建設委員会 第5号
- 発言数
- 197 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1993/04/08
会議録
○委員長(梶原敬義君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨日、西野康雄君及び松本英一君が委員を辞任され、その補欠として翫正敏君及び吉田達男君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(梶原敬義君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 流通業務市街地の整備に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日、産業基盤整備基金及び日本道路公団の役職員を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(梶原敬義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(梶原敬義君) 流通業務市街地の整備に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 前回、本案の趣旨説明は聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○種田誠君 流通業務市街地の整備促進に関する法律の改正につきましては、私は基本的にこれに賛成をし、より内容を拡充していただきたい、こういう視点から質問をさせていただきたいと思います。 大臣の方に届いておると思うんですが、平成五年、ことしの三月二十五日に茨城県の県議会の方から本法案の改正を求める意見書、こういうものがあると思いますが、大臣、この意見書をもう既に見ておられますか。
○国務大臣(中村喜四郎君) 拝見させていただいております。
○種田誠君 この意見書に記載されておりますように、当私の選挙区でもあります茨城県も常磐道が開通をし、今まさに常陸那珂港という太平洋に面した地区から栃木県、群馬県に向けての北関東自動車道の工事が進められております。さらには圏央道なども今着実に工事が進捗をしている状態です。高速道路網によって人はもとより、物質ももとより、さまざまなものが行き来をしているわけでありますけれども、そういう中で、しばらく前から、茨城県においてもできる限り流通業務を地域のニーズにこたえながらさらに広域的な形での目的を達成できるような施策を展開したい、こういうふうな議論がなされ検討がなされてきたようでありますけれども、そのネックになっておったのが本法であったわけであります。 特に地方の中都市などを中心にして、ぜひ流通業務関係を市街地を含め整備したい、こういう声があったわけでありますけれども、この法律の昭和四十一年当時の設立趣旨からは適用ができなかった。そういう意味では、今回これを過日の大臣の趣旨説明にあったような形で改正をしていくことによって、茨城県などの地方都市においても立地が可能になる、こういうことだろうと思うんです。 そういう意味で、ぜひこの法律の一日も早い成立の上に、地域のニーズにこたえられるような運用をお願いしたいところでありますけれども、大臣の方で今回この法律を改正するその必要性、どういうふうな形での認識の上に立ってなのか、もう一度所見などを伺わせていただければと思います。
○国務大臣(中村喜四郎君) 種田先生から御指摘をいただきましたように、茨城県の常陸那珂あるいは北関東横断道路そして圏央道、こうした地理的な特殊性に恵まれたこの地域が発展していくためには、この流通の集積的な機能というものが強化されるということは、非常に首都圏の中においての役割というものはさらに大きな役割が担えるようになってくるわけでありますので、御指摘をいただきましたように、そのためにはこの法律案の改正というものは急ぐのだという御指摘をいただきまして、大変心強く感謝を申し上げる次第でございます。 本改正の必要性につきましては、近年において物流等全体の拡大、物流における自動車分担率の増加等を背景とした貨物自動車交通の増加、さらに高速道路網の整備の進捗等を背景とした物流関連施設の立地の広域化、そして物流を取り巻く社会経済情勢の変化に伴う物流形態の多様化、高度化の進展等に対応するために、地方都市等を含めて流通業務市街地の整備に対する新たなニーズも高まってきているわけでございます。そのために、地方都市を含めて新たな視点に立って流通業務市街地の整備を推進する都市、これにより都市内においての道路交通の円滑化、流通機能の向上、都市環境の改善を図ろうとするのが本法律案の改正の趣旨であるということで、御理解をいただければと思います。
○種田誠君 この流布法、昭和四十一年に制定されているようでありますけれども、過去の会議録を拝見したところ、地元の竹内知事が当時都市局長として委員会で大分本法の将来に対する大きな課題と夢を基軸にして説明をしている記述を拝見したわけであります。私も建設省などの指導によりましてできた福岡流通業務団地のアンケート調査などを拝見したところ、もう既に事業を開始している方々においてどういうところに高い評価を与えるかという声でありますが、市場規模が大きい、こういう声が五七%の方が賛意を示している。さらには市場や顧客の情報収集に便利だ、こういう声も四八%以上の方が賛意を示しております。次には交通アクセスがよい、こういう声も大きいようであります。そういう意味では、今回の改正の中などにもこういう現実に流通業務団地の中で稼働している業者の方々やそれに携わる関連する業種の方などの意見も十分に考慮されてきているのだろうと思いますけれども、問題は、反面逆に迷惑施設である、さらには交通公害、交通渋滞、交通安全上も極めて問題がある、騒音がひどい、こういう声も一面あるわけであります。 そういう意味で、これらのことについて今回の改正においてはどういうふうな配慮をしてきておるのか、またそれらの問題点をどのような形で改善しようとしていくのか、その辺のことについてお伺いをしたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 流通業務市街地は大量の貨物自動車等の発着が見込まれますので、先生御指摘のような御懸念が当然生まれてくるんじゃないかと思います。そこで、今回の改正案におきましては、基本指針というものを主務大臣、五大臣おられますけれども、関係行政機関の長の意見を聞きまして定めることといたしてございます。この基本指針の中で、環境問題、道路交通め円滑化、交通安全等の諸問題に配慮をして流通業務市街地の整備が進められるようにということで、この指針の中に一つ項目を設けるというようなことを考えております。 この基本指針と申しますのは、いずれ後刻また申し上げさせていただきますが、基本方針ということで知事が具体に流通業務市街地の立地を定める場合に、その承認の基準ということを決めることにもなってまいりますし、一般の方々にもどういった承認基準でこれが認められるものかということを御理解いただける指針になってまいるわけでございます。そこで、都道府県知事が基本方針を策定する際には、こういった道路交通施設の整備の見通し、こういったものを勘案して決めてまいるわけでございますけれども、環境問題それから交通安全の問題等値の部局にまたがる問題がございますので、地方におきましても関係部局と基本方針を定める際に十分調整をしていただくということを考えております。 それからもう一点でございますけれども、この流通業務市街地は、この法律によりましてもちろんおおむねの位置が決められるわけでございますけれども、具体的な施設、地区の立地というものにつきましては都市計画を使って決められてまいります。都市計画でこの土地にこういった施設をつくるという、そしてその土地につきましては将来業務施設が立地をいたしますから、その土地の利用につきましても制限が働いてまいります。そういったものを地方の都市計画審議会、そしてまた縦覧ということで一般の方々の御意見も聴取をいたします。それから市町村の御意見も聞いてまいります。こういった都市計画の手続の中で適切に定められていくということでございますので、種々段階を経て配慮を加えていくということを考えておるわけでございます。
○種田誠君 今、局長が述べられたように、基本方針の策定に当たってはこれを都道府県知事の方にゆだねていく、まさに地方分権さらには地域のことは地域の方に任せていく、そういう大きな流れの中での一つの結論だと思うんですね。 私もこれは非常にすばらしい方向へ向かっているというふうに思うわけでありますけれども、そうなった場合、国が基本方針をつくる場合にはどうしても一つの事業をその限りでもって完成させる、こういう視点がどうしても強く出てくるわけでありますが、地域に落としますとこれは地域の町づくりや都市づくり、そういう中で当然基本方針がつくられていく、そういうふうになっていくだろうと思うんですね。 そういう意味で、平成四年の六月に都市計画中央審議会が答申を出されております。その答申の中に、これからの都市物流施設の推進の方向として、いわゆる情報機能等新たな機能を有する広域物流施設、そういうのをしっかりと踏まえた上でこの都市拠点形成、こういう視点にたって物流のあり方を考えるべきだと、いわゆる複合機能型の流通業務市街地を形成していくべきだと、こういう指摘がなされております。 このことは局長も十分御承知のことと思いますが、そういう視点に立って今回の改正は進んでいるのかどうかまたこのような方針を真っ正面から受けて今回具体的な施策として展開しようとするものがあるのかどうか、その辺のことについて伺いたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 冒頭、大臣から申し上げました最近の物流の状況というものが大変変わってまいっております。 一つは、やはり物流量が大きくふえてきたということ。具体に申し上げますと、昭和四十年と比べて平成三年は二・六倍、六十九億トンという国内の貨物輸送量になっております。こういった多量の貨物をどういった交通機関が分担するかと申しますと、まずもって自動車の分担するものが昭和四十年ですと二六%でございました。それが五一%に平成三年はふえておるわけでございます。こういったような状況があります。それから物流の施設の立地につきましても、地方の都市におきましてもこういった貨物の運送の状況というのは大都市と変わらないわけでございますので、そういった物流施設の立地につきましても地方で大変ふえてまいっております。とりわけ高速自動車国道等国土を縦横に走ります道路が整備をされてまいりまして、こういった施設の立地が地方に及んでまいっております。それからまた、物流内部におきましても合理化、効率化を進めようということでいろいろな要素が出てまいっております。小口化してくるあるいはまた多様化してくる要請に対しまして、いろいろ対応を考えているところでございます。 そこで、この流通市街地法におきましては、先生仰せられましたとおり、都市計画中央審議会におきましても、ただいま申し上げましたような物流の近年の状況変化というものを踏まえまして御指摘をちょうだいいたしたわけでございますので、私どもこの流通市街地法の目的に沿って機能が十分に発揮されるようにということで、今般の改正をお願い申し上げておるところでございます。 ただ、地方のサイドから見てまいりますと、こういった流通の施設を整備するという際に、その地域というものをとらえまして全体をどのように複合的に整備をしていくかということは大変重要な視点でございます。かねてから、地方自治体におきましては地方の振興計画を初めといたしまして、地方独自のいろいろ地域の振興策というものを持っておられるわけでございます。そういった中でもいろいろ現在も検討を各自治体なさっておられると思いますけれども、こういった流通団地をつくるというようなことを一つの核といたしまして、あわせて隣接して例えば工業団地をつくる、研究施設をつくる、あるいはまた立地についていろいろ考慮を図るわけでありましょうが住宅団地をつくる、そしてまた地域住民のアメニティーの向上に資するような施設を整備するといったようなこともお考えになることが当然可能であるわけでございます。 私どもとしては、この流通業務団地、法律による手法のほかに土地の区画整理事業というような手法、あるいはまた任意の開発というようなものもあろうと思います。いろいろな手法を適宜組み合わせていただきまして、地域全体が先生御指摘のとおり活性化するように、複合的に開発を進めていくということが大変重要であろうかというふうに思います。ひとえに基本方針ということでこの業務団地の立地も知事がお決めになるということでありますので、なおのことそういった地域全体のニーズに応じました対策を講じていただくように、私どもも期待をしたいというふうに思うわけでございます。
○種田誠君 ぜひ、この都計の中央審議会の答申、今日における流通業務を進める上での町づくりや都市づくりとの関連で一つの重要な問題を指摘しておりますから、こういう方針に従って一層の促進をしていただきたいわけであります。 その意味で、今回の改正の中で流通業務地区内の立地規制の緩和等もなされているわけでありますけれども、この辺を、今回の基本指針なり基本方針をつくる上で、流通業務施設の整備に関し配慮すべき事項というような言葉もあるわけでありますから、そういう点でさらにフォローをしていただいて、答申の趣旨に沿うような複合機能型の流通業務市街地づくり、こういうことに力を入れていただきたいと思うわけであります。 この点についてもう一点だけちょっと伺いたいのは、建設省からいただいた資料などを拝見しておりますと、この都市計画決定から実際団地が造成されまして最終的にこれが販売される、それまでの期間が意外と長いわけです。いろいろな事情があるんだろうと思いますが、例えば宇都宮の鹿沼、これなどは昭和五十年に都市計画ができて平成二年の段階で何とか処分が終わったと、こういうようになっております。もう一つは例えば富山県、五十四年に都市計画がなされて本年、平成五年に一応処分が終わるような計画のようであります。いずれにしろ、土地の買収、造成、販売、そういうことを行っていくということになれば、一定の期間はかかることは私もやむを得ないと思うんですけれども、昭和四十一年の当時の竹内都市局長の答弁などを見ておりますと、東京の板橋の工事などは四十三年ごろには完成したい、地域の皆さんにこたえていきたいということになりますと、四十一年の都市計画で四十三年ですから中二、三年で完成するようなことも当時の議事録を見ますと出ておるわけですね。 そういう意味で、さまざまな問題はあろうかと思いますけれども、やはり今日的なニーズにこたえるということになりますと、十数年たって最終的な完成というか事業の全体が整うというのでは問題があるんじゃないだろうかと思いますので、なぜこういうふうに期間がかかってしまうのか、それに対する対処方は何かあるのか、例えば土地区画整理法の問題点とか都市計画法上の問題点、何かそういうところがあるのかどうか、その辺のところはいかがでしょうか。
○政府委員(鹿島尚武君) まず、先生最初に仰せられました、この流通業務市街地の形成とあわせて地域の振興について配慮をするようにということでございますけれども、新しく三条に法案として基本指針を決めさせていただいてございます。仰せのとおり、二項の四号に配慮すべき重要事項というのを掲げることになってございます。その中で地球振興計画との調和というようなことをうたいつつ、また別の形で地方自治体の方に御意向のほどを伝えて周知させる方法について考えてみたいというふうに思います。 ただいま御質問をちょうだいいたしたわけでございますけれども、流通業務団地造成事業と申しますのは、手法としては全面買収をして実施してまいるわけでございます。そこで、全面的に用地関係者の御協力を得て用地を入手し、造成工事をしてその敷地を民間の方々に分譲処分をしてまいるわけでございます。現在の状況を見ますと、御指摘のとおり七、八年、そして十数年かかっているものも長いものはあるわけでございます。区画整理事業の平均的な所要期間というのは大体七、八年ぐらいと言われてございますけれども、全面買収というようなことでなかなか難しい問題もあります。とりわけこの流通業務団地につきましては、トラックターミナルあるいはまた卸売市場、倉庫といったような施設そしてまた関連施設、合わせて団地として形成をしそれが市街地として大きく形づくられるわけでございますので、規模がやはり大変大きいわけでございます。そのためにどうしても用地の入手に時間がかかること、そしてまた造成に時間がかかるということ、そのために例えば工区を一工区、二工区というふうに分けて必要に応じてこれを分譲し、実際に使っていただくというようなやり方も実施をいたしておりますけれども、何分にもやはり時間がかかってしまうということでございます。 ただ、整備主体となります地方公共団体等にとりまして、そしてまた分譲を受けられる方々にとりましても、この施工期間が長くなれば負担というものは、金利等を伴いますので当然高くなってまいります。どちらにとりましても長いことはいいことではないわけでございますので、私どもとしては地方公共団体等の施行者に対しましてさらに督励をさせていただきたいと考えます。 地方におきましても常に工夫をしておられまして、例えば神戸の流通団地等におきましては、用地について先行的に買収をスタートしてみるとか、あるいはまた工事につきましても準備工事を少し早目にスタートしてみるとか、あるいはまた工事の実施につきましては今申し上げましたとおり工区に分ける、あるいはまた処分につきましても回を分けてこれを行うというようなことで、自治体としてもさらに工夫をしていただければという面もあろうかと思っております。そんなことを自治体の方に指導させていただきたいというふうに思います。
○種田誠君 指定がなされて基本指針や基本方針が定められ都市計画が決定されるということになりますと、もう本来個人の権利というのはこの都市計画の範囲の中でしか主張できないわけでありますので、むしろ私はこれからの都市計画の決定後の権利義務関係に関しての法の整備、さらには土地区画整理事業が決定した後の権利義務の対処の仕方、こういうものに関しては区画整理法等を改めて検討していただいて、事業推進がスムーズにいくようなこういう手だても必要なんじゃないだろうかと思います。これはまた各関連法令の御検討などもいただいて、先ほど局長も申しているように、期間が長くなるということはいろんな角度から見て決していいことじゃないわけでありますから、促進方をお願いしたいと思うわけであります。 もう一つ、実はこういう大きな流通業務施設ができる、と同時にその大きな施設に対応して都市内のいわゆる集配拠点、こういうのも整備をしていかないと、せっかく立派な流通団地ができてもそことの連携がうまくいかない。都市内の交通混雑や交通安全の問題や騒音の問題や環境問題が解決しない。この手だての一つとして、実は先ほど述べました平成四年六月の都市計画中央審議会の答申の中にも、きょう道路局長に通告しておりませんけれども、例えば道路の地下を共同荷さばき場とか共同集積場とかこういうふうな形で使っていくのはどうだろうか、そういうためには助成措置も考えたらどうだと、こういう指摘も答申の中でなされていたと思うんですね。幸いにして道路局長の努力によって地下駐車場なども今好評なうちに事業が進められているわけでありますけれども、道路をやはり大きな都市の中でどう利用するか、そういうのは地下駐車場ばかりじゃなくてこのような問題に関してもぜひ検討していただきたいと思うんですけれども、都市局長の方に伺いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(鹿島尚武君) 都市局におきましても、街路事業ということで都市内の道路整備を道路整備特別会計の傘の下で道路局と一緒に実施いたしております。そういう中で、ただいま先生仰せられましたとおり、昨年六月でございますけれども、都市計画中央審議会からも、その新たな物流システムに対応する道路網の整備ということがうたわれておるわけでございます。その中で、地下物流システムの貨物車輸送を代替して道路の混雑を緩和するというようなことを図れというようなことを、図れというより検討しろというようなことを言われでございます。 私どももこういった点に着目をいたしまして、現在道路局ともども勉強させていただいております。積極的に取り組んでまいりたいというふうに思います。
○種田誠君 今回の法案の一つの大きな特徴でありますけれども、先ほど来局長にも答弁をいただいております都道府県知事への権限の委譲ということの流れの中で基本方針を知事が策定する、こういうふうなことになるということでありますが、現実にまず国の方で基本指針をつくるに当たっては、一体これはどの程度のものを基本指針としていくのか、さらにその基本方針としては知事の方でどの程度のものまで要求していくのかそしてその上でその条件に合った場合には承認をしていくということでありますけれども、その辺のことについて説明をしていただきたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 改正法の三条で、基本指針というものを主務大臣であります五省庁の五大臣がこの取り組みをいたす方針を決めることになってございます。 この指針の性格というのは、先生も仰せられましたとおり、関係省庁それぞれ物流の関連施策を担当いたしてございますけれども、そういったものを対外的にまず宣言するという性格を持っております。それからまた、対象都市を選ぶ場合のガイドラインというような性格も持っております。それから、知事がこの基本指針に沿いまして基本方針で具体の都市を選んでまいりますけれども、その際の考え方を示す指針でもあります。そしてまた、承認の基準になるわけでございます。そこで、流通業務施設の整備につきまして、全国レベルでの施策の方向等につきまして国としての考え方を示すというのが、この基本方針の基本的な考え方でございます。 そこで、例えば三条の二項に「流通業務施設の整備に関する基本的な事項」というものを決めるようになっておりますけれども、その際には流通業務の集約化をしていく、あるいはまた共同輸送化をしていく、物流の効率化を図っていく、そのための拠点、情報整備を行うといったようないろいろな局面におきまして、自動車交通を削減していこうというようなことをうたってまいりますのできればその進め方についても触れてまいろうというわけでございます。それから、「流通業務市街地を整備すべき都市の設定」につきましては、基本方針の考え方を明らかにするということになっております。広域的な拠点をうたっていくということでございます。それから三号は「流通業務施設の機能及び立地に関する事項」、そして四号は「流通業務施設の整備に際し配慮すべき重要事項」というようなことでうたっておるわけでございます。 そこで、知事が定めます基本方針は三条の二というところに定めてございますけれども、まず第一項では具体的な都市の選定の基準が書いてございます。これは条文のとおりで恐縮でございますけれども、「相当数の流通業務施設の立地により流通機能の低下及び自動車交通の渋滞を来している都市であって、流通業務市街地を整備することが相当と認められるものであること。」、二号、「高速自動車国道その他の高速輸送に係る施設の整備の状況、土地利用の動向等からみて相当数の流通業務施設の立地が見込まれ、これにより流通機能の低下及び自動車交通の渋滞を来すおそれがあると認められる都市であって、流通業務市街地を整備することが相当と認められるものであること。」といったようなことで、具体の都市につきまして考え方を示しております。 それから第二項におきましては、ただいま先生仰せられたところでございますけれども、具体的な都市の名前、あるいはまた周辺地域の範囲とかあるいはまた選定の理由といったようなものにつきまして、一項のこういった考え方に該当するということを認めるような事項を掲げることになっております。そのほか機能及び立地に関しまして基本的な事項等々を掲げるわけでございますけれども、旧法、現在ございます現行法の基本方針というものの考え方を踏襲いたしまして進めてまいるわけでございます。 そのほか新しく設けました規定等におきましても、従来の考え方を踏襲いたしましてやっていくことになっておりますけれども、とりわけ第五項におきまして、いろいろ市町村の御意見を聴取するというようなことも新たにうたわせていただいておるわけでございます。 そのほか六項以降、基本方針を決めるときに主務大臣の承認を得るわけでございますけれども、こういった場合には承認をするということで、具体の承認の基準としてこれを使っていただくということをうたっておるわけでございます。
○種田誠君 ぜひ、都道府県知事に基本方針づくりを委譲したということでありますので、先ほども申し上げましたけれども、この流通業務施設をつくっていくに当たっては、地方の都市づくり、町づくり、そういう中での効率的な物流、そういう視点からさらにこれを推し進めるようにお願いをしたいところであります。最後になりますけれども、冒頭申し上げましたように、この三月に茨城県議会の方からも意見書、要請書などが出ているわけでありますが、実はまだ茨城において本格的な流通業務施設というのが所在しない、そこで県内の中小都市も非常に個々ばらばらな形でこれに対処している、こういう実態にあるわけであります。先ほども申し上げたように、これから間もなく数十年にならない間、数年の間に常磐道、北関東自動車道、圏央道、こういうのが縦横に開通していく。こうなってきますと、県内だけの物流ではなくて、外国からさらには他府県からの大量な流れというものが予想されるわけであります。そういう意味で私、例えば常磐道と北関東自動車道が交差するそういう地域、しかも東の太平洋から大きな開発のもとに物流が押し寄せてくる、北へも南へも東へも西へも物が流通できる、こういう場所にこのような施設をつくっていくことはまさに適しているのじゃないかなと、こうも思うわけであります。 と同時に、もう一つ今回の法改正の流れの中には、やはり首都圏の荷さばきを郊外で行っていく。幸いにして高速道路が今全国ネットワークでもうつながっている時代に来たわけでありますから、何も人口過密都市の中でこのようなニーズにこたえる施設をつくっていく必要はないと思います。そういう意味では例えば茨城なども、今度南の方では圏央道などがつくられていくわけであります。こういう道路も利用した上で首都圏への需要にこたえる、こういうことも可能になってくるだろうと思うんですが、局長はこういう見解に関していかような御所見をお持ちでしょうか。
○政府委員(鹿島尚武君) 私は、先生の仰せられることと全く意見を同じくいたしております。 それで、今回の改正法におきましても、具体的な都市の選定につきましては知事の判断によるわけでございますけれども、例えば一号の要件に、先生仰せられました水戸市そしてその周辺の地域がもちろん入るであろうと考えております。そしてまた、圏央道あるいはまた他の高速道路との結節点におきまして立地をするような場合におきましては第二号、つまり新しくできます法律、法案の三条の二の第一項第二号でございますけれども、これに該当するものというふうに私は考えます。
○種田誠君 大臣、私御提案いたしました、茨城県の方でも一生懸命今建設省ほか他省庁にも意見書、要請書などを提起しておりますけれども、それに対して局長の方でも、非常にそれは時宜に適して今度の法改正の流れにも合う、こういうふうなお考えを今述べてもらったわけなんですが、大臣も茨城県出身でございますから一層力を入れてこれに尽力していただくということで、決意のほどを最後に伺って終わりにしたいと思います。
○国務大臣(中村喜四郎君) 種田先生から茨城県の持っている可能性を含めまして、高速道路等が縦貫、横断を含めて、圏央道も含めまして計画の中に着実にのってきているわけでございますから、そういうことになってくれば当然新しい法律改正によりまして流通の集積基地的な可能性というものは、茨城の持っている可能性は非常に高いと私思っておりますので、たまたま先生と同じ県でありますのでなかなか余り踏み込んだことも言いにくいのでありますが、今局長が答弁したとおりでございますので、全力を挙げて取り組んでいきたい、このように答弁させていただきたいと思います。
○種田誠君 よろしくお願いします。 終わります。
○青木薪次君 青木であります。 けさ、事務所に参りまして新聞を見たところが、実は総合景気対策の骨格が固まって新社会資本の施設費を倍増するという記事が一面トップに載っておりました。その総額が十二兆円の規模になる。この新聞の記事にありますように、従来ともすれば土木費に偏りがちな景気対策について、今度は新社会資本と銘打って宮澤首相が訪米する前の十三日に新景気総合対策を発表するとあるのでありますが、このことについては実は教育費並びに医療費とか社会福祉とかそういったことに対し、あるいはまた情報通信等の関係について、先般も私はいろいろ質問をしたわけであります。 実は私は身体検査で東大病院へ時々通ったわけでありますが、病棟へ行くと優秀な先生が、それこそ看護婦さんも患者もそうでありますが、診察室がしりがぶつかるぐらい、まるでタコ部屋だと。しかも、患者の待っている待合室なんというものはございませんから、廊下へしりが痛くなるようないすを置いて、そしてそこヘスズメが電線にとまっているようにみんな待っているというような状態で、ああいうことについては私はすぐ直すべきであると思います。また、子供の教育のためにコンピューターを使うということも大変結構なことでありますが、それと同時に非常に償還期間の少ないものについて、三年とか何年とかというようなことがよく言われているわけでありますが、建設国債等を使う場合においてはきょうの新聞には財投を使うんだ、こう書いてあるわけであります。 そういう関係について、主管大臣として中村建設大臣は日本の今日の景気対策、公共事業対策は土木費に偏り過ぎていると思っていらっしゃるのか。あるいはまた、これらの新社会資本計画というようなものについては、軸足の非常に短いといいますか、償還期限の短いこういうものについては財政法等の関係でどういうふうに考えていらっしゃるのか。それは重要な問題でありますので、通告はしておりませんでしたけれども、大臣の経験の多いところからひとつ答弁をしていただきたいと思います。
○国務大臣(中村喜四郎君) 先生御指摘をいただきました新社会資本という概念が、この間の予算委員会の中で多数の委員の方からも御指摘がございました。しかし、このことにつきましては景気浮揚の効果と、そして財源などまだ今後整理すべき課題があると私は基本的にそのような認識はしております。 ただ、今の公共事業というものがどちらかというと土木に偏っているのではないかというような御指摘もいただきましたが、私は主管大臣として、生活大国づくりのために国民が一番不足しているものは何だろうかということを考えてみると、国民共通の財産であるいわゆる道路だとか河川だとかあるいは下水道だとか公園とか、こういったものが欧米の国々と比べて非常に不足している、こういったところに豊かさが実感できない一つの大きな原因があると考えておりますので、そういう面から見れば公共事業というものはいわゆる景気対策としての浮揚効果、乗数効果も高いわけでありますし、また将来にストックを残していくというそういったことは現在もこれからも基本的には変わらないものである、このように私は認識しております。 その上で、御指摘をいただきました新社会資本につきましては、建設省としては不況色の濃い分野に対する景気刺激効果の高い住宅系、建築系、設備系、機械系の関連投資の充実を図っていくこととともに、情報化、高齢化等の潮流にも対応した住宅社会資本の整備を一層図っていく必要性がある、このように考えております。
○青木薪次君 大筋で大臣の言われたことを子とするわけでありますが、償還期限の二年とか三年という問題について非常に設備が不足しているというような問題は、またこれはこれで非常に大切ですから、今言われた社会資本のストックを初めといたしました新しい総合経済対策というものも含めた形のものはこのままで太い線で進めていって、片方の例えば通産省の予算とかあるいはまた文部省の予算とか運輸省の予算とかというような形で、やはりそこに重点を置きながら片方の対策で進めていく。こっちが多いからこっちでやるとかなんとかということについては大変問題がある、私はそう思っておりますので、そういう方向で対応をしていただきたい。これは要望でありますが、そのようにお願いいたしたいと思うのであります。 我が党の種田議員の質問がありましたのでダブらないように質問いたしたいと思います。 この法律が施行されて三十年の期間が経過しておりますが、その間流通業務市街地整備法は他の法律改正に伴うもの以外では改正されていないのでありまして、この法律が既に三十年近くも経過をしているということのために何かいろいろの不都合な問題が起こったとすれば、どういう点でしょう。
○政府委員(鹿島尚武君) 今回の法律改正の中では流通業務市街地の整備の対象を大都市から地方都市へ拡大する、そしてまた流通市街地整備の中の団地に立地をする施設の対象につきましても、これを拡大するなどをお願い申し上げておるところであります。 その背景になりましたのは、昭和四十一年につくられましたこの法律制定当時の状況と今日の物流をめぐる状況というものは大きく変化をしているわけでございます。私どもっとに都市計画中央審議会からも、こういった変化の視点に着目をして制度の充実を図るようにという指摘をちょうだいいたしたところでございます。 その内容について簡単に申し上げさせていただきますと、まず一つ、物流に関係する自動車交通の増加によりまして大都市に限らず地方の都市におきましても交通渋滞が悪化をいたしておるという現状でございます。つまり、物流量全体が法がつくられました四十年ごろと比較をいたしますと、総輸送トン数で約二・六倍、輸送トンキロでは約三倍ということになっておりまして、経済の成長率を大きく上回って伸びてきているというふうに理解をいたしてございます。こういった増加する貨物につきまして自動車が分担をする割合と申しますのは、平成二年度におきまして輸送トン数でいきますと九割、輸送トンキロでまいりますと五割を示しているというような状況にございます。また、その内容を見てまいりますと、貨物輸送につきまして小口化、多頻度化するというようなことによりまして、積載効率が極度に下がってきているということも言われるわけでございます。こういったことで、都市内の交通渋滞が大都市を問わず地方におきましても進んでいるというようなことが第一点であります。 それから第二点は、高速自動車国道の整備が昭和四十年、四十一年当時と申しますと名神高速道路程度であったかと思います。現状ではこの道路整備というのは大変進んでまいっておりますので、この物流施設の立地はより広域化、外縁化いたしております。都市の周辺というよりは各地域に立地をしているというふうに申し上げてよろしいと思うわけでございます。その場合に高速道路のインターチェンジ周辺等利便性の高いところに当然立地をしてまいるわけでございます。 そしてまた第三点目になりますが、物流の形態が大変多様化、高度化しているという状況にございます。こういった視点からまいりますと、製造メーカーあるいはまたコンビニエンスストア等小売業者が配送センターをつくるという需要が大変強くなっております。それからまた、流通の過程におきまして簡単な加工というものを行うというような需要もございます。こういった変化があります。 そしてまた第四点目になりますが、地域の状況に応じまして流通業務市街地を整備して、都心部の交通混雑を緩和ができればこれを図ろうというようなことで、機能の合理化を図ってまいりたいというところにあろうかと思うわけでございます。
○青木薪次君 私は静岡県でありますが、静岡県に浜松に流通センターがあります。それから静岡に流通センターがあります。この静岡の流通センターには組合施行の形で静岡市とお隣の清水市、約八十万近い都市でありまするけれども、そこでそれだけではもう対応できなくなっているということで、今度は清水市、別の両方一緒にやって運営しているわけでありますが、清水市に国際流通センターをつくる、これは局長御承知のとおりだと思うのでありますが、そういうような状態になってきている。しかし、浜松市も五十三万、それから静岡、清水市が八十万足らず、こういうところも流布法の適用は受けておらないのであります。 このことは何かというと、やっぱり三十年前の流布法制定当時は大都市とそのもとに流通関係のトラックがひしめく、交通渋滞を起こす、大都市だけだという考え方が今の局長の答弁の中にもありましたけれども、そういうことであったのであります。このことが今回のこの要望する実態をいろいろ調べたところ、渋滞の非常に激しいところは都市の人口にかかわらず、いわゆる高速道路のインターチェンジ等の周辺にこういう新しい流布業務の地域をつくっていくという考え方で、これは大変結構なことでありますが、例えば当時から今日の事情がうかがえなかったかどうかという点については大変問題になるところでありますけれども、しかし私は今回提案したこの内容というものは非常に時宜に合っているし、正しいことだと思っておるわけであります。 私も二年ほど前にソビエトを旅行いたしました。そのときに、ソビエトは流通体制が極めて悪い。貨車で輸送してくると、そのまま今度はそれを腐らせてしまうというような状態をいろいろ各地で見たことがございます。ここにいろいろと日常の生活物資を中心といたしまして流通体制をしっかり整えることがこれがいわゆる国民生活を豊かにするということの最大のものでありますし、またこのことが経済的にも非常に効果を生んでいく大きな原因だと思います。これは流通関係に対するサービスなりそういったものに対して国が、ある意味では地方がこれに対し援助するということが必要だと思うのであります。 この点で私は、しかるがゆえにこの流布法に基づく新しい基地を、拠点をつくっていく場合に一体土地があるのかどうなのか。例えば都市計画法を実施されている。その中に市街化区域を対象にするということになりますとそんなところは、静岡県なんか随分広いわけでありますが、海岸線なんか東京から大阪までの距離を静岡県は持っております。そういうようなところを私は選挙区でありますから各地をずっと歩いてまいりましたけれども、ほとんど市街化調整区域だったりいたします。市街化区域内において例えば七十ヘクタールあるいはまた百ヘクタールとかいうようなところはほとんどないと考えられておりますけれども、また私はそういうところを事実確認いたしておりますが、そういう地域はあるのかどうか。この点について私は今度の法律の意義というものを非常に重要視いたしておりますがために、その点をお伺いいたしたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) この法律によりまして今日まで指定をされ、都市計画決定されております地区が二十二ございます。団地で二十一ございます。この流通業務地区の平均規模が九十ヘクタール、団地の平均規模が七十五ヘクタールということになってございます。 先生仰せのとおり、荷物を集めてそしてそれを荷分けをして預かってまた配送するという大変な役割を負う幾つかの機能が集約をされるわけでございますので、大変規模が大きくなってまいるわけでございます。そこで、まとまった用地の確保ということが大変難しいことになっているということも、私どもも承知をいたしておるところでございます。 しかし、本法の一番のメリットと申しますのは、やはり地方公共団体が主体となってこれを進めるということ、そしてまた全面的に買収をするというやり方で用地提供者にいろいろ御負担をお願いするわけでございますけれども、取得につきましては収用の場合と同じように五千万円の特別控除ということで認められておるわけでもございます。いろいろ配慮事項がございますので、他の場合と比べますと比較的用地の取得に理解は得やすいのかなというふうにも考えるわけでございます。そこで、現に複数の県におきまして市街地整備をする手法としてこの流布法を活用したい、何とか地方にまでこれを対象として及ぶように改正をしてほしいというような要望を私どももちょうだいしておるところでございます。ただ、一方考え直しますと、原則としてこの流通業務市街地の立地につきましては計画的な市街化を図る、都市の中でこういった流通の占める機能というものの役割を考えまして、原則として市街化区域においてこの流通業務市街地というものを立地していただくという考え方には変わりはないわけでございます。 そうは申しましても、先生仰せられますとおり、いろいろ市街化調整区域との境目と申しますか、市街化区域の果ての方でやってもらえれば一番立地が適当かと思われるわけでございますけれども、そこで従来の運用にも例もあろうかと思いますが、流通業務市街地の整備の見通しといったようなものを踏まえまして適切に線引きの見直しを行いまして、市街化区域に編入をした上で流通業務地規模を定めるというような境界の地域について考えていくことも可能であろうかというふうに思います。もちろん、この場合におきましては農業サイドとの調整というものを十分進めていかなければならないわけでございますけれども、いろいろ知恵を出し合いまして、都市の中の物資の流動という大変重要な役割を担うものの一つでございますので、適切に判断をしていただけたらというふうに考えているところでございます。
○青木薪次君 都市局長の言われたことはよくわかります。例えば、市街化区域に変更する場合にも五年に一回なんですね。やはりこの狭い日本の地上空間を広めるということは、海を埋め立てるか山を削るかそれ以外にはないわけです。 そういうようなところというものは、道路局長お見えになりますが、例えば新しく十一次五計で国土開発幹線自動車道なんていうものが通る、インターチェンジができる、必ずそこにはこういったような流布法に基づく流通センターができていく。あっちに一つぽつん、こっちにぽつんとあるような、こういう貨物運送業者、トラックターミナルなんかを小規模に持ったところを一緒にまとめていくということでありますから、補助の関係等についてはいわゆる揺籃期といいますか、土地を買う、造成する、そしてその中で皆さんに売っていくということで償還されるわけでありますから、なかなかある意味では軸足が長いというように考えていかなきゃならぬと思うのであります。 その点ひとつ道路局長、十一次五計との関係ではこのことが非常に重要視されてくると思うのでありますが、どんなふうに考えていらっしゃいますか。
○政府委員(藤井治芳君) 十一次五計の私どもが物流を考える際の基本的要件の一つが、まさしく先生御指摘の点でございます。物流にも基幹物流というような定常的な物流もあれば、日常の生活物流というような生鮮食品等の物流、いろいろ多岐多様でございます。そして、かつそれらが時間という要請によってさらに複雑になってきております。そういうことでございますから、少なくとも基幹物流に相当するもの等々、これらを効率的にマネージしていく、こういう観点から先生御指摘の高速道路をつくる際に広域物流拠点の一体的な整備というものを私ども非常に重要視をし、十一次五計の中での一つの重点課題にさせていただいております。 さらに、それに合わせて都市内においては共同集配施設、荷さばき施設等の整備、あるいは運行管理を可能とする情報システム整備、こういったものを組み合わせてやっていきたいと思っておりまして、もう既に平成四年度、五カ年の前にこういう具体的な調査を、全国でモデルをまずつくろうということで、調査を始めております。モデルでございますので五カ所ほど調査をいたしておりまして、五年度からは具体的にさらにこれらを増しながらやっていくつもりでございます。私どもは当面の目標としては七十ないし百カ所ぐらいを想定いたしまして、この五カ年内にその中の何カ所が具体化できるか、これは今後の調査、検討の内容によりますけれども、いずれにいたしましても流布法の精神にのっとったそういうものの発想というものを私ども入れながら、せっかくつくるわけでございますから、ぜひそのつくる際にその周辺の地域の利用計画とあわせて私どものインターチェンジ、言ってみれば高速道路の駅でございますから、高速道路の物流駅といったような意味合いを含めて工夫をさせていただきたいと思っております。 ただ、一つだけ最後につけ加えさせていただきますと、流布法におけるこういう拠点整備という概念と、もう一つ物流の情報拠点という意味でも私ども十一次五計ではこの拠点の概念を入れております。いわゆるそういう施設はつくれないかもしれないけれども、少なくとも情報というものを提供する拠点というものをあわせてつくってみたい。こういうことでいろんなもろもろの立場からの議論、地元発のそういう御要望をベースにつくらせていただきたいと思っておりまして、今年度いよいよ始まりましたので積極的に調査をさせていただいて、先生の御趣旨が生かされるように努力してまいりたいと思います。
○青木薪次君 今言われた高速道路、幹線自動車道といったようなものがこの流通拠点との関係の中でいろいろ考えられていくということは、大変必要なことだと思います。 都市局としては、やはり都市街路というものを先ほどの答弁のように持っているわけでありますから、いわゆるその辺がほどよく配置されるということが必要だと思います。その点を、道路の問題等については非常に流布法の精神というのは渋滞緩和というような問題等を前に出しているわけでありますから、そういう方向でお願いをいたしたいと思います。 店舗集団化事業や貨物自動車ターミナル等集団化事業とか倉庫等集団化事業というようなものが事業助成手法が現在存在するようだけれども、これらの助成内容と流布法との関連については私はまだ聞きたいところでありますけれども、時間がございません。 運輸省にお聞きいたしたいと思いますのは、運輸省はいろいろ流通関係の事業等についていわゆるお互いにその持っている機能を分担するというような意味と、そしてまたこの狭い日本の中で物流というのは非常に重大でありますから、そういう意味で例えば輸送ということになればトラック輸送そしていわゆる海洋の輸送、それから鉄道輸送というようなものがあるわけでありますが、これを運輸省はモーダルシフトというような形で表現をしていらっしゃる。また建設省も同じようにこれをモーダルミックスという形で、内容はちょっと違いますけれども、大体目的とするところは同じであるというように考えているわけでありますが、私は、前回同僚議員の会田先生も質問されたわけでありますけれども、我が国における物流については従業員の高齢化とかあるいはまた労働力不足、またまた時間短縮等の問題を避けて通ることができません。 そういうようなことに対する労働力全般における問題点と、この道路混雑の激化とか空気汚染を初めとする環境問題の深刻化等が問題になっているわけでありますが、最近の景気の後退に伴って若干の余裕が見られるということもありますけれども、長期的には構造問題として我が国の産業活動及び国民生活に重大な影響を与えることが予測されておるのでありまして、トラック輸送が今回の十一次五計のときにいろいろとやっぱり公害問題等も指摘されて、軽油引取税等の問題のときにもトラック業者からもいろいろ要請があったけれども、全体としてそういった問題も提起されたところであります。国民生活に重大な影響があるということはもちろんでありまするけれども、今日そのように環境問題等々も考慮しながら長期的ビジョンというものを描きながら考えて、着実に対応する必要があるというように思います。 私は、鉄道貨物輸送については国内輸送に占める割合がトンキロベースで五%、たった五%というように比重を低下されているものの、東京―大阪五百キロメートル輸送というような問題については、これは効率性で優位性を持っていると思っております。また、そういう方面における非常に今実績がどんどん上がっているというようなところだと思うのでありますが、これも大いに活用する必要があるんじゃないか。 JR貨物については、都心部に例えば東京の貨物ターミナル、大井の埠頭、流通関係の業務とそれから鉄道輸送が一体化されている隅田川駅とか大阪貨物ターミナルというような大ターミナルを持っているわけでありますから、例えばトラックで輸送してきた物が東京―大阪間は六時間たてばもう現地に着いてしまうというようなことであるそうでありますから、そういうようなことから考えてみても、運輸省においてもこれらの関係については取り組まれていると聞いておりますけれども、駅の立体利用等にかかわるインフラ投資をやはり政府でも考える必要があるんじゃないかというように考えているわけでございます。 将来の日本の物流の効率性に関して、鉄道貨物輸送もやはりその中に加えていく必要があろう。トラック輸送を複合的に組み合わせていく具体的な政策の立案も考えていく必要があると思うのでありますけれども、この点、運輸省とそして建設省はどういう考えか、まず運輸省の答弁を聞きたいと思います。
○説明員(東澤聰君) 貨物流通の効率化を図る観点から、物流体系の中でそれぞれの輸送機関がその特性に応じて適切な分担関係を確立することが極めて重要であると考えております。 トラックは機動性にすぐれた輸送機関として現在の我が国の物流の中で大変重要な役割を果たしておりますが、先生御指摘のように、一方で道路交通混雑、環境問題等を生じております。このため、運輸省といたしましては、今後の円滑な物流を確保する観点から、幹線貨物輸送を中心としてトラックとの協同一貫輸送を機軸としつつ鉄道、海運の積極的活用を図るモーダルシフトを推進しているところであります。また、駅構内等の利用促進ということにつきましても、関係事業者とも協調を図りつつ積極的な物流効率化のための施策を講じていきたい、かように考えております。
○政府委員(藤井治芳君) 今、運輸省からお話がございましたけれども、基本的には若干使う単語が違うだけでございまして、同じ考え方だと思います。言ってみれば、あらゆる交通機関をそれぞれの特徴を生かしながらうまく使って、国民が一番負担が少なくなるようなそういう交通システムを構築する、こういう点だと思います。 ただ、私どもが非常にその際に今回重視したのは、地域特性でございます。交通機関特性とあわせて地域特性を非常に重視いたしております。したがって、こういう大都市周辺のように、まずいろんな交通機関が発達しているところとそれからそうではない地域、こういったものはやはりその考慮の中に入れながら考えていく、そういう意味でのモーダルミックスという物の考え方でございまして、そういう意味では全く同じでございますが、その中で私どもこの十一次五計でも具体的には鉄道の利用が少しでもうまくいくよう、あるいは海運がうまく使われるようにそのアクセスを強化すると、こういうことも重点の中に入れております。 そういう意味で、今後とも運輸省と一緒になって、一番我が国にとって国民の負担が少ない、そして効率的であり、かつ環境その他総合的な面で見ても、そして現状の姿、ドア・ツー・ドアという特性、それからやはりその中でいろんな社会的な混乱を起こさない仕組み、こういうことを十分考慮しながら対応をさせていただきたいと思っております。
○青木薪次君 私は、例えば東京とか大阪とかこういう大都市におけるこの輸送の協同一貫体制といいますかね、そういうようなものを重視しながら、今道路局長の言われた地域の特性も重視する、そして今回の流布法の改正はやはり大都市だけじゃないよ、地方の特性も考えてやるという都市局長のこの提案というものは、私は時宜を得ていると思います。 そこで、例えば今も私が提起いたしましたように、一つの流布法による流通センター、いわゆる拠点ができる。そうするとそこに今度はまた、東京のようなところでは鉄道の駅がそばにあると。これから土地を買収して駅をつくってなんということになったらこれは大変な金がかかる。何千億というものがかかる。現にそういう、私が提起いたしました例えば東京の大井にあるあの莫大な土地、流通センターと鉄道の駅がある。こういうようなところを、都市局の持っている都市街路をしっかり整備してここに持っていく。例えば汐留の駅の地下をつくるなんと言っても、幾ら人は地上で物は地下だなんと言っても、そんなことは演説にはわかるけれどもすぐ間に合うものじゃございませんから、そういうものを考えて、やはり問題は経済効果が高められて市民が国民が非常に幸せになればいいわけですからね。 そういう意味で、その辺におけるこの流通体制、輸送体制というものの一貫性を考えて、その誘導政策を都市局において考えてもらいたい。これが、私は流布法における問題点の解明の基本であるというように考えておりますが、最後に都市局長にお伺いしたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 本格的な都市化社会を迎えておる昨今でございます。東京の例でも人口、産業が集中をして交通の渋滞あるいはまた住宅難、環境問題、いろいろ解決すべき施策というものはたくさんあろうかと思います。また一方、私どもの認識では地方の活性化というものもこれまた欠かせない半面のテーマであろうかと思っております。そういう意味で、現在の流布法の改正に当たりましてのテーマでございますモータリゼーションの進行とか流通産業自体の効率化、高度化の問題とか、いろいろ前提として考えるべき課題もたくさんあろうかと思っております。 そういう中で、この流通問題を都市の機能の大きなものとして、つまり人間の体で言えば一つの血管、こういう栄養分を運ぶ施設というものがあるといたしますれば、その中を通る質のいい本当に合理的な物資の流動というものを図ることは大変重要なことであり、都市機能向上を図る上で私は最大のテーマの一つであろうかというふうに考えております。それがまた東京一極集中の是正、そしてまた国土の均衡ある発展にも資することになってまいろうかというふうに思っております。 そういう見地から、かねて都市計画中央審議会の方から、こういった物流の合理化について都市の機能という見地から物事を考えて進めるようにというような答申を昨年ちょうだいいたしたところでございます。私ども先生の御意向も受けまして、そういった趣旨にのっとりこれからさらに積極的に取り組ませていただきたいと考えております。
○青木薪次君 終わります。
○会田長栄君 会田であります。 この法案に対する基本的な考え方は我が党の種田理事が意見を表明しておりますから、私も同様であります。したがいまして、その基本的な姿勢というものを明らかにしながら、幾つかの点についてお伺いをしていきます。 まず第一は、この法律は昭和三十八年に大都市再開発問題懇談会の一次中間答申で始まったとお聞きしております。したがいまして、以下の三点について具体的に改めて聞かせてもらいたい、こう思います。 その一つは、この法律の趣旨、目的は何であったかということを改めて簡潔に教えていただきたい。
○政府委員(鹿島尚武君) 現行法の目的は第一条に掲げられております。 東京、大阪等の大都市におきまして、問屋、倉庫、卸売市場等の流通業務施設が都心部に過度に集中をしているために、流通機能の低下と自動車交通の渋滞を来しているという現状を見詰めまして、既成市街地の周辺部に適地を求めてこれを計画的に整備いたしまして、大都市内における流通機能の向上と道路交通の円滑化を図ろうという趣旨でございます。
○会田長栄君 それでは二つ目でありますが、そういう目的に基づいてこの法律が成立をして施行されて三十年、改めてこの法律の一部改正ということを提案されているときに、この法律の今日までの取り組んできた効果というか成果と言ったらいいのか、あるいは問題点と言った方がいいのか、その点について集約されているとこう思いますから、聞かせてください。
○政府委員(鹿島尚武君) 申し上げましたとおり、現行法の目的と申しますのは、大都市におきます都心部に過度に集中しております流通業務施設を既成市街地の周辺部に集約的に立地をさせるということによりまして、都心部の流通機能の向上、道路交通の円滑化を通じ、地域全体を効率的に運ぼうというような趣旨であろうかというふうに思います。そういう中で、今日まで二十二の業務地区というものを十五の都市に指定をいたしまして、二十一の団地が造成をされ、現に稼動しているものも幾つかございます。そういった中で、この移転によりましてどういう効果が生じたかということを申し上げさせていただきたいと思います。 まず、平成四年に建設省におきまして約五十の都市を選びまして、各事業所に照会をしたアンケートがございます。これによりますと、約二分の一の貨物は都市内を通過をして他の都市へ行くという種類のものでございます。そこで、こういった流通業務団地を集約化して施設を配置いたしますれば、都市内を通過する必要のない自動車交通を削減するあるいは低減をすることができるものというふうに考えるわけでございます。 それから、流通業務施設が集団化されますと、相互間の交通量の削減にも効率化、合理化の過程で期待が出されるものと考えておるところでございます。現在まで、申し上げましたとおり十五の都市が指定されておりますが、十四の大都市におきまして二十二の流通業務市街地の整備が行われております。相当程度効果があったものというふうに考えるところでございますが、平成四年同じく通産省の調査によりますと、この団地に立地をした企業の八割の方々は満足であるというような回答もちょうだいをいたしておるところでございます。 さてそこで、昨今この物流関連の施設の立地が大変広域化してまいっております。大都市以外の地方都市におきましても立地がなされてまいっておりますし、高速道路の整備が進むにつれましてインターチェンジ等交通結節点への立地というものも進んでまいっております。それからまた物流形態の変化ということで、メーカーの配送センターといったようなものも施設として設けてほしいというような新しい需要も出てまいっておるわけでございます。こういった昨今的な需要に対応するために、法律の改正をお願い申し上げているところでございます。
○会田長栄君 東京とか大阪は依然として道路交通は貨物自動車の著しい増加などによりまして、交通渋滞は解決されずに続いている。今やもう交通事故も多発している状況でありますから、この問題というのは改めてお互いに問い直さなきゃいけないというのが第一であります。 もう一つは、余りにも国民生活が消費第一主義、これによりまして今やもうごみ、廃棄物等を含めまして大変な課題が提起をされているわけですね。したがって、これは単に物流基地を地方に移転して、そのことを活性化させることによってこの種の問題というのが解消できるかということになりますと、これは内閣自体が総合的にこの問題に取り組んでいかない限り次々と問題が出てくるであろうと、私は気にしているんですね。なぜ、三十年この法律を施行してきて依然として交通渋滞や交通事故が多発するのか。その点についての見解があったら聞かせておいてください。
○政府委員(鹿島尚武君) 現行法が制定されましてから三十年余たちまして、その成果がどういうものであったかを一部申し上げさせていただいたわけでございます。そういう中で、都市内を通過する必要のない車を削減ができるだろう、そしてまた流通業務団地の集団化によりまして施設相互間の交通量が低減されるだろうということを申し上げました。そしてまたその効果の前提として、交通量の約半数と申しますのはトラックでございますが、そういったものに及ぼす影響が大変多いだろうということを申し上げさせていただきました。 しかし、昨今貨物全体のボリュームというものは大変ふえてきております。我が国の国内の貨物輸送量は、法律ができましたのは四十一年でありますが、四十年ごろと比較をさせていただきますと輸送トン数で二・六倍に平成三年は及んでおります。GNPの伸びを上回って伸びておるわけでございます。そしてまたこの貨物の急激な増加というものを、自動車が輸送トンキロでまいりますと五割、輸送トン数で申しますと九割というものを、平成二年度の数字でございますけれども、示しております。国民の需要から見てまいりますと、ますます配送の荷物に関しまして小口化、多頻度化してくる、あるいはまた時間を指定してリードタイムというものの短縮を要望されるなどなど、流通業界に対する要請というものは大変強いものがあろうかと思っております。こういった要請を受けて、少しでも物流というものを法律によりまして効率化することができればよろしいというふうに私は考えているところでございます。 これによりまして、流布法の整備によりましてその他の手法と相まって効果を果たしてくるであろうかというふうに思っておりますので、私どもといたしましては、こういった施設の整備によりまして流通業務の効率化というものを進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○会田長栄君 それでは、大臣にお伺いします。 今建設省がこの一部改正法案を提起して、私どももこれは基本的に賛成である、こういう考え方を提起した上で述べているんですが、私は今考えなきゃならないのは、それは道路整備あるいは物流基地の整備、貨物自動車の増大によって交通渋滞が生じているというようなことを考えていきますと、これはもう東京というものと大阪というもの、なぜではこの法案をつくって成立させて今日まで努力してきたかといえば、そういうものをなくしていきたいと、こういうところから来たわけでしょう。ところが、一向にその問題は解決されないというものだから、これは内閣自体の総合的な施策をこの中に入れなきゃ私は新たな問題が次々と生じてくるであろうという視点を持っているんです。 そういうことを考えますと、建設省の努力していることはわかりますが、宮澤内閣として今新たな問題になっておりますところのごみや廃棄物やその他の環境整備問題に向かって、これは総合的に計画を一方で立てなければいけないんでないかという気持ちを持っているんです。そういう点についての御所見があったら聞かせてください。
○国務大臣(中村喜四郎君) お答えをいたします。 先生の御質問の趣旨に必ずしも十分答えられるかどうかちょっとわかりませんが、確かに現在東京あるいは大阪、こういった大都会に政治あるいは経済、教育、文化、情報、すべてが集中している。特に東京は一極集中がすさまじい状況になってきているわけであります。その一極集中を是正していかなければ、御指摘をいただきましたような交通混雑だとかあるいはごみの問題、あるいは住宅対策問題、こうしたいわゆる社会的な問題というものを解決することはできないわけでございます。 そこで、どうすればいいのかということを私なりに考えてみますると、一つの案としては、国会の中で議論をいただいているわけでありますが、例えば国会の移転という問題一つとっていただいても、こういった問題が与野党で御議論をいただいて、こうしたいわゆる政治というものは必ずしも東京にだけなければならないという必然性がそれだけ高いかどうかというのは国会の中で大いに議論して、そして一つの結論をいただければ、そういうものが移転できるということになれば当然行政府の一部も移転するでありましょうし、そういうようないわゆる一極集中の是正をしていくためには何を優先的にやっていくかということが、やはりこれから国会の中あるいは政府の中で当然議論されていく中で集中是正のための具体的な方向を探っていくということがありませんと、この法律案だけで今御指摘をいただいたような問題すべてが解決できるようなものではない、内閣全体として将来にわたってこういった問題を国土政策の中からもきちっと整理をして取り組んでいくということは先生の御指摘をいただいたとおりでございますので、非常に幅広い問題だとは思いますが積極的に取り組んでいきたい、このように考えております。
○会田長栄君 それでは、一部改正の法律案では流通業務の市街地の対象都市を地方都市まで拡大すると言っています。既に、昭和五十二年五月二十四日までに五回、人口四十万以上の三十都市を指定していますね。この三十都市こそ道路交通がより今日厳しくなりつつある中で、例えば東北地方で一例言います。仙台、もう既に人口百万超しました。ここだけが指定されております。ここの交通渋滞というのはまさしく言語に約します、これは。こういう問題をこれから進めようとこうしているのでありましょうけれども、その点で地方都市にこういうことを指定して、あるいは都道府県知事に基本方針を策定させて進めていくという考え方は結構でありますが、その点では道路整備と関連をして進めていかない限り、これは東京、大阪のような状態を全国にばらまくということにつながります。 そこで私は一点言いたかったのは、どうしてもやっぱり日本の勤労者の国民生活というものを考えていったときに、消費第一主義というのを見直す時期に来ているんではなかろうか、こういう点を言いたかったんです。 そこでお伺いいたしますが、今回の法改正で人口の要件がありますが、将来需要見込みの高い地域を含めて、高速道インターチェンジ付近に広域的利便性の高い地方都市として、こういう視点で今後指定していく、基本策定させていくということになっていますね。これはそのとおりでございますか。
○政府委員(鹿島尚武君) そのとおりでございます。 今回、改正法案の御審議をお願い申し上げでございますが、具体的には法律の三条の二、「基本方針」というところで、知事が現地の状況に応じまして、そしてまた将来の見通しを含めて都市を定めるということになってございます。その中に先生仰せのとおり書いてあるわけでございます。
○会田長栄君 知事が基本方針を策定して、いわゆる主務大臣に承認を求めればよろしいというわけなんですね。わかりました。 三つ目は、だとすれば産業基盤整備基金というものの中身でありますけれども、助成の中身、これをもう一度具体的に聞かせてください。
○政府委員(鹿島尚武君) 産業基盤整備基金からの助成を今回の法律の中に改めて位置づけをお願い申し上げでございます。今回の改正案におきましては、流通業務効率化基盤整備事業というものを創設するようにお願いを申し上げでございます。 具体的に申しますと、これからこの法律によりまして流通業務団地をつくってまいりますが、その団地の土地分譲を受けまして施設を共同で設けていかれる方があるわけでございます。そこで、共同配送センターといったような共同利用型流通業務施設を設置する場合、それから二つ目、共同輸送を促進するための情報提供センター等を設ける場合、こういった事業を行う場合にこの事業を通じまして流通業務の効率化が促進をされる、そして一層効果的な流通業務市街地の整備が図れるだろうというふうに考えるわけでございます。 そこで、主務大臣がこの具体の流通業務効率化基盤整備事業について認定をいたしますが、この認定を受けますと、産業基盤整備基金から事業者が先ほど申し上げましたような共同の事業を実施する場合に資金の借り入れをいたします。その資金に関しまして公的に債務の保証をするということで、共同化の事業の効率化を進めるように図ってまいるのがこの内容でございます。
○会田長栄君 それでは、交通渋滞と関連をいたしまして運輸省にお伺いいたします。 一つは、運輸省運輸政策局情報管理部統計課、この資料によりますと、輸送機関別国内貨物輸送状況として、鉄道が千トン当たり分担率九・六、平成元年一・二、こういうふうになっています。そして、輸送機関別国内貨物輸送トンキロでいくと、昭和四十年度分担率三〇・七、平成三年度四・八となっています。なぜこのように鉄道貨物輸送というのが低下してしまったのか聞かせてください。
○説明員(村上伸夫君) 旧国鉄時代、先生お話がありましたように、旧国鉄の貨物もいろいろ努力したわけでございますけれども、やはり全国一社の運営体制とかあるいは当時の貨物の運営体制といったものが時代にそぐわない面もあった。一方においてモータリゼーションの発展ということにおいて、先生おっしゃられたように、四十年代は鉄道の貨物輸送力は相当なウエートを持っておったわけでございますけれども、最近におきましてはトンキロベースで五%というシェアになっていることは御指摘のとおりでございます。 ただ、昭和六十二年の四月に旧国鉄が行き詰まりまして国鉄を分割・民営化いたしましてJR貨物会社を発足させたわけでございますが、それから先月末で六年を経過いたしました。現在七年目に入っているところでございますが、このJR貨物が発足してからの鉄道貨物の輸送の動向を見ますと、平成二年度までは非常に順調に伸びてきております。これは、一つは経営形態を変えたことによりましてJR貨物がいろいろ自主努力をされたということと、御案内のような国内景気の好調ということで、輸送力を伸ばしてきたわけでございます。 具体的に数字で申し上げますと、六十二年度の輸送量が二百一億トンキロでございます。それが五年間の最後であります平成三年度におきましては二百六十九億トンキロ、五年間で三四%の輸送量の増を示したということでございまして、旧国鉄から経営形態を変えた以降のJR貨物の輸送量は順調な伸びを示しているということでございます。 ただ、昨今におきましてはやはり国内景気の陰りの影響等も受けておりますので、四年度の輸送実績は前年に比べて若干のマイナスの形で推移している、こういうのが現状でございます。
○会田長栄君 二つ目は、これも運輸省です。私は公共交通政策の判断というのが甘かったんではないかという考え方を持っているものですから、お聞きするわけなんです。 JR貨物株式会社というのは全国一本ですね。旅客の方は六社ですね。JR貨物輸送株式会社は例えばレールは各旅客株式会社から借りるんでしょう。お尋ねしたことありませんからちょっと聞きますが、その借り賃というのはどうなんですか。
○説明員(村上伸夫君) 今先生御指摘のように、国鉄改革に当たりまして、旅客会社あるいは貨物会社をどういう形で発足させるかというのはいろいろ議論があったところでございます。具体的にJR貨物について申しますと、やはり物流の体系ということから全国一社体制が適当であるという形で、先生御指摘のように一社の体制で発足しているわけでございます。 その場合に線路の関係はどうなるかということでございますが、基本的に鉄道の線路については旅客会社が保有する、貨物会社は旅客会社が保有するその線路を鉄道事業法で申しますれば二種事業者としてそれを使用する、こういう形でございます。そういたしますと、その線路使用料をどうするかということが貨物会社の経営の安定ということに非常に大きくかかわるところでございます。 これも国鉄改革に当たりまして当時十分に検討したところでございますけれども、具体的には通常の私人間で行われますような線路使用料を払うという形になりますと、貨物の経営というものは維持できない。したがいまして、当時からそうでございますけれども、JR貨物は基本的な線路の維持補修にかかる費用というのは旅客会社が負担する。貨物会社は貨物輸送がその上に乗ることによって生じる費用、具体的に申しますと我々アボイダブルコストと呼んでおりますけれども、経済学的に申せば限界費用的なもののみを負担する、非常に低い負担を行うということで貨物会社を発足させた。そういう形で改革以降ここ順調に推移しているというのが現状でございます。
○会田長栄君 本来は国鉄時代は、これは国有ですからレールを借りてその借り賃を払うなんということはないわけね。たまたま民営・分割化されて、全国一本の貨物株式会社がいわゆる民営化したことによってレールを借りなければならないという仕組みを背負った。 そのためにどういうことになっているかというと、地方在来線の貨物輸送の機関といいますか、どんどん縮小していったでしょう。だから、地方在来線の本来は資源を生産している地域から、JRの貨物輸送というものは撤退していったんですね。だから、公共交通政策の上からいくと、これは今日道路整備してもしてもなおかつ交通渋滞は続くという仕組みになっているわけね。せっかくあったものを引き揚げる、その上に貨物自動車がふえる、道路を整備する、なおかつその繰り返しになっているというところなんですよね。そういう意味では、今の全国六社のJR株式会社は第一は人間の輸送になっちゃっている。ダイヤ改正もそういうふうになっているでしょう。貨物輸送というところになかなかウエートがかからないというところに来ているんですよ。そのことが今日の状況をつくり出している一因ではないかと私は見ているんです。 だから、そういう意味からいえば公共交通政策の上でもう少し見直す時期に来ているんじゃないかという視点に立って実は運輸省にお尋ねしたわけでありますから、その点どうぞ今後ともひとつ努力をしてほしいと思いますから、最後に見解を聞かせてください。
○説明員(村上伸夫君) 鉄道の特性は、大量の貨物をある程度距離が長いものについて運ぶというのが基本的に申しまして鉄道の貨物輸送になじむということかと思います。したがいまして、先生冒頭おっしゃられましたように、四十年代との比較ということもあろうかと思いますが、そういう意味で道路が発達してまいりますとそういった鉄道の効率性を発揮できるという分野もまた変わってくる。先ほども御答弁申し上げましたように、道路と鉄道輸送とを組み合わせた形でのモーダルシフトというものの推進を図っているところでございます。 また、具体的にダイヤについてのお尋ねがございましたけれども、これもやはり旅客会社の線路を貨物会社が使うわけでございますから、放置しておけば旅客優先のダイヤだけになってしまってもまずいということがございまして、これも国鉄改革に当たって、JR貨物会社が発足するに当たりまして、このダイヤの調整をどう行うかというルールをつくってございます。通勤輸送というものが最優先するということは当然でございますが、その次にJR貨物の高速のコンテナ輸送を行うという形で、旅客会社形態が分かれたことによって利用者の方に御迷惑をおかけしないような形でやってきておるところでございます。 また、今後の鉄道貨物輸送についてでございますけれども、先ほども質疑がございましたように、トラック輸送の増大にかかわります環境道路問題という問題があるわけでございまして、運輸省といたしましてもこの鉄道とトラックといったものの協同一貫輸送、モーダルシフトを推進していくという観点から、具体的に申しますと東海道の輸送力というものが旅客、貨物合わせて非常にやっぱり逼迫しておりますので、ここの輸送力の増強を図ろうと。具体的に申しますと、コンテナ列車の編成長を長くして大型の機関車を入れてそれを引っ張る、そうすれば鉄道貨物によって運べる輸送量というのは増大するわけでございますので、そういった工事というものをJR貨物が旅客会社と話をいたしまして現在進めているところでございます。 我々運輸省といたしましても、そういった貨物の輸送力の増強を図るということを支援するという観点から、鉄道整備基金というものがございますが、ここからJR貨物に対して無利子のお金を貸すという形で鉄道の整備、鉄道貨物輸送の振興を図っていく、こういうことでございます。
○会田長栄君 それでは、最後になりました。前回の決算委員会で建設省に実は質問通告しておりました問題で、機会があれば次回にやりたいと言った問題についてお伺いさせていただきます。 その問題は、この法案とは直接関係ありません。しかし、間接的には関係あります。建設省の事業が伸びる、国民のニーズにこたえて事業が伸びる、予算が伸びる、しかしそれに携わる建設省の職員は減る、このマジック、どうしても私わからない。建設省そのものの事業が伸びる、それに伴って予算が伸びる、ところがそれに携わる建設省の職員が減っていくという問題について、ひとつ最後に質問させてください。 昭和五十八年度、建設省の定員は二万七千八百八人でありました。十年後の平成四年度、去年です、これは二万四千人でした。この十年間に三千八百八人減りました。これは建設省の皆さんからすれば、大臣を含めまして、この間の事業、予算の伸び、取り組んでいる事業の質量とも非常に高くなっていることだけは御承知だと思います。 そこで一つ、平成五年度何人減りましたか。それからもう一つ、これだけ事業が質量ともにふえ高くなっているのに、それに携わる職員が減ってもやり通せるということでありますから、よほどその中身というのが、どのようなものかわかりませんけれども変わってきたんだと思いますが、その点、マジックと言ったらいいのかな、それとも上手な手法と言った方がいいのかね。そういう点についてひとつ所見を聞かせてください。
○政府委員(望月薫雄君) ただいま会田委員の方から建設省の預かっておる仕事の重要性、量質ともにますます重みを増しているということに対する御理解を踏まえて、一方でこれを支える定員事情はどうだ、矛盾じゃないかというような趣旨の御質問を賜ったわけでございます。全く私ども、ある意味では本当に建設省の実態についての御理解ある御質問と受けとめさせていただきます。 せっかくの御質問でございますのでちょっと数字を申し上げさせていただきますと、今先生がおっしゃったように、事業費ベースは伸びているのに定員は減っているという姿をちょっと、今先生五十八年ということをおっしゃいましたから五十八年を申し上げてもいいんですけれども、六十三年と平成四年度、こういったものを見たときに、直轄の事業費は一七%ぐらい伸びております。この間において定員は二万五千五百六十八人から二万四千四百九十人に減っております。単純に言いますと、平成三年度までは毎年毎年三百六十四名減ってまいっております。定員でございます。それから、四年、五年は二百八十三名定員が減る、こういう状況になっております。 私ども、今お話しのように、大変重要な仕事をやっていく上で、具体的に言えば設計業務がふえる、用地買収がふえる、あるいは現場監督等の業務もしっかりした仕事をやっていただくためにはますます濃密でなければならぬなどなどを加えまして、さらに昨今ではいわゆる地域との調整問題、環境調査などのきめ細かい対応が迫られておるということで、私どもも要員の確保については一生懸命頑張らせていただいている次第でございます。 ただ、これも先生御高承のとおり、政府は今昭和四十三年度以来累次にわたる定員削減を実行しておりまして、現在は八次定則計画が実施中ということで、先ほど申しましたように、平成四年、五年は二百八十三名城、こういうことになるわけでございますが、その一方で今申しましたような事務の実質的な増大、量的増大、こういったことも含めまして、平成五年度でいいますと私ども百十六名の新規増員を確保させていただきました。これも何だ小さいなという御感想をお持ちかと思いますし、私ども本当にこれで十分だとは決して思えないわけでございますけれども、いずれにしましてもそれまでの間は百名足らずの増員で来たものを平成五年度は三けた台に乗っけさせていただく、こういう次第でございます。 おっしゃったように、じゃこういった苦しい定員と事業量の質量両面にわたる増をどう調整するかということになるわけでございますけれども、基本的には私ども建設省の二万四千職員本当に一丸となって一生懸命仕事に取り組まさせていただいておるということが基本にありますが、そういった上に立ちまして、私どもも可能な限りの行政事務の簡素化あるいはまた合理化さらに業務の委託、こういったことも補助的事務については活用させていただく。あるいはまた、その間において人事の配置に当たりましても適正な配置というようないわばきめ細かいことをやらせていただきながら、現在国民の負託にこたえるべく最大の努力をしておる、こういう状況でございます。 いずれにしましても、今後要員の確保については引き続き私どもも頑張らせていただきたいと思います。
○会田長栄君 それでは、時間がありませんから一つだけ聞きます。 建設省としては、仕事の量と職員との関係で超過勤務の実態調査などしたことあるんですか。
○政府委員(望月薫雄君) 超勤の問題、大変に厳しい職場状況ということを頭に置きながら私ども細心の注意を払っておりまして、平成三年、実は官房長通達を出しながら超勤の削減ということに努力を各管理者においてしていただいております。また、平成四年の暮れにも再々これを出させていただきましてやらせていただきまして、現在、私今手持ち資料ありませんが記憶で申し上げさせていただきますけれども、全地方建設局職員のトータルの超勤時間、一年間月別でございますけれども、これは二十八時間というふうに昨年の四月ー十二月ではなっております。それまでの間は三十二時間というふうな状況でございましたけれども、相対的にそういった改善の跡をしっかりとたどっております。 しかし、そうはいいながらも特定の職員については集中的に超勤がふえる、また長いというような現実もございまして、こういったことについてさらなる私ども、健康管理、家庭環境改善という観点も含めまして、超勤の適正化ということについては努力させていただいているさなかでございます。
○会田長栄君 建設というまことにすばらしい仕事をやっているから、週休二日制時代といえども超勤、あるいは超過勤務手当などというものを一〇〇%満足にいただかなくとも働いているんだと思うが、私が一番心配するのは健康問題と家庭、教育の問題と関連をしてお尋ねしているんですけれども、非常にここには私は問題が山積みしていると思うんですよ。 それは、行革審から言わせたらもっともっと減らせとこう言うんだろうと思うが、本当は行革審の先生方に率直に聞きたいと思っているんですよ。こういうだれでもわかるようなことに対して一体行革審の先生方というのはどういうことなんだと。それは建設省の職員を減らして全部委託にしたらいいんではないかという視点に立っているんだろうと思いますが、そういうことを含めまして余りにも問題が多い。そういう点で最後に大臣の所見を聞いて私の質問を終わります。
○国務大臣(中村喜四郎君) ただいま御質問いただいておりました点につきましては、政府委員から答弁をいたしましたが、定則、行革審というようなことで定員削減をせざるを得ないというようなことで、建設省が非常にそういう面では御心配いただいたように大幅な定則をやってきたわけでございます。しかし一方、公共事業の重要性等、あるいは今日的には景気対策としての公共事業の果たしていく役割が大きい、その上に前倒し執行なども大幅にやっていかなければならない、こういった状況の中で現在建設省職員が懸命に景気対策のその大きな役割を担うために努力をしているわけであります。 しかし、それであっても一方では超勤問題とか家庭の問題、健康問題、こうした御指摘をいただいたような問題も出てまいっておりますので、こういった問題につきましては私といたしましても十分関心を持って、職員の要員の確保と健康管理、職場環境の充実、こうした問題をさらに重要な問題として省を挙げて取り組んでいきたい、このように考えております。
○会田長栄君 ありがとうございました。
○委員長(梶原敬義君) それでは、午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時四分休憩 ――――◇――――― 午後一時一分開会
○委員長(梶原敬義君) ただいまから建設委員会を再開いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 本日、会田長栄君が委員を辞任され、その補欠として三重野栄子君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(梶原敬義君) 休憩前に引き続き、流通業務市街地の整備に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉田達男君 昭和四十一年に制定された流布本法において東京、大阪の二市が指定をされて以来、四次にわたって三十都市の指定を受けて今日に拡大してまいりましたけれども、このたびの法の改正は三条の二の一項一号、二号で、新たなるものが見えております。二号の方には特に「高速自動車国道その他の高速輸送に係る施設」云々という具体的な問題が出まして、この地域の拡大を図っておりまして、この流通業務施設を展開する場所について時代の要請にこたえるものと考えられます。 そこで質問でございますが、その高速ネットワークについて先ほど種田理事の方から基本的なことについてお尋ねがあり御答弁がありましたが、日本の国、日本列島を高速ネットワークで動脈を通す、こういう基本の考え方の展開についてまず大臣のお考えを伺っておきたいと思います。
○国務大臣(中村喜四郎君) 御指摘をいただきました高速道路網のネットワークにつきましては、四全総で一万四千キロの高規格幹線道路を整備するという一つの目標を掲げて今日まで事業を進めてきたわけでございます。平成四年度末の供用延長は五千九百二十九キロ、供用率四二%でございます。このたび第十一次道路五カ年計画を策定していただいたわけでございますが、それによりましてさらに千八百七十七キロの供用を図り、九年末には供用延長は七千八百六キロ、縦貫系で六四%、横断系で四二%が完成する予定であります。また、二〇〇〇年までにはおおむね九千キロの供用、二十一世紀初頭までには全ネットワークの完成を目標にしてこの仕事を進めているわけでございます。 その整備に当たりましては、プール制を活用しての国土開発幹線自動車道による整備手法に公共事業による一般国道の自動車専用道路の事業も入れ、地域の実態に即した整備手法を駆使してその計画の達成に全力を挙げて取り組んでいきたい。特に今申し上げました整備手法等については、いろいろ地域の実態に合わせ地域の皆様方に御理解、御協力をいただきながらこの事業を円滑に進めていきたい、このように考えております。
○吉田達男君 専門家でございますから、ネットワークの日本列島における地図について、指定されたもの、進捗中のもの等々について頭の中に入っていらっしゃると思いますので、少し日本海側のことについてお尋ねいたします。 環日本海時代というものを迎えるかのごとく日本海国土軸の構想もございます。それを見ますと、高速ネットワークは日本列島を縦断して太平洋側はあるのでございますが、日本海側で欠落をしておる部分、舞鶴―鳥取間が特に気になってしょうがないところでございます。今大臣は、諸制度にわたって検討をしながら二十一世紀の初めには完成をしたい、こうおっしゃっておられますが、国幹審の開発幹線自動車道の中には少なくとも入っていないので、それでは諸制度といって想定されるものはどのようなものがあって完成されると想定されるのか、お考えを聞かせていただきたいと思います。
○政府委員(藤井治芳君) お答えいたします。 現在の一万四千キロの高規格幹線道路の考え方は、先生御承知のように、全国の都市、農村からおおむね一時間以内で高規格幹線道路のインターチェンジに到達できる、こういう視点からこのネットワークが六十二年に決められたわけでございます。その段階では、鳥取と舞鶴の間におきましては、京都側では京都縦貫自動車道、近畿自動車道敦賀線、そして兵庫県側では北近畿豊岡自動車道というものが豊岡まであわせて決定されておりますが、これらを踏まえますと、今言った一時間以内に到達できる、こういう条件は実は具備している、こういう理解でこういうネットワークがその当時決められたものでございます。 しかし、現実の状況をこの鳥取-舞鶴間を結ぶ地域について見ますと、国道九号あるいは国道百七十八号、こういったものがございまして、ここで例えば九号の交通状況を見ますと、交通量で一日当たり五千台から二万台、その中で大型車の混入率が二〇%から四〇%、非常に広域物流も含めた利用の現実がございます。こういう交通の実態、そして地域の活性化という面で、この地域を今後どのように考えるか、こういう問題が次の問題意識として出ております。 今回の十一次五カ年計画をつくる際に、このような地域というのが実は全国まだほかにもございます。そういうことも含めまして、さらに強い地方圏といいますか、地域の集積が必ずしも十分でない、その結果東京一極集中の是正にも十分たえられない、そのことから強い地域の連携による集積圏をつくるためにはもっと地域に即したネットワークというものをつくれないだろうか、こういう発想を私ども持ちまして御了解いただきましたのがいわゆる地域高規格道路でございます。 このようなものを踏まえまして、私ども現在、広域的な道路ネットワークに関する広域道路整備基本計画というものをなるべく早く策定したいということで、各県あるいは関係市にも御参加いただいているかとは思いますが、それぞれの地域において検討していただいております。これらを私どもまとめまして、そしてこういう中から、今先生御指摘のような地域も今後じゃどういうネットワークとして整備すべきか、こういうことも答えを出していきたいと思っております。 いずれにいたしましても、この間この間が、先ほど一番最初に申し上げましたように、一万四千キロの基本的な条件を一応具備しているから十分だというふうな考え方は持っておりませんので、今後そういういろいろな立場、条件からの見直しをする中で、強い地方圏、鳥取と舞鶴間の連携強化ということについても検討させていただき、その中から何らかの方策を生み出していきたいと思っております。
○吉田達男君 基本的に経過を追って識見のある御答弁をいただきましたが、さすれば地域高規格幹線道路の昨年発表された制度は、ことしの作業は具体的には来年度に向けてどういう展開になりますか、手続的にはどうなのか、お伺いします。
○政府委員(藤井治芳君) 先ほどお答え申し上げましたように、言ってみればこのベースになる母集団が広域道路整備基本計画、これは地域でまずつくってもらわなければいけません。地域でつくっていただいて、この地域はこういうふうなネットワークをつくりたいというのをまず地域発としてまとめていただきます。その中から特に重点的に、場合によっては緊急的にこの区間をこういう質の高いネットワークでつくりたいと、こういう選定といいますか、選択を次にさせていただかなければなりません。それについても地域からそういう御要望を出していただきます。それを私ども一緒になって検討いたしまして、そして平成五年度中にも、一般論として申し上げますが、指定をさせていただきたいと思っております。 五カ年計画といたしましては、今後これらのものを含めまして二千キロほどは事業化に向けて具体化をしたいと思っておりますし、現時点で考えている全体規模はおおよそ八千キロぐらいを考えております。しかし、これもさらに地域の発展、地域の強化という意味から、今後必要な規模をその際にさらに見直しながらやってまいりますけれども、現時点では八千キロを全体構想として考えている次第でございます。
○吉田達男君 一般論としてお答えいただきまして、願わくば具体論でお答え願いたいと思ったのでありますが、希望にとどめておきます。要望いたします。 私がこだわって高速道路について申し上げましたのは、この制度ができて指定を三十受けて稼働中は十五でございます。十五は今基本方針を検討中というところで、半分がいわば制度の実現を見ていない。なぜかと、こういうことになるわけです。 大都市の方では百ヘクタールに及ぶようなこの業務地区の指定、その用途の機能を十分発揮するようなエリアを確保することがますます難しくなって、検討中といっても、検討成ってやがて日の目を見るのじゃなくて、私はむしろ今言った高速道路の立地する辺に期待をしたこのたびの法制の目がそこにあるんじゃないかと思うから聞いたのでありまして、せっかくの御努力を願いたいと思いますし、私の申し上げた分析が正しいとお考えなのか、いやそうじゃないと、私も若干例を見てきましたが、そう思うのはどうか。御答弁は次にお答えいただきますが、時間がないのであわせて質問をいたします。 この本文を見ますと、交通渋滞を来しておる、こういうところに地区指定をやって流通業務の施設を集中させる、こういうふうにあったのを、このたびでは高速道路に関係した部分ともう一つは交通渋滞のおそれのあるところを指定して業務施設を展開する。こう二つ出ておりまして、流れからいうと既に来しておるものについて対応するという考え方で法を立てていたのがさらに前進をした、こういうふうに私は思いまして、先行的なこの法の施行を願いたいと思うのでありますが、これについての見解をお伺いいたしたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 先生仰せのとおり、現行法におきましては人口規模というものに一つ着目をいたしております。おおむね四十万人以上というような大きな都市を選定いたしまして、都心の区域に流通業務施設が過度に集中しているために流通業務の機能が低下をする、自動車交通の渋滞を来している、そういった大きな都市を対象として考えてきたわけでございます。 これに対しまして今回の法改正、御議論をお願い申し上げておりますのは、物流を取り巻く社会経済環境の変化というものを踏まえまして、人口要件にとらわれずにこういう流通業務市街地整備の必要性の高い地方都市をも法の対象としようというようなことで、現下のニーズを踏まえながら整理をさせていただいたわけでございます。 そこで、具体的には、知事が法律の三条の二、「基本方針」で都市を定めるわけでございますけれども、三条の二の第一項に一号と二号と二つ設けてございます。一号の方は、相当数の流通業務施設が立地をいたしまして流通機能が現に低下をし、自動車交通の渋滞を来しているようなところ、そういったところを念頭に置いてまいります。それに対しまして二号は、ただいま先生仰せられましたように、これから先自動車交通の渋滞を来すおそれがある、そしてまた流通機能の低下を来すおそれがあるといったようなところも先行的に見通して、流通業務市街地の整備を図るための都市の指定をすることができるというようなことで拡大をしようというわけでございます。 この流通市街地法は、申すまでもありませんが、都市計画法の特別法というふうな位置づけになっておるわけでございまして、流通機能の向上、そして道路交通の円滑化を図るという法の目的の範囲で対象都市を決めていくわけでございますけれども、改正案では、先生仰せられましたとおり、地域のニーズというものを勘案いたしまして、先行的に整備することができるようにできる限りの配慮を加えたというような内容になっておるわけでございます。
○吉田達男君 流れからいいますと、やはり市街化が発達し過ぎて、このような流通施設をにわかに大きい面積を大都市の中にとりにくいという実情があって、その反省といいますか、そういう実態の中から先行してやろう、こういうことでありますので、今まで対象にならなかった地方都市は対象にされる、こういうことになったのでございますが、まあ先ほどからの御当地ソングで申しわけないんですが、我が鳥取のように高速道路いまだ通らず、人口も四十万になろうと思うと県の半分寄せんとならぬというようなところでは、せっかくできた法の恩典が生きないということになりますので、そこで先行的に願いたい、こう言った次第でございます。 さすれば、今日までの流通業務施設あるいは区域、この規模につきましても、今までの考え方よりも相当規模の小さいものを考えざるを得ないのじゃないかと思う。今までは大臣が方針をつくっておられたんですが、今度は知事がつくるということになると、知事の方が実態に合うものといいながらも、一定の国の基準というものがなければ申請をしにくいんじゃないかと思いまして、その辺を指針の中にどのようなガイドラインとして示される御予定か、基準にかかわって面積とか施設の件数とか、そういうような点について考え方を聞かせてもらいたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 現行法によりましてこれまで都市計画決定がされたものにつきまして、例えば規模を見てまいりますと、流通業務地区、地区全体の面積は平均規模約九十ヘクタールということになっております。それから流通業務団地の平均規模、これが七十五ヘクタールぐらいあるわけでございます。 規模が大きくなっているというのは実は理由がございまして、現行法の中にも触れられてございますけれども、流通業務団地に関する都市計画で決める枢要な施設と申しますと、トラックターミナル、これは相当の規模を要します。それから鉄道貨物駅、これもまた周辺荷さばき場等を含めますと相当になってまいります。それから中央卸売市場、こういった公共的な施設と、それらと一体となって関連を有して機能を果たすような施設、こういうものを足し合わせますと、やはり相当な規模とならざるを得ない、そういった集約化された規模であるわけでございます。 そしてまた、この流通業務地区には団地が中核となるとは申しましても、一体として市街地を形成するわけでございますから、倉庫団地とか、卸売団地とかいったような単一の団地だけじゃなしに、いろんな機能が入ってくるというようなもので実はあろうかと思います。 そこで、今回の改正法の中では、先生仰せのとおり、地方に対象の都市が広がるわけでございますので、「基本指針」には第三条第二項第三号というところに「流通業務施設の機能及び立地に関する事項」というものを指針として定めることになってございます。この中で、立地を誘導していく過程におきまして、具体の立地とか機能に関する基本的な事項、数、位置、規模、機能あるいはまた施設の種類、規模、配置等につきまして定めていくことになります。 そこで、具体に申し上げますと、規模の小さい都市におきまして流通業務市街地を整備する場合におきましては、地域のニーズを踏まえまして小規模なものを計画する場合ももちろんあろうと思います。しかし、考え方は最初に申し上げましたとおり、現行の法律の目的そして趣旨をたがえるものではないわけでございますので、ある程度以上の規模というものは確保しなければこれは流通業務団地と言うには足りないのではないかというふうに思うわけでございます。 そういった意味で、具体にそれぞれの地域の状況に応じまして知事さんの方で基本方針というものを定める過程で関係部局とも相談をされます。そしてまた、主務大臣の方へ御相談もちょうだいをすることにもなっておりますので、そういった過程で具体にお話をしてまいらせていただきたいと思います。
○吉田達男君 簡単にもう一つお尋ねしたいと思うのであります。 こういう施設をされると、今の時期ですから環境問題が必ず起こる。そこで、環境影響評価について閣議の決定があって、それで流通業務団地造成のときには評価についてやらなければならぬ、こういうことになっております。しかし、これは百ヘクタールということで、それ以上になっておるわけですね。しかし、今おっしゃったようなことで、小規模のものがなってくると環境影響評価は光化学スモッグその他いろいろ出てくると思うんです。これについては、今の時代に合った積極的な地域との関係を求めて対応されたいと思いますが、どうお考えでしょうか。
○政府委員(鹿島尚武君) 改正法の第三条「基本指針」ということで、第二項の第四号に「流通業務施設の整備に際し配慮すべき重要事項」というものを定めさせていただくことになっております。この中には地域の振興計画との調和等がありますけれども、ただいま先生仰せられました環境の保全とあわせまして地価の関係等々いろいろ配慮事項も掲げさせていただくわけでございます。 そこで、この配慮事項を決めて具体にどういうふうな配慮を加えていくかというところは、実は知事が都市を決める際、つまり法律の三条の二「基本方針」の中で都市を指定してまいりますけれども、その基本方針の中にも配慮すべき事項というものを掲げまして、具体の対応を決めていくことになろうかと思います。 そして、この流通業務市街地法の規定で都市、そして流通業務市街地が大体この場所という方向が決まりますれば、具体の手続は都市計画の施設として流通業務地区が決定をされます。それで、業務地区の中で流通業務団地の造成は都市計画の事業として実施をしてまいります。そこで、都市計画の手続を踏んでいくことに相なるわけでございます。つまり、案を縦覧して住民の方々の御意見を聞かせていただく、審議会の御意見も聴取をする、そして対応についてまた考えていく、こういうことになってまいろうと思います。
○吉田達男君 わかりました。事前の認可申請における評価もですが、また事後におけるチェックあるいは評価資料を公開する等も要望しておきます。 次の質問をいたします。流通革命と言われて久しいのでありますが、このように流通の業務施設のハードについては近代化されて対応される。しかし、今は物流の実態が大変変わってきて、企業におけるニーズもいろいろ多様化したり頻度も多くなったり、いろいろずれが出てきている。それをいかにこなすかというソフト面でのシステム開発、こういうことが今つくられようとするハードを生かすために必要になってきておる。それは一定の同業種の中で展開される場合もあるし、協同組合の中小企業の中で展開される場合もあるし、空車、片荷を合理的に生かすということで異業種の物を運ぶものもある。そういうプログラムの開発等々にわたっては、指針の中に一つの指導要綱のようにして示されたり、あるいは開発について行政的な支援をされる等について考察していただいておられるかどうか、どのような扱いになるか、お尋ねをいたします。
○政府委員(鹿島尚武君) ソフトの方というお話でございます。 そこで、指針の方の内容といたしまして、基本的な認識として、流通業務施設の集約化を進める、拠点整備による物流効率化の推進をする、情報システムを導入して物流の効率化による自動車交通の削減等を図るというような、こういったソフトの方の問題提起につきましても基本方針の中に具体に掲げさせていただきまして、先生仰せられましたような方向へ導いていきたいというふうに考えております。
○吉田達男君 最後になりますが、この法によって生きた流通団地をつくる、これに当たっては団地の造成もありましょうし、またその中に流通業務施設として立地する、それぞれがあろうと思います。全体的にこれを管理する法人というか、そこの地域全体を有機的に管理するため公園のような施設等について支援はいかがか。造成やその他の方法について、いわば流通業務施策、流通業務施設、それぞれにわたる中小企業なり流通業者なり、あるいはそこに立地する業者というものの支援措置の融資とか補助とか、それはそれぞれ独立してやられるのか。団地全体として生かされるような方途を考えておられるのか。 ちょっと時間がないので余り詳しく言えませんが、気持ちは大体わかっていただけると思うので、その辺を、いわば一つの近代的なあり方の都市計画の公園のような思想のもとに快適な流通基地に仕上げて管理をする、あわせてこのための管理措置の支援があるかどうか、どのような内容になるか、お尋ねいたします。
○政府委員(鹿島尚武君) 流通業務団地の造成事業と申しますのは、土地を直接買収いたしまして造成をする、そしてその用途につきまして都市計画上の建築規制等によりまして流通業務のために使っていただくということで、これを私人の方に分譲をして、そこで一つの団地造成事業というのは終わるわけでございます。そこで、上物につきましては各流通業務を担当する方々がみずから整備をいたします。 そこで、現在までの上物全体について管理をするための考え方でございますけれども、法律には公益的施設について施行者、つまり都道府県等が整備することは可能だと書かれておりますけれども、実際にはこの流通業務団地で仕事をする方々というのは運輸とか倉庫とか卸売とか、そういった仕事に携わる方ばかりでございますので、それぞれが設けます事業協同組合というようなところを通じて管理をしているケースが多いようでございます。北大阪、東大阪等に見られる例でございます。それからまた、そういった協同組合が連合会をまとまってつくって管理をなさっているというところもございます。福岡を初め幾つか例もございます。 いろいろケースが予想されるわけでございますけれども、中小企業のそういった協同組合に関する融資とか助成制度というのは、所管省庁におきましてそれぞれお持ちであろうかと思いますけれども、実際上の管理の形態そのものにつきましていろいろなパターンがあると思います。私どもちょっと詳細を把握しておるわけではございませんので、関係省庁ともども先生の意を踏まえてちょっと勉強をさせていただきたいというふうに思います。
○吉田達男君 終わります。
○石井一二君 石井でございます。 若干の質問をさせていただきたいと思いますが、質問者として五番目になっておりまして若干中身が重複してまいることを恐れております。とは申せ、議運の理事をやっております関係で、本日まとまりました国会決議の絡みの昼休みの理事会の関連で、午前中必ずしもこの場にずっとおることができませんでしたので、できるだけ重複しそうにないあたりから質問をしていきたいと思いますが、重複の際はお許しを賜りたいと思うものでございます。 まず、基本的に大臣にお伺いしたいと思うわけでございます。 世の中の動きはつれづれでございまして、経済大国日本もバブルが崩壊したり、その中で物流面においても非常な物流量の増加、またその中でも自動車の分担の増加、また全国的にどんどん高速道路網というものが整備されふえていっておる、またスーパーなども小売店の全国的なチェーンの普及、あるいは消費者ニーズが多様化しておるとかいろんな動きがあり、世の中が変わっております。 法律は改正されるためにあるとも言われておりますが、今回の法改正をもたらした背景としてどのような社会的認識に立って今回の法律の改正に臨んでおられるのか、まず大臣としての基本的な所信を承りたいと思います。
○国務大臣(中村喜四郎君) お答えをいたします。 ただいま石井委員から御指摘をいただきましたように、今日我が国経済は非常に大きくなってまいりまして、それに伴って当然物流も量が拡大しているわけであります。それに対して物流の中で自動車が果たしていく役割というのは当然のように大きくなってまいりましたし、そして小口化、多頻度化、こうしたことによりまして都市内交通というものが渋滞を来す一因となっているわけでございます。さらに、今日は高規格幹線道路網が全国ネットワークで整備されているというようなことになってまいりますと、これからこうした状況の中で地方都市においても物流施設の立地が増加してくる必要性が基本的にある、このような考え方のもとで今回の法改正を提案させていただいた次第でございます。
○石井一二君 局長にお伺いいたします。 一つの法律が制定され、世の中の動きが変わるわけでありますから、中身を変えなきゃならぬということが起こり得ることは当然でございます。もし二十数年前この法律ができたときに的確に今日のこの姿というものを予測されておったならば、今回の改正内容を最初からインプットした法律をつくるということもできたはずでございます。 そういった関連から見た場合に、例えば三十の指定というものがなされたにもかかわらず十五しか実際動いていない、こういった中であと知事にまで権限をおろして、しかも大都市を中心とした縛りを外して、ニーズのあるところどこでもいらっしゃい、こういったことになって未策定の都市をそのまま野放しにするとか、指定を取り消したらどうかとか、いろんな論理があるわけでありますが、局長としてどのような御見識に立って今回、今そこに座っておられるのか、まず所信を承りたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 昭和四十一年につくられた法律でございますので、当時貨物がどのくらい一体ふえてくるだろうか、そしてまた、その分担というものがどういうぐあいになるかということにつきましてすべてを把握するということは決して容易なわざではなかったのではないかというふうに思います。 大臣の御答弁にございましたとおり、物流全体につきましても昭和四十年と比較をいたしますと、輸送トン数で約二・六倍、トンキロで約三倍というような状況にもなっているところでございます。GNPを上回るような伸びであったということでございますので、なかなかそういった当時の状況を把握することは難しかったのではないかというふうに思います。 また一方、流通業界というのはもうコンピューターを導入したり日進月歩というのが昨今の状況でもあろうかと思います。そしてまた、ユーザーの方のサイドから見ましても、時間を指定して配達してもらうというようなリードタイムの短縮を求める声もたくさんあるわけでございます。こういったような諸般の最近の状況というものも物流全体について考えなければいけないところであろうかというふうに思います。そしてまた、日本全国を網羅するような形で次第次第に高速自動車国道の整備もなされてまいっております。こういった中で、流通全体のあり方が大きく変わってきているということを基本的な認識に置きまして、私ども時宜に適した形にこれを改正させていただきたいというお願いを申し上げているところでございます。 そういった状況でございますので、いろいろこの流布法以外にも流通の効率化を図る施策というのは各省庁持っておるわけでございますけれども、建設省を中心といたしましてこの流通市街地の整備に関しましては、先ほど申し上げましたような認識のもとに進めさせていただきたいと考えるわけでございます。
○石井一二君 過去から現在までいろいろ変化の状況等について直言及がございました。私も理解するところやぶさかではございません。 では、未来に向かって物を見た場合に、二十一世紀もあと八年足らずと迫ってまいっておりますが、この法改正によって先ほど来私が申し上げましたような許認可が知事におりるとか、都市としての対象が大きな都市というものから外れてくるとかいったようなことを考えた場合に、どの程度の数の申請というものが出てくると推定されておるのか。特にこれまでの指定地を面積別に見てみますと、延べ一千五百八十ヘクタールのうち、上は百六十九ヘクタールから下は三十一ヘクタール、いろいろ規模においても差がありますけれども、今後ますます事業内容が小粒化してくるのではなかろうか、またそれが非常に多くの点となってかえって交通停滞を招くのではなかろうか、そのように思いますが、今後十年間の未来予測として数字を挙げて具体的なひとつ御予測を聞いておきたい。私が生きておったならば十年後にそれを持ってあなたのところへお伺いしたい、そのように考えております。いかがですか。
○政府委員(鹿島尚武君) 時代の要請に沿わなかったがためになかなか地方におきましての流通業務市街地の整備が思うとおりにいかなかったという視点も一つあろうかと私は思います。そういう意味で、知事が定める基本方針に基づきまして都市が指定され、具体の整備を知事の発意でこれを実施するということでございますので、先生せっかくの話でございますが、なかなか数というものを申し上げるというのも難しいものであろうかと思います。 ただ、この際申し上げますのは、あくまで対象の都市を拡大しようということでございますので、知事の判断で地域にそういうニーズがあれば当然都市を定めてまいるわけでございますので、さらに促進がなされるものと確信をいたしております。そしてまた、規模につきまして今日まで非常に大きなものが求められておったわけでございます。地方におきましては、必ずしもそう大きなものばかりになるとは思わないわけでございますけれども、法律の考え方は、あくまでトラックターミナルあるいは鉄道の貨物駅、中央卸売市場、そしてこれらと一体となって機能を果たすような関連施設の立地ということでございますので、やはり相当な規模というものが求められるのじゃないかというふうにも思います。 もとより、物流拠点の整備というのはこの法律だけで行うものではないわけでございます。いろんな手法の中で実施をされるわけでございますので、それぞれの目的に沿った団地づくりというものを具体の流通市街地法によってつくるか、その他の手法によってつくるかという選択の中でこれから進められるのではないかというふうに思います。
○石井一二君 次に、産業基盤整備基金について若干お伺いしたいと思います。 きょうは、理事さん、御苦労さんでございます。ひとつよろしく御指導をお願いしたいと思います。 まず、今回の法改正の結果、現在私の持っておる資料が正しければ、約三百五十億程度の債務保証残を抱えておられると思いますが、当然幾らか仕事の量がふえると思いますが、そういったことについてどのような予測と心構えで臨まんとしておられるのか。ラフなお考えをちょっと聞かせていただきたいと思います。
○参考人(高津義典君) お答えいたします。 私ども産業基盤整備基金と申しますのは、名前のとおりに、産業の発展に資するような基盤づくりを進める、こういう仕事をしておりまして、出資並びに債務保証というのを中心的な仕事にしております。 債務保証の残高、先生今三百六十億とおっしゃいましたが、過去の累計をいたしますと三百六十億でございますが、そのうちには既にもう返済の終わっておるものもございますので、現時点での残高は八十億程度でございます。 今般の措置によりましてどの程度の保証残高がふえるかという問題は、法律が制定されまして、いろいろお役所の方で認定作業をされまして、それに私どもが債務保証をいたしますので、はっきりしたことは私ども現在聞いておりませんが、それほど一時期に数多くが出てくる状態ではないのではないか 一挙に数多くが立ち上がることはないのではないかというふうに承知をしております。
○石井一二君 過去の御社と申しますか、御基金の出資の状況を見てみますと、構造転換法、繊維法、新規事業法、商業集積法等々、年々いろんな数字の出資をされておりますが、当然本法に基づく出資あるいは出資金というものも姿をあらわしてくると思うんですが、先ほどは債務保証についてお伺いしましたが、出資についてはどのような予測をお持ちでございましょうか。
○参考人(高津義典君) 出資の方は、それぞれの法律に基づきまして出資ができる場合というのが定められておりまして、今般の流通市街地整備法の改正につきましては、出資の機能は私どもには与えられないというふうに聞いております。 現在時点で出資の件数は、先生御指摘のございました構造転換法で十件程度、それから繊維構造改善措置法、これで数件程度、それから新規事業法、特定商業集積法に基づきまして、それぞれ一件ずつというふうな実績がございます。
○石井一二君 今本法に関しては出資の権限が与えられないということを言われましたが、鹿島局長か望月官房長、そのとおりですか。
○政府委員(鹿島尚武君) 今回におきまして法律改正をお願いを申し上げておりますところは、先生ただいま仰せのとおりでございまして、流通業務効率化基盤整備事業ということで、共同して事業を営む方々が借金をする場合に、その債務の保証を基金の方でお願いを申し上げる、こういうことで法律改正をお願い申し上げております。
○石井一二君 今債務保証の話が出ましたが、その保証料というのは大体どのようなレベルにあるのか、ちょっとお教えをいただきたいと思います。また、公定歩合とかそういったものにこれは関係するものですか。いかがですか。
○参考人(高津義典君) 債務保証料は私どもの業務方法書というもので定めることになっておりますが、これも法律が成立しました後関係省庁と御相談した上で決めますので、現在、本法律の改正に伴いましての料率は全く決まってはおりません。特に、従来の実績で申しますと、公定歩合等とは全く関係ございませんで、それぞれの法律に基づきます整備を推進する必要がある設備、その設備の性格、国民経済的な重要度等々を勘案して決めておりまして、現在の幅は一番低いもので年率〇・一%から高いものでは一・四%までの幅がございます。
○石井一二君 非常に細かな面にわたって恐縮ですが、保証する場合に当然担保という話が出てくる。私の知るところでは民活法、研究開発体制整備法あるいは新規事業法においては担保が免除になる。だが商業集積法の場合は担保を徴求することがあるというふうなことをおたくのパンフレットに書いてありますが、本法関連事業の場合はどのように予測させていただいたらよろしいですか。
○説明員(井上孝君) 私ども通産省におきまして、基盤基金のお世話をさせていただいております立場から、また今回流市法をお願いさせていただいております。あと、今先生がお触れになりました商業集積法も実は私ども流通産業課でやらさせていただいておりますので、それぞれ皆に関係があるということで私の方からお答えをさせていただきたいと思います。 先生今御指摘のとおりでございまして、基盤基金のうちの商業集積法につきましては、現在、担保を徴求するということになっております。これは特定商業集積法、先生方のいろいろ御賛同を賜りまして、その町づくりの核といたしまして、非常に大型の商業施設を市町村長さんと一緒になってつくろうということを実現するための法律でございまして、町づくりの核となります商業施設ということでございまして、比較的担保価値がある。町の中で商業施設をつくるわけでございますから非常に担保価値があるということでございまして、転用可能性が高い、担保価値が高いということで担保を徴求する対象としたということでございます。 今後、流布法につきましてどうするかということでございますが、ただ、細目につきましては、先ほど理事からもお話がございましたように、今後、政府の中で関係部局とあわせまして議論をさせていただくということであろうかと思いますが、その際考えますポイントは、やはりこの流布法の施設あるいは流布法の土地というものについてどれほどの担保価値があるのかということを考えながら決めていくということになろうかと思っております。
○石井一二君 新法ですから、いろいろ新しい道を開いていく上において、事態が起こってからいろいろ御研究されると思いますが、何とぞひとつよろしくお願い申し上げたい。 と申しますのは、今回の改正自体が三十指定のあるうちで十五しか実際稼働しない、そういった現状における、必ずしも満足した状態ではない中における改正という面もあるわけでありまして、我々一同関係者として、本法改正が非常に大きく我が国の物流という面で国民生活全体に貢献していく、さらには産業全体の発展にも寄与する、そういうことを祈っておるわけでございまして、ひとつよろしくお願い申し上げたい、そのように思うわけでございます。 さて次に、流通業務効率化基盤整備事業について若干お伺いしたいと思うわけでございますが、今回の法律改正によりまして、今申した事業というものができるようになる。それで、この事業に基づく認定ということを受けますと、具体的にどのようなメリットがあると考えていったらいいのでしょうか。
○政府委員(鹿島尚武君) 流通業務の効率化に資するために、共同配送センターといったような共同利用型の流通業務施設の設置とか、共同輸送を促進するための情報提供センター等の事業、こういったものをあわせて立地する場合に、流通業務効率化促進基盤整備事業を創設いたしまして、具体の主務大臣の認定というものを通じて必要な資金を借り入れる場合の債務の保証を受けることが可能になるというような措置を講じようとすることが目的でございます。この事業の実施に必要な資金に係ります日本開発銀行等の融資制度の活用も、こういった認定行為を通じて可能になってまいるわけでございます。
○石井一二君 先ほどちょっと触れたわけでありますが、話がもとへ戻りますが、知事認可というようなことになってまいりますと、私はある程度府県間の認可レベルにおける整合性というものがないと、行政の一つの統一性というものがないとうまくいかないと思うわけでございますが、全国知事会議等でこういった問題を、過去この法律を提案される過程において、また法案ができてそれが施行されていろいろな問題が実施されていく中において、議題としてこういったことを論ずる御予定があるのか、その辺をお伺いしたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 便宜私の方から申し上げさせていただきます。 そのような具体のお話は特に聞いてございません。 ただ、先生仰せられましたとおり、物流は大変広域化いたしておるわけでございまして、一つの県という土地の地域、範囲だけで語れるものかどうかという問題は確かにあろうと思います。 そこで、この御提案を申し上げております法律の中では、都市ごとに基本方針というものを知事が地域の自主性に基づいて定めるんだということにはもちろんいたしてあるわけでありますけれども、一方で、物流が広域化しているという状況にもございます。その立地等を含めて、どこにどういった形で立地をさせるのが周辺の都府県等も勘案をいたしまして一番適切かどうかというような視野も必要であろうかと思います。 また、この流通市街地法は、全面買収と申し上げましたけれども、都市計画の手法を通じて実施をするものでございますので、特別の建築制限とか土地の収用権とかいったような権限も伴うわけでございます。そこで、全国的なやはりこの面でのバランスを確保するということも必要であろうかと考えるところでもございます。 そこで、主務大臣が全国に一律の基本指針というものを定めまして、これにのっとって知事も流通業務施設の配置について考えていただくというようなことでこの法制を組み立てておるところでございます。そういった意味で、私どもも、全国的な視野で整合、連携がとれますように、主務大臣としての責任を果たしていく必要があろうかと思っております。今後、地方公共団体ともしっかりと連携を保ちまして進めてまいりたいというふうに考えております。
○石井一二君 終わります。
○委員長(梶原敬義君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、吉田達男君が委員を辞任され、その補欠として松本英一君が選任されました。
○中川嘉美君 私は、過日の十一次道路五計の質疑におきまして、高速道路の整備とかあるいは渋滞の損失コスト、さらには環境汚染の状況等について種々お尋ねをしたわけでございます。 その際に、特に問題であると思った点、それは都市化の進展とかトラック輸送量の増大、そして流通形態の多様化などが本来円滑であるべき都市交通を阻害しているその大きな要因であるということを改めて認識をした次第であります。 このような問題に対処するために、昭和四十一年にこの流通業務市街地整備法、これが大都市地域を対象として制定されたわけです。そして、二十七年ぶりの今回の改正であるわけですが、対象都市の拡大、流通業務施設の整備に関する基本方針の策定権限の委譲、こういった時代に対応した改正内容ですね。こういったことに関しては、一応評価はしたいと思っております。 ところで、この二十数年間が経過する中で、この流布法がどのような成果をおさめてきたのか、また交通混雑の緩和に役立ってきたのか、建設省の見解を伺っておきたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 現行法におきましては、おおむね人口四十万以上の大都市というものに着目をいたしまして、都心の区域で過度の流通業務施設の集中、あるいはそれを背景といたします交通混雑があるような状況を排除しようということで、都心部におきます。そういった流通業務施設を郊外にむしろ積極的に移転をしていただくというようなことを目的として実施をしてまいったわけでございます。 一方、流通の状態を私どもアンケートの調査等で見てまいりますと、都市内の物流全体の中で都市を通り抜けて次の都市へ行ってしまうという貨物が二分の一あるというふうにおおよそ言われでございます。そこで、こういうふうに通り抜ける貨物というものについては、当然そういった効果があっただろうというふうに考えております。 それから、残る二分の一の二分の一と申しますか、四分の一につきましては、都市内の業務施設から業務施設へという移動の形態でもございます。そこで、都市内の業務施設を周辺部に移転をいたしますれば、そういったものも合理化、効率化されるものというふうに理解をいたしてございまして、相当量の削減効果というものがあったのではないかというふうに理解をいたしております。 ただ、一方貨物の増というもの、自動車の増というものは当時と比べますと大変な増大が見られるわけでございます。そういった意味で、当時と比べて混雑が解消されていないのではないかというような御指摘もあろうかと思いますけれども、流適合理化、効率化のための一つの手法といたしまして、私どもこの流通業務市街地の整備に関する法律による措置をさらに有効なものにさせていただければということで御提案を今回改正の形でお願い申し上げでございます。
○中川嘉美君 御答弁によりますと、そのような方向性というか、渋滞が解消される方向に向かってきたのではないかということですが、必ずしも一〇〇%成果が上がったとは言い切れないようにも私には響くわけでございますが、現実にその渋滞の解消等が行われてないという実態、したがって、今の御答弁を踏まえてといいますか、今までの経験というものをさらに生かしながら、今後ひとつそのような解消に向かっていく努力を講じていただきたいというふうに思います。 今回のこの改正で、それでは今後どのような効果が出ると想定しておられるのか、このことについては通産、運輸、建設各省から簡潔で結構でございますので、ひとつ伺っておきたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 今回の改正の要点は幾つかございますけれども、その中で、まずもって対象都市を大都市から地方都市を含むように拡大をするということでございます。地方におきましても、貨物、自動車の増は近年著しいものがございます。そういった意味で、流通業務市街地の整備によりまして、地方におきましても効果の発揮というものを見ることが可能ではないかというふうに期待をするわけでございます。 とりわけ、地方の中心都市、それから大都市周辺の広域な利便性の高い都市におきまして、近年相当の業務施設の立地が見られております。その結果、自動車が渋滞する、交通の機能が低下をするというようなことも出てまいっておるように考えるわけでございますので、このような都市におきまして道路交通の円滑化、機能向上というものを図ってまいることを考えておるところでございます。 自動車交通の渋滞自体は実際にはいろいろな原因があるわけでございます。先ほど申し上げましたとおり、都市内の自動車交通の約半数が貨物の自動車交通であるというわけでございますので、この流通業務市街地の整備が道路交通の円滑化、流通機能の向上について相当の効果を持っていることを大いに期待をさせていただきたいというふうに思いますとともに、他の施策によりましてさらにこういった目標に向かって寄与することを期待をしたいというふうに思います。
○説明員(東澤聰君) お答えいたします。 今回の改正によりまして、地方都市を含めまして新たな流通業務市街地の整備が促進されることになります。したがいまして、これによりましてトラックターミナルあるいは倉庫などの物流拠点の整備、配置の適正化などが進みまして、交錯輸送の削減、共同輸配送の伸展等、物流の効率化に大きく寄与するものと考えております。このことがひいては流通業務の効率化あるいは道路交通の円滑化にもつながると、かように考えております。
○説明員(井上孝君) 重複を避けまして、私どもの観点からだけ申し上げさせていただきます。 まず、現行法におきましても卸売、特に中小卸売商につきまして非常に大きな便益をいただいているわけでございまして、既存の業務団地の相当の部分が中小企業であるという実績になっているようでございます。 また、今回改正の趣旨の一つとなってございます小売商あるいはメーカーの配送センターといったようなものもお認めいただくようになるということでございまして、小売商、御案内のとおりチェーンオペレーションということで全国に多数の店を展開をするということが非常にふえてきているわけでございまして、これをほっておきますと非常に錯綜した輸送になってしまうということで、物流効率化のための配送センターをお認めいただくということは非常に効果が大きいのではないかと思っております。また、メーカー、御案内のとおり工場がどんどん地方に出ていっております。したがいまして、消費地と生産地がどんどん離れているわけでございまして、消費地の近傍に配送センター、物流センターを設けたいというメーカーの希望が非常に高まってございまして、そういう観点からも非常に便益をお与えいただけるのではないかと期待をいたしているところでございます。 また、この中で特に流通業務効率化基盤整備事業ということで、いろいろな情報システム等を使いまして積載効率の向上等の努力も、先ほど御指摘をいただきました基盤基金と一緒になってやらせていただくわけでございますが、私どもエネルギー所管官庁といたしまして積載効率、運行効率の向上というのは、運用部門におきますエネルギー効率の向上ということでも非常に効果があるのではないかと期待をいたしておるところでございます。
○中川嘉美君 各省それぞれお答えをいただいたわけですが、大都市の渋滞、交通混雑そのものを解消するためにはトラック輸送に代表される輸配送システムの改善とかあるいは合理化がさまざまな形で行われてきたこともこれは事実であります。例えば、外国で使われているような大型トレーラーの導入であるとか、あるいは大規模なトラックターミナル、そしてまた高速道路の整備等が挙げられると思いますが、今挙げたものは流通拠点から流通拠点を結ぶいわゆる域間輸送に貢献するものであるというふうに思います。この流通拠点から各都市の内側の地域、すなわち域内輸送が小型トラックなどで行われるわけですから、いわゆる域内の交通混雑に拍車をかけるだけであって、配送効率は低下するという悪循環が出てくるのじゃないだろうかこんなふうに思います。 この流布法の改正がこうした流通拠点の集約化であるとかあるいは複合化、こういったものを伴う整備を促進したとしても、都心部の交通混雑の解消という点においては効果は余り望めないのではないだろうか、むしろ薄いのではないだろうかというふうに私は考えますが、その点はいかがでしょうか。
○政府委員(鹿島尚武君) 域内の交通のお尋ねであったかと思います。先ほども申し上げましたとおり、貨物の移動の状況を私ども承知しておりますのは、大体半分は都市を抜けて次の都市へ行ってしまうというスルーの交通であります。残った二分の一の半分というものが結局都市内の業務施設から業務施設へというふうに移動する、そして最後の四分の一というのは都市内で終わってしまうというようなものであろうというふうに理解をいたしております。 そういうことで大ざっぱな理解のもとに申し上げさせていただきますと、結局都市内へ配送される物の四分の一の部分につきましては、域内の交通と申してよろしいと思いますが、これを周辺部分に移転をするということになれば都市内の交通につきましてもそれだけ減るわけでございます。それから、都市の外ヘスルーで出ていくというものは当然周辺部に立地していただければ減るわけでございます。そういった意味で、私どもこの流通業務市街地法によります流通団地市街地の整備によりまして相当の効果を期待しておるところでございます。 そしてまた、流通施設を適切な位置に集約的に立地をこれから地方でもこの法律が改正されればできるようになってまいりますので、輸送の共同化の場というのが確保されます。そういたしますと、いろんな担当される方々が共同で仕事をしてまいりますので、効率化というものがますます進められると思います。 そしてまた最後に、流通業務を効率化するために投資をなさる事業者に対しましては、この法律の改正によりまして債務保証等の支援措置というものが出てまいります。これによりまして共同配送等を促進をいたしますから、都市内の輸送の低減というものにも寄与するというふうに理解をいたしてございます。
○中川嘉美君 今お答えいただいたような最終的な姿といいますか、それが本当にこのような形でおさまればこれは非常に理想的なわけですが、私が先ほど申し上げたようなことも一応想定されるのだということだけは一つ十分含んでおいていただきたいというふうに思います。 本法律案については四本の柱から成り立っているわけですけれども、これらについて若干伺いたいと思います。 まず、流通業務市街地の整備の対象都市、これを地方都市に拡大するという点ですけれども、今後発展が見込まれる地域における整備事業で往々にして起きる問題として、十分な調査であるとかあるいは検討がなされないままにエントリーだけを積極的に行って、事業そのものは挫折するというケースがあると思うのですが、こうした問題について何らかの懸念があるならば率直にお答えを願いたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 今回、法律の第三条に「基本指針」ということで主務大臣が定める事項がございます。第二項に掲げてございますけれども、「流通業務施設の整備に際し配慮すべき重要事項」ということで、具体的にそういう都市を指定して施設の整備を行うという具体の行為につきましては当然一号、二号、三号の中に書いてあるわけでありますが、四号に特に地域の振興計画との調整といったような事項を配慮事項として掲げさせていただきたいと考えております。 これによりまして、地方の方で知事さんが第三条の二で「基本方針」という形で都市を指定する際にいろいろなことを考えて選定をしていただくというようなことで具体に物事を進めていただきたいと考えております。現に過去の経緯におきましても、こういう流通業務市街地を選定する場合につきましては相当準備を入念にしていただいているように私ども承知をいたしております。
○中川嘉美君 現行制度において主務大臣が対象都市を定めることになっているわけですが、その中で北九州市だけはこの基本方針のみで指定された昭和四十五年以来何もなされていない状況となっているわけで、これはどのような理由から生じた問題なのか、指定方法に問題はなかったのか、また今後の教訓となったことがあればそれも含めて御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 現在、現行法に基づきまして、十五の都市につきまして基本方針が主務大臣により定められております。そのうち十四につきましては二十二の流通業務地区を都市計画決定いたしまして、そのうち二十一の地区については流通団地を都市計画決定し事業を行っておるわけでございます。 ただいま仰せられました北九州市につきましては、基本方針を策定した後まだ整備に結びついていないということでございますけれども、その理由につきましてつまびらかにいたしておりません。いろいろ経済情勢等諸般の変化に伴うものであろうかと思います。大変規模が大きいものでございますので、用地の入手というものにもいろいろ腐心をしなければいけないと思います。あるいはまた、それをその後分譲を受ける、そして具体の事業として実施をするということにつきましても事業者の方、景気との関係、いろいろあろうと思いますけれども、そういった状況を踏まえてこういう結果になってしまったんではないかというふうに推察をいたします。
○中川嘉美君 その理由がつまびらかでないということですけれども、やはりこれは将来を展望する意味においても、当然この理由そのものがどういうところにあったのか、しっかりと確認をしておく必要があるのじゃないかと私は思います。 今御答弁いただいた中に関係しますけれども、この基本方針を検討中の都市が十五都市に上っているわけですけれども、その後の検討状況はどんなふうになっていますか。
○政府委員(鹿島尚武君) 流通業務団地と申しますか、この法律に基づかずに流通業務施設を集約化して立地をさせるという手法は、区画整理でこれを実施するなどいろいろ方法が実はございます。そのためにこの法律によるものだけにこだわるわけにもいきにくいように思うわけでございます。そこで、残った十五の都市につきまして何もしていないというふうには考えておらないわけでございまして、流通の合理化に対しましていろいろな施策をそれぞれの立場から講じていただいているというふうに考えております。
○中川嘉美君 私が質問したのは、別に何もしていないじゃないかという角度で申し上げたのじゃないわけで、その辺検討中であるならば、ひとつそれを一つずつ明らかにしていくべきではないかという意味でちょっと今伺ったわけです。 それでは、日本道路公団からおいでいただいておりまして、大変御苦労さまでございます。 この流布法の整備の一環として、昭和五十年代前後から日本道路公団が高速道路トラックターミナル、これを建設して、そしてまた管理をしてこられたわけですが、先ほどもちょっと実はやりとりがあったようでございますが、道路公団お見えなので、この事業の今日までの経緯と、それから改めてこの累積収支、伺っておければと思います。
○参考人(太田利雄君) それではお答えいたします。 まず、トラックターミナル事業の経緯でございますけれども、自動車輸送の効率化とか物流の近代化とか、こういうものを推進いたすために、高速道路の整備にあわせまして、主要なインターチェンジの周辺にトラックターミナルあるいは貨物保管施設とかトレーラーヤードとかございますけれども、これらの高速道路関連施設の計画的な整備を図る必要があるといたしまして、昭和四十九年に日本道路公団法が改正になりまして、公団がトラックターミナル等の施設の建設及び管理を行うことができるということとともに、これらの業務を行うことを主たる目的とする事業に投資することができるというような改正がございました。 このトラックターミナルの整備の手法といたしましては、高速道路の整備の時期にあわせまして、公団が用地を取得し造成を行いターミナル会社に貸し付けまして、会社は施設を建設してこれを運営するというようなことになっております。公団といたしましては、高速道路ターミナル敷地といたしまして十一カ所の用地を取得したわけでございますけれども、二回にわたるオイルショックとか、それから運輸会社の専用ターミナル志向がございまして、高速道路のターミナルに対する需要というものが当初予想したほどはなかったということは事実でございます。十一カ所のうち六カ所の営業は断念いたしまして、仙台南、郡山、金沢、鳥栖、熊本、五カ所のターミナルを現在運営中でございます。 経営状況でございますけれども、公団が出資しているターミナル会社は三社ございます。東北高速道路ターミナル、北陸高速道路ターミナル、九州高速道路ターミナルという三社に出資しております。東北高速道路ターミナルにつきましては郡山と仙台南、北陸高速道路ターミナルにつきましては金沢、それから九州高速道路ターミナルにつきましては熊本と鳥栖を運営しております。各トラックターミナルの経営状況でございますけれども、九州のトラックターミナルにつきましては、五十七年から経常損益が黒字になりまして、恐らくこれは平成四年度には累損が全部ゼロになるだろうという見通してございます。それから、金沢と東北トラックターミナルにつきましては、六十一年から経常損益が黒字になってまいっております。これについても今後とも努力していきたいなと思っております。
○中川嘉美君 例えば、西宮北トラックターミナルなどは五十四年に設置しようとしたけれども、現状では開業に至らず、六十一年度、法人解散となっていますね。この辺の経緯はどうなんですかね。
○参考人(太田利雄君) 事業のいわゆる利用状況をいろいろ調査した結果、やはりなかなか黒字が見込めないということで事業を廃止いたしました。需要予測の精査ということだと思います。
○中川嘉美君 先ほどの御答弁の中にもありましたように、需要が見込めなかった、そういったことが収支状況がよくなかったという以前の状況かもしれませんが、構想はよかったのだが現実は厳しかったということであってはならないのじゃないか、やはりそこら辺は認識の甘さというのがあったのじゃないかと私は思うわけで、経済変動による物流の変化とか、あるいは道路整備のおくれがあったなど、経営を悪化させる要因は確かにあったはずですね。しかも、一般企業は物流コスト削減のために心血を注いでいるというわけでありまして、十分な需要予測調査をして経営悪化が見られた場合には柔軟にこの見通しをするのが私は当然じゃないだろうかというふうに思います。 この流布法の改正に伴って立地希望をする地域が少なからずあると思いますけれども、十分な調査検討をする体制は整っているのかどうか、この辺についてもお答えをいただければと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 今回の法律の過程で、先生仰せられますようなものにつきまして具体に検討してもらうということを考えております。
○中川嘉美君 今までのやはり経験を踏まえて、これを生かして十分な需要予測調査というものをされることを当然のことながら要望しておきたいと思います。 次に、道路整備との関連で伺っておきますが、流通業務地区の立地は、輸送効率との関係で大きな制約を受けるはずであります。その意味で、業務地区の選定は道路整備とセットで行われなければならないはずですけれども、この辺の連携はうまくとれるように工夫されているのかどうか。例えば十一次道路五計において何らかの形で取り上げられているのかどうか、この辺を伺っておきたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 道路の側面からお答えを申し上げさせていただきたいと思います。 道路の長期構想というものを定めてございます。御案内のとおりでございますけれども、おおむね二十一世紀の初頭を念頭に置きまして考えているところでございます。 これでまいりますと、三大都市圏、そして地方中核都市等を重点にいたしまして、全国で約七十カ所の広域物流拠点と高規格幹線道路等の一体整備を行うことを目標といたしてございます。これをさらに砕いた形で十一次の道路整備五カ年計画の期間内におきましては、三大都市圏等物流施設立地ニーズの高い地域を中心といたしまして十カ所の事業に着手することを計画いたしております。具体の整備の考え方につきましては、道路審議会からの御答申もあり、新たな手法というものを検討いたすところでございます。十一次の五カ年計画で計画している道路と広域物流拠点の一体整備で考えております事業につきましては、こういったいろいろな手法によりまして整備を進めてまいろうというわけでございますけれども、この流通市街地法の整備の手法というものもその一つとして考えてまいりたいというふうに考えております。 いずれにいたしましても、私ども流通市街地の整備を進める立場にある者と道路の方と十分調整、連携を保ちまして、しっかりと進めてまいりたいというふうに考えております。
○中川嘉美君 流通業務地区の最適地としては幹線高速自動車道のインターチェンジ周辺、市内中心部へのアクセスも容易なところとか、こういうところが考えられると思います。特に高速道路のインターチェンジの設置については、最近地元負担に基づくいわゆる開発インターの手法がとられるようになってきておりますけれども、そもそもこの開発インターとはどういう制度なのか、最近になってどうして地元負担による整備がクローズアップをされてきたのか、これらの背景を含めて御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(藤井治芳君) お答えいたします。 高速自動車国道、いろいろと計画を立ててやってきたわけでございますけれども、その後の沿線のいろいろな変動、そういう地域の状況に応じまして追加インターチェンジが欲しい、こういう御要望が出ているのが現状でございます。非常に数多くございます。 そこで、私ども追加インターチェンジについての一つの物の考え方としては、周辺地域における開発の動向とか道路網の見通し等を踏まえまして、インターチェンジは交通安全、交通工学から見たある意味の間隔なども当然勘案いたしまして、高速自動車国道法十一条の二項に基づきまして、国土開発幹線自動車道建設審議会で御議論いただきました。そして整備計画を変更いたします。そういう形できちっとした位置づけをした上で認められる、こういう形のインターチェンジという、そういう位置づけになっております。非常に多いものですから、やはり早く整備してほしい、こういう御要望に対して道路公団としても、今高速道路は御承知のように料金に対して厳しい利用者の要望の中で、建設費も用地費も含めて非常に高くなってきております。そういう中で、採算性を確保しながらやるということは非常に大変である、そういう中でまた追加インターチェンジのものまで含むということは非常に厳しいという状況から、どうしても整備がおくれがちになっているのが現状でございます。 そこで、早期に整備するためには、沿線における工業流通団地造成や都市開発事業などを行う土地開発公社、あるいは地方自治体が出資する第三セクター、こういったものがNTT資金の無利子貸し付け等を活用していただきまして、インターチェンジの整備に要する費用を負担していただく、こういう開発インターチェンジ方式を採用させていただいたわけでございます。これは六十二年の十月に道路審議会においても、今後民間活力を導入して追加インターチェンジをつくっていく、そういう制度として開発インターチェンジ制度を大いに活用しなさい、こういう御答申もいただいているところでございます。 そこで、現在、整備の整った約三十カ所が整備計画として載っております。既にそのうちの四カ所は開通をいたして、もう供用いたしております。 今後ともこういう追加インターチェンジ、やっぱり土地の利用状況によってかなりの御要望もございますので、この開発インターチェンジ方式を活用させていただきたい、かように思っている次第でございます。
○中川嘉美君 ということは、今後この開発インターの方式に積極的に取り組むというふうに解釈してよろしいですね。
○政府委員(藤井治芳君) はい。
○中川嘉美君 その場合に地元に対して、先ほどもちょっとNTT資金の話がありましたが、何らかの財源的な優遇措置をも考えているかどうかということをお聞きしたかったのですが、その辺の優遇策というのは考えられますか。
○政府委員(藤井治芳君) 先ほどもちょっと触れましたけれども、こういう第三セクター、公的な、公益的な第三セクターをおつくりいただいた場合には、NTTのいわゆるA型というふうに俗称言っておりますけれども、無利子貸し付け等が可能でございます。そういうものを活用していただきまして、少しでも財政負担を軽減する中でインターチェンジの整備をする。もちろんインターチェンジでございますから、そのどこからどこまでをやるかというものの線引きというのは、個々のインターチェンジ、若干形態は、例えばトランペット型あるいはクローバー型等々、いろいろな形もありますし、その利用の仕方もありますので、ケース・バイ・ケースによって差がございますけれども、基本的にはこのような考え方で開発者側に御負担いただく、こういう形を使っているわけでございます。
○中川嘉美君 次に、改正案の二つ目の柱である基本方針の策定権限の都道府県知事への委譲についてですが、このような地方自治体への権限の委譲は時流に沿ったものであるという、そういうことで理解はできますけれども、今回新たに導入される国の基本指針は、そもそも必要なものかどうか、基本方針を各都道府県が定めることとした場合にどのような弊害が起きるのか、想定されるところがあれば、その御説明をいただきたい。
○政府委員(鹿島尚武君) 知事が基本方針を作成するに当たって、改正法の本法の目的に合致をした流通業務施設の整備に関する基本的事項を初め幾つかの事項につきまして国が基本的な指針というものを示す必要がまずもってあるわけでございます。特に流通業務施設の整備につきましては、五省庁の大臣が主務大臣でございます。それぞれの省庁が実施をいたします物流関連施策の立場から、流通業務施設整備に対する取り組みについて基本的な考え方を集約して明らかにするということが大変重要であろうかというふうに考えます。 また、定められます基本指針を公表いたしますと、流通業務施設の整備の基本的方向、そして流通業務市街地の整備の必要性といったようなものが広く一般の方々に理解を得られるものであろうかと思っております。それで、この流通業務地区に立地を具体になされる方々というのは、物流、卸売、小売、製造業、いろいろ御担当になる民間の事業者の方々でございますので、特にこういった基本的な考え方というものを積極的に御理解をしておいていただくということは大変重要なことであろうかというふうに思います。 そしてまた、基本方針自体は知事が決めるわけでございますけれども、主務大臣、五大臣に対しまして承認という形で後刻手続をとっていただくことになるわけでございます。そういった意味で、承認に当たっての基本的な考え方、これも明らかにされるというふうに思います。そして、主務大臣がこれまで国でこぞりまして基本方針を決めておったわけでございますけれども、物流が今日のように極めて広域化いたしまして、しかも全国的に普遍的な要素も多いわけでございます。そこで、国が一般的な指針を示すことによりまして、知事 の基本方針策定に当たりましての事務処理にも大変お役に立てていただけるものというふうに理解をいたしているところでございます。
○中川嘉美君 三つ目の柱ですけれども、流通業務地区内の立地規制の緩和ということで、新たにメーカー等の配送センターとかあるいは流通加工工場が加えられたわけですけれども、これはどういうふうな背景によるものなのか、また今後さらなる追加措置というものは考えられるかどうか、こういった点に関して業界あるいは団体等から何らかの要望が出ているかどうか、この辺はどうでしょうか。
○政府委員(鹿島尚武君) この法律の策定に当たりましては、私どもは都市計画中央審議会の方にいろいろ流通の現状、そしてこれからについて御高見も賜って作業を進めてまいったつもりでございます。 そういう中で、最近の状況でございますけれども、工場が地方へ移転をする、小売業におきましてチェーンオペレーションが広域的に展開をされる、消費者ニーズが大変多様化してまいりまして多頻度、小口配送といったものが増加をしているといったようないろんな状況が出てまいっております。そういった中で、製造業、小売業は輸送の効率化を図ると同時に物流のコストを削減したいということで、みずから配送センターを設置いたしまして仕分け業務等を自社で行うという動きが昨今の状況でございます。 これらの配送センターというのは、貨物の積みおろしの施設、倉庫、荷さばき場等の物流施設とそれを管理する事務所によって構成されるものでございますので、実質的にはその機能と申しますと卸売業者の配送センターと変わらないわけでございます。そこで、貨物自動車の出庫、入庫という回数も多くなってまいりましょうし、この法律の目的にかんがみますと、流通業務地区に集約して立地を図っていただくということが適当であろうかというふうに考えたわけでございます。そこで今般、製造業、小売業につきましても配送センターを設置するということを考えたわけでございます。 また一方、最近の状況ですと消費者のライフスタイルの多様化から商品の高度化、多様化が進展をしておるわけでございます。消費者のニーズに応じて商品の包装をする、詰め合わせをする、切断をする、組み立てをするといったような、流通過程におきます簡易な流通加工というものがやはりふえてまいろうというふうに思います。一方、従来主に小売業者が対応してまいりましたこういった流通加工というものは、都市部における作業スペースが不足をしてまいっております、あるいは物流コスト意識の高まりもあろうかと思います、卸業者がその業務の多くをそこで担う場合が多いわけでございます。この改正におきましては、現在そういう意味から限定的に立地が認められていない流通加工の用に供する工場を実情に合わすようにふやしていきたいというふうに考えておるところでございます。 こういった施設の拡大につきましては、地方公共団体、関係業界からの意向もございます。現時点で必要とされる緩和措置を行おうというのがこの改正をお願い申し上げている趣旨でございます。
○中川嘉美君 最後の柱は、流通業務効率化基盤整備事業の新設であります。 この事業を行う者に対する産業基盤整備基金の債務保証、これは先ほども御論議が交わされていたようであります。この事業は物資の輸配送の共同化を促進することになると考えますが、その効果に関しては若干の疑問を感ぜざるを得ないと私は思っております。共同配送ということは以前から言われておりまして、各企業においても物流コストの固定費部分が低く抑えられるものならば共同化は実現したい、こういうことになるかと思います。 今日においては物流は企業の重要なビジネス戦略でありまして、企業間の競争手段として心血を注いでいるわけであります。これは、例えばの例ですけれども、二トントラックにティッシュペーパーをいっぱい積んでも、商品価格は二十万か三十万か知りませんが、大体そんなものだろうかと。高級な呉服であれば一億ぐらいになる。同じ二トン車でもですね。おのおのの商品のコスト負担というのは大きく違いますし、物流コストに対する考え方、こういったものも大きく違ってくるわけです。まして方向が一緒だからといって冷凍食品と呉服とを一緒に積むということもちょっと考えにくい。これは極端な例ですけれども。 さらに、景気の後退による荷動きの鈍化が共同化への期待感を薄くする原因ともなっている上、現在共同配送を行っている企業も採算ラインぎりぎりの状態というケースも多いわけです。ただ、共同化そのものについては、厳しい環境ではあるけれども、その有効性についてはやはり期待も大きいということはこれは否定はできないだろう。 そこで、先ほどの産業基盤整備基金による助成策の実施を含め、共同輸配送への今後の見通しについての御見解を承りたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 流通業務効率化基盤整備事業と申しますのは、共同配送センター等の共同利用型流通業務施設の設置というハードの面、そして二つ目に共同輸送を促進するための情報提供センター等の機能を営んでもらう事業というソフトの面、これをあわせて持ってもらうという事業でございます。これを通じまして、トラック輸送の効率化等によりまして流通機能の向上、円滑化が図られまして一層効果的な流通業務市街地の整備が図られるものと私どもは考えております。 こういう事業に対しまして産業基盤整備基金によりまして債務保証等の助成措置が行われることとなるわけでございます。これによりまして事業の促進が相当図られるだろうと考えると同時に、今後は流通業務市街地におきまして輸配送の共同化というものを、いろいろ先生仰せられました問題もございましょうけれども、そういったものも進められるものというふうに考えております。
○中川嘉美君 時間の関係で次へ進んでいきます。 現在のこの用地難を考慮に入れますと、住居系、商業あるいは業務系というのですか、これらと隣接するような形の複合機能型の流通市街地というものも考えられるのではないかと思います。この点で、トラックターミナル等の施設は住民サイドから見ると迷惑施設と受け取られる可能性が大きいわけです。実際、騒音とか振動、排気ガスそして交通事故の危険性というものが十分に考えられる。そこで、地域振興整備公団がこのような整備事業を行っているようですけれども、周辺住民に対する配慮は具体的にどのようになされているか、また建設省として何らかの指導指針というものを定める意思があるかどうか、伺っておきたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 先生仰せのとおり、大量の貨物自動車等の発着が見込まれる流通業務市街地につきましては周辺の環境に十分配慮しなきゃいけないということは私も本当にそのように思います。 この点につきましては、法律改正の中で、主務大臣が定める基本指針というものがあります。具体的には第三条の「基本指針」の第二項の第四号に「流通業務施設の整備に際し配慮すべき重要事項」というのがございます。この中に環境の保全に配慮する旨定めるということを予定いたしております。それからまた、知事が定める基本方針、第三条の二でございます、この中でも「流通業務施設の整備に際し配慮すべき事項」において、必要に応じ環境の保全について規定をするようにということを定めることを考えております。 基本方針自体が、その策定につきまして流通業務地区を都市計画決定するに際して所定の手続を経て土地利用上適切な位置にこれを定めるということになってございますので、都市計画の一連の手続の中で、つまり都市計画決定する手続の際には公聴会あるいは説明会といったような形で住民の御意見を聴取させていただきますし、案の公告、縦覧を行いますし、意見書の提出も認められておるところでもございます。あるいはまた、都市計画地方審議会にお諮りをして御意見も承るということにもなっております。 そういった意味でこの法律、そしてまた都市計画の手続の中で十分近隣住民の方々への配慮を含めまして環境保全の方にも配慮して進めることが可能であろうかというふうに考えております。
○中川嘉美君 今おっしゃったこの都市計画中央審議会のことでちょっと伺いますが、これは環境庁になるかと思います。 この審議会の答申においても、「ガソリン車に比べ、単位走行当りの窒素酸化物排出量の多いディーゼル車の占める割合の高い貨物車の増大は、環境への負荷を増大させている」、このように書いておりまして、実際、環境庁の報告においても、平成元年度、ディーゼル革の割合が六四・九%で、昭和六十年度と比較しますと一四・六%も上昇しているということになっております。経費の関係上このような傾向となることはいたし方ない側面もあるかとは思いますけれども、NOx削減法施行によって今後どのような効果が具体的にあらわれてくるものか、環境庁から御説明をいただければと思います。
○説明員(鈴木安次君) お答え申し上げます。 ただいま御指摘ございましたように、大都市地域においてディーゼル化の進展あるいはディーゼル車の中でも直噴化が増加する、さらには自動車交通量の増大というような要因から二酸化窒素による大気汚染がなかなか改善されない状況にございます。このような状況にかんがみまして、昨年、自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法というものが制定されております。 この法律におきまして、ディーゼル化あるいは直噴化の進展に歯どめをかけるため、車両総重量の区分ごとにより低公害な車種へ代替を求めるいわゆる車種規制を実施することとしております。この車種規制の対象となるトラック、バス等がこの対象地域内におきましておよそ二百七十八万台ほどになりますが、このほとんどすべてが平成十二年度までに基準適合車に代替されるものと考えております。
○中川嘉美君 平成四年の五月二十日の本院の環境特別委員会におきまして、窒素酸化物削減法に対する附帯決議がなされております。 その中で、「二酸化窒素に係る環境基準の早期達成を実現するため、環境に配慮した自動車利用のあり方について、自動車の製造業者、運送業者等を含めた国民的コンセンサスを得るための方策を確立すること」、このようにうたわれているわけですが、実際東京都などを初めとして熱心に環境対策に今取り組んでいるところもあるわけですけれども、国としてこの附帯決議に盛り込まれた内容について具体的にどのような形で取り組んでいかれるか、御説明をいただきたいと思います。
○説明員(鈴木安次君) お答え申し上げます。 環境に配慮した自動車利用のあり方について国民的コンセンサスを得るということで、このためには運送業者、製造業者等の事業者を含め国民一般に広く指導あるいは広報、啓発を行うことが必要であると考えております。このため、もう既に本年の二月九日でございますが、運送業者等の事業者に対しましては自動車NOx法に基づきまして事業所管大臣から自動車使用合理化指針が出されておりまして、今後この指針に基づいてきめ細かな指導がなされるものと考えております。 また、広く一般に対しましても、これ例えば一例でございますが、昨年十二月に公害健康被害補償予防協会、これは環境庁の外郭団体でございますが、これに環境庁が編集協力をしまして、大気に優しい運転マニュアル、こういうようなパンフレットも発行しておりまして、今後もあらゆる機会をとらえまして環境に配慮した自動車利用のあり方について国民的コンセンサスを得るための指導あるいは広報、啓発を行っていくこととしております。
○中川嘉美君 時間が参りましたので、最後に大臣に伺いたいと思います。 まずできることから始めるという意味で私はこの改正案の趣旨に賛同するものでありますけれども、環境問題それから労働力不足等、将来にわたって解決すべき物流業界の問題について、建設省を初め関係各省庁が連携をとって国を挙げてこの課題に対処する必要があるというふうに私は考えますが、最後に大臣の御所見を伺って質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(中村喜四郎君) 今回の法律の改正につきまして、流通業務市街地の整備は都市全体における流通業務施設の立地及び機能、さらに適地への誘導及び設備について関係省庁が相互に協力して進めていかなければならない、このような観点から本法では主務五大臣が協力して整備を進めていくことにしております。 御指摘をいただきましたように、その中で特に環境、エネルギー対策、技術開発の推進あるいは物流の効率化あるいは物流関連社会資本や物流拠点の整備、こうした問題は関係省庁等広範囲にまたがっておりますので、総合的な物流施策というものに綿密な連絡をとりながら取り組んでいきたい、このように考えております。
○中川嘉美君 終わります。
○山田勇君 質疑の中、二、三重複するところがありますが、重複したところは御簡潔に御答弁いただいて結構でございます。 まず初めに、流通業務市街地整備法の制定後の経過についてお伺いをしておきます。 この法律は、昭和四十一年に制定され今日に至るまで改正されていないわけですが、もちろん周辺の関連する法律の見直しに伴う改正はありましたが、この法律自体の見直しはなかったわけであります。この三十年足らずの間に流通を取り巻く社会状況は大きく変化し、例えばコンビニエンスストアや宅配便のような業種が大きく伸び、また、かんばんシステムのような生産方式が採用されるに伴い物流に対する要請も変わってまいりました。それにもかかわらず、今日に至るまでこの法律の見直しがなされなかった理由をまずお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 先生仰せられましたとおり、この法律は昭和四十一年に制定をされまして、東京、大阪その他大都市において流通業務市街地の整備を進め道路交通の円滑化を図ろうということで、それなりの所期の効果を上げてきておることというふうに理解をいたしております。 一方、先生仰せられましたとおり、近年の自動車交通につきまして見てまいりますと、物流量全体につきましても昭和四十年ごろと比較しますと輸送トン数で約二・六倍、輸送トンキロ数で約三倍に増加をいたしております。そしてまた、自動車が分担をするこの貨物の輸送量につきましても、トンキロベースで昭和四十年当時は二六%、今日では五一%というような状況も出てまいっております。 一方、ユーザーの方のサイドから時間を指定して配達をお願いする、あるいはまた小口化、多頻度化するというようなことで、自動車交通というものはますます増大の兆しを見せておるところでございます。そしてまた、先生仰せられましたとおり、メーカーそしてまたコンビニエンスストア等におきましては配送センターというものをみずから持つことによりまして合理化を図ろうというような動きも大きくなっておるのが昨今の状況でございます。 こういったいろいろな都市内の重要な施設でございます流通業務施設につきまして、昨年、どうあるべきかということで都市計画中央審議会の方にもお諮りし答申をいただいたところでございます。流通業務市街地の整備に関する法律というのは、この流通業務施設の整備の手段の一つであるわけでございますけれども、そういった貨物の輸送等を伴う経済社会情勢の変化に応じまして私どもこの法律の改正を今しなければということで答申もちょうだいをしたところでございます。 とりわけ、現行法で法の対象としております大都市以外の地方都市、あるいはまた高速道路のインターチェンジ周辺におきます広域利便性の高い都市などで、この法律を活用して流通業務市街地の整備を行いたいというような御要請を地方からもちょうだいをいたしております。そしてまた、既存の流通業務市街地につきましては、整備完了後二十年以上を経まして、時代のニーズに合った施設整備の内容というものをやりたい、そのためには法律が改正されることを望むという御要請もございます。流通業務施設の無秩序な立地、これから発生する自動車交通によりまして都市計画あるいはまた都市交通上の問題というものが大変顕著になってきているということも申し上げてよろしいかと思います。 運輸省、通産省等の関係省庁におきましても、物流の現況を改善するための諸施策を実施している中で、この法律によります流通業務施設整備を物流に係るインフラ整備の一環として推進をする緊急の課題として位置づけをなされております。 こういった状況の変化、そしてまた各機関からの問題提起、御要請も受けて、今般この法律案を提案させていただいたところでございます。
○山田勇君 次に、基本方針の策定についてでありますが、基本方針の策定権限の都道府県知事への委譲、いわゆる地方自治体への権限の委譲はまさに時代の要請に合致するものとして評価できるんですが、地方ごとの基本方針の策定権限が主務大臣、すなわち国にあるという法制がなぜ現在まで残っていたのか、またこのような法の規定がほかにもまだ例があるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 現行法におきまして、流通業務地区の指定等の前提となります業務施設の整備に関する基本方針、これを大臣レベルで決めるということといたしておりますのは、当時の法制定過程等から考えますと幾つか背景がございます。 一つは、流通業務施設の立地、機能に関しましては、その施設の性格から一つの都市の範囲を超えて、さらには一つの都府県の範囲を超えて広域的な視点から検討する必要があるということでございます。 二つ目、法制定時の経緯から、東京、大阪の過密問題対策の一環といたしまして位置づけがなされまして、国としての関与のあり方について考えられていたところであります。 三つ目、法制定時は都市計画としてこの事業が実施をされるわけでございますが、都市計画決定権限が都市計画法改正前でございましたので建設大臣にあったというような背景があったものと思われます。 しかしその後、四十三年でございますが、新都市計画法が制定をされました。そしてまた、都道府県知事または市町村が都市計画を定めるということにされまして、町づくりに関することのうち広域的な事項、根幹的な事項等につきましては知事が一体となってこれを決めるという、むしろ例外的なものを除きまして市町村が都市計画を定めるという原則が都市計画法で定められたところでございます。 また、この流通業務団地の整備は地方公共団体が主体となって進めるのが一般的でありますけれども、流通業務市街地の整備を地域のニーズに応じ機動的に進めるために基本方針策定の段階から知事が主体となる方が適切と考えられるがために、基本方針の策定主体を今回知事とする改正を行わせていただこうと考えているところでございます。 本法につきましては、制定以来本格的な改正の機会はなかったわけでありますけれども、策定主体の変更につきましても抜本的な改正というものを今般やらせていただくことを考えておるところでございます。 主務大臣が基本方針を定めるということといたしております立法例はいろいろございます。都市計画関連法令の中では、古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法、内閣総理大臣が歴史的風土保存地区、保存計画というものを定めます。次の例でありますが、明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に関する特別措置法、こういった例がございます。
○山田勇君 次に、全国一本で基本的事項を定めるいわゆるこの国の基本指針について、これがどのようなものかいささか疑問を感じるんですが、各自治体が定める基本方針に対する無用の介入ではないのかなという点を懸念いたします。これでは現行法で主務大臣が基本方針を策定することとしているのと内容的にはほとんど変わらないんではないでしょうか。基本指針を主務大臣が決め、その上で基本方針についても主務大臣の承認を要するというのは、地方に対して国の介入が強過ぎるんではないかなと考えますが、その点いかがでしょうか。
○政府委員(鹿島尚武君) 御提案申し上げております法律の中で、知事が定める基本方針につきまして主務大臣の承認を要するというふうに考える必要性でございます。 まず一つは、物流と申しますと極めて広域的なものでございますので、こういった広域的な政策課題に的確にこたえるために、国レベルで流通業務施設整備に係る政策の基本的な方針といったものを具体の都市レベルでの流通業務市街地整備に反映させる必要があると考えるところでございます。御案内のとおり、五省庁でこの法律を所管しているところでございますし、各省庁の施策が物流というものを担当しているわけでございます。 二つ目でございますが、都道府県の区域を超えて広域物流の機能を的確に発揮させるという観点からやはり広域的な調整が必要であるということでございます。一つの県の中にとどまらずに、隣接の県にもちろん影響が及んでまいることは必定であろうかと思います。 第三番目は、この法律によりますと、都市計画の手法を使って団地を造成してまいります。そういうことになりますと特別の建築の規制、あるいはまた流通業務地区と定められた地域につきまして団地を造成していくということになりますと、全面買収の方式とは申せ、土地収用という強い権利制限を伴う手法が準備されておるわけでございます。そこで、こういった権限を地域間で公平を欠くことのないように全国的なバランスの面からやはりチェックする必要があろうというようなことでございます。 いろいろの視点から、今般基本方針を知事が決める場合に主務大臣の方へ承認を求めていただくようなことになったわけでございます。そうは申しましても、地方公共団体が主体的に流通業務施設の整備に取り組めるように基本方針を知事が策定いたすわけでございますので、基本方針の承認に当たりましては、その意向を最大限に尊重いたしましてよく相談をしながら進めてまいる所存でございます。
○山田勇君 そこで、実際には基本指針が各都道府県にとって必要な指針となるか否かはそこで定められる内容いかんであると思います。この基本指針は改正案によりますと国が定めることとなっていますが、これを政令事項としないで主務大臣が定めることとしたのはどのような理由からでしょうか。
○政府委員(鹿島尚武君) 流通業務施設の整備に関する基本指針につきましては、流通業務施設の整備の基本的な方向、進め方につきまして国として、五省庁関係をいたしてございますが、基本的な認識を示すわけでございます。知事が対象都市を選定する際のガイドラインを示すと同時に、知事が基本方針を定める場合の指針となるような一般的な留意事項を定めるものでございます。こういったような内容にかんがみますと、政令により定めるよりもよりわかりやすい表現によりまして説明を加えながら主務大臣が具体に決めていく方が適切だと考えたわけでございまして、他の立法例におきましても同じような定め方の例がございます。
○山田勇君 この基本指針が都道府県知事の定める基本方針を過度に拘束するものとならないよう強く要望しておきます。 それと、第三条の流通業務施設の整備に関する基本指針のところの五項ですが、「主務大臣は、情勢の推移により必要が生じたときは、基本指針を変更するものとする。」となっておりますが、「情勢の推移により必要が生じたとき」とはどういうときを想定されますか。
○政府委員(鹿島尚武君) 種々な場合が予想されると思いますけれども、産業構造が大きく変化をした、あるいはまた新たな交通システムが実現をしたというようなことによりまして、流通業務施設の立地の動向とか貨物自動車交通の様相が大幅に変わるような場合、こういったものを想定いたしております。
○山田勇君 次に、この基本方針についてでありますが、主務大臣が基本方針の承認に当たって自治大臣の意見を聞くこととなっておりますが、これはどのような点について意見を聞くのか、また意見を聞いた結果、主務大臣が承認を見送るといった事態も起こり得るのか、もしそれがあるとすれば自治大臣は実質的に基本方針の承認権者ということになりますが、自治大臣が主務大臣に入っていないのはこれはどういうことでございましょうか。
○政府委員(鹿島尚武君) この法律を適用いたしまして流通業務市街地の整備を行う場合には、その都道府県にとりまして、あるいはまた市町村にとりまして、行政、財政上かなり影響が生じることが予想されるわけでございます。 そこで、現行法におきましても基本方針を定める段階であらかじめ自治大臣の意見を聞くというような規定になってございます。今回改正案におきましては、基本方針の策定主体自体が都道府県知事に委譲されるわけでございますけれども、主務大臣の承認にこの基本方針策定の際に係らしめていることに伴いまして、現行法と同様の考え方によりまして主務大臣が自治大臣の意見を聞くということを規定させていただいておるところでございます。 主務大臣の承認の見送りというようなことにつきましては、事前に十分調整を図りながら私ども手続を進めさせていただくように考えております。とりわけ五省庁にまたがりますので、私ども建設省の方で窓口の実務をやらせていただくというようなことで、各省と調整を図りながらそごのないようにやってまいりますので、実態上は先生仰せられましたような事態にはなり得ないと理解をいたしております。
○山田勇君 次に、大阪における流通業務市街地の問題についてであります。 「大阪市についての流通業務施設の整備に関する基本方針」は昭和四十一年十二月に決められておりますが、その時点において大阪市では既に都心の区域に流通業務施設が過度に集中し、流通機能の低下と自動車交通の渋滞を来しました。この基本方針の中では、大阪市及びその周辺の地域における物資の流通量が大幅に増加し、おおむね十年後には約二・五倍前後になると見通しを立てていました。しかし、実際には昭和四十一年当時から現在に至るまでの貨物輸送量はどのような推移をたどってきたのか。大阪市の基本方針も法律と同様にその後改正されていないわけでございますが、策定時における物流量の見通しに誤りはなかったのかどうか、その点をちょっと伺っておきたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) 運輸省の調査によりますと、貨物輸送量の推移につきまして大阪市そして周辺の地域につきましては、例えば大阪府内の自動車による輸送量を見た場合に、昭和四十年の一・八億トンから五十年に丁三倍の二・四億トン、平成二年には一・七倍の三億トンとなっておるわけでございます。この限りでは御指摘の昭和四十一年に定められました基本方針において推計しております数値、おおむね十年後に約二・五倍との見通しには達していないことになるわけでございます。 一方、国全体の貨物輸送量につきましては、昭和四十年の二十六億トンから昭和五十年に一・九倍の五十億トン、平成三年には二・六倍の六十九億トンに達しているわけでございまして、物資の輸送を伴う貨物自動車交通量も平成二年には昭和四十六年の約二倍ということになっております。 こんなことを考えていきますと、大阪について見てまいりますと物資の流通量がそれほど増大しているわけではないわけでありますけれども、以上のような全国的な物流量の増大、物流の広域化、貨物交通の増大等、大都市のみならず地方都市においても流通業務市街地の整備が必要とされる理由をここに見出すことができるわけでございまして、今回の法改正はこういったことでお願いを申し上げさせていただいております。
○山田勇君 資料によりますと、大阪南港複合ターミナルは流布法に基づかないいわゆる流通施設でありますとのことですが、そこでとられた整備手法は開発許可、流布法以外の全面買収事業、公有水面埋立事業と、多岐にわたっております。これらの手法がどういうものなのかについて、まずその概要を説明を願いたいと思います。 あわせて、流布法によらない形で流通センターの整備が全国でも多数行われておりますが、そのような手法が可能であったこと、あるいはそのような手法をとらざるを得なかったことをどのように評価しておりましょうか、その点をお答えいただきたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) お話のございました大阪南港複合ターミナルは、公有水面埋立事業によりまして整備をされ、土地が造成されました後、開発許可を受けて物流拠点としての開発が行われたと伺っております。 公有水面埋立事業は、都道府県知事の免許を受けまして一定の事業者が公共的な目的のために埋め立てを行うものであります。開発許可は、都市計画上一定の開発行為を都道府県知事の許可に係らしむるものであります。このほかにも流通業務団地造成事業によります全面買収方式以外の方法といたしまして、都道府県等が任意に用地を買収して物流拠点の開発を行うケースもあるわけでございます。流通業務に関する施設が集約化して立地しているという意味におきまして、これを団地というふうに申し上げることができるのでございますれば、全国的にさまざまな手法で物流拠点が今日まで整備を進められております。 本法によります流通業務市街地整備につきましては、都市計画の手続によりまして建築の規制を実施をする、そして将来にわたって流通機能の維持が図られるようにという、そういう土地利用の規制がなされるところに意味があるわけでございます。そしてまた、事業の実施に当たっては地方公共団体等責任のある人が主体となってもらうというようなこともあります。あるいはまた、用地を提供していただくような方々に対しましては五千万円の特別控除ということで所得税法上の特別の措置もございます。こういったことで、比較的に用地取得に当たりまして理解が得やすいのでないかというふうに私ども理解をしておるところでございます。 私どものこの提案を申し上げております流通業務市街地の整備に関する法律によります流通市街地の整備につきましては、任意の開発事業を初めといたしましていろんな手法による物流拠点整備というものがあることを否定をしているわけではないわけでございますので、いろんな整備手法と相まちまして物流施設の整備をさらに進めることができればよろしいのではないかというふうに思います。
○山田勇君 最後の質問になります。 そういう形で大阪南港複合ターミナルの件、聞きました。これは大阪の市内のど真ん中に花卸市場がありましたものですから、そこが混雑してどうしようもないのでこういう法律に適用されるまでに独自でやったんだということです。それについて建設省はいい意味でそういうのは認めていっているということですね。 大阪南港複合ターミナルの場合は、流布法の指定都市である大阪市においても、しかも大阪市の出資に基づいて整備されたものであります。このことはやはり流布法の基本方針の策定権限を国が持っていたことによって地方の独自性を打ち出しにくかったのではないかと推測するわけであります。その意味でも、今回の改正によって基本方針の策定権限が知事に委譲されるといたしましても、その承認に当たりましては地方の自主性を尊重されるよう、重ねて要望しておきます。 大臣の決意を伺って、私の質問を終わります。
○国務大臣(中村喜四郎君) 御指摘をいただきましたように、今回の法改正におきまして、基本方針の策定主体を主務大臣から知事に権限を委譲することになったわけであります。この際、物流自体は本来広域的なものであり、都道府県の区域を越える観点から調整が不可欠であること、さらに本法による手法は強い権利制限を伴うものであり、そのときの採用については、全国的なバランスを欠くと不適切であるということ等から主務大臣の承認を要するとしているものであります。 しかしながら、先生ただいま御指摘をいただきましたように、今回の法改正の趣旨の一つは、地方公共団体が主体的な流通業務市街地整備に取り組むということができるようにすることが必要でありますので、承認に当たりましては地方公共団体の自主性を最大限尊重するように配慮していきたい、このように考えております。
○山田勇君 ありがとうございました。
○上田耕一郎君 流通業務市街地整備法が初めにできたとき私ども反対していたんです。当時の反対理由は、公的資金で物流拠点のインフラ整備を行うことは大企業サービスの拡大になる危険があるということなどが主でした。 それから二十七年たちまして今回の法改正になって、案はこの流通業務地域の大都市限定を外して地方都市にまで展開する、それから既に相当数の流通業務施設が立地している地域だけでなく、高速道路のインター周辺など今後流通業務機能立地が予測される地域にも拡大しようという点などが改正なんです。私どもいろいろ二十七年間の事態の変化や物流システムをめぐる状況等々検討してみましたけれども、やはり問題点が非常に多いと思わざるを得ません。 まず、基本問題として二つ、ジャスト・イン・タイムの問題とモーダルシフトの問題を取り上げたいと思うんですね。 いろいろこれに関連する答申が出ています。 調査室の参考資料には都市計画中央審議会答申「経済社会の変化に対応した都市交通施設整備のあり方とその整備推進方策は、いかにあるべきかについての第二次答申」の抜粋が載っております。その冒頭を見るとこう書いてある。「とりわけ近年の見込み生産から需要に即応した生産への移行に代表される産業構造の変化、宅配便に代表される消費者ニーズの多様化・高度化等により物流システムが大きく変化しつつある。」こういう変化に早急な対応が望まれると、そうなっているんです。 これは、物流システムの変化で小口化、非常に頻度が多くなる多頻度化、これに対応しろという趣旨に読めるんですけれども、このジャスト・イン・タイム方式の物流システムは無条件に肯定すべきでない、そう思います。 ここに運輸政策審議金物流部会の答申「二十一世紀に向けての物流戦略」がありますが、この答申を読みますと、今の物流分野の最大のネックは労働力の不足だ、これが最大の問題だと述べてずっと展開しています。その労働力不足をどう解決するかという点でいいますと、今のジャスト・イン・タイム方式、これそのものに非常に問題がある、中でもそのマイナス点をいろいろと書いてあります。「はじめに」というところでも「ジャスト・イン・タイムサービスの見直し等物流サービスの再構築」、これを進めなければならぬ、こう指摘してありまして、この都市計画中央審議会のジャスト・イン・タイム方式などの変化に応ずる対応を求める考え方ではなくて、むしろ労働力の不足、つまり三K職場だというんですね。危険で汚くてきついということで若い労働者がこういう物流産業に来ない、そこをどうするかという点ではジャスト・イン・タイムの強要はまずいと。 これは文字どおり、物流関連労働者の犠牲あるいは中小企業の犠牲などで成り立っているんですから、是正が必要になっている。それから、物流の効率化や省エネ化、交通渋滞、交通公害の解消という面からも、これまでのジャスト・イン・タイムのシステムそのものの再検討がなされなければならぬし、この答申もそういう観点に立っているんですね。 ところが、どうも建設省の説明や法案の内容からはそういう観点が感ぜられないんですけれども、都市局長、どういうふうに考えておりますか。
○政府委員(鹿島尚武君) まず、都市計画中央審議会にお諮りを申し上げまして昨年六月に答申をちょうだいいたしました。 そこでは、都市内の施設といたしまして貨物の輸送そして物流対策といったようなものがどうあるべきかというところについて見解を示していただいておるわけでございます。私の理解によりますれば、昨今の物流の形態の変化というものを的確にとらえてこれに対応すべきだというふうにおっしゃっておられるというふうに思うわけでございます。 そこで、何か同列的に並べたように先生御理解をちょうだいしたかもしれませんけれども、まずもってこの答申が考えておるところを申し上げますれば、物流量全体につきましてやはり経済、社会、文化、いろいろ活動が活発になっておりますから、昭和四十年当時と比較して見てまいりますと、平成三年、トン数で見てまいりますと国内の貨物量六十九億トン、昭和四十年と比較して約二・六倍、トンキロで見てまいりますと約三倍というような数字に上っております。 そういう中で物流を担当いたします機関別の分担を見てまいりますと、自動車分担率につきましてとりわけこれが急激に伸びておるわけでございます。昭和四十年トンキロベースで二六%、これが平成三年には五一%というようなことに大きく伸びておるというところに一つ着目をいたしてございます。そのほかいろいろ御要請の中で、需要の中で小口化、多頻度化する需要というようなものも現在の状況ではこれまたやむを得ない一つの流れ、やむを得ないというのはおかしいと思いますが、一つの流れでございます。こういったものを的確にやはりとらえていかなければいけないだろうということでございます。 こういった貨物の状況は決して大都市だけではございませんで、地方都市におきましても大きくこれが反映をなされておるわけでございます。例えば、高知市等におきましては立地をいたします物流の施設の数もずっとふえておりますし、扱いの量もふえております。したがって、道路の混雑も進んでいるというような状況が見られておるわけでございます。そのほか、高速自動車国道等交通手段も全国に展開をされておりますから、インターチェンジ周辺等にこういった物流の施設の立地等も出てまいっております。また、製造工場、製造業等から配送センターというようなものも立地をさせてほしいというような要請も大きくあるところは御案内のとおりであろうかと思います。 いろいろな要請を勘案いたしまして、今般法律改正としてお願いを申し上げておるところでございます。
○上田耕一郎君 局長、私はジャスト・イン・タイムの問題を聞いたんだけれども、あなたは一つもそれを答えてなくて準備されたものを読んでいる。それじゃ審議にならないよ、あなたは担当者なんだから。ジャスト・イン・タイム方式の見直しがこの運政審の物流部会答申にあるがそれについてはどう考えているのかと聞いているんですから、どうやら今のお答えを聞くと余り検討していないということで、もう次に進みます。 この物流戦略の答申には、もう一つ大事な問題として、けさも午前中質問がありましたけれども、モーダルシフト、つまりトラックばかりふえちゃったんだが省エネルギーの問題、公害の問題等々で鉄道それから海運、これと一体化する、その問題が非常に大事になっているということが書かれているわけです。「競争力の格差は、縮小しつつある。」「東京-大阪間のコンテナ貨物に係るドア・ツー・ドアの輸送時間は、昭和五十年には、トラックが九・五時間、鉄道が十二・五時間で三時間の格差があったが、平成元年には、トラックが十時間、鉄道が十・五時間と〇・五時間に縮小している。」等々が出ているんですね。これはやっぱり交通渋滞その他でこうなっているんだと思うので、ここには「モーダルシフトの推進は、重要な課題となっている。」ということがあるわけですね。 それで、これをさらに見ますと、こう書いてあるんだな、モーダルシフトの推進の点で。これは四十五ページですが、「モーダルシフトを推進する観点からも鉄道に併設する複合的な機能を有するターミナル施設の整備等を推進していくことが重要である。」となっています。 ところが、建設省の今度の法案は高速道路のインターチェンジばかりですよ。説明にいただいた概要にこう書いてある、「高速道路のインター周辺の広域的な利便性の高い地方都市」。高速道路、我々ももちろん否定しないけれども、高速道路をどんどんつくる、インターもできる、そのインターにまた物流拠点という考えのようで、この答申にあるモーダルシフトの問題、鉄道、海運の重要性の問題、駅も使える鉄道と結合した物流拠点、こういう発想はどこにもないんだな。運輸省、どうですか。このモーダルシフトの観点からいって、こういう高速道路のインターチェンジばかり物流拠点というのには批判的な立場はありませんか。
○説明員(東澤聰君) モーダルシフトにつきましては、これはあくまでも都市内、地域内につきましてはトラック輸送に頼らざるを得ないわけでありまして、頼り過ぎましたトラックから、それぞれの特性に応じて鉄道なりあるいは海運なりにシフトする貨物に見合ったものについては移していきたいということでございます。したがいまして、モーダルシフトということもやはりトラック輸送を基軸として協同一貫輸送ということは欠くことができないことでありまして、トラックとどういうふうに組み合わせるかということであります。 したがいまして、それぞれの輸送機関の機能を十分に発揮させるためにも、鉄道、海運の方が有効的であると見られるものにつきましてはモーダルシフトを進めることでありますし、また一方で、トラック輸送そのものの利便性、あり方は否定されるべきことではございませんので、トラック輸送自体の効率化ということも必要であります。両方相なりまして物流の効率化というものが促進されるというふうに考えております。 もちろん、この流布法の中には物流施設として法律上もはっきり貨物ターミナルも含まれるということが明定してございますし、その点については問題ないと、かように考えております。
○上田耕一郎君 余りはっきりおっしゃらなかったけれども、この答申は私全面的に賛成するわけじゃないけれども、これ読んでみても、トラック中心の物流システムが労働力不足の問題、モーダルシフトの問題、ジャスト・イン・タイムの問題等々である限界に来ているんですよ。それをどうするかということが大きな問題になっているのに、どうも今度の法案は、建設省的発想で道路をつくり、トラック中心ということで、そういう大きな状況の変化について余り検討した形跡がないんですね。そういう基本点があることをまず指摘したいんですが、基本点だけでもうあと六分になっちゃったんで、いろいろと準備してあったんですが余り言えないんだけれども。 もう質問の時間がないので若干言いますと、十五団地で四千百四億国会まで使っているんですね。立地企業については大企業が多くて、中小企業が圧倒的なはずなのに割合としては少ないんです。じゃ大企業はこれまでこれを使っていたけれども今どうしているかというと、物流団地というといろいろと制約が多い、独自で持った方が効率がよいというので、独自のトラックターミナル、配送センターを都心周辺部にどんどんつくったんです。佐川急便なんかすごいですよ、我々運輸省からリストをもらいましたけれども。いただいた資料を見ますと、トラックターミナルの数、一般ターミナルが一九九〇年で二十五、専用ターミナル千五百四十六で合計千五百七十一ですよ。そうすると、この法律でつくられたターミナルというのはこの数からいうと一・三%、非常に少ない。 東京のデータも我々調べてみました。東京のデータでは、トラックターミナルで一年間運んだ量が約三%かな。そのほかに、トラックターミナル以外に卸売だとかなんとかありますからね。だから、四つの団地全体ではもうちょっとふえるでしょうけれども、そういう状況。それで、そういう一つの成果、必ずしも大きくない、二十七年間かかって。じゃ交通渋滞どうなったかというと、交通渋滞の問題では解消に役割を果たすんではなくて、むしろ交通渋滞、公害発生を激化させているのではないかという危惧さえ東京のケースを見るとあるんです。 東京は四つあります。京浜、板橋、足立、葛西とね。そこにトラックターミナルと卸売団地と、それから倉庫と三つあるわけね、一つの流通団地の中に。トラックターミナルの交通状況を見ると、大型トラックが若干迂回するので都心部に入らないという効果があるとしても、そこで積みかえて小型トラックになって、それからずっと行くんですから、走行距離は長くなり走行台数もふえて交通渋滞、公害発生を激化させている。卸売団地は、地域別に四つに分けたかというとそうならなくて、品目別に四つに分けたので、それぞれの団地が品目別ですから動くわけですよ。結局四カ所からそれぞれ都内全域にわたる広域の配送圏ができた。倉庫関係もそれに近い傾向なんですね。 そうなりますと、東京に四つできたけれども、都市内の交通量の減少に役立ったのではなくて、むしろ交通渋滞の一つの原因になっているかもしれない、そういう危惧が東京の四つの場合だと生まれるんです。 それで、こういう交通渋滞問題について、私は今東京の例を挙げたんだけれども、この十五の団地についてどういう効果があったか、交通渋滞を本当に減らすのに役立ったか、建設省はこれは調査して報告できるデータをお持ちですか。答弁願いたい。
○政府委員(鹿島尚武君) 先ほども申し上げましたとおり、物流対策に対する施策というのはいろいろございます。その中の一つとして流通業務市街地の形成というものがあるわけでございます。 そこで、私ども流通団地整備の効果につきまして、東京の団地、先生四カ所とおっしゃいましたが、越谷というのを周辺ということで一つ加えて五つというふうに申し上げさせていただきますが、その五つの箇所につきまして整備がなされておりますけれども、現在まで相当の物流の部分の分担をし役割を果たしてきたと理解をいたしております。 東京における物流量でございますが、これはトラックが四十六万トン運搬をいたしております。その中で、スルーと申しますか、外から中に来る、中から外へ抜けていくというようなものが三十万トン、内々で動くものがその差でございます。四十六万トンの処理をしているという中で、流通業務団地が対象としている物流が約十七万トンあるというふうに理解をいたしております。単純に割り算いたしますれば三一%ぐらいということになるわけでございましょうか、そんな感じでございます。これらは、いずれも平成二年の自動車ターミナルの資料、東京団地倉庫資料それから東京都市圏物資流動調査等によりまして私ども見てきた資料でございます。 全国的に平均をいたしまして、アバウトで大変恐縮でございますけれども、一〇〇の貨物のうち約半分はその都市を通り抜けていく貨物であるということ。そして、残る半分のうちの半分につきましては、都市内の業務施設を次々と移動をするものである。それから、残る二分の一つまり四分の一につきましては、その都市に到着をしてそれで終わりというような種類のものであることというような、大まかな数字で申し上げることをお許しいただけますと、通り抜ける車につきましては流通業務市街地の整備を都市の郊外に設置をすることができますれば、それによって交通の緩和というものが当然図られるものというふうに理解をいたしますし、そしてまた、都市内で業務施設を転々します貨物の移動につきましても相当な効果を持っているというふうに私どもは理解をいたしておるものです。
○上田耕一郎君 日通総合研究所の主任研究員だった野村宏氏。現在、奈良商科大学教授ですけれども、こういう輸送産業問題の専門家で、ちょっと前ですけれども、一九八〇年、「輸送産業」という本を出していて、この中で流通業務市街地整備の実績を分析した結果に基づいて三つ新しい方向を提起しています。 それぞれかなり根本的問題なんです。まず第一、入居者はアパート住まいという形が多く、運営の面で共同化が進まない、巨大施設のスケールメリットが生まれていないので大規模な必要はない、それから都市周辺に大規模な拠点を少数配置するというのではなく、小規模拠点を多数配置するということが第一点。 第二点、流通センター内の各種施設問に物流上の結びつきがない、つまりトラックターミナルと卸売団地と倉庫と、この三つの間にお互いに結びつきがないというんですね。だから、各種施設を一つの箇所に集合立地させても、輸送の効率化や交通量削減にほとんど役立っていないから総合的拠点である必要がない、地域の実情によって小規模拠点の考え方に変えざるを得ない、これが第二点。 第三点は、郊外立地型の拠点では都市内貨物流動の圧倒的部分の問題が解決しない、都市内の貨物輸送に関連する物流施設は都市内の各地区ごとに一カ所程度に集約、残存させる必要がある。 つまり、専門家の野村宏氏はかなり詳細に分析して、このような郊外型の大規模総合型の立地は効果がない、もっと小規模な立地を数多くつくるべきだという主張なんですね。だから、この野村氏のこういう援言について建設省としてはどう考えられるのかそのことについて質問します。 それから、もう時間がございませんので、最後にもう一つ、今度地方都市に広げるというんですけれども、営業実態からすると路線トラックからの積みかえは地方の中核都市、せいぜい県庁所在都市だと。そこから配送トラックで県内各地に送っているんですから、こういう拠点のほかにさらに小さい都市にまで物流拠点つくる、これは二重になってむだだと、だから需要がないんじゃないかという意見が専門家の間、業界から出ているんですね。もう新たな開発につき合いするのほかなわないという声が地方の業界からは出ている。既に仙台南インターに道路公団がつくった高速道路流通関連施設はがらあきだとさえ言われているので、以上二つの問題について局長から答弁をいただきたい。
○政府委員(鹿島尚武君) 先生仰せられましたまず前段の方でございます。中小の運送業者の営業実態とかいろいろ勘案をすると、むしろ都心に集約した配送センターと申しましょうか、そういった施設をつくる方がいいんじゃないかというお話であったかと思います。昨年、通産、運輸両省の所管によりまして、中小企業流通業業務効率化促進法というものが制定をされております。これによりますれば、共同配送センターの設置を初めといたしまして、流通業務の効率化のための取り組みに関しまして、税制上そしてまた金融上の措置、そしてまた予算上の措置、いろいろ支援措置が講じられておると伺っております。それぞれお立場で、中小企業の方々が集約してそういったものを設けられること、それまた一つ方法であること、私も何も否定を申し上げる理由はありません。 ただ、一方、この法律は市街地の周辺部に、都心に過度に集中しているそういった流通業務施設を周辺に集約して立地をしてもらおうというようなことで、いろいろな機能の効果というものを私ども想定をいたしておるわけでございます。その中で、この流通業務の方は、何も大企業というだけではありません。すべての運送業者に対しまして機会を与えてあるわけでございますので、現に流通業務団地内に立地をしている企業者の中小企業者の割合というのは六七%というような数字になっております。 それから、後段でお話のございました、地方の都市に広げるというのはかえって混雑を招き、むだではないかというようなお話であったかと思います。私ここに持っております資料によりますと、人口約五万人の鳥栖という都市が九州にあります。鳥栖の例で見てまいりますと、商工団地、卸売、流通で六十一社入っていると聞いております。それから、鳥栖のトラックターミナル、四十バースあるというようなことで聞いております。 それぞれその地域の特性に応じまして、これから先この改正の法律に基づきまして、知事の御判断でそういった施設を設置して、都市の機能としての流通業務市街地というものをそこに設置することが適当であるという御判断に基づいてこれを進めてまいるわけでございます。よろしくお願いをいたします。
○上田耕一郎君 終わります。
○萩野浩基君 萩野であります。 委員長を初め大臣、それから局長、特に局長は大変お疲れのことじゃないかと思いますが、私が最後でございますので、要領よくひとつよろしくお願いいたします。 今回のこの法律案は、物流形態の多様化、高度化、そういうものに伴って経済社会の情勢というものを見るとき、大きな変化を来しておる。そこで改善しようとすることでありますので、本員はその趣旨において賛成でありますが、本日午前中、午後と討議されたようにその運用等につきましては十分に配慮願いたい、そう思うのであります。 そこで、十ほど質問を準備したんですが、もうほとんど同僚の質問と重複いたしますので、ある意味では総括みたいになり、重複するかと思いますが、数点にわたって質問をさせていただきます。 物流を円滑に行うということは、日本経済の上でも大変大事であります。政府におきましては、御案内のとおり平成二年の物流二法の施行、それからまた平成四年の中小企業流通業務効率化促進法の施行、こういうものによりましていろいろと講じてきているようでありますが、建設省の物流対策に対する取り組み状況、並びにまた国全体という観点から見まして国全体の物流施策の中での今回の流通業務市街地整備の位置づけというものを、今まで大分説明ありましたけれども、簡単にひとつ局長お願いいたします。
○政府委員(鹿島尚武君) 物流に関する施策といたしましては、これまで各省それぞれ実施をしてまいっております。 一つは、物流関連社会資本設備、物流拠点の整備といった視点でございます。今回私どもが法案という形でお願いを申し上げておりますのもこの視点でございます。それから二つ目に、物流関連施設の整備ということで、トラックターミナル、卸売市場等の設置の件でございます。三つ目は、物流効率化対策ということを初めといたしまして、環境、エネルギー、技術開発の推進等、総合的な取り組みを政府全体、関係各省で実施をしている状況にございます。 この流通業務市街地の整備に関する法律というのは、都市計画法の特別法として位置づけられておるものでございまして、直接的には都市の整備の」環として流通業務市街地の整備を行いまして、これによって都市の機能の維持、増進に寄与するというものでございます。物流対策の観点から見ますと、拠点整備のための重要な手法の一つであるという位置づけと理解をしておるところでございます。 そこで、今般の改正にも関連をするわけでございますけれども、物流につきましては、近年高度化、多様化といったような事態が進展する中で、交通渋滞、環境問題等、制約要因がいろいろあるわけでございます。それに対応するために、物流の効率化を図ることが大きな課題になっているわけでございます。そこで、流通業務施設を適切な位置に集約的に立地をしていただくことによりまして、交錯する交通が排除されます。輸送の共同化の場が確保されます。いろいろ物流の効率化にも寄与していこうというわけでございます。 さらに、今般の法律では流通業務効率化基盤整備事業を創設いたしまして、流通業務市街地において共同配送等の流通業務を効率化する事業を行う方々に対しまして債務保証等の助成策を行うということにもなっているわけでございます。私ども今後、これが重要な施策の一つであるというふうに考えておりますので、関係省庁ともども連携を図りまして、適切にその実施を図ってまいりたいと考えております。
○萩野浩基君 局長、答弁のところで過去の答弁で重複している点は簡潔によろしくお願いします。 それで、一応質問しようかと思いましたのは、現時点でなぜかという点でもうちょっと聞こうと思いましたけれども、これに関しても同僚議員に対して答弁がありましたので。 現行法の適用対象として政令で指定されている都市で、基本方針がいまだに定められていないところがあります。私の宮城県の仙台というのは早々と指定されているんですが、まだ基本方針すら決まっていない。建設省はやることが非常に遅いんじゃないかという声があるんです。きょうも同僚議員の中でちょっと質問があったんですが、指定年度、それから基本方針、そしてまた現在までの過程を見てみますと余りにも時がたち過ぎているんじゃないか。それは理由はあると思います。なかなか土地の買収がいかないとか、またなかなかそこに決めるのは決めにくいとかいろいろなのがあると思いますが、いずれにしましても、仙台を初め十五都市、これらにまだ基本方針が定まっていないというこの現実を見るとき、これらの都市については今後どのようにしようとしているのか、もうこの辺である程度示さなきゃならないんじゃないかと思いますから、よろしくお願いします。
○政府委員(鹿島尚武君) 今回御提案を申し上げます法律の中で、基本方針が定められていながら事業が実施をされていないというようなものにつきましては、経過措置によりまして、現行法の基本方針がそのまま新しい法律の方の、改正後の法律の基本方針として適用になるというような附則があるわけでありますけれども、先生が仰せられました基本方針が定められていない都市につきまして一体どうするかということでございます。 昨今の交通状況あるいはまた経済社会の状況等を踏まえまして、大都市だけではなくて地方都市にも流通業務市街地の整備のニーズが高いところがあるわけでございますから、基本方針を知事が適宜適切に定めていただきまして、整備の必要性というようなものを判断していただき、流通業務市街地の積極的な取り組みをしていただきたいというふうに考えております。そこで、具体的にその取り組みをしていただけるようにいろいろな形で指導をさせていただきたいというふうに考えております。
○萩野浩基君 知事の方から来ないからほうっておくというのも一つの答弁かもわかりませんけれども、やはり建設省、きょう種田委員も言っていましたけれども、結構県からはいろんなのが行っているわけですからね、要望は。だから、これからの行政というのは、アドミニストレーションは、やはり指導も大事なので、その辺ひとつよろしくお願いいたしたいと思います。 さて、次に移りまして、現在はまさに情報社会というか、情報の時代の真っただ中にあるわけですが、物流においても情報化といいますか、こういうようなものが非常に重要になってくる。物流におきましても、情報化による効率的か輸送、配達、そういうようなものを図ることが非常に今重大な問題になっております。特にコンピューターの処理というものが今日では非常に行われておる。自動的に配送ルートを決定するとか、また自動倉庫、それから自動仕分け、それからまたラインというようなものを設けて、入庫から出庫まで全工程がコンピューターで制御されて、ほぼ完全な自動化というようなことがなされております。 そういう点から考えまして、流通業務市街地整備に当たっても、物流における情報という観点からいかに対応していくかということが大事じゃないかと思いますので、今改正におきまして地区内の情報施設の立地または施設の情報化についてどのように考えているのか。またあわせまして、ちょっと前後いたしますけれども、今回の改正に伴って、イメージというものが大事じゃないかと思います、どういうようなイメージを流通業務市街地に抱いておるか、簡潔にお願いいたしたいと思います。
○政府委員(鹿島尚武君) まず、先生仰せられました情報関係の御質問でございます。 この改正法の第三条「基本指針」によりまして、第二項に定める事項が書いてありますけれども、その第一号の中で「流通業務施設の整備に関する基本的な事項」を定めるようになっております。その中で物流効率化の視点から情報関係の整備を進めるというようなことも検討をいたしたらいかがかと考えております。 具体には、仰せられましたように、在庫管理あるいはまた無線の指令によりまして、いろいろ貨物を移動させるというようなために情報施設の立地あるいはまた施設の情報化というのは大変重要であることは申すまでもないわけでございます。そこで、法律上明文の規定はございませんけれども、流通業務地区内において建設が認められております事務所等の中にコンピューター等を設置いたしまして、先生が仰せられましたような効率化のための情報施設というようなものがどんどん整備されてくるんじゃないかというふうに理解もしておりますし、そういった方向を我々も確認したいというふうに思っております。 それからまた、流通業務市街地のそのイメージでございますが、まさに文字どおり市街地でございます。ただトラックターミナルがあるだけではだめなわけでございまして、そこに貨物があり、自動車があり、人があり、そしてまた一つの市街地を形成しているといったようなものを考えております。そうなれば、単に箱物が乗っているだけではこれは足りないわけでございますので、いろいろその利便のための施設も含めまして必要な施設を配置していく、こういうことになってまいろうと思います。
○萩野浩基君 今御答弁いただいたように、ひとつ御配慮をよろしくお願いいたしたいと思います。 次に、この点についても質問に対するお答えがあったんですが、トラックの運転手等についてでございます。 景気の低迷によりましてトラックの運転手は少し余ったんじゃないかというような声もないことはないんですけれども、実際にはそのようになってない、そのように見ております。トラックの運転手さんたちはまだ本当に不足しているんじゃないか。それからまた、トラックの運転手さんは長距離トラックの運転手さんもいまして、大変長時間労働ということが社会的問題にもなっております。この道路貨物運送業の人たちの労働時間というのは、これは調査によりますと二千四百四十一時間ですか、全産業の二千時間に対してかなりこの数字から見てもオーバーしているということが言える。そうなりますと、この労働環境といいますか、労働条件といいますか、こういうようなものがよくない状況にあると言えるんじゃないかと思います。また見通しとしましては、これから数年後の二〇〇〇年には二百万人以上の労働者が必要じゃないか、こういうことが予測されるだろうと思います。 そこで、私が申し上げたいのは、流通事業における労働力確保の対策の一環として福利厚生施設に対して努めるべきではないか、この辺が非常に重要じゃないかと思いますので、この点について、これは建設省だけの問題じゃないとおっしゃると思いますから、運輸省の方からお伺いしたいし、また都市局長、つけ加えることがあったらよろしくお願いいたします。
○政府委員(向山秀昭君) ただいま御指摘がございましたように、物流関係全般に大変労働集約的な産業でございまして、どうしても人手がかかるわけでございますが、ただいま御指摘いただきましたように、やはり将来的に見ますと人手不足という問題が大変大きな問題になってくるわけでございます。これは、一つには若年労働者の不足ということがございますし、それからもう一つは、大変長時間労働でございまして、この時短を進めていかなければならないという状況でございます。 そういう中で、今後とも労働力を確保していくというためにはどうしても労働条件の改善あるいは労働環境の整備ということが必要になってまいります。その一環といたしまして福利厚生施設というものが大変大事なわけでございますが、これは基本的には、まず第一には各事業者自身が主体的に自分の問題として取り組んでいくことが必要でございますけれども、やはり業界全体としてあるいは必要なものにつきましては可能な支援もしていくということでやっていく必要があろうかと思っております。 現在、トラック関係につきまして運輸事業振興助成交付金という制度がございますけれども、この交付金の活用によりましてトラックステーションの整備ということを全国的に進めております。現在までに三十三カ所の施設ができておりますが、これはトラック運送業に従事する従業員のための休憩、宿泊等の設備でございますが、こういうことを業界全体として進めているところでございます。 先ほど申し上げましたように、基本的には各事業者が主体的に取り組むべき課題でございますけれども、運輸省といたしましても引き続き事業者あるいは業界の啓発指導に努めてまいりたいと考えております。
○政府委員(鹿島尚武君) 先生仰せられますとおりでございまして、労働力確保のために一定の福利厚生施設が必要となること、私どもも認識をいたしてございます。現在でも政令の規定の中に一項ございまして、主としてその従業者の一時的な休泊の用に供するための施設の設置というものが認められております。そういった意味で、これから先、流通業務機能に支障のない範囲で福利厚生の施設の内容に応じまして適切にこれを立地し、所期の目的に資するようにいたしたいというふうに考えております。
○萩野浩基君 時間も迫ってまいりましたから、最後にいたします。 この法律案が通りますと、これに関係するのが五省庁ということになっております。私は、この五省庁だけではなくて、きょうの審議過程から見ましても、環境問題それから労働問題、それからこれは余り言われませんでしたけれども、やはり地価の問題ですね、こういうようなものがこの法案が通りますと惹起してくるんじゃないか、このように考えております。 この点から考えますと、流通業務市街地の整備に関し国レベルで関係する省庁が、先ほども質疑がありましたけれども、一致してやる、ばらばらでやったんでは効力は出ない、本当に国民の利益につながるということが大事じゃないかと思います。そのときに大事なのは、リーダーシップとは状況の関数と私は見ているんですけれども、やはりそれぞれがリーダーシップを握っていく、だけれども特に中心になるのはやはり建設大臣がやらなければならない。また、あるときにはコーディネーターとしてそれぞれを調整をとっていかなければ、せっかくこの法律があっても意味がないものになってしまう。 そういう面から考えまして、特にリーダーシップ、またコーディネーターとしての役割という観点から、最後に大臣の決意のほどをお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(中村喜四郎君) 御指摘をいただきましたように、流通市街地の整備に対しましては関係省庁が一丸となって取り組んでいくということは当然でありますし、また建設省、建設大臣が特にそういった意味でコーディネーターあるいはリーダーシップをとってこの問題の推進に取り組め、このような励ましの言葉をいただきましたので、その趣旨を十分体して取り組んでいく決意でございます。 特に、本改正案は、環境問題、土地問題等広範な行政分野が流通業務市街地整備に関係するわけでありますし、改正案では主務大臣が定める基本指針及び知事が定める基本方針において配慮すべき事項としてこれらの事項を織り込むとともに、基本指針の策定に当たっては関係する行政機関の長の意見を聞くこととしているわけでございます。地方レベルにおいても関係部局との円滑な整備推進体制が必要と考えており、この点に留意しつつ流通業務市街地の積極的な整備を推進していきたい、このように考えております。
○萩野浩基君 終わります。
○委員長(梶原敬義君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 それでは、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願いますの
○上田耕一郎君 私は、日本共産党を代表して、流通業務市街地の整備に関する法律の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 今日の貨物輸送の増大、それによる都市部の交通渋滞と交通公害の深刻化は、東京一極集中の進行、大企業の都合で下請や運輸関連中小企業、運輸労働者に犠牲を押しつけるジャスト・イン・タイムの輸送システムによる貨物の小口化、多頻度化、過度なモータリゼーションによるトラック輸送シェアの拡大などを根本的な要因とするものです。こうした状況を是正しないまま、今日の物流需要を前提とした対策では問題の解決にならないことをまず指摘しておきます。 物流拠点の整備については、個別企業による無秩序なばらばら立地を規制し、計画的な整備を進めるのは必要なことです。地域と産業の実情に合った一定の集約化、共同化の推進を否定するものでもありません。しかし、大規模で複合的な流通業務団地を大都市の周辺や地方の高速道路インター周辺に建設するというやり方は、必ずしも今日の物流の実態には合わず、またトラック輸送の削減、交通渋滞の解消には十分な効果を発揮しているとは言いがたいものです。こうしたものに都市計画、土地利用の優遇措置を与え、多額の公的資金を投入して大企業に提供し、他方では規制緩和で個別大企業の物流拠点が都心周辺部立地が進むという状況は問題があります。大企業の流通拠点の整備については、都市計画、土地利用の規制をしつつ、みずからの負担と責任において実施させるべきです。 これまでの流通業務団地への集約化は、都心の既存施設の代替になっていないこと、かえって配送トラック輸送を増大させていること、団地内の各種施設間の有機的な連関には乏しく相互間の輸送の削減の効果は余りないこと、配送の共同化、協業化は余り進展していないこと等々、質疑の中で幾つかの問題点を指摘しました。これらの状況を見るなら、従来型の大規模複合合流通団地を地方展開するのではなく、実態に合った中小企業を支援するもっときめ細かい流通拠点の整備こそ必要です。あわせて、流通業務団地に関連する労働者の福利施設の整備を要求して、私の反対討論を終わります。
○委員長(梶原敬義君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 流通業務市街地の整備に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(梶原敬義君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 種田君から発言を求められておりますので、これを許します。種田誠君。
○種田誠君 私は、ただいま可決されました流通業務市街地の整備に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、公明党・国民会議、民社党・スポーツ・国民連合、民主改革連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 流通業務市街地の整備に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。 一、流通業務施設の整備に関する基本指針の策定に当たっては、地方圏の自立的成長及び国土の均衡ある発展を図るため、流通業務市街地を整備すべき都市が特定の地域に集中することなく国土の全域にわたりニーズに応じて適正に整備されるよう配慮するとともに、流通業務施設の整備に関する事項についても地方公共団体の意向が十分に尊重されるよう配慮すること。 二、流通業務施設の整備に関する基本方針の承認に当たっては、地域の自主性、主体性を最大限尊重し、迅速に処理を行うよう十分配慮すること。 三、都市計画に流通業務地区を定める場合においては、当該地区及びその周辺の地域における無秩序な市街化の防止に配慮するとともに、適正かつ合理的な土地利用及び健全な都市環境の形成に資するものとなるよう指導に十分配慮すること。 四、流通業務地区において建設することのできる流通業務の用に供する事務所については、当該施設の規模及び当該施設における業務の内容等が流通業務地区の趣旨・目的に違背しないよう十分配慮するとともに、用途の変更等による違反行為が生じることのないよう指導監督に十分配慮すること。 五、流通業務効率化基盤整備事業については、当該事業が中小企業の活性化に資するものとなるよう十分配慮すること。 六、流通業務市街地の整備に関しては、地域の特性を生かしたまちづくりが円滑に進められるよう、関係省庁は、地方公共団体による地方独自の事業を進めるための環境整備に努めること。 右決議する。 以上であります。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(梶原敬義君) ただいま種田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(梶原敬義君) 全会一致と認めます。よって、種田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、中村建設大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。中村建設大臣。
○国務大臣(中村喜四郎君) 流通業務市街地の整備に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま議決されましたことを深く感謝申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいま議決になりました附帯決議の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長を初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。 どうもありがとうございました。
○委員長(梶原敬義君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(梶原敬義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時七分散会