政治改革に関する調査特別委員会 第4号
- 発言数
- 264 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1993/10/19
会議録
○石井委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案並びに河野洋平君外十七名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員小選挙区画定等委員会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案、政治腐敗を防止するための公職選挙法及び政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案の各案を一括して議題といたします。 本日は、特に、河野洋平君外十七名提出の各案について審査を行います。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中川秀直君。
○中川(秀)委員 私は、前回落選をいたしまして、三年半一有権者の立場で郷土で政治を見詰め、また、多くの人たちと話し合ってきたわけでございます。今振り返りますと、まことに長い時間でもあったようですが、また短くも感じられる貴重な時間であった、このように思っております。 落選前、私は、自民党の政治改革本部の企画委員でもございました。しかし、落選しでそのような毎日を送りまして、今国民が望んでいる真の政治改革というものは、やはり小手先でない抜本的な腐敗との決別であり、そしてまた、政党や政治家のための政治改革ではなくて、国民が主人公の政治、これを実現する真の政治改革だということを強く感じて戻ってまいりました。私どもは、今、この日本の政治の現実を、日本を変えるチャンスとし、また、この危機感や国民の怒りを、政治を変えるエネルギーにしていかなければならないと思います。 以上のような立場で、多くの人々の声を代弁するという形で、政治改革関連法案の自民党案を中心に、政府案についても若干のお尋ねをさせていただきたいと存じます。 まず、時間の制約でまとめてお伺いをいたしますが、簡潔にお答えを賜りたいと存じております。 政治改革の決意とその実現につきまして、本日は対自民党案審議でありますので、まず自民党の提案者に伺いたいと存じます。 先日の記者会見で、自民党の森幹事長は、政府・与党、自民党がお互いに歩み寄り、譲るべきは譲り合って共同修正できるという形にすべきだとしております。この点については私も同感でございますが、また、当然でもあろうと存じますけれども、いかがでありましょうか。
○鹿野議員 私どもは、今回、政治改革関連五法案を自信を持って提出をさせていただきました。我が自由民主党案こそがベストである、こういうふうな考え方でございます。 しかし、この問題は、御案内のとおりに、いわゆる民主主義の根幹にかかわる土俵づくりの問題でありますから、やはり合意形成に向かって努力はしていかなきゃならない、こういうふうに思っております。そして、そのことが共同修正への道につながるもの、このように考えております。このことは政府側にも御理解をいただきたい、このように思うところであります。
○中川(秀)委員 ありがとうございました。 それでは羽田総理、いや、羽田副総理でした、失礼しました。どう考えても、成立には与野党の譲歩が焦点であろうと存じますが、きのう細川総理は、我が党の野田委員の質問に対しまして、百点満点主義ということではなくて、七、八十点、これが国会のあり方ではないか、合格点主義でいくんだ、こういうこともおっしゃいました。しかし、他方、十一月の初旬で何とか国会を通したいという強い決意も言われました。まあ何が合格点であるのか、また、先ほど申し上げたようなお互いの譲歩ということが焦点であろうと思うわけですが、その点についてお考えをお聞かせください。
○羽田国務大臣 選挙制度につきましては、いつも申し上げますように、百点満点というものはあり得ない、モア・ザン・ベターというものをねらうものであるということであります。そして、私ども政府の方から御提案申し上げておりますのは、過去、海部内閣そして宮澤内閣、このときに審議をいただきました、そういった御論議というもの、こういったものをやはり私ども考えながら、これが最もよろしいものじゃないのかということで提案をさせていただいておるところであります。 しかし、もとより、当時から私どもも常に申し上げてまいりましたけれども、これこそ民主主義の土俵づくりであるということであります。ですから、率直に話し合うということがやはり大事なことであろうということは私どもも承知をいたしておるところであります。
○中川(秀)委員 まことにそうであろうと存じます。ぜひそのような、まあ十月十八日から当委員会の審議が始まって十一月五日と、実質二週間ということでありまして、そうした窮屈な審議日程で押し切るということなどはないように、ひとつ与野党で話し合って、何とか国民の御納得がいただける、御理解がいただける、そういった結論を導いていただきたいと存じます。 また、細川総理は、所信表明、また就任後の記者会見でも、不成立の場合には責任をとる、こういうことも言っておるわけであります。今週号の一部週刊誌には、政治改革は御破算にして十二月解散に細川政権は打って出る、こういう見出しの記事も載っておりますが、責任とはどういうことでありましょうか。
○羽田国務大臣 これは総理のお言葉ですから、私がどうこうということを申し上げることは慎まなければいけないと思いますけれども、やはり総理はどうしてもやらなければならないという強い決意を、今まで責任を感ずるといいますか、責任をとるという形で申し上げておるのであって、やはり何としても、過去のもう海部内閣そして宮澤内閣という中での議論というものを踏まえてこの今日があるわけでありますから、そういう中でやはりどうしても今度はやらなければならぬというかたい決意を申し述べておるのだというふうに御理解をぜひいただき、そして御審議に御協力いただきたいということを申し上げたいと存じます。
○中川(秀)委員 わかりました。 山花政治改革担当大臣にお伺いをしたいと存じます。 大臣、あなたは、平成三年の八月の二十日の百二十一国会の予算委員会で、こういうことをおっしゃっておられます。 私たちが抜本的な選挙制度改革ということを考えるならば、あるべき選挙制度の原点を整理した上で与野党が協議するところから始めるべきではないだろうか、これから全く短い時間に一遍に自分たちの思ったとおりのことを決めようとするということではなくて、やはりこれから長い間の日本の将来の政治の仕組みを決めるという選挙制度の問題であるから、時間をかけることは惜しくない、こうおっしゃっておられるわけですが、新聞には、あなたの党の代表も出られて、十一月五日に強行採決することを決めたのだなんという記事も載ったことがございますが、まさかこの何年前ですか、二年前におっしゃったこととお気持ちは変わっていないのでしょうな。
○山花国務大臣 平成三年の審議につきましては、委員の御指摘もあり、もう一遍私も読み直してみましたが、当時としては、その当時の気持ちを率直に発言しておったと思っています。この時期は、平成三年の時期ですけれども、野田委員初め理事の皆さんと御一緒してかなり議論をした中、かなりピッチ速く法案が出てまいりました。したがって、これは早いんじゃなかろうかということについては発言をいたしました。 しかし、その後の、十分議論もございましたので、今回はそうした議論も踏まえて法案を提出した次第です。羽田副総理おっしゃったとおり、最重点の課題として全力で十分な審議をしていただく中で御理解を賜りたいと思っております。
○中川(秀)委員 現在についての考えということは明確な御答弁になってないような気がいたしますが、じゃちょっと角度を変えまして、これも報道によるんですが、山花大臣、社会党の久保書記長が、与党の力不足で成立しない場合は首相にも責任がある、修正論議で与党の足並みを乱すようなことがあればそうだ、このように語られて、小選挙区比例代表並立制の定数配分などについて与党内で修正論議が浮上した場合は、首相の責任を問う場合もあり得る、こういうことをおっしゃっておられるんですね。 また、これはちょっと別の角度からなんですが、米の問題で、米市場開放の問題で、関税化反対の連立政権樹立の際の合意事項がある、もし容認ならば政権崩壊そのものにかかわる問題だ、こういうことも社会党首脳、この場合は首脳というのは大体どなたを指すかはわかるんですが、こういうことをおっしゃっておられる。これは修正をしたら連立政権を外れるということでしょうか、あるいはまたこの米問題で政権崩壊もあり得る、こういうことでしょうか、いかがですか。
○山花国務大臣 一言で申し上げますと、今引用されました発言の趣旨は、連立政権の合意を大事にして、誠実にその実現のために努力をしたい、こういう趣旨とお受けとめいただきたいと思っています。この政治改革の問題についても同じ趣旨で発言があった、こう私は承知しているところでございます。
○中川(秀)委員 連立政権のときの合意に誠実に行動したい、こういうことですね。ということは、その合意が崩れた場合は外れる、こう当然論理的にはなるだろうと思います。 ところで、ちょっとやや横に置いて伺うんですが、羽田副総理、今の中選挙区制というのは約四十年ぐらい続いてきたと思うんですが、今度の改革が行われる選挙制度は大体何年ぐらい続くと考えて提案なさっておられるんでしょうか。
○羽田国務大臣 現在の中選挙区制はたしか七十年ぐらい何か続いたようであります。ただ、私ども……(中川(秀)委員「途中で大選挙区制が入ったものですからね、正確に言うと」と呼ぶ)そうです。正確に言われると確かに途中で大選挙区なんていうのが入ったものですから、そういうことをお話しだったと思うんですけれども、いずれにしましても、しかしこの間に、何回かやはり選挙制度を変えたいという意思が幾つかの内閣の中であったというふうに私も記憶いたしております。 ただ、その当時は、例えば三分の二確保するようなことをしながら憲法改正、こういったものにつなげたいというような意思があったりした。しかし、今度の場合には、やはり政治がどうもよどんでしまっておる、これに対して活力を与えようということ、そして責任ある政治をしようということでやっておるわけです。 ただ、いつも申し上げますように、私は、一〇〇%絶対なものはないということを考えたときに、何十年ということを、どのぐらいを見越してというよりは、できるだけやはり長期を見越しながら政治の安定のためにやらなきゃならぬと思いますけれども、ただ、何年ぐらいという予測は特別に持っておりません。
○中川(秀)委員 山花大臣、どうですか。
○山花国務大臣 できる限り定着して、そして金のかからない政治と選挙を目指してこの制度というものが生きていくようにしていただきたいと、現在の心境はそれを願うところでございます。
○中川(秀)委員 石田長官、どうですか。
○石田国務大臣 今度の政治改革ができたときにどのぐらい続くのか、またどんな見通しに立ってこれを推進をしているのかというお話であるようでございますが、選挙制度の問題につきましては、もう中選挙区制も今四十年とか七十年のお話がございましたように、そう短兵急に何かがあったからすぐ変えるというようなものであってはならないというふうに思うわけでございまして、そういった意味におきまして、本委員会におきまして十分な審議を経て、そして結論を得れば、それはかなり長期に続かなければならないもの、このように思っているところでございます。
○中川(秀)委員 おっしゃるとおりだと思います。そんなにしょっちゅう変えられたら、これは国民が困ることで、それだけに、それだけ大事なことを二週間ぐらいの審議で、幾ら前の国会で百七時間やったと申しましてもすぐ決めてしまうと、いささか無理な点もあるのではないか、このように思います。 さて、それぞれそういう御意見をいただいたわけですが、実は山花大臣、大臣はことしの四月に、並立制というものは実質は小選挙区制である、民主主義を根底から崩すもので認められない、こうお話しになりましたし、また平成五年の百二十六国会でも比例代表がいいということもおっしゃった。また、今国会の代表質問、本会議においても、小選挙区でも比例代表でも組み合わせても本質は変わらない、今回の総選挙の結果、腐敗をなくす政治改革が現実のテーマになったので合意をしたんだ、今回の政権樹立のための並立制合意である、こういうことをおっしゃいましたね。 また、大臣は、自衛隊違憲論の問題で、参議院の予算委員会で、閣僚退任後はその時点で党の考え方に従う、個人の意見に戻る、連立を外れたら個人の意見に戻る、こういう趣旨のことをおっしゃっておられるのですが、選挙制度についてはどうなんですか。先ほどの修正をした場合は連立を外れるのかというお尋ね、そして今の選挙制度というものはそんなにしょっちゅう変わるものじゃないということ、それを踏まえて御答弁願いたいと思います。
○山花国務大臣 御指摘のとおり、私の所属しておりました党の方針は、選挙制度につきまして中選挙区のもとにおける定数是正にスタートいたしまして、以後、御指摘のとおりの方針の転換を行ってまいりました。 その理由は、相次ぐ不祥事件に対する国民の批判が高まる中で、何としても政治改革を、こうした大きな世論の存在ということに政党としての責任を持ち、党利党略を捨てても政治改革を実現しなければならない、こういう立場から政治改革実現のための歩み寄りを続けてきたわけでありまして、したがって、この立場につきましては、単に連立政権の合意以前からの政治改革についての党の基本的な考え方でもございます。 そういう中での歩み寄りの過程ということでありますから、私は、将来どうなるというよりも、この国会末にはでき上がる、こう信じておりますので、何としてもその実現のために力を尽くしたい、こう思っているところでございます。
○中川(秀)委員 そうすると強行採決する以外にないということになるような気もしますが、先ほどおっしゃった、ともかく御本人もおっしゃった、本会議で慎重に時間をかけてやらなければならぬとかつてお答えになったこともあるあなたが、ともかく修正したら外れるかもしれないということとも受け取れるような御発言もあり、そして今回の合意というものはそういった政権樹立のためのものであったということもおっしゃり、また自衛隊の違憲論の問題では、外れられたらもとの考えに戻る、こうもおっしゃっておられる。まあいろいろある。 大変失礼なことを聞いて恐縮なんですが、ある新聞で元委員長の石橋さんがこういうことをおっしゃっておられるのですね。 私にとってどうしても理解できないのは、あれほど激しく反対した小選挙区比例代表並立制にいとも簡単に同調したことだ。これとても二つの保守党構想の流れに沿うものと見ればわかりは早い。 こういう流れに乗るということは、これまで党が堅持してきた理念や政策を変質させ、あるいは放棄することであり、支持してくれた多くの人たちを裏切ることになるのだ。 定数一の小選挙区で自民党に勝つためには、八党派の結束が絶対必要だが、全く異質な基盤に支えられた各党の協力が果たして実効あるものになるであろうか。その上比例代表制が付随する以上、できるだけ独自の候補者を擁立しなければならないという矛盾に突き当たるのだ、こういうこともおっしゃっておられる。 それから、最近の中央執行委員会で、大出副委員長が、ともかく閣僚答弁が主体性を欠くじゃないか、党の固有政策というものをきちっとやっていくべきだ、そうでないと存在意義が問われる、こういうこともおっしゃっておられるようです。 いずれにしても、そんなにしょっちゅう変えられるものでは選挙制度というものはないわけで、したがって、並立制に合意したからには、どんな修正があろうとも、これは社会党だけで決まるわけではないわけですから、国会の総意で決めていくわけですから、柔軟な姿勢を持つべきではないでしょうか。そうでないと、今までずっとおっしゃってきたことがみんな整合性のない答弁になってしまいますよ。いかがですか。
○山花国務大臣 引用いただいた大先輩の御意見につきましては、我々も常に重く受けとめているところでございますが、その趣旨としては、こうなってはならないよと、こういう現執行体制に対する御忠告であったのではなかろうかと思っています。そのことについては十分踏まえた中で今回の選択を行ってきたというのが党の方針であったと思っています。 それではということにつきましては、連立合意する場合にも、それなりの議論がかなり徹底的に行われました。そうした中での議論ですから、徹底的に議論が行われるということの中で法案を出した責任ある私の閣僚としての立場からするならば、何としても御理解をいただきたい、こういう気持ちで今審議に臨んでいるところでございます。
○中川(秀)委員 ちょっと趣旨が、私のお尋ねしたことに答えておられるとは思いませんが、いずれにしても、やはりこれは、事は民主主義のルールに、土俵に関することですし、そんなにしょっちゅう変えられるものではない、ここで何としても実現しようと私も思っておるわけですし、大臣はそういう御担当でもあられる。実現するということにおいてやはり柔軟性も持つべきではないかということを、これは国民にかわってお願いをいたしておきます。 副総理にもいろいろお伺いしたかったのですが、もう時間が詰まっておりますので、これは省略いたします。 石田総務庁長官にお伺いをいたしますが、総務庁長官は、かつて並立制に強く反対されましたね、平成三年八月の国会でも。認識が変わられた、連立の段階を迎えて認識が変わったから今日の政府案がいい、こう考えている。しかし、連立政権ができたのは中選挙区制、現在の制度なんですね。どういうふうにそれがつながるのか私にはわからないのと、それから、委員長のところは、米の自由化、関税化は反対、こういうことを強く言っておられます。また、社会党がもし修正をした場合には連立が崩れるかもしれぬということも、先ほどのように、そんな御意見も外部で出ておるわけですね。 そういう場合に、連立が崩れた場合には、この認識がまた変わっちゃうんでしょうか。そんなことはないでしょうね。いかがでしょうか。
○石田国務大臣 まず、選挙制度の問題でございますので、その点に絞ってお答えをいたしたいと思いますが、公明党の認識が変わったということがよくわからぬというような御趣旨の質問がと思います。 この政治改革論議は、既に中川先生も御承知のとおり、大変長い間議論をして今日に至っておるわけでございます。 その中で、中選挙区制に対してもさまざまな議論があって、これを修正しようというような議論もずっとあったわけでございますけれども、本質的に中選挙区制をやめるという結論には至らなかった。その後は、さまざまな政治汚職等が起こって、そして政治改革論議が高まってきたわけでございますが、問題は、私どもは、これはそれぞれの政党があるわけでございますから、やはり政党の中で話し合って、合意を得て、とにかくこの政治腐敗体質の状況を、国民の信頼を得られるように変えていかなきゃならない、そこに一番力点を置くべきであったというふうに、私どもはそのような形で努力をしてきたというふうに思っているわけでございます。 確かに私たちは連用制へ一段階進めて、さらにまた自民党の皆さんと話し合いをしようとしました。そのことも解散・総選挙によってだめになったわけでございますが、いずれにいたしましても、そういった意味で、連立政権ができるときに、何としても政治改革をして国民の皆さんの期待にこたえなきゃならないわけでございますから、その制度、それぞれの問題は、確かに私は議論をすればいろいろあると思うんですけれども、一生懸命政治改革をして国民の信頼をから取りたい。その一点に絞って、歩み寄りができるところまでぎりぎりの決断をした、こういうふうに御理解をいただきたいと思うわけでございます。 また、二百五十、二百五十という問題等もありまして、私どもが反対をしていた当時よりは、民意の集約、反映等、いろいろ勘案してそのような案ができたわけでございますから、これをぜひ御理解をいただきたい、こんなふうに思っているところでございます。
○中川(秀)委員 与党内はそれでおまとめに、譲歩をされてなったわけですね。これは羽田副総理のところもそうであろうと存じますがね、二百五十、二百五十ということで。今度は国会へ出てまいりまして、また違う野党の意見が出ておるわけですね。これをさらに歩み寄るという努力をするのが、今までの努力の延長線上で当然のことではないかと私は思いますよ、その点はあえて御答弁は求めませんが。 そうしないと、このように政権担当という現実に迫られてであるにはせよ、これまでの改革の主張を大幅に変更されてきた。これはやはり国民の合意を得るために、君子豹変とあえて言いませんけれども、ならば、ここでも合意が得られるように努力をすべきだということを私はあえて強く申し上げておきます。 実は、これまたある週刊誌でありますが、「細川ネオ翼賛体制が日本を潰す」、田原総一朗さんですか何かで、ともかく「ゼネコン問題はこんなに重大な問題なのに、国会の中ではあたかもそんな問題はないかのごとく坦々と政治改革法案の審議が進められている。完全な疑惑封じ込めである。」連立七党も全然こういうことを聞かない、かつてあれほど証人喚問だ何だってやったのに言わなくなっちゃった、自民党もそうである、総与党体制だ、ふわふわした細川ネオ翼賛体制だと。細川さんの祖父が新体制ということで大政翼賛会、そういうことになったわけですが、そんな記事も載っておるわけで、これはやはりゼネコン疑惑のことも野党として私は伺わなければならぬ、このように思った次第でございます。 刑事局長、お見えでしょうが、簡単に、ゼネコン捜査の状況。それから第二点目は、かつてのように、本院、国会が求めれば、捜査の状況について中間報告をするか、これが第二点。第三点、事はいろいろな談合ということにかかわっておるわけでありますが、刑法にある談合罪、この摘発というのは非常に少ないと言われておりますけれども、これをやはり徹底的にきちんとやるべきではないか、こういうふうに思いますが、この三点について御答弁を願います。
○濱政府委員 お答えをいたします。 まず第一点の、いわゆるゼネコンをめぐる贈収賄事件の捜査状況及び処理状況、ごく簡単にということでございますので、この経過をかいつまんで簡単に御報告申し上げますと、東京地方検察庁におきましては、本年七月十九日に、前仙台市長石井亨外一名を収賄罪、株式会社間組前会長兼社長本田茂外四名を贈賄罪によりまして、また、八月九日に、前三和町長大山真弘外一名を受託収賄罪、間組東京支店大津留孝外一名を贈賄罪により、また、八月十二日に、前茨城県知事竹内藤男を収賄罪、本田前会長外一名を贈賄罪により、また、十月十一日に、前茨域県知事竹内藤男を収賄罪、清水建設株式会社会長吉野照蔵外二名を贈賄罪により、さらに昨十八日には、前宮城県知事本間俊太郎外一名を収賄罪、大成建設株式会社副社長橋本喬外二名を贈賄罪により、それぞれ東京地方裁判所に公判請求したところでございます。 また、東京地方検察庁におきましては、昨十八日、前仙台市長石井亨外一名を収賄、大成建設株式会社副社長橋本喬外一名を贈賄の事実により再逮捕するなどいたしまして、なお引き続き捜査をしているところでございます。 それから、第二点の中間報告についてのお尋ねでございますが、この点につきましては、国会から正式の御要請がございますれば、法令の範囲内でできる限りの協力をするという立場から、その時点におきまして、その御報告できる時期あるいはその内容等について検討させていただきたいと思うわけでございます。 ただ、御承知のように、現在この事件につきましては、今お答え申し上げましたように、東京地検による捜査が鋭意続けられているところでございますので、その点をも踏まえて適切に対処したいと考えているところでございます。 それから、第三点目は談合罪についてのお尋ねかと思うわけでございます。 これはもう改めて申し上げるまでもございませんけれども、具体的事案における犯罪の成否ということは、捜査機関が収集した証拠によって事実を確定した上で判断すべき事柄でございますので、法務当局としては答えを差し控えたいというふうに思うわけでございます。 ただ、一般論として申し上げますれば、検察当局におきましては、刑事事件として取り上げるべきものがありますれば、厳正に対処するものというふうに考えているわけでございます。 以上でございます。
○中川(秀)委員 ちょっとそこへいらっしゃって。 もう一点だけ簡単に伺います。 これは実は世間でも驚いたり、まだかなり関心も持っていることでもあるのですが、かつて検察庁の高い地位にいられた方が退任をされてから刑事事件に当たりまして、その被告側を弁護する弁護士におなりになる、就任される、通称ヤメ検問題とこう言われていますが、私は、弁護士になられても、それは構わぬと思います。ただ、やはり職業倫理というものがあろうと思います。後輩として手塩にかけた方が捜査に当たっている、先輩が今度は相手側の弁護士になっている、やっぱり職業倫理上多少問題がある、こういう感じがいたします。社会正義上どうしたらいいか、どういうことを考えておられるか、いかがですか。
○濱政府委員 お答えいたします。 これは当然のことでございますけれども、今委員が御指摘になられた、かつて検察官であった者が、弁護士として登録を受けまして、弁護士としての職務を行うということは、これは申すまでもなく職業選択の自由によって保障されているところでございます。 また、かつて検察官であった者が、例えば刑事事件の弁護人となりまして、被疑者あるいは被告人の正当な権利や利益を擁護するための弁護活動を行うということは、これは法的にも倫理的にも問題はないと理解しているわけでございます。 また、弁護人として与えられた権限と職務の範囲内でいかなる弁護活動をするかということは、これは当該弁護士の判断にゆだねられた事柄であるというふうに理解しているわけでございます。
○中川(秀)委員 突っ込んでお尋ねをしたいのですが、時間がありませんので、またの機会にさせていただきます。 この件についてはもういろんな報道が、何ですか、きょうにもどこかの企業、強制捜査へなんていう記事が載っておりましたですね、けさ。 ちょっとひどいなと思うのは、某週刊誌に、全国の知事さんや市長さんの名前、顔を全部出しまして、逮捕された方のところは「逮捕」とこう書いて、ここに「逮捕」というマークがあって、次に逮捕された人はここへ張ってくださいなんという、幾ら何でもこれはやり過ぎというか失礼というか、パロディーでやっているわけではないのだと思うのですね。もっと真剣な大切な問題なのであります。捜査当局においても厳正な捜査をきちんとやっていただきたい、このように思います。 こういった問題について、腐敗防止の問題があるのですが、保岡我が党委員から、きょうは提案者席にお座りですが、英国の腐敗防止法に倣った日本版をやるべきだと。私もかねてそう思い、またいろいろ教えてもいただき、そう思っておるわけですが、先日の本会議の答弁では、山花大臣は、これからの審議、今後の研究課題とさせていただきたいと、武村官房長官は、ぜひ次の政治改革の大事な課題にしたいと、こう言っておられますが、ぜひ私は真剣にやるべきだと思います。 これからの審議あるいは次の政治改革、これはどんな、いつごろというつもりでおるのですか。
○山花国務大臣 今回の政治改革四法の提案の中でも、腐敗防止策そして御指摘の連座制の問題はその一つの柱となっていると思っています。この法案が成立いたしました後、その連座制の規定についての現実の適用等がどうなるかということをまず見きわめる中で、御指摘のテーマにつきましては、どこまでできるのかということにも絡んでまいります。実効性を確かめた上で検討すべき課題である、大事な課題であると思っております。
○中川(秀)委員 武村長官、次とはいつから。簡単に頼みます。
○武村国務大臣 政治改革は永遠の課題であるという言葉もございますが、今回、与野党含めてこうして選挙制度を中心にした抜本改革の提案をしているところでございますが、これで足りるという考え方ではありません。当然これが基本になりますし、大きな第一歩になることは間違いありませんが、やはりこれに引き続いて、そう遅くない状況の中で、さまざまな残っている政治改革のテーマについても同じ姿勢で真剣に取り組んでいかなければならないと思います。 自民党側からも既に政党法の議論もございました。この連座制の問題もございますし、あるいは在外日本人の投票権の問題等もございますし、与党からは政府委員の廃止の問題もございますように、さまざまな問題について今後も引き続き真剣に取り組んでいかねばならないと思っております。
○中川(秀)委員 おっしゃるとおりであろうと思います。次はいつなんということじゃなくて、連続して、その都度、成案を得るところからやっていくべきだ、どんどんやっていくべきだと私は思います。 政治資金の問題について、私は実は政府案にも問題点が相当あると思います。これは指摘するだけで、答弁は要りません。 第一に、企業・団体献金を政党以外には禁止したと胸を張っておられるわけだけれども、企業献金は政党を一度経由して個人の資金管理団体に入る、こういうものが受けられるということ。 あるいは第二に、地方に政党支部を設けて、政治家の個人後援会が支部に衣がえをして企業献金の受け皿になるということができること。 第三点。また、個人から政治家の資金管理団体への献金も一年一千万の枠ということになっているわけですが、政府案は、政治団体は幾らでもつくれることになっていますね。 アメリカのPAC、ポリティカル・アクション・コミッティー、政治活動委員会ですね、これもいろいろ批判が最近は出ておるようなんですが、これ、実は政府案では資金管理団体同士、つまり政治家の、今で言うならば企業献金を受ける後援会同士、この一つの管理団体同士で資金をやりとりすることを認めておられますね。アメリカでは、実はこのPACはいろいろたくさん、今言ったような問題点の中からたくさんつくりまして、社員を、賞与をふやして、そしてやっていく。また、有力議員が自分でリーダーシップPACというのをつくって、政治活動委員会をつくって、そして他の議員に回す。それで地位、院内総務の争いをして、お金の多かった方が勝ったというようなこともあるわけで、決して必ずしもすべてうまくいっているということではないようでありますが、私は個人の考えを申しますと、企業献金はできるだけ早く個人献金を定着をさせて廃止をすべきだ、私個人はそう思っております。 いずれにしても、そういうことをしていくためにも、これについてはさまざまな個人献金の充実のための手だて、チェックオフあるいはその内容の透明性を高めるための監督機関あるいはまた口座の開設の義務づけ、現金による寄附制限、データベースによるそうした政治資金の届け出の頒布、いろいろなそういうことをやって、さらにそういうことの中から個人献金がふえるという方法を考えるべきだ、こう思っています。 もう時間が来てしまいまして他の問題に移れなくなりましたが、五年後にいずれにしてもこれについては見直すということになっておるわけですけれども、五年以内にやるつもりはあるのか、方向性はどうなのか、これを最後にお伺いをして、私の質問は終えたいと思います。
○佐藤国務大臣 ぜひ御理解をいただきたいのでございますけれども、今中川委員御指摘のように、確かに政府案では企業・団体の献金は政党あるいは政治資金団体、これのみに献金を許されることになっております。それから、政党から管理団体へ行くことも許されることになっております。 ただ問題は、きのう総理からも御指摘がございましたように、私的な企業と政治家との関係からいろいろな事件が発生をしてきた、このことを断ち切って、今委員御指摘のように、政党を通じて献金自体は認めておりますけれども、今度は公的な政党という網を通る。五万円超を公表しなきゃならぬということがございますので、そういう意味では透明性を非常に増すし、いわばあれは個人の問題だということではなくて、政党、政策の争いの選挙の中でそういった腐敗が起これは、それは政党自身が大変なダメージを食う、こういうことになるわけでございますので、その点は御理解いただきたいと存じます。 五年後の見直し、法施行後五年後の見直しの場合には、言うまでもなく、一体そのときの政党自身の自助努力あるいは個人献金というものがどのぐらいになっているんだろうか、そういうようなことを見ながら、そして企業・団体献金の廃止に向けて、廃止の意見を考慮してというのが与党の合意でございますので、廃止の方向に向けて、そのときの政党の財政状況等も、あるいは政治家周辺の経済的な状況を見ながら廃止に向けていろいろな議論を重ねていくというのが私たちの考え方でございます。
○中川(秀)委員 自民党提案者側にもお答えをいただきたいと思います。
○津島議員 ただいまの委員と自治大臣の御答弁を拝聴しておりまして、私ども自民党と与党案と限りなく同質のものだなという感じをいたしました。 今、佐藤大臣の答弁にございますように、政党は公的存在であるから、これを通すことによって、政治資金というものは企業から出されるものであってもその正当性が担保されるということであれば、私どもも同じように政党に対するものと並んで厳しく政治資金調達団体というものを定義をいたしまして、これを公的な存在とし、しかも公開限度を厳しくすることによって同じ目的を達成しようということでございまして、全く考え方は同じであるというふうに感じさせていただきました。
○中川(秀)委員 あと二十秒ぐらいですが、私はともかく、最後に自分の意見を申し上げさせていただきますが、政治改革は永遠の課題だ、次なる政治改革というものを常に頭に置いてやっていくべきだ。今回は、個人の選挙から腐敗防止を徹底させるために政党・政策中心の選挙へと、こういう改革をするときでございますが、しかし大切なのは、さらにもう一歩進んで、この現代社会の現実を反映したより柔軟な代議制というものを常に求めていかなきゃいけない。それにはやはり個々の政治家の独立、そしてまた国会の強化、ともかくそうしたことがさらに求められるのではないか。簡単に言うならば、議員立法であり、官僚政治から国民中心の政治ということを目指さなければいけない、こう思います。 それには、情報公開法、国民の政治参加を促す、そうしたものも必要でしょうし、また党議拘束を物によってはとらない。少なくとも本会議や委員会の採決前にそうしたことは決めるべきであって、国会に法案を出す前からもう党議が決まっているなどということは、国会を一番空洞化し、国民にわからなくさせている最大の理由でございますので、そういうことをする。 さらに、個人的な意見ですが、首相公選をも中長期の展望で考えるべきだ、こう私は考えております。そうしたことを、ひとつ御理解をこちらの方からお願いをしたい、こう思って質問を終わります。ありがとうございました。
○石井委員長 次に、逢沢一郎君。
○逢沢委員 自由民主党の逢沢一郎でございます。 時間も限られておりますので、早速質問に入らせていただきたいと思うわけでありますが、まず最初に、テレビ朝日の報道局長発言問題について若干お伺いをさせていただきたいと思います。 御承知のように、報道されておるところによりますと、テレビ朝日の椿元報道局長は、非自民連立政権の誕生を意図して報道するように部下に指示をしたというふうにされております。これはまさに政治改革の議論が始まろうとしているやさきのことであって、そのタイミングに報道されただけに、私にとっても大変な衝撃でありましたし、恐らく政治報道の公正、公平を心から信じていた大多数の国民の皆さんも大変な衝撃を受けたに違いない、そのように考えるわけであります。 放送法三条の二によりますと、テレビというのはあくまで政治報道については公平であること、そして「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」ということがきちんと明記がされているわけであります。昨日の郵政大臣の答弁によりますと、郵政省としても今調査中であるということでございますが、もし仮に産経新聞の報道が事実であるとすれば、これは大変なことであります。民主主義あるいは政治の健全な成長や成熟に対する重大な挑戦とも言える、あるいは社会の公正や社会正義にも大変な挑戦であるということを言わざるを得ません。 そこで、改めて郵政大臣にお伺いをするわけでありますけれども、この椿発言というのはどういう席で出たのか、何の会議での発言であるのか。それは新聞、テレビによって民放連の何かの場であったというふうにお伺いいたしておりますけれども、それは民放連にとって公式な、いわばオフィシャルな、正式の場であったのかどうか、改めて郵政大臣にお伺いをいたします。
○神崎国務大臣 テレビ朝日椿前報道局長の発言は、平成五年九月二十一日に開催されました社団法人日本民間放送連盟、民放連の放送番組調査会第六回会合においてなされたものでございます。同氏は、この放送番組調査会の委員ではございませんが、特剔出席者として、一連の報道に携わった立場で、第六回会合のテーマでありました「政治とテレビ」に関する報告を行ったものと承知をいたしております。 この放送番組調査会は、有識者であります外部委員五名と内部委員、民放事業者七名で構成され、見識ある第三者の公正な意見と放送番組の直接の責任者の発言によって民放番組についての真剣な審議が期待されているところであります。平成四年十一月十八日に第一回会合を開催し、その後約二カ月に一回開催され、今回が六回目の開催となったものであります。 なお、当日は外部委員五人及び内部委員七人、これは代理出席三名を含みますけれども、計十二名の参加を得て開催されたと承知をいたしております。 そして、この会合がオフィシャルなものだったのかどうかという点でございますが、放送番組調査会は、いわゆるやらせ問題など放送番組への批判の高まりにこたえるべく設置されたものでございます。その目的は、放送番組に対する視聴者の意見を収集し検討を行うことを通じて放送番組のあり方について審議を行うものであり、その結果を番組向上の参考に資することといたしております。 本調査会は、平成四年十月、民放連理事会の決定に基づき、民放連の定款上の機関である放送基準審議会の常設機関として設置されたものでございます。したがいまして、民放連から見ますとオフィシャルなもの、このように考えられます。
○逢沢委員 ありがとうございました。 いずれにいたしましても、郵政省からの正式な御報告を待ちたいと思うわけでありますが、改めて公正、公平な政治報道がなされるように関係者の格段の御努力をお願いをいたしたいと思いますし、また、監督官庁であられる郵政省の御尽力もあわせてお願いをいたしておきたいというふうに思います。 さて、武村官房長官にお伺いをいたしたいと思うわけでありますが、お時間の都合で先に退室されるということを伺っておりますので。 総理は、本会議の答弁やあるいは委員会の答弁の席で、細川連立政権は、いわゆる国の基本政策は前政権のそれを継承したけれども、それは必ずしも自由民主党の基本政策とイコールではないという趣旨の発言をなさっておられますね。私、それを聞いてはたと考えたわけであります。自民党は、結党以来三十八年間ずっと国民の皆様の負託を受けて政権を担ってまいりました。官房長官もつい数カ月前まで自由民主党におられたわけでありますし、細川総理もかつては田中派所属の自民党所属参議院議員であられた、そういう経験もあるわけであります。 国の基本政策であるけれども、それが自民党の政策ではない、基本政策ではないというものがもし仮にあるとすれば、それは一体何なのだろうかなと、私いろいろ考えてみたのですけれども、ちょっと思いつかないのですね。もしそれが仮にあるとすれば、自民党がこれだけ長い間政権を担ってきたわけでありますから、じゃ一体それはだれがつくったのかということにもなろうかと思うのです。かつての野党の皆さんなのかあるいは官僚の皆さんがつくられたのか。自民党の基本政策が国家、国の基本政策でないというのは、一体何を示してそういう発言を総理がなさったのか、ぜひその点をお伺いをいたしたいと思います。
○武村国務大臣 細川総理の御真意は十分伺っておりませんが、これはまあ私の意見になるかもしれませんが、やはり三権分立の中で行政府の責任は、戦後三十八年間、本当はもう少し長いですね、四十何年になりますかね、保守政権あるいは自由民主党が担ってこられて、そういう意味では、防衛、外交を初めとしたいわゆる国の基本政策、重要政策というのはイコール自民党の政策であったというふうに申し上げても間違いないと思います。 ただ、自民党の政策といえども、今回の政治改革の議論がそうでありますように、絶えず与野党の国会の激しい論議の中で修正も行われましたし、修正する前から野党の考え方も含めて一定の提案をされたこともあったでしょうし、そういう意味では国権の最高機関である立法府によって国の重要政策は最終決められている、こういう御認識があって、立法府の意思、野党の意見も踏まえた自民党政権の意思、こういうふうなことでああいう答弁になったのではないかと私は考えます。
○逢沢委員 さて、その国の基本政策の一つに、例えば外交、防衛の問題があろうかと思いますし、また、エネルギー政策も、国の根幹をなす政策体系の一つをなしているというふうに思います。 例えば、防衛を考えますと、自衛隊の存在を当然のことながら合憲という前提に立って国の安全保障、防衛は成り立っておりますし、つい先般、その自衛隊の皆さんが、大変な御努力をいただいてカンボジアの地においてPKO活動に専心努力をしていただきました。国際社会からも大変高い評価を受けたということは、皆様方御承知のとおりであります。 また、エネルギーの問題につきましては、原子力発電のその存在あるいは推進、これは国民生活の向上や産業の進展、発展を考えたときに、もはやなくてはならないものであるということは、これはもう社会的な常識であろうかというふうに思いますし、また、そのこと自体が国の基本政策をなしておるというふうに考えているわけであります。 ところが、この国の基本政策に真っ向から反対の立場をとり続けてきた、あるいは現在でもその意思を明確になさっておられる方々がたくさん入閣をなさっておられる、内閣の一員になっておられるわけであります。 例えば、皆さん思い起こしていただきたいと思うわけでありますが、PKO法案の審議は、今から五年も十年も前の話じゃなかったですね。今から一年三カ月、四カ月、わずか一年数カ月前のことでありました。私も当時二年生議員で、二泊三日だったか三泊四日だったか忘れましたけれども、あのばかばかしいとも言えるような牛歩戦術におつき合いを余儀なくされたわけであります。それは公明党の皆さんもあるいは民社党の皆さんも、同じように苦々しい気持ちを持ってあの徹夜国会に耐えたということではなかったかなというふうに思うわけであります。山花前委員長もあるいは佐藤自治大臣も牛歩をなさいました。そのときのお顔をよく覚えておるような気もいたすわけであります。 さて、じゃ山花大臣、お伺いするわけでありますが、大臣はこの国会で現行、現在の自衛隊の存在は違憲であるということを明確に言い切られたわけでありますけれども、大臣と同じ御意見を持ったというふうにお答えになった閣僚は全部で何人おられましたか、改めてお伺いいたします。
○山花国務大臣 政治改革のテーマとちょっと違った角度からですので、手短にお答えさせていただきたいと思います。 御質問の中で、自民党の政策は国の政策である、こういう前提で御質問があったようですけれども、そこはそうじゃないんじゃないでしょうか。国会で与党が法案を出し、野党が修正を求めということを含め、国会の意思となったものが国の政策となってきたのではなかったかと思っています。自民党の政策、一番基本政策の根幹は、憲法にかかわる問題、党の政策は自主憲法制定ということだと思います。しかし、それは国の政策ではないはずであります。 私たちは、連立の合意に当たりましても、そうした国の政策について国民の皆さんが不安を持ってはならないということと同時に、国家の政策につきましては、どこの国におきましても、政権交代があった場合、外交、防衛問題、これを継承するというのが当然のことではないかと思っています。そういう観点から私たちは国のこうした政策については承継をする、継承をすると申し上げたわけでありまして、私たちも、どこの国でも当たり前の政権交代の場合のそうした選択をしたということでございます。したがって、私たちはこの国の基本政策については承継するという立場で、社会党出身の六人の閣僚全員がそうした気持ちをこれまでの委員会においてお答えをしたところでございます。 もう一つ発言さしていただきますが、先ほど、自衛隊は違憲である、こう言ったとおっしゃいますけれども、私たちは自衛隊の実態は違憲である、こういう言い方を一貫してしているわけでありまして、これは連合政権の合意、連立政権の合意、憲法の理念に沿って、平和と軍縮のために、こういった観点から連合政権、連立政権の合意というものを長年にわたってつくってきたわけでありまして、そうした観点から自衛隊の実態という言葉を正確に使っていることについてもつけ加えさしていただきたいと思いますが、そうした気持ちについては、それぞれ党の政策として、固有の政策として持っているところではありますけれども、今日、政権交代、そしてそこでの国民の期待にこたえる、大義に従う、尊重するという立場からこうした連合政権、連立政権の合意をつくったところでありまして、新しい政権、連立の時代におけるこれからのあり方だと思っています。 連立政権について、これまで日本では国民の皆さんも含め、我々も含めて、この成熟度ということになりますと、三十八年間の自民党政権が続いた後でありますから、まだまだこの点は足りないんじゃなかろうかという反省を私たち自身持っておりますけれども、そうした、これから連立政権の時代に入るということである中でこうした問題について成熟していく、こういう姿勢が政治家にとっても大変大事なのではなかろうかと思っているところでございます。
○逢沢委員 ありがとうございます。 実は今お伺いをしたことは、まさに今大臣がおっしゃられたように、これからいよいよ本格的な連立、連合政権時代を迎える、そのことを展望したときに、あるいは政策本位、政党中心の小選挙区をベースとする新しい選挙制度を導入し、その制度を社会の中に生かしていく、成功させる、そのことを真正面から真剣に考えたときに、これはどうしてもその問題について触れざるを得ないから、私はあえて触れさせていただいたわけであります。 総理もおっしゃいましたように、できることならばやはり選挙の前にそれぞれの政党が公約を掲げ、そして連立、連合政権構想を国民に発表する、それが筋であったということを率直に、正直におっしゃられたわけであります。 また、今回の細川政権が、最大の大義は政治改革だ、そのためには自民党を一度下野させなきゃいけない。仮にそこに大義があるとしても、これは、じゃ七党一会派の皆さんで連立を組むにしても、全部の政党から入閣をすることがなくても、これは仮に細川政権をつくろうと思えば、閣外で協力をするという立場で十二分にいわゆる非自民の連立、連合政権をつくることができたはずでありますし、また、今私が指摘をしたような問題をたびたび国会で追及をされる立場に追い込まれることもなかったはずではないでしょうか。 あるいは、社会党の皆さんは並立制には大反対をなさっておられた。ところが、十二分な党内議論、まあ私は自民党でありますから、内部のことはうかがい知れないところもあるかもしれませんけれども、短時間のうちに、十分な議論もないままに並立制に踏み切られたというふうにお見受けをするわけでありますけれども、これほど重要な、国会のあるいは選挙の土俵を決める問題を簡単に手続変更ができるということならば、そういった外交や防衛や、あるいはエネルギー政策、そういった問題についても、場合によっては、努力をしていただければ、十二分に閣内に入っていただけるようないわゆる党の綱領あるいは基本政策とでも申しますか、そういうものを持たれるお立場として入ることも逆に可能だったのではないか、むしろその方が、七〇%以上の国民の期待を集めている細川政権とすれば本当はあるべき姿であったはずではないか、私はそのように思うわけであります。 改めて山花大臣にお伺いをするわけでありますけれども、今私が申し上げたような、いわゆる閣内に入る資格を備えるための党議変更のための努力をなされたのか、あるいは、この際は閣外にあって非自民の政権をつくろうという選択もあるなということを真剣に模索されたのかどうかということについてお伺いをいたします。きちんと答えてください。(発言する者あり)
○石井委員長 静粛に願います。
○山花国務大臣 きちんとお答えさしていただきたいと思いますが、今閣僚としての立場ですから、事実の経過について御報告する、こういう観点になってくると思います。 御指摘の閣内、閣外という問題だけでなく、まず初めにありきは連立政権に参画するかどうか、基本的合意を締結するかどうかというところにありました。その上で、参画をするという場合にどのような参画の仕方があるのか。積極的にこれに加わること、消極的にこれに加わること。 私たちは、今日の政権交代に対する国民の皆さんの期待にこたえるということと同時に、それぞれ力関係、連立政権の中にもあると思っています。単独政権ではありませんから、それぞれの議員の数によって連立政権をつくるわけですから、それぞれの固有の政策がどこまで反映することができるかということについては濃淡があるということについては当然だと覚悟しております。 しかし、できる限り私たちは積極的に参加していこうということについて決断をいたしました。まず連立政権の合意づくり、そして議長についても党から出そう、土井議長を誕生させ、積極的に閣内にあって我々の主張というものを少しでも生かしていくようなことにしたい、こうした決意、決断というものにつきましては、全党の議論を十分尽くした中で行ってきているところでございます。 率直なテーマといたしましては、前政権のさまざまなものを引きずっている中、引きずるは少し訂正いたします。前政権のいろいろな状況というものを承継する中で、新たに困難な不況問題、経済問題その他も出てきているということの中で、それぞれの党の独自の固有の政策を発揮するという場面が残念ながら少ないということが今反省としてはありますけれども、しかし、こうした問題につきましては、これから党内の議論というものをできる限り閣議の場でも生かしていくという努力はしていきたい。 こうした、積極的に取り組んで国民の期待にこたえ、細川政権を、大きな支持がある、そのことにこたえて安定化さしていきたい、これが私たちの閣僚の任務であると思っているところでございます。
○逢沢委員 我々は、ここで、十二分に国民の皆様の前で議論を尽くして、国民の皆様の期待にこたえられる政治改革を何としてもなし遂げよう、そういう強い決意で今度の国会のこの審議に臨んでいるわけであります。 そして、その政治改革の中心課題はやはり小選挙区比例代表並立制という新しい選挙制度であると思うわけでありますが、この政党中心、政策本位の新しい選挙制度を社会に定着させる、そしてそのよさを生かしていく、メリットを生かしていくためには、やはり政党、そしてその政党が選挙のときに打ち出す公約あるいは党の基本政策、そして政権構想というこの三者がきちんと一体をなしていなきゃならない、きちんとしたルールに貫かれていなければこれは政治が成り立たなくなるということを改めて申し上げておきたいというふうに思います。 そこで、自民党側にお伺いをするわけでありますけれども、この政党と、選挙のときに掲げる公約、そしてその後に新しい選挙制度になれば、相当程度連立政権ということが予測がされると思うわけでありますけれども、この政党の関係、打ち出す公約、選挙の約束、そして政権、この三者はどういう関係であるべきであるとお考えであるか、そのことをお伺いをいたします。
○伊吹議員 逢沢委員、今御質問になり、そして山花大臣がお答えになったことを聞いておりまして、私は、現在は中選挙区のもとで二つの勢力が分かれ、そして連立政権というものができております。しかし、小選挙区という制度が定着をしていけば、やはりこれは必然的に私は二つの勢力に分かれてくるんではないかと思います。その際は、お互いに当然政権を交代で担い合えるであろう二つの政党が事前に国民に御意見を、あるいは政見を示して、そしてその選択を受けながら集約的に民意を反映していくという形になると思います。 ただ、残念ながら、現在は中選挙区制であります。そして、中選挙区制は、ある意味では比例の変形した形であります。したがって、多様な意見が、例えば定数五名の選挙区では五つの代表という形で出てまいります。したがって、現在の制度では、選挙でおのおののことを、おのおのの党の立場を有権者に訴えて当選をしてこられますけれども、その訴えたことはどこかへ行ってしまって、国会の中で事後に合従連衡というものがつくりやすい制度であるがゆえに、我々は単純小選挙区をお示しし、今回の並立制の中でも小選挙区にウエートを置いた選挙制度をお願いしている。 したがって、当然これは政党あるいは政治家の義務として、事前にどのような組み合わせで、どのような政権構想で政権を担うかというのは、小選挙区においては制度としてかなりそのことが担保をされますが、それ以外の制度においては、特に私は、政治家の義務として、政党の義務としてそのことを明らかにしなければ、一種の、まあ民主的な間接投票制を使った政治的詐欺が行われるということを恐れております。
○逢沢委員 いずれにいたしましても、選挙のときは、私はあるいは自分の党はこういう公約で戦いました、しかし、選挙が終わった後の政権づくりの段になって、この合意にサインをしたからこれからの政治はこれで行きます、それがまあ小異を捨てて大同につくという範囲でとどまればよいのかもしれませんけれども、まさに多くの違いを、あるいは矛盾を抱えながら、連立政権合意にサインをしたからこれで行きますだけでは政治は済まされないということを、改めて皆様の前で確認をいたしておきたいというふうに思います。 さてそこで、この小選挙区比例代表並立制という新しい選挙制度を成功させるためには、やはりこれは実態に即して考えてみましても、かなりいろいろな努力を要するな、そんな気がいたすわけでございます。まあ将来のことを予測するのはなかなか難しいようにも思うわけでありますけれども、今度の政治改革が成功して、そうなれば次の衆議院総選挙は当然新しい選挙制度で行われるということになります。それまでに大胆な政界再編があるのかないのか、それは今私にもさっぱりわからないわけでありますけれども、例えばの話、そういう新しい選挙制度になれば、ある選挙区では事実上自民党対新生党の一騎打ち、そういう選挙区も生まれるでしょう。あるいは、ある選挙区では自民党と日本新党の方が事実上競うということがあるかもしれませんし、また、ケースによっては自民党と新生党とさきがけが一議席を争うということがあるかもしれません。 そういうときに、この選挙制度は政策本位あるいは政党中心の選挙制度というんだけれども、本当に政策本位の選挙が実態として展開されるだろうかどうだろうか。あるいは本当にお金がかからない、まあ政治がよくなった、選挙が随分改善された、国民の皆様にそういう合格点をいただけるような選挙が実際に展開されるだろうか。実は世の中には、本当にそうなるんだろうかな、むしろ今までよりもお金がかかっちゃうんじゃないだろうか、いろんな危惧の声が随分流れている。我々の耳の中にもそれが入ってくるわけであります。 同僚の保岡議員の方から、先般の本会議において、みずからの実体験に基づく生々しいお話もお互いお伺いをしたところでありますけれども、この新しい小選挙区比例代表並立制という選挙制度が本当に政党中心、政策本位の新しい制度として機能し、かつ合理的な選挙費用あるいは政治とお金の問題を生み出すという方向に持っていくためには、我々政党人は、あるいは政治家は、政党はどういう努力をしなきゃいけないのか、どんな意識変革をしていかなきゃいけないのか。 また、多少おこがましい話になるかもしれませんけれども、あえて有権者の皆様にお願いをすることがあるとすれば、一体それはどういうことになるのか、保岡先生にお伺いをいたしたいというふうに思います。
○保岡議員 いろいろこの政治改革について五年前から自由民主党も「政治改革大綱」を定めまして、ずっと長い道のりを歩んでまいりました。 この政治改革の一番の大きな大義は、もちろん政治とお金の問題ということで、一連の政治的腐敗がずっと続いているということに対して国民から政治家の倫理観を疑われる、そういうことでは政治の信頼が損なわれて、本当にいい政策をやろうと思っても国民から理解されない。これでは、本当に大きな時代の転換期に当たって国の未来というものの理念とか、そういったものに基づく国づくりというものを進める、これは国民も政治家も大きな痛みを伴う改革を進めていかなきゃならない、そういう政治を実行するために国民の信頼を得なきゃならぬということに基本があったわけでありますけれども、それと同時に、本当に政治を根底から改めて、新しい時代の政治を構築していこうという考え方の基礎の一番大事な部分には、やはり時代の転換期には思い切った、的確な、迅速な政治を行うということが必要だということがあったと思うんです。 そういった意味で、きのう羽田外務大臣も話しておられましたとおり、本当に政策がきちっと国民に問える政治を実現していこう、そういった意味で政党本位、そして政策本位の政治を実現しようというのがこの政治改革の一番大事なポイントだ。そういうことになれば、やはり政党が政策を明確に国民に示して、そして有権者もその政策をきちっと受けとめて判断をして選挙を行うということが本当に大事で、今度の新しい選挙制度の改革のもとでの選挙というものは、まさにそういった政党政治の確立を目指して、その中から政治の再生を期していこうということでありますから、やはり政策をあいまいにして、そうして選挙協力を行うというようなことがもしあれば、これは全く政権をとるための方便として、本来目指すべき大事な政治改革のもとにおける、その結果私たちが手にしなければならない政党本位の政治というものが根底から崩れる。 やはり政党政治を確立するためには、政党がしっかり基本理念を国民に訴えるということが、これが存在意義として一番大事だ、命だという、そういう心構えが大事であって、政党も政治家もそれを守らなければならない、それが今度の新しい選挙制度下においてどの政党も心がけてやっていかなければならない基本であると思います。 そういった意味で、私も質問の中で、いろいろ本会議で申し上げましたけれども、政策をあいまいにした連立のようなあり方があってはならない、あるいは無原則な、政策を無視した選挙協力があってはならない、日ごろ政党活動の実績のない無所属候補の追加公認があってはならない、こういった小選挙区のメリットをちゃんと守っていくための基本的な政党の枠組み、根本、責任というものを明確にすることが大事だと思います。
○逢沢委員 時間が限られておりますので、次の話題に移りたいと思うわけでありますが、企業・団体献金、政党助成の問題にテーマを移してまいりたいというふうに思います。 政府案によりますと、企業・団体献金は政党に対するものに限る、まあ限定をするということでございますが、しかし、いろいろと精査をさせていただきますと、俗な言葉を使わせていただくとかなり融通無碍とでも申しますか、あるいはかつての自民党案よりもさらに自民党的とでも申しますか、そういう部分があるなということに気づくわけであります。 委員長にお許しをいただきまして、今日はちょっとパネルを用意をさせていただいたわけでありますけれども、政府案によりますと、企業・団体献金のそれは政党に対するものに限定をする、限るということのようでありますけれども、しかし、この政党から政治家がつくるいわゆる資金管理団体にお金を流すことができる。そしてまた、いわゆる一般の政治団体、後援者の皆さん方がつくっていただく団体、政治団体としての届け出をしたこういう団体にも政党からお金を動かすことができる、入れることができる。そして、こういう後援団体から、政治家個人が持つ、政治家がつくる管理団体にお金を戻すこともできる。そして、肝心なことは、このいわゆる政治家A、政治家Bの、事実上政治家間のお金のやりとりも実は政府案によるとこれは可能だ。 ここは矢印がありませんけれども、こういう矢印、まあ縦横十文字という言葉が昔はやったわけでありますけれども、まさに融通無碍に企業・団体献金、その企業や団体からの資金は政党にまず行くけれども、一たんその政党を通れば後はもう自由に、言ってみれば動き回ることができるという案になっておるというふうに承知をいたしているわけでありますが、佐藤自治大臣、今私の説明は間違いありませんね。
○佐藤国務大臣 今御説明されたとおりでございますが、基本的な概念といいましょうか、少し状況が違いますのは、御承知のように五万円超のものは全部、政党へ出す場合でも、公表しなければならぬということであります。 あわせまして、今資金管理団体というのがいかにも膨大な金が入ってくるようなイメージで言われるわけでございますけれども、御承知のように、そこのところは私のところの、個人の周辺の資金管理をするわけでありまして、政党から来るものが、そんな潤沢に個人の政治活動に来るということを想定をしているわけではないわけでありまして、あくまでそれは我々の最低限の活動に必要なものを資金管理団体として経理をするということでございます。 したがって、資金管理団体、我々が受けられるのは個人献金のみでございますから、あるいは選挙のときの政党から来るもの、あるいはふだんの政党から来るものでございますから、その意味で、そこで派閥のことが発生をしたりなんかすることは、私たちとしては、動きとしては今逢沢委員が言われたとおりでございますけれども、実態はそうはならないだろうというふうに見ております。
○逢沢委員 それに対して自民党案は、実はこれは政府案のパネルしかきょうは時間がなくて用意ができなかったわけでありますが、この政府案と一番大きな違いは、まずいわゆる政治家間の、事実上政治家間のお金のやりとりができない、それを禁止をした。自民党では資金調達団体という名称をつけておりますが、そこが最大の違いでもございますし、また、一般の政治団体からいわゆる資金調達団体のお金の流れも、それもバツということにいたしているわけであります。 そこで、先ほど津島提案者から、自民党の案と政府の案というのは事実上非常に似通っているんだというお話があったわけでありますが、私はこういうところを勉強させていただくと、もちろん自民党は今まで政権政党の立場にあって、確かに野党の立場よりも政権政党の方がそれは企業や団体から率直に言えばたくさん資金提供を受けることのできる、あるいは受けやすい立場であったことも事実でありますし、また、個人的なことを申し上げて恐縮でありますけれども、私もかつて一年生議員であったときには同じ派閥の先輩からいわゆる政治資金の提供を受けた経験もありますし、ほかの政党の方から協力をいただいたことはもちろんございませんが、そういう政治家としての一つの大きな反省に立って自民党案というものを、これは厳しいけれども、苦しいけれども、やっぱりやっていかなきゃいけない。 これからの新しい政治をつくっていく、国民の皆様の期待にこたえられる政治をつくっていくためには、政治資金、特に企業・団体献金と政治家あるいは政治家が持つ資金団体との関係はこうあらなきゃいけないという信念に基づいて今回の自民党案をつくった、そういう自負を持っているわけでありますが、改めて津島提案者から、その意図あるいはまた政府案に対して自民党案のここがすぐれているというところについて御説明をいただきたいというふうに思います。
○津島議員 ただいまの図表の中で、上の方の政党に対する企業・団体献金については、基本構造は与党の案と私ども自民党の案とは違いがございません。非常に違いますのは、政治家のために資金を管理する、与党案では資金管理団体、私どもの場合には資金調達団体に対する制約は、自民党案の方がはるかに厳しいのでございます。 それはなぜかと申しますと、資金調達団体に対する企業献金を節度のある、年に二十四万まで認めていただきたいということを申し上げているわけでありまして、そうである以上はこの資金調達団体は非常に厳しい制約のもとに置かれるべきである、すなわち資金調達団体がほかの政治団体から資金をいただくことは一切厳禁しよう、まさに企業献金を公開の原則のもとで、主としてあるいは専ら資金調達団体において管理していることが一般の有権者の監視にさらされるようにしよう、こういう考え方で一貫をしておるわけであります。 そういう意味では、資金調達団体を利用して政治家間の資金の移動もできないということになっておるわけでございます。また、資金調達団体からほかの政治団体に対する資金的な援助もできないわけであります。 私は、特に強調したいのは、先ほども申し上げましたが、与党案と自民党案の間で共通のものがあるとすれば、要はその政治資金については有権者の不断の監視にきちっと置かれるということ、そしてそれぞれの団体の公共責任というものを信頼してやっていく以外にないという意味で与党案と自民党案の間に非常に共通なものがある、こういうことを申し上げているわけであります。
○逢沢委員 公費助成についてお伺いをいたします。 細川総理は御説明の中で、国民の皆様お一人お一人にコーヒー一杯分の協力をお願いをしたい、そういう表現をなさっておられるわけでありますが、政府案によりますと、国民一人当たり三百三十五円の助成、総額は四百十四億円、それに対して自由民主党のそれは、一人当たり二百五十円で、総額三百九億円ということであります。 自治大臣に改めてお伺いするわけでありますが、この四百十四億円の計算、積算の根拠を端的にお教えください。
○佐藤国務大臣 申しわけないのですが、数字がちょっとどこかへ隠れてしまったのでありますけれども、この中の千二百億というのは、政党及び政党の支部それから政治家個人へ今まで企業・団体から来ていたお金、これが合計千二百億になるわけであります。 これは、平成元年から三年までの間のものでございまして、政党本部の分が三百六十九億、それから政党支部のものが四百三十二億、合計しまして八百一億、それから国会議員の政治団体の関係が四百四十一億、合計千二百四十四億という金額にこの平成元年から三年間の分がなっているわけでございます。それを三分の一ということで約四百十四億になりますので、一億二千三百万の人口で割った金額が一人当たり三百三十五円ということになるわけでございます。
○逢沢委員 実は、今自治大臣に御説明をいただいた政府案どおりに仮に各政党に助成がなされる、支給をされるといたしますと、これは現在の国会議員の頭数でそれを割り算をするということになるわけでありますが、去年、九二年の各政党の収入に対して随分いろいろな数字が挙がってきているわけであります。 例えば自治大臣が所属をなさっておられます社会党におきましては、助成金額が八十三億九千万円、これは去年の社会党の中央の収入に対して一二五・九%、約一・三倍という金額になります。日本新党の場合には、三八〇%ですから、これは四倍近いという表現になりましょうか。社民連の場合も二・四倍。そういうふうな本当に大変なお金が助成として政党に入ってくるわけであります。 もちろん、政治のコスト、民主主義のコストを正しく国民に説明をし、理解をいただき、助成をお願いをするということは必要なことでございますけれども、このように党のそれぞれの中央をはるかに上回るような助成金額がこの法律案が通ってしまえば入ってくるということで、果たして素朴な国民感情はどういうふうな反応を示されるのだろうか。本当に素直に、コーヒー一杯分とはいうけれども、応援しようという気持ちに国民の皆さんはおなりになるんだろうかということについては、私は、質問時間も来ましたようでありますけれども、大いに疑問であるということを申し上げなくてはならないわけであります。 最後に申し上げたいことは、もちろん、政治家がみずからの持つ時間やエネルギーの大半を、その政治活動を行っていくための資金を集める、それに使っていくというようなことでは、これは政治にならない、本来の政治家の姿ではないでしょう。しかし私は、やはり政治家たるもの、みずからの力で自分の夢やビジョンやあるいは政策、政見を国民や有権者の皆さんに訴えて、なるほどこういう人間ならポケットマネーを出して応援してやってもいいだろう、あるいはうちは中小企業でなかなか大変だけれども、月々一万円か二万円なら、こういう政治家なら応援してやりたいものだな、そういう努力をやはり政治家というのはやっていかなきゃいけない。 怒られるかもしれませんけれども、あるときのブーム、風に乗って国会に当選してきた、そうしたら政党を通じて随分たくさんのお金がもらえて、それで政治活動ができる、政策勉強もよくできるかもしれないけれども、それでは本当の政治家の成長には、これは制度として必ずしもよくないという信念を実は私自身は持たせていただいているわけであります。そういう意味で、自由民主党の企業・団体献金月々上限二万円というのは、そういう意味からも、非常にある意味では教育的でもあり啓蒙的でもあり、これは政治のために非常にいいのではないかという考えを持っているわけであります。 時間が参りましたので、あとの質問は他の委員に譲りたいと思うわけでありますけれども、首長や地方議員の問題、あるいはその他理念の根幹にかかわる問題も多々残されているわけでありまして、また別の機会に質問をさせていただきたいというふうに思います。 以上で質問を終わります。
○石井委員長 次に、堀込征雄君。
○堀込委員 私は、きょうは自民党案を中心に質問をさせていただきますが、さきの百二十六国会で、百七時間という大変長時間にわたって真剣でまじめな議論を私どもは繰り返してきたわけであります。それぞれ政治改革法案実現に向けて、お互いに真摯な努力を重ねてきたことは言うまでもありません。そして法案も、成立一歩手前までという大変なところまで行ったわけでありますが、最後の土壇場で、主として自民党のかたくなな姿勢によってさきの国会で政治改革法案が廃案になったというのは周知の事実であります。 この間、宮澤総理からは何度も期待を抱かせる決意の言葉が発せられたのもまた事実でございました。政治改革はどうしてもやらなければいけない、やらなければ日本の国は泥舟のように沈んでしまうんだ、最後は私が決断しますというふうに時の総理・総裁が何度も発言をされたことも事実であります。しかし、結局、自民党は最後に党議決定を外すわけにはいかないんだということで、解散・総選挙という事態を迎えたことは周知のとおりであります。 私は、この国会でこの政治改革法案をどうしても成立をさせなければならない、国民の期待にこたえてこの法案を何としてもやって、日本の次の時代の政治をきちんと切り開いていかなければならない、こういうときに、やはりさきの国会におけるこの自民党の責任、こういうものを明らかにし、総括をし、この国会をスタートさせるべきではないか。そのことをまず私は自民党の皆さんに国民の皆さんの前に、もちろん私ども責任の一端を申し上げることにやぶさかではありませんが、特にそのことを私はまず明らかにしていただきたい、このように思うのですが、いかがでございますか。
○塩川議員 これは国会のことでございますから、議論するのは与野党双方の責任で、もう一歩というところで確かに成立しなかった、私は非常に残念だと思っております。これは自民党だけの責任でもない。といって、自民党がやはり責任を痛感しなければならぬ、これは事実でございます。 でございますから、今回のこの国会におきましては、やはりこういうことの再びないように、十分に審議を尽くしていただきたい。これを前の国会のやつを裏返すようなことで、強行採決をやってしまう等のこと、こういうことをやりましたら永久に政治の明朗化ということを図っていけませんし、国民が納得するような政治になっていきませんので、我々も十分これからの審議を尽くしていきますので、どうぞそちらの方もそういう姿勢でひとつ貫徹していただきたいと思います。
○堀込委員 今度の国会でどのような姿勢で臨むかということについて、私は、どうしても先国会の経過というものをやっぱり真剣に総括をし、あれを二度と繰り返してはならないというところからスタートをしなければならないと思うわけであります。 今、御答弁がございまして、自民党にも大きな責任はあったけれども、それは国会全体、野党にも責任があったんだ、こうおっしゃられました。確かにそうかもしれません。しかし、さきの国会で私どもは社公案として併用制を提案し、しかし、民間臨調からも連用制という提起があった。ですから、この国会の審議をまとめるために、そこまでやはり私どもはおりて、何とかこの成案を得ようという努力をしてきたのです。 そういう経過を考えますと、いろいろな努力はあったけれども、私は、ここに座っていらっしゃる答弁者の皆さんあるいは理事の皆さんがさきの国会で、自民党内で大変な努力をされたことは承知をしています。そのことは認めるのでありますが、結果として、ひとり自民党だけが単純小選挙区制でなければだめですよという態度でこの前まで来たのであります。この国会で審議を尽くして政府の方に譲ってくれ、あるいは審議を尽くして妥協点を探すべきだというふうにおっしゃいますけれども、まず私は、最大野党の自由民主党が、今回もさきのような国会の態度で臨むのかどうか。そうではない、あの党議決定はもうこだわらずにやるんだ、こういう姿勢をしっかりと示していただかないと、これはやはり国民の信頼を得ることにならないのではないか、このように思うのですが、いかがですか。
○鹿野議員 ただいま塩川委員の方からいわゆる我が党の基本的な姿勢を答弁させていただいたわけでありますけれども、前回の国会におきまして残念ながら解散ということになりまして、廃案になってしまったわけであります。そこで、我が党といたしましても、政治改革をやはり実現しなきゃならないという新たな意欲のもとに、今回我が党として五法案、政治改革関連法案を提案をさせていただいた、ここにいわゆる我が党としての反省と総括がある、このように御理解をいただきたいと思うのです。そして私どもは、このような基本的な姿勢で提案をさせていただいた限りは、やはりきちっとしたものを出していかなきゃならない、このようなことから、自信を持って我が党の案こそがベストである、こういうふうな考え方で臨まさせていただいているのですよ。 しかし、先ほど申し上げましたとおりに、これはやはり民主主義の根幹にかかわる、これは非常に大事な土俵づくりの問題でありますから、合意形成には私どもも努力をさせていただきますよというふうなことを申し上げさせていただいているわけでありますので、この点は御党におかれましても、党議決定なんだというふうなことで、一つの考え方でまたいかれるということになりましたならば、同じようなことを繰り返すのではないか。むしろこのことは政府側におかれましても理解をしていただきたい、このように考えておるところであります。
○堀込委員 それでは、法案の中身について質問をさせていただきます。 選挙制度について、私どもさきの国会の論議の中で小選挙区と比例制度について、あるいはきのうもありましたが、民意の反映なのか統合なのか、代表機能を重視するのか統合機能を重視するのか、いろいろな議論もございました。昨日はまた、参議院を含めて、野田理事の方から大変傾聴すべき見解もお聞かせをいただいたわけであります。 そこで、自民党は、海部内閣時には並立制でありました。そして先国会では単純小選挙区制、今回また並立制を提案をいたしておるわけでありますが、この経過や党内論議の経過も御説明願いたいわけでありますけれども、今回並立制を提案し、この百七十一の比例を置いている。 この理由は、やはり単純小選挙区では大量の死に票が出る、民意の反映という点で問題が残る、あるいは小選挙区制の欠点である三乗比の法則と言われる得票数と議席数で大きな乖離が生ずる、こういう欠陥を是正をするためにこの百七十一の比例区を設けた。例えばメキシコなどでは、その死に票だけをカウントして議席を再配分するというような制度もあるわけでありますけれども、そういう趣旨でこの百七十一を設けたのだ。つまり、小選挙区が基本であるけれども、その欠陥を是正させる意味で、民意の反映をある程度図る、死に票をある程度カウントする、そういう意味合いでこの比例部分を加味した、このように考えてよろしゅうございますか。
○伊吹議員 堀込委員とは前の国会からずっとこの議論を一緒にやってまいりましたので、すべておわかりの上で御質問になっているんだと思いますが、私どもは、衆議院というものの憲法上の立場から、やはり民意は最も集約された形でそこに反映さるべきであって、政権選択というものが最も重要な衆議院選挙の意義だと考えております。 そのようなことからいいますれば、私どもは、単純小選挙区がベストだ。しかし、どのような選挙制度も一〇〇%完全無欠というものはございません。長所も欠点もございます。したがって、従来の各党の御討議や国会でのやりとりも踏まえて、ちょうど、併用制を御提案になり、そして連用制についてさきの国会では党議決定までなさった皆さんも並立制に今回踏み切って御提案になったのと同じように、私たちも話をまとめていくために今の制度を提案させていただいた、このように御理解いただきたいと思います。
○堀込委員 だとすれば、比例の組み立ては、小選挙区の欠陥を是正し民意の反映のできる仕組み、あるいは今伊吹先生の御答弁のように、野党もまあ何とかまとめられる案ではないか、こういう趣旨で組み立てられた。ところが、やはり自民党案はそこに一票制を組み込んだ、それから、比例単位を各県別にしたことによってどうもその比例本位の機能が果たせない仕組みになっておって、大変矛盾だらけだということを私はこれからちょっと指摘をしたいのであります。 一票制は一人一票であります、しかし、自動的にそれは二票効果を持つ、こういう仕組みになるわけでありますので、この制度の特徴、自民案の特徴は小選挙区と比例で一緒に一票で投票する、つまり異党派投票を認めないというところが最大の特徴になっている、こういうことであると思います。 私は、併用制や連用制、そういう案であれば、あらかじめ政党の枠を投票結果によってカウントして議席を配分しますから一票制は成立をすると思うのでありますが、この並立制で、もともと選挙区選挙と比例という二つの制度をどうしてもつなぎ合わせているという性格があるわけでありまして、先ほどの答弁のように、並立のそういう仕組みを考えると、異党派投票を認めないというのは相当無理があるんではないか、このように思うわけであります。 例えば、きのうも御説明がございましたが、マークシート方式でおやりになる。その場合に、政党所属の候補者に投票した人は、一つのマークで二票の効果を持つ、無所属候補あるいはこの小選挙区に候補者を立てていない政党欄に記号をした人、○をした人は一票効果しかない。これはそもそも、私は、憲法上の問題、法のもとの平等の問題になるのではないか。つまり、制度の初めから、そもそもここへその記号を付せば一票だ、ここへ記号を付せば二票だ、こういう仕組みが制度の最初からある、これはやはり憲法上問題ではないか、このように思うのですが、いかがですか。
○伊吹議員 投票の一票、二票についてのお尋ねでありますが、先ほど来お答えをしておりますように、私たちは、衆議院の憲法上の立場からいって、衆議院選挙というものは、あくまで民意を反映はするが、それは集約した形で反映をし、政権を選択する選挙であると位置づけております。したがいまして、本来は私どもは単純小選挙区がよろしいんではないか。しかし、単純小選挙区では死に票があるという御表現でありますが、必ずしも少数意見が議席と結びつかないという欠点がある。したがってそこは、昨日の議論でもございましたように、二院制の特性を生かして本来補正すべきものではあるけれども、前回の国会での御議論、そして各党の置かれておられるおのおのの立場を考えて、その比例部分を入れたということであります。 したがって、今回私たちは、一票を行使できる、二票を行使できるという考えはとっておりません。昨日もお話がございましたように、マークシートでは、政党に所属する公認候補を選び、同時に政党を選ぶ、そして公認候補をというか個人を選ばずに政党だけ選ぶ、そして個人を選び政党を選ばないというおのおのの一票をとっておるわけです。そして、その選択のうちでどれを選ばれるかというのは、有権者に一票を等しく保障しておるという考えに立っております。 で、今の堀込先生の御質問でございますが、きょうは佐藤自治大臣は来ておられませんけれども、自治大臣の本会議における趣旨説明においても、今回は政党本位、政策本位の選挙ということをおっしゃっております。その考え方からいきますと、今先生がまさにおっしゃったように、人物を選ぶときは、その人物の所属しているある政党を結果的に小選挙区だから選ぶことになりますが、比例区においては別の政党を選ぶということを認めるということになると、これは本来小選挙区が政党本位、政策本位ということから逸脱して、やはり個人の後援会、個人のという色彩が入ってきて、私は、むしろ二票制のもとでクロスボーティングを認めるということが、今回の政治改革の、あるいは選挙制度の改革の本旨にもとるのではないか、これは私たちの哲学から根差した制度でございます。
○堀込委員 政策本位の選挙にし、政党中心の選挙をやっていくんだ、その上で一票制だ、したがって異党派投票を認めない仕組みが望ましいのだという政策の意図はわかりますよね。政策的な意図はわかります。しかし、一つの記号をしたことによって、ある有権者の票は並立制のもとでは二票にカウントされる、ある有権者の記号をしたものは一票にしかカウントされない、こういう法制的な問題が残るわけですね。それは政策的に消されてしまうという解釈では、これはどうも私は理解ができないのではないか。 つまり、併用制とか連用制の仕組みの中でクロスボーティングを認めないとか、そういうことであればまだまだ理解ができるわけでありますが、小選挙区には候補者を立てる、比例の方へも届け出名簿を届けるわけでありますから、この効果が一つのマークによって、伊吹先生おっしゃられたその新しい選挙制度なり、新しい時代における政策的な意図はわかりますが、結果としてそういうことになっていくということについては、私は、やはり法のもとの平等という意味で大きな問題点をはらんでいるのではないか、このように思います。
○伊吹議員 御指摘の面は、私は必ずしも否定はいたしません。しかし、それはある政策目的、つまり政権を担う政党を政策本位、政党本位で選ぶかどうかという目的との関係においてどう評価するかという、私は立法政策上の問題だと思っています。したがって、私どもの考えは再三申し上げたように、比例部分と小選挙区部分で二票を行使するという考えには立っておりません。例えば投票の意図を比例部分で一票を放棄をされるという選択もあれば、小選挙区の部分で一票を放棄されるという有権者の選択もある。 これは、私は憲法上このことが違反になるのか、それとも今政府提案、皆さん方の形成しておられる内閣から提案された、二票制を認めておいて、結果的に三%以下の政党に投票された人にはその投票効果を殺してしまうという三%条項と、これもある意味では私は憲法違反と言われると思いますが、それに対するお答えは、多分立法政策上の配慮だということになるのだと思います。したがって、ここは要するに、どのような基本哲学によってこれからの日本の将来の選挙制度を組み立てていくかというところの見解の違いだと私は考えております。
○堀込委員 またこの議論をしたいと思いますが、つまり一票制は、並立制の本来的意義である、さっき御答弁のございました小選挙区の修正を比例でやる、それを、小選挙区の結果をむしろストレートに比例選挙に反映させていく制度なんですよね。つまり、先ほどの最初の答弁では、小選挙区では民意の反映ができない部分がある、小政党に不利な部分がある、死に票が多くなる、こういうものを救っていく制度ではなくして、この一票制によって再び大政党に有利になっていくといいますか、そういう仕組みになっているということが今の答弁で明らかになったわけでありますから、私は、法律的な意味は別にして、そういういわば仕組みになっているだろう。 さらに、例えば定数二とか三の県で、小選挙区で例えば無所属候補が全部勝っちゃうというようなケースもあるわけですから、その場合は何か比例はごく少数の民意で決められるようなケースも出るでしょうし、あるいは小選挙区が無投票当選というような場合は味つけ程度の比例だけ選挙をやるというような、そういうケースも往々にして出るわけですね。やはりこの一票制というのは、私は非常に問題点をはらんでいるのではないかということを指摘をしておきたいと思います。 次に、自民党案の無理は、比例単位を各県単位にしたことだというふうに私は思います。 さきの本会議で、政府案に対して自民党議員から、三%条項は小政党や少数意見の切り捨てにつながるんだ、こういう御指摘がございました。自民党案も、今度は公職選挙法の政党要件や政党助成法の政党要件は三%になっておるわけでありますが、さて、自民党案では、比例単位を都道府県単位にすることで、この三%条項どころでは実態としてはなくなっているわけでありますね。 比例定数は、例えば二人区は二十一県ぐらいになるのですか、三人区が十三県、四人区が三県、一番多い東京都が十三人定数、こういうふうにお聞きをしております。この二人区の二十一県ですね、約半分の県では二人区でありますから、二人区の比例制というのはどうかなというふうに思うわけでありますが、仮に三〇%とってもその政党には議席が配分されない、こういうケースが出ます。三人区では二五%とっても議席が配分されないケースが出るわけでありますし、四人区では二〇%弱とってもその政党には議席が配分されない、こういうケースが出るわけであります。最大の東京でも七%では議席配分にあずからないというケースも出るわけでありまして、つまり、比例においても民意の反映ではなくして、ハードにこれも二大政党を志向する仕組みになっておる、自民党案は。並立制とは言うけれども、実際は単純小選挙区に各県の中選挙区を併用した、そういう制度だというふうに言わざるを得ないのですね。 この甚だしい民意の反映の切り捨て、あるいは小政党を切り捨てる、こういう仕組みになっていることについて、問題だとは思いませんか。
○伊吹議員 これはもう前の国会から堀込先生と再三議論をしたことでございますので、先生も十分おわかりの上で御質問になっていると思いますが、私たちは、先ほど来申し上げておりますように、衆議院の選挙というのは、民意を反映しないという御表現が今ありましたが、私どもの制度は決してそうではありません。民意を反映はするわけですが、連立政権側あるいは社会党の皆さんが前回提案された提案は、民意を分散したままあるいは多様なまま国会へ持ってくるという案です。私たちは民意を集約した形で国会へ反映してくるという案なんです。 したがって、私たちはあくまで政権を選択するということが衆議院選挙の大きな役割と思っていますから、各都道府県の比例においてもやはりできるだけ民意を集約した形で国会へ反映させていきたい、こういう考えに根差しているわけです。そして、おのおのの小選挙区の言うならば反映できない部分というものを何らかの形で拾っていくとすれば、それはやはり県単位であらねばならないと私たちは思っています。 それで、今先生が御質問になったように、これを全国単位に広げれば、結局衆議院の選挙で国会へ出てくる意見は、分散された形、多様な意見をそのまま生の形で国会へ持ってくるということになります。そのことは、今の中選挙区が、これはある意味では比例の変形でありますから、今この中選挙区のもとで連立あるいは自民党という形ができて、連立の中でいろいろな御意見がありながら、非自民そして政治改革実現という接着剤で集まっておられますが、これがその他の事柄でいろいろ御意見が対立した場合に、国家を預かっていく上でどういうことが起こるんだろうかということを考えると、やはり私は、衆議院の選挙は集約された形で持ってくるという、まさにおっしゃった、二大政党を志向しているとおっしゃられれば、私は、あえてそのような御評価をいただいたことを大変誇りと思っているというお答えになるんじゃないかと思います。
○堀込委員 そこで、二大政党がいいのか、政権交代可能などういう政党の仕組みがいいのかという問題はあるわけでありますが、しかし、将来の日本の政党政治が二大政党の仕組みになっていくにしても、これはどういうスタイルになるかは別にしても、そうであるとしても、私は、やはり多様な民意というのをできるだけ反映する仕組みにしなければいけない。 少なくも、四十七都道府県のうち二十一県にわたって二人区だ、ここでは三〇%とった政党に議席配分が行われない、こういう制度は大変問題があるのではないか。やはりそこは都道府県単位にしたそもそもの無理のあるところではないかというふうに思うわけでありまして、先ほど、政党政治の姿とか、自民党さんが将来二大政党を仕組んでいくためにこの制度にしたんだ、都道府県単位にしたんだ、そのために少数政党も、言葉は悪いかもしれませんが、議席がなくなってもいたし方ない制度を仕組んだんだ、ここまではそういうことでわからないわけではありませんが、これだけ大政党有利の仕組みにしてしまって全く問題ない、この考え方は、再度伺いますが、変わりませんか。
○伊吹議員 県代表、県単位の比例ということを私たちが変えれば、まさに我々の考えている哲学の根幹が揺らぐわけですから、多様な意見を、集約した形ではなくて、分散化した形で国会へ持ってくるというのは、私は二つその方法があると思います。 一つは、投票された結果、代表を国会へは送れなかったけれども、当然その票についての配慮を行って当選をさせてもらった者、そしてその結果政権を担った政党が、その配慮を行わずして政治を行えばこの次の選挙で必ず負けるんだという政治風土、国民の選択、国会議員の自覚をつくり上げるという、これがまず一つだと私は思います。 それからもう一つは、昨日、我が党の野田委員と連立側の質疑にありましたように、やはり二院制というものがあるわけでございますから、参議院をいかに活用していくか、これが私は大きなポイントじゃないかと思っております。
○堀込委員 この問題も後で議論をしたいと思いますが、いずれにしても、今度の自民案は、一票制、それから各県単位、こういうことにしたことによって、おっしゃられるとおり単純小選挙区に限りなく近い案であり、比例の百七十一はちょっと味つけにつけたにすぎない、ここでも二大政党制がさらに志向される仕組みになっている、こういうことを明らかにしておきたいと思うのであります。 次に、定数四百七十一の問題でありますが、これはもう伊吹先生、本会議で的確に御答弁なさいました。根拠がないときは本則に返るという答弁をなさいましたが、本則自体もこれは根拠がないわけでありまして、御存じのとおり一九二五年当時から、この当時の人口を単純に割った、そして沖縄の五を加えたということでありまして、そういう意味では、自民党もさきの国会で五百を提案している、あるいは諸外国の例も、アメリカを除けば、議員一人当たりの人口も日本の場合は大変多いというようなことからいっても、そうこだわるところではないのではないかというふうに思うのです。 きのう、地方議員の話もされましたね。私は、この今度の自民案を見て、非常に何か国民向けに顔向けしているというのは、一つはこの四百七十一なんです。もう一つは腐敗防止を別な法律にしたこと。あれは政治資金規正法の中に入っているにもかかわらず、わざわざ別に国民向けな法律にしている。どうもこの二つは、今度の自民案で何か国民向けのアピール効果をねらっただけじゃないか、こういう気がするのですが、いかがですか。
○伊吹議員 堀込先生、今御質問の中でおっしゃいましたが、私は、本会議でお答えしたのは、根拠のないときは本則に戻るというお答えはいたしておりません。 私が申し上げたのは、議員一人当たりの有権者あるいは一人当たりの国民の人口等は世界の各国まちまちである。したがって、幾らが適当な数字なのかというのは確たる根拠はない。したがって、四百七十一も五百も確固たる根拠はないだろう。要は、国民が、今大変な改革をお願いし、御無理をお願いしているときに、どのようなことをお考えになっているのかということに思いをいたせば、私どもは、やはり定数是正のときに痛みを避けて、結局、過疎県の定数を減らし、そして過密県の定数をふやしていくという方法をとらずに、過密県の定数を一方的にふやしてきたということが非常に多かった結果、現在のような暫定定数になっておるわけですし、地方議会においても、我々の同志の諸君は、みんなやはり定数是正をする場合は、一方でふやし、一方で減らして総定数をふやさないという形で処理しておられることを考えれば、四百七十一を提案するのがやはり私は議会人の義務じゃないか、こういうことを申し上げたわけであります。
○保岡議員 堀込委員から、腐敗防止の関係を独立の法案にしたことは国民向けのPR効果をねらっているものではないかという趣旨の御質問がありましたけれども、私は、本会議でもお答えしましたとおり、今度の政治改革というものは、国民が腐敗防止、政治の腐敗防止ということについて本当に大きな期待をしている、また、国会もそれにこたえなければならない。そういった意味で、国民にわかりやすく、政治腐敗防止についての今度の政府・与党案あるいは我が党案についてきちっとした理解と、そしてまた、今後まだ足りない点、足りない腐敗防止の問題点を明らかにして、本当に国民の期待にこたえていくというために、その審議の責任をしっかり尽くしていくという意味で独立の法律としたということを御理解いただきたいと思います。
○堀込委員 それでは、腐敗防止を含めて今いい答弁をいただきましたので、政治資金の方に話を移させていただきます。 今度の政治改革は、本質的には日本の政治の行き詰まりに対して抜本的改革をなし遂げて、二十一世紀の日本をしっかりしたものにしていくのだ、こういう総体的な目標、目的があるわけでありますが、その一方で、やはりロッキード、リクルート、佐川、金丸脱税、今度のゼネコン事件、いろいろ続いているわけでありますから、政治と金、政治家と金の関係をきちんとさせなければなりません。 政治資金規制についてもさきの国会で議論がされまして、何はともあれ、政治家個人を中心とした仕組みから政党中心の仕組みに改めていこう、腐敗防止の強化を図ろうということで、おおむね論議が一致をしてきた、このように思うわけであります。その最大の眼目は、やはり先ほど来議論のある企業・団体献金だろう、こういうふうに思うわけであります。 私ども社公案はさきの国会で企業・団体献金全面禁止を提案をしたわけでありますが、連立政権発足に当たって、企業・団体献金の廃止に踏み出すその一歩として、政党を一元化することから始めよう、そのことによって公費助成を入れることも国民の皆様に理解をしていただこう、こういう立場に立っているわけであります。 自民党案を見て、公費助成は入れる、少なくとも政治資金を負担していただく以上、企業・団体献金の廃止に踏み出すということがやはり担保される必要があるんではないか。先日来企業献金の性格について、これは津島先生から、特に合理性あるいは例の八幡製鉄事件の最高裁判決なども引き合いに出されながらの議論があったことを承知をしています。しかし、これだけ企業による腐敗事件が連続して起こっている。そういう意味で、公費助成を入れる以上、やはりそのことに対する担保が必要なのではないか、自粛の方向性が少なくも必要なのではないか。そのことについて自民党案は私は非常に薄い、そういう感覚がないんではないかというふうに法案から見ざるを得ませんが、いかがですか。
○津島議員 前の国会から堀込委員とも議論を重ねてまいりまして、我々が意図する改革の方向について共通の認識はできている。それはやはり明朗にして適正な政治資金の制度を打ち立てて国民の期待にこたえる、また、これと並行して選挙制度も政党・政策中心のものにする、ここまでは認識は共通しておるわけでありますが、さて、細目になりますと、今のお話ではちょっとまだ大分御意見が離れておるなと。 まず最初に申し上げたいのは、そういう方向に向かって政党助成をお願いしますと国民に今私どもは御理解を求めているわけでありますが、例えばその政党助成の金額におきましても、私ども自民党としては、今の皆様方の与党案は納得できないものがございます。 例えば、総額にして四百億を超える金額の積算根拠は、この間からの大臣の答弁を聞いておりますと、最近における政党及び政治団体が必要とする収支をもとにして、その三分の一をとこうおっしゃっている。私どもは、かって平成元年までの昔の数字を基礎として三百億とお願いをしておりますのは、その後においてふえた部分については、やはり今国民の前で節約の努力をすべきだ、ふえちゃったからそれをいただきますということではいけない、これが第一点であります。 そして、それでは、その政党助成をいただくからには、企業献金はとおっしゃるんだけれども、逆に国民から助成をいただく、税金を分けていただく場合には、やはり私どもは自助努力というのも必要だ。その自助努力を私どもは三つの形で今度はお願いしているわけですね。 その第一は、政党に対する企業献金も、見直しを五年後にするという前提でお認めをいただく、これは皆様方と同じでございます。 二番目に、同時に、節度のある範囲内で、やはり政治家に対する国民の、企業を含めた国民の参加もこの際担保していただきたいということでありまして、これは、同時に地方における無所属の方々に対する我々の配慮というものも大事だ、これが第二点。 そして三つ目は、やはりこの際個人献金をもう少し促進をしていただきたい、国民の理解を得たい。これも皆様方と共通のあれでありますが、我々としては、この面、民間の自発的な協力というものも非常に大事だということを申し上げているわけであります。 最後に一つ申し上げますが、先ほどから企業の関係が腐敗行為のもとになった、そのことを私は否定をしませんけれども、それは堀込委員御承知のとおり、問題になったケースはほとんど政治資金規正法違反のケースかあるいは税金の対象になるような、いわば政治献金でなくて個人的な収賄であったということをひとつ御理解をいただきたいのです。あれは政治献金の分野の話ではございませんよ、脱税で追及を受けたものは。ですから、その辺は一緒くたにしないでいただきたい。適正な節度を保った国民の協賛の努力というものは、どうか与党側の皆さん方も大事だということを御理解をいただきたいと思います。
○石井委員長 ちょっとお待ちください。
○石井委員長 ただいまオランダ王国副首相兼大蔵大臣御一行が傍聴に参っておりますので、御紹介いたします。 〔拍手〕
○石井委員長 質疑を続行いたします。堀込征雄君。
○堀込委員 今の答弁で三つの自助努力ということをおっしゃいました。しかし、自助努力だけではなくして、法律でも幾つかの条件を担保しておるわけですね。例えば政党への献金枠、これはさきの国会では自民党案は二倍でございましたが、今回はやや自制心を働かせたんでしょうか、一・五倍ということで、一億円を一・五倍にしておる。一方では公費から税金もいただく、しかし政党への献金枠もふやすというやり方が、私は国民の理解は得られるんだろうかという点で、この問題については非常に疑念に思うということを一つ申し上げておきたい。 それから、やはり本当におっしゃるとおり、企業からも献金があったり、問題を起こしているのは裏金の方だというふうにおっしゃるなら、できるだけその公開性も高めていくべきである、こういうふうに思うんですね。 自民党案でもう一つ問題は、これも前の国会の案では五年の経過措置がございましたが、今度は三年の経過措置で、ここも大変御努力をされておるわけでありまして、自制心が働いているなというふうに私は感ずるわけであります。公開基準も、今百万円のものを三年かけて、これは五十万円、三十万円、十五万円、こういうことで公開基準を下げていきます、こういうことになっているんですね。しかし、三年間は、その範囲であれば結構うまく政治資金集められますよということが一方にあるわけですね。 ですから私は、これをやるなら、政党助成の方もいきなり満額じゃなくて、やはりこれは経過措置をやるのが自民案としては筋ではないか、こういうふうに思うんですが、その規制の方は三年かけてやります、あるいはそうであるにもかかわらず三年かけて公開基準も下げていきます。こっちの方はそうなんだ。片一方では、政党への企業献金の枠一・五倍はすぐやります、それから政党助成もすぐ丸々いただきますよ、こういう法律になっているんですね。これはちょっと国民の理解は得られないと思いますが、いかがですか。
○津島議員 堀込委員とこれまで論争してきたところを踏まえて、かなり正確に私どもの意図を理解していただいてありがたいと思っておりますが、まず最初に申し上げたいのは、政党助成について私どもが政府案と違う立場をとっておる、そこにまず抑制が働いておるわけであります。 それから、前回私どもは昭和五十年以来ずっと十七年にわたって据え置かれてきた献金総枠というものを二倍にしていただきたい、これは物価調整すれば説明できるという点を一・五倍に抑制をした、これは先ほど委員が御指摘になった民間臨調の連用制のときに、民間臨調からもこの際一・五倍がいいじゃないかという民間の御提案もあったということも考えておりますが、これも抑制である。 そして、そういう抑制の中で経過措置を三年間にした、これはかなり厳しい御指摘を前回の国会で委員御自身から受けたということを私ども重く受けとめておるわけでありますが、そういう全体ワンセットで御理解を得たいということでございます。経過措置の是非については、当然これからも皆様方と議論をしていきたい、かように思っております。
○堀込委員 さて、先ほど来企業献金は必ずしも悪いものではないんだ、問題を起こしているのは裏金の方の問題なんだ、こういうふうにおっしゃられました。 そこで、今回、電力・ガス業界から自民党に広告費名目で多額の資金が提供されていた、こういうことが明らかになりました。これは正当な事業収入であり、問題ないという認識でいらっしゃいますか、それとも広告費としては大変巨額であり遺憾だ、あるいは電力・ガス業界の公益性、公益事業としての性格を考えて問題だ、こういうふうに考えますか。どういう認識でいらっしゃいますか。
○津島議員 この広告費でございますけれども、私どもの党活動の一端として行っておりますもろもろの出版事業に広告をしていただいているわけでありまして、若干一般報道で欠けておりますのは、これがどのようにして関係企業において利用されているかというプロセスが全く報道されてない。それはこういうふうに行われているようであります。 つまり、自民党の出版をやっております者が、広告代理をやっておる方々にこういう媒体が利用できますよというオファーをいたしまして、それでその広告の媒体を取り次ぐ方々が広告のプランをおつくりになる、それを企業がどういう価格でどういう内容の広告ができるかということを評価をして、それは適正な価格であるということで契約をしておられるわけです。 ですから、これは自民党の広告についてもそうであると同時に、一般の出版物に対するものと同じレベルで、その価格でこのくらいの部数でそういう広告をやるのならば適切だという御判断でございまして、私は、額がどうこうという議論は、これはおありかもしれませんけれども、適切なものであったというふうに思っております。
○堀込委員 電力各社は、今日の円高を受けて、差益還元をやって国民の期待にこたえようとしているわけであります。徹底したコストダウンをやろう、経営効率を高めよう、そしてこの十一月から親子四人の標準家庭で月百円の円高差益の還元をやりましょう。一方、国民の方は、こうした料金をできるだけ今の生活の中で下げてほしいという期待を持っているわけであります。 そういう中で、今度全体で二千三百億余りですか、差益還元をやる。しかし、一方ではかつて政権党であった自由民主党に巨額な広告費を出していた。こうした実態を考えると、私は今、津島先生は政治資金規正法上問題ないというふうに考えるとおっしゃったが、これは社会通念上、あるいは政治、政党としてやはりこれは合法だけれども、問題ではないか、こういうふうに思うんですが、それはそうは思いませんか。
○津島議員 堀込委員も御理解されると思いますが、電力事業のいろいろな面について実は一般媒体ではできない広告がかつてあったわけです、最近はどうかわかりませんけれども。一例を挙げますと、原子力エネルギーについての広告はなかなか一般媒体の方はやっていただけなかったという過去の事情があったと聞いております。 しかし、いずれにいたしましても、今こういう厳しい状況の中で、業界でこの際、国民あるいは消費者の理解されるような形に変えていこうということであれば、それはまたそういう御判断も私どもは尊重しなきゃならない。ですから、委員が御指摘になるような今の問題点については、これは過去のあれとはまた別の角度から評価していいんじゃないかというふうに思っております。
○堀込委員 きのう仙台の前市長が再逮捕されました。大成建設の裏金、大成建設で、一方では三年間で八十六億円という裏金があったんだ。これは、いろいろな問題はありますけれども、今の答弁で、私は自民党の「自由新報」や「りぶる」を実はずっと見させていただきました。電力だけではなくして、自動車工業会、それから電機、銀行協会、大手商社、果てはこの問題になっている大手ゼネコンの広告もかなり載っておるわけであります。 問題は、今の答弁で、政治資金法上問題がない、合法だ、しかし私は、これからの政党献金、政治資金法上そうであっても、やはり出す側がどうなんだろうか。例えば、それは出す側が使途不明金で出していたり裏金で出していたり、例えば大手ゼネコンがどういう実態にあるのか、そして今の電力・ガスが公益事業としてどのような役割を果たしているのか。これらについても、今後ともそうした社会的な性格を有したそういう事業、大手ゼネコンや電力・ガス会社からも引き続いて献金を、あるいは合法的な献金であれば、あるいは合法的な広告費やパーティー券であれば、自由民主党は引き続いてお受けになるつもりですか、どうですか。
○津島議員 私は今党でその方を担当しておりませんのでお答えする立場にはないと思いますが、まあこれは事業をされる側においても広告媒体を選ぶ、その中身等についてはやはり時代の変遷に応じて御判断になる、これは当然のことだと思いますし、また、我が党の方といたしましても、事業収入、つまり今の広告のような事業収入のあり方について、一般の批判を招かないように適切にやっていくということは当然のことであろうと思います。
○堀込委員 ぜひ私は、やはり政党や政治家個人が節度を持った、これは法律を厳しくするだけではなくして、そうした日常の政治資金の受け入れそれから使い方、そしてできるだけその公開性を高めていくことが必要だと思うのです。 そこで、今、事業収入の方ではパーティーだけが規制がありますが、これも私は寄附扱いをした方がいいと思うのです。しかし、こうした広告費、あるいは報道によれば自民党本部の修繕費、営繕費ですか、そういうものも党の債権などによって出されているというようなこともあるわけでありますから、やはり公益事業だとか、あるいは今の政治資金規正法にも政府と直接関係のある法人の寄附の制限はあるわけでありますから、節度のある対応が必要ではないか、このように思います。 最後に、自民党案、事業収入の方でありますけれども、パーティー券の公開は五十万円、それから資金調達団体の公開基準も五十万円。これは、政党へのものが五万円なのに何で五十万円になっているのか。つまり、政治家個人の周辺だけ、だれから受けたかがやや公開基準が高くなっている、十倍になっているわけですね。こういう組み立てになっているわけでありますから、やはり国民の前にできるだけ政治資金を公開していこう、根本的に正していこうという意味では、こういう点も問題があろうかと思います。そういう意味で、ぜひこの五十万円の公開基準を一律五万円にしていただきたい、賛同いただきたいというのが一つあります。 それから、今後、事業収入、広告収入、そういうものを、パーティーだけではなくして、やはり一定金額のものは規制をしていくというような考え方が必要だと思いますが、最後に見解をお聞かせいただきたいと思います。
○津島議員 前の方の御質問に対してでありますが、一つ委員触れられるのを落としておられた資金調達団体の公開基準は企業献金について五万円でございますから、ですから、それ以外の部分だけ五十万が残っておるということであります。 それと、パーティーの場合の五十万については、これは皆様方の御指摘をいろいろ受けながら、今後の議論の材料だと思いますが、私どもの考え方は、一回こっきりやるようなそういう事業について、その程度の公開基準であれば弊害はないであろうという判断に基づいているわけでありますが、議論の余地はあるというふうに思っております。 それから、今の広告等の事業については、これは私は本旨にもとらないように節度を持ってやらなきゃならないし、それから同時に忘れてはならないのは、税務の立場から申しまして、一般企業が例えば法外な広告を出すと、これは税務上否認される可能性が十分あるわけでありますから、そういうことも私ども関係者はみんな頭に置いてやっていくべきだというふうに思っております。
○堀込委員 終わります。
○石井委員長 次に、岡田克也君。
○岡田委員 新生党の岡田克也です。 尊敬する津島先生や鹿野先生を目の前にして、与野党という立場に分かれて、こういう形で質問させていただきますことにつきまして、感慨無量のものがございます。 さて、私が初当選させていただいてから、まず海部内閣で小選挙区比例代表並立制、政府提案がございました。そして、宮澤内閣のもとで自由民主党は完全小選挙区制度、そして当時の野党の皆さんは小選挙区比例代表併用制を打ち出して議論を続けてきたわけであります。しかし、いずれも残念ながら廃案になったわけであります。 三度目の正直という言葉がありますけれども、国民の皆さんは、今この審議をそれこそかたずをのんで見守っている。そして、この国会で政治改革が実現できなければ、もうこれは国会議員に政治改革を議論させるのは無理だ、それはもう直接国民がやらなければいけないんじゃないか、そういう思いで見ておられると思うわけでございます。 もちろん、政治改革の後、我々が政治家として抱える課題はたくさんあります。経済改革もあります、あるいは行政改革もあります、国際貢献もあります。そういう問題を議論していく大前提として、この国会で政治改革を何としてでもやり遂げる、これが私たちに課された義務である、このように思いますけれども、自民党の皆様の御見解をお伺いしたいと思います。
○鹿野議員 私どもといたしましても、政治改革を実現しなきゃならない、このような新たな決意のもとに、今回御案内のとおりに公選法、政治資金規正法、そして選挙区の画定等委員会設置法、そして政党助成法、さらに腐敗防止法と、この五つの法案を提案させていただいたわけなのです。 このことは、まさしく政権選択という、我が国の命運を決するというまことに大きな大改革でありますから、やはりその考え方には理念がきちっと含まれていなきゃならない、こういうふうな考え方で、私どもは自信を持って我が党の考え方のもとに提案をさせていただいているわけであります。ですから、並み並みならぬ決意のあらわれでありますということを受けとめていただきたいと思います。
○岡田委員 私は余り過去のことをいろいろ言いたくないわけでありますが、過去二回のこの政治改革の議論、すなわち海部内閣のときの議論、宮澤内閣のときの議論を見ますと、もちろん当時の野党にも政治改革ができなかったことについて責任はあると思いますが、同時に自民党にもあるはずであります。そのことは、昨日の自民党側の委員の発言にもあったとおりであります。 私は思い出すわけでありますが、例えば海部内閣のときに、ここにもおられます石破委員が、我々が出したはずの小選挙区比例代表並立制についてそれが必要だという答弁をいたしますと、野党のサイドから激しいやじが飛びましたが、同様に自民党の中からもそれにまさるやじが飛ばされたわけであります。私はそのことを決して忘れることができないわけであります。あるいは今おられませんけれども、自民党の筆頭理事である野田さん、前回の宮澤内閣のときに何とかして妥協点を見出そうじゃないか、何とかしてこの特別委員会での審議を踏まえて妥協点を見出そうということでいろいろ御努力をされた、御苦労されたわけでありますけれども、しかし、自民党に帰ると、党議決定があるから一歩も妥協案を示すことはまかりならぬ、こういうことで、野田さんは最後は思い余って野田私案という形で、全くの非公式な形で妥協案を出さざるを得なかった、こういう経緯があるわけでございます。 そして、前回の通常国会、すなわち宮澤内閣の国会における最終局面で、私は、当時の野党が出された内閣不信任案に賛成の白票を投じました。これは、私ども今新生党になっております当時の改革フォーラム21のメンバーだけの話では決してございません。例えば当時の、ここにも実はいるわけでありますけれども、野党の不信任案に賛成の投票をしたのが私ども今新生党になっているメンバー以外に六名、それから議場欠席者仲間も十二名ほどいるわけであります。その議員の多くは若い議員でありました。どうしてみずからの総裁に喜んで不信任案に賛成をするという議員がおりましょうか。 こういう事態になったことについて、自民党の皆さん、どういう気持ちをお持ちか、ぜひ聞かしていただきたいと思います。
○鹿野議員 私どもの河野総裁、政治改革を実現することは天の声である、今回の国会において何としても作品を完成させなければならない、このようなことを表明させていただいております。このような基本的な考え方のもとに我が党が取り組みをさせていただいている、このようなことで御理解をいただきたいと思います。
○岡田委員 私も余り昔のことは言いたくないのでこの辺にさせていただきまして、細川総理が八月十日の記者会見におきまして、記者の側から年内の改革実現は公約と受け取っていいかという質問に対しまして、結構である、こう述べられました。さらに、できなければ政治責任をとるということか、こういう質問に対しまして、そういうことだというふうに答えたと新聞は伝えております。 本来であれば、私はこの場に河野総裁なりあるいは三塚政治改革本部長においでいただいて直接聞きたい、こう思っているわけでありますが、津島先生、鹿野先生にお聞きしたいと思いますが、お二人とも自民党の政治改革推進のいわば責任者であられます。同じ問いを私は発したいと思います。もし年内に政治改革が実現できない場合に、お二人はどういう責任をおとりになるのでしょうか。
○鹿野議員 総理自身が政治責任をとりますということについては、総理御自身の御判断だと思います。私どもは、今やらなければならないのは、この政治改革実現に向かって、この合意形成に向かってできるだけの努力をしていく、そして私どもの理念を持った政治改革関連五法案を、できるだけ理解をしていただく努力をしていく、そのことが我が日本の国の将来のためなんだ、こういうふうな確信を持たさせていただいて、これからも話し合いもさせていただき、私どもの考え方をまたこれからも表明させていただきたいと思っておるところであります。
○岡田委員 私がお聞きしましたのは、細川総理の発言に対しまして、じゃできない場合に責任をとるんだなという御質問が自民党の方から多いわけでありますので、同じ意味で津島先生、鹿野先生に、政治家として、御自身ができなかった場合にどういう責任をとられるのかということを聞きたかったわけであります。
○津島議員 我々も政治家として、有権者、ひいては国民に対して、重く責任を受けとめなければならないと思っております。なぜならば、我々はそれを公に約束をしておるわけでありますから、全力を挙げて取り組まさせていただきます。
○岡田委員 ありがとうございました。 それでは次に、この第百二十八臨時国会でありますが、九月の十七日に召集をされております。政治改革法案の審議に入ったのは、本会議の趣旨説明が十月の十三日、そして本特別委員会での質疑は十月の十八日、すなわち昨日からであります。政治改革について主として議論をするのがこの臨時国会での目的であったはずであります。もちろん、そのほかにも補正予算の問題、景気対策その他いろいろありましょうけれども、しかし、中心はあくまでも政治改革の議論をするということでこの国会が召集されているわけであります。 既に国会召集から一カ月が経過をいたしました。なぜこんなにおくれてしまったのか、そういう素朴な疑問があるわけであります。また、十月の一日から六日まで、もちろんその間に土、日を挟んでいるわけでありますけれども、予算委員会が開会されました。果たしてこれだけ長時間予算委員会を開く必要があったのかという声も実はあるわけであります。 朝日新聞の十月十四日、「声」欄というのがあります。投書欄であります。私はきょう、ここに出された意見をちょっと読んでみたいと思います。 国会では、攻守ところをかえた論戦が始まっ たが、その中身は連立政権内での見解の相違への集中攻撃に終始して、我われがもっとも期待している政治改革への論議がほとんどみられない。中略、ちょっと中を飛ばさせていただきます。 自民党が奇跡の経済成長と富とを国民にもたらしながら、いまなぜ野に下る結果となったのか。 それは自民党に政治改革を期待することは、患者自身に手術させるようなものだと国民が判断じた結果である。そして表面化したうみは自民党不信だけにとどまらず政治全体への不信となり、子供たちから国を愛する気持ちを奪ってしまいがねない事態にまできたからである。 せめて「緊急でない課題」を、一時たな上げして、政治改革にしぼって論議をしていただけないであろうか。政治素人からのささやかなお願いである。 これは小山市の四十四歳の会社員の方の投書であります。私は、この方の御意見に非常に感じるところがございます。 もちろん、今までの一カ月の国会審議、この日程は与野党で調整をしているわけでありますので、私は、自民党が故意におくらせているとかそういうことを申し上げるつもりはございません。しかし、やはりこの国会が、政治改革を何とかこの国会でやり遂げるために召集をされたわけでありますので、政治改革の問題に絞ってこれからも集中的に議論をしていくべきだと思うわけであります。 さて、その関連で、今後の日程についていろいろ御質問したいと思うわけでありますが、自民党の皆さんは、参議院においてこの政治改革法案の審議でどのくらいの日数が要るというふうにお思いでありましょうか。
○伊吹議員 今、岡田先生から御質問がございました件については、これは率直に言って、ハウスが違うわけですから、私は、あしき意味の、かつて国民の目に触れないところで国会対策委員長会談や国対の協議が行われたり、あるいは各党の折衝が行われて日程が決まり、あるいは先ほど来おっしゃっていた衆議院の中の審議の順序が決まっていくというようなやり方は私は賛成はいたしませんけれども、今、残念ながら、目に見える場所ででも各党協議というものを連立側は否定をしておられる。そのようなことからいうと、自民党対連立側という話し合いの場がない限りは、参議院でどの程度審議がとられて、全体としてどういう形で国会全体が動いていくかということが、協議する場がないんですね、残念ながら。 このことを考えると、今の御質問に対して私が責任ある立場で、特に衆議院議員としてこの場でお答えするということは非常に私は難しい状況になっていると思います。だから、運用のまずいことはこれからも大いに改めていったらいいと思いますが、運用がまずいからといって制度そのものを否定してしまうと、その与野党協議の場所が全くなくなるので、参議院を視野に入れたその展望というのは非常につくりにくくなっている。 これは私自身、今議院運営委員会の理事をやりながらまことに困っているところなので、ひとつ新生党の岡田先生においても党内で、やはり国民本位で国会を動かしていくためにはどうすればいいのかということを御議論をいただきたいと思うのですが、これは、質問者に対して答弁者も質問することができると思いますので、そのような御努力をしていただけるかどうかお答えいただきたいと思うのですが。
○岡田委員 基本的には議運という場があるわけでありますから、伊吹さんもその議運のメンバーであるというふうに承知しておりますが、そこで十分議論をされればいいことではないか、このように思っております。 いずれにしましても、十二月十五日が会期末であります。参議院のことは参議院の皆さんがお決めになることでありますから、伊吹先生おっしゃるように、私どもは今ここでどうこう言うわけにいきませんけれども、恐らく一カ月前後の審議期間は要るであろう、そういう気がするわけであります。これは、我々はもう既に海部内閣の時代から見て二百時間程度の審議をやってきておりますけれども、参議院の方はまだほとんど審議をしていない状態でありますから、それなりの時間は要るだろうと私は思います。 そうしますと、十二月の十五日というおしりから一カ月間考えますと、十一月の初めごろにはやはりこの委員会でこの法案について結論を得ないと、この国会中での、先ほど皆さんもおっしゃった、この国会でやらなければいけないということをおっしゃったわけでありますが、この国会での法案の成立というのは不可能になるのではないか、こういう気がいたしますが、その点についての御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○鹿野議員 これこそまさに当委員会、委員長を中心として、与野党の理事間で話し合いが進められていくということじゃないでしょうか。
○岡田委員 もちろん理事の間で御議論いただくことでありますが、しかし、事はこの法案の成否に係る問題であります。国民の皆さんは、先ほどの投書にもありますように、このまま時間切れになって、この法案がこの国会で通らないのではないか、そういう心配が声として大きくありますので、私はあえて御質問をさせていただいたわけであります。 私は、やはり十一月の初めに、一つのそれを区切りにして議論を詰めていかないと、とてもこの国会では通らないだろう、こういうことを申し上げておきたいと思います。 さて、本問題の重要性と、それからそれに対する慎重審議、あるいは十分な審議をしなければいけないということは私も十二分に承知しているわけでありますが、この国会で政治改革をやり遂げるということは、先ほども言いましたように、ひとり細川総理のみではなくて、我々全員に課せられた責務であると思うわけであります。今、自民党案に賛成すればそれでいいんだとかいう場外発言もありましたが、もう少しまじめな気持ちで我々はきちんと議論をしていかなければいけないんじゃないか、こういう気がするわけであります。 その関連で申し上げたいと思いますが、昨日も、テレビ朝日の問題で前報道局長を本委員会で証人喚問すべきでないか、こういう発言もあったわけでありますが、これなども、先ほどのスケジュールその他を考えますと、もしこの委員会でそういった証人喚問その他をしておりますと、これはもう即この国会での政治改革法案の成立は不可能、こういうことにもなっていきかねない問題であります。 鹿野先生、鹿野議員は、十三日の本会議におきまして、私大変感銘を受けたわけでありますが、これ以上の待ったは許されない、それから、党派を超えて、おのれを捨ててやらなければいけない、こういうふうに言われたわけであります。私は、そのお話を聞いておりまして、大変感銘を受けました。今後、今までのスケジュールのことを考えれば、場合によっては、月曜日から金曜日はもとより、土曜、日曜も含めて徹底的に集中審議をしていくべきだ、こう考えますが、鹿野さんの御意見をぜひ聞かせていただきたいと思います。
○鹿野議員 審議の日程等についてはぜひ与野党間で話し合いをしていただき、そしてその実現に向かって進んでいただきたい、私どもは心から期待をいたすわけであります。そのために、我が党といたしましても合意形成の努力をさせていただきます、こう申させていただいているのです。 そのような中で、いわゆる十一月五日にはもう採決ですよ、もうその内容は、とにかく成立をさせることがもう優先なんだよというふうなその考え方がやはり余りにも表に出てくると、このことは果たして本当の意味の合意形成なんだろうか、共同修正の道につながるんだろうかということを考えますと、私は、お互いにその合意を生み出すために努力をしていくというふうな姿勢が今必要なのではないでしょうか。そのことが成立というふうなこと、実現ということに私は結びつくもの、このように考えさせていただくところであります。
○岡田委員 合意を見出すためのお互いの努力が必要なことはもちろん言うまでもありません。しかし同時に、再々申し上げておりますように、十二月十五日という会期、参議院での審議ということを考えますと、十一月の初めまでには本委員会で結論を出さなければ物理的にできなくなるということもこれまた事実でありますので、そういう日程を頭に入れながら精力的に議論をしていかなければならない。そうでなければ、いたずらに審議を引き延ばして結局廃案になってしまったのでは、我々は国民に対して大変申しわけないことになる、こういうことだろうと思うわけでございます。その点について、鹿野議員と、鹿野さんと私との間に基本的な認識の違いはないと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 さて、きょう答弁をいただく皆さんは自民党の中でもそれぞれ政治改革に真摯に取り組まれる改革派の皆さんばかりでありますしたがいまして、皆さんに対してこういうことをお聞きするのはどうかと思うわけでありますが、先週の本会議におきまして、自民党を代表して立った議員から、我々が望んでもいない小選挙区制度とか、あるいは腐敗防止を優先して小選挙区の実施はじっくり考えた方がいいとか、そういう発言が出たわけであります。これなどは、自民党さんは今小選挙区制度を、完全小選挙区制度を出しているわけではなくて、小選挙区比例代表並立制を出しているわけでありますので、今私が紹介した発言というのは、自民党の案どころか小選挙区制度それすらも否定する、つまり、まあ今の中選挙区制度が一番いいんだという前提に立った発言ではないか、そういうふうにも思われるわけであります。 もちろん、議員個人個人がみずからの信念に基づいて発言することは、これは自由であります。しかし、この政治改革が本来のテーマであるこの国会において、自民党を代表して出てきた議員が今のような発言をされるということについて、皆さんは一体どういう御意見をお持ちでございましょうか。あえてそういった意見の持ち主を質問者、質疑者に選んだその理由は何なんでしょうか。これは私だけではなくて、かつての同僚である自由民主党の二回生の議員からも同じような疑問が出されておりますので、ぜひお聞かせをいただきたいと思います。
○鹿野議員 一回生の人たちは、今の中選挙区の選挙のもとで今回初めて当選をされてこられたわけであります。そのようなことから、政治改革につきましては、長い間、約五年になりますでしょうか、いろいろと議論が展開されてきたわけでありますけれども、どちらかというと初めて当選された方は、その点は、やはりその根本にかかわるところのものにつきまして議論をするという時間も非常に少なかったわけでありますね。 そのようなことから、我が自由民主党は開かれた政党でありますから、もういろんな考え方の人がおられるのですね。率直にその初めて当選された方が、やっぱりいろいろ考えてみると中選挙区というふうなものもいいんだなというふうな考え方を披瀝されただけでございまして、だからといって政治改革をやりませんとかということではありません。政治改革はやらなければいけない、そういうふうな中で、やるためにはやっぱり自分たちもより納得をしてやっていかなければならない、そういうふうな気持ちのもとでの表明なんですよというふうに受けとめていただいて、我が党といたしましては何ら政治改革実現の基本姿勢に変わらないということを御理解をいただきたいと思います。
○岡田委員 自民党の中でいろいろ議論されるのは結構でありますが、わざわざそういう方を代表質問の場に呼んで意見を言わせるということが私には理解ができないわけであります。これは私だけの意見ではないということを申し上げておきたいと思います。(発言する者あり)
○石井委員長 静粛に願います。
○岡田委員 さて、もう時間も中途半端になりましたので、ちょっと話題を変えまして、腐敗防止の件について一言だけお聞きしたいと思います。 先ほどの保岡議員の説明にもありましたけれども、この腐敗防止は中身としてはほとんど自民案と政府案は変わりがない、こういうふうに思うわけでございますが、法の形式が変わっているけれども中身はほとんど変わらない。あえて言えば一つだけ自民党の方がきつくしているところがあると思いますけれども、そのこと自身についても私はいろいろ意見があるわけですが、中身は基本的に同じということを確認させていただきたいと思います。
○保岡議員 岡田委員がおっしゃるとおりでございまして、政府・与党案と自由民主党案の腐敗防止に関する部分の内容についてはほとんど差がありません。 ただ一点、大きな違いといえば、それは公職中にある者が犯した収賄で刑に処せられる場合に、昨年の十二月の緊急政治改革で、実刑期間中並びに執行猶予を受けた者は執行猶予期間中公民権停止にしようということを、成案を得て国会を通したわけでございますけれども、それでありますと、例えば実刑で懲役一年、執行猶予で懲役一年、執行猶予期間三年という場合、どう考えても実刑一年の方が重いわけですね。ところが、重い一年の実刑の方が実刑期間中の一年公民権停止で、執行猶予の方は三年の公民権停止、執行猶予期間中公民権停止になるというのではアンバランスだと。この点のふぞろいというのですかアンバランスを是正するということで、我が党では実刑期間プラス五年の公民権停止ということを提案しているところでございます。
○岡田委員 時間が参りましたので、この件も午後引き続き多少質問させていただきまして、午後は選挙制度について中心的に質問させていただきたいと思います。ありがとうございました。
○石井委員長 午後一時より再開することとし、この際、休憩いたします。 正午休憩 ――――◇――――― 午後一時開議
○石井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。岡田克也君。
○岡田委員 それでは、午前中に引き続いて腐敗防止について少し質問させていただきたいと思います。 午前中の質疑で、自由民主党の案と、それから政府案でありますけれども、基本的な中身において余り大きな違いはない、唯一あるとすれば、公職にある者が収賄罪によって刑に処せられた場合に、それからなお五年間公民権停止があるというのが政府案になくて自民党案にあることである、こういう御説明であったと思うわけでありますが、公職にあった者が確かに収賄罪を犯す、これはもちろん大変批判されるべきことでありますが、しかし、刑をちゃんと終えた者がさらに五年間公民権停止されるということが、これが果たして立法として妥当なのかどうか、その辺についてちょっと御意見を伺いたいと思います。
○保岡議員 本来、犯罪によって公民権という政治的な権利を剥奪するということは、公職選挙法の選挙違反に関して行われる、要するに選挙活動に関する犯罪について公民権を剥奪するという思想が基本であると思うのですね。それに対して、今回の政府・与党並びに我が党案では、政治資金規正法違反についても、その実効性を確保する意味で、政治活動に関する政治資金の分野は非常に重要であるということから、公民権停止の思想を導入している。そこでさらに、政治活動そのものではないけれども、とかく政治に絡んで起こる事案として、公職にある者の贈収賄事件、政官癒着とかいろいろ言われる、そういったことに対応するために、非常に一連の政治腐敗の発生にかんがみて、今申し上げた点においても公民権停止の思想を取り入れるということでございます。 そうだとすれば、先ほど私が御説明申し上げたように、実刑一年の犯罪を犯した人と、刑は一年だが執行猶予三年という猶予をもらった人とで、犯情は明らかに実刑を受けた人の方が重いわけですね。ですから、そういう思想からいえば当然のこと、実刑の方を受けた人が公民権停止の期間が短くなるということは、しかも今の事案でいけば三分の一になってしまうということは極めて不合理だ。そういった意味で、立法政策上も我が党案は非常に適切な提案をした。そういった意味で、連立与党の方々にもぜひ修正において協力を賜りたい問題の一つでございます。
○岡田委員 保岡さんの今言われたこともよくわかるわけでありますが、他方で、公民権停止という非常に重いことを単にバランス論で論じていいのか、こういう議論も当然あるのじゃないかと思います。この点はなお引き続き議論をさせていただきたいと思っております。 午前中の話に戻るわけでありますけれども、自民党案は腐敗防止法という一つの法律にしている。そして、政府の方はそれを従来の公職選挙法といった法律の改正でやっている、こういうことなんですが、腐敗防止法を一つ立てるということは、それはそれで一つわかりやすい、姿勢を示すという意味ではもちろんわかりやすいわけでありますが、現実に公職選挙法とか政治資金規正法の違反をした場合に、その罰則がその法律の中にない、こういうことになるわけですね。そうすると、これは一つの法律だけ見ていればいいんでなくて、また腐敗防止法の方に戻っていかなければいけないということで、かなりわかりにくいという面もあるんじゃないか、こういう気がいたします。いずれにしても、法形式はともかくとして、中身はほとんど変わらないということをまず確認をさせていただきたいと思います。 この点で私がいろいろ今申し上げましたのは、実はこれも前宮澤内閣のときのこの政治改革論議の中で時々、いや、政治改革、選挙制度改革は必要ないんだ、それよりは腐敗防止を優先すればいいんだ、こういう御意見が聞かれたわけであります。私ども、一生懸命選挙制度改革を含む政治改革をやっておりますと、いや、腐敗防止をやればいいんだ、こういう声が聞こえてまいりました。例えば、自民党の大物議員中曽根康弘さんなどもそういうことを明言をされた。そういうことを言われるから、じゃ、腐敗防止という中でもっと今までにない、我々の政府案にない新しいものが、基本的に違うものが加わっているのかなと実は私期待をして見ておったわけであります。 そのときに議論が出ておりましたのは、例えば自民党でも新生党でもいいんですけれども、政府の公職にはないけれども、例えば部会長とかあるいは党三役とかいった、そういった役職にある人も同じように公職とみなして収賄罪の適用をするとか、そういう議論も出ていたように思うわけでありますが、あの宮澤政権時代に腐敗防止を声高に叫んだ皆さんは、恐らく自民党でのこの腐敗防止法の議論の中でそういうことを主張されたと思うわけでありますが、それがどういう経緯をもって現在の、今の私ども政府案とほとんど変わらない案になったのか、その点についてお聞かせをいただきたいと思います。
○保岡議員 岡田委員もよく御存じのとおり、今度の政治改革というものを選挙制度を抜本的に変えることを基本として行うことにしたということは、言うなれば一連の政治的な不祥事件がたび重なる、そういうことで国民の政治への信頼がもう限界に達しているという認識のもとに、幾ら罰則や規制を強化しても選挙にあるいは政治にお金のかかる実態というものを、そういうものを残したままどんなに厳しく法律で規制しようとしても、かえってそういったものは隠微に内攻して、本当にかえって嫌らしい政治風土をつくってしまう、そういうことの繰り返しになってはいけないというので、選挙制度という政治の根本から改めて政治とお金の問題も解決しようという決心をしたところにスタートしております。 そういうことで、同士打ちという中選挙区から生まれる、選挙の実態から生まれる、本来の政治活動に要する政治資金というものから外れた水膨れ的な政治や選挙にかかるお金を排除していこうという趣旨で今回の選挙法の抜本改革もお互い提案しているところなんです。ですから、決して選挙法の抜本改正のかわりに腐敗防止法を、何か特別にそれだけをやろうというようなことは毛頭考えておりません。 それからまた、おっしゃるような何か新しい提案が自民党の腐敗防止法の中にないかということを期待したんだがという御指摘でございますけれども、岡田委員が指摘の、政党の役員についていろいろ請託があったりして、それに関して政治献金などが行われるというようなことを何か新しい贈収賄でですか、規制するあるいは処罰するというようなことなどは考えなかったのかということでございますが、それはまさに政党の根幹にかかわることで、本来ならば政党法というものをきちっとして、その中で検討すべきものだと思います。 しかしながら、総理も言っておられますとおり、また我々もその点は非常に注意をしなければならないことでございますけれども、政党の自由な活動というんですか、政党本来の性格というものの意義というものを考えれば、余り規制的な色彩の強い、政党の中身に司法当局が手を突っ込んでくるようなことは、それ自体腐敗防止のためには何かいいようにも見えますけれども、かえって政党政治という民主主義の根幹を揺るがすようなおかしなことになってもいけない。そういうことで、今回田委員提案の点については、我々の腐敗防止の中には入りませんでした。 しかしながら、現在、与野党で提案している腐敗防止の方策以外に、もっともっと政治家や有権者みずから意識改革を本当に進めて、日本のお金のかかる政治の土壌というものを一掃するような、そういう新しい腐敗防止のシステムというものは、この間来政府の方でも研究課題だ、次の政治改革の大きな問題だという御認識をいただいておりますが、我々も同様な認識を持っておりますので、国民の期待にこたえるためにも、その点については今後十分何らかの形でお互い研究し、成案を得るように努力をしていかなければならない、そういうふうに考えております。
○岡田委員 どうもありがとうございました。基本的認識は全く同じであります。いずれにしましても、与党、野党問わず、選挙制度改革より先立って腐敗防止をやればいいんだ、こういう議論はもうこの辺でやめにしなければいけない、このことだけを確認をしておきたいと思っております。 さて、時間もございません、選挙制度について触れたいと思います。 今回のこの政治改革特別委員会での議論でありますけれども、基本的には今までの海部内閣での小選挙区比例代表並立制をめぐる議論、そして宮澤内閣のもとでの自民党から出した完全小選挙区制度、そして当時の野党が出した小選挙区比例代表併用制の合計二百時間の議論を十分に踏まえて行われるものだと思うわけでございます。この二百時間の議論、私も議事録をずっと読み返してみたわけでありますが、最終的には結局哲学論になってしまったんではないか、こういう気がいたします。 一言で言えば、民意をより集約した形で考えていく小選挙区制度か、あるいは民意を正確に反映させる、鏡のように反映させるという言葉もありますが、そういう比例制度、まあ併用制もその一つでありますが、そのどちらをとっていくのか、こういう議論であったように思うわけであります。そして、きょうの先ほどの伊吹先生のお話を聞いておりましても、自由民主党は引き続き民意の集約、そして政権の選択ということを考え方の基本にしておられるというふうに理解をするわけでございます。 しかし、まあどうでしょうか、もう二百時間議論をしてきて、ずっとそういうことで両陣営がそれぞれの哲学を披瀝して、川の右岸と左岸で叫んでいるというのが今までの議論だとすれば、そろそろその川の中に入って、お互い哲学は少し譲るけれども、お互い譲り合ってその妥協点を見出していく、そういう努力が必要なんではないか。余り哲学に固執をし続けると、基本的な哲学であるだけにこれは絶対にまとまらないんじゃないか、こういう気がするわけでありますが、御意見を伺いたいと思います。
○伊吹議員 岡田先生、自民党におられたときは我々と一緒に勉強して、政治改革に一生懸命当時から取り組んでおられたわけですが、当時は岡田先生も、大変私たち以上に国民意見の集約的反映ということを大切にしておられたんじゃないですが。今、連立というお立場になっていろいろなことがあると思うんですが、私も今回田先生がおっしゃったことを大切に思っていますのであるからこそ、我々は比例代表並立制ということを今回のその提案にしたわけですし、皆さん方も、皆さん方って、まあ岡田先生は我々と同じ提案側に前回はおられたわけですが、連立側を構成しておられる各政党も、併用制というものから踏み切って今回並立制にされたわけです。 ただ、その中で、例えば小選挙区と比例部分の割合をどのようにするとか、一票、二票をどうするとかということは、これはやはり基本的な物の考え方でありますから、単にどちらつかずのことにしてしまったらいいという問題では私はないと思うんです。ですから、こうして話しているこの内容を私はやはり国民の皆さんに聞いていただいて、そしてもちろん不祥事が生じない政治というのは大切なんですけれども、それ以上に、これからますます激動化していく国際情勢の中で、政権を担った政府というものが柔軟に対応できる、そして同時にその責任の所在を明確にできる、そのような選挙のシステムはどうなのかということをやっぱり私は考えていくべきだ。だから、何でもかんでも無定見に川の真ん中へ来たらいいということには私はならないと思うのですね。 というのは、もうこれは再三言われていることですが、選挙制度には完全無欠なものはありません。いい制度、ある面では非常にいいと思われる面が逆に欠点になる部分もあるんですね。ですから、それ際そのときそのときの社会の情勢とか歴史の流れの中でどれをとるかという、最後は政治家の決断、そしてその決断を支えていく国民の世論の雰囲気、こういうものを私は重視して最終的には決めていかねばならないと思っておりますから、無定見に川の真ん中で握手をしたらいいという考えは私はとりません。
○岡田委員 最初にまず、私が民意の集約の方の意見をとっていたという話でありましたが、自民党時代に若手議員の会をやっておりまして、その中で一度採決をしたことがあります。どういう制度を若手議員の会として推していくのかと。そのときに私は併用制に賛成をした数少ない一人でありますので、申し上げておきたいと思います。もちろん、党としては小選挙区制度を出したわけでありますから、小選挙区制度を推したのも事実であります。 さて、自民党案を見たときに私は、議論の出発点であったはずの海部内閣の小選挙区比例代表並立制と比べて、本来そこから、それが議論の出発点でありますから、そこから進んでいなければならないにもかかわらず、二歩ほど後退しているんではないか、こういう感じがするわけであります。 後退しているということの第一は、先ほど来議論になっております一票制の問題であります。新聞等で伝えられますところによりますと、自民党の河野総裁は二票制を言っておられた、ところが党議決定されたのは一票制であった。そこにいかなる議論があって、どういう理由で総裁の御意見が変わったのか、もし差し支えなければお聞かせをいただきたいと思います。
○伊吹議員 総裁がどの場で二票制を主張されたのか、私は直接お話を伺っておりませんのでよくわかりませんが、海部内閣のときは確かに二票制でありました。しかし、その後の政治のあり方、現状を私どももつぶさに反省してみて、現在の中選挙区制というのは、ある意味では比例代表の、大きな意味での変形比例代表だと思うんですね、選挙区単位の。つまり五人まで入るわけですから、最大限。ああ、六人のところもありますね。ですから、そういう中で、例えば選挙の際におのおのの主張をされていた八会派というものが、今現実に連立政権をおつくりになっている。そして、選挙のときはおのおのの発言をしておられたけれども、結果として、政府を構成するときは八党合意というものが別にできたわけですね。 ですからこそ、やれ社会保障の分野での公約はどうした、自衛隊はどうしたというような話がいろいろ出てくる。そういうことをやはり自民党として反省をしてみると、これは自民党がどうだとか、あるいは他党がどうだとかというようなことはもう別にして、これからの激動する国際社会の中で責任を持って政権を担える政権の選択をするというのが私はあるべき姿だ。だから、今、後退をしたという御発言がありましたが、それは連立側が今提案しておられる案に比べて、海部内閣のときの案よりも、一票制というのはどちらかというと集約の方向に向かっているわけですから、そういう御発言だったと思います。 これは、河野総裁の二票制の主張と同じようなことを私はお尋ねするんですが、これはあくまで報道の範囲内ですから私はよく真偽のほどはわかりませんが、連立八派の中でも御協議があったときに、新聞の報道によると、岡田さんが属しておられる新生党と公明党は一票制の方向であったというふうに伺っています。それがどうして連立八派の提案としては二票制ということになったのかという議論の経緯を少しテレビに御説明、国民の皆さんに御説明いただくと、このことに対する回答が非常におわかりやすくなるんじゃないかと思いますので、答弁者もこの委員会では質問ができるということになっていますから、できたらお答えを国民の方々にしてあげていただきたいと思うんです。
○岡田委員 いろいろ議論は自由にする、当然のことであります。しかし、最後は多数に従っていく、そういう原則の中で、連立与党としては、一票制をとれずに、二票制を採用したということであります。 同時に、憲法問題というのはどうしてもひっかかってくるということであります。繰り返しになりますけれども、小選挙区で無所属候補に投票した場合に、比例では投票したくてもできないという問題、あるいは比例で小選挙区に候補者を出していない政党に投票した場合に、小選挙区で次善の策として投票したい人がいても投票できないという問題があります。これはやはり憲法上こういう問題はクリアできないと私は思っておりますが、きょうは衆議院の法制局にも来ていただいておりますけれども、この問題についての衆議院法制局としての御見解を聞かしていただきたいと思います。
○内田法制局参事 お答えを申し上げます。 私どもは、自民党の案の作成に協力した立場でございます。本日も自民党の提出者の方の補佐役としてここに参っているわけでございまして、中立的な立場でここで物を言うというわけにはまいらないわけでございます。 質問の件につきましては、自民党の基本的な政策に深くかかわる問題だろうと思います。恐縮でございますが、答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
○岡田委員 これ以上私はこの問題に触れるつもりはございませんが、今の法制局の御意見は、いろいろお立場があって、中立的な立場で物が言えないという話でございました。ということは、中立的な立場で物を言った場合には、これはやはり憲法上問題がある、こういうことではないかと私は理解をするわけでございます。恐らく、今答弁を聞かれた皆さんも、同じような思いではないかと思います。
○鹿野議員 私どもは、あくまでもこの選挙というものは政権選択の選挙であると何遍も何遍も申し上げてきたところでありますが、それだけに、例えば、むしろお聞きしたいんですけれども、一人の有権者が、小選挙区の方はA党に、比例の方はB党に、そういうふうなことが許されるという方が無理があるのではないかと思うんですね。基本的にやはり政権選択ですから、そこはきちっと政党、候補者というものが一体でなきゃならないわけですね。ですから、私どもは決してそのことは、いわゆる投票の価値の平等というものを、それを崩すものではないという考え方なんです。これは、あくまでもその判断は、それは立法政策上の問題であって、国会がそういうふうなものを判断していくということでありますから、私どもは明確に、ここに憲法上問題はないというふうな考え方に立っておりますということを申し上げたいと思います。 むしろ、本当に先ほど来からのお話のとおりに、それよりももっと問題は、三%条項ですよ。それをだめですというふうなことの方が、それはもう憲法上問題があるんじゃないでしょうかということを御指摘申させていただきたいと思います。
○岡田委員 時間もほとんどなくなってまいりましたので申し上げますが、しかし、立法政策の問題があるから違憲であってもいいということには決してならないということであります。そのことだけは申し上げておきたいと思います。 それから、もし、今自民党の御答弁になったことを突き詰めていけば、そもそも無所属の候補は認めないということに私はなってくると思うんですね。無所属を認めながら、比例は空振りになってしまうというのはいかがなものかという気がします。 済みません、ちょっと時間がないもんですから、もう一問だけ。 海部内閣の当時よりも後退したもう一つの話がございます。それは、都道府県制を比例についてとったという話であります。これは、先ほど既に仲間の委員から質問があったところでありますが、今月号の文芸春秋に慶応大学の小林先生だったと思いますけれども、試算を出しておられます。 これは、余り前提を置かなくてもこの試算はできる、だれが計算しても同じような結果になる試算だと思いますが、前回の衆議院選挙、自民党三六%の得票率、これをベースにして比例を展開した場合に、比例を全国でやった場合には九十九議席、約四〇%。だから、三六%の得票率に大体応じた議席になっているわけであります。ところが、都道府県でやると、百三十五議席、比率でいいますと五四%。すなわち、比例という名前を使いながら、三六%の得票率しかないのに五四%の議席を得ている。これが果たして比例でありましょうか。 私は、そういう意味で、都道府県制を採用するということは、小選挙区比例代表並立制という言葉は使っておられながら、現実にはそれは小選挙区制度に限りなく近いものである、そういうふうに申し上げざるを得ないわけであります。この点についてもし御意見があれば、最後にお伺いさせていただきたいと思います。
○伊吹議員 岡田先生の今の御質問は、先ほど堀込先生にお答えしたとおりだろうと思います。要は、このたび、私どもが提案している小選挙区比例代表並立制をどのような目的のために、どのようなふうにつくっていくかということでありますから、極めて小選挙区的だという御評価をいただければ、まさにそのようにつくってあるし、そうあることが日本のためだと思ってつくっているというふうに御理解をいただきたいと思います。
○岡田委員 最初に戻りますけれども、やはり双方が妥協していかないとこの法案はできないわけであります。そういう意味で、今のお考えですと、哲学のところで結局行き詰まってしまうんじゃないか、こういう気がするわけであります。 一つの比喩を申し上げますと、私どもは東京から新幹線に乗って名古屋まで来た、自民党さんも大阪から出て名古屋まで来ていると思ったら、実は神戸にいた。そういう実感が自民党さんの案を見るとするわけでございますので、なお、この点について議論を続けさせていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○石井委員長 次に、貝沼次郎君。
○貝沼委員 公明党を代表して、質問をさせていただきます。委員長、発言を許していただきましてありがとうございます。 この前の総選挙の前、随分と私どもは政治改革の議論をいたしました。そしてその後、総選挙の争点も政治改革であったと思います。恐らく、今バッジをつけておられる議員の皆さんは、有権者の皆さんに、必ず政治改革をしてまいります、断行いたしますという約束をしてきたと思います。したがって、今回私どもが政治改革ができるかできないか、やるかやらないか、これは国民に対する約束を守るか守らないかにかかっておると思います。 そういう観点から、私は、是が非でも今国会においてこれは実現させなければならない、こういう決意で質問をしようと思っておりますが、自民党の提案者の皆さん、どなたでも結構ですから、代表した意見でも結構ですから、どのようにお考えか、お聞かせ願いたいと思います。
○鹿野議員 ただいま貝沼議員が申されたたとおりに、今国会でどうしても政治改革法案を通して成立させなきゃならない、このような共通の認識に立たせていただいておりますということを申し上げさせていただきます。
○貝沼委員 必ず政治改革法案を通す、あるいは、これは一括してでありますが、政治改革を実現させる、これは共通しておるということでありますから、これはもう議論する余地はありません。 それから、さらにもう一つは、この改革、現在、政府案並びに自民党案、出ておりますが、これで本当に国民の皆さんが期待する、例えば民意の公正な反映がなされるかどうか、あるいは金のかからない選挙というものが本当に実現するのか、また政治の信頼というものが回復できるのか、あるいは政党・政策本位の選挙、あるいはそういう活動、政権、こういうものが本当に実現するのかどうかということを今関心を持って見ておると思います。これについてはどのようにお考えですか。
○鹿野議員 まさしく国民が求めておられるところの、今先生申された政治の仕組み、政治のあり方というふうなものをつくり上げていかなきゃならない、そのために政治改革を実現をするということでありますから、私どもはそのような方向に進むもの、このように考えておるところであります。
○貝沼委員 恐らく総選挙前の議論でも、この辺のところは私はみんな合意しておったと思うんです。にもかかわらず、この前実現できなかった。ここのところが実はわからない、国民の皆さんからは大変わかりにくいところでございまして、どうしてあそこまで話し合って、百七時間も議論をして、そして、現場のこの特別委員会の理事の間では、もう次の選挙は新法でやるというところまでの合意までなされて、そうして何もかもできるかと思ったのができなかった。この政治改革が実現しなかった理由、これについて自民党はどう考えておりますか。
○鹿野議員 基本的には、政治改革を実現しなければならないというふうな認識に立っておったものと思っております。しかしながら、私どもの考え方、単純小選挙区制、それから当時の野党の考え方にやはり隔たりがあったわけであります。そこの話し合いというところに、結論に至らなかったというふうなことが解散に至ってしまったという、このような認識をいたしておるところであります。
○貝沼委員 もちろん、結論に至らなかったからそうなったのですが、結果として結論に至らなかったのです。結論に至らない理由があったわけです。そこのところをどう考えるか、お尋ねしておきます。
○鹿野議員 私どもの、我が党の考え方が、これが私どもにとって最もベストな考え方だ、こういう考え方でしょうし、野党側にすれば自分たちの考え方がベストである、こういう考え方でありますから、そこが、なかなかその壁を突き破ることができなかったというふうなことではないでしょうか。こんな認識を持っております。
○貝沼委員 そこで、きょうここに御出席の委員の皆さんはもう専門家でありますから、こういうくどくどしたことは必要ないのでありましょうが、きょうはテレビで映っておりますのであえてこういう話をさせてもらっておるわけでございますので御了承願いたいと思いますが、実は総選挙前の国会で問題になったのは、もう私が言うまでもなく、日本の中央政界において、例えばロッキード事件とかリクルート、あるいは皇民党とかいろいろありましたですね。共和あるいは佐川急便事件とかいろいろございまして、そしてこの深刻な汚職が毎年自民党の最高首脳絡みで行われた、事件になった、こういうことが大変政治不信というものをあおったと私は思います。 そこで、こういう政治腐敗と決別をして、そして国民の信頼を回復しなければ、もう日本の民主主義はどうなるんだという大変心配がありまして、そこで政治改革という話がどんどん出てまいりました。まあ、いろいろなほかの要素もあったと思います。 そこで、私どもは、例えばこの国会というものを考えたときに、その前に、政治改革の方途というのは、それはいろいろあります。何も選挙法だけではありません。例えば、政治家個人のモラルのお話もあるし、あるいは国会の自浄能力の話もあるでしょうし、いろいろあるわけですけれども、突き詰めていけばやはり政権交代が行われないというところが問題ではないかということがクローズアップされてまいりました。そして、選挙法こそが問題ではないのかということになったと思うのです。 そこで、私どもは当時、憲法の「全国民を代表する選挙された議員」、これによって構成される国会というのは一体どういうことなのかと、随分憲法上の議論も党内でいたしました。民意の反映というのは、素直に民意の、一人一人の有権者の皆さんの考えておることがそのまま鏡で映すように国会に集まってくる、濃縮されてくる、そういうことももちろんそうだ、しかしながら反面、政権交代ということを考えると、やはりここに集約という問題もあるというようなことをいろいろ議論したけれども、当初私どもは、やはり比例代表制が大変素直な読み方ではないのかということで、公明党は比例代表制を初め言ったのです。そして、自民党の皆さんの方は小選挙区制、初めからそうなんです。 それで、こういう議論をやっておりますと両極端でありますので、一体この合意というものはどうなるんだというようなことがあったと思います。そこで私どもは、いろいろ議論した結果、やはり民意の反映を考えたとき、共通の土俵というものをつくる必要があるだろうというようなところから、小選挙区制を併用した比例代表制、ベースは比例代表制なんですが、そこに小選挙区を併用した比例代表制ということを、私どもは併用制という名前で提案をしたわけでございます。いわば自民党の案の方に一歩譲歩をしたわけでございます。 ところが、その時点で本当は自民党さんは、単純小選挙区制から、あるいは並立制がどうか知りませんが、もうちょっとその声に耳を傾けて寄らなきゃならなかったのが実は寄らなかった。そのまま棒をのんでいたようになっておった。 そこで、私どもはさらに一生懸命、何とかして政治改革を実現させなくてはいけない、これは自分の身を切ってでも、お互いにつらいところを我慢してでもこれを実現させなければならないということで一生懸命やった結果、民間臨調がございまして、連用制というところまで、これはもう清水の舞台を飛びおりるような思いで行ったんです。 この連用制というのは、根本は小選挙区制です。したがって、私どもは、比例代表制を基本にしてきたところから小選挙区制に入って、そして自民党の皆さん、こういうふうにひとつ何とか合意をしようではありませんかというので、それはそれは私どもは大変な苦労をしながら実はやったのです。しかしながら、自民党はそこでもなおかつ棒をのんだようにして、これは来なかった。寄らなかった。譲歩しなかった。 そうしてついにもう、いろいろな打診がありまして、今の並立制を自民党がひょっとして提案をしたならば果たして公明党はけるだろうか、乗るだろうかというようないろいろなうわさが出たりいたしまして、それで、ひょっとして乗ったら大変なことになるというような話もあり、いろいろなことがあったようです、私はよく知りませんけれども。あったようですが、そういうようなところから、ついにもう自民党はやる気なしということで、あの不信任案が出され、そして選挙になったと思うのです。 その結果、国民の皆さんは、自民党というのは大変長い間政権をとり、そしてそれだけの責任を持った政党であった、本当に信頼しておった、しかし肝心かなめの政治改革というときになったらやはりやらないのかということで、今回の選挙は結果が出たと私は思っております。 これは、私はそう思っておる。だが、自民党の皆さんがどういうふうに考えておられるか知りませんが、そういうことに対する、あの不信任案から解散・総選挙、そしてついにその結果、自民党は長い間持ってきた政権を結局渡すことになった、こういうことについての反省はございますか。どうぞ、皆さんにお尋ねいたします。
○鹿野議員 先ほど来も申し上げましたが、私どもは新たな形で政治改革五法案を提案をさせていただきました。そこに今度は、選挙制度改革につきましても比例を加味するという並立制もその中には含まれておるわけであります。すなわち、そうやって自民党として政治改革の五法案を出させていただいたというところが反省であり総括である、このように申し上げさせていただき、御理解をいただきたいと思います。
○津島議員 私も前回答弁者としてずっとかかわってまいりました立場で、今の貝沼委員の過去の総括というのはある程度そうかなという点もございますが、ただ、一つやはり申し上げておきたいのは、当時の野党側、公明党さんは連用制とはっきりおっしゃったりしたわけでありますが、並立制、今与党側の皆さん方が提案されている案にどうしても賛成できないという党も当時はおられたわけですね、野党の方に。ですから、今おっしゃった総括が、当時の自民党だけの事情ではなくて、私どもはやはり全体として努力が足らなかった。 もちろん、私どもも努力が足らなかったということを認めるにやぶさかではない。その反省から、今鹿野委員からお答えのような新しい提案になったわけでありますが、どうしても今申し上げておかなければならないのは、最初に委員がおっしゃった金のかからない清潔な政治を取り戻そうという場合に何が一番大事かといいますと、政党・政策ベースの政治状況ができるかということ、これが根本なんですね。 そういう意味からいうと、私は今でも問題は残っていると思いますよ。それは、固有の政策を棚に上げてでも連立をやるとか、連立の中で、ある場合にはそれは賛成だが、しかし党としては反対だという、その固有政策を政治の中からどこかに外してしまうというようなことが行われますと、どんなに私どもが努力をしてもこれはまた個人ベースの選挙になってしまうという危機感も持っておりますので、ですから私どもは今この選挙制度の議論をやっている中で、どうしてもこの問題についてはやはり触れていかなければならないという事情も御理解をいただきたいと思います。
○保岡議員 今、貝沼委員のいろいろ御質問を聞いていまして、私も五年前に自由民主党の政治改革大綱を起草した者の一人として、本当にそれからの経緯を感慨深く頭の中に描いてまいりました。そういう中で、さきに海部内閣で提案したときのあの段階で与野党でもう少し歩み寄りができなかったかなとか、前回の国会の際、私は議席を残念ながら持っておりませんでしたけれども、あの際も、もう少し与野党で話し合いができて一致点を見出すことができれば本当によかったのになと。大変遺憾に思います。残念にも思います。 しかし、今度は待ったなしてございますから、貝沼委員も御指摘のように、今国会で与野党で民主主義の原則にのっとって徹底的に議論するけれども、しかし一致点は早急に見出して、一つの法律として与野党で力を合わせてこの政治改革が実現できるように、ぜひお願いしたいと思っております。
○伊吹議員 私も前国会での自民党の提案者であり答弁者でございましたので、個人的な感慨と党としても立場を使い分けるほど器用ではありませんけれども、廃案になって解散になったということについては、私個人としては大変残念に思っています。今回、自民党は自民党の提案をいたしましたけれども、お互いに並立制という同じ土俵にまでは上がったわけでありますから、あとこのことについてどのような国民本位の考え方をとっていただけるかは、理事を初め委員会の皆様に私はお任せをしておきたいと思います。 その際に、長いおつき合いの貝沼先生の総括は、私はほとんど当を得ていると思います。その中で私小し気になったことを申し上げると、自分たちに有利か不利かとか、身を切ってというようなニュアンスの御発言があったと思いますが、これは、私どもはお互いに有利不利ということで議論をしているのではないということだけは確認をしておきたいと思います。むしろ、これからの日本の政治を、あるいは日本の運営をしていく場合の意思決定を行い、日本を担っていく、日本という国家を担っていく政府というものがどのような形で形成されるべきなのか、その原点をやはり正確に議論して私どもは最終的な案を決めていけばよろしいのではないかと思いますので、私の感想でありますが、そのことだけは一つつけ加えさせていただきます。
○額賀議員 私も前々国会で、自民党の提案者であり、また発言者で、いろいろと政治改革の実現にいささかでも努力をしたわけでありますけれども、貝沼委員が申された今の反省というか視点というものは、大体まじめな方の見方ではなかろうかなという感じがいたします。 ただ、政治改革をめぐっては、これこそが絶対的であるということはないわけでありますから、いろんな見方が出てくるということは、これはいたし方のないことであろうというふうに思います。 また、政治改革につきましては、宮澤内閣、海部内閣に続きまして三度目でございますから、三度目の正直ということを期待をいたします。二度あることは三度あるということも逆にありますから、そういうことがないように考えるのが我々の務めではなかろうかというふうに考えます。
○貝沼委員 大変率直な御意見、ありがとうございました。やはり自民党の努力が不足していたのではないかとか、あるいは反省しなければいけない点がある、率直な御意見だったと思います。 伊吹さんの方から身を切ってという話についてクレームがつきましたが、何も私の体を切ったわけでもございませんし、これは自分たちの考えとか理念、いろいろありますね。それをある程度妥協するためには棒をのんでいるだけではだめだ、やはり妥協しなければまとまるものもまとまらない、こういうことを、まあ大変つらい思いをしながらという意味で私どもは身を切ってという、だれも切ったわけじゃありませんよ、切ったわけじゃありませんが、そういうことでやったんだということを申し上げたのであって、党利党略という意味ではありません。こんなことはもう当然のことでございます。 それからさらに、なるべく合意をしたいということもございましたので、これは大変結構だと思います。できるだけ早く合意を形成しなければ国民の皆さんにこたえられないと思っております。 そこで、これはちょっと気になることでございます。合意を言う割には、例えば十四日の衆議院本会議で、少数政党の少数意見の尊重という点から考えれば、「現行中選挙区制の方がはるかによい」という言葉が自民党の代表質問の中にあった。代表質問です、自民党の代表質問。自民党の代表質問というのは私は相当重いものだと思っております。これはそういうことなんでしょうか、自民党としては。
○鹿野議員 貝沼先生もすべておわかりをいただいての御質問だと思います。先ほども私から御答弁を申させていただきました。今回初めて衆議院に当選されてこられた人であります。私どもが、そういう中で、むしろここで申し上げたいのは、私自身も党の代表として質問をさせていただきましたので、私どもの考え方というふうなものがまさしく党の考え方でありますということで御理解をいただきたいと思います。
○貝沼委員 しかし、代表質問で、あの本会議場で言うぐらいですから、これに同調されておられる方々があるいはおるんじゃないでしょうか。その点はいかがですか。
○伊吹議員 貝沼先生、今の十四日の本会議の質問については、私も我が党の幹事長にその後真偽を確かめてみました。当選一回の方々であっても、当然、前回までの議論は御存じでなくても、党議というものには従ってもらわねばならないということは幹事長もよく申し渡してあった上でのことだろうと思います。 その際に、今のは新聞で一部引用されているところだと思いますが、これは前後の議事録を詳細に私調べてみなければなりませんけれども、理論として言えば、現行中選挙区制というのは変形の比例です。ですから、少数意見の尊重ということからいけば、小選挙区よりも現行中選挙区の方がすぐれているというのは、理論的に私は当然のことだと思いますよ。ただ問題は、そのとき、だから中選挙区制がいいんだと言ったかどうかですね、並立制はだめであって中選挙区がいいと言ったのかどうかということです。 理論としては、例えば貝沼先生の選挙区が四名であれば、四名までに投票された方は、比例順位に従って当選四位までが当選できるんですから、それは一人しか当選できない比例区に比べればはるかに少数意見の代表制度としては、その点だけに限って言えばすぐれているという評価は、これは私はあると思います。
○貝沼委員 それは、いろいろ言うことはあるんですよ。言うことはあるんですけれども、自民党の当選二回の衆議院議員の有志がこれについてクレームをつけているでしょう。それは全然知らずに行くはずはないのです。やはり党ということを考えてこの方々はやったと思いますが、いかがですか。
○伊吹議員 再三申し上げておりますように、我が党が比例代表並立制を提案させていただいているわけですから、その事実を重く受けとめていただきたいと思います。もちろん、本会議でどう発言したかどうかということはいろいろおありになると思いますが、このことは余りこれ以上私は申し上げたくありませんけれども、もしそういうことになるのならば、本会議での個人としての意見と連立側としての意見が違う閣僚は随分たくさんいらっしゃるわけですから、そこのところはやはり、党としての立場は厳然として並立制を提案しているということで御了解をください。
○鹿野議員 先生御案内のとおり、今話題になっております代表質問につきましては、本人の思っておるところを率直に言われたということでありまして、しかし、基本的には我が党の考え方、党議決定というふうなものには従ってまいりますよということも明確に触れておるんですということを申し添えさせていただきます。
○貝沼委員 別に僕は個人的に恨みがあるわけでもありませんし、これは、先ほどから自民党の皆さん、何とかしてまとめる、妥協する、こういう話ですから、その足元は大丈夫なんですか、本当にまとまるのですかという意味でこのことを。 それで、さらに、そういう動きをする場合、妥協をするというような動きをする場合に、自民党の党内手続というのはどういうふうにやられるのですか。
○鹿野議員 私どもは、これは非常に大事な民主主義の根幹にかかわるところの土俵づくりです、だからこれはどうしても実現させていかなければなりません。それだけに、合意形成には私どもは努力をさせていただきますということを申し上げているのですよ。 ですから、むしろ私から申し上げたいのは、政府側にとって、政府提案の与党側にとって、もうそれこそ、二百五十、二百五十以外はだめだというふうにおっしゃっておられるような政党もあられるわけですね。そうすると、そういうことについてはどうお答えいただけるのでしょうかと。私どもは具体的に、そういうふうな合意形成にはきちっとこたえていきますよと申させていただいているわけでありますから、この点はむしろ政府側の姿勢というものを明確にしていただきたいと思うのであります。
○貝沼委員 政府側の姿勢といいますけれども、政府側というと、私は与党ですけれども、政府ではありませんが、官房長官の答弁が出ていますね、官房長官の答弁が。いい知恵が出れば対応するという官房長官の答弁。これが恐らく政府側の答弁だろうと思います、官房長官ですから。私の党は大丈夫ですよ、心配ありません。 ただ、今、比較第一党は自民党ですから、その自民党の意思ということを尊重すれば、その中がきちんとまとまっておることが大変重要なことではないのかということで私は今聞いておるわけでございまして、その点はよろしゅうございますか。
○伊吹議員 我が党の内部のことをいろいろ御心配いただいておるようですが、現場というか当委員会で、国民本位で二十一世紀にかけての日本の政府がどうあるべきかということについて真摯なお話ができた場合には、党内で当然必要な手続をとってそれにおこたえすることになると思います。 ただし、比較第一党である自民党の責任も大変大きいわけですが、現実に本院において多数をもって内閣を形成しておられる政党の責任、連立政党の責任は私は一番重いと思います。貝沼先生の党は大丈夫だというお話がありましたが、これは八会派のお話でありますから、先ほどおっしゃったように、棒をのんでいるような姿勢じゃお互いに妥協ができないということになるとおっしゃったまさにそのお言葉を敷衍すれば、今後お互いに少しずつ歩み寄った場合に、果たして八会派の中で、棒をのんだような新聞記事を再三拝見いたしますけれども、このあたりは大丈夫なんだろうかということを私どもの方からお伺いさせていただきたいと思います。
○貝沼委員 だから、政府の答弁は官房長官がちゃんと答えていきます、ちゃんといい知恵が出れば対応と答えておりますから。 それで、私どもは何とかこれをまとめたいと思っているわけですよ。ところが、先ほどあなたの答弁、伊吹さん、あなたの答弁を聞いておりますと、無定見で川の真ん中で手を握るようなことはしたくない。だれだって無定見でなんか考えておりません。無定見でこんなことをやっているような国会はありませんよ。みんな定見があるんだけれども、なかなか合わないということが今まであったと思うんですよ。それを何とか合わせてという。だから、これは私は、この言葉は、無定見というと、いかにも国会が何か無定見でやっているみたいな感じを受けますので、そんなふまじめな議論はだれもしていないということを改めてここで一言だけ言わせていただきたい。 それで、さらに、じゃこれから歩み寄ろうとすれば、あるいは妥協するとすれば、例えば自民党さんの方で、ここなら妥協できるとかという、そういうような何かお考えというのは精査したことはあるんでしょうか。
○伊吹議員 それは、大変失礼でございますけれども、まず、現在、日本の行政府を現実にコントロールしておられるのは皆さん方の方でありますから、私たちは最大限の努力をさしていただきますが、政府・与党、つまり連立八会派と政府というものがどのような妥協案を持ち、どのようにお考えになっているかということを先にお示しくださるのが筋だろうと私どもは思っています。 あえて申せば、官房長官がそのような発言をしたから、それが連立側あるいは内閣の方針だというお答えであれば、私どものお答えも、いい知恵があれば検討させていただきたいと思っております。
○貝沼委員 大変微妙な御発言でございますが、まあここからはこの委員会の実質的な運営になると思いますので、私はさらに申し上げる気はありません。 ただ、民主主義というのは、全部が合意するとばかりは想定しておりませんで、どうしても相入れない意見の場合もあるということもまた想定がございます、一般論として。そういう場合にはやはり民主主義のルールもあり得る、当然あるんですが、あり得るんでしょうねと、こう考えておるんですが、この辺の認識はずれはございませんか。
○伊吹議員 それは私どもがお答えするのはいかがかと思いますが、現在、単一政党としてはともかく、八会派として多数を占めておられる皆さん方の方のお考えがどうあるのか。それをまた国民がどう判断をされ、議会の姿としてふさわしいのか。特に、他の法案と違って、政党政治、議会の構成の根幹をなす土俵づくりの話でありますから、東の横綱が自分の土俵を自分でかいてしまうということがいいのかどうなのかということも含めて、それはやはり与党という立場でまずお考えをいただくべきことだと私は思っております。
○貝沼委員 時間も大分経過してきましたので、今度は各論に入りたいと思います。 自民党の森幹事長が、合意できないところという意味なんでしょうけれども、そういうことで、三百の議席、それから県別の比例代表、この二つをおっしゃっておられたようでございます。そうすると、総定数の五百というのはそれに入っておりませんので、考える余地ありというふうに私思うんですね。 そこで、まず、この森幹事長のコメント、これはどうなんでしょうか、自民党の考えなんでしょうか。
○鹿野議員 私自身も、森幹事長の発言につきましては、ただいまの新聞の報道についての件につきましては、詳細にわたって承知をいたしておりません。しかし、基本的には、我が党が提案をさせていただいておるというところがやはりベストである、こういうふうな認識の中で、いわゆる幹事長としての、もしそれが事実とするならば、一つの政治的な判断でのお考えを示されたんではないか、こんなふうに思っておるわけであります。 しかし、私どもはあくまでも今回出しておる五法案の内容がベストであるというふうな認識に立たせていただいております。
○貝沼委員 そうすると、個人的見解ということで片づけるんでしょうか。
○鹿野議員 冒頭に申し上げましたとおりに、詳細にわたって幹事長の発言の内容につきましては承知をいたしておりませんので、今の時点で、どのような発言であったかというふうなことを確認をさせていただくというふうなことになると思います。
○貝沼委員 今、国会は大変重要な場面まで来ておる。そのときの幹事長の発言なんです。そして、きょう委員会をやっている。幹事長の発言というのはきのうやあれじゃないですよ。ですから私どもは、大自民党の幹事長の発言ですから自民党の姿勢かな、こう考えます。ところが、今確認されてないというと、これを認められたのか認めないのかよくわかりませんが、どう解釈したらよろしいのでしょうか。 要するに、結論からいいますと、自民党の幹事長というのは大変重い立場にあります。したがって、その方がコメントされるということは、ああ、これは自民党の考えだな、こういうふうに私どもは受け取ります。ですからそれを今確認したのです。そうしたら、詳細について聞いてないと、こういうことですから、そんな軽いものではないのじゃありませんかということを今申し上げているわけですが、いかがですか。
○鹿野議員 何遍も申し上げますけれども、私どもは詳細にわたって幹事長がどのような考え方で発言をされたかということを確認をいたしておりませんので、確認をさせていただきます、こう申し上げたわけであります。幹事長の発言は重いものであるということには間違いございません。
○貝沼委員 それじゃ、次の問題。 それで、この発言の中に三百という数字は入っております、あるいは県別というのはありますが、総定数のことはございません。 そこで、総定数について、四百七十一というこの数字は、どうも私は合理的な根拠をもう失っておるのではないか、こう思うのでありますが、これにどうしてもこだわらなければならないのはなぜですか。
○伊吹議員 午前中の堀込先生の御質問にもお答えしたように、四百七十一について合理的な根拠がないということでございますが、私は合理的な根拠はないと思います。しかし、五百にも合理的な根拠はありません。幾らにこれを決めるかということには根拠は私は何もないんだと思います。 世界各国を見ても、有権者何人当たりに国会議員一人なのか、人口何人当たりに国会議員一人なのかということは、国によってまちまちです。それはその国の歴史であるとか伝統であるとか国民感情とか、いろいろなことで私は決まってくるんだろうと思います。 たまたま、本当にたまたまです、たまたま本則というものがありましたから、私どもは、国民に少なくとも厳しいことをお願いしている今の現状から見れば、五百という定数ではなくて、やはり本則四百七十一を御提案するんだという、これは立法政策上の我々の判断です。それは数学の数字の答えのように、一つ確かに正しい合理的な答えが出てくるというものではありません。それは五百であっても五百十一であっても同じことだろうと思っています。
○貝沼委員 結局は、この数字を絶対的に考えているわけではない。要するに、国会で合意がなされ、そして本則を変えればいい、こういうふうに受け取ってよろしいですか。
○伊吹議員 これは当然、当委員会で、先ほどおっしゃったように、棒をのんでいるような姿勢じゃなく、各党がお話し合いの中で出てくることだろうと思いますが、自由民主党としては、国民に選ばれた国会議員の義務として、少なくともつらいことを国民にもお願いしている限りは、四百七十一にしていただきたいというのが我々の希望でございます。
○貝沼委員 希望はわかります。だけれども、単純小選挙区制のときは五百。まあそのときによって希望は変わるのですね。あとは委員会の話ですから、そういうことだと思います。これは確認できました。 それから、三百対百七十一、これですが、二百五十、二百五十、小選挙区二百五十、比例代表二百五十、これじゃ絶対まずいんだという理屈でも何かあるのでしょうか。
○伊吹議員 午前中の審議から再三申し上げておりますように、我々の基本的な考え方は、やはり民意を集約した形で衆議院に反映させるのが、衆議院選挙の本来のねらいだと考えています。したがって、できれば我々は四百七十一対ゼロにしていただきたい。しかし、先般来のいろいろな経緯から見て、私どもは、四百七十一という定数を設定すれば、できるだけ比例の範囲を多くとりたいというんで三百ということにしたわけであります。
○貝沼委員 そうすると、これも提案しておるから、希望ということですね。
○伊吹議員 これは再三申し上げておりますように、私、貝沼先生にむしろお伺いしたいのですが、二百五十、二百五十とされたということは、五百を半分ずつ分けたということに結果的になります。これも新聞で拝見をしている限りですが、連立与党の中には三百と二百という有力な御意見を主張された政党がたくさんあったと思います。その政党は、多分貝沼先生の所属しておられる政党もそれに属しているのではないかと思うのですが、結果的にどうして二百五十、二百五十にされたのか、そして三百を御主張になった経緯は何なのか、それを二百五十にされて今どういうお気持ちでおられるのか、これを国民の皆さんに貝沼先生の方からお話をしていただければ、我々がなぜそれを三百で提案しているかということがよくわかるんじゃないかと思いますが。
○貝沼委員 一つのことが、一つの法案が決まるまでは、偏った議論だけしておっちゃだめなんです。いろいろなのをやらなければいけません。いろいろなのをやっているときに、ああ言った、こう言ったというのがたくさん出てくるんです。我が国のこの議論も、今もういろいろあるわけでしょう。それを何とかまとめようという話じゃないですか。 だから、例えば民意の反映はどうだとか、集約は、あるいは公正に反映させるのにどうするかとか、憲法上どうだとか、政権獲得のためにはどうだとか、いろいろな議論はありますよ。もうあなた方がやっている議論と同じ議論だって、こっちにもあるしあっちにもあるんです、みんな。だけれども、結果として今二百五十、二百五十というふうになっているんだと、これが法案ですから。その間に、初めから二百五十以外の議論をしてはいけないとか三百以外の議論をしてはいけないというのは、党とかそういうものにはないはずです。 したがって、それをずっと言っていたらもう時間がなくなりますから一々言いませんが、とにかくそういういきさつがずっとあったんだということを申し上げておきます。これも話し合いの余地ありということですね。
○伊吹議員 貝沼先生のおっしゃっていることはよくわかります。ただ、三百を当初主張されたのなら、三百を主張されたという考えがあるはずなんですよね。そして、その考えを結果的に二百五十、これは連立をばらばらにしたくないというだけのことなのか、いや、そうじゃなくてもっと別に、何かこういう考えがあるから二百五十にしたのか、それを国民の前に明らかにしなければ議論にならないと思うのですよ。 我々は、このお茶を飲めば熱い、だから少し今その前にあるお水を足して、そして飲める温度にしてという妥協であれば結構です。しかし、コーヒーを飲みたい方とお抹茶を飲みたい方がいるからといって、コーヒーとお抹茶を両方まぜて飲むというような妥協はやはりできない。そこは、どういう考えで三百で、どういう考えで二百五十になったのか、そこが大切なんです。だから、結果が二百五十だからこれでいいんじゃないかという議論には私はちょっとならぬのじゃないかと思います。
○貝沼委員 いや、私は今、自民党案に対して質問しているんですが、要するに民意の集約という点からそういう意見が相当ありましたよ。 それから次の問題ですが、では政治資金規正法の話をちょっと。 簡単なことなんですが、私どもは政治家個人の資金調達団体、これへの企業献金、これはやめるべきだという主張なんですね。自民党の方は、これはそれでいいんだ、やるんだということになっておりまして、それで今、政治腐敗根絶、その元凶は政官業の癒着だとか、あるいは今までのいろんな問題が起こっているその温床となっておるのは企業・団体からの献金にあった。これは、この企業献金が法律的にどうとかこうとかという話じゃない。そういうものが介在していろいろな問題が起こってきたというところから、もう国民の皆さんは、これを即時禁止せよという強い要請があるわけですね。これもまた民意なんですよ。選挙のときだけじゃないんです。 したがって、そういうことを酌み取って、そうしてどうしてそれにこたえ、そして政治の信頼を高めようか、こういうことのためには、何も法律、合法であるとか合法でないとかという議論ではなしに、この際、個人と企業が直接かかわるようなものについてはおやめになるのが正しいんじゃありませんか、こういうことを私どもは言っておるわけでございますが、これについて、自民党はそうじゃない、こう言っているわけですね。なぜですか。
○額賀議員 貝沼委員にお答えをいたします。 この政治改革法案が問題になってからずっと私考えておりまして、それから前々国会の議事録も一部読ましてもらったんですが、その中で、政治献金につきまして堀田参考人はこういうふうに言っているんですよ。貝沼先生、ちょっと二、三分聞いておいてもらえますか。 今の一般市民の立場で物を考えますと、今の一般市民は政治に全くお金を出しません。政治に口も出さない。一般市民というのはおとなしいですから、口も出しませんが、政治活動もしないし、政治献金もしない。こういう中で企業献金を一挙に廃止してどうなるのかという問題はやはり考えなければしょうがないかなと思います。一般市民の感じからいけば、企業というのは社会に存在してそれぞれ我々よりもうけておるのだから企業が金を出してくれてもいいじゃないか、自分たちに出せというなら出すけれども、企業の方だって出していいじゃないか、今のレベルで言えば、大変残念ですけれども、そういうところが大体の感覚じゃなかろうか。 ですから、企業献金の廃止を論ずるときには、一般市民が広く薄く出せるシステムを考え、それによって政治が賄えるようにしていく。そういうふうにしていけば、おのずと企業献金は廃止していっていいわけでありまして、そういうふうに、ただ廃止するということだけじゃなしに、一般市民参加の広く薄くお金を出すシステムをつくる。その前提としては、一般市民が自分たちのために政治をやってもらっておると感じられるような政治をやる、つまり、一般市民の声が十分吸い上げられていると思うような形にしていく、そういうことが王道ではないか、こう言うわけであります。 だから我々は、企業献金が悪くて個人献金が善であるというような考え方はとらないわけであります。我々は、個人と政治不信、金をめぐる政治不信の解消のために、政治家個人を通過する金はないようにしようということで、政治家個人には企業からも個人からも金の献金はないようにいたしました。ただ、本当に少額ですね、企業から個人の政治家が主宰する資金調達団体等に二十四万円ずつ入るという仕組みをつくったわけであります。もちろん、その分、政党中心あるいは政策中心ということが我々の考え方でありますから、ほとんどの政治資金はそういう機関を通して行われていくということでございますから、国民の皆さん方の納得をいただくことになるんではないかというふうに思っております。
○貝沼委員 たくさん言いましたが、二十四万だからいいじゃないかということなんですね。ですから、私たちは二十四万でも、議員と候補者、議員と直接の、自民党の場合は資金調達団体ですね、これに企業献金が入ることはやめた方がいいんじゃないですかと、政党でいいんじゃないですかということを言っておるわけです。 二十四万までというふうにしましたね。ところが、ここに経過措置三年というのがありまして、一年目は百二十五万とか二年目は七十五万、三年目は二十五万という限度額を決めておるわけですが、これをやりますと、一つは、この法案が通って、そうしていよいよ政治資金規正法が施行されるときになると、大分先になりますね。ですから、そこから先ですから、もう随分続くということになります、一つは。 それからもう一つは、この一企業、たとえ一年目は百二十五万ということなんでしょうけれども、こういうふうにしていかにもくくったように見えるけれども、しかし、企業の数は何ぼなんだということが見えません。つまり、小さいものをたくさん集めたらできるということになるわけですね。これで一体この規制といいますか、総額が変わったことになるのだろうか、少なくしたことになるのだろうかというのが一つの疑問です。これはおかしいと思う。 それからもう一つは、さらに自民党は、先ほど何回も出ておりますが、政党の資金団体に対する寄附を現行の一・五倍にした、五割増した、そしてさらに、そのほか公的助成三百九億円というものも考えておるということで、実際、選挙区というのは人口が減るのですね、小選挙区になれば。にもかかわらずこの額だけがふえておるということは、これは国民は到底理解できないのではないかと思っておるわけでございます。 それからさらに、パーティー券の対価につきましても、公開基準五十万円、それから政府案は五万円、こうなっておりますが、これを考えますと、自民党案というのは透明度が十倍も悪い、こういうふうに考えますが、これについて簡単に時間内で答弁をお願いします。
○津島議員 今述べられたような自民党案でありますけれども、基本的には与党案と共通なものがある。それはまさに貝沼委員がおっしゃったように、企業献金はいろいろ問題があったから、だから公的な存在である政党を通じてやらせよう、私どもは基本的にはそうだと。しかし、同時に、例えば地方で無所属でやっておられるような方の立場なども考えた上で、ごく少額な、しかも議員個人に対する献金でなくて、数を限った資金調達団体に寄附をさせることによって、政党と同じくらいのコントロールと管理のもとに置いたらどうであろうかという提案でありまして、私は考え方においてほとんど違いがないと。 あと、いわゆる経過措置の問題でございますが、これは前回の国会でも御指摘ございましたように、確かに議論の余地はあると思います。ですから、委員の御指摘も頭に置いてこれからここで御議論いただいたらいい。つまり、どうやって望ましい状態にいけるかという一環として御議論をいただければいいと思っております。
○貝沼委員 終わります。
○石井委員長 次に、前原誠司君。
○前原委員 さきがけ日本新党の前原誠司でございます。 まず、腐敗防止について御質問をいたしたいと思います。 三十八年間続きました自民党の政権が終わったというふうな一つの原因が、自民党がたび重なるスキャンダルというものにうまく対処できなかったというふうなことにあると思います。ロッキード、リクルート、共和、佐川、そういうものにうまく対処してこなかったというふうなことに大きな問題があるのではないかと思います。 国民の皆さん、マスコミなんかにも書いてございますけれども、今のマスコミの皆さんが一番望んでおられるのは、腐敗防止策をきっちりまとめることだ、そういうふうなことも出ておりますけれども、その点でこの腐敗防止策をいかに我々がきっちりまとめていくかということが非常に重要なポイントではないかというふうに思います。しかし、今回ゼネコン疑惑ということが起きました。政官業、この三つの癒着というものが一つここに凝縮をされてきているというふうに思います。 金丸さん、佐川の問題の方が何か大きく取りざたをされておりますけれども、山梨の事例なんかを見ておりますと、金丸さんはいわゆる代理談合というものの仕切り屋みたいなことをやっていたんじゃないかと。つまり、公共事業の発注について、この事業はこの業者、この事業はこの業者というふうなことをやって裏献金をもらってきたというふうなことが言えるんではないかと思いますが、国民の皆さんが思っておられるのは、これは金丸さんだけだろうか。自民党が三十八年間続いてきたこの政治の中で、果たしてこういうことをやっていたのは金丸さんだけかというふうな大きな素朴な疑問があると思うのですけれども、この点について自民党のお考えというものをお示しいただきたいと思います。
○保岡議員 前原委員御指摘のように、一連の政治腐敗というものがずっと起こってきた。そのことについて、選挙制度の抜本的改革から、政治の根底から、政治にそういう政治腐敗が起こらないようなことも含めてこの政治改革に取り組んできた。 今御指摘のような、確かにいろいろな不祥事については大変遺憾なことだと思いますけれども、しかしながら、そういうことなどが起こる温床というんですか日本の政治風土、そういったものに我々全体が責任を持ってやっていくという覚悟がないと、今の日本の政治の病弊というものを直すことができない。一個人の政治家の一つの不祥事ということも極めて政治倫理の点で重大でありますけれども、政治全体を取り巻く環境というか、そういうものにメスを入れて、みんなで政治腐敗を根絶して、新しい時代の政党政治を確立しよう、そういう気持ちで我々は政治改革関連法案を提出いたしているところでございます。
○前原委員 確かに、そういう温床になっているものをこれからどう改革していくかというふうなことは非常に大切なことだと思いますが、しかしながら、過去のことは過去のこと、それで、これから出発したらそれでいい。もちろんそういうおつもりだけではないと思いますけれども、私が今さきがけ日本新党の中で入札制度の検討委員会というところの取りまとめをさせていただいておりまして、いろんな業者の中で話を聞いておりますと、いろいろな生臭い話もところどころから聞くわけであります。 それで、金丸事件というふうなものを一つの契機にして、また知事さんが逮捕をされる、あるいは市長さんが逮捕をされるというふうなことが起きてきて、次は政治家だと。そして、一部のマスコミでは実名まで挙がって取りざたをされておりますけれども、次は政治家じゃなくて、もともと金丸さんの事件で押収された資料から、ここら辺の知事あるいは市長の逮捕というのに波及をしてきたわけでありますから、その金丸さんが副総裁をされていた自民党というふうなものが、温床を断ち切る政治改革は確かに結構だけれども、じゃ今までの清算はどうしたんだ。今までの自民党の中でじゃそういうものはなかったか、あるいはそういうものが二度と起こらないように検討したかどうかというふうなところを、まずそのみそぎと言ったらおかしいわけでありますけれども、その温床を断ち切るというふうな意味では、そういうものからまず出発をすべきではないかというふうに思いますが、そういう検討をされたのか、また調査をされたのか。また、していない、しているに限らず、その必要性というものをお伺いします。
○保岡議員 前原委員が御指摘のような、今次の政治改革のもとになったいろいろな政治的な不祥事については、これはもう我が党としても重大な反省を持って臨んでおります。そういうことで、党の改革という点でも、今、河野総裁のもとで党の倫理の確立あるいは秩序の確立、けじめの問題、こういったものを党紀委員会等のいろいろな機関あるいは諸制度の充実を通じて、国民に新しい自民党の再生を信じていただけるような努力をいたしているところでございます。 そしてまた、私たちは、金丸事件等のいろんな反省の上に立って、昨年の緊急政治改革においても与野党で一緒になって、政治資金規正法の中での寄附の量的違反に対しては新しく禁錮刑を導入をいたしましたり、あるいはまたそういったお金については追徴、没収ができるような法改正をして臨むなど、また今回の政治改革関連の中でも、政治資金規正法あるいは公選法の中から、腐敗防止については、我が党についてはさらにいろいろ新しい対応を内容にまとめて提案をいたしたり努力をいたしております。 こういうふうにして、みんなで力を合わせて日本の政治の浄化に努力をしていきたい、こう考えておるところでございます。
○前原委員 今お答えいただきましたように、我々が議論している前向きな政治改革の議論というものも確かに必要でございますけれども、過去をほっておいて、これからの議論では国民の皆さんは納得をしていただけないと思いますので、今、保岡議員の方から御指摘があった点をぜひ積極的にやっていただいて、うまくステップが切れるような話ができたらなというふうに思います。 次に、では、今回自民党から出されました腐敗防止、特に切り離して出されておる意気込みといいますか意欲というのはよくわかるわけでありますが、じゃこういうふうな新しい自民党から出された案で、第二、第三の金丸事件というものは起きないのかどうかというふうなところの御所見をお伺いしたいと思います。
○保岡議員 私は、どんなに制度を充実をして、あるいは規制を強化して、罰則を強化しても、それだけで政治腐敗というものは根絶できるものではないと思います。やはり、一義的には政治家の個人の倫理、この自覚、意識というものが一番大事であって、お互いそういうことについては心していかなければならない立場のものでございますが、それと同時に、私は、さきの本会議での質疑でもいろいろ申し上げましたけれども、やはり司法の力で、権力で腐敗を改めていくということは限界があると思います。やはり政治家やあるいは有権者も含めて意識改革をしていくという、みずから浄化に努力する意欲というものが日本の政治の腐敗を根絶していく基本でなきゃいけない。 そういった意味では、私は、先ほどの答弁でも申し上げましたけれども、例えば、企業献金は悪だ、個人献金は善だというような仕切りをして、企業献金に、実態というのですかね、今政治家の多くが支えられている政治資金の間口を一気に狭めてみても、本当にそれがそのような、法が予定するような姿になるだろうか。 かつて、団体や企業の政治資金の上限の枠を設けたことが三木内閣のときにありました。しかしそれは、結局、本当に政治にお金のかかる風土というものをそのままにして規制だけを強化したために、それは逆に、政党に入っていたお金が、政治資金が、実は個人や自由民主党の派閥という集団の政治資金に流入するということでかえって透明さが失われていった、そしていろいろな一連の事件にもつながるような結果になっていった一つの大きな原因ではなかったかという反省もあるわけです。 私は、今度、企業献金をこのように実態を無視して余りにも狭めるやり方をして、あつものに懲りてなますを吹くたぐいというような結果に仮になった場合には、例えば企業献金は、個人献金ならいいということで、会社の役員や従業員の給与に上乗せをして、そうして個人献金に形を変える。そうすると、個人献金という美名のもとに企業献金を規制できなくなる。透明性を明らかにして、むしろ選挙という国民に弾劾を受ける機会を政治的に利用する方が賢明ではないか。政治活動の自由とも関連する政治資金の規制のあり方等についても、私は、司法の力に頼る、罰則を強化するというだけでは、お互い、あすのきれいな政治を実現する道は、必ずしもそこだけにはないということも深く自覚をしなければならない、そういうふうに思っております。
○前原委員 御説はごもっともでありますけれども、倫理、倫理というふうなことで昔からいって、結局は同じようなことを繰り返してきているというふうなことも事実でありますし、なかなかもうこれで国民はだまされないんじゃないかというふうな思いさえ私はするわけであります。 そこで、ちょっと具体的に突っ込んでいきたいのでありますけれども、例えば今回、金丸さん、所得税法違反、脱税でありますが、それと政治資金規正法違反、量的オーバーというふうなことでありました。首長と違って職務権限がありませんから、収賄罪というところには及んでこないわけであります。 きょうもいろいろな議論がございましたけれども、そのやみ献金をどのように取り締まっていくかというふうなことでありますが、それは個人に対する贈与とみなすか、あるいは政治資金団体に対するものとみなすかによってその法のかぶせ方が違ってくると思うわけでありますけれども、今回、政府案と自民案の違うところと言えば、政府案は資金調達団体、一つに限っているわけでありますが、それの責任者を議員本人にしようと……(津島議員「管理団体、資金管理団体」と呼ぶ)失礼しました。こちらが管理団体、そしてそちらが調達団体ですね。 それで、我々の方は議員本人がその代表になるということであります。今の政治資金規正法におきましては、代表もしくは会計責任者にしかその責任というものが及ばない。金丸さんのときに、一つ今も問題になっているわけでありますが、政治団体の収支報告に不記載というものがあって、それがとらえられなくて不起訴になって、検察審査会の不服申し立ても行われている。 つまり、その相関関係といいますか、本人が代表でないからその関連というものがもう一つ不明確でとらえにくいというふうな問題点があるわけです。もし、政治団体というふうなものに対するお金の流れというものがきっちりして、そして腐敗防止をきっちりするなら、我々政府案のように、自民党案もその団体の責任者を議員本人がすべきだというふうに思いますけれども、その点の御意見をお聞かせください。
○額賀議員 前原委員の御質問にお答えをいたします。 我々の資金調達団体は二つつくれることになっておりますけれども、これは政治家本人が代表者となることもできるし、あるいはまた政治家を後援する方が代表者になることもできるというふうになっているわけであります。 政治家本人が代表者となった場合は、その立場上、責任をとる形になるというふうに思っております。あるいは政治家本人ではなくて後援会の代表者等がなる場合は、責任主義の立場上、政治家本人まで責任が追及されていくかどうかは、そこまでは及ばないんではないかというふうに思っておりますけれども、会計責任者の場合は、今の政治資金規正法とは違いまして、きっちりとその代行者にも責任が及ぶように、報告の義務等を課すように強化をしているようになっているはずでございます。
○前原委員 お話の趣旨もわかりますけれども、お互いよりいいものをつくっていくためには、より厳しいものにしていくことが必要かと思いますし、この点はそんなに大きな垣根はないんではないかと思いますので、今後の議論にゆだねていきたいというふうに思います。 次に、企業・団体献金というものを残して、公的助成三百九億というふうなところについての根拠というものをお伺いしたいというふうに思います。 今回、政府案、我々が出しておる政府案によりまして、禁止をされる企業・団体献金は、平成三年度実績で六百億円ちょっとであります。もちろんそちらが調達団体を二つにして二十四万円までというふうなことで規制をされておりますので、六百億円丸々新しい制度のもとで入ってくるとは思いませんが、しかし、六百億円という土台は残しつつ、三百九億円だと。 私は、四百十四億と三百九億の、多いから悪い、少ないからいいんだというふうな議論は余りにもばかげているというふうに思うわけでありますけれども、しかし、そういう企業・団体献金の温床を残したまま、じゃ公費助成ももらうのかというふうなことにもなりかねないと思います。 そういったところで、自民党案では、この六百億円の実績、大体どれぐらいになるだろうかというふうなところで考えておられるか、お示しをいただきたいと思います。
○津島議員 前原委員にまず御理解いただきたいのですが、政党助成について、憲法判断といいますか、法律論争で一番詳細なものが昨年のドイツの最高裁判所の判例にあります。これはぜひ読んでいただきたいのでありますが、議会制民主主義の国で、公的な助成で政党が半分以上の活動費を賄うというのは、これはよくないことだよと非常に強い調子で判示をしております。(前原委員「質問はそうじゃないですよ。六百億円」と呼ぶ)だんだん言います、だんだん。いいですか。 そこで、私どもの考え方は、今国民に理解をしていただける範囲内の政党助成はお願いすると同時に、それが過度にわならないように自助努力もしようということで、さっき前原さんがおっしゃったように、企業献金を残しつつとおっしゃいましたけれども、過度にわならない節度のある企業献金と組み合わせて今御提案をしているわけです。 それが、皆様方与党の方は四百億の国民の税金をいただきたいとおっしゃっているのですが、私どもは、いや、少し控えて三百億にしましょうという考え方のもとでありまして、我々の計算根拠と皆さんの方の案の計算根拠の違いは、とっておる時点、時期が違うのです。(前原委員「それはわかっている。だから、六百億円はどういうふうになるかと聞いているんです」と呼ぶ) ですから、六百億ではありません。私どもは、前回の国会の提案以来三百億をお願いしておるのでありまして、これは平成元年までの三年間の過去の支出を基礎として、三分の一ぐらいをお願いできないであろうかということを言っておるのでありまして、皆さん方はそうでなくて、その後ふえちゃった最近時点までの数字を基礎にして四百億助成してくださいとおっしゃっている。 私どもは、それは、ふえたから国民にお願いをしますというようなことでなくて、我々は抑制をします、しかし同時に自助努力もいたします、自助努力も節度の範囲内でやっていきます、こういうことでありますから、どうかあなたも御理解をいただきたい。前回の国会で百時間を超える、この点も論争があるわけですから、よく議事録を読んでおいてください。
○前原委員 議事録ぐらい読んでおりますけれども、質問にちゃんと答えていただきたい。 つまり、企業・団体献金というものを残して、その枠が平成三年度で六百億円あるわけです。そういうものを残しつつ、公費助成ももらうのかという議論を我々は展開をしているわけですけれども、それについてのお答えが全然ないわけです。 その点、例えば、今回自民党が出されている公職選挙法の一部改正、ポスターはお金がかかるからやめましょう、私は立派なことだと思います、事前ポスター。そういうものの削減というものも念頭に置かれているのですか。海部内閣のときにはそういうことも言っておられないけれども、そういうものも削減してやろうとしているのに、じゃもっと減らせばいいじゃないか、選挙区も小さくなる、お金も少なくなる。 国民の皆さんは、こういう公費助成をもらう段ではどういう算定基準で、例えば、じゃ皆さん方にお伺いしたい。四人の方にちょっと挙手でお願いしたいわけでありますけれども、皆さん方、四名の方、一人の議員、皆さん方の年間の政治資金の額というのを把握されている方おられますか。挙手してください、把握されている方。――おられない。 だから、そういうものはちゃんと把握をしておいて、一人の議員はこれだけかかっています、そして今の活動の中でこれだけむだな部分は削れますよ、ポスターの話もそうだと思いますし、政府提案で出させていただいている、弔電、祝電その他のたぐいというものをやめましょう、なるべくむだな支出を削減して、そして我々は、企業献金も個人に対してはやめて、そしてその部分を削り取って、ぜい肉をはぎ取った中で国民の皆さんに公費助成をお願いをしましょうという論理を展開をしようとしている。 だけれども、皆さん方、今聞いたら、自分自身の政治資金の量を理解されている方は一人もおられない。そういうところから算定をしてもらうのじゃ、国民の皆さんの理解が得られるはずがないというふうに思うわけであります。 例えば今の企業・団体献金、例えば二つの調達団体にして四十八万円にしようというふうなこと。先生方のレベルなら大企業から献金をもらわれていると思います。大企業だったら系列会社いっぱいある、その会社から分けて献金をすることも可能なわけであります。そういうふうな意味からすると、企業・団体献金を個人に残して公費助成をもらうというのは厚かましいのじゃないかというふうな議論を私はぜひ進めていかなくてはいけないというふうに思うわけであります。 例えば、もう一つ、じゃ四人の皆さん方に御質問しますが、皆さん方の私設秘書の方で、企業の社員として、企業からお金をもらっておられる秘書がおられるのを把握しておられる方、手を挙げていただけますか。――四人ともおられない。それは非常に結構なことだと思いますけれども、そういうふうなことでして、企業献金のかわりにそういうものをもらうということも可能なわけであります。 ですから、三百九億円というふうなものを皆さん方が四百十四億より少ないというふうなことを言われるのでしたら、そういう根本的なところを把握して、税金をお願いするわけですから、そういった算定根拠というものはきっちりするようにしなくてはいけないというふうなところで、一点御指摘を申し上げたいというふうに思います。 それから、次にまた、企業・団体献金に対して御質問いたします。 個人の政治家に対して企業・団体献金を残していこうというふうな皆さんの御議論の中で、地方議員あるいは首長というふうな者に対する配慮が欠けているというふうな御議論がありました。市区町村会議員は、ただいま議員の中に占める割合が七八・六%、そして首長が九九・五%、確かにこれだけ見ると無所属の議員の方が多いというふうなことであります。私も京都府議会議員を経験させていただきまして、そして、京都の中で、限られているわけでありますが、市町村会議員さんとも交流がありますが、大体、無所属の議員、地方議員の方々というのは、それほど政治献金は集めておられません。これは実態であります。 ですから、パーセンテージでこれだけ多いのに見捨てるのかというふうな議論がありますけれども、要は今までの量じゃないですか。どれだけ政治献金を無所属の方が受けられているかという量を根底として話をしないと、私は正当な議論にはならないというふうに思うわけであります。その点について御見解を伺います。
○額賀議員 前原委員の御質問にお答えをいたしますが、我が党の三百億円の算定根拠というのは、先ほど同僚の津島議員がおっしゃったように、平成元年までの我々の政治献金、政党及び政治家が関係する政治団体の中央分と地方分を合わせて、そして重複分を差し引いたものが大体九百億円である、その三分の一を公費でお願いできまいか、こういうことを申し上げたわけでございます。 我々は、政治活動は何が一番大事かというと、自由を確保するということなんですね。今までは、暴力だとか権力からの圧制、そういうことからどうやって守るかという自由であります。だから、政党助成が党費の半分以上を上回るなんということは、やっぱり民主主義の原点、政党政治の原点からしてとても考えられないわけであります。だから、まあ三分の一ぐらいが適当ではなかろうかということなんでございます。 おたくは、与党の皆さん方は四百億円でございます。我々は三百億円。公費の助成を多くしておいて、しかもなおかつ皆さん方は我々に企業献金云々というふうに言いますけれども、自助努力をしないで、公費だけに頼ろうとする気配があるのではないか、そういうことはとても許されるものではない。 その延長線上に地方政治が心配されるということでございます。公費の延長線上の中で、これが中央の系列化、政党化をしていって、果たして本当に民主主義の原点である地方自治というものが生かされていくんだろうか、あるいはまたこの時代、地方分権だとか地方主義だとかが叫ばれているときに、これは本当に時代の流れなんだろうか、そういうことを考えざるを得ないわけでございまして、そういうことを考えると、我々は、地方議会の皆さん方、地方自治の皆さん方が今後どういうような御決定をするのかを見守りながら考えていかなければならないというふうに思っているわけであります。
○前原委員 我々政府案で自助努力が足りないということでしたけれども、決してそういうことじゃないのであって、我々は、とにかく今までの政治不信の根本である、スキャンダルの温床になっていた企業・団体献金というものをなくしていくような努力をしていこうというふうな前提で話をしているわけでありますから、今の自民党案とは根本的に異なるということを明らかにさせていただきたいというふうに思うわけであります。 そして、最後の質問になるわけでありますけれども、五年後の見直しというふうなことが言われております。細川総理も本会議の中で御答弁をされましたけれども、個人献金あるいは定着度によっては廃止も含めた見直しをというものを言われております。 つまり、企業献金、団体献金というふうなもの、今、政党に対してどうのこうのというふうな議論がございますけれども、我々は本当に今の政治スキャンダルを生むような温床というものを断ち切るための前向きな議論をしていく。そしてまた、その五年間努力をしていって、本当に削れるのかどうかということを日々経験の中でやっていきたいというふうに私個人にしても思っているわけでありますが、自民党案の中で五年後に見直しをするということになっておりますが、どういう意図で、どういうおつもりで五年後の見直しというものを考えておられるのかというものをお聞きしたい。 それで、その前提条件としてお伺いしておきたいのは、確かに調達団体二つ、合わせて四十八万円というふうなことにされようということでありますが、今回の自民党案にいたしましたら、政党に対する企業・団体献金をふやしていこうという意図がありありと見えるわけであります。例えば、現行の政党経由の、企業・団体のする寄附で、政党に対する枠というものを一・五倍に拡大をしよう。我々は減らしていこうという議論をしているのに、自民党は一・五倍に拡大をしようというふうな議論をされている。 また、政党に対する法人の寄附に優遇措置を設けて、法人に対する寄附をしやすくしようとされている。損金不算入の特例を設けようというふうなことでありますけれども、これはやはり政党に対して企業・団体献金というものを受け入れやすくしていって、五年間たっても、集まればそれでいいというふうなことなのか、それとも、我々と同じように、今の政治腐敗の根本となるような問題について真剣に取り組んで、もし個人献金というものが定着し、また、我々の使う活動というものもスリムになってきたときには、前向きな形で見直しをされるのかということをお聞きします。
○津島議員 大変な御熱意でございまして、前原さんの御熱意は私どもも共有をしております。 問題は、我々の熱意が本当に具体化して、国民の期待にこたえられるかどうかということでありまして、例えば政党助成というものについて厳しい御意見を言われましたけれども、私どもの案でいつでも、あなたの方の政党は、今の政党の必要経費の恐らく何倍もの政党助成が来る結果になる、それから政府案でありますともっと大きくなる、こういうことをやはり国民の前に真剣に言ってもらわなきゃいけないのですよ。 それに、さらに、今税法上の特例措置の話をなさいましたけれども、個人の献金を推進するために、これに税額控除を設ける。税額控除というのは何かといいますと、本来、前原さんなら前原さんが国に払うべき税が例えば五十万あったとしますね、そのうちの十万は日本新党に上げてくださいというのが、これが税額控除なんです。ですから、私はそれに頭から反対はしません。しかし、税額控除までお願いをするというその重みというものは、お互いにやはり政治家として考えなきゃならない。 全体としてバランスのとれた政治資金の調達をさせて、これを逸脱して政治をゆがめるような政治資金の動きをお互いに知恵を出し合って抑えていこうということでありますから、私も今、前原委員の言われたいろいろな点について、もう一遍考えてみたいという点もあります。 ですから、委員におかれても、与野党両方の案をよく御検討の上、お互いに歩み寄って、国民の期待できるようなよい政治資金制度ができるようにひとつ議論していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
○前原委員 最後の点については全く同感でありまして、皆さんとの御協力によってまとめていくように私自身も努力をしていきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○石井委員長 次に、茂木敏充君。
○茂木委員 日本新党の茂木敏充です。 私は、今回政治改革を訴えて当選させていただいた新人議員の一人といたしまして、自民党案の提出者の方にお尋ねしたいと思います。 まず、質問に入ります前に、今回の政治改革特別委員会の開催に当たりまして、自民党の皆さんが、単に反対や審議拒否という態度ではなくて、しっかりとした対案を持って審議に臨んでいただいたことに対しまして敬意を表したいと思います。 さて、私の質問内容でございますが、同僚の前原議員が政治資金そして腐敗防止の問題について触れさせていただきましたので、私は、選挙制度改革の問題を中心にいたしまして何点かお尋ねさせていただきたいと思っております。 まず、今回の政治改革に関します認識でございます。 世界の激変に対しまして、我が国内の民意も今大きく変わろうとしております。この民意の変化を小選挙区という形で集約して、また比例代表という形で反映して、的確にとらえる新しい制度づくり、これが今までの中選挙区制にかわります今回の小選挙区比例代表並立制の一つの大きな柱であると考えております。 そこで、まず、現在の中選挙区制でしばしば問題となってきました、また昨日大島委員からも御指摘のございました一票の格差の問題につきまして、自民党案ではどのようにとらえていらっしゃるか、この基本スタンスについてお伺いしたいと思います。
○伊吹議員 御質問の趣旨は、現中選挙区制のもとで格差があるということについてどうかということですか。(茂木委員「新しい制度のことです」と呼ぶ)新しい制度ですか。 これは最高裁の判例がございますから、最高裁の判例は重視しなければなりません。しかし、基本的には一人が二票以上を使うということ、つまり格差が二倍以上になるということは、一票の公平性ということからいえば、本来は私は望ましくないと思っています。 ただ、最高裁の判例が言っておるように、種々の現実的な、いろいろな現実というものがあるわけですから、その中でどこまで許容されるかということが最高裁の判例だろうと思いますけれども、私どもは、一人が二票以上使えるということは基本的にはあってはならない、こう思っています。
○茂木委員 多分今のお答え、小選挙区の方に絡んだお答えであると思うのですが、自民党案によりますと比例代表の選挙も県単位ということになっております。ここに一つ私は大きな問題点があるのではないかなと思います。 ちょっとグラフをごらんいただきたいのですが、こちらでごらんいただきますと、これは「比例代表選挙での都道府県単位の一票の格差」というものを見ております。ちょっと見にくいようでしたら、資料がございますので、委員長の御許可がいただければ皆さんにお配りしたいと思いますが。
○石井委員長 配ってください。
○茂木委員 見ていただきますと、これは比例の方でございます。政府案ですと比例が全国単位ということで格差は出ないわけですが、例えば比例の方、県単位としますと、この比例の定数が減るのに従いまして格差が大きく広がってまいります。比例の総定数が二百五十ですと格差が一・八九、二百ですと二・四一、そして自民党案の百七十一ですと格差が二・九七。すなわち、今いわゆる憲法違反と言われております三に限りなく近い数字、このすれすれのところからスタートするわけでございます。これで本当に二十年、三十年使える新しい制度づくりと言えるのでしょうか。自民党の方にお尋ねしたいと思います。
○伊吹議員 今の御質問については、比例の部分についての御質問だと思いますが、基本的には、まず各県平等に一人割り振った上で、県全体の定数を考慮して我々の案ができているというのは御承知のとおりだと思います。したがいまして、おっしゃっているような問題は出てくるかと思いますけれども、完全に今おっしゃっている格差をなくしてしまうと、今度は過疎県の代表というのか、人口が比較的少ないところの人たちの代表の問題について、これはいろいろ難しい問題が出てくるのではないかと思います。 一方、それじゃ全国単位にしてしまったらどうかということになりますと、これはもう午前中から再三論議をしております、我々の小選挙区の哲学ですね、集約をした形で国会に国民の意見を反映したいということが分散をしてしまいますので、私はこの程度は許容していただかねばならない範囲かと、こう考えています。
○茂木委員 もう一度、二・九七という数字についてどのようにお考えか、お答えいただきたいと思います。
○伊吹議員 二・九七というのは、現実にそのような数字が出てきていると思いますが、我々の案が国会の総意となって通った場合には、当然、三倍を超えるということになれば、これは調整をしていかねばならないでしょう。
○茂木委員 ありがとうございます。 今、一票の格差の問題について質問させていただきましたが、自民党案の比例代表の仕組みにはもう一つ大きな問題点があると思います。 これは先週の本会議で公明党の森本議員も御指摘されました比例選での二人区、三人区の問題でございまして、私の試算によりますと、総定数が二百五十ですと、二人区、三人区が二十県なのに対しまして、何度も御指摘ありましたように百七十一の場合は何と三十四県になっていく。この結果といたしまして、先週民社党の神田議員が御指摘されましたように、大変大きな死に票が生まれてくるわけでございます。この死に票の問題につきましては、昨日自民党の石破議員も、そして本日は社会党の堀込議員も再々御指摘させていただき、御議論もあった点でございますが、こちらのグラフをごらんいただきますとさらにこの現状がよくわかってまいります。 これは一政党にとって最大どれくらいの死に票が出るか、この割合を見たものでございますが、政府案ですと、三%条項によりまして一番出ても三%。それに対しまして自民党案ですと、県単位の比例区が定数百七十一という形で、一八・七%の死に票が生まれる可能性がございます。政府案の場合ですと、三%条項を全政党に適用いたしましても、過去二回の選挙におきまして一〇%前後の死に票でございます。しかもこの中には、諸派の方でむやみな立候補を次はやめられる、こういう方も出てくると思いますので、そうしますと五%前後それより低くなってくるのではないか。これに対しまして、自民党案は約二割、こういう数の死に票が出てくるわけでございます。 確かに民意の集約という問題はございます。しかし、その中で、比例を導入されるという本来の意味自体がこれでは失われてしまうのではないか、このように考えておりますが、国民の、有権者の貴重な一票をこのような形で、二〇%近くもむだにされる可能性のある案についてどのようにお考えでしょうか。
○伊吹議員 これは前の国会でもいろいろ議論がありまして、今委員長をしておられる石井一議員も、当時は自民党の答弁者のお一人として、次のようなことを言っておられたのを私は記憶をいたしております。死に票という言葉は不適当である。それはやはり一票としては値打ちのある一票であって、当選をした者は、当然、自分以外に投じられた票を参考にしながら政治活動をしなければならない。そして、それを参考にして政治活動をしなかった政党は、当然次の選挙で手痛いしっぺ返しを受ける。 したがって、死に票という言葉は私は適当ではないと思いますが、ただ、例えば比例が二人という区であれば三三%はとらなければ当選できないわけですから、おっしゃっているような部分は生じてくると思いますが、しかしそのことは、午前中から再三申し上げているように、私たちの提案している比例代表並立制のすべての仕組みが、衆議院選挙というものはどのような選挙であるかという基本的な哲学によって組み立てられているので、三百だったけれども、結果的に二百五十にしておこうという考えでつくられたものではないのです。やはり意見を徹底的に集約をして持ってくる。そのかわり、間違った場合には、今度は少しの揺れでも議席に大きな差が出てくる。そこでお互いが切磋琢磨をして、不祥事も起こさなければ、新しい政策も提案していくという形で、これからの二十一世紀に対応できる、何というのでしょうか、強い政府というのか、世界に対応できる政府を、意思決定の迅速で対応できる政府をつくりたい、そういう考え方で出ていますから、その哲学の上に出てきている。おっしゃっているような、確かに代表を国会へ送れないという比例区の部分がありますが、それは私はもっと大きな、この選挙制度の目的のためには立法論としてのみ込んでいっていただきたい、こう思っています。
○茂木委員 このパネルはけさまでかかって、明け方までかかってつくりまして、この棒は衆議院で五百円かけて買いましたので、もう少し明確な御答弁がいただければと、こんなふうに思うのですが、問題点は後でまとめて質問さしていただくとしまして、時間の関係もありますので、次の問題、投票方式、いわゆる一票制か二票制か、この問題に移らさしていただきたいと思います。 政党中心の選挙、こういうことは私も十分わかっているつもりでございます。しかしその一方で、今日本の民意が大きく高度化、多様化している、この点に対する配慮も必要なのではないかなと、このように考えております。 図を続けて二枚ごらんください。まず最初の図が、異党派投票の現状がどうなっているか、そちらのお手元にもある図でございますが、これは過去二回、平成元年の参議院選挙それから平成四年の参議院選挙におきまして、自民党と社会党におきまして、選挙区選挙と比例代表選挙でどのような投票行動を行っているか、皆さんも御存じの点であると思います。 これを見ますと、例えば平成元年の参議院選挙におきましては、社会党で、選挙区選挙と比例代表で八・六七ポイントの異党派投票が出ております。平成四年の選挙におきましては、自民党におきまして、選挙区選挙と比例代表選挙で一〇%以上の異党派投票が現実として起こっているわけでございます。これを、自民党、社会党だけではなくて、全政党に広げてみますと、次の図になってまいります。 これは平成四年の参議院選挙をベースにした試算でございますが、全体で四千五百万投票者の方の中で、選挙区選挙と比例代表選挙で異なる投票行動をされている方が全体の二六・九五%、四人に一人以上いらっしゃいます。そして、選挙区選挙で無所属の候補もしくは連合の会へ入れた方が二〇%近く、それから比例区のみの政党に入れた人が一〇%以上いるわけです。この中でのダブルカウント分を最大限修正いたしましても、異党派投票を行っている人は少なくとも二八・七七%いるわけでございます。言い方を変えますと、同じ政党、同じ政党の候補者に入れる人に対しまして、言ってみれば半分しか投票行動が自由にならない、このような人が三割近くいるわけでございます。 この異党派投票について、この現状が二%、三%であるなら私も質問はいたしません。しかし、三割近くの人が現実問題として異党派投票を行っているわけでございます。この中で、政党本位、政策本位、こういうお言葉もわかりますが、この現状、三割近くの人がこういう選択をしている、これが今日本の高度化した、多様化した民意なんです。この現状をどのようにごらんになられるか、御質問さしていただきたいと思います。
○伊吹議員 私も今初めて見せていただいた表なんで、早口でぺらぺらっとおっしゃったのでよく真意がわからないのですが、今おっしゃっていることはある意味では私はわからないでもありませんが、連立側の案の提案者がおっしゃっているように、政党本位、そして政策本位の政治改革を提案すると佐藤自治大臣は本会議でおっしゃったわけでしょう。であれば、二八・七七というものをいかに減らしていくかという制度を考えるのが私は本来の筋なんであって、もしこの二八・七七というもの、これはまあ参議院の数字ですから、そしてこれから小選挙区ができて、本当に政党本位の選挙になった場合の行動様式というのは、これはまた別です。これは過去のデータによって、過去の制度のもとでの行動様式をまとめておられるわけですから、それは私はよくわかりませんけれども、政策目的として二八・七七があるからということであれば、それをそこまで大切にされるのなら、先ほどどなたかが不規則発言で、じゃ自民党は小選挙区を出せばいいじゃないかというやじがありましたが、それじゃ比例をお出しになればいいんじゃないですか。 つまり、そこをお互いに、まあまあ一定の哲学を持って歩み寄るために並立制まで来たわけですから、これは私は、今の考えは、もし連立側の提案者である佐藤大臣が皆さん方八派の意見を完全に代弁しておられるというのなら、これは佐藤大臣とまず御議論いただくべき筋のものだと思いますが。
○茂木委員 私の言葉が足りなかったのかもしれないのですが、将来方向として、向かうべき方向として、政党中心、それから政策中心ということは全く同意見でございます。しかし、現実にこういう状況がある。三割近くの人が異党派投票をしている。それから、将来方向に向かう中で、急に一票制でよろしいのですかと。まず二票制という形で、今の現実も踏まえながらその将来を考えないととても、日本の現実、政治の現実があるわけです。アメリカとも違う、イギリスとも違う、韓国とも違う政治の現実を全く無視して一票制に飛び込んでよろしいのでしょうか、このようなことを御質問申し上げているわけです。
○伊吹議員 基本的には、私、先ほど来お答えしたことに尽きていると思うのですが、これは参議院のデータですからね。残念ながら、日本新党は、例えば各選挙区で候補者を出していらっしゃらないですよね。民社党についても同じだろうと思いますし、地方の選挙区で、じゃ公明党がすべて候補者を出していらっしゃるかということになれば、その方々の票はどこへ行くんだということになりますね。 今回、私は、この法律が通った後、当然政界の再編成という問題が生まれてくると思います。そのときはやはり政治理念を同じゅうした者がお互いに集まり合いながら競い合うという再編成が必ず起こってくると思うのですが、そういうことになれば、今おっしゃったこの二八・七その部分が、衆議院の小選挙区で、私は必ず、当然のことだけれども、減ってくるだろうし、一票制にすればその動きはますます加速されてくるだろう。そういうことをするのがいいか悪いかという判断は、これは別にあります。いろいろ御意見があったって当然のことでありますが、自民党は少なくとも衆議院の選挙についてはそうした方がいいだろうと思ってやっているわけです。 今いただいた表が、例えば東京都のように全政党が地方選挙区に立候補しているような選挙区でつくられた場合に、この二八・七七というのがどの程度になるのだろうかということを私は今考えて、頭の中でまだ結論が出ないのですが、そのあたりについてはどう考えておられますか。
○茂木委員 正直に申し上げます。 まだ東京都の現状については私なりに試算しておりませんので、もし必要でしたら早急に試算をさせていただきますが、少なくとも衆議院におきましては、このような形の比例が導入されていないという前提で、私は、平成元年度と平成四年度の参議院の結果をベースにしながら議論させていただくということに対しては何らの戸惑いもございません。その上でまた議論させていただければと、このように考えております。 時間の関係で、次の質問と申しますかまとめの方にそろそろ入らさせていただきたいと思うのですが、きょう、高度化そして多様化した民意を新しい選挙制度のもとでどう生かしていくかにつきまして、私といたしましては三つの観点、すなわち一票の格差、これが二・九七にまでなってくる、こういうポイントから、そして死に票の割合、これが二割近く、一八・七%一つの政党でも出てしまう、そして最後に一票制による投票の制約、これがやはり二八%以上、三割近くに及ぶ、こういう観点から質問をさせていただきました。 これら三点をまとめさせていただきますと、次のような表になってまいります。 「総括表」という形でまとめてございますが、「一票の格差」「死票の割合」それから「投票の制約」、この問題につきまして、小選挙区、比例代表、その加重平均、さらに「死票の割合」「一票制による投票の制約」、こういう形でまとめてございます。当然、まだ小選挙区の区割り案が決まってございません。ここでは仮定として、二倍、一・六六倍と、二百五十の場合と三百の場合で三百の方が少なくなってくるのではないかなと、こういう前提を置かさせていただいております。 実際、けさの読売新聞を見てみましても、こちらの二百五十の方が二・四五、それから三百の方が二・一七。これは相対的に見ますと、逆に私の案では自民党案の方が有利にといいますか格差が少なくなるように出してございます。 それから、「一政党最大の死票の割合」というのは、これを政党全体でどれだけになるか。これは実際の選挙がありませんとわかりませんが、私もいろいろな試算をこの表をベースにしてみましたが、それぞれの案の相対的な数字の序列、位置関係は、全くどうやっても変わってまいりません。 これを一つのグラフに落としてみますと、次のようなグラフになってまいります。 これは縦軸に「一票の格差」をとっております。上に行くほど格差が大きくなるわけです。横軸の方に「死票の割合及び一票制による投票の制約」、右に行くほど制約が大きくなる、このような形でとってございます。一番右上にありますのが自民党案、そして左下にありますのが政府案、このような形になってきます。 二票制によりまして、ブロック制をとりますと多分この位置あたり、政府案よりちょっと右上がりのあたり、それから二票制で比例区を全国にいたしまして、それからその中で比例区と小選挙区の定数を変えてみますと、これはそれぞれの配分の仕方によって政府案に近い部分になってきます。いずれにいたしましても、政府案と自民案にこれだけの格差が生まれてくるわけでございます。 今、世界も日本も大きく変化しようとしております。そこの中で、日本の民意も大きく高度化そして多様化しているわけでございます。そんな中で、民意を本当に機敏に新しく集約していこう、こういう考えはわかります。しかし、その一方で、その民意というものをできる限り格差のない形で、制約のない形で、その一票が生きる形で新しい制度のもとで運用していこう、これは本当に党派を超えまして国会議員全員として取り組んでいかなくてはならない問題ではないかな、このように私、新人議員でございますが、考えております。 自民党案の提案者の方にぜひお伺いしたいのですが、この格差を、そしてこの制約をどのようにごらんになっていらっしゃるか、そしてこの格差、この制約に対して修正の御用意はあられるか、かつて政権党であられた自民党の大きな許容力を今でもお持ちかどうか、お尋ねしたいと思います。
○伊吹議員 茂木先生、随分御勉強なさったことに敬意を表したいと思いますし、今おっしゃっていることは、結局、政策を決定していく場合にどこにプライオリティーを置くかという問題に最後はなると思いますね。 ですから、我々は幸い、衆議院、参議院という二つのハウスを持っておるわけですから、例えば衆議院は、イギリスもそうでありますし、あるいはアメリカもそうであります。アメリカはもちろん大統領ですから、これは全国単位の膨大な、大きな選挙である小選挙区と考えてもいいと思いますけれども、ですから大統領選挙では、五〇・五%ぐらいで当選をして、四九・九%が死に票になるということは過去にもあったわけですが、やはり民意の集約ということを中心として統治システムというのは近代国家ではつくられている。 特に、今おっしゃったように、これからますます日本が国際化していって、諸外国からの要請に機敏に対応しなければならないということになれば、我々もまた国家の命運をかけてそのような選挙制度をつくらねばならない。だからといって、今おっしゃったすべての民意を切り捨てていいということでは私はないと思いますから、それはきのうからいろいろ御意見が交わされているように、参議院をどう持っていくかということも含めて考えていくべきことだと思います。 このことについては、私たちの考えが、今のグラフで茂木先生がおっしゃった方向に近づけば近づくほど、ある意味では民意の集約というのは非常に難しくなります。民意の集約としての衆議院選挙への反映は難しくなります。しかし、逆に我々の方へ皆さんが近づけば近づくほど意見は集約されてきます。それはあのグラフのつくり方の構成からいって当然そういうことで、こちらに、こう両極にあるわけですから、だからこの対角線上をどう見るかということですから。 私はこれは、現在の日本の統治システムをこれからどう考えていくかという、一人一人の政治家の、あるいは党としての哲学の問題だと思いますね。これは連立八派の中にも、今日ここへ持ってこられるまで、いろいろな御意見があったように我々も仄聞しております。その際にも同じ御議論があって、皆さんの御意見が通ったということで、連立側の意見として出てきたのだと思いますから、何とか選挙制度の改革をやり抜きたいという中で、先ほど申し上げたように、ミルクと紅茶を一緒にしてミルク紅茶ができればいいですが、紅茶と抹茶が一緒にならないようにしながら、やはり妥協を図っていくということだろうと思っております。
○茂木委員 私は、自民党案と政府提案、ミルクと紅茶だと思っております。どこかで一緒になって、一番ブレンドされた形のいい味が出ればと、このように考えております。 哲学の問題も重要ですが、同時に、あの問題というのは、先ほど示した問題というのは、必ずしも直線ではございません。両方の歩み寄りによりまして必ず数値的にもいい案がつくれるのではないかなと、このように考えております。 まだ委員長の方からタイムアップという御指摘はございませんが、私がロンドンで買いました安い時計、これは狂わないんですけれども、これによりますと、我々さきがけ日本新党の方がいただきました質疑時間の一時間が終わろうとしているところでございます。新人議員といたしまして、これからもタイムスケジュールを守った審議というのに努めてまいろうと思っております。 自民党の先輩議員の皆さん、委員の皆さんにもタイムスケジュールに沿った審議、そして最終的には歩み寄るところは歩み寄って、合意、採決をお願いいたしまして、私の質問を終わらさせていただきます。
○石井委員長 次に、川端達夫君。
○川端委員 委員長、よろしくお願いします。また、自民党の提案者の皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。 この特別委員会の席で質問をさせていただくときに、いろいろな思いが去来をいたします。ことしの四月の委員会では、大体同じ皆さんがここにお座りでした。委員長の石井先生もここで自民党の提案者としてお座りでした。午前中の質問のときには、向こうの席に佐藤自治大臣がお座りでした。前々国会のときには社公案の提案者として野党の一人としてお立ちでした。それがきょうの議論をこういう形で迎えるというので、いろいろな思いを持ちます。 私は、まだわずか七年間この院に籍を置かせていただくという経験の浅い者でありますが、随分その間の長い間、リクルート事件の特別委員会を皮切りに、ずっとこの政治改革の委員会に所属をさせていただきました。 ちょうど三年前に海部案というのが提案をされました。そのときの議事録をまた読み返してみたんですが、あのときも随分いろいろな議論がありました。そのときには、野党の私たちはそういうことをすべきでないということで反対をいたしました。そして自民党内も実はいろいろありました。 ちょっと読んでみますと、委員会が始まっての質疑で、これは自民党の委員の方、与党の委員の方が、「政治改革関連三法案、特に小選挙区比例代表並立制を導入することを柱とする公職選挙法改正案は、野党ばかりか政府・与党である自由民主党内に根強い反対論、慎重論が多い中で、党の総務会は党の機関に語らずして、基本を変えない、国会における自由な論議に期待するという注釈までつけた異例な党議決定を行いました。」こういうのがあると、懐かしくといいますか、昔の、おのおのの引きずっている背景というのは、やはり大変なものを抱えてきたということを今さらながら思いました。 そして、結局、そういう環境の中で廃案、そしてその後やはりできることだけでも何とかしようではないか、同時に憲法違反の三倍以上という定数是正ももう喫緊に迫っているという中で、自民党から共産党までの全政党の協議機関というのができました。私も協議機関の一員としていろいろ議論をいたしました。 そういう中で、昨年の百二十五国会では、緊急政治改革としていわゆる定数の九増十減、それから罰則の強化、違法な寄附の没収、政治家及び政治団体の資産公開などに踏み切っだということは記憶に新しいところでありますし、ことしの四月からは与野党案ということで議論が始まって、百七時間とよく言われますが、そういう議論をいたしました。議事録をずっと、その一番初めの海部案から見ましたら、これだけあるんですね。大変な量、これだけの審議の重みというのは私は非常にあると思います。 そういう中で、中身を見ましても、海部案が提案されたときには、小選挙区比例代表並立制を御提案された。私たちは、この当時の政治状況としては、まずは中選挙区制の定数の抜本是正をやるべきだ、こういう主張もいたしました。そして、前々国会では、自民党案は単純小選挙区制、そして社公案は、提案されましたのが小選挙区併用の比例代表制、私たち民社党は、人数も少ないということもありまして、提案はできなかったですが、この場で、私たちの考えるあるべき選挙制度として、非拘束名簿の比例代表制というのをお示しをいたしました。 そういう議論をいたしたことから見て、今日両者が、与野党の立場は変わりこそすれ、小選挙区比例代表並立制という同じ案で議論をするということに至ったという部分では、それまでの長い、期間はそう長くはなかったのかもしれませんが、重い議論というものをしみじみと感じます。 そして、前々国会の局面では、社公案はいわゆる小選挙区併用の比例代表制、そして自民党の単純小選挙区は全くの平行線という議論の中でも、いろいろな議論の中で共通認識を持とうということで、理事会のベースでは、いわゆる新しい時代の環境の中で責任ある意思決定を行える政治をやらなければいけない、あるいは国民の政治、政治家に対する信頼を回復しなければならない、共通する認識の中で多くの共通項を持って、どうしてもやはり成立させなければいけない。 そこで、私たち当時の野党は連用制まで踏み込もう、そしていま一歩自民党さんも踏み込まれたいという要請の中で、今も隣におられますが、野田理事が瀬踏み行為ということで、一説には瀬踏みと称して川の中で泳いでいるではないかという大変厳しい環境におありだったようですが、野田私案という三百、百五十、並立、一票制というふうな御提案もされました。しかし、結果としてはまとまらなかった。これはその当時の、形として自民党が一歩も譲らなかったのはけしからぬと言うのは簡単ですが、それぞれの中でやはり非常に難しいものを抱えていたことも、率直に私は事実だというふうに思います。 そういう中で思いをめぐらして、ふと、もしあのとき並立制まで自民党が踏み込まれていて、そして我々の連用制との中でまた接点を求めるということだったらどういう議論をしていたんだろうな、そしてそれでうまくいっていると今ごろは大体成案ができて、区割り案がそろそろまとまるのかな、いよいよ来年には新しい選挙制度で選挙がなと。当然、解散もなく、政権交代もなかったということかもしれないなというふうな思いの中で、今日、両方が並立制という土俵に上がるという形まで迎えだというのは、私たちはその議論も踏まえ、大変重い責任を持ったということを率直に思います。 そういう意味で、その期間も、実は国民の皆さんからは、程度はだんだんきつく、政治不信は増し、そして批判は強まっているというのは前よりもっと厳しいところに我々は置かれているというふうに思います。 そういう意味で、何度もて恐縮でございますが、改めてそういう認識の中で我々今日を迎えているという意味での、この法案の成立に向けての御決意を、御代表の方にお尋ねをさせていただきたいと思います。
○鹿野議員 川端委員が長きにわたりまして政治改革に取り組んでこられた御姿勢に対しまして、私ども承知をさせていただいている一人として敬意を表させていただきたいと思います。 今、川端委員のおっしゃるとおりに、いろいろなことがあったことは事実でございます。そして、やはり議員の身分に関するというようなこともございまして、いろいろな議論がございました。しかし、ここで、我が党といたしましても、多様な民意の反映というふうなものも考えなければならない、このようなことから、比例代表を加味する、こういうふうなことで、並立制というふうなものを我が党としても提案をさせていただいたということであります。 そうしますと、そこはやはり同じ土俵であります。いわゆる仕切り線をどうするか、土俵そのものを、私も代表質問で申し上げましたけれども、広めるのか、狭めるのか、こういうところまで来たわけでございますから、私どもは、今後の話し合いによってこの政治改革法案というふうなものが成立をしなければならない、成立させなければならない、成立するものと、このように考えるところでございます。
○川端委員 それで、議論をさせていただく前に、私は、この議論の基本的な姿勢といいますか、お尋ねする立場を明らかにしておきたいというふうに思います。 午前中からもずっと議論がありました。そういう意味では、焦点になっているところのポイントというのも大体共通をしているというふうに思います。 そういう中で、これもまた引用で恐縮ですが、前々国会のときに野田先生の方から、当時は自民党、野党の提案者がおられますが、両提案者に対して――引用させていただきます。 私は、審議、これから中身についてそれぞれのメリット、デメリットなどをもう少し掘り下げてやった後でそういうことを聞くべきであったかもしれませんが、ただ少なくともこれを何とかまとめようということであるならば、答弁者の皆さんは提案者ですから、自分たちが出した提案がベストだということを一生懸命主張しなければならぬ立場にあるのはよくわかります。しかし、最後にまとめようということになれば、それはそれとして、やはりどこかで妥協せざるを得ないということは、これは当然だれが考えても当たり前の話なんですよ。 だから、そこのところをよく頭に置いて対処していかなければだめなんだ。でなければ、この論戦を通じて、お互いの弊害だけをあげつらって、対立点を深めて、広げて、溝を深めていくというようなやりとりをしておるのなら、何のためにやっているかわからない、これは。そういう意味で、そこのところは我々も十分注意をしていかなければなりませんが、答弁をされる皆さんもしっかりそめことを肝に銘じて、やはりまとめる一員なんだということを肝に銘じでやってもらいたい、こう思うわけであります。こういうふうに述べている。私も全く同感でございます。 そういう意味で、この中身の部分のときに、随分距離は縮まったという実感は確かにいたします。例えば並立制である。中身はまた後で議論いたします。それから、政治資金は透明性を高めていこう、そしてそういうルールに違反した人たちの罰則は厳しくする、政党への公費助成制度を創設する。そういうものを通じて政党・政策本位、そして、世界が新しい時代に入った中での日本のかじ取りを誤らないような、そのことを政治が実現するための代表者を選ぶ選挙制度であるべきだということにおいては、私は基本的に一致をしているというふうに思います。 一致しない項目の議論をするときに、私は、外見上、例えば数字が違うとか仕組みが違うということがあっても、理念としてどうなんだ、どこまでが共有する理念なのか。その数字が理念として、一体としてどうしても譲れないものという考え方もあるでしょうし、それから、その理念を実現する技術的な問題として、程度の差というもので接点があるものも私はあり得るというふうに思っております。そういう意味で、ぜひともにそういう立場で私もお尋ねをいたしますので、答弁者の皆さんもぜひともに御理解をいただきたいというふうに思います。 前々国会では、これは報道ですから直接聞いたわけではございませんが、総理・総裁であれ、どなたにも修正権は与えないと総務会長に言わしめる、そして総務会の了承を得なければ行えないというふうなことで随分御苦労があったことも現実にございました。そして、先ほども述べましたが、瀬踏み等々という現場の苦労もありました。そういう意味で、この委員会としてせっかくこれだけの議論をしていくということでございますので、審議における自民党としての基本的なお立場を御確認させていただきたいと思います。
○鹿野議員 いろいろとその内容等につきましては、今回は総務会におきましても、総裁、四役、そして三塚本部長にその裁量権が一任されたところであります。その命を受けて、四名の理事が代表としてこの委員会に臨まさせていただいておりますということを申し上げさせていただきたいと思います。
○川端委員 ありがとうございました。 それでは、もう一つ大きな前提として、先ほどもちょっと触れたんですが、やはり政治改革をしなければならないというのは、確かにダーティーな話がたくさん出てくるとかということの腐敗を絶たなければいけない、これは一つの大きな柱であると思います。しかし、もう一つは、やはり日本の政治が国際社会の中で迅速かつ機敏に、的確に対応できる、そしてそれが当然ながら国家国民の利益に供するということにあると思いますが、そういう中で、冷戦が終わった、あるいはその中で日本が国際貢献でどういうふうな形で問われるのかとか、いろいろな問題が今までもありました。 それから、今日のこの不況の中で、日本の経済というものが、今までの物づくり中心から果たしてどういう形に転換をしていかなければいけないのか、税制はどうなんだ、いろいろな問題がもう既に山積みされておりますが、そういう中で、今回の政治改革法案をお出しになるときに、今議論がありましたように、二大政党的なのか穏健な多党制なのかというふうな表現もあります。そういう部分で、こういう政治改革、特に選挙制度を中心としたことでありますが、そういうものを通じでどのような日本の政治構造というのを目指しておられるのかということも端的にお答えをいただきたいと思います。
○伊吹議員 川端先生とは長い間一緒にこの政治改革委員会の場でやってきたわけですから、お互いに党派を超えて何か仲間のような気持ちを持っておりますので、率直にお答えを申し上げたいと思います。 私たちの提案しておる小選挙区比例代表並立制は、これはやはり、先般来申し上げているように、国民の多様な意見を集約した形で持っていきたいという考えに根差していますので、基本的には、我々は二大政党タイプの政界再編成を目指しております。 その際に、冷戦構造の残滓を依然として引き継いでおられる政党はともかくとして、私どもは、共通の価値観、例えば民主制と市場経済、こういうもののもとで、お互いにウエートの置き方の違う政党、例えば市場経済に絶対的な信奉を置いている、あるいは市場経済による資源配分というものが必ずしも適当じゃないので、政府の助成だとか介入というのを認めていくという考え、あるいはまた公益とか国家とか、あるいは国家を超える大きな秩序というものを大切にしながら国内の政策判断をしていくグループと、いや、そうじゃなくて、人格とか個人とか、こういうものの方にむしろ大きなウエートを置きながら国を回していく。 これは、アメリカではこのあたりの色彩が非常に薄れてきていますけれども、どちらかといえばやはり共和党は公益党だ、そして民主党はどちらかというと個人の希望を大きく取り入れでいっている政党、そういう形が私どもは望ましいと思っております。
○川端委員 ありがとうございました。私も大体その部分は賛成でございます。 そういう中で、選挙制度というのは、そういう政治構造、今明確にそこへ至っているという状況では私はないというふうに思います。そういう中で、そういうものを目指すときに選挙制度というのはどうかかわっていくんだろうかということであります。 私たち民社党は、かねがね、選挙制度というのは、本来、そのときどきの国の政治構造に密接に関係をしているということを主張してまいりました。そして、今の日本の政治に一番問われている政治改革というのは、政権交代可能な緊張ある政治というものが実現されなければいけない。そのためには、最低二つ以上のいつでも政権交代可能な政治勢力がなければいけない。そして、その政権交代可能な政治勢力という条件は、数とそれから国の基本政策の一致であろうというふうに考えていまして、そのことを主張し続けてまいりました。 ですから、選挙制度というのは、そういう政権交代可能な政治状況において一番機能を発揮し得る選挙制度というのはあるだろう。それが、展望はあるけれども道半ばのときに、そのことを促進させ、実現させ、機能する選挙制度というのもあるだろう。そして、そういうことがほとんど展望できないときに、あるべき選挙制度というのもあるというふうに考えて主張してきました。 そういう意味で、海部案のときには、私は、この前の選挙前の新生、社会、公明、民社、社民連等々のいわゆる基本政策の合意、政権前の、選挙前の合意というのがありましたけれども、そういうものの展望ができない海部内閣のときには、そのときに並立制をやれば、政権交代の状況をつくるのではなくて、むしろそれを抹殺することになるという考えで反対をしてまいりました。それで、ならば一票の格差は定数是正でやるべきだ、これを筋論として言いました。 しかし、現実には自民党の党内、我々は余り候補者がいないから、ここで減るとかいっても、候補者が立ってなかったら減ってもどうぞということになるのですけれども、自民党さんの場合、全部に複数出しているとそういかないよという、現実には定数是正の抜本是正というのはできないという中で、しかし、やはり民意を反映し、そして顔も見え、政策・政党本位の政治ができるにはというのを考えて、非拘束名簿式の比例代表制で全国集約都道府県配分の選挙制度を提唱いたしました。 しかし、現実には、今回いろいろな契機と国民の選択、そして政党の選択によって政権が交代をした。そして先ほどから、自民党さんはいつも一部の政党の基本政策が云々とおっしゃいますけれども、あのときの状況から見たら随分、私はよくぞここまでそういう基本政策の部分で踏み込んでいただけたと、そして、その努力を一生懸命しておられる部分にどうだどうだということを余り言ってほしくないというのが私の立場でございます。そういうふうに来た中で、今日はそういう政治状況になった。さて、それでは選挙制度はその政治状況ではどうあるべきかということだと思うのですね、今一番議論しなければいけないのは。 そういう部分で、選挙制度についてまずお尋ねをしたいと思うのですが、もう何度もお述べいただいていることでございますが、議論の手順もございますので恐縮ですが、今回は「小選挙区制に比例代表制を加味した小選挙区比例代表並立制とすること。」と、法律ではこういうふうに書いてあります。同じ制度という受けとめもされますが、我々の政府案は単に「小選挙区比例代表並立制とすること。」と書いてあります。そして、海部内閣案では、三百、百七十一という定数配分は同じでしたけれども、その制度の名前は、我々が今回出したのと同じように、「小選挙区比例代表並立制とすること。」と書いてある。 ですから、今回は特別に小選挙区に比例代表を加味したという表現を加えた、物すごく思いを込めておられるという理解をいたしておりますが、その部分で、このことを含めて、この制度に対する理念と、その中での小選挙区の持つ意味と、それから比例区の果たす役割について、簡潔にひとつお述べをいただきたいと思います。
○伊吹議員 我々の出した案をよく読んでいただいているので、大変感謝をいたしたいと思います。 まさに先ほど来お話をしているように、我々はできれば前々国会のように単純小選挙区制を出したい、そしてそのもとにおいて意思の集約を図っていくというのがこれからの日本を考えればいいことだ、そういう思いを込めてあの条文になっていると思いますが、同時に、今、川端先生がおっしゃったように、政治情勢というものも極めて大切に考えねばなりません。 前回単純小選挙区を出したときは、まさに小選挙区制度を通して、そしてその小選挙区制度によって、先ほど私が申し上げていたような、二大政党の方向へ日本の統治システムというか政界のあり方を変えていこうという考えを持っていました。しかし、今回、残念ながらその制度が通る前に、連立政権というものが現在の中選挙区制、つまりある意味では県単位の比例の変形制のもとででき上がったということは、これは今おっしゃったように、まさに政治の現実として認めねばなりません。そして、そのもとで八つの会派がお互いに、非自民ということなのかあるいは政治改革を実現するということなのか、そこを考えながら、今八つの会派が集まっておられるということもまた認めねばならない。 だから、ここで単純小選挙区を出したら、それは八会派というものがばらばらになるか、絶対反対をされるか、どちらかですね。だから、川端先生がまさにおっしゃったように、そういう状況も我々は、これは川端先生、先ほど申し上げたような私の心境として、率直に言えば、心のどこかにはあった。しかし、基本的な物の考え方は、小選挙区を中心にして、そしてそこで足らざるところを比例で補っていくということというのが公式的なコメントだと御理解いただきたいと思います。
○川端委員 昨日、きょうと別の委員の御質問の中でもるるお述べいただいたように、大体理解は、よくわかります。 非常に大ざっぱで恐縮でございますが、基本的には政権の選択というものを非常に明確に出したい。その機能を持っているのは、小選挙区制が本当はベストである。しかし、やはり小選挙区制の持ついろんなマイナス点もあるわけですから、そういう部分も含めて補完という意味で、足らざるを補うという意味で比例区がついている。そして、それは同時に、単純小選挙区制というものでまたいけば、今度は与野党の立場は逆ですが、激突ということでまた成立てきないという状況が見られる。ですから、そういう部分では一歩近づく配慮もした、こういうふうに理解をさせていただきます。 きのうも、総理は百点主義か合格点主義がという御議論もございましたけれども、私は、そういう理解というのは、もう少し詰めて言うと、自民党さんがおっしゃっているのは、選挙制度を通じて国民の政権の選択が結果として反映される、そして、しかし比例代表による民意のいわゆる反映というのですか、民意の反映という機能も補う意味、程度の差は別にして、補う意味ではそういう仕組みも有しているというふうな、機能を持った制度だというふうに理解してよろしいでしょうか。
○伊吹議員 基本的にそのとおり御理解いただいて結構だと思います。
○川端委員 それでは、具体的に定数の配分についての考え方をお尋ねをいたしたいと思います。 第八次選挙制度審議会というのがやはり一つの第三者機関といいますか、その御議論として一番重いものだというふうに理解いたします。そこでの平成二年の四月の答申では、「本審議会としては、民意の集約、政治における意思決定と責任の帰属の明確化及び政権交代の可能性を重視すべきであること、少数意見の国政への反映にも配慮する必要があること、制度としてできるだけわかりやすいものが望ましいことなどを考慮して、小選挙区比例代表並立制をとることが適当であると考える。」この部分は、今伊吹先生がおっしゃった部分と私はほとんど同じことを言っているんだというふうに思います。 その部分で、結果として小選挙区比例代表制は小選挙区制と比例代表選挙を行うということで、「総定数は、五百人程度」「また、先に述べた並立制の趣旨及び定数配分の均衡化の見地から、総定数の六割を小選挙区定数、四割を比例代表定数とする。」というのが答申の内容でございます。 これでいうと六対四。海部案、そして今回も三百対百七十一、六・四対三・六ということでございます。こういう中で、三百、百七十一という部分、まあ答申は三百、二百だったのですが、三百、百七十一にされたということでありますが、いろいろな考え方を先ほども伺いました。 そういう中で、例えば選挙制度審議会の三百、二百というものをおとりになるという考えと、三百、百七十一で、この百七十一に減らすというのは別にしまして、三百、二百では先ほど言われた理念という部分でどのような違いがあるのか、それは程度の差というふうに理解していいものかどうかというのをお尋ねしたいと思います。ねばならないのか、三百でなければならないのか。
○伊吹議員 今、川端先生おっしゃいましたが、五百、四百七十一というのは、これは立法府が有権者に対してどのような痛みを持つかという基本的に大きな問題が一つあると思います。 それを別にして言えば、我々は小選挙区の部分が多ければ多いほど結構だという立場ですから、二百五十、二百五十というのは認めるわけには、私、提案者としてはもちろん認めるわけにはいきません。これは比例部分と小選挙区部分が全く同数になっているわけですから、意見の集約というものが完全な形で担保されるという保証はありません。しかし、百七十一と二百については程度の問題だと言われれば、私もそういう面がないではないと思います。しかし、我々の哲学としては百七十一でもむしろ多いんじゃないかと思っているということは御理解いただきたいと思います。
○川端委員 より少ない方がいいという部分は理解いたしますし、前回の野田私案でも百五十という数字もお見せをいただいたこともございます。 別の角度からお尋ねしますが、今の御議論は、トータルはできるだけ少ない方がいいという、痛みを持つためにもということはありました。それと同時に、三百、百七十一ということで、三百、二百とは程度の差、理念に物すごく根幹的にかかわる問題ではないけれども、少ない方がいいんだということを言われました。 三百という絶対値に対しては、私は二つの考え方があると思うのですね。一つは、比例区との比率という部分での数として三百という位置づけがある。もう一つは技術的な問題ですね。一票の格差の問題とか区割りをどうするのかというふうな問題というのがあるんではないかと思いますが、その部分でのこだわりというのですか、という部分に関して、理念上の三百という絶対的な数字の部分のこだわりというかお考えと、技術的な部分での背景というのがあればお聞かせをいただきたい。
○伊吹議員 この点については、昨日ですか、細川総理と我が党の大島委員との間に技術的な問題について、二百五十か三百かについていろいろなやりとりがありました。三百の方が区割りをつくりやすいという現実は細川総理もお認めになっていたと私は思います。そういうことも含めて考えると、技術的にも二百五十は私はかなり問題があると思います。 それから、三百という数字は、これは比例の部分を幾らにするかということとの相対関係で決まってくると思いますから、三百ということだけを基本に私は論ずるわけにはいかないんじゃないかという気がいたします。
○川端委員 それでは、我々与党の立場では、政府案で二百五十、二百五十を出している。その理念は何か足して二で割ったのかというふうなお受けとめもややあるようですが、私は決してそういうことは思っていない。私が先ほど申し上げたような政治構造のときに、三百とかいろんな議論があったことは事実です。 そういう中で、いわゆる民意を集約して、国民の選択として政権が、国民の政権の選択というのが選挙結果に明確にあらわれる、そしてなおかつ多様な民意も、政権の選択と同時に、その結果にオンされて出てくる。これは比例代表ですが、やはり第一党がそこに乗るわけですから。そういう意味では、先ほど先生がおっしゃった理念を多少、非常に強烈に出るのは単純小選挙区制ですが、その部分で言えば、私は、二百五十、二百五十は何か両方の、何か足して二で割るというふうな理念なきものではなくて、それでも国民の政権選択は明確に選挙結果にあらわれる。そしてなおかつ、これだけ多様化した民意というものを、政権の選択も結果としてはウエートを置きながら、反映されるというふうに私は考えているんですが、その点はいかがでしょう。
○伊吹議員 私は、その点については残念ながら川端先生といささか見解を異にいたしております。 というのは、もし第一党に比例が乗ってという、そして政権選択の国民の意思が明確にあらわされるということであれば、今は選挙制度が違いますけれども、比較第一党であるのは明らかに自由民主党なんですね。ところが、選挙のときにはどういう連立を組むかということを国民にどのようにお示しになったかという議論は別にして、事後的に、言うならば少数党が八会派連立をして、比較第一党を上回って政権を握るということが現に起こっています。 したがって、比例部分が多いということは、三%条項を連立案であればお入れになるということなんですが、少なくとも我々のように都道府県単位にしておくのは、そこのところにもひとつ哲学としての意味があると思うのですけれども、例えばドイツの例がよく引かれますけれども、比較第一党と比較第二党が、大変大きな政党だけれどもほとんどその議席数が拮抗しておるという場合に、第三党、第四党の帰趨によって政権が、選挙の後、議場内の交渉によって決まってくる。したがって、その結果どういうことが起こるかというと、ドイツの場合は、自由民主党は常に与党であって、常に主要閣僚を独占しているということが現実に起こります。このようなことが果たしていいのかどうなのかということですね。石井委員長が当時の自民党の答弁者であったときにも、そのことをドイツの例を引いてるる御説明になったと私は記憶いたしておりますが、したがって、この点については、我々は連立案が何も足して二で割ったとは思っておりません。 しかし、新聞等で、マスコミ等で我々が伺っているところでは、当初三百、二百というお考えのグループと、二百五十、二百五十というお考えのグループがあったと聞いております。三百、二百というグループはどのようなお考えで三百、二百だったのか、そして、二百五十、二百五十というグループはどのようなお考えで二百五十、二百五十だったのか。そして、結果的に三百、二百というグループが譲歩をされたのではないかと思うんですが、二百五十、二百五十になったという経緯については、どうも目に触れないところで行われているので、私どももよくその辺が理解できません。 もしその辺を公にしていただければ、ちょうどそれと同じような議論をここですることになるんじゃないか、私はそんなふうに思っていますので、川端先生ももう民社党の幹部として議会・政治活動をしておられるので、もしそのあたりを御存じであれば少し、きょうはテレビも入っていますから、国民の前に教えていただけないかと思います。 〔委員長退席、左近委員長代理着席〕
○川端委員 今、多党化し、連立政権が非常に国民に政見を示さないままという御指摘がありました。それで、今回の政権は中選挙区制でのものという意味では、選挙制度の議論としてはちょっと切り離さしていただきたいと思いますし、その中でドイツの例等々お触れになりましたことは、実は前々国会の比例代表がいいのか単純小選挙区がいいのかという部分では、まさにその焦点になる議論であったというふうに私は思います。 先ほども申し上げましたけれども、そういう中で、そうではなくて、政権を明確に選択するという機能を柱にしながら、しかし、なおかつ補足的に多少民意を吸い上げる機能も持つということではなくて、やはりその民意を反映するといういい機能も持つ中で、しかし、決して政権を選択するというその機能を明確に結果として出すということにおいて阻害しないという部分の幅として、三百も二百五十もあるというのが私の理解でございます。 ですから、単純小選挙区から少しだけ比例区を補完的にとおっしゃいました。我々は比例区を積極的に入れよう、その機能を持たそうと。しかし、その部分で、間の議論として、もう少しという部分で三百、二百と位置づけられていた。ですから私は、それは共通の目指すべき政治構造というものにおいて共有しているということを申し上げたい。 そこは全然違うよということは、比例代表をメーンとする、前回の鏡のごとく民意を反映するという機能というのはいかがなものかという部分においては、政権交代がこのように実現した中で、これから日本の政治が求めていく政治の姿という部分で果たす役割は非常にリジッドに出るのではないという意味では、私の幅の中にあるという理解の中で、私も三百、二百という議論と、二百五十、二百五十の議論もいろいろいたしましたけれども、合意形成というものの中では理解し得る幅だということで理解をいたしましたという意味で御理解をいただければ、同じことが皆さんとの中でも議論して接点があるといいますか一緒にやっていただけるということではないかと思ってお尋ねをした次第でございます。 それでは、いろいろな議論がある中で、初めに、その部分に非常にかかわるということで、一票制と二票制の問題にちょっと触れさしていただきたいと思います。 これも随分長い議論の歴史があります。それでいろいろ調べたりもしたのですが、私たち民社党も、実は一票制がいいのか二票制がいいのかというのはけんけんがくがく議論をいたしました。そういう中で、政党政治を促進する、そして有権者が政権を選んでいただくのですよ、そしてこれからは政策・政党本位の政治を我々も志向していくのですよということの道筋をつけるという意味では、一票制というものが非常に大きな機能を有しているということは御議論の中でもおっしゃいましたし、我々もそういう議論がそれなりの論拠を持つものであるということは評価をいたします。 一番やはり悩みの種といいますか、我々も、各党協議の中でも、与党の協議の中でも、今の政治の実態と憲法問題というものがクリアできるのであれば一票制が望ましいということで議論に臨みました。今の与党の合意という意味ではなくて、我々が臨むときにはそういう立場で臨みました。そういう意味では御議論としてはよく理解をいたします。 ただ、ちょっと前の議論、これはどういう議論があったのだろうというのを調べてみたのです。そうしましたら、いわゆる参議院の全国区が銭酷区だと、もう金がかかってしょうがない、たまらぬという中で、比例代表に変えようという議論があって現在に至っているわけですね、変わっているわけですね。 そのときの経緯を調べてみましたら、これは自民党の御議論を調べてみたのですが、昭和五十五年の十二月に、自民党の参議院側で御議論をされて案を取りまとめられて、自民党の選挙制度調査会へたたき台をお出しになった。このときは一票制と二票制と、要するに地方区と全国区すなわち比例代表との二票制と一票制の両論併記をされた。しかし、内情としては、九〇%は一票制がいいという意見を付して提示をされたようです。そして、党の選挙制度調査会の小委員会で検討するということになった。年が明けまして、五十六年の一月に、小委員会としては主として一票制を協議しようということでありましたが、問題として、憲法四十三条、両議院は選挙された議員で組織すると。名簿というもの、政党の名前に投票するというのが果たして選挙された議員をつくるのかという、これはいまだに比例区では引きずっている問題でありますが、この問題。 そしてもう一つは、やはり法のもとの平等。二種類の議員を選ぶときに、片一方しか、例えば地方区に出ていない人の場合は政党を選べない、あるいは無所属の人を選んでも政党が選べない等々の問題が議論になって、このときに異党派投票を認めるという結論をお出しになったのですね。五十六年の二月に、それを法案化するということで、例えば野田、お名前をおかりして恐縮です、あれは記号式じゃなかったですから、野田毅と書いて、そしてその横に民社党と書くというと、野田先生の票は野田先生で上がるけれども、本当は自民党だけれども民社党というのもありという形でお認めになったということで法案作業に入られた。 そして、二カ月後の五十六年の四月二十一日の総務会で、これは新聞記事で恐縮ですが、 自民党の竹下選挙制度調査会長は二十一日の総務会で参院全国区制度改革案について「違憲性を逃れるために、一枚の投票用紙は個人、もう一枚は政党に別々に投票する方がわかりやすい」と報告、総務会もこれを了承した。これにより従来の一票制案を改め、二票制に転換する方針が事実上決まった。こういう経過があるのです。 ですから、随分これは憲法上悩ましい問題を抱えている。政策判断だとおっしゃいますが、やはり有権者の実情として、先ほど茂木委員の方からはるる非常に詳しいいろいろなシミュレーションがありましたけれども、そういう問題をクリアできないのではないかというのが私たちの一つの判断でございまして、自民党も過去にそういう決断をお出しになったという部分に関してはどのような御認識を持っておられるのか。
○伊吹議員 川端先生おっしゃるように、大変悩ましい側面を含んでいるということは私も認めます。 ただ、今例としてお挙げになったときの投票様式と今回のマークシートのつくり方というのは私はかなり工夫をされて変わってきているのではないかという気がするのですね。今回のマークシートは、小選挙区を選び、同時にその公認をした政党を一つの村として選ぶという一票と、それから選挙区で選挙区の無所属の候補を選ぶけれども比例区には候補者を出していないという一票のマークシートの欄を選ぶその欄と、それから小選挙区では候補者を出していないけれども全国区では登録をしている政党を選ぶという欄と、これが組み合わさって、このどれかに○をするわけですから、一票を行使した場合に、小選挙区で候補者がいないけれども比例区で政党を選びたいというのは、それは有権者の投票選択の問題だと我々は位置づけているわけです。 だから、その投票選択の問題という位置づけについて最高裁がどのような判断をするのか、これは私は、先ほど来申し上げたような政権選択のための民意の集約的反映という大きな目的とのバランスを考えて、立法論上の問題ではないかということを申し上げておるわけです。
○川端委員 理念はよくわかるのです。ただ、果たしてこれは最高裁がどう判断されるかなというふうな状況、明確にこれは合憲で大丈夫ですということでない、それも相当厳しいのではないかというのが今までの判断だったわけです。そこを政策判断ということでは私はかなり厳しいのではないかということが一つと、もう一つは、例えば政党本位、政策本位で選ぶということは非常に、そうあっていってほしいと思うのですけれども、選挙自体、選挙民の行動自体。 しかし、例えば今国民の政治家に対する目というのは物すごく厳しいですね。大体、政治家というのは何でも金集めてこっそりポケットに入れて、むだ遣いも含めて悪いことをしておるんじゃないかというふうな不信を持たれている。そういう部分でよく政治倫理という問題が、例えば私的流用、公私のけじめをつけずにということが往々にして見られる、そしてそういうことをやっているんじゃないかという疑いがある。そういうときに、いろいろな罰則とかいうこともありますけれども、それは一方でやらなければいけない。最後の帰着するところは政治家個人の政治倫理なんですね、本人の。モラルの問題ですよ、これは。 そのときに、ある選挙区でAさんという方が出られて、A党に所属しておられる。有権者が、私はA党は大好きだ、応援をしたい、しかし、今日までの行動を見たときにAさんは私は許せないという人は、どう投票したらいいんですか。
○伊吹議員 川端先生のおっしゃっていることはよくわかります。したがって、私が何度も申し上げているように、あらゆる選挙制度には、完全な選挙制度はありません。だから、川端先生のおっしゃっているような欠点を補うとすれば、一番いいのは現在の中選挙区制です。自民党が好きだけれどもこの候補者は嫌だといっても、三人、四人と立候補しておりますから、どれかが選べるということは可能なんですね。だから、要は、すべてを満足させる制度はないんですから、どれを満足させるためにどちらのメリットを我慢するかという二者択一というのが政治家に課された使命だと私は思うのですね。 だから、文句を言い、年金は欲しいが、税金を納めるのは嫌で、保険料を上げるのも嫌だというのは政治にならないのと同じで、やはりここは、政権を担った者は、特に最後は二者択一を迫られるという政権与党としての苦しみがあるわけですから、これはおっしゃっていることはよくわかります。しかし、すべてを満足する制度はないということもまた御理解いただきたい。どちらをとり、どちらを捨てるかということです。
○川端委員 私は違うと思うのですね。例えば先ほどの政治献金の議論の中で、企業・団体献金というものを透明化して、少額で個人の資金調達団体にいただく。この大きな背景の中には、政治家として、政党からだけにリンクしたお金ではなくて、個人の政治活動としての部分も大事なことなんだという議論があるわけですね。 それから、生々しい記憶として、大量の離党というのがありましたね、離党問題。例えば、自民党案で、滋賀県ですと小選挙区三の比例区二と、五名選ばれる。そのときに、小選挙区で例えば自民党さんが三つ独占して、そして比例区は当然ながらそうすると二つともとれますね、この形でいえば。まあとれます、とれたとします。五人自民党の議員がいた。その中で小選挙区の二人が離党した、違う政党に行った。有権者は何を選んだんだろうということですね、自己責任として。離党して、あるいは政界再編絡みですからいろいろ党が分かれていくとか一緒になるとかいろいろあるということを、その部分では政党助成法でも一応担保しておられるわけです、そういうこともあり得るということを。 そして、小選挙区で欠員になれば当然ながら補欠選挙をやらなければいけない。補欠選挙のときは政党の投票はないわけですね、比例区は名簿で繰り上げですから。ということでは、やはり一つの選挙だけれども二種類の当選の仕組みを持つ議員が選ばれることは事実だし、その部分で、資金の問題も制度の問題も含めて一体であるという部分に一票という理念はわかるけれども、そこへ制度をつけるということには憲法上以外にもやはり相当な無理があると私は思います。 そして、その部分は、だから二種類の議員がいるときに正しい選び方をする人は二票分、二票分というと表現が悪いですけれども、やはり小選挙区のAさんと比例区のBさんと二人分に自分の一票が機能するわけでしょう。政治のあるべき姿でいえば政党本位で、そういうことなんですと。だから、正しい選び方をする人にはあなたの一票ずつ、こっちと両方で勘定してやりましょうと。しかし、いや、おれはこれはいいけれども政党は嫌なんだとか、出ていない政党を選ぶんだとか、無所属を選ぶんだという人は、そんな選び方をする人には一票しかあげませんよというのは、これは国民の選択の自由という意味でも私は相当無理がある。 現実にそういう方向になっていくということは、先ほど異党派投票とかいろいろありました、シミュレーションが。しかし、それはこういう選挙を通じて選挙民がそういう選択、異党派投票みたいなのをしていかないように結果としてなっていくのを待つべきであって、制度でそのことを制限するということは、今の現状の政治、国民の投票行動というものから見てはそぐわないと思います。 現実にある自民党の議員さんがこの前離党をされた、そうしたらその人の居住されるその市の支部の自民党員はほとんど全部離党したというふうな部分もありましたね。そうすると、これは議論として、そういうことではなくて、党本位でやっていくべきであって、個人に属してはいけないという議論が一方であると同時に、現実もそうであるということもやはり認めざるを得ない部分もあるわけですね。 そういう意味では、私は、憲法上の問題、それから国民の選択、やはり人もきっちり見たい、そして倫理も問われているという中では、これは一票制というものにそんなに理念という部分でこだわられることではないのではないかというふうに思いますが、いかがでしょう。 〔左近委員長代理退席、委員長着席〕
○伊吹議員 尊敬する川端先生ですが、ここのところはやはり、私は、今、川端先生がおっしゃっているのは、現実というものをある程度踏まえながら物は考えねばならないということは政治家としては当然であります。しかし、今おっしゃっていることは中選挙区制のもとに起こっている現象であって、個人の後援会を中心に、自民党を離党した人たちでみんな形成されているわけですね。個人の後援会を中心に、その政党の党員として登録をされているという現実は私はそのとおりだと思います。それであるからこそ政党本位の選挙ができないと。 だから、これは大変申し上げにくいのですが、全国で百二十九ある選挙区で、五百十二の過半数をとって政権を維持していこうという本来の政党の役割を大胆に果たしていただけなかった政党には私は御理解いただけない苦しみがやはり自民党にはあると思うのですね。そこを少しずつやはり政策的にも法律的にも直しながら、政党本位の選挙にしていこうということなんですから、今先生のおっしゃった中選挙区制のもとでの現実をそのまま、あるからということで認めてしまえば、私は、佐藤自治大臣がまさに政府案の提案のときに言われたような、政党本位の政治改革ということにはなかなか道は遠くなるのじゃないかというふうに思っています。
○川端委員 若干誤解がありますけれども、時間がありませんのであれいたしまして、最後に一点だけ、先ほど来総定数の四百七十一という数字は、別に絶対の数字、合理的な数字ではない。これは大正十四年の四百六十六、若槻内務大臣の提案説明で、人口十二万人につき一人置くということから発生した問題ですから、絶対的な合理的な数字ではないというのはもう御答弁になりました、少ない方がいいという。それは気持ちはよくわかります。 ただ、先ほど来申し上げました百二十六国会でほとんど同じメンバーで延々と議論をした中で、百七時間やった中で、理事間でこういうことは大体共通の認識だなということを話し合いました。論点の整理ということで、基本的にこういうことを考えているというのはありますよ。その中にも衆議院の総定数は五百人と。このときは、全然制度が違う中でも、小選挙区をともに持つなどというのは一緒だなとかいう中で、こういう政治を目指すんだなという中に、五百人という一つの数字。数字というのは非常にシンボリックなものです。この部分はこのときに合意ということで、これだったら一緒にやれるなというそこの部分は、これからやはり合意を目指すというときには、私は、大胆なことではなくて、既に今までの実績という意味も含めて、十分に歩み寄っていただけると理解をいたしております。 時間が来ましたので、ともあれ、いろいろなあとの議論はまた別の機会にしたいと思いますが、やはり共通の日本の政治をこれからどうするのかということも含めて、そのときのあるべき選挙制度という理念とその具体的な実現方法に関して、真摯な議論の中で何としても今国会中に成立させたいと思いますので、先生方もよろしくお願いします。 ありがとうございました。
○石井委員長 それでは最後に、吉井英勝君。
○吉井委員 まず、政治改革の原点というのは佐川、ゼネコン疑惑です。 総選挙後のNHKの世論調査によりましても、八五%の声、これは政治腐敗の防止であり、政治資金の規制強化です。この国民の声にこたえることこそ第一になすべき課題だと思います。最近、ゼネコン汚職が広がり、電力・ガス業界から自民党機関紙誌への広告費という名目でのやみ献金の問題なども発覚し、金権腐敗政治の解明というのは、まさに国家にとっていよいよ緊急かつ焦眉の課題になっていると思います。 そこで、私はまず最初に電気事業連合会の広告費問題からお聞きしたいと思いますが、そもそも電力というのは国民生活にとって不可欠なものでありますし、そうして営利を目的とする事業ではありませんから、ですから料金を通産大臣が決定することになっています。したがって、電力会社の政治献金というのは好ましくないとして一九七四年に廃止されました。それが広告費という名目でまた復活しておった、これは重大な問題だと思うのです。 私は、実はせんだって、十月十五日に電気事業連合会、電事連本部へ行って、事務局長らから直接事情を聞いてきました。資料ももらってきました。電事連の資料によると、「自由新報」「りぶる」「月刊自由民主」の三紙誌への広告掲載費が、八三年から九二年度までの十年間に五十五億五千万円となっています。実は私も、自民党の機関紙数年分見せていただきました、なかなか大変でしたけれども。それで、その中に調べても実は広告がないんですね。それで、掲載回数として電事連からもらった資料の数もでたらめという感じがします。 一体、まずこれはどうなっているのかということを簡潔にお答えいただきたいと思います。
○堤政府委員 ファクトでございますので、私の方から答えさせていただきます。 電力業界が自民党の機関紙に対して広告費を出しておりまして、先生のおっしゃるような意味での広告という名前つきのものはあるいはないかもしれませんが、事実上、エネルギーの重要性ですとか省エネルギーの重要性ですとか、そういうことをいわば記事体広告という形で機関紙に出していただいているのがその広告という意味でございます。
○吉井委員 今私がお聞きしたのは、自民党の方にお聞きしたんですが、エネ庁が出てくるというのは、これは、エネ庁というのは自民党かなと思わざるを得ません。 それで、自民党の方にお聞きしておきたいのですが、私、ここに自由新報を持ってきたんですが、例えば平成四年十月二十七日の自由新報「「原子力の日」特集」、これは四面全部原子力関係ですね。広告と言っておられるのは、ほかにも見ておりますが、こういう記事のことを広告としておられるんですか。
○津島議員 そういう広告企画によってつくられた記事でございます。
○吉井委員 紙面のどこにも電気事業連合会の名もないし、広告という断りもありません。実は、これは一九八八年の朝日新聞あるいは読売新聞、毎日新聞、各紙ですね。これは、「私たちはこう考えて原子力発電を進めています。」原子力問題について大体一カ月に一回全面広告を出しておりました。これは「全面広告」と断りを入れているわけですよね。下には電気事業連合会、各電力会社の名前が入っております。 結局、電気事業連合会の名も電力会社もないような、こういう広告ページですね。これが、自民党としては、結局、こういう広告と言っているのは記事や論評のことであって、いわゆる広告ではない、そういうふうに考えていいですね。
○津島議員 そういうふうには考えておりません。それは広告でございます。
○吉井委員 私は、実はきょう、日本新聞協会の新聞倫理綱領と、それから新聞広告掲載基準というのを持ってきております。読んでびっくりしたんですが、当然ではありますが、第一に、責任の所在の不明確なものは載せない、それが広告だというふうにしております。広告と断らずに、電事連というスポンサーの名もない記事がどうして広告と言えるか。 山花大臣は、せんだって、十三日の衆議院本会議で、広告費の名目であっても広告の実体を欠く場合は寄附に当たり、政治資金規正法の対象となると明快に述べておられます。 そこで、今度は自治大臣にお聞きしておきたいんですが、今問題になっている電力業界の広告費というのは当然政治資金規正法の対象になると思うんですが、なるのかならないのか、これ簡潔にお答えいただきたいと思います。
○佐藤国務大臣 吉井委員よく御承知のように、自治省として具体的な、今吉井委員が言われましたことを調べる権限というのはございません。 したがいまして、一般論として申し上げさせていただきますけれども、広告費というものにつきまして、本当にそれが広告であり、かつ経費も常識的なものの範囲内では、御承知のように政治資金規正法上事業収入ということで扱います。しかし、それが実体を欠くもの、例えば広告費ということで出したけれども実は広告に載せてなかったとか、これは例えでありますが、それだけの媒体のものが発行されていないのに、まことに法外なものというようなものにつきましては、これは政治資金規正法上寄附に当たる、こういうのが従来の解釈でございます。
○吉井委員 実は、経済同友会の幹事を務められた石原俊さん、八九年八月六日の毎日新聞の切り抜きを持ってきたのですが、広告料も企業献金も性格は同じだと出している側は言っているわけです。一昨日の毎日の記事でも、一九七四年、企業ぐるみの金権選挙批判の中で、各業界は一たん献金廃止を決めたが、七五年に献金を再開したとき、電力業界は献金でなく広告費を出すことにしたと、当時献金業務を担当していた経団連と自民党双方の幹部が認めています。 法務大臣にそこで伺っておきたいんですが、今指摘した経過からいっても、この広告料というのは明らかにやみ献金の性格を持っていると思うんです。そうすれば政治資金規正法違反という問題が出てきますが、捜査当局としては厳正に捜査すべきだと思うんですが、どうですか。
○三ケ月国務大臣 お答え申し上げます。 どのような事件につきまして捜査すべきかは、検察当局において判断すべき事柄でございます。一般論として申し上げますれば、検察当局は、刑事事件として取り上げるべきものがあれば適正に対処するものと考えております。法務大臣としてはそう考えております。
○吉井委員 法律によって適正に対処すべきものについては、私はこれは厳正にやっていただきたい、今の大臣の答弁のとおりやっていただきたいと思うんですが、八三年から九二年度まで十年間で五十五億五千万円、このお金、今テレビをごらんの皆さんの支払った電気料金が、まあ支持する政党がどうかは別にして、自民党に献金されてきました。 東京電力の那須会長は、パーティー券も購入しているんだと述べています。やみ献金というのはどこまで広がるか、膨らむかわからないというところですが、こんなことが国民にとって納得できるでしょうか。こんなに大きな献金を政権党である自民党に出してきたから、公益事業でありながら、東京電力を見てみますと五番目のもうけですね。 それから、電力十社で円高で八千四百億円の差益を上げ、私の試算によりますと、全額を国民に還元すれば、四人家族一世帯当たり大体一カ月千八百円返せる。一カ月百円というわずかな差益還元しかしないで済ますことができているのも、私は結局こういう企業献金との関係があると思うんです。 この一カ月百円というのを決められたのは今度の通産大臣ですが、電力事業を監督する大臣として直ちに、私の言っているのはこの電力側の方のやみ献金の実態を調査をするべきだと思うんですが、どうですか。
○熊谷国務大臣 私は、そのこと自体を行政的に介入するべきかどうかというのは少し意見が委員とは違っておりますけれども、ただ、現実にさまざまな御議論がございますので、私どもも実は通産省事務当局に命じまして、事情を電力業界から聴取したところでございます。 その後の経緯については委員御案内のとおりでございますけれども、電力業界といたしましては、そうしたものを踏まえて、今後は廃止をするというふうに承知をいたしております。
○吉井委員 これは五十五億五千万円という、今テレビを見ている皆さんを含めて、国民の皆さんの支払った料金が特定の政党に行っていたということですから、この分を削れば当然電力料金たつてその分だけ下がっているわけですよね。 そういう問題としてやはりこれはきちっとした対応をしていただきたいと思うんですが、実は、八九年の参議院選挙で大敗北した後、自民党の幹事長になったのが小沢一郎氏で、現新生党代表幹事ですが、九〇年総選挙に向けて、経団連を通じた通常の献金とは別件で、恫喝して三百億円とかマスコミ等で伝えられたように、消費税導入で大もうけする見返りとして、自動車、電機、銀行などから巨額の献金を集めたということが伝えられております。電事連のこの私のもらってきた資料を見ても、ちょうどこの九〇年総選挙、ここが小沢幹事長の時代なんですが、大体それまでの電事連の自民党への広告料の推移を見てみますと、およそ二倍近くこれは急増しているわけであります。 私は、まあ通産大臣は小沢さんの腹心とも言われている方ですが、あなた、今は電力事業を監督する立場にありますから、国民の電気料金を決定する権限を持つ通産大臣として、やみ献金で水増しされてきたような電気料金は直ちに調査をして、その分は電力料金の引き下げを回らせるとか、さらに円高差益の徹底還元に踏み切っていくべきだ、そういう役割をやはりあなたは通産大臣としてやってもらわなきゃいけないと思うんですが、大臣、どうですか。
○熊谷国務大臣 何か私に形容詞をつけていただきましたけれども、余計な話でございまして、そういうようなことをおっしゃるには、きちっと立証をしなければならないと思います。私は独立した政治家でございますし、こういう場でそのようなことをおっしゃるというのは、大変私は失礼に当たるというふうに思っております。 したがいまして、政治家熊谷として、また通産大臣としてお答えをするわけでありますけれども、円高差益の還元につきましては、就任以来、私ども最大限の努力を払ってきたところであります。ぎりぎりの努力をして成果を得たというふうに思っております。
○吉井委員 私は今の答弁では、私の試算では千八百円還元できるんですが、百円ということなんですが、これは、その論議はまた別の商工その他の委員会でやりますが、今の細川内閣に、やはりこうした問題の解明の意欲とか料金見直しのその取り組みの姿勢というもの、とても国民の期待にこたえるものになっていないということを私は指摘しておきたいと思います。 アメリカでは、既にケネディ大統領の選挙のときに、企業の莫大な金を広告費名義で集めて、パンフレットをつくってはらまいて、それで六〇年代末、そして今から二十年余り前の一九七一年の法律で、それまでの企業献金禁止に加えて、広告費によっても企業から選挙資金、日本で言う政治資金を受け取ってはならないとしているわけです。 ところが、政府案でも自民党案でも、広告料名目のやみ献金を規制する措置というのは全くありません。これでは広告料名義のやみ献金奨励法、どこかで絞れば今度は広告料名目でふえるということになるわけですから、これを封じない限り、それは結局やみ献金奨励とも言えるものです。いかなる名目であれ、企業・団体献金を禁止しない限り、政官財癒着の構造というものを断ち切り、金権腐敗政治を一掃することはできない、私はこのことを指摘しておいて、次に、ゼネコン汚職の問題などについて入っていきたいと思うんです。 この問題というのは、ことしの三月の金丸元副総理の逮捕以来、ゼネコン問題が次々と出てまいりました。ところが、我が党がたびたびこの問題での証人喚問などを要求しても、この八カ月間、国会では全く証人喚問も行われない。こうして解明がなされないという状態で来ております。私は、こういうことでは政治改革とは言えないと思うんですよね。 大体、三月に報道されたものの中には、清水建設の献金リスト、スーパーAクラスとかAクラスとかBクラスとがあって、名前が並んでおりました。その中には自民党の皆さんの名前もあったし、今新生党に行っていらっしゃる皆さんの名前もあります。自民党へ残った方がまあ言ってみれば黒いカラスのままで、自民党から出た方が白いサギに変わったというふうな、出ればこれは潔白になり、そしてみそぎが済んだ、今度はもう民意を切り捨てる小選挙区制、並立制だ、それが政治改革だと。私は、そういうふうなやり方というのは、これは言ってみれば、国民の目から見れば、まあ霊感商法か詐欺商法のたぐいだと思うんですよ。やはり今、佐川・金丸・ゼネコン疑惑についてまともな反省や解明もなしに、自民党案の方では今度企業献金を枠を一・五倍に拡大するというとんでもないことになっておりますが、政治改革と言うならこの実態にメスを入れることだ、このことなしには政治改革を語る資格はないというふうに思います。 そこで、ゼネコン汚職に関係して、私は、きょうは選挙問題を議論しておりますから、ゼネコン選挙について聞きたいと思います。 せんだって、十月十二日に参議院の予算委員会で、我が党の吉岡議員が、新生党代表幹事の小沢一郎氏の陣営が七月の総選挙でゼネコンぐるみ選挙をやったことを追及しました。この質問は大変反響を呼びまして、そこで改めて現地調査を行いました。 その調査の中で、小沢一郎氏のゼネコン選挙では、大手ゼネコンの東北支社長など地方幹部が二名ないし四名の社員を選挙事務所へ出向させ、これをいわば指揮官として、自分たちが日ごろジョイントベンチャーを組んでいる県内業者や下請に対して、町内会など地域組織の名簿、農協、商工会、各種業界、企業の社員名簿などを集めさせ、主婦やパート、建設会社の女子社員などに片っ端から電話をかけさせてきました。この調査の中で、隣の岩手一区の新生党候補の事務所では、地元業者がリストを集めてくると、ゼネコン幹部がまずその場で二、三人に電話をしてチェックをする。そして相手の反応が悪いと、この業者が持ってきたリストを床にたたきつける。まあすさまじいもので、激しいもので、ゼネコン選挙というのはこんなにすさまじいものだということを私も改めて知りました。 この件に関して小沢氏は記者会見を行って、「私はすべての立場の人から応援をいただいており、その中には当然ゼネコンも含まれている。何も悪いことではない。」と述べています。 小沢氏が公共事業を仕切り、天の声の役割を果たしていたことは我が党の調査で明らかになっておりますが、きょうは、小沢一郎選挙事務所の選対機構図とか小沢一郎氏の後援会組織、桐松クラブの会員名簿やゼネコン選対名簿などを私は持ってきておりますが、その中の一つのゼネコン選対名簿、これがそのパネルです。総括責任者鹿島建設、選対本部長大成、同副本部長清水建設とか、ずらりと日本の超一流の、文字どおりの大手ゼネコン。 それで、この中の、これらの大手ゼネコンがゼネコン選挙をやっているわけですが、例えばこの清水建設は副本部長。ここは平成二年十月から平成五年九月、この九月まで、つまり総選挙期間中も、阿賀野川右岸の工事請負代金十五億円など国の大型公共事業を請け負っておりました。また、これらのゼネコンは、人の派遣や金銭、物品の提供など、そういう形で寄附という行為をしております。小沢氏自身がゼネコンから選挙応援を認めているわけですね。 それで、公職選挙法、これは私が言うまでもなく、百九十九条、国会議員の選挙に関し、国または公共企業体と「請負その他特別の利益を伴う契約の当事者である者は、当該選挙に関し、寄附をしてはならない。」公職選挙法百七十九条、「この法律において「寄附」とは、金銭、物品その他の財産上の利益の供与又は交付、その供与又は交付の約束をいう。」そして、それらの中には労務の無償提供等も入ると、これは逐条解説その他で触れているところであります。 したがって、これらは紛れもなく公選法百九十九条違反、同二百条にも違反すると思いますが、法務大臣、そこでまた聞いておきたいのですが、この公選法百九十九条違反について、捜査当局として厳正に対処されるかどうか、伺っておきたいと思います。
○三ケ月国務大臣 お尋ねの公職選挙法百九十九条違反の事件につきましても、刑事事件として取り上げるべきものがあれば、適正、厳正に対処するものと確信いたしております。
○吉井委員 私が指摘した内容というのは、公選法百九十九条違反になるものだと思います。厳正にそれは対処していただきたい。 さきの私どもの調査の中では、小沢氏の選挙応援に関して、業者の人は、それをやらないと工事がとれないからだとまで言っています。これは、公共工事の受注をえさに選挙の応援をさせるということで、選挙犯罪で最も悪質な、公職選挙法第二百二十一条、買収及び利益誘導罪の適用もあり得る重大問題だと思うのですよ。 ところで、小沢氏は、今回の記者会見でも、応援に「ゼネコンも含まれている。何も悪いことではない。」と開き直っているのですが、幾ら金丸容疑者と一体となって佐川・ゼネコン疑惑にかかわった人だといっても、こういう問題に何の反省もない。私は、政治改革だと言いながら、原点から狂っているんじゃないかと思うのですよ。 そもそも小沢氏は、九一年六月二十一日の週刊朝日で、「政治改革や選挙制度改革の目的は、制度にどういう欠点があるか、長所があるかを並べ立てあう話ではない」「カネのかからない選挙なんて、そんな低次元の話じゃないっちゅうてるの」と繰り返し述べておりますし、今発売中のサンデー毎日でも同様のことを言っております。 そこで、重ねて法務大臣に聞いておきますが、以上のような重大な問題のある小沢氏のゼネコン選挙に関して、この政と業の癒着を取り持つ官の立場に政府の皆さんいらっしゃるわけだから、政府としても、みずからの責任において真相を解明し、国会に報告するべきだと思いますが、法務大臣、どうですか。
○三ケ月国務大臣 繰り返しお答え申し上げますけれども、もし刑事事件に当たるものがあるならば、検察は適正、厳正に対応するということを申し上げたいと存じます。
○吉井委員 私は、司法当局としての司直の手による捜査だけを言っているのではないのです。政官財、政官業の癒着問題が今大きな問題でしょう。政と業とを結んでいるのは官でしょう。官はまさに政府でしょう。だから政府は、みずからこうした一連の問題について、みずからの問題について解明をして、国会に報告するということは当然のことではありませんか。私は、そういうことをやろうとしないというその姿勢というのは、これは司法当局としても、細川内閣の姿勢としても問題だと思うのですよ。 まず、内閣の姿勢としてきちっとそのことをやられるかどうか、もう一度伺っておきたいと思います。
○三ケ月国務大臣 検察の使命といたしますところは、法と証拠に基づいて捜査を行い、必要があれば公訴を提起するというところに尽きるわけでございまして、法と証拠に基づく、適正な証拠というところが検察の使命であると感じております。
○吉井委員 私が言っているのは、検察のこととともに、あなたも政府の大臣の一人ですから、司法の立場とともに、政府の姿勢としてみずから解明をするべきだということを言っているわけです。そういう点で、法務大臣のその答弁というのは、司法当局としても、そして細川内閣としてもまじめに取り組む姿勢があるのかということが問われてくると思うのです。 山花さん、どうですか。
○山花国務大臣 答弁の機会に一言触れておきたいと思いますけれども、先ほど政府四法案は霊感商法と同じだとこう発言されましたけれども、私は、それは不適切ではなかろうかと。まじめに出しているわけでありますから、一言、大事な問題なので、触れさせていただきます。 今御指摘の問題につきましては、政府としてはと御指摘いただきましたけれども、法務大臣お答えのとおり、個々の具体的事案につきましては、法務大臣お答えのとおりの、検察、警察当局がその実態に即して対応するというのが筋であると、こういうように考えております。そのことについて、法務大臣がお答えしたとおりであると考えております。
○吉井委員 細川内閣としてまじめに取り組む姿勢がとてもあるようには思えません。こういう疑惑の解明をやることなしに、それを選挙制度の問題に、そこへすりかえていっているんじゃないか。私は、国民の皆さんが一番そのことについて、それはいわば霊感商法というべきものじゃないかと国民の皆さんが思っておられるというその声を率直にお伝えしておきたいと思います。 委員長、この委員会で私はやはりゼネコン疑惑と電力・ガス業界のやみ献金問題の解明のために集中審議を十分やっていただきたい。十分時間をとってやってもらう必要があると思うわけです。 同時に、十月五日の予算委員会で証人喚問について既にリストを出しておりますが、私は、改めてこの特別委員会におきましても、全国建設業協会会長・安藤建設会長の藤田氏を初めとして、既に予算委員会で挙げております九名についての喚問を求めます。 そして、本格的に文字どおりゼネコン疑惑の徹底解明、金権腐敗防止を進めるという国民の期待にこたえることこそが政治改革本来の姿である、これが国民の声だということを改めて申し上げたいと思うわけですが、委員長、このことを諮っていただけますか。
○石井委員長 証人喚問の問題につきましては、引き続き理事会において協議をいたしたいと存じます。(吉井委員「集中審議もね」と呼ぶ)私の申したとおりです。 時間が参りました。 次回は、明二十日水曜日午前十時委員会、正午理事会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時一分散会