政治改革に関する調査特別委員会 第10号
- 発言数
- 282 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1993/10/27
会議録
○石井委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案並びに河野洋平君外十七名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員小選挙区画定等委員会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案、政治腐敗を防止するための公職選挙法及び政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案の各案を一括して議題といたします。 本日は、昨日に引き続き、特に、テーマ別質疑として、内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案及び衆議院議員選挙区画定審議会設置法案並びに河野洋平君外十七名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員小選挙区画定等委員会設置法案及び政治腐敗を防止するための公職選挙法及び政治資金規正法の一部を改正する法律案の各案について質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山田宏君。
○山田(宏)委員 さきがけ日本新党の山田でございます。 随分長い時間、質疑が行われてまいりました。大方いろいろと論点もはっきりしてまいりましたけれども、私はきょうは、比例代表と小選挙区の並立制という、政府案も自民党案も同じ立場に立っておりますけれども、もう少し自民党案の方について、その理念、考え方について多少お伺いをしておきたいと考えております。 並立制ですから、小選挙区の民意の集約というのと比例制の民意の反映という二つをミックスをした案であるかのように見えますけれども、自民党の案は、これまでも議論されてきたとおり、二人区が二十一選挙区、それから三人区が十三選挙区と非常に多い。だから、死票が増大するという意味では、三%阻止条項どころの話ではない、こう考えるわけです。 先日の質問に対して、自民党の伊吹議員は、衆議院議員の選挙については、参議院と同じ制度をしてもしょうがないのだから、徹底的に民意を集約していこう、こういうところに焦点を当てた点で自民党の案なんだ、こういうふうに答弁をされましたけれども、そうすると、本当に民意の集約をしていこうということであるならば、やはり前の自民党の案のように完全小選挙区で徹底をすべきだ、こういうふうに考えるわけですけれども、比例制を入れたというのは、比例制の特質である民意の反映をちゃんとしていかなきゃいかぬということから考えると、比例制の二人区が二十一、三人区が十三選挙区というのは、比例制の特質をやはり損なう案ではないか、都道府県単位でやりますと。こういうふうに考えるわけですけれども、本当は自民党は完全小選挙区でいくというのが理念から見ると徹底しているんしゃないか、こういうふうに思いますけれども、いかがですか。 〔委員長退席、三原委員長代理着席〕
○伊吹議員 山田さんおっしゃったとおりだと思います。事実、私はそのとおりだと思います。 再三申し上げているように、我々は、小選挙区、単純小選挙区が一番いいんじゃないか、理念としては。しかし、申し上げるまでもなく、政治というのは、理念や哲学がないと困りますが、理念や哲学だけでできるものではない。やはりいろいろな人の意見を聞き、現実との妥協の中でその理念や哲学をどの程度実現していくかという技術、これが私は政治だと思います。そうでなければ、理念や哲学ということを貫き通すのであれば、やはり我々が選挙で選ばれるのではなくて、大学の先生の方が我々よりはるかに有能な方が多いんじゃないかと思うんですね。 そういう観点からいきますと、海部内閣のときは、二つの選挙をあわせるという考えでやってまいりました。しかし今度は、先般連立側の質問者からも御指摘がありましたように、比例区はあくまで補うという形の位置づけをして法案を出しているわけですね。まあ日本新党は確かにこの前の、前国会のときにはまだ衆議院に議席を持っていらっしゃらなかったので、山田さんの立場は非常にフリーだと思うんですよ。だけれども、さきがけの皆さんは自民党の中で単純小選挙区にみんな賛成をされたんですよ。そして、事実、単純小選挙区について説明者になったり賛成者になったり提案者になったりされた方もたくさんいらっしゃいます、新生党の中にも。それから、社会党や公明党の方は併用制という、いわゆる比例制を中心に提案をなすっておりました。それをやはりお互いに、選挙の結果、あるいは相手もあることですし、国民にはできるだけ早く、選挙制度の改革を通じて新しい日本の意思決定の仕組みを早急につくり上げるという義務がある。だから我々は、率直に言えば、並立制に譲って出したというふうに、本心はそんなところです。
○山田(宏)委員 御本心を明かしていただきましたけれども、並立制という理念は、もう釈迦に説法で申しわけないんですが、小選挙区と比例代表それぞれの特質を上手に出すということから考えると、やはり自民党案は、渋々というかなるべくみんなの意見を集めてやっていこうということで、比例制については、まあ余り並立をさしていく意味は少ないけれども、なるべく完全小選挙区の理念に合うように比例制も都道府県にする、こういうふうに理解していいですか。
○伊吹議員 そのような御理解で結構だと思います。 それで、まあ妥協というのはやらないといけないわけで、我々も並立制というものを出していますが、ある意味じゃ、どちらつかずの制度になってはこれは困るわけですからね。お互いにやはり、連立側の中心になっておられる公明党、社会党さんも併用制ということが正しいと思って前回お出しになったと思うんですよ。その後、やはり諸般の事情から小選挙区並立制というものに変わられた。だから、変わられたのがどちらの理念を強く持っておられるか。これは双方同じ立場だと私は思いますが、自民党については今山田さんがおっしゃったような御理解が私の意図と極めて近い、そのとおりだとお答えしたいと思います。
○山田(宏)委員 自治大臣に伺いますけれども、比例代表制を導入するからには、やはり民意の反映というものを、ちゃんと特徴を生かすべきだ。こういう点で考えれば、やはり全国単位の比例代表制というのが比例代表制に合うという考え方ですよね。
○佐藤国務大臣 多くの説明は要らないと思いますが、今山田委員御指摘のとおりで、したがって、比例代表の場合には全国単位ということにしておるわけでございます。
○山田(宏)委員 自民党案についてもう一点お聞きしますけれども、我が会派の茂木委員の方から指摘をさせていただきました、比例代表の場合は一票の格差が最大二・九七倍になるということですね。このことは、小選挙区において各選挙区間の人口格差を二倍未満にするというのが自民党の考え方としてあるわけですね、自民党案の中では。だけれども、この比例代表については三倍近くなるということで、一体一票の格差という問題について自民党は定見があるんでしょうか、ないんでしょうか。
○伊吹議員 それは、この前茂木さんの御質問にお答えしたとおり、一議席というものを過疎・過密に配慮してということに従って配分をした。結果、比例についてはおっしゃったようになると思います。それは否定はいたしません。 一番問題は、これは結局、県単位で計算をしておるわけですから、県単位の一票の格差がどの程度になるかということをやはり中心に、小選挙区、比例区あわせて考えていただくというのが至当ではないかと思っています。
○山田(宏)委員 これは考え方が違う、こういうふうに思いますけれども。 選挙運動についてちょっとお聞きをしておきたいのですが、自民党案だと選挙運動期間が、これまでの十四日から十日に変えている、短縮されているということなんですが、私実は、昨年四月に行われましたイギリスの総選挙にスタッフとして選挙区内に入って参加をしたのですね。御存じのとおり、イギリスは完全小選挙区制をとっておりますが、イギリスの選挙期間というのは三週間ございます。それで、戸別訪問が認められて、毎日毎日戸別訪問を繰り返していくわけですね。そうやって小選挙区のよさを引き出そうとしているわけです。しかも、イギリスの一つの選挙区は、私の入ったところは有権者が五万二千人なんです。すごく少ない。多いところでも七、八万。こんなような選挙区内でありながら、三週間もの選挙期間をとって民意を集約、おっしゃる言葉を使えば、回って説得をし、そして集めて党の政策にしていく、こういう期間があるわけですね。そういう形で選挙期間というのをきちっと国民が注視をしているわけです。 しかし、日本の選挙期間というのは、十四日でも余りにも短い感じがしますけれども、しかも今回の小選挙区案では大体四十万人ぐらいになっちゃう。イギリスは五万から七万ぐらいで三週間もやっているのに、日本の場合は、四十万人も有権者がいながらさらに十四日間を十日に短くするということで、こういったことをやると、選挙公報とか政見放送とか十分なものがきちっと準備ができないまま選挙が終わってしまうんじゃないかこういう危惧を抱いているのですけれども、選挙期間を短くされた理由をお聞かせいただきたいと思います。
○伊吹議員 私も英国に四年間住んでおりましたので、向こうの状況については、今おっしゃったことはよく承知しています。これはやはり、その国の社会生活あるいは慣習、伝統、こういうものがいろいろあると思いますね。白地に絵をかき、イギリス人の生活態度あるいは伝統と日本人の生活態度、伝統が一緒であれば、私は山田さんのおっしゃったことが正しいんじゃないかと思うんです。ところが、日本の現実の選挙運動、そして今、これは連立案も選挙運動については御承知のようにそうなっていますが、車は同じように認めていますね。そして、がやがやがやがや街頭で連呼を、連呼は法律上禁止されているんだけれども、実質上は連呼行為が行われているというような、この選挙制度を引きずって今度の選挙運動は行われていますね。英国ではこういうことはありませんよ。それからはがき、こんなものもありません。 ですから私は、今までの日本の選挙運動というものをすべて否定してしまって、英国と全く同じような状況で白地に絵をかくのならおっしゃったとおりにしたらいいと思うのですが、残念ながら戸別訪問も、英国の人たちの社会に対する規範と日本人の社会生活に対する考え方、あるいは他人対他人との間のつき合いの持ち方、これがみんなやはり違いますよね。だから、むしろ、比例の選挙がありますから、私は十日ぐらいでもいいのかなという気持ちがあるんですけれども、今度は従来の中選挙区よりはるかに小さな選挙区になるわけですね、小選挙区そのものは。だから私は、日本人の今の選挙運動に対するこの迷惑さという部分も考えれば、十日でも本当は長いんじゃないかなというぐらいの気がして、本当の意味での選挙運動というものが十分行われていないようなメディア、メディアというのか、手法というのがかなりあるということを引きずっているということを考えますと、ちょっと、長くしろという意見には私は余り賛成じゃない。これは日本社会の受けとめ方の問題だと思いますけれどもね。 あえて言えば、将来そういうところがどんどん変わってくれば、私は戸別訪問を認めて、そして先生がおっしゃったような形になっていってもいいと思うのですよ。ただ、社会がそれを受け入れる状況になっているかどうか、これを判断するのが私は政治家の仕事だ、こんなふうに思いますがね。
○山田(宏)委員 私は、政治家の仕事というのは、やはり今、現状に合わせていくということよりも、制度改革と同時に少しでも説得のある政治をしていく。連呼があるから、なるべくもうそういう迷惑な期間は短くしようというような考え方は逆であって、連呼がむだであれば連呼をなくしていって、もっと選挙運動のやり方はこういうこともあるじゃないか。今度政府案で出ているように、戸別訪問もやってみようじゃないか。戸別訪問をやれば日本の場合は買収が行われるんじゃないかというのじゃなくて、やはりもう少し、一遍には理想にはいかないけれども、イギリスがいいなんて何も思っていませんが、やはり今が悪いからもうちょっとその悪いものを小さくしていこうじゃないかということ。選挙期間というものを考えた場合は、選挙期間というのは、国民の皆さんに説得をして、静かに説得して、それに対して反応を見て、そしてまたそれに対してこたえていくというものをつくり上げていかないで、うるさいから短くするというんじゃやはり逆じゃないかという気が私はいたします。もう、ちょっと時間がないので。 それから、これは両方、政府案それから自民党案についてお聞きしたいのですけれども、今度選挙資金についてもいろいろと規制が出てきますが、これもイギリスの選挙で、よく御存じで申しわけないんですけれども、今回の法案も、政党にさまざまな行動ができる、政見放送も政党中心になるということですけれども、選挙期間中に政党の使える費用については制限がないわけです、今の案は。だけれども、現状の小選挙区の先輩の国を見れば、もう政党が必死でお金を集めて、やはりどんどん使うという風土になってきている、それが一つの問題になりつつある、こういうふうに思うわけです。イギリスでもそうですね。 それで、この政党の使える選挙費用について、やはり一定の枠を設けていく必要があるんじゃないか、特に公的助成が行われてくるわけですからそう考えるんですけれども、その点については、政府それから自民党、それぞれ御答弁をいただきたいと思います。 〔三原委員長代理退席、委員長着席〕
○佐藤国務大臣 山田委員御承知のように、今度の改正の基本というのは、今までの個人本位によるところの、人格、識見、政策の争いというのを、資金力の争いということで今まで個人は争ってきた、それでは本当のいい政治にならないということで、政党を中心にしてやっていこうということであることは、もう御承知のとおりでございます。 そこで、実際、政党の場合には、政治活動と選挙運動というものがかなり一体的に行われるという実態にもなってまいりますので、選挙運動の部分だけ禁止です、制限しますということは、なかなかこれは法的にも難しい。それから、選挙運動につきましては、収支報告書を出すわけでございますので、そこでチェックができるじゃないか。それから、今度公的な助成が入ってまいりますから、その意味では、あの政党、あんなに派手なことをやっておるけれども、一体国民の税金あんなに使っていいんだろうかという、やはり自制といいましょうか、国民の監視というものが入ってくるだろう。今、御承知のように、参議院の比例代表につきましても、政党の選挙運動の費用の制限ということはないわけですね。 ただ、じゃアメリカの大統領選挙みたいに、テレビを各政党がばんばん買う、膨大な費用になるというようなことが将来起こるようなことも、今山田委員御指摘なさっておられるわけでございまして、そういう意味で、やはり五年後の見直しの中で、この点のことについては、そんなような実態になれば検討する必要があろうかとも思っております。
○額賀議員 山田委員の質問にお答えをいたしますが、選挙運動と政治活動を明確に区分できるというのは、なかなかやりにくい、しづらいところだと思います。ただ、公職選挙法上は、選挙運動資金というのは一定の制限があるわけであります。 それと同時に、イギリスの政治活動あるいは政党のあり方と日本の政党のあり方というのは、非常に基礎的に違っているところがあるんですね。アメリカとイギリスは二大政党制の代表的なものでありますが、アメリカは政党の組織というのはそんなにないんですね。個人中心主義だと思います。イギリスは、末端まできちっと組織されている、そういう政党政治の展開ではないかなと思っております。日本の場合は、今まで中選挙区時代は個人後援会が中心でありますが、これからは政党中心の政党政治、そういうことの比重を重くしていこうということでございまして、それぞれ政党の組織化を図っていこう、イギリスのような形にちょっと近づけていこうかなという感じではないかと思うんですね。そういう組織化されていったときに、そういう問題が出てくるのではないかというふうに思っております。 したがって、政党の政治活動が、公的助成だとかそういうことを含めて国民の監視も強くなってまいりますし、そこのところは、おのずと政党の自主的な判断、あるいは政党を構成する個人政治家のそういう良心とか責任に応じてやっていくのではないかというふうに思います。
○山田(宏)委員 もう、ちょっと時間がなくなりつつありますが、もう一点選挙運動についてお聞きをしておきます。 今回は、立会演説会、昔あった、五十八年に禁止をされましたけれども、今度の選挙制度の改革の中で、戸別訪問といっても、もう四十万人回るのはこれは大変なことで、とてもじゃないけれどもできない。昼も在宅率は多分低いでしょう。それで、どういった形でそれぞれの候補者の考え方をPRしていくかという点については、いろいろと意を用いなきゃいけないと思うのですけれども、立会演説会というのは、いろいろ廃止された経緯は存じておりますが、今回の選挙制度の改革の中で、やはりこれをもう少し違った形で復活をしていこうという意見もあったやに聞きますが、これについては政府の方はどう考えておられるか。 また、自民党案についても、前回は、何か前お考えになっていた案は、やろうということだったと思うんですね、たしか。そして、今度はなくなってしまったというふうに私は認識しているんですけれども、この立会演説会についてはいかがお考えでしょうか。政府、自民党、両方。
○佐藤国務大臣 確かに、山田さんも感じたと思いますけれども、今、候補者同士が選挙期間中顔を合わせるということがない選挙制度なんですね。私も立会演説会があるとき選挙やりましたから感ずるのでありますが、全然相手が見えない。どこかですれ違うことはあるかもしれませんよ、車に乗っていてね。実際ないということ、これは立会演説会がなくなったためであるわけでありますが、そのなくなった理由というのは、私もそのとき討議に参加をしましたけれども、一方では、昼間やると非常に人数が少ない。候補者の側からいうと、非常にそれによって行動が制約されてしまって、それから動員合戦で、その候補者がいなくなるともうみんな自分のところは帰っちゃうというようなことで、むしろそれよりはメディアを多様化した方がいいのではないかということになって、今御承知のように、ラジオ、テレビで八回ということで政見放送をやっておりますけれども、我々としても、テレビ、ラジオをもっとふやせないかということもいろいろ検討はしているんですけれども、実際に、特に衆議院の場合には、急にありますと、なかなかそれだけ御協力をいただくにも限界が物理的にあるというようなことがございまして、立会演説会の復活よりはむしろマスメディアをこれからどういうふうにふやしていくべきかという方向で、なお検討する必要があると考えております。
○伊吹議員 自民党の前回の案では、山田さんおっしゃったように、立会演説会を我々は復活してもいいんじゃないかという気持ちは持っておりました。しかし、選挙期間の短縮を考えているということが一つ。それからもう一つは、これはもう、このごろは珍しく佐藤さんとよく意見が合うのですが、今自治大臣がおっしゃったことと同じようなことが、我々もやはり党内で議論をしたときにございました。 一番いいのは、できればテレビで候補者が全員集まってフリーディベートをするというのが、本当は私は一番いいと思うんですよ。ところが、これは放送の公平じゃありませんけれども、これはまさに選挙戦をやっておるわけですから、山田さんのような方はうまく五分話せるが私は二分しか話せないとか、こういう不公平が中で生ずると、それをどうするんだという問題。それから、現実には電波のカバーしているエリアが非常に大きなものですから、小選挙区だけの地域はカバーしてないものだから、それがいいかどうかというようなことがあって、まあ将来の検討課題にしようということになったんですが、政見放送の時間を各党が話し合ってどう使うかというのは、私は、現実的には考えてみる値打ちのあることじゃないか、そんなふうに思っております。
○山田(宏)委員 ぜひ将来の課題として、この政治改革法案を通して検討していただきたいと考えております。 最後に、自民党にお聞きをしたいんですけれども、先日、電力、ガスの業界からの広告料の支払いの問題がございました。これは、これまでの流れですから、ひとつこれについては各業界が自粛をするということになったんですけれども、一般論として、今後、公益事業体、つまり政府から一定の規制を受けたり、運賃を認可制になっていたりということで、独占が一応認められていたり、こういうような公益事業一般でも、その事業の性格上、今後献金とかその他広告料も含めて、その行き来というのかな、そういうものについては禁止の方向で考えていくべきじゃないか、こういうふうに考えるんですけれども、いかが自民党はお考えですか。
○額賀議員 この問題は、大きな社会問題、政治問題になっておりますけれども、我々は、政党といたしましては、政治資金規正法に基づいて自粛自戒をしてきたところであり、今後も、そういう公益事業、あるいは政府から、国家からいろんな援助をもらってやっている団体、そういうところから政治献金を受けて政治活動をするというようなことにつきましては、自粛をしてまいるのが常識ではなかろうかというふうに思っております。
○山田(宏)委員 ありがとうございます。私は、やはりきちっと、政党中心になっていくんだったら公益事業体との関係もクリーンにしておいた方がいい、こう考えるわけです。 ちなみに、自民党の現在の財団法人国民政治協会は、昨年で、鉄道、公益事業ですね、民営鉄道の方から、十七社から三億七千六百八万円の献金を受けております。また、民営鉄道協会というところからも、はあっと見た感じなんですが、「自由民主」の方に広告が出ているというようなことで、こういう鉄道事業者も含めた公益事業体については一定のけじめというものが必要だと思うのですけれども、その点についてはいかがですか。
○額賀議員 完全な民間企業の場合と、そういう公益事業的なものあるいは政府が出資をしているとかそういう場合とはおのずから違ってくると思います。我々は、民間企業に対しましては、政党及び個人に対しましても、一定の限度を設けて企業献金は認められていいというふうに思っておりますから、その辺は良識を持ってきちっと整理をしてまいりたいというふうに思っております。
○山田(宏)委員 ありがとうございました。もう時間になりました。 大詰めになってまいりました。政府、自民党それぞれ歩み寄りながら、ぜひとも政治改革法案を通していただきたいと心から念願をいたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○石井委員長 次に、小坂憲次君。
○小坂委員 私は、この質問席に立ちまして思いますことは、そちらの提案者席にお座りの皆さん、私以上であるかと思うわけでございますが、それぞれに大変深い感慨を持って今国会に臨んでいらっしゃることと思います。私も、初当選以来四年、そして前国会通じて百七時間の政治改革論議というものを振り返りまして、本当にようやくここまで来たのかな。 今までいろいろな議論がされてきたけれども、最初は、お互いに試合をしようと思って体育館へ入ってきたら、相手はバスケットボールを持っているし、こっちはバレーボールを持っている、これでは試合にならないではないか。これを幾たびか重ねるうちに、今回は互いにバレーボールを持って臨もうとしている。しかし、片方は九人制で、片方は六人制をまだ予定しているようだ。しかし、同じバレーボールである以上、若干ここで妥協して、三人足すか三人引くかすればこれは試合になるわけでありまして、今国会を通じて、ここまで互いにその努力をされてきておるわけでございますけれども、ここでいま一度、もう今まで何度も何度もそれぞれの質問者に対してお答えをいただいてまことに恐縮でありますけれども、それぞれの提案者各位のこの法案にかける熱意というものをお聞きしたいと思っているわけであります。 そして、それに至ります過程で、私自身、最初は、当選をいたしまして、リクルート問題で出てきて、この批判をしながら出てきて、まず腐敗防止をやるべきではないか、なぜ小選挙区制というものを導入しようというところにいきなりいってしまうんだ。私どもが最初に見せられたものは、小選挙区比例代表並立制を導入しようという考え方でありました。その中で、同時に定数是正をしていかなければならないという問題を聞かされました。しからば、腐敗防止の規定を強化し、現行中選挙区制の定数是正を抜本的にやればいいではないか、そう話を始めたわけであります。 しかしながら、中選挙区制を抜本的に改革するには百三十以上の選挙区の手直しが必要になる。七増入減ですら、大変な議論の中で党を割るような騒ぎであった。とてもではないけれども、これを集約することは難しい。それよりもむしろ、有権者の意識改革も含めて選挙制度そのものの見直しの中で、世界の激しい環境の変化、それに対応する日本の政策決定という、そういう面も踏まえて、政治システムそのものを変えていくにはやはり選挙制度から変えていかなければいけない、こういう議論に至り、そして私どもは、イギリスの腐敗防止法の制定過程を勉強して、次第に中選挙区制の定数抜本是正から小選挙区制へ、そして単純小選挙区制へ、そしてまた小選挙区比例代表並立制へと、いろいろな自分自身のその思考過程の変遷を見てきているわけであります。 そのときに、平成元年の自民党の政治改革大綱をもう一度読み直しますと、そこには、小選挙区制を導入をし、そしてそれに比例制を加味した制度に移行することが望ましいと、現行中選挙区制の制度疲労というものをそこで訴えているわけでありまして、その時点に至って初めて、なるほど先輩も同じ思考過程を経てここまで来たのかな、そしてみんなが同じ結論に達する以上、これはやはりここに一つのよりどころを求めるべきなんだろう、ごう思って、以来小選挙区比例代表並立制の導入のために全力を尽くしてまいりました。 前国会におきましては、単純小選挙区制という党議決定のもとで、その次善の策としての成立に努めましたけれども、しかし私自身は、やはり小選挙区比例代表並立制の二つの大きな勢力、二大政党という言い方もありますが、それは政党の数が二つということに私は限らないでもいいのではないか、同じ院内会派が、同じ会派として同じ行動ができるならば、政党としてはもう少し多様化することもあり得るのではないか。しかし、二大勢力のもとに、少数党の多様な民意を国会に反映をする手段というものを残しつつやるにはこの制度がいいのだろう、こう思ったわけであります。 しかし、一般の有権者、国民、そして今回初めて国会に出ていらっしゃって、我々と同じように、我々が初当選のときに遭遇したと同じように、もう既に固まった形で与野党ともに小選挙区比例代表並立制導入という枠を課せられて、その枠の中での議論を強いられるという新人議員の皆さんの感慨を思いますと、国民の皆さんにも新人議員の皆さんにも、やはり時間をあげて、そして我々の踏んできた同じ過程を経て理解をしてもらうことが必要なのかな、こう思う部分もあるわけであります。 しかしながら、今我々に与えられている命題は、早く目の前のその大きなたんこぶを取って、目をもっと広く開いて、我々の当面しているもっと多くの政策課題に同時に取り組んでもらいたい、こういう国民の大きな要求であります。 いろいろ私の意見ばかりお聞かせいたしましてもあれでございますので、私としては、今回の質問をいたします基本姿勢として皆さんにまず御理解をいただきたいのは、内閣提出の政治改革法案の不備を指摘して、そしてただひたすら自民党案の成立を図るという趣旨で私は質問をしているつもりはないのでありまして、国民の期待にこたえるためには、むろん私は、自民党案は、過去の議論を踏まえて、与野党比較するならば、与党のような連立の中での調整を経た政府案よりは、妥協、そういったものが少ない分だけ理論も明確であり、また筋も通っていると信じておりますけれども、しかし、我々は互いにベストの案を提出しようとして努力をしてきたわけでありまして、可能な限り瑕疵のない、完全無欠な法案づくりにともに努力をしてここに提出をしたと信じているわけであります。 しかしながら、法案は、どのように議論を重ねましても、その時間的経緯を待ちましても、将来にわたってもあらゆる環境、あらゆる条件に対応できる法案というのはなかなか困難であります。私は、政府、自民党ともに、この両方の提出している法案のこの議論を、今特別委員会の論議を踏まえて、その中で指摘をされた瑕疵といいますか欠陥というものをそれなりに認識をしていただきまして、そしてお互いに交渉担当者を設定して、自案を通そうとするのであれば、自棄の中にその批判されたところを積極的に盛り込んで相手に提示をし、そしてその成立を図るべく真摯な折衝、そして譲歩というものを互いに考えながらやっていただきたい。そのための一助になればということでこの質問をさせていただいて、そしてその中で最後にチャンピオン同士の交渉に役立てていただきたい、そういう思いで質問をさせていただきたいと思っております。要は、委員会の論議を踏まえて互いにその欠点を認識して、そしてその調整をした上でよりよくするという姿勢で取り組むことが必要であろうと思うわけであります。 したがって、ここでそれぞれお伺いをいたしたいと存じます。各人の今国会の政治改革、この法案を提出した目的はどのようなところにあるか、大変失礼でありますけれども、それぞれの皆さんの御意見をお聞かせをいただきたい。まず政府の方からお願いをいたします。
○山花国務大臣 今国会における最重点の課題である政治改革のテーマにつきまして、これまでの議論の経過と問題点のとらえ方につきましては、およそ小坂委員が今お話しになったとおりであると私も考えております。そして、とりわけ、さきの国会における不信任案の提出、そしてその可決、解散・総選挙に至るそれぞれの政党の動き等々、そうしたことを振り返りながら、最終的にはさきの総選挙における国民の審判をどう受けとめるか、そこにかかってきたと思っています。そして、これまた与野党ともに、国民の審判は、極限に達した政治不信に対して、これにこたえなければ政党としての義務を果たすことができない、こうした受けとめ方につきましては、内容はさておきましても、ほぼ一致しておったのではないでしょうか。そうした状況で各党が政治改革に取り組むことになりました。 連立与党といたしましては、新党、さきがけの「「政治改革政権」の提唱」、これを受けまして、そこに基礎を置きながら政治改革についての取り組みの第一歩をしるしたところでございます。私たちは、そうした立場で経過を踏まえて閣僚の席におりますけれども、閣僚の立場で、とりわけ私の場合には政治改革を担当することになりました。これまでの選挙制度審議会の議論はもちろんのこと、さきの国会における、言われている百七時間の徹底したディベートなどを踏まえ、選挙制度につきましては今お話しになりましたさまざまの論点が議論されてきた経過もございます。各政党の動向もありましたけれども、そうした経過を踏まえ、何としても結論的には今国会に政治改革を実現しなければならない、こうした決意のもとに、またこれ御指摘のとおり、選挙制度だけではなく、同時に腐敗防止のための施策、政治資金の改正、一体として、政府案では四法一体という形をとりましたけれども、仕上げたい、こういう決意でこの国会に臨んだ次第でございます。 選挙の審判の結果を重く受けとめ、政治改革を実現すること、そのことを最重点課題としながら、その上でこれからの国の施策に取り組んでいかなければならないと考えています。国民の皆さんの信頼なくして政治はあり得ない、これが私たちの基本的な姿勢でございます。
○武村国務大臣 小坂議員のこの四年間政治改革に熱心に取り組んでこられたことに、敬意を表したいと思います。今後の運び方についてのお考えも全く同感であります。なぜ政治改革なのかは今、山花大臣のお答えのとおりでございます。政治が大変大きな国民の不信を受けております。政治に対する信頼を回復するということがこの改革の目的だと思っております。
○佐藤国務大臣 リクルート事件が発覚してから既に五年でございます。若干の改革もいたしましたけれども、なおかつその後頻繁に、残念ながら政治家をめぐる金の関係においての腐敗行為が散見されるわけでございまして、政治の不信というのは極に達している、きわまれりと言って過言ではないと思っておるわけでございます。 私たちの前にある政治的な課題は、不況の問題とか冷害とかたくさんあるわけでございまして、それらの政治的な課題を解決するためにも政治自身がきれいなものになっていく、信頼されるものになっていく、そして政権交代がそこで起こる、こういう魅力のある政治にしていかなければならぬ。このためには、政府として今までの議論を踏まえまして出させていただきましたけれども、何といってもきれいな政治をつくっていくために、問題になっております企業・団体献金の禁止ということを中心にして、また同士打ちということが生ずるこの中選挙区制というものを変えていくために、選挙制度そのものまで立ち入って改革をしていく、一日も早く政治が本来の信頼あるものに立ち戻って、政治本来の仕事にできますように、ひとつ御協力のほどお願いを申し上げたいと存じます。
○鹿野議員 政治が信頼することができないということは、まさしく我が国にとって不幸なことであります。一刻も早く政治の信頼を取り戻す、これがまさしくその目的だと思います。同時に、この激動の時代、大変革の時代にきちっと対応できる政治の仕組みをつくっていくということであります。明確なるとこるの意思決定、同時に速やかな意思決定、そしてそこに緊張感ある政治、このことが私どもに求められておることだ、こういうふうな認識を持っておるところであります。
○小坂委員 ありがとうございます。 今鹿野議員のお答えの中には、環境の激動する世界に対応できる迅速な意思決定のできる政治システムというのがございましたけれども、政府のそれぞれの皆さんの、官房長官のお答えの中にもそれが残念ながら今は入っておりませんが、官房長官は以前に私もたびたびお教えを請うた中でそれはおっしゃっていたので、それは御認識をされていると思いますけれども、今回、改革において迅速な意思決定、明確な意思決定できるシステムというのをどのようにお考えか、改革担当大臣並びに自治大臣からお伺いをいたしたいと存じます。
○山花国務大臣 新しい時代の激動の中で、御指摘ありましたとおり、的確な、かつ誤りのない対応をしなければいけない、これはもう政治に求められた最大の課題であることにつきましては、全く御指摘のとおりだと思っています。 そうした誤りのない政治を行っていくためには、そのためにもまず国民の信頼を回復して政治改革を実現し、そのことからスタートではなかろうか。この国会において総理も、政治改革だけではなくさまざまな改革、三つの改革ということを言っておりますけれども、そうしたことに取り組むためにも一日も早くこの政治改革についてこれを仕上げなければならない、こう決意をしているところでございます。
○小坂委員 恐れ入ります。官房長官にわざわざお越しをいただいておりまして、時間が迫っているということですので簡単に一問一答だけお願いをいたしたいと存じますが、政府案の中におきましては、政治資金に関して地方、私はこれから地方分権を推進するという考え方でありますけれども、地方自治にはお詳しい、担当されておる経験のおありになる武村長官にお伺いしたいのですが、政府案の中での政治献金というもので地方の政治家の活動を、自由な政治活動を制約することにならないかどうか、その点で改善するということのお考えはないのかどうか、それだけ一つ例えれば幸いであります。
○武村国務大臣 確かに、国の政治と地方の政治は憲法や自治法の建前から考えましても別でございます。そんな中で、政治資金規正法は国・地方を通ずる共通の規制になってまいりますから、政治資金規正法の議論の中では十分に地方の立場、地方自治の立場を配慮をしなければならないと考えます。 そもそも政党というのは、この東京を中心にして国民的なレベルの政治集団であります。外交、防衛、経済等国政の基本にかかわる主張を同じくする集団でありまして、それが即都道府県や市町村の地方自治レベルの政治とイコールなのかどうか。私は、まあ地方におりましたときには、それは別だと、地方は地方の政治があっていいと。 しかしながら、国政選挙が県とか選挙区を中心に行われますために、各政党は地方に県連とか支部とかを置いて、地方の末端まで中央の国政レベルの政党が全部支配をしているような状況になっているわけですが、これはまあやむを得ない面でありますけれども、しかし、その中央の政党に地方自治の政治が全部支配されていいのかどうかここは大いに議論があるところだと思っております。県には県の政党があり、市には市の独自の政党がむしろ存在してもいいんではないかと、私は、まあこれは基本的な認識でございますが、そう思っております。
○小坂委員 ありがとうございました。 官房長官にはお時間だと思いますので、それに対する質問は担当大臣、自治大臣にお伺いをしたいと思いますので、どうぞ。ありがとうございました。 今官房長官のお考えで、地方には地方の政党があってもいいんではないかというお話が出てまいりました。沖縄に沖縄大衆党という政党があるのは御存じでしょうか。
○佐藤国務大臣 存じております。
○小坂委員 沖縄大衆党は、私の理解するところによれば、本土復帰を期してその運動を中心に進めてまいりましたけれども、本土復帰後も政党としての活動を継続しておる、そして沖縄の議会の中に七議席の議席を占める政党として活動をしている、こう理解いたしております。この政党の活動基盤となるその財源でありますけれども、政府案によりますと、地方政党に対しては献金の道が全く断たれるように思いますが、いかがでしょうか。
○佐藤国務大臣 献金の道が断たれるのではなくて、個人献金のみになるということでございます。それは、言うまでもなく地方におきましてもゼネコン汚職その他たくさんの、残念ながら政治にまつわる、あるいは政治家にまつわる、首長にまつわる腐敗行為が起こってきております。その原資がどこかといえば、残念ながら個人献金でそういうことが起こったということは寡聞にしてないのでございまして、やはり企業献金というものがそういった原資になっておるわけでございますので、そういった本政治改革の中心的な課題である信頼される政治というのは何も国政だけの問題ではなくて、地方もしかりでございます。 したがいまして、企業・団体献金は政党のみに限るという大原則の中で、地方の議員の方、首長の方も、ひとつそういう大きな、国民が求めております企業・団体献金の廃止、ただし政党のみにするという大きな中で、今まで企業でも小さな有限会社等もあるわけでございます。そういったところで会社という、企業という格好で献金をいただいていたかと思いますが、そういったところにつきましては、事実上社長のポケットマネーに近いような格好ではないかと思います。したがいまして、私たちとしましては、地方の政治というものを全く無視するわけではございませんので、そこは個人献金に変えていただくということで十分対応できるのではないかと思っております。
○小坂委員 政党が現在、既存の政党、そして今回新党も大分出てまいりました。若干話が飛びますけれども、候補者の要件の中に、政府案によりますと、自民党案では所属国会議員五人以上、直近の国政選挙における得票率が全国通じて三%以上、これは政府案、自民党案ともに共通でございますけれども、自民党案には所属候補者が全国を通じて三十人以上という規定がありまして、これはもう何度もお答えをいただいているかもしれませんが、新党の参入が非常に道が断たれているように見えますが、これに対してはいかがでしょうか。
○佐藤国務大臣 それは断たれることではなくて、比例代表の方でも三十人候補者を出していただければ選挙に当然参加できるわけでございますので、その道は断たれてない。あるいは当初小選挙区の方で無所属で立たれて、そして一定のところを超えれば政党という扱いになるわけでございますので、断たれていることにはならないと思います。
○小坂委員 それは、政党として小選挙区に候補者を立てたいと考えた場合に、その道が断たれているとはお考えになりませんか。――もう一度言いましょうか。小選挙区選挙としてその部分を考えていただいて、政党として候補者を立てたいと考えた場合に、この道は開かれておりますでしょうか。
○山花国務大臣 今お話しのとおり、小選挙区に立候補する場合には、一定の政党要件を持っていない場合には個人として無所属で立候補するということになると思います。また、比例選挙の場合におきましては、三十人以上を擁立すれば名簿を届け出ることができるということになっています。 そこで、じゃ一体政党はということに帰すると思うのですが、今回は、政党助成を初めとして政党を中心とした選挙制度を全体として構成したわけでありますのでは一体その政党とは何かということについて、政党の内部に干渉するようなさまざまな形で政党を規定することは、結社の自由の関連で適当ではないのではなかろうかと考えます。したがって、明確な客観的な基準によって政党を規定していかなければならないであろう。自民党案でもそうしたお考えがあったと思います。そこから五人要件、三%、こうしただれもが認める客観的な基準によって政党というものの資格を定めた、これが全体の法体系でございます。 さかのぼって、では一体なぜそのような資格ということになるわけですが、今回は個人本位の選挙から政党本位の選挙、政権の獲得、そしてそのための政策を掲げてこれを争う、こうした全体の選挙の体系、これが個人本位の選挙制度から今回の並立制の、提案した選挙制度の一番本質的な違いである、こういうように考えております。そうなってまいりますと、そういう政党というものは、政権の獲得を目指し政策を争うだけの資格というものが必要になってくるのではないでしょうか。そして、そのことについて考えてみるならば、先ほどのような、ある程度客観的な要件を備えた政党が日常的な活動、その活動の継続性などをも通じて国民の皆さんから政党として認定していただける、こういう考え方ではないか、こういう考え方が一番適当ではなかろうかと思っております。 そうした政党中心の制度ということから、今御指摘ありました小選挙区におきましては、そうした政党としての要件を欠く小政党という方につきましては無所属で立候補していただく。したがって、その意味におきましては、立候補の制限をしているということではない、あくまでも個人の立場なら立候補できるわけですからその権限を侵すということにはなっておらない、こういうように考えているところでございます。
○小坂委員 客観的な基準というお話は確かだと思います。じゃ、客観的な基準を備えた政党が全国的に活動をしておるわけです、そしていよいよ国政に候補者を出して、そしてそれぞれの地域の代表として活動してもらおう、こう考えたときに、それでは出そうと思ったら出せない。小選挙区で地域をよくしたい、そういう理念で全国活動してきた党が出そうと思ったら出す道がない。そうではないですか。
○山花国務大臣 比例で三十人以上の名簿をそろえて戦う、こうした形になると思いますし、そうして、その結果として五人以上の国会議員を擁するということになれば政党資格を獲得するわけであります。初めて生まれた政党は、そうした選挙を経て政党としての要件を獲得する山これは法の仕組みとしては当然のことではなかろうかと、こう思っております。
○小坂委員 今、同志議員の発言もちょっと聞こえたかと思いますが、一方で比例代表の方には三%要件というものがあるわけでございまして、それを考え、かつ小選挙区で五人獲得すれば政党としての要件を備えられる、こう考えて、どちらが簡単かと言ったら、比例を経なければ政党たり得ないという制度よりは、小選挙区で五選挙区で勝ては政党としての活動が確保される、基盤が確保されるというその制度とどちらが公平であるか、お聞かせいただけますか。
○山花国務大臣 どちらかというよりも、その時点でどちらの選挙区の方に重点を置くかということにつきましては、それぞれの政党、党派の選択の問題、政治選択の問題だと思います。新しくできた政党が、新しくということは、過去において継続的な政治活動を行って、先ほど申し上げましたような、政権を獲得し政策で選挙を争うという、こうした意味において国民の皆さんに訴えてこなかったというところから新しく出ていこうということであるならば、そこで選挙に挑戦してどちらがよろしいかということを政策判断した中、選挙で一定の要件を満たすことになれば、そこで政党として、政党助成の問題を含め要件を満たして、政党としての活動が始まるわけでありますから、その意味におきましては、新しく政党ができた場合にはやはり選挙に挑戦して一定の資格を獲得する、これが政党政治におけるごく当然の仕組みではなかろうかと思っております。
○小坂委員 選挙に挑戦をしてとおっしゃっていること、自分でおっしゃりながらおわかりであろうと思います。 最初に私が申し上げたことを振り返っていただきまして、私は、何も欠点を指摘してあるいは欠陥を指摘して、そしてこの法案はだめであると全面否定するつもりはないのでありまして、もしそういうようなところに改善すべき余地があれば、今後の両案折衝の中においてこれを盛り込んで改善する方向を模索していただきたい、そういう観点でとらえていただきたいと思っております。そして、明確にお答えをいただきたいと思います。 その観点からもう一度お伺いいたしますが、小選挙区に既存以外の政党が政党として名のりを上げて、じゃ沖縄大衆党でもいいです。あるいは全国規模で、まあこの沖縄大衆党は、過去において政党としての活動実績があるという点で例として申し上げましょう。そういう政党が国政に候補者を小選挙区で出したい、こう思ったときに、全国で三十人とは若干ハードルは高いですよ。しかしこの道は開かれております。しかしながら、政府案の方には開かれておらないように思うんですが、こういう場合、新党が小選挙区に候補者を擁立する道はありますかありませんか。それだけをお答えいただけますか。
○山花国務大臣 自民党案は、三十人以上の候補者がある場合にはこれを小選挙区に出すことができる、こういう仕組みだと理解しております。与党案は、三十人以上の候補者がある場合には名簿登載という形で比例代表選挙には出すことができる、こういう仕組みです。与党案は、しかし小選挙区の場合には、一人一人の候補ということについては無所属で出ていただく、こういう仕組みになっております。 したがって、御質問のとおり、一人あるいは三十人以下ということを含めて、小選挙区では、新しく当選する政党については、政党ではなく無所属でまず戦って政党要件を確保していただく、これが政府案の内容でございます。
○小坂委員 おっしゃっていることは、言葉としては理解できますよ。しかし私がお聞きしたのは、小選挙区にということをお伺いしております。そして、今までの議論の経緯を踏まえますと、この政府案の場合には、小選挙区と比例代表の選挙はそれぞれ別個の選挙である、こうおっしゃっておるわけであります。自民党の場合には、小選挙区を補完するのが比例代表の部分の選挙の使命である、こう言っているわけであります。 この辺を踏まえますと、今おっしゃっている別々の選挙において、小選挙区でその立候補が可能かどうかをお聞かせいただきたいという質問に、もう一度お答えいただけますか。
○佐藤国務大臣 今度の並立制では、御承知のように、衆議院というのが一面では政権選択の選挙制度というのを入れている、そういう基本的な位置づけがございます。そういう中において、やはり小選挙区で政権選択をするというときに、政党として過去の実績、それにふさわしい、政権選択に参加をしていただくにふさわしいものということになりますと、やはり過去の実績ということを重んずべきじゃないかというのがこの考え方の基本に、根底にございます。 したがって、新しい政党の場合には、比例代表で一つ出ていただく道は開いてあるわけでございますので、あくまで政権選択という部分においては過去の実績を重んじたというのが、この我々の考え方の本質でございます。
○小坂委員 余りこの問題ばかり深くつついてもしょうがないので、その趣旨は御理解をいただいたと思いますし、私は、佐藤大臣、山花大臣であれば私の言わんとしているところは御理解をいただけているんだろうと思いたいと、まあそう思います。 私の指摘したいところを再度申し述べておきますと、すなわち、政党としてどちらの選挙にも立候補できる道を開いた方がよりよくなるのではないか。そしてその方が、今回の日本新党のような、新しい理念を掲げてそして国会に臨んでくるという道を開けるのではないか。その理念のいい悪いは特に論じませんけれども、そういう道を開くべきではないかという意見だけ申し上げて、後いろいろと御検討をいただきたい、そこに預けたいと思います。 引き続き、制度の方に入りましたが、時間も、余り一つのことばかりやっていますとあれですので、若干飛び飛びになるかもしれませんが、衆議院選挙区画定審議会について若干お尋ねをいたします。 この類似の審議会は、選挙制度審議会というのがあったと思うわけでありますが、私の理解するところでは第八次まで答申を得ていると、こう思うわけでありますが、過去の答申においてそれがそれぞれ反映されるまでにどのくらいの時間がかかったか御存じでいらっしゃいますか。漠然とした質問でありますので、言わんとしているところは、審議会答申が直ちに過去実行されてきたとお考えでしょうか。
○佐藤国務大臣 衆議院の選挙制度の抜本的な制度改革について出されたのは第八次だけだと思いますけれども、過去のもの、私の覚えている限りでは、ある意味じゃ取り入れられたものもあるし、取り入れられなかったものもあるということだと思います。 審議会というのは、そういう意味での、もちろん、せっかくつくり、御意見を聞かしていただき、一定の結論を得るわけでございますから、尊重するというのが基本だと思いますが、尊重の仕方の度合いにおいてはいろいろあると思っております。
○小坂委員 以前から、政府が恣意的に審議会を利用している、こういうような御意見もある党からはよく指摘をされたところでございますが、今、尊重するけれどもそれが実現されるかどうかはわからない部分もあるんだという趣旨のことをお聞きしたように思うのですが、今回の政府案によりますと、衆議院選挙区画定審議会はこれを総理府に置く、こういうことになっております。自民党案は、御承知のように衆議院に置くわけであります。 これは三権分立の考え方からすれば、総理府に置かれているこの審議会が立法府に対して直ちに立法すべきだという指示を出すことは、これは不適当である。そういう観点から私は、自民党案は衆議院にこれを置いているのだと思うのであります。政府案の、今回勧告という言葉をお使いになっている、答申との違いは何でしょうか。
○山花国務大臣 まさに勧告ということになりますけれども、これをできる限り尊重する、こうした仕組みになっております。したがって、これを受けた場合には、その勧告に従って当然、今回の区画の関係ですと法案を作成する、そして国会に御審議をいただく、こういうことになると思っております。
○小坂委員 尊重するということはよくわかりました。尊重した後に実行されるということは、どのようにして担保されるのでしょうか。
○佐藤国務大臣 これは一般論じゃなくて、今の問題でいえば、政府は責任を持ってこの政治改革をなし遂げなきゃならぬ、これが連立政権の基盤であるという基本的な認識でございますから、当然のことながら、法案を通していただきましたならば、直ちに衆議院区画画定審議会を設置し、委員七名を決める、それは衆議院、参議院で御了解いただいて決める、そしてその方々に審議をお願いをする、それも六カ月以内にやらなきゃいかぬという内容になっていることは御承知のとおりでございますので、全体的に政府の意思としてこれはなし遂げなければならない国民の皆さん方への公約の一端でございますから、担保というのは政治的な命運をかけた中に十分担保されていると、こういうふうに考えております。 〔委員長退席、前田委員長代理着席〕
○小坂委員 六カ月間で答申を受けますね。受け取ったその役なんですね、問題は。その後、先ほど審議会の一般論の中で、過去においては尊重されたけれども、それが実現に至るものもあり、至らないものもある。今回の場合には、全部至ってくれなきゃ困るわけですね。衆議院の場合、さきの法案では、これは衆議院に画定委員会設置法案に基づいて委員会を置きまして、そして諮問をするときに国会決議をすることも可能であったわけであります。今回もそうであります。すなわち、立法府が院において答申を得たならば、答申内容をそのまま法案化するということを国会決議として議決することができるわけであります。 しかしながら、政府案によればそのような明確な担保は私には見られないのでありまして、精神規定だけは今おっしゃっていただいたことでよくわかりました。確かにそのとおりであります。国民の目もあります。しかし、それ以外に担保する方法は何かありますか。
○山花国務大臣 仕組みとして今御指摘のとおり三権分立、そして最終的には国会の議決による、ここは大前提となってまいりますから、政府の方が今回の法案の中でもその国会の審議を拘束するようなことについては一切触れておらぬ、こういうことでございます。 担保するということにつきましては、今お話しありましたとおり、過去の選挙制度審議会の中でもたくさんのさまざまな勧告がありますが、一番印象に残っておりますのは、例えば企業・団体献金の禁止のテーマ、第一次、第二次、第五次と、かなり明確に打ち出しておりましたけれども、やっと今回ということになったのもあるわけであります。 しかし、今回の区画の場合には、区画だけで法案を出させていただきまして、そしてその中で勧告と尊重ということを明記しているところでございます。したがって、いかなる担保ということになりますと、その後国会のこの議論を、どのくらいの期間等々を含めて制約することはできませんけれども、しかしこうした全体の法文の建前からして、国会の方がそれを何年も放置しておくということはあり得ないことだと考えております。 担保ということにつきましては、いわば全体としてのこうした法案をつくっていっての国会の義務という、いわば法律的な義務ではなく、そうした関係にあるのではないかと思っております。したがって、出たんだけれども全然それが、議論されて長い期間かかるということについては、考えられないことではないかと、こういうように考えております。
○小坂委員 今みずからおっしゃいましたように、答申が出て、企業献金、今回初めてとおっしゃいましたように、考えられないことはよく起こるのでありまして、やはりこれもこれ以上議論をしても、自分がそうだとおっしゃらない限りこれはすれ違いの議論かもしれませんけれども、私は、少なくとも自民党案の方がこの点は担保されているのではないか、強力に担保されているのではないか、やはりこれは立法府に置くべきではないか、こう考えております。 また、それに加えては、その部分につきましては佐藤大臣が、参議院の選挙制度について聞かれた北川委員の質問に対して、基本的に国権の最高機関である院の問題がどうあるべきかについて行政府が言うべきではない、こうおっしゃっておることもありまして、私はそういう点も踏まえると、やはりこれは行政府ではなくて立法府に置くべきではないかな、こういう私の考えを述べまして、これも最終段階での調整があるならば、ぜひとも御一考をいただきたい項目に加えていただきたい、このように意見を――では、御回答もいただけるそうですので、お願いします。
○佐藤国務大臣 一つは、きのうも答弁をさせていただいたわけでございますけれども、連立与党の中にも、この問題につきまして、この法案提出につきまして、議員立法でやるべきだという意見もあり、かつ、あるいは政府が提出すべきだという意見もございました。 しかし事の性格上、あるいは連立政権の成り立ちの経過あるいは基盤から申しまして、これはやはり政府が責任を持って出すべきものであるというふうに決断をしたわけでございまして、今提出をさせていただいているわけでございますので、その中の問題として、その中の四法の一つという位置づけでございますから、これは先ほど触れられました参議院のあり方はどうあるべきかということとは少し性格を異にする。 参議院の場合には、衆議院の並立制を入れた場合にどこがどう違うかというようなことにつきまして、あるいは参議院の機能なり役割というものはどうあるべきかというのは、やはりこれは政府がこうあるべきだというふうに決めるべき性格ではないというふうに考えておりますので、事の経過からいいまして違うのではないか。しかも、今申しましたように、政権の基盤にかかわる話でございますので、これは当然のことながら、勧告がなされた後は直ちにそれを法律に書きかえまして、公選法別表として書いて出すというのは、これは当然のことではないかと思います。 それともう一つ、六カ月間という期間のうちにつくりなさいというふうに法律は書いてございますが、事務的には非常に六カ月間というのは厳しい、それくらいこの区割りということの作業は複雑でございます。 これまたきのうも答弁させていただきましたけれども、一本の線を長野県に引くにいたしましても、その東側と西側がどういう成り立ちになって、歴史的にどうだったか、今の行政は実際どういうふうに行われているか、一部事務組合もあれば町村合併の問題等もいろいろあって、そういうことを総合的にしませんと、これはなかなか一本の線を引くことができないほど大変な課題でございますので、その実務的な問題を考えますと、これは政府として責任を持ってやるべき内容である。もちろん、それは客観的な第三者機関であるところの画定審議会の委員の方々が最終的には判断をするわけでございますが、事務作業といたしましては大変膨大でございますから、これは法案を提出した政府がやるべきであるというふうに考えたわけでございまして、衆議院に実務的にそれだけの作業ができる機関があるかどうかということについては、私も衆議院に長くおらせていただいておりますけれども、非常にこれは難しい問題ではないかというふうに考え、政府案の中の四本の一本として入れさせていただいたことをぜひ御理解をいただきたいと存じます。
○小坂委員 御意見は御意見として伺いますが、最後の部分はちょっと、ただただ聞き流すわけにもいかないと思うんですね、衆議院にはそれだけの能力がない軌画定委員会は、第三者機関をつくることにおいては同じなんでありますね。そして、法案を作成することにおいては衆法というものがあるわけですね、今でも。ですから、その能力において劣るとは私は思っておりませんので、それは衆議院のために一言言っておかなければいけないかな。(佐藤国務大臣「機構がない」と呼ぶ)機構がないとおっしゃいますが、これは機構を新たにつくる話でありますから、その辺はこれは、私はそう思っております。 さて、だんだん時間がなくなってしまいました。政党助成、政党交付金について、なぜ政党にこれを上げることとしたんですか。一言でお願いします。なぜ政党か。
○山花国務大臣 もう一度ちょっと御質問いただきたい。
○小坂委員 公的助成の問題なんですが、何ゆえ政党に対して助成をするということにしたんでしょうか。
○山花国務大臣 政党助成の問題につきましては、とりわけここ数年大変大きなテーマとなってまいりました。今回は、選挙制度を中選挙区から並立制に変えるに当たりまして、選挙制度だけではなく四法一体と申し上げましたけれども、腐敗防止の連座制拡大などの諸施策、そして政治資金制度についても抜本的な改正を行う、一体としてこれを提出しているところでございます。 選挙資金制度の要点といたしましては、企業・団体献金禁止のテーマに一歩踏み込むというところに重点を置いているところでありまして、そうなってまいりますと、政党中心の日常の政治活動、選挙における政治活動等々を考えた場合には、政党を中心として政治活動が行われるという面も含め、企業・団体献金を一方では禁止するということによって、政党の財政のある程度の安定確立というものが自助努力を前提としながらも求められてくるもの、こう考えているところでございます。 そうした政党の財政の健全な育成ということを含め、選挙制度全体としての改正の趣旨ということなどを考えながら、今回は政党助成の制度、金額につきましてはそれぞれ御議論があったところでございますけれども、そのことによって政党の財政を補いながら国民の皆さんの理解を仰ぎたい、こうした考え方のもとに、一定の額の民主主義のコストとして国民の皆さんにお願いをしたい、これが今回法案を提出した趣旨でございます。
○小坂委員 端的にお答えをいただきたいんですが、政党の定義というのはどういうようなものでしょうか。 〔前田委員長代理退席、委員長着席〕
○山花国務大臣 今回は、政党についての定義、どうするかということについて、従来の考え方にのっとっております。特別の政党法的な規制を設けるのではなく、それぞれ必要に応じて、政治資金規正法あるいは政党助成法あるいは公職選挙法の中に政党についての要件という形でこれを定めているところでございます。そうした横並びの、それぞれ個別規制というところから書いた中で、政党要件、これはそれぞれ書いてありますけれども、公職選挙法におきましては、所属する国会議員を五人以上有すること、直近の総選挙または通常選挙における得票率が三%以上であること、こうした要件という形で、政治資金規正法につきましても、政党助成法につきましても、ほぼ同じ趣旨の要件を定めているところでございます。
○小坂委員 これは、今のお答えだけでいうと、今のその二つの条件は、いわゆる議員連盟という団体がありますが、この議員連盟、会費を払って組織されている組織でありますが、これも政党でありますな。
○山花国務大臣 一般の議員連盟は、今申し上げました公職選挙法上の政党にはならないと思います。政党要件ということで御説明をさせていただいたわけです。今のものにつきましてはそういう要件を満たしたものではない、こういうように理解しております。
○小坂委員 公職選挙法上の要件ということを言ったんじゃなくて、今大臣のおっしゃった要件、いろいろなところにあるけれども、それぞれ違うけれどもという中でおっしゃった要件は、五人以上ですね。そうして、パーセンテージを指摘されましたけれども、三%とかですね、それだけでは議員連盟までも政党のごとく見られることもあるんではなかろうか。 今までの回答、それぞれ議事録等で読ましていただきますと、公的存在であることが必要だ、公的存在である、こういうような御意見もあります。そうやって考えていきますと、先ほど申し上げた、たびたび例に引いて恐縮ですが、沖縄大衆党のように、過去あって、議員、これは地方議会でありますけれども議員も所属をしている、そういう活動があって、これを政党と認めるか認めないかというような問題も出てくると思います。これから将来に向かって、そういう問題もいろいろ出てくると思います。 私は言いたいところは、やはりこれを定義する部分を政党助成法等の今回の法案の中に盛り込む必要があるんではないか。そうでないならば、これはやはり政党法というものを制定をするということが必要なんではないかな、こう思うわけでありまして、その辺についての御意見を政府並びに自民党、双方にお伺いをいたしたいと存じます。
○佐藤国務大臣 今小坂委員の御質問は、政党助成法に関する政党の要件ということに限っていると思うのであります。 政党という場合にも、政治資金規正法なり、公選法なり、いろいろ政党というものがございますが、この政党助成法の場合には、言うまでもなく国民の貴重な税金でございますから、選挙を通じまして国会の議席を獲得をして、そして国民意思の形成に寄与して国政に参画をする、こういう公的な性格を持ってなきゃならぬという、これが基本的なところでございます。したがって、そのことを基本にして考えていること。 それから、政党法という場合には、国家的なさらに規制が加わってくる。我々はやはり一定のことは認めますけれども、しかし、それ以上、こういうものが、今申しました法律だけでも、公選法と政治資金規正法と政党助成法と三つございますけれども、それぞれ政党ございますけれども、やはり政党というものはできる限り国家権力からは介入を許さないということであるべきだということで、政府といたしましては、政党法というのはつくらない、これで十分足りる、国民の信頼を得られる、こういうふうに考えております。
○小坂委員 今自治大臣のお答えの中で、選挙を経てというお話がありました。 先ほどの小選挙区の論をもう一回蒸し返しますと、無所属で立候補すればいいとおっしゃったんですね。そして、当選してから結党をした場合には選挙を経たことにならぬと思うんですね。枝葉末節に突っ込んで何となく恐縮な気もいたしますが、言葉じりをつかまえるようで恐縮ですが、やはりそういう部分は否めないと思うんですよ。 要するに、小選挙区のときには政党としての候補者を立てることができぬ、したがって無所属で立候補して、そしてその後に政党になればいいんだ、あるいはそうでなければ比例代表を経由してくるしかないんだ、こういう先ほどのお答えであったと思いますし、そうやって考えると、今のお話とはちょっとつじつまが合わないかな、こういう気もいたします。これは余り深く追及してもしょうがないと思います。 そういうお考えでありますが、自民党のお考えをお聞きしたいと思います。
○伊吹議員 私どもも、政党助成法をとりあえず提出しているわけでありますけれども、この政党助成法が、今小坂さんがおっしゃった議論に照らしてみて、完全なものだとは実は思っておりません。 政党の定義というのは、公職選挙法、政治資金規正法におのおのの定義のようなものがありますが、率直に言って、政党助成法では、助成を受ける政党の要件は書いてあります。しかし、政党そのものとはどういうものかということはどこにも明記されておりません。 したがって、先ほど佐藤さんがおっしゃったように、政党政治というものは公権力からできるだけ介入を許さないという意味では、もし仮に今御指摘のあった政党法的なものをつくるにしても、その政党法は、政党の要件というものを極めて包括的に書いて、どなたも結社の自由から政党をつくれるという、まず定義が私は必要なんだろうと思います。 その次に、その中から助成を受ける政党、これは当然、国民の血税を分配にあずかるわけでございますから、その助成を受ける要件ですね。これは、単に人数がどうであるとか何%であるという以外に、選挙のときには別の政党であったものが例えばその後一緒になったときにはどうなるんだとか、一緒になって比例の数が、得票の数が一定数に満ちたからどうなるんだとか今度は、党是が違う、同じ党是を持っておるのに分裂しちゃった場合にはどうなるのか、いろいろなことを私はかなり助成法には詳しく規定する必要があるんじゃないか。 さらに加えて言えば、先ほど自治大臣は公権力からの独立とおっしゃいましたが、助成を受けた政党が、例えば会計検査院の検査を受けるのか受けないのか。私は、そこを免責させてやるんならばやはりそのような規定が必要だろうと思いますし、逆に、これは一番大切なことなんですが、独立の党是を持って助成を受けている政党が選挙において協力するというようなことは果たして助成を受ける条件になるんだろうかとか、いろいろなことを考えますと、政党法というものをつくるということも私は一つの案だと思うのですが、今の助成法は、少なくとももう少し与野党とも手を加える法律的な瑕疵があるんではないかという気がいたしております。
○小坂委員 今、伊吹議員の御指摘、ごもっともだと大変に私も納得がいくわけであります。 最初の話に戻りまして、やはり今論議を通じて指摘をされて、それぞれ立場があって、お答えにはいろいろな回答があると思いますが、しかしこれはもっともだなと思うことがあったらば、ぜひとも今後の詰めの段階でそれを盛り込み、また今法案が成立した後も、政党法等の問題も、今御指摘がありましたように、それを補完する措置をいろいろと講じる、こういう姿勢でぜひとも取り組んでいただきたい。 今の政党助成に関して言えば、私の思うところでは、やはりまず無所属の議員は除きまして、要するに五人以上の政党を全部足しまして、その数で、そしてまた得票数でその総額を分割をいたします。そうして、四半期ごとにこれを政党に対して交付をする。こういう方式で今計画がされておるわけですが、これは、次の基準日までの間に無所属議員が集まって政党を立党いたします。そうしますと、次の基準日、すなわち翌年の一月一日に計算をしますときには、今度は新党になった部分を数に加えますので、同じ総額であっても、配付される金額は年によって異なってしまうわけであります。これは公党も会党も一緒でありまして、これからは政界再編ということを皆でお互いに言い合っている、述べているわけですね。そういう段階においては、こういう部分についての規定はもっと明確にしておかなければ、これは問題があるだろう。 極端な話、先ほども、政府案によって、無所属で立候補する人がふえて無所属の人間が当選者の五割近くもいた、残りが政党であった、そしてそれで配分すると、翌年は、小選挙区制部分だけを言えば、これは五割の人間が今度は政党に所属をして、配分比が変わってしまうんですね。こういう配分比が変わるというものは本来、政党の財政的基盤を安定させるという観点からも好ましくないし、また、そもそもそういう制度そのものがやはり不安定なものではないかやはりもう少しそれを補完する条項があってもいいのではないか、こう考えるわけであります。 いろいろ申し上げたいことがありますが、これについてもし双方に御意見があれば、そして最後に、それを踏まえて、今特別委員会の議論を通じて、今後それぞれの法案について修正を加える可能性について、そういう気持ちがあるかどうかそれぞれの大臣並びに提案者から意見をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
○佐藤国務大臣 今小坂委員から御質問がございましたけれども、政党が分裂をした場合、あるいは無所属が党をつくった場合、これらはぴちっと法律に書いてあるわけでございまして、何ら、確かに御指摘のように時には幾らか助成額が変わることがあるわけでございますけれども、これは基準に従ってやるわけでございますから、やむを得ないことだと思います。 海部内閣のときの法案でも同じような分割、分割といいましょうか助成の計算の仕方というのはなされておるわけでございますから、政府案が瑕疵があるというふうには、その点については思っておらないわけでございます。 それから、審議を通じまして、いろいろな意味での問題点を国民の皆さん方の前に明らかにするのが当委員会の責任だと思っております。私たちはいろいろな観点を考えまして、政府案はベストのものだと思って考え、かつ与党の御理解もいただきまして提案をしてきておるわけでございます。 しかし、議会でございますから、一般論として言えば、議会の中で与野党ともこういうふうにすべきだということで、我が政府として受け入れられるものがあれば、国会がそのようにお決めになるのでしたらそれは当然考えさしていただくというのは、これは一般的に当然のことだと考えております。
○小坂委員 今の大臣のお答えの中でちょっと疑問が残るのですが、規定は全部ある、こうおっしゃったわけですけれども、無所属議員が一緒になって政党助成を受けられるという規定はありますか。
○佐野(徹)政府委員 政党助成法で政党の定義を規定をいたしておりますが、これは国会議員の数が五人以上であるとか、国会議員を擁しておりまして、その直前の選挙で、各種の選挙で三%以上の得票をとっておるとか、こういうのが政党助成法での政党の定義でございます。 今、無所属議員云々というお話でございましたけれども、要するに所属国会議員が五人以上所属しております政治団体は政党助成法では政党である、こういうように定義づけをいたしておるものでございます。
○小坂委員 増子議員の御了解をいただきまして、若干時間を食い込ましていただきます。 今の政府委員の回答によりましても明らかでないんですね。これは個人個人が無所属候補として当選をしたわけでありまして、その後にお互いに連携して、そして活動していこうではないかといって政党になったという申請を出したんですね。この規定があるかどうかをお答えいただけますか。
○山花国務大臣 御指摘のような場合には、五人以上一緒になって活動するということになれば当然政党ということになりますから、計算をして配分を受けるものだ、政党助成についてはそうなるというように考えております。この点につきましては、自民党案も同じじゃないかと思っておりますけれども。
○小坂委員 私は、先ほどの自治大臣のお答えの中に、これは海部内閣のときの法案と同じであるから政府案には瑕疵はないとおっしゃった。私は、両方の案に瑕疵があるという認識に立って指摘をしているのでありまして、それですから最初に申し上げたのです、両案とも瑕疵があると。しかし、それをこれから直していっていただきたい。最終段階の詰めの段階で、政府、自民党ともにそれぞれの案の中でそれを盛り込んで、よりよいものに仕立てるという観点でこの議論を終えていただかないと、これは我々が今まで何のためにごれだけ、五年間、あるいは十年と言う人もいるけれども、それだけのものを費やしてきたかわからない。お互いに政治家である以上そういう認識に立って活動していただきたい。つくづくそれを思いまして、先ほど自民党の方の御意見を聞きそびれておりますので、それをお伺いして終わりたいと思います。
○鹿野議員 まさしく、伊吹議員からもお答えをさせていただきましたけれども、瑕疵があるというようなことの考え方で、小坂委員と共通の認識であります。それゆえ我が党におきましては、政党法等につきまして検討をさせていただいておりますということを申し上げさせていただいているところであります。
○小坂委員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○石井委員長 この際、増子輝彦君から関連質疑の申し出があります。小坂憲次君の持ち時間の範囲内でこれを許します。増子輝彦君。
○増子委員 小坂委員の貴重な時間をちょうだいいたしまして、関連の質問をさせていただきたいと思います。 なお、自民党提案者の皆さんには大変申しわけございません。質問はございませんが、引き続き同席をいただくということで、大変恐縮いたしております。 先ほど小坂委員の方からのいろいろな質問の中で、私も大変疑問に思っていることにつきまして幾つかありますので、特に重複立候補ということに関連いたしましてまず御質問をさせていただきたいと思います。 最初に、まず、何度もお聞きいたしておりますが、改めて衆議院議員選挙の意義というものについて、山花大臣から一言、衆議院議員選挙の意義についてお答えをいただきたいと思います。
○山花国務大臣 御質問の趣旨は、今回の新しい制度とのかかわりにおいてと、こういうことではなかろうかと思いますけれども、国政を担当する衆議院議員の構成についての選出手続、これを小選挙区と比例代表といたしました。 言われておりますとおり、この小選挙区分につきましては、民意の集約という言葉で言われておりますけれども、政権選択の意思を明確に示していただくこと、そして比例部分につきましては、幅広く民意を反映すること、こうした二つの選挙を組み合わせて並立制、二百五十、二百五十をもって新しい国会の構成をしていくということを内容としているところでございます。
○増子委員 大変難しく表現をされましたが、簡単に言えば、衆議院選挙の意義というのは、政権を選択するということ、政権をつくるということにあると私は思っております。そういう意味で、自由民主党は、政権をつくるという小選挙区の部分を多くいたしまして、その補完的な意味合いで比例区というものをそこにつけて、一つの選挙で衆議院選挙というものをやっていきたいということで実は今度の自由民主党の案になっているわけですが、政府案の二つの選挙という並立のもとで、今回重複立候補というものが実はつくられているわけでありますけれども、この二つの選挙という並立のもとでこの重複立候補の位置づけというものをどのようにお考えになっているか、お答えをいただきたいと思います。
○山花国務大臣 先ほど私、それぞれの制度の特徴と意味についてお話させていただきましたが、委員、衆議院選挙というのは政権選択だということだけではないと思っているのが今回の法案の趣旨でありまして、幅広く民意を反映する、これが比例代表における選挙の特徴でありますけれども、したがって、単に政権選択の意思、民意の集約だけでよろしいということでは選挙制度はない、こう思っているところでございます。 今御指摘の重複立候補の問題につきましては、そうした、それぞれ異なった手続で議員を選出するということではありますけれども、今回は全体の選挙の構成が政党本位ということに特徴を持たしているところでございます。選挙制度ということでは、中選挙区から今回の並立制ということへの提案となっているわけでありまして、中選挙区のさまざまな弊害が、よって来るところ、個人本位の選挙にあったということから、政党中心の選挙、政権の獲得を目指し、そしてそのための政策をもって争う選挙にしなければならない、こういうことから政党中心の選挙のシステムをつくったわけであります。 そして、その意味におきましては、候補の擁立につきましても、政党が幅広い裁量権を持って候補を擁立することができることにしなければならない。こうした考え方のもとにおきまして、それぞれの政党がこの人はどうしても当選させたい。小選挙区で当選する、そのことならそれで結構ですけれども、そうでない場合を含めて、この人は出したい、こういう方について政党の幅広い選択を認めた中で、重複立候補の問題についてもこれを付記したところでございます。これも大変大事な制度の中身として加えたところでございます。政党の選択権を認めた、ここに重複立候補の一番の原因がある、こういうふうに考えております。
○増子委員 先ほど山花大臣は、小坂委員の質問につきましても、ただいまお答えになったように、政権獲得の選挙である、個人本位から政策本位、政党本位の選挙を目指すというのが今回の選挙制度の一つの仕組みだということでございました。今もそのように答えられました。 しからば、この二つの選挙、いわゆる小選挙区と比例というものは同等の価値を持つということでお考えになっているのでしょうか。
○山花国務大臣 同等の価値といいますか、どういう基準でということによって若干お答えが変わってくるかもしれませんけれども、それぞれ二百五十、二百五十ということで異なった形の選挙の手続でやる。一方においては小選挙区制、先ほど来お話させていただいている政権選択の意思ということを中心にして、その民意というものをそこで集約していく、こういう役割を果たすことができるだろう。そしてこちら、比例代表の方におきましては、幅広く、大変価値観が多様化した今日の時代の要請に応じて民意をそういう格好でくみ上げていくことができるだろう。それぞれ違った役割を持って、その意味では同じような価値も持つ二つの組み合わせた制度である、こういうように考えているところでございます。どちらが優先、どちらが価値が上がということでは私は基本的にはないと、こういうように考えております。
○増子委員 そうしますと、この選挙で重複立候補できるということになりますと、それぞれの価値観は違っても、少なくとも二百五十、二百五十という数は同じでありますから、そうしますと、これは、政権獲得を目指すという選挙からすれば、大臣は、この選挙を通しまして政権獲得という際に、いわゆる多党化を考えておられるのか、あるいは少なくとも単独政権というものを志向するということで考えておられるのかこの辺についてちょっとお答えいただきたいと思います。
○山花国務大臣 先生、自民党案の理念、哲学というところがそうなわけですけれども、選挙というのは政権の選択、そこにどうも重きを置いて御質問されているところもあって、ちょっとその意味で、そこから始まります行き違いもあるのかもしれません。 私たちは、比例代表における民意の集約ということにつきましても、これも政権づくりと全く無関係だとは考えていないわけでありまして、幅広く政策選択していただいて、やはり議会制民主主義は国民の選挙における政策の選択によって、その結果出た議席によって政権がつくられるわけでありますから、政権をつくるということにおきましては、両制度とも全体としてはその方向のものであるということについては、これは我々も、政府の提案におきましても、そう考えているところでございます。 ただ、御指摘ありましたようなテーマにつきましては、これは最終的にはどのような政権と、政権を構成する政党のあり方かということについては、当然の前提として、国民がこれを選択するということで決まるものだ、こう思っておりますけれども、御指摘あった最後の部分について申し上げれば、決して単独政権だけを考える時代ではない、基本的にはそう考えております。 この問題について、総理の答弁の中でも穏健な多党制という言葉が使われましたが、私も、この制度のもとにおきましては、極端な分裂ということではなく、分極化した政党ではなく、穏健な多党制という表現が一番合っているのではなかろうかと思っております。一つの単独政権を目指すということにはならない、そのことが望ましい今日の時代の要請である、こういうように考えているところでございます。
○増子委員 そこで私は最初に、衆議院選挙の意義というものはどこにおありなんですかということを実はお聞きをしたわけであります。とにかくこれは政権を獲得するという、大臣も先ほどお話をされているとおり、やはり衆議院選挙というのは政権獲得の選挙であります。それが民意の集約ということにつながってくるわけでありますから、今の大臣のお考えは私の考えとは大分違うなということで考えております。 それはそれとして、しからば二つの選挙であれば、それぞれの独立した選挙であるという考え方でこれは間違いないと思うのですね。そうしますと、それぞれの独立した選挙にダブルノミネート、いわゆる重複立候補するということはちょっと筋が通らないのではないのか、両方に立候補するということについては。これについてはどういうふうにお考えですか。
○山花国務大臣 この点については自民党の提案も構想としては全く同じだ、こう思っております。それぞれの別々の手続によって、候補を選んで、当選者を決めていくということについては別々の手続であります。ただ、重複立候補をなぜ認めるかということにつきましては、この点も、重複立候補を認めている自民党も、基礎的にはこの数の配分で、理念その他は違っておりますけれども、同じではないかと思いますけれども、政党の裁量の範囲というものを認めるということを含めて政党中心の選挙にしていきたい、こういう気持ちというものが今回の法案のような形で整理されているところでございます。
○増子委員 ちょっと私の質問と違うお答えなんですが、しからばお聞きをいたします。 比例で三十人候補者をそろえれば政党とされるということでございますね。選挙にこれは参加をもちろんできるわけであります。ところが、この政党が小選挙区に候補者を重複立候補させられないのはなぜなんでしょうか。これは先ほど小坂委員も実はちょっと指摘した部分でありますけれども、政府案は、確かに政党要件ということで、さらに立候補もできるという観点から、先ほど来、比例で三十人立候補をそろえられれば政党としてお認めになるということでありますけれども、先ほど来の大臣のお考えからすれば、当然比例で三十人の候補者をそろえた政党は小選挙区でも立候補を、重複立候補できるということが私は正しい物の考え方であり、またこれは大事なポイントだと思うのですが、なぜこの立候補ができないのでしょうか。
○山花国務大臣 今の三十人そろえば届け出られるではないか、立候補できるではないかということにつきましては、選挙に参加する資格ということであります。 政党要件としての、例えば助成法、規正法あるいは公職選挙法上の政党要件は政党要件として定められているわけでありまして、したがって……(増子委員「なぜ参加できないのですか、なぜ立候補できないのですか、そこを聞きたいのです」と呼ぶ)ですから、そう定められたと。今先生は政党じゃないかと、こうおっしゃいましたけれども、それは選挙法上の要件を持っている政党ではないということであります。 そして、なぜ重複立候補できないかということについては、私は、先ほど来、重複立候補を認めていることの理由というものは、政党を中心とした選挙の仕組みであるので政党の裁量権である、こういうように御説明させていただきましたが、基本はそこにございます。政党としてこれまでの活動をしてくる中で、一定の要件を満たしているという政党につきましては、政党として小選挙区に出す、そして比例区にも出すということになってまいりますから、この場合には、重複立候補を政党の裁量権としてどういう順番にするかを含めて任せている、こういう仕組みになっているわけであります。したがって、そういう仕組みを持っていない場合には、小選挙区には今おっしゃったような格好では出せないということになってまいります。
○増子委員 政党中心というお話をされましたが、比例で三十人候補者をそろえれば政党ですね。これは間違いありませんね、大臣。政党じゃないのですか。政党でしょう。
○佐藤国務大臣 それは候補者を出せる名簿届け出政党ということであって、政党というものは、言うまでもなく、政治資金規正法でも政党助成法でも政党ということがあるので、政党という言葉を使うことは私たちは正確ではないと思っているわけです。 それから今の御質問は、小選挙区に候補者を出すことを認めていない制度でございますから、その三十人の部分は。比例代表のみに三十人出せるということでございますから、これは重複立候補にならないわけでございます。
○増子委員 政党にそんなに何種類も政党があるということで、選挙に出るためだけの政党、ここが実は政府案の私は大きな問題点だと思うのですね。三十人の候補者をそろえたものは政党であるけれども、これは選挙用の政党であって本来の政党ではないということであれば、これはちょっとおかしいし、ここが大きな問題だと私は思います。 これはいわゆる政党というものに対する差別であり、さらに、重複立候補を認められている政府案の中でこの重複立候補を認めないということであれば、立候補の制限ということにも私はかかわってくるということに考えているのですが、どうもここの考え方が違うようなんですが、同価値の扱いもここでは実際受けていない。ですから、最初にお聞きしたとおり、衆議院選挙の意義や、比例と小選挙区というものとの組み合わせの同等の価値の問題とか、こういったことを実は私はお聞きをしたわけでありまして、ここのところの問題が政府案としてはちょっと私は問題点があるのではないのかな、そういうふうに実は思っているのです。もう一度お答えください。
○山花国務大臣 政党一般ということで申すならば、憲法上、結社の自由に基づいて政治活動があり、そして政党がある、そしてさまざまな形の政党があることは当然の前提でございます。その中で、かぎ括弧の政党といいますか、政治資金規正法上の政党はこうである、あるいは政党助成法上の政党はこうである、そして公職選挙法上の政党はこうである、それぞれの法の趣旨に従って政党要件というものを定めているわけでありまして、これは一般の政党を否定するという思想とは全く関係ございません。それぞれの法の趣旨に照らして一定の要件を掲げているというのが法の今日の仕組みであるわけでありますから、この点についてはぜひそういう前提で御理解をいただきたい、こう思っているところでございます。
○増子委員 それでは、自由民主党にこれをお聞きする予定ではございませんでしたけれども、この件について自由民主党のお考えをちょっとお聞きしたいと思います。提案者の方、どなたでも結構でございますから。
○伊吹議員 大変活発な議論が行われている最中に私が介入するのはいかがかと思いますが、先ほど申し上げたように、政党というものは日本では定義されていないのですよ。公職選挙法に言うところの政党、政治資金規正法に言うところの政党、選挙の届け出ができるところの政党、助成を受けるところの政党、だから政党という言葉が法律によってまちまちに使われているわけです。であればこそ、私は、政党法というものをつくって、そして政党というものを、公権力が介入するわけじゃないけれども、広い意味での政党の要件の定義だけはしておかないといけない。その政党の要件の定義によっては、今増子さんがおっしゃったように、いろいろな面でそごが出てくるということはありますね。それはそのとおりだと思います。
○増子委員 この件、もうほとんど時間がありませんので、今自民党側からの話も出ましたとおり、私もいろいろ考えはありますが、ここでちょっとお聞きをいたしたいと思いますが、いずれにしても、これは先ほど来語が出ておりますとおり、とにかくこれを成立させるということにつきましては、我が党初め全党一致して、共産党を除いてでしょうけれども、やっていくということになっていくことは間違いないと思いますが、いずれにしても、合意形成をするという中で、これだけ審議が進んでくる、もちろん今後もやっていくという場合に、先般もお聞きいたしましたが、改めてお聞きいたしたいと思いますが、合意形成の窓口というものを政府・与党はどこに置かれるのか。この前は残念ながら明確なお答えをいただけませんでした。これは改めて、時間も大分経過してまいりました、今後いろいろな理事会等で、この委員会の審議等が進むと思います。そのときに、どうしてもやはり政府・与党がどこを窓口にするかということは、極めてこの審議の中でも大事なポイントになってくると思いますが、この窓口を政府・与党はどこに置くのか山花大臣、お聞きしたいと思います。
○山花国務大臣 政府・与党としてだれが窓口であるということは、私は、提案した立場からして設けるべきではないと思っています。これは政府が政府案として出したわけですから、国会の審議の場にあります与野党にそれぞれ窓口がつくられるということはあり得ると思いますけれども、政府としては、いわゆるそうした修正についての窓口ということではなく、この法案を政府として国会にお預けしたわけですから、我々の立場で、政府の立場といたしましては、ぜひこれをお認めいただきたい、こういう立場でございまして、あとその他の修正の窓口が国会の中でどう出るかということにつきましては、これはまさに与野党の問題ではないかと、こういうように思っております。
○増子委員 そうしますと、ただいまのお答えは、与党がその窓口になると理解してよろしいのですね。
○山花国務大臣 国会のルールは、私はそうではないかと、こういうふうに承知をしております。
○増子委員 そうしますと、その与党と言われる八党・会派がございますが、一番大きな政党は現時点では社会党ですね。ですから、社会党がその可能性もあるわけでありますが、それはどういうふうに与党の窓口としてお決めになっていくのか、この辺のところをお聞きをしたいと思います。 それは、社会党の立場としてお使い分けて結構でございますので、これをお聞きしたいということと、仮に修正というものが現実になってまいりましたときに、二百五十、二百五十という実はこの配分の問題、社会党はこの枠を一歩も踏み出すことができないのかできるのか、あるいはこれについて、万が一そういう方向でなってきた場合に、社会党はどのようにするのかなということをお聞きをしたいと思いますが、お願いをいたしたいと思います。
○山花国務大臣 法案提案者の責任者としての私は、この政府の提案について御理解をいただける、こういう姿勢で一貫しているところでございます。 今、各党のということになりますと、先ほど私、これまでの国会のルールからするならば、法案の取り扱いについては、与野党で窓口をつくるか、従来なら国対その他ということになったと思いますけれども、与野党の協議ということになると思います、そう承知をしておりますと、こう申し上げましたけれども、一般論ということで考えるならば、これは、まず一番熱心に議論が行われているこの委員会における理事さんということもあるでしょうし、あるいは今日の与党の立場からするならば、政務幹事の皆さんがその理事さんとどう相談するかということもあるかもしれませんし、全体の合意ということになるならば、代表委員の皆さんがどうするかということもあるかもしれませんし、それはこれから与党内部、各政党内部の相談だと思っております。 最後に、社会党はということで御質問ありましたけれども、党は党が判断することでございますけれども、御指摘の部分につきましては、党の大会での決定その他について念頭に置いて御質問されたのではないかと思っておりますが、社会党としても、連立与党の合意を踏まえて、そして選挙制度問題につきましても、その合意に誠実に対応するという大前提を持ってこの国会に臨んでいるものだと私は承知しているところでございます。
○増子委員 時間が参りましたので終わりますが、最後のお答えは大変意味のあるお答えだと思いますので、連立を崩さないということによっていろいろ考えがあるというふうに私は理解をいたしました。 時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。
○石井委員長 午後一時より再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時四分休憩 ――――◇――――― 午後一時二分開議
○石井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。葉梨信行君。
○葉梨委員 政治改革の論議が大分進んでまいりましたが、私は、今まで前国会における政治改革の議論、そしてまた今回皆様が展開していらっしゃる議論を伺いながら、自分なりの考え方を少し申し上げてみたいと思います。 発端はリクルート事件でございました。そして、それに対します自民党の対応、野党の皆さんの対応、そしてまた選挙制度第八次審議会の発足、結論、答申が出まして、そして海部内閣のときに法案が出ましたが廃案になり、またさきの通常国会末期におきまして、宮澤内閣時代に二度の提案がされましたが、これも廃案になった。こういう状況を経て今日に至っているわけでございます。 政治腐敗に対して、いかに政治の側が対応して改革を行っていくかということであろうと思います。一つは、政治腐敗を除去する方法は一体何だろうか、あるいは抑制する方法は何であろうか。もう一つは、この二十一世紀を控えまして転換期にあります国際情勢、それから国内の社会経済情勢に適切に対応できるような政治のリーダーシップを回復しなければいけない、こういう要請があるわけでございます。 そこで、今までの議論の中で、私なりに幾つか考えていることを申し上げたいと思います。 議論の中で、一つは、長期政権は腐敗する、だから政権交代をしなければならない、こういう議論がございました。これにつきましては、歴史をひもといてみますと、イギリスなどでは政権交代がしばしば行われましたけれども、頻繁に腐敗行為が行われた。スウェーデンにおきましては、今世紀に入りましてからですが、三十年近く長期にわたりまして腐敗行為が出現しなかった、こういうようなことで、長短に関係がない、こういうことが言えると思います。 第二には、この関連から申しまして、中選挙区制を我が国は現在とっておりますけれども、政権交代が不可能である、だから中選挙区制を改めることが必要である、こういう御意見がございました。これは、今度の総選挙後の国会におきまして細川内閣が出現しまして、実際問題として中選挙区制でも政権交代が行われるということが実証されたわけでございます。 我が党が長く政権をお預かりしてまいりました。これが腐敗のもとであるとかあるいは何かけしからぬことであるというような、一部に御批判もございますけれども、私は、これは与党と野党があって国会が機能するわけで、野党、とりわけ、恐縮でございますけれども、第一党であります社会党が長く非現実的な政策を掲げ続けてこられたということ、有権者にとりましては自民党にかわる選択肢がなかったということ、これが長期政権が続いた一つの原因であろうと思います。 西ドイツでは社会民主党が、皆様御存じのように一九五〇年代にマルクス主義からの脱却をいたしまして、政策を現実化し、また大連合というのを組んで現実政党として再生をいたしました。そういうことがあれば自民党も長期に存続することはできなかったであろう、とっくに下野して政権交代が行われていたであろうと思うのでございます。 そういうことで、自民党長期政権が存続した、だから政治腐敗が頻発したということは、全然関係がないとは申しませんけれども、まあ必ずしもそうではないのではないだろうか。とすれば、中選挙区制をそのために廃止せよという議論は、これは保留せざるを得ないのではないかと思うのでございます。 第三には、中選挙区制が同一選挙区内で、野党との戦いはもちろん行っておりますけれども、同一政党内の競争、いわゆる同士打ちが起こりまして、金権選挙に走る誘因となっている、そこで小選挙区制にすれば金のかからぬ選挙制度が実現する、こういうことが言われておるわけでございます。個人の争いでなくて、小選挙区制は定員一名でございますから、各党から公認候補が出まして政党間の政策による争いになる、今の金権選挙から出てくるいろいろな弊害は除かれる、こういうテーゼでございます。 私は、これは二つ誤りがあると思います。 一つは、現実にアメリカ、韓国などは小選挙区制でございますが、政策論争も活発なわけではないし、同一政党の同士打ちもある程度ございます。ただ私ども、それじゃ全く今の中選挙区制度で同一政党内の同僚議員と、あるいは新人との行き過ぎた競争がないかといえば、これはあるわけでございまして、これについてはできるだけ抑制的に、政策によって競争をする、それぞれの議員の得意とする分野で選挙民に訴え、また選挙民に実績を報告して、そして評価をしてもらうというような、そういう改革が必要であろうと思うのでございます。 ただ、行き過ぎた競争、同士打ちということにつきましては、公職選挙法ではこれはどういう取り扱いになっているか。自治省ちょっと、大臣ですか、同士打ちについて公選法ではこれをどう取り扱っているか、御見解をちょっと伺いたいと思います。
○山花国務大臣 同士打ちの問題について、公選法上、どう位置づけ、あるいは規制の対象としているかということにつきましては、現在の公職選挙法は中選挙区ということを前提としておりますので、そこでの個々の同士打ち問題についてあらかじめ想定した規制等を行っているということはないのではなかろうか、こういうように思っております。御指摘ありましたとおりの何らかの形での行き過ぎ、法違反が行われた場合には、これに対して規制を行う、全体としてはそういう仕組みではないかと理解をしているところでございます。
○葉梨委員 今、第一の実例を申し上げ、そして公選法がこれにどう対応しているかということを御質問申し上げましたが、さらに大事なことは、同士打ちがあるから中選挙区制を改めなきゃならない、だから小選挙区制にしなきゃならぬ、こういう議論は少し短絡しているのではないであろうか。 ということは、小選挙区制、中選挙区制、比例代表制度、三つの制度的なものがあるわけでございますが、その場合に、比例代表制であれば政策本位の選挙を保障している、傾向としてこういう事実が、事実というか制度的な問題がありまして、これを無視して片方にすぐにスイッチしてしまったというところに、私は誤りがあるのではないかと思うのでございます。これについて、大臣の御見解はいかがでございますか。
○山花国務大臣 今、全体の、中選挙区制度についての問題点、そして、そのことにかわる新しい並立制を提案したことについての問題点、こういう格好で今先生の御見識を伺っておったわけでございますけれども、お話のとおり、物事を短絡的に、制度と制度ということで結論づけ、そこでの優劣を決めることはなかなか難しいのではないかと思っております。 ただ、私は、今お話を伺っている中でつけ加えて御説明させていただかなければならない問題は、今回は、制度の問題だけではなく、腐敗防止のための施策、すなわち連座制の拡大、要件の強化、罰則の強化等々、そして同時に、大変大事なテーマとして、政治資金の規制とこれに伴う政党助成の導入等々、全体を一体として政治改革のテーマとしているわけでありまして、確かに御指摘のとおり、制度論として短絡的に結論を出して優劣を比較しているのではなく、全体として、御指摘ありましたような問題を含めての一体としての政治改革、こうした格好で我々提案しておりますので、御指摘の点につきましては先生の御見識としてなるほどと伺っておりましたが、その他の問題も総合的にやはり出しているということについて、ちょっとつけ加えてお話をさせていただいた次第でございます。
○葉梨委員 政府が具体的な政治改革の四法案を提案されているわけですから、いろいろな道があった中の一つの道をとったんだよ、その中でというお話と伺いました。そういうようなことで、私は、このほかにもいろいろあるのですけれども、中選挙区制をどうしても変えなければならないということがまだ納得できない、これを申し上げておきたいと思います。 そして、それはそういうことで、抑制策としてどういうものがあるか。私自身も、今山花大臣言われたような問題、汚職とか選挙違反に対しまして処罰規定を厳格にする、あるいは政治資金収支の透明化をさらに義務づける、あるいはさらにもっと大きな立場では、政府の規制を緩和し、また撤廃を進めていく、構造改革と申しましょうか、行政改革と申しましょうか、そういうことと両々相まって、この政治腐敗を除去し、抑制していくということが必要であろうと思うのでございます。これについては既に法案におきましても積極的にうたわれておりまして、これは私も評価させていただきたいと思うのでございます。 さて、そういうことの中で、第二に申し上げました、この難しい内外の情勢の中で、我が国のリーダーシップあるいは政治のリーダーシップをどうやって確立していくかという問題でございます。これは結局、政治がある場、国会の改革。国会の改革と申しますと、国会の議論がもっともっと活発にならなければいけない、一方的な答弁、一方的な質問ということでなくて双方向のやりとりをしなきゃならない、あるいは、お役人に任せるのではなくて、政治家が積極的に、例えばイギリス国会のあり方のようなああいう方向に持っていくべきである、こういう御提案がございました。ただ、今のあり方から一足飛びに行くというのはどうかなという、そういうたじろぎの空気もございますけれども、その方向をたどることは、私はぜひ必要であろうと思います。 それから、政党の運営のあり方、組織運営のあり方、これは与党の皆様方、野党の私ども自由民主党それぞれが今心かげ、努力をしているところでございます。また、官僚、お役所が一体どういうあり方をとっていったらいいのか、これは私ども余り具体的な方策はございませんが、政治家あるいは政党あるいは国会、そしてまたお役所の質を向上させていくということが必要であろうと思います。 そしてもう一つは、たまたまこの間テレビ朝日の問題が公になりましたけれども、マスメディアが事実を正確に報道する、そして、新聞や雑誌であればこれは論評も加える。マスメディアの中で、テレビとか放送は放送法に規定されたような姿勢を守っていかなきゃならない。よきニュース、よき解説を加えながら、評価は聴取者あるいは読者に任せる、こういうことで有権者の質を高めていくということ、こういうことが必要であろうと思います。 有権者の皆様がそういう国会の活動を、メディアを通じて、あるいはそれぞれの我々議員が、帰郷したときに政治集会を開いたり、あるいはまた報告の手紙を出したり、あるいはパンフレットをお届けしたり、いろいろな方法でこの国会と有権者、国会議員と有権者の間を非常に通りをよくする、こういうことが必要であろうと思いますし、そういう中で生き生きとした国会の審議が行われることによりまして、国民の支持も、あるいは国民の関心も高まってくるであろうと思うのでございます。 今、テレビの視聴率が特定の問題について非常に高まる、政治問題あるいは汚職の問題その他について高まりますけれども、有権者の関心の程度があらわれるのは、一つは選挙における投票率だと思いますが、投票率が、国政選挙あるいは地方選挙、知事さんの選挙、市町村長の選挙、議員の選挙、それぞれ低下しているということは、これは民主主義の発展にとって大変憂うべきことであろうと思うのでございます。こういうことで、国民の皆様あるいは有権者の皆様の判断する力、能力を向上するような、そういう手だてをしていくことが、政治を改革していく一つ大きな課題であろうと思うのでございます。 さて、具体的に少し申し上げてみますと、リーダーシップの確立ということに関しまして、実は、組織政党こそがあるべき姿である、政治家個人よりも政党を重視していこう、こういう提言がございます。具体的には、小選挙区制、比例代表制を導入しまして、政党本位の選挙の実現を目指していきたい。もう一つは、公的助成を導入しまして、政党活動を活発にさせ、資金的な裏づけを図ろうではないか、こういう案が提案されているわけでございますが、ここで、企業・団体献金というものについて与党の皆様と私ども野党自民党との見解が違うところがございまして、これは、できるだけ現実的な政党、お互いに日本の社会を支え、そして政治を発展させるという使命を持った私どもが、この問題についていつまでも意見が一致しないということでは大変残念なことでございまして、この企業・団体献金についての見解は、お互いに歩み寄っていくべきであろうと思います。 ただ、これが私問題だと思いますのは、政党に対してだけ与えるべきであろう、こういう御見解でございます。 ここで私は、政党という言葉が出ましたけれども、政党について少し私の考えを申し上げてみたいと思います。 今の発達しました社会におきましては、さまざまな、国民に利害が対立しておりますし、意見がございます。それらを統合するということが政党の一つの大きな役割であろうと思いますし、多くの社会集団から御支持を仰がなければそれぞれが選挙に勝利をしてこられない、こういうような問題もございますから、民主政治、非常に発達した、そしてしかも、例えば我が国のように、先進工業国として世界に大きな地位を占めている国柄としましては、この機能を高めるためにも政党という存在は不可欠なものであろうと思います。 それはそれとしまして、政党、ちょっと申し上げてみますが、発生は、議会政治の始まりましたイギリスとかヨーロッパで政党が発生した。最初は議員のクラブであった。しかし、有権者が拡大してくるにつれまして、また、有権者の権利が木きくなってまいりますにつれて、組織化が行われてきた。そういう意味では、名望家が集まったクラブから組織政党になり、社会が豊かになるにつれて価値観も多様化し、政党がだんだんと整備されてきた、そういうことがございます。しかし、また一方におきまして、社会の発展と産業社会の内容が充実してまいりまして、階級への帰属感とか宗教心が薄れるというような現象がヨーロッパでは特に顕著でございまして、政党組織は次第に弱まってきているという状況がございます。 我が国におきましても、我が国の政党政治が始まりましてもう久しゅうございますけれども、我が国においても政党政治に対する国民の皆様の受け取り方が、だんだんと時間とともに変わってきたというのがありのままの姿であろうかと思うのでございます。そして、実は残念なことでございますが、たび重なるああいう汚職事件等々だけでなくて、社会の多様化とか産業社会の発展の中でマスメディアが発達してくる、そういうようないろいろな要素から、政党離れ現象も出てきているわけでございます。 その中で、私がさきに申し上げましたように政党、今の政治を展開していくのには政党というのが中心にならなければいけない。重大さはますますふえているわけでございますけれども、一方においては、政党活動だけでいいのだろうかこういう空気も出てきているわけでございます。そういう意味で、政党が政策を掲げて相対抗し、また切磋琢磨していくということの一方におきまして、具体的に政治活動を担っている個々の議員がどう考え、どう行動しているかということも重視しなければならない。こういうことで、政党活動と議員個人のバランスをどう考えるかということも、近代社会における大事な課題であろうと思うのでございます。 投票の際に、人物を重視するという傾向も強まってまいりました。あるいは、イギリスは小選挙区制の長い伝統を持っておりますが、政党への批判が高まってまいりました。私は、小選挙区制というものを考えてみましたときに、この小選挙区制の仕組みからいいますと、政党の公認候補が政党の中で決まって、選挙には政党が決めた候補を選ぶ、こういうことになると思います。そうしますと、有権者が政党だけしか選べないという選挙制度が今提案されている。これは、私が先ほど申し上げましたような有権者の皆様の現実のあり方と引き比べまして、有権者の希望を裏切るという面が出てきているのではないであろか。すぐれた政治家を、自分の目で見て、自分の考え方で選択したいという有権者の要望、また、政治改革の目標に反するところがあるのではないだろうか、こう私は考えるのでございます。これについて、担当大臣、自治大臣の御見解を伺いたいと思います。
○山花国務大臣 先生の方から、政党のリーダーシップを超えた政治のリーダーシップ、こういう高い見地から問題点についてお話をお受けした、こういう感じで今お聞きしておった次第でございます。 御指摘のとおり、今日、現代の国家は政党国家である、こう言われておりますけれども、政治全般のあり方ということを考えるならば、政党を超えてさまざまな政治に参画する資格というものがあると思いますし、そして、突き詰めるところは、一人一人の有権者の政治参加をどうするかこうしたテーマに戻っていくということだと思います。 では、一体そうしたテーマについて、どのような政治のあり方、政治の仕組みというものをつくっていくかこれはまた一般論ではなく、具体的な、今日的な課題として私たちはとらえていかなければならないのではなかろうかと思います。そうしたそれぞれの議論を踏まえた中で、今回は、これまでの議論を十分そしゃくした上で政府案を提出したところでございますが、そこでは、御指摘ありました政党の役割というものを大変重視している、こうした立脚点に立っていることについては御指摘のとおりでございます。 しかし、これは今回の、現実的な政治課題と申し上げましたけれども、これまでの中選挙区制のもとにおいて出てきたさまざまの病弊と申しましょうか、単にそれは前段御指摘のとおり短絡的に説明することはできないと思いますけれども、中選挙区制を、個人本位の選挙制度をどうやって変えていくことが望ましいかということにつきまして、国民の審判なども踏まえ、政権交代、そして政党中心にと、こういう考え方で、今回全体としての法案については構成をさせていただいたということが政府案の仕組みということになっていると思います。 ただ、同時に、個人の有権者の気持ちをどう酌み取るかということについても、大変大事な問題であることについては御指摘のとおりでございまして、今回、政府案が二百五十、二百五十の小選挙区部分と比例区の部分ということを設けたのは、先生御指摘のような、政党中心の時代になっているけれども、同時に民意を幅広くくみ上げるシステムも大事ではなかろうか、こういう観点から比例代表の制度につきましても組み合わせたところでございまして、御指摘のような問題点については、議論のさなかということではあっても、かなり踏まえた中で今回の提案をしているということだと私は承知しているところでございます。
○葉梨委員 今申し上げました政治資金でございますけれども、政党に政治資金が、公費助成あるいは団体・企業の政治資金が集中するということは、政党組織を握った政治家、我々自民党でいえば幹事長あるいは総裁でございましょうけれども、この方の支配力を強めることになる。それがよく支配するならいいんですけれども、人間が行動することですから、ここで少数、少ない者による支配の危険性も高まってくるのではないだろうかこういうことが心配されるわけでございます。これはまあ、社会党なり与党の皆様の内部に立ち入って申し上げることではないけれども、我々自民党の中ではそういう憂慮もささやかれている次第でございます。 そこで、私は、特に企業献金、団体献金については、我が党の方から、津島委員今いらっしゃいますけれども、企業献金、団体献金も認めていこうという案が提案されておりますけれども、公費助成について申し上げてみますが、公費助成がヨーロッパの諸国の政党に政府から行われている、アメリカでも同様である、だから我が国もこれを導入しようではないか、こういうことになっておりますけれども、ここで問題は、公費助成の程度ということの前に、一体、政党法というようなものがつくられて、自由な政党活動を縛ることにならないだろうか、規制することにならないだろうか、こういうことも憂慮されておるわけでございます。これについて、担当大臣並びに津島委員から御見解を伺いたいと思います。
○山花国務大臣 政党法の問題につきましては、ちょっと最近のといいますか戦後の歴史を比べてみても、今日の憲法を審議した第九十回帝国議会からもずっと議論が始まっていると承知をしているところでございます。 ただ、当時からの議論をずっと振り返りますと、当初から政府側としても政党法それ自体に対しては大変慎重な態度をとってきたというのが、我が国の歴史ではなかったかと思っているところでございます。その後内務省が、あるいは政党が、あるいは自治省が、あるいは憲法調査会で一番議論されたところではなかろうかと思っておりますけれども、今日に至るまで、過日細川総理も、政党法の問題については慎重に検討を要する、こういう表現であったと思いますけれども、私もまさにそのとおりだと思っております。したがって、今日の内閣としての姿勢については、細川総理の答弁に代表されているのではないかと思っているところでございます。 ただ、だからといって政党に対して、今度とりわけ政党助成も入ってまいりますから、どう法律的な規制をするかということについては、これは諸外国を含めていろいろな制度の組み方があると思っておりますが、ストレートに政党ずばりいくもの、憲法上の規定から始まって、かのドイツ方式等々もありますけれども、全体の傾向としては、混合型といいましょうか、それぞれの法律の目的に従って政党に対しての一定の要件などを定める、こうした方向の方が全体としてはふえてきているのではなかろうかと私も承知しているところでございます。 我が国におきましても、それぞれの法律の制度の趣旨に従って政党に対する規定を設けている、こういう現状でございまして、午前中も質疑がありましたけれども、例えば政治資金規正法については、全体として政治団体についての規定を設けながら、そのうち政党についての要件を設けている。今度、公職選挙法と公的助成法案につきましては、そうした状況を横ににらみながら政党要件を定めている。 こうした格好で、その制度の趣旨に沿ってぎりぎりのところで、本来自由であるべき政党に対して国が内部に干渉してはならない、こうした大原則を踏まえながらも、個別目的に従ってある程度のこうした法的制度を備えるということは、これはまた必要ではないかと思っているところでございまして、先生御指摘のところを結論的に申し上げますと、政党法につきましては慎重でいくべきではないだろうか。しかし、現行法におけるそれぞれの法の目的に沿った規制をもって、かなりこの点については整備されているのではなかろうか。一応、今日の法制については以上のとおり理解しているところでございます。
○津島議員 葉梨委員が今提起されておる問題は、実は議会制民主主義あるいは代議制民主主義の根幹にかかわることであろうと思います。 先ほどからのお話を伺っておりますと、政党というのは議会制民主主義とともに生まれてきたのだけれども、しかしそのあり方について反省の声も上がっているよ、むしろ選ばれている代議士なり代議制民主主義を支える政治家個人の責任が重いんだよと、こういうことにどうも力点があるように承っておるわけであります。私は、いろいろ議論の余地はあると思いますけれども、委員の御見解と多少違った見解を持っております。 近代憲法におきまして、我が国憲法二十一条の結社の自由というのが、いわば議会制民主主義と一緒に生まれてきた。結社の自由というものが最初から強く主張されたのは、有権者なり国民が一人一人の代議制民主主義の担い手、中間の担い手を選ぶということの中で、大事なことは、安定した一定の主張というものを明らかにしてもらわなければならない。特定の個人を選んでその人に何でも託しますということになりますと、その人は一つ一つのことについて、神様ならばちゃんとやっていただけるのでしょうけれども、しかし安定した一つの、だれにでもわかる主張を展開するということの保証がないわけでございまして、そこにやはり基本的には結社というものが大事になってくる。だから、議会制民主主義というものと政党というものは、私は不可分の関係にあると思っておるわけであります。 そのような立場に立ちますと、先ほど政府の方から御答弁がございましたような政党・政策ベースの選挙をやるということは、やはり議会制民主主義の一つの目標でなければならない。そういうまた立場に立ちますと、委員の御見解と違った方向に議論は行くのではないであろうか。まずこれだけ申し上げておきたいわけであります。 次に、政党に助成をいただくようになりますと、当然助成の受け手としての政党に対する公的な監視なり干渉が始まって、自由な政治活動がかえってゆがめられるのではないかという御心配、これはある意味ではもっともな点もございます。当然、政治活動に対する公権力なり法律なりの干渉というものは最小限にとどめなければいけないわけでありますけれども、しかし、政党に助成をする、そして結社の自由を背景として、政党が生き生きと有権者に政見を、しかも安定した、予見可能な政見を訴えていって判断をしていただくということは、私はもう基本的に大事なことであって、そのことに助成をすることは、マイナス面よりはるかにプラスが大きい、私どもが政党助成というものを今御提案申し上げておるのは、そのような考え方に基づくのではないであろうか。これは、私個人の意見でございます。
○葉梨委員 それに関連しまして、先ほどの公費助成の問題でございますけれども、政党にも助成をする。一方、私自身は、個々の議員に助成を直接行う、こういうことを御提案申し上げたいと思います。これは何も私自身の案というよりは、そういう専門の学者の先生方の中にそういう御意見の方がいらっしゃいまして、私もこれはよく検討しなきゃならない御提案ではないかと思いまして申し上げる次第でございます。今津島委員からの御答弁もございまして、ごもっともであり、それはそれであり、しかもそれでもなおと、こういう私は見解でございます。 それから、公費助成の問題と絡みまして、私は、選挙制度というものが、有能で意欲のある新人が出やすい状況をつくっていかなきゃならない。意欲はあるけれども資金的には非常に乏しいというような方々もどんどん積極的に立候補して、そして政界に入れるという体制をつくっておかなきゃいけない。そういう意味では、選挙の際の政党あるいは政治家、候補者個人、これは現役の個人あるいはかつて議員であった方々だけでなくて、新人に対しても助成をする。これは、例えば法定得票数というような一つの歯どめをかけて助成をするような方法を考えていったらいいのではないか。金がなくても政治に参加できるということが、民主主義社会を発展させる一つの大きな原動力になると私は思うのでございます。 それで、津島委員に、これについて、私の提案についての御見解を伺いたいと思います。
○津島議員 まず、委員の御指摘の点につきましては、選挙につきましては今選挙公営がある程度日本でも実施されておりまして、一定の公費負担で、新人であっても平等に選挙活動ができるようになっておるわけでありますね。このことはもちろん御存じの上で言っておられると思うのです。これに加えて、それじゃどういう形で生き生きとした議会制民主主義を展開するために公費の負担をお願いするかということになりますと、私はやはり一定の組織的な安定した政見、政策というものを国民に訴えるという次元をとらえて国民の税金を使わせていただくというのが限度じゃないだろうか。私はこれだけの抱負を持っております、だから活動させてくださいというその次元で公費を使うというのは、これはいささかどうであろうか。 例えば、外国で政治家個人の政治活動に対して一定の応援をする、選挙資金の優遇をするという場合、一番典型的なのはアメリカの大統領選挙でございますけれども、そういう場合にも非常に厳しい制限が課されておりますのでございますから、やはり我が国の場合などは、まず政党活動というものに着目して、政党とその政策の普及のために公費を投入していただくということから進んでいくべきであろうと思います。 なお、裏から言えば、この枠を超えた場合には、政治活動の中身、そしてまた資金の使途についていろいろな制約あるいは国民に対する報告というものが必要になるということから見ましても、やはり個人にこれを出すということは無理があるのではないだろうかというふうに思っております。
○葉梨委員 私は、この点につきましては自分の勉強もまだ足りないと思います。今津島委員が答弁されたようなこともごもっともでございますが、なおしかし、何かないだろうか、こんなことを考えておりまして、山花大臣、何か御見解ございますか。
○佐藤国務大臣 葉梨委員のお話をずっとお伺いしておったわけでございますけれども、幾ら組織といってもやはりそこを構成する一人の人間、一人の政治家、これが、いい人といいましょうか、意欲を持っていろいろなことに取り組むということがなければ、その組織自体も活性化をされないと思います。そういう意味では、一般的に私は個人を、組織といえどもあるいは政党といえども大事にするという基本的な概念は非常に重要なことだと思っておるわけでございます。 ただ、その政治家というのが、葉梨委員の言われているのは現職の我々の今当選をしている議員のことなのか、落選をしている方まで含めているのかわかりませんが、当選をしているということになりますと、これは今度は国会で、どのくらい立法事務費なり、その他の議員一人当たり幾らというものをどうすべきかというのは、金額につきましては、私は国会の中で議論をしていただく問題と思います。 ただ、この際、私たちも法案をつくるとき議論になりましたけれども、おのおの政党によって違うかと思いますけれども、政策をつくるのに個人が合体をして政策づくりのいろいろな格好での費用を出しているというところもあり、これから行おうとする政党助成と、国会の中でその助成をしているのと、どういうふうにすべきかという議論も出てまいります。その関係も出てくると思うのであります。 それから、新人発掘の問題はまさに非常に重要なことでございまして、これはむしろ中心的にはやはり政党が組織的にやっていくということではないか。もちろん津島委員からもお話ございましたように、立候補の自由があるわけでございますから無所属でも立候補できます。その際に、選挙公営というものは世界の中で日本ほど、これほど個別に選挙公営をしているところはないわけですね。もちろんポスター代の価格の違いとかいろいろとありますけれども、今これだけ選挙公営をされておりますと、本当にボランティアでやればほとんどお金がかからないというぐらいまで選挙公営をしているわけでございまして、そういう意味で私は、選挙をやられる方は過去に比べればかなり恵まれてきたのではないだろうか。ただ、津島委員からもお話ございましたように、供託金没収の場合には選挙公営が働かないものもございます。やはりそのあたりは、いかに個人的にやりたいと思っても、国民の皆さん方の税金を使うことでございますから、やはり一定のそのあたりの限度があるのではないだろうか。 ただ、全体的には、葉梨委員の全般のお話をお伺いをしておりましたけれども、今いろいろ、近くはリクルート事件以来いろいろな議論が政治改革でなされているときに、どちらかというと個人中心からむしろ政党中心にすることがこの腐敗を防止して、新しい政治システムをとることができるんだという、そういう大きな流れの中で考えなければいかぬことではないかというふうに考えております。
○葉梨委員 きょうは時間が短くて、いろいろ伺いたい、御質問したいことがありますが意を尽くしませんけれども、きょうの質問の最初から申し上げた中で、今の衆議院の選挙制度は中選挙区制でございます。そのほかに小選挙区制があり、比例代表制がある。この問題、それぞれの制度の成り立ち、相互の関係というものを実はもっともっと突き詰めて考えなければいけないと思うのでございます。 私、ちょっと感じを申し上げますと、この間どなたでございましたか、一五%の支持だけあって出てこれるというのはという御発言がございましたが、現行中選挙区制で一五%の支持があって出てこれるということは、少数者の意見が国政に反映しているということで、私はむしろこれは評価すべきではないかなと思うわけでございます。そういう意味では、比例代表制、中選挙区制、小選挙区制とございますと、中選挙区制、現行制度が真ん中にあって、それと、仮に左か右か、片方に比例代表制があって、やや親近性が中選挙区制と比例代表制にはあるのではないか。これに対して、反対側に小選挙区制がありまして、小選挙区制はややあり方が違うのではないか、こう思うのでございます。これについて、きょうは時間がございませんので、これ以上御質問できないと思うのですけれども。 そこで、憲法との関係をちょっとお尋ねしてみたい、あるいは申し上げてみたいと思います。 憲法では選挙に関しまして、前文では、国民が正当に選挙された国会における代表者を通じて行動することを宣言している。それで、第四十三条でございますか、「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。」こううたってございます。国政選挙は、国権の最高機関である国会を組織するために行われるわけでございまして、内閣総理大臣の間接選挙のような機能を果たすとしても、直接にはまず国会に国民の代表者を送り出すのが第一義であると私は考えるのでございます。 そういうことから、選挙制度を、現行中選挙区制をそのまま行っていくのか、あるいは特に小選挙区制にするかという問題につきましては、代表の性格を論ずる前に政権を論ずることは本末転倒ではないだろうか、こう考えるわけでございます。政権をつくるために小選挙区制がすぐれていると第八次制度審ではうたっておられるわけでございます。そこら辺が私は一番基本にある問題でありまして、政権を第一義とするか、代表を第一義とするかについては、もっともっと政府の皆様あるいは自民党の提案者の皆様と議論を深めていく必要があるのではないかと思うのでございます。これについて御見解を伺いたいと思います。
○佐藤国務大臣 その点につきましては、解散前の通常国会でいわゆる百七時間政治改革議論をやったときの中心的な課題だ。もう一つは、企業・団体献金をどうすべきかと。廃止すべき、いや一定の額認めるべき、この二つが、いわば百七時間の基本的な中身だと私思っております。一方の方では、衆議院というのは内閣をつくる院であることは間違いないが、その前提として国民の民意を正確に反映をしなければならぬじゃないかという意見。もう一つの方の御意見は、衆議院というのは内閣を構成すること、つまり、どの政党に国民の皆さん方は政治を託したいのか、このことを、政権選択が衆議院の選挙なのだという二つの御意見がございました。結論的には、御承知のように決着を見ず、宮澤内閣の不信任案、そして解散・総選挙になったことは御承知のとおりでございます。 我々が、政府といたしまして、今度小選挙区二百五十、比例代表二百五十という案を出しましたのは、このような前国会におきます真摯な議論を踏まえまして、両方のいいところをとって、小選挙区はいわば政権をつくる、国民の皆さん方が政権選択ができるという、顔の見える小選挙区ということも入れ、かつ比例代表は、今葉梨委員も言われましたように、多様な民意を正確に反映をするというこの性格、この両方を入れたのが今度の二百五十、二百五十の並立制でございまして、そのように御理解をいただきたいと存じます。
○葉梨委員 今佐藤大臣の御答弁ございましたが、山花大臣はこの春までは、小選挙区制は絶対反対とおっしゃっておられました。それが、小選挙区比例代表併用制という御意見に変わった。そこのところはどういう経過があったんでしょうか。
○山花国務大臣 御指摘のとおり、かなり長い期間行われた選挙制度をめぐる議論の中で、私個人も、当時社会党としても、単純小選挙区制度には反対である、こういう立場を明らかにしてまいりました。 今お話しのところは、党の政策が変わったということについての御質問をいただいていると思いますけれども、御指摘のとおり、とりわけ最近の議論の中で、一方の極には単純小選挙区制があり、一方の極には比例代表がある。それぞれが原理を持っているわけでありますけれども、我々は、政権選択ということの前提には、広く国民の民意を反映する、このことが必要であろう。とりわけ、最近のように価値観が多様化して、いわば有権者の皆さんの選択の幅も広がっているということの中では、そうした有権者の気持ちというものを、政治に対する要求というものを幅広く拾い上げる中で選挙が行われるということが大事であろう。こうした観点から、比例代表を中心として選挙制度の改革というものを考えてきたところでございます。 そうした観点からしますと、従来の中選挙区制につきましても、これは準比例と言われているとおり、かなり顔の見える地域の候補を生み出しながら、同時に複数の候補者が当選の可能性を持つという意味において、比例代表制の意味もあることである。このことについては学者の皆さんも、定数是正についての最高裁判所の判決においても認めておったところでございまして、当初社会党といたしましては、中選挙区における定数是正、こういう主張をしてきたところでございます。 したがって、少し前の時期は、単純小選挙区と中選挙区の定数是正、これが対立の構図ではなかったかと承知をしております。その中選挙区制の格差是正ということだけでは全く一歩も歩み寄りがなかった。こういう状況の中で、改めてあるべき選挙制度というものについての検討を、当時社会党としてもスタートさせました。その場合には、あるべき選挙制度ということになれば、当時の観点でありますから、今日も変わりませんけれども、何よりも金と政治を断ち切った金のかからない選挙制度ということを念頭に置きながら、公平さ、公正さ、民意の反映、国民にとってわかりやすい、こういうことを検討した中で、全体としては併用型、西ドイツ型の選挙制度ということに踏み込んだところでございます。 この考え方につきましては、当時社会党だけではなく、公明党の皆さんとも御一緒いたしまして法案を提出した経過については御承知のとおりでございまして、しかし残念ながら、海部内閣の提案以降与野党の対立がずっと続いたままでございまして、さきの国会におきまして、当時社会党の立場としては、公明党の皆さんと御一緒して併用制を提出しておりましたけれども、さらに一歩踏み込んで、譲歩をして、歩み寄りという言葉を当時使いましたけれども、連用制あるいは運用の修正ということなども議論をしながら、さきの、とりわけ委員会における理事間の折衝等にも臨んだところでございます。 若干経過を申し上げましたけれども、いろいろ議論をした中で、全く対立したまま、いつまでたっても政治改革については実現が遠のいているという現状の中で、政治的な選択を行って歩み寄りをしたというのがこれまでの経過でございまして、同時に、これは選挙制度だけではなく、もう一つの大きなテーマであった企業・団体献金禁止、腐敗防止や政治資金の問題につきましても、全く対立したところについて、全体一体であるならば成立する見通しも出てきたという前国会の中で、我々としては態度の変更を迫られ、そして党としても決断をしてきた、こういう経過でございます。 こうした長い議論の中における、一つ一つ世論を重視しての政治選択であったと、こういうように私としても今日の立場で承知をしているところでございます。
○葉梨委員 経過は伺ったわけでございますが、先ほど私申し上げましたように、これは私の見解でございますが、中選挙区制があって、片方に小選挙区制があり、こちらに比例代表がある。比例代表と中選挙区が結びついていくというならまあ自然な流れ、あるいはわかるのですけれども、これと小選挙区制というものは、私はやや異質なものであって、それを結びつけるについてなお納得できない。これは政府原案だけでなくて、実は自民党の案についても、私も自民党の議員ではございますけれども、まだ了承できずというか、理論的に納得できないという気持ちでございます。 それで、選挙制度を変えるということは、明治以来の衆議院の選挙制度の変遷を見ておりまして、小選挙区、大選挙区、小選挙区、それから中選挙区あるいは大選挙区、今の中選挙区、こういう経過の中で、そうしょっちゅう変えられないのではないだろうかな。特に、私心配いたしますのは、この前の総選挙の前に政治改革を各党が主張されましたが、具体的な選挙制度の改革ということは公約しておられなかった。それが、先ほど経過は伺いましたけれども、社会党からは並立制まで一挙に、どうも論理的な私どもは納得ができないけれども、歩み寄ってこられた。これは、今度は自民党について申しますと、私も議員の一人としてやや申し上げにくいけれども、自民党も単純小選挙区制から一足飛びに並立制に変わった。そういう流れの中で、何十年かにわたって代表を送る基本でございます選挙制度の議論が移っていったというところに、何か危うい、危なげを感じるわけでございます。 そういう意味で、今私は山花大臣に御質問申し上げたわけでございまして、一歩一歩、もう少し自分も納得し、それから有権者も納得するような論理的な何か過程が必要ではなかったんだろうかな、こう私は考えている次第でございます。 津島委員、何か御答弁いただけますか。
○津島議員 私どもは、既に海部内閣のときの政治改革大綱で考え方を明らかにしておりますので、葉梨委員におかれても、それ以来の自民党の公約と公式の立場というものをよく勉強して御理解をいただきたいと思います。
○山花国務大臣 今津島先生からそういう話を伺ったのを聞いておりましたけれども、やはり一つの時代のテンポというものがあったんじゃないでしょうか。海部内閣のときの提案と今回の自民党案、かなり中身において違っている部分もございますし、また前国会における自民党案と今国会における自民党案も変わっているわけでありますけれども、その意味におきましては、時代の速いテンポということの中でそれぞれの政党が政治決断をしたということではないかと私は考えているところでございます。 実は、党の関係、社会党の関係についても御質問いただきました。過日の選挙に臨む一番最終的な発表といいますか、これは全体の議論が進んでくる中で、五月二十八日、まだ解散・総選挙の雰囲気のずっと前の段階ですけれども、選挙制度についての最終的なといいますか、その時点におけるものですけれども、このときには社会党、公明党、民社党、社民連、民革運と日本新党、細川さんのところを含めて、当時は連用制を軸と、こう言っておりました。連用制を軸として与野党の合意形成ができる案をつくることで一致をした、これが六党・会派の合意でございました。連用制までいったんだけれども、まだ当時の自民党は単純小選挙区、総務会党議決定から一歩も動いていないということの中で、ここだけでもどうなんだろうかということが当時残っておった次第でして、六党・会派の代表が集まった中で、連用制を軸として与野党の合意形成、当時の野党とは逆でありますけれども、をするということが終盤における当時の野党の合意でございました。 そうした中で、当時の社会党といたしましては、ここにパンフレットを持って御説明させていただいているわけですけれども、新しい政権で政治改革を実現しようと、党としてもこういう打ち出しをいたしますと同時に、かねてこの国会、この会場でも御説明させていただいている、選挙に臨むに当たりまして六党・会派の合意をつくり、そして非自民の連立政権をつくろう、これを最大の公約といたしまして選挙に臨んだ次第でございます。 選挙の結果、国民の審判は政権交代の可能性を示すものでありました。当時の私たちの選択としては、じゃ政権交代を選ぶのか、そうではなくて、あくまでも選挙制度について従来の立場に固執するのか、こうした重大な政治の選択が求められたところでございまして、当時社会党としては、そうした選挙で政権交代を公約したその国民の、有権者の皆さんに対する大義を重んずるという選択を行ったところでございまして、若干経過を申し上げましたけれども、そういう速いテンポの中での政治決断の中で、御指摘のとおり、選挙制度の具体的な提案について方針を変更してきたということについては、御指摘のとおりでございます。
○葉梨委員 今我々は衆議院における選挙制度の改革を議論しているわけでございますが、実は国会には両院、参議院がございます。我々は衆議院の改革が済んでから参議院を考えたらいいということではなくて、両院が一体となって国会を形成しているわけでございます。そういう意味におきまして、参議院の役割をどう考えるのか、衆議院と参議院が選出方法、選挙制度を違うものにしなければ意味がない、こう思うのでございます。選挙方式を互いに異なるものにして初めて、民意をそれぞれの異なった方法でくみ上げて国政を審議し、また社会の発展に貢献する、こういうことでなければいけないと思うのでございます。 これ以上参議院のことについて私がどうこう、自分の考えはある程度ございますけれども、申し上げるのは僭越であろうと思いますので、これで、こういう指摘をさせていただきたいと思います。 もちろん、衆議院が優越と言ってはいけないけれども、参議院が衆議院に対して抑制と均衡、補完の機能を発揮される、そういう考えの中で両院のあり方を考えていかなければいけない。そういう意味で、私は、この今度の議論はまだ半ばまで来てないんじゃないだろうか、片肺飛行をやっているんじゃないだろうか私はこういう思いがしてなりません。 これは、私が先般の解散前の会期において、自民党の総務の一員といたしまして総務会でも発言したことがございます。また、中山太郎議員も、参議院に在籍されたという御経験からいろいろ御意見も開陳しておられるわけでございまして、私はそれ、両方をこの際、特に参議院の比例代表制度というのは、提案者の意図と違って全国区制度以上にお金がかかったり弊害の多い状況でございまして、そこら辺も、制度的な整合性のほかにそういう反省を込めた改革案がこれから出てくるのではないかと私は期待をしているところでございます。 今まで、この短い時間に私が今考えておりますことを申し上げました。そして私は、細川総理がこの委員会にこの前、総括質問のときにもおいでになりまして、比例代表制と小選挙区制との、この並立制についてのお考えを答弁されたりしておられるのを伺っておりまして、細川総理まじめな方でいらっしゃるけれども、この選挙制度というものについての重大性というものをもっともっと認識していただきたいな。例えば、来月の中旬までに参議院に送ってとおっしゃるには、まだまだ私は議論が尽きないのではないか。既に先国会、九十時間以上審議をして、百何時間ですか、今度もまたやっているじゃないか、こういう御意見も私は存じておりますけれども、しかも基本的なことについて、与党の議員の方々、野党の私どもの自民党の中にも、そこら辺について議論がまだあるのじゃないか、腑に落ちない、こういう者もたくさんおるわけでございまして、結論がどうかということは次のなにとしまして、私はさらに慎重な審議を進めていってもらいたい、そのようなお取り計らいをしていただきたいということを実は私は考えているわけでございます。 そういう意味では、例えば、この臨時国会でこの法案に決着がつかなければ総理は責任をとるとおっしゃいましたけれども、私は、慎重にまた幅広く、そして深く審議を進めていくということであるならば、それは総理の責任問題ではないのではないか、私はそのように考える次第でございまして、そのことを最後に申し上げまして御質問を終わらせていただきます。
○石井委員長 住博司君。
○住委員 政治改革という言葉はもうすっかり耳なれた言葉になりましたけれども、ただ、これが実現することによって日本はどう変わっていくんだろうかということになりますと、その将来像がいま一つはっきりしてないということで不安を感じている人も大勢いらっしゃるんじゃないのかなと、最近つくづく思います。 それで、私どもよく政治改革というふうに言って通常イメージしていることは、選挙制度の改革であるとか政治資金規正法の改革であるとか政治腐敗の防止であるとか、そういったところだろうと思うんですね。これはいずれも政党政治のルールにかかわる問題だ。もちろんこれらの問題の重要性を否定するつもりはありませんし、今私たちが長い間議論をしてきたのはまさにその点ですから、全く否定するつもりはありませんけれども、本当は政治改革の論議というのはそこで終わってはならない、こういうふうに思っております。 私は戦後の生まれですけれども、戦後の民主主義が生まれてからもう半世紀近くたった。今議会政治をさまざまな視点から見詰め直して、行政や財政あるいは中央と地方との関係、古い制度や仕組みを徹底的に見直す作業というのを行って初めて新たな道が生まれるのではないか、開けるのではないか、そんなふうに私が考えているということをまず最初に申し述べさせていただいて質問をさせていただきたい、こう思います。 これまでのいろんな議論を聞いていますと、やはりさまざまな意見を議員お一人お一人持っておられるわけです。そして、そういうことを考えたときにまだ煮詰まっていない部分もあるのかな、こう思います。どうぞきちんと議論をそしゃくをして、余り短兵急に物を進めないで、しっかりと日本の将来の民主主義の姿というものをお互いにつくり上げていく、そういう感覚をぜひ持っていただきたいということをまず最初に申し述べたいと思います。 私どもは今野党になりまして、自民党による単独政権は終わりを告げた、八つの党派連立の政権が誕生いたしました。これを暫定と見る人とそうではないと言う人、この前私が今津議員の質問に引き続いて代表質問したときに、武村官房長官は暫定ではない、こうおっしゃったし、たしか羽田副総理は仮の姿だというようなことをおっしゃった。あれについての答えはいただいておらないのだけれども、そういうふうにおっしゃいました。しかし、いずれにしましても政権交代は起こったわけですね。しかし、政権交代はしたけれども、それから地方分権のお題目というのは聞こえるけれども、生活者優先という声も上がるけれども、一体何が変わっているんだろうか、何も変わってないんじゃないのかなというのが今将来像をぼやけて見せている、そんなところではないかと私は今感じています。 今の八つの党派連立の政権は、国の基本方針を承継するとの合意の上で成立したというふうになっています。山花大臣もよく本会議場で八党の合意の文書を読み上げたりしておられましたから、私どもも聞いております。 そこで伺いたいんですけれども、米の完全自給体制というのは、これは国の基本方針だと思いますか、そのことについてお答えをいただきたいと思います。武村官房長官と社会党出身の山花大臣、そして石田総務庁長官、それぞれお答えをいただきたいと思います。
○武村国務大臣 防衛、外交などを例示にしながら、国の重要な政策は引き継ぐということを合意をいたしております。防衛、外交だけという意味ではありません。国の根幹にかかわるような重要政策、基本政策を指しているのだと私は思いますが、その中に米の完全自給の政策が入るかどうかというお尋ねだろうと思います。 私なんかは、米の自由化反対の立場できた一人でありますから、これは大変重要な政策だというふうに私個人は思っております。政権全体でそのことを、入るか入らないかは議論をしたことはありませんけれども、幸い今ウルグアイ・ラウンドをめぐってもこの問題に対する基本的な姿勢は七党一会派一致をいたしておりますので、ほぼ重要政策と考えていいんではないかというふうに思っております。
○山花国務大臣 先ほども引用していただいた八党・会派の合意の際、米につきましては、米の例外なき関税化については反対をする、こういう八党・会派の意思統一を行っているところでございます。 今自給率の問題、こう御指摘いただきましたけれども……(住委員「それはいいです」と呼ぶ)そうじゃないですか。 それでは、以上のとおりでございまして、基本的には官房長官の答弁と同一でございます。
○石田国務大臣 お答えを申し上げます。 国の基本的な政策を継承するということは、これは、政権がかわったときに極めて私は大事な視点であろうと思うわけでございます。政権がかわったと同時に百八十度あらゆる政策が変わったんでは、これは国民の皆さんも大変不信感と動揺を来すわけでございますから、やはりそういった意味においては、基本政策を重視し、それを継続するということは極めて大事な問題だというふうに思うわけでございます。また、将来にわたって新しい政権がどう考えるかは、これまたそれなりの整合性を持ちながら変化をしていくべきものであろう、こういうふうに思うわけでございます。 また、米の問題につきましても、私はやはりこれからの日本の食糧の自給という問題を考えますれば、極めて重要な政策の一つの柱であろうと思いますし、それについても今までいろんな意見があったことを承知をいたしておりますが、私どもとしましても、例外なき関税化は反対ということを最終的に決めて、これはもう連立政権を組む前の話でございますので、当然今その姿勢で政府も交渉しようとしておりますし、その政策を堅持してまいる決心でございます。
○住委員 今の答弁を聞いている限りは明確におっしゃっているわけですけれども、最近は、新聞報道を見ると、六年間の猶予つきで関税化に向けた交渉に入ったみたいなことが伝えられ、否定をしても否定をしても出てくる。まるで本当じゃないか、こう思われるようなことがある。もしそういうことになったら、山花大臣、どうされるのですか。それは、連立与党のその枠組みを外してでも反対をしなければいけないというふうに考えておられるのですか。
○山花国務大臣 今の、一部報道で、何かと少しきょうの答弁とは違った雰囲気のものもあるではないかということにつきましては、これは官房長官を含め農水大臣も、そういう報道をされているような事実は一切ない、こう否定した経過もあったのではないかと思っております。今日、今連立政権の合意という観点から御質問いただきましたけれども、政府の方針として、先ほど来お話ししておる例外なき関税化については反対するという方針には変わっていない、こういうように考えているところでございます。
○住委員 米の問題だけでもなくて、今減税との絡みで消費税の話も出てくる。社会党の方々は、もう明確にその消費税の存在を最初に否定をされるようなこともおやりになった。私ども大変苦労したりしたことも覚えております。それについても同じだと思うのですが、今、消費税についてはどんな評価をしておられますか、山花大臣。
○山花国務大臣 今、閣僚としての立場からするならば、政府の合意したものを尊重していく、こういう立場でございます。党の方針につきましては、幾度がお話しする機会がございましたけれども、社会党としては消費税については反対である、こういう立場を堅持しているところでございます。 ただ、その問題だけではなく、さまざまなそうしたテーマについての御質問だと思いますけれども、連立政権をつくるに当たりましては、先ほど引用いたしました合意を含めて、我々はこれでやっていこうということを決めているわけでありまして、そこではそれぞれの党がそれぞれの固有の政策を持ちながらも、連立政権においてはその連立政権の合意を尊重して内閣を守り立てていきたい、こうした決意がそこに示されているわけでありまして、連立政権の合意の範囲内であるならば、ここに参画した各政党は、社会党を含めということですけれども、この連立政権の合意をあくまでも尊重していくということが大前提になってきていると思います。 ただ、その連立政権の合意にない問題、一体それはどうするのか、あるいは社会党の党の基本理念あるいは基本的な価値観と違うようなことが政府の決定となる場合はどうなるのか、これは連立政権の存在そのものにかかわるテーマだと我々は考えております。
○住委員 まさにそういうところがよくわからないから、日本の将来がどうなっていくのか不安感を感じるのではないかということを指摘しておきます。 そして、今はしなくも山花大臣おっしゃったその新しい政策選択をしなければならないときに、今までの合意とは違うことが出てきたときに、一体この各党各会派の意思をどうやってまとめていかれようとするのか。まあ政策幹事会というのがあるように仄聞するわけですけれども、調整がつかない点があったらどうされるのでしょうか。官房長官、その点お答えいただければありがたいと思いますが。
○武村国務大臣 いずれにしましても、七党一会派、今五会派になりましたが、五会派の連携、協調で政策の協議をしながら決断をしていくわけであります。決断をする前の状況を御指摘されると、住さんおっしゃるとおりでございまして、まさにばらばらであります。ばらばらの違いのある政党がいかにして一致点を見出していくかそこにむしろ目を向けていただきたい。一致したものが政権の政策になるわけで、残念ながら一致しないものは政権の政策にはなり得ないということであります。しかし重要な、国として避けがたいようなテーマは、もう万難を排して、過去のいきさつを大きく乗り越えて、多少傷を背負っても一致をするための努力をお互いにしていこうという考え方で参りたいと思っております。
○住委員 これは、これからもずっと連立政権が抱えていく大変大きな重要なテーマだろうと思いますし、将来は私どもも同じ悩みを抱えなければならないかもしれないというふうに思います。しかし、やはり一定の答えというものはある程度お示しにならないと将来像というのは描けないんじゃないかということを、私は感じているということを考えていただければありがたいと思います。この話については、多分これからもいろいろな重要な政策選択の場所で先輩の議員の方々がこの点についてお伺いをしますと思いますので、私はこの辺で次のテーマに移らせていただきます。 政府と自民党の政治改革の関連法案、これまで当委員会で詳しく論戦が交わされてきたわけで、まあ答弁に立たれている先生方あるいは閣僚の方々は、もういいんじゃないかと、こう思われるかもしれません。しかし、先ほども申し上げましたように、私ども、委員会に出てきて質疑の内容を聞いていますと、やはり議員一人一人が、本来は全員が質問に立って、それぞれの疑問点を打ち出して答えを出すぐらいでなければ、民主主義の土俵づくりになるわけですから、本当は審議を尽くしたことにならぬのではないのかなというぐらいにこれは重要な問題だというふうに思っているんです。きょうも、確認の意味も込めて、少し細かいところも立ち入りながら質問をさせていただきたいと思います。 〔委員長退席、三原委員長代理着席〕 事前ポスターについてなんですけれども、今は、選挙期間でないときに候補予定者や後援団体が掲示をする政治活動用ポスター、いわゆる事前ポスターが、ベニヤの裏打ちがないものに限って認められているわけです。今も街中へ行きますと、山花さんの顔があって、私どもの田舎にはまだ張りっ放しのところがあるのですね。山花動く、政治は変わるだったかなんかだったと思いますが、まさにそういうのが残っております。事前ポスターは憲法二十一条の表現の自由、つまり政治的な意思、意見表明の手段として認めるべきだとは思うのです。当たり前のことだと思います。しかしそれは、張るのも張らないのも自由なんですね、本当は。ところが、一人が張り出しますと、あるいは一つの党が張り出しますとエスカレートしていくのが現実なんです。 私はわずか四年足らずの議員歴しかありません。準備をし始めてから七年です。私は、実際初めての選挙の前に、資金面の点もありましてポスターを張らずにいたのです、事前ポスターを張らずにいた。そしたら支持者から相当批判されたことを今でも覚えています。つまり、おまえは立候補する意思がないのかとか、ほかはみんなやっているのにおまえはどうするんだなんてなぐあいで問い詰められたこともありました。その結果、張ることになったわけですけれども、結局は場所が確保できないということで、悪いことを承知でみんな電柱に張り出した。 エスカレートしていくと橋の欄干とか、ひどいのには駐車場の駐車中の車にまで張るのが出てくる。こんなことが起きちゃう。我も我も張っていっちゃうということで、まあ電柱という電柱にはだれかの顔が見えるなんということが現実問題として、私どもの富山県だけじゃなくてほかのところでも私は起きているんだと思うのですね。選挙をやっている方々はわかっておられると思うのです。そして、選挙戦に入っても、余りにも数が多過ぎてはがし忘れてしまうということで、どこかに必ずポスターが残っているという現実をやはり知っておかなければいけないと思うのですね。 モラルの問題といいましても、いつも競争の中にいると、その心理というのは穏やかなものじゃないと私は感じます。これが、例えば私どもにとってみれば、政治活動費の増大を招いたんじゃないかという点が指摘できると思いますし、無意味な金の競争を招いたんじゃないだろうかということを私たちは反省しているのですね。そしてまた、街の美観というものを著しく損ねているんではないかという反省も持っていなきゃいけないと思うのです。そんなことを考えますと、表現の自由といえども無原則であっていいわけがないな、こういうふうに思います。 それで、規制の目的が合理的であれば私たちは一定の規制があってもいいと、こういうふうに私自身は考えています。そして、自民党案は、衆議院の任期満了一年前または解散の翌日から一定期間禁止としているわけですね。改めてここで事前ポスターの禁止、一定期間の禁止の根拠、その理由についてお伺いをしておきたいと思います。
○伊吹議員 禁止はもちろん今、住先生がお述べになったのと全く同じ理由でございます。
○住委員 自治大臣は、事前ポスターに対する規制必要なし、こういうことでありますね。なぜそういうふうに言い切れるんですか。
○佐藤国務大臣 実態につきましては、住委員御指摘のように、私のところの愛知県では今言われたほど激しくないのでありますけれども、かなりそういった氏名の入った文書とかと非常に紛らわしい、あるいは美観を損ねる、そしてお金が非常にかかるということで、いろいろと問題になっていることは私たちも承知をしております。 ただ、一方、今委員も言われていますから御承知の上でございますけれども、じゃ一律に全部法律で禁止をするということになりますと、これはやはり言われておりますように憲法二十一条の政治活動の自由ということを損ねるということにつながってまいりますので、これは非常に慎重に検討しなければいかぬのじゃないか。昨年も、緊急改革の中でも随分いろいろな議論がございましたけれども、合意を見ることができなかったわけでございます。 例えば、それでは、一年以内というときはだめですというふうにした場合に、新人はどうするんだというのがすぐ出てまいりますね。その点、選挙運動あるいは政治活動の平等性という面からどうなんだと。これは有権者から見ますと、そんなに住委員が言われるほど多くなくても、ああいうことが出てくると、ああそろそろ選挙がなというようなことを感ずるという、全くこれは副次的効果かもしれませんが、そろそろそういうあれなんだなということを感じさせるということもございまして、一番やはり重要なのは憲法二十一条の政治活動の自由。じゃ、個人名は小さく演説会になっていて張ってあるもの、政党名の方が大きいというようなものまで本当に規制できるかということになりますと、本当の意味での事前ポスター、今言われております事前ポスターというのは、これは事前運動の一環になれば取り締まっているわけですね。 ただ、住委員御指摘のことだとすれば、富山県では取り締まっていなかったということなんでありまして、その範囲内でなお慎重に検討していかなければいかぬと思いますが、直ちに法律をもって一律に禁止するということについては、極めて慎重的であります。
○住委員 そこのところがやはり問題なんですね。要するに、これは本来の目的にかなってあるものだということならば、それはおっしゃるとおりかもしれません。しかし、そうではないということの方が今までは目立っていたのではないんですかということはやはり考えておかなけりゃならないし、それはどの政党がどうのこうの言うんじゃありません。そういうことがやはり、実を言うと不快感を与えたり街の美観を損ねるという観点も持たなきゃいけないのじゃないんですかということを私は指摘をしておきたい、こういうふうに思っているんです。 もう一つ、私、戸別訪問についても伺いたいと思います。 欧米の諸国では広く認められている、意見表明の場所である。我が国では明治、大正の選挙のときにいわゆるどぶ板選挙をやり、買収、供応のもとになったから、だから大正十四年の普通選挙法の施行以来、一時期一部の人に認めたケースはありますけれども、ほとんどそれは禁止だというふうになっている。その過程はすべて皆さん方御承知だと思うんですけれども、今回政府案がすべての選挙において、時間を朝八時から夜の八時までの間自由にしたという理由はどこにあるんでしょうか、もう一回お聞かせをいただきたい、こう思います。
○佐藤国務大臣 今まで禁止をされてまいりましたのは、そこで買収、供応が起こるであろうということ、それから来られる方が次から次から来られたら煩わしいというのが主な理由だったと承知をしておるわけでございますが、今回御承知のように非常に罰則規定というものが厳しくなってきているわけでございますし、これは政治活動の基本的な政策を伝播する、広げるという意味におきましては、本来基本的には自由であるべきものであるという趣旨からいって、これはこの際、選挙制度も政党中心に変わり、かつ余り頻繁に訪れれば、その有権者にとりまして不快感を催すようになればこれはマイナスになるわけでございますから、一定の自制が働くということで、本来基本的に解放すべきもの、そして買収、供応等はこれは非常に厳しい罰則を持っておりますので、その意味で十分ヨーロッパのように自由な活動ということを許した方がいいのではないか。 ただ、どなたかから前にも御質問ありましたが、今委員御指摘のように、非常にそれがさらに国民的大問題になっていけば、これはもう一度考えていかなきゃならぬとは思っておるわけでございます。
○住委員 ちょっと今のだと、買収、供応のおそれなしというのは罰則が厳しいから、こういうことですよね。こういう理由ですね。本当にそうなんでしょうかね。 それから、人数制限がない理由というのはどうなんでしょうか。やはりこれは、選挙をやっていますと何でもエスカレートするんです。さっきのポスターの問題もそうだと思うんですね。本来はやってはいけないことかもしれないなと思っても、だんだんエスカレートしていくということを、同じ選挙をやった人間はみんな知っているはずなんですね。私のところだけ違いますよなんという方は多分いらっしゃらないと思う。そうやってエスカレートしていく。人数によっての威迫のおそれなしとする理由というのはどこにあるんでしょうか。
○佐藤国務大臣 人数の問題については、海部案のときに十五人という、腕章をつけてというお話がございました。しかし、実際には小選挙区の大きさが五十万人を一人という原則ということになってまいりますと、実際にやろうと思うと十五人ではとてもそれは原則的に解禁したということにならぬわけでございますので、そういった意味で私たちとしては時間制限以外には設けなかったということでございます。
○住委員 ですから、この政府案の考え方を見ますと、ある部分は、いろいろなことがあるから非常に自己規制をして余りエスカレートはしないでしょうよ、こういう組み立て方を一方でしているわけですね、例えば事前のポスターの問題とかあるいは戸別訪問については。ところがある一方では、政治家というのはもともと悪いことをするやつだから相当制限をしておかなければだめなんだ、厳しくやっておかなければいけないんだ、こういうふうに言っている。同じ選挙をする人が、一方で自由にやるのと、一方で要するに規制されなければどうしようもない人間だと、どうしてこんな二つの考え方に成り立ってこの法案が出てきているのかなと、前からずっと疑問に思っているんですね。そのことについては、今のお答えではどうもはっきりわからない。 私は、今までも、まあ下級審の判決では戸別訪問の禁止というものを違憲だと言ったやつはありますけれども、大体最高裁判決というのは一貫して戸別訪問の禁止というのは合憲だとしているわけですね。そして、その理由というのは、禁止によって失われる利益と、そして禁止することによって選挙の自由とかそういうことを確保することとどっちの利益が優先なんだ、こう考えたら、禁止する方がはるかに利益が大きいのだ、こういう考え方に成り立って判決が出ているというふうに私は思っているんです。 私は、今度の選挙制度の改革で、新制度にするからすべてすぐに自由化に踏み込むということではなくて、政党中心や政策本位の選挙制度、これは私どもも目指しているところですから、それがしっかり定着してから考えるべきものではないのかな、特に戸別訪問については。したがって、人数制限とか時間といったものを今もうちょっと考えておいた方がいいのではないかこういうふうに思うのです。 ですから、慎重に対応すべきだという考え方に私は立っているんですけれども、自治大臣、今までのいろいろな過去の判例も含めてどうお考えになっているのかということをもう一度、慎重に対応する意思はないのか。スタートして余りにエスカレートしてだめになったから、じゃ禁止をしますよというのじゃなくて、むしろ最初に、ここまでは、これくらいまではというふうに制限を加えておいて、やはり制度がスタートをして、これくらいなら、国民の意識も高揚してきているし、そしてまさに、モラルに反するようなことをすれば、その政党やあるいは候補者自身がとても戦い切れないのだというふうになるまで、実を言うと制限を加えておいてもいい分野ではないか、私はそう思うんですよ。 そのことについての自治大臣の御見解を伺いたいと思いますし、自民党の提案者の方々、今度は禁止をされている、そのことについてもちょっとお伺いをしておきたいと思います。
○佐藤国務大臣 政治資金に対する対応の仕方、それは政治家性悪論に立っているのではないか、ポスターのことについては、それは規制をしないではないか、これは対応の仕方が違うのではないかと言われましたけれども、これはやはり問題によりけりだと思うんです。政治資金に関係する問題は、残念ながらリクルート以来不祥事が続発をしてきたわけでございまして、なるがゆえに政治改革になってきたという経過があるから、非常に対応は厳しいということであります。問題、問題によってやはり対応の仕方が違うと思います。 戸別訪問の問題につきましては、確かに住委員言われますはうな議論が全く政権与党の中にもなかったわけではございませんけれども、本来、これは原則的に自由にすべきではないかというところに立って、私たちとしては法案を出させていただいたわけでございます。 ただ、今申しましたように、あるいは住委員も御指摘になりますように、余りにもそれがエスカレートして、問題になった場合にどう対応すべきか、これはこの際、政党本位、政策中心の選挙に変えるという中での戸別訪問の自由化の問題でございますから、一度やはり原則にのっとって全面解禁すべきである。もし、これからやってみて、委員御指摘のようにいろいろな問題が出てくれば、これはまた新しい対応を考えなきゃいかぬと考えております。
○伊吹議員 基本的には、私も、選挙というのは有権者がまず主体にあるわけですから、有権者に対して、有権者一人一人に対して、候補者が直接お宅に伺ってお話をする、これが私は一番望ましい形だと思います。 しかし実際は、候補者じゃなくて、無制限な運動員ということになるわけですから、果たしてそれが日本の国民生活あるいは慣習、国民感情にそぐうかそぐわないかということは、これは最高裁の判例を住さんがお出しになったんですけれども、国民の感情は最高裁の判例を、まあ私は、支持をしているのが国民感情じゃないかな。いろいろ戸別訪問についての世論調査やテレビでの番組も、私、拝見しましたけれども、大部分の国民は、まあそういうことはやってもらいたくないという意見が大部分だったように私は記憶いたしております。
○住委員 まあ戸別訪問については、今自治大臣おっしゃったように、それも一つの考え方でしょうと。だけれども、やはり今までの経過で、ここでとぎれて次の選挙になるわけじゃないですね。ずっと運動する人も有権者の気持ちも、みんな同じの中で新しい制度を入れなきゃいけないということなんですからね。そこのところを考えたときに、そんなに、新しい制度になりましたから、いや違いますよという話には、本来ならないと私は思いますよ。そのことだけはやはりぜひ、問題が起きてから考えますというやり方が、実を言うと、社会党におられたときに皆様方が政府に対して指摘をしたやり方だったんじゃないんですか。問題が起きる前にいろいろと考えてそれに対応するのが政治じゃないかと、皆さん方おっしゃっていたと私は思ってますよ。だとすれば、そういう考え方に成り立って物を進めていくべきでないかと私は思うんです。 そして、今伊吹先生がおっしゃったように、私も、本来は候補者が一人一人きちんと自分の政策、我が党の政策というものを訴えて、そして、私どもの方がはるかに上なんですよ、私たちにお任せをくださいという言い方で選挙をするのが当たり前だと思うんですね。そして、一軒一軒というのはなかなか大変だろうけれども、本来は、一人の有権者の方々が皆さん方の意見を聞く、候補者の意見を聞く、そういう機会がなきゃならないと思っているんですね。 私は、以前から、立会演説会というのは復活させるべきだ、こういうふうに思っておりましたけれども、今回、そういうものが入っておりませんね。それはどういう理由なんですか。自治大臣、お伺いします。
○佐藤国務大臣 立会演説会というものが昭和五十八年に御承知のように廃止をされたわけでございますけれども、それはそれなりに、例えば候補者がそこに行けば、ちゃんと選挙管理委員会が集めてくれるわけですから話せるとか、そういういい面もあるわけでありますが、一方、候補者側から言わせますと、言うまでもなく、このころのときには、まあ場所によって違うと思いますが、四百人、三百人、非常に人数的には限られてくる。あるいは動員合戦ということで、その支持する候補者が終わると、全部いなくなってしまうというのがそのころの実態でございましたし、また、非常に選挙運動の行動を、広いところになりますと、あれは告示になってから選挙管理委員会が時間、場所、発表するわけでございますから、そういう意味で非常に時間をとられるとか、どうも運動の割合としては効率的によくないのではないかということがございまして、五十八年に廃止をされたわけでございます。 今、こういうマスコミの時代でございますので、ひとつテレビを、あるいはラジオや新聞や、そういったものをなるべく多様化していく方が、実際の選挙運動、選挙運動期間も短くなっておるわけでございますので、より効率的ではないかということで、むしろマスコミの方に比重をかけている選挙運動になってきている、こういうことでございます。
○住委員 だから、そこのところがちょっとあれなんですね。五十八年になくなった理由というのもよくわかっているんですね。 しかし本当は、百人の中で動員された人が九十八人であろうとも、二人はすべての人の話を聞きたいという方がいらっしゃったら、本来、政策をきちんと訴えていこうとする政治家は、そこに出ていってきちんと話すべきだと私は思いますよ。そして、そうしなければ、きちんとした政治的な啓蒙とか、政治的教育というのはできていかないと思うんです。むしろ、そういう大量動員をしてきて、そしてその候補者が終わったら帰っていくんだというような政党は、ほかの有権者の方々からどう見られるのかということを本来考えるべきなんではないのかな、こう思います。そのことが一つ。 それから、私もかつてテレビ局に勤めていましたから言うわけではありませんけれども、テレビというのは双方向じゃないんですね。一方通行なんです。常に一方通行でしか意見の表明を聞くことはできないんです。そして、やじることはいけないと思いますよ、本会議場でやじったら文句言われるのと同じですから、やっちゃいけないことだとは思うけれども、しかし、聴衆の方々がどんな表情で話を聞いておられるのか、そんなことは、政治に携わる者として、しっかりそれを見ておかなきゃいけない分野ではないのかな、こう思うんです。 ですから、政見放送があるから、マスコミがあるから立会演説会は要らないのだという理屈には私はならない、こんなふうに思いますけれども、もう一度、その点、お伺いしたいと思います。
○佐藤国務大臣 そういう御意見もあろうかと思いますが、実際のところ、それじゃ二週間、我々の選挙でいえば十四日間の間に、三百人のうち本当に立会演説会聞きに来た人は十人だったといたしますと、一体、本当にそれで選挙運動として我々の政策を訴え続けることができるだろうか。やはり効率の問題というのも、議員各位も、この五十八年の改正のときには、廃止のときには、いろいろ意見がございまして廃止になったわけでございます。 新しい制度が入る中で、今度は政党本意になっていくわけでございますので、政党を中心にしてテレビ、ただしこれも住委員御指摘になると思いますけれども、一定の限界がございます。ございますけれども、やはりそれの方がより効率的ということを考えますと、立会演説会の復活というところまで私たちの法案としては組み込まなかったわけでございます。
○住委員 政見放送なんですけれども、政見放送というのは、候補者の届け出政党及び名簿届け国政党に限る、こういうふうになっている。つまり、無所属立候補者は政見放送に加われないということですね。 それで、そこで差をつけたいという気持ちはよくわかるのですけれども、実を言うと、関東とか近畿というのは、電波が混在をしているわけですよね。近畿なんかへ行きますと、多分あれは二チャンネルだったと思いますけれども、NHKは二チャンネルだったかな、それをやると、滋賀も和歌山も奈良も、多分神戸も映っちゃうと思うんですね。関東も同じだと思うんですね。これはどういうやり方で政見放送をやっていくことを想定していられるのか、まだ私としてはそのイメージがわかないのです。 単ローカルでやって電波を出しているところも県によってはあるし、しかし広域に電波を出しているところもあるんですね。そのときに、この放送は、例えば栃木県の選挙区の政見放送でございますと、こう言われても、同じものをまた何回も何回も、あすは神奈川県だ、あすは埼玉県だといって見せられることにならないのかなと、こんなふうに思うんですが、もし間違っていたらその点指摘をしていただきたいと思うんです。そのことをぜひお聞かせいただきたいと思います。
○佐藤国務大臣 住委員御承知のように、御指摘のとおりでございまして、東京におっても栃木や群馬のものが見れるという形に今なっておるわけでございます。 そこで、今度の場合には、御承知のように名簿届け国政党が政見放送ができるということになっておりまして、今、住委員御指摘のようなこともございますので、実際小選挙区の候補者をすべて政見放送させるというわけには実務的にもできないわけでございますので、もちろん政党の政見放送に小選挙区の立候補者が出ることは、これは構いませんけれども、政党を中心にやっていくということでございます。
○住委員 政見放送のつくり方は、多分その政党に任されるわけだから、余り重なるような放送をつくったところはそれなりに損するんだという考え方もあるでしょうから、まあこのことについては余り申し上げても何かなと、こう思いますけれども、やっぱりそういういろんな電波事情があるということも考えておかないと、選挙の期間というのはそれぞれの地域で、先ほどおっしゃったように物すごく広い選挙区になる場所もあるし、非常に狭いところもあるしと、こういうことになってくるわけですから、やはりその点はよく運用上のことを考えていかなければならないんではないかな、こんなふうに思っているところです。 もう一つ、私、どうしてもちょっと疑問に思っていることがありまして、たしか政府案では、公職の候補者等は、選挙区内にある者に対し、慶弔、激励、感謝などのためのあいさつ状、電報のたぐいを含むものを出すことを禁止と、こういうふうに書いてある。書いてあるのですけれども、これを殊さら書き込んだ理由というのはどこにあるのですか。
○山花国務大臣 弔電、祝電といったものについてですけれども、これは委員御承知のとおり、それぞれの院の自主規制ということで、衆議院ならば国会その他控室に、これまでも自主規制の内容として張り出されておったと思います。しかし、そこに張り出すまででありまして、違反したらどうするかということについては、もし正確でなかったら訂正しますけれども、違反した者があった場合にはそれが議院運営委員会に届けられる、そこで報告をする。そこである程度消化されまして、幾度か悪質と見られた者については、たしか本会議場で公表するというところまでが手続として決まっておったのではないかと思っております。 ただ、これは衆参取り扱いが違っておりまして、年賀状などにつきましても、衆議院の皆さんはほとんど最近は印刷したものを出さない方が多くなったのではないかと思いますが、参議院は取り扱いが違うということなどもあって少し混乱があったんじゃなかろうかと、こう思っておりました。 全体として選挙区内に対する寄附の禁止ということが徹底してくる中で、例外となっておりました慶弔、あいさつ状等につきましても、今日の残っている、結婚式あるいは葬儀に出席した場合の香典、祝儀の関係等々などに残っておりますけれども、全般的なこうしたあいさつ文等につきましては、まだ院の中で張り出しただけであって、どうも徹底していない部分があるんじゃなかろうかということから、今回は罰則というところまではつけておりませんけれども、法文上明記をいたしまして、倫理の規範ということを超えて、法律の規範までその取り締まりのレベルを上げたということでございます。 これは、そうですね、十年ぐらい前までと比べますと、かなり各議員の負担というものは減ったんじゃなかろうかと思っておりますので、それを徹底したい、こういう趣旨でございます。
○住委員 趣旨はよくわかりますけれども、結局罰則がないわけですから、罰則がなくてこういうものをつくったケースというのは、さっきも言いましたように、だんだんだんだんエスカレートしてきますよということは頭に入れておかなきゃいけない。わざわざ条文を書き込んで、これは何の意味があるんだねという話になりかねない。むしろ自分たちをおとしめるようなことになる。というのは、自分たちのレベルを落とすということになるということもお考えをいただかなきゃいけない。それはそれぞれが、こんなことをしてはいけないのだという理解に立っていればわかるわけです。わかるんだけれども、そんなふうに今実態はなっていませんよということだけは頭にとめておいていただきたい、こう思うんです。 先ほど自治大臣もおっしゃいました、政治資金の話も言われて、かなり厳しいこともあると思うのです。私自身は、実を言うと我が国の公職選挙法、政治資金規正法というのは、これはまともにきちんと運用していれば相当厳しい法律だと思っているんです。以前からそういうふうに思っています。そして、こういういろんな不祥事が起きてきますと、やっぱり国民の批判が一体どこにあるのかということはもうみんな気がついているわけですね。 一つは、もちろん政治とお金にまつわる話だと、額の大きさと不透明さと、そして公私混同だと、これに尽きちゃうわけですね。そしてもう一つは、買収、供応等の選挙違反あるいは収賄、そこまではいかないけれども、仲介役を果たしたことによる、いわば応報的な行為をしたことによるやみ献金の要求、こういったことが、実を言うともうみんなの批判の的になっているということは、もうすべてが気がついている話です。ですから、もう政府も自民党もこの問題にしっかりメスを入れて、二度と同じようなことが起きないようにという意識を持って今度の改正に臨んでおるんだということは私も思っております。 しかしそういう意味で、政治改革の重要な目的というのは、言ってみれば政治腐敗の防止なんだということはもちろん言うまでもないことだと、しからば防止策としては一体何があるんだろうかと、そう考えるのは当然だと思うんです。それで、政治腐敗の防止策として考えられるのが、選挙違反に対する制裁の強化が一つ。それから、収賄等にひっかかった人の選挙権や被選挙権を取り上げること、あるいは政治資金規正法の罰則強化、こういったことだと思うんです。 しかし、私たちの国の公職選挙法というのは、これは偏見を持った言い方かもしれません、自治省の方には大変失礼な言い方になるかもしれませんけれども、この公職選挙法をずっと読んでいきますと、これはお上がこれだけはやってもいいですよと言っているのと同じ法律なんだと思うんですね。それで、選挙違反に関する規定はまことにこと細かく書いてあります。さっさ言った文書違反だとか買収、供応、戸別訪問、細かく書いてある。こういう国はまあなかなかないのかなぐらい細かく書いてあると思います。それにもかかわらず選挙違反が防げない。実はこの点が極めて大きいと思うのです。 これは間違っていたらあれかもしれませんけれども、日本の場合、選挙違反をするともちろん刑事罰がある。それに基づいて、続いて公民権停止、つまり当選無効や選挙権の喪失といった、いわば政治的制裁というのがついてくるという成り立ちだと私は思っているんですけれども、つまりこの結果、刑事罰が確定するまで時間がかかる、そのことによって政治的制裁が実効性を持たない、こういうことが今まで起きてきたのではないのかな、こういうふうに思っているんです。もうそろそろその点について次の段階に踏み出すべきではないのかな、こう思っています。 〔三原委員長代理退席、委員長着席〕 私は、いつも選挙制度の話を勉強すると、手本としてあの一八八三年の英国の腐敗行為防止法を見ることにしているのですね。広範囲に及ぶ連座制の適用であるとか、厳しい立候補制限だとか、これはあのイギリスでは、選挙制度の改革と相まって腐敗を根絶していく要因になったということは、もう皆さん方御承知のとおりなんです。しかしイギリスの腐敗行為防止法というのは、政治的制裁というのを刑事罰にかかわらず行った点が我々の法律と決定的に違っているのじゃないのかな、こういうふうに思っているのです。つまり、選挙訴訟手続があるということだと思います。刑事裁判の有罪、無罪にかかわらず、選挙訴訟において当選無効、立候補制限、これが決定できる、これが大きなポイントになっているということを、私たちは手本にして見る以上、忘れてはならないポイントではないか、こんなふうに思っているのです。 今回、自民党案は、一つ法律案をつくって政治腐敗防止法というのをつくられた。そして、政府案は、公職選挙法の改正案と、そして政治資金規正法改正案に連座制の対象者拡大とか立候補制限、公民権停止、こういったことを織り込んでいる。しかし、やはり刑事罰優先というのは変わっていないのじゃないのかなというふうに思うのです。これは議論の分かれるところですから、私の私見の部分が大変入っているのですけれども、例えば政治的制裁と刑事罰を切り離して科すものとして、第八次選挙制度審議会の中で、答申の中に当選無効訴訟と行政審判というのを取り上げているのですね。 自治大臣と保岡先生にお伺いをしたいのですけれども、この当選無効訴訟や行政審判の考え方について、どんな所見を持っておられるのかということをまずお尋ねをしたいと思いますし、刑事罰に伴う政治的制裁という考え方でこれからもいこうとされているのかどうなのか、その検討をしているのかどうか、その内容についてお伺いをしておきたいと思います。
○佐藤国務大臣 事は国権の最高機関である国会の議員の選挙が有効であるか無効であるかにかかわる、非常に私は重要な課題だと思っております。 住委員御指摘のような考え方も国民の中には随分あるということも私も承知をしておりますが、起訴される、起訴といいましょうか、こういう新しい裁判制度を設けて、そこに行ってするというやり方は、私もイギリスのあの腐敗行為防止法、いろいろ勉強させていただきましたけれども、イギリスの場合の裁判制度の背景と、日本の場合には私人訴追という伝統がないということからいいまして、やはり裁判制度そのものの根幹にかかわる問題だと思うのです。 特に、この問題が議員の身分にかかわる問題だけに、その根幹まで触れていいのだろうかということについては、この第八次選挙制度審議会でも、みんな意義は認めておりますけれども結局結論に至らなかったということで、我々の社会党時代にも随分研究したこともございますが完結を見なかったわけでございますので、そういう意味では、昨年の緊急改革、例の二十一項目の中には裁判の迅速化ということで、百日裁判という、公選法にございます、まあ精神規定と言ったらいけないのかもしれませんが、それを実効あらしめるようにするために裁判の迅速化ということをやった。当面、私はこれではないかと思っております。
○保岡議員 住委員が認識されているところは、全く私も同感でございます。 やはり刑罰をいかに厳格にして、きめ細かく厳しく選挙腐敗を浄化するためにそういう方向をとろうとしても、これはなかなか選挙浄化というものはできない、一定の限界があるということは事実です。やはりそれは、平成元年のダブル選挙でしたでしょうか、一万二千件が選挙違反で検挙されて、うち四千三百人余りが起訴されて、うち九五%が買収だと、こういうことが選挙ごとに繰り返されていて、さきの刑事局長の第四十回総選挙の違反事実についていろいろ報告がありましたが、そういうことはずっと続いているわけです。 これは私は、非常にゆゆしき問題であって、選挙制度審議会の八次答申にも、なかなか選挙腐敗が後を絶たない、そして国民にも深い疑念があるけれども、一方でこれを許容、放任する土壌がある。やはり一連の政治腐敗、不祥事が起こる根幹は、選挙や政治にお金がかかる土壌にあると私は思うのです。そういった意味で、刑事罰をどんなに厳しくしても、この腐敗が根絶できなければ、住委員が言われるように何か別な方法を考えなければ、せっかく新しい選挙制度をつくっても、そこに立てる新しい政治の構造がすぐに腐食していく、これでは大変だ。しかも、小選挙区は一議席を争う非常に厳しい緊張の伴う制度であるということは、いい面にも働きますけれども、こういう腐敗を引き起こしていく力にもなりかねない。 そういった意味で、私は選挙制度改革、今回の小選挙区を基本とする制度改革に当たっては、ぜひ刑事罰と別な、今言われたような政治的制裁というのですか行政制裁、こういったものが、このお金のかかる選挙や政治の土壌を根底から変えていくようにする新しい方法をどうしても工夫して、本当ならあわせてやらなければいけないことだと、私はそう思っているのでございます。 我が党でもいろいろ検討しておりますけれども、今一生懸命検討しているのです、一緒にやれないかどうか。それは実は、御指摘の八次選挙制度審議会の答申にある当選無効分離案あるいは行政審判案というのも検討いたしております。しかしこれについては、今確かに佐藤大臣からもお話があったとおりいろいろ難しい問題もあって、そのうち私どもが最も強く感じているのは、当選無効分離案は民事訴訟でなかなか違反の事実を確定するということが難しいのじゃないかなという問題が一番根幹にあると思います。また、行政審判案は、新しい組織をつくるという意味で予算面その他いろいろ問題がある、急には立ち上がることのできない制度で、大きな問題を抱えている。 そこで、現行の刑事罰の付随的効果として、この当選無効や資格剥奪をする制度の中で、今回も連座制の強化をいろいろしましたが、それを実は今回は候補者となろうとする者の親族や候補者等の秘書にまで連座の対象を拡大しておりますが、そうすると、秘書までは恐らく選挙違反はできなくなるだろうと思います。しかし、もっと末端の運動員まで選挙違反ができなくなるように、末端の運動員までこの連座制を拡大するということができないのかどうか。 もしそういう規範ができれば、これは本当に一人も選挙違反は出せないということになりますから、当選を目指す選挙運動と同時に、その選挙運動の中から選挙違反が一件も起こらないように選挙浄化をきちっと管理する、選挙運動と選挙浄化が一体となってできる。すなわち地方選挙も含めて、日本の選挙の腐敗あるいは政治の腐敗の原因である土壌を、根底から候補者や国民が、有権者が一緒になって払拭していくことができるような、そういう制度を本当ならばこの制度改革とあわせてやるのが私は本当だと思っています。我が党でも、そういった意味ではいろいろ検討しているところでございます。
○住委員 先ほど挙げた二つの問題については、やはり法の適正な運用というので大変問題があることは私も承知しているのです。しかし、やはり厳罰主義とシステムを変えるということを二つどう考えていくのかということは、これは絶対に避けて通れない大きな課題になってくると思うのですね。 今総理大臣の秘書官をやっている成田さんが、私ども一緒に勉強していたときに、金のかかる政治と一口に言っても二つの種類があるんだと言ったことを、今でも覚えているんですね。一つは後進国型金のかかる選挙、一つは先進国型金のかかる選挙。後進国型金のかかる選挙というのは、買収とか供応とかそういうもので金かかっちゃうよという制度だ。これはもう厳罰でやるしかないんですね。しかし先進国型というのは、政策宣伝とか政見の要するに伝播であるとかそういったものにべらぼうにお金がかかっちゃうんだ、こういう部分ですよ。これは、システムを変えていかないとなかなか難しいんだ。私たちの国は一体どっちなんだろうかねということを考えたら、混在しているんですね、はっきり言えば。ですから、我々はそのことをしっかり見詰めていかなければ、どんなに制度を変えても我々はなかなか前に進められないんじゃないのかなということを一つ指摘しておきたいと思います。 時間も余りなくなってきまして、もうちょっと質問したいことがたくさんあるんですが、実を言うと最近のいろんな汚職事件を見ていますと、こんなこと言うとしかられちゃうかもしれませんけれども、政治家の収賄というものについてどうしても触れておかなきゃいけないのかな、こう思うんですね。 もちろん収賄罪が成立するには公務員の職務権限というのがあるわけですね。その贈られたお金が職務行為の対価であるということが証明されなきゃならない。ところが、その政治家が行政決定の中に加わっていない、直接的に加わっていないとそれがなかなかできませんよというのが今までのケースだったわけですね。判例を見ると、まだいろいろなやり方で国会議員の職務権限を広範囲に示して、それで罪に問うたケースもあるんですけれども、まあ実を言うと法を曲げる、枉法というものについてなかなか、政治家というのは今までらち外にいましたねということは、私どもは感じるわけです。今までも、そういうことを防いでおれば、実を言うと同じような事件を二度と繰り返さなくてよかったのもしれないなと思うこともあるわけです。 ですから、私は、政党内における政治家の行動というものも、実を言うとその収賄にかかわる職務権限というふうに認定をしていかなきゃいけない時期がもうそろそろ来ているのかもしれない。政治の問題の、要するに物の決定の仕方がこういうやり方で我々の国がなってきますと、そういうことも限定して考えていかなきゃいけないんじゃないかと思うんです。 そうしますと、今までは政党法というのは政治資金の問題で、政党助成の問題で議論をしてきましたけれども、こういう問題でも政党の成り立ち、政党の役割、そういったものにかかわる政治家、一体どうなんだろうかということの議論をしっかりしておくべきではないのかな、こういうふうに思うんですけれども、これについて御見解を、自治大臣、お聞かせをいただきたいと思います。
○佐藤国務大臣 住委員の御指摘、実は私も非常に感ずるわけでございます。 ただ、所掌としては恐らくこれは法務省になると思うんですが、私として答えさせていただければ、政党法は余り関係ないのではないか。ただ、今職務権限ということでかなり逃れられている部分というのはあるのではないかと言われているのが、大体私もそういう認識を持っておるわけでありまして、それは何も議会の中の活動だけではなくて、例えば知事に対して県議会の長い与党の方がいろいろ働きかけをする、そしてどこどこ社に落としてくれということについて、今までの裁判の判例からいきますと、議長、副議長ぐらいまではまあ一種職務権限ということになりますが、そういうポストになくても、長く、議長よりも偉い、権力を発揮する議員の人がいるといたしますと、それが知事に、あの会社にこの工事をやらしてくれよと言ったときに知事が断りにくいということで、結果的にそうなって、お金が動かなきゃいいけれども、お金の動いた場合には当然増収賄ということになるわけですね。 ですから、私はその意味で、住委員御指摘のように、ちょっと政党法の問題ではなくて、一体今の何というか贈収賄の成立要件というのが、残念なことではあるけれども、今のようなことでいいのかということについては、私も極めて興味を持って勉強していかなきゃいかぬなと思っております。
○住委員 政党法の問題とは別にするということも、まあ確かにそうだと思うんです。やっぱり我々は、もう指摘されて疑わしきものというものについての疑念というのは持っているわけですね。そして、そういう話をやっぱり聞く。本来そういう職務権限とはちょっと場所が違っているんだけれども、やっぱり影響力が行使されている。こういうことについて、もう避けて通ることはできないんだろうと思うんですね。 そこで、自民党の側では、もう政党法の問題も含めて、相当この問題については突っ込んで議論をなさってきておられると思うんですね。今の問題について御見解がありましたら、ぜひこの際に披瀝しておいていただきたいと思います。
○伊吹議員 住さんの御指摘、まことに私はごもっともだと思います。そして、これは刑法の問題として最終的には処理するべき問題ではありますけれども、それでは、政党内のどの役職あるいはどういう機能を持っている人あるいは政党の政治家たらざる職員、こういうものをどう概定するかというのは、やはり政党法がなければできないんですね。 ですから、先ほども申し上げていたように、政党助成を受ける政党は政党助成法では書けます。しかし、そもそも政党というものはどういうものかということがなければ、政党助成法というのは書けないはずなんですよ、本来は。ですから、今佐藤さんがおっしゃったことは、私は一面真理だと思うけれども、その一面の真理を成り立たせるためには、では、政党の職員とは、あるいは政党の今御指摘になった収賄の対象になるポストとは、あるいは機能とはという定義がなければ、これは書けませんね。そういうことを私どもは踏まえて勉強はさせていただいています。 ただし、このことは政党活動の自由と極めて裏腹になることです。そして、政党助成をすれば政党の経理は大変楽になるかもわかりませんが、そこに会計検査院が入ってきた場合の政党政治の濶達さというものはどうなるかというと、これも裏腹の関係にあります。ですから、やはり結社の自由、政治活動の自由と一緒にこのことを私はかなり慎重に考えないと、政党政治というものが自由濶達さを失って形骸化しちゃうという危険も同時に持っているものだと考えながら、謙虚にかつ恐れおののきながら勉強しているというのが正直なところであります。
○住委員 もう伊吹先生のまさにそういう悩みとかしかし我々は今までの過去の経過を考えたときに、自分たちの仕事、役割、政治家が国政にかかわっている影響力の問題、そういったことをやっぱり僕はしっかりと見直していかなきゃいけない時期に今入っているんだ、こう思っております。 きょう石田総務庁長官と大内厚生大臣にもおいでをいただきまして、事前に石田総務庁長官には米の話を聞きました。大内先生いらっしゃいませんでしたので、大臣にお聞きすることができませんでした。これだけ、実を言うとずっと議論をしてきました政治改革については、それぞれが理念を持って、そしてきちんとした案を出しているというふうに私は信じたいと思います。政府案も、私はいろいろとさっきも言いましたように、一人の政治家を、一方で性善説、一方で性悪説に立つんじゃないのかなというような疑念も持っていますし、だけれども、それなりに新しい制度をつくって今までの政治を変えていきたいという基本的なものでは、私は一緒の気持ちを持っておられるし、自民党もそういう意味で一つの理念を持って提案をしているわけですね。 そして、過去の選挙制度の変革を見ますと、最初は明治の初めに始まった伊藤博文がつくった選挙制度から、小選挙区になったり、大選挙区になったり、中選挙区になったり、大選挙区制限連記制になったり、いろいろな変遷があって、それをずっと見できますと、みんな実を言うと変えた理由というのは、余り理屈になっていないですね。文章を読んでみますと、大選挙区でもだめだ、小選挙区でもだめだから中選挙区にしましたよ、何だか理屈がよくわからないというのが正直なところなんです。そのときの時代時代によって、実を言うと将来の目標も定めながら一つの制度をつくっていったんではないのかな、過去の選挙制度の変遷を見ていきますと、私はそう思うのです。ですから、これからも多分議論が進んでいくと思います。 私だけではなくて、いろいろと御質問をする方がたくさんいらっしゃると思いますけれども、そういう意味を込めて、それは全部新しい制度をつくる、ないしは新しい日本の政治をつくるためにどうしても避けて通れない議論なんだということを思っていただきたいと思っているのです。皆さん方は、みんな自分の案はかわいいえくぼを持った女の子だと思っているかもしれない。自民党もそう思っている、政府もそう思っておられる。しかし私たちから見れば、政府案というのはえくぼじゃなくてあばたかもしれないし、皆様方から見れば我々の案はあばたかもしれない。しかし、あばたをえくぼと見ることも必要だし、えくぼをあばたと見ることも必要なんではないか私はそんなふうに思うのです。 ですから、妥協について、妥協というか成立をさせるためのこれからの意見のすり合わせを積極的にしたいということを、ぜひこの際に、ここにおいての党首の立場の大臣三人、そして山花政治改革担当大臣に、ぜひその決意のほどをお示しをいただきたいと思います。成立に向けての決意。
○山花国務大臣 えくぼを持ったとは考えにくいかもしれませんけれども、一定の期間の制約の中で国民の期待にこたえたいということですから、余りこれはスマートではなくても骨太の、骨格はしっかりしている法案ではないかと思っています。 政府としては、そうした法案について出して皆さんに御議論をいただいているわけでありまして、国会での議論につきまして、国会での合意形成のために与野党の皆様にも御努力をいただいているところでございますけれども、年内に何としても実現したい、こういう気持ちで私も務めを果たしていきたい、こう思っております。
○石田国務大臣 お答えいたします。 この政治改革につきましては、もう既に海部内閣のときからずっと今日まで議論をしてきたわけでございます。その中でなかなか与野党合意ができずに、まさに内閣三代目というようなところで今この議論をいたしておるわけでございますので、そういった意味におきまして、どうしても政治改革、国民の負託にこたえるために成立をさせなければならない、これはもうまさに与野党共通の大きな命題であろう、こう私は思うのでございます。 ただ、具体的には、やはり私どもは今提案者でございますから、政府が提案をいたしましたこの案をぜひ御理解をいただきたい、こういうふうに思っております。ただ、議会制度でございますから、今まさに両案が議論をされておるわけでございますから、それが与野党のさまざまな折衝の中で何らかの妥協ができるということであれば、これは当然政府としてはそれをまた受け入れるということになろう、このように思うわけでございます。 今は、党首という立場も一つございますけれども、私ども今内閣の一員でございますから、この現在の法案について十分な御審議をいただきたい、できれば何とか成立をお願いをいたしたいというのが立場でございます。
○大内国務大臣 今度の政治改革論議というのは三度目の正直といいますか、過去二回の内閣にわたりまして失敗をしてまいりましただけに、今度の政治改革の論議を経て、この問題について何らかの成果、実りをもたらさなければ、私は国民の政治不信はまさに取り返しのつかない事態に入ると思っております。その意味で、何としてもこの政治改革法案はこの国会で年内に成立させるように、私どもとしては最善の努力を傾注し、また皆様の御理解をいただきたいと思っているのでございます。 私は、先ほど来、住委員の御質問を拝聴しながら、その中にたくさんの傾聴をすべき御示唆があった、こういうふうに思っております。私が一貫して申し上げているのは、この種の問題というのは民主政治をつくっていく上での各党の共通の土俵にかかわる問題ですから、やはり与野党の合意を得るように政府としても努力をしなければならない。 もとより、先ほど来各大臣が申し上げておりますように、政府案そのものは相当の自信と責任を持って出しているものでございますから、その案について我々ができるだけ御理解をいただくということが基本ではございますが、その上に立ちつつも、皆様の御論議を経て与野党の何らかの合意というものができるのであれば、これは政府としても尊重していかなければならぬ。要するに、これを成立させるために与野党の合意を何としても図るということが大事である、こう考えておる次第でございます。
○武村国務大臣 住委員の御意見、問題意識、大変心して拝聴させていただきました。選挙運動につきましても、戸別訪問から事前ポスター、あるいは立会演説会の問題、さらには選挙違反の処理の仕方といいますか、より迅速な処理の仕方についての御提案やら、最後は贈収賄の適用範囲を拡大する問題意識も、私は私なりに今日まで強い関心を持っていたテーマでありました。 今はこういう政府の立場でございますからコメントは差し控えさせていただきますが、きょうの御意見を聞いておりましても、今回の与野党が出している、政府や自民党が出している四法なり五法だけで政治改革は成るものではない。いわばこれは、確かに選挙制度を基本にした骨格の改革ではありますけれども、まだまだ枝葉の問題でたくさん残された課題があるということを改めて認識をした次第でございます。
○住委員 皆様方の御決意を聞かしていただきまして、ありがとうございました。何としても私どもも成立のために、自民党の提案者の方々にも御努力をいただくことをお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○石井委員長 次に、細田博之君。
○細田委員 私、質問に当たりまして、内閣法制局長官にも御出席をお願いしております。よろしくお願い申し上げます。 せっかく新しい制度をつくろうということで与野党ともに頑張って審議をしているわけでございますから、憲法上しっかりした法改正ができるということが大切だと思っております。その中で最も大切なことは、法のもとの平等に基づきます一票の格差論だと思うわけでございます。 過去の判例をよく読んでみますと、どうも三倍以下あるいは三倍未満であれば憲法上当然合憲であると言っているかどうかは、やや怪しいところがあるわけでございます。つまり、ちょっと読んでみますと、こういうふうに書いてあるんですね。 「昭和五十五年の総選挙当時の投票価値の最大三・九四の較差は一般的に合理性を有するものとは考えられない程度に達していたが、」つまり改正前ですね。ところが、訴訟の起きました昭和五十年に議員定数配分が改正されて「最大一対二・九二の較差に是正されたことによって、過去に違憲と判断された改正前の投票価値の不平等状態は一応解消されたものと評価することができ、本件選挙の時点において憲法上要求される合理的期間内における是正がされなかったものと断定することは困難なので、本件選挙当時の定数配分規定は違憲ではない。」こういう判断なんですね。 これをよく読んでみますと、三倍未満であれば当然合憲であるというふうに言っているとは思われないわけでございます。そうして、普通常識で考えてみますと、過密地域の住民にいたしましても、二人寄ってその投票価値を計算しましても一人の過疎地域の住民の投票の価値と比べた場合に軽いということは常識にも反するし、まあやはり二倍未満であることが憲法上本来あるべき格差である。かなり二倍というのが大きいにしても、それが憲法上の基本であるというふうに私はまず考えるわけでございますが、法制局長官、この点についての御見解をお願い申し上げます。 大出政府委員 お答えを申し上げます。 過去の最高裁の判決におきましては、憲法は衆参両議院の議員を選挙する制度の仕組みの具体的な決定を原則として国会の裁量にゆだねているということでございますが、両議院の議員の選挙権について、憲法第十四条第一項の規定は選挙権の内容の平等、すなわち投票価値の平等をも要求するものと解すべきである、こういうふうにいたしておるわけであります。 しかしながら、他方、投票価値の平等は、憲法上選挙制度の決定のための唯一、絶対の基準となるものではなく、原則として国会が正当に考慮することのできる他の政策目的ないしは理由との関連において調和的に実現されるべきものと解されなければならない、このような考え方を示しておるわけであります。 そして、国会が定めた具体的な選挙制度の仕組みのもとにおいて投票価値の不平等が存在する場合に、それが憲法上の投票価値の平等の要求に反しないかどうかを判定するには、憲法上の投票価値の平等の要求と国民の意思を公正かつ効果的に国政に反映させるという選挙制度の目的とに照らしまして、この不平等が国会の裁量権の行使として合理性を是認し得る範囲内にとどまるものであるかどうかについて検討を加えなければならないというような考え方を示しておるわけであります。 したがいまして、一連の最高裁の判決の趣旨は、選挙区間における議員一人当たりの選挙人数の格差が憲法上の投票価値の平等の要求に反しないかどうかについて、単純に選挙人数の格差の具体的な数値を示して、その数値以上であれば違憲だとか、その数値未満であれば合憲、このように単純に判断をしているわけではないわけでありまして、あくまで国会が具体的に定めた選挙制度の仕組みがその裁量権の合理的な行使として是認され得るものかどうかによって決められてくるべきものであるという、そういう考え方によっているというふうに私ども理解をいたしているところであります。
○細田委員 これが過去の考え方であり、また今の法制局のお考えであるということはよくわかりました。 しかし、これまではどういうふうに格差が生じてきたかと申しますと、実は昭和二十一年に定数が決められたときには格差がほぼ一倍でございました。例えば東京、大阪、神奈川などは大変な格差があったと思われるかもしれませんが、東京においては一・一一倍、大阪が一・一二倍、神奈川が一・一一倍というふうに、大都市圏ほどちゃんと格差を最も妥当な線に決めております。そして最大が一・二五倍だったんですが、これはやむを得ないんですね。一番少ない選挙区の鳥取県を一・〇〇とすると、次に少ない福井県の人口の差が二四%あったために格差が一・二五倍になった。それが最大格差だ。つまり昭和二十一年の人口調査によって定数を配分したときは、ほぼ完全に都道府県別に割り振ったわけでございますけれども、一対一だったんですよ。計算上どうしても誤差の生ずる、人口の規模によって誤差の生ずるところが出るのがちょっと大きかった、つまり完全に割り振っているんですね。 そこで、今回考えてみますと、完全に割り振るかどうかは別といたしまして、全く新しい法律が出されるわけでございまして、しかもそれが小選挙区比例代表並立制という案で出ているわけでございますから、その裁量の範囲とかなんとかといいますけれども、裁量というのは、これまでどんどん都会に人口が集中し、そして過疎地は過疎化するということによって格差が生じて事実上三倍、四倍になってしまった経緯があるわけでございますが、それをどの程度是正するか、歴史の重みを踏まえつつ、どう是正するかは国会の判断である。そこまで裁判所が踏み込んで、そもそも選挙が無効であるというところまではいかない。しかし余りひどいものはやるべきであるからやはり状態としては違憲である、こういうふうなことを言ったと思うのですね。したがって、私は、内閣法制局なり法制局長官が、すべての御判断はどうぞ国会でしてくださいというような問題ではないはずだと思っているわけです。 つまり、政府が提出する法案でございますから、できるだけ当初の状態は憲法上も問題が生ずる可能性の最も少ないように配慮した上で、それは大いに政府として案をつくって出すべきだ、そしてその上で、また時系列でだんだん変わってくるということが望ましいと考えているんですが、今回の政府の提案の法案の格差については、そういう観点から法制局も審査をなさったですか。
○大出政府委員 選挙権の平等につきましては、各選挙人の投票価値の平等も憲法の要請するところである、こういう考え方、先ほど述べたとおりであります。 今回の法案におきましては、選挙区割りの問題につきましては、御承知のように衆議院議員選挙区の区画画定審議会の勧告を踏まえて行われるということが予定をされておるわけであります。したがいまして、現時点において選挙区間の格差がどのようなものになるかということについては、これは申し上げることが実際問題としてできないわけでありますが、同審議会の設置法案におきましては、選挙区割りは各選挙区間の人口の格差が一対二以上とならないようにすることを基本とするというふうに条文の上でうたっておるわけであります。したがいまして、その意味で、投票価値の平等の要請にも配慮する制度的な仕組みになっているのが政府の法案であるということでございます。
○細田委員 ところが、どうも二百五十で分けまして、しかも一つずつ基数を割り振ってから割ると、これは過去にもここの場で議論されているんですが、かなり大きくなるんですね。どうも二・五倍ぐらいは簡単に出てしまう。それはなぜかというと、行政区画が、東京都の特別区だとかあるいは大阪市にいたしましても名古屋市にいたしましても、かなり人口欄密な場所があって、それを全部切っていくと選挙管理事務上もいろいろ問題がある、そうすると便宜の境界を設けなければならない、そのことによってかなり大きな格差が出る、こういうことなんですね。 これは、実は自民党案もかなり大きな問題を含んでおりまして、かなり一生懸命細かく割って前の海部内閣のときに案を出したんですが、それがどうも二・一四倍ぐらいになりましたか、ちょっと二倍を超えたんですね。このぐらいだとおおよそ二倍かなという感じはするのでございますが、どうも政府案だとこれはかなり、二・五倍ぐらいになる可能性があるわけでございます。 したがいまして、法制局長官もお立場上わかるのでございますが、今回の法律、出てきたところではこういう精神になっておる。しかし、それを忠実に着実に実行して、委員会などに聞きまして実際の区割りを決めますと実際二・五倍になってしまうということは、基本的な考え方にやはり少し問題を含んでおるわけです。したがいまして、法案を提出されるときはそういうことも十分考えられて、余り結果として二・五倍の格差を最初から認めるような案でなく、何とか是正するような考え方を私はとっておくべき責務があると思いましたので、それを伺ったわけでございます。 今後どういうふうに法案が出るかわかりませんけれども、そのときは当然責務があるという趣旨のお答えであったと思いますから、その点はその程度にいたしますが、今の中選挙区のもとで、現行で、山花大臣、これはまあ突然で、お答えになれなくてもいいんですが、四十七都道府県とった場合、二倍以上の格差の都道府県は幾つあると思いますか。四十七都道府県のうち、県別に見たときに、二倍以上の格差のある県は幾つあるか。
○山花国務大臣 資料を見れば、二、三分たてばわかりますけれども、今直ちにはお答えできません。
○細田委員 実は三つでございます。今、都道府県別に二倍未満にしようと思うと、実は簡単でして、神奈川県の定数を三つふやしまして、それで鳥取県と島根県、私の選挙区ですが、島根県と高知県を一つずつ減らすと、全部の都道府県が二倍未満になるのですね。ということは、九増十減でこの二倍の格差というものは大きくクリアされている。ただ、これは選挙区ごとに見るのだということになっていますから、同じ面倒な問題があるのですよ。 そして、アメリカの法制を見ますと、アメリカにおいては、憲法上も州ごとの格差というもので割り切っているのですね。したがって、私が調べたところでは、ニューヨーク第九区という下院議員の選挙区におきましては、フロリダ第十三区という選挙区、小選挙区でございますが、それに対して四・五倍の格差がある、こういうような事実が生じているということは、自治省の事務当局はよくご存知ですか。
○佐野(徹)政府委員 ちょっと手元に資料がございませんので、今はよく承知をいたしておりませんが。
○細田委員 これはどこからとったかというと、ジェトロが出している「日本とアメリカ-数字は語る」というところに、六十三ページに出ておりますので、それを引用をしたわけでございますけれども、アメリカにおいても、非常にその格差の問題、悩んでおりまして、やはり大都市に集中する、したがって州ごとに見ようじゃないか。それに対しては、確かに、まあ連邦制の国であるから州ごとに見ればいいのだというようなことは言われておりますけれど、それだけでは憲法論というのがクリアされるわけじゃないと思いますがね。 しかし私は、都道府県というのは、やはり今住民感情あるいは国民感情から見て、代表を送る一つの単位であると考えますから、市町村というわけにいきませんからね。やはり都道府県というものが、今独立した地方自治体としては最も力もあり、財政力もあり、国民の福祉に責任を持っている地方公共団体でございますから、私は、都道府県別のバランスというものが非常に大事であると思っているわけです。 それで、それが証拠には、基数を割り振るということは、実は都道府県別に見ているのですね。つまり、各都道府県に一つずつ割り振りました、そうして残りは全部平等に割り振りました、四捨五入の関係がありますねと、しかし定数はこうなりますという数え方をしておられるわけですね。これ自体は、私は、都道府県を一つの単位として認識しながら総定数を割り振っていくというやり方であって、過密・過疎対策だと言う人もありますけれども、それ以上に、一つの新しい民主主義の代表の送り方についての考え方に基づいているんじゃないかと思うのですが、自治大臣、いかがでございますか。
○佐藤国務大臣 今細田委員言われますように、県というものがそれなりの評価、位置づけ、あるいは県民、国民からなじまれているということは、もうそのとおりだと思います。したがいまして、自民党案でも我々の案でも、まず県に一つずつ配分するということにしたのがまず大前提でございます。 そして、その先のことを言いますと、それでは県間格差が二倍以内ならば、先ほどわざわざ法制局長官から答弁されましたように、最高裁の今日までの判例からいっていいのだろうかと。やはり憲法十四条の平等概念なり、あるいはこの問題の概念からいいますと、究極的にはやはり選挙区間、つまり有権者はどこかの選挙区にいらっしゃるわけでありますから、やはり有権者間の、九州のどこどこ県の有権者であろうと東京のどこどこの有権者であろうと、その有権者の間の格差というのがやはり二倍を超えないことを基本とするというのが、これがやはり今日までの定数是正をめぐる判例の読み方としても、それが究極においては正しいのではないかというふうに思っております。
○細田委員 今の御答弁にありましたように、我々のだれもが若干の精神分裂状態を起こすわけでございます。 つまり二倍というもの、あるいは選挙区間格差を重視するのかあるいは都道府県ごとに一を割り振ることによって、ある種の既得権といいますか重要性、独立性といいますか、そういうものを都道府県に認めた上で、あとはいわば完全に平等に割り振っている考え方ですね。つまり、あとは四捨五入の問題だけですから。二百五十を、四十七割り振って残りを平等に割り振っているわけですから、そして三百の場合も平等に割り振っているわけですから、いわば完全平等の思想に基づいているのですよ。しかし、結果として二・五倍になることもあるし、二・一四倍になることもあるということをどう考えるか。 したがって、この国会での議論は、将来もしどちらかができた場合に、最高裁あるいは裁判所は、その議論の過程を見て、なるほどこれはこういう思想に基づいて定数全体を割り振ったものであるなと、比例も含めてですね。これは都道府県という色も強く出しながら、今までの考えとは違う考え方で割り振ったものであるなと。したがって、この割り振り方としては、完全に平等であるから、結果として二・一倍になっても二・五倍になっても別に問題ではない。それは、最初に法制局長官が言われたように、それは一つの国会の判断であるというふうにも判断できるわけですし、それはそもそもおかしいんだ、なぜ一ずつ割り振るんだということで、また訴訟が起こったときに対応しなければならないかもしれないのですね。 しかし、今これをよく考えておきませんと、長官も、いやそれは国会の御判断でしてと、まあ言われたわけではないけれども、そういう感じのことを言われたけれども、むしろ長官としても、やはり国会はそんなことでは困りますよ、こういうふうにやってください、それを受けて訴訟を受けるのは我々政府なんですからというぐらいおしゃっていただきたいのですよ。実際に訴訟が起こっているわけですから、もう大変な労力をかけて違憲訴訟が起こったりするわけでございますから、したがって、そういうことは防止しなければならないので、考え方をしっかりこれは詰めておかなければだめなんですね。そういう意味でちょっとお伺いをしたのですが、まだ十分だとは言えない。 そこで、今度は、この間もちょっと申しましたけれども、格差がどうしても二・五倍になるのは、基数をまず四十七に割り振ってしまってからやっているから、特に特別区だとかそういう人口過密のところのあり方で格差が出るのですね。つまり、普通には大した格差は出ないのですよ、普通の県においては。ところが、東京都とか大阪府とか、そういう大きな県の都市部において格差が出るのでありますから、私は、こういうふうに割り振った後に、もしも区画の委員会が割り振ったときにどうしてもこれじゃできませんという場合には、むしろ逆に、過密調整枠を上げておかなければいけない。そうなると、その両方の要請を満たすことができると思っているのですよ。二・五倍になってしまうのを、東京都にはそれじゃ三つ上げておきましょう、愛知県名古屋市には一つ上げましょう、大阪市には二つ上げましょうとやると、最初の考え方に過密の修正を与えるということによって、二倍というものをほぼクリアできるような考え方がとれるのですけれども、これはなかなか大変なんですな。 あらかじめそれをとっておくと、次にどうやってもう一度法改正をやってそれを認めるかという大きな問題になる。そのくらいこの問題は大きな問題であり、しかも二百五十でやるとどうしてもこの問題が乗り越えられないという問題点があるのですね。したがって、私は一種の欠陥のある提案になっておるなということは強く申し上げておきたいと思うのですよ。だから、二百五十というものは、どうも格差の面から見るとかなり欠陥が発生してしまうような中身である、そういうことでございます。 そして、それからもう一つ質問を申し上げますと、人口変化がこれから起こってきますね。人口変化に対応して、何か自動的に定数の割り振りを変えるようなことを考えられるかどうか、これは自治大臣でしょうかね、質問を申し上げます。
○山花国務大臣 まず端的なお答えをさせていただきますと、確かに、各県に割り振った後さらに選挙区に割り振ることによって二倍を超えるのではないかということについては、自民党案もしかり、そしてかつてのあの海部内閣のときもそうだったと思います。例えば具体的には、例の第八次審の場合には五百一という数字でありまして、あの一というのは、今先生御指摘の問題のための調整枠ということかどうかわかりませんけれども、そういう考え方もあったのではないかと思っております。 ただ、私は、結論的にはなかなか難しいんじゃなかろうかと思っています。先ほど来御指摘いただいた最高裁の判決の流れは、四十七年総選挙から始まりまして五十一年判決、そして五十五年判決というものは、あのリーディングケースというものを超えて国会に大変影響を与えたところでありますけれども、六十一年国会決議までの議論などを考えれば、あの部分的な八増七減、こういった問題では、該当の選挙区だけが不利益をこうむる、全部平等にやらなければだめなんだという、こうした各議員の皆さんの声はほぼ一致しておったのではないかと思います。 そうした中から、長年定数是正問題を担当してきた私の経験から申しますと、全体の議員の合意としては、平等になるならば割り振ったって我慢できる、こういう考え方が強かったんじゃないでしょうか。また同時に、そういう考え方の中から、与野党ともにこの格差の問題についての定数配分の方式については、御指摘のとおり、戦後一回目のあの定数配分のときと同じように、もう割り切って平等に分けていく、各県に分けていく、そこから始めなければだめだということについても、これはほぼ与野党の合意であったのではなかろうかと思っています。その流れに沿って今回、政府案も出させていただいているということでございまして、問題点ございますけれども、そうしたこれまでの与野党の合意というものを踏まえた提案であるということについて御理解いただきたいと思います。 なお、自動的にということにつきましては、今度の区画の審議会の関係が常設の機関にしておりまして、十年ごとということになっておりますが、特別の事情がある場合には決して十年ということではなく、ある程度の人口異動その他があった場合にはできるということでありますから、自動ではありませんけれども、御指摘のような問題については対応できる法案の内容になっていると考えております。
○細田委員 実は、天につばするような議論になりかねないわけでございますが、それは二・一四倍の海部内閣案が出たときには、社会党さんを初め。当時野党の方々は、二・一四とは何事であるか、二倍未満にせいということを強く言われたわけでございまして、覚えておられる方もおられるようでございますが、その二・一四倍をまたさらに二・五倍などと超える案というものが妥当であるのかどうかということは、たまたま二百五十に小選挙区を減らすとそういうことが起こる。また、我が党の案がそれを緩和しておりますのは、都道府県別比例というものを入れますと、結局都道府県別に判断するという考え方になるのですね。つまり、都道府県別バランスが何倍になるかということですから、これは非常に小さくなるのです。そこで首尾一貫する。 しかし、全国比例というものを持ってまいりますと、あくまでも小選挙区内のバランスというものが問題になりますから、そうなると二・五倍というふうになって、かつての議論の二・一四倍でもけしからぬという議論の延長線で考えますと、ますますけしからぬという案になりかねない議論であるわけでございますので、その点を指摘しておきたいと思いますし、人口変化に自動的に対応するというのも、審議会は、区画委員会ですかこれはやや迷うと思うのですね。全体として二・五倍が二・七倍になったら大変だというのかあるいは一つの基数の割り当ては別にして、その残りの割り振りにおいて明らかに違う方がいいのに、つまり増減をやった方がいいのに、それが行われてないことを問題にして増減をするのか、そういうこれからの政策論も含まれているのですね。 何も書いてないですからはっきりいたさないわけでございますが、論理で言うと、一つを割り振ってからやっているのですから、今の両大臣のおっしゃっていることを延長すれば、一つ割り振った後の格差で考えるというようにも聞けるわけでございますし、最高裁にはそんな形で出てきませんからね。まあ、これからいろいろな訴訟が起こったときに、これ、ちょっとしっかりと法制局も先ほどの御答弁をもとによく考えておかれた方がいいのじゃないか。しかも、それはこれから法律案が出てくるわけでございますからね。区割りの関係の法律案が出たときに、また議論しなきゃならないと思うわけです。 それからもう一つ、比例の順位の問題について指摘をしておきたいと思うのですが、この間私が指摘申し上げましたように、地方の自民党の強い地域においては、確かに自民党は今現職の議員がたくさんいまして、どうしても公認を絞らなきゃならない。そして、その結果、比例に回る者が出てくるし、もう立候補をあきらめる者も出てくるわけでございます。それに対して、政府案によりますと、やはり連立与党は選挙協力をする際に大変な過剰が生じまして、もう全員立候補できません。ここにおられる方もなかなかできない。東京都に二十一しか議席がないのに、現職がもうたくさんおりまして、現職三人はまず外れなきゃいけませんし、そのほかに、落選中の社会党の方を中心に約二十人は下手をすると公認されないという状況になるわけでございますが、そのときに、一体どういうふうに比例の順位というものを決めるかということであります。 我が党において私も一生懸命考えておるわけでございますが、よし、これだけ過密状況だから小選挙区は私はあきらめた、比例に回ろうという者が必ず出ます。与党も同じ。そうして、わしは出たが負けてしまった、惜敗率で何とか頼むぞという人が必ず出ますが、その二種類の人がこの比例の順位の中でどういうふうにうまく載せられるのか、その可能性について、私は自治省の事務方にちょっと聞きたいと思います。
○佐藤国務大臣 これは、法律で書いてあることは、今委員御心配のようなことはないのでございまして、つまり全部拘束名簿にしていただいても結構です。それは政党の裁量でございます。あるいは全部惜敗率にしていただいても結構であります。あるいはそれを両方ミックスして、例えば上の方は惜敗率、途中に拘束名簿の順番を入れてまた惜敗率というような、ミックスしたやり方も結構でございますので、これは政党がどういうことが一番いいか、どういうふうに議員を、結果によりますけれども、出すやり方がいいのか。例えばいろいろ御心配がございますように、自分のところの政党からある県はだれもいなくなっちゃうじゃないかということの心配があれば、その小選挙区の方を優先的に拘束名簿で一番にするということだってできないわけではないのでありまして、それは政党の裁量の問題でございますから、十分対応できることになっております。
○細田委員 それでは、確かに惜敗率というのは、重複立候補で負けた人には客観的基準である意味では順番がつくわけですが、その順番をどういうふうに入れるかというと、今おっしゃったように、じゃ一番から五番は、遠慮して比例区に回った人のうち自民党に功績があるとかいろいろな意味で一番、二番、三番、四番、五番まで書きましょう。六番から十番は、惜敗率の上の方から、もうすべての小選挙区立候補者を母数として惜敗率がいい順に五人並べましょう。そして十一位から十五位までは、また小選挙区から比例に回った者のうち五人をある順番で並べましょう。十六番目から二十番目までは、また惜敗率で第六位から第十位の者を並べましょうというふうにやってもいいのですか。
○佐藤国務大臣 各党のいろいろな考え方、事情によりましてやれることになっておるわけでございますから、今委員が例に挙げられました例も結構でございます。
○細田委員 この点はよく詰めていただきたいのですよ。つまり、順位をあらかじめ決めておくということはどういう意味なのか。つまり、二つの違うグループがありますね、どの党もあるのですよ、これは。小選挙区立候補をあきらめざるを得ない方がいて――経過的措置かもしれませんよ、とりあえずは、しかしこれは大事な経過的措置でございますから。そうして、片や小選挙区に出してもらったけれども、公認されたけれども負けた人、結果として負けたのだけれども、これを救わなければならない人を救うという、両方とも、全政党が責務があるというか、そうでなければまとまらないのですよ。 例えば、都会で強い政党は地方でどんどん負けてしまう。おつしゃったように、地方で一生懸命やったのに負けたらそれが報われないのかということがありますし、あるいは自民党も、この間のような大都会での得票率であるとどんどん負けて当選はしないかもしれない、何人かの人は。その人はしかしよくやったからある種の惜敗率で救おうというふうな、それぞれ党の政策だとおっしゃいましたけれども、配慮しなければいけない。 そのときに、法律的にもう一度よく読んでいただいて、これはもう自治省も、きのう私はその質問を事務方にしたらもう大混乱なんです、実は。いや、そうじゃ困りますよという話ですし、私は極端なことを言ったのですよ。自民党が比例で八十人もし政府案で当選した、それで四十人は比例に回った者、つまり小選挙区に立候補しなかった者で四十人当選と決める。そして、残り四十人は惜敗した者、得票数順にするか惜敗率、善戦率と言っておりますが、善戦率にするかなどというときに、その順番で半分当選させる、そういうふうに決めていいかと言ったのですよ。そうしたら、いや、それは順位が決まっていないですね、つまり半分に分けてしまうというようなことを言っていますね、そうじゃなくて、一番にここを入れて二番にここを入れて三番をここに入れてというようにしてもらわないと、どうも順位ということにならぬのじゃないかというようなことも言っておるわけです。 つまり、法律的に十分詰まっていないのですが、これはやはり実務的に必要なことなんですよ。これは政治家ですから、両大臣もすぐおわかりのように、これはいろいろな地区の情勢もありますから、党の政策ではあるけれども、それがすべて党に任されておらずに、これは法律違反だと言われては困るわけなんですよ。つまり、順位が決まらないで、しかしもちろん全体は決まるのですよ。投票結果を踏まえて当選者と落選者が決まる、比例において。そういう手だては講じなければならないと思うのでございますが、その中でも順位というものを、一位から何位まで、このグループは何位であってこのグループは何位であるというふうに、すべての比例候補者に順位というものがつけられなければ絶対にだめだというような考え方に余りこだわると、なかなか運用上難しい面があるなと思いますので、この点は宿題としてもっとよく検討いたしていただきたい。 すんなりと事務方から答えが出てきたのなら私もすぐ納得して、そうか、大臣がおっしゃるとおりだなと言いたいのですが、やはり文言上の問題の制約がありますから、よくこれは詰めておかないと、後でこんなはずじゃなかったということでも困りますので、その点を申し上げておきたいと思います。 あと関連質問を木村議員にしてもらいますので、以上にさせていただきます。ありがとうございました。
○石井委員長 この際、木村義雄君から関連質疑の申し出があります。細田博之君の持ち時間の範囲内でこれを許します。木村義雄君。
○木村(義)委員 本日は、細田先生の持ち時間の内部でありますので、私実はまだ三、四時間ぐらい十分にやりたいと思っておりますので、ぜひそのときは時間をいただけるように委員長に御要望申し上げておきます。 委員長、よろしいですね。
○石井委員長 理事と相談してください。
○木村(義)委員 自治大臣に、きょうは時間がないので大きな話でいきますけれども、今回の細川内閣で政治改革というものが最優先課題、こう言われておるわけでありますけれども、よく皆様も言っておりますが、この内閣は政治改革暫定政権でありますか、そうではありませんかどっちでございましょうか。
○佐藤国務大臣 暫定政権ではございません。いろいろな政治課題をこれからなお一層解決をして、国民の皆さん方に、自民党からかわってよかったなと思っていただけるような内閣にしていくということが我々の責任でございます。
○木村(義)委員 国民の皆さんは何よりも今、そうなると、政治改革の中で特に選挙制度の改正を緊急にしてくれという御要望があるのでしょうか。この辺は自治大臣、どういうふうに思われますか。
○佐藤国務大臣 きのうもその御質問がございましたけれども、宮澤内閣が不信任案を可決をされ解散・総選挙になった、そのときの政治的な問題は何だったかといえば、政治改革をしろということで国民の皆さん方の審判は下ったというふうに私たちは考えておりますから、当然のことながら、選挙制度を含む政治改革を実現をさせることが我々の責務、お互いに責務だと思っております。
○木村(義)委員 中には佐藤大臣のような考えを持っている国民の方もおられると思うのですが、世論調査の数字等を見ますと、国民の皆さんは今むしろ経済や景気の行方、この方を相当心配しておられると思うのですけれども、国民はやはりそうじゃない、政治改革、選挙制度の方が先だ、こういうふうに佐藤大臣お考えですか。
○佐藤国務大臣 もちろん、国民の皆さんが挙げております不況の問題、冷害の問題あるいはロシアの核廃棄の問題、米の問題等々たくさんの政治的な課題があるわけでございまして、それをもちろん我々は解決しなければならぬと思っております。 ただ、御承知のように選挙の結果というものを冷厳に受けとめるならば、その大前提となりますところの選挙制度を含む政治改革、このことをしなければならぬ。政治は政治改革のためにあるのではなくて、国民の皆さん方の生活の向上や福祉や、あるいは国際的な日本の置かれている問題に対する課題ということを解決していくのが政治の課題でございますから、それらを解決するためにも、政治が信頼を持つ、清潔感を持つ、それが大前提でなければそれらの数々のことが国民に十分に進んでいかないというふうに考えておりますから、政治改革はぜひなし遂げなければいかぬことだ、こういう認識でございます。
○木村(義)委員 佐藤大臣を御指名している最大の理由は答弁の時間が短い、こういうことでございますので、できるだけ佐藤大臣におかれましては簡潔にしていただきたい。というのは、山花さんがやられるといつ終わるかわかりませんので、私なんか時間がもうあと二十分ぐらいしかないわけでございますので、そういうわけでございますので、また時間があったら山花先輩にはお伺いいたしますから、安心をしていただきたいと思います。 そこで、景気の現状等、まだ佐藤大臣、御認識がちょっと私は緩いのじゃないか。大変私は深刻な状態にあると思うのですが、久保田経企庁長官、景気の現状について今どのように見ておられるか、これを簡単にお願いします。
○久保田国務大臣 景気の現状は、依然低迷を続けていて、今後の回復について必ずしも予断を許さない状況だと見ております。
○木村(義)委員 これは、経企庁長官から大変深刻なお話が出ております。 経企庁長官、佐藤大臣、山花大臣は毎日熱心にこの場へ御出席をいただいておりますけれども、あなたの話を聞いている限りにおいては、それは政治改革も確かに重要なものかもしれません。しかし、今日本の国の経済が置かれている現状を経企庁長官がそこまで深刻にお考えになっているのだったら、これは、政治改革の灯を消すなという言葉はございますけれども、むしろ日本経済の灯を消さないでいただきたい。国民の景気の灯を消さないようにこれは頑張っていただかなければいけないと思うのですが、どのようにお考えになりますか。
○久保田国務大臣 もちろん、政治改革は久しく国民から望まれていて、二度もこれがついえたという状況でございまして、これが喫緊の課題であるということが国民の期待だと思います。したがって、政治改革をやっていろいろの暗い不祥事を一掃する。今経済においても、一番頼りとしている建設事業でゼネコンの汚職が出ておりますけれども、こういったものを払拭することが先行きの不透明感を明るくする第一歩だと思っております。
○木村(義)委員 それは、むしろちょっとお考えがおかしいのじゃないでしょうかね。 要するに、ではまず長官にお伺いしますが、本年六月に経企庁は底入れ宣言をしておりますが、これはあなたの……(「それは自民党政権だよ」と呼ぶ者あり)自民党政権とおっしゃいましたけれども、そのときの経企庁長官はだれですか。新生党じゃないですか。あなた方の大臣ですよ。(発言する者あり)
○石井委員長 静粛に願います。
○久保田国務大臣 先生御案内のとおり、ことしの一月に閣議決定をもって経済見通しが、目標が立ちました。しかしその後、四月から六月という第一期において既にマイナス成長を記録しているわけでございます。そしてもちろん、底入れと言いますけれども、底に入ったことは事実でございまして、この先に回復の見通しが好転するというような御発言はなかったと思いますが、その状況が続いて、その上に円高などの影響が出ている状況だと思います。 もし、もっとお話ししてよければ、私ども緊急経済対策というものをつくりまして、そして規制緩和、円高差益還元、それから生活関連の社会資本の整備ということで、非常に今期待を持てるという側面もございます。そういうことで、私ども一生懸命やっているところでございます。
○木村(義)委員 期待を持てる側面と今おっしゃいますけれども、経企庁長官、今回四-六の数字はどのくらいですか、GNP。
○久保田国務大臣 四-六月期の数字はマイナス○・五でございまして、年率にいたしますとマイナス二%の成長でございます。
○木村(義)委員 マイナス成長でしょう。マイナス成長じゃありませんか。底入れ宣言したって、マイナス成長じゃありませんか。おかしいじゃありませんか。
○久保田国務大臣 お答えさせていただきます。 マイナス成長というのは、まことに失礼でございますが宮澤内閣のときに入ったものでございまして、これには二月からの円高という影響が輸出に大きく響いていると思います。そういうことがございますので、私どもは、バブルの影響もある長引いた不況というものを八月に引き継がせていただきまして、これの対策に一生懸命になっているところでございます。
○木村(義)委員 二月からと言って、宮澤政権の何とかと言いましたけれども、ではお聞きいたしますが、当時の経済企画庁長官はどなたですか。その方は今何党に所属をされておりますか。
○久保田国務大臣 私、これは閣議決定をもってやったことですから、内閣が連帯責任で国会に対して責任を負っていることだと思います。
○木村(義)委員 私が聞いているのは、当時の経企庁長官の名前と今の所属政党を聞いているのであって、あなたのそういうコメントを求めているんじゃない。もう一回、名前と現在の所属政党を聞いているのです。
○久保田国務大臣 今は新生党に属する船田元長官でございます。
○木村(義)委員 正直にお答えをいただきましてありがとうございました。 だけれども、底入れ宣言をしておきながらマイナス成長でしょう。底入れ宣言を撤回するのですか、どうするのですか。撤回しないのですか。
○久保田国務大臣 宣言という言葉はどなたがおつけになったのか、私、つまびらかにいたしません。底入れだという御発言はあったと思いますが、先の回復については警戒的な御見解だったと思います。
○木村(義)委員 では今度は、経企庁の一九九三年度の経済見通しは、実質成長率とのぐらいに見ておられますか。
○久保田国務大臣 一月に立てました四月以降の平成五年度の見通しは三・三%でございました。それはかなり難しくなっていると思います。しかし、私どもはまだ四-六月期の一期だけの数字しか総合的には得ておりませんので、これをもう一期、七-九月期を見た上で考えさせていただきたいと思っております。
○木村(義)委員 七-九はではどのように見ておられるのですか。
○久保田国務大臣 七-九につきましては、もちろんいろいろな、円高その他の影響、冷夏、お米等の影響がございますので、必ずしも楽観はしておりません。
○木村(義)委員 ここは大変重要なんですよね。三・三%という数字をあくまでも固執するのか、認めるのか認めないか。これは、非常に難しい、見直しをしなければならないような状態にもうなっているのじゃないのですか。
○久保田国務大臣 私ども、決して手をこまねいているわけじゃございませんで、いろいろな景気対策を、自民党時代からの累次の経済計画を前倒しにやっておりまして、その点は好調です。そして、補正予算それから今度の緊急経済対策の影響というのは、これから本格的に期待されるところでございますので、それをできるだけやって、相当の効果を上げたいと思っております。 今後の問題につきましては、私、先ほども、当初の一月の目標というのはなかなか達成が難しい状況だと申し上げております。
○木村(義)委員 それでは、達成難しいのであれば、やはり経済成長率というのは、税収とかいろいろな大きな、予算編成にもかかわってまいります。当然速やかに見直しをしてもらわなければいけないわけでありまして、それは補正予算で処理するか、あるいは経企庁が済みませんと謝ってもらうか、これは何かしていただかないと、国民は、それは大きな企業とかなんかはまだ自分のところでエコノミストか何か抱えておりまして、成長率とかなんかはある程度の予測がつきますけれども、中小企業は経済企画庁の、政府の経済見通しをある程度信じて、いろいろ設備投資とかなんかかけているわけですよ。そういうのに対して責任をとろうとしないのですか。
○久保田国務大臣 宮澤内閣がお立てになりました三・三%の目標、これにはたくさんの数字が寄りかかっております。私ども、それを見直すという場合には、非常に根拠のある正確なものを出さなければならないと考えております。したがいまして、一期だけの速報で見直すということは大変難しゅうございます。 もちろん、経済見通しにつきましては、月例でもって次々に速報をさせていただいておりますので、国民の皆様もその点をごらんになっていただけていると思います。
○木村(義)委員 何かまだまだ時間がかかると言っておられるようですが、そんなにのんびりしたことで大丈夫なんですか。もうこれは四-六で、七-九も実際終わっているんですよ。指数がまだ出てこないから、タイムラグがあるから、まだ出てこないから出てくるまで待っているんじゃ、先行指標等はもう相当な厳しい結果が出ているじゃありませんか。あなたが一番よく知っているでしょう。 もう一回聞きますが、三・三%を見直さないんですか、見直すんですか、イエスかノーかで結構です。
○久保田国務大臣 必要なデータがそろった時点でもちろん見直し、来年の予測を立ててまいります。
○木村(義)委員 必要なデータがそろうって、いつの時点の必要なデータがそろったら見直すんですか、大事なことなんだから。
○久保田国務大臣 七-九月期の速報が出た時点で考えたいと思います。
○木村(義)委員 七-九の速報が出たら三・三%を見直すということですな。いいんですな。
○久保田国務大臣 必要であればそういうことにすると思います。
○木村(義)委員 そこでお伺いいたします。 要するに、経企庁がその年度の経済の予測を見直すということは、これは大変なことであります。今までに変えたという過去の経緯、どのぐらいあるんですか。
○久保田国務大臣 毎年、次の年度の予測を立てる中で見直しております。昨年度についてもそうだったと思います。
○木村(義)委員 いや、これはしっかりと、それに関してはいろんな補正とかなんかを考えていかなきゃいけないわけでしょう。だから、この三・三%が達成できないということは大変なことでありますから、その時点でこれは責任をとっていただくということがもちろん出てきますね。当然でしょうね。
○久保田国務大臣 それは、国民の皆様が御審判くださると思います。
○木村(義)委員 そこで経済企画庁長官にお伺いいたしますが、あなたは景気回復と政治改革と、もう一回お伺いいたしますが、どちらが最重要の課題と思いますか。あなたがいつも言っている国民生活の立場から、女性の立場から言っていただきたいと思います。
○久保田国務大臣 どちらも極めて大事な問題だと思います。
○木村(義)委員 いや、どちらが大事だと言って、それはそんな中途半端な答えでは困るんですよ。どっちが大切なんですか、どっちが緊急性があるんですか。
○石井委員長 女性閣僚ですから、ひとつやわらかに願います。
○木村(義)委員 ふだんの委員長に言っているよりはよっぽど優しくしていますけれども。
○久保田国務大臣 どちらも緊急の課題だと思っております。
○佐藤国務大臣 木村委員もおわかりになって言っていらっしゃると思いますが、我々も政治改革の論議をここで一生懸命やっておりますが、あわせまして景気対策の方も一生懸命やっておるわけでございます。 宮澤内閣がした平成五年度の予算、執行率、契約率を上げるために九月七五%以上の契約率ということで、前倒しのために一生懸命各地方自治体、私の立場でいえば地方自治体、組んでもらっていますし、また四月に決めました十二兆二千億円の緊急経済対策も、これまた地方自治体においては六月の議会で決めてもらって、あるいは九月にも決めてもらって、今これも一生懸命地方で取り組んでいただいています。 さらに九月には、御承知のように緊急経済対策ということで六兆一千億円の事業規模をやっておるわけでありまして、自治体も五千億円の単独事業をやっているというように、規制緩和の問題、円高対策の問題等々、ここで議論はしておりますけれども、経済対策としてもでき得ることにつきましては金融財政政策も含めましてやっておるわけでございますので、ひとつその点は十分御理解の上、しかし何といっても国民の信頼を取り戻すためには政治改革をその大前提としなきゃいかぬ。経済対策も不況対策も一生懸命やっているということを、なお一層御理解をいただきたいと存じます。
○木村(義)委員 じゃ、ちょっと女性は手を緩めて佐藤大臣に、今緊急経済対策の話をされましたけれども、六兆一千五百億、緊急経済対策、どの程度の経済成長率を底上げする効果があるとあなたは見ておられるんですか。同じ質問を――いや、まず佐藤さんに聞いたんです。佐藤大臣、あなた今言ったじゃないですか。
○佐藤国務大臣 これは、経企庁の方からお答えをした方が適切であると思います。
○木村(義)委員 あなたが、経企庁長官がかわいそうだから出てきたんじゃないですか。そうでしょう。またもとに戻るんですか。
○久保田国務大臣 規制緩和で新しい事業が出て、地ビールなど検討していることは先生もよく御存じでございます。また、円高差益還元ももうこの十月から始まりまして、十一月には電気・ガスとございます。そして、緊急経済対策の核心であります、そのおっしゃる六兆円規模の事業でございますが、実質総支出の一・三%ぐらいには働くだろう、波及効果を含めて、一・三%押し上げる効果を持っているものと思っております。
○木村(義)委員 大臣、あなた今まで、今までの三・三%を含む経済成長見通しを全部宮澤内閣の責任だ、こう申しておられましたね。あなたが今言った一・三%の公約は、底上げは、今度はあなたが今おっしゃられたわけですから、あなたが責任を負うわけですね。
○久保田国務大臣 これはあくまでも見通してございまして、そのようになるように私どもは今懸命の努力をしておりまして、特に住宅などは非常に堅調に推移しております。このことを私ども押していって、何とかこの経済を少しでも上向くように努力しておるところでございます。よろしくお願いいたします。
○木村(義)委員 いや、よろしくお願いしますと言ったって、こちらがお願いする方でありまして、要するに本当に真剣に、今景気回復の方に取り組むのが先だという国民の声、また雇用調整が始まっている、そういう国民の皆さんのこれからの時代に対するおそれ、そういうものに対して本当に真剣に考えているかというと、今経企庁長官がおっしゃいましたけれども、非常に楽観的な数字を並べているし、そして真剣に考えるところは全部前の内閣の責任だということで逃れておられる。私は、そのような政治姿勢は大変問題である、このように思うわけであります。 官房長官がお見えでありますので、そういう、要するに都合のいいところと悪いところを分けて、これはもう前の内閣の責任だからと。それで、今度は自分においては責任を負わない、このような態度でこれからの景気をしっかり担っていく、私は大臣としてもう少し頑張っていただきたいと思いますので、官房長官、その辺は政府の立場からどういうぐあいにお考えになるか、お聞かせいただきたい。
○武村国務大臣 いろいろ厳しい御指摘をいただいておるようでございますが、私ども閣内におりまして常時閣内の発言も含めて議論をしておりますが、最も真剣に日本の経済全体や当面の景気対策に取り組んでいただいている国務大臣であるというふうに思っております。 久保田長官は、御承知のように社会党の政治経歴も一番長い参議院議員の一人でありますし、影の内閣では外務大臣もお務めになりました。若いときは労働行政や総理府の婦人行政、国連の部長まで経験された。我々国会議員の中では、そういう意味で大変幅広い見識をお持ちの政治家の一人であると思っておりますので、ぜひ信頼をいただいてこの後見詰めていただきたいと思います。
○木村(義)委員 そこで官房長官にお伺いいたしますが、さっき久保田企画庁長官から三・三%を見直す、こういうお話がありました。七-九分の数字が出た段階で三・三%の経済見通しを見直す、こういう話がありましたので、当然これは補正予算、早急に組まなければいけないというのを令言われたわけなので、いつごろ補正予算を考えておられるのですか、提出を。
○武村国務大臣 補正予算を今検討しているさなかでございます。九月の決算の状況が出そろうことと、何といいましても冷害の全国にわたる具体的な被害状況、今積算をいたしておりまして、おおむねこの二つの作業が整うのが来月の半ば過ぎではないか。したがって、来月の二十日過ぎぐらいには補正予算が準備ができるというふうに今考えております。
○木村(義)委員 じゃ、もう一度確認いたしますが、来月の二十日までには補正予算を提出すると。
○武村国務大臣 二十日過ぎを目標に今作業を進めておりまして、ほぼ目標どおりいくと思っておりますが、その後、国会の院のスケジュールの中で、なるべく早く提案をさせていただきたいというふうに思っております。
○木村(義)委員 これは早急に補正予算を出していただかなければいけない。そしてしっかりと、経済企画庁も前の内閣の責任ばかりに押しつけずに、今官房長官の御経歴を聞いていますと、非常に多彩な経歴をお持ちする有能な女性であると私は思っております。むしろあなたが政治改革担当大臣になった方が政治改革がすんなり通るような、私はそういう気がするのですが、もちろん山花さんが今度は経企庁長官になったら、これはもっと景気が悪くなってしまうかもしれませんけれども、これはわかりません。(発言する者あり)これはわかりませんと言っている。ひとつしっかりと、ほかの内閣の責任にせずに、あなたが責任を持って日本の景気をしっかりと持ち直していっていただきますが、もう一回質問。
○久保田国務大臣 私、宮澤内閣のせいだと言っているわけではございません。 ただ、ことしの一月にはそのような見通しをお立てになり、それがことしの年度の一期目から予想を外れる結果になっているということを申し上げているだけでございます。もちろん、私どもは一切を宮澤内閣からお引き継ぎいたしましたので、本当に先生のおっしゃるように、誠心誠意頑張ってまいります。
○木村(義)委員 与党の先生方に申し上げますけれども、まだまだこれ政治改革、選挙制度、私三時間から四時間、先ほど申しましたようにお願いしてありますから、今度はたっぷりとやらせていただきますから、どうぞよろしくお願い申し上げます。 じゃ私の質問、以上で終わります。ありがとうございました。
○石井委員長 次に、東中光雄君。(発言する者あり)静粛に願います。
○東中委員 中選挙区制の廃止の根拠について聞きたいのでありますが、細川総理は八月の最初の所信表明で、「選挙制度については、衆議院において、制度疲労に伴うさまざまな弊害が指摘されている現行中選挙区制にかえて小選挙区比例代表並立制を導入いたします。」と、選挙制度についてはそれだけ言っているのですね。要するに、現行の中選挙区制は制度疲労が進んでおる、その弊害が大きい、こういうことです。 それで、官房長官にまずお聞きしたいのですが、その制度疲労はいつから始まったのですか。
○武村国務大臣 制度疲労のとらえ方はいろいろありますが、金をめぐる矛盾が続々出てきたということでとらえますと、そうですね、やはり日本経済が高度成長になった時期とほぼ比例するのでしょうか。まあ正確な、いつからというお答えはできませんが、ここ二十年ぐらい、私はそう思っています。
○東中委員 ここ二十年ぐらいね。それで、その弊害はどういうものですか。
○武村国務大臣 たびたびもう論議が繰り返されていることでございますが、何といいましても、同士打ちということが一つございます。そのことは結局、選挙を個人選挙の色彩を濃くしている。 御承知のように、政権党の場合は特にそうでございますが、複数の候補者を立てる場合は党が機能いたしません。したがって、それぞれが自分の城である後援会をつくります。その後援会の構築や維持に大変な労力がかかるし、経費もかかるということでありますし、その個人選挙にかまけることが、結果として地元に対するいわば利益誘導といいますか、サービス合戦に走りがちでありますし、また結果として政策を抜きにしたそういう競争にもなりがちであります。そのことがまた、結果として政党と政党、政策と政策の緊張感を失わせるようなことになってきている。 ざっと思いつきますと、そんなことでございましょうか。
○東中委員 それは、自民党の選挙のやり方がそうなっておるということのようですね。 中選挙区制ならそうなるというふうに官房長官は考えて、その中選挙区制の制度疲労の弊害が個人選挙になる、利益誘導になる、政策抜きになる、政党本位じゃなくなる、これが弊害だということですか。
○武村国務大臣 まあ、日本共産党も私の隣の京都府で二人お立てになったことがありましたね。そういう経験もありますが、それは、共産党の場合はぴしっといわゆる票割りができる政党なのかどうかわかりませんが、自民党の場合は、私も籍を置いておりましたが、なかなかそれはできません。選挙区全域で自由な競争を展開しますから、今申し上げたようなことになりがちであります。 しかし、一人しか公認候補を立てていない政党におかれても、政権党の熾烈な競争が直接間接に波及する。奄美のきのうの話も、あれは政党対政党ではありませんが、政党公認対無所属でありましても事実上そういう結果になっていくという意味では、ほかの候補者にも大きな影響を、マイナスの影響を与えているというふうに思います。
○東中委員 羽田さんに聞きますけれども、どうも今言われている論も、それから、自民党は八九年の五月でしたか、政治改革大綱を出しましたね。あのときのやつがずっと現政府にも続いておるというふうに思うのですが、その政治大綱を見てみますと、こう書いてあるのです。「中選挙区制下においては、政党本位でなく個人中心の選挙となりがちである。多数党をめざすかぎり、おなじ政党のなかでの同士打ちはさけられない。」「日常政治活動や選挙運動の重点を政策以外におく傾向に拍車」がかかる、利益誘導の政治になる、そして「後援会組織の維持と膨大な有権者への手当のため、多額の金がかかる選挙」、後援会の維持と膨大な有権者、それは中選挙区ですから膨大な有権者ですよ。有権者への手当てをするんだそうですね、手当てのために金がかかる。そしてそれが、「さらに、これらが高じ、政治腐敗の素地をまねく」、だから中選挙区制はいかぬな、こう言っているのです。この考え方、今もお持ちなんですか。
○羽田国務大臣 私ども、まさにこの政治改革大綱、後藤田さんが委員長のもとで実はこれをつくり上げたわけでありますけれども、単独の政党が政権を確保しようということになりますと、現在の三人、四人、五人という選挙区、こういう中にあって、過半数をどうしてもとらなければならないというところにサービス合戦というものが行われてしまっておるというのは、これは現実なんでありまして、今の状態になりましても、やはりこれから自民党さんがそういうことをやろうとする場合にはそうでしょう。 しかも、これは要するに公認候補も、過半数をとろうというので公認候補を例えば三人区で二人公認するわけですけれども、そのほかにも無所属から、保守系の無所属という方が立候補されるということになりますと、一つの選挙区で三人も四人も戦うということになるわけですね。ということになりますと、どうしても政策中心というよりはサービス合戦というものになってしまった。そういうものがずっと続いてきているわけですから、今のままの選挙制度でいったら、私はなかなか変えることは難しいなということを申し上げざるを得ないわけであります。
○東中委員 複数立候補せざるを得ない、同士打ちになる、政策論争不在になる、だから利益誘導になる、そして金がかかる、これじゃぐあい悪いからそういう制度をやめよ、こういうことですね。 ところで、自民党は多数をとろうと思うたら複数立候補せざるを得ない。しかし、複数立候補するかしないかは、自民党がそのところの選挙区を見て決めるんでしょう。大阪でいえば、自民党が各選挙区で二人立てるというのはまず例外ですね。ほかの党も皆そうです。隣へ行くと、羽田さんの選挙区では二名立って二名当選していましたね。それから、滋賀は三人立ってますよ。何人立てるかというのは、それぞれの政党が候補者を公認する、政党の立場でやるんでしょう、選挙状態を見て。そんなもの、ほかの党だってだから二人立てることもありますよ。 そのことによって、複数になったら同士打ちになるというのは、これはえらいドグマですね。本来ならば、同士打ちじゃなくて、同じ政党で同じ政策だったら協力して相乗作用を発揮するというのは、これは常識でしょう。ところが、同士打ちになるんだ、こういうドグマを一つ言っているのです。そして、同士打ちになるから政策論争じゃなくて金を使うんだ、利益誘導や、こういうことを言う。そういうことになった場合腐敗になってくる、だから選挙制度を変える。これはもう、自民党もこれはひどいものを出したなど、私これを読んだときに最初に思いましたよ。何とまあ天下の公党がようこういうことを出すな。利益誘導をやって、それで多数をとるんだということで政権党ができるんだということを言っているわけです。 だから私は、それは同士打ちになるとか、だから政策中心にならぬ、だから金がかかるんだ、利益誘導になるんだ、こういうことは制度を変える理由には全くならない。どうですか。
○羽田国務大臣 それは確かに、共産党さんの場合に、本当に単独で政権とろうという御経験がないということ。自民党の場合には、本当に長いことずっと政権を担当してきたという中にあって、今二人とか三人というお話があったけれども、そうじゃなくて、私のところだって保守系の人はまだ出ているのですよ、別に。ですから、保守系の人を入れますと、三人だけじゃなくて、三人区で四人、五人と立候補しているというのが現実なんです。しかも、それは自由に無所属で出てこられますよ。それをまた、勝手に無所属で当選した人を入党させるからいけないんだと言われればもうそういうことでありましょうけれども、しかし私どもは、現実の政治に立脚しながらそのことを当時言わざるを得なかったということ。 それから、やはり中選挙区の中でそういったことを何とか正していかなければいけない。そういったことのために、例えば選挙法なんかも何回も改正してきました。あるいは政治資金規正法も改正してきた。あるいは倫理規定、行為規範、こういうものも皆さんと一緒につくったわけですね。しかし実際に、これはいい悪いは別ですけれども、大野伴睦先生が言いましたよね、要するに、何というのですか、猿は木から落ちても猿である、しかし代議士は選挙で落ちたらただの人なんという、そういう言葉がだんだん出てきて、当たり前に世の中でも言われるようになってしまっておるということでしてね。いろいろなことをやってみたけれどもどうにもならぬという中で、やはり選挙制度そのものに踏み込んでみよう。 しかし、これは何か安易にあるいはすりかえ論みたいなことをよく言われるのですけれども、しかしこれを本当にやられたら、私は自民党だって物すごい厳しいと思うのですよ。これを賛成している人たちだってすごい厳しい。私たち自身だって、これを改正したときに自分自身が一体本当に立候補できるかどうかということがわからない。しかし、この本当の政治の信頼というものを取り戻すためにはやむを得ない、やらなければならぬというつらい立場の中でみんながこれと取り組んでいるんだということを、ぜひ御理解をいただきたいと思うのです。
○東中委員 あなた方は自分たちの都合で選挙制度を変えると言っているんだというふうに、私は結論づけざるを得ない。 では一つ、今ここで言われた傾向を官房長官に聞きます。 滋賀全県区というのは、九〇年の総選挙、第三十九回総選挙、これは自民党が三人立候補されていますね、あなたと宇野さんと山下元利さん。そして社会党、民社党、共産党が立候補しています。だから、複数立候補は自民党三人だけですね。それは複数立候補したら同士打ちになるんだ、そして政策中心にならぬのだ、どうしても利益誘導的になるんだ、そういうふうに言っているわけでしょう。滋賀全県区の九〇年選挙は、そういうふうにして利益誘導的にやって、自民党の三人は全部当選したということになるのですね。 この間の九三年でいけば、今度は立候補は自民党が三人、それから自民党から抜けられたさきがけ、それから社会、民社、共産、これでやって、自民党は三人立ったけれども、複数立候補は自民党三人、これはやはり同士打ちになるんでしょうね。そして政策中心のない選挙をやるんでしょうね、そういう制度なんだという、あなた方の規定では出るんだから。そして結局、自民党は二人当選して、あなたがさきがけで当選したということで変わった。だから、全県一区滋賀県での中選挙区制の選挙は、複数立候補すればこういう形になる、こういうふうに言われているのですか。実際の選挙どうです。
○武村国務大臣 よくわかりませんが、私は前々回よりも、今回は独立しましたので、大変すっきりした気分で、きょろきょろしないで、自民党という器の中ですと、やはり先輩の関係もありますし、各地区でいろいろな人間関係、気を使いましたが、選挙そのものは余り気を使わないでやらしていただくことができたと思っております。 利益誘導をやっているのですかというお尋ねですが、もともと代議士は、東中さんも含めて、やはり地元のさまざまな要望には真剣に耳を傾け、実現するように努力をされているはずであります。それは利益誘導とは普通言わないのでありますが、候補者が並びますと、どうしても競争が激しくなる。場合によってはお互いに、あの道はおれが直したとかこういうオーバーな宣伝をするようなことにもなりがちでありますし、自慢合戦のし合いにもなったりする傾向もあります。ですから、その辺はお互い慎んではおりましても、滋賀においてもそういう傾向が全くなかったとは言えません。そういうものはやはり反省をして、すっきりした、一つの選挙区は一人しか公認候補は立てない、そういう選挙制度に変えようということであります。
○東中委員 選挙制度を変えようというんじゃなくて、あなたは最近二回選挙をやった。複数立候補した。複数立候補すれば、先ほど言われたように同士打ちになる、同士打ちは避けられないという命題が出ているんですよ。だから、滋賀でも三人出たから同士打ちは避けられなくて、同士打ちゃったんですかと。避けられないから政策本位にならない、利益誘導的な政治になる、こういうふうに言っている。だから、これは腐敗にもつながっていく。だから選挙制度を、中選挙区制を変えるんだと言うんだが、現実に滋賀の全県区でそういう事態が起こっているんですか。滋賀では起こっていない、三人立ったけれども同士打ちはしていない。あるいは、同士打ちしたんですか。それでサービス中心になったんですか。 ここでは、こう書いてあるんですよ。利益誘導的な政治になる、そういうことではいかぬから中選挙区制を変えるんだと。あなた方は利益誘導的な選挙をやったとしたならば、厳密に言えば公選法違反だって起こるんですよ。それを堂々と、本質的なものだ、中選挙区制では利益本位になるんだ、同士打ちになるんだ、そんなばかなことがありますか。 三木さんの奥さんが憲政記念館へ来て、この間話をしておりましたね。同じ政党から立ったら同士打ちになる、そんなばかな人が国会議員になってどうするんだ、みんな同じ方向だったら同じことで協力していくというのが当たり前じゃないか。それが、もう同士打ちになるんやと決めちまって、政策不在になるんだと決めちまって、そして利益誘導的なものをやるようになる、それじゃいかぬ、腐敗になるから、だから選挙制度を変えるんだと言ったのでは、これはもう全然言っていることと違うじゃないですか。そういうことをやってきた、そういうことですか。
○武村国務大臣 私ども、神様ではありませんから、人間としていろんな弱点も持っておりますから、これは選挙というのは戦場ですから、生き死にを競う本当に熾烈な戦いになりますよね。そういう中でありますから、いわばそうなりがちである、極端なケースはそうなりがちであるということを当時の自民党は、私もその作文にかかわった一人ですが、率直に認識を文書で表明をしているわけであります。すべての選挙区で選挙違反になるような利益誘導をやったということを認めているわけではありません。
○東中委員 羽田さんもその点は、あなたのところは先ほど言ったように、九〇年選挙ではあなたと井出さんが立っていますね。複数立候補でしょう。複数立候補で、やはり同士打ちになるんですか。政策中心じゃなくなるんですか。そんな選挙をやっているんですか。 それで、ほかの党は一人ずつしか立てていないから、そこはまともに政策論争をやっている。それで、あなたのところだけは利益誘導でやっておる、それで複数とってくる、こういうふうになっておるのが中選挙区制だ、だからその中選挙区制をやめてしまって一人にするんや。こんなものはあなた、論理的に通りはせぬですよ。どうですか。
○羽田国務大臣 私のところは、幸い選挙区が小選挙区みたいになっておりまして、小諸というところを中心にして、私は北の方、井出さんは南の方、それで堀込さんが私と同じ場所でありますけれども、三人区であるということのために、ただし何人がほかにもあります。しかし、そういったものは全然無視して、お互いにもうきちんと話し合いながら、おかしなことをやらないように、それができる選挙区であるというんですよ。これは、私のところは全国でも割合と珍しい、小選挙区みたいにうまく分かれているところで、こんなところはそうはないと思いますよ。
○東中委員 全体の、中選挙区制ならば自民党は同士打ちをやる、そして利益誘導をやる、そういう選挙運動をやってきた、それに対してどう改革するかというんだったら、これはまさに政治改革ですよ。政党の改革でしょう。ところが、それで選挙制度を変えてしまうんだと。 それでは大内さん、来ていただきましたので、東京二区の場合は、九〇年選挙では自民党二人、社会、公明、民社、共産党が各一人ずつ立っていますね。そして自民党は二人当選しました。それで、社会、公明、民社が当選しました。おたくで複数立候補していますから、だから東京二区は個人本位の、政策論争中心でない、向こうは同士打ちゃっているから、そういう選挙になっておるというふうに言われるのかどうか。どうでしょう。それは、選挙制度の性質としてですよ、腐敗が起こってくるもとになるんだというふうに、自民党の主張はそうなんです。今の言われている主張はそうなんです。あなたの方の選挙区で見てどうですか。
○大内国務大臣 私の場合は、党の委員長でもありますし、また書記長をやったりしておりますので、立候補の姿勢というのは、もちろん政策論争ということをいつでも、そういう姿勢で臨んでおります。 自民党の皆さんが二人ぐらい立っておられまして、先ほど東中さんがおっしゃったように、複数を立てればむしろそこに協力関係があって、そして相乗効果を発揮していくということが一番望ましいし、それはすばらしいことだと思うんです。しかし現実の、私どもの選挙区というお話でございますから、見ておりますと、やはり政策論争ということではなくて、自分の方がいかにいいかということで、場合によっては、非常に聞くにたえないような批判が私どもの方に聞こえてくる。そういう個人の売り込み合戦というものが特徴的に出ていたように思うのでございます。 まあ、それ以上申し上げますと差しさわりがございますから申し上げませんが、確かに中選挙区制の中にはそういう弱点もあるということも、我々は十分考えておるわけでございます。
○東中委員 中選挙区制で複数候補を立てた自民党の公認候補は、複数になった場合に、党の政策でお互いに協力してやるんじゃなくて、お互い同士が同士打ちと、聞くにたえぬような、そういう自民党の公認候補の選挙運動があるということなんであって、ほかの党はそうじゃないんだろうと思うんです。 山花さん、あなたのところは、九〇年選挙のときには自民党が三人立候補、社会党が二人、複数立候補していますね。そして自民二人、社会二人、公明一人が当選しましたね。複数立候補、社会党と自民党がやったわけです。それで今度は、九三年選挙では、自民党は三人立候補、それから社会党は二人立候補。そして、日本新党と社会、公明、自民、共産が当選をした。だから、ここでは一人ずつになったわけですね、当選は。複数立候補して、そしてあなたのところの選挙区で社会党も自民党もお互いに同士打ちをして、政策そっちのけで利益誘導で、そして腐敗の温床になるというふうになっていますか、あなたの選挙区で。どうです。
○山花国務大臣 全体、東中先生、三十分の質問時間を構成されて、自民党の政治改革大綱に基づいてずっとこの質問をされた後、突然私、御指名いただきましたので、その構図の中で私はお答えするというのは大変難しい立場でございます。 ということを前提として、私ども選挙区におきましては、最近だけではなく、かっても複数で選挙を行っておりましたけれども、東京の多摩の地区といいますか、そこでの選挙の体質もあるのかもしれません。比較的御指摘のような混乱のない選挙を各党とも行ってきたというのが、この十年、二十年の私の経験でございます。
○東中委員 だから、先ほど官房長官が言い、羽田さんが言うた、複数立候補だから同士打ちになって、そして政策不在になって、そのおかげで利益誘導的になって、そして腐敗の温床になる、そういう制度だからだめだということにはならない。それは、立候補している政党の公認候補者のやり方が間違っているのだ。一つ間違えば選挙違反にもなるようなことになっているのだ。そうだからといって、制度を変えるなんというのは言語道断だというふうに私たちは思います。 私たちは、選挙制度の問題について言えば、中選挙区制で、現行制度で定数不均衡になっている、これが一番重要な課題だ。国会決議もあった。そして、選挙制度ということについて言えば、民意が公正に議席に反映できるような、そのためには定数アンバランスをなくしていくということで、中選挙区制でやっていくということでした。六人区・二人区ができたけれども、それは解消する、それで本来の三人区-五人区にする、そのための定数是正をやれというのが私たちの主張であったし、そして社会党も公明党も民社党もそうだったでしょう。それが選挙制度の、だから去年まではずっとそういう方向で来たのですよ。ところが、去年の暮れ、社会党は中央委員会の方針で、「党は現行中選挙区制はすでに限界にあるとの認識に立ち、衆議院については党の方針に基づき比例代表制を中心に新しい選挙制度のあり方について検討を進め」る、こういう決定をして、そして中選挙区制を廃止するという方向を打ち出したわけだ。 中選挙区制をやろう、ゆがんでいるのは定数なんだ、これを正そうじゃないか、私たちは一貫してそれを言ってきたし、その案も出してきた。社会党も出してきた。ところが、その正そうと言っておったやつをごろっとひっくり返してしまって、百八十度転回ですが、小選挙区制を入れるということになったでしょう。なぜ、なぜそういうふうになったのですか。
○山花国務大臣 ごろっとひっくり返したとお話しになりましたけれども、国民の声を重んじて前へ方針を進めた、こういうつもりでございます。
○東中委員 現在の中選挙区制で定数を是正をする、私たちはその案を出しましたし、今も主張しています。民意を正確に国会に反映させる、議席に反映させる、そのために定数是正ということを言ってきた。これは公明党も一緒です。それから民社党も一緒でした。民社党は、中選挙区制一緒にやろうじゃないか共産党とほとんど一緒だといってやっていましたね。それが今度は、その中選挙区制そのものを廃止するというふうに転換をした。その理由を、公明党、大内さん、ひとつ述べてください。
○石田国務大臣 お答えいたします。 中選挙区制の問題、定数是正要求を共産党の方々がやられたことについては、私たちもよく承知をいたしております。確かに、この中選挙区制の定数是正という問題が長い間国会の中で議論をされてきた経過があるし、微調整が行われてきたことも事実でございます。しかし、前国会の中で、いわゆる政治改革をやろうというときに、その一環としての選挙制度改革の中では、やはり中選挙区制の問題は、これはいわゆる土俵に上らなかったわけでございます。 特にこの政治改革の問題は、選挙制度を含めて、何としても国民の期待にこたえて改革をしなければならないわけでございますから、その共通の土壌をつくるということになりますれば、当然これは大多数の政党がその新しい提案に賛成できるという状況をつくらなければ、これは選挙制度は変わらないわけでございますから、そのことを私どもは強く念願をいたしておるわけでございます。 もう一つは、やはりかつて私どもがいろいろ主張してまいりました併用制等の問題につきましては、まさにこれは昨年までの議論の中で通用する話であったというふうに思うわけでございます。このように大きく時代が転換をして、そして今与野党ともに新しい政治改革論議をしているわけでございますから、そのときになって私どもが新しい方針を出すのは、いささかも間違った方向ではないと思っております。
○大内国務大臣 本会議でも御答弁を申し上げたテーマではございますが、中選挙区制のもとで私どもが獲得した最高議席は三十九名でございまして、小選挙区比例並立制よりか中選挙区制のもとにおいた方が、議席獲得率の方は我が党の党利党略からいいますと大きいのでございます。 しかしこれから、日本の政治の一番の欠陥というのは、自民党にかわって一つの政権をいつでも担当できる軸というものができていなかった、そのために三十八年も一党支配が続いた、そこから政治腐敗が起こった、そして国民の皆さんはそれを大変怒った。そして、これを何とか変えていこうとする場合に、確かにこの間の選挙では政権はかわりましたけれども、これはよほどの事態がないとなかなかかわらない。 そして、やはり小選挙区比例並立制の場合においては、あの海部内閣のもとでこの選挙制度をとりますと、自民党がさらに少ない得票で圧倒的な議席を獲得する。そういう意味では、逆に一党支配を定着さしてしまう。しかし、今度のような新しい政治情勢が生まれた状況のもとでこの小選挙区比例並立制を採用した場合には、その政権交代の軸というものもその選挙制度を通じてこれからできてくる可能性も強まりますし、また、選挙のたびごとに政権交代の可能性も強まってくる。それはやはり民主政治を蘇生する道である。 ですから、党の損得からいいますと、その損得勘定というものは損の方が大きいかもしれませんが、もっと大きな視点に立ちますと、現在の政治情勢のもとにおいてはこの選挙制度は民主政治を蘇生きしていく。そういう意味から転換したのでございました。
○東中委員 時間ですから。
○石井委員長 次回は、明二十八日木曜日午前十時委員会、午後零時十五分理事会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時八分散会