沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 93 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1993/11/10
会議録
○委員長(木宮和彦君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 十月八日、長谷川清君が委員を辞任され、その補欠として井上計君が選任されました。 また、去る五日、大木浩君が委員を辞任され、その補欠として北修二君が選任されました。 —————————————
○委員長(木宮和彦君) 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○伊江朝雄君 きょうは上原さんとさしで問答をさせていただきますが、時にお気にさわられるようなことを申し上げるかもしれない、これは委員会ですからよろしくお願いしたいと思います。 まずはもって大臣御就任おめでたいことだと、心から県民の一人としてお喜びを申し上げたいと思います。しかも、北海道開発庁長官、沖縄開発庁長官は今までの筋書きのとおりでございましたけれども、そこへ国土庁長官という大任が、降ってわいたとは申しませんが、それはやっぱり日ごろの上原さんの行動力と御見識のしからしむるところだと思って、また国土庁長官としても就任早々に鹿児島の豪雨やら北海道の奥尻島の地震、津波で、本当に就任早々でありましたけれども善後策を講じながらお見舞いを兼ねて御苦労なさったことに対して心から敬意を表し、御苦労さまと申し上げておきます。 これからも、具体的に沖縄のこれからの問題についての最高責任者として閣内において頑張っていただかなければならない大変な課題が待っております。これは我々野党もいろんな面から御後援をいたしますけれども、何といったってやはり大臣が先頭に立っておやりいただかなければならない、こういうことの期待を込めて、これからいろいろな問題を含めて御質問いたしたい。 きょうは、幸いに議員各位、委員長の御配慮をいただきました結果、六十分という長い時間をちょうだいしております、したがいまして、能率よく、また御答弁もできるだけ簡単にお願いを申し上げたい。しかし、簡単といったって肝心なところは省略されちゃ困るので、もっとも省略するならこちらからまた再質問いたしますけれども、そういうことで運んでいっていただきたいと思っております。 そこで、冒頭に申し上げたように、上原大臣は三つの省庁の大臣でいらっしゃる。したがって、沖縄の所管については当然のこととして開発庁長官ということでお呼びする。しかし、閣内における国務大臣、内閣を支える一人の国務大臣としての立場は、事沖縄問題に関する限り多岐にわたっておりますから、このときには私は大臣ということでお呼びいたしますから、そのおつもりで御答弁を願いたいと思います。大臣と長官とを使い分けするのはそういう意味においての使い分けてありますから、御承知いただきたいと思っております。 そこで、まず国土庁長官の所管からは北海道と沖縄は除かれている。それは北海道、沖縄を担当する長官がおられるという意味も含めてでございますけれども、しかしながら国土の均衡ある発展、地域の発展という立場からは地域性の拡大についての寄与、これはやっぱりどこの地域であろうと国土庁長官の御所管だと私は思うんです。 したがって、まず初めに、御就任早々とはもう言わないにしても、相当日がたっておるから、国土庁長官のお立場から見て沖縄の地域開発、第三次振興計画と申しますか、そういったものを眺められて、簡単で結構ですからどういうふうに御感想をお持ちですか。
○国務大臣(上原康助君) ただいま伊江先生から激励と、また私に対する過分な套言葉をいただいて、大変ありがたく思います。 そこで、今お尋ねありましたように、今回は本当に図らずも沖縄開発庁、北海道開発庁、国土庁、三庁の長官を拝命いたしてかれこれ三カ月になります。就任以来、私なりに三庁の幹部の皆さんや職員の御協力をいただきながら努力をさせていただいているつもりであります。国土庁も兼任をさせてもらったことで、沖縄の第一次、第二次、そして今第三次振興開発計画がスタートをして、これは歴代の長官なり内閣、政府の御尽力等もあって、社会資本整備その他格差の是正等々で相当大きな成果をおさめてきていると私は評価をしております。 一方、北海道は、御承知のように第五次の計画が今進行中でありますが、スケールも違うし、いろんな面で勉強になるところが多いです。これを国土庁という立場から、国土の均衡ある活用あるいは振興を図るという面で、今四全総後の国土利用計画をどうするか、また新しい国土軸等をどう配置していくかということで国土審議会に三つの部門を設置していろいろ検討を加えておりますが、その中に沖縄の第三次振興開発計画というものがありますので、それを踏まえながら国土利用全体の中に沖縄の振興開発というものも位置づけていくということを努力させていただきたい。 具体的には、地方振興局が、御承知のように地方拠点都市指定がなされて、そういう計画に対する指導、助言もやりますので、その点につきましても、過般、地方振興局から地方都市整備課長に沖縄側に行ってもらって、いろいろ北部地域なり沖縄県と意見交換をし、また時間が許せば今月末あたりに地方振興局長も行ってもらう。国土庁長官として沖縄に行かせていただいて、県側なり関係団体の意向なども受けて、今委員御指摘のような形で国土庁の立場でも沖縄振興開発に積極的に取り組んでいくように努力をしていきたい、こう考えております。
○伊江朝雄君 そういうお答えを待っていたんです。したがって、今までは北海道と沖縄しか見ていなかった長官が、今度は広い目で、全国的な立場から沖縄を見る目になったということは非常にありがたいことだと私は思うんです。そのお答えをまさに期待しておった。だれか書いてよこしたんじゃないか、私が言っていることの本質を。非常に的確に私の質問に答えられたと思うんです。 ですから、そういう立場で、今度は沖縄という狭い立場からのみの観点じゃなくて、広い立場から、本土の方から沖縄を眺め直すという意味での質問だったんですが、まさに当を得たお答えだったんで、私はその点については非常に喜んでおります。したがって、これから後続いて北海道の開発状況だとか、そういったものについての御質問をしようと思ったけれども、もう今のお答えで尽きていますから、次へ参ります。 そこで、一点だけ伺っておくんだけれども、これは後ほど時間があったら御質問することになりますが、来年度、平成六年度の執行というのは第三次の沖縄振興計画を進める上において非常に大きな重要な時期になると思うんです。大きなプロジェクトも並んでいるのでありますが、わかりやすく言って、来年度、平成六年度の沖縄開発の予算についてはどういうふうな観点から概算要求をなさり、またこの暮れの本予算に向けての御努力をなさるのか、それをちょっと簡単に御説明ください。
○国務大臣(上原康助君) 第三次振計を着実に推進していくには、今先生御指摘のように、平成六年度の予算をどのように確保していくかということが極めて重要であることは申すまでもございません。これも伊江元長官あるいはきょうも本委員会においでの北前長官、皆様方の御尽力によって、既に私が就任する前から概算要求作業は進んでおりました。 私としても、上原が開発庁長官に就任をして従来よりも予算の確保とか振興開発計画に支障を来すようなことがあってはならないということを、私が一番まず考えたのはその点でございました。私自身は微力でありますが、幸い開発庁の水谷前事務次官あるいは新しい事務次官、また両局長等鋭意努力をしていただいて、平成六年度の概算要求内容も新しい時代に向けての生活産業基盤としての社会資本の整備を引き続いてやっていくということと継続事業の着実な推進を図るということ。そしてまた、新しいプロジェクトも取り入れて、概算要求総額で二千九百六十九億円、三・四%増の要求額を出してございますので、これをぜひ伊江先生や皆様方のまた御協力もいただきながら確保して、県民の期待に沿うように努力をしていきたいと思います。
○伊江朝雄君 これから本論に入っていきたいと思うんですけれども、まず基地問題についてこれから御質問していきたいと思うんです。 そこで、大臣になられる前の御発言と大臣になられた後の御発言とで若干違う点があると思うんで、これを今問題にするんじゃないんで、これから御質問申し上げる問題についてのお答えをいただく前の確認の意味において二、三御質問いたしますので、これは本当に端的に簡単にお答えください。 長官は就任直後のインタビューで、安保体制を見直すべきときに来ておるんだとおっしゃった。これはこれなりの大臣としての、長官としてのまたお心づもりもあろうかと思うので、これを別に問題にするわけじゃない。したがって、基地の問題についてもそういう立場からのお考えだろうと思う。実を言うと、これは私の見解とはもう全然違う見解です。しかしながら、現実問題を考えてみます場合に、沖縄においても他府県においても駐留軍に対する基地の提供というのは日米安保条約、それに基づいての日本側の条約上の義務として提供されておるんです。これが現実問題なんです。これについての御認識はよろしいですな。さよう確認されますか。日米安保条約の義務として基地が提供されているんだという基本的な認識はお変わりになりませんな。
○国務大臣(上原康助君) 新政権も、基本政策といいますか、従来の日米関係、そういうものは尊重していくという合意がありますし、また現実に日米安保体制というか、日米安保条約で国家間の取り決めとして基地等が運用されている。この現実を私は否定して閣僚としての仕事をしているつもりはありません。 ただ、現状固定化ということじゃなくして、できるだけその範囲内でも改善できるもの、あるいは解決できるものについては積極的に努力をするということもまた当然の姿勢であり要求だと思いますので、その点も心得ながらやりたいというのが私の現在のスタンスでございます。
○伊江朝雄君 それからもう一つ、長官は就任早々のインタビューで、衆議院の法制局に軍転特措法、つまりこれは沖縄県の要綱案でありますが、これの法案化を検討させておる。これは就任された後ですよ、検討させておる。それで法案を提出する格好になるだろうという発言をされておられるんですが、その経過はどうなっているのか。そして、法案化されて御提出になる時期というものをどういうふうに頭に描いておられるのか。もう一つは、どこがこれを担当する主管庁になるのか。この三点について、経過を踏まえて御説明願いたい。
○国務大臣(上原康助君) いわゆる軍転特措法、返還された米軍用地の跡利用をどう利活用していくかということの裏づけとなる法的制度というか、法律が必要だということで野党時代にいろいろ努力をいたしました。 ただ、若干御理解の上で相違があるかと思うんですが、私、今伊江先生お尋ねの点は長官になってからそういうことを衆議院の法制局にお願いをしたわけじゃありません。社会党中心になって提出してありましたのは解散で廃案になりましたが、その間に沖縄県が軍転特措法要綱というものをおつくりになっておられます。あの要綱で立法化ができるのかどうか、私が野党のときに一応勉強しておいていただきたい、我々が出したものと県がおつくりになっている要綱とを比較対照しながら検討してみてくれないかということをかねがねお願いしてございます。 しかし、立場は全然今は変わりましたので、その後の経過については私自身定かにしておりません。
○伊江朝雄君 よくわかりました。それは、野党時代にはそういうふうな議員立法をして廃案になった。その延長線上で考えていた問題であって、現在はそれはもう立場は離れているわけですね、衆議院の立場は。そういうことでいいわけですね、そう理解させてもらいたい。 これからだんだん中身に入っていきますがけれども、この軍転法と称する沖縄県の要綱を中心とした案は、これは長官が代議士の時代、野党の時代と申したら失礼かもしれませんが、閣僚になられる前の状態において長官が考えておられたのは、駐留軍の基地だけじゃなくて自衛隊の基地も含めるんだというお立場であったわけですね。ところが、今沖縄県の要綱を見ますと自衛隊の基地は省かれています。したがって、要綱には駐留軍の基地だけ。しかも、これは返還の合意を得られたものについての範囲における基地である、こういう認識のもとに要綱が出されておる。それをこれから推進なさろうというお気持ちであるならば、大臣になられる前の基地に対する認識と今日の大臣の基地に対する認識とはいささか変更がある、こういうふうに理解していいですか、この二点については。
○国務大臣(上原康助君) 結論から申し上げますと、軍転法にかかわる限りにおいては認識の変化があるというふうに御理解をいただきたいと思います。 前段の自衛隊基地云々、あるいはまた返還合意を見たものに県要綱案は限定されていることは私もよく承知をいたしております。ですから、この種の特別立法を仮に与野党の合意を見て、あるいは政府の理解も取りつけて進めていく上では、やっぱり各党派のコンセンサスがないと法律行為というものはできないというのは私もこれまでの短い経験からもよくわかります。 沖縄の返還された米軍基地跡地の有効利用という面で県なり、またもう先生もおわかりと思うんですが、軍用土地連合会も県の要綱案なら結構だという意向もお示しになっていること等を踏まえますと、やっぱり現実的に問題を処理していく、解決していくベースになるのは県の要綱案じゃなかろうか、こう考えますので、従来私たちが主張しておった面と相当開きもありますし、その面においては私の立場もそういった合意が得られるような方向でまとめていく努力をするのがいいのじゃないのか、こう現在は考えております。
○伊江朝雄君 それでは、それに関連する幾つかの問題を各省庁から伺っていきたいと思うんだが、過日、上原大臣の御発想で、沖縄開発庁それから防衛施設庁、外務省の三者によるところの連絡会議というものが設けられた。この連絡会議というのはどういうことなのか。これは事務方で結構です。
○政府委員(渡辺明君) お答えいたします。 御質問の沖縄県に所在する米軍施設、区域等に関する諸問題についての連絡会議、これはいわゆる御質問の三省庁連絡会議と申してございますが、これにつきましては沖縄の米軍施設、区域等に関します問題に特に関係の深い防衛施設庁、沖縄開発庁、また外務省の三省庁におきまして、沖縄の米軍施設、区域等の現状なり返還状況、また跡地利用状況などの米軍施設、区域等をめぐる諸問題につきまして幅広く情報連絡、意見交換等を行いまして、より緊密に連絡をとり合っていこうとするものでございます。このことによりまして、それぞれの省庁がその所管行政を進めていくに当たりまして、これらの問題についての現状認識なり問題意識を共通なものといたしましてより適切な対応に資する、このような観点から設置したものでございます。
○伊江朝雄君 それは、言っていることはわからぬでもないけれども、中身がよくわからぬな。 それならば、実際問題、この中身に携わるのは防衛施設庁の方だと思いますが、施設庁長官、これについてはどういうふうなスタンスを持っておられるのか。
○政府委員(米山市郎君) ただいま三省庁の連絡会議の趣旨につきましては沖縄開発庁の方から御答弁申し上げたとおりでございます。 私ども、この会の運営に当たりましては、特に情報連絡あるいは意見交換ということを通じましてお互いに関係の深い三省庁が共通の認識を沖縄の基地問題について持つ、そしてそうした緊密な意見交換を通じまして、いろいろ解決の方向など示唆されるものがあれば、私どもの責任においてその解決に向けて精いっぱいの努力をするというような形で対応していきたいと思っております。 いずれにいたしましても、こうした連絡会議を設けることによりまして、より沖縄の基地問題についての適切な、また誠意ある対応ができるのではないか、私どももそのような方向で努力をしたいと思っております。
○伊江朝雄君 続いて長官、わかったが、じゃ、これは成果を大いに期待していると見ていいの、この連絡会議というのは。
○政府委員(米山市郎君) 先ほど申し上げましたように、連絡調整あるいは意見交換の場でございます。いろいろな問題を緊密に連絡し合う、意見交換をし合うということはそれなりに効果のあることでございますし、またその中から具体的な問題と申しますか、それぞれの省庁の責任において解決できるものについての示唆が得られれば、そういったものを行政の中に取り込んで解決を図っていくということでそれなりの期待はできるかと思っております。
○伊江朝雄君 そこで、先ほど大臣とやりとりする間でお聞きになったように、沖縄県の要望しておる軍転法の問題がある。どうしてもやっぱり沖縄県の人たちは、つまり県知事が要綱を出した、その要綱に基づいて法律化されるであろうという期待を恐らく持たれると思うんです。そして、三省庁の懇談会ができたということに対してストレートにそこに結びつけて考えておられるんです。みんなそう思いますよ。開発庁もそう思うでしょう。みんな現地はそう思っておる。 そこで、この連絡会議が軍転法を議論する場になるのかならないのか、まず大臣からちょっとそれを聞かしてください。
○国務大臣(上原康助君) 伊江先生よくおわかりのように、この種の連絡会議なり検討委員会、後でまた厚生年金のお尋ねもあるでしょうが、ここまで持ってくるのは本当に大変なんです。ですから、今防衛施設庁長官それから開発庁の総務局長からそれぞれお答えありましたように、まず外務省を含めて沖縄の抱えている基地問題に対する共通認識を持ちながら、縦割りでできる面あるいは横の連携をとってやらにゃいけないことをもっと緊密にやっていこうというのがそもそも私がお願いをしたことです。 そこで、どういう課題をこの連絡会議で協議していくのか、検討していくのかということはこれからでありますが、私の今の立場は押さば引け、引けば押せというような気持ちで御理解をいただきながら、諸懸案事項についてはできるだけ話し合える連絡会議に成熟させていくことができればと期待をいたしております。
○伊江朝雄君 大臣の立場としては、これ以上お聞きするのもいささか問題が中身に入り過ぎるからそれはやめることにいたしますが、問題はやはり沖縄の基地が漸進的に返還されていくという格好をどうやってつくっていくのか、またどうやって各省庁がそういった情報に基づいての連絡をとりながら、協力しながらやっていくか、こういう場であるというふうに私は受けとめて、私の期待はそれなりにある。 そういうことで、これから中身に入りますが、外務省来ておるね。 今のお話のとおり、情報交換ということなんだが、あなた方は情報交換という立場で、こういった沖縄の基地問題についてサジェスチョンを開発庁長官になさったり、あるいは防衛庁長官になさったり、そういったようなことは今までやってきているのか、まずそこから。その前に、今こういう三者連絡調整会議というものは、あなた方はどういうスタンスで立っておられるのか、外務省として。それを含めて御答弁を願いたい。
○説明員(鹿取克章君) 今の後半の方からお答えさせていただきますと、外務省といたしましても、今後とも沖縄開発庁及び防衛施設庁と連絡をとりつつ、いろいろな問題について会議において取り組み、省庁間の情報連絡、意見交換を緊密に行って、当省の所掌事務を進めていくに当たって関係省庁との一層の意思疎通を図り、適切に対応を図っていきたいと考えております。 また、沖縄の施設、区域の整理統合問題については、これまでも防衛庁、防衛施設庁とこの整理統合問題、今二十三事案等について意見交換等を行ってきておりますが、これからも鋭意この問題について意見交換等を行っていきたいと考えております。
○伊江朝雄君 軍転法のねらいとするところも、それから沖縄県の地主の皆さん方の要望するところも、基地がいつ返ってくるかわからない、返ってくるということがわかったら通告されて三十日でもう全部返さなきゃならない、こんなようなのは非常に不安である、これが沖縄の人たちの今抱えている不満なんですよ。 そこで、施設庁、おたくはその窓口なんだから伺うわけだけれども、これは長官じゃなくて事務方で結構です。防衛施設庁の施設を返還する場合に、契約では確かに三十日前の予告ということになっているんだけれども、この期間が少し短過ぎるという先ほどの質問申し上げた点について絞ってお答え願いたい。
○政府委員(江間清二君) ただいま先生御指摘のように、私ども土地所有者との間で賃貸借契約を締結いたしておりますが、その契約上は先生おっしゃいますように確かに三十日前の解約有効期間と申しますか、そういう期間で申し入れを行って返還をするという契約になっております。 ただ、実態的には私どもも所有者の跡利用計画と申しますか、そういうものに資するための配慮というものも必要だということから、過去、実際にやっておりますことは、例えば合同委員会におきましてその土地の返還が合意されたというような時点等をとらえまして、事前に返還情報というような形でお知らせをいたしておるところでございます。 じゃ、これが一体どの程度前の期間がということでございますが、これは返還するその施設、用地の状況でありますとか、あるいは米軍、土地所有者等関係者の意向というものもいろいろございますものですから、一概にどのくらいの期間というふうには申し上げられませんけれども、ちなみにここ五年ぐらいの平均的なところをとって見てみますと、合同委員会で具体的な返還が合意されてから実際に返還になるまでは大体おおむね六カ月程度ということが言えるのではなかろうかというふうに思います。したがいまして、そういうような状況でお知らせをしているというのが実情でございます。 また、もう一点つけ加えて御説明をさせていただきますと、既に先生も御案内のとおり、十一省庁連絡会議というのがございまして、ここで過去に返還予告問題というものを取り上げて、特に返還跡地の利用に資するという観点から、さらにできるだけ前広に返還に係る情報を事前にお知らせすることができないかということで議論、意見交換等を進めてきたところでございます。その結果、やはり土地所有者個々の跡地利用に資するために通報の時期あるいは通報先というようなものについてできるだけ前広に行うのが適当だということで、関係省庁のおおむねのコンセンサスというものも得られたものですから、現在、米側とさらに調整を進めているところでございます。 これは、契約上の三十日を変更するという意味ではございませんで、事前通報といいますか、そういう情報の提供ということでの改善の努力をそういう形で現在進めているという実情でございます。
○伊江朝雄君 せっかくそういう機運になっておられるならば、やはり十一省庁の連絡会議で議題として取り上げて検討しておられるならば、過去五年間の実績を見ると半年ぐらいかなとおっしゃるけれども、この点についてもう少し努力をすべきではないだろうか。大臣、長官がおっしゃっているように軍転法ができればいいですよ。しかし、なかなかそれはいろいろな問題があると思う。そういうことはきょうは触れないけれども、少なくとも事前に前広に返還されるであろうということを知れば、それなりに地主も将来計画が立てられるだろうし、またそれを公共用地としてお使いになる県側についても事前の情報に基づいての調査もできるだろうし、そういったすべてのことが解決していくんだろうと思うんですよ。 まず、一番取っかかりのいいのは予告制度の改善だと私は思うんで、それは外務省も一遍そういう立場から、先ほど情報の連絡とおっしゃったけれども、それだけ重要な情報なんだよ、今日の問題の一つとしてとらえれば。しかし、そういうこともわからないという状態で会議を開いたってしょうがないし、十一省庁連絡会議が単なる集まりの意見交換だけではだめだ。具体的に六カ月ということが過去の平均で出ているならば、じゃ、今度は一年前にしてもらおうじゃないかということを具体的に僕は折衝すべきだと思う。大臣、そうじゃないですか。それらの予告期間を少なくとも現在よりもうんと大幅に前広にしてもらう。そうすれば、立入調査の問題も計画も、地主の皆さんが将来計画を立てる、変更することも、いろいろなことが計算できるんです。 だから、私は軍転法の問題でいろいろと皆さん方の御要望もわかるけれども、まずは当然返してもらうという努力をすると同時に、その裏打ちとして早目に予告していただきましょうということをこの際決めて、その方向でもって進んでもらいたい。これは外務省も開発庁も施設庁も、特に施設庁と外務省が連携をよくとってもらって予告期間を延ばす、そういう努力をしていけば、多くの地主さんたちの不満は八〇%とは言わないけれども大分片づくと思う。そういう努力をしてください。いいですね、長官。
○政府委員(米山市郎君) 先ほど施設部長の方から御説明申し上げましたように、十一省庁の方でもいろいろそういった点を詰めまして、米側に今投げている段階でございまして、その回答を早くもらうように私ども努力いたします。おっしゃられるとおりの方向で私ども努力をいたしたいと思います。
○伊江朝雄君 もう一つ重要な問題で厚生年金問題があるので、この点についてはもうちょっと質問をするものを残してあるんです。しかし、こればかりやっていたら、あと二十分しかないので、厚生省がせっかくおいでになっているので、局長さんにぜひ厚生年金の問題についてもお話を伺いたいですしお答えを賜りたいものだから、一応基地問題についてはこれだけにしますが、僕が言わんとする要望をもう一遍くどいようだけれども繰り返すと、基地の返還に当たっては合意されたものという配慮を持って基地の返還を願いたい。それは駐留軍の基地である。しかし、条件つきの返還を約束された基地もある。これについては、条件づきのものをできるだけクリアできるように、これは大臣として、閣僚としての立場からクリアできるように取り計らってもらいたいという要望。 それから、軍転法に書かれているように、なるべく早くというのは大きく前広に、基地が返ってくる、自分の土地が返ってくるということがわかればいろんな計画も立てられるだろうし、不安もなくなるだろうし、公共事業の予算の獲得も開発庁としてできるだろうし、それぞれそれで解決する。そこに絞って御要望申し上げたということをしっかりと踏まえてもらって、外務省と施設庁、御検討願いたい、こういうふうに要望して次の問題に移ります。 ところで、厚生省、沖縄の厚生年金の格差是正問題にいろいろと御苦労いただいていることを私は多といたします。私ども、厚生年金が本土の受給者と沖縄県の受給者との間に格差があるという話は前から聞いています。一体、それは何が原因であろうなというふうにつらつら考え、またいろいろと調べた結果、沖縄県が復帰したのは昭和四十七年の五月ですね。その本土復帰に際して、国民年金及び共済年金は沖縄県における発足時に実施された本土の制度、その発足時への遡及適用があって引き継がれた。しかし、厚生年金については沖縄の厚生年金制度を単純に包括承継しただけであって、改めて特別の措置が何ら講じられなかった。 ちなみに、平成三年度現在における沖縄県の厚生年金の平均受給月額は九万九千円で、本土の十四万七千円の六七・三%という低い水準にとどまっておった。これは事実確認が必要だけれども、一応そういうふうに聞いておる。これが本土との格差の原因であって、こうした現実に厚生年金受給者というものは不満を持っておられる、こんなようなことだったというふうに聞いておるけれども、その点については局長、どのように。
○政府委員(山口剛彦君) 沖縄の厚生年金の問題につきましては、先生御指摘のような経緯がございましたので、現実に受給されている年金額を平均して比べますと、そこに先生御指摘のような格差が現実に生じているというのは事実でございます。
○伊江朝雄君 来年が年金の財政再計算の五年目の年に当たって、来年から五年目が発足するわけですね。そうですね、局長。そうしますと、その見直しに当たって要するに年金審議会、これが十月十二日に意見書を出した。その意見書を見ますと、こういうふうに書いてある。 平成六年に財政再計算に際する改正があるわけです。その改正の基本的な踏まえ方、いわゆるスタンスは、我が国の年金制度の課題は、制度の創成、充実から、我が国の人口高齢化の過程にあって、いかにその長期的な安定を図り、公正公平な制度を確立していくかということにもはや焦点が移りつつある、こういう立場ですね。こういう立場の中に厚生が残っておるというのが、今御答弁いただいたような沖縄の年金格差の問題です。私はそうとらえている。 したがって、この審議会の意見として、これはやはり公正公平にしなきゃいかぬという立場から御検討願っているのが関係省庁の検討会だ、そういうように承っておる。そして、この検討会についても、厚生年金審議会の意見の中にはこういうふうに書いてある。「沖縄の厚生年金については、過去二回にわたり特例措置を講じてきたが、年金制度として更に対応することが可能かを含め検討している「関係省庁検討会」の結論等を踏まえ、早急に対応すべきである。」、こういうふうに指摘されておる。まさに、私はこれは御配慮のたまものだと思います。 したがって、その検討会が何回行われたか記憶は定かでないが、その検討会の経過はどういうものであったか、ちょっとお聞かせ願いたい。
○政府委員(山口剛彦君) 沖縄の厚生年金に関する諸問題についての関係省庁検討会の検討の経緯につきましては、本委員会におきましても御報告もさせていただいておりますけれども、簡単に申し上げますと、平成四年五月に大変御議論があった末、この検討会が設置をされました。 この検討会には沖縄県からも副知事に参加をしていただいておりますけれども、当初、沖縄県からのこの問題についての御要請というのは沖縄の厚生年金の発足がおくれたということでございますので、この際、本土の厚生年金と均衡をとるために昭和二十九年までさかのぼって遡及適用をしてほしいということと、過去の期間の事業主負担分については全額国庫負担で措置をしてほしい、そういう強い御要請でございましたので、その点を中心にいたしましてこの検討会で議論をいたしました。 その結果、遡及適用、国庫負担ということでこの問題を解決するということにつきましては、社会保険方式をとっております年金制度の制度上の基本的な問題にもかかわる問題であり、また過去二十九年までさかのぼってその事実関係を把握して適用していくということについては、公平な制度にするという観点からいたしましても実務上とてもクリアのできない問題があるのではないかということと、それから費用負担につきましては、これも御承知のとおり、年金制度は、とりわけ厚生年金は事業主と労働者本人の費用負担ということをベースにいたしておりますので、過去の分といえども、事業主負担分を全額国庫負担でするということについては基本的な問題があるという結論でございました。 この点については、沖縄県でもぜひ理解をしてもらいたいということで問題点の整理をいたしまして、この問題についての新たな提案をぜひ示していただきたいということで再提案を沖縄県に求めておりましたところ、本年の三月に沖縄県の方から、この検討会における今申し上げましたような基本的な問題点については御理解をいただいた上で新しい提案がございました。 それは、遡及適用という方法によらないで何とか対応する道がないのか、そこを工夫してほしいということ。特例措置、先ほどもちょっとお触れをいただきましたけれども、全然措置をしてなかったということでなくて、過去に二回の特例措置をいたしておりますが、その特例措置は復帰時の中高年者を対象にした特例措置でございましたので、これを若い層にも拡大するということができないかという御提案。それから、特例措置で加入を許されれば、それについては本人が保険料を追納するということで対応していきたい。それから、事業主負担分については、基本的には事業主に何らかの形で負担をしていただくという方向で、県としてもその時点では具体案は持っておらないけれども、さらに検討をさせてほしいという御要請がございました。 検討会といたしましても、この御提案についてはいろいろ問題点はあるかと思いますけれども、この問題は、この検討会も何らかの解決の方向がないのかということで設けられた検討会でもございますので、この沖縄県の新しい御提言をたたき台にして何とか知恵を出そうということで事務的な協議を詰めるという方向でやってまいりまして、まだ最終的な結論を沖縄県との間で出すという段階に至っておりませんけれども、現在に至るまでこの沖縄県の新しい提案をベースにいたしまして、何とかこの問題を前進させるための知恵を出したいということで協議を行っておるというのが現状でございます。首尾よくこの方向が出ましたらまたこの検討会で議論をいただきまして、この問題についての方向が出せればというふうに考えております。
○伊江朝雄君 本当に御苦労願ってうれしく思うのでありますけれども、問題がだんだん煮詰められてきて、問題点のクローズアップがされたというところまで来たのは非常に私は皆さんの御努力のおかげだと思いますが、結局、せんじ詰めて言うならば事業主の負担を一体だれがやるのか、またそれはどのぐらいになるのかという詰めが残っている、こういうことで理解してよろしいかな。
○政府委員(山口剛彦君) まだ詰める点は幾つかあろうかと思いますけれども、基本的には今先生御指摘のございました事業主のこの問題についての負担をどういう形でしていただけるかというのが実質的に大変大きな問題であろうと思います。 ただ、その前に、何とか特例措置を講じて新たに加入をしていただく道を開いたらどうかというのがこの問題のポイントではありますけれども、年金制度としてどういう特例措置が社会保険方式をとっている中でぎりぎりできるか。過去二回既に講じてきておりまして、私どもはこれ以上はなかなか難しいのではないかという基本的なスタンスを過去にも持っておりますので、この特例措置をどういう形で仕組めるかという点につきましてはさらに詰めるべき点は残っておるというふうに思っております。
○伊江朝雄君 それはそのとおりだと思いますから、これからまだ時間もあることだから、時間があるといったって来年から始まる再計算に備えるためには少なくともことしじゅうには決めなきゃならぬだろうし、せっかくの努力をお願いしたいと思います。 そこで、それは専門家にお任せしていきますが、大臣、今申し上げたように、いろいろ制度にかかわる根幹上の問題はあるけれども、これはお任せするということで、先ほど来お聞きのとおりに、沖縄は非常に格差を持った年金制度の話があるわけですから、早くこれを改正しなきゃならない。しかし、その障害になるのは、そのうちの大きな一つは事業主負担ということです。それはもう事業主が戦後かわっていますし、亡くなっていますから、これは事業主が、負担すべき者がいないということになれば一体どうするのか。かといって国庫から出るかというと、そうでもない。国庫からは出ない。だから、それは復帰に伴う戦後の補償の問題ではないんだ、制度として考えるんだというふうなお立場ですから、それは国庫からの全額補助というのはこれは無理だ、これは沖縄県も納得したわけです。 じゃ、そういう方向で考えた場合に、その事業主負担というものをどう考えるかということについて、これは大臣に汗を流してもらわなきゃならぬ問題として私は提言をしておきますから、検討してください。事務方もよく聞いておいてください。 それは、一つは事業主負担については、企業が消滅していることだから、それに対応するために企業に過重負担をしてもらわなきゃならなくなります。今加入している従業員の年金部分も雇用主として負担しなきゃならぬ。それ以上に、過去にさかのぼって負担しなきゃならぬという過重負担をさせなきゃならぬという問題が出てくる。 したがって、それを解決するためには、例えば一つの方法として、沖縄県、沖縄経済界、それから被用者が追納するその額を積み立てる、この三者の出捐で財団法人をつくる、基金をつくるということです。ですから、基金の額がどのぐらいになるかというのは、要するに事業主としての負担はどのくらいになるかという大枠の中から、詰めの中から出てくる問題だから、これは今どのぐらいになるというふうには申し上げられないと思いますが、少なくとも金を支払う基金を、積み立てる基金をつくる。その基金の運用益を事業主の負担部分に充当する。 もっと細かく言いますと、県は出資する、この財団法人に。そして経済団体も出資する。それから被用者、これも追納期間に応じての費用負担の金を出す。そして県からも別途貸付金を出す、これは地方債で。その地方債の利子償還などは特別地方交付税をお願いする。これは自治省になる。もう来年の話だからすぐやらないと間に合わない。 ですから、大臣にこれは閣僚の立場で汗を流してもらいたいというお願いの一つのケース。実は、このケースは、いろいろ調べていただいたら雲仙岳、これはもう国土庁長官の御所管の雲仙岳の災害救済の例の対策基金、これはこの方法でやっているんです、まさに。これはもう大臣の御所管なんです、延長だ。ですから、汗流してもらいたいというのはそういうことなんです。お願いしたい。 もう一つの方法がある。これは特例地方債。これまた自治省だ。地方債を認めてもらって、その償還財源に特別地方交付税を充ててもらう。そうすると、これは一般会計を余り痛めないで済む。かといって地方財政を痛めるわけにいかぬから、これは大臣としての腕の発揮ところだ。上原大臣ならできる。(「異議なし」と呼ぶ者あり)今、与党から異議なしの声が出たから頑張ってもらいたい。 あと、もっとありますけれども、手っ取り早くといっちゃおかしいけれども、これは私はやってできないことはない。そして、一日も早くこの仕組みをつくっていただいて、それで沖縄の消滅した企業の事業主の負担をそれによって賄っていきたい、その運用益で。そういうことが最も手近な問題であるし、可能な道ではないか、こういうふうに思いますので、その提言だけを大臣にお願いし、それに向かっての御努力をお願いして、ちょうど時間になりましたからこれで私の質問を終わります。
○国務大臣(上原康助君) 御提言につきましてはよく参考にさせていただきたいと思います。注文だけつけられても私も大変でありますから、もちろん努力いたします。 今、厚生省から御答弁ありましたように、ようやく問題点が煮詰まってきたような感がいたします。伊江先生の御提言もよく参考にしながら、問題はなぜ格差が生じたかという視点も忘れてはいけない点だと思いますので、これから問題点が浮き彫りにされた段階で、私なりに閣内においても積極的に政府全体の、またもちろん自民党の関係者の皆さんのお力も得て、何とか県民の期待にこたえていくようにやりたいと思いますので、今後ともお力添えを賜りたいと存じます。ありがとうございます。
○板垣正君 私も、今話題になりました厚生年金の問題についてお願いしたい、こう考えておりましたが、御論議があり、また経過も説明され、伊江先生からは大変建設的な御提案もあった次第であります。 いずれにいたしましても、私は、やはりこの問題の基本にありますものは、沖縄県民が経てこられたあの戦後の苦難ですね。戦前、戦中、戦後。この年金格差の問題も、やはり二十七年間にわたって米国の施政下にあった、そういうもとで本土の制度が適用されなかった。 私は、遺族会の関係を担当いたしておりますけれども、こういう面については幸い遺族援護法あるいは恩給法、これはやはり沖縄県復帰以前からもう本土と全く同様の姿、否むしろ沖縄戦の実情に即して援護法等は再三の改正を重ね、そういう点においてはまさに一体で改正、改善を図られたという経緯もあるわけであります。 厚生年金の場合は、確かに性格は違いますけれども、考え方によりましては、まさに現在高齢化をされ、わずかな年金で生活を支えておられる方々は、特に民間企業の厚生年金、民間企業、中小企業、そういうところで一番苦労された方ですね。沖縄の再興についても一番汗を流された方々が、いろんな理屈はあるにしても、七割に満たない厚生年金では先行きの不安があることは当然でありますし、後に続く世代にとってもそうでございましょう。 沖縄県は日本一の長寿県である、こういうことで私どもも大変敬意を表しているわけであります。戦禍の中から立ち上がった沖縄が日本一の長寿県であられるということはいろいろな意味で本当に深い思いをいたしますけれども、しかしせっかく長寿であられながら年金の問題で不安がある。この問題はもうやはり理屈を超えた問題だと思うんですね。 検討会を設けられた、宮澤総理も復帰二十年の目玉として何か打開の道はないか、そういうような努力もされたと思いますし、衆参挙げて、政府においても努力をされ、当局においても努力をされ、そういう経過でだんだん問題点は煮詰まっているとはいいながら、沖縄県議会においてはやはり全会一致をもって、検討会、沖縄県当局のこの案にしても納得できないというふうないろんな意味でぎりぎりのところに来ていると感じます。 つまり、この問題はやはり政治的な決断と申しますか、まさにそうした時期に沖縄県の御出身であり、しかも多年にわたって文字どおり沖縄の再建と一緒に歩んでこられた、中心的な人材であられた、政治家であられる上原さんが長官になられたということは、これはもう大変意義の深いことであり、これは長官、何としてもこの問題は長官の時代において決着をつけなきゃならないんじゃないか。それがいろんな立場を超えて沖縄県民の切なる願いだと思います。 もとより、国の責任があることは当然でありますから、これは政治的な、閣内の大臣としての取り組みというのは、容易ならざる御決心を持ち、責任を持ち、御決意を持っておられると思います。その御決意のほどをもう一度聞かせていただきたい。
○国務大臣(上原康助君) 先ほども伊江先生にお答えいたしましたが、板垣先生もかねがね沖縄の遺族会のことだけではなくして、復帰前から沖縄問題に大変御尽力をしてくださったことに、この機会をおかりいたしまして改めて敬意と感謝を申し上げたいと思います。 厚生年金の改善措置につきましては先生御指摘のとおりで、私も全く同感でございます。そういう立場で、問題点が絞られつつあるようですから、厚生大臣あるいは場合によっては大蔵大臣、また総理にも御理解をいただくような努力ができればと考えておりますので、私もこの問題につきましては非常な決意を持っているということと、これはまた私一個人の微力ではできませんので、諸先生方の国会全体としてのお力添え、御協力もぜひいただきたい、こう考えておりますので、よろしく御指導、御鞭撻をお願いしたいと思います。
○板垣正君 御決意に対して大いに期待をいたしますし、私どもも全面的に御協力を申し上げたい。ぜひ解決をしたい問題であります。 それからもう一つ、沖縄の対馬丸の問題についてちょっと伺いたいんです。 対馬丸の問題も、これもいろんな経緯で開発庁の特別支出金という形で解決を見ておりますけれども、さらに関係遺族の方、関係者からいろいろな要望が出ておりますが、こういう問題について現在当局としてどういうふうに受けとめておられるか承りたい。
○政府委員(渡辺明君) この問題につきましては、厚生省が国会等で御答弁申し上げている内容につきまして当庁といたしましても承知しておるところでございますが、この対馬丸の船体引き揚げやまた遺骨収集につきましては、船体が非常に深い深海にあると推定されておりますことから技術的にも極めて難しい、不可能である、また船体の現況調査につきましても沈没位置が必ずしも明確でないことから非常に困難であるというお話を承っておりまして、そのように認識しておるところでございます。
○板垣正君 具体的に船体引き揚げの話を承りました。私もそのことについて承りたかったわけでございます。 確かに、技術的な困難性というものはあろうかと思いますけれども、いたいけな児童たちがあそこで多く犠牲になり、しかも恐らくあの船体にはまだまだ多くの遺骨が横たわっているのではないか。恐らく関係遺族にとりましては耐え切れない思いが続いておると思うんですね。そういうことで、この問題につきましても重ねて厚生省とも連絡をとられて、ひとつ積極的な心のある対応をぜひお願いいたしたいと思いますが、長官、この問題についていかがでしょうか。
○国務大臣(上原康助君) 今、これまでの経緯につきましては総務局長からお答えがなされましたが、やはり先生の御指摘、御心情も、また遺族の皆さんの御心情も私もよく理解をしておりますので、厚生省の意向ももう一度私の立場からも確かめながら、できるだけの努力をさせていただきたいと存じます。
○板垣正君 終わります。
○三石久江君 私は、沖縄の諸問題について沖縄開発庁上原長官に質問をさせていただきます。 私は、この四月に単独で沖縄へ行ってまいりました。沖縄開発庁の方々の説明も受けました。そして、中城というところまで足を伸ばして見てまいりました。その節、前の大浜委員長にも大変御指導を受けましたことを感謝しております。また、今伊江先生からは大所高所からの御質問で感銘を受けております。 そこで、まず、沖縄振興開発計画は、これまで我が国に復帰以来、一次、二次、三次の振興開発計画に基づいて本年度までに三兆九千億円以上の国費を投入して、ひたすら本土との格差是正と自立的発展の基礎条件の整備を基本目標に置いて沖縄の振興を進めてきたわけですが、今日までの一次、二次の振興開発計画に対する上原開発庁長官の評価はどのようなものでしょうか。また、第三次沖縄振興開発計画の重点施策並びに計画の推進に当たっての上原長官としてのお取り組みはいかがでしょうか、お尋ねいたします。
○国務大臣(上原康助君) 今、三石委員お尋ねのように、昭和四十七年、一九七二年に沖縄が復帰をして、これまで第一次、第二次の振興開発計画等々で御指摘のように三兆九千億というか数千億の投資がなされて、本土との格差の是正、沖縄の特殊な社会条件を生かした産業、経済の振興など、基盤整備を含めて図ることで努力をしてまいりました。これは、歴代の政府の予算措置あるいはその他の努力もさることながら、沖縄県民のまた非常な努力も相まって、社会資本整備あるいは格差は依然として残ってはおりますが、ようやく県民生活も相当程度向上してきたことは私は評価をいたします。 しかしながら、生活産業基盤の面では依然としてまだまだ、特に製造業が振るわない、あるいは第一次産業、農業にいたしましてもますます国際環境も厳しくなって、これは自助努力の面ももちろん伴わなければいけない点もあるんですが、容易でない。そういう諸般の事情を考えて、沖縄振興開発特別措置法の延長と、さらに第三次振興開発計画がスタートをしているところであります。 これを着実に推進していくということが私の当面の重大な責務と心得ておりますが、この第三次振興開発計画の中では、一つは特色ある産業の振興をまず図るということ、さらに我が国の南の交流・協力拠点の形成を図っていきたいということ、三つ目には国際的な観光保養地域としての整備を図ることを重点として、先ほど伊江先生にもお答えしましたように、平成六年度、来年度予算においても約三千億近い概算要求を出して、目下努力をしているところでございます。
○三石久江君 大変沖縄の振興開発は進んでいるという評価、そして意欲を持ってやられるということで安心をいたしました。 それでは次に、第三次振興開発計画の二年目に当たる平成六年度の概算要求の概要と今後の取り組みの方向はいかがかをお尋ねいたします。
○国務大臣(上原康助君) このことにつきましては今も触れましたが、平成六年度の概算要求は、委員御指摘のように、第三次沖縄振興開発計画の三年度目に当たりますので、そのことも念頭に置いて、今回の要求はこの計画の基本方向を踏まえながら、来るべき二十一世紀を展望しつつ、新しい時代に向けて生活産業基盤としての社会資本の整備をもっと充実強化していくということ、そして特に二次振計からの継続事業の着実な推進を図りつつ、先ほどもお答えしましたように新たなプロジェクトを組み入れて、その芽出しを図りながら沖縄振興開発の諸施策を積極的に展開をしていく、こういう立場でやっております。 その概算要求の中身は、沖縄開発庁の要求総額は二千九百六十九億円、これは今年度に比べ三・四%の増でございます。振興開発事業費は二千七百五十六億円で三・六%の増。そのうちの公共事業関係費が二千五百七十五億円、三・七%増となっております。これは、御承知のような厳しい財政状況でございますが、従来の年度予算と比較をしてもほぼ同程度あるいは若干新しいプロジェクトを入れるようなことも取り入れてありますので、この予算を満額確保できれば県民の御期待に沿う中身になるのじゃないのかど。私としては、関係者の方々の御協力をいただきながら、もうそろそろ、十二月を迎えますと予算決定も最終段階に入りますから、一層努力をしていきたい、こう考えております。
○三石久江君 一層努力をお願いいたしたいと思います。 そこで、沖縄の振興開発計画の中での農業の振興は重点項目であると思いますが、農業発展の障害の一つであったウリミバエ問題は、つい先日、十月三十日に根絶宣言があったと聞いております。今後の農業に大いに期待されるところであります。また、世界的にも例のない画期的業績として高く評価されるとのことですので、その状況を少しお尋ねいたします。
○国務大臣(上原康助君) 具体的な中身につきましては振興局長からお答えさせますが、私もこのウリミバエが南西諸島から根絶されるということは本当に画期的なことで、沖縄の亜熱帯農業の振興に非常に大きな成果だと、これからの発展にも大きな役割を果たすと思うんです。その意味で、このウリミバエが撲滅されたというあの研究成果、それからその技術というものを国際的にも活用していくべきじゃないのかと考えて、そういう視点からもいろいろこれから沖縄開発庁としても県とタイアップしながらやっていきたい、こう考えております。 具体的なことは事務当局から答弁させます。
○政府委員(瀧川哲男君) ウリミバエは、我が国では奄美、沖縄のいわゆる南西諸島のみに生息していたハエの一種ございますけれども、ウリでありますとかあるいはサヤインゲン、そういった果菜類あるいはマンゴー等の果実類、こういったものに対する大害虫でございます。そういったことから、この虫の寄生植物の本土への移動が規制されておりまして、沖縄の農業振興上大変大きな障害になっていたというためにその根絶を図ってきたということでございまして、これを根絶するということは沖縄県の農業関係者の積年の念願であったということでございます。 このために、昭和四十七年から久米島におきまして、不妊虫放飼法という画期的な方法によりまして実施した根絶実験防除の成功例というのがございまして、これを基礎にいたしまして、昭和五十五年から年次計画によりまして島別に順次根絶防除を実施してきた結果、昭和六十年十一月には宮古群島で、平成二年におきまして、十月ですか、沖縄群島で根絶を達成したわけです。残りました八重山群島につきましても、平成元年十月から根絶防除を実施してきた結果、本年のつい先ごろ、十月二十九日に根絶宣言をするに至ったところでございます。これによりまして、根絶事業開始以来二十二年になりますか、二十年余、沖縄県全域からウリミバエが一掃されたということになるわけでございます。
○三石久江君 大変長い間御苦労さまでしたと申し上げたいと思います。 つきましては、十月八日のウリミバエ根絶宣言についての公聴会におきまして、八重山地域は台湾などウリミバエの発生地域に近いことからウリミバエの再侵入には十分警戒措置をとること、また万一再侵入が発見された場合は緊急に対応できるようにしておく必要があるとの意見が述べられていますが、今後の再侵入に備えての対策を立てておくことが必要であると思いますけれども、どのような対策がありますか、お尋ねいたします。
○政府委員(瀧川哲男君) おっしゃるとおり、ウリミバエは東南アジア等に大変広く生息しております。そういう意味で、沖縄県は地理的にも再侵入の危険性が高い地域にあるわけでございます。せっかく二十年余にわたりまして根絶事業をやってきたわけでございますから、その成果を無に帰さないために、御指摘のとおり、継続的な再侵入防止のための対策は大変重要だと考えております。 実は、先ほども申し上げましたように、それぞれ計画的にやってきました。ある地域では根絶、そうしますと他の沖縄の中の地域から再侵入しないようにというような意味で、やはり再侵入防止施策というのは従来もやってきたわけでございます。今度は全域を対象として再侵入を防止する、こういう意味でございまして、そういった意味で技術的にももう既にやってきておるものでございますから、私どもとしましては必要な予算の確保を初めとして、できる限りの支援を行ってまいりたいという決心でおります。
○三石久江君 次に、平成六年度の沖縄開発庁概算要求を見ますと、新たなプロジェクトの芽出しとして幾つかの新規事業が挙がっておりますが、その中にイモゾウムシとアリモドキゾウムシ根絶の事業がございます。台風の時期にはよく耳にしますが、台風銀座と呼ばれる台風常襲地帯の沖縄ではサツマイモ、沖縄ではカライモと言っているようですが、サツマイモは台風に最も強いつくりやすい作物ですけれども、移動寄生病虫害のゾウムシ類による被害が大層多く、本土への出荷ができず、作付面積がふえないので、サツマイモの本場であるにもかかわらず本土から逆に移入しなければならないと聞いております。したがいまして、これらゾウムシ根絶の着手は遅きに失したのではないかと私は思います。ウリミバエの根絶が優先課題であったことからいたし方なかったとは思いますけれども、イモゾウムシも早急に根絶されることを願っております。 ところで、これらイモゾウムシ、アリモドキゾウムシの根絶方法はウリミバエ根絶の方法を応用されるようですが、ミバエとゾウムシでは技術的に問題点もあろうかと思いますけれども、根絶しなければならないということでは同じだと思います。今後の事業の見通しについて御説明をお願いいたします。
○政府委員(瀧川哲男君) おっしゃるとおりで、不妊虫放飼法を用いましたウリミバエの場合には、先ほどの繰り返しになりますが、事業の開始以来約二十二年間かけてやっと根絶に至ったわけでございます。これまた御指摘のとおり、全く同じ方法というわけにはいきませんけれども、基本的には不妊虫放飼法という同じ方法を使えるということが従来の技術開発の結果わかりましたので、今度、平成六年度より開始を考えております久米島における実証事業の成果というものを見きわめていかないと、必ずしもそのイモゾウムシの根絶に要する期間というのは今現在明らかにはできないわけでございますが、先ほども申し上げましたし、また先生もおっしゃいましたように、ウリミバエの根絶事業を実施する中で培われた技術の蓄積、そしてその応用、それからまた幸いなことに事業の実施体制というものはウリミバエでもうできておるわけでございますから、ウリミバエの場合を上回る速度で根絶が可能ではないかというように十分期待できるものと考えております。
○三石久江君 沖縄の農業生産額は一千億円で、県内総生産の三%強にすぎないのでしょうが、しかし生活、経済の基盤であり、さらに亜熱帯気候の特徴を生かして生産拡大の道があるように思われます。現在、基幹作物としてサトウキビが多く栽培されていますが、統計によりますと栽培面積、収穫量ともに年々減少傾向にあるようです。 一方、ここ数年来、花卉、畜産の伸びが著しいようであります。また、移動寄生害虫の根絶に伴って野菜、熱帯果実の伸長が予想されまして、これら付加価値の高い作目への転換が望ましいと思いますが、長官は農業振興についてはどのように考えておられますか、お尋ねいたします。
○国務大臣(上原康助君) 確かに、今委員御指摘のように、沖縄にとって第一次産業、農業というのは非常に重要な産業であり、サトウキビを初めとする基幹作物をどう継続、維持、発展させるかというのは多年の課題となっております。だが、これは沖縄だけに限らない全国的なことでありますが、農業後継者の問題であるとかあるいは農産物の国際化、自由化の問題等があって容易でない状況にございます。 後ほど、必要であれば事務当局からも御答弁させますが、例えば昭和四十八年段階での粗生産額は四百五十一億円ですが、そのうち三〇・六%がサトウキビですけれども、平成三年においては、今委員御指摘のように、粗生産額は一千七十九億円になっておりますが、そのうちの二二・一%がサトウキビで、昭和四十八年段階からは相当大幅に減少してきておる状況にあります。その反面、野菜であるとか畜産、花卉園芸等が比較的順調に伸びている、こういう実情にはございます。 しかし、何といってもサトウキビというものは沖縄にとっては基幹作物でありますし、また台風その他にも非常に強い作物でありますので、これを十分保護育成というか、考えながら反面多角的な農業経営というものをやっていく。その意味では、基盤整備は継続してやらにゃいけませんし、特に農業用水の確保等々、重点的にこれまでもやってきましたが、これからもやっていく。同時に、若い方々に魅力のある農業経営というものをどうしていくかということがこれからの重要な課題だと思うんです。その意味では、研究機関であるとかあるいはその他観光産業と農業との連携をどう持っていくかというような、いろんな知恵を出し合って農業振興にも第三次振興開発計画の中で重点的に努力をしていきたい、こう考えております。
○三石久江君 農業生産は農家自身の生産活動における努力によることは当然ですが、生産物の流通体制を円滑にするように整備することも重要であります。 沖縄では航空機による輸送が欠かせませんが、離島からは那覇空港に一たん集荷したり、せっかくの生産物が積み残しされたりなどなど、今後、出荷量をふやそうとしても輸送の面で難しい状況がありますので、航空輸送の強化拡充が重要ではないかと思います。そしてまた、亜熱帯の高温条件は収穫物の鮮度保持に問題がありまして、低温施設の完備が必須です。このような流通体制を早急に整えることが必要であると考えますが、具体的な方策をお考えでしょうか、お尋ねいたします。
○政府委員(瀧川哲男君) おっしゃるとおり、亜熱帯性気候にあるという沖縄の特性を生かした冬春期野菜やあるいは果実等、農業振興の基礎条件というものの整備が、先ほどのお話にあったウリミバエの根絶等もありまして達成されつつあるわけでございますけれども、その成果というものをより確かなものにするためには、花卉類も含めまして生産対策の強化による産地育成というものも大事でございます。一方では高品質、高鮮度という消費者のニーズというものに即応して、他府県産の産品に打ちかっことのできるような良質な農産物の安定供給のための案出荷体制というものが不可欠であろうと思っております。 そのためには、沖縄の離島性、遠隔性というものを十分に配慮しながらも、品目別、出荷別ごとの陸海空、その輸送を効率的に組み合わせたそういったシステムの構築が現在求められているというように認識しております。 特に、高鮮度が決め手となる熱帯果実及び野菜類につきましては、高付加価値農業の実現という観点から航空輸送の積極的推進の検討を深める必要があると思っております。同時に、鮮度保持という観点からは、一方では生産地におきます予冷施設あるいは輸送段階の保冷施設等につきましても早急にその整備を進めていかなければいけないと思っておりまして、関係省庁とも相談しているところでございます。
○三石久江君 流通ということでは大変難しい問題があると思いますけれども、今後は農産物が本土に出荷されることをお考えいただいて頑張っていただきたいと思います。 次に、水問題についてお尋ねをいたします。 沖縄の水問題は、年によっては極めて深刻であると聞いております。また、農業、特に集約型農業にとっては恒常的に不足ぎみであり、水の安定確保には御苦労なさっているとのことですが、その取り組みについて御所見を長官にお尋ねいたしたいと思います。
○国務大臣(上原康助君) 御指摘のように、沖縄にとっては飲料水でも事欠く場合がしばしばございます。ことしは鹿児島の集中豪雨とかいろいろ雨は多いわけですが、沖縄の方は比較的少なくて、まだ本島は時間制限給水とか、断水までは至っておりませんけれども、今黄信号じゃないかと心配をしておりますし、八重山では残念ながら夜間は制限給水の状況にある。 そこで、復帰後、沖縄開発庁、政府として最も力を入れてきたのはダム建設で、既に国直轄のダムが北部を含め中部とか、あるいは西系列河川の取水寺含めて六つのダムその他なされておりますが、まだ十分ではございません。最近、海水の淡水化も始まりましたし、今改良工事が進められている沖縄市中部にある瑞慶山ダムが完成しますと再来年の夏以降、秋ごろからは三カ月ないし四カ月の渇水期にも飲料水は何とか確保できるんじゃないかと思いますが、引き続き地下ダムの開発でありますとか、あるいは雨水をどう利用していくかというようなことを含めて総合的な水資源対策を継続してやっていきますし、同時に県民の皆さんあるいは観光客の方々についても節水型社会であるということをぜひ御理解いただいて御協力も願いたい、こういう方向で進めていきたいと考えております。
○三石久江君 水は人の命の問題でもありますので、十分にお考えいただきまして計画を進めていただきたいと思います。 さて、最後に厚生年金問題に少々触れさせていただきます。 今、厚生年金問題につきましては、伊江先生からも板垣先生からも御質問がありましたけれども、既に問題が提起されて以来数年が経過し、昨年は宮澤前総理が高度の政治レベルの問題であるとの判断をされました。それ以来、内政審議室、沖縄開発庁、厚生省の三省庁、それに沖縄県を加えて検討が進められているのですが、本年三月二十九日には沖縄県から厚生年金の格差是正についての新たな提案が示されました。事務レベルの協議は続けられているようですが、一体いつになったら決着するのでしょうか。適用拡大とか遡及の問題、雇用証明の問題、事業主負担の問題など、問題によりましては最終的には政治レベルの決着が必要ではないかと思います。伊江議員からよい案も出ました。早急に解決をしていただきたいと私も思います。 そこで、再度ですけれども、長官の御決意のほどをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(上原康助君) この厚生年金の格差是正問題につきましては、先ほど来伊江先生、板垣先生また三石先生からも御指摘のとおりで、私もまだ実現の運びに至っていない点を非常に残念に思っている一人でございます。 そこで、平成六年に予定されております年金の財政再計算及びこれに伴う年金制度の改正と一体としてやっていきたいと最近厚生省は考えているようでございます。もちろん、御指摘のように、前宮澤政権下においても、高度の政治レベルの判断が必要であるという総理の御答弁もありましたし、また厚生大臣は超法規的な措置も場合によっては考えなければいけないというほど、この問題は重要視をしておられたわけですね。その都度、いろいろ政治課題と関連して今日まで延びているわけですが、先ほど来御指摘もありましたし、また御提言もありました。 ただ、やっぱりなぜこれだけの格差が生じたかというこの原点はしっかり踏まえて対処をしていかなければいけない点でもあると私は心得ております。 そこで、常々申し上げていることではありますが、百点満点はとれないにしても、関係者の皆さんがこれだけもう県民挙げて早目にやってもらいたいという強い要求を出しているわけですから、要望を出しておられるわけですから、先生方初め皆様方の御協力をいただいて、何とか一日も早くこの問題が解決するように最善最大の努力をさせていただきたいと思います。
○三石久江君 もうその方々の年齢も大変高くなったと思うんですね。ですから、今決意なさいましたことをぜひ実行に向けてなさっていただきたいということを御要望いたしまして、私の質 問、早目ですが終わらせていただきます。
○渕上貞雄君 上原長官にお尋ねいたしますが、元長官であられた伊江先生、先ほどお二人のやりとりを聞いていて実は非常に感銘深く思いました。 沖縄問題というのは、発生の根源が戦後処理の問題であり、復帰後の問題であり、それが象徴的にあらわれているのが本土との格差である、それをいかに努力して格差縮小させていくのか。長いこと与党でありました自民党は今野党になられました。野党であった党が連立与党になったわけで、そのときに沖縄問題について大きな隔たりがあるかというふうに思いながら実は二人の話を聞いていましたけれども、認識するところそうではない。やはり沖縄問題というのは全国的な立場で問題を考える、そういう認識も一致されました。 しかし、私は、やはり沖縄は沖縄固有の問題があるので、沖縄独自で問題を解決していくという姿勢こそ中心に置いて、これから先考えていかなくてはならないのではないかというふうに実は思っているところです。 同時に、今沖縄の抱えている問題は、板垣先生からも言われましたように、政治的な決断を迫られている課題というのがほとんどではないかというふうに実は思っているところです。それは、戦後、復帰後という時間的なものを考えた上で、政治決断が迫られているのはすべて時間的に制限がある。例えば、年金問題にいたしましてもそうではないでしょうか。対馬丸の問題にいたしましても私はやはり時間的な問題ではないかというふうに思うところです。 そこで、今、新たに上原長官が今度なられて、多くの政治決断をしていかなければならないと思いますが、大変御苦労の多いことだと思いますけれども、野党になられた自民党の方々もこれから先協力していくというお話もあったわけですから、どうか一日も早く沖縄県民の願いというものを実現していただくようまずはお願いをしておきたいと思うのです。 そのときに、沖縄の振興問題と開発問題、経済発展の問題のことを考えたときに、問題になってまいりますのはやはり私は在日米軍基地ではないかというふうに思っているわけでありますけれども、私にとって沖縄というのは基地の島であり、ひめゆりの塔であり、亜熱帯であり、戦争と平和の島である。その根源たる米軍の基地の問題について、野党から与党になられて矛盾も多いことだろう、苦悩も多いことだと思いますけれども、どのように長官は理解されておるのか、認識されておるのか、御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(上原康助君) 沖縄の振興開発計画あるいはその他の産業経済を振興していく上でも、県民生活にとってやっぱり広大な米軍基地の存在というものが大きな重圧であることは委員御指摘のように間違いございません。私もその認識は持っております。また、持ち続けたいと思います。 同時に、これまでのように、ただ基地の全面撤去であるとか反対という立場ではなかなか県民のコンセンサスも得にくい面も多い、具体的な問題になりますと。また、それでは日米関係あるいは行政という立場ではうまくいかない面もございます。それだけにジレンマも感じますし、悩みも持っております。 そういうことも踏まえながらも、やはり現状を少しでもよくしていきたい、こういうことで私はこれからも基地問題の実態というものを十分把握して、少なくとも日米間で返還合意を見たものについては速やかに返還をさせる。そして、返還後はこれが有効利用できるような措置なり手だてを国も積極的に努力をしていく。そういうシステムをぜひこの機会に方向づけてみたいというのが私が三省庁連絡会議をお願いしたことでもありますし、またこの点は恐らく沖縄百二十万県民の御理解と国会の各党派の先生方の御協力もいただけるのじゃないのか、またいただきたい、こういう気持ちでおります。
○渕上貞雄君 先ほども問題になりましたけれども、三庁連絡会議の問題についてお伺いをしたいと思うのでありますが、やはり連絡会議の目的と役割、今後、何を具体的にどう実現させていくかということがこの三庁連絡会議を設置させたことであろうと思うんです。先ほどの御質問を聞きながらも、当面は情報とお互いの共通認識の理解の場程度のことのようでございますけれども、新聞によりますと長官は大変汗をかかれたようでございますし、恐らくやこの三庁連絡会議というものが実を結んで大きく沖縄の振興発展に役立つ、そういう一つのものではないかというふうに考えております。 とりわけ、先ほども御答弁ございましたが、在日米軍基地の返還の問題については沖縄県民にとっても長年の願いでもございますので、同時にそのことは切実な生活上の問題ともなっておりますので御努力を願いたいと思うんですけれども、やはりそういう立場からするとこの三庁連絡会議に対する沖縄県民の期待というものが私は大きく膨らんできたのではないか。 先ほどは具体的に返還の日時だとか、そういうものを非常に早くして明らかにしなさいという質問もあったわけでございますけれども、何回か会議を開いて問題点も明らかになってきたと思いますし、沖縄の基地の問題に関しましては従来より深い三庁が連絡会議をつくったということについては大きく一歩前進したことだと思います。 冷戦後の問題としても、基地縮小の問題というのは一つの重要な課題でもありますし、これまで以上に基地問題についての認識が高まればやはりこの三庁連絡会議についても大きな意義があったと思います。これから先、やはり県民の期待、国民の期待というのは、米軍基地の縮小に向かってどう具体的なプロセスを提起してくれるかというところに、提案してくれるかというところに問題があろうと思います。したがって、沖縄の基地の解決をどう具体的にこのことを通じてやっていこうかというふうに長官は考えられておられるのか、お考えを示していただきたいと思います。
○国務大臣(上原康助君) 確かに、御指摘のように、県民の期待というのは大きいものがあると思います。しかし、これは何も三庁連絡会議を置いたからというだけのことではありませんで、国際情勢の変化とかあるいは政権交代であるとか、政治の変化というものはどなたもお感じになっているわけですから、その過程で従来とどうかわりばえが出るかということが注目をされていると思うんです。それだけに、私としても大変これは責任も重いし、また容易でない。 同時に、余り三省庁連絡会議に過大な期待なり過分の要望を出されてもいかないと思いますので、この点私の方からお答えしておきたいわけですが、私は、先ほど伊江先生からお尋ねがあって、国土庁も担当してみて、日本の行政というのが余りにも縦割りで、なかなか横の連携がとりにくい弊害があると思うんです。これはどなたもお感じになっていらっしゃると思う。そういう面ももっと改革をしていかなきゃいかぬと思うんです。特に、難しい基地問題等についてはそういう面があるわけで、その意味で相互の信頼関係と情報交換をとりながら問題点を絞ってやっていくという上においては、この種の連絡会議設置も必要じゃないかと思ってお願いをしているわけであります。 ですから、まだスタートしたばかりでありますのでこれからですが、私としてはどうしても防衛施設庁なり沖縄開発庁、同時に外務省の協力を得ないと、この方々がそっぽを向くと仕事ができないんです。そういうことも含めて、相互の信頼関係というか、沖縄の基地問題についてはみんなでやっていこうじゃないかという雰囲気をつくりながら一つ一つクリアしていきたい。その中から個別特定の問題についても議題として取り上げられることができればやっていきたいということで、少し私は中長期のことも考えながらやっているということを御理解いただきたいと思いますし、余り急いでも事は進みませんので、御理解を賜りたいと思うんです。
○渕上貞雄君 今、大臣が三庁の方々の御協力の要請があったように答弁されましたが、どうか三庁の方々、我が方といいましょうか、与野党ともそうこの基地を縮小し日本に返還してもらうことについて反対の意見はございませんので、そっぽを向かないようにというんですか、私たちの言葉で言えば足を引っ張らないようにというんでしょうか、よろしく御協力のほどをお願いして、やはり沖縄の経済発展のため、振興のためにひとつ御努力願いたいと思っているところです。 そこで、やはり沖縄の格差問題の原因というのは、沖縄における経済活動をどう具体的にしていくかというところが大きな問題であろう。県民所得にいたしましても失業率にいたしましても、本土より大変片一方は少なく片一方は多いという状況になっているところであります。 そこで、沖縄の全地域を四つに分けていろんな問題が提起されています。中南部圏と北部圏、宮古圏及び八重山圏というふうに各圏域の特性を生かしてこれから先地域開発をやっていこう、活性化をやっていこうというところでありますけれども、やはり本土と変わらず県庁所在地の方に人が集中しているというのも、沖縄においてもまず同じようなことでございます。そして、若者が本土や那覇に集まってきていることも事実だし、離島においては深刻な過疎化が進み、また沖縄本島の中においても過疎化が進んでいる。こういうことから考えますと、沖縄県全体の均衡ある発展というものを私はやはり考えていかなくてはならないと思います。 そこで、県が本年八月六日に、地方拠点法に基づいて、名護市を中心といたしまして一市二町九村から成る北部地域の、とりわけ離島も含めて地方拠点都市地域に指定をした、こういうふうに報じられております。もちろん、これらの果たす役割というのは社会資本の充実であることは間違いありませんけれども、あと住宅だとか文化施設だとか、東京からだとか本土からの企業進出に対する税制面での優遇措置などを含めて地域の活性化をやられようとしておられますし、特に基本的な方向として北部圏のコアシティーなどが示されておるところであります。 これらの方針どおり実施されれば、北部の方も沖縄は明るい展望が開けると思いますけれども、そう期待どおりにはすんなり私はいかないと思います。しかし、長官はやはり沖縄の出身でございますから、そこに力を入れて地元活性化のために努力をしていただきたいと思うのでありますが、今後のこれらの地域発展、地域開発に向けての長官に大いに私どもは支援をしたいと思いますけれども、上原長官の考えや決意について述べていただきたいと思います。
○国務大臣(上原康助君) 今お尋ねのように、去る八月六日に沖縄県が地方拠点都市地域として北部地域を指定いたしました。それに基づいて、現在、関係市町村が共同して基本計画を策定中でございます。既に素案はできております。これは国土庁の担当でもありますので、地方拠点都市の問題は私としてもその面では国土庁を兼任させていただいたのも大変よかったなと思っておるところです。 そこで、第三次振計においても、北部地域の振興については豊かな自然環境を生かしながら、先ほど来議論ありますように農林水産業の振興と国際的規模の観光リゾート、御承知のように恩納村以北、新たなブセナリゾートなども立地されておりますから、自然環境に注意を払いながらこの北部地域の開発に努めてまいりたい、こう思っておるところでございます。 特に、名護市が来年春から名桜大学を開校しようということで今鋭意建設中でありますので、そういった学園都市というか新たな研究都市というか、そういう面もあわせてやっていけば、地方拠点都市としてのその他の北部山原全域を広域開発として位置づけてうまくいくのじゃないのか。容易じゃありませんが、ぜひひとつまた御協力も賜りたいと思います。
○渕上貞雄君 今言われたように、国土庁の長官でもありますから、気配りと目配りをやりながら、ひとつよろしく頑張っていただきたいと思います。 あと、交通問題、水資源対策問題、厚生年金問題、それから戦争マラリア犠牲者の問題等質問をする予定でございましたが、時間になりましたのでこれで終わります。どうもありがとうございました。
○風間昶君 公明党・国民会議の風間です。 きょうは沖縄問題ということでございますので、米軍基地内のPCBについてお尋ねしたいと思います。 御承知のように、分解しづらく非常に毒性が高くて蓄積性が高いPCBを含む危険廃棄物が在日米軍基地内に放置されて、一九八六年に沖縄の嘉手納基地では変圧器からPCBを含む絶縁液が漏れて土壌汚染があったとされた問題で、昨年二月の衆議院の外務委員会でも取り上げられた質問に対しまして、外務省の佐藤北米局長の方から、アメリカ側から、PCBを使っている変圧器は大方撤去されたけれどもまだ二つ残っている、これについてはいずれ搬出するという回答、それからもう一つはPCB汚染を受けた土地も立入禁止にしてあって、いずれ撤去するという回答があったというふうに北米局長は御答弁されております。これは間違いありませんね、外務省。
○説明員(鹿取克章君) 今の点についてお答えいたします。 昨年、今先生御指摘の佐藤北米局長の答弁のその後の経過をちょっと概略御説明いたしますと、昨年の三月五日、四月二十四日、八月十九日の三回に分けて日米環境分科委員会が開催されまして、このPCBの問題について協議、議論いたしました。 その結果、PCBを含む絶縁液が漏出した問題については米側よりいろいろ説明がなされまして、またPCB変圧器については撤去等の措置がとられることが両者で確認されました。その結果、今どういう状況にあるかということでございますが、現時点においては変圧器についてPCB変圧器であることが確認されたものについては順次米国により本国へ撤去されることとなっております。 また、今先生の御指摘のあった汚染土壌の問題につきましては、これまでに米側により合計六回にわたる汚染土壌の削掘が行われた結果、昨年六月までにすべての汚染除去作業が終了いたしまして、本年五月までに汚染土壌はドラム缶に詰められすべてアメリカに搬出されたと承知しております。
○風間昶君 もう一度確認しますけれども、変圧器は撤去された、撤収されたということですか。
○説明員(鹿取克章君) 変圧器については、今私どもが承知しておりますのは、変圧器の撤去作業が継続中であるというふうに承知しております。
○風間昶君 土壌は撤去済みということですね。
○説明員(鹿取克章君) 土壌についてはすべて撤去されたと承知しております。
○風間昶君 ただいま外務省から、変圧器と土地の部分について、土は完了したということございました。 防衛施設庁の方にお伺いしたいんですが、米軍基地内の環境汚染について、特にそこで働く日本人の基地従業員の方々の健康への影響ということを県民の方々も非常に心配されていらっしゃるというふうに思いますし、防衛施設庁が日本人の従業員を直接雇用して米軍に提供している立場から、こうしたPCBなどの特定化学物質による健康上の支障が出ているか出ていないかということは、これは大変大事な問題で、きちんと把握しておかなければならないことだというふうに思います。 そこで、八六年の嘉手納基地PCB汚染事故による問題が明らかになった以降、PCBに関連する作業に従事した全国の基地内の日本人従業員の健康診断を実施したのかどうか。また、実施したとすれば、対象人員といいましょうか人数、そしてどのぐらいの期間にわたってやられたのか。また、具体的に診察といいましょうか検査項目について、そしてその結果はどうだったのか。衆議院の外務委員会以降、報告がありませんので、この場できちっと御報告願いたいというふうに思います。
○政府委員(米山市郎君) 委員御指摘のPCB汚染が明らかになった段階で、かなり在日米軍の従業員の皆さん方も不安感を覚えたことは事実でございます。また、全駐労の方からも健康診断をぜひやってほしいというような要請もございました。私ども、そういった要請を受けまして、関係する仕事に従事したと思われる、また御本人自身が不安を持っておられて希望をされた方々につきまして、平成四年の五月から十一月にかけまして健康診断を実施いたしました。対象人員は、本土で二百九十名それから沖縄で八十七名、合計いたしまして三百七十七名ということでございます。 また、この健康診断というのは、定期の健康診断の際に診断項目を、先生御承知と思いますが、特定化学物質等障害予防規則に規定をされました例えば皮膚症状であるとか肝障害等の既往症の有無、食欲不振あるいは現力感の自覚症状の有無、皮膚所見、こういった項目につきまして検査をいたしました結果、全員異常がないという結果を得ているわけでございます。
○風間昶君 御存じのように、PCBは四十三年にカネミライスオイルで問題になって、あの当時一万四千人が発症しまして、現在も、現時点で死亡された方を除きまして千六百人ぐらいの患者さんがいらっしゃるわけですね、このカネミオイルの件に関しては。そのように、もう二十年たっても蓄積していることに対して慢性障害はかなり問題がある状況なんですね、PCB汚染というのは。そういう意味で、今御説明ありましたように、一回の定期健診だけでは、わずかな量といっても、これは大変人体が受ける危険の度合いからいきますと、今後もっと定期的にやっていかなければならないというふうに思います。 そして、もっと専門的に言わせていただければ、検査項目として尿中のウロビリノゲンだけじゃなくて、血液も含めて、それから皮膚の代謝状況も含めてやっぱり専門医による診断をしていかないと、私は整形外科医ですけれども、私でさえわからない状態ですので、その辺のところはきちっと今後やっていくことを、検討ではなくてお約束していただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府委員(米山市郎君) 昨年、先ほど御答弁申し上げましたように、健康診断を実施したわけでございますので、本年度は実はそういう計画はございません。ただ、おっしゃられますように、継続的にこういった問題につきましてはケアをしていく必要があろうかということにつきましては私もそのように思います。したがいまして、もしその必要が生じるような事態がございますれば適切に対処してまいりたいと思っております。 いずれにいたしましても、希望に応じましてそういった対処をしていきたいと思っております。
○風間昶君 ぜひともそれをお願いしたいというふうに思います。 次に、沖縄米軍基地で防衛施設庁が設置した変圧器、つまり日本が設置した変圧器の中に当然入っていてはおかしいはずのPCBが混入していたという問題で、米軍からの通報がどういうふうにあったのかという問題と、それからそれに対して日本側はどういう調査をしたのか、現在どういうふうにそれが管理されているのか、保管されているのかということを防衛施設庁の方にお伺いしたいと思います。
○政府委員(米山市郎君) PCB混入の変圧器の私ども日本側から提供したものにつきましての対処でございますが、これは平成四年の三月五日に開催をされました日米合同委員会の環境分科会におきまして、米側から、日本側から提供された変圧器の一部にPCBが含まれているというような通報が行われたことが発端でございます。 米側の方からは、数の面では沖縄の基地で四十八基、岩国飛行場で五十七基、合計百五基の変圧器にPCBが含まれているおそれがあるという報告がございまして、改めて日本側で調査をいたしました結果、PCBの混入が判明いたしましたもので交換の必要なものが、沖縄の米軍基地で二十七基、それから岩国飛行場で五十四基、合計八十一基判明をいたしたわけでございます。これらにつきましては、すべて製造メーカーが交換を完了いたしております。また、製造メーカーにおきましては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づきまして現在適切に保管をされているというふうに承知をいたしております。
○風間昶君 沖縄に四十八、岩国に五十七、間違いないんですか。
○政府委員(米山市郎君) はい。そのようでございます。
○風間昶君 そのほかの例えば横田とかについては情報はないんですか。
○政府委員(森本直孝君) お答えします。 現在、米側から通報されているのは沖縄と岩国でございまして、そのほかの基地のものについては通報がございません。
○風間昶君 交換をされた八十一基の変圧器は、どこにだれが保管しているのか、ちょっともう一回お聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(森本直孝君) 先ほど長官が申し上げましたように、メーカーの責任におきましてメーカー側で適切に管理しておるというふうに承知しております。
○風間昶君 非常にこの問題については解けづらいという部分もありますし、大変私は重要な問題だというふうに思えてなりません。 それで、今回のこの基地内の危険廃棄物による環境汚染問題について、今御答弁ありましたように、日米合同委員会でアメリカ側から情報提供があって、政府としてそれに対して当然汚染除去作業あるいはアメリカ側のデータ説明など十分協議されていらっしゃると思いますけれども、またいくと思います。直接沖縄開発庁の所管ではありませんが、沖縄県御出身で、特にこの問題については上原長官も御関心、非常に重大に考えていらっしゃるというふうに私は思っておるわけでございますので、今後ないとは思いますけれども、事故発生時の連絡体系あるいは経過報告など、今後の問題を含めてどのようにお考えなのか、長官にお伺いして質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(上原康助君) 今、防衛施設庁、先ほどはまた外務省の方からも事実経過についてお答えがあったわけですが、もちろん私も重大な関心を持っております。多分、外務委員会で尋ねたのも私じゃなかったかなというふうに思うんですが、それは御専門の風間先生の御指摘ですから、やっぱりこの変圧器の処理等がどうなされているか、事実関係を含めてひとつ施設庁なり外務省にも私の方からもよく追認をするようにお願いをしたいし、また再発防止についてもそれぞれ環境委員会なり日米合同委員会なりで取り上げるようにお願いをするようにいたしたいと思います。
○風間昶君 終わります。
○武田邦太郎君 先ほど来、先生方からいろいろの問題提起がございました。沖縄問題は非常に切迫した問題が多うございますし、戦争体験、基地問題等、非常に困難な条件がございますが、私、少し視野を変えまして、幾らか長期展望に立った問題提起をやって長官の御見解を伺いたい、こう思います。 基地問題についてはいろいろ意見がありましょうけれども、これがいつごろになれば返還の可能性が生まれるのかということについてはほとんど明確な見解が見当たらないようでありますが、一つの考え方としては、日本の平和にとっても世界の平和にとっても、非常に困難な問題はアメリカと中国の核対決であります。 中国は、今世界で最も軍拡に熱心な国でございますし、先ほどもロシアから一千名の核技術者を入れたと。これは恐らくエリツィン大統領は全然知らないはずはないわけでありまして、アメリカ、中国、ロシアの間に余り日本としては気楽に考えられない問題が高まっているのではないか、こう思います。我々は戦争放棄を誓った国柄でありますから、この三国の間に立って、特に米中の間に立ってそういう核競争はやめてほしい、こういうことを言うべき立場に立っておるのではないか、こう思います。 中国は、近い将来、世界第一の経済大国になることは確定視されておりますから、したがって核装備の急速な前進も疑う余地がありません。中国がアメリカの本土を直撃し得る状態になることはアメリカの最も警戒するところであるに違いないのでありますけれども、まず核の攻撃はできるけれども核は防ぎ得ないというのが今日の科学技術の常識であろうと思います。現在では主としてモラルの問題になっておりまして、夢のような問題かもしれませんけれども、そのころまでに核廃絶をやらなければ全人類的な安全保障は確保できない。こういう状況は、かつての米ソほど世界を二分する競争ではありませんけれども、太平洋を挟む二超大国の核の激突ということを絶対に避けなければならない。もし、それが避け得たとすれば、当然沖縄の基地は要らなくなるわけでありまして、そういうところに一つの見当をつけられぬことはないだろう。 中国にとりましては沖縄ほど危険きわまりない基地はないわけでありまして、仮に激しい状況になりましたら、沖縄が再び真っ先に戦争に巻き込まれないとは言えないわけでありますから、そういう状況を踏まえて、少しも早く人類の世界から核廃絶をやらなきゃならぬということが日本に課せられた歴史的な役目だと言えぬことはないと思うんです。 そういう見地から、沖縄の問題をやや視野を広げて考えますと、やはりあそこの自然条件からいいまして、産業経済は農業、林業、水産、こういう一次産業がまず考えられると思います。先ほど来、農業の問題についていろいろお話がございましたが、沖縄の耕地面積は四万七千ヘクです。農家戸数が三万八千戸ありますから一戸当たり一・二ヘク強ということになりますけれども、農業後継者は七十二戸に一人しかおりません。日本全体では九十軒に一人しかおりませんけれども、沖縄はややおる方であります。それでも七十三軒に一人の後継者ということは、沖縄の農業構造が今や一戸当たり九十ヘクくらいに拡大する方向に急傾斜してきているということになります。 日本の農業全般もそうでありますけれども、農業が、イノベーションにイノベーションを重ねておる二次、三次産業と、生産性あるいは従事者所得、経営利益がバランスするためには規模拡大が絶対的に必要でありまして、沖縄の場合にはまず一戸当たり八十ヘクになるような傾きを持ってきておる。そんなに拡大しなくても、恐らく四、五十ヘクあれば沖縄のサトウキビ産業は世界第一級のスケールを持ち得る。カンショも同様であります。こういう土地利用型農業では、こういう規模拡大を前提として長期計画に立つプランをもう一つ持つ、当面の計画と並んで長期の計画を持つということは若い人たちに感激を持って農業に取り組ませる最大の条件だ、こういうふうに思います。 そのためには、先ほど来お話がありましたように、かんがい、水管理システムが不可欠の問題でありますけれども、これは非常な御努力が進んでおります。恐らく、太陽エネルギーが採算ベースに乗れば沖縄の水問題は一挙に解決するわけでありまして、そういうことも考えに入れて、沖縄の農業がいかに洋々たる前途をはらんでおるかということを今から沖縄大学を中心としまして研さんするということが大事だと思います。 そうなれば、土地利用型農業をやる農家は非常に激減しますけれども、幸いにして沖縄には畜産あるいは施設園芸という非常に恵まれた小面積で飛躍的に伸び得る作目がございますので、それを巧みに組み合わせれば非常にすぐれた農業地帯の可能性ができる、こういうふうに思います。農水省は、今後十年間に四十一兆円の土地改良長期計画を持っておるわけでありますから、そんなには要りませんけれども、国の予算としてはもう十分の予算を確保できる可能性がある、こういうふうに思います。 林業、水産に睦言及する時間がございませんけれども、そういうような沖縄の農業、そういうレベルの高い一次産業の農林水産業の研究開発が進めば、地球上の最も立ちおくれた開発途上国の大部分は熱帯及び亜熱帯でございますので、これらの国々のために研究をしあるいは教育するために留学生を入れる、そういうスケールの大きな平和と産業経済の飛躍的な前進の巨大な基地が沖縄に成立する可能性が十分にある、こういうふうに思います。 場合によりましては、そういう核廃絶が成功すれば、アメリカにせよあるいは中国にせよ膨大な防衛費の節約ができるわけであります。ある意味において、戦争をなくすることは同時に貧困をなくすることに直結いたしますので、途上国の一次産業を飛躍的に伸ばすということは、戦争をなくすることと並行して貧困をなくする非常に大きな課題がそこにあるわけでございます。沖縄がそういう全人類的な前進の巨大な基地になるために、アメリカ、中国で節約された巨大な国防費のごくわずかでも提供を願う。日本はもちろんでありますけれども、そういう計画を提起することによってアメリカと中国の平和的な関係を増進する可能性も出るのではないか、こういうふうに思います。 非常に現実の苛烈な状況から見ますと、まことに夢のような話でございまして、直ちに多くの人あるいはアメリカ、中国が賛成するというふうなことは、これは逆にまた可能性は非常に乏しいわけであります。そういう可能性を日本が打ち出すということは、戦争放棄を憲法に掲げておる現在のところは唯一の国でありますし、また核攻撃を受けた唯一の国でございますので、そういうことを人類に訴えながらすべての国の憲法に戦争放棄を明記させる。 今まで申し上げたのは私の個人的見解でございますけれども、各国の憲法に戦争放棄を明記させるということは日本新党の結党宣言の最も注目すべき一点でございますが、そういうことを心に描きながら若干の意見を申し上げたわけであります。長官の御見解を伺います。
○国務大臣(上原康助君) 武田先生の非常に遠大高邁な構想は、せんだっての災特委員会でも農業問題を聞いていて、さすがにいろいろ御研究をなさっているなと敬服しております。 中国あるいはアメリカ、そして日本、特に米中の核廃絶ということはこれはだれしも望むところでございまして、そういう理想社会が実現することを私も願っておりますし、またある面ではそういう努力もしております。ただ、今先生も御指摘のように、現実問題として一挙にそこまでいけるのか。国際関係、米中関係も日本を挾んでも非常に厳しいなという感じも受けます。 しかし、先ほど来議論されてまいりましたように、沖縄本島の二〇%が依然として米軍基地というか軍事基地に占められているというこの不自然な異常な状態は何としてももう少しよい方向に持っていかにゃいけないと思いますし、それを平和利用していくということもまた必要な課題でございます。同時に、国際的研究機関であるとか二十一世紀に向けた人材育成というようなこともあわせて考えていかなければならないテーマでありますので、御提言についてはよく参考にしたいと思います。
○武田邦太郎君 よろしくどうかお願いします。終わります。
○委員長(木宮和彦君) 本調査に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十二分散会