地方行政委員会 第3号
- 発言数
- 176 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1993/03/26
会議録
○委員長(佐藤三吾君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。 去る三月二十三日、予算委員会から、三月二十六日の午後の半日間、平成五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうち警察庁、自治省所管及び公営企業金融公庫について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 本件に関する説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○岩本久人君 まず、自治大臣にお伺いいたします。 私がこの委員会に参りましてから三年と八カ月になりますが、この間に自治大臣が何人がわられたかと考えてみますと、敬称略で失礼ですが、渡部、奥田、吹田、塩川、そして村田大臣、こういうふうに五人になるんですね。単純に割ってみると平均が九カ月。そもそも短命内閣だったということなんでありましょう。 それで、いわゆる行政の継続性という観点から見て、これは決して好ましいことではないと私は思うんです。なかんずく、自治大臣という職がどれほど重要であるかということを考えた場合、例えばここ数年における地方交付税の減額といったような重大なときに当たっては自治大臣と大蔵大臣との覚書等がなされて、そしてそれを金科玉条にして地方の側が一方的に譲らなきゃならない、こういうようなことにもなっているわけですから、それがわずか九カ月ぐらいで次々にかわってもらうということになればその約束事とかというものは場合によっては空証文になっているんではないか、こういう疑問なり意見もあるわけです。 そうしたことについての自治大臣の基本的な見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 岩本委員の御質問にお答えしたいと思います。 日本の内閣制度は議院内閣制ということで、アメリカの場合は大統領制というような差があるわけでございますが、議院内閣制のもとでは内閣において議員である大臣が就任するのが通常でございまして、その大臣のもとに各行政スタッフがついて、そして大臣と行政スタッフで行政を執行する、こういう建前になっております。 議員が御指摘になりましたように、議員が御就任の後でもたびたび自治大臣がかわったという事態があろうと思います。しかし、その場合に行政を執行する大臣というのは個人ではなくして組織の長としてやっていくわけでございますから、しかも行政スタッフの方は経常的にずっと続いていくわけでありますから、行政の継続性というのは十分保たれると思っております。 アメリカの場合は、これは対比でございますけれども、大統領がかわるとその行政スタッフも大統領制でありますから全般的に非常にかわって上の方のスタッフが皆変化をするということでありますが、そのアメリカにおいても行政を統一的に大統領のもとで行うというシステムであります。 したがって、例えば地方交付税のことについて政府と自治大臣、大蔵大臣と自治大臣が相談をして覚書を取り交わすというようなことも、私は自治省育ちでありますから行政をしておったころからそういう経験はたびたびあるわけでございますが、その取り交わしをする大臣というのは行政のスタッフの長として行うわけでありまして、個人としてこれを行うわけではございません。したがって、行政の統一性というのは十分保たれるものだというふうに考えます。 地方財政上のいろいろな問題点につきましては具体例を申し上げますとよくわかるのでございますが、昨年十二月の組閣の際にも総理から私に地方財政の問題をぜひ大蔵大臣とよく相談をして運営してほしいというお話が官邸でありました。例えば大蔵大臣と自治大臣というのは行政を執行していく上のいわゆる公共の二つの柱でありますから、話し合いの上で国家財政が非常に厳しいと思うときには地方交付税の中から暫定的に一部を貸すということもあり得るわけでありますが、これははっきりとした約束でありまして、もし国家財政がよくなれば地方自治の方に返してもらうということは必ず施行をしてもらうという建前でございまして、委員の御指摘になるような行政の統一性が損なわれることはない、そういうふうに私どもは確信をしながら努力しておるつもりでございます。
○岩本久人君 長々といろいろのこと言われましたが、行政スタッフとそれから大臣としての権限、責任はもう全然違うわけですから、だから、その点ではいろいろおっしゃっても私はそれで納得ということにはなりません。私の懸念が今後に全然ないことを大いに期待しておりますから、その点についてはしっかり頑張ってもらうということで次に行きたいと思います。 次の質問はいわゆる金丸前自民党副総裁にかかわる巨大脱税事件についてでありますが、きょうの新聞でも、このように清水建設からの「献金リストに五十七人」、SA、A、Bというふうにいろいろランク付をして、SAである金丸信前副総裁、竹下元首相、これには毎年盆暮れに一千万円を超す献金がなされておるといったようなことが具体的に出ておる。また、きょう昼のNHKのニュースでは、国際興業へ捜査員が実に百人という大捜査網をしいて徹底的に今から解明されるというようなことで報じておられるところであります。 ここ最近は、毎日、朝から晩までのニュース、必ず金丸問題、この疑獄事件についての報道のないときはないというぐらい社会全体にとって大変大きな問題になっておる。ひいては国民による政治不信というものもまさに頂点きわまったということで、とても残念でなりません。 自治大臣には、一政治家としてあるいはまた政治資金規正法を所管する自治大臣として、このことについて基本的にどのような見解をお持ちかお伺いいたします。
○国務大臣(村田敬次郎君) 今御指摘になられましたこれらの事件について、極めて遺憾なことであると考えております。 政治と金をめぐる問題や政治家のあり方の問題に関して国民の政治不信を払拭するためには、何よりも政治家個々人の政治倫理の確立が大変重要である、またそれとともに、政治資金制度や選挙制度を含めて抜本的な見直しを行うことが不可欠であると考えておりまして、現在各党において極めて真剣な討議が進められておるところと承知をしておりまして、これらの真剣な御検討の結果、この国会に法律案が提案をされ、そして国会の場で御審議をいただくということを心から期待しておるわけでございます。
○岩本久人君 今回のこの事件は氷山の一角だということが言われておりますが、氷山の一角にしても、もうこれは大変な中身が連日ぞろぞろ大変大きくこういうものに出てくる。まだまだ捜査中ですから、全体像、この金丸脱税事件だけ考えてみてもまだ全体像というものは明らかになっておりません。 しかし、今までのところのイメージとしてどういうことが言えるかということを私なりに考えてみますと、これを仮に山梨型利権構造というふうに私は言っておるのでありますが、この中身は何かというと、わかりやすく言えば、公共事業の発注者でもないのにおのれ自身を天と称して、工事を受注する業者のグループに対して今度の工事はだれとだれを指名する、そして最終的に入札に当たってはどこどこの業者を落とさせよ、こういう指令をする。そして、そのことがどう考えてみても筋の通らないことだということを十二分に知っておりながら、業界の側はその指示どおりに一〇〇%受け、そして受注業者はその受注額に比例をして三%とか五%とかというリベートを上納する、こういう図式なんですね。 それで、この図式というのは実は山梨だけではないんです。私のおる島根県でも全く同じことが十数年前からやられております。私も島根県議会議員のときに何回もこれを取り上げました。前回の県議会でも、三月議会、十二月議会でもこのことがそれぞれ取り上げられております。島根は御存じのように竹下元総理のおひざもとであります。これを中心とする利権構造が山梨と同じように見事にでき上がっております。そして、それをその都度追及するけれども、結果としてうやむやにされてきました。私どもの力不足ということもありますが、それをよく考えてみると、冷静に判断してみると、このことは、これが成立をするためには、単に天の声を出す者、それを受ける業界がいるだけでは成立しないんです。発注する側の自治体がそれを許す体質がないとこれは成立しないんです。 そういったようなことを思ったときに、自治大臣として全国の地方団体に対してどのような指導をしておられるのか、今後またされようとしているのか、そのことについてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 地方団体は自主的、主体的な地域づくりや生活関連社会資本の整備など、現下の重要な政策課題を推進していく上で今後一層大きな役割を担うことが求められており、国民が地方団体の仕事に寄せる期待というものはますます大きくなると思います。こうした期待に地方団体がこたえていくためには、地方行政が法令に従って厳正に執行されていくことが何よりも重要であると考えます。 御指摘のような公共工事をめぐる問題につきましては、新聞報道等に基づいて一般的に申し上げることは差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにしても、地方団体の行財政運営が法令に基づいて適切かつ効率的に執行されるべきであるということは行政のまさに基本であると考えております。 その趣旨はこれまでも折に触れて地方団体にお伝えをしてきたところでございますが、こうした時期でございますので、地方団体においても十分そのことを御理解いただいて今後運営していただくということを期待しておりまして、私自身も今言われたことをよく考えておるわけでございまして、そういった姿勢で対応をしていきたいと思っております。
○岩本久人君 今の答弁は極めて不満ですから、後からもう一回質問します。 私ども社会党は、今回のいわゆる談合に基づく巨額脱税事件が起きたというこの事実に基づいて、そしてそれと同じようなことが全国にあるという国民世論にこたえて、現在、全国四十七都道府県ごとに緊急に調査を始めております。そして、このことにつきましては来週の早々小粥公取委員長に対して正式に申し入れをするという方向で現在進めておるところでありますが、こういっ た問題について、先ほど言われるような重大な関心を持って今後対処していくということならば、自治大臣としても公取に対して積極的に対応してもらいたいということを申し入れるべきだと思いますが、この点についてお伺いいたします。
○国務大臣(村田敬次郎君) 地方公共団体における建設工事などの入札契約につきましては、地方自治法において、公正と経済性を確保するということを主たる目的としてその具体的な手続が定められているところでございます。地方公共団体においては、これら法令の規定に基づいて適正な手続を踏んで入札契約がなされるべきものであると考えております。 なお、建設工事等の入札契約手続の運用につきましては、建設省においても透明性と競争性を高めるということのためにも方策を検討されているというふうに聞いておるわけでありまして、これらも参考としながら各地方公共団体において適切に対処していただきたい、こういうふうに考えております。 独占禁止法については、今御指摘になったように、公正取引委員会がこれに適正に対応することを私どもは心から期待をしております。
○岩本久人君 いや、単に期待をするというのでなくて、大臣の方からもしっかり対応してもらいたいということを申し入れてもらいたい、こういうことなんですが、どうですか。
○国務大臣(村田敬次郎君) 地方自治法の規定はよく委員御承知のように、例えば二百三十四条では「売買、貸借、請負その他の契約は、一般競争入札、指名競争入札、随意契約又はせり売りの方法により締結するものとする。」というようないろいろな規定が指名競争入札についてもなされておるわけでございまして法令の適正な運用を図っていくわけでございますが、公正取引委員会に対しても今委員の申されたことについてはしっかりと要望いたしたいと思います。
○岩本久人君 警察庁にお伺いいたしますが、刑法九十六条ノ三の第二項には談合罪という罪が規定をされております。これでは二年以下の懲役云々という厳しい罪になっておるわけです。 ところで、世間一般の常識では、公共事業の入札に当たってはそのほとんどが談今されていると言われているわけです。これが世間一般の常識です。しかしながら、ここ数年調べただけでも、この刑法九十六条ノ三に基づく立件等がほとんどなされていない。恐らく全国では大変な数の情報が行っておると思うんです。しかし、現実としてはそれは立件されていないということのようですが、これは一体どういうことなのか、具体的にお伺いいたします。
○政府委員(國松孝次君) 談合事件につきましては、公の競売または入札の公正を確保するという観点から、これまでにも関心を持って捜査を行ってきたところでございます。 過去十年間に検挙事件といたしましては二十六件ございます。この二十六件というのが多いか少ないかということにつきましてはいろいろ御議論があると思いますが、私どもといたしましてはそれぞれの検挙の都度社会的な反響を呼んだ事件が多いというように考えておるところでございます。 ただ、一般に談合と言われる行為というものが社会実態といたしまして委員ただいま御指摘のとおりかなり広く認められるということは私どももわかっておるわけでございますけれども、刑法が処罰の対象としておりますのは、いわゆる談合と言われる行為のうち公正なる価格を害しまたは不正の利益を得る目的をもって行われる談合ということがございまして、いわゆる目的の立証というものにつきましては、我々捜査実務上大変難しいものがあるということは私どもだけではなくて広く指摘をされているところでございます。 もちろん、私どもといたしましてもそういう困難を乗り越えまして、刑法に触れる談合がある場合にはこれはやってまいらなければならないということは今までも私ども認識をしているところでございますし、今後ともやっていかなければならぬということでございます。 談合罪につきましては、その社会情勢の都度いろいろと御議論があるところでもございます。そういった御議論を踏まえながら今後とも厳正に対処してまいりたい、そのように都道府県警察を指導してまいりたいというように考えているところでございます。
○岩本久人君 そういったことがないように各都道府県本部を指導していきたいということなんですが、具体的にどういう指導の仕方ですか。
○政府委員(國松孝次君) これは私どもいろいろ会議の都度、いろいろ部内捜査会議等がございますので、これまでにもそういう談合罪によく関心を持って捜査するようにというようなことはそういうような会議の都度言ったことがございます。 例えば過般、いつでございましたか時期的には余り記憶ございませんが、日米構造協議が行われました際には、それをめぐりまして談合問題というのが大変な社会問題になったときがございます。そういったようなときなどには、刑法上触れる談合罪があった場合には警察として適切に対応をするのが我々の使命であるというようなことを指示もいたしました。また、それに先ほどもちょっと申しましたように大変難しい構成要件の罪でございますので、それに関する資料なども現場に配りまして検挙が容易になされるようにという我々なりの配慮はしておるつもりでございます。 今後もいろんな各級会議がございますので、そういったときに、談合罪についてきちっとした処理をもしあればやっていくようにということを指示してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○岩本久人君 早急に徹底をしてもらいたい、このように思っています。 次に、使途不明金の問題について国税庁に最初にお伺いいたします。 新聞報道によれば、国税当局が八九年から九一年までの三年間に資本金一億円以上の企業を調査した結果、千七百三十七社が千五百九十七億円の使途不明金を出している、業種として最も多いのが建設業で約千百億円だ、このように報道されております。 ところで、使途不明金とは一体どういうものなのか、中身についてお伺いをしたい。また、それについてはどのような処置がなされておるのか、あわせてお伺いいたします。
○説明員(藤井保憲君) お答えいたします。 使途不明金につきまして税法上定義というのはございませんが、法人税法の基本通達で「法人が交際費、機密費、接待費等の名義をもって支出した金銭でその費途が明らかでないもの」というふうに定義をいたしておりまして、そういう場合にはその法人の所得の計算上損金に算入しない、こういう扱いになっておるわけでございます。 国税当局といたしましては、真実の所得者に課税するという税務行政に課せられた役割から見まして、こういう使途不明金は課税上問題と考えておりまして全力を挙げましてその使途の解明に当たっておる、こういうことでございますが、最終的に使途が明らかでない場合には、先ほど申しましたように、損金に算入しないということで対応いたしておるところでございます。
○岩本久人君 国税庁としては、使途不明金については損金に算入しない、だから相応の税金を取ると、そのことで事足りるということですか。もう一回お伺いいたします。
○説明員(藤井保憲君) ただいま申し上げましたように、真実の所得者に課税するという観点から見まして、使途不明金は大変問題があるという意識を持っております。こういうことでございまして、税務調査がいわゆる任意調査を基本としていることなどから使途の解明というのは大変難しいということも事実でございますけれども、従来から調査に当たりましては、その使途の解明、その真実の所得者の把握に特段の努力を払っているところでございます。 したがいまして、使途不明金で全額課税すれば よいということではなくて、あくまでも使途の解明に努力を尽くしていく、こういうことでやっております。私どもとしては、今後とも徹底した調査を行いましてその使途の解明に全力を尽くしてまいる所存でございます。
○岩本久人君 これも新聞報道によればということでありますが、トータルで言って使途不明金を出しておる総額の、どこまで把握できておるのかわかりませんが、その総額の約七割が建設業だ、このように言われておりますが、それは当たっておりますか。どうですか。
○説明員(藤井保憲君) 使途不明金につきましては、先ほど委員御指摘のとおり、私ども国税局の調査課が所管いたします。原則として資本金一億円以上のいわゆる大法人でございますが、こうした大法人について実地調査を行いましたもの、こうしたものにつきまして計数を把握してございます。 平成元事務年度から平成三事務年度までの三年間でこうした大法人につきまして延べ一万四千五百六十五件の調査を行いました。そのうち使途不明金が把握された法人が千七百三十七件でございました。その総額が三年間で千五百九十七億円でございます。 これを業種別にということでございますが、先ほど申しました金額の千五百九十七億円のうち千九十五億円、率にいたしまして六九%が建設業ということでございます。
○岩本久人君 今回のこの金丸事件に関連して今まで出てきた使途不明金の中のかなりの部分がやみの政治献金になっている、こういうことが連日報道されております。つまり、使途不明金というものはやみの政治献金の温床になっているということでございます。 まず、そういったことが現実に存在をするということについて自治大臣はどのような見解をお持ちか、また、自治大臣も長い長い政治生活でありますが、その過程の中でこのような献金を受けられた経験がおありかどうか、そのことについてもお伺いをいたします。
○国務大臣(村田敬次郎君) 建設業界からの献金についての御質問であります。 まず、私自身のことを申し上げますが、私は政治資金を受ける建前としては、最初に当選いたしましたときに、各会社から例えば月一万円というような会費による収入を集めるということを原則としておりまして、それが私の政治資金の主体になっておると思います。そして、私はここ十年くらい、私の受け取った政治資金は一万円、十万円、いろいろな額にいたしましてもすぐに取り扱い者にすべて渡しまして、個々の献金について私が金銭にタッチするということはないという態度をとっております。 しかし、その多くの政治資金の中には恐らく建設団体から寄附をされ、そしてそれを政治資金規正法上に定める措置をきちっとしたものはあると思っております。
○岩本久人君 いわゆるやみの政治献金というもの、今こういうものが莫大な金額として現実に存在するということが国民各層の怒りを買っているわけですが、なぜこのようなものが存在をするかということを考えると、単にこれは政治資金規正法上の問題だけではないと思えるのも、これまた常識的な理解ではないかと思うのです。 そういったことを考えた場合、自治大臣は国家公安委員長でもございます、このことについてどのような見解をお持ちであり、また、このようなものが具体的に発覚したという現状において今後どう対応されようとしておるのか、お伺いをいたします。
○国務大臣(村田敬次郎君) まさにそのことが今、政治資金あるいは選挙制度等を含めて、今後政治をクリーンにしていくために金銭の支出がガラス張りになるように各党が非常に研究をしておられるところであって、その成果が間もなく法律案の形で出てくると思いますので、その成果を心から期待をしておる、こういう状態であります。
○岩本久人君 警察庁にお伺いいたしますが、このやみ献金という問題が、さっきも私が言いましたように、なぜ表に出てこないのか。出ないというのは出せないということにもつながるんです。 そういったことを考えた場合、さっき私が言いましたように、単にこれは政治資金規正法上の問題だけではないというふうに思うわけですが、このやみ献金の問題についての調査、こういったものについて今どのような対応をしておられるか、今後またしようとしておられるのかということについて具体的にお伺いしたいと思います。
○政府委員(國松孝次君) 政治献金をめぐりますいろんな御議論のあることは私どももよく承知をしているところでございまして、そういったことにつきまして私どもなりにいろいろと考えておるところでございますが、私どもは法律の執行機関でございますので、そういう御議論につきましては、しかるべき場所でしかるべき方の御議論をなさるのを参考にさせていただきながら私ども法律執行をしていかなければならぬと考えておるところでございます。 私どもの立場といたしましては、政治献金というのがどういう形で行われるものであれ、それが刑罰法令に触れるものである場合には我々捜査機関として対応しなければならぬということでございます。 その場合、刑罰法令と申しますものは、政治資金規正法であるばかりでなく、例えば公職選挙法の百九十九条にいいます特定の寄附違反であるとかあるいはさらに申しますればその献金自体が刑法にいうところの贈収賄罪になってくるという場合もあると思います。私ども捜査機関でございますので、そういった刑罰法令に触れるものであるということが私どもの集めました証拠において立証をされるというものにつきましては、これまでもそうでございましたが、これからも厳正に対処して、そういうことにつきまして私どもとしての措置をとってまいりたいというように考えておるところでございます。 ただ、いろいろといわゆるやみ献金と言われるようなものの中には必ずしも刑罰法令には触れないということもあるわけでございますので、この刑罰法令に触れないいわゆるそれ以外のいろいろな献金についてまでいろいろと我々の方が介入するということもまた別の意味で問題があるわけでございますから、そういうことにつきましては慎重な配慮をしながら、しかし刑罰法令に触れればこれは我々としてはきちっと厳正に対処するという基本方針で今後ともやってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○岩本久人君 自治大臣に最後にお伺いいたしますが、今回のこの事件においていま一つ明らかになったのが政財官の癒着構造だと言われております。 金丸さんの事件だけ考えてみても、単に山梨県建設業協会だけでなくて中央の大手ゼネコンが深くかかわり、実質的には大手ゼネコンが取り仕切っていたと。これはなぜか。たとえ地方自治団体が発注者であっても、そのもとは国の段階で決まっている。だから、国で調査費がわずか百万円ついた段階でもう既に、今度のあの県のあそこのあの工事は大体どういった業界の中のだれにやらす、こういったことが二年も三年も前から取りざたされるようなことになっているわけです。 つまり、私が言いたいのは、今回のこのような事件が起こるという一つの大きな原因にはやはり現在の一極集中というものの弊害が大変大きくウエートを占めているということなんです。そういう意味からいくと、やはり私どもが従来から求めている地方分権ということにもっともっとしっかり対応するということが必要だと思うんですが、そういったことについての大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) ただいまの委員の御指摘はまさに肯綮に当たっておる面が大いにあると思いますけれども、私は、一極集中の中央集権制度のもとで中央省庁が権限を保持し過ぎるということが、現在の地方自治そしてまたいろいろな 行政の正確な対応について大きな根本的な原因になっている面がありはしないかということを感じておりまして、したがって、一極集中を排して多極分散の国土をつくりたい、そして地方公共団体にもっと本当の意味で法律上の権限が実体的にも付与をされ財政の意味でも地方分権を推進してもらいたい、こういう強い願いを持っておりまして、今回の政治改革はそういう広い観点から対応すべきもの、このように思っております。
○岩本久人君 それともう一つですが、国民が今非常に怒っていることは、今回の金丸さんの事件だけ考えてみても、何十億、何百億という途方もなく大きなお金、その金はどこから来たのかということを突き詰めてみれば、それは実は国民一人一人の血税の塊であるということに非常に大きな衝撃を受けているんですね。そのことについて自治大臣としてはどういうお考えをお持ちか、改めて聞きたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 私は思うんです。 今、政治資金規正法という法律を私どもの自治省で所管をしております。ただ、この政治資金規正法は形式審査権が与えられておるのみでありまして、今委員が御指摘になったような点について突っ込んでこれを審査する実質的な権限は法令上与えられておりません。そして、先ほど国税当局あるいは警察当局からお話がありましたように、それぞれ個々の法令に基づいていろいろと調査をすることはできますけれども、現在、先ほど来岩本委員が御指摘になっておられるような政治献金とおぼしきものについての法律上の取り扱いがまだはっきりと確定していない点があるわけでございます。 したがって、そういうグルーミーな領域をしっかりとやらなければいけないというのがこの数年の政界のいわば反省になっておるわけでございまして、今、自民党、社会党、公明党、民社党等を通じて非常に真剣な検討が法律案の作成について行われておると聞いておりまして、心から感謝をしておるところでございます。これらについての具体的な結果が間もなく出ようとしておりますので、その結果が出てまいりますれば、法律案が作成をされ、その作成される法律案に向かって真剣なあすのグランドデザインをつくらなければならない、こういう決意を持って対応してまいりたいと思います。
○岩本久人君 いずれにしても、今大臣も、現行法体制というものが、この種のことに関しての法体制が極めて不十分だということを言われたわけでありますから、どうか所管大臣として真剣にきっちりあなたの任期中に対応してもらえますように特にお願いをしておきたいと思うんです。 次に、ワリシンの問題についてでございます。 私も今回の事件を通じて初めて知った言葉でありますが、ワリシンとかワリコーとかということがいろいろ出ております。今回は割引債を購入して財産形成を図った、そしてそれが脱税の道具として使われた、こういうことでございますが、このワンシン、ワリコーといったような割引債の償還差益に係る課税というものがほかの定期預金とかとは違って分離課税で国税だけの一八%ということになっておるんですが、これはなぜなのか。なぜ地方税が、住民税が徴収されないのか、このことについて国税庁と自治省の双方の見解を聞きたいと思います。
○説明員(渡辺裕泰君) お答えを申し上げます。 割引債の償還差益につきましては、現在、先生御指摘のように発行時に一八%の税率で源泉徴収するという源泉分離課税方式がとられております。 この課税方式は、割引債が転々流通いたしますし、しかも利払いという行為がないという特異性を持っておりますことから、中途で売却されました場合に所得を得た方を把握特定することが難しいこと、また中途で売却した方と償還期限まで保有している方との負担のバランスを図る必要があるということから、発行時に源泉徴収するという課税方式をとっているところでございます。 地方税の問題は自治省からお答えいただく方がよろしいかと思いますが、割引債の償還差益に対します課税がただいま申し上げましたように発行時課税でございますために、発行時の課税団体と本来の納税義務者でございます償還時の割引債の保有者の居住されます団体とが異なる場合が生じますので、地方税として課税の対象とするのが適当ではないという理由によるものであるというふうに聞いております。
○政府委員(小川徳洽君) 少し技術的な面がございますので私の方からお答えをさせていただきたいと存じます。 割引債についての課税につきましてはただいま大蔵省の方から御説明がありましたが、これに地方税を課税いたしますとすれば、現在の割引債の発行形態を前提といたしますと、どの時点で課税をするのかということの問題が出てまいります。そういうようなことから、現在所得税では発行時に課税をする、こういうふうにしているわけでございます。 そういたしますと、今も若干お話がございましたが、この割引債がAからB、BからCと移転をする場合に、本来その移転の都度そこでは売買差益が出るということになりますけれども、その取得した人たちの住所が違ってきた場合には今度は課税団体が変わってしまう。そうなると、一体、当初なり最後なりで仮に一括課税した場合にはどのような課税権の帰属になるのかというようないろいろ複雑な問題がございまして、税制調査会から昭和六十一年十二月の答申の段階で、このようなことから地方税としての課税の対象とすることは適当ではない、こういう御答申をいただいているところでございまして、私どももそのような考え方で現在の時点では課税をいたしておらない、こういうところでございます。
○岩本久人君 答申に基づいて現在のところは課税する考えはない、こういうことのようですが、私はこの質問をすると自治省は涙を流して喜ばれると思ってやっておったわけです。 いずれにしても、自治省は地方税源を拡充強化するというスタンスに立ってもらわないと実は困るんですね。そういう意味からも、税の公平ということからいえば当然国税と同時に住民税も一緒に徴収するということの方が私はより正解に近いと思うんですね。だから、そのことについての基本的見解と、今のところと言われたのは今後に含みがあるのかどうか、そのことについても再度お伺いいたします。
○政府委員(滝実君) 先生が今おっしゃいましたように、私どもも先生と気持ちは同じでございまして、できることなら当然これは課税をさせていただきたい、こういう気持ちでございますけれども、ただいま審議官から申し上げましたように主として技術的な問題、それが結局地方税という個々の地域団体の課税として技術的になじむかどうか、こういうふうな観点から先ほどの答申にもありましたような格好で来ているわけでございます。したがって、ここら辺のところが技術的に解決つけられるのならば、それは当然法律によってやりたいということでございますけれども、その辺のところのクリアができるかどうか、こういうことにかかっているだろうと思います。 その辺のところは、したがって私どもも完全にこれを放棄しているというわけじゃございませんので、今後の課題とさせていただく、こういうことについては今も変わっていないわけでございます。
○岩本久人君 今、滝局長さんがおっしゃったのは技術的な問題ということのようでありますから、ひとつ真剣に検討を加えてもらって、ぜひ今後有力な税目に発展をするようにやってもらいたい。今回のこの事件を見ると、これがきっちりいけばかなりのものになるという中身でありますからね、これは。今後どうなるかわかりませんよ。少なくとも今までは、有力政治家の皆さんがこれにかなりのウエートをかけて蓄財をされていることから見ればかなり魅力があるということなんでしょうから、税源としても大変有望だということですから、どうぞ今後検討をしてもらうようにお 願いしておきます。 最後に、自治大臣にお伺いをしたいと思うんです。 今度は別の問題ですが、いわゆる新総合経済対策といいますか、そういった問題でありますが、これもマスコミ報道等で伺いますと、政府・自民党は四月中旬の日米首脳会談の前に追加景気対策をまとめようとしておられるようであります。この対策の目玉になるのが最近連日のように新聞紙上で躍っております言葉、そのキーワードは、新社会資本整備ということのようでございます。 この中身はまた後から聞くことにして、私が大臣にまずお聞きをしたいのは、基本的な問題として、現在、平成五年度の予算をきょうここでも審議しているように、参議院で審議中なんです。同時にまた、この平成五年度予算が発表される前から私ども社会党は、景気浮揚のためにということでさまざまな要望を入れてもらうように自民党に対して、政府に対して要望いたしました。その段階では、いやいや、皆さん方の要望も含めてこの予算はでき上がっておる、これ以上考えられないすばらしい予算だということを胸をたたいて言われて私たちの要望をことごとく拒否された。 その舌の根も乾かないうちに、衆議院で予算が通ったその瞬間から、参議院での予算審議がどうなるといったようなことは全く無視してそういったようなことをあっちこっちで華々しく打ち上げておられる。これは一体どういうことなのか。国会軽視も甚だしいではないかというふうに思うわけでありますが、閣僚の一人として自治大臣の御見解をお伺いしたい。まさか自治大臣がこれにかかわっておられるとは夢にも思っておりませんが、そのことも含めてお願いしたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 政府といたしましては、厳しい状況にある我が国経済の現状を踏まえて、平成五年度の国の予算は公共投資等について国の公共事業のほか財政投融資計画においては近年にない高い伸び率を確保するということといたしまして、平成五年度の地方財政計画においても、地方単独事業費を前年度比一二%伸ばし一兆七千八百億円増の十六兆五千八百億円と大幅な増額を図るなど、景気に十分配慮することとしておるわけでございます。地方団体がこれらに盛り込まれた事業を円滑に執行するために地方財政計画及び地方交付税法の改正案についてその早期成立を図るべくよろしく御審議をお願いしておるということでございまして、これは委員がおっしゃったように、ぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。 そして、今後の問題については、私どもは相当早期に景気回復ということが行われるということを月例経済報告に関する閣僚会議等においても要望しつつあるわけでございますが、弾力的な対応を図っていかなければならないので、例えば党等においてこれに引き続くいろいろな経済計画を研究しておる、こういうふうに承知をしておりまして、その目的は国民生活をよくすることだ、地方自治を確立することだと、これは委員の御指摘と全く同じものであると存じておりますので、御理解を賜りたいと思います。
○岩本久人君 理解ができないから質問しておるわけであります。もう一度言いますよ、私が言うことに的確に答えてもらいたい。 私どもが昨年の年末段階で要望したのは、今回政府なり自民党が大型補正を組もうとしているような中身も含めて要望したわけですよ。ところが、いや、そういったことも含めてもうほとんど全部網羅しておる立派な予算ができ上がっておるからその必要はない、こう言ったわけですよ。それからわずか三カ月じゃないですか。しかもまだ審議中でしょう。そういったことについてあなたはどう思われますか、こう聞いているんですよ。(「国会軽視も甚だしい」と呼ぶ者あり)そう、そのことです。そのことについてまず伺いたい。
○国務大臣(村田敬次郎君) 私は、今委員の述べられた景気浮揚についての考え方、これは非常に共通であると思うんです。 というのは、現在の景気を浮揚していくためには、民間設備投資を起こす、それから住宅関連投資を起こす、それから公共投資を大幅にやる、この三点が御承知のようにそのポイントであることは当然でございますが、民間設備投資はまだ在庫が多いためになかなか多くを望めません。したがって住宅投資と公共投資になりますが、住宅投資の増大を図りながら本命は公共投資をしっかりやるということで、地方自治体についても先ほど申し上げましたように単独事業を伸ばす。そして、景気浮揚は地方からしっかり起こしていくんだというスタンスでいっておるわけでございまして、これについて真剣な予算の御討議をいただいておることは感謝にたえないところでございます。 ただ、今後の景気浮揚について、これは国民生活をよくするという意味で検討をなさっていかなければならないのは各党共通の課題であると思っておりまして、そういったスタンスにおいて非常に真剣な研究が今なされておるのであろうと。 政府として現在の平成五年度の予算をベストの方策として今後進めていくという考え方は、私は委員と同様だと思っております。
○岩本久人君 それでは言っておられることがわからぬですね。 私が聞きたいのは、国会軽視ではないのかということを言っておるわけですよ。その点についてはどうですか。そのことだけちょっと答えてください。
○国務大臣(村田敬次郎君) 先ほど来から申し上げておるような理由で、私は国会軽視では断じてないと思います。非常に国会を尊重しながら今真剣な研究をしており、また御答弁を申し上げておるところでございます。 これからの国民生活を考えれば、各党が景気の行く先についてしっかりとこれをそれぞれ研究するというのは当然の責務であろう、そういうことで理解をすべきだと思っております。
○岩本久人君 今度の言われておる大型補正予算というものが十兆を超えるというふうに言われておりますが、今回のこの百二十六国会が済んだ後。と言うんならまた話もわかるんです。それなりのへ理屈もつくんですよ。そうじゃないわけでしょうが。一月に出されてまだ二カ月かそこらしか審議してないその審議の過程で、また十兆を超える大型補正を組もうという、同じ国会の中で。 ということは、今私たちが審議しているこの予算案には実は重大な欠陥がある、だから政府としてもう一度やり直すんだということなら理屈は通るんですよ。そういうことですか。
○国務大臣(村田敬次郎君) 私は各党が今一生懸命努力をしておる点について言及しましたので誤解をされたかもしれませんが、政府としてはこの予算案がベストであると思い、そしてそれに臨んでおると思っておりまして、宮澤総理は極めて真剣に対応しておられると思いますから我々も閣員の一人として真剣に対応してまいる、こういう決意であります。
○岩本久人君 今審議しておる平成五年度の予算はベストだと。五年度の予算ですからね、いいですか間違わぬでくださいよ。平成五年度、つまり来年の三月末までの予算ですよ。それがベストだと言うのならば、なぜその上に大型の予算をこの同じ国会の中でやらなければならないか、この理由を聞きたいんです。
○国務大臣(村田敬次郎君) 将来起こることは神様しかわからないわけでございますから、したがって私は平成五年度の予算案というものを確信を持って進めていくという政府の立場を進めておる、こういうことでございまして、これから起こるべき事態についてはこれからの問題で各党が真剣に検討していただいておる、このように推測をしておるわけでございます。
○岩本久人君 いずれにしても今の答弁はとても納得できることではないし、極めて無責任だ、私 は予算を提案する権限のある政府としてもう極めて不誠意きわまりない無責任な対応の仕方であるというふうに断じてやまないところでありますが、時間も来ましたので、一点ほどその中に書かれておることについて自治省にお伺いをしておきたいと思います。 これもマスコミ報道でしかお目にかからないわけでありますが、今予定をされておる大型補正の中に自治省の関係でこういうことが書かれております。電算機に地方債ということで、自治省は政府の追加経済対策の柱となる新社会資本整備を地方自治体でも推進する方針だと、こうありますが、方針だといつ決められたのかということを聞きたいわけです。そして、具体的には公共施設への大型コンピューターの導入や情報通信システムの導入などに地方債の発行を認める方向で検討するほか云々ということがいろいろ書いてございますが、これらの中味をまずお伺いをしたい、いつ決められたかということを含めて。
○政府委員(湯浅利夫君) 御質問の報道につきまして、私どもといたしまして今御答弁できますことは、現在の地方債の運用におきましても、従来から、大型のコンピューターなどの設備の整備を行う場合に例えば建物とそういうコンピューターを一体として整備していくというような場合には、そのコンピューターなどの設備の分につきましても地方債の対象にしているわけでございます。 こういうことを考えてみますと、いろんな公共施設の機能を高めるためにコンピューターなどの整備をするという場合には、そういうものについての地方債の対応というものも可能なのではないかというこういう考え方でいろいろ検討は進めているわけでございます。しかし、これにつきましてきちんとした新聞報道のような方針を決めたとかなんとかということではございませんで、今までもこういう点について運用上やってきていたものについて、これを地方団体にお勧めするかどうかということをこれから検討してみたいというふうに考えているところでございます。
○岩本久人君 まだ決めたわけではないということのようでありますが、検討はしていこうということのようであります。 最後に聞きますが、地方財政法の五条では、地方債を発行できる事業としてこれこれこれこれというのが二十から三十列挙してありますね。つまり、そこで列挙してあるものについては地方債を充ててもいいということですが、その中にはコンピューターみたいなものはないんですね。ないにかかわらず緩和するということは一体どういうことなのか。それは法律改正を含めてやっていくという覚悟なのかどうなのか、そのことについてお伺いをしておきたいと思います。
○政府委員(湯浅利夫君) 地方財政法の第五条の第五号では、今御指摘のように、公共施設、公用施設の建設事業費に充てるための財源ということになっているわけでございます。 この建設事業の考え方につきまして、従来から、先ほど申しましたように、その建物だけではなしに一定の行政目的を図るための設備の整備も含めてこれは地方債の対象にしているということを現在もやっているわけでございます。したがいまして、設備のみを整備するという場合でありましても、公共施設の機能を非常に高めるというようなことであるならば、しかも非常に、一、二年で壊れてしまうようなそういうものは地方債の対象にもちろんなりませんけれども、かなり長い年月使えるようなそういう設備というものを付設するという場合には、これは地方債の対象としてし得るんじゃないか。 例えば病院の医療機械などというものは現在も一定のものについては地方債の対象にしているわけでございますから、こういうように施設の機能を高めるというようなものにつきましては対応をし得るのではないかということで今検討しているわけでございます。
○岩本久人君 今、湯浅局長の言われたことについて、現在の法の中でも十分できるんだということについては私は疑問がありますので、では具体的にどういうのがなっているのかということについて後から資料をいただきたいということを申し上げて、私の時間が来ましたので、以上で終わります。
○大渕絹子君 私がきょう自治大臣にお伺いをいたしたいと思っておりますのは、長良川河口ぜきのことでございます。 長良川河口ぜき建設に対しまして各方面からの反対運動も随分続いているところでございますけれども、政府におかれましては木曽川水系における水資源開発の基本計画についても出されておりますし、ちょうどよい時期でありますので、きょう取り上げさせていただいております。 まず、大臣のお手元に「長良川河口堰に関する報告書」というものをきのうお届けしておりますけれども、これは大変公共的な立場の第三者的立場にあります中部弁護士会連合会の人たちが、この長良川河口ぜきの反対運動に対して、実態調査をして、そして報告をまとめられているものでございます。利水面それから治水面、多岐にわたって独自な調査をされまして結果を報告をされているわけでございますけれども、これを見ていただきまして、大臣の率直な今のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 大渕委員から御提出をいただきました「長良川河口堰に関する報告書」、これは利水、治水、それから環境アセスメント、提言とから成っておりまして全般にわたって言及をしておられるわけでございますが、この長良川河口ぜきの問題は実は非常に長い間にわたって検討がなされ、そして推進をされてきておるというふうに承知しておりまして、もちろん施行主体は建設省等でございますので自治省がこれを直接所管するわけではございませんが、この長良川河口ぜきは中部地域の利水計画、治水計画のためにぜひ推進をすべきものである、こういう私は観念を持っております。
○大渕絹子君 産業構造の変化によって特に工業用水には需要が横ばいになっているという現状がございます。新規に開発された水資源も使われないままになっておるというような状態の中で、これは自治省の資料によりますと、一九九五年には一日に一千万立方メーターの水が未完水となる、そういう累計になるというふうに出されているわけでございます。この先行投資によって地方自治体が負っている財政負担は二百五十億円にも上っているというふうにあるわけでございます。 こういうことに対しまして、地方の政治をつかさどるところとしては各自治体に対しましていろいろな通達とか通知を出されておると思うわけですけれども、今後水開発についてどういうふうにしたらいいかというような指針、そういう内容を少しお知らせください。
○政府委員(湯浅利夫君) 今御指摘のような大型の水源開発に関連いたしましていろいろと御議論があることは私ども十分承知しているわけでございます。 将来におきます水需要の増加というもの、これをどういうふうに推計するかという非常に難しい問題がございますが、こういうことを踏まえて、やはり絶え間なく水源開発というものはやっていかなきゃならないわけでございます。長期的な水需要の見通しというものと産業構造が時代によって変わってくるというこれとの兼ね合いというものを常に考えながら、水源開発というものはどうしてもやはり先行投資を考えてやっていかなきゃならない、こういう側面があろうかと思うわけでございます。 今御指摘の長良川河口ぜきの問題につきましても、将来の水需要というものに備えるために、いろいろな観点からの検討が進められた上でこの計画というものが推進されているのではないかというふうに理解をいたしておりますので、こういう点につきまして、水を使う立場であります工業用水あるいは上水道、あるいは治水の観点からの公共的な投資というもの、こういうものもそれにあわせまして対応していかなければならないのでは ないかと思うわけでございます。 御指摘のように、工業用水道につきまして、産業構造の変化によりまして未完水の分野が非常に多くなっているというそういう地域も確かにございます。こういうところについて今後どう再建するかという非常に難しい問題もございますが、逆にまた水需要が非常に多くなって現在の工業用水では足らないという一部地域も出てきておる。この辺の開発の難しさという点を御理解を賜りたいと思うわけでございまして、私どもも的確な水需要を把握すべく今後とも努力してまいりたいと思っております。
○大渕絹子君 平成三年六月三日付で各都道府県の知事あてに自治事務次官通達として出された「平成三年度地方財政の運営について」という中に、「既に建設に着手している事業についても、水需要の動向に配意しつつ、必要に応じ建設投資の進度調整を行うこと。特に、工業用水道事業について既着手の水源開発施設で将来の水需要が見込めないものにあっては他用途への転換を図ること。」を要請しているところでありますという、こういう文書があるわけです。 こういう中で、先ほど来言いますように、非常に工業用水につきましてはもう過剰現象であるということは今自治省側も、ところによってはそうでないとおっしゃいましたけれども、長良川河口ぜきのある愛知や三重周辺につきましてはこちらの資料でも非常に過剰気味であるというふうな御報告になっているわけですけれども、そういう中で、このほどフルプランということで木曽川水系における水源開発基本計画というものが出されたわけでございます。 それで、国土庁にお伺いをしたいと思います。 水の用途別需要の見通しということを出されているわけですけれども、前計画では既に六十年でそれが終わっており、六十一年から十五年計画のフルプランということでございますけれども、これが今はもう平成五年でございますので七年間もおくれてきた。この計画自体を出すのにこれほど手間取ったのはどういうことでしょうか。
○説明員(満岡英世君) 水資源計画につきましては、指定水系におきまする長期的な水需給に関する計画でございまして、改定に当たりましては、当該水系におきます水資源の利用関係に関する諸問題の整理が必要となってくるわけでございます。 木曽川につきましても、水供給の目標年度が六十年度となっておりますことから、他の水系と同様に、昭和六十年に策定されました第四次全国総合開発計画あるいは全国総合水資源計画を踏まえ、また関係県の計画等と整合を図りながら新たな計画に改定すべく鋭意検討及び調整を進めてきたところでございますけれども、しかしながら木曽川水系につきましては、調整事項が多く関係者も多岐にわたることもございまして改定に予想以上の時間を要したということでございます。
○大渕絹子君 例えばその調整事項でございますけれども、三重県が岩屋ダムの二立方、長良川河口ぜきの二立方、合わせてその四立方をもう水需要がないということの中で愛知県とそれから名古屋市に肩がわりをしていただくというようなことも実際には起こっているわけでございますね。
○説明員(満岡英世君) 今回まとめました計画におきまして、三重県の持っています岩屋ダムの工業用水を愛知県域の水道用水に二トン転換する、それから長良川河口ぜきの三重県の工業用水を愛知県の工業用水に配分し直すということで精査していただいております。
○大渕絹子君 水需要の見通しの大幅な下方修正により、将来余ることになる大規模な利水施設の水を関係県でどう分け合うかということで大変それは手間取ったんだろうというふうに思うわけですけれども、高度経済成長期に予測をされた過大な水需要計画、この計画自体、そしてそれを遂行してきたこと自体これは非常に重大な責任があると思いますけれども、いかがでしょうか。
○説明員(満岡英世君) 先ほど申しましたように、水資源開発計画を立てまして実行してきたわけでございますけれども、前回策定いたしましたのは昭和四十八年でございますので、非常に水需要の発生がおくれ、また供給施設の完成もおくれているわけでございますので、そういった状況を踏まえ、今回、現在の水需要の見通しを立てまして計画を立て直したということでございます。
○大渕絹子君 それでは、この計画は現代の時代の産業構造にマッチをした計画で出されていると言い切れますか。
○説明員(満岡英世君) つくりますに当たりまして、関係県の計画と調整を図りながら、また第四次全国総合開発計画あるいは私どもの全国総合水資源計画と調整しながらつくっておりますので、妥当なものと考えております。
○大渕絹子君 この基本計画の中で、平成十二年度の需要見込みを毎秒百三十二トンから四十九トン減らして八十三トンとしたこの数字の根拠を示してください。
○説明員(満岡英世君) 先ほど申しましたように、現在乗っております計画は昭和四十七年度に策定されたものでございますけれども、その後のオイル・ショック、産業構造の変化等予期しない社会経済情勢の変化等ございます。また、節水が進んだこともございまして近年の水使用実績との間に乖離が生じてきております。 このため、今回の計画は、先ほど申しましたようにこれら社会経済の状況を踏まえまして新たに平成十二年を目標年度とする需要の見通しを定めたものでございまして、結果的には需要量はこれまでの計画におけるものに比べますとかなり減少したものとなっておる次第でございます。
○大渕絹子君 数字の根拠を示してくださいと言っているんでございます。 昭和四十五年度の実績が二十五・四トンだったんですね。そして昭和六十年度、この計画の前の計画のときに実際に必要であった水の量は三十七トン、これは毎秒です。高度成長時代の四十五年から六十年のこの十五年間でもわずか十一・六トンしかふえてないんですね。それがなぜこれから、今もう平成五年度ですよ、平成五年がまだ三十七トンとして、十二年までの間にどうして八十三トンもの需要量になるんですか。
○説明員(満岡英世君) 先ほど申しましたように、県の計画あるいはいろんな国の計画とも調整をしてつくったわけでございまして、そういった計画に基づきまして平成十二年度の給水人口あるいは一人当たり平均給水量といったことで想定いたしまして、給水人口が八百三十五万人程度、一人一日平均給水量四百四十九立方、それから工業用水につきましては出荷額は三十九兆五千億、それから補給水源単位で十二・六、こういったいろんな想定をいたしまして求めたものでございます。 なお水需要の増加分も、これからふえます増加分につきましては、本地域が地下水取水ということになりますと地盤沈下の問題があること、あるいは木曽川以外に大河川がないことから木曽川水系に多くを依存せざるを得ない、こういったこともございまして木曽川への依存量の増加が大きくなっておるということでございます。
○大渕絹子君 その給水人口の八百三十五万人ということが一つ、これはとても推定人口としては納得のできない数字でございます。 昭和六十年度の給水人口は七百二十万人でございました。それから人口の増加率、どういう計算をそちらがなさっているかわかりませんけれど一も、厚生省の人口問題研究が出している人口増加の推定率、愛知県では一番多くて六・一%、岐阜が二・三%、それから三重県が三・六%、これは平成十二年度までに伸びるであろうと言われる人口のパーセントでございます。これを計算をいたします。例えば岐阜、三重も愛知と同じように六・一%ふえるとして計算しても七百六十四万人にしかならないんですね、給水人口が。それをどうして八百三十五万人で推定するんですか。 そしてもう一つ、その隣の一人一日平均給水量というのを四百四十九リッターに計算していますけれども、一九九二年度版の水道年鑑によります と、全国平均では三百六十二リッター、一番使う名古屋の人でも四百三リッターということになっています。私たちの生活はかなりもう文化的な生活になってきておりまして、これから朝シャンがうんとはやるにしても入浴回数がふえるにしても、一人の人間が使う水の量というのはそんなに私は膨大なものにはなっていかないというふうに思うわけでございます。 これを一日の給水量を四百四十九という推定の中で、しかも百万人もの水増しをした人口で掛けて、そして必要な水の需要量というものを出すということ自体これは全く納得のできない数字であると思うわけですけれども、これについてどう思いますか。
○説明員(満岡英世君) 人口でございますけれども、私ども給水人口でやっておりますので少し差はございますけれども、こういった私どもが対象といたしますフルプラン地域は中部圏でも主要な地域でございまして、今後の出生率の回復とかあるいは各種プロジェクトの地域に及ぼす影響等いろいろございます。それから、基本計画には先ほど申しました各県の振興施策、そういったものも加味されているということでございます。また、水道普及率も伸びてきたこと、こういったことで給水人口は伸びるんじゃないかというふうに考えております。 それから、一人一日平均給水量でございますけれども、実績が六十三年で木曽川で三百七十一リットルございます。それから、先ほど申しましたように本地域は非常に重要な地域でございまして、今後の生活水準の向上あるいは都市化現象によりますと思われます都市部で都市活動用水に使われるものもございますので、そういったものを加味いたしまして想定したわけでございます。
○大渕絹子君 全然理解できません。 私がさっき申し上げましたのは、厚生省がこれからありとあらゆる社会現象を考慮して推定してこのパーセンテージを出し、かつ人口を出しているわけですね。この資料よりも、これが最大で愛知県でふえるのが六・一%といっているのに、国土庁の皆さんの計算は一二%増なんですよ、実際の数の。それで水増しをして給水人口にする。しかも、一日の給水量は実際には三百六十二リッターしか使われていない平均の給水量を四百四十九として計算している。幾ら生活構造が変わっても、今よりも百リッター近い、計算でいくと九十リッターぐらいですか、一日に一人の人が多く使うという見込みはどうしても私はわからない、納得いかないわけですけれども、そういう中で出されているこの水計画です。 この計画の中で、水道水については毎秒十四トン、そして工業用水については毎秒六トン、これが平成、これややっこしいんですね、西暦でいきたいと思いますけれどもこの書類が全部昭和と平成になっていますもので非常にやりにくいです。統一してほしいというふうに思うわけですけれども、六十一年から平成十二年までの十五年間に需要見込みとして掲載をされているのが今申し上げた数字でございます。合計で二十トン。これの部分について新たに計画をするということでございますけれども、それではこの六十年度の前計画が終わった状態で供給できる水の量は毎秒何トンでしたですか。
○説明員(満岡英世君) ちょっとお待ちください。
○大渕絹子君 委員長、きのう私はきちんと答弁できる人に出ていただくようにお願いをしてあります。
○説明員(満岡英世君) 失礼いたしました。 昭和六十年で供給量が自流等も含めまして六十三・三トンでございます。
○大渕絹子君 それで、先ほど言ったその二十トンというのは確認していただけますね、これから十五年間の需要量、
○説明員(満岡英世君) 平成十二年度までの需要量を想定いたしまして、そのうち木曽川に依存するものがございます。その需要量から今申しました現在の開発量を差し引きますと、これから以降新しく水資源開発を必要とするものがその二十トンでございます。
○大渕絹子君 この資料の中で昭和六十一年から平成十二年までの需要想定というところがございますね。この表です。何ページになりますかページ数がちょっと打ってないですけれども、そこに、水道用水が十三・八、それから工業用水が六トンというふうにあるわけでございますね、需要想定。これで二十トンと私がさっき申し上げたんで、それでよろしいですね、そういう認識で。
○説明員(満岡英世君) はい。
○大渕絹子君 そうしますと、先ほどあなたは六十三・三トンとおっしゃいました、供給。六十年度の計画が終わったところですね。そして、その六十年度のときに必要だったのは三十七トンだったんです。 大臣、六十三・三供給があって、その中でその地域の人たちが実際に使った数は三十七トンだったんです。六十三・三から三十七引いてもまだ十分に、二十トン以上はあるんですね。 そういう中で、さらにこのフルプラン計画の中で三十四トンの水をつくっていこうということの中で長良川河口ぜきは特に二十二・五トンという一番最大の事業になっているわけなんですね。こういう計画が今なされているということでございますけれども、これについて何か反論ございますか。
○説明員(満岡英世君) 先ほど申しましたように、平成十二年度の需要量から、現在、先生がおっしゃいますように、六十三・三トンの供給量、現実の持ち分がございますので、それを差し引きますと二十トンということでございます。
○大渕絹子君 それは先ほどの計算式、この推定給水人口、平均給水量というところを、さっきの全部の工事ができ上がるとちょうど八十三・三になるということの中で数字的なことでこれはもうつくり合わせたと言われても仕方がないようなことになっているんじゃないですか、推定数ということで書かれていますけれども。 そして、この計画の中ではこのすべての事業を完成させて二十トンの水を供給するんだということになっていますけれども、前の事業で木曽川総合用水、いわゆる岩屋ダムと自流等を使って供給していた六十三・三の中の余っていた部分については全くもうふたをしまって、これはないものと計算をして、新たな需要に対して供給する施設をつくるというのがこのプランなんですね。こんなことをやっていたのでは税金が幾らあったって足りないというふうに思うわけですよ。
○説明員(満岡英世君) もう一度御説明申し上げますけれども、平成十二年度のプランを、水道用水、工業用水、これは都市用水と称していますけれども、それについて申し上げますと、需要量は八十三ということでございまして、そのうちもう既に先生御指摘のように自流あるいは岩屋ダム等で六十三・三トン今確保しておるわけでございますので、今後約二十トンの開発をしてその二十トンの供給をする必要があるわけでございまして、そのために水資源開発基本計画でも挙げておりますように、味噌川ダムあるいは長良川河口ぜき等々の事業をこれからやっていくということでございます。 その供給の水量でございますけれども、平成十二年度でとりますと約九十五トン、それから徳山ダムができますと百十トンということで、水資源開発が非常に長期の期間を要する、あるいは適地の問題もございますので水資源開発を計画的、先行的にやるということも考えまして、平成十二年、そういう過渡的な断面をとりますと需要量八十三トンに対しまして供給余力といいますかそういったものが生じている、こういうふうな計画になっておるわけでございます。
○大渕絹子君 昭和六十年度でその地域の人たちの需要が毎秒三十七トンで間に合っていたものが、平成十二年度にどうして八十三トンになるんですか。この根拠はもう崩せないでしょう。言い切れないんじゃないですか、数字で幾らつじつまを合わせてみたって。人々が使うあるいは産業構 造の中で使われる水の量というのが二倍以上にもふえていくということはこれからの日本の社会の中では考えられないこと。その考えられないことを平気でこうしてプランニングして出してくるということ自体、私はもう非常に納得できないわけです。 しかも、さっき説明いただいた方が言ったように、さらに平成十四年度には徳山ダムといって十五トンの能力を持つダムが完成するということになっているわけです。この上にさらに大きなダムがつくられていくというこういう計画が今ここで出されているわけですね。徳山ダムについてはこの計画の中に外してあります。なぜ外したのかということもこれから聞いていかなきゃならないと思っていたわけですけれども、そういうことの中で、非常に数字的なやりくりの中で長良川河口ぜき建設が妥当であるということを見せるために出されてきた数字の合わせであるというふうにこれは断ぜざるを得ないと思うわけでございます。 大臣、今のように私が説明をしてまいりました。ちょっと数字がいろいろと出てきてわかりづらいかもしれませんですけれども、昭和六十年度に三十七トン毎秒その地域の人たちが使っていたその水に対して、今度は、平成十二年度にはこの十五年間で倍以上です、八十三・三トンの水の供給が必要だということの中で、長良川河口ぜき、あれほど自然環境を守っていきたいという人々の願いがあるにもかかわらず建設を続行するということに対して、まだ大臣は妥当であるとお思いですか。
○国務大臣(村田敬次郎君) 自治大臣という立場で申し上げるのはややこれはウルトラベースだろうと思いますが、今国土庁等から答弁を一々申し上げておるところでございますが、私はアロケーションをもって治水、利水、また利水の上では工業用水と上水道、そういったものについての相当詳しい試算が当然積み上げられているものだと思います。
○大渕絹子君 それは後からまた聞きます。
○国務大臣(村田敬次郎君) いや、ちょっと聞いてください。 そして、愛知、岐阜、三重三県の地域は日本における開発地域だと、これから非常に国土利用が増進をされる地域だということが政府の方針になっておりまして、したがって、都市化がもっともっと進んで水需要が多くなるあるいは水道の普及率がもっと増す、こういうことを考えていってみれば、水利計画上相当なアロケーションで余裕を持ってやっていくのは当然だと思いますしかも、木曽川のいろいろの開発、それがあの中部地域の将来を大きく変えたと言われておるわけでございますから、これから利用をされる水源とすれば長良川河口ぜきは極めて必要な水源である。 したがって、そういう積み上げがここ二十年あるいはそれ以上にわたってなされておりまして、その水源計画を私は妥当なものと認めておるわけでございます。 なお、数字的には、私が今財政局長から見た数字では日量になっておりますので、委員の言われるセックの、毎秒一トン、十トンというようなことはいろいろここですぐ対照して申し上げることができませんけれども、しかし今までの水需要の増大は非常に爆発的なものでございました。そういう爆発的な水需要からいえば、平成五年そして平成十二年というタイムディスタンスを隔てて相当量の余裕量を見ていくことは為政者として当然のことであろう。 したがって、大渕委員におかれましても、長良川河口ぜきの必要な理由をよく検討していただいて、治水、利水両方の面からぜひこれは必要であるという認識を持っていただくことをお願い申し上げる次第でございます。
○大渕絹子君 それは最後のところの御見解で聞こうと思っていたところのお答えじゃないかと思うわけでございますけれども、今大臣は需要がこれからあるんだと言っているけれども、それでは一番先に私が聞いたことが何にも頭に入っておらないということじゃないですか。 水が余っているから今後の水資源の開発には十分慎重にという自治省の通達が出ているということを私は一番先に申し上げました。そういうことの中でこの河口ぜき建設が行われ、さらに水余り現象を、愛知、三重のところで計画してやっているということに非常に疑問を持っていますからきょう質問をしているわけです。そのことにもう巨額なお金が投じられているということは今大臣もおっしゃったとおりでございます。 そこで、建設省にお尋ねをしたいと思います。 長良川河口ぜきの総事業費一千五百億円というふうに聞いておりますけれども、今大臣がおっしゃった利水、治水のアロケーションはどのぐらいになっていますか。
○説明員(坂本忠彦君) 長良川河口ぜき事業でございますが、本事業は長良川の治水事業と水資源開発事業の多目的な事業でございます。したがいまして費用負担といいますか費用を持ち合って事業をいたしておるわけでございまして、その持ち分は治水費が三七・四%、利水費が六二・六%でございまして、総事業費千五百億円に対しましては、治水費五百六十一億円、利水費九百三十九億円でございます。
○大渕絹子君 長良川河口ぜきの工事を進めていく中で千五百億円よりも三百四十億円の増加の予算が使われることになっています。この三百四十億円については、治水事業ということの中で治水の分として加えられるというふうにお聞きをしていますけれども間違いありませんか、端的に答えてください。
○説明員(坂本忠彦君) さようでございます。
○大渕絹子君 長良川河口ぜきの治水部分として九百一億円もの巨費が投じられるということを今確認していただきました。 治水事業の国と県との割合は六〇対四〇ですから、このせきで自治体が担当するお金は三県で三百六十・四億円ということになります。まずこの長良川河口ぜきの治水という部分でですよ。そして利水の部分は九百三十九億円。これはもう当然でき上がってから受益者が負担をするということになっていくわけですけれども、この治水の割合で地方財政が三百六十・四億円負担をさせられるということ。 長良川河口ぜきの建設とは別にしゅんせつ事業というのが昭和四十六年から今までずっと続けられてきているわけですけれども、そのしゅんせつ事業によって使われた費用はお幾らになりますか。
○説明員(松田芳夫君) 長良川下流部のしゅんせつの件でございますが、先ほどお話ございましたように、大規模しゅんせつ工事ということで昭和四十六年に着手いたしまして、全体計画量約二千四百万立方メートルと計画しております。 平成三年度末までに建設省並びに水資源開発公団の手で約七百万立方メートル、それから民間の手になるいわゆる秒とか砂利を骨材として使用するという骨材採取という形で四百五十万立方メートル、合計で約一千百五十万立方メートルのしゅんせつを現在までのところ実施しております。 それから、しゅんせつの費用でございますけれども、年々少しずつ増加したりコストが上がったりしておりますが、古い時代にやりましたものは一立方メートル三千円程度、現在あるいは今後のものにつきましては一立方メートル五千円ないし六千円というそんなようなコストでしゅんせつができるかと思っております。
○大渕絹子君 私は質問をとりにお見えになった方にお願いしておいたわけですけれども、四十六年から平成三年度までしゅんせつ事業に使われた事業費は大体どのぐらいになるんだろうかそれをお聞かせくださいと言ったら、そのことはまた統計がとれていないというようなことをおっしゃっておりますけれども非常に不思議ですね。決算が毎年行われて、どの事業に対して幾らの国税が使われ、あるいは地方税がどのくらい使われたというものがすぐに出せないような状態であるというのは非常に不思議なわけです。きのう説明いただいたら、今おっしゃったようにおおよそ国 質として三百五十億円ぐらいこのしゅんせつ事業にはもう使ってきたんじゃないか、これはおおよその数字ですよ、そういうふうにおっしゃっているわけでございます。 しゅんせつされた砂や砂利については、さっきおっしゃいましたように骨材として使われるということになっていますね。その骨材の費用ですけれども、大体千二百万立方でいきますと、骨材の納入価格が建設現場で大体今二千円から三千円の間なんです。二千五百円として計算をしても三千億円の川砂や砂利がそこからしゅんせつ事業として上げられているわけなんですね。それを売ったかどうかはわかりません。どういうふうに使ってもらったのかはわかりませんけれども、堤防建設に使われたとしても、その堤防建設にかかわった建設業者は当然それらの骨材については見積もりの中に金額として積算をされているはずですから、そこらについての計算、差額とかそういうものについてこれから詳しく聞きたいわけですけれども、きょうは時間がありませんですので、建設省の資料を出していただいたところでもう一度やらせていただきたいというふうに思うわけでございます。 これらのしゅんせつ工事にももう三百五十億円ものお金が使われている。これからまた千二百万立方のしゅんせつに四百億円の予算が投じられると言われています。これも当然治水事業ですから地方自治体の負担額というのは四〇%負担ということになるわけですね。六〇%でしたか、六〇対四〇でしたかしら、ちょっと教えてください。
○説明員(松田芳夫君) 治水事業費につきましては、国庫補助率の暫定的な変動がございましたものですから、平成四年度までは国が六〇%、地方が四〇%でございましたが、平成五年度からは本来の、国が三分の二、県が三分の一ということになってございます。 それから、先ほどの御質問でしゅんせつしたいわゆる砂利、砂が全部何か骨材として使われるというような先生のお話でございましたが、骨材として使われるのはその一部でございまして、公用地の造成とかそれから土地改良事業が行われるときのその工事に使われるとか、あるいは干潟の造成ということで海の中に一部還元いたしまして干潟を造成するというようなことで、いろいろな利用目的がございます。 それで、今のところ、先ほど全体二千四百万立方メートルのしゅんせつ計画があると申し上げましたが、この中で骨材として使われる分はおよそ八百万立米程度ではないかというふうに推定しております。
○大渕絹子君 そういう計画とか使われ方の経過について、またひとつ詳しい資料をお願いいたします。私のところに届けていただきたいと思います。その後でまた議論させてもらいますから、お願いいたします。 それでは、長良川河口ぜきが本当に洪水に役立つのかどうかということをちょっとお話ししていきたいというふうに思います。 河川法の二十六条では、長良川河口ぜきのように海面に近いところのせきについてどういうふうに書かれていますか。
○説明員(坂本忠彦君) 法令そのものを御所望でしょうか。
○大渕絹子君 はい。せきの建設について、そこのところだけでいいです。
○説明員(坂本忠彦君) 河川法二十六条は「工作物の新築等の許可」という項目でございますが、第二十六条、「河川区域内の土地において工作物を新築し、改築し、又は除却しようとすみ者は、建設省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。河川の河口附近の海面において河川の流水を貯留し、又は停滞させるための工作物を新築し、改築し、又は除却しようとする者も、同様とする。」というのが条文でございます。
○大渕絹子君 河口に流れを妨げるものをつくるときには当然慎重にしなきゃならないという条文だというふうに思うわけでございます。それは、とりもなおさず、河口部には大量な水が常に来ているということになるわけでございます。特にこの長良川におきましては、長い間の洪水等水害の多発していた地域でございます。河口ぜきの洪水防御の機能はゼロ、そういうふうに建設省も認めているわけでございますが、その点はいかがですか。
○説明員(坂本忠彦君) 先生の御質問は、河口ぜきのような施設は危険な施設であるというふうに二十六条から読めるんではないかという御質問と、河口ぜきの洪水というんですか治水効果がないのではないかという御質問、二つございますので、まず河川法二十六条の方から申し上げたいと思います。 河川法第二十六条、先ほど申し上げましたが、これは河川及び河口付近の海面において河川管理者以外の人がある特定の目的のために工作物を新築等するときの条文でございまして、河川管理者が「河川の流水によって生ずる公利を増進し、又は公害を除却し、若しくは軽減する効用を有する施設」、いわゆる河川管理施設等にはこの条文の適用はされないものでございます。 さらに、二つ目の問題でございますが、長良川河口ぜきは治水上効果がないと建設省がみずから言っておるというふうな御発言でございましたが、本河口ぜきは長良川下流部の治水対策として非常に重要な位置を占めておるものでございまして、私どもはこの事業が治水上効果がないと言ったことはございません。
○大渕絹子君 洪水調節能力の容量はゼロだとお答えになったことはありませんか。
○説明員(坂本忠彦君) 洪水調節能力、いわゆるダムのように洪水をため、あるいはそれを放流するといった形の洪水調節容量はこのせきは持っておりません。
○大渕絹子君 このせきが塩害を防止するために使われるという目的はわかっています。しかし、その塩害につきましては既にほかの方策によって解決できる道というのは多々あるわけでございます。この河口ぜきをどうしてもつくらなければ塩害が阻止できないということにはならないということになるわけです。 そうしますと、先ほどの洪水能力、洪水のときには全部門をあけてしまうということですから、周りの護岸工事とかは別ですよ、そのせき自体は洪水のとき、いわゆる治水に対しては何ら役に立たない。むしろ橋げた、橋げたとは言わないんですか、せきの場合はせき柱と言うんですかそういうものがかえって水の流下を妨げることになるにしても、洪水のときにこのせき自体が治水の役目を果たさないというふうに思うわけです。そのことについて聞いているともう時間がありませんのでやめますけれども、そういうことだというふうに私は理解をしています。それは同じと思います。川の中に妨害をするものがあるのとないのとでは洪水のときどちらがいいかということになれば、ない方がいいということだと思いますけれども。
○説明員(坂本忠彦君) この点についてはぜひお答えをさせていただきたいと思います。 長良川下流部は非常な低湿地にあるわけでございまして、今まで幾度となく災害を受けてきたわけでございまして、抜本的な治水対策が望まれておるところでございます。長良川の治水対策をするために、上流にダムの適地が少ない地点でございますので川の中で洪水を処理するということを考えたときに、大きく三つの方策がございます。一つは、堤防を高くするということでございますが、これは万が一堤防が破れときに大変な被害になるというおそれがあります。それから、堤防の幅を広げるといいますか引き堤をして川幅を広げる方法でございますが、これは家屋等の移転が大変多くございまして現実的ではございません。残る方策は、川の中を大規模にしゅんせつをして川の中で洪水を多く流そうという方法でございます。 私どもいろいろな方策を検討したわけでございますが、このように川の中を大規模にしゅんせつ するのが最善の方策であるという結論を出したわけでございます。ただ一つ、この場合、河川の下流部において塩水が上がってくる。洪水のときはいいんでございますが、河川の水が少なくなったときに塩水が上がってくることがございますので、それを防御するために潮どめぜきとして河口ぜきが必要になるわけです。 そうしまして、河口ぜきの建設とあわせて実施いたします大規模しゅんせつによって初めて長良川の治水ができるわけでございまして、せきをつくり、しゅんせつをすることによって、せきの地点でも約八十センチの洪水位の低下、最大の洪水位が低下する場所におきましては約一・五メーターの洪水位低下が図れるということでございますので、せきなくしてこの地域の治水対策はできないし、長良川河口ぜきはそういう意味で治水効果がある施設であるというふうに考えております。
○大渕絹子君 そこのところは、今建設を促進している者とやめてほしいと願う者との絶対がみ合わないところなんです。 大臣、長良川河口ぜきに満々と水を張っていたときに高潮が起こったと、高潮のときにはゲートを上げるという答弁をしているわけですので、当然高潮の危険性があるというときにゲートを上げるといたしますね。そうしますと、そのたたえられている水と高潮とがぶつかる地点というのが出てくると思うんです。そして、そのぶつかった水がそれではどういうふうに処理をされていくかというようなことを考えるときに、非常に水位が上がって、堤防を乗り越えていくような事態というのが果たして起こらないのだろうかと。私はこんな工事については素人ですのでそういうことはあれですけれども、水と水がぶつかったときには波が起こってわきへそれていくようなことは起こらないのだろうかというそんな心配もしているわけでございます。 こういうことの中で、どうしても治水のために長良川の河口ぜきが必要だと言い張って九百一億円もの巨額なお金がここに治水のために使われている。利水ならまだ将来的な展望の中であるいは人口が爆発的に増加をするような事態があって使われるという言い逃れができるかもしれませんけれども、治水の面において、洪水に対しては全く弊害にしかならないせきが治水のためにということの中で九百億円も使われる。 そして、その中で地方自治体が負担をされる部分はさっき言ったように三百六十億円ということになるわけです。それと、そのしゅんせつのための費用が七百億円も使われて、その中の三百億円ぐらいは地方自治体が負担をしていく。この長良川河口ぜきの流域の治水の工事だけでもこれだけ巨額なものが投じられて、そしてそれが受益者負担というようなことの中で地方自治体の財政を圧迫しているというふうに思うわけでございます。 それで、先ほど大臣からお答えをいただいた中身ということになるんでしょうけれども、地方財政法の三条と四条では地方財政の予算の組み方、それから執行について規定があるわけです。このように、治水の目的から大きく外れている、治水の目的があるにしてもその目的の持つパーセンテージは非常に少ないと思われるこういう工事に対して、治水の工事負担というものを巨額にさせられている地方自治体の長としてどういうふうにお考えですか。
○政府委員(湯浅利夫君) 個々の問題につきましては私ども技術的に掌握できない点がございますけれども、国と地元の地方公共団体との間で公共事業を実施するということが決定いたしました場合には、正規の法令上あるいは予算上の負担割合に基づきまして国と地方が負担をしていくというのが建前になるわけでございます。 そういう建前からいきますと、地元の地方団体もこの事業について実施するということに同意をしやっていくということになるとするならば、これは地方財政法上の問題というのは起こらないんじゃないかというふうに考えます。
○大渕絹子君 私は委員長にお願いがございます。 きょう、るる御議論をしてきましたけれども、わからないというか不明な点がたくさんございます。関係の県の人たちとこの事業に対しまして詳細な数字を出し合っていただく中で、この長良川河口ぜき、長良川のしゅんせつ工事にかかわるこれら一連の公共事業の総事業に対しまして、これは地行委員会として調査をしていただくようなわけにはいきませんでしょうか。
○委員長(佐藤三吾君) その件につきましては、後ほどまた理事会で協議します。
○大渕絹子君 お願いします。 時間もわずかになったわけでございますけれども、あと一点、関越自動車道のインターチェンジができたために地元住民が非常に交通渋滞が起こって困っているという訴えがあるわけですけれども、その件について全く関係のない話で申しわけありませんけれども、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。 国道十七号線と関越自動車道の川口インターとを結ぶ県道がございます。この県道に、魚野川という大きな川が流れていまして、その川にかかっている川口橋というのがあるわけでございますけれども、この橋は大型自動車が走ったままですれ違いできない、どちらか一方がとまっていなければすれ違いができないというような状態にあります、実際に。そして、そこの橋を通らなければどうしてもインターと国道十七号がつながらないという道路になっています。 川口インターは日本一大きなインターと言われて大変脚光を浴びて開通をしているわけですけれども、ここは私の地元で、戻ってまいりましたら朝の通勤時あるいは日中それから夕方はもうすごい渋滞で、今までは何の苦もなく橋の通過ができていたのに、こういう狭い橋ですから交通量が急激にふえたためにどうにもならない状態になっているわけです。 普通、建設省がインターをつくる、高速道路をつくるということになれば、国道十七号は非常に交通量の激しい道路です、その道路につながる道路についてはきちんと整備をされた上で開通すべきであったはずなのに、どうしてこのままこれが放置をされているのかということで非常に疑問に思いますし、早急にこの橋の改築あるいは増設をしていただくというようなことで処置していただかないと地元住民は非常に困っています。ぜひ御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○説明員(森寛昭君) ただいま先生から御指摘の川口橋でございますが、御案内のように、幅員が五メートルということで非常に狭い橋で、朝夕の交通の集中したときのラッシュとかあるいは大型車がすれ違うときに非常に危険だと、こういうことは認識してございます。 ただ、この箇所は先生も御存じのように、魚野川からすぐ近くを国道が走っているということと、道路の横をJRが走ってございます。また、その間に人家が連檐しておりますので、この橋のかけかえ等につきましては県も憂慮しているところでございます。そういう中で交通量も増大してきているので、平成五年度から、どういうところにこの橋をかけかえたらいいのか、そのルート等について調査を始める、こういうように聞いてございます。
○大渕絹子君 終わります。
○続訓弘君 今、国民の最大の関心は景気浮揚策であり、あるいは政治浄化を含む政治改革の問題であろうと思います。私は、限られた時間でございますので、景気浮揚についての問題を取り上げて事務当局並びに大臣の所見を伺いたいと思います。 まず、昨年の八月二十八日に策定されました総合経済対策十兆七千億、このことについてお伺いいたします。 年度内に執行される予定は七兆五千四百億ではないかと言われております。大臣も御存じのように、これをフォローする政府の予算は平成四年の 十二月十日に成立しております。こんな関係で、恐らく十兆七千億のうち年度内に七兆五千四百億が執行されるであろうと予想されたものが完全に崩れたんではなかろうか。この辺のことをまず事務当局に、年度内執行がどのくらい予定されているのか、できれば金額をお示し願いたいと存じます。
○説明員(木村幸俊君) 委員お尋ねの総合経済対策に追加されました公共事業等につきましてどの程度年度内に執行できるかということでございますが、四年度補正予算が成立いたしました昨年十二月以降、各事業官庁におきましてその円滑な執行に向けまして鋭意努力しているというところでございますが、どの程度まで四年度中に執行できるかということにつきましては、現段階で確たることを申し上げることは困難でございます。 なお、契約率についてでございますが、契約率につきましては昨年十二月末時点で約三割程度となっております。その後も発注事務につきましては順調に進捗していると聞いております。
○続訓弘君 この十兆七千億のうちに、地方が単独で執行する部分あるいは公共事業との関連で執行する部分を合わせますと私の資料では四兆二千四百億ぐらいあるんではないか、こういう資料を持っておるけれども、事務当局として、仮に四兆二千四百億の中で同じように年度末執行予定額はどのくらいだろうか、確かな数字はないと思いますけれども。
○政府委員(湯浅利夫君) 地方の総合経済対策におきます事業分といたしましては今御指摘のように地方単独事業と公共事業と両方あるわけでございますが、まず予算化をした状況を見ますと、地方の単独事業については一兆八千億の予定でございましたが、最近のデータで見ますと、九月補正予算段階で約一兆九千億の予算化をいたしておりますので、この総合経済対策の計画はこれは十分上回ったというふうに考えられます。 また、公共事業につきましては、予算の成立はおくれましたけれども、各自治体におきましては、九月の議会におきまして見込みで予算を計上いたしまして成立すると同時にできるだけ執行していこうというようなところが多いわけでございまして、その結果、これは実は追加分だけというデータは私ども持ってないわけでございますが、一月末の都道府県の補助事業、単独事業の全部を合わせたものの契約の執行率が八六%ということになっております。 この八六%というのは、過去の例から見ますとそれほど遜色のない契約率ではないかと思っているわけでございまして、やはりかなり大規模な補正でございましたので繰り越しということも予想されるわけでございますけれども、契約の執行率という点だけから見ると、過去のデータから見てそれほど遜色はないというような感じで今把握しているところでございます。
○続訓弘君 これはちょっと古いデータでございますけれども、日経新聞の一月の二十二日付の建設省統計によりますと、昨年十一月の公共事業が前年度に対して二〇%減っている、こんなデータがあるわけであります。実は十兆七千億は直ちに景気浮揚に資するんではなかろうかというのが一般国民の期待であったわけです。ところが大蔵省も自治省の御答弁も、契約率においては確かに幾らか進んでおりますよ、しかし執行ベースでは、現金の支払いベースではなかなかそうもいきませんと、こんな感じの御答弁をいただきました。 これまた新聞記事でございますけれども、十兆七千億の景気対策に対して実は大変民間としては期待を込めて見守ったわけです。その中にこんなことがございました。政府は昨年八月に事業規模十兆七千億の空前の総合経済対策を打ち出したが、皮肉なことにそれが鉄鋼メーカーやあるいは合成樹脂メーカー等素材産業の不況を実は一段と悪化させる原因になったと。 それはどういうことかといえば、これは新聞記事でございますが、十兆七千億円という膨らまし粉の入った数字がひとり歩きしたことにある。もともと、年度内に実際に確実に支出される分は一般公共事業では約四兆円から五兆円にとどまるんではなかろうかと最初から思われていた。にもかかわらず一般国民は、あるいは企業は、十兆七千億円は当然年度内に執行されるんではなかろうか、そんなことで期待して事業の予定を立てた関係から、それが思ったほどの経済効果が上がらない、結果として期待が裏切られたと、こんなふうな実は記事がございました。 そこで、これらを踏まえて、一月二十七日の参議院本会議で我が党の大久保議員がこんな要望といいますか質問をしたわけであります。それは、今国民が景気浮揚に大変期待をしていると、そのためには五兆円規模の大幅な所得税減税を含む景気浮揚策とあわせて大規模な公共事業の投資が必要ではなかろうかこんな質問をいたしました。 それらを受けて、実はことしに入りまして二月二十四日に、日本社会党、公明党、民社党、この三党が平成五年度予算に対する共同修正案を出したわけであります。総額は大臣も御承知のように四兆五千二百四十億。これは所得税減税を含む中小企業対策や住宅対策の拡充等々が含まれておりまして、しかもこれには具体的な財源対策をも明示した共同修正案でありました。 これに対して、大臣は閣僚のお一人としてどんなふうにこの共同修正案を評価しておられるのか、そしてまたこれに対する大臣としての対応はどんな考え方を持っておられるのか、その点をお伺いしたいと存じます。
○国務大臣(村田敬次郎君) 続委員の御質問にお答えを申し上げます。 今御指摘になりました去る二月二十四日に社公民三党により自民党に対して共同予算修正要求が行われ、この取り扱いをめぐる協議の結果、四党間で不況対策に関する協議機関の設置について合意がなされたということはよく承知をしております。 三党の予算修正要求にもある所得税減税の問題につきましては、税制としてのあり方、景気対策としての有効性、さらには財源の問題をどうするかなど種々の問題があると考えられますが、今後四党間で不況対策としての税制上の措置等について実行可能な施策を協議するということでございますので、その協議の推移を見守ってまいりたい、このように認識をいたしております。
○続訓弘君 実は私どもはこんなふうに理解をしているわけであります。二十年ぶりに年度内に予算が成立する。この背景には三党が共同修正を出したあの予算要求が確実に守られるんではないか、そんな前提の中でこの予算が粛々と成立するのではなかろうか、こう私どもは受けとめているわけであります。 今、大臣のお話によれば、なおいろんな税制上の問題等々があるということでオブラートに包まれたようなお話でございますけれども、やはりこの際は地方を代表する所管の大臣として生の声を閣議の場で主張していただいて、おれに任せてくれ、必ずそういう気持ちでやるからというような御答弁がいただければと思いますけれども。
○国務大臣(村田敬次郎君) 続委員は大東京都というところの執行部に参画をされて長い経験をお持ちでございます。したがって、その発言は非常に重みがあると思いまして承っておるところでございます。 これからの景気対策につきましては、私は景気回復は地方からというキャッチフレーズをもって、これは例えば地方単独事業が一二%以上の増加をする、そしてまたその執行率は都道府県、市町村が国全体の執行の約七割五分、八割近くを持っておるわけでございますから続委員が御指摘になったように自治省の重みが非常に増しておると思っておりまして、交付税や地方債等の財源措置を通じて国政の今後の動向にしっかりと対応をしていきたい、このような自覚を持っております。
○続訓弘君 私が冒頭に十兆七千億の関係をただしたのは、やはり時期を失したんでは地方の予算 執行が不可能であります。したがって、景気浮揚のために国が真剣に取り組まれるというならば早目に予算を議決し、そして地方の各団体が段取りよく執行できるような方途を自治省当局としても御考慮いただきたい、こんな思いからお願いを申し上げたわけであります。 ただ、最近になりまして、十三日の新聞だったと存じますけれども、自民党の派閥の領袖が二十兆円の景気浮揚策を具体的に党当局に要求をされたとか、あるいは政策担当者が十四兆円ぐらいの景気浮揚策が必要ではないかとか、あるいは大蔵省事務次官は、アメリカとの交渉だとかあるいは外国からの外圧等々を考えたときに、予算が成立した直後に具体的な景気対策を含めた予算を検討する必要があるんじゃないかというような発言を新聞等で伺いました。 そういう背景もございますので、私はぜひともこの際、三党が要求した線で可及的速やかに補正予算を組んで、そして景気浮揚のために一肌脱いでいただきたい、こんなことを再度御要望申し上げます。大臣の所見を伺いたいと存じます。
○国務大臣(村田敬次郎君) 今御指摘になられた点、よくわかります。この予算を非常に早急に検討をいただいて、そして本当に久しぶりに年度内に予算が成立するという情勢をつくっていただいておることはもう感謝でございます。したがって、これに対応して私どもも景気の浮揚を早めるように実は公共投資をできるだけ前倒しにやっていけるようにという準備はいたしておりまして、既に四十七都道府県知事、それから三千を超す市町村に対しても、私の名前で景気浮揚等についての公共事業の執行のいろいろな準備の要請をいたしております。 したがって、この気持ちはまさに超党派で一緒であるというふうに思っておりまして、自民党の政策担当当局がいろいろ指摘しておられるということを今おっしゃいましたが、そういったものも見守りながら政府として今続委員のおっしゃったような気持ちで対応をしなければならないと思っております。
○続訓弘君 三党が要求しました所得税減税は財源が赤字国債である、なるがゆえにそれはだめなんだ、こういう実はお話がございますけれども、赤字国債とは一体何だろうか。 実はきょう、さる有名な東大教授から公明党としての勉強会でレクチャーを受けました。その際に、その教授はこんな言い方をされました。今の予算の中にも実は赤字国債的な要素があるんです、現実に。したがって、目くじら立ててこれは赤字公債だ、これは六十年間の資産形成に資するがゆえに建設国債だと、そんな分け方はもはや通用しないんじゃなかろうか。 そしてまた、大臣は先ほど岩本委員の質問の中で、私どもはやりくりをしているんだと、こんなお話をされましたね。それは、金がないときには地方交付税から要するに貸している、これも臨機応変の措置としてやっているんだというような意味の御答弁をされました。私は、こういうのも実は隠れた赤字公債ではなかろうか、こんなふうに考えるわけであります。その額は御存じのように四兆四千億にもなっているわけであります場 したがって、財源が赤字国債なるがゆえに所得税減税はまかりならぬということではなくて、今とにかく坂道を転げ落ちようとしているそういう状況の中で、何とかして歯どめをかける。それには所得税減税も一つの方法ではないか、こんなふうに思いますので、今の財源論を抜きにして、ぜひこの際、大蔵当局にもそうでしょうけれども、大臣として閣議の場でそういう御発言をしていただいて、一日も早い景気浮揚の対策に光を当てていただきたい。こんなふうに御質問申し上げまして、終わらせていただきます。
○国務大臣(村田敬次郎君) 再度のお尋ねでございます。 非常に重要な点だと思いますが、極めて真剣に検討していただいておるわけでございますが、私は建設国債と赤字国債の間にははっきり画される一線があると思います。それから、いわゆる国の債務、地方の債務、今国の債務の方が地方の債務の倍ぐらいになっておるわけです。しかし、地方の債務も決して少なくないわけでございますから、その債務は私どもの子や孫に負担を残していくという意味で、建設国債も赤字国債も非常に為政当局としては心して対応していかなきゃならないと思っております。 しかし、一日も早く景気浮揚をしなきゃならないという論点については続委員と全く同じ観点でございまして、財源の点では申し上げたように大きな論点の差があるわけでございます。したがって、こういった問題も四党の検討の中でいろいろ出てまいりましょうが、景気浮揚のために対応していくという点では目的は一緒でございます。
○長谷川清君 長谷川でございます。 続さんの発言は非常に経験上重いものでございますけれども、私はもう単なる陣笠でございますから、気軽にひとつお聞き取りをいただいて、気軽にお答えをいただければ結構なのでございます。 テーマとしましては、地方分権。この地方分権という言葉がずっと今こう使われております。私もその言葉を使っておりますけれども、本音を言いますと、地方分権という言葉から受けるイメージは、本来中央にある権限を地方に分け与えるといったそういうみみっちいイメージがどうも私にはついて回るんです。もっとダイナミックな、今あります、地方自治法に定められておる、二条の二項、三項、十項といった本来備わっておりますみずからを治める地方の主権をもとに戻していくという、こういう解釈でそれをひとつ押し進められないだろうか。 そういう点につきましては、大臣は首都機能移転調査会の会長もされておった見識を持っていらっしゃいますから、そういう視点に立って、そこら辺のところからまずお聞きをしたいと思うんです。
○国務大臣(村田敬次郎君) 長谷川委員から非常に適切な問題点の御指摘があったと思います。 シャウプ勧告ができましたのは昭和二十四年ごろでした。あの当時、地方行政調査委員会議という会議が各省庁を超えてできまして、私は実はその調査委員会議に自治省から派遣をされて、国の事務、府県の事務、市町村の事務というのを区分をしたわけでございます。この区分の考え方は非常に明確でありまして、ぴたっとこう割るわけですね。 ところが、この間予算委員会で宮澤総理から非常に苦心の御答弁がございましたように、そういう原理は、今長谷川委員の御指摘になったような地方自治法上のいわゆる事務区分、そういうものでは明白なんだけれども、そういうふうに実態がなっていないところに大きな問題がある。事実、国の許認可権限は、そう言われてから久しいのでありますが、逆にふえております。 したがって、各省庁が自己の省の持っておる権限を地方に分けない、地方分権をしないというそのことにこそ大きな問題点があるのでございまして、したがって法律上に書かれておる事務と同時に実体的に地方分権をしっかりとやっていかなきゃならぬ。これは法律上とそれから地方財政上もそうでございまして、今でも地方交付税というような制度があって、例えば所得税や法人税や酒税の三二%等を都道府県、市町村に分与するという制度は確立をしておるのでございますが、なお法律や頭で描いたように地方分権がいっていない。 そして、私は大きな意味の政治改革というのは地方分権を実現するところにも大きな出発点があると思っておりまして、したがって、長谷川委員が御指摘になるように、政治改革の中にこの問題を絡めて、そして二十一世紀に向かうグランドデザインを今こそつくるんだという観点で地方分権を推進していただきたい、このように念願をしております。
○長谷川清君 この地方分権につきましては、この間の予算委員会でここにもいらっしゃる山口委員の質問を聞いておりまして、本当にもう私も同 感だなと。あのテープをここで回してもらった方が早いような感じがしておるぐらいでございます。 私流にこれを解釈いたしますと、一、二分で戦後から今日までを振り返ってみますると、あの焼け野原の中から、まず十数年かけて食う時代がございました。食って生きる、この時代があったと思うんですね。その後は、食うだけではといって、では物をつくろうと、これまた十数年。それからだんだんつくれるようになりまして、生産力を高めて追いつけ追い越せ、十数年。トータル四十数年たって振り返ってみますると、物をつくってそして輸出をしていこう、こういう時代には、権限を集め、金を集め、能力を中央に集め、一点集中型でやることがスピードが高まる、そういう役割を果たしてきたと思うんです。だから、本当は地方にある権限を運用上どんどん絞り上げていったという経緯をたどったと思うんです。 しかし、今になってみますると、では、この追いつけ追い越せ路線をこれからもずっと道なり運転するのかと。ちょうどそこに新しいテーマのこれからの十年、二十年の国としての進むべき進路という問題、こういうものとのリンクがある。ところが、残念なるかな、それは今のところ指し示されていないと思うんです。混迷の中にあると思うんです。世界も変わり、国内も変わり、そしてもう弊害の方がたくさん出てきた。 今、大臣がおっしゃるように、もう十年間ざっと見ましても許認可権はどんどんふえております。昨年と一昨年の比較でももう二百何件もふえている。一万飛んで幾らか数字が出ていましたね、一万九百四十二件ですか、非常に高まっています。ですから、一番新しいところで法制化されました拠点法にしましてもあるいはパイロット自治法にしましても、形の上では移行しているかに見えますけれども実際やはりそこに中央における承認権が働いておりますから、私はそういう発想というのは、地方分権、分け与えるという発想、枝葉に移るというこんな感じに見えてならないのでございます。 したがいまして、地方分権は国の方針、進むべき進路、これからはやはり国際社会の中から日本人が尊敬される、国内にありましては、とにかく生まれながらにしてハンディを持った人々にあるいはお年寄りに、子供に、いろんな意味における個人ではなかなかでき得ない分野を社会的システムでそれをつくり上げていく等々、いろんな仕組みを変えていかなきゃいけない。そういうところに私は今急がれるこの地方分権という問題がつながってくるんではないか、このように考えるのでございます。 そういう点について、自治省あるいはまた自治大臣は見識を持ってそのようにおっしゃっていただきますけれども、特に大蔵を中心とするそれぞれの省庁にはまた事情がございまして、なかなか現実はそれを全部トータルしながら、どうしても権限を移行できない省庁もあるかもしれませんけれども、それが足を引っ張る状況ではなくて、良貨が悪貨を駆逐するという感じのものにいくためには、やはり前提になっている議論が不足をしているのではないか、このように私は思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(村田敬次郎君) 非常に重要なポイントだと思います。 これは短時間でお話しするのは非常に難しいので、例え話を申し上げたいと思うんです。東京は、明治十五年ごろの人口というのは百十五万だったんです。今はざっと一千二百万、丸い数字で申し上げます。しかも東京圏は三千万を超しています。そして、人口増はその間例えば薩長と言われた鹿児島県や山口県は一・八倍程度なんです。そして東京は約十倍です。だから、空から見るとどんどん人が東京に集まってくるということがわかるわけですが、一極集中もこういうふうな過程で行われたということにはある意味で経済的あるいは行政的な必然性があった。 それはどういうことかというと、これも例え話で申し上げると、昭和四十年代には四十その都道府県の中で半分ぐらいが人口のふえる県、半分ぐらいは人口の減る県だったわけです。私、愛知県ですから大きな人口の県でございますが、私の田舎にも過疎村がありまして、明治のころには約八百人人口が今は二百人です。これは全国で一、二を争う過疎村です。そういういろいろな人口の膨張や過密過疎というものを考えると、今こそ三全総、四全総で言っているような一極集中をやめて多極分散型の国土にしなきゃならぬ、どこへ行っても何々銀座というような金太郎あめのような地域開発はだめだ、もっともっと独自性のあるふるさと創生をやらなきゃいかぬという主張になるんだと思います。 日本のビューロクラシーというのは、私も公務員の出身ですが、ビューロクラシーは優秀なんです。これはもう世界一、二を争う優秀な国ですね。ところが、その優秀なビューロクラシーが世界一、二を争う悪いことになる危険性がある。それはどういうことかというと、縄張り争いをやり始めたときです。例えば何省と何省が縄張り争いを始めたというと、これは世界一優秀な官僚が世界一優秀な頭を使ってこういうことをやろうと、国のためでない、自分の出身省の利益だけを考えるわけでありますから、到底普通の人では対応できない頭のよさを発揚するわけでございます。 したがって、これからの国益というものを考えて私は各省のあり方を考えなきゃいかぬ、こう思うのでございまして、私も公務員出身としてそういうことに勇気を持って対応したいと思います。 そういう例え話で御理解をいただけるとありがたいと思います。
○長谷川清君 そういう問題とも絡んでまいりますけれども、第二次ふるさとという問題でこれをつくっていこうということでは私は賛成でございます。 ただ、これは宮澤さんがおっしゃっております生活大国という言葉ともつながっておると思うんですが、ここにも私は問題意識があるんです。経済大国に対する生活大国というイメージ、これはやはりまだ物をつくる、そして追いつけ追い越せと、ここまでまいりました時代の価値観の金と物というそういう発想がそこにはつながっていると思うんです。確かに経済大国と言われる場合には、一千三百億ドル一年でたまる。これはもうアメリカ合衆国の一つの州を現ナマでぽんと買えるお金がたまる。つまり、そういう金、物的な延長の対比として生活大国という言葉が出てくる、こういうふうに思うんです。 言うならば生活先進国、どこが足りないのか。生活大国というイメージから出てくるものは金、物。例えば住宅をつくる、箱をつくるということですね。ハードな部分ばかりなんです、下水道、道路。私は、地域コミュニティー、つまり本当の意味で人間の幸福指数を高めるためには、そこに建物がつくられればそこに人がいるんだということ。近所近隣にはそれだけの生活道路があるか公園があるかといったようなこういうものが全部あって初めてそこにハードとソフトのドッキングが生まれると思うんですね。 東京都がいち早くマイタウン構想をつくり、私もそのマイタウンの一員で十二年ばかりかかわりましたけれども、江戸時代からずっと展開して、今の状況をそのままずっとやっていったらどうなるかという絵をかいてみて、これはもう大変なことになる。そして、では戦後のあの焼け野原からその復興過程の五カ年計画を全部調べて、そしてハードとソフトに大きく分けて、それを絵にしながら具体的にやっていったプロセスがございますけれども、各地方がこの問題で取り組んでいく場合には恐らくいろんな大変数多くのハードとソフトのエキスがそこにドッキングされていくと思うんです。 そういう点に対する、今当座はハードな建物や社会資本やそういうものにやっているんですとおっしゃるんでしょうけれども、今の設計段階から、プラン・ドゥ・シーのプランの段階からソフトが入ってきませんと、これが後からでは非常に 効率が悪い。例えば地下開発一つとってもそうでございます。地下を今ほっくり返しますと、電話線が出たり下水道が出たりします。地下共同溝をもっと社会整備していくべきだといったような発想もハードの中にソフトがあって初めて出てくる発想だと思うんですね。 そういった点について、今地方自治に向かいまして、金の使い方から、それからいろんな部分において、ハードとソフトのドッキングがどのように指導されていくというか、そういう神経が行き届いているだろうか、そのところについてお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 非常にポイントをついておいでになりますので、お答えをしたいと思います。 竹下内閣のころから一生懸命おやりになっておるふるさとづくり、今も例えば自民党では坂野委員が中心になってやってられますが、これは私は非常に効果を上げていると思うんです。 東京の例をお挙げになりましたからそれを申し上げますと、東京は明治初年は百十五万、いわゆる工場制手工業が江戸時代を通じての江戸のあり方だったんですね。ところが、大工場時代、資本主義、そしてまた自由民主主義という明治以降の新しい風潮は際限もない大都市の爆発を招いたわけでございます。 私は東京は本当は好きでございます。夜、九段の宿舎に帰ってまいりますと、もう毎日のように道路工事をやっているんですね。そして、東京の地価というのは世界有数の高い地価である。そこを掘り返して、何管を埋める何管を埋めるというような先ほど御指摘のありましたことをやりますと、恐らく地方でやる百倍、千倍、万倍の財源がかかると思います。それに使われる財源というのは都民の血税であり国民の血税です。こういう不効率をどうしても改めないと東京都のためにもならない、それから日本全国のためにも世界のためにもならない。したがって多極分散型の国土というのは今や国を挙げての一つの国是になったんだと思います。 そういう意味で、ハードとソフトという例をお挙げになりましたが、今までは道路とか河川とか産業関連施設に対する投資が主体だったんですね、それを生活開運投資に重点をしっかりと移行していかなきゃならない。そういう今や国際化の時代であり、また投資の変化の時代であると思います。 したがって、これを国の計画、あるいは市町村や都道府県を育てるという地方分権の観点から、そういう投資についても全国的な心配りをやっていくというのが私は宮澤内閣の方針だと思いますし、私も閣僚の一員として努力をしてまいりたいと思います。
○長谷川清君 時間も大分迫りましたので、次は第二交付税の問題について。これはかねがね民社党の方から、普通の建設事業費の補助負担の分を体系から外して各地方自治体にそのまま送れと、こういうことでございます。 その件につきまして、ずっと継続的に、引き続き慎重な検討をする、こういうことが続いておりますが、そろそろこの辺の問題についての結論的なお答えが得られないだろうか、この点をお願いしたい。
○政府委員(湯浅利夫君) 第二交付税制度の御提言につきましては私どもも以前からお伺いしておりまして、地方団体の自主性を向上させるという観点からは非常に傾聴すべき御意見だということで検討しているわけでございます。 今御指摘のように、この公共事業につきましては公共事業の中のいろいろな論理がございます。例えば道路だとか河川だとか下水道だとかというようなそれぞれの事業ごとに長期計画ができ、それをどういうふうな形でやっていくかと。そのための呼び水と申しますか、そういう機能を国庫補助負担金に求めるというような問題もあろうかと思いますし、国と地方との役割分担という問題につきまして明確にこういうことでこたえられるだろうかというような問題もございまして、私どもだけの力ではなかなか進まないというのが正直なところでございます。 ただこの機会に、この第二交付税という制度そのものは一応横に置きましたといたしましても、最近地方の単独事業が非常に大きくなってきた。平成三年度の決算では補助事業の約七割ぐらい上回って単独事業ができているということは、今の地方財政計画の枠の中で単独の施策として地方が自主的に行えるという財源がそれだけできてきたということを意味するものではないかと思うわけでございまして、そういう意味を考えますと、地方財政計画の中ではございますけれども、今御主張されている内容が一部実現してきているのではないかという感じもするわけでございます。 また、最近は国庫補助事業の一般財源化という面、この点につきましてもハード面におきましていろいろと一般財源化の方向を進めているわけでございまして、一般財源化することによりまして、これを地方財政計画の中で財源措置するということによって地方の自主性に基づく単独事業という形で実施していくということもございますので、この第二交付税制度というものを引き続き検討しながら、他方ではそれに見合うような、その思想に合うようなそういう事業執行ができるような体制というものをこれからも努力していきたいというふうに考えております。
○長谷川清君 終わります。
○有働正治君 私は幾つかの具体的な問題についてお尋ねいたします。 国際障害者年のテーマでありました障害者の問題について、その「完全参加と平等」の実施というのは国内政治の問題でもあり、日本の国際的な位置をその面ではかる一つのバロメーターでもあると考えます。 一つは、自治体の首長や議員などの解職請求、リコールといった直接請求の署名運動の際、自分で署名ができない身体障害者の皆さんが代筆で署名できるようにしていただきたいという要請が私のところにも寄せられています。関係者は法のもとの平等という立場から早急な改善を求めています。 私も昨年の秋、自治省に直接要請もいたしました。自治省としてこの問題をどのように検討して対応されようとしておられるのか、お伺いします。
○政府委員(紀内隆宏君) 初めに、現行の制度と運用について申し上げたいと思います。 直接請求制度におきましては、その選挙権を有する者が一定数以上の連署をもって請求するということにされておりますけれども、署名はその重要な要素をなすということと、代筆に名をかりて署名の偽造などのような不正な行為を誘発することを防ぐ必要があるというふうな理由から、現在署名は自署に限るとされておりまして、身体等の故障によって自分の氏名を自署できない人は実際上署名簿に有効に署名できない、こういうことになっております。 そこで考えてみますと、おっしゃいましたように、直接請求という制度は代表民主制を補完する直接参政の仕組みとして非常に重要な位置づけを持っていると思っております。しかしながら一方では、直接請求において不正な行為による署名というものを排除する必要もあるものでございます。 私どもとしては、御意見にもございましたように、こういう身体障害等を有する方も直接請求に対する参政を有効に意思表示できるようにしたいと思っておりまして、そのために不正行為を防止しながらどのようなことができるか、それを現在検討しているところでございます。
○有働正治君 今検討されているということですか。
○政府委員(紀内隆宏君) そのとおりでございます。
○有働正治君 いま一つ、選挙に際しまして点字の選挙公報やテレビでの政見放送に手話を入れる、障害者が憲法で保障された参政権を行使でき るようにしていただきたい、これも強い要望であります。 点字公報につきましては、関係者の協力、尽力も含めまして、法律上制度としては確立されてはいませんけれども、実現ということで行われています。非常に結構なことであります。しかし、手話につきましてまだ日の目を見ていなく、この早急な改善が要望されています。この点での対応について、あるいは方向についてどう対応されておられるのか、お伺いします。
○政府委員(佐野徹治君) 政見放送への手話通訳等の導入につきましてのお尋ねであると思います。 この問題につきましては、学識経験者から成ります政見放送研究会、これを設けまして調査研究を進めていただいておるところでございます。政見放送に手話通訳を導入するとした場合の解決しなければならない課題等につきまして検討を進めていただいておるところでございます。 最近におきましては、NHKの協力も得まして試作品の制作を行い、これに基づきます検討、さらには手話通訳士及び全日本聾唖連盟の意見聴取、こういうことも行っておるところでございます。 政見放送研究会におかれましては、意見の取りまとめに向けて鋭意御努力をいただいておる段階でございますので、私ども自治省といたしましてもその結論を待って対応してまいりたいと考えておる次第でございます。
○有働正治君 大臣に決意のほどをお伺いします。 障害者のそういう政治参加の条件整備という点では、国際的にはスウェーデンなどと比べてもおくれている。そういう点で、やはり先進国に日本もなるべきであると私が要望いたしました二点について、それぞれ対応について検討をなされているという御報告でありますけれども、速やかに実現の方向を求めるわけであります。大臣の決意のほどをお伺いします。
○国務大臣(村田敬次郎君) 今、直接請求制度それから選挙の点字公報等についての御質問がございました。 それぞれ政府委員から御答弁申し上げたところでございますが、私もこれはぜひ必要であると思います。国際障害者年の実施ということも、いろいろ必要性に応じて世界的にそういう関心が高まっておるわけでございまして、私はこういった問題には極めて前向きに対応すべきであると思います。
○有働正治君 次に、上水道の高料金対策をめぐってお尋ねします。 自然条件等によりまして建設改良費が割高のため給水原価が著しく高額となっている上水道事業につきましては、料金格差の縮小に資するために資本費の一部について一般会計からの繰り出しを認め交付税で補てんする制度、いわゆる高料金対策の制度が設けられていることは周知のとおりであります。 ところが、繰り出し基準のうちに料金基準というものが含まれていまして、高料金対策の対象になるためにこの額まで料金を引き上げる、家庭用料金だと千七百円以上のようでありますが、引き上げて、そういう対象となっていわば引き下げるという矛盾を生み出しています。これについて、佐賀市だとか福岡県の福間町などの住民、地方議員の方から直接私にも改善の要望も出されています。 これは、住民負担をできるだけ下げていくというこの制度の本来の趣旨という点から見まして、やっぱり相反する矛盾と考えるわけであります。これについての対応を検討すべきではないかと考えるわけでありますけれども、所見を伺います。
○政府委員(湯浅利夫君) 水道料金は、御案内のとおり、公営企業で運営している関係で運営するための原価をいただくということが本来の考え方ではないかと思うわけでございます。 ただ、その場合には全国的にどうしても高いところも安いところも出てくるということで、水の供給という基礎的なサービスについて余り全国的に料金格差があるのはいかがなものかという観点からこの高料金対策というものができ上がっているわけでございます。 この制度も、たしか昭和四十四年度からこの制度で運用してきているわけでございまして、どうしても高くならざるを得ない地域においてその資本費を幾らかでも軽減するために一般会計からの繰り出し制度というものを考えて、それに対して財政措置を行うということをやっているわけでございますから、この高料金の要素というものを除いてしまってこの対策を行うということは私はやっぱり本末転倒なのではないかという気がするわけでございます。 したがいまして、やはりこの制度の趣旨というものを各地方団体がよく理解していただいて、きちんとした運用をしていただくということがやはり一番望ましいのではないかというふうに考えているわけでございまして、基準の中身等につきましてはこれまでもいろいろと見直しをしているわけでございますが、この制度というものについては、これはやはりこの考え方で維持できないかなというふうに私は考えているところでございます。
○有働正治君 制度の中の基準の中に家庭用料金という問題が含まれている。これが現実的に矛盾がある。だから、制度そのものでなくて、制度の中のそういう矛盾と思われるような点についてはやっぱり検討していただくということが大事だと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府委員(湯浅利夫君) ただいまも申し上げましたように、やむを得ず高料金にならざるを得ないという地域について一般会計からの繰り出しという制度を設けようということでございますから、一般会計から繰り出しをもらうために料金を高くするというのは、これは全く逆の話でございます。 ですから、そういうことをもしやっている自治体があるとすれば、やはりこれは制度の真意を理解していないということでございますから、むしろそういう考え方を改めていただかなきゃならないんで、制度を改めるというのは、これはどちらかというと本末転倒なことになるんじゃないかという感じがするわけでございます。
○有働正治君 つまり、繰り出しの基準の中に資本費と給水原価と同時に家庭用料金という問題があるわけで、それがあるために、この対象になるために、これを基準として設けているところからくる矛盾があるという問題です。だから、それについてしかるべくやっぱり検討すべきだと思うんです。その点について聞いているんです。
○政府委員(湯浅利夫君) 資本費や給水原価が高くても料金を安くできるという地域であれば、これは水のサービス料金はそれなりに安く提供できるわけですから、一般会計からの負担というものは必要ないというふうに私どもは考えているわけでございます。 したがいまして、やはり繰り出し基準としましては、実際に家庭用料金がどうなっているのかしかしこれは無原則に決まってくる料金ではございません、いろいろな原価を計算した上で初めて出てくる料金でございますから、一般会計から繰り出しをもらうために料金を高く上げるというような団体がもしあるとするならば、これはまことに遺憾なことではないかと思うわけでございます。
○有働正治君 では、そういう点で厳格に運用すると、精神に基づいて運用するし実情に応じて必要な指導も行うということでありましょうか。
○政府委員(湯浅利夫君) 私どもは具体的な問題につきましては承知いたしませんが、一般的に水道事業をやっております地方団体に対しましては、できるだけ低料金でサービスを行うということが最も望ましいということでございまして、どうしても高くならざるを得ない要素というもの、これがあった場合に、これについて一般会計からの繰り出し制度を考えなきゃいかぬというそうい う考え 方でございます。 したがいまして、適正な料金を定めるということが最もこの上水道におきまして重要なことだというふうに理解しておりますので、今後そういう点につきましての一般的な御指導は続けさせていただきたいと思っております。
○有働正治君 では、具体的な相談があった場合には、その精神を生かした積極的な対応を求めておきます。 次に、第三セクターに対する地方自治体の損失補償契約についてお尋ねします。 地方自治体が行う債務保証契約は法律で禁止されていますけれども、損失補償契約は行政実例で認められています。しかし、本来その性格上極めて慎重でなければならないと考えますけれども、この精神と趣旨からいっていかがでしょうか簡潔に述べていただきたいと思います。
○政府委員(湯浅利夫君) 今御指摘のように、債務保証につきましては法律で禁止されておりますけれども、損失補償につきましては債務保証とは契約の性質が違いますから、これについては、やむを得ない場合にはこれはやってもいいのではないかというこういうことが行政実例などでも出ているわけでございます。 しかし、やはり損失補償ということは将来にいろいろな債務を負う可能性があるわけでございますから、健全な財政運営を確保するという観点からは安易に損失補償を行うということは適当ではないという考え方から、毎年度の地方団体に対します財政運営通達におきましても慎重にこの問題については対応してほしいということを御指導申し上げているところでございます。
○有働正治君 ところが、民活路線の推進と第三セクターの推進という中でその精神が失われているのではないかという点も指摘されています。自治用語辞典平成元年版の中で、「損失補償契約に名を借りて、実質上は債務保証を行なっているというのが現実」、「これは明らかに一種の脱法行為と認めざるをえない。」と解説されています。実態をどう認識されておられますか。
○政府委員(湯浅利夫君) 今申しましたように、債務保証と損失補償というものはやはり法律上は明確に違うものだと思うわけでございますが、その損失補償につきましても、健全な財政運営を行うという観点から見るならば、安易にこういうものを行うということは財政運営上いろいろな問題が出てくるだろうということもございまして、これについてはそれぞれの自治体の御判断で将来の財政への影響を十分考慮して慎重に対処してもらいたいということを御指導申し上げているわけでございます。
○有働正治君 具体的にお聞きします。 岡山県が、チボリ公園建設にかかわる第三セクター、チボリ・ジャパン社の損失補償契約を、クラボウと日本開発銀行と結ぶことになっていますが、この点、自治省は御承知でありましょうか。
○政府委員(湯浅利夫君) 岡山県におきまして、第三セクター方式によってこのチボリ公園を建設すべくその構想の概略を取りまとめまして、その中で第三セクターの方式でやっていくというようなことにつきましては、私どももお話は伺っております。詳細につきましては十分固まっていないようでございますが。そういう方式をとりたいということを伺っているところでございます。
○有働正治君 先ほどこもごも述べられましたこの趣旨から見て、この点はチボリのセクターについて問題があるのではないかという指摘が地元住民、議会でもかなり問題にされている。そういう点から見てどう判断されますか。
○政府委員(湯浅利夫君) 個々のケースにつきまして私どもからコメントするということはいろいろ差し支えがございますので御遠慮させていただきたいと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、損失補償というものは、これは将来の財政に非常に影響の大きいものでございますから、その点について十分考慮して慎重に対応していただきたいということを一般的な御指導として申し上げているわけでございますので、この趣旨に沿って岡山県当局におきましても、議会と御相談しながら、いろいろな観点から御検討していただけるものだというふうに考えているところでございます。
○有働正治君 このチボリの第三セクター問題というのは、岡山市では百条委員会まで設けられて追及されたいわく因縁のあるいわば問題ある第三セクターと全国的にもかなり報道されたところであります。その結果、岡山市でのチボリ公園建設計画は御破算になりました。ところが、それにも懲りずに今度は倉敷に持ち込んで計画を強行しようというなかなか執念深い計画であります。 そういういわくつきの第三セクター、それから通達等の先ほどの自治省のこの制度の趣旨からいきまして、今後とも自治省として注視して状況いかんによっては必要な指導等も当然必要ではないかというふうに考えるわけですけれども、そこらあたりいかがでありますか。
○政府委員(湯浅利夫君) ただいま申し上げましたとおり、個々具体の事業につきまして国の立場から地方の事業についていろいろとコメントするということは、これは地方自治の原則から見ましても適切ではないのではないかと思います。 私ども一般的な御指導として、損失補償契約というものを結ぶ場合に慎重にやっていただきたいということを申し上げておりますから、その趣旨に従って県御当局あるいは県の議会との間で十分御検討していただけるものだというふうに考えているわけでございます。
○西川潔君 諸先生方がいろんな角度から御質問されたわけですが、本日私が最後です。よろしくお願いいたします。 今現在、日本国民一人一人が本当に真剣に考えなければいけないこと、そしてまた世界の人たちが真剣に、まじめに取り組まなければいけないエイズ問題についての地方行政の取り組みについて、自治省、そして厚生省の方にもお越しいただきまして、お伺いしたいと思います。 まず、大臣にお伺いしたいんですが、エイズ問題について基本的に大臣はどのようなお考えをお持ちかをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 西川委員からエイズ問題についての御質疑がございました。 この一問題は、自治大臣という立場を離れて個人的な考えを申し上げますれば、この病気は有効な治療方法がまだ発見をされていない、そしてまた最近急速に感染者がふえているということで私どもも国民の一人としてゆゆしいことであると感じております。早期に有効な治療方法が確立し、またこの病気に対する正しい理解が広まってまいりますれば、エイズの蔓延の防止が図られるということを考えておるわけでございます。そのことが重要だと思います。 なお、当然のことながら、公務員の採用問題も含めてエイズ感染者の人権にも配慮をしていかなければならないと思っております。
○西川潔君 公務員の方々のお話も後ほどお伺いしたいと思います。 今度は厚生省にお伺いしたいんですが、去る三月二十三日に発表されましたエイズサーベイランス委員会の報告によりますと、一月、二月の新しい患者、感染者数は六十一人というふうに御報告を受けました。昨年の三月以降と比べますと急増ペースが鈍化したという報道もございますんですが、この結果を厚生省ではどのように受けとめられておられますか。
○説明員(尾嵜新平君) 先日のサーベイランス委員会での報告では、今御指摘ございましたように、二カ月分の患者、感染者の報告が六十一名ということで昨年後半の報告数より減少をいたしておりますが、昨年同時期の五十八人に比べますと若干増加しておること、それと今回の報告では、感染者として報告されることがなく発病して患者として初めて報告されるようなケースが増加しておるということから、感染者の潜在化も懸念されているところでございまして、楽観できる状況にはないというふうに私ども考えております。 今後とも、引き続き全力を挙げて対策に取り組む必要があるというふうに考えております。
○西川潔君 私といたしましても、エイズ対策はここ数年が本当に大切な時期ではないか。今真剣に考えなければ後々大変なことになるのではないか。昨年末、厚生大臣が厚生省ではエイズ感染者や患者の雇用上の差別をしないという方針を発表されました。閣議においても各閣僚に理解を求めたというふうな報道も目にいたしました。また、地方公共団体におきましても採用時や職場での強制検査があれば、これは人権問題にもなりかねません。 自治省の職員、そしてまた地方公務員についてのエイズ患者、感染者の取り扱いについて、今どのような検討が行われているのか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(吉田弘正君) 私の方から自治省の職員の採用あるいは職員自体が仮に感染者になったという場合の取り扱いについてお答えを申し上げたいと思います。 この問題につきましては、ただいまお話がございましたように、先般厚生省の方で職員に関するエイズの取り扱いについての方針が定められたところでございます。私ども自治省といたしましても、厚生省と同様の考え方で対処してまいりたいと考えております。 すなわち、職員の採用につきましては感染者であってもこれは差別することなく一般の採用と同様に取り扱うということでございます。また、職員に感染者または患者が発生をしたという場合につきましても、感染者や患者であっても他の職員と同様に取り扱っていくということでございまして、また他の疾病と同様、本人の健康状態に応じた人事上の配慮もしていきたいというふうに考えております。 なお、その際プライバシーの保護については十分配慮をする必要があると考えております。
○西川潔君 ありがとうございます。 次に、警察庁の方にも本日お越しいただきましてありがとうございます。警察庁に全国の警察職員についてもお伺いしたいんですけれども、特に現場の職につかれている刑事の方とか警察官の方、特に外勤の方、これからは地域というふうに表現されるというふうにお伺いしておりますが、危険が伴う、本当に殺人現場とか、そしてまた覚せい剤のあるところとかいうようなところに参りますと。エイズに対する警察としての予防対策と、警察職員のエイズ患者、感染者の取り扱いについて、今後またどのように検討されていかれるかというようなことをお伺いしておきたいと存じます。
○政府委員(井上幸彦君) 警察庁におきましても、エイズであるとかあるいはB型肝炎といった感染症の防止対策といたしまして、例えば負傷者の救護の場面あるいは死体の取り扱いというような場合には、ゴム手袋等を使用しなさいというように、各業務ごとに個別に注意すべき事項あるいはまた使用すべき装備品というものを示してそれぞれ都道府県警察を指導しておる、こういう状況にあります。 都道府県警察におきましても、これらを受けまして、専門家によります講演会の実施であるとかあるいはエイズに関するパンフレット等を配布するなどして、これらに対する正しい認識と正しい知識、それから偏見を持たないといった面での教養を徹底すると同時に、健康診断あるいは健康相談等の機会にカウンセリング等を行って、現場で勤務する警察職員が自信を持って職務執行できるようにと配意をいたしているところであります。 また、職員の中に罹患者が出たというような場合でありますけれども、こういった場合にもやはり治療に専念できるような人事上の配置を行うということも大事であろうというふうに思いますし、同時にまた、これらの職員のプライバシーを十分に保護するという配慮も必要であろうというふうに思っております。 また、自治省の方からもお話がありましたように、こうした病気によって、他の疾病の場合も同様でありますけれども、これらの疾病ゆえにいたずらに不利益な取り扱いを受けるということのないようにこれからも十分に指導してまいりたい、かように考えております。
○西川潔君 ありがとうございます。特に我々の平和、財産等を守っていただく大変なお仕事ですから本当に気をつけていただきたい、こういうふうに思うわけです。 次に、地方公共団体におきまして、東京都などが職員採用に際しましてはエイズ感染者を差別しないとの方針を早く打ち出しました。茨城県では予防啓発のための職員研修を体系的に網羅した上でエイズ患者を差別しないという考え方を全国の自治体で初めて明文化したわけですけれども、この茨城県の取り組みについて、自治省並びに自治大臣にひとつ感想等を求めたいと思います。
○政府委員(石川嘉延君) 茨城県におきましては、県職員に対するエイズ啓発教育を徹底させ、将来起こり得るエイズ関係の諸問題に適切に対応できるようにいたしますとともに、県民のエイズに対する正しい知識の普及に資するために、本年二月、職員のエイズ予防啓発に関する基本方針というものを定めております。 その内容は、職場研修の実施、エイズ教育推進員の設置、自治研修所におきます研修、感染者等の取り扱い、健康診断に当たって本人の承認なしにエイズ検査を行わないこと、また、職員の採用に当たってエイズ患者を一般と同様の取り扱いにするということが主たる内容となっております。 これは体系的に取り組んだものとして私ども掌握している限りでは茨城県が初めてでございますが、同様な姿勢に立って各地方団体におきましても地方公務員法の定めます平等取り扱いの原則というのがございますから、職員の採用あるいは任用後の大事に当たってもそういう原則に従って対処しているものというふうに考えております。
○国務大臣(村田敬次郎君) 今、政府委員から御答弁申し上げた茨城県の事例でございます。 茨城県を初めとして各地方公共団体が適切な対応を今後していただくということは大変望ましいことである、このように考えております。
○西川潔君 次に、各自治体におきまして来年度予算でエイズ対策の充実が図られていると報道されておるわけですけれども、交付税上でどのような配慮が行われているのかお伺いしたいと思います。
○政府委員(湯浅利夫君) ただいま地方交付税法の改正案の御審議をお願いいたしておりますけれども、この交付税法の改正案の中で、三点、エイズ対策についての事業費を算入しております。 一つは、エイズ対策に関係する国の補助事業がございます。これが全体で約十一億円ございますけれども、二分の一の補助でございますので残りの十一億円を地方が負担しなきゃなりません。この十一億円を交付税で算入いたしております。 それから二つ目は、エイズ対策のための保健所の職員を標準団体で一人増員といたしております。全国ベースで五十一人の増員になります。 それから三つ目でございますが、これは教育費の関係で、中学生、高校生、保護者等に対しましてエイズに対する正しい知識を身につけてもらうためにエイズ等に関する講習会を開催するという場合、この講習会の開催経費につきまして交付税で算入をしている、こういう三点で算入をいたしております。
○西川潔君 よろしくお願いいたします。 次に、エイズについては国や地方の行政の取り組みが大変重要なことは言うまでもないわけですが、国民一人一人の理解、そして一歩も二歩も進めた参加意識というんでしょうか、そこで厚生省にお伺いしたいんですが、国民がエイズストップのために募金やイベントなどで幅広く参加できる。ような方法についていろいろと検討していただきたい。 いろいろ報道を見ますと、全国何かばらばらなような感じもいたすんですが、私といたしまして も週に一度ですが福祉のコーナーというものをラジオの方で番組をいただきまして、いろんな形でこういうエイズ問題に取り組まさせていただいておりますが、そういうことを検討していただいて、もし本当に何か我々で力になれるようなことがありましたらいつでもお申しつけいただきたいんですけれども、厚生省にはどのようなお考えが現在あるのかというようなことをお伺いしておきたいと思います。
○説明員(尾嵜新平君) 厚生省といたしましても、エイズ対策の推進のためには官民を挙げた取り組みが必要であるというふうに考えておのまして、お話がございましたような国民が幅広く参加いただけるような受け皿づくりでございますとかあるいは事業の推進について、前向きに検討いたしておるところでございます。
○西川潔君 どうぞよろしくお願いいたします。 最後になりますが、エイズ問題は将来の問題ではなしに今の問題、現実の問題としてここ数年が本当に大切な時期であると思います。来年度以降におきましても地方自治体の行うエイズ対策について積極的な財政支援措置をお願いいたしたい、こういうふうに思うわけですが、最後の質問で大臣にその決意のほどをお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 平成五年度においてはエイズ対策に係る所要の財政措置を講じたところでございますが、自治省としては、今後とも地方団体におけるエイズ対策の取り組み状況等を踏まえてその財政措置の充実を図ってまいる所存でございます。
○委員長(佐藤三吾君) 以上をもちまして、平成五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうち警察庁、自治省所管及び公営企業金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤三吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十九分散会 ――――◇―――――