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128回国会参議院1993/10/20

環境特別委員会 第2号

発言数
3
登壇者
2
会派数
2
開催日
1993/10/20

会議録

竹村泰子日本社会党・護憲民主連合

○委員長(竹村泰子君) ただいまから環境特別委員会を開会いたします。  公害及び環境保全対策樹立に関する調査を議題といたします。  公害対策及び環境保全の諸施策について広中環境庁長官から所信を聴取いたします。広中環境庁長官。

広中和歌子公明党・国民会議環境庁長官

○国務大臣(広中和歌子君) 第百二十八回国会における参議院環境特別委員会の御審議に先立ち、環境行政に対する私の所信を申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いしたいと存じます。  細川内閣は、豊かさが実感できるよう、生活者の視点に立って質の高い実のある国づくりを目指すとともに、国際国家としての我が国の立場と責任を十分に自覚し、これからの世界的な課題の解決に積極的な役割を果たすこととしております。私は、内閣の一員として、この課題に環境の視点から挑戦してまいります。  今日の環境問題は、私たちの暮らしにかかわる身近な問題から地球的規模の問題にまで広がり、また、子供や孫など将来の世代にも影響を及ぼす大きな問題となっております。  とりわけ、地球温暖化、オゾン層の破壊等の地球環境問題は、人類の生存基盤にかかわる緊急かつ重大な課題であります。昨年六月に開催された地球サミットでは、持続可能な開発の理念のもとに、世界の諸国は、二十一世紀に向けた、地球環境の保全のための新たな努力を約束いたしました。地球環境に大きなかかわりを持ち、また環境の保全に関するさまざまな経験と技術を有する我が国としては、今後、こうした経験や技術を生かし、その国際的地位にふさわしい役割を率先して果たしていくことが必要であります。  また、大都市地域における窒素酸化物等による大気汚染や生活排水による水質汚濁などの都市・生活型公害の改善のおくれ、廃棄物の増加、科学技術の進歩に伴う新たな環境汚染の可能性の増大、身近な自然の減少、自然との触れ合いを求める国民のニーズの高まりへの対応などの課題も山積しております。  これらの問題の多くは、我々の社会経済活動の拡大に起因しており、大量生産、大量消費、大量廃棄といった現在の企業活動や国民一人一人の生活のあり方そのものに根差しております。  こうした今日の環境問題に対して適切に対処し、環境の恵沢を現在及び将来の国民が享受していくためには、政府と国民が一体となって、これまでの社会経済システムのあり方や行動様式を見直し、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築を目指すとともに、世界への貢献の重要な柱として、国際的協調のもとに地球環境の保全に積極的に取り組んでいくことが必要であります。  以上のような認識に立ちまして私は、次の施策について重点的に取り組んでまいります。  第一に、環境基本法の早期成立であります。  環境基本法は、環境の保全の基本的理念とこれに基づく基本的施策の総合的枠組みを定めるものであり、地球環境時代にふさわしい新たな政策展開を図るために不可欠な法律であります。その重要性にかんがみ、第百二十六回国会における御審議を尊重し、その過程で追加されました二つの条項を取り込み、今国会に再度提出させていただいたところでございます。速やかに御審議の上、一日も早く成立させていただきますようよろしくお願い申し上げます。  第二に、この環境基本法の枠組みのもとに、次のような新しい時代の流れに対応する環境政策の新たな展開を図ってまいる所存であります。  まず、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築に向けて、政府全体の環境保全施策を総合的、計画的に進めるための基本的方向を示す環境基本計画の策定に積極的に取り組んでまいります。  次に、環境影響評価については、内外の制度の実施状況等に関して関係省庁と一体となって調査研究を行い、その結果を踏まえ、経済社会情勢の変化等を勘案しつつ、法制化も含め所要の見直しについて検討してまいります。  また、社会経済活動に環境配慮を組み込み、民間における環境保全活動を促進するため、経済的手法の検討、リサイクルを初めとした環境に優しい行動様式の普及定着、環境教育、環境学習の推進、地球環境基金を通じた民間団体による地球環境保全活動に対する支援、環境の保全に関する情報の提供などに積極的に取り組んでまいります。  さらに、公害防止計画の推進や地域環境管理計画の策定、アメニティーづくりへの取り組みなどの地域における環境保全施策を一層支援するほか、有害化学物質、先端技術による新たなタイプの環境汚染の未然防止対策を推進してまいります。  第三に、地球環境の保全の推進であります。  地球サミットにおける合意を実現するため、平 成九年に開催予定の環境と開発に関する国連特別総会に向けて、国連持続可能な開発委員会を中心に国際的な取り組みが進められているところでありますが、これを積極的にリードしてまいります。  特に、気候変動枠組み条約の発効に向けた準備及び本年十二月末に発効する生物多様性条約の円滑な実施への取り組みを着実に進め、またアジェンダ21の国別行動計画を早急に策定するとともに、砂漠化防止条約交渉や国際熱帯木材協定改定交渉への対応、環境と貿易の相互関連についての検討等国際的枠組みづくりに積極的に貢献してまいります。  また、開発途上国の環境問題への対処能力を向上させるため、ODA等を通じた国際環境協力の拡充・本年六月に我が国で開催されたアジア・太平洋環境会議の成果のフォローアップなどを進めてまいります。  さらに、アジア・太平洋地域における地球環境研究ネットワークや東アジア地域における酸性雨モニタリングネットワークの構築に向けた取り組みを推進してまいります。  これらの対外的取り組みとあわせて、地球環境保全のための国内対策を強化してまいります。特に、地球温暖化防止行動計画の具体的な推進、昨年十一月のモントリオール議定書締約国会合の決定を踏まえたオゾン層保護対策の強化、第三次酸性雨対策調査の推進、特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律の適正かつ円滑な施行等に力を入れてまいります。  第四に、自然環境の保全と適正な利用の推進であります。  まず、生物多様性条約を踏まえ、多様な生物種の保存を図るため、生物多様性に関する全国的な状況を把握するための調査を進めるとともに、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律に基づく生息地の保護、管理や保護増殖事業を推進してまいります。  また、人と自然との触れ合いを進めるため、国立・国定公園において長期滞在のできる野営場を初め、快適な公衆トイレ、長距離自然歩道、ふるさといきものふれあいの里、国民保養温泉地などの整備を推進するとともに、自然との触れ合いを進めるための指導者の育成や多彩な行事を推進してまいります。  さらに、すぐれた自然環境を保全するため、国立公園、ラムサール条約登録湿地等の保護、管理の充実を図るとともに、世界自然遺産としての登録を推薦している白神山地及び屋久島の保護、管理に万全を期してまいります。  第五に、大気、水、土壌環境等の保全の推進であります。  大気環境の保全については、東京、大阪周辺の大都市圏における窒素酸化物による汚染を改善するため、自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法に基づき、各種対策を総合的に推進するとともに、ディーゼル車を中心とする自動車排出ガスに係る単体規制の強化、低公害車の普及促進等を図ってまいります。  また、水環境の保全については、有害物質による水質汚濁の未然防止対策、海域における富栄養化対策を充実強化するとともに、水質総量規制及び生活排水対策を引き続き推進してまいります。特に、水道利用に配慮した公共用水域等の水質保全対策につきましては、去る九月二十九日に中央公害対策審議会に諮問したところであり、できるだけ早く答申をいただき、これを踏まえ、関係省庁と協力しつつ立法措置を含む必要な対策を講じてまいりたいと考えております。  さらに、土壌汚染、地下水汚染、廃棄物最終処分に係る環境汚染及び地盤沈下の防止のための取り組みを推進するとともに、日常生活に関係の深い騒音、振動、悪臭対策を進めてまいります。  第六に、環境保健施策の推進であります。  公害による健康被害者の公正かつ円滑な救済と健康被害の未然防止に万全を期してまいります。  また、水俣病問題については、その早期解決を図るための総合的な対策の円滑な実施を図ってまいります。  第七に、環境研究の推進であります。  地球環境研究を強化するため、国立環境研究所の充実等を図るとともに、地域環境研究を一層推進してまいります。  以上、環境行政の主要な課題と今後の取り組みの基本的方向について所信を述べました。  環境問題は、多様な分野にまたがる問題でありますので、政府全体の環境行政の中枢としての環境庁の企画機能及び総合調整機能を十分発揮しつつ、環境行政の総合的かつ計画的な推進に全力を挙げてまいりたいと考えております。  本委員会及び委員各位におかれましては、環境行政の一層の推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。

竹村泰子日本社会党・護憲民主連合

○委員長(竹村泰子君) 以上で所信の聴取は終わりました。  本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時二十三分散会      —————・—————

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