政治改革に関する調査特別委員会 第18号
- 発言数
- 96 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1993/11/16
会議録
○石井委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案並びに河野洋平君外十七名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員小選挙区画定等委員会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案、政治腐敗を防止するための公職選挙法及び政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案の各案を一括して議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。茂木敏充君。
○茂木委員 日本新党の茂木敏充です。 私は、社会党・護憲民主連合、新生党・改革連合、公明党、民社党・新党クラブの四会派の御了解をいただき、さきがけ日本新党を代表いたしまして、総理並びに関係閣僚の皆さんに政治改革関連法案について御質問させていただきます。 まず、総理にお伺いいたします。 長時間にわたりましたこの政治改革法案の審議も、この衆議院では大詰めの最終局面に差しかかっております。そこで総理は、昨晩二時間余りにわたりまして、自民党の河野総裁とトップ会談を持たれました。そしてまた、本日も河野総裁とお会いになられたとお聞きしております。その中で、総理の方から定数配分や公的助成も含めて歩み寄りの姿勢を積極的に示されたとお聞きしております。徹底的に議論を尽くした上で、お互いが歩み寄り、合意点を探る、これが憲政の常道であると私は理解しております。 そこで、総理にお尋ねいたします。 総理は、トップ会談に臨むに当たって、どのような姿勢でお臨みになられたのか、また、実際にトップ会談の席ではどのようなお話をされたのか、まずお聞かせください。
○細川内閣総理大臣 昨晩からけさにかけまして、自民党の河野総裁とおよそ二時間余りにわたって胸襟を開いてお話し合いをいたしました。本当にじっくりお話をすることができた、しっかりとお話をすることができたというふうに思っております。 残念ながら、合意に至ることはできませんでしたが、私の方から何点かのことを申し上げ、また、それに対して河野総裁の方からも一つ一つ丁寧に応答をいただいたところでございます。 さまざまな報道などにも出ておりますが、私の方から主として申し上げましたことは、本委員会の理事者間の協議で決まりました幾つかの項目、あるいはまた各党の代表者、与野党の代表者間の御協議で決まりました幾つかの項目、そうしたものを除きました重立った項目につきまして、私の方から、こうした点については自民党案の考え方の方に譲歩いたします、いろいろな議論の経過なりあるいはまた世論の動向なりというものを考えますとその方がどうもいい判断かもしれません、譲るべきものは譲らせていただきたいということで、まず政党助成の点につきまして、人口一人当たり二百五十円とする自民党案どおりに私どもの政府案を修正させていただきますと、こういうことを申し上げた次第でございます。 それから、総定数また配分につきまして、総定数は五百人ということで、配分につきましては、政府原案では総定数をフィフティー・フィフティーということにしていたわけでございますが、これを、各都道府県にまず一人ずつ均等に配分される小選挙区の議席というものを四十七、まず五百から引きまして、その残りの分を半分ずつにするということで、その差し引いた分の四十七をそれに加える、その結果、小選挙区が二百七十四、比例代表の定数が二百二十六ということになるわけでございますが、そういうことでいかがでございましょうか、こういうことを申し上げたところでございます。しかし、残念ながら、この点についても譲歩することはできないというお話でございました。 それからまた、比例代表の名簿の単位につきまして、私どもは、これはやはり都道府県の単位では比例代表をゆがめることになりますし、またブロックというのは、なかなか線引きも難しいし、だれもが納得するような案というものを策定することが容易ではないといったようなことを考えますと、政府原案どおりでひとつお願いをしたい、こう申し上げましたが、この点もやはり、仮に二百七十四の全国という話になるならば、それは政治的な過疎県というものを救済できないといったようなお話がございまして、これについてはのめないというお話でございました。 また、投票方法につきましては、政府原案どおり二票制ということで私どもは考えざるを得ないという趣旨のことを申し上げたのに対して、この点もやはり譲るわけにはいかない、こういうお話であったわけでございます。 また、企業・団体献金の問題につきましても、政府原案どおり、今国民の大方の声は企業と政治にまつわる不信に根差しているというところから考えると、この際政治家個々人に対する企業・団体からの献金は禁止をすべきであろう、それを政党一本に絞るべきであろう、この基本的な考え方を私どもはやはり大事に考えてまいりたい、こういうことを申し上げまして、この点についてもやはり最終的に合意を見ることができなかったということでございます。 そうしたことで、大変残念な結果になりましたけれども、基本的に私としては、譲れるところについては、与党の代表者の方々から御一任をいただいて、できる限り、あとは一任を受けて、お話し合いをしていく中で詰められるべきものがあればということで会談に臨ませていただいたところでございます。その結果がこのような結果になったことは大変残念でございますが、しかし、誠意を尽くしてとにかく私としてはお話をしてきた、このように御理解をいただきたいと思っております。
○茂木委員 今国会での政治改革関連法案の審議時間は、既に百二十五時間六分に達しています。これは、第百二十六国会での政治改革関連法案の百七時間二十一分の審議時間、そして百十三国会での消費税法案の審議時間の百時間十七分を大幅に超えて、歴代第三位の長時間審議になろうとしています。 これまでの記録では、昭和三十五年の第三十四国会での日米安保の百三十六時間十三分、次に昭和四十六年の第六十七国会での沖縄復帰特別措置法の百二十七時間十四分という長時間審議がございます。しかし、この五年間の政治改革関連法案の審議時間を合計いたしますと、前国会までの百四十九時間五分に今国会での百二十五時間六分を加え、トータルでは二百七十四時間十一分と、日米安保に沖縄復帰を合計した審議時間をも超える長時間審議になってきたわけでございます。日米安保や沖縄復帰が、国論を二分するような大議論の末、日本の戦後のあり方を誤りなく形づくってきたのに対し、この政治改革関連法案の審議は、まさに二十一世紀の日本のあり方を問いかける議論であったと私は認識いたしております。 そこで、総理にお尋ねいたします。 総理は、二十一世紀に向けての課題として、政治改革と並んで行政改革、経済改革を取り上げ、さらに現下の景気対策から国会改革そして長期的な教育改革まで、幅広い改革に取り組もうとしておられます。そんな中で、政治改革を内閣の最初の課題として取り上げられた意義、そしてこの政治改革がその後の行政改革や経済改革にどう結びつき、つながっていくのかについて改めてお伺いしたいと思います。
○細川内閣総理大臣 今お話がございましたように、過去五年間にわたりまして、審議会の答申を受けて、国会におきまして論議が尽くされてきたわけでございまして、その結果がなかなか収れんし実ってこなかったということは、日本の政治の機動的な対応力というものを高めていく上で大変残念なことであったというふうに思っております。さまざまな課題があるわけでございますから、一日も早くやはりそのベースになる政治改革というものをやり遂げて、内外の課題に的確に対応していくようなフレームをつくるということが一番求められているのだと思いますし、そうした意味で、ぜひ今度の内閣におきましてはこの政治改革の課題を最優先の課題として成立をさせていただきたい、このようにお願いを申し上げてきた次第でございます。 政治改革は、行政改革、経済改革、とりわけ特に今不況が深刻でありますが、思い切った経済対策というものを進めてまいります上でも、いずれもこれは、あるいはまた行政改革を進めていく上でも、根っこではいずれもつながった問題でありますし、政治改革を進めていくこととあわせて、今申し上げたような他の改革についてもあわせて今後進めていくことが肝要であると思っております。 しかし何よりも、先ほども申し上げましたように、その土台になるものは政治のシステムだと思っておりますし、ぜひとも一刻も早く成立をさせていただき、そしてもろもろの課題に取り組むような環境が整うならば、また整えていかねばならない、そのように考えている次第でございます。
○茂木委員 今度は、連立与党の内閣を構成する各党首の皆さん、そして今回政治改革法案を担当してこられた山花担当大臣、佐藤自治大臣にお聞きいたします。 言うまでもなく、この内閣はまずもって政治改革を実現する、このことを使命に成立した内閣であります。振り返って、前回の第百二十六国会での政治改革関連法案の審議や衆議院の解散・総選挙、そして連立内閣の誕生から今日に至るまでの過程は、各党内そして各議員間にさまざまな意見の違いがあり、よくここまでまとまってきたという思いが強くしてなりません。 そこで、各党首、担当大臣の皆さんに、各党内でのここに至るまでの経緯や御苦労、そして政治改革の最終局面に立っての御感想、御決意を改めて一言ずつお伺いしたいと思います。
○山花国務大臣 今総理お話しのとおり、細川内閣の最重要課題である政治改革について、特命相としての任務を担いました。その意味におきましては、何よりも、今御指摘のとおりの長時間にわたる審議を真摯に取り組んでくださった与野党の委員の皆さんに心から敬意を表する次第でございます。 これまた総理お話しのとおり、最重点の課題であるとともに、これからの我が国のあり方を考えた場合には、まず政治改革がスタートである、こうした認識を持ってきたところでございます。現在、党首という立場にはございませんけれども、私が党首の時代、そうした気持ちで政治改革についての国民の期待にこたえたい、こう思っておりましたし、私、今日でもその気持ちは変わりません。総理が責任を明確にしている、年内成立に向けて全力を尽くしたい、こういう決意でございます。
○羽田国務大臣 六十三年、リクルート問題が起こりました。そのときから政治と金の問題、そしてこの問題を追及していく間に、いわゆる国会で今内外の問題に対して対応する、そういったときにはやはり複数であるために本当に責任ある議論もできないということの中から、小選挙区比例並立制というのを、自由民主党時代、海部内閣でこれをつくり上げたということでありました。しかし当時は、定数是正、あるいはある党は比例、また比例併用ということまで言ってくださった政党もありました。 しかし、なかなかそれ以上は出なかったわけでありますけれども、前回の宮澤内閣のときの経過を踏みながら、今日、細川総理そして河野総裁と深夜にこうやってお話し合いされて、これはまとまることが残念ですけれどもできなかったのですけれども、しかし小選挙区比例代表並立制、これの枠は一緒になったということでありまして、私は、これができることによって党も変わっていくし候補者も変わっていくという中で、政治と金の問題ですとか、そういったものに対してこたえることができるでしょうし、また本当の議論というのが私はそこから起こっていくということで、内外の山積した問題に対してきちんとした対応ができるようになるのじゃなかろうか、このことを期待しておりまして、衆議院そして参議院で一日も早くこれが可決されるように、そして先ほど総理からお話があったように、やはり何といっても一番の土台は政治改革であって、行政改革だとかあるいは経済改革、社会構造の改革、いろいろな問題の土台になるものであろう。まずこれをなし遂げることが重要であろう。 一歩大きく前進したことに対して、今私も感慨深いものを持っております。
○石田国務大臣 お答えを申し上げます。 私としましては、前国会の政治改革論議というものが大変印象深く残っておるわけでございます。今もお話がございましたように、六十三年リクルート問題以来政治改革が強く叫ばれながら、なかなか改革が結実をしないというような状況が続きました。そして、本格的な議論になったのは、まさに宮澤政権のときの百二十六回国会の議論であったと思うのでございます。 そして、その百二十六回の終盤に至るまでの経過を考えてみますと、当時与党でありました自民党の中にも大変数多くの改革論議がございました。野党の中にも併用制を含めてさまざまな議論の経過がありまして、そしてあのような状態になったのでございますけれども、そのことによって、最終的には要するに解散になりましたけれども、その解散・総選挙の中で、やはり各党は国民の皆さんにまさに政治改革をお約束申し上げたわけでございますので、その選挙の結果また新しい政権が誕生したという経過、そういったものを考えてみますと、やはり私は、今国会におきまして、国民の皆さん方に、どうしても政治不信に対する答えとして、この政治改革を成立させなければならないという強い念願を抱きながら、今日まで皆さんの御論議を伺っておったわけでございます。 今この局面に来まして、政治が国民に対して一定の責任を果たすことができるのではないかという大きな期待の中に、今その結実を迎えようとしているわけでございますが、大変感慨深いものがございます。
○大内国務大臣 昭和六十三年のリクルート事件から、昨今の金丸・佐川急便事件そして数々の首長をめぐる汚職事件に直面いたしまして、腐敗政治との決別という問題は時代の大きな要請であったと思います。この間、海部内閣、宮澤内閣が政治改革問題に挑戦いたしましたが、これに失敗をいたしまして、国民は政治不信の極に今あると存じております。 したがいまして、この政治腐敗との決別のために、各党はそれぞれの意見、政策、持論というものを持ちながらも、それぞれがそれに固執することなく、その意見の一致を見ることによって政治改革を達成するということが、政党としても、政治家としても、国会としても大きな責任になってきたと思うのでございます。したがって、私ども、自分たちの立場としてのいろいろな利害損得はございますけれども、それを超越して、何とか皆さんと合意ができるような、そして後世の民主政治を開花さしていくことができるような、そういう政治改革を実現しなければならぬ、そういう気持ちでこの問題に取り組んでまいりました。 今日ここに、曲がりなりにも一定の結論を得ようとしていることは非常に感慨深いものがございますし、昨日来総理も、真剣にお互いの最高指導者同士で胸襟を開いて話し合いまして、その結果合意を得ることができなかったことは本当に残念なことではございますが、にもかかわりませず、本日こうして自民党の皆さんも出席して、整々粛々とこの問題について結論を出そうとしていることはまことに感慨深いものがございます。
○江田国務大臣 政治改革論議の発端になったリクルート事件、これは私たち社民連があるいは火をつけたのかなと思ったりしておりまして、火をつけた以上、この政治改革はどうしてもやり遂げなきゃならぬというのが私たちの思いでございました。 いろいろな点から考えてみて、選挙制度も変えなきゃいかぬ、中選挙区制度を変えなきゃいかぬという、そういう思いでいっぱいで、私どもは併用制を当時主張いたしました。海部内閣のときに、政府は並立制を提案し、私も政治改革特別委員会の委員の一人になりまして、海部総理と議論をいたしました。 並立制、併用制といいますけれども、選ぶ側、国民の側から見たら、一つは一人だけ選ぶ選挙区で一票を行使する、もう一つは政党に票を投じて比例で議員を選ぶ、これは変わらないわけですね。あとは、どうやって議員が選ばれていくかの、その手順だけですから。それならば、国民から見たら、並立、併用は水と油だという議論もなじまないんじゃないか。だから、これはローマ法王を決めるときでもコンクラーベでとにかく必死で話し合うわけですから、必死で話し合えば必ずどこか結論は得られるはずじゃないか、こういう議論をいたしました。今、ずっとそれから数年かかりまして、きのう細川総理と河野総裁で、本当に二時間以上にわたる大変な、白刃を交えるような議論を行ってくれた。コンクラーベというものをやっていただいた感銘深いものがございます。 今やっと政治改革、ここまで来たわけですが、百里を行くに九十九里をもって半ばとすという言葉もあります。まだまだ半ばというつもりで、最後まで仕上げなきゃならぬ。同時に、この選挙制度の改革も含む政治改革をやり遂げましたら、これに中身を与えていかなきゃいけないわけで、そのためには政党もまた大きくこの制度のもとで生まれ変わっていかなきゃいかぬ。ますます努力をしなきゃいかぬと身を引き締めているところでございます。
○茂木委員 最後に、総理にお伺いいたします。 政治改革議論は、本質的に、単に技術論や、個々の政党や政治家の利害の調整の問題ではもちろんありません。まさに日本における本当の民主主義を問いかける議論であったと思っております。 選挙権や政治改革をめぐっては、古今東西さまざまなドラマが繰り返されてきました。アメリカにおいては、今からちょうど三十年前の一九六三年、幾多の紆余曲折、そしてかけがえのない犠牲まで払って、全国民に選挙権も含めてあらゆる権利の平等を保障する公民権法案が、議会において審議されておりました。まさに、今の日本の国会と同じような状況であったと思います。 そんな中で、ケネディ大統領は、法案が議会に提出されるに当たって、特別メッセージを送っております。そして、大統領はそのメッセージの最後で、立法府を構成する議員たちにこう訴えかけます。 議会のメンバー諸氏に要請する。この問題を政治的しがらみや地域的観点からではなく、国家的見地から見詰めてもらいたい。そして、一人一人みずからの心の中を探り、我々をアメリカ人として結びつけるこの上なく明白で、貴重、かつ誇りに満ちた要素を見詰めてもらいたい。その要素とは、正義感である。それは単に経済的効率のためではなく、ましてや国内の平穏を保つためでもない。ただ、何よりもそれが正しいことだからなのだ。 総理にお尋ねいたします。議会内にどのような反対があっても、法案通過に当たってどのような困難があろうとも、この政治改革を今国会でなし遂げることが正しいことだとお考えでしょうか。改めて総理のかたい御決意をお伺いしたいと思います。
○細川内閣総理大臣 先ほど来お話がございますように、本委員会でも長時間にわたってさまざまな角度から御論議をいただいてまいりました。あらかたの御論議は大体出てきたのかなという感じがいたしておりますし、ぜひ区切りのつけられるところで区切りをつけて、そして本院としての結論を出していただきたい、そのように強く願っているところでございます。
○茂木委員 ありがとうございました。 私も、日本新党の立場でもなく、連立与党の立場でもなく、まずもって議会を構成する国会議員の一人として、みずからが正しいと信じるこの政治改革の実現に全力を傾けていくことをお誓い申し上げ、質問を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。
○石井委員長 次に、津島雄二君。
○津島委員 当委員会もいよいよ、私どもがみずからの良心に問いかけながら、政治改革関連法案について最終的な意見を明らかにする段階が近づいてまいりました。これまで四年あるいは五年にわたって国民の環視のもとで議論をしてまいりました政治改革の話でありますが、私ごとを言って申しわけありませんが、私にとってもまさに感慨無量のものがございます。 二年前、平成三年十一月、そこにおられる羽田副総理は御存じでございましょう、あなたは私の党の政調会の選挙制度調査会長であった。私は代理であった。私どもは協力をいたしまして、政治改革大綱を立案いたしました。そして、並立制の導入を提案するとともに、野党と積極的に話し合いをすることを期待したわけでございます。自来二年余り、現在この時点まで私どもは多くの議論を積み重ねてまいりましたし、いろいろなことをその議論から学ばせていただいた。 そして今、政府修正案と私ども自由民主党の案とが最後の皆様方の御意見を待っておるところでありますけれども、まず最初に、羽田副総理、この二年間を振り返って、お互いに苦労してきた立場でありますが、御心境をお伺いしたいと思います。
○羽田国務大臣 先ほども申し上げましたように、まさに感無量であるということを申し上げたわけですけれども、今、さきに御質問をされた方の最後にお話がありましたように、私たちはただ党利党略とかあるいは個人の個利個略ということではなくて、やはり日本の国が今課せられているもの、こういった問題について対応するためにはやっぱり政治が信頼を取り戻さなきゃならぬということが一つと、もう一つは、先行きを見はるかしながら、本当に議論できる場というものをつくらなきゃいけないということを、お互いにこの問題について本当に苦労してきたということを今改めて思うわけであります。 しかし、振り返ってみますと、先ほども申し上げましたように、初めのうちはまさに定数是正ということで、どうもこれと本当の政治改革というものは一緒なのかというような議論もしておったのですけれども、今やまさにみんながこの制度疲労ということを認めながら、私どもが議論をしてきた比例並立制というものを、ここでおおよその、ここにいらっしゃる多くの皆さん方が合意をすることができたということは、大きな私は前進だったろうと思います。 その意味で、これをなし遂げて、先ほどもお話があったように、政党そのものも変わる、あるいは議員それぞれの人たちも変わってくる、国民の見方というものも変わってくる。私は、これが成立することによって、そこに間違いなく新しい日本の政治が生まれてくるであろう、そして我々が痛みを覚えたときに、国民の皆さんに対しても、経済の構造ですとか、あるいは行政改革の問題ですとか、あるいは社会構造の中にもいろんな問題について問いかけていくことができるんじゃなかろうかというふうに思っておりまして、一日も早くこの法案を成立させたいという思いを今改めて持っております。
○津島委員 その平成三年十一月の段階の議論でありますけれども、当時の野党の皆さん方は、定数是正と腐敗防止が先決である、並立制の導入などはもってのほかで、検討の余地がないといって、国会の委員会の質問すら同意をされなかったわけであります。 そこにおられる山花担当大臣あるいは佐藤自治大臣も当時から深くこのことにかかわっておられたと思いますから、それなりの感慨がおありだと思いますが、山花さん、今どういう御心境でございますか。
○山花国務大臣 御指摘のとおりでございまして、政治改革全体を考えた場合には、何よりも政治の倫理の確立、そして政治資金規正法の改正、国会の改革、そして政治改革がある。政治改革については、当初の話題としては、六十一年国会決議以来続いている最高裁の判決のもとにおける格差是正の問題、まず緊急の課題としてこのことを行わなければならないというのが当時の、社会党だけではなく、かなり野党の共通した立場だったと記憶をしているところでございます。 御指摘のとおり、今質疑がありましたリクルート以来、定数是正の問題から政治改革のテーマというものが、政治と金とのかかわりで改めて新しい意味を持ってきたのではなかったでしょうか。そうした中での幾度かの政権の存否にかかわる議論を経て、さきの総選挙において政治改革のテーマ、政権交代なき日本の政治は憲法が求めている議会制民主主義を危殆に瀕せしめているではないか、こうした国民の皆さんの御批判を受けて、政権交代からという政治改革のテーマになったと私は承知をしているところでございます。 そうした中での、国民の期待を受けての今国会における政権の成立にかかわる政治改革のテーマとして、今回の最も基本的な選挙制度について議論が集中したところでございまして、柱は、選挙制度と腐敗をなくすシステムをいかに確立するか。その全体、一括四法案として今回政府の提案をさせていただいたところでございますけれども、そうした過去の歴史の変化に対応して、私たちも極めて現実的な、国民の期待にこたえる、こういう選択をしてきた。こうした経過について思い起こしていたところでございます。 政治改革をしなければならないということにつきましては、思いは同じでございますし、また与野党とも、国民の皆さんに対する責任は共通のものがあると確信をしております。年内、一体としての政治改革実現のために、私の担当の任務もございます、全力を尽くしたいと考えているところでございます。
○津島委員 今拍手がございましたけれども、山花さんの御答弁、いつも聞いておりますと、最初はいつものようなメロディーから始まって、長いメロディーが続いているうちに何か現代的なメロディーになっていく。その間の論理的なつながりが必ずしもわからないというのは今も私にとっては同じ感じなんでありますから、それじゃ、私の方から単刀直入にお伺いいたしましょう。 当時は、並立制は聞く耳を持たなかったとおっしゃった。しかし今は、選挙制度の改正と一体となしてやらないと腐敗防止もできない、こうおっしゃった。つまりその核心のところにあるのは何なのですか。昔は腐敗防止をやればいいと言っていたのを、今は選挙制度も一緒に変えなきゃならない、こうおっしゃっている、その変化のそこのところを教えてください。
○山花国務大臣 一言で申し上げまして、これまでの議論の積み重ねの中で、全体一括してということが国会の中における大勢の議論となったのではなかったでしょうか。今回は、腐敗をなくす政治改革を実現する、こうしたテーマのもとにおいて、四法案一括ということの意味がそこにあると思っています。したがって、どちらが優先ということではなく、一体としてやっていこう、こうした与野党の気持ちについてはほぼ共通のものができてきたのではないかと思っております。 私の立場としては、そうした中で、国民のここまで来た政治不信にこたえるためには、年内政治改革実現、こうした政権の性格づけを行った細川政権に全面的に協力して今日に至っているところでございます。
○津島委員 まあ、今伺っているところの核心は、やはり政権交代可能な体制をつくろうということなんでしょう。まだほかにもいろいろ言われたけれども、余り本質とは関係ないようなところもたくさんありましたが。 そこで、羽田副総理にお伺いいたします。 羽田さんのお立場からいいますと、この政治改革の原点は何なんでしょう。今山花さんは、原点にいろいろお触れになった。やはり腐敗行為を根絶したいというところから発想していると。羽田副総理にとって原点は何なんでしょう。
○羽田国務大臣 原点は、やはり六十三年のリクルート問題があって、政治と金の問題があったと思います。 それともう一つは、私ども、今日本の国が抱える内外の問題、こういった問題に対応するのに政治家個人があるいは政党がやはり責任を持って物事を訴えていく、そういう議論のできる場所というのをつくらなきゃいけないじゃないかということ、そして、そういう中から政党そのものを本当の大衆政党、国民政党に脱皮させていかなければいけないということ、私ども、こんなことが議論の過程の中でやはりどうしてもこの大きな柱として二つ出てきたんだというふうに思っております。
○津島委員 我々が二年前あるいは三年前から議論していたその原点に、やはり今の中選挙区制度があったんじゃないでしょうかね。その中選挙区制と、それから、今原点としてお触れになった、また山花さんもお触れになりましたけれども、今までいろいろ問題が起きた、そのこととのつながりについては、羽田さんはどういうふうにお考えになっていますか。中選挙区制というものを今どうしても変えなければならないとすれば、そして、それが我々がねらっている政治改革の原点につながっているとすれば、どういうところでつながっているんでしょうか。
○羽田国務大臣 この点も二点についてお話ししたいと思いますけれども、一つは、やはり政権をとろうとしますと、どうしても一つの政党から複数を出さなきゃならぬ。この現実の中で、何というのですか、その事務所あるいは秘書さんの数、そういったものがお互いがどんどん競争しながらふえていってしまう。そのほか、サービスといいますか、そういったことのために大変な費用がかかってきておるということ、これがやはり一つであろうと思います。それで、しかもそれは個人がやっていかなければならぬというところに問題があったと思うのです。 それともう一点は、やはり複数が選ばれる。十数%の得票があると、十数%で当選する方がたしか二百何十人になったんじゃないかというふうに思います。そういう中で、どうしても議論というのが、全体を見ながらの議論というのはなくなっていってしまう。特に難しい問題になりますと、ほかの候補者の方が話さない、ほかの方もなかなか話さないということのために、残念ですけれども、こういう大きな激動、あるいは五十年たった今変えなきゃいかぬ、そういう問題についての議論というのはなかなかなされなかったと思うのですね。ですから、そういうことがやはり中選挙区から生まれてきた弊害であろう。それで中選挙区を制度疲労ということを申したことであろうと思っております。
○津島委員 まあ、おっしゃったことを私どもなりに言わせていただければ、政党・政策ベースの政治、そしてまた、そういう選挙を確立しなければならないと。私どもは、前通常国会、百二十六国会からこのことを言い続けてきているわけでありますが、そのことと、それから、先ほど山花さんが触れられた、政権交代可能な緊張感のある政治を確立しようということを何度も何度も言ってきたのですが。 さて、その立場からいいまして、今政府の出しておられる案でありますが、それはどういうふうに評価をされるか、ここは細川総理にお伺いいたします。
○細川内閣総理大臣 これは、両方の制度、小選挙区と比例制というものが相補う形でということで、二百五十、二百五十という形で政府案として出させていただいたわけでございますが、連立与党の中では、そのような形が、今までの過去の御論議というものを踏まえて、七次審も並立制でございましたし、また八次審も並立制でございましたし、また、その後の国会における御論議等も踏まえて考えますと、大体議論の収れんされるところはそのようなものかなということで、今度の国会に政府案として出させていただいたところでございます。 しかし、それは連立与党の中の話であって、自民党の側からは、三百の小選挙区、百七十一の比例ということでまた違った形の御提案があったわけでございまして、その御提案にもやはり私どもとしては耳を傾けるべきではないか、最終的にそのように判断をして、御提示を申し上げましたような形のものに修正をさせていただいたということでございます。 このことによりましても、民意の集約と反映という両方のポイントというものはお互いに相補う形で、そして自民党の方で主張しておられた、より強く政権の意思の選択ができるという点については、私どもとしても可能な限りの譲歩をさせていただいた、このようにお受けとめをいただければありがたいと思っております。
○津島委員 この問題を議論していくうちに二つの大きな柱が浮き彫りにされてきた。 その一つは、政権を選ぶということ。交代し得るけれども、政権を選ぶ。したがってまた、政権を担当する責任を明らかにする。この一つの柱。それからもう一つは、政党・政策ベースの立場を明らかにして、そして、それによって選んでいただく政策なり政党が民意の鏡として反映されるという二つの柱。この二つの柱をどうやって組み合わせるかということ、これが百二十六国会における私ども与野党の議論の中心にあったと思うのであります。 問題は、これが、先般の選挙が終わりましてから事態が急変をしていった。どなたがイニシアチブをとっておやりになったかわからぬのでありますけれども、二百五十、二百五十という、細川さんの後ろにおられる官房長官、これは、百二十六国会で私はしばしば隣に座っておったから、顔を見ると何考えておられるか幾らかわかる仲なんでありますが、二百五十、二百五十、どうだ、こういうのが出てきたわけですね。 そこで、一体哲学は何だということがわからなくなっちゃった。どっちも平等に組み合わせればいいじゃないかという。それは、何というか俗な話ならいいけれども、この真剣、深刻な、これからの政治の基盤をつくる話にとって、やはり哲学は何かということが非常に大事な問題だと思うのであります。 そういう意味で、私どもは自民党なりに、まず、何といいましても、政権を選んでいただく、しかもそれは、やはり地域の代表である、顔を見える人を中心に選んでいただくという考え方で一貫した案を出していったわけでありますが、それに対して、今細川さんがおっしゃったように、昨日のトップ会談で自民党側の考え方に幾らか妥協したとおつしゃった。 その問題に入ります前に、私は、今非常に恐れている、心配していることがある。これはどうしても最初に指摘しておかなければいかぬわけであります。二つあります。 その一つは、当委員会において、先般私が質問しましたときに既に指摘をしておいたのでありますけれども、連立政権ができたときに、選挙のときの公約とは別にしてと、これは明らかに山花さんは答弁の中でおっしゃったのですよ。社会党の政策は別として、連立のための政策を組んで今私どもはやっております、大臣だから一生懸命やっておりますと。しかし、これがまかり通りますと、政党・政策ベースの政治状況をつくっていこうということがどこかに吹っ飛んでしまうんじゃありませんか。このことは、やはりこの総括の場面でもう一遍お考えを総理と山花さんと両方からお伺いをしておきたい。 今の連立政権の性格、何と申しますか、姿を見て、政党・政策ベースの選択はこれから国民がちゃんとできるのか、できるためにどういう努力をこれからされるのか、まずお伺いしたいと思います。
○細川内閣総理大臣 これも何回か本委員会でも御答弁を申し上げたと思いますが、選挙の前に各党がそれぞれの固有の政策というものを連立を組む場合には持ち寄って、そしてそれをすり合わせた上で政策協定をして連立を組むというのが本来の姿であろうと思いますが、今回はたまたまそういう形にはなりませんでした。そういうこともしかし往々にしてあり得ることではないかな、そのように思っておりますが、いずれにしても、各党の固有の政策というものは固有の政策として持ちながら、連立を組むに当たって基本的な合意というものを交わしたわけでございますから、その合意に従ってお互いにしっかりと提携をして進んでいくということは、これは私は許されることではないかというふうに考えているところでございます。 この連立政権のもとにおいては、あくまでもその合意に従って、この政治改革を初めとして、そこで取り交わした基本的な安全保障とか外交の問題とか、そうした基本的な問題について取り組んでいくということでございますから、そのことは、今申し上げましたように、一つの連立政権の姿として御理解をいただけることではないかというふうに私は考えております。
○山花国務大臣 津島委員の御意見の前提にあるものとして政治改革についての哲学をお話しになりましたけれども、その哲学が対立して、前国会の議論だったと思っています。今日の時代認識、一党が多数を占めて政権が安定する、こういう時代ではなくなり、連立政権の時代になったのではないか。ここのところについて前提が違っているということがあるのではなかろうかと思っています。私は、価値観が多様化し、有権者の皆さんがさまざまな価値観、政策に対して選択をする選挙の今日的な事態ということを見るならば、日本においても一党が圧倒的に多数を占めて安定的な政権をつくるということは困難な時代になったと思っています。 そうした中で、社会党の場合には、八九年の段階、連合政権についての政策を発表しておりました。以来その考え方については今日まで変わっておりません。政党はそれぞれ生まれ育ちが違うわけですから、固有の理念を持ち、固有の政策を持つ、それゆえに独自の政党としての主体性があることを前提としながらも、連合・連立の時代には、連立政権をつくる、お互いの主張については譲り合い、お互いの主張を生かしながら議論をして合意をつくり出していくという政治があるのではないか、こうした考え方から連合政権の政策を発表してまいりました。 今回も選挙に先立ちまして、非自民の連立政権の政策を発表し、そしてそれぞれの政党が選挙を競ったところでございます。その結果に基づいて連立政権を合意の上につくり上げたわけでありまして、新しい時代における本格的な連立政権の時代を迎えていると私は認識しているところでございます。 かつて、振り返りますと、自民党も安定多数がとれなかった選挙の後、野党の一部と一緒になって政権を守った経験をお持ちでございます。新自由クラブのときですね。その選挙の前は全く違った立場だったのですけれども、それが一緒になって、合意をした上で政権をつくったと思います。 また、ついせんだってドイツのシュミット元首相がいらっしゃったのですけれども、連立政権についての、固有の政策と連合政権の政策についての御苦労をお伺いいたしたところでございますけれども、そうした経験を各国ともしておるのじゃないでしょうか。これからも私は、一党がということではないんじゃなかろうかと思っておりますので、それぞれの党の政策を持ちながら、国民の前に連合政権、連立政権の基本合意を明らかにするということはあり得ることだ、こう思っているところでございます。
○津島委員 山花さんの、民意が多様化したとか連立の時代に入ったとか、そのことは否定する必要ないのですよ。幾ら連立でも、みそとくそと一緒にするような、つまり、全く矛盾した固有の政策を持ちながらやるのは、これはいかがなものですかということを言っているのでありまして、自民党の場合のケースとは私は全然違うと思う。全然違う。憲法論まで絡んで、お互いが相入れないような意見の食い違いは全くなかったのですから、そこは一緒にしないでくださいよ。ですから、私は、将来の日本の政治のために、この政治改革が終わりましたら、このような不自然な連立は早く解かれることを期待したいと思うのであります。 もう一つ、私が心配でならないのは、いわゆる権限と責任の分離なんであります。 もちろん、総理は、全体として今度の内閣の責任を全部背負って頑張っておられるけれども、今度のいろいろな与野党の折衝の中で、いろんなお考えが出てくる震源地が、まあ私どもは地震計で正確に図っているわけじゃないのだけれども、どうも方向が官邸でないようなところから来ることが多いんだ。これが昔の、例えば派閥の長が、数をたくさん持っているから、その人が責任を持たなくても権限を持っているというようなことにつながったのでは、これは今度の政治改革の原点である、今のこういう状況を改善しようということにつながらないのでありますから、これも懸念の第二の材料として私はどうしても申し上げておかなきゃならないわけであります。 しかし、それにいたしましても、まあ昨日は、総理、大変御苦労さまでございました。我が党の河野総裁も、それこそ思いのありったけをぶつけ合って話し合いをされたと思うのであります。 それはそれで結構なんでありますけれども、私は、ここに至るまでの過程がどうしても理解ができない。私自身、当委員会の委員であると同時に六者協議に引っ張り出されておったのでありますけれども、六者、双方、与野党の代表が出て、真剣に話し合いをしているという最中に、これは、委員長、まあ遺憾の意を表明されましたから今申し上げてもあれなんだけれども、職権で締めくくり総括の日程を設定しようとされた。 で、いろいろ聞いてみると、外交日程があるというのですね。アメリカへ行かれると。それは、物事によってはいいのですよ。物事によってはいいんだけれども、これから二十一世紀までの日本の運命を決めるような政治改革をやるときに、ある国の大統領に会うこともそれは大事でありますけれども、外交日程が優先をしたということであれば、どうしても私は納得ならない。何か、衆議院のこの話について成果を上げて、お土産でも持っていきますというようなお約束でもあったのでしょうか。これをまず確かめておきたいのであります。
○細川内閣総理大臣 この点については、前から申し上げておりましたことは、ぜひ十八日には衆議院の方で上げていただきたい、そして参議院に法案を回していただきたい、こういうお願いを申し上げてきましたわけで、その根拠は、申すまでもなく、参議院の方でも、ぜひ、重要な法案でございますし、十二月十五日の会期末ということを考えますと、およそ一カ月ほどの審議期間というものは、衆議院と同程度の審議期間というものは確保していただく必要があるであろう、こういうことで申し上げてきたわけでございまして、外交日程ということは、たまたまその後に外交日程は入っておりましたが、外交日程ということを理由にしてそのようなことを申し上げてきたということではないということでございます。
○津島委員 そういうお話は当然のことだと思いますけれども、ただ残念なことに、そのような日程が厳しいということから、私どもがぜひやりたいと思っていた六者協議の大事な仕事が一つできなかった。 それは、六者協議で、公聴会をずっと終えておいでになりました委員会の代表の方に来ていただきまして、国民の意見を聞いたんですから、どういう意見があり、そしてどういう点が問題かということをよくお聞きをして、六者会談の審議に反映をさせようと思っていた。それができなくなっちゃったんですね。それがゆえに、また幾つかの実は与野党の間の対立点の詰め合わせができなくなったわけでございます。 この点を一つ一つお伺いをしてまいりたいと思うのでありますが、ここに入っていく前に、同僚委員、細田委員が、当委員会で、今の与野党の法案の審議の中で若干の追加質問がある。これは、担当大臣の御答弁に不十分な点があるということを指摘しておられますので、しばらくの間、私の時間の範囲内で質問を譲りたいと思います。
○石井委員長 この際、細田博之君より関連質疑の申し出があります。津島君の持ち時間の範囲内でこれを許します。細田博之君。
○細田委員 私は、十月の二十一日と二十七日にただいま津島委員の質問されたような点を中心に詳しく質問をさせていただいたわけでございます。その中で、特に、選挙におきまして選挙協力を皆さんが行われるという意図がおありになることについて強く疑問の念を呈したわけでございます。 総理、今、七党八会派率いておられますけれども、それぞれ一つ一つの党派の違いを認識していらっしゃいますか。
○細川内閣総理大臣 細部については認識しておりません。大まかにはもちろん認識をいたしております。
○細田委員 ボートでも、八人でこぐのは大変速いんですが、一人がおかしなことをやるともう全く進路を誤ってしまうということになりますし、船頭多くして船が山に上るということがあるわけでございまして、実際は政策がそれぞれ違うわけですね。ですから、これから我々も楽しみにしておりますが、予算を組むときに、年金の問題でも防衛の問題でもあるいは税の問題でも、どのようにこの八つの会派をうまく調整していかれるのかなということは大変興味深いわけでございますが、そこで私が申し上げたいのは、選挙協力というときに、やはりこれは政党政治の危機であると思うわけです。 総理言われたように、全部一応違う、その前提で政策はそれぞれあると言われる。ところが、今回皆さん方が御答弁になっている中身はこういう中身です。大阪一区では公明党の方を公認候補といたしますので新生党も社会党も御遠慮ください、大阪二区では社会党を公認候補といたしますのでそのほかの党の候補は御遠慮ください、こういうふうに言われるのが理想である、そう言われるわけです。そうしてそれは、これがもしできない場合には、どこかで、社会党もどうしても出たい、日本新党もどうしても出たいという場合には二人が出るかもしれないけれども、それは望ましくない、だからできるだけ調整をする、こう言っているんです。 これは、政党政治というものを考えたときには、党員に対する冒涜であると私は思っているわけです。つまり、自分は社会党を支持しているのにこの選挙区でなぜ公明党を入れろというふうに言われるのか、これは必ず起こる問題であります。 そこで、たしか大内委員長、大臣だったと思いますけれども、いや、よく考えていくと、やはり政党はどんどん合併していかないと、この小選挙区制のもとでのこういう選挙協力というのはつじつまが合わなくなるだろう、こういうふうに、政界再編が起こっていくだろうという話がありましたけれども、総理はどう思われますか。
○細川内閣総理大臣 穏健な多党制ということを前に申し上げたことがございますが、おっしゃるような方向に進んでいくであろうというふうに私も思っております。 先ほど津島委員の御質問にお答え申し上げましたように、今回は政権交代という大きな目標のために、選挙が終わった後で連立を組むという、そういう形になったわけでございますが、本来はそういうことではなくて、選挙の前に政策協定をきちんと結んで選挙を戦うというのが本来のあり方であろうというふうに思いますし、次の選挙からはそのような形に必ずなっていくであろうし、また、それについていけないという党があれば、それは当然そこから離脱をされるということになるのであろう、このように考えております。
○細田委員 これは大変な問題でありまして、私は、一言で言えば談合政治だと思うわけでございます。 アメリカやヨーロッパから日本がなぜ非難されているかというと、日本は結局お互いの利益のために調整をして、入札行為にいたしましても物の購買にいたしましても、話し合って、あなたはここをやりなさい、私はここをやります、そうすればお互いに得をするからやりましょうということ、これがまさに批判されており、今日ゼネコン問題でも、あるいはその他の独禁法違反問題でも厳しく指摘されているわけです。 政党におきまして、どこの地区においては何党、どこの地区においては何党というような公認調整をやるということは、まさに談合政治でございますし、これは党が合併しない限りは、緩やかな多党制のもとでやるのは政党政治に反する、これが基本的な私の考え方であり、これは津島委員がそういうことを指摘したとおりでございます。 そこで、私は実は前回、佐藤大臣に答弁を求めましたところ、若干実態に合わないといいますか、法解釈上問題のあるということを後で言われましたので、そのことを申しますと、こうやってこの法律がもし通りますと、当然ながら与党におきましても大体二十五人ほどが、この二百七十四名でも現職の議員が公認されません、小選挙区において。したがって、その人たちは、残念ながら二十五人の人は、比例で出てくれということにならない限りは、あなたは引退してくれということになるわけでございます、これはちゃんと調べてありますが。自民党の場合も実は四十人ばかりが、あなたはだめだから小選挙区はやめてくれ、そして比例で出てくれと言わなきゃいけません。そして他方、弱いところで出る人は負けますから、負けたときには惜敗率、善戦率その他の考え方で序列をつけて、そのような人には高い順に当選をさせるというようなことをやらなければなりません。 つまり、二つの異なる性格のものを比例区においては何かの形でミックスしないと、実態になかなか合わないような例がありますので、私は自治大臣なり山花大臣に質問したときには、そういうときには政党の自主性に任せて、比例にどういうふうにやっていくのかということは自由ですね、例えば、ここまでは比例に回った人、ここからは小選挙区に出た人、ここはまた比例に回った人、ここは小選挙区に出た人ということにして、上から順番には惜敗率の順番で並べても構いませんねと言ったら、それでも結構でございます、党の自由でございますと言われたのですが、ちょっと違うようですので、御答弁願います。
○佐藤国務大臣 去る十月二十七日に細田委員の方からそのようなお尋ねがございまして、比例代表選挙の名簿順位のつけ方について、一番から五番までは比例だけの候補者として、六番から十番までは小選挙区の立候補者を惜敗率がいい順に五人並べ、この場合にはまだ固有名詞が決まっていないということのようでございますけれども、惜敗率がいい順に五人並べ、十一番から十五番まではまだ比例だけの候補者とし、それから十六番から二十番まではまだ小選挙区立候補者を惜敗率順に並べるというようなことはできるかという御質問が細田委員からございました。 この御質問が、今もちょっとはっきりしないのでありますが、六番から十番まで、これは全部同一順位、六番の同一順位になるわけですね。その方々があらかじめ固有名詞が、六番で同一順位ということで固有名詞があらかじめ決まっておるのでございましたらそれは可能でございますけれども、その五人というのが、どうも細田委員の御質問は小選挙区でやった結果としての惜敗率を後から当てはめるんだということでございましたら、この制度というのはそれを認めておらないわけでございます。 私が先日の答弁で可能であるという旨答弁しましたのは、六番から十番までの同一順位のグループの五人が、それから十六番から二十番までの同一順位のグループの五人が名簿届け出の時点でそれぞれ決まっておりまして、つまり固有名詞がちゃんと入っておりまして、同一順位の六番になっている五人あるいは同一順位の十六番になっている五人、これがあらかじめ固有名詞は決まっておる、しかし、それをどの順番に当選にしていくかについては、小選挙区の結果出た惜敗率の高い順になっていくということについて、それならばできますと答弁したわけでございます。 したがいまして、本改正案におきましては、同一順位の重複立候補者も含め、名簿には各候補者ごとに必ず順位を付して提出いただく必要がありますので、御質問のように順位のない候補者の存在を前提とするやり方は、あらかじめ有権者に順位がわからないということになりますので、この拘束名簿式を原則とする改正案ではとり得ないということでございますので、あらかじめそこには、同一、六番の五人というものにつきましては固有名詞を入れていただく、こういうことになっておるわけでございます。
○細田委員 修正されましたので、以上で終わりますけれども、こうやってちょっとお聞きになってもおわかりのように、全国比例方式というものは非常に大きな問題をたくさん含んでいるのでございます。政党のできるだけ自由にしなければならないのですが、今の政府提案では非常に拘束度が強い、そういうことが問題でございますので、私どもは都道府県別ということを言っておるわけでございます。 それから、先ほどの談合政治問題ということにかんがみまして、我々は、やはり一票制が正しいのであって、二票制をした上で選挙協力をするということはまさに談合、つまりシェアの固定化になります。必ず、新生党のシェアは何%ですからこれだけにしてください、公明党は何%ですからということになって、これから人気の出る政党にとって議席がふえなくなるというような大きな問題がありますので、そのことを指摘させていただきまして、関連質問を終わります。
○石井委員長 続いて、津島雄二君。
○津島委員 引き続いて御質問をいたしますが、今、細田委員の質問の点に関連をして、地方公聴会、中央公聴会で出た問題の中の大きい問題点が比例代表制の投票単位の問題でございますね、今の全国一本にするか、自民党案の府県制にするかと。これは、地域の代表を基盤とする政権の選択をするという私どもの哲学からくると、非常に重要な問題点である、考え方である。これは容易に妥協することはできない。 同時に、現行の参議院の制度との関係を考えますと、いずれも、衆議院も参議院も全国単位の比例代表選挙をやるというのは、いろいろな意味で問題を起こす。二院制の存在意義を失わせるおそれがあるのではないかと指摘する方もあるわけでありますが、この点は引き続いて議論をして、適切な結論を出さなければいかぬわけでありますが、この点について、細川総理のお考えをお伺いしたいと思います。
○細川内閣総理大臣 重複立候補の問題でありますとか、またその他のいろいろな問題が当委員会でも論議されてきたところでありまして、私どもとしては、やはり都道府県ということよりも全国ということの方が望ましい。都道府県ということはどうしても、比例制、それぞれの各都道府県に配分をするということになるわけでございますから、二名ずつ配分をするということになるわけでございますから、それはやはり比例制の趣旨からするといかがなものであろうか、こういうことをずっと申し上げてきたわけでございます。ですから、その趣旨は、やはりそういう考え方からいたしますと、都道府県という考え方は、私どもとしてはいかがなものであろうか、このように申し上げてきた次第でございます。
○津島委員 今参議院との関係についてお触れにならなかったわけでありますが、いずれこれは参議院でも大きな問題点として御議論になると思うわけであります。ぜひとも政府・与党におかれては、引き続きこの点について議論に真剣に耳を傾けられて、最終的な法律が成立するまでには適切な結論を出されることをここで希望いたしておきたいと思います。 中央・地方公聴会の問題点のうちでもう一つ大きい問題は、地方議員さん、あるいはいわゆる市民党を名のっているような無所属の議員さん、あるいは地方の首長の方々の政治活動を支えていくために、一切の企業献金を政党以外には禁止をするということが非常に大きな影響を与えるという問題点でございます。 よく言われますけれども、いわゆる企業というのは、殊に営利団体でありますから、自分に得になるようなことしか金は使わないよというような俗の議論がございます。それは非常に俗な議論でございまして、すべての方が政治に参加をするときには、自分が意図したある政治目的の達成のために参加をしていくわけでございまして、これはもう多様な参加の仕方がある。 よく与党の方が好んで言われるイギリスでございますが、私から今さら申し上げるまでもないのですけれども、企業は年額二百ポンドを超える献金をした場合には報告書に記載をしろ、取締役会にちゃんと語れという、その企業内部の自律に強くゆだねておる。私はこれは本筋だと思いますよ。企業の方がきちっと、それは我々が意図するところであって、そのような政治参加は結構だという、それは非常に重要な政治参加だと思うのでありますが、その企業献金はすべて政党以外はやめてしまうということについて、私はどうしてもまだ納得いかないわけでございます。 この点について、総理は引き続いて与野党の議論に真剣に耳を傾けていく御用意があるはずだと思いますが、いかがでしょうか。
○細川内閣総理大臣 この点につきましては、昨日も河野総裁と随分時間をかけてお話をいたしました。確かに、地方議員あるいは地方の首長さん方の政治活動をどうするかということは一つの議論のあるところだと思っております。 しかし、これもかねがね申し上げてきておりますように、今国民が政治に対して求めていることは、あるいは政治家に対して期待をしていることは、政治と金にまつわる問題にどうけじめをつけるのか、企業献金というものにどのようなけじめをつけるのかというところに大きな関心がおありであるということを考えますと、また現に企業と個々の政治家とのつながりがいろいろ問題になってきているというようなことを考えますと、この際、どうしてもやはり企業献金というものは、ここで政党以外に個々の政治家に対してなされるものについては、これを廃止するという方向に踏み切るということが、政治に対する国民の信頼を取り戻す上でも何よりもポイントではないか。 これは、私どもの連立与党の中でも一番、この問題こそ我々の精神と申しますか核心部分である、こういうことを、多分、津島委員入ってやっておられた協議の中でも、与党を代表しておられる方の方からそのような発言がなされたことを御記憶かと思いますが、私どもは、この問題につきましては、終始そのような考え方に立ってきているところでございまして、ぜひその点を御理解をいただきたいというふうに考えているところでございます。 地方議員の方々あるいは地方の首長の方々の政治活動というものにつきましては、さらに公営の費用というものを充実していくというようなこともございましょうし、またさらに、寄附の範囲というものを、限度額というものを広げていくといったようなこともあるかもしれませんし、もう少し知恵を絞らなければならないというふうに思っておりますが、いずれにしても、中長期的な課題としては、地方制度全体の問題とも絡めて少し検討をしていかなければならないことではないかというふうに考えているところでございます。 現に、地方の首長の方々あるいは議員の方々は、特に首長の方々は、ほとんどが無所属であられても、約八割ぐらいは無所属だとよく言われますが、多くの場合にはいずれかの党からの推薦を受けておられるわけでございますし、また地方議員の方々の場合にも、政令都市以上の議員の方々の場合には、あるいは市議会議員の方の場合もそういうケースが多いのかと思いますが、各政党に何らかの形でかかわりを持っておられる、あるいは無所属であっても会派手当をもらっておられる、そういうケースがほとんどだと思いますし、そうしたこともまた考慮に置きながら考えていくべき課題ではないかというふうに思っているところでございます。
○津島委員 細川さんは、バランスをとうとぶということをみずからも言われ、またマスコミでも言われておるので、やはりバランスのとれた判断をする、そして、やってはならないことを勇気を持ってやらない、やらない勇気も持っていただきたい。私は、この問題について、これから議論が重ねられていく中で、常に虚心坦懐に政治資金と政治活動の円滑化という問題を考えていただきたいと要望をしておきたいと思います。 次に、先ほどもお話が出ておりましたが、いわゆる定数につきまして、政府側は二百五十という小選挙区を二百七十四までふやすと。二百七十四までふやすというその考え方、内訳はお伺いをいたしました。まあ四十七を仕方ないから配分した、残りを二分の一にするというのは、実に実に苦しいあれでございまして、やはり小選挙区制を重視する必要がある、これは衆議院の基本的なあり方にかかわるものであるということであれば、この数字につきましても、せっかく昨日お出しになった数字なのでありますけれども、これから議論の中で、やはり虚心坦懐に私どもの主張に耳を傾けていっていただきたい。時間がありませんので、これは要望だけにとどめておきたいと思います。 次に、六者会談で残された問題の中で、戸別訪問のあり方、これは与野党考え方が異なっておりますが、私どもは、戸別訪問の全面解禁は尚早だという考え方をとっておる。それからもう一つ、選挙区画定委員会をどちらに置くか、こういう問題について、衆議院に設けるとしても、事務的な能力の話もある。で、政府に設けた場合に、行政が影響力を不当に行使しないような歯どめをしてもいいというお話もあって、考え方はそれほど大きく食い違ってないわけでありますが、ここで改めて確認をしておきたいんでありますが、この二つの項目については、これから法案が成立までの間、積極的に双方の考え方を詰めていくというお考えが総理におありになると思いますが、いかがでございましょうか。
○細川内閣総理大臣 六者会議におきまして、十分ひとつ御検討をいただきたいと思っております。
○津島委員 私どもは、六者会議が、仮にこの法案が参議院に行った場合にそのまま存続できるかどうかについて、まだはっきりした考え方を私は聞いておりませんが、それを前提として今のお答えは受けとめておきたいと思います。 次に、政党助成の問題。これは政府側が額において自民党案にまあ賛成をしていただいたというか同調していただいたわけでありますが、よくよく考えてみますと、やはりいろいろ問題がございますね。六者会談で私からもるる申し上げましたけれども、政党というのは、今の法制では助成法の前提条件というのは書かれておりますけれども、しかしそれは、民法であるとか一般の民事法規の上では人格なき社団扱いになることはあると思いますね。財産の名義人も個人の名前になったりする。そういう意味からいいまして、巨額の助成、公費助成をもらうようになりますと、やはり政党というものは何であるかということを、きちっと国民の目から見て間違いのないように明らかにしておく必要があると思います。 そういう意味で、政党法の策定はぜひとも必要であるというふうに考えられるわけでありますが、この点についてのお考え方と、それからもう一つ、例えばことしまでは党の事業費は全体としてわずか二千万であったという党がいきなり、政党助成を受けるとこれの十何倍あるいは二十倍、三十倍の助成を受けられるというようなことについてどうなんだろうと。政党の運営が専ら政党助成で行われているというのは、これはもう外国の判例でも、これは基本問題である、そういうことはあってはならないという憲法判例も出ておるわけでありますが、この点について真剣に引き続き検討されるお考えがあると思いますが、いかがでございましょうか。
○細川内閣総理大臣 初めに政党助成の方でございますが、これにつきましては、確かに根拠という点から考えますと、さまざまな論点があろうと思います。あろうと思いますが、私どもは、今の政治と金にかかわる、金にまつわるさまざまな問題の発生あるいはまた国民の関心ということから考えますと、この点については自民党案に大きく譲歩をするということがやはり私どものとるべき道ではないかということで、これも先ほどちょっと申し上げましたが、かなり大幅に、まあ連立与党の中でも率直に申し上げていろいろな御議論があったわけですが、そのような形で最終的におさめさせていただいたところでございます。 それからもう一つの政党法の問題につきましては、これも何回もこの委員会で御論議があっておりますように、さまざまな観点からもう少し慎重に検討すべきであろうというのが、やはり私は今の大方の意見の集約をされているところであろうというふうに思っております。過去の審議会等々の御議論でも、性急に政党法というものを打ち出していくべきではないというのが御議論の中で多く出ていた御意見であるというふうに私は承っておりますし、今後引き続きこれは検討していくべき課題であろうというふうに考えているところでございます。
○津島委員 以上のほか、当委員会の理事間でいろいろ協議をした結果、与野党の食い違いについて歩み寄りをしていただいた点が幾点かございます。これらの点については、恐らく政府の修正案で入れていただいていると認識をしておるところでございます。 それにいたしましても、今私どもが取り組んでおります仕事は、まさに二十一世紀に向けての日本の政治の姿を決める大事な仕事でございます。新しい政治の舞台を築く、そして総理ばかりでなく、与野党問わず、私どもひとしく歴史と未来に責任を負っておるわけでございます。そういう立場から申しますと、この問題についての結論を党利党略などで決めてはならないわけでございまして、私は、これが多数決だけで決められるということがあったならば、まことに残念なことだと思うのであります。 時間が限られてはおりますけれども、これから最終的な結論を得るまで、どうか政府におかれても与党におかれても、真剣に議論を交わしていただきまして、正すべきものは正すということをぜひお願いをしたい。引き続いて真剣な議論を行っていただきたいということを強く要望申し上げまして、私の質問を終えさせていただきます。
○石井委員長 次に、東中光雄君。
○東中委員 最初に申し上げておきたいんですが、国民が求めている政治改革は、金権腐敗政治の根絶であります。今、ゼネコン疑惑がかつてない規模で拡大をしております。この解明なくして何の政治改革ぞという国民の声が非常に大きいのです。ゼネコン疑惑の集中審議と小沢一郎氏を初めとするゼネコン疑惑関係者の証人喚問、ぜひこの委員会で引き続いてやられたいということを最初に要望しておきたいと思います。 第二番目に、連立与党と自民党が当委員会から離れて密室協議の中で、この委員会では何の論議もしてないのに、衆議院の選挙期間の短縮の問題あるいは事前ポスター掲示の規制、こういう国民の知る権利、基本的人権にかかわる問題を、合意をしたからといって修正案を出してくる、こういうやり方というのは、これは政治改革を言う資格がないとむしろ言いたいぐらいに思うわけであります。強くそういうやり方について抗議をしておきたいと思います。 それで、まず選挙制度についてお伺いしたいんですが、総理は、中選挙区制は制度疲労だと、制度疲労による弊害が大きくなったからこれを変えるんだということを、八月の所信表明でも今回の所信表明でも言われております。複数立候補、同士打ち、政策不在、利益誘導、金がかかる、政権交代ができない、こういう状態が制度疲労なんだ、こう言われましたね。 しかし、この審議の中で私、羽田さんにも山花さんにも武村さんにも大内さんにもお伺いしました。それぞれの選挙区で、複数立候補している選挙区ですね、そこでどうですかと言ったら、特別に同士打ちやったということもなければ、特別に利益誘導やったということでもなければ、しかも、最近二十年ぐらいからそういうことが起こってきておるんだということを武村さん言われましたけれども、その前から複数立候補やってるわけでしょう。全然理由にも何にもなりはせぬ。公明党の委員長には聞かなかったのは、愛知六区は、とにかく一人ずつしか立ってませんからね、複数立候補がないんだ。 ところが、この複数立候補ということを理由にして、制度疲労だという。全くこの制度疲労というのは言葉のあやでして、非常にジャーナリスティックになった。私は空語ということを言ってますが、内容のない言葉で、そして中選挙区制は廃止するんだ、そういうことでみんな大合唱をする。八紘一宇と言ってばっとやったあれと同じ、翼賛体制に近い、そういうことなんですが、制度疲労論は全く根拠がない。 総理、やっぱり制度疲労で中選挙区制はやめるんだ、こう言われるんですか。
○細川内閣総理大臣 共産党さんの場合のように、一選挙区からお一人しか立たれないという場合には、同士打ちといったような問題は起こらないんだろうと思いますが、自民党さんの場合でも、現実に政権を担っていこうという状況の中で、現実問題として、今まで同士打ちの弊害というものがいろいろ出てきたことが現実でありまして、そこに利益誘導型の政治が生まれ、今るるおっしゃいましたような問題が生じてきたというのが、今日の政治に対する国民の不信を大きく高めてきた。私は、やはりこれは大きな要因であると思っております。 そうした意味でも、この選挙制度というものを変えていくことも、政治を変えていく、政治に対する国民の信頼を回復していく上で、ぜひともこれは変えていかなければならない一つの基本的な枠組みの問題であるというふうに認識をしているところでございます。
○東中委員 自民党が複数立候補で金権政治をやったかどうかは別としてですよ、それは、複数立てるか立てないかというのは、その政党が決めることですね。選挙民に対してどういう姿勢で臨むかというのも、その政党の、あるいはその候補者の姿勢なんです。複数立ったら金権選挙になるんだ、利益誘導をやって、そして複数当選で過半数を占めていくんだ、こんな全くの、政治改革大綱で自民党がつくった、事実に合わないドグマをまだ言うてる。私は、本当にもう少し、やはり理屈に合わぬことは理屈に合わぬということを言わなきゃいかぬですよ。 それで、今度は小選挙区制になれば金がかからなくなるんだ、政党本位、政策本位になるんだ、こういうふうに言うて、小選挙区制導入の理由にされたわけですね。一人で一区だから、各党一人ずつ立つから政党本位だ、こんなものは全くお話にならない。 金がかからなくなるかということでいえば、有名な大正十一年の加藤高明、当時の総理の発言、それから尾崎行雄、昭和四年の国会での発言、それから昭和二十二年の小沢佐重喜氏の発言、これはもうみんな、むしろ小選挙区になったら狭くなって激しくなって情実本位になって、金権、金がかかるんだと言うてますよ。現在も、例えば韓国でいえばそういうことですね。今閣僚の皆さんも、この選挙制度を小選挙区制にしたら、そのことによって金がかからなくなるんだというようなことはないと言って、大内さんも言われましたね。公明党委員長も言われました。みんなそうですよ。そんなばかなことありますかいな。逆に、奄美を見ても韓国の選挙を見ても、小選挙区制入れたら、もうむちゃくちゃに金がかかるんだ。実際にそういうことなのに、今なおそういうことを言うている。 しかも、政策中心になる、政党本位になるということでしたが、先ほどの質問でもそうでしたね。だって連立与党は、自民党の政治を、重要政策を継承するんでしょう。八党派は合意に基づいて全部同じ連合政権としてやっているんだから。それが、お互いに政策中心、政党本位にやるんですか。やりゃせぬじゃないですか。現実の条件からいっても、政策本位、政党本位なんというようなことはあり得ない、金がかからないというのはもう真っ赤な嘘だということが言えると思うんですが、そういう点で小選挙区制を、金がかからなくなる、政策本位だということを言うのは、これは全く根拠がない。 むしろ小選挙区制は、今やっているのは世界的に見たら非常に少ないですね。少ないだけじゃなしに、イギリスでさえ五二%はもう小選挙区制やめようじゃないかと言っている。ニュージーランドはとうとう廃止したですね。だから、小選挙区制はだめなんだと。日本では、明治時代と大正時代にこんなものだめなんだと言うた、その古いものを今出してこようと言うんでしょう。世界的にももうやめていこうという方向が出ている、少数派だというときに、何が小選挙区制を入れることによって金のかからない政党本位の政治になりますか。 全く論拠のないことだと思うんですが、総理、どうですか。総理そう言うてきたんだから。総理そう言うてきたんだから。
○山花国務大臣 東中委員、前回に重ねての御質問でございますけれども、今御指摘のように、金をかけるかかけないかということを抜きにしてはいけないと、このことについては、私はおっしゃる部分が正しいと思っています。中選挙区でも小選挙区でも、お金をかけようとする政治家の姿勢が変わらなければならないし、そういう風土を変えていかなければならないのだと思っています。 今回、今御意見の中にもございましたが、個人本位の日常の政治活動、そしてとりわけ選挙の活動を、政党が中心となって政権を争い政策を争う、こうしたシステムを大きく変えていくところに今回の選挙制度についての変革の意味があるわけでありまして、同時に、それだけではなくて、腐敗をなくすための諸制度についても、罰則の強化あるいは処罰の拡大等を含めて、一体となって今回法案を提出させていただいているのでありますので、全体としてどうか御検討いただきたいと思う次第でございます。 小選挙区についての長い国会の中の議論もございますけれども、選挙制度だけではなく、腐敗をなくすための諸制度と一体のものとなっている、あわせてどうぞ御検討いただきたいと思うことを、前回に重ねてお答えさせていただいた次第でございます。
○東中委員 それは答えになっておりません。小選挙区制という選挙制度について言うているんであって、ほかのものとあわせてと言ったって、ほかのものとあわすのは腐敗防止法をつくればいい、腐敗防止を目指してやっていくんだから。そんなもの一緒にあわすもあわさぬもないんですよ。制度としてはそういうものじゃありませんよと、あなた方の言ったことと違いますよと、世界の大勢も違いますよということを私たちは言っておるわけであります。 並立制についてでありますが、今までは、小選挙区制は並立制で、総理の言葉によると、集約とそれから反映とフィフティー・フィフティーでやって、そして、集約させながら国民の意思を反映するんだと、こう言うてこられました。それで強力な政治をやるんだということも言われました。ところが今度は、フィフティー・フィフティーではなくて、五五対四五というふうに今度は修正すると言うんでしょう。いよいよ小選挙区制中心の並立制だということが、数の配分の上でもはっきり出てきたわけであります。 ですから、これは小選挙区制中心で、かつて山花さんが、かつてと言うてもこの四月ですが、民主政治を根底から覆すものというふうに言われ、石田さんが、これは二年前ですが、公正の原則に完全に背を向けるもの、こういうふうに言われた小選挙区制中心の並立制というふうに変わってきたわけですね。だから、結局これは選挙制度としては、強力な政治を進めるため、政治の安定のためにということで、制度によって強力な政権をつくっていく、民意を反映させない、民意を無視して、そして国民に痛みを伴う政策をも実行されねばならないと言われた、あの八次審の報告と同じような、それをねらっているんじゃないか、こう言わざるを得ないんですが、総理、どうですか。
○細川内閣総理大臣 かねて申し上げてまいりましたように、民意の集約、民意の反映、両方を相補う形で今度の並立制の政府案というものを出させていただいたわけで、それを昨日というかけさ、自民党とのお話し合いを踏まえた上で、あるいはまた当委員会での御論議を踏まえた上で、修正をすることを考えさせていただくことにいたしました。それによって民意の集約だけになったか、それだけが非常に浮き立たせられるような状況になったかと申しますと、決してそうではなくて、民意の反映という部分も、今おっしゃったようにまだ半分近くはそういう状況であるわけでございますから、そのことによって、当初から考えてまいりました趣旨というものは十分生かされているというふうに考えているところでございます。
○東中委員 国民の意思の反映が集約という形で曲げられるということで、国民の意思とかけ離れた国会をつくり出す、そういう制度になる。これは、国民の平等な選挙権を保障した憲法十五条、これに反しますし、主権在民、民主主義の憲法原則に挑戦するものだと、はっきりと申し上げておきたいと思います。 それで、政治資金についてお伺いしたいのですが、総理、政治資金規正法の第二条に「基本理念」というのが書いてあります。政治資金は「民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財である」「いやしくも政治資金の拠出に関する国民の自発的意思を抑制することのないように、適切に運用されなければならない。」これは、提案されておる改正法でもそのまま条文として残っています。要するに、民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財なんだということを言っているわけです。 この基本理念、これは総理もそうお考えなんでしょうね。
○細川内閣総理大臣 政治資金は国民の浄財である、全くおっしゃるとおりでございます。
○東中委員 企業は国民ですか。
○細川内閣総理大臣 よく言われますように、社会的な存在として企業の政治活動というものも認められている、こういうことを繰り返し申し上げてきているところでございます。
○東中委員 企業は国民ですかと聞いているのです。 「国民」という言葉は、憲法を見ますと五十三カ所あります。「国民の権利」と言っているのが一カ所あります。「国民固有の権利」と言っているのが一カ所あります。国民の代表とかいろいろありますけれども、その「国民の」という言葉の示す概念は企業は含まない。 企業を含む国民というものがあるかどうか法制局長官、答えてください。
○大出政府委員 例えば憲法の第三章、基本的人権に関する諸規定が設けられておるわけでありますが、そのうちの十四条、法のもとの平等の規定とか、あるいは二十一条の表現の自由とか、そういうところで言われているところの国民というものの中には法人も含まれる、こういう解釈がされておるところであります。
○東中委員 十五条の「国民固有の権利」と言っている参政権の権利は、企業は含まれますか。
○大出政府委員 憲法十五条で規定をいたしておりますところの「国民」といいますのは、いわゆる自然人を指しておって、その中にはいわゆる法人というものは含まれないという解釈であります。
○東中委員 自治省が出しております「政治資金規正法解説」というこの本があるんですが、そこにこういう定義がしてあります。「政党その他の政治団体や公職の候補者に対する政治資金の拠出は、国民の立場からすれば、国民の政治参加の一つの手段でもあり、国民の権利でもあると考えられる。国民がその信念に基づいて浄財を拠出することはむしろ望ましいことであり、本来自由であるべきものである。」だから、政治資金の拠出は国民の政治参加の一つの手段で、参政権という国民の権利であるというふうに書いてあるんです。しかもそれは、「国民がその信念に基づいて浄財を拠出することはむしろ望ましいことであり、本来自由であるべきものである。」と。 だから、国民の信念ですから、会社に信念なんていうのはないんですよね。国民がその信念に基づいて浄財を拠出することは本来自由であるべきである。国民の思想、信条の自由、政治資金拠出の自由というものは、憲法の二十一条なり、あるいは十九条なり、そして十五条による参加の権利、こういうことになると思うんですが、法制局長官、どうですか。
○大出政府委員 憲法の二十一条一項は、広く表現の自由というものを保障をいたしておるわけであります。その一つといたしまして、国民は、国や政党の特定の政策を支持したり推進をしたり、またはこれに反対をするということなどの、そういう政治的行為をなす自由というものを持っているというふうに思います。政治資金の寄附ということも、まさにその自由の一環であるというふうに考えられるわけであります。このことは、憲法の十五条一項によって国民に参政権が保障をされているということでございますが、それとの関係からいいましても当然のことであるということだろうと思います。 憲法十九条についての御指摘がありましたが、これにつきましては、一般的に言いまして、国民がどのような政党に政治資金を寄附をするか、あるいはしないかということは、その人の自由な判断によるべきことでありまして、そういう意味では、憲法十九条の思想、良心の自由によっても保障されているところであるというふうに考える次第であります。
○東中委員 ですから、政治資金の拠出は会社や企業が入ってくる問題じゃないんです。全部国民の参政権、国民の自由という問題にかかわるものであります。 そこで、法務大臣にお伺いしたいのですが、この間、岡原元最高裁長官が参考人に出てこられまして、こういうことを発言しています。まあ会社ということでしょうが、「法人というのはその定款なり寄附行為に定められた事業の範囲で生きているものでございまして、それ以外のものについてはできない、つまり適法性がないわけでございます。」こういう発言をされておるわけですが、会社は、商法による会社の定義があって、その定款に定めておる行為を行うんであって、そこから離れた、それ以外のものをやるということについては適法性はないんだということを、元最高裁長官がここで述べられました。 法務大臣、民事法の大家でございますから、御見解を承りたい。
○三ケ月国務大臣 お答え申し上げます。 ただいまの御質問は、いわゆる八幡製鉄の企業献金を容認いたしました一九七〇年の最高裁判所の判決に関連するものであると存じます。 この御指摘の最高裁の判決と申しますのは、会社による政治資金の寄附の可否ということに触れまして、会社も自然人と等しく社会的な実在であるんだから、会社による政治資金の寄附は、客観的、抽象的に観察して、会社の社会的な役割を果たすためになされたものと認められる範囲内において、会社の目的の範囲内として見るのに妨げない。ただ、具体的にその寄附が適法か否かということは、これは会社の規模、経営実績その他の社会経済的な、寄附の相手方など、諸般の事情を考慮して決めるべきであるというふうに申しておるわけでございまして、私も、裁判所の判決というふうなものは、裁判書に記載されたところに従って受け取るべきであり、そこに記載されたもの以上の点は、これは法務大臣といたしましては知り得べきものではなく、御指摘の発言について論評することは差し控えさせていただきたいと存じます。
○東中委員 では、法務大臣についでに聞いておきましょう。 先ほど述べた政治資金の定義ですね、政治資金規正法の二条、これはこの最高裁判決が出た後ですか前ですか。
○三ケ月国務大臣 どうも直接私の専門の民事法と関係がありませんので不正確ではございますけれども、私の感じでは、こちらの判決の方が先ではなかったか、こういうふうに考えております。
○東中委員 だから、最高裁判決ははっきりと、立法上の措置なんだということを最後に言うてますね。それは、昭和四十五年の最高裁判例なんですよ。これは五十一年、三木内閣でできたんですよ。これは理念を変えたんですよ。だから、今法制局長官も答えたように、理念について言えば、国民の権利であり国民の自由なんだ、政治献金というのは。昔の古い判決、しかもその後の最高裁長官がそれはだめなんだと言うているものを、昔の最高裁の判例の趣旨を拡大して法務大臣が言うておるということになると、法務大臣としては、法律学者としては、私は甚だ良心に反することじゃなかろうかと、ひそかに思う次第であります。 もう時間がありませんので、最後に一言だけ申し上げます。 政党助成でありますが、総理はこの政党公費助成について、政党交付金の額の算定根拠についてということで、本会議で私が質問したのに対して、こう答えられた。「選挙制度あるいは政治資金制度の改革後における政党の政治活動の経費の所要額を推計をして、その三分の一の助成を行うこととした」と。だから、法律が通った後の、要するに来年ではなくてその次という意味でしょう。そのときの政党の政治活動の経費の所要額を推計する、こう言うんですが、こんなものできっこないんですよ。日本新党は再来年の政治資金をどうして推計できるんですか。それは新生党だってそうでしょう。社会党だってそうでしょう。だって、そんなもの推計しようがない。政党の政治活動というのは、金を集めることも政治活動だと言うんでしょう。それをどうして推計できるか。 それの三分の一が民主主義のコストだなんて言われているのですけれども、実際にやっているのは、過去の八九年、九〇年、九一年の三年の政治資金なるものを平均して出した、こう言うて政党交付金の算定基礎というのを私もらいました。これは、国会議員の関係政治団体の支出額、四百四十一億円と書いてあるんですけれども、これは全く実際つかめないのを推定してやったんだ、こういうふうに言っていますがね。 八九年というのは参議院選挙があったでしょう。九〇年は総選挙があった。九一年は地方選挙があった。選挙がたくさんあって、一番バブルで大きくなったときの分をしかも推計して計算をして、そしてそれが二年先の、金が要らなくなるような選挙に変えるんだという、そのときのやつの推計なんだ。こんなでたらめな話はないんですね。全くの何というか、つかみ金なんですよ。しかも、つかみ金だからこそ推計した、こういうように麗々しく書いてあったやつが、ゆうべの話で政党交付金の総額がぽんとまた四百十四億から三百九億に減っちゃうんでしょう。もう一ついったら二百億になるんですか。 政党の政治活動に対する助成金なんか出しているところがどこにあるのですか。アメリカ出していますか。イギリス出していますか。ドイツ出していますか。カナダ出していますか。イタリー出していますか。出していたけれどもやめたでしょう。サミット加盟国でもほとんど出してないじゃないですか。出しているのは、選挙公営とかあるいは議員活動について出しているんですよ。日本は現にそれを出しているじゃないですか。日本の出している額はほかのサミット加盟国に比べて決して少なくないですよ。多いですよ。多い方ですよ。それを今度は、何の根拠もなしにこんなものを出す。しかも税金で集めて、政党支持していない人、あるいは支持政党がない人にもそこから出した税金で払ってしまう、こんなむちゃなことがありますか。合理性もなければ、世界的な基準からいったっておかしいし、こんな無責任なつかみ金。で、一夜にして百億減っちゃう。こんなでたらめなことありますか。 私は、これは憲法十九条、国民の良心、思想を侵害するという点で許されないということと同時に、政治姿勢が、こういうものをやろうという政治姿勢は断固として許されぬ。金権政治を国の政治で、国の金でやっていくんだというようなことは断じて許せないというふうに思います。もし言うことがあったら言うてください。
○石井委員長 これにて各案の質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○石井委員長 この際、内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案の各案に対し、左近正男君外九名から、日本社会党・護憲民主連合、新生党・改革連合、公明党、さきがけ日本新党及び民社党・新党クラブの共同提案による修正案が提出されております。 提出者より、各修正案につきまして趣旨の説明を求めます。川端達夫君。 ――――――――――――― 公職選挙法の一部を改正する法律案に対する修 正案 政治資金規正法の一部を改正する法律案に対す る修正案 政党助成法案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○川端委員 私は、日本社会党・護憲民主連合、新生党・改革連合、公明党、さきがけ日本新党、民社党・新党クラブを代表いたしまして、ただいま議題となりました内閣提出の公職選挙法の一部を改正する法律案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案に対する各修正案の趣旨につきまして、御説明申し上げます。 去る九月十七日、政府は、政治改革関連四法案を本院に提出し、また、自由民主党・自由国民会議所属の河野洋平君外十七名の諸君は、去る十月五日、政治改革関連五法案を本院に提出されました。自来、本会議及び本委員会において真剣な論議を行ってまいりましたが、本委員会における審査時間も既に公聴会等を含め百二十時間を超えるに至りました。このときに当たり、これまで論議された事項のうち特に必要と考えられる事項について政府案を修正することとし、もって過去数年間にわたる政治改革論議に現段階における結論を得ることにより国民の期待にこたえることといたしたく、ここに修正案を提出した次第であります。 次に、修正案の内容について御説明いたします。 第一は、公職選挙法の一部を改正する法律案に対する修正であります。 その一は、衆議院議員の選挙制度についてでありまして、衆議院議員の定数のうち小選挙区選出議員の数を二百七十四人に、比例代表選出議員の数を二百二十六人に改めるとともに、衆議院議員の選挙運動の期間を現行の十四日から十二日に短縮するものであります。 その二は、公職にある間に収賄罪を犯し実刑に処せられた者に係る公民権停止についてでありまして、実刑期間に加えて、その後の五年間、選挙権及び被選挙権を有しないこととするものであります。 その三は、公職の候補者等及び後援団体の政治活動のために使用されるポスターについてでありまして、衆議院議員の総選挙にあっては解散の日の翌日または任期満了の日の六月前から、参議院議員の通常選挙等にあっては任期満了の日の六月前から、補欠選挙等にあっては当該選挙を行うべき事由が生じた旨を告示した日の翌日から、当該選挙の期日までの間、当該選挙区内において掲示することができないこととするものであります。 第二は、政治資金規正法の一部を改正する法律案に対する修正であります。 政治資金パーティーの対価の支払いの公開基準につきまして、一の政治資金パーティー当たり二十万円超に改めるものであります。 第三は、政党助成法案に対する修正であります。 その一は、政党交付金の総額についてでありまして、毎年分の政党交付金の総額は、基準日における人口に二百五十円を乗じて得た額を基準として予算で定めることに改めるものであります。 その二は、政党交付金による支出の公開基準についてでありまして、人件費その他の自治省令で定める経費以外の経費に係る支出については、一件五万円以上のものについて公開することに改めるものであります。 以上、修正案の趣旨及びその内容を御説明申し上げました。何とぞ御賛同あらんことをお願い申し上げます。 以上です。(拍手)
○石井委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 この際、河野洋平君外十七名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員小選挙区画定等委員会設置法案及び政党助成法案並びに内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案に対する修正案について、国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見を聴取いたします。自治大臣佐藤観樹君。
○佐藤国務大臣 政府といたしましては、河野洋平君外十七名提出の各法案につきましては、反対であります。 また、公職選挙法の一部を改正する法律案に対する修正案につきましては、特に異議はございません。 ―――――――――――――
○石井委員長 これより各案及び修正案を一括して討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。大島理森君。
○大島委員 私は、自由民主党を代表して、我が党提出の政治改革関連五法案に関する賛成の意見の表明と、内閣提出の政治改革関連四法案及びその修正案に反対の意見の表明を一括して行うものであります。 もとより、本日に至るまで、両提案の合意点を見出すべく関係各位の御努力が重ねられ、双方の長所が生かされた箇所が何点か生まれたことは、委員各位の御高承のとおりであります。 すなわち、一つ、選挙運動期間の短縮、二つ、いわゆる事前ポスターの一定期間の禁止、三つ、政治資金パーティー大口購入者の公表基準、四つ、寄附の公開基準の強化、五つ、公民権停止の強化、六つ、政治資金規正法違反者の罰則強化、七つ、政党交付金の使途の公開基準でありますが、一定の成果を上げ得たことに、その御努力に、私は一応の評価をいたしたいと思います。 しかし、残念ながら、政党助成法案を除き、各法案の基本的骨格部分においては合意するに至りませんでした。 第一は、公職選挙法に関する事項であります。 政府案は総定数五百としておりますが、今、地方議会は、地方自治法に基づいて適切な定数削減に努めている昨今であります。自民党案のように、公選法本則の四百七十一に戻し、大幅な削減を図るべきではないでしょうか。 二つ。政府案は、小選挙区の定数を二百七十四、比例代表の定数を二百二十六としておりますが、自民党案のように小選挙区定数三百とすべきではないのでありましょうか。選挙は、本来、政権の選択と政権に対する国民の審判が十分に生かされることを基本にすべきものであり、したがって、並立制においても小選挙区に比重を置いた選挙とすべきであって、その点、自民党案の小選挙区三百という数字はまさに妥当だと思います。 三つ。政府案は、比例代表の名簿単位を全国としておりますが、自民党案のように都道府県単位とすべきではないかと思います。代表民主制による政権の選択という総選挙の意義に照らせば、さらに二院制のあり方、参議院のあり方、それらの点から、全国単位よりも都道府県単位とした方が有権者にとってより代表選出の意識の度合いが強いと考えられます。また、衆議院選挙における比例代表の位置づけは、あくまでも政権選択の意義を持つ小選挙区選挙の補完の役割、すなわち、小選挙区で議席に反映しなかった比較少数意見を比例代表として吸収することにその役割があると考えるべきだからであります。その補完が及ぶ範囲は、当該小選挙区を含む都道府県単位とすることが自然であり、さらに県選出の代議士の数にも大きな変動がありません。 四つ。政府案は、衆議院選挙という一つの選挙の中に二つの選挙があることを認め、二票制としていますが、自民党案のように、衆議院選挙はあくまで一つの政権を選ぶ一つの選挙、一票制と考えるのが妥当ではないでしょうか。衆議院選挙の第一の意義は、政権の選択にあり、政権は一つであります。したがいまして、その選択行為も一人一人の有権者が一つの選挙、一つの投票、一人の代表の選出を通じて行われるべきものであります。衆議院を補完、抑制するものとして存在する参議院が、多様な民意を議会に反映するためにとっている、選挙区選挙と比例代表選挙を並立させて二つの選挙としていることとは、基本的に異なる点に留意すべきだと思います。 五つ。政府案は、戸別訪問をあらゆる選挙において解禁するとしていますが、本当にそれでよいのでありましょうか。政治改革は、制度の改革とともに議員や候補者も含めた国民全体の意識改革であることも事実であります。これらの意識改革が不十分なままに、いきなり解禁するのは弊害が生じるのではないかと心配しております。その点、自民党案のように、戸別訪問は新しい制度の定着ぶりを見てからと、今後の課題とした方がよかったのではないでしょうか。 大きな二点として、選挙区画定機関についてであります。 小選挙区の範囲を定める本機関は、第一に、我々衆議院の自律性の観点からいって、衆議院内に設置することが事柄の筋である。第二に、この種の機関は時の権力とその距離を保つために、やはり政府部内に置くべきではないこと。以上の観点から、政府案のように総理府に設置するのではなく、自民党案のように衆議院に置くことが理の当然であると思います。 第三は、政治資金規正法に関する事項であります。 政府案では、節度を持った企業・団体献金すら全面的に禁止しておりますが、もちろん政党に限定して認めております。なぜ国会議員を有する政党に対してのみ認め、地方議員に認めないのでありましょうか。政治資金は、国・地方を通じた一体的な規制であることを思うとき、この規制が国はもとより、地方で日本の政治を支えておられる数多くの政治家の政治活動に及ぼす影響は極めて甚大であります。本来自由であるべき政治活動への事実上の制限にほかならないと思います。 地方議員、首長の大半は無所属であり、平成四年十二月三十一日現在によると、市区町村議員数の七八・六%、市区町村長の九九・五%は無所属であり、政党への公的助成により、政党の地方組織や政党所属地方議員には政党内において何らかの措置が講ぜられる余地はありますが、これら無所属議員、首長は個人献金だけで政治活動を行うこととなります。政府案は、まさに地方の時代、地方政治の実情を無視した改革案だと言わざるを得ません。 そもそも政府案は、企業献金は悪で個人献金は善という思想によっているのではないかと思います。政治家への企業献金を禁止している例は、アメリカの連邦レベルを除けば世界に見ることはまれであります。そのアメリカも、PACというシステムで事実上企業献金の道が開かれております。州レベルでは大半が企業献金を認めているところであります。 政府案では、資金管理団体への企業献金も直ちに禁止することにしておりますが、政治資金の拠出の現状に照らし、企業献金を制限するには慎重な検討を要し、また、制限するにしても経過措置を設ける等の配慮が必要だと考えますが、その点はどうでありましょうか。個人献金を促進する措置も講じられておりますが、我が国の政治風土から考えて、急激にふえるとは考えられないと思います。 以上を総合的に考えますと、大事なのは節度と透明性であります。二つの資金調達団体に限定し、一つの団体に対し月額二万円、年間二十四万円までの制限を課し、年間五万円を超える企業献金については公開することとした自民案は、まさに圧倒的に透明度が高くなり、また地方の視点を十分盛り込んだ内容となっていることを確信するものであります。 以上、各法案の骨格に関する部分に絞って、両案の考え方の違いに基づきつつ、自由民主党案に対する賛成、政府案に対する反対の意見表明をいたしました。 何とぞ、二十一世紀を目指し、新しい政治を築くに当たりまして、政府におかれましては、さらに国民の声に静かに耳を傾け、柔軟に修正に対応されることを重ねて強く希望しつつ、私の意見の表明を終わります。(拍手)
○石井委員長 三原朝彦君。
○三原委員 私は、日本社会党・護憲民主連合、新生党・改革連合、公明党、さきがけ日本新党、民社党・新党クラブを代表して、ただいま議題となりました日本社会党・護憲民主連合、新生党・改革連合、公明党、さきがけ日本新党、民社党・新党クラブ提出に係る各修正案並びにこれらの修正案による修正部分を除く内閣提出に係る公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案の各案に対して賛成の討論を行うものであります。 まず、公職選挙法の一部を改正する法律案及び衆議院議員選挙区画定審議会設置法案についてであります。 衆議院議員の選挙制度につきましては、政府案、自民党案とも、弊害の多い現行中選挙区制を廃止して、小選挙区比例代表並立制を採用することといたしているところでありますので、ここでは、委員会における審査の過程等において議論の対象となった数点に絞って申し上げます。 まず、総定数につきましては、行政改革の必要が叫ばれている今日、現行の五百十一人を削減することは国民の期待にこたえるところでありますが、公職選挙法本則の四百七十一人は、中選挙区制のもとにおける定数であるにすぎず、新しい観点に立って、総定数を五百人とすることが妥当であります。 また、小選挙区と比例代表の定数配分につきましては、国民の意思が明確に政権の選択に結びつく小選挙区制の持つ特性と、民意を議席数に反映させるという比例代表制の持つ特性とを組み合わせつつ、前者にウエートを置いた小選挙区二百七十四人と比例代表二百二十六人の定数配分は、極めて適切なものと言えます。 比例代表選挙の区域につきましては、民意の反映という比例代表制の特性にかんがみますと、定数が二あるいは三というような選挙区を数多く設けることはまさに比例代表制の趣旨を没却するものであり、到底賛成することはできません。政府案のとおり、全国を単位とすることが妥当であります。 また、投票の方法につきましても、並立制は二つの別個の選挙の仕組みにより当選人を選ぼうとするものである以上、国民がそれぞれに一票を投ずる二票制とするのは当然のことであります。 なお、政府案の比例代表選挙に関し、三%の阻止条項が設けられていることについて論議がありましたが、比例代表選挙の区域を全国とすることにより、多数の小党が乱立することとなって政治の安定が阻害されることとなることを防止しようとするものであり、諸外国の立法例から見ても妥当な措置であります。 次に、戸別訪問につきましては、政党や候補者が有権者にその政策を訴える多くの手段をできるだけ確保するという観点から、これを解禁することは妥当であります。これによって各種の弊害が生ずることを心配する意見がありますが、それらは、候補者や有権者の政治意識の向上と連座制の強化等腐敗防止のための措置により対応すべきものと考えます。 選挙区の区割り案の作成につきましては、政府案、自民党案とも公正な第三者機関を設置して行うこととされておりまして、妥当なものと考えます。この場合、その事務の専門性等にかんがみるとき、この機関は総理府に置くこととし、その勧告があった場合には、政府は責任を持って選挙区の区画に関する法律案を直ちに国会に提出することが適当であります。この場合、政府がその勧告を尊重しなければならないことは当然でありますが、国会もまたその法律案が公正な第三者機関の勧告に基づくものであることを尊重して、速やかに審議の上、その成立を期することとすべきものと考えます。 次に、政治資金規正法の一部を改正する法律案についてであります。 政治資金につきましては、選挙制度の改革により選挙が政党中心に行われるようになることに対応して、政治資金も政党中心とすることが必要であります。また、政党やその他の政治団体の政治資金について、それぞれ節度あるものとするとともに、その透明性を確保しなければなりません。政府案は、このような観点に立って立案されたものであり、政治家個人に対する政治活動に関する寄附を禁止するとともに、特に、政党及び政治資金団体以外の政治団体や政治家個人に対するすべての企業・団体献金を禁止することとしているのは画期的なものであって、国民の強い支持がいただけるものと確信しております。 最後に、政党助成法案についてであります。 今回の選挙制度及び政治資金制度の改革により、選挙や政治活動は政党が中心となって進めることとなりますので、政党の役割は飛躍的に大きなものとなります。このため、一方では政党が適正に運営されることが極めて重要でありますが、同時に政党財政の基盤が安定することもまた大切であると考えます。このような観点から、国民の貴重な税金の一部をもって政党に助成する制度を創設することとし、その総額は国民一人当たり二百五十円としようとするものであります。この際、改めて国民の皆さんの御理解をいただけますようお願いをいたしたいと存じます。また、将来にわたり、政党財政が過度に政党助成に依存することとならないよう、各政党においても十分留意する必要があることをつけ加えておきたいと存じます。 以上、政府案に対する各修正案及びこれらによる修正部分を除く内閣提出の各法律案に対する賛成討論といたします。(拍手)
○石井委員長 正森成二君。
○正森委員 私は、日本共産党を代表して、内閣提出の公職選挙法の一部を改正する法律案等四法案の原案及び修正案並びに河野洋平君外十七名提出の公職選挙法の一部を改正する法律案等五法案のいずれに対しても反対の討論を行います。 反対する理由の第一は、民意を公正に反映させるという選挙制度の根本基準に反して、第一党が得票率を大幅に上回る議席を独占する小選挙区比例代表並立制を導入し、憲法の国民主権と議会制民主主義に反していることであります。 また、諸外国に比べて異常に高い供託金制度や、選挙の入り口で国会議員五人以上、得票率三%以上という政党要件による立候補制限と選挙運動での差別を設け、政府案では出口での三%阻止条項により七、八議席相当を切り捨てるなど、少数政党や新しい政党とそれを支持する国民の意思の徹底した切り捨て・排除の仕組みなど、憲法十五条に定められた基本的人権の中核である国民の選挙権の平等に真っ向から反するものであります。 第二に、政府案では無数の政党支部を通じて思いのままに企業・団体献金を集めることができ、自民党案では企業献金枠を一・五倍に拡大するなど、金権腐敗政治の根源である企業・団体献金を禁止せず、その上、国民の税金を事実上の強制献金によって支持しない政党にも配分するという政党助成制度を新設して、憲法十九条の思想、良心の自由を踏みにじることであります。 第三に、法定ビラの配布方法やポスターを著しく制限し選挙運動期間を短縮するなど、暗やみ選挙を一層推し進めることであります。これでは、政党本位で政策で争う選挙にするといううたい文句にも全く反するものと言わなければなりません。 第四に、政治改革の原点であり、この間行われた世論調査でも繰り返し明らかにされた国民の最大の願いは、金権腐敗政治の一掃であり、選挙制度改革を望む声はわずか。一〇%内外にすぎません。しかるに、我が党がゼネコン疑惑などでの集中審議と証人喚問を要求したにもかかわらず、それを何ら実行せず、選挙制度改革に問題をすりかえて、憲法に二重三重に反する小選挙区制導入をごり押ししようとする政府・連立与党の姿勢は、断じて容認できません。 日本共産党は、現行中選挙区制での定数の抜本的是正、企業・団体献金の全面禁止、大企業の使途不明金の抜本的規制、選挙活動の自由の拡大などを盛り込んだ対案を提案しています。これこそが、国民の声にこたえた本当の政治改革実現の道であります。 最後に、政府・連立与党と自民党が小選挙区制導入の最大の論拠としてきた中選挙区制度疲労論は、現実の事態の推移によって今や完全に破綻し尽くしています。しかも、小選挙区制は世界でも、また日本の歴史的教訓からも全くの時代おくれであることが明らかになっています。重大なことは、本委員会での審議を通じて、国民にとってつらく、苦しく、嫌なことを国民に押しつける強力な政治こそが、小選挙区制導入推進勢力の本当のねらいであることが浮き彫りになったことであります。それは、消費税の税率大幅アップであり、自衛隊の一層本格的な海外派兵であり、そのための憲法改悪であります。 修正案は、これらの本質に何らの変更を加えるものではありません。 私は、このようなファッショ的なたくらみを断じて許さないために、今後とも国民とともに闘うことを最後に表明して、反対の討論といたします。(拍手)
○石井委員長 これにて討論は終局いたしました。 ―――――――――――――
○石井委員長 この際、委員長よりお願いがございます。 委員以外の議員の方は、委員席から離れてくださるようお願い申し上げます。 正規の委員の御着席を確認してください。 これより採決に入ります。 まず、河野洋平君外十七名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員小選挙区画定等委員会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案、政治腐敗を防止するための公職選挙法及び政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案の五案を一括して採決いたします。 五案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○石井委員長 起立少数。よって、五案は否決すべきものと決しました。 次に、内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案について採決いたします。 まず、左近正男君外九名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○石井委員長 起立多数。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除いて原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○石井委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 次に、内閣提出、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○石井委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、内閣提出、政治資金規正法の一部を改正する法律案について採決いたします。 まず、左近正男君外九名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○石井委員長 起立多数。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除いて原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○石井委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 次に、政党助成法案について採決いたします。 まず、左近正男君外九名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○石井委員長 起立多数。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除いて原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○石井委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました各案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○石井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○石井委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後六時三十六分散会 ――――◇―――――