政治改革に関する調査特別委員会 第12号
- 発言数
- 256 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1993/10/29
会議録
○石井委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案並びに河野洋平君外十七名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員小選挙区画定等委員会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案、政治腐敗を防止するための公職選挙法及び政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案の各案を一括して議題といたします。 この際、公聴会開会承認要求に関する件についてお諮りいたします。 ただいま議題となりました各案につきまして、議長に対し、公聴会開会の承認要求を行うこととし、公聴会は来る十一月八日月曜日及び九日火曜日の二日間開会し、公述人の選定等は委員長に御一任願いたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○石井委員長 起立多数。よって、そのとおり決しました。
○石井委員長 次に、委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。 ただいま議題となりました各案につきまして、審査の参考に資するため、議長に対し、委員派遣承認の申請を行うこととし、派遣地、派遣の期間、派遣委員の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○石井委員長 起立多数。よって、そのとおり決しました。
○石井委員長 本日は、昨日に引き続き、特に、テーマ別質疑として、内閣提出、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案並びに河野洋平君外十七名提出、政治資金規正法の一部を改正する法律案、政治腐敗を防止するための公職選挙法及び政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案の各案について質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。三野優美君。
○三野委員 社会党の三野です。わずか三十分でございますので、しかも内閣の国務大臣及び自民党のベテランの先生の前で私ごとき者が質問するのはまことに恐縮なんですが、ひとつおつき合いを願いたいと思います。 まず最初に、政府及び自民党の提案者の皆さんにお尋ねしたいことが一つあります。 それは、去る二十七日、本委員会で、自民党の葉梨信行先生が、選挙制度及び政治資金問題について、とりわけ公的資金について御質問がありました。自分の意見を含めてあったわけです。私は、この委員会ずっと最初から毎日できるだけ出席してお聞きしているわけですが、それぞれの委員の皆さんの質問を聞いておりますと、それぞれの特徴があってまことに傾聴すべき点が非常に多いのでありますが、とりわけ、この二十七日の葉梨委員の質問及び見解をお聞きしまして、さすがはやはり長い間国会に議席を置き、しかも自治大臣の経験もあり、その政治改革に対する物の考え方は極めて論理的でありますし、だれが聞いても、本当に国民も納得し得るような展開であったと思う。とりわけ選挙制度については、憲法四十三条ですか、これも引用しながら、私は極めて納得し得る議論であったと思う。私は、この葉梨先生の論戦をお聞きしまして、まことに尊敬しているわけでございます。 さて、政府側も自民党側もお聞きになったと思いますが、この葉梨先生の議論をお聞きになってどういうように受けとめられたのか。もしあの論理の中で、選挙制度及び公的資金のあり方について、いや、ここだけは違うということがあったらひとつ言ってもらいたいと思うし、この際御意見を聞きたいと思います。
○山花国務大臣 今、三野委員は葉梨委員の発言を引用されておりましたけれども、葉梨先生だけじゃなく、それぞれのお立場で真剣に、あるべき日本の政治、そこでの政治資金のあり方について議論が続いていることについて、提案者としても大変注意を集中してお伺いしてきたところでございます。 葉梨委員の御質問は、今、政治資金に関して、こういうことでございましたけれども……(三野委員「選挙制度もあったよ」と呼ぶ)今の御質問はじゃ選挙制度、政治資金ともどもでございますけれども、そのことに対する提案者としての見解につきましては、その時点で一つ一つ丁寧にお答えをしたつもりでございます用意見が合致する部分もあり、また意見が必ずしも合致しない部分もありましたけれども、提案者の制度の趣旨、そして公的資金導入についての考え方については、もし必要ならば繰り返し申し上げますけれども、法案の趣旨について十分御説明させていただいたつもりでございます。
○津島議員 三野委員とは通常国会から続けて議論させていただいておりますが、私どもの今御指摘の点についての基本的な考え方は変わっていないと、たしか三野委員は御理解いただけると思います。 そういう立場から申しますと、先般の葉梨委員のお考えは、私ははっきりあのときの答弁で申し上げましたが、見解を異にいたします。どこがやはり問題かといいますと、今の政治そしてこれからの政治について、政党の役割については私どもとは見解が異なる。また、それを基礎として政策中心の日本の政治状況をつくらなければならないということについて、むしろ葉梨委員は政治家個人を選ぶということの方が大事であろうというところに力点があったと思うわけでありますが、私は、当面の我々の目標はちょっとその点とは異なるというように考えております。
○三野委員 私は、憲法及び日本の議会制民主主義というものは有権者が自分の意見を代弁する議員を選ぶ制度だと思っているわけです。問題は、どういう内閣をつくるかどうするかということは、それは選ばれた議員が選ばれた段階において考えることであって、国民はやはり議員を選ぶと、いうのが日本の制度だと思っていますし、そういう意味では葉梨先生の議論に私はくみするものでありますが、そのことは余りこれ以上議論せずに、またの機会にしたいと思います。 さて、次にお尋ねしたいのは、よく私の顔を見ると、守旧派だと、おまえ中選挙区そのまま維持論だと。そうではないんです。私は実は比例代表制なんです、 この際、私は山花国務大臣に聞きたいのですが、せんだって私、地元に帰って、この政治改革について懇談会、座談会をしました。そこで質問を受けたのは、この前来たときは、三野君、おまえのところは比例代表が最も正しい、当面しょうがないから中選挙区で定数是正だと言ったなと。その後見ていると、いつの間にか併用制という言葉に変わったと。そのときに聞いたらば、これは併用制は比例制に近いものだからという党の話だ、こう言ったんですね。その次は連用制になって、今度は並立制がいいと言う。かつて、並立制は断固認めぬ、こう言って、おまえは党の方針だと言っていたにもかかわらず、そう変わったのはどうしたんだ、こういう質問を受けました。はたと答えられなかったわけであります。 私は、今晩帰るのですが、またあすの晩行かなきゃならぬ。どう答えたらいいのかね。ひとつあなたに私は教えてもらいたい。
○山花国務大臣 三野委員も長年、政治改革、そして選挙制度の問題に取り組まれてまいりまして、たしか政党、社会党の中では選挙制度のプロジェクトの一員として、これまでの間のすべての討議に熱心に、ほとんど欠席することもなく参加されておったように記憶をしているところでございます。したがって、どの程度お話しするかということもありますけれども、せっかくの御質問ですから、必要ならば少し詳しくお話しさせていただきたいと思います。(三野委員「一言でいいよ、時間ないんだ」と呼ぶ) 今、比例代表ではなかったかということについては三野委員の御指摘のとおりだと思います。とりわけ五十年代、定数是正、中選挙区における一票の格差是正の問題が話題となって以来、当時から社会党の立場としては、政治改革の中の選挙制度の問題については、当面の改革、緊急の改革の課題と、あるべき将来の選挙制度と、こういうように仕分けをして議論をしてまいりました。当面の改革としては定数是正でやる、そして将来のあるべき選挙制度としては民意を反映する比例代表の制度と、こういうような仕分けをしてきたことについては御承知のとおりでございます。 そうしたことから、さきの国会のスタートする前の段階までは、一・五六だったと思いますけれども、全国中選挙区のもとにおける格差是正ということについて党の案を提出して、そしてこれまで議論をしてきたわけでありますけれども、その後の経過については詳細――時間節約という御注文ですからそうさせていただきたいと思いますけれども、国民の政治不信解消のために何としても政治改革を実現しなければならない、こうした立法府としての義務をそれぞれの政党が受けとめた中、社会党としても、さきの選挙に臨むに当たって、御指摘の議会制民主主義の復権ということのためには政権交代のある政治を実現しなければならない、こうした観点で全党的議論、地方の代表の議論なども踏まえた中、何としても政治改革については実現しなければならない、こうした観点から幾度か歩み寄っても解決をしなければならない。 もちろん、選挙制度の問題だけではなく、腐敗防止が優先である、そして政治資金の規制も、こうした議論も並行させる中で、選挙の結果審判を受けて、思い切った、苦しいことを覚悟しながら、政策の転換を図った次第でございまして、しかし全体としては、さきの選挙におきましても、政権交代を実現しよう、非自民の政権をつくり上げよう、こういう形で行ってきたわけでありますから、そうした意味におきましては、厳しいけれども国民の期待にこたえた選択であった、こういうように考えているところでございます。 閣僚としての立場よりも従来の党の立場について御質問もありましたので、若干説明をさせていただきました。 〔委員長退席、前田委員長代理着席〕
○三野委員 あなたから見たら、わし、頭悪いんかね。頭悪いのは大体知っておるのだけれども、余計言うたら、初めの方がわかっても、後ろの方が入ったときにはもう前のが抜けているわ。機関銃みたいに言わぬと、ちょっと要点だけ言ってくれぬとわしはわからぬがな。いんで、あすの晩何と答えていいかわからぬ、今のは。 恐らくあなたは、今の質問の中で、情勢が変わったと、こう言ったんだ。そうなんでしょう。情勢が変わったということを言いたいんでしょう。どうなんですか。そこのところはどうなんですか。それだけ一言だけ言ってください。
○山花国務大臣 国民の選挙の審判の結果を受けたわけでありまして、そうしたまさに客観的な情勢の変化というものを正面から受けとめた、こういう気持ちでございます。
○三野委員 情勢が変わった、自民党政権が崩れた。私は、自民党政権崩さなきゃならぬと選挙中ずっと言ってきたわけです。そのときには連立政権ができるだろうと言った。連立政権ができて情勢が変わったから社会党も方針を変えた。もし何回か選挙をやっているうちに自民党政権に戻ったら、また社会党の方針変わるのですか、もとへ。そういう情勢が変わったということだけでなったら、そうなっちゃう。私は、こういう点からいうと、まことに困り果てているわけなんです。 きょうは時間ないですから、これ以上やっていたらばそれこそ党内論争みたいになっちゃうものですから、また改めてやりますが、二つ目に聞きたいのは、これは自民党にもお聞きします。 今度の制度は、小選挙区と比例との並立てすわな。それで、政府案も自民党案も小選挙区に立候補した人が比例選挙にも重複立候補は結構だ、こう言う。それでその場合に、法律の中で、比例選挙の当選者は、重複立候補の場合ですよ、小選挙区で当選者に最も近い、惜敗率というのか、あるいは言葉は別の言葉を使うかしらぬけれども、惜敗率でやると、それを当選者とする、こう言う。 そうなりますと、その選挙区によって、各党の力関係もあるけれども、候補者数が違いますと、小選挙区におけるこの惜敗率と今度は比例区での政党の支持率とのアンバランスが出てくるのです。率直に申しまして、私のところは全国的に五、六番目か七、八番目に社会党の支持率が高かったのです、今までは。候補者の出方によって、惜敗率というのは、残念ながら候補者のアンバラの関係で余り成績がよくなかったと。ところが比例区は非常に高かったと。投票するのは、有権者は政党に投票しているのですよ。政党の支持率が高いにもかかわらずそこは当選しないということも出てくる、これをやっちゃうとね。その矛盾について、政府案、自民党案、ちょっと一口でやってくださいね。私、余計言われると頭悪いからわからぬわ。
○山花国務大臣 前段一言。情勢の変化ということについては、内外の情勢の変化、歴史の大きな情勢の変化というものを顔を背けないで真っ正面に見据えたということでありますので、一言つけ加えておきます。 今御指摘したような問題について、さまざまな選挙区と地域によって状況は違うと思いますけれども、トータル日本の選挙ということで考えた場合には、今回の並立制、双方二百五十ずつということにおきまして、今御指摘のような問題につきましても全体として解決する方向ということを示している、こう考えております。
○鹿野議員 私どもの基本的な考え方は、何遍も申し上げておりますけれども、小選挙区そのものが軸でありまして、そして比例は補完的な役割だ、こういう位置づけてあります。そういう中で、比例の議席数というものはおのずとその中で配分されるわけでありますから、何らその点は問題がないもの、こういう考え方であります。
○三野委員 小選挙区と比例区をかみ合わす限りにおいては、やはり有権者の側からすれば、比例区は比例区なんです。小選挙区は小選挙区なんです。とりわけ政府案からいいますと私の矛盾というのは解決しないと思うのです。これはやはり私は再検討する必要があると思う。そうでなければ、香川において社会党の支持率高かった、普通であれば一議席入らなきゃならぬにもかかわらず候補者の立候補の状況によっては惜敗率でとれなかった、こういう矛盾が出てくる。ですから私は、この点についてはやはり問題があるということを指摘しておいて、再検討してもらいたい。 それから、次に申し上げておきたいのは、とりわけ並立制というのは、これは二大政党制なんです。そうでしょう。多党化だとかなんとかいうけれども、二大政党制は間違いない。もう既に公明党、民社党は政界再編を言っているのでしょう。どこと一緒になるかはまだわからぬけれども、恐らく大体想定できるところは新生党なりあるいはさきがけ、そういうのになるだろうと思いますよ。まあそれはわからぬ。わからぬけれども、二大政党制なんです。少なくとも二回、三回やっているうちに必ず二大政党制を志向しなければはじき出される、少数党は。これはもう間違いない。 その場合に、日本のような高学歴社会で一定程度文化水準も高くなった状況の中で、意識は多様化したと皆さん言っているわけでしょう。意識は多様化したんだと。この意識多様化した状況の中で、世論調査でもそうなんです、二大政党だけに組み入れようとするのは私はかなり無理がある。制度でもって国民の選択肢というものを狭めていくというのは、私は議会制民主主義からいったら大きな間違いがあると思うのですが、この点について、自民党の皆さん、どう考えます。
○鹿野議員 私どもの、基本的な我が党の考え方は、いわゆる小選挙区そのものは二大政党志向であるということであります。その中で国としての意思決定を明確にしていく、あるいは速やかな意思決定をしていく、そこに政治の緊張感が生まれてくる、このようなことを目標といたしておるわけであります。ですから、そういう中で、しかし多様な民意の反映もさせなければならないだろうというふうなことにどうこたえていくかということの中で、比例を加味する、こういうふうな考え方をそこに持たせていただいているところであります。
○三野委員 それもやはり納得できませんね。そうはなりません。 次に、政治と金の問題について触れておきますが、まず、政府の側は四百十四億を政党交付金ということに決めましたね。この四百十四億というのは、もう説明されましたように、かつて三年間の千二百四十四億ですか、その分の三分の一だというのです。千二百四十四億が日本の議会政治にとって適当であるという理論的根拠を示してください。これだけ金まみれの政治の中で、なぜそれだけ要るの。
○山花国務大臣 理論的根拠という御指摘でしたけれども、現実に新しい選挙の制度、政治資金の制度、腐敗防止の制度、そうした中での公的助成の導入でありますから、過去の実績ということを踏まえて算出したものでありまして、理論的な問題点からいうならば、あるべき姿としては、まずは総量を規制すること、全体のお金の量を規制すること、そして透明性の問題あり、そして個人献金をできるだけふやす、こうしたテーマなどを念頭に置きながら、現実解決のテーマとしては過去の実績ということを基準として算出したものであります。
○三野委員 過去の実績だけで、理論的な根拠ではない。過去の実績といえば、国民の側から見ると、もう既に金まみれではないのか政治が。 そこで、金が要らない政治というのは考えられないかと言ったら、この前自民党は小選挙区を出してきて、小選挙区を入れますと金は要りませんよと。今ちょっと委員長がわっていますけれども、かつて自民党時代のときに委員長は、三分の一ぐらいに減るかと言ったら、いや五分の一だ、こう言ったのです。覚えているでしょう。津島先生は、減ることは減るんだけれども、個人のが減って、政党のがふえてしまうだろうなとちょっと逃げていたけれども、それでも減るということは認めたのです。今度も小選挙区が入るのです。減さなければならぬ、減るんだ。今のやつは、過去の実績だけを基準として、理論的根拠はない。やはり今までのような金まみれの政治を続けていくということなんでしょう。そうしか考えられないのです。私は、この点についてはおかしいと思う。 そして、この際聞いておきますが、よその党のことを聞くのはまずいですから、四百十四億で、今の社会党の得票数及び議員数からいったら、社会党に幾らくれます、配分されますか。
○山花国務大臣 この問題については、その時点における党所属の議員の数ということでありますから、私としては、党の本部の方の財政問題について、そこまで計算はしておりません。もし必要ならば、党に問い合わせしていただければと思います。
○三野委員 私は、提案する限りにおいては、今の政治勢力のもとにおいて、自民党に幾ら行く、百何は行きますね、社会党に幾ら行く、公明、民社、さきがけに幾ら行くというのはやはりわかっているわけですな。だから聞いているわけです。八十億近いのじゃないですか。そう私は思います。自民党は百何億になりますね。 そうしますと、私は考えてみると、いわば政党の運営費というものが税金でほとんど賄われる。党によれば一年間の予算よりももっと余計もらえる。こんなことを有権者、国民、納税者は何で納得しますか。ですから、自民党案も含めて、これは私は後からまた触れますけれども、撤回すべきだと思うのです。これはおかしい。これが一つです。 しかも、党の政治活動が必要なんだというならば、今我々は国会議員一人当たり立法調査費はそれぞれもらっているでしょう。七百八十万でしょう、年間。七百八十万もらっているわけです。これは党に行っているわけでしょう。それで、政策活動がまだ不十分だというならば、立法調査費を私は再検討すべきだと思うのです。 しかも、公的資金というのは政党に渡すなどと憲法には書いていない。憲法は、議員活動を保障すると書いているのです。したがって、私は、公的というならば、それは政党も公的なことでしょう。しかし、法律上は規定されていないのです。政党がないのですからね。そうすると、選挙活動は公的な資金ですから、私は言っているように、前から言っているのですが、選挙活動に私は援助すべきだ。そして、きのうも出たけれども、婦人も一般勤労者も中小企業者もだれでもが立候補できるような状況をつくる。ただ、むやみに立候補されたら困りますから、法定得票数を上げたらいいのですよ。 選挙費用を使うのは、一体幾らが適当なのか。三千万とするならば、一千万補助しましょう、一千万は陣中見舞いやカンパでしなさい、一千万は自分の金でやりなさい、そういうことでやるべきでしょう。にもかかわらず、本来政党にするということになると、しかも今度の仕組みというのは既成政党なんです。これだけ複雑な状況の中でさまざまな意見があるのに、新しい政治勢力から立候補できない。それを締め出すという法案でしょう。 だから、これは、政府案も自民党案も私は撤回を求めたいと思う。こんなことをやっていたらば、必ず間違いなしに私は住民訴訟が起こると思いますよ。ですから、その点について、まず自民党どう思いますか。
○津島議員 三野委員の、政党助成については国民の立場に立って真剣に考えなければいけないというお気持ちはよくわかるのでありますけれども、これまでの御議論から御理解いただけるように、私どもは、政治資金全体をこれによって従来どおりの姿で確保したいという気持ちは持っておりません。前回も答弁いたしましたように、全体としては抑制の方向へ行かなければならない。しかし、その中で、政党が本来果たすべき役割というものを考えた場合に、もっともっと有権者のために私どもはやるべきことがあると思っております。 政党の政策をきちっと草の根に伝えていくということは、何も政党のためにだけいいわけでなくて、有権者がしっかりした判断をしてもらうために絶対必要なことであります。その点において、甚だこれまで不足であったという反省もあるわけでございまして、そのような意味で、国民の御理解をいただける範囲内で政党活動を充実させていただきたい、こういうことを申し上げておるわけであります
○三野委員 これは理解できませんね。立法調査費なり、選ばれた議員がそれぞれ活動してくださいよ。その議員に対して活動費を出すことについては理屈が立っていると私は思いますけれども、こんなものは理屈は立ちません。 それからもう一つ申し上げますが、小選挙区をやった場合に、私はここにおる人は買収選挙をやらぬと思いますが、この間の選挙でも買収選挙あったね。私の選挙区でも、これは言いにくいけれども、秘書が逮捕された、私設秘書が。今度の法律だと、あれは私設秘書もだめなんでしょう。公民権停止にするのでしょう。自民党、どうですか、あれはもうやめろと勧告したらどうですか。山下先生のところもあるみたいだけれどもね。 例えば、あってはならぬことだけれども、毎回買収選挙はある。五人区で八人立候補して一票買収した場合には、その効果は八分の一なり五分の一なんです。三人区で五人が立候補して買収したときには五分の一なり三分の一なんだ。一人区で一票買収したらば、一票の買収が二票にはね返ってくるわけですね、相手の票がこちらへ来るのですから。最も買収的効果が起こりやすい。そこに一人区の危険性があるということは、私はやはりしばしば問題にされていると思うのです。そのことについて、奄美の先生、そう思いませんか。
○保岡議員 その点については、本会議の私の代表質問、ここでの答弁でも申し上げておりますけれども、小選挙区になれば私たちの政治がよくなるいろんないい面もたくさんありますが、今三野委員が指摘のような危険性もあるわけですから、その点については、今後、政党活動あるいはお互いの政治家としての倫理、こういったものをきちっとするということが制度を生かす前提だということだと思います。
○三野委員 私はこういうふうに申し上げておきたいと思うのです、政党資金の問題。きのうのある社の世論調査見ましたか。見たでしょうね。確かに細川政権に対する支持率は高い、七十何%。それでもなおかつ、支持する政党なし三五・四%。これほど、支持する政党なし三五・四%、この人たちは税金を納めている。支持する政党がないにもかかわらずそこに税金が行く、こんなことは許されませんよ。 ですから、私はもうこれ以上申し上げませんが、ぜひ撤回して、再検討してもらいたい。特にこの公的資金の問題については、絶対に国民は承知しないであろうということを申し上げておきたいと思います。私はそのことを申し上げて、終わりますけれども、その点について、最後にひとつ政治改革担当。
○山花国務大臣 今回の法案は、何より求められた腐敗防止のための施策などを含めて、一体として実現しようとしているものでありまして、この公的助成の法案について撤回することは考えておりません。 同時に、今委員御質問の問題は、政党の問題と政治家個人の問題、あくまでも個人本位の中選挙区制という立場から変わっていこうということでありますから、そういう政党中心の政治に変えていくという全体的な見地から御検討をいただきたい、こう思っております。
○三野委員 終わります。
○前田委員長代理 谷津義男君。
○谷津委員 私は今までいろんな議論を聞いてまいりましたけれども、私は、地方政治、これに限定をさしていただきまして、この問題だけで質問をさしていただきたいと思います。 なお、五十嵐建設大臣それから農林大臣にも出席を要求しておりますし、官房長官にも出席要求しているんですが、いまだに着かないんでちょっと困るんですけれども、実は、お三方は何かほかの委員会との絡みもあるんで早く出たいということで、間違いなく十時半に来ていただきたいというふうにお願いしたんです。実は、なぜお願いしたかといいますと、五十嵐大臣にしましても畑農水大臣にしましても官房長官にしましても、市長経験者ということでありますのでお願いしたんですが、いまだに出席されないんでちょっと……。
○前田委員長代理 今、官房長官来られました。
○谷津委員 それでは、いらっしゃる方で進めていきたいと思います。 まず、官房長官にお聞きしますが、官房長官は、市長、知事とも無所属で立候補してますね。なぜ無所属で立候補したのか、それをまずお聞かせいただきたいと思います。
○武村国務大臣 やはり市民感情あるいは県民の政治意識に対応して、その道を選んだんだろうと思います。 この間もちょっと御答弁申し上げましたが、党派、政党というのは皆国政レベルで誕生をしております。外交、防衛、経済等を基本にした、国全体の政治のレベルでできたのが政党であります。総選挙がございますし、参議院選挙もございますから、全国市町村にまでお互い政党は支部を持っておりますが、しかし、その中央の国政レベルの政党が直接地方自治レベルの政治にストレートにリンクするのがいいのか悪いのか。私は、市長、知事の在任中は、余りいいことではないという発言をしてまいりました。よく市民党とか県民党という表現も使う例が多いわけですが、中央政治とは直接関係ないんだ、地方自治は独自の道を行くんだ、こんな気概も含めて、余りかかわらない方がいいという、そんな姿勢で無所属を選んだというふうに思っております。
○谷津委員 五十嵐建設大臣は社会党の公認で出ましたですね。今のお話を聞いて、どういうふうに思いますか。
○五十嵐国務大臣 お答え申し上げたいと思います。 私の場合、社会党の党員として古い経歴を持っておりまして、旭川の市長に出ましたときは、しかし初めて政界にそのとき出たものでありますが、党が責任を持って選挙体制あるいは政策等を支えていただきまして、党の公認として出させていただきました。しかし、もちろん広い市民の支持を得ること、それから、当選してからは、これはもう公認であろうと何であろうと、全体の市民について責任を持って市政を執行するということは言うまでもないことでありますから、そんなようなことで進めさせていただいておりました。
○谷津委員 官房長官、よろしいですか。お聞きしますが、ただいまの例示の中でありましたように、国政レベルを地方レベルに持ち込むのは好ましくないという考え方だということの答弁がありましたですね。それは、私もその点は納得できるのです。 そこで、無所属の評価というものも、今お話しになったそのとおりだろうというふうにも思うんですよ。しかし、今回の政治資金規正法の中に、改正点を見てみますと、首長さん、いわゆる知事さんとかあるいは市長さんとか町村長さんに対して、非常に不利なような状況になってやしないかというふうに私は思うんですよ。この辺のところをちょっとお聞かせいただきたいと思うんですが。
○武村国務大臣 この点も本会議を含め再三答弁がなされておりますが、政府の考え方としては、この案でいきますと、純粋に無所属候補者は政治や選挙のための経費は個人献金、まあパーティーという方法はありますが、主として個人献金に頼りながらやっていくということであります。このことのよしあしとか、あるいはアンバランスという議論があるわけでございまして、その御主張は半ば私どももうなずいて聞かしていただいておりますが、ただ、先ほどの私のかつての考え方からいきますと、無所属がだんだんだんだんなくなって、地方の首長や議員の選挙が皆中央の政党の系列化、レッテルが張られて、そのこと自身もやはりどうかなという気持ちを持っておりますのと、たとえ公認、推薦等が行われるにしても、その資金が中央の政党からカバーされていくというところにも問題を感じないわけではありません。 しかし片方、公費助成が行われたとしても、そんな全国の首長さんや県会議員さんの選挙まで、選挙の実質的な経費のかなりをカバーするような援助を、たとえ公認候補といえども出せるだろうかそれだけの資金量があるだろうかということも考えますと、結局、激励金ぐらいの金一封は出せても、必要な経費の大半を賄うなんてことは、恐らくどの政党もできないんではないか。そこに、やはり地方の選挙は地方独自の道を行っていただくしかない、またそれが一番健全で望ましいというふうに思います。
○谷津委員 農水大臣も参りましたので、お尋ねしますが、実は官房長官、農水大臣、建設大臣はほかの委員会への出席もあるので早く抜けたいということですから、申しわけないのですが、せっかくほかの大臣方御出席でありますが、三人に最初集中いたしますことをお許しをいただきたいと思います。 農水大臣は市長の経験者であります。三回とも無所属で立候補しておりますが、なぜ無所属で立候補したのか、まず聞かせていただきたいと思います。
○畑国務大臣 私の場合は、各政党の御支持等々はいただいたと思いますけれども、御指摘のとおり無所属、やはり首長という立場にございましては、よく言われますような意味合いでの市民党といいますか、なおまた一党一派に偏してはならないというような要素の強い段階での行政執行、かような意味合いでの無所属と御理解いただいて結構だと思います。
○谷津委員 農水大臣、お聞きしますが、この無所属というのは、いわゆる市民党といいますか、幅広くの支持ということだと理解したわけでありますけれども、今回の政治資金規正法の改正によりまして、無所属でいた場合にどういうふうな制約を受けるかあるいは制限を受けるか。いわゆる無所属の場合ですと個人の献金しかできないですね。こういうことについて何かお考えありませんか。
○畑国務大臣 私は、一つの考え方としまして、市長、その市の規模にもよると思いまするけれども、私自身の場合には、市長に就任をいたしました場合に、後援会組織、政治団体、これをあえて解散をさせていただいたということであるわけでございますが、なおまた、ただいまの法改正の中にございましては、こういった残念ながらいろいろトラブルを起こしている中にございましては、政党に対して云々という道をこの現実に照らしてとることが御理解をいただける、こういうようにも考えるわけでございます。
○谷津委員 それで、もう一度申しわけありません。ふだんの政治活動は十分にできたでしょうか。
○畑国務大臣 私の場合には、やはり一つ、私自身の考え方でもあるわけでございますが、首長という立場にございましては、まず仕事最優先。仕事ということになりますと、政党活動とはいささか違った色彩の中で取り組みをやっていかなければならない。そしてまた、たまたま私のような場合におきましては、先刻申し上げましたように、首長は、地方の執行権限を持っている方は、その地域の企業の方々を含んだような、政治献金はもちろんでございますが、後援会組織は私はない方が望ましい、こういう考え方に立っております。
○谷津委員 畑農水大臣、もう一度お尋ねしますが、市長になりますと、機密費といいますか交際費といいましょうか、予算の中でこれはとれますですね。どのくらい使っていたですか。
○畑国務大臣 私は、昭和四十三年に市長に就任をいたしたわけでございますから、当時の金額、ちょっと正確に覚えないわけでございますが、逆に言いますと、交際費といいますものは仕事執行のための支出でございますから、足らなければやはり補正を胸を張って要求をする、そしてまた胸を張ってその使い方がガラス張りになって差し支えない使い方で、政治活動とはきちっと区別をした対応が当然の姿ではないか、かように考えております。
○谷津委員 五十嵐建設大臣に聞きますけれども、実はこの交際費というか機密費といいましょうか、この問題についてなのですが、私どもが、例えばお葬式があったときに生花を出すなんということになると、これは現在では違反なのですね。ところが、市長という名前で交際費の中から出した場合は違反じゃないのですね、これは。この辺についてはどういうふうに考えますか。
○五十嵐国務大臣 私、市長に就任していたのは昭和三十八年から十一年半ほどで、当時と今と制度等がどういうことになっているか、ちょっと記憶が明らかでないのでありますが、お葬式なんかの場合は、通常、例えば旭川市長、こういう書き方で花を出すというような場合が多いのではないか、こういうぐあいに思うわけであります。
○谷津委員 もう一度、五十嵐大臣。 例えば、旭川市長といったって一人しかいないのですよ。だれだということははっきりわかっているわけですね。その辺についてはどういうふうに考えますか。
○五十嵐国務大臣 しかし、花なんかの場合も、これはもうお葬式なら片っ端というのはおかしな話でありまして、当然市長たるものとして出すべき範囲というようなものは私は決まっているのが本当であろうというふうに思いますですね。
○谷津委員 官房長官にお尋ねしますが、同じ問題なんですがね。これは、こういうふうなものを出すということは、例えば我々は、固有名詞を使わなくても、衆議院議員としてだって出せないですよね、今の段階では。片方は、市長とか知事とかという名前ならば、固有名詞を書かなければこれは法的に出るのですね。 こういうものを考えたときに、もしこのようなことで法案が通ると、かなり私はそういった面の使われ方というのがふえてくる可能性もありはしないかという感じを危惧しているわけでありますけれども、官房長官、この辺のところどういうふうにお考えですか。
○武村国務大臣 今の、首長さんの名前を出すことは、国会、自民党でも随分議論がございまして、最近は名前は出さないように、これは行政指導でしょうか、行われておるようでございます。 今のお尋ねは、企業献金の道が閉ざされると首長の交際費がふえるのではないかという御心配でありますが、なかなか交際費の枠は議会も厳しゅうございますし、それから世論も地方のマスコミも大変注目をしておりまして、私なんかも十二年間知事をやっておりまして、たしか五百万でしたか、もう、一度も上げなかったぐらいの金額でございました。 また、これは中身まで今聞かれているわけじゃありませんが、どうしてもやっぱり必要な、対議会との関係とかマスコミの関係とか諸団体とかあるいは国際的な交流とかそういう金で、全部公開してもそうおかしくない経費でもう五百万は消えてしまいます。とても疑惑を持たれるような、あるいは私的な流用をするような疑いがあるかもしれませんが、ほとんどこういう金額ではその余裕はなかったですね。だから、異常な金額にそれは上げるようなことが起これば当然監視も厳しくなるでしょうし、実態としては、なかなか政治資金をカバーするような状況になることは起こり得ないのではないかと私は思います。
○谷津委員 企業献金という話が出たから、この点について官房長官に聞くのですが、現在首長さんの九九・五%は無所属なんですね。 しかも、この件につきましては、もう前々から、資料を見ますと、もう九〇%以上の首長さんが無所属でずっと戦後、選挙のたびに出ておられるという資料をいただいておるわけでありますけれども、今この方たちが企業献金がなくなるから苦しくなるであろうというふうなおっしゃり方をしましたね。企業献金がなくなるからそういうふうな質問になったのかということですが、実はある新聞の調査等によりますと、個人献金になっても、八〇%以上の人たちが大体個人献金をやるつもりはないと答えている。しかも、さきがけの幹部という名のもとに、新聞のあれを見ますと、企業献金がなくなって個人献金になっても非常にこれは難しいだろうというようなことの発言をしているけれども、さきがけの幹部というのは、私は官房長官がなと思って聞くわけなんですが、この辺はどういうふうに考えられますか。
○武村国務大臣 私がそういう発言をしたかどうか記憶にないのですが、そういう心配をしているメンバーが私どもの党にもいるかもしれませんね。 ただ、個人から党にシフトをさせていこう、それを覚悟しようというのが今回の提案でございますので、幸いと言ってはなんですが、自治大臣の答弁にありましたように、各選挙区に各政党の支部が設けられますから、企業献金を受けない政党は別として、私どもは企業献金は拒まないつもりでございますから、政党本部、政党支部で必要な献金は受けて、政党が主として広報とか必要な支出をすることによって政治活動を進めていこう、こういう考えておりますので、必要最小限は政党でカバーできるかなというふうに思っております。
○谷津委員 実はこの件については地方議会が非常に心配をしてまいりまして、最近はこの件について、例えば県議会等初め意見書、あるいはおとといは議長会がやはり申し入れをしてくるというような状況で、非常に政治活動が制約をされるという危機感を持ってきたわけであります。そういうことで、各県あるいは市等においてこれから続々と意見書が出てくるのではなかろうかというふうに私は考えておるわけであります。私の手元にあるだけでもかなりの数字の意見書が出てきておる。その意見書の中身を見ますと、地方政治に携わる者が制約を受ける危険があるというような危惧の念をみんな持っているわけでありますが、こういう意見書が最近非常に多く出てきておりますし、官房長官もそれば見ておられると思うのですが、この点についてどのようにお考えですか。
○武村国務大臣 おっしゃるとおり、私どももそういう意見を最近聞いております。 ただ片方、ゼネコン汚職のさなかでございます。いわゆるゼネコンに限らず、特に地方公共団体の場合は、契約等の関係のある企業の献金まで、こういう大きな事件が起こり、反省の世論が高まっているときに、今までどおり素直に認めていくというのも問題だなというふうにも思うわけでありまして、そういう中でひとつ最善の道を知恵を絞っていかなければいけないというふうに思っております。
○谷津委員 確かに今ゼネコン汚職の問題があって、こういうときにはなかなかそういった問題について話しづらいと思いますけれども、それじゃ、ゼネコン汚職が起こってなければそういうことはやるんだということですか、通常の場合ならば。今の話を聞くと、逆を聞きたくなりますね。その辺はどうなんですか。
○武村国務大臣 私どもさきがけという党としましては、実は「「政治改革政権」の提唱」におきましても、国であれ県であれ市町村であれ、それぞれ契約等の関係のある団体からは政治献金は断ち切るべきであるという主張をしてまいりました。そういう意味では、今回の我々の提案している法案も、そこまでは至っておりません。 こういう事件があったから、もちろん深く反省をし、より一層認識を深めて改革をするということではありますが、なければよかったということではありません。古くからゼネコン汚職は各地方にも国でも出てきていたわけでございますから、遅きに失するぐらいであったというふうな考え方であります。 〔前田委員長代理退席、委員長着席〕
○谷津委員 建設大臣と農水大臣にお聞きしますが、先ほど官房長官にもお聞きしました。いわゆる各地の議会、地方議会から意見書がじゃんじゃん出てきているわけですね。これから盛んに出ると思うのですよ。恐らくこれから、公聴会が正式に先ほど決定いたしましたから、地方公聴会に行くとこのことが盛んに言われるんじゃなかろうかというふうに私は思うのですね。恐らく地方公聴会はもうほとんどがこの問題を取り上げてくるんじゃなかろうかというふうに私は推測をしているのでありますが、その辺のところについて、まず五十嵐大臣、どのようにお考えでしょう。
○五十嵐国務大臣 これは、一般論としてもそうでありますし本件についてもそうだと思いますが、地方議会の意見書の議決等に関しましては、これはもう大事に受け取って、そういうことは政府の方針を決める上では大きな参考にしていくということは申すまでもないことであろうと思います。
○谷津委員 農水大臣、お願いします。
○畑国務大臣 私は、今回の法改正という中にございましては、ねらいの二つは、意識改革をもお願いをしなければならない。地方議員のお立場にございましても、さような意味合いのものをこの機会に十分論議をお願いしたいなということを考えるわけでございますが、御指摘のような意味合いの、取り扱いにいささか問題があるなどいう問題意識も、これまた正直申し上げまして、頭の中にあることは事実でございます。 ただ、地方の実態からいいますと、企業と議員の方々との、失礼ながら密着度合いといいますか、非常に縁が深い。特に、いささか小さな市あたりになりますと、私は、大方身内というような形のものが多い、この辺も問題あろうと考えます。
○谷津委員 確かにそういう面があることは私もわかります。 しかし、この問題につきまして払お聞きしたいのですが、実はこれは、農水大臣と建設大臣、もうお時間が間もなくですから最後の質問として聞くのですけれども、この意見書が出てくるにつきましては、実は前に審議しているときには、かなり説明といいましょうか、説明のいろいろなパンフレットを出したりなんかして、これが出し過ぎたなんて怒られた面も実はなきにしもあらずだったのですが、今回につきましては、地方に対しましてはほとんど説明がない。いわゆる新聞紙上等で見るだけ。しかも、身分に関係するものを国会議員だけで審議をしているのは甚だけしからぬというふうな、そういう意見もちまたの中にはかなり出てきているのです、地方議員の中に。 それが意見書の中にもあらわれているわけでありまして、こういうふうな考え方に対しまして、建設大臣と農水大臣、どういうふうに考えておられるか、ひとつお聞かせいただきたいと思います。
○五十嵐国務大臣 何せ抜本的な改革でありますから、さまざまな議論が出てくるのは当然であろうというふうに思います。やはりよくそれぞれの意見を聞きながら、また考えている私どもの趣旨というものもしっかり御説明申し上げて、全体の改革について中央も地方も力を合わせて進めていけるような努力を当然していかなければならぬだろう、こういうぐあいに思う次第であります。
○畑国務大臣 やはりこういった大きな大改革でございますから、ここ数年来この論議をめぐっての関心の度合いといいますか、そういうような意味合いでは、地方の方々のお立場に再度重ねて耳を傾ける、そういう姿勢は大切、かように考えております。
○谷津委員 両大臣の今お話を聞きますと、よく説明をしてというお話ですね。理解を得てということですね。じゃ、理解を得るまでは採決をしないということですか。
○五十嵐国務大臣 これは、もとより限度というものがあろう。一つの、それぞれ一定の時間で議論をして決めていくというのが民主主義のルールでありますから。そういう上では、いろいろ御説明も十分に申し上げながら、しかし国会は国会として節度を持ってきちんと法律は決めて進めていく、こういうことになろうと思います。
○畑国務大臣 私の周辺の立場にございましては、かなりこの問題での数年前からの論議をめぐって御関心も高かった。さような意味合いでは、この時期において採決をお願いできる時期が近づいたな、かように考えております。
○谷津委員 両大臣、ありがとうございました。お時間でしょうから、どうぞほかの委員会に出席をしてください。 それでは官房長官、お聞きしますが、この意見書を見ますと、今両大臣がお答えになったような十分な説明を聞いていないということであります。これは法案が成立してから説明すればいいという考え方もあるでしょう。いろいろなものもあるでしょう。しかし、今両大臣のお答えの中には、やはり十分に理解をしてからということも私は大事だろうと思うのですが、これは非常に地方議会あるいは首長さんに与える影響というのは甚大だというふうに考えております。そういったことを、今両大臣のお話を承って官房長官としてはどういうふうに考えておるか、その辺のところもお聞かせいただきたいと思うのです。
○武村国務大臣 なかなか難しいところですが、政治の基本に関する仕組みについては、公職選挙法もこの政治資金規正法も、国が法律で定めるということで今日まで来ているわけであります。地方自治の立場から、谷津委員の御指摘はそれなりの説得力もあるというふうに思いながら聞いてはおりますが、こういう政治資金の仕組みを、固有事務であるからといって地方の条例に全部ゆだねるというのも、恐らくなかなか実態としては難しい面もあるでしょうし、今回もそういう意味では、私どもの政府案は政府案として、地方の立場もそんたくしながら、最終の案をまとめさしていただいたわけであります。 企業献金を受けずにやっている地方議員さん、首長さんもいるわけです。また、献金を受けないということをむしろ選挙の姿勢としてアピールされるような人も少しずつふえてきているわけで、全部が反対というわけではないと思うのであります。今まで企業献金に頼ってこられた方々が一番心配をされていて、余りにも急激な、しかも国で一方的に決めて押しつけてくるという意味で反発を受けているのだと思うのです。 それはそれで理解をしなければなりませんが、国会議員も今までは、特に保守系の立場でいけば、政治家個人の必要な政治資金の大半は企業献金におんぶをしてきたわけでありますが、それを思い切って断つ、断念するという道を選ぼうとしているわけでもありまして、従来の延長線上で考えるととんでもないというおしかりもわからぬではありませんが、地方の首長さんや議員におかれても、ぜひそういう大胆な、新しい改革の決断をお願いしたいし、そのことに理解をいただくように、この法案が成立すれば説明をしていかなければいけないというふうに思っております。
○谷津委員 官房長官、二十分くらいまで大丈夫だというお話ですから、いま少しおつき合いをいただきたいと思います。 先ほど官房長官のお話の中に、例えば公費助成を政党にしても、地方議員あるいは首長に仮に公認で立候補しても、まあ陣中見舞い程度ぐらいしか行かないんじゃないかというお話がありました。実際、私もそういうふうに考えます。しかし、これは首長にもし立候補するということになりますと、かなり個人の資産というかそういうのを持っている方でないとなかなか立候補できなくなるような、そういう危険も私はあるんじゃないかと思うのですが、この辺のところはどういうふうにお考えですか。
○武村国務大臣 今日までも、恐らく地方の選挙もケース・バイ・ケースというか随分お金のかかりぐあいも幅があっただろうと思うのですね。私どもの県におきましても、最近見ておりますと、むしろ金を使わない候補者が時々上がったり、極端に、どう見ても使ってないと思われる候補者が上がったりすることもありますし、そのことだけが理由ではありません。 あるいはまた、各党がこぞって連合艦隊のように推薦をして、相手候補はどの政党も団体もついてない、むしろ、ついてない、どこからも推薦を受けてない、支持されてない、将来でいえば公的な援助も受けてないであろう、そのことをむしろアピールすることによって当選するケースも間々起こって、私の県でも起こっております。例えば、自社公民、労働団体、全部が推している、現職を推す。若い市会議員さんが一人忽然と立候補して、私はだれもどの人からも推薦を受けていません、一人で頑張っています、草の根です、こういう形で頑張って勝ってしまったケースが二、三ありまして、これは将来の小選挙区制の、我々のこの改革後の選挙についても大いに参考になる話だと私はみずから思っているのですが、なかなかそういう意味ではケース・バイ・ケースで随分変わってきております。 この流れをもっと改革によって変えていこう。だから、従来の延長線上じゃなしに、この改革が実現するならば地方も変わっていただきたい、変わっていくように我々も努力していくということが基本ではないかと思うのであります。ですから、これは大変抽象的な答弁で恐縮でありますが、従来の相当な高い金額、財産を売っても足りないような、そういう高い金額がかかった選挙というのは、もう日本の国から根絶していく、各党超えてそういう決意が大事ではないかというふうにも思います。
○谷津委員 これから地方公聴会、十ブロックということもございまして、いろいろな意見が出てくると思うのですが、私は先ほど申し上げましたように、公的助成、それから政治資金規制の問題、これが一番私は、地方議員が、あるいは首長さんが出てきた場合には、その話が中心になって出てくると思う。そういうときに、私は慎重にこれは聞いてやらなきゃならぬだろうというふうにも考えますし、そういう中から、これは修正しなければならぬという問題も出てくるだろうと私は思うのですよ。そういうときに、官房長官、こういう修正をするということ、なぜかというと、市長さんや知事の経験者だから聞くと私は言っているので、そういうことで、そういうことが出てきたならば修正するような意思が官房長官としてはありますか、どうですか。
○武村国務大臣 政府としましては、全知を絞ってこの案を提案をいたしているところでございます。しかし、それでも百点満点で完全無欠かと言われたら、この長い論議を、真剣な論議を拝聴しておりまして、いささか、こういう補強ができればよかったなとか、この辺はこうかなというふうに、私もそういうふうに感ずるところもなくはありません。 そういう意味では、政府としては修正するということは申し上げられませんが、ぜひ議会の真剣な論議の中で、この問題も含めて与野党幅広く真剣な論議の末、ひとつ一致点を見出していただけるならば、この法案の一部が変わることは、これはむしろいいことであるというふうに認識をいたしておりまして、私どもからは修正のお答えはできませんけれども、そんな気持ちで論議を拝聴させていただいておるところでございます。
○谷津委員 地方議会で今まで全然そういうことについての説明を受けてないということから、こういった意見書が後から後から物すごくこれから出てくると思うのです。場合によっては、採決の方が先に行ってしまうかもしれないくらい。今地方議会は開かれておりませんから、緊急に臨時議会を開いたりなんかして、こういった意見書を出すやに聞いております。しかし、そういうふうなものをやはりしっかりと受けとめる必要があるであろう。あるいは地方自治六団体の考え方というのもじっくりと聞く必要がある。 これは、中央地方を問わずのこれからの公聴会の中でそういうものを聞いてくれるというお話でありますから、私もその点は安心をしているわけでありますけれども、問題は、決めてしまってから説明したって、これじゃ私はなかなか納得できないものがある。私も県会議員をやっていまして、県会議員の立場でいろいろ今の法案を見てみますと、はっきり申し上げますと、かなり心配といいますか危惧する面がある。何か政治活動が制約を受けるのじゃなかろうかというふうな感じすら私は受けますから、きょうはそれだけ、地方議会あるいは首長さんの方を通してのみの質問に集中しているということは、そういうことなのですね。 ですから、こういう公聴会その他の意見が出てきましたら、これはもう修正するということは、私はぜひお願いしたいのです。私は、間違ったと思ったらこれを直すことは、やはり政治家の一つのモラルであろうというふうにも考えておりますが、官房長官、どういうふうに考えますか、その辺は。
○武村国務大臣 谷津委員のこの問題に対する重ねての御意見、心して拝聴をさせていただきました。また、私ども与党側も、政府としましても、各地方団体の真剣な御意見に対しては、こういうことに真剣に耳を傾けていきたいと思っております。
○谷津委員 通告していないのでまことに申しわけないのですけれども、これは副総理と官房長官にちょっとお聞きしたいのですが、我が党は、きのう、米の決議につきまして提案をさせていただきました。最初、与党におきましても、これはいいんじゃないかというふうなことで、我が党の提案に対して協力するような態度が見えておったのですが、その後、何か大分様子が変わってまいりました。 新聞報道等によりますと、官邸あるいはある個人の名前が出ておるわけでありますけれども、そういう方たちのかなりの反対によって何かあやふやになったというふうなことが報道されているのですが、急な質問でまことに申しわけございませんが、この辺のところを、官房長官、どういうふうに私ども解釈したらいいのかその辺お聞かせいただきたいと思います。
○武村国務大臣 国会決議の問題でございますから、このことに官邸が、総理も含めて、直接はかかわってはおりません。もし決議が重ねて行われる場合は、内容がどうであるのかということについては関心を持っておりましたが、決議をされるされないについては、恐らく政府全体もそうであろうかと思いますが、総理官邸としても直接の一切のかかわりはございません。
○谷津委員 副総理、いかがでしょうか。
○羽田国務大臣 この問題につきましては、昨日、何か各党でまとまったというような話は私はちらっと聞いたのですけれども、それ以後どういうふうになったということについては、私どもはよく承知しておりません。 そして、これはあくまでも院の中のあれでございますから、私が外務大臣という立場でどうこうというあれじゃありません。ただし、今官房長官からちょっとお話がありましたように、内容につきましては私どもとしても関心を持つということはありますけれども、これについての決議がどうこうということについては、これは院の問題であろうというふうに思います。
○谷津委員 確かに私も、自民党の国対副委員長としまして、各党の方からの入ってくる情報によりますと、これは一致してやっていいんじゃないかというふうに一たんまとまったというふうに理解をしておる。その後、どうも官邸筋やあるいは小沢一郎議員等の強い反対の意思があって、これがだめになってくるような様相に今なりつつあるという状況で、十一月一日の二時からまた議運が開かれまして、そこでもう一度この問題について話し合うということになっているわけであります。 そうしますと、今のお話からいくと、官邸筋からは一切このことについては圧力をかけたりなんかしたことはないということでございますが、新聞の記事が全部でたらめだということなのですか、官房長官。
○武村国務大臣 私も、新聞の記事全部読んでおりませんが、そんな官邸がリーダーシップをとったという記事がありましたか。
○谷津委員 はい、出ていますよ。みんな出ていますよ。
○武村国務大臣 それは間違いでございます。
○谷津委員 従来、三回国会決議が行われておりますから、それにのっとって交渉するということで、ずっと今までそういう姿勢で来ておりました。しかし、最近の一運の新聞記事や情報等は、我々に入ってくるのを見ると、そうでもない方向で動いておるというふうな話も聞くわけであります。そういうときだけに、今回の決議案に対して、最初は全党がよかろうと言ったにもかかわらず、これは現場ではよかろうということで大体やったにもかかわらず、これがまたうやむやになってきたというのは、やはりそこに何かがあるであろうということは予測をされるわけであります。 そういった面で、一切そういうことがないということであるならば結構でございますけれども、我が党が出したこの決議案に対しまして、最初はよかろうということで、先ほど副総理がおっしゃっておりましたように、確かにそういうふうに私はなったというふうに思っておるのですが、急遽、五時から行われましたいわゆる議運においては何かあやふやになって、最初五時で開くわけが、五時半になり六時になり、じゃんじゃんじゃんじゃんおくれてまいりまして、その結果、一致をしなかったということで改めてやるということになったわけですが、こういうのを見ますと、やはり何かの圧力があったとしか思えないのですよ。 しかし、官邸が全くそれがないということであるならば、今までどおりの決議の中で動くということでありましょうが、もう一回この問題については十一月一日の議運において議論がなされると思うのですが、それじゃ、こういう決議をすることについては決して反対でも何でもない、いわゆるこれは院の独立性の問題がありますからね、そういうことだということでよろしいのですね。まず副総理、ひとついかがですか。
○羽田国務大臣 この問題については、先ほど申し上げましたように、私自身、実は自民党の方とここでお話をしたということでございまして、あとはもうどこからも実は御相談というのは特別にないものでございます。あくまでもこれは院の問題であろうと思います。
○谷津委員 官房長官、どうですか。
○武村国務大臣 総理みずからも、国会等の答弁におきましては、国会決議を尊重する趣旨の発言を繰り返しておりますし、より具体的には、例外なき関税化に反対ということが連立与党全体の基本合意でもございまして、その国会決議や基本合意を踏まえてウルグアイ・ラウンドの農産物の交渉に当たっていくというのが基本でございまして、そういう総理みずからが発言をしております基本的な姿勢からいきましても、尊重すると言っている従来の、いわば過去三回なされた国会決議の趣旨に、今改めて反対するということを意思表示することはあり得ないことであります。 国会決議の是非論は、これは国会の問題ですから、政府としてはコメントを差し控えさせていただきます。
○谷津委員 官房長官、時間になってまいりましたから、最後なのですが、官房長官福岡発言、あるいは小沢議員の日ごろの発言、こういうのを見ていますと、今度の国会決議の案はそれに逆行するような感じで受けとめたのじゃないかと思うのですが、その辺のところはどういうふうに思いますか。この前の福岡発言なんかは、どうも大分、官房長官のあの発言は、一応関税化の問題について容認するような、そういう発言が新聞報道されていましたが、その辺はどうなのですか。
○武村国務大臣 私は今まで、私も農家の出身で、自民党におりましたころからも、むしろこの問題に対しては大変石頭でございまして、米の自由化は断固反対を主張してきたつもりでございます。今も、私個人としては、その気持ちはだれにも負けないぐらい強い信念であります。特に、環境の視点からも、農産物すべて例外なく関税化する、自由化するというのは、本当に日本だけでなしに、世界じゅうの大地を、土地をめぐる環境を悪くしてしまいかねないという意味で、そういう主張を今も持っている一人でございます。 ただ、宮澤政権のときの東京サミットでも合意されましたように、宮澤総理自身が、年内にこのウルグアイ・ラウンドは合意しましょう、ウルグアイ・ラウンドは成功させなければいけない、しかし、我が国としては、米については例外なき関税化は反対である、これが自民党政権のときの国会答弁、政府の主張でありまして、今、細川総理もほぼ同じ表現でこれを継承して申し上げているわけでありますから、私もそういう考え方を福岡でも申し上げてきたんですが、ただ、最後の決着のときがだんだん迫ってきているという表現を使いました。そのことが、いかにも何か妥協するんじゃないかという解説記事として、そういうニュアンスの記事や見出しが一部の新聞に出ました。私の発言自身はそのレベルでございますから、決して例外なき関税化を認めるということを発言したわけではありません。御了解いただきたいと存じます。 〔委員長退席、前田委員長代理着席〕
○谷津委員 どうも官房長官ありがとうございました。時間、二十分になりましたから、どうぞお引き取りいただいて結構でございます。 それでは、本当に済みませんでした。時間に制約を受けていたものですから、先に集中的に質問させていただきまして、長い間お待たせをいたしまして申しわけございませんでした。 十月二十七日付で、全国都道府県議会議長会は、「政治改革に関する緊急決議」というものを採択いたしまして、これをいろいろ申し入れに来ておるところであります。この意見書によりますれば、「日夜邁進努力している都道府県議会議員の意見を聞くことなく立案され、しかも、政治資金規正法の改正案や政党助成法案の内容が都道府県議会議員等の政治活動の実態を十分に配慮した制度となっていないことは、誠に遺憾といわざるをえない。」というふうに断定しているわけですね。この件につきましてお伺いしたいんですが、山花大臣、この辺のところはどういうふうにお考えですか。
○山花国務大臣 御指摘いただきました全国都道府県議会議長会の決議については拝見しております。今御紹介いただいた内容がここに盛り込まれているところでございます。 先ほど来も議論ありましたとおり、地方公聴会その他におきまして、十分こうした御意見については伺うべきだと思っております。同時に、先ほど先生の御質問の中で、地方議員の皆さんの身分にかかわる問題がと、こういった御趣旨の発言もございましたけれども、今回は、そうした身分にかかわる将来の選挙制度その他については今度の法案では全く触れていないところでございまして、今回、いわば国政について政党中心の選挙にしていくということでの、まずこの山を乗り越えた中で、また改めて参議院の制度あるいは地方の制度について議論があるものと思っております。 同時に、ここに書かれてあります問題について、私の印象と申しますか、実は地方の議会におきましても、国会の審議動向をにらんでということと思いますが、条例をつくりまして、企業・団体献金の禁止ということについて、その町で、自治体で決定したところもあるわけですけれども、そういうところでは、単に企業・団体献金禁止の問題だけではなく、政治家の倫理の問題、こうとらえた中で寄附の問題についても扱っているところでございまして、ぜひ一体としてどうかごらんになっていただきたいという気持ちを、この決議を拝見して感じたところでございます。 ただ、大変大事な問題ですので、十分また御意見はお伺いしなければいけない、こういうように思っております。
○谷津委員 同じ質問を石田総務庁長官に申し上げますが、どういうふうにお考えになりますか。
○石田国務大臣 先ほど御指摘になりました全国の都道府県議会議長会の案文につきましては、私も拝見をいたしたところでございます。 しかし、これからの政治のあり方を考えるときに、制度を含めて新しい方向を打ち出していくことが私は重要だというふうに認識をいたしておるわけでございまして、これから選挙もしくは政治活動をやる場合におきましても、やはり経費の節減等もしっかり考えながら対応していく必要があろうかと存じます。 確かに、個人献金しか受けられないというような制約はありましょうけれども、むしろこの法案が成立をいたしますれば、そういった個人献金を中心にやろうという雰囲気も私は出てくるのではないか。先ほど委員御指摘のとおり、個人献金、そんなに甘くないぞ、八割程度の方がやらないと言っているぞというようなお話もございますけれども、しかし、政治改革をどうしても進めていかなければならない現状というものは、もう私が申し上げるまでもないことでございますので、これは国会、地方議会、それぞれの議員が全力を挙げてこの政治改革に取り組む中で、やはり新しい発想をしなければならないのではないかと存じます。 特に、これは県会議員だけというわけにももちろんまいらないわけでございますので、一般の市長さん、市会議員あるいは町会議員の方まで含めますと実に六万四千九百という数字が出ておるわけでございますので、じゃ、県会議員の方に何か措置をして、それ以外の方々には何も措置をしないということになりますと、これまた不公平になってくるわけでございますので、やはりこれは一度制度を決めて実施をしてみて、その後の御検討の中で、変えなければならぬという議論が出ればそういう状況の中で検討をすべきことではなかろうかな、こんなふうに思うのでございます。
○谷津委員 これは、県会議員だけじゃなくて、県会議員等というのは首長さんも含んでいるんだというふうに、私尋ねましたらそう言っておりましたので、これは誤解のないようにぜひお願いします。 そこで、大内厚生大臣にお聞きするわけですが、こういった地方議会の意見書の採択、そしてこちらに送付が大分来ているわけですが、こういうのはこれからいっぱい出てくる感じを、先ほどから申し上げているんですが、私は持っているわけです。私が選挙区等に帰りまして、いろいろと議員あるいはまた立候補したいような感じの人たちに聞きますと、かなりこの辺については危機感を持っている面もまた否めない事実であろうというふうに私は思うんです。そういう面から考えた場合に、こうした意見書、非常に大事でありますし、またこれから公聴会を通しましていろいろとそういった意見が出てくるかと思うんですが、その点につきまして、この緊急決議を踏まえて、大内厚生大臣はどういうふうにお考えでございましょうか。 〔前田委員長代理退席、委員長着席〕
○大内国務大臣 先生御指摘の全国都道府県議長会の緊急決議等は十分拝見をしております。 その中で、特に政治資金規正法にかかわる寄附の制度のあり方、あるいは公的助成のあり方について、首長及び地方議員の皆様が重大な関心を持ち、今先生御指摘のような危機感すらも表明しているということも十分承知をいたしております。そして、今回の政治改革諸法の成立に当たってはそういう意見をぜひ反映させてほしいという趣旨のことが強く述べられておりまして、私は、それは非常にごもっともな意見である、こういうふうに受けとめておりまして、そのためにこそ地方公聴会等も開かれまして、皆様の意見を十分吸収する機会を得ようとしているわけでございますが、政府といたしましても、先ほど武村官房長官からお話がございましたように、そういう機会を持ち、また、各党の御論議を通じまして、そこから出てくる結論というものについては十分これは尊重しなければならない、こういうふうに考えております。
○谷津委員 自民党側にもお聞きしたいんですが、我が党の津島先生、お願いしたいと思います。 実は、我が党に対しましてもこの緊急決議は提出をされまして、河野総裁初め、お会いをしましていろいろな話を聞きました。総裁等の意見を聞きますと、もっともだというふうなことも聞いておるわけでありますが、津島先生、どのようにお考えでございますか。
○津島議員 今委員が指摘しておられる懸念、そしてまた今度の決議に示されている問題の指摘は、私ども自民党として、既に本会議の審議以来数次にわたって御指摘している点でございます。 地方政治における無所属の候補あるいは政治家が活躍する重要な役割を考えてみますときに、そういう方々に引き続き積極的に政治に参加をしていただくために、政府案はどうしても問題を残しておると私どもは思っております。
○谷津委員 この公費助成あるいはまた政治資金規正法、両案を見まして、いろいろと意見を私も聞いて歩いているところでありますが、実はこの問題につきましては、政府提案は非常に冷たいというふうな感じを地方議員は大体持っています。それでは自民党の提案がよいかというと、これまた正直言って不満があるんですね。しかし、政府提案よりはまだ自民党の案の方が幾らかなりともこの辺については配慮してくれるという意見を、これはまあ正直、党派を超えて聞くんです。正直言って、聞くんです。 そういうようなところを考えて、実際に、比較論になるわけでありますけれども、これは佐藤自治大臣にお聞きするわけですが、両案を見て、どちらがよいか。これは、当然政府は私の方がいいと言うに決まっているのでありますけれども、こういう面について、これだけ議論が出てきておるものですから相当、提案された後いろいろなお考えも変わってきたか、あるいはまた、いろんな意見を聞く中に、この点はこういうふうにしたらどうかなという感じもあるいはお持ちかもしれません。その辺のところをお聞かせいただきたいと思います。
○佐藤国務大臣 まず冒頭申し上げさせていただきたいのは、自治大臣を担当させていただいて、数々のゼネコン汚職、知事、市長、町長が逮捕され、収賄側は絶えず自治体の長であるということについて、私は大変危機感を持っておるわけでございます。今、地方分権と言われ、先生も長いこと県会におられて、地方分権ということについては恐らく御賛成だと思いますけれども、こういう重大なときに、地方自治体自身に大変な不信を呼ぶようなこういったことが続発していることは、大変私は重大な状況だと思っております。 じゃ、一体議会は何をしていたんだろうか、その首長に対してどういう厳しい目を持っていたんだろうかということ自体も、私は、問われなければいけないことだと思っているわけでございます。 それで、今、谷津委員からたびたび地方におきます政治活動のことについてお話がございましたけれども、私は逆に、これだけ問題になったこと、また谷津委員がこれだけこの問題について今質疑を交わしてくださることは、大変意義があると思っております。つまり、逆のことを言えば、そんなに今まで地方議員の方々というのは企業・団体献金に頼っていたんですかと、ここがまさに今問われなきゃいかぬ本質の問題じゃないかと思います。 きょうは、市長経験の方をわざわざ谷津委員は呼ばれて、いろいろな状況についてお伺いになりましたが、私は、その答弁の中で、特に畑農水大臣が言われた、市長になったときには自分のところの後援会を解散をなさった、それは、市長というのは毎日毎日自分のところの市の中のいろんな業者とのおつき合いがあるわけで、そういった方々との関係を、恐らく経済的にだと思うんですが、断とうとなさった。この態度を、きょう初めてお伺いしたわけでございますが、私は大変重要な提起ではないかと思うのでございます。武村官房長官も同じようなことを言われました。 あわせまして、その中で、意識改革が必要だ、有権者の意識改革が必要だということを言われました。まさに、先ほど石田総務庁長官も言われましたけれども、今問題になっている一番出発点は国のこの腐敗をした政治の問題でございましたけれども、それは地方も含めた日本の政治の土壌自体を変えていく問題ではないか。それは何も地方議員の方々だけじゃない、有権者の問題も含めてでございますけれども、そういった意味では、企業・団体にこれだけ大きなことが言われてくるような状況に地方自治体自身があったということは、むしろ、まさにこれこそ有権者も含めた意識改革を必要とし、地方自身もいろいろ考えていただくいい機会になったのではないかと私は思うんです。 個人献金の道は残されております。したがって、企業でお世話になった方が、これはひとつこういうふうに変わったのだから個人献金に変えていただきたい、それが完全に嫌だという方は、私は、これは私の個人的見解でございますが、何かやはり利権を求めておるのかなと。あるいは、個人的に例えば県会議員当時の谷津先生を応援をしようとして、ああそうかそれなら個人献金にしましょうということで変えてくださる方というのは、県会議員当時の谷津委員を本当に気持ちよく支えてやろうということではないか。その意味では、これから、お金による戦いじゃなくて、政策や信念や倫理観に基づくところの地方議員をたくさんつくっていくことが政治改革の基本だと私は思います。 そういう意味では、もっと早く、もっとこういったPRをしろという御意見もありましたが、政府という立場からいいますと、法案が成立していないのにすることについては一定の限界がありますので、私は逆に、谷津委員のきょうの質疑というのは、そういう意味では地方議員の方々にこの質疑を通じまして非常にわかっていただく、また、まさに有権者や地方議員の方々も意識改革をしていただく出発点になる大変いい質疑だと思っております。
○谷津委員 自治大臣に再びお尋ねするのですが、実は、地方議員、首長の大半は無所属だというのは前々から何回も議論がありますね。平成四年十二月三十一日現在の数字を見させていただきますと、市区町村議員数は六万二千四百六十四名、そのうち無所属議員が四万九千八十一、七八・六%が無所属。そして、市区町村長さんは三千二百五十一人おりまして、うち無所属が三千二百三十四、九九・五%がいわゆる無所属ということです。 先ほど武村官房長官の御答弁の中にもありましたけれども、いわゆる政党助成をやりましても、実際問題としてはなかなか、陣中見舞い程度しか行かないだろう。ましてや市町村議員なんということになると、皆無と言ってもいいと思うのです。しかし、いろいろと議論をしてまいりますに、党におきましての企業献金というのは、これは受け入れられるということでありますね。それで五年後に見直しをしていくということですね。 そうなりますと、私は、こういった無所属で出ておられる人たちが系列下に入ってくる、そしてその中で受け入れられた資金を使って政治活動をするというふうなことにもなるのじゃなかろうか。しかし、その系列化につきましては、先ほどお三方とも申されておりましたけれども、特に畑農水大臣あるいはまた官房長官、お二方の御意見は、無所属がいかに大切か、そして幅広く市民党の立場で意見を集約し、また行政を執行するのに非常に大事なのだということを強調されておりましたが、系列化ということになってきた場合には、私は、その考え方に逆行する、そういう面もあるのではなかろうかと思うのですが、その辺のところを自治大臣はどのようにお考えでしょうか。
○佐藤国務大臣 今谷津委員が挙げられました無所属の数字は、例えば社会党でいえば社会党推薦という数字はそういう形で入っていませんので、全部が全部、全くそういう意味で党とは無関係という数字ではないと思っておりますが、かなり、市町村会議員に行くほど無所属が多いことは、私も存じております。 ただ、今委員自身も言われましたように、今の政党助成法がそれほど潤沢に、全部が全部、市町村会議員まで今まで使っていたお金は全部カバーするというほどまでは、やはり国民の皆さんの世論もございますし、そこまではいかないわけでございまして、そこで全く大きな格差が出てくるとは思っていないわけでございます。 系列化の問題につきましては、官房長官の言われたのは首長としての話でございますが、若干違うかと思いますが、無所属の方があっても当然大いに結構でございます。ただ、無所属の方がそれなりに存立していらっしゃるのは、そんなに多くお金を使っているのだろうか。私は、先ほど言いましたように、これから制度も変わるわけでありますから、なるべくやはりお金のかからない選挙にしていこうじゃないか。企業といいましても、有限会社もあれば小さな企業もあるわけでありますが、そういったところは事実上私は個人献金に近い格好だと思いますので、そのあたりは個人献金に変えていただいて、一定のものはカバーできるんじゃないか。それ以上おれは嫌だというのは、私は企業としての何か利権を背後に潜めているものではないかと思いますので、そういった意味で必ずしも私は系列化が進むというふうには思っておりません。
○谷津委員 自治大臣にお聞きするのですが、現在、政令指定都市議員以上の特定公職にある候補者については、後援団体に対する個人献金が税制の特別措置法によりまして優遇されておりますことは御存じのとおりですね。 そして、この寄附金控除の問題でありますけれども、これは特定政令指定都市議員以上の人たちに対してはこういった面で優遇措置はあるけれども、それ以外の市町村議員あるいはまた首長さん方に対する個人献金は優遇がされてないわけですね。この点については今まで何回も答弁がありました。しかし、私はその答弁を聞いておりましても、なぜこういうように違うのか、差をつけるのか。これは地域の問題とか、まあ大蔵の方が相当言ったのでしょう、こういうことになったのですが、私はこれは、市長さんであろうとあるいは議員さんであろうと、差があるとは思えない。そういった面でなぜこういうふうに差をつけなければならないのか、その辺のところが納得できない。その辺のところを自治大臣はどういうふうに考えますか。
○佐藤国務大臣 たびたび他の方も答弁しておりますけれども、これを設けるときに、どこに限るべきか、委員御承知のように、初めは県会までだったわけですよね。政令市は入っていなかった。その際の説明と申しましょうか意義というのは、広域性、広い地域だからということで、広域性ということでございますと同時に、もう一つは、やはり税務署等の執行上、あるいは選挙管理委員会に届け出るわけでありますので、こういった執行上の限界ということでこういったことにしてきたわけでございます。 今委員挙げられましたように六万四千人の議員のところに全部ということになりますと、これはなかなか執行上難しいということでございまして、しかもまことにこれは残念なことでございますけれども、つい最近も発覚をしておりますように、これはこの制度を悪用して事実上の脱税行為になるというふうな、まことに遺憾なというか、行為が行われているわけでございまして、そういった意味では余りこれを広げるということは、執行上非常に難しいということがございまして、いろいろ我々としても考えてはみたわけでございますけれども、とりあえずこのようになっているということでございます。
○谷津委員 羽田副総理に聞くのですが、ただいま広域性、執行上、そういうことだけでこういう差をつけていいのかどうか。私は、政治活動の中あるいは個人献金の中、そういう差をつけられるべきものではないというふうに理解をしているものですが、羽田副総理はどういうふうにお考えですか。
○羽田国務大臣 この問題につきまして、差をつけていいのかというお話でありますけれども、やはり広域性というのは非常に大事だと思いますのは、例えば私ども国会議員の場合には、地方、地元と離れておるということ、そして非常に幅広いところにいろいろな広報活動なんかもしなければいけない。しかし、狭い範囲の人たちはまさに日常の活動そのものが、やはり政治活動をやっている者がよく見えるということがあるのじゃないのかというふうに思っております。そういうときに差がつくということは私はある程度やむを得ないのかなというふうに理解をいたしておるわけであります。
○谷津委員 いや実は、今のお話ですけれども、市長さんであろうと市会議員さんであろうと、この問題について皆さん方、大臣御答弁の中、とにかくできるだけもう企業献金なんというのには頼らずにこれはやって、しかも個人献金をもってそれに充てていくんだということになれば――売れは、個人献金をできるだけ助長するように誘導しているわけでしょう。そういうふうにまた持っていこうとしているわけでしょう。にもかかわらずこういうところで制約をするということは、むしろ逆行しちゃうんじゃないですか。その辺のところはどうですか、山花大臣。
○山花国務大臣 逆行ということではないと思うのですが、今回、もう繰り返しませんけれども、国民の皆さんの大変関心の高いテーマであったゼネコン汚職等を防止するため、企業・団体献金の禁止についてそこで政策的に一歩踏み込んだというところから、御指摘のような問題もまた別の角度で出ているのではないかと思っています。 今それぞれお話ありましたとおり、広域性の問題とか課税の適正を図るということを考えた場合には、どこまでできるのか、こういう政策判断ということになるのではないかと思っております。したがって、今回全体として五年後見直しということもありますが、それは新しい制度、これは選挙制度も腐敗防止の制度も全体進める中でそういう問題についてどこまでできるか、政策判断できるかということはあり得ると思いますけれども、まずは今回こうした法案についてぜひ御理解をいただいて、企業・団体献金については、まず個人についてはこれをやめていくという方向、ここまで踏み込んだところでございまして、逆行ということではなく、そうした政策判断の結果、さらにその次どこまでということにつきましては、検討の対象にはなると思っております。 つけ加えますと、これはかなり従来から検討されてまいりまして、しかし踏み込めなかったところでございますので、検討課題ではあると思いますけれども、今日の時点ではまずここでスタートしていただきたい、これが提案者側の気持ちでございます。
○谷津委員 石田総務庁長官にも同じ質問なんですが、今山花大臣から答弁のあったように、とにかく見切り発車だ、考えてみると。そういうふうな感じのようにも受けるのですよ。検討しなければならぬ項目であるけれども、今回はこれでスタートさせてくれということなんでしょう。この辺につきまして、石田大臣、どういうふうにお考えですか。
○石田国務大臣 お答えを申し上げます。 るる御指摘の点は、私ども基本的にはよくわかるわけでございますけれども、これをまた一挙に拡大をするということになりますればさまざまな障害が待ち受けているわけでございますので、今もお話がございましたけれども、今までの過程があっての今日の状況でございますので、そこまで実際はなかなか踏み込むのが難しいというようなことで、国会議員といわゆる個人献金、要するに政党助成等の関連におきまして、現段階においてはこの辺がぎりぎりではないのかと御理解をいただきたい、こういうふうに思います。
○谷津委員 山花大臣にお伺いしますが、先ほどの広域性の問題だというようなことがありましたね、あの税の優遇措置の問題。政府案によりますれば、二百五十、二百五十の比例といわゆる小選挙区の方の当選人ということになるわけですね。そうすると、三十二万が最低の人口ということになりますか二百五十といいますと。その三十二万以上の都市、五十万以上の人口のある都市というのは随分あると思うのですよ。広域性ということを考えた場合に、いろいろな市会議員さんいらっしゃるわけですから。そういう中でそれをばさっと切っちゃうというのは矛盾しないですか。その辺のところはどうです。
○山花国務大臣 区画の問題で考えますと、全国二百五十で割った場合には五十万弱であって、その前後ということになりますと、三十万台、六十万台ということになると思います。 今先生の御指摘は恐らく、大変広いところがある、面積的に広いところで市町村もある、こういうことだとするならば、ただそこだけを考えればおかしいじゃなかろうか、こういう御指摘だと思います。実はこの件について、先生も先ほど指摘されましたとおり、かなり長い議論の経過がございまして、やっぱり担当は大蔵省、そして課税の適性化、こういう問題が常に同時に議題となってきた経過もございます。 そうした中から二つの理由ということで、広域性と課税の適正化、これが主な理由として政策判断ということになっておったわけですが、広い狭いということだけではなく、例えばその活動につきましても、国会議員だと、地元と、北海道と東京、あるいは東京と東京という、その意味ではなかなか裁然と、どの範囲までが広域性がということについては、区別するのは、それはところによってはなかなか難しいところもあるかと思いますけれども、全般的に、全体的なグローバルな視点での整理ということになると、やはり広域性ということについてはあり得るのではなかろうかこういうように思います。 特例的に、ここはといいますと、例外的な問題はそれはあると思います。ただ、全国的な規模で見た場合には、その例外的なというよりは、むしろグローバルな視点で整理をするということが法案としてはあるべき形ではなかろうか、こう思っております。
○谷津委員 そうすると、その谷間にあるところというのは随分出てくるわけですね。ですから、広域性とか執行上の問題とかということで制約をするというのは問題だと私が先ほどから申し上げているのはその点でありまして、どこまでも公平でなければいかぬと思うのですよ、こういうものは。どこは特殊だからいいとかそういうふうなものでこういう法律というのはでき上がっていいのではないと思うのですね。最初からそういうのを想定しながらやるということは、これは私は間違いだと思う。ですから、そういうもののないようにするのが、やはり法案の段階でいろいろ話し合っていかなければならぬ、修正しなければならぬ点だというふうに私は思うのですよ。その辺のところ、自治大臣、どういうふうに考えますか。
○佐藤国務大臣 谷津委員が言われますように、個人献金になるべくインセンティブを与えて、なるべくしていただくようにしようじゃないかというその観点からいえば、私たちも全くその意見を無視をしてというつもりで臨んできたわけではないわけであります。 ただ、これは先ほど言いましたように、じゃ、六万四千ですね、約六万五千人、全部それをやれるかということになってまいりますと、じゃ、市区町村の市区で限るかということになりますと、これはもうちょうど、ついことしになってからも残念ながらこの不正還付が何件発覚しているかというような状況になってまいりますと、確かに個人献金へのインセンティブをなるべく与えたいという気持ちはあるわけでありますが、執行のことを考えますと、我々としてもなかなか法案までには盛り込めなかった。ただ、そういう意味では、本当に健全になっていけば、やはりそういう今谷津委員が言われますようないろいろな意見も多かろうと思いますので、今後は、ある意味では大蔵省の課題なのでございますけれども、そういう世論の動向を見ながら今後も検討していかなければいかぬと思っております。
○谷津委員 今の答弁を聞いていると大蔵省が決めているような感じなんですが、そうじゃなくて、実際に自治省におきましてもこの辺のところはやはりこの法案の中できちっとしていかなければならないことだ。役所の問題あるいはまた執行上の問題というのは、これは幾らでも、いろいろ勉強し、研究すればできる話だと思うのですよ。それを、最初からそれがだめだというふうな前提に立って決めていくということは、私は間違いだと思うのですけれども、大内大臣、どういうふうに考えますか、この辺は。
○大内国務大臣 先ほど来自治大臣がおっしゃっております点も重要なポイントであると思いますが、先生の御指摘になっている、しからばそれによって法のもとの平等が確保されるかという御指摘も非常な重要な点だと思うのでございます。 ただ、一般の市町村議員にまで広げた場合には、御案内のとおり約十数倍の範囲に広げるわけでございますので、実際に法律で一つのものをつくりまして、それが適正に執行できるかどうかということもやはり法律上の重要な判断の問題だと思うのでございます。しかし、先生の御指摘の点はやはり検討すべき重要な課題だと考えております。
○谷津委員 検討すべき重要な課題だということであれば、大内大臣の考え方は、これを修正してもいいというふうに考えてよろしいのですか。
○大内国務大臣 これは、その問題にかかわりませず、再三再四申し上げておりますのは、皆様の、この院の議論の成果というものは政府としても尊重しなければならぬ、こう思っております。
○谷津委員 なぜそういうふうに私が聞いているかといいますと、実は最近、地方の時代と言われている。あるいは権限の移譲とかいろいろな問題、地方分権、こういうふうなものも出てきています。しかし、残念ながら、地方議員の立候補者の定数割れというのが最近かなり起こってきている。しかも、定数には達しても一人オーバーぐらい、こういうようなのが圧倒的に多くなってきている。いわゆる活力がなくなってきている。政治離れをしていると言ってはなんですけれども、そういう状況になっているというふうに私は認識をしているから、この問題は非常に重要だと思って聞いているわけなんです。この辺につきまして、自治大臣、どういうふうにお考えですか。
○佐藤国務大臣 谷津委員言われますように、本当にその意味では、そういうケースの場合に事実上選挙がないというふうなことは、やはり市政に活力を欠くことになってくると思いますので、私も遺憾だと思っております。 したがって、この前の、昨年十二月のいわゆる緊急改革にもできましたしうに、出る意思さえあれば、そして、法定得票数さえとれるぐらいの一つの力と言ったらいいのでしょうか、ある方については、もう最低限のものを、ポスター代とはがきと自動車だけはひとつ公的助成をしましょうということで、はがきはもう全部できるわけでありますが、あとは条例をつくればそういったことがやれる。とにかくおれは出て主張したいのだ、そのいちずな、無垢な精神というものは生かせる環境をつくろうということで昨年末にできたことは御承知のとおりでございます。 したがって、私たちは、余り選挙にお金をかけるのじゃなくて、主張と行動力があればやれるようにしていく、その環境をつくることが大事ではないか。幸い地方議会の方でもかなり進んでまいりまして、先ほどの条例をつくっていただいて、自動車の貸し賃とかあるいはポスターの印刷代とか、そういったものも持ってもらえるような条例も少しずつできつつあるわけでありますので、私は、根本的な問題、政策の差が非常に近くなってきたとか、いろいろ根底にはありますけれども、やはり選挙が活性化することが市政を活性化することになる、そのためには、出たいと思う意欲のある方は出れる、そういう環境をつくる必要があるのじゃないかと思っております。
○谷津委員 実はきのうも議論があったようでありますけれども、女性議員あるいは立候補者ということで、これは地方議員の中には、非常になかなか出にくいような状況にあるのですね。しかし、積極的にやろうというような方が出やすいようにするためには、ただいま議論しているような問題というものも大きなインパクトを与えるものだろうというふうに考えるのですよ。 そういうふうなものを考え合わせますと、この地方議員の定数割れということの問題、あるいはまた非常に候補者が少ないというふうな問題というのは、今大臣がおっしゃったように活性化にならないということにもなるし、これからは地方の時代ということが言われて随分久しく、長い時間たっているのですけれども、そういうことを考えると、こういうふうな問題が私は日本のこれからの政治の原点になってくるような気がするものですから、そういった意味でどうしても、こだわるようで申しわけないのですけれども、この辺のところを検討いただいて、政令都市以上の人たちが特例を受けるのじゃなくて、優遇を受けるのじゃなくて、ぜひこれは、非常に大変な作業があろうかもしれませんけれども、初めから作業が大変だから、執行状況が大変だからということでやる問題ではないというふうに私は考えておりますので、この辺のところは十分に修正をしていただきたい、修正の要求をしたい。 この辺のところを私はお願いするわけでありますけれども、羽田副総理、この辺はどういうふうに考えますか。羽田先生は前々からこの辺については非常に見識をお持ちでございますので、お聞かせいただきたいと思います。
○羽田国務大臣 先ほど大内大臣の方からもお答えいたしましたように、やはり国会での議論というものは、私ども大事にしていかなければならぬ問題だろうと思います。いずれにしましても、この問題につきましては、各党間でもいろいろとお話し合いになっておるわけでございまして、そういう中でまた十分に議論していただく必要もあろうかなというふうに率直に思います。 それから、一言だけ申し上げますと、先ほど畑農林水産大臣からもお話し申し上げましたように、私ども、この選挙制度あるいは政治資金規正法、こういったものを議論いたしましたときに、やはり今までの、我々はどうしても今までのもので物を考えてしまうのですけれども、やはり候補者も、あるいは選ぶ側の人たちも、あるいは政党も、意識改革というものをしていかなければいけないのじゃないのか。そういったところに今までかかっていたものがかからなくなっていく、そういうことを前提としてこれから議論していこうなんということを実は議論したことを今思い出しましたので、一言だけつけ加えさせていただきます。
○谷津委員 時間が参りましたから、私はこれ以上の質問はするつもりはありません。 しかし、地方の議員あるいは地方の首長さん方がいかに努力をして今日までやってきているか。それがまた地方の活性化にもつながり、それがひいては日本の活性化にもつながるわけであります。しかし、多くの地方議会の方々あるいは首長さんの人たちが、今度の法案に対しまして危惧の念を持っていると言っていいのですか、そういう危機感といいましょうかそういった面を非常に持っている。それだけに関心も高こうございます。これから立候補しようとする方たちも、この点についてはかなりの関心を持って、今日の議論を見守っているというふうに考えております。 ですから、この地方に対する政治活動については、ひとつ最大の配慮をしていただきまして、よりよい法案にするように希望いたしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○石井委員長 午後一時より再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ――――◇――――― 午後一時一分開議
○石井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。渡瀬憲明君。
○渡瀬委員 私は自由民主党の渡瀬憲明でありますが、きょうは企業・団体献金と、それから公的助成の問題につきまして、主として政府案につきまして意見を申し上げ、御質疑をしたいと思っております。 まず企業・団体献金については、政府案は、政党に限って、しかも廃止の意見に考慮して五年後に見直すというふうになっておりますが、その提案理由がちょっと消極的で、いかにも企業・団体献金は悪だという前提に立っておられるように見えるのでありますが、私は実は必ずしもそういうふうには思いません。企業献金についての社会の批判が今非常に強いわけでありますけれども、これは余りにも政治家をめぐるスキャンダルが絶えないからでありまして、このことは、政治に携わる者は一層自粛自戒して襟を正さなければならないことはもう言うまでもございません。 考えてみますと、事故を起こしたのはすべて個人あるいは派閥等のいわば裏の金ばかりでありまして、国民協会など表のものについては何の問題も起こっておりません。この辺のことがごっちゃになっておりまして、一概に企業献金は悪だと決めてしまうのは少々短絡的ではないかと思うわけでありますが、今回の御提案ではこのような裏の部分が全部ふさいでしまってある、その意味では評価できるのでございます。 ところで、そもそも企業、ひいては財界の役割は何だろうかということを考えてみますと、経済社会を支えているのが企業であり財界であり、それに携わるテクノクラートたちは経済、産業社会の発展のためには日夜一生懸命頑張っておると思うのであります。そして、みずから考究した成果を政治や行政に対応させ反映させて日本の発展のために頑張っておると思うわけであります。だからこそ、かつての裁判所の判決も、その社会的な有用性と責任を認めて企業献金も有効だと認めたのではないかと思うわけでございます。 企業献金が禁止されますと、政治資金はどうしても政府資金、税金に比重を移してしまうことになり、そのことによって経済界あるいは政治家も相対的に発言力が低下をし、官僚が力をつけてくるというふうになる心配があるのであります。それが日本社会の活力を奪い、停滞を招くことになると思うのであります。 企業や財界の力、それは率直に言って金であろうと思います。その金の力を放棄してしまっては単なるシンクタンクになってしまうことになるのではないか、企業の持つ本来の使命を果たすことかできなくなるのではないかと思うわけでありまして、そういう考え方、企業献金は決して悪ではないという考え方、そのことについてどのように思われますか。これは官房長官お見えでございますので、ちょっと御所見を承りたいと思います。
○武村国務大臣 企業献金は決して悪とは思っておりません。そういう議論が一部ございますが、企業も市場原理、資本主義経済の日本でございますから、経済の基本を構成しているのは企業でございます。これを否定したのでは日本の今の社会の存続も考えられないわけでございますから。問題は、企業献金、まあ企業性悪説に近いような主張をされる方もありますが、これはもちろん間違っていますし、企業献金も私は悪とは思っておりません。 ただ、企業献金、企業の政治家に提供いただく資金をめぐって間々不祥な事件が起こりがちでございます。しかしこれは、もう既に議論がありますように、正規の資金でなしに全く不正規な、法律の枠をはみ出した資金が問題を起こしている。そうなると、やはりその資金の流れに対するルールが甘いか不十分であるか、どこかに問題があるわけでございますから、そのルールを一層厳しく徹底することが大事だし、我々政治家の側もそのルールを一層心を新たにしてきちっと守っていくという姿勢が大変大事ではないかというふうに思っております。
○渡瀬委員 企業献金は悪ではないという明確な御答弁をいただきました。五年後に見直すと書いてありますが、そのときもひとつ、ぜひ廃止にならないように、そういう意味ではないかと解釈いたしますので、その点を申し上げておきます。 第一、私は、企業や団体献金を仮に禁止してしまっても、禁止した効果は余り上がらないのではないかと思っております。表をふさいでしまっても結局は裏に潜ってしまう。企業や団体は自分たち独自で金を集めたりあるいは使ったり、政治活動をすることができるわけでありまして、また、先般問題になりましたように、広告代に化けたり、あるいは請求書を肩がわりしたり、秘書や車やあるいは切手などの現物を提供したり、そしてまた労働組合なんかはオルグを組合の金で出張させて堂々と政治活動、選挙運動をしておる、そういうことはよくみんな知っているわけでございます。 アメリカでは企業献金は禁止されておりますけれども、裏ではやはり会社の経費でパーティー券を買ったりあるいは旅費を立てかえたりあるいは広告代に化けたり、役員のボーナスを上積みをして個人献金をふやしたりしていろいろ問題を起こしておると聞いておりますし、最近では、企業に政治活動委員会をつくることが認められておりますけれども、管理職や株主などから個人献金を集めて、それを政治団体に寄附をして活発に政治活動、選挙運動をやっておる、さきのあの大統領選挙のペローさんの例が日本でも大きく紹介されておりましたけれども。 そういうことであるならば、今官房長官おっしゃいましたように、いっそのこと献金の枠や額等、ルールをきちんと決めて、公開基準もなるだけ低くして、透明度を高め、公明正大に堂々と受け入れ、そして使う、そういうふうにした方がかえってうまくいく、あるいは国民の信頼を失わないで済む、そういうことになろうかと思うのでありますが、これは山花大臣、佐藤大臣どちらでも結構ですが、そのことについて御所見を承りたいと思います。
○山花国務大臣 今の先生の御意見も一つの御見識だと伺っておったところでございます。 ただ今回、御指摘のとおり、企業・団体献金禁止について、今回の政府提案のようなものにしてもいわば抜け道的にいろいろ行われて、その実効性が確保しがたいのではなかろうか、こういう御指摘もございましたが、今先生が幾つか例を挙げられましたけれども、これは現在の法律によっても規制されているところがほとんどではなかったかと思っております。 現在、規制しているんだけれども、脱法的にいろいろ行われているではないか、こういう問題が多かったのではなかろうかと思うわけでありまして、これとて今回、新しい企業・団体献金についての禁止の規定があることによって取り扱いは変わるわけでありませんから、とにかく法の的確な運用ということと同時に、政治家の側の倫理の確立ということが同時に求められている。これは引き続いたテーマだと思っております。 今回、実効性ということにつきましては、やはりこれだけ続いた、企業・団体献金が温床となった相次ぐ不正事件、ゼネコンの事件等々に対する国民の批判の高まりの中で、ここまではということを考えたわけですが、政党にお金が入る場合、個人にお金が入る場合、かなりやはり違うんじゃないでしょうか。 個人にストレートに入るという場合には、その公私のけじめがなくなりまして、いわば私的蓄財にも回されるケース、これは国会の場でも知事の場でもあったわけでありまして、一たん政党に入ったお金が、オープンな帳簿で流れを国民の皆さんに監視されながら、個々の議員にあるいは政治団体に行くという場合には、いわば監視があるわけでありまして、そのお金がこの私的蓄財に回るということはないんじゃないだろうかというようなことを考えますと、実効性ということにつきましては、御指摘の脱法行為まで心配しますと、これはいかなる制度をつくってもということになりますが、申し上げましたとおり、個人にストレートに行くのはとにかくきちんとけじめをつけて、政党を介して責任ある支出ということに期待をしようというのが今回法律を提出した趣旨でございまして、その意味におきましては、やはりかなり踏み出した提案ということであり、国民の期待にこたえることができるのではなかろうか、こう考えている次第でございます。
○渡瀬委員 今の山花大臣の御答弁、前半は全く同感であります。これは、幾ら制度論をきちんとしても、やはり一人一人の政治倫理と申しますかそういうものが確立されないと、これはうまくいかぬわけであります。 ただ、最後の個人への問題、これは、だからこそ私は自民党案の、やはり個人に属する資金調達団体をつくって、そこできちんとルールを決めて透明度を高くして国民にあれする、それが一つの方法ではなかろうかと思うわけでありますが、政府案にはそれが欠落いたしておりますから、あえて聞いたわけでございます。 ところで、政府案の政党へのみ献金を認めるということは、中央地方ともに政党支配を強めることになりはしないか。自由濶達であるべき政治活動に制約をもたらすことになるのではないか。そしてまた、反面、今申し上げました自由民主党案の個人の資金調達団体を認めていることは、過度の政党依存あるいは政府の縛りを緩める効果があり、また、これは実際お互いやってみてわかることでありますが、政治家一人一人が自分の政治資金をお願いして回る、集めて回ることによって、有権者と直接接触する機会が多くなり、それが民意に接する機会をふやす効果も考えられるわけでありまして、政党経由だけでは国民一般からも遊離してしまうのではないか。その心配をするわけでありますが、いかがでございましょうか。
○佐藤国務大臣 政治家個人が、地方議員の方であろうと、有権者の方々に接する機会をたくさん持つことは何も否定しているわけではないわけでございます。 ただ、御承知のように、今日まで政治スキャンダルと言われるものが、最近五年間とっただけでもリクルート、共和、佐川と立て続けになって、日本の政治が大変信用を国民から失墜していることはもう御承知のとおりでございます。 そういう現象を見たときに、企業献金というものがどういう性格のものかという議論は、この前も先生も含めて百七時間やったわけでございまして、いろいろな議論があろうかと思いますが、やはり今日の政治的現象を見たときに、このようないろいろな事件を起こしているものにつきましては、ひとつ政党のみにしていこうじゃないか。政治家と企業との関係は断ち切っていく。政党という公的存在を介在させることによって、責任はひとつ政党が持つということで、透明性をより高めていこう。 もちろん公表するのも五万円以上ということになっているわけで、そういう意味での透明性もございますが、政党というものが介在することによって、だれだれ議員がどこどこからもらってスキャンダルが起こった、あれはだれだれ議員のことであって政党には関係ないんだということではなくて、公的な政党というものを介在させることによって、全体でやはり責任を持っていただく。これは選挙制度にも結びつく話でございますが。 こういった政党中心、政策中心のものに全体を変えていこう、こういうことでございまして、確かに企業・団体の献金は政党に許されることになりますから、政党から例えば先生の、我々の方では管理団体の方に行けば、先生を支援をしていらっしゃる企業から政党を通して先生の政治団体に入らぬわけではございませんけれども、基本的にひとつそういう公的なものを介在させることによって、透明性と申しましょうか責任感と申しましょうか、政党を中心にしていくという体制に変えていくことが日本の政治の将来にぜひ必要である。これが数々のスキャンダルを経た大方の私たちは理解になってきた。それが本法案の企業・団体献金に対します基本的なスタンスだというふうに御理解いただければ幸いだと思うわけでございます。
○渡瀬委員 政治家が個人で政治資金を受け取ること、これはもう政府案、自民党案も禁じてあります。しかしながら、個人で何にもしないで、ただ政党から金が流れてくる、あるいは公的助成で流れてくる、それでいいのかということを申し上げたいのであります。 自民党案の調達団体二つ、これは地方と東京一つずつという意味であろうかと思うわけでありますが、それをつくって、そして自分も一生懸命集める、それが公権力介入を防ぐ、あるいは政党支配、政党からも自分の独立性を保てる、自主性を保てる、そういうことにつながるんじゃなかろうかと思います。もちろんその調達団体も、何遍も言いますように、公開をきちんとして、そして国民の信頼をつなぐ、そういうけじめはもちろん必要なわけであります。 その議論はそれだけにしまして、政府案の資金管理団体の性格がちょっとあいまいではなかろうかと思います。政党から受ける政治資金は必ずこの管理団体を通せという規定がどうも見当たりません。入れなければ政党からの政治資金の使い道は実は明らかにされないわけであります。また反面、個人への献金も、今佐藤大臣がおっしゃいましたように、政党を通じてこの管理団体に入れれば問題がないわけでありまして、個人あての企業・団体献金は禁止するということが実はしり抜けになってしまう。事実上、禁止したことにはならなくなるのではないかという心配をするわけでありますが、この点はいかがでございましょうか。
○山花国務大臣 今の先生の御指摘は、二つの面から考えることになると思います。 一つは、お金を出す政党の政治資金の使途にかかわる問題であり、第二番目は、資金管理団体が政治家個人との関係でどのような位置づけになるかということではなかろうかと整理をさせていただきました。 前段の問題につきましては、政党に対する国家の側からの規制、干渉といったことについては、これは慎まなければならない。とりわけ、内部にかかわる政党の判断に対して介入することは許されないのではなかろうか。これが基本的な考え方でございます。したがって、その使途につきましては、例えば政党から政治家の資金管理団体に金銭を交付する場合、資金を交付する場合、あるいは政治家個人に交付する場合、このことにつきましては何ら干渉していないわけでありまして、政党の資金の使途については政党に任せられている、その自由を尊重している、こういう立場でございますので、政党からの資金の交付が、先生御指摘のとおり資金管理団体だけではなく政治家本人のところにも行く、こういうこともございます。 ただ、いずれにしても、資金の流れにつきましては公表、一万円、五万円という格好で、お金の性格によりますけれども、公表して報告される、こういう仕組みになっていることは制約としてありますけれども、どちらに渡すか等々につきましては、それは政治活動の実態に即して政党が判断することになると思います。 後段の問題につきましては、私は、これは非常に意味があると申しますかかねてから言われておりましたけれども、企業・団体献金等につきまして、受け手がたくさんの後援団体を利用して、百万以上ですとオープンにしなきゃならぬということもあったものですから、たくさん分けて、多いときは五十ぐらいあるいは百ぐらいという後援会などを通じてお金を集めておったということが国民の批判を受けまして、やはり資金を一つのルートにして、そこですべて一人の政治家についての支出は明らかにする、これが透明性拡大のための第一歩ではなかろうかということが主張されまして、これまでの国会の中の議論におきましても、そこで自民党案では二つ、性格は違いますけれども、ということもありましたけれども、思い切って一つにして、それを見ればわかる、国民の監視の目というものをそうした格好で受けていくということにしたところでございます。 なお、私強調しておきたいと思いますことは、政府の提案によれば、この資金管理団体一つということと同時に、政治家本人がその代表者となる、こういう仕組みになっているわけでありまして、ここのところが従来とは決定的に違うところではないかと思っております。 従来、後援会など政治団体が政治資金規正法違反の事件を起こす場合には、大体そこの責任者が処罰されるという仕組みになっておりまして、政治家本人は大体処罰されることはないんだ、秘書が秘書がという言いわけが通用しておったというのがこれまでの仕組みだったわけでありますけれども、今回は、政治家本人が一つの政治資金管理団体の代表者となって監督義務がある、そして、監督義務を怠った場合には政治家本人も処罰される。こうした全体の処罰を含めた構造となっているわけでありまして、単に一つの政治資金管理団体ということだけではなく、そうした処罰の問題、法の適用が大変厳重になっている等々のことも、全体としてひとつどうかごらんになっていただきたい、こういうようにお願い申し上げる次第でございます。
○渡瀬委員 私が前段で申し上げたことは、政党が個人に金を渡した場合、個々の議員に渡した場合は、それが公になる場所がないではないか。管理団体に入れば、それは管理団体が発表しますからわかりますけれども、直接行ったら見えなくなるじゃないかということを言いたかったのであります。 それから二番目の問題は、せっかく個人への企業献金は禁止してあるのに、便法を使えばそれがしり抜けになる、その欠陥がありはしませんかということを申し上げたのでございます。今の御答弁でも、その辺はまだ私は納得できません。 それから、この問題はしばしば同僚議員からも指摘がございました。地方の首長や議員は政党に頭が上がらなくなってしまうのではないかという心配です。また、圧倒的に多い無所属議員は政党あての政治献金も受けられない。そして、著しく均衡を失することになりはしないかということを心配します。これは、細川総理も就任前から唱えておられた地方の時代、こういう時代の要請に逆行することにならないか、そのことを心配するわけであります。 これは一つの提案でありますけれども、このために、あるいは地方団体による何らかの公的助成、そういうことは考えられないのかなという感じがしておりますが、この地方の首長あるいは議員の問題、これはこれからも恐らく官房長官を中心に修正協議が進められると思いますが、これだけはぜひひとつ欠落しないように、しっかり実現に努力してほしいと思うわけでありますが、官房長官、いかがでございましょうか。
○武村国務大臣 私の方でなしに自治大臣の方でこれは真剣に、また政府内部は調整をしていただこうと思っておりますが、今、修正云々のお答えは控えますが、真剣に各地方の関係者の意見は政府としても耳を傾けさせていただく考えでございます。
○佐藤国務大臣 実は、きょう午前中に自民党の委員の方から一時間半、地方議員の方、首長の方の御質問がございました。私答弁させていただきましたが、今先生の言われていることについて簡単に答弁させていただきますと、一つ、系列化が進むのではないかという問題につきましては、これは、四百十四億をはじいた基礎の数字の中には地方の後援会の部分というのは入っておりません。したがいまして、それほど、各政党が全部、六万五千の自治体議員の全部、政党のお金で見れるというような、そんなふうにはなっておらないわけでございまして、したがいまして、基本的には個人献金ということを中心にしてやっていただくということであります。 それから、首長さんの場合でございますが、首長さんは確かに無所属という形が多いわけでございますけれども、これも大抵どこかのいろいろな政党が推薦するという格好があるわけで、全部が全部選挙費用をカバーできるとは申しませんけれども、政党がある部分の運動を担うということもあり、かつ政党支部への献金というものも認められておるわけでございますので、その地域においてはそういうこともやることができるということになっているわけであります。 それから、無所属の方につきましては、確かにそういった意味で、今まで企業からもし選挙資金なり政治活動の費用をいただいている場合には、これは個人献金に切りかえていただきたいというのがむしろこの法の求めているところだと思うわけでございます。 きょうも申し上げさせていただいたのでありますが、私も自治大臣を拝命してから、次から次から、地方自治体の首長、知事、市長、政令市の市長、町長が収賄の方で逮捕される、そして、それは地方自治体にとりましては大変、国民の皆さん、住民の皆さんの信用を失っていることでありまして、そういった意味では、今この問題自身はむしろリクルートから始まる、国の政治の透明性と申しましょうか健全性をつくるためにそもそも政治改革という言葉ができたかもしれませんけれども、やはり国を支えております地域地域、地方自体も政治というものを透明性を増していくようにしてもらわなければいかぬ。各地方自治体からあるいは議会の方から、政府案によっては企業・団体献金がなくなるし、あるいは政党助成が受けられなくなるから考えろといういろいろな決議をいただいておりますが、むしろ私は、これだけ真剣に政治改革を考えるときに、企業・団体献金ということがそれほど地方議員の方々に侵食しているとすれば、その土壌自体を変えていかなければならぬじゃないか。 きょうも、政府の各大臣、首長、市長を経験した人からお話がありましたけれども、この際必要なのは、有権者も、あるいは地方議員、地方自治体に関係する議員や首長の皆さん方も、やはり意識改革というのをしていかなければならないのじゃないか。今までどおり企業から献金をしてもらって選挙運動をやる、政治活動をやるというには、もう国民も許さなくなってきているんじゃないだろうか。 一方では、御承知のように、公的助成ということで選挙の公営化というのをいろいろ進めているわけでございまして、そういった意味で、この際、いろいろむしろよく地方自治体関係者にも考えていただいて、それほど企業・団体献金によっておる日本の政治、地方の政治というのは、また日本の国政におきます腐敗という土壌になったのではないか。むしろいろいろと考えていただくいい機会に私はなったのではないかと思っておるわけでございまして、ぜひそういう意味で、非常に自治体関係の議員、首長の人の政治活動を制約するのではないかといういろいろ御指摘がございますが、制約するのは、企業との、いろいろな意味での、広い意味での癒着というものを制約するのでありまして、活動自身はむしろお金をかけないでやっていただくという意識改革こそ今求められているものである、こう考えております。
○渡瀬委員 先ほど官房長官から、修正は国会の問題だとおっしゃいましたけれども、これはぜひ官房長官を通じてひとつ総理にもそのことをお伝え願いたいという意味でお願いしたわけであります。 それから、今佐藤大臣の答弁、だからこそ自民党の案のように、やはり資金調達団体をつくってそこできちんとやるということが大事ではないかと思います。政党からも来ない、公的助成も受けられない、それじゃどうすればいいのかということで、非常に地方の議員、首長さんたち不安がっておりますから。これは、今度の公聴会、わざわざ地方まで出かけていっておやりになるそうでありますが、非常に問題になろうかと思います。何かやはり地方の人たちにも、自分たちできれいな金を集めてきれいな政治をする、その方法だけはつくってやらないと、ただお説教だけではいかぬのではなかろうかという意味であります。 それから、次へ移りますが、政治団体への個人献金の問題です。 これは、企業や団体が管理職や従業員あるいは構成メンバーなどの名前を利用して小口の個人献金という形をとって献金すれば、一政治団体に対して一人当たり百五十万まで献金が可能になりますし、総額一千万まではこれはできるわけであります。それから、一人五万円以下の額にして、これは公表基準ですが、それを二十人に割り振れば寄附者の名前は表に出ないで百万円までは寄附ができます。それからまた、受け入れ側が複数の団体をつくれば幾らでも実は匿名のそうした献金ができるようになるわけでありますが、この辺がちょっとあいまいで不備ではなかろうかと思うわけでありますが、これは提案者の御意見も聞き、また何か対策はないのか、お聞きしたいと思うわけでございます。 〔委員長退席、前田委員長代理着席〕
○佐藤国務大臣 先ほどの委員の質問に一つだけ、大事なことを落としましたのでつけ加えさせていただきたいと存じますが、お説教だけでするつもりはないわけでありまして、つまり今まで、企業といっても御承知のように三百万社あって、有限会社まで入っているわけですね、企業という概念の中には。それは、個人経営、個人からの献金に等しいようなものもございます。したがって、もし企業献金が禁止をされるというこの法案でやりにくくなった場合には、それはやはり個人献金に切りかえていただく、そのことをお願いをする。その範囲内で出していただけるものということならば、私は、政治の健全性が保てるんじゃないだろうか。個人献金は全く嫌ですという部分は、むしろ何かそこに企業としての利権を感じさせるようなものがあるのではないだろうか。 私は、したがって方法がないわけではなくて、今までおつき合いをいただいている、御支援をいただいている企業の方が、やはり渡瀬議員は立派な方だからこれを、じゃ、そういうふうに法律が変わったなら個人献金に変えようではないか、こういう範囲内でひとつお互いにお金をかけないようにしていくということが大事なのではないかと思うのであります。 それからもう一つ、今の御質問でございますけれども、今委員が言われたようなケースの場合、つまり他人の名義を使ってそういう寄附をするのは、当然のことながらこれは違法行為でございますので、これは当然処罰をされるわけでございます。 それから、確かに結社の自由がございますから、政治団体は幾つもございますので、今、個人献金の場合でも委員御承知のように一千万ということになっておるわけでございまして、そういった意味では、公表の限度額が百万以上、百五十万までが一つの政治団体で受け入れられるものでありますから、個人献金は、私がしようとする場合には一千万円の範囲内では個人献金は認められておるわけでございます。一千万が多いか少ないかという問題につきましては、いろいろと議論があろうかと思います。 いずれにいたしましても、例えばパーティー券の購入でも、事業収入ということになるわけでありますが、実際全然行かずに事実上寄附に等しい、事実上寄附と認められるようなものにつきましては、これまた寄附に関する規制を受けるわけでございますから、これは、例えば実際に実体を欠いて、行かないというものを、企業が政治家個人のパーティー券等を買った場合には、これは政治資金規正法違反、こういうことになるわけでございます。
○渡瀬委員 その企業・団体献金の問題、いろいろ議論するとそういう細かいことがたくさん出てきて、必ずしも意図しておられるような方向に進んではいないのじゃないかなという心配があるわけで、くどいようですけれどもお聞きをしたわけでありますが、次に公的助成の問題に移りたいと思います。 たまたまこの委員会に来てみますと、そこに実は公的助成反対のビラが配ってありましたが、私はその組に入っているわけではございません。その立場だけは先に申し上げて、そして質問に入るわけでありますが、本来政治活動というものは、やはり国家権力なんかに頼らないで、国家権力からはインディペンデントであるべきであろうかと思うわけであります。今回、多額の公的助成が出るという法案になっておりますが、何か唐突な感じもしますし、それから、国民に対する説得力も弱いような気がしてなりません。また、そういう意見も、実は再三手紙ももらっております。 公的助成の根拠の一つに民主主義のコストだという話がありますが、私どもは今でも莫大な実は公的助成を受けております。 先般の衆議院選挙に要した会も、これは予算書を調べてみましたら、四百三十億とありました。その中からポスター代とかはがき代とかビラ、あるいは放送、新聞広告など公営分を拾ってみても百二、三十億円に実はなります。それから、平成五年度の衆議院の予算は、予算書によりますと六百二十三億ありますが、これはもう単純に、これはいろいろ議論がありますが、国民サイドに立って単純な頭割りをしますと、一人頭一億二千万くらいという数字が出てまいります。 これはともかくとしまして、我々議員一人一人も今はどれくらい受けているんだろうと思って改めて実は調べてみました。これは細かい数字ですから、私が調べた数字をまず申し上げますと、歳費が年額二千三百四十六万円あります。文書通信交通費が千二百万円あります。それから立法事務費七百八十万、これは党に行くんですね。 それから秘書給与。第一秘書が、これはいろいろな年齢等がありまして幅がありますが、六百七十二万ないし千六十二万円、第二秘書が五百三万ないし七百七十八万、合計千百七十六万ないし千八百四十万。 秘書だけがそうでありまして、これをいろいろ合計しますと、私どもが年間受けている、公的助成と言っていいと思いますが、これが五千五百二万ないし六千百六十七万という数字が出てまいっております。このほかに、近く実施される第三秘書、政策秘書と言われておりますが、これは経歴や年齢等若干の格差がありますけれども、平均的なところを見ますと約一千万円の給付が予定されております。これを合わせますと、本当に六千万円から七千万円私どもは毎年公的助成を受けておる、こういう数字が出てきたわけであります。 今回の公的助成、これは政党に入って、個々の議員にはどれだけ助成されるのかは実ははっきりしませんけれども、これは党によって違うんだろうと思いますが、単純にその額を、これもまた議員一人当たりの頭割りにしますと、これは五千四百万円という数字になります。こういう大きな数字が国民に本当に徹底しておるのかどうなのか、その辺のことをちょっと実は心配するわけであります。その上でまた、その公的助成ということを国民がどういうふうに考えるのか、説得力があるのか、その辺を心配するわけであります。 諸外国でも公的助成はやっておりますが、私が調べてみましたら、ドイツでは日本円に換算して九十六億円、スウェーデンが二十億円、フランスが五十七億円、オーストリアが九億円、日本は政府案で四百十四億円で抜群であります。 それから、これも新聞報道等によりますと、日本では政党によっては、今回この公的助成を受けることによって現状より数倍も政治資金が増額となるというふうな記事も出ておりますが、これは本当でしょうか。このように莫大な、国民感情を本当に刺激するんじゃないか、こういう数字を並べてみますとそういうふうな感じがするわけでありますが、このことについての何か御所見ございましたら、承りたいと思います。
○山花国務大臣 今先生御指摘の前段、国会議員一人当たりの年間の公的の補助金等の金額につきましては、ちょっと私の手元にあるのとは数字が違っておりましたが、これは秘書などについては勤続年数によって金額が違ってくる等々の、大きな違いではございませんでして、およそ先生の御指摘になった数字に近いところではないかと思っております。ただ、このお金というのは国会議員の、議員個人の政治活動に対する補助ということになるわけでして、その中でも会派に払われる立法事務費などについては、若干性格が違うのではなかろうかと思っております。 同時に、今回は、議員個人の政治活動に対して補助をするというのとは違いまして、政党に対する補助ということでございますので、議員個人に対する公的補助の関係はむしろ国会の場で、国会で協議していただいて、議運を中心として決めてきていただいた、こういう経過だと思います。今回は、政党の選挙費用を含めた政治活動すべてに対して、政党に対する助成金ということでありますので、その意味では全く新しい視点に立った制度である、こういうように考えております。一 ただ、突然ということではなかったと思うわけでして、かなりの期間、国会におきましてもその適否等については議論がなされておりましたし、それから、さきの海部内閣の当時にも、この公的助成については法案としてまとめられ、国会で議論された経過もございますし、そうした中での世論の動向などを見きわめた中で、今回、政府としては決断をして今回の法案を提出した次第でございます。突然というよりは、むしろかなりこの問題についての議論があった中での決断であるということについて、ぜひ御理解をいただきたい、こういうように考える次第でございます。 じゃ、この民主主義のコストというのは一体どういうことなのかということについては、そこが今回の、公的助成だけではなく選挙制度全体を含めて、そしてさらには腐敗防止の施策と一体となった政治資金制度の改正としての公的助成なわけでありまして、全体の中でやはり位置づけていただきたいということをお願いしたいと思うわけですが、個人本位の中選挙区制から、政党が政権の獲得を目指し、政策をもって選挙を争うという政党本位の選挙制度に変えていくということの中で、これまで個人の政治家が負担しておったものについても、政党の政治活動ということによって政党の本部あるいは支部が負担する金額というものは、新しい制度のもとにおきましては、当然従来とは違って増大してくる、こういうことが言えると思います。 そうした政党は、国民の皆さんの御支持や理解をいただくためには、その政党の政策の宣伝あるいは啓蒙等に努めなければなりませんし、同時に受ける国民の側からするならば、政治的な発言や政治参加についての大変有効な資料、知識というものをそうした政党の政治活動から受けるということにもなると思うわけでありまして、その意味におきましては、健全な議会制民主主義を育てていく、そういうためには政党の活動、そこでのある程度安定した資金の体制ということについても大変必要なのではなかろうかこう考えます。 こうしたことから、まさにそうした民主主義のコストとして考えたのが今回の法案でございまして、したがって、すべてこれによるということではないことはもちろんでございます。過度に国家に依存してはならぬということは当然のことでありまして、前提としては政党が、党費だとかあるいは党友費というのもあるかもしれません、あるいは事業収入とかあるいはその他の庄助努力全体ということを当然の前提としながら、その約三分の一程度をこの公的助成によって見よう、こういう考え方でございまして、全体の議論の流れとしては、今回の自民党案も公的助成制度につきましては、もちろん違いはありますけれども、基本的なそうした考え方については、私は、海部内閣以来ほぼ同じ立脚点にあるのではなかろうかこういうように考えているところでございます。
○渡瀬委員 大臣の御答弁、実はもうそれは承知の上で私は先ほど申し上げたわけでありまして、非常にラフな、ただ国民から見たら、そんなに今金もらっているのか、またその上にもらうのか、そういう感情的な議論ではなかろうかと思うから、それは十分注意しなければいけないのじゃないですかということを実は申し上げたわけであります。 次に、政府案の算出した根拠をお聞きしたいと思います。 これも同僚議員が再三聞かれたようでありますが、平成一、二、三年の中央、地方、個人の合計を基礎にしているという説明でありましたが、これはバブル時代、一番金のかかったときの数字をもとにして計算してある。そして今度の改正が、金のかからない制度にするというのが今度の改正の金看板であるわけでありますが、それとどうつながるのか。今回の改正が本当に金がかからない制度であるとすれば、逆にもう一、二年それを実施してみて、その実績を見た上で助成を考えるという理屈も成り立つのではなかろうかと思うわけであります。 このほかにも、例えば個人献金のうち税額控除の制度が今度出てまいりましたが、これも公的助成と言えば言えないわけでもない。それから政党の受給資格の三%の問題、これも既成政党のみに有利で、新党の進出を阻害することにならないかというおそれ、そういう細かいこともたくさんありますが、これは御答弁大体わかりますから、もう答弁は必要ありません。そういう心配があることだけ指摘をしておきたいと思います。 先ほども申し上げましたように、政治活動は本来何物にも依存しないで、特に国家権力からは自由であるべきであるということは昔からよく言われているとおりでありますが、一度助成を始めますと、金額は次第に肥大化していくことは十分考えられます。その辺の歯どめのことはどうしておられるのか。そしてまた、このことは、よく言われるように三権分立の原則にゆがみを生ずるおそれはないのか。その辺の御見解があれば承りたいと思います。 と同時に、会計検査あるいは監査、監督の仕組みはどうしておられるのか。これも今まで何遍も質問が出ておりますが、実は私の友達が公認会計士をやっておりまして、ある日電話をかけてきました。おまえ、おい、公認会計士法の三十二条、三十三条を読んでみる、これは問題があるときは大蔵大臣が出てきて、政党の人を呼び出して帳簿を検査する権限があるんだぞという忠告でした。 公認会計士法を引っ張り出してみますと、本当にそういうようなことが書いてあります。三十三条「大蔵大臣は、前条第二項又は第三項の規定により事件について必要な調査をするため、当該職員をして左の各号に掲げる処分をさせることができる。」一つ「事件関係人若しくは参考人に出頭を命じて審問し、又はこれらの者から意見若しくは報告を徴すること。」二番目「鑑定人に出頭を命じて鑑定させること。」三番目「帳簿書類その他の物件の所有者に対し、当該物件の提出を命じ、又は提出物件を留めて置くこと。」四番目「事件に関係のある事務所その他の場所に立ち入り、事件に関係のある帳簿書類その他の物件を検査すること。」いろいろ書いてあります。 これは大変だなと思って法案を読み返してみましたら、案の定やはりこれは提出者も心配されたとみえて、わざわざこの除外項目を設けてありまして、設けてあったということは、やはりその辺のことを非常に心配しておられるんだなということを実は考えたわけでありますが、この辺の検査、監督の問題、その辺に一言ひとつ御答弁を願います。
○佐藤国務大臣 一つは、政治が委員言われましたように国家から独立する、これは非常に私たちも重要な要件だと思っております。したがいまして、それと同時に、日本の最近の政治を見たときに、企業からの独立、このことも非常に重要な要素なのではないかというふうな発想が本法律の基本になっているわけでありまして、したがいまして、山花大臣からも答弁がありましたように、やはり一番重要なことは、自助努力が政党としては当然やるべきことでありまして、党費なり寄附なり事業収入なりというものに、より我々自身としても努力をしなきゃいかぬ、これが大前提だと思っております。 あわせまして、それならば寄附につきまして税額控除制度も新たに入れるなどして、個人献金がどのくらいになるのだろうか、ここでいただきます四百十四億というものが国民の皆さん方にどれぐらい御理解いただけたんだろうか、それから、企業・団体献金は政党のみに許しておりますが、それがどんなふうに国民世論の中でなっていくんだろうか、そういったことを勘案しながら、かつ、言うまでもございませんが、政党は生き物でございますので直ちに血管を断ち切るというわけにまいりませんので、御承知のように、政党のみ企業。団体献金は認めるということにして、五年後、そういったことをいろいろ勘案をして今後どうあるべきかということ、そこには連立与党の方から企業・団体献金の廃止を考慮してということがつけられておりますが、いずれにしろそのあたり全部を勘案して立証してみて、今後のあり方というのは五年後の見直しのときに考えるというのが一つでございます。 それから、そういう意味で、国家からの独立というのは当然なことなのでございまして、その意味で先生から大変御心配いただきましたけれども、そのことにつきましては法律の第十九条に、ちゃんと会計検査院につきまして今委員言われましたような御心配のないように適用除外をしているということになっておるわけでございまして、私たちも立法事務費と同様に会計検査院において慎重な取り扱いがなされるものと考えておるわけでございまして、政党活動の自由という立場から申しまして、国家権力がそういう形で入ってこないように、そのことは十二分に注意をして法律をつくりました。
○渡瀬委員 今の答弁聞いておりますと、最初の官房長官の企業献金是認論と若干ニュアンスが違うようであります。 なお、個人献金、個人献金とおっしゃいますけれども、実は私ども、自由民主党結成以来七千名の党員を持っております、十一万の都市ですけれども。婦人部、青年部の諸君が戸別訪問して一人一人から四千円の党費を集めておりますが、これは大変な実は苦労であります。私どものところでは一人の立てかえ党員もないことを非常に誇りにしておりますけれども、むしろこういうのが例外でありまして、なかなかそういうわけにはまいりません。熊本県の自民党の党員、全部で約三万人ぐらいありますが、個人党員八千名、そのうちの七千名近くが実は私どものところだけだということがそれを証明されるわけでありますが、なかなか佐藤大臣ロマンチストのようでありますが、そう簡単にはいきませんよということだけはここで申し上げておきたいと思います。 それから、現職議員の正当な政治活動に使われるのであれば、国民は公的助成もそうかというわけで納得してもらえると思いますけれども、なかなか忌まわしいことばかりでございまして、だからむしろ、何といいますか現物支給といいますか、車とかあるいは交通費とか通信費とか、あるいは資料の入手経費とか、あるいは勉強会、研修会、あるいは会館の事務機器、非常に会館も狭いし事務機器も置けない、それから秘書も少ない、いろいろなそういう欲しいものが実はたくさんあるわけでありまして、むしろそういう方向に税金を使う、そういうことがこの際考えられないのかという気がしてなりません。その方が手っ取り早く国民から、今の国会議員はよく勉強しているんだな、よく働いているんだなということが目に見えることではなかろうかと思うわけでありますが、この辺のことをいかがお考えでございましょうか。
○佐藤国務大臣 今の件に答弁する前に、先ほど私最後の答弁のところで会計検査院と申しましたが、委員御指摘のように公認会計士法の三十二条、三十二条のところでございますので、改めさせていただきたいと存じます。 それから、委員言われましたように、今、議員会館の問題あるいはコンピューターにしろ、そういった問題は、これはいろいろな御不満があろうかと思いますが、むしろそれは国会の中でしていただく方が適切ではないかと思いますので、私は、閣僚という立場からいいますれば答弁を控えさせていただきます。 ただ、私たちといたしましては、それはそれでいろいろお考えいただくにいたしましても、それじゃ、今落ちていられる方、これから議員になろうとされる方との比較の問題をどうしようかという問題がすぐ出てくるわけでございまして、そういった意味で全体的に政党助成という発想に立っているわけでございます。
○渡瀬委員 当選してきている者が政治活動に一生懸命励むということは、これは当たり前でありまして、落選している人との差がつくこと、これはもうやむを得ないことだろうと思います。だからこそなおさら、当選してきておる者が政治活動が十分できるようにそれを助成するのがいいんじゃないでしょうかということを逆に言いたいのでございます。 それから、結論的なことを申し上げますが、政治改革の停滞はもはや私は許されない、その気持ちで実は党におりましても一生懸命その推進のために努力をしている一人であります。海部内閣、宮澤内閣と続いて今何三度目でありますが、何とかして今回はこれを成立をさせて、そして国民の信頼を回復するようにしなきゃいかぬなと思っておりますが、ただ、いろいろな議論を聞いておりますと、何か制度改革論議だけに終始をしておって、むしろ私たちは今、政治に携わっておる者一人一人の意識改革といいますか心構えの問題、そっちの方をきちんとすることも並行してやらなければならぬのではないかということをしみじみと実は感じております。 私事で大変恐縮ですけれども、私は坂田先生にお仕えして四十年余りになって、今はかわって議席を得させていただいておりますけれども、坂田先生以来実は自家用車を持ったことがございません。これは別に主義があってそういうことをしているわけじゃなくて、率直に言いまして金がないから買えないのです。車も高いしメンテナンスも非常に高こうございまして、とても私の力に負えません。坂田先生なんかは、大臣をやめられた後、車がなくなるものですから、何かどうかしましょうかと言うと、いやいやこれが体のためにいいんだと言って電車通勤しておられました。 申し上げたいことは、私もしたがって今電車通勤しております。新宿のあのラッシュのときにプラットホームに吐き出されますと必ずだれかが寄ってきて、国会の方ですかと聞きます。そうですと言うと、まず社会党の方ですかと聞かれます。いや、私は自民党ですよと言うと、途端に目を輝かせて握手をしに来られて、自民党の先生頑張ってください、私ども期待しておりますよということを言われるわけでありますが、そういうわけで、国民が政治家を見る目、私はこの一例、もうほとんど毎朝そういう経験をしますけれども、この国民が政治家を見る目を忘れちゃいかぬ、そういうことを自分にも日家言い聞かせておるわけでございます。 国会周辺、メルセデス600というのがたくさんありますが、ああいう姿と税金を何百億も使うということが国民はどうしてもつながらない。それが投書になって来るわけでありますが、国民とともに痛みを感じる、そういう心がけが大事ではなかろうかと思うわけでありまして、そういう観点から、公的助成は慎重に、謙虚に、国民の理解を得ながらやる必要があるのではないかなということを感じます。 このことについて、できればお三方から一言ずつ御感想があればと思います。
○山花国務大臣 御主張については私も全くそのとおりだと思っております。 たまたま坂田先生のお名前をお出しいただきましたけれども、実は政治改革ということで本格的な議論が始まりましたのはリクルートの後だったと思いますけれども、その前の定数是正ということから始まったこの改革論議のきっかけは、坂田議長の時代の議長あっせんというところから始まったわけでありまして、その意味におきましては、それからの政治改革の原点を体して先生が議長として活動されておったということを、私も直接何かと教えをいただいた立場として、まさにそうしたお考え方を引き継がれての先生のきょうの御発言ではなかろうかこういうように感じておったところでございます。 当時からやっぱり一番先に立つのは政治の倫理である、これがロッキード事件の後の最大のテーマだったわけでありまして、今日の政治倫理綱領あるいは政治倫理審査会もそこからスタートしたということが政治改革全体のまず最優先の課題であったということでもあり、その考え方は今日でも全く同じであるということだと思います。 いかなる制度ができようともまずその原点がということ、初心忘れてはならないということにつきましては、先生の御主張は全くそのとおりだと思っております。したがって、これからの政党交付金などを含めて法律改正されたといたしましても、その意味における一人一人の政治家の心構え、そして同時に政党のそうした責任を感じての資金運用のあり方ということがまず大前提になるということは御説のとおりだと思うわけでありまして、私たちも閣僚としてこうした法案を山さしていただいて御論議いただきますのは具体的な四法だけということになりますけれども、当然念頭に御主張の趣旨ということを置きながら私も議論に参加さしていただいている、こういうつもりでございまして、これからも御説のようなとおりでなければならないと私も確信をするところでございます。
○佐藤国務大臣 私も、今委員言われましたように、政治家の身辺は非常にきれいにしていかなきゃいかぬ。私の資産報告を見ていただきますと、二十四年近く国会議員やってこれだけかと言われるのでありますが、それでいいと私は思っておるのでございます。 今ベンツの例を言われましたけれども、ベンツ乗っちゃいけませんとは言いませんが、やはり政治家の身辺というのは、そういう意味では今委員も言われましたけれども五千万近く、個人に来ているわけではございませんけれども、やはり国民の税金を使わしていただいているということを十分頭に入れ、かつ、政党助成ということになってくればますます、候補者が余り派手なことをいろんな意味でやれば、我々の税金が入っているのにあんなことでいいんだろうかという、さらに国民の皆さん方の目というのは、監視は厳しくなる、これはまことにいいことではないかというふうに私は思っているわけでございます。それは何も政党助成の金額を節度を外していいという意味ではなくて、そういう意味でお互いに意識改革もしていかなきゃなりませんし、やっぱり身辺をきれいにし、政治に対する倫理観というものを絶えず持っていなきゃならぬという意味におきまして、私はその限りにおいては同感でございます。
○武村国務大臣 坂田先生の薫陶を受けられた渡瀬先生が、ついこの間までも若手の会の代表として一貫して政治改革実現のために頑張っていただいてきているということに、心から敬意を表したいと思います。 一人一人の意識、一人一人の心構えあるいは政治家の倫理だという言い方を私どもも盛んにするわけだし、これが本当は一番基本で、それでもうすべてが解決できるわけでありますが、どうも残念ながら、お互い人の子でありますから誘惑にもなかなか強くありません。世の中が大変金満日本になってきますと、やっぱり平均並みというわけじゃありませんが、ついついそれに浸ってしまうというのが私どもの昨今の状況であります。 私も衆議院に当選した直後は全く、それ以前は地方におりましたが、政治献金は、選挙のときにカンパはいささかもらいましたが、ほとんど政治献金を受けずに来ました。企業献金も一切受けずに十二年間来ましたので、集め方もわからなかったものですから、車を買う金もありませんでした。当選して、ですからあれは半年くらいですか、車なしで頑張っておりましたが、車は中古品ですから買おうと思えば買えたんですが、運転手さんの人件費を払う自信がなくて、雨が降る日は議員会館の前で雨にぬれながら一生懸命こう手を振ってタクシーを待っておりましたら、親しかった知事連中がむしろ気の毒に思って、ある県の車を貸してくれたりしたこともありました。 だけど、その後割り切って企業献金もいただくようになりまして、ゼネコンからも寄附をいただくように割り切りました。それで七年間やってきたものですから、今日までユートピアで発表したような金額をいただいて、まあ自民党の平均並みぐらいの形の政治活動を続けてきたわけでありますが、しかし思いとしては、だんだんだんだんこうなれてくると、染まってくるな、ああ今この辺までちょっと汚れてるな、だんだん上へ上がってきた、早く足を洗いたい、このまま行ったらもうどっぷりつかってしまって、むしろこういう状況が当たりという心境になっていくんじゃないか。特にリクルート事件が起こったときにはそういう心境になって、仲間たちと、早くこういう状況のない政治の改革をやろうじゃないかということでユートピア政治研究会ができたのでありますが、しかしあれから考えても六年、まだ一向に実りません。 そんな思いでいっぱいでありますが、ぜひ渡瀬先生のお気持ちとあわせながら、ことしの秋は何としてもこの長年の課題をみんなの真剣な合意で決着をつけていきたいという気持ちでございます。
○渡瀬委員 武村長官のお人柄そのものがにじみ出た答弁を聞きまして、ほのぼのとした気持ちになったのでありますが、このテーマは企業献金と公的助成ということでありましたが、またこれは、修正は国会の仕事じゃと言って怒られるかもしれませんが、前からのいきさつで、武村長官の今お話を聞きながら、これだけはぜひ申し上げておきたいということがありますが、よろしゅうございましょうか。 それは、小選挙区と比例の配分の問題です。二百五十、三百、百七十一、数字だけが非常に躍っておるような感じがするわけですが、これは、そもそも海部内閣のときに武村先生と一緒に案をつくったときなんかは原則がありました。二倍以内におさめるという原則、それから行政区域は割らないという原則、それから飛び地はつくらないという原則、そういう原則を見ながら作業をしてみると、これは同僚の細田議員があるいはもう既に質問されたと思いますが、三百でも二十幾つの例外がどうしても出てまいります。 しかしながら、三百以上というわけにはいかぬものですからあれは三百で区切ったわけでありますが、二百五十にしますと六十選挙区ぐらい二倍を超すところが出てきやせんかという、そういう記憶が実は残っております。それから二百五十で六十といいますと、これはもう例外が多過ぎて制度そのものにはなじまないわけでありまして、いわんやその制度が定着をしない、今回の改正は失敗で終わる、そういうことが言えるかと思うわけでありまして、私は決して自民党だから言うわけじゃありませんが、そういう意味からも三百を下ってはこの制度はうまくいかぬなということを感じております。 かつて武村先生と一緒に仕事をしたそういう立場でこれは申し上げておりますが、まあ修正は国会の仕事じゃとおっしゃらないで、ひとつリーズナブルな修正をしていただくように頑張っていただきたいと思うわけであります。 〔前田委員長代理退席、委員長着席〕
○武村国務大臣 私ども、日本新党と一緒に提案をしたときの表現は、二百五十、二百五十を基本とするという提唱でありました。まあ二百五十、二百五十が絶対ということではないという意味でもありますが。 四、五日前のカナダの選挙を新聞で読んでおりましたら、政府・与党が惨敗をして、何か百数十あったのが二議席に減ったそうですね。総理大臣も落選しました。野党が圧勝しました。ああ、小選挙区というのはこんなに鮮やかなんだなと。逆に、怖いと言えば怖いということが言えるかもしれません。それだけ緊張した、まさに政策をめぐって国民がペケとなったらもうゼロに近く惨敗するということを、まざまざとあの記事で改めて認識をしたわけであります。 しかし、こう極端に大きく変わるのが小選挙区でありますから、これはお互い認識はしているものの、そのことを考えますと、小選挙区をぐんぐんふやすことが、極端な変化は確かに表現できますけれども、逆に国民世論の反映とか、いささか安定ということを考えますと、やはりそこそこ比例があって、小選挙区と比例がそこそこのバランスで組み合わされているのが一番いいのかなということもちらっと感じた次第であります。 ところで区割りの話は、これはどうでしょうか、五十か六十、二百五十の場合は市を割る数がふえる。ふえるというか、五十、六十ぐらいになるという……(渡瀬委員「二倍を超す」と呼ぶ)二倍を超す割り方をしますとね。しかし、これは必ずしもそうは言えないようで、この報道が正しいかどうか知りませんが、私ども、自治省の認識を聞いておりましても、むしろ二百五十の方が減る可能性もあると。問題は、どう割るかという、区割りをどういう物差しでどう具体的に一つ一つの府県で割っていくかによって市が分断をされる数は決まってくるわけでありますので、一概には小選挙区の数が多い少ないで言えることではないというふうに思っております。 考えとしては、余り市を割ることは望ましくないわけでございますから、法律の要件に書いてありますような原則を貫いていただきながら、二倍以内を基本とするとか、地勢とか交通とかそういうものをたっとぶとかそんなところに基本を置きながら、区画審議会で御苦労をいただけたらというふうに思っている次第でございます。
○渡瀬委員 せっかくの何十年来の大改正でありますから、そういう例外がなるべく少ないように、制度として定着しやすいように御高配をお願いしたいと思うわけであります。 ありがとうございました。
○石井委員長 次に、中谷元君。
○中谷委員 自由民主党の中谷元でございます。本日は、質問の機会をつくっていただきまして、大変光栄に存じております。どうぞよろしくお願いいたします。 政治改革もいよいよ山場となってまいりましたけれども、今から四百年前の一六〇〇年九月十五日、全国の諸大名が関ヶ原に集まって、東西に分かれて、その後三百年の太平の世をつくるために大決戦があったわけでありますが、今まさに自民党案と与党案と大変なこれからの決戦の場を迎えるに当たりまして、私は、自由民主党の一員として、当選後四年間何とか政治改革が実現するようにということで全力で頑張ってまいりましたけれども、いよいよその日も近いということで、きょうは両案の違いについて、各担当の皆さん、政党の代表者から伺いたいというふうに思います。 まず、今の違いといいますと、比例制の投票に関して、一票制であるか二票制であるのか、また全国単位であるか県単位であるかということであります。自民党の場合は、今までは単純小選挙区を旨としてきましたけれども、この際妥協をするために並立に移行をいたしました。 そこでまず、何度にもなりますけれども、衆議院に比例代表制を導入する意義について簡単に説明してください。
○山花国務大臣 簡単にということですので、そのつもりでお答えさしていただきますが、今回は、並立制、すなわち小選挙区部分と比例区部分を二百五十、二百五十、同じ割合でということにしたわけですが、比例を加えたことの理由は、広く民意を反映させる、このことに重きを置いた結論でございます。 かねてから、選挙制度として比例制が、価値観の多様化した国民の民意を幅広く反映させることができるということについてはほぼ定説ではなかったかと思いますが、今回、並立制を導入して比例区部分を設けたことについても、そうした民意の反映ということを重視したものでございます。
○中谷委員 そこで、一票制か二票制がという話になるのですけれども、自民党の場合は一票制ということで、ある程度人物と政党の政策が一度に見える案でございます。与党の案は二票制ということで、小選挙区は何となく人物、そして比例の方は政策の政党という意味合いになろうかと思いますけれども、その比例制の部分、まさしく政党を選び、政策及び政党によって当選者が決まるという制度において、今の参議院でもそうでありますが、その比例代表の政党によって当選した議員がある日突然離党し政党を変わるという現象が起こっておりますけれども、このことにつきましてどういうふうに思われますでしょうか。
○佐藤国務大臣 その件は、参議院の比例代表を入れるとき、つくる前から実は大変な議論になっておったわけでございます。ただ、御承知のように、憲法四十二条第一項にございますように、議員というのは国民の代表であるという限り、一度国会に議席を持った者は、いわば法的には何物にも拘束されない独立した地位であるという法理念によりまして、移籍をした場合にでも議席は保てる、議席としては保てるという解釈になっておるわけでございます。
○中谷委員 そういう点では、もちろん政治家はそれなりに政治活動に対する自由というものは保障されなければならないわけでありますけれども、この比例代表におきましては、もちろん人を選んだのではなくて、政党の名前を書いていたわけです。例えば、消費税を廃止させたいために社会党と、そういう形で政策を選んだのにもかかわらず、任期途中にその人がB党に移ってしまいますと、そこで投票した人の意思は、政党に委託をするという形で意思を示しているわけでありまして、まさしくそういう意味では票の適正な行使を発揮できない、憲法違反にまで発展する議論だと思いますけれども、それが民意を反映することになるでしょうか。
○山花国務大臣 御指摘の問題につきましては、今自治大臣も、参議院の比例制度ができる前からと、こう振りかえってお話ししていましたけれども、私自身も、かつて公選特の委員会で、具体的な事例が生じたことに実は問題を取り上げてまいりました。全く先生と同じ疑問を持って、何とか解決の方向はないものかということについて、これは当時から役所の皆さんの御意見なども伺いながら研究してまいりましたけれども、やはり結論的には、憲法の規定、さっき御指摘ありました四十三条、そして政治活動の自由ということになりますと二十一条の関係、そして憲法上の国会議員の位置づけというものが大変しっかりしたものとなっているわけでありまして、一たび国会議員として選出された場合にはその議員としての地位が重んぜられる、優先するというのが、実は解釈としてやむを得ないところではないかと思っているところでございます。 先生、今移籍の問題を御指摘になりましたけれども、例えば政党自体がなくなる場合、あるいは政党で個々の議員を除名した場合等々、同じようなテーマについては幾つかございまして、このことにつきましては、御指摘のような疑問はありますけれども、憲法上の規定との整合性を保つということから、なかなか解決できない問題として今日に至っているところでございまして、参議院について比例代表選挙がそうだったように、今回の場合にも、この問題についてもやはり憲法の規定優先ということで考えざるを得ないのではなかろうか、こういうように思っているところでございます。
○中谷委員 参議院の場合は、ただ単にその議員が活動するということでありますから、それでいいと思うのですけれども、今回衆議院に導入をしているということは、公的助成も一緒に導入しようということでございます。 そこで、投票をするときに、有権者がA党を応援したい、お金も公的資金が出るから資金の面でもA党を応援したい、そういう気持ちで投票したときに、議員が勝手にその党を飛び出していったら、そのA党に期待をしている公的助成の部分ですね、これが飛び出していったB党の収入になってもらったら困るわけであります。言うまでもなく、政党助成というのは私たちの税金の一部でありまして、その自分の支持する政党への助成につながるわけでありまして、こういった政党助成が伴う場合、有権者がA党に助成したいという権利を侵すもので、その間は、やはり政党助成がある限りA党にいるというのは議員にとっての義務ではないかというふうに思いますが、その点についていかがでしょうか。
○山花国務大臣 前段の部分につきましては、例えば一票制の場合で小選挙区で当選された方が党籍を移ったというような場合、じゃ比例の計算はどうなるのかということなどと、場面は違いますけれども同じようなケースとして検討さるべきところだと思っております。 今御指摘のような形で、A党ということで当選した方が極めて個人的に政党の所属が変わる、あるいは新しく個人として、無所属というか新しい政党をつくるということについて、粗削りな答弁にいたしますと、分派というような形で出た場合には、もともとの政党のお金がそこに分けられることはないということでございます。この政党が解散する、そして新しい政党ができる、こういう場合にはまた計算の再計算ということになると思いますけれども、御指摘のような形、一口で言って、分派というような形での政党から離脱した方につきましては、新しい五人以上の方が集まって政党をつくれば、その次の基準日にその政党ということで計算のし直しということはあるかもしれませんけれども、しかし、分派の場合には、直ちにその分だけ出た人がいただくということにはなっておらないということでございます。
○中谷委員 その政党助成について具体的にちょっとお伺いしますけれども、例えば一月一日にA党にいて一月五日にB党になった場合、恐らくその年度における政党助成というと、一月一日の分が加算されるというふうにありますけれども、その一月五日に起こったB党に対してはどのような扱いになるのでしょうか。
○山花国務大臣 B党というのは、分派的に出たということでありますね。ということであるとするならば、既に一月五日段階で基準日に計算されており、これが年四回支払われるわけでありますから、この分派の方に対しては政党助成金は交付されないということになるわけであります。
○中谷委員 そういう点は非常にお役所的で、融通がつかないと思いますから、やはりそういう点は現状に即して対応すべきではないかなと思います。 そこで、全国区と都道府県別ということになりますけれども、もしそういった当選をした党と出ていった党と違う場合は、全国区の場合は大きな比例代表で全然顔が見えないわけですから、何となくうやむやに見過ごしがちになるのですけれども、これを防止するというか監督するためには、都道府県別の比例制にいたしますと、ある程度その議員が県民に顔の見える形で比例代表として選出されるわけでありますので、こういった途中で、はい、さようならということは極めて次の選挙に影響を及ぼすことでもあるし、議員の個人の責任のもとにおいての活動ということで、県民も納得できる点があるんじゃないかと思いますけれども、こういった全国制よりも都道府県単位の方が私はいいと思うのですけれども、これからの妥協をめぐって、都道府県制についてどのように思われますか。石田さんと山花さんにお伺いしたいと思います。
○山花国務大臣 今比例部分についての選挙区、都道府県か全国か、その単位の問題について政党交付金の関係から御質問をいただいたわけですが、自民党案におきましても与党案におきましても、議員の議席とさきの選挙における投票によって計算する、この基礎的な考え方はここは同じだと思っております。 御指摘のとおり、顔が見える見えないという問題については、御主張のような部分があるのではないかと思っておりますが、ただ、政党交付金の関係だけから、どちらがいいかということについて結論を出すことはいかがかと思うわけでありまして、全体としての、法全体の理念、仕組み、そういったものとの関連におきまして、全国一本とするか都道府県かということについて結論が違ってきているということではなかろうかと思う次第でございます。 それぞれの長短ということになりますと、それぞれの立場でこれまでそのことについて説明がありましたが、与党案といたしましては二百五十、二百五十、そして幅広く民意を全国的に拾い上げる、反映させるということからするならば、都道府県よりも全国の方が法の趣旨に沿う、こういうように考えている次第でございます。 長短長短ということにつきまして、なお、例えば重複立候補の問題についての解決、二票制等々何かとその関連したテーマはありますけれども、御質問が政党交付金からだったものですから、以上のとおり説明させていただきました。
○石田国務大臣 お答えを申し上げます。 比例制のとり方で、全国があるいは都道府県かという問題は、今回の政治改革法案の政府案とそれから自民党案の極めて大きな食い違いの問題点だと思うのでございます。 この並立制の目的とするところは、結局どのような形で民意の集約をするか、民意の反映をするかということでございまして、仮に自民党案の方を申し上げますれば、都道府県単位にするということになりますれば、将来の政治形態のあり方について、急速にいわゆる二大勢力志向という方向に進み得る案であるというふうに思っております。 また、今政府として提案をしている二百五十、二百五十、それで比例の方は全国というのは、自民党案に比較してみますと、どちらかといえば、緩やかに二大勢力志向というような性格を持っていると思うわけでございます。 私どもとしましては、今国民のこの思考の多様化という問題を考えますと、やはり緩やかに将来の政権交代可能なそういった二大勢力志向、そういった点の方が望ましいのではないかということで御提案を申し上げているわけでございます。その角度からお考えいただければありがたいと存じます。
○中谷委員 私が本日申し上げているのは、今の参議院で比例で選ばれた議員が途中からほかの政党へ行くという、いわゆる権利を実現できないという点で、二票制並びに全国ではやりにくいという点でございます。 特に一票制か二票制がという問題につきましては、一票制なら個人と政党を選ぶということで、ある程度その責めは半分に減殺されるのではないかと思います。しかし、二票制の場合は、小選挙区において個人が選ばれ、そして比例において政党によって議席配分されるということですから、まさしく決定的な欠陥があり得るのではないか。そのためにはやはり一票制にして、ある程度人物と政党を勘案しながら将来の政界再編に向かっていくというのが筋道だと思うのでありますが、この一票制につきまして妥協の余地があるかどうか、お伺いします。
○佐藤国務大臣 今中谷委員が、比例の参議院の場合の拘束名簿で移籍をするというのは、先ほど言いましたように、かなり前からいろいろ議論があるところですが、いわばこれはレアケースだと思うんです。レアケースでも、ありました。その問題と一票制、二票制の問題を絡ませるのは非常に難しいのではないか。 一票制をなぜ我々はとらなかったかといえば、小選挙区で無所属の人を出したい、それは、例えば地元の首長さんであったりなんかして無所属の人を出したいというときに、じゃ比例代表が投票できないという自民党さんのマークシート方式、これは無理があるんじゃないだろうか。あるいは、小選挙区を出していないで比例だけの政党というときに、その政党は比例では政党名を書けるけれども小選挙区では書けない。これはやはりあえてそこで一票制にしなきゃいかぬ合理的な理由がない。 もし、わかりませんよ、これは。もしですけれども、これは憲法違反だ、ある人は両方選べるのに、ある人は一票しか選べない、そういう制度自体は投票権の平等からいっておかしいという憲法違反の問題でも起こされるかもしれないという問題を含んでいるわけでございますので、そういう議論を経た後、前の海部内閣のときでも二票制と、いろいろ当時も自民党の中にも一票制という議論もあったようでございますが、法制局等を入れますと、やはりこれは無理だ。不在者投票のときには両方書かなければ無理だ。つまり、それは印刷されていない投票用紙ですから、比例代表と小選挙区両方書かないとこれは無効であるという見解も出されているわけでありまして、それほど無理をして一票制にしなきゃいかぬ合理的理由というのはないということで、私たちは、投票権の平等という考え方もございまして、二票制が一番適切であるということにしたわけでございまして、一票制には大変な無理があります。
○中谷委員 その点につきましては自由民主党は信念があるわけでありまして、まさしく政策本位、政党本位の選挙にしようということで政治改革の議論が始まったわけでありますので、その点はやはり候補者イコール政党、それで候補者が立てられない場合は政党を選ぶという自民党方式の方が分があるんではないかなという気がいたします。 続きまして、企業献金の隔たりについてお伺いをいたします。 今公的助成がいただけるということになりますと、四百十四億円ということであります。この根拠は何かと言われますと、一九八九年から一九九一年における三年間の政党の本部、支部、国会議員の政治活動の全合計が千二百四十三億七千万円ということで算定されたわけでありまして、公的助成が三分の一であるから四百十四億ということでありますが、なぜ三分の一にしたんでしょうか、お話しください。
○山花国務大臣 本来、政党がみずから必要な政治資金をどのように集めるかということにつきましては、何よりも党費から始まり事業収入等、自助努力によってそれが満たされれば一番理想的であると存じます。 しかし、現実には寄附また企業・団体の献金等によっておったところも非常に多かったわけでありまして、そうした意味におきましては、全体の政党の支出ということを、海部内閣のときとほぼ同じ計算の基準でありますけれども、算出した中で全体の額を決め、三分の一としたことにつきましては、第八次選挙制度審議会の答申にも、過度に国の助成に頼ってはならない、こういう御注意もいただいているわけでありまして、過度にといえば、それはもう五〇%に近づく、それを超すということになれば、過度にということがストレートに当てはまると思います。 全体として、理論的にはじき出された数字というよりは、将来必要な資金というものを過去の実績によって算出したわけでありますから、そこではこれからの運用ということも絡んでまいりますけれども、三分の一程度という基準を設けまして、今回法律を成立させていただいた後は、またこの後、個人寄附の状況とか政党の収支、とりわけ収入状況等、法のもとにおける運用の実態を見た中で五年後に改めて見直していこう、こういう仕組みになっているわけでございまして、三分の一ということについては、三分の一でなければならないといった理論上の問題ではなく、過去の実績と全体の・バランスとを考えて三分の一までは、こういうように判断をしたところでございます。
○中谷委員 そこで問題は、その三分の一の残りの三分の二の部分でありますが、今までは企業献金並びに個人献金等が入っておりました。その残りの三分の二の額が、この基準からいいますと八百二十九億七千万円を公的助成なしで各党の努力によって集めなければならないわけであります。 自民党は、この残りにつきましては、個人献金と企業献金と両方で賄うことができるようにしておりますが、与党の方は、五年後に政党に対する企業献金を禁止して個人献金のみでと考えているようでもございますけれども、果たして、企業献金が禁止をされ、個人献金のみとなった場合、この八百二十九億七千万円の負担は、国民に対してもし個人献金で迫る場合、一人一万円献金をしていただくと、八百二十九万七千人の個人からの献金が必要であります。 仮に、現行の定数である衆参の両議員が今七百六十三名おりますが、この議員一人当たりで割って、一人当たりどれくらい支えなきゃいけないかというと、一億九百万円議員一人当たりが調達をしてこなきゃいけない。それも個人での献金ですから、一年間一万円の会費を払ってもらって会員を募っても、一万九百人個人が会員を集めなきゃいけないということでございます。 このことから考えて、政治家個人にも企業献金を禁止した場合、また、将来政党へも企業献金を禁止した場合、政党や個人が政治活動を続けていくことが現実的にできるかどうか、この点につきまして山花大臣と石田大臣の方からお答えいただきたいと思います。
○山花国務大臣 党の立場ということになりますと、それぞれの党の方針があるということだと思いますが、そのことをあらかじめお断りして、若干答えさせていただきたいと思います。 それぞれの政党がみずからの政治活動の資金調達のために党員を拡大し、党費を全体の党の財政の中に大きな比重を占めさせる努力をすること、また事業活動などにつきましても、機関紙、出版活動だけではなく、さまざまな事業活動を通じて党の活動を国民の皆さんの間に浸透させると同時に、またそこでの資金をいただく努力をすること、こうしたことなどの努力はこれまでも続けてきているところだと思います。 社会党の場合には、そうした努力を前提として、企業・団体献金は廃止すべきである、こうした主張を年来の主張としてきたわけでありますけれども、現実的なテーマとしましては、社会党の立場だけではなく、各党の財政事情もございますし、また、今回はとりわけ企業・団体献金の問題について一歩踏み出すということになると、それに見合った、見合ったと申しましょうか、そのことによる各党の収入減ということについても、全体的な計算ということについては、およその過去の実績から推定されるところでございます。 そうしたことから、先生の御質問にありました、じゃ一体やっていけるかどうかということにつきましては、それぞれの党のこれからの努力にかかっているということだと思うわけでありまして、所得控除のほか税額控除を導入したが、一体これによってシフトが個人献金にどれだけいくかということにつきましても、各党の努力と国民の皆さんの理解がどうなるかということにかかっているところでございます。全体としては、五年後見直しまでには、それぞれができる限り企業・団体献金を受けなくともやっていけるための党の財政をつくるために努力をするというのが、今度の政党交付金を受けたことの中で各党それぞれテーマとすべきところではなかろうかと思っているところでございます。 初めから無理じゃないかとあきらめるんじゃなくて、せっかく今度の制度を導入したわけでおりますから、それぞれの党が努力をしなければならない大変基本的な課題である、こう受けとめているところでございます。
○石田国務大臣 お答えを申し上げます。 党の立場をお尋ねでございますので、私どもは、従来ともに党費それから新聞等の事業収入で賄ってまいりました。大変厳しい財政状況ではございますけれども、できる限り支出を抑えて、そしてやってきているわけでございます。さりとてなかなか実情は楽な状況ではございませんが、何とかやってきたわけでございますので、今後もそういう姿勢で進んでいくべきものと思っております。
○中谷委員 個人に変えていこうという努力の方はわかるわけでありますけれども、一般的に、消費税のときの議論を通じて私が感じたことでありますけれども、人は、個人が自分の生活とは直接かかわりのない政治や社会のために直接的に献金をするとは余り思えず、政治にかかわるお金を個人後援者だけで担ってしまうというのは、まさしく理想ではありますけれども、現実ではない。 先ほどの試算によりますと、議員一人当たり一億九百万集めなきゃいけないわけでありまして、それを個人献金に頼ると、企業以上に個人と政治家が密接な関係となりまして、少額でも、就職だとか入学だとか縁談とか陳情、問い合わせに追いまくられている、そういった個人的な要望がさらに強化となる。それよりは、社会の全体の景気だとか経済の発展、また産業界の健全な発展を目的とした企業と団体といった、こう幅の広いほんわかとした組織から献金をいただく方が、公的な視点での活動ができるという意味で、あみ大口の個人献金を期待する以上に良質のものではないかというふうに思います。 仮に将来二大政党になった場合、衆議院に二百五十人、参議院に百五十人、計四百人の政党になった場合、この党は党の活動と議員活動に公的助成以外でかかる費用が四百三十六億円必要でございます。一人当たり一万円もらっても四百三十万人の献金が必要でございまして、まさしく今の参議院で行われているような比例代表の弊害やゼネコンの裏献金のようなスキャンダルが起こる可能性もありまして、まさしくその政治改革をした意味は、これからの各党の党を担っていかれる党首の苦労というものは、非常に負担になるんじゃないかなというふうに思います。 ですから、その企業・団体献金は中央一つ、地方一つの資金調達団体に月額二万円、公開を前提とすれば、認めてもいいのではないかと思いますし、この点につきまして、最後に石田大臣と山花大臣の方から、この自民党の小口の企業献金につきましての御意見を聞かしていただきます。
○山花国務大臣 御指摘のところが今回の政治資金規正法の改正の一番大事なポイントの一つだと思っております。 確かに企業・団体献金悪だと決めつけないで、透明性ということをしっかりさせ、監視をすればという御意見があることについてはかねてから承知をしておりますけれども、同時に、今日の政治改革の課題の中心は、もちろん選挙制度もありますけれども、各種世論調査の結果にもあらわれておりますとおり、腐敗をなくす、腐敗防止、そして、そこについてかなりの大きな期待が寄せられていることについては、先生御承知のとおりでございまして、そして同時並行的に、なお最近も各自治体の知事さん、市長さん、あるいは町長さんのゼネコンの汚職の問題が連日報道されているという状況などに照らしても、大変国民の関心が強いのが、その温床となった企業から個人への公私の見境なくなった資金の集め方、そして私的蓄財にも使われておった、こうした現実に対して厳しい目が向けられていることについてはだれもが感じておるところではなかろうかと思います。 ということであるならば、今回一歩前進したい。まずその意味におきましては、政策的な選択の幅ということでありますけれども、御指摘のような御意見があることについては承知しながらも、こうした世論を背景にして、政治改革の大事なテーマの企業・団体献金について、政府案としては政党、政治資金団体だけに絞って、個人についてはこれを断ち切るというところまで政策論として踏み出した次第でございまして、どうかその意味において御理解をいただきたくお願いを申し上げる次第でございます。
○石田国務大臣 お答えを申し上げます。 確かに企業が社会的存在であることは私たちも否定をいたしませんし、企業そのものが悪だというふうには考えておりません。しかしながら、今までの政治腐敗が起こった実態をよく観察してみますると、やはり議員個人と企業献金、いわゆる企業との癒着の関係で起こっているということを、これは軽視するわけにはいかないというふうに思うわけでございます。そういうわけで、政治家個人との関係を断ち切るという意味において政党に限るという、一歩前進という意味でそういうような御提案を申し上げているわけであります。 また、日本では個人献金というのはなかなか、そういう習慣も今までありませんでしたから、そういった形で頼るのは無理があるというお話もわからぬではないのでございますけれども、例えばアメリカにおきまして、いろいろな慈善事業に大変な巨額のそういう献金がなされております。去年がおととしあたりのデータになると思うのでございますが、日本円にいたしましてそういう慈善事業等に寄附しているアメリカの額は約十五兆円ぐらいに達しておるわけです。その九割方が個人でございます。 日本の場合はいわゆるそういった慈善事業等に寄附しているのはたしか五千億弱、その九割近くが企業ということになっております。そういうような性格の違いはございましょうけれども、しかしそういったアメリカの事例もあるわけでございますので、やはり企業の献金に頼るのではなくて、個々の国民の皆さん、いわゆる一票一票を持っていらっしゃる国民の皆さんがこういった趣旨を御理解をしていただいて、政治を育てていただくというような気持ちになっていただくことが私は大切なことではなかろうかと存ずる次第でございます。
○中谷委員 そういうお考えもわかりますけれども、月額二万円であり、また公開性もよほど気にとめてやれば、少しでも、個人からもらうという負担、個人と政治家が癒着をして、無理難題な世話をしなきゃいけない、こういう危険性からも脱却できますし、また公費が四百十四億円ということで、足らなくなるとこの公費をまた上げようとするような動きもございますけれども、こういう状態から少しでも脱却をして、少しでも党を担う方が楽になって日本の政党政治が健全になるように、この企業献金につきましても御理解をいただければありがたいということをお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○石井委員長 次に、塩谷立君。
○塩谷委員 まず、基本的な御質問からさせていただきたいと思いますが、特に最初、官房長官がお見えになりませんので、質問が行ったり来たりするかもしれませんが、最初に、まずは山花大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。 今回、自民党が選挙の結果過半数に達せず、連立政権が発足したわけでございますが、まず、連立政権の条件といいますかそれを当時委員長でありました山花大臣にお聞きしたい。これは一般的な考え方もあるでしょうし、今回特に連立を組むためにその条件としたところ、それをお伺いいたします。
○山花国務大臣 連立の条件ということで御質問いただきましたが、今回連立の条件は、これは大きく見れば、内外情勢の大きな変革の中で我が国にも選挙の審判の結果、連立政権の条件ができ上がった、こういうことだったと思います。 具体的な問題として、連立政権をつくるに当たりましては、選挙を始める前、六月の二十七日の段階でありますけれども、不信任案の可決を受けまして、選挙協力について社会党、公明党、新生党、民社党、社民連が五党の合意をいたしました。そこにおきましては、政治浄化を徹底させ、国民の政治に対する信頼を回復するために、新しい政治をつくっていこう、非自民の連立政権によって政権交代を実現させよう、これが基本的な合意であったわけでございます。 同時に、これから選挙に臨むわけでありますから、連立政権といっても、まだ本格的な連立政権は我が国の政党の歴史、最近ではなかったわけでありまして、まずは国民の皆さんが大変関心をお持ちになるであろうこうした基本的な政策、国の基本政策につきましては、「新しい政治をつくるにあたってはこという言葉が振ってありますけれども、外交、防衛など国の基本施策について、これまでの政策を承継しつつ、世界平和と軍縮のために責任及び役割を担おうではないか、こうした基本的な合意から始まったところでございます。 選挙を終わりましてから、改めて連立などの相談が行われまして、基本政策の合意が行われたところでございます。情勢の変化の結果、連立政権、選択の機会というものができまして、そうした条件を、今日連立を組んでいる各党派が政権交代という大義を優先させまして、それぞれの党の固有の政策は持ちながら、こうした目的に沿って基本的な合意を行って、連立政権を組んだ次第でございます。 条件につきまして、ちょっと直接のお答えになっているかどうか、質問を正確に受けとめたかどうかわかりませんけれども、一応以上のとおり御説明をさせていただく次第でございます。
○塩谷委員 連立政権、非自民の政権をつくるという大義に基づいて政権を形成したということでありますが、五党の合意あるいはそういう中で外交、防衛、これを現政府の政策を継承するという時点において、山花委員長、当時社会党の委員長として、その支持者とのいわゆる話し合いといいますかそこら辺のところは、その時点でそのことについては合意を得たのでしょうか、どうなんでしょうか。
○山花国務大臣 今回の選挙はそうした合意を内外に発表させてスタートいたしましたから、当時私は社会党の委員長として全国でお訴えしたこと、あるいはマスコミの取材を受けたこと等々含めて、連立政権というのは一体どういう形でつくるのかということにほとんど絞られていたというのが私の経験でございました。 当時、公約ということでは、たまたまここに持ってきておりますけれども、新しい政権で政治改革を実現しよう、非自民の連立政権をつくり、政権交代を実現しよう、政権交代が政治改革の第一歩である、こうした主張を展開しておったわけでありまして、自民党政権は今度で終わりにしよう、国民の審判が新しい政治をつくると。個々の政策論議はもちろんありましたけれども、最大のテーマとして非自民の連立政権の樹立、このことが選挙戦を通じての当時の社会党の訴えでございました。そして、そのことについて審判を受けたものと私は思っているところでございます。 こうした新しい方向につきましてまだまだ十分御理解いただく努力の不足というところもあったと思いますし、大変厳しい、敗北という審判の結果を受けましたけれども、そうした結果を受けながらも、選挙における最大の公約というものを当時最大限尊重して連立政権の道を、いろいろ苦しい条件ありましたけれども、それをのんで選択した、政治決断をした、こういうことでございます。
○塩谷委員 政治改革、非自民の政権ということで、政策としては一つの大きな政治改革の課題があったと思うのですが、そういった政策面ではそれぞれの政党の案件を出さないで連立しようということでありますが、その場合、考えますと、やはりこれは明らかに暫定政権といいますか、暫定内閣であろうと私は思うわけでございます。 特に、政治改革内閣と言われている今回の細川内閣、これについて、むしろ政治改革を進める上でもこれは暫定内閣であるという形の方が今後の展開がやりやすいのではないかと私は思っているわけでございますが、そういう面、我が党としては今ほかの政策でいろいろな政策論争で与党とのやり合いをしておりますが、政治改革については、これ自体与野党一致してやらなきゃならぬ、私はそういう立場で考えているわけでありますので、むしろ内閣の性格として暫定政権、内閣というふうに考えてこれからの運営をしていった方がいいと思っておりますが、その点については山花大臣、どうでしょうか。
○山花国務大臣 私は社会党出身の閣僚でございますけれども、社会党は割合言葉遣いがやかましい議論のあるところでして、暫定政権論ということにつきましては、長年選挙管理内閣について暫定政権と、こういういわば定義づけというようなものを行ってまいりました。過去幾つかの時代に選挙管理内閣をつくろう、こういう少数野党の立場から主張した時期がございました。それは、政権の性格として暫定政権である、こういう位置づけで行ってきたところでございます。したがって、そうしたこれまでの言葉の使い方からいたしますと、暫定政権という言葉は当たらないのではなかろうかまず第一にそのように考えております。 第二番目に、今お話しさせていただいた選挙のさなかでありますけれども、当時私は委員長として、各マスコミの皆さんにも、つくろうとするのは暫定政権か、こういう御質問もいただきました。当時から私が回答しておりましたことは、決して暫定政権ということではございません。当面の最大の課題は非自民の連立政権をつくるということですけれども、政治改革について一晩でできるわけではございません。ある一定の期間かかって政治改革というものを実現していく。ということになれば、当然景気の問題を初めとして、内外の山積した諸問題に対して対応する政権ということになりますから、単に従来言っておった暫定政権イコール選挙管理内閣的なものとは違った政権になると思います。その政権が本格政権になるかどうかということについては、新しい政権が実際に仕事をしてみて、ある程度の期間、その仕事の実績について国民の皆さんから審判を受けることになる、その時点で決まるのではないでしょうかと、こういう回答を当時しておりましたけれども、気持ちとしては今日も同じでございます。
○塩谷委員 その点の議論はこの程度にいたしまして、実は政治改革の政府案ができ上がる経緯というのは、どこでどう議論されたか、なかなか見えないところがあったわけでございます。私も平成二年の二月に当選をさせていただいて、当時もうリクルート事件が起こって、我が党としても「政治改革大綱」を掲げて政治改革に臨んでいたわけでございますが、その後、海部内閣、宮澤内閣、二つの内閣で足かけ四年間議論を重ねてきた。一時はその改革の火も消えかかった中で、また新たな共和、佐川、金丸事件等が起こって、まさに機運が高まってきたところであるわけでございます。 私自身の考えも、正直大きく揺れて、ベストはどれだというところもまだまだわからない部分もあるわけでございますが、いずれにしても、今のこの政治のあり方、国民の信頼を失った状況から、それを回復するために政治改革を実現しなければならないという気持ちの立場で行っているわけでございますが、これにつきましては、議論をすればするほど難しい点がありますし、またベストがどれかということがわからない。その中で、よりベターなものというふうな考え方でやっておるわけですが、最終的にはやはり政治家みずからが血を流して、覚悟し、決断するところへ来るだろうと思っているわけでございます。 我が党は、過去の四年間の議論を踏まえて今回法案を出したわけでございますが、小選挙区比例代表につきましては、小選挙区を基本にして意見の集約をする、そういった基本的な考え方で選挙制度も山さしていただいておるわけでございますが、それと同時に、また多様化された国民の意見をできるだけ反映させるという意味において比例も加味したということでございますが、この連立与党の今出ている案については、今まで過去において野党の皆さん方の中で、いわゆる小選挙区比例代表という案が、これで行こう、そういう案が全く出てなかったわけでございます。 したがって、この案が出るいわゆる連立ての経緯というもの、そして、なぜ小選挙区比例代表が選挙制度として今回取り入れられなければならないか、そして二百五十、二百五十というその定数配分、さらには比例代表は全国区という点、そして二票制と、その具体的な議論がどこでどういうふうになされたのか、そして、過去の野党側の御意見、例えば連用制、併用制とかありました、そういうのからどうしてこうなったのかという議論がなされたのか、そこら辺を、まずこれは官房長官、まあ張本人ではないかもしれませんが、官房長官、それと山花大臣にお伺いしたいと思います。
○武村国務大臣 私は、六月まで自民党の政治改革の仕事に参画をさしていただいておりまして、あの通常国会最後の場面まで両方にいろいろな動きがあったことを今も記憶をいたしておりますが、当初、単純小選挙区の自民党、併用制の社会党、公明党、それが、民間臨調から連用制が、三百、二百の連用制が提起されまして、今度社会党、公明党、民社党初めかなりの自民党以外の政党の皆さんがこれに歩み寄ってこられました。自民党の中では当時、御記憶のように、並立制まで行くべきだという意見がかなり高まっていたと思うのであります。 私は、三百、二百の並立制にまずは自民党は妥協して、三百、二百の併用制と三百、二百の並立制、ここまで歩み寄れば、もうこの間の間隔というのはかなり狭いと見ておりました。なぜなら、連用という言葉はちょっと耳なれませんが、でももうかなり並立に近い連用制であります。しかし、ここまで自民党が歩み寄ったときに、これをそろえるためにはもう半歩ずつ双方が歩み寄らなければならない、そこに通常国会末の焦点があったわけであります。三百、二百の並立制をもう半歩どう歩み寄るか。そこで新聞等は、変形並立制とかいろいろな報道をいたしましたが、そんなところまで前の国会で歩み寄っていたという状況を頭に残しておりまして、そして選挙が終わりました。 たまたまNHKの討論会が四、五日後にありました。そこで、自民党の代表もおられましたが、それぞれどういう選挙制度がいいのかというときに、私の方から二百五十、二百五十の並立制を基本に議論するのが一番いいと思いますという発言をさしていただきました。基本というところは、まあ多少幅を残していたわけですが。 それは、なぜそういう案を口にしたのかというところは、今申し上げた、前の成就しなかった通常国会の最後のそういう歩み寄りの状況が頭にありましたし、やはり連用とか変形とかややこしいことにしない方がいいな、結局並立制しかない、比例制と小選挙区をどうかみ合わせるかというここしかないな、そうすると、連用制までおりてきた社会党さん、公明党さんがもう半歩おりていただくためには、自民党の言う三百、二百の並立制ではなかなか難しい、そこは二百五十、二百五十という、要するに比例の御主張が強いのですから、フィフティー・フィフティーの案で、ここでいけば、まあ社会党から自民党まで見て、まずまず最大公約数歩み寄れる姿ではないかというふうなことを思い描いて発言をしたものでありました。その後、細川さんと一緒に政治改革政権の提唱をしたときに、それを明文化しました。 その後は、御記憶のような状況に運んで、最終こういう案がまとまってきたという経緯でございます。経緯を思い出しながら、かいつまんで申し上げました。
○山花国務大臣 今官房長官が全体の流れを御説明されましたけれども、私はほぼ同じ経過を認識しているところでございます。 最終場面では、さきがけ新党の皆さんから二百五十、二百五十の並立制、こういう提案がありまして、当時、委員長でありました私としては、その提案の内容がかなり社会党にとっては不利であるということなどもあったものですから、党内で、連用を軸にというところからそこまで踏み込むことについては大変厳しい議論を行ったところでございます。 そうした中で、やはり先ほど来議論がありました、政権交代ができるかできないか我々がそのことに賛同すれば三十八年ぶりの政権交代が可能である、しかし、我々が党利党略、そういう言葉はよくないかもしれませんけれども、党の損得を考えて、これに乗ることがなければ政権交代はできない、こういう重大な選択の中で政治決断を行いまして、この二百五十、二百五十、並立を基本としてということに賛同をして、実は連立政権樹立という政治決断をした次第でございまして、その後は、それを土台にして各党の代表者がさらに具体的な詰めを行ったところでございます。 先ほど官房長官も触れました新党さきがけの政治改革の提唱という文章は、その二百五十、二百五十の並立を基本としてということのほか、幾つかのテーマを掲げておりました。企業献全廃止のために一歩踏み出すということだったわけですが、踏み出す中身は一体どうか等々につきましては決まっておりませんでしたし、一票制、二票制の問題あるいは比例区部分についての都道府県か全国がという問題等々につきましては、代表者会議におきまして、当時、連日連夜のように書記長レベルの会議が行われる中、それぞれが各党に持ち帰りまして、最終的に決定されたところでございまして、経過としては、新党さきがけの提案を受諾して、連立政権の合意を作成した各派が代表者を出して、最終的なその提案に基づいた調整を行って決定した、こういう経過であったと承知をしているところでございます。
○塩谷委員 もう少し具体的に、なぜ二百五十がいいのか、あるいは二票制がいいのかという議論がどこでどういうふうになったのかということをお聞きしたかったわけですが、それと関連して、やはり今回の選挙制度の理念といいますか、連立政権をつくるために合意したというようなところが非常に強いわけです。もちろん政治改革を実現させるためにはお互いの歩み寄りは必要でありますが、これからの政治の土俵を我々今改革をしようというところでありますので、そこには当然将来のあるべき政治の姿、そういうものがあり、なぜ二百五十、二百五十でなければならないか、二票制でなければならないかというところがその議論の中にはなかったのか。そういう点において、非常に我々としては、大変唐突に出てきた。 しかも、ただ単に連立てこの政治改革を実現するために、いわゆる内容は別としてという言い方は、これは失礼かもしれませんが、いずれにしてもそんな印象が強いわけでございまして、その点のやはりこの案の理念といいますか、そういうものがやはり、これがベストだ、今の成立させる上での考え方の根本になるところを大臣にお聞きしたい。
○佐藤国務大臣 塩谷委員の御質問、ある意味じゃもっともだと思うのであります。というのは、この前の百七時間の審議というのは、自民党は五百の単純小選挙区制、そして、社会党、公明党として出した案というのは、小選挙区を二百として全体は併用制でやろう、比例代表制が非常に強い案だったわけでございます。そこでは直接的に二百五十、二百五十という数字ができてないので、なぜそれじゃ今二百五十、二百五十かということが御質問ではないかと思いますが、百七時間大変いい審議をしたと思っております。 この問題の焦点は、一つは、企業・団体献金というのはどうあるべきかという問題、もう一つは、衆議院の選挙というのは政権の選択がほとんどなのだという御意見と、いや、政権の選択はあるけれども、国民の意思といいましょうか意見というものをなるべく鏡のように反映をする、民意の反映の方がやっぱり主ではないかというこの二つの意見の対立だったわけですね。いわば政権の選択というのは小選挙区制であり、民意の反映の方は比例代表制であると。結局結論がつかずに、まあその間に連用制という問題もありましたけれども、その経過はお二人からお話しになられたとおりでございまして、今を迎えておるということでございます。 そういった意味で、官房長官も言われましたように、各党共通の線を結んでいくと、政権選択のところである五百の半分のこの意見も入れましょう、そして政権選択で一名だけを選ぶという小選挙区というものを認めましょう、そして比例代表の方ではなるべく民意の正確な反映ということで、その御意見も入れ、民意を反映させる比例代表を採用しましょうという経過の中で、比率が二百五十、二百五十、イーブンになったということでございまして、ここが現実、各党が寄れる最大公約数ということで、二百五十、二百五十になったと関係当事者としては言えると考えております。
○塩谷委員 今回政権についたわけでございますので、その政権をつくるという意味も大分御理解もしていただいていると思うのでありますが、政権を選挙でつくるということは、非常にやっぱり大きなポイントだと私は思っているわけでございます。もちろん、民意の反映ということも、これも十分我々考えていかなきゃならぬことでありますが、政権というものが国家の安定を築き、国民生活の安全、そういうものを、本当の意味で政治がリーダーシップをとれる形というものは選挙の制度から考えられるわけでありまして、やはりそういう点においては、民意の集約という点で、政権づくりの衆議院の選挙制度を私はつくるべきだと思っておりますので、自民党案というのはその点に重点を置いた制度であると私は理解し、また、先ほども申し上げました、今回新たに政権についた皆さん方においては、その政権をつくるという意味を十分かみしめていただいて、今後自民党との妥協といいますか、そういう方向でぜひ歩み寄りをいただきたいなと思うわけでございます。 特に今回の二百五十、二百五十、先ほど山花大臣、いみじくも我が党に不利だというような言葉もありましたが、そこら辺は決して、どっちが不利かということは今後の政党のあり方で決まってくるわけでしょうし、そういう意味においては、三百、百七十一という自民党案においても今の趣旨は十分反映できる案だと思っていますので、しかも、政権という点においては、やはり国のあるべき姿をしっかりとリーダーシップをとる形をつくる選挙制度としては、自民党案が私は最適だと思っている次第でございますので、その点において、また今後十分な御配慮を賜りたいと私は思っておる次第でございます。 次に、政治資金、そして公的助成のお話に移りたいと思いますが、これが、とにかく今までのたび重なる不祥事、いろんなお金の問題、これがあって、我々、政治改革をしなければならない、国民の信頼を回復しなければならないということで政治改革が始まったわけでございますが、過去においてもたび重なる不祥事の中で、政治倫理の確立ということ、これは何回も言われてきて、なかなかできなくて、結局、それではシステムとか制度を変えようということになって、政治改革の議論がされているわけでありますが、政治改革が実現して果たして政治腐敗がなくなるかという疑問があるわけであります。 政治改革は政治家改革だ、個人の倫理観、そういうものに基づくものが大きなウエートを占めるのだ、私もそういう意見を持っているわけですが、いわゆる我々政治家が、やはり今の制度においても、十分にその制度を踏まえて行動していれば、そういった問題も起こらない。そういう意味では、政治家個人に起因する、やはり人というものに起因するものも大きいのではないかな。これは、ただ単に政治家だけではなくて、国民の意識というもの、これも非常にこれから変えていかなければならないところであるわけでございます。そして、特に、政治に対して国民がもっと理解を示して、参加をするというような状況をつくっていく。 そして、今現在国民がどういう感じで政治を見ているかということを考えますと、興味がある、関心ある、おもしろいという言葉が皆さんから今返ってくるわけであります。政権交代あるいは政界再編成というような、何となく政治がドラマのような感じで受けとめられていて、果たしてそれじゃ政治に何を期待しているかというところが、なかなか見えないところであります。ここら辺は、せいぜい、政治は我々を楽しませてくれる、あるいは我々の生活を邪魔してくれるなというような感覚もあるわけでございまして、今の生活自体が当たり前といいますかね、そんなような今の特に若い世代なんかは思っているわけであります。 そこで、これから将来、ますます国際関係の中で厳しい状況、あるいは超高齢化社会を迎えるこの日本にとっては、やはり国民全体の意識を高めるという意味、これが非常に大切なことであり、このすばらしい、今の豊かな、安全な国をつくり上げてきた先輩の努力、そういったものをやはりわかってもらわなきゃならぬと私は思っているわけであります。特に、これからそういう厳しい中へ行くためには今までの努力以上、二倍、三倍の努力が必要だと私は思っていますので、そういう中で、政治というものをもっともっと国民に理解してもらい、参加してもらう。 そういう点で、当然政治改革は必要でありますが、私は、それ以外に、やはり何かの形で啓蒙していく、あるいは教育の面、やはり最終的には教育の面といいますかね、そういう面が、長い時間かけてこれはつくらなきゃならぬわけですが、ただ残念ながら、そういう面がこの政治改革議論の中で抜けているような気がします。 今、政府としては、政治改革を第一の課題と考えている政府として、そういった面での、いわゆる政治改革のこの今の法案の審議のほかに、やはりこれからいろんな面で政治に対しての理解を深めてもらうという、そういうような考え方、それは、官房長官、何かおありでしょうか。
○武村国務大臣 おっしゃるとおりであると思います。 私も、四、五年前でしたか、ある先輩のところへ行って政治改革の議論をしましたら、武村君、政治改革というのは、結局は国民の意識を変えることだよ、それを変えなければ何にもよくならぬよというお話がありました。それではもう政治改革というのは、先輩、文部省の所管ですなと言ったら、そうだというふうなやりとりを今思い出しておりますが、これも、まあ一見冗談のような話ですが、本当に基本をとらえた一つの立派な見識だと思うわけであります。 ただしかし、倫理とか個人の意識というところへ持っていきますと、事は簡単ではありません。お互い、私自身もかなり、自民党におりまして、自民党の皆さんの平均並みの秘書を置き、事務所を置き、金を集め、金を使う体質になってしまいますと、今一生懸命、制度が変わるから事務所を少し減らしたり秘書を減らしつつありますが、なかなか容易ではありません。従来そういう体質でやってきたものをみずからどこまで厳しく思い直してやっていくかというのは、口で言うほど容易ではないんだなということを感じております。 それならやっぱり制度を変えて、その機会に一挙に自分も改めようと、制度に頼るというのはちょっと弱いわけでありますが、そんな気持ちでもあります。
○塩谷委員 大変難しい問題でありますので、私もこれから一つの政治生活の中でそういう点を常に考えながら、いろいろな面で政策の中に取り入れていきたいなと思っているわけでありますが、そういう点において、新しい内閣でありますので、ぜひともこれから政治改革、この具体的な改革も大事でありましょう。これもやらなければならない。しかしながら、それだけではやはりなかなか解決できない問題というのは多くあると思いますので、そんなところを忘れずに進めていただきたいなと思うわけでございます。まさにお金の問題というものがそういう点で大きな部分を占めておりますので、そこら辺をぜひとも並行して考えていただくことを望むわけでございます。 そして、具体的な問題として今回、政治資金の問題、公的助成の問題でございますが、これにつきましては、やはり民主主義のコストであるということを細川総理もみずからおっしゃっておるわけでございますが、果たして、民主主義のコストとよく言われますが、それがどこからどこまでなのかということがよくわからない。献金を受け、また今後、仮に法案が成立して、公的助成を受ける。それじゃ使えるものはどこでも使っていいのかというところは、非常に私は疑問があるわけでございます。 その点何か一つの基準といいますか、例えば選挙中にはいろいろなポスター代とかそういうものが国の方で公営化をされているわけでありまして、制限も何枚までというようなことがあるわけでありますが、日ごろの政治活動の中では、上限というと、政治家の自由な活動を制限するということは基本的にはよくないわけでありますが、いずれにしましても、お金でこうやって公的補助を得て、そういったコストの面でどこからどこまでというお考えなのか。 ただ額で千二百億といいますか、そういうことで、そこまでは大体必要だという考え方なのか。そこら辺の、民主主義のコストと一口に言いますが、例えばどういったものがコストなのか。これは漠然とした質問でございますが、民主主義のコストだからお願いしますということではなかなか国民も納得いかないし、それじゃ公的補助をもらっても、いわゆる公職選挙法に違反しないものであって、ポスターを何百枚、何千枚と毎回刷ってどんどん配っていいのかということも非常に疑問に思いますので、あるいは質問の趣旨が、なかなか私も申し上げられない。 例えば上限といいますか、我々政治活動に使える金額的上限というものは何かの形でお考えがあるのかどうなのか。そこら辺、山花担当大臣あるいは佐藤自治大臣、お考えがありましたら。
○佐藤国務大臣 今塩谷議員のお話、質問をお伺いしておりまして、私はお父様と一緒だったことがあるものですから、お父様は本当の非常に倫理観の強い謹厳実直な方であったことを思い出しておるわけでございますが、今の御質問もまことにまじめな、本当に真剣な私は質問だと思っておるわけでございます。 四百十四億の公的助成をお願いをするわけでございますが、衆参七百五十人に国会議員だけもしこれをやりますと、六千万にいきません。今個人的に企業、企業も大から小までありますが、そこから出していただいて秘書等を雇っている分も基本的にはそれが入れかわるわけでありますから、そういう意味では決して従来から言われておりましたような、宴会政治とかなんとかということにはならないだろうと私は思っておりますし、もっと有権者の皆さん方に国会の活動その他をいろいろな格好でPRをする、そういう費用に回されるというのが健全なあり方だと思っております。 しかも、平均六千万以下と申し上げましたが、これは地方議員の方の分もいろいろな格好で考えていかなければならぬわけでありますので、そういった意味では、我々の活動というものが変に派手さがあったとしたら、これは公的な助成、有権者の方々、国民の血税が入っているわけでありますから、一体あの政党はあんな派手なことをやってどういうことになっているんだろうかという、非常に私は国民の皆さん方の監視の目は厳しいと思っておるわけでございます。 今、上限というお話もございましたけれども、これはなかなかつけるのが難しいので、むしろ一般的な国民の皆さん方の目が、本当にまじめに政党活動としての政治活動をやっていらっしゃる、このことがわかる限りは、今具体的な例、お話ございましたように、それじゃ選挙前になって至るところ電柱にポスターが張ってあるということが今度の中でできるかどうかということになりますと、なかなかそれはできないわけでございまして、そういった意味で私は、公的な助成という国民の税金を政党活動まで入れていく中で、国民の皆さん方の目はますます政治家に対しまして厳しくなっていく、そのことを期待しておりますし、現に私はそうなるのではないかということを期待しておるところでございます。
○塩谷委員 私も、この公的助成につきましては、導入によってやはり政治家の意識あるいは国民の意識が変わって、政治資金等の性質も大分変わってくる、それを期待しているところでございますが、ただ現実、それではそれを導入したから、あとの献金は、政府案のように、五年後には企業献金を廃止して個人がすべて賄えるかというところにきますと、これは本当になかなか難しいところではないかなと思っているわけでございます。 そして、企業献金自体、この四百十四億の基準となった約一千二百億のあの報告があったお金というのは、これは決して不正なお金などではなくて、大変きれいな献金でありまして、それ自体を否定してしまうようなことになりかねぬ。 したがって、企業献金というものがすべて初めから悪だということになりますと、これまた実際の政治活動を行っていく上では、私自身はなかなか個人の皆さん方にだけ負担をかけるということは非常に難しいと思っておりますので、企業献金の廃止ということは現実的に無理であるし、また企業の人格といいますか、そういうものも尊重して、これは正当化して、ある一つの基準を持って、透明性を持った中でやるということが非常にきれいなものになるのではないかなと思うわけでございます。 個人だけに頼りますと、やはり逆にまた変な形での裏のものが出てくる可能性も、これは腐敗防止法という形で連座制の強化等で行われるわけでありますが、いずれにしても現実の問題、きれいな献金があるわけでございますから、それをやっぱりきちっと存続していくことが政治活動の自由を保障していくのに大変大切なところであるわけでありますが、その点、先ほど来質問があったかもしれませんが、企業献金を廃止し個人で全部賄えるという、その自信といいますか、そういう点をこれは山花大臣。
○山花国務大臣 確かに、従来型議員の地域活動、地盤培養を含めてのということになりますと、ストレートに先生の御心配が出てくるところだと思いますけれども、今回は選挙制度を含めて政党中心、政党の政治活動のための資金として政党交付金がございます。また、地域の活動につきましても、個人本位のいわば地域め利益誘導という形ではなく、政党の政策の宣伝、その意味におきましては、個々の地域の活動のうち、例えば地域の議員さんが負うていた負担につきましても、政党の活動ということになりますから、政党本部から、それは各党の党内事情ということになると思いますけれども、政党活動としては資金が渡されるということも当然あり得るのではなかろうかと思っております。 全体として個人本位の選挙から政党本位、政策を争う選挙のシステムに変えていくという、こうした大前提のもとにこの政治資金関係についても構成されているということについて、ぜひ御理解をいただきたいと思います。 同時に、とは言ったってなかなか難しいよという御意見があることについては当然でございまして、その意味におきましては、常々言っておるわけでありますけれども、選挙制度が変わることを含めて、政治とお金の関係などについて政治全体の風土を変える、あるいは政治文化を変えると申しましょうか、政治家の倫理を確立する姿勢ということは当然の前提としながら、そのことを先行させて有権者の皆さんにも御理解をいただく、こういう努力も必要になってくると思いますし、全体として、制度だけではなく政治資金の関係についても新しい制度のもとにおいて新しい政治風土をつくっていく、こうした努力がなければならないのではなかろうかと考えているところでございます。 総論的な先生のまとめの御意見だったものですから若干総括的に答弁させていただきましたけれども、御心配なことについては、確かにございますけれども、それを乗り切って努力していきたいと、こういう気持ちを一人一人の政治家が持つことが大変大事なのではなかろうかとも考えているところでございます。
○塩谷委員 理想に向かって改革を進めることは大事だと思いますが、先ほど来申し上げていますように、企業というものの存在というもの、これはやはりきれいな献金をいただいて我々も活動していますし、それをすべて初めから悪というような考え方で廃止ということは私は必要はないと思っているところであります。 実は、個人献金というもの、これは現状においてどのような形でどの程度あるのかということ、これは佐藤大臣、大体把握はされているのでしょうか。
○佐藤国務大臣 現状におきましては非常に少ないわけでございまして、数字が必要でしたら政府委員に答弁させます。
○佐野(徹)政府委員 平成三年分の収支報告書によりますと、これは自治大臣分、自治大臣が受け付けをする分でございますけれども、この個人の寄附は九十億一千八百万円でございます。それから、いわゆる地方分、これは地方の選挙管理委員会が受け付けをする分でございますが、これは三百九十九億七千四百万円でございます。
○塩谷委員 これは全体からいいますと、その年は献金分はどのくらいになっていましょうか。
○佐野(徹)政府委員 収支報告によりますと、全体の自治大臣分及び地方分合わせましての寄附の合計額でございますけれども、これは千九百十六億三千七百万円でございます。内訳を申し上げますと、自治大臣分が九百五十七億五千七百万円、それから地方の選管分が九百五十八億八千万円でございます。
○塩谷委員 今の報告によりますと、思ったより個人献金が実は多いわけでありますが、この個人献金というものがどのような形で行われているかというのは、これは多分わからない。と申しますのは、ただ単に名義が個人であるということ、この数字はそうだと思うのですが、我々が目指しているところは、個人献金というものは、本当に有権者一人一人がとにかくそれじゃ一万円おい出すぞというような形での、これが今目指している、先ほど来山花大臣、佐藤大臣がおっしゃっているところだと思うのですが、私は、この実態がどうかということを一度また調べられたら調べていただきたいなと思うのです。 そういう中で、例えば共産党さんはちょっと別としまして、各団体とか企業とか、ただ名前を個人にしている中で出てきているのではないかなという危惧があるわけでございまして、そこら辺一度その実態がわかりましたら教えていただいて、残念ながら私の周りで、現在短い経験の中では、企業献金をなくして個人献金だけで、とにかく個人の意思で、おい使ってくれよ、使えよというような形での献金を、本当に今の企業献金を廃止して、一千億近い献金を集めなきゃならぬというようなところは、私は非常に危惧するところでありますので、そこら辺をぜひとも今後頭に置いて考えていただきたいわけでございますが、いわゆる個人献金というもののあり方というかそういうものをどう考えていらっしゃるか。これから五年後にはすべて個人献金と公的助成だけにするんだということ、その理想はわかりますが、その点どうお考えでしょうか。
○佐藤国務大臣 今、前半に言われた調べるということは、なかなか我々にはそれだけの権限がございませんのでそれはできないのでありますけれども、五年後のときには、今塩谷委員言われますように、個人献金につきまして、従来ありました所得控除に加えまして、新たに税額控除を三〇%入れたわけであります、選択制で。したがって、これがどのくらい有効に出てくるものか。 それから、山花大臣からお話ございましたように、小選挙区の部分でお互いに同士打ちという部分のことがなくなったことによるお金がどのくらい減ってくるのか。政党活動として、塩谷議員言われますような、理想的な格好での本当の意味での政党活動ですね、地域の培養活動ではなくて、政治活動として政党がどのような形態になっていくか。そのあたりを勘案して、もちろん廃止の意見を考慮してということがございますから、廃止できるものかどうか。 今塩谷委員御心配のような点も十分勘案をして、五年後に次の改革をどうすべきかということを考えるのでございまして、例えば全く個人献金が伸びない等々、あるいは公的な助成のあり方についてもいろいろ国民の意見がある、いろいろなそういうことを含めて五年後にやるということでございますので、そういう面で御理解をいただきたいと存じます。
○塩谷委員 もう余り時間がなくなってきたわけでございますが、最後に。 細川内閣は行革を推進するということで、先日行革の答申もあったわけでございます。そういう中で、同時に地方分権というものを目指しているわけでございますが、一年後には地方分権の大綱をつくるという答申もあったわけでございますが、いずれにしましても、地方の時代を迎える今の大きな流れの中で、この公的助成の問題につきましては、いずれにしても地方議員、首長、この問題があるわけでございます。 これについては、まあこれから地方公聴会の日程も決まって、そういう中で大分皆さん方地元でも心配されている部分があるわけでございまして、公的助成が導入されたら企業献金もなくなる、個人だけで今すぐやれというような格好になったら大変だということでありますので、そこら辺、今後その公的助成の部分で、例えば地方議員に対して何らかの形でそういう措置をするとか、特にこの地方の時代を迎えるに当たっては、やはり地方のことも十分に考えていただきたいと思っておりますので、そんな点お考えがありましたら、最後に山花大臣、両大臣にお伺いいたします。
○佐藤国務大臣 きょうは、かなりの部分その問題について審議があったわけでございますけれども、先ほど山花大臣からもお話ございましたし、また塩谷さん自身からもお話ございましたけれども、日本の国政が御存じのように大変不信を呼んで、政治スキャンダルが相次いだ。しかし、その中には、また地方の政治の土壌と日本の政治風土ということについてもやはり反省すべき点はかなりあるのではないだろうか。 そういう面から申しまして、確かに今度の場合には、地方自治体の議員の方の場合には、企業・団体献金は政党に所属してない場合にはなくなる、それから公的助成もなくなるということで、非常に厳しい環境で、結局個人献金に頼るということになってくるわけでございます。私もきょうの午前中の答弁で申し上げましたけれども、やはり今まで地方の場合でも随分お金をかけている選挙が行われているということについての反省なくして、国政の選挙だけだめだと、こう言うのもこれまたいかぬのではないか。その意味では、有権者、地方自治体の選挙の首長、議員、これもやはりこの際、政治改革において意識改革をしていただかなきゃならぬじゃないか。 ただ私は、はっきり申し上げまして、塩谷議員と似ているところがあるとすれば、企業、団体といいましても、これは有限会社まであるわけですね。本当に事実上の個人献金に等しいようなところもあるわけでございまして、そこはひとつ個人献金に変えていただいたらいいのではないか。それが変えられない分、変えられないほど大きな分というのは、これはやはり後ろに企業という一つの、何といいましょうか、利権を求める部分があるのではないだろうか。お互いそのあたり、この際、地方の政治におきましても政治改革をそういう面でしていく、そういうきっかけに、日本の政治風土を変えるきっかけになっていくこと、これまた非常に重要なことではないかと思うわけでございます。 それから公的な助成を、じゃ県なり市なりということになりますと、これはもう時間がありませんから事細かには申し上げませんが、議員だけやる場合には会派補助のような格好で、それは議員活動という面で補助しているわけでありますが、落ちている、あるいはこれから議員となろうとする者まで全部県なり市なり可なりが公的助成をするというやり方は、これは具体的なことになってまいりますとなかなか難しい問題がございまして、これはなかなか現実にはやり得ないのではないかというふうに、我々もいろいろ研究したわけでございますので、そういった意味では、お互いに我々も、国会議員とて無所属の方はこれからそういった政党助成の対象にならないという、お互いに厳しい政治環境の中で、日本の政治をよくしていこうとしていくわけでありますから、地方自治体関係の首長さんにいたしましても、あるいは議員の方についても十二分にひとつ意識改革をお願いしたいということを申し上げさしていただきたいと存じます。
○塩谷委員 なかなか難しい、具体的なことだと思うのですが、いずれにしましても、今後、地方の時代を迎える中で、やはり地方の政治家、首長等に対する政治資金の問題を解決すべく検討をお願いしたいと思うわけでございます。 政治改革自体、これから審議も大分迫ってきまして、いずれにしましても、国民の意識、政治家の意識を含めて、とにかくこの日本の政治を変えるために我々も努力してまいりたいと思いますが、いろんな政府案、自民党案との違いもありますが、そこは先ほど来、今までここまで話し合って制度も大分前とは違った形で出てきておりますので、最後成立させるためにまた政府の御努力をお願い申し上げまして、質問を終わります。 どうもありがとうございました。
○石井委員長 次に、林義郎君。
○林(義)委員 政府の方々もまた議員の方々も、長時間にわたりまして御審議を賜っておりまして、まことに御苦労だと思います。 しかしながら、この政治改革の問題は長年にわたった問題でありますし、その間におきまして、各党の意見もいろいろと変わってきた。議論を積み重ねれば重ねるほど意見が変わってきているということも私は事実だろうと思います。今そこに新しい何か資料が出てきた。私もここへ来まして、これを見たのですが、恐らくこういったような議論というのは、この前の国会も、またその前の国会でも出てなかった議論だと思うのです。議論を重ねていけば重ねていくだけにいろいろな問題が出てくるのが私はこの問題だと思います。 私はそういった意味で、特に政府の方、山花さんにもお願いをしておきたいのですが、基本的な改革でありますから、論議には論議を十分重ねてやっていただくことを心からお願いをする次第でございます。これは山花さんその他の方々にお願いすると同時に、委員長にも、基本問題でありますから、十分な審議を尽くしてやっていただくことを私は心からお願いをする次第でございます。お答えをいただきたいと思います。
○山花国務大臣 先生の御意見のとおり、まさに長年続いた選挙制度を変える、そのことは、単にひとり政治家の政治基盤がどうなるかということを超えて、これからの日本の政党政治のあり方にかかわるテーマだと思っております。これまでの議論などについても、大変その意味におきまして、政府案、自民党案ということでの議論ではございましたけれども、まさに御指摘の点についての議論が続いておったと伺っておったところでございまして、心して審議に臨みたい、こう思っております。
○林(義)委員 委員長から、一言お願いいたしたいと思います。
○石井委員長 連日休むことなく審議を続けておりますし、今後も厳正中立に委員会を運営したいと存じております。
○林(義)委員 私は、当面いろいろな問題があると思います。政治改革はもちろん基本問題でありますからやらなければなりませんが、経済の実態を見ますと、私は不況が相当に深刻に進展をしてきておる。大蔵大臣も来ておられますが、私もかってその職にありました。私も不況対策をどうするかというのについて心を痛めたものであります。しかしながら、この不況の問題につきましては、特に昨今では雇用の問題に及んでくる、失業の問題に及んでくる、こういうふうなことがございますし、私はそういった点についても配慮をしていかなければならない。時間を限って私はこれはやらなければならない問題だと思いますし、またお米の問題につきましても、私は、対外折衝の話でありますからタイミングがある。このタイミングを逸しないで、お互いがやはり問題を解決していくことが必要だろうと思っておるところであります。 それと同時に、このところ毎日毎日、新聞を見ますと、建設省の関係、建設スキャンダル、これが毎日のごとく、だれが捕まった、どうしたこうしたと出ている。国民も大変不愉快に私は思っていると思いますし、私ども政治家も非常に不愉快に思っている。この問題についてどうしていくかということをやはりやっていかなければならない。むしろこういった問題は、速やかに解決できるならば解決を図った方が私はいいのではないかな。そういった意味で、解決できるものからやはり解決をしていくということをとらなければならない、私はそう思っているところでございまして、皆さん方にぜひそういった気持ちで取り組んでいただくことをお願いをしておきたいと思います。 政治改革でございますが、政治活動というのは憲法二十一条で「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。」という規定がございます。結社の自由がここに書いてあるわけでございますが、政党に対しても結社の自由が一つとして保障されていると言えると思います。 ところで、政党を国家機関化したり、あるいはいろいろな特別の制限、禁止の対象にするということは許されるところではないと思いますし、一般に結社の場合と同様、政党の結成とか不結成の自由というものは保障されていいと思いますし、政党の加入、不加入の自由というものは保障されているというのが、私は憲法の通説ではないかな、こう思うのであります。 そういった意味で、私はこの辺について、基本の問題でございますから、山花さんから、政治改革に当たりまして、この点についてどう考えるのか、お考えをお聞きいたしたいと思います。
○山花国務大臣 御指摘のことにつきましては、まさに大変基本的なテーマだと考えております。今日我が国は、憲法の議会制民主主義というシステムを持っておりますけれども、その議会制民主主義が生き生きとしてその理想とするところを実現するためには、政党国家と言われておりますけれども、政党が自由であること、そこに政党の生命があると言われているとおり、政党のそうした自由な活動というものが基本になるということにつきましては、先生のおっしゃったとおりだと考えております。
○林(義)委員 そこで、結社の自由、政党の自由もありますが、結社の自由というのがあります。ある個人が政治を志して立候補しようとする、ところがなかなか既存の政党には入れてもらえない、無所属で出ましょう、二人、三人でやりましょう、こういったときに、自由というものは私はあるのだろうと思う。これは今のところではだれも制限をしているところではありません。 しかしながら、これに対して、企業・団体からの献金は、政府案であれば禁止、自民党案であれば一社当たり二十四万円から二団体という形でありますし、個人からの献金は、一人当たり百五十万円ということになっております。こうした形での問題は、法律的には制限ではありませんけれども、こういった制限をすることは政治活動に対する一つの制約ではないか、実質的な制限ではないかと思うのであります。 もう一つ申し上げますと、例えば個人が非常に富を持っている、自分は持っている、そういったときには自分の富を使って出ることは、これは差し支えないと思うのですが、そのときに友人に頼んでやってもらう、個人でありますからやってもらう、あるいは自分の会社の関係がありますからそこに頼んでやってもらうということは、そこまでも私は否定するのはどうであろうかな、こう思うのでありまして、この辺を余りきつく解釈する、余り制限的にやるということは、私は政治的自由を侵害するものだ、政治的自由を実質的に侵すことになるのじゃないかな、こう考えるわけであります。 今から次代におきまして、政治に志す人がいろいろなことをやっていく。例えばアメリカのこの前の選挙でも、ペローという人がありましたね。あれは別に党に属しているわけじゃない、無所属でやってきた。しかし、自分が非常に金を持っていたからやりました。恐らく彼もPACをつくったりなんかしていろいろな金を集めたんだろうと思いますが、そういったことがある。また、韓国の鄭周永というのが善戦したということが伝えられています。お年寄りでありましたけれども、いろいろな活動をいたしました。こうした個人なり新しい政党、新しい政治の新風を吹き込むということが、私は本当に政治のあり方として考えておかなければならないことではないかと思っておるところであります。 きょうはちょっとそこにおられませんが、日本新党党首、総理でございますから、おられますけれども、日本新党だって、参議院におられましたときには四人だったのですね。今の規定でやると、これはできなくなるんじゃないかな。四人なら、まあもう少しふやしたならば、こういうことでありますが、やはりそういった制限をしていくということは一体どんなものであろうか。やはり政治家の政治活動の自由というものは、私はもっと自由なものだということで考えていくことが方向として望ましいことではないかなと思うのであります。 確かに、政党に対する資金の問題あるいは政治腐敗の問題、そういった問題がありますから、いろいろな形で制限をしていこう、あれは制限していこう、こういうふうな発想もありますが、私は、発想として逆の発想をしてもいいのではないかな。本当に政治活動の自由というものを保障していくということは必要なことじゃないかと思いますが、この辺につきまして、山花さん、どういうふうにお考えになりますか。
○山花国務大臣 お話のあったところにつきましては、大変基本的な問題だと思いますが、それぞれの国において、政党に対する法的制度の整備というものは違っていると思います。ストレートに政党法をつくるもの、あるいは法律の趣旨に従って政党に関する要件規定等を整備しているもの、またその二つについて混合型で行っているところもありますけれども、我が国の場合には、先生今御説明されたとおり、憲法上政党規定はなく、結局それぞれの法規の中に政党に関する法制が整備されている、こういう現状だと思いますし、実はこの国会における冒頭、本会議で細川総理がこの点について、いわゆる政党法については慎重に検討すべきであるとおっしゃった点については、私も同感でございます。 ただ現実には、選挙ということになれば、憲法規定に基づいて、選挙に関する法的な整備が必要になってくる。これは全くの自由とは違って、合理的なさまざまな条件を法律で整備することについては、これはまた政党活動をできるだけ自由とするということと同時に必要なことではないかと思っているところでございます。 今回の法律制度の改正につきましても、政党に関する法制の整備ということで考えれば、選挙制度の改革に伴って小選挙区選挙において候補者を届け出ることができる政党の要件、政党の行う選挙運動など、政党中心の選挙を行うために必要となる事項を定めたほか、政治資金制度の改革あるいは政党に対する公的助成制度の創設に伴いまして、ぎりぎり必要な限りでの法的な整備を行っているわけでありまして、これは合理的な制度である、こういうように考えるところでございます。 したがって、例えば政党助成につきましても、先生御指摘の部分については十分配慮しているところでありまして、いろいろ議論はありましたけれども、例えば交付された政党交付金のお金について、これをどう使うかというような使途については制約をしていない。お金の問題なんだから、政党がどう使うかということについて少し厳しく規制をということもありますけれども、内部的な規制の部分については、これは政党の自治に信頼をしている、こういった部分もあるわけでありまして、ぎりぎりの客観的な許される法的整備をつけ、何らかのそれぞれの法の目的に従って要件、制限が加わるということにつきましては、政党に関する法制全体としてはこれまた必要なことではなかろうか、基本的には以上のように考えております。
○林(義)委員 政党助成の話にもう入っちゃいましたけれども、私はまだその前に、少数党や少数意見というのは一体どういうふうになるのか、こういうことでございます。今の問題に関連いたしまして、政党として扱われるものは国会議員五人以上または得票率三%以上である、それ以外の政党は政党として取り扱われない。 選挙に参加できるのかどうかというのは、政党として扱われるものは小選挙区制に公認候補を立てられる、比例代表制に候補者名簿を提出できる。ところが、政党として扱われないものは、公認候補は立てられない。どうしても出たければ無所属である。無所属でしか出られない。それから、比例代表選挙での比例の配分は、得票率が三%あれば議席の配分があるが、政党として扱われないものは、三%未満では配分は受けられない。全体として二百万くらいの投票も死に票になるという計算もあると思うのですね。 企業献金は、政党として扱われるものは受け取ることができる。受け取った政党は、政治家個人に寄附をすることもできる。これはこの前佐藤さんが答弁をしておられるところだと思いますが。 ところで、政党として扱われないものは企業・団体献金は受けられない、こういうことでございますし、政党助成金も、政党であるならば受けられるけれども、政党として扱われないものは受けられません、こういうことでございます。 さらに、選挙運動でも、私は、いろんな制限が、差があると思うんです。選挙運動でも、政見放送は政党公認候補だけができる。候補者の行う選挙運動、無所属の候補はできない。選挙用ポスターも、別枠でポスターをどこにでも張れます。写真も入れられる。都道府県ごとに公認候補者掛ける千五百枚というものがあります。一方の無所属候補は公営掲示板に張れるだけです。選挙用ビラにつきましても、種類の制限は、政党が行う運動についてはありませんが、無所属候補は二種類以内八万枚。選挙用はがきにつきましては大体同じようなことですが、選挙事務所につきましては、公認候補者ごとに別枠で一カ所である、無所属候補は単に一カ所であるというような、私はいろんな差があると思うんです。 こうした差というものがあるというのは、一体どんなものかな。政治活動ということでありますし、結社の自由というものを保障している。選挙というのはだれでもやっていいという状態というものは、一つのやはり基本原則として持っておかなければならないものじゃないかな、私はこう思うんです。 それは、なぜそういうことを申しますかというと、かつての貧困な時代には、二大政党云々というような話がありました。これだけ豊かな時代、いろんなことの価値観が多様化してきた時代、この価値観の多様化してきた時代には、私は、いろんな形の物の考え方があって、それが国会に出てきて、いろいろ議論をされるということの方がむしろ望ましいんではないかな、そう思うんです。そうした意味で私は、そんな少数政党なんかあってもしょうがない、どうせ表決されたら否定されてしまうんだから、こういうことでありますが、少数政党というのは、やはり批判政党があるということが、私は望ましいことじゃないか。 私は自由民主党でありますから、最大多数の党の一員である。社会党や皆さん方もそれぞれ、私は多数党であります、多数党でありますが、多数党がやはり少数党を法律でもって抑えるとかなんとかというような話というのは、どうも私は余り聞かないんではないか。だんだんだんだん世の中が複雑多岐になってくるならば、私は、それに相応したような、価値観がいろんな多様化してくることによって政治活動というものも当然多様化してきてしかるべきではないだろうかな。こういった基本的な物の考え方をしておるわけでございますが、その辺につきまして、一体山花さん、どういうふうにお考え、あるいは佐藤さんでも結構です。
○佐藤国務大臣 今度の改正の基本は、林委員に言うまでもなく、政党本位、政策を中心にして日本の政治を変えていこうということが、その底に流れる哲学でございます。 したがいまして、例えば今言われた例でも、小選挙区の部分で、それでは小選挙区の選挙運動において、政党が出している、政党の選挙運動というものを全く認めないとすれば、これは無所属の人も何党もかに党も全く同じでは、これは政党本位という選挙にならないわけですね。これはまことに、今度は確かに出てくるのは政党一人だけれども、全く今度は個人的な場でしなきゃいかぬ。 あくまでやはり、日本の政治の将来のために政党本位にしていこうというときに、一定の国家的な政策を形成し、あるいは今日までそれなりの実績を持ち、継続的に政治活動をしてきたものは政党として認めて、その政治活動をしようということ。 これは、例えば参議院の比例でも一定の候補者をそろえたもの、衆議院でも確認団体制度があると同じように、一定の、国政に参画をして政策形成する、国家的な意思形成をする、それだけのもの、政党、及び長期にわたって継続的に政策づくりをやるというものにつきましては、それなりの、何といいましょうか、責任と申しましょうか、それが発生するわけでありますから、そのことを全く抜きにしてしまっていった場合には別の弊害が起きてくるわけであります。 したがいまして、基本的に、今林委員が挙げられました問題の根底は、政党本位、政策本位ということにつながるわけであります。 ただ、その三%というのが、九を三で割って三だというように、数学的な数字かと言われれば、これは例えば、衆議院の候補者、出ている三%というのは、御承知のように、参考にしたものは参議院の比例代表、出せるところが四%だとかあるいは五人の条項がありますから五人を出すには一%の支持が必要だとかそういういろいろな参考の数字をもって三%としたわけでありまして、九割る三は三というような数学的な数字じゃないことは事実でありますけれども、世界的に、各国のいろいろなそういう阻止条項とか、いろいろな要件、数字を見ますと、そのあたりが適切であるということで出したわけでありまして、その根本、流れているところはもちろん政治活動の自由、政党活動の自由を最大限にしながら、なおかつ政党中心、政策本位の選挙、政治にしていくという中で許されるぎりぎりのところが、今読み上げられた問題であるということでございます。
○林(義)委員 ちょっと議論がかみ合いませんけれども、私は、政治活動の自由というものは、やはり批判的な勢力というものがなければならないということを申し上げたのでありまして、ヨーロッパでも緑の政党というのがありました。あの政党ができたころには何か批判団体だけじゃないかという問題でありました。それから、プジャード党という、税金党というのがありました。私は、そういったような党というものが、やはりいろいろな問題をもたらしたということもありますが、緑の政党というのができてきたのはやはり環境問題を先取りしておったのだろう、こう思うのです。 これからの時代で、やはり先取りをするようなことも考えていかなければならない。単に今ある 政党、こうありますこの政党の中で、それだけで政策形成をやっていったならば、私は、依然として既存の問題だけにとどまることになりはしないかなという感じを持っておるわけでありまして、そういったようなことを新しくどう取り上げていくか。既存の政党で当然取り上げられるよ、こういうふうに言うのか、いや、新しいものもおおらかに認めていって、そしてその中でやっていくという形でやることが必要ではないかな。 これは基本的な問題でありますから、あるいは、もう今の段階になってそんなこと言われてもとおっしゃるかもしれませんけれども、私は政治活動の自由というのはそんなところにあるんじゃないかなという気持ちを持っております。どうぞ。
○山花国務大臣 御指摘のありました、さまざまな国民諸階層の意見というものをできるだけ国会の議席にも反映させるチャンスと可能性を与えなければならない、その点について異論は全くございません。また、多数党が少数党を抑えるような考え方を持っちゃいかぬ、このことについても全く同感でございます。 今回の制度におきましては、個人本位の選挙から、政権獲得を目指す、政策で争う選挙のシステムに変える、このことに最大のポイントがあることについてはもう申し上げる必要がないと思いますけれども、そうした観点から、そのことを担える政党の資格というのはやはりあるんじゃないでしょうか。そうした政策を国民に知らせる役割、またそうした情報によって国民が政治意思を形成する手続、またそうした国民の政治意思というものを集約し、これを国政段階での議論にし、まとめ上げる機能、やはり政党政治はそうした役割というものもまた重視されなければならないのではなかろうかと思うのであります。 したがって、海部総理のときの、このときは三百、百七十一でしたけれども、基本的な考え方は、あのときは二%条項ということでありましたけれども、そのことも含めて資格が定められておりました。現行参議院についても、佐藤自治大臣が触れましたとおり、五人と四%、そして名簿提出の資格としては十人の候補を擁立する。参議院の場合には数が二百五十でなくて五十ですから十人ということですけれども、それなりの一定の要件というものを定めてきているわけでありまして、今回の場合にも、さっき、日本新党、これじゃだめだったんじゃないかとおっしゃいましたけれども、無所属で立候補して、その選挙の結果三%あるいは五人の資格を獲得すれば、そこで堂々と新しい政党として名のりを上げることができるわけでありまして、その意味におきましてはすべての考え方を持った皆さんが政治に参画するという、そうした受け皿については十分準備をしているわけでございます。 ただ、今度は、選挙法につきましても、政治資金についても、そして政党助成についても、一定の政党の役割、機能ということから資格を考えたわけでして、これが従来の政治資金規正法とか、あるいはその他の法制にあった要件とを横並びにそろえたという意味におきましては、かなり整理されてきたのではないかというところから、先生逆にそういう御疑問も出ることもあるかもしれませんけれども、そこをどこで線を引くかということはまたいろいろ政治判断が働きます。五人じゃなくて三人だよといったような話もあるかもしれませんけれども、そのことにつきましては、従来の法案等についていろいろ検討した上での結論でございまして、決して先生が心配されているようなところを全く考えないということではなかったのだということについて、ぜひ御理解をいただきたいと思う次第でございます。
○林(義)委員 従来のいろんな法案の経緯をたどっていくならばこういうことだ、こういうことでありますが、私が申し上げているのは、基本として政治活動というものをどう考えるか、そこをやはり基本的な問題としてやっていかなければならない。今度はまさに抜本的に政治改革をやっていく。これが五年や十年で私は直るような話じゃないと思うんですね。まさにこれから相当な長期にわたって政治を規制していかなければならない話でありますから、そういった基本的な問題について私は議論を重ねていかなければならないので、あえて議論を申し上げておるところでございます。 それは同時に、これは政治活動について企業献金の問題がある。企業献金の問題につきましては、私は、政治資金というものは、本来は自発的な政治参加の一形態だ、こう思うのでありまして、個人も政治活動をいたしたい、山花さんというのは立派な人だから、あの人には私も献金をいたしたい、また企業としても、中小企業だけれども、山花さんには私は本当に金を出して大いに応援してあげたい、それから、社会党だけれどもあの人は大変立派な人だから出したい、こういうふうなことは私はあると思うんですよ。当然にあってしかるべきだと思うんです。 そういったような形で、それが私は自由社会だろう、こう思うんです。この自由社会というものを支えていくのは、やっぱり一つの政治である。すると、政治に自由な形を吹き込むものでありますから、私は、ボランティアのようなものが本来の政治献金のあり方ではないか。決して、金を出して自己の利益になる仕事をしてもらおうとかというものじゃない。自由社会というもの全体を支えていくために、いい政治をしてもらいたいということで私は出すものだろう、こう思うのであります。 これは、ヨーロッパでも大体そういう形になっていますし、アメリカでもかつて企業献金というのは禁止した、しかしながらPACという形でずっと金が出てくるということもこれは事実でありますから、企業全体が、企業献金全体が非難されるのは私はどうかと思うんです。 先ほど来聞いておりますと、やはり企業献金についてはいろんなスキャンダル的なものがある、特定の利益を追求するような疑いがある、そういったことがあるからというようなお話がたびたび出ております。聞いております。私は、そこの基本的な考え方はやめなければならない。そこは私は政治的な自由の大原則だろう、こう思うのでありまして、ここをぜひ私としてはやっていただきたいと思うんです。 これは、もちろんいろんな形での制約があっていいんですよ。政治資金である、しかし、もうどこへ行っているかわからない、わけのわからぬ、そんな形ではやっぱりいけませんし、使途はある程度まで透明にしてもらわなければならないというようなことはあるだろうと思いますが、そこはそれで是正すればいい。基本はやっぱり、政治資金というのは、国民の広い意味での政治への参加の形だろう、そういった意味での私は自由というのはぜひ持っておかなければならないものじゃないかなと思いますが、御意見をお伺いします。
○山花国務大臣 例えば、今度法案を具体的に出していますけれども、ポスターの事前規制、するかしないか、戸別訪問、するかしないか、これは一般的な政治活動を確保するという観点から議論するということだけではない、具体的なテーマとしてのものがあるんだと思っております。 また、したがって、企業・団体献金を含めた政治献金につきましても、あるべき制度ということを基本に置きながら、しかし現実の政治課題としてどうするかというのが法案という格好で今お諮りしているところでございまして、先生のあるべき姿についての、大変ふだんからリベラルな、責任感ある発言をされている先生らしい問題提起だということはよくわかるのですが、同時に、法案となりますと現実政治課題にこたえなければならないところがございます。今日のゼネコン汚職がこれまで広まって、まだまだこれは発展するところもあるんじゃないでしょうか。そして、それがどのような形で政界にというようなことも大変国民の関心の的になっているところでありまして、そうなってくるならば、まずこの問題について、よく引用されている最高裁のあの八幡製鉄の判決等の中にもありますとおり、政策論として今議論するときを迎えている、こういうことではなかろうかと思っています。 したがって、私ども法案を出すに当たりまして、企業献金は悪であるという前提で考えているのではございませんでして、そうではなくしかし、今日の国民の信頼を回復するための政治改革の主要な内容として議論されているこの企業・団体献金につきましては、全廃というところまでは、現実的な解決はなかなか難しいと考える中で、ここまで踏み出そうと、こういう格好で出してきているわけでございまして、そうした政策判断について御判断をいただいているということでございます。 ただ、先生、これは一般論で入るだけではなく、企業の、じゃ、量的制限は一体どうなのか、質的制限は一体どうなのかということについては、企業・団体献金の制約は、現在の法制でもこれはあるわけでありまして、どこまでやるかの政策判断、こういう観点で御議論いただくことになるのではなかろうかと思います。 根本の大前提を忘れちゃいけないぞということについては、まさにそのとおりだと考えながら、具体的な法案としては御説明したような姿勢で出させていただいているところでございます。
○林(義)委員 原則はそうだが具体的な形になると違うんだ、こういうふうなお話でございますけれども、私はどうもその、じゃ具体的な話をどういうふうなルールでもって、どういう考え方でつくるのか。具体的には今まであるからそれを強化したんだ、どうだという話では、なかなか私は論理的でない、こう思うんですね、正直に申し上げて。 特に、今度の法案の中で、四条でしたか、政治活動の自由を保障しなければならない。政党交付金出しますね、そのときに、自由が一方にある。しかしながら国民の前に汚いものでないということは明らかにしなければならない。両方の私は規制がかかっていると思うんですね。一方は自由にします、一方は逆にかけましょう、こういうことですね。 これは一体政党交付金だけにかかるものかどうなのか。それからもう一つは、一体どういうふうな形でやっていくのか。現在の政治資金規正法では、自治省に政治資金の届け出をいたします。届け出をいたしまして、それを国民の前に明らかにする。すると、どんな届け出をして、どんなことが書いてあるか、それは国民の御自身の判断でございますから、それについては自治省は、ここはおかしいよとかここはどうだというようなことは言わないということなんですね。しかし、今度は政党交付金という形でお国の財産、金を出す、こういったことになりましたら、これについておかしなことがある、どうだということは、私は行政の立場としては言わざるを得ないと思うんです。行政の立場として言わざるを得ない。また、言わないと、何かおかしなことをやっていたぞということで後で言われたときに、だれが責任とりますか。 やはりそこを、どの辺までどういうふうにするのか。それは私は、原則として政治活動の自由と、それから一方的な資金の規制という、これ両方必要なことなんですね。この辺を、ここに書いてありますけれども、どうするかというのはそう簡単な話じゃないと思うんです。私はこの辺ちょっと御答弁いただきたいと思います。
○佐藤国務大臣 林委員の言われることはよくわかります。 今、林委員の方が極めてリベラルで、我々の方が何か規制派のように見えますが、むしろ我々の方が基本的に政治活動の自由あるいは政党活動の自由、政治家の自由というものを重んずるつもりでおるわけでございまして、しからばすべて自由でいいかということにはならない。 例えば、政党助成法のお話をなさいましたが、極端な話をして、今度の場合には、御承知のように、国会議員五人かあるいは国会議員一人で直近の選挙で三%以上とったものを政党助成の対象にするとしたわけでございます。これの理由は、現に選挙を通じて国会に議席を獲得しておって、国政に参画をすることで国家意思の形成に常時寄与しているという公的な性格があるものについて公的に助成をしようということでございまして、逆のことを言えば、それじゃ、一人も国会議員がいない政党と名がつくものについて政党交付金を交付するということについて――いいですか、先生、一番大事なところで。しからば何にもこれはあれを設けずに、国民の税金を、例えば〇・一%とった政党にもひとつ助成をしましょうということで国民が納得なさるでしょうか。やはりここには一定の限界というものがあると思うのです。国政に参画をして、そして選挙を通じて一定の議席をとって、そして常時政党として国家意思形成あるいは国の政策に関与するという、そういう政党にやはり国民の皆さんの税金ですから使わしていただくという、一定の枠を設けるというのは、私はこれは政治活動の自由の中の限界ぎりぎりのところで許されることだと思っているわけでございます。 そして、確かに、今具体的な例を挙げられましたように、じゃ政党交付金が交付されたその中身をどうするというところが問題で、これは政治活動の自由で、その監査につきましては、当然政党ですから内部監査もあるでしょう。しかし内部監査だけではこれは国民の皆さんに信頼がいま一つだから、外部的な公認会計士の、あるいは監査法人ということで、していただくということにして、国民の皆さん方にはひとつちゃんと第三者の方から見ていただきましたということをもって、政治活動の自由というのはそこで保障をしようということでございまして、政治活動の自由というのは当然のことながら大前提となっておりますが、さりとて、それだからといって、具体の例を挙げましたように、例えば政党助成法の際に、○・一%しかない、議席も一議席もない政党に国民の皆さん方の税金を政党交付金として出せるか。それにはやはり一定の限界というものを設けることは合理財であるし、また、それは国民の皆さん方に政治活動の自由とのぎりぎりの範囲内で私は納得していただけることだと思っております。
○林(義)委員 これはちょっと少し議論をしたいのですが、申し上げる時間が余り、やっている時間がないものですから。 私は、佐藤さん、申し上げておきたいのです。少数の人のということでありますが、少数の人でも自分で一生懸命集めた金の三分の一だけは後で国庫補助をいたしますと。しかしながら、投票して法定得票数に足りなかった人、これは全部没収ですからね。だから、やはりそういった制限はあっていいと思うのです。変な、余り意見のないようなところまでやることはない、しかしながら相当なところまでいったところのものに対しては自由な活動というものを認めるというような道は、私は考えてやってもいいではないかなということを考えているのです。 それからもう一つ言いますと、もうこれは御答弁要りませんけれども、今度のやつは、今までの実績を見て、それの三分の一ということでやったでしょう。これは、社会党さんの実績と自民党さんの実績は違いますよ。一番多いのは共産党さんの実績ですよ、これは。だから、それは届け出の方法が違うからそうなっちゃう。それから、じゃ一体、自民党が非常にたくさん金をつくっているからいいかどうかということになると、私はそうでもないと思いますよ、これは。その辺で、あの算定の方式はちょっとラフだ、もう少し考えてやる必要が僕はあるのじゃないかと思いますよ。 例えば、先ほど来、政治活動を宣伝する、その宣伝パンフレットは全部やっていきましょう、あるいは政治家が集会を開いてその集会を開くところの費用は全部公費でやりますとか、そういったような経理というものをやはりやっていくことの方が私は国民にはいいんじゃないか。 国民の方からすれば、一体、林先生どうですか、この不景気のときにまた政府は政治活動に金使うんですか、しかも税金で使うんですかこういうふうに私は言われると思うんですよ。だから、そういったようなことを私たちは考えておかなければならない。国民の目というのはやはり政党の活動については厳しい。特にこれについてお互いの税金を使うことについては厳しい。この辺は私は十分に考えておいてもらいたいと思います。 そこはもう答弁要りませんが、次にゼネコンの問題についてお話を申し上げておきたいと思います。 金丸さんの事件がありました。この事件は、五億円の佐川からの献金があって、引き続いて大手建設業者、また地元の山梨県内の建設業者について金銭を受領して隠しておったということで、約十億円の所得税法違反、こういうことで取り上げられておったものでありまして、現在いろいろと調べが進んでいる。そのときに大手建設業者などについて相当な証拠資料を押さえておったということが、参議院で法務省の方から御報告があります。 大体そういうことでよろしゅうございますか、法務省の方、簡単に御答弁ください。
○濱政府委員 おおむねそのとおりでございます。
○林(義)委員 そこで私は、過去いろいろな事件が政治についてありました。田中金脈事件もありました。それからダグラス・グラマン事件がありました。それからリクルート事件がありました。さらに共和事件、佐川事件等の事件がずっとあってきたわけでございますが、こうした今のところの問題として、きょうもまた新聞に出ておりますけれども、仙台市長、宮城県知事、茨城県知事など贈収賄の疑いで大手の建設業者の幹部クラスが次々とやられているというのは、これは事実である。一体こういったこと、毎日本当に私は暗い日々が続いていると思うのです。ここで、今やっているところの選挙制度改革でこの建設疑惑が解消されるものではないと思うのです。やはりこれについてはこれとしての対応策をとっていくところだろう、こう私は思います。 ところで、建設業者の間に談合があったかどうかそこが私は一つの問題だ。それと、談合について政治家が関与した、あるいは地方公共団体の知事さん、市長さんが関与をしたというような話になる。そこで金が建設業者の方からそういったところに動いていったんではないか。国会議員はまだ出ていませんから私は言いませんけれども、新聞その他ではその疑いがあるんじゃないかということを皆言われている。 疑いがあるというような話でありますけれども、私は、まず言いますけれども、談合という、話し合いをするということにつきましては、やはりこれは独禁法の明らかな違反ではないだろうか。そういった形で、公正取引委員会が建設業界の話し合いについてのガイドラインというのをやっておられます。そういった規定は、私が今読み返してみますと、やはりちょっと問題のあるところもあるんじゃないかな、正直言ってそんな気持ちがするわけでありまして、ここをやはり直していかなければならない、厳正な形でやっていくことが必要であろう、こう思うわけでありますが、公正取引委員会の委員長、その辺につきましてはどういうふうに考えておられますか。
○小粥政府委員 建設業界の談合に関するお尋ねでございますけれども、いわゆる入札談合行為、これは公共入札に関しまして、本来競争者であるべき事業者側があらかじめ受注予定者を決める、こういう行為でございますから、これは競争制度を前提とする入札制度のいわば基盤を損なうものでありますし、また、競争制限を規制しております独占禁止法に明白に違反をする行為でございます。 公正取引委員会といたしましては、従来から入札談合行為については厳しく対応をしてきたわけでございますけれども、ただいま御指摘のように、残念ながら、我が国の建設業界を含めまして、公共入札に関するいわゆる入札談合事件は後を絶っておりません。今後とも私ども、法に照らして、このような行為に対しては厳しく対応していきたいと考えております。 実はつい最近、最近の私どもの経験に徴しまして、改めて公共入札全般に関しまして独占禁止法が正しく関係者に周知徹底をしますように、改めて公共入札に関する包括的なガイドラインというものをできるだけ早く策定をしたい、このように考えているわけでございます。
○林(義)委員 経理上の問題として、いわゆる建設業者の使途不明金という問題がありました。これは、使途不明金というので大変巨額な金額が報告されておりますけれども、これがすべて私はわいろに使われたとも思いません。いろいろな形で、工事を実際にやる場合におきましては、それは、地元の道路をつくるときに騒音が起きるから、周りの人に、住民に迷惑をかけるから、まあ一杯持っていくかとかというような話もあるでしょう。それから、地元の有力者に話をしなくちゃならない。だから、私は全部がそうだと思いませんが、やはりそういったわいろというようなものが入ってくる。 ところが、これは、いわゆる使途不明金というのは税法上の問題でありますから、ここは言わないから税金を払うと言っちゃえば、税務署の方はそれで済んじゃうんですね。それ以上にさらに追及するということは、正直言って、税の立場としてはなかなか私は難しいことだろう、こう思うのです。私もかつてやっておりましたから、そういった形で話を聞きますが、それ以上のことをやるならば、新しい法律をつくって何か押さえなければしょうがないのじゃないかなと私は思いますが、この辺につきまして、大蔵大臣、建設大臣、どういうふうにお考えですか。
○三浦政府委員 国税の方からお答え申し上げます。 国税当局といたしましては、真実の所得者に課税するという税務行政に課せられた役割から考えまして、使途不明金は課税上問題であると考えております。 ところで、税務調査は、いわゆる任意調査を基本としていることでございまして、使途不明金の使途の解明は極めて難しいことも事実でございます。ただ、私どもとしては、従来から調査に当たりまして、この使途不明金の使途の解明、すなわち真実の所得者の把握に特段の努力を払っているところでございます。 ただ、解明のために最大限の努力をいたしましても、なおその企業が使途を明らかにしない場合には、やむを得ず使途不明金、損金算入を認めませんで、支出法人に対して法人税を課しております。また、調査で把握いたしました使途不明金につきましては、その支出の過程において仮装なり隠ぺいなどの悪質な行為があることが一般でございますので、重加算税を課しているのが通常でございます。 私ども当局は、こういった中で今後とも徹底した調査を行い、使途の解明に全力を尽くしてまいりたいと思っているところでございます。
○林(義)委員 それと同時に、企業財務として、有価証券報告書とかなんとかで出てくるかどうかという話があります。それから、商法の監査というような格好で出てくる。これは正直言って、なかなか出てこない。よっぽど公認会計士か何かが広く調べたりなにしないと、正直言って、なかなかわからないことだろうと私は思うのです。そういったようなことですから、おかしな金というものがどういうふうな形で出てくるかというのは、やはりいろいろな形での検察当局の調査を待つよりほかにしょうがないんじゃないかなという気持ちを、私は正直言って持っているわけでございます。 そもそも私は、この問題を考えるときに当たりまして、建設工事というものはやはりいろいろな問題がある。地方におきまして、その地方の、五十嵐さん地方にもおられましたから、地方のやはり建設業者がありまして、小さな工事であるならばその地元の工事で、やはり地元の建設業者にやらせようというような話は当然に私は出てくる話だろうと思うのです。そこへ大きな大企業がやってきてやったんじゃ、これはどうにもならないということもあるでしょう。 それから、中小企業者に対する受注の確保に関する法律というのが、昭和四十一年にわざわざできているわけですね。それは、やはり中小企業者に受注の機会を与えましょう、こういうことであろう。そこは、先ほどの公取からありました、一般的な競争の一つの制約になる。そこをどうやっていくかというのは、すぐれて各行政機関、国、地方公共団体その他公団等の行政機関の問題でありますが、そこに、団体の長や政治家に対して金が行くことによってそれが曲げられるというような話になったらばいかぬのじゃないか。ここに私は基本の問題があると思うのです。公正な形で行われる中小企業者を保護してやらなければならないということについては、これは国民は納得するんだろうと思います。しかしながら、そこでおかしな形があるというのがいかぬのじゃないかなと私は思うのです。 よく天の声だと、こう言いますよね。私は天の声じゃないと思うのですよ。これは地獄の声だと思うのです。やはりそういったような地獄の声でも、声は声ですから、そういった声が届かないような形をどうしてやっていくかということを考えておかなくちゃならないと私は思いますが、五十嵐さん、私の考え方についてどういうふうに思われますか。
○五十嵐国務大臣 大変傾聴すべき御意見で、同感するところも非常に多いのであります。 ただ、改めて言うまでもないのでありますが、やはり国民の税金で進めていく仕事でありますし、公共事業に関しては、いわゆる予定価格を設定してその枠内において一番安い価格で決めていく、こういうルールのあることは言うまでもないことであって、そこに、お話しのように、地獄からの声であるとかあるいは談合等で、公正であるべき価格が曲げられるということは、これはどう考えても、許されることではない、あってはならないことであろうというふうに思うのであります。 しかし問題は、今我々も入札・契約制度等の改善に関して、全面的にこの問題に取り組んでいるところは御承知のとおりだと思うのでありますが、その中で一番問題とする部分の一つは、御指摘のように地方で中小のたくさんの業者もいる、そこに一方でいわゆる一般競争入札制度というものも導入していくわけでありますが、そこと、それから従前の指名競争入札における地方の実態というものとの接点、関連を一体どうするのか。大きいところでばたばた押していっていいのかという点もあるわけでありまして、ここは我々としても、制度改革を進める上で一番頭の痛い、しかし重要な点であって、ですが、しかし、地方においても、仮に指名競争入札を二足程度使っていくという場合でも、従前とは違う、もっと透明性のある、競争性のある妥当な制度のあり方というものをやはり追求していって、殊に首長の恣意性、圧力というようなものが、指名であるとかあるいは入札に直接かかわるようなことのないように、あるいは談合が行われることのないような配慮というものは最善に尽くしながら、新しい制度を探っていかなければいかぬ、こういうことで今懸命の努力をいたしているような次第であります。
○林(義)委員 確かにそういった御努力をしていただくことは必要でありますが、私は、競争によって価格が形成される。その中には、さっき言い忘れましたけれども、技術的にこれはなかなか競争になじまないようなものもあると思いますよ。とっても高い技術を持ってやらなければならないような建設の仕事だってあるだろうと思う。それは特定の人に限られてもしょうがない、こう思いますよ。 ただし、そういったことは抜きにして、そういったいろいろな制約があるから、そこは建設省としていろいろなことを考えて、新しい体系をつくらなければなりませんが、原則はやはり自由競争だろうと思うんですね、これは。しかも、自由競争でやれば価格はできる。しかしながら、それにおかしな形でのブライブ、わいろ性的なものが行っていたならば、やはりそれはその中に加算をされて考えるというのが私は普通の常識だろうと思うんですね。それは、どこか別のところから金が来たということではなくて、競争で入札をしてとる、こういう形について、やはり汚い金が動いた、こういうふうに見られるんじゃないかなと思いますから、そこをどうするかというのが私は原則だろうと思うのです。 そこは、今の法律体系で言いますと、やはり欠陥があると思うのです、欠陥が。 例えば、わいろ罪で今知事や何かが捕まってますよね。まあ、わいろ罪に当たるかどうかこれは問題でありますが、収賄罪だと公務員に職務権限が必要である。ところが、職務権限がない人がいろんなことを、天の声を出したり、さっきの声じゃありませんが、地獄の声を出したりしたときに一体どうなるんだという話がある。 それから、刑法のあっせん収賄罪というのがありますが、公務の不正ということがやはり必要でありまして、不正な行為ではないということであったならば、私はこれは当たらない、こう思うのです。 それから公職選挙法に、特定寄附の禁止で、契約期間中は選挙関係寄附に限定されておりますから、それ以外のところだったらよろしい、こういうふうな話がある。政治資金規正法に寄附の質的制限ということがありますが、これは補助金等が出ておるところの企業がやはりあるわけで、補助金等についてあるならば、今の入札談合等について私はやってもいいのではないかなという感じを持っています。 いずれにいたしましても、新しい体系でありますから、あるいは法務省から答弁してもらってもいいし、あるいは政治改革担当大臣から御答弁いただいてもいいのですが、そういった間にあるところのものについてやはり新しい形で規制をやっていくことが、私は、国民が今この件、ゼネコン汚職に、ゼネコン疑惑に対して持っている問題を解決するために非常に必要なことじゃないかな。私は、これをやっていくということがお互いに与えられたところの役割じゃないかなと思います。 もちろん、私は自民党の中で話をしているわけじゃありません。私自身がそういうふうに考えているのでありますから、自民党の諸君の同意ももちろんとっておるわけじゃありません。私は、そういった形で何らかのことをやっていかなければ問題の解決にはならないのじゃないかな、こう思っておるところでありますが、山花さん、御答弁、あるいは法務大臣、御答弁。
○三ケ月国務大臣 政治家が企業等から不法に財産上の利益を収受する行為につきまして、いろいろな現行法上の規制がございます。今先生が詳しくおっしゃいましたように、むしろ私どもよりも詳しく御存じでございますが、まず、収賄罪に関する規定がございますし、政治資金規正法や公職選挙法上の禁止に関する規定等が設けられていることは、まさに先生御指摘のとおりでございます。 しかも、このうち刑法の収賄罪につきましては、公務員の職務権限という、そういうふうな構成要件が必要とされておりまして、これがないために処罰の対象となりにくい事例があるということも御指摘のとおりでございまして、この点に関しましては種々の議論があることは私も十分承知しておるわけでございますが、現在国会におきまして、そうした政治家への資金提供のあり方等について適正な規制を行うという観点から、政治資金規正法の改正案等が審議されているところでありますので、法務当局といたしましても、その点の推移を見守ってまいりたいというのが私の、法務省の考えでございます。
○林(義)委員 お疲れですから、もうそろそろやめたいと思いますが、やはり、お互いが政治の腐敗というものを、この政治改革の原点であったということを見直していかなければならない。それに向かって勇敢に取り組んでいくことこそ私たちに与えられたところの役割じゃないかな、こう思っています。 山花さんの最後のお話を聞きまして、私の質問を終わりたいと思います。
○山花国務大臣 御指摘のとおりだと思います。 原点はまさにそこにあるということを十分心して、これからテーマに取り組んでいきたい、こう思っております。
○林(義)委員 ありがとうございました。
○石井委員長 正森成二君。
○正森委員 まず、法務省に伺いたいと思います。 今、清水建設、大成建設、鹿島建設とゼネコンの裏献金といいますか、贈賄が非常に大きな問題になっておりますが、その起訴内容の概略について、ごく簡略に法務省から述べていただきたいと思います。
○濱政府委員 お答えいたします。 今委員のお尋ねは、起訴をした事件の関係というふうに伺いました。この件につきましては、東京地方検察庁が本年七月十九日から十月十八日までの間に、前茨城県知事竹内藤男ほか六名を収賄罪あるいは受託収賄罪によりまして、また、株式会社間組前会長本田茂ほか十二名を贈賄罪によりまして、それぞれ東京地方裁判所に公判請求したわけでございます。 起訴事実の骨子は、今委員御指摘にもありましたように、大手総合建設会社役員らが地方自治体の首長等に対して、当該自治体発注の公共工事に関してわいろを供与し、首長らはこれを収受したというものでございます。
○正森委員 鹿島建設が史上空前とも言える会社ぐるみの大規模な裏帳簿の作成とその廃棄作業、プロジェクトチームまでつくって実行したと報道されております。東京地検の特捜部は、二十八日に、同社の組織的な証拠隠滅容疑で東京支店等の家宅捜索を行うとともに、関与した同社の主計部担当部長ら二名の幹部を逮捕しております。 そこで、逮捕状に記載されている起訴事実の要旨について、どのような証拠隠滅工作であったかということがわかる程度に述べていただきたいと思います。
○濱政府委員 お答えいたします。 今委員御指摘のとおり、東京地方検察庁におきまして、昨十月二十八日、鹿島建設株式会社主計部事務担当部長ほか一名を証拠隠滅の事実によって逮捕いたしました。 その逮捕事実の要旨は、被疑者らは、公職者らに対する贈収賄罪等の被疑事件について関係者に不利益な証拠を隠滅しようと企て、共謀の上、一つは、平成五年三月二十二日ころ、東京都内の鹿島建設関東支店において、裁断機で同支店の裏金出納簿数冊等を裁断した。それから二つ目は、同月下旬ころ、仙台市内の建設会社事務所において、同所の焼却炉で鹿島建設株式会社東北支店の裏金出納簿数冊等を焼却し、もって他人の刑事被疑事件に関する証憑を隠滅した、こういう事実でございます。
○正森委員 後でも触れることがありますが、報道されているところでは、鹿島建設の社長の三年分の行動日誌が全部シュレッダー等で廃棄された。こういうことは、一秘書が単独でなし得ることではないので、社長の了解や指示がなければできないことであります。つまりこのことは、鹿島という建設会社が文字どおり全社ぐるみで証拠隠滅を行ったということの何よりの徴憑であろうというように思っております。 そこで伺いたいのですが、これまでにも本委員会で同僚委員が何人か質問がございましたが、資本金一億円以上の企業について、過去十年間の使途不明金の額の推移、その中で、建設業の占める割合及び使途不明金の調査率について、時間を節約する意味で、お手元に資料を差し上げました。それを各委員はごらんいただきたいと思います。 この資料の一枚目と二枚目は、国税庁が予算委員会の資料としてみずから作成して出したもので、間違いのないところであります。資料の③に調査率がございますが、これは、失礼ですが、本年の八月二十三日に私が国税庁調査課に依頼いたしまして、その回答が寄せられたものであります。 そこで、念のために確かめておきたいと思いますが、資料の②を見ていただきますと、一番下段でありますが、新しい平成三年では使途不明金は五百五十八億円、うち建設業は約七割の三百八十二億円であります。平成元年を見ますと、五百六十三億円が合計で、建設業が四百八億円、やはり七割以上を占めております。昭和六十二年を見ますと、総額五百七十億円で、やはり建設業が四百二十一億円で七割以上を占めております。飛んで、六十年を見ますと、そのときは額が全体で四百八億円ですが、やはり六、七割に達する二百五十八億円が建設業で占められております。 そして、資料③を見てください。資料③を見ていただきますと、私が依頼しました昭和五十七年は、資本金一億円以上の調査課所管法人数は一万九千八百十で、調査法人数は四千三百七十九、二二・一%でありましたが、平成三年を見ますと、調査課所管法人数は三万三千七百二十八、調査法人数は四千七百二十二、一四%ということになっております。ですから、資本金一億円以上の企業を一四%、七分の一調べればこれだけの使途不明金が出てきたということですから、もちろん単純には言いませんが、単純推計しますと、全部を漏れなく調べておれば、この七倍、約四千億円の使途不明金が大手を振ってまかり通っておるということになるわけであります。 あとの推計部分はいいですが、私が資料に基づいて言うた部分については、国税庁はそのとおりかどうか確認の答弁をしてください。
○三浦政府委員 国税庁からお答えいたします。 先生が私どもの回答に基づきまして取りまとめられました三番目の計表でございますが、数字はそのとおりでございますが、表題の「国税庁調査課より、使途不明金の調査率について回答」とございますが、ここは使途不明金の調査率ではございませんで、国税局の調査課が所管しております法人のそれぞれの年度についての調査割合でございます。
○正森委員 どう違うのか。後ろに書いてあるじゃないか、一行目に。
○三浦政府委員 その、調査した結果出てきた使途不明金についての表が、別の表でございます。
○正森委員 何を言っておるのかよくわからぬけれども、我々常識人からいえば、調査課が所管する法人数ですね。調査課の所管というのは、一億円以上を所管するのですから、それを調べたら、全体の中でこれだけを調べたという率を示しているわけで、つまり、それを我々は全体のうちどのくらい調べたかという割合というように見るわけで、そうすれば、それが昭和五十七年は二二%ぐらいだったが平成三年は一四%ぐらいだ、その一四%を調べればこれだけが出てきたのだ。だから推計が正しいとは言いませんが、単純に考えれば、一四%でこれだけ出てくれば、一〇〇%調べればほぼ七倍になるであろうというのは、まあ国税庁次長の頭ではどうかわかりませんが、普通の国民ならそうだと思うのは当然であります。 そこで、私は普通の国民の頭で質問をしていきたいというように思います。 四千億円というと、そのまた七割以上が建設業だということになれば、約三千億円ですね。年間の公共事業が、主体をどうとるか、国と地方だけでなしに、いろいろな、NTTなんかを含めるかで違いますが、多くのところでは最低三十一兆円、非常に広く見ると四十兆弱、こう見ておりますが、そうすると、約一%が使途不明金という可能性もあり得るわけであります。しかも、最近のゼネコンの汚職や裏献金では、使途不明金といってここで出ております金は、企業が初めから、寄附金でございます、あるいは交際費でございますが相手先は言えませんと言ってみずから名のり出て、使途不明金ということでみずから損金性を否認して税金を払いますと言って、まあ言葉は悪いが、自白して税金を払う、それが使途不明金であります。 ところが、最近の検察庁の捜査によると、鹿島にしろあるいは大成等にしろ、それではなくて、もし税務調査でごまかすことができればごまかそうということで、架空工事を発注してそこから裏金をつくる。ですから、いわゆるみずから名のり出て使途を否認して法人税を払うという、いわゆる表の使途不明金ではないのですね。裏の使途秘匿金、まさに脱税に該当する金がこのいわゆる国税庁の調査以外に多量にあるということを示しているものにほかならない、それはそうでしょうが。
○三浦政府委員 お答えいたします。 おっしゃるとおり、使途不明金はもともとの自己否認分に加えまして、私どもの調査の結果把握したものもあるというわけでございます。
○正森委員 言葉が小さくてやや不明瞭でしたが、私の言うことを認めたというように思われます。 そこで続けたいと思いますが、最近、ここに資料を持ってまいりましたが、長官も使途不明金については断固として調査をすべきであるということで、「国税庁長官異例のゲキ」というように書かれております。また、最近全国の査察部長会議が開かれたそうですが、そこでもゼネコンの余りの態度に、国税庁は強硬な方針をとるべきであるという意見が下部から出てきたということが新聞紙上に報道されております。 そこで、国政上の非常に大きな問題ですから伺いたいと思うのですが、法人税法の百二十七条は、青色申告というのは特典が与えられております。例えば、損金がありましても五年間さかのぼって消していくことができる等々の特典がありますが、その承認の取り消しということももちろん定めております。その中の第三号でこう書いておる。「帳簿書類に取引の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装して記載し、その他その記載事項の全体についてその真実性を疑うに足りる相当の理由があること。」この場合には承認を取り消せる。第一号では、記録または保存が行われていないこと、これもまた取り消しができる、こうなっております。 そうすると、今度の鹿島建設の場合、その他の大手ゼネコンでもそうですが、特に鹿島の場合は、大体から何十億円というお金について使途を明らかにしない。それで、おまけに記録は保存しない。保存しないところかシュレッダーでがっちゃんがっちゃん、全国的な規模で、十一の支店全部で証拠隠滅をやって、そして記録を破棄しておる。だから、検察庁もやむなく、史上空前とも言える証拠隠滅行為ということで逮捕し、捜索に入っておる。これは、まさにその法人税法百二十七条の青色の承認を取り消す典型的な事案じゃないですか。これでもなおかつ取り消されないということになれば、企業は企業会計原則もなければ、株主に対する責任もない。やりたいほうだいをやっても、税務署は大きな企業であれば大目に見てくれるということになります。一罰百戒で取り消せ、取り消したらどうですか。
○三浦政府委員 お答え申し上げます。 国税庁といたしましては、使途不明金、真実の所得者に課税するという税務行政に課せられた役割から見まして、課税上問題だと考えております。そこで、引き続きまして使途の解明に最大限の努力を傾注するとともに、継続的に多額の使途不明金を支出するなど、悪質なケースにつきましては厳正な態度で臨むことにしておるところでございます。 使途不明金を支出している法人に対しまして青色申告の承認の取り消しの点でございますが、その使途不明金の支出状態から見て、帳簿の記載事項全体についてその真実性を疑うに足りる程度かどうか、個々の実態に即しまして総合的に判断してまいりたいということでざいます。
○正森委員 継続的に使途不明金を出しておるも何も、こういうように国税庁の調べたケースに、建設業界が使途不明金の七割以上を占めておる。その中でまた大手ゼネコンが相当数を占めておる。一年間で大体十何億とか二十何億とか、そんな額ですよ。そういうことをやっておって、おまけに証拠隠滅で資料を、全部帳簿を破棄しておる。そのために検察庁がやむなく逮捕し、押収、捜索をしているというケースで、なおかつ鹿島建設の帳簿が真実であるかどうか、もうちょっと調べてみないかぬ、そんなことで国民が納得しますか。 私は大蔵委員をしておりましたが、ことしの六月にあなた方が大蔵委員会で報告したところでは、平成三年の青色申告法人の青色承認取り消し件数は二万五千五百九十八件、この五年間で十四万五千件に上っていると答弁しております。あなた方は、これだけ取り消したのは実態上、法人の実体のないものも含めてのケースだというように答弁しましたが、それにしてもこれだけが取り消されているんです。どうして、全国的な大規模な証拠隠滅だ、一年間に何十億も使途不明金を出しておる、そういうところについて青色の承認の取り消しができないんですか。中小企業に対しては、ちょっとしたことがあっても承認取り消しだ、こうやっておどしているじゃないですか。それだのに大企業に対してはこういう甘い態度をしておる。その金が自治体の首長や政治家に裏金、わいろとして贈られておる。その大もとを国家として絶つのは当たり前じゃないですか。それをやらないというのは、ゼネコンの原資調達を国税庁が応援しておる、こう言われても仕方がないというように言わなきゃなりません。 大蔵大臣、国税庁は外局ですから、あなたに直接の責任があるわけではありません。本来なら国税庁長官が出てくるべきですが、与党の方針か何かで国税庁長官は政府委員になっておらない。だから、その下の次長が出てきて、ああいう何かわけのわからぬ答弁をしておる。私はもってのほかだと思うのですね。 それから、私の前の同僚委員の質問に対して、精いっぱい調べておるみたいなことを言いました。精いっぱい調べていないじゃないですか。 同じく法人税法によりますと、法人税法百五十三条で税務職員は強制力を伴う質問検査権があり、百六十二条二号で「質問に対して答弁せず若しくは偽りの答弁をし、又は」「検査を拒み、妨げ若しくは忌避した者」あるいは「偽りの記載をした帳簿書類を提示した者」は一年以下の懲役など刑事罰を科せられることになっております。ですから、税金さえ払えばいいんだろうということで使途を秘匿するという場合には、寄附金の相手方を言いなさい、この交際費の内容を言いなさい、裏金をつくるのに帳簿を改ざんした、あるいは裏金の帳簿をつくった、もってのほかじゃないかということで経理の責任者を問い詰め、場合によったらその責任者を問い詰める、責任のある者にこの刑事罰の法規を適用する、当たり前の ことじゃないか。 それを今まで何件ぐらいやったか、報告してください。それをやらないで、できるだけのことをやっていますなんて国会で上辺だけの答弁をしても、国民は絶対納得しない。
○三浦政府委員 お答え申し上げます。 不答弁罪について国税当局の考え方でございます。なお、大変恐縮でございますが、件数につきましては後刻お答えさせていただきます。 まず一般論でございますけれども、申告納税制度、これはあくまでも納税者の理解と協力を基礎に税務行政を執行するということが基本でございますので、刑事罰の運用に当たりましては、まず基本的には慎重に対処すべきものと思っております。 ただし、他方、この条文、不答弁罪の条文がございます趣旨は、納税者の協力を得て任意調査であります税務調査の円滑な執行を最終的に担保するというものであるわけでございますので、調査に対する協力が全く得られないとかあるいは不答弁がたび重なって調査が非常に困難であるとかの場合で、適正な税務執行を図るという観点から総合的に考慮した上で、必要と認められる場合には不答弁罪の適用についても考慮していくべきものというぐあいに考えております。
○正森委員 念のために断っておきますが、質問検査権を振り回して、少しでも答えないとか、ちょっとでも間違っていたら直ちに罰則を適用する、そんなことをしろと私は言っているんではありません。むしろ中小企業に対しては、答えなければ刑務所入りだぞと言って、これを何遍もちらつかせて強権的な調査をやっているという例が各地で、至るところで報告されております。私はそういうやり方はもってのほかだと思っております。けれども、五年、十年にわたって継続的に、一社で何億、十億を超える使途不明金を出す、幾ら言っても直さない、裏帳簿をつくっておるということが明らかになったときに、正直に答えなさい、こう言ってこの権限を行使するのは税務署の当然の権限じゃないですか。私はそのことを申しておきたいと考えるわけであります。 そして、我が党は、使途不明金というのは、こういうように政界の浄化を求めるためにも、あるいは国民の信頼を回復させるためにも正さなきゃならない。現在は、損金性を否認して通常の法人税を課税するだけになっております。我が党は、これでは受領者の税金分あるいは不正への加重罰、こういうものについては極めて不十分である。したがって、年一億円以上の使途不明金を出した大企業については一〇〇%の追徴課税を行う。これは、フランスでは既にもう実施されていることであります。また、建設大臣が聞いておられますが、これらの企業については競争入札からその年度についてはこれを除外する。これは予決令で十分にやり方によっては可能な点であります。きょうは予決令の点は詳しくは聞きません。私はこういう点を指摘しておきたいと思います。 時間がございませんので、次に移ります。 法務大臣、石原官房副長官が十月八日、ゼネコン汚職が国会議員に波及する可能性について、可能性は少ないと思う、捕まえるには職務権限がない、首長どまりではないか、こういうとんでもない権限外の介入発言をしております。これは官邸の間接的な指揮権発動という印象を与える言語道断の発言であります。 捜査権限もない副長官に、どうして裏金をもらった国会議員のすべてに職務権限がないということがわかるんですか。金丸事件を見るまでもなく、職務権限が仮にない場合でも、所得税法違反あるいは政治資金規正法違反等々の刑事事件になり、逮捕され得ることは明白ではないですか。副総理、副総裁だって逮捕されているんです。それだのに、そういう権限がない官房副長官が、十月八日というまさに政界と最も接点があった鹿島建設に対して捜査が及ぼうとする、あの副社長というのは政界と非常に密接な関係があった、そういうときに、首長どまりではないか、国会議員に波及する可能性は少ないと思う、こういうことを言うのはもってのほかだと思いますが、法務大臣、こういうことを言われてもいい、こう思っているんですか。率直な感想を述べてください。
○三ケ月国務大臣 そのような発言があったかどうかということにつきましては、正式には私は承知しておりません。報道を前提としてのお尋ねということになるわけでございますので、その点についての、報道を前提としてのお尋ねにつきましてはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。
○正森委員 私はここに十月九日のある新聞を持ってきましたが、非常に大きなあれで、「法相怒り「検察の認識違う」」こう言って、不快感を表明したとでかでか載っていますよ。これは、一般の新聞の記者会見で出ているのです。新聞の記者会見で言えたことが、どうして国会で言えないのですか。あなたは国会議員ではないからなれてないのかもしらぬけれども、記者会見で言うた程度のことは当委員会で言うのは当たり前じゃないですか。
○三ケ月国務大臣 御指摘の報道は、官房副長官が、ゼネコン汚職の捜査が国会議員に及ぶ可能性は薄い、自治体の首長どまりではないかと述べたとのことであるが、所管の大臣としての見解はどうかということを新聞記者から聞きましたので、私が答えたことに関連する報道がそういう形で報道されたと存じます。 もとより、捜査の見通し等は検察当局において判断すべき事柄でありますので、政府当局として述べるべき筋合いではない、全くそのとおりであります。また、検察当局は、刑事事件として取り上げるべきものがあれば厳正に対処するものと私は確信しておるところであります。 所管大臣としてそのような私の立場を述べたものでございますが、たまたま私は、この問題は私の信念に連なるものがありますので、語調が非常に厳しかったために、あるいは不快感を表明するというふうな表現になったかと思いますが、私といたしましては、特に不快感を表明するということではなしに、当然検察当局としては、刑事事件として立件すべきものがあれば、法と証拠に基づいて、厳格、適正に処置するというふうなことを多少怖い顔をして申し上げたということで御了解をいただきたいと思います。
○正森委員 私は、あなたが不快感を表明されたことをとがめる気持ちなんかも頭ないんです。こんなもの、不快感を表明するどころかけしからぬと言って怒るのが法務大臣として当たり前だから、あなたはよくこういう不快感をあらわされたと思って、同感しているのですよ。それを国会でも言っていただきたい、こう思って、いや、もう結構です。そのお気持ちはよくわかりました。 この石原官房副長官は、同じく報道を見ますと、プライベートな解説だ、あるいは一般論だということを言っているようです。ところが、プロ野球の勝敗予想だとかJリーグの勝敗予想じゃないのですよ。それなら、こっちが強いから勝つとかピッチャーの調子がいいとか、それが外れようが落ちようが官房副長官としても愛きょうであります。けれども、事は史上空前と言われるゼネコンの汚職で、いよいよ取りまとめ役の鹿島にも行き、国会議員にも行き、政府の中枢にも行こうというまるにそのときに、官邸を代表する立場の者がこういうことを言うなんて不謹慎きわまる。とんでもないじゃないですか。官房長官、これは細川内閣の政治改革に対する姿勢が問われる問題ですよ。 これは内閣の本意ではない、もってのほかだということで、官房副長官の罷免を考えてもいい事案じゃないかと思いますが、あなたのこの点についての考え、検討する意思があるかどうかを聞いておきたいと思います。
○武村国務大臣 御指摘のような報道があったことは、私も承知をいたしております。 ただ、その後、十月八日でありますが、記者会見において石原副長官が、およそ刑事事件の捜査については検察が厳正、適切に対処しており、政府の立場でこれに言及することは全くない旨の発言をいたしております。 だれであれ、政府の立場から刑事事件の捜査に予断を与えるような発言はすべきではありません。また、このようなことをするはずもないと確信しておりますが、この点について、石原副長官も全く同じ認識を八日の記者会見で述べたものであります。
○正森委員 石原官房副長官をかばうような発言ですが、私は、鹿島建設のこの関係の、ある意味では取り仕切った最高責任者の副社長のところまで捜査が及ぶ、いよいよ国会議員などにも関係が出てくるかもしらぬというときにこういう発言をすることは、極めて遺憾である、こういうように思います。 時間がそろそろなくなってまいりましたので、最後に移ります。 清水建設は、国会議員等五十七名を五段階に分けまして、スーパーA、A、B、C、Dと五段階に分けまして、裏金として盆暮れのつけ届けをしていたことを認めております。そのうち、竹下氏と小沢氏など五名は、受領していないと言っております。 今回、鹿島建設でも、竹下氏など国会議員に裏献金をしていたことが検察の捜査で明らかになりつつあります。きょう、新聞にも出ております。しかも、証拠隠滅で国会議員を巻き込んで、受領していないと言ってくれということまで言ったということが報道されております。竹下や小沢氏らが受け取っていないなどと言っているのは、まさにこの証拠隠滅に加担して献金を否定した、こういう疑惑が今回の証拠隠滅事件の捜査で非常に明らかになりつつあると言っても言い過ぎではない、こういうように思います。 今、先ほど言いましたように、鹿島では社長の三年間の日程さえ廃棄しております。こんなことは、社長の了解や指示なしてはできないことは常識です。なぜこんな会社ぐるみの証拠隠滅をしたのか。それは、そうしないと、国会議員、政界中枢に波及するおそれがあるからだ、こういうように言われても仕方のないことであります。 このように、内閣がゼネコン汚職の全容を解明し、みずからの姿勢を正すべき問題が山積しております。鹿島は、国会議員にも、先ほども言いましたように、証拠隠滅の協力まで依頼しております。これらの疑惑の真相解明こそ、当委員会が国民の期待にこたえて、政界を浄化し、政治改革のために行うべきことであります。 私は、委員長に、集中審議など徹底審議、今までも求めてまいりましたが、そのことが当委員会で非常に必要だということを申し上げまして、私の質問を終わらしていただきます。
○石井委員長 次回は、来る十一月二日火曜日午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十七分散会