいただくことができなかったんじゃないか、それが現実ではないかというふうなことを実は危惧するわけなんです。そこに政治と宗教、政治家の生きざまというふうなものの基本的な問題があるんじゃないだろうか。  「いざ鎌倉」という文章につきまして、神崎郵政大臣はその事実をお認めになりました。もう確かに古いときのことです。私はそのお気持ちもわからぬわけじゃない。しかし、その辺のところはやはり政治と宗教とのけじめというものをぴっしりしていかなければならない。それは大臣のおっしゃるように、評論家みたいに、ああでしょうこうでしょうとくるくる変わっていましたと、私はそんな生っちょろいものじゃないと思うんです。総理大臣の御感想を伺います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 公明党におかれましては、政教分離ということをはっきりと綱領でもうたっておられますし、また石田大臣からも今お答えがございましたように、さまざまなうわさなりなんなりがその当時出ていたことは事実であろうと思います。当然のことながら、連立各党に対しまして私の方からもどういう適任者がおられるかということについて投げかけをしていたことは当然のことでございまして、それに対して各党の中で恐らくさまざまな御議論があったであろうということは推察にかたくないところであると思っております。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 今、総理がおっしゃるように、各党の中でいろいろ議論があるというのは、これはもう当然のことだし、私はいいと思うんです。ただ、それが政党を離れたところでイニシアがとられるということに日本の政治のために大変強い危惧を抱いているわけでございます。  それでは、それに関連いたしましてもう一言お伺いいたしたいと思います。  これも昨年伺ったことでございますけれども、当時の石田大臣の御答弁は不十分でございました。その後、文芸春秋の十一月号も公刊されたことでございますし、大臣の名前も具体的に出ていることでございますので、もう一遍お伺いいたしたいと思いますが、文芸春秋の中で、矢野絢也前公明党委員長が三回にわたって署名入りで自分の記録をたどって云々だというふうなことでいろいろ書いておられます。それが三回で一応休止いたしまして、その後続くのかどうかわかりませんが、その中で明らかに政治と宗教とのかかわり合い、政治家の生き方というふうなことで問題があるんじゃないかという点をもう一遍私は石田委員長に確認いたしたいわけでございます。  先般の私の質問で、公明党の委員長さんの選任につきまして、竹入委員長が初めてなられたときには、新聞報道で、竹入委員長自身が突然当時の池田会長から御指名があってびっくりしたということをおっしゃっている。それから、その後公明党の委員長の選任についてお伺いしましたところ、いろいろいきさつがあって言を左右にされましたけれども、投票によって選任されたとおっしゃったが、具体的に投票された事実は今日まで一回もないということ。手続的にはいろいろ党内の規則にのっとって選任されているんでしょうが、手続的には形式を整えておられるけれども実質的にはやはりあるところでそれが決まっている。あるところというのは、それは創価学会のトップのところで決まっている。そして、それがそのとおり公明党の人事となってきている。  そういうふうなことに関連いたしまして、これは昭和五十九年の十一月十七日のことでございますが、「竹入夫人に名誉会長の配慮で病気全快を祈り御秘符を頂く。のち、春秋クラブ(学会施設)で竹入、矢野、多田、石田、長田、田代、山崎尚見副会長ら、名誉会長のご招待を受ける。」。  その中で名誉会長は、「竹入君、声を聞いたら党も学会もな、やっぱり君だよ。皆の声だ、もうしばらくやったらどうだ。風も吹くし雨もある。頑張れ。秋谷も良いところがある。だがまだあと一歩だ。しばらく療養専一だな。この碁盤を矢野にやる。戦いの記念だ。党の事務連絡のパイプは、今後は矢野と山崎尚見でやれ。解散はいつだ」というふうな話があった。そして、その後、竹入さんは帰り際に「うーも、すーも言えなかったな」、矢野さんが「皆の声だって名誉会長も言っておられた。だから、言ったでしょう。奥さんの病気も治りますよ」、竹入さんは「うん。だが重いんだよ」というふうなことで、それから後、党内手続が進んでいるわけなんです。  十一月十七日が今のお話ですけれども、「十一月二十九日、党本部で企画会議、大会への人事案を協議。」、そして、矢野さんが「若手に党務を任せる方向。ベテランは常任企画会議で、気鋭を育ててほしい。委員長、書記長人事はこのまま留任させて頂きたい」、竹入さんは「ベテランは最前線で大局的にやってほしい。実は今回、私も永いので辞任を一時期決意しました。ですが、諸般の事情で続投いたします」、「あと、中執委で同様の趣旨。了承頂く。」というのが、これが矢野前書記長の文書でございます。  そういうふうな形で、一応形式的には委員長人事というものは党内の手続にのっとって決めるけれども、しかしもうこの一言で決まったと。そこへ石田委員長の名前も出ているんです。  その会合に御出席なさいましたですか。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○国務大臣(石田幸四郎君) 大分昔のことでございますので一々覚えてはおりませんけれども、名誉会長が出席している会合について、小さな数人の会合の中で私ももちろん参加したことはあろうかと思います。  ただ私は、矢野さんのように、記録を一々そういう日があったことを日記みたいにつけている人間ではございませんので、その会合でどういうような話があったかは今定かに明確にお答えすることはできないわけでございます。  しかしながら、今まで公明党の人事は、確かに学会の皆さん方にも、この次は人事の大会だからこういうふうにいたしたいというようなことを申し上げたことはございます。  ただ、この前、私のケースで申し上げたかと存ずるんですが、下稲葉委員ではなくて他の委員の方であったと思うのでございますけれども、私が委員長に就任をいたしましたときは、まさに矢野前委員長がいろいろな問題を指摘されて急遽引退を決意された直後の問題でございますので、これは国会の中で党の幹部を集めていろいろな議論をした経過がございます。私もちょっと当時体が弱かったわけですが、そういった理由で大変固辞をいたしておりましたけれども、幹部の推薦がありまして最終的には決断を下したわけでございます。  ただ、そのときに、五月の十九日ごろと思っているんですけれども、そのときに明確に朝日新聞には、今度の人事については創価学会は直接何も申し上げないということがその記事の中に出ておったことを覚えておるわけでございます。まさに最終の決断のところではマスコミ注視の中で私たちは会議をやっていたわけでございますから、そういった意味で私自身の決意、また周囲の幹部の決断、そういうような形で行われたことは当時のマスコミの皆さん方がよく存じ上げているところでございます。    〔理事一井淳治君退席、委員長着席〕

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 この問題はこのぐらいにいたしたいと思いますけれども、やはり竹入前委員長が帰り際に「うーも、すーも言えなかったな」というふうなその発言が大変私の心に刻み込まれてくるわけでございます。公の場でございますので、それは公明党の委員長として石田大臣も今みたいな御答弁だろうと思うのでございます。  繰り返して申し上げますけれども、昨年の十月、私は本院の予算委員会でこの問題を取り上げました。そして、現在でも池田名誉会長と矢野前委員長の証人喚問の要求をいたしているわけでございます。その辺のところを基本的にただしたいというのが私の気持ちでございますけれども、国民からこんなにたくさんの反響があるとは私は思いませんでした。本当に、資料だってこんなに来るんです。今でも毎日来ます。そして、どこどこでこういうふうなことがありました、こういうふうなことですよとビデオまで送ってくるんですね。それほどやはり関心を持っておられることなんですよ。国民の多くの人たちが関心を持っておられることなんですよ。  それは、公明党あるいは創価学会からお出になった方々がいろいろな気持ちで送ってこられるのはわかるんです。それもございます。しかし、そうでない多くの国民の方々がこういうふうな問題に深い関心を持っておられるということでございます。やはり私は、政治家としての基本的な倫理と申しますか、姿勢と申しますか、そういうふうなことに関係してくることではなかろうかと、このように思うわけでございます。  私の時間まだ若干残っておりますけれども、後に続く者に時間を残して、私はこれでやめさせていただきます。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 速記を起こして。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 選挙制度一般についてお伺いしたいと思います。  まず、今までの衆議院及び参議院での政治改革特別委員会で、総理も副総理の羽田大臣も山花大臣も、現行の中選挙区制度は制度疲労を起こしたものだというようなことを繰り返し申し述べておられるようでありますけれども、どういう点が制度疲労を起こしているのか。今まで御指摘いただいたのは、政権交代がないとか、お金がかかり過ぎるんだとか、政策論争ができないとか、大体この三つに集約できるように思うんですが、総理、山花大臣、佐藤大臣三人の方に制度疲労論の原因というものについて確認をしたいと思いますので、総理からお願いいたします。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 何回も本委員会で申し上げてまいりましたが、個人本位の選挙になってどうしてもそこにやはり利益誘導型の政治というものが行われるようになる、いろいろあろうと思いますが、制度疲労ということが言われるようになった一番大きな理由というのはそこのところに、やはり政治と金にまつわるさまざまな問題が生じてきているというところにあるというふうに私は認識をいたしております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 私は今まで総理がお述べになったことを集約しまして、いわゆる利益誘導型でお金がどうしてもかかるんだという点を一つ今おっしゃいましたね。そのほかに、例えば政権交代がないということも前に総理はおっしゃった。だから政策論争もないんだ、だから制度疲労しているんだと。二つの点をおっしゃっているんですね、別の点を。その点も再度確認したいんですが、そのように考えておられますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) そうした点ももちろんあると思います。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 私も総理が今お答えになったと同じ考え方です。ただ、私自身は制度疲労という言葉はこれまで自分では使ってまいりませんでした。気持ちとしては同じような考え方を持っております。  つけ加えますと、実際に国会における政治改革の問題、それ以前の定数是正など考えてまいりますと、一・五六の定数是正というものをかつていろいろ提案したりした経過もございましたが、中選挙区制度のもとでは、一票の格差是正ということについて長い議論をしてまいりましたけれども、なかなか困難であるということも実は私が中選挙区について考えておったことでもありますので、その点も一つつけ加えておきたいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) これは自治大臣というよりはむしろ政治家ということかと思いますけれども、長い論争の中で、結局、自民党さんの中の同士打ちというのが、やはりこれが個人本位選挙のためにお金をかなり集めなきゃならぬ、集めることによってかなり政権を維持することにプラスになってきた。一方、野党の方は、やはり政権じゃないということで、政策の問題あるいは政党の組織の問題で、そこで政権交代は起こらなかった。これが三十八年間来た。そしてよどんでしまったということで、やはり総理が言われましたように根本的な政治家個人と金の問題ということを直すために腐敗防止というのをしていかなきゃいかぬ。  しかし、その根本にはやはり中選挙区制という制度そのものに結局起因していくのではないかということで、私も率直に言って社会党出身の閣僚としては、社会党自身もこの制度疲労という中に、例えば一・七人分ぐらい票があるけれども一人しか出せないとかというようなことが積み重ねられてきた、そのことが今日の政治腐敗、政治不信をもたらしてきた問題だと、トータルにそう考えておるわけでございます。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    正午休憩      —————・—————    午後一時一分開会

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) ただいまから政治改革に関する特別委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、六案について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 午前中に続いて質疑を行いたいと思います。  総理にお伺いいたします。  中選挙区だと政権交代がないというふうにおっしゃいました。現実には、確かに戦後日本では政権交代が数少なかった。自民党が長期政権をしておったことは間違いないんですが、中選挙区という制度そのものに政権交代を妨げるような要素というのはあるというふうにお考えですか。制度論としてお聞きしているんです。現実の運用とか実態を聞いているんではなくて、中選挙区の制度自体に政権交代を妨げるような原因、理由、要素というものがあるとお考えですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 私は、小選挙区の方がより政権交代の可能性というものが大きな制度であるというふうに思っておりますが、中選挙区も制度自体としてそれはあり得る、そういうふうに思っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 小選挙区制度との比較でおっしゃっていますが、中選挙区制度のどの部分に、どういうところに政権交代を妨げる要因があるとお考えですか。具体的にお答えをいただけたらありがたいんですが。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 現実には今までは自民党以外はたくさん候補者を立ててこなかったといったようなことでなかなか政権交代が起こらなかったという問題があるわけでございましょうが、それは実態的な話であって、制度上は先ほども申し上げましたように政権交代の可能性がある、政権をとろうというそれだけの候補者を各党が立てられればそれはそういう状況というものは可能である、こう思っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 結論として、総理は、中選挙区制度というシステム自体には政権交代の可能性を妨げるものがないというふうにお答えいただいたと思うんですが、山花大臣、佐藤大臣、今の同じ観点の質問にお答えいただきたいと思います。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 総理のお答えと同じ気持ちを持っております。  民主政治を希求するすべての国の選挙制度は形は違っても政権交代というものを理論的には前提としているのではなかろうかと思っておりますし、日本の選挙制度も理論的にはそうしたものを持っているものと思っています。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) まことに恐縮でございますが、私は若干総理と見解が違うのでございます。  というのは、小選挙区との比較でいえば中選挙区制というのはどちらかというと比例に近い性格を持っております。したがって、比例とて各政党の選挙協力なり、あるいは政策協定なり一つのそういうものができたときには政権交代は起こり得るわけでございますが、現実の場合には、その証拠に自民党は例えば最近十何回の選挙をとってみれば、得票数で言えば過半数をとっておらないですね。過半数以下でございます。ただ、議席率でいくと過半数をとっている。  その差は何かというと、総理が言われたように、私もちょっと先ほど触れましたが、一・五人分ぐらい支持者はあるんだけれども、残念ながら社会党の場合、そこで二名立ててきたときもありましたが共倒れがあったりして立ててこれない場合が多くて、結局、基本的には比例に近いんだけれどもまだ随分足りない分があった。それが中選挙区制ではある程度選挙区が三名から五名というのが原則でございますから、そういった意味で議席に結びつかなかった票があるということで、制度論からいいますと、比例に近いから各党、野党なら野党がうまく政策協定、選挙協力というのをやれば原則的にはできないということはないと私は思いますが、現実にはなかなかそれができてこなかったというふうに私は思っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理を初め三大臣とも、制度論、システムとしては政権交代を妨げる要因というものはない、現実には確かに日本のいろんないきさつがありました、各党の体質の問題もありました、いろんな問題があった、だから現実には政権交代は長らくなかった、しかし制度論としては政権交代を妨げる要因はないというように三大臣からお答えいただいたわけであります。  次に、細川総理にお伺いします。  中選挙区制度のもとでは政策論争が行われにくいということを再三にわたっておっしゃっております。具体的に挙げますと、衆議院の政治改革特別委員会のときでございますが、中選挙区制度では政策論争が行われなくて、それではぐあい悪いから、特に今後政権の選択肢が狭まってくるのが目に見えているだけに余計、中選挙区制度をかえていわゆる政界の再編成を行って、そして果断かつ機敏な政策決定のできるような政治システムの構築が必要であるというようなことも具体的におっしゃっている。  どうして中選挙区制度で、制度自体でどこに政策論争を妨げるような要素があるとお考えでございますか。総理、続いて山花、佐藤大臣にお答えを要求いたします。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) それは何回も申し上げておりますように、やはり同士打ちということで同じ党の中から同じ政策を掲げて当然のことながら出てくるわけでございますから、どうしても個人本位の選挙、後援会中心の選挙というものになりがちであることは避けられないということでございましょうし、そのことがやはり大きな障害になるというふうに思っております。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) これまた総理が今お話しになったことと私も同じ実感を持っています。  ただもう一つ、私の経験的な個人的な意見を申し上げますと、従来の与野党という形での選挙の形、これが中選挙区制度の中での長い自民党政治のもとでのパターンだったと思いますけれども、その中でもやっぱり形が、議論というよりは対抗的なといいますか、政策を競争するというよりは対立型ということだけが強調されてきたのではなかろうか、こういうことも実感として持っているところでございます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 私は全くなかったとは思っていないんです。例えば与党と野党の間にやはり論争は、これからの日本のあり方、財源問題、外交問題、いろいろあったと思います。  ただ、ティピカルに出ている問題は、総理が言われましたように、候補者のかなりの部分を占めます今まででいえば自民党さんの中での、やっぱり自民党の政策というのは一つでございますから、それを訴えるよりはむしろ個人選挙になる方が議席に結びつくということで、そういう意味でかなり政策論争が起こりにくい、それは同士打ちということが避けられない制度であるから、こういうふうに考えております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 三大臣とも現実の現状、特に戦後の日本の現状をるる述べられるわけでありますが、どうも伺っておりますと、制度論として中選挙区制度をとったからこの国会で政策論争は行われにくいという根拠には乏しいと私は思います。  特に、総理それから佐藤大臣がおっしゃいましたが、選挙の中の同士打ちの話を引き出されておりますが、選挙における政策論争を自民党の中の衆議院議員あるいは参議院議員はしにくかったという趣旨のことをおっしゃっているようでありますが、この院内で例えばPKOの問題、消費税、さらには振り返って岸内閣の安保の問題、華々しい、かなり日本の国を左右する重要な問題について単なる抵抗政党としての社会党でなくて、かなり切り込んだ法律論もなさったし、政策論もなさった。こういう例もちゃんとあるわけであります。  総理に再度確認したいんですが、この国会における論戦においてそれだけの日本の豊かな政策論争の歴史があるにもかかわらず、どうして中選挙区制度だから政策論争がしにくいというふうにお考えになるのか、その制度論から説明していただきたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 確かに、おっしゃるように、国会の中では今のようなテーマを初めとしてさまざまな問題で活発な御論議がなされてきたと思います。しかし、選挙区におきましては、同じ党の中から出ている方々の間でどうしてもやはり政策論争というよりも、同じ党ですからこれは仕方がないことでありますが、違う部分でお互いに足の引っ張り合いをしなければ勝ち抜いていけないと、その辺のところがやはり今日の政治の大きな問題点ではなかったかというふうに思っているわけです。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理に重ねてお伺いします。  総理のおっしゃっているのは、選挙制度としての選挙における具体論をおっしゃっているのであって、具体的な選挙において自民党の候補者同士の間に活発な政策論はなかったとおっしゃるんですが、事対野党の、まあ今まで主に社会党であったわけですが、社会党の政策について、あるいは自衛隊問題とか安保問題については個々の議員は活発な議論を吹っかけたし、街頭演説もそれを訴えていたわけであります。自民党内部のことばかりおっしゃっていますけれども、それは元自民党の細川総理のおっしゃるのはわかりますが、ずっと野党であられた自治大臣と選挙担当大臣のお二人が自民党の中のことをおっしゃるのはちょっと不自然であると思うんです。議論として正確さを欠いていると私は思います。  もう一度、重ねてしつこいようですがお尋ねしますが、選挙のときの政策論争ではなくて国会における論争において、中選挙区制度だから制度的要因として論争しにくいというようなものは何が具体的にあるのか、もう一度総理にお答えしていただきたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) それは、自民党の中の話だけではなくて、社会党の中でも同じようなことではなかったかと思います。他党との間での政策論争というものは、それはございましょう。しかし、これは当たり前の話ですが、実際には同じ党の中で政策論争というものはなかなかやりにくいわけですし、またあるのはおかしな話でもあるわけですが、そういう観点から、お互いにどうしても足の引っ張り合いになってしまうというところに問題があるというふうに認識をしているということでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 先輩である総理にこういうことを申し上げるのは不遜とは思いますが、事自由民主党の政調会においてかんかんがくがくの議論を過去数十年間続けてやっていたということは、税制の問題にしてもそうでありますし、また現に今この選挙制度の問題、政治改革関連法案の問題についても、新聞で伝えたとおり自民党の中にもいろいろ意見があって今かんかんがくがくの議論をやっておるわけであって、総理の今お答えになった、対野党との関係は自民党は政策論争をやってきたけれども自民党の中ではしにくいというのは、全く事実の認識の誤りではないかと強く指摘したいわけであります。  自民党はだから政策政党として長く国民の支援を受けてきたわけであります。事実、今までやってきたわけでありまして、その点、総理、自民党政調会に所属しておられたのかどうか知りませんが、これは全くこの公開の委員会で事実に基づかない議論をなさっているのではないかと強く指摘したいと思います。  もう一度回答を求めます。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) それは自民党に限らず他の党の中におきましても、それぞれの党内で大変活発な論議というものが行われているということはこれはもう申すまでもございません。  ただ、私が申し上げているのは、選挙制度にかかわってのお尋ねでございますから、この現行の選挙制度のもとにおいて、中選挙区制のもとにおいてなかなか同じ党の者の中でどうしてもやはり政策論争という形にならない、個人本位の後援会中心の利益誘導型の選挙になってしまう、そこに問題があるんじゃないか、こういうふうに申し上げているわけです。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 誤解をされないようにお話しさせていただきたいのでありますけれども、服部委員言われることはある意味では御指摘正しいのでありますが、なぜ自民党さんのということを申し上げたかと申しますと、社会党の場合には複数立候補の場合には地域で分かれてできる限りやるようにしておるものですから、その地域だけでいくと候補者は一人。ですから、社会党の主張というのは一人ということになるわけです。  ただ、自民党さんの場合に、これは私が断定したことじゃない、今までの議論の中で自民党さんの議員の方からお話しになってくるのは、自民党の政策というのは、いろんな議論があるわけでございますが、当然のことながら選挙公約なりは一つになる、ところが地域が重複しておりますから、そうすると自民党の政策だけ言っていたのでは票にならない、そうするとやっぱり個人的な人間関係あるいはいろいろな後援会関係ということで票を得てこないと当選しないんだと。というのは、これは私が断定するんじゃなくて、昨年からのずっと議論の中で自民党さんが、そういった意味でいざ選挙なり地域においてはなかなか政策論争がしにくいと。  ただ、おのおの当選をしてきた後党内にお互いの議論があることは、これはもう認め合っていることということでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理と佐藤大臣の話を聞いていると、結局、中選挙区制度のもとにおいても国会議員となった以上は真剣に、自民党内部もあるいは各党内部も、それから対他党との関係でも政策論争は活発に行われたという結論を否定しておられるようには受け取れない。そうしますと、今までおっしゃった政策論争がしにくいから中選挙区制度はよくないという立論はどうも根拠が間違っているんではないかというふうに言わざるを得ないんですが、総理、いかがでございますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) それは先ほどから申し上げますように、国会の中で、このような場で、あるいはまたそれぞれ各党の中での政調会なり政策審議会なり、そうしたところでもちろんいろいろ御議論はございましょう。そのことはもうよく承知をしておりますが、しかし実際に現行の選挙制度の中でお互いに、例えば服部委員と私とが同じ選挙区でやるというときに、どういう政策、どういう戦い方をするかという現実論に返ってみますと、やはりなかなかそこのところは政策論争でというわけにはいっていないのが実態ではないかということを申し上げているわけでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 中選挙区制度のもとでは金がかかる、こういうふうに言うんです。それが中選挙区制度の根幹的な欠陥だということを特に山花大臣と佐藤大臣は繰り返し委員会で指摘しておられて、だからこそ金のかからない選挙をやって政治不信を解消するには根本的に選挙制度そのものを変えなきゃだめだということを繰り返し主張しておられ、総理も大体同様の趣旨を述べておられます。  中選挙区制度そのものにお金がかかるとおっしゃいますが、それでは総理にお伺いしますけれども、小選挙区制度をとったら金がかからないという保証はどこにあるんでしょうか、具体的にお答えください。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 具体的にとおっしゃられてもなかなかそこのところは難しいところですが、イギリスなどの例がよく出されますけれども、その他のいろいろな制裁措置などもあわせて実施をされているということもございましょう。  しかし、我が国の場合におきましても、今回の改正におきましても、その辺の腐敗防止、政治資金関係、あるいはまた公職選挙法における罰則の強化等々につきましてかなりその辺にも配慮をした提案をさせていただいているわけでございますし、そうしたことを考えますと、小選挙区というものの方が、少なくとも今の中選挙区の制度において同士打ち的な戦いをする場合に比べますと、はるかにそれは金のかからない選挙になり得るのではないかと、このように思っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 今の総理の御答弁を聞いていますと、選挙制度そのものではなくて、腐敗防止関係、政治資金を厳しく規制するとか、他の要因を挙げておられまして、中選挙区と小選挙区を比較したら小選挙区の方が金がかからないという具体的な回答は何にもおっしゃっていない。  佐藤大臣、それから山花大臣、今の点で中選挙区と小選挙区を比較して、制度としてどちらが金がかかる、かからないということを断言できますか。断言できるなら具体的理由を挙げて言ってください。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 総理の答弁を受けて私もつけ加えたいと思いますけれども、私は、これまであらゆる答弁などを含めての発言として、中選挙区だから金がかかる、したがって選挙制度を変えるべきであるということは申し上げたことはなかったと思っています。  私は、いかなる選挙制度をとるにしろ、その前提としての政治倫理の問題を初めとして制度だけではない多くの要因があるのではなかろうか、こういう言い方をした上で、現行の中選挙区制度における個人本位の選挙から政党本位の選挙に変えるということについては、従来の金の問題について解決する手がかりと、そして総理が今お話しになりましたその他の腐敗防止、政治資金の改正等を含めれば、この点について前進を期することができるのではなかろうかと考えているところでございます。  服部委員の御指摘のように、制度としてこれは金がかかる、これはかからない、こういうだけのものではないと基本的には考えているところでございます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 五年前といいましょうか、昨年の自民党案あるいは社公案をめぐってのいろいろな議論等々を通じて言えば、結局、中選挙区制の場合には同士打ちというのがある、したがって政策よりは個人的な後援会を通じて個人的なつながりを多くつくることが当選につながる。そこにお金がかかる。  社会党の場合には、先ほど申しましたように、同士打ちというか、なるべく地域を分けてやるという工夫をしておりますし、またお金もそんなにありませんのでそんなことは余りないのでありますが、やはりそこに中選挙区制の持っている、政権をとろうと思えば複数、しかも保守系無所属という方も出られる、その間にやはり競争をしなきゃならぬ、それは政策の競争というよりはむしろ後援会をふやすという競争が実態だ、そういうことを長い間議論して、特に後ろにいます副総理などとは随分そういう議論をしてきたところでございます。  小選挙区制の場合には、個人本位ではなくて政党が前面に出てやるわけでありますから、その部分で個人が負担をする選挙資金、政治活動というのはかなりこれは減ってくるわけであります。  ただ、アメリカのようにマスコミをばんばん使うようなことになれば、小選挙区制だって、政党本位だといってもしそういうことになればそんなにお金も出てこないと思いますし、企業・団体献金の基本的な禁止というようなことになるわけでありますから、アメリカのようなマスコミを大動員しての選挙運動ということにならぬと思います。小選挙区とてそういうことをやれば、それは選挙総体という意味で、個人が負担するか政党が負担するかは別といたしまして、小選挙区とてそういうような大変お金のかかるマスコミ大動員のキャンペーンをやれば、それはそういう意味ではかかりますが、今問題になっているのは、スキャンダルを起こしているのは政治家個人ということでありますから、ここを切りかえようということで考えておるわけでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 今、山花大臣が正確にお答えになりましたが、制度論としての中選挙区制と小選挙区制の比較だけでは、お金の問題というのはどっちが多くかかる、少ない、多寡の問題は論じられないと。おっしゃったとおりだと思います。制度論としてはこんなものは何の決め手もないわけであります。  今、佐藤大臣は、中選挙区における同士打ちのことをおっしゃいましたが、同士打ちだから利益誘導型、あるいは金がかかる、地元サービスが要る、こういう論拠をおっしゃっているんですが、それならば中選挙区制度における後援会活動に金のかからない規制を加えればいいことでありまして、制度論と現実の運用のテクニック論とを混同しておられるように思いますが、佐藤大臣、いかがですか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 後援会の活動というのは、事実上どこかから収入を得てきてやるということになるわけでございますけれども、実際の場合にそれをやるんだったら、とても複数候補者を立てることを前提にしてそれを規制することは無理であるというのが、例えば昨年の自民党案、社公案の議論の中で、あるいはその前提としてそういうふうに複数で候補者を立てて罰則を厳しくしてお金の入る範囲を少なくしてやることは無理であるという、多く、自民党さんの方の話もあります。  したがって私たちも、それならばこの際政治改革というのはまさに罰則もお金の問題も選挙制度も一体にしなければこれは実現をしないことだと、そういう議論を、ほぼ五年と言っていいんじゃないかと思いますが、やってきた結果で、服部委員言われますように、後援会の部分だけやるということは、とてもそれは社会党の場合にはお金がないのでしょせんそれほど大したことをやっているわけじゃありませんけれども、自民党さんの方の場合にはそれが無理だということで、それならば根本的にやはり選挙制度まで変えないとそこの規制もできないということで、この四法案一括ということを申し上げ、お願いをしているところでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 佐藤大臣は、私の質問に対して全く筋の違うことをお答えになっているんで、もう少し議論のかみ合ったことをやっていただきたいとお願い申し上げたいと思います。  私が申し上げているのは制度論と現実の運用との論理の混交があるんではないかということを申し上げておるわけでありまして、具体的に言いますと、中選挙区制度で間違いなく同士打ちは起こると思います。これは今の自民党であろうと、将来連立与党の内部でも起こると思います。中選挙区制度やる以上は、必ずこれは起こってきます。ただ、政権をめぐる戦いをやる以上、同士打ちにはならざるを得ないということは中選挙区制度の本来持つ特質であります。だけれども、同士打ちだからなぜすぐ金がかかると。現状はかかっていることは間違いありません、御指摘のとおりでありますが、それならば、制度論へいく前に選挙運動、後援会活動について別途考えれば済むことをなぜ制度論まで論理の飛躍でなさるのかということを申し上げているわけであります。  私は、もう一遍佐藤大臣に確認したいんですが、例えば後援会活動を規制するのは難しいと今お答えになりました。しかし、それならば連立与党で今出しているのは、政治資金について八幡判決というものがあって、最高裁判決まで是認し、法理論として法人実在説が完璧に認められておって、社会的実体としてあるんだと。その政治活動は当然行っていい、そこまで法理論が固まっているものを今回ばさっと切って、政党ならいいんだが個人政治資金団体にはいかぬという、今までの日本の法体系を崩すような革新的なことを今回なさるんであれば、それならば中選挙区制度のもとの同士打ちの選挙にならないような後援会活動の金のかかる部分の規制の仕方とか、こんなものは法律で幾らでもできるわけであります。  こういうふうなことをお考えになるべきであって、制度論にまで踏み込むのは論理の飛躍があるんではないかということを申し上げているわけなんですが、佐藤大臣、どうでしょうか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 八幡判決の話はちょっと後にさせていただきますが、むしろそれを言いたいのは、自治大臣というよりも、この五年間なら五年間の問答の中でやってきた、今、服部委員が言われますのは、平成四年の緊急改革あるいはあの年のいろんな議論で社会党がむしろそのことを主張してきた方でございます。企業・団体献金なり、もっと金額を下げようではないか、あるいは政治団体の数を今のように無数にできるということじゃなくてこれを限ろうではないかということをむしろ主張したわけでございますが、やはり同士打ちをたくさん持っていらっしゃる自民党さんは、この制度の中でそれをやることは政治活動が事実上できなくなることだ、それはもう制度までさかのぼらなきゃ罰則の強化も政治団体を狭めてお金のかからないようにすることも絶対無理だ、そういうのが主に自民党さんの御主張だったわけでございます。  したがって、私たちは平成四年、おととしの年末の二十一項目をやった。大体現行制度の中で、中選挙区制という中で罰則を強化できるのはあそこまでが限界だなと。したがって、さらに私たちは踏み込まないと政治改革はできないと。  ですから、服部委員が言われますように、その部分で、例えば政治団体の数は限りましょう、あるいは中選挙区制のままで罰則をもっと強化しましょう、ということで自民党さんがオーケーということだったらまた違っていると思います。その後の経過は違ってきたと思いますけれども、それは絶対にだめだ、それは無理なんだ、できないんだというお話で、私たちは政治改革のために結局それならば同士打ちのない選挙制度まで入っていかなきゃならぬ、こういう話の連続になってきたわけでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 今、佐藤大臣がおっしゃったのは非常に重要だと思うんです。政治改革政権、今その担当大臣だとおっしゃっているわけでありまして、その大臣の答弁として非常にゆゆしき発言があったと思います。  自民党さんが同士打ちを防ぎようがないからと言った。同士打ちの実態についてどうなのか、どういういわくがあって金がかかるんだ、そういう本当の現実の選挙、政党の運動の実態についてきっちりとした議論をして、それでどうしてもこれは中選挙区だめだとおっしゃるんならいいですよ。所管大臣として、相手方の自民党がいやだめだ、無理だと言っているからだめだ、こんな大ざっぱな議論でどうして本当の選挙制度改正とか政治改革について、これは二十一世紀の日本の政治の運命を決めるんですよ、そのときにそんな大ざっぱな議論でいいのでありましょうか。  佐藤大臣、もう一遍答弁してください。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) これは服部委員、大ざっぱではないのでございまして、このことのために三年四年実は議論してきたのであります。  確かに私は自民党所属ではございませんので、その実態ということについては皆さん方以上に知らないかもしれませんが、これはここで言えば羽田さんなんかとも随分長いことその議論をしてきたわけでございまして、私はその意味では本法案の提案者という面を少し逸脱をしてむしろ過去の経過からお話をしているかもしれませんけれども、これは大ざっぱというよりも、長い長い長い議論があって、もうそれでも中選挙区制でできる限りの腐敗防止あるいは金を縛る問題についてもやってきたわけでございまして、大ざっぱじゃない。この議論のために四、五年ずっと議論を続けてきた。何ならその相手方でありました羽田副総理に御答弁をいただいて、自民党さんの当時の実態等をお話しいただいてもいいんです。  これはいわば基本にかかわるお話でございまして、ぜひその点は御理解をいただきたいと存じます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 羽田副総理にお伺いしたいんですが、大いに羽田副総理とやりたいんですけれども、何しろ問責決議を出している最中でございまして、問責決議という関係でできないものですから、もう一度総理大臣初め今お答えいただいた三大臣の方にお願いしたいんですけれども、現実の運用論というものでおっしゃるのはよくわかるんです。確かにそういう政治の運用があったことはわかるんですが、今制度を改正しようという以上は制度論で答えていただきたいわけであります。  制度論で答えていただきたいということを再三お願いしたところ、大体の答弁の要旨は、政権交代の問題、お金がかかるかどうかの問題、政策論争ができるかできないかの問題は、結局、中選挙区であろうと小選挙区であろうとこれという決め手はないんだという結論にほぼなると思うんですが、総理、両大臣、もう一度、制度論として比較した場合に決め手になるものは何があるんでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 制度論と実態論に分けて御議論をされるのはわかるんですが、佐藤大臣からも今お話しございましたように、やっぱりこれは長い間の議論の結果として今日ここまで来ているわけでありまして、それは決して制度論だけで議論をしてきた結果ではないと思っております。  むしろ、やはり制度にはメリット・デメリット両方があるんだということの認識を持ちながら、実態面としてどのように改善をしていくことができるか、今よりも半歩でも一歩でもよくしていくためにはどういう知恵があるのかというところから今日こういう状況になってきているんだというのが私の認識でございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理が今おっしゃったとおりでありまして、制度というのを運用するのは人間なんですから、人間がいかに、政治家がいかに倫理を守り政策担当能力を高めるかというところに尽きると思います。総理のおっしゃったとおり、制度論で律せられるものではないということもよくわかります。おっしゃるとおりだと思います。  そこでお伺いするわけでありますが、そういう政策担当能力、論争能力を高めるとか、あるいは政治家としての倫理、資質を高めるとかいうのは、国民もだれもが要望し戦後一貫してどの国会議員も考えたことでありながら、なかなかそれがうまく機能しなかったというのは、日本の過去の政治風土とかあるいは教育の問題とか歴史とか慣習とか政治家に対するイメージとか、いろんな日本独特の要素というものがあってなかなか難しいところが出てきたんではなかろうかと思うわけであります。そういう伝統的な日本の政治風土、選挙慣習、政治家の資質の問題、特に教育という問題が絡んでくると思います。自己主張をはっきりするという教育を日本は戦後はやってこなかった。国民の精神風土としても和というものをたっとぶ、みんなで一緒に渡れば怖くないという風習というものがある。  こういうもとにおいて、小選挙区制度が今までの日本の選挙慣習、伝統、政治環境というものに根づくというふうに総理はお思いになりますか。残りお二人の大臣、どういうことで根づくというふうに考えられますか。根づかないような制度なら改正しない方がいいんです、混乱するだけですから。お答えいただけますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 今度は小選挙区と比例制の並立制という形になっているわけでございまして、私は、この相補う制度というものは世界でもほとんど例のない制度でございましょうが、しかし私は、この制度は恐らく非常に模範になるような、世界のモデルになるような制度として定着をしていくであろうし、わかりやすい制度だとも思います。今おっしゃったような歴史とか風土とか政治に対するイメージ、政治家に対するイメージとかいろいろなものがございましょう、ございましょうが、今の政治に対する信頼というものを取り戻していくような制度として必ずや定着をしていくであろうというふうに私は思っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 そういう法案を出された政権の総理でありますから根づくだろうと期待されるのは当然でありますが、今までの政治風土、慣習というものを分析したら、そういうものが根づくという理由があると思うんですよ。少なくともそれでなければ総理大臣として法案を出されないと思うんですよ。こういう制度だから、こういう理由があるから小選挙区制度は定着していくだろうという根拠を挙げてくださいとお願いしているのに、ただ、思いますよ思いますよでは、内閣総理大臣の答弁としては極めて不完全、不誠実だと思いますが、再答弁を要求します。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) それはどういうふうに申し上げたらいいのかちょっと私も適切な言葉が見当たりませんが、先ほどから申し上げていることの繰り返しになるかもしれませんが、今までは個人の後援会事務所で金を集めて、それぞれ政治家が金を集めて選挙をやっていた。しかし、今度はやはり政党が中心になって政策本位で選挙をやっていこうということでございますから、やっぱりそれは今までの日本の政治風土というものを相当に意識改革していく効果は持ち得るんではないだろうか。一つ例を挙げて申し上げればそういうことではないかというふうに思います。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 陰の実力者とかGHQとか言われております小沢一郎さんの書いた「日本改造計画」という本に、日本というのは同質社会なんだ、多数決でなく全会一致をたっとぶ社会の風習というものが根強いんだ、和とか同調、こういった点で日本型民主主義社会というものが戦後一貫して続いてきたんだ、こういうところに自己責任というもの、個々の人間としての、個人の自我の自立というのが弱いんじゃないかという独特の、確かにこういう考え方もあるでしょうけれども、そういう考え方をおっしゃっておる。それに対して、並立を含めて小選挙区制というものを導入すると国民を必要以上に分断してしまうんだと。そして政党対立が激化し、それが地域間の対立までを引き起こすんだという分析をしているんですね。ある意味で一つの考え方、卓見だろうと思うんです。  こういう和とか同質性とか、例えば日本には言語の対立、違いというのはほとんどありません。宗教上の対立というのも、このごろ創価学会が元気いいからちょっと出てきたんですけれども、ほとんどありません。民族的な問題、人種的な問題もほとんどありません。戦後の一貫した経済発展と明治以来続いた中央集権制の行き過ぎによって同質化社会にしてしまった総中流意識だと。対立要因がない。しかも、自己主張をさせないような暗記中心、偏差値中心の教育を戦前から一貫してやってきましたから、どうしても自己主張が弱い。それを小沢さんは自我の形成が弱いというふうに言っているらしいんですけれども、そういうところでは多数決でなく全会一致となりやすいのは当然であります、同質社会でありますから。  そういうところに、小沢さん自身が言っているように、小選挙区制は連綿と続いてきた日本の精神文化、政治環境というものを分断するんだと、必要以上に対立を激化させる危険性があるという、そんな欠陥があるものを今急に導入することによって定着するというふうにお思いになりますか。総理、いかがでしょう。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 確かに今のようなお考え方もあろうと思います。また、それは一面当たっているところもあろうと思います。  しかし、今回の政治改革法案におきましては、先ほども申し上げましたように、比例制度というものも加味して、小選挙区だけによってもたらされるところの弊害というものをそこで補っていこうということで並立制というものを提案させていただいているわけでございますし、そのことによって私は、今御指摘があったような問題点というものも、日本の和というものをたっとぶ社会、そうしたものの調和というものが乱されるというような、そういうことにはならないのではないか。  もちろん、おっしゃるように今後この政治改革というものを進めてまいります上で教育の効果とかいろいろなことが求められると思いますが、今おっしゃったような分断をするような、直ちに右か左か、白か黒かといったように国民の意識、有権者の政治意識というものを分断してしまうというようなことにはつながらないのではないかというふうに私は感じております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理はファジーな総理と言われておりまして、お答えも相変わらずファジーでありますが、二十一世紀の日本の政治行動を変えようというこれだけ大きな選挙制度の問題についてファジーなお答えでは国民は納得しないと思いますよ、総理。  今申し上げたように、中選挙区制度の欠陥として今まで総理初め各閣僚がお答えになっていた、政権交代の可能性が極めて少ないとか金がやたらにかかるんだとか、政策論争ができないんだとかおっしゃっているのも、制度としては何にもその中選挙区制度からよって来るものはないということもほぼはっきりしてきました。  そして一方、日本の中選挙区制度になじんだ——中選挙区制度になじんだというのは、日本の精神風土、政治風土に合うからなじんでおったわけでありますが、それを急に変える根拠が、中選挙区制度はみんな悪いんだというだけで、その悪いという理由の政権交代やお金の問題や政策論争については何の根拠もない。そして、むしろ弊害として、国民を必要以上に分断するとか地域間格差あるいは政党間対立が必要以上に激化するという危険性のある選挙制度を導入するのに、いや、比例制度を加味しているからそれは大丈夫だと。それは政策論争じゃないんですね。  比例代表を加味したからといって、比例代表はあくまでも従でありまして、これは、並立制というのは間違いなく小選挙区制度なんですよ。小選挙区制度の併用じゃないんですから、並立というのは明らかに小選挙区制度がメーンになっているんです。これは羽田副総理も繰り返し今まで答えておられる。なぜならば、その方が政府としては機敏迅速に力を持った決定ができるからと、こういうことです。  小選挙区制度がメーンの制度に比例代表を加味したぐらいのことでこの危険な制度が定着するという理由には何にもならないんですよ。総理、もう一度回答してください。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) そこのところはちょっと認識の違いと申し上げるしかないのかと思います。民意の集約と反映というものがある程度兼ね合いを持ってそこでバランスされるということが、これもさっきも申し上げましたように、今までの長い経緯の中から出てきたことでございますから、落ちつくところはその辺が現実的な一つの妥協案ではないかなというのが私の率直な感想でございます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 先ほど委員から言われましたけれども、日本人というのは稲作民族だというんで全会一致を求める、そういう同一性の非常に強い民族である、そこが狩猟民族と違うんじゃないかということがかねがね言われておる。そういう大前提というのは私もある程度理解しているわけでありますけれども、確かに委員言われましたように、七十年間、大正十四年以来、戦後の第一回を除いては中選挙区制でやっているわけでありますから、そういう意味では、世界でただ一つこういう格好での個人本位でやってきたということから申すならば、それはかなり制度が違ってくるという意味においては国民の皆さん方にも大変新しく変革して考えていただかなきゃならぬと思うのであります。  ただ、総理が要するに言われたいのは、この選挙制度だけで根づくか根づかないかではなくて、そこには、それを必要とするような腐敗防止策なり政治資金を規制するということと一体になって信頼される政治をつくる、じゃその際に今求められている選挙制度は何かといえば、先ほどからありましたように、資金を絞る、腐敗防止というのを厳しくやっても、それを守れる、政党が責任を持つということからいいますと、この小選挙区も入れなきゃいかぬし、それだけでは多様な民意の反映にならないから比例代表を入れようということで、今求められているものを集約したのが私たちの出した案だと思っておるわけであります。  七十年間やってきた制度が直ちにあしたからなじむかということを言えば、違和感が全くないとは私も申しません。しかし、これは政治の健全性あるいは信頼性、期待というものと一体となって初めて私は根づいていくものであって、この並立制のみが根づくか根づかないかという設問自体は非常に答えにくい。  総理から言われますように、これは私は全体的に腐敗防止やあるいは政治資金の規制、こういったことと一体となって日本人自身がみずからの政治として成長させていかなければならぬ制度であるというふうに確信をしております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 先ほどから政党を中心とした政策論争のできる政治と、まことにごもっともなだれもが反対のできない立派なお言葉を再三にわたってお聞きするわけでありますが、それじゃ佐藤大臣にお伺いします。  政党中心になったら、金のかからない政治になるんでしょうか。その担保はどこにあるんでしょうか。むしろ、小選挙区制導入によって政党間の競争が激化して、しかも選挙区が小さくなる。  そこで、十一月に羽田副総理がアメリカの二大政党制を引用されまして、国防だとか産業政策だとか福祉について共和党と民主党とではそんなに色合いは違いませんよ、その微妙な中を国民は選択しているんだと。微妙な中の選択とおっしゃいますが、アメリカの場合はそれが即座に政権に結びつかない選挙であります、あくまでもあれは上院、下院の選挙であります。しかし、日本の場合は議院内閣制でありますから、政権というものに結びつくだけに小選挙区制をとれば選挙がより激化すると。  奄美大島の例を引用するまでもなく、最後の千票、五百票の票読みまでしてそれをどうするかということになると——それから今の連立与党の皆さんは、現実の政治において自民党の政治を継承するとおっしゃっている、今私たちが言っていて政策論争をするのに、いや何でも私たちはあなたたちを継承しているんだからと、継ぎにくくなっているようなこの状況のもとで小選挙区制をやれば政治家個人じゃなしに政党がどんどん金を使うという危険性を多くの識者が指摘し、現実に奄美大島で行われている、これは保守同士の争いです。こういう悲痛な声もあるのであります。  にもかかわらず、皆様方は、各大臣は、政策中心、政党中心にやるから金がかからないとおっしゃる。私にすれば極めて危険な立論であり論理であるように思われますので、現実論を踏まえて佐藤大臣にお答えいただきたいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 私、このごろの選挙を見てみますと、かなりマスコミの影響というのがあって、運動量をふやせば必ずそれがまた議席に結びつくということでもない。やはりそこでは政党の持っているイメージなりそこでの候補者のイメージなりということにかなり結びついてくると思うわけであります。  そういった意味で、連立与党ならどういう選挙協力をして次の選挙を迎えるかということは、これは連立与党側で考えられるわけでありますけれども、お互いに第一野党、最大野党である自民党さんに対抗していこうという限りはある程度選挙協力も当然考えられるだろうと思うわけであります。そういった中でそもそも金がかかるかかからないかというのは、先ほど申しましたように、まず我々はもとを断とう、もとを細々としていこう、それを前提にして政党助成ということを入れておるわけですね。  それから、先ほど私も触れましたけれども、今までのように個人のサービス合戦にお金がかかるんじゃなくて、やはりどれだけすばらしい政策を有権者の皆さん方に訴えられるか。私もここで答弁もいたしましたけれども、そこではおのおの各政党、より以上にシンクタンクというものもやはり備えていくということも当然必要になってくるでありましょうし、そういった意味では政党が中心になることによっていわゆるサービス合戦のようなお金のかけ方ではなくて、健全な政策を中心とする論争になるようなものになっていくというふうに考えておるわけであります。  先ほどもちょっと触れましたけれども、さりとて政党がどんどんテレビで大キャンペーンを張れば、あれは大変お金がかかるようになるんで、それはおのずと政党助成をしておきながらあんなにお金を使っていいんだろうかという自制が働くだろうし、いろんな批判も出てくると思うんであります。  したがって、お金のかけ方が、今までのようにサービス合戦にお金を有権者との間にかけるということじゃなくて、よりいい政策、日本の将来にわたってこうあるべきだというそういう政策を考え、かつ有権者にお伝えをしていく、PRをしていく、そういう面においては私は健全な日本の政治に近づく、そのための費用はある程度かかると思っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 佐藤大臣は私の質問に対してほとんど答えておいでにならない。論理を全部外して答えておられる。非常に私としては不満を持っておるのでありますが、時間の関係もありますので。  じゃ、もう一度佐藤大臣に尋ねます。  昨年の十月二十日の衆議院における政治特のときに、衆議院の社会党の議員の発言で、党への企業・団体献金を禁止しないという政府案は自民党案と同じことじゃないか、個人に行くのが党へ行くだけじゃないか、個人なら汚れて党なら汚れないという保証はどこにあるんだ、こんなことなら自民党案の方がむしろ正直じゃないのかという社会党の議員の発言があるんですが、それに対してどうお答えになりますか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 残念ながら今日まで、近くはリクルート事件からずっと起こっている問題は、政治家個人と企業というものとの関係で起こっているわけですね。したがって、私たちはこの際、政治家個人、それは形上後援会あるいは政治団体を通してくる場合もありますけれども、政治家個人と企業との関係から発生してきているほとんどの政治スキャンダル、これを断ち切ることが大事である、それならばもとを断てばいいではないかということで企業・団体献金の禁止ということに一歩踏み出し、ただし、そうはいっても政党は毎日毎日の政治活動があるわけでありますから、政党というのは一種のそういった意味での社会的な団体と申しましょうか任意団体でありますけれども、政党が担っている役割からいって政党にだけは認めよう、こういうことにしたわけであります。  お金の性格が、企業と政治家個人という関係のお金の関係と、政党というのはいやしくもいろいろな人が集まってくるそういう団体でございますから、そこのチェックを受けるお金とは、お金の性格が変わってくる、こういうことで五年後の見直しまでこういう制度にしよう、私たちはこういうことにしたわけでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 その点について、もう一点議論を深めたいと思うんです。  この政府案によりますと、政党中心になる。そうすると、政党の中心部分を握る人が絶大な権力を振るうようになる危険性がある。個々の政治家の自由裁量権というものは小さくなって党の官僚みたいな形になるという危険性は、常々指摘されておるわけであります。政党中心主義に伴う必然的な弊害がそこにあるだろうと思う。  今、佐藤大臣は、政党に入れば中でチェック機能がきくから個人の政治家が受け取る金と政党へ入る金とはおのずから色合いは変わってくるんだと、そうおっしゃいましたが、むしろ、政党が法案化するときに業界と結託して利益誘導をやれば、個々の力のある党の実力者のところに頼みに行けば法案化できるとなると、その政党へ金が入る、そしてその人が全権を握るということになる危険性が考えられるわけでありまして、個々の政治家に入ろうと党へ入ろうと、政治とお金にまつわる危険性というのは何にも変わらないんじゃないかという指摘に対して、佐藤大臣はどのようにお答えいただけますか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) その問題は幾つかの問題を含んでいる問題ですが、政党の役員が法案をつくるために業界からお金をもらう、つくったことによる恩賞といいましょうか、としてもらうということについて、政党の役員もいわば贈収賄事件の対象とした方がいいのではないかという意見はかなり前からございますね。  ただ、それについて……

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 党へ入る金ですよ、今言っているのは。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) ですから、党に入るについても、そこでその政党の役員が大変絶大な権力を振るって政党に入れるということについて、政党の役員というものについてもそういうチェックをすべきじゃないか、あるいは、その発言によっていろいろ政策が変えられるというような地位にある人まで贈収賄の対象にすべきではないかという議論もいろいろありますわね。これはもう少しいろいろな角度から考えていかなきゃならぬ問題だと思います。  それからもう一つは、絶大な権力を振るうというのが、このマスコミ社会の中で、一体党内民主主義はどうなっているんだろうかということについては絶えず国民の目の監視というのが働いている。もしそういうことになってくれば、これはやはりだんだん人気も低下してくるし、あるいはいろいろな問題を惹起してくるだろうと私は思っておりますので、基本的には私はそれは党内民主主義の問題だというふうに考えております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 今、政党の役職員の贈収賄という立法規制を考えているとおっしゃいましたが、例えば政府案に認められている各支部ごとにも政治献金の受け付けは可能だとなりますね。そうすると、いろんな企業が通常の政治献金と見られる金額で小口に全国支部へぱっとばらまいたらわからなくなってしまうんですよ。そういう危険性が極めて高い。  なぜなら、政党中心にやったから金がかからないという保証は何にもない。むしろ小沢さんが言うように、対立が激化するから、小さな選挙区で争うから余計に金がかかる危険性がある。現にアメリカの下院選挙は小選挙区制でやっていますね。かなり地元サービスでお金がかかるということはアメリカの政治学の常識になっておるんです。  こういうことを見ていきますと、選挙制度あるいは政党中心ということとお金という問題は余り関係がないんだというふうに大臣はお思いになりませんか。倫理の問題だというふうにお思いになりませんか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 何度か議論になりましたけれども、その前に、政党の役員について贈収賄なりなんなりそういうような対象にするかどうかということについては今後の課題だと。かねてから言われていた、しかし今後もいろいろな角度で議論は必要であろうということでございまして、私がここで今決めているということじゃございませんので、その点まず一つ確認をお願いしたいと思います。  それから、政党がおのおのそれなりの規約を持って本部、支部という関係になっておるわけでございまして、今、政治資金の窓口にするためにあえてそれをふやすということについては、これまたやっぱり国民の監視が出て、当然報告をしなきゃならぬわけでございますから、お話があったように何万と支部をそのためにつくるというようなことになれば、それはそれ自体が本来求めているものと大変違うと私は思うんです。  それから、五万円超のものにつきましては報告をすることになっております。したがって委員御指摘のように、五万円以下にしておけばわからなくなるということは確かに御指摘のとおりでございます。ただ、実務的に政治資金報告書というものは大変な手間がかかりますので、そういった意味で、従来は一万円でございましたが、全部五万円超にということで、支出と収入を分けて五万円というところで線を引いたわけでございますけれども、そういう意味で、私たちとしては透明性を高めることによって、しかも政党として政治資金規正法上の資金を得るためにそれを広げるということは、私たちは国民の目の監視ということが働くというふうに考えております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 一生懸命お答えいただくんですが、全部論理のすれ違いになっております。私、昨年四月の衆議院の政治改革特別委員会以来、あそこで百何十時間ですか、そして九月に入ってから百二十時間ですか、各閣僚のお答えと国会における質疑を聞いておりまして、ほとんど議論のすれ違いになっている。詰めた議論はなかなかできないという日本人の政策論争の難しさというものをしみじみ実感しているところでございます。嫌みじゃございませんが。  続きまして、山花大臣にお伺いします。  地方の無所属首長、議員の政治資金規制についていろいろお述べになっているんですが、どうも趣旨をお伺いしますと、これは草の根運動だから個人献金でいいんだというのに尽きるようでありますが、今もその考えですか。山花大臣と佐藤大臣にお伺いします。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 重複したお答えを避けて結論的に申し上げたいと思います。  今回の政治資金制度の目玉と申しますか、は企業・団体献金禁止のテーマにどこまで踏み込めるかということだったと思っているところであります。これはスタートの新党、さきがけの提唱以来のことです。そして、そうした一つのはっきりした基準をつくり、企業・団体献金につきましては政治家個人そしてその後援会に対しては即時全面廃止にしようではないか、こうしたお願いを国会議員を含めて全体の議員の皆さんにしているのが今度の法案の中身でございます。  その意味におきましては、御主張に含まれているとおり、全く無所属で政党と関係のない方の企業・団体献金を禁止するというようなことは大変困るんじゃなかろうか、こういう御意見も伺ってまいりましたけれども、今回のいわば新しい政治資金のシステムをつくることについて御協力いただきたい、こういうことで御理解をお願いしているところである、これが従来の私の答弁だったと思っています。  そして、じゃ一体政治資金をどうするかという問題については、個人献金を中心にする、そしてそれぞれの資金団体があるとしても、そういうことでお願いをしたい、これが今回の法案の趣旨でございます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 結論的には従来申し上げたことと変わっておりません。  ぜひとも、地方の選挙につきましても、有権者の方も意識改革をしていただきたいし、それから企業献金といっても有限会社やあるいは小さな会社からもらっているものはひとつこれは個人献金に切りかえてもらいたい。それを超える、どうしても切りかえていただけないそれ以上の部分というのは、利権があるのかなと言わざるを得ないという疑いも出てまいりますから、私は従来そういう運動に、地域末端といいましょうか、それにも政治改革の意識を変えてもらうことが日本の政治の風土を変えていくことにつながる、こう確信をしているところであります。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 両大臣に今の観点でお伺いしますが、地方議員、地方首長の個人献金の割合とか額とか、彼らが政治資金団体をどのように持っているかとか、そういった実態調査をなさいましたか。お二人、答弁してください。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) これまでの政治資金収支の届け出に基づいてそのトータルで見ておりますけれども、個々の実態については、極めて個人的な経験から聞いていること以上には改めて全国的な調査をする等々のことは行ってまいりませんでした。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 山花大臣の答弁と同じでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 先ほど私が申しましたように、日本人の政治慣習として、自己主張が強くない、あるいは政党色がはっきりしない。まあ細川さんに代表されるようにファジーなんです、日本人というのはね。だから、地方議員は特に無所属が多いんですよ。だけれども、日本の地方の政治というのは国会における政治以上にウエートが重いわけでありまして、地方自治を標榜しておられる皆さんが多いわけでありますから、その大事な地方議員の政治活動を、自治大臣、政治風土を変えにゃいかぬからとか、東京の中央の閣僚が言うことは思い上がったことじゃないか。小沢一郎さんが言っているように、一か二かでぶすっと切ってしまうという、そういう選挙制度をやろうとして、さらに政治資金で、無所属の地方議員をはっきりしろ、政党色をはっきりしろ、はっきりするのが嫌なら個人献金を受けろと。  今、国会議員で個人献金で政治活動を賄っている人はいると思いますか、大臣。佐藤大臣、答えください。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 確かに、個人献金が今は御承知のように政党に対して二千万、それからその他の政治団体に対して一千万というのが許されておるわけでありますけれども、どうも日本の政治風土というのは個人献金を余りしたくない、したがって税額控除という新たな制度も今度入れたわけでございますけれども、しかし地方議員の方々の場合に、じゃ、そんなに大きな企業献金というのに頼っているんでしょうか。  やはりなぜ無所属が多いかといえば、どちらかというと日本の地方自治体の場合に、社会党といえば社会党の議員がいますが、それ以外はやっぱり大字出身とか部落出身という、そういう単位の地域代表という格好になっておるわけであります。そこでは企業といっても中小零細企業が多いのではないか、私たちの経験からいいましてね。そしたら、そういうお金というのは個人献金に切りかえていただく、そのくらいのところを集めていただく、お互いにこれは政治家と金にまつわるまず総枠というものも、金の性格というものも変えていかないとこれは政治改革にならないわけですね。地方議員の方々だけは全く同じでございます、と。我々だって結局地域があって国会議員に出てきておるわけでございますから、足元が変わっていかなければこれは政治改革にならないので、地方議員の方々だけは同じだということでは私たちはいけない、こういうふうに思っているわけでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 国会議員は公費補助を受けていい、しかし地方議員は草の根だから中で自分たちでやってくれ。これはちょっと、大臣、虫がよ過ぎるんじゃありませんか。それが一点。  二点目は、先ほど私個人の経験ではと、地方議員の政治資金の問題について個人の経験だとおっしゃった。いやしくも政治改革を標榜する担当所管大臣である自治大臣が、実態調査もせずに自分の個人的なごく少数の部分で見てきただけをもってこういう法案を堂々とここで開陳なさるというのは政治家としてちょっと問題が多いように思いますが、答弁してください。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 先ほども山花大臣から申し上げましたけれども、自治大臣の私のところへ届いている政治資金報告書、各選挙管理委員会に届けられております政治資金の報告書、これを見た上にさらに調査をしたかといえば、それはしていないということで、今出されているものについては我々としても当然研究をしてきたわけでございます。  それから、国会議員は公費補助と言われますが、国会議員じゃないんです。これ、政党なんです。ですから、政党に所属する地方議員の方にも当然公費補助というのは行くわけでございまして、それは政党の裁量権の中でやっていただくわけです。ただ、無所属についてどうするかということを言えば、それは委員御指摘のように、その意味ではゾーンになってきますので、そこは個人の資金管理団体というのが許されるわけでありますから、ひとつ変えてください、個人献金を多くしていただくように御努力をいただきたい、そして日本の政治風土を中央も地方も変えていこうじゃないか、こういう考え方でございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 その個人献金に限定するところで、理由として以前佐藤大臣は、政令指定都市に限定している場合の寄附金控除の説明で、税務執行上の理由を挙げておられるんです。  いやしくも地方の議員、地方自治を担っている議員の政治活動の資金について、個人献金に限定する理由として税務執行上の理由を挙げて政令指定都市に限定するというのは論理の本末転倒じゃありませんか。ひとつその点を回答してください。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) この制度を入れましたときに、議員で言えば国会議員、県会、政令市ということに限りましたのは、一つはこれはやっている範囲が非常に広いということ、そしてもう一つは、いやしくも減税効果になるわけでございますから、したがって税務の執行上そのことがちゃんと担保できる自信がなければこれはやっぱり執行できないわけでございます。  残念でございますけれども、最近には国会議員等のこういったことを悪用した例が散見をされておるわけでございまして、これを全部村会議員まで、村長さんまでやるということになりますと、約六万人余が新たにこの対象になるということは、これは税務署の公正な税務執行上無理であるということでお答えをしてきたところでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 選挙制度に関する社会党の主張の変遷というもの、公約の変遷というものをお聞きしたいわけでありますが、たしか四、五年前までは、先ほど佐藤大臣もおっしゃったように、定数是正だ、中選挙区制度のもとの定数是正が大事なんだというふうにおっしゃいました。それからしばらくして比例代表がいいんだというような公約も出ました。さらに今度は併用までならいいんだ、こういうのが出ました。そこからはよくわからないんですが、去年の五月か六月ごろには連用まで来ました。で、今連立与党ということでとうとう並立ということになって、ここ四、五年で四つぐらいの見解の変更があるわけでございます。  今言った中選挙区、それから比例代表、併用、連用、並立と五つの変更、社会党はその都度党議決定されたんでしょうか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 今、五回の変更と委員からお話しありましたけれども、変更ではなく、一つ一つ前進してきた場面というものもあったわけでありまして、議論を踏まえての新しい出発、こういう観点でございます。  お話しのとおり、一番初めは確かに格差是正の問題でした。八六年、七増八減の定数是正に際しまして、当時の坂田議長のあっせんなどを含め、当時の与党・自民党、小選挙区、こういうことでスタートしておったものですから、まず定数是正。そして、そこからあのリクルート事件の後の単なる政治倫理、政治資金だけではなく選挙制度の問題まで、そこで比例代表中心にと。こういう提案を行った中で、社公案に至る比例代表の併用制ということにつきましては一つ一つ党内の民主的議論を踏まえてそれぞれ特別委員会でずっと決めて行ってきたと、こういうのがこれまでの経過でございます。  そして、一つ一つの決定について大会決定ということになりますと、前後、すなわち事前の承認、事後の承認ということが若干あった場面もございました。しかし、全体としては党内の議論を踏まえ今日に至っている、このことについてはかなり正確にお答えすることができると思っています。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 変更ではなくて進歩だとおっしゃるわけでありますが、当時委員長であります山花大臣は、去年の四月には、小選挙区、それを含む並立制、これは民主主義を根底から崩すものだとおっしゃったんです。社会新報に出ている。何しろ護憲政党の委員長でありますから、憲法の基本論理の民主主義は絶対守らにゃいかぬ。その民主主義、護憲政党の理論的支えである民主主義を根底から崩すとおっしゃっていた比例代表並立制を、今堂々と主張しておられる。これのどこが進歩なんですか。言葉の遊びじゃないんですよ。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 五回変えたと、こういう御質問だったものですから、そうじゃなくてずっと議論を積み重ねましたと、こういうふうに私はお答えをいたしました。  確かに今回、連立政権をつくった上での併用、連用、連用修正まで進んできた中での今回の政権づくりと関連した選挙制度の並立制の選択につきましては変更だった、こういうように思っています。しかし、すべてが変更ではなかったということを先ほど申し上げたつもりでございます。  また、今の御質問につきましては当時の政治情勢、私は今でも基本的な部分は変わっておらないと思っておりますけれども、当時はすべて単純小選挙区制ということの主張に対して、単純小選挙区制すべての議席についてということについては憲法にかかわる重大な問題であるということについては私は一貫して主張してまいりました。  恐らく先ほどの発言というものは、この並立制の場合にも小選挙区の部分についてはその同じ本質を持っているんだと、こういう発言の趣旨ではなかったかと思っておりますけれども、そうした発言の背景というものは、当時の海部内閣のもとにおける三百、百七十一というまさに小選挙区重点、比例部分についてはこれを補完するという形の並立制の提案の当時の発言だったと記憶をしているところでございます。  最後、私が申し上げましたのは、そうした中で今回二百五十、二百五十のそれぞれの長所というものを生かし合える一つの妥協案と申しましょうか、これまでの議論を踏まえての結論につきましてこれを選択したという部分につきましては、国民の政権交代に対する希望など、そして選挙中の非自民連立政権をつくるという公約を大義として私は最後は変更し、このことについて大会の了解も得ているところでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 山花大臣にお伺いしますが、小選挙区と比例代表のバランス、数が変われば小選挙区制並立のシステムというものは変わるという趣旨で今お答えになっているんですか。たくさんおしゃべりいただけるからポイントがどうなのかよくわからないんですけれども、ポイントを絞ってお答えください。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 今お話しの趣旨も含まれていると御理解いただきたいと思っています。  比例部分ができるだけ多い方がよろしいんじゃなかろうか、基本的にはこういう考え方を持っておりますけれども、二百五十、二百五十、あるいは、限界はありますけれども、そこを基準としたものならば、かなり比例部分ということの役割というものが果たし得るのではなかろうかと思っているところでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 山花大臣並びに佐藤大臣は、去年の四月の衆議院の政治改革特別委員会で、併用までが限度なんだと、社会党の態度として。並立というのは、小選挙区と比例代表とをただくっつけたものなんだ、こういう表現を二人そろってなさったんですよ。しかも党の機関紙に、民主主義を根底から崩すものだと、それは単純小選挙区のみならず並立も含むとはっきり書いてあるんですよ。今、答弁になっていないじゃないですか、それでは。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) いろいろな議論、委員会におきます長い長い討議経過、国民の皆さんの世論に合わせて、我々が今何を求められているかという視点というものをやっぱり持たなきゃいかぬと思うんですね。  私も、社公案の提案者の一人として自民党案の提案者の方々とも議論をさせていただきました。そのときに、衆議院というものは、五百名の小選挙区を出された自民党案ではこれは政権の選択一本である、こういうことだったわけですね。我々は併用案を出して、そこでは民主主義のルールにのっとった多様な民意を反映した上に政権をつくるべきであるという長い長い議論をいたしました。もう一つは企業献金のあり方の問題でございましたが。  そういう長い長い経過を経て、最後には連用案等も、あるいは修正連用案等もありましたけれども、やはりそういう議論を踏まえた中で、よく総理が言われますように、そういう経過を経て、どうしても政治改革というものを実現しなきゃならぬというときに、みずからの案だけに固執をしていけば政治は動かないんじゃないでしょうか。私たちは、最後のこの段階に来て、むしろ委員に社会党は大変苦しい中頑張っているとお褒めをいただきたいぐらいの気持ちでおるわけでございまして、何としてでも政治改革を実現するために我が身を削ってでも社会党という立場ではやっていることもひとつ御理解をいただきたいと存じます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 憲法の基本理念の民主主義を根底から崩すというのと、国会における論議、連立政権ができるという政権の目の前という話とどっちが価値が重いんですか。民主主義を根底から崩すものというのとどっちが価値が重いですか。両大臣答えてください。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) あくまでも憲法の理念を尊重して憲法の民主主義を守る、そして主権在民、その復権ということが私たちの判断の基調にございました。  今お話しがあった、じゃ制度を変えたのはおかしいじゃないかということについては、あの長年続いた、政権交代というものがない、議会制民主主義というものが実際には危殆に瀕しているではないか、そのことに対して私たちはこれを変えようという選択をしたんですから、基本的な考え方については一貫しているつもりでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 民主主義というのは、主権在民、国民が政治意見を自由に表明して、その国民の意見に従って政治が運営されるということを民主主義というんです。大臣、言うまでもないことですね。  自民党が長期政権であって、今までの社会党がだめで政権交代がないから民主主義がないという、そんな政治理論はないんですよ。大臣、あなたが勝手に一人で言っているだけで、民主主義というのは、厳然と憲法のもとに選挙制度があって、議院内閣制があって、ちゃんと日本の民主主義はルールにのっとってやっているんですよ。自分たちが今まで力がなかっただけなんです。そのときに自分の言った言葉で、民主主義を根底から覆す並立を含む小選挙区制はいかぬと言っておきながら、今度は政権交代が必要なためにという理由で自分の言う護憲政党の根幹、バックボーンを覆すと言っていた言葉を今どうして変えられるんですか。もう一遍答えてください。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 私が申し上げたかったし、申し上げてまいりましたのは、どんなにスキャンダルが続いても全く政権交代がない、一党の支配が続いていく体制というものは、憲法が予定している生き生きとした議会制民主主義ではないのではないか、こういうことを申し上げておった次第でございまして、こうした考え方につきましては決して個人的な見解ということではなく、そこにまず問題があったのではないか、こういうように思っているところでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 山花大臣、自分たち社会党の政権担当能力とか選挙の努力とかを棚に上げて、ただたまたま自民党の中から政治資金規正法違反で数人が起訴されるぐらいのことが起こって、それがなぜ民主主義にならないんですか。自分の努力を棚に上げて、どういうことですか。それは議論になっていないじゃないですか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 私はかねがねこの場面でも申し上げておきましたけれども、そうした事態が国民の批判を呼び、政治不信が極限にも達した。それは単に当時野党にあった我々の責任がないということではなく、そうした日本の政治全体が批判を浴びたことに対して、与党だけでなく、それを続けてきたその体制の中にあった野党としての自分たちの責任というものも当然認めることを前提としてということについては幾度かの機会にお話ししてきたつもりでございまして、みずからの責任を棚上げにしてという議論は毛頭してこなかったと私は振り返って思っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 佐藤大臣にお尋ねしますけれども、佐藤大臣も昨年四月当時は山花大臣と同じように、当時は山花議員ですが、山花議員と同じように、並立は木と竹をつなぐような制度だと、パーセンテージは五百を五十ぐらいならまだしも、六対四、五対五だとこれはもう全然木と竹をつなぐようなものだと。そして当時の社会新報に書いてあるとおり、これは民主主義の根底を崩すものだと、何度も衆議院の政治改革特別委員会で力説なさったんです。    〔委員長退席、理事一井淳治君着席〕  民主政治というのは、これは日本の憲法、国政上の統治機構の絶対に譲れない基本原則なんです。ところが、自民党がちょっと金権で問題になった、だから今政権を獲得しなきゃそのチャンスがなくなるからというような、自分のところの党利党略と護憲政党を標榜した民主主義の根底というものとをどうやってバランスをとるんですか。そんなことで政治家が簡単に言葉を、しかもいやしくも政治改革を標榜する細川政権の所管大臣二人がたった六カ月前に言ったことをころんと変えて、それでもって国民の信頼を得られると思いますか。もう一遍。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 先ほども申し上げましたけれども、衆議院におきまして自民党案、社公案ということで百七時間議論をしてきたわけでございます。そういう中で我々がしなければならぬことはどうか。その際に、先ほど申しましたように海部案よりも比例代表の数は多くして多様な民意をより吸収するということが、新党、さきがけからの提案でもありますし、社会党がこの際入らなければ自民党が第一党ということで政権になる。  やはり政治というのはトータルに物を考えなきゃいかぬのでございまして、私たちとしては、今、服部委員の言われること、いろいろな御批判もあるかと思いますけれども、我々としては、政治改革の実現を前にして、三十八年間の自民党の政治と違う政治をするためには、いろいろな御意見もあろうかと思いますが、そこは我々は政治決断をしたわけでございまして、そこで出された二百五十の小選挙区、二百五十の比例代表ということは我々の許容できる範囲内だと、こういうふうに考えたわけでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 国民の皆さんは、この今の私と両大臣のやりとりを聞けば、両大臣が政治家としての最も守らなきゃいかぬ憲法の基本原理よりも政権というものを、自民党を政権から追い出すという、その党利党略に基づいて変節したと必ず断言するということを申し上げたい。  これ以上あなたたちとやっても、ぐだらぐだら私の議論とかみ合わないことばかり答えるので、むだですからやめます。  武村官房長官にお伺いします。  武村官房長官は、昨年の四月ごろは政治改革特別委員会の自民党側の委員として単純小選挙区制の長所をとうとうとお述べになっておられたわけでありますが、今度は、昨年の七月になって突如日本新党と提携されて、二百五十、二百五十のバランスはそのとき口から偶然出たんだということをおっしゃっておりますが、どうしてそのように変わったんでありましょうか。(「君子は豹変するんだよ」と呼ぶ者あり)

武村正義さきがけ・日本新党内閣官房長官

○国務大臣(武村正義君) 政治家の思想とか信念は、変わらないから大変高く評価される場合もありますが、やはり時代の流れもありますし、あるいはこういう国会の論議の中で変わることで評価をされる場合もあるわけであります。服部委員も、過去を振り返って、全くみずからの人生、考え方がそう変わらずにこられたとは思わないわけであります。  私は、政治改革の仕事は五年半、後藤田委員会からずっと仕事をあずかってまいりましたので、やっぱり個人の意見もありましたが、党の意見に従って発言をしてきたつもりであります。  私を批判いただくならば、当時あなたの所属されている党がそう変わったということでありまして、海部政権のときは並立制、そして宮澤政権のときは単純小選挙区制、そして今回、河野総裁のもとでまた並立制という運びでございました。  私個人としては、もう世界には御認識のように比例制と小選挙区しかないんだな、これ以上のもっといろんな知恵をまだ人類は発見していないということを知りましたときから、寂しいな、どっちも一長一短で長所もあるが欠点もありますから、もっと魅力的な八十点以上になるような選挙制度はないものかということを思った時期もありました。最後はしかし、このどっちかを選ぶか、この二つをコンビネーションするか、これしかない、世界もその道を歩んでいるという中で今回こういう決断が行われたというふうに思っております。  二百五十、二百五十の提案は、確かに私はNHKの討論会で質問されたから私の意見として申し上げたわけでありますが、ふっと思いついたのでなしに、ずっと五年余りかかわってきて、社会党から自民党までを見渡して一番まとまりそうな、しかもそれぞれの筋が通る案はこの辺かなと思って申し上げたわけであります。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 細川総理は、最初は、中選挙区でもいい、ただ投票数を変えた方がいいんじゃないか、それから別の制度をおっしゃった。そして今度武村さんと、自民党を政権から追い出すために並立制を言い出した、二百五十は武村さんが言うからそうかなと思って言ったと。これも随分変わっておられる。社会党の両大臣の変遷ぶりは先ほど得々と説明したとおりであります。さきがけの党首の武村先生も変えておられる。細川総理も三転四転して変えてこられた。きょうは質問できないんですが、羽田副総理ぐらいは大体ずっと並立論をおっしゃったようでありますけれども。  そうしますと、連立与党は選挙制度について、特に民主主義の根幹にかかわるこの選挙制度についてこれという定見もなしに、後ろから君子豹変だと、いいんだという声もありましたが、結局は時の流れに応じて自分の政策主張を変えておられる。かくいう自民党も、武村大臣から今お話がありましたが、確かに変遷している。  そうすると、去年からずっと一貫して政治改革を真剣にやろうということでやっているけれども、それぞれだれも定見というものを持たないまま非常にすれ違いの多い不毛の議論をやっているように国民の多くがとっているということを細川総理に御注意申し上げておきたいと思いますが、最後の所感をお願いいたします。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) それは、私自身が申し上げてきたことにつきましては、ちょっと誤解がないように申し上げておきますが、変わったというよりも、私はもともと大体選挙制度については、本委員会でもお答えをしたと思いますが、柔軟に考えてきたということでございまして、各党が結局政治的に妥協してでき上がるものしかそれは無理であろうという意味で、どの制度にも一長一短というものがあるし、それは今までの長い御議論を踏まえて、落ちつくところで現実的な妥協案というものを探っていくしかないだろうという意味で私はもともと柔軟な立場をとってまいりました。  今、それぞれのお立場から各党のお立場を踏まえてのお話がございましたが、これも今までの御論議を踏まえてこういう形になったのだということでございますから、ぜひひとつ今回はこの議論が収れんをしてきたところで四法案を上げていただきたいと、このように思っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 今、総理から、選挙制度というのは決め手がないんだ、一長一短があるんだという御認識を伺ったわけであります。ところが、今の連立与党の各閣僚は終始一貫して中選挙区制度はだめだとおっしゃるんです。諸悪の根源だとまでおっしゃっている。今の政治腐敗の根源は中選挙区制度にありと。細川総理に至っては、こういう制度のもとでは立派な政策論議のできる議員が出てこないんだとまで極論されておられるんです。そうすると、今ここに来ている閣僚はみんなだめなのかということになるんですけれども。決め手がないにもかかわらず、この中選挙区制度だけは悪いとおっしゃる。何でも諸悪の根源は中選挙区制度だということによって政界再編を目指すんじゃなくて、そこをひとつ中選挙区制度というものをもっと冷静に実態をよく調査して、選挙の実際の運営というものをよく考え、制度論というものをもっと政策論を含めて議論するには、衆議院の方は春からやったから、また四、五年前からやっているからというふうにおっしゃるんですが、この参議院では実質審議は五十時間しかやっていないんですよ、総理、足らないと思いませんか。(「中身の問題だ」と呼ぶ者あり)

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 私は、今中身の問題だという声もございましたが、まさにどれだけ掘り下げた議論があったかということに尽きるんだろうというふうに思います。五十時間が長かったか短かったか、それはいろいろ御議論の分かれるところかもしれませんが、この会期だけではなくて、この問題についても今まで随分長く、今までの審議会の中でも、あるいはまた各国会におきましても各党の中におきましても論議されてきたテーマでございますから、この点につきましては今度の国会でぜひ区切りはつけていかなければならない、それが国民の御期待にこたえるゆえんであると、このように思っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 では続きまして、佐川急便問題に移らせていただきます。  ことしの七日に私が質問させていただきましたが、五十七年七月末に元麻布のマンションの代金七千七百万円を払ったと。それは荻窪の土地、近衛千代子さんから相続した処分代金の残った一億二千万の中から秘書たちが払ったものと思う、こういう回答をいただきました。そして、佐川から一億円を借りる理由となっていた熊本の細川さんのお父上の護貞さんの山門とか土塀とか、こういった修理は五十七年から五十九年、六十年以降も行われているようでありますが、それは大分時期が、二年以上ずれると。そうしますと、お借りになった一億円はどこへ行ったんでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) これは繰り返し申し上げてきたわけでございますし、また国会の方に御提出した資料にも詳細に書いておりますのでそれをもって十分かと思いますが、改めて念のために申し上げますならば、国会に提出した資料にも山門等の修理の時期につきましては昭和五十七年の秋から五十九年春までの間と明記をしてございます。これは熊本県、それから熊本市に照会をいたしたところでございます。土塀の修理は、申請が昭和五十八年の五月十三日、許可が六月十五日、竣工が九月五日。山門の復元の工事は、申請が昭和五十九年の六月十四日、許可が七月二十六日、竣工が九月十日ということでございます。  若干記憶をたどっての話でございますから時間的なずれがあるかもしれないがということを前にも申し上げましたが、昭和五十七年の一月には破損した山門の屋根などを撤去いたしまして、そのころから業者と相談、打ち合わせをするなど、事実上の修理のための準備が進んでいたように思いますので、時期的にずれた話ではないというふうに思っております。  それから、山門、土塀等の改修には、これも国会に提出をいたしました資料にございますように、一億円のうちの約二千三百万円を使いまして、残りの約七千七百万円は相続財産の運用金に補てんをいたした、こういうことでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 そうすると、総理は、佐川から借りた一億円は五十九年ごろまで自分の財産運用の金に使った、こういう趣旨でお答えいただいているんですか。端的に答えてください。その一億円を何に使ったかと聞いているんですから。だって、マンションに充てる必要はないんですからね。山門修理は五十九年に入ってからですから、五十七年の十月からお借りになった一億円を何に使われたのかと聞いているんです。いやそれは金庫に置いておいたとおっしゃっても何でも結構ですから。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) これはもう繰り返し申し上げておりますように、山門、土塀などの修理、それから今申し上げましたように、時期的にずれているんじゃないかという御疑問なんだろうと思いますが、時期的にはずれておりません。先ほど申し上げましたように、五十七年の一月からそういうことを始めておりますので、いろいろ屋根の撤去とかそんなことを始めたりしておりますし、またマンションの購入をするといったようなことに資金が必要であったということでございますから、前から申し上げているとおりのことでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理が今お答えになっているのは、一億円を借りる理由をおっしゃっているんです。私が聞いているのはそうじゃないんです。  元麻布のマンション代はもう払ってしまったんだから、一億円はそこへ充当する必要はないですね。山門の修理は五十九年にやっているんだから、五十七年十月から五十九年の山門修理まで何にお使いになったんですかと聞いているんですよ。質問に正確にお答え願います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 山門の修理というのも何回かに分けて行っておりますし、そのように事務所の方から聞いております。それからまたマンションの購入であると、こういうことでございますから、繰り返しになりますが、恐縮ですが、そのように再三本委員会でも申し上げてまいりました。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 前の回答、衆議院の予算委員会での回答ですが、山門修理費は二千三百万と総理はおっしゃっているんです、回答されているんですよ。それはマンション代には払う必要はないんだから、だから一億から二千三百万引きますと七千七百万はどこへお使いになったかと聞いているんです。それをマンションに払いましたと、そんなとんちんかんな答えはこの国会では通りませんから、ひとつもう一度よく考えて答えてください。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 繰り返して何回も申し上げるしかないんですが、先ほど申し上げましたように、七千七百万というのは相続財産の運用に補てんしたということを申し上げました。どのような補てんであったかということは、その中身は今となってはなかなかこれはわからないということでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 八%の高い金利で借りて相続財産の補てんに充てると。総理、相続財産の補てんとは何でしょうか。当時相続財産で株の一部運用をしておったとお答えになっていますよ、前の衆議院の予算委員会で。株の方に使ったということでございますか。相続財産の補てんという意味がよくわからないんで、再度お答えを願います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 何回も同じことを申し上げて恐縮ですが、これはもう今申し上げたことに尽きていると思います。    〔理事一井淳治君退席、委員長着席〕  先ほどの七千七百万というのはこれは経費を含むマンションの購入代金相当分でございますが、とにかくそうした相続財産の運用金に補てんをしたということでございまして、その中身がどうであったかということについては今定かにしておりませんと、こう申し上げるしかないわけでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理、そういうことをお答えいただいても答えにならないんですよ、それでは。中身はわからないけれども相続財産の運用に補てんしたと。答えにならないんですな。例えば当時株で運用していたから株に充てたというんなら、株に充てたと。何も政治家が株を買っちゃいけないんじゃないですからね。(発言する者あり)委員長、ちょっと外野を静かにさせてください。  そんな答えにならないことをお答えになる。困るわけですね。というのは、ここは何も総理を追及するところじゃないんで、総理の疑惑を総理が解明されるお手伝いをするところですから、もうちょっと正確にお答え願いたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 今のお話で、わざわざ金利のついた、高い金利の借入金をしてまで土塀などを修理する必要があるのか、先ほどそういうお尋ねでございました。  当時は土塀も崩れて、山門も腐って撤去をするなどしてどうしても工事をせざるを得ない状況であったということでございまして、そういう意味で借入をしたということでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 そうすると、当時、山門とか土塀の修理の見積もり費用が一億円と書いてあったんですか。一億円が要ったと思ったんですか。  前のお答えでは、二千三百万円かかったとはっきり明確に総理にお答えいただいておるんです。二千三百万を使うのに八パーの高い金利で一億円も借りる人はいない。総理がお答えになればなるほど、国民は何ということをお答えになるんだとみんな言っているんですよ。総理、明確なお答えを願います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) これももう何回も御答弁してきたことで本当に恐縮なんですが、その借入の問題というのは、一つは今問題になっております歴史的な山門とか土塀、こうしたものの文化財の指定地域などで原形復旧のために相当のコストがかかるということ、それからまた、もう一つは東京に居住をするための住まいを購入をするということ、こうした観点から資金が必要だったということを繰り返し申し上げているわけでございまして、その辺の前後の多少のやりくりはございますが、とにかくそういう目的で借入をしたということを申し上げているわけでございますから、ぜひその点はひとつ御理解を賜りたい、こう思うわけです。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理、いいかげんにしてもらいたいと思います。私は借入の理由を聞いているんじゃないんですよ。借り入れた金がどこへ行ったのかとお聞きしているんですよ。さっきから三度同じ答弁をされている。借り入れる理由について聞いているんじゃないんです。借り入れる理由について聞いているんではなくて、七千七百万のマンション代が要らなかったんだから、一億をどこへ使ったんですかと聞いているんですよ。そうしたら、山門の修理費用だとおっしゃる。山門の修理費用は二千三百万しか使ってないと総理自身が回答を前にされたんですよ。だから、残りの差額が行方不明になってしまうんです。  もう一度まじめにお答え願いたいと思います。総理、国民が期待している総理ですから、まじめにお答え願います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 山門に二千三百万かかりましたと、これはもうおっしゃるとおり申し上げてまいりました。それからマンションの方には七千七百万かかりましたと、こういうことも申し上げてまいりました。ですから、それで大体合うということではないでしょうか。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理、国民をばかにしたような回答をやめられたらいいと思いますね。  七千七百万円は自分が持っていたおばあさんからの相続財産を取り崩して自分の金で払ったと前にお答えになったんでしょう。佐川から借りた金はその後借りているんですよ。国民を小ばかにしたような答弁はやめてもらいたいですね。審議をやめますよ、こんなことじゃ。ちょっと理事、言ってくださいよ、まじめに答えるように。国民をばかにしているんですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) おっしゃる趣旨は、それだけの手持ち資金が当時あったならば借りる必要はなかったんじゃないかと、こういうことでございましょうが、これも何回も申し上げているんですが、当時、私は荻窪の土地の売却資金などを運用しておりまして、それなりの資産はございましたけれども、できれば借用したいと思っていたと。  その理由についてはもう再々申し上げてきたと思いますが、過日、服部委員からもお尋ねがございました。五十七年に私の政治団体に六千万を貸し付けた、四百万円を寄附していた事実についても、これも御指摘を受けたわけでございますが、確かに私自身の資産に関しましては知事選に備えるという必要もございましたから、これを残しておくこととして、したがって当面の私的な支出を必要とする資金を借用する必要があったという趣旨のことを申し上げてきたわけでございます。さらに、翌年三月に申告すべき譲渡所得税、それから住民税の負担などの心配もあったと思います。  しかし、特に有利な貸し付けをしてくれるような銀行もなかったということで、昭和五十七年の五月ごろに、これはマンションを購入するよりも前のことでございますが、佐川さんに御相談をした結果、刀のつばと湯河原を担保として貸してやろうということになったわけでございまして、実際に佐川から融資が実現する前にマンションの譲渡の話がございましたために、五十七年の七月に佐川からの借入金を当てにして先に購入をしたということでございます。  その間の経緯については再々申し上げてきたことでございまして、その辺は御理解をいただけるものと思っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 何をおっしゃったか最後までわからない。見え見えの時間稼ぎをしておられるとしか私には思えない。  ところが、総理はこの七日の日の私の質疑に対して、「知事選に備える必要もございましたから借用の必要があったと思っております。」と熊本県知事選に出る選挙費用だとはっきり自分で認めておられた。そんな簡単なことをどうしてここで十分も二十分もぐうたらぐうたら説明せにゃならぬのか。もっとまじめに答えていただきたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 先般もそのことは申し上げましたし、ただいまも同じことを申し上げたつもりでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 そうしますと、佐川からお借りになった一億円の中から例の政治資金団体への六千四百万の貸し付けもしくは寄附ということを行われたのですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) それは、全体としてやりくりしていたものの中から六千万円と四百万円の寄附というものをいたしております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 それならば、昨年の五月のアエラの記事、それから昨年十月以降の衆議院の政治改革委員会での答弁、あるいは本院における予算委員会の答弁と明らかに食い違ってきておるわけであります。  あのときは、そのお金はどういうふうに使ったかということについては選挙のセも述べておらない。ところが、今度は事実や証拠がいろいろ出てくることによって熊本の県知事選の金だというふうに明らかになったわけであります。  熊本の県知事選の金だということをすんなりおっしゃれば済むものを、どうしてあんなふうにわざわざアエラで弁解したりなさったんですか、総理。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 直接に選挙用にということではございませんが、そうした懸念も心配も、やはり懐ぐあいとしては用意をしておかなきゃならないのはこれは当然でございますから、やりくりを心配してそのようなことを考えていたということでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 佐川関係者からお金を借りることを隠さなきゃならぬ何かあったんでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 何もございません。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 じゃ、なぜアエラのインタビューで、熊本の知事選に出るために佐川からお金を借りたんだとお答えにならなかったんですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) ですから、直接に選挙のためということで借りたわけではございませんから、そういうふうには申しておりません。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 前回の一月七日のときに、私から再三にわたり総理に、東京佐川急便に秘書任せではなくてみずから、東京地検に佐川急便が差し押さえられた原本をコピーしていただくように総理みずから電話してください、お願いしますと言っておいたんですが、総理、電話していただきましたでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 事務所の方から何回かお願いをいたしました。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理はしていただかなかったんでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 事務所の担当者から、職員の方からいたしました。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 前回の質問のときに、自分はしていないけれども事務所の人が東京佐川へ電話を入れているんだ、でも断られているんだという趣旨をおっしゃいました。前回、断った者の名前を教えてください、調べておいていただけますかと私総理にお願いしてあったんですが、東京佐川のだれか教えていただけますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 前回も申し上げましたが、これは自分の方の名前は秘してもらいたいと、こういうことでございました。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 電話をかけた秘書さんからの報告というのは、東京佐川急便に電話したとおっしゃいましたか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 東京佐川急便でございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 佐川急便は、この特別背任事件で東京地検が摘発の結果、総理、今までの東京佐川急便だとか熊本佐川急便とかいうふうに全国を各ブロックに分けていた独立性を解除しまして、京都本社直轄方式に、事務連絡もすべて佐川急便直轄方式に変えたというふうに京都本社の責任者が言っているんですけれども、そうしますと東京佐川急便に電話しても意味ないんですが、秘書さんは本当に東京佐川急便に電話しているんですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 東京の支社ですか、そこの責任者に電話をかけたというふうに聞いております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 新聞情報によれば、今度の参議院本会議でこの法律案の可決をするために、総理はいろんな議員を総理官邸にお呼びになって昼食会を開いたりいろいろ一生懸命になさっているんだそうですけれども、それならばこういう大きなみずから出したような疑惑解明のために、私は国民を代表して、みずから電話一本でもかけていただきたいと言ったのに、票の獲得には一生懸命ですが、私のお願いは聞いていただけないんでしょうか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 私の名前で佐川の東京支社ですか、そちらの方に照会をいたしまして、ぜひひとつ返答をいただきたいということで強く重ねて申し入れをいたしました。  前回までにもいろいろ申し上げてまいりましたが、国会への提出資料につきましては先方から強く断られてきたわけでございますが、何とかしていただきたいということで無理にお願いをいたしまして、前回はこれ限りということで提供していただいた経緯があるわけでございますが、今回さらに佐川側に対して私の方からは、いろいろな御疑念もあるようですからぜひそれを晴らさなければならぬ、一億円完済について佐川において可能な限りの調査をしていただきたいということをお願いをいたしました。事務所を通じまして再度誠意を尽くして今申し上げましたように私の名前で文書で出させていただいたわけですが、先方も本件の処理につきまして部内でいろいろ検討をされました結果、何とか回答をいただくことができたわけでございます。これにつきましては、委員会の御要望があれば提出をさせていただきたいと思っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 佐川との関係は細川事務所の深山さんが担当しておられたということでありますが、その深山さんが昨年の十二月にある人に、あの一億円はつばだけの担保で借りたものだと今まで思っていたんだ、湯河原の抵当権なんか設定されたことは知らなかったと言っているんですが、総理、いかがでございますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) それは恐らく勘違いではないかと思います。湯河原の方の根抵当権もちゃんと設定をしているわけでございますから、つばだけではないということは明らかであるというふうに思っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理は、深山さんの勘違いだと思うと今おっしゃいましたね。  昨年の三月に根抵当権の抹消をされましたね。総理、そのときに総理は、直接抵当権抹消の通知を依頼、要するに佐川の委任状が要りますから、この要求を東京佐川にされましたか、それとも京都佐川の本社にされましたか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) したことはそれは確かでございますが、どちらかはちょっとわかりません。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 京都佐川の本社は、総理の事務所から昨年三月に湯河原の土地の根抵当権の抹消の要求があって、えっ、そんなもの東京佐川は担保にとっておったんかいな、あれはつばだけやったでと京都佐川本社で多くの人が言ったということが判明しているんですが、深山さんの勘違いじゃないと思いますけれども、総理、いかがですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) それは全くそういうことはございません。明確に湯河原の家も担保に入っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理、いやしくも私もこの国会というところで質問する以上は事情を調査した上で言っているんです。総理は、いや勘違いとか間違いないとかおっしゃいますが、深山さんの勘違いじゃないかとおっしゃいますが、私は京都佐川の担当者からもちゃんと聞いてきて調べた上でのことなんです。深山さん自身がその京都佐川の関係者に、たしか一億円はあれはつばだけやったのにな、つばは確かに自分で持っていったから覚えているけれども抵当権なんかついてたんかなと言っていたと。しかも京都本社も知らなかった、へえ、東京佐川はそんなことやっておったんかいなと。  こういう事実が私自身が確認してはっきりしている以上、総理、やはりこれは深山さんにこの国会に出ていただかないといかぬ。今、総理がおっしゃるのは、ただ多分深山が勘違いしたものと思うという推定だけでありますから、やっぱり当事者の、総理は何しろお殿様ですから、全部深山がやったとおっしゃるならば、深山さんを証人喚問してもらわなきゃならぬと思うんですが、総理、どうですか、御同意いただけませんか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 以前に国会に提出をいたしましたこの覚書の中に、つばと抵当権というものがはっきり書いてあるわけですから、それによって明白なことだと思っております。  それから、湯河原の抵当権の設定契約につきましては、昭和五十七年の十二月三十一日に結びまして昭和五十八年の一月十一日に登記の完了をいたしております。そのようなことから、今お尋ねの件につきましてはこれはもう明らかなことでありまして、それは恐らく深山が先ほども申し上げましたように勘違いをして言ったのであろう、そのように思っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理は、今までは深山に任せたとか私は細かいことは知らないとおっしゃるんですが、このつば以外の抵当権のお話になると随分自信満々にお答えになりますが、そのつばの覚書の文書を総理よくお読みいただきたいと思います、これは総理がお出しになった文書でありますから。  既に五十七年九月に金銭消費貸借契約はできていて現金が出ているということが書いてあって、そしてその担保にまずつばを出す、つばは確かに今受け取りました、こう書いてある。第二項に、根抵当権設定契約に基づく不動産を鑑定評価する、鑑定評価によってその額をもとにして与貸限度額を決めると書いてあるんですよ。ということは、別枠のものがあるということが書いてあるんです。別枠の融資のことを書いてあるんですよ。  だから、深山さんが言っているとおり、つばで一億、また別なのかというふうな問題はこの覚書の一項、二項にちゃんと書いてあるんです。だから、私は深山さんに聞きたいと言っているわけですよ。総理は、自分で推測に基づいて言ってもらっては困るんです、これは。担当者の深山さんに聞かなきゃわからないんですから。どうですか、総理。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) これは覚書のところに書いてございますが、その資料説明の方にも書いてございますが、「借主から貸主側に提供された担保の一つである刀の「鍔」(無銘林又七作)について両者間で交わされた覚え書であるが、借主が京都で刀の鍔を担保に借用することにつき同意を得たことを反映して、時期的に最も早く」取り交わされたものであって、「一連の契約の基本的性格を持つものである。」と、こういうふうに説明を申し上げております。  覚書は昭和五十七年の九月二十九日に結ばれておりますが、その中に記載されている金銭消費貸借契約の契約月日が空欄になっておりますのは、金銭消費貸借契約の契約に先立って刀のつばを担保提供いたしまして、あわせて湯河原別荘の土地、建物を担保提供することで両者が合意をしたわけでございますが、金銭消費貸借契約の契約自体は十月六日で、この時点ではまだ存在をしていなかったためであるというふうに聞いております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理は直接深山さんからこの件については報告を受けていないということでありますけれども、他の秘書を通じて内容は聞いていると前にお答えいただいております。深山さんの報告の中に、五十七年の七月、知事選出馬の準備のときに熊本の細川邸の要するにお城の中に五十坪の選挙用の平屋の事務所をつくった、その報告を受けておられますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) お城の中につくったことはございません。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 私の調査の結果によりますと、五十七年七月五日から五十七年八月三十一日にかけて、福岡市内にある株式会社林建想という建築業者が二千三百万で細川さんの屋敷に平屋で五十坪の家をつくった、その代金は清和商事が払った、こういう事実が判明しておるんです。総理、こういうことについて深山さんから報告を受けておりませんか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 報告は受けておりません。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 重ねて尋ねますが、清和商事が、父上であられる細川護貞さんの所有地の中に、熊本のあのいわゆる細川邸の中に二千三百万で五十坪の家を建てたという事実を総理は知っておられますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) どこが修理をしたかわかりません。新しく建てたものではございません。中にもいろいろな建物がございますから、再三にわたって屋根の修理、塀の修理、幾つかの建物の修理は、いや、家の中にも幾つか建物がございますものですから、その中の建物の取り壊しであるとかあるいは修理であるとか、そうしたものについてどういう業者がどういうふうにやっているか、そのことについては私は一々存じません。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理は私の質問をよくお聞きいただきたいんです。新築です。五十坪の平屋建ての新築で、しかもそれは五十八年二月の選挙のときに選挙事務所に使った場所であります。これを清和商事が二千三百万円を建築業者に払って建てたという事実が判明しているんですが、御記憶ありませんか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) そのとき新築したものであれば今も残っておると思いますが、そういうものはございません。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 そういうことで、やっぱりお殿様宰相でありますから詳しいことは深山に聞かなければわからないということで、再三にわたり、委員長、深山の証人喚問を要求しておりました。今国会ももう残りわずか十日ばかりであります。早期に理事会で決定していただきたい。委員長に強く要望するものであります。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 速記を起こしてください。  暫時休憩いたします。    午後三時十七分休憩      —————・—————    午後三時五十分開会

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) ただいまから政治改革に関する特別委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、質疑を行います。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 理事懇談会の内容を、委員長、御説明をお願いしたいんですが。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 私からそれでは申し上げますが、ただいま理事全員集まりましていろいろ協議をいたしましたが、全員の協議が調いませんでした。したがって、私委員長といたしましては、意見の一致を見ないことには今までも証人を呼ぶという決定を下すことはできません。この間の動議に関しましても、そういうことでこれを委員会に提案をしないという経緯もございまして、本日は合意を見るに至らなかったということで御了承を賜りたいと存じます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 委員長に重ねてお尋ねしますが、理事の中で調わなかったということは、自民党の理事は私が証人喚問請求したわけですから当然喚問を要求しているわけであります。ということは、どの理事が、どの党の理事が喚問に反対しておられるのか明らかにしていただけますか。(発言する者あり)

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 発言者に申し上げますが、理事懇でございまして秘密会の扱いにいたしておりますので、公開の席上でもありますから、私が申し上げるのではなくて、私は、当然自民党の理事さんからお話があったと、こういうふうに思いますので、そのような扱いでいかがでしょうか。(発言する者あり)  速記をとめて。    〔速記中止〕

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 速記を起こしてください。  それでは、再開いたします。  ちょっと私が口を滑らせまして秘密会というように申し上げましたが、非公開でやっております。したがって、今終わってすぐというお話でありますから、私から申し上げるわけにはまいりませんので、自民党の理事さんとお話し合いになっていただきたいということをお願いいたします。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 それであれば、自民党の理事から聞いておりますけれども、与党側理事は全員反対したと聞いておりまして、それは、証人喚問というのは真実を明らかにして、細川総理に関する佐川との疑惑を総理自身がみずから明らかにせにゃいかぬことでありまして、それを連立与党側がかばい立てるということは連立与党の体質を物語ることでありまして、それではこれ以上質問できないじゃありませんか。  理事、もう一遍行ってください、もう一遍。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 私は、証人喚問は理事間の意見の一致を見たときに行うことができるということになっておりますから、意見の一致を見ませんでした、したがってあなたの要求にきょうこたえるという結論は出ませんでした、こう申し上げたわけなんです。  速記をとめてください。    〔速記中止〕

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 速記を起こしてください。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 今の委員長の所見には非常に不満でございまして、連立与党側はこの政治改革特別委員会、我が自由民主党はもっと長時間こってりと審議しようと言っているのに、職権でこの委員会を開会されたようなことがずっと続いてきたわけでありまして、委員長職権があるわけでありますから、全会一致の原則をみずから守らない委員長がこの証人喚問だけは全会一致という建前を持ってこられる。非常に不満でございます。  そこで委員長に直接お尋ねしたいんですが、新聞報道によりますと、きょうここで緊急動議が出て採決まで持ち込むというような話が出ているんですが、これもやっぱり全会一致ということをたっとび、委員長はそれがないようにここで確約を求めます。お答えいただきたい。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) それは私の権限外のことですから、私はそのことをお答えする立場にはありません。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 前回のこの委員会で私から総理に、昨年の一月三十日に産経新聞のインタビューで佐川急便問題について、総理のインタビュー記事ですよ、引き続き真偽究明を目指す、小沢自民党元幹事長に関してはかなりの部分でかかわりがあると指摘されているので証人喚問が必要だ、竹下元首相の再喚問も必要だ、こういうインタビューを受けて答えられたことがありますかと言ったら、記憶がないとおっしゃったんですが、私はここに今コピーを持っておりまして、ひとつこれを見て当時の記憶をよみがえらせていただきたい。(資料を手渡す)

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) ちょっと記憶にございません。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理、まじめに答弁願いたい。  産経新聞の記事を見せているんですよ、あなたの顔写真が出ているじゃないですか。それで記憶がないということは答えにならないんですよ。現にインタビュー記事を目の前に置いて、記憶がないということは通らないですよ。再答弁を要求します。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) それはちょっと御無理じゃないでしょうか。  一日に何回もその当時受けておりますし、どの新聞にどう答えたか、私はその記事は正確ではないと思っておりますが、しかしその当時どう答えたか今思い出せと言われても、それはちょっと御無理ではないかと思います。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 天下の公器たる新聞の、現物じゃない、コピーですけれども、現物と同じですよ。それを示されて、当時何回もインタビューを受けたから今思い出せないと。ということは、新聞に書いてある記事が違うと、天下の公器を否定するようなことをおっしゃるんですか、総理は。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) それはちょっと少しお話が私は納得できません。  それは、マスコミに出る話で往々にして真意が伝わらないということはよくあることでございますから、私の真意は伝わっていないと、こう申し上げているわけです。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 小沢元幹事長の喚問を必要と判断するかというようなことを、真意が伝わるとか伝わらないの話じゃないんですよ、微妙な話じゃないんです。竹下元総理を喚問するかしないか、どっちかなんです。二者択一なんですよ。こんなもの、真意が伝わるとか伝わらないの話じゃないんです。現に目の前に私は現物を見せているんですから、記憶がないじゃ済まないですよ。総理、もう一遍答弁してください。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 記憶はございません。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 速記をとめてください。    〔速記中止〕

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 速記を起こして。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理に再度お尋ねしたいと思います。  わずか一年前のことなんです。この記事は冒頭に、記者の質問事項で、今国会では東京佐川急便事件をどう追及しますかと。それに対して、細川代表と書いてあって、引き続き徹底究明を目指したい、小沢自民党元幹事長については証人喚問が必要だ、竹下元首相には再喚問が必要だ、政治の構造的問題を引き出すことは不可欠だと書いてあるんです。  一年前のことで記憶にないとは言えないと思うんです。誠実にお答え願います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) とにかく毎日たくさんのインタビューを受けておりますから、三日ぐらい前の話でもそれは覚えていないと思います。その当時でもたくさんインタビューを受けておりました。しかし、その記事に関する限りは私の真意は伝わっていないというふうに先ほど申し上げたところでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 山花大臣にお尋ねします。  当時、社会党から強く要求があって竹下元総理の再喚問に応じたことがありました。小沢元幹事長についても喚問要求が社会党から出されました。  その同じ考えで、この東京佐川急便に関する細川総理の、私が今具体的に挙げました二千三百万の家の話、一億円は、つばは担保だけれども、抵当権の問題はまた別ではないか。前回清水委員も同じ趣旨で尋ねました。こういった疑惑が出ている以上、前社会党委員長として、また政治改革担当大臣として、この深山さん及び東京佐川の経理担当者の証人喚問を必要とあなたは判断しませんか。答えてください。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 端的にお答えさせていただいて、理事会でも今御相談していただいた委員会の運営、そして内部で決める問題だと思っています。閣僚の立場からそのことについての是非、評価を申し上げるのは差し控えるべき立場だ、こう思っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 大臣としてお尋ねしているんじゃないんです。政治家として、社会党の前委員長として、何しろ前に山花大臣はお答えになったように、政治家としての政治姿勢と閣僚としての姿勢は別に峻別して話しすることができるとあなたは答弁でおっしゃった。それは去年に官房長官談話でも出ているわけであります。  だから、閣僚として聞いているんじゃないですよ。前社会党委員長として、社会党の理事が理事懇で反対したことについてどう思われるかと聞いているんです。お答えください。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 私がそうした立場でお答えすることに対して、そこに座るからには閣僚の答弁である、気をつけろということについておしかりをいただいた幾度の経験も持っているところでございます。テーマにより、またいろいろな時と場合あると思いますけれども、今現実にこれからの運営の問題につきまして議論が分かれたばかりということについての状況をこの席で伺った、こうした時期と所ということを考えるならば、私はこの場合、いわば個人的な見解を述べて評価をすべきではなかろう、こう思っております。  まさにこれからの運営の問題ですから、そのことにつきましては理事の間で十分合意を目指して御努力をいただけるんではなかろうか、こういうふうに期待するところでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 細川総理にお尋ねします。  総理は、六点セットで疑惑は氷解したと。だけれども、その同じ委員会で、ずさんなものだ、それは認めますと。ずさんなものを国民が信用するというのは無理なんですよ、総理。  でありますから、総理みずから、自分の身のことであり、自分の分身の秘書の深山さんのことでありますから、総理自身は深山さんの証人喚問はぜひ行うべきだと思いますか、お答え願います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) これも今までお答えを申し上げたことがあろうと思いますが、今まで提出をさせていただいた資料で十分御判断をいただける、私はそのように思っております。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理、事態は変わっているんですよ。  前回までは確かに一億円を貸した借りた、返したか返していないかの話だったんです。ところが、今は僕が具体的な事実を明らかにしておるんです。清和商事から二千三百万の代金が出ているということ、こういう事実が明らかになったからこそ深山さんの証人喚問が必要じゃないかと僕はお尋ねしているんですよ。前回の答えじゃないんです。新たな事実が出ているから尋ねているんです。  証人喚問は必要だと思いませんか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 選挙事務所を私の敷地の中にと、こういうお話でございましたが、私の昭和五十八年の知事選挙のときの選挙事務所は全然違うところでございます。熊本市黒髪三丁目の六というところでございまして、私の敷地の中に事務所はございません。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理に別の点でお尋ねいたします。  東京佐川急便の関係者の方から私は直接聞いたんですけれども、一億円を湯河原の土地を担保に貸したことは間違いないと。毎年一千万返ってきているらしい。経理担当者ではないからわからないと。ただし、当時毎年一千万ずつ政治家としての細川護熙さんに政治献金した、それが返ってきているんだということを証言する人がいるんですが、今まで総理は、佐川関係からはトータル二千数百万しか政治献金を受けていないとおっしゃる。ところが、向こうは十年間近くで総計一億円近く政治献金したと言っている。この事実が明らかになりました。  政治献金を個人借金の返済に充てるということは大変な問題であります。そういう事実があるかどうか、総理自身知っておられるかどうか、明確な答弁を求めます。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) いつからかはっきりいたしませんが、佐川グループから政治献金を受けていたことは事実でございます。  その件につきましては、今記録も残っておりませんから古いことはわかりませんが、いつか理事会に提出をいたしました資料で申し上げているとおりでございまして、過去三年間の総計一千九百万円、こういうことを申し上げました。そのとおりでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 この問題が出てきましてから総理は深山さんを初め事務所の人を使っていろいろ調査されたと思いますが、東京佐川急便から一億円の返済資金としてそれに見合う一千万の金額を、東京佐川急便ですよ、佐川グループではありませんよ、東京佐川急便から十年間にわたって一千万円ずつ毎年出して、トータル一億円の政治献金が出ているということを明確に否定できますか、総理。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 明確に否定をいたします。政治献金で返しているということはございません。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理は直接深山さんから事情を聞いていない、こうおっしゃるわけであります。前回の委員会でそうお答えになりました。これはやっぱり実務を実際に担当した深山さんに聞かなければわからない。  先ほど私は委員長に深山さんの証人喚問要求を重ねてしました。その時点では、ただ、今までのいきさつについてもっと詳しく聞きたいということだったんです。しかし、今ここで、この委員会で二千三百万の新しい別な話、毎年一千万の政治資金と、しかもその政治資金を今度個人的な借金の返済金に充てているという別の疑惑が発覚いたしましたので、重ねてもう一度委員長の判断において理事懇を開いていただいて、新たな疑惑が出てきたわけでありますから、証人喚問を重ねて要求します。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 速記をとめてください。    〔速記中止〕

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 速記を起こしてください。  ただいまの件につきましては、後刻、理事会において協議いたします。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 総理、確かに政府と国会は違いますから総理の立場からはなかなか言いにくいでしょうけれども、総理自身の問題であり、今までと違った別の二千三百万とか毎年一千万の政治資金の流用とか、こういう新たな問題が出てくれば、いよいよ政治改革の国会における論議がもう最終盤に来てこういう新しい問題が出たんだから、総理みずからが深山さんを立てるように努力しないと疑惑隠しと国民にとられますが、どうですか、総理。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 今明確に申し上げましたように、事務所の話ではそういうことはないと申し上げているわけですから、お調べになればわかる話でありまして、もっとお調べいただいたらどうかと思います。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 事務所というのは選挙事務所として選管に届け出る以外にみんな使うんですよ、大きな舞台の選挙になれば。選挙事務所としてと言っているのは、何も選管に届けた選挙事務所のことを話しているんじゃないんです。後援者が集まったり県会議員が集まったりする場所が必要なんですよ。そういうものに使われた、選挙に使われたという意味で使っているんですよ、そういう建物がちゃんとありますから。  今そういうことをおっしゃるけれども、そういう事実が後で判明したときに、総理、あなたはどう責任をとるんですか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 先ほども申し上げましたように、その敷地は広いものですから、その中に幾つも建物がございます。その建物の修繕などにつきまして、新築をしたことはございません、その修繕などにつきまして、どこに、いつ、どういうふうに頼んだかということについては調べてみないとわかりません。私は新築をしたということについては存じませんし、またそれはないと、こういうふうに申し上げていいと思いますし、また選挙事務所に使ったということはございません、こういうことでございます。

服部三男雄自由民主党

○服部三男雄君 重ねて申し上げますが、総理は膨大な資産を、特にお父上の資産の管理もやっておられるわけでありますから、細かなことがわからないということを終始この委員会でお答えになってきた。でありますから、その資産管理とか佐川の関係は深山に任せていた、深山に聞かなければわからないとおっしゃるから、今新事実が出てきたから深山さんにここへ来てもらいたいと極めて筋の通った国民だれもが納得することを私が要求しているにもかかわらず、深山さんをみずから出そうとなさらないのは疑惑隠しと言われてもやむを得ないと思います。  以上で私の質問を終わります。(拍手)

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 御苦労さまです。日本社会党の会田でございます。  私は、本委員会の任務というのは政治改革関連法案を十分に審議をして国民の政治不信、極限に達している国民の怒りに対してどうこたえるかというのが最大の任務だと思っています。しかし、昨年の十一月十八日に衆議院から送付されて以来六十三日目がきょうであります。同時に、審議時間は七十五時間に及ぶものと私は思っております。残念なことは、昨年の約十二日間というのが空白に流れたということではないでしょうかということをまず申し上げたいわけであります。ようやく審議に入りまして、与野党が協力をして審議が再開されたわけでありますが、粛々と審議が進むかと思えばなかなか進まず、協議調わず、そして最終的に委員長の職権開催になったということであります。  先ほどから委員長の職権開催はと、こういう話が出ておりますが、私は委員長を一方的に責めるというのはこれは決して国会のあるべき姿ではないと思っております。国会法に基づきまして委員長が審議を尽くし最終的に国民の期待にこたえようとしたわけでありますから、その点は念を押して申し上げておきたいと思います。  特に一昨日の中央公聴会、そして昨日の地方公聴会に私は福島に行ってまいりました。特に私の心に強く印象に残った例を二つだけ申し上げます。  一月十七日、中央公聴会における宮城県知事浅野史郎公述人の意見であります。  これは皆さん御承知のとおり、宮城県知事は汚職によって辞職いたしました。その後、選挙によって知事に選ばれた方であります。この方が、一口で言うと、日本一の先進的な福祉県をつくろうということを政策に掲げて取り組んできました。しかしこの中で、企業、団体からは献金をもらってはならないということを決意して臨んだようであります。私が肝に銘じたのは、世話になれば恩を返すのが人の道だということを申されたことであります。私は一〇〇%そうだということは申し上げませんけれども、人の道と述べられたところに今日の国民の怒りというものが集約されているんだと思います。同時に、抜け穴が絶対にあってはならない、公平なルールの上に選挙戦を戦ってきたということをおっしゃいました。  もう一つの例は、昨日の福島の公聴会における、ラーメンの町、蔵の町で有名な元喜多方市長の唐橋東公述人の意見であります。  どんなに苦しくても今日の国民の切ない願い、怒りに参議院はこたえてほしいということを前置きして、政治改革の第一目標は金権体質、金権腐敗の政治を一掃することにあると述べられたことが鮮明に残っていることであります。  他の公述人からも貴重な御教授をいただいて感謝しているところであります。  この場に当たりまして、公述人の皆さんに感謝を申し上げながら、本委員会において反映させていきたいと思う一人であります。  さて、私の質問は本当に限られた短い時間でありますから簡潔に質問してまいりたいと思いますが、総理を初め関係大臣の皆さんにも要点を絞って簡潔にお答えをお願いしたい、こう思っております。  まず一つは、本委員会が熱心に議論をしているその大もとになる政治改革を細川政権が最優先課題として取り組まれている理由、背景というものを今日まで何回かお聞きしましたが、改めてお聞かせ願いたい、こう思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 今我が国が抱えているさまざまな内外の課題に対応してまいりますために行政改革もあるいは経済改革も相当思い切ってやっていかなければならない、これはもう申し上げるまでもないところでございますが、何よりも政治に対する国民の信頼というものを回復していくために、取り戻していくために、選挙制度を初めとして腐敗の防止などを盛り込んだこの政治改革法案というものを提出させていただいているわけでございます。  政治改革というのは、この内閣が推し進めていこうとしております構造的な改革の中でも、いずれもこの三つのテーマというものはみんなそれぞれに関連を持ったものでございますが、一番その中でも基本的なフレームワークだという感じがいたしますし、その政治改革の法案というものをぜひこの国会で成立をさせていただいて、長い間の懸案にピリオドを打つということが、区切りをつけるということが国民の政治に対する信頼を取り戻す上で何よりも重要なことであるという認識を持っている次第でございます。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 細川政権を支える日本社会党の一人として、政権発足以来厳しい環境の中にあって御努力されていることに感謝をしながら、どうも地方に行きますと、細川政権への揺さぶりかと思いますが、何といっても細川政権は大都市中心の政策を優先し地方切り捨てではないかということが言い古されておりますが、その点について御所見を承りたい、こう思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 生活者重視ということを機会あるごとに申し上げてまいりましたが、生活者重視というのは都市とか地方とかということを問わずにまさに生活者の立場に立っての施策を推し進めていくということでございますから、決して地方切り捨てというようなことではございませんし、また都市優遇というようなことでもないというふうにぜひ御理解をいただきたいと思っております。  私も、地方分権ということにつきましては、地方の活性化につながる地方の主権の確立ということにつきましては決して人後に落ちないつもりでございますし、また、今度の行政改革審議会の答申を受けまして近くスタートいたします行革推進本部におきましても、この地方分権の問題につきまして一年をめどに大綱をとりまとめて、地方分権の法案につきましてもそれを視野に入れて検討をしていこうということになっているわけでございますから、そうした点につきましても地方を重視しているという姿勢をぜひ御理解をいただきたい、こう考えるわけでございます。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 それでは次に、総理に改めて伺いますが、今日の平成不況と言われている問題、そしてガットのウルグアイ・ラウンドで部分開放合意をしたということについて農民や農業団体が大変不安がっておる、先行き不安の問題が出ているということで、どちらも総理が本部長として先頭の指揮をとるということになっておりますが、この問題についての決意のほどを一言承っておきたい。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 現在の不況の問題につきましては大変厳しく受けとめておりますし、また幾たびかにわたる経済対策というものを講じてまいりました。また、近いうちに新たな経済対策というものをまとめ、第三次補正予算あるいはまた来年度の当初予算におきましても、十五カ月という切れ目のない景気に配慮した予算を組むことによりまして何とか先行きの不透明感というものを払拭し、新しい年度が、あるいはまた平成六年度、七年度というものが明るい曙光が差してくるように最大限の努力をしてまいりたい、このように思っているところでございます。  農業につきましては、確かにおっしゃるように、ウルグアイ・ラウンドの決着によりましてとりわけ生産農家の方々には大変御心配をおかけしていると思いますが、この点につきましても、本委員会でも何回か申し上げてまいりましたけれども、私自身が本部長となって農業農村対策本部というものを既にスタートさせてその対策を協議し始めているところでございますし、今後、農政審とかあるいはまた与党の中でも、あるいはまた野党の中からもいろいろ御論議が出てくると思いますが、できる限りその御論議というものが生産農家の方々の意欲、お気持ちというものに反映をしていくように努力をしてまいりたいと思っております。  もちろん、消費者の方々の御心配というものにもしっかりおこたえをしていくように配慮してまいることは当然のことだと考えております。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 次に大蔵大臣にお伺いいたしますが、平成五年度の第三次補正予算、平成六年度の予算編成が、すなわち早急に大蔵省原案として提示できる見通しについて簡潔に聞かせてください。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○国務大臣(藤井裕久君) ただいま総理のお答えになりましたように、現在の非常に難しい経済状況に対応するため、昨年総理からの御指示で、緊急経済対策、間もなく作成を終わると思います。その中には当然第三次補正予算をやるということを明らかにすると存じますが、それを受けて直ちに編成に入る、こういうことでございまして、それに引き続いて総合的に状況を見ながら平成六年度予算の編成に入ってまいります。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 それでは自治大臣にお伺いします。  今、地方公共団体は平成六年度の予算編成に当たりまして大変苦労をして不安な状況にあります。したがって、各都道府県を含めて平成六年度の予算編成に当たって、自治省としてはそれぞれの都道府県の二月議会との関連でその心配がないように対応できるのかどうか、率直に聞かせてもらいたい。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 十二分に対応できるように今全力を挙げて頑張らなきゃいかぬと思っているわけでございます。  ここでも答弁をさせていただきましたけれども、大体各都道府県は二月初めが知事査定でございますので、それまでに地方財政対策、そしてその前提となります税制改正大綱、これを決めていけば各都道府県、市町村とも予算が見通しがつくということでございますので、私としてはできるだけ早くということで、一月末までにひとつ税制改正大綱、そして地財対策というものをぜひ決めるようなスケジュールでということで閣議の中でお願いをしているわけでございますが、私だけでまたこれ決められる話じゃございませんが、いずれにいたしましても、こういう状況でございますから、地方自治体に迷惑がかからないように、予算編成に支障がかからないように最大限頑張らせていただきたいと、こういうことで決意をしておるところでございます。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 総理に。総理は二月の十一か十二日にアメリカを訪問するという予定になっていると聞いております。今、私が申し上げました平成六年度含めまして、すべて予算というものについて提示をして訪米なさるという決意でございますか。それ以降におくれるということはないんでしょうね。そこをひとつ聞かせてください。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) できる限り早く予算の編成をするということで努力をいたしております。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 お願いしておきますが、おくれればおくれるほどこの不況の問題に相当影響を及ぼしますから、その点を含めて訪米前に決着をつけていってもらうと、最大限御努力をお願いしておきます。  それでは本題に入ります。  総理を初め各大臣も御承知のとおり、政治家と金の問題というのは古くて新しい、新しくて古い問題なんです。戦後今日まで九回の政治資金規正法を改正しても、なおかつ政治家の汚職というのは断ち切ることができなかったのであります。そのことが大きく今国民の怒りを買っているところでございますけれども、今回政府が出している政治改革関連法案というのは、その点でまさしく今日までイタチごっこを繰り返してきたものを切断するように勇気ある決断をもって提起してきているものと私は受け取っております。  その意味で、一連の腐敗事件の根っこというのはまさしくこの政治資金のところにあったわけでありますから、この点につきまして、利権を媒介とする政治家と企業の癒着から今日まで起きてきたというのがもう通例であります。  そこで、今度の政府案では、政治家への政治献金を禁止しているといういまだかつてない提起をして今まとまろうとしているわけでありまして、これは日本の政治改革にとって画期的だと私は指摘しておきたいと、こう思うのであります。もちろん政治家や派閥にかかわる政治団体の○○会などにも政治献金というのはできないということでありますから、これは画期的な改正だと私は思っております。  第二の問題は、政党への企業・団体献金も禁止すべきであったと私は思いますが、残念ながらそこは残りました。これはさきの中央公聴会で宮城県知事が公述人として申し上げました、一人一人からカンパをいただいて選挙というものは戦うものですということを強く述べられたところで、私は申し上げたかったわけでありますが、その点残念でなりません。  ただ、三木内閣当時と違いまして、五年後再検討ではなくて、五年後まさしく前向きに検討するということがこの委員会の中で答弁されていることでございますから、その点については強くこの機会に要請をしておきたいと、こう思います。五年後後ろ向きにならないように、政治改革、政治資金規正法改正あるいは公選法改正ごとに実は次々と抜け穴をつくってきたところに今日の実態があるわけでありますから、五年後の見直しについては必ずそれをなし遂げてほしいということをお願い申し上げておきたいと、こう思います。  その点では、五年後の見直しという問題について改めて山花大臣から、その決意のほどを聞いておきたい。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 会田委員御指摘のとおり、企業・団体献金禁止のテーマは今回の政治改革全体の中でも非常に大事な柱だと思っています。  五年後見直しの規定につきましては、連立与党における廃止の意見に考慮してこれを見直す、こうした合意に基づいて今回の法文ができ上がっているところでございまして、御趣旨に沿うように我々も考えておりますが、そうした意味におきましては、これからの運用を見る中で、また委員の皆様のそうした方向に向けての御議論も期待しているところでございます。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 自治大臣にお願いしますけれども、どうも残念なところはここ一カ所ではありません。  パーティー券の収入、パーティーの収入が事業収入として企業献金の抜け道になるんではないのかというところが私は残念なところなんです。その点につきまして、改めて国民から批判を受けないように今後どういう決意を持っているか聞かせてください。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) これは事業収入ということで、対価があって、本来ならあそこに出席をして、物を食べて残りを寄附するという格好ですから、寄附の扱いとは違うということになっておりますが、一昨年の緊急改革で、御承知のように一パーティーにつき一企業が買えるものは百五十万円までですよ、そして百万円超につきましては公表するようにということになり、そしてこの百万円超の公表につきましては政府案で五万円超ということになり、また衆議院の改正で二十万円超ということになったわけでございますので、その意味では、総額におきましてもまた透明性を確保する面におきましても随分前進をした、こういうふうに私たちは考えております。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 もう一つ残っている問題として、これは大蔵大臣にお伺いしておきます。  企業献金の表裏を含めまして使途不明金の問題が大きく論じられてきました。この使途不明金に対する対応策をお聞かせください。

藤井裕久新生党・改革連合大蔵大臣

○国務大臣(藤井裕久君) 御承知のように使途不明金という項目があるわけではありませんから、機密費とか接待費とか交際費という中に入っておるわけでありますが、そのうち相手を明確にしないものについてのことだろうと承知しておりますが、これについては、執行が今来ておりますから、必要であれば執行にも答えさせますが、まず相手方を徹底して明らかにするようにというふうに申しておるわけでありますが、任意調査の限界があるために相手方をどうしても特定できないこともあり得るわけで、そのときにはこれを全部利益として課税をいたしております。  同時に、それではいかぬということで、制度面で税制調査会におきまして現在答申が出たわけでありますが、やはり何らかの対策をとってより重課すべきであるという物の考え方と、税にはおのずから限界があるのであって税の論理を超えるようなそれは行き過ぎではないかという両論併記になっております。  現在、連立与党ではこれについては重課すべきではないかという御意見が出ていることをよく承知いたしておりますが、制度面としましては、連立与党の御意向というか今後の御審議の状況を見ながら政府としての一定の態度を決めてまいりたいと考えております。  もし執行である国税庁が必要であれば、お答えを追加させます。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 腐敗防止を含めまして政治資金規正法の改正の点について、御意見を申し上げながら画期的な政府案だということを申し上げました。これに基づきまして当然公職選挙法の中でも画期的なところが多い。その意味ではどうぞこれをなし遂げて、二度と国民から政治不信として政治家が糾弾されることのないようにお願いをしておきます。  次の問題は、私はどうしても文部大臣に一言だけ聞いておきたい。  それは何かというと、二十一世紀を考えたときに、今日の政治家と金、疑惑、疑獄事件というのはまさしく子供たちや青少年の脳裏の中に強く刻み込まれている。このことを考えたら本当にいても立ってもいられないというのが私の心境であります。その意味で、どういう御所見をお持ちか、聞かせてください。

赤松良子文部大臣

○国務大臣(赤松良子君) ただいまの状況を見ていて、いても立ってもいられないとおっしゃる先生のお言葉、そのまま私もその心境でございます。  とても恐ろしいと思いますのは、こういうふうにほとんど毎日のようにそういう問題が新聞だとかテレビだとかで報道されまして、それは子供のすぐに知るところになるわけでございます。こういう状態が続いておりますと、もう一人一人の政治家あるいは一つの政党とかというようなことに対する不信にとどまらないで、民主主義そのものに対する不信というようなことになっていくおそれが多分にあるように思います。  そういうことになりますと、私ども歴史を学んだ場合に思い出しますことは、民主主義そのものを否定するような世の中になってしまう。それは本当に恐ろしいことだと思います。中学で社会科あるいは高等学校で政治経済というようなものを教えておりますけれども、そういう単なる知識では済まない問題になっていくのではないかと思うわけでございまして、そういう民主主義の根幹を揺さぶるようなことにならない前に、本当に先ほどからお話に出ておりますように基本的な問題を解決して、子供たちが不信の念を起こさなくて済むような世界にしていただきたい。  私は、直接その担当ではございませんけれども、本当にいても立ってもいられない気持ちでいるわけでございます。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 ありがとうございます。  文部大臣が答弁したことを一体どのように全国的に教育の分野で果たしていくのかというのは、まことに難しくて容易でないんだと思うんです。その意味では、積極的に文部省もこの問題を取り上げて対応してほしいということを申し上げておきたいと思います。  最後になりましたが、どうしても子供の問題で気になって仕方ないのは、要するに国鉄が分割・民営化されて、その当時中曽根総理が国会で一人の職員も路頭に迷わせないということを申し上げながら実は今日まで来ているが、いわゆる地方労働委員会あるいは中央労働委員会の命令、勧告、そういうものがすべてJR当局によって拒否されている現状にある。  運輸大臣を初め大変努力されている、こう思いますけれども、私は、子供のことを考えたら、もう過去のそういういきさつを頭に置かないで積極的に彼らの悩み、子供たちの願いを聞いてほしい、こう思いますから、運輸大臣、労働大臣、最後に一言ずつ、全力を挙げてこの問題を解決しますということをお聞きしたい、こう思います。

坂口力公明党労働大臣

○国務大臣(坂口力君) ただいま御指摘いただきましたように、労働問題の専門家であります中労委から、十二月の二十四日でございましたが、命令が出ました。そして、昨日でございますが、私の方も労使の皆さん方とお話し合いをさせていただきました。  この中労委の命令にぜひ従いまして労使の皆さん方がひとつお話し合いの場についていただくように私たちも心から期待をいたしておるところでございます。    〔委員長退席、理事一井淳治君着席〕  しかし、なかなか過去にいろいろなことがありました問題でありますだけに、過去を振り返りますと非常に難しい問題もあろうかというふうに思いますが、皆さんにも申し上げましたのは、前を向いて歩きましょう、JRは国民の大きな交通機関でございますから皆も期待をいたしております、そういうことを申し上げているわけでございまして、我々労働省といたしましても、その中に入りまして火中のクリを拾う覚悟でひとつその調整に当たっていきたい、こう思っておるところでございます。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合運輸大臣

○国務大臣(伊藤茂君) 会田さんの御質問にございましたように、JRになって六年半、残された大きな問題の一つでございます。御当人方も大変です。同時に御家族、子供たち。話を伺いますと、何とか解決をしなければならないということだと思います。  一昨日も、労働側、会社側、忌憚のないお話しをいたしました。このまままた裁判闘争になりますと十年以上かかる、二十一世紀になってもまだやっているとなるわけであります。そしてまた、株の上場を初めいい民間会社になろうとJRは努力をしているわけでありますから、利用者の皆さんや国民のイメージからいってもきれいな労使関係になるようにしてまいりたい。会社側の方ももう目の前態度を決めなければならない、組合側の方も月末には機関会議があるというようなことでございますけれども、私としては、やはり何らかの形で話し合って、テーブルに着いて打開できるように、そしてきれいな形でJRが二十一世紀を迎えるように、家族の皆さんの気持ちも含めて最大できる努力をいたしてまいりたいと考えております。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 ありがとうございました。よろしくお願い申し上げて、終わります。(拍手)

猪熊重二公明党・国民会議

○猪熊重二君 私は最初に、細川内閣の支持率に関して少しお伺いしたいと思います。  きょうは政治改革四法案の締めくくり総括ということで、ようやく審議も終盤に近づいてきました。きょうという日にちを考えてみると、私は別に数字担ぎをするわけじゃありませんけれども、この政治改革四法案が衆議院に提出されたのが去年の九月十七日、衆議院で議決になったのが十一月十八日、ちょうど二カ月一日です。今度は、これが参議院に来たのが去年の十一月十九日、きょうはちょうど二カ月目なんです。衆議院で二カ月いろいろ御審議いただいて可決して送ってこられて、きょうはまた、まさにちょうど二カ月応当日です。  この政治改革四法案をともかく早急に成立させたいということを前提にして質問いたしますが、まず、先ほど申し上げましたように、細川内閣の支持率は発足当初七〇%ぐらいの支持率がありました。つい最近の調査等によると、一〇ポイント下がって約六〇%。しかし、六〇%の支持率というものは非常に私は大きな意味があると思うんです。それは細川総理おひとりの力だけでなくして、これだけの閣僚の皆さんがこの半年間一生懸命頑張ってきた、このことの結果だろうと思います。  細川内閣に対するこの支持率は、まあ言っては非常に申しわけないんですけれども、細川内閣がこれだけのことをしたから国民がこれだけ支持している、私はこういうことでもないだろうと思うんです。確かに、細川内閣として、数年間自民党政権下においてずっと問題を持ち越してきた米の問題についてもウルグアイ・ラウンドの成功というふうな観点から一応の決着を見た、あるいは環境基本法の問題、あるいは行政手続法の問題、個々的にいろんな細川内閣の業績があります。また、細川内閣がともかく新しい政治をやろうということで、地方分権、規制緩和、あるいは補助金行政の見直し、情報公開、いろんな新しい今まで自民党がやってこれなかったことをやっていこう、まだできてはいないけれどもやっていこうというこの姿勢に対する国民の大きな支持、期待だと私は思うんです。  政治改革の原点がこのごろ忘れられているんじゃなかろうかと思うような論議がこの委員会においても非常に多い。国民が、ロッキード、リクルート、そして共和、佐川、あるいは金丸さんの問題、ゼネコン汚職の問題、これに対して国民がどれだけ怒りどれだけ絶望したか。しかし、国民は内閣に絶望したからやめちゃったというわけにはいかぬ。何としてでも、本当に国民のための政治を、国民に奉仕する政治をという国民の強い願いが細川内閣に対する高い支持率にあると私は思うんです。  総理の、自分で言うのもちょっと恥ずかしいかもしれませんが、この支持率の原因と国民に対する答えをお伺いしたい。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 今日の支持率についていろいろな観点からお話がございましたが、長い間続いてきた一党支配の政治に対して、ここで変化が起きる、新しい政治が期待できる、そういうことに対する国民の大きな期待のあらわれであろう、また激励のお気持ちのあらわれであろう、そのように受けとめております。  何よりも、さまざまな課題がございますが、そのためにも一番基本的なフレームである政治改革というものをこの国会で実現してもらいたい、それが多くの国民の皆様方の一丸になった意思であろうというふうに思っておりますし、そういうことを踏まえまして、ぜひこの政治改革法案が早く成立をしますように御理解と御協力をお願い申し上げる次第でございます。

猪熊重二公明党・国民会議

○猪熊重二君 先ほど申し上げた今後のいろんな政治課題のうち、私は自分が非常に関心を持っているものですから、情報公開法の問題について石田総務庁長官にお伺いします。  行政手続法は制定されましたけれども、行政手続法は個々の直接的な当事者たる国民に対する行政の明確化、透明化にすぎません。それに対して、行政情報はすべて国民の所有に属するんだという観点から、行政手続を明確化し、国民のものにするためには情報公開法というものがどうしても一刻も早く制定されなければならぬと私は考えます。  非常に時間がなくて申しわけありません。プロセスやあるいは今後の見込みについて一言お伺いしたい。

石田幸四郎公明党総務庁長官

○国務大臣(石田幸四郎君) お答え申し上げます。  ごく簡潔にお答えを申し上げたいと思いますが、行政の情報を公開するということは極めて国民にとりまして重要な課題であるというふうに承知をいたしております。また、前々回の国会におきましても、当時の野党各党からこの御要請が強く、議論されておったことについても承知をいたしておるわけでございます。  現内閣といたしましては、十一月三十日、私は総理にお会いをいたしまして、この情報公開法の方向に行くべしということで意見が一致したところでございます。その後私どもとしましては、平成六年度の行革大綱の中で第三者機関を設置するというような方向になると思いますけれども、その中で十分な御審議をいただいて、先ほどお話がありました行政手続法とあわせてこの情報公開法を整備して、そして国民の公正な行政のために資する、そういう方向で努力をしてまいりたい。  いろいろな難しい問題も指摘されているところでございますけれども、そういった問題も十分検討しながらできるだけ早く情報公開法のめどをつけたい、こんなふうに決意をいたしているところでございます。

猪熊重二公明党・国民会議

○猪熊重二君 次に、公職選挙法に関連して在日外国人の選挙権の問題について一言お伺いします。  総理だけでなくして、各国務大臣も今から申し上げることを頭の隅にぜひとも私は入れておいていただきたい。この問題があしたすぐに改正できる問題じゃないことはわかるんですが、どうか頭の片隅に入れておいていただきたい。    〔理事一井淳治君退席、委員長着席〕  在日外国人の公職選挙法上の地位というと、被選挙権、選挙権両方あります。しかし、私は選挙権の問題、しかも国政選挙でなくて地方選挙の問題について、特定の外国人に選挙権を付与するべきではないか、こういう観点から、自治大臣かあるいは山花大臣、どちらでもいいんですが、簡単に後で答弁いただきたいと思います。  憲法九十三条二項には「地方公共団体の長、その議会の議員」は「その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。」と、こう書いてあるんです。ここには国民が選挙するとは書いていない。住民が選挙すると書いてある。住民にもかかわらず日本国民でないと選挙権は与えないというのが公職選挙法で規定されている。憲法で「住民」と書いてあるのに、公職選挙法にきたら何でそんなに縮まっちゃうんだろうという点が一点。  それから、このような外国人も租税を払っている。大体、代表なくして租税なしというのは、これはもう民主主義の原点であります。選挙権は与えないよ、被選挙権は別にしても、何もやらぬけれども税金だけは取るというこんな不公平な国家はあり得るだろうか。それから、例えば外国人に選挙権を与えないといった場合に、大阪市生野区では総人口十五万五千余、その中で外国人が三万六千人弱いるんです。要するに、人口割合で二三%の人間には選挙権はないんです。税金だけ取って選挙権は与えない。  もう時間がなくなっちゃいましたので、どっちか一言だけ。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 簡単に願います。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 委員がこのテーマについて大変勉強し、これまでの公選特で質問した記録なども読ませていただいておりますが、個人的にも私も関心を持ってこの問題について勉強してまいりました。  国民主権のもとに、公権力の行使、そして公の意思決定をする公務員を選定するということから、これまで判例の理論、憲法十五条の関係、九十三条二項の関係、そして憲法十条の関係など、判例の流れは割合かたいんじゃなかろうかと思っていますし、これと行政の立場も一致して今日に至っていると思います。諸外国の立法例もございます。この問題については、今短い時間で幾つか御指摘のテーマとのかかわりにおきまして、なお十分検討すべき問題だと考えているところでございます。

猪熊重二公明党・国民会議

○猪熊重二君 どうもありがとうございました。(拍手)

平野貞夫日本・新生・改革連合

○平野貞夫君 日本新党、新生党、民主改革連合を代表いたしまして、十分間の締めくくり総括質疑を行いたいと思います。  ということでございますので、政府側、特に山花政治改革担当大臣と佐藤自治大臣に一つお願いを込めた意見を申し上げまして、あと共産党案の提出者である橋本議員に二点お尋ねしたいと思います。まとめてお答えいただきたいと思います。  二十一世紀を目前にしまして、日本人及び日本国家が真剣に考え改めなければならないことは、一国平和主義、一国繁栄主義、一国民主主義という戦後根づきました日本人の発想、これを改善することだと思います。  終戦直後のように一国だけのことを考えておけばよい時代とは違いまして、世界の資源を利用してGNP第二位の国になった日本でございます。世界に大きな影響力を持つようになっております。世界のこと、人類普遍の原理、こういったものに沿った国政を展開しなければ、我が国自身も平和で安定した、しかも繁栄する国づくりはできないと思います。この一国主義というのは、いわゆる五五年体制、これによって育てられたものでありますし、政治的には衆議院の中選挙区制という選挙制度によって支えられてきたのではないかと私は思います。  経済が順調に進んでいる、そして国の安全が保たれているときには中選挙区制というのは一定の機能を果たしたと思いますが、しかし、米ソ冷戦も終わり、国際関係も経済構造もすっかり変わりました。今となれば、この中選挙区制というのは既得権に固執したりその既得権を分配するだけの機能になっておると思います。いわば民意の甘えの部分を目立たせているんじゃないかと思います。選挙区によりますと六%から七%台で投票するという現実でございます。ドイツでは御承知のように五%で足切りをしている、そういう状況でございます。  人類が共通した考えや行動をしなければならないときに、国の政策決定に支障を来したり、あるいは非常に長い時間をかけ過ぎるようなことがあってはとても間に合わないと思います。  海部政権で考えられ、そして自由民主党も先般提案され、衆議院で否決になりましたんですが、細川政権で提案されたこの小選挙区比例代表並立制という制度がいよいよ大詰めになっているわけでございますが、さまざまな日本の状況を総合的に考えた場合、私は民意の反映と集約という意味では、小選挙区制に比例代表制を加味することによって小選挙区制の現代的意義というものを改めて持ち出した非常に画期的な制度だと考えております。成立しましたら、ひとつ自信を持って制度の趣旨を生かされるよう頑張っていただきたいと思います。とにかく、右と左から批判される制度というのは結構中庸でございまして、私は評価できるものじゃないかと思っております。  以上がお願いと意見でございます。  橋本議員にお尋ねしますが、実は先日、私が共産党推薦の志田参考人に質問をいたしましたところ、一月十二日付の赤旗で、平野氏の民意の反映と集約の意見は珍説だと赤旗に書かれまして、それから、「平野氏は、「民意の集約」と「民意の反映」のバランスが大事だなどとして、それを根拠づけようとしてあれこれのべたものの、すべて論破され、いうに事欠いて「民意の反映だけを考えた選挙制度は、ファシズムかアナーキズムを必ず招く」と意味不明な捨てぜりふ。」、こういうことを書かれたわけでございます。  私は大変腹が立ちまして、先輩の吉田理事に相談しましたところ、赤旗に書かれるようではそれは名誉だ、余り怒るなと言われたわけですが、しかし私は、やはり選挙制度というのは民意の反映と集約という二つのものがなければ意味ないと思っている、これが議会政治の常識だと思っております。世界の選挙制度の歴史というのは、時代の要請を受けて、この民意の反映と集約をどうバランスをとるかというのがこれが世界の選挙制度なんです。それを日本国の憲法は民意の反映だけだというのが共産党の先生方の意見、また提案の趣旨じゃないかと思います。これは常識でございます。ですから、この常識がもし御理解されないとなると私は残念ながら日本共産党というのが、相当議会主義というものを御理解されておりますけれども、まだ何か残存物があるんじゃないかという気がします。この点について、まず御所見を一点伺いたい。  それからもう一つは、細川連立政権に対して、自民党政権より悪い政権だ、こういうことを非常にいろいろなところで共産党関係から言われておりますが、果たしてそうでしょうか。自由民主党の党則によりますと、前文の冒頭に「厳に容共的破壊勢力を排除し」と書いています。それから、日本共産党規約を見ますと、前文に「日本独占資本の支配とたたかい、」と。そして、この政治改革特別委員会の運営で動議をお互いに賛成し合う。党則から見ても私は理解できない。  一体、提案者は細川連立政権をどう評価されているか、どう位置づけられているか、これをお聞かせいただきたい。  以上でございます。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 簡単にお願いします。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) たくさんのテーマがありましたけれども、政治改革に絞ってお答えすれば、私は政権交代が政治改革の第一歩であり、今回の政治改革法案の成立が政治改革の第二歩であり、そしてその政治改革に魂を入れるこれからの作業というものが政党の自己革新も含めて政治改革の第三歩である、こういう気持ちで担当させていただいているところでございます。

橋本敦日本共産党

○委員以外の議員(橋本敦君) 御指名をいただきましたから、平野委員の御質問にお答えいたします。  まず最初に、平野委員は民意の集約と反映というのをバランスさせるというのが一番中庸で並行的な意見だと、こういう御意見でございます。私たちは、せっかくの御意見でありますけれども、このバランス論には同意できないのであります。といいますのは、小選挙区制と比例代表制がそれぞれ持っている機能的本質、原理というのが実は相反するという関係にあって、バランスをとろうとしてもとりようがないという関係にあると思うんですね。  そこで、おっしゃるところの民意の集約というのは、集約という名前で実はどういうことが小選挙区制度の制度的特徴として生かされていくのかといいますと、大政党、比較第一党が有利になって第二党、第三党が議席をとれない。そこでたくさんの死票が出てまいりますが、そういうことを通じて三割、四割の得票でも大政党は六割以上の議席がとれるという、いわゆる民意のゆがみと虚構の多数の上に成り立つという、こういうことが制度的につくられていくわけです。私どもは、まさにこれが集約ということの小選挙区制の制度的欠陥であって、そしてこのことは多様な民意を反映しなきゃならぬという本当の国会の公正の原理と相反する、憲法の原理と相反すると、こう思っているわけです。  そして、実際にそういう民意の集約ということを通して何を実現していくのかといいますと、先ほどからおっしゃっているところのまさに速やかな政策決定機能を持った安定政権、強力な政治へと向かっていくということが目指されているわけですから、このことは主権者たる国民の意思に正しく基づいた民意を反映する政治じゃなくて強権政治に近づいていく、こういう意味で私どもは、その民意の集約論ということの具体的中身はまさに民主主義の原理と憲法の原理に反する、そういうわけでこの点はとることができないという立場であります。そういうわけですから、これをいかにバランスしようとしても、並立制で比例代表を入れましてもこの問題はもうぬぐい切れない特徴として存在しますから、私どもはバランス論ということは成り立たない、こう思っているわけであります。  それで、さらに御指摘がありました第二の御質問でございますけれども、あの志田参考人の意見に対する委員の御質問、これは最後に、質問としておっしゃらずに、比例代表に重点を置いていくならそれはファシズム的あるいはアナーキズムになるよ、こうおっしゃったものですから、我が赤旗がそれをとらえて批判的意見を表明したわけで、これは赤旗の立場として私は当然意見の自由だと思いますし、また先生から赤旗に出たのは名誉だという御指摘があったそうですが、きょうの御質問も出ると思いますけれども、大いに赤旗紙上で論戦もしていただきたいわけでございます。  ただ、そうでありましても、私どもは、民意の反映というのは、現憲法が全国民を代表する選挙された議員で構成されるという、全国民代表というこの原理を言っております憲法の規範的意味からすれば、小政党を含め少数意見も含めて多様な民意を公正に反映するというのが憲法原理だ、こういう考えは一貫して持っておるところでございます。  そこで、時間がありませんので第二の御質問に参りますけれども、私ども日本共産党は連立政権一般を否定したというようなことは一切ございません。私どもの党の綱領でも、国民的な統一戦線の上に立つ民主勢力の団結とそしてその連合による政府の樹立を目指しております。ただ、細川連立政権ということになりますと、これは八党派の連立という新しい陣立てのもとで自民党の基本政策を継承する、こうおっしゃっていますが、具体的事実で申し上げますならば、実際は自民党政権がこれまでに容易にできなかった小選挙区制の強行だとか、あるいは米の輸入自由化だとか、あるいは消費税率の引き上げだとか、こういうことをやろう、こういうことでございますから、現在唯一の革新野党として頑張っている我々としては、これは厳しく批判せざるを得ない。自民党政治の基本も批判をして、決して共闘もしておりませんのですが、そういう立場であることを申し上げておきたいと思います。

直嶋正行民社党・スポーツ・国民連合

○直嶋正行君 私は、今から質問させていただきますが、同僚の江本議員がどうしてもきょう政府のお考えを確認したいということでございますので、十分の時間を半分に割るというのもいかがなものかと思わないこともございませんが、多様な民意を反映することも大事でございますので、そういう運びで質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  まず最初に、総理にお伺いをしたいと思います。  政治改革法案、今審議をしているわけでございますが、これが成立をいたしますと、衆議院の方の制度でございますから、今の参議院はそのままの状態になっているわけでありますから、幾つか衆参で食い違いといいますか、そういうものが出てくるというふうに思うのであります。  例えば、今までの議論の中でも出てまいりましたが、選挙区の定数の是正の方法については、この案では第三者機関でやるということになっておりますが、参議院の定数の問題についてはまだどこでやるかということがはっきりしておりません。  また、比例選挙の場合の立候補要件、政党要件でございますが、衆議院の方は直近の選挙の三%以上の政党ということでありますが、その比率は参議院の方は四%ということになっております。  またもう一つ、例えば小選挙区選挙においては、衆議院の方は新規参入の政党についても候補者数の制限はございませんが、参議院の方では比例候補あわせ十人でということで政党要件が決まっておりますし、また、確認団体制度についても衆議院は廃止でありますが、参議院は現状では存続、こういうことになってまいります。  それから、先日来議論をしております当選の場合の三%条項は、衆議院は三%ということなんですが、これはいろいろ議論されて修正されるかもしれませんが、参議院の方は現状はそういう条項はございません。  そういうことで考えますと、今回の改正に伴って衆参でやはり制度上の差というものが現実のものとして法体系上出てくるということになるわけでございます。今私が申し上げた個々の問題について、時間の関係もありますのでお答えは結構でございますが、今例示的に五つぐらい申し上げましたが、こういうものを含めてこれからの検討をどのようにこういった制度の差というものを議論していこうというふうにお考えになっておられるのか、その点をまずお伺いしたいと思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 再三申し上げてまいりましたが、衆議院の選挙制度が改正がなりました後に、引き続いてできる限り早く参議院の制度についても、今おっしゃったような問題点があろうと思いますが、そうした点について今各党でも御論議をいただいておりますし、できる限り速やかに結論を得ていただいて、参議院の選挙制度についても改革が、選挙制度だけではございませんが、参議院のあり方にかかわる問題につきましても改正がなされるということを願っているところでございます。

直嶋正行民社党・スポーツ・国民連合

○直嶋正行君 今の質問にも関連しますが、もう一つお伺いしたいと思うんです。  今、参議院の制度改革にお触れになりましたが、この政治改革関連法案、六年越しの課題で、今まさに大詰めに来ているわけでございます。それが成立したとしましても、私は、今の政治改革という視点で考えた場合に、総理が今お答えになった参議院をどうするかという問題も含めてまだかなり幾つかの問題が課題として残っているんじゃないかというふうに思うわけであります。  例えば、先日来も議論されておりますが、この国会だけではなくて、じゃ地方の政治のあり方というのは今のままでいいのかどうかということもございますし、また国会の運営をどうしていくかということもございますし、それから、私が何よりも大事だなと思うのは、例えば政党中心ということになっていきますと、これからの政党のあり方というものもいろいろと改善をしていかなければいけないというふうに思うわけであります。  そうやって考えますと、少し気が遠くなるような課題がたくさんあるということなんですが、これらについて全体的にこれからの課題ということで総理の問題意識をお聞かせを賜りたい。それをお聞きして私の質問を終えたいというふうに思います。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 参議院の選挙制度につきましては、先ほど申し上げたとおりでございます。衆議院の制度の改革の後、引き続いてぜひ御論議が詰まっていくことを期待いたしております。  それから地方の選挙制度につきましては、これも地方分権の問題、地方制度等との絡み、そうしたことを念頭に置きながら考えていかなければならない、これもいずれ手をつけなければならない課題であることは御指摘のとおりだと思います。国会改革につきましても、これもやはり政治改革に引き続いてやらなければならない大きな課題であるというふうに私は認識をしているところでございます。

直嶋正行民社党・スポーツ・国民連合

○直嶋正行君 じゃ、関連質問ということでお願いします。

江本孟紀民社党・スポーツ・国民連合

○江本孟紀君 去る十三日に、私は少数政党の立場から十項目にわたって質問をさせていただきました。いずれも、小選挙区比例並立制度が導入された場合、小党保護のためにどうしても注意を要する点でございます。これらの件については、総理、連立与党を初め、自民党の方にも同様の申し入れを独自に行ってきた経過もございます。その後、きのうきょうあたりの与野党の動きを見ておりますと、ひょっとすると少数政党を切り捨てるというような合意ができているんじゃないかということで、ちょっと心配が出てきました。  そこで、先日、山花大臣から、三%条項については手直しに値する共通認識があり連立与党として協議が調えば政府としてもその方向でまとめていくといった大変前向きで具体性に富んだ御答弁をいただいたわけであります。この大臣の決意は、マスコミ、世論でも大変高く評価をされております。私どもとしましても、大臣との約束に基づき、早速、連立与党の一角を占める民社党との間で会派内合意を形成いたしました。さらに、連立与党全体としても三%の見直しについては修正合意ができたと伺っております。  私としましては、この際、いささかでも少数政党や国民一般に対し開かれた制度となるなら一%の引き下げでも大変意義のあることではないかと考えております。大臣がおっしゃられた必要十分条件は満たされました。この際、公選法、政治資金規正法、政党助成法における三%条項は一律二%とすると明言をいただきたいと思っております。いかがでしょうか。よろしくお願いします。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 前回、この阻止条項について御質問いただいた後、その翌日だったと思いますけれども、閣議の懇談会におきまして、こうした答弁をしたことについては閣僚の皆さんにも御報告をいたしました。また、連立与党の皆さんにもこのことについて私の方から御報告をして御努力をお願いし、今日に至っているところでございます。  きょうは、加えて、この横並びと申しましょうか、その他の公職選挙法、政治資金規正法、政党助成法におけるすべての政党要件について三%から二%にということにつきまして、こうした方向につきましてはきょうも連立与党の皆さんに努力をしていただいているところでございまして、この三%、二%ということについては、修正あるいは改正するとすれば横並びは当然だと思っているところでございます。協議が調えば政府としてもこれを尊重してまいりたいと思っているところですので、どうぞ御理解のほどをお願い申し上げる次第でございます。

江本孟紀民社党・スポーツ・国民連合

○江本孟紀君 時間がありませんので、私の質問に対し前向きな御答弁がございましたが、再度要望して確認をさせていただきます。  まず、政党助成法及び政治資金規正法における参議院での直近の選挙の得票率のとらえ方ですが、これは前回または前々回とすべき点でございます。また、公職選挙法の候補者要件につきましては、いわゆる三十人を引き下げるべきだと考えます。この点についても先日可能性があるというふうにお聞きいたしましたが、検討をしたいということでお答えになりましたので、その辺についてもいかがでしょうか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 気持ちにつきましては前回と全く変わっておりません。  二点御質問いただいております。  一つは立候補要件、三十人引き下げの問題。この問題につきましては、比例代表の単位について与野党の間で今相談されているテーマではないかと思っています。これともかかわるテーマであると思っています。御趣旨につきましては、十分連立与党の代表にもお願いをしているところでございますけれども、その協議を見守りたい、こういうように考えているところでございます。  また、前回または前々回という点につきましては、御趣旨は検討に値するものである、こういうようにお返事させていただきましたが、他の規定との関連を整理する必要があるとともに、自由民主党からも前回及び前々回との平均という御主張が示されている、こういうように考えているところでございます。政党間でその点についてどういう御議論が与野党の間で行われるかということについて十分見守っていきたい、こういうように考えているところでございます。

江本孟紀民社党・スポーツ・国民連合

○江本孟紀君 どうもありがとうございました。(拍手)

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 私は、日本共産党を代表して、これまでの審議で黙過できない幾つかの問題について質問をいたします。  まず第一番目には、企業・団体献金の問題であります。  去る一月六日、私はこの問題について質問をいたしまして、その最後の部分で三ケ月法務大臣が重大な発言をされました。時間がなくて、私はその発言は極めて重大であるということを指摘するにとどめざるを得ませんでした。そこできょうは第一番目にこの問題について質問をさせていただきます。  私は、企業の政治献金は株主の政党選択の自由にかかわる問題であり、思想、良心の自由を保障する憲法十九条に反するのではないか、その点で慈善事業や災害救済などへの寄附はだれも反対はしない、異論は挟まない、そういう寄附とは違う、そういう質問をいたしました。それに対して、法務大臣は次のようにお答えになりました。議論の出発点になりますので、若干長くなりますが、私自身が引用いたします。  企業は営利を目的とするものであると委員が御指摘になったが、それはそのとおりだと言われた上で、「営利というふうなものの目的を追求するために何が合目的であるか、こういう問題につきましては、これは個々の株主の判断ではなくして、株主の代表によって選出されました取締役会がそういうふうな判断を任されておるというところで、取締役がこれはこういう企業献金をした方が会社のためになる、こういうふうに考えて行動するというふうな場合も、法令に違反しない場合には認められるということでございまして、そこには多少の差異」、差異というのは政治献金とそれから慈善事業などとの差異、「多少の差異はありましても、社会的活動として質的な差異があるとは会社法は考えていないのではないかと私は考えております。」、このように答弁をされました。  この答弁で第一に極めて重大なことは、日本の法務大臣が極めてあからさまに、企業の政治献金というのは営利目的の追求のためにあるんだ、それはそれとして認められるんだということを言明されたことであります。これは、正直と言えば正直なんですが、言ってみれば元も子もないということでありまして、これまでも政府が一貫してとってきた立場は、企業献金を容認する、なぜならば企業は社会的存在だからということを主たる論拠にしてきました。そういう意味で、法務大臣のこの発言というのは極めて驚くべきことだと私は思います。  私ずっと調べたんですけれども、このような答弁をされた大臣はこれまでにおりません。私の調べた限りでもし間違いがあればですけれども、私の調べた限りこのような答弁をされた大臣はおりません。三ケ月法務大臣の今おっしゃったような論理、立論に立てば、会社に直接的な利益をもたらす献金こそ一番値打ちのある献金であり、そして行き着くところはわいろこそ最も意味のある献金だと、こういうことにならざるを得ないと思うんですが、いかがでしょうか。

三ケ月章法務大臣

○国務大臣(三ケ月章君) 先日の御質問の延長と承りましたが、私が申し上げましたのは、会社は社会的実体であって、個人と同じように権利能力を持ち社会活動の自由を持っておる。そして、企業がこれに対してどのような社会的活動を行うかということは、私はこれは二度にも三度にもわたって強調したことで、何でもできるとは言っておりません。法令及び定款の許す範囲内においてというふうなことを申し上げたわけでございます。  法令及び定款の範囲内というふうなことにおきましては自然人と同じく社会的実在であるから、会社による政治資金の寄附は客観的、抽象的に観察して会社の社会的役割、この会社の社会的役割と申しますのは、これはまた法人にもいろいろな役割があるわけでございまして、それは公益法人もあれば営利法人もある。株式会社などは営利法人の方に分類されるわけでございまして、したがって会社の社会的な役割ということの中には営利の追求というふうなことが当然入っているわけです。それが合理的と認められる、かつ定款及び法令の範囲内である限りにおいては認められるというのが御承知の最高裁判所の八幡判決の趣旨でございまして、私はこれと格別異なったことを申し上げたとは思っておりません。そして、その一般理論というものは現在もなお一般的に一般論として支持されているものと私は考えているところであります。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 それでは、私先ほど引用しましたが、会社は営利を追求するものである、取締役がこういう企業献金をした方が会社のためになる——会社のためになるというのは営利追求にいいという意味ですが、こう考えて行動するということは別に認められて、法令に違反しない限り、それは法令ではいろんなことがありましょうが、こういうことは認められていることでありましてと、三ケ月法務大臣はそうお答えになった。  ここでは社会的存在だから云々ということを言われたんじゃなくて、会社というものは営利を追求するんだと、そして取締役がこういう献金をした方が会社のためになると言ってやる、それはまさに営利追求のための献金、これをやることは認められているんだとあなたはおっしゃったんじゃないですか。それが違うというなら、今の法務大臣の答弁はこれをお取り消しになるんですか。

三ケ月章法務大臣

○国務大臣(三ケ月章君) 会社の営利的な目的というのをどういうふうに理解するかという問題であろうかと思います。  営利と申しましても、すぐ直結するものと、それと、やはり長い目で見ればその企業の存続ということに有益であるというふうなものもまた広い意味での会社の営利活動の中に入る、そういうふうなものでありまして、すぐに会社のわいろになるようなもののみが営利活動であってそれを是認した、私はそういう趣旨で申し上げたつもりはございません。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 今の発言、前回のあの発言を取り消されるというなら、それはもう非常に結構なことなんです。いいかげんな答弁だったものだから、極めて重大だったから私は言っているんです。  今、法務大臣は、必ずしも直接的な営利ではない、そういうふうなことを言ったわけじゃない、こういうふうにおっしゃいましたけれども、しかし、逆に言いますと、それでは、会社がある政治家、ある政党に献金をする、それが直接的にすぐリターンが来るということではないといった場合でも、そういうふうに政治家に献金をする、あるいは特定政党に献金をすると会社との関係が円滑にいくということであれば、円滑にしておくと会社がもうかるということであれば、つまるところはやはりこれは営利を目的としたものであるということは法務大臣はお認めにならざるを得ないと思うんですが、いかがですか。

三ケ月章法務大臣

○国務大臣(三ケ月章君) そのつまるところはというところがまさに問題でございまして、いろいろな企業活動の一環といたしましてやることが、場合によりましてかえって意に反した形で不利益になることもあるかもしれません。また、確かにそれが利益にはね返ることがあるかもしれません。  しかしながら、それはやはり会社が社会的実在としてどのような社会活動をすることが認められるか、それは定款及び法令の範囲内、法人というふうなものの本質から流れ出てくる問題であり、またその法人の中でどのような法人であるかということによっておのずから決まる問題である、こういうふうに考えるわけであります。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 定款だとか法令、会社の定款に企業献金をやってもいい、特定政党を支持するなんということは書いていないんですよ。だから、定款の範囲内でやる行為はいいんだなんて、そんなことで企業献金が合理化できるなんて、そんな議論はありませんよ。  これはちょっと、そういう定款定款といったって、会社は寄附をすることを目的にして設立されるものじゃないんです。営利を目的にして設立されるんです。だから、定款は営利を目的にすることが基本なんですよ。そんなことはもう本当に会社法にとっての原理的なことで、定款の目的に沿ってやれば何でもできるというような、何でもというところに随分ひっかかられるようですけれども、そういうことを認めておいては企業・団体献金というものがもうこれは、この後でも私言いますけれども、五年後に見直すということが細川内閣が出された方針なんだけれども、今のような答弁をしておられれば五年後も引き続きやりますということ以外の何物でもないと私は思うんですね。  それで、今のような法務大臣のお考え方、これは会社法とかそういった商法の学会でも厳しく批判されておりまして、これは大阪市立大学富山康吉教授の見解でありますけれども、たとえ一定の政治献金をなすことが会社の営利追求の立場からは都合がよいという場合でも、その政治献金をなし得ないものとしなければならない、これは商法学の一つのしっかりした見解なんです。  なぜそうかといいますと、政党選択の自由というのは他人には任せ得ないものであって、したがって株主が政党選択の自由というものを役員会やそういうところに委任することはできないんだ。それからもう一つは、国民の政治意思を形成していく場合に、企業献金、企業が金の力でもってその中に介入してくるということは国民の政治意思の形成において個人の平等を損なうからだ。こういうことをこの教授は述べられて、そして企業献金というのはやはりよろしくない、こういう立場をとっているわけです。  こういう見解について、法務大臣はどういうふうにお考えですか。

三ケ月章法務大臣

○国務大臣(三ケ月章君) 商法学者の中にそういう見解を厳しくとられる学説があるということは私も十分承知いたしております。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 そういう立場に法務大臣も立っていただきたいと私は思います。  先ほど私が申しましたような、定款にはそういう企業・団体献金をやろうとか特定の政党を支持しようとか、そんなことは書いてないわけでありますから、その点ははっきりさせておきたいと思います。  そういう意味で、それではこの前の法務大臣の発言、私が引用しました部分というのは法務大臣は取り消されるんだと私は思いますが、もう一度その点について伺います。

三ケ月章法務大臣

○国務大臣(三ケ月章君) 私の答弁は前回と今回と矛盾いたしておりません、と私は考えておりますので、別に取り消すとか取り消さないとかという問題ではございません。  定款の中には書いてないあれでございますけれども、商法学者の多くの学説は、この定款の会社の目的というふうなものは会社の社会的実在としての法人に応じてかなり広く解釈すべきものであるというふうに解されておるということは前回も私が申し上げたとおりでございまして、その枠内ならばということでございます。  ただ、八幡判決でもございましたが、何でもできるとは言っておらない。私も前回も何でもできるとは言っておらぬわけでございまして、経営実績、社会的経済的地位、寄附の相手方、その他諸般の事情を考慮して合理的な範囲内において金額等を決すべきであるというふうな場合で、そういう範囲内であるならば取締役の忠実義務には違反することはない、逆に、それを著しく超えるあるいは不当ないわゆるわいろになる、不正な使用になるということになりましたならば、商法は商法の持っておりますところのいろいろな取締役の解任権であるとかあるいは代表訴訟であるとか監査役の監査等を通じましてこういうふうなものの自浄作用を果たしていくというのが、社会的存在としての、また営利企業としての株式会社として商法が予定しているところである、こういう趣旨を内含して私は前回申し上げたつもりでございます。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 三ケ月法務大臣に最後の質問をいたします。  今、こういう点で、企業献金を行う場合に取締役会に委任することは決して違反ではない、こういうことを前回と同じように今も繰り返してお述べになりました。  しかし、私も先ほどから繰り返し言っているように、会社というのは営利が目的であって、決して寄附をすることが目的ではありません。したがって、ああいう寄附はいい、こういう寄附は悪い、こんなことは会社法にも書いてないし定款にも書いてあるわけはないわけです。ですから、こういう企業献金をやっていいのかどうなのか、あるいは先ほど冒頭に言いました慈善事業への寄附とかあるいはまた災害救済への寄附とか、万人が認めるような寄附は許されるが、企業献金は許されるのかどうか。許されないのではないか。ここの問題を判断するのは定款とかあるいは会社法とかで判断するのではなくて、憲法で判断するものだと私は思います。  その点について法務大臣は異論をお持ちですか。

三ケ月章法務大臣

○国務大臣(三ケ月章君) 憲法は言うまでもなく法の根本でございます。その憲法の理念の上にいろいろな各種の実定法の体系が組み立てられているわけでございます。いわば一般法と特別法という関係になってくるわけでございまして、そういうふうな場合に、法の適用といたしましては、まずそれぞれの領域におけるそのための特別の法というふうなものがまず最初に適用され、徐々に基本的な法律にさかのぼっていくというのが法の適用の原則であると私は考えるわけでございます。  会社というものにつきましては、ダイレクトにすぐ憲法にどうするという前に、果たして会社法はそういうふうな問題に対してどういうふうな態度をとっておるか、どういうふうな予防策を講じておるかというふうなところから議論をすべきものであると私は考えております。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 総理にお伺いいたします。  法務大臣は、前回の答弁よりはトーンダウンをされたことは事実でございます、私の指摘に対して。しかし、いずれにしろ企業献金というものは現在の会社において許される、こういう立場を述べられました。  今の見解について総理はどのようにお考えになるのか。総理は昨年九月の所信表明演説で、私は企業献金廃止へ大きく一歩を踏み出すことにした、こういうふうに述べられております。その観点からいって、あの法務大臣の見解を総理はどのようにお考えになりますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 再三この問題についても申し上げてきたと思いますが、節度のある企業献金というものすべてがわいろ性を持ったものであるということではございませんでしょうし、必ずしも悪とは考えていないということを申し上げてきたと思います。  今、商法上のいろいろな問題について法務大臣からお答えがございましたが、会社などは、社会的な実在として社会通念上社会的な役割というものを果たしていくために相当程度の出捐ができるという趣旨のことをおっしゃったわけでございまして、私はそのように解釈をいたしましたが、私はそれなりに法務大臣のおっしゃることを受けとめたということでございます。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 総理は、社会的実在であるから企業献金というものも認められるという立場を今表明されました。企業・団体献金禁止へ大きく一歩踏み出すべきだ、踏み出すことにしたと。やはり献金は禁止した方がいいという立場だからこそ、それが言えたんじゃないでしょうか。それにもかかわらず、今、社会的実在だからこれはいいんだ、認められるんだ、こうおっしゃったんですから、ここには完全な矛盾があります。  時間が来ましたので次の問題に移りたいのですが、その前に一言、今国民が一体何を望んでいるかということを私は総理に率直に言いたいと思うのです。  今国民が政治改革で望んでいることは、金権腐敗政治を一掃することです。その大もとにあるのはやはりこの企業・団体献金の問題であるということは、ゼネコンのあの事件を見ればこれはもう一目瞭然たるものであります。  国民は、昨年の夏のNHKの世論調査でも八五%の人々がそれを望み、選挙制度の改革が必要だと言っているのは一四%しかなかった。この傾向は今でも同じです。昨年暮れに行われたNHKの世論調査では一二%の人しか選挙制度の改革を望んでおりませんでした。これが国民が望んでいる政治改革なんです。それを先ほどの法務大臣、今の総理の立場などによって、企業・団体献金、これは温存し、政治改革の問題をすっかり選挙制度の問題にすりかえてしまった。これは国民が望んでいる政治改革とは全く違う方向だと、このことを私ははっきりと申し上げたい、そういうふうに思います。  次に、私は佐藤大臣に御質問をいたします。  政治資金の流れ、それから透明度の問題についても、これまたこれまでの議論で多くの重大な問題が残されております。それを整理する意味で私は質問をしたいと思います。端的に質問しますので、簡単にお答えいただきたいと思います。  昨年の暮れ、渡辺元郵政大臣が鹿島建設、ゼネコンから自民党の政治団体である国民政治協会を通じて四千万円を受け取っていた、こういうことが報道されました。今度提案されている法案によりましてこういうことを防ぐことができるんでしょうか。政治資金規正法の改正によって、政府が提案しているあの法律によってこういうことは防ぐことができるんですか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) 報道があったことは知っておりますけれども、その団体が四千万円出せるだけの、つまり制限のところ、枠のところ、総額の枠のところが出せるかどうか、ちょっと私も事実関係がわかりませんのでその部分はできませんが、一般論として、企業・団体献金は禁止をするが、とりあえず五年間の間は政党に対しては認めるということにしておるわけでございます。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 何にもお答えにならなかった。わからないと。  じゃ、こういうのをひもつき献金と言われているんですが、自治相にはこれがひもつき献金であるかどうかということを調べる権限はありますか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) それは恐らくないと思います。私が申し上げているのは、新聞に報道されたことは知っていますけれども、その事実関係自体はこれは検察なり警察の問題になるわけであります。  ただ、一般論として言えば、今度の改正法案でも、政党に献金をするということ、そして名前がついているわけじゃございませんのでそれがどこの政治家に行くかは、支出の分で五万円超は出してもらうというところまでわかりますが、それはどのお金だかわからないということは確かでございます。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 結局、防げないということでしょう、そう簡単に答えてもらえばいいんですよ。防げないということが明らかになった。  それから、もう一つ質問をいたします。  今度、企業からの個人への献金は禁止したと言うけれども、そういう今の渡辺秀央方式ではいけるということにもなりますし、それから政党支部をつくってそこからもオーケーだと、青年部、婦人部でもオーケーだと、こういうことも審議で明らかになりました。  そこでもう一つ佐藤大臣にお聞きしたいのは、そうやって入ってきた金を政治家がどう使ったかということをどう報告するのかという仕組みの問題であります。  現行法では、政治資金を扱う指定団体は収支報告を出さなければならないことになっております。それから個人が管理する場合には、それは保有金制度というのがあって、それによって収支を報告しなければならないことになっております。しかし、今度の法案によりますとこの保有金制度は廃止されます。それから資金管理団体、これにお金を入れていれば資金管理団体はこれは報告を出さなければなりませんけれども、個人が管理していればこれは報告をしなくてもいいということになっている。入れるのか入れないのか、これは政治家の自由裁量になっております。  それで今度は、資金管理団体がもし違反をした場合にはいろいろなそれなりに厳しい罰則が伴いますので政治家はその団体にはお金を入れないで個人で管理するだろう、大体そういうふうに言われております。そうしますと、結局どういうことになるかというと、政党本部からも支部からも青年部からも、あるいはまた渡辺方式のようなことによってどんとお金が入ってくる、ところがこれをどう使ったかということについては報告をしなくてもいいということになっている。これでは透明度の点において今よりも一層悪くなる、こういうことじゃないんですか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) おのおののその政党は、御承知のように、五万円以上のものにつきましてはどこに出したというのをやってもらうわけでありますから、その限りの中では明らかになるわけでございます。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 政治家がどう使ったかということを報告しなくてもいいということになってしまう。  五万円超というのは、その政党の本部なりどこかから入る金でしょう。受け取ったお金をどう使ったのかということは報告しなくてもいい、そういうことになってしまう。その点で透明度が前より悪いんじゃないかと、私はそう質問しているんです。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(佐藤観樹君) それは、政党から来たものを資金管理団体に入れるか個人という形で受け取るか、二つの方法があるわけであります。資金管理団体の場合には、言うまでもなくいろいろ報告をしていただくことになります。個人で受け取った場合には、これはもうまさに政治家の倫理にかかわる話でございまして、政党から来たお金でございますから、それを政治家個人が公私の峻別なく使うということ自体は私は非常に問題になるものだと思っております。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 結局、法ではどうにもなっていないんですよね。政治家の倫理の問題だ、それから政党から来る金だから政党の問題だと。まさに今、この政治家の倫理の問題、政党がああいう汚職をする、そういうことが問題になっている、それで、それがまた政党がそういうことを許している、そういうところに問題があって政治不信があるわけです。これを何とかせいというのが国民の気持ちだと思うんです。そこのところはもう政治家の倫理にお任せいたします、政党の問題でございます、法としては何にもできません、これじゃ前より悪いじゃないですか。このことはもう非常にはっきりしたと私は思います。  次に、私は、やはり黙過できない問題といたしまして、選挙制度の問題で山花大臣に質問をしたいと思います。  先日、我が党の立木議員が、現在提案されている選挙制度は憲法に違反するのではないかということを山花大臣と質疑を交わしました。そのときにあなたは、憲法四十七条におきましては、我が国でどのような選挙制度をとるか、議員の選挙制度の具体的内容については国会で定めるとして国会に裁量がゆだねられております、ですから憲法に沿って私たちは提案をしております、このように山花大臣はお答えになりました。  これによりますと、憲法四十七条があれば、まるで憲法の精神とは無関係にあるいは憲法の規範とは無関係に何か国会がどんどん選挙制度を変えることができる、このような話に受けとめられます。憲法四十七条は憲法自身の定める規範に服さなければならないのは当然だと思いますが、このことを否定されたんですか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 今の結論的部分はそれを否定したものではございません。前段の部分についてはおっしゃるとおりだと私も思っております。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 否定されたものじゃないということをおっしゃられました。それはそれで結構だと思います。  ところが、前段の部分は自分が述べたとおりだということで、そういうふうにおっしゃいましたけれども、そうすれば国会が自由に裁量して何でも決められるということを言われたわけなんで、そうすると後のところは否定したということと矛盾するんじゃないんですか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 私は矛盾しないと思っております。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 これは水かけ論ですよ。完全に矛盾することを言って、後段がオーケーで前段はノーだと言われてもこれはもう理解しがたい。  要するに、端的に申しますが、憲法四十七条というところに選挙制度の問題についていろいろ書かれております。しかし、それは憲法の精神に基づいて四十七条でいろいろ決めていくと、こういうことだということですね。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 当然の憲法解釈と論理だと思っております。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 それなら、立木議員と論争しているときに、いかにも憲法とは無関係に四十七条があるから大丈夫だというようなああいう発言は慎んでいただきたい、私はこのことを申し上げておきます。  私は、選挙制度の問題について次に総理に伺いたいと思います。  これまでこの本委員会でも選挙制度の問題についていろいろ議論が行われてきました。民意の反映か民意の集約か、あるいは比例代表か小選挙区制かと、これがいろいろな角度から論じられてきました。  ここで、この議論の中で政府が一貫して終始とった態度というのはどういうものであったかといいますと、我々が、我々というのは私たち日本共産党が、選挙というのは本来民意の反映にあり小選挙区制はそれに反し民意をゆがめるものだと、こう主張したことに対して、比例代表が加味されている、だから比例代表によってその部分は緩和される、これが終始一貫した答えでございました。  しかし、比例を加味した比例代表並立制という問題でトータルでとってみましても、今の第一党、一番大きな党が三割台、四割台の得票で六割の議席を占めるというこの事実、これはまたそういうことであるという点もこの質疑の中で明らかになりました。ですから、結局、比例が加味されている、比例で緩和されているといっても、原理的にはこの並立制ではこのゆがみは直せないんです。  私は自分で計算してみました。余り難しい計算じゃありませんが、三割台の得票をとったということで計算してみますと、小選挙区制を百四十議席、比例を三百六十議席ぐらいにしたときに比例部分でもって逆転が起こる、そうでなければ逆転は起こらない、これが大体の計算であります。だけれども、もし小選挙区制の部分が百四十議席、比例の部分が三百六十議席というようなことになりますれば、もうこれは小選挙区並立制ということにはならない、そうは呼べない、別の選挙制度になると思うんです。ですから、並立制をとっている限りはこの小選挙区制でのゆがみ、民意をゆがめるというこのゆがみは原理的には直せないんです。これは事実の問題だと思うんです。総理はどういうふうにお考えになりますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 民意の集約と民意の反映ということの兼ね合いをどう考えるか、それをずっと長いことかかって論議してきて今日ここまでたどり着いたというのが、これはもう何回も申し上げてきていることでございまして、その今日のここまで至った経緯というものを尊重していく、これがやはり国民が期待をされているところであろうというふうに感じております。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 きょうもやはり同じ答弁でした。  私はもう一つ、終始変わらなかった態度というのは何かというのをもう一つ言いたかったんですが、それは、そういう民意の集約、それから民意の反映、比例と小選挙区制、それぞれにいろいろな問題があるが、いろいろな議論の中でそれをあわせようということになったんだと。  いろいろな議論の中でということで、結局、私たちは提起しました。この並立制というのは憲法に反するのではないか、民意をゆがめるのではないかと。この問題について、小選挙区制の部分についてはお認めになりましたけれども、並立制の問題について議論をすると、今までの経緯がそういうふうになってこういうことになりましたというお答えしかありませんでした。きょうも同じでありました。本格的な私たちの問題提起に対して総理はお答えになっていない、これははっきり言えると思います。これまでの議論の結果だということしかこのことについてお答えになっていないと思います。  そういうことであるならば、私は最後にもう一つ総理にお伺いをいたします。  結局、とどのつまり、小選挙区並立制というのは少数の支持しか得られなくても政権をつくることができる、そういう制度なんだ、そう言えると思うんですけれども、お認めになりますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 今回提案をさせていただいておりますのは、申すまでもなく並立制ということでございまして、単純小選挙区制を御提案を申し上げているわけではございません。単純小選挙区の場合に死に票が多い、そういった問題点があるということは再々申し上げているとおりでございます。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 今も結局同じだったと思うんですね。  私は、そういうふうなお答えが来るだろうと思って、言葉を選んで、小選挙区制はとは言いませんでした。小選挙区並立制はと、こういうふうに申しました。並立制ですから、もう比例代表が加味されているんです。  しかし、その制度というものは、少数の支持しか得られなくてもやはり政権をつくることができる、そういうものに適した制度だというふうに言わざるを得ないと思いますが、もう一度お答えください。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) 繰り返し申し上げて恐縮ですが、この提案をさせていただいております法案は、民意の集約と反映というものをともに、まさに文字どおり補完をする適当な制度であるというふうに私は思っております。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 私に与えられている時間がだんだん少なくなってまいりました。私は、このきょうの質問を間もなく終わらなければなりません。その点で私は一言、私たちの立場、私の考え、これを述べさせていただきたいと思います。  私は、本委員会での質疑を通じて、これまで小選挙区制を導入するために持ち出されてきていたいろいろな口実がありますが、それは、小選挙区制になれば金がかからなくなる、同士打ちがなくなる、それからまた政党本位の選挙ができる等々という口実が出されてきましたけれども、それらの口実はことごとく論拠のないものだということがこの質疑を通して明らかになったというふうに考えております。  現に、この中央公聴会に出席されました自民党推薦の学者の方も、小選挙区制になればこれこれこうなるという口実には全く学問的根拠がない、こう断言をされました。東京工業大学の田中教授であります。そして、根拠を持って言えることはただ二つだと、こういうふうにこの学者は申されました。それは、比例代表は民意を反映する選挙制度であり、小選挙区制は強い政治を行うのに適している、この二つのことだけは根拠を持って言えると。今までの金がかからなくなる、同士打ちはなくなる等々の口実には全く学問的根拠がない、このように言われました。  総理は覚えておられると思いますけれども、小選挙区制をなぜ導入するのかということについて二度にわたって私は総理に質問をいたしました。そして、それは国際社会、これは国際社会と言う場合にはこれはアメリカの代名詞なんですが、国際社会の要請にこたえ国際貢献をするためには強力な政治をやらなければならない、そのためには民意を切り捨てていく小選挙区制を導入する必要がある、そうだろうということを質問いたしましたが、総理はそれを否定はされませんでした。小選挙区制導入の真のねらいというのはここにあると言わざるを得ません。  国民が望んでいる政治改革というのは、先ほども言いましたけれども、こういうものではありません。金権腐敗政治の一掃こそ国民が望んでいる政治改革であります。  また、今、自民党提案の修正案ということが問題になっておりますが、これも定数の配分という点、また比例区の単位の問題、また企業・団体献金の問題等におきまして今の政府案よりも一層悪いものだと我々は考えております。もしこの良識の府と言われる参議院で、この政府提案であれ、また修正案であれ、これを許すようなことがあれば、日本の民主主義の歴史にとって、また今後の歴史にとって重大な禍根を残す、こう私たちは考えます。この点は明白であろうと思います。  日本共産党は、日本の民主主義の未来を憂え、議会制民主主義の未来を憂え、この法案の強行採決には断固反対いたします。そして、小選挙区制法案は廃案にすべきである、このことを私は主張して、自分の質問を終わるものであります。(拍手)

青島幸男二院クラブ

○青島幸男君 再度の質問でございますけれども、まず冒頭にお尋ねいたします。  総理はいまだに、この制度が現実のものになったときには穏健な多党というようなものが成り立って、その穏健な多党の相互の切磋琢磨と申しますか議論と申しますか、そういうものの中から真の民主主義が生まれてくる、国民の理解を得られるに違いないと、こういうふうにお考えでございますか、いかがでございますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) やはり今の中選挙区制度よりもはるかにそういう可能性が高いというふうに私は考えております。

青島幸男二院クラブ

○青島幸男君 それは大変ロマンチックな幻想のように私には思えるんですね。  総理とも私はかなり長いおつき合いになりまして、最初に自民党の参議院議員としておいでになったときはたしか二院クラブの渉外係というようなお立場だったと思いましたが、親しく言葉を交わしたこともあります。それから日本新党をおつくりになって、参議院の四議席から今日のお立場になるまで、私は個人の情熱と意欲がこんなに目覚ましく開花するということは珍しいことだと思いますし、青少年にも大きな夢を与えたと思いますし、私はある意味ではジャパニーズドリームの具現者だと思っております。  しかし、こういうことが起こったのも中選挙区制であったればこそというふうに思いますね。三%条項だの、五人の議員だの、三十人の擁立だのということを強いておりますと、これは新しい政治勢力の台頭を高いハードルで阻んでいるという状況ですから、なかなかそういう夢を持った、あるいは情熱を持った、勇気を持った方が新しい政治の風を起こそうと思って多くの同調者を募って戦おうと思ってもなかなか難しい状況にあります。ですから、そのことが非常に大きな障害になってくるに違いないと思いますね。  小選挙区制になると、今ある政党、現存の政党の中から選びなさいと有権者に強いるわけです。メニューに載っておるバリエーションが少ないその中から選べ、こういうことです。現に今あるものの中から選べ、こういうことですから、有権者にとりましても、出かけていってレストランでメニューを見て、気に入ったものがない、どうも食欲をそそるものがないからまた来ようかということになりまして、飽き飽きするほど見慣れた政党が幾つか並んでいる、またこの政党か、またこの顔ぶれか、じゃ行くのやめようかということになりまして、投票意欲は減衰されますし、それが政治不信につながりやしないかということをいたく心配するわけですよね。  新しいものに対する意欲とか情熱とか期待というものが現に六〇%以上もある細川内閣の人気を支えておると私は思いますし、そう思う国民の願いも希望も当然のことだと思いますね。今まで沈滞していたムードがずっとありますし、不祥事がさんざん起こりましたからね。ですから、そういう新しい芽を摘むようなことがあってはならないと思いますし、また小選挙区になりますと、どうしてもメニューが小さくなるのと同時に、今度は被選挙民の側、選挙される我々の側、これも当然幾つか集約されてくる結果になりますね。  と申しますのは、中選挙区だと大体政党の議席配分が五〇の三〇の一〇の六の四のというような格好でも選挙できるわけですよ。それで、特定の選挙区で大変に人望のある有力な方は次点でも当選してこられる制度ですから、それはあり得るんですけれども、小選挙区になりまして、政党を選べということになりますと、相当地盤で長いこと活躍されて奉仕なすった方でも政党の力に屈伏してあるいは当選できなくなる可能性もありますね。そうなりますと、どうしても三〇、五〇ぐらいの比率の政党が有利だとしますと、六とか四とかということで相当人望がおありになっても、そこで出るのは難しいです。ですから、そういう多党制というものは存在し得なくなるんじゃなかろうかと思いますね。  ですから、新しい選挙制度になったら結束して戦わなきゃ負けるだろうということで、かなり大きな政党の代表的な立場においでの方が、今までの政党の看板をおろしても大同団結して新しい政治情勢をつくろうというような発言をかつてなさったことも聞いております。そうなりますと、今度は被選挙の側が勝手に収れんしちゃうわけですよ。団結するなり合同するなりして大きな政党にまとまってしまうわけですね。そうなりますと、ますます選挙民は選択肢が小さくなるわけですね。  それで、たしかこの問題に山花大臣と佐藤大臣は、そういうふうになっても国民の多様化した政治意識は比例区で救えるからいいんだと、こういうふうに御発言になったんですけれども、比例区の方の票もそういうふうにバラエティーに富んだものにはならないわけですよ、勝手に連立を組んだり連合をしたりしますと。ですから、A党とB党と二党しかない、比例区の方の票に。選挙民が投票所に行ってみると、小選挙区制でA党、B党しかないということになりますと、白か黒か、右か左かというようなことを強いられることになりやしませんか。  そうなりますと、穏健な多党派の切磋琢磨による民主主義の育成というようなことは望むべくもないということになりますと、それは国民の民意を吸い上げてどうのこうのというよりも、今この場で全く御主張が違った方々が一つの政府を組んでいらして、しかも数を頼んで強行に推し進められようとしている部分もあることはお認めいただけると思うんですけれども、私どもはそう考えているわけですけれども、そういう現実がここにあるわけですよ。  ですから、幾つかの政党が合体、連合して、この制度で戦うということになりますと、大政党二党が図らずも戦わなきゃならないということになる可能性は非常に大きいですね。ということは、必然的に集約させられるわけですから、そうじゃなきゃ選挙に勝てない。  幾つかの選挙区で大変に人望のある方が政党の背景がなくても当選できるかもしれませんね。しかし、すべての選挙区でトータルで政治勢力というのを考えますと、幾つかそういう個人的な人気のある人が通ってくる可能性があるかもしれないけれども、トータルで考えると、やっぱり政権を握らなきゃならないということになりますと、連合して事に当たろうということになって、小異を捨てて大同につくという言い方はどうかわかりませんけれども、大政党に集約されて、AかBか、白か黒かということで戦うようになりますと、国民の願いよりはむしろ国会の中では国民の願いをよそに院内の駆け引きだの陰の戦いだのということで、国民不在の動きになりはしないかということを私は非常に心配しているんですけれども、そういう私の考え方については、総理はどうお考えになりますか。

細川護煕さきがけ・日本新党内閣総理大臣

○国務大臣(細川護熙君) そういう御懸念も確かによくわかります。しかし、今までの現行の選挙制度の中で四十年近くにわたって現実問題として一党支配というものが続いてきた。そしてまた、先ほどお話がございましたように今度たまたま連立政権というものが誕生したわけですが、これは本当にきちんと政策協定を結んででき上がったというものではございませんし、ひょうたんからこまというとちょっと言葉は悪いのかもしれませんが、本当に図らずもできたものだという感じがしているわけでございます。  今のこの制度のもとでなかなかやはり政権の交代というものが起こり得ないというのが今の実態だと思っておりますし、必ずしも今のお話のように二大政党のような形に集約をしていく、あるいは政党でなくても二大勢力でもいいんですが、集約をしていくかどうかという点につきましては、私はもうちょっとそこのところは、まさに穏健な多党制と言っているところなんですが、幾つかのものに分かれるのかなという感じを持っておりまして、そういうものが、もちろんそれはブリッジをかけて政策協定なりなんなりを結んで選挙協力をしていきましょうというふうな話になっていくのではないかな、またそれが望ましいことなのかなという感じを私は持っているわけでございますが、その辺については若干少し受けとめ方が違うのかなという感じがいたしております。

青島幸男二院クラブ

○青島幸男君 しかし、今度の選挙が行われるとしまして、この制度のもとで、自民党に対抗して日本新党とあるいは社会党と公明党、それぞれの政党がそれぞれが戦っていって勝ち目がないということになりますと、看板書きかえて大同連合していこうじゃないかということは、必然的な帰結だと思います。  羽田副総理も選挙制度については長年御研さんを積んでいらして大変お詳しいと思いますし、この小選挙区制を熱心に推進なすってきた方のお一人と私も考えておりますけれども、今私が申し上げたような懸念は絶対に起こらないというふうに確信を持ってお述べになれますか。あるいはそういう懸念もあるとお考えになりますか。いかがですか。

羽田孜新生党・改革連合外務大臣

○国務大臣(羽田孜君) 今御指摘あったことは、我々が今までと同じようなことで、だらだらと新しく変わったのに行ってしまったら、懸念はもちろん私はあると思います。ただ、そういった懸念をなくす努力を我々がするかしないかだということだろうと思うんです。  今まで中選挙区制の中でもいろいろと努力いたしましたけれども、なかなか今までと同じ制度の中では難しいということで、私はどうしても変えなきゃいかぬなという思いを持ったわけであります。

青島幸男二院クラブ

○青島幸男君 いや、今までの中選挙区制の中で、社公民だのやれ何だのと選挙協力をしようというふうにお話し合いが続いたり努力がなされたことも認めますけれども、余り成功した例はないんですよね。ですから、結局は大同団結して事に当たろうということになりはしませんかと申し上げているわけです。じゃないと選挙に負けるもの。  結局、大同団結をして事に当たるということになりますと、節を曲げてでも、少なくとも今までの考え方と百八十度違うと思われる方が御一緒に政権を組んでおられるわけですから、それは選挙に対してそういう合同が行われないという保証はありませんよ。そうすれば勝てると思えば皆さんそうなさいますよ。選挙に勝てなければ何にも話にならないわけですからね。  その点を、それでは山花大臣にお尋ねしましょうか、同様の質問でございます。  先ほどそういう多様化した民意は比例区で吸い上げることは可能だということを再三おっしゃられましたけれども、比例区もメンバー表を見ると同じになっているわけですよ。そうなると救いようがないじゃありませんかと、こう私は申し上げたいんです。  今までですと、それこそ委員会の議席数の比率が五〇、三〇、一〇、六、四というような形で存在して、バラエティーに富んだ政党がそれぞれ独自の論旨を述べられて、国民には選択肢があったわけですけれどもね。それが大同団結しなければ事に当たれないということになりますと、それはもうA、Bということにしかならないんで、先ほど大臣がおっしゃられたように、大方の民意は比例で吸い上げられるんだというお話とはかなり違った結果になりますけれども、その辺どうお考えになりますか。

山花貞夫日本社会党・護憲民主連合国務大臣

○国務大臣(山花貞夫君) 大方の民意と私が申し上げたとするならば、少し正確を欠いていたのかなと、こういう気もしております。  私が申し上げておりましたのは、長い議論の中で小選挙区制の問題点、そして比例代表の問題点についてもかなり議論されておった。こういうことの中で、それぞれの欠点、私が持っておったこれまでの議論からしますと、小選挙区制の欠点というものをどうやって修正することができるのか、そのためにはやっぱり比例代表をできるだけたくさんと、こう思っておったわけですけれども、やっていくことがその修正原理になるのではなかろうか。こういうことを考えてきた中でいろいろ答弁しておりましたので、やっぱり修正原理としては、民意を広く拾い上げるのは小選挙区部分よりも比例代表の部分であると、こういうふうにお答えをしてきたつもりでございます。  同時に、将来の政党というものがどうなるかということについて、前提とすればどんな制度をつくるか、政党が何を希望するかということではなく、有権者の審判によってでき上がるものだという前提はここにちょっと当然あることにして、今の政治状況の中で、今、青島委員の御質問は、私の気持ちからいたしますと選挙制度の問題に絞って議論されておりますけれども、今回四法一体ということの中で腐敗をなくす、そういう制度がどこまで迫れるか、企業・団体献金について十分ではないとしても、どこまで一歩踏み出すことができるか、そういうものを全体として、一体としてやっていくことが一つ。  もう一つの問題は、かつての、一つの政党が圧倒的な多数を握り、一強と幾つかの弱という政治構成ではなくなって、今、連合連立という政治形態がこれからの政治のあり方ということは大体間違いないのではなかろうかということであるとするならば、どういう形での連合連立というものが組まれるかというのはこれからの幾度かの選挙を経て決まることだ、こう思っておりますけれども、御心配の面は確かに私は否定できないと思いますけれども、でも、そうだけではないんじゃなかろうか。  今申し上げたような問題などを考えれば、そうした連合連立の中でそれぞれの政党がどういう政党の戦略を立てるかということにもかかってくると思いますけれども、必ずこの二大政党的に収れんしていくということだけではなく、穏健な多数党、多党制といいますか、そちらの方向にいく可能性も私は強いのではなかろうか、こういうように思っているところでございます。

青島幸男二院クラブ

○青島幸男君 それはやっぱり大変楽観的なお考えだと思いますね。ということは、現実の場合、選挙に勝たなきゃどうしようもありませんからね。  ですから、少なくとも現実の問題をはっきり申し上げますと、半分にちょっと欠ける自民党がいまして、あと幾つかの政党があるわけですけれども、それで小選挙区制でやって、少なくとも自民党は各選挙区にばっと候補者を立てますね、それで先ほど申しましたように比率で言えば五〇、三〇、一〇、六、四というような格好になりますと、このままの比率で戦っていたら選挙になりませんよ、それは。  だから、結局は大同団結しようじゃないかというようになるでしょう。そうすると、じゃ大同団結して選挙を戦おうということになると、自民党対非自民の連合ということになるじゃないですか。そうすると、国民は白か黒か、自民か非自民かを選ぶしか選択肢がないんですよ。その上、比例区でそれをすくい上げようと思っても、比例区の一覧表を見るとほかの政党の名前はないんですよ。自民と非自民の政党の名前しかない。そうなると、民意のすくいようなんかないではありませんかと申し上げているわけですよ。  今盛んにうなずいてお聞きになっていらっしゃったから私の申し上げていることは御理解いただけていると思うんですが、いかがですか。

羽田孜新生党・改革連合外務大臣

○国務大臣(羽田孜君) この問題につきましては、私どもは制度を考えるときに、やっぱり現実的に同じ一つの土俵の中で戦える二つの勢力をつくりたいということを申し上げてまいったので、私個人はやっぱり自民党、そしてもう一つの勢力、これが真っ正面からあれすることがいいということで、でき得れば二大政党、そして、もちろんこれは二つだけじゃなくて幾つかの政党ができるというふうに思っております。  ただ、全国で集計する、そういうことになりますと、やっぱり私は、例えば小さな政党でも、一つの専門的な分野ですとかあるいは幅広く物を考えられる皆さん方が一つのグループをつくりますと、議席を得ることができるというふうに思っております。

青島幸男二院クラブ

○青島幸男君 それも大変楽観的な見方で、現実は私はそうはならないと思います。  それで、この法案ですと、大政党になればなるほど大きな助成も得られますから有利になるわけです。それが定着していくわけですね。そうすると、例えばバランスが僅差で拮抗していればいいですが、ところが、がたっとバランスが崩れた場合は片方へだっといくんじゃないか、こういう認識を持っているわけですよ。  そうなりますと、少なくとも一番私が心配しているのは、一党が衆参両院で三分の二以上の議席を持つようなことになりますと、もう私が申し上げようとすることは既におわかりかと思いますけれども、憲法改正なども含めて、国家の行く末を、一人独裁的な人間があらわれたらその人のために大変なことになりはしないかということを私は懸念しておりまして、そのことを申し上げたくて今ここで熱弁を振るっているつもりでおりますけれども、ぜひともこのあり方は深くお考えになって、この法案は取り下げるなりなんなりしていただいた方が私は国民のために一番正しいと思っておりますので、その点をお含みおきいただきたいと思っております。  どうもありがとうございました。(拍手)

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○委員長(上野雄文君) 暫時休憩いたします。    午後六時三十五分休憩    〔休憩後開会に至らなかった〕      —————・—————    〔本号(その一)参照〕     —————————————    福島地方公聴会速記録  期日 平成六年一月十八日(火曜日)  場所 福島市 ウェディング・エルティ    派遣委員     団長 委員長      上野 雄文君        理 事      松浦  功君        理 事      平野 貞夫君        理 事      吉川 春子君                 佐藤 静雄君                 会田 長栄君                 続  訓弘君    公述人        福島県議会議員  芳賀 一太君        元喜多方市長   唐橋  東君        宮城県議会議員  大沼 謙一君        株式会社山崎メ        リヤス社長    山崎 隆雄君        弁  護  士  安田 純治君        前郡山市長    青木  久君     —————————————    〔午後一時開会〕

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) ただいまから参議院政治改革に関する特別委員会福島地方公聴会を開会いたします。  私は、本日の会議を主宰いたします政治改革に関する特別委員会委員長の上野雄文でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。  まず、私どもの一行のメンバーを御紹介いたします。  自由民主党所属で理事の松浦功君でございます。  日本・新生・改革連合所属で理事の平野貞夫君でございます。  日本共産党所属で理事の吉川春子君でございます。  自由民主党所属で委員の佐藤静雄君でございます。  日本社会党・護憲民主連合所属で委員の会田長栄君でございます。  公明党・国民会議所属で委員の続訓弘君でございます。  次に、公述人の方々を御紹介申し上げます。  福島県議会議員の芳賀一太君でございます。  元喜多方市長の唐橋東君でございます。  宮城県議会議員の大沼謙一君でございます。  株式会社山崎メリヤス社長の山崎隆雄君でございます。  弁護士の安田純治君でございます。  前郡山市長の青木久君でございます。  以上の六名の方々でございます。  さて、当委員会におきましては、内閣提出に係る公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案、並びに参議院議員発議に係る公職選挙法の一部を改正する法律案及び政治資金規正法の一部を改正する法律案の六案につきまして目下審査中でございますが、本委員会といたしましては、六法案の重要性にかんがみ、国民の皆様から忌憚のない御意見を賜るために、本日、当福島県、新潟県、京都府、愛媛県及び宮崎県においてそれぞれ地方公聴会を開会することにいたした次第でございます。何とぞ特段の御協力をお願い申し上げます。  この際、公述人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。  皆様におかれましては、御多忙中のところ、本日は貴重な時間を割いていただき、本委員会のために御出席をいただきましてまことにありがとうございます。派遣委員一同を代表いたしまして心から厚く御礼を申し上げます。  次に、会議の進め方について申し上げます。  初めに、公述人の方々にそれぞれ各十五分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えをいただきたいと存じます。  なお、この会議におきましては、私どもに対しての質疑は御遠慮願うこととなっておりますので、御承知をいただきたいと存じます。  傍聴の方々にも、お配りいたしました傍聴人の心得をお守りいただき、会議の円滑な進行に御協力くださいますようにお願いをいたします。  それでは、これより公述人の方々から順次御意見を承ります。  まず、芳賀公述人にお願いをいたします。

芳賀一太福島県議会議員

○公述人(芳賀一太君) トップバッターを仰せつかりました福島県議会議員の芳賀一太でございます。  まず最初に、私ども地方の声を聞くこういう機会をつくっていただきましたことに対しまして、厚く御礼を申し上げたいと存じます。  政治改革をめぐるさまざまな議論は、私どももテレビや新聞を通じて大変関心を持って見守っているところでありますが、五年間近い議論を経ていよいよ大詰めを迎えたということで、本日のこの地方公聴会も大変重要な意味を持っているというふうに認識をいたしております。  ただ、けさ新聞を拝見いたしますと、昨日の連立与党の会議で自民党の修正案は一切拒否して明日は採決が行われると、こういう報道でありますけれども、そもそも、地方公聴会をお開きいただいて私どもの地方の声を率直に聞いてそれを審議に反映をしていただくという観点からいたしますと、明日採決をいきなり修正なしでやるということであるとすれば公聴会の持つ意味も薄れてくるんではないかというふうに思われますし、またこれはそれぞれの地方で今開かれている公聴会の軽視ではないか、こういうふうにも率直に思うわけでありまして、この点については委員長から御答弁をいただきたいところでありますけれども、よろしく御配慮のほどをお願い申し上げて、公述に入らさせていただきたいと思います。  まず、具体的な問題点に対する御意見を申し上げる前に、私自身の自己紹介といいますか、経過をちょっとお話しをさせていただきたいと思います。  私は、昭和四十年代の前半から昭和五十年代の初めまで、自民党の代議士の秘書として約十年間国会で働かさせていただきました。あの当時を振り返ってみますと、私は福島二区の代議士の秘書をやっておったわけでありますが、福島二区は定数五人に自民党が五人当選というような中で、まさに中選挙区の中における自民党同士の激しい政治活動の競い合っている中で秘書生活を十年間送らさせていただきました。何とか政策本位の政治や選挙ができないものだろうか、お金のかからない、サービス合戦に終わらないような政治システムができないものだろうかということをよく同僚の代議士秘書たちと話しをした経過がございます。  その後、県会に出させていただきましたが、私の県会の選挙区は福島県で一番面積の広い山間僻地地帯でありまして、隣に新潟県、隣に群馬県、隣に栃木県ということで三県に隣接をいたしております。面積だけは四国の香川県一県に匹敵する面積でありまして、かつては定数二名でございましたが、人口が減って過疎のために定数一名になりました。私は、この定数二名のときにも県会の選挙を経験いたしておりますが、定数一名になってから今三期連続当選をさせていただいております。そういう意味で、衆議院議員の秘書の時代には中選挙区で、しかも自民党同士の激しい競い合いの中で秘書生活をさせていただきましたし、また県会に出させていただいてからは二名区から一名区、つまり小選挙区の中でここ十一年間県議会の活動をさせていただいているわけであります。  そういうみずからの体験を踏まえながら、今国会に上程されております政治改革六法案について私の考えを述べさせていただきたいと思いますが、自民党の推薦ということで出てきておりますけれども、党の方からは特別何の指示もございませんで、自由に発言していいということでありますので、そういったみずからの経験を踏まえて率直に意見を述べさせていただきたいと思います。  自民党が長い間、三十八年間政権をとってきたわけでありますが、今振り返ってみますと、中選挙区というものが続く限り自民党というのは永久政権ではないかなということを私はしみじみ思っております。  政権交代を可能にするために小選挙区がいいとか、小選挙区ならばお金がかからない選挙ができるとか、いろいろなことが言われておりますけれども、果たして本当にこの小選挙区というものが最良のものであるかどうかということについていまだに自分自身の気持ちの中で迷いを持っている一人であります。しかし、民主主義の大切な土俵づくりということで各党が一致して小選挙区比例代表でいこうということになったわけでありますから、それはそれとして私は評価しながらやっぱり進んでいくべきだろうというふうに思います。私がこれから申し上げることは、必ずしも中選挙区が悪くて小選挙区が絶対にいいというふうな確信を持って申し上げるわけではございません。  そういう中で、この三十八年間の自民党政権というのは、私は中選挙区がゆえに政権が長く続いたというふうに確信をいたしております。相次ぐ不祥事件等が重なりまして、国民の政治不信あるいは自民党長期政権の中でのうみ、そういった失態が政権交代に結びついているというふうに思うわけでございます。  また、御承知のように、福島県の場合には北海道、岩手県に次いで全国で第三位の県土の面積を有しております。人口は二百十万人、海があり山があり、また中通り地方という都市部があり、県土は広大な面積の中で多極分散型の県土を有しております。私ども県議会に籍を置く六十人の議員はそれぞれの地域の要望を担って出ているわけでありますが、非常に住民の多様化するニーズを県政に反映をさせる、そういう立場から考えると、地方議会あるいは私ども地方議員の役割というものも非常に大きいものがある、まさに地方政治は民主主義の教室であるということを自負しているところであります。  そういうことで、今回の政治改革法案の議論をお聞きしておりますと、全体としては、国会議員の国会議員による国会議員のための議論というような感じがしてならないわけであります。私ども地方議会に携わっている者、地方議会の気持ち、そういうものが余り議論をされてこなかったというふうに見受けられるわけでありまして、私どもは地方の大事な政治を担っている一人として甚だ遺憾に思っているところでございます。  いずれにいたしましても、会津では伊東正義先生が私どもの郷土の大先輩でありますが、自民党の政治改革本部長として心血を注いでこの法案の策定に努力してこられましたし、また一時は総理大臣をけってまで政治改革をやらなければならない、こういうことでまさに遺言にも近い形で政界を引退されたわけでありまして、福島県の我々としては、この伊東先生の精神というものも生かしながら、いろいろなことがあっても何とか各党で話し合って、妥協するところは妥協してこの会期中に政治改革法律案というものをぜひとも成立させていただきたいというのが結論でございます。  そういった観点に立って、個々の問題について意見を述べさせていただきたいと思います。  まず最初に、連立政権という私ども経験のない形でありますが、ちょっと述べさせていただきますと、昨年の総選挙でそれぞれの政党が独自の政策を掲げ、国民の信任を受けて国会を構成し、そして首班指名という格好で八党による連合政権ができたわけでありますけれども、昨年の選挙の際の各党の政策というものをよく検証してみますと、例えば比例代表並立制というような公約をされた政党は私は皆無だったように思います。各党が政治改革を何とかなし遂げなければならないという公約はございましたが、小選挙区比例代表並立制なんというところまで踏み込んで公約をした政党はなかった。しかし、新しい政権ができると、今日それが一つの大きな流れになっている。  あるいは米の問題、米の部分自由化の問題、これも公約をした政党は一つもございませんでした。PKOの問題、自衛隊の問題、それぞれの国民に掲げた政策、約束した政策、そのことと連合政権を組んだ後に出てくる政策というものに余りにも大きな違いがあり過ぎると、国民は一体何を信じて政党に投票し、どういった政権を期待するかということ、連合政権というあいまいな形で今進行していることに大変な疑問を感ずると同時に、一体選挙の公約は何だったのかというふうに感ずるわけであります。  我が党の政策はこうであるけれども連合政権になったらこうなるんだというようなことをお示しをいただいて選挙の審判を受けるならともかく、政党が勝手にそれぞれ選挙後に組み合わせで違った政策が出てくるというのは、これは私は一つの政治不信につながってくるんではないかというふうに思うわけであります。これは法律案とは直接関係ございませんが、そういうことを冒頭に申し上げておきたいと思います。  それで、具体的な小選挙区の定数の問題でありますが、二百五十、二百五十ということが最終的に修正案で小選挙区二百七十四、比例代表二百二十六ということに衆議院段階では落ちついたようであります。私ども地方議会では、確かに総定数というのがありますけれども、どこの議会でも一割とか二割定数を削減して、そして厳しいみずからの姿勢で議会の定数を決めているわけであります。しかし、国会は五百十一から五百というようなことで、第八次選挙制度審議会の答申の趣旨を考えましても、自民党案である四百七十一という総定数は国民が十分理解できる定数ではないか、五百というのは多過ぎるんではないか、地方議会の場合と比較しますとそういうふうに感じます。  それで、この小選挙区比例代表、小選挙区に力点を置いた政治改革をやろうということなんですから、やっぱり小選挙区の定数を四百七十一の総定数の中でできるだけふやす、本当は単純小選挙区が一番いいんでしょうけれども、ふやすということが必要ではないかというように思います。したがって、小選挙区三百、比例代表百七十一というような自民党案に近い形でこれは各党が合意をしてやっていただきたいというふうに思います。  それから比例代表選挙の単位でありますけれども、これは政府案では全国単位とするというふうになっておりますが、全国単位ということになると、今の参議院と衆議院というのがどこが違うのか、全くこれは同じくなってしまうんではないかと。代議士という言葉を使っている以上、衆議院の場合にはやっぱり地域の代表である政治家というイメージで長い間来ているわけですから、全国単位で比例代表を分配すると地方の、特に福島県なんかの場合には福島県出身の国会議員というものが少なくなってしまう、顔が見えない、そういうことで非常にあいまいな制度ではないかというふうに比例代表の場合には思うんです。全国単位で選ぶということになるとなお一層それが不明確なものになってしまうので、やっぱり都道府県単位でやるべきだというふうに思います。  昨年の福島県の場合の総選挙の結果を見ますと、福島県では衆議院議員が十二名の定数がございまして、自民党が八人当選、元自民党が四人当選、これで十二名になるわけです。社会党は、五議席ありましたが、全員落選ということでゼロになってしまった。今度の政治改革法案で福島県が五つの選挙区に分割されますと、十二名おった代議士が五人になってしまう。ましてや、都道府県単位でなくて全国比例ということになると、そのあふれた人たちは福島県から比例代表の名簿に登載されるかどうかわかりませんから、結局、地方の国会議員の数、代議士の数が少なくなってしまうということで、比例代表の選挙は都道府県単位が望ましいのではないかというふうに思います。  それから、投票を一票制にするか二票制にするかという問題も議論の分かれているところだと思いますが、そもそも小選挙区を導入しようというその趣旨は、政権交代を可能にする、政権を担わせる責任を明確にするという意味で小選挙区を導入しようということなんでしょうから、やはり二票制よりは一票制の方がその趣旨に近いのではないかというふうに思うんです。  例えば小選挙区には立候補しないで比例代表にだけ立候補するという政党が出てくるかもしれない。そうすると、二大政党どころか、小党分立して政局が不安定になっていくというおそれもあるわけで、私はやっぱり小選挙区とスライドした一票制が望ましいというふうに思います。  それから小選挙区の区割りでありますが、政府案は総理府、自民党案は衆議院というふうになっておりますが、それぞれ町村の数を足して割ったような形で区割りをするより、その地方地方にはよって来る歴史的な経過もあるわけですから区割りはやっぱり各都道府県の第三者機関に任せた方がいいんじゃないか、福島県が五つだとすれば、福島県の第三者の区割り委員会に任せた方が住民にぴったりした区割りができるのではないかというふうに思います。  それから政治資金並びに公費助成の関係でありますが、政党に限定して個人の政治団体には政治資金はストップするという内容でありますけれども、特に地方議員の場合には九割が無所属の議員であります。無所属議員をどうするのか、あるいは地方議員に対してはどうするのかということがこの法案には明確に記載されておりません。そういう意味で、地方議員に配慮した政治資金のあり方あるいは公費助成のあり方というものを考えていただきたい。  特にこの法律が通っても公費助成を受けないという政党が出た場合に、それじゃ残った政党でそれを山分けするのかということになると、これも甚だおかしな話でありまして、私は公費助成というものは政党をみずから堕落させるものだという感じがいたします。しかも、この三百億とか五百億とかという数字も根拠がない、国民に対して明確に説明できる内容ではないということで、この辺も国民に納得のいくような公費助成のあり方というものを、これははっきり言って政府案も自民党案も両方だめです、よく考えてつくっていただきたいと思います。  それから政治腐敗の防止の問題でありますが、相次ぐ不祥事件の中で、国民は極度の政治不信に達しております。二度とそういう過ちが起きないように、これも各党できちっと合意をしてやっていただきたい。  ただ、この法案を拝見いたしますと、小選挙区で立候補し比例代表の名簿登載、両方、二重に立候補することになっているんですね。例えば小選挙区で選挙違反で失格したその議員が、あるいは汚職で議員を失格したという場合に、小選挙区の政治家は失格しますけれども、名簿登載の順位によってはそちらで当選するという場合も出てくるんではないかというふうに思われるんですが、これもまたおかしな話じゃないかなというふうに思うんです。そのことが一つと、小選挙区で落選した人が今度は比例代表の名簿登載で当選したという場合もあり得る。  そうすると、選挙民からこの人はだめですよということで落選になった人が名簿登載で今度は比例代表で当選してどんな顔してバッジをつけるのかなというふうに考えると、これも恥ずかしい話じゃないかなというふうに思うんです。ですから、二重立候補なんというのはおおよそこれは国会議員の御都合の制度でありまして、これはやっぱりおかしいなというふうに思います。  それから、先ほどもちょっと申し上げましたが、地方議員というものも国政と同時に非常に大事な役割を担っているわけでありまして、地方議員に対する配慮が非常に足りないということですから、その辺を十分に考えていただきたいと思います。  時間がないようですので結論を申し上げたいと思いますけれども、結論は、やっぱり国会議員は外交、防衛、経済、インターナショナルな問題について国政に専念をして審議を尽くしてもらう、地方議員は住民の身近な問題について政治をやっていくという役割分担を明確にしていくことが今後必要だろうと思います。  この政治改革法案の成立を機会にして、国と地方のあり方、国会議員と地方議員の役割分担、そういうものも明確にしながら地方分権というものをきちっと確立していく、そういう方向にこの法案の成立がつながっていかなければ私は意味がないというふうに思うわけでありまして、ひとつ各地方公聴会の意見を十分にしんしゃくして、明日からの政府案、自民党案、また我々の地方の意見というものも踏まえながら十分に話し合って、合意をして、修正して、望ましい形での政治改革の法律案の成立に向けて一層頑張っていただきたいと思います。  話がまとまらなくなりましたけれども、以上申し上げて私の公述とさせていただきます。  ありがとうございました。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) どうもありがとうございました。  次に、唐橋公述人にお願いをいたします。

唐橋東元喜多方市長

○公述人(唐橋東君) 唐橋東でございます。  国会議員の党派を超えたOBが政治刷新連盟をつくっております。以前、私も上京して意見を述べています。その意見は皆さんのお手元に届いていると思います。  私としましては、ともかく今まで嫌というほど見せつけられてきました金権体質を今こそ一掃して政治倫理の確立を心から願う一人でございます。しかし、今日の国会審議の状況をテレビ、新聞で拝見いたしますと、ほとほと嫌になってしまいます。毎日のように友達が集まります。同志が集まります。会津言葉で言えば、「ごせやけてしょねえ」、こんなことを言っております昨今でございます。幸いこの公聴会に出席させていただきまして、同志は、言いたいことを言ってこい、こういうことなので、御無礼でございますが遠慮なく申し上げさせていただきます。  まず第一に申し上げたいことは、この国会で政治改革法案をぜひとも成立させていただきたいということでございます。そして、ともかく政局の安定と国民の不安を一応取り除いてから景気対策、来年度予算編成の方向に集中していただきたいと思います。  景気対策は確かに目下の急務です。しかし、これは私から言うまでもなく、一つや二つの施策でできるものではございません。長期的な見通しに立って総合的な対策を立てて初めて効果があると思います。景気対策を口実に、また強行採決を不満として三十有余日も空転させた状況を見て、私もいわゆる大学管理法案審議のときに文教委員会の理事としてあの乱闘国会の中におりまして、そのとき私たちに対しての批判は、今度野党になって、乱闘にはなりませんけれども、審議をサボタージュする姿を見ておりますと、何とも言うことができない気持ちでいっぱいでございました。  さらに、これは私から申し上げるまでもないと思いますが、もしここで改革法案を流したならば政局はどうなるでございましょうか。国民の政治不信は極限に達すると思います。口でこそ一日も早く来年度予算、景気対策と言いながら、実際はそれに手をつけさせないように行動しているとしか思われません。  前の海部内閣、宮澤内閣の場合は、自民党の総裁である総理が自分の党をまとめることができないために流れたと思います。今度の細川内閣の成立の第一要件は、政治改革をやれという上に立っていることは国民がだれしも考えていることだと思います。この改革法案が成立しなかったとき、今の状況では、その責任は自民党の党略と社会党内をまとめることができなかったことにあると断言されても過言でないだろうと思います。  会期もあと数日になったわけです。大法案ですので不十分な点は多くあろうと思います。国民年金法が、成立してから実施までの間に改正されたという例もあります。改正すべき点を時間をかけて整理して、次期国会でさらに改正してもよいと思います。ともかく今回は成立させなかったならば、私は政治不信は極限に達すると断ぜざるを得ません。  その次には、政治改革の目的の第一は、御承知のように、金権腐敗政治の一掃にあります。といっても、私は腐敗防止法を引き離して成立させることには賛成できません。それは、この関係法案を一括して初めて有権者に意識改革を持たせることができると考えるからでございます。国会での今までの議論を見ておりますと、この第一目標を外して、自分たちの直接の小選挙区の問題やどのように政治資金を手に入れるかというような点に集中しているとしか思われません。  従来まで、選挙法はざる法とよく言われました。ここに政治の不信の根底があると思います。  一例を挙げてみますと、百十六国会で成立した、御承知の平成二年二月一日施行の寄附禁止の改正がありました。大々的に県選管あるいは市町村選管はパンフレットをつくって全戸に配布いたしました。お祭りの寄附は出した方ももらった方も罰せられますというような、漫画風に小学校の生徒もわかるような内容でございます。  平成三年八月、喜多方市では恒例の夏祭り花火大会がございました。そのときの寄附した人全員の氏名が全戸に配られているのが恒例でございます。この中に市会議員与党十六名の名前が入っています。寄附を受ける方はどうだと申しますと、商工会議所を中心に各種団体、おおよその団体が全部参加して実行委員会をつくっていました。それが寄附を受けるわけでございまして、まさに町ぐるみの違反だと言っても過言でありません。  政治浄化連盟の一員として私はこれは見逃すことができませんでした。だから告発しました。会津若松検察庁で検事の事情聴取を受けました。そのとき、そこで起訴できない理由がわかりました。それは、同法の罰則規定で「当該選挙に関し」という言葉がある。そうしますと、花火大会は市会議員の選挙に直接関係するのかと。ここが抜け穴でございまして、検事は起訴できません。私も了解しました。それは当時の二百四十九条の二でございます、これがざる法なんです。検事もざる法と言っています。その後の国会でこの点は直りましたか。私は不勉強ですが、直っていないと思います。ざる法です。  今の法案で、ざる法の問題が出ました。いわゆる支部の数、そういうものもございますが、支部の数などは県と市町村単位一つでいいんです。ともかく法律をつくっても政治家はざる法にしてしまうんだというのが国民の声なき声の不信感でございます。現行の国民協会支部と保守系首長の関係、議員と後援会の関係など、すべて合法的に処理していますと言いながら、その内容は知ることができません。それは公開の基準があるからでございます。細部にわたって面倒だからできないんだと、これでございます。  今度の改正で公開の基準は下げられました。しかし、下げられてもまだまだあの金額ではざる法になるおそれがあります。ちょうど今問題になっております使途不明金の役目をこの制限の下でやっているんです。そう断言して、しかられますか。  現在の会計は全部レジでやります。私の小さな店もそうです。ですから、公開の基準が面倒だなんてことはありません、レジを設けているんですから。設けて、そのレシート並びに帳簿を四、五年間保管する、それを義務づける、そして必要なときには提出させる、こうしなかったならば使途不明金と同じ逃げ道があります。この点は、会計事務なんかはレジがありますから簡単です。ぜひお願いしたいと思います。  大臣の資産公開、全くそれをどう国民は思っているでしょうか。いや妻や子供にしておけばいいんだ、ああいうことでは国民の政治不信はなくなりません。  次に、連座制について申し上げますと、今回は御承知のように強化されているようでございますが、ともかく、秘書だ、事務長だ、家内だ、兄弟だ、おれ知らなかったと、全部逃げました。ここに政治不信の一番大きな基本があるということは御承知だろうと思います。ともかく、直接知らなくても責任者なんです。その責任をとるべきでございますし、そして公民権停止を含めた罰則をはっきりと示さない限り、政治不信は払底しないし、ざる法だと言われる法律になると思います。  次に、政党助成法の中で申し上げさせていただきますが、議論されております三%条項、あれは私は現状では二%でもいいんじゃないかと思います。そんな考えを持ちながら、地方の首長あるいは議員をやった経験から申し上げますと、この助成法で無所属を全部政党の系列下に入れることについては私は疑問を持ちますし、反対です。地方自治体は国の出先機関でございません。政党不信が高まっているし地方の選挙に政党の人は入ってもらわなくていいんだ、私たちの町は私たちで議員も首長もつくります、そういうことが各地に起こっていることは御承知だと思います。ここに無所属の首長並びに議員の大きな位置づけがあるわけでございます。  国の補助金、助成金をえさにした現在までの太いパイプ論は、極端に言えば利益誘導による中央集権強化体制をつくり上げました。二十一世紀は地方の時代と言われ、地方分権の時代にしなければなりません。どうするのか。具体的に言えば、政党助成金の総額の何割かは公営選挙の費用にしなければならないと思っています。さきの百二十五国会で成立した選挙の公営費の大幅な拡大、これだと私は思います。私は……

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) 先生、大変恐縮ですが、またこちら側から御質問申し上げる時間もございますので、ひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。

唐橋東元喜多方市長

○公述人(唐橋東君) 出したくても出せない、出たくても出られない、これを公営によって少なくとも出られる、ここに私はあると思います。助成金を公営費に充てたならば、共産党が言われるような憲法違反の問題も解決されるかと思います。  次に、選挙管理委員会の任務ですが、これは時間がありませんので触れません。ともかく何もできないんです。何もできない。それではだめです。やはり選挙管理委員会は、今私が挙げたような例を警告し、そして摘発する、その権限を持たなければなりません。  時間がありませんが、最後に申し上げたいことは、二大政党論ですが、私は金権腐敗をなくすのには二大政党論でないとだめだと思います。しかし、私の体験では、日本の国の今の社会情勢では二大政党にはまだ弊害があります。だから、緩やかな多党制。そして、二、三回やりますと三つか四つの政党になってくると確信します。ヨーロッパ諸国と同じです。そう考えますと、細川政権は二十一世紀の連立のいわば試金石である、こう考えて、細川政権が大きな任務を、この難局を切り抜けますことを心から念願して、終わります。  時間を超過して申しわけありませんでした。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) どうもありがとうございました。  次に、大沼公述人にお願いをいたします。

大沼謙一宮城県議会議員

○公述人(大沼謙一君) 私は、自民党宮城県連政調会長の大沼謙一であります。  国会法五十一条を見ますと、   委員会は、一般的関心及び目的を有する重要な案件について、公聴会を開き、真に利害関係を有する者又は学識経験者等から意見を聴くことができる。   総予算及び重要な歳入法案については、前項の公聴会を開かなければならない。 一つは重要性のある公聴会、予算あるいは歳入法案については義務として公聴会を開かなければならないという国会法上の定めがあるようでありますが、今公聴会は、前項の重要性のある公聴会だというふうに私は理解をいたしております。  いずれにしましても、法案採決の前の公聴会というのは、一つの手続的なものでなく、地方、中央の公聴会をもとにして、広く国民の各界各層の意見を聞きながらこれからの審議のためにするための公聴会だというふうに私は思うんです。  ところが、昨日来のテレビあるいはけさの朝刊等を見ますと、これは私ども宮城県の地元の新聞でありますが、かなり大きくこんな見出しで「与党、あす採決へ職権開会」、「委員会は十七日夜、上野雄文委員長が政治改革法案採決の前提となる締めくくり総括質疑を十九日に行うことを委員長職権で決定した。連立与党は十九日中の委員会採決と、遅くとも二十一日の参院本会議での可決、成立を目指している。」と。この新聞のみならず、各新聞がこのような論調で書かれている。  昨日は中央公聴会、きょう十八日は地方公聴会、あすは委員長職権で決定をすると。これじゃ、皆さん方が何のために福島までおいでいただいて公聴会を開いているかというのは、全く疑問視せざるを得ない。ただ手続上のプロセスとして形だけの公聴会を開いて、それは聞くだけにとどめおいて、またあしたからの国会審議を進めていくということでは、私自身こうしてここに立っておって自分自身が非常に悲しい気がしてなりません。したがって、国会法上に定められておる何のための公聴会なのかというのを各委員の皆さんはしっかりと胸に入れていただきながらあす以降の審議を進めていただきたい、こういうふうに思っております。  そういう考えに立ちながら、今国会で審議されております公選法の一部を改正する法律案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法に係る数点について意見陳述をいたします。  まず第一に、総定数についてであります。  皆さん篤と国会の中で御苦労されて御承知のとおりです。国鉄、あるいは電電、日本専売公社など、民営化という名のもとに血のにじむ努力を払って今日その実を上げてきているところであります。また、国、私どもの地方を問わず恒常的に事務事業の見直し、あるいは機構改革、定数の削減、さらに地方議会においては住民の意思あるいはみずからの意思によって議員定数の削減を今日までも断行してきたのであります。今後におきましても行財政改革は重要な政治課題であるということを考えますと、国会だけが現状を維持するということは、国民世論からしても時代的趨勢から見ても断固として許されるべきではないというふうに考えます。  したがって、総定数につきましては、公職選挙法の本則四百七十一名というところまで削減すべきであるというふうに思います。  第二に、小選挙区定数、比例代表定数についてであります。  民主主義をとる単一国家においては、理論的には国民を代表する一院で足りるということが定説になっております。しかし、我が国では憲法上二院制をとっており、両院はそれぞれ議員の任期、選挙方法を異にしなければその意味をなさないというのは論をまたないところであります。  特に衆議院は、内閣総理大臣の指名の議決、予算の先議及び自然成立、条約の自然承認、法律の再議決、内閣不信任案の提出、会期の決定及び延長に関し、参議院に優先した権限を持っているのであります。つまり、参議院の意見を衆議院が排除する権限が憲法上、法律上認められておりますことは、衆議院が国民の意見を強く代表することを意味するものだというふうに思います。したがって、衆議院が国民の意見をより強く反映する制度でなければならない、こう思います。小選挙区比例代表制においては、小選挙区が比例代表より国民の意見がより強く反映した制度であるということはこれまた論をまたないところでありますが、よって、小選挙区に大きく比重を置いた制度に改めるべきだと、衆議院の本質からおいて私はこういうふうに思うものであります。  第三点に、比例代表の選挙区についてであります。  衆議院が国民の意思をより強く反映する院である観点から、比例代表の選挙区を全国にすればよって立つ基盤が希薄になり、また国民とのきずなというものが脆弱になる。また、比例代表は小選挙区における少数意見に配慮した制度だということは与野党ともこれは共通でありますが、その小選挙区が都道府県単位に議席を配分することになりますから、少数意見の尊重はそのままその選挙区ごとに配慮すべきであり、したがって比例代表の選挙区は都道府県単位にすべきだと、こういうふうに考えるものであります。  第四点でありますが、投票についてであります。  政府案では、投票は記号式投票により、小選挙区選出議員の選挙においては候補者一人に対して、比例代表選出議員選挙については一つの名簿届け出政党に対して、それぞれの投票用紙の記号を記載する欄にマルの記号を記載して行う二票制をとっておりますことは、候補者と所属する政党を別々に投票するおそれが必ず出てまいります。今出されておりますこの与党案は、政策本位及び政党本位の選挙の実現ということが大きな趣旨として唱えられております。そういう趣旨からしますと、この投票制度につきましては全く納得のいく制度でないということは私は明らかだというふうに思います。  衆議院選挙の最大の意義は、今まで述べられましたとおり政権の選択にあり、多様な民意を反映せしめる参議院議員の選挙とは基本的に異なって当たり前だ、異なるべきだというふうに考えるものであります。  第五に、政治資金制度についてであります。  政府案では政党のみへの寄附は認め、企業・団体献金を禁止いたしておりますが、現状を考えた場合、経過措置を考えることも必要であろうというふうに存じます。また、個人献金は果たして円滑に行われるかどうかという疑い、問題が生じてくるものというふうに思われます。  政治資金につきましては、国、地方を通じた一体的な規制である、こう考えるときに、数多くの政治家の政治活動に及ぼす影響は極めて甚大であり、本来自由であるべき政治活動への事実上の制限を加えることになる、こう言わざるを得ません。ある程度は政党への公的助成によって救われるものの、最も人数の多い無所属の地方議員、自治体の首長には何らの救済策もない。したがって、これら地方議員、首長に対しても配慮した制度にする必要がある、こう思われます。  六つ目に、戸別訪問の解禁であります。  確かに選挙におきまして戸別訪問を解禁して自由に行うということは、いかにも美名であり言葉としては非常に聞こえがいい。現実にこれを全部解禁いたしましたならば、夜中に戸別訪問をしたり、各家庭の静穏が害されたり、プライバシーを侵害されたり、あるいは各陣営の過当な競争を招くなど、本来の政策本位の選挙から日本人特有の義理人情的な選挙を招くおそれがある。したがって、この戸別訪問の解禁については、条件をつけた戸別訪問にするとか、あるいは一定の期間猶予を持って再検討をするとかという手だてを加えつつ、今直ちにこのことの解禁はすべきでないというふうに考えます。  以上六点申し述べましたけれども、特に選挙制度の改革は民主主義の根幹をなす土俵づくりでありますことから、冒頭述べましたように、委員長職権の乱用あるいは強行採決などはぜひやめていただいて、また各党各会派の利害得失を排除していただいて、合理的かつ整合性のある改革でなければならぬというふうに思います。  したがって、以上各論に対し、さらなる慎重な審議と再考の上早期にこの政治改革が行われますように心から祈念を申し上げまして、私の意見陳述を終わります。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) 時間について御協力をいただきまして、大変ありがとうございました。  次に、山崎公述人にお願いをいたします。

山崎隆雄株式会社山崎メリヤス社長

○公述人(山崎隆雄君) 山崎でございます。  結論から先に申し上げます。  今、国民はもう五年にわたる政治改革審議に飽き飽きしているのが実態だと思います。政府案で一刻も早く、もう一日も早く国会で通していただいて、そして山積みしている問題に取りかかっていただきたいというのが結論でございます。  三度目の正直という言葉がございます。海部内閣、海部さんが倒れられ、そして宮澤さんも結果的には国民の前でうそをついた形になって退陣されて、そして五五年体制が崩壊をしまして、自民党の一党支配が崩れて細川連立内閣が成立したことは御承知のとおりであります。これは、政治と腐敗の問題、いろんな問題に対する国民の怒りと声なき声のあらわれであると私は思います。  衆議院におきましても、もう百三十時間以上の審議を経て衆議院を通過したわけでございますから、ぜひ速やかな御配慮をもって参議院も通過させていただきたいというふうに思います。  細川総理は、政治改革が今国会で通らなければ政治的責任をとる、こういうふうに言っておられますから、もしこの国会で通らなければ総辞職か解散ということになろうかと思います。もし解散ということになりましたならば、恐らく投票率は五〇%を切るだろうと思います。投票率が五〇%を切るということになりますと、国民の政治不信のあらわれである、こういう最悪の事態になってくると思います。  今、私、経済界に身を置いておりますので、非常に不景気で困っております。今、正月明けから株が上がっております。これは政治改革、参議院を通りそうだな、そして政治改革が通りますと基盤の強い政権ができて、そして我々の生活あるいは経済、そういったものに対して思い切った、極端に言いますと、赤字国債も辞さず、このぐらいの思い切った財政金融政策をとっていただいて、そして国民生活が豊かになるように細川内閣は手を打ってくれるだろうという期待で株が上がっているわけであります。これが裏切られますと非常に大きな問題になります。  参議院におきましても、我々国民の目から見ますと、何か国会の先生方が特別な場で、ちょっと乱暴な言い方を許していただきますならば、党利党略、私利私略に明け暮れて国民不在の政治を永田町でやっているというふうに思われてなりません。このままでいきますと参議院不要論、乱暴な言い方でございますが、そういった声も出始めているのが現状でございます。そういった声にかんがみまして、ぜひ良識の府の役割を速やかに果たしていただきたい、かようにお願いするものであります。  選挙制度あるいは政治の制度に、最良のものを望むのはなかなか不可能であると思います。そういうものを追い求めていかなければなりませんが、短時間のうちに最初からベストのものを望むということは不可能であることは国民がみんな知っております。ですから、ぜひベストよりベターということでこの法案を成立させていただきたい、かように思います。  それと、本県の小選挙区の問題でございますが、ここは中選挙区で福島一区になっておりますが、前の自民党の案でいきますと、福島市、伊達郡、それから相馬市が入るような区割りになっていると記憶しておりますが、当地方には民謡がございまして、それには「伊達と相馬の境の桜」というのがございます。相馬市と福島、伊達郡では、人の生活あるいは人情、そういった制度、そういったものがまるで違います。区割りにおきましてもその辺をかんがみていただきまして、行政圏それから経済圏そして生活圏の同一な単位をぜひ考慮していただきたい、かように念願するものであります。  最後に、再三申し上げますが、国民はもう永田町の紛争に飽き飽きしております。ぜひあすにでもあさってにでも法案を速やかに通していただきたい、かように念願をさせていただきまして、私の公述を終わらせていただきます。  どうも御清聴ありがとうございました。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) どうもありがとうございました。  次に、安田公述人にお願いをいたします。

安田純治弁護士

○公述人(安田純治君) 公述人の安田でございます。  冒頭に、ほかの公述人も申し上げましたけれども、きのうきょうの報道によりますと、どうもこうした公聴会を単なるセレモニー化するような参議院の動きがあるということが報道されておりますけれども、まことに遺憾でございますので、ぜひそういうことのないようにしていただきたいということをお願い申し上げておきます。  私は、三十年来、弁護士として公職の選挙に関する事件を初めもろもろの政治活動に絡んだ生の事件を数多く取り扱ってまいりました。また、私自身、衆議院議員を二期務めまして、直接に選挙活動、政治活動を行ったこともございます。また、政治家としての同僚の方々の政治生活の実態も身近に見聞してきたわけであります。こうした経験の上に立って、これから意見を述べさせていただきます。  まず、選挙や国民の政治活動に関する法律制度を検討する場合の価値基準、平たく言えば物差しは何かといえば、これは憲法以外にはございません。これは、理念的に言って、我が国が立憲国家であるということから当然のことでありますけれども、また実際上の必要からも、多種多様な思想、信条、政治要求を持つ膨大な国民を国家という一つの統合体に抱え込んで秩序ある制度を運用していくわけでございますので、最も共通の基本となる物差しは憲法以外に考えることはできないのであります。  早い話が、私の前の公述人の方々はいろいろな観点から御意見を述べられましたけれども、あるいは株の値下がり値上がりの問題をメルクマールにして政治を考える方もいらっしゃいますし、いや、株の値上がり値下がり、そんなことはもう関係ないんだと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、もろもろの価値基準を持った人たちを統一的な国家の中で秩序ある制度を運用していくということになりますと、共通な価値基準は憲法以外はないと言わざるを得ないわけであります。  そこで、憲法第四十三条を見ますと、御存じのように、「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。」となっておりまして、この「全国民を代表する」というのは、全国民の意見を忠実に反映することを意味すると。そうすることを可能ならしめる方法で選任された議員が、ここにいう「全国民を代表する」議員であるというのが通説であります。私、ここに宮澤俊義教授のコンメンタール「日本國憲法」を持ってまいりましたけれども、ここには、私が今述べたと同じことが書かれておりました。これが通説であります。  しかるに、参議院において今審議されております小選挙区制は、いわゆる死票が多くなる制度でございまして、政府案によれば、最悪の場合わずか六分の一の得票で当選し、六分の五、つまり八三%以上が死票になる、切り捨てられる、こういうことを認める制度でありますから、全国民の意見を忠実に反映することを可能ならしめる方法ではなくて八三%の意見を反映させないことを可能ならしめる方法であって、まことに言語道断と言わざるを得ません。  それでは、小選挙区制の実際上の功罪はどうかといいますと、御承知のとおり、我が国ではかつて旧憲法時代に、二回、小選挙区制を実施した経験がございます。ところが、選挙に金がかかり過ぎるなどの理由でいずれも短期間実施されただけでやめております。これらの経験を踏まえて、既に戦前、小選挙区制の欠点として次の諸点が挙げられております。  これも、私、きょうここに持ってまいりましたけれども、昭和四年発行の現代法学全集第十五巻「衆議院議員選挙法」、この五十二ページに、同じ宮澤俊義教授が、当時は非常に少壮の若い研究者だったわけですが、書いてございますが、これを見ますと、まず第一に小選挙区制の欠点として挙げられるのは、競争が激烈になりやすい、したがって買収、脅迫、官権の干渉を誘発しやすい、しかも小区域だからそれは容易に行われる、地方的有力者に有利であり超地方的大人物の選出を妨げる、議員が余りに地方的利益の代表者となり過ぎる、選挙人が諸候補者についてなす選択の範囲が狭い、死票が多い、ゲリマンダリングを行う可能性が多い。これはこの本に書いてあったことのほとんど引き写しでありますが、こういうことが列挙されておるわけであります。  これは六十年前に言われた欠点でありますけれども、現在でもその大部分は欠点として妥当すると思います。いわゆる並立制をとってみても、せいぜい選挙区選挙のこれらの欠点を是正し得るとしたならば、超地方的人物、現在の参議院比例代表制におけるいわゆる学識経験者的候補者は比例代表制の方で当選したらいいんじゃないかという程度の是正はあり得るかもしれませんが、それ以外については、たとえ並立制をとってもこれらの小選挙区制の欠点は補い得ないものであります。  私自身の経験もまぜてお話し申し上げますと、候補者は、自分の選挙で勝つことが至上命令でございます。地域が狭くなればなるほど地域的利益誘導や買収、締めつけなどに走りやすいことは明白であります。もちろん、相手の候補がどんなダーティーな活動に走っても断固として政策本位の活動を貫きお金も使わないという候補者も現にいるでしょう。現に今でもこうした候補者は全国すべての選挙区で最低一人は立候補しておるようであります。しかしながら、多くの場合、残念ながら自分の当選のみを至上目的として好ましからざる選挙運動を展開しているのも厳然たる事実であります。これは、私は弁護士としてたくさんの事件にかかわっておりますけれども、残念ながら事実と言わざるを得ない。複数の当選者がある現在の制度でもこのようなありさまでありますから、一人しか当選できない制度になったら、その結果は推して知るべきであります。  ところで、小選挙区の場合に、同じ党派からの同士打ち的立候補者が防げるので泥仕合いがなくなる、政策本位、政党本位の選挙ができるはずという主張がございます。きょうの公述人の中でもそういう観点で意見を述べられた方もいらっしゃいます。しかし、そうであれば、今度は公認争いが激化することは明らかです。私自身、大福戦争と言われた当時、衆議院におりました。私は野党ですから関係はありませんでしたけれども、自民党の総裁候補争いの狂態とも言うべきありさまを身近に見聞しましたし、近くは東京都知事選で候補者争い、これが記憶に新しい。また、熊本県知事の選挙でも、候補者を絞る段階での佐川急便の一億円の流れが疑惑とされているわけでありまして、一つの席を争う党内抗争のすさまじさは他党派との選挙の争いなど及びもつかないものがあると思います。ここにも、というよりはここにこそ大変なお金が政治にかかるという大きな理由があると思います。  また、同じ党内ではなくて複数政党間の候補者調整も小選挙区制で勝つためには多分多用されるようになると推測されますけれども、これも今までの政党あるいは政治家の活動を見てまいりますと、有権者不在、国民不在の密室談合が行われることは必定であると言わざるを得ません。もちろんこれらの動きには、ポストと金が絡むおそれがあることも多分にございます。政策本位の協力ということは、残念ながら期待することはできません。現に、野党のときには小選挙区制は民主主義の根本に反すると言っていた党が、連立によって大臣のポストにつくと途端に小選挙区制を推進する、こういう現象も存在して、我々目に見ているわけでありますので、政策本位の協力ということはポストその他のいろいろな問題が絡むであろうということは、単なる推察ではないと言わざるを得ません。  このように、小選挙区制は、金権腐敗政治の一掃を第一の願いとする国民の政治改革に対する期待に反しまして、国民の要求をすりかえる許しがたいものと言わざるを得ないのであります。  一方、現在の中選挙区制はどうかといいますと、制度としては今まで述べました小選挙区制の欠点をほとんどカバーできるものであります。この制度のもとで現に発生している金権政治は、制度上の欠陥から生ずるものではなくて、金権に走る政治家や政党に問題があるわけであります。同一選挙区における同士打ち的現象も、現に同一選挙区内で複数候補者を立てて全く泥仕合いを演じないで両方当選している例もあります。政党によっては、お互いに同じ選挙区内で協力、援助し合うのを当然としている政党も、今一定の議席を確保して存在しているわけであります。  日本に一つもそういう例がないというのであれば私はこんなことは申し上げませんが、そういう政党は存在しております。京都で日本共産党は複数議席を持ったことがありますけれども、こういうときに泥仕合いをやったろうかと、私自身も選挙応援に行きましたけれども、決してそういうことはございません。そういう政党が現に存在しておるわけでありますから、私は申し上げるのであります。  また、中選挙区制は政権交代を困難にするという説も全く根拠がございません。現に交代が行われました。なお言えば、前回の総選挙が小選挙区並立制で行われたとして計算しますと、政権交代は起きなかったことが計算上明白であります。中選挙区だからこそこういう結果になったと。小選挙区でこの間の自民党の支持票その他の票を計算すると、自民党は絶対多数を維持しまして大勝利になっていたはずであります。そういうわけで、中選挙区は政権交代を困難にするという説は、これはもう事実をもって打ち砕かれたと言っていいと思います。  そこで、選挙区に関して申し上げますと、今度の政治改革が何をなすべきかというと、一票の格差の是正、それから選挙活動の自由、こうしたことをどうしても実現するということが肝要であろうかと思います。選挙区を小選挙区にすることではございません。選挙運動の自由について、前の公述人の方が、自由にすると云々とおっしゃいましたけれども、時間制限その他の方法は幾らでもとれるわけであります。私自身、選挙違反の弁護活動をやってみまして、むしろ金権腐敗に走りやすい選挙活動というのは言論や表現の自由を拘束しておるから助長されているということを痛切に感じざるを得ないわけであります。  さて、若干外国の例について考えてみたいと思います。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) 時間、御協力をいただければと思います。

安田純治弁護士

○公述人(安田純治君) はい。二十一分までですから、あと二分、私の時計ではあるようでございますけれども。  外国の例について、小選挙区の国もございますけれども、これは強力な大統領選挙、大統領制というものがございますので、必ずしも議決機関における民意のゆがみが政権選択につながらないという制度的な状態になっておるということに御注目をいただきたいわけであります。  時間的にございませんので、あとははしょりますけれども、いわゆる三%足切り制度については、少数意見でも言論の自由を通じて多数派に成長し得ること、その可能性を制度的にも保障するのが民主主義でございますから、少数派の口をふさぎ手を縛っておいて多数決原理のみを振り回すというのは民主主義に反する手法であると考えます。したがって、三%足切り条項はもってのほかであると思うわけであります。  今、政治改革の名のもとに、憲法の民主主義原理が最大の危機に直面していると思います。どうか、参議院が良識の府として真価を発揮されますように、また参議院の諸先生方が党派的思惑を超えて民主主義を守る国民の願いにこたえてその議決権の行使を誤らないように心から念願して、私の陳述を終わらせていただきます。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) ありがとうございました。  次に、青木公述人にお願いをいたします。

青木久前郡山市長

○公述人(青木久君) 私は、過去数回の政治活動、選挙戦を通じまして体験した中から意見を述べたいと思います。  あるときには与党であり、あるときには野党であり、あるときには地方自治の執行者として取り組んでまいりましたが、選挙制度の現状に、選挙戦が進められているときに私が痛感するのは、余りにも選挙に金がかかり過ぎるということだと思うんです。どうしてもこれは直さなければなりませんが、この構造はいつまでたっても直り切らないものだ、そういうふうに痛切に感じております。  どうしてお金がかかるのかといえば、選挙に立候補すればどうしても当選したくなる。当選したいということになれば、それぞれ運動員からも何かを要求されるわけですが、それにこたえなければ選挙戦は成り立ちませんので、どうしてもそれは無理をしてもその資金を集めるのに苦労する。  十五、六年前までは、私が取り組んでおりましたころはまだ選挙戦というのはボランティア活動であるということがかなり徹底しておったように思います。最近はもうそうではないです。ボランティアでやっているなんという選挙はもう数えるほどもない。中には、政治倫理に徹して理想選挙を行っているところもあるでありましょう。それはないとは決して言えないと思いますが。  しかし、選挙戦に入って、実際に選挙運動期間掛ける動員人数掛ける日当五百円とか千円とかということになれば、それは膨大な選挙資金になってくるわけです。それはやれないということになれば、選挙運動をやらないという結果になりますから、だからそういうところに無制限にお金をつぎ込むという結果になっていると思います。このお金がかかるところに汚職、腐敗が限りなく広がっていくという状況が私はあると思います。ですから、この政治腐敗が政治不信を招いている最大の課題であると思っております。  こういうふうにして、政治改革の議論が国会において長年検討を続けられながら、しかもロッキード事件、リクルート事件、それから佐川事件、金丸事件と、もう後を絶たず繰り返してきておる。二度と再びこういうことはやるまいというふうに言いながらも、相変わらず宮城県知事とか茨城県でこの状態で、建設汚職が続いているんです。これは何たることかというんです。  これが地方自治に対しても拡大しておるわけであります。今でもそうです。私どもの福島県でもそうです。去年、石川の町長が議員に陣中見舞いを九十万配って、これが公職選挙法に問われて、これは失格をしているという現状にあります。それから猪苗代町長は、議員に対して忘年会でもち代として配ったというので、今、検察審査会にかかっているという状況でしょう。それから、昨年の知事選だってそうです。県と請負契約にある公共事業を担当している建設業者から選挙資金として集めているということが、堂々と新聞に報道されておるわけです。こういう議論をされている中にこういうものが展開されるということは、私は本当にこの状態を放置しておくならば、これで日本の国は滅びないとはだれも断言できないと思うんです。  今まで海部内閣も宮澤内閣もやりますやりますと言ってきた。しかも、政権与党になった連立内閣ももちろんそうです。自民党の内閣でさえもこれはやりますと言ってきたんですから、そうしてそれは百点満点の改革、法律改正なんというのはできないと思います。国会議員の先生方が自分の体を自分で手術するなんということは、なかなかこれはつらいことだと思います。  だから、それはそんなに生易しいものではないと思いますが、これだけの議論を展開したんだからもうここでお流れにしてまた国会を解散するなんということは、これは断じて避けてもらいたい。これが地方の声です。断じて避けてもらいたい。今、東北は凶作でもう参っているんです。平成不況のどん底でしょう。そのときに国会なんか解散したら、これは政治不信を国民はどういうふうに論じるか。  党利党略もいいでしょう、それは。ないなんてことはないんですから。しかし、それもお互い原案を出し合って討論をしてここまで来たんですから、もうこれがいいということであれば、ぜひこれを実現するように最大の努力を払っていただくように私は強く要請いたしたいと思っております。  中には、景気対策が先だとかあるいは政治腐敗防止を先にすることが前提なんだというようなことは、そういうものの防止はすべてこれは政治が優先することでしょう。ですから、この政治改革はぜひ実現するように、そして国民の不信をこの際解消するように強く要望してまいりたいと思っております。  それから、具体的な政治改革の四関連法案の問題についてですが、一つは、政治資金規正法の中で、一部改正の罰則をもっと強化してはどうかということなんです。  一つは、立候補者と意思を通じた者の連座をもっと拡大してもらいたい。今五年ということになっていますが、それは十年ぐらいにしたらどうか、私はそういうふうに思っています。  それから、公職にある間に収賄罪を犯した者の公民権停止の期間が五年となっておりますが、これを五年を十年に改正すべきだ、そういうふうに私は思っております。  それから、公的助成の問題ですが、知事とか市長とか地方議員が立候補する場合に、選挙戦を戦う場合に、これにも政党助成はありますが、無所属議員に対して公的な援助は何らかの形で考慮していただくように強く要請申し上げたいと思います。  次に、私は県知事とか市長の三選を法的に禁止してはどうかというように思うんです。  多選をやっているところに、茨城県知事でもあるいは宮城県知事でも市長でも、三選、四選となると、必ずこれは水も汚れてまいります。どんなにきれいにやろうとしても、それはだめです。ですから、三選を禁止するということにすれば、今のそういう問題は起こらなくなってくると思います。  私は八年間市長をやってみましたけれども、私どもの市でも五十億、百億、三百億という公共事業はちゃんと実行してきておりますが、そこで、この公共事業をめぐっての攻勢は今やおびただしいものです。それは、うっかりしていると、よほど注意を払わないと自分もそれにのめり込んでしまいます。私は公共事業に対してはそんなに深入りはしていませんから幸いだったと思いますが、武村官房長官だってそうでしょう、滋賀県の知事になってその現職の時代に、ちょっとでも気を緩めたら誘惑の中に陥ってしまうんだ、常に心との闘いなんだ、こういうことを述懐しております。  だから、私はこの体験を嫌というほど体験させられた面から、地方の知事、市長、これは三選を禁止する、法的にこれはやっていただくように強く要請したいと思うんです。  そして、今は交通機関も発達しているし、情報も発達しているんです。行政のベテランでなければならぬとか、それから政治の専門家でなければならぬとか、中央とのパイプがなければ困るしなどと、そんなことはありません。もう今は地方は、地方の自治体の長になり得る資格を持っている人材はたくさんあります。この点で、どうかこういう汚職、腐敗を防止するためには三選を禁止するように、これは諸外国でもやっている例がありますから、ぜひ強く要望申し上げたいと思っております。  最後に、地方分権の大幅推進の問題について強く要請申し上げたいと思います。  これは、今のように国も県の方も許認可権をがっちり握られておったんでは、地方の特色ある文化の町づくりなんというのはとても不可能だと思うんですよ。一々何を計画するにもみんな県を通じて国の方の許認可をもらわなければできないという状況です。もうそれは、国の方ではどれだけの制度でどれだけの縦割りでどういうものを認可するかということはちゃんと制度によって決まっているわけですから、それを地方の方から発想を持っていっても、いやそれは該当しない、それは計画が違うということになってしまうとできない、私はつくづくそう思うんです。  例えば、具体的な例を申し上げましょうか。  老人健康診断、老人の健診事項は老人法の改正によって市町村長に義務づけられるように規定が変わったんです。だから、私どもは保健センターをつくったんです。二十五億です。しかも医師一人、職員は二十名を採用したんです。それで、老人保健をやろうとしたところが、県の方から認可されないんです。その過程ではやってよろしいという話が来たんですが、いざ開いてみると許可にならないと。こんなのはないと私は思うんですね。  しからば老人健診を県の方でやっているかといったら、せいぜい私どもの市なんかでやっているのは一五、六%ですよ。あとの八五%ぐらいのできていない分を私どもがやりますから、やらせてくれませんかと言ったら、いやそれはだめだと。こういう状況では、せっかく二十五億をかけて保健センターをつくっても、実行できないという現状もあります。そういう実態がもっとあるんですよ。もっとあります。  例えば、私どもは中高年センターを誘致していただきました。立派なものが二つできました。それに併設をして体育館をつくろうとしたんです。これは市の方の財源でつくろうとしたんです。その中高年センターに十億ぐらいかけているんです。ところが、十億以上を超える体育館はつくってはならないと言うんです。こういうのもないですよね。私は、小さなものよりもっと大きいものをつくって活用しやすいように、国体等もあるもんですから、考えて話しをしたって頑としてそれは聞かない。それ以上金をかけてはならないということです。こういう問題は具体的にたくさんあります。  そして、地方分権を行わないで中央ががっちりそれを握っておれば、そのことによってまた選挙のときにいろいろ見返りを要求してくる。ここで言っていいかどうか、これはきょうは差し控えますけれども、それは選挙の名簿を持ってこいとか党費を払いなさいという具体的な例は幾らもあるんです。だから、こういうのはやっぱりこの機会に地方でやれるような方法にひとつ変えていただきたい、私はそういうふうに強く要請を申し上げたいと思っております。  何としても、今回私どもは、事ここに至ってはもうこれを廃案にして成立をお流しするなんということは断じてないように強く地方の声として要請を申し上げて、私の陳述を終わります。  ありがとうございました。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) 以上で公述人の方々の御意見の陳述は終わりました。  それでは、これより公述人に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。  着席のままお互いに質疑応答をやらせていただきたいと思います。

佐藤静雄自由民主党・自由国民会議

○佐藤静雄君 大変お忙しいところを、雪の会津からそして隣の宮城県からお出ましをいただきまして、心から感謝を申し上げる次第でございます。さらに、政、財それから法曹界でそれぞれお忙しい時間をお過ごしになっておられる方々にこのように真剣な御議論を賜りまして、私ども非常に感銘を深くしておるところでございます。  ところで、各公述人からお話がございましたように、本日のこの地方公聴会が単に形だけであってはならない。せっかく貴重な皆様方の御意見を賜りましたので、持ち帰りましてそれを真剣に討議する、これが私どもに課せられた使命であろうというふうに私は考えております。そういう意味において、巷間うわさされる、もうあしたは審議を打ち切って採決だというようなことについては、私はやはり地方の皆さん方の御意思を極めて無にした暴挙であるというふうに考えておる次第でございます。  ところで、本院で政治改革関連法案の審議が重要な局面に差しかかっております。国民は本院での現在の審議に目を凝らしておるものというふうに考えております。ところが、国会は何をしておるか、遊んでおるのではないか、あるいは私利私欲あるいは党利党略で論議をまともにしておらないのではないかという御批判がございます。また、本日の公述人からも厳しいおしかりをいただいておるわけでございます。  そこで、実態を申し上げたいと思いますが、このテーマでは前国会で百時間を超える審議が衆議院で行われた。本院では全く審議をしておりません。さらに、前国会での審議は、完全小選挙区比例代表制、これは我が党自民党の案でございます。それに対して公明、社会両党から小選挙区比例代表併用制、そういう案が出されたわけでございます。したがって、国会で小選挙区比例代表並立制を論議したのは今回が初めてでございます。その点を私は国民の皆様方におわかりをいただきたいというふうに考えるわけでございます。さらに今国会だけに限って申し上げましても、衆議院では実質審議時間が九十四時間、ところが本院では十四日までにわずかに四十三時間でございます。  もちろん、私ども自由民主党は、小選挙区比例代表並立制を考えまして自民党案を提出したわけでございますから、これを何とかやり遂げたいという気持ちはございます。政治改革をなし遂げたいという気持ちがございますが、衆議院の制度改革だから参議院は適当にしろというような御意見が衆議院側に強くあるやに聞いておりますが、これは安田先生御存じのとおり、法律をつくるときには両院で真剣に検討しなきゃいかぬわけでございますから、私は、衆議院の小選挙区が中心であれば、それを補完し抑制し均衡する我が参議院の立場としては、衆議院以上に真剣に議論を重ねるのが至当であるというふうに私は考えております。  そういう意味合いにおきまして、私はこの正月、県内にそれぞれ出向きまして、現在政府側が提出しているこの法案について、最初は皆さん政治改革はいいかげんにしてやってくれよというお話がございましたが、例えば選挙区の定数の問題、あるいは全国区の単位の問題、それに戸別訪問の問題、それを具体的に説明をし始めますと、県民の皆様方から、それは大変困ると。  例えば一例を挙げますと、現在福島県の国会議員は十二名でございますけれども、その国会議員が政府案でいけば五名になります。さらに、比例区を全国単位といたしますると、我々の顔の見えない人が、代議士でございますから地域を代表して、そして国会で国政を論ずるべき人の顔が見えない。  さらに技術的にも、実は参議院には選挙制度に明るい先生方がいっぱいおられます。例えば松浦先生もそうでございまするし、上野先生もかつては栃木県で選挙事務をおやりになった。そういう先生方がそれぞれ精緻な議論を展開します。衆議院でなかった例えば三%の阻止条項がいかに乱暴なものか、あるいは例えば比例代表を全国単位にいたしますると、大体過去の統計からいいますと、比例代表にノミネートする、名簿登載する人が千五百人ぐらいいる。一体、千五百人の名簿登載をどのように理解するか。それがしかも一票制でなく二票制の場合にどういうことになるのか。さらに、今、参議院では全国区比例代表並立制みたいなものをとっておるわけでございますが、その参議院に土足で入ってきたような格好が果たしていいのかどうかという問題を実は私は選挙民に、県民に訴えてきたわけでございます。  例えば戸別訪問の問題にしても、これは語弊があるかもしれませんが、朝の八時から夜の八時までは完全自由でございます。どなたがやってもよろしい。この場合に、数百万人の会員を擁する宗教集団あるいは数百万人の組合員を擁する巨大な労組が組織的に戸別訪問をした場合に果たして住民の静穏、静ひつはどうなるのか、そういう問題も端的に私は県民に訴えてまいりました。それは困るというのが県民の大方の考え方でございました。  ところで、先ほどの本論に戻りますけれども、この小選挙区比例代表並立制が国民の皆様に本当に理解されているのかどうか。というのは、昨年の七月の選挙にこの制度を掲げて戦った政党はございません。そういう意味で、本当に国民の皆様方がこの制度をある程度御理解の上、御意見を発表しているのかどうか。それを私はきょうはお伺いしたいということで参ったわけでございます。ひとつ簡単に芳賀先生、唐橋先生、大沼先生、山崎先生、安田先生、それから青木先生、簡単にお示しをいただきたいというふうに思うわけでございます。お願いを申し上げます。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) それでは、二分半ぐらいで皆さんに言っていただかないと時間がなくなってしまうものですから、よろしくどうぞお願いいたします。

芳賀一太福島県議会議員

○公述人(芳賀一太君) ただいまの佐藤先生のお話は、私も冒頭に申し上げたところでございまして、確かに小選挙区比例代表並立制という言葉自体もなじまない。我々よく理解できなかったわけであります。  ただ、結論的に申し上げると、各党が合意をして一つの民主主義の選挙制度のルールづくりですから、そういうことでいこうというふうに各党が一致するならば、それも一つのルールづくりですから新しいルールでやればいいんであって、まあそれもやむを得ないなというふうに理解はしておりますが、参議院と同じに衆議院もしてしまうんでは本当に意味がない制度なんで、私は本音としては、比例代表というのは衆議院にはなじまない制度ではないか、やるべきでないというふうに思っております。ただ、各党が一致するならばそれもやむを得ないだろうというふうに思っているところであります。

唐橋東元喜多方市長

○公述人(唐橋東君) ただいまの御質問は国民の理解が得られているかということだと思いますが、小選挙区に一人を出すということは全国民わかると思います。しかし、じゃ並立制で比例の方はどういう人がどう出るんだということに対する理解は私は不十分だと思います。  しかし、これは一回やってみるとああそうなのかということで理解ができる。やはり並立制のあの難しさ、それは実際やってみないと説明してもなかなかわかりません。私は実施して初めて全国民の理解を得られるものと信じています。

大沼謙一宮城県議会議員

○公述人(大沼謙一君) 今度示されておりますこの小選挙区比例代表制の実態については、細部にわたりましては国民の皆さんのほとんどは承知していないだろうというふうに思われます。国会議員の皆さんの一〇〇%もこのことを細部にまでわかっているかどうかというと、私どももいささか疑問であります。  しかし、今、芳賀公述人が申されましたとおり、お互い合意の上に、制度だけは輪郭としてはそれでやろうということについて合意なさっているものですから、国民の大半の皆さんも細部までは承知していなくても、それじゃそれでやってくれと言っていることは私は本音だというふうに思うんですね。  ただ各論において、総定数の問題だとか、あるいは比例を都道府県単位にするのか全国単位にするのかというところはいささかそれぞれ考え方が違うところはあるというふうに思っておりますが、輪郭は同じで各論が違うというところに問題があろうというふうに存じますけれども、これはやはり哲学なり理論を持って国民がああなるほどそうかというふうなきちんとした意見の整理、考え方の整理をしてお示しをいただくならば、ある程度の深部にまでわたって御理解ができるものというふうに思っております。

山崎隆雄株式会社山崎メリヤス社長

○公述人(山崎隆雄君) 唐橋先生と同じでございますが、比例代表並立制ということで、共産党を除いた各先生方、各党がそれで合意しているということを国民はよくわかっていると思います。  なお、小選挙区一人ということはよく理解すると思いますが、比例代表についてはやってみないとよくわからないというのが国民の本音であろうと思います。

安田純治弁護士

○公述人(安田純治君) 今回の法律案について国民の理解はどうかという御質問だと思いますが、理解の中身というのが、この仕組みに対して理解するかどうかということと、もう一つはその仕組みがどういう効果を生ずるかというところまでいろいろ検討されて理解されているのかどうかということがまず考えられなきゃならないと思うんですね。仕組みの中身については、小選挙区については皆さんおっしゃるように単純明快だと思うんですね。比例代表並立制というものについては相当の方々がまだ理解されていないというふうに私は認識しております。  それから今度は、そういう仕組みで選挙をやったらどうなるかという問題、それが憲法の基準に照らしてどういうことになるのかというような問題については相当意見が分かれておる。相当深く研究されている方もいらっしゃいますけれども、数の上で確かめたわけじゃありませんが、相当の数の方はよく理解されていないと私は認識しております。  私自身の考えでは、小選挙区制に比例代表制を並立制にしておこうが何をしようが、小選挙区が中心でございますので、先ほど申し上げましたような小選挙区制の弊害はなくならないというふうに思っております。

青木久前郡山市長

○公述人(青木久君) 今お述べのように、きょうの公聴会においてもそれぞれ政治改革法案に対する見解が皆違うわけです。だから、理解しているといえば理解している。理解していないといえば理解していない。それは世論調査をしたわけじゃありませんからわからないと思うんですよ。  しかし、実際に今、政治改革をこれだけ長い期間、しかも政権与党であった時代の政権党も、野党から政権党になった政党ですらも両方とも、早くこれはどうしても実現しなきゃならぬということが完全に一致しているわけですから、だから今国民に理解されているかいないかというよりも、ここまで来ているんですから、だから私は、国民に理解されている、そういうように思っています。

佐藤静雄自由民主党・自由国民会議

○佐藤静雄君 そこで、本当の政治改革ということを考えていきますと、衆議院、参議院、そして地方の選挙制度の改革、これをやはりあわせて行う。これは民主主義の根幹のルールづくりでございますから、衆議院だけを取り出してまずこれをやろう、あとはいつになるかわかりませんよと、こういうやり方は私は間違いだと思うのでございます。  私は、決して政治改革を実現することに反対ではございませんけれども、せっかく五十年に一遍そういう改革の機会を与えられた我々の使命として、やはり衆議院、参議院そして地方の選挙制度の改革をあわせて整合性をとってやるべきであろうというふうに思っておるわけでございます。  そういう意味において、今度の選挙制度の改革については、これはもし現在の考え方、基本の考え方でいったとしても、次期国会ですぐに追いかけて参議院の制度改革、それから地方の政治改革を実現して、しかもその後で行われる選挙についてはすべてそれが適用されるような、そういうような責任を国会は持っておるのではないかというふうに思っておりますが、この点について芳賀公述人と安田公述人に御見解を賜りたいと思います。

芳賀一太福島県議会議員

○公述人(芳賀一太君) 私も冒頭申し上げた全体の趣旨は、やはり地方に配慮した政治改革であってほしいということの意味を申し上げたわけであります。先ほどちょっと申し上げなかったんですが、県会議員の場合はほとんど政党に所属しておりますけれども、市長村会議員の場合には九割以上が無所属なんですね。これを今度の二大政党小選挙区並立制のこの趣旨によって、市長村会議員まで政党の系列下に入れてしまうことはいかがなものかという非常な心配を実はしているわけなんです。  これは身近な地方公共団体の地方政治にあっては、そんなに政党の系列のように考え方が違うわけじゃないんです。無所属議員が多いというのは、無所属は無所属なりによって来る根拠と住民からのそういう期待があってやっているわけでありまして、そういう点からいっても今度の政治改革法案というのが地方の議員に与える影響も非常に大きい。それもいい意味の影響ではなくて、無所属議員が政党の系列下に入ったり、いろんな意味で悪い面での影響が心配される。  そういうことで、先ほど申し上げた政治資金の問題も含めて地方議員の改革、地方議員にも配慮した政治改革を断行していただきたい。来年は我々の統一選挙ですから、そんなにゆっくり五年もかけてやっておられたんでは我々皆死んでしまうわけなんで、あわせてひとつ通常国会で、この後の国会で佐藤先生今おっしゃったように、参議院の改革とか地方議会のことも配慮した改革を並行してやっていただきたいなというふうに思います。

安田純治弁護士

○公述人(安田純治君) まず全体的な政治改革がすぐにできるならばそれは一番それに越したことはないと思うんですが、なかなか困難だろう。というより実際上は不可能だろうというふうに思いますので、もう既に以前の国会決議で一票格差をなくせというようなことが決議されておりまして、その方がずっと歴史が古いわけでございますので、中選挙区を維持したまま定数是正ということを至急やるべきだというふうに思っているわけであります。  それから、政治資金の問題につきましていろいろ御議論がございますけれども、どうもその御議論の前提には企業・団体献金を受けなければ政治活動ができないというような前提のもとに、どうも無所属議員には金が来ないんじゃないかとか、政党系列化するんじゃないかとかというようなお話になっているようでございますがしかし、無所属議員でもボランティア活動で企業献金あるいは団体献金を一切受けずに現実に当選している議員も全国には少なくないわけであります。  そういうわけで、政治資金を企業献金、団体献金というものを前提にしてそれが無所属議員にとって今度不利益になるという御議論は、私は受けかねる。これは企業・団体献金を禁止するということでみんな同じ並列で用意ドンすればいいのではないかというふうに考えております。

佐藤静雄自由民主党・自由国民会議

○佐藤静雄君 時間がございませんので、政治資金の問題についてちょっとお伺いをしたいと思うのでございますが、その前に今度は政党に公費助成の制度が提案されている。そこで問題は、国民の貴重な税金を私どもがいただく、あるいは我々の党がいただくということならば、やっぱり国会議員の側も身を削る必要がある。したがって、三百億という膨大なお金でございますから定数を減ずる必要がある。私の党は、そういう意味におきまして四百七十一という本則にのっとって公費の助成を考えながらやっていきたいという提案をしておるわけでございます。  そこで、この定数の問題について先ほど公述人からお話がございましたが、それも含めて地方の政治家がこれは政党助成法から外れるわけでございますから、首長さんあるいは議員さんが非常に苦境に立たされるわけでございます。そういう意味において、やはりこの地方を考えた場合に何らかの手だてをしなければいけないのではないかというのが私どもの気持ちでございます。  さらにもう少し申し上げてみますると、政党助成の上限枠が現在ございません。したがって、何々党が前年度何十億円かかって、例えばその五割あるいは六割、そういう助成があってもこれはもう法律上構わないわけでございますけれども、我々はそれは努力が足りないんではないか。やはり政党ということになれば政党自体の努力もせにゃいかぬのではないか、せめて上限は三分の一にすべきであるというような提案をしておるわけでございます。  そういう意味で、一つは国会議員みずからが身を切りなさいということと、地方の首長さんあるいは議員さんたちのことも十分考えた制度にすべきである。それは交付金の対象にするか公営の制度を拡充するか、あるいは企業・団体献金の透明度を高くして認めるか、そういうことに通ずるわけでございますが、その点について。それと、政党助成の上限をどう考えるかそれについて大変恐縮でございますが、大沼公述人にお答えをいただきたいと思います。

大沼謙一宮城県議会議員

○公述人(大沼謙一君) 基本的には佐藤委員と同感であります。当然、定数の問題でございますけれども、お話しのように国、地方を通じてあるいは地方議会を通じて身を削りながら行財政改革というものを今日までやってきておる、そういう中で公費助成というものが今回出てきた。そういう中で五百という定数あるいは四百七十一という本則にのっとった定数、こういったことを考えてみれば、国民世論とすれば時代的趨勢から見てもそれは当然四百七十一にすべきだというのが国民の皆さんの大きな声であろうというふうに思っております。  また、公費助成の上限、政党助成の上限、これも天井というものがないときちっとしないだろうというふうに思いますので、やはり上限というものを定めるべきであり、加えて国の会計検査の対象にもしながら、その使途等についても明確に国民の前に発表すべきだというふうに思います。  それから地方議会のことでございますけれども、さっき安田公述人から企業・団体献金の禁止というものとの関連性の中でお話が出ましたけれども、決してそういうことではなく、額は別にいたしましても公費助成というものについては概念だけは与野党が共通いたしておるわけでありますが、しかし、政党の枠組みに入らない無所属議員あるいは地方首長に対しては救済策がないということは不公平きわまるわけであります。そういう公平感というふうな制度上の欠落事項を指摘したわけでございます。だからといって、先ほど芳賀公述人が述べましたように政党の枠組みを地方の隅々まではびこらせるということには私も反対でございますけれども、そういうことでなしに、無所属は無所属として、制度の欠落によって救済されないということでは不公平感が生じる、したがってこの救済策も当然あってしかるべきだというふうに思います。

佐藤静雄自由民主党・自由国民会議

○佐藤静雄君 大変ありがとうございました。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) 次に、会田長栄君から質疑を行います。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 日本社会党の会田でございます。  きょうは、公述人の皆さんから本当に真剣な御意見を聞かせていただきまして、感謝を申し上げたい、こう思います。  限られた時間でありますから、私は率直にお尋ねしていきたい、こう思います。  その第一は、国民の政治不信というのが極に達しているということが盛んに言われます。皆さんからも出ました。この国民の政治不信、怒り、あきらめ、そういった問題について、一体何が一番根っこにあるのだろうかということを各公述人から端的にお聞かせいただければ幸いであります。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) それでは、今お尋ね申し上げたことを芳賀公述人から順次お願いいたします。

芳賀一太福島県議会議員

○公述人(芳賀一太君) 昔、政治家は井戸塀ということがありましたけれども、最近は、この間テレビでもやっていましたが、一期やると選挙で使ったお金の借金が全部払えて、二期やると家が建って、三期やると何とかというふうに言われるように、もう非常に極端に政治家というのは大きなお金が動いて、また無原則にお金が集まって、やっぱりお金にかかわる問題での政治不信が最大のものだというふうに思いますね。

唐橋東元喜多方市長

○公述人(唐橋東君) 第一項は、芳賀公述人と同じです。政治家と金、それが明らかでない、これが私は政治不信の第一だと思います。二番目は、どんなに法律をつくっても、どうせ国会議員さんなんというのはざる法にしてしまうんだと、抜け道をちゃんとつくって法律をつくっているんだと、この不信というものはあらゆる場面で大きいと私は考えます。  だから、先ほど一つの例を挙げましたが、全部抜け道があるんです。この抜け道はなくなるんだということと、政治家の個人財産は別として、ともかく税金のかからない政治資金はもう明るみに出されるんだと、明るみに出していないところに不信がある、私はそう考えます。

大沼謙一宮城県議会議員

○公述人(大沼謙一君) 一つは、戦後の経済発展がもたらした中で、心の問題、内面的な問題、そういう社会教育、学校教育がその面で少し欠落したのではないかなというふうに思うのが一点であります。  二点目は、これは地方、国を通じてそうですが、財源と権限というものが地方でも一極に、国でも一極に集中し過ぎたこと、権力、財源、この集中し過ぎたこと、そこに金が集まってくるというふうに思います。

山崎隆雄株式会社山崎メリヤス社長

○公述人(山崎隆雄君) 明治以来の体制がもう制度疲労を起こしまして、新しくは五五年体制が今まさに崩れようとしているわけでございます。  それに対して、いろいろな経済的な規制の問題であるとか、ずっと続いている官僚主導の政治のあり方に国民はいら立ちを感じている、それが一番大きな不信だと思います。金にまつわることもいろいろございますが、まずそういった大きな枠組み、本当の政治を政治家が主導していないということが大きな政治不信のあらわれであると私は思っております。

安田純治弁護士

○公述人(安田純治君) 根拠を一つだけ挙げれば、密室政治の横行であるというふうに思います。二つ挙げれば、金権腐敗がもう一つ加わる。しかし、金権腐敗の政治にしてもいずれにしても、やはりこれは密室政治、国民が国政の動きをよく知らないところで動いておるというところに政治不信の発生する大きな根本的な原因があるというふうに思います。  ですから、国会でオープンの場で討議しないで、いろいろなところで、我々が衆議院のときは国対政治なんとよく言われましたけれども、そういうところでどんどんと実際は進んでいって審議がセレモニー化するようなことになりますと、これはもう国民は一体どうなっているんだかわからぬということになって政治不信が起きるというふうに思います。  国民は健全な常識がございますので、本当に情報さえ教えていただければ良貨は悪貨を駆逐するはずだと私は思っております。

青木久前郡山市長

○公述人(青木久君) 私は、端的に申し上げまして、腐敗、汚職の政治、それが国民の不信を招いておるんだというふうに思います。特に、公共事業というのは税金なんですね。税金に群がるという政治は、これは根本的に改革しないと国民の政治はなくなる。  それからもう一つは、政治に倫理観がなくなってきているということです。  この二つです。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 政治と金、あるいは制度疲労、そういった問題について聞かせていただきました。  そこで、一口で政治家と金と言うけれども、全くそういう資産も残さない、そういう金もいただかないという政治家も多数いるということだけは承知してもらわなきゃいかぬと私は思うんですよ。  そういう意味で、次に唐橋公述人にお尋ねしたい。  政治資金規正法の話、先ほどからざる法だざる法だと、こうおっしゃいました。政治資金規正法というのは、昭和二十三年に成立以来九回改正していますね。しかし、この改正するときというのは必ず特定の政治家と特定の企業とのスキャンダルが発覚したときなんですね。これがやっぱり国会でこたえているという現実なんですよ。だから、政治資金規正法というものを九回改正してもなおかつざるだと言われているわけでありますからね、それが今日の問題を生んでいるわけなんでございますが、今度の政治資金規正法の改正法案というのはかつてないほど踏み込んでいるんですね。まあ、私個人から言わせれば、やる気ならもう少しざるのところはあるなという気分は持っていますよ。しかし、今日まで九回やってもなおかつその穴をふさぐことができなかったところから今度の改正法というのは相当踏み込んでいる、私はそのように見ているんですよ。  したがって、特定の政治家と企業と団体の間に金のやりとりからスキャンダルというのが起きる、利権というのが起きる、政官財の癒着というのが起きる、こう見ているんです。だから、これを断ち切っていくのには、私は個人的には企業、団体の献金は一切この際禁止した方がいい、こう思っているんですよ。だって、金をかけないで選挙をやっている人もいるんですから。勝ちたいからといって、かけていいというものではない。そういう意味では、一歩踏み込んで今度の場合は出た。  その点についての感想をひとつ唐橋公述人に聞かせていただきたい、こう思います。

唐橋東元喜多方市長

○公述人(唐橋東君) 会田委員さんが国会で今のざる法の問題を取り上げられたのを見まして、私は拍手を送っておりました。しかし、それで全部ざる法でないのかといえば、私は今のようにやはりざる法があるんだというところに国民の不信感があるだろうと思います。その一つの例を、あれは百十何回ですか、寄附の制限を見ても全部抜け穴がある、それを国民は見ているわけです。  ですから、最終的に言うならば、私が先ほど述べましたように、会計報告が難しいからこれは発表しなくていいんだ、名前を出さないでいいんだというのは、企業のいわば使途不明金と同じに、そこにずっと入れられるように操作をしているとしか国民は考えていないのではないだろうか。少なくとも公の金に準ずる政治資金です。ですから、全部レシートなり帳簿を保管して、そして何か必要があれば出さなければならない、そういう最後の詰めが足りない、こう私は思っております。  実際に金が要るということはわかります。わかりますけれども、私が先ほど述べましたように、地方議員の場合などはある程度、最低限度と言ってもいい、選挙を公営化すればだれでも出られる、だれでも出される。ですから、芳賀公述人も申しましたが、地方議員の場合は、必ず別な法案がとうに考えられると思うんです。その中に今の政党系列下でない無所属の任務というものを明確にしていただかなければならない。そうしなければ、全部政党の系列下にあって全く一本になってしまって、いわば中央集権的な体制、いわゆる自治体の自主性というものがなくなってしまうということを私は恐れております。  以上です。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 ありがとうございます。  それでは、今お話の出ました使途不明金という企業の問題について、市長経験のある青木公述人に御意見を聞かせてもらいたいんです。  実はその使途不明金というのは、年間の正確な数字は申し上げられませんが、平成になってから大体六百億近いところの不明金というのが出ているんですね。これも国税庁が調査をして、三万法人のうちの一三%ぐらいでこの額が出ているんです。ところが、この使途不明金というのは本当に使途不明なのかといったら、約七〇%の企業の使途不明金というのは国税庁が調べても黙秘権を使われてわからないと。このうちの最大は、よく公共事業のお話を聞かせていただきましたが、建設業界には大体七五%はどこに使っているかわからない使途不明金があると言われているんです。  そこで、今、政治改革と関連してこれもまた国会で話題になっているわけでありますが、なぜそのように建設業界というのはそういうわからない金というのが出るんでしょうかということを率直に聞かせてください。簡単に。簡単にと言ったって、それは難しいんでしょうけれども。

青木久前郡山市長

○公述人(青木久君) 献金は必ず見返りを期待してやるわけです。見返りが期待できなければそれはやりません、絶対に。そういうところに問題があるわけですよ。だから、六百億のそういう使途不明金というのは、これは政治と選挙との関係ですよ。私はそういうふうに思っています。  そして、一般の民間の企業といいますか、建設以外の企業から献金を集めるなんということはそう簡単なものじゃないですよ。建設はなぜかというと、公共事業で税金で行う仕事ですから、だからそういうところに使途不明金というのが出てくるんだと、そういうふうに思います。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 ありがとうございます。  それでは、実はきのう中央公聴会をやって、新しい宮城県知事さんが公述人になって感想を述べられました。そのときに、実はまことに含みのある御意見が述べられたんですよ。  簡単に言えば、企業や団体から献金をいただけば恩を感ぜざるを得ない、恩を感じるというのは返さなければいけない、恩を受けたんだから返さなければいけない、これが人の道である、したがって私は宮城県知事選で千円カンパを呼びかけてやったんですという本当に率直な意見を述べられたんですよ。  こういうことについて、山崎公述人はどういう感想をお持ちになりますか。

山崎隆雄株式会社山崎メリヤス社長

○公述人(山崎隆雄君) 何がしかのお金をちょうだいすれば、そこに何かの意図があるかあるいは好意というものがあるわけでございまして、それをちょうだいいたしましたら私でもその方に対して何らかの好意なり恩、そういったことを感じるようになると思います。ですから、企業・団体献金は廃止すべきものだと思います。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 ありがとうございます。  次にお伺いしたいのは、とにかく国民の政治不信、それが怒り、今やあきらめ、このことがいつまでたっても政治家のスキャンダルというのが消えない。そのたびごとに法律を改正してもまた別な知恵が出て、発覚する。ますます国民の怒りが頂点に達しているのが今日だと、こう思います。  その点で、細川政権が政治改革を最優先課題にしてとにかく国民の信頼を取り戻さなければいけないということをやっているわけですが、ようやくおおよその一致点を見出して国会で審議されているんですけれども、その点について、民主主義のルールと基盤づくりだからもっともっと時間をかけて審議をして、長期的に議論をしながら最もベターなものを生み出すべきだという御意見もあることは承知しています。  しかし、一方、今日の地方自治体の首長選挙を見ればおわかりのとおり、今や投票行為を棄権する人が六割から七割、最も極端なところは八割、こういう傾向になってきたときは本当に国民の民主主義に対する危機というのはもう最高の山場に来ているのではないかと私などは感じるんですが、十人のうち二人しか投票に行かない。それで私はこの行政区の首長でありますなどということは、これは政党政治にとったら大変な問題ですよ、議会制民主主義からいったら。  そういう意味で、最後にひとつこの点について一言ずつ御所見を聞かせていただければ幸いだと思います。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) 大変恐縮です。一分以内でお願いを申し上げます。

芳賀一太福島県議会議員

○公述人(芳賀一太君) 確かに棄権する人が多い。また、どの政党も支持したくないという人も半数を超えているんですね。ですから、政治不信というのはそういう意味でもあらわれていると思います。  もちろん政治家の改革も制度の改革も必要なんですけれども、やっぱり有権者の意識ということも我々が有権者の立場でさらに高めていかなくちゃならないんじゃないかなということも一方においては必要だろうと思うんですね。政治家にだけ倫理やなにを求めてみてもしようがないので、これはやっぱり有権者にも責任がある。政治家にはもちろん責任がある。この機会にやっぱり双方が望ましい政治を実現するために工夫する、努力していく必要があるんではないかなというふうに思うんですね。それが感想です。

唐橋東元喜多方市長

○公述人(唐橋東君) 政治不信、ちょっと先ほど出たんですが、このままやっていきますと、金が政治不信だと言いますが、さらに質が変わって国会不信、政治家不信になります。これは金よりももっと現実は国会不信になりつつあるということを私ははっきりと申し上げたいと思います。  それから、時間をかけるということなんですが、慎重審議、それは結構です。しかし、もう海部さんのころから何時間、それこそ何代かかって、三代目でしょう。まだ議論が足りないのか、何してたんだ、これが国民の率直な意見です。それが国会不信になるんです。ですから少なくとも、問題はあります、あるけれども一たん通して、そしてさらにさっき申しましたような地方選挙はどうするんだ、そういうような残された問題を次の国会なりで今度は討議していくというふうに一つ一つにけじめをつけていかなかったらこれはもう大変な事態になるんじゃないか、こう思いますので、ひとつけじめをつけていただきたい、一段のけじめをつけていただきたい、こう思います。

大沼謙一宮城県議会議員

○公述人(大沼謙一君) 私のところでは、一番投票率の高いのは町会議員、その次が町長、県会議員、それから衆議院議員、参議院議員と選挙区が小さくなればなるほど投票率は高くなってまいります。したがって、今回、小選挙区にしていただく、議席配分も都道府県単位にしていただく、制度上からはこの方が投票率が高くなるということは目に見えているというふうに思います。

山崎隆雄株式会社山崎メリヤス社長

○公述人(山崎隆雄君) 怒りを覚えている間は私は投票所に行くと思います、よりよい政治を求めて投票するわけですから。それが今もうあきらめに変わってきたということは、二人に一人しか投票所に行かないということは、極論をするならばこれは亡国の始まりである。その亡国の引導役を永田町の先生方がやっておられる、こういう厳しい受けとめ方をして、速やかに早く政治改革を通していただきたい、こういうふうに思うのが私を初め国民の大多数の声だと思います。

安田純治弁護士

○公述人(安田純治君) 今、会田先生が首長選挙の投票率の低下を御指摘になりましたけれども、一つの選挙区から一人しか当選しないという仕組みにおいては小選挙区は全く同じことでありまして、そういう意味では、首長選挙で投票率が下がっているというのは小選挙区制の運命を暗示しているものだというふうに思います。  そこで、それは単に私だけの考えじゃなくて、例えば「法と民主主義」という法律関係の雑誌がございますが、ここでイギリスの選挙制度についての経験が大学の教授によって報告されています。「最後にそれから議席の固定化もはなはだしい。だいたい四分の三の選挙区が、過去五回の選挙とも同じ政党が議席を占めている。」、これはイギリスの小選挙区制の場合ですね。それで、「だから四分の三の選挙区の選挙民は、過去数十年間一回も自分の支持する党の代表を議会に送ったことがない。どうせ同じだから投票に行くのはやめようということにもつながってくる」、こういうことがイギリスの小選挙区制の経験として報告されているわけでありまして、首長選挙の投票率の低下はまさに小選挙区制を実行した場合に国民と政治とのつながりがだんだん少なくなっていくということをちゃんと示しているというふうに思います。

青木久前郡山市長

○公述人(青木久君) 私は最近のカンボジアの投票を見ましたのですが、投票率が九〇%近く実行されている。それに比べて日本の場合は今申し上げたように非常に投票率が低下しているという、それは一つの経済成長を遂げているという反面で、政治に価値を求めるというような状況がある程度薄らいでいることも事実だと思うんです。  私どもの郡山市なんかは県下で一番投票率が悪いです。しかし、そうは言っても田舎の方はきちんと投票率は上がっています。都市部になればなるほど半分以下です。しかし、全体としては投票率が一番悪いということになっていますが、そういう点ではやっぱり投票に行く価値というものがだんだん薄くなってきている、こういうふうなことだと思うんです。その原因は何かといえば、先ほどから私が申し上げたようなことが重なっているというふうに思います。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 ありがとうございました。

続訓弘公明党・国民会議

○続訓弘君 私は公明党・国民会議の続でございます。  ただいまは貴重な御意見を拝聴させていただきましてまことにありがとうございました。  私に与えられた時間は十三分ほどでございます。三問ほど御質問を申し上げます。  まず最初に、芳賀公述人と唐橋公述人にお願い申し上げます。  実は、昨日、中央公聴会がございました。その中で、自民党推薦のお二人、お一人は西駒澤大学教授、もう一人は加藤読売新聞社副社長でございました。このお二人が、この政治改革関連四法案は実は竹下内閣のときに発議され、そして海部、宮澤両内閣で具体的な法案として出されたものだと、かつての竹下内閣のときに出された政治改革大綱なるものは大変すばらしい、したがってこんな経緯のもとでの今回の四法案は何としても今国会で成立させなければならない、こんな力強いお話がございました。そして、さらにつけ加えておっしゃったことは、今、内外には山積する重要な問題がある、しかもその大きな壁は何かといえばこの政治改革法案だと、そういう意味では一刻も早くこの壁を取り去って内外の山積する問題に直ちに対応していただきたい、これが国民世論だと、こんなお話をされました。  先ほど芳賀公述人は、地元の伊東先生の精神を酌み取って一刻も早く四法案一括、こういう意見を言われました。また、唐橋公述人も同様に、もし仮に本法案を流した場合には国民の怒りは頂点に達するであろう、こんな訴えをされました。私はお二人の真摯な発言に対して大変感動いたしました。  つきましては、四法案一括、重ねて決意のほどをお願い申し上げます。

芳賀一太福島県議会議員

○公述人(芳賀一太君) まだ議論が足りないという意見もあるかと思いますけれども、五年間にわたって長い間議論をしてきた経過があるわけですから、もう既に各党ともに問題点は出し尽くされているものと思います。したがって、百点満点の法律というのはないわけなんで、やはり我々の意見もお聞き取りをいただきながら、自民党と連立与党でよく話し合って、妥協すべきところは大胆に妥協して、そして円満な形でこの政治改革を国民の拍手のもとに成立するように努力していただきたいと思うんです。  けさの新聞を見てがっかりしたんですが、一分の修正も許さない、数の力によってあした強行採決するんだ、こういうことではやはりこじれてくるわけなんで、大幅に譲歩するところはして、最大公約数をまとめて成立をさせる、結論は成立させるという点で、野党の方はもちろんですけれども、連立与党の度量のある対応をひとつお願いしたい。これがまとまるかまとまらないかは与党の責任だと思うんですよ。一切妥協しないんだ、修正しないんだということではこれはもうけんかですから何も話し合いの余地がないわけなんで、その辺は議論は尽くされていると思いますので、修正して一日も早く成立してほしいというふうに重ねてお願いしたいと思います。

唐橋東元喜多方市長

○公述人(唐橋東君) ただいま芳賀公述人が、話し合いをすればできるんじゃないか、こういうことですが、私は賛成しますが、実際それならば今まで話し合いができなかったのか、そこなんです。全く本音と建前が別なんです。私も国会にいたことがありますけれども、建前論ばかりやって本音が出てこない。それは各党の内容で本音が出せないかもしれませんが、与党だってここで通さなければならないんです。ここで混乱を起こしたくない。混乱を起こしたくないのは自民党の方も同じだ。しかし、本音が出てこないんだ。そこをどう打開するか。  報道では両党首が会談したらどうだというようなことで、しかし会談するにしても責任者は一応の見込みが立ってでなければだめなんです。だから、私から言えば、建前だけにとらわれず本音の討議を国会がしてほしい。そうすればこんな時間もかからないし、またせっぱ詰まっても打開の道はできる、こう思っております。

続訓弘公明党・国民会議

○続訓弘君 ありがとうございました。  第二問。大沼公述人と青木公述人にお願い申し上げます。  私は、三十八年間、東京都庁に勤めておりました。ついこの間までは、二期八年間、東京都の副知事を務めておりました。そんな関係から地方自治に大変関心を持っております。今回の関連四法案は地方の時代のためにもぜひ必要な法案だと私は認識しております。  実は、昨日の毎日新聞をごらんになりましたでしょうか。地方の副知事を含め、七百七十六人の天下りが地方の中枢を占めている、こんな状況では地方自治の実現はあり得ない、こんなふうに毎日新聞は報じておりました。地方の時代と叫ばれながら、こんな状況では困る。  そういう意味におきまして、大沼公述人は現県会議員、青木公述人はかつての市長さん、そんな経験からこの関連四法案と地方自治の確立との関連においてどんな御意見を持っておられるのか、お伺いしたいと存じます。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) 大変恐縮ですが、手短に。もう一問あるようですから。

大沼謙一宮城県議会議員

○公述人(大沼謙一君) 続委員の御理論、私も同感でございます。  この法律案、先ほどもお話し申し上げましたけれども、より地方を重視するという観点であれば、小選挙区の方に定数をより多く配分、比重をかけるということは私はこれはだれが見ても正しいことだと思うし、また比例を全国に持っていくか都道府県に持っていくか、いわゆる地方の時代というものを見るならばだれだってこれは都道府県に単位を持っていくことが地方の時代というものにふさわしいのではないかなというふうに思っております。  それから、天下りについてでありますが、これは国から地方への天下りということでございますか。

続訓弘公明党・国民会議

○続訓弘君 国から。

大沼謙一宮城県議会議員

○公述人(大沼謙一君) 私は国から地方に来るというのは必ずしも悪いことではないというふうに思います。地方の実態を国の役人がよく周知して、また国に戻って行政をするということは何ら悪いことではないし、地方の職員も国に行って国の行政の仕組みややり方というものを相互に勉強するという機会は当然与えられていいものだというふうに思っております。

青木久前郡山市長

○公述人(青木久君) 今の行政制度は中央に非常に重きを置いて地方を軽視しているというふうに私は断ぜざるを得ません。したがって、今度の関連四法案の成立はぜひ実現をして、しかも地方の分権というものを大幅に拡大してもらいたい、こういうことを要望したいです。

続訓弘公明党・国民会議

○続訓弘君 最後に、青木公述人が先ほど問題提起をされました、一連の打ち続く地方の不祥事は首長さんの多選にあるんじゃないか、したがってこの多選をなくする必要があるんじゃないか、こういう御意見がございました。  山崎公述人は民間人の立場から、安田公述人は法律家の立場から、御意見を伺いたいと存じます。

山崎隆雄株式会社山崎メリヤス社長

○公述人(山崎隆雄君) 恐れ入りますが、多選とはどういう意味でしょうか。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) 市町村長が二期、三期、四期とやるという、そういう意味です。

青木久前郡山市長

○公述人(青木久君) 私は、今、地方の首長が三選だの五選だのとやらなくても、交代したって一向関係ないんです。十分やれる人が、人材は幾らでもいます。したがって、長くやろうとするところがいろんな汚職とか不正の発生する原因になってくるんです。仙台の問題だって茨城の問題だってそれが原因です。木村県政の大汚職事件だってそうですよ。だから、法律で三選以上は禁止する、それで十分地方自治は確立できる、私はそういうふうに思っております。

山崎隆雄株式会社山崎メリヤス社長

○公述人(山崎隆雄君) 私も会社の社長をやっておりますが、一つの会社をとってみましても、そのトップというのはスケジュールも非常に過密ですし、全力投球するという場合には非常に長い間というのは限界があると思います。ただ、これも個人差がございますでしょうから、それを法律で縛るのはいかがなものかというふうに思います。政治家一人一人が政治の倫理を持って対処すべき問題だと私は考えます。

安田純治弁護士

○公述人(安田純治君) 多選が必ずしも腐敗の絶対的な条件ではない。今、山崎公述人がおっしゃったように、やっぱり人の問題だろうと思います。ただ、腐敗する傾向が強いこともまた否めないところだと思いますので、それじゃどうしたらいいかといえば、やっぱりチェック機能をきちんと働かせるというふうにしなきゃいけない。こういう意味で、情報の公開とか行政機関をもう少しオープンにちゃんとやるとか、そういうことでチェック機能を働かせればいいのであって、多選必ずしも悪だというふうに言い切ることはちょっといかがかと思います。殊に法律で禁止するのはいかがかと思います。

続訓弘公明党・国民会議

○続訓弘君 ありがとうございました。

平野貞夫日本・新生・改革連合

○平野貞夫君 公述人の皆様には、貴重な御意見をありがとうございました。  最初に御理解をちょうだいいたしたいんですが、新聞の報道であした委員長職権で質疑終局云々ということで大変おしかりをちょうだいいたしまして、何のための地方公聴会かという御指摘でございます。御指摘はごもっともだと思います。  実は、決して上野委員長がそういうことを御自分の意思でやっているわけじゃございませんでして、これは、ちょうどきょうで参議院に参りましてから六十二日目でございまして、両院いろいろ経過がございましたんですが、連立与党のやむないお願いでございまして、上野委員長は今日でも円満な委員会をやりたいという希望はもちろん捨てていませんので、その点ひとつ、詳しいことは申しませんですが、せっぱ詰まった上の地方公聴会でございます。仮に形式的な修正ということがなくても、例えば松浦先生の御質疑の中でいろいろ貴重なことが御指摘されておりますし、ほかの会派からもいろいろ検討事項として宿題が出されておりますし、また皆さんの意見を必ず生かせる時期がございますので、どうか御理解をいただきたいと思います。  私は唐橋先生と山崎さんそれから芳賀さんに御質問しようと思っております。  ちょっといきさつを申しますと、実は自由民主党としましては伊東正義先生を本部長に政治改革大綱を平成元年につくられたわけでございます。私はそのころ国会事務局に勤めておりましてお手伝いをしました。私が担当しましたのは政治倫理と国会改革その他でございました。自由民主党としては大変立派な政治改革大綱ができまして、これに伊東先生、後藤田先生は政治生命をかけられたわけでございます。  海部政権のときに、これをどう実行するかというときに、私たち内部の議論としましては、衆参の選挙制度はひとつ一体で議論して完成したらどうか、こういう意見を私は内部的に申し上げました。かなり自民党内でも取り上げてくれておりましたんですが、憲法制定のときにまず優位の衆議院の構成をきちっと決めてその上で参議院をどうするかというそういう順番というのがあったということをかなり憲法学者等にも言われまして、同時にまた、第八次選挙制度審議会の答申が参議院の方はきちっとしたものが間に合わないという実態もございまして、海部政権のときに、これを分離しましてまず衆議院、そして速やかに参議院、そして地方、こういうふうに実は分離したわけでございます。  したがいまして、当然先からずっとやっていくわけでございますので、後に残る方は押し寄せ押し寄せで、いろんな現制度と新しい制度との矛盾といいますか、こういうものは経過としてやむを得ないわけでございまして、こういうものが今一番地方にしわ寄せされているんじゃないかと思います。この問題については、政府、出している方は形式論としてそういう矛盾はないということを主張せざるを得ないと思うんですが、率直に言いまして、政治の立場からいえばいま少し我慢していただきたいというのが私個人の本心でございます。  そこで、まず芳賀さんにお願いしたいのは、先ほど政治資金の問題で、地方への配慮が要るんじゃないか、こういうことをおっしゃられましたんですが、もし何かアイデアがありましたらこの席で簡単に言っていただければありがたいんですが。

芳賀一太福島県議会議員

○公述人(芳賀一太君) 今の法律案では国会議員の頭数で配分しようということですね。したがって、極端な言い方をすれば、地方組織を全然持たないで、地方議員を持たないで国会議員の頭数だけの政党は大変割がいいわけですね。我が党のように全国津々浦々三千三百の市町村まで全部支部を持っておる政党は、地方議員の公費助成というものがない形では、これは政治活動が全然できないわけですね。規制だけは国会議員並みに受けるということになりますから。  したがって、公費助成を政党に配分するということであるならば、国会議員だけに限定しないで地方議員の数も一緒に勘案して配分したらどうでしょうか。そうすれば、我々は自由民主党という政党の中で国、地方を問わず一緒に公費助成の対象として政治活動ができるわけですけれども、国会議員だけで山分けして地方議員はということになると今申し上げたようなことになるので、地方議員の数も換算して配分をしたらいいんじゃないかと思います。

平野貞夫日本・新生・改革連合

○平野貞夫君 ありがとうございます。  先ほど会田先生とちょっとこそこそ話しをしておったんですが、私は当選してきたばかりでよくわかりませんですが、地方の方に無所属の議員が多いということのお話もありましたんですが、実は隠れ党員というのも結構おりまして、そういう存在をどうするかということも一つ議論の対象になるんじゃないか、私はそういう感想を持っております。  次の質問に入ります。  私は、伊東先生が肉体的な生命もかけて、消耗されて、あれだけの政治改革大綱をつくられて、本当に日本の国の政治というのが躍動したと思っておるんですが、率直に言いまして、一つ抜けていた部分があると思うんです。これはお手伝いした我々にも責任があるんですが、健全な政治教育というのをやっぱり幼児の時期から日本でしなきゃならぬという主張をあそこへ入れたら百二十点だったと思うんです。  と申しますのは、例えばあれだけの長い歴史を持つイギリスの議会政治でも、幼稚園の絵本に議会政治というのはこういうものだという、歴史といいますか、そういうものを習慣の中で教え込んでおりますね。それから、ドイツではファシズムの反省をして学校教育とか社会教育に物すごい金を使っておるんです、デモクラシーの教育というものに。  ところが、我が国では六人の公述人の方々の御意見を聞いても、デモクラシーという概念一つとっても共通な人と共通でない人がいるような感じがします。したがって、やっぱり子供のころからの健全なデモクラシー教育、これがお金と政治の問題あるいは政治のあり方の問題の根本になるんじゃないかと思いますが、唐橋先生、それから山崎さんに一言ずつ御意見をちょうだいして質問を終わりたいと思います。

唐橋東元喜多方市長

○公述人(唐橋東君) 失礼でございますが、質問の要点がわからないんですが。

平野貞夫日本・新生・改革連合

○平野貞夫君 子供からの民主主義教育、民主政治教育が必要ではないか、こういうことです。

唐橋東元喜多方市長

○公述人(唐橋東君) これは当然のことだと思います。ですから、どのような時代の流れを見てみても、必ず時代の変わり目、変わろうとさせるときには教育関係法案にまず手をつけるんです。教育関係法案がまず改正されて、それから具体的な問題が出てくる。全部これが政治の一番ポイントなんですね。法案がその時代に必要であったとしても、今申しましたように教育関係法案から全部手をつけます。  ですから、この民主主義教育を大切にするということは、いろいろな施策はあろうとも、今私が申し上げましたように、教育法案の中で、私らの経験では勤評なりさっき申し上げました大学管理法なり、ずっと流れを見ているんですが、そういう中で、やはり民主主義教育がおっしゃられたように金だけでなくて心を、精神を養っていく、そういうことで、今の管理体制の中では非常に先生方が苦労されている、このいわば管理体制、これを私はどうかひとつ御検討いただきたい、そう思います。

山崎隆雄株式会社山崎メリヤス社長

○公述人(山崎隆雄君) 戦後、経済一流・政治三流、そういった風潮に乗って一番大事な政治の問題が国民の意識の中で見落とされてきたような、私どもも見落としてきたような気がしております。その大きなツケを今ここで払わされているという実感を持っております。  教育制度ということでございますが、伊東先生は本県の会津出身でございまして、会津は非常に教育熱心なところでございますし、そういったところからも伊東先生の政治改革に対する取り組みが出てきたものと、そういう土壌があったものと思います。  ただ、ファシズムとか教育勅語とか、そういったものに余りにも私どもあるいは我々の上の世代が神経質になって、いわば「羹に懲りて膾を吹く」という現象が、今国民の中のそういった一端の危惧がこの政治的なデモクラシーの教育を教育の土台に乗せてやるということにブレーキになっているのではないかと思います。ただ、もう戦後五十年たちましたし、私は今もうここで「羹に懲りて膾を吹く」というような憶病な態度をとるべきではない、ぜひ進めていただきたい、こういうふうに思います。

平野貞夫日本・新生・改革連合

○平野貞夫君 ありがとうございました。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 日本共産党の吉川です。  六人の公述人の皆さんに順次お伺いいたしますので、よろしくお願いいたします。  まず、三人の公述人の方から指摘がありましたように、参議院の政治改革特別委員会は、きのうの夜遅くまで理事懇をやりまして、明日この審議を議了し採決をする、こういうことを職権で行われるような方向に向かっているわけです。  参議院の審議時間は、今国会、衆議院と比べてもまだ半分程度で、しかもいろんな法案についての問題点も指摘されておりまして、審議が尽くされておりません。そして、五年やっているからとかそういうお話もありましたけれども、この小選挙区制を含む選挙制度、参議院に法案が回ってきたのは今回初めてでございます。二院制はもちろん衆参で成り立っているわけで、私たちは参議院の立場からしても参議院でも衆議院以上に熱心な審議をしなければならない、そういう立場で臨んでおります。  ところで、政権交代がありまして与野党が衆議院では逆になりまして非常に変わったことは、国会の運営がより一層数の論理で行われるようになったという点です。  一月四日から理事懇談会を開きまして五日から委員会が行われましたが、これは戦後初めてというぐらい早い日程で、しかもこれは話し合いではなくて数の力で委員会が始まりました。また、きのうの公聴会、きょうの地方公聴会も、各党合意でこの日程が設定されたわけではなくて委員長の職権という形でこの公聴会も日程が設定されている。私ども一貫して野党ですのであえて率直に申し上げますが、自民党が与党のときもここまではできなかったんです。  そういう国会運営が行われている中で、私どもはこの地方公聴会が単に採決の前提条件であっては絶対ならないと思いますので、慎重審議を行うように今後も全力で頑張っていきたいと思うわけなんです。  そういう前提でもって、まず安田公述人にお伺いいたします。  今、政府・与党四法案は小選挙区比例代表並立制ですが、さっきも御指摘があったように選挙公約にはどの党も掲げていなかった制度です。しかも、これは憲法十五条、国民の公務員の選定権にかかわる非常に重要な問題でありますが、こういうものが公約もなしに行われるということ、公約もなしに行われたことは今国会いろいろあるんですけれども、そこは省略しますが、こういうことは私は民主主義の立場からいっていかがなものかと思うんですが、この点についてまず御意見を伺いたいと思います。

安田純治弁護士

○公述人(安田純治君) 私は、法律家の立場から戦後の日本をずっと見てまいりますと、目的のために手段を選ばずといいますか、ルールを踏み外しても平気だと、実利実益だけを追求するというような社会的風潮があることは非常に残念に思っておるわけであります。  先ほどほかの公述人あるいは委員の方からも指摘されましたように、いろんな考え方の違いがある。したがって、共通の基準ということを考えるとやっぱり憲法しかないだろうと。確かに選挙法というのは民主主義の非常に重要なルールでありますけれども、そのルールをつくるときに憲法という大きなルールを踏み外してやるというのはとんでもない話だというふうに思っているわけであります。  公約に基づいて選挙を行うというのも当然これは議会制民主主義のルールの一つで、法律には書いてございませんけれども、当然の前提とされていると思います。したがって、細かい問題はともかくとして、非常に重要な問題について公約も出さずに国会でもって突然そういう動きになるというのは日本の議会制民主主義にとって大変な危機である。このままこれを許すならば、一体日本の議会制民主主義はどうなるのか。ルールがなくても多数の理屈で通ってしまう、それじゃ国会の議論が要らぬじゃないか、選挙のときに多数を占めればあとは数が多いに決まっておるんだからという話になってしまって、大変なことになると思います。  したがって、この際、景気回復とかいろいろな問題が山積みしているのはわかりますけれども、断固としてやはり憲法のルール、憲法の定める原理、これは守るということをしていただきたいというふうに思います。そうしますと、公約にも出さなくて選挙が戦われて構成された国会で公約にないことをおやりになるというのはとんでもないというふうに私は思っております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 芳賀公述人にお伺いいたします。  小選挙区制は最良のものかどうか迷っているとおっしゃいました。我が日本共産党は、今、政府四法案と同時に二つの法案を提出いたしまして、中選挙区制のもとで憲法十四条に基づいて定数の抜本是正を行うということで提出しておりますが、私は定数是正されていれば政権交代もとっくに行われたんじゃないかと思うんですが、最良のものではないと思われているその理由を簡単にお述べいただけたらと思います。

芳賀一太福島県議会議員

○公述人(芳賀一太君) 私、最初に申し上げたように、県会の選挙、香川県と同じ面積の中で定数一名区の選挙を三回やっております。その前二回は二名区でありましたけれども。そのみずからの体験で申し上げるならば、一名区の選挙区の場合には政策本位の選挙なんということは全然関係ない、実態は。お金はよりかかると思います。それから熾烈な争いになります。候補者も乱立いたしませんから、私の場合も大体一騎打ちになります。  そういう点で、とても県政どころか、あるいは国政どころか、選挙区に張りついていなかったらその次の選挙の保証がない。こういう実態をみずから経験して、今言われているように小選挙区になれば政策本位の選挙ができる、小選挙区になればお金のかからない選挙になるというのは、私は幻想だろうと思うんです。これはやっぱり候補者の自覚もありますし、また有権者の意識もあるだろうとは思いますが、一概にそういうことだけでこれが小選挙区のメリットだというふうには言うことができないのではないかと思います。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 それでは、唐橋公述人、大沼公述人、山崎公述人、安田公述人、青木公述人にお伺いいたします。  政治改革のねらいが金権腐敗の根絶であるという点では御意見伺っていて私どもと見解が一致するようでございますが、金権腐敗の根絶という政治改革の目的に照らして、小選挙区比例代表並立制が本当に効果があるのかどうか、この制度を選挙制度として取り入れれば金権腐敗がなくなるのかどうか、もしなくなるというお考えの方はその理由についてもお述べいただきたいと思います。時間がありませんので、簡単にお願いいたします。

唐橋東元喜多方市長

○公述人(唐橋東君) 小選挙区と今の金権腐敗、ある程度ダブってはおりますが、金権腐敗は、さっきしばしば申し上げましたように全く透明度なんです。だからといってそれだけを切り離していくということには、私は賛成できないんです。と同時に、定数一の場合には、全くその点ははっきりさせ得る要素が大勢の候補者よりは多いということなんです。私も定数一名で県会議員二回、市長五回立候補しておりますが、一名区はその点は非常に明らかになってきます。こういうことですから、私は、金がかかるだのかからないだのと、これは使い方、こういうことですから、定数一名の小選挙区は明らかに透明度を掲げさえすれば非常にはっきりさせ得る制度だ、こう思っております。

大沼謙一宮城県議会議員

○公述人(大沼謙一君) 先生今御指摘になった、小選挙区になれば金権腐敗がなくなるかというと、私はなくなると思いませんが、質問自体がおかしいものであって、政治資金規正法なりさまざまな法律と相まった中で金権腐敗がなくなるということであって、一つだけものをとってお聞きになるということは答える者としても非常に立場が困るというふうに思います。

山崎隆雄株式会社山崎メリヤス社長

○公述人(山崎隆雄君) 小選挙区と腐敗防止ということは分けて考える必要があるのではないかと思います。  当然、両者は絡まっているわけでありますが、今までの中選挙区ですと、自民党の中にも派閥が五つか六つあったということで、派閥の数だけ立候補すると。同じ考えを持った者同士が血で血を争う選挙、ライバルを落とすために選挙に金がかかるんだという議論をずっと長い間先生方がしてきておられて、それで我々の前に、小選挙区でいこう、並立制でいこうという議論になってきたように記憶しております。  それから、金がかかるということは、これはこれで別な縛り方をしていくべきものだと思います。ですから、四法案一括処理ということで速やかにお願いしたい、こういうことでございます。

安田純治弁護士

○公述人(安田純治君) 小選挙区と金権腐敗防止とは全く因果関係はないと私は思います。これは単に私が思うだけじゃなくて、実例からして、衆議院選挙で奄美地区の一対一の例の選挙、奄美選挙というのがありますけれども、あのときの金権腐敗は目に余るものがございます。したがって小選挙区制になれば、かえってそういう泥沼になろうとも、金権腐敗の防止などには絶対にならないというふうに考えております。現に証拠がございます。

青木久前郡山市長

○公述人(青木久君) 私は、中選挙区から小選挙区になった場合に政治腐敗はないということは絶対に断定できないと思います。中選挙区であってもそういうものを防止できないということもあります。しかし、国会でここまで議論をして、小選挙区比例代表制の法案をやろうとしてきている段階で、国会全体として、与党も野党も政治改革をやろうということを国民に約束して国会審議を進めているわけですから、国会全体としてこの政治改革法案を成立させるように努力してもらいたい、こういうふうに私は申し上げておきます。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 ありがとうございました。

上野雄文日本社会党・護憲民主連合

○団長(上野雄文君) これにて公述人に対する質疑は終わりました。  この際、公述人の方々に一言お礼を申し上げたいと存じます。  皆様には、長時間にわたりまして有益な御意見をお述べいただきまして本当にありがとうございました。  ただ、時間が足りない上に、お互い公平に時間の配分をしなければなりませんので、十分に御意見をお述べいただけなかった面もあるのではないかな、こう思うのでありますが、公平公正、中立を目指します委員長としてはこれ以外の運営の方法はなかったものですから、お許しをいただきたいと思います。本当にどうもありがとうございました。  これにて参議院政治改革に関する特別委員会福島地方公聴会を閉会いたします。    〔午後四時五分散会〕      —————・—————    新潟地方公聴会速記録  期日 平成六年一月十八日(火曜日)  場所 新潟市 ホテル新潟    派遣委員     団長 理 事      本岡 昭次君        理 事      関根 則之君                 清水 達雄君                 吉川 芳男君                 川橋 幸子君                 寺澤 芳男君                 下村  泰君    公述人        自民党県連幹事        長        轡田 勝弥君        日本労働組合総        連合会・新潟県        連合会会長    滝沢  剛君        自民党県連青年        局長       帆苅 謙治君        新潟県議会議員  金子 一夫君        自民党県連女性        部長       滝澤 佳子君        黒 川 村 長  伊藤孝二郎君     —————————————    〔午後一時開会〕

本岡昭次日本社会党・護憲民主連合

○団長(本岡昭次君) ただいまから参議院政治改革に関する特別委員会新潟地方公聴会を開会いたします。  私は、本日の会議を主宰いたします政治改革に関する特別委員会理事の本岡昭次でございます。よろしくお願いいたします。  まず、私どもの一行のメンバーを御紹介いたします。  自由民主党所属で理事の関根則之君でございます。  自由民主党所属で委員の吉川芳男君でございます。  自由民主党所属で委員の清水達雄君でございます。  日本社会党・護憲民主連合所属で委員の川橋幸子君でございます。  日本・新生・改革連合所属で委員の寺澤芳男君でございます。  二院クラブ所属で委員の下村泰君でございます。  次に、公述人の方々を御紹介申し上げます。  自民党県連幹事長轡田勝弥君。  日本労働組合総連合会・新潟県連合会会長滝沢剛君。  自民党県連青年局長帆苅謙治君。  新潟県議会議員金子一夫君。  自民党県連女性部長滝澤佳子君。  黒川村長伊藤孝二郎君。  以上の六名の方々でございます。  さて、当委員会におきましては、内閣提出に係る公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案、並びに参議院議員発議に係る公職選挙法の一部を改正する法律案及び政治資金規正法の一部を改正する法律案の六案につきまして目下審査中でございますが、本委員会といたしましては、六法案の重要性にかんがみ、国民の皆さんから忌憚のない御意見を賜るために、本日、当新潟県、福島県、京都府、愛媛県及び宮崎県においてそれぞれ地方公聴会を開会することといたした次第でございます。  この際、公述人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。  皆様におかれましては、御多忙中のところ、本日は貴重な時間を割いていただき、本委員会のために御出席をいただきましてまことにありがとうございます。派遣委員一同を代表いたしまして心から厚く御礼を申し上げます。  次に、会議の進め方について申し上げます。  初めに、公述人の方々にそれぞれ各十五分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えをいただきたいと存じます。  なお、この会議におきましては、私どもに対しての質疑は御遠慮願うこととなっておりますので、御承知願います。  傍聴の方々にも、お配りいたしました傍聴人の心得をお守りいただき、会議の円滑な進行に御協力くださいますようお願いいたします。  それでは、これより公述人の方々から順次御意見を承ります。  まず、轡田公述人にお願いをいたします。

轡田勝弥自由民主党新潟県連幹事長

○公述人(轡田勝弥君) ただいま御紹介いただきました自民党新潟県連の幹事長の轡田でございます。新潟県議会議員を同様務めさせていただいております。  本日は、参議院政治改革に関する特別委員会地方公聴会を開催されたわけでありますが、意見を述べる機会を得ましたこと、まことに光栄でございます。  意見開陳に先立ちまして少し申し上げたいと思います。  まず一つは、政治改革は、政治腐敗を防止し政治倫理をしっかり確立していく、そして国民の負託にこたえる、これが非常に重要なのではないかと思っております。したがって、国民の意思が間違いなく国政に反映されるためにその仕組みを考える、そういうことを重視するというのが私は大事な一点ではないかと思っております。  二つ目に、今、国民の求めているものは何でしょうか。非常に厳しい不況の中から一日も早く脱却して、そして高齢化社会、そしてまた情報化社会、国際化社会、こういうものに向けて強力な経済政策を推進する、これが非常に求められ、必要な時代ではないかと私は思っております。特に、今回の予算編成が越年をしたことによる地方自治体に及ぼす影響は大変大きく、各自治体とも予算編成に大変苦労をしている、これが実態ではないかと思っております。  また、もう一つ言わせていただきますと、百年に一回と言われます米の凶作、それに追い打ちをかけるような米自由化、こうした現状に対応する農業政策が早くしっかりと打ち出されることの最も重要なときではないか。  今次、政治改革四法案の中でも最大の眼目であります選挙制度に関しまして、これらの認識の上に立ちまして順次お話をさせていただきたいと思います。  まず初めに、議員定数について申し上げます。  地方議会では、地方自治法に基づいて定数の適正化、削減等に努め、我が新潟県におきましても見直し改正を行ったところでございます。政府案は総定数を五百としていますが、国会議員のお手盛り改革の感じを強くいたしております。自民党案の公選法本則の四百七十一に戻して大幅削減を図るべきときでもあろうかと思います。  選挙は、本来、政権の選択と政権に対する国民の審判が十分に生かされることが基本であろうかと思います。この観点からして、並立制においても小選挙区に比重を置いたものとすべきと私は考えております。  政府案は小選挙区二百六十四と比例代表二百三十六としておりますが、比例代表は小選挙区を補完するという観点からも、自民党案は第八次選挙制度審議会の考え方に沿ったものであり、妥当なものであると私は考えております。政府案のとおりにいきますと、実質的に各都道府県の衆議院の定数削減となり、地方分権が現実に進まない現況では地方の声が真に反映するであろうか、むしろ逆行するのではないかという感さえ私は強くいたしております。  この法案には組み立て方に基礎となる各県の配当される定数に重大な欠陥とでも言うべきところが多くありますので、その是正を私は強く要望するものでございます。  少し具体的に言わせていただきますが、それはまず各県の定数の配分の仕方が現況に合わない点であります。各県に基数一人を配分してその上に残りの議席数を人口に比例して配分する方式を採用しておられますが、そのために現行の県別衆議院の定数と大幅に乖離を生ずることになります。  例を我が新潟県の場合にとらせていただきますが、前段の三百対二百で決められますと小選挙区は六となり、比例区は県単位でまとまれば四となり、合計十議席となるということが報道されているかと思います。そうなれば現行の十三議席より三議席が削減されることになります。このようなことが国会で余り議論されていないのではないか、この辺が実は理解に苦しむところでございます。別の言い方をすれば、各県にまず一人を配当する方式で人口の集中した都市に議員が集中するというのは、これは全く不可解でございます。  最高裁が指摘しておる三倍以上の格差が違憲であるという点は、人口の一番小さい島根県を一として対比してみますと、二倍以上の県は神奈川県、埼玉県、大阪のわずかに三府県でございます。つまり、その県の中でできる限り平等になるように分割し直せば三倍を超す選挙区は出現しないはずではないかと思っております。  今回の改正点である各選挙区一律に四十万とするやり方、ここのところに私は無理があるのではないかと言いたいのであります。しかも、その結果はどうなるかといえば、東京を中心とする首都圏にのみ議員数が増加いたしまして、その他の県はほとんど削減する結果となります。東京では、一つの区どころか半分になる区から、山や川、田んぼや畑、港も漁港もない地域、しかも社会資本が十分整備されたところからの議員が多く選ばれることになります。これに対して、政治や行政の力がさらに求められている地域からの議員数が減りまして少なくなるというのは、政治の貧困につながっていかないか大変憂慮をいたします。この辺十分にひとつ御再考をお願い申し上げたいものでございます。  次に、比例代表の選挙単位について申し上げます。  政府案では比例代表の名簿単位を全国区としていますが、代表民主制による政権の選択という総選挙の意義からすれば、全国単位よりも都道府県単位とした方が有権者にとってより代表選出の意義が強くなり、比例代表は小選挙区で議席に反映しなかった比較少数の意見を吸収して政権選択の意義を持つ小選挙区制を補完する役割を持つと考えれば、当然自民党案の都道府県単位とすべきではないかと考えます。さらに、有権者から見れば、候補者の顔が見えて人格や人柄などがわかりやすく、また県選出の代議士の数にも変動がないことです。また、参議院の比例区と重なりまして二院とも全く同じ選挙制度になるということに私は大きな疑念を感ずるものであります。  次に、政治資金について申し上げます。  政府案では、企業・団体献金を一部政党に限定して認めているほか、節度ある献金までも全面的に禁止していますが、これは本来自由であるべき政治活動を事実上制限するものであり、また国会議員を有する政党のみを認めて他を認めないのは問題ありと考えられないでしょうか。  政党への公的助成は、政党内の措置により政党所属の地方議員には助成されますが、県内市町村議員の約八七・三%、市町村長の一〇〇%は無所属でありますから、個人の負担だけで政治活動を強いられるということになり、日本の政治を支える多数の地方政治家の政治活動に及ぼす影響は極めて大きなものがあるのではないでしょうか。政府案は、個人献金の気風が醸成されていない我が国の実情を無視するものであろうかと思います。政治家個人に対する献金も節度と透明度を確保して認めるべきではないかと私は思います。  次に、投票方法について申し上げます。  政府案では、一票制は小選挙区で無所属候補に投票した者は比例代表選挙候補を選べなくなるから不平等になるとして、政党が一つであるにもかかわらず、一つの選挙の中に二つの選挙があることを認めて二票制としておられますが、本来、衆議院選挙の第一の意義は政権の選択にあり、それも一人一人の有権者が一つの選挙、一つの投票、一人の代表の選出を通じて行われるのがよりよいのではないかと私は考えます。したがって、投票方法は自民党案の一票制がよいと思います。  次に、戸別訪問の解禁についてでございます。  政府案によりますと、あらゆる選挙において戸別訪問を認めると言っておられますが、もちろんこのたびの政治改革は制度の改革とともに候補者や有権者の意識改革も意図されているわけでありますから、そうしたことを考えながらも、果たしてこれらの意識改革は徹底しているか甚だ疑問でございます。  こうした意識改革が不十分なまま戸別訪問が解禁された場合に、どういう状況、どういう弊害が生ずるか大変懸念をされます。例えば、買収、利益誘導などの不正行為が行われやすい、義理人情等が先行し自由意思による投票が阻害されやすい、戸別訪問により無用不当な競争が激しくなり選挙運動の実質的公平が害されやすい、有権者の平穏な生活が害されるなど考えられますが、戸別訪問の解禁は新しい選挙制度の定着と意識の向上が図られた段階で検討されてもいいのではないか、我が党案の方がよりベターなのではないかなと、こう言わせていただく次第であります。  以上、大体問題点に対する私の考え方を述べさせていただきましたが、終わりに、参議院は良識の府としてその存在を今、最も問われているときではないでしょうか。最も重要なときであると私は信じます。どうかそれにふさわしい、衆議院とは違った十分な審議が行われますことを最後に強く御要望申し上げまして、私の意見開陳を終わらせていただきます。  大変ありがとうございました。

本岡昭次日本社会党・護憲民主連合

○団長(本岡昭次君) どうもありがとうございました。  次に、滝沢剛公述人にお願いいたします。

滝沢剛日本労働組合総連合会・新潟県連合会会長

○公述人(滝沢剛君) ただいま御紹介をいただきました連合新潟の滝沢でございます。  ただいまから幾つかの点につきまして意見を述べさせていただきますが、前提とし申し上げておきたいのは、私は基本的に修正政府案に賛成の立場だということでございます。私は、これを前提に第一に強調しておきたいのは、政治改革四法案につきまして何としても今国会で成立をさせていただきたい、このことをまず強くお願いをしておきたいというふうに思います。  御承知のように、政治改革論議は今から五年前に既に始まっております。そして、当時の自民党内閣も四代にわたってこの問題を検討されてきたわけであります。それが連立内閣に引き継がれ、今こういう状況を迎えているわけであります。したがって、国民の目から見た場合に、これ以上結論を先送りにする、このことについては絶対にやるべきではない、このように考えております。  昨日の中央公聴会における公述人の皆さんの御意見も、共産党の方を除けば、ほぼ口をそろえて今国会で成立をさせるべきだ、こういうふうに主張されているというふうにマスコミでお聞きしていますけれども、これは当然のことだろうというふうに思います。今、国民が政治に失望し、強い政治不信に陥っているときに、今国会で成立しないという事態を招くとすれば、国民の政治不信はますます強まり、政治に本当に何も期待をしなくなってしまう、そういう状況を心から心配するからであります。そういう点から考えますと、そうならないうちに今すぐ対処をする、このことを良識あるきょうおいでの派遣委員の先生方にお願いをしておきたいと思います。  確かに、今ほども轡田公述人が指摘をされましたけれども、今回の修正政府案が私もパーフェクトだとは思いません。確かにいろんな御意見もあるでしょう。しかし、現状においてまず政治改革を実行するための土台をつくる、それには法案を成立させ不備な点については今後の論議の中で追加修正をする、そういうスタンスに立っていただきたいと思います。  また、一部に、腐敗防止先行決着、こういう御意見もございます。しかし、私はこの御意見には賛成することができません。もちろん政治腐敗防止は今回の政治改革の中心課題でありますし大変重要な課題であることについては私もそのとおりと受けとめますけれども、政治資金規正法やあるいは公費助成制度、そういうものと選挙制度改革とは一体のものであるというふうに思います。部分的にそれらを取り出して成立させてもその結果は効果が非常に薄いものになる、このように心配をいたします。したがいまして、ぜひ今国会での一括四法案成立を強く要請しておきたいというふうに思います。  次に申し上げたいのは、各法案ごとではなく、現在の焦点になっていると思われる幾つかのポイントについて、きょうおいでの先生方は十分内容について御承知と思いますので、できるだけ端的に申し上げたいというふうに思います。  その一つは、議員定数についてでございます。  修正政府案は、衆議院における与野党論議の結果、小選挙区二百七十四名、比例代表二百二十六名として提案されていますが、私はこの数についてはおおむね妥当であろう、このように判断をいたします。  昨日、自民党の皆さんから修正案が出されたという報道を見ました。しかし、内容は、報道によれば、当初の衆議院における自民党案そのままだというふうにお見受けをしました。また、先日、自民党の森幹事長が、二百七十四名と三百名の間で修正を図ってはどうか、このような御意見を言われていたことを私はテレビで拝見しました。しかし、政府修正案は、当初案二百五十名、これを衆議院の与野党、特に自民党の皆さんの御意見を踏まえ小選挙区を二百七十四名にした経過がございます。そして修正提案をされていることを考えれば、これをさらに今の状況の中で拡大をする、こういう点については大きな無理がある、このように考えます。したがって、議員定数については修正政府案でぜひおまとめをいただきたい、このように申し上げておきたいというふうに思います。  その二つ目は、比例代表の選挙区単位についてでございます。  今回の選挙制度改革のねらいは、できるだけ有権者の意見を幅広く反映させる、そして死に票はできるだけ出さないという大きな前提があると思います。したがって、この前提がある以上、小選挙区の導入とあわせて考えますと全国一選挙区が私はベターだと思います。しかし、参議院も現在全国一つの比例制になっておりますし、そういう点を考えますと、私は、第八次選挙制度審議会の答申にもありますように、ブロック制も一つの選択肢であろう、このように思います。いずれにしても、都道府県単位でない、ブロック制ないしは全国一つ、この中で選択をお願いしたい、このように考えておるところです。  その三つは、一票制か二票制かという投票の問題でございます。  私は、並立制は小選挙区と比例代表の二つの選挙を同時に行う、こういうものであるということを考えた場合に、また一票制であった場合には小選挙区で候補を立てない政党への投票が生かされない、逆に小選挙区での無所属候補者への投票が比例代表で反映されない、このような点を考えますと二票制の方がよりベターであろう、このように考えているところでございます。  四点目は、戸別訪問についてでございます。  私は、結論からいって全面的に認めるべきと考えております。  戸別訪問の解禁が違反の温床になるとか悪用されるという心配をされる方もおられます。今ほども轡田公述人がそのように御発言をされましたけれども、私は、要は候補者あるいはその選挙に携わる人たちの決意次第で結果は変わってくるというふうに思います。また、プライバシーなど煩瑣な点についての心配も言われておりますけれども、行き過ぎた戸別訪問は必ず有権者の反発を買い、その結果、私は、その候補者に対する厳しい審判が有権者から下されるだろうというふうに思います。  そういう自己規制が働く点やヨーロッパの多くの国が自由化している点を考えますと、当初若干の戸惑いがあるかもしれませんけれども、私は必ず最終的には淘汰をされ節度あるものになっていく、このように考えています。したがって、ぜひこの点についても個別訪問については全面解禁をする、こういう立場でおまとめをいただきたい、このようにお願いをしておきます。  五つ目は、企業・団体献金について申し上げたいと思います。  私は、この企業・団体献金の問題が政治改革論議の原点であり出発点だというふうに国民も考えていると思いますし、私もそのように考えています。残念ながら、今までのリクルート事件やあるいは共和問題、佐川事件など、このような幾つかの事件は企業と政治家との癒着がその根底にあり、そして今さらに大きな問題となっているゼネコン汚職もそのあらわれだというふうに思います。これを克服しない限り政治への信頼は取り戻せない、このように私は思います。したがって、政治家個人への献金は直ちに廃止すべきだ、私はこのように考えているところです。  また、政党への献金について五年後の見直しを前提に提案されています。私は、本来、政治活動は国民一人一人の政党、政治家への支援を背景にしながら行われるべきものだと思います。それも金銭的な面で言いますれば多くの人から少額の金額を集める、これが一番よい方法だろうというふうに思っています。しかし、現在の日本がそのような状況にない中でのこの私の主張は、かなり理想論に近い、このように言われると思います。したがって私は、過渡的措置としての政党への献金を認める点については同意しますけれども、五年後に廃止をするという方向を明確にすべきだろうというふうに思います。  次に、要望事項について二点ほど申し上げたいと思います。  その一つは政党交付金についてでございます。  私は、今回の政府案で欠けているものがあるとすれば、政党助成法の中に地方議員や首長への対応策が盛り込まれていない、この点だろうというふうに思います。自民党の皆さんが指摘をされているように、地方議員、首長の中には多くの無所属の議員さんがおられます。そしてこの方たちが地方政治を具体的に担って活動されている、このことも事実であります。したがって、この方たちに対する助成のあり方について早急に対策を出す必要があると思います。しかし、今国会は会期末まであとわずかでございます。新たな提案をここに盛り込むことは非常に無理だということについても私は承知をしているつもりです。したがいまして、ぜひ今国会で政治改革四法案が成立した後に早急に与野党間において話し合いをされ、地方での対応が可能となるよう努力をしていただきたいということを要望の一つ目として申し上げておきたいと思います。  二つ目の要望は、三%条項についてでございます。  確かに、三%を引き下げるとすれば小党分立が懸念されます。しかし一方で、ハードルを高くすれば新党の立候補が難しくなるという弊害もまた生まれると思います。私自身、何%が妥当かという点については答えを持っているわけではありません。しかし、感覚的な話で申しわけないんですが、三%では少し高いのかなという気がしていることも事実でございます。ぜひ今後の検討課題として御論議をいただければ幸いだと思います。  最後に、冒頭申し上げましたけれども、政治改革法案の成立は国民がこぞって望んでいることでございます。政治への信頼を取り戻すためにも今国会での成立を心よりお願いを申し上げまして、公述を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

本岡昭次日本社会党・護憲民主連合

○団長(本岡昭次君) どうもありがとうございました。  次に、帆苅公述人にお願いいたします。

帆苅謙治自由民主党新潟県連青年局長

○公述人(帆苅謙治君) 私は、自民党の立場から発言をさせていただきますけれども、現在、県連の青年局長、そして県会議員をさせていただいております帆苅謙治であります。  こんな席でお話しできることは本当に光栄でありますけれども、実は三日前ですか、言われまして、戸惑っているのも事実でございます。私なりにまとめてみましたけれども、轡田幹事長と競合する面もございますが、朗読をさせていただきます。  まず、政治改革の中身に入る前に、本日のこの公聴会の開催について一言申し上げます。  新聞等のマスコミ報道で、公聴会の開催日程について表面化した事実は十分承知しておりますが、いざ我が県で開催され、そして発言する立場となってつくづく痛感しておりますが、今、国を挙げて政治改革政治改革と叫んでいる国民的な重要課題についての公聴会を、参議院ではまだ大筋での合意点も見出せないような審議の段階であり、その上、そんな状況にもかかわらず公聴会を実施するまでの日数が余りにも短過ぎることであります。  このことは、細川内閣があくまで臨時国会の期間内で政治改革法案の成立のみを目標にし政治改革の骨格部分で少しでも譲歩しようという姿勢を全く示そうとしない連立与党の党利党略以外の何物でもなく、総意に基づきなされるべきはずの政治改革が連立与党のメンツだけにこだわった政治改革となされようとしていることに対して、非常に不快感と危機感を覚えていることをまず申し上げさせていただきたい、こう思います。  さて、政治改革の内容に入りますが、まず衆議院の定数についてであります。  昨年十一月十八日に衆議院で議決されました政府修正案では、総定数五百、小選挙区定数二百七十四、比例代表定数二百二十六となっております。これは当初の自民党案並びに政府・連立与党案から比べてみると、政府案の総定数には譲歩が見られず残念でありますが、小選挙区、比例選挙区はほぼ両者の中間まで譲歩した部分が見受けられます。  しかし、元来、衆議院議員は別名代議士と呼ばれていますが、参議院議員を代議士とは呼ばないように、衆議院議員はそれぞれの選挙区の地域住民の代表であるということは全国民に根差した基本的な概念であります。また、それと同時に、全国津々浦々の国民の意見をきめ細かく国政に反映させることが衆議院の大きな役割の一つであることは共通した認識であるに違いありません。そうであるならば、小選挙区の定数をもっとふやすことが衆議院存在のための必須の条件であると考えます。  連立政府の一部には、このことを少数意見の切り捨てであり絶対に認められないという意見があるやに聞いてはおりますが、さきの参議院政治改革特別委員会におけるこの公聴会開催に関する委員会採決はいかがだったんでしょうか。報道によりますと、賛否同数であったと聞いております。このことは少数意見の切り捨てどころの状況ではなく、半数の国民の意見を切り捨てたと言わざるを得ないのであります。小選挙区は少数意見の切り捨てだという方々がやられたことではないでしょうか。このことをどう説明されるのかお伺いしたい気持ちであります。  日本は民主主義国家であります。民主主義は多数決原理であります。だから、一票でも多ければ可決されたりあるいは当選がなされます。当たり前のことであります。だから、どんな選挙においても、どんなにわずかな差であっても勝敗は決するわけで、死に票だけにこだわり国民にとっての衆議院の本来の使命と役割を低下させたりしたのであっては、何のための政治改革であるのか、国民には説明がつかないはずであります。  そもそも政治改革は、同じ選挙区内の同士打ちあるいはサービス合戦により政治に金がかかる、そこに政治家の金にまつわる不祥事が続発したため、選挙は政策本位、政策論争で争うことにより民意を反映させることのできる本当の政治を行うために目指しているものと理解しております。  この観点から言わせていただけるならば、繰り返しになりますが、衆議院の本来のあり方を考慮に入れると単純小選挙区制であることが原理原則であると考えます。この定数問題に関する自民党案は政治改革を行う上で当然であり、またそうしなければならないはずの衆議院総定数を公職選挙法総則第四条の四百七十一の姿に戻し、そして政策で選挙を争うならば単純小選挙区制であるべき原則を比例代表選挙を組み入れ、ぎりぎりの線までその数も政府・連立与党案に近づけたものであります。衆議院の本質と本来の姿を堅持するためには、政府修正案を再度修正していただき、ぜひ自民党案を採用していただくか歩み寄りを見せていただくことを希望するものでございます。  次に、比例代表選挙区についてでございます。  政府・連立与党案によれば、比例代表選挙は全国単位であり、参議院の比例代表制と全く同じであります。先ほど来何度も申し上げておりますように、衆議院議員は地域の代表であるという根本的な考え方が欠如しているのではないでしょうか。参議院議員の比例区の先生方には大変失礼な言い方かもしれませんけれども、何々先生と言われても、現実問題としてタレント議員でもない限りは顔と名前が一致しないというのが実情でございます。これがどうして地域住民の代表であり得るのか。少なくともブロック制を取り入れることによって、同じ県人であるという認識で候補者と選挙民との結びつきを持たせることが最低条件ではないでしょうか。  また、全国単位の比例選挙区では、いずれの党においても共通したことでありますけれども、候補者の順位づけであります。上位にランクしてもらうには何をすればよいのかが問題となります。選挙期間中、選挙民に訴えたいことは二の次になってしまう危険性をはらんでいると思います。そしてまた、上位にランクされた者は当選間違いなし、下位のランクの候補者は落選間違いなしというラベルを張られてしまい、同じ党であるならば同じように選挙戦を戦わなければならない者同士に大きな格差が生じることは必至であります。  また、今回の政治改革で中選挙区制を廃止し同士打ちを避けることが大きな焦点であったものが、比例代表選挙の全国単位というのはその選挙区の中で同士打ちをするような結果になるに違いないような気がしてなりません。そのような弊害を少しでも解消するためには、比例区の候補者は選挙期間中、選挙区内全体をほぼ運動できるような選挙制度にすることが望ましいと思います。候補者自体も初めから落選のラベルが張られるようなことのないような選挙区制が必要であると思います。  以上のようなことから、比例区の選挙区については県単位のブロック制を導入することを希望するものであります。  次に、政治資金の寄附についてであります。  政府・連立与党案で政党以外の政治団体への企業からの寄附を禁止されておりますが、我が国では個人献金という概念はまだ国民の中に浸透していないにもかかわらず、政党あるいは個人以外からの寄附を禁止したのでは政治活動のための資金不足は免れないと思いますが、いかがなものでしょうか。  私は国会議員ではありませんが、国会議員の先生方におかれましては、政党からの寄附と見込まれる個人寄附で十分な政治活動が果たして行われると思っておられるのでしょうか。もしそれで賄えるとするならばそれは結構でありますが、それでは私たちのような地方議員についてはどうなのでしょうか。国会議員の先生方におかれても恐らく個人寄附などは多くは望めないと思われるのに、まして地方議会議員についてはほとんど皆無に近いものと予想されます。その上、政党からは数多くいる地方議員に対して果たして寄附がなされるのかというと期待は持てないのであります。  国会議員だけのための政治改革でないことを考えていただかなければなりません。公職にある者またはそれになろうとする者すべてがこの政治資金規正法に関係してくるものであり、現在、企業から寄附をいただきながら公正な政治活動を行っている方々は大きな打撃を受けることになります。公費助成によってその裏づけがとれるものであればそれで結構ですが、政治家一人一人が皆違う政治活動を行っている現状に照らし合わせて、それはしょせん無理な話としか言いようがありません。  企業から寄附を受けてはいけないという政府・与党の考え方にはどうしても賛成することができません。もし企業からの寄附が企業と政治家との癒着あるいは腐敗に結びつくという考え方であるならば、政治倫理の強化と腐敗防止法によって厳しく規制することによって防止するものであると私は思います。国会議員のことだけでなく地方の末端議員や首長のことまで考慮した政治改革のため、この寄附制度について再度考慮する余地を設けていただき、企業からの寄附を禁止することのないように強く申し上げたいと思います。  最後にもう一点、戸別訪問についてであります。  選挙運動は、候補者の主義主張を伝えるためにはできる限り自由であるべきことは論をまたないところでありますが、戸別訪問が自由になされるようになれば、現在禁止されている状況下でも買収、供応の選挙違反は後を絶たないにもかかわらず、選挙で最も悪質なこの買収、供応の温床ができてしまう危険性が大きくなることは目に見えていると思います。そして、選挙期間中、それぞれの家庭が一家だんらんのときに四組も五組もそれぞれ戸別訪問に来られたりしたのでは、私生活の妨害になると同時に、ひとり暮らしのお年寄りやあるいは女性が何人もの男性を前にしたとき、威圧感といいますか恐怖感に似たようなものを感じるのではないでしょうか。こんな状況は選挙運動の域を脱していると言わざるを得ません。  国とりわけ自治省が明るいしかも公正な選挙を訴えるのであれば、戸別訪問は禁止されることが当然であると断言いたします。  以上四点について意見を申し述べさせていただきましたが、最後に、政治改革というものは日本の政治制度を根本から立て直すものであると信じております。国会の期限にこだわったりあるいは最も重要な骨格部分については絶対に譲歩しないというかたくなな姿勢では、真の政治改革の実現は望めるものではなく、連立政府だけの自己満足的な政治改革になってしまうということを再度申し上げまして、公述人としての意見とさせていただきます。  ありがとうございました。

本岡昭次日本社会党・護憲民主連合

○団長(本岡昭次君) どうもありがとうございました。  次に、金子公述人にお願いいたします。

金子一夫新潟県議会議員

○公述人(金子一夫君) ただいま御紹介をいただきました新潟県議会議員で公明党の県本部長を務めております金子一夫でございます。  このたびの政治改革の審議に当たりまして、政府提出の政治改革四法案に対しまして基本的に賛成の立場、また今国会での成立を願う立場から意見を申し述べさせていただきたいと思います。  初めに、良識ある参議院の先生方を前にして大変にお耳ざわりかもしれませんけれども、昨年の十一月十八日に政治改革法案が衆議院本会議で可決され参議院に送付されてから既に六十日が経過し、本日は六十二日目でございます。この間、参議院がみずからの意思を決定する採決に至らなかったことはまことに異常な事態というふうに私は思っておるところでございます。遅々として進まない審議に対して、私を含め国民は大きないら立ちを感じているのが実情でございます。  まず、十一月十八日に政治改革法案が参議院に送付されてから十二月二十四日に政治改革特別委員会で総括質疑が行われるまで、実に三十五日間もの長期にわたって全く審議が行われなかったのでありますが、もし三十五日間の審議拒否がなかったならば、今ごろは政治改革に決着がつき景気対策に着手していたのではないかと大変に残念に思っております。  ことしに入ってからも、正月五日は審議を再開した例はない、こういう理由で五日の審議が行われなかったのでありますが、国民には全くわかりづらい理由であり、一連の行動は政治改革引き延ばし、政治改革つぶしとしか見られていないようであります。国民の政治不信をますます高める結果になっているとも考えられるのであります。  また、一部に政治腐敗防止のみを成立させてはどうかという論議もあるのでありますが、申すまでもなく政治改革の目的は腐敗防止にあります。今回の政治改革法案は、資金面で腐敗防止を目指す政治資金規正法改正案と選挙の面で腐敗防止を目指す並立制導入の公職選挙法改正案がセットになっているというふうに理解をしております。選挙制度改革は、政権交代システムを確立するとともに、これまで金、サービスの競争になっていた選挙を政党そして政策本位の選挙に変えることでより深い腐敗防止を実現する改革である、このようにも認識をしているのであります。したがって、改革法案のうち腐敗防止だけを成立させ選挙制度を先送りするという考えは、腐敗防止という名をかりて腐敗防止をしないということになると思うのであります。  こうした腐敗防止先行論は、国民の立場からすれば、政治改革をまた先送りしようとしているのではないかという疑念を払拭することができない、こういうふうな考えにさせてしまうのであります。  今国会での政治改革の実現は国民の強い願望であります。昨年の十二月二十二日付の朝日新聞の世論調査でも、五二%の人が今国会での成立を期待していると答えているのであります。また、政治改革は、リクルート事件発覚以来、与野党が六年越しで取り組んできた重要課題であります。海部、宮澤両内閣でついになし得ず、今、細川政権のもとで衆議院を通過し改革実現まであと一歩の段階まで来ているのでありますが、この国民の期待を裏切ることなく一日も早く成立をさせていただきたいと願うものでございます。  さて、政治改革法案についての意見を申し述べたいと思います。  その柱とも言うべき小選挙区比例代表並立制については、与野党間に意見の相違はあるにしても、政府案も自民党案も並立制という点では基本的に一致をしているわけであり、最終的には与野党合意は可能であると思っております。  そもそも、この小選挙区比例代表並立制の導入を柱とした政治改革法案は、平成元年六月に始まった第八次選挙制度審議会の答申を受けて平成三年八月に海部内閣が国会に提出して以来の考え方に沿ったものと私は理解をしているのでありますが、与野党が入れかわったからといって意見が変わってくるというのでは、国民から見て不可解の感を否めないのであります。  次に、総定数五百の配分についてでありますが、当初、政府案では議員定数を選挙区二百五十、比例代表二百五十としていたのでありますが、小選挙区二百七十四、比例代表二百二十六に修正され衆議院で可決を見ているのであります。この修正案は、自民党に受け入れられなかったとはいうものの自民党の主張に歩み寄った形でできたものであり、その意味で妥当と考えられるのであります。  また、比例代表選出の単位についてでありますが、二大政権勢力化を促進する今回の並立制は、政権を争う小選挙区制と多様な民意を吸収するための比例代表制の二つの制度を組み合わせた選挙制度であり、小選挙区で有権者の多様な意見を反映できない点を補うための比例代表選出というふうに考えております。このような観点からすれば、より広い範囲から選び出すのでなければ制度の意義が薄れるのではないかと考えられます。このような意味からも、比例代表は全国単位の方がよりよい単位ではなかろうかと考えております。  さらに、政府案では公職選挙法第百三十八条の改正が含まれており、これは戸別訪問でございますけれども、戸別訪問を時間制限を設定した上で自由化しているのであります。戸別訪問の自由化は、国政選挙だけではなく、法案が通れば今後すべての公職の選挙に適用されることになるのでありますが、戸別訪問は選挙運動の中心であり、国民の権利行使を規制する従来の制度は国民主権をうたう憲法に逆らっているのではないかとの懸念を持っていただけに、私は賛成であります。  最後に、政治資金規正法改正案についてでありますが、特筆すべきは政治家個人への企業・団体献金を全面的に禁止している点であります。ロッキード、リクルート、佐川、そしてゼネコン汚職と、腐敗事件の背景には常に政治家と金の汚れた関係、つまり企業から政治家個人への金の提供が絡んでいるのであります。政治の腐敗防止は今回の政治改革の出発点であり、根幹でもあります。したがって、政治を浄化するためには、この金の流れを断ち腐敗の温床を一掃することが是が非でも必要であると思うのであります。  政党と政党の政治資金団体に限定された献金に対しても、公開基準の強化並びに罰則の強化が盛り込まれ、政治資金のクリーン度は今よりはるかに高くなるのでありますが、さらに施行五年後の見直しにおいて政党並びに資金団体への献金の廃止も視野に入れていることは大いに評価すべき点であります。  こうした政党本位の仕組みを確立するのを機会に政治のコスト負担に対し国からの助成を導入する政党助成は、その使途を国民に公開することによって政治と資金の関係を明朗に変革するものであり、政治と金をめぐる従来の悪弊を断ち切る最後の切り札という評価も聞かれるのでありますが、金権腐敗と決別した新しい政党本位の政治を期待したいのであります。  最後でございますが、今回の政治改革法案には衆議院への並立制導入という衆議院議員の身分にかかわる選挙制度の改革を含んでいるのであります。法案そのものに対する賛否の別はあったにしても、その衆議院においては委員会並びに本会議とも全会派が出席して円満に採決された法案であります。この事実を軽く考え、参議院がその成立を妨害してよいはずがないのであります。決してそんなことはないと思いますけれども。  かつて、参議院に現在行われている比例代表制が導入をされた昭和五十七年の国会では、参議院の委員会段階では単独強行採決、本会議でも一部野党が欠席する中での可決であったというふうに聞いております。しかし、衆議院では、参議院可決後三十三日目には全会派が出席した本会議で可決成立をした、このようにも聞いているのであります。これは衆議院側が参議院の可決を尊重した例と言われているのであります。  今回の政治改革法案に対しては、衆議院での可決という事実を十分に尊重され、海部、宮澤、細川内閣と六年越しの改革に決着をつけ今国会中に成立を図られますよう、そして景気対策、農業対策など山積する課題に対しましても早急に取り組まれますよう御期待申し上げまして、私の陳述を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

本岡昭次日本社会党・護憲民主連合

○団長(本岡昭次君) どうもありがとうございました。  次に、滝澤佳子公述人にお願いいたします。

滝澤佳子自由民主党新潟県連女性部長

○公述人(滝澤佳子君) 滝澤佳子でございます。  本日は、地方公聴会に私のような家庭の主婦にも意見を申し上げる機会をいただき、女性の一人として政治に参加させていただけたという思いでございます。  委員の皆様方には、毎日お忙しい中、遠路新潟までお出かけくださいましてこのような公聴会をお開きになるということは、それにかける熱意のあらわれであり、連日大変御苦労さまでございますとともに、本日も本当に御苦労さまでございました。  私は、自民党県連女性部長といういかめしい肩書をいただいておりますが、ごらんのとおりの家庭の主婦でございまして、本日のベテランの皆様の中で果たしてその責務が果たせるかなという思いがこの三日間頭から離れず、さっぱりわからぬうちに本日になり、正直のところ今になってもやはり辞退すべきだったなという思いでございます。こんなことを申し上げますと、やはり女性はそうだからだめなんだと言われますので、率直に申し上げたいと思います。  まず、私の毎日は酒屋の母さんでございます。新潟市より車で一時間ほどの田舎町の村部で一人で酒類の小売をやっております。どんな小さな店でもやることは一通り同じでございますので、毎日忙しい日々を過ごしております。そんな毎日ですが、テレビ、新聞で報じられることは、私たちの胸にうれしいこと、悲しいこと、どうなっているんだろうということがはっきりと突き刺さります。  私は、自民党が大好きな人間なんです。長い間政権政党として敗戦後の日本をここまで経済大国にしたというのは、やはり政治が正しかったことと国民の頑張りがあったからこそここまで来たのだと胸を張って思っておりました。だが、残念ながら長い間の一党支配が終わり、細川内閣となり、今、本当に死に物狂いで政治改革に取り組んでいらっしゃる様子を見ると、大変失礼な言い方になりますが、私から見ますとトンビに油揚げをさらわれたと思います。  五年もの産みの苦しみをしながらできなかったことが今実現しようとしております。その熱心な姿が、ともすると何が何でも通す、聞く耳持たぬ、何といいましょうか、お互いに不信感いっぱいという表情がテレビに映し出されるとき、私は本当に悲しくなります。お互いに国を背負って、そして国の運命をお任せしている皆様方なのに、もっと大人の態度でこの重要な案件が成立させられないものなのかと私は思っております。どうか良識ある国会議員として国民に信頼されるよう、またマスコミも正しく報道していただきたいこと、私たち地方におる者にとりましては、テレビ、新聞でしか知ることができませんので、このことをしっかりお願いしておきたいと思います。  さて、政治改革法案の中で議員の方々も選挙民も一番気になるのはやはり総定数だと思います。  政府案と自民党案では二十九も違いますね。先生方はやはり一人でも多い方がよろしいと思っていらっしゃると思いますが、これが将来、法案が通ればいつまで続くかわかりませんから、今の社会情勢に照らし合わせる必要もないかとも思われますが、今はまさに不況で日本全体が落ち込んでいますので、やはり二十九議席減れば歳費も大変な額になると思いますし、それよりも自分たちも削減したということになれば国民もそれなりに評価してくれると思います。  公選法に決められた数が四百七十一であると聞いておりますので、この機会にその数にした方が政治改革の目玉として私は評価されるのではないかと思われますので、四百七十一に賛成です。五百なければ国会運営が成り立たないというものでもないと思われますので、ぜひ削減されるよう要望をします。  議席配分につきましては、議員の数が今までより減ることは必至ですので、やはり地元代表が一人でも多い方が私はよいと思いますので、選挙区は三百に賛成です。そうなりますと、比例は百七十一、区域につきましてはやはり顔の見える都道府県単位が私は好ましいと思います。  それから、戸別訪問の自由化についてです。  これはいかがなものでしょうか。今は禁止されていてもやっているようでいろいろ批判があるのに、これが自由化になったら国民は迷惑すると思います。電話でお願いするのも、仕事ができないと言われます。私の知人なんか、選挙になるとかぎをかけたり電話に出ないでいる、たまに重要な電話でも選挙だと思って出なくて大変なことになったと申しており、むしろ来ない人に投票するわよ等と言っており、また選挙運動のおつき合いは御免で、言われなくとも自分の投票する人は自分で決める、そんな声がむしろ多いのですから、私は自由化に反対したいと思います。  それから、企業献金廃止について。  政治腐敗が一気に噴き出し、本当につらい思いをいたしました。だが、それだから全部そうだということではなく、立派な議員の方々もたくさんいらっしゃいます。ただ、それが国民の政治不信を招き、その腐敗を防止するということで個人への献金は廃止するということですが、本当にそれはそうしなければいけないとは思いますけれども、日常活動ができますでしょうか。  ささやかな献金が信頼関係を生むこと、そしてお互いに節度ある献金をし、それがきちんと報告されて、このたびこのような事件があったからみんなで注意するでしょうし、少しでも禁止というのは何か人間関係がぎくしゃくして世の中おかしくなるのではないでしょうか。ほんの少しの献金は見返りを求めるものでないと私は思うのですが、考え方が甘いでしょうか。浪人時代はどうなるのでしょうか。そのあたりが自分でも勉強不足だと思いますが、もし教えていただけたらと思っております。  今、ゼネコン問題で日本の経済はおかしくなってしまうのではないかと思われるほどの毎日ですが、やはり選挙になるといつも先頭になって働いてくださった人たち全部がそうであったように思われるのはお気の毒な気がします。まじめにこつこつ働いている人たちがたくさんいるということも忘れてならないと思います。  それから、政党助成についてです。  政治は国民全体のものであり、国民の税金より助成されてそれがいろいろな面でよい結果を生むということであれば、それなりに国民も納得すると思います。税金からということであれば、報告もしっかりしたものにしなければならないし、またその使途につきましてもお互いに収支が報告される以上きっちりした政党としての活動費もお互いに比較されると思いますので、競争意識で活性化するとも思いますし、またある程度の緊張感も生まれ、国民も今までより政治に目を向けてくれるのではないかと思います。額につきましては、なるべく少ない方がよいと思います。  以上思っていることを述べさせていただきましたが、勉強不足で認識の足りない部分、また大変失礼なことを申し上げましたことをお許しいただきたいと思います。  報道によりますと、本日の公聴会の終わるのを待ってあすは採決に入ると流れておりました。そこで私は、この公聴会の定義は、聞くだけのもので何らかの形で反映されるものではないのだなということを感じました。ほんの形式的なものなのでしょうか。それともこれからの将来にあんな意見もあったと少しはためになるものなのでしょうか。家庭の主婦のささやかな疑問に一言お聞かせいただければ幸いと存じます。  以上で公述を終わります。

本岡昭次日本社会党・護憲民主連合

○団長(本岡昭次君) どうもありがとうございました。  次に、伊藤公述人にお願いいたします。

伊藤孝二郎黒川村村長

○公述人(伊藤孝二郎君) ただいま御紹介をいただきました新潟県黒川村長の伊藤孝二郎と申します。  本日は、参議院の政治改革に関する調査特別委員会の新潟地方公聴会にお呼びをいただきまして公述人として意見を述べる機会を与えていただきましたことを感謝いたしておるところでございます。  端的に意見を申し上げたいと思います。  第一に、衆議院議員の選挙制度についてでありますが、小選挙区比例代表並立制、総定数五百人、小選挙区選出議員二百七十四人、比例代表選出議員二百二十六人の政府案は、国民の意思が正確に反映でき妥当ではないかと考えております。  次に、投票の方法についても、並立制は二つの別個の選挙の仕組みによりまして当選人を選ぶものでございます。国民がそれぞれ一票を投じその意思を明確に反映させる制度で、同感であります。  次に、戸別訪問につきましては、政党や候補者が有権者に政策を直接訴える有効な手段であるので、一定の時間制限を設けて自由にすべきであると思っております。  次に、選挙区の区割りについては、公正な第三者機関を設けて行うことが適当であると思っております。  次に、政治資金について申し上げますが、政党やその他の政治団体の資金について節度あるものにすべきであると思います。国民の政治不信を招かないためにも、政治家個人に対する企業・団体献金は禁止すべきであると思います。ただし、政治家に活動資金は必要でありますので、個人からの献金を薄く広く受けられるようにすべきだと思っております。  また、政党助成でありますが、今回の選挙制度及び政治資金制度の改正により政党の役割はこれまで以上に大きくなり財政負担も大きく膨らむものと考えられることから、国の政党への助成は適当と思います。ただし、地方議員並びに首長の多くは無所属であります。先ほどの政治資金とも関係がありますが、これから地方分権あるいは地方主権が進む中で、地方の政治家は国会議員に劣らず活動の量がふえ、仕事の苦労が多いと思います。末端で頑張っているそれらの政治家についても国会議員と同じように配慮すべきだと思います。  いずれにいたしましても、この政治改革関連法案は六年越しの懸案であります。また、先ほどもお話しがございましたように、海部、宮澤内閣、そしてまた細川内閣と、この政治改革法案がどの内閣におきましても重要法案としてこれを審議し、国会においても大変な苦労を重ねて今日まで来たのだというふうに理解をいたしております。  また、平成六年度国家予算は越年編成となり、長引く我が国の景気の低迷に加えて昨年の戦後最大の米の凶作、さらにはガット・ウルグアイ・ラウンドにおいて米の部分開放が決定する等々、農業県であります新潟県はまことに大きな打撃を受けているところであります。このように国民が非常に不安を抱いている中で国会が政治改革関連法案のみに時間を費やしていることは、まさに国民不在の国会審議と言わざるを得ないと思うのであります。  私ども地方自治体におきましても、現在、新年度予算を編成しているさなかにございますけれども、国の方針が定まらず大変困っているところであります。速やかに政治改革関連法案を成立させて、新年度国家予算の審議並びに景気対策、また新しい農業農村政策を樹立していただきたいと思っております。そして、国民生活の安定のためにさらなる御尽力をくだされるよう、一日も早く国民がこの不況を脱却してよかったというような気持ちで日々の生活を送ることのできますように早急にこの法案を成立させていただきたいことを重ねて陳述いたしまして、私の公述人としての話を終わりたいと思います。  よろしくお願いいたします。

本岡昭次日本社会党・護憲民主連合

○団長(本岡昭次君) どうもありがとうございました。  以上で公述人の方々の御意見の陳述は終わりました。  それでは、これより公述人に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。  なお、質疑及び御答弁は御着席のままで結構でございます。

吉川芳男自由民主党

○吉川芳男君 公述人の皆さんには大変どうも御苦労さまでございました。  それでは、限られた時間でございますが、私から一、二お尋ね申し上げます。  まず最初に、轡田公述人にお願いいたします。  定数の問題を初め政治資金あるいは戸別訪問、投票方式というものについては自民党の主張をお述べいただいたと思うのでございますが、私は轡田さんのお話の中に、これは国会では余り質疑はなかったけれども、地方重視の観点から、県別で定数を考えれば非常にアンバラがここに生じているんではないかという御指摘、これは大変刮目すべき意見ではないかと私は思うのでございます。  大体、私も新聞等で、二百五十、二百五十、あるいは三百、二百というふうな配分のときに各県でどの程度が小選挙区比例代表制で出るのかということの一覧表を見ましたときに、新潟県のような中型というんですか、人口二百万前後のところが一番割を食って、二名、三名減殺される。ところが、百万以下の割と小さな県では、基数一を配分しているせいか、小選挙区と比例代表制を足しますと余り減ってないという事実。そして、東京周辺の埼玉とか神奈川というような県には一挙に七人も八人も、もちろん合計でございますけれども、衆議院の定数がふえるというところを見まして、これは一体どういうことかと思っていたわけでございますが、国会ではなかなかその議論がない。その基数一をやってあとは人口比例でいくんだからということに何か私は朝三暮四的な、目つぶしを食らったようなことで、議論がないのかなとも思っているのでございます。  この各県の定数というのは、長い間の定数是正というものをくぐり抜けてようやくここまできているわけでございまして、確かに三倍を超えるような選挙区間の相違は最高裁が指摘しているところでございますからこれは避けねばならぬと思うのでございますが、私は各県別に人口で割ってみたことがございます。そうしたら二を超える県はわずかに三県、たしか神奈川、埼玉、大阪にしかないんですね。そうしてみれば、各県ごとの中で均一になるような割り振りをすればおさまるはずでございます。でございますので、今回のこの制度改正というのは制度改正に名をかりて定数是正も一挙にやってしまおうというねらいがあるわけでございます。  確かに今までの定数四増四減、七増八減の問題一つとりましても血の雨の降るような議論がなされているところを見ると、この際ひとつ一挙にやってしまおうという企て、たくらみがあるのもやむを得ないと思うのでございますが、このたびは制度を改正するんですから定数是正は後に延ばすべきだと私も思っております。  そういう考え方でいいのか、轡田先生のおっしゃる点が那辺にあるのかをもう少しお聞かせいただければありがたいと思っております。

轡田勝弥自由民主党新潟県連幹事長

○公述人(轡田勝弥君) 吉川先生は私どもの県連会長でございますから、県連会長のお問い合わせでございます。幹事長は答えなきゃなりませんので、答えさせていただきます。  今御指摘にありましたこと、むしろ私の方から教えてもらいたいなという感じの方が強いのでありますが、元来こういう形が生まれたのは、今お話しの中にもございましたが、定数が三倍以上になるという最高裁の憲法違反指摘、このことが私は大きく作用をしているのではないか、こう思っているんですね。  ですから、私、先ほど意見の開陳の中で申し上げましたが、それは今、吉川先生お話しになりましたように、基数一の配当をしてあと四十万という人口の割り振りでいきますから非常にアンバランスになってきて、人口の多いところにどうしても議員が集中していく。そうなるとどういうことになるかというのを先ほど私るる述べさせていただきましたから、それは申し上げませんが、今、御指摘がありました、むしろ二を配当してそしてやられればまだその辺のアンバランスが私はうまく解消されていくのではないかと、こう思っているわけでございます。  何といたしましても、先ほど申し上げました我が新潟県の場合、甚だしい衆議院の国会議員の先生方の減りようでございまして、これは選挙に出られる先生方が大変だということだけではなくて、こうした新潟県のようなよその小さな県の三県ぐらいの広さを持って、海を持ち、平野を持ち、山を持ち、もちろん河川を持ち、今やありがたいことに高速道の点におきましてはもう日本でも有数な県になっています。元来、きょうの公聴会を持たれたのもその高速道のおかげなんじゃないかなと思ったり、喜んだり悲鳴を上げたりしているところでありますが、そういう県の議員が減るということは何とも私は理解ができません。  でございますから、先ほど私、意見を申し上げましたが、そのアンバラの解消についてはこの割り振り方、県の割り方で私は解消ができていくんじゃないかと思いますから、まず基数一の配当でなくて基数二の配当にしていただければそうした解消が行われますし、全部都市に、東京や大都市のところに議員が集中していくのは、人口がいっぱいなんだから議員がいっぱいでもいいと、これは単純な理屈なんですが、それだけで行ったら日本の国はどうなってしまうか、これは将来恐るべきものが私はあると。  ここでとめさせていただきますが、その辺をひとつ先生方におかれましては十分お考えをいただければありがたいと思います。

吉川芳男自由民主党

○吉川芳男君 どうもありがとうございました。  また重ねてはお尋ねいたしませんけれども、私は轡田先生のその話だけでもきょう地方公聴会をやった意義は十分あったと思うんですね。ところが、この公聴会を聞いたらあすもう採決せよというような話があって、この公聴会をただ形式的なものに考えるようではこれは困ったものだなと、自分みずから参議院に籍を置きながらその感を持っているのでございまして、十分皆さんの意見が反映できるような時間的なゆとりとこちらの受け入れる寛容の態度がなければいかぬと自粛自戒をしているようなところでございます。  さて次に、伊藤公述人にちょっとお伺いさせていただきます。  項目別に態度をはっきりさせて聞かせていただいたわけでございますが、その中で、政治資金の問題については節度あるものにすべきだというお話を承った中に、政府案のいわゆる個人献金は禁止である、企業・団体からの個人についての献金は禁止であるということ、また個人の薄く広くやっていくべきだということもよくわかったのでございますけれども、もう一つ金にまつわる問題として政党助成、これもよかろうと、こういうお話でございます。ただ、これに対しては地方議員、首長というもの、無所属議員に対しての配慮がなされていないということでございますけれども、これらは十分配慮すべきだというお話でございます。  会期末で非常に時間はございませんけれども、自民党の案といたしましてはそれに対してはすべて用意してあるんですね。ここで会期が過ぎようとしているときに、これはペンディングにして次の国会で議論すればいいじゃないかという議論もありますが、せっかくここまで煮詰まっているのでございますから、何か話し合いで決めるべきであると私は思うのでございますが、伊藤公述人はいかがなお考えでしょうか。

伊藤孝二郎黒川村村長

○公述人(伊藤孝二郎君) 私は、先ほどもちょっと申し上げましたように、この件について六年間も議論をして、内閣が二つも、それによってかどうかわかりませんけれども、崩壊をしたというような経過を踏まえて、やはりいろんな革命的な要素もあるぐらいの大きな改革であるというふうに思うんですね。そういう中で、前段も申し上げたように、地方からすれば、そこに集中して今の国会が存在をして、今、予算編成の時期にもかかわらず、そっちの予算の方は大幅な暫定予算をつくらなきゃならぬことは明々白々なわけですね。  そんな中であるので、私はまずとりあえずこの法案を通して、次に今のようなことは是正をされるような政治日程でやっていただきたい。ここへ来てこの期日を延ばすということは、景気の問題、農業農村のこれからの方針というようなことをみんな渇望しているわけでありますので、そういう意味でここまで来てこの法案をこれ以上延ばすわけにいかぬということから、まずこれを成立させて、その次の国会で十分ひとつ今指摘したようなことを見直してほしい、こういうことを申し上げたんです。

吉川芳男自由民主党

○吉川芳男君 わかりました。

清水達雄自由民主党

○清水達雄君 私、今、吉川委員がお尋ねしなかった方々にまず御意見をお伺いいたしたいと思いまして、あと時間があればその他の公述人の方からもお伺いいたしたいと思います。  まず、滝沢公述人にお願いしたいと思います。  自民党推薦の公述人の方々は、総定数の問題につきまして四百七十一の公職選挙法の本則に戻すべきではないかというお話があったわけでございます。滝沢公述人の場合には五百人でいいんだというふうなお話でございますが、やはりできるだけ議員定数の削減も必要ではないかというふうに思われるのでございますが、その点についてどうお考えになっているかということをお伺いいたしたいと思います。  それから次に、政治資金の問題でございますけれども、企業・団体献金は政治家の資金調達団体に対する献金を禁止しているわけでございます。お話によりますと、政治汚職というものの温床になっているんではないかということでございますが、私自身は、従来からのやみ献金でありますとかあるいは贈収賄といったふうなものは、政治資金規正法にのっとった献金ではなくてそれ以外のもので問題を起こしてきているわけでございまして、政治資金規正法に乗っかったものについては過去においても私は問題はなかったというふうに思うわけでございます。  それで、滝沢公述人からは、多くの人々から少額ずつお金を集めて政治資金を調達するんだというお話があったわけでございますけれども、そこに企業・団体献金を入れるのはよくないというお話でございますが、私はどうもその点よく趣旨が、なぜいけないのかというふうなところをもうちょっと公述人の御意見をお伺いいたしたいと思います。  それから次に、政党交付金の問題でございますけれども、地方議員や首長への対応が欠けているので今後これらの方々に対する助成のあり方について与野党で協議をして早急に対策を出すべきであるというお話がございましたが、この政党政治といいますか政党選挙というか、そういうことを目的にして政党交付金を出しているわけで、無所属の方々にそういうものを出すということになりますと考え方を変えなきゃならぬというふうに思うわけですが、その点についてどういうお考えでそういうふうなお話をされているのかということをお伺いいたしたいと思うんです。

滝沢剛日本労働組合総連合会・新潟県連合会会長

○公述人(滝沢剛君) 今、清水先生から三つの点について御質問がございました。  私も基本的には公選法に基づく四百七十一に行ければこれは一番いいと思うんですけれども、今までの五年間ないし六年間の論議でなぜここまで長引いて結論が出なかったかというのは、区画の問題もあるでしょうし定数の問題もあるんでしょうけれども、正直に言わしていただきますと、先生方が自分の身分がどうなるかというところが一番大きいように私どもには受け取れるんですね。そういう意味からいいますと、今すぐ四百七十一というふうに持っていこうとするとこれはもうまとまらないし、かなり無理があるんではないかというふうに思います。そういう意味では段階的に行く、そういう意味での五百の定数というのはやっぱり今妥当ではないか、このように考えています。  それから二つ目に、企業献金の廃止の関係で御質問がございました。先生、政治資金規正法に基づいてやられているところについては余り汚職がなかった、こういうふうにおっしゃられるんですが、果たして政治資金規正法で明朗化が完全になされているかどうかというと、これまた私自身かなり疑問を持っています。全くきれいに公開されているんならこれについては私の言い方というのは間違いなんでしょうけれども、そうではなくて、政治資金規正法上にあらわれないものがかなりあるんではないかという意味から考えますと、やはりその背景になるのが企業献金ということでございますので、私はそういう点から企業献金については廃止をすべきだろうというふうに思います。  それから、多くの人たちから少数の金額を求めるというのは、やはり政治家個人としていろんな方々の意見を吸い上げる、逆に言うといろんな人たちがいろんな政治家の皆さんと話し合いをする、あるいは要望をする、そういう場をできるだけ多くつくる、そういうことが必要なんではないかという立場から、少額の金額をできるだけ大勢の人から集める、こういうのがいいのではないかというふうに申し上げました。  それからもう一つ、私ども労働団体もそうですけれども、これはこう言うとおれたちは違うという労働団体もあるかもしれませんが、私どもの中から代表を選ぶ、あるいは企業の方が献金をされる、そういうのはやはり何らかの、汚いという意味ではなくて、何らかの自分たちの主張が政治の場に生かされる、こういうことを気持ちの中に期待を込めて議員の先生の応援をするわけですから、そういう点が下手な形をとると汚職の温床になる可能性があるという点から、その一つとして企業・団体の献金はやっぱり廃止すべきだと。  したがって、これは中央公聴会で意見を求められたときに山岸会長も言っていましたけれども、私ども労働団体としても労働団体としての献金については当然廃止をしていこうというふうに考えていますので、その点もつけ加えさせていただきたいと思います。  それから、確かにおっしゃられますように、政党政治を目指すために今回やられているわけですから、私の要望意見というのは確かに若干ポイントがずれているんです。そのことは私も承知していますし、先ほど言いましたように、どういう答えがいいのかというのを私自身答えとして持ち合わせませんでしたので要望事項としてお願いをしたんですが、私の言いたかったのは、確かに政党政治という立場から考えたときにポイントがずれるにしても、現実に地方の政治を担っている無所属の人たちに対して何らかの措置ができないんだろうか、このことを私は期待を込めて申し上げたわけでございます。  しかし、先ほどのお話にもございましたけれども、今これを今国会の会期末が迫っている中で与野党で話し合いをするというのはとても無理な御相談だと思いますので、意見陳述ではなくて要望として、次期の国会に向けて御検討いただければありがたい、こういう点で要望として申し上げましたので、お答えさせていただきます。

清水達雄自由民主党

○清水達雄君 重ねて政治資金問題につきましてもうちょっとお尋ねしたいんですが、いわゆる政治資金規正法にのっとった献金の問題について透明さに欠けている点があるんじゃないかというお話があるわけでございまして、これは国会におきましても山花大臣などの、いわゆる政党への寄附につきましては九七・七%かなんか透明性がある、ところが個人政治家の資金調達団体等に対してはたしか二、三%ぐらいしか透明性がないというふうなお話もあるんですが、これは政治資金を入れる側といいますか収入の方について、企業は百万円以上の寄附をすると名前が出るから困る、できるだけ名前が出ないようにしようということでそこの透明性の話をされているわけです。  だけれども、この使い方という点になりますと、五万円以上のものは領収書が要るとかそういうふうな使い方の方の規制というのも一方あるわけですし、それから今回の改正案では資金公開基準を百万円じゃなくて五万円に下げるというふうなこともやるわけです。そうなりますと、五万円以上の収入はもうみんな公開されちゃうということになるわけですね。だから、私はそういうふうにすればほとんど問題ないんじゃないかなというふうな感じがしているわけでございます。  それから先ほど滝沢公述人から、小さいお金を幅広く皆様方にお助けいただいて政治活動をするというのがいいんじゃないかというお話もあって、その場合に個人と企業というものを区別する必要があるんだろうかと。金を出した人がやっぱりそれは応援をするということもあるでしょうし、応援した方々に自分たちの生活なり経済なりをよくするように努力してもらいたいということは当然あるわけですから、それは個人だって企業だって同じじゃないかと。  だから、余り多額のものになるといけませんから、自民党の案でもいわゆる月額二万円のものを二団体つくってもいいという案になって額もうんと制限されているわけですね。これも二団体じゃ多過ぎれば一団体にするかというふうな議論もあるんで、やっぱりそういう点はもうちょっと考えていただきませんと、地方議員なり地方の首長さんが政党交付金にかわるようなものがないということになると、これは私は非常に難しいと思います。個人に対して金をやるということをやりませんと解決しないんじゃないかと思うんですよ。政党に対してやるんじゃなくて個人に対してやるんだということ。  これは歳費があったりあるいは政策、立法のための調査費とかなんとかいろいろあるわけです、例えば国会議員には。ということになってくると、地方の首長さんや議員は資金調達の手段がない。これは選挙だけじゃなくて日常の政治活動に困っちゃうというふうに思うんで、何かこれは残しておかないと。私、いろいろ市長さんやなんかの話を聞いていると、今の政府案でいったらあなたどうするんですかと聞くと、これは何とかやみ献金をばれないようにする以外に方法はないですねということを言われるわけです。  だから、私はそういう現実のあり方というものをよく見詰めてやらないと非常に改悪につながってくるんじゃないかというふうな感じもするわけなんで、そういう点からしてもう一度お答えいただければありがたいと思うんです。

滝沢剛日本労働組合総連合会・新潟県連合会会長

○公述人(滝沢剛君) 企業献金の額が多いか少ないか。つまり、私の言いましたように、少額の寄附といいますか好意をできるだけ多くという場合の前提は個人なんですけれども、企業という立場から少額であっても献金をするということについては私は余り賛成できないんです。あくまでも個人対個人、そういうつながりの中で寄附行為というのがあってしかるべきであると。ただ、お断りしておきますけれども、企業が悪だとよく今までの論議にありましたね、私はそういう立場で申し上げているわけではないんですけれども、どうしても企業と政治家というものがつながりますと個人対個人に比べますとかなりの部分やっぱり汚職というか悪い方につながる、そういう危険性が今までの事例の中でたくさんあったわけですね。  ですから、今国民がそういう立場で見ている以上、そういうものについては払拭をしておく、それが今回の政治改革の一つのいい点ではないかというふうに思いますので、意見を述べさせていただきました。

清水達雄自由民主党

○清水達雄君 次に、帆苅公述人にお伺いいたしたいと思うんですけれども、比例代表区の単位の問題でございます。  やっぱり顔が見える政治家を選ぶ。私も実は比例代表区なのでございまして、本当に国民との接触というのは、私を支援してくれたいわゆる業界団体とかそういう人にしか私の顔が見えないような状況になっているわけでございます。そういう意味におきまして、私は、衆議院議員というのはやっぱり代議士という地域代表ですから本当に地域に密着した形のものでなければならぬと思っております。  そこで、その範囲につきまして、それぞれの候補者等がほぼ運動できるような単位、そういう区域にすべきじゃないかというお話があったのでございますけれども、都道府県じゃなければだめだよとおっしゃるのか、ブロック単位でもまあまあいいんじゃないかというふうにお考えなのか、その点をひとつお伺いしたいのと、それからもう一つ、企業献金の問題につきまして現実にどうされようと考えておられるのか。帆苅さんは県会議員でもいらっしゃいますから、その辺についてのお考えをお伺いしたいと思います。

帆苅謙治自由民主党新潟県連青年局長

○公述人(帆苅謙治君) 私は、清水先生を比例代表だからと言ったわけではございませんけれども、要するに参議院でたくさんといいますか、良識の府である参議院議員が比例代表、これはもっともだと思います。衆議院についてはやはり地域代表。代議士という言葉のとおり、これは当然だと思います。そしてまた、範囲はどの程度が選挙運動のできる範囲かと言われますと、私は新潟県を考える場合は、例えば選挙日数からいっても一回あるいは大きいところで二回行くのが、吉川先生の場合もそうでありますけれども、それが新潟県の場合限度だと思いますので、県単位にすべきじゃないかなと、こう考えております。  それから、献金の問題であります。  さっき滝沢さんの方からもお話があったわけでありますが、やはり県会議員だって政治活動をしなければならないし、はっきり言ってそれなりに広報活動、いわゆる自分がどういう活動をしてきたか、こういう地域の声があるとかそういうことを報告しなければならない義務があると私は思うんです。そういう場合、後援会報とかあるいは通信費とか、はっきり言って非常にかかるんですよ。そういう場合、個々の方々にお願いして今の地方の段階でそういうことが定着するといいますか、まだまだそこまで至っていないというのが現況であります。  そしてまた、私は田舎の方でありまして、企業企業というと大企業のように見えますけれども、我々の場合は五人でも十人でも会社であれば企業なわけですから、そこから私の場合は月に三千円ずつもらっているんです。二百社もありますけれども、個人といえば個人かもしれません。ただ、それは会社組織でありますので、そういうふうに集めているのが現況であります。  これをつぶしてもらっては、私は、県議会議員の給料七十八万円、高いと思っていますけれども、実際いろいろな活動をすると、二十団体も三十団体もいわゆる勉強会がありまして、一日の弁当代とってみましても千円二千円の会合、そうすると十五万や二十万は一遍になくなるのであります。私は子供も五人おりますけれども、手取りが三十五万でありますのでなかなか大変でありますので、どうしてもそういう政治活動費といいますか企業献金は認めてもらわなければ我々はやっていけないというのが現状であります。

清水達雄自由民主党

○清水達雄君 次に、金子公述人にお伺いいたしたいと思います。  参議院が審議をサボっていたんじゃないかというお話がございまして、私のあるいは聞き間違いかもしれませんが、三十五日間も何か審議をサボっていたみたいなお話があったんで、これは私どもの感じとしてはどうもそういうことはないんです。衆議院も参議院も補正予算の審議がありましたし、あるいはもうちょっと早く景気対策をやらなきゃいけないとか、あるいは予算の年内編成をやらなきゃいけないとかいうふうな議論もあったわけでございまして、三十五日間サボっていたというふうに思われると私もショックでございまして、ちょっとその点は、お伺いするわけじゃなくて、そんな感じを持つわけでございます。  それで、質問なんですけれども、比例代表の単位につきまして、多様な意見を吸収する必要があり広い範囲から選び出すのがいいから全国がいいんだというお話でございますが、私もそうなんですけれども、参議院に全国単位の比例代表制があるわけですので、これと全く同じような形の、衆議院と参議院が同じような選挙制度になっちゃうということについてどうお考えかということが一点でございます。  それから、政治資金の問題につきましては、企業等からの献金はだめだというお話だけで、御自分の政治資金をどうやって調達されてやっていくのかというふうなことについてお考えをお伺いいたしたいと思います。

金子一夫新潟県議会議員

○公述人(金子一夫君) 初めに大変失礼に当たるかもしれないがと、こうお断りをして申し上げたことでございまして、マスコミとかそういうものから受ける私どもの方の感じがそういうふうに受け取られるということでございまして、率直に申し上げたわけで、私は決してサボっているとは一言も申し上げておりませんので、その点もしニュアンスとしてそうであったらお許しを願いたい、こういうふうに思います。  それから、衆参の比例区の問題でございます。  これは全部承知をしているわけではございませんけれども、現在の政治改革の中に衆議院と参議院を一緒にセットにしてというお話もあるようでございますので、その比例区という扱いが衆議院がなった場合に参議院の方はどうなさるのかというようなことは、私はこれからの御論議の問題ではないかというふうに思っております。もしそういうふうな政治改革、いわゆる選挙制度の改革について話がこれから広がっていくとすれば、これからのお話ではないかというふうに思っております。  どちらもあるからという御意見でございますけれども、私が申し上げましたのはいわゆる少数意見といいますか、今、県議会におきましては私も少数意見の一人なのでございますけれども、大きな選挙区でしか立候補、当選ができないという状態から考えますと、少数意見を議席につなげるとか先ほど申し上げたような点からすると、私は全国の方がいいのではないかという意見を申し上げたわけでございます。  それから、私の政治資金についてのお尋ねでございます。  私は後援会それから支持者も持っておりまして、そしてそこに対して自分の会報とかそういうものも配っております。ただし、その会報にかかるお金は、自分でワープロを打って印刷をしてということでございますし紙代がかかるだけでございまして、配るのも全部自分の足で配っておりますので、そういうものについては、果たしてそういうふうな資金をいただいてなんという記憶が私はないわけでございまして、まことにお答えにくいわけでございます。企業と言われる方からも受けておりませんし、まあ個人の方から受けているのはありますけれども、それ以上のことはございませんので、どうもお答えになったかどうか、もしお答えにならなかったら御勘弁願いたいというふうに思います。

清水達雄自由民主党

○清水達雄君 どういう組織を背後に持っておられるかというようなことも関係がありますから、これは所属政党等によりましていろんな違いがあるんじゃないかというふうにも思うわけでございます。  それから、滝澤公述人にお伺いいたします。  大変妥当なと言ってはおかしいんですけれども、非常にいい御意見を言っていただいて、なるほどなというふうに私も感心をしたわけでございます。余りいろいろ申し上げるようなこともないのでございますけれども、戸別訪問問題につきましてはやっぱり女性の方というのは非常に大きな影響というか関心を持っておられますので、おっしゃったようなことというのは私は非常にあるような気がしてつくづく感じ入ってお伺いいたしました。  それからもう一つは、比例代表の単位の問題につきまして都道府県単位がいいんだというお話でございましたけれども、ブロックならどうでしょうかということを最後に一言だけお伺いしたいと思います。

滝澤佳子自由民主党新潟県連女性部長

○公述人(滝澤佳子君) 先ほど皆さんおっしゃったように、私もやっぱり顔の見えるのがいいと思います。名前だけで、どんな人かわからない人では本当に投票に行ってくれないんですよね。ですから、せっかく持っている一票を生かすにはやっぱりそういうふうになった方が私はいいな、そう思います。

清水達雄自由民主党

○清水達雄君 どうもありがとうございました。

川橋幸子日本社会党・護憲民主連合

○川橋幸子君 六人の公述人の方々、きょうは大変貴重な意見をありがとうございます。  私は新潟生まれ新潟育ちでございまして、きょうは、冬の新潟らしい一日にこうした地方公聴会に参加させていただくこと、大変光栄に思っております。  それでは、私もそれぞれの方々にお尋ねさせていただきたいと思いますが、きょうは二人のタキザワ公述人がいらっしゃいますけれども、女性対女性で滝澤佳子さんにまず初めにお伺いしたいと思います。  昨日、中央公聴会というのがございました。質問の前にちょっとお話をさせていただいて、それから伺いたいのでございますけれども、その中央公聴会では新しく当選されました宮城県知事がお見えになりました。新潟でもさまざま政治とお金のことでお苦しみになったことがあると思いますが、宮城県は本当についこの間大変な痛手を受けたところでございました。その当選なさった知事さんがお見えになりまして、政治とお金の関係についてこんなことを言ったんですね。  自分は公示日の直前三日前に立候補を決意したので、まずお金を使う時間がなかった、これが一点目ですね。  二点目は、何にお金を使うのか、その使い方がわからなかったというんでしょうか、選挙運動の票の得方、お金で票を得る、ちょっと言葉が過ぎるかもわかりませんけれども、そういうノウハウを知らなかったからお金がかけられなかった。  それから三番目は、役人をずっとなさっていた方のようでしたけれども、何よりも自分にはかけたくてもかけるお金がなかった。だけれども、街頭で演説をして千円でも二千円でもカンパしていただきたいと言うと、何人かの方々は快く入れてくださった。お金をいただくと、その当選なさった知事さんは、やっぱり千円でも二千円でも本当に志をちょうだいした、これに何か報いなきゃいけない。何で報いようかと思ったけれども、自分は宮城県を福祉先進県にしたい、日本一の福祉県にしたい、こういうことで報いたいと思う。もし企業、団体等から多額のお金をいただいたとすると、その方御本人の性格として、やはりいただけば何か報いなければいけないということがむしろ負担になって大きなお金はいただきたくないと思った。こんなことをおっしゃったんです。  政治活動にはお金が要る、選挙にはお金が要るという話はよく聞きます。もちろんお金はかかるわけでございます。私ども女性の場合、特に政治をクリーンにしたい、腐敗をなくしたいという気持ちは、多分、政党の別は別にいたしまして共通する部分が男性以上に、どうも潔癖なせいでしょうか、あるように思います。そんな観点から今のお話をどんなふうにお受け取りになられるか、御感想、御意見を伺いたいと思います。

滝澤佳子自由民主党新潟県連女性部長

○公述人(滝澤佳子君) それはすばらしい知事さんだと思います。本当にそういう方が知事さんになって、それこそ皆さんから一生懸命やってもらったのを福祉のあれでお返ししようという、本当に日本の国がみんなそういう気持ちで政治をやってくださればいいなと私今しみじみそう思いました。

川橋幸子日本社会党・護憲民主連合

○川橋幸子君 それでは、ちょっとそれを発展させますと今回の四法案に関係あるわけでございますけれども、今回は企業・団体献金を政治家個人に差し上げる、この部分はやめましょう、政党、政策本位の政治にするという趣旨から政党への献金は当面五年間ぐらいは、経過的にといいますか、これは評価の分かれるところかもわかりませんが、置いておいて五年後に見直すとして、とにかく個人へのそういう献金はなくすということを腐敗を絶つことの一歩にしたい、こういう法案なわけでございますけれども、これをどんなふうに評価なさいますか。

滝澤佳子自由民主党新潟県連女性部長

○公述人(滝澤佳子君) 私たちが住んでいるところは小さな町ですから、大きな企業献金とかそういうのを余り私たちは見たこともないし、知らないんです。  ただ、私たちがその話を聞いて思うのは、本当に一万とか、先ほどどなたかおっしゃったように月幾らとかというふうにして、そして政治家の方々が仕事をしやすくして、そして地元をよくしていただく、そういうものしか知らないものですから、私はそのことを申し上げたつもりなんですけれども、本当にやっぱり大きなお金をもらったらその見返りをするというふうな気持ちに人間なるものでしょうか。私、そこのところ、余りそういうこと周りにないものですから、だからいろいろなそういうとんでもない話があるものだなということを本当にびっくりして聞いております。

川橋幸子日本社会党・護憲民主連合

○川橋幸子君 ありがとうございます、率直な御感想で。  それでは、もう一人の男性の公述人の滝沢さんにお伺いしたいと思います。  先ほど冒頭のお話の中で、企業・団体献金の個人への原則禁止でございますけれども、強調なさっていらしたと思います。また、ほかの公述人の方々からは、今の日本の政治の現実を考えれば、やはり透明にする、オープンにするというようなことを条件にしてむしろルール化すればいいのではないかというようなお話も出ているわけでございますけれども、もう一回、滝沢さんのお話を伺いたいと思います。

滝沢剛日本労働組合総連合会・新潟県連合会会長

○公述人(滝沢剛君) 先ほども申し上げましたけれども、私どもの、私といいますか国民一般もそうなんだというふうに思いますけれども、受けとめとして、やはり政治献金というものが個人に特に多額に行われる、そういうふうな状況が積み重なって政治腐敗というものが生まれ、それが国民の指弾を受けて、その結果として今の政治腐敗防止法を含めた政治改革法案というものの論議が巻き起こったと思うんです。  先ほども触れましたように、私ども自身が組織内から議員を出すにしても、それに嫌な意味での見返りではありませんけれども、私たちの主張を議会の場で反映させたい、こういう行為というのは当然選挙をやる立場あるいは応援をする立場の人たちは持つわけですけれども、その見返りが金銭的なものあるいは物質的なもの、そういうものとして見返りが生まれたところに今回の問題点があると思うんです。  ですから、そういう意味で、そういうものを生み出す温床というのはやはり企業・団体の政治献金というのがその最たるものだというふうに思いますので、そういうものについてやはり禁止をするということが妥当ではないかというふうに考えているところです。

川橋幸子日本社会党・護憲民主連合

○川橋幸子君 ありがとうございます。  私も社会党の比例区の議員でございますけれども、別にそこに所属しているからというわけではなくて、滝沢さんの今おっしゃったことに賛成の立場なのでございます。ぜひ御協力いただければありがたいと思います。  それで、今回の政治改革の意義という点でございますけれども、轡田さんに。済みません、それぞれ見識のある偉い方でございますのに、さんづけで申し上げて恐縮でございますけれども、きょうは、さんで呼ばせていただきたいと思います。  政治改革の意義、古くはいろんな事件があったんだと思いますけれども、今回の五年越しの政治改革といいますのは、リクルートから始まって、それから金丸元副総裁でいらっしゃいますでしょうか、ああいうお話があったり、先ほど宮城県の例、あるいはこちらも関係あるのかもわかりませんけれども、ゼネコンの件まで、こういうふうに発展してきた腐敗防止、これに非常に大きな目標があったはずだと、冒頭このようにおっしゃっていただいたわけでございますけれども、今のような話の関係から轡田さんはどのようにお考えになられますでしょうか。

轡田勝弥自由民主党新潟県連幹事長

○公述人(轡田勝弥君) 私、冒頭に意見を述べますに当たって、今御指摘ありましたが、どうも政治改革というのが選挙制度の改正というものにすりかわったなどとは言いませんが、選挙制度だけに話がいってしまって、政治改革イコール選挙制度の改正ということだけであれば私は問題があると思います。国民が考えている政治改革というのは、今御指摘ありましたが、幾つかの金権腐敗が起きてきた、こういうことに対するものですから、これは本来からいえば政治倫理にかかわることであって、政治家本来の物の考え方に私は立っていると思います。  したがって、選挙制度の改正をやるななどということを私は言いませんが、それだけであるならば、政治改革というものが少し意義的に薄れていくんじゃないか、これは一部世間に御指摘があることでありますけれども、私もそういう感覚を実は持っております。  したがって、今、参議院の方へ選挙制度の改正というものが回ってきておりますけれども、本来、政治倫理というものを国民もみんな含めて、先ほど来選挙資金の話が出てまいっておりますが、政治家だけが心がけても政治資金のことについては私は解決がつかないと思います。国民がそれを受け入れる場というものを、例えば今出てきているゼネコンの対応であっても政治家だけが問われておりますけれども、それを贈った方の側も当然あるわけでありますから、この辺のところをやっぱりしっかり受けとめないと、ともすると政治改革が全く考え方が別のところへ行ってしまわないか、それを非常に私は懸念いたしているところです。  そういう考え方を持たなければ、今、政治資金の問題、いろいろ企業献金なども話がございますが、例えば個人献金だけになっても、腐敗がなくなるかと言えば同じことだと私は思います。企業献金だけがさも悪いことで個人献金はいいという考え方は私はちょっと物が飛躍しているんじゃないかと思います。個人献金だっていろんなことを頼めばいろんなことが起きてくるのでありまして、そこはやっぱり私が申し上げたい政治倫理にかかわるもので、政治家の姿勢にかかわるけれども、同時に国民も一緒にこれを考えていかなければこの問題は解決がつかない、こう私は自分で認識をいたしております。  少し極端な言い方をいたしておりますが、結論的には、そういうようなことでなければ私は政治改革というのは本当に進まないんじゃないかな、こう思っているんですが、お答えになりますでしょうか。

川橋幸子日本社会党・護憲民主連合

○川橋幸子君 ありがとうございます。  見解の違うところもあるかと思いますが、時間がありませんので余りこれ以上この問題にとどまらないで、別の方からまた同じ轡田さんにお伺いしたいと思います。  先ほど冒頭のお話の中で、景気対策、これ待ったなしでございます。何とかして早く打ち出さなければいけないということですね。それに続きまして、高齢化への対応ですとかあるいは情報社会への対応ですとか、さまざま二十一世紀に向けて日本の社会が構造的に対応しなければいけないことがあると。私、本当に大賛成なんでございます。でも、こうした構造的な問題に対して政治がどんな選択肢を出してどのように有権者の方から審判を仰ぎながら政治を行っていくか、日本丸、日本の国という将来を見据えての方針決定をしていくかということになると、やっぱり意思決定のシステムというものも見直すべきだと。  つまり、今回、腐敗防止を選挙制度改革にすりかえたとおっしゃいますけれども、私は決してそうは思っておりません。腐敗防止の方は政治資金規正法ですとかあるいは連座制の強化、公民権の停止の強化、それぞれ手を打った上で、もう一つ日本の意思決定のシステムを変えてみようじゃないか、民意を反映し民意を集約できるようなそういう選挙制度も取り入れてみよう、そういう理想があると思うのでございますけれども、この点はいかがでいらっしゃいますか。

轡田勝弥自由民主党新潟県連幹事長

○公述人(轡田勝弥君) 私、先ほど申し上げるところでそれは実は省いているんですが、現行の中選挙区制が戦後ずっと、第一回目の大選挙区制を除きまして約六十年間、長期に続いてまいりまして、同じ選挙区の中で同じ政党同士のサービス合戦になるとか、あるいは政党間の政策論争をしないうちに個人的な合戦になっていく、こういう悪い面が出てきたということは私も認めております。したがって、今度行われます改正、特に並立制に対しては私も賛成でありまして、そういう点においては全く私は同じだと思います。  ただ、先ほど来ちょっと私申し上げておりますが、今度の選挙制度の改正によって、今御指摘ありましたが、戦後約五十年間たっているわけでありますが、二十一世紀に向かってやはり一つの変わり目に来ている。政策を打ち立てるにも、例えば農業問題をとらえても大変な変わり目に来ている。こういう時点に立って行われております選挙制度の改正でありますから、やはりこれからの二十一世紀がなそうとしているものに余り支障になるような選挙制度の改正では私は納得ができませんよと。  そういうことを踏まえて、人口が集中した都市に議員数がいっぱい配当されてそうでないところの議員数は減っていくということだけ見ても、私は将来の政策展開に非常に危惧の念を持つ、こう先ほど来申し上げているわけでございます。  あるいはちょっと先生と話がかみ合わないかもしれませんが、そういう観点で私は申し上げていますので、ごく単純に政治改革という一つのきれいなものに隠れて行われようとするものをやはり国民の側からもしっかり見詰める必要があるんじゃないか。幸い非常に関心が高いですから、そういう点においてはきょう並んでおります方は全部それを言っておられますから、それは私が心配することではないんでしょうが、そういう私の観点で実は申し上げているわけでございます。

川橋幸子日本社会党・護憲民主連合

○川橋幸子君 選挙制度改革については賛成、それから大筋並立制という新しい選挙制度についても賛成だけれども、まだ定数配分というんでしょうか、人口比配分について御疑念があるということでございますね。  次は、帆苅さんの方にお伺いしたいと思います。  似たようなお話、轡田さんの方は一票の価値ということからむしろ府県に厚くすべきじゃないか、こんなお話でございますけれども、少し違うかもわかりませんけれども、帆苅さんも同じようにやっぱり代議士というからには地域を代表する、それが本来の制度ではないかというふうにおっしゃったわけでございます。  実は、憲法の四十三条、全国民を代表する議員で両院というのは構成されるわけですね。地域代表、利益誘導の代表ではなくて日本の将来というものを全体で見る、それが代議士に求められる、あるいは参議院議員もそうでございますけれども、そういう資質が求められる時代になっているのではないでしょうか。

帆苅謙治自由民主党新潟県連青年局長

○公述人(帆苅謙治君) 川橋先生が言われるのはもっともだと思います。しかし、地方においては、いわゆる国民のための国全体のためにやる場面と、やはり自分の地域をよくすることによって日本全体がよくなるという両面があると思うんです。だから、私はその方が逆に日本をよくする起爆剤になるんじゃないかなというふうに考えておるところであります。

川橋幸子日本社会党・護憲民主連合

○川橋幸子君 私は顔も名前もきっと見えない比例区の議員なんではないかと、別にこれは自分で卑下しているわけじゃないですけれども、事実そうだろうと思いますけれども、私自身は実は、先ほど申し上げましたように、新潟生まれなんです。全国は見ますけれども、もちろん地域も見るわけです。木を見て森を見ないとかということではなくて、森も見たいし木も見たい。もし、ふるさと市民なんて制度がありましたら、私は新潟市に税金を払ってもいいぐらいふるさと新潟を大切に思って愛している人間でございますので、ちょっとその地域のことを思う人間こそがという先生の郷土愛はわかるのですけれども、別の意見もあるということを御理解いただけるとありがたいと思う人間です。  こんな私の感想なのですけれども、あと時間が少々になりました。今まで伺っていない金子さん、それから伊藤さん、特に伊藤村長さんにおかれましては、我が黒川村こそはとお考えの政治家でいらっしゃると思いますけれども、金子さん、伊藤さんの順序で、地域の代表あるいは全体の代表というもののバランスをどのように考えればいいとお考えでいらっしゃるか、特に衆議院の場合、どういうふうにお考えでいらっしゃるか、お伺いしたいと思います。

金子一夫新潟県議会議員

○公述人(金子一夫君) 今回の選挙制度の改正の中でのお話だというふうに理解をしてよろしいのではないかと思うんですけれども、選挙制度の話が始まったのは、先ほどお話しございましたように、リクルートが発端でございまして、どうやって政治腐敗というものをなくするかということが私は大きな命題だと思っております。  そういう意味におきましては、どちらの面からも政治をきれいにしていく、そういう立場に立たなければいけない、制度の面でもそれから資金の面でもというふうに思うわけです。そういう意味で、私は、やはり小選挙区にすると、先ほどお話があったように、地域を代表される方が出ておいでになるということですから、それを補うなどと言うと失礼な話でございますけれども、ひとつバランスをとるといいますか、そういう意味におきまして、比例制度という多様な民意というものが一つに集まって一つの形として議会に出てくるという形が必要なのではないかというふうに思っているわけでございまして、そういうバランスが私は大事だというふうに思っておりますが、お答えになったでしょうか。

伊藤孝二郎黒川村村長

○公述人(伊藤孝二郎君) 私は、今、政治改革の中で選挙制度の改革というようなことが焦点になっておるわけでありまして、そういうことを地方におる者の立場として、それは先生が今おっしゃるように国会議員ですから国のことを考えるのは当然だと思うんですが、しかし地方があって地方を選挙区として選出されるということは地方の民意を代表して国会にその意見なりまたそれを総合して自分が判断して反映させるという、いわゆる先ほどお話ししました代議政治の趣旨がそこにあるというふうに私は理解をいたしておるわけであります。  そういう意味で、今の小選挙区制、いわば一対一であればそれに負けた方は民意が反映できないという意味において、比例代表ということもその救済という意味においてやはり当然あっていい制度ではないかというふうに思っているわけであります。  最近特にそういうことと並行して地方の時代、地方分権ということが叫ばれておりますけれども、今のところ声は聞こえるけれども姿が見えないというのが地方分権じゃないかというふうに思っています。私は、そういうような形で国会においてやはりそういうものが姿になるようなものにしていただきたい、地方におる者といたしましては早く姿を見せて安心をさせてほしいというようなことを思いますので、そういう意味において、今度の選挙制度改革というのは重大な関心もあり、その成果を期待いたしております。  以上であります。

川橋幸子日本社会党・護憲民主連合

○川橋幸子君 制限時間が参りましたので、私の質問をこれで終わらせていただきますけれども、私は最後に伊藤村長さんがおっしゃったことに大変感銘を受けます。  政治改革の全体像はどのぐらいあるのかということをきのう中央公聴会で私は質問させていただいたんですけれども、まだこれは入り口の話。あと参議院のあり方も参議院の選挙制度もあれば、地方分権をどうやっていくのかがある。規制緩和をどういうふうに進めるのか、そういう話まである、行政との関係も含めてでございますけれども。そういう非常に大きな全体像の第一歩ということでございますので、きょうはそれぞれいい御意見をちょうだいいたしました。  それでは、時間が参りましたので、どうもありがとうございました。  以上で終わります。

寺澤芳男日本・新生・改革連合

○寺澤芳男君 本日は、大変お忙しいところを六人の公述人の方にわざわざお越し願いまして本当にありがとうございます。  私は、参議院で民主改革連合、新生党、日本新党が統一会派をつくって二十三人の参議院議員がこの統一会派に属しておりまして、その中で日本新党に直接は所属しております寺澤芳男であります。  まず、質問をする前に、私のこの政治改革関連法案に対する考え方をごく簡単に披瀝いたしたいと思います。  先ほどからこちらの滝沢公述人や金子公述人が再三強調されておりますように、私も一日も早くこの政治関連法案を通したい。いろんな立場でいろんな理由があったにせよ、六十二日間これがまだ成立していなかったということは私自身非常に残念に思っております。やはり一日も早く日本の新しいシステムをつくるべきである。  私自身は、三十五年間証券会社の社員として働いてまいりました。景気対策に関する要望は人一倍強く思っております。ただし、この景気対策が本当に機能できるような新しいシステムをこの際つくっておかないと日本は大変なことになるという基本的な危機意識を持っております。  日本のデモクラシー、民主主義というものをもう一度基本から考えてみたい、そういう感じで本当にこれから一生懸命に実りのある審議をして、本当なら、こんなことを言って参議院の同僚議員から笑われたんですが、こういう重要法案は土曜日も、深夜に至るまで審議を尽くしてもいいはずです。アメリカの場合は、皆さん御存じのように、午前三時、四時、クリスマスも返上でやっております。我々一生懸命にやりますので、どうか皆さん御後援をお願いしたいと思います。  私は、持ち時間が非常に限られておりますので、一点に絞って皆さんの御意見をぜひお伺いしたいと思います。それは地方分権と政党のあり方ということであります。  先ほども伊藤公述人から、本当に一生懸命に地方で政治をしている方々がたまたま今度の公的助成にも漏れている、地方の政治家への配慮が必要ではないかという御指摘がありました。今後の非常に大事な問題として私は耳を傾けて聞いたわけであります。  地方分権が非常に発達したアメリカでは、大統領選挙を除いては、政党の幹部がワシントンの本部から各州に指令を出したりいろんな面での直接的な管理をすることは余りなく、例えばミネソタ州ではミネソタ農民労働党というミネソタ州にしかない政党が非常な力を持っております。ミネソタ州の州知事が大統領選に出るようなときには、フレンドリーな政党すなわち友党である民主党に依頼して出るというような現状であります。  もちろん、日本は政治風土も文化もアメリカとは違います。ですから、これをもってどうのこうのということで申し上げているんではないんですが、今回の政治改革関連法案は政党が極めて重要な役割を果たすように基本的に設計されているように感じます。公的助成も政党本位であります。今後は日本でも、同じ政党とはいえそれぞれの地方にはそれぞれの事情があり、中央の指示で地方の政治を動かすことは非常に難しい時代になってくると思います。  そういった意味で、それぞれの公述人の方に、各制度、すなわち衆議院あるいは参議院、あるいは地方議会あるいは地方の首長における政党の役割に関する、特に地方の政治と中央の政党ということの役割に関するお考えについて教えていただければ大変ありがたいと思います。もしできますれば、轡田公述人からお考えを教えていただければありがたいと思います。

轡田勝弥自由民主党新潟県連幹事長

○公述人(轡田勝弥君) 地方の時代、こういうことでありますし、今非常に重要なことを御指摘なさっているんだと思いますから、そう簡単に私が一口で述べられるかなと思って大変危惧を感じておりますが、今御指摘の点の、まさに地方の時代が来ている、これは新聞でもマスコミでも盛んに報道されておりますので私どもよくわかるような気がいたします。しかし、果たして現実に国の中における市町村、あるいは県、こういうものが地方の時代、こういう形でどうやっていけばいいかというのは、これまた見方によっては暗中模索をしているのが現状ではないかと私は思います。  したがって、一つ一つ下水道の問題、あるいは空港の滑走路を広げる問題等どの問題、プロジェクトをとらえてまいりましても全部地方の時代という問題にぶつかってまいりまして、それぞれ私は難儀しているのが実情だと思います。しかし、そうだからといって、地方の時代が国がばらばらになってしまうようなまとまりのない日本になっても、これもまたいかがかと私は思います。だから、その辺のところを私どもは、地方にいる人間あるいは地方政界あるいは地方政治にかかわる者としてやっぱりわきまえていかなけりゃならない一つの線だろう、こう自分で思っております。  きょうも実は、残った自民党県会議員が各部課長を呼んで新年度予算の各課要求の勉強を今やっているところなので、これも非常に大事なことをやっているわけで、私ども非常に気になるのでございますけれども、やはり進まないけれども、それぞれの市町村、県が自分で考えながら地方の姿を自分で求めながらやっているというこの形というのはこのまま進んでいっていいのではないか、私はこう思っております。  それから、自民党の一人としまして、もし私どもに反省の言葉を述べろとおっしゃれば、自民党長期政権が続いて本当の地方の声が中央に届かなかった面があるとすれば、これは私ども自民党の一つの反省事項である、これが非常に重要なところなんだろうな、こう今私は自分の実感をもって体で受けとめているところでございます。したがって、これからは大いに中央本部に向かって声を上げていく、これが私どもの任務だ、こう思っております。  以上です。

滝沢剛日本労働組合総連合会・新潟県連合会会長

○公述人(滝沢剛君) 非常に難しい命題をぽんと投げられたんで、どういうお答えをしていいのかちょっと私も戸惑っているんですが、私は地方分権と地方政党のあり方、こういう課題で考えたときに、まず地方分権については、人、物、金の権限をどれだけ地方の行政に与えるのか、これが明確にならないと地方分権の具現化という点については抽象論で終わってしまう、このように思います。逆な言い方をすれば、それだけの権限を地方に与える、こういうことを明確にしないと地方分権というのは定着しない、このように思います。  それから、そういうものが仮に具現化されたとすれば、それに対応する地方政治というのは、思想的なものは別にしまして、具体化に向けてそれぞれが政党政派にとらわれずによりよいものを求めるために論議をするということもこれは場としてでき上がってくる、このように考えています。  したがって、地方の特性を生かすということからいけば、政党に限って言えば、中央と地方が同じ方針あるいは同じ枠ということよりも、かなり今度は地方政党にも権限を与えたそういう対応が必要ではないか、このように考えているところです。

帆苅謙治自由民主党新潟県連青年局長

○公述人(帆苅謙治君) 大変難しい問題なので答えになるかどうかわかりませんけれども、私もやはり、昔からいわゆる多極分散型の国土形成とか、あるいは最近になって地方分権とか言われる時代になりまして、果たしてそれが、逆に今逆行しているんじゃないかなというような、私個人の意見でありますけれども、そういう懸念をしております。  私は、やはり将来は国がやるべきものあるいは地方がやるべきものをある程度の役割分担といいますか、それを行った上で、そしてアメリカまでいかなくても、前段としてそういう時代が来たらいいのかな、こう思っておりますし、また、よく言われるのでありますけれども、これは地方のそれこそ犬の遠ぼえかもしれませんけれども、国がいわゆる許認可事項についての権限の人とか金とかという非常に重要な案件についてはガードがかたいというようなことも指摘されておる面もありますので、その辺も踏まえて、逆に我々地方議員からもお願いでありますけれども、そういう面についても役割分担をはっきりさせていただきたいというのが逆にお願いであります。

金子一夫新潟県議会議員

○公述人(金子一夫君) まず、地方分権の件でございますけれども、私も議員になりまして余りに上京陳情が多いのに驚かされたというのが偽らざる感想であります。やはり任せるものは任せる、いわゆる分担をはっきりして地方に任せるものは任せるという、もちろん金もつけてでありますけれども、そういうことを思い切ってやっていただけるようにぜひこれからはお願いをしたいというふうに思うわけなんです。  一つの問題をとらえてみましても、国で一律なというようなことができない時代になってきている、多様化されてきているということを考えれば、なおさら、当然任せられないというようなそういう御懸念もあるかもしれませんけれども、そういうものをつくっていただきたいというふうに思うわけであります。  それから私ども政党としまして、地方にはやはりその県にしかない政党もないわけではありません、あるわけで、うちの方にもありましたけれども、最近なくなりましたけれども、そういうふうなものも出てくると思うわけです。政党に属していましても、地方の問題では全国一律にいかない。私ども今回、米の問題では党に反対しまして最後まで頑張ったということもございますので、そういう意味におきましては、一つの党の綱領とかその基本部分は守りながらも地方においては存分にやらしていただく、そういうふうな方向にもしこの地方分権という風潮が広がっていけば、政党の中にもそういうことが生まれてくるんだろうというふうに今期待を込めているわけであります。  以上です。

滝澤佳子自由民主党新潟県連女性部長

○公述人(滝澤佳子君) 本当に主婦には難しい問題なんです。  皆様の話を聞いていて感じたことは、今、地方ではそれこそ村おこしとかなんとかやっておりますですね。そういうふうな気持ちで、それぞれの県ではみんな事情が違うから、県がこれからどうやったら発展していけるかということは任せて、そして日本全国これがみんな一緒になった方がいいというときは国から指示を出していくというふうな方向がいいんではないかなと、皆様の話を聞いてそう思いました。  以上でございます。

伊藤孝二郎黒川村村長

○公述人(伊藤孝二郎君) 先ほども申し上げたように、地方分権は衆参両議院が決議をされておる問題であります。この会場でも地方の時代とか地方分権という話が出ますけれども、先ほどそれは声が聞こえるだけで姿が見えないというふうに申し上げたんですが、これは私は、やはり三権分立の日本の政治体制というか国家体制の中で行政が突き出て、中央官庁が権限を持ち過ぎているんじゃないかなと思います。  オーバーかもしれませんが、明治維新以来、まだ太政官令が生きているような時代。国会を開くたびに法律をつくるけれども、廃止するようなことは数少ない。もう国会を開くたびに権限を強化して、地方はその権限の中で掌握をされていくということでありますので、逆行しているんじゃないか。それだけやはり縦割り行政というか、各省が独立国家的な権限を持っているんじゃないか。我々末端の行政を預かる者は横のあれがなくてはやっていけませんので、すべて縦割りで来る、こういうところが、今、日本の政治改革、そして行政改革と続けてやらなきゃならぬ大きな問題点じゃないかなというふうに私は思います。  特に、市町村にすべての権限というのは大変な問題でありますので、とりあえず中央官庁のそういう許認可というような権限がひとまず都道府県知事に移譲される、そしてまた都道府県知事の持っているものが市町村長に移譲されるというような形でいけばスムーズにいくんじゃないかなというふうに思いますね。ですから、振り返ってみて、余りにも法の網をかけ過ぎているというのが実態じゃないかというふうに思うんです。金の問題もすべてやはり中央に集中するように税制制度ができておりますので、どうしてもやはりそこに陳情というものが出てくる。  こういうことで、私どももきょうせっかくおいでになりました先生方に、そういう意味においての権限移譲、特に運輸関係の権限というのは極めて大きいというか、バス停を動かすのにも、またちょっとバスの路線を変えるのにも、また私どもスキー場を持っておりまして、リフトの料金、毎年同じ施設をリフトをやるときになったらまた検査をするというような非常に効率の悪いことが日常のように行われていて、声はするけれども、そういう政治改革が今論議されておりますけれども、行政改革もそんな形で行われるように希望したいと思います。

寺澤芳男日本・新生・改革連合

○寺澤芳男君 ありがとうございました。

下村泰二院クラブ

○下村泰君 二院クラブの下村です。  先ほどから、顔が見えない、声が聞こえないと言われるたびにどきんどきんとしておりました。  滝澤公述人に伺いたいと思いますけれども、現在の日本では、有権者というのはもう女性が半数以上いらっしゃるわけですが、今度の選挙制度の改革によると女性が出にくくなっているという声が非常に多いんですが、その点どういうふうに受けとめていらっしゃいましょうか。

滝澤佳子自由民主党新潟県連女性部長

○公述人(滝澤佳子君) 私は、むしろ今度新しい選挙制度になったら女性が出られる何か希望があるんではないかなということを考えているんですけれども。党で候補を決めてくださるわけでしょう。そうしますと、優秀な方がその選挙区にいらしたら女性も出られるんでないかな、むしろ私はそういうふうに考えております。出にくくなるんでしょうかね。

下村泰二院クラブ

○下村泰君 今、国会の女性議員の間では、ますます出にくくなるというのが全体の言葉なんですね。

滝澤佳子自由民主党新潟県連女性部長

○公述人(滝澤佳子君) 私はそれに希望を持っているんですけれども。

下村泰二院クラブ

○下村泰君 そういうふうな受けとめ方をしていらっしゃる方がいるということもあるわけですね。

滝澤佳子自由民主党新潟県連女性部長

○公述人(滝澤佳子君) はい。

下村泰二院クラブ

○下村泰君 ありがとうございます。  私は、もともと政治家になろうと思って勉強した人間じゃございません。芸能界におって漫才という仕事を長いことやっていまして、たまたま私どものお友達である伴淳三郎とか森繁久彌という方々と御一緒に仕事をしておりまして、あることがきっかけで我々にできる社会福祉、奉仕がないかということから始まりましたのがあゆみの箱という運動なんです。このあゆみの箱という運動はことしで三十一年目を迎えましたが、この運動をしているさなかに障害児・者を抱えた方々が、私たちの目の黒いうちはというのが、これ異口同音、北海道も沖縄も同じなんですね。あゆみの箱の運動をしている中から、だれか私たちの現場をしっかり見てそれを国会で反映させてくれないかというような希望が出始めまして、私は余り利口な方じゃありませんから、おだてられるとすぐその気になるんですが、それで四十九年に立候補したら間違えて当選したわけです。  それで公約いたしましたのは、あくまでも重度障害児・者の福祉のみ、そのこと以外はやりませんよとして今日まで参りました。約十六年間それでやってまいりました。  多少なりとも自分では成果を上げたつもりではおりまするけれども、この新潟へ来て思い出されるのは、ノーマライゼーションなんという言葉がありますが、一番最初にノーマライゼーションというようなシステムをやったのは新潟県なんですね。新潟県のたしかあの当時の県知事さんは福祉方面に大変お力を入れていた方で、その方が県知事になって、そしてノーマライゼーションというあの言葉の中に生かされているような福祉政策をとったのが新潟県なんです。これは予算委員会で私も取り上げたことがございました。  そういう関係で、私は政治献金とか個人献金、企業献金を一切受けたことないんです。たまに持ってくる方がいますよ。だけれども、それは私のところに持ってくるんじゃなくして、あゆみの箱へ寄附してくれる。ですから、私はただお手伝いをするだけなんです。  一番驚きましたのは、当選した直後に、何百万円の領収書を書いてくれ、これだけ現金で上げるからと、こんなのがありました。おいおい、議員というのはえらいものが出てくるなと思ったこともあります。それから衆議院の先生方の事務所なんかへ行きますと、どこの会社の事務所かなと思うくらい大勢の方々がいる。秘書と言っていいのか、手伝いと言っていいのか、社員と言っていいのか、これだけの人々を置いておいたのならこれは相当な金が要るだろうと思う。国会から給付されているものじゃ間に合うわけがない。一体これはだれが持ってくるのかな、これだけの金を。そうすると何となく嫌な予感がしてくるわけですね。  それから、話はちょっと横にそれますけれども、使途不明金というのがある。政府の連立与党の方でこれに税金をかけようと、そうしましたら大蔵省の方が難色を示している。なぜかといったら、使途不明金に税金をかけるということは、使途不明金じゃなくして使途不明金というものを公に認めることになる、そうすると今まで税制によってこれで課徴金とか追徴金をかけていたのがまるで公になる、野方図に使途不明金というものの枠が拡大されてくる、その使途不明金の中からまたゼネコンと同様の問題が起きてくるということを大蔵省が指摘して嫌がっている。なるほどね。やることをどうやってもどうしてもやるやつはやる、やられることはあくまでもやられてくるんだな、こういうふうな感覚を受けました。  先ほど、帆苅さんのお話を聞いていて、大変だな、お子さん五人も養いながらあれだけのあれで大変だなとつくづく思います。やっぱりそれに対する運動費というのは大変だろうと思いますよ、事実。  私自身も自分の目で障害者問題を見ませんと、ただ単に地方からの文書だけでもらったんではわからないんです。中には、障害者の面倒を見ているということをそれこそ金科玉条のようにして、意外と裏では、悪いことまではいきませんが、全然道筋の外れていることをなさる方もいるんです。ですから、そういう場合には私自身が自分の足を運んで現場をきちんと把握してから国会で問題として取り上げてきたんです。それはもちろんそれほどの費用がかかるわけじゃございません。自費で間に合いますし、賄えます。でも、先ほどの帆苅さんの話を聞いていると、例えば地方議員にしてもこれは大変なんだなと。  それから先ほど申し上げました自民党の先生方の事務所へ行くと、どこの商社かわけのわからぬような多くの人を抱えている。こういうことを見てみますと、一体どうしたら政治資金規正法も何もきれいになるのかね、永久になれないんじゃないかと。  それから、私は現在の政治資金規正法で一番気に入らないのが、企業も団体も全部認める、個人も認める、そして政党の助成金も出させろと。これは一般の庶民、先ほど轡田さんがおっしゃいましたけれども、庶民の感覚からいくと許せないことですよね。庶民の感覚からいけば、そういうものは一切なくしなさい、それでは政治活動ができないでしょう、できないから国の方からこれだけの助成をいたしましょう、そしてこれに触れたらばこれこれこういう罪になりますよと。このぐらいはっきりしていることが一番なんです。その方がむしろ私は庶民というのは熱望してやまない形じゃないかと思います。  二院クラブとしては、決して改革ということに反対をしているわけじゃないんです。ただ、今回のは、先ほど轡田公述人おっしゃったように、改革という大義名分が掲げられていながら、それが全部選挙制度の方に重点がいっているわけですね。しかも、三%条項などというのは、これは小党派とかあるいは小会派とかが全然出てこられない。憲法に認められているだれでもが政治の道に参加できるということはもう認められなくなるわけですね。ですから、二大政党論も結構でしょう、結構でしょうけれども、今いきなりこういう網をかぶせるんじゃなくして、それこそ細川首相のおっしゃっているように緩やかなというのも結構ですけれども、もう少し広く門戸のあいているような選挙制度というものを私は熱望してやまないわけなんです。  それで、皆様方にお伺いしたいのは、一体、今出されている政治資金規正法とか腐敗防止法とかという問題で、あれだけのことで、あれだけの枠で果たしてきれいにクリーンになるのかならないのか。皆様方の持っていらっしゃる御意見を忌憚なく伺わせていただいて、私はおしまいにしたいと思います。

本岡昭次日本社会党・護憲民主連合

○団長(本岡昭次君) 時間も大分過ぎておりますので、皆さん、手短にひとつお願いいたします。

轡田勝弥自由民主党新潟県連幹事長

○公述人(轡田勝弥君) 余りもう時間がなくなったようですから、しかしちょっと答えにくい難しい御意見ですが、ちょっと失礼な言い方をさせていただきますと、下村先生はお金を使われなくてもちゃんとお顔が売れていらっしゃったという大きな特色がおありになったんじゃないかと。我々新人が政治の社会に、県会議員であろうとも出る場合は、まず顔を売るとか名前を売るというのが実はもう重大な政治家になる要訣でございまして、あるいはそういう点でお金が必要になることもあるかな、こう思ったりいたしております。  それからお金の使い方なんですけれども、先ほど帆苅公述人が話をされましたが、県会議員は七十八万円もらっていることになっているんですが、全く問題になりません。先ほど帆苅先生は三十五万と。私は三十一万ぐらいしか手取りもらっておりません。  きょうはマスコミみんな聞いておりますからあえて言わせてもらいますが、それでも、おまえ好きだからやっているんじゃないかと言われると、もうそれに答えることはできませんけれども、やはり一つの使命感みたいな、今、下村先生おっしゃいましたが、使命感みたいなものがないと今の政治家は、市町村議員であろうが県会議員であろうが国会議員の先生方であろうが、私は勤まらないんじゃないかと思います。その使命感というのは、さっき私申し上げましたが、政治倫理につながっていくもの、そういうものでなければならない、こう思いますので、下村先生の御質問、ちょっと肩が抜けたようで申しわけありませんが、そういう答えで御勘弁いただきたいと思います。

滝沢剛日本労働組合総連合会・新潟県連合会会長

○公述人(滝沢剛君) 時間がありませんので端的に答えさせていただきます。  下村先生が御指摘をされるような角度から見た場合には、どのような法律をつくってもこれはならないと思います。パーフェクトの法律というのは法律上はあっても、それを運用するあるいはそれに携わる人たちがどういう対応をするのか、それでもう結論が出ると思うんです。ですから、そういう意味からいいますと、この法律ができたら完全によくなるかと言われたときにはノーという答えになると思うんです。  要は、今言いましたように、決められた法律を守る。例えば罰則の強化なども規制の力はあるかもしれぬけれども、それで絶対ということはないと思います。しかし、今までよりもよくしていく、それをお互いが守る、これはもう議員の方も支持者も運動員もみんなそうだと思うんですけれども、言葉をかえれば国民全体ということなんでしょうけれども、その人たちがやっぱり守るという大前提がなければよくならないんではないかというふうに思います。  以上です。

帆苅謙治自由民主党新潟県連青年局長

○公述人(帆苅謙治君) 滝沢さんと同意見でありまして、泥棒と同じで世の中からなくなるということはないと思いますが、ただ、これをよりよくするにはやはり規制以外にない、こう思っております。  以上であります。

金子一夫新潟県議会議員

○公述人(金子一夫君) 私も完璧なということはないんじゃないかと思いますので、それに近い法律をつくればまたそれを抜けていくというふうなことはどうしても考えられるというふうに思うわけでありますけれども、規則をつくり罰則をつくって、そしてお互いにすべての人たちが自分の心にそのことをしみ込ませながらやっていく必要があるのではないか。法を守るということは私はそういうことではないかなと思っております。  以上です。

滝澤佳子自由民主党新潟県連女性部長

○公述人(滝澤佳子君) 私は、正直、できてもできないと思います。ですけれども、ないよりはやっぱりあった方がいいと思いますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。

伊藤孝二郎黒川村村長

○公述人(伊藤孝二郎君) 私は、その人の環境、立場によって可能な人と可能でない人ができるんじゃないかなというふうに思っています。

下村泰二院クラブ

○下村泰君 ありがとうございました。

本岡昭次日本社会党・護憲民主連合

○団長(本岡昭次君) これにて公述人に対する質疑は終わりました。  この際、公述人の方々に一言御礼を申し上げます。  皆様には、長時間にわたり有益な御意見をお述べいただきましてまことにありがとうございました。  これにて参議院政治改革に関する特別委員会新潟地方公聴会を閉会いたします。    〔午後三時五十五分散会〕      —————・—————    京都地方公聴会速記録  期日 平成六年一月十八日(火曜日)  場所 京都市 京都全日空ホテル    派遣委員     団長 理 事      吉田 之久君        理 事      下稲葉耕吉君                 楢崎 泰昌君                 西田 吉宏君                 角田 義一君                 堀  利和君                 中村 鋭一君    公述人        京都市議会議員  国枝克一郎君        同志社大学教授  渡辺 武達君        向日市議会議員  久島トキ子君        京都産業大学教        授        加藤秀治郎君        京都府議会議員  西田 昌司君        日本労働組合総        連合会京都府連        合会会長     勝本 光一君     —————————————    〔午後一時開会〕

吉田之久民社党・スポーツ・国民連合

○団長(吉田之久君) ただいまから参議院政治改革に関する特別委員会京都地方公聴会を開会いたします。  私は、本日の会議を主宰いたします民社党・スポーツ・国民連合所属で政治改革に関する特別委員会理事の吉田之久でございます。よろしくお願いいたします。  まず、私どもの一行のメンバーを御紹介いたします。  自由民主党所属で理事の下稲葉耕吉君でございます。  次に、自由民主党所属で委員の西田吉宏君でございます。  次に、自由民主党所属で委員の楢崎泰昌君でございます。  次に、日本社会党・護憲民主連合所属で委員の角田義一君でございます。  次に、日本社会党・護憲民主連合所属で委員の堀利和君でございます。  次に、日本・新生・改革連合所属で委員の中村鋭一君でございます。  次に、公述人の方々を御紹介申し上げます。  京都市議会議員国枝克一郎君でございます。  次に、同志社大学教授渡辺武達君でございます。  次に、向日市議会議員久島トキ子君でございます。  次に、京都産業大学教授加藤秀治郎君でございます。  次に、京都府議会議員西田昌司君でございます。  最後に、日本労働組合総連合会京都府連合会会長勝本光一君でございます。  さて、当委員会におきましては、内閣提出に係る公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案、並びに参議院議員発議に係る公職選挙法の一部を改正する法律案及び政治資金規正法の一部を改正する法律案の六案につきまして目下審査中でございますが、本委員会といたしましては、六法案の重要性にかんがみ、国民の皆様からの忌憚のない御意見を賜るために、本日、当京都府、福島県、新潟県、愛媛県及び宮崎県においてそれぞれ地方公聴会を開会することにいたした次第でございます。何とぞ特段の御協力をお願い申し上げます。  この際、公述人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。  皆様におかれましては、御多忙中のところ、本日は貴重な時間を割いていただき、本委員会のために御出席をいただきましてまことにありがとうございます。派遣委員一同を代表いたしまして心から厚く御礼を申し上げます。  次に、会議の進め方について申し上げます。  初めに、公述人の方々にそれぞれ各十五分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えをいただきたいと存じます。  なお、この会議におきましては、私どもに対しての質疑は御遠慮願うこととなっておりますので、御承知願います。  発言される際には、挙手により私の指名に基づいて行ってください。  意見陳述及び委員からの質疑に対する発言は、御起立の上行ってください。  傍聴の方々にも、お配りいたしました傍聴人の心得をお守りいただき、会議の円滑な進行に御協力くださいますようお願いいたします。  それでは、これより公述人の方々から順次御意見を承ります。  まず、国枝公述人にお願いいたします。

国枝克一郎京都市議会議員

○公述人(国枝克一郎君) 国枝でございます。  時間がありませんので早速に公述させていただきたいと思いますが、まず、法案に入る前に取り組みについて二点ばかり意見を申し上げたいと思うのであります。  まず一点は、予算編成が大変滞っておるということであります。きのうの中央の公聴会でも出ておりましたですけれども、政治改革法案は今国会で決着しなきゃならないということ、してほしいというのが国民の声であることも十分承知いたしておりますし、私もそう思っておりますけれども、だからといって国民に直接関係のある予算編成や、あるいはまた景気対策というものがとまっておっていいということにはならない、こう思うわけであります。  国民は、政治改革法案について重大な関心なり、むしろ心配を持っているわけでありますけれども、当面といたしましては、この問題は国会議員さんだけに関係するものでありますから、これを、人質といいますか、そういう形でとめて、予算編成なりあるいはその他の重要課題が滞っていることについて大変遺憾に思っているわけであります。  二番目は、いろいろと議論が出ておりまして、修正しなきゃならないといいますか、なるほどこれはこちらの方がいいなという意見も出ておりますが、とりあえず政府案を通してほしい、こういう話であります。  後で修正や変更をするという声が出ておるわけでありますが、もちろん状況の変化や事実の誤認がありましたら、足らざるところは補正しあるいは過ぎたるところは改善するというのは当然のことといたしましても、成立の前から修正や変更を確認して原案でいくというのはどういうことなんだろうかと疑問に感じるわけであります。私は地方議会の一議員でありますけれども、我々では到底考えられません。例えば市長から、おっしゃるとおりですけれども、それは次に直しますからとりあえずこの原案で通してくれと、そんなことはあり得ないわけでありまして、それでは行政に対する議会の堕落だろうと思うんです。あるいはまた、議会人の見識を疑わざるを得ぬと思います。  もちろん、そのことで不信感が深まるよりも、この際比較として今回の政治改革法案を通すことの方が大切だという比較論もあろうと思うのでありますけれども、ですから百歩譲って、まず政治改革をやっていただきたいと思いましても、やはり今回のような取り組みは非見識だという評価は免れ得ない、こういうふうに思います。  取り組みについては、以上二点申し上げます。  それから、第二番目は小選挙区制と比例区の代表の関係についてであります。  いろいろな論議がありまして、いろいろな切り口から論じられておりますし、その幾つかは私がその同じ言葉を使って繰り返したいような部分もあるわけですけれども、私はここで私なりの切り口でお話し申し上げたいと思うわけです。  この小選挙区制が出てまいりました理由の一つには、やっぱり人といいますか政治家の資質の問題があると思います。  私は、従来の政治家は横のものを縦にするということをよく言っておったんですけれども、要するに、外国の横書きの本を読んで、あるいは外国へ行って横のものを見て日本へ帰ってきて世界は今こうあるぞ、こういうことで国民に知らせる。有権者の皆さんもあの先生なかなかいいこと言うな、なかなか世界の知識、事情に明るい、こういうことになっていると思いますけれども、これからはそういうことじゃなしに、むしろ縦のもの、日本のオリジナリティーみたいなものを十分発揮できるようなそういう素質といいますか、あるいはそういう政治活動のできる議員さんが必要だという時代になってきた。  さらに、非常に国民の価値観が多様化いたしまして、また利害がふくそう化いたしてまいりましたし、個々のケースにおいてはむしろ国民の方がうんと進んでいるわけであります。政治家の皆さん、私もそうでございますけれども、日常は国民よりおくれまいおくれまいとしなきゃならないようなときになっているわけであります。  しかしながら、国民の進んでいる部分はあるんですけれども、これは非常に利害がふくそうし多様化していますから、言うなれば政治は一つの調整機能だと思うのでありますが、しかしこれは足して二で割るというようなものじゃございません。言うならば新しい価値観といいますか、評価するといいますか、アウフヘーベンしたようなそういう価値観をつくっていくというこういう素質の政治家が求められているわけでありまして、そのためには従来のようなサービス合戦をするようなことじゃなしに、もっともっと政策を勉強しよう、あるいは国民の声を聞こうということで、同一選挙区でお互いにエネルギーのむだな使い方をやめようというのが小選挙区制の生まれたゆえんの一つだと思うんです。  さらに、お金のことで言いましても、御案内のように、今の選挙法というのはどちらかというと入る方は余り言わなかったんです。出る方を言っておったわけですね。例えば、御案内のように選挙が始まりますと、食事は何人分しか出しちゃいけないとか車は一台でやれとか、あるいは法定選挙費用ができたり、要するに出す方で選挙違反があっちゃいけないぞ、こういうふうなことをやってきたわけであります。  ところが、近年は入る方に問題が起こったわけです。昔は出る方ですから、いわゆる先祖伝来の田地田畑を売りましても、あれは井戸塀だと言って決して褒められはしませんけれども同情が集まって票が集まるという部分もあったわけでございますけれども、最近は集める方にも問題がなってきているわけです。  要するに、選挙に金がかかるからといって金を集めてポケットに入れちゃうとか、あるいはその金でまたサービス合戦をエスカレートさせていくということで金が要る、その金を集めるために金づると癒着する、あるいはやみ献金という土壌をつくってしまう。これは金のかかる選挙をしちゃいけない、そのためにもサービス合戦をしなくて済むような選挙、いわゆる小選挙区制ならそれができないだろう、こういうことで小選挙区制の問題が出てきた、こう思うのであります。  同時に、そういった国民の批判というものは、単に法律で規制できるだけじゃなしに、そういった批判が、例えば今言ったように政治家の素質なり行動なりあるいは金の使い方なり集め方なりに批判があったときには即政権交代がなるぞ、あるいは政権交代が来るぞという緊張感、この緊張感をお互いに常に保つということがこの小選挙区制の言われているゆえんだと、こういうふうに思うわけであります。  したがって、国会議員の先生方が生まれるといいますか、選挙制度はこういう緊張感が常に保たれるという状態が必要なわけでありまして、そういう緊張感というものはやっぱり目に見えるもの、議員さんの個々の資質や日常の活動が見えるということが大切であるわけでありますから、私は国会議員の先生方を選ぶ方法としては、やはり小選挙区制の比重を高くして、そして比例区の代表の方々は、多様化した社会でありますから少数意見を的確に反映される程度にとどめるべきである。また、さらにもう一歩進めまして、例えばドイツのコール首相のようにその党の顔といいますか、党の少数の代表の方が選ばれる程度に比例区から出る代表の方はとどめるべきだ、こういうふうに私は思うわけであります。  しかし、小選挙区制になったからといってすぐに政権交代が容易に行われるとは考えられない部分もあります。ちょっと嫌みなことを言うようでございますけれども、小選挙区制と言っておりますけれども、従来は自民党以外の先生方は大体において小選挙区制で戦ってこられたわけでありまして、ですから、小選挙区制になれば議員の素質が急に向上するか、すこぶる向上するかというと必ずしもそうではないんじゃないかということも感じるわけですけれども、これはこの程度にします。  また、政権交代にいたしましても、五五年体制、昭和三十年ですけれども、私、学生時代でありますが、社会党が統一し、そして自民党といいますか保守党が合同したわけですけれども、当時の新聞は、これで日本にイギリス型の保革二大政党時代来ると政権交代の可能性を盛んにうたい上げたものであります。結果として三十八年間そうなっておりません。今、五五年体制、陳腐だということで言っていますけれども、五五年体制の制度だけに責任を果たして転嫁していいものだろうか。要するに、政権交代というのはそういうものだけではなしに、やはり先生方の、我々の意識、行動にかかっている、こういうように思うわけであります。  しかしながら、今皆さんの最大の方々が小選挙区制というものに一致されているわけでありますから、この制度でひとつ新しい出発を期していただきたい、こういうふうに思っております。  それから、比例選挙区の府県単位でいくか全国単位でいくかという話でありますが、私は先ほど言いましたように、比例区の代表の方の割合を少なくするということのバランスのもとでいいと思っております。すなわち、比例区代表の方が少なければ全国単位でもいいと思います。しかし、比例区代表の方が多ければ、できるだけ身近に狭い範囲で見える範囲にしていくべきでありまして、ブロック制もそういう点でお考えいただければ結構かと、こういうふうに思っております。  それから、何をもって政党とするかということでありますが、三%で足切りするという話もありますが、そういうことよりも、むしろある程度の候補者を立てれば政党とみなすといった方が、いわゆる自民党の案の方がいいのではないか、私はこういうふうに思っております。  次に、献金と公費助成の話でございますけれども、要するに、ローカルな特色を持った議員といいますか選良が将来政党化されることがいいということなのか、その政党化を促するということなのかということであります。  今、地方の時代と言われておりますから、私は、むしろ地方議員が主体的に活動できる基盤を築くべきでありまして、そういう意味では今回のこの議論されていることは、地方議員が皆東京に本部のある中央集権的な政党に系列化されていく、これでは地方の時代とは逆じゃないか、これでは政党化された地方の時代ということになると思うのであります。そういう意味で、私は、どうも逆行しているんじゃないか、地方には地方の政党があっていい、あるいは九州方面には九州方面の特色のある政党があっていい、関西には関西の特色ある政党があっていい、こういうふうに思うわけであります。どうも私は、これが逆の方にいっている、それが言うなれば公費助成の問題であり献金の不平等さであると思います。  献金について、皆さんがあえておっしゃるならば、衆議院とか参議院の先生方だけそういうことをなさったらいいんでありまして、我々まで一蓮托生に入れていただくことは必要ない、こういうふうに思います。  なぜかといいますと、企業献金につきまして私は若干意見を持っておりまして、どうも今までの議論は、大企業からもらっている方とか大企業の組合からもらっている方々ばかりの議論だと思うのであります。企業献金は利益誘導がある、こういうことをおっしゃっています。多くの方がそれに同調もなさっておられますけれども、そういうのは大きなところへ行って、大きな会社なり大きな団体へ行って高い講演料をもらってその会社なり団体の太鼓をたたいているような方はそういうことになるのかもわかりませんけれども、実態はそうじゃないんですね。  例えば、私は西陣の地域に住んでいて、選挙区でありますけれども、八百屋さんとか二、三人から五人ぐらいの織屋さんとか染屋さん、そういう方々が一万円とか二万円とかあるいは月に五千円とか、そういうのを応援してやろう、こういう方々でもっているわけです。そういう方々は必ず領収書をくれとおっしゃいます。それは例えば神社に寄附をしたりあるいは香典を出したり、あるいはライオンズの会だとか国連の協会だとかあるいは福祉団体に年間一万円とか二万円寄附すると同じように、これ現在は企業経費で落としておる、そういう税制でございます。こういう人々が、その金を企業献金、いわゆる今言われている企業献金でそれを払って、利益誘導で何を期待されているかということですね。  私は、これは大口の企業献金なり団体献金を受けている方々の議論でありまして、こういう小口の献金をもうちょっと研究してほしい、こういうふうに思うわけであります。むしろ、その大口の企業献金なりあるいは組合とか協会とかの顔の見えない献金よりはよほど今言ったような方々の献金の方が民主的であろうと思います。私はそういうふうに……

吉田之久民社党・スポーツ・国民連合

○団長(吉田之久君) 国枝公述人、時間が参っておりますので。

国枝克一郎京都市議会議員

○公述人(国枝克一郎君) そうですか。はい。  その辺で、私は、こういう献金が二つ差があるということは反対をいたします。  あとはまた……。  ありがとうございました。

吉田之久民社党・スポーツ・国民連合

○団長(吉田之久君) ありがとうございました。  次に、渡辺公述人にお願いいたします。

渡辺武達同志社大学教授

○公述人(渡辺武達君) 渡辺でございます。  現在の政治と政治家にかかわる国政レベルの問題につきましては、大変たくさんの議論がございますけれども、私は、まずこの議論の前提として実際にどのような形で国政の選挙が行われているのかという実態を見なければいけない、こういうふうに思います。  第一に、私も自分の友人知人が国会議員をしているのも何人かおりますけれども、そういう選挙の実態を見ますと、実際の法律で決められたような形での選挙の遂行が難しい状態にある。そのためにいわゆる金権とか言われるような政治の状況が出てきているという面があるということを認めなければいけない、こういうふうに思うわけでございます。政治というものが大多数の国民の大きな福祉、そして公共の幸せ、幸福というものの増進、それを最大限実現する技術が政治である、こういうふうにもし考えるならば、私たちは、現実に政治の世界で国政レベルで何が起こっているのか、こういう実態から討議しなければいけない、こういうふうに思うわけでございます。  その中で私どもがはっきりしておかなければならないのは、現在の政党政治の中で世界の中の日本がどのような形でこれからやっていくのか、国民が一緒になって幸福な地球社会をつくっていけるのか、こういう問題である、こういうふうに思います。その問題と現実の政治が余りにもギャップがあるがゆえに、これまでロッキードとかリクルートとか佐川とかゼネコンとかそういう問題で多くの国民からの批判が出てきている。このギャップと現実の問題、このことをまず踏まえなければいけない。そのことが極点に達したのが昨年の総選挙である、こういうふうに思います。  そこで、中身はいずれにしても、現在いろいろな案があるわけでございますけれども、まず制度として政治改革を行わなければならないんだということが大きな争点として出てきたというふうに私は認識いたします。もちろん先ほど申し上げましたように、世の中の制度というものは政治制度そのものとそれにかかわる人間、つまり国会議員なり市会、府会、そういう人、並びにそれを選ぶ人たちの考え方と日常の行動が大きく作用すると思います。しかし、人の問題を同時にやるということは教育の問題にもかかわるわけでございますけれども、まず制度の問題についても大きな欠点があるというふうに現在では考えられておりますし、私もその点で今回の政治改革関連法案におきましては政府・与党案に基本的に賛成するものであります。  その理由は、以下のとおりでございます。  第一点は、現在の政治の中では過去のいわゆる五五年体制と言われているものの中で政権交代が非常に起こりにくかった、そしてさまざまな意見があるにもかかわらず、何らかの形の議論の中でそれが雲散霧消していった、そういう問題があったと思います。そういう点と、なおかつ現在の日本の社会制度、経済制度、そういうものが世界の中で大きな問題としてすぐさま反響を持つ、こういう状態の中では、政権交代はたびたび起こることが望ましいけれども、同時にその交代された政権というものは余りにも大きな変化があることは望ましくない、こういう状態が現在世界の中における日本のあり方である、こういうふうに思います。  とするならば、多くの国民の意思が反映されながら、そして同時に、何らかの形で政府の行き方に問題があるとすればそれが政権交代にできるだけ早く結びつくという制度が望ましい、こういうことが言えると思います。その論点から考えますと、現在の中選挙区制と言われるものよりも小選挙区と比例代表制の並立制というものが望ましいというふうになると思います。  問題は、小選挙区制の選出をする数と比例代表制の部分の数でございますけれども、これは、当然余りにもたくさんの政党が乱立をする、あるいは余りにもたくさんの意見に多くの配分がなされるということになれば、それもまた先ほどから申し上げております余り変化のないような形での政権交代あるいは民意の大きな意味での反映という点から見れば望ましくないということで、私は比例代表の部分につきましてはできるだけ多い、つまり半分、仮に五百人とするならば二百五十名、そういう形でのものが望ましいというふうに思います。  これはバランスの問題で、二百五十がいいとか三百がいいとか、あるいは二百七十四がいいとか、そういう問題ではなくて、できるだけ比例代表で選ばれる部分、つまりできるだけ多くの人の考え方が反映される部分と、なおかつ余りにも多くの少数政党に分立する、そういうことを防ぐというバランスの問題でございます。そしてまた、この比例代表の部分をどのようなところの選挙の範囲で反映させるかということでございますけれども、現在のような社会では日本全体を考えるというのがより望ましい、こういうふうに思います。というのは、小選挙区制というところで各地域の問題が反映されるとなれば、当然できるだけ大きなものを比例代表で考えるのが望ましい、こういうことでございます。  その問題につきまして、さらに現在どれだけの得票数、比率を得たところを政党として認めるのか、こういう問題が次に出てくるわけでございますけれども、現在三%という案あるいは一%という案とかございますけれども、私は当然もちろんこれはできるだけ一%、二%に近い方がいいとは思いますけれども、この問題につきましても、どの数字が最も適切であるのかということははっきりした科学的根拠は私はないと思います。これは、今三%と出しておられる数字に対して、これも大き過ぎるということはないと思いますので、私はできるだけ少ない方向にまとめるという方向で決めていただくのが一番いいというふうに思います。  そして、その三%という数字につきましても、なぜそれが大き過ぎないのかということの理由といたしましては、現在の日本というのは全国民に識字率の点では可能な状態になっておりますし、そして教育も普及をして、マスメディアというものについても大変な普及をして、例えば京都におきましてもテレビで言えば十チャンネル以上が地上波で見られるということでございますので、そういう状態の中では妥当な政策を提出するような政党はある一定以上の支持者を得られるということでございます。すべての意見に対してそれを政党に反映をするということは、現在の日本とこれからの日本の地球社会におけるあり方という点において混乱を来すということがあると思いますので、マスメディアの役割を考えれば、私は三%という数字は決して大き過ぎるということはない、こういうことでございます。  そしてまた、政治というものが、最初に申し上げましたように、私どもの日常の幸せ、幸福というものの最大限の実現の技術、それを持った、能力を持った方々に我々は代議員として頑張っていただいているということでございますので、税金からこれを援助する公費助成については当然のことである、こういうふうに思います。  この公費助成につきましても、では幾らが適当であるのか、こういう問題につきましてはもちろん科学的根拠はないということでございますけれども、巷間言われておりますように、もし一杯のコーヒーが三百円であるならば、三百円ぐらいの一人当たりの負担というのは我々国民として当然である、こういうふうに思います。  この問題につきましても、現実の選挙、そしてここにいらっしゃる委員の先生方もそうですけれども、実際に日常生活の中で政治を行う、そういう過程で莫大な費用、そして政党の活動においても費用がかかる、こういう点からいって、それが特定の団体とか特定の利益誘導に結びつかないという形で国民の真の代表の政治を行っていただくためには税金から我々が援助をする、国民が援助をする、そのかわり国民が政治家の皆さんの行動と日常活動をチェックさせていただく、これが当然のことであるというふうに私は認識するものであります。  これは公費助成にかかわる問題だけではなくて、例のパーティーの問題とかその他にもございますので、政治家のプライベートな問題は関係ございませんけれども、公的な政治活動にかかわる限りその問題はできるだけ明確に外からわかる、その政治活動がはっきり認識できる、こういうふうにあるのが当然であるというふうに私は思います。  これにつきましても、五十万円にするとか五万円にするとかいろいろ案がございますけれども、我々が日常的に生活しているときに、例えば私の給料でも毎月百万円ももらっているわけではございませんから、少なくともそういうところで活動をするときには、やっぱり五万円とか十万円とかそれ以上のお金というのは、これがチェックされずに支出される、そのお金が税金から負担されているということは望ましくない、こういうふうに思います。だから、これも五万円がいいとか十万円がいいとかいう問題ではございませんけれども、少なくとも我々の日常感覚からいえば五万とか十万という金額を超えるものは国民がチェックできる体制、つまり報告されるというのが当然であろうと私は考えるものでございます。  また、献金の中で組合とか会社、企業、そういう問題がございますけれども、仮に労働組合の問題を取り上げますと、労働組合というところの費用というのは、国民である労働者、一人一人の労働者が自分の給料の中から出している金ですね。その給料の中から出している金を組合が集めてそれを献金するとすれば、それは給料の中から出たものであると考えられる。しかし、会社の場合は、労働者が働いて企業が得た利益、この利益は社長のものではない。例えば電気業界でもそうなんですが、我々は会社を選ぶことができないようなところから電気を得ている。その会社が労働者に相談することなくある一定の特定の政党に献金をするということが実際に起こっているわけですから、そういうことは防ぐべきであるというふうに思います。少なくとも税金で補助をするか自分が働いた給料で金を出せ、こういうこと、これが政治の民主制の基本であるというふうに私は思います。そういう点でできるだけ企業献金は制限すべきである、できたら禁止すべきである、こういうふうに私は認識いたします。  最後に、あと二分しかございませんから、政治改革とマスメディアの問題についてお話をさせていただきたいと思います。  これはさきの衆議院のところでも出ましたけれども、政治改革に関係するということで例のテレビ朝日の椿さんの国会喚問が行われましたけれども、政治というものはこういう形でジャーナリズムに関与すべきではない、こういうふうに私は思っております。ジャーナリズムに対して我々は大変期待をしますし、公職選挙法にも多くの規定がございますし、また選挙の予測をしてはいけないとかすべきであるとかいう議論もこれまで国会の中でも出ておりますけれども、私はそういう点におきましても、ジャーナリズムは憲法の中でも認めておりますように独立をさせて、これと協力するということによって政治改革を国民との間で一緒にやっていく、そういう状況をつくるべきだというふうに思うわけでございます。  そういう点で、政治改革関連法案の精神の中に、マスメディアを重要視する、そのマスメディアというものを国家から独立させた、なおかつ民主的な形で税金で補助をするような、かつての電波監理委員会設置法、そういうような形でのものをもしできたら入れていただく、そういうことを提言させていただきたいというふうに思うわけでございます。  まとめますと、全体の政治の改革のためには、人と制度の両方の問題がございますけれども、制度の問題はまずこのような政府・与党の案でまとめるべきであるというふうに考えます。  ありがとうございました。

吉田之久民社党・スポーツ・国民連合

○団長(吉田之久君) どうもありがとうございました。  次に、久島公述人にお願いいたします。

久島トキ子向日市議会議員

○公述人(久島トキ子君) 失礼いたします。  地方の議会ではほとんど議員の定数削減をしておりますし、私どもの向日市は八平方キロという小さい中に五万三千人が住む過密のベッドタウンでございますが、ここでは議員定数三十六を二十六に削減、減員しております。それでもなおもっと思い切って削減、減員すべきだという市民の声があって、再び減員条例も考えて話し合わねばならないなどと言っておりますので、国会も小さな政府を目指すべきだと私は思います。  それで、比例代表は参議院にその制度がございますから、小選挙区の選出の議員さんに地方の声を国会に届けていただくためにウエートを大きく置いた方がいいと考えておりますので、三百と百七十一でよいんじゃないかと私は思っております。  それから、比例代表の名簿単位は都道府県別またはブロック単位でいいと思います。その方がお顔を思い浮かべながら投票できるのではないかと思っております。  それから、戸別訪問の件でございますが、これが解禁されるとなりますと私どもは困ってしまいます。地方議会もこれに準じて解禁になり、人数制限もなしと言われますと、来訪される側はたまらない。今でも、禁止があるにもかかわらず学校の先生が教え子とか卒業生の名簿を持って卒業生の宅などを回って、進路指導やアフターケアという感じで回ってきてくださったのかなと思っていると、○○政党の○○さんをよろしくということであったとか、ある企業とその関連企業の組合の名簿を使ってグループで回ってこられて、アンケート用紙を置いていかれて、書いてくださいましたか書いてくださいましたかと何遍もお越しになる。そういうのは嫌だという苦情を私はたびたび聞いております。その他セールスマンも含めて、ウエルカム、はい、いらっしゃいという御家庭は少ないのではないかと私は思っております。もし向日市でこれが実施されたとしますと、狭い向日市の中、三十人近い候補者とそのグループがうろうろすると、うんざりなさるだろうと私は思います。だから、これはできたらやめていただきたいなと思っております。  それから、政党助成法案の政党交付金についてでございますが、政党の政治活動の健全な発達を促進すると言われましても、地方議会では八〇%近くいる無所属の方々が不公平感を持たれてやっぱり文句を言われるのではないかと思います。そして、これは余りいい制度ではないのではないか、うまく運用されるというのは、とても私たちには詳しいことがよく理解できないのですけれども、今は少し早いのではないかというふうに考えております。  戸別訪問のことは申し上げましたですね。それで、戸別訪問のことは、もう少し選挙民の成熟を待って、候補者だけがお回りになるというのだったら将来いいんじゃないかという御意見は多くございました。  私のは大変短いですけれども、以上でございます。

吉田之久民社党・スポーツ・国民連合

○団長(吉田之久君) ありがとうございました。  それでは次に、加藤公述人、よろしくお願いいたします。

加藤秀治郎京都産業大学教授

○公述人(加藤秀治郎君) 京都産業大学の加藤です。  最初に、公聴会そのものについて一言言わせていただきたいんですが、国会にはいろいろ奇妙な慣行が残っておりまして、委員会審議がいよいよ煮詰まったところで公聴会ということで、せっかく公聴会でいい意見が出てもそれを生かすのは非常に難しい状態にあるかと思います。衆議院の方はそれで結構かもしれませんが、せめて参議院では次回からはこういうことがないようにお願いしたいと思います。  それでは内容についてですが、まず、改革というものについては潮どき、タイミングというものがあると思いますので、今回の機会はぜひ逃さないでまとめていただきたいと思います。  日本の政治の特徴、政治の風土を称しまして、台風型政治体質と言っているんです。毎年来るのはわかっているけれども、きちっと準備しないために、そのときは大騒ぎして、しばらくするとまた忘れてしまうというのが日本の台風のもとで育った政治文化だと言えますが、何回も何回も政治腐敗が起きる、そしてそのときは大騒ぎしていろいろやるけれども、しばらくしてほとぼりが冷めると何もしないということですから、これを繰り返していては日本の政治はよくならないと思いますので、今回ぜひまとめていただきたいと思っております。  それで、政治腐敗の問題ですけれども、国民の世論調査を見ますと、まず政治腐敗をという声がやや多くて、選挙制度の改革に問題をすりかえているのではないかというそういう声があるのは私も承知しておりますけれども、国会議員というのは国民の代理人ではなくて代表なのでありますから、国会議員は国会議員としてのリーダーシップを発揮すべきところも必要かと思います。政治腐敗の問題が選挙制度と密接に関連しているものでしたら、これはやはり国会議員のリーダーシップとしてここはやって、そして、我々がやったおかげでよくなったでしょうと後で胸を張っていただけるような形にぜひやっていただきたいと思います。  そういう意味で、一言短い言葉を紹介しますと、スペインの有名な哲学者のオルテガの言葉でありますが、選挙制度は実にささいなものに見えるけれどもそうでないという言葉であります。民主政治の健全さは選挙制度という技術的な細目に左右される。選挙制度が適切なら何もかもうまくいく。そうでなければ何もかもだめになります。選挙制度は本当に小さな問題で、国民の目から見ると、そんなことを変えたからといってどこがよくなるんだという気は確かにするかと思いますけれども、実はそうではないのでありまして、現在の制度は日本しか採用していない制度であります。これをずっとやってきたおかげでいろいろな問題が生じてきているんですから、ここはやはり国会議員の方のリーダーシップでまとめていただきたいと思います。  政治資金の問題でありますけれども、政治資金の問題について、全部献金を禁止してしまって個人献金だけという声がありますけれども、残念ながら日本の政治風土の中では個人献金の風習はほとんどないに等しいのでありまして、それを唱えている私の政治学者の友達に聞きましても、やったやったと言うから幾らやったかというと二千円やったとかそういう話で、とても政治活動を営むには足りない額であります。  私はドイツのことを直接の研究としておりますが、ドイツはこの公的助成を大変早く導入してうまくいっている例でありまして、これを七〇年代の末ごろから紹介してきているわけでありますけれども、このほどやっと法案に盛り込まれまして、大変うれしく思っております。日本には、個人献金するということでみんなができるんならともかく、それがない間はやはりこういう制度が過渡的には必要だと思いますので、その線でまとめていただきたいと思います。  政治資金の透明性を高めるための方策が幾つか出ておりまして、既に幾つかの抜け穴、不十分な点がいろいろ指摘されていると思います。それで、こういう問題に対するアプローチの仕方ですけれども、一気に完全なものを目指そうと思うとなかなかできないのでありまして、あれもだめこれもだめという形で一気に完全なものを目指しますと、全部封じておかなきゃいけないということになります。そうしますと、本来自由であるべき政治活動のところが非常に窒息したような状態になってきまして、角を矯めて牛を殺すという言葉がありますけれども、あれもだめこれもだめというような形で余り厳格なことをやり過ぎますと、実際には政治の方が今度逆にそれで問題を起こすことになりかねないと思います。ですから、とりあえず今できることでまとめていく、そして、やってみて問題があったらすぐ次の手で封じていくということをぜひやっていただきたいと思います。  今回の問題は、三木内閣のときの改革以後初めての本格的なものといっていいと思いますが、あのときも、パーティーというようなものを想像していないで改革をした。その後パーティーが出てきてほとんど抜け穴になってしまった。ですから、そうしたらその段階ですぐそれを封じるということをぜひやっていただきたいと思います。今回も五年程度の見直し期間というのを設けてあるようですが、五年といわずに、やれば半年、一年ですぐ問題は出てくると思いますので、すぐ間隔を置かずにぜひやっていただきたいと思います。  今度の政治資金の問題で一番問題となりますのは、地方政治との関係かと思います。素直に読みまして地方政治の実情に合わない点がやや見られるのは確かなように思われますので、これについては追加的な法改正をすぐ継続してなさっていただきまして、地方政治の実情に合った形での政治資金の問題を考えていただきたいと思います。  具体的に言いますと、地方の首長さんは政党別でないケースが多いものですから、そういう形で実際やれるような形を整えていただきたいと思います。  政治資金でもう一点は、選挙公営の問題でありますが、選挙公営は、今まで政党や候補者にお金を渡すとそれが変なことに使われるという配慮からか、これには幾らこれには幾らという細目を決めてお金を出すことをやっていたわけですけれども、今回はそうではなくて、政党に幾らという形でやりますから、選挙公営の一部は削っていい段階になっていると思いますから、選挙公営の中で削っていい部分、ぜひこれも追加的にやっていただきたいと思います。  選挙制度については申し上げたい点が大変たくさんありますので、残った時間はすべてこちらに向けたいと思います。  選挙制度については、一般に制度疲労だという言葉が大変よく使われていますが、流行語というのは流行してしまいますと何も意識しないまま使われるのでありまして、中選挙区制度が制度疲労だというのは私は全然当たっていないと思っています。始まったときから悪かった制度でありまして、よかったときは一度もない制度であります。制度疲労などで、前はよかったけれども今はだめになったというものではないのであります。  それで、現行の制度は、外国人の政治学者に説明しますと大変説明に苦労する制度であります。日本人はこれになれているから、みんなが一票ずつ投票して上から順番に定数の数だけ当選すると言いますけれども、これがほとんど理解できない。理解できないというのはどうしてかというと、外国の人は、小選挙区のような多数の代表にするかあとは比例代表か、この二つに一つというふうに決まっているところを、日本はこういう制度をやってきたのであります。  それで、現在の中選挙区制度は大正の末期に護憲三派内閣が導入したというのが学界及びマスコミでの定説になっておりますが、これはやや不正確でありまして、現在の日本の選挙制度の特徴は、選挙区の定数が複数であるにもかかわらず有権者は一票しか投票しない、ここが大変外国人には理解できないところであります。三人当選するなら三票投票する、これが向こうの考え方で、一票しか入れない、ここがおかしいわけです。  これがいつ始まったかといいますと、大正末に護憲三派内閣が定数三から五とやったときではなくて、明治三十三年に山県有朋内閣が定数が複数にもかかわらず一票という制度を導入したときであります。この山県有朋というのは、年配の方は皆さん御存じで説明の要らないことでありますが、日本に政党政治を導入したくない、議会政治を導入したくない、そしてそれをつぶすために政党を分断化して政党の中で派閥抗争を起こすためにとして意図的に導入した制度が現在の制度なんでありまして、これは一度原敬の小選挙区制によって中断されておりますが、その後、護憲三派内閣のもとでもう一回復帰して、それを何をありがたいと思ったか、戦後またずっと続けているということであります。  こういうふうなことで、最初からよくなかったわけでありまして、これをぜひ改めていただきたいと思います。  戦前から批判は大変多かったわけでありまして、立派な批判がなされていました。戦後これが消えたことが私には不思議なのでありますが、戦前、大変有名な吉野作造、美濃部達吉は次のように批判をしております。  日本がやっているような選挙制度についてどう言っているかといいますと、まず吉野作造ですけれども、驚くべき不合理、不都合、欧米に例を見ないばかりか、暇な学者が考えたことすらないと言うんですね。私も随分暇でありますけれども、私も考えたとしたらこんな制度は考えなかったです。議会政治を薄弱なものとして政党の発達を混迷させる格好の武器であると。議会政治を混迷させる最大の武器でありまして、これが山県有朋がまさにねらったものそのものであります。  美濃部達吉の方のを紹介いたしますと、このような制度では費用が多額に上るのは自然の結果、一般民衆をして各候補者のうちどの人が議員として最も適当であるかを判断させるのは無理な要求であると。同じ党からの多数の候補者の中から一人だけ選択させるのは、選択が複雑、不明瞭になるのは当然であるということであります。自民党から通常たくさんの候補が出ていますが、その中のだれがいいかなんということを適切な形で判断できる有権者は、まあ大変失礼な表現ですが、ほんの少数ではないかと思うわけであります。そういうわけでぜひ改めていただきたいわけであります。  それで、比例代表の方の選挙区の問題について一言申し上げたいと思います。  比例代表というのは票数に応じて議席を配分するというのが制度の趣旨でありますから、議席を配分する単位は大きいほど比例的になりますので、大きくとらなきゃいけないというのは比例代表制を主張する人のまず真っ先に出てくる点であります。  これが自民党案ではどうなっているかといいまと、あらかじめ都道府県に定数を割り振ってしまう、その上でそこで比例代表をするというそういう制度でありますが、これをしますと、鳥取、島根を初め定数一の選挙区が出てきます。定数一のところで比例代表をやれというのは、何ということはない、小選挙区制でありまして、一位をとった政党が一人だけ議員を当選させるわけで、ほかは全部死票ですから、これはそもそも比例代表の定義に全く反するようなものであります。これを考えた人は、比例代表というものを最初から尊重する気のなかった人じゃないかというふうに想像されるわけでありますが、こういうような制度は、仮に成立しましたら、外国の特派員などに説明してもとてもわかってもらえないような制度で、ぜひこういうことでまとまらないことを祈るばかりであります。  それで、先ほどからも出ておりますが、ただ、現在の案ですと、全国で名簿を各党一本化して出すというシステムでありまして、こうしますと、さすがにちょっと地元との距離が遠過ぎるという声があるのもそのとおりでありまして、先ほどそういう指摘がございましたけれども、やり方によっては、全国で議席の配分をして、しかし名簿は身近なところで決めるという方法があるのでありまして、ヨーロッパの大きな国がやっている比例代表はほとんどがこれであります。  ですから、まず、全国で各党がとった得票に応じて各党何議席というのはその段階で決めてしまう。その次に、自民党が何十議席となったら、今度はブロック単位ならブロック単位で、どこのブロックで自民党がどれだけとっているかに応じて、それに応じて比例配分する、これが二段階の比例配分でありまして、ドイツがやっている制度などはこれであります。ですから、政党の獲得議席は全国単位でやりますから、まさしく一番比例的に行われます。しかし、名簿は、ブロックでも都道府県でも結構なんですが、身近なところで決められる。やった後で各党がとった得票をさらに分けていく。そうしますと、名簿は身近なところで決められますから、政党の中央ばかりが力を持つということではなくて分権的に決められる。しかも、地方で投票する人は身近なところでの候補者に入れられるという制度であります。  こういう制度があるのでありますから、いろいろ議論があるとき、比例代表というのは全国でやれば一番比例的になるということだけにかたくなにこだわれば名簿も全国でなきゃいけないと思うかもしれませんが、そういうことはありませんので、二段階方式、こういう方法もありますので、これなどは本来ならもう少し議論があってしかるべきだったように思います。  それで、選挙制度について、並立制でありますが、これで現在のところは妥協的でありますが、現在のところ結論を得られるのはそのぐらいだと思いますので、そこでまとめていただいて結構だと思いますが、選挙制度というのは基本的に、先ほど申し上げましたように小選挙区のような多数代表制、これはバジョットという人が提唱したものでありまして、国会でバジョットの名前が余り聞かれないのは大変寂しいのでありますが、片や比例代表というのはミルですが、この二つに一つというものであります。それを今度は中間をとったというようなところでありますが、これで二、三回ぐらいやって、十年ぐらいたったら見直して、どっちか二つのうち一つにしましょうというような形での決議でもされて、とにかく妥協で今はこれを決めた、そのままずっといくということではなくて、将来、これをいろいろやってみた、その結果こっちがいい、こっちがいいという話をもう一度できるような形で決めていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。

吉田之久民社党・スポーツ・国民連合

○団長(吉田之久君) どうもありがとうございました。  次に、西田公述人、お願い申し上げます。

西田昌司京都府議会議員

○公述人(西田昌司君) 京都府議会議員の西田昌司でございます。  意見陳述の機会をお与えいただいたことを感謝申し上げますが、きょうの新聞を見ておりましても、もう十九日にこの委員会の強行採決をする見込みだというような報道がされているわけでございます。そして、私たちが今この地方公聴会という場で意見を述べておりますけれども、これが一体どこで反映されるんだろうか、先に結論ありきでは一体何のためのこれは公聴会なのかということを私は大変疑問に思うわけでございます。この公聴会の開催の日程につきましても、先日の突然の動議で可決されてしまった。私たちに公述人の依頼状がございますけれども、これも実はきょうここでもらってしまったという形で、全く慌ただしい異例の審議の仕方自体に大変私は疑問を持つわけでございます。  与党側の数の論理で押し切っていくようなこういった姿勢は全く問題であって、政治改革ということが今議論されておりますけれども、一番改革しなければならないのはそういう政治手法ではないか、私はこう思うわけでございます。議論を尽くして国民的なコンセンサスを得ていく、これが議会制民主主義の私はルールだと思います。私たちの地方議会におきましても、また自民党政権時代におきましても、このような横暴なやり方はなかったんではないか、まずもってこのことを申し上げておきたいと思います。  時間がありませんので、選挙制度について入らせていただきます。  基本的な選挙制度の考え方についてでありますが、この選挙制度というのは国会議員を選ぶ仕組みでございますが、国会議員というのは法律のもとをつくる、国会が法律をつくるわけでございますから、法律のもとをつくる法案なわけでございます。そしてまた、議会制民主主義ということでございますから、行政の長、総理大臣初め国務大臣、そしてまたそれらの方々が外国の首脳と交渉されるわけでございます。  こういったことを考えますと、国の大もとをつくる大変大事な法案だと。そういうことを考えますと、立法とか行政に生きた血を通わせる、それがこの法案の大きな目的じゃないか。日本の将来の行く末の判断を間違わない、そういう人物を選ぶべき仕組みをつくり出すのがこの法案の目的ではないかということを思うわけでございます。  したがいまして、国会議員に求められるのは、官僚的な専門的知識とか合理性というものはもちろん重要なことでございますけれども、それにも増して根本的に重要なのは、勇気とか判断力、そういった人格そのものが選挙によって問われるべきだ、選ばれるべきだ、そういう仕組みをつくるべきではないかと思うわけでございます。つまり、選挙制度で一番大切なのは、有権者が直接その人物を選べる仕組み、そのことが一番大事ではないかと私は思うわけです。  今、小選挙区比例代表並立制というのが政府案で出ておりますけれども、これは政策本位、政党本位でやっていこうじゃないかと。その意味は、政権交代を可能な仕組みにすることが腐敗を防止する抑止力になるんだ、そのためには政党間の自由な競争をどんどん活性化しようじゃないか、そのためには政党中心の選挙制度が望ましいんじゃないかということをおっしゃるわけです。  しかし、その実、それではその競争の母体となる政党とは一体いかなるものなんでしょう。そのことが全然論議されておらないわけです。政党とは、私は人の集まりであって、人があって初めて党があるんであって、党があって人があるのではない、その基本的認識がまず必要ではないかと思います。つまり、そういう立場からいきますと、そのもととなる政党自身が民主的に運営されるかどうかということも含めて論議しておかないと、この政党中心の選挙制度というのは大変危険な要素があるわけです。  現実問題、またそういう政党もあるわけです。新党のうち、ある政党やまた特定の宗教団体を母体とする政党もございます。このような政党の中では意思決定の仕組みというのがなかなか国民のところに出てこないわけです。ブラックボックスに入って特定の人物がツルの一声といいますか天の声で意思決定を決めてしまっているという要素が多分にあるわけでございます。  また、これらの政党が今後合併して一つの政党をつくっていこうという話も聞いております。こういうことを聞いておりますと、民主的な政党の運営が担保されずに現状のまま政党中心の選挙を行うという考え方は、これはこのままほっておきますと大変強権的な政治につながるおそれがあるのではないかということを私は指摘したいわけでございます。  ですから、政党中心の選挙制度というのは、もちろんその重要性はわかりますけれども、現状では、政党中心といっても基本的には人物を選べる仕組み、このことに重きを置く方が私は望ましいと思うわけでございまして、国会の論議の中では小選挙区制もしくは比例代表制、つまり民意の集約か民意の反映かというそういった論議ばかりがされておりますが。しかし、本当の国民の望んでいるところは、国の将来の行く末の判断を間違わない、誤りなき判断をしてくれる人物をいかにして選ぶことができるのか、そしてまた反対に腐敗した人間をいかにして排除することができるのか、そのことを国民が望んでいるんだと私は思うわけでございます。  ですから、今日の政治改革の論議というのは、余りにも一足飛びに制度改革、小選挙区比例代表制というのが出てきておりますけれども、一足飛びに飛び過ぎまして、国民の多くは基本的にこの法案の意味するところ、目指すところのことがわかっていないと私は思います。実際にどれだけの国民が今回の政治改革の法案を理解しているかといえば、ほとんどわかっていないというのが現状ではないでしょうか。  国民が実際に望んでいるのは、国民は自分たちと全く感覚の違ういわゆる永田町の論理に振り回された政治改革の論議にもう飽き飽きして、冷めた目で見ているわけなんです。そんなことよりも、そんな不毛な政治改革の論議をしているくらいならよっぽど早く景気対策に手をつけてください、そしてまた生活関連の法案に手をつけてくださいと。ですから、もう飽き飽きしてしまって、とにかく終止符を打っていただきたいという意味で、今国会とりあえずこの政治改革法案を成立してくれと言っておりますけれども、その根本的な中身については全く国民的同意は今まだ得られていないのが現状であると私は申し述べたいと思います。  そして、産業界におきましても政治改革を早くしてくれという論議があるわけでございますが、これもその実は、早く景気対策をしてほしいという言葉の私は裏返しにすぎないと思うわけでございます。  それでは、個別の問題に移らせていただきたいわけでございますが、まず総定数でございますが、これは当然公職選挙法の本則どおりの四百七十一もしくはそれ以下にとどめるべきだと思います。  人口がふえているじゃないかということをお話しなさるんですが、日本全体がこれは人口がふえたわけでございます。各自治体においても人口はふえておりまして、京都府の場合もふえておりますけれども、原則の六十八を今六十五に減員して運用しているのが実情でありまして、ほかの公共団体でもそうであります。そしてまた、今不況に大変苦しんでおられる中小企業や多くの会社の中では、従業員の首切りまでもう始まっている。社長みずからが自分たちの役員報酬を減らしていくんだと、そういう形で身を切ってこの不況を乗り切ろうと努力されているわけなんです。そういったときに、まず行政改革、自分たちも身を切るんだという姿勢を国会が示さないというのは全くもって不見識だと私は思います。ですから、必ずこれはできるだけ四百七十一以下にとどめるべきだと思うわけでございます。  そして、議席の配分についてでございますが、これは当然、私が先ほど申し上げましたように、人物を選ぶというのがまず第一という考えに立つならば、小選挙区制度の方がよいと思います。そしてまた、今、五五年体制の崩壊ということが言われております。社会党の議員さんだって、今まで自民党と全く違う考え方をお持ちの方々も与党内に入られた途端にエネルギー、外交、防衛につきましてもほとんど同じことを言っておられるんです。また、新しい新党ブームということを考えてみましても、一体どこにその政党の垣根があるんだろうということが考えられます。したがいまして、小選挙区制の方がむしろ政党間の選挙と言いながら実は人物を選べる選挙になり得る可能性があるという意味で、私は小選挙区制に重きを置くべきだと考えております。  それから、戸別訪問について申し上げます。  戸別訪問についてでございますが、これは有権者が直接候補者の人柄なりまた政策を知って投票活動ができるようにしようというのがその趣旨だと思いますけれども、現状のままで置きますと、大変これは意図するよりもむしろ弊害の方が多いと思うわけでございます。  現実にこういう問題がございます。今、戸別訪問は解禁ではございませんけれども、私どもの選挙の中で、例えばこういうことがあったわけです。市バスのある路線がなくなりますよと。この路線は初めからなくなる予定がないわけです。予定がないのをわかっていながら、この市バスの路線はなくなります、私に皆さん投票してください、そうしたら必ずこの路線をなくさないでそのまま温存しておきます、こういうことを選挙で実際に演説して回っておられる。  これを例えば戸別訪問という形で密室の中でやられたらどうなるのでしょうか。なかなかこれを取り締まることができないわけでございます。現実に、今でも例えば社会的なコミュニケーションの少ない独居老人の方々のところを目指して組織政党がどんどんローラー作戦で行かれるわけでございます。これは実際に目指しているそういう意図よりも、そういったデマや中傷が飛び交い、それをまた取り締まること自体もほとんど不可能に近いと思うわけです。実効ある取り締まり方法が考えられない。  そしてまた、人数制限をつけたところで、同じ時刻に一つの陣営がその人数以上の運動員を戸別訪問させていたということをどうやって取り締まるかといえば、これは事実上技術的にも不可能であると思います。  そういうことを考えましても、今現在の国情、民情におきましては、この戸別訪問というのは全く弊害が多いのでやめるべきであると思います。そして、当然有権者にもそれだけの負担を強いられるまだ国民的合意ができていないと考えます。  また、公費助成についてでございますが、公費助成の受け皿となる政党というのは一体どういうものなのでしょうか。法人格のない政党というのは、いわばPTAなんかと同じ人格のない社団ではないかと私は思うわけでございます。法律的な能力がないところに公金を支出していいものかどうかというのがまず第一点に考えられます。  それからまた、公金を支出してその支出がちゃんとされているかという適正を保つために監査するにいたしましても、その場合は政党が政府の管理下に置かれてしまうという大変危険性をはらんでおる。これは憲法上の問題もあるんじゃないか。そして、ある政党は実績以上の助成が得られるということで、全くおかしな、国民のこれは同意を得られるような状態ではないと思うわけでございます。先ほど申しました定数減ということもまだ十分行っていない段階で、こういう公費助成、自分たちの方は下さいというのは余りにも虫がよ過ぎる。全くこれは永田町の論理以外にほかならないと思います。特に、地方議員、首長さんのこともほとんどこれは配慮していない。このことを取り上げましてもそのとおりだと思うわけです。  私は地方議員でございますから、よく言うのは、それじゃ地方議員にも公費助成を出せと言うのかといえば、私はそうは申しません。いやしくも議員たる者、その独立性とか誇りを捨てて安直にこういった公費助成に頼る姿勢というのは議員にとってあるまじき行為ではないか。これは自殺行為だと思うわけでございます。ですから、公費助成というのはあくまで禁止していく、まだ時期尚早であると私は思います。  企業・団体献金についてでございますが、企業・団体献金の禁止というのが私は全くもって理解できないわけです。節度と透明性が確保されれば、企業・団体献金というのがなぜいけないんでしょうか。その理由が全く私にはわかりません。  それは、企業イコール悪者、個人イコールよい者こういう単純な決めつけから始まっているわけです。企業といいましても、例えば私は、今、税理士という資格も持っておりまして自分で事務所を経営しております。その中でも、企業という、株式会社とか有限会社とかいう名前はついても、ほんの家内工業の零細企業がたくさんあるわけなんです。また、個人企業でも個人経営でも何十人、何百人雇われているところも実際にあるわけなんです。それを一律に企業イコール悪者で、個人からの献金はオーケーなんという決めつけは甚だおかしいんじゃないか。今現在、企業も社会的存在として認められているわけなんです。これを認めないというのなら話は別でございますが、こういったことを考えましても、一体なぜ禁止するのかわからない。  例えば年間二十万円程度の企業献金を議員がもらったからといって、一体議員が魂を売ってその企業のためになるようなことに奔走するんでしょうか。私は、そのような議員がいるのであればここに出していただきたい。そのような国会議員はおられないと信じております。  ですから、こういった論議というのは全くナンセンスであると思うわけでございまして、問題は、リクルート事件を初めさまざまな疑獄事件というのはやみ献金なんです。やみ献金がいけないというのは言をまたないわけでありまして、このことと、透明性とそして節度が保たれた献金をみそもくそも一緒に論議されるというのは全くもって不見識である、そのように思います。  それから、比例代表の単位についてでありますが、これは先ほどの人物を選ぶということから考えていきますと、やはり有権者と近い、できるだけ小さなブロック、できれば都道府県単位というような小さな、直接有権者と候補者が密接な関係にできるという方が望ましいと思います。  それから、投票方式は、当然人物中心主義でいくんですから一票制の方が望ましいというのが私の考えであります。  最後に、このごろちまたで報道されるのは、とにかくこの政府案に賛成の者は改革派だ、これに反対とか慎重の者は守旧派だというように書かれるわけでございます。大変私はこれが情けないんです。一番改革すべき強権的な体質を持っておられる方が言い出したそのままの言葉が今も使われておる。一体こういった体質自体を改革するのが私は政治改革の本旨だと思うわけでございます。国の行方を左右するこういった政治改革法案だけに、権力闘争の手段や道具に使うのではなくて、本当に国民の同意が得られたそういう形でやっていただきたい。きょうのこの公聴会がそういう形で生かされますことを心から私は希望いたしまして、公述を終わります。

吉田之久民社党・スポーツ・国民連合

○団長(吉田之久君) どうもありがとうございました。  次に、勝本公述人にお願いいたします。

勝本光一日本労働組合総連合会京都府連合会会長

○公述人(勝本光一君) 連合京都の勝本でございます。  私が一番最後になりましたので、既に述べられた先生方の中で幾つか重複する部分もあろうかと思いますけれども、お許しいただきたいと思います。  私は、意見を述べるに当たりまして、現在内閣提出の政治改革関連四法案に賛成であるということをまず明らかにしておきたいと思います。その上に立ちまして、三点ほど政治改革への認識を述べさせていただきまして、具体的に六項目についての意見を申し上げたいと思います。  まず、その第一点目でありますけれども、政治改革の重要性ということであります。  長年、我が国におきまして金権腐敗、さらにはまた汚職、疑惑が発覚するたびに政治改革、政治改革と叫ばれてまいりました。しかし、今日までこれという有効な手を打てないままにずっと参りまして、その結果としてリクルート問題、あるいはまた共和問題、佐川急便問題や、さらにはまた国民の側から見ますと大変な巨額であります金丸さんの巨額の脱税問題、さらに今日ゼネコンの疑惑などが明るみに出てまいりました。今、国民の政治不信はもはやその頂点に達しているというふうに思うわけであります。  このような中で、今ようやく政治改革の機運が高まってまいりまして、我が国の政治の最重要課題として論議をされてまいりましたし、内閣提出の政治改革関連法案は、既に自民党の海部あるいはまた宮澤内閣以来の数年に及ぶ論議の中から提案されたものでありまして、もはや十分に審議はし尽くされているのではないかと思うのであります。また、政治改革への国民的関心も今非常に高まってまいりまして、成立のための環境は今や整っているのではないかというふうに思うところでございます。  何といたしましても今国会中に成立をさせなければならないというふうに思いますし、もし成立ができないということになれば、国民は完全に政治から離れて、そして政治家不信、政治不信はさらに高まるのではないかと懸念するところでございます。したがいまして、政治改革法案の今国会での成立を強く期待する次第でございます。  二点目でありますが、選挙制度改革の必要性という点でございます。  一部には、政治資金規正及び腐敗防止こそ必要であって、現行中選挙区制でよいではないかという意見もございますが、しかし、今の国民の政治不信は、政治家の金権腐敗に対する不信とともに、そういう政治家が選挙になれば再選されてくるといった現行中選挙区制度に対する問題としてもあるのではないかというふうに思います。また、中選挙区制のもう一つの問題といたしまして、選挙の際の政策が政治に大変反映しにくいという点もあります。選挙制度にはいずれも一長一短がありますが、一度その制度そのものを変えてみる、そういう視点も必要ではないかというふうに思うところでございます。  私どもは今、悪いことをしたり、あるいはまた成果が上がらなかった、あるいはうそをついた、そういう政権をいつでも変えられる、そういう政治のダイナミズムを期待するものでありまして、政権交代が可能となって、緊張感ある政治の実現こそ国民の政治参加を促進するものと考えるからであります。  三点目は、良識の府であります参議院への期待であります。  何といいましても、国会は、国民を代表し、その多くの意見を反映し、良識をもって解決していかなければなりません。国民にわかりやすい十分な審議によって、お互いが場合によっては妥協も辞せずとの対応で話し合えば必ずや一致点が見出せるものと確信をいたしております。  それは、小選挙区比例代表並立制や政党助成制度の基本部分においてその考え方に大きな違いはないのではないか、私どもローカルから見ておりますとそういうふうに感じるわけであります。つまり、同じ土俵の上にのっているのではないかというふうに思っております。  私どもを含め国民は参議院での審議を注目しておりますし、また今国会で政治改革法案に決着をつけて、景気対策、そしてゼネコン疑惑の解明など国民の次なる期待にこたえていただきたいのであります。そのことを念願をいたします。  以上、政治改革への認識として、続いて法案への具体的意見を申し述べたいと思います。  まずその一つは、衆議院議員の総定数についてであります。  総定数は、先ほどもお話がございましたが、公職選挙法本則では四百七十一名と定められておりますが、現行は五百十一名と認識をいたしております。本来は本則で定める四百七十一名が理想でありましょうし、国民感情からも、また行財政改革の面からもその減少が望ましいことは言うまでもありません。しかし、本則四百七十一を超えて現行五百十一にふえた背景には、人口増などさまざまな事情があろうと思われます。したがって、第八次選挙制度審議会答申の現行から十一名の減、当面五百名で妥当ではないかと考えるところでございます。  二つ目には、小選挙区と比例代表の定数配分でございます。  当初、政府案は二百五十、二百五十というふうに認識をしておりますが、その根拠は、民意集約の小選挙区と民意反映のための比例代表、それぞれの長所を生かし短所を補う、いわばフィフティー・フィフティーという意味で妥当なものであったと考えます。しかし、その後衆議院段階におきまして修正が加えられましたが、その算出もまず四十七都道府県に一名ずつ配分をし、残る四百五十三名を二分する。結果、小選挙区二百七十四名、比例代表二百二十六名とされております。この根拠もまた都道府県に基礎数一を置き、残りをフィフティー・フィフティーという意味で、理にかなう妥当なものと考えているところでございます。  いずれにいたしましても、定数配分は民意集約と民意反映の兼ね合いとして数字の根拠が示され、国民の納得いくところで与野党の合意をいただきたいと思います。  三つ目は、比例代表選出の単位と政党要件の得票率についてであります。  申し上げるまでもなく、小選挙区制に加え比例代表制を並立する趣旨は、民意の反映であり少数意見の尊重にあります。そこでは、比例代表の選出単位が狭くなればなるほど、その結果として少数意見の排除につながり、我が国民主主義の根幹にかかわる大問題ともなりかねません。  したがいまして、比例代表の選出単位は広い範囲で選出されるのが望ましく、都道府県単位には反対であります。政府案の全国単位が望ましいのでありますが、参議院比例区との兼ね合いであるとか与野党の大胆な妥協が必要ということであれば、ブロック単位も次善の策であると思います。  また同様に、政党要件の得票率の問題も、少数意見の尊重という趣旨で与野党合意のために努力すべきであると思っております。  次に、投票制と戸別訪問についてであります。  投票制は、二票制に賛成いたします。一票制は、小選挙区に候補者を立てない政党と選挙民にとっては被選挙権の否定につながるものであり、個人重視、政党重視のどちらも生かされる二票制に賛成いたします。  また、戸別訪問の問題でありますが、政党や候補者の政策、人柄など対話を通して有権者との信頼関係が確立されるものであり、原則自由に賛成いたします。  五点目に、企業・団体献金の廃止と政党助成法の問題であります。  私は、今日、ゼネコンを初めとする汚職事件の続発に対し、国民の批判は極めて厳しいものがあると思います。この厳しい批判に耳を傾けて、やはりまずはその温床となっている政治家個人に対する企業・団体献金は直ちに廃止すべきであると考えるところでございます。  政府案では、企業・団体献金は政党、政治資金団体に対するものに限り認める、さらに、五年後に政治資金規正法と政党助成法を見直すことになっておりますが、見直しにつきましては、ぜひその短縮とそして企業・団体献金の全廃と政党助成の減額を目指していただきたいと思うのであります。早期に金のかからない選挙、有権者個人のより多くの参加を実現することによりまして、国民負担を減らし、政治資金と政党助成のよりよい関係をつくっていただきたいと思います。そういった立場で公費助成制度の新設に賛成であります。  また、首長、地方議員の関係、とりわけそこには無所属が多いわけでありますが、政治資金と公費助成のあり方について十分な御検討をしていただくことをお願いいたします。  最後に、罰則についてであります。  せっかくの政治改革を改革たらしめるためには罰則の強化も必要であります。ルール違反者には連座制の強化、公民権停止の強化が提案されておりますが、これにも賛成いたします。改革のかごは編んだがそれがざるであったのでは、期待する国民は浮かばれません。ぜひそういうことのないよう不断の改革をお願いいたします。  以上でありますが、さきにも述べましたように、政治改革とりわけ選挙制度改革は、これまで完璧というものはないと言われております。早目早目に総括することが大切であり、また不断の改革でなければなりません。一定の時期に見直すことも必要であろうかと思います。  今、国民は景気の浮揚を待っております。ぜひ、今国会で政治改革法案の成立を期していただきたいのであります。早急に思い切った景気対策に全力を注いでいただきたいと思います。どうかよろしくお願いを申し上げまして、私の意見にかえさせていただきます。  ありがとうございました。

吉田之久民社党・スポーツ・国民連合

○団長(吉田之久君) どうもありがとうございました。  以上で公述人の方々の御意見の陳述は終わりました。  それでは、これより公述人に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。

西田吉宏自由民主党

○西田吉宏君 御苦労さんでございます。制約した時間でございますので、ごあいさつを抜きにさせていただきます。我が党は三名が参っておりますので、冒頭にお伺いをいたしたいと思います。  公述人の皆さん方からいろいろおのおのの角度で公述をいただいたわけでありますが、私自体は、この法案は足かけ六年になる問題でありますから、一日も早い成立を見たい、こう思うわけであります。しかし、重要な日本の将来を決める法案であります。政治家をつくる法案であります。したがいまして、欠陥法律案ではだめだ、したがって審議は十二分に尽くすべきだ、こう考えておる立場でありまして、そういう立場からお伺いをするのであります。  衆議院では二国会やった。我が参議院に参りましたのが十一月十八日からなんです。それから審議時間は、衆議院の全体的な審議時間から見ますと約四分の一ぐらいしか今まで審議をしておらない。しかも、きょう公聴会に入った問題でありますから、与野党ともに推薦をいたしております公述人の皆さん方からは、何だ、きょう地方の声を聞くことはいいけれども、あす採決になることはけしからぬ、こういうお声は私は真摯に受けとめておきたい、このように考えながら、これは答弁じゃありませんで、そういう気持ちであることを意思表明しておきたい、こう思うわけであります。  質問でありますから、まず国枝公述人にお伺いをしたいのでありますが、憲法で定めておられます我が国の二院制度、この中で一つは衆議院、参議院とあるわけであります。そういう中で参議院は、かつては全国区という形で専門的な、また広い立場でお考えの識者の方々、そういう立場の方々が出てもらうそういう形と、いわば小選挙区によく似たような地方区代表、こういう形でやっておるわけであります。  しかし、二院制度がしかれている以上、参議院と同じような比例代表制度を本案の中につくるということに対しては、私は憲法にも疑義があるんじゃなかろうかな、こういう懸念を持っておりますから、この点についてお伺いをしたい、このように思うわけであります。  それからもう一つは、公的助成の問題でございます。  先ほど西田公述人からも出ましたけれども、地方で長い間議員をやっておられるお立場からお伺いをしたいと思うのでありますけれども、憲法で定めておられる三権分立、こういうことであります。  公的助成の助成の資金はどこから出るかというと、国民の皆さん方の税金なんです。行政がこれをすべて扱うわけであります。司法、立法、行政という侵してはならない、侵されない、こういう三権分立が日本国憲法の大黒柱であります。そういう中で政党に助成する、行政が立法府にそういうお金を出すということに対しまして、これはいかがなものか、このように私は大変な疑義を持っている一人であります。  しかも、公的なお金でありますから、例えば市町村におかれても、国の助成金等をもらわれての事業が行われる場合には、その事業を達成またはその遂行の間には国の会計検査院の検査等が行われるわけであります。公的助成が入ることによってもし助成をされるとするならば、その政党なりそういうところに会計検査院のやっぱり検査が必要であろうかと私は思うんです。  そうしますと、おのおの個人にも個々の献金を受けておる、そういうものにまで監査、検査の問題が及ぶんじゃなかろうか。これはまことに行政がまた逆に考えると立法府に対しての越権した行為ではなかろうか、こういうような考え方を持っております。  この二点をひとつ国枝公述人からお答えを願いたい。

国枝克一郎京都市議会議員

○公述人(国枝克一郎君) 今の御説明で、十一月十八日に参議院に来た、そこで審議が始まったということでありますけれども、実はこの政治改革といいますか選挙制度改革を参議院で審議検討なさったのはこれが初めてだと思うのであります。要するに、衆議院から送られてきたこの法案を審議する中で、参議院の制度の根幹にわたる問題がクローズアップされてきたといいますか、皆さんにとってみれば初めて論議されることになるわけでありますから、したがいまして、単に衆議院の制度を参議院の先生方がどうだこうだということだけじゃなしに、参議院のあり方そものを十分に論議し審議しなきゃならないというのが今回の皆さんの審議の現状じゃないか、こう思うわけであります。  そういう意味で、当然のこととして二院のあり方について考えなきゃいかぬわけであります。げたを預けたようなことを申し上げて失礼なんですが、国民側から見ればどのような形であれ国民の意思が国会に、衆議院でも参議院でも反映されればいいわけでありまして、言うなれば、比例であろうが小選挙区制であろうが交代交代であろうがいいわけです。要は皆様方が衆議院との関係の中で自分たちの独自性というものをどこで保つか、それが必要かどうかということ。いや我々はもう一緒でいいんだというのか、あるいは違うところがあるんだというのか、げたを預けるようですけれども、これはむしろ皆さん方の問題であります。国民の側から言えば、国民の声がいかにうまくいってくれればいいかということだと思うんです。  もちろん私は、当然二院あるわけでありますから、二院はそれぞれの立場といいますか、特色あるものを考えるべきだと思うわけであります。お答えになるかどうか知りませんけれども、私はむしろ皆様方が衆議院のコピーではない自覚といいますか認識を持たれることが必要なんじゃないか、こういうふうに思っております。  それから、公費助成の件でありますが、まさにそういうことでございまして、制度が不備と申し上げますか、政党法というのでございましょうか、要するに現在では人格のない政党でございますから、これが会計監査を受けられるのかなという感じもいたしますし、そういう意味では欠陥的な法案だ、こういうことであると思います。ですから、制度整備にかかられてから考えられるべきじゃないか、こう思います。  さらに、私は論議がちょっとおかしいと思うのは、金のかからない選挙といいますか、これは選挙の公営という形である程度賄えるわけです。先ほど加藤先生から公営部分から削れという話もありましたですけれども、選挙は公営選挙でできるわけですけれども、今度のこの政党助成法はむしろ日常の政治活動に金のかからないようにということでしょう。日常の政治活動に金がかからないようにしようということで小選挙区制、要するにサービス合戦をやめるようなことをして小選挙区制にしよう、こう言っていてどこかから金を引き出してくる、これはちょっとおかしいと思うんです。ですから、法の整備ということからも、あるいは金のかからない日常の政治活動をやろうと言ってそういう制度をつくっていながら別に金を引き出してくるということはやはりこれは時期尚早以外の何物でもない、こういうように私は思います。  以上であります。

西田吉宏自由民主党

○西田吉宏君 地方の問題も各公述人からお話がありました。私も地方議会にも籍を置いておった者でありますが、今のままでいきますと、次必ず予定されます選挙は、来年の四月の統一選挙なんです。それから首長さんの市町村長さん、知事さん等は各県各市町村で通年行われておる。しかし、地方議会の統一選挙は来年四月、参議院の選挙は来年の六月、そして衆議院の選挙は会期いっぱいいきますとこれから三年先の七月だと。衆議院の場合は常在選挙、こう言われますから、解散権がありますから別にしまして、そういうことを考えるとやはりこれは政治改革に関連しながら選挙法の改正をするわけであります。そうしますと、地方が一番初めにあるのに、地方の問題をこれから論議しようではないか、こういうような形になっておるわけなんです。特に政府に質問をいたしますとそういう形であります。  私が地方の皆さんにお聞きしたいのは、これは先ほど来、地方が地方の時代としてその責務を果たさなければならないという大変な意気込みを私どもにお聞かせいただいたのでありますけれども、こういう点から考えまして、皆さん方の中にも、また支持者にもおられると思いますし、議員の方もおられますけれども、やがて来る一年先の選挙、今国会でこれを論議しないで積み残しだ、こういう問題についての御意見があればお聞かせを願いたい、このように思うわけであります。  それからもう一つは、定数の問題です。  地方の皆さん方は大変汗をかいてもらっておる。ほとんどが現数より以下であります。どなたかおっしゃいましたけれども、人口がふえているからだろうとおっしゃいますが、本則は四百七十一名、参議院は二百五十二名であります。参議院はそのまま本則どおりでやっておるんです。ところが、こういう中で我が党は、参議院の場合二百五十二からまだ二百三十二に減員しよう、地方区十名さらには比例代表の方々十名、これを減員しようということで参議院各会派と今交渉中だと。こういうことも御認識をいただきながら、皆さん方の血、汗をかいていただいている点についてひとつ御意見を賜りたい、このように思うわけであります。  それから、久島公述人にお伺いをいたしたいのでありますが、先ほど大変リアルな問題で戸別訪問の問題を御説明いただきました。できますれば、困りますということだけじゃなしに困っておられるんだろうと思いますから、その辺の問題につきましてもう少し具体的に御説明をいただければ大変ありがたいと思います。

国枝克一郎京都市議会議員

○公述人(国枝克一郎君) 地方選挙が最初に来るのかどうか知りませんけれども、最初に申し上げましたように、やっぱり地方の政治家が主体性を持つということが今考えられなきゃならないことであるにかかわらずこれが政党化される、しかもその政党化される政党は東京に中央本部を持つような中央集権的な政党に政党化されるということは果たしていいことなのだろうか。この辺の議論がされていないわけであります。  その中でいろんな不平等な問題が出てまいってきておるわけです。私たちは来年選挙があるわけですけれども、これがだめになったから、あるいはできたから、だからどうこうしようということじゃなく、もちろん法律に従ってやるわけでありますが、現実には大変我々が不平等な扱いを受けて、言うなれば政党化の中に組み込まれていくんではないか、こういう懸念をいたしておるわけであります。  それから、定数の問題ですけれども、先ほど勝本公述人もおっしゃいましたが、やっぱり本則にある四百七十一というのは非常に理想的だとおっしゃったわけです。皆さんそうだと思っているんです。ところが、理想的だということをこの機会を逸したらできるんだろうか。いろいろ今議論されております。私たちが賛成する部分もあれば反対する部分もありますけれども、やはり理想的な話も出ております。理想的な話がこの機会を逸したらできるのだろうか、こういうことを実は考えたときに、やはりいろんな意味を含めてこの際これがまだむしろやりやすい問題ではないかというふうに思うわけであります。  ただ、どうぞ十分に御議論いただいて大幅な妥協を図って解決していただきたいわけでありますが、私たちとしては今国会で政治改革のめどをつけていただきたいわけでありますから、このことについてはさして言いませんけれども、もし理想ならば理想をこの機会に実現していただきたいというふうに思うわけであります。  それから、申しわけないですけれども、さっきの戸別訪問の件でちょっと私からも申し上げたいんですけれども、実は戸別訪問というのは情実とか金品の受け渡しがあっちゃいけないということで今禁じられておるわけです。果たして今本当にないでしょうか、あるいはこれが解禁になったら行われなくなるでしょうか、私はちょっと疑問に思っております。  それから、これは何も戸別訪問して支持を訴えに行くだけじゃありません。むしろ不支持を訴える、要するに誹謗したり中傷したりしていく部分だってあるわけです。こういう犯罪的なものをいかに取り締まっていくかということはできないと思うんです。もちろん、そういうことをしたら票が減るから自浄作用が起こってやらないよという意見もあります。十分承知しておりますけれども、それは果たして現実にどうかということはきちっと皆さんにも御判断いただきたい、こういうふうに思います。

久島トキ子向日市議会議員

○公述人(久島トキ子君) 先ほどちょっと具体的に申し上げたんですけれども、まだより具体的にとおっしゃられると、身近な例でしか私は申し上げられないのですけれども、向日市というところは二十六人中共産党の議員さんは八人という日本一の占有率でございますから、まあそれは、小選挙区制を実施して小まめに狭い地域をお回りになる、それだけじゃなくて、いろんなほかの人たちも御一緒に回ってこられる、学校の先生も赤旗の販売から常に熱心でございますし、学校の先生が卒業生の家へ来て、その後どうしている、就職したんかとか言って入ってこられると、まあどうぞということになりまして、それでしゃべっていると、結局自分の推薦する政党のこの人を推薦してくれるかどうかという問題になってくるということがたびたびあります。  そういうことは嫌よと言ってくる人はまだいいんですけれども、嫌だなと思いながら、非常に心の中でストレスを起こしながら、しようがないやというような人もたくさんございます。うんざりして、あんなにたびたび来られたらもう入れないよというはっきりしている奥さんはまだよろしいんですけれども、やっぱり知っているお世話になった先生にそんなにたびたびいらっしゃられたら仕方がないなという若い世帯がいっぱいある地域でございますから、私はこれは大変余りいいことではないなと前から思っております。  それで、うちはサラリーマンの人たちがたくさん住んでいるベッドタウンでございます。お隣の長岡京市にはたくさん企業がございまして、そういう企業のところ、実際に私の裏にはナショナルにお勤めの方がいらっしゃるけれども、三菱推薦の人とかそういう人たちが、何で私の名簿がわかったんやろと言われるぐらいにやっぱり何遍かお越しになるというようなことがたびたび私の耳に入ると、ようこうやって来られる人は大変だなといつも思っております。私の家は避けて通られているから、いらっしゃらないから助かっておりますけれども。  旦那様は、留守の人はよろしいんですけれども、でもお勤めでない一般家庭の主婦は、夕方買物して帰ってきたところとか在宅の昼の時間とかちゃんと見計らって集中的に来られると、ピンポンと鳴ったらそればっかりだからもう嫌だと。そのほかいろいろ宗教団体もセールスもございますけれども、学校の子供のいろんな教育熱心なところのおかあさんの名簿をそろえてちゃんと調べてセールスその他もやってまいりますから、そのたびに玄関で時間をつぶされるのは自分の時間を大切にしたい今どきの奥様にしたら、大変腹が立つと言ったら語弊がありますけれども、随分ストレスを感じておられるようです。  それだから、これが解禁になって、それを我慢して聞いて少しでも政治を理解しようという状態であれば、それはわずかな人口だと私は思いますし、今すぐ解禁というのはちょっと時期尚早の気がいたしますので反対の意見を申し上げたわけでございます。

楢崎泰昌自由民主党

○楢崎泰昌君 自民党の楢崎泰昌でございます。  私は比例代表制の出身でございまして、選挙区が全国に及んでいる者でございます。  現在の改革案で比例代表制というのが取り入れられているわけでございますけれども、実は、私ども議論してみますと、ほとんど差のない全国区が衆議院の中に採用される、こういう事態に今なっているわけでございます。我が国は衆議院、参議院の二院制でございまして、参議院には抑制であるとかあるいは補完であるとかいろんな機能が要請されております。それは二院制のゆえに、そういう機能ができるのは選挙基盤が違っていろんな方式で民意を吸収する、そういう形で参議院というのがあるわけでございます。ところが、全国区比例代表制を衆議院に採用するということになると、ほぼ選挙基盤、民意の吸収の方法が同じになっていく、こういう欠陥を非常に強く持っているわけでございます。  自由民主党は、そういうことよりもむしろ顔の見れる比例代表制の方がいいんじゃないかということで都道府県を主張しているわけでございますけれども、そういう意味では私は全国区というのはどうもいかがかなというぐあいに思っているところでございますが、その点について西田公述人の御意見を承りたいと思います。

西田昌司京都府議会議員

○公述人(西田昌司君) 今、楢崎先生がおっしゃったとおりだと思うんです。この公聴会は参議院でございますから、衆議院でないわけでございます。まさしく参議院のアイデンティティーが求められるときでありまして、これ、仮に法案が通りましたら、今現在の参議院でも地方区におきましては半分ぐらいは一人区だと思うんですが、そうしますとこれはいわゆる小選挙区制という形になっております。それと二票制の全国単位の比例代表制になっているわけです。どこが衆議院と変わっていくんだろうかというふうに私思いまして、参議院ですらいまだに衆議院と同じ制度を固執されて修正もなしに論議されているのが私は甚だ疑問です。参議院の先生方は自分たちの存在をどのように考えておられるのかなと、むしろこちらの方が疑問に思うような次第でございます。  できましたら、今先生がおっしゃいましたような趣旨からも、やはり参議院と衆議院は違うんだというところで、この衆議院の制度というのは、とにかく議員というのは基本的には有権者と近ければ近いほどその人柄なりわかるわけでございますから、先ほど私はいいということを言いましたけれども、そういう形でやっていってもらいたい。  もう一つつけ加えさせていただきますならば、政府の側の提案ではとにかく政党政治がいいんだという形の論議をずっとされるわけなんです。特に新党、自民党から分裂された方々はそういうことをおっしゃっているわけですが、しかし、それを見てみましても、実際に分裂された、例えば新生党とかございますけれども、実際に新生党だと思って投票されているんでしょうか。この方はもともと今までからこの先生が好きなんだ、それで入れておられるだけなんですよ、実際に有権者の方というのは。政党で入れているというのはそれは勝手に政党の方が思い込んでいるだけでして、実際に選んでおられるのは個人、有権者はその人物を見て選んでいるんです。これが現実ではないでしょうか。  そのことを無視して、余りにも政党政治というものを、私、政党政治の重要性というものはもちろん認めますけれども、余りにも夢物語のような理想論でいかれると、政党というもの自体そんな立派なものだろうか、むしろ今回の分裂劇のように一枚岩だと言われていたものが簡単に分かれてしまったりしてしまうわけでございますから、それよりもむしろ人物を選ぶんだという点に重きを置く制度の方が特に衆議院の場合は必要なんじゃないだろうか。  そういう意味からも、参議院との独自性を衆議院の方は出さなければならないし、参議院は、衆議院が同じような土俵に上がってくることになれば、自分たちは一体どうなるんだ、当然そういう議論をしてもらわなければみずからの存在を否定することになるんじゃないかと私は思います。

楢崎泰昌自由民主党

○楢崎泰昌君 きょうは地方で公聴会を開かさせていただきますので、次に地方の政治の問題をひとつお伺いいたしたいというぐあいに思っております。  それは、政治献金の禁止ということを言われて、政治資金規正法でかかるわけですから、それは国会議員だけの話ではなくて市町村、県、府を通じて全部ひっかかってくるわけでございます。特に地方では無所属の先生方が非常に多い。九十数%無所属だと言われております。いや政党助成があるからいいじゃないかという議論もないわけではありませんけれども、先ほどから言われているように、政党助成法の公的助成が地方議員のところにどういうぐあいに行くのかな、それはさっぱりわからぬよ、こういうお話もございました。  そういうような状態の中で、現在行われている地方議員、地方の首長、その選挙が一体これからどうなるんだろうか。政治献金はいけない、個人献金だけやれよと。個人献金は日本の風土の中ではなかなか定着を今していない、少なくとも現在していない、そういう状態の中で地方の方々の選挙は一体どうなるんだろうかということを私は非常に危惧しているわけでございます。  国会議員の場合には政党助成をやるんだからそこからやれよ、こういう議論もあるかもしれませんが、それも私は大変不満でございます。先ほど西田公述人が言われましたように、実は選挙というものは政党で行うという一面ももちろんございますけれども、同時にそれぞれの顔で選挙をやっている。この個人というものがやっぱり信頼関係を選挙民との間で築いていっているんだ、このように思っているんで。  現在の案のような形で政治献金はいかぬ、ほんの少しのものもいかぬ、そういう状態で地方議員の選挙活動は一体どういうぐあいになると御想定になるか、それについての御意見を西田公述人にもう一遍お願いします。

西田昌司京都府議会議員

○公述人(西田昌司君) まさしく先生のおっしゃるとおりでございまして、仮に現行のこの法案が通りますと、私ども地方議員は、政党に入っている者は別といたしまして、そうでない者は助成がもらえない、しかも企業・団体献金もだめだということになりますと、窒息状態にならざるを得ない。その中で、それじゃどういう人が通るのかと言えば、これは組織政党、特に宗教団体などをバックボーンとされている方々には大変有利になるかもしれませんけれども、まさしくそういうような特定のそういう組織を持った形でないと、普通の一般の方はこれはもう出られないんじゃないかなと思うわけでございます。ですから、今回の論議というのは末端の地方の政治家の気持ちといいますか実態というのを全く無視された永田町の中だけの論議になっているんじゃないか。  先ほど国枝公述人もおっしゃいましたけれども、実際に援助を受けるんだという形になるんだったら政党化を促進しなければならないわけでございます。しかし、先ほど私申していますように、政党というのはそんなに実際に立派なものだろうか。そもそも地方の問題の場合は実際余り政党同士の垣根はないんですよ。国政のように例えば防衛とか外交とかこういった大きな問題の場合は、なるほど国民に信を問う選挙をしてそれぞれの政策でやらなければならないという場面も出てくると思うんです。ところが、地方の議会の場合はどちらかというと住民サービス的なことについて論議する場合が多いわけでございまして、何もそういう政党に入って活動しなければ自分たちの議員活動ができないというものではないわけでございます。むしろそういった一つの政党じゃなくて、幅広い見識で市民党として活躍されている方を望んでおられるという実は実態があるわけなんです。  そうした実態が全く今回のこの選挙制度の改革案ではどこにも考慮されておらない。そういう状態になってしまいますと、地方の時代というかけ声は大変国の方からもたくさん言われるんです。しかし、その実態が全くついてこない。まさしくこれは永田町の論理以外の何物でもないと私は思います。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 自民党の下稲葉でございます。  まず、渡辺公述人に一言だけ聞きますが、先生の先ほどの公述を伺っておりまして、一点だけ、お返事だけで結構でございますが、先生はもともと一院制論者でございますか二院制論者でございますか。

渡辺武達同志社大学教授

○公述人(渡辺武達君) できるだけたくさんの意見がたくさんのプロセスの中で出た方がいいと思いますから、二院の方が望ましいというふうに思っております。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 わかりました。  今度、日本の国会が始まって初めて衆議院の選挙の仕方が二つに分かれるわけなんですね。それで民意の集約と民意の反映というお話があったものですから、国会は二院制でございますから、政権の選択だとか民意の集約というのは衆議院のお仕事であって、私どもはそういうふうな衆議院の方々に対して民意を反映する、そして抑制、均衡、補完といいますか、というふうなのが機能だ、こういうふうに思っているものです。先生のお話を聞きますと、比例区の人たちがその抑制、均衡、補完をやって、こちらの方は民意の集約だというふうな意向に承ったものですから、ちょっと念のために伺いました。  西田公述人にお伺いいたしたいと思います。  あるいはまた地方議員の先生方で、私の時間三十四分までしかございませんのでその時間の中で御回答いただければいいと思うんですが、私はきょうここへ参りまして非常に感銘を受けたんです。と申しますのは、西田公述人がよく永田町永田町とおっしゃいますが、実際に地方の政治に携わっておられる皆様方の御意見を聞いて、それこそ東京で聞かれないような意見がたくさん出てきているんです。これが私は国民の声だ、こういうふうに思うんです。  そういうような中で、個別訪問賛成という方もいらっしゃいましたけれども、現場で毎日仕事をなさっているそういうふうな生々しい御意見としては、全体として個別訪問はやっぱり従来どおり禁止すべきだというふうな御意見が強かったように承りました。そしてまたそれについての具体的な御意見を承りました。  もう一つの問題は、いわゆる政治資金の問題だと思うんです。そうすると、東京で私ども聞きますと、企業献金は悪だ、個人献金は善だというふうに直観的にとらえやすい。そして国民の方々もそういうふうに受け取っておられるような印象が多いんです。  そこでお伺いしたいんですが、先ほど出ましたように、皆様方の政治活動の中で、八百屋さんが会社をつくったり何だかんだという形で、それは中小企業の方々もいらっしゃるんでしょう、そういうふうな方々が御支援をなさっている、それが少なくともこの法律が通りますと両手両足をもがれるわけですから、できなくなるわけですから、そこで皆様方の政治活動なんですが、個人献金を受けている比率と、中小企業でもいいです、少なくともそういうふうな企業・団体献金を受けておられる比率というのは、もし差し支えなければ、お伺いできたら、国枝公述人、久島公述人、西田公述人に伺いたいと思います。

国枝克一郎京都市議会議員

○公述人(国枝克一郎君) 献金献金というといかにもたくさん献金を集めているみたいな印象になって困るんですけれども、決して我々はそうじゃないのでありまして、極めてささやかな寄附金をいただく場合があるということでございます。先生おっしゃったのは、正確に言うと私たちはわかりません。多分半分ずつぐらいだと思うんです。  ただ、渡している方ももらっている方も個人だと思っていることがたくさんあるんです。渡している方も、ただ、領収書を、私で言えば国枝克一郎という領収書でなしに国枝商店でくださいよとか株式会社国枝商店でくださいよとか、そういうようなものなんです。ですから、渡している方も個人だと思っているんです。自分が三人か四人の会社だったらそう思っているんです。もらう方もその人からもらっていると思っているんですよ。ですから、よく国会議員の先生方の中で、私は個人献金しかもらっていませんと言う人の中にも多分そういうのがあるはずです。これ、全部企業献金になっちゃうんですね。  これまでも今言われている企業献金と十把一からげに議論されるのはおかしいではないですか。そういう人たちの意思の方が、先ほど言いましたように協会とか団体で、何だかんだ理屈は言っても結果的には半ば強制的にあるいは天引き的に集めてわけのわからぬところに行く金よりはもっともっと民主的じゃないか。この辺のところが我々地方議員が政治活動している一つのよりどころなんです。これをわかっていただいていますかということを申し上げているわけでありまして、正確にあんたのところ何%と言われると、多分半分ずつだと思います。だけど、それはわかりません。だって、何々商店でもらった方がそのままこれは自分の個人の金だと思って出さない人もあるでしょうし、これを税金のときに一緒につけて渡す人もあるでしょうから、どこまでどうなっているかわかりません。  ただ、私は指定都市の議員でありますから、いわゆる指定都市の議員として現在の税金控除として受けられるあの分は別にありますけれども、これは非常に少ないです。少ないですけれども、今言いましたそういった小口のものは正確に言うとわからない、多分半分ずつぐらいだろう、こういうように思っております。

西田昌司京都府議会議員

○公述人(西田昌司君) 私の場合は、まだまだ未熟者でございますので、お恥ずかしいながら、なかなか献金までいただく方はほとんどございませんので、公表しろと言いましてもなかなかこれ具体的な話がしにくいわけです。  しかし、一番私は大事なのは、先ほど来申しますように、企業献金がだめで個人献金がいいというこの感覚がどうもわからない。例えばこういうことも言われております。今ある会社から毎月一万円ずつ献金していますと。これがだめになったら、今度はそれじゃ社長の給料を上げましょう、上げてそこからやればいいんじゃないですか、こういうことを言われているんです。そういう抜け口でもできるわけなんです。  ですから、何も企業がだめで個人がいいとかそういうんじゃなくて、本来、透明性と節度さえ保てば、全くそれは、そこにきれいとか汚いとかいう判断を見つけること事態がおかしいんじゃないでしょうか。何百万とか何千万とかいう裏献金をもらえばこれは仕方ありませんけれども、これは問題外です。しかし、ある程度の年間何十万円、十万円とか二十万円、そういったお金で先ほど申したようにどうしてその議員がみずからの魂を売るような行動に走らなければならないのか、またそのような議員がどこにいるんだろうか、そのことを私は申し上げているわけでありまして、個別の内容につきましてはそれぞれ先生方いろいろあるでしょうけれども、基本的にやっぱりその辺のところの認識をまず持っておかないとこの論議というのは難しいと思います。

久島トキ子向日市議会議員

○公述人(久島トキ子君) 私も議員をしておりますので申し上げますが、田舎の本当に地方議員でございますから、そんなお金なんてもらったことがございませんし、さあ、何かいただくといったら、お米とかお野菜は差し入れがあったかもわかりませんけれども、そんな多額の金品をちょうだいしたことがないものですから、お答えのしようがないんです。

下稲葉耕吉自由民主党

○下稲葉耕吉君 それでは西田公述人にもう一問だけお伺いいたします。  今度の政党助成法を読んでみますと、助成法のお金のはじきぐあいは国会議員の頭数と投票の数なんですね、国政選挙における。したがいまして、それは地方まで流れる流れると言いますけれども、それは流れることは可能ですが、少なくとも算定の基準にはなっていない。しかし、そうはいいましても無所属の議員さんが非常に多いわけですよね。あるいは知事さんだとか市町村長だとかいわゆる首長と言われる方々もそうなんですが、やはりそういうふうな人たちは選挙が大きな選挙になればなるほど政党の系列化の方向が私は進むのじゃないかと思うんですが、いかがでございますか。

西田昌司京都府議会議員

○公述人(西田昌司君) おっしゃるとおりでございます。やはりそういう政党助成というのがこのまま認められるとなると、これは有利不利が出てきますから、必ず政党のどこかの枠の中に入っていなければそういう助成すらもらえないということになってきますので、これは政党の系列化を進めさす可能性になってしまう。まさに中央の論理が地方の方にも無理やり押しつけられてくる。先ほど申しましたように、地方の方は無所属でやっているのは無所属でやる理由があってやっているわけなんです。その理由をほっておいて、助成が欲しかったら政党に入ったらいいじゃないかというような論理でなさるとなるなら、これは全く中央の論理の押しつけではないかと思います。  そうではなくて、地方のやっぱり生の、なぜ無所属でやっているんだ、無所属でやっているには理由があるんですから、そのこともやっぱり配慮していただかなければ私は本当の政治改革というのは進まないのではないか、このように思います。

堀利和日本社会党・護憲民主連合

○堀利和君 日本社会党の堀利和でございます。  本日はお忙しい中、公聴会に公述人として御参画願いまして本当にありがとうございます。心から御礼申し上げたいと思います。  そこでまず、十一月十八日に衆議院から政治改革法案が送られてきまして既に六十日を経過いたしました。いよいよ大詰めというところにやっと来たわけですけれども、先ほどその大詰めのところに来て公聴会を開くとはいかがなものかという、全くおっしゃるとおりでございまして、本来もっと早く公聴会というのは行われるべきかなというふうにも感じております。といいましても、きょうの皆様方の貴重な御意見をあしたの締めくくり総括なりできちんと生かさなければならないというふうに思っております。  そういう御意見を伺いながら、国枝公述人と久島公述人と西田公述人にお伺いしたいんですけれども、憲法五十九条の第四項では、衆議院から送付されて六十日たっても参議院において議決しない場合は否決とみなすということに憲法上なるわけです。それも既に今月の十六日をもって六十日を過ぎたわけです。国民の方からしますと、六十日過ぎてもまだけじめもつけられないのか、永田町は国会は何しているんだと。参議院に籍を置く者としても非常に国民に対して申しわけないという気持ちでおります。  憲法上の例外とも言えるようなこの規定、六十日過ぎてもまだ参議院としてけじめをつけられない、こういうことにつきまして、もちろん六十日の中には補正予算があり予算委員会が開かれる、土曜日、日曜日という公務員としての休みもある、ですから六十日も丸々ではありませんけれども、しかし、なかなか審議が進まないということについてのいら立ちもあろうかと思いますけれども、その点についてお三方の御意見をまず伺いたいと思います。

西田昌司京都府議会議員

○公述人(西田昌司君) 憲法五十九条のお話をされたわけでございますが、しかし議会というのは、特に参議院は良識の府とまで言われるわけでございます。審議を尽くす場だと思うわけでございます。そのことをしないで、五十九条があるがゆえにどうだこうだと言うのは、まさしくそれを人質にとったような強権的な態度じゃないだろうか。むしろそれよりも、先ほど私申しますように、議会というのはやはり審議を尽くしていくんだと。地方議会においても、やはりこういうような強権的に、それじゃあなたたちは審議権を拒否したんだから否決したとみなしてこちらへ持って帰りますよというような形では絶対になし得ないと思うんです。  ですから、参議院というのはまさしく良識の府だと私は信じておりますので、そういうような強権的な態度ではなくて、やはり審議を尽くす。まだ会期があるわけでございます。会期があって、二十九日までと聞いておりますけれども、これもいろいろ経過あったようでございますが、そのことは申しませんが、会期があるわけでございますから、審議を尽くしていただきたい。まずその尽くすということを国民の前に示すということが大事であって、先に五十九条ありきというのは全く本末転倒だと思います。

久島トキ子向日市議会議員

○公述人(久島トキ子君) 私たちも、この不景気な時代にいつまでも何か党のこととか個人のエゴとかそういうのをやっぱり振り捨ててでも政治改革の話を話し合っていただいて、政党間で話し合って歩み寄れる最大限の努力をしていただいて、今国会でなるべく成立をしていただきたい。それで、早く景気対策を盛り込んだ新年度予算に取り組んでいただきたいというのが地方の議会の本音だと思います。

国枝克一郎京都市議会議員

○公述人(国枝克一郎君) その憲法五十九条の問題は一番わかりにくい話でありまして、むしろ教えていただきたいんです。どうしてこういうふうになっておりながらこれまだやっているんですかと本当は聞きたいわけであります、素直に申し上げまして。ただ、国民が政治改革法案をやろう、今国会でやってくれと、こういう強い期待があることはこれは事実でありますので。この程度しか僕には答えられません。  ただ、国民が政治改革やってほしいと言っても、ほかのものはほっておいてもいいからこれはやってくれということじゃなかったと思うんです。それは確かに当時は、政治改革は十二月で終えて次に予算に入るあるいはいろいろなことをやるということで、国民はまず生活防衛を早くやってくれと、こういうことだと思うんです。現実は政治改革だけしかやっていないわけで、これも十分やれたかどうか別ですけれども、やられてないわけであります。  死んだ子の年を数えることになってしまっていますけれども、やはり予算の編成あるいは景気対策その他については、第三次補正予算等については同時的に進行してくるべきだった。それでなければやはり十二月に一たん、それなりの責任はとらなきゃならない部分もあるでしょうけれども、一たんそこで政治改革をなにして予算の方へかかる。予算のような国民生活に必要なのが大切なのかこっちが大切なのか、両方とも大切だと言われますけれども、私はやっぱり今の時点となれば予算その他のものの方が大切ではないか。  ただ、去年の八月、九月、選挙終わった後のころには、先に政治改革をやってそしてという時間的余裕がありますから、国民もそれは先にやってくれ先やってくれと、こういうことだったと思うんですよ。ですけれども、そうじゃないわけですから、これは僕は少なくとも同時進行すべきだったと、こういうふうに思います。

堀利和日本社会党・護憲民主連合

○堀利和君 次に、勝本公述人にお聞きしたいと思います。  国民の声をお聞きしますと、政治改革は求めるにしましても、一番やはり大きな声というのは確かに腐敗防止というのもあります。ロッキードから始まってリクルート、佐川、ゼネコンと、こういうことで大きなスキャンダルが続いてきたわけですけれども、そういうことからしますと非常にもっともな国民の声だろうと思うんです。この政治改革法案が果たして今国会のうちに成立するかどうか非常に心配される方々の中で、もしかしたら政治改革法案が成立しないんじゃないかという心配の中で、それではせめて腐敗防止法だけでもという声もこういう緊迫した状況の中で上がってきていることも事実なんです。  そこでお聞きしたいのは、本当に国民のための政治、豊かな政治というものを遂行していくためには、腐敗防止優先論とでもいいますか、これで本当にいいんだろうかと私は思うんですけれども、その点、腐敗防止を切り離してこれだけを先行させるということについてどのようにお考えか、お伺いしたいと思います。

勝本光一日本労働組合総連合会京都府連合会会長

○公述人(勝本光一君) 私は、腐敗防止を先行するということについては賛成しかねます。一括して可決すべきだというふうに思っております。

堀利和日本社会党・護憲民主連合

○堀利和君 それでは渡辺公述人に次にお聞きしたいと思います。  私は腐敗防止と政権交代というのは非常に密接に関連していると思うんです。本当に国民のためのきれいな、そして国民の豊かな暮らしをつくっていく責任を持って政治を行うためには、この腐敗防止と政権交代のシステムをつくるということが私は切っても切れないと思うんですけれども、その点のかかわりについてもう少しわかりやすく、そして十分御意見をお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

渡辺武達同志社大学教授

○公述人(渡辺武達君) 腐敗防止という意味にも私は二つあると思うんです。一つはお金にまつわる問題で、政治が何らかの外部の諸権力に影響を受ける、こういう問題が一つだと思います。もう一つは、腐敗の中身につきまして政治家がそのような活動を政党政治の中で行わざるを得ないという組織的な問題である、こういうふうに思います。  先ほども私、述べさせていただいた意見の中で申し上げましたのは、全体の政治の中で、どのような制度をつくっても、その人がどうするかによってあるいはどういう人がどういう活動をするかによってこの制度は生かされないという面がございますので、その留保つきで申しますならば、選んだ国民、選挙人というものが政治家の皆さんの活動をできるだけ透明な形で理解できる、その中で行われたことが次の選挙に我々の意見として反映できる、こういう制度でなければ腐敗というものは制度的にはなくならない、こういうふうに思います。  しかし、日本の議会制度が始まってからずっと、世界の政治制度もそうでございますけれども、腐敗を防止するための方策を随分行ってきております。そういうことがあるにもかかわらず、非常な頭脳と力を使われまして政治家の皆さんがそれの反対の活動をされてきた部分があった。それが腐敗と言われてきているわけでございまして、制度をいじったら全部直るというものではない。しかしながら、制度において腐敗が起こっている面も否定できない。例えば、先ほど申し上げましたように、現実の政治に随分お金がかかる。そのことを実際にはカバーできないような政治資金の規制という法律になっておりますから、それに隠れた形のものが行われている。だから私は、例えば公費の助成ということを明確に行うことによって我々の方も政治家の活動をチェックさせていただく、そういうことでございます。  そのことをもう少し詳しく申し上げますと、公費助成がいいかどうかで先ほども議論が出ておりますが、公費助成ということにつきまして、本当に意味を持つならば、これは国会議員の給料でも大きな意味では公費助成なんですね。通信費も交通費も援助もそうですよ。これは一つの意見としてあるいは現実にかつていろんなところでも行われましたけれども、これは名誉職だから給料は要らないとか、あるいはそれに近いことを言っているアメリカのロス・ペローみたいな人もいますけれども、しかし、これは本来私たちの代議員としてやっていただいている政治家の方に我々が自分でチェックできるような形でお金を出す、そういうことは決して政党政治をないがしろにするものではないということであると思います。  また、地方議員に対して政党化というものを進めるのではないかということで先ほど来も意見が出ておりますけれども、私はそうは思いません。現実の政治の中で、確かにたくさんの問題がありますけれども、大は世界的な問題から小は自分の家庭の中の子供に対する援助の問題とか、そこまでありますけれども、大きな問題に対しては政党というものについて行われる部分が非常に多い。そういうことについて現在国政レベルで議論をしているのであって、この問題が仮に通ったといっても、地方の議員のレベルでどうするかということはまた議論していただいたらいいのであって、今日の議論の中で国政レベルの話と地方議員のレベルの話を一緒くたにしてこれをよくないというふうに言うのは私はおかしいと思います。  だから、まず第一に国会議員のレベルでもし仮に腐敗というものがあるとすれば、現実にあったから問題があるわけでございますけれども、そういう問題を考えるならば、私は今日の制度というものについては大きな問題がある、その点で改革を議論していく、そして出された案、政府・与党案というものについては原則的には進歩である、こういうふうに考えております。

堀利和日本社会党・護憲民主連合

○堀利和君 加藤公述人に最後にお聞きしたいと思います。  この並立制はもちろん小選挙区を含んでいるわけです。そうしますと、この並立制に反対する声の中には小選挙区は民主主義的でないという声があるわけですけれども、この点についてはどのようにお考えでしょうか。

加藤秀治郎京都産業大学教授

○公述人(加藤秀治郎君) 小選挙区制もアメリカ、イギリスで採用されているように、日本にとってはイギリスは民主主義の母国のような国でありまして、少数意見を切り捨てるのは民主的でないという話がありますが、イギリスあたりの言い方ですと民意を概括的に反映するという言い方でして、今労働党の方に支持が寄っているなら労働党がたくさん議席がとれればいい、保守党に寄っているなら保守党の方がたくさん議席がとれればいい。これもまた民意の反映という点では一つの考え方で、ですから、選挙制度を選ぶ場合、まず忠実な民意の反映が大事だと言ってしまえば比例代表になってしまいますけれども、民意をどう考えるか。  あとはほかの選挙制度の部分ですと、例えば議院内閣制をとっていて首相を議会が支える、こういう制度をとっていますと、ある程度の多数派が出てこないとうまく運営できない制度ですから、アメリカの話はそこではちょっと除外されると思いますけれども、民主的かどうかというのは民主主義をどうとらえるかということのあれで、小選挙区制も比例代表もともに広い意味の民主主義の考え方で、その中で自分はこっちをとる自分はこっちをとるという形で選択すればいいことで、どっちかが民主主義的でどっちかが民主的でないという、そういうのはそもそもその人が置いた前提においてのみ議論できることで、そういうレベルの、余り生産的な議論にはならないと思いますので、そういう人は自分は民主主義をどう考えるということを言った上で次の議論をすればその辺のことはもう少し生産的な議論ができるんではないかと思います。

堀利和日本社会党・護憲民主連合

○堀利和君 ありがとうございました。終わります。

角田義一日本社会党・護憲民主連合

○角田義一君 社会党の角田でございますが、時間がありませんので前置きを一切抜きにしまして御質問申し上げます。  加藤公述人にお尋ねいたします。  今度の与党案では御案内のとおり重複立候補を認めておりまして、小選挙区で落ちましても比例代表の方の名簿に載っておりまして惜敗率によって敗者復活という、余りいい言葉じゃありませんが、当選をするわけでありますが、これは国会の中ではこんなおかしな制度はない、不徳のいたすところで負けた者がなぜまた国会議員になれるんだと、こういう御議論もあったんですが、私は非常にこれは妙味のある制度だと思っているんですよ。比例は御案内のとおり民意を反映する、しかも重複で立候補を認めていますから、小選挙区で惜しいなと、落っこったといってもその方で救われるということは非常に私は妙味のあるいい制度だなと思っているんです。この辺の重複制度、しかも惜敗率、これについてはどういうふうにお考えでございますか。

加藤秀治郎京都産業大学教授

○公述人(加藤秀治郎君) まず重複立候補制度ですが、私はこれ大変賛成をしたいと思っています。私がいろんなときに引き合いに出しますドイツが実はこれをやっておりまして、ドイツのコール首相というのは、この間の統一ドイツの初の選挙でこそ初めて、彼の工業都市ルートビヒスハーフェンという都市ですが、そこで初めて小選挙区で選ばれたのでありまして、それ以前、党首として野党を率いていたときは全部比例代表で議席を得てきた人であります。そういうわけで、じゃコールが小選挙区で負けたのに出てきて野党を率いているのはおかしいという話は僕はドイツでは聞いたことがありません。  それで、あとは日本でこの制度を導入することの意味は、内閣の閣僚の多くを国会議員から選ばなきゃいけないのですが、現行の制度でやってみますと、選挙制度が非常に激烈で現職閣僚がかなり落ちているという傾向があります。それで傾向としてあったのは、閣僚になったんだけれども閣僚の仕事をちゃんと腰を据えてできないという国会議員がたくさん出て、これは国政上は重大な問題でありまして、落ちてはいけない閣僚だったら比例代表の名簿の方では高位に置いて、仮に小選挙区で敗れてもいいような形で、そして安心して閣僚としての公務に励んでいただくのでないと、しょっちゅう地元の選挙区にばかり帰って大臣としての仕事を手を抜くというようなことがあるのでは困りますから、これもそういう意味でも賛成であります。  惜敗率の問題は、どういう知恵のあった方が考えたのかちょっとあれですけれども、これもどう運用されるか非常に微妙でありまして、選挙区のところの微妙なサインがうまく考えているように惜敗率のところに出てくるかどうか非常に疑問も残りますけれども、順番を決めかねるからそこについてはそれぞれの選挙区での選挙民の判断に任せようという、考え方としては一つとれる方法として検討できると思います。  ただ、比例代表の名簿は全部党が決めるのは嫌だから人が選べるようにというそういう観点から議論するのでしたら、もう少し素直に、アイルランドなんかがやっていますように、比例代表でも個人に投票する、それで余った票は同じ党のほかの人に回すというそういう制度がありますから、議論の方法として比例代表はいいけれども人を選びたいというのでしたら、もう少し素直な制度が考えられてもいいと言えばいいと思います。  ただ私は、日本の場合、たくさんいる中から人を選ばせるというと、そこに金がかかる原因があると思いますので、その制度を日本で導入することについては否定的で、むしろ政策中心、政党中心の選挙をやる、そのためにはあえて順番は政党が決めてしまうというやり方をやるというのは一つの見識ではないかと思います。  先ほどから地方議会等の話が出ていますが、地方議会も国政選挙がとにかく三人なら三人、上から三人というふうな形でやっていますものですからおかしいことになっているので、中央が変われば地方議会もそれとあわせてもう一度見直されるべきだと思います。

角田義一日本社会党・護憲民主連合

○角田義一君 勝本公述人にお尋ねいたします。  戸別訪問の禁止、解禁というのは盛んに両論御意見があるわけですけれども、私も組合の皆さんにいろいろ御厄介になって何度も地方議会の選挙もお世話になりました。現行制度では戸別訪問というのは禁止されておりますので、個々面接と称していろいろ工夫をしてやっておるわけですが、戸別訪問禁止でひっかかって捕まったり裁判にかけられたりという事例を私弁護士ですから随分弁護もしてきました。  それも考えますと、やはり私はいろいろ弊害は除去していかなきゃいかぬと思いますし、それから良識でもってやってもらわにゃいかぬなと思うんですが、やはりこの際は選挙運動というものは基本的には自由にすべきだ、開放すべきだ、運動員の皆さんの良識にゆだねるべきである、良識に反するようなことをやる党はこれは上がれない、厳しい審判を受ける、こういうふうになっていくべきなのが私は本筋じゃないかという気がするんですが、労働組合の幹部としてのお立場でいろいろ選挙運動もやっておられる、そういうお立場から御意見を賜りたいと思います。

勝本光一日本労働組合総連合会京都府連合会会長

○公述人(勝本光一君) 先生今おっしゃっているように、もちろん節度そして良識を持って戸別訪問するというのは当然のことでありまして、もううるさくてかなわぬという話もありましたけれども、今これは禁止されているわけですから、行く人は必死で、嫌な思いをするかもしれませんが、私は国民をもっと信頼したらいいと思うんです。  今、戸別訪問は禁止されていますけれども、これが確かに頼みに行くだけでなくて批判の人も中にはあるかもわかりませんが、これを解禁すれば、またそれはすぐに行って、いやそうではないということを言えるわけですから、そして選挙を頼みに行くことによって政治に対する関心がもっと高まって投票率が相当上がるんじゃないかなというふうに私は確信しております。こんな六十数%の低い投票率なんて世界の国どこを探したってないわけですから、やっぱり戸別訪問は解禁をして正々堂々と私は選挙をやるべきであるというふうに考えます。

角田義一日本社会党・護憲民主連合

○角田義一君 加藤公述人にもう一つお尋ねします。  政党助成のことでございますけれども、私は画期的な制度じゃないかというふうに思います。いろいろまだ直さにゃならぬ点もあると思うんですけれども、一つは、政党に対する公的助成のその金の使い道は政党にゆだねる、政党の良識に任せるという考えもありますが、いや、ある程度その使い道について制約を課した方がいいんじゃないかという意見もございます。それからもう一つは、その使った後の始末であります。チェック機能、これはしっかりしていなければならぬじゃないかと、こういう御意見もあるわけで、私はごもっともだと思いますが、その辺をドイツの制度にお詳しい先生から一言、その二つについて御意見を賜りたいと思います。

加藤秀治郎京都産業大学教授

○公述人(加藤秀治郎君) 政党助成の使途についてですけれども、使途は私は政党に任せたらいいのではないかと思います。それで、チェックとあわせますが、どういう点に使ったのかという点だけははっきりできるように、そしてそれを公にしてその判断は国民にゆだねるという、そういうことでいいのではないかと思います。  例えばくだらないと思うことに大金を使っている政党があったら、そういう政党には国民は投票しないでしょうし、そういう形で使途について細かく規定しないでとにかく結果をちゃんとオープンにする、そして国民がそれがいいとしたらその政党に入れるでしょうし、嫌なら、例えば支持者を集めて温泉旅行に連れていくというそこに何百万というのが出てきたら、それはそんなことをやったら嫌だと考えるでしょうし、これは一つの考えだと思いますから、使途を細かくやらないというのはいいと思います。  それで、先ほど言いました選挙公営との大きな違いは、選挙公営は基本的に政党や候補者への不信に立ってつくられたもので、ただ無制約にお金を上げると何に使うかわからない、だからポスターには幾ら、宣伝カーには幾ら、はがきなら幾らというような形でやっていると思いますけれども、政党への助成というのは、そうではなくて自由に使いなさい、ただその結果は自分が負いなさいという考え方で、二つの間には明確な哲学の違いがあると思いますから、政党助成をやる際には使い方はオープンに、ただ結果はクリアにしてその判断はやった人が負う、そういう制度にしていただきたいと思います。

角田義一日本社会党・護憲民主連合

○角田義一君 終わります。

中村鋭一日本・新生・改革連合

○中村鋭一君 私は新生党、日本新党、そして私も所属をしております民主改革連合の立場で幾つかお尋ねをさせていただきます。  きょうお伺いしておりまして、本当に皆さん的確な御意見を下さいまして、そのことについては深く敬意を表する次第でございます。特に西田さん、本当にずばっと切り込んでこられまして、しかし随分私とは考えが違いますから、本当ならあなたとゆっくりここでディベートをさせていただきたいのでございますが、十三分でございますから、これはあなたに近い方で自民党の国会議員の先生もいらっしゃいますから、その方と永田町でゆっくりとひとつあなたの御意見については討論をさせていただこうと、こう思います。  渡辺公述人にお尋ねいたします。  先ほどの公述の中で、私はあなたのお話の中から、この制度が施行されれば恐らく将来はいわゆる政界再編というものは避けて通れないだろう、そういう印象を受けたんです。あなたの認識をお尋ねいたしますが、二大政党制に収れんしていくと思いますか、それとも例えば細川総理がおっしゃるように穏健妥当な幾つかの多党制に移行していくと思われますか、それからまた、あなたはどれが望ましいとお思いになりますか。

渡辺武達同志社大学教授

○公述人(渡辺武達君) まず、今お話しの中にございました細川総理が言っていらっしゃる穏健な多党制という言葉でございますけれども、実はあれは御承知のように細川さんが最初に言ったわけじゃないということですね。そういうことを言ったイタリアの政治学者もおりますので、まずそのことを申し上げておきます。  私が現在の日本の政治というものを考えますと、先ほど申し上げましたように、経済的、政治的に大変な力を持ってその動きが世界の中で大きな影響力を持っている、このときに日本の国政レベルの問題でミスが政治界に起こったときにはそこの部分でのみ変化が起これば一番いい、つまり社会的なマイナスが少ない政治になる、こういうふうに思いますので、私は、政権交代が起こった場合にも基本的な外交その他の問題につきましてはそれほど変化がなくて、国政レベルの問題において国内の特に日本人共通の問題について意見が反映されるという意味では、余り違いのない政党が政権交代を行うというのが望ましいと思います。  ただし、政権交代ということは、当然国会議員の数でいいますと半数以上を占める、あるいは少なくとも幾つかのグループの中で最大多数を占める、こういう可能性しかございませんので、二大政党なりそれに近いような形での変化が近い将来に起こり得るということは考えております。そしてまた、幾つかの国々で既にございますけれども、余りにもたくさんの政党が乱立をする、そのことを制度的に予想できるにもかかわらず許してしまうということは現実政治の問題として政治の混乱に結びつく、こういうふうに考えています。  しかし、少数の意見でも正しいものが大きくなる可能性を保障する制度、これは実際に大事である、こういうふうに思っておりますので、今、中村委員のおっしゃっていることに的確にお答えしたかどうかわかりませんけれども、少なくとも政界再編は間違いはない。そして、先ほども大きな一枚岩であるかに思われたような政党が分裂をしたとかというお話もありましたけれども、実際に政党の中身を調べていけば、名前は言いませんけれども、最大政党でもその次の政党におきましても、これ、一枚岩ではないですわね。そういう点を見ますと、日本の将来がこれからどうなるんだ、そういうところでもって一致できる政党が新しく再編されていくのは間違いない、こういうふうに思います。

中村鋭一日本・新生・改革連合

○中村鋭一君 渡辺公述人はジャーナリズムと政治のかかわりについて、たしかしかるべきときにしかるべく立法措置も考えていいんじゃないか、こうおっしゃいましたが、私も長年ジャーナリズムの世界に実はおりまして、その問題についてはいろいろ考えます。考えますけれども、これは憲法に言論の自由が保障されているんです。御案内だと思いますけれども、放送法、電波法において、例えばテレビやラジオの番組の編成権というものはそのステーションに与えられているもので、我々がとやかく容喙とか介入するものではこれは絶対にないわけですね。  ですから、もうごく簡単で結構でございますから、公述人がしかるべき立法措置をとおっしゃるのはどういうことを想定しておられるのか、それをお伺いしたいと思います。

渡辺武達同志社大学教授

○公述人(渡辺武達君) 歴史的に申し上げましても、言論の自由という言葉につきましても既にイギリスでは一六四四年にジョン・ミルトンという人が「アレオパジティカ」という、御承知のようにこれで言論の自由、表現の自由というのを政府に対して要求しているわけです。これは検閲を拒否する、こういう内容でございますが。  日本の場合は、手短に申し上げますと、一九五〇年に電波三法というのができておりまして、そこの中に放送法と電波法と電波監理委員会設置法、こういうのがございました。しかし、この電波監理委員会設置法というものにおいて、アメリカのFCC、連邦通信委員会、こういうもののほぼ独立した機関であったにもかかわらず、国家、郵政省と郵政官僚がこれを私物化しようとして電波監理委員会設置法というのを一九五二年に廃止しているんですよ。このことが現在の放送法の公正とか不偏不党、そういう言葉を恣意的に理解して利用させるということのもとになっているわけです。  この問題は長くなりますのでちょっとやめますが、そういうことがございますので、私は、独立をした、公費で実際にすばらしいジャーナリズムを社会に必要であるという判断でそれが援助できるような形でのそういう委員会、あるいは独立委員会、私は日本マスメディア委員会と呼んでいるんですけれども、そういうものを公的に設置する必要がある、こういうふうに思っています。

中村鋭一日本・新生・改革連合

○中村鋭一君 アメリカにもそのような委員会の組織はあるわけでございますから、そういう意味ではよく理解ができました。少し誤解を与えるといけませんので、きっちりとお尋ねをさせていただいた次第でございます。  加藤公述人にお尋ねいたします。  スペインの哲学者ですか、いいことを言っていますね。これはそのまま私また国会の代表質問にも使わせていただこうと思いました。腐敗防止だけ先にやりなさいと言う人に対するこれぐらい明快な回答はありませんね。選挙制度が適切なら民主主義は全くうまく機能する、選挙制度がだめならばあらゆることがだめなんだという、これは四法一括成立を目指す我々としては非常に説得力のあるいい言葉を教えていただきました。ありがとうございました。  一言だけ、政党の要件というものについて加藤公述人はどういうものを想定していらっしゃいますか。これは西田さんもさっきから、政党というものについてどうもちょっといろいろぐあいの悪い点があるんじゃないか、やっぱり選挙というのは人物本位がいいんじゃないかと、こういう御意見もございましたので、加藤公述人がお考えになります政党とは最低どれだけの要件を満たさなければ政党と認めることができないのか、そのお考えをお尋ねいたします。

加藤秀治郎京都産業大学教授

○公述人(加藤秀治郎君) 政党につきましては、今度の改革のねらいが政策本位、政党本位というふうに二つ並べてありますが、実はこれが一つのことになれば一番いいわけでありまして、国民がどんな政策を望んでいるか、こういう政策を望んでいたらこの党に入れればいい、こういう政策を望むのならこの党に入れるという形で国民にオプション、選択肢を明確な形で提示するのが政党であれば、政党本位、政策本位の制度ができ上がると思います。  ですから、個人を選ぶというのは言うのは簡単ですけれども、そして政治家、選ばれる方は私を知ってくれ私を知ってくれと言いますけれども、私自身でも、仮に西田公述人と国枝公述人が京都で選挙に並んで同じ党だったら、きょうお話を聞いて多少わかったような気になりますが、どっちを選ぶかといったって選べないわけですね。というのは何かというと、政党本位で議会運営がなされれば、ああこの党はこういう政党、この党はこういう政党という形でわかりますから、政党の要件の最もあれなものは綱領、政策が明確になるということであって、政界再編もそれで国民が選びやすいような形でされれば全く望ましいかと思います。

中村鋭一日本・新生・改革連合

○中村鋭一君 今、国会でも盛んに論議されておりますのは、政党というものの存在と、そして一方にこれは、例えば参議院がありますね。参議院は、先ほどから先生方もおっしゃっておいででございますが、チェック・アンド・バランスといいますか、抑制、均衡ですね。それには、参議院議員というのはなるたけ政党の拘束、党議拘束を外して議員個人個人の良識と先見性に基づいて投票行動をしなさいというような論も非常に多いし、私もそれは肯繁に当たる点もあると思いますので、これはこれから政党というものの要件というもの、ひいては政党法をつくるかつくらないかというような点についても我々もまた大いに勉強をしていかなければいけないんじゃないか、こう考えております。  最後になりますが、勝本公述人、私伺っておりましてもう勝本公述人の述べられるところが実に連合八百万人の働く仲間の有権者の意見を見事に代弁をしてくださいまして、もう全くその間然するところのないといいますか、一〇〇%私の持っております意見、連立与党の持っております意見、本来この法律をどうしても成立させなきゃいかぬと思っております我々の立場を物の見事にスポークスしてくださいました。これはもう感謝の一言あるのみでございます。  ただ、一つだけお伺いしておきますが、一番最後に、政党要件の得票率についても与野党で合意をと、こうおっしゃいましたが、一言だけ、端的にじゃ勝本さんは何%ならいいとお考えでございますか。

勝本光一日本労働組合総連合会京都府連合会会長

○公述人(勝本光一君) 中村先生にお褒めいただきまして、ありがとうございます。  私は、先ほどから申し上げていますように、合意に達する数字でいいんじゃないかと思っております。

中村鋭一日本・新生・改革連合

○中村鋭一君 具体的な数字はありませんか。  いや、これははっきり言いますと、小会派の皆さんで、例えば江本孟紀さんはきのうこれ一・五%にしてくれと。ついこの間は二%でいいとおっしゃっていたのが、またこれ〇・五%下がってきているんですね。ですから、二院クラブの皆さんとか、これはやっぱりきょう、あす、あさってにかけて相当なポイントになってくるんじゃないかと思いますよ。ですから、それはやっぱりもしお考えがあれば。それはもうありませんか、具体的な数字は。

勝本光一日本労働組合総連合会京都府連合会会長

○公述人(勝本光一君) ございません。

中村鋭一日本・新生・改革連合

○中村鋭一君 終わります。

吉田之久民社党・スポーツ・国民連合

○団長(吉田之久君) これにて公述人に対する質疑は終わりました。  この際、公述人の方々に一言御礼を申し上げます。  皆様には、長時間にわたり有益な御意見をお述べいただきましてまことにありがとうございました。  拝聴いたしました御意見は、本委員会の審査に十分反映してまいりたいと存じます。本日は御多忙のところまことにありがとうございました。派遣委員を代表いたしまして重ねて厚く御礼を申し上げます。  また、本地方公聴会のため種々御高配、御尽力を賜りました関係者各位に厚く御礼申し上げます。  傍聴の方々にも、長時間にわたり御協力いただきまことにありがとうございました。  これにて参議院政治改革に関する特別委員会京都地方公聴会を閉会いたします。    〔午後三時四十一分散会〕      —————・—————    松山地方公聴会速記録  期日 平成六年一月十八日(火曜日)  場所 松山市 道後プリンスホテル    派遣委員     団長 理 事      一井 淳治君                 岡  利定君                 久世 公堯君                 森山 眞弓君                 峰崎 直樹君                 猪熊 重二君                 直嶋 正行君    公述人        愛媛県議会議員  先田 通夫君        愛媛県社会問題        研究会事務局長  西川 恵夫君        愛媛県議会議員  谷本 永年君        愛媛大学助教授  福本 潤一君        森産業株式会社        代表取締役社長  森  謙介君        日本労働組合総        連合会愛媛県連        合会事務局長   吉川 秀紀君     —————————————    〔午後一時開会〕

一井淳治日本社会党・護憲民主連合

○団長(一井淳治君) ただいまから参議院政治改革に関する特別委員会松山地方公聴会を開会いたします。  私は、本日の会議を主宰いたします政治改革に関する特別委員会理事の一井淳治でございます。よろしくお願いいたします。  まず、私どもの一行のメンバーを御紹介いたします。  自由民主党所属で委員の森山眞弓君でございます。  同じく久世公堯君でございます。  同じく岡利定君でございます。  日本社会党・護憲民主連合所属で委員の峰崎直樹君でございます。  公明党・国民会議所属で委員の猪熊重二君でございます。  民社党・スポーツ・国民連合所属で委員の直嶋正行君でございます。  次に、公述人の方々を御紹介申し上げます。  愛媛県議会議員の先田通夫君でございます。  愛媛県社会問題研究会事務局長の西川恵夫君でございます。  愛媛県議会議員の谷本永年君でございます。  愛媛大学助教授の福本潤一君でございます。  森産業株式会社代表取締役社長森謙介君でございます。  日本労働組合総連合会愛媛県連合会事務局長吉川秀紀君でございます。  以上の六名の方々でございます。  さて、当委員会におきましては、内閣提出に係る公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案、並びに参議院議員発議に係る公職選挙法の一部を改正する法律案及び政治資金規正法の一部を改正する法律案の六案につきまして目下審査中でございますが、本委員会といたしましては、六法案の重要性にかんがみ、国民の皆様から忌憚のない御意見を賜るために、本日、当愛媛県、福島県、新潟県、京都府及び宮崎県においてそれぞれ地方公聴会を開会することにいたした次第でございます。何とぞ特段の御協力をお願い申し上げます。  この際、公述人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。  皆様におかれましては、御多忙中のところ、本日は貴重な時間を割いていただき、本委員会のために御出席をいただきましてまことにありがとうございます。派遣委員一同を代表いたしまして心から厚く御礼を申し上げます。  次に、会議の進め方について申し上げます。  初めに、公述人の方々にそれぞれ各十五分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えをいただきたいと存じます。  なお、この会議におきましては、私どもに対しての質疑は御遠慮願うこととなっておりますので、御承知願います。  傍聴の方々にも、お配りいたしました傍聴人の心得をお守りいただき、会議の円滑な進行に御協力くださいますようお願いいたします。  それでは、これより公述人の方々から順次御意見を承ります。  まず、先田公述人にお願いいたします。

先田通夫愛媛県議会議員

○公述人(先田通夫君) ただいま御指名を賜りました意見陳述人の先田でございます。  私は、今国会に提出されております政治改革法案に関連をいたしまして意見を開陳いたしたいと考え、この席に立たせていただきました。  御来県の先生方には、御多忙の中、遠路御来県賜りまことに御苦労に存じます。失礼な点も多々あるかと存じますが、何とぞよろしく御理解のほどお願い申し上げたいと思うわけでございます。  本題に入る前に、二、三私見を述べさせていただきたいと思います。  私は、自由民主党が大同団結して発足した五五年体制のスタートの時点から、一貫して自民党員として今日まで地方自治にかかわってきた人間であります。したがいまして、野党の経験は今回初めて体験する立場になりました。しかしながら、国政では野党であっても、県政におきましては絶対多数の県政与党として保守王国愛媛の面目を維持しているところであります。  今、国会の場で展開されております政治改革法案の審議の流れを見ておりますと、遅々として進展をせず、ある面では強行に、テレビの画面を見ておりますとまことに遺憾に思うことばかりであります。率直に言って、まさに国民不在の国会ではないかとさえ思うのであります。  御案内のとおり、細川内閣は発足以来五カ月、足かけ二年が経過した現在、国民のだれも、国会議員のだれからもさきの総選挙において小選挙区制を公約に掲げてこられたか、私どもの記憶にはありません。  今、我が国はかつてない大不況に国家経済は大きく低迷し、一億有余の国民は一日も早い政治経済の安定による生活の安定を強く望んでいると思うのであります。にもかかわらず、その国民が真に希求する課題は先送りにして、最重要課題であるべきはずの新年度予算編成も遂に越年となり、今なお不確定のままに、議員固有のかかわりの深い選挙制度の改革にのみ終始しておられる様相は、我々地方の人間にとっては納得がいきがたい、このように思うわけでございます。特に、予算編成越年の問題は、地方自治体、私ども県にとりましても大変な支障を来していることは間違いないと思うわけでございます。  今回、このような地方公聴会の開催につきましても、現在参議院で審議の過程にありますが、既に明十九日にも総括審議終結と本会議採決という日程が決まっているかのようであります。全く国民、有権者を無視したことであると断ぜざるを得ません。同時に、税金のむだ遣いではないかとさえ言いたくなるわけでございます。  なぜなれば、本日私たちが陳述した内容や問題点がきょうあすの審議の中でどのように反映されるのか甚だ不透明であると思うのであります。法律、規則で定められておる公聴会であるとはいえ、もう少し国民、有権者のサイドに配慮した実効性のある方法を講ずべきではないかと痛感をいたします。  今回の与野党逆転劇の根源は政界スキャンダルに端を発したことが大きな要因であり、そのことの緊急対応が急務であります。腐敗防止の対策が最優先であるべきにもかかわらず、小選挙区制とか比例代表制とか、現行中選挙区制に逆行するかのような論議に対して私どもは納得しがたいのであります。  小選挙区の区割りいかんによっては、有権者、支持者離れが急速に進み、現行制度以上に金のかかる選挙になることは必至であると思います。また、比例代表制の採用は現行参議院制度の根幹にかかわる問題であり、参議院の存在価値が問われる重要な問題であると思います。  細川総理の公約は、年内政治改革決着のはずであったと思います。年末会期延長、新年を迎えて早くも一月は下旬に入ろうとしております。現在、優先課題を先送りにしたまま政治改革論議に執着されることは、率直に申し上げて細川連立内閣は本音と建前を混同しながら、大変失礼でおしかりを受けるかもわかりませんが、まさに迷走内閣といってよいのではないかとさえ思うのであります。  私どもの機関紙でございますが、自由新報新年号に全国の自民党県連幹事長の年頭所感が掲載されております。細川総理出身の熊本県自民党幹事長の言葉の中に、不況を傍観してきた細川内閣の無策と日本農業の根幹を揺るがす米市場開放を決定したことは極めて遺憾である、我々はこのような状況を憂い、再び安定した政治、安心できる社会を構築するため全力を傾注すると明言されております。総理出身県の自民党幹事長の発言であるだけに意味ある発言であり、私も全く同感であります。  さて、この辺で本論に入りたいと思います。  第一点は、さきにも申し述べました地方公聴会のあり方についてであります。公聴会を形骸化し、単なるセレモニーとして実施しているのではないかということであります。  さきの衆議院で全国十カ所で実施された地方の意見が法案採決でどのように生かされておるのか。今回の参議院地方公聴会についても、一月十三日付で十七日中央、十八日地方公聴会が設定されました。ところが、既に連立与党では明十九日に審議終結、本会議採決という日程が内定され、法案の骨格修正にも応じない方針を確認しておるとのことであり、全く衆参いずれも公聴会の意見は単なるセレモニーであることを明示しているのではないかと思うのであります。このことについて、本日この場で述べられる地方の声に特別委員会ではどのように対応されるのかお伺いをしたいのであります。  第二点は、比例選挙の区域の問題であります。  衆参二院制の建前から、その仕組みは当然明確に異なるべきであり、両者同数であっては二院制の意義を損なうことになる。衆議院は地域の代表としてその声を国政に反映させることが役割の大きな特色であります。したがって、選び方も地域選出が基本であって、比例代表はあくまで補完的なものであります。  修正後の小選挙区の定数は二百七十四人で総数の五四・八%で、参議院の選挙区定数六〇・三%の二百五十二人中百五十二人にも満たない状況であります。ぜひ自民党案の三百は確保すべきである。また、比例代表区の区域を全国単位とするときは、地方の民意を代表する代議士が激減し国民は政治からますます遊離することになる。ちなみに本県の場合、現行九人から四人となります。したがって、比例区の単位をぜひ都道府県単位として、投票方式は記号式、一票制とすることに修正実施されるよう強く要望を申し上げたいと思います。  政治改革の必要性は、自民党内閣においても過去五年余りにわたり取り組んできた経過があり、今国会でも最重要事項であることは事実であります。一日も早い成立を期すべきであると思いますが、政府案の内容は地方に対する配慮の欠落と衆参二院制の存在意識の薄れなど見過ごしがたい問題点が多くあると思われるので、特段の配慮をお願いしたいのでございます。  今、国会の場における政治改革は小選挙区制の成否のみにかかわっているかのような論議が主流となっておるようでありますが、小選挙区制そのものにも危惧される問題点が多々あることは事実であります。  国民が望んでいるのは、政治と金の関係、すなわち腐敗防止と透明性であり、このことの改革を何よりもまず急ぐべきではないかという声は地方にうっせきしたものがあります。  ちなみに、本県で地元紙が実施した県内七十の市町村の首長さんのアンケートに対しまして、平成六年一月の小選挙区比例代表並立制に対する賛否は、支持する十六人、支持しない四十四人、六三%、その他十人で、支持しない理由として現行の中選挙区制が望ましいと答えた人が四十四人中三十五人、八〇%という数字になっております。  現在、国民の求めておる最大の急務は不況対策であるにもかかわらず、政府は予算の先送り、税制も先送りとし、真に国民が求めていない政治改革論議にのみ執着し、不況対策など重要案件のすべてを先送りされていることはまことに遺憾に思うのであります。そのほか、政治資金、公的助成、選挙区画定機関の設置など関連のものがありますが、内容に触れることは控えておきたいと思います。  細川内閣は、発足以来政治改革を至上命題として、地方分権、規制緩和等、耳ざわりのよい題目を並べて今日に至っておりますが、いずれもかけ声だけに終始して、いまだに先行き不透明であると我々は思うのであります。この際、国民の前に公約の早期実現を図ることを明示してほしいと思うのであります。  以上、予断と偏見を交え大変勝手なことを申し上げましたが、地方の声に謙虚に耳を傾けていただき、真の政治改革に取り組んでいただくことを強く要請申し上げ、発言の過程で不適切な表現も多々あったかと反省いたしておりますが、何とぞ御理解を賜り、御容赦のほどお願いを申し上げまして、私の意見陳述を終わります。  以上でございます。

一井淳治日本社会党・護憲民主連合

○団長(一井淳治君) どうもありがとうございました。  次に、西川公述人にお願いいたします。

西川恵夫愛媛県社会問題研究会事務局長

○公述人(西川恵夫君) 御紹介を受けました西川でございます。  現在審議されております政治改革関連諸法案についての意見を以下述べさせていただきます。  最初に、大変失礼ですけれども、地方公聴会の開催の位置づけと出された意見の取り扱いについて要望を申し上げたいと思います。  国会法の五十一条に基づいて重要な案件について公聴会が開かれ、国民各界各層の意見を徴されることは、民主政治の理念に照らして大変結構なことだと敬意を表します。  しかし、新聞やテレビ等マスコミを通じて承知しているところでは、公聴会後の委員会採決、本会議議決に至る間の日程が余りにも短く、公聴会の意見がどのように取り扱われるのかいささか疑問を持ちたくなるものでございます。国会は国会としての立場で専門的に長時間を費やして今日に至っていることは理解しているつもりでございますが、せっかく開催される公聴会が単なる形式にとどまることのないよう、国民が理解、納得できるようにしていただきたい。国民の期待している良識の府としての参議院にふさわしい運営がなされることをまず冒頭にお願いをし、要望をするものでございます。  さて、最近、国政選挙を初め各種地方選挙においても、多数の有権者が棄権するというまことに残念な傾向が強くなっています。その原因はいろいろあろうかと思いますけれども、私はその大きな原因として、有権者の政治に対する不信感が原因であり、民主政治のまさに危機として深刻な事態であると受けとめております。しかも、政治改革の必要性とその実現の公約は、長年にわたって各政党が約束をされたにもかかわらず、現在に至るまで実現されていない。果たして国会に政治改革の意思ありや否やという国民の疑問の反映でもあるというふうに私は受けとめております。その意味において、政治改革は至上課題であり、早急に実現されることを望むものでございます。  政治改革についてでありますけれども、国民の意見や要望は、大きく言って二つの面があると私は思います。  その一つは、各級裁判所でも明らかにされている一票の重み、格差に対して、法のもとの平等を求める意見ではないかと思います。この点については、国会においても部分手直しが行われてきたところですけれども、過疎過密の進行という勢いの中では、その改革は避けて通れない状況に現在きているのではないかと言えます。  いま一つの問題は、政治と金、利権とのかかわり合いであります。そこから発した腐敗政治に対する怒り、これが国民の大きな問題ではないだろうか。リクルート、共和、佐川急便問題等、政治献金、政治資金調達に関する不祥事が次々と発覚をし、最近ではゼネコン汚職に見られるように、地方政治、行政に至るまで検察の手が入り、国民の政治に対する怒りと政治不信はその極に達していると思います。  私は、この二つの点について有権者の素朴な意見にこたえられる政治改革を行うことが最も必要であり緊急かつ重要である、このように思っております。  この考え方に立って、以下若干の意見を申し上げます。  まず、選挙制度についてでございます。  民意の反映、その集約方法をどうするかということについては、各種の意見のあることは当然でありましょう。私は、民主政治のあり方として、多数意見に従うとともに少数意見をも尊重して有権者が全体として政治に参加し責任を負う体制をつくるためには、比例代表を重視した制度の確立が必要であると思います。現実的には、比較多数による小選挙区と、少数意見を含め全体的民意の反映という比例代表とのバランスをどう考えるかということになろうかと思いますが、私は民意の反映を重視する立場からいって、比例代表の枠を衆議院で議決された枠以上減少させてはならない、このように考えているところでございます。  比例代表の単位につきましては、全体的民意の保障という考え方から見て、私は全国がベターであると考えます。  また、小党分立を防ぐため比例代表三%阻止条項がありますが、このことは大量の死票を生み出し憲法違反の疑いもあるという指摘があります。今日、国民の考え方が多様化している事実を踏まえ、個々人の意思を最大限尊重する立場に立つと、過渡的な措置としての三%阻止条項を理解しつつも、この点については個々人の意思の尊重ということを念頭に置きながら、弾力的、柔軟な発想で再検討をされ、合意点を見出してもらいたい、このように願っております。  次に、投票方法について申し上げます。  私は、有権者の考え方が多様化して支持する政党も多様化時代を迎えているという現実を踏まえて、有権者の意思とその選択の幅を最大限生かしていくという考え方に立ちますと、少数意見の意思の反映という視点から、この問題を解決するためには二票制を原則として支持いたします。小選挙区はそれぞれの候補者自身について有権者は選択をし、一方、政策なり過去の政党の政治実績を十分判断をして、また個人の政治理念に照らして比例代表で政党を選ぶ、このことは日本の現実の政界の実情から妥当な措置であるというふうに考えるところであります。  次に、政治改革について国民が最も関心を持ち、重要視している政治資金制度について申し上げたいと思います。  私は、有権者の率直な政治浄化の要望にこたえるためには、この際企業・団体からの寄附、献金を禁止すべきだというふうに思います。このことを基本にして、現実的には過渡的に経過措置をとるにしても、その措置は厳しく規制をする、改革の中身と期限を明確にして国会みずからが自浄機能を発揮して、国民に理解され、信頼を取り戻すようにすべきではないかと思っているところであります。  企業も社会的責任を負う立場から節度ある政治参加の道を担保すべきであるという意見がありますが、そのことと献金の関係は別次元の問題として整理をしていくべきではないかと私は思っております。企業はあくまでも利益を追求する団体であり、その性格から企業献金は利権とのかかわり合いが断ち切れないということは、残念ながら今日までの日本の腐敗政治の実態がはっきりと証明していると考えるところであります。  本来、政党活動というのは、その構成員の党員から納められる党費、政党活動の一環としての事業収入及び支持者個人の献金、寄附を基本にして行うべきである、このように考えます。  諸外国に比べて、日本では個人献金についての理解が不十分な点は認めますが、民主政治の本来的育成のために、政党も政治家、議員も厳しく身を律する中から、有権者の理解と協力が得られる社会環境づくりに努力していく、このことがまず基本にならなければならないと思っているところであります。  したがって、審議されている法案は、あるべき姿から見れば不十分さを持っておりますけれども、企業・団体献金は政党及び政治資金団体のみを対象にしたこと、政治家自身が代表となる資金管理団体を一つに限定して管理責任を明確にしたことは一歩前進であり、改革の第一歩としてこの点だけは実現をしていただきたいと考えておるところであります。  政党、政治資金団体に対する献金の総額についていろいろな意見があるようでありますけれども、政党助成との絡みもありまして、この額はふやすべきでないと私は思います。  改革法案については、五年後、必要事項の見直しが行われることが予定されていますけれども、五年後にとらわれることなくあるべき道を追求してもらいたい、このことが政治の信頼を回復する道であると私は思っております。  次に政党助成法についてですが、各種の意見のあることは当然であり、引き続き検討が加えられてしかるべき問題であると思いますが、政党が主権者の意思を尊重し自己の信ずる政治理念を訴えその支持を得ながら政治活動を進めることに対し、国民が一定の負担を負うことは、民主政治の育成、維持、発展のコストとして現状の中では了承すべきであると考えます。しかし、そのことは、政治の腐敗をなくして清潔で透明度の高い政治資金の運営を期待し、国民の利益、基本的な権利の擁護が行われる政治を実現する代償としての願いを込めた負担であるという認識を持っていただきたいと思います。したがって、政党助成を求めるならば、企業献金禁止を行うことが有権者の意思に沿う道ではないかと考えているところであります。  交付金額については、その基準となる適正な額の設定というのは極めて難しいことでございます。しかし、今までの実績にとらわれて安易な道を選ぶのではなくて、政党や政治家みずからの努力と実践の中で信頼される政治が確立される、その中でコストも資金の使途も整理されていく、こういうことを考えながらこの助成の額については極力抑える方向で検討をすべきではないか、このように考えておるところであります。  再度申し上げますけれども、交付金については、国民が負担をしている税金であるという自覚を持っていただいて、その収支については透明度を厳しくしてもらいたいと考えておるところであります。  以上、政党、政治家の皆さん方にとっては厳しい要求かもしれませんけれども、国民が税金によって皆さん方の政党交付金を負担しているということを考えた場合に、その課せられた責任と義務を果たしてもらうこと、このことをひとつ強く望みたいと思います。  政治改革、特に金権腐敗政治をなくするためにはぜひ今国会でこの政治改革を実現してほしいという多数の有権者の願い、このことは一刻の猶予も許さない極限状態に達しているという事態を真剣に受けとめていただきたい。この期待にこたえるために、今国会で各党の協議の中でぜひ政治改革法案を成立させていただいて、政治改革の具体化の第一歩を踏み出していただくことを特に要望いたしまして、私の意見にさせていただきます。

一井淳治日本社会党・護憲民主連合

○団長(一井淳治君) どうもありがとうございました。  次に、谷本公述人にお願いいたします。

谷本永年愛媛県議会議員

○公述人(谷本永年君) まず、参議院の特別委員会の先生方におかれましては、時局柄、大変お忙しい中を遠路当地までお越しをいただきまして、地方公聴会を開いていただきますことを、心から感謝申し上げる次第でございます。  しかし、何さま短期間の決定でございまして、急な本日の地方公聴会でございます。自民党推薦の三人の公述人のそれぞれ手分けした焦点を当てた項目をと考えておったわけでございますが、その会合すら持てずに本日に至ったわけであります。そういうこともこれありまして、焦点、論点が重複するかと存じますけれども、できるだけ視点を変えながら発言をさせていただきたい、かように思うわけであります。  そういうことで、私自身も大変勉強不足でございますため詳しい発言はできません。観念的な発言になりますことをあらかじめ御理解いただきたいと思うわけであります。  第一点は、地方公聴会のあり方についてであります。  先ほどから意見が出ておりますとおり、特別委員会におかれましては、昨日の中央公聴会、本日の地方公聴会、そうして明日には委員会で採決をする方針だと、遅くとも二十一日には参議院の本会議で採決に持ち込みたいというような新聞の報道がなされておるわけであります。  また、一方におきましては、民社党の大内委員長がいわゆる法案の修正は次の国会にやるというような発言もなされておるわけでございますけれども、明日特別委員会に諮るというような時期の本日、このような公聴会を全国五カ所でお開きになり、それぞれの出ました皆さん方の御意見を先生方はどのように法案の中に生かしていただけるのか、取り入れていただくのかということを、私どもは大変疑問に思うと同時に心配をしているわけであります。  法案の小骨を修正するようなときでなく、どうしても我々が意見を言うのであれば、大骨、骨子のときにこの地方の意見、国民の意見を反映させていただきたいと思うわけであります。これが戦国時代の城取りの合戦でありますれば、敵は城を取り巻いておる、中には石垣までよじ登っておるような状況の中で、城内ではその敵を撃ち落とすために種子島の改良を模索しておるような状況に似ておるのではないか。私は大いに疑問に思っているわけであります。  いずれにいたしましても、公聴会が遅過ぎると思います。もう少し準備日数を置いていただくことができなかったことを大変残念に思うわけであります。  第二点は、衆議院議員の定数についてであります。  現行の定数五百十二名は、本来でありますと四百七十一名の本則が、附則によりまして、いわゆる一票の重みの格差是正のために人口急増地域に増員、増員を重ね今回の五百十二名に至っていると私は理解をしておるわけであります。  このたび、政治改革、そうして定数の改革を断行されるのでありますれば、公職選挙法の本則にのっとりましてあくまでも四百七十一名の原点に立ち返って、それから取り組んでいただくべきではなかろうかと思うわけであります。  第三点は、比例区代表の導入とその定数についてであります。  私個人は、現行の中選挙区が妥当だと思います。もし、比例区代表を導入するにいたしましても、その比率を下げていただきまして、できるだけ小選挙区の定数を増していただくようにしていただきたいと思うわけであります。  現在、修正案で出ておりますいわゆる小選挙区の二百七十四人、また比例区の二百二十六人の根拠は、総定数五百人から各都道府県に一人ずつの小選挙区の定員を設ける、いわゆる五百から四十七を引きますと、残りが四百五十三であります。四百五十三を二で割りますと、奇数でございますから割り切れはいたしません。二百二十七と二百二十六になるわけであります。その多い方の二百二十七に先ほどの四十七を足しました二百七十四が小選挙区の定数であり、残りの二百二十六が比例区の定数の根拠であると思うわけであります。私は、さして根拠のある、また説得力のある数字ではなく、昔、大野伴睦さんと言われる老政治家がおられましたが、あの方の得意の手法であります足して二で割った論法の域を出ておらないのではないかと思うわけであります。  さすれば君はどう考えるかと先生方にお聞きをいただきましても、私もその論理に基づきました数字を明示することはできません。私の言えますことは、どうか一人でも多くの小選挙区の定数割にしていただきたい、かように思うわけであります。  第四点は、比例選の区域についてであります。  政府・与党案は、都道府県の枠を取り払って全国を一つの選挙区とすべきであると。我が党自民党案は、いや、それではだめなんだ、都道府県単位でやらせていただきたい、いわゆる比例区の定数をそれぞれの理由によって各都道府県に定数割をしていただきたい、その定数はその都道府県で決定をさせていただきたいということの論点の違いがあるわけであります。  今回の諸改革が政党並びに政策本位の選挙の実現を標榜されるのでありますれば、比例区は都道府県単位でやってもらうべきであります。  なぜならば、党勢拡張、党員獲得、そういうものの最終的な責任拠点は県連にあるわけであります。県連での党勢拡張、党員獲得には血と汗がにじんでおるわけであります。特に、本年度の我が党の党員の獲得というものは大変な苦労が伴っておるわけでございますし、また私どもの党の拠点はどこに置くか、これは地方の市町村支部でもないわけであります。党本部でもないわけであります。我々の党員としての拠点意識は県連にあるわけであります。そのために、比例選の区域が全国単位になることによりまして、県単位の意見の集約が全国単位という水によって薄められることを私どもは我慢ができないのであります。これは平等に名をかりた悪平等であると私は思うわけであります。  真の改革は公正、公平にすべきものでありまして、汗をかいた者、苦労をした者が実をとれるような改革にしていただきたいと思うわけであります。よって、比例選の区域はぜひとも都道府県単位にすべきであると、これは声を大にして申し上げておきたいわけでございます。  第五点は、小選挙区での権力の構造についてであります。  小選挙区での公認決定以降の選挙制度につきましてはいろいろと論議がなされておるわけでございますが、公認の決定、いわゆる公認を得るまでの水面下のことが心配されていないように私は思うわけであります。一人の公認に絞るということは、中選挙区の公認以上に激烈さ、また陰湿さ、それにお金が伴わないとだれが言い切れるのでしょうか。たった一人の公認を党が決定する、また受け入れの献金や寄附の窓口も党でやる、また公費助成の配分をするのも党が主導となる。党本部の幹部の権限はまさに絶大であります。私はここに第二、第三の金丸さんの出現の土壌をつくることになるようなことにはならないかと心配する者の一人であります。  次に、重複立候補についてであります。  今回の改正案では、小選挙区と比例区へ同一人物が重複をして立候補できることになっております。衆議院議員は国民の代議員として性格づけられておるものであります。したがいまして、衆議院議員を代議士と呼ぶゆえんもそこにあると私は思っておるわけであります。代議士は個人の人格によって選挙の洗礼を受けるべきだ、比例代表は避けるべきだと思うわけでありますが、この法案が成立し、重複立候補が認められたと仮定いたします。その選挙の結果、重複立候補者が両方とも当選をしたり落選をした場合には問題ございませんが、両方に立候補されておられる候補者が小選挙区では落選し比例区では当選をしたという場合において、当該小選挙区の選挙民はどのような感情を抱かれるでしょうか。果たして民意の反映が行われておるのでしょうか。私は、まさにそういう結果に至ったとき、これほど選挙民を愚弄したことはないと思うわけであります。  次に、あいさつ状の禁止の強化についてであります。  答礼のための自筆によるものを除き、電報等を含むあいさつ状の禁止となっておるわけであります。もちろん、呼ばれてもおらない結婚式を探して電報を打ってみたり、入学・卒業式、また成人式等にのべつに打つような電報は、私は禁止をされても結構だと思います。しかし一方では、呼ばれておるのに出席することのできなかった結婚式や祝賀会、また突発的に起こります葬儀を初めとするお悔やみ電報まで禁止というのは、私は道義的にいかがなものかと思うわけであります。この件は御本人の良識に任すべきではないかと思うわけであります。  最後に、公費助成についてであります。  私自身、県全域とか複数の市郡にわたるような大きな選挙をしたことはございません。したがいまして、何十万の有権者の皆様方を相手にしたような選挙の実情は理解不足であります。しかし、選挙というものは大小を問わずその本質は変わらないと私は信じておるわけであります。人口四万人の選挙区で選挙をする立場からいえば、公費助成がたとえ県会議員クラスにまで及ぶといたしましても、私自身公費助成は御遠慮をいたしたいと思うわけであります。手弁当、ボランティア選挙の従来の選挙体制にひびが入るような気がしてならないわけであります。したがいまして、衆議院議員の公費助成につきましても慎重に対処をしていただきたい、かように思うわけであります。  以上、大変勉強不足で私の解釈の誤り、また理解不足の点がありましたら、御容赦を賜りたいと思うわけであります。  以上で私の意見発表を終わります。失礼しました。

一井淳治日本社会党・護憲民主連合

○団長(一井淳治君) どうもありがとうございました。  次に、福本公述人にお願いいたします。

福本潤一愛媛大学助教授

○公述人(福本潤一君) 愛媛大学の福本でございます。  先ほどから、自民党県議の公述人からも十九日の委員会採決を前にしてということがありましたけれども、私が今回公述人として推薦していただいた理由は、昨年四月から九月まで大変激動の時代でありましたが、愛媛新聞に「時代を読む」という統一テーマのエッセーを書かせてもらって、そのエッセーを書く中で、徐々に新しい内閣ができるというところへいくまで激しい時代でしたのでだんだん書いている内容が激しくなっていったという中で、今回こういう形で公述人として出させていただいたということがあると思いますので、私としましては、先ほどの国会内の野党、与党の論戦のような意味合いとはまた違う観点で、一つの時代の流れのような文化的な話もさせていただければと思います。  現在、もう既に二十一世紀まであと七年という事態になっております。私自身、一九八〇年にアメリカ合衆国政府が大統領に提出した特別調査報告書を翻訳したことがありまして、その中で、現在のままこの文明が進んでいくと地球はどうなるのか、人口、資源、食糧、あるいは環境というような分野から見て大変な事態が二十一世紀に起こるぞというふうに二十年前に翻訳しながら思っていた時代があります。  現在、もう既に秒読みに入っている段階であります。そういう段階におきまして世界を見ますと、一九八九年の東欧の革命、また九〇年には東西両ドイツの統一、九一年にソ連邦の崩壊と、それまでの予測を超えるスピードで東西冷戦構造が崩壊していったわけであります。その直後には湾岸戦争まで起こり、カンボジアでは選挙の大変な状況、また民族紛争も続いているという現状があるわけであります。  アメリカのクリントン大統領は、チェンジという言葉で我々の次の二十一世紀を担う者の時代を表現しておられますけれども、現実に日本の政治状況を見ても、二十一世紀の新しい世紀に向けて変革の時代に突入しているのではなかろうかと思わせるような状況であります。  日本で政治改革を現実に推進しようと若い自民党の議員たちも頑張った中で政治改革を実現できなかった宮澤内閣は、不信任による解散総選挙を迎えて、五五年体制の中で三十八年間続いた自民党の長期一党支配政権というものの幕引きの役割を果たしてしまったわけでございます。時代の潮流というものを見据えて政策対応するならば、逆に宮澤内閣にも今世紀最大の政治改革実現の役割というものを担えるチャンスもあったわけでございますが、現実にはそうはいかなかった。永田町の中で、政治家として没頭している中で歴史眼の疲弊というものが現実にはあったんではなかろうか、惰性とおごりの生んだ結果と言えるんではなかろうかというふうに思われるわけです。  そういう現実を経て、ある意味では反面教師的な歴史というものを経たばかりの現在この時期に、参議院で衆議院を通過した政治改革四法案に対して六十二日間もの空白という現実を見るときに、同じ愚を参議院の中で犯そうとしつつあるんではなかろうかというふうに憂えるものであります。  その後、八月六日の広島の日、私も広島出身でありますが、原爆投下の日に誕生した細川首相、それでまたさらにごたごたして、八月九日という長崎の日まで延びて非自民の連立内閣が組閣されたわけであります。この細川内閣は、国民から信託を受けた政治改革の実現こそがその最大の使命として登場してきておるわけでございます。であるがゆえに、組閣の一翼を担う社会党とか新生党とか日本新党、公明党、民社党、さきがけなど七党一会派というものは、ある意味では自分にとっては有利とは言えないような選挙制度で、自身の身を切る覚悟で一つの新しい時代を築き上げようと衆議院を通過させその後六十二日経て参議院は実現には取り組んでいるけれども、なかなか進んでいないという大きな現状があると思います。  参議院議員の先生方におかれましては、こうした一つの大きな時代の流れ、世紀末という現在の日本、そういう変化の潮流を見据えた上で、党利党略というものを捨てていただいて政治改革実現というものを実らせていただきたいと要望したいと思います。  今回、政治改革が実現しないということになりますと、自民党政権でありますが、海部内閣以後五、六年も続いた政治改革の動き、またこれを自律的に国会内部で改革を実現する、そういう能力が既に国会は欠如しているんではないかというふうに判断されてもやむを得ないと思います。  さきに三菱化成の鈴木参考人からも参議院無用論というのも出てくるぞというような話もありましたけれども、さらには国会というものの審議のかわりに政治改革というものができないならば、国会外の有識者によって改革せざるを得ないのではなかろうかとか、あるいはこれだけ情報化の進んだ時代ですから、直接民主制によって参議院の使命、よく言われるのは良識の府ということでありますが、その代行をせざるを得ないのではないかという声も上がってくるということを憂えるものでございます。  ということで、一点目としまして、新しい歴史の発展段階というものにはそれにふさわしい政治改革の実現を望むということを公述人として述べさせていただきました。  二点目に、現在談合並びにゼネコン汚職ということで大きく騒がれておりますけれども、政治の腐敗と惰性というものを打ち破るには政権交代というのが非常に重要なことであります。現在、政権交代が曲がりなりにも一応できた今、そういう中で小選挙区比例代表並立制というものを育てるのに可能な状況を生んでいるというふうに考えております。  よく言われる言葉に、絶対的権力は絶対的に腐敗するという言葉があります。自民党の一党長期支配政権のもとで政治が汚職と腐敗の温床になっていかざるを得なかった最大の原因は、やはり長期政権ということがあると思います。人間のさがの中には、エゴと現状になれ親しんでそのままいく惰性というものがあります。また、権力にはそのまま持ち続けたい、人を動かすことに喜びを感じてしまうような魔性というものも存在いたします。この両者が結びついた中で長期政権にはやはりよどみが生じることと思います。  といいますのは、志新たな気持ちで初心すがすがしい若者が現実の日本の政治システムの因習に組み込まれて、これは人によるわけでございますが、一歩一歩悪の道に手を染め始めるというケースを見聞きいたします。同じ日本人同胞としても、情忍びがたいものがあります。現実に政治家になっている人たちの中にも、例えば故鳩山威一郎氏は息子の鳩山邦夫氏が政界へ出るときに、鳩山邦夫氏は同級生ですのでちょっと引き合いに出して申しわけありませんが、今の政治は悪人にならないとなし得ないとまで語っておるわけでございます。  戦後生まれの私にしましても、ずっと五五年体制の中で生活してきたわけであります。その五五年体制と言われる自民党政権下体制三十八年の中で、疑獄事件、汚職事件はもう数知れず続いてきておるわけです。現行の中選挙区で政権を維持させるためには、もちろん一選挙区の中で複数の議員を当選させなければ政権与党というものは確保、維持できません。そのためには、党派の中で政策論議、駆け引き、それ以外にもいろいろなことを行わざるを得ないシステムになっております。疲弊してきているせいでもあります。また、疑獄、汚職などを犯しても逆に再び再選するということも難しくない選挙制度であるということは現実の日本の政治史の中で証明されているところであります。  西欧の文化は罪の文化だと言われます。日本人は恥の文化だと言われます。他人と同じであるという同質性が住みやすい安住性というものを保障する社会という現実が長い年月の間にでき上がっています。日本の社会でも特に保守的な地方の社会で生きていくとき、やはり本音の上では長いものには巻かれろという生き方が平穏な生活を保障しているような社会にもだんだんなりつつあります。こうした社会を脱皮してこれからの国際化、情報化時代に日本が世界の文化的なリーダーとして蘇生するためには、こういう状況を変革するシステム、文化的状況が要ると思います。  先ほどもありましたけれども、政治にはもう無関心で無党派という方々もふえております。また、国際的に見ても日本の若い人たちはボランティア等には関心が薄い。こういう若者が政治に対しても関心を持ち、社会に対して目を向け出す、そういうためには政権交代があって、その政権交代でリフレッシュされた中で次の政治が行われる。悪をすれば、その方々は交代していただくというシステムが現実にふさわしいわけでございます。  事実、三十八年ぶりに実現した政権交代というものを見て、国際的にも日本は民主主義が根づく社会であるということを認知してきておりますし、クリントンもいい方向にいく一歩だというふうに言っております。逆に海外の日本子女も勇気と希望を持ち出したりしております。中国からも政権交代があったから帰国したいという方々が帰ってきたりしております。政権の受け皿が自民党以外にも誕生した今こそ、ドラスチックでない小選挙区比例代表並立制というものをはぐくむ、これは一たん制度ができても即座にそれが浸透するというわけにはいきませんけれども、それをはぐくむことが可能な状況ができているんだろうと思います。  今現在、五十歩百歩どころか、ある意味では五十歩五十一歩というふうに与野党の主張が接近してきておるわけでございます。これを空白の六十二日という形で参議院で延ばすんではなくて、今国会でぜひとも政治改革は実現してほしいと思います。それが次世代を担う若者をも元気づけ、二十一世紀を迎えようとして陣痛の時代を控えている日本社会にとっても望ましいし善なる道であると思っております。  ある意味では、長い党略的論議の末一歩も進まなかったということになりますと、国民の政治不信というものはさらに抜けがたくなりますし、政治家というものに対する不信感で、自分が将来政治家になって日本をこうしようというような熱意を持った政治家という形で進路を決めるような方々もますます出にくくなるのではないかということを憂えておるわけでございます。  具体的な細かい話等に関しましてはまたやりたいと思いますが、現在採決直前になっております。そうしますと、現実には部分修正等々の話も出てくるかと思います。ただ、これはまた衆議院に戻してということになりますと、さらに改革がおくれるということになると思いますので、この機会に推進をしていただくことを要望して、私の公述を終わりたいと思います。  以上でございます。

一井淳治日本社会党・護憲民主連合

○団長(一井淳治君) どうもありがとうございました。  次に、森公述人にお願いいたします。

森謙介森産業株式会社代表取締役社長

○公述人(森謙介君) 御紹介を賜りました森でございます。  先ほど谷本公述人からお話しございましたように、私も自由民主党から推薦をちょうだいいたしましてこの席に出席をしたわけでございまして、三人で打ち合わせを十分いたしておりません関係上、私の意見にも多少重複をした面があろうかと思いますが、あらかじめ御了承を賜りたいと思います。  私は一市井人でございまして、選挙制度や政治資金などについて格別の知識の持ち合わせをしておるわけではございません。そうした私がこうして国会議員の先生方を前にして、しかも地方公聴会という公式の場で意見を申し述べるということは思いも寄らぬことでございました。辞退を申し上げたのでございますけれども、公聴会は広く一般国民の意見を聴取するために開催されるものであり、専門的な知識経験を持たれる方々に限らずいろいろな立場の人が意見を述べるところに意義がある旨の説得を受けましてまかり出たような次第でございます。したがって的外れなことを申し上げるかもわかりませんけれども、お許しをいただきまして、政治改革のことにつきまして私が日ごろ感じておることを申し述べさせていただきます。  本題に入ります前に、私は、まず本日のこの公聴会での私どもの陳述が今後どのように取り上げられ、法案に反映していただけるのかということでお考えを伺いたいと存じます。  政府・与党の皆様方は既に十九日には委員長職権で原案どおり委員会採決、二十一日には本会議採決決定ということが昨日来マスコミに報道されております。もしこれが事実であるとすれば、もはやこの公聴会は単なるセレモニーであり、先ほど先田公述人のお話にもございましたように公費のむだ遣いであると同時に、私どもの陳述は全く無力なものであり無意味なものでございます。今後の取り組みについて御所見をお伺いいたしておきたいと存じます。  ただいま申し上げましたとおり無意味なものであるかもわかりませんけれども、せっかくの機会でございますので、私なりに政治改革への取り組みに対し日ごろ感じております点を率直に申し上げてみたいと存じます。  その一つは、五年有余にわたり遅々として進まないもどかしさであります。一つには、政治改革の中心的な流れとなっております小選挙区比例代表並立制に対する懸念でございます。  昭和六十三年、リクルート事件に端を発し、国民の政治に対する不信感が沸騰する中で政治家やマスコミの方々は政治改革を最大の国民的課題として、国民もまたその必要性を叫んでまいりました。しかし、実際にはいざという段階で挫折を繰り返し、五年余の歳月を費やしてまいりました。しかも、この間さらに不祥事が相次ぎ、改革への前進が見られず、もどかしさを一層募らせておる現状でございます。なぜこうなったのか、それは先生方が一番よく御存じのはずでございます。  政治と金の関係を正そうとする場合、どうしても選挙制度から改める必要があり、そのためには小選挙区制が現行制よりよいという議論は私にもよく理解ができます。しかし、今回のように比例代表並立制が加わりますと衆参両院の選挙が同様な仕組みとなり、果たして二院制の意義があるのかどうかという素朴な疑問を感じます。有権者に直接顔の見えない比例代表が余りにも多数を占め、地元選出議員が減少することにより、ますます国民の政治離れに拍車がかかるように思われてなりません。  私は、立候補者数の多少に応じて投票率は上下するものと信じております。もし政府案が原案どおり通過するとなれば、皆様が体験しておられる参議院選挙に近い投票率に終始するのではなかろうか、そのような心配をいたしております。  特に、本県では現行九人の議員定数が四名に激減をいたします。そして政治過疎を招くことになり、一票の重みがますます軽くなり、県民の政治への参画意識の低下は免れないものと思われます。それを裏づけるように、先ほど先田公述人がお述べになっておりました愛媛新聞社のアンケート調査によります各市町村長さんのアンケートのお話がございましたが、この方々はそのことを非常に心配されて、その結果があのような数字にあらわれたんだろうと私は想像をいたしております。  今、政治改革すなわち選挙改革というような議論が大きな流れになっております。けれども、私ども国民が真に望んでいるのは、制度の問題もさることながら、政治の腐敗防止と政治資金の透明性、つまり政治と金の関係であります。  申し上げるまでもなく、選挙制度は民主政治の基盤となるものでありますので、将来に悔いを残さないためにも、当面、腐敗防止制度の実現に全力を尽くして、選挙制度の改革についてはさらに慎重に御検討の上実現を期することがよいのではなかろうか、このように思うわけでございます。  特に、御承知のとおり今我々国民は不況のどん底にあえいでおります。私どもは政治改革法案にまさる景気対策が優先課題だと考えております。一日も早い強力な対策の実現を待ちわびておる次第でございます。この点につきましては格別の御配慮をこの機会にお願い申し上げておきます。  次に、個別的な問題について重点的に申し上げたいと存じます。  まず、比例代表の選挙単位であります。  これにつきましては、先ほど申し述べましたような趣旨で、政治を国民の身近なものとするためにも県民が直接顔を見ることのできる都道府県単位にしていただきたいと存じます。難しい理屈は申し上げませんが、小選挙区の定数四人ということで、現在の九人から一挙に五人も減少する本県にとりましては特に切実な要望であります。  次に、戸別訪問の自由化についてでございます。  戸別訪問は有権者にとってまことに迷惑であり、買収や供応の温床となるおそれがあります。特に組織的な動員力を持つ政党の場合は、多勢による執拗な戸別訪問を行い、有権者に大変な御迷惑を及ぼすほか、随所でトラブルを生じることが懸念されますので、自由化はすべきでないと考えております。  最後に、企業等団体の献金と政党助成の問題について申し上げます。  企業等団体の献金及び政党助成に関する政府案に対する率直な感想は、一つには、既成政党に有利であり無所属を含むそれ以外には非常に不公平なように思われます。また、地方政治家に対する配慮の欠けていることであります。すなわち、企業等団体の献金については政党に対するものに限定し、政治家個人に対するものは全面的に禁止されております。このことは、最近の一連の不祥事を見るとき、その趣旨は一応理解できるのでありますが、その結果として無所属の市町村長や市町村議員は大きな痛手を受けることになります。  御承知のとおり、市町村長や市町村議員は現状では大多数が無所属でございます。これらの方々は、政党助成の恩恵もなく、自己資金以外唯一の頼りは個人献金のみということになります。しかも、我が国における個人の政治献金制度は未成熟の現状でありますので、多くを期待することはできません。また、献金を受けましても、その金品授受の当事者間の感情は企業献金に比べて一層微妙なものであり、これによる種々の弊害が予想されるのであります。そして、このような規制の結果、大多数を占める無所属の市町村長、市町村議員が政治資金の調達に苦しむこととなり、金持ちでなければ選挙に出られないというようなことにもなりかねません。また一方では、やむなく政党へ入るなど、地方政治家の政党系列化、ひいては地方政治への政党間の対立の持ち込みなどが懸念されるのであります。  率直に申しまして、私は、今回のような資金透明化の措置がとられるならば、企業等団体の献金についてここまで思い切った規制をする必要はないのではないか、余りにも強い規制はかえって角を矯めて牛を殺すという結果になりはしないかと懸念する次第でございます。  一方、政党助成につきましても、配分基準は国会議員のみを取り上げ、党所属の地方議員等は対象外とされ、また地方で大多数を占める無所属の首長、議員に全く配慮されておらない等、地方重視に逆行する内容になっております。この点、何とか納得のできる解決策はないものか、さらに十分な御検討をいただきたいと存じます。  以上で私の陳述を終わります。ありがとうございました。

一井淳治日本社会党・護憲民主連合

○団長(一井淳治君) どうもありがとうございました。  次に、吉川公述人にお願いいたします。

吉川秀紀日本労働組合総連合会愛媛県連合会事務局長

○公述人(吉川秀紀君) 連合愛媛で事務局長を仰せつかっております吉川でございます。  ただいまから意見を申し上げるわけでありますが、私ども地方連合は連合中央とは一体的な組織でございまして、今日まで政治改革四法案の一括成立を地方の場でも訴えて運動を進めてきております。その立場から、参議院におきまして今審議をされております修正政府案に基本的に賛成の立場で意見を申し上げたいと存じますので、御理解をいただき、以下数点について意見を述べさせていただきます。  まず第一点は、参議院での審議についてであります。  衆議院の方が昨年の十一月十八日に法案修正の上に通過をいたしました。それから六十日強が経過をしておるわけでありますけれども、私ども地方で見ておりますと、その間余り審議がされていないというふうにマスコミ等で見ておるわけでありまして、有権者から見ても非常にわかりにくいわけでありますし、極めて遺憾に感じておるところでございます。  私は、小選挙区比例代表並立制という大きな土俵の部分では、一部の政党さんには反対のところがあるようでありますけれども、大体の合意ができているというふうに理解をいたしております。そういった意味では、今回の政府案が必ずしもベストであるというわけにはいかないのでありますが、ただ、リクルートに端を発して五年を経過して、今まさに新しい政治がスタートをしていくというスタート段階だというふうに認識をいたしておりますし、早くこのスタートをしていただきたいというふうに思っているわけであります。  私ども連合も、現在九四春季生活闘争に取り組みをしておるわけでありますけれども、経済について申し上げますと、もう御案内のように、戦後最悪最長に近づく不況の真っただ中にあるわけでありますし、雇用につきましても一時帰休とか操業短縮といった雇用調整が実施をされておりますし、さらに中小企業におきましては工場閉鎖すら発生をしているという状況にございます。加えまして、今私ども愛媛の場合には中小企業を中心とした経済圏になっておりまして、それだけに今回の不況には大変な打撃を受けておるという実態でございます。したがいまして、一日も早くこの政治改革法案を成立させていただきまして、景気対策に全力を挙げられるように強く要望をいたします。  二点目でありますけれども、法案についての見解を申し述べたいと存じます。  選挙制度の基本であります比例代表並立制につきましては、先ほど述べましたように合意ができているというふうに理解をいたしております。それから議員の定数、小選挙区、比例区の配分につきましても、私は現段階ではおおむね妥当であるというふうに考えます。  比例区の選挙単位でありますけれども、確かに参議院との兼ね合いも言われておるわけでありますが、これは私見でありますが、考え方によっては制度的ななじみもあるわけでありまして、そういった意味では有権者に受け入れられやすいという側面もあるのではないかというふうに思います。そして何よりも大切なことは、多様な有権者の意識を幅広く反映させるためには、全国一本化がベターであると考えます。  次に、投票方式についてであります。  一票制の場合は、小選挙区の無所属候補の票が比例代表に生かされないとか、さらには比例代表だけの立候補が不可能になるというふうにお聞きをしております。したがいまして、二票制であるべきだというふうに考えます。  戸別訪問につきましては、確かに行き過ぎなどが懸念材料としてあるわけでありますけれども、行き過ぎた行為をいたしますと当然有権者の皆さんからは嫌われるわけでありまして、そこにはおのずから自浄作用が働いてくると考えておりますので、自由化をしていただきたいと考えます。  企業・団体献金の関係でありますけれども、考えてみますと、リクルートに始まり、共和、佐川、そしてゼネコンと汚職事件が続発いたしておりまして、政治家と企業の癒着などが今日の国民の政治不信の大きな要因であると思います。この政治腐敗を断ち切ることが政治改革の原点であるというふうに考えます。その意味からも、政治家とお金の関係を絶つためにも政治家への企業・団体献金の廃止は当然であるというふうに考えます。政党への献金につきましても、五年後に見直しをされるということでありますけれども、その時期には全面的に廃止をされるべきだと考えます。  政党に対する公的助成についてでありますが、本来は国民一人一人の浄財で政党、政治家を支援するべきだと考えます。残念ながら、そのような政治風土には現状ではなっていないわけでありまして、そういった意味では公的助成につきましても必要であると考えます。しかし、基本的には政党の党員拡大等による主体的基盤の確立について強く要望したいと存じます。  第三点目は、地方からの要望であります。  今回の公的助成の部分につきまして、地方の無所属の議員さん、首長さんへの公的助成のあり方について明確な対処方針が盛り込まれておりません。私ども連合も首長さんや地方議員の皆さんともいろんな面で接触する機会が多いわけでありますが、この部分での不満は大変多く出されております。今、地方の時代とか地方分権であるとか地方自治の確立であるとか言われているわけでありまして、今後、政治改革関連法案成立後に地方選挙制度のあり方、中央と地方の税、財政の見直しを含め、地方政治、行政の活性化を図るためにどのような形で対応していくのか、ぜひ明確な結論を出していただくよう強く要望いたしたいと存じます。  最後になりますけれども、小選挙区の区割りの関係でございます。  原案は、各選挙区間の人口格差が一対二以上とならないことを基本に行政区、地勢、交通等の事情を総合的に考慮して合理的に行うとあるわけであります。このことに関して異論はないわけでありますけれども、愛媛県の場合について申し上げますと、昭和六十一年の七月に執行されました衆議院選挙で、伊予市、伊予郡が愛媛一区から三区に実は編入をされました。地域の感情を含めまして大変混乱をいたしましたし、事実そのときの選挙では伊予市、伊予郡ではかなり投票率も低下したという経過があります。このような場で申し上げることは不謹慎かもわかりませんけれども、それぞれのマスコミ等で区割り案について既にシミュレーション等が報道をされておるわけでありますけれども、仮にマスコミどおりの区割りということになりますといささか問題が残るのではないかというふうに感じております。したがいまして、基本を踏まえつつ、できれば生活圏での配慮による区割りにつきまして強く要望をいたします。  以上、意見を申し上げましたが、重ねて政治改革法案を一日も早く成立させていただきまして、景気対策に全力投球をしていただき、国民の政治に対する信頼を取り戻していただきますよう御要望申し上げまして、私の意見を終わります。  ありがとうございました。

一井淳治日本社会党・護憲民主連合

○団長(一井淳治君) どうもありがとうございました。  以上で公述人の方々の御意見の陳述は終わりました。  それでは、これより公述人に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。  なお、質疑及び御答弁は御着席のままで結構でございます。

森山眞弓自由民主党

○森山眞弓君 公述人の皆様、いろいろ貴重な御意見をいただきましてまことにありがとうございました。その中で幾つかお伺いしたいことがございますので、質問させていただきます。  森先生、吉川先生からはちょっと触れられたのでございますが、企業、団体からの寄附、献金が政党のみに許されておりまして、政治家個人の政治資金団体には認められないというのが政府案でございます。そうなりますと、政党に入っていらっしゃらない無所属の方、特に地方の首長さんは九五、六%ですか、ほとんどの方が無所属でいらっしゃるという実態でございますし、県会議員さんでも無所属の方が相当数いらっしゃると聞いておりますので、ここに御出席のお二人の県議の先生は自民党に所属しておられるようでございますけれども、地方の県議会の実態を御存じのお立場からそのような問題がどうなっていくかという御感触を聞かせていただきたいと思います。  先田先生と谷本先生からお願いいたします。

先田通夫愛媛県議会議員

○公述人(先田通夫君) それでは、私の方から森山先生の御質問に対しまして、地方の声、また県段階における実態等も踏まえながら、私なりの意見を申し述べさせていただきたいと存じます。  現在、政府・与党が成立させようとしております政治資金の扱いにつきましては政治資金団体のみということにつきまして、私も森山先生と同意見でございまして、大変矛盾がある、こういうふうに感じております。  なぜなれば、まだ政治資金団体の数をどこまでどうするのかということがはっきりしていないようでございますけれども、その数いかんによっては今以上に不透明なものが受け皿としてできてくるんではなかろうか。一説には、青年部、婦人部までも一つの団体として認めるというようなことも一時言われておったわけでございますけれども、やはり政党は政党として、今までの姿がそういうことであります。  我々といたしましても、まず県下の自由民主党の党員は現在約七万七千四百人おるわけでございますが、その党員から党費を一人当たり四千円出していただく、その中から千五百円余りを本部に納めまして残る千二百五十円を支部に返しまして、はっきり言うと三等分してその残りを県連に残す、こういう形の中で県連の運営がされておるわけでございますけれども、お互いが選挙をやる場合には、それぞれの今まで持っております政治団体を通して、国会議員の先生ほど力がございませんので、県会議員の政治団体に入ってくる金というものは寄附金で、きちっと報告をしておりますが、微々たるものでございまして、そのことが大きく地方の社会を混乱さすというようなものは現在までも出ておらない。  そういうことでございますので、政治資金の扱いにつきましては、公費助成が前回衆議院選挙で使った三分の一ということでございますけれども、それだけ公費助成をして、なおかつ実際の選挙に今まで以上のものを使うということになれば、公費助成分だけ余計に選挙費用がかかって、それが選挙民に流れていっていわゆる選挙違反というものがまだまだ出てくるんじゃなかろうか、こういうことまで想像すると恐ろしい感じがするわけでございます。  したがって、政治資金の扱いにつきましては、きちっとした方針を決めていただいて納得のいく方法でやっていただきたい、かように思うわけでございます。

森山眞弓自由民主党

○森山眞弓君 無所属の方の場合どうなるかということを、谷本先生にお願いします。

谷本永年愛媛県議会議員

○公述人(谷本永年君) 御質問の意味でございますけれども、無所属がいわゆる無所属であるがゆえに配分を受けられないということでございましょうか。

森山眞弓自由民主党

○森山眞弓君 政治資金団体をそれぞれお持ちになっておられても、政党以外には企業からの献金が受けられないというふうにこれからなるというのが今の案なんです。そうすると、無所属でいらっしゃる方が多い市長さんとか知事さんとか町長さんとかいう方々は、県会議員さんでも無所属の方はいらっしゃるでしょうが、そういう場合には企業や団体からの献金がいただけない、先田先生が今言われたように政党からの配分もないということになるわけでございますので、地方の政治の面でいろいろな支障が非常に起こるんではないかというのが私どもの心配なのでございます。

谷本永年愛媛県議会議員

○公述人(谷本永年君) 今回の関連四法案の中で、政治資金の問題イコールお金の問題で公費助成の問題、この問題が地方と中央、いわゆる国会議員と地方議員とが一番乖離しておるのではないかなと私は思うわけであります。  先ほどの陳述でも申し上げましたとおり、たとえ県会議員クラスにそういう助成金がおりるにいたしましても、金額は幾らか知りませんけれども、先ほど言いましたように私は御遠慮を申し上げたい。  と申しますのは、一昨年でしたでしょうか、新人の国会議員さん方が年間の出費の集計を出されておりました。恐らく一億数千万皆さん方要ったというような金額が出ておりましたけれども、一億数千万要るような年間経費と私どものいわゆる地方議員クラスとの出費の仕方とは全然けたが違うわけでございます。ですから、それを国会議員の体質で私どもにお聞きになりましても、これは非常にお答えのしようがないというのが実態でございます。  公費助成とか政治資金云々、寄附金がなくなったら困るとか、これは大変なことになるとかいうような感覚は私自身は持っておりません。もともとないわけでございますから、もともとなかったものをなくなるとかいうような仮定のことで私はお答えできないのを残念に思うわけでございますが、地方議員というのはそういう立場のものでございます。ただ、松山のように四十万、五十万の選挙区になりますと、これは私はわかりません。私の申し上げる感覚は、人口四万、選挙民が三万足らずの皆さんの中でやっておる選挙でございますから、全然そのような意識がないわけでございます。  まことに相済みませんけれども、御勘弁いただきたいと思います。

森山眞弓自由民主党

○森山眞弓君 私は、無所属の方の多い首長さんの方に直接お聞きしたかったのでございますが、県会議員の先生方、しかもここにおいでの方はそれぞれ党に御所属でいらっしゃるので直接の実感がおありにならないようでございました。  もう一つ、今度は福本先生にお聞きしたいのでございますけれども、福本先生のお話を承っておりますと、ともかく政治改革を早くやれと。早くやれというのは皆さん一致しておられましたけれども、福本先生は特にほかのことは余りおっしゃらないで早くやれということに集中していらしたように承りました。ごもっともなお説だと思います。自民党の時代から手がけてきまして、長い間皆さんにも大変お待たせしているわけですし、ほかにもいろいろ緊急な課題があるんですから、早くこれにけりをつけてほしいという御意見はよくわかります。  ただ、今公述していただきましたこれだけの数の方の中でもいろいろな疑問点が提示されておりますし、もっとこうしたらいいんじゃないかという案も示されているわけでございますので、私は早くしさえすればいいというものじゃないと思うんです。やっぱり、だんだんと問題点が絞られてきておりますので、それらの問題点についてよく話し合いをして、そしてみんなが一〇〇%満足するわけにはいかないでしょうけれども、できるだけ歩み寄って、まあこの辺かなという納得できるところでみんなで土俵づくりを一緒にやるというのが一番理想的なんじゃないかというふうに思うわけでございます。  福本先生のお言葉は、ちょっとお返しするようで申しわけございませんけれども、ともかく早くやるんだということを非常に強調されましたものですから、内容はともかく急ぐということに非常に力点があるように承ったので、今の案そのままでともかく早くやるというのが先生の御主張でいらっしゃるんでしょうか。

福本潤一愛媛大学助教授

○公述人(福本潤一君) こういう場で初めて話をさせていただいたので若干私の真意が伝わっていなかったかもわかりませんけれども、衆議院から参議院に送付して六十二日の現在という背景の以前に、私も述べましたように、国際的にも東西冷戦構造の終結で残っているのはむしろ南北問題の方が大きな話になってくるし、そういう中で新しい枠組みづくり、例えばAPECとかECとか世界全体が大きな枠組みづくりをいろいろ模索し始めている、要するに東と西のイデオロギーの対決というような時代では今もう既になくなっている。  なおかつ、ずっと宮澤内閣以前からあった政治改革の論議の中で、自民党の改革派と言われるような若い方々が、この機会に一つの政権交代可能なことも含み、なおかつ単純な小選挙区ですとこの前のカナダとかのようにドラスチックなことが起こり過ぎる、その中で並立制というものを併存させていくんだという形でむしろ自民党側の大きな主張があった。細かい一つ一つの議論で言うと差はいろいろ残っているにしても、その後、宮澤内閣もそれでやるんですと言い切って、それで裏切って、実力がなかったのかもわかりませんけれども、通し得なかったという中での政治改革実現というものが一つの大きな柱になってきておるわけです。  そういう上で、例えばこれだけいろいろな議論をした中で整合性を持たせるという形で、どなたも全員が満足するというところが五十歩、五十一歩になってくるとなかなかできない。これがある意味では、自民党が最大野党ですから政権をとることが可能ならばほかの党と連立を組んですることもできた中で、こういう形の政治腐敗のいろいろなことの状況が起こっておる中で今回は細川首相が政権を担当するような動きになったということがあると思うんです。  ですので、一つ一つの細かい議論というのは、これだけ長時間議論された中でもう結論は出さないと、参議院の存在の意義もどうなっているのか、空費ではないか、税金のむだ遣いではないかと。この公聴会もそういうことを言われかねないようにと心配しておるわけですけれども、そういう中で議論をして、むしろ腐敗の問題とかいろいろなことが全部入っているものを含めて今回は一つの成案を見た上で、例えば部分修正みたいなことは次の通常国会でもあるかとは思いますけれども、そういう一つの大きな流れというものができ上がった上ではぐくんでいったらどうだろうか。そういうことを考えた上で対応していただければありがたいという意味合いでございます。

森山眞弓自由民主党

○森山眞弓君 福本先生のおっしゃるお気持ちはわかりますけれども、私は論争しに来たわけじゃないですからお言葉は返さないつもりでしたけれども、ちょっとおっしゃることが単純過ぎるのではないかなという感じがいたしました。  先生は、恐らく参議院の政治改革特別委員会の議論をずっとフォローしていただくことはできなかったんだろうと思いますのでそれは理解できますけれども、次第に問題点が煮詰まってまいりましてあともう少し話し合えば何とか理解し合えるという段階まで来ておりますのに、問答無用でともかく早くやれというような御趣旨に聞こえたものですからちょっと御質問申し上げたわけでございます。

福本潤一愛媛大学助教授

○公述人(福本潤一君) そういう意味で、もともと自民党が提出した小選挙区と比例代表区との並立だという大枠を踏まえた上で、これだけの長時間の議論というものを踏まえた上で、これだけ賢明な先生方がこれだけの貴重な歩みで差も明確になってきたという中で、ある意味では採決する機は熟しているということもやはりよくよく参議院の立場としては考えていただきたいという意味です。

森山眞弓自由民主党

○森山眞弓君 御趣旨はよくわかりましたけれども、私といたしましては、政治改革というのは何十年に一遍あるかもしれないという非常に大事なことであり、これから二十一世紀の日本の政治の枠組み、大枠をここで決めるということになるわけですから、非常に先の世代に対して責任重大だと思うのです。ですから、私たち自身が納得した上で成立をさせるということが非常に大事だと思いますので、疑問の残る段階でともかく早くという拙速はいただけないということを一言申し上げておきます。

福本潤一愛媛大学助教授

○公述人(福本潤一君) おっしゃるとおりです。

久世公堯自由民主党

○久世公堯君 御苦労さまでございます。  私と岡先生が続いて御質問申し上げますので、大変恐縮でございますが、御指名の公述人ごとにその全部の質問についてお答えを賜りたいと思います。  私は三点申し上げたいと思います。  第一点は、先田先生、西川先生、森先生にお答えいただきたいと思います。  皆様の多くの方々の御意見は、きょうの公聴会の意見というものをどのように審議に反映するのかという御疑問が多かったと思いますし、お一方は、総括審議そして採決というのがあしたにも迫っているのはおかしいじゃないかという趣旨のことをおっしゃいました。  私ども自民党といたしましては、きょうお聞きいたしました御意見、全国五カ所でやっておりますが、それをできれば十九、二十、二十一日の三日ぐらいでこの公聴会の意見またその他の意見も十分に審議に反映させ、修正すべき点は修正をして、そして来週、まだ一週間の会期があるわけでございますし、二十九日までの会期は政治改革のためにとった会期であり、国民の景気問題や予算編成問題をある意味においては犠牲にしてとった会期でございますから、会期がある以上は十分審議をした上で成立をさせたい、このように考えておりますが、これに対してどのような御意見を持っておられるか承りたいと思います。  二点目は、谷本先生、西川先生にお尋ねしたいと思います。  愛媛県の場合は、今まで代議士は九名、それが小選挙区になりますと四名ということを力強くおっしゃいました。また、今の政府原案のように全国の比例代表でございますと、私の推計によりますと、各投票所ごとに掲示板は千名ないし千五百名の全国名簿が掲げられて、その中から愛媛県の選出はどなただろうというような形で国民の方は選ばなければいけない、こんな事態になって、そして党名を投票するわけでございます。  それよりは顔の見える選挙、小選挙区の比重ももう少し高めるべきだし、また都道府県単位の名簿によって顔もあるし根もちゃんと愛媛県におりている、そういう選挙をやるべきであると私は思っておりますが、これに対して重ねて御意見を承りたいと思います。  そして、西川先生のおっしゃることを承っておりますと、これは比例代表制を重視する制度とおっしゃっておられるのは、実はこれは並立制ではなくて併用制をお考えになっておられるのではないかと思うわけでございますので、その点もひとつお考えを聞かせていただきたいと思います。  それから三点目は、政治資金の問題でございます。  これは先田先生、谷本先生、そして西川先生に承りたいと思います。  先ほど森山先生が無所属議員について、そのお答えは十分には返ってこなかったわけですが、私は特に先田先生、谷本先生に、今回からは企業・団体献金が禁止されるわけでございますから、選挙をおやりになるときは自分のお金と、また個人献金というのは日本におきましてはまだ浸透しておりませんが、これから無理にでも個人献金を集めてやらなきゃいけない、そういう選挙をやらなきゃいけないということについて県議会の議員としてどのようにお考えになるか、ぜひとも承りたいと思います。  また、西川先生は、政党助成につきまして透明度とか国民の税金だから大事にしなければいけない、そういうことをおっしゃった。総論については私も賛成でございます。  しかし、私もいろいろ検討いたしておりますと、党費を丸々全部国民の税金で助成をするような政党というのも現に出てくるわけでございますので、その政党の数とかそういうものに応じてやはり上限というものを決めるとか、それから例えば三分の一とか、その分だけは公費助成であとはほかの個人献金なりなんなりの方法で政党助成に対するものによるなり、そういうものによってやるべきだというようなことを考えているわけでございますが、その点についてもお考えを聞かせていただければありがたいと思います。  何分とも、この政党助成の積算には、県会議員の先生や市町村議会の議員で政党に所属しておられる方も積算には入っておりません。総理みずからのお言葉をかりますと、大変大ざっぱな話として政党助成がはじかれた、このように言っておられるわけでございますので、そういうことも含めてお答えをいただきたいと思います。  岡先生に質問を譲りたいと思います。

岡利定自由民主党

○岡利定君 自民党の岡でございます。  きょうは大変御苦労さまでございます。  先ほどから、国民の政治への信頼回復のための政治改革について、そして国会の取り組み、さらに公聴会の持ち方等について貴重な御意見をいただきましてありがとうございました。率直に受けとめさせていただきたいと思います。  今、久世委員の方から聞かせていただきましたが、私の方からもお願いしますので、時間の都合もありますのでお答えの際に御一緒に答えていただけたらと思います。  一点目は、戸別訪問の問題でございますが、森公述人、吉川公述人からそれぞれ典型的に違う御意見をいただきました。  森公述人からは、有権者に大変な迷惑を及ぼすんじゃないかというようなお話、またトラブルも出るんじゃないかという御意見もいただきました。これに対しまして吉川先生の方からは、そういうようなことをやれば自浄作用が働くのでおのずからきちんといくのではないか、だから自由化したらいいじゃないかという御意見をいただきましたが、他の四人の公述人の皆様はこの点についてどうお考えか、お教えいただけたらと思う次第でございます。  もう一点は、時間の関係がございますので先田先生と西川先生のお二人にお願いしたいと思います。  谷本先生から御指摘がありました、比例区をどうするかといったときの重複立候補の問題でございます。これにつきましては、私の周辺の方々も、どうも今度の選挙制度の中ですきっとしないといいますか、わかりにくい、落ちたけれども通ったというようなことだとか、敗者復活戦だとかいろんな言葉が出ておりますけれども、どうもぴんとこないというような意見も聞くわけでございますが、この小選挙区と比例区の重複立候補制について先田先生と西川先生にお答えいただけたらと思います。

一井淳治日本社会党・護憲民主連合

○団長(一井淳治君) それでは、先田公述人から順番にお隣、お隣というふうに今の多くの質問にそれぞれお答えいただきたいと思います。

先田通夫愛媛県議会議員

○公述人(先田通夫君) 久世先生は、きょう、きのうの公聴会の公述人の意見を踏まえて、我々といたしましてはその扱いをどうするのかということをお尋ねしておるわけでございます。  もちろんこの公聴会の趣旨を多少なりとも政治改革委員会の審議の中で取り上げていただくということになると、きょう持って帰ってあした議決するということには大いに疑問を感じざるを得ません。したがって、久世先生御指摘のようにまだ会期があるわけでございますから、あす、あさってという拙速的なことを言わないでもっと審議に時間をかけて結論を出すべきではないか、かように思います。  それと、衆議院を通過して今日まで六十日間も参議院でもたもたしておるではないか、こういう見方も言われておるわけでございます。それならば、その六十日間に衆議院において、新年度予算の編成と税制改革の問題と景気対策を政治改革の問題と並行して、それをやりながら政治改革もぜひ必要だというのならわかるんですけれども、そういう大事なことは横に置いておいて政治改革のみに今マスコミも国会も集中しておるというところに私どもは地方から眺めておって非常に憤りを感じる、こういう気持ちを持っておるわけでございますので、あえて申し上げておきたいと思います。  それから、政治資金、無所属の扱いの問題につきましては、私どもは、先ほど我が方の谷本議員からもお話がございましたように……

久世公堯自由民主党

○久世公堯君 私は無所属のことはお聞きしておりません。先生御自身がどうやって選挙をやるのか。

先田通夫愛媛県議会議員

○公述人(先田通夫君) 私は、今自分自身の個人の後援会、受け入れの窓口を三つほど持っております。

久世公堯自由民主党

○久世公堯君 今を聞いているのではなくて、改正になってそういう企業からは一切献金ができない、そういうことになったときにどうやってやるのか。

先田通夫愛媛県議会議員

○公述人(先田通夫君) いや、私らは、県会議員の立場では別に困りはしませんが、はっきりそこら辺を国の方でこうしなさいということが決まればそれに従っていかざるを得ぬと思うわけなんですけれども、国はどういう決め方をするんですか。窓口は政党だけということになる公算が強いんですか。個人の受け皿も残すんですか。

久世公堯自由民主党

○久世公堯君 だめです。一切だめです。

先田通夫愛媛県議会議員

○公述人(先田通夫君) それではちょっといかぬのじゃないですか。

久世公堯自由民主党

○久世公堯君 いや、今度はそうなるんです。

森山眞弓自由民主党

○森山眞弓君 それが今の原案なんです。

先田通夫愛媛県議会議員

○公述人(先田通夫君) それをやるということは、政党を窓口にして、自民党は従来やってきておるあれがありますけれども、例えばいろいろ政党の窓口や労働組合とかの窓口ができてくれば個人が……

久世公堯自由民主党

○久世公堯君 労働組合もできません。

先田通夫愛媛県議会議員

○公述人(先田通夫君) 労働組合もできないんですか。私らは政治資金は関心が薄いみたいなんですけれども。  そうあちこちからへんどのように金を集めて選挙をやるというような経験をしておりませんのであれだと思うんですが、個人の窓口までも閉ざすということは、いかに不透明な点があるとはいえ、これは我々にはちょっと納得いきがたい、こう思います。

一井淳治日本社会党・護憲民主連合

○団長(一井淳治君) 実はお答えいただく時間が十五時九分までというふうになっておりまして、非常に困難なことを……

先田通夫愛媛県議会議員

○公述人(先田通夫君) お言葉を返すようですけれども、初めの委員長のあいさつが五分あるんですから五分ずらしていいんでしょう。

一井淳治日本社会党・護憲民主連合

○団長(一井淳治君) ですから、できる限り御協力いただいて短時間に有効な御発言をいただきたいというお願いでございます。

先田通夫愛媛県議会議員

○公述人(先田通夫君) はい。  それからもう一つは、戸別訪問の問題につきましては、私どもは禁止すべきであると。その理由は、いい面もあると思いますけれども、今の世相の中で特に戸別訪問を得意とする政党もございます。二人ペアで他の県から引っ越してきて戸別訪問をやるという政党もありますけれども、それほどしなくても日常活動あるいは後援会活動、報告会、そういうことで足りると思うし、最近の風潮は悪徳商人がふえましていろいろ紛らわしいこともあるしいろんな問題も生じるという点からいきますと、むしろ今の禁止の方向でいっていただきたい、かように私は思います。時間がございませんので多くは申しません。  それからもう一つは、比例区の重複の問題がございましたね。これらにつきましても、我々といたしましても一応重複立候補ということは避けていただきたい。あくまでも自民党案でございます一票制、こういうことでお願いをしたい、こういうように思います。

西川恵夫愛媛県社会問題研究会事務局長

○公述人(西川恵夫君) 公聴会の開催の問題について、原則的に本会議議決に至るまでの一定の間は余裕を持って進行させる、こういうことが常識ではないかというふうに私は思っております。ただ、今回の場合は、そういうことであればもう少し早目に開いて、もうせっぱ詰まった中でこの公聴会を開くというのは各党間においてもっと話し合ってもらいたい、このように率直に思っておるところであります。これは国会の問題でありますから、国民がこう思っておることを国会がどう受けとめてやられるかということについては、それは国会の次元でひとつそこらあたりの意見については十分議論の素材にのせていただいて円満な解決をしていただきたい、このように思います。  それから第二番目、私はやはり選挙民の意思というのはいろんなとらまえ方があると思いますけれども、国民全体がどういうふうな意向なり問題意識を持っておるかということをやっていくためには、比較多数ではなくて総体的な民意の中で政治というものが一定の反映をされる、こういう形のものを考えてもいいのではないだろうか、こういうふうに思います。  率直に言えば、私は併用制という問題について持論としては持っております。しかし、現実的にここまで皆さん各党で協議された中ですから、これを後戻りをして私の主張をあくまでもというそういう気持ちはありません。それは、政治制度というのは段階を踏んで成長をし改革をされていく問題であるわけですから、ここまで来たものはやはりひとつしっかりと踏まえていきたいんだけれども、先田先生と意見がここは対立するわけですけれども、もうすべて小選挙区制小選挙区制ということをやられますと、私の考え方からいきますと、それでは比較多数の問題と比較少数の問題のバランスをどうするか、こういうことをやっぱり考えていくべきではなかろうかと思います。  それから、政治資金の問題についていろいろ言われましたけれども、私は原則的に企業献金というのは、これは今までのかかわり合いから見て禁止すべきだという持論を持っております。ただ、それを禁止してしまうと直ちにいろんな問題について派生的な過渡的な問題を生じるでしょうから、これは国会の議員の責任において今日まで議論を積み上げてきた経過を了としたい。こういう形であって、私の方から積極的にああせいこうせいというふうな、そこまでの論議に入ることはいささか私たちの……

久世公堯自由民主党

○久世公堯君 私は、政党助成に上限を求めるなり割合を求めるなり……

西川恵夫愛媛県社会問題研究会事務局長

○公述人(西川恵夫君) その点については、基準というものを私が明確にお示しするわけにはいかない。それは今の久世委員の意向を含めて国民の納得されるような取り決めをされてしかるべきじゃなかろうか。私はそれ以上のことは申し上げません。  それから、重複立候補の問題については、私は政党の関係ではございませんので、率直に申し上げて皆さん方に参考になるような考え方をここで表明することはできませんので、その点はできないものはできないということでひとつ御了承いただきたいと思います。  戸別訪問については、現実的に戸別訪問は禁止されておるにもかかわらず、実態としてはやられておる。だから、もう少し節度と良識のあることをやっていただければ、それについては先進諸国の実例等を見てもそういうふうな状況が例はなきにしもあらずですから。もっとも、これは国民全体の政治に対する関心と民主主義的な政治に対する感覚というものを同時にともどもに並行しながら高揚させながらやっていかないと、片一方だけ制度をやったからといってすぐよくなるものでもありませんし、そういう点については私は原則的には自由ということを前提にしながら段階的にやられてしかるべきではなかろうかと思います。

谷本永年愛媛県議会議員

○公述人(谷本永年君) 久世先生の二番目の御質問でございますが、愛媛県の場合に小選挙区で九名から四人になるんではないか、比例区が非常に大きい比率をどう考えるかというようなお話でございました。  私、先ほどの公述申し上げましたときには、法案が事ここに至っておりますからいたし方なく比例区導入を前提にした話をいたしましたけれども、正直申しまして私の周囲で比例区とか小選挙区がいいとか言う方は全く皆無であります。それだけははっきり申し上げておきたいと思います。  それから、二番目の政治資金でございます。この点でいわゆる個人的な献金までとめるのはどうかなということの御質問ではないかと理解をしておりますが、それでよろしゅうございましょうか。  私は、いわゆる献金をしたそれの何倍何十倍を期待する献金を受け取ることがいかぬのでありまして、善意に基づく少額の個人献金の道はぜひとも残していただくべきだと個人的には考えております。  それから、岡先生の戸別訪問についてであります。私は、候補者本人が戸別訪問をなされたり電話でお頼みになることは結構であります。ですからこれを残していただいて、あとは全部切っていただくべきだと思っております。  以上です。

森謙介森産業株式会社代表取締役社長

○公述人(森謙介君) 公聴会の件でございますが、実は、今回私が御指名をいただきましたのが十五日の午後でございました。十八日は日にちが切迫をいたしておりましたので、私は私なりに一生懸命にこの問題に関しまして勉強をしたつもりでおります。まあ、つけ焼き刃でございましたが、一生懸命に努めてまいりまして昨日大体公述の原稿を書き上げたわけでございます。そういたしますと、夕方ニュースを見ておりましたら、もう十九日には委員長職権によって委員会では採決をすると。それで、政府・与党はこれを強行採決するんだというような決定的なニュースを伺いまして、これは何を考えておられるのかな、地方公聴会というものはなきに等しいなというようなことで、実は私は内心憤慨をいたしました。それでも欠席をするわけにもまいりませんので、私は出てきたような次第でございます。その点はお酌み取りをいただきたいと思います。

岡利定自由民主党

○岡利定君 福本先生、戸別訪問についての御意見を。

福本潤一愛媛大学助教授

○公述人(福本潤一君) 先ほどからの十九日のあれですけれども、一つの政治的、党略的な駆け引き的な流れの中で六十日の空白の問題が起こったということももう一面ではあるということもやはり押さえておいていただきたいとは思います。  それと、戸別訪問ですけれども、イギリスやなんかでも、むしろ候補者本人が気楽に家を訪ねているという形の中で政治論議、またその政治家本人のこともよく知る。今、ブラウン管の向こうで、もしくは全然知らないままというようなことも多いですから、自由度を高める方向でいった方がいいんじゃないかというふうに私の方は思っております。

岡利定自由民主党

○岡利定君 ありがとうございました。

久世公堯自由民主党

○久世公堯君 今さらのごとく、先田先生や谷本先生のお話を承りまして、今度政治資金規正法と公費助成の法律が通りますと、県会の先生は政党に所属をしておられる方が企業・団体献金は一切受けられない、政党助成の対象にも入っていない、だから果たしてどれだけ来るかわからない、そして無所属の首長、地方首長なり議員の先生は今度は公費助成もない、そういうことがこれだけの立派な先生方のところにもまだ十分に浸透していない、まして無所属の方々には全く浸透していないんじゃなかろうか、こういう感を非常に深めた次第でございます。  ありがとうございました。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 私は、日本社会党・護憲民主連合の峰崎でございますが、北海道選挙区で一昨年の七月に当選したばかりでございまして、国会に出てまいりまして改めてさまざまな慣行や規則、古いしきたりみたいなものがございまして、本当に直すべきものはどんどん直していかなきゃいけないなと。福本公述人おっしゃいましたように、クリントンさんがチェンジという、変革ということをモットーにしておりますが、私も同じようにそう考えております。  先ほど来、六人の公述人の方が、この地方公聴会の意見が本当にどう反映されるんだろうかということで大変危惧されております。昨日の中央公聴会でも私は質問させていただきました。さらに参考人からの意見聴取のときにも質問させていただく機会を得ました。その、三回の経験をするたびごとに、これらの皆様方の貴重な意見をどうして先に聴取することができないものだろうか、これは国会法とかさまざまな慣習があるんだと思うんですが、次回からはできる限りそれを直せるように私も頑張っていきたいものだと思っております。  さて、そういう前置きはさておきまして、これはたくさんの方にお聞きしたいと思ったんですが、時間の関係もございますので代表して最初に先田公述人からお聞きしたいと思います。  一つは、やはり国際化というよりも先ほどの言葉で言いますと地域利害の問題に絡むのでありますけれども、今回の制度改正が行われれば、小選挙区制でたしか四名だったでしょうか、そして比例代表は全国区ということですが、その地域代表というのが非常に少なくなってくる、こういう御指摘がございました。これについては、それぞれの選挙区選挙、小選挙区制というのは、もちろん奇数が一入ってまいりますけれども、人口割で実は進めていく、まあ二倍以内ということなのであります。  そういう意味で言うと、全国的に同じように、いわゆるある意味ではその人口に応じて配分されていくということの反映だろうと思うんですが、私は、地域の代表が少なくなる、そうすると地域の利害を代表してくれる人も少なくなるということだというふうにちょっと先に理解をしてしまったんです。その理解が正しいかどうかもいただきたいんですが、むしろこの機会に、余りにも中央に集中している権限を地方に分権をするということについてもっとやはり考えていかれるべきではないのか。  確かに、代議士の数あるいは国会議員の数が一つの地域からたくさん出ることにこしたことはないのかもしれませんが、私はもっとそういう問題は地方分権というような観点から少し考えられたらどうなんだろうか。細川内閣も地方分権の問題、情報公開の問題、規制緩和の問題を大変大きな課題にしておりますが、その点についてどのようにお考えなのか、先にその点からお聞きしたいと思います。

先田通夫愛媛県議会議員

○公述人(先田通夫君) 峰崎先生の御質問でございますけれども、いわゆる小選挙区にした場合の数の問題、全国区的にも一律ではないかということの理解はわかるわけでございますけれども、今までの戦後続いてきた選挙制度とうものが一挙にそういうふうに変わって、そしてそれに比例代表が加わったにしても、いずれにしても地域代表というものの数が減るわけです。その分を地方にどのような形で権限移譲をし地方分権を確立していくかというものが並行して出てきておる場合ならその議論もいいことだと思うわけでございますけれども、まず小選挙区先にありきということで、地方分権の問題は口では唱えながらまだいささかも中身がわかっていない。それと、今の日本の官僚制度をぶち破ってどのものがどれだけ地方に権限が回ってくるのか。そうなってくると、なおさら官僚支配が強くなってくるんじゃなかろうかということで、一長一短があろうかと思います。  素朴な考え方として、我々は、やはり今の中選挙区制による議員の数の確保、地域代表の確保ということが望ましいという考え方を持っておるわけでございます。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 本当はもっと議論をした方がよろしいのかもしれませんが、今度は福本公述人に少しお聞きしてみたいわけであります。  一九八〇年にアメリカ合衆国政府のいわゆる特別調査報告書を翻訳されたり、非常に国際的な視野というものも強調されているんですが、私ども、実はさきの米問題のときに、国会決議がありながら、いわゆるウルグアイ・ラウンドの問題について社会党としても苦渋の選択を迫られたわけであります。地域の利害と国際社会のいわゆる日本に対する要請といいますか、その間の矛盾で大変悩むわけであります。これを、今の制度の中で地域の利害というものを中心に考えると、どうしても国際社会に対する貢献あるいは国際社会の要請という問題で大変矛盾を来すことがよくあるわけです。  これについて、私どもは比例代表という問題について、もっとそういう国際的な視野に立てるような、そういう観点でその候補者を選定するということがあってしかるべきだというふうに考えているんですが、この点、国際的な視野をお持ちの観点から、福本公述人、何かいい考え方といいますか、そういう比例代表の位置づけみたいなものについてはどうお考えなのか、ちょっとお聞きしたいと思います。

福本潤一愛媛大学助教授

○公述人(福本潤一君) 国際的な問題というと、米の問題以外にも、今一番大きな問題というのは地球環境問題等、今後このままで成長していったら人口も過剰になり環境も大変になり、将来この地球の中ですべての人間が生存していけるかというようなそういう大きな問題まであるわけです。  それで、地球環境サミットということで、もうおととしになりましたけれども、ブラジルでありました。そして、地球の温暖化を防止するためには、ブラジルのアマゾンのむしろ開発をストップして植林等もやらないといけないというようなことを言ったときに、地元の人たちの声の中には、開発ストップなんてとんでもないと、むしろ地元は開発したいんだというような形で、いろいろな矛盾が南北の中で先進国エゴではないかという形で出てきておる。それと同じような問題が日本の国内でも、中央と地方だとか、都市と農村とかいろいろなところで出てきていると思うわけです。  そういういろいろな陣痛をある意味では経なければいけない時期に、こういう一つの政界の汚職、腐敗等に端を発して、このままでは政治はもう真っ暗やみだ、どうしようも救いようもないと。ましてや若い人たちでも、むしろ政治家になることを忌避する、関心を持つどころか逃げるというような形の状況の中で、新しい時代をつくらないといけないという日本になってきたと。その中には、やはり日本は政権交代ができにくい社会というのが根底にはあると思うんです。ある意味では囲い込みをされておる。例えば、会社なら会社で囲い込みされている。長いものにはやはり従っていくという風土、これが地方に行けば行くほど強いんだろうと思います。  先ほどの南北問題と同じようなものが日本国内で起こっている。例えば田舎へ行ったら、開発したいんだけれども、都会では田舎の方の開発を抑制し、逆に先進国並みに進んでいるところを忌避してもまずいという形で地方の問題が起こっておるという中で、三十八年も続いて、どんな悪いことをしてもどんなに腐敗が起こってもまた生まれてくる政治家というような制度はやはり新しく変えてほしいというのが根底にはあったと思うんです。  その中で、比例代表という形の新しい動き、これはむしろそういう中で政治活動をしている自民党の議員の方から、このままでいったらやはりいろいろなことで同じ選挙区の中で争ってある意味では足の引っ張り合いのようなことまでやらざるを得ないという、そういうような流れ、腐敗がそのままある意味では本音としては出てこざるを得ないような状況があった中で生まれてきた選挙制度ではないかというふうに思いますので、そういう意味では、このままの状態でさらに一党だけしか政権を担う党がないという状況ですと、またこの小選挙区を導入したとはいえ難しい話があったと思うんです。しかし、今回やはりそうでない、受け皿ができた上で進める中で、この比例代表区と並立制と、このままで五十歩と五十一歩ぐらいに歩み寄った中で進んでいっていただければ、これはこれから育てるという意味も含めて新しい動きとしてとらえていけるのではなかろうかというふうに思っておるわけです。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 今、現行中選挙区制度の問題について触れられたんですけれども、これは谷本公述人にお聞きしたいんですが、現行中選挙区制度について大変評価をされている発言がございました。  自由民主党は、もっとも自由民主党が今回分裂をいたしましたからもう自由民主党の中の意見はそれでないのかもしれませんが、現行中選挙区制度というものが今日の政治腐敗、私はそのことだけだとは思いません。今、福本公述人のおっしゃったように、現行中選挙区制度というのは余り大きな変化を起こしにくい選挙制度ではないかというふうに言われておりますから、私自身も、そういう意味で惰性だとか制度の疲弊だとかそういう大きな問題を持っている、これは金やスキャンダルの問題以上に大きい問題だと思っていますが、そういうことについて自由民主党の内部でも反省があったやに聞いておるんですが、谷本公述人の先ほどのお話を聞きますと、いや今はその制度の方がむしろいいんではないかというお話がございました。これは地方の本当に貴重な意見だと思いますので、率直にその点についての御意見をもう一度お聞かせ願いたいと思います。

谷本永年愛媛県議会議員

○公述人(谷本永年君) 中選挙区といいますのは、愛媛第三区は御承知のとおり田舎でございますから、選挙の投票用紙には一人の名前しか書けぬわけですが、実際のおつき合いとかそれぞれの応援の配分とか、五分五分にしたり四分六分にしたり同じ保守系の候補者同士にもいろいろしがらみでやっておられる方も多いわけであります。あの人も通っていただきたいな、この人も通っていただきたいと。中選挙区のよさというのはそういう複数の当選者を期待できる運動がまずできるということであります。そこに一番の魅力がある。  それから、小選挙区がいかぬというよりも、私はそれに伴います比例代表がいけないということであります。  それから、皆無に等しいと言いましたのは、比例選挙区を衆議院に持っていくということは、それがいいと言われる方は私の周囲には皆無であります。私の周囲は、むしろこの比例区に賛同を示される方よりも消費税が三%から六%、九%に上がる方に御理解をしていただく方の方が私は多いと思う。都会とか中央は知りませんけれども、私の周囲ではそういう感覚を持っております。  ですから、言い過ぎかもしれませんけれども、政治改革、小選挙区またそれに伴う比例代表のこの選挙改正は、我々の周囲の感覚で言いますと、改正ではなく改悪であるということぐらいに思っております。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 ちょっと今の関連で、今度は比例区の単位の問題についてお聞きしてみたいと思うんですが、これは谷本さんも同じように答えておりますので、これは先田公述人一人だけにお願いします。  都道府県単位で比例区を選ぶべきだ、こういう方が多分恐らくベストと言わないでベターなのかなと、比例区を導入するならばという意味でおっしゃったのかどうかわかりませんが、私は今回の比例代表というのは民意を鏡のごとく反映するという点で非常にすぐれた制度だというふうに私自身も考えているわけであります。都道府県単位の中にこの比例制を入れたら、たしか鳥取県だったと思うんですが、最低二名しか実は比例で選べない。そうすると、これは最悪の場合は三三%近い死に票が生じてくるという点で、都道府県単位に直すと比例代表をとっている意義がなくなるというふうに思うんですが、その点はどのようにお考えでございますか。

先田通夫愛媛県議会議員

○公述人(先田通夫君) 私は基本的には比例には賛成しておりませんが、国の方でお決めになるならいたし方ない。それで、お決めになるのであれば、全国単位ということになりますと全く参議院と同じ制度でありますから、あえてそのような制度をつくらなくても、参議院がそういうものを満たしておるわけですから、都道府県単位にしてもらいたい。日本全国広く民意を反映するということは理屈としてはごもっともだと思いますけれども、何も四国のこと、愛媛県のことを北海道の人にさいばらしてもらわにゃならぬことはない。愛媛は愛媛、四国は四国と、こういうことで結構やれると思うので、あくまでも単位は都道府県にすべきである、こういう考え方を持っております。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 今くしくも北海道の人と。私、北海道ですからあれなんですが、ブロックだったらそれはいかがでございますか。

先田通夫愛媛県議会議員

○公述人(先田通夫君) 私はブロックも否定します。都道府県ということでお願いをしたいと思います。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 少しちょっと視点を変えて、実は昨日の中央公聴会でもあるいは参考人聴取でもあったのでございますが、私ども政治家がこういうことを言ってはいけないのかもしれませんが、政治家になる人間は変わった人間、変わり者しかなっていないと。(「まあそうですな」と呼ぶ者あり)県会議員の方がお二人おられるのであれなんですが、普通の方が選挙に政治家として立候補できるようなシステムというものが求められているんではないのかというふうな意見があったんですが、これは西川公述人にお聞きしてみたいと思うんですが、だれでも出られるような仕組みといいますか、そういった点についてもし何かお知恵がありましたらお聞きしたいんです。  特に、今回のいわゆる公職選挙法の改正に伴って制度が成立すれば、候補者を決める過程を届け出ねばならない、こういういわゆる規定が実はできているわけでございまして、政党が候補者を決めるのはどういう手続で決めますよということを届け出なきゃいけないんですが、その点で何か工夫をされることあるいは考えておられることがあるかどうか、西川公述人にちょっとお聞きしてみたいと思います。

西川恵夫愛媛県社会問題研究会事務局長

○公述人(西川恵夫君) 国民一人一人が持っている権利でありますから、だれでも意思のある方は立候補し政治家になる道を保障できるような条件をつくられることは当然であろうというふうに私は思っております。ただ、今回の政治改革全般の流れを見ておりますと、選挙制度なり政治資金の問題だけで果たして政治改革が終わるのであろうかという気が多分にするわけです。  大変失礼ですけれども、国会法なり国会運営というのを国民の側から見ておりますと、前時代的な運営が依然として横行しておる。これで果たして近代国際社会における国の意思を決める機関と言えるだろうかどうだろうか。こういうある意味で非常に残念な状態が続いておるわけでして、そういう問題と、先ほども言われたように国の権限といわゆる地方自治、地方の主権というものをもっと高めていく中で、やはり身近なところからみずからの住民参加による政治への参画というそういう条件をどうつくっていくか。そういう多面的なやはり改革をお互いが意識的、目的的に展開をしないと、ただ単にいわゆる選挙制度の問題だけをいじくったところで、体質そのものを変えない限り条文を変えてもだめだ、こういうのが私の基本的に持っておる考え方であります。  そういう意味で、各政党がやはり国民に対して責任を負うという立場から、候補者の選考過程その他については広く人材を集めていく。その際に一番問題になるのは、やはり金の問題が率直に言ってセントラルになってくるでしょう。その問題は、政党の次元で責任を持って体制づくりをしていくということであれば、だれでもが出られることになるのではないだろうか。  ただ、我々が考えて残念なことは、これは誤解があったらいけませんからお断りしておきますが、例えば選挙は先代の遺志を継いで二世議員でなければ出られないとか、特定条件の枠の中でしか立候補できないというふうな既成の制度はこの際ひとつ改革をしていくという視点で、全体的にそういう認識を広めていくような社会づくりといいますか、そういうものが必要だと、そこから後は政党次元の責任としてひとつ体制をつくっていただきたいと思います。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 同じく西川公述人に。  今、政党という言葉がかなり出てまいりました。今回も政党助成とかそういうのが出ているんですが、そういう政党中心の選挙、あるいは政党助成、政党というものについて実は憲法にも十分な規定がないわけでありまして、この際、政党法をつくったらどうだ、こういう実はさまざまな意見が寄せられているんですが、私はつくるとしても、これは政党に対する権力の介入といったような問題が非常に出てまいりますので、慎重であるべきだと思うんですが、その点について西川公述人の御意見を。

西川恵夫愛媛県社会問題研究会事務局長

○公述人(西川恵夫君) そうですね、私どもの能力の範囲内で、直ちにつくれとかつくってはいかぬとかいうことを言いがたいわけですけれども、しかし今日のような状況の中で、政党政治が曲がりなりにも漸次確立しつつあるそういう時代ですから、この政党の国民、政治に対する責任なり社会的な責任というものをやはりぴしっと位置づけていく、こういうことには一定の国としての規制といいますか、あるいは整備といいますか、そういうふうなものをしていってもいい段階に来ておるのではないだろうか。その際に一番問題は、やはり支配介入とかそういうふうなことについては十分配慮しつつ、これは政党法なりなんなりの検討をされていいんじゃなかろうかと、このように思います。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 最後になりますけれども、これは吉川公述人そして森公述人に、一度もお聞きしておりませんので。  実は、地方自治体の首長に対する多選禁止、これはもちろん憲法上の問題もございますけれども、その多選することに対する御意見がございましたら、森公述人と吉川公述人お二人にお伺いしたいと思います。

森謙介森産業株式会社代表取締役社長

○公述人(森謙介君) 私は、首長というのは、どちらかと申しますと、このあたりの田舎でございますと政党政派にこだわらず非常に無所属の首長さんが多いわけでございます。田舎に行けば行くほど人望があって多選をせられる方が非常に多いわけでございます。したがって、一概に私は多選を悪だというふうに決めつけたくはない場合もございます。  しかし、傾向といたしましては、余り長くしておればどうしても物事は停滞したりあるいは事故を起こす可能性も、これは自動的にあるんじゃなくて他動的にあるわけでございますから、そこら辺も、アメリカの大統領のようなわけにはまいりませんでしょうが、五選なら五選くらいからはもうそろそろお引き取りを願ったらどうかというようなこともあるいは考えてもいいのかなと、その程度には考えております。

吉川秀紀日本労働組合総連合会愛媛県連合会事務局長

○公述人(吉川秀紀君) 私も、森公述人の方から今言われましたように、いろんな問題があろうかというふうに思いますし、我々も多選がいいのかどうなのかというふうな部分についての明確な結論はまだ出ておりませんけれども、個人的な私見で言いますと、やっぱり十年一昔的な、これはちょっと言い過ぎかもわかりませんけれども、そういうふうなことからいきますと、三選程度が今の常識の範囲ではないかというふうに考えております。

峰崎直樹日本社会党・護憲民主連合

○峰崎直樹君 どうもありがとうございました。終わります。

猪熊重二公明党・国民会議

○猪熊重二君 公明党の猪熊でございます。  きょうは、六名の公述人の方にいろいろ貴重な御意見ありがとうございました。  私の質問させていただく時間は十三分しかありませんので、全部の公述人の方にいろいろ御意見をお伺いする時間的ゆとりがありませんので、ひとつ最初におわびしておきたいと思います。  最初に、西川公述人にお伺いします。  現在の政治改革四法案をいろいろ審議している段階において、要するに現在の政界の汚職的なものを根絶するために腐敗防止だけを先行させればよろしいんであって、選挙制度あるいは政党助成とか政治資金規正法、今四法案一括でやっておりますけれども、四法案一括でやる必要はないんだ、選挙制度は別なんだ、腐敗防止だけ何とかうまく成立させたらどうだと、こういうふうな意見があるわけです。  それを伺うと、国民の皆さんも、なるほど、ともかく金丸さんみたいに十年間で七十億ももらうような人があったら困る、ともかく腐敗防止をやれ、こういうことになるんですが、要するに本当の政治改革をやるためには、現在、政府・与党が言っているような意味における四法案を一括成立させなければだめだというふうな意見、あるいは腐敗防止だけと、これについてどのようにお考えでしょうか。

西川恵夫愛媛県社会問題研究会事務局長

○公述人(西川恵夫君) いろいろな意見のあるところだろうと思いますが、私は、衆議院においても参議院においても今日までこの四法案については時間をかけて合意形成のために努力をされた、そのことを認めるとするならば、やはりこの際一定のさらに合意を詰められて四法案を成立させていく、こういう基本的な視点を国民全体が了解するところではなかろうかと思っております。

猪熊重二公明党・国民会議

○猪熊重二君 福本公述人にお伺いします。  戦後、ずっと引き続いてきた自民党の一党支配のもとにおいて、ロッキードから始まってリクルート、あるいは共和、佐川、ゼネコン疑惑、こういうスキャンダルがずっと発生してきている根源は、やはり政権交代がないからだというところに根本的な原因があるということを私も考えますし、現在、政府・与党として考えているところはそこにあるわけです。  要するに、一党が長期間支配すれば、まあ独裁権力を持っているわけじゃないんですけれども、結局は腐敗堕落していく。そういう意味においてどうしても政権交代を実現しなければならない。今回は、国民の意思で偶然にも去年の七月に曲がりなりにも政権交代ということになったわけです。この政権交代してまた長い期間同じことになれば、同じ問題が出てくる。いずれにせよ、しかしこの小選挙区比例代表並立制によって政権交代を今後とも起こし得る、あるいは政権交代の可能性、こういうものについて福本公述人としてはどんなようなお考えでしょうか。

福本潤一愛媛大学助教授

○公述人(福本潤一君) 政権の上での立場で言うと、政権交代が起こらないということは、権力というのはやはり長期間やっているとどんな高潔な人物でも、例えば神、仏という存在はおらぬわけですから、そういう存在でない人間がやる限りにおいて必ず癒着構造になる。特に日本人の文化の中にある、罪の文化ではない、例えば宣誓するときでも、誓ってはいるけれども、他人の世間体とか見えとかそういうのは気にはするんですが、むしろ信念としてやるというところの要素の少ない国民性の中では、そういう政権交代が起こらないということによって腐敗というのはさらに拡大して、またそこに住んでいる人自体もそれは生きにくい世界だろうと思うんです。  悪いことがあればきちっとその次はこの人たちは例えば選良として議員として選ばれないというような国民性、文化とはちょっと違いますが、そこらのところはあります。もちろん根底には、人間性の中には性善説から性悪説まであるわけですから、性悪、性善両方人間は備えているわけですから、そういう意味では、権力には魔性がある中で人間が逆に権力に支配された形の人間性になりやすいというのが長期政権のもとだろうと思います。  そういう意味で、例えば腐敗防止法だけ独立させるのが目的ではなかったんではないかという意見もあるかと思いますけれども、ある意味では四法案をきちっと一括してやるという流れの中で、政党的な政略的駆け引きで、結局は五十歩五十一歩と近づくわけじゃなくて、むしろゼロに戻したいがゆえに、本音はそこにあって、それをストップさせるために審議が引き延ばされたりというところの、むしろ今回の長期に審議が進まずにというところの大きな裏の背景にそれがあるんではないかということを見きわめていかないといけないなという気はしております。

猪熊重二公明党・国民会議

○猪熊重二君 吉川公述人にお伺いします。  政党助成法というのは、御承知のとおり政党に対する助成なんです。ですから、私は公明党ですが、公明党という政党に助成金は来ますけれども、公明党に所属している議員である私のところへ金が来るわけじゃないし、それから地方議員のところへも金が来るわけじゃないんです。政党に来ます。お金のある政党なら議員に交付してくれるかもしれませんが、我が党なんというのはどうせ火の車ですから、公明党がもらっても、国会議員ももちろん地方議員のところにもその助成金が分配になるようなことはほとんど、ほとんどというよりももう絶対ないんです。だからそういう意味では、国会議員であれ地方議員であれ、政党助成金でお金をありがとうございますと言っていただける党もあるかもしれませんが、システムとしては政党がもらうだけなんです。そういう意味において、政党に所属する地方議員も無所属の地方議員も政党助成金によって差があるわけじゃないと私は思うんです。  ただ、無所属の地方議員とかあるいは無所属の首長さんの場合なんかは、政党助成金とも無関係。それから、今度は政党以外の企業献金禁止ということになると、企業からもいただけない。全く個人献金と自己資産ということになる。その辺について、特に無所属の地方議員の立場あるいは無所属の首長さんの立場に立っての政治資金に関する何か御意見があれば、簡単にお述べいただきたいと思います。

吉川秀紀日本労働組合総連合会愛媛県連合会事務局長

○公述人(吉川秀紀君) 企業・団体献金が政党に入って、あと所属するその党の議員さんにどのような形で行くか、行くのか行かないのか、私は専門家でもありませんしそこまで詳しく存じ上げておりませんけれども、地方の無所属の議員さんとか首長さんの公的助成についてぜひこの法案が成立後に検討していただきたいと私が申し上げたのは、当然その中には税の問題とか財政の問題とか地方分権の問題とかそういったことも含めて、しからばそういう無所属の議員さんは、ある一定の中央と地方のそういう公的助成がないということになれば、私は個人的にはやっぱり問題でありますし、それはある意味では地方をスポイルするということにもなりますので、ぜひそういう観点からも御検討いただきたいというふうに思います。

猪熊重二公明党・国民会議

○猪熊重二君 時間が来てしまいまして、ほかの公述人の方にはいろいろ御意見をお伺いできなくて申しわけありません。  本日はどうもありがとうございました。

直嶋正行民社党・スポーツ・国民連合

○直嶋正行君 私は民社党の直嶋でございます。  今御質問されました猪熊さんと同じように、持ち時間十三分でございますので、皆さんにお聞きできないかと思いますが、どうぞ御容赦をお願い申し上げたいと思います。  最初に、さっきちょっとお話がございましたが、先田先生と西川先生にこの点お伺いしたいと思うんですが、先ほどのお話の中で、先田先生、谷本先生から、特に愛媛の場合に選挙制度が変わると現行の衆議院が九名から四名に減ってしまう、こういうお話がございました。したがって、中選挙区制がいいんだというお話がございました。  同時に、今回のこの制度改正の中で、これは衆議院も参議院も議論のありますことは、憲法上から見て国民の一票の等価の原則からいいますと、違憲だという線は一対三かもしれないが、基本的には一対一なんだと、今回の法案は一対二を基本にして具体的な小選挙区の区割りをしていきましょうということになっているわけであります。  特に、従来から一票の格差でいろいろ指摘がありました。とりわけ都市部の国民の皆さんから見ると、そういう指摘も強いわけであります。確かに地域としての事情で人数が減るというのは私も理解はできるんですが、一つは、こういう今の日本の選挙制度というのは、現行の例えば衆議院の中選挙区も参議院の選挙区も、一票等価の原則からいうと非常に格差が大きくなっているわけであります。これをやはり基本的に正していかなければいけないだろうこういう意見あるいは議論があるんですが、この点について御意見をお伺いしたいと思います。これは先田さんと西川さんにお願いしたいと思います。

先田通夫愛媛県議会議員

○公述人(先田通夫君) 小選挙区で現行議員定数が減るということにつきましては、はっきり申し上げまして、地域代表の数が減るわけでございますからその地域が大きく不便をこうむる、こういうことははっきり言えると思うわけなんです。  一票の格差の問題等につきましていろいろ議論はあろうかと思いますけれども、格差の問題の調整をするならば、やはり中選挙区の中での定数是正、こういうことも可能であろうかと思います。  愛媛県の場合はどちらかというと、現在の中選挙区制の中でも、一選挙区当たりに占める人口比率というものがほとんど最低に近い選挙区もあるわけでございます。そういったところは定数是正ということによって解決がつくかと思うんですが、そういう意味からいいましても、やはり国民の代表として国会に出ていくわけでございますから、できるだけ地域の選挙民の民意が反映できるシステムというものをやはり存続していっていただきたい。  それから、比例区の問題にいたしましても、もう十分参議院で対応ができておるという私どもは解釈をしておりますので、この上制度をいじくるということでなくして、なぜ今連立与党の皆さんが小選挙区制度にこだわるのか、できた暁にはきょうおいでの皆さん方が一番困るんじゃないか、こういう感じを持っておるわけでございます。  そこら辺から推しまして、連立政権が発足したそもそもの起因は、やはり自民党一党支配が崩壊したということの裏には、その自民党の中におった人が出ていって今の連立を支えておる、そこら辺の一面もひとつお考えをいただきたい、私はこう思います。

西川恵夫愛媛県社会問題研究会事務局長

○公述人(西川恵夫君) 私は、意見陳述の中でも申し上げましたように、やはり民主的な政治というのは、国民一人一人の意見、意向というもの、政治に対する考え方というものをどこまで尊重できるか、それをどう生かしていくか、こういう視点で物を考えるべきだと。ですから、残念なことに、今回の選挙制度の改革等その他の問題にしても、政党次元の感覚、やはり政治家の感覚から物事が強く出され過ぎていはしないか。むしろもう一遍冷静になって、有権者の側から我々の考え方が政治にどういうふうに反映されておるのか、そのための仕組みはどうあるべきか、こういう視点からのいわゆる考え方をもう少し煮詰めていってほしかったな、私はこういうふうに基本的には思っております。  ただ、今日までの経過の中で、ここまでの段階に来ておるわけですから、煮詰まったものをまたもとからひっくり返してお互いの主張を論じ合ってもまとまりがつかぬわけですから、政治の流れというのは一定の時間と経過をたどったら一つの締めくくりをしなきゃならない、そういう時点に来ておる、そういう立場で私は意見をきょう申し上げた次第です。  そういう意味では、できるだけ地域の意向というものを代表する小選挙区の代表と、そして国民全体の動向というものがどういうふうにあるかというその水準、尺度をはかっていくためには全国的な規模における国民の動向、意向というものをやはり一つのメルクマールとして決定をしていく、これの代表を送っていく、こういうバランスシートとして今出されておるこの選挙制度の組み合わせというものができておるのではないだろうか。これが今日までの話し合いの一つの結節点であるとするならば、これが一定のスタート台に乗った段階で次にまた進む、ひとつこういうふうにされてはいかがか、こういうふうに私は思います。

直嶋正行民社党・スポーツ・国民連合

○直嶋正行君 次に、別の観点からお聞きしたいと思うんですが、これは森さんと吉川さんにお伺いをしたいと思います。  先ほども公述人の皆さんの御報告の中にありましたが、特に今回の参議院における審議においては、今のこの政治改革法案をどうするかという議論とは別に、参議院のあり方とか役割そのものが非常に問われたあるいは議論になった、あるいはもっと言えば問題意識として広く国民の皆さんがお持ちになられたのではないかというふうに私は思っているんです。  そういう意味でお尋ねするんですが、現在の参議院について、どういう役割を果たすべきか、あるいは期待されている役割から見て現状はどうかということについて御意見がございましたらお伺いをしたいと思います。

森謙介森産業株式会社代表取締役社長

○公述人(森謙介君) お尋ねでございますが、先ほども述べましたように、私は参議院というのは良識の府だと思っております。衆議院は予算先議権ですか、予算を審議して、あくまでも参議院でチェックをするというのが私は大きな役割の一つであると思います。  今回の改正に関しましても、参議院でかなり修正をされるんじゃないか、そうして我々の民意を反映したものが参議院で議決されるんじゃないかというふうな期待を私は申し上げておりましたが、衆議院で通ったままの原案があす、あさってあたりに可決されるということになると、果たして参議院の皆さん方は何をお考えなのかなというような気もせぬではございません。

吉川秀紀日本労働組合総連合会愛媛県連合会事務局長

○公述人(吉川秀紀君) 私も森先生と同じで、参議院は良識の府だというふうに理解をいたしております。  特に、私ども運動体の立場で申し上げますと、もちろん政治改革と景気対策を含めて並行的にやっていただきたいということでずっと申し上げてきたわけでございまして、そういった意味からいきますと、予算編成が越年をしたということについては非常に残念に思っております。しかし、今回の政治改革法案そのものについては何とか早急にやっていただいて、ぜひ景気対策に取り組んでいただきたい。  今の現状を率直に申し上げますと、陳述の中で申し上げましたけれども、衆議院から回ってきて六十日以上たっている。けさの新聞を見ますと、具体的に十項目にわたる修正案が自民党さんの方から提案といいますか、出てきている。果たしてこれ有権者、国民の立場から見ますと、私個人的に見ても、どうしてこうなってしまうんだろうということをぜひ申し上げたいと思います。  いろいろ難しい部分があろうかと思いますけれども、国民は大多数の人が早く成立をさせてほしい、こういうことだと思いますのでひとつよろしくお願いしたいと思います。

直嶋正行民社党・スポーツ・国民連合

○直嶋正行君 もう時間がありませんので、最後に谷本さんに一点だけお伺いします。  きのうの中央公聴会でも出たんですが、政治改革というのはいろんな領域があるんだ、今やっているのは基本的には衆議院の選挙制度あるいは政治資金の問題なんだ、したがってこれを仕上げた後は、例えば参議院をどうするか、あるいはさっきどなたか御指摘あった国会のあり方をどうするか、こういうことがまた次の議論として出てくるだろう、地方の政治のあり方もその次にはあるいは同時に課題として出てくるんではないか、こういう御意見もございました。  県政ということについて、現状、谷本先生、議員としてやっておられて、今の県政という面で見た場合に最大の問題点といいますか、問題意識をお持ちでしたらお伺いをしておきたいと思うんです。

谷本永年愛媛県議会議員

○公述人(谷本永年君) 今、愛媛県政は定員五十三でございまして、欠員が三ございまして、自民党以外が十と記憶しております。そのような党勢分野になっておるわけであります。  議会、愛媛県政の中でこの一連の政治改革がどのような動きをしてくるかということでございますけれども、形としては私は当分あらわれぬのではないかなと思います。これは、勢力等々は選挙の洗礼を受けなきゃわかりませんが、都市部ではいろんな新しくできました政党からの立候補も出てくると思いますが、周辺の俗に言う郡部ではそういう勢力分野ではさほどの影響は出てこない。  しかし、いろいろ政治資金の問題等々で、現在おります与野党を含めての全県会議員の意識、物の考え方、危機感、そういうものは一連の政治改革によって大いに惹起されたというような感じがするわけであります。  衆参両院のような動きがストレートに愛媛県議会やまた県内の市町村議会に今すぐに来るとは私は感じておりません。  以上でございます。

直嶋正行民社党・スポーツ・国民連合

○直嶋正行君 ありがとうございました。終わります。

一井淳治日本社会党・護憲民主連合

○団長(一井淳治君) 以上で公述人に対する質疑は終了いたしました。  この際、公述人の方々に一言御礼を申し上げます。  皆様方には、長時間にわたり有益な御意見をお述べいただきましてまことにありがとうございました。  以上で参議院政治改革に関する特別委員会松山地方公聴会を閉会いたします。    〔午後三時五十八分散会〕      —————・—————    宮崎地方公聴会速記録  期日 平成六年一月十八日(火曜日)  場所 宮崎市 宮崎観光ホテル    派遣委員     団長 理 事      白浜 一良君                 鎌田 要人君                 鈴木 貞敏君                 星野 朋市君                 岩本 久人君                 村田 誠醇君                 有働 正治君    公述人        宮崎県議会議員  西川 貫一君        日本社会党宮崎        県本部委員長   松浦 利尚君        宮崎県議会議員  川添 睦身君        宮崎県議会議員  池田 健二君        弁  護  士  成見 幸子君        向陽化工株式会        社取締役会長   野口 武雄君     —————————————    〔午後一時開会〕

白浜一良公明党・国民会議

○団長(白浜一良君) ただいまから参議院政治改革に関する特別委員会宮崎地方公聴会を開会いたします。  私は、本日の会議を主宰いたします政治改革に関する特別委員会理事の白浜一良でございます。よろしくお願い申し上げます。  まず、私どもの一行のメンバーを御紹介いたします。  こちら、右の方からでございますが、自由民主党所属で委員の鈴木貞敏君でございます。  続きまして鎌田要人君でございます。  同じく委員の星野朋市君でございます。  左の方で、日本社会党・護憲民主連合所属で委員の岩本久人君でございます。  同じく委員の村田誠醇君でございます。  日本共産党所属で委員の有働正治君でございます。  以上七名でございます。よろしくお願い申し上げます。  続きまして、公述人の方々を御紹介申し上げます。  宮崎県議会議員西川貫一君。  日本社会党宮崎県本部委員長松浦利尚君。  宮崎県議会議員川添睦身君。  宮崎県議会議員池田健二君。  弁護士成見幸子君。  向陽化工株式会社取締役会長野口武雄君。  以上六名の方でございます。  さて、当委員会におきましては、内閣提出に係る公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案、並びに参議院議員発議に係る公職選挙法の一部を改正する法律案及び政治資金規正法の一部を改正する法律案の六案につきまして目下審査中でございますが、本委員会といたしましては、六法案の重要性にかんがみ、国民の皆様から忌憚のない御意見を賜るために、本日、御当地宮崎県、また福島県、新潟県、京都府及び愛媛県においてそれぞれ地方公聴会を開会することにいたした次第でございます。何とぞ特段の御協力をお願い申し上げます。  この際、公述人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。  皆様におかれましては、御多忙中のところ、本日は貴重な時間を割いていただき、本委員会のために御出席をいただきましてまことにありがとうございます。派遣委員一同を代表いたしまして心から厚く御礼を申し上げます。  次に、会議の進め方について申し上げます。  初めに、公述人の方々にそれぞれ各十五分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えをいただきたいと存じます。  なお、この会議におきましては、私どもに対しての質疑は御遠慮願うこととなっておりますので、御承知おき願いたいと思います。  傍聴の方々にも、お配りいたしました傍聴人の心得をお守りいただき、会議の円滑な進行に御協力くださいますようお願いいたします。  それでは、これより公述人の方々から順次御意見を承ります。  まず、西川公述人にお願いいたします。

西川貫一宮崎県議会議員

○公述人(西川貫一君) 今御丁重なごあいさつをいただきましたが、参議院において目下特別委員会として真剣に取り組んでいらっしゃるわけでございまして、感謝にたえません。  なかなか難しい問題でございまして、長年なれてきた中選挙区が小選挙区に変わるという選挙法の改正が一番問題視されておる点でございます。そういう点で、皆様もそれぞれの党の立場、また地域の立場で御苦労をなさっておることはよくわかります。  しかし、国家国民のためには、こういう制度ができますと簡単に再びこれを改革するということは容易ではございません。また、国民の方も、小選挙区というのはいかなるものか、なじみがないわけでありますから、恐らくこういう問題についてのはっきりした考え方というのはまとまっていないというふうに判断をいたしております。  それだけに、衆議院で既に一応の決定はされましたけれども、今度は参議院で、やはり二院制でありますから、国家国民のためにしっかりした考え方で、衆議院のよき点はそのままとして、改めるべきものは勇敢に改めていくというような態度をとっていただきますことをお願いいたします。聞くところではあす本委員会では採決ということでありますから、これはなかなか時間的余裕がないわけであって、御苦労ひとしおだと思うわけでございます。  そこで、私は自民党の県連の幹事長もいたしておるわけでありますが、やはり党の役員会あたりでもこの問題に取り組むことについてはいろいろ勉強しておりますけれども、なかなかみんながまだ理解しない。選挙区がどうなるのか、また比例がどうなるのか、そして重複立候補というものがどんなものなのか、そういう点の明確なものが出てこない。  そこで、一つ一つ挙げていきます。  まず、小選挙区と比例の定数の問題でありますが、努めて少ない方がよろしい、こう思っておるわけです。地方議会あたりも法定の定数をみんな割って、最小の経費で最大の効果を上げるためには議会みずからがそのような態度で望むと、こういうようなことで全国すべての県、市町村が定数を削減しておるという状況の中でありますから、本則の定数の四百七十一、これが一番望ましいわけでありますが、それでなくてもやはり定数はなるべく低目に持っていく。  それで、俗に言われている比例代表という形と小選挙区の問題では、やはり小選挙区というものに重点を置いていただくということが、地域を代表する衆議院の住民の代弁者としての役割では最も大事ではないか。こういうことを考えますと、衆議院の方では五百の中を二百七十四と二百二十六と、こういうふうに決着をつけられたようでありますが、参議院が今日、もうずっと終戦後、昭和二十二年以来、二百五十であったのが二名ふえてはおりますけれども三対二の比率になっております。したがって、数は幾らに決められましょうと、私どもはあくまで三対二の比率を衆議院も考えてほしい、こういう考え方を持っております。数が決まったならば、その数に対して小選挙区三、そして比例は二、こういう数字が望ましい、このように数としては考えております。  なお、この小選挙区の今度は比例の部分でありますが、この単位が、新聞やテレビ等で聞いておりますと全国単位というような発表がなされておるようでございますが、これには私どもが受けとめがたい内容を含んでおります。  本来、衆議院と参議院とは二院制をもって昭和二十二年別途に院が構成されたわけであります。戦前ならば貴族院、そして衆議院、その上に枢密院とあったわけでありますが、それが終戦後このような形に新憲法のもとでなってきております。参議院の方では比例があるわけでありますが、これは当初御存じのような全国区という単位で百名が選ばれてきた、こういうことでありました。全国区のときは名前を書いておりました。そして比例になってから党名を書くようになった、こういうことでありますが、もう参議院選挙においては国民がみんなそれになじんでおるわけでございます。  ところが、衆議院の方は今度比例というのは初めてであります。それを全国で選ぶということは好ましいことではない。あくまで地方住民の意思を代弁する衆議院議員である。だから選挙区で選ぶほかの、例を言いますと、まあ宮崎県では五名のうちの二名が比例ということになればその二名はあくまで県単位で選ぶべきが至当ではないか、それが県民の意思を代弁する衆議院議員である、このように感じておるわけでございます。  隣に松浦先生もおられるわけでありますが、宮崎県では六名区が一名減りまして、昨年七月の選挙では一区は三名、二区は二名ということになって五名区になってしまったんです。今度こういうような形になりますと、全国単位で選ばれると宮崎県民を代弁する衆議院議員は三名、基本は三名ということになるわけでありますから、一挙に県民代表が減る、こういうふうなことになるわけでありますが、あくまで県民のためを考えていただいて、県単位ということが望ましい姿ではなかろうか。そしてまた、全国で選ばれても宮崎県の事情なんかわからぬ人が出てくるわけです。  そうすると、今までの過去で言いますと、社会党の松浦先生であろうが自民党の江藤さんたちであろうが、一致して地域の問題には取り組んでおるわけなんです。鎌田先生おられますけれども、昨年のあの集中豪雨、さらに台風、この地方はシラス土壌地帯で特殊土壌で、こういうことを考えると、時限立法ができておりましたが、鹿児島では百十九名の死亡者を出したというようなこと、宮崎が七名であります。こういうような地域性の問題については、与党とか野党とかということはなしに、すべて住民の意思を代弁する衆参議員は一致結束して取り組んで、国政にこれを反映させるように努力をしてきた過去の経緯があるわけでございます。  そこを考えると、全国単位というのではどこからどなたが出られるのかわからないし、やはり衆議院だけはせめて地域を代表する代弁者として、比例も県単位で選んでいただきたい。ブロックというのが時々言われますけれども、これは選挙管理委員会もありませんし、日常そういうような指導ができるものではないわけでありまして、県にはちゃんと選管もあるわけでありますから、やはり選管のある県単位が一番望ましいのではないか、このように考えておるわけでございます。  それから次に、重複立候補というのが言われておりますが、どうもここが私どもには理解ができないわけです。今の選挙法によると、各種選挙すべてが住民がみずから考えて無記名の秘密投票制を守って投票しておるわけでございます。ところが、今度は重複立候補ということになると、投票した人以外の人でも救済ができるというような方法として編み出されたのではないかと。そういうことでは私は選挙を冒涜するような気がしてならないわけであります。あくまで選挙区で選ぶ人は選挙区で、また比例で選ぶ人は比例で党を中心に置いて特に党の政策を訴えるということでありますから、そうなってくると明確にそういう人を最初から選んで投票する、そしてその党の主義主張なり公約なりあらゆるものが住民に理解ができて投票が行われる、こういうことが望ましいので、重複立候補はない方が望ましい、こう見ておるわけでございます。  なお次に、今言われております衆議院の方から送られて参議院で恐らくこれは修正されるであろうと言われておったのが戸別訪問でございます。  私も昭和二十四年以来ずっと選挙をやってきておる人間なんですけれども、戸別訪問は自由化したら大混乱ですよ。商売でもそうですが、押し売りみたいなことが行われてくると選挙民に非常な迷惑をかけるということが第一点。  それから次には、今の案でいきますと八時から八時まで許される。その許される期間というのは公示をされた選挙期間ということにならなくてはならないと思います。でないと、公示前であったならばそういう時間の制限が受けられるわけはないわけでありますから、そうなってきますと公示前に動くことはすべて事前運動、公選法の百二十九条によって処罰を受けなくてはならないということになりますから、これがなかなかまた厄介である。  そして八時から八時までということは、いわばその選挙期間中であればみんなそういうような考え方も少しは頭に入れてやると思いますけれども、取り締まる側も大変ではないか。広報車あたり動かすのはやはりその時間帯でありますけれども、これはマイクで呼んで歩きますからはっきりと八時から八時ということが明確にみんな選挙民が聞いてわかるわけでありますから、ぴしゃっと時間も早かったぞとか、また遅くまでやっておるぞというようなことがすぐわかるわけであります。  ところが、戸別訪問というのは人がこっそり歩くものでありますから、朝が八時前であるか夜の八時後であるか、そういうところは明確につかみにくい点があろうかということを考えますと、やはり選挙を公正に行うというための今回の政治改革であり選挙法の改正であるとするならば、よき点はそのまま残していった方がいい。あくまで戸別訪問はやるべきではないのじゃないか。  そういう点を十分ひとつ考えて御審議いただかないと、公選法の百二十九条によって事前運動と断定された場合には罪人をたくさんつくるということになってくるわけです。厳しく取り締まるというようなことも言われておりますが、厳しくすればするほどこういうような罪になる人をつくらない方法の工夫が大事ではなかろうか、こういう意味で私は戸別訪問はもうやるべきではない、従来どおりにやはり制限をした方がいい。  自由自由と言いますが、自由の中にもそこに規制をするもの、そして明確に秩序を保たせるもの、これがなければ何でもかんでも勝手だ自由だということで必ずしも立派な代表を選ぶ選挙が行えるものではない、こういうふうに考えますので、その点はひとつ十分御配慮をいただいて、今回の選挙法の改正では間違いがないようにしていただきたいと思います。  あえて最後に申し上げておきますが、特に過疎県といいますか、農山村を抱えておる我が県のようなところでは、代表者ほど大事なものはいないわけであります。それこそ今まで長い間自分たちの代表者として選んできた人に対しては、非常な尊敬と、また期待と信頼を寄せておるわけでありますから、それが数が少なくなるということはないように。  私はつい昨年の四月まで県会議長をしておりまして、貧乏県といいますか、財政窮乏県全国十八県の会長もいたしておりました。きょうもこの委員の中にもその地域の方もおられるようでありますが、北の方からずっと東北が四県あります。そして鳥取、島根、さらに山梨、和歌山、九州が福岡除いて七県、四国が香川を除いて三県、こういうことを考えますと、こういう地区の皆さんは今度のこの選挙法の改正には重大な関心を持っておる。たった一人減ずるか減じないかというときに、和歌山あたりでも大混乱をしたということも御案内のとおりでありますから、やはり小選挙区も比例代表も県を基盤として選ばれていくのだというところをひとつ貫いていただきますことを心から念願をいたしまして、おおむね時間になりましたから私の意見を終わらせていただきます。よろしくお願いいたしておきます。

白浜一良公明党・国民会議

○団長(白浜一良君) どうもありがとうございました。  次に、松浦公述人にお願いいたします。

松浦利尚日本社会党宮崎県本部委員長

○公述人(松浦利尚君) 松浦です。  白浜先生以下、お忙しい国会日程の中を本当に御苦労さまに存じます。  せっかくおいでになりました先生方にこんなことを申し上げると大変失礼になるかと思うのですが、私どもがここで公述を申し上げましても、新聞報道によりますと、あした採決が行われる、あるいは二十一日に採決が行われる、そういう報道が出ておるわけです。かつて国会に籍を置いた一人として今公述をするのですが、一体私たちがここで公述したことが国政の場でどういう形で生かされるのだろうか、そういう点を考えますと、何か公述が形式化しておるのじゃないか、そういう気がしてなりません。  これは私どもが衆議院に在籍しておったときもそうでしたが、常にこういう公述が続けられておるわけです。今振り返ってみますと、社会党が野党としてしておったことをそのまま自民党の皆さん方がしている、与党であった自民党の方々がしておったことをそのまま連立与党がしておる。結局、主客がかわっただけの姿だと。  私はそういった意味では、国民に期待される国会になるということであれば、選挙制度もさることながら国会におけるこうしたあり方についても、きょうおいでいただきました先生方にぜひ御検討をいただきたいというふうに思います。結果的に与野党間の話し合いがつかずにここまでぎりぎりというところにまで来てしまっておるということの状況は理解をした上で、ぜひひとつ良識の府と言われておる参議院の先生方の手でこうした国会のありようについて御検討いただきたい、そのことを冒頭申し上げておきたいと思うのです。  私は連立与党ですから、当然、連立与党が今とっておる態度について賛成であります。しかし率直に申し上げて、選挙というのはだれのために何をするのか、そのことがやっぱり問われておるような気がしてなりません。だれのためといえば、国民であります。国民のために国会をつくると。ところが、これは私どもが野にあって思うことですが、どうも選ばれる側だけの議論が進んでおって選ぶ側の議論というのが全然無視されておるような気がしてなりません。  御承知のように、国民の間に政治改革が唱えられ出しましたのはロッキード事件、リクルート事件、共和事件、あるいは佐川急便事件、金丸脱税事件、ゼネコン、次から次に起こってくるこうした金と政治のつながり、政界の腐敗について何らかの形で解決をしてもらいたい、政界の腐敗を防止することに中心を置いてもらいたい、私はそのことが国民の願いだったというふうに思うのです。ところが、いつの間にかそれが選挙制度の方向にすりかえられまして、何か選挙制度だけが浮かび上がった国会審議になってしまっている。それでは、今度の四法案が通ったら二度と再びこうした事件というのが起こらない保証があるのか。私はそういう保証はないと思うのです。  かつて、自民党の法務大臣を経験した人が、議員に倫理を求めることは八百屋で魚を買うようなものだ、こう言ってやゆなさったことがあるのでありますが、今まさに国民が求めておるのは政治家個人の倫理であり、私は衆議院、参議院における集団としてのモラルの確立を国民が求めておると思うのです。  それでは一体、今度の政治改革法案を見て政治腐敗というものの果たして歯どめになるのだろうか、非常に疑問に思うのです。今ここに、一月十五日、成人の日に、ロッキード事件の元東京地検特捜部長でした河上和雄さんがさる新聞に「政治改革 残る課題」として投書をしておられるわけでありますが、その中で、検事というかつてのロッキード事件を指揮した特捜部長としての立場から、今の俗にいう政治腐敗防止法についてはざる法だ、こういうざる法案を通して公費助成をするのは泥棒に追い銭だ、こういうことを言っておるのですね。  私は、皆さん方も手元に持っておられると思うのでありますが、国会図書館のレファレンスからある議員を通じて政治改革法案に関連をする資料を取り寄せたのですが、このレファレンスの論文の中にも「わが国では、政治倫理を個人的道徳の延長線上でとらえる傾向があり、先進国に見られるような、政治家に特有の客観的な職業倫理(その中心は、公職者としての地位を私的利益実現の源泉として用いてはならないという点であり、違反に対しては、議員除名を含む議員仲間からの制裁が加えられる)という観念は希薄である。」と、こういうふうに書いてあるのです。  現実に私もそうでしたが、国会における自浄作用を発揮するために証人喚問を要求する。ところが、その証人喚問を要求すると、出席させないさせるで国会が空転をする。  少なくとも国民が求めておるこうした政治腐敗を防止してもらいたいという希望があるとすれば、今度の国会で政治腐敗防止法に関係をする法律を改正するとするなら、佐川急便、リクルート、あるいは金丸事件、ゼネコン等々、多くの事件が発生をしたときには、どんどんと与野党通じてお互いが証人喚問に応じて、どこにその問題点があるかということを徹底的に掘り下げるべきだ。国会自身がこうした腐敗防止に対して超党派で積極的な対応を示すべきだ。アメリカ、イギリスにおけるそういったシステムの確立こそ今問われておるのじゃないか。そのことが全く議論されないまま形だけの改正が行われておるような気がするのです。  ですから、もし本当に政界と金とを断ち切る、汚職、腐敗をなくすということが前提になるとすれば、私は企業献金、団体献金は即時禁止すべきだと思うのです。  先ほども西川先生からお話がありましたが、選挙というのは法定選挙費用の枠内でしなければなりません。それを超えることは許されない。しかし、自分が当選をするために手段を選ばず買収が行われる、あるいは当選をしたら直ちに次の選挙を考えて自分の選挙区において莫大な秘書を抱え、あるいは事務所を設け、そういったことに金が実はかかっておるのじゃないでしょうか。  ですから、選挙制度そのものではなくて、金をかける、そういう議員自身の考え方を改めることが必要ではないかというふうに思うのです。選挙制度をどんなにいじってみてもこの基本が変わらなければ、私は腐敗は断ち切ることは不可能だと思っています。  現に、自民党のかつて奄美出身でありました保岡議員が本会議場で、小選挙区というのは大変な金がかかる、こう言っております。現に、我が国と同じ小選挙区並立制をとっておる韓国において大変な汚職事件が起こっています。イタリーにおいて間もなく三月には総選挙があるようでありますが、もう大変な汚職、腐敗が起こってきている。選挙制度ではない。  ですから、国会図書館のこの調査報告書にあるように、あるいは河上鬼検事が言っておるように、それがどうしても改まらぬということであればもう徹底的な法律改正をする。河上さんは経験を通じてこういうことを言っておられます。連座制によって政治家を罰する場合、無罪を立証する、その証明する責任は政治家個人にあると。ですから、立証責任は政治家個人に与えるように法律を改めたらどうか。  私は、決して今活躍しておられる糸山英太郎衆議院議員のことを申し上げるつもりはありませんけれども、あの方が七四年、自民党から全国区に出られて総括責任者が大変な選挙違反をやった。ところが、地裁で有罪判決を受けましたけれども、高裁、最高裁で最終的に総括責任者の結論が出るまでに十一年かかっています。ところが、糸山さんは参議院から今は衆議院議員であります。あるいはかつて共和事件にかかわった阿部元北海道開発庁長官、この方は最後まで国会議員として総選挙まで在籍をされたという事実があるわけです。  こういう問題について国会みずからが、先ほどの国会図書館の資料にもありますように、政治倫理審査会あるいはそういったところで除名を決める、議員辞職を勧告する、聞かなければ除名をする、それに対して不服である者はみずからがその立証責任を持つ、こういった厳しい法律をつくる必要があるのではないかという気がしてなりません。  そういった意味では、今度この法律が全部通ったといたしましても、企業献金、政治献金が事実上は形を変えて個人に回ります。例えば前の郵政大臣のように、新聞の報ずるところですから事実かどうかは別にして、国民政治協会という組織を通じてひもつきで渡辺さんに金が渡っても違反にならないと同じように、個人あるいは企業や団体が政治団体あるいは政党支部に資金を出すことができれば、今ある後援会の組織を全部支部に直してそこに企業献金、団体献金をもらうことができる。これでは私はイタチごっこであるというふうな気持ちでおります。  ですから、私は、本当に見直さなければならぬところはまさしくここだと思うのです。そのここだというところがいつの間にか政治改革にすりかえられている。ここに抜け道がたくさん出てきている。こういう事実を見ましたときに、私は、通常国会等において速やかにこうした問題に対して再見直しを行っていただきたい。五カ年間たって企業献金、団体献金を見直すという見直し規定があるそうでありますけれども、現在の法律にも、七五年に成立をいたしましたときには五年後には見直すという見直し規定が入っておりました。八〇年に見直されなかったままです。ずるずる来ておるわけです。ですから、見直し規定があったとしても見直すことは不可能です。  ですから、きょう私が申し上げた公述内容が皆さん方に一端でも御共感を得るとするなら、ぜひおいでいただきました先生方のお力によりまして来国会においてぜひ見直していただきたい、直ちに見直していただきたい。そして二度と再びこうした忌まわしい政治家に絡むスキャンダルが発生しないように厳しく対処していただきたい。そのことを強く申し上げまして、時間になりましたから終わらせていただきたいと思います。  いずれにいたしましても、ここまで来ております。この機会を見逃したら政治改革の機会はないとも言われております。そういう意味ではいろんな御不満はあるでしょうけれども、ぜひ通していただいて早い機会に見直していただく、そのことをぜひお願いいたしまして公述を終わります。  ありがとうございました。

白浜一良公明党・国民会議

○団長(白浜一良君) どうもありがとうございました。  次に、川添公述人にお願いいたします。

川添睦身宮崎県議会議員

○公述人(川添睦身君) 私は、自由民主党県連の政調会長という役を持っております川添睦身でございますが、きょうはそういう立場で公述をさせていただきたいと思います。  委員の皆さんには、大変遠方まで御苦労をいただいておりましてありがとうございます。  今、松浦先生からも一言お触れになりましたが、大変失礼な面もあろうかと思いますが一言申し上げておきたいのは、きょうは十八日ですが、きのうは中央公聴会ということだそうでございまして、きょうあたりの新聞を見ますと、あすはもう採決をされるということだそうです。この公聴会で私ども意見を申し述べさせていただくわけですが、一体何か役に立つのだろうかということが先にありまして、どうも身の入らない話でありまして、その辺のところを質問を差し上げるわけじゃありませんが、皆さん方がどういう気持ちでおいでになっているんだろうか、そういう考え方で意見を申し述べなきゃならないということはまことに私どもは納得ができないような状態であります。  各地区で行われました公聴会の意見をお持ち帰りいただくわけでありますから、二、三日は総括で集中審議をしていただいて、私どもの意見が何もベターだとは申し上げませんが、少なくともそういうことで形の上でも審議をしていただくということでなければ、私は逆に言いますと私どものこの公聴会が形式化、形骸化しておるということになるのではないかと言いたいわけですね。そういうところは、あと時間がありましたらまた御意見も承りたいと思いますが、いずれにしましてもそういう感じであります。  私ども議員をしておりますから予算編成一つを例えてとりますと、国であるいは地方でいろんな予算編成が行われますが、新年度予算に関係しましてその枠組みの中に入ってこない。例えば大蔵との協議が八月から始まって、十二月ごろになりますと大体骨格が決まるというのがならわしでありますが、そういうときに地方の町村あたりから新規事業の陳情等を承りますと、地方は地方なりに一生懸命新規事業の開拓、陳情をされるわけでありますが、どうもその時期がちぐはぐといいますか、ずれてしまう。そういうことが、とりもなおさず私どもが中間の県段階におりましてどうもうまくジョイントができないという場合に、もうことしはだめだからこれは来年でしかどうもならぬですなというのは、タイミングがおくれるからなんですね。  まさしくこの公聴会もそういうタイミングを逸するということは余り意味がないということで、今お話しがありましたように、私は通常国会で見直しをするということも含めてお話ししなきゃならぬのかなという認識でおるわけです。  ですから、あしたの採決あるいは次の参議院の本会議にこの公聴会をどう組み込んでいただくのかということとの関連を今申し上げているのですが、そういうところがございますので、二段構えの理屈も出てくるかな、自分自身の発言の中でそう思うのですが、そういうことでありまして、その辺のところがどうも私どもは納得がいかないということであります。  それから、先ほどもお話しがありましたが、今回の政治改革関連法案の改正という特別のお計らいというのは、先ほどありましたような汚職、ロッキードからずっと来ておりますが、そういうものに対する国民の怒り、さらには政治家のモラル、少なくともそういうものをただしていくということでなければならないと私は思っておるわけであります。ですから、ただ単に定数をどうするこうするということだけではありませんで、そういうことが基本的に大事でありますから、その辺のところを十分今後の委員会なり参議院の本会議等では議論を重ねていただきたいというふうに思うところであります。  西川先生の方からは制度上の問題等について述べていただきましたから、私は、特に今お話しがありました政治資金あるいは今度の政党助成法につきまして意見を申し述べさせていただきたいと思っておるわけであります。  まず一つは、今意見がありました考え方と多少私は考え方を異にするわけであります。企業献金は五年先に見直すにしましても、私は認めるべきであるというスタンスを持っております。  なぜかと申し上げますと、皆さん方の議論というのは、国会議員を中心にした物の考え方がこの法律の中に大きく流れておるという見方を私ども地方ではしております。  首長さん、いわゆる町長さん、村長さんを網羅して考えていきますとほとんど無所属であります。宮崎県知事であっても無所属。そして各党から推薦を受けるという状態でありますから、政党の云々というそういう助成法の影響あるいは恩恵というのは受けられないわけであります。したがって、政治家に金がどうのこうのというさなかでありますが、政党に属しない政治家、地方の議員、首長、そういう方々が今後政治活動をしていくためには少なくとも政治資金は要るわけであります。これは、合法的に政治資金規正法あるいは選挙期間におきましては公職選挙法等々の法律の範囲で認められておるわけであります。ですから、そういう最小限度の政治資金というのは必要であるわけでありますから、個人が献金をしようというような場合につきましては認めていかなければならないのではないかと思っております。  しかしいろんな意味で、これから政治家に対するそういう政党助成のあり方なりあるいは国民の見方が変わっていくだろうと私は思います。五年先あたりでまた部分的に見直すことはあるにしましても、今この法律を通していただく国会においては、そういう企業からの献金というものは、政治家に少なくとも最小限度のものは現在この過渡期におきましては認めていただかなければいけないと思っておるわけであります。  ただ、先ほども申し上げましたように、やれ一千万どうしたのこうしたの、あるいは一億円をどうしたのというような途方もない献金のことを申し上げているわけではありませんで、おのずからこれは制限がある、あるいは規定がある、それを皆さんは議論いただいておるわけであります。政治献金というものは、私が申し上げているのはそれぞれの個人献金も含め企業もそうでありますが、例えば浄財を出して、月に一万円だと年間十二万円ですが、そういうものを集めてやっていく。  ただ、これからアメリカあたりのように選挙運動をオープンにして国民、支持者から金を集めてという、日本の国にそういう気風あるいはムードが確立されれば私はまた時代が変わってくると思うのですが、日本の今の選挙情勢の中では、みんなが金を持ち寄って選挙をするということはなかなかできておりません。したがって、選挙法、規正法でやっているのですが、私はそれぞれ個人の支持者が集まって金を出してくれるということができるまでは企業からの献金は認めてほしい、そういうことであります。  したがって、政党助成そのものにつきまして企業献金と別に申し上げたいのは、政党助成というのはこれまで議論をなさっておられるようでありますが、例えば国民一人当たり五百円の説からございました。そして自民党で出されておりました二百五十円。どうにか二百五十円で三百億幾らとかいう数字。前は五百億だったと思うのですが、そういうものが三百億に落ちつきそうでありますが、少なくとも政党助成というのは国民の血税で賄っていくということでありますので、多ければいいというものではないと思うわけでありまして、自民党の皆さんが出されておりますように、これは最小限度の金額でもって、先ほどからも私が申し上げました企業献金だとかそういうものが上限縛られていきますから、それは当然国の助成でもって補って政治活動をしていくということになるのであろうと思っておるわけでありまして、助成の上限についても当然考えて線を引いてやっていただきたいと思うわけであります。  特に、先ほど戸別訪問の話がありましたが、私どもは戸別訪問を全面解禁することについては反対であります。それは密室といいますか、家庭訪問の状態でいきますと家の中に入れば密室でありますが、そういうところにこれまで買収だとかそういうものの温床といいますか、そういう原因がそこにあるということでありますので、戸別訪問につきましては全面的に解禁するということはだめだと言っておるわけであります。確かに、先ほど西川先生からお話しありましたように、この選挙運動等々につきましては特にその辺をきちんとしてにらんでいかないと、これは選挙資金との関係がございますが、それが混同されやすいという危険がありますので重ねて戸別訪問にも触れたわけであります。  いずれにしましても、政党助成につきましても、特に得票率の平均三%という条項がございますが、そういうものにつきましては必ずそれは守っていただきたいと思うわけであります。  特に、私どもが地方におりまして、先ほども言いました市会議員や県会議員の選挙というのは、国政レベルの皆さん方の国会の選挙のレベルの金額とは全然違うわけでありまして、私どもはそういう高額な一億だとか二億だとかそんな金の世界に生きておるわけじゃありませんので、どうぞその辺のところと一緒にしないで、選挙資金制度の中の仕分けをきちんとして今後の法改正に取り組んでいただきたいと思うわけであります。  いずれにしましても、今日私どもが一生懸命地方で頑張っておるわけでありますが、先ほど言いました政党助成につきましても血税であります。  したがいまして、参議院の皆さん方、良識の府でありますから、衆議院でいろいろ検討いただいて現在何カ所かの修正といいますか改正を行っていただいておるわけでありますから、先ほど私が冒頭申し上げましたように、いろいろきょう出ます地方の公聴会の意見につきましては十分くみ上げていただくようにお願いを申し上げたいと思うわけであります。  私は、政治資金につきまして以上申し上げまして、公述を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

白浜一良公明党・国民会議

○団長(白浜一良君) どうもありがとうございました。  次に、池田公述人にお願いいたします。

池田健二宮崎県議会議員

○公述人(池田健二君) 県会議員の池田でございます。  公述人としまして初めてのことで大変緊張いたしておりますが、よろしくお願いいたします。  現在、大詰めを迎えた参議院におきまして審議がなされております政治改革関連法案、いわゆる公職選挙法改正案、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案、政治資金規正法改正案、政党助成法案など四法案に対しまして私は賛成の立場から意見を申し上げてみたいと思っております。  御承知のように今国民の政治に対する不信感は渦を巻いて増幅をしております。それは最近の国政選挙や各種の選挙における投票率の極端な低下という現象を見ましても明らかであります。そのような中にあって、国民の政治への信頼を取り戻すためには、何としても政治腐敗をなくす政治改革を実現する必要がある、このように思います。  その政治改革は平成元年のあのリクルート事件を契機としまして今日まで叫ばれ続けてきたわけであります。そして日本の政治にとりましては六年越しの大きな課題であると思います。  過去の自民党政権時代におきましては、事件が起きるたびに政治改革を口にはするものの、それは単なるポーズにしかすぎず、みずからの腐敗体質を改め断ち切るという自己改革を怠ったために政治改革を今日まで実現することができなかった、このように思うわけであります。その間、共和事件、佐川急便事件、あるいは金丸巨額脱税事件など腐敗事件は後を絶ちません。その腐敗し切った自民党の政治に対して国民の怒りは頂点に達したのであります。  その結果が、昨年の衆議院総選挙において、三十八年間という長い間続いた自民党の政権にかわりまして新しい細川政権が誕生した、このように思うわけであります。この細川内閣が発足しましてから極めて高い国民の支持を得ておりますが、これはひとえに政治改革を早く実現してもらいたいという多くの国民の強い願望のあらわれではないか、このように思います。  もしも今回、海部内閣、宮澤内閣、そして細川内閣と三代の内閣にわたって取り組まれてきた政治改革が実現できないということにでもなれば、それはせっかく国民が選挙によってつかんだ千載一遇の政治改革の大きなチャンスを逃すことになる、このように思います。また、そのことは今後半永久的に政治改革が実現できないのではないか、このような危惧もするわけであります。したがって、参議院の各党におかれましても、このことを十分御認識をいただき、前向きに審議を尽くされ、その実現をぜひ図っていただきたいと希望するわけであります。  次に、公職選挙法の一部を改正する法律案について申し上げます。  衆議院の選挙制度につきましては、基本的仕組みとして小選挙区比例代表並立制を採用する、総定数は五百人とし、修正案ではそのうち二百七十四人を小選挙区選出議員、二百二十六人を比例代表選出議員とする、小選挙区選出議員は定数一人の各選挙区で選挙する、比例代表選出議員は全都道府県の区域を通じて選挙する、投票については記号式二票制とする等となっているようであります。  この小選挙区比例代表並立制の採用については、政権の担い手を選ぶ民意を集約するという小選挙区と、また多様な価値観の民意を反映する比例代表という両方の機能を生かすことで、そのときの政権がもしスキャンダルやあるいは政策面の失敗等を起こした場合には政権交代が起きやすい、そういう選挙制度である、このように思います。  政権交代こそ最大の腐敗防止であるとよく言われますが、政権交代が起きないために政権がよどみ、あのロッキード、リクルート、佐川急便、ゼネコンなどの汚職事件を繰り返すという今日までの日本の政治の悪循環を断ち切ること、これこそが並立制の最大の目的であり特徴である、このように思いますし、そこに大きな期待をする一人であります。  次に、戸別訪問の自由化についてであります。  戸別訪問につきましては、午前八時から午後八時までの間に限りできるとなっておりますが、時間の制限があるとはいいましても、この戸別訪問の自由化が実現するとすればこれもまた画期的なことであると思います。私は、戸別訪問が自由化されれば候補者が支持を訴えたい相手の家庭の中でじっくりと対話ができるようになると思います。また、政治への無関心層に対する意識啓発等も候補者が気兼ねなくオープンにできるようになる、政治に対する関心も高まってくるものと、このように考えます。このことがひいては投票率のアップにつながっていくのではないか、このように思いますし、その期待をするわけであります。  いずれにしましても、戸別訪問の自由化は選挙の本来のあるべき姿である、このように思いますと同時に、日本の政治の活性化に向けた大きな改革である、このように思います。そういう面でもぜひひとつ実現をしていただきたい、このように思います。  次に、政治資金規正法の一部を改正する法律案につきましては、会社、労働組合その他の団体のする政治活動に関する寄附については、政党に対するものに限りこれを認めることとし、政党以外に対するものはすべて禁止するとなっておりますが、これは政治家個人や派閥への企業・団体献金の全面禁止をしようというもので、これまで腐敗の温床となっている政界、官界、業者の癒着構造に大きなメスを入れる画期的な改革となる、このように考えます。それは、政治家個人に企業、団体が金を出すのは法律違反であるというこの一点をはっきりさせることによりまして、何よりも腐敗防止のかなめである企業や政治家の意識が改革され、政治腐敗に対して大きなブレーキをかけることができる、このように考えるからであります。  したがって、この法律案は無修正でぜひひとつ成立を図っていただきたいと望むものであります。  次に、本県を代表いたします最大の地方紙であります宮崎日日新聞というのがございます。この新聞が一昨日の社説で関連する記事を載せておりましたけれども、一部紹介させていただきます。  「政治改革四法案は成立の成否をかけいよいよ大詰めの段階に入った。」、「審議を通じて出てきたいろいろな疑点を並べるまでもなく、政府修正案は内容的にはまだ不備なところは多い。もとより積年の弊害を一挙に直そうとしても無理なことはだれもが分かっていることだ。ここはともかくも、与野党とも旧来の行きがかりは捨てて、今国会中に法案を成立させるよう全力を挙げるべきときだ」、このように述べております。さらに、「ここで政治改革が成らなかったら、日米関係の険しさが一層増すという状況でもある。与野党が政治改革で大きな対立を残したままでは、日米に限らず、ただでさえ厳しい内外の難関に、日本の政治は七転八倒することになるだろう。」、このように述べております。  私は、これは百十六万宮崎県民の多くの声を代弁しているものと、このように思いますので、どうかひとつ十分に傾聴していただいて、成立を図っていただきたいと思う次第でございます。  最後に、今回の政治改革法案は、衆議院への小選挙区比例代表並立制の導入という衆議院議員の身分にかかわる選挙制度の改革が中心となっているものと思うわけであります。しかも、衆議院みずからが、特別委員会、本会議とも自民党を初め全会派が出席をしまして、円満に、しかも粛々と法案の採決が行われ、可決されるという歴史的な重みを持つものであると思います。そういう観点からも、どうか良識の府と言われます参議院におかれましては、この衆議院での可決という歴史的な事実を尊重され、政治改革法案の採決と成立を図り、国民の期待にこたえていただきますよう心から切望いたしまして、私の意見陳述といたします。  ありがとうございました。

白浜一良公明党・国民会議

○団長(白浜一良君) どうもありがとうございました。  次に、成見公述人にお願いいたします。

成見幸子弁護士

○公述人(成見幸子君) 私は、弁護士として日々多くの県民に接して仕事をしてきた者ですが、国民、県民の気持ちを代表して、主に政府案の基本的な問題点について意見を述べたいと思います。  私が問題と思う第一の点は、国民、県民の圧倒的な声は金権腐敗政治の根絶を求めている、それなのになぜ企業・団体献金は温存したままにして小選挙区比例代表並立制の導入を急がねばならないかということです。  もともと今回の政治改革論が出てきたのは、ロッキードを初めリクルート、佐川、金丸、ゼネコン汚職等相次ぐ汚職、金権腐敗政治に対して、これを何としてもやめさせる必要があるということからでした。そうであれば最も優先して取り組まなければならないのが、その根源とされている企業・団体献金の完全禁止、違反者の罰則強化ではないでしょうか。  金権腐敗政治をなくすことが今国民が一番求めていることであることは、この間のマスコミによる世論調査にもはっきりあらわれています。  例えば去年の総選挙直後のNHKの世論調査では、今すぐやるべきこととして、政治腐敗防止が六四%、政治資金の規制強化が二一%、合わせて八五%という圧倒的声であります。そして、選挙制度改革というのは一四%にすぎませんでした。  また、日経新聞の編集委員の田勢さんは、腐敗防止など実は簡単なことなのだ、英国の政界で腐敗が大幅に減ったのは問題議員は二度と政界へ出てこれないような制度を導入したからだ、みんな捕まったらかなわないと思うから選挙制度に走る、政治家は下々よりずっと遵法精神に欠けているから罰則を厳しくするほかないのだ、こういうふうにおっしゃっていらっしゃいます。これはまさに国民の世論を代弁しているものと言うことができるのではないでしょうか。  最近また小沢献金疑惑が新たに持ち上がっておりますが、政府・連立与党にこの問題を積極的に究明する姿勢は見られておりません。このような問題に何らメスを入れず、国会の議論も十分尽くさないで、ひたすら政治改革の名のもとに選挙制度を変えることのみが急がれているということは、私だけではなく多くの県民が重大な疑問と危惧の念を持っているところであります。  第二に私が最も大きな問題と考えることは、今回の小選挙区比例代表並立制では国民の意思が正しく国会に反映されない、憲法の予定する国民主権に基づく民主政治が大きくゆがめられるという点であります。  日本国憲法では、言うまでもなく、国民主権と議会制民主主義に基づいて国会を国権の最高機関とするいわゆる代表制を採用しているところであります。憲法学説が一致して主張しておりますように、国会が国民の代表であるためには、選挙において表明された国民の意見をできるだけ忠実に反映するというふうにしていかなければいけないのだと。  民意は非常に多様であります。私たちはたった一度しかない人生を幸せに生きたいと思っている。その国民の要求というのは非常に多面的であります。こういう国民の要求を吸収して国会に反映すること、これが国民の国民による国民のための政治ではないでしょうか。  この代表とは、社会学的に存在する国民の意見を代表するということであります。選挙制度を考える上では、要するにできるだけ国民の意思を鏡のように忠実に正確に反映させること、これが基本に据えられなければならない、こういう憲法の理念に真っ向から背を向けているもの、これが小選挙区制です。  今回の選挙制度の柱とも言える小選挙区制は、第二党以下の候補者への投票がすべて死に票となってしまいます。死に票の山が生じるのです。多数党は得票よりも不当に多くの議席を占めます。少数党はその逆となってしまうのです。一つの選挙区の代表者はただ一人の議員、一つの政党に独占されることになってしまい、同じ選挙区で他の政党を支持する国民の意思は実際に議会に反映される機会がなくなる、そういうことになってしまうのです。これは日本国憲法の求める代表制民主主義から見て到底容認しがたい致命的欠陥をはらんでいる選挙制度です。この小選挙区制の欠陥は比例部分があっても是正されるものではありません。  この宮崎では、御存じのように宮崎一区、二区、この中選挙区制のもとで従前は六名、前回から一名減って五名の定員となりました。民社、社会、自民、無所属などの候補がそれぞれ当選をして、それぞれの支持が反映されてきたのです。ところが、小選挙区制がしかれると一区一人。そうすると、去年の七月の衆議院選の結果に基づいて算定してみると、宮崎は三区とも当選者は自民党となってしまい、他党への票は全部死に票となってしまうのです。国会にその声を反映させることができなくなってしまう。  全国でも、去年の選挙結果をもとにしたシミュレーションの報告を見ますと、三割台の得票で自民党が六割もの議席を獲得するということになるのです。このように三割台にしかすぎない声が国会において大多数の国民の声であるかのようになってしまうのは、民主主義の制度としてはまことにおかしい話ではないでしょうか。  例えば、宮崎では原発問題があって賛否が大きく分かれています。消費税や米の自由化の問題も非常に深刻です。これが仮に小選挙区制となって、原発設置、消費税増額、米の自由化案に賛成する議員一人だけがわずかの差で当選するということになってしまえば、これらに反対する人たちの意見は国会に初めから何ら反映されないことになってしまいます。このようにして意見の大きく分かれる場合、その反対派、中間派の意見が反映される余地も可能性もなくなってしまう。そうなってしまうと県民の選挙に対する関心は非常に薄れていくのではないでしょうか。  小選挙区制で保守二大政党が争っているアメリカでは、この投票率は三割台にまで低下しています。貧しい人々は、民主党、共和党のどちらに投票しても変わらないのだということで、もう政党に絶望して投票にさえ行かないという現実があります。  ところで、この小選挙区制は二大政党政治を促進すると言われていますが、確かに、小選挙区制が導入されれば、連立与党に参加している政党も、この制度のもとで勝とうとすれば常に候補を一本化するほかなくなるのではないでしょうか。そうなれば、かつての社会党支持者や公明党支持者が、自民党とほぼ同質の新生党の候補に投票しなければならなくなることも起こります。またその逆も起こるでしょう。しかし、これでは有権者の本当の意思が国政に正しく反映されることにはなりません。  また、連立の各党も、他の連立与党とは異なる党独自の主張や政策は公約としても出せなくなるではありませんか。例えば米問題でも、社会党は自由化に反対とのかつての主張を抑えることになってしまっています。以前は大反対していた消費税についても、連立与党の一員として消費税そのものは既に認めることになっていますし、さらに増額の推進派に回らなければならなくなるということも十分考えられます。このように各党派の支持者の意思と違うところで政治が動いていってしまうということになってしまうのではないでしょうか。これも小選挙区制の重大な弊害だと言わざるを得ません。  私が問題と思う第三の点は、政府案では企業・団体献金は温存されることになり、金権腐敗防止には全く役立たないという点です。国民が緊急に最も望んでいるのは金権腐敗の防止であります。そのためにはその温床である企業・団体献金の禁止が絶対に必要です。  この点について政府案では、企業・団体の政治家個人への献金を禁止していますけれども、政党への献金はそのまま存続。しかもこの個人への献金については、これまでの国会の審議の中で明らかになっていることですけれども、政党支部なるものをつくれば、これをトンネルにして無制限に献金を受けることができる。これは山花大臣も法律的に可能であると答弁しているとおりです。これでは金権腐敗をなくすどころか、企業・団体献金を野放しにし、むしろ拡大することにしかならず、国民の求めていることに全く逆行するものです。  さらに、このほかに政府案では、少数政党を徹底的に差別、排除しているという点だとか、数百万円もの政党助成をすることなど憲法上も大きな問題を持っています。  このような民主政治の根幹を破壊する小選挙区制の導入には各界からも強い危惧の念、反対、疑問の声が表明されています。私たち弁護士も全国で二千名以上の弁護士が反対の表明をしていますし、つい先ほどは全国の著名な法学者が反対の意を表明しました。宮崎県内でも多数の学者、文化人が反対声明を出しています。  なお、当県では、与党である社会党の支持者の中にも宮崎県教職員組合を初め多数の反対意見があると聞いております。自民党支持者の中にも小選挙区制そのものについて反対の声を上げている人が多くいます。  なお、私は女性の立場からも、この小選挙区制は女性議員の進出を妨げること、また、民意を反映しない政権ができる結果、社会保障など人間らしく生きていくための諸施策が削り落とされてしまうというおそれがあることから大変危惧をしています。このことで全国の女性弁護士が反対の声明を出していますし、つい先日、私たち宮崎県でも二百二十名の女性が反対のアピールを出しました。  なお、現行の中選挙区制度についてちょっと一言述べさせていただきます。  今まで行われてきた中選挙区制は、御存じのようにほぼ正確に政党支持、得票率が議席に反映してきました。要するに民意の多様化に即した議会を形成してきています。これは民意を反映する比例代表的要素を持っているというばかりではなくて、地方から顔の見える候補者を選ぶことができるとか、同一政党から複数出した場合には自分のより望ましいと思う候補者を選ぶことができるとか、無所属とか小政党、地方的政党からも立候補できるし、現在多数の当選者を出しているということからしますと、この中選挙区制は顔の見える比例代表制ということで評価することができます。  ただ、人口の変動により定数が不均衡になっているということで一票の格差が生じていました。これ、最高裁でも違憲になっているということで騒がれているところもあります。とりあえずこれを是正すれば、現実にとり得る最良の選挙制度として活用できるというふうに思います。  次に、共産党提案の法案も出ていますので、これについて述べたいと思います。  この共産党提案の法案は、中選挙区制のもとでの格差を一・五倍未満に抑えるということ、それから企業・団体献金の禁止、使途不明金の規制、連座制の強化、これら政治腐敗の防止に不可欠な内容が盛り込まれていると思います。その意味で国民の常識にかなっている、国民、県民が望んでいることを実現する内容となっているということで支持できます。  最後に、選挙権は国民のものだということをはっきり訴えたいと思います。国民は選挙権の行使を通じて真に国の主人公になるということが言えると思います。この選挙制度という国民主権の原理と直結する問題については、政党が選挙で公約にきちんと掲げて戦い、国民的な議論をして、国民投票で決定するぐらいの慎重さが必要だというふうに思います。十分国民の納得いく審議をすべきです。  きょうの公聴会は各地五カ所で行われているということですけれども、この行われたいわば公述人の主張等そういうものを持ち帰ってぜひ議論していただきたいというふうに思います。あすは十九日、強行採決の段取りがとられているようでありますけれども、全くゆゆしきことだと思います。形だけの公聴会というのは国民だましではないでしょうか。  良識の府である参議院議員におかれましては、国民の代表として勇気を持って行動していただきたく思います。このことを切にお願いして、私の意見を終わります。

白浜一良公明党・国民会議

○団長(白浜一良君) どうもありがとうございました。  最後に、野口公述人にお願いいたします。

野口武雄向陽化工株式会社取締役会長

○公述人(野口武雄君) 私、このような会合における意見の発表になれておりませんので、原稿を準備してまいりましたので、それを読み上げさせてほしいというふうに思います。  特別委員会の先生方におかれましては、御公務とはいえ、はるばる宮崎まで足を運んでいただき、私どもの意見をお聞きくださいますことに感謝と敬意を表したいと思います。ありがとうございます。  私は、四十五名ほどの従業員を抱えた零細企業経営者でございます。なお、この順番になれば、ほぼ意見も出尽くし、これまでの方と重複する部分もあるかとは思いますが、政府案賛成の立場から意見を述べさせていただきます。  さて、政治家とりわけ国会議員のお金にまつわる疑惑事件や腐敗事件は、この二十年近くはほぼ一年置きに発生してきたのではないかと私は思っております。いわく、ロッキード事件、リクルート事件、共和事件、佐川急便事件等々、もううんざりするほど枚挙にいとまがありません。このたびのゼネコン疑惑などは、中央が中央なら地方も地方と、まだまだ広がるような気がしてなりません。  もちろん、国会議員を初めとするすべての政治家が倫理観がなくお金に汚れ切っていると申し上げているのではありません。ごく一部の方だけのために国民の政治不信と政治離れが助長されつつあることはまことに残念でなりません。お金や利権にまつわる疑惑事件が起きるたびに、今度こそは政治への信頼回復に努めてほしいと願うのはまさに国民の圧倒的な声でありました。  しかし、残念ながら政治腐敗事件を未然に防ぐための再発防止策は十分に行われず、政治家個人の倫理観に頼るだけに等しいものでありました。  もちろん、この間、緊急の改革案として一部改正は行われましたが、本当の意味での抜本的な政治改革は実現されていませんでしたので、今回の政治改革法案の衆議院通過は国民の絶大なる期待にこたえたものであり、もしこの法案が今国会で実現できなければ政治そのものが国民の信頼を失ってしまうことになると考えますし、国民の選挙離れもますます進み、投票率はもっと下がるのではないでしょうか。  今、社会は戦後最大とも言われる出口の見えない不況の中で、リストラのあらしが吹き荒れ、多くの国民がこれまでの安定した生活基盤を脅かされ、特に私どもの中小零細企業においてはその存続すら危うい状況にあるのに、政治家だけがひとりその外に安住しているとなれば、今度こそ完全に国民から見放されてしまうと断言しておきます。  そのような意味で、今回の政治改革法案の衆議院通過は、みずからの身分にかかわる選挙制度改革案であるがゆえに、審議に日数を要したことはやむを得ないことだと考えます。  ところが、昨年十一月十八日に本法案が衆議院本会議で可決し同日参議院に送付されたにもかかわらず、政治改革特別委員会で質疑に入るまでに三十五日の空白があったことや、本日で六十二日を迎えることに対し、なぜこれほどまでに審議に時間がかかるのか理解に苦しむところでございます。  昭和五十七年、参議院全国区制が現行の比例代表制に改められたときは、与野党の激しい対立もありましたが、しかし法案が衆議院に送られた後は、可決までにはそれほど時間がかからなかったように記憶をしております。  しかも今回の政治改革法案は、与野党間の意見の相違はあるにしても、大筋では自民党政権下の海部、宮澤両内閣の提言に沿ったものであり、いわば今日の与野党が五年にわたり取り組んできた政治課題に、ゴールを目前にしてなぜに参議院で時間がかかるのか、国民は強いいら立ちと疑問を感じているところです。したがって、これ以上の時間をかけることは、政治改革つぶしだとかあるいは細川内閣に対する嫌がらせと国民の目に映っても仕方がないところでございます。何とぞ、党利党略による醜い駆け引きをやめ、論議を重ねられ、政治改革四法案の一括成立を今国会においてなし遂げていただくことが国民的要請であると強くお願い申し上げます。  ただいま大相撲初場所の真っ最中でございまして、相撲ファンは優勝の行方に、連日の取り組みに一喜一憂いたしております。自由民主党は、三十八年間政権を支えてきた名横綱でありましたことは国民ひとしく認めているところでございます。昨年より元横綱になりましたものの、取り組み姿勢は依然として横綱の威厳と風格は失わないでほしいと思っております。  そのような意味で、十二月九日、参議院におきまして法案の趣旨説明が行われましたときに、衆議院段階で修正した部分の説明もあわせて行われたようでございますが、与野党とも本法案の歩み寄りが可能な部分がまだ残されているのならば、真摯な態度での協議を重ね、成立の努力をしてほしいと希望いたします。  それでは、私が考えているところの法案の内容について幾つか意見を述べさせていただきます。  まず選挙制度についてでございます。  小選挙区比例代表並立制は、必ずしもベストではないかもしれませんが、現行の中選挙区制を変えることで、少なくともこれまでよりは政党同士が政策で争う選挙や政治活動が求められることになると思います。したがって国会議員は、選挙基盤維持に対するサービス競争から金銭的にも物理的にもある程度解放され、国家としての課題に専念できるのではないでしょうか。すなわち、大きな政治への取り組みが可能になるのではないでしょうか。  また今回の並立制は、小選挙区とともに比例代表もありますので、政党を前面に押し立てた選挙になり、結果としてそれはよい意味での改革だと思いますが、おのおのの定数配分については、率直に申し上げまして、三百と二百がよいのか、二百七十四と二百二十六がよいのかよくわかりません。今日までのマスコミ報道では、小選挙区部分が二百八十ならよしとする意見や二百九十までは譲歩できるという議員のアンケート結果が発表されていますが、五議席や六議席の出入りについては先生方の御判断にお任せしたいと思います。  次に、ポスター掲示の制限についてでございます。  この件は大いに歓迎いたします。国政選挙にかかわらず、地方選挙におきましても公示、告示数カ月前から各候補が競い合って街角の電柱を初め至るところにべたべた張りまくるのは、候補者の事前活動としてはもちろん、美観の上からも決して好ましいものではありません。本県では、昨年三月、県条例であります屋外広告物条例を改正し、自然景観との調和や無秩序な掲示を規制したところでございます。立候補予定者の心情は理解できないことはありませんが、他の手法を検討すべき時期に来ており、むしろ本法案の成立の後は、各候補者や政党はこの法律の抜け道を模索することより、遵守する良識を御期待申し上げます。  次に、連座制の強化や立候補の制限、罰金額の引き上げ、あるいは公民権停止についてでございます。  私は、罰則を強化して違反者を戒めることよりも、違反者を出さないように有権者はもちろん各党、各陣営の良識を期待いたしたいところです。これは政治資金規正法改正案についても同様でありますが、相も変わらぬ違反者の続出からすればやむを得ないことだと判断し、罰則の強化は理解をいたします。  しかし、戸別訪問の原則自由化については多少疑問を持っています。  これまで選挙違反のほとんどが買収、供応が主であり、それらの行為は戸別訪問という行動の中で行われていたのではないかと考えますと、一気に自由化することに危惧を感じますし、また、高齢者だけの家庭や病人を抱える家族の立場に立ちましても、静かにそっとしておいてほしいということもあるでしょうから、自由化する前に員数や時間等の制限を行い、ある程度の経過を見た上で再検討されてもよいのではないでしょうか。  次に、比例代表選挙での三%条項についてでございます。  本法案成立後の選挙は政党が中心になった戦いになることは先ほど申し上げましたが、かといって、大きな政党の議席数のみが国民の意思だと判断するには余りにも短絡的であり、少数の意見にも耳を傾ける姿勢が欲しいものです。このような考え方から、政治活動の自由を尊重し、かつ国民に広く政治参加への道を確保するなど、民意をより忠実に反映するためにいわゆる三%阻止条項につきましてはもう少し下げる方向で見直すべきではないでしょうか。  次に、政治資金についてでございます。  私は、政治家個人に対する企業、団体からの献金がすべて悪だという論議には多少意見を異にする者でございます。しかし、先ごろ摘発されましたゼネコン汚職を初めとして政治家にまつわる金権、汚職事件の病巣は、企業、団体からの献金がその橋渡しの役目をしていたことを考慮すれば、規制の厳しさや受け皿の限定、透明度を高めるための制度は当然のことだと評価いたします。  企業、団体からの献金は将来は廃止の方向で検討が進められていくとの話でありますが、これにかわるものとして、私たち国民が献金するいわゆる個人献金制度を確立すべきであると考えます。諸外国に比較して個人献金の習慣が少ない我が国におきましては、その意識醸成は先生方よりむしろ私たち有権者に課せられた宿題なのかもしれません。  したがって、今回の政党助成法案、すなわち政党に対する公費助成は一つの方法を示したものだと理解いたしております。国民一人当たり二百五十円、総額三百九億円は、多い少ないで議論のある数値かと思いますが、公費丸抱えによる政党活動の保証ではありませんので、私は妥当な金額ではないかと考えます。  以上、いろいろ述べてまいりましたが、知識の乏しい私のことでございますので、御理解のいかない表現や先生方に対する失礼な言葉遣いもありましたでしょうが、何とぞお許しを賜りますようお願い申し上げます。  民主主義の根幹にかかわる選挙制度の抜本的な改革でありますので、慎重を期することは理解できますが、いきなり最初から百点満点の法律とはいかなくても、及第点を上げられる法案だと考えております。  最後に、重ねて申し上げますが、今国会における本法案の一括しての早期成立を求めますとともに、間髪を置かずに強力な景気対策を初めとする内外の諸問題の解決に取り組んでいただきますよう要望を申し上げ、私の陳述を終わります。  ありがとうございました。

白浜一良公明党・国民会議

○団長(白浜一良君) どうもありがとうございました。  以上で公述人の方々の御意見の陳述は終わりました。  それでは、これより公述人に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。  なお、質疑及び御答弁は御着席のままで結構でございます。

鎌田要人自由民主党

○鎌田要人君 私は松浦公述人にお伺いしたいのでございますが、この選挙法の改正案の中で小選挙区と併用しております比例代表制の選挙単位の問題につきまして先生の御高見をお伺いいたしたいと思います。  と申しますのは、これは実は国会でも再三私は質問をいたしましたんですが、納得のいく答弁が総理以下から得られていないことのつながりでもあるわけです。  現在、参議院では全国を単位とします比例代表制というものがあるわけですね。そこで、衆議院にこの比例代表制を採用しようとされる、しかも全国区だということで、私は正直言いまして、ちょっとこの提案をされた方の意識の程度を疑ったんです、これはおかしいんじゃないかと。ところが、それに対する総理の御答弁が、重複立候補の規定を持ち出してこられたんです。  重複立候補の規定というのは、私どもからしますと末の末の問題であって基本の問題じゃない。基本の問題じゃない末の末の問題を出されたものですから、私もがっかりして答弁を求めるのをやめたんですが、この比例代表制というのが衆議院と参議院と全国区で両方あっていいというお考えなのかどうか、松浦先生の御意見を拝聴したいと思うんです。

松浦利尚日本社会党宮崎県本部委員長

○公述人(松浦利尚君) 私は法案作成に参加をしておりませんが、細川総理が御答弁になった内容が連立与党の発想だと思います。しかし、率直に言って選挙法というのは完璧を期せるものはありませんので、連立与党にとって小選挙区比例代表並立制というものが、絶対ではないがよりベターであるという態度に立ったと思います。これから参議院制度の改革に当然入っていくわけですから、その中で鎌田先生の御質問にあった内容等については議論をされていくものだと。ですから、過渡期の段階において参議院と類似した比例制があるというのは、過渡的現象としてはやむを得ないのじゃないか。当然私は衆議院の改革を終われば直ちに参議院の制度改革に入るものというふうに思っております。  ですから、私自身は、問題点は確かにございますけれども、参議院との違いをあえて言えば、重複立候補を認めるとか、あるいは惜敗率で順位を決めるとか、そういった意味での若干の相違はあるんじゃないかというふうに思います。

鎌田要人自由民主党

○鎌田要人君 私はあなたとここで議論をするつもりはないんですが、重複立候補の問題なんかは両方に置く場合の根拠には絶対ならないんです。そのことだけ申し上げまして、私の質問をこれで終わらせていただきます。

松浦利尚日本社会党宮崎県本部委員長

○公述人(松浦利尚君) 鎌田先生の言われることは、私個人では理解ができます。しかし、私は私なりに申し上げた考え方です。

鈴木貞敏自由民主党

○鈴木貞敏君 山形地方区選出の鈴木でございます。  六人の方からそれぞれ伺いましたが、私もこの宮崎に参りまして、人口が百二十六万、山形とほぼ規模が同じで、西川先生のおっしゃったように財政窮乏県といいますか、そういう一つの県でございまして、米沢の上杉鷹山が実は秋月藩から米沢に移封になったと。御承知のとおり、大変なときに財政・政治・行政・教育改革をやって、内村鑑三の「代表的日本人」ですか、日蓮とか西郷隆盛と同じように、五人の中に入って英語で全世界に紹介されたと。そういうことで、私もこの宮崎の地に参りまして、政治改革の公聴会ということで、大変意義あるなというふうな格好で参ったわけでございます。  それにつけましても、六人の方、戸別訪問一つをとりましても四人の方からそれぞれ御発言がございました。これは絶対解禁すべきじゃない、また解禁すべきだ、さらにまた条件つきというふうなことで、根幹部分じゃないにしろ、この戸別訪問、非常にやはり目立つといいましょうか、選挙運動で目立つあれでございますけれども、私は個人としてもこれは解禁すべきじゃないと。これはもう大変集団的な人海戦術で、まさに選挙戦は戦争でございますから、短期間の間でしかも得票しようとすればおのずからそこに非常な混乱が現出するのは目に見えているんじゃなかろうか。  選挙はべからず選挙じゃいかぬ、やはりできるだけ自由であってほしいということはだれでも願うことですが、先ほど来公述人がお話しのように、やはり自由と公正というものの調和を何とか見つけていかぬといかぬ、こういうようなことであろうと思いますが、そういう面で、池田先生、条件つきじゃなくて、むしろ有権者の一つの権利として、明るく活性化するためにいいということではどうでしょうか。  実際のところ、短期間に、もう二週間足らずの間にわあっとなれば、それぞれの陣営は、候補者の考えいかんにかかわらず支持者は競ってやる。しかも、今までの現実の政策をそこでやるというのは、僕は、時間的な余裕もないし、恐らく、ひとつ鈴木貞敏を頼むぞ、頼みますよというような、それだけのことで終わっておるというのが実態ではなかろうかと思いますし、いろいろの人を知ってもらうというのは、まさにマスメディアを含め、ポスター、ビラの話もございましたが、個々面接あり、電話の戦術もあり、いろいろありますから、その辺いかがでしょうか。

池田健二宮崎県議会議員

○公述人(池田健二君) 私も、昔といいましょうか、言わざる、見ざる、聞かざるということで、今までの政治というのはそういう感じで来たんじゃないかという思いをしております。要するに、有権者に対して本当の政治の中身を伝えない。そういうことで結局政治というのは、国会議員の先生というのは我々と地位が違うといいましょうか、世界が違うんだ、こういうふうなものを根強く持って、特別な人というような感じが今まであったと思います。  最近はかなり民主化されまして、あるいはまたマスコミ等の報道等が刻々といろんなそういう国会の情報を流してくれますからかなりその部分は改善されたと思いますけれども、しかし、それはあくまでもマスコミを通じての理解であります。本当に国会議員の先生方と国民との話し合い、あるいはまた有権者同士のそういう話し合い、意見の交換、こういうものが非常に少ない、このように思うんです。例えば、地方なんかで個人演説会とかあるいはまたそれぞれの候補者の演説会等がありますけれども、ほとんど大衆が出席しない。とうとう中にはそういうものはもう廃止すると申し合わせるような、そういうところもございます。  このように、肌と肌と触れ合うといいましょうか、本当に腹を割って話すというそういう機会が非常に少ないわけです。そういう部分も、先ほど先生おっしゃったように、べからず主義で何もかにも、やることが悪いんじゃないか、こういうふうな今の選挙法のあり方を変えて、本当に選挙法を自由に、そしてルールにのっとってみんな公平にやるような方向に持っていかなきゃならぬと思うんです。そういう改革をしなければならないと思うんです。  そのためには、我々有権者ももっとやはり政治に対するそういうあり方を、極端に言いますと、お酒を飲まされたらそれで票を入れるとか、お金をもらったら票を入れるとか、これで選挙が決まるようなそういう状況ではいけないと思います。そういうところについてやはり批判できるような、そんな金でおれの票を買うのか、こういうことを突っぱねていくようなそういう有権者になっていかなきゃならないんではないかと、このように思います。有権者の方にもそういう自覚ができれば、結局そういうむちゃな訪問はできないと思います。  そういう面で、結局、有権者同士でもまたいろんなそういう対応をしていくということが一番大事ではないかな。普通はそうしたいけれども、期間中に戸別訪問は禁止されていますから、やはり気兼ねをしなきゃならない、できないといいましょうか、そういう部分があります。要するに町で偶然に会ったりしなきゃ話せないわけですから、家に行けないわけですから、そういう中でやっていますから、それはもう情報量は非常に少ないと思います。  そういう面で買収が起こるんじゃないかと言いますけれども、今までの政治はそういう買収政治も行われていましたけれども、今後はそういう買収政治が行われないようなそういう改革をしていかなきゃならないし、またいろんな罰則等の規定もあります。また今回は、この小選挙区比例代表制というのは小選挙区と比例区と合わせてやっています。これは結局、一つ間違えればドラスチックに政権が変わるということで、汚職をなくしていこう、そしてまた、国民にも自分の言葉、自分の一票が政権を変えられるんだという非常に希望の持てる状況が出てくると思います。  そういう面で、私はやはり自由化して、みんなが意見を言い合ったり対話していくということが重要ではないか、こういう思いがしております。

鈴木貞敏自由民主党

○鈴木貞敏君 先ほど西川先生の方からは、要するに反面といいますか、戸別訪問なんかなくせば警察は楽になる、むしろこういうものをという意見もあるかもしれません。取り締まり機関は非常に楽になるんじゃないか。もっと悪いこと、いわゆる買収とか供応、利益誘導、そういうことを一生懸命やれ、戸別訪問はほっぽっておけという意見があるかもしれませんが、西川先生のお説は、取り締まり機関が非常に苦労するんじゃないか、八時から八時まで、なるほどこれはそうだろうな、現実になれば恐らくそういう格好になるのかなということも、また一つ大きな何かお教えをいただいたような感じがするわけでございます。  その点に関連して、野口先生、人数あるいは時間、そういったものを制限してやった方がいいというふうな御意見でございましたが、要すれば、戸別訪問を含めた選挙運動というのは、参議院というのは全国比例区があり、そしてまた全県一区という非常に面積が広い選挙でございますから、したがって小選挙区のあれとまた違った運動形態があり得るわけですが、そういう意味で、衆議院は戸別訪問オーケーして、参議院はそんなことをしたら、もうこれは全国やらぬといかぬから大変だから、衆議院と参議院を戸別訪問だけに限って区別して、衆議院オーケー参議院アウトというふうな考えとか、その辺のお考えはどうですか。運動は衆参両院ともやはり統一した形態でやるべきだというお考えか、それとも両院はそれぞれ別な規制であっていいということになるでしょうか。

野口武雄向陽化工株式会社取締役会長

○公述人(野口武雄君) 結論から申し上げますと、私は一緒でいいんではないかなというふうに思います。  現在の戸別訪問がいいかどうかというのは、実際はほかの用件をつくって家庭に行っているのが相当あるんではないか。各党とも私どものうちなんかに大分来ますので、そういう意味では実態から見ますと大分行われているんじゃないかなという気がしますが、政党の考え方、あるいは立候補者が議員になったときにどういう活動をしようかというふうに、その辺の理解を深めるのはやっぱり選挙民の意識の高まっています選挙期間が一番効果があるんじゃないかというふうに私は思っているわけです。  ですけれども、先ほど言いましたようにいろんな家庭の事情がありますので、それはある程度制限した方がいいだろうと。衆参同じでいいんではないかなと思います。

鈴木貞敏自由民主党

○鈴木貞敏君 理想と現実で大変あれだと思いますが、いろいろ御意見ありがとうございました。

星野朋市自由民主党

○星野朋市君 西川さんにお尋ねしたいのでございますけれども、少し具体的な例をもってお尋ねをいたします。  先ほど宮崎県の例を引かれまして、宮崎県選出の国会議員、代議士が六人から五人になって、今度の制度だと三人になる、こういうようなお話がございました。やはりこれはほかの県にとっても重大な関心事でございまして、一つ例を挙げますと、四国の高知でございます。これが現在五人、それが今度の小選挙区制が導入されますと二人になってしまう。高知県では今二人をせめて三人にしてほしいという運動をやっておりますけれども、こういう極端に少なくなる県について、要するに県民の声を代弁する代議士が非常に少なくなる。  政府側はこれに対して、そういう形のものは比例代表制で救えるじゃないか、こういうふうに言っておりますけれども、この比例代表制の単位が全国区になりますと、どうしてもやはり中央に集中しがちなんです。そうすると、完全にそういうところの県の問題というのは無視される、広範な民意の反映と言いながら実はそうでなくなる、こういうことが指摘されております。西川さんはその点についてどうお考えでございますか。

西川貫一宮崎県議会議員

○公述人(西川貫一君) 全く同じ気持ちなんです。我が県でも六人が五人になって、今度は三人になるわけです。比例代表比例代表と言われますが、全国単位でこれをちゃんと各党が配分をされるんだと、果たして宮崎県にそれでは残り二名が来るのか来ないのか、各党の考え方でこれは違っていくわけなんです。  それで、参議院の場合なら、職能代表としてそれぞれの職域の方々が推薦をし協力して百名を選んでおるんですから、これははっきりしておるんです。ところが今度は衆議院の場合は、県内で小選挙区になったのに職能代表みたいなのを別につくるということはできないんです。だから、あくまでやはり政党を中心とした選挙になっていく。政策が重点であるということになれば、いずれにしても参議院と同じような比例代表という形にはなじまない。そうなってくれば、やはり県民の意思を代弁する衆議院はあくまでそういう県内で選出母体がなければいけない、私はそういう考え方で、もう宮崎県の大部分の私どもの同志はそういう気持ちです。もう全国でも、これは取り上げるべきじゃないかと。恐らくこれを全国県議長会あたりに持ちかけたら全会一致ですよ。それはもう衆議院がどう参議院がどうといって幾ら審議をされても、地方議会の皆さんの気持ちからいえばもう全部やはり。  今の人員は昭和二十五年に公職選挙法ができて、改正をしたときに人口案分で全部決められたわけですが、それが過疎過密の関係でこういうふうにバランスが崩れてしまったんですから、今度もまたそうなってくれば、人口単位でいくならば、最も簡単なのは単純小選挙区なんです。ところが、単純小選挙区というのではなかなか合意が得られないから、比例代表を入れていくことに国会の方でも大体合意に達してこられたわけです。そうなってくれば、中間的な措置としては、どうしてもやはり県単位で選んでいただいて、県民の声を即座に反映ができるようにしていく。  何も自民党でなくてもいいんですよ。社会党さんから出てきてもいいし、民社から出てきてもいいんです、比例が。それはそういう形になるように政党として努力するわけですから、全県一区の形になるわけですから、だから比例代表の単位が全国ではなしに全県一区の形になっていく、参議院は職能代表だから全国単位で選ばれる、そういうところがやはり大事ではないかと。そうすると、やはり県民の声が率直に国政の上に反映できるようになる、こういうふうに考えております。

星野朋市自由民主党

○星野朋市君 もう一つ重ねてお伺いしたいんですけれども、これは法的な問題ではございません。実際に各政党の運営上の問題です。  全国比例を今の政党がどういう形で選ぶかという実態面になりますと、非常に複雑なんですね。多分自民党とすれば、最初に比例代表だけに出る何人かを順番づけて、その下に同順位の、これは惜敗率を計算しますから重複立候補を認める形になりますね。そして、あとどういう形になるか。多分、下位の方は順番をつけがたいから、重複立候補を含めて同順位というのが数十名出る可能性があります。理論上は、今二百二十六名ですけれども、さらに重複立候補を含めますから二百二十六プラスアルファという膨大な数字になりますね。ある政党はほとんど重複立候補、同順位と、理論的にはこういうことがあり得るわけです。ある政党は一位から最後のところまで全部順番をつけて出てくる、こういうようなケースも考えられるわけです。非常に内容が複雑になるわけですね。  それで、もし衆参同時選挙というものが、これは想定されるわけですけれども、参議院の比例区は全部拘束名簿式で一位から全部順番がついているわけです。一つ決まった形があるわけですね。今度の衆議院は、今言ったような形でばらばらで、しかも数が非常に多くなる。これが実際に選ぶ側の立場に立ってみたらどういうことが想定されるのか。  これは私は委員会で佐藤自治大臣に質問をしたんです。そうしたら、先生、それは衆議院の選挙をきちっとやって、それから参議院のをやるから問題ありませんと。これは当たり前のことなんですね。あなた何を言っているんだと。それはどこかのでかい体育館の中でそういう選挙をすればいいかもしれないけれども、地方の選挙の投票所というのは公民館のような小さなところなんだと。投票そのものは、小選挙区ですから何人か、それから政党を何と。だけれども、そのための準備としての表示というのは、壁いっぱいに千名以上の候補者の名前がいろんな形で出てくる。こういうことの混乱というものを投票する側の立場から考えてみたことないか、こういうふうに私は言ったんです。  地方におられまして、そういう形が想像される選挙の問題、投票の問題というのを実際にどうお考えでございますか。

西川貫一宮崎県議会議員

○公述人(西川貫一君) やはり一番わかりいい形での選挙法でないと、複雑多岐で頭の痛いようなことを選挙民に訴えてみたって、また選挙のときだってこれはなかなか容易なことじゃないんですよ。参議院の方は今はもう明確ですね、比例区と地方区とははっきりしておりますから。これはもう単純でみんなわかっておる。ところが今度の衆議院のは、重複立候補というのまでまた中に加えてくると、そのこと自体もわからなくなってしまうのですよ。そしてまた、そういう惜敗率がどうのと言ったら、何のことだか、何か敗者復活戦みたいな、スポーツみたいな、そういうようなことを発想すること自体が私は間違いであると。代議制民主主義としてはやっぱり国民の代表を選ぶんですから、だから、単純明快に選ぶ側の国民がはっきりとわかるようなことでやってもらう、そのことが大事ではないか。  自治大臣がそういう答弁をされたそうですけれども、地方ではもう大変な迷惑になります。もし衆参同時というようなことになってきたときは、もう二晩も三晩もかかりますよ。そしてまた、間違いが起こったら大変なことです。それぞれ市町村の選挙長を初め選挙管理委員も恐らく相当な能力のある人たちでないと、これは大抵困ってくるんではなかろうかと思います。そういう点では、参議院のような形でやはり割り切って、衆議院の方も明快にわかるような改革が望ましい、こう思っておるわけです。  どうかそういう点はしっかりひとつ皆さんの方で協議していただいて、衆議院でそこまで真剣に検討がなされなかったとするならば、参議院の方は参議院みずからの選挙をやっておりますから一番わかるわけですから、だから衆議院のこともこういうふうにあるべきだということできちっと決めていただいて、そして、最終的には両院の合意を得る場合もあるかもしれませんけれども、参議院が優位な立場で指導していただきたい、こういうふうにお願いします。

星野朋市自由民主党

○星野朋市君 池田さんにお伺いしたいんですけれども、今度の法律の中にいわゆる三%条項というものがございます。それは山花大臣が二%をにおわしておりますけれども。実際の選挙が行われて投票が終わった後の処理の問題なんですが、これがどういうことになるかというと、まず総投票数が出ますね。これは例を言った方がわかりやすいんですが、日本の有権者というのがほぼ九千万人、仮に投票率が七〇%とすると六千三百万人が投票する形になる。その投票の数が確定した後で、政府原案の今の三%でいいますと、ほぼ百九十万票が三%になるわけですね。  これは非常に厳密なところを要するわけです。ひょっとすると二・九九九とか三・〇〇一とか、そういう問題がありますから、ワンクッション置くわけです。そして、三%に満たない党は一回除外されてしまうんですね。残りでいわゆるドント方式で決めていきます。そうしますと、百八十万票とっても三%に満たないところは落選してしまうんですね。そして、小選挙区制で出てきた者は十万票でも当選するんですけれども、今言った全国比例でもって、いわゆる惜敗率で当選してきて、百万票とかもっと少ない数でも、ドント方式でいきますから片方は当選するんですよ。  そうすると、広範な民意の反映と言いながらこんな不条理なことが行われるんです。それでもお認めになりますか。

池田健二宮崎県議会議員

○公述人(池田健二君) 三%で切ることについて、これが最高だというか、あるいはどこで切るのが一番いいかということの問題があろうかと思います。今、政府案では三%ということが出ていますけれども、これが二%の方がいいのか四%がいいのかといろいろ考え方があると思いますが、どこかで線を引かないと多くの政党が出てくる可能性があると思うんですね。要するに余り微小な政党がたくさんあることがまた問題があるからこそそういう三%条項があると私は思っております。  そういう面で、その三%が妥当かどうかという部分については、我々も専門じゃありませんのでよくわかりませんけれども、ある程度のところで、かなり多くの政党、団体が出てきたのではいろいろ差し支えがあるんじゃないかなという感じもいたします。そこら辺の部分については、一票の部分は小選挙区制で入っているわけですのでその部分は生かされておると思うんですね。そういうような感じを私は持っております。

星野朋市自由民主党

○星野朋市君 ここは論争の場じゃありませんが、要するに、参議院の比例のドント方式というのはドントで決まっていくからいいわけです。だから一つの論理として成り立つわけです。ところが、制限条項、これはそういう形のものではありませんからね。今の衆議院の制度は、私が例をもって言ったように少ない票でも同じ比例区の中で当選してしまう。または、小選挙区で落ちた人がこの場合もっと少ない票で、非常に多くの票をとった人よりも、片方は落選片方は当選、論理的におかしくはないか。これをお聞きしたわけで、これは非常に問題があると思いますので、その点はよくお考えいただきたい。

池田健二宮崎県議会議員

○公述人(池田健二君) それは、結局小選挙区の方と比例の方との票数の比較ですね。違うんですか。

星野朋市自由民主党

○星野朋市君 そうじゃなくて、小選挙区制で落選をして惜敗率で救われる人が、その党が三%を超えていることによって、三%条項があるために目いっぱいとった票よりも、当選するんですよ。小選挙区で惜敗して、なおかつこの三%条項で除外される人よりも少ない票で当選するということが可能なんです、これは。こんな論理矛盾はない。

池田健二宮崎県議会議員

○公述人(池田健二君) ですから、結局三%の条項はなぜ設けたのかという意味が那辺にあるのか。全部、一〇〇%有効投票になった部分についてはなぜ入れないのかというところの考え方、見解の違いじゃないかなという思いがいたしますが。

鎌田要人自由民主党

○鎌田要人君 今の点を補足して言いますと、公述人は三%条項をやめた方がいいというお考えですか。

池田健二宮崎県議会議員

○公述人(池田健二君) やめた方がじゃなくて、三%が絶対ではないと思うんですね。どこかである程度線を引かないと、それこそもう一〇〇%入れますと少数の政党がずらっと出てくる可能性があります。そういう意味では、どこかで線引きをされたというふうに私は理解をします。  結局、政府は今三%にしていますけれども、これがまた与野党の話し合いの中でちょっと三%は高過ぎる、二%がいいんじゃないかというようなことがあれば、それはそういうことで話ができれば、私は別に差し支えないんじゃないかという気持ちでおります。

鎌田要人自由民主党

○鎌田要人君 計算の仕方によりまして、七人の当選者がおっても三%条項にひっかかるという計算があるんです。これは、いろんな前提を置いての計算でしょうがね。  そういう三%条項というのは、僕は日本の現状においては高過ぎる。だから、その条項がないのが一番いいんですよ。それは、一人でも二人でも選ばれて出てくる人はいるんですからね。それでも三%というものを一応物差しにして原案はできておりますが、この三%を二%なりあるいは一%なり、しかるべきところまで下げるということについては御異論がないですね。

池田健二宮崎県議会議員

○公述人(池田健二君) 三%が絶対であるというふうには思っておりません。話し合いでいいんじゃないかと思います。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○岩本久人君 冒頭に紹介をいただきました社会党・護憲民主連合所属の岩本久人でございます。  私の出身は、御当地の宮崎県よりはもっともっと過疎地、高齢化の進んでおる島根県でございます。  私は現在、県都であります松江市に住んでおりますが、西へ四十キロ行ったところには竹下登元総理が住んでおられます。東へこれも約四十キロ、車で四十分ばかり行ったところには前衆議院議長の櫻内義雄さんがおられる。そういう中で、私もいささかの経験でございますが、御当地出身の野別さんと同じように県会議員を三期ほどやって、五年前にまさに一名区で出させていただいたという経歴を持っております。  先ほどから委員の側からもいろいろお話しがありますように、きょうはいわゆる政党討論会ではございません。主たる目的は、地方で頑張っておられる皆さん方の御意見をできるだけお聞きして帰って、そして今後の審議、運営にいかに反映をさせるかということが目的でありますから、先ほど来六名の諸先輩の皆さんから大変貴重な御意見を伺いましたので、しっかり受けとめて今後頑張っていきたいと思っております。  たまたま聞いておりましたら、特に松浦公述人、川添公述人、成見公述人の方から手続的な問題で大変多くの疑問といいますか不信といいますか、そういったものが出されましたので、まずそのことについて、当初からこの委員会に携わってきた者として私見を交えて表明しておきたいと思うんです。  政治改革を何としても果たさなければならないというこの願いは、今や全国民的な要請だろう。その証拠に、足かけ六年間、五つの内閣がまさに政治生命をかけてやってきたにもかかわらず今日に至ってもこのように苦労しておるということでありますように、実は大変な難題でございます。ですから私たちは、政治改革というこのテーマは永遠の課題だろうと思っております。  後から時間があれば一々申し上げたいと思っていますが、例えば企業献金の問題一つをとってみても、今一番問題になっておりますが、絶対的悪だという主張もございましょう。しかし、社会的存在であるからそのまま継続をさせてもらいたいという大きな勢力が一方にあることも否定できない事実だろうと思うんです。  そういったさまざまな国民の要望とか希望とか思いとか、そういうものをいかにまとめていくかということになってくると、お互いができ得る範囲、できる限りぎりぎりまで妥協して話し合いをして、そして最大公約数的なものをまとめてそれを法案としていくということ以外にはないのではないか。だから、すべての国民の皆さんから見て百点満点の法律を成立させるということは、物事には絶対はないとは言われますが、限りなく絶対に近く不可能だろう、このように私は思っております。  ですから、それぞれの皆さんがおっしゃいましたように、きょう一月十八日に全国五カ所で地方公聴会をやっている。マスコミ報道によると、あしたは委員会採決といったようなことがあるがどうなのか、皆さん方の意見が今後反映されないのではないか、単なる形式だけではないか、軽視ではないかと、こういったことにつきましては、今、委員会があした採決になるのかならないのか、率直に言って、ごくごく最近の情報では総・総会談というものもセットされておるようでありますから、その辺がどうなるかわかりませんし、そしてあと十日間日程的にはございますから、今回皆さん方の意見が反映することがあるかもしれません。そして、それが物理的に不可能かもわかりません。  しかし、何としても政治改革を実現させなければならないという声は、これはまさに天の声である。ベストではないけれども、少しでも、半歩でも一歩でも前進をさせていきたいということの中で、今国会中に何としても成立させるというのが今私たちに与えられた任務だろうということで、日々苦心をしておるということでございます。  したがいまして、きょうお聞きさせていただきますさまざまな意見につきましてはきっちり、そのためにこれだけのスタッフが来ておるんですから、議事録に明記をして今後の審議、運営に反映するということをまずお約束しておきたいと思います。  そこで、最初に西川公述人に私の方からお伺いをしたいと思うんですが、実は宮崎県は従来六名区であったのが先般の選挙から五名になった。今回のこの案でいくと三名区になる。つまり、宮崎一区、二区、三区ということで、それぞれ小選挙区だから三名になる。六から三ということになってくると地方の声が反映できなくなるのではないか、こういうことですね。  実は、冒頭に私がなぜ自己紹介をしたかというのは、私の出身の島根県議会は全国の県議会の中でトップを切って、中選挙区の島根選挙区のときには五名でありますが、これが二名になる。だから、これを三名にしてもらいたいというのを県議会の初日に決議し、そして全国に、我が県はこういうことをやった、ぜひ同調してやってもらいたいという積極的な運動も展開しているという事実を私は知っておりますから、そこでもいろいろ言ったんですが、では果たして今後の政治のありようとして、それぞれの地域を代表する国会議員の数というものが絶対的にそれだけ必要なのかどうか、ここのところをまず私は見直してもらえないかと、こう思うんです。  御存じかと思いますが、第三次行革審でも、今後の我が国日本の進むべき道として、国はこういうことをやる地方はこういうことをやるという中で、具体的に国は何か地方は何か、時間がかかりますから一々言いませんが、そういったことの中で地方の声を反映するという中身は何かということを考えてみると、恐らくその地域地域における切実なさまざまな課題を中央に、今まさに絶対的中央集権体制のもとでありますから、中央にその意見を上げて、少しでも予算とかその他いろんな問題を解決していこうと、こういうことだと思うんですが、そういったことについては、今後ともその任務は国会議員でなかったらできないものかどうか、そこのところを考えてもらいたい。  実は、そういったようなこともありまして、今や地方分権ということがまさに時流のテーマでございます。それを受けて、私も地方行政委員会に五年間ずっとおりまして、地方分権の決議を衆参両院でやったということから、施行日は昨年の六月十八日からということになっておりますが、地方自治法の二百六十三条の三というものを追加いたしまして、地方六団体に法的に自治大臣を経由して内閣へ、そして別ルートでは国会へ対して正式に意見具申ができる、これは従来のような単なる任意の団体がいろいろ言ってくるのではないからそれなりに法的に縛られる、こういうようなことから、地方六団体の要望をきっちり聞かなければならないというふうに我が国日本の制度も変わってきたということを御認識いただいておるのかどうか、それをまず一つ聞きたい。  そして、地方の声を中央に上げていく、そして具体的に地方が利益をこうむることをする、その機能、役目は国会議員ではなくて第一義的には知事であろう、市町村長であろう、そしてあなたも県会議長やっておられたようですけれども、県会議長であろうというふうに私は思うんですね。ですから、何が何でも国会議員の数が少なくなるということだけに拘泥してほしくないというふうに私は思うんですが、その点についてまず西川公述人の意見をいただきたいと思っております。

西川貫一宮崎県議会議員

○公述人(西川貫一君) 岩本委員から今いろいろ、数が少なくなっても地方分権を確立していくならば中央にはその声というものは反映するんじゃないか、こういうことの趣旨のように聞きましたが、問題は、国会というものは立法府なんですね。やはり国の制度なり、国の予算なり、あらゆるものは立法府として国会が決定しなきゃならない、その責任を持っておる議員を選ぶわけなんです。地方で幾ら分権だ、法律でそういう陳情やその他ができるようにちゃんと決めた、こう言うても、私も昭和二十四年からやっておるんですが、なかなかその声が届くものじゃないんです。自民党内閣であってすら自民党の私が言うても届かない。  法律というものができれば、先ほどちょっと触れましたけれども、瀬戸山三男代議士やら二階堂さんあたりが中心になっていただいて特殊土じよう法をつくったんです。五年間の時限立法ですが、もう七回これが延長してきております。そういう立法ができると、それに伴って予算措置をしていかなきゃならない、行政はそれを執行しなきゃならない、こういうことができるわけです。ところが、それを知事が幾ら行って頭を下げても何にもなりません。それができておるならば、宮崎県に高速道路もずっと延岡から大分に続いたでしょう。ここにちゃんと新幹線もできておるでしょう。リゾートの計画は、ちゃんと国がリゾート法によって指定をしてくれました。しかし、アクセスはなかなか容易じゃありません。そういうようなのは、やはり県民の意思を代弁する国会議員が、与野党を問わずみんなと相談しながらそういう立法措置をとっていくことが地方をよくすることである。  地方分権地方分権といいますけれども、地方にほとんど権限はないに等しいんです。おたくの方もそうですが、三〇%以下の財政窮乏県です。地方交付税は一律に全部三二%。ところが本体の税が少なくなってくると、三二%ではきゅうきゅうとして今日困っておるんです。そういうときに、皆さん方がやはり財政窮乏県なり過疎県なりそういうところの衆参議員が一致結束してそういう立法の措置を研究していくということが大事なんです。だから、声が小さくなるということは、結局住民自治を狭めていくということになる。何も今以上にふやせというんじゃない。人口の多くなったところだけ議員数がふえておる。島根もだから二名になったと、こうおっしゃった。  これは、私がこの前九増十減のときに宮澤総理に直談判で行きました。知事あたりは行かないんですよ。行政府はいい子になろうと思っておるから嫌なことはほとんど言いません。それで、私が行って宮澤総理にやかましく言ったんです。  奥さんは宮崎県だけれども、あなたは広島のことは知っておられるが宮崎のことは知らぬじゃないか、それで夫婦一心同体と言えるのかというような極端なことまで言いました。そして、面積と人口とを合わせて国家というものはあるんです。日本国の国土というものは、北方四島の問題でもその領土を欲しいんじゃないんです。固有の領土だから、金がかかろうとどうしようと日本の領土として入れようというのです。だから、領土があって国民がおって国家なんだ、宮崎県の広いところを九増十減で切るということはおかしいんじゃないか、こういう趣旨で、自民党のお偉方にもみんな行きました。ところが、あっさりと人口だけで切られてしまったんです。  そういうことを考えると、今ここで基本的な数は三名ということになるんですよ。比例は政党で選ばれるわけですから、必ずしも宮崎県民の代弁者にはなり得ないです。だから、そこを私は言っておるわけで、単純に地方の制度の上で分権を進める、こう言われても一挙にいくものじゃないんです。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○岩本久人君 討論会の場ではありませんので、次に進みたいと思います。  いずれにしても、今私たちが目指していかなければならないのは、何でもかんでも東京へ行かないと物事が解決をしないといったような制度は大幅に変えていこう、こういうことなんです。ですから、政治改革と地方分権ということはセットにしてやっていかなければならない。そのための規制緩和も必要だろうということでいろいろやっていることの中で、どうぞ地方の声を代弁することに多くのエネルギーを割くようなことにならないように、今後国会議員は大所高所に立って全国民的な、みんなの幸せのために常に物事を考えていけるような体制をつくっていこうということでございますので、そこのところはひとつ理解しておいてもらいたい、こういうことでございました。  次は、企業献金の問題です。  川添さんにお伺いしたいのですが、先般の総括質疑のときにも実は青島幸男委員が言っておりまして、つまり企業献金は是か否かということの中で、もしある企業が見返りを期待して献金したということになると、それは贈賄ということになる、反対に見返りを期待しないということで献金をしたということになるとそれは株主に対する背任であると。背任罪が成立するということについて、この種の問題で裁判もやられておるようでありますが、こういったこともいろんな法律学者も含めて突き詰めていけば、やはりその疑問は払拭はできないだろう。  そういうことの中から、五年先に企業献金廃止ということを大前提にしながら、しかし先ほど来話がありましたように政党支部が抜け穴だらけではないかということもありますもので、今後その廃止に至るまでの間にそれぞれの政党が幾つ支部をつくるということはこれは自由なことですから、少なくとも企業献金、団体献金が受けられる政党支部については一つに絞ってはどうかということも一方にはございますが、先ほど私が言ったそういったことについての御認識はどのようにお持ちでしょうか。

川添睦身宮崎県議会議員

○公述人(川添睦身君) 前にも私は述べましたんですが、国民といいますか支持者が政治家に何らかの形で資金援助をしていくというような国民の体質、あるいは政治の体質、そういうものが今日まで日本にはまだ少ないということ、そのことを先ほど申し上げたわけであります。ですから、それが確立されていくとするならば、私は今お話しがありましたように献金する側が少なくとも見返りを求めて献金するとするならば、おっしゃるようにこれは問題であります。そういう意味での企業献金につきましては確かに問題点を残しております。  ですから、何にもないということではないと思いますが、少なくとも今の政治家あるいは政治の仕組みの中で、企業からあるいは団体からそういう形で資金援助をいただいて政治活動をされる、これはもう現実問題として、私ども地方の議員であれ国会の先生方であれ、なさっておられると思うわけですね。ですから、いろんな意味で汚職に絡まる企業の献金のあり方、これにメスを入れるということはもちろんであります。  ですが、少なくとも今日の私が言う国民の考え方なりあるいは国民の政治家に対する支援体制なり、そういうものがまだまだ確立されていないという現実においては、企業献金の枠を、例えば私が先ほど言いましたように二十四万なら二十四万に決めるとか、枠決めをきちんとした上で、少なくともそのくらいの金額であるとするならば、私はそんな——ダムを一つつくるから一千万よこせとかそういうような認識の企業とのしがらみといいますか献金といいますか、そういうものを一切廃止しなければ、今の汚職にかかわるこの政治改革という国民の国政あるいは政治家に対する信頼を回復することはできないと私は思うわけです。  ですから、そういう形の今起こっておる汚職に絡む企業と政治家のつながり、こういうものは厳然と私はやはりメスを加え、制度を確立して禁止していくべきである。禁止というよりもそういうことでやっちゃいかぬ。だから、見返りを求めて金を出させるとか、あるいはその反対もあるでしょう、確かにそれはそういうことをしますと背任行為かもしれませんが、そういう意味では、私が地方の立場で言いますと、やはり支援者の中にそういう最小限度の支援をするという企業があるならば、それは認めていかなければ一般の支援者から集めるといいますか支援をもらうということは今日もう不可能だと思います。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○岩本久人君 それでは、最後に松浦公述人に一問。  いずれにしても、この衆議院の政治改革法案はそう遠くないときに結論が出るだろうということを前提に、現在参議院の中では、我々参議院の選挙制度改革はどうあるべきかということを一生懸命模索を続けております。大先輩である松浦公述人の参議院選挙制度改革はどうあるべきかという御意見が特にあれば、この際伺って帰りたいということでございます。

松浦利尚日本社会党宮崎県本部委員長

○公述人(松浦利尚君) 私は、二院制を生かしていくために、先ほど鎌田先生からもお話がありましたときに過渡的現象と申し上げましたが、少なくとも政党政治、政策中心の政治に進むなら、参議院は完全政党選挙にすべきである。ですから、個人名を掲載しない、政党間の争いにすべきであるというのが我が国の二院制を保つために重要な要素じゃないかというふうに私は思っています。ですから、当然政党法という法律をつくるべきですね。  ところが、憲法上の関係がありまして、先ほど与党の先生方から御質問がありました政党の形態を伴うものは三%以上の得票がなければならぬ、それから衆参五名の議員を持たなきゃならぬという制限条項を加えた上で政党助成金というものが成り立つということの進むべき道を連立が示しておると思うんですね。これは私個人の考え方ですが、衆議院が少なくとも政党ではありますけれども個人名による選挙ですから、参議院の場合は完全政党制ということにしていただいたらという希望観測を持っております。  これは、岩本先生は社会党所属ですからお願いをするんですが、非常に私が心配をしておりますのは、今度の選挙法は通ってもらわなきゃならぬと思っておるんですが、通るか通らないかというまだ結論が出ない前から、予算を伴うものについては両院協議会というものが今までされてきましたけれども、今回の場合は結論が違った場合は直ちに両院協議会を開くんだというようなことになりますと、二院制の意味はなくなってくると思うんです。  まあこれは、発言をされた方はそうしようと思っておられるんじゃなくて、政治的な意図でお話になったんだと思うんですが、こういう発言は多くの国民に今の制度に対する何らかの不安感を与える結果になるのじゃないかというふうに思いますので、これはぜひ連立の与党第一党でありますから軽々しく参議院の権威を失墜するような発言のないようにお願いしておきたい。これは私どもの希望でありますが、よろしくお願いしておきます。

岩本久人日本社会党・護憲民主連合

○岩本久人君 ありがとうございました。

白浜一良公明党・国民会議

○団長(白浜一良君) 次に、私からも質問をさせていただきたいと思いますが、私と有働先生の持ち時間は十三分でございまして、余り時間がございません。すべての先生方に御意見をいただけないと思いますので、御了解いただきたいと思うわけでございます。  まず、松浦先生にお伺いしたいと思います。  私なんかよりもはるかに国会のことをよく御存じでございまして、経験豊かな中から御意見をいただきました。特に公聴会のあり方はごもっともな話でございまして、国会の審議そのものがある意味で形骸化している面があるという御指摘は深く認識をしておきたいと思います。  一つは、国民の抱いているさまざまな疑念というか、そういうものを国会は解明する必要がある、こういう意味で証人喚問の話をされましたですが、私も数少ない国会生活でございますが、そういう疑惑の解明というよりも実際はいわゆる政争の取引というか政治的に利用されている面が強いんですね。全会一致という慣例もございますし、また名前が挙がれば非常にイメージが悪くなってしまうというか、それを呼ぶ呼ばないで駆け引きが始まるというか、政争の具に利用されているという面が実際に私はあるように私自身の経験の中で思うわけでございますが、そういった面等いわゆる疑惑の解明という点を御経験の中でどのようにお考えになっておりますか。

松浦利尚日本社会党宮崎県本部委員長

○公述人(松浦利尚君) 今の公職選挙法でも、当選にかかわるものについては百日以内に裁判を終わらなきゃならぬという条文があります。ところが実質的には、先ほど糸山英太郎さんの例を出してお話ししましたように我が国の場合は議員同士がお互いによって、例えば参議院の場合は調査会というんですか、そういった枠組みの中で調査会長さんが議員を本会議において謝罪せよとかあるいは議員を除名するとかということが決められない、すべてを司法当局にゆだねる、しかも百日間で最終決定が出ずにずるずると引っ張られていくものですから、極端に言うと、国政調査権がこうした問題については司法当局の手にゆだねられておるというそのことだけで国政調査が進まない。  ですから、犯罪であったかどうかはこれは司法当局がやるべきことですが、やっぱり諸外国の例に見られるように、衆議院における国政調査権というのは倫理にもとることがあったかどうか、これがややもすると不穏当な発言があったとかそういったことで国会の議会内における発言について懲罰がかかるんですが、院外における行動についてはなかなか懲罰がかからない。ですから、そういう院外の問題についても、著しく議院の品位を傷つける、国民の批判を受けるというような行為については、参議院の場合は調査会、衆議院の場合は倫理委員会で委員長さんなり会長さんがやれるというふうに私は法を改めるべきだと思います。  そうすると、先ほどロッキードのときの指揮をされた河上部長さんが言っておられるように、自分自身がそういうふうになったときには、自分自身がそうではありません、おれは無罪なんだということを議員自身が証明できるように司法関係の法律も改めるというふうにしていくことによって議員のモラルは確立されていく。本来はそういうことをしなくても、政治は最高の道徳だと言われるわけですから、個人個人の議員さん方がしっかりしておられれば、きょうおいでの皆さん方のようにちゃんとした方であればそういうことは起こらないでしょうけれども、現実には繰り返し繰り返し出てきていますから、結果的に法を整備する以外にない、私はそう思っております。  ですから、司法関係の法律と国会内のそういった問題についてあわせて御検討いただければというふうに私は思います。

白浜一良公明党・国民会議

○団長(白浜一良君) 確認させていただきます。  今の御発言を聞いていましたら、必ずしも従来型の証人喚問というパターンでなくて、余り生かされてございませんが、政治倫理審査会とか調査会とか制度は両院にあるわけでございますが、そういうものをもっと活性化する方法も、対象が議院に関してはあるというふうに理解していいわけですか。

松浦利尚日本社会党宮崎県本部委員長

○公述人(松浦利尚君) 証人喚問というのは犯人捜しでないわけです。与党、野党ともに新聞紙上に名前の出ている人がたくさんおられますね。だから、そういう方たちはみずから進んで証人喚問に応じて、そして身の潔白を証明する、疑問を持つ側は疑問を持つ。ですから、そういったうわさが立ったり疑惑を受けるのは一体どこに原因があるのかというその原因を解明するのが証人喚問だと私は思うんです。  ところが、私も予算委員会で再三いろんな証人喚問に携わってきましたけれども、何か犯人捜しみたいに最終的にはなってしまいまして、そのことが非常に国民の皆さんにも奇異に映り、不愉快に思われたんだと思いますから、私の反省も含めて、そういう点を団長さんや皆さん方に御検討いただければと、こう思うんです。

白浜一良公明党・国民会議

○団長(白浜一良君) 池田先生にお伺いしたいと思います。  戸別訪問の話をいろいろ聞きたかったんですが、もう既に終わりましたので、ちょっと角度を変えまして、川添先生もおっしゃっておりましたが、日本ではなかなかアメリカのように選挙民が寄附を持ち寄って選挙をやるというそういう風土がまだまだ定着してない、土壌がない、そういった面で企業献金も当分やむを得ない、そういう御主張をされてございました。  今回は、政治家個人に対する企業献金は禁止されているわけでございますし、まして政党助成はございますが無所属の方にはない、そういうことでそれぞれ首長さんの問題とか、それから政令市以下といいますか市町村の議員さんに対する配慮がない、こういう御批判があるわけでございます。  この点に関して、何か御意見がございましたらお伺いしたいと思います。

池田健二宮崎県議会議員

○公述人(池田健二君) 企業献金については、要するに個人に対する献金は今度禁止されますけれども、やはり政党に対する企業献金についても廃止すべきである、そういう意見を私は持っております。  政党の助成については、特に無所属あるいはまた地方の議員、政党についてはどのようになるのかなということが私もよくわかっておりませんので、この点は十分配慮をしていただきたいなという希望を持っております。

白浜一良公明党・国民会議

○団長(白浜一良君) では最後に、野口先生にお伺いしたいと思います。  必ずしも企業献金は悪じゃないという御主張をされました。ただし、いわゆる個人献金の流れといいますか、そういうものをつくっていった方がいい、このように御主張されたと理解しております。これは、日本のいわゆる国民の政治に対する意識と大きくかかわってくるんですが、私も本来は個人献金が土壌であるべきだと思うんです。  そういう意味で、個人献金を育成していくといいますか、そういう土壌をつくっていくために、具体的なお考えとか、こういう手だてをしていけばいいとか、何かございましたらお伺いをしたいと思います。

野口武雄向陽化工株式会社取締役会長

○公述人(野口武雄君) 諸外国の例から見て、日本の場合は個人献金が非常に少ないという問題は、やっぱり政治に我々の意見が率直に反映されているんだと、その辺の信頼感といいますか、期待感といいますか、そういうのが非常に薄いんじゃないかなという気がしているわけです。それは投票率にもあらわれているというふうに私は思っているんです。  だから、いろんな報道機関、新聞その他でもそうなんですけれども、もう少し個人が政治に真剣に関与していくような啓蒙といいますか、そういうふうなものをやる必要があるんじゃないかなという気がしております。  現在の政治というのは、今国会でやられているように目先の、これは非常に重要なことなんですけれども、どちらかというとしりぬぐい的なものが一生懸命毎日議論されておりまして、政治に対する国民の信頼が出てくるような、日本の将来というものが見えないんですね、現在の政治そのものに。その辺に私は問題があるんじゃないかと思います。  したがって、そういうふうなものについてもう少し先生方の方でも、日本の将来はこうなるんだぞと、国民がそれに期待するような姿というものがはっきり出るような政治をやっていただく、我々もそういうふうなものを一生懸命勉強しながら自分自身で政治に対する重要性というのを認識していく、その両方だろうと思うんです。  ですから、国民は数が多いわけですから、むしろ有権者側にその辺の個人献金を多くするような自己啓蒙といいますか、そういうふうなものを私は期待したいなと思っております。それには、さっき言いましたように報道機関その他でもそういう報道なり記事を積極的に載せていただく。現在、新聞なんかを見ますと、個人の意見発表というのは大分あるんですね。あれを見ますと、いい意見を持っている人はたくさんおられるんですが、そういうふうなものが何か出しっ放しに終わっているような気がしてならないんです。  だから、我々のことを先生方も非常に一生懸命やっておられるし、日本の政府も議会も国民のことを一生懸命やってくれているんだ、これから先のことをどうしたらいいかということをやってくれているんだ、そういう相互信頼関係というのが私は現在は欠けているなという気がしてなりません。

白浜一良公明党・国民会議

○団長(白浜一良君) 政党の役割というか、そういう部分が非常に大きいものがある、このように受けとめておきたいと思います。

有働正治日本共産党

○有働正治君 どうもきょうは御苦労さまでございます。日本共産党の有働でございます。  私が公述をお聞きいたしまして印象に残った一つは、公聴会のあり方、国会審議のあり方、これについてやはり厳しい叱責が出されたということでありました。形骸化すべきではない、またあすにも採決を強行されるということは極めて遺憾である、ゆゆしい事態だということも述べられました。私の理解では、六人の公述人の方で、うち四人の方がこうした見地を述べられたということは、今後の国会の運営についてやはり十分反映させるべきだということを感ずるわけであります。  もとより、我が党に関して申しますれば、このように国民の方の御意見を十分お聞きする、これまでも審議は私どもは十分でなかった、まして御意見をお伺いした以上、そこから出発するぐらいに十分国会の場で審議をして実りあるものにすべきであるというふうに考えまして、事実だけ申しますと、十八日に委員会を終える、これは実は私どもは反対いたしました。自民党の方も反対なされた。委員長職権で総括質疑を行う。しかも、事実として十八日議了の方向でということまでやられた。だから、公述の中で党利党略的に対応すべきでないという御意見もございましたけれども、国民の意見を聞くという立場に立って行うべきであると私どもは考えていますし、むしろ、党利党略的に出口を決めてそれにまっしぐらに突進しているのは与党の方であるというのが現実だということを事実の問題として私は考えていることを申し述べておきます。  そこで、お尋ねいたしますけれども、焦点になりましたこれからの審議のあり方の問題で、一つは証人喚問の問題等を大いに行うべきであると。まず松浦公述人にお尋ねしますけれども、国政調査権として政治的、道義的究明等の上ではこの問題は必要だという立場からお述べになったのだと私は解しますけれども、一言御見解をいただければと思います。

松浦利尚日本社会党宮崎県本部委員長

○公述人(松浦利尚君) 今言われたとおりでございます。  ただ、私は連立与党側の公述人ですから、前半部分について申し上げておきますけれども、結果があるということは原因があるということだと思うんです。与野党間の話し合いがうまくいかずに、結果的にこういう状況になってしまった。ですから、それは連立与党がどうだ野党がどうだという問題じゃなくて、私は全体で検討を加え反省すべき点だと、こう申し上げておりますから、ぜひ御理解いただきたいというふうに思います。  後段は言われたとおりです。

有働正治日本共産党

○有働正治君 ここで論争するつもりはありませんから、事実の問題として私は述べたということだけ言っておきます。  それから、具体的に審議のあり方につきまして、川添公述人は、数日間は少なくとも総括質疑を行うべきだということも述べられました。同じ自民党推薦の西川公述人は、そういう点については具体的には論及はなされませんでしたけれども、やはり意見に基づいて論議すべきところは大いに論議すべきであると。そこらあたりは具体的にどうお考えか、一言お尋ねできればと思います。

西川貫一宮崎県議会議員

○公述人(西川貫一君) 私が考えておりますのは、せっかく審議をして、これが仮に決定すれば相当長い期間、五年後に何か見直すというようなことがあってもごくわずかなものであって、この選挙区比例代表制の問題は相当な期間これは存続しなきゃならぬわけなんですから、そうなってくれば、何でそう急がなきゃならないのか。それこそ、国民全体がよく理解できるような方向づけをしながら慎重に審議をしていただいて結論を求めることの方が望ましいのではないか。  だから、今度の臨時国会で仮にだめならば継続審議にして、すぐ通常国会ですから、ここで論議を詰めていってもいいんではないかと。きょうの新聞で見ると、ちょこっとしたあれだったんですが、何か戸別訪問あたりは次の通常国会のときに若干の手直しがあるやに書かれておったんですが、今結論を出すときに、もう次の通常国会で直すところがあるようなことではおかしいわけですよ。だから、そういうふうなのはきちっとして、仮に結論を出したときには、もうこの選挙制度の問題はすべてが明確に終わったと、こうならなきゃならぬわけです。  ところが、それがもう次の通常国会で若干の手直しがあるやにも出ておるし、そしてまたいろいろ問題点を含んでおるから、そう何が何でもというように、今景気の悪いことで国民は頭が痛いのに、また衆議院の方は去年の七月選挙したばかりなんですから選挙疲れもあるだろうし、そう慌てて選挙をしなきゃならぬこともないんだから、じっくりと参議院の方で検討していただいて大所高所からの結論を出すことが望ましいんじゃないかなという気が私はしておるわけです。そういう気持ちで述べております。

有働正治日本共産党

○有働正治君 ただ一人の女性の公述人であられます成見公述人にお尋ねします。  御意見の中で、小選挙区制は女性議員の進出を妨げるという点、また民意が反映しない政権ができる関係で社会保障などの点でも問題があるのではないか、削られるんではないかということを一言言葉として述べられました。内容の論及はございませんでした。  内容を簡単にお聞かせいただければと思います。

成見幸子弁護士

○公述人(成見幸子君) 小選挙区制で一区一人となりまして公認される人が一区一人ということになりますと、やはり地元で票がとれるということで地元で有力だという人に絞られてくるだろう。そういうことで、女性だとか環境派、市民派、例えて言えばそういう人たちは排除されていくのではなかろうかということです。それに、非常に難しい惜敗率だとか重複立候補だとかそういうものが重なりますと、そこで非常に激しく争われて、そこで少しでも点をとった人が次の比例でも指名されるというようなことになってきますと、ますます女性は指名されにくくなるということになってくるだろうということです。  現実には、世界的に見ても、比例代表のところというのは女性の議員の割合が大体三〇%以上、北欧諸国においては非常に比率が高いんですけれども、アメリカとかフランスとか小選挙区制のところ、イギリスもですけれども、非常に比率が低いということが結果としてあらわれています。そして韓国では、一九八八年に並立制がとられたということで小選挙区制が導入されたわけですが、今までの女性議員がゼロになっておるという実際の現実があるわけです。そのように女性が出にくいという制度であることは間違いないということと、それから民意が反映しなくなるというおそれがあるわけです。  いろいろ国会議論の中で痛みを伴うようなこともやらなきゃいけないということが起こるというようなこともおっしゃっていましたけれども、先ほどから申しますように、三割台で政権がとれるというようなことになってきますと、多数の弱者といいますか、女性も含めて庶民の要求というようなものが反映しにくくなる、そういう結果が起こってくるだろう。それも、先ほど申しましたように、現実に社会保障が充実している国というのはやはり比例代表をとっているところが非常に多いということです。これは、統計的にといいますか世界の数字を調べてみますとそれがはっきり出ております。  そういう具体的な現実から、私どもは女性の立場から、小選挙区制というのは女性の進出を妨げるし、政治においても女性及び子供たち、そういうものの要求がなかなか実現しにくいことが起こるんではないかな、そういうことで小選挙区制に反対するという趣旨です。

有働正治日本共産党

○有働正治君 もう一点ですけれども、弁護士という立場から一言お述べになりました少数政党排除の問題、それから政党助成の問題は、憲法上大きな問題があると論及されて、内容上はお述べになられませんでした。  憲法上大きな問題というのは具体的にどういうことなのか。また、少数政党の排除の問題で、足切り条項を例えば三%を二%にすればこういう問題が解決するのかどうか。それらを含めまして御意見いただければと思います。

成見幸子弁護士

○公述人(成見幸子君) まず、私たちは、一票を投じるというのはまさに自由ですね。選挙をするという自由があります。それで、私たちが一票を投じた人が要するに三%をとらなかったということで議席が与えられないということになってくると、これは明らかに差別です。そういう政党そのものに対する差別、法のもとの平等、憲法上の差別でありますし、それから私たち投じた側から見ましてもこれは差別である、そういうことが言えます。  それで、定数が不均衡ではないかということで幾つか裁判が起こされて、最高裁も三倍を超えたらとか六倍を超えている実態からすれば憲法違反だというような判決を下されていますけれども、この投票の価値というのが平等でなければいけないというのは、私たち国の主人公としての基本的な権利からすると、平等であるということはもう当然のことです。そういうものに違反してくるということで、その両面からいって、小政党を排除するという理由、これは憲法上の理由がない、すなわち違憲であるというふうに私は考えます。  それともう一つ、公的助成の問題ですけれども、政党に対して助成するということですが、今でも選挙に使うだとか歳費だとか、要するにそういうものはもちろん支出されているわけです。今議論されているのは政党活動費の助成ということだと思うんですが、政党は国から自由でなくてはいけないという原則があります。それを、国のお金で政党活動費をもらうということは国側に取り込まれていくというおそれがあるわけです。そういう意味で、結社の自由というのは国からの干渉されない自由というのがあるというふうに言わざるを得ません。  お金をやるとなって、ではその使い道はどうなのか、正しく使われているかどうかというようなことでその監督をするということが起こってくれば、まさにそれは介入につながってくるというふうに考えます。それから、小さな政党には助成しないということになってきますと、それ自体が差別であるということがあります。それから、私たち国民の側からいいますと、無差別に、要するに強制的に徴収された税金が血税ということで使われておる、自分が支持しない政党へも使われる、その政党活動費に使われるというようなことからすると、思想信条の自由を侵す、政党支持の自由を侵すということにつながるということで、憲法上の大きな問題があるということを考えるわけです。

有働正治日本共産党

○有働正治君 どうもありがとうございました。

白浜一良公明党・国民会議

○団長(白浜一良君) これにて公述人に対する質疑は終わりました。  この際、公述人の方々に一言御礼を申し上げます。  皆様には、長時間にわたり有益な御意見をお述べいただきましてまことにありがとうございました。  拝聴いたしました御意見は、本委員会の審査に十分反映してまいりたいと存じます。本日は御多忙中のところまことにありがとうございました。派遣委員を代表いたしまして重ねて厚く御礼を申し上げます。  これにて会議は滞りなく終了いたしました。おかげをもちまして我々が遺憾なく所期の目的を果たし得ましたことは、ひとえに本日御出席くださいました公述人の皆様の御協力のたまものと深く感謝申し上げる次第でございます。  また、本地方公聴会のため種々御高配、御尽力を賜りました関係者各位に厚く御礼を申し上げます。  傍聴の方々にも、長時間にわたり御協力いただきまことにありがとうございました。重ねて厚く御礼を申し上げます。  これにて参議院政治改革に関する特別委員会宮崎地方公聴会を閉会いたします。    〔午後三時五十九分散会〕

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