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126回国会参議院1993/06/04

建設委員会 第10号

発言数
73
登壇者
11
会派数
6
開催日
1993/06/04

会議録

梶原敬義日本社会党・護憲民主連合

○委員長(梶原敬義君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  昨三日、青木薪次君及び西野康雄君が委員を辞任され、その補欠として肥田美代子君及び今井澄君が選任されました。     ―――――――――――――

梶原敬義日本社会党・護憲民主連合

○委員長(梶原敬義君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

梶原敬義日本社会党・護憲民主連合

○委員長(梶原敬義君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に山田勇君を指名いたします。     ―――――――――――――

梶原敬義日本社会党・護憲民主連合

○委員長(梶原敬義君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  建設事業及び建設諸計画等に関する調査のため、本日、富士大学経済学部教授前田邦夫君、東京大学工学部教授國島正彦君、社団法人日本建設業団体連合会専務理事伊藤晴朗君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

梶原敬義日本社会党・護憲民主連合

○委員長(梶原敬義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――

梶原敬義日本社会党・護憲民主連合

○委員長(梶原敬義君) 建設事業及び建設諸計画等に関する調査を議題とし、参考人からの意見を聴取いたします。  この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。  本日は、御多忙中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。委員会を代表して厚く御礼を申し上げます。  皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にしたいと存じます。  これより参考人の方々に順次御意見をお述べ願うわけでございますが、議事の進行上、最初に参考人の方々からお一人二十分程度の御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただく方法で進めてまいりたいと存じます。よろしくお願いいたします。  それでは、まず前田参考人からお願いを申し上げます。

前田邦夫富士大学経済学部教授

○参考人(前田邦夫君) ただいま御指名いただきました前田でございます。よろしくお願い申し上げます。  このところ、建設業界その他政治家との間にいろいろ不愉快な事件がございまして、想像もつかぬ不正蓄財等が指摘されました。そのことにつきまして、私は、原因は指名入札制度にありという切り口でとらえたものでございますので、いろいろ論議を呼んでおります。  そこで、なぜ指名入札制度に問題があるかということを若干述べさせていただきます。  私は、昭和五十七年に、まだ非常に建設業界その他平和なときに、日米建設摩擦は必ず来るであろうという予言書を書きました。ここにございます私の昔書に入っております。そのときに、理論的矛盾点を改善しておかないと必ずやトラブルになるであろうということを言って改善措置をその評論の中で私は提案しておきましたが、残念ながら今日に至るも一つも改善されておりません。  それを一つ一つ、まず最初に説明させていただきます。  まず第一番に、現行の慣習におきまして、同業者同士が工事の完成保証人に立つということ。これは、例えば裁判における原告が被告を弁護人に雇うようなもので、利害関係人による保証ということはこれは談合であると言われても抗弁ができない悪習でございます。いわゆる英語で申しますインタレストコンフリクトということでございまして、そこで今競争していた者が自分より低い値段で入れた者に対して保証ができるということは理論的には絶対あり得ない話でございます。したがいまして、これは国際的に日本を除くとの国でも普及しておりますボンド制度、保証制度、これをやはり日本でも採用すべきではありませんかということを既に昭和五十七年に提案しております。そのような第三者の公正な専門の保証機関が保証するのが、アメリカでもイギリスでもフランスでも、それから東南アジアの国々でもみんななされていることでございます。  第二番目の点として私が指摘いたしましたのは、即日再入札ということの不合理性でありま す。  入札ということは、これは真剣勝負でございます。真剣勝負のものが、予算超過になったから、設計の変更もせずにただ一時間後に再入札、それで不調だった場合はまた一時間後に再入札、こういうことはあり得ません。必ずや、そこで設計の変更なり条件の変更なりということがあって、仮に指名入札でございましたら指名を総入れかえして、そして再入札ということでなければ理屈が合わないことでございます。私の調査いたしましたところでは、某地方では一日に十五回再入札させたという非常に不公正な行為も聞いております。このような即日再入札というような不公正な行為は絶対にやってはいけないということでございます。  それから三番目に、これも五十七年に指摘したのでございますが、入札辞退者に対する報復がございます。これは実に何とも言いようもない悪習であります。ということは、成契不調になることを恐れた係官が、とてもこの値段じゃ出せそうもないから辞退しますと言った業者に対して、じゃお前は次から指名しないぞと、こういうことを、それは確かに中央ではございませんが、地方に行きますとそれが続発しているのでございます。つまり、権力と申しますか政治腐敗と申しますか、そういうことが今回のあれで取りざたされておりますが、指名をそういう力に使おうとすることは、これは入札という非常にフェアなコマーシャルベースの話を汚すものでございます。現実には、そういう行為をアメリカの業者にいたしましてアメリカの業者の憤激を買っている地方の公共団体もございます。このようなことは絶対にやってはいけないことであると、私は主張しております。  次に申しますのは、共同企業体ということでございますが、これは勧奨とは言い条半ば強制でございます。つまり、シェアをみんなに平等に分けようという、日本の社会ではフェアディストリビューションという思想が強いので、そういうことになりがちかと思いますけれども、しかしそのために随分不愉快な事件が出てきております。例えば、全然その能力もなければ、ぺーパーカンパニーに近い会社が東京の大手と組まされて、そしてかすりを取るというようなことは今回の不正蓄財の折に間々新聞等に報道されたとおりでございます。そもそもジョイントベンチャーということ、共同企業体というのは、アメリカのフーバーダム、一九三五年完成でございましたか、あれがリスクが大き過ぎるから分担してやろうということで発達したものでございますので、お互いにシェアを分けようという話し合いでそのようなジョイントベンチャーを組ませることは談合のもとになります。やはりジョイントベンチャーというのは、リスクをお互いに危ないから分け合おうという原点に戻って、自由にさせるべきであるということを私は主張しております。  それから、源流技術と申します計画段階からのゼネコンのインフォメーションのインプットの問題、これはコンストラクションマネジメント方式として、今アメリカなどでも割合新しいのでございますがかなり普及しております。日本においても、源流サービスを無償でさせておいて後で談合黙認と誤解されるようなことのないように、そして明らかにそれだけの協力をしたあるいは役務サービスをしたものであるならば、それは明示的に契約によって支払われるべきである。そうしないと結局は、計画の段階にはコストインフォメーションでございますとか工程管理、スケジュールコントロール、それから工法提案とかいろいろなことがございますけれども、そういうことが陰に隠れていて、そして結局談合して工事をとって取り戻せというようなことになるおそれが今まで随分あったわけでございます。このようなことは絶対にやめるべきであります。  ただし、私はここにステップ・バイ・ステップという言葉を使っております。これはなぜステップ・バイ・ステップという言葉を使ったかと申しますと、実はアメリカの業者にインタビューしてみましたところ、彼らにはわかってないと申しますか誤解がございます。  つまり、コンストラクションマネジメントをよこせと言うアメリカの業者は、おれたちはもっと早く、もっとよくできるのだ、役所は用地補償か何かのことをやっていればいいので、おれたちに任せると。一面、確かにエンジニアリングマネジメントというのは彼らの専門でございますからそういう気持ちはわかりますが、日本の単年度会計ということ、これがわかっておりません。つまり、いかに早くやろうとしても予算がここで決まっていたらそこから先は翌年にならないとできないのだ、そういうことがアメリカの業者はよくわかっていないということを発見いたしました。  それから、もう一つアメリカの業者がわかっていないなと思いましたのは、アメリカでもお役所のコンストラクションマネジメントと申しますのはGMP付であります。ギャランティード・マキシマム・プライス、最高限度の保証がつきませんとお役所の工事はコンストラクションマネジメント契約を発注してくれません。民間ではGMPがなしでもありますけれども。それで彼らに、じゃ日本政府が仮に採用するとしてGMP付でもいいのかと言ったら、いやGMPは希望しない、そういうことでございまして、アメリカ政府がやっていることを日本政府がやって、それが受け入れられないというのは理屈に合わないよということをちょっと議論したことがございます。  このように、いきなりコンストラクションマネジメント制度をそっくりアメリカ式にやるといっても私は無理ではないか。ですから、源流サービスは明示的に支払うというその第一歩が大切ではないかと思いまして、ステップ・バイ・ステップで進めてはいかがかということを申しております。  次に、これが本日の私の主張の原点でございますが、一般競争入札の勧めということであります。  私は、今回ここでもって一たん会計法本則の第二十九条の三に戻るべきだ、一般競争入札に戻るべきだと主張いたします。これは変えるのじゃありません、もとに戻るだけです。  それで、指名入札制度が全面的に欠点だけかと申しますと、大きな長所もあるわけでございます。大きな長所もありますが、しかし、今回の政治的、それから業界の中での不愉快な事件でございます。そして、例えば某地方公共団体では首長選挙に協力した論功行賞あるいは報復として指名する指名しないというようなことが使われているということ、これはもう新聞の報道を信ずるほかはございませんが、このようなことに使われた指名入札は一たん中止すべきであるというふうに考えております。  私は持論といたしまして、「癒着腐敗・指名入札・談合」というこの三角形の、これは悪のループと呼んでおります。ビシャスサークルと辞書には出ておりますけれども、この悪のループを回さないようにすること、そのためにはその一つをカットすることである、それは指名入札を一般入札に変えることによってこのループがカットできる。時々御質問を受けるのでございますが、じゃ一般競争入札にしたら談合というのはなくなるのかという御質問を受けることがありますが、極端なことを申しますと、もし犯罪の意思がある場合には天国に行ってさえ犯罪はできるものでございますから、これはもうそれでもって一〇〇%なくなるとは申せませんが、少なくともこのループの一つはカットできますから直接の利害関係がなくなります。それによって私はこのようにすべきであろうと思っております。  そして、もちろんでございます、これは国民の税金を使ってのことでございますので、そんな政治的な、やれ選挙に協力したとか協力しないとか、それからやみ献金があったからとかなかったからとか、ある場合にはそういうやみ献金をしないと指名を受けるための妨害を受けたというようなうわさも私聞いたことがございます。  ですから、このようなときに、指名入札には大きな長所があるのでございますけれども、その長所を言うには余りにも罪が重過ぎると思います。そこで、私は一たん一般競争入札に戻すべきであると主張いたします。  しかしながら、一般競争入札にも二種類ありまして、制限なしの一般競争入札とそれから制限付の一般競争入札、これは事前資格審査付、プレクオリフィケーションと申しますけれども、PQ、PQと訳しておりますが、PQ付の一般競争入札もあるのでございます。アメリカ連邦政府及びニューヨーク州は私の記憶では制限なしの一般競争入札でございます。しかし、その他の各州では制限付一般競争入札でございました。そして、PQならPQというそれはもう国際的な大体フォーマットがありまして、それでいろいろな資格をセレタティブに、ショートリスティングと申しますけれども、適切なる業者を選んでいく手段がございます。  ですから、現在お役所の方で一生懸命やっておられます指名入札を限りなく一般競争入札に近づけるとおっしゃいますが、私は逆だと思います。一たん指名ということを断ち切りまして、そして一般競争入札からその指名のいい点を取り入れて制限付一般競争入札というふうに、それを日本式に、それは世界各国違いましょうから、日本式にデフォルメしていくということで私は十分に指名制の長所をカバーできるものと信じております。  したがいまして、今回いろいろ建設省も御苦労なさいまして改善措置を発表なさいました。あれは指名制という範囲の中においては、一歩二歩とは申さず、二歩三歩の前進はあったと思います。しかし、それだからといって、今申しましたジョイントベンチャーの問題でございますとか完成保証制度でございますとか、あるいは指名権を持つということによってまた政治家に不愉快な依頼をする業者が出ないとも限りません。このような際でございますので、やはり一刀両断してこれはもう禍根を断つということが一番今求められていることではないかと私は思っております。  その他細かいことはいろいろございますが、御質問の際にでもお答えいたしたいと存じます。  ありがとうございました。

梶原敬義日本社会党・護憲民主連合

○委員長(梶原敬義君) ありがとうございました。  次に、國島参考人にお願いいたします。

國島正彦東京大学工学部教授

○参考人(國島正彦君) 國島でございます。  世界各国の公共事業のやり方を見ておりますと、いわゆる一般競争入札、だれでもが参加できて一番安い人ができる、そういうようなことをやっているところはどこにもございません。いずれの国におきましても、ある業者が一定の能力と資質があるということを期待して何らかの選択や制限や指名をしている、これは世界のどこの国を見ても主流でございます。  選択の基準というのはいろいろ多分あることになりまして、技術力があるとか経営状態がいいとかいい人材がいるというような比較的客観的に判断、評価しやすいということと、もう一つは、人間すべて聖人君子なわけではございませんので、きんちゃく切りみたいなのもいるし、ばくち打ちみたいなのもいる。そういう品性だとか品格のやはりいい人にやってほしいというようなことで、いろんなことを工夫してやられているわけです。  いずれにしましても、公共事業におきましては、誠実にまじめに仕事をしようとする気概といいますか、あるいは信頼がある業者を継続的に育成し、使用しようということが国益にかなうということで各国やっているというふうに私は認識しております。  ただ、この原則を実際の事業の執行過程でどう運用するかということについては、その国の社会だとか歴史だとか伝統に非常に影響されるというふうに考えております。  一例を申し上げますと、我が国では公共事業の使命といいますと、皆様御承知のように、経済成長、公平と平等を実現する、地域格差を是正したい、あるいは環境保全をしたい、この四つの原則を一遍に総合的に何とかできないか。非常に難しいことで、それはいろいろ過去苦しんでやってきたと理解しております。違う社会の例、例えばアメリカの場合ですと、公共事業といいますとまず国防とくるわけです。国防ときて経済発展ときて地域社会の福祉とくる。したがいまして、ここには公平と平等とか格差の是正ということは、かなり無視というのは言い過ぎかもしれませんけれども、顧みられることがないというようなことがあると思います。  最近マスメディアを中心といたしまして、指名競争入札制度が、あるいは指名競争入札制度こそがやみ献金、談合あるいは政官民癒着の温床であって、これを一般競争入札とすれば解決できるという論調が非常に主流になっていると私は理解しておりますが、私自身はこれは妥当性に欠けると思っております。  この間の五月四日と五日に、私、台湾の土木学会の「公共工程施工品質評鑑研討會」というシンポジウムに招聘されました。そこで日本の公共事業の品質管理あるいは施工中の監督、竣工後の検査、それをどうやっているか、あるいは公共事業の積算をどうやっているか、あるいは広く入札・契約の事業の執行形態をどうやっているかということを紹介してほしいということで、三日間にわたっていろいろな方といろいろなお話をしました。  主なる目的は日本の公共事業の様子を紹介することだったわけですが、非常にお互いに腹を割った話し合いをし続けた後、私の方から、受け取った質問は日本で公開するということを前提にして幾つか質問させていただきました。  まず最初に伺いましたのは、基本的にどういう入札制度ですか、それはアメリカをお手本に一般競争入札をしてきました。ところで、談合というのはあるのですか、あると言わざるを得ません。ところで、いわゆる政官民の癒着、贈収賄があるのですか、これもあると言わざるを得ません。台湾の場合にはさらにマフィアという分野がかなり大きく絡んでいると言わざるを得ない。過去そのような状況でやって、でき上がった公共建設物の品質はどうですか、その答えが、非常に恥ずかしい話で言いたくないのだけれども、悪い。その悪いという認識こそが、ここ数年来先ほどのようなワークショップ、セミナー、検討会を官学民のいろいろな方を集めてどうしたらいいかということでやっている。このシンポジウムには日本と同時にシンガポールの方も招聴されておりまして、そこの詳しい事情については私質問いたしませんでしたが、シンガポールでも公共構造物の品質は非常に悪いということに危機感を持っているということでございました。  結局、台湾の方に伺いますと、なぜ品質が悪かったのかということについて彼らの答えは、今までの制度をやってきますと、業者の方が価格のみに重点を置いて仕事をするという風潮が蔓延する。そうしますと、拝金主義に基づいてどうしても手抜き工事が多くなる。その手抜き工事を工事の監督と管理を行うことだけで捕捉して防止することがやはり不可能な状態となって、今のような余りよくない現状になっている。したがいまして、今の時点では結局は誠実で信頼のある業者を育成して、それを継続的にこの方に仕事をしてもらうという全体の国のやはり枠組みが必要であるという認識に立ち至って、いろいろ勉強しているところだというふうに聞きました。  そんなことを言いますと、じゃ國島は、今の日本の指名競争入札は完璧で万全なものであって、今後も続けることが望ましいかという当然御質問があると思うのですが、私はそうは決して思っておりません。  現状の日本の指名競争入札のこれまでの一つの大きな特徴は、指名のやり方の過程でだれが主導権をとるか、それから、いっそういう指名や選択をするか、それから、どのくらいの頻度で、要するにプロジェクトは物すごくたくさんあるわけです、どのくらいの頻度でやるかという、三つの決める基準みたいなものがあると思います。  日本の場合は、これまで非常に小さい村の何百万円くらいの工事から光り輝く世紀の大プロジェクト、東京湾横断道路とか本州四国連絡橋のようなもの、そういうものまで基本的には主導権は常に発注者側、要するに官にある。民間の方がやりたくても指名してもらえない、あるいはやりたくなくても指名されてしまう。その意向を必ずしも十分に受け取ってやることもできるのにやってこなかった。それからもう一つは、いつ選択指名をするかということを基本的には工事の計画を一般に詳しく公開する前に常にやってきた。それから三つ目は、プロジェクト一件ごとに的確な業者がいるかどうかを判断してそれで決めることもできるわけですが、基本的には全国の建設業者を一律に包括的にまずランクをつけて、それに基づいて、機械的とは言わないまでも、一件一件は余りやろうとしなかったということで、非常に一律的あるいは硬直的だというふうに私は理解しております。  過去数十年にわたり良して、日本は非常に経済成長をして世の中が多様化してくる、あるいは技術も非常に多様化して、技術の存在する場所も必ずしも発注者側あるいは大手企業だけじゃなく、いろんなところに出てきた。そういうときに余り硬直的に一つのルールだけですべてのものをやろうとするということは、私はやはり必ず問題が出てくるということで、少しいろいろなやり方をやったらどうかというふうに基本的に考えております。  しかし、このいろいろなやり方につきましては、昨年の十一月の中央建設業審議会の答申で、一般競争入札のよさを少し生かそうとか、あるいは民間の技術力を大いにうまく活用しようというような基本的な思想で、ここに書いてありますような技術情報募集型とか意向確認型とか施工方法等提案型とか、いろいろなものが既にやったらどうだということで出ているわけです。ですから、私はこれをぜひ早急に真剣に取り組んでみるということが大事だと思います。  ただ、言うのは簡単なんですが、今まで余り組織的にやっていないことをやれということですから、なかなか難しい問題があります。  例えば、いろいろな技術情報とか施工提案が出てきたことを当然評価しなければいけない。建設技術の評価というのは、カセットレコーダーがいいか悪いかとか、シャツやパンツがいいか悪いかということとはかなり違う範囲に入るわけです。例えば、安ければいいか、それは多分安い方がいいでしょう。しかし、じゃ安い工事をやったときには工事に伴う工期が長いか短いかとか、あるいは安全に施工できるかできないかとか、あるいはそれに伴う実際に働く人たちの労働環境がどう担保されるかというようないわゆる施工性のようなものをどの程度がいいと思ってどう評価するか。あるいは、できたものが高くて丈夫で長もちしそうなものと、ほどほどでそんなにもちそうもないものをどっちがいいと思うか。あるいは、つくってみたものが美しくいつまでも長く続くというようなことをどう評価するか。いわゆる総合的な技術評価ということがまだ日本では、多分世界でもそうだと思いますけれども確立しておりません。私自身は、この技術評価ということに関してここ数年間研究の非常に重要なテーマの一つとしてやってきておりますが、現在のところ必ずしも完成の域に達したとは思っておりません。ただ、こういうことがうまくいくようなことになれば、公共事業本来の目的から外れたような、いわゆる第三者からの不当な介入や悪用がかなりの程度防げるのじゃないかということを痛感しております。  いずれにしましても、既にいろいろな案が出ているわけですから、それを早急に実現するということが非常に大事だと思っております。  ちょっと話がずれるのですけれども、今の公共事業のどうのこうのというのは、いわゆる日本の制度に関する議論で、制度に関しましては今この公共調達だけではなくて、税制の問題だとか選挙だとか政治資金の問題だとか米の問題、環境の問題、PKO、いろいろ議論を国際化の文脈でやられていると私は理解しております。  本日の機会にぜひ一言言わせていただきたいのは、最近いろいろなものを拝見しておりますと、国際化がアメリカ化にほとんど等しいというような文脈で非常にやられていることに私は非常に大きな懸念と危機感を持っております。アジア諸国の様子、ヨーロッパ諸国の様子が必ずしも十分に反映されていると私は認識できません。一歩譲ってアメリカのことでやろうといっても、私の理解するところの現状は、アメリカの光の部分と日本の影の部分ばかり比較しようとする。要するに、光と光、一般と一般、影と影、そういうことが必ずしも十分に情報として伝わってこない。これは、多分日本の歴史的経緯でアメリカの非常に世話になっているわけですから、そこに信奉したりあるいは服従、追従するような関係があることはやむを得ないと思いますが、非常に私は問題だと思っております。  私自身、一般と一般を比較したことを建設事業の例で一つごらんに入れますと、これはシカゴという非常に高層ビルで立派な建築物がたくさんある町です。そこの建設現場、地上三十階ぐらいのところのフロアを見にいきますと、働いている現場の様子は日本と大差がございません。しかし、いろいろと差がある。例えば、現場の中に看板というのはほとんどない、アメリカは。唯一非常に人の目を引くように書いてあった看板が、こういう看板があるわけです。これは英語でごちゃごちゃ書いてありますけれども、日本語で私がつたない和訳をしますと、要するに、この現場では酒と麻薬の使用は禁止である、この現場で酒と麻薬を使用したり、その影響が認められた場合には、いかなる者も直ちにここから追放される。これ一枚です。  日本の現場は、安全だとか、あるいは社会に迷惑をかけないでやろうというような、こういう看板が非常にたくさんあって全体の事業が執行されておりますし、一方作業所方針、経営理念等々、要するに誠実に、無事故で、使命感を持って相和して、協力して物事を遂行しよう、そういう雰囲気に物が進む。ですから先ほど申しましたように、制度というのはその国の社会、歴史、規範と密接に関係がある。社会が制度をつくるし、制度が社会の状態を決めるということに非常に注意する必要があると思っております。  ちょっと不適当かもしれませんけれども、あとは、要するにこれがアメリカの常識なんです。もうすぐ我らが皇太子妃になられる雅子妃殿下に対して、こういうリラクタント、これは余りいい形容詞ではございません。これは許せるとしても、要するに普通の感覚でプリンセスかプリズナーかと、妃殿下か囚人かというようなことを平気で、ニューズウイークというのは普通のレベルの雑誌です。あとは、先般申しましたような服部君の射殺事件も、殺人事件といえども民間活力を活用して陪審員を集めて審理します、無罪になる、これ常識なわけです。驚くことは全然必要ない。むしろ驚くということにアメリカの理解はない。日本では銃砲を保持しただけで事件になる。それが何ともない。  こういうような規範と仕事のやり方、それは非常に一見関係ないようですが、私はあると思っています。要するに日本の仕事のやり方は、とにかく誠実に、ある一定の品質を確保しよう。そのできた品質によって信用が得られる。その信用はいろいろな部面で評判になる。その評判に基づいて、あるいは判断に基づいて仕事が来る、できるようになる、生活できる、生きていける。それによって大金持ちではありません、適正利潤を得て、その利潤によって技術と人材を伝承し、できることならそれをさらに発展させる。こういうように、非常に一見回りくどい輪廻を経て日本の社会が成り立っているということを非常に尊重すべきだと私は思っております。  もちろんそんなことばかり言っていると日本のやり方が、別にアメリカだけではなくてイギリス、フランス、中国、台湾、シンガポール、いろんな国から幾ら何でも違和感があり過ぎる、異端児である、我々の仲間に経済的にも文化的にも入れてやらないと言われることだけは避けなければいけない。ということは、あちこちの本当の気持ちをよく調べる必要がある、その意味でも偏った情報というのは非常に危険だと見ております。  もう一つは、いわゆる一般競争に伴う一つの用語として自由あるいは自由競争、これは基本的にはいいことであるに決まっていると私も思っております。ただ、そんなことはわかっているのですが、自由競争至上主義で社会を運営すると、要するに公共の福祉だとか、治安の程度だとか公益みたいなことがそれにそごを来す。したがって、そこを防ぎながら自由競争のよさの程度を生かす。その防ぐために国の恣意的な強制の範囲をどの辺にするか。それがまさに社会体制であり、まさに皆さんがやる政治であり、それからあるいは制度をつくるということだと理解しております。ですから私は、繰り返しますが、一般競争入札をやれば、今言った不祥事が防げるということだけはどうしても承服しかねます。  日本の社会基盤の状況をつらつら見ておりますと、私自身の認識としては日本の社会基盤というのは、質は非常にいいと思っております。事故も少ない、時間どおりにいく、水は飲める、安心して生活できる基盤は着々と整備されると私は思っております。それはいろいろな理由があると思いますが、一つはこれまでの指名競争入札のおかげであると言って私は過言でないと思っております。とはいうものの、だから何もしないというのはやはりよくなくて、日本の歴史を見ますと、要するに余り極端な理屈だとか極端な主義に惑わされないで、よいものをいろいろなところから調べて聞いて、それを取り入れていずれ我が物にする、そういうことができるというのが私は日本のよい個性だと思っております。  したがいまして、その意味でぜひ先般の中央建設業審議会、あるいは今回の五月十日のさらにそれを少し詳しくしたいろいろな多様化の視点を見据えたいろいろな事業の入札・契約発注方式をぜひ早急に実現する、その実施をまず一生懸命やることこそが大事であります。いずれにしましても、余り今まで組織的にやったことではございませんので、その結果を、実態を、中立的な立場で、あるいは総合的に、要するにエンジニアリングだけではなくて、法律、経済、社会学、そういういろいろな立場で中立的にそれを検証して評価してみる。多様化していくことがいいことかどうかわかりません、多様化してみてそのうちのこれがいいかもしれません、戻すのがいいかもしれない、もっと何かやることがいいかもしれない、そういう判断をちょっとずつやってよくしていくということが非常に重要だと思っております。  こういうことを言うのは簡単なんですが、これまでの日本の社会ではこういうことをやる、研究する機関だとか組織だとか人材だとか予算措置が必ずしも十分ではないというふうに私は認識しておりますので、多様化の改善案を実施することが大事であるということと、そういうことを中立的、総合的に研究調査するということがぜひ今後重要なことであるということを強調させていただきたい。  以上です。  ありがとうございました。

梶原敬義日本社会党・護憲民主連合

○委員長(梶原敬義君) ありがとうございました。  次に、伊藤参考人にお願いいたします。

伊藤晴朗社団法人日本建設業団体連合会専務理事

○参考人(伊藤晴朗君) 日本建設業団体連合会専務理事伊藤でございます。  平素から建設業界に対しまして御理解と御指導をいただいておりますことを厚く御礼を申し上げます。  私の所属しております日建連は、建設業界の各業種にわたります産業団体といたしまして、基本的重要問題について関係団体の意見を取りまとめることを目的とした連合会でございます。実際には比較的大手の総合工事業者の団体でございます十団体から構成されておりますが、これに連合会の目的、事業活動に賛同する建設会社に法人会員として加盟をしていただいております。法人会員は現在五十九社でございます。なお、外国系企業十八社も特別会員として参加いただいております。  御案内のとおり、我が国の建設業は国民総生産の約二割を担いまして、全産業就業者の約一割が従事する基幹的産業でございます。国土づくりから日常の国民生活の向上まで、我が国の経済社会の発展に欠かせない大小さまざまな施設の整備を分担しております。ますます高度化、多様化する建設需要にこたえてより豊かな経済社会の創造に一層の貢献を果たす必要があるわけでございまして、このために技術開発はもちろん、地球環境、省エネルギー等の諸課題に取り組んで活力と魅力にあふれた産業として発展する努力が必要であるというふうに認識をいたしております。  特に、公共事業の施工を担当しております私ども建設業に課せられた社会的使命というものは極めて重大なものがございます。建設業の経営者はその点を十分自覚して責任を果たす必要があると考えておる次第でございます。同時に、大手の総合建設業者は建設業界全体の健全な発展を図る上でも大きな責務を負っていると認識しておりますが、建設業の構造改善の推進、とりわけ元請・下請関係の合理化、不良不適格業者の排除等には日建連としても全力で取り組んでまいりたいと思っております。  しかしながら、残念なことでございますが、最近、独占禁止法に違反する行為を行いまして処分を受けるなど、不祥事が発生いたしましたことを大変遺憾に存じております。建設業各団体はそれぞれ会員企業に対しまして、関係御当局の御指導を得ながら企業行動を是正して、国民の信頼を取り戻すべく、決議、申し合わせ、指導通達等によりまして各種の反省を促してまいりました。  特に、昭和六十三年、日建連を初めといたしまして全国建設業協会、日本建設業経営協会、全国中小建設業協会、日本土木工業協会、建築業協会、日本道路建設業協会のいわゆるゼネコン七団体によりまして建設業刷新検討委員会を発足させまして、社会から批判を受けるような事件をなくして企業活動が信頼を得るにはどうしたらよいかというようなことを業界の立場から検討を重ねてまいりました。その過程で、全国で講演会を開いたり、欧米諸国に調査団を派遣いたしまして各国の制度と運用状況を調査いたしました。また、昨年はいわゆる独禁法遵守マニュアルというのを作成して配布したところでございます。  なお、昨年設立されました財団法人建設業適正取引推進機構にも各社が賛助会員として加入するよう慫慂いたしまして、その機構を初め関係業界団体とも緊密な連絡をとりながら不祥事の再発防止に努めてまいりたいと考えております。  また、先般、元政治家の所得税脱税事件に関連いたしまして私どもの会員であります一部大手ゼネコンが当局の調査を受けましたこと、まことに残念なことでございまして、この事態を重大に受けとめておる次第でございます。  日建連といたしましては、緊急に臨時常任理事会を招集いたしまして、「政治資金規正法に違反する行為は一切行わないことはもとより、その他社会的批判を招くおそれのあることは厳に慎む」ということの申し合わせをいたしましたし、国民の信頼回復に業界挙げて取り組むべきであるという強い意志のもとに、直ちに会員各社にその趣旨の周知徹底を図るとともに、この申し合わせを厳正に遵守するために外部有識者の御意見も伺いつつ企業行動における具体的な指導ができればというふうに考えまして、特別委員会を設置いたしまして鋭意検討を進めているところでございます。  今後とも、社会に信頼される建設業の確立を方針といたしまして活動を展開していくつもりでございますので、御指導のほどよろしくお願いを申し上げます。  本日いただきましたテーマでございます入札制度についてでございますが、先ほど申し上げました建設業刷新検討委員会に契約問題検討小委員会というのを設けまして、業界としての自主的な検討を続けてございます。  既に平成二年七月に、制度の近代化、民間技術力の活用、国際化への対応等の観点から、とりあえずの検討結果を「新しい時代に対応する入札・契約制度のあり方に関する要望書」という形で、内容といたしましては、指名競争入札の改善、適正な予定価格の設定、制限付一般競争入札の一部導入の検討といったような八項目ほどを建設大臣に要望させていただきました。  これら提言の中で、例えば入札辞退の自由化等を初めとします当面の課題につきましては建設省において具体化がなされまして、今各発注機関への浸透、徹底の努力がなされてございます。さらに、中長期的課題につきましては中央建設業審議会における審議が継続されておりましたので、これに対応する意見を申し上げたいということで、同委員会におきまして改めて全国規模でのアンケートを実施いたしまして、各発注機関における入札・契約制度の現状、それに対する業界各層の考えといったようなことを把握したいということで意見の集約を図ったのでございますが、その結果を「より公正・透明な発注システムの確立に向けて」という入札・契約制度の改善意見といたしまして建設省に提出いたしますとともに、中建審の場でも意見陳述をさせていただきました。  その中身でございますが、要望の第一は、指名競争入札制度の改善でございます。指名競争入札制度は、効率的な入札・契約事務の執行、不適格業者の排除、さらには受注の偏り防止等に効果があって、これまで合理的な調達制度として公共工事の適正かつ円滑な執行に大きく寄与してきたと認識いたしておりますが、経済社会の高度化あるいは国際化の進展等に伴いましてこの指名競争入札制度を柱とする発注システムにつきましても、より公正、透明、自由なものとしていくことが国の内外から強く求められております点につきまして、一層の改善を図って、これまでの改善措置ともどもすべての発注者に浸透していただきたいという要望をいたしました。  具体的には、一、公正性、透明性の確保のための指名基準の具体化、合理化その他の整備。二番目に、経済性、競争性の確保のための共同企業共同企業体運用準則の徹底あるいはJV編成の自主性の確立、さらには随契制度の積極的な活用でございます。三番目には、発注者、受注者の対等性あるいは自由性の確保のための工事希望確認制度等の採用でございます。さらに、中小企業の育成、振興のための発注の平準化、それを恒常化してもらいたいといったようなことでございました。  要望の第二の柱は、先ほど國島先生も言われた発注方式の多様化の問題でございまして、国際化の進展、社会資本に対するニーズの高度化、多様化、さらには民間の技術、ノウハウの活用と技術開発の促進などのために新たな発注方式の導入について前向きな検討をお願いしたい。そして、工事の特性に的確にこたえられるようなメニューを整備いただきたいという要望なり提案をいたしたわけでございます。  内容は、具体的には、一つは技術情報公募型指名競争入札。事前に建設業者の応札希望を確認しながら技術情報を募集して指名に反映させる発注方式というものの活用が望まれるものであります。  二番目が制限付一般競争入札でございますが、特に国際的に開放することが適当と思われるような大規模かつ高度な技術力を要する工事を対象に、一定の水準にある建設業者に競争をさせるものということで検討をお願いいたしました。  三番目に、プロポーザル方式あるいは技術提案総合評価方式といいますか、民間の技術力や提案力等を活用するために、金額だけでなくて、技術及び保守管理等のトータルコストを勘案する等の総合的な評価によって行うというもので、これは会計法の改正等の検討が必要になろうかと思いますが、積極的な採用を期待しておるものでございます。  四番目に、いわゆるVE方式、バリューエンジニアリングというものでございますが、建設コストの節減を図りながら、業者の技術開発意欲を喚起するために、契約前あるいは契約後に設計、施工の提案を発注者が受けていただいて、同等の品質を保証しながら建設コストの節減を図るというものでございまして、特に契約前のVE方式の推進が必要と考えております。  最後に、五番目のCM方式、コンストラクションマネジメント方式でございますが、発注者の立場に立ちましてマネジメント能力を提供する方式でございまして、これも会計法等の整備が必要かと存じますが、建設事業の高度化、複雑化に適切に対応し大規模工事等において採用されることが期待されるものでございます。  昨年十一月、先ほどお話がございましたような「入札・契約制度の基本的在り方」の答申がなされまして、今申し上げましたような業界要望も新たな入札方式の導入の検討という形あるいは実施という形でかなり盛り込まれますとともに、入札・契約制度の透明性、競争性、対等性を高めるための改善策が提示されたものと存じております。  これをさらに五月十日、建設省の入札手続改善検討委員会の報告書が発表されましたけれども、この中建審の答申に沿いまして、より具体的にしたものとして評価しております。  報告書におきましては、指名基準を一層具体化・明確化するための運用基準の策定、また新たな入札・契約方式といたしまして、先ほど國島先生からお話がありましたような技術情報募集型、施工方法等提案型、意向確認型の指名競争入札方式の実施なり導入が挙げられたわけでございまして、業界側が要望いたしました透明化、発注方式の多様化の方向といったようなものを打ち出したものであり、特に技術情報募集型につきましては、技術審査を前提としながらも広く入札に参加する機会が提供される方式で、現行の法制下では制限付一般競争入札に一番近づけられたものというふうに理解をしておるわけでございます。  今回導入されることになりましたこれらの方式につきましては、業界としても積極的に取り組んでまいる考えでございますが、各発注者におきまして、実施面におきまして的確な運用が図られるよう期待をいたしております。また、さらに報告書に記述されておりますように、地方公共団体等への周知徹底あるいは手続面のさらなる改善につきましての検討を今後とも推進いただきますよう要望する次第でございます。  これから後の入札・契約制度の改善の視点といたしまして、あえて要望申したいと思っておりますことは、第一に、民間の技術開発の進歩あるいは施工面における工夫、そういったものを十分にしんしゃくしていただきたいということでございまして、既に我が国建設業界の規模、能力等は国際的にも一流なものになっているという評価を受けていもと自負いたしております。もちろん戦後の各先進諸国からの技術導入あるいは官側からの御指導等のたまものでもあるわけでございますが、もう既に官民の発注者に対しまして十分な提案能力を持っている域に達しているというふうに考えてございます。  第二に、入札・契約制度の改善でございますが、必ずしも一つ一つの手続の改善ということでは十分ではない。あらゆる視点からの総合的な施策が必要であるというふうに理解しておりますし、承知しておるつもりでございますので、何事も一挙に解決できるものではないと思いますが、そういう意味で持続的かつ広範な審議、検討をお願いいたしたい。  第三に、既に私どもが要望いたしました各項目、若干申し上げましたが、現行の法令制度の枠内で解決できない問題が含まれていることは承知いたしております。例えば、会計法における価格のみによる競争方式あるいは予定価格の上限拘束性等、必ずしも国際的には多くないやり方でございますが、建設事業の近代化のためにはこうした点につきましてもさらに一歩踏み込んだ御審議、検討をお願いしたいと思うものでございます。  結論といたしまして、入札制度の改善は言うべくしてなかなか困難な問題を含んでおります。対象となる公共工事も大規模なものから小規模なものまで多種多様。また、これを受注する建設業者もいわゆる超大手から零細企業まで千差万別でございますので、必ずしも一元的な制度がすべてを満足させるという妥当な制度である保証もなかろうかと考えます。  それゆえにこそ、私どもも発注の多様化とか、あるいは制度の段階的な試行などを要望したわけでございますが、私どもの要望自体、実は関係各層にわたって完全に集約し切れているとも考えてございません。いろんな意見がございますので、さらに検討を続けるつもりでございますが、関係御当局におかれましても、よりよい改善に向けまして御審議を継続していただければ幸いでございます。  ありがとうございました。

梶原敬義日本社会党・護憲民主連合

○委員長(梶原敬義君) ありがとうございました。  これより参考人に対する質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。  この際、参考人の方々に申し上げますが、質疑の際答弁は起立してお願いいたします。

種田誠日本社会党・護憲民主連合

○種田誠君 きょうは、参考人のお三方には大変お忙しいところを建設委員会の方に御出席をいただきましてありがとうございます。  前田参考人、國島参考人には入札制度等に関してのそれぞれのお考え方、そしてまた、伊藤参考人には日本建設業団体の立場に立っての入札や今日の建設業をめぐってのさまざまな問題に関するそれぞれ貴重な御意見をいただきました。  最初に、私の方からそれぞれの参考人の方に幾つか質問をさせていただきたいと思います。  まず、前田参考人にお伺いしたいと思いますが、完璧な入札制度というのはないと、こうも言われております。そういう中で、現実に入札というのを行いながら改善にこれ努めていかなければならないわけでありますけれども、昨今一般競争入札を原則としているアメリカにおいては工事の質の低下の問題とか、さらにイギリスにおいては一般競争入札から指名競争入札に方向を変えようという、こういうふうな動きもあるやに聞いております。そういう意味で、これらのアメリカやイギリスの諸問題をどのように考えておられるか、このことが一つであります。  次に、前田参考人のおっしゃられる一般競争入札を原則とした場合に、さらに参考人は工事完成保証人等を含めて入札関係の保証制度をアメリカが行っておるようなボンドと言われる、こういう制度で行うことが妥当であろうというようなお考えがあるのだろうと思いますけれども、今日の日本においてそのことが現実に実現が可能性があるのかどうか、そういうことを手短に教えていただければと思います。  次に、國島参考人にお願いしたいわけでありますけれども、先ほど来お話を伺っておりまして、日本の指名制度が果たしている役割、さらにはその問題点、私なりに理解をさせていただいたわけでありますけれども、一つには、先ほどの御指摘もありました入札制度の多様化を図っていくという過程の中で、品質評価というのは極めて重要だろうと思うわけであります。その意味で、この品質評価という場面は発注担当者と独立した審査委員会みたいなものがあって、そういうところがこれを行うというような考えをとっていくことはいかがだろうか、この点についてまず伺いたいと思います。  さらに、既に東京都などで行っておるということでありますけれども、指名の前に入札を希望するかどうかを確かめる仕組み、こういうものをつくって何回希望しても指名をされない企業には異議申し立て権を保証するとか、さらにはいわゆる指名業者を選択する委員会を発注担当者から独立させて、先ほど申し上げたような品質技術などの評価をさせる、こういうような仕組みも早急に行う必要があるのではないだろうか。それから指名権の運用が適切に行われているかどうか、こういうことに関してもむしろ外部機関が検査をする、こういう仕組みを今日緊急につくる必要があるだろうと私は思うわけでありますけれども、その辺に関する御意見をいただければと思います。  続きまして伊藤参考人には、先ほど参考人の方からもお話がありましたけれども、三月三十一日に常任理事会が開かれ、そこで申し合わせ事項なるものが決められておると思うのです。その申し合わせ事項を拝見いたしますと、今般の金丸前衆議院議員のさまざまな違反事件に関して、これを厳粛に受けとめて、「企業倫理の確立に努める」と、さらに、今後は「政治資金規正法に違反する行為は一切行わない」、こういうふうに申し合わせの上、決意を述べているようであります。今般改めて企業倫理の確立に努めるということであるとするならば、これが三月三十一日でございますから、これまでの間にどういう形でこれを検討され、どのような手続のもとに企業倫理の確立を目指していくのか、そのことをまず示していただきたいと思いますし、「政治資金規正法に違反する行為は一切行わない」、こう言い切っているわけでありますから、行った場合にみずからどのように対処していくのか、この辺のことについてもお伺いをしたいと思います。  さらに、残念ながら、過般の新聞報道や国税庁の発表によりますと、建設業界において占める使途不明金の割合が極めて高い。平均しますとおおよそ年間五、六百億円の使途不明金があるわけでありますけれども、その七割ほどが建設業界が占めておる、このように言われております。建設業界になぜこのように使途不明金が発生してしまうのか。むしろこの使途不明金を解消する努力、また解消するための具体的な手だてなどを指導する意思はあるのかないのか、さらにまた、あるとするならばどのような形でやっておられるか。  最後に、伊藤参考人が所属されます日本建設業団体関連の事業体においてはもう既に改善されておるかと思いますけれども、建設省の直轄事業などにおいて工事完成保証人制度は指名業者内において行うということはないと思いますけれども、この辺がどのように改善され、どのように運用されているか、これを伺いたいと思います。  以上、とりあえずこの点を私の質問にさせていただきたいと思います。

前田邦夫富士大学経済学部教授

○参考人(前田邦夫君) お答え申し上げます。  私に与えられました種田先生の御質問、まことに御専門家でよく御存じと存じます。確かにアメリカのインフラストラクチャー、特に高速道路でございますね、これの劣化が非常に著しいというのは事実でございます。特にそれの研究論文もかなり発表されておりまして、私も研究しております。ただ、つくると申しますことと、それからメンテナンスの問題とは、これはちょっと少し段階が違うわけでございます。本来、日本などは、つくるけれどもまた同時にメンテもやるという体制でございますけれども、ところがアメリカの場合にはそれがちょうど分離発注のような格好になっておりまして、確かに今劣化が進んでいるということは申せましょう。  だが、一般的に申しましてつくる際には非常に契約についてはハードパスな国でございますから、先ほど國島参考人も申されましたように、非常にぎすぎすした関係がございます。例えば業者も、その役所とかそのコミュニティーに対する忠誠心とか、そういうことは余り見られませんけれども、ただ一つ申せますのは、契約には極めて忠実でございます。契約に沿ってスペックと図面に従ってやるということは非常に忠実にやっております。  ですから、でき上がりましたものの品質検査その他は、もちろん役所が直営でやるものもございますし、例えば陸軍工兵隊なんかは自分で直接やりますが、普通の道路局とかそういうところではよくコンサルティングエンジニアを使います。民間のコンサルティングエンジニア、一種のコンストラクションマネジメントに近いのでございますが、率直に申しますと政府の検査よりも厳しいということを言われております。私もアメリカの民間コンサルタントを雇ったことがございます。そうしたら、その検査はもう正確そのもので、実にゼネコンも悲鳴を上げるほど厳しいことをやっておりました。品質もでき上がりも上々でございました。一般論で申しまして、アメリカの品質の問題はメンテの関係の財政上のいろいろな規則とか、そういうことによるものが多いのではないかと思います。  それから、英国が指名競争入札を採用されたということでございますが、私の理解するところでは、あれを読んでみる限り、英国の一部環境省と、それから向こうでQS、クオンティティーサーベイヤーと申しますけれども、コンサルティングエンジニア協会のガイドラインとしてあれはありまして、法律としてきちっとこのような方法でやれというものではございません。しかも、それはビルディングではなくて建築だけでございます。つまり、ヘビー・デューティー・エンジニアリング・コンストラクション、いわゆる重土木工事については、それはカバーしてないと思います。  と申しますのは、私はオーストラリアの入札の経験がございますが、そのときは完全に制限付一般競争入札でございました。オーストラリアは完全に英国のそのままコピーみたいなものですから、そういうことでございます。ですから、確かに建築工事のある規模まで一般競争でやられたらとてもかなわないというような声が上がったことは、これは理解できることではないかと思っております。  それから、三番目に御質問のありました第三者による保証、日本でもできるかというお話、これは私がボンドのお話を申しますと、必ずいただく質問でございまして、ところが日本の中で既にもうやっているのでございます。例えば銀行もやっておりますが、それから保険会社も保証をやっております。国際入札いたしますときに、日本業者のためにどんどん出しております。  それからもう一つ、日本国内においても、日本国内というのは、三沢基地でございますとか、横須賀海軍基地とか、岩国の基地でございますが、そこは、アメリカの連邦政府の場合はもうボンドさえ得られれば、ABCDEなんてランクつけませんから、零細業者が結構上の仕事の受注に成功して、そこそこやっている。しかも、保証会社は日本の保険会社である。アメリカのお上は日本の法律に従っている日本の零細建設業者や、それから保険会社が扱っているそれを受けているのに、何で日本のお上は受けられないのかと、ちょっと不思議に思っております。  ただ、ボンド制度というのは、確かに厳しい面もございます。極めてコマーシャルベースになってまいりますので、中には信用力のない零細業者が出てくるわけでございますが、それにはアメリカ連邦政府がやっておりますような、連邦政府が少数民族の零細業者に対しては九〇%まで再保証を与えるというような、こういうちょっと社会事業的な政策も可能であると思います。ですから、制度的と申しますか能力的には日本はすぐにもできます。  それから、この第三者保証ということはアメリカではというお話でございましたが、これは私の説明もちょっと不足でございましたが、日本を除く全部でございます。つまり、日本だけが同業者保証でございます。あとは全部第三者保証でございます。イギリスでも、アメリカ、東南アジアも全部そうでございます。

國島正彦東京大学工学部教授

○参考人(國島正彦君) 一番目の、多様化をいろいろな意味で図ったときの品質といいますか、あるいはその技術の評価を、その発注担当者とは別の独立の機関でやったらどうかという御発案でございますが、理屈としては悪い話では私はないと思います。ただ、二つ問題がございます。  一つは、その技術とか品質の評価というのは、先ほど申しましたように簡単ではございません。例えば品質と言いましても、ある工事の計画、要するに、幾らでできて、こうやってこうやって、いつできて、こういう効果があるという計画を、これ品質なんです、評価する。実際の工事の過程で、構造物や何かそのものが所要の強度であることを逐一確かめるという意味での品質を検査する。あるいは、やっている最中に奴隷制度的なタコ部屋的なことをやってないかとか、金を払ってないか、それも品質なわけです。それを捕捉するというのが品質の評価です。  それから、でき上がったものを、要するにその辺のことをいわゆる評価するのも、いろんなことが考えられておりまして、今種田議員がおっしゃったようにそれも一つの手だと思うのですが、いずれにしても難しいことは間違いなくて、今までやってきたことがいろいろ問題点はあったわけですが、私はそんなにまずくいっていると思っておりませんので、今までやってきた人間を、余りその一部分の人だけじゃなくて、いろいろな人を集めてやると。それが、今おっしゃった独立した機関ということであれば、そういうことです。  ただ、いろいろ問題あります、いわゆる審査、検査する機関を公的につくろうと。これは一見美しい考え方なんですが、日本の社会はやっぱり高齢化社会で、人口減っていくわけです。そのときに、非常に人間がかかることをいきなりやるか。我々も、私も含めて品性が完璧とは言いませんが、我々の自律的自助努力を、もう一回よく反省して、自律的にその内部でいろんな担当者ともやってみる。そちらを私は一回やってみるのがいいというふうに考えております。ちょっと明快な答えでなくて申しわけないのですが。  したがいまして、後者の、私もあの指名競争入札に、先ほど御指摘のように、指名されたくてもされない、それから、されたくなくてもされるとか、そういうことがあるし、その乱用、悪用ということがいろいろなレベルのことがあるので、それを何かチェックする。しかし、チェックするためには実態がわからなければいかぬ。今少なくとも全体のその指名の過程、いろいろな審査だ、基準だ何だかんだが、ある部分の範囲はわかりやすくなっているところもありますが、日本全体の公共事業を見ますと、必ずしもその地域、地場のいろいろな条件で統一的に明快になっているとは思えませんので、そこの透明性を一回挙げて、みんなが共通に認識する土台をつくるということを先にやって、それでまあ次から次へとまだ惨たんたることが起こるようでしたら、それはやむを得ず、人がふえて、日本国全体としては、ある意味ではつまらないエネルギーになっていくわけですが、それを使わざる得ないというふうに考えております。

伊藤晴朗社団法人日本建設業団体連合会専務理事

○参考人(伊藤晴朗君) 最初に、三月三十一日の緊急常任理事会における申し合わせの件についてでございます。  今回、大手建設会社の相当数が御当局の調査を受けまして、社会的には建設会社で枠外の献金があるのではないか、使途不明金の乱用があるのではないかといったような疑念を持たれていることは大変重大なことだというふうに理解をいたします。やはり建設業としてもそれなりの社会的存在であるわけでございますので、こういった社会的存在としての道徳的な規範は守るべきではないかという、そのためのことで、先ほど言いましたような、多少まあこれ、「違反する行為は一切行わない」ということは、ごく当然なことを言ったまででございますけれども、改めて各社の最高責任者の決意を表明したものと御理解いただきたいわけでございまして、問題はこれをどういうふうな形で担保していくかということでございます。  既に各社の経営責任者は、十分に反省をして十分な自覚を持って対処していただけるものと考えるわけでございまして、問題はこれを各社の中で担当役職員等の指導にどういうふうに具体的な措置を講じていくかということでございまして、その辺の点につきまして、具体的に外部からの、ということは日建連等からの指導ができる部分があればということで、五月十日に当会総務委員会の中に企業行動特別委員会という社長八名から成る特別委員会をつくりました。さらにその下に、十四社の役職員、役員クラスから成りますワーキンググループを設けて、今せっかくいろいろと勉強し、検討を重ねておるところでございまして、その辺によって具体的な措置を担保していきたいというふうに考えておる次第でございます。  使途不明金が多過ぎるのではないか、なぜ多いのだという御趣旨かと考えます。既に御指摘のとおり、国税庁の発表等でも、今言われたような数字があるわけでございますが、私、率直に申し上げまして、この課題に取り組むのは初めてでございますので、余り自信のある回答はできかねるのでございますが、建設会社が全国津々浦々に事業所を持って、しかも提供していく構造物も事務所、店舗等大変多種多様にわたります。言うなれば民間のお得意様もたくさんございまして、それが皆、言うなれば受注いわゆる注文をいただいての営業ということでございますので、そういった建設会社の事業活動の多様性、多面性があるということを聞いております。  しかし、若干私見は入りますが、やはり各建設会社のこの問題についての管理体制の不手際ということは率直に認めるべきじゃなかろうか、あるいは不手際があったのじゃないかという懸念を私はいたしておるわけでございまして、今後その解消に向けましてどういうことをするかということ、先ほどの企業行動特別委員会の成果を上げるためにはまず解明をしておかなければいかぬ、また改善措置を考えていかなければならない問題であるというふうに理解をいたしておるわけです。  三番目の問題で、直轄工事の工事完成保証人の問題かと存じますが、直轄工事における工事完成保証人につきましては、既に昭和四十五年でございましたか建設省の方から通達が出ておりまして、その時点から実は通達上は相指名業者でなければいかぬということはございません。指名の格付で同じランクであればいいというふうになっておったかと思うのでございます。実際にはそれでも相指名の指導があった時期もあるわけでございますが、公共事業を担当いたします各業種団体の方からいろいろと要望申し上げました結果、かなり以前から地方支分部局等に対する指導が行われまして、今この時点で相指名業者を工事完成保証人に選定しなければならぬという束縛は一切ございません。  しかしおがら、若干の他の発注機関、特に地方公共団体等におきまして依然としてそういうことを要請されることにつきまして疑念を感じまして、平成二年に改めて先ほどちょっと申し上げました刷新検討委員会からの要望書にその旨を、見直しを要望いたしたわけでございまして、改めて平成四年十一月の中建審答申にその処理がうたわれましたことを喜んでおる次第でございまして、これの浸透方を期待しておる次第でございます。

梶原敬義日本社会党・護憲民主連合

○委員長(梶原敬義君) 関連質疑を許します。会田長栄君。

会田長栄日本社会党・護憲民主連合

○会田長栄君 短時間でありますから、関連質問を三人の先生方に端的にお聞きいたします。  一つは、これは前田先生に、公共工事の入札制度、会計法二十九条の三、これを変えない限りどうも政官財の癒着というのは断ち切れないのではないか、こういう御意見があったと思うんですけれども、本当に指名入札制度というものを変えない限りこれは断ち切れないんでしょうかということについて聞かせてください。  それから國島先生に、これはなかなか一挙に指名入札制度あるいは一般競争入札制度にしてみても、それは日本の風土に、社会になかなか合わないといったような意味のお話だったんですけれども、結果的になぜ建設業界、きょうはこの建設業界の話ですからお聞きするんですけれども、建設業界もみずからの会社が生き残れるか消えていくかという常に生存競争の激しいところへぶち込まれているわけですね。だからこの指名に外されないようにやっていくということなんであって、実際は大手十社あるいは二十社と言われていても自分の会社だけで事業やるわけではない、下請、孫請というところに必ずいくわけでありますから、当然利潤を上げなきゃいけない。その利潤というものがどのような仕組みで一体構成されるのが一番妥当なんだろうかということについて御意見をお聞きしたい。実際、今なぜそういうことを聞くかというと、予定価格というのが問題だと、こういうわけですから、その点、参考に聞かせてください。  それから伊藤専務理事に、これは結論だけ言います。実はこの談合問題というのは静岡県の建設業界がやってたたかれたことがあるんですね。そのときに大分建設業界も反省をして、以後注意します、こういうことになって改善に努めてきたんです。しかし、依然として改善されない。これはどこに根っこがあるんだと思いますか、聞かせてください。

前田邦夫富士大学経済学部教授

○参考人(前田邦夫君) 第一番目の質問にお答え申し上げます。  ちょっと私が早口で説明いたしまして誤解を招きましたようで、実は二十九条の三と申しますのは一般競争入札でなければならないと書いてあるんです。指名入札とか随契のようなことはただし書きでございます。ですから、私は法律を変える必要は毛頭ない、法律の本則を適用されたらいかがと、こういうふうに申し上げたわけでございます。ですから、例外にすぎない指名にどうしてこだわらなければいけないのかというのが私の逆に行政やその他への質問でございまして、法律の本則適用なのにどうしてできないのですかということでございます。  しかも、指名が本当にその原因がというとそうじゃないという御意見があることは私も覚悟してまいりました。しかし、例えばあれだけの証拠がそろいまして、もう脱税事件が起こりました。それから、現実に地方首長選挙でもって報復の示指名などが、ああいう事実が並びまして、それで指名にしがみつかなければならない理由が私が今わからないというところでございます。法律の本則どおりやればいいじゃないですかと。いろんなひずみが出たら、それを指名のいいところに近づける方法をとったらいいじゃないですかということを申しているわけでございます。

國島正彦東京大学工学部教授

○参考人(國島正彦君) 利潤がどの程度がよくて、それはどう構成されるべきかという御質問とお伺いしたのですが、どの程度がいいかといえば、ほどほどがいいと思います。そのほどほどの意味が、多分今御質問の趣旨は、ほどほどにしては今おっしゃった使途不明金、やみ献金に支弁されているのじゃないかと。それは、その予定価格の積み上げ上そういう不当に税金が使われているというか入っているのじゃないかと一方で懸念されることは、それは可能性が私も理屈ではないとは言えないだろう。  ただ、ぜひ御理解いただきたいのは、一方予定価格の検討は今いろいろされておりますが、例えば現場の環境あるいは労働者に対する福祉、給与、それが果たして今の日本の他の産業の状態と建設労働者が働くそのきつさ、つらさ、そういうものと本当に合っているのかというところについて、一方は足りないのじゃないかという議論も、私は両方あると承知しております。  結局は、先ほど来いろいろお話もございますように、お金の流れが透明に必ずしもなっていない。ですから、幾ら出しても使おうと思えば悪いこと幾らでも使えるわけで、よくも使える。ですから、そこのところを少しいろんな立場の方がわかりやすい形にする仕組みをつくるということが大事だというふうに私は理解しております。

伊藤晴朗社団法人日本建設業団体連合会専務理事

○参考人(伊藤晴朗君) 御指摘のとおり、静岡事件以来、率直に言って再三この種の事件が出ましたことを大変申しわけなく思っておるわけでございます。  談合がなぜ多いかということを端的に答えられるような立場じゃないのでございますが、共存共栄の感情に根差したものであるとか、あるいは制度面からやむを得ない問題もあるといった多少不心得な考え方も含めましてやむを得ぬといったようなことは言われることもあり得るわけでございます。私は率直に言って、やはりこれは建設業界におけるその担当する各役職員の意識の問題である、その意味での意識改革が必要ではなかろうか。  何分、各団体からのあるいは関係御当局からの指導にもかかわらず、大変な数の業界でございます、浸透するのに手間取っておることは事実でございますが、最近こうした形でたび重なる疑惑につきまして、さすがにもう談合を一部的にしろ擁護するような意見はおかげさまで影を潜めてまいりました。これから若干時間はかかると思いますが、そういった意識改革は徹底するものかと理解しておりますので、御指導のほどよろしくお願い申し上げます。

鈴木貞敏自由民主党

○鈴木貞敏君 自民党所属の鈴木貞敏でございます。きょうは三人の参考人の方、本当に御苦労さまでございます。  先ほど来非常に貴重な御意見をお伺いしまして、私、建設関係に極めて素人的なまことに浅薄な知識しか持っておらないわけでございますが、大変いろいろ参考になりました。本当にありがとうございました。  御三方のお話を聞いておりまして、今の資本主義国家内でのいろいろな制度、先進国のを比べても皆いろいろ違うわけです。  実は、過日ECの議員が二十名ほど見えまして、その際、ウルグアイ・ラウンドに関して米の問題でいろいろそこでお互いに議論し合ったこともあったわけですが、もうECの人は日本の米なんていうのは全然関心ないと。貿易の額の〇・二%くらいしかないから、そんなことやっても関係ないんで、むしろ酪農に非常に関心を持っているんで、とにかく原則の一般的関税化というダンケル・ペーパー、これをひとつ日本は守ってくれと、専らそういう議論でございました。日本人の本当に感情を込めた文化的な背景のある米に対する感情というのは全然ECの人には分からない。まあそういうこと。  あるいは、今我が国内におきましても選挙制度の問題、小選挙区か比例か中選挙区が、こういういろいろ各国それぞれあるわけでございますが、どこの国をじゃひとつまねしてやったらいいかといったら、決してそれはこれが最善だというのはだれも自信を持って言えない。やはりそれぞれの国の歴史なりその制度をどうして運用していくかというような問題を含めた国民性、社会的基盤、いろいろなものでそういう制度というものは固まり、そして運用されていくのかなと、こんなことを御三方のお話を伺いながら感じておったわけでございます。  それにしましても、この入札の一般競争があるいは指名入札かというふうな問題等含めて、随分これは大変な意見のあれがあるなというふうな感じでございまして、私も御質問するのに実は会計法等を見てみたり若干の勉強はさせていただいたわけでございますが、きのう、おとといと山形の市長さんたちがいろいろ来まして、そのうち数名お会いした方に、どうですかと、一体市の方で入札するのにどんな形態がいいと思うかということに対して、いや、それは指名入札しかありませんよと、聞いた人はみんなそういう返答が返ってまいりまして、一般競争入札なんていうのはもう全然それは何か抽象的観念論だというふうな市長さんのお話でございました。うん、そうかなというふうな感じでも聞いておったわけでございます。  そういうことで、いずれにしましても私の考えとしては、お話を伺って、我々の国の制度というのはこれが絶対だと、あとはもう全部悪だというふうなことでするようなことは、これはどうか。いろいろ制度には長所短所ある。したがって、そのいいものはあれし、悪いものは矯めていくということでやっていかぬとうまくいかぬのかなと、こんなことを考えたりしておったわけでございますが、そういう感想を前提にしながら、時間が非常に少のうございますので先生方にひとつ御質問したいと思います。  まず、國島先生に御質問したいと思うんですが、先生は、建設省の中央建設業審議会というんですか、これで昨年の十一月、立派な答申が出ておるわけでございますが、ここでその答申に参画されたと、こういうことを伺っているわけでございますが、この審議会の場で一般競争入札と指名競争入札についてどんな議論があったのか。いろいろ改善策その他を言っておるわけでございますが、やはり私読んだあれでは、いわば指名競争入札のあしきを矯めて一般競争入札のいい点、すなわち競争性とかあるいは先ほどのお話の公正性とか透明性とか、そういった要素をひとつ取り上げていこうと、こういうふうな方向での答申、それをまた今回は建設省のいろいろのあれでは打ち出したというふうに理解するわけでございますが、その点についてひとつ先生、委員としての中での議論の内容、空気というようなものについてお伺いしたいと思います。

國島正彦東京大学工学部教授

○参考人(國島正彦君) 昨年の十一月までに行われました中建審の件と今の御質問、二つ御返事をさせていただきます。  一つは、いろいろな立場の方がいわゆる一般競争といいますか、競争をなるべく制限しないで事業を進めることがいいのじゃないかという御意見の方がかなりおられまして、それについてまず非常に活発に長い時間かけて議論したということをまず申し上げたいと思います。  ただ、基本的には公共事業の執行制度についての話ですから、いわゆる経済効率性だけに基づいた競争がいいというような議論も非常に聞くべきものはあるのですが、一方、品質を長期的に担保する、あるいは公共事業ですから、先ほど来申しますように民間のラジオやテレビや下着のようなものと違って、やっぱり極端なことを言えば国防に関するような部分も広い意味でかなり入っている。その辺の品質をきちっと長期的に確保し、信頼のある業者を育成するということの非常に白熱した議論があったというふうなことが一つございます。  二つ目は、結局競争を指名にしろ制度行何とかにしろ制限するということは、当然いいところと悪いところが出てくるわけです。その制限するのが悪いという方の大きな主張は、一つは、それをやると非効率な企業が残存していくと、それからもう一つは、普通の企業がよりよく効率化した経営をしようという意欲を十分にプロモートできない。それからもう一つは、何といいますか競争するということの人間行動自体のおかげで何か世の中に対して貢献できるような新しい発見があるとか工夫が生まれると、それで社会がうんでいるじゃないかと。要するに、東欧やソ連を見ろと。あるいは、先ほどおっしゃった農業行政を保護的にやることが本当に日本の農業を強くするかとか、そういうかなり白熱した議論が出ました。  ただ一方、公共事業という特徴を考えてある程度競争を制限してもいいということは、日本の全体の国益を考えまして、例えば少数企業が独占して非常に失業が出ること、あるいは技術が一カ所に集まってしまうことが防げる、あるいは疎漏工事が防止できるとか、ダンピングの危険性を小さくすることができるとか、あるいは皆様御承知のように日本の過去何十年か十数年かにわたって中小企業の健全な育成といいますか、そういう地域振興、地方振興、その文脈に合わなくなる可能性がある。それプラス先ほどの品質の問題があって、そういう日本の中の主義主張に基づいたそれぞれの方の意見と同時に、世界各国の、アメリカ、イギリス、ドイツ等々を調べて、結局は今のまま続けるのじゃちょっと問題があるけれども、基調はやはり指名競争という形で競争を制限して、しかしひょっとしたらそのために、できるのに、あるいは競争をもつとしたい人の意欲を殺しているかもしれない、そこの道をあけるということで幾つかの案をつくったというふうに私は委員として理解しています。  私自身としては、先ほど申しましたように、それは大変結構なことだと、大事なことはそれを実行することだというふうに思っております。

鈴木貞敏自由民主党

○鈴木貞敏君 前田先生、一般競争入札、まさに会計法にいう原則は一般競争入札、これからだということでございますが、公共工事、先ほど来のお話でも質の確保、これがやっぱり大変大切だと思います。そういう意見もまたあるわけでございますが、こういった一般競争入札で悪質な業者であるとか施工能力のない業者、これをひとつ排除していく、あるいは、ということを通じてより良質な公共施設を整備することができるということも考えるわけでございますが、この点どうなんでしょうか。  そしてまた先生は、諸外国においては一般競争入札が主流だと言われましたが、きょうの御説明でも事前資格審査付でございますか、こういったものもあるという、ステップ・バイ・ステップ、こういう誓言葉も聞いたわけでございます。一方、國島先生、台湾のお話もございましたけれども、台湾では談合、政官民の癒着、公共施設の品質の低下、こういったものが大変問題になっておるんじゃないかというふうなお話も耳にするわけでございます。  そういうことで、この一般競争入札を導入することによって、談合であるとかあるいは悪質な業者の排除ということが防除できるのかどうか、一応、当初例説明あったわけでございますが、再度ひとつその点御質問しておきたいと思います。

前田邦夫富士大学経済学部教授

○参考人(前田邦夫君) 御質問ごもっともでございます。  一般競争入札をやった場合に、質の確保という点、それから例えば悪質業者の排除などができるかという問題でございますが、それは幾つかの排除手段がもう既にとられており、また改めてつけることも可能でございます。  第一番に、ボンドと申しますのは、民間の第三者保証機関がまず審査をいたします。審査をいたしますが、私の経験では、連邦政府は百二十社ぐらい指定の保証会社があったと思いますけれども、実に厳重です。すばらしく厳重です。それは過去の業績から経験から、言うなれば官庁側の審査よりははるかに厳重である。ですから、それで第三者の保証会社が保証書を発行してくれるというのはそれだけの信用力があるからだということが言えると思います。  それから第二に、質の確保。普通例えば日本国内でもどこでも同じでございますが、私がやりましたアメリカのロサンゼルスのお役所の例を申しますと、実質検査それから図面検査はもちろんやりますが、例えばコンクリート詰め、型枠をやりますと、型枠検査までお役所がやるわけです。そして、それがないとコンクリートが打てないわけです。コンクリートのスランプテストも報告しなくてはいけない。そして打ち終わったらまたそれも検査を受ける。その通常の契約にあります検査が正確に行われている限り、そこに品質劣化ということはどう考えても科学的には起こり得ないのじゃないか。  ただ、その図面とスペックにミスがあった場合は、これはまた別でございます。ところが、図面とスペックのミスはこれは業者責任ではございませんで、これはエラーアンドミッションと申しまして、これは設計者側の方の責任となって、それをカバーするまた保険もあるぐらいでございます。ですから、適切なる契約に基づいた検査承認があればそれは品質の劣化というのは、よっぽど何というのですか、検査官の夜寝ているときをねらって何かやるというようなことがないとは申せませんけれども、それは指名でもあるのでございまして、それは考えられません。  それから三番目に、どうも例えば指名停止ができないと困るじゃないか。ところが、応札禁止処分というのがあるわけです。現に、アメリカでもどこでもやっているわけです。悪質業者の場合は応札禁止処分にする。また、例えば疑いがあった場合には、疑いがある業者が一番札となった場合は二番札を採用してもいいのでございます。いいのでございますが、ただ、それにも一つのフェアプレーのルールがございまして、一番札の値段まで下げさせて発注してはいけない、二番札が入れた値段で発注せよという倫理規則がございまして、それを守る限りその業者を排除してもよろしいのです。  そういうことでもって、一般競争入札だから品質が保てない、それから適当でない悪質業者を排除できないということはあり得ません。

鈴木貞敏自由民主党

○鈴木貞敏君 アメリカのいろいろボンド制度の問題ですけれども、何か私どもその辺どうも自信がない。確信を持って、そういったもので果たして厳格な工事監督、検査をやっても、工事の質や工期というものが一体担保されるのか、そういう一つの心配がどうしても抜けないわけでございます。工期がおくれ、あるいは出水期であるとか学校の入学時期に間に合わなくなっちゃう。工事が間に合わない、工期が間に合わない、こういった場合どうするんだろうかという面を含めて、民間会社に公共工事の入札参加者の審査をゆだねるということが果たしてどうなのか。  まあ、先ほどのお話でも、当然民間以外にも、州なり、連邦もそうなんでしょうか、それもタッチしていろいろ検査するというけれども、果たして実態、実情としてそういう検査とかなんとかいうことを恒常的に、継続的にやる、そういうことが果たしてその実情に沿っているのかどうかというふうな疑問も持ちます。その点はどうなのかということ。  それから、アメリカでは請負契約の債務不履行、これが非常に多いんじゃないかということも耳にするわけでございます。これまた工事の円滑な施工という観点からは決して好ましい状況じゃないと思いますが、この点、債務不履行、何か七千件か何件とかいう、相当多いというようなことも耳にしますが、この点のお考えはどうなんでしょうか。  それから、建設省でいろいろ具体的な新方策といいましょうか、打ち出してそれぞれ発表されたわけでございますけれども、これからそれに現実に取り組んでいくということでございますが、この建設省の打ち出した具体策につきまして、先生としてどういうレバリュエイトされるか、どう評価を下されるか、この点もひとつお伺いしたいと思います。

前田邦夫富士大学経済学部教授

○参考人(前田邦夫君) お答え申し上げます。  まことに的を射た質問をいただきまして、ありがとうございます。  工期の担保という点につきましては確かに日本の方がはるかに進んでおります。余りにもアメリカは契約に忠実でございます。契約に忠実過ぎる。忠実なのは当たり前なんですが、忠実過ぎますので、そこに日本的なあうんの呼吸がないといいますか、日本の場合ですと、検査官とあらかじめ電話一本で、いいですねということですぐ対応できますけれども、検査官の検査するまでは工事を再開しないというようなところがございます。  したがいまして、アメリカにおきましては工期内完成というのは、私今まで幾つか事例を担当してきましたけれども、まずございません、日本的な意味での工期が間に合うということは。しかし、アメリカ側でいえば、工期は間に合っているのです。つまり、設計側のミスによって工事がおくれたのだから、これは工期の修正があってしかるべしと。それには間に合っているということは申せます。  そこで、やはり全面的に指名競争入札自体に原罪があると私は申しておりません。そのいい点はやっぱり取り入れていくべきだということを私は申しておるわけでございます。ただ、今回起きました事件が余りにも重罪でございますので、やはりステップはこちらからアプローチすべきではないかということを申しておるわけでございます。  それから、恒常的検査につきましてはお役所も少ない人数でやっている場合もございますが、アメリカでもオーストラリアでもそうでございますが、よくコンサルティングエンジニアと申しまして、先ほどCMというのが出ましたけれども、それを有効に使って民間検査でやらせるということはよくございます。民間検査というのは、それでもってもしも不評を買いますと倒産いたしますので、官庁よりもはるかに厳しいということが申せます。  それから、債務不履行ということ、確かにございますが、よくあれがございましてボンド会社が困ることがあるのでございます。それから、ゼネコンなり下請なりが倒産いたしましていわゆる不払いを起こすというようなことがございます。しかし、これはここではちょっと直接日本の法制度とは関係がございませんので今まで申しませんでしたが、レーバー・アンド・マテリアル・ペイメント・ボンドというボンドが別にありまして、それも履行保証と一緒に差し入れることになっております。これは労賃資材支払い保証と申しまして、つまりゼネコンが不払いを起こすあるいはユニオンが労賃を払ってもらえないというときにすぐ差し押さえが来るわけです。その工事物件を差し押さえてしまうのですが、それを解く場合に保証会社がちゃんとそのお金を支払うという保証制度でございまして、それがありますので、例えば労務者が賃金不払いで泣く泣く、日本でよく記事にありますけれども、そういうケースはございません。それからマテリアル、材料なんかのあるいは不払いで零細業者が泣いたという例は、それはそのボンドがカバーいたしますから、ポンドをやっておる限り労賃資材支払い保証でカバーされるということが申せます。ただ、それでも夜逃げされると今度は保証会社の方が夜逃げをしたゼネコンを追いかけまして訴訟が起きたりいろんなことがあるようでございますが、それはまた別な話でございます。  それから、建設省が発表されました今回の改善策、五月十日でございますが、私もいろいろ説明を受けました。これは、現状の指名入札という範囲内においてはという条件はつきますけれども、一歩二歩とは言わず三歩四歩の進歩はあったものと私は考えております。少なくとも、私が強く主張しておりました、例えば指名のときにもう問答無用で指名するというのはこれは何事かと、世界に類がないと言いましたら、意向確認型という対案が出ておりますし、それからそのほかに、コンストラクションマネジメントのことを強く申しましたらば、そうしますと工法提案型というのが出る。これは今まで陰に隠れて出ていなかったものをおまえの技術力の提案が評価され、値段だけではなくて技術力でおまえのところが受注するという意味ですからそれなりの評価はできると思います。  ただ、いろいろな批判もあることをやはり行政側は知ってもらいたいと思います。例えば、意向確認型といって、おまえのところでやるかやらないかと聞かれたときに、うちはやりませんとだれが言えるかという批判も出ております。それから技術提案型といっているけれども、今までやったことを一部何かあれして表にちょっと出してくれただけにすぎないじゃないか、指名権を持っている以上同じことだよという批判もあるということを申し上げておきます。  しかし、私としては、特に評価いたしますのは、残された問題点の中で、今まで言われたことのありませんでしたジョイントベンチャーを言っておりますね。それから、あえて地方地方とたたきたくはないのでございますが、余りにも地方に不祥事件が多かったものですから、自治省との打ち合わせによる改善活動というのを、非常にあいまいな表現ではありますけれども、建設省は残された問題点として将来の課題として言っております。あれは二歩三歩ではなく、五歩六歩の進歩であると私は思っております。だけれども、これはフォローアップが大切でございまして、計画だけ言っても何にもならないのでございますが、本気でやるかどうかということ、それをよく見てみたいと思います。

鈴木貞敏自由民主党

○鈴木貞敏君 時間もあれですが、伊藤先生に、もう端的に連合会として国会なり行政当局に何かひとつ注文、先ほど来もういろいろ出ておりましたから、要望その他もあれですが、かなめになるようなことがありましたら一言お願いしたいと思います。  それから國島先生、千何億かの貿易黒字ということで、アメリカを含めECも建設市場にこれから押し寄せてくると、こういうことになるんじゃないかと思うんです。先ほど日米建設協議を予言されたということで前田先生もおっしゃっていたわけですが、そういうものもさらにこれからECを含めて、三百何十億かやっぱりECは赤字を持っておるわけですからどんどんあれしてくる。そういう中で、指名競争入札というのは非常に閉鎖的で日本異質論というようなものにつながるような格好にならぬのかどうか。そういう国際化の中で、日本の文化の背景と言いながら、そういう外からのいろいろの圧力というかプレッシャーについて建設省の今打ち出した方針等は十分それに耐え得るものかどうかという点の御見解を伺って、終わらせていただきます。

伊藤晴朗社団法人日本建設業団体連合会専務理事

○参考人(伊藤晴朗君) 制度の改善等についての要望事項、最初の陳述の際にも若干申し上げさせていただきましたので重ねては申し上げませんが、最後の今後の視点としてお願いしました点、くどくて恐縮でございますが、私ども民間技術力の活用、総合的お施策の実施あるいは現行の枠を超える視野からの視点として建設事業の近代化のために一歩踏み込んだ審議をお願いしたいということを申し上げました。  例えば価格のみによる競争方式、予定価格の上限拘束制等でございますが、公共事業とはいえやはり経済原則に基づく通常の商行為でございますので、そういった観点からの御検討をお願いしたいと思います。  さらに、今重ねての御発言に甘えて申し上げますと、こういった中建審とか建設省の御熱心な御検討の意識と感覚あるいは具体的な措置が、他の発注機関や地方公共団体のそれぞれの個々の担当者におかれましても同じような意識と感覚で事を処していただければ幸いであると思います。  予定価格の点等について言うなれば、ぎりぎりといいますか、いわゆる公共事業の予定価格決定の最終段階で何ら根拠がなく相当率の価格をカットして不採算的な事業の受注を強いられるといったようなことは大変困るわけでございまして、談合が業者側の防衛策だなどという不心得な発言に塩を送るような行為にもなりかねぬわけでございまして、そういった各発注者の意識と感覚についてもどうか中央のそういった監督、御指導をお願い申し上げたいと思います。

國島正彦東京大学工学部教授

○参考人(國島正彦君) ただいまの御質問で、ECも含めて外国の企業が殺到するのではないかと。私は、東南アジアの労働者が殺到したがる可能性は十分あると思いますが、必ずしも非常にたくさんの企業が殺到する可能性については、よくわかりませんが、それほどでもないのじゃないかと思っています。  二つ目は、そうは言っても幾つかの企業が来たときに、日本の現行の指名競争入札が非常にいわゆるクローズといいますか閉鎖的違和感が見えるのではないかと。それは見える可能性は当然あると思います。我々は信頼のおける業者を育成し、それの継続的な長期的信頼関係を重視し、いろいろな担当者たちの協力でいいものをつくる。それは必ずしもそれぞれの先ほど申しました国によって同じような理解が得られる、あるいは同じ根を持つ文化がどうかわかりませんので、それはあり得る話だと思います。  それからもう一つは、じゃオープンにするかと。それは私は非常にいろいろな面で懸念を持っておりまして、一つは、やれクローズじゃないか、アンフェアじゃないか、それは例えばニューヨーク・タイムズにもウォールストリート・ジャーナルにもシドニー・ヘラルド・トリビューンにも載るわけです。載りますが、それはライターが書いたことで、本当にエンジニアリングをやっている方あるいは政治家の方は、多分皆さんも同じだと思いますけれども、いろいろな意味で戦略的な発言をせざるを得ないことがあると思います。それぞれの国の社会の人たちの本当の気持ちがどこにあるか、あるいはどうなっているのかということがわかるほど簡単ではない。  私の先ほどの台湾で聞きましたのは、結局最初こういうことで始めるわけです。始まった瞬間いろんなことを聞いたってだれも答えてくれないわけです。三日間、日本の新聞、談合の記事、何の記事を見せて、いろんなことをフランクにやった後やっとできるということですので、これは別に官僚の方だけではないのですけれども、いろんな立場の方が本当の各国の情報を入れるというシステムが今必ずしも十分じゃないということでは懸念を持っています。  それから最後に、今日本ではいろいろな日米建設構造協議あるいはガットの問題で、非常に大きな公共事業に外国企業を入れようとしているわけです。これはしかし、本当にいいかどうかもう一回考える必要があります。といいますのは、例えば日本のいろんな物理的防衛をする施設や何かに外国企業を本当に入れるのがいいことか。アメリカは多分そういうところは入れてないと思います。要するに、パチンコ屋と言っては失礼かもしれませんが、パチンコ屋だとか少々何か起こっても日本の国力にそんなに関係ないところではなくて、基幹のプロジェクトに、おおらかにみんな仲よくやれるだろう、信用できるだろう、ある範囲ならということについては若干懸念を持っております。  ただ、この同じ文脈では日本の官報に、公共調達、建設事業も含めて、それのアナウンスを、いろいろな経緯がございまして英語の要約をつけております。これは各国のいろんな方に伺ってみますと、ある方は何で国辱みたいなことをやるんだと、ある方は非常にオープンマインドで、日本というのは思ったより非常に開けた思想の持ち主だと、いろんな意見があるということで、相互理解を深めるそのシステムをつくるということが非常に大事だというようなことを、ちょっと散漫になりましたが、お答えになるかどうかわかりませんが。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 参考人の皆様には大変お忙しいところをありがとうございます。公明党の白浜でございます。  まず伊藤参考人に、ちょっと最初固めていろいろお伺いしたいんですが、建設業界の談合問題というのはもう何回も指摘されているんですが、直近ではいわゆる金丸脱税事件、大きな問題になったわけですね。御存じのように、知事選に絡んで、主流になる業者と反主流になる業者があって、それがリベートを取ってやみ献金流すと、中心になる業者が仕事の指名権まで持っている。そういういろんな問題点を指摘されたわけですね。団体は違いますが、同業種でございます。業界としてこの山梨の問題、どのように受けとめていらっしゃるか。特に、なぜこういう問題が起こるのか、まずその辺お考えございましたらお聞かせいただきたいと思います。

伊藤晴朗社団法人日本建設業団体連合会専務理事

○参考人(伊藤晴朗君) 建業協会、私どもの加盟団体でもございませんので、私の方で事実の確認はできておりませんが、報道されているようなことでまさか業者が指名権を握っているなんということは考えられないのでございますが、御指摘のような事実につきましては、やはり遺憾のきわみとしか言いようがございません。中央各団体の指導、努力がまずは不十分であったのかというふうに反省をいたしております。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 なかなか反省されても変わらないんですね。先ほどもいろいろ出ておりましたが、日建連として申し合わせ事項を発表されております。「政治資金規正法に違反する行為は一切行わない」、こういうふうに申し合わせ事項に書いてあるんですけれどもね。  一方で、これは新聞報道でございますが、佐藤工業ですか、政治資金規正法の量的制限からいくと上限は六千万、しかしいわゆる政治家とのおつき合いでは六千万ではおさまらない、こういうふうに専務さんがおっしゃっているんですよ。要するに、これは政治資金規正法のいわゆる量的な問題でおっしゃっているわけでございますが、それほど、おさまらないというほど政治家とおつき合いしなきゃならないという実態が、もしこの専務さんの話が事実だとしたら、何ぼ申し合わせ事項おっしゃっても実態面からいうと絶対守られる内容じゃないと、こうなるわけですね。この辺はどういうふうにお考えになりますか。

伊藤晴朗社団法人日本建設業団体連合会専務理事

○参考人(伊藤晴朗君) 今御指摘のような点、報道されましたときに佐藤工業の方にも若干伺ったことがございます。  あの記事、必ずしも佐藤工業が発表という形で発言したものではないようでございますし、真意が伝わってないということで新聞社の方にその旨申し入れたとも聞いております。ただ、佐藤工業の方からは、建設業界では政治資金規制枠が不足しておるし、やみ献金が恒常化しているといったような形の発言であったような印象を与えたのは、本当に不用意な発言であったことを申しわけないというようなことを言っておりました。建設業界、特にあの程度の大企業になりますと全国的に事業を展開しておりますので、中央、地方の政治家の皆さんとの関連も、応援の機会も多かろうかとは思います。しかし、どんな場合でも、やはり一応の法的な枠の範囲内で行うべきものでございまして、違反を当然視するような考え方はまことに遺憾なことでございます。  また、その意味で、現実にそういうことが行われているじゃないかという疑念につきましては、やはり各会員会社のこの問題についての管理の不手際という点をもうちょっと反省して、いろいろ是正方を指導していかなければいかぬというふうに考えております。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 今度は、逆にこの一連のいろんな事件の中で、出す方ばかりいろいろ言われるけれども、吸い上げる方をもっと批判すべきだと、こういう業界の方のコメントもあるわけでございますが、これは正直な心境が出ていると思うんですね。これはコメントしにくいでしょうけれども、少しぐらい何か言ってください。

伊藤晴朗社団法人日本建設業団体連合会専務理事

○参考人(伊藤晴朗君) この種の違反、やはり両者の良識ある行動がなければ防ぎ切れないわけでございますが、私ども業界側としては業界側なりにそれぞれの自主的な努力をしていかなければならぬというふうに考えております。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 きょうは御意見を伺う場でございますので、これはこのぐらいにしておきます。  それで、建設会社というのはいろいろ民間の仕事もされているわけで、当然利益をそこでも得られているわけです。問題になっているのは、いわゆる公共事業、国民の税金でいろんなこういう公共事業をやっているわけでございますが、そういうお金が不正に流用されているということに対して国民の厳しい批判があるわけですね。  そういう観点で申し上げましたら、例えば電力業界、公益団体でございますが、これは非常に判断が難しいんですけれども、会社としての政治献金は自粛されているんですね。重役個々にいろいろされている感じでございます。やはり総売り上げの中で一定程度の公共事業による利潤というのを受けていらっしゃるわけですから、業界といたしましても、何らかのそういう政治献金に対する自粛というか、当然政規法として量的制限はあるんですが、業界としての自粛というものをお考えになるような、そういう方向性はございますか。

伊藤晴朗社団法人日本建設業団体連合会専務理事

○参考人(伊藤晴朗君) 御指摘のとおり、公共事業の施工を担当しております建設業に課せられた社会的使命というものを十分認識していかなければならぬものと考えております。建設業といえども、他産業同様、社会的存在として相応の政治献金の負担はあろうかと思いますが、公共事業を担っていくための官との関係につきまして、社会から批判をされないような節度を守ることについて、これからさらに留意していく必要があろうかと思います。  電力事業会の例の御指摘でございます。特段の申し合わせ等はないにしても、御指摘のような趣旨から各社における政治献金についての相当な自粛が行われているやに聞いておりますので、きょうまたせっかくの御指摘でございます。参考にして十分勉強させていただきたいと思います。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 それから、これは前田先生の方からいろいろ指名入札のさまざまな問題というのが指摘されていたわけでございますが、これは業界としてはどうなんですか、発言をされにくいことがあるかもわかりませんが、業界といたしましてはこの指名入札にこだわられる、固執されるような理由は特にございますか。

伊藤晴朗社団法人日本建設業団体連合会専務理事

○参考人(伊藤晴朗君) 談合との関係での御指摘だと思いますが……

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 いやいや、入札、指名入札。

伊藤晴朗社団法人日本建設業団体連合会専務理事

○参考人(伊藤晴朗君) そういう意味でございますと、私どもは、先ほど言いましたように、やはり公共工事の場合といっても非常に多種多様でございますし、これを受ける業者も千差万別でございますので、その意味で、いろんな工種あるいは地域等によってそれぞれの対応する入札の仕組みがあっていいのじゃないか、必ずしも一元的な制度で全部に妥当するといったようなものは逆に言うとかえって難しいのじゃないか。したがって、別に指名競争入札に固執しておるわけではございません。  両先生が言われますように、論理的に一般競争入札という簡明率直な制度があるわけでございますが、現実の問題として、応札の条件を一切付さない完全な形の一般競争入札というのは欧米にも実際問題存在しておりませんし、日本の場合でも、ある一部で行われておる場合でも相当な制限がついていく。その制限をつけていくことによって実際には指名競争に近い形にもなるわけでございまして、これまでのそういった外国の状況あるいは日本の経緯から考えて、指名競争入札というのがこれまで果たしてきた、寄与してきた効果というものはやはり認識、評価すべきではないか。  ただ、各参考人が申し上げましたように、現行の指名競争入札をより一層透明、公正にすべき要素というのはたくさんあるわけですし、また、今の指名競争入札が原因で、欠陥があって不祥事が起こるのだなんということもあるわけですから、その意味では、指名競争入札をしっかりそういった形での改善を図っていっていただくことは最低お願いしたいというふうに考えております。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 それから、いわゆるこれも何回も問題になっております工事完成保証人の問題で、競争している相手と保証し合うわけですから、これこそ本当に談合の温床になりやすいわけですね。これは束縛していないと先ほどたしかおっしゃいましたですね。それはそれで、束縛していないということなんですが、方向として日本の建設業界も、どうなんですか、そういう第三者機関のそういう保証制度というのにだんだん移行していくべきだと。束縛してないということはわかりました、わかりましたけれども、方向性としてはそういう第三者的なそういう保証制度に移行していくべきだ、そういうかじ取りというか指導性というものは業界としておとりになるおつもりはないんですか。

伊藤晴朗社団法人日本建設業団体連合会専務理事

○参考人(伊藤晴朗君) 先ほどの御質問でお答えしましたのは、建設省の直轄工事の場合におきまして、制度的にも、また実際最近の運用上そういった相指名業者でなければならぬという束縛も実行も実際は行われてないということでございます。ただ、そのときに申し上げましたように、他の発注機関の一部あるいは地方公共団体においてやはり相指名者でなければならぬという条件をつけられますのは大変困るわけでございまして、その点につきましては、冒頭前田さんがおっしゃったのと同じことで、ぜひこれはやめていただきたい。  さらに私どもは、そのことを含めまして、工事完成保証のあり方につきましては金銭保証等による保証も理論的にはあり得るし、現実にアメリカ等で行われていることも事実でございますので、そういった完成保証のあり方について基本的な勉強を官の方でもお願いしたいというふうに考えております。ただ、いわゆるボンドといったような問題については相当かなり以前から、官あるいは保証会社、私どももまたいろいろと基本的なことは勉強しておりますが、今の日本においてその素地というものがなかなかないような気がしますので、相当な制度面の整備が必要じゃなかろうかというふうに理解しております。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 ありがとうございました。  國島先生、ちょっと時間が余りないんで、本当に申しわけございません。  先ほど、いわゆるアメリカ社会の光と日本の影ということで、これは歴史、文化が違うわけですからと、いろいろとお話しになりましたですね。それで、品質、信用、評判、仕事、適正利潤というこのサイクルをお示しになりました。これは一種の日本の文化であると思います。  しかしながら、今起こっている問題というのはこれは適正利潤じゃないんですよね。いわゆるやみ献金に絡む問題というのはないわけです。少なくとも先生が示されたサイクルの適正利潤という概念の中にはない。一種のこれも日本の文化でしょう、要するに談合的な村社会の体質というのは。そこだけ強調するつもりはございません。だけれども、そういう影の部分があるわけで、そういうことが非常に国際化している時代の中で、情報もだんだん公開になっていく時代の中で非常にピックアップされているという、ここをどういうふうにとらえていらっしゃるんですか。

國島正彦東京大学工学部教授

○参考人(國島正彦君) 先ほどの御質問とも関連しますが、適正という意味は、額が適正で運用が適正でなければいけないということでございます。今、確かに一部、運用が適正でないという事実が実際に公になっていることは私も何も反対いたしません。だからといって、じゃ公共事業が高過ぎるのか、利潤が多過ぎるのかというところについては、それはまだよくわかっていないというのが実情で、ですから、そこがわかるような透明性を上げる、あるいは、それは制度だけでできることかどうかよくわかりません、要するに業者側め了見に関することだと思いますので。ですから、そこのところはしかし、できることなら中立的な何か研究というスタンスでとにかく明らかにしてみるというそのことはぜひやることが大切だと思っております。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 もう一点お伺いしたいのは、いわゆる多様化ということをおっしゃっていますね。私もよく理解できるんですが、だけれども、実態面から申し上げましたら、いろいろ指名入札の中でも工夫をされていまして、いろんな形の公募型の入札をされている。  それで、これは私新聞で読んだだけの話なんですが、公募型の指名入札やっても、初めてやったときはたくさん応募が来て、二十五とか二十三とか。ところが、公募するのに物すごいコストがかかるんですよね、いろんな書類出さなあきまへんから。そんな面倒くさいことをするよりもちゃんとやっぱり指名の中で順番を回してもらう方が得やと、こういうふうになって、公募型でやられていても、実際問題今だんだん応募者そのものが限定してくる。だから、いろんな多様化のスタイルつくっても、実際今のレベルというかにだんだん収束してしまう危険性というか、実態面からこれがあるというふうに指摘されている要素があるんです。この辺の多様化と今の均質的な実態、ここをどう考えていくかということを伺います。

國島正彦東京大学工学部教授

○参考人(國島正彦君) 今の事例で引かれました、とにかく過去に何回かやった公募型のやり方が、本当に我々、我々といいますか、発注者側も受注者側もそれでいいと思っていたかどうかというのがよくわからないのですよ。試しに、やったことないことをやったわけですから。そこで、やっぱり人間というのは新しいことをやれば全部にいろんな目配りがきかないわけです。例えば、公募をしました、順番つけなければいけません、どうやってつけますかと。いろんな公募を出して、丸か三角かバツか、丸か三角が幾つあったら二重丸の、三重丸のと、よくわからぬわけですよ。  だから今おっしゃったように、そういう公募をすることにかかわる費用、それは企業者側の経営思想として、リスクとして当然いろいろの全体の事業の管理費で担保するべきかあるいは一件一件公募するのだから発注者側がその都度出すのがいいのか、そんな議論が必ずしも十分されていないことなんで、私は重ねて主張したいのは、おっしゃるように多様化することがいいと私思っていません。要するに、今余りにも硬直的でそこでいろいろうみが出ているので少しやってみようじゃないかと。ゴルフと一緒で、いろんなことをやったからスコアがよくなるとは限らないわけです。  ですから、やはり最終的には我々が一番望ましい日本型をつくる。それが三つの多様化か一つの多様化か、結局もとに戻るかもしれない。しかし、そこのところが検討がまだ不十分であると私は認識しておりますので、今おっしゃった問題が既に過去のものにあったことは承知しておりますが、だからといって、何といいますか、発注者側ももとの方がいいと思ったり受注者側もやっぱり今までのがいいよと思うのは、それはちょっと寂しくて、まだやる余地はいろいろあるというふうに私は理解しております。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 どうもありがとうございました。  前田先生、時間が私あと二分になりました。いろいろお聞きしたかったんですが、我が党も基本的にはいわゆる制限付の一般競争入札、それといわゆるボンド制度を組み合わせるという、政策的にはそういう主張をしているんですが、國島先生からも台湾の例とかアメリカの例とかいろいろございました。そういう制度にしたって談合体質というのは克服できないという要素もあるとか、いわゆる品質の問題、工程の問題、いろんな問題点があると指摘されましたが、その問題の指摘に関しまして御意見ございましたらお聞かせ願いたいと思います。

前田邦夫富士大学経済学部教授

○参考人(前田邦夫君) 確かに、もう私もその点は非常に心配しておりました。  例えば一般競争入札におきましても、例えば横須賀基地なんか一般競争入札でございますのでああいう不愉快な事件が起きるわけでございます。ただし一般競争入札であったがために、もちろん公正取引委員会の相当な、余り相当でもないのですけれども行政処分を受けました。そこでもって、アメリカですとあれは懲役でございます。ただアメリカの政府は司法権がありませんから、それで損害賠償という形でもってやってきたわけでございます。  ですから、談合というのは本当は指名入札と関係してはいけないのです。それが、つまり先ほど私申し上げましたループでございまして、政治権力につながる、行政の許認可権につながる、そこで談合をやるという、そのループを切ったわけで、必ずしも独立して談合が起きないとは限りませんが、それは厳罰規定を、アメリカ並みにやはり刑法規定でやるべきだと思っております。  それを議会の先生方、行政の方々御検討の上、そして私はこの本で申し上げましたのは理論武装しなさいということでございます。どんな日米交渉にしたって、これを譲るから黙れという、こういうやり方だったらアメリカ絶対納得しないです。だから、やる方が理論的にむしろ論破できなくても等分にいけと、等分にいった上で外交取引なり政治取引なりは、これは民間企業で乱やってまいりましたからできるのでございます。そういうことでもって、やはり日本はフェアだと、あれは談合は完全に懲役に処したというくらいな態度を示すことによって、逆に私はアメリカに強い態度をとれるものと思っております。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 三参考人、大変御苦労さまでございます。民社党・スポーツ・国民連合の山田勇でございます。私のところからぐっと時間がまた縮まりますので、済みませんが端的に御答弁をいただきたいと思います。  まず、前田先生にお尋ねをいたします。  価格の面でも質の面でも経済合理性を追求する民間発注の工事に採用されている契約方式は恐らく一般競争入札ではないと思います。いろんな建設業者がいい意味で競争できる点は一般競争入札のよい点だと思うんですが、国民に広く利用されている公共施設を整備する業者を価格だけで決めてしまうのはどうしても不安が残るんですが、前田先生にはどのようにお考えでしょうか。  今までの論議の中でいろいろな監視制度を設けたりとかそういうことによって十分フォローできるじゃないかというお話も伺いましたんですが、再度、もう一度この点について御答弁をいただきたいと思います。  國島先生には、これは「論点」という、資料の中からいただきました新聞の切り抜きでございますが、ちょっと読まさせていただきます。「「制度の多様化」が急務である。高い技術力を発揮でき経済効率性を優先させる国際化された市場と、大企業のみが市場を支配することの弊害を防ぎ中小企業の育成と開発の相対的に遅れた地域の地元産業の雇用」云々。  この雇用制度という中で下請制度というのがございますね。私は、この下請制度という制度のあり方、決して悪いとは申しません。悪いとは申しませんが、Aという会社がとってきた公共事業をBにおろす、BがCにおろす、何か物をくれてやるというか仕事を与えてやるというような古い因習といいましょうか、習慣性といいましょうか、そういうものがまだ多少大手企業の体質の中にあるんではないか。これは誤解がもわかりませんよ。けれども、あるんではないか。いや、同じように中小企業を育てよう、零細企業も引っ張っていって育てていこうという何か気持ちが多少薄れているように私は思うんで、國島先生にこの下請制度の問題を伺いたいと思います。例えば、私が住んでおります大阪の西成区にあいりん地域がございます。ここに労務者を供給するのがあります。朝、七時半から八時ぐらいに行ったことがあるんです。それは広島の橋梁の事故のときに、あそこから行っているということで、その実態を調べるために行ってまいりました。そうすると、A建設、B建設、C建設ともう決まっているんですね。トラックが来て、A建設いったらA建設はA建設だけしかだめですね。ほかの者が入ってきてもだめというふうにもう顔ぶれも全部決まっている。そのくらい制度化、いい意味か悪い意味がわかりませんが、制度化している中で、私は、この下請制度というものについて先生の御意見があれば、また、こういうふうにやっていけばもっとよりよい効果が出るんではないかというお話があれば伺いたいと思います。  私は、通産省の法律であります中小企業分野調整法といって、公共事業に対してずっと縦割りに公正公平に予算を配分しなさいという法律があるんですから、そういうものもこれからどんどん駆使し、お使いになってやっていくと下請制度というようなものの何かいい意味の転換期にならないかなと思ってみたりいたしておりますので、國島先生の御意見をぜひ伺いたいと思います。  最後になりましたが、伊藤専務にお尋ねをいたします。  いろんな反省点に立って大変いろんな制度の改正を言われております。一般制限付だとか、会計法も多少変えていただかなければというような御意見がありました。いろんな五項目か七項目にわたって改善をやりたい、我々業者も反省に立ってやっていきたい。その中で今一番、これだけはやってほしい、これだけはどうぞ改正をしていただきたいというものがあれば、ひとつ教えていただければ幸いでございます。  三参考人の御答弁でちょうど十五分の持ち時間になると思いますので、私の質疑、これで終わらせていただきます。

前田邦夫富士大学経済学部教授

○参考人(前田邦夫君) 御質問ごもっともでございます。  まず、民間は日本ではもちろん指名競争入札がほとんど、特今も多いのでございますが、アメリカでも民間工事は指名競争入札もしくは、これはきょうのあれではございませんが、報酬加算原価方式というのがございます。これはコスト・プラス・フィー方式という、これはゼネコンをコンサルタント式に使うやり方でございまして、アメリカでも大変、特に連邦政府一般調達庁というのが質の低下ということから工期の延長に悩みまして、そこで考え出されてきた報酬加算原価方式、これは私の意訳でございます。実費精算方式というのは誤訳でございます。ただ、その中でも随分あれやっぱり入札があるのでございますから、全部。それから、先ほど申しましたコンストラクションマネジメント方式、そういうものが普及してきたわけでございます。ですから、一般競争入札もただ一般競争入札だけを単純に無制限にやったらそれは弊害が出ると思います。だけれども、そこでやはりコンストラクションマネジメント方式とか、そういうものを併用して実施していく検討が必要であると私は申し上げている次第でこざいます。  確かに価格だけでやって本当に懲りたというのは、一般調達庁がそう申しております。

國島正彦東京大学工学部教授

○参考人(國島正彦君) まず初めに、山田議員が今の下請制度といいますか、非常に社会で弱い立場の方たちのことに関心を持たれたことに、非常に心から敬意を表させていただきます。  先般、東京の近くでシールド工事のガス爆発がござい良して、そのときに不幸にも亡くなった作業員の方が、いわゆる出稼ぎの一番最下層の労働者の方であったということで、皆様御承知のように村上労働大臣が非常に問題を重視されまして、今私が知る限り、私自身も参画しているのですが、出稼ぎ、下請労働者の現場労働の実態を幾らかでも向上する方策をしたいということで、それは労働省の管轄で委員会が開かれるところに私出席しているのです。そこでいろいろ各方面の方の調査研究、あるいは私自身もいわゆる建設技術の評価を何か客観的、科学的にできないかということと、もう一つここ数年間研究のテーマにしておりましたのが、建設現場の労働環境ということをよりよくするような何か方策なり提言、政策提案ということをできないかということでいろいろやっておりました。  その研究の内容と、先般ここ数カ月やりました委員会でわかったこと、はっきりわかったことが一つある。要するに、よくわからないことがわかった。余り今まで組織的にそういう、建設業界側にとりましても、多分発注者側にとってもだと思うのですが、いわゆる重層下請のこういう下の弱いところの方たちが、例えば賃金、生活環境、教育、それから兼業の関係、失業保険との関係、あるいはどういう気持ちで家庭生活をしているかというようなことについて、必ずしも組織的にそこへ何か手だてを打つようなことを、部分的にはやられていたことはあるのですけれども、実態がはっきりわからないことがわかったということで、私自身は、結局弱い立場の方を、ある意味では使役というのは言い過ぎかもしれませんけれども、頼ってやってきた面が建設業界はある。  ただ、変な言い方ですが、今の予定価格、指名競争ということではある一定の、先ほど来の利潤と工事費の関係の話題が出ておりますが、もし仮に価格を今直ちに低くやりますと、要するに上から順番に今山田議員おっしゃったようにとっていくわけです。そうすると、さしあたり何年間かは必ずもっとひどい状態に私の理屈で考えますとなる。ただ、それが十年続くかどうかは、余りひどければやっぱり人間怒りますので、逆に何らかの改革ができないとは言えないということになると思います。  ちょっとお答えになっているかどうかわかりませんが、私の今考えてお答えできるのはこの程度でございます。

伊藤晴朗社団法人日本建設業団体連合会専務理事

○参考人(伊藤晴朗君) 先ほど最初の陳述で申し上げまして、また鈴木先生の御質疑に応じて申し上げました私どもの今後の入札・契約制度の改善の視点として、民間技術の活用、総合的な施策あるいは会計法の改正等も視野に入れた現行枠を超える突っ込んだ御審議ということをお願いしたわけでございまして、その中から特に一つと、こう言われますと、総合的な施策をやってほしいという中でなかなか指摘しにくい問題がございます。あえて鈴木先生のときに申し上げましたように、こういった中央の努力が、地方あるいはほかの発注者にも及ぶようにということをお願いするのがまず一番ポイントかと思います。  もう一つ甘えて申し上げさせていただければ、そういった各発注者の実際の末端の担当者の言動ということもどうかよろしくお願いいたしたい。  建設業団体のこれまで明治以来のこういった努力の一番の基本は、公共事業等におきます発注者と受注者の片務性の打破といいますか、要するに対等性の確保ということでございまして、そういう点について例えば最初に前田参考人がおっしゃいましたが、そんなことをやると指名から外すぞなんという言動ですね、大体権限のない人に限ってそういうことをよく言うのでございますが、そういうことは非常に業者に対して圧力になるわけでございまして、御指導の方よろしくお願い申し上げます。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 あと三分あるそうでございます。  一般、指名、まあこれは今非常に論議をしているわけですが、前田参考人、単年度予算の問題とかいろんなことを挙げられましたが、これをもっと単純に、ことしは一般、来年は指名、それか一年の予算の割り振りの中で指名できるのと一般とか、そういうふうにきちっと割り振りができないものか。  ただ一般というのは、きのう私は大阪の知事にほかの用事で会って、きょうこの委員会あるんで大阪府の実態聞いたら、それはもう一般なんでいったら物理的にさばけないということをおっしゃっておられました。まあだから附則の方が勝って本則が負けているという論議も今やられておられましたが、そういう交互に何かやる工夫というのは、これは國島先生にもお尋ねしてもいいんですが、何か交互でやってみて、必ずしも伊藤専務のところは指名とか一般にこだわらないというんですから、何かその辺を業界と建設省側との話し合いの中で、一遍交互でやってみるそういう方法がないものか、その点簡単で結構でございます、お答えいただきたいと思います。

前田邦夫富士大学経済学部教授

○参考人(前田邦夫君) お答え申し上げます。  アイデアとしては大変山田先生おもしろいことをおっしゃいました。一つの工事を、ことし一般で来年指名という、それはちょっと無理だと思いますけれども、ただこういうことは既に業界トップの方も発言されているのでございまして、これは私が直接聞いたわけじゃございませんので、新聞で読んだだけでございますが、例えば三十億円以上の大規模工事だったらば一般でいいじゃないかと発言もあったやに私聞いております。ですから、そういうようなアプローチは私はあり得るのじゃないだろうか。セレクティブにやってみる。  それから、一般入札がかえってアンフェアになる場合もあるのでございます。継続工事では今日本式の、先ほど年度予算と申しましたけれども、その次の年を継続して、今橋がここまでできたと、その先を一般競争入札でもってやれといったってだれもできるわけじゃございません、やっている業者は。そのときはやはり随契なり何なりも適用すべきであって、その方がフェアでございます。  それから、物理的にさばけないことがあり得るというお話でございますが、これは四月六日の読売新聞に私は「論点」で書いておるのでございますが、ボンド制度をやった場合には、今まで私の聞いた範囲では殺到して困ったという例はございません。むしろ少なくて、一社か二社しか来ないので、もっとやってくれと役所の方で声をかけるようなケースが多うございました。また、ボンド制度をやりますと、これは入札保証というのは不まじめな見積もりをやりますとお役所側から損害賠償を取られますから、そんな不まじめなことはできないはずでございます。ですから、一般競争入札は物理的にさばけないという例は私は世界の例で見たことがございません。

國島正彦東京大学工学部教授

○参考人(國島正彦君) ただいま御提案のようなことは、先ほどの重層下請の非常に下の方の方たちに光が当たっていなかった、取り扱われていなかったと同じような意味で、今回このようなことが議論されたために話の俎上に上ってきた。ですから、ある意味では私自身も含めまして、建設業界というのはピンチ、社会的に。ですから逆に、今こそ今おっしゃったようなことを本当にやったらどうなるか、まずやるのもいいのですけれども、やったらどうなるかということを発注者側、受注者側、作業員、下請の業者の方、品質の担保あるいはそれに伴ういろいろな材料を供給する方、地域の住民の方、そういう方たちがどういうふうに結果としてなるかというそういう組織的な、できることなら中立的、総合的なそういう研究といいますか、それの努力をすることが大事で、私も今大学におりますので、この立場でぜひいろんな形で貢献したいと思います。

前田邦夫富士大学経済学部教授

○参考人(前田邦夫君) 委員長、一言よろしゅうございましょうか。手短に申し上げます。  今の山田先生に申し上げますと、これは法律がたくさんあるということはいいことかどうか知りません。しかし、アメリカの法律はデービス・ベーコン法、労働時間及び安全基準に関する法律、それからコープランド法という、これはピンはね禁止法と俗称言っておりますが、三つの法律がございます。デービス・ベーコン法は、連邦政府の事業あるいは資金をあれしている公共事業においてはその市場における平均賃金あるいは平均コンディションよりも下であってはならないという法律でございます。それから、労働時間及び安全基準に関する法律も同じことでございます。それから、コープランド法というのは、よく親方なんかがやりますけれども、労働者に何か食事をやったり物を売りつけて、それでもうけるということ、これはアンチ・キック・バック・アクトと申しまして、懲役でございます。非常に重罪犯人にさせられます。これを御参考までに申し上げます。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 ありがとうございました。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 参考人の方々、貴重な御意見ありがとうございました。日本共産党の上田でございます。  まず、伊藤参考人にお伺いしたいんですが、先ほど企業行動特別委員会のお話がありました。五月末の日建連の総会も信頼回復が最重点テーマだと言って、総会後の記者会見で吉野会長らが、この特別委員会活動をおおむね年内に形をうけるぐらいの意気込みでやっていく、こう述べられた。  それで、業界として取り組むことを大いに期待したいんですけれども、取り組むための前提は今回のゼネコンを中心とするやみ献金の実態についての確認が必要だと思うんですね。報道されたところでは実に恐るべき規模になっているわけですね。例えばゼネコン最大手の清水建設は、金丸、竹下氏らスーパーA、五ランクが報道される、あれ全部合わせると二億数千万ですね。ゼネコン全体で建設族中心に百数十名の国会議員という報道も出ましたし、それからゼネコンの場合、金丸には盆暮れ一千万円ずつ、年二千万、これが指名のための保険料だという報道も何回も出たんですね。  先ほど山梨のことは傘下団体でないので確認していないとおっしゃいましたけれども、こういうゼネコンの今度報道され、一部ゼネコンの社長を初め幹部が認められたような、ちょっと想像を絶するような巨額のやみ献金ですね、こういう実態は日建連としてはほぼ確認されておられますか。

伊藤晴朗社団法人日本建設業団体連合会専務理事

○参考人(伊藤晴朗君) 必ずしも御質問ではないかと思いますが、企業行動特別委員会につきましてはできるだけ精力的に具体的な検討を進めたいと思っております。何分難しい課題でございますので、年内に結論が出るといったようなことではございません。中間的にも幾つかの施策をまとめることを早期にやっていきたいというつもりでいろいろ行動しておるわけでございます。  今回の一連の報道の実態につきましては、はっきり申し上げまして、それぞれ各社に実情を確認してはございません。何分調査はまだ進行中でございます。いつどういう形で調査の内容が明らかにされるものか、私どもも実は承知しておりませんけれども、いずれにしても、それが明らかになった時点のその結果で事態をはっきりと認識いたしたいというふうに考えておる次第でございます。  しかしながら、今一部の会社では認めたではないかといったような御指摘があったわけでございますが、逆にはっきり一切そういうことはないということを表明した会社もあるわけでございまして、いずれにしても、私ども今の段階では実態をどうこうというところまでの調査ができ上がっておるわけではございません。それゆえに、企業行動特別委員会には少なくとも自分の会社の実情を知り得る立場にある総務、経理あるいは営業といった担当の役員クラスの方を推薦してもらっていろいろ議論を重ねているというところでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 先ほど要望の中に、予定価格を上限とするという問題について改善の要望もあったんですけれども、私、亡くなられた土工協の小山内了介広報委員長と実は対談したことがあるんですけれども、小山内さんは対談を集めた本の中で、予定価格の中の適正利潤三%というふうにおっしゃってたんですね。私今度いろいろ調査したら、ゼネコンでは例えば経常利益田%を上げるためには土木工事の場合八%の適正利潤率が要るというんですよ。標準利益率は大体土木工事で一五%という実例あったんですよね。そうすると、標準利益率一五%の土木工事というのは大変な額でね、そうなると、報道されているような政治家にお世話になった場合受注額の一%から三%謝礼をというようなのも、なるほどこれなら出るなと、ちょっと驚いたんですけれども。大手ゼネコンの土木工事の場合、標準利益率一五%というような数字は実際にそうなっているんですか。

伊藤晴朗社団法人日本建設業団体連合会専務理事

○参考人(伊藤晴朗君) 私、必ずしもそちらの方の専門でございませんので的確なお答えはいたしかねるのでございますが、現実に公共事業では、先ほど申し上げましたように、ある程度は予定価格――ある程度というのは言い過ぎでございますが、予定価格の中に一応の利潤は見込んでいただいている。その利潤がどれくらいになっておるのか明示はされていないわけでございますが、かつての国会答弁等を参考にしますと、企業統計等による経常利益率を、表現としては引用という表現だったと思いますが、参考にされているやに聞いております。この経常利益率という形でいきますと、たまたま二年ほど前の特に非常に景気のいい時期ですと四・二%という、特に大手の場合、悪いときは二%を割りますが、普通は恒常的には三%ぐらいのものかなと。実際には会社の階層によっても違いますし、何とも言いかねますが、その程度かと。それを上げるために、今おっしゃったその標準利益率というのはよくわからないのですが、いわゆる現場における総利益というものが大体一二%程度は欲しいなということを各会社の人が言っているのを聞いたことがございます。  そういう点が確保できるかどうか、実はそういった問題について、主として公共土木を担当します日本土木工業協会等におきまして実際に建設省を初め各発注機関とそういった積算のあり方についてはいろいろと勉強を重ねておりますし、この二年ほど一般管理費を中心に相当の改善は行われておりますけれども、今言われるように工事について一%や三%の謝礼が当然のごとく行われるといったような利益はありようもないというふうに考えております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 反論じゃありませんけれども、我々が聞いた実例では、今問題になっている東京の臨海副都心の共同溝の工事で現場の利益率が四十数%上がったというようなケースまであるんですね。だから私は、もう本当にかなりメスを入れないといかぬと、そういうことを今度いろいろ調査していよいよ感じております。  それで、國島参考人にお伺いしたいんですけれども、確かに一般競争入札にしても談合がそのまま残ることはもちろんあり得るかと思うんですが、先ほど書かれましたけれども、一方的な官主導の指名があるためにやっぱり政治家に献金ということが出てくるんですね。  例えば飛鳥建設の植良名誉会長、これは辞任されたんだけれども、東京湾横断道路の工事で指名してもらいたいと、赤字企業だったために指名から外されるのを副社長に金丸氏のところへ行ってもらって佐藤工業を押しのけて入ったと。それで業界は大騒ぎになった例があるんですね。ですから、一方的な指名、こういうものがなくなれば、このやみ政治献金なんという余地は大幅になくなる、それは明らかなように思うんですけれども、いかがでしょうか。

國島正彦東京大学工学部教授

○参考人(國島正彦君) 今の方式が悪用されて、上田議員がおっしゃったようなことが起こる可能性があるということについては、重ねて申し上げますが、私は否定いたしません。  ただ、それをなくすために一般競争入札にすれば全部がなくなるかということについては、今御質問の中にあったように、私は間違っていると思います。極端な話、政治家の方も、発注者のいろんな担当者の方も業者の方も全部聖人君子で、一切何もしないという方ばかりだったら何やったって同じなわけです。  そうじゃないところで、我々の社会の常識なり、いろんな立場の人のバランスをどうとるかということで、極端に言うとあがいて苦労してここまで来て、今確かにいろいろな問題が起こっているので、同じことを続けることは私は基本的に反対ですが、今おっしゃったようなことが起こり得る唯一無二の原因になっているかと言われれば私は賛成しかねます。しかし、それをやりやすくしている面が若干あるのじゃないかということについては、それは否定できません。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 前田参考人に最後にお伺いいたします。  私どもも制限付の一般競争入札が必要だと思いまして、十一年前も三井建設の内部資料でこの入札問題をかなり取り上げまして、そのときもやっぱりこういう問題を解決するためには会計法の原則を生かすということが必要だと主張した。  きょうのお話で、日本の公共事業に必要なのは、癒着腐敗、指名入札、談合という悪のループを回らなくすることで、とにかく今の指名制を一度中止しろという御意見ですね。これは私ども大変賛成なんです。その際問題が起きてくるのは、五十万の業者のうち、圧倒的多数を占めている中小業者の問題がどうしても出てきますね。制限付の一般競争入札にして、技術力、資金力の非常にすぐれている大手が独占するということを適切に防いで、中小企業にも仕事が回っていくように、どうすればいいかという問題が出てくる。  先ほどのお話では、アメリカではランク制はとってないと、だから中小企業も大きな仕事を受注するケースもあったというお話ですけれども、先生は、それじゃ、ランク制についてはどういうふうにお考えになっているのか。また、大手のひとり占めを防いで、圧倒的多数の重層下請構造の中で苦しみながら仕事をしている中小建設業の保護はどういうふうにすればいいのか、御意見をお伺いしたいと思います。

前田邦夫富士大学経済学部教授

○参考人(前田邦夫君) 上田先生の御質問、まことにごもっともであると思います。  中小業者が職を失うおそれがあると、私も実は中小業者なんかに保証状を発行しております保険会社を調べたのでございますが、そうしたら、非常に小さいながら誠実な業者は保証状を発行してもらって、米軍工事、結構いい仕事をしているのでございます。それで大規模業者じゃありませんけれども、中規模業者の話を聞きましたらば、あんな小さな業者に保証状を発行するものだから本当に零細業者が入札に入ってきて困るよと、保険会社はあんなところに発行しないでくれればいいのにと、こういうことを言うことがありました。ですから、職を失うのじゃないかというおそれの場合に、ランク制がないものですから、いきなり百億、二百億は無理だとしても、今までEクラスだった業者が、思い切って信用をもらえたらばCクラスのあれにやるという例が現に日本でも米軍工事におきましては発生していると私は聞いております。  それから、確かに五十万の中小業者保護の上で、ランク制というのは何らかの意味でそういう業者保護の場合には必要があるかもしれません。それは大手が入ってはいけないとか、そういうことはあるとは思います。しかし、それはやはり透明な基準でなされるべきであると思います。今CクラスならCクラスだったら、何でCクラスなのか、絶対公表してもらえません。それから、CクラスからBクラスに行くのはもう何らかの政治的な手段でも使わない限りほとんど不可能でございます。  ですから、飛躍のチャンスも同時に使わないようなランク制というものがありますかどうか、それをやはり今後検討していく必要があるのではないだろうか、そういうふうに思っております。  また、先ほど申しました技術力があるのに信用力をもらえないという業者のためには、やはりアメリカの連邦政府の再保証制度というものもひとつ参考にして、現在日本は建設業信用保証株式会社が三つございますので、その辺の活用等も考えて、やはり機動的に計画されるべきではないかと思っております。

萩野浩基民主改革連合

○萩野浩基君 大変長時間にわたりまして、参考人の皆さんには貴重な御意見を聞かしていただきましてありがとうございます。もう私がお聞きしたいなと思ったことは、ほとんど全部出てしまいましたので、ちょっとアングルを急速変えてみたいと思います。  私も学校の経営には長年携わっておりますから、私の経験から申し上げて、そして御意見を聞かせていただければと思います。  私が今の大学へ最初行きましたときは、ほとんど指名というよりも一般に近いくらいの形でやっておりました。それから、やはり余りたくさん来られると困るので指名入札という形をとりました。どう見ても、特にこれは御案内のとおり、設計の方とそれは完全に分離いたしますから、大体このぐらいでできるというのは、こちらも見積もりをいろんなところからとっておりますし、全然関係ないところからとったりしてやってみておりますので、談合は断じてやってないとそれぞれ言いますけれども、必ずそこには談合があると私はそう思いました。  それで結論を申し上げると、やはり特命が一番得だと、そのように私の長い経験では考えています。というのは、やはり発注者、特に学校は多分に公的な面を持っております。ですから、一番の一つの例を挙げますと、東北の方、仙台は大変寒いので、冬になって上からタイルが凍って落ちたんですね。それですぐそこをはぐって調べてみたら、それは大分前の工事なんですけれども、はっきり申し上げて手抜きだということで、これはもう徹底的に調べなきゃいけないというので、水道がどういうぐあいに中を走っているか、またガス管はどういうぐあいに走っているか調べたのですが、そういうものがはっきりしないのです。  それでその業者もちろんやめましたし、その後最終的には、やはり先ほど来から出ております発注者にとってはよいもの、信頼できるもの、そして質、しかも特に公共的な学校等におきましては、学生の命にかかわる問題であって、これは建設というのは非常に大事だと、この委員会でも今まで私何度か申してきたわけですが、ともすると、問題のある企業が騒がれておりますが、建設というものは本来非常に我々の生命、それから公共の福祉、すべてに関係するのであって、日本は日本の風土の中から、あれがいい、これがいい、いろんなことをやった上で、今の指名入札制に来ておる。問題があることは先ほど来御指摘のとおりであって、これを改善していかなきゃならない、トライ・アンド・エラーの繰り返しの試行錯誤の中から出てくる。  そういう意味で、先ほど前田先生も、ある面では五歩進歩とか、そういうことをおっしゃっておられましたけれども、私の経験からいたしますと、特命にしなさいというのは、これはちょっと行き過ぎだろうと思います。やはり私のところのような学校ですと、理事者でそこは十分検討した上でこれが一番いい方法ではないか。だけれども、これは公共の問題にかかわりますと、ベストの方法はないので、やはりベターな方法を求めていくというので、この委員会でも一生懸命皆さんで知恵を絞っておるわけであります。  そのような観点から、ともすると前田先生のお話を聞いておりますと、どうもアメリカが一つのモデルになっておるような私は印象を受けたのでございますけれども、私もアメリカにも行っておりますし、イギリスにも客員教授で出かけておりましたから、向こうでもいろいろ見ております。一般競争入札が私は決してベストだとは思っておりません。今何がいいかというのはこれから研究しなき神ならないのであって、ただ現実の問題は、同僚委員が先ほど来申しておるように、今大変政治腐敗の問題が起こってきている、そこが建設業に関係しているのではないかというのは建設委員の一人として非常に残念でございますけれども、これは我々が直していかなきゃならない、建設はやはり重要なものであるからと、そういうような観点に立っております。  そういうので、私も時間がもう大変少ないので、ちょっと私のおしゃべりが長くなってしまいましたから、それぞれのお三人の参考人の皆様方、一々私ちょっと聞くことを準備してきたのですが、ほとんど重なりますので、せっかくの機会でございますから順番に、せっかく国会にいらしたので、言い残されたこと、より健全にこの建設業というものが進むために、ひとつ御提言をいただければと思っております。

前田邦夫富士大学経済学部教授

○参考人(前田邦夫君) ただいまの御発言の、特命が一番有利ではないかということ、これはもうそのとおりでございます。  実は私のこの本でも、特命が一番いいんだと、つまり、長年のつき合いがある信頼のおける業者を本当に信頼して使うということ、それが一番いいのである。日本の非常に質のいい建造物が建っておりますが、それはやはり往々にして特命でやったものであるということは言えると思います。ただ、これは民間だけでございますので、アメリカでも民間のいいなと思うのは特命でいくのが多いのでございます。先ほど申しました報酬加算原価方式でございますとかCM方式というものは本当に立派なものをやっておるわけでございます。  ただ、御指摘にございましたように、なぜ私がアメリカの例を引くかといいますと、実はアメリカの人たちは、大使館から怒られるかもしれませんけれども、建前論は非常にすばらしいのです。つまり、理論武装は非常にすばらしいのです。アメリカでも談合もありますけれども、それをカバーする理屈にかけては本当にうまくしゃべるということがございますのに、日本は何と言いますか、理論武装を怠っている、少なくとも宣伝はしていない、そういうことでございまして、やはり理論武装をできるのであれば日本方式でいいのであります。例えば、指名競争入札が完全に理論武装できれば、そしてどんどんやり合えるのであれば、それが一番よろしいのじゃないかと思います。それを何とも言いわけができない今度のような不始末を起こすからこそ、やはりそれでは一たん中止というアイデアが出てまいったのでございます。  そういうことでございまして、やはり一般競争入札というのは、大体もう法律ができたときからそうなのですけれども、明治三十年代、まだ日本のゼネコンがほとんどが一人稼業だったときに官が技術力をもってああいう格好に持っていったのでございます。歴史は長いのでございます。ですから、指名競争入札自体も絶対悪だというわけでもございません。だけれども、それを言うには今回、ちょっとひど過ぎます、これは本当に。余りにもひど過ぎるから、そういうふうにばちっとやるべきであると私は主張してきたわけでございます。

國島正彦東京大学工学部教授

○参考人(國島正彦君) 一つ目は、今の多様化の文脈に基づいた改善を本気で実施していただきたい。  二つ目は、その結果をいろいろな立場の方がまじめに取り組んで、それをよく照査して、日本型のよりよいものを見出す努力を一生懸命やること。  三つ目は、繰り返しますが、アメリカ一辺倒で国際化というようなことを考えないでいただきたい。よしんばアメリカ一辺倒であっても、光と影をよく入れていただきたい。あの失業率の高さ、「フリーズ・バン・無罪」、それをよくお考えいただきたい。  それから四つ目は、アメリカ以外のことを知ることはそれほど簡単ではない。予算、人員、組織的な何か機関を使って、やはり日本がこれから国際化するためには、それをいろいろな立場の方がある一定の見識を持つような努力が必要であります。特に私が懸念しておりますのは、明治時代の官僚はそういう機会がかなりあったのじゃないか、最近何か仕事が忙し過ぎて余りそういうことが少ないのじゃないかということを非常に危惧しております。  それから最後に五つ目は、日本の公共財、社会資本の質そのものは、質としては大変立派なものができていると思っております。それは、停電はない、道路は平らだ、水は飲める。しかし、その量とこれからの社会に対応できるものかどうかということについては、例えば下水道の普及率の地方の状況だとか、あるいは高齢化社会になったときに今の駅や道路の状況が本当にいろんな意味で弱い方にとって使いやすいものであるかとか、あるいは私のいる国立大学のあの中の惨状は惨たんたるもので、よほど気合いが入らないと学生と一緒に研究、教育ができないというようなこともございますので、その辺、先ほど萩野先生おっしゃったように、建設社会資本の整備ということはまことに重要だと思いますので、ぜひ温かい御理解をいただきたいと思います。

伊藤晴朗社団法人日本建設業団体連合会専務理事

○参考人(伊藤晴朗君) 公共事業ではございませんが、私自身、随意契約の方が安上がりにいったといったような経験は持っております。ただ、随意契約といいましても、ただ知っている業者に頼むというような随意契約ではございませんで、必ず何社かの見積もり合わせというのをやるわけでございまして、その意味でいたずらな価格のつり上げなんということはあり得ないわけで、その辺は各担当者が自信を持ってやっていただければ、例えば前田参考人がおっしゃったような継続的な事業を競争に付したり、あるいは本体工事に関連する小さな事業まで、これはまた別に小さな事業だからとランク違いの業者に指名するといったような形式的な競争契約は避けられるのじゃなかろうか。  同時にまた、これから新しく発注方式として提案されました例えば技術情報募集型指名競争等につきましても、やはりこれを担当する発注側の皆さんが的確なる基準でもって厳正な審査を行うといったことは必要でございますし、いたずらに提案された技術のノウハウを吸収するだけで、実際に提案した効果、それが指名にどういう形ではね返るかといったような問題はやはり慎重に考えていただかなければならない。  いずれにしましても、先ほどもちょっと申し上げましたが、この制度自身の改善とともに制度の運用の点につきまして良識ある実施方をお願い申し上げたいと思います。

萩野浩基民主改革連合

○萩野浩基君 終わります。

梶原敬義日本社会党・護憲民主連合

○委員長(梶原敬義君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。  参考人の方々には、御多用のところ御出席をいただき、貴重な御意見をお聞かせいただきまして、まことにありがとうございました。委員会を代表して厚く御礼申し上げます。  本日の調査はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時十分散会      ――――◇―――――

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