内閣委員会 第4号
- 発言数
- 45 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1993/10/28
会議録
○左藤委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。 順次趣旨の説明を求めます。石田総務庁長官。 ————————————— 一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改 正する法律案 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正 する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○石田国務大臣 ただいま議題となりました一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 まず、一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。 本年八月三日、一般職の職員の給与の改定に関する人事院勧告が提出されました。政府としては、その内容を検討した結果、勧告どおり実施することが適当であると認め、一般職の職員の給与等に関する法律について所要の改正を行うこととし、ここにこの法律案を提出した次第であります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、俸給表のすべての俸給月額を、人事院勧告どおり引き上げることといたしております。 第二に、初任給調整手当について、医師等に対する支給月額の限度額を二十九万四千円に引き上げること等といたしております。 第三に、扶養手当について、配偶者以外の扶養親族に係る支給月額を三人目から一人につき二千円に引き上げるとともに、満十五歳に達する日後の最初の四月一日から満二十二歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある扶養親族たる子がいる場合には、当該子一人につき千円を加算した額を支給月額とすることといたしております。 第四に、住居手当について、借家・借間に居住する職員に対する手当の支給月額の限度額を二万七千円に引き上げることといたしております。 第五に、単身赴任手当について、職員の住居と配偶者の住居との間の交通距離に応じて支給する加算額の限度額を月額二万九千円に引き上げることといたしております。 第六に、超過勤務手当及び休日給の支給割合について、百分の百二十五から百分の百五十までの範囲内において人事院規則で定める割合とすることといたしております。 第七に、期末手当の支給割合について、三月期を百分の五十に、十二月期を百分の二百に引き下げることといたしております。 第八に、非常勤の委員、顧問、参与等に支給する手当について、その限度額を日額三万七千五百円に引き上げることといたしております。 以上のほか、施行期日、適用日、この法律の施行に関し必要な経過措置等について規定することといたしております。 引き続きまして、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。 この法律案は、ただいま御説明申し上げました一般職の職員の給与改定にあわせて、特別職の職員の給与について所要の改正を行おうとするものであります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、内閣総理大臣等の特別職の職員の俸給月額を、一般職の職員の給与改定に準じて引き上げることといたしております。 第二に、特別職の職員である常勤及び非常勤の委員に支給する日額手当の限度額を、一般職の職員の給与改定に準じて引き上げることといたしております。 以上のほか、施行期日、適用日等について規定することといたしております。 以上が、これらの法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
○左藤委員長 次に、中西防衛庁長官。 ————————————— 防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改 正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○中西国務大臣 ただいま議題となりました防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、このたび提出された一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案の例に準じて防衛庁職員の給与の改定を行うとともに、自衛官俸給表の陸将、海将及び空将の欄または陸将補、海将補及び空将補の(一)欄の適用を受ける自衛官以外の自衛官に係る調整手当の支給割合の改定を行うものであります。 すなわち、第一点は、参事官等及び自衛官の俸給並びに防衛大学校及び防衛医科大学校の学生の学生手当を一般職の職員の給与改定の例に準じて改定することとしております。 第二点は、昨年度の給与改定において導入された自衛官俸給表の陸将、海将及び空将の欄または陸将補、海将補及び空将補の(一)欄の適用を受ける自衛官以外の自衛官に対する調整手当制度について、引き続きその充実を図っていくため、自衛官俸給の改定との兼ね合い等を総合勘案し、当該自衛官に係る調整手当の支給割合を改定することとしております。 以上のほか、附則において、施行期日、適用日、俸給表の改定に伴う所要の切りかえ措置等について規定しております。 なお、事務官等の俸給、扶養手当、住居手当、単身赴任手当、医師及び歯科医師に対する初任給調整手当、期末手当等につきましては、一般職の職員の給与等に関する法律の改正によって、同様の改定が防衛庁職員についても行われることとなります。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○左藤委員長 これにて各案についての趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○左藤委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、これを許します。松本善明君。
○松本(善)委員 給与法からいきます。 ことしの勧告は一・九二%という人勧史上二番目の低率ベースアップで、その上に一時金の〇・一五カ月分の切り下げと、ことしの国公労働者の給与改定水準は実質的な生活改善におぼつかない。特に一時金のカットは、ベアが低いだけに公務員労働者の生活に大きな打撃を与えております。 人勧のときの委員会で質問いたしましたが、民間企業の一時金水準は前年より上回っているのに公務員の方は引き下げるという矛盾がございました。この原因はいろいろありますけれども、比較方法による矛盾であることは間違いありません。こうした状況のときに、この矛盾を考慮をした勧告を行う必要があるんじゃないかということを私は質問をいたしまして、人事院総裁は検討したいというふうに答弁をされましたが、どのように検討されましたか。
○弥富政府委員 期末・勤勉手当につきましては、その年間支給月数、これは従来から前年五月から当年四月までの間に支給された民間の特別給の年間支給月数と均衡させるように改定してきたところでございますけれども、ただいま御指摘ありました期末・勤勉手当の官民比較方式につきましては、想定されるところとしましては、一つは官民の支給月数を比較する現行方式、これは維持していくべきものとする意見と、二番目には、前年度ではなくて当年度の民間の特別給の動向に合わせるべきではないかという意見、三番目には、現在のような支給の月数による比較ではなくて、ラスパイレス方式により、精緻など申しますか、精緻な民間の支給額の実態に合わせるべきだという意見といったいろいろな意見が想定をされるところでございます。 先日、当委員会におきましての御指摘を踏まえまして、改めてこれらの意見についていろいろと検討をいたしましたけれども、まず二番目に申し上げました当年度の民間の特別給の動向に合わせるべきだという意見につきましては、民間の支給状況を正確に反映させるためには、最新の支給実績のデータを用いることが適当でございますけれども、御承知のとおり、勧告の時期までに実際に得られる民間の特別給の年間支給の実績の最新データといいますものは、これは前年の五月から当年の四月までに支給されたものでございます。これを用いて今まで改定をしてきたところでございまして、当年度の民間の特別給の支給実績のデータを用いること、これは実際上勧告時期との関連等もありまして困難でございます。 それから、三番目に申し上げましたラスパイレス方式による精緻な民間の支給額の実態に合わせるべきだという御意見につきましては、民間におきます個人別の特別給の支給実績を把握する必要がございますが、これは調査に際しまして果たして民間事業所の協力が得られるかどうかというような点もございます。また、勧告作業が膨大なものになることから、実際上これは困難でございます。 このようなことをいろいろ考えてまいりますと、期末・勤勉手当を民間の特別給と均衡させる方式で実際にとり得るものとしては、現在の方法が国民の理解と納得を得ることができる最善の方法ではないかと考えているところでございます。
○松本(善)委員 武村官房長官が中座されるということでありますので、人事院総裁に対する質問がまだありますけれども、ちょっと間に武村さんへの質問をさせていただきたいと思います。 この二十三日に福岡で、官房長官は、毎日・世論フォーラムというところでの講演で、景気対策に関連をして、政府税調に消費税のアップを何%にするか、幾つかの案を国民に示してもらい、政府が最終的に判断するのが健全だと述べたということでありますれども、税調の審議はそういう方向へ動いているのでありますか。何を根拠にそういうふうに言っておられるのか、お話しいただきたいと思います。
○武村国務大臣 政府の税制調査会は、新聞でも報道が時たまされておりますように、今、真剣に、精力的に十一月の答申を目指して論議をいただいているところでございます。新聞紙上には必ずしも税調の論議がそのまま反映されているわけではありません。加藤税調会長の見解等も大きく出たりしておりますから、いささか整理をしながら読まなければならない状況でありますが、そういう論議の中で、所得税減税を含めた直間比率の見直し、資産、消費、所得のバランスのとれた新しい税体系の確立という大きな目標で論議をされているところでございますが、所得税をどう是正していくか、あるいは所得税の減税の中で消費税をどう考えていくか、増税に踏み切るか踏み切らないか、そんな議論が盛んに行われているように私は思います。 いきなり一つの結論を出して政府はこれでいくという方針を決めるよりは、幾つかの幅で選択肢のあるような考え方を、これは税調が答申で出す出さないは別として、何らかの形で国民にわかりやすい形で選択肢を提示していただいて、そのことを中心に国民の皆さん全体が真剣に税制改革の議論をいただいて、そして国会での議論を踏まえて将来一つの方向を出していくことができたら一番望ましいなという気持ちを私はこの講演でお話しさせていただいた次第であります。
○松本(善)委員 私が言いましたような、政府税調に消費税のアップを何%にするか、幾つかの案を国民に示してもらい、政府が最終的に判断するのが健全だ、こういうことを述べられたことは認められたのですね。その趣旨、中身を今説明されたということでございますか、ちょっとその点。
○武村国務大臣 福岡での講演は、今申し上げたとおりでございます。
○松本(善)委員 結局、消費税のアップを前提とする答申が出てくるということを頭に置いた、そういう御発言だったと思うのですが、これは細川首相が直間比率の見直しを事実上諮問した、その結果そういうふうに予想しておられるのでしょうか、伺いたいと思います。
○武村国務大臣 私の講演は、消費税のアップを前提にしたものではありません。省略されておりますが、講演の中でも、所得税を減税すれば何かで増税をする必要があります、その場合、所得税を例にとれば、このバランスをどう考えるか、減税の額、増税の額という対比の上でお話をしましたし、消費税を上げないというならば所得税をどうするか、上げないことも一つの選択肢として講演では申し上げているわけでありまして、大変幅を持って、国民が真剣に税制全体を考えていただくようになれば一番いいということを申し上げたわけであります。
○松本(善)委員 そうすると、幾つかの選択肢の中には消費税の税率を上げないということも入っているのだという趣旨でありますか。
○武村国務大臣 私の考え方はここではにじませていないわけでありまして、こういう大きい、国民に幅広く利害の絡む問題、政策課題でありますから、これは、いきなり一つの結論を出してその方針で進めていくよりは、幾つかのわかりやすい選択肢を示しながら、幅広い国民的な論議を背景にして政治が結論を出していくことが一番望ましい、私のこういう問題に対する姿勢を申し上げたわけであります。
○松本(善)委員 しかし、全体としては消費税の税率アップの世論誘導をしておられるのじゃないかなということを私は感ずるわけであります。税調に予断を与えるような発言は慎むべきではないかと思います。景気対策のために減税の財源に消費税率を引き上げるというのは、物価をつり上げて全く不況を激しくするだけなんで、私は、そういう方向については反対でありますし、そういうことがないように期待をいたします。 もう一つ、米の問題もお話しになったようであります。ガットの対応について、「もはや日本だけ抵抗できないくらいに進んでいるのも事実だ。最後の決断を迫られるときが近づいている」あるいは「ガットのサザーランド事務局長は、例外なき関税化の原則さえ認めてもらえれば、数%ぐらいの自由化でいいんだという話をしている。政府としてはそう簡単にのめる案ではないが、反対、反対で済む状況ではなくなっている」などと発言されたということが報道をされています。「最後の決断を迫られるときが近づいている」ということを言明されましたが、最後の決断とは何の決断ですか。米の輸入自由化の決断でありますか。どういう考えでそういうことを言われたのですか。
○武村国務大臣 今御紹介いただいたのはそのとおりに申し上げたわけでありますが、最後の決断というのは、国際的な場でガットとして最終のゴールが迫ってきている中で、日本もそれに対して最終的な明快な回答をイエスかノーかも含めて出す時期が迫っているということを申し上げているわけであります。
○松本(善)委員 連立与党八党合意で、内閣の発足のときに、米の市場開放はしないと言ってきましたし、十月十五日に、日米が七年後の米輸入完全自由化を内容とする合意案で秘密交渉を進めているというふうに報道されたときも、日本側から提案した事実はないというふうに答弁をしてきました。 ところが、それからわずか一週間もたたないうちに、官房長官が、最後の決断を迫られるときが近づいていると今も確認をされましたけれども、それは客観的に見ると、政府が米の輸入自由化の方向へ踏み切る決断が近いということを言明したことになるんじゃないかというふうに思いますけれども、違いますか。
○武村国務大臣 全く違います。既にウルグアイ・ラウンドの目標については、ここ数年、G7も含めて何回か、最終のゴールといいますか、年内決着ということが合意されてきておるわけでありますが、今年、宮澤政権のときでありますが、東京サミットにおきましても今年いっぱいでウルグアイ・ラウンドは決着をつけようということが決定されているわけです。 私が最後のときが近づいていると言うのは、まさにそのことをお考えいただいても、G7で今年いっぱいという最終目標のタイムリミットが設定されているということを申し上げているわけでありまして、それまでには日本政府としては、いずれにしましても最終の結論を出さざるを得ない。連立与党の合意も、ウルグアイ・ラウンドの成功ということを見ながら、あわせて例外なき関税化には反対するという表明をいたしております。宮澤政権までも、主に自民党政権においても、ウルグアイ・ラウンドは成功させなければならない、しかし国会決議の趣旨を踏まえて例外なき関税化には反対である、これが一貫した、前政権も現政権も継承しておりますこの問題に対する基本的な姿勢であります。
○松本(善)委員 しかし、今の時期に決断が迫られていると言えばやはり、はっきりと自由化反対だと言えばいいわけですけれども、決断が迫られていると言われれば、どうしてもそういう疑いを持たざるを得ない。 二十六日に官房長官は、社会党の新政策懇話会で、新ラウンド交渉の成立と米市場開放阻止は両立し得ないとの考えを明らかにして、政府内で妥協案が進んでいることを示唆した発言をしておられると受け取りました。その日の農水委員会では、細川首相が、外交交渉の中にはかなり水面下でやらなければならないことがあるので承知をしてほしいということを答弁をされました。これは非公式レベルで妥協案を探っているということではないかと思うのですよ。政府が米国とECの交渉をにらみながら、条件つきで米市場開放に関するさまざまな交渉を進めているということは明らかだと思うのです。水面下でやらなければならないことというのはどういうことなんでしょうか。中身を説明していただきたいと思うのです。
○武村国務大臣 この問題は、御承知のようにアメリカ、EC、カナダ、豪州等々、二国間あるいは多国間、さまざまな形で国際交渉が今日まで進められてきているところでございます。現在もその延長線上にありますし、私が申し上げたように、年内決着という一つのゴールからいきますと、いよいよそういった動きが国際的に真剣になされているという認識であります。外交でありますから、すべてどちらかといえば公然と、オープンにしながらやられるよりは、水面下、内交渉、プロセスの段階を必ずしも公表されないという意味で水面下という表現を恐らく総理が使われたんではないかというふうに思います。
○松本(善)委員 そういう外交交渉もありますけれども、政府の態度が反対だということではっきり決まっているならば、公然と日本はできないんだということを言って、国民的世論を背景にして、そしてその要求は拒否をするということをやるべきではないか。それが、水面下の交渉だとか、国会だとか国民に秘密にやられているから、それはおかしいんじゃないかという疑問が起こるわけですよ。 これは、ガットは各国の経済主権を前提に参加国が合意できる範囲で交渉や紛争処理を行うという国際組織で、言うまでもないことです。これだけでも断ることができるわけですけれども、加盟時点の国内法に反しない限りガット条項が適用されるというふうに規定されているわけです。食管法が制定された後に加盟した日本が例外なき関税化を拒否できるのは当たり前なんですよ。 そういう立場にしっかり立っているならば、何も水面下の秘密交渉をやる必要は全くないと思うのですよ。国会にも国民にも隠して秘密交渉をやる、水面下の交渉をやるというところが国民から疑惑を持たれる点なんですよ。その水面下の交渉というのは何をやっているのですか。
○武村国務大臣 これは政府に対する信頼度によって見方は変わってくるかと思います。政府は、これまた堂々と繰り返し申し上げておりますように、例外なき関税化は日本としては反対、この大原則を堅持しながらあらゆる交渉に臨んでいるわけでありまして、日本がその原則をゆがめた、大きく譲った何か新しい提案をしているということは全くないということは既に申し上げているとおりでございます。
○松本(善)委員 信頼度と言いますけれども、それはとにかく政府を信頼しろといったって、それは国民には無理ですよ。やはり国会で中身をきちっと言わないと信頼は出てこないのですよ。それは隠しておいて、いや反対ですよということを言っても、私は通用しないと思いますよ。それははっきりと、そういうような水面下の交渉はやっていない、これは断固として反対するんだということを国際世論にも訴えていく、そういう構えの交渉をすべきではないかというふうに思いますけれども、重ねて御答弁を願います。
○武村国務大臣 まあ水面下という表現がどういうふうにとられるかはともかくとしまして、あらゆる外交交渉におきまして日本政府は例外なき関税化は反対であるという国の基本政策を踏まえて鋭意交渉に当たっているところでございます。
○松本(善)委員 それじゃ、官房長官は結構ですから、官房長官への質問は終わります。 人事院総裁への質問を続けます。 官民比較の見直しについて聞きます。 人事院は一昨年の勧告で、官民比較の見直しを進めることを報告いたしました。現行の官民比較の基礎となる民間給与調査対象の民間企業の規模は、百人以上の企業規模ということになっております。しかし、人事院は一昨年の本省庁職員についてだけ民間対応関係を東京二十三区、規模五百人以上の本店従業員との比較に改めました。その結果、通常の較差より五百六十二円の新たな較差が出て、本省庁職員の俸給の特別改善に回したという経過と実績がございます。該当の労働組合からも、五百人以上の企業と比較すべきだという要求が出ております。しかし、人事院はその点の見直しを進めると報告をしてからもう三年になろうとしておりますけれども、いまだに見直しが進んでおりません。民間企業規模の引き上げの結論を急ぐべきではないかと思いますが、人事院総裁の答弁を求めます。
○弥富政府委員 毎年の、ここ二、三年でございますが、人勧におきまして官民比較方式の見直しということを申し上げておりますのは、一つは配分関係だけではなくて対応関係、中における、例えばラスパイレス方式をとっておりますので、民間のどこと対応させるか、それがいろいろと民間の方でも職責その他が複雑になってきておりますので、それに応じて公務においても見直しをしていかなければならないという見直しの方法が一つ。 それから、今委員御指摘のとおりの規模の問題、民間企業の規模、どのような規模で比較したらいいかという問題がございます。これはしばしば今まで申し上げておりますが、これはどの程度の民間企業と比較するのがいいかというのは、例えば公務の組織や人員の構成等から見てこれは大企業と比較する、今御指摘がありました五百人以上の企業あるいは千人以上の企業という意見もございます。また一方では、小規模の企業まで含めるべきであるとする意見がございまして、従来から種々の議論があるところは御承知のとおりでございます。 ただ、ただいま行っております企業規模で百人以上、事業所規模で五十人以上という現行の基準につきましては、これは会社組織の民間企業の常雇いの従業員の約六割をカバーしているというふうに見ておりますので、この方式で大方の結論が得られているのではないがなというふうに考えております。
○松本(善)委員 次に、介護休暇制度についてお聞きをいたします。 人勧の報告では、無給という問題がありますけれども、「諸事情を総合勘案すれば、公務においても家族の介護のための休暇の導入に踏み切ることが適当であると認められる。」というふうにしておりまして、さらに「成案を得て、別途、立法措置について意見の申出を行う」というふうにしておりますが、こうした制度は多くの労働者が期待しており、早い制定が望ましいと思いますが、意見の申し出はいつごろなさるおつもりですか。
○弥富政府委員 介護休暇につきましては、社会の高齢化や女性の社会進出あるいは核家族化の進展ということで、個人生活と職業生活との調和を図るという観点から、公務におきましても介護休暇制度の導入に踏み切ることが適当である旨、夏の勧告の際に指摘をしたところでございます。 その際、介護休暇制度の導入のほか、今考えております公務における今後の勤務時間や休暇制度等のあり方を見据えまして、法体系の整備全体について別途立法措置について意見の申し出をするということも表明をさせていただいたところでございます。 現在成案を近々得るべく最終的な調整を行っておりまして、成案が得られ次第直ちに意見の申し出を行う所存でございますが、時期と申されましたので、今のところ調整を行っている段階でございますが、本年中を目途にして意見の申し出ができるかなというようなことを思料をいたしております。
○松本(善)委員 次に、育児休業制度の有給化について質問いたします。 昨年の四月一日から新しい育児休業制度を施行しましたけれども、育児休業の取得状況を見ますと、共済年金の掛金を受給している教員、看護婦、保母の女子と比べまして、共済年金の掛金を受給していない職員の取得率が低くなっております。取得率が低い要因には、法が実施されて初めての年ということもありますけれども、無給ということも否定できない重要な要因ではないかと思います。実施された育児休業法を、希望者がより多くとれるようにすることが重要であり、さしあたり全取得者を有給にする措置をとることが必要だと思います。その際、現行制度より水準が下がるということがあってはなりません。労働組合ともよく協議をして、育児休業の有給制の導入を検討すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○弥富政府委員 この育児休業中の経済的援助の問題につきましては、これは育児休業制度ができるときに一番問題になった問題でございまして、当時の民間の育児休業法につきましても労働省において婦人少年問題審議会等において議論がなされ、その解決は、広範かつ多岐にわたって議論するということで無給ということになったわけでございます。 ただ、現在民間では労働省の中央職業安定審議会の雇用保険部会におきまして検討をされているというふうに我々は承知をいたしております。人事院といたしましては、同審議会の建議を踏まえまして公務においてもしかるべき措置をとるように検討する所存でございます。
○松本(善)委員 言うまでもないことですが、人事院というのは憲法上保障された公務員労働者の権利を奪ってかわりにつくられた制度でありますから、公務員の労働条件の改善のために一層強力に今申し上げたようなことについて検討を進めてやっていただきたいと思います。 この機会に、一般職職員給与法案とあわせて付託されている国務大臣、政務次官、大使などの特別職の給与改正案について意見を述べておきますが、一般職に準じた引き上げ率とはいえ、現状でも高額な上に、その引き上げ額は一般職の引き上げ額を大きく上回るもので、国民感情から見ても到底賛成できるものではありません。 また、防衛庁職員給与法案については、防衛庁の一般職員、曹士隊員、下級幹部とその家族の生活を保障することは必要であります。しかし、日本が米国の世界戦略に加担し、ますます自衛隊の対米従属、憲法違反の性格を強めている現状を踏まえた場合、法案に賛成することはできません。この意見を申し述べまして、質問を終わります。
○左藤委員長 これにて各案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○左藤委員長 この際、一般職の職員の給与事に関する法律の一部を改正する法律案に対し、松本善明君から修正案が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。松本善明君。 ————————————— 一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改 正する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○松本(善)委員 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となっております。一般職職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案に対して、修正案の提案理由と、その内容の概要を御説明申し上げます。 政府提出の一般職職員給与法改正案は、期末手当について支給月数を年間〇・一五カ月切り下げて、現行の期末・勤勉手当の年間支給月数五・四五カ月を五・三カ月にしようとするものであります。我が党提出の修正案は、この期末手当〇・一五カ月の切り下げにストップをかけて、現状の年間支給割合五・四五カ月を維持するものであります。 修正案提出の第一の理由は、ことしの給与勧告が一・九二%という人勧史上二番目という低率勧告の上、ベアにすれば〇・九%に相当する十五年ぶりという期末手当の大幅切り下げが、公務員労働者とその家族の生活に大きな打撃を与えていることであります。 第二の理由は、期末手当切り下げが、政府が強調する給与法の民間準拠の趣旨に照らしてみても問題があることであります。 期末手当の支給月数切り下げの基礎となっている民間企業の一時金水準は、労働省などの調査によっても、前年と比べて下がっておりません。この民間の一時金水準から見ても、期末手当の切り下げは問題があります。 また民間企業が一時金を切り下げる場合には、経営責任の観点から役職者ほどカット率が高いというのが一般的であります。しかし、今回の公務員の期末手当切り下げは、役職者も一般の職員も。一律カットであります。この点も民間準拠から問題であります。 しかも期末手当は三年前、最高二割増しの役職別傾斜支給が強行され、役職者などを優遇する措置がとられております。これら役職者優遇措置とあわせて見ますと、今回の一律カットは、一般の職員に一層の犠牲を強いるものとなっているのであります。 我が党の修正案は、こうした問題点を是正するとともに、公務員労働者とその家族の生活を擁護するものであります。 次に、修正案の概要を申し上げます。 政府提出の一般職職員給与法改正案が、期末手当を年間〇・一五カ月切り下げている第十九条の四第二項の改正規定を削除し、現行の支給月数を維持するものであります。 なお、本修正案に要する経費は、約二百八十二億円の見込みであります。 以上が修正案の提案理由とその概要であります。 委員各位の御賛同をいただき、速やかに可決されますことを要望いたしまして修正案の趣旨説明を終わります。
○左藤委員長 これにて修正案についての趣旨の説明は終わりました。 この際、本修正案について、国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見を聴取いたします。石田総務庁長官。
○石田国務大臣 ただいまの一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案につきましては、政府としては反対でございます。 —————————————
○左藤委員長 これより各案及び修正案を一括して討論に付するのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。 まず、松本善明君提出の修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○左藤委員長 起立少数。よって、松本善明君提出の修正案は否決されました。 次に、原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○左藤委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○左藤委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○左藤委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました各法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○左藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕
○左藤委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十時四十三分散会 ————◇—————