地方行政委員会 第5号
- 発言数
- 200 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1993/04/08
会議録
○委員長(佐藤三吾君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。 地方行政の改革に関する調査を議題とし、地方行財政、消防行政、警察行政等の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○上野雄文君 それでは、大臣の所信に対する質疑を行いたいと思いますが、大臣、申しわけないんですが、厚生省に来てもらっているんで、先にやって、後じっくり大臣とやるようにしたいと思っておりますので、御了承願いたいんです。 ごみ問題についてお尋ねをしたいと思います。 自治体の責任になっているごみ処理の問題について、私にはわかりませんが、今どういうわけか施設が割合もろいようですね。確かに、物を燃すわけですし、さらに石油化学製品なんかが入ってくると、従前考えていたような温度をはるかに上回るような高熱が発せられるというようなことで、傷みが激しくなることはそれなりにわかるような気がしますが、それにしてみても、どうも少し手抜きでいいかげんなことをやっているんではないかと疑いたくなるようなことを間々目にするわけであります。 最初に厚生省の皆さんにお尋ねしたいのは、今建てかえをしなきゃいけないというような焼却施設は大体どのぐらいあって、金銭的にどのくらい見積もっておけばいいのか。今年度、交付税なんかでもいろいろ面倒見るということになってきているわけですけれども、それらの実態についてお知らせを願いたいと思います。
○説明員(三本木徹君) 御説明申し上げます。 先生御指摘のように、ごみの焼却施設は熱を発するわけでございますので、他の施設に比べますと耐用年数といいましょうか稼働できる期間というのが大変限られておる、そのような公共施設であるわけでございます。 ピークでございますが、昭和四十六、七年だったと思いますが、年間約二万トンの処理能力を持つ施設の建設が行われたわけでございまして、現在それらが建てかえの需要、更新時期に入っているというような状況でございます。 一概に、何年後に建てかえ需要があるかということはなかなか申し上げにくいわけでございます。すなわち、施設の管理の状況あるいは入ってくるごみの性状の問題あるいはそこの市町村での管理の内容の違いなどによりまして、一概に何年後に建てかえ需要が出てくるということを申し上げることはなかなかできないわけでございますが、ここ数年の状況を申し上げますと、年間ごみ焼却施設の着工量は約八千トンから一万トンの幅で需要が出てきてございます。 私どもそれに対応いたしまして必要な財源措置をするというような考えで現在まで進めてきているわけでございますが、市町村の要望にできる限りこたえなければならないという考え方で、平成五年度の予算におきましては、国費でございますが、公共事業関係の伸び率の中では特に大幅に上回ることができまして、対前年度比一二・一%増の千百二十七億円の国費を確保したところでございます。 さらに、ごみの性状あるいは管理の徹底を必要とするという趣旨から、いろいろとごみ処理施設の建設価格が諸要因で高まってきておりまして、 これに対応するために、国庫補助金の仕組みと地方財政措置とが一体となって対応できるようにこの平成五年度から国庫補助の制度の一部を改正いたしまして対応する、こういう考え方で進めているところでございます。
○上野雄文君 大体あと何年ぐらいすればきちっとやれるというような見込みが立つんですか。それと、どのぐらいかければということ。
○説明員(三本木徹君) この建てかえ需要、施設の建設をめぐりましては、住民の反対運動等々ございましてなかなか先を見通すということが難しい部分がございます。しかし私どもといたしましては、年間数千トン、先ほど申し上げましたような八千トンから一万トン程度で推移していくのではないかというふうに見積もっておりまして、それに必要な国費といたしましては本年度の予算一千百二十七億円、これに物価スライド分等々掛けまして対応していくことができるのではないかと思っております。 ただ、関連公共事業等もろもろがございますので、この約一万トン弱の施設能力を整備していくということになりますと、年間六千億から七千億程度の費用は全体でかかっていくことになるのではないかというような見積もりをしているところでございます。
○上野雄文君 それで、これは自治体にとって大変な負担になってきているわけですけれども、施設をつくることだけではなくて、ランニングコストというか、焼却そのものに対してごみもふえてきているわけですからえらい金がかかることですね。 そこで、市町村でいろいろなことを考えて、有料化というようなことが最近いろいろなところで取り入れられてきておりますが、その実態はどのようになっていますか。
○説明員(三本木徹君) 平成四年の十月に調査をいたしたわけでございますが、全市町村を対象にしておりまして、有料化の実態は全体の三五%の市町村に当たります千百三十四の市町村で有料化を実施している状況でございます。 有料化の実施の内容については、従量制を採用したりあるいは量に関係のない定額制を採用したりあるいは大量に出される場合のみについて有料化をするなど、市町村によりましてさまざまな対応の内容になっておるわけでございます。
○上野雄文君 そういうことについては、厚生省ではどういう態度をもって指導、対処をしているのか、その考え方も。
○説明員(三本木徹君) 一昨年の廃棄物処理法の改正におきまして、具体的に有料化の内容について規定をさせていただいたといいますかなったわけでございますが、しかし、どのような目的、趣旨で有料化を実施するかということは、それぞれの市町村にいろいろな考え方がございます。例えば単に減量化、量を減らすという趣旨で有料化するということもございましょうし、あるいはまた、かかった処理費に対してそれ相応の負担をしていただく、こういう考え方で行う市町村もございます。 そこらは各市町村の政策のいわば考え方の違いというものが反映しておりますので、かかった費用全部をいわば市町村が取るというような形にはなっておらないのではないかというふうに思っております。
○上野雄文君 金を取ればいいということよりも、本来お金は取らないできれいに処理してやるということが望ましいことだと思うんです。ごみを出さないような工夫、出ても金のかからない処理の方法、こういうことをやっぱり考えることが賢明だというふうに思うんです。そういう指導をやってもらいたいというふうに思います。 私のところで、日光ですが所野というのが霧降の下なんですけれどもあるんですが、猿が物すごくふえました。これは、遊びに来た人たちがどんどん食べ物を捨てるんですね。ああいう野生の動物というのは自主規制というのが徹底していまして、大体ここで五十匹しか食べていけないというのなら、余りその数ふやさないように彼らが自分たちでやっているんですね。ところが、人間が来てやたらいろんなものを捨てるものですから、食うに困らなくなってきたんで物すごくふえてくるという問題も起こってきたりした。私はこういうことは、環境にも大変な変化を来すというようなこともありますから、ひとつ十分研究してやっていってもらいたいというふうに思います。 それから、栃木県の足利で起こった事件です。ロードパッカーで収集をしてきた民間委託業者の車が清掃工場に入ったが、その車がいつまでたっても出ないんですね。出ないので管理している人が行ってみたら、ロードパッカーの投げ入れ口から足が二本当ていたというんです。一遍に二人吸い込まれて死亡した事件が二月の九日に起こりました。私はすぐ行って調べたりしていたんですが、民間委託の場合、私らが行ったときもみんな二人なんですね、ロードパッカーにくっついている人。その二人の人が一遍に吸い込まれちゃったものだから、車は動かないし、だれがどうしてそうなったのか全くわからないというこういう事件でありました。 こういうことについては自治体との契約関係になるかもしれませんが、市の方では三人できちっとやっているんですね。運転士がついておって二人が作業。これはもう両方の車が入ってくるわけですから明らかに違うということがはっきりしているわけです。こういった指導をどういうふうにされているのか。かけがえのない今、それも一瞬にして二人が命を失うなんということが起こったわけです。だれも起こると想像できなかったと思うんですよ。そういうことが起こったことに関して、あなたの方でこの情報は当然キャッチしておられるでしょうし、余りにも珍しいのでこれはスポーツ新聞にまで出たんですね。ですから、あなたの方でこのことについてどんなふうにお考えになっていますか。
○説明員(三本木徹君) 清掃事業は大変他の事業に比べまして事故が多いということが報告されているわけでありまして、厚生省としましては、こういったことから、従来から労働省とも連絡をとりながら問題に取り組んできてございます。過去に何度か指導通知等々を発しているわけでありますが、それだけに今回の事件というのは大変残念だし、また重大なことではないかと受けとめております。 厚生省として、すぐ県あるいは関係の市町村に来ていただきまして私どもヒアリングをいたしまして、いろいろとその事故の状況について調べております。さらにまた、事件直後でございますが三月の二日に、労働省と相談をしながら、労働省において策定をしていただきました清掃事業における安全衛生管理要綱というものを、改めて各都道府県の廃棄物部局を通しまして市町村それからそれらの委託している業者に対して周知徹底を図って、事故の再発防止ということに最大限の努力をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
○上野雄文君 ひとつ徹底した指導をしてくれるように私の方でも強く要請しておきたいと思うんです。 それから、これも私の方の地域で起こった問題で、きのう課長補佐の方々がお見えになりましたので新聞のスクラップもお渡ししておきましたからおわかりだと思います。 A町が廃棄物処理業者に対して拡張を認めない、こういうことで町長が頑張っているわけです。ところがB町の方では、捨てるのに困ってその業者と契約をした。今の法律のもとでは、市町村との契約であれば許可なんかは要らないんだという仕組みになっているというのでB町がその業者と契約してそこに持ち込む、それは幾ら当該町の町長が踏ん張ってもだめだよと。住民とのあつれきの問題もいろいろあるのを住民の側に立って何とか解決しようと努力しているんだけれども、B町の町長と契約すれば堂々と捨てることができるということになってしまって、A町の住民がB町の町長のところに押しかけるなんという問題が起こった。地元の新聞ですが、こんなに大きく報道 されるという事態が起こっておるわけです。 実は、私は自治労の出なものですから、けさから、当該役場の自治労の役員の方から県本部の役員のところに連絡が行って、余りいじめないように質問をお手やわらかに頼みますと、こういう話なんですよ。だから、県の方へあなたの方ですぐに問い合わせをして、それから話が回っていったんだろうと思うんだけれども。 私は、別にこれであなたのところが悪いんだとかなんかということを言ってみたりなんかするというのではなくて、町同士が、町長同士が仲悪くなるようなこと、片っ方のA町が何とか廃棄物の問題について決まりつけるためにはもうこれ以上拡張させないという方針を持っているのに、B町の方が契約すれば幾ら踏ん張ってみてもだめなんだというようなことができるような仕組みというのは自治の基本からいって、同じ県の中、同じ郡の中の話だけではなくて、県が違っても構わないんだというようなやり方を許しておく今の仕組みというものは、どうも考え直していかなきゃいけないのではないのかというふうに思うんです。 私はB町に対して、おまえのところ捨てに打っちゃいけないなんということは言えません。また、その近所の町でもやっぱりそういうことをやっているようですよ。ただ、やっぱり域内処理ということが励行できるような指導というものをやっていかない限り、こういう問題はどこでも起こってくる問題だと思うので、あなたの方ではこういう問題についてどうお考えになっているのかということをお聞かせ願いたいものだと思います。
○説明員(三本木徹君) 御指摘のように、市町村の中で域内処理といいましょうか自区内処理ということが貫徹されるというのが私ども望ましいとは思っておるわけでございますが、先生御指摘のように、そこの県のその地区というのは、実は自分の町の中で処分場を持って市民から出たごみを自分の町の中の処分場で処理をするというようなことが実はなかなかできない、できにくいといいましょうか、実態としてはそうなっていないような地域がかなり数多くございまして、それも一方においての実態であるかと思います。 自区内処理が望ましいとは言いながらも、現実問題としてのごみの始末をどこでどうするかということが重要でございまして、とりあえずといいましょうか、例えばその地域の外でどうしても処理せざるを得ない、こういうような状況というのも現実として認めざるを得ないわけでございます。 しかしながら、市町村の間のいわば調整というのを適切に図っていくということも、これもまた一方において重要なことでございます。このために、その市町村間の調整がうまく保たれるように、A町とB町の一般廃棄物の処理経過が調和が保たれるように努めるとか、あるいはA町が、B町の処分場へ持っていく際にB町に対して、どういうところでどういう内容の処理をするかあるいはその処理はだれが行うのか、そういったことの通知をするとか、さらにはまた、一年以上にわたりまして継続してB町で処理を続けるというようなケースがありますれば、一年以上にわたる場合にはその処分の実施の状況を常に確認しておくとか、そういったことでできるだけ調整が行われるように私ども指導をしてきているわけでございます。 今回の問題につきましても、これらの両町での調整が適切に行われるように関係県にも連絡をとりながら指導をしていきたいというふうに今考えております。
○上野雄文君 長い答弁で、それで的確にわかるような話がないというのは、余りよく行われないということなんだろうと私は思うんです。 これでいくと、いわゆる自治の基本というのはどうなっちゃうんだろうか。せっかくその町できれいないい町にしていこう、自分たちのところできちっとやろうと思っておっても、よそから壊されてくる。これなんかは私は今までの自分の生きてきた自治問題とのかかわりの中では大変な問題だというふうに思っておりますので、ひとつ十分研究してくれませんか。そのことを要請しておきたいと思います。厚生省に対して随分私は気遣いをしたつもりでありまして、急な質問をして悪かったんですが、ありがとうございました。 それでは、大臣にいろいろお尋ねをしたいと思います。 最初に政治改革の問題ですが、去る一日の宮澤総理の記者会見、予算が通ってほっとしていろいろお述べになったようであります。それから、二日の日の自民党さんの両院議員総会でも大変決意をお述べになったようでありますけれども、何かもうひとつきりっとしないというか総理の決意というものが伝わってこない。 今度の一連の政治改革、とりわけ選挙制度の問題では、単純小選挙区制であるとかあるいは小選挙区比例代表併用制であるとかいろいろぶつかり合いが行われることになるわけですけれども、次の総選挙からこの制度を導入するのは無理というような話がされたようでもあります。それから二日の日の両院議員総会では、政治改革は待ったなしでと大変な熱弁を振るわれたというのであります。金の問題についても、公私の区別をはっきりさせろ、あるいは指導監督機関をつくるとかというような話があってみたりということのようであります。 これはもう何かくるくる変わるんですね、我々として新聞報道で知る限りでは。例えばこの次というのも、次の次から、できるだけ次とかというふうに言い方が変わってみたりと。けさのテレビや新聞で見ると、今度は後藤田さんが副総理になって政治改革担当だと。随分目まぐるしく動くものですから、私の立場なんかからすればやっぱり総理がきちっとした姿勢でこの問題に取り組んでくれなければ、今度は議員立法だということであっても、その下で自治大臣としては所管大臣ですからそれなりにいろいろ取り組んでいかなきゃいけないことなんだろうと思うんですね。 大臣、この辺のことについてどういうふうにお考えになっているか、私どもに大臣の決意のほどをお聞かせいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 上野委員から選挙制度あるいは政治改革についての重要な御質問がございました。 私は、今御指摘になった宮澤総理の所信表明ももちろん承っておりますし、一連の姿勢が非常に強く貫かれているという認識をいたしております。 まず現在の選挙制度等の改正の問題でございますが、新たな選挙区割りを必要とする新制度が成立した場合には、その選挙区割りのための一連の手続が必要となります。一定の周知期間も置かなければならないと思われます。これらの準備の整い次第、できる限り速やかに実施するということが望ましいと考えておりまして、それについての宮澤総理の御認識は一貫をしておると思います。 そして、後藤田法務大臣の副総理就任の報道がきょうあったということを言われましたが、後藤田法務大臣は自治大臣をやられたこともありますし、また私どもがずっと長い間御指導をいただいておる大切な先輩でございます。今回の政治改革論議につきましては、総理のところで各党の意見を踏まえて今後対応をされるというわけでありまして、政府サイドでは、私、自治大臣それから法務大臣、あるいは場合によりますればほかの省も関連をすることとなると思っておるのであります。 総理の所信について、一八八三年のイギリス法をたびたび引用しておられまして、私は、それまではイギリスも選挙について非常に腐敗があったということでございますが、強い罰則その他決意の表明によって選挙が一挙にクリーンになったというようなことも学んでおりまして、それをたびたび宮澤総理がしっかりと言われることは、私は今回の政治改革についての並み並みならぬ決意を表明しておられると思います。 またこの場合は、各党がすべて非常に熱心な空気を持っておられ、私は何としてもこの際政治改革をなし遂げるんだという気迫が感じられるわけでありまして、政府としてもこの各党の協議を待 ち、一日も早く新制度の樹立をするのであるという覚悟を決めて対応していかなければならぬ、このように考えております。
○上野雄文君 感じ方ですから、閣僚として総理はそんな決意はないんだよなんて言うはずはないんで、ただしかし、いろいろ報道されているのを見ますと、もうちょっと宮澤さんの決意がはっきりしていれば人気が上がるはずだというふうに思うんです。 そこで、さきおととい、国民の「社会意識に関する世論調査」が発表になりましたね。これは去年の十二月上旬、金丸前自民党副総裁が御用になる前のときの調査で、民意が反映されていないというそういう認識を七〇%を超える国民が持っているようです。今ごろ同じような調査をしたら大変な、八〇%を超えて九〇%の人たちが民意が反映されていないという答えを出すんじゃないでしょうかね。こういうことを大臣はどういうふうに認識されておられますか、ちょっとお聞かせをいただきたいものだというふうに思うんです。
○国務大臣(村田敬次郎君) 御指摘になりましたのは総理府の世論調査であろうと思います。それでは確かに大変厳しい国民の反応が示されておるわけでございますが、それだけに私どもはこの情勢を厳しく受けとめ、そして対応をしていかなきゃならない、改革をしなきゃならないと思っております。 この背景には、最近の御指摘になりましたような幾つかの政治と金をめぐる問題に対する国民の厳しい批判があるというふうに考えております。国民の政治に対する信頼回復のためには、政治家が自律自戒をいたしましてやっていくということがまずもって最も必要であると考えますが、政治倫理の確立とあわせて制度面の見直しも不可欠でございます。自民党では、過般党内手続を終了して、この国会に関連四法案を提出したところでございます。各党におかれましても、改革案を極めて熱心に検討しておられ、御提示をされるものと承知しておりますが、改革の必要性につきましては共通の認識をお持ちである、こういうふうに私どもは受けとめております。 今後、各党間で十分御論議をいただいて、早急に政治改革あるいは政治資金の問題等々御検討をしていただきたいわけでございますが、私はそれと同時に、今までも各党でも言っておられる地方分権、地方自治の制度の確立がこの問題にとって極めて重要であるということを考えておりまして、例えば社会党でもシャドーキャビネットで地方分権の問題を極めて真剣に検討しておいでになる、こうしたことに非常に期待をしておりまして、各党のそういった対策が早急に出そろい、そして国会で十分な審議をなして一日も早く改革をやっていかなければならない、このように認識しております。
○上野雄文君 だと思うんですよね。そうでなければ国民の信頼を回復することはできないんだろうと思うので、今度の改革は待ったなしたと思うんです。 それで、これは自治大臣に聞くのはあるいは無理かと思いながらも、なおお尋ねしたいというふうに思うのは、衆議院で自民党案と野党案、社公案ですね、これがぶつかり合いしています。恐らく十三、十四か十五、そこで提案がされ、今度は異例のあれとして、逆質問もやってよろしいという提案があるから運営をするようであります。 そこで、これは何としても改革のための法案を通さなきゃならないというときに、ぶつかり合っちゃっているものをどこかで妥協を求めなきゃいかぬわけですね。向こうから我々がどうしても賛成できないというものが回ってきたとすると、参議院の方ではやっぱりのめませんから、これは否決せざるを得ないでしょう。それがまた衆議院に回れば、これまただめ。ちょうど消費税と同じような道筋を歩むことになりゃせぬか。しかし、それはもう許されないことではないか。 私たちは今、野党同士で情報交換をしまして、参議院だけにしか議席のないグループの皆さんとも連携をしながら対応策をいろいろ考えてやっているわけです。一党一派に偏した物のとらえ方でなくて、とことんまで話し合いながら、向こうの動きを見ながらやっていきましょうと。それからもう一つは、九増十減の問題で衆議院のことについて決めましたが、こちら側へ自民党さんからこちらへも四増四減という問題も提起をされています。私は、定数をいじくることだけでいいということにはならない、向こうが変われば変わったようにこちら側も二院制の特性が発揮できるような仕組みというものを考え出していかなきゃいけない、こう思っているわけです。そのことをみんなで今話し合いを進めているわけです。 このことについて、選挙を所管している大臣としてとことんまで話し合いをするという道を選ぶような手だてを考えていくべきなんだろうと思うのですが、その辺の問題について大臣はどうお考えになっているか、お聞かせをいただきたい。
○国務大臣(村田敬次郎君) 非常に上野委員の御質問が中心点に迫っていると思います。 昭和三十年代、鳩山内閣のころに選挙区割りをいろいろやったことがあります。当時、私は今の自治省の選挙局でその問題を書記というような役、公務員として担当したわけです。しかし、今回の政治改革に対する各党の意欲、態度というものは極めて並み並みならないものがあると感じております。これは恐らく戦後の歴史の中で最大のときが来たんじゃないか。まさに天の時ではないかという感じがしております。 議員立法で行われるわけでありますから、政府の側として早急な意見を申し上げるのは極力差し控えなきゃならないと思いますが、それは差し控えているから熱意がないということではなくて、心の中では烈々と燃えたものを持っておるわけです。したがって、先ほども申し上げましたように、これは地方分権、そういう制度と密接に関連をさせてこれからの国のグランドデザインだということでやるべきだと思っております。 私は、この問題についての最大公約数と申しますか最小公倍数と申しますか、それはその大改革が真に国民のためになるということだと思います。これは各党が御相談をして煮詰めていけば必ず結論が見出せると思っておるのでありまして、そういう決意と所信で今後真剣に対応していきたい、このように思っております。
○上野雄文君 これと無関係ではないわけですけれども、政治の腐敗について、いろんな規制もありますし政治資金規正法の足らざるところはこの前も当面補ったりという道がとられたわけです。私はこの政治と金の問題をめぐっても、刑法があれば泥棒がいなくなるなんというふうに思うほど単純ではないと思っています。 きょうの新聞、きのうの新聞、きのうの夕刊も、石川日商会頭辞任。その前は、経団連の方から石川日商会頭はやめるべきだという突きつけられ方をしてますね。また、けさの新聞見たら「植良・飛島建設名誉会長 土工協相談役を辞任」。これは自民党のお偉い人だけかなと思ったらそうじゃなくて、そういう人にお金を出し続けてきた人。しかも、これがやみ献金、それが今度は公共事業というのを通じて全部やってきている。けさの朝日でしたかにトップで出ていますね。「建設会社の使途不明金 大手三社、二年で計百五十億円 清水・大成分も判明」、こういうのですね。これはやみですから、やっちゃいけないものをやっちゃっているわけです。その金が公共事業から出てくる。 私は自治省の皆さんと、うちの県の部長をやった人だの課長をおやりになった人だのたくさんいらっしゃいますから、しょっちゅういろんな話をします。自治省の役人はこういうチャンスに恵まれない、どこをつっついてもこんなことはありませんよと、こういう話で、そういうふうにうなずきますし、それから大臣も先ほどハトマンダーの企画に参画をしたという話をされました。自治省出身で愛知県で部長、局長まで経験されたというのも伺っております。これを一体どこでどう断ち切るようなことをやったらいいんでしょうかというのを私どもなりに考えているわけです。これは七日の朝日の夕刊です。「「鹿島」使途不明金は三 十二億円」。「裏金の温床「使途不明金」」、こういうことであります。 今度、建設省は入札制度を指名入札ではなくて一般競争入札にしたい、こういうことを言っているようでありますが、これは公共事業の大宗は自治体が担当ですね。今度の場合も、去年からの景気回復のための公共事業を自治体がしょわされているというのは大変な額だと思うんです。それから、例の構造協議に基づく四百三十兆円のあの事業についても七〇%以上を自治体がやっているわけですから、こういうものについてどういうふうに取り組んでいったらいいのか大臣の考えがあったら、あるいはまた事務担当の方で、私の方ではこういうふうにこの問題についてこれからも指導していきたいと思いますというような考えがあったら、お聞かせ願いたい。
○政府委員(紀内隆宏君) 御承知のとおり、地方公共団体が行う契約につきましては国の場合の会計法あるいは予決令というものとパラレルな規定がございまして、地方公共団体についてもその契約は一般競争入札によることが原則ということに相なっております。 一般競争入札の場合には、例えば技術力の問題とか資力の問題とかあるいは信用とかということから、契約の適正な履行が担保されにくいということがございます。また、一般競争入札の場合は参加者の範囲が非常に多数になるために手続が煩瑣となって経費が割高となる。このような事情もございまして、政令で定める場合には指名競争入札によることができるとされておりまして、現実に指名競争入札が工事請負の分野では非常に多く行われているというのは事実でございます。 しかしながら、御指摘もございましたように、指名競争入札の運用をめぐりましていろんな問題点が指摘されているのは事実でございます。私どもといたしましても、地方公共団体における建設工事等の入札なり契約なりの手続が適正に行われますように、これにつきまして関係の省庁いろいろございます、そういうところのお知恵もかりながら、相談しながら地方公共団体を指導してまいりたい、このように考えています。
○国務大臣(村田敬次郎君) 今、地方公共団体の行う工事についての具体的な事項は政府委員から御答弁申し上げたとおりでございます。 なお、上野委員が非常に詳しくお述べになりました四百三十兆円の日米構造協議、これは日本としては誠実に履行をしていく。それは生活関連投資から重点的にやっていくんだという考え方がございまして、公共事業のいろいろな面で努力をしておるところでございます。 御指摘になったように、公共投資の全体の七割以上八割未満のものが都道府県、市町村等を通じて行われる公共投資でございます。したがって、今後の景気浮揚にも非常に重大な関連がございますので、自治省としては、これらの問題に地方債それから交付税等の問題で財政的にも対応をしながら、地方分権の意味ではもっともっと地方の自立、権限を強化するという方向でやっていくべきだ、こういう認識をいたしております。
○上野雄文君 私に与えられたのは一時間なんです。あと十四分ぐらいしかなくなっちゃいました。あと二つぐらいお聞きしたいと思っています。 それで、地方財政の問題についてやっぱり触れるべきだと、こう思っています。ここのところずっと地方財政は国によっていじめられっ放しということですね。それは大臣と認識は一致するんだろうと思うんだけれども、いつも車の両輪論で政府の側は逃げ切ってしまうということになっているんです。 私思い出すんですが、去年、交付税八千五百億ですか減額しましたね。それで、自治省のOBの参議院議員の方、この中にもいらっしゃいますけれども、今ここにはいませんが、参議院の会館の玄関で会いまして、上野さん、まさかあなたの方で否決するようなことはしないんでしょうねと、こう端的に言われました。私も、それはそうですよと。これはこのままぶん投げておいて自治体が困るような事態が生まれてくるということになったら大変なことだから、それは前と違って、伸び伸び反対して、反対した法案が通って、我々が反対したからといって別に法案の成立に支障がないからそれは伸び伸び反対できるというような問題とは違うと。だから最終的には賛成しました。そうせざるを得ないと思うんです。 そうすると、去年ああだったからことしもそうしてもらえるといって、結果的には大蔵側と合意をしたわけだから、自治省の皆さんはまたことしもそうしてもらえるんだということを前提にして今年度の交付税措置などについても少し気を楽にお取り組みになったのではないのかというふうに思えてならないんですが、その辺はどうお考えですか。
○政府委員(湯浅利夫君) 大臣の御答弁の前に事務的に御答弁させていただきたいと思います。 毎年度の地方財政対策を検討するに当たりまして、ただいま御指摘のように、昨年度は地方交付税を八千五百億円減額して国に貸したということでございます。ことしもいろいろな経過がございまして、最終的に四千億の減額をして国にまた貸すというような事態になったわけでございまして、昨年御賛成をいただいたからことしも気楽にそういうことをやったのではないかということでございますけれども、決して私どもそういうことでこの問題に取り組んでいるわけではございませんで、地方財政の長期的な安定というものを視野に置きながら、地方団体が当面しております毎年度の財政需要というものに的確に対応できるかどうかということをまず第一に考えながら、毎年度の地方財政対策について検討を進め、大蔵省とも論議をしているところでございます。 平成五年度におきましても、地方財政対策を検討するに当たりましては、まず地方団体が当面している財政需要というものにどこまで的確に対応できるかということ、これを十分詰めた上で、国の財政需要というものは非常に厳しいということもございましてやむを得ず今回も四千億の減額に応じたわけでございまして、決して気楽にやったということではございません。十分検討をしながら、また、地方団体の皆さん方にも御理解の得られるような地方財政計画の中身をつくっていくという過程の中で検討してまいったということをぜひ御理解いただきたいと思うわけでございます。
○上野雄文君 地方財政も国と同じょうに一段と財政は悪化をしているという認識では一致するんだろうと思うんですね。これは、九一年度赤字転落、九二年度貯金減少、そして九三年度は借金激増と、こういう認識でいいですか。
○政府委員(湯浅利夫君) 御案内のとおり、景気が非常に好調のときはかなり地方におきましても税収が順調に伸びたわけでございますけれども、いわゆるバブルの崩壊後、昨年度ぐらいから地方税の税収も非常に低迷をしてきておりますし、特に昨年度はかなり都道府県の税収を中心にいたしまして税収が厳しい状況になったということでございまして、地方の財政も最近におきましては大変厳しい状況になっているという理解をいたしております。
○上野雄文君 では大臣、やっぱり一遍参議院で否決するという道をやってみましょうか。これは今私一人で言ってみても成立しませんが、これは野党で本気になってみんなで考えて一遍げんこつくれなけりゃわからないんじゃないかというふうに私には思えるわけですね。これはいきなりここで言ってみても、今、続委員が私の顔を見てにやにや、長谷川さんもそうしていますしね。 やっぱりこれは地方の立場に立って考えていきますと、大臣はエリートとして自治省に入られた方ですし、私は昭和二十一年に県庁の地方課へ雇で入った男ですが、ずっと自治法も勉強させられてきました。古い人ですが金丸三郎さんの地方自治法精義、仙花紙のこんな厚っこいやつ、あれで勉強させられた日なんです。偉い方の方とそうでない者との違いはあるけれども、地方自治の問題に関してはやっぱり一貫してずっと取り組んできましたし、労働運動に入っても地方財政がきちっとしない限りどうにもならないという問題にぶつ かってきたわけですね。 ここへ来て続けざまにこのようにやられてきては、一発やっぱりやってみて、その上でどういうふうになってくるかということを様子を見てみる。そして、文字どおり政治的に決まりをつけていく。そうでないと、これから短い時間ですが、分権の問題などについても、言われておっても一つも事態は進まないということになってくるんではないかと思うんですね。その辺について大臣どうお考えになりますか。
○国務大臣(村田敬次郎君) 非常に突き詰めた御質問をいただいたわけでございます。 私は先ほど申し上げたように、国家において、こういった国権の最高機関で御審議をいただくのはやはり国民の生活にとってそのことがプラスになる方向を考えなければいけない、こういうふうに思っておりまして、上野委員の御指摘も、ここで否決をしたらという例え話をお出しになりましたが、国民の共通項という意味では最大公約数と申しますか最小公倍数と申しますか、これは必ず見つかることである、こう思っております。 そして、先ほど来から申し上げておりますように、これだけ国会を挙げて政治改革に取り組むという姿勢ができたのは、私自身の記憶でも戦後本当に最初ではないかと思っておりまして、この天の時をしっかり生かして立派な政治改革をなし遂げなきゃならぬ、また地方分権をなし遂げなきゃならぬと思っております。ぜひその意味で共通項を見出していただきたい。そして、その方向に向かって私どもも総理のもとでしっかり努力をしたいと思っております。
○上野雄文君 持ち時間なくなっちゃったんで、いろいろ聞きたいこともあったんですが、分権の話に結局いくことになるわけですね。 私は思うんですが、政治改革で、今度自民党さんの四法案、社公の五法案の議論がありますが、そこにのっていない問題があるのがこの分権の問題だろうと思うんです。ちょうど今度の問題が起こってから、兵庫の尼崎市議会の出張旅費の問題だとか高槻であったとか三鷹であったとか、いろんな問題が出てまいりました。 それで、これはまた住民が市役所へ押しかけていくんですね。竹下さんやめろというのはちょぼちょぼあれしていますけれども、国民的なあれでもってわっと東京まで押しかけてきてやあやあやるということはなかなか難しい。政治改革というのはやっぱり手近なところで、いつでもみんなが参画できるような、口出しをすることができるような仕組みというものが生まれて初めて政治改革というのは達成できるんじゃないかと思うんです。選挙制度の問題も政治資金の問題も政党助成法も確かに大切だと思うんですけれども、私は政治改革の最大は地方分権、国の権限を地方に移す、そこらから。 これはまあ不謹慎なことを言うわけにいきませんが、国会議員が汚職を起こすんじゃなくて、自治体で汚職が起きたら、これはばたばたやられますよ。ついこの間も、うちの県で二代続いて町長の汚職でした。これはちょっと警察が動いただけで町長やめざるを得ないですからね。いいかげんなことをやった議員もやめざるを得ないということになってくるんですね。これが私はやっぱりきれいな政治、政治改革につながることだと思っております。この部分に答弁を求めているとこちらの質問時間に食い込みますから私は言いっ放しにしたいと思うんですが、この政治改革の中で大きなやはり分権、自治を達成するということは忘れてならない大切なことなんだということで、ひとつぜひ御奮闘をいただきたいと思います。 私はまた、最近の地方制度調査会に行ってみても何か張り合いかない。行革審の方ばっかり大きく取り上げられて一体地方制度調査会はどうしてくれるんだ、こういうふんまんというものをずっと持ち続けているわけでして、そういう問題なんかについても意見交換したかったのでありますが、時間の関係でできませんので、ぜひひとつそういう視点でこの問題に取り組んでいっていただきたいということを申し上げて、終わりにしたいと思うんです。不十分で申しわけありませんでした。
○大渕絹子君 おはようございます。 村田大臣は所信表明の中で、変貌を遂げつつある社会情勢に対応しつつ、個性豊かな活力ある地域社会の実現、行政改革と地方財政の円滑な運営、住民が愛着を持てるふるさとづくり、地方の自立的成長と国土の均衡ある発展、ゴールドプランの推進、情報のネットワーク化、多極分散型国土の形成のための地方分権の推進、地方公共団体の行政改革等々、ありとあらゆる手段を通じて地方の活性化に努めてまいりたいというふうに力強くお述べになっております。 私は新潟県の大変小さな豪雪地帯に生まれました。ことしは大変雪が少なかったんですけれども、冬は大抵五メーターも六メーターも雪が降るというような地域なんです。過疎と言われると過疎化の代表選手のようにいつも言われているそういう豪雪地帯なんですけれども、こうした新潟県の山間集落は、この十二、三年の間に二百余りもの集落が消えてしまっているという実態になっています。 私のふるさともその中の一つであるわけなんですけれども、どういうことが起こってきたかといいますと、私が子供のころは、そういう小さな村の中にも行政府いわゆる公的な機関、役場もありましたし、農協も、それから小学校も分校も保育所も、あるいはまた繭の集荷のための人員だとかあるいは米の検査員の方たちもすぐそばに住んでおられた。もちろん村営の診療所もあって、そこには常に助産婦さんが常勤をしておられるというような体制があったわけですけれども、しかし、これが行政改革が推進をされ始めたころから一つ一つなくなっていきました。 まず身近なところでは、もうお役所の出先機関が全部なくなっていく。農協の出張所は閉鎖をされる。診療所はもちろん集落単位ではやっていけないということの中で統廃合されていく。そういうことの中で過疎化が随分進んでいく。そして、集落の人たちはそこに住み続けているわけですから、すぐそばにそうした公の施設があって生活が保たれていたわけなんですけれども、こうしたものが一つ一つ行革の名のもとに廃止をされていくということの中で、集落の人たちはその心のよりどころというものを失っていくわけです。 そういうことの中で、どうしても将来自分の子供たちはこんな地域ではなくもう少しきちんと設備の整った地域で生活をさせたいという思いの中で町へ移転をしていく。新しくうちを建てるなら町にうちを建ててそこで住みたい。しかし、年とった老親たちは長い間の愛着があります。そこの地域に残ってまた田んぼや畑の作業をするということを続けるわけですけれども、しかし、年老いて体がきかなくなれば仕方がなく町に住む息子たちのところに移住していくというような形がとられて過疎化というものが進んできています。これはもう十分御存じだろうと思います。 しかし、そうした山間地にも道路建設だけは立派にやられてきたんですね。こういう過疎化が進んでいく間にも、道路の建設や砂防ダムというようなことと称してダム建設等々は行われてきています。道もダムも完成をしたけれども、そこにはだれも住まなくなったというこういうことがもう各地で見られています。その住まなくなった集落にどういうことが押し寄せてきたかというと、リゾート法の開発によってゴルフ場の乱開発の問題が起こってきたり、あるいは新しくできた道を利用して、山合いの集落ですから非常に起伏に富んでいます、その窪地にごみを捨てるというようなこういうことが行われてきています。非常に残念なんですね。 もともと、こうした過疎化の地域というものは水源地としてきれいに保たれていかなければならないはずの地域なんですけれども、こういう実態になっているということを非常に残念に思います。大臣がありとあらゆる手段、先ほど申し上げたような手段を講じながら過疎化に歯どめをかけて、均衡ある国土の発展を図ると申しているわけ ですけれども、その御決意についてもう一度お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 大渕委員にお答えいたします。 新潟県は、明治初年には東京より人口が多かったんですね。東京は百十五万ぐらい、明治十何年のときですが。そのとき、新潟はそれより人口が多かった。そして、それから百年たちまして過密過疎が進んだと。人口の伸びた比率からいうと、東京は約十倍になっております。東京圏も非常な膨張をした。だから、もし空の上からこの百年、百二十年を展望すると、人が東京にずっと集まってきたという形がはっきり出ていると思います。山口県や鹿児島県はその間どのくらいになったかというと、せいぜい一・八倍か一・九倍なんですね。だから、まさにこれは先ほど上野先生の御質問にもありましたように、国土の全体としてのデザインを考えていかないと本当にこれからの世の中に対処できない、こう思っております。 それで、今御指摘になられましたように、私は過密過疎を食いとめるということが非常にこれからの国土計画それから自治行政のポイントであると思ってます。したがって、新潟のような県の場合、日本海時代に沿った、対ハバロフスクとか対ウラジオストクの空路が開けたような新しい時代の展望が出てくるのではないか、今こそそれを考えていかないと大変なことになる、こういう私は危機意識を持って対応しております。したがって、自治省ではいわゆる豪雪地帯あるいは過疎地帯の対策というのは極めて重点的な事業と考えておって、交付税でもあるいは地方債でも対応していくような配分をしていきたいと思います。 考え方の大きな変化があったんですね。交付税は例えば私が自治省で一生懸命勉強させていただいた時代には、酒税、所得税、法人税の三二%ということで地方財政は乏しかったんです。その後、いわゆる消費税の割合とかいろいろ正税の一定割合が配分されるようになって、地方財政の上にも新しい展望が開けてきたわけですね。先ほどの御質問にもありましたように、一般財源として交付税は考えようじゃないかという考え方になりました。 これは私は地方分権にとっての大きな前進だと思います。だから本来の一般財源を大蔵省が侵してはならないというこういう考え方になっておるわけです。したがって、どんな財源の配分の仕方をしてみても東京と新潟とは違うのでございますが、新しい時代の光を新潟にあるいは北陸地方、今裏日本と言われておる地方にしっかりと与えなきゃならないというのが地方分権の私は基本的な原理だと思います。 したがって、各論はこれからのいろいろな質疑で対応いたしますが、基本的にはそういう意味で公経済の上では大蔵省と自治省とが両翼としていくわけでございますが、地方分権をしっかり確立する、中央政府は小さなしなやかな政府、地方政府は身近な住民に近い温かい政府、そういう考え方で進みたいと思っております。
○大渕絹子君 時代の変化といいますか、高度成長期の労働力の移動、それから生活環境、産業構造の変化によってこういう状況が起きてきたということは十分私も承知をしています。それに対して政府も山間振興法や過疎対策法などをつくり、逐次過疎をとめたいということをやってこられたことも十分承知をしています。しかし、それらの施策はすべて後追いで、一つも実効には結びついていないと言っても過言ではないというふうに思うわけですね。 今度、山村の振興法ですかをつくられるというふうに聞いていますけれども、もうそうした手だてではなくて、今その山間地に住んでいる人たち、今住み続けていてくださる人たちに直接所得補償制度、ヨーロッパではデカップリング制度というようなことの中で所得補償が行われているわけですけれども、そういう制度を早急に導入すべきときに来ている、そういうことを私は大臣にお願いをし、法成立のために御尽力をいただきたいということを御要望しながら次の質問に入らせていただきたいと思います。 次の質問も米どころ新潟の水が農薬によって汚染をされているという大変細かな質問になるわけですけれども、大臣にもお聞きをいただきまして、その対策について御尽力をいただきたいというふうに思うわけでございます。よろしくお願いを申し上げます。 私が住んでいるのは信濃川のちょうど中流地域なんですけれども、そこからずっと新潟平野を通りまして日本海に注ぐ信濃川の河口地域、その河口地域に非常に胆のうがんが多く発生をしている、そういう研究結果が新潟大学の研究班によって発表されました。これは大変ショッキングなことであったわけなんですね。こういうアエラという週刊誌を通じまして、あるいは地元の新潟日報というような新聞等を通じまして「がん多発の犯人は農薬か 新潟の疫学的調査」というようなことで、非常にこれはそこに住む者にとっては驚きの研究発表だったわけですけれども、十年前から厚生省、文部省それから科学技術庁が協賛をしながら対がん十カ年総合戦略プロジェクトというようなことが設けられて、その中の研究スタッフの一チームの人たちがこの胆がん研究の概要ということで十年間の成果をまとめられています。 これは新潟県の大学の先生たちが中心になってやられているわけですけれども、この中で非常に注目されるのは、日本は世界でも胆がんについては非常に疫学的に多い地域であるということ。特に新潟県の場合は、上越地域は非常に少ない、富山県寄りの方には少ないのですけれども、なぜか信濃川河口地域に胆道がんあるいは胆のうがんが多発をしているというような研究発表がされているわけなんです。 それで、この研究をずっと十年間続けてこられた山本先生にお会いをしてお話をお聞きしてきたわけですけれども、山本先生は、ありとあらゆる手段を通じて研究した結果、農薬が主要因であるという断定はなかなか疫学的にはできないというふうに言われています。しかし、農薬の中にジフェニル系除草剤のCNPというのがあるんですけれども、そのCNPがこの胆のうがんに大きくかかわっていることだけは間違いがないというそういう御発言をされているわけです。 厚生省の方にきょう来ていただいているわけですけれども、山本正治教授のこの研究結果はそういうことでよろしゅうございますね。
○説明員(澤宏紀君) 御質問の新潟大学医学部の山本先生の御研究でございますが、厚生省、文部省、科学技術庁で推進しております対がん十カ年総合戦略の中で「胆道がんの特異性及び早期診断法の確立に関する研究」という研究テーマがございますけれども、その研究の分担研究者として研究していただいておりまして、その中で特に新潟県内における胆道がんの発生及び死亡の地域的偏在を指摘されておられます。
○大渕絹子君 それで、農水省の方にちょっとお尋ねをいたします。 このジフェニル系の除草剤のCNPというのは一九六五年から登録が許されて使われるようになったわけですけれども、このCNPの登録を許した段階でCNPの発がん性についてどのような実験がなされていましたか。
○説明員(咲花茂樹君) CNPにつきましては、マウス、ラット及び犬を用いた慢性毒性、発がん性試験が実施をされております。 マウスにつきましては、これは日本の残留農薬研究所におきまして五百六十匹を供試いたしまして試験をいたしております。またラットにつきましても、やはり同じく残留農薬研究所におきまして六百七十二匹のラットを供試いたしまして試験をいたしております。また犬につきましては、アメリカの試験機関で、これは四十匹でございますけれども供試をいたしまして試験をいたしております。 いずれの試験におきましても発がん性は認められておりません。
○大渕絹子君 それでは、一九六三年から許可になっていたNIP、これも同じくジフェニルエー テル系の除草剤なんですけれども、このNIPについては当初登録されて使用許可がおりていたのにどうして取り消しになったのでしょう。
○説明員(咲花茂樹君) ただいま御指摘のように、NIPは昭和三十八年に初登録をされまして昭和五十七年に失効いたしております。 本剤の失効理由といたしましては、本剤の市場性等経済的な理由によりまして製造メーカーが自主的に登録を取り下げたものでございます。
○大渕絹子君 マウスとラットで発がん性が認められたから登録が失効されたのではありませんか。
○説明員(咲花茂樹君) そういうことは承知いたしておりません。
○大渕絹子君 それではNIPとCNPの違いを教えてください。
○説明員(咲花茂樹君) CNPとNIPの違いは付加している塩素の数が異なるものでございまして、別の化合物でございます。
○大渕絹子君 その塩素はその中でどのぐらい違いがありますか。
○説明員(咲花茂樹君) CNP自体はベンゼン環が二つございまして、それを酸素がつないでいる。それで、そのベンゼン環のところに塩素が三つくっついているわけでございますが、これがNIPでは二つになります。
○大渕絹子君 CNPはニトロ化やアミノ体となるときに塩素が一つ欠落をするというようなことはございますか。
○説明員(咲花茂樹君) CNPからNIPが生成されるかどうかということになると思いますけれども、それにつきましては一九七六年にそのような報告があったことは承知いたしております。しかしながら、同じ研究者の方が一九八三年にNIPの生成を否定する報告を出していらっしゃいます。
○大渕絹子君 CNPは土中やそれから生体の中を介することによってヒドロキシルアミノ体とかあるいはアミノ体に変化をする。これは突然変異を生体に起こさせる性質があるということがバクテリア実験で証明をされているわけですけれども、これはお認めになりますか。
○説明員(咲花茂樹君) まずヒドロキシルアミノ体でございますけれども、これはCNPがCNPアミノ体に変化する過程で一時的に生成するものでございまして、安定的に存在するものではございません。この変化過程は生体内におきましても起こっておりますけれども、CNPの変異原性、慢性毒性等各種の毒性試験におきまして問題がないというふうに評価されているところでございます。したがいまして、ヒドロキシルアミノ体の影響につきましては、CNPの毒性評価に際し同時に評価されておるというふうに承知しておりまして、問題ないというふうに考えております。 またアミノ体でございますが、CNPアミノ体は環境中及び生体内で生成されるということは知られております。CNPアミノ体の変異原性につきましては、これはバクテリアを用いた試験では認められております。しかしながら、バクテリアよりも高等な哺乳動物を用いた試験では変異原性は認められておりません。さらに、CNPアミノ体はマウスを用いた慢性毒性試験におきましても発がん性は認められておりません。したがいまして、変異原性、発がん性については問題はないというふうに考えております。
○大渕絹子君 それでは、CNPもそのアミノ体も胆のうの中で高濃度に濃縮をするということは認めますか。
○説明員(咲花茂樹君) CNPにつきましてはラット及びマウスを用いた生体内分布に関する試験が実施されておるところでございまして、この試験結果から胆汁中のCNP及びアミノ体等の分解率、これの合計の濃度を見ますと、血中濃度に比べまして際立って高いものではございません。また、投与後の減少も血中濃度に比べて早いものであるということがわかっております。 したがいまして、人が微量のCNPを摂取いたしました場合も、胆のうにCNPやそのアミノ体が高濃度に濃縮されるおそれはないというふうに考えております。
○大渕絹子君 それは非常に不見識だというふうに思います。 コイを使った実験の中で、CNPそのものは五百四十七倍も胆のうの中で濃縮されている、そしてアミノ体自体は五千三百六十八倍も濃縮をされているという実験結果が出ているわけですから、大変微量でも人間が飲み続けることによって人間の体内の胆のうに蓄積をされていくという可能性は十分にあると思うんですけれども、どうでしょう。
○説明員(咲花茂樹君) 御指摘のように、魚につきましては一時的に濃縮されるということは聞いております。しかしながら、哺乳類を使った実験ではそのような知見は得られておりません。
○大渕絹子君 哺乳類の動物実験を何年にわたって、どのくらいの量を飲ませ続けてというようなことはやられてないわけでしょう。 先ほどのこの実験結果を私も見ています。非常に短期的に行われている急性慢性毒性試験によって認められないから安全だということの中で、CNPの登録が許されているということ、しかも、それが日本で開発をされた農薬で非常に単価も安く、発売当初もう本当に大量に、特に新潟の場合は新潟平野一円に大量に使われた。十年たった今でも、今は使用量は最大のときの約半分ぐらいでしょうか、もっと減って五分の一ぐらいでしょうか、減っているというふうに私も県の農政部から聞いているわけですけれども、しかし土壌に蓄積をされている過去に使われたCNP。 CNPって水に溶けないんですよ、大臣。水に溶けるともっと本当はいいんですね。早く分解するし、人体に入っても尿として排せつをされるというようなことが起こるわけなんですけれども、CNPの場合は残念ながら水に溶けないんです。アルコールには溶けますけれども水には溶けないという性質を持っているものですから、微量でも飲み続けると胆のうに蓄積をされるというこれは非常に恐ろしい農薬なんですよ。それなのに、今その農薬を管理している農水省は発がん性について、これはそうではないというふうに言っているわけです。 私がこう申し上げても、まだ発がん性はないと言いますか。
○説明員(咲花茂樹君) 動物実験の結果では発がん性は全く認められておりません。
○大渕絹子君 それでは、アメリカのことをちょっとお聞きいたします。 先ほど言ったニトロフェンもCNPも、ジフェニルエーテル系の除草剤ということでは一緒なんですね。同じ仲間にくくられるんです。そのジフェニルエーテル系の除草剤というのは、アメリカのEPAという非常に権威のある農薬を許可をするところなんですけれども、そのアメリカEPAではジフェニルエーテル系除草剤をグループBという形でくくっているんですが、このグループBというのはどういう分類のところですか。
○説明員(咲花茂樹君) グループBにつきましては、今詳細に承知をいたしておりません。
○大渕絹子君 このジフェニルエーテル系除草剤を総称してグループBでくくっているんですね。では、そのジフェニルエーテル系の除草剤はどういう分類になっていますか。
○説明員(咲花茂樹君) アメリカのEPAにおきましてはジフェニルエーテル系の除草剤をすべて否定しているわけではございませんで、ただいまから申し上げますような薬剤につきましては残留基準が設定をされているところでございます。 具体的には、ビフェノックス、オキシフルオルフェン、ラクトフェン、シクロホップメチル、以上四剤につきましてはアメリカにおきましても残留基準が設定されております。
○大渕絹子君 アメリカのEPAでは人に恐らく発がん性ありと、そう言っているんですね。このジフェニルエーテル系、グループBは人に恐らく発がん性ありと分類をしています。 厚生省にお聞きをいたします。 アメリカのこれは安全飲料水法、水道法です。ここでは、このグループB、ジフェニルエーテル系の除草剤についてはどう規定をされていますか。
○説明員(浜田康敬君) 先生御指摘のアメリカにおきます安全飲料水法に基づく基準でございますけれども、私ども承知している範囲では、現在、このうちの第一種基準、つまり健康に関係する物質に関する基準の大幅な見直しが行われております。その検討対象となっております項目、八十三項目が公表されておりますけれども、その中には、私ども承知している範囲ではジフェニルエーテル系除草剤が含まれているというふうには承知をしておりません。
○大渕絹子君 そうなんです。アメリカではその安全飲料水法でジフェニルエーテル系いわゆるグループBの物質は水道水に含まれてはいけないと規定をされています。 信濃川の水の管理をしている新潟市水道局のCNPの分析結果があります。日本ではこのCNPは水道基準の中で監視項目にもまだ制定されていない、今年の十二月から施行される監視項目の中にはCNPも監視項目にしなさいという通達は出ていますけれども。新潟市では、市民グループの人たちが昭和五十八年から、水道水に混入をするCNPに対して非常に危機感を持って水道局に対して分析するように依頼し、それを受けた新潟市の水道局が独自にCNPについて検査をしてきました。 その結果が六十三年から平成四年までとられているわけですけれども、信濃川のところでとった原水とそれから阿賀野川のところでとられた原水、いずれもこのCNPが大量に散布をされる時期には大変微量ではありますけれどもCNPが分析結果としてあらわれているという結果も出ています。また、この胆道がんの研究をした山本さんの新潟大学の研究室で採取をした水道水の中にもCNPが混入をしているということは明らかです。 このCNPの混入については、これらの実験結果をまつまでもなく全国的に知られているところだろうというふうに思うわけでございますけれども、アメリカの水道法でさえもこうしたCNPに付随をするジフェニルエーテル系の除草剤すべてが入っていてはいけないと規制をされているのに、日本ではまだこういう形が許されているということは、水道水が安心して飲めない状況になっているということで、非常に私は恐ろしい状況だというふうに思うわけでございますけれども、厚生省の水道水の管理の方、どうでしょうか。
○説明員(浜田康敬君) 今、先生お話しいただきました水道水の水質基準につきましては昨年の十二月二十一日に大幅な改定を行いまして、それで本年の十二月一日からこれを施行するということになっているわけでございます。 この新しい水質基準の検討に当たりましては、これは内外の知見でございますけれども、さまざまな知見をできるだけ収集いたしまして、生活環境審議会の水道部会の中に設けられました水質専門委員会におきまして、毒性学等の専門家に二年余にわたりまして種々御検討をいただいた上で設定したものでございます。 御指摘のCNPにつきましては先ほど来御議論があったわけでございますが、私どもといたしましても、このCNPについて現在のところ動物実験による発がん性のデータがないということを踏まえまして御検討をいただいたわけでございますので、このCNPにつきましては、比較的この指針値であります五マイクログラム・パー・リッターというものに照らしまして現状の検出レベルは低い状況にございますので、水質基準ということではありませんで、今後の将来動向を監視していくための監視項目という形で設定をいたしましてこの推移を見守っていくということにしているわけでございます。
○大渕絹子君 こういう種の問題は、疑わしきは罰するんですね、罰しないといかぬと思うんです。もう発売されて二十年。その前のNIPが発売されてからももうかなり経過しています。NIPも発売当時大変大量に使われています。そして土壌にまだ残っている。その上に今度はCNPが使われて、さっきも言ったように分解をした状況で、しかも分解をしていく過程でさらに発がん性を高める物体として変わっていくんですね、このCNPの場合。 そういう物体を放置し、監督する農水省ではいまだに発がん性については全く問題がないと、使い続けて大丈夫だというような先ほどの答弁をしているわけですけれども、NIPとCNPというのは全く構造的には類似している、ベンゼン核の中に塩素が一個加わっただけでCNPになったと。その塩素が一つ加わってCNPになったから発がん性がないという、極めて安全性が高いというその根拠を示していただきたいのです。発がん性がないという根拠を示してほしいんです。
○説明員(咲花茂樹君) 先ほど来申し上げておりますように、CNPにつきましては、マウス、ラット、犬を用いて発がん性の試験もいたしておりまして、その結果では発がん性というものは全く認められておらないわけでございます。
○大渕絹子君 コイについても同じですか、それでは。もう一度聞かせてください。
○説明員(咲花茂樹君) コイについては承知いたしておりません。
○大渕絹子君 アメリカがこれほど強い規定の中で、水道水に含まれてはいけない、あるいは人に恐らく発がん性ありと分類をしているものに対して、こんなに安易に日本全国、しかも世界の一・六%しかない水田耕作面積に対して世界の五〇%以上の農薬を日本が使っているという、こういう実態が許されているということ自体驚きなわけですね。私は農水省に、農薬の使用許可をするときに、本当に細部にわたり実験研究をしていただいてから許可していただくということをこれからも厳重にやっていただきたいと思いますし、さらに、発がん性がないとおっしゃるならばその根拠を私に示していただきたいと思うわけでございますけれども、なかなかその根拠を示されていません。 皆さんの先ほどのラットとマウスでやったという検査結果の中ででも発がん性については明快には否定をしていないんですね。されていますか、その検査報告の中で。していないんですよ。むしろ、発がん性が認められなかったということを決めつけてあること自体が極めて不自然なんです。長い間投与させることによって必ず生体の中に変化が起こってきて、それから蓄積をされていくということは明らかなわけですけれども、この短期的な実験データを示すことによって発がん性がないと決めつけられる根拠というのは全く私は納得ができないわけでございます。これからも注意深く見守ってほしいというふうに思うわけでございます。よろしくお願いを申し上げます。 ということで、今本当に大変なことなんですよ。農薬を使って農作業をする人たちにとっても非常に危険ですし、水道水の中に含まれる物質、それはトリハロメタンなども全くそういうことでは一緒なわけですけれども、日常的に使われている農薬、しかも安全だと言われて使われていた農薬が土中でがんを発生するものに変化をしていくというこういう実態を見まして、大臣として今後関係省庁にぜひお口添えをいただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(村田敬次郎君) 先ほど来、大渕委員の御質問を承っておりました。 農薬等の被害につきましては、実は私もいろいろな本で読んでおります。したがって、CNPの具体的な問題の提起について、農水省それから厚生省からも実験の結果等を申し上げて御報告をしたところでございますが、人体に関する問題はまさに疑わしきは罰すという原則を私は肯定することができます。したがって、関係省庁にも、自治省はよこいとの役所でございますから、注意も喚起して対応するようにいたしましょう。
○大渕絹子君 ありがとうございます。もし必要であれば私が集めました実験データ等々もお持ちをいたしたいと思いますので、お願いいたします。 時間がもう間もなくて、質問通告をしていたのが消化ができなくて申しわけありません。 先ほど、厚生省の方も水質基準についておっしゃいました。その水質基準、今度の十二月から改正をされて、CNPについても監視項目として取り入れていただいたのは大変ありがたいことなんですけれども、しかし五PPbというこの監視項目値ではとても新潟の水道水には対応できないんですね。新潟市の水道局がデータとして出している部分はそれよりも千分の一も小さい数字なんです。それが検出をされているんですね。 そんなにわずかな量しか検出をされないのに新潟のこの地域のこの水道水を飲んでいる人たちに胆のうがんが多発をするということなんですから、この五PPbの監視項目の値ではとてもこれは間に合わないのです。何とか早くここを基準に取り入れていただいて、さらに数値を細かくしていただきたいんですが、どうでしょうか。
○説明員(浜田康敬君) 先ほども申し上げましたように、今回の水質基準の改定に当たりましては、我が国におきます最新の専門的かつ科学的知見あるいは国際的な考え方などを踏まえまして、将来にわたって水道水の安全性の確保に万全を期するという観点から専門的な知見をもとに定めたわけでございます。 したがいまして、これをもとにこれから監視体制をきっちり組んでしっかりとデータを出していくということがとりあえずの水道行政の課題であろうというふうに思っておりますが、先生お話のありましたいろいろな毒性的な知見はこれからもいろいろ出てくるだろうと思います。したがいまして、私どもとしてもそうした知見をできる限り集めまして、必要に応じまして専門家の方々の御意見を伺いながら、水道水の安全性に万全を期していく考えでございます。
○大渕絹子君 水道水の基準を決めるときに、水道水を毎日二リッターずつ一生飲んだとき、十万人に一人ががんにかかるかもしれない濃度、これを基準値として定めるというふうにお聞きをしていますけれども、これは見直すというか、これには変更はありませんか。
○説明員(浜田康敬君) 今回の水質基準の改定に当たりましては、発がん性物質につきましては、先生今お話にありましたような二リットル毎日一生飲み続けたとして発がん性の確率がどうかという国際的な、これは統一的にほぼそうした考え方に基づいてWHOにおいてもそうした考え方での指針値、ガイドラインが既に定められております。こういうものを基本にいたしまして我が国も今回取り込みました物質の基準を定めたわけでございますので、こうした考え方は国際的にも一般化されているものというふうに考えております。
○大渕絹子君 この基準を設定したときの根拠となった実験結果が必ずしも公表されないのはなぜですか。
○説明員(浜田康敬君) 水道水質基準の検討に当たりまして、さまざまな知見等をできるだけ集めまして専門家の先生方に御議論いただいたわけでございます。 その過程につきましては、私どもも広く理解していただくことが重要であろうという観点から、生活環境審議会の水道部会水質専門委員会において作成されました公表文書といたしまして水質基準設定の検討概要というものを示しておるところでございまして、その中には基準の根拠となった研究等につきまして明らかにされているところでございます。
○委員長(佐藤三吾君) 大渕さん、質問時間が超過しております。
○大渕絹子君 時間がオーバーして済みません。 岩本さんにおわびをしながら、最後に、この基準改定に伴う検査体制の拡充とか強化が図られなければ間に合わないわけですけれども、検査機器とか人員の増とか予算の裏づけとか、そういうものは十分に担保されているかどうかを最後にお聞きして、終わります。
○説明員(浜田康敬君) 新しい水質基準は項目も大変大幅になりましたし、検査頻度などについても従来より厳密にしていただくということを各水道事業体にお願いしておりますので、そのために所要の検査体制、これは検査機器、検査人員を含めまして整備していく必要があろうというふうに私ども考えておりまして、そうした検査体制の整備につきまして、万全を期していただくようにこれから厚生省といたしましても各水道事業体を指導あるいは支援を十分していきたいというふうに考えておるところでございます。
○大渕絹子君 終わります。
○岩本久人君 自治大臣、国家公安委員長の所信に対する質疑として私がここで取り上げたいのは、佐川、竹下、金丸という今や日本一知名度の高い固有名詞に象徴される我が国日本の政治腐敗構造をいかに脱却するかという大きなテーマでありますし、かつ切実なテーマであります。また、連日マスコミ報道されておりますように、資料に事欠きませんし、このテーマに入ったら果てしなく続きますから、どこか適当なところで切らなきゃならないということになりますので、当面する二、三の個別の問題について最初にお伺いをしたいと思います。 まず、警察庁の交通局長来ておられますね。三月二十九日だったと思うんですが、夕方五時ごろ、金丸元副総理は二十数日ぶりに釈放されて拘置所を出られた。そのときはマスコミ等で実況中継しておりましたし、その夜から明くる日にかけてさまざまなテレビ、新聞等で取り上げておりました。私も深夜の番組でちょっと見たんですが、恐らくこれはかなり視聴率が高かったろうと。衛星放送で世界各地にも流れていた。 それを見ておりましたら、東京拘置所を出た車が急にスピードを上げてグワーンと、こう行ったと。それを見ていたかなりの方から、あれは一体何だと。暴走族のにいちゃんでも運転手に雇ったんじゃないかというほどの大変なスピードだった。それで、よく見たらその後ろにパトカーがついているんですね。ということは、パトカーも一緒にスピード違反をやったと、こういうふうにかなりの人が見て大きな疑問を持っているんですね。 ですから、そういったことについて、おかしいではないかという国民の素朴な疑問に対してどう答えられるのか、具体的にお伺いいたします。
○政府委員(関根謙一君) 先生御指摘のように、三月二十九日午後五時六分ころ、金丸元副総理を乗せました自動車が小菅の東京拘置所から元麻布の自宅まで戻りました様子をテレビ等で映されておりましたけれども、その状況でございますが、まず道路の状況が、東京拘置所から高速道路のランプまでが一・一キロ、高速道路の区間が約三十一・一キロ、芝公園出口から自宅までが二・二キロという距離でございます。東京拘置所から高速道路入り口までの制限速度が四十キロ、高速道路上は六十キロから七十キロ、それから芝公園出口から自宅までが六十キロから四十キロという制限速度でございます。この区間を全部で三十四・四キロでございますが約一時間二十分ほどで走ったわけでございまして、平均速度ですと二十五キロぐらいでございます。 ただ、テレビで私も見ておりましたが、高速道路上で妨害車両に遭いましてかなり時間をロスしているということから、瞬間的にはいろいろな速度があったかと存じます。しかしながら、特にそれをもって道路交通法二十二条に定める制限速度違反というふうに問擬するほどの材料がないということで私どもは理解しております。 なお、追尾の警察車両の方でございますが、追尾車両につきましては、ただいま申し上げましたような妨害車が出てくるということもございまして、そういう警備措置の一環として追尾をしていたものと理解をしているわけです。
○岩本久人君 今の答弁に国民の大多数は恐らく納得しないだろうと思うんです。それからこの問題やっておったんでは大きなテーマになりませんから、そういったこともやっぱりその現場現場におる人は本分をわきまえてきっちり対応してもらわないと困るということだけ言って、この問題は 時間がありませんのでおきます。 次に、運輸省来ておられますか。自治大臣にもちょっと今からのを聞いておいてもらいたい。もちろんあなたの答弁は要りません。いわゆる運輸省が持っている行政、物すごい許認可事務なんですね。その中の一つについて例を挙げて、実はこんなことになっているということを理解いただきたいと思うんです。 実は、私の地元の島根県の津和野町というところなんですが、西の小京都と言われているとおりいいところなんです。駅前に小さな花屋さんがあって、そこはずっと昔から葬儀屋をやって霊柩車を持っている。それが小型の軽の霊柩車しかない。お客さんに対応するのに最近は軽では困る、中に入り切らないというようなことで、小型の軽を普通貨物にかえたいということで去年の春から相談があって、何回も何回も事前折衝をした結果、去年の八月に、津和野から松江までですから、島根県は東西三百キロあります、五時間半かけて車でずっと松江に来て、何とか軽を普通車にかえてもらえないかという申請書を出しました。 それから今までもう八カ月たつんですよ。私がここ二、三カ月前からやかましく言うから、ようやく最近初めでそれなりの動きがあっておるということなんですが、そのようなことについて何でもっと早く対応できないのか。切実な問題なんです、これ。なぜそんなおくれたかということが一つ。それから、この種のことについてはいつまでも運輸省が許認可権を持っているのではなくて、自治体に団体委任するとか百歩譲っても機関委任事務にするとかということをやられてはどうか、こう思うんですが、この点について時間がありませんから簡潔にひとつ答弁をお願いしたいと思っております。
○説明員(鈴木朗君) 私どもに対する許可等の申請を処理するためにどれぐらいの期間が必要になるのかということは、そのときどきにおきまして担当部局がどれくらいの申請事案を抱えているのかとかあるいは個々の申請事案の内容によりまして異なるわけでございますけれども、委員が御指摘になりました霊柩の事案ですと、最近では、処理期間を調べてみますとおおむね六カ月ぐらいから長いものでは率直に申し上げまして一年を超えるものもございます。 霊柩の運送事業と申しますのは、運送いたします客体が御遺体であるということでございますので大変特殊な事情がございまして、輸送量の推定に当たりましては十分な吟味を行う必要があるとか、一般の運送事業に比べまして処理に時間がかかるということもまた事実でございます。ただ、いずれにいたしましても処理に長期間を要するということは好ましいことではないというふうに私どもも考えておりますので、今後とも迅速な処理になお一層努力をしてまいりたい、このように考えております。 それから、御指摘の第二点でございますけれども、霊柩運送事業と申しますのは実は貨物自動車運送事業法上の一般貨物自動車運送事業という形で許可を受けることが必要となっておりまして、この許可は現在本省とかあるいは地方運輸局の権限という形になっておるわけでございます。 実は、トラック事業と申しますのはあくまでも物の流れに対応した事業でございまして、委員御案内のように、物の流れは行政区画にとらわれませんで県域を越えたような形で輸送されるというようなことが大変多うございますので、したがってトラック事業の活動も県域を越えたものになるということが多い。そのようなことに対応して許可事務を処理する必要があるということで、国の方で一元的に処理するという体制を従来からしいてきているところでございます。 以上でございます。
○岩本久人君 それは的確に答えてないですよ。 一つは、この種の申請については六カ月から一年二年ということも言われますが、だれかがどこかで圧力をかけたら、例えば佐川なんか二カ月三カ月でなったじゃないですか。ということは、やればできるということなんだよ。問題はやってないということでしょう。これが一つ。 それと、いわゆる物流という考え方の中で行政区域を越えるということはありますが、葬式ですよ。霊柩車ですよ。一般的に島根県で亡くなった人を東京や北海道まで持っていきますか。そうじゃないわけでしょう。そこからそこまでの話なんです。だから、そういう現実に対応させて霊柩車については別な扱いにするというようなことがなぜ考えられないのかということを真剣に考えてもらいたい。そういう問題については別扱いにするということを特にこれは要望しておきたいと思います。それで時間ありませんから次の問題に移りますが、要望しておきますから、要望にこたえて、どういう答えが返ってくるかということをできたら半月以内に私の部屋へ来て必ず答えてくださいよ。お願いいたします。 次、地域福祉基金の問題。地域福祉基金いわゆるゴールドプランの関係で、自治省としても積極的に対応してもらって大変うれしいと思っております。これの具体的な中身、現在までの基金の総積み上げ額はどうなっているのか、それからどういう使われ方をしているかということも聞きたいんですが、それを長々やられると時間がないからうまくないので、基本的にどういう性格に使われているかということだけについてお伺いをいたします。
○政府委員(湯浅利夫君) 地域福祉基金につきましては、最近の高齢化社会に向かう中で、地域におきます高齢者保健福祉施策を積極的に展開するというために民間の福祉活動を活発化する必要があるだろう。その促進というものも視野に入れながら地方団体が地域福祉のための基金を設置するということを想定いたしまして、平成三年度、四年度、五年度の三カ年におきまして地方財政計画でこの基金を積み立てるための財源を計上したところでございます。 四年度までの全体の地域福祉基金の現在高は、既にこの財源措置をする前からやっていたということもございまして、平成四年度末の現在高で三千二百五十七団体において七千八百四十三億円がこの基金として積み立てられております。 そして、この基金をつくるに当たりまして、私どもといたしましての考え方を各都道府県に御通知を申し上げました。その考え方からいきますと、この基金は果実運用型でひとつ運用したらどうだろうかという問題。それから、この運用益を使って行う事業というものは地域の実情に応じて各種の民間団体が行ういろいろな事業の助成に充てるということにしていただいたらどうだろうか。それから、この基金の運用益というものが地域の実情に応じて実施するという考え方からいきますと、国庫補助対象事業というものには除外して運用していった方がいいんじゃないだろうか。こういうようなことを骨子にいたしまして、この財源を地方財政計画に計上したところでございます。
○岩本久人君 私が一番お願いしたいのは、七千八百だか、約八千億ぐらい今まで積み立てされておるということですが、基金として積み立てていても現在物すごい低金利で果実に大きなものは期待できない。勢いそれを全国に分散しているわけだから有効に機能してないんですよ、具体的にいえば。だから、そういったことを考えてみると、緊急にして切実な高齢者対応を迫られているところがたくさんあるわけですから、そういった現状を踏まえて、できたらハード部分も含めて活用してもいいよということにしてもらえないかということをお願いしたいんですが、そのことについてひとつよろしくお願いしたいと思います。
○政府委員(湯浅利夫君) ただいま申しましたとおり、この地域福祉基金を地方財政計画に掲上するに当たりましては、先ほど申し上げたような果実運用型の基金というものを創設いたしまして民間のいろいろな活動に助成をしていただく、こういうことを期待いたしまして財政計画で掲上したものでございます。 具体的な財政措置といたしましては、地方交付税の基準財政需要額に算入するという措置を講じたわけでございます。先生も御案内のとおり、地 方交付税の基準財政需要額に積み上げたということは決して条件を付したりあるいは使い道を制限するということではございませんで、こういう考え方をひとつ頭に入れて財源を計上したということを各自治体にもお知らせ申し上げたわけでございますが、その基金の設置とか運用方法については、あくまでも地方団体がその地域の実情に応じまして基金の設置の趣旨、目的に沿って自主的に運用すべきものだというふうに考えているわけでございます。 そういう意味におきまして、その基金が有効にそれぞれの自治体で活用できるということを私どもは期待した一いと思っておりまして、ソフト、ハードという問題につきましては、それぞれの自治体の実情に応じて自主的に御判断をいただくべき問題ではないかと思います。
○岩本久人君 私もこの創設のときから関心がありますので一生懸命勉強してみましたが、現状は私は必ずしも有効に機能していないと思うんです。どこがどうだということは言いませんが、だからひとつ今言われた答弁を含めて、できるだけその趣旨が徹底をするような生きたお金の使い方になるように今後とも努力をしていただきたいと要望しておきたいと思います。 次に地域福祉推進特別対策事業について、この中身と実績について今後どうされるか、できるだけ簡単にお願いしたいと思います。
○政府委員(遠藤安彦君) お尋ねの地域福祉特別対策事業でございますが、中身につきましては、これはゴールドプランに移行をいたしまして平成三年度から実施をいたしておるものでございます。 ゴールドプランは補助事業を主体としておりますので、いわゆる単独事業として高齢者の保健福祉だとか地域福祉だとかそういったものがハード事業としてできるというようなことで想定をいたしております。特色としては、やはり地域総合整備事業債の特別分を許可して、その元利償還金あるいは物によっては事業費の一部が地方交付税で措置されるというところに特色があるわけであります。 中身の具体的なものは、余り細かく申し上げても時間があれですので代表的なものを申し上げてみますと、例えば歩道の段差の解消であるとか、スロープやエレベーターの設置などの公共施設の改良とか、それから総合福祉センターや高齢者のためのスポーツ施設といったような整備事業がいろいろ実施されております。実績というお尋ねがございましたが、平成四年度で申し上げますと、三百七団体で実施されまして事業費で約千三百億という実績が残っております。 それから今後の問題でございますが、この中には例えば平成四年度から公立の看護系の大学、短大の整備事業も入れる、この地域福祉推進特別対策事業の例によって支援するとか、あるいは平成五年度からは公立の看護婦等の養成所の整備事業も加えていくというようなことでありますが、いずれにいたしましても、高齢者保健福祉推進十カ年戦略がございますので、これの地方単独版として継続をしてまいりたいというように思っております。
○岩本久人君 次に、自治大臣にお伺いをいたします。 政府は、きょうのマスコミ報道を見ますと、十三日にも新総合景気対策ということで少なくとも十兆円以上という大型な予算を組むというような発表をなされるようでありますが、そのこと自体は私はいいことだと思います。 要は、ではこれはだれが一体執行していくかというと、突き詰めていけば全国の自治体職員がやっぱりかからないとできない。しかし現状は、それぞれ技術系や何かは三六協定をやっておりますが、もうパンクして特別延長特別延長という状況にもなっているわけです。そこへもっていってさらにということですから、実はそれを受ける方は大変なんです。だから、この執行に当たっては、例えば自治体職員の大幅な増員等も避けて通れないということも覚悟をした上でやってもらわないと困るということですから、その点についてどう思われるか。 それと、片や業界側も実は今年度事業もかなり繰り越しをしなければならないように、人手不足等もあってもうあっぷあっぷしているというのが実は現状だと思うんです。ですから、そういった事業の執行体制について、対業界の指導を含めてどのように考えておるのか、ひとつ自治大臣、閣僚の一人としてどう思われるか、お願いいたします。
○国務大臣(村田敬次郎君) 地方の公共事業の執行について、岩本委員から非常に適切な御指摘をいただきましてありがとうございます。 地方財政計画におきましては、地方公共団体の職員定数に関しましては行政改革の見地から国家公務員同様厳しい定数管理を行っておるのは御承知のとおりでございます。土木関係職員や企画関係職員につきましても、単年度の公共事業の事業量の増加に応じてルールをつくりましてこの執行体制をやっていこうという考え方でございますが、この地方公共団体の定数計画の状況をも勘案いたしまして、公共投資十カ年計画の着実な推進、それから総合経済対策の円滑な推進を図るために土木関係職員五千百六十一人の増員措置を講じたところでございます。地方団体の実態に即した状況に配意をしていきたいと思っております。 また、自治省としては平成五年度の地方単独事業を含む公共事業等の円滑な執行管理を図る観点から、債務負担行為の積極的活用、契約事務の迅速化、都道府県段階における市町村施行事業に係る事務処理の促進等によって公共工事の発注の平準化等を図っていきたい、このように考えておるところでございまして、公共事業の執行体制についてできるだけ万全を期していきたい。特に単独事業の増加等があるわけでございますので、これに対応してやってまいりたい、このように承知をしております。
○岩本久人君 業界の指導はどうなりますか。
○国務大臣(村田敬次郎君) 業界の指導等につきましてはいろいろな不祥事も起こったところでありますし、本当にこれからの公共投資の堅実な運営ということを考えながら対応してまいりたい。そして、業界にもその覚悟をしっかりとしてもらいたい、このように思っております。
○岩本久人君 若干違うんだけれども、次に進みましょう。 次に、先ほど上野議員が選挙制度改革についていろいろやりとりをやっておられましたが、それに追加して、どうしても所管大臣である自治大臣にお伺いをしておかなければならないことが一つあります。それは、今国会の最大のテーマである選挙制度改革を含む政治改革法案を何としても与野党が合意してできるだけ早く成立させなければならないと思っています。 そこで、この選挙制度改革というものが成立をしたと、すると思いますが、したということになった場合、それから選挙施行するまでの周知期間といいますか、いつになったら次の選挙を実施することができるのか。この期間を実務的に見てどの程度と思っておられるのか、具体的にお伺いいたします。
○政府委員(佐野徹治君) 先ほどの上野委員の御質問に対しまして大臣の方からお答えを申し上げましたとおり、新たな選挙区割りを必要とする新制度が成立いたしました場合には、その選挙区割りのための一連の手続が必要となります。また、一定の周知期間も置かなければならないと思われるわけでございますけれども、これらの準備が整い次第、できる限り速やかに実施されることが望ましいと考えておる次第でございます。 なお、お尋ねのどの程度の周知期間が必要かということにつきましては、やはりこの国会におきます公職選挙法の一部改正法案等の審議、それからこれが成立いたしました後選挙区法案の審議がございますので、それらの際に各党間で御論議いただければありがたいと思っている次第でございます。
○岩本久人君 最後のところが聞こえなかったか ら、もう一度お伺いいたします。
○政府委員(佐野徹治君) 公職選挙法の一部改正法案の審議がこの国会でなされると思われますし、また、これが成立いたしました場合にはその後に選挙区割りの法案の審議が行われることになるのではないかと思われます。それらの御審議の際にそれぞれ各党間で御論議をいただければありがたいということでございます。
○岩本久人君 自治大臣に伺いますが、宮澤内閣は不退転の決意でこれをやると言っているわけです。ということから考えると、宮澤内閣の主要閣僚の一人として、法案が成立した後、ではどれぐらいあればその新しい制度で次の選挙が可能か、そのことについて自治大臣の具体的なお答えをお願いいたします。
○国務大臣(村田敬次郎君) これは今選挙部長がお答え申し上げましたとおり、新制度が成立した場合には、小選挙区の場合はその区割り作業が行われる、それから国民への周知期間が要る、こういうことでございますが、選挙制度そのものは各党間で御論議をいただくわけでありまして、どういう形に落ちつくか、それはまだ今の段階では予測をすることが困難であります。 困難でありますが、私は先ほど上野委員の御質問にお答え申し上げましたとおり、いまだかつてないぐらい政治改革への高まりが各党間で行われておる。しかも、今まで四増四減案であるとかあるいは九増十減案であるとかそういうことに関する論議が非常に熱心に行われておりまして、天のときはまさに来りつつあるということを感じておりまして、この新制度が成立すれば、最も早い期間に周知徹底をして実行していかなければならない、こういう覚悟を持っておるわけでございます。 宮澤総理のこれに対する決意も極めて強い並み並みならぬものがあるというふうに私は感じておりまして、宮澤内閣の閣僚の一人として最大限の努力をしていく覚悟でございます。
○岩本久人君 いや、覚悟はいいんですよ。決意もいいんですよ。成立した場合、周知期間は最低どの程度必要と思われますかと、例えば一カ月とか二カ月とかということを聞いているわけですよ。大臣に頼んだんだよ、これは。
○政府委員(佐野徹治君) これから自民党案、それから社会党・公明党案、またその他の政党におかれましてもそれぞれの案をお持ちでございます。政治改革特別委員会でいろんな議論がなされると思います。どういう形でこれから進んでいくのか、そういうことが関係ございますので、先ほど私お答えさせていただきましたとおり、この国会、それからもし成立いたしました場合には選挙区法案の審議もございますので、そこで御論議いただければありがたいということでございます。
○岩本久人君 僕の貴重な時間をそのようなことで使ってもらっちゃ困ります。大臣に僕は聞いておるんですよ、一週間とか十日とか一月とか二月とか、どの程度だと思いますかと。お願いいたします。
○国務大臣(村田敬次郎君) 岩本委員の御質疑、私はよく気持ちわかるんです。 ただ、私どももいろいろと実は相談をしておるのでございますが、各党が御相談をされ、いよいよ本会議とか委員会であるとかそういう場における審議がどのような形になっていくかということを考えてみますと、今の段階で何カ月ということをずばりとお答えするのが非常に難しいんです。その事情は察していただいて、できるだけ速やかに対応し、また実行したいという決意を表明することによって御推察をいただきたいと思います。
○岩本久人君 時間がありませんので、やむなく次に進みます。いよいよ本題に入ります。 連日、こういうことで次々新しい疑惑、事件、初めて耳にするようないろんな問題が次々に金丸元副総理の巨大脱税事件に関して出てくる。そのたびに宮澤内閣の支持率はずんずん落ちるということではないかと思うんです。宮澤内閣の主要閣僚の一人として最近におけるこういう状況をどのように思っておられるのか、基本的見解をごく簡単に述べていただきたい。
○国務大臣(村田敬次郎君) 非常に重要な御質問だと思います。 連日のようにああいうふうに新聞に報道されることがいかに国民の心理にマイナスの影響を与えるかということは感じておるわけでありまして、したがって宮澤総理としてはこの政治不信にしっかりと対応しなきゃならないという決意を先般も自民党の両院議員総会でお述べになりました。私はその場におりまして、宮澤総理の決意が容易ならぬものであるということを感じておるわけでございます。今までの国会の御答弁におきましてもそれを感じるわけでございまして、私は閣僚の一人として誠意を持ってこれから対応していく、そしてそれを国民にも理解をしていただくことに最大の努力をしていかなければならない、このように思っております。
○岩本久人君 では、個別の問題に入ります。 四月二日に、東急建設五島社長は二年前の山梨知事選挙のときに金丸氏側のたび重なる要請で五百万円を出して使途不明金として処理したということですが、では、山梨の小沢候補の選挙の収支報告にその中身があるのか、あるいは金丸氏の政治団体にあるのか、その点についてまず伺います。
○政府委員(佐野徹治君) 金丸前議員の指定団体である新国土開発研究会の平成三年分の収支報告書を確認いたしましたところ、収入の寄附の内訳の欄に東急建設の記載はございません。また、平成三年二月の山梨県知事選挙の際の小沢澄夫候補の選挙運動の収支報告書により確認いたしましたところ、寄附者の欄に東急建設の記載はございません。
○岩本久人君 では、法務省と警察庁に伺いますが、間違いなく金は出した、しかし出したところにはどこにもないということになると、これは一般的に言って窃盗なんですか横領なんですか、背任なのかあるいは詐欺なのか、どういう罪が構成されるのか、双方に伺いたいと思います。
○政府委員(國松孝次君) 今お尋ねのありました件でございますけれども、警察におきましては具体的な事実関係を把握いたしておりませんので、それにつきましてどのような犯罪が成立するかということにつきましては、ここでお答えはちょっといたしかねるところでございます。
○説明員(大泉隆史君) ただいま警察当局からもお話がございましたように、具体的事案における犯罪の成否は具体的に収集されました証拠に基づいて判断される事柄でございまして、法務当局としては個別の犯罪が成立するかどうかという点についての答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
○岩本久人君 警察庁長官に伺いますが、一般論として、今回のこれは五百万ですが前々回の新潟知事選挙では佐川から三億も出たと。一億は入っていたが二億はどこへ行ったかわからないと。その一億のために金子知事はやめられたというようなことなんですが、いずれにしてもこのようなことは国民の大多数は納得できないことです。にかかわらず、今両名の方が言われたように、結果としては犯罪の構成はないというようなことでいいんですか。そのことについて長官の見解を聞きたいと思います。
○政府委員(城内康光君) 法令違反の事実が確認できましたら、私どもは厳正に対処いたすという姿勢でございます。しかし、ただいま刑事局長が答弁いたしましたように、具体的な事実関係というものがやはりはっきりするということが大前提でございまして、それがはっきりしないのにどうかということをちょっと申し上げるわけにはいかない、こういうことを申し上げたわけであります。
○岩本久人君 時間がありませんから談合問題に入りますが、先般のこの委員会でも私は山梨におけるこの金権、利権構造、これは大変失礼ながら本家は山梨ではなくて島根だと思っておるんですが、全国的にそういうのはあるんです。公共事業を発注する、指名競争入札でも必ず談合がある、落ちたところは三%から五%の裏献金をリベートとして上納すると、この制度ですね。 ということは、よく考えてみると三%五%出し ても十分にペイするということなんですね。ということは公共事業の発注の設定単価に問題があるのではないかということが一つ。それと、入札制度を今度見直すということのようですが、それはどのようになっているのか、建設省に伺いたいと思います。
○説明員(城処求行君) まず、私どもの工事を発注するに際しての積算の考え方について御説明を申し上げます。 建設省が工事を発注するに当たりましては、予算決算及び会計令によりまして取引の実例価格に基づいて予定価格を定めることと規定されております。予定価格の内容でございますが、これは工事の施工上必要な材料費でありますとか労務費等から成ります直接工事費、それから施工のときに共通的に必要になります共通仮設費、さらに工事を管理するために必要な現場管理費、それと一般管理費等こういったものを合わせて定めることになっております。 その内容をもう少し申し述べさせていただきますが、直接工事費のうちの材料費につきましては、公益法人、これは財団法人建設物価調査会あるいは財団法人建設調査会というところが毎月発行いたします物価資料といったものに基づいて決めております。それから労務単価につきましては、建設省、運輸省、農水省共同で実態調査をいたしまして、その結果をもとに大蔵省とも協議をして決めさせていただいております。さらに、施工単位ごとに必要となります所要人員等につきましては、工事の実績に基づきまして標準的な歩掛かり等を決めさせていただいているということでございます。 少しはしょりますが、共通仮設費というのは現場での工事の準備費用、あるいは現場管理費というのは労務管理費とか福利厚生といった内容になります。さらに一般管理費等につきましては、財務諸表というものを分析させていただきまして、民間の取引に関する事項といったものは除外するというような措置をいたしまして定めているところでございます。 的確に実態を把握いたしまして、積算に努力してまいりたいというふうに思っております。
○説明員(風岡典之君) お答えいたしたいと思います。 私の方からは入札契約制度につきまして建設省で現在どういう方向で改善の見直しを行っているかということについてお答えをいたします。 最近の建設業界をめぐる大変厳しい批判、また入札契約制度につきまして運用上不透明な点があったのではないか、そういう御指摘をいただいておりますことを私ども大変重く受けとめているわけでございまして、去る三月二十九日でございますけれども、今後の入札契約の改善について建設省の対応方針というものを発表させていただきました。 現行の入札制度につきまして、より一層透明性、競争性を確保するという観点から、まず建設省の直轄工事におきまして平成五年度から新たな入札方式を導入する。具体的には、技術情報を幅広く募集しまして、入札参加者を選定するそういった方式とか、あるいは入札に当たりまして業者の方々に施工に関する技術提案を出していただくことを認めるそういった方式を導入することとして、本年度はトンネルとか橋梁等につきまして建設省関係で全体七十一件につきまして新しい方式を実施するということで、先般公表させていただいたところであります。 それからまた、入札手続面でございますけれども、さらに透明性あるいは適正を図るということでありまして、現在省内に入札手続の改善検討委員会というのを設けておりまして、一カ月ぐらいをめどに、具体的な検討事項としましては指名基準というのをより具体化するとかあるいは指名されなかった人に対して理由説明をする、そういった制度等につきまして今検討しているところでありまして、できるだけ速やかに結論を出して、そういった新しい制度で今後実施をさせていただきたいというふうに思っております。
○岩本久人君 時間が来ましたので、最後の一問です。 公共事業の適正な執行について、いかに今後チェックをしていくかという自治体の機能の問題ですが、その一つはやはり監査委員制度がもっとちゃんと機能するということだと思うんですね。私もかつて昭和六十年から県議会出身で、監査委員を二年ほどやっておりました。今思うと反省することしきりだったなと思うんです。そのときには財務監査しかなかったということですが、その後改正になったようであります。現在どのようになっているのか、それから改正になったならもう少しちゃんとなっていなければならないが、どうも十分機能してないということになれば、その辺の周知徹底がおろそかになっているのではないかと思いますので、その点については強く要望しておきます。 それでは、実情を聞いて終わりたいと思います。
○政府委員(紀内隆宏君) お触れになりましたように、平成三年四月に地方自治法改正をやっておりまして、それ以前は、地方公共団体の監査委員の一般的な監査の権限としてはいわゆる財務監査、財務に関する監査を行うこととされておりました。俗に言われるところの行政監査につきましては一般的な監査としては行えないということになっておりました。それを平成三年四月の自治法改正で新しく第二項というものを加えまして、そこで監査委員は必要があると認めるときは地方公共団体の事務または政令で定めるものを除く機関委任事務の執行について監査することができるという、いわゆる行政監査ができる、こういう方向に改正されたわけでございます。
○委員長(佐藤三吾君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時二十九分休憩 ――――◇――――― 午後一時三十分開会
○委員長(佐藤三吾君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、地方行政の改革に関する調査を議題とし、地方行財政、消防行政、警察行政等の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○関根則之君 大臣がお見えになるまで、事務当局に二、三お尋ねをいたします。 今、地方分権を進めなければならないということでいろいろな議論がなされているわけでございますけれども、その中で地方分権特例制度でありますとか中核市、広域連合、こういった問題が調査会等でも答申の課題になっているわけでございます。先日も、五日でございましたか次官会議でパイロット自治体に関する実施要領の決定があったというふうに伺っておりますが、一つの試みとして非常におもしろい制度ではないかと私どもも期待をいたしておりますけれども、このパイロット自治体につきましての状況、それからそれに取り組む考え方についてお伺いをいたします。
○政府委員(紀内隆宏君) お尋ねの地方分権特例制度につきましては昨年の十二月八日に閣議決定を行ったわけでございまして、そこでは制度の趣旨、目的あるいは対象地方公共団体、申請及び指定というものについての骨子を決めたわけでございます。 それの実施要領につきまして先般四月五日の事務次官会議で決定を見たところでございまして、その中身をかいつまんで申し上げますと、まず対象の地方公共団体につきましては、原則として人口二十万とありますが、それにこだわらずに弾力的に運用していくというふうなこと。また申請の手続につきまして、その資料であるとか関係都道府県との協議の結果の意見であるとか、あるいはその申請はいつまでにやればよろしいかという点では、ことしについては八月末、以後毎年六月末というふうな形で考えていると。また指定の手続につきましては、総理大臣が各省庁の検討結果を示して、指定についての検討を本部に命ずる、それによって本部の合意に基づいて市町村を指定す る。それから、特例措置の申請の取り扱いとか本部の構成員であるとかそういうことについての要領を定めているということでございます。 それで、とりあえずパイロット自治体になろうとするものはことしに限っては八月末までに申請する、こういう扱いになっておりますので、私どもといたしましては、まずその四月五日の実施要領そのものにつきまして早速地方公共団体に周知方を図ったところでございまして、今後具体的な運用に入るわけでございますけれども、できるだけ地方公共団体のもくろみに沿って例えば許認可等の権限が最もそれに適したように弾力的に運用されるよう中身の充実に配慮してまいりたい、このように考えております。
○関根則之君 いろいろ基準も定められているようでございますけれども、できるだけ弾力的にこういう制度は運用をしていただきたいと思います。 それから、中核市の問題でございますけれども、私は基本的にそろそろ第二次の町村合併、市町村合併というようなものも考えていかなければいけない時期に来ているんではないか、そんな感じがしておりますが、いずれにいたしましても、基礎的な地方公共団体であります市町村の機能を強化していく、財政力もつけていく、そういう方向で地方自治の充実というものを考えていかなければいけないだろうと思っております。 そういう中で、政令指定都市の基準の実際の運用が非常にこのごろは難しくなってきてしまって、実際の指定は八十万ぐらいの線ではないかと思いますが、そうなってきますと、標準団体が十万ですか、それと八十万の間に自分で相当大きな力を持っている都市があるわけでございますけれども、そういったものについてできるだけ自主的な行財政運営ができるようにしてやる、制度の上でも優遇をしていく、そういう行政的なインセンティブを与えてやる、またそういうものを進めていく制度というものが必要なんじゃないかという感じがいたします。そういう考え方の上に中核市の問題が議論をされているんじゃないかと思いますし、非常にそういう意味では私は結構なことだと思います。 また、これは府県連合まで考えたものだと思いますけれども、広域連合の議論が出てきておりまして、できるだけ早く実施をしたらどうか、こういう声があるわけでございます。聞くところによりますと、来年の通常国会ぐらいまでには法案を間に合わせて準備を進めていこうか、こういうような動きもあるようでございますけれども、最近の中核市、広域連合の状況につきまして様子をお伺い申し上げます。
○政府委員(紀内隆宏君) まさにお話しいただきましたような観点から中核市の議論を進めているところでございます。また、広域連合につきましても、都道府県、市町村のそれぞれで組む場合、あるいは都道府県と市町村で組む場合、そういうものも想定して検討が進められているわけでございます。 恐らく今月、もう少したちますと本答申をいただけることになろうかと思っております。本答申が出た暁には、それの法制化に向けての所要の作業がございますので、そういう点を整理し、関係省庁と協議を整えながら、あとうことならば来年の通常国会に持っていくというふうな決意で臨みたい、このように考えております。
○関根則之君 答申の出方との兼ね合いもあると思いますし、実際問題、法律にしていくということになりますと、いろいろ難しい各省折衝を初めとしてございますから簡単にはいかないとは思いますけれども、ぜひひとつできるだけ早い機会に法案としてまとめて制度化できるように御努力をお願い申し上げます。 大臣がお見えになったようでございますので、大臣にまず御所見をお伺いしたいと思います。 先ほども申し上げましたけれども、地方分権、地方重視の政治をこれからやっていかなければならない、これも大方の国民がそのように考えていることではないかと思います。残念ながら、それが遅々として進まない。ことしは明治百二十六年ですか。明治二十二年に市制、町村制が施行され、また昭和二十二年に地方自治法が施行されましてから正確には四十六年、約半世紀を間もなく迎えるわけでございます。そういう地方自治の歴史から考えましても、そろそろこの辺で本当に名実ともに充実した地方自治制度というものを実現していかなければいけない、私どもそれを悲願としているわけでございます。そういうことを実施していく上で、今の時期というものは私は非常に絶好のチャンスではなかろうか、そんなふうにも実は考えているわけでございます。 先ほど大臣の御答弁の中に、天の時だというお話が二回ほど出てまいりまして、ああ大臣もやっぱり同じような考え方をなさっているのかな、そんなふうに理解をさせていただいたわけでございます。私なりに最近の世界の情勢というものを振り返ってみましても、戦後長い間続きました米ソの冷戦構造というものが世界史的には終えんを見たわけでございます。しかし、それで終わったかと思いましたらとんでもない話でございまして、あと地域的な紛争でありますとか民族的な紛争、こういうものが多発をいたしているわけでございます。 人類というのは発生が一つのところから出てきているようでございまして、世界各地に散らばって生活をし、国をつくり町をつくっているようでございますけれども、何か見えざる手みたいなもので信号があるのかわかりませんが、お互いに相呼応しているようなそういう面があるんじゃないかと思います。けさの新聞などでも、アゼルバイジャンでまた内紛が起こっているようでございますし、セルビア、ボスニア、これも国内の紛争というのは大変な問題が起こっております。ソマリアでありますとか、あるいはカンボジアへ我が自衛隊を出しておりますけれども、こういった地域で、世界で同時多発的にいろんな問題が噴き出してきてしまっているわけでございます。 そういう政権抗争というものが起こっているわけですけれども、単にこれは政権だけの争いの世界史的な問題の発生じゃないんじゃないかと私は思っておりまして、政治や経済や社会のあらゆる面にわたりましてシステムの転換が今行われている。また行われようとしているんではないか。言ってみますと、世界の大変車の時代の真っただ中に私どもはいるんじゃないか。ソ連のこと、東欧のことだと思っていたら大間違いなんであって、日本自身もそういったシステムの大転換の波に洗われていると言ってもいいんではないか。そんな感じが実はしているわけでございます。 例えば政治改革が今我が国の最大の政治課題になってきているわけでございますけれども、これは何も我が国だけの問題だけじゃなくて、お隣の韓国とかイタリアで政治的なスキャンダルを契機といたしまして政治システムの見直しをやろうではないかという機運が起こっているわけでございますし、また選挙制度の改革は、今小選挙区制を軸として自民党案ができましてこれから取りかかろうとしているわけでございますけれども、聞くところによりますと、イギリスでは小選挙区制のもとで余りにも死票が多いためにそろそろ見直したらどうか、そういう議論が行われているということも物の本で読ませていただいたわけでございます。 そういう中にありまして、今度の我が国の政治改革というのは、単に選挙制度の改革だとか政治資金の改革だとかこういう問題、もちろん大きな問題ではございますけれども、ただそれだけに終わらせてしまってはいけないんじゃないか。政治の仕組み、国と地方を通じての政治のあり方、行政の仕組みをどうしていくんだと、そういうところまで発展をさせて、もちろん行政改革を当然その中に含みまして見直しをしていく。そういう機会として受けとめて、そのために必要な改革をこの際思い切って実施をしていくべきではないか。そんな感じがしてならないわけでございます。 そういう意味から申し上げまして、長い間の懸案であります中央の権限を地方に移譲していく、 そしてそれに見合った財源を地方に渡していく、自主的な行財政運営が地方により余計できるようにしていく、そういう改革をぜひひとつこの際大きく前進をさせる機会としてとらえていくことができないのか。 時あたかも、長い間自治省や地方自治の現場で経験を積まれ大変な見識をお持ちの村田自治大臣を私どもはお迎えすることができまして、地方自治関係者は、大変喜んでお迎えをしたわけでございます。大臣に対します期待は極めて大きいわけでございますので、ぜひひとつ大臣に、この自治大臣御就任をいただきまして懸案でございます地方分権の進展のために御努力をいただきたいと思うわけでございまして、そのことにつきます大臣の取り組みにつきましての御見解、御所見を賜れればありがたいと思っております。
○国務大臣(村田敬次郎君) 関根委員から地方自治、地方分権全般についての御質問がございました。 御指摘のように明治以後百二十年になるわけでございますが、そのとき初めて日本の近代国家というものが成立をいたしました。そして、午前中の御質疑に申し上げたとおり、当時、東京は百十五万人しか人口のない、日本随一の地方公共団体ではございませんでした。しかし、この百二十年の間に東京は一極集中し、人も物も金も情報も全部集めてしまったために、地方自治制度からいえば非常に跛行的な状態が来ておると私は思っております。 明治の初年には人口は三千万しかなかったんですが、今一億二千万持っておる。しかも東京は明治初年の十倍であって、地方の府県では一・八倍とか一・九倍というのが多いのでございますが、市町村によっては過疎のために明治よりもずっと人口の減ってしまったところもある。こういう中で地方自治というものをどうやって打ち立てていくかというのが関根委員の大きな御質問の趣意であろうと思います。 まず市町村でありますが、明治初年には七万ぐらい市町村の数があったと言われます。やがて、昭和二十年代になって一万数千というところになったのでございますが、市町村合併促進法等によって現在は三千数百になっております。そして、都道府県は明治の初めのころに四十七都道府県というものが確定をいたしまして、沖縄の問題を入れますと、現在に続いておるわけでございます。したがって、その間の百年以上の時日というものは地方分権、地方自治制度について非常に大きな問題を投げかけておると思います。 したがって、まず広域行政に対応しなければならない。広域行政というのは例えば四十七都道府県でいえば道州制を実施するか否か、あるいは都道府県連合を実施するか否かというような問題があります。それから三千数百の市町村は、例えば人口の非常に大きな大都市でも、あるいは私のふるさとにあります富山村という村は今人口二百余りしかありません。明治初年には八百ぐらいあったと言われております。それだけ過密過疎が大変な状態で進行してしまった。したがって、大都市には政令都市としての特別の自主制度が施行されておりますが、それ以外の都市と政令都市との間で同じ地方自治法の市町村として律していけばいいかどうかという大きな問題があります。 広域行政という観点から、これについても例えば中核市制度あるいはパイロット制度というような提案がなされております。したがって、行革審の答申あるいは地方制度調査会の答申等々、広域行政に対してどういうふうに対応していくかという大きな工夫であろうかと思います。大方向としては中央政府は外交や防衛のような権限を持つ、そして小さなしなやかな政府、地方分権、地方自治の制度は住民に直結した行政をしっかりと行う地方公共団体、こういうふうに考えるのが基本的な筋だと思いますが、その中で現在はまさに私は天の時と申し上げましたが新しい試行錯誤の時代が来ておる、この機会に広域行政のこともしっかり実を上げていかなきゃならないし広域行政との関連において政治改革もなし遂げていかなきゃならぬと思います。 午前中の政治改革のお答えにも申し上げましたように、ただ単に選挙制度の改革とか政治資金規正法の改革であるとかそれだけでは目的は達しない。まさに、広域行政の観点から都道府県連合あるいは道州制も見据えなきゃならないだろう、市町村のもう一回大きな合併も考えなきゃならないかもしれないそういった時点であると私は思っておりまして、政治改革というのはそういう大きな問題点を含む課題である。 そして、その判断の原点は、それが国民のためになるということであって、関係各省のためになるとかそういうことではございません。そういう大きな視点に立って日本の二十一世紀へのグランドデザインを決めていかなきゃならぬ。これは、国土庁等で示しております三全総、四全総にもそういう広域行政の理念がはっきりと出ておるわけでありまして、こういうときに一緒に地方自治を、地方改革を、地方分権をやっていこうということを考えておるわけでございます。 権限の地方への移譲、財源の地方への移譲、これはまさに二十一世紀に向かう私は日本のグランドデザインであると思っておりまして、関根委員のお考えになっていることと志を一にするところではないかと思っております。 以上、まず全体についてのお答えを申し上げました。
○関根則之君 先日も第三次行革審の中間報告がなされまして、その中では、二十一世紀を展望して、望ましい地方行政制度をこれから議論をするその際に、従来から議論されておりました道州制の問題にまで突っ込んでいろいろと検討をすべきだと、こういった議論がなされております。 大臣、どうかぜひお力を十分に発揮していただきまして、今まで、ややもすると問題が難しければ難しいほどちょっとまあ先送りでというようなこともあったんじゃないかと思いますけれども、こういう変革期でございますから、こういった基本的な問題につきましても積極的に、道州制なんという問題になれば今の政治改革なんか吹っ飛んでしまうような、国家構造の骨格の変更を伴うような問題だと私は思うんで、そういう問題にも挑戦をしていくようにお願いを申し上げておきます。 国、地方を通じまして大変財政状況が苦しいわけでございます。しかし全体としては、自治省の皆様方に大変御苦労をいただいて、また地方行政委員会の先生方のお力もいただきながら、地方財政は年々充実の方向にはあると思うんです。歳入中に占める地方税収の割合も、昭和三十年が三四%、四十年で三五%、五十年には不況の関係もありましてちょっと下がりまして三一%と、三〇%台をずっと推移してきたわけです。昭和六十年に初めて四一%と四〇%台に乗りまして、ピークは六十三年ですか、四四%。決算でそこまでいったんですが、その後ちょっと落ちまして、今回の不況もありまして平成三年度のこの前出されました数字では四一%に落ち込んでおります。 交付税を加えました一般財源でも、昭和六十年代になりましてから六〇%台に到達をして本当に地方団体関係者は喜んでいたわけですが、平成元年の六二・七%をピークに、ここまた少し落ちてきているわけです。これは経済の変動に伴って税収が動くわけですから、それは国、地方を通じての税収の両方がそうですからやむを得ない面もあると思います。しかし、そういう中で、今回四千億の交付税の国の方への貸し付け、貸し付けじゃないのかもしれませんが、減額措置を講じているわけでございます。 こういう状況の中で、地方財政の運営に心配する向きもありますから、心配はないんだということであればその旨をひとつ答弁いただきたいと思いますし、これからの地方財政の運営につきまして何といいましても自主財源、一般財源が大切なのでございますから、その方面の充実につきまして、大臣の考え方をお聞かせいただければありがたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 今後の進め方でござ いますが、地方自治法などで定められておる地方の権限というものを法律的にももっと強化しなきゃならないのは当然でございます、しかし、実質的にこれを移譲していくということが必要でありまして、まさに私は、地方分権、地方自治の問題は超党派の問題だと思っております。したがいまして、各党でいろいろな御議論をいただくことに心から非常に尊敬を申し上げておるわけでございます。 地方の財源は、地方交付税を含めて計算をいたしますから、一般財源としてはふえてきておるわけです。昭和二十四年のシャウプ勧告当時から、国の事務、府県の事務、市町村の事務というのを分割して考える考え方が非常に強いのでありますが、これは予算委員会等で宮澤総理がお答えになりましたように、法律で書いてある以上に財政的にも権限的にももっと強化をしなければこれからの世の中に対応できないんだということが根本でございまして、私は、その意味で交付税という一般財源をもっと拡大してやっていかなきゃならない、それにはどうしたらいいかという個別論が出てくると思います。 それからまた、地方権限の強化ということになりますと、実質的には許認可権はちっとも減ってないということが言われるわけでありますから、具体的に住民の福祉に直結する権限の分配が必要であるとも言っておりまして、それは地方財政上及び権限上ともに並行をして行っていかなきゃならないと思います。 大都市の発展は無際限に膨張をさせてはならないのでありまして、これは、東京都民の方々のためにも日本国民のためにも一極集中を排除して地方分権を確立する最も大切なときだと、こういう観念をしておりまして、その方法としては多極分散型の国土、つまり真珠のネックレスのような大中小の玉が輝くような地方自治をやっていきたい、こういうのが私の根本のねらいでございます。 したがって、そういった目的に向かって逐次制度改革及び住民の意識の改革をやっていかなきゃならない。政治改革も根本はそこにあると思っておる次第でございます。
○関根則之君 時間がございませんので、大臣の御決意をちょっとお伺いしておきたいと思います。 暴力団対策法が施行されまして一年とちょっと経過をいたしました。その間、警察の大変な御努力もいただいて、暴力団からの離脱者が増加をするとか暴力団内部の動揺も見られまして、全国的に暴力団排除の機運が非常に高まってきておることは大変結構なことでございます。警察当局並びに関係者に対しまして、心から敬意と感謝を申し上げる次第でございます。 今、国会に新しく改正法も出ているようでございまして、さらに徹底して、この暴力団というのはまさにアウトローでございますから、法治国家におきましてアウトローが白昼公然と存在をする、しかもそれが何十年と続いておる、そういうような状況というのは日本国として非常に恥ずかしいわけでございますので、取り締まりの徹底を期していただきたいと思います。ぜひ大臣の御決意を承りたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 地方自治、地方分権についても申し上げましたとおり、また治安の維持に当たる国家公安委員会なり警察庁におきましても、私は新しい時代が来たと思います。 明治時代に、警察制度を日本にしいた中心になりました川路利良という人がおるのでありますが、この人の言葉に、「ポリスは人民の保傅なり」という言葉があります。保傅というのは、養うお母さんという意味でございますが、まことにいい言葉だと思うのでありまして、警察庁の行政も今非常に広がっております。暴力団対策しかり、麻薬取り締まりしかり、あるいは外国人の入国についてのいろいろな問題しかり、まさに国際的になっていく部面。それから、広域に及んでいく部面、交通安全対策、その他いろいろあるのでございまして、特に暴力団対策はそういう重要な部面の一環であろうかと思います。 政府委員の方で、この問題についていろいろと研究をし、そして協力をし合っておるわけでございまして、私はその意味で今の警察体制は新しい大切な時代を迎えた、国民の期待に今こそ沿っていかなきゃならぬ、このように考えておりまして、暴力団対策についても今後ますますその重要性を発揮してまいる、このように思っております。
○続訓弘君 午前中の質疑の中で、上野委員が率直でかつ大胆な発言をされました。それは、時と場合によっては参議院の良識を示す伝家の宝刀を抜くべきだ、こんなお話でございました。それと関連をする質問をさせていただきます。 私は、景気浮揚対策はとにかく緊急の課題だということで、この席で何回も大臣に御質問申し上げました。そして所信もございました。二十二年ぶりに三月三十一日に、年度内に予算が通過したと。その背景には、やはり予党野党問わず景気の浮揚が国民的課題だ、こんな共通の認識のもとに予算がスムーズに議決されたんだと、私はこんなふうに認識しております。同時に、日本社会党、公明党、民社党は、二月の二十三日に四兆五千二百四十億円に上る景気浮揚策としての減税案を実は修正案としてお願いしました。そして、そのときの恐らく感触の中には、自民党はそれを実行する、こんな感触の中で私が今申し上げたような予算の経過があったんじゃなかろうか。 ところが、数日前の新聞を見ますと、自民党は所得税減税案に対しては見送るという感じのことが報道されております。それはまことにもって私どもの期待に反することじゃないか。そしてまた、国民世論にも反することじゃないか。財界人もあるいは学者も評論家も、挙げて景気浮揚策には有効な手段の一つとして減税が必要じゃないか、所得税減税が必要じゃないか、こんな世論もございます。 そこで、これはもう何回伺っても同じことでございますけれども、強い要望として、ぜひ政府・自民党が我々の願いをちゃんと聞き、受けとめて今後に対応していただくことを強く要請いたします。 次に、具体的な質問でありますけれども、大臣は所信表明の中で、「私は、二十一世紀に向け、時代にふさわしい地方自治の確立のため最大限の努力を払ってまいる所存であります。」、こんなふうに述べられ、続けて、地方公共団体がその機能を十分発揮し、豊かさとゆとりを実感できる生活大国の実現のためには、国から地方への権限移譲、一層の地方分権の推進が必要だ、こんなふうに述べておられます。今、関根委員の質問にもこのことに対して所信をお述べになりました。 また、機会あるごとに大臣から、今や地方分権の時代だ、こんな公の場で発言もございました。そして同時に、自分は自治省出身だ、地方の経験もある、そんな経験を生かして自分が旗振り役になる、こんな力強い御発言もございました。地方団体関係者としては、そういう大臣の御発言に対して私は大変共感を持ち、また期待をしているところでございます。 そこで、重ねてでありますけれども、大臣の地方分権に対する決意のほどを伺わせていただきたいと存じます。
○国務大臣(村田敬次郎君) 続委員にお答え申し上げます。 私は、二十一世紀に向かう新しい地方分権、これこそまさに国のグランドデザインだと思っております。そして、法律ではなるほど各省相当地方に権限を移譲しておると申しますけれども、なおそういうふうになっていない実態は明らかに存在するわけでございます。 私が今入っておりますのは、続委員から御指摘いただきましたように、自治省の大臣室でございますが、これはかつては内務省であって中央集権の府でございました。今、自治省といえば地方分権の府であるということであります。非常にこの半世紀余りの地方自治、地方分権の変化の歴史というものが日本の地方自治の歴史を物語っておると思うのでございまして、したがって、私は財政の面でも予算の効率的使用をしていかなきゃなら ない。それには、国税の一定部分を譲与していく交付税制度、それから地方債のような許可制度、いろいろなものをしっかりと駆使して、国民の立場に立って地方分権を実施していかなければならない、こういう覚悟を持っておるわけでございます。 御指摘になりましたように、私は財政の最も貧弱な県におきまして今から三十年以上も前に財政課長などをやった経験もございますし、また、私のふるさとは愛知県で、これは財政的には相当程度の大県であると思われています。そういう意味で、いわゆる富裕県というものもそれからいわゆる農山村県と言われるものも、ともに地方分権の基盤の上にしっかりと国民が福祉を享受していくような地方分権をなすべきである、こういう私は考え方でございます。
○続訓弘君 首都機能の移転に関連をして御質問いたします。 村田大臣は、かねてから自民党の中で首都機能調査会の会長なり会長代理を経験しておられます。私が東京都におりましたときにも鈴木知事のところに何回もお見えになった。そして、一貫してこの首都機能移転に対する情熱を燃やし続けられました。その結果、昨年の十二月には首都機能移転基本法というのが通ったわけであります。そして、過般の予算委員会で、我が党の広中和歌子議員の質問に対して、首都機能の移転は即地方分権に通ずるんだ、したがって何としてもこれを国民の理解を得てやり通したい、こんな力強い発言がございました。 そこで、大臣は首都機能の移転と地方分権とのかかわりについてどんなふうに考えておられますか、そのことを御説明願いたいと存じます。
○国務大臣(村田敬次郎君) 私は、首都機能移転が東京都のためにもなる、そして日本国全体のためになるという信念でございます。 これも一つ例え話を申し上げさせていただきますが、「菜の花の沖」という司馬遼太郎さんの、司馬遼太郎さんというのは非常に首都移転論者のように拝見するんです。この人が、江戸時代には経済の中心は上方であった、堺それから兵庫、京等の上方であった。当時は、何を船に積んでいって江戸へ持っていっても飛ぶように売れた。江戸は行政の当時から中心であったのだ。つまり、その当時は二眼レフの形であったと思うのでございます。 ところが、明治以来もうやむことのない首都集中が始まりまして、ついに一千二百万という巨大都市がこの日本に出現をいたしました。これ以上ほうっておけば、これはもう私が改めて申し上げるまでもなくよく御承知のように、災害の問題がございますし交通対策あるいは環境問題、ありとあらゆる問題が東京に集中をしておる。このままにしておいたら東京都民のためにも本当に不幸なことであるという、そういう観点から一極集中排除、多極分散型国土建設というスローガンが始まったわけでございます。 私は、この問題に取り組み出したのは昭和三十九年の河野一郎建設大臣の新首都の建設というあのときからでございまして、考えてみれば二十八年間この問題を追求し続けておるわけでございます。そして、自分の政治生活の続く間にこの問題を何としてでもなし遂げたいと思いましてこれを推進してまいりました。 御指摘のように、平成二年の十一月七日に衆参両院で国会等の移転決議がされました。そして、去年の十二月十日に国会等移転基本法ができたわけでございます。間もなく四月からその調査会が発足をするということで、先ほど申されました広中委員が委員として参画をされる調査会も今月の二十日前後には開かれるというふうに聞いております。ここのところを舞台として、しっかり一極集中を排除する。東京都民のためにもそれを排除し、多極分散型の真珠のネックレスのような国土をつくるというこういう理想でございまして、私はいつも言うんですけれども、この問題は与野党という区別が余りないんです。与与与与野党ぐらいかなと思っておりますが、そういう気持ちで推進をしてまいるつもりでございます。
○続訓弘君 首都機能の移転に対する都民の、あるいは鈴木知事、都議会の不安なり不満なりを要約すれば、私は以下の六つに要約できるんじゃなかろうか。 その第一は、東京は日本の政治、経済、文化、情報等すべての中心であり、今までは機関車的存在であった。それが移転を機会に衰退するのではなかろうか、こんな不安が一つあるんじゃなかろうか。 それともう一つは、都は、国の四全総の趣旨を体して、今まで都なりの多極分散型の都市に実は都市改造を行っている。特に鈴木知事は、マイタウン東京計画をつくって、それを公にして実は鋭意それの事業を進めておられる。そんな矢先に実は首都移転があったんではかなわぬ、こんな感じを持っておられるんじゃなかろうか。 それともう一つは、この首都機能の移転は経費的にも莫大な経費がかかるんではないか。東京都の改造よりもむしろ大変な経費がかかるんじゃないか。そういう意味では国民的な損失だというのが第三点目。 同時に、第四点目は、時間が大変かかるんじゃないか。 そして第五点目は、ブラジリアだとかキャンベラ等々、もう既に首都の移転が人工的になされているという実験の都市がございます。それらの都市でも、人工的につくられた首都というのは失敗をしていると。こんな言い方をして大変申しわけございませんけれども、そういう実績を踏まえるならば、日本における首都機能というものの移転も状況によっては成功するかどうかわからぬ。そんなこれは都民の不安ですから、そういう考え方があるんではなかろうか。 そして第六点目は、とにかく過去の歴史が示すように、非常のときなら別として、平時のときの首都移転というのは大変困難な問題が山積をするんじゃないか。 これら以上六点が私は都民の不安であり、同時に知事や都議会が問題にしている問題点だと存じます。 したがって、今大臣はどういう状況のもとでこの移転の計画を二十八年来続けてきたかその哲学的なことをお述べになりましたけれども、今申し上げた都民の六点にわたる不安に対して、わかりやすい、都民の幸せ云々というお話もございましたけれども、もっと具体的に理解、協力を得られるようなそんな御説明をいただければありがたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 非常に広範な視野にわたって論点を展開していただきました。拝聴いたしました。 大都市というものの考え方なのでございますが、リルケという詩人兼小説家がパリのことを称して、二十世紀初頭ですか「マルテの手記」の中で、人はみんなこの大都会に集まってくるらしい、しかし私はここでは毎日人が死んでいくとしか思えないのだという表現をしていますわ。私は、この表現は非常にうまいと思うんです、いわゆる江戸時代にあってはこのような巨大な都市はできなかったわけでありますから。 明治初年の東京は非常に水の豊かな緑の多いすばらしい都市だったということが言われております。それがわずか百年ちょっとの間に今の東京ができてしまった。こういうことでございまして、今、続委員が御指摘になりました東京都の鈴木知事とは、実は私はこの問題を国会で展開する初めからお電話を申し上げたり連絡を申し上げたりしております。 そのときに鈴木都知事が言われますのは、村田さん、本当にあなたは首都移転をやろうと考えておるのかと、こう言われますから、本当に考えておりますと言ったら、わかったと。それでは自民党へ一回私が出かけていって私の考え方を述べてみようとおっしゃって、お約束どおり自民党の調査会に来ていただきました。 そのとき都知事が申されたのは、一極集中排除ということは私は同感だ、多極分散型の国土をつ くるということは同感だと。そして先ほど続委員が御指摘になられましたように、しかし遷都ということは、東京に大災害が起こったときあるいは革命が起こるとき、そういうとき以外はできないと思うよということをおっしゃいました。そして、地方分権は私は大賛成だから、それについては積極的に村田さんやろうじゃないか、こういうことを言われたわけです。これは続委員が東京都の大ブレーンであられたわけでございますから先ほどの御質問の中にそのことがよく出てきたと思うのでございます。 したがって、東京が今のような頭でっかちの状態になれば脳溢血寸前だと思っているんです。脳溢血を起こしてしまうと血が全身にあふれるし、それは東京都民にも大マイナスになる。そういう視点で私は東京の一極集中を排除しなきゃならぬということを申し上げておるわけでございます。 そして経費でございますが、私は例え話として申し上げますのは、日米構造協議では十カ年間に四百三十兆円です。だから、そのうちの二十兆円ぐらいを二十世紀のうちに割くべきだ、それを財源にしてやっていこうじゃありませんかと。そして時間としては、私は、国会等移転の中心になる都市の決定、地区の決定は三カ年以内でやるべきだ、こう申し上げております。というのは、時をじんぜん過すればこのことはできるということではないからと、こういうことでございます。 それから、御指摘になられたブラジリアそれからオーストラリアのキャンベラ、これはまさに人工首都でございまして、行ってみて、正直言ってみそ汁のにおいのするようなそういう都市ではありません。長い間滞在したいと思われる都市ではないので、むしろ既成集落を中心にして五十万なり百万なりの都市をつくっていくのが新しい手法ではないかと思っております。 都民の方々の不安ということをおっしゃいました。これは続委員は当然真っ先にお考えになられることであろうと思います。私は、東京都民のためにもこの一極集中排除は脳溢血になるのを避ける大変妙法である、そして多極分散型の国土をつくることが日本人の個性にあふれた町づくりに沿うゆえんであるということを申し上げたいわけでございます。 六つの非常に重要な御質問に対してお答えになったかどうかわかりませんが、なお足らない点は続けて御議論いただきたいと思います。
○続訓弘君 大変ありがとうございました。 いずれにしても、今大臣は首都機能の移転は地方分権につながるんだ、そしてまた東京都民の幸せになるんだ、こんなお答えでありました。ぜひ都民の理解と協力を得ながら、この問題について対処していただきますことを要望申し上げます。 次に、ちょっと警察関係について御質問申し上げます。 実は、二月の十二日に委員長を初め私どもは歌舞伎町を視察いたしました。その際、あの世界一、もちろん日本一の繁華街といいますか、その新宿の歌舞伎町を見させていただきました。それで、実はあの視察から間もないころに、新聞に「中止弱った 新宿・歌舞伎町の機動隊パトロール」、こんな見出しの中で、「暴力団また戻るのでは」こんな新聞の夕刊が出ました。その記事の内容の中に、 「日本一の盛り場」東京・新宿歌舞伎町から暴力団を一掃しようと、警視庁が機動隊を動員して行っていた夜の浄化パトロールが取りやめられた。暴力団対策法の施行をきっかけに始まって一年。警視庁は「暴力団排除で一定の成果をあげた」と説明するが、地元の商店主からは「暴力団が完全に排除されたわけではない。元のもくあみにならなければ」と不安の声があがっている。天皇陛下の沖縄県訪問や皇太子さまのご結婚、さらにサミット開催など大型警備が目白押しのことも背景にあるようだ。 こんな実は記事が載りました。 そこで、私は直ちに新宿の区長にお会いをしました。区長さん、あなたは責任者として一体こういうことに対してどんな対応をするんだ、区民の不安を一刻も早く取り除くためには、警視庁等に陳情これ努めて、繁華街の治安を今までと同じように保つように最善の努力をするのが区長の役目ではないか、こんなお話をしました。区長いわく、私もそういう陳情を申し上げるけれども、それではぜひあなたも機会があったら委員会等でひとつ質問なり陳情なりをしてほしい、こんな要請を受けました。 そこで、今記事が載った後の処理についてどんなことをしておられるのか、その辺のことをお伺いしたいと思います。
○政府委員(廣瀬權君) お答え申し上げます。 ただいま全国警察で暴力団対策に懸命に取り組んでいるところでございますが、中でも盛り場、そしてその中で暴力団が大変多く活動しているそういう地域に対しまして地域対策を強力にやっているところでございます。 警視庁は、我が国最大の盛り場であります新宿地区を重点として暴力団総合対策をいろいろやっているところでございまして、昨年の四月以降、特別推進本部を設置して推進しているところでございますが、現在までに暴力団員約三百二十名ほどを検挙いたしましたほか、けん銃あるいは覚せい剤、大麻等を大量に押収しているところでございます。また、極東真誠会の傘下団体であります暴力団事務所二つを撤去したところでありますし、さらには極東真誠会大場連合、大変かつて対立抗争事件等をよくやりました暴力団でありますが、これを解散に追い込むというような一定の成果を上げてきたところでございます。 御指摘の機動隊による集団警らでございますが、これは、主としてこの新宿地区の街頭暴力の警戒ということで私服の警察官と一緒になりまして取り締まりに当たってきたわけでございますが、今申し上げましたような一定の成果を上げたところでございまして、現時点では機動隊の警戒というのは中断しているところでございます。 ただ、この新宿地区に対します推進対策というのは現在も引き続きやっているところでございまして、今日は主として潜在事案の発掘、これを検挙する施策をとっております。このため、刑事あるいは防犯といった専務警察の者が主体となってやっておりますが、何か突発事案がありましたというようなときには、これにすぐ対応すべく、機動力を備えております機動捜査隊あるいは自動車警ら隊、これらもこの作戦に参加をしているところでございます。 御指摘の機動隊を今後どうするかという問題につきましては、今後の情勢をよく見定めながら、必要があれば柔軟に対応してまいりたいというふうに思っております。
○続訓弘君 適時適切な対応をお願い申し上げます。 そこでもう一つ、これは二月二十七日の読売に載った記事でございますけれども、「救急「赤バイ隊」に赤信号 警察庁が「待った」 消防車両で認可」、こんな見出してあります。これは東久留米市の市消防本部が三月一日に全国で初めて発足させた救急救命士の緊急車両、要するに赤バイでございますけれども、それに対して警察庁は待ったをかけたと。この救急救命士関係につきましては我が党の常松議員が大変熱心に何年がかりかで実現をされた法律だと伺っておりますけれども、せっかくのこういう救急救命士が乗っている赤バイに対して待ったをかけられた理由。 それともう一つは、大臣も所信表明の中で、「何よりも人命の尊重を基本とし」、さらに交通のところでは、「交通事故により年間一万一千を超えるとうとい人命が失われているなど、その現状はまことに憂慮にたえない状況にあります。」と、こんなことを述べられております。したがって、せっかくできたこの制度に対して、何かお認めいただけるような方途はないのか。私はぜひそういう考慮をしていただきたいということをお願い申し上げて、質問を終わります。
○政府委員(関根謙一君) お尋ねの東京都東久留米市の消防機関が持っております赤バイを緊急自動車として使用する件について、警察庁の方で待ったをかけたというように報道されていること につきましてでございます。 なぜそういうことをしたかという理由でございます。消防機関が道路交通法上の緊急自動車として指定をされておりますのは二種類でございます。一つは消防のために必要な特別の構造または装置を有する自動車、それからもう一つは救急用自動車のうち傷病者の緊急搬送のために必要な特別の構造または装置を有するもの、この二種類でございます。 緊急搬送のために必要な特別の構造または装置を有するオートバイというのはございませんので、そうだとしますと、残りの方の消防のために必要な特別の構造または装置を有するオートバイがこれに当たるかということで、ここら辺が若干疑念があると考えましたので、これは政令で定める事柄でございますから、消防庁の方からお申し越しがあれば政令を改正したいと考えております。そういうことで御理解を賜れればと存じます。
○続訓弘君 ありがとうございました。
○長谷川清君 関根局長がいらっしゃるから、先に警察関係の方をやらせていただきます。 車に関するスピード違反であるとか違反駐車、ベルト着用の状況、飲酒運転、過積載といったこういう状況について、簡単に数字で今の状況をお知らせいただきたいんです。
○政府委員(関根謙一君) 昨年の取り締まり件数について申し上げます。 まず、飲酒運転関係で取り締まりました件数は三十三万七千件余りでございます。それから最高速度違反、スピード違反の関係でございますが、これが二百三十七万件余りでございます。それから過積載で取り締まりました件数は七万七千件余りでございます。それから駐車違反の関係は三百十万件弱でございます。それからシートベルトの関係は二百二十一万件余りでございます。 シートベルトの取り締まり件数を含めまして、昨年は全部で一千百二十八万件余り取り締まりを行っておりますが、この中で最高速度違反、スピード違反、それと駐車違反、それにシートベルト着用義務違反、この件数が全体の約七〇%ほどを占めております。
○長谷川清君 こういう車に関しますいろんな違反ということ、これは現在法律があるからそういう違反が起こるということですね。例えばこの車に対する規制ということは、安全というものを大前提において、安全を確保したいがためにいろいろの義務や規制をはめていく、こういう解釈でよろしいんでしょうか。
○政府委員(関根謙一君) 御指摘のとおりでございまして、法律で定めております交通のルールは、基本的に道路における安全の確保を目的として定められているものと理解しております。
○長谷川清君 例えば飲酒でございますね。飲酒の場合に、酒気帯びをして運行していれば安全に対して非常に危険であるから、例えばこれが自宅に到着をしてエンジンをとめて、そして運転手が降りようとするとき、その途中はずっと酒気帯びでいっているわけですが、それを誰かが見ていて、あの人はお酒を飲んで酒気帯びでいっていますよと訴えがあったときは、これはどうなりますか。
○政府委員(関根謙一君) 恐らく飲酒検知器で検知をして、もし法令で定める基準以上のアルコール濃度が呼気のうちから検知されれば検挙をするということになろうかと存じます。
○長谷川清君 恐らく現行、六十五条でいきますと、それがアウトということになるのではないか。しかし、こういう問題は例えばこれが訴えを起こして裁判になった場合、裁判所の判定ではそれは必ずしもそうではないという分かれ方をする場合がありますね。今までの判例を見ましても、そういう例が確実にございます。 私が一番言いたいことは、モグラたたきのように現象が起こったらぽんぽんといろいろ義務づけや規制をしていきますね。そして法律でそれを縛っていく。こういうありようというものについて、一つ法律ができますとこれはみんな一生懸命守ろうとするんですね。私は、そういう点においては今の日本は他国に比較しても本当にたぐいまれなる治安の安定、これは国民が本当に喜んでいると思います。 一般の市民にアンケートをとりますと、総務庁の関東管区行政監察局で、あなたは行政の中の現業の窓口の部門でどこが一番よくなったと思いますかという問いに対して、一番よくなったというのは税務署で、二番目がお巡りさんと、こう答えているんです。なるほど税務署では、お金を取る真っ先の機関でございますから、非常にこれは懇切丁寧になった、いろいろ教えてもくれるということで一番になっておりますが、二番目にお巡りさんと出ておるんです。 私は、取り締まっていくというこの法律それから規則、そしてそれに対する罰則強化、こういうありようはハードな部門において警察業務の非常に大いなる柱の一つでございますけれども、もう少しく、警察全体のもう一つの側面であります例えばお巡りさんに道を聞けば親切に教えてくれるというこういうイメージが市民の答えの中にはあります。そういうソフトな部分をどんどん、市民の悩みや地域社会の中におけるいろんな相談を広げていくような方向。 今の運転もしかりでありますけれども、ベルトを締めなさいよという法律をつくります。本来ならば、その法律よりは自分の身は自分で守る、自分の自覚においてドライバーがその着用を図っていく、そういう方向でのいわゆるソフトな教育というものを官民一体となり地域と一体となってできるだけ時間をかけて推し進め、いよいよの場合に法律で縛っていく、こういう手順が本来なのではないかと思いますが、その点はいかがでしょう。
○政府委員(関根謙一君) 御指摘の点はまことにごもっともで、私どもも全く同意見でございます。 そこで、現在どういうことをしているかという点、二、三例を挙げて御説明申し上げたいと存じます。 ただいま先生はシートベルトを例に挙げていただきましたが、シートベルトの関係で、現在着用率が少しずつ落ちていることを憂慮いたしましていろいろ手だてを講じているところでございますが、要はシートベルトの効用について、これは確かにこれをつけていれば絶対安全なのだという確信がドライバーの方々の間にまだ必ずしも十分に浸透していないということが一つあります。それからもう一つは、シートベルトは厄介なものでございますから、それをつける習慣づけみたいなものが必要でございまして、その習慣づけの方が必ずしも十分うまくいってないというところがあろうかと存じます。 そこで、まず効用に関する確信の方でございますが、これは先生ただいま官民一体となりあるいは地域と一体となってそういうソフト面の努力をしてはどうかとの御意見をいただきましたが、私どもは自動車のディーラー団体の方々にディーラー団体交通安全対策推進協議会というのを一昨年ぐらいから各県でつくっていただきまして、昨年じゅうにすべての県でできております。この団体の方々が、これはディーラーでございますから、自動車を売る際にユーザーである若者なんかに対しまして安全な運転の仕方とかシートベルトのつけ方を教えていただく、こういうことを私どもと一緒にやっていただいております。 それからもう一つ、地域との関係でございますが、これは違法駐車の関係で、東京都の武蔵野市が一番最初でございますが、この三月までに四十二の都市で違法駐車防止条例というものをつくっていただきまして、都市と警察が一体となりまして、強制にわならないような形で、違法駐車をしないように警告、指導等を行うような仕組みを設けていただいております。 というようなことで、先生の御指摘の方向で私ども今まで努力してきたところでございますが、さらに一層その方向で努力してまいりたい、このように考えております。
○長谷川清君 時間がございませんので、この問題についてはこの程度にしたいと思いますが、道交法の一部改正というようなことも何か用意があるようでございますから、その場の中で少し時間 をいただいて、じっくりこれはお聞きしたい点がございます。 それでは次に、経済情勢と今の景気の状況でございます。 これは大臣にお伺いをしたいのでありますが、今のこの状況を見ておりますと、昨年の十二月段階で実質GNPは年率〇・五%増という非常に低成長であります。鉱工業生産指数では前年比で七・六%低下で、これはもう十六カ月連続マイナスという状況であります。在庫指数も二・二%で、これもずっとマイナスでございます。法人企業の売上高、経常利益、設備投資、これは全部すべて低迷をしておりまして、さらに悪化の一途をたどっております。 その中にあって、所得の伸びが低迷しておりますから、これまた消費の支出も低迷である、こういう状態であります。有効求人倍率は〇・九三と、一をずっと切り続けておりまして雇用情勢は非常に悪化状況にございます。したがいまして一月の完全失業者数は百五十二万人、けさの新聞では百六十万人という状況でございまして、前年同月よりは十一万人失業者がふえておる。さらに企業倒産の五八%。これは不況倒産という性質を持っておりまして、これもまた今後続く傾向にございます。 こういうふうに、もうとにかく不況の底が一部見えたよと口では言いますけれども、現実の数字の中にはこれは見えてこないという深刻な状況であります。こういったことがもう二十八カ月も連続ずっと続いておるという状況の中で、この間も予算委員会で、これはやはり政府がミスをした、これはやっぱり甘い判断で経済分析をして後手後手に回っていった、そして打つべき手を打っていないということについて、宮澤総理もこれは認めて、私のミスですと、こうお認めになりました。 これは一連のものとして、大臣としてその辺の閣内にある一つのお立場からこの点をひとつお聞きしておきたいのと、こうなってまいりますと、我々四党の野党で共同提案をしておりますいわゆる減税を初めとする対策というものを早く打っていただくように、閣内にありましても大臣のお立場からこれを進言していただけないか、こういう点と、また、こういう不況の波というものは地方行政に非常に大きく影響を及ぼしておりますので、自治大臣のお立場から地方財政に対するこれらの対策について所見をお聞きしておきたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 長谷川委員にお答え申し上げます。 今御指摘になられましたように、景気は大変低迷をいたしておるわけでございます。実は、けさも月例経済報告の関係閣僚会議が総理を中心にございました。一番新しい経済資料をもとにいろいろと日銀総裁も出て分析を行ったのでございますが、私自身の考えておりますのは、景気対策というのは三つ大きな観点があると思います。 一つは、民間設備投資を起こすこと。それから二つは、住宅関連の投資をしっかりとふやすこと。三つは、公共投資。この三つであると思います。ところが、非常に民間設備投資は在庫の量がなかなか減りませんために、これが活発に起きるということが望みにくい。住宅対策の問題は大分好転しつつありますものの、平均のサラリーマンの五倍の収入で家を建てるという理想にはまだ達しておりません。しかし、住宅投資は事実相当活性化しつつあると思います。 そうなると、一番の決め手は公共投資であるという考え方をしておりまして、公共投資については平成四年の補正予算、それから平成五年の当初予算、平成五年の予算は各党の大変な御協力のもとで成立をしたわけでございますが、この公共投資に重点を置いていくということを自治大臣としては志向しておりまして、国のいろいろの対策と相まって地方の単独事業は一二%以上の前年度比で伸ばすつもりでおります。 しかし、それだけですべて事足るというわけではございませんで、こういった景気対策を総合的に実施していくという観点で目下政府においても真剣に検討中でございます。G7の会議等の行われる今月中旬をめどとして、ひとつ総合的な景気対策をしっかりもう一回つくろうじゃないかというので、党も中心になりましてこれを進めておるところでございます。 こういった各般の施策を組み合わせまして、各党とともに国民生活をよくしていくための景気対策を今後熱心にやっていかなきゃならない。公共投資の前倒しももちろんそうでございまして、これについては都道府県の知事それから全国市町村長に私の名前で、公共投資をひとつしっかり促進をしてくれるように、景気浮揚について協力してもらうようにというような書簡も出したところでございまして、そういった視点から景気対策をしっかりと盛り込んでいきたい、このように思っておるところでございます。
○長谷川清君 今二つ言われました。民間投資、これはもう民間はバブルがはじけて投資意欲を失っています。銀行も貸し出し能力を失っているんです。公共投資もいろんなロスが多うございます。今までやってもやっても効果が上がってこないんです。いろんな意味で、一言も減税という点はございませんでしたが、住宅という投資は、その減税の中には住宅も入っております。所得税も入っております。そういった減税という効果について、もう少しくよくお考えをいただきたい。もう時間がございませんので、次へ行きたいと思うんです。 次は地方自治体という、先ほどから出ております地方分権とつながってくることでございますけれども、ちょっと振り返ってみますると、一八八八年に今の市町村という制度ができまして、一八九〇年に府県と郡ができていって、そして一九四七年、昭和二十二年の四月に今日の地方自治法というものが制定をされて、それで今日まで大筋きておることを振り返ったときに、かつて中央集権にしたところは、これは日本に限らず、日本では満州事件が起きました。そして、あのときは軍閥が中央を抑えて、それと官僚とで、それ以来日本の地方は窒息状態に入っていきましたが、ドイツのあのナチスの場合もやはり同じような同質の経験をしていると思うんです。いわゆる諸共産圏においても、イデオロギーにおいてこれが中央集権、そして地方が窒息する、同じような体験を積んできていると思うんです。 したがって、法律においては確かに地方自治法という法律を、姿、形は地方の制度はもらいましたけれども、いわゆる地方に自治はないということがその当時から言われておって、一世紀たちましてやっと今地方三割自治と言われる程度まできておるという、大ざっぱに振り返ってみますると地方の自治と中央との権限のありようはそういう推移状況でございますね。 だからこそ、今までずっと熱心に大臣がおっしゃっております中央はスリムでしなやかで安く、地方は市民に密着した豊かで温かいと、こういうふうに本当にするのであるならば、私はパイロット法であるとか拠点法であるとかも大事だし結構だと思いますけれども、そういうものでは間尺に合わないぐらいにもっとダイナミックに中央におけるなすべき業務をまず考え、そういうところから逆にずっと、どれだけのものが地方に本来あるべきものを移管し、移譲していけるのか。 そういう点などを先ほど聞いておりますと、これはもうかなり期待の持てそうな、道州制というものも含めて大臣はお考えだというふうに先ほど伺いましたけれども、私が前の塩川大臣のころに道州制どう考えますかと聞いたときの答えはノーでございました。ノーとは言いませんが、事実上ノー、今はこうやってやっておりますからと。それと比べますと非常に村田大臣はこの問題について積極的であるだけに、どうかひとつこの問題、大臣の諮問機関になるのか、どういう機関になるのかは知りませんけれども、委員会を設置していただいて、そして大臣の方から具体的にイメージした大事な部分を諮問なさって、これが本当に実行に移せるようなプログラムをまず持つ、それを年度別にプラン・ドゥ・シーというプランをみん ながわかるように、これをひとつお考えいただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(村田敬次郎君) 先ほど御指摘になられました減税の問題は、実は今非常に景気対策の一環として真剣な検討がなされておるところと承っております。したがって、この場で私が具体的なことを申し上げかねる段階にあるということで御理解をいただきたいと思います。 それから、広域行政の問題でございます。道州制は最近自民党の中にも道州制を考える議員連盟ができたわけでございます。そして、この問題について真剣に検討するということでございますが、四十その都道府県を見ましたときに、対応は一律でございません。と申し上げますのは、私は大都市を控えた地域においては道州制の要望が非常に強いんだと思います。例えば関西経済連合会の宇野会長などは道州制ということをかねて言っておられますし、また、日本でもその問題がやかましく議論されたのは昭和三十年代以降でございます。 ただ、基本的に申し上げますと、国の直轄の統治としての中央行政機関である道州制ならば、これは二重行政であってむしろ屋上屋であると思います。地方自治体として設置をする道州制であるならば、四十七都道府県に一律にその必要性があるのではなくて、例えば東京圏あるいは大阪圏等々の大都市を控えた地域にあるんだと思います。したがって、これが全国画一的に施行されるのは、自民党の議連でも言っておりますように、二十一世紀に入って少なくとも十年以上たってからであろうという予測をしておるように聞いております。 まさに私は感じとしてはそういうことだと思いますが、広域行政の必要性は、例えば警察庁における広域捜査であるとかいろいろな面でたくさん出ておるわけでございます。水などもそうでございますね。そういう広域行政に対する必要性は今直ちにいろいろと検討をしなきゃならないことでございますから、道州制という言葉ではなしに、府県連合あるいは府県の一部事務組合のような形があり得るのかな。それから、市町村の間では中核市あるいはパイロット制度というようなことがあり得るのかな。 私は自治大臣就任以来、行革審の会長とも地方制度調査会の会長とも話し合いをいたしておりまして、この問題にしっかりと火をつけようと思っておりますので、ひとつよろしく御指導をいただきたいと思います。
○長谷川清君 この問題についても話題が尽きないわけでございますので後日に譲りたいと思います。 最後になりますが、高齢化社会への問題としての、具体的にはシルバー人材センターのことにつきましてお伺いをしたいし、お願いをしたいのでございます。 このシルバー人材センターというのは、実際はもう十数年になりますけれども東京都で高齢者事業団をつくって、そしていいことだからというので中央にもシルバーセンターをつくって、それから全国市町村の三千三百のそれぞれの単位ごとにセンターをつくって、これは中小零細を卒業された六十歳以上の方々のことを考えて、それで登録制にして、私はどういうことができますよということで登録しておけばそこから仕事が来る。乱暴に言えばそういう簡単な組織でございますが、これが今現在では、三千三百ぐらいのつくるべき計画に対しまして六百四十カ所というのが現在の状況でございます。 この調子でいきますと、これは組織化されるだけでもあと三十年かかったって全部にできないようなそういうテンポでしか進んでおらないのが現在の状況なんですね。今やまさに高齢化社会がどんどん進んでいる。スウェーデンでも八十数年で高齢化が来た。その他の国は百二十年で来たというのに、日本じゃもう三十年で来るというぐらいのスピードで来ているんですから、三十年たっても組織すらできないというのが悲しいかな現状でございます。 こういう点について、こういう方々が地域社会の中で非常に御苦労なさって、しかもこれは雇用関係のない方々の組織でございますからいろんな意味においてハンディーをしよっているわけでありますが、この方々の今後の日本の社会に対しての貢献度というものは非常に多岐にわたって高いものがあると私は思います。 労働力不足というものがこれから起こってまいりますが、それにも貢献するし、健康で働いていますから医療にも貢献しております。また、非常に働くということに対する価値観の高い方々でございますから、そういう仕事を通じましてよき伝統をこれからの若い人々にも継承していけるという価値もあるし、そういう高齢者がいるから、そこの家庭、娘や息子やそういう者も今度は朗らかな顔ができるという効果もございます。あらゆる意味において、今契約金は九百一億円、その人口は二十四万人、発注量は百五万件程度の規模ではございますが、これが完成されたならば、非常に地域社会の中においての主役を演ずるほどの具体的な大いなる組織になっていくはずでございます。 こういう点について、予算委員会では、宮澤総理も労働大臣も非常に積極的な意欲的な答弁はいただいておりますが、ここで横軸の指揮官でございます大臣から、ぜひひとつにらみをきかせていただいて、これを必ず促進していく、そしてバックアップしていただくような御指導をお願いしたいと思います。この点について。
○国務大臣(村田敬次郎君) 自治省といたしましては、本格的な高齢化時代を迎えまして、高齢者の就業機会の増大を図り、そして活力ある地域社会づくりに寄与するものとしてシルバー人材センターの果たす役割は御指摘のように重要であると認識をしております。平成四年度から、シルバー人材センターの運営に要する経費に対する市町村の補助につきまして交付税措置を行っているところでございます。 今後とも、シルバー人材センターがその社会的な役割を十分に果たしていけるよう関係省庁とも連携をとり、支援策を講じていきたいと思います。 私は、実は欧米の老人ホーム等も何カ所も視察をしておりまして、これから日本にはこういう高齢化社会の時代が本当に大事なんだ、日本の行政は今必ずしも進んでいないということを認識しておりまして、長谷川委員の御指摘を肝に銘じてやっていきたいと思います。
○長谷川清君 終わります。
○有働正治君 私は、市町村におきます高齢者保健福祉計画策定に関しまして、幾つかの問題について質問したいと思います。 委員長の方で私の資料配付について御配慮いただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。 〔資料配付〕 御承知のように、宮澤内閣は昨年六月末、生活大国五カ年計画を閣議決定いたしました。その中で、高齢者保健福祉推進十カ年戦略、ゴールドプランを着実に推進する方向を明示いたしました。その際、老人保健福祉計画を策定するとともに、今世紀中にデイサービスセンターを全国で一万カ所、ショートステイのベッドを五万床、特別養護老人ホームを二十四万人分、老人保健施設を二十八万床を目標に施設の整備を行う、そしてあわせて保健医療・福祉のマンパワーの確保を推進するとしています。 また、村田自治大臣もさきの本委員会におきます所信表明演説の中で、生活大国の実現のために地域社会の高齢化に対応して、高齢者保健福祉推進十カ年戦略いわゆるゴールドプランに呼応して地方公共団体が実施する高齢者保健福祉推進特別事業を積極的に推進してまいります、こう意向を積極的に示されました。 さらに、ゴールドプランの総事業費約六兆円のうち国の負担というのは二兆円余りで、あとは地方自治体と国民の負担であります。ゴールドプラン達成のために今年度中に全国の市町村に老人保健福祉計画の策定が義務づけられています。その 実施主体はもちろん市町村であります。ゴールドプランの直接の主務官庁は厚生省でありますが、このゴールドプランを実のあるものにするために、自治省も市町村を所管する省庁として積極的に協力する必要があると考えるわけであります。特に市町村や住民の生の声を聞いて、必要があれば関係省庁に物を申すなど大臣の積極的な働きかけが期待されているわけであります。 そこで、大臣にお尋ねします。大臣のこの問題に対する所信表明との関係で、その決意のほどをまずお伺いする次第であります。
○国務大臣(村田敬次郎君) 有働委員にお答え申し上げます。 ゴールドプランにつきましては、ここに掲げられた目標の実現に向けて全力を尽くしているところでございまして、これを実現するために必要な国庫補助事業に係る地方負担につきましては適切な財源措置を行っていく所存でございますが、これに呼応して地方団体が地域の特性に応じて自主的に実施する高齢者保健福祉推進施策を支援するために、地域福祉基金の拡充をも含め地方単独事業についても十分な額を確保することとしておるつもりでございます。 今、有働委員からゴールドプランの超過負担の実例の資料をいただきました。今後とも、地方団体が高齢者保健福祉施策を推進するために必要な財源につきましては、地方団体の意向を十分に踏まえ、よく協議を申し上げながら適切な地方財政措置を講じていく、こういう努力をよこいとの官庁としてやっていくつもりでございます。
○有働正治君 冒頭から積極的な発言でありますけれども、幾つか具体的に私お伺いします。 この問題でいろいろな団体が市町村に対して行ったアンケート調査や、私どもが独自に行った都内の幾つかの区及び市での実態調査も紹介しながら、私質問したいと考えるわけであります。その点で、行政に反映させるべきは速やかに取り入れていただきたいという立場から積極的な答弁を求めるものであります。 まず、厚生省にお聞きします。 全国の市町村は今年度中に老人保健福祉計画を策定することになっていますが、現在の市町村におきます計画の策定状況をお知らせください。
○説明員(水田邦雄君) 老人保健福祉計画の進捗状況についてのお尋ねでございますけれども、一月八日現在で全市町村の三割が計画作成中ないし原案作成済みということでございます。それから残り七割の市町村のほとんどが高齢者のニーズ調査を実施中ということでございまして、全体として順調に作成作業は進んでいるというふうに考えております。
○有働正治君 順調という御答弁でありますけれども、どうも計画策定の進行が遅れているように私は感ぜられます。また、現場に聞いても非常に苦慮しているのが実情のようでありますけれども、その理由なり、また今年度中にすべての市町村が策定を完了する見通しがあるのかどうか、どう考えておられるのか、お尋ねします。
○説明員(水田邦雄君) 老人福祉計画につきましては平成五年度中に作成するように、こういう指導を行っているわけでございまして、現段階におきまして先ほど申しましたような進捗状況でございますので、全体としては順調というふうに認識しているところでございます。 それから、平成五年度中に計画作成をお願いしているわけでございますけれども、年度内の作成に向けて全市町村が取り組んでいるという報告を都道府県から受けております。
○有働正治君 私どもが取り寄せましたアンケートや実態調査の中で、計画策定に際しまして市町村からさまざまな意見、要望が出されています。計画遂行上何が必要かという趣旨の設問に対しまして、最も多いのが国や県などからの財政援助問題であります。 例えば、現物を私ここに持っていますけれども、東京目黒区の福祉担当係長さんを初めとするグループの方々が全国の百八十八の市町村に対しまして昨年実施したアンケート調査結果がございます。まとめの中で、アンケート用紙を送付したら予想に反し多くの自治体から回答が寄せられたと、その関心、この問題の取り組みに対する関係自治体の積極的な対応に感謝の意が表明されています。そしてその中で、それぞれの計画の作成に苦労されている様子もよくわかったということも明示されているわけであります。国、県等からの財政援助が要望のトップでありまして、市段階では五十八団体、約八一%でございます。町村では四十八団体、七二%であります。 また、私は、兵庫県保険医協会が県下の二十一の市、七十の町村に対して昨年十月に行いましたアンケート調査結果についても取り寄せてみました。それによりましても、市ではやはり要望のトップがこの財政援助問題であります。十九団体、二割余り。町ではマンパワーの確保がトップですが、続いて、国、県などからの財政援助、これが四十九団体、五五%と非常に多うございました。 また、神奈川県保険医協会が、県下三十七市町村に対して行いましたアンケートによりましても、三十一の市町村が要望しています。八四%に達するわけであります。こうした状況を見ますと、文字どおり全国共通の声である、要望であると言っても私は過言ではないと考えるわけであります。 この要望に対して、自治省、厚生省はどう考えられますか、まず求めます。
○政府委員(湯浅利夫君) 先ほど大臣からも御答弁ございましたように、いわゆるゴールドプランを実現するためには、所管省でございます厚生省だけではなしに、自治省も積極的にこれに対応すべきであるという考え方のもとに、財源措置につきましては私どもとしては最重点の一つとして考えているところでございます。 国庫補助事業の地方負担分を措置することは当然でございますけれども、今年度の地方財政計画におきましても、地方の単独で実施いたします社会福祉系統の経費につきましては、他の経費に比べて大幅な増額をいたしまして基準財政需要額に算入をしているところでございますし、また地域福祉基金の積み増しにつきましても、今年度も前年度に引き続きまして積み増しをする額四千億円を地方財政計画に計上いたしまして、基準財政需要額にこれも算入をするということを考えているところでございまして、今後とも高齢化社会に向けた地域福祉の関係経費につきましては私どもとしても十分努力をしてまいらなければならないと思っております。
○説明員(水田邦雄君) 財政措置ということでございますけれども、ゴールドプランという一つの目標がございますので、その目標に向けまして毎年必要な予算を計上しているところでございます。
○有働正治君 こうした市町村の意見や要望を正確に把握する、それを行政に反映させるというのが重要であるわけでありますけれども、政府としましては、市町村の意見、要望を把握するためにどのような方法を講じておられるのでありましょうか。
○政府委員(湯浅利夫君) 地方団体からのいろいろな御要望、これは福祉に限らずいろんな形の御要望が私どもにも寄せられるわけでございますけれども、これらの御要望は最大限尊重いたしまして、各種の地方財政対策を講ずる場合にはこれを十分参考にしながら施策の充実を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○説明員(水田邦雄君) 老人福祉事業と申しますのは、地域の実情に応じたサービスの展開ということを図っていくことが非常に重要なことでございますので、都道府県を通じますとかあるいはいろんな機会を通じまして、市町村の担当者の方々、首長さんの方々の御意見を聞いてまいりたいと思っております。
○有働正治君 昨年、ホームヘルパーの国庫補助が改善されたりしていること、これは私も承知しています。しかしその後において、先ほど紹介いたしましたように、極めて共通の切実な要望、意見が出されている。これが今日重要であるという ことを私は痛感するわけであります。それなりの背景と切実なる現実の反映であると言えると考えるわけであります。国庫補助の抜本的改善や市町村の要望に基づく地方交付税の増額が求められていると一言えると思うわけであります。 同時に、私がきょう特にここで問題にしたいのは、特別養護老人ホームやデイサービスセンターあるいはショートステイ、老人保健施設などの高齢者の保健福祉施設の建設費及び運営費、さらにホームヘルパーなどマンパワーにおいて、地方自治体など超過負担が膨大に生じているという問題であります。 具体的に申し上げます。新潟県では、資料でも配付いたしましたように、我が党の県議が県議会で取り上げたことを契機といたしまして、県といたしましても詳細な調査を行いました。昨年十二月に高齢者福祉施設事業に係る超過負担実態調査結果としてまとめられました。その資料を私は拝見した次第であります。 九一年度の実績ですが、特別養護老人ホーム、デイサービスセンター、ショートステイ、老人保健施設の県下三十二の施設、これについて調査しましたところ、合計しまして三十七億二千七百万円、一つの施設に当たり平均いたしまして一億一千六百万円、これだけの国の基準を上回る地方自治体の超過負担が生じているというのが調査結果のデータであります。超過負担率は何と五割を超えていまして五一%と、驚くべき数字であります。さらに、単価差、数量差、対象差と、原因別に超過負担の分析も詳細にここでは行われています。 また、私は国民生活調査会の一員でもありますので、委員派遣の際に資料を求めました福岡県では、九一年度に十二施設で九億八千万円、超過負担率は五二%を超えています。ほかにホームヘルパーサービス事業で四千二百万円。また山口県では、九二年度、二つの特養ホームで三億九千三百万円の超過負担、三四%の超過負担率であります。 さらに、私どもが独自に調査を行いまして、私も現場を見てまいりました。意見を聞いてまいりました。 東京中野区では、在宅サービスセンターの建設費で一億六百万円、五四%の超過負担率であります。また、特別養護老人ホーム及び在宅サービスセンターの運営費で二億二千三百万円の超過負担。東村山市では、在宅サービスセンターの建設費及び運営費で六千三百万円、ホームヘルプサービス事業で一千九百万円の超過負担。いずれも九一年度であります。つまり、国の施策に積極的に呼応して、また住民の要望に応じて積極的に建物をつくるなど、施策の推進を図れば図るほど超過負担が生じて借金がかさむという状況であります。また、民間の社会福祉法人はこの問題が極めて深刻であるわけであります。 私ども、全自治体を調査したわけではありませんけれども、ゴールドプラン関係のこうした超過負担は、さきの意見、要望から見ましても自治体共通の問題だというふうに考えるわけであります。この超過負担問題は高齢者保健福祉計画を土台から狂わせかねない重要な問題だと私は考えて、きょうあえてこの問題を中心的に取り上げるわけであります。この是正なしに計画を立てても絵にかいたもちになりかねないという問題だと思うわけであります。 その点で、今紹介いたしました自治体の超過負担について、大臣、どう受けとめられるのか、まずお尋ねするわけであります。
○政府委員(湯浅利夫君) 国庫補助負担金の超過負担の問題につきましては非常に古くから問題があるわけでございまして、この問題は、国と地方の間の財政秩序を適正に保つという観点から非常に重要な問題であるとも考えているわけでございます。 ただ私ども、施設などを建設する場合に、この超過負担というものを、その自治体が実施いたしました実績事業費と国庫補助基本額との差額をすべて超過負担だというふうに考えることは、これはなかなか難しいんじゃないかと。ですから、やはり合理的な基準に基づいて事業を実施した場合の事業費と実際の国庫補助基本額との間の差額というもの、これを超過負担というふうに考えるべきではないかというふうに考えているわけでございます。 いずれにいたしましても、そういう計算をした場合に相当な差額が出るということになりますと、やはりこれは超過負担の問題として国庫補助負担金の内容をきちんと整理していただかなければならない。こういうようなことで、毎年度各省庁に対しましては、国庫補助負担金の制度がある以上は超過負担の出ないように申し入れをしているところでございまして、既に御案内のとおり、地方団体などの御意見も伺いながら、この問題については大蔵省とそれから関係省庁と共同で順次実態調査を行うことにいたしまして、その解消に努めているところでございます。 具体的に今お話しの福祉施設等につきましても地方団体からも私どもに意見も出されておりますので、その問題につきまして、関係省庁にその解消方について私どもとしても申し入れを行っているというところでございまして、こういう事態をできるだけ早期に解消しなければならないというふうに考えているところでございます。
○国務大臣(村田敬次郎君) 今、政府委員から御答弁申し上げたとおりでございますが、超過負担の問題は大変重要であると思っておりまして、その是正のために自治省としては今後とも努力をしていく覚悟でございます。
○有働正治君 いろいろ合理的な基準ということを一方で言いながら相当の落差があるという問題も言われました。この基準自体が命問題でありまして、落差があること自体が問題なわけであります。 そこで、実態調査についてもお話しありましたけれども、やはりこうした乖離が近年大きくなっているという現実にかんがみまして、速やかに全国的な実態調査を行って実情に応じた補正を行うべきだというふうに考えるわけでありますけれども、この実態調査、聞くところによりますと昭和五十四年、一九七九年、十数年前施設等の超過負担の実態調査を行って、その後若干の補正はあるにしても、本格的な実態調査というのは十数年来行われていない。やはり現実との乖離が生まれるのは当然だと。これは速やかにやはり行うべきだということを痛感するわけです。大臣、この点での決断が今求められている。自治省としてイニシアチブをとるべきだと考えるわけでありますけれども、その点を求めます。
○政府委員(湯浅利夫君) 超過負担の実態調査につきましては、先ほど申しましたように、自治省だけで調査をしてもなかなか改善ができないということで、大蔵省あるいは所管の省庁共同で調査をすることにしているわけでございます。そういうことで、毎年毎年たくさんの数の実態調査というものは実際問題として難しいということで、できる限り事務能力の限りにおいてこれをやっていきたいということで関係省庁ともお話し合いをしているところでございます。 こういう問題が現実にございまして、関係省庁においても私どもの毎年度の申し入れに応じて一定の改善措置を講じられている分野もございますけれども、よく今後関係省庁ともお話し合いをしながら適切な対応を図ってまいりたいと思っております。
○有働正治君 適切な対応みたいな一般論での対応、答弁では、現地の自治体、当事者は納得しないわけであります。やはり超過負担がこれだけ存在しているままで市町村がゴールドプランを策定すること自体が非常に困難になるのではないかという、それほど深刻な実態であります。 先ほど紹介しました目黒区の係長さんのグループが実施したアンケートでは、「計画策定にあたって、国の指針に沿った調査、分析、目標量の策定は可能ですか」という設問に対しまして、五分の一を超えます団体が「指針どうりには行かない」と答えているわけであります。また、計画の目標量を二〇〇〇年までに実現することについてどう考えますかという設問に対して、「実現は困難」と 答えた団体が市の段階で四分の一です。町村では三分の一にも上っているわけであります。 これは市町村の正直な声、痛切な声だと私は思うわけであります。そういう点では、政府の認識は私は甘い見通したと率直に言わざるを得ないわけであります。補助金も奨励補助金で補助率は二分の一、しかも超過負担があるわけで、これでは市町村も自信を持った計画も立てられないし、実行も不可能だと思うのは当然であります。 そこで、自治大臣、この際強くお願いしたいわけでありますが、超過負担の実態調査というのは、先ほど関係省庁とおっしゃられました自治省、大蔵省と関係省庁が合同で実施されるものと聞いています。しかも、すべて関係省庁から自治省を通じて大蔵省に問題提起があって、合意したものの中から実施されると聞いているわけであります。したがって、厚生省にその気になってもらわなければならない。 それなりに対応するという先ほどの答弁はありましたけれども、自治大臣が厚生大臣に働きかけるなど積極的に市町村の所管大臣として音頭をとって、この実態調査を行い、調査に基づく必要な超過負担の改善措置をとる、その決断と決意、速やかな実行、これが求められているわけであります。大臣の明快な答弁を求めます。
○国務大臣(村田敬次郎君) 今御指摘の超過負担の問題でございますが、これは国庫補助の基準それから実態との乖離、それから、もし地方が単独事業でやる場合であれば基準財政需要額と実態との乖離、そういうものがあろうかと思います。 実態調査をして、しっかりこれに対応してほしいという有働委員の御意見でございまして、私どもは厚生省それから大蔵省とタイアップしてこの問題に対して努力をいたします。
○有働正治君 けさのマスコミでも報道されていましたけれども、政府は追加的な景気対策を近々決定されるという方向で作業が進んでいるようであります。その際、こうした福祉施設の拡充のための施策、施設整備費等々が盛り込まれる、その中で福祉関係が充実されるということが必要であろうと思うんですけれども、その点明確な方向を示していただきたい。 同時に、やはりこれまで施設をつくった、これに対しての超過負担等々がこれだけ切実な要望として出されている以上、この景気対策の中でも、必要なそういう補正措置等々もやっぱり前向きに検討して盛り込むという方向で国務大臣として積極的に対応していただきたいと思うわけでありますが、大臣の見解を求めます。
○国務大臣(村田敬次郎君) 私は、地方自治という建前から、全国がまるでどこへ行っても東京の銀座のまねをするような、何々銀座何々銀座というような金太郎あめのような施設の開設は賛成でございません。したがって、その問題につきましては、厚生省ともよく相談をし、それから大蔵省ともよく相談をし、有働委員の御指摘になられたような方向に向かって努力をいたしてまいりたい、協議をしてまいりたいと心得ております。
○有働正治君 この問題ではまだ山ほど聞きたい問題がありますが、限られた時間であります。 今まで申したこの問題、私もかなりの自治体に直接聞いたわけです。また、これからの高齢化社会の中でこの問題への積極的な対応、それには具体的な財政的な保障がなければ絵にかいたもちになると。これはもう切実なる全国の声だということで大臣も実態調査を含めて積極的に対応すると、その御答弁が実るような方向で積極的に対応されることを最後に申し述べまして、私の質問を終わります。
○西川潔君 よろしくお願いいたします。 私は、自治省が平成五年度の重点施策に挙げられました市町村の窓口の行政サービスの改革からお伺いいたしたいと思います。 お便りをいただいたり、また現場にお訪ねをいたしまして、皆さんの声をいつもこちらの方で質問という形にさせていただいておりますが、生活重視の生活大国づくりが最大の課題となっている中で、地方自治体には住民のニーズに沿った窓口業務を展開していくことが求められているわけですけれども、高齢者施策におきましては、ゴールドプランによります事業の推進、老人福祉法の改正等高齢者の保健・福祉をめぐる政策が次々と打ち出されてまいりました。その中心的な担い手である市町村におきましては高齢者保健・福祉サービスの充実が今最大の懸案事項であります。 そうした中で現在のサービスの内容を振り返った場合に、この利用のしやすさ等の面で課題はたくさんあるわけでございます。最近では、こうした課題を克服すべく一部の自治体では利用券方式の採用、窓口の総合化、そういう手続の簡素化というものが大変全国的に図られておるわけですけれども、まさしく行政イコールサービス業としての発想が求められているわけです。皆さん方のお仕事も大変ではございますが、こうした現状のもとで住民のニーズに沿った窓口サービスのあり方についての課題をどのように分析されておられるのか。 また、今回自治省では窓口行政サービスの改革のための研究会を設置される予定とのことでございますが、その研究会のテーマなどについてもお伺いしたいと思います。
○政府委員(紀内隆宏君) お話にございましたように、生活者の観点を大事にする生活大国へ転換していこうというのが今の喫緊の課題でございます。 その場合、当然のことながら行政サービスについても向上することが必要であるということで、最近の窓口行政サービスに関する需要側供給側の変化を若干申し上げてみますと、需要側つまり住民の側からいたしますと、日常の生活圏が広くなってきた、また週休二日制が普及してきたというふうなことがございまして、通勤通学の途中でございますとか、あるいは早朝、深夜、そういう時間外における各種窓口行政サービスを受けるということに対しての必要性が高まってきているわけでございます。また、お話にもございましたけれども、その窓口における申請等の手続の簡素化ということも要請されている。これが需要側のことだろうと思います。 一方、供給側からいたしますと、幸い近年OA化などが進んでまいりまして、自動交付機とか磁気カードとかというものを使っていって窓口行政サービスの向上を図るということが技術的に可能になってきたということがございます。このため、私どもといたしましては、このような住民のニーズの変化とかあるいはOA化とかいうことを踏まえまして、窓口行政サービスの広域化あるいは自動化、簡素化というふうな観点から、今回研究会を設けまして検討を行おうというふうに考えています。 その研究会の中身の概略を申し上げますと、一つは複数の市町村が例えば協議会をつくるようなことによりまして広域的に窓口行政サービスを提供し合うというような方式、さらには住民票の写し以外の各種の証明書に自動交付機を活用するための方策でございますとか、あるいは磁気カードなどを各種申請等に利用して手続の簡素化を図るとか、こういうことを中心に検討を進めてまいりたい、このように考えております。
○西川潔君 そこで、具体的にお伺いしたいんですけれども、高齢者そして障害によりまして体が不自由なために役所の窓口に出向くことができない困難な状態にある方がたくさんいらっしゃるわけですけれども、こうした方々への配慮を求める声というのはよく歩かせていただきましたら耳にするわけです。 具体的な事例では、例えば年金受給者が毎年一回必ず提出をしなければいけない現況届もその一例ではないかと思うわけです。その現況届は社会保険業務センターから誕生日月初旬にはがきを送ってくるわけですけれども、住所、氏名などを記入いたしまして、市町村長に生存確認の証明を受けて月末までに返送するわけです。提出しないと支給が一時差しとめられるというふうな仕組みになっているわけですけれども、この制度自体の見直しを求める声もたくさんいただきます。 今回お伺いしたいのは、体が不自由なためにみずから窓口に出向くことができない、そして手続ができない場合はどうすればよいのか。この現況届の場合は代理人でもいいということでございますが、その代理人さえも身近にいないというような方々も実はたくさんおられます。 あるお年寄りからお伺いしたお話ですけれども、現況届の証明を市役所にとりに行きたくても体が不自由で行くことができない。代理人といいましても身近に頼む人が見当たらないわけです。この方は仕方なく便利屋さんという方にお願いをいたしまして、便利屋さんに高額な請求をされた。わずかなお金をもらってたくさんなお金を請求されて大変困ったというお話をお伺いいたしました。 こうした問題を改善する自治体もふえておるわけですけれども、その一つの方法といたしまして郵便局との連携をするサービスが広まってきております。自治省におかれましても、郵便局に設置したファクシミリによる住民票の写しの交付請求制度を創設されました。この郵便局との連携は大変結構な取り組みだと思います。この制度が創設されるに、至った経緯とその目的を御説明いただき、またこの郵便局と市町村役場の連携については、自治省と郵政省でどのような協議のもとにこういうすばらしいものができ上がったのかというような経過もあわせてお伺いしたいと思います。
○政府委員(紀内隆宏君) 現在、郵便局に設置したファクシミリによって住民票の写しの交付請求ができるということになっておりますけれども、従来、住民票の写しの交付請求につきましては、各市町村の窓口で直接請求するというやり方と、それから郵便によって請求するという方法と、この二通りが行われていたわけでございますけれども、地域によりましては、行政の窓口というのは住民から遠いところにあるとか、あるいは郵便による請求では行きの日数もかなりかかるというふうなこともございまして、不便だという声がございました。 このため、自治省といたしましてはファクシミリによる住民票の写しの交付請求ということの実施可能性をいろいろ研究会で検討していただいたわけでございまして、その研究会による一定の検討の成果を得た後、郵政省とかあるいはこれらの制度をやってみたいという市町村と協議を重ねまして、昨年、制度的な道を開いたということでございます。 なお、実施に当たりましては、市町村は郵便局のロビーを使用する必要があるわけでございまして、その使用許可を得る必要があるということと、それから、市町村から郵便局に対してこの制度を実施したいという旨の要望がございました場合には、窓口が非常に混雑しているような場合であるとかあるいはスペースの関係で難しいとか、そういう場合を除いて郵便局が協力するようにということで私どもと郵政省との話がつきまして、郵政省から各郵便局に対して指導が行われている、こういう状況でございます。
○西川潔君 こういうことは大変地域の方が喜んでおられます。 次にお伺いしたいのは、こうした方々への配慮をもう一段充実させているというのをいろいろ資料の中で読ませていただきまして、実は埼玉県の行田市というところでございますが、市内に住んでいて本人が直接市役所に出向くことができない高齢者や障害者を対象に、住民票や納税所得証明書など各証明書を宅配するというサービスをスタートさせておるわけです。現況届の証明についても郵送で受け付けて、切手を張っていればそのまま市役所から社会保険業務センターへ郵送していただける、こういうシステムでございます。 行田市をモデルとして、今後窓口に出向くことができない方々へのサービスのあり方を、宅配サービスも含めまして、先ほども出ましたが、今回設置される研究会のテーマの一つに僕は加えていただきたいと思うんです。ここでできれば大臣にお約束していただければありがたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(村田敬次郎君) 今、埼玉県行田市の例をお挙げになりました。窓口行政サービスの向上につきましてはかねてから各地方公共団体において創意工夫を生かしながら取り組まれているところでございまして、行田市の宅配サービスもこうした取り組みの一例として受けとめております。 今回の研究会においては、窓口行政サービスの提供方法について、広域化など新たに制度的な道を開くことを目的としておりますが、高齢者等に配慮した対策も重要な問題であると認識をしておりますので、御指摘の点にも十分留意して研究を推し進めてまいりたいと思います。
○西川潔君 どうぞひとつよろしくお願いいたします。 次に、福祉分野におけるマンパワーの確保、養成についてお伺いしたいと思うんですけれども、財政措置等について、人口の高齢化に対応するため平成元年度には厚生大臣、大蔵大臣、自治大臣の三大臣の合意によりましてゴールドプランを策定され、その後事業の展開を図っておられるわけです。大臣の所信表明におきましても、「地域社会の高齢化に対応し、高齢者保健福祉推進十カ年戦略、いわゆるゴールドプランに呼応して、地方公共団体が実施する高齢化対策を支援する高齢者保健福祉推進特別事業を積極的に推進してまいります。」と、こういうふうに述べておられます。 そこで、ゴールドプランによります事業を地方公共団体が推進していく上での当面の課題と、そして長期的な課題を自治省としてはどのようにお考えであるか、まずお伺いしたいと思います。
○政府委員(湯浅利夫君) 高齢化社会の到来が間近に迫っていることを踏まえましていわゆるゴールドプランが作成されたわけでございます。自治省といたしましても、所管省でございます厚生省と連携をとりながらこの問題に積極的に対応してまいりたいということで、現在まで財政措置につきましても最大の努力を払っているところでございます。 このゴールドプランを遂行していくためには、やはり幾つかの課題がございます。その幾つかを申し上げますと、まず第一は、やはり何と申しましてもこの福祉施策を実施していくための安定した財源を確保していくということ、これが何よりも重要な問題であろうかと思います。 それから第二点目は、これを実施していくためには多くのマンパワーが必要であるわけでございまして、ボランティア活動の充実というような問題も含めまして、長期的な観点に立ってこのマンパワーの確保を図っていかなければならないという問題が第二点の問題としてあると思います。 それから第三点の問題といたしましては、先ほど来お話しのように、地域福祉の実施主体というのは住民に一番身近な行政主体でございます市町村が最大の役割を果たすわけでございますから、その市町村の行政能力、あらゆる意味におきます基盤を強化していくということが必要になってくるのではないかと思っております。 それから四点目では、高齢化社会を築くためには単なる福祉という問題だけではなしに、お年寄りの方々は医療の機会が非常に多いという問題がございますから、福祉のほかに医療あるいは保健の問題、こういう問題を効果的に組み合わせることによりまして施策をつくっていくという必要があろうと思いますので、こういう福祉、医療、保健というようなものを効果的に組み合わせていく方策というものをこれから検討していく必要があるんじゃないか。 私どもは、主な論点として以上の点を考えながら今後の高齢者福祉の対策のために関係省庁と一緒に努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○西川潔君 自治省では平成三年度に地域福祉推進特別対策事業を創設したわけですけれども、平成四年度から看護婦さん等その供給の不足が著しい保健医療・福祉分野のマンパワーの養成のため、地方公共団体が設置する大学または短期大学の施設整備について財政の支援措置を講じておら れます。 ゴールドプランの実現に向けて福祉分野のマンパワーの確保、養成は、これは大きな課題だと思うわけです。この問題を解決するためには政府全体で総合的な対策が求められると思うんですが、自治省といたしましては、今お話にも出ましたこのようなマンパワーの養成のための財政措置についてどのようにこれらの施策を位置づけて充実させていかれるのか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(湯浅利夫君) 先ほども申し上げましたとおり、この福祉施策を実施していくためにはたくさんのマンパワーが必要なわけでございまして、この確保というものがこれから非常に大きな課題になろうかと思います。 それで、例えばホームヘルパーさんというようなものを考えますと、ホームヘルパーさんの増員とか研修とかこういうような問題につきましては、現在国の補助事業がございまして、この補助事業に基づいて実施していくということになっております。したがいまして、この国の補助事業の予算の充実というものを図っていただかなきゃなりませんが、この補助事業の中には当然地方の負担が伴ってくるわけでございますから、この地方負担につきましては私ども自治省として適切な財政措置を講じていく必要があろうと思います。 さらに、地方の単独の施策といたしまして、いろんな福祉関係の方々の養成施設というものをつくっていく必要もあろうかと思います。そのために、これらの養成施設の整備に対しまして、地域福祉推進特別対策事業というようなものを使いまして積極的に支援してまいりたいと思っております。 また、民間の方々の活動を促進する、あるいはボランティア活動を促進するという面も欠かせない問題だと思いますが、こういう活動を促進するためには、平成三年度から地域福祉基金の積み立てを各団体にお願いをいたしておりますが、この福祉基金の積み増しを平成五年度も四千億円お願いしておりまして、既に地方財政計画では九千六百億円の額を計上いたしているわけでございまして、これらの運用益を活用しながらマンパワーの確保、ボランティア活動の活発化ということに充てていただければ非常にありがたいというふうに考えているところでございます。
○西川潔君 次に、看護婦の養成施設の整備に対して、財政支援措置を講ずることになった平成四年では、十その大学、短大におきまして養成学科の施設整備が行われることになったと伺っておりますんですが、この実績をどのように評価なさっておられるのか、また、来年度以降も計画的に推進していくという見通しをお持ちかどうか、お伺いしておきたいと思います。
○政府委員(遠藤安彦君) 先ほど財政局長から御答弁いたしましたように、看護婦などについては非常にマンパワーが不足をしている、これを養成していかなきゃならないということで、地方債と地方交付税を組み合わせた財政支援措置を講じたわけでありますが、今委員御質問の中に御指摘になりましたように、十その県、市で短大、大学で看護系の施設整備が行われたということであります。 制度としては初年度でございますのに非常に地方団体の反応も速くて、しかも数も多かったんではないか、私どもの施策としてはいいタイミングでやったんではないかというように思っている次第でありますし、各地域でもやはりこういう看護等のマンパワーを養成しなきゃならないという意向が非常に強うございます。そういったこともありまして、今後もこういう看護系の大学、短大の整備というのが続々行われてくるのではないかと思っております。 私どもが聞いてるところでは、まだ確実ではありませんけれども、二十近い後続の県や市の検討がなされているやに聞いておりますが、具体的に平成五年度でどれだけそのうち出てくるかということは、これからヒアリングを開始いたしますので、それで明らかになってまいると思いますけれども、いずれにしても地方団体の要望を実現させてやりたいというように思っています。 なお、平成五年度からは制度を少し広げまして、看護婦等の養成所の整備事業についても地域福祉推進特別対策事業の対象に加えて財政支援措置を講じるという道を講ずることとしていますので、こういった制度が適切に地方団体によって適用されることを期待していきたいというように思っております。
○西川潔君 どうぞよろしくお願いいたします。 次に、自治省に出されました意見書の処理状況についてお伺いしたいと思うんですけれども、平成三年度中に自治省に対して「看護婦をはじめとする保健、医療、福祉マンパワーの確保について」という内容の意見書が百八件提出され、自治省は受理されておられるわけですけれども、意見書を受理後、この百八件の意見書を提出された地方の置かれている現状をどのように分析されたのか、また、地方はこれらの意見書によりまして自治省に対してどういったことを求めておられるのかというようなことをお伺いしたいと思います。
○政府委員(石川嘉延君) 自治省におきましては、意見書の内容をいろいろ分析しましたところ、保健、福祉に係ります行政需要は地方公共団体におきまして大変高くなってきている、このために地方公共団体におきますマンパワーの確保及び労働条件の改善というのが重要であるというふうに考えておるわけでございます。 このために、自治省といたしましては、先ほど来答弁もございましたが、養成施設に対します財政措置の強化のほかに、育児休業制、完全週休二日制の早期導入などを強力に指導して勤務条件の改善を進めているという状況でございます。
○西川潔君 そこで自治省に、自治省の広報資料によりましてこの意見書に対する処理状況を読ませていただいたんですけれども、こういうふうに書いてありました。 地方公共団体がこれからの高齢化社会に積極的に対応していくためには、人材の確保が重要であるが、効率的な執行体制の確保は、地方公共団体の行政運営の基本であり、自治省としては、地方公共団体に対し、スクラップアンドビルドを原則とし、事務事業の見直し、組織機構の簡素合理化、OA化等の積極的な推進などにより、適正な定員管理が進められるよう指導している。 こういうふうに書かれております。この自治省の指導を受けた自治体で、その指導により取り組んだ結果といたしまして問題の解決に成果を得たというような事例がございましたら具体的にお伺いしてみたい、こういうふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○政府委員(石川嘉延君) 地方団体がこれからの高齢化社会に積極的に対応していくためにマンパワーの確保が重要だということから、先ほど申し上げましたようなさまざまな財政措置を講ずることによりまして養成施設の建設も着実に進行しております。また、具体的なマンパワーの配置という観点からは、自治省におきましては、厚生省と十分協議をいたしまして必要な人員につきまして各年度の地方財政計画に必要な職員増を掲上するというようなことをいたしております。 この結果、地方公共団体の事務の執行に支障が生じないような措置が講じられておると考えておりまして、地方公共団体におきましてもマンパワーの確保は確実に進んでいるというふうに考えております。
○西川潔君 たくさんのこういうような書類が来るわけですけれども、どうぞひとつよろしくお願いいたします。 次に、具体的施策の実施の所管は厚生省であるわけで、実際の事業は自治体においてなされるわけでありますが、将来の高齢化社会に対応するためには自治省としてもより真剣に自治体からの要望にこたえていただく立場にあると思うわけです。この意見書を見てみますと、福祉関係のマンパワー不足は自治体にとって切実なものがあるわけですけれども、このような現実を直視すれば、この自治省の広報資料に見られるような、少し突 き放したというのでしょうか、意見書に対する処理状況はお気の毒なような感じもいたしますが、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(村田敬次郎君) 西川委員から、先ほど来、福祉サービスの充実のためにいろいろな事例を示してお話しになりました。大変大切なことだと思います。 住民の福祉サービスということはまさに地方公共団体の一義的な最も大切なことでございますので、西川委員の御指摘になりました精神を体して厚生省あるいは大蔵省等と相談をして対処してまいりたい、このように思っております。
○西川潔君 ありがとうございます。いい御答弁をいただきました。 最後に、本格的な高齢化社会を迎える我が国におきまして、福祉サービスの充実のためには、一般的な公務員数の抑制基調におきましても今後の必要な人員につきましては積極的な財政措置の見直しを行っていく必要があると思うわけですけれども、最後に大臣の決意をお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 西川委員の御指摘はよくわかりました。その心を体して厚生省とよく相談をして、そして住民サービスの向上に努力をしてまいりたいと思います。
○西川潔君 ありがとうございました。
○委員長(佐藤三吾君) 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度にとどめます。 ―――――――――――――
○委員長(佐藤三吾君) 次に、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。村田国家公安委員会委員長。
○国務大臣(村田敬次郎君) ただいま議題となりました暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概略を御説明いたします。 この法律案は、最近において暴力団員が組織から離脱する傾向が見られることなどの暴力団をめぐる情勢にかんがみ、暴力団員の暴力団からの離脱を阻害する不当な行為を防止し、暴力団員の社会復帰を図るため、暴力団からの離脱を阻害する不当な行為を規制し、暴力団への加入の強要等の行為に関する規制を強化するとともに、暴力団員の暴力団からの離脱と社会復帰を促進するために公安委員会が行う措置についての規定を整備するほか、最近の暴力団の資金獲得活動の実態にかんがみ暴力的要求行為に係る規定の整備を行うこと等をその内容としております。 以下、各項目ごとにその概要を御説明いたします。 まず第一に、暴力団員の暴力団からの離脱を阻害する不当な行為の規制についてであります。 これは、指詰めや入れ墨が暴力団から離脱した者の社会復帰の障害となり、暴力団員の暴力団からの離脱を阻害している実情にかんがみ、指定暴力団員が他の指定暴力団員に対して指詰めや入れ墨を強要すること等を禁止するものであります。 その一は、指定暴力団員が他の指定暴力団員に対して指詰めを強要すること等を禁止することとするものであります。 その二は、指定暴力団員がその配下の指定暴力団員に対して指詰めの強要等の禁止行為をすることを命令し、またはこれを助長すること等を禁止することとするものであります。 その三は、指定暴力団員が少年に対して入れ墨を受けることを強要すること等を禁止することとするものであります。 その四は、指定暴力団員が他の指定暴力団員に対して少年に対する入れ墨の強要等の禁止行為をすることを要求すること等を禁止することとするものであります。 その五は、公安委員会がこれらの禁止行為の違反者に対して、当該行為の中止を命じまたは再発防止のために必要な事項を命ずることができることとするものであります。 第二に、暴力団への加入の強要等の行為に関する規制を強化することであります。 その一は、指定暴力団員は、人を威迫して、親族その他その者と密接な関係を有する者を指定暴力団等に加入させまたは密接な関係を有する者の指定暴力団等からの脱退を妨害するために行う一定の行為をしてはならないこととするものであります。 その二は、指定暴力団員がその配下の指定暴力団員に対して、加入の強要、脱退め妨害等の行為をすることを命令しまたは助長すること等を禁止することとするものであります。 その三は、公安委員会がこれらの禁止行為の違反者に対して、当該行為の中止を命じまたは再発防止のために必要な事項を命ずることができることとするものであります。 第三に、暴力団員の暴力団からの離脱と社会復帰を促進するための規定の整備についてであります。 これは、暴力団からの離脱を希望する暴力団員の暴力団からの離脱と暴力団から離脱した者の社会復帰を確保するため、公安委員会が、暴力団からの離脱を希望する者に対して暴力団からの離脱と社会経済活動への参加のために必要な措置を講ずるとともに、暴力団から離脱した者に対する援護に関する思想を普及するための啓発活動を行うこととするものであります。 第四に、暴力的要求行為に係る規定を整備することであります。 これは、最近、暴力団が競売その他倒産整理に絡む事案や証券取引をめぐる事案等に介入する動きが目立っていることなどの実情にかんがみ、この種の事案における不当な行為を暴力的要求行為の行為類型に追加する等の措置をとるものであります。 その一は、競売の対象となるような土地または建物について明け渡し料名目で不当に金品等を要求する行為、株式会社やその関係者に対して不当に株式の買い取り等を要求する行為等を新たに暴力的要求行為として規制することとするものであります。 その二は、何人も指定暴力団員が行う暴力的行為の現場に立ち会って助ける行為を行ってはならないこととし、その違反者に対しては公安委員会が中止を命ずることができることとするものであります。 その他、以上の改正に伴い、仮の命令、罰則、別表等について所要の規定の整備を行うこととしております。 なお、この法律の施行日は、別表の改正規定を除き、公布の日から三月を超えない範囲内において政令で定める日としております。 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願いいたします。
○委員長(佐藤三吾君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。午後四時四分散会