決算委員会 第3号
- 発言数
- 284 件
- 登壇者
- 41 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1993/04/12
会議録
○委員長(大渕絹子君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る五日、加藤紀文君が委員を辞任され、その補欠として矢野哲朗君が選任されました。 また、去る七日、島袋宗康君が委員を辞任され、その補欠として下村泰君が選任されました。 また、去る九日、守住有信君が委員を辞任され、その補欠として岡利定君が選任されました。 また、本日、井上哲夫君が委員を辞任され、その補欠として高井和伸君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(大渕絹子君) 平成二年度決算外二件を議題といたします。 本日は文部省、通商産業省、科学技術庁、中小企業金融公庫及び中小企業信用保険公庫の決算について審査を行います。 ―――――――――――――
○委員長(大渕絹子君) この際、お諮りいたします。 議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大渕絹子君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ―――――――――――――
○委員長(大渕絹子君) それでは、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○西野康雄君 まず、少し文化庁にお伺いをしたいと思います。 私は国会内では西野康雄ですけれども、一歩外へ出ますと旭堂小南陵という講談師でございます。いつも芸術祭に参加をしたいなという思いをいたしておったわけでございますが、大阪にいて東京へ芸術際のために参加をするというのは、そのスタッフあるいは会場の手当て、そしてまたまさに基本的なチケットを売るとかそういうふうな面から考えると、なかなか大阪の芸能人が東京で参加するということは難しゅうございます。これは名古屋の人もそういうことが言えるかと思いますが、とりわけ大阪はいろんな芸能がたくさんにございます。 東京一極集中の時代じゃないですけれども、この芸術祭の参加規定を見るというと、公演会場は東京に限るとあるんですね。大阪でも参加するような道はお考えではないのか、そのあたりからちょっとお伺いしたいと思います。
○政府委員(佐藤禎一君) 芸術祭は、昭和二十一年以来毎年秋に行われておるわけでございますけれども、基本的には主催公演と協賛公演、それに参加公演という三つの分類になっているわけでございます。 このうち主催公演と協賛公演につきましては東京と大阪とそれからもう一つ地方の都市、三カ所で開いているわけでございますが、参加公演につきましては、これはコンクールという性格を持っておりますことから二十一年以来ずっと東京で開かれているわけでございます。これは、審査員全員が一貫して全公演を見る必要がある、そういった実施体制から来た制約上からこういうことになっているわけでございます。したがって大阪でやるということはなかなか難しいわけでございますけれども、芸術祭のあり方全体について不断に見直しを行ってございます。そういった中で、御指摘の点についても念頭に置かせていただきたい、このように考える次第でございます。
○西野康雄君 今後とも少し前向きに御検討いただきたいと思います。 そして、つい先日、私どもの芸能界の大先輩であります漫才のいとし・こいし師匠が文部大臣芸術選奨を受賞なさいました。その経緯を聞いたときに、とある先輩の議員から、漫才はコンビとして紫綬褒章は推薦できない、そういうふうなことで芸術選奨で辛抱してくれ、こういうふうなことを選考過程の中で聞いたということで、過去に漫才の人がコンビで同時に紫綬褒章というのはもらってないんですね。 しかし、いとし・こいし師匠なんかはもう六十年以上のコンビで世の中を明るくしてきた人でございます。ですから、私は、一人として見て差し支えないんじゃないだろうか。文化庁としては、そういう漫才のコンビを一組を一人として推薦するつもりはないんだろうか、その辺をお聞きしたいんですが。
○政府委員(佐藤禎一君) 紫綬褒章でございますが、これは褒章条例によりますと、学術芸術上の発明改良創作に関し事績著明なる者に授与される、こういうふうになっているわけでございます。したがいまして、基本的にはこれは個々の方々の業績、功績を拝見して表彰されるというシステムになっているわけでございます。 御指摘のように、漫才についてはこれまで三人の方々が紫綬褒章を受けていらっしゃるわけでございますが、恐らくこれは伝統的な漫才の形態が太夫と才蔵というような形になっておりまして、太夫つまりリーダーの方の御功績が非常に大きくてそれに着目してなされたもの、こういうふうに考える次第でございます。 ただ、あくまでもこれは個々の方々の功績、年齢等を勘案して授与されるものでございますので、従来型のコンビ中心もの以外にも、それぞれの個々人の功績を判断して私どもが推薦を考えるということ自身は一般論としては可能なことでございます。 いずれにいたしましても、個々人の功績に着目をするという原則に立ち返りまして判断させていただきたい、このように思う次第でございます。
○西野康雄君 非常に微妙なお答えで、果たしてどういうふうに受け取っていいのか微妙なところですが、私は、恐らくはコンビでも個々というふうな形で二つをくっつけて同時に紫綬褒章を与えてもよいのではないかなというふうに受け取ったんですが、どうなんですか。
○政府委員(佐藤禎一君) 少し細かく申しますと、実はこれは個々人の表彰と、それから団体の表彰というシステムもあるわけでございますが、大方はその個々人に着目をしての表彰というものについての御要請が大きいわけでございます。 そこで、私ども判断をいたしまするに、先ほども申しましたように、今までの伝統的な形態であれば、リーダーの方の功績が非常に大きくてそれに伴った相方の方々の功績が必ずしもそれに達しないというケースが多かったので、そのようになったわけでございます。それは個々の判断でございますので、コンビの中で同じように功績を上げるというケースがあればそのケースに即しまして判断をさせていただく、こういうことになろうかと思います。
○西野康雄君 そこで賞勲局の方にお伺いいたしますが、そのような形で漫才でほとんど同じレベルであるというふうなことで文化庁から推奨が来たときには、賞勲局はどう判断なさいますか。
○説明員(井上達夫君) 大変難しい御質問でございますが、紫綬褒章についての考えは、今文化庁の方から御説明ありましたように、基本的に個々人の功績を評価するということでございますので、団体の構成員としてのみ活動された場合にはいろいろ難しい事情があるということでございます。 ただ、先生御指摘のように、あるいは今例でも挙げられた漫才のように、少人数でしかも相当期間同じメンバーで極めてすぐれた業績を上げられたというときに、その実績を踏まえて個々の方の功績を評価することが全くできないかということになれば、それは全くできないということは言えないと考えております。
○西野康雄君 可能性があるということをありがたくちょうだいいたしまして、本当にありがとうございます。 ただ、紫綬褒章、僕は関西の芸界におりまして、過去松鶴師匠、米朝師匠、いろんな方々がお もらいになりました。講談を忘れているんじゃないだろうか。私の師匠ももう六十年以上やっておりまして、たった一人の時期があってそれから現在十一人まで盛り返してまいりました。そういうふうなことで、脚光を浴びているというんですか、そういう芸能だけではなくていろんな幅広い芸能の分野を文化芸術の分野の中からの紫綬褒章を与えるときにもう少し目を広げていただきたいなと、かように思うんですけれども、今後はどうでしょうか。
○政府委員(佐藤禎一君) 紫綬褒章の対象となる候補者を私どもが推薦をいたします場合に、これは広く芸術文化の振興、文化財の保護等の活動に長年精進をし、独自の境地の開拓によって斯界の新生面を開いた者というような考え方で、しかもすぐれた活動に対して受賞歴があって、なおかつ現在活躍中の方というようなことを念頭に置いているわけでございます。 そういった意味では、分野の制約というものが特段あるわけではございません。幅広く私どもも拝見をさせていただきたい、このように考えております。
○西野康雄君 今後とも幅広くよろしくお願いいたします。
○村田誠醇君 私は、通産省にお聞きしたいと思います。 通産省の中での小規模企業関係の決算についてお聞きしたいのですが、小規模企業に対する助成、決算といいますと、中心になってくるのが商工会、商工会議所が中心になってくるわけでございます。 そこで、まず最初に金丸さんの事件に絡んでお伺いをしたいのでございますが、日本商工会議所の石川会頭の出身といいましょうか役員をやっておられます鹿島に対するやみ献金、このところの俗な言葉で言うやみ献金の事件が起こって以来、商工会議所の中でもあるいは経団連の中でも辞任すべきではないか、あるいは、いやする必要がないんじゃないかといろいろにぎやかでございます。 この点について、冒頭まず大臣、先般所見を述べられていたようでございますが、もう一度この問題に関する、要するにやめた方がいいかあるいはやめる必要がないのかどうかも含めて、ちょっと御見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(森喜朗君) 今回の建設業をめぐります諸問題に関連いたしまして、今委員から御指摘の日商の石川会頭が会長を務めておられます鹿島の名前が新聞に取り上げられていることは私も承知をいたしております。しかしながら、石川会頭の進退につきましては、この問題の事実関係がまだ明らかになっておりませんので、現段階では私の大臣という立場でこのことについて何も申し上げることはできないわけでございます。 なお、商工会議所法上、日商の会頭の選任あるいは解任は、これは会員総会において行われることになっておりまして、通産省の監督権限等はこれに及ばず、進退につきましては通産省として云々すべきことではない、このように考えております。
○村田誠醇君 会長に対する直接の任免権があるわけではないからということなんですけれども、私どもが考えるときに、今俗な言葉でやみ献金と、こう言われています。しかし、政治資金規正法に載っているか載っていないかということでやみ献金か正規の献金がと、こういう分け方になるわけですけれども、実際にはこれは混同がございまして、会社の経理上自己否認をして、税務上でいけば自己否認をして、これはもう使い先を言いませんよという形を言って税務署に届けた場合と、それから他の項目に使った実態とは違った項目にその金をつけかえて経理をした場合と二通りあるわけです。やみ献金というのは、じゃそのうちのどっちに入るんですかと。税務署に対して届け出た使い先がわからないものか、それとも会社の経理上の数字をごまかして他の項目の中につけかえた場合と二通りあるわけでございます。 つい最近、我々の記憶に新しい金融証券の不祥事のときに証券会社が補てん行為を行った、その会計処理は全部この自己否認だったわけです。相手方を特定しないでやった。しかし、これだけ国民の批判を浴びたときに、幹部職員は全部何らかの形で責任をとらされた。こういう日本の、自分が直接やらないからあるいは監督責任があるからやめろというような風潮がいいのかどうかというのはこれはまた別の論議をしなきゃいけませんけれども、日本の今の社会のルールといいましょうか慣習、国民的な意見からすれば、自分は何も知らないと幾ら言ってみたところで、会社の責任者としての立場上責任をとるべきではないかという意見が大変強うございます。証券不祥事のときにとらされた、あるいは会計上処理していた点から、幹部職員、経営者が責任をとらされたということから考えてみたときに、私は今回のこの商工会議所の会頭のとっている態度というのは余りにも国民の意識を逆なでしているんじゃないかと思うんですが、その点はいかがでございましょうか。
○国務大臣(森喜朗君) 村田委員のお話も私はよく理解はできます。しかし、このことで一番お悩みになっておられるのは恐らく石川会頭御自身ではないか、私はそう思っております。もちろん、そんなことで直接お話を申し上げたこともございませんけれども、大変生まじめな方でございますし学者タイプの方でもおられまして、私、個人的な感想をあえて申し上げれば、建設会社の社長、会長というタイプじゃない方なんですね。ですから、恐らく一番御本人がそのことについて悩んでおられるだろう、私はそう思っております。 ただ、今私は通産大臣という立場で、商工会議所の会頭をやめられたらいいのではないかあるいはそのままでいいのではないかというようなことを云々する立場ではございませんし、こうした事件というのはもう少し帰趨といいましょうか、やはり今事実関係を調べておられるわけでありますから、そうしたものを見きわめてから恐らく御本人がよく判断をされることではないだろうか、このように私は考えます。 委員のお考え方もよく私は理解はできますけれども、私の今の立場から申し上げるとこれ以外のことは申し上げるわけにはいかないわけでありますので、御理解をいただきたいと思います。
○村田誠醇君 商工会議所法を見てみますと、「原則」として第四条に「特定の個人又は法人その他の団体の利益を目的として、その事業を打ってはならない。」とかあるいは「特定の政党のために利用してはならない。」、こういうことが法律に明記されているんですね。これはあくまでも法律に基づく公的な団体であるから、私的な利益を追求したりあるいは特定の政党に偏った運営をしてはいけないという原則なんですね。会頭が行った行為が、自分が鹿島の会長としてやったんだということを幾ら言っても、片一方で日本商工会議所の会頭という肩書も地位もあるわけですから、この部分に私は重大に触れてくるんじゃないかと思うんです。 商工会議所の総会というのは、これは代議員制でやっていますから我々めったに行ったことがない。しかし、このもう一つ下の商工会の全国の連合会の総会というのは私ども二度ほど行きました。そこで、当時私は社会党を代表しましてあいさつをしたわけです。各党ずらっと並んでいるその中で苦言を呈したことがあります。指導をしていただきたいのですが、商工会の総会の案内が野党の国会議員のところにはだれ一人来ていない。与党の国会議員の先生のところには全員出ているんですね。私はそのことを冒頭のあいさつの中で触れたわけです。各党の代表が来ているのならわかります。あるいは全国会議員に案内状を出していて与党の先生しか出ていないのであれば、これは納得できます。しかし、野党の議員のところに一通たりといえども招待状が来ていない。こういう運営をすることは法律の趣旨に照らしてみておかしいんではないかという苦言を呈したわけでございます。 直接回答をもらうわけにはいきません。回答は あくまでも省側の方の意見を聞くしかないわけでございますが、このような運営に関してはどのような見解をお持ちなんでしょうか。
○政府委員(石黒正大君) 先生がおっしゃいましたように、日本商工会議所は全国の商工会議所の総合調整をいたします。意見を発表する面、活動する面、公的な性格があるという点、これは法律上明らかでございますし、特定の政党のために利用してはならないということもここに明記されていることは御指摘のとおりでございます。 この精神といいますか規定を具体的にどういうふうに実現するかということになろうかと思いますけれども、先ほどの会頭の進退という問題に関しましては、会頭の選任、解任というのは会員総会において決めるということになっておりまして、普通の特殊法人でございますと、通産大臣の許可であるとか承認であるとか、大臣のそういうのがかかるわけでございますけれども、日本商工会議所におきましては、会員の自主性といいますか、商工業者の自主性を尊重いたしまして、選任、解任につきましては大臣の監督権限は及ばないという状況にあること、これは御案内のように、基本的には商工会議所みずからあるいは会頭みずからが判断すべきだというふうに考えるところでございます。 後段に御指摘ございました総会の案内状の件でございますが、まさに商工会議所を特定の政党のために利用してはならないという条文との関係になるわけでございますが、私も、そのあたりにつきまして従来どういうふうになっていたかということを現在つまびらかにしておりませんものですから、商工会議所に事情を聞いてみたいというふうに思います。
○村田誠醇君 私が出ていって、商工会の社会党を代表するあいさつの中でそのことは触れたのでございます。別に答弁を求める必要はございませんので、商工会の方は次回から直してほしいということを言っておきました。もしそういう事実があるのであれば、次回からきちっと直させるように指導していただきたいことが一つ。 それからもう一つは、通産省を初めとして行政機関にはたくさんの公的、私的な審議会制度というのがあるわけでございます。通産しか今は来ておりませんので、通産省が所管をしている審議会、公的な場合、大臣の直属もあるでしょうし局長の部分もあるでしょうし、あるいは場合によったら私的諮問機関とか称するものもあると思うのですが、こういったたぐいの審議会の中に現在問題になっている商工会議所の会頭石川さんが入った審議会があるのかどうか。あるならどんなものがあるのか、教えていただけますか。
○政府委員(石黒正大君) 石川会頭が委員になっております通産省関係の審議会は、現在、中小企業政策審議会の会長というふうになっております。
○村田誠醇君 こちらの方の委員は、どういうふうに例えば今回のやみ献金事件をめぐって御判断なさっているのでしょうか。
○政府委員(関收君) 先生御指摘の中小企業政策審議会でございますが、この政策審議会の根拠規定は中小企業基本法でございます。その基本法によりますと、審議会の委員は、「学識経験のある者のうちから、通商産業大臣の申出により、内閣総理大臣が任命する。」ということになっておるわけでございます。 御指摘の石川会頭は、昭和六十三年四月以降この審議会の会長として中小企業政策に関する各種の施策の検討、審議に当たりまして大変な御尽力をいただいているところでございます。 今、先生御指摘のこの審議会の会長をどう考えるかという点につきましては、先ほど大臣から御答弁申し上げましたように、まだ事実関係が明らかになっておりませんし、私どもとしては詳細な事実を承知しておりませんので、現段階では何も申し上げることはできないという状況にあることを御理解いただきたいと存じます。
○村田誠醇君 それでは、二点ほど重ねて聞きたいのですが、事実関係なり事件の詳細がわかった時点で場合によったら判断を示すということもあり得る、こういうふうに理解していいのかどうか、これがまず一点目。 二点目は、商工会議所法の第九条の事業あるいは六十五条の日本商工会議所の事業、これを見ますと、こう書いてあるんですね。「全国の商工会議所の意見を総合して、」、真ん中を少し飛ばしますけれども、「国会、行政庁等に具申し、若しくは建議すること。」と書いてありますね。 ですから、中小企業政策審議会の会長としても政策をいろいろ提言する立場にあるわけでございますが、それではその立場で、ここは決算委員会でございますし商工委員会ではございませんけれども、商工委員会にかかっている中小企業関係の特に商工会議所法を含めた関連する法律案の審議のときに、全国の商工会議所の意見を求める必要性があると思うんです。これは私の意見で全体の議員の意見ではありませんけれども、これは院の決定が必要かもしれませんが、出席を求めるときには省側の方でも会長が出ていただけるように取り計らうことはやっていただけますでしょうか。
○政府委員(関收君) 先生から二つのお尋ねでございます。 第一の点でございますが、事実関係がまだ明らかでないということを申し上げましたけれども、まさにその内容、その他について確認されていない段階で、いわば仮定に基づいて答弁をさせていただくことについてはこの機会には差し控えさせていただきたいと思う次第でございます。 それから、先生のおっしゃるのは恐らく例えば参考人として関係者をお呼びになるという趣旨がと思いますけれども、私どもはそういった御決定は国会あるいは委員会において御議論されるべきものでありまして、私ども役所の立場でそれについて何かコメントをさせていただく立場にはないと理解しているところでございます。
○村田誠醇君 いずれ委員会で、まあ証人じゃありませんからね、あくまでも委員会ですから参考人でございますので、出ていただけるようにひとつ取り計らいをお願いしたい。私も要求はいたしますので、よろしくお願いしたい。 それから、商工会議所が扱っております、扱っているというのか、専権でやっております俗な言葉で言うマル経資金の実態について少しお聞きしたいんですが、平成二年のこの融資の実績、それからこれは事故額というんでしょうか、融資した先が倒産等による返済不能になったこの額が平成二年度でどのくらいにいっているのか、まず教えていただきたい。
○政府委員(関收君) 先生御案内のとおり、小企業等経営改善資金融資制度は、小企業いわゆる従業員五人以下、商業、サービス業においては従業員二人以下の企業を対象にいたしまして、商工会、商工会議所がそれぞれ各種の経営改善指導事業というのをやっておるわけでございます。 こういった小企業の方々は資金的な調達という面でもなかなか難しい問題を抱えております。また、経営面におきましてもいろいろ御指導申し上げる点も少なくないということで指導員による指導をいたしまして、あわせて今申し上げましたようなこの小企業等経営改善資金融資制度というのがございます。これにつきましては、経営指導員の指導を受けた小企業に対しまして商工会、商工会議所の推薦により国民金融公庫から資金融資をするという制度でございます。 今先生お尋ねの実績でございますけれども、平成二年度におきましては、これは商工会、商工会議所合わせた数字で御勘弁いただきたいと思いますが、合計十万二千五百八件、また金額では二千九百八億円の貸し出しを行っているわけでございます。 それから、あわせてお尋ねの事故率のお話がございました。事故率の考え方はいろいろあろうかと思っておりますが、私ども事故率と通常呼んでおりますのは、過去三年間の貸付金累計の中で過去三年間の延滞率と言っておりますが、これは六カ月以上支払い、返済が延滞したケースでござい ます。それの発生金額の比率を試算いたしますと、平成二年度におきましては〇・七五%という状況でございます。
○村田誠醇君 その事故額、これは正式には何と言うのかちょっとわかりませんが、これの比率じゃなくて件数と金額はわかりませんか。それから平成二年度までの累計の事故額というんでしょうか、額は幾らなのかわかりませんでしょうか。
○政府委員(関收君) 額についてのお尋ねでございますが、物の考え方だと思うのでございます。 一応ある時点で六カ月以上支払いが遅滞しているケースについて申し上げますと、平成二年度でそういう状況にございますのが約二万件、金額にいたしまして約二百七十六億円という状態でございます。もちろんこれらにつきましても、その後経営状況が改善して返済をしていただくというケースも出てまいりますし、また必要に応じて求償というようなことももちろんいたすわけでございますので、その時点での平成二年度における残高ということで申し上げればそのような状況になろうかと思います。
○村田誠醇君 これはもう一度確認しますが、平成二年度単独のやつでしょうかそれとも平成二年度での累計額なんでしょうか。
○政府委員(関收君) 今申し上げました金額は平成二年度末における残高ということでございます。
○村田誠醇君 この事故の部分について、我々がちょっとわかりにくいので、どういう事務的な体制でやっておられるのかということをお聞きしたいんです。 信用保険公庫なんかの処理の仕方を見てみますと、事故で起こったもののうちから前年度分なのか当年度分なのかは別として、順次回収してきますね。どうしても回収のできない部分を、これは正確に合っているのかどうかも確認したいんですが、管理事務停止額ということで、俗な言葉で言えば多分切り捨てあるいは消却の対象になる金額、こういうことになると思うんですが、この累計残高二百七十六億というのはこれは発生した額であって、回収できる見込み額というんでしょうかそれは五年たって回収するんだか十年たって回収するんだか、その辺の事務的なことも含めてどのくらいまでなら回収できるというふうに判断なさっているんですか。
○政府委員(関收君) 今は二年度末におきますいわば延滞の額の残高を申し上げたわけでございますが、もちろんそれは統計の必要上その時点で切った結果としてそうなったものでございまして、その自後におきましても常に関係機関とも密接な協力をいたしまして回収の増ということには努力をいたしているわけでございます。 一方、これは毎年毎年また新しい貸し付けもございますので、その部分だけをとってどれだけいったかというのは個々に実はブレークダウンをしてみないとなかなかわからないわけでございますけれども、今申し上げましたのは二年度末における残高ということでございますし、またその後におきましても極力回収の増ということについて努力していくことについてはぜひ御理解いただきたいと思います。
○村田誠醇君 それで、長官にお願いしたいんですけれども、この質問をするよと言ったときに資料を、二年度なら二年度だけというのはわかるんですけれども、経年度とういうふうに変化してきたかという数字の変化が全然わからない。要するに、一生懸命あっちこっちの資料を調べりゃわからぬわけじゃないですけれども、という話をして、資料をおたくの方でつくって質問までに届けてくれるという話だったんですが、別に出てこなくても結構ですけれども、終わった後でも結構ですので、この何年かの数字をいただけませんでしょうか。
○政府委員(関收君) 今先生御指摘のことについて私も承知いたしておりませんで、もし事実とすれば大変申しわけないと思っております。先生が御要請の資料、どのようなものであるのか、また私どもでそのうちどのものは把握しお出しできるかということをまた御相談させていただきたいと思いますが、具体的な御要請につきましてこの審議の後にでもまた承りたいと思っているところでございます。
○村田誠醇君 それでは他の分野の問題についてお聞きをしたいと思います。 最近、いろんな形で消費者と事業主との間のトラブルが起こってまいります。最近でいきますと、学習塾だとか痩身、美顔のたぐいなどの要するにサービス分野と呼ばれるところで消費者と事業主との間のトラブルというのが常に発生しているわけでございます。 問題なのは、お客さんと事業主との間のトラブルですと比較的簡単に解決ができるわけですけれども、この両者の間に信販会社、ローン会社が入って提携を結ぶ、この三角形の形になったトラブルというのが一番厄介なケースでございます。つまり、消費者から見て提供されたサービスや役務に不平不満がある、だからあそこはもうやめたというんですけれども、片っ方ではローン会社との契約が残っていますので、ローン会社からはどんどんどんどんと請求が来る。ローン会社はローン会社でもう既に事業主にお金払っちゃってありますから、回収はするという。こういう三角形になったケースというのは片っ方をとめただけでは問題が解決しない、そういうことになっているわけでございますが、そこでこういったサービス部門のトラブルだけで結構です。物の販売のトラブルは別でございますが、今発生の状況がどのようになっているのか。これは、今平成二年度をやっていますから平成二年度で結構でございますので、発生の状況がどんなふうな数字が把握をされているのか、これが一つでございます。 それから、物の販売の場合には抗弁権が片っ方であるということでございますが、一体この三角形といいましょうか、三者が絡んだローンといいましょうか、まず簡単な表現をすれば、この法律の枠組み内で物とサービスがどうして同一な扱いをすることができないのかどうか、この二つについてお聞きをしたいと思います。
○政府委員(細川恒君) 二点御質問でございますが、最初の件数の件でございますけれども、これは平成三年度におきます当省の消費者相談室などに寄せられたものに限って御説明をいたしたいと思います。 全体の相談件数が一千四十一件ございますが、先ほどお話のございました特定のサービス業、具体的には、特に消費者トラブルが多いと言われますエステティックサロン、外国語会話教室、学習塾及び家庭教師派遣というものに限りますと、このうち合計百五十件というふうに私どもは把握をいたしております。 なお、先ほどお話のございましたクレジットとの関係ですが、こういう苦情または相談ということの場合に、確かに割賦購入あっせんを利用しておるというのが大半を占めておるというふうに理解をいたしております。 それから、第二点のサービスと物との関係、どこが違うかということでございますが、商品の方は別だというお話がございましたけれども、先ほどお話しのように、商品につきましては、割賦販売法において既に商品の瑕疵ある場合にいわゆる抗弁権の接続ができるような措置を講じております。これは五十九年の改正で行われたわけでございますが、同様の規定はサービスにはございません。これは、提供されるサービス、役務につきまして瑕疵があるかどうかというような判断は、消費者の主観などによって大きく左右されるところがあるものでございますから、瑕疵の存在の客観的判断が困難だというふうに考えておりまして、サービスと商品とは違うというふうに私ども考えておるわけでございます。
○村田誠醇君 そこで、お聞きをしたいんですけれども、業務の提供者とそれからローン会社とかクレジット会社、これを法律上は消費者の方から見て同一の位置に置くといいましょうか、同一の 人間、つまり、事業主がきちっとした業務を提供してくれない、役務を提供してくれなければ、それを理由にすべてローンの返済をストップさせる、抗弁権じゃなくして。こういうことが必要なんじゃないかと思うんですよね。そうしないと、提供されるサービスごとに法律をつくっていかないとまずいような話が僕は出てくるんじゃないかと思うんですけれども、民法の規定を修正するようなそういう特別法の立法ということを考え、事業主とローン会社というのを同一にする、これが法律上はできないのかどうかあるいはできないとすれば、どこに問題があるのかちょっと教えていただけませんでしょうか。
○政府委員(細川恒君) お答えをいたしたいと思います。 まず、実質上我々は対応をしておるということについて申し上げたいわけですけれども、役務取引につきましては、昨年の十月に、エステティックサロン、外国語会話教室など、先ほど申し上げましたような消費者トラブルの多い業種につきまして、そういう継続的役務提供業者が倒産などの事由によりまして役務提供ができなくなった場合、その場合には利用者への支払い請求を停止するなどの措置をとる、こういう通達を発出いたしまして、この効果は相当上がってきておるというふうに私ども理解をいたしております。これが第一点。 それから第二点の、御指摘の法的措置でございますが、先ほど申し上げたところの繰り返しになりますけれども、役務提供契約におきまして抗弁権の接続を行うことは、提供される役務について瑕疵があるかないかなどの判断が、例えば同じ外国語教室で同じ時点で机を並べている者でも当然生徒の側の、同じサービスを受けていてもサービスを受ける側において差が出る、その差をもってサービスに瑕疵あるかどうかという議論は非常に難しゅうございます。 かような意味におきまして、提供される役務について瑕疵があるかどうかということの判断が極めて難しいわけでございます。そういうことから、立法に当たって技術上極めて大きな問題があるというふうに私ども現在考えております。
○村田誠醇君 考え方を変えて、例えばそういうサービスの役務を提供する事業主にお金を払うときに、消費者が自分が持っているお金、あるいは消費者が自分が契約をしている信販会社とかクレジット会社からお金を借りてそして払い込んだ場合、これは貸した方のクレジット会社が責任を一〇〇%負っているわけです。どこに使おうがどうしようが、回収については義務づけられている。しかしその事業主の方から、私の提携しているこのローン会社を使ってください、クレジット会社を使ってくださいと言われたときには、それはクレジット会社がその事業主がきちんとした業務を提供する、役務を提供するという片方で保証がない限りお金だけ貸してあげるんですよというわけには、抗弁は通らないと思うんですよ。 ですから、事業主がクレジット会社だとかあるいは信販会社を紹介する、もしくは提携を結んでいる場合は、その事業主のやる提供する行為についての保証はクレジット会社もしくは信販会社が一〇〇%負うべきであると思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○政府委員(細川恒君) 委員御質問の点につきましては、私ども、クレジット会社の加盟店管理の問題として対応いたしてきておるということを冒頭申し上げた上で、詳細にお答えを申し上げたいと思います。 クレジット業界では、その消費者トラブルの防止がクレジット業界の健全な発展のためにも必要であるという非常に強い認識を持っておりまして、御指摘の問題につきましては業界として真剣に取り組みが行われておるわけでございます。 当省としてでございますけれども、昨年の十月には役務提供事業者が先ほど申し上げましたように倒産などの事由で役務提供ができなくなった場合、それに対して支払い請求を停止するなどの措置を講ずるように通達を出したわけでございます。先ほど効果が上がっておるということを申し上げたわけですが、これまでの主要な倒産などの事例におきまして約一万人、クレジット残高にしまして約四十二億円について、支払い請求の停止などの措置が講じられてきているということを把握いたしております。 それから、役務提供事業者を加盟店とする場合におきます審査の厳格化など、加盟店管理の強化などについても当省として指導を行ってきておりまして、各クレジット会社では例えば加盟店と消費者との契約内容を洗い直すなど、従来にも増しまして加盟店管理の強化に努めているところでございまして、当省として引き続きクレジット会社において適切な対応を図られるように指導をしてまいりたいと考えております。
○村田誠醇君 時間がなくなってきましたのでお聞きしたいんですけれども、法令の根拠に基づかないで行政で処理をなさるのは結構なんですよ、問題を解決するという意味においては。しかし片方で、法令できちんとした規定がなければ、こういうトラブルというのはモグラたたきじゃないんですけれどもいつでも出てくる、こう思うわけです。 そこで、サービス提供業務の中で一番判断がしにくいのに結婚相談所の紹企業務というのがあるわけですね。会員になってくれれば伴侶を紹介してあげますと。これは高い金を取っているわけです。お医者さんだけを紹介してあげるとか皆さん方みたいに高級公務員を紹介してあげるとか、恐らくあると思うんです。 ところが、高学歴とか高収入とか、こういうのは客観的な数字があるから非常にわかりやすいと思うんですけれども、ニュアンスとして、いやもうちょっとふっくらした人がいいとか、もうちょっとにこやかな人がいいとか、侵しそうな人がいいとか、何かいろいろ基準があると思うんですけれども、こういったものの業務を履行するといいましょうか提供するというのは、個人の意思といいましょうか判断基準が非常にばらばらな部分があると思うんですけれども、こういったものの相談のトラブルが一体どのくらいあるのか。 それから、こういったところは当然高い紹介料を取っていますから、ローン、クレジット会社を利用するということは当然起こってくるわけですね、自分で払える人ならいいですけれども。だから、ここのところに関しては、信販会社とかローン会社をかませるということが果たして適切なんだろうかという気はするんです。ですから、そのことについて御質問したいのが一つ。 もう一つは、時間がありませんので聞くだけにしておきますが、通産省が進めております特定ローン債権の今度は売却をするという問題が出てきますね。ローンやクレジットで得ていた債権を、他の人に売って、要するに資金を回収するということが起こってくる。これは当然認められている行為なんです。 ところが、この中身によっては非常に不安定な部分というのも当然あると思うんですけれども、そういう意味で、こういったサービスの提供のような債権をこれに組み入れて売却をすることについては通産省としてはどのような考え方、対応をなさるのかちょっとお聞きをして、時間が来ましたので質問を終わります。
○政府委員(細川恒君) 三点御質問がございました。 まず、結婚相談所にかかわります数字でございますが、大変恐縮でございますけれどもここに数字を持ち合わせておりませんので、調べた上で後刻御連絡をさせていただきたいと思います。なお、統計をとりますのに極めて時間がかかりますので、場合によりましては時間がかかることをお許しいただきたいと思います。 それから第二点の御質問の点につきましては、契約の自由の問題と関係をいたしますので、慎重なる検討が必要かというふうに考えます。 それから最後の点でございますが、これは今までの御質問とは別の、いわゆる特定債権法に基づきます債権の小口化販売の問題というふうに理解 をいたしますが、これにつきまして、投資家保護という観点から私どもは種々なるチェックをいたしておるという状況にございます。
○西岡瑠璃子君 私は、これからのエネルギーという観点で質問をさせていただきたいと思います。 人間が物を食べてそれをエネルギー源として活動するのと同じように、現代社会におきましてはあらゆる活動の基礎がエネルギーにあると言えると思います。 我が国のエネルギーの消費は、工場などの生産現場や自動車、電車、船舶、航空機などの輸送機関ばかりでなく、ゆとりと豊かさを追求するという今日のライフスタイルの変化をも反映いたしまして、家庭におきましても著しい増加の傾向にあるというふうに思われるわけでございます。それにもかかわらず、我が国のエネルギーの海外依存度は、主要先進国の中でも最も高いものとなっているようでございます。 しかも、一次エネルギーのうち石油が占める割合は五八%、これは一九八九年のOECDの「エネルギーバランス」から出所されているものでございますけれども、石油の輸入依存度は実に九九・七%ということでありまして、まさに我が国のエネルギーの構成は石油に大きく依存した体質、つまり私たちの社会はどっぷり石油づけになっているというふうに思うわけでございます。これに石炭とLNG、液化天然ガスを加えますと、化石燃料は実に八五%を上回るわけでございます。しかも、この化石燃料は、窒素酸化物や硫黄酸化物を排出いたしまして御承知のとおり酸性雨をもたらし、二酸化炭素を発生して地球温暖化の原因をつくるなど、環境汚染の元凶となっているわけでございます。 そこで、このような事情を背景に、政府は電源開発促進対策特別会計、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計の二つの特別会計により省エネルギー対策、代替エネルギー対策を講じてこられたと思います。お聞きをいたしたいのは、九〇年度つまり平成二年度、そして九一年度、平成三年度の決算の概要とその特徴をまずお聞きをしたいと思います。いかがでしょうか。
○政府委員(黒田直樹君) 先生御指摘のように、エネルギー政策、電源開発促進対策特別会計、それから石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計によりまして、平成二年度、平成三年度いろいろな事業を実施してきたわけでございます。 概要ということでございますが、まず電源開発促進対策特別会計でございますけれども、平成二年度の決算におきましては、収納済みの歳入額が三千六十億五千七百九十八万円余、支出済みの歳出額が千二十四億七百三十六万円余でございまして、また電源多様化勘定につきましては収納済み歳入額二千四百四十七億六千九百五十三万円余、支出済み歳出額千八百八十一億千百十七万円余となっております。 また、平成三年度の決算におきましては、電源立地勘定につきましては収納済みの歳入額が三千二百億五千八百二十八万円余、支出済み歳出額が千六十八億七千七百七十四万円余でございまして、また電源多様化勘定につきましては収納済み歳入額二千五百二十九億八千百七十一万円余、支出済み歳出額は千九百七億四百六十一万円余ということになっております。 この両年度における経費の執行でございますけれども、ただいま先生のお話しになりましたような事情を背景といたしまして、電源立地勘定におきましては電源立地促進対策あるいは原子力発電施設等の周辺安全対策等の推進を図るために、必要な額を支出いたしているところでございます。また電源多様化対策におきましては、特に今先生がおっしゃいましたような石油代替エネルギーということで、水力であるとか石炭火力、地熱、太陽エネルギー、原子力などの代替エネルギーによる電源の開発のための諸施策の推進を図るために、必要な額を支出いたしているところでございます。 それからもう一つの石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計でございますが、平成二年度決算におきましては、まず石炭勘定につきましては収納済み歳入額千二百七十九億九千二百四万円余、支出済み歳出額は九百七十三億四千九百二十一万円余でございまして、石油及び石油代替エネルギー勘定につきましては収納済み歳入額が六千四百十五億千六百七十七万円余、支出済み歳出額は四千二百八十五億九千九十五万円余となっております。 また、同会計の平成三年度の決算でございますが、石炭勘定につきましては収納済みの歳入額が千二百八十二億七千三百九十三万円余、支出済み歳出額は一千四十六億七千百三十八万円余でございます。また、石油及び石油代替エネルギー勘定につきましては収納済み歳入額が六千四百九十八億三千三百四万円余、支出済み歳出額は四千三百九十五億八百四十六万円余となっております。 この両年度における経費の執行でございますが、石炭勘定におきましては石炭鉱業の合理化及び安定、石炭鉱害の処理あるいは産炭地域の振興、炭鉱離職者の対策などを推進するために、必要な額を支出いたしております。また、石油及び石油代替エネルギー勘定におきましては石油及び可燃性天然ガス資源の開発の促進、あるいは石油の備蓄の増強のための施策並びに石油の生産流通の合理化、あるいは石油代替エネルギーの開発利用の促進等のために、必要な額を支出いたしているところでございます。
○西岡瑠璃子君 今お伺いしましたように、伸び続ける需要に対応するために化石燃料以外で、今原子力発電という言葉が出ました。最近特にふえているのが原子力発電であると思います。チェルノブイリのような事故の場合だけでなくて、日常的に原子力発電というのは放射能を環境に放出しているわけでございます。また、つい最近ではロシアのトムスク核燃料施設で起きた爆発事故がございますけれども、使用済み燃料の再処理工場内にある高レベル放射性廃液の貯蔵容器が起きたと言われております。 このような危険な原子力や、先ほども述べましたとおり、二酸化炭素を発生する地球温暖化の原因ともなっている化石燃料のように環境破壊によって次の世代へ深い影響を与えるエネルギーではなくて、ニューエネルギーというのは太陽熱とかあるいは海の潮とか波力、風力などの代替エネルギーの開発もやっていかれているようでございますので大変結構なことではありますけれども、それぞれの経済的な実現可能性と、実現できるとするならばその実現時期をどのようにお考えになっていらっしゃるか、伺いたいと思います。
○政府委員(松藤哲夫君) 通産省におきましては、昭和四十九年からサンシャイン計画ということで新しいエネルギーの開発に取り組んでまいりました。また、昭和五十三年からムーンライト計画ということで省エネルギー技術の研究開発に取り組んでまいったところでございます。 これまでの研究開発の成果につきましては、例えば太陽エネルギー利用等でございますと、民生用ソーラーシステムの開発、普及、あるいは現在ほとんどのエアコンに使われておりますヒートポンプシステムの開発、あるいは発電に使われますがスタービン複合発電システム、こういったものの技術の導入、普及に大変貢献してきているわけでございますし、またムーンライト計画の中では、例えば燐酸型燃料電池技術の確立等々に大変役立ってきているわけでございます。こういった努力の結果、太陽電池の場合でございますと大体研究開発当初の三十分の一までコストが下がってきておりますし、また燃料電池につきましては、燐酸型のものについてはほぼ実用化のめどがついてきたという段階でございます。 当省といたしましては、こうした努力を今後とも引き続き推進することによりまして、例えば太陽光発電とか燃料電池につきましては二〇〇〇年初頭でキロワット当たり二十円程度、すなわち現在消費者に届く電気料金の消費者価格というのが大体二十五円程度でございますから、こうした新 しいエネルギーを二十円程度にまで持ってくれば二〇〇〇年初頭には相当普及していくだろうということで、大変我々は懸命な努力を続けているところでございます。 新エネルギー全体の一次エネルギー供給に占める比率は現在一・三%でございますけれども、これを二〇〇〇年には三・〇%、二〇一〇年には五・三%にまで拡大することが、現在我々の目標としているところでございます。
○西岡瑠璃子君 私自身は、代替エネルギーの中でもとりわけ太陽エネルギーが、資源の枯渇とか環境への影響とかいった配慮から非常に有利なものであるというふうに考えておりまして、その積極的な利用が図られるべきであるというふうに思うわけでございます。 こういった点につきまして、まず通産大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(森喜朗君) 今、西岡委員から冒頭にるる御指摘ございましたように、我が国のエネルギー供給は約八割を輸入に頼っているわけでございまして、極めて脆弱な構造であるわけでございます。 政府といたしましては、今事務当局からもいろいろ申し上げましたように、エネルギーの安定供給の確保さらに同時に地球環境問題への対応を目指すべく、エネルギー供給につきましては原子力、新エネルギーを初めといたしますいわゆる非化石エネルギーの導入促進を図ることといたしておるわけでございます。 この場合、新エネルギーの供給拡大が重要であるということは言うまでもないわけでありますが、一般に新エネルギーは自然条件に左右される、さらにまた現時点ではコスト、信頼性等の課題がございます。このため、新エネルギーの開発導入の最大限の努力を行うこととあわせまして、供給の安定性、経済性、環境負荷等の面ですぐれた原子力発電を非化石エネルギーの中核として位置づけ、当然安全性の確保を大前提としてその開発利用を積極的に推進いたしたいと、このように考えているわけでございます。 具体的には、一九九〇年の十月に策定をいたしました石油代替エネルギーの供給目標におきまして、原子力のシェアを一九八九年度の八・九%から目標の二〇一〇年度には一六・九%へ、また新エネルギー等のシェアを、一九八九年度には一・三%でございますが、これを二〇一〇年度には五・三%へそれぞれ高めることを目標として進めている、このように御理解をいただきたいと思います。
○西岡瑠璃子君 私は、いろいろと安全性にも危険を言われております原子力発電よりも太陽エネルギーの利用を推進していく方に力を入れていただきたいと思うわけです。 そこで、太陽エネルギーの利用方法としては、熱エネルギーとして利用するタイプと太陽光を利用して発電するタイプと二通りあるわけですけれども、それぞれのタイプの現在の開発状況はどうなっていますでしょうか。ちなみに、私の家なんかでも屋根にいわゆる太陽熱温水器というのを取りつけまして、熱エネルギーとして利用しているわけですね。そういった二つのタイプの現在の開発状況、前者の方が高いのではないかとも思うわけですけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(松藤哲夫君) 太陽熱利用技術につきましては、これまでの研究開発によりまして、現在民生用ソーラーシステムがかなり普及してきております。平成三年度末で見ますと、ソーラーシステムで三十九万台、それから太陽熱温水器という従来型の改良型がございます、これが大体四百五十万台普及しておりまして、この二つを石油換算いたしますと大体四百万キロリットル程度の太陽熱利用が、既に我が国において実現されておるわけでございます。 今後、さらにこうしたソーラーシステムの普及に努力いたしますとともに、産業用といたしまして、より高性能の太陽熱利用の冷凍冷蔵システムがかなり有望ではないかということでございまして、これの技術開発に現在取り組んでいるところでございます。 また太陽光発電につきましては、これまでの研究開発等によりまして製造コストを、先ほど申し上げましたように、サンシャイン計画発足当時の昭和四十九年に比べますと現在三十分の一まで低減してまいりました。しかしながら、キロワットアワー当たりを見ますと大体百二十円ということでございまして、電力会社による電気となかなかまだ競争し得るには至っていないのが現状でございます。これを、先ほど申し上げましたように、二〇〇〇年までに二十円程度に低減することによりまして、一般家庭及び産業用の太陽光発電技術の利用というところに何とかこぎつけたいと思っているところでございます。 今後、量的に太陽熱利用と太陽光利用がどういう推移をたどるか、必ずしも一概には言えないところでございますけれども、先ほど申し上げましたように、ソーラーシステムということで熱利用を拡大し、それから太陽発電ということで電気的な利用も拡大することによりまして、両々相まって太陽エネルギーの有効利用を今後とも一層充実させてまいりたいと考えているところでございます。
○西岡瑠璃子君 太陽光エネルギーというのはまだ効率が悪い、採算がとれないというふうなお話でございまして、お聞きをすると何かまだまだ原子力よりも本腰で取り組まれる姿勢がうかがえないというふうな感じがするのが大変残念でございます。諸外国では、私はこれはいろいろとお聞きをしますと、大変開発状況が大きくなっているというふうに伺っておりますけれども、工場とか一般住宅なんかへの普及状況というのは我が国ではいかがでしょうか。 きのう私は沖縄の渡嘉敷というところですか、本島から離れた島ですけれども、そこに行きましたら偶然すごい太陽熱のパネルの電池の大きなのがたくさんあるのを見まして、村長さんにこれはどこに使うんですかと言いましたら、今はまだまだ実験段階でございまして、青年の家ですとかいろいろな公共の施設がたくさんあるんですけれども、そこに本格的にどうも利用されていないというようなことで、こんなことではいけないのではないかなというふうに思いながら帰ってきたわけでございますけれども。
○政府委員(黒田直樹君) 先生今おっしゃいましたように、太陽エネルギーの利用という意味では、熱としての利用と光発電という意味での利用と両方あるわけでございます。 お尋ねの諸外国の状況あるいは我が国での普及状況それぞれについて、必ずしも詳しいデータがないわけでございますけれども、概略申し上げますと、まず太陽熱利用システムについては既にもう商業段階に入っているということでございまして、先ほどお話があったように、補助熱源などを併設したいわゆる立派なソーラーシステムというのは一台当たり平均七十万円程度するわけでございますが、現在三十九万台ぐらい日本では普及をいたしております。また簡易な太陽熱温水器、こちらの方は一台当たり大体二十八万円くらいかと思われますけれども、これは約四百五十万台普及をいたしているわけでございます。 これとの比較での同レベルの各国の数字というのがないわけでございますけれども、こうしたソーラーシステムに使われております集熱器の生産量という意味で見ますと、一九八九年の数字でございますが日本が約六十万平米、これに対しましてアメリカでは約四十万平米、ドイツが約三十二万平米等となっておりまして、先進国におきましては太陽熱利用に関しましてはかなり普及が進んでいるものと、こういうふうに考えられる次第でございます。 今の数字から見ますと、かなり日本はトップに近いということかなと想像いたしますけれども、普及状況というような数字が必ずしもはっきりいたしませんので、そういう意味で御理解を賜りたいと思います。 それから太陽光発電の方でございますけれども、発電システムというのはどういう利用の仕方 によるかによりましていろいろ周辺装置も違ってまいりますので一概に申し上げられませんけれども、先ほどのようにかなりまだコスト的には既存の大きな発電所の電源に比べますと高いわけでございまして、国内ではそういったことから研究用の施設を中心といたしまして合計で約二千五百キロワットの施設が設置されている状況でございます。 それから諸外国におきましても、主としては我が国と同様、低コスト化を目指しました研究開発を中心とした対策を実験的にやっているというのが実情でございます。例えば日本の場合にも昨年度から、平成四年度から公共施設等に対しまして太陽光発電システムを入れる場合に補助制度を設けたわけでございますけれども、これはそういった公共施設でいろいろなタイプの太陽光発電システムを導入してもらいまして、そうしたデータをまた研究開発等に反映させていくという意味でのフィールドテスト事業をやっているわけでございます。例えばドイツにおきましても、一九九〇年の九月から小規模な太陽光発電設備の住宅への導入のフィールドテストを実施するということから、千の住宅に太陽光発電システムを設置してもらいまして、そこから必要な技術データを収集、分析するプログラムなどを実行しているのが現状でございます。 そういうことで、諸外国におきましても単純なる一般的な普及というのはまだ難しい、ある意味で導入素地あるいは研究開発、こういった段階にあるものと理解をいたしているところでございます。
○西岡瑠璃子君 私がお尋ねしたのとちょっとずれた面もありますけれども、先ほど申しました二つのタイプの太陽エネルギー利用システムの普及状況、大体ソーラーで三十九万台、温水器で四百五十万台、それはよくわかりましたが、設置コスト、他のエネルギーとのコストの比較、それからこれらの装置製造産業に対してどういう育成策をとっていらっしゃるか、その設置に際しての国の助成措置はどのようになっているかということをお聞きしたいと思います。
○政府委員(黒田直樹君) 太陽電池の発電システムは、先ほど申し上げましたように、周辺装置をどう使うかということによってもいろいろ変わってくるわけでございまして、したがって大体今の状況ではキロワットアワー当たり百数十円というのが一般的な試算ではないかというふうに私ども理解をいたしております。 それから電力会社が大容量の発電所で発電する場合、これも稼働率とかその時点によって、要するに設置のときか償却が済んだときかで変わってくるわけでございますが、平均的な場合の計算といたしまして、私ども平成元年度に行っておりますものでは、例えば原子力はキロワットアワー当たり九円、LNG火力ですとキロワットアワー当たり十円、石炭火力ですとキロワットアワー当たり十円、石油火力はキロワットアワー当たり十一円、水力の場合にはキロワットアワー当たり十三円程度というような試算を行っているところでございます。
○西岡瑠璃子君 今ずっと水力あるいは石油火力あるいは石炭火力、原子力などのコストをおっしゃったわけですけれども、原子力発電の発電コストについては、今後の原子力発電所を廃止していく廃炉費用、それから放射性の廃棄物なんかの埋設、管理費用といったものは含まれていないと思うんですけれども、仮にこれらを含めて試算した場合には、キロワットアワー当たりどのぐらいになるんですか。
○政府委員(黒田直樹君) ただいま申し上げました数字は、平成二年の一月に私どもが試算したものでございます。 それで、この時点での、先ほど原子力発電の発電コストはキロワットアワー当たり九円程度と申し上げたわけでございますが、今先生おっしゃいましたいろいろな費用のうち、原子力発電所のいわゆる廃炉費用についてはこの試算の中に含まれております。当時の総合エネルギー調査会での中間報告などによりまして、百十万キロワット級の廃炉費用が、これは五十九年度価格でございますが三百億円というものを前提に試算を行いまして、一キロワットアワー当たり二十銭程度ということで廃炉費用は今の九円程度の中には含まれております。ただ、おっしゃいました放射性廃棄物の埋設とか管理費用につきましては、その貯蔵処分の具体的な計画が確定していないということで現時点で正確に試算することは困難でございまして、この試算には含まれておりません。 ただ、海外の事例等を参考にいたしまして、大まかな目安といたしましては一キロワットアワー当たりおおむね数十銭というオーダーではないかというふうに私ども推定をいたしているところでございます。
○西岡瑠璃子君 先ほど、原子力の発電原価に廃炉費用が含まれているとおっしゃったんですけれども、これはいつから含まれましたんですか。二年ぐらい前は含まれてませんでしたでしょう。
○政府委員(黒田直樹君) 平成二年一月の試算では含まれておりまして、約二十銭程度ということで試算をいたしております。
○西岡瑠璃子君 それで、廃炉費用そのものは今は九円の中に二十銭入っているということですね。そうしますと、埋設とか管理費用は、これからその原子力発電所が解体処理をされるように、一番初年度の今までつくったものの中で例えば東海村の発電所ですか、あれが一番古いんですか、そういうのがこれから先解体をされる時期は今から五、六年後になりますか、何年ぐらいになりますか。 そうなると、それを想定して費用が幾らかかるかということを言われる場合に、大体何十銭程度というふうに大変アバウトな数字でおっしゃったわけですけれども、先ほどおっしゃった原価は、一九九〇年の運転開始ベースのものですか。それは一九八九年ですか、八九年も九円だったんでしょう。九〇年も九円ですか。
○政府委員(黒田直樹君) ただいま申し上げましたのは、平成二年の一月に私どもが発表したものでございます。したがいまして九〇年のということでございます。
○西岡瑠璃子君 その当時の為替レートは幾らだったんですか。湾岸戦争の以前、その当時は。
○政府委員(黒田直樹君) その当時の為替レートは百四十円程度ではなかったかと記憶しております。ちょっと今はっきりは記憶しておりませんが、大体そんなところではなかったかと思います。 したがいまして、私ども今九円と申しましたのも、平成二年一月とお断り申し上げておりますように、為替レートだとか、例えば石油にしろ石炭にしろLNGにしろいろいろ値段が変わってきているわけでございますので、ただ残念ながら正式な試算としてはこれ以後私ども公表しているものがないものですから、こういう数字として申し上げた次第でございます。
○西岡瑠璃子君 だんだん時間がなくなってまいりましたので大変残念ですけれども。恐らく為替レートはきょうあたりは百十二、三円でしょう、そうなってくると非常にその数値が違ってくるのではないか、私はこれ大変な問題だと思いますね。 通産省と資源エネルギー庁では各種のパンフレットで原子力発電の経済性を非常に強調しているわけでございます。通産省が発表しております一九八九年度の発電コストを私見たんですけれども、一番安いのが原子力、次が石炭火力、それからLNG火力、石油火力、最も高いのが水力、こういうふうになっているわけですけれども、九電力が毎年発表する有価証券報告書総覧に記載されている電源別の電気事業営業費用によりますと、一キロワット時当たりの費用が一番安いのは水力であって原子力ではない、そういうふうに記述をしてあるわけでございますね。 私はコストは実績で示すべきではないかと思うわけですね。発電実績と決算の総計から発電コス トをはじくと、一キロワット時当たり火力で八円五十銭、原発は八円二十銭になるというふうに出ております。 あと時間がありませんのでちょっとはしょってお尋ねをしていくわけですけれども、先ほど私は、我が国で初期のころに運転を始めた原発の解体時期が間もなく来ると申しました。こういうふうなことですから、これから新しいエネルギー、自然の恵みである無公害のクリーンな太陽エネルギーの活用をもっと推進していくべきではないかというふうに思うわけでございます。 そこで、高知県の井口さんという方が日本で初めて自宅に太陽光発電システムを設置いたしまして、家庭で利用してそして余剰電力を電力会社に売電しております。売り渡すシステムを設置しておりまして、私も先日見てまいりましたけれども、個人で大変努力をなさって、御自分の御自宅のみならず、これを普及させることによってもっとコストが低くなるのではないかというふうなことを考えて一生懸命取り組んでいらっしゃる。 通産省の方にも国の方にもそのことで大変細かい御要請をなさったというふうに言っておられましたけれども、そのことは御承知なさっておられるでしょうか。
○政府委員(黒田直樹君) 承知をいたしております。 今先生がおっしゃいましたように、太陽光発電につきましては、一方で家庭とか工場とかに取りつけますと電気が余る場合があるわけでございまして、これを電力会社の方の系統につないで余った場合には買ってもらうというような制度を去年の四月から各電力会社で開始しているところでございますけれども、今おっしゃいました井口さんも余剰電力の売電を電力会社に行っておられる方の一人であるというふうに承知いたしております。
○西岡瑠璃子君 通産省が設備のガイドラインを三月末に発表なさったと伺いましたけれども、そのガイドラインの中に井口さんが要請をなさっていらっしゃる項目の中でクリアできた部分がございますか。例えば電力会社への売電に際しての手続の簡素化がなされるようになっているかとか、あるいは安全設備の設備義務の軽減がなされるようになっているかとか、あるいは通産・保安協会への手続とか委託費用の無料化というものが示唆されているのかとか、そういったようなものがクリアされておりますか、このガイドラインの中には。
○政府委員(黒田直樹君) 相当改善されているというふうに思います。 今もおっしゃいました井口さんが太陽光発電システムを導入され、かつ電力会社に購入してもらうために系統と連系するといった作業が行われましたのは、実はこのガイドラインのできる前だったものですから、電力会社と個別の協議をして設置されたというふうに承知いたしております。 この技術的なガイドラインでございますけれども、要するに、太陽光発電を家庭に入れまして、それと系統と連系するときにどういった装置を設けなきゃいかぬか、そうしないと、停電が起こったときに感電をしたり、一方の系統が停電してそれをもとに戻す場合に末端の機器が壊れてしまうというような問題があるものですから、それについての技術的なガイドラインを設けたものでございますが、今回の個別の協議では、例えば二重の保護をしなきゃいかぬというのを一つの系列にするように簡素化いたしましたし、改善されているものと理解をいたしております。
○西岡瑠璃子君 時間がありませんけれども、いずれにいたしましても、公共施設優先の普及施策を、個人に対しても思い切って三分の二の補助をするとか融資とか、あるいは税制の優遇措置をするとかいうふうな助成策を講じていくべきではないか、諸外国並みの優遇措置の実施をしていただきたいというふうに私は思うわけでございます。 かつてテレビが普及し始めたころには一インチが一万円も二万円もしましたですよね。それが今はもう本当に大衆のものになっておりますから、やはり太陽光システム、大量生産大量普及でエネルギーの自給の体制を整えていくためには非常に格好なものではないかというふうに思うわけでございまして、最後に、井口さんのようなパイオニア的な存在である個人に対しても、私は公共施設に限らず国のいろんな援助をぜひお願いしたい。そして低コスト化、効率化を高めるための技術開発をぜひ促進していただきたい。大臣の積極的なお取り組みの姿勢を、御決意をお伺いして終わりたいと思います。 大臣お願いいたします。
○国務大臣(森喜朗君) いろいろと御指摘ございました中で、特に太陽エネルギーは大変クリーンなエネルギーでございますし、まさに太陽というのは神様そのものだと僕は子供のころから思っておりました。核融合というのを進めておりますが、私、議員連盟の会長をしているんです。初め全然私わかりませんで、核融合というのは何なんだろうというので専門家に聞きましたら、地上にもう一つ太陽をつくることですよ、こうおっしゃって、なるほどなと思って、それから一生懸命応援をやっているんです。 そういう意味で、太陽エネルギーをこれから大事にしていくということについては、いろいろ御指摘ございました。また、エネルギー庁もそういうことに十分一生懸命取り組んでおる。これからも積極的に取り組んでまいりますということを申し上げて御理解を得たいと思います。
○西岡瑠璃子君 よろしくお願いします。ありがとうございました。 終わります。
○中尾則幸君 中尾でございます。まず私は科学技術庁長官に先にお伺いします。 今の西岡委員の質問で、太陽のクリーンなエネルギーが本当に開発されていればこんないろいろ厄介な問題が起こらないということを実感いたしました。こう申しますのは、長官既に御存じのように、連日新聞、テレビ等で報道されておりますけれども、旧ソビエト海軍による放射性廃棄物の海洋投棄が今大変な問題となっております。 国際環境保護団体グリーンピースが入手し公表したロシア政府の報告書等によれば、これは一九五九年から九二年にかけての報告だというふうに承知しておりますけれども、原子力潜水艦の原子炉などを日本近海に捨てていたと言われております。これは高レベル廃棄物の海洋投棄を全面的に禁止したいわゆるロンドン条約に違反しているばかりか、軍事、平和利用を問わず、旧ソビエトとロシアの核の管理のずさんさについては腹立たしく思うわけであります。一刻も早く実態の把握、対策が求められておりますけれども、まず科学技術庁長官としての見解を伺いたいと思います。
○政府委員(佐竹宏文君) お答えいたします。 四月二日に外務省は旧ソ連・ロシアの放射性廃棄物の海洋投棄についての白書を入手いたしました。それを受けまして、科学技術庁を初め水産庁、海上保安庁あるいは外務省、関係省庁が今協力しつつその白書の分析を行っているところであります。
○国務大臣(中島衛君) 旧ソ連・ロシアの放射性廃棄物の海洋投棄問題に関しては、近隣諸国に対する配慮がなされておらず極めて遺憾だと思います。本件は国民の関心が極めて高く、重要な問題と認識をいたしており、四月五日に海上保安庁、水産庁、外務省等十一省庁を構成員とする放射能対策本部幹事会を開催いたしました。 その会合におきましては、必要に応じてロシア政府に対してさらに詳細な情報提供を要請すること、必要な海洋放射能調査について科学技術庁を中心に関係省庁と早急に協議をすること、科学技術庁においては専門家から成る技術的評価検討を行う場を設ける準備を行うこと等を申し合わせております。 今後とも関係省庁と連携をとりつつ、本件に対して迅速かつ的確に対応をしてまいりたいと思っ ております。
○中尾則幸君 科学技術庁あるいは海上保安庁とも海流調査等を今までずっと行っておられたと伺っております。それについてはこれまで目下影響はないというふうなことを言われておりますけれども、それに違いありませんか。
○政府委員(佐竹宏文君) これまで日本の領海で年に四回調査を続けてきておりますが、それによりますと、一九八六年にチェルノブイル原子力発電所の事故がございました。そのときに少し影響が見られた以外は何ら影響は見られておりません。
○中尾則幸君 この報道が出て以来、私も北海道出身なんですけれども、日本海、オホーツク海でも漁民の方々を含め消費者の方が大変心配しております。目下影響はないということではなかなか納得できないということで、その早急な対策が叫ばれているんですけれども、特に海洋調査についてはどのようにお考えか、伺いたいと思います。
○政府委員(佐竹宏文君) お答えいたします。 先生の御心配ごもっともでございます。そのような状況でございますので、私ども科学技術庁及び先ほど申し上げました省庁が協力いたしまして、まず日本の領海内で皆様方に安心していただけるような調査、何ができるかを今早急に検討しているところでございます。やがては、外交ルートを通じてお願いしておりますロシアとの話し合いがつけばロシアの領海の調査も行いたいと考えておりますが、いずれにしろ、できることからできるだけ早く調査をしていきたいと考えております。
○中尾則幸君 何ができるかじゃなくて、何をすべきかというふうに積極的に前向きに取り組んでいただきたいと思います。 G7があさってから対日支援を中心にお話し合いが行われると思いますけれども、それに関連して西側諸国は核の安全管理、解体の技術並びに資金援助を支援の柱の一つとしております。つい先日政府が無償協力をしたいというような見解も発表されておりますが、これらの核廃棄物処理について、日本政府、特に科学技術庁として一時保管などの分野で支援すると申されておりますけれども、この不法投棄を直ちにやめさせなければならないと私は考えますが、それに対してはいかがでしょうか。
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。 今先生御指摘のことでございますけれども、これにつきましては我が国の見解を現地の大使を通じましてロシアにも申し入れておるところでございます。それとともに、このロシアによります放射性廃棄物の海洋投棄問題でございますが、これにつきましては、国際社会が連帯いたしましてこのような事態が再び繰り返されることのないようにしていくことが極めて重要と思っておるところでございます。 このような認識のもとに今、今ほど先生がおっしゃいましたようないろんな検討を私ども科学技術庁としては勉強しておるところでもございます。ロシア側におきます実態調査の結果とかあるいは我が国の協力の可能性につきましても鋭意検討を進めておるところでございます。
○中尾則幸君 この問題はこれからも大変な問題になろうと思いますので、質問はここで一応打ち切ります。しかし、大変心配しておりますので、早急に調査を、これも沿岸諸国との合同調査も含めて私はやっていただきたいなと思っております。 続いて、本当はこの問題から入る予定でなかったんですけれども、核廃棄物の処理というのは大変厄介な問題であるということはもう既に皆さん御存じだと思います。私は、科学技術庁と動燃に北海道幌延でただいま進めております貯蔵工学センター、高レベル放射性廃棄物の問題について取り上げたいと思います。 動燃事業団は、八四年四月に高レベル放射性廃棄物の処理施設、貯蔵工学センターを北海道幌延町に建設する計画を発表されました。もう既に九年たっております。施設の誘致を議会で決議した幌延町の周辺には御存じのように六つの町村がございます。そのうち、幌延町を除いて四つの町では誘致反対の請願や決議をしております。そして、九〇年、平成二年の七月には北海道議会で反対決議が採択されております。もちろん北海道知事もこれに対しては反対でございます。こういった状況を長官は御存じだろうと思います。そして、どうその結果を認識されておるのかまず長官に伺いたい。その後、動燃の理事に伺いたいと思います。
○国務大臣(中島衛君) 今先生のおっしゃいました経過については聞いております。北海道幌延町に動燃事業団が計画している貯蔵工学センター計画は、我が国の原子力の開発利用を進める上での重要なプロジェクトであると認識をいたしております。原子力委員会の基本方針に沿ってその着実な推進を図りたいと思っております。 歴代科学技術庁長官が答弁してきましたとおり、幌延貯蔵工学センターの立地については、地元や知事の理解と協力を得て進めることが基本であると認識しております。そのために、今後ともなお一層の努力を傾けていく所存でございます。
○参考人(山本正男君) ただいま中島科学技術庁長官のお話がございましたとおりでございまして、動燃事業団といたしましても、その御趣旨を体して進めるのが私どもの任務と心得ておるところでございます。
○中尾則幸君 今お話を伺ったとおり、歴代の長官、そして動燃の理事長を初め地元北海道及び地元町村の理解と協力がなければ貯蔵工学センターの問題は実施しないというふうに受けとめてよろしいですね。確認だけさせておいてください。
○国務大臣(中島衛君) これは、やはり重要な問題でありますが、地元や知事の理解と協力を得て進めることが基本であると考えております。
○中尾則幸君 ここが大事なんですが、得てと、得なければこれは進めないというふうに私は受けとめておりますけれども、中島長官いかがでしょうか。もう一度。
○国務大臣(中島衛君) 私どもは、地元や知事の理解と協力を得て進めることが基本であるというように考えております。
○中尾則幸君 わかりました。得なければならないと私は受けとめております。 今長官がおっしゃったように、地元住民の協力と理解を得てこういった問題を進めるのは当然のことであります。ただ、私ちょっとここで伺いたいのは、この間、九年間にわたる貯蔵工学センター問題で地元の理解を得たいということでPR等に使った広報活動費、これは科学技術庁、動燃合わせて幾らになりますか。
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。 動力炉・核燃料開発事業団が北海道の幌延町で進めております今御指摘の貯蔵工学センター計画に関連いたします広報経費のうちで科学技術庁計上分につきましては、平成三年度分までの決算額は約二億円でございます。 動燃につきましては、あと動燃の理事からお答え申し上げるのが妥当かと存じます。
○参考人(山本正男君) お答えいたします。 動燃事業団における貯蔵工学センター計画にかかわるこれまでの広報経費、いわゆる平成三年度までの決算額は約一億円でございまして、平成四年度の予算額は約八千六百万円でございます。
○中尾則幸君 かれこれ今お伺いしたところ三億円の広報活動費を使っていらっしゃる。これはもちろん国民の税金であります。 それで、ここで伺いたいんですけれども、このような活動をなさっておきながら、私も現地へ何度か足を運んでおりますけれども、理解を得られるところか、ますます住民の不信感は高まっておるのです。当然九年間、何らかの形で安全性のPR、これはいろんな手法でやっていらっしゃることは私は存じておりますけれども、意識調査あるいは周辺町村、とり方によっては幌延を含めて七町村、稚内を含めても結構ですけれども、その意 識調査をされたことはございますか。
○政府委員(石田寛人君) お答えを申し上げます。 私どもといたしましては、この貯蔵工学センターの原子力政策上の必要性あるいはその重要性のみならず、このセンターを構成いたしますおのおのの施設の安全性等につきまして、地元や道の方々に正しく十分な御理解がいまだ浸透しているとは考えていないところでございます。したがいまして、私どもはこれから従来にも増しましてこのための努力を行ってまいりたいと考えておるところでございます。
○中尾則幸君 私は、調査をしたかどうかと伺っているんですが、一言で。
○政府委員(石田寛人君) お答えを申し上げます。 先生のおっしゃいましたような調査は行ってはおりません。
○中尾則幸君 また、一言で。なぜ調査をしないんですか、あるいはできない理由があったら一言でお答えください。
○政府委員(石田寛人君) お答えを申し上げます。 そのお答えを一言で申し上げることは極めて難しいわけでございますけれども、まだ、私先ほど申し上げましたように幌延貯蔵工学センターに関します地元の方々の御理解あるいは道全体の御理解が十分には進んではいないと思うわけでございます。これにつきましては、私ども十分な努力をこれからさせていただきたいと、かように思っておるところでございます。
○中尾則幸君 一言で答えられないというお答えをいただきまして、それじゃ私の方から調査をちょっと報告させていただきたいんです。やらない理由については、そちらが言わないんですから、私が申し上げます。やったら大変なことになるからです。結局は、理解も何もしていない。九年も、三億円もかけてですよ。だから、やれないんです。変更しなければいけないから。それは、時間がないからちょっと、改めて機会があったらやりますけれども、私から報告します。 北海道新聞の調査、ちょっと聞いていてください、知っていると思いますけれども。一九九〇年七月二十八日の世論調査、北海道千二百人を対象にして行った調査、貯蔵工学センター誘致について反対、北海道民五四・七%、貯蔵工学センター誘致を推進すべき、何と八・七%。やれるわけないですよ。ですから、私が先ほどから申し上げているのは、地元の理解と協力を求めと言っていますけれども、協力を得られない形でやっています。きょうはたくさん資料を出したいんですけれども、残念ながらリミットがありますから、改めてこのことだけ覚えていてください。 次に参ります。科学技術庁は昨年、幌延町を中心として道北地域振興計画の策定調査に着手しました。予算は昨年度分で約一千四百万円、調査期間は予定で三年となっています。稚内市を含めて幌延のあの一市六町一村が対象地域です。本調査は、あくまでも地域振興の方向性を調査するものであり、貯蔵工学センターの立地とは直接関連するものではないとうたっておりますけれども、どう見たっておかしいですよね。 例えば地域振興というのなら、北海道は御存じのように二百十二市町村あるんですよ、なぜ幌延を中心にして地域振興を考えなきゃいけないのか。しかも、科学技術庁の計画されたこの道北地域の地域振興については、御存じのように北海道知事は賛成しておらぬです。説明会にも出ないんです。そうした中でトップダウン方式で、北海道知事も地元の道民もぜひしてほしいなんて言ってないことを、なぜわざわざ国の予算を使って調査しなきゃいけないんですか。 北海道の道北地域の開発であれば、御存じのようにあの天北というのはどういう地域かおわかりだと思うんですよ。酪農を中心とした地域ですよ。酪農の問題については今私が言う時間がないから言わないけれども、それについて一言見解をくださいよ。
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。 今、先生御指摘の委託調査でございますけれども、この調査につきましては、道北地域の振興は今後どのように進もうとするのかということにつきまして調査、勉強いたしまして、この地域の振興に対しまして私どもがどのような寄与を、コントリビューションをできるかというようなことを勉強するための基礎資料としてその調査を委託しておるという、そういうものであるわけでございます。 この調査につきましては、学識経験者の方々あるいは地元の経済関係者の方々等の御意見をお伺いしながら検討を行ってきたところでございまして、具体的にはこの地域の自然的、社会的あるいは経済的な概況であるとかあるいは主要産業の現状と課題、既存のプロジェクト及び開発構想等の現状を整理するというようなこと、あるいは地域振興の視点等につきまして検討するというようなことであるわけでございます。このような調査を行っておることの必要性につきましては、ぜひ御認識賜りたいと存ずる次第でございます。
○中尾則幸君 そこまでたくさん説明要りません。 私が聞いているのは、北海道、例えば地域振興というのはこれは地方自治体ですよ。なぜあなたたちがお金を使って、北海道二百十二の市町村の特徴わかっていますか。全部私は知っていますよ、全部歩きましたから。だから、そんなく僭越なことをやるべきじゃない。逆に言えば、だから地元の人たちが理解しないんですよ、よろいの下に刀が隠れているから。湯水のように広報予算を使ったってもうどうしようもないですよ。少しは知事の意見を聞くなり地元の人たちの意見を聞かなきゃだめですよ、こんなことやったら。余り怒ってもしようがないです。大事なことだけは聞いておかなきゃいかぬです。 じゃ確認しますよ。今問題になっているこれを確認しておかなきゃいかぬ。 長官に伺います。 これは絶対私は反対ですからね。もし仮に幌延で貯蔵工学センターを進めるとします。仮にですよ。これは私は大反対です。道民の大多数も反対です。そうしますと、この幌延はあくまでも貯蔵工学センターなのか、あるいは永久処分地になるのか、これは大変な問題なんですよ。 御存じのように、この高レベル放射性廃棄物というのは一年や二年じゃないんですよ。数万年かかるんですよ、この影響が。だれが保障できるか。子孫に影響するんですよ。それは確かに人工バリアを使ってとかいろいろありますけれども、その問題については改めてやりましょう。しかし、最終処分地とするのかどうか、そのことについて歴代の長官は全国ひとしく白紙だと言っていますから、それについて長官として;百、それから理事に一言聞きたいです。
○国務大臣(中島衛君) 動燃事業団が北海道幌延町で立地を計画している貯蔵工学センターは、地層処分のための研究開発、高レベル放射性廃棄物ガラス固化体の貯蔵及びこれに関する研究開発を行う総合研究センターでありまして、本センターは高レベル放射性廃棄物の処分場とは直接関係のないものと認識をいたしております。
○参考人(山本正男君) お答えいたします。 動力炉・核燃料開発事業団の貯蔵工学センタi計画は、原子力開発利用長期計画に述べられておりますように、地層処分技術を確立するための深地層試験などの研究開発と、また高レベル放射性廃棄物などの貯蔵等を行う総合研究センターを目指したものでございます。すなわち、高レベル廃棄物の貯蔵施設または深地層試験場など、高レベル廃棄物の処分のための試験研究施設でございます。 高レベル廃棄物からの放射性の……
○中尾則幸君 ちょっと早く、手短にお願いします。
○参考人(山本正男君) そういった研究施設であるということをまず申し上げたいわけでございます。
○中尾則幸君 それはわかっています。
○参考人(山本正男君) 次に、私どもは、こういったことのために非常に必要な課題としまして……
○中尾則幸君 最終処分地にするのかどうか、私はそれだけ聞いているんですよ。
○参考人(山本正男君) そして、この点につきましては、昨年八月の原子力委員会の専門部会により取りまとめられた報告書、「高レベル放射性廃棄物対策について」におきましても、深地層の研究施設と処分場の計画とを明確な区分をして進めると、このように明確になっておるところでございまして、動燃事業団はこの研究の線で進めるわけでございます。
○中尾則幸君 ちょっとまくし立てて、たくさん聞きたいことがあったんですけれども、改めて、きょうは名刺がわりということで聞いています。 こういうことをきちっと認識しない限り、やっていることと言っていることが違う。だから道民に理解されないんです。それだけを明確に言っておきます。調査をするんならしなさい。そして、国民の声、道民の声をきちっと聞いた上でやらなければ、言葉は悪いですけれどもごそごそ陰でやっちゃいけない。ただ、きょうは二点だけ確認しました。 幌延については最終処分地ではない、結構ですね。これだけ、イエスですね――はい、イエスです。 それでは、ありがとうございました。これで科学技術庁、動燃の質問を終わります。動燃の理事の方、参考人、ありがとうございました。またよろしく。 次に、文部大臣に伺います。 大分テンションが上がって申しわけありません。 先に、大変愚問になりますけれども、大臣は春の選抜高校野球で始球式のマウンドに立たれました。一言感想をお願いしたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) 国会のお許しをいただきまして大変貴重な経験をさせていただき、私といたしましてもいい経験だったと感謝しております。
○中尾則幸君 この愚問を差し上げたのも、実は一言、きょうの質問のテーマであります学校教育における映像、ビデオソフトの制作促進についてであります。例えば、あの大臣の投げたのを私はテレビで拝見しておりました。今のお答えと、当時のニュースの映像がマッチしまして、ああなるほどな、パンタロンはいていらっしゃったなと非常にイメージが膨らむんであります。 ですから、今これから申し上げたいのは、学校教育においてこういった映像メディアをもっともっと多く利用する、あるいはそれを促進してはどうかというふうに考えているわけです。御存じのように、ビデオ機器の普及状況は大変すごいものがありまして、小学校が九〇・一%、中学校が八九・九%。最近ではビデオ簡易編集機、あるいは字幕を打つテロッパーといいますが、そういうのもどんどん入ってきているという状況の中ですけれども、せっかくお金を出して機材をそろえても宝の持ちぐされになっているというのが私が見た現状ではないかと思うんです。何か副教材といいますか、先生たちが自主的にお子さんに社会見学のための簡易ビデオを撮って、そしてビデオソフトをつくって見せている先生もたくさんいらっしゃいますけれども、なかなか普及がしにくいその状況についてどうお考えなのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) おっしゃいますとおり、今はメディア、特にビデオとかテレビとかの時代でございまして、子供たちがそういうものに大変なれ親しんでいる時代でございますので、これを学校教育におきましても教材としてフルに活用していくということは大変必要である、望ましいことであるというふうに思っております。学習指導要領におきましても「視聴覚教材や教育機器などの教材・教具の適切な活用を図る」ということが述べられているわけでございます。 この場合、御指摘のビデオの教材につきましては、教師自身が自分たちが一緒に見学したところのビデオを撮って、またもう一回映して復習するとか、その他いろいろな工夫があり得ると思います。教師による手づくりの教材あるいは市町村とか都道府県の教育委員会がつくったビデオあるいは市販の教育用ビデオ、さらには学校放送を録画したものなど、いろいろなものがあり得ると思います。学校のカリキュラムや地域の実情あるいは学校の教師や生徒自身の経験というようなものから適切な手づくりのビデオの教材をつくるということができれば大変望ましい形だと思いますけれども、一方において制作に要する経費と時間とエネルギーと申しましょうか、さらにでき上がったビデオの質というようなことも考えますと実際上はなかなか理想的な形にでき上がることばかりではないような気もいたしますので、その辺は難しい問題ではないかと思います。 しかし、せっかくある教育機器でございますし関心も大変高いところでございますので、このような方法をさらに活用いたしますように指導者の養成とか教師の研修会などをいたしましてさらに活用されますよう適切に対処していきたいと考えております。
○中尾則幸君 今大臣から大変前向きなお答えをいただきました。私も去年まではテレビの中で、プロで二十三年番組をつくっておった関係上、この問題について、これだけ機器が普及しているのにもったいないなという観点から御質問を差し上げたわけです。 それで、若干調べましたら、いろいろパートがありまして、先生あるいはお子さんたちが一番実際に使っている自作番組といいますか、ビデオを通して映しているのが卒業式、遠足等の行事が一番多くて、大体小中高とも半分ぐらい。それで二番目に生徒、お子さんのための教材ということで、これはもう先生方が大変頑張っていらっしゃる。小学校が三一%、中学校も二一%という状況です。それで今後、自作ビデオ、例えば自分たちの郷土の歴史を見てもらうために先生たちが休みを利用していろいろ撮ってそして子供に見せる、そういったようなビデオをつくりたいという学校が五三・四%あるんです。 ところが、ここに問題があるんです。意欲はあっても、今大臣がおっしゃったように労力と経費がかかるという問題です。それからいろいろお子さんに聞きましたら、いろいろ今メディアが大変普及しておりまして、お子さんのビデオ、映像に対するいわゆる観察眼が大変高いんです。下手なものが映ると、先生つまんないやと、こうなるんです。 ですから、私はここで申し上げたいのは、せっかくビデオの機器をこれだけ普及させていらっしゃるんですから、メディアの対策はされているということは私は伺っておりますけれども、来年度の予算づけといいますか、例えばその副教材をどうするか私はあくまでも先生あるいは学校あるいは地域の独自の判断で、どうしたらお子さんが生き生きとできる教材がビデオによってできるだろうか、そういう研修制度といいますか、文部省が表からやりなさいじゃなくて側面からいろいろな支援体制を組むべきじゃないかと私は思うんですが、それについて一言お伺いしたいと思います。
○政府委員(前畑安宏君) ただいま御指摘がございました研修会というものにつきましては、私どもはかねてから、昭和四十八年度からでございますが、実施をいたしております。これも今先生御指摘のように、私どもが実施いたします研修は主としてそれぞれの自治体に行って学校の先生を集めて研修会を行うための指導者の養成ということでやっております。そして、それを受けた人たちが今度は県レベルへ行きまして、市町村の方を集めてさらに研修を行う。そして、市町村では学校の先生方を集めて具体の視聴覚教材の制作の方法であるとか活用の方法について研修会を行う、こういう方法でやっております。 先生も御案内と思いますが、私どもでもこういった自作教材のコンクールというのをやっておりまして、実は昨年度は愛知県の小学校の先生方が努力をして「サワガニの夏」というビデオをつくられまして、これは大変立派な作品で文部大臣賞を差し上げた次第でございます。
○中尾則幸君 そういった熱心な学校、これはいろいろプロといいますか、素人さんと言ったらおかしいですけれども、今アマチュアの中にもそういう熱心な先生がいればすそ野が広がっていくということは事実であります。私も北海道の学校を中心に調べましたら全体的に現場の先生たちが言うのは、まず一つはそういう場がなかなかない。例えばテレビカメラでございますけれども、今大変性能がよくなっております。簡単に言えば、お子さんの理科の実験では大変難しいですけれども、体育の授業について先生たちがプロの指導を受ければ、大体二日か三日で最低限のお子さんに見せられる自作ビデオができます。三日間ぐらいの研修でできようかと思います。そういった具体的な方向をつくる、そういう機会があれば少しは我々もやるんだがなという意見が一つ。 もう一つ大事なのは、やはりどうしても文部省の指導要領にちなんだものをやらせられるという意識がどこかにある。そうじゃなくて、その学校は学校の中で、地域は地域の中で私は自主性に任せるべきではないかと思うんですが、この二点について、今大臣初め文部省の方から積極的に進めたいというお話がございましたので、自主性を尊重しながらという点についてはいかがでしょうか。
○政府委員(前畑安宏君) 学校教育は学習指導要領にのっとって行われるべきものでありますが、それに必要な教材というのはそれぞれの教師が適切に判断していただくということに基本的にはいたしております。 ただ、これは先生も御案内と思いますが、学校における映像教材、これはもう先ほども大臣から御答弁ございましたようにNHKの学校放送から始まるわけでございますが、NHKの学校放送自体がだんだんと利用率が低下をしておるということは、つまり映像教材を学校で使うということについてなかなか時間的なゆとりがないという問題もあります。さらには、これも先生から御指摘がございましたが、最近は子供たちがテレビを見る、ビデオを見るということになかなか新鮮味といいますか感動を覚えなくなって、むしろパソコン教材の方に移行しつつあるというような問題もございます。したがって、学校の先生方のアンケート調査、NHKの放送文化研究所が行いました調査にいたしましても、今後は自作でビデオをつくるというのはだんだん減っていくんではないか、このような調査もございます。 全体として映像教材の活用ということは大事なことでありますが、その中で自作の教材をどの程度、市販の教材をどの程度、あるいはパソコン教材あるいは学校放送といったものを考えますときに、どの程度が適切かというのはなかなか難しい問題があろうかと、このように思っております。
○中尾則幸君 全くそのとおりの答弁でございますけれども、一つだけ私は違うと思います。 なぜかといいますと、結果を見て判断すればそうです。自作ビデオは、お子さんが言うように、そういうシステムというか例えば先生が撮ったってつまんない、それはそうです。ところが、一つだけヒントが隠されているんです。確かにパソコンだとか、今子供たちは非常にいろんなメカに強いです。しかし、そのビデオの持つ特殊性、それはどんなすばらしい映像でも一番大事なのはここなんです、個別の対話をするということです。 例えば、これは市販ビデオの利用なんかがあります。これも大変重要なことだと思います。理科の実験、例えばいろいろ市販ビデオで懇切丁寧に見せる、これも大事です。私が言う自作ビデオといいますのは、その地域の人でなければ見られない、あるいは何々先生でなければ振れないという、そこを私は言っているんです。ああ、うちの先生が撮ってきた、隣の八百屋さんの顔が出る、そこに社会科の勉強ができるという、私はそのことを申し上げているんです。 再度それについて、何か大分消極的になってやっぱり最近の子供たちはビデオを見ないからみたいなことで、大臣がせっかく前向きな答弁をなさっているのにどうも後ろ向きだ。それでビデオ機器をどんどん教材として活用する、これはやっていることと言っていることがちょっと違うんじゃないかと思うんですが、もう一度お答え願いたいんです。
○政府委員(前畑安宏君) 映像について御専門の先生のお話でございますが、全くそのとおりであると思います。 先ほども先生から御紹介がありましたように、自作の教材というのがどういうふうになっているかということは、卒業式とかあるいは遠足とか、子供たちがあるいは先生が出演をしている、そういうふうな教材というのが大変多いわけでございまして、そういうものを子供たちに見せながらそこで対話が行われるということは、それなりに大変大事なことであると思っております。 そういう観点からいたしまして、各県なりには視聴覚センターといったようなものがございまして、そこでは専門の方々がそういった映像の制作の方法等について指導をするという場もございますので、学校の先生がそういう研修を受けたい、勉強をしたいというところには、そういうふうな視聴覚センターといったようなものが役に立とうかと、このように考えております。
○中尾則幸君 もう時間が参りましたので、最後に。 大臣の前向きな御答弁で私も大変心を強くしたんですけれども、つい先日、四月六日の朝日新聞に「授業を工夫すれば大学生も勉強する」、「ビデオで生きた英語を」という記事がございました。ヒアリングの教材にいろいろなビデオをアレンジしながらということで、大学生もこれについて非常に興味を持つというのであれば決してビデオの自主教材も捨てたものじゃない、あるいはもっと発掘させるべき問題じゃないかと私は思っています。 最後に、なかなかチャンスがありませんので、森山文部大臣にいろいろ今言ったようなことについての前向きな御答弁を再度いただきたい。そして、直球で文部行政にこれからも勝負していただきたい。変な変化球を交えないでいただきたい。期待しておりまして、最後に大臣のお考えを聞きながら、これで質問を終わります。
○国務大臣(森山眞弓君) 先ほど来お話しいたしておりますように、メディアの活用ということは教育の現場において大変大切なことだと思っております。しかし、その中にいろいろ問題もあることは確かでございますので、そのような問題を少しでも解決しつつさらに活用を進めていきたい、そのためにいろいろな努力をしていきたいというふうに考えております。
○中尾則幸君 終わります。
○会田長栄君 会田でございます。 森山文部大臣が就任されて初めての委員会でありますから、大臣就任お祝い申し上げます。さらにまた、選抜高校野球で青少年少女を含めまして大変さわやかなあいさつ、登板されて、非常に勇気を与えていることにこの場をかりて敬意を表します。 さて、限られた時間でありますから、私、率直にお伺いして見解を聞いてまいりたい、こう思います。 その第一は、ここ四年、国会というと間違いなく政治家と金の問題が話題になりまして、今や大きく国民の怒りを買って政治不信が渦巻いている。とりわけリクルート疑惑事件のときには秘書が妻がと言って、国民共通の言葉になってしまいました。共和事件では、阿部元総務庁長官が泥棒しても金が欲しいと裁判で供述したことがこれまた有名になりました。そして金融・証券界の不祥事、佐川急便事件と続いております。そして今や 自民党前副総裁の金丸さんに対する裏献金の問題と企業の癒着、そしてこれまた日米関係の中でFBIも捜査に乗り出している、こういうことが伝えられています。 そこで、私はその問題を繰り返すつもりはきょうはありません。私が一番心配しているのは、このようなことが青少年少女に対する心理的影響というのは莫大なものだと思うんです。これは大人社会の問題でありますけれども、教育ということで国民に責任を負っている文部省といたしましても、私はこのことを抜きにして今日考えられないのではないかと思っている一人であります。そういう意味では深く影響しているところの子供たちあるいは学生、生徒を含めまして、内部に対する大変な影響が出ているものと思うものですから、大変心配しています。 そこでこういう機会に、教育を預かる文部大臣といたしまして国民の前にそれこそさわやかに率直に御所見なり御見解なりを申し上げた方がよいのではないかと私は思っているものですから、そのことをまずお尋ねいたします。
○国務大臣(森山眞弓君) 御指摘のとおり、政治の世界には大変残念な事件が相次ぎまして、私ども政治家の一人として非常に恥ずかしく、また情けないという気持ちがするのでございます。 私も最初に選挙に立候補いたしましたとき既にそのような話がかなり話題になっているときでございまして、このようなことをなくさなければいけないということを訴えて何回か選挙を戦ってまいったことを考えますと、それが十年以上たっても一向に改善されるどころかますます困った状況になっているという現実は、本当に情けない次第だというふうに考えまた恥ずかしく思います。 特に胸が痛みますのは、このようなニュース、情報をテレビや新聞や雑誌を通して目にし耳にする子供たちの心にどのような影響を与えるだろうか、どんな深刻な傷を与えているのだろうかということを考えますと、本当にいても立ってもいられないような気持ちでございます。学校の教育の中で一つ一つの具体的な問題について言及することはなかなか難しゅうございますけれども、民主主義社会の国民の一人として正しい判断をし、正しい行動のできる国民として育っていってくれるようにと切に願いつつ、日々の仕事に努力をしているところでございます。
○会田長栄君 とにかく、これは私ども大人の重要な最大の課題でありますから、どうぞそのことを踏まえて勇気を持って当たってほしいと、こう思います。 それでは、初中局長に聞きます。 今、学校で道徳授業というのが盛んに充実強化指導されているさなかであります。ここで道徳を指導している先生方にとりまして、この四年間の中の問題というのは大変影響があります。だからといって、今文部大臣がお答えしたとおり、一つ一つ教員が事例を挙げて指導するわけにはまいりません。そういう意味では、初中局長として一体どういう御所見を持っているか、聞かせてください。
○政府委員(野崎弘君) 私どもといたしましても、今大臣お答えありましたように、大変このような事件なりそういうものに対しまして憂慮しているわけでございまして、やはり子供たちが将来の我が国に夢を持てるようなそういう社会づくり、そういうものを目指さなければならないと思っているわけでございます。 学校におきます教育につきましては、児童生徒の発達段階に応じまして現代の民主政治に関する理解を深めさせるなど、国民主権を担う公民として必要な基礎的素養を培う指導を行っているわけでございます。先生御指摘ございました道徳におきましても教育をしているわけでございますが、さらに中学校の社会科あるいは高等学校の政治経済、こういう中でも教科書に取り上げられておるわけでございまして、私どもとしては政治倫理の確立あるいは健全な民主政治の確立の大切さということについての指導をさらに充実していく必要があると、このように考えておるわけでございます。
○会田長栄君 それでは次に、具体的に一年間の調査期間を終わりまして、義務教育教職員の定数改善、第六次改善が行われました。高等学校については第五次改善が行われました。これに関連をいたしまして、前回決算委員会で質問していたことと関連をしてお聞きいたします。 いわゆる公立高等学校の分校の学校事務職員と養護教諭の配置問題は前進されましたか。
○政府委員(井上孝美君) お答え申し上げます。 ただいま先生からお話がございましたとおり、第五次の公立高等学校学級編制及び教職員配置改善計画におきまして、事務職員、養護教諭の配置の改善についてもその改善内容としたところでございますが、まず公立高等学校の分校への事務職員の配置の現状につきましては、分校が現在百五十四校ございますが、そのうち八十五校に事務職員が配置されているところでございます。今回の高校標準法におきます事務職員の配置基準は、全日制の課程、定時制の課程別に、分校を含めた当該課程の学級規模に応じて算定されることとなっておりますことから、各学校の設置者は分校の規模等を考慮して事務職員の配置について適切に判断をしているものと考えているところでございます。 なお、事務職員が配置されていない分校の実際の事務処理の仕方といたしましては、給与や旅費の支給時など、その都度必要に応じて本校の事務職員が分校に出向き、処理するという形態が多いと聞いているところでございます。 次に、養護教諭についてでございますが、公立高等学校の分校への養護教諭の配置の現状でございますが、現在分校百五十四校のうち七十二校に配置されているところでございます。高校標準法におきます養護教諭の配置基準は、本校に置かれる全日制三学級以上、定時制四学級以上の学校に一人配置できるようになっているところでございます。なお、分校に養護教諭の配置がない場合には、本校の養護教諭が巡回指導等を行うことによりまして生徒の養護に支障のないよう対応しているというように聞いているところでございます。 分校への事務職員及び養護教諭の配置につきましては、今後教職員全体の配置を考える際に研究をさせていただきたい、このように考えているところです。
○会田長栄君 それでは、一例を挙げます。こういう場合はではどういう考え方を持った方がいいのかということでお尋ねしますから、短かく答えてください。 本校から分校までの距離二十八キロ、学級数一学年二学級で六学級、生徒数二百四十二人、こういう学校は配置されることが望ましいんですか、文部省から言わせたら。それともまた配置されない例外でございますか。
○政府委員(井上孝美君) 先ほども御説明申し上げましたが、標準法における算定の基礎は先ほど御説明したとおりでございます。 そこで、ただいま先生からお話がございましたような具体的な分校における学級数あるいは生徒数に応じて事務職員あるいは養護教諭を配置すべきかどうかということについては、その学校の設置者であります各県の教育委員会において適切に判断すべきものというように考えているところでございますが、各県におきましてはもちろんその定数の範囲内におきましてその必要度に応じて優先的な配置ということを当然考えていくものと考えておりますので、それぞれ各県教育委員会において適切に御判断をいただきたいというように考えております。
○会田長栄君 そのことを聞いていないんです。 私聞いているのは、文部省が学校教育法の中のただし書き条項に基づいて分校には当分の間配置しなくてよろしい、こうなっているんだが、実際はもう分校は本校並みになってきていると思う、運営そのものは。そういう場合に文部省として、運用として当面一体定数を認めているのかどうかということなんです。各県教育委員会なんて言わ ないで、文部省の考えを率直に聞かせてくださいと言ったんです。
○政府委員(井上孝美君) お答えいたします。 私どもとしては、本校と実態が非常に近づいてその分校自体で自主的な運営をする必要があるという場合には、もちろんその実態に応じた適切な配置をすべきものというように考えているところでございます。
○会田長栄君 それでは、その次にお伺いいたします。これは義務教育国庫負担制度の問題です。 歴代文部大臣は、この中で学校事務職員と学校栄養職員問題について、まさしく学校の基幹的職員であるのでこの制度は堅持をしていきたいという決意を表明して今日まで努力されてきた。その努力には敬意を表します。この問題はもう八年も経過している。毎年政府の予算編成期になりますと大蔵省や自治省との間でこの問題が出てくる。そのたびごとにこの職種の先生方の精神的揺さぶりというものが出てきている。何とか文部大臣初め文部省の御努力によってこの制度は堅持されていますが、今後この制度を堅持していく強い決意を森山文部大臣として改めてお持ちかどうか、お伺いいたします。
○国務大臣(森山眞弓君) 義務教育国庫負担制度は、義務教育の妥当な規模と内容とを保障するための重要な制度でございます。その対象となっている事務職員、学校栄養職員は、教諭、養護教諭などとともに学校の基幹的職員であると考えておりまして、今後とも国庫負担制度の対象としてまいる考えでございます。 なお、文部省といたしましては、制度の沿革、趣旨を踏まえまして、義務教育の妥当な規模と内容を保障するという制度の根幹は今後とも堅持してまいります。
○会田長栄君 ありがとうございます。よろしくお願いします。 それでは最後の質問になりますが、これは業者テスト廃止と公立高校選抜制度の問題です。全く限られている時間でありますから、ポイントを絞ってお尋ねいたします。 鳩山前文部大臣のツルの一声、これによって業者テストというのが廃止されることになりました。そこで第一に確かめたいのは、私が今申し上げますからこの経過はそれでよろしいならよろしい、こうお答え願いたいと思います。 昨年十月、埼玉県議会で竹内克好教育長の、業者テストの結果偏差値を中学校が私立高校との進学相談の際に提出するのは好ましくないとの発言があって、マスコミを通して全国に大きく波紋を広げました。鳩山前文部大臣は、竹内教育長の発言を全面的に支持することを表明しました。直ちに文部省担当局に改善指導し徹底を指示、直ちに文部省内の高校教育改革推進会議が業者テストを学校から追放するよう提言されました。 文部省は、二月二十二日、文部事務次官名で都道府県教委に通知を出しました。三月十日、文部省は、次官通知に基づきまして、業者テストの廃止を徹底するために各都道府県教育委員会担当課長会議が開かれまして、改めて業者テストは直ちに禁止と言い渡したと聞くが、こういう経過の要点でよろしゅうございますか。
○政府委員(野崎弘君) 業者テスト問題につきましては文部省はかねてから、それ以前から大変大きな問題としてとらえておったわけでございますが、最近におきます事実関係の流れとしてはおおむね先生のおっしゃるとおりと思います。
○会田長栄君 それでは、業者テストを禁止するその内容について簡潔にお伺いいたします。 内容は四つにわたっています。業者テストを授業時間中及び教職員の勤務中に実施しない、こうなっています。そこでお尋ねいたします。土曜日の午後はやってもよろしいということですか。日曜日なら結構だということも禁止されていることなんですか。これが一つ。 それから二つ目、中学校で業者テストの偏差値などに依存した進路指導は行わない、こういう内容になっています。生徒が父母と教師の進路指導連絡会議で学習塾から出されたような偏差値をもって進路指導の相談をするということはオーケーなのかだめなのかここをひとつはっきりしてください。私はだめだと思うから聞いているんです。でないと、ここがしり抜けになります。 それから次は、高校は業者テストや学習塾のテストの偏差値を中学に求めず、中学校は提供しない。これはもう私立高校あるいは公立高校に対しての問題ですから、高校は求めない、中学校は提供しないんですから、内申書にもこのことは影響しないということを意味するんですね。これ三つ目。 四つ目は、公益法人や校長会の行うテストも進路指導の一つの参考にする以外教職員の関与は慎む、これなかなか微妙なんです。では公益法人というのは何を指すのかというのは私もわからない。私の県ならわかる。公益法人と言われれば、ああ教育会館のようなところは今度はやっていいのかな、こう思ったんです。あるいは校長会が今度はテストをつくってやらせてもいいのかな、こう思ったんです。校長会がつくってやってもいいというんなら、教職員が携わることを慎むなんという言葉もない、ここのところをはっきりさせていただきたい。 なぜ私はこういうことを言うかというと、業者テストというのは非常に公立高校の選抜制度と関係しているんです。私の生涯というのはこれで半分ぐらい悩んできたんです。それはなぜか。結論だけ申し上げておきます。当初は業者テストというのは文部省も間接的に関与してきたんです。これで時間なくなりますから、以上申し上げてお答えをいただきます。
○政府委員(野崎弘君) 四点にわたって質問があったわけでございますが、まず第一点は、私どもはこの業者テストは公的機関である学校がこれに関与しないというその考え方を、今先生お話しございました中学校は出さない、高等学校も求めない、そして教師もこれに従事しないという形で示したわけでございまして、そういう意味で学校として関与しないということでございますので、学校から外のことまで今回の通達の中では物を申していないということなわけでございます。 確かに、業者テストの問題ということは大変大きな問題なわけでございまして、便利な指標だということで使われてきたわけでございます。学校もこれに深く関与してきたというところに私ども反省があるわけでございまして、今回そういう意味で学校として関与しないということを打ち出したということで御理解をいただきたい。そういう意味で、進路指導に当たりましても業者テストについては学校が関与しない、こういう意味合いなわけでございます。したがいまして、内申書におきましても業者テストというものは一切関係がない、こういうことでございます。 それから公的テストの関係につきましては、学校がいろいろ連携協力して問題作成あるいは採点をする、そういう意味で学校の教育活動として行われるというものもあるであろう、そういうものを私どもとしては否定するというわけではないということを報告書の方でもいただいたわけでございまして、したがって今のような性質のものでない限り、中学校が授業時間中や教職員の勤務時間中にテストを実施するなど、その実施に関与することは厳に慎むべきであるということを報告でもいただき、また通達でも明らかにしてあるところでございます。
○会田長栄君 これツルの一声で廃止したでしょう。全国共通基盤の上で廃止したのではないんです、これは。都会型業者テストは全面禁止なんですな。その点、何を言わんとしているか想像できると思いますけれども、中学生の青田刈りを私学がやるなどというのはそれは大都市に限る。地方に行ったらそんなことはない。しかし、今回の場合は一斉にツルの一声でありますから、その点の影響というのは非常に大きい、こう思われますので、今後ともひとつこの問題については慎重に検討しながら、ぜひ信頼にこたえられるように頑張ってほしいということを申し上げて、質問を終 わります。
○矢野哲朗君 矢野でございます。 まず質問に入る前に、本日納采の儀が無事に終了されたことに対して日本国民の一人として心からお喜びを申し上げたい、こんな気持ちでいっぱいでありますし、加えまして、きょうは通商産業大臣、そして中島科学技術庁長官、森山文部大臣、三大臣御出席のもと質疑をさせていただくわけでありますけれども、特に森山文部大臣は私の郷土の大先輩であられます。先ほど中尾先生、会田先生からお話がありました、まさに話題性のある先般の高校野球の始球式の場面でありました。残念ながら豪速球は投げられなかったようでありますけれども、教育行政の中では敏腕をぜひ振るっていただきたいな、そんなことを期待しつつ質問に入らせていただきたいと思います。 二十一世紀を展望しますと、我々が希求すべき我が日本のあり方は高度な科学技術立国、そのことは既に合意形成がなされていると思うのでありますけれども、その成否はすべて優秀な人材を育成できるかどうかということ、当然のことでありますけれどもこのことにかかっていると思うのであります。しかしながら、これらに関連した問題は余りにも未解決のままに放置をされている現状、そしてきょう御出席の三省庁は、平成三年度の科学技術白書によりますと我が国の科学技術関係予算が約二兆円、大変少のうございます。その中でも特に文部省が全体の四六%、科学技術庁が二六%、通産省が一三%、上位三省庁でありますから、今後の人材育成に関連して大きな影響力を持ったきょうの三つの省庁だと思います。でありますから、研究分野の諸問題について質問をさせていただきたいと思います。 まず最初に、今申し上げましたように政府関連の研究開発費の負担が非常に少ないということ、我が国の研究費全体では十四兆あるわけでありまして、GNP北約三%、この数値は諸外国、先進諸国と比べましても決して遜色がないわけであります。しかしながら、研究費の約八割を民間にゆだねている我が日本でありまして、政府負担額は先ほども触れたように二兆円、GNP比〇・五五%にすぎない、まさに先進諸国の中でも非常に低いということでございます。昨年の四月に閣議決定されました科学技術政策大綱ではそれら関連予算の倍増をうたっておりますから、今後の基礎研究の充実、その分野での国際貢献をにらんだ具体的な積極的な取り組み、このことは大いに期待されるところでありますけれども、現状いまだ至らず、そんな感じが非常に強くしております。 この点について科学技術庁はどのようにお考えになっていらっしゃるか、お伺いをいたします。
○政府委員(長田英機君) 先生が御指摘のとおりでございまして、我が国が二十一世紀に向けまして生活や社会の充実を図ったりあるいは国際社会で積極的に貢献していくためには、基礎研究を初めとして科学技術の振興を大いにやっていかなければならないと思っております。今、先生お話しありましたように、こういうような観点から昨年の四月に閣議決定されました政策大綱におきましても実はこの点を非常に重視しておりまして、政府の研究開発投資をできるだけ早期に倍増していきたいという考え方が打ち出されているわけでございます。 こういうような考え方にのっとりまして、例えば平成五年度の予算について申し上げますと、科学技術振興費は対前年度で八・五%の伸びになっておりますが、一般歳出の伸びが前年度に比べて三・一%でございます。八・五%でまだ必ずしも十分じゃないかもしれませんけれども、一般歳出に比べて相当伸び率を高くしておりまして、こういうような努力をこれからも私ども続けてまいりまして政府投資の負担をふやしていきたい、こういうふうに考えております。
○矢野哲朗君 スポーツ振興においては、オリンピックの成果がどうなんだというふうな一つの評価があろうと思います。加えまして、その国の科学技術のレベルが那辺にあるかということは一つはノーベル賞の受賞者が何人ぐらいいるか、こういう一つの評価になると思うのであります。御案内のとおり、我が国での戦後自然科学部門でのノーベル賞受賞者はわずか五人にすぎないということであります。研究者十万人に対しまして約〇・八五人の受賞者。同じような対比ですと、アメリカでは十五人の方が受賞している。ドイツは十万人に対して十三・六人、フランスは六・五人、英国は三十二・八人。でありますから、絶対数も極めて低い。加えて、総研究者に対する比率も非常に低い、こういうことであります。 このことは、先ほど御指摘させていただきましたように、研究費の多くを民間にゆだねているそういうふうな現状からして、どうしても応用的な研究費に多くを割愛し基礎研究に少なく対応せざるを得ない、こんなことも原因の一つかな、こう考えるのでありますけれども、加えまして、この辺オリンピックじゃないのでありますけれども、こういうふうな将来展開をしながらひとつ技術力を上げたり水準を上げたりと、その辺での科学技術庁長官の今後の展望を含めてのお話をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中島衛君) 御指摘のように、自然科学部門の日本のノーベル賞受賞者はまだ五人でございます。欧米と比較して少数にとどまっております。 これまで欧米の科学技術の成果をベースにして積極的な研究、開発、利用を行いきょうの経済力と豊かな国民生活を築き上げてきた我が国としては、今後国民生活と社会の充実を図るため、新しい原理、現象や理論、独創的な新技術等の創出を目指した基礎研究を強化するとともに、その成果を積極的に世界に向けて発信し、国際社会に貢献していくことが必要と考えております。 このため、特に基礎研究の主要な担い手である大学、国立試験研究機関等の研究環境を改善し、その研究開発能力と人材養成能力を強化していくことが必要と考えております。このような考え方に立ちまして、科学技術庁といたしましては今後とも基礎研究の推進に努力をしてまいる所存であります。 なお、今後こうした基礎研究の成果の中から一つでも多くノーベル賞の受賞ができることを期待いたしておるところでございます。
○矢野哲朗君 長官から改めて今まで人材育成が大変おくれてしまったというようなお話の中での今後の展望をお伺いしたわけでありますけれども、研究施設の整備が大変立ちおくれてしまったこともその大きな原因の一つだと思うのであります。 一部報道機関では国立大学の研究室は頭脳の棺おけとまで酷評されたこともございますし、以前当委員会でもそのことについては取り上げられた経緯がございます。しかしながら、層一層の努力の必要性を感じつつ、改めてきょうの質問に供させていただきたいと思います。 本年の一月、東京大学物理学科を対象にしまして、学外の学者の方々、シカゴ大学の教授であられる南部陽一郎先生を委員長としまして、国内、国外それぞれ六人、四人の委員の方々を構成委員としまして学外の方々の評価委員を構成し、学内のあるべき姿、改善点の意見を求めたところであります。 報告書では改善点として十一項目にまとめられているわけでありまして、その冒頭、研究レベルは世界の主要大学の一つに入る、加えて三十六人の教授、助教授の中で十一人は世界的研究者でもあるというような評価をいただきながら改善点をいただいたわけであります。特に施設の劣悪さ、外国人及び女性の登用が余りにも少ないこと、国際間の情報交換の必要性等々掲げられております。このことは、東京大学の一つの問題提起かもしれませんけれども、全国の国立大学の最大公約数かな、こう考えても間違いないと思います。 そういった問題提起に対しまして、森山文部大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) 国立大学の施設の老朽化、狭隘化という問題点は、かねていろいろなと ごろで多くの方が御心配いただいているところでございます。 私自身も東大を初め幾つかの大学を実際に見せていただきまして、この東大理学部の学外評価の委員さんではございませんが、大変な厳しい惨めな状況、そして最悪というふうに言っておられますが、そう言われても仕方のない状況を見てまいりました。むしろ私のような素人の目から見ますと大変危険でさえあるというふうに思ったようなわけでございまして、何とかしなければいけないという気持ちに駆られたわけでございますが、その後大勢の方の御協力をいただきまして、平成四年度の当初予算におきまして国立学校特別会計に特別施設整備資金というものを設置いたしまして、施設の老朽化、狭隘化の解消を図ろうということで努力をスタートしております。また、平成四年度の補正予算におきまして、施設費の増強に意を用いたところでございます。さらに平成五年度、先般成立させていただきました平成五年度の予算におきましても、施設費の充実について最大限の努力をいたしました。 今後とも、財政事情等を勘案しながら教育研究の発展充実に資するように、施設の整備充実に一層努めてまいりたいと考えております。 また、さらに先生が言及していただきました女性教官の登用がほとんどないということの問題点でございますが、これは私もかねて残念だと思っていたところでございます。しかし、このようにはっきり外部の方から御指摘をいただきますと、改めて多くの方がその点に関心を持っていただいたわけでございまして、教官の採用というもの自体は各大学が責任を負うことではございますけれども、最近研究者の中に女性の数も相当ふえてきておりますから、今後このようなことが目に立たないような状況に少しでも早くなっていきますように、女性教官の積極的な登用が行われることを期待しております。
○矢野哲朗君 森山文部大臣の活躍する場面がまたふえたと思いますので、ぜひひとつ御健闘をお祈り申し上げたいと思います。 それから、大学の博士課程の問題を提起させていただきたいと思います。 やはり大学の予算が大変困窮しております。ですから、博士課程の大学院生が教授のアシスタントやら学部学生の教育、そしてその他の雑用に追われでなかなか自分の研究ができないというような現状であります。また在学中の経済的不安定、加えまして就職をした後にも修士修了者と待遇がさして変わらないという現状であります。優秀な学生が博士課程に魅力を感じていないという、このことが挙げられると思うのであります。 これに関連して、科学技術庁が最近まとめられました自然科学系の博士課程の現状についての報告書によりますと、主要企業の求めている博士像と現実に育成されています博士とのギャップがあるぞというふうな指摘があったわけであります。加えまして、昨今、産学双方で創造性豊かな人材が求められておるところでありますけれども、科学技術庁は民間企業で基礎的研究に当たる博士増強のために今後どのような具体的改善策が必要なのか、お伺いを申し上げたいと思います。加えまして、同時に大学院教育を担当する文部省の御見解もあわせてお尋ね申し上げます。
○政府委員(長田英機君) 先般、私どもの科学技術政策研究所が関係方面の方々にアンケートをやりまして、その結果などに基づきまして報告をいたしました。その報告ではこの博士課程のいろいろな問題があるということが指摘されておりまして、私ども教育を直接所管するものではございませんけれども、関係各省庁とも十分連絡、相談をしながらこういう問題の解決に当たってまいりたいと思っているわけでございます。
○政府委員(遠山敦子君) 日本の大学院の充実の必要性につきましては、各方面から御指摘があるところでございます。そのような背景がございまして、平成三年五月の大学審議会答申におきましても、大学院につきましては質的にも量的にもさらに拡充する必要があるという観点からさまざまな具体的な御提言を受けたところでございます。 先生の御指摘のように、大学院生たちが経済的な不安を持っている、あるいは雑用に追われるというふうなことに対する指摘にも対応いたしまして、平成四年度からティーチングアシスタント制度を導入いたしましたり、あるいは日本学術振興会の特別研究員制度を拡充いたしましたり、育英会の奨学金の貸与額あるいは員数の増等を図っているところでございますが、施設整備の充実等も含めまして大学院の整備につきましてさらに力を尽くしてまいりたいと考えております。
○矢野哲朗君 先ほど森山文部大臣から平成四年度補正も含めて積極的な予算措置もさせていただくし、五年度もその旨対応させていただきましたというようなお話がございました。しかしながら、過去の歴史をさかのぼりますと、生徒数が急増しました四十年代はまだ一貫して施設整備費は伸びたわけでありますけれども、昭和五十年以降、大変厳しい財源の中でかなり厳しい予算措置がとられた。加えて、各大学の施設改造要望をまとめますと約二兆円にも上りますというふうな現状があると聞いております。 ですからその辺、当面の問題だけではなくて、今後の長期的な展望を含めての施設整備の展開をお伺いしたいと思います。
○政府委員(吉田茂君) 先生御指摘のように、施設の老朽化、狭隘化という事態に対応いたしまして、一つは、先ほど大臣答弁申し上げたように、特別施設整備事業を平成四年度当初予算において措置させていただいたということでございます。これは、特に緊急に老朽化、狭隘化に対応する必要のある大学を中心に従来の既設建物の改修事業とは別に措置をしたというものでございます。 これにつきましては、当面のところ、平成四年度からの当面五カ年を目途にいたしまして、年々緊急に施設整備費について対応していくという内容でございます。同時に、従来からの既設建物の老朽化、狭隘化につきましても、予算を増強いたしましてこれに対して対応をしていくという考え方をとっておるわけでございます。同時に、施設だけではなくて設備につきましても新たな対応をすべく予算の充実を図ってきておるわけでございまして、この施設、設備両面から、厳しい財政状況の中ではございますが計画的な対応をぜひ進めていきたいということで、現在それを進めているところでございます。
○矢野哲朗君 環境整備やその他の優秀な人材育成についての問題提起をさせていただいたわけでありますけれども、日本が経済大国になった、そういう中での今の質疑じゃどうしても考えられないのでありまして、どちらかというと経済大国になった結果もうハードは終わった、これからはソフトだぞというふうな段階に来ていなければいけないような感じがありますけれども、反面これからハードをいかに整備するんだと。我々日本ではないようなまさに大変後進国の、こう言うと問題があるかもしれませんけれども、質疑をやらせていただいたからそんな感じがしますので、早急にひとつそこに光を当てていただいて、積極的な展開を心から要望したいと思います。 続きまして、通商政策におきましての特許制度の位置づけと今後の対策についてお伺いをいたします。 近年、特許は、具体名を挙げますればIBM対富士通事件やらハネウエル社対ミノルタカメラの事件のような、日米特許の紛争がマスコミをにぎわしております。ハネウエル社対ミノルタカメラのこの事件の解決は、裁判を経てミノルタが約百六十六億円もの巨額の支払いを行うことによって和解が成立した。結果的にミノルタは無配に転じたというふうなことのようでありますけれども、現在百五十件に上る訴訟件数がありまして、まさに今の話じゃありませんけれども、すべて解決に世億単位の対価が必要だというふうな事件のようであります。ですから、対応を一つ間違えますと、企業イメージを著しく傷つけるだけではなく て経営の屋台骨までひびを入れてしまう、こういうふうな大変大きな案件だと思います。 また、知的所有権、このことが国際通商摩擦の問題としてガット・ウルグアイ・ラウンドの重要なテーマにもなっていることも御案内のとおりであります。元来、特許制度はその国の技術発展の保護、そして奨励を目的としてきたわけでありますけれども、昨今の経済のグローバル化とともに国際的調和も大切と考えております。 そこでまず、今日の通商政策の中で特許制度の位置づけと今後の対策について、森通商産業大臣にお伺いをさせていただきます。
○国務大臣(森喜朗君) 矢野先生、今回の参議院の選挙で無事見事に御当選なされたわけです。先ほど先輩の、余り先輩と言っちゃいけないんです、お若いんですから、エールを交換されておりましたが、私も実は当選をしてしばらくしましてからあなたのお父さんに、この参議院の場で御活躍になっておられる、一緒にいろいろと御指導賜りました。その御子息がまたこうしてここで私に御質問いただくということは大変光栄でございまして、またその取り上げられたテーマが極めて大事な問題ばかりでありまして、国会議員として大変すばらしい問題に極めて注目をされておられるといいましょうか、興味を持っておられるといいましょうか今後ともどうぞひとつ、私も文部大臣をやっておりましただけに、特に科学技術や教育行政、スポーツ、文化に対してこれからもどうぞぜひ自民党の議員としてまた応援をしていただきたいということを冒頭にまず申し上げて、祝意を表したい、こう思う次第です。 特許行政を初めといたします工業所有権の行政は、知的生産活動の成果物の迅速かつ的確な保護及びこの成果物の利用を図ることを通じまして知的生産活動を奨励し、もって産業の発展に寄与することをその使命といたしておるわけでございます。しかし、今矢野委員からいろいろ御指摘ございましたように、近年の経済のソフト化の進展や企業活動の特に国際化等、これを背景といたしまして工業所有権がその経済的な価値及び国際性を高めておりまして、その意味で通商産業行政におきます工業所有権行政の重要性も一層増してきている、このように認識をいたしております。 必要がございましたらまた事務方から、長官も来ておるようでございますので御説明申し上げるかもしれませんが、先ほどアメリカと日本の特許のお話がございましたけれども、それぞれ国の歴史的な経過もありまして制度も違っておりまして、アメリカの場合は例えば先発明主義という形をとっておりますし、日本の場合は先願主義をとっております。やはり、これから国際化していくためにはどうしてもこうしたところを国際化していく、共通の仕組みにしていくということは極めて大事なところでございます。 そういう意味で審査処理の促進あるいは工業所有権制度の運用の国際的な調和、工業所有権行政をめぐる問題は山積いたしているわけでございまして、これらの政策課題に適切に対処すべく当省といたしましても全力を挙げて努力してまいりたいと、このように考えている次第でございます。
○矢野哲朗君 大臣から励ましの言葉を直接いただきまして、心から感謝を申し上げたいと思います。今後も頑張っていきたいと思いますので、どうぞ御指導のほどよろしくお願いを申し上げます。 時間の関係上、二つに分かれていた質問を一括してさせていただこうと思いますけれども、特許関連の質問であります。 審査期間が大変長期化するということで、日米構造協議にも取り上げられた問題であります。これに対応しまして、特別会計を設けて特許事務のコンピューター化に取り組まれた。そのこともことしの七月で約十年を経過するということでございますから、その成果と今後の見通しについてお伺いをしたいと思いますし、加えまして、技術の急速な進歩に対応して二十九年ぶりに審査基準の改正案をまとめられた。一方、ことしの七月には特許等出願料の引き上げを予定されているようであります。このことについては大変転規模の小ちゃい業者の間では負担増になるということでの心配もあるかとも思いますけれども、それ以上に特許事務のコンピューター化の全体的完成に伴って出願料引き上げ以上のサービス向上が図られる、こう私は考えているところであります。それらに関連して、特許庁長官にお伺いをいたしたいと思います。
○政府委員(麻生渡君) 第一のコンピューター化の問題でございますが、これは、御指摘がございましたように昭和五十九年に特許の特別会計が導入されて以来約十年計画で、いわゆるペーパーレス計画という名のもとに進めておるわけでございます。 昭和六十一年には公報類をすべて電算機化するということを開始いたしまして、六十二年からは審査官が使います先行技術、先行発明のデータベース、これも二部実用に供しておるということでございます。平成二年にはいわゆる電子出願を開始いたしております。現在では九五%が電子出願でございまして、かつてのように紙袋で出願が行われるというのは既に五%になっておるという状態でございます。さらに、ことし一月からは公報類、これを着通の紙の公報からCDの電子公報に変えるということに踏み切っております。さらに、ことしの七月からはオンラインによりましていろんな書類を今度は特許庁側から発送するというようなシステムも完了する予定でございまして、約十年たったわけでございますが、おかげさまでこの電算機計画はおおむね順調に完了いたしまして、事務の合理化あるいは審査の促進に非常に役立っておるという状態でございます。 二番目の料金改定の問題でございますが、今、国会の方に私どもの料金改定をお願いいたしております。これは二つ大きな理由があるわけでございまして、一つは今非常に国際的に問題になっておりますが、日本の場合には非常に大量の出願でございまして、その結果国際的に見ますと審査が大変おくれておるということでございます。この審査を促進しますために、どうしてもいろんな形での追加投資をやらなければいけないということでございます。これをやりますと、現在審査請求後大体二年半強かかっております審査期間、これを二年程度に短縮できるんじゃないかと計画をいたしておる次第でございます。 さらに、値上げをしましたのは前回が六十二年でございまして、以来六年たったわけでございますが、人員増加その他のことがございましてどうしても物価上昇ということがございますが、そういう要素を考えたコストの増加ということがございますものですから、今回お願いをいたしておるという状況でございます。 中小企業の問題につきましては、いろんな形で中小企業の先行技術調査を補完するというような形でその負担の軽減に努めてまいりたいと考えておる次第でございます。
○矢野哲朗君 与えられた時間が来たようでありますので、簡単に最後の質問をさせていただきたいと思います。先ほど会田先生からもお話がありました業者テストの件であります。 三十年にわたりまして一つの偏差値教育というものが築き上げられたわけでありまして、一挙にこのことをなしにするというところに今戸惑いがあるようであります。いろんな善後策を地域の教育関係者を呼んで指導しているようでありますけれども、私もいろいろ見させていただきますと、まさに求めるところと現実のギャップが余りにも大きいということもあるようであります。ですからその辺、早急に今後の善後策、しかも現状にマッチングした善後策をひとつつくり上げていただきたいなと。 加えまして、受験は高校受験だけでなくて大学受験の問題も引き続き一貫した話になってくるわけでございます。そうしますと、これは事高校進学だけの問題ですぞということではないと思うのでありますね。高校、そして大学、一貫した試験制度がどうあるべきなのか、その辺も含めて今後の展開、あるべき姿をひとつ明示していただきた いなと。 それと同時に、最近家庭内での教育関係費が大変多くなってきているという主婦の皆さんの心配事の一つであります。そこにおける教育費の高騰というのは塾通い、このことが一つの大きな原因になっているような感じもいたします。今まで教育関係の中での塾というものの位置づけがどうも明確にされていなかった。しかも今回、業者テストが廃止されることによって進学指導を、こんなことはないと思うのでありますけれども塾に打診をする、相談をするなんというようなことがありますと、学校教育たるや何かというようなことになってしまうと思うのであります。 そろそろ学校教育と塾、この存在のあり方をひとつ交通整理をしていただく時期が来たんではないかな、こういうことも強く感じておりますので、その辺での御検討も早急に結論を出していただきたい。よろしいですかね、時間ちょっとたちましたけれどもこのことを回答いただきまして、じゃひとつ御所見をお伺いしたいと思います。
○政府委員(野崎弘君) それじゃ簡潔にお答えをさせていただきます。 やはり業者テストの問題というのは、子供たちが業者テストの結果によって順序づけられるということと同時に、高等学校の方もそれによって順序立てられてきたというところに私どもは大変問題意識を持っておりまして、私どもは、これからの進むべき方向というのは高等学校もいろいろな特色を持っていただきたい、そしてまた入試の方法も多様なもので、つまり学力だけじゃない、ボランティアの精神とかあるいはスポーツとか、そういういろんな子供の能力というものを評価して入試も行っていただきたい、高等学校自体も一列に並ばない、そういうような形で今後考えていただきたい。そういうようなことで、この業者テストというものに公教育としては関与しないということを打ち出したわけでございます。 確かに、この業者テストの問題だけでこれからの教育問題というものがすべて解決するとは思っていないわけでございますが、まずここから取り組むことによって、この取り組みがいろんな面で波及をしていく。先生今御指摘ございました塾の問題にしましても、とにかく偏差値を上げなきゃいかぬということで塾に通っているわけでございますので、やはりその辺のところも、業者テストに公教育として関与しないという中から新しい道を見つけていきたいというのが率直な気持ちでございます。
○山下栄一君 私の方からは、まず初めに学校におけるプールの事故、特に飛び込みスタートによる事故防止につきまして文部省に御質問したいと思います。 プールでの飛び込みスタートによりまして首の骨が折れる頸椎骨折、また頸髄損傷などによりまして手足が完全麻痺する、手も足も動かなくなってしまう、そして体感機能障害や場合によっては排便もできないという障害、そして呼吸器障害、こういうのが残りまして御両親が将来の大変な不安の中で事故に遭われた子供さんを介護されている、こういう実態がございまして、こういう事故が学校現場で引き続き起こっておるわけでございます。このような事故が起こっているにもかかわりませず、有効な防止措置がとられないままに引き続いて毎年悲劇が繰り返されておるという、そういう事情があるわけでございます。 将来ある若者がこのような悲劇的な事故を起こしてほしくないという、そういう強い気持ちから文部省に御質問したいと思うわけでございますが、このような学校プールにおける頸椎骨折、また頸髄損傷という大事故の比率、どれぐらい毎年起こっておるのかという事故件数を文部省で掌握されていると思いますので、できましたらこの二、三年くらいのがございましたら教えていただきたいと思います。
○政府委員(奥田與志清君) お話しの学校プールのスタート飛び込み事故につきましては、頸椎の損傷、骨折についての事故件数でございますが、それぞれに分けた数字はございませんけれども、日本体育・学校健康センターの調べによりますと、学校教育管理下における水泳の飛び込みによります事故件数は昭和六十一年度から平成二年度までの五カ年間で四十六件発生しております。そのうち死亡事故は二件、身体に後遺症として障害の残る事故発生は四十四件となっておりまして、毎年約九件の事故が発生しているという実態にございます。
○山下栄一君 毎年約九件ですか、大変な数であるというふうに思うわけでございますが、こういう大事故に至らないまでも例えばプールの底に頭を打ちつけてたんこぶをつくるとか鼻をすりむくとか、このような直前の事故といいますか、大事故に至らないけれども軽い事故、そういう事故の数を含めますと大変な数に上るのじゃないかなというふうに思うわけでございます。 宮崎県の方の教職員組合の調査のデータが出ておるわけでございますけれども、今から五年前のデータでございますが、学校の授業で三人に一人が飛び込みによってプールの底に接触したという経験を持っておるというこんな数もデータとしてあるわけでございます。 文部省におかれましては、この事故原因をどのように分析されておるか、また対策につきましてどのようなお考えがあるかということをお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(奥田與志清君) ただいま申し上げましたように、水泳は安全で健康なスポーツと一般に言われておりますのにこういう事故がありますことはまことに残念なことだと考えております。 こういう事故が発生する原因といたしましては、指導内容、指導方法、施設の状況などさまざまな要素が複雑に絡み合っているのではないかというふうに専門家も指摘をいたしております。私ども文部省といたしましては、水泳の飛び込みに際しましての事故を防止するなどの観点から、新学習指導要領におきましては、従来逆飛び込みを行うことといたしておりましたけれども、これを改めまして泳法、例えば小学校ですとクロールと平泳ぎというふうな泳法を重視するという指導をすることといたしまして、スタートを取り上げる場合には安全に十分留意するようにしているところでございます。 また、この新しい学習指導要領の趣旨を徹底するというふうな観点から、水泳の指導に当たります教員に対する研修を充実させたいということと、さらに、現在着手をいたしておりますけれども教員のための指導の手引の改訂を行っているところでございまして、これらを通じまして適切な水泳指導が行われ、事故の防止が図られますように今後とも努力をしてまいりたいと考えております。
○山下栄一君 今、事故防止につきましてのお考えをお聞きしたわけでございますが、初めは指導者の問題、そして施設の問題というふうにおっしゃったんですが、具体的にお考えになっていることで今おっしゃったのは指導者の問題ですね。 指導者の研修内容を充実させる、それから手引などをつくるというお話があったわけでございますが、それ以外の分析が施設の問題等抜けておるんじゃないか、また生徒の体格も年々向上しておるというこの辺の観点、これも抜けているんじゃないかなと、このように思うわけでございます。もちろん指導者の研修をしっかりやっていく、また指導方法を万全に整えておく、場合によっては一斉授業ですから教員の人数を強化して、プールのスタートの上とプールの中で先生方が両方でつきましてそういうスタートによる事故が起こらないように配慮するという、そういうふうな工夫も大事だと思うわけでございます。 特に施設の安全基準の面でございますけれども、浅ければ頭を打ちつけるという、これは当然のことだと思うわけでございます。また、プールには小学校のプールでもスタート台がないところとあるところがあるわけですね。スタート台をつける場合はそれだけその分深く水面の底にいくわけでございまして、スタート台があるところないところによってプールの底の深さも変わってくるという、そういうふうなことも考えなければならない。これもきちっとした分析が必要であるというふうに思うわけでございます。 特に建築基準の方の問題でございますが、学校プールの規格についてのそういう基準は今どうなっておるのかということを教えていただきたいと思います。
○政府委員(奥田與志清君) 文部省といたしましては、学校施設を整備するに当たりまして目安といたしまして学校施設整備指針を示しておりますけれども、この中でプールの「水深については、適切な深さとし、急激に変化しないよう計画するとともに、見やすい位置に水深を表示すること。」としているわけでございます。実際のプールの建設に際しましては、水深につきましてこの申し上げました指針に留意するとともに、日本水泳連盟が定めておりますプールの公認規則、これを参考にして整備するように指導してまいりたいと考えております。 ちなみにこのプール公認規則によりますと、先ほどもちょっとお触れになりましたけれども、現在小中学校のプールの水深につきましては八十センチ以上というふうになっておりますけれども、飛び込み時の事故防止などの見地から小中学校のプールにあっても水深を一メートル以上にすることが望ましいというふうにされているところでございます。さらに、プールサイドから五メートルまでの水深が一・二メートル未満であるときにはスタート台から飛び込むというふうなことがないように、逆に言いますと、そういうときには危険でございますのでスタート台を設置してはならないというふうなことも指針として示されておりますので、こういうことを参考にして指導してまいりたいと考えております。
○山下栄一君 各自治体におきまして、実際のところ現在各自治体がそういうプールをつくる場合の基準としておるものは何を基準にしてつくっておられるわけでしょうか。
○政府委員(奥田與志清君) 実際つくられる場合におきましては、先ほどちょっと申し上げましたけれども、学校施設整備指針、これはプールだけではございませんで学校の屋内、屋外の施設を含めた指針でございますけれども、これが基本的に目安になっていると考えております。さらにプールにつきましては、先ほど申し上げましたけれども、日本水泳連盟が定めておりますプール公認規則などを十分勘案してやっていただこうということでございます。
○山下栄一君 学校施設整備指針というのは、これは文部省の指針でございますか。
○政府委員(奥田與志清君) そのとおりでございます。
○山下栄一君 これはいつできたものでしょうか。
○政府委員(奥田與志清君) 小学校の施設整備指針につきましては、昨年の三月に作成をいたしております。
○山下栄一君 中高は。
○政府委員(奥田與志清君) 失礼いたしました。中学校も昨年の三月、小学校と同時に示しております。 なお、高等学校につきましては昭和四十二年の五月に示したものがございます。
○山下栄一君 小中は昨年三月ということでございますが、この指針につきましては全国に周知徹底されておられるわけでしょうか。
○政府委員(奥田與志清君) 既に各教育委員会を通じまして、学校の方も承知をしていると考えております。
○山下栄一君 私が聞きましたところによりますとそうなっておらないということでございまして、現実は学校の方、特に自治体でプールをつくる場合、国の基準が明確にはない、したがって独自に各教育委員会でつくっている場合もあるし、場合によれば日本建築学会のつくられた資料に基づいてやっておられるという、まだ統一的な基準はないというふうに聞いておるわけでございますが、ちょっと今の御答弁は現実と違うのではないかなと思いますけれども、どうですか。
○政府委員(奥田與志清君) 基準と申しましても、くどいようですけれども、指針として示しているものが先ほど申し上げましたようなものでございます。我々の方はこれでなければならないというふうなものを示すことは、先生も御存じかもしれませんけれども、なかなか難しゅうございまして、したがっていろいろな要素を十分考慮して、一応の目安としてこういうものをぜひ考えていただいてはどうかということでお示しをしているという状況でございます。
○山下栄一君 先ほどの昨年の三月につくられた指針というのは、日本水泳連盟の公認規則ですか、それに基づく指針でしょうか。
○政府委員(奥田與志清君) この二つは直接はリンクをいたしておりません。先ほど申し上げましたように、指針の中ではその辺を一般的に書いております。 したがいまして、具体的にプールをおつくりになる場合に水深をどの程度にするかというふうな場合には、先ほど申し上げましたように、日本水泳連盟のこの基準のようなものを参考にされるということでございます。
○山下栄一君 この学校施設整備指針ですか、昨年三月の指針ですね、この内容がはっきりわからないんですけれども。 例えばスタート台の問題ですね。スタート台をつけるときにはどのような高さかとか、またその場合には小学校、中学校、高校別に水深は何センチ以上なきゃならないとか、こんなことが具体的に書かれておるわけですか。具体的にちょっと指針の内容を教えていただけますか。
○政府委員(奥田與志清君) 先ほど申し上げました小学校施設整備指針、昨年の三月につくったものでございますけれども、この中におきましてプールにつきましてはこういうふうに示しております。「水深については、適正な深さとし、急激に変化しないよう計画するとともに、見やすい位置に水深を表示すること。」ということを示しているわけでございます。
○山下栄一君 ということは、そういう抽象的な表現の指針ですか。文部省がつくられた具体的な数値なんかも入った指針というのは、じゃ、ないわけですね。
○政府委員(奥田與志清君) 先生御指摘の、例えば日本水泳連盟がプール公認規則などを定めております。私どもも、最近の御指摘のようなプールにおきます飛び込み事故がございますので、こういう点については、手引書の作成はもとよりでございますけれども、今お話しのような趣旨のものについて、そういうものがつくれるかどうかぜひ検討をしたいと考えております。
○山下栄一君 私ども、大変のんびりされているなというふうに思うわけでございます。 冒頭申しましたように、毎年、手足が完全麻痺する、また呼吸器障害を実は起こしておる、排便もできないようなそういう障害事故が起きておる、また場合によっては死亡事故もあるというそんな現実の中で、プールの設置基準はこういうものであるべきであるという、それも科学的なデータ、研究に基づくそのような指針が全くないとすると、各自治体でプールはたくさんあるわけでございますしこれからもつくられる場合もあると思うわけでございますが、これはもう事故が起こって当然である、このように感じるわけでございます。 先ほど申されました財団法人日本水泳連盟は、この飛び込み事故が非常に多発しておるということから有識者による検討委員会をつくりまして、一九七九年、八二年、八五年、八七年、九二年とずっとプールの規格を真剣に検討し改定してきておるわけでございます。 プールの一番浅い水深の基準はどうあるべきかとかまたスタート台の高さを規制したり、先ほど申されましたように、一九九二年の改正では標準プールまたは公認競泳プールともにスタート台からプール前方五メートルまでの水深が一・二メートル未満の場合はスタート台そのものを設置してはいけないという、このような明確な基準もさまざまな真剣な検討を繰り返して発表しておるわけでございます。 それに対し、今申されましたけれども、文部省の指針というのは極めて抽象的でございますし、国としてそういう基準をつくっておられないということは大変大きな問題であろうというふうに思うわけでございます。そういう観点から、一番最新の科学的なそういう研究に基づいて国としての明確な基準をやはりつくるべきであろう、このように思うわけでございますが、どうでしょうか。
○政府委員(奥田與志清君) 先生の御提案でございますが、我々も心を痛めております。一方で水深を深くするということはおぼれて死ぬ事故も隣り合わせにあるわけでございますので、この辺につきましても専門家のいろいろな意見を聞いて対応する必要があろうかと思います。 くどいようですけれども、特に先ほど申し上げましたように、今までは小学校の五年生から逆飛び込みをするということを必ずやるということにしていたわけです。しかし、新しい指導要領では四年生から泳ぐことに力点を置きまして、したがってスタートにつきまして必ずしも逆飛び込みをするというふうなことにはいたしておりません。そういうふうなことや、それからきめ細かい指導をするということは大事でございますので、御指摘がありました水深の問題を含めまして検討していきたいと考えております。
○山下栄一君 一つ抜けておりましたですけれども、一九六六年、昭和四十一年に文部省がつくられた基準というものがあるというふうにお聞きしているわけでございますが、それはないんでしょうか。手引ですね、水深に関する手引、「水泳プールの建設と管理の手引」。これは今も有効なんでしょうか。
○政府委員(奥田與志清君) 今申し上げましたように、新しいものをその後つくりましたので、その限りでは部分的に新しいものに変えるということになっておりますけれども、お話しのように昔つくったものがございます。 これにつきまして先ほど申し落としましたけれども、ぜひこれについても専門家の意見を聞きながらより適切なものに改めていきたいというふうに考えておるところでございます。
○山下栄一君 今申しました「水泳プールの建設と管理の手引」につきましては、小中高別に水深の数値を挙げた手引があるわけでございますね。これは現在も機能している有効な一つの指針、手引になっておると思うわけでございます。そういう意味で、今お話しございましたように改定はするということでございますね。
○政府委員(奥田與志清君) 現在、そういうことにつきまして関係者の意見もおいおい承っておりまして、ぜひそういうふうなものをできればつくってみたいと考えておるところでございます。
○山下栄一君 できればではなくて、少なくとも専門家または学識経験者等で検討機関をつくっていただいて、プールの規格の問題を水深も含めまして研究していただきまして具体的な基準をやはりつくるべきである、少なくとも検討会議を発足させるべきである、もう緊急な問題である、このように思うわけでございますが、大臣どうでございますでしょうか。
○国務大臣(森山眞弓君) 先ほど来御説明申し上げておりますように、プールにおける重大事故の発生というのはまことに残念なことでございます。 このような事故が発生いたしますのにはいろいろな要素が複雑に絡み合っていることでございまして、体育局長から申し上げましたような学習指導要領の改定でありますとか、またそのラインに沿いました指導者の研修とか、さらには手引の作成とか、また御指摘のありましたいろいろな問題点につきまして続けて検討させていただきまして、このような事故が発生いたしませんように今後とも努力を続けていきたいと存じます。
○山下栄一君 私はちょっと明確なお答えをお願いしたいわけでございますが、実際クラブ活動でも小中高ともにもうすぐ水泳シーズンでございます。飛び込みスタートによってそのような活動も実際展開されるわけでございますし、小学校段階では必修でなくなったというようなお話を今伺いましたんですが、それでよろしいんですか。小学校は必修じゃないと。
○政府委員(奥田與志清君) 小学校におきまして、今まで逆飛び込みは必ずやるというふうに指導要領で示しておりましたけれども、それを改めましたので。 そういうスタートにもまたいろんなやり方があるんだそうです。足から飛び込む方法もあるようでございますが、御専門だと思いますけれども、そういうふうな段階に応じて適切なそしてまたそれぞれの力量に応じた指導をするといったようなことなどあわせまして、きめ細かい指導をしてまいりたいと思っております。
○山下栄一君 指導方法の徹底、教師の研修、指導方法の工夫等、当然大事な問題でございますが、何度も申し上げておりますように、施設面の管理安全基準、これはぜひとも研究していただきたい。現場の地方自治体等では基準がないままに建築学会のそういう資料によってつくってみたり、またスタート台の問題もそうでございます。スタート台があるプールもあればないプールもあるわけでございますので、そういう明確な基準をつくらないことには、単にこの指導方法の問題だけでは私は引き続き同じような事故が起こっていく、このように思うわけでございます。このプールの規格の研究、ぜひとも緊急にやるかまたは研究機関に依頼するか、検討機関を文部省が積極的につくっていただくこと、これはぜひともきょうこの場で具体的な御答弁、確約をお願いしたい。 そうしないと、冒頭申しましたような事故が引き続き起こっていく。これはもちろん指導方法の改善充実、大事であるわけでございますが、施設そのものの水深がどうあるべきかという基準をつくらないことには事故が起こり続ける、このように思いますもので、再度プールの規格に関する基準をつくるということ、これに関するお答えをお願いしたい、このように思います。
○政府委員(奥田與志清君) 先生の御指摘の趣旨に沿いましてできるだけ努力をしたいと考えております。
○山下栄一君 大変何といいますか積極的でない取り組みに失望しておるわけでございますけれども、先ほど申しましたように、日本水泳連盟の場合は何度も何度も研究を重ねてそういう発表をしておるわけでございますから、文部省の対応は極めてなまぬるいしいいかげんであると言わざるを得ないというふうに思うわけでございます。 この問題につきまして認識が甘過ぎるのではないかな、こういうことを思いますもので、再度森山文部大臣に御決意をお願いしたい、このように思います。
○国務大臣(森山眞弓君) 大変個人的なことを申して恐縮ですが、私も子供を学校のスポーツで亡くした経験がございまして、そのような事故がいかに悲惨なものであるか、重大なことであるかということは身をもって体験しております。 先生がそのことに大変御心配をいただいていろいろと詳しい御指摘をちょうだいしておりますことは子供たちの安全や健康のために本当にありがたいことだと思っているわけでございますが、先ほどからるる御説明申し上げておりますように、そのような事故が起こりませんようにいろいろな面で最大の努力をこれからも続けていきたいということを申し上げてお答えにさせていただきます。
○山下栄一君 次の質問に移りたいと思います。 消費者保護行政の問題でございますけれども、昨年十月から十一月にかけまして、我が党の大阪府本部女性局が消費者行政の実態調査を行いました。大阪府下全市町村対象でございます。三十三市、十町、一村のうち、独立した消費者相談窓口を持っておる自治体が全体の四三%、また窓口で相談業務を担当する中で消費生活相談員等消費者アドバイザーなどの資格を持っている人が約二二%、こういう非常に寂しい結果がわかったわけでございます。 多様な消費者のニーズにこたえるためにも、各自治体にやはりばらつきがあってはならない。細かい消費者の苦しみを吸い上げる、そのような体制がやはり不可欠であると思うわけでございまして、各自治体に最低一つぐらいの相談窓口を開設する、また有資格者の配置をふやしていく、さらには民生委員のような地域在宅相談員制度などきめ細かい消費者保護体制を充実させるべきである、このように考えるわけでございます。もちろん各地方自治体の独自の取り組みが中心になろうかと思うわけでございますが、やはり国としても一定レベルの指導、助成が必要ではないかな、このように考えておるわけでございますが、この問題につきましてまず経済企画庁からお答えをいただきたいと思います。
○説明員(田口義明君) 先生の方から御指摘のございました消費生活相談員及び消費生活センター等相談窓口の設置状況について御説明申し上げます。 まず、国民生活センターが実施いたしております消費生活専門相談員資格制度でございますが、実施初年度に当たります平成三年度におきましては、受験申込者が千二百七十九名、合格者が六百四十名でございます。平成四年度におきましては、受験申込者が五百八十二名、合格者が三百八名となっております。 また、消費生活センター等相談窓口の状況でございますが、平成四年四月一日現在で政令指定都市を含む市町村におきます消費生活センターの設置数は百六十九カ所となってございます。また、市町村におきます消費生活相談員の配置状況でございますが、消費生活センターに五百五十二名、その他の相談窓口に九百十四名、合計千四百六十六名となっております。
○山下栄一君 具体的に数を挙げていただいたわけでございますけれども、全国の自治体の約半分に満たないわけでございますね。 今ちょっと申しましたけれども、通産大臣にちょっとお聞きしたいと思いますけれども、消費者保護行政は経済企画庁の方がどちらかといえば熱心で、通産省の方はちょっと対応が冷たいのではないかなというふうに感じておるわけでございます。縦割りを超えまして消費者保護行政の総合力化といいますかの観点から、そういう消費者相談窓口の強化また体制の充実という観点から、通産大臣の御所見をお伺いしたいというふうに思うわけでございます。
○政府委員(細川恒君) 今の経済企画庁の御答弁に続きまして、私どもといたしましては消費者相談室の充実に努めておりますし、また企業におきまして消費生活アドバイザーをこれは昭和五十五年から認定を行ってきておるわけでございますが、この制度の充実というのを図ってきておるところでございます。加えまして、関係法令の厳格なる施行、運用ということをやってきておることは、先生御存じのとおりでございます。
○山下栄一君 先ほど申しましたように、そういう消費者保護行政のきめ細かい消費者の第一線の市民の皆さん方のお苦しみに対してサービスするという観点から、消費者相談の窓口強化の問題につきまして、通産大臣、消費者保護行政という観点からお考えをちょっといただけたらなと思います。
○国務大臣(森喜朗君) 今ほど事務当局からも申し上げましたように、通産省としましては、産業を振興するということもございますが、同時にまた消費者あっての産業でありますから、また商行為でもあるわけでございますから、消費者のことに対しまして経済企画庁よりも冷たいというようなことは決してございませんし、今後一層そうしたことに対しては対応をしっかりやっていきたい、こう考えております。
○山下栄一君 力強い御答弁、ありがとうございました。 消費者教育につきまして文部大臣に御質問したいと思いますが、先ほども視聴覚教材の充実という観点がございましたが、特に消費者教育の教材づくりという観点から、各自治体また消費生活センター、弁護士会等で、また経済企画庁もそういう教材づくり、ビデオ等をつくっておられるとお聞きしておるわけでございますが、若者のカード破産、またマルチ商法など悪徳商法の被害に遭っているという、そういうことがあるわけでございますし、また今も高校生でキャッシュカードを持っておったり通信販売を利用したりという、そういう高校生もふえておるというのをお聞きしておるわけでございますし、新指導要領で本格的に消費者教育に取り組むということになっておるわけでございますが、文部省としても独自に中高校生向きの非常に教育効果の大きい教材としての消費者教育用のビデオ等つくられたらどうかな、このように思うわけでございますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(森山眞弓君) 消費者としての正しい態度や知識を身につけることは、学校教育における重要な課題でございます。このため、従来から小中高等学校を通じまして社会科、家庭科を中心に児童や生徒の発達段階に応じまして適切な指導を行ってまいったところでございまして、先ほど先生もお触れになりました今回の学習指導要領の改訂におきましては、社会の変化に適切に対応する観点から、消費者教育に関する各教科の内容を見直しまして改善を図ったところでございます。 例えば、中学校の社会科「公民的分野」で消費者保護を取り扱う際に、近年におけるクレジットカードや訪問販売などを初めとする取引や契約の多様化の実態を踏まえて、「現代社会における取引の多様化や契約の重要性を取り上げ、消費者として主体的に判断し行動することが大切であることを考えさせる」という趣旨を新たに明示いたしたところでございます。 おっしゃいます消費者教育の支援を図るためにビデオその他の教材をつくってはどうかということでございますが、文部省とか経済企画庁所管の財団法人消費者教育支援センターにおきまして、教師や生徒を対象にしたビデオ教材などを作製しておりますほか、さまざまなビデオ教材が作製されておりまして、学校においてこのようなビデオなどを活用した適切な消費者教育が実施されるように指導の充実に努めてまいりたいと思っております。
○山下栄一君 では、独自のそういう教材づくりというのは今のところは考えておられないということでしょうか。
○国務大臣(森山眞弓君) 文部省所管の財団法人におきまして、そういう教材をつくっておりますことはただいま申し上げたようなところでございまして、それを活用していくということで措置していきたいというふうに思っております。
○山下栄一君 次に、会計検査院と通産省にお聞きしたいと思うわけでございます。 新聞報道によりますと、社会保険庁発注の特殊シール談合事件をめぐる東京地検の業者側の捜査過程で、社会保険庁だけではなくて六省庁、通産省を含む六省庁が発注した印刷物の入札過程でも談合の疑いがある、そういう不明朗な点が出てきたという報道があったわけでございますが、これにつきまして会計検査院の方でこの地検の捜査を受けまして、不明朗な入札方法により税金のむだ遣いの可能性があるということで、スタッフを増強して検査を行うというふうに聞いておるわけでございますが、この点につきまして捜査のポイント、スケジュール等お願いしたいと思います。
○説明員(天野進君) 会計検査院といたしましては、社会保険庁ほか三省庁については会計実地検査を実施しているところであります。また、通商産業省ほか二省についても今後実地検査を実施する予定にいたしております。 それから、御指摘の印刷物の契約につきましては、入札事務の実施状況、予定価格の積算などを重点に検査する予定にいたしております。
○山下栄一君 では、通産省にお尋ねいたしますけれども、この談合の疑いにつきまして調査をされたでしょうか。
○政府委員(江崎格君) 社会保険庁における印刷談合に関する社会保険庁の処分につきまして、予決令に基づきまして私ども通知を受けたのが昨年の十二月でございますけれども、この通知を受けまして、通産省としても直ちに関係の五社に対しまして調達実態に関する調査を行いました。この調査によりますと、当省と関係五社との取引の実態でございますけれども、過去五年間でこの五社の合計で九件、したがいまして年平均で二件程度でございます。一件当たり三百万円強ということがわかったわけでございますけれども、ただこの調査で談合の事実を把握することはできなかったわけでございます。
○山下栄一君 通産省の場合は、この五社に占める比率というのが非常に低い、印刷物に関しては発注の面は中小企業向けが大半であるという当院の御報告でございますが、この前衆議院の予算委員会の方で「官公需特定品目の発注実績」、これが資料として提出されたようでございます。これを見ますと、印刷物につきまして平成三年度が一千三十億円ということでございます。そのうち中小企業向けの比率が七三・二%ということでございますけれども、よく見ますと過去五年間の発注実績があるわけでございますが、年々中小企業の比率が減ってきておるという、そのような実態でございます。 先ほども申されましたように、通産省の場合は極めて高い中小企業の発注になっておるわけでございますが、中小企業対策の責任省庁である通産省として、官公需発注のこの当印刷物につきまして中小企業向け割合が年々減ってきておるという実態に基づいて、中小企業への発注を特に手厚くするという指導をしていくべきではないかなと、こういうふうに思うわけでございますが、どうでしょうか。
○政府委員(桑原茂樹君) 御承知のとおり、通産省におきましては、従来から官公需における中小企業者の受注機会の確保という観点からいろいろ努力してきております。 印刷につきましては、その中でも特に中小企業性の強い品物である特定品目に指定をいたしまして、中小企業の受注がなるべく多くなるように従来から努力をしてきております。 御指摘いただいたとおり、通産省自体については、中小企業に対して九〇%以上の中小企業向け比率で印刷の発注をしているという状況もございます。 なお、官公需全体につきましては、年々その目標値等々を定めまして、政府全体としていろいろ努力をしてきているところでございます。 過去数年におきましては、非常に好況であって民間の発注が非常に好調であったということ、あるいは官公需の中で非常に大型の工事等がございまして中小企業になかなか行きにくい性格のものが出てきたというようなこともあって、若干その官公需における中小企業向けの比率が下がっておるのが事実でございますけれども、今後とも我々としては精いっぱい努力をいたしまして、中小企業に対する全体としての官公需の比率が高まるように努力をしていきたい、こういうふうに思っております。
○山下栄一君 それと、先ほど申された問題になった大手業者五社につきましては、通産省としては何らかの処分をされたんですか。
○政府委員(江崎格君) 先ほど御説明いたしました調査結果に基づきまして、私どもとしてはこの関係の五社に対しまして一年間一般競争入札及び指名競争入札に参加させない旨の処分をいたしました。
○山下栄一君 特に、印刷業界は中小企業が非常に主要な担い手であると思いますので、今後とも、先ほど申しましたようにこの五年間年々中小企業比率が減ってきておるということから、政府全体の発注における中小企業向けの手厚い保護の御指導をお願いしたいというふうに思います。 最後に、先ほども中尾委員からお話がございました旧ソ連・ロシアによる放射性廃棄物海洋投棄の問題につきましてお伺いしたいと思います。 先ほど科学技術庁の方から、特に海洋調査につきましてはできるだけ早くやりたいというお話がございましたが、これは大変日本の国民に対しても大きな不安をもたらしておるのは事実でございますし、正確な実態把握がぜひとも必要である、このように思うわけでございます。特に、核廃棄物が入ったコンテナ、これが極東及び日本海で約七千個、これは向こうの報告によりましての数でございますが、ただこのコンテナの容器といいましても非常に薄い容器で放射能の漏れておるおそれがあるという問題がありますし、また日本近海に沈められました原子炉二基、これについてはもう非常に放射性の濃度が高いという可能性がある。また、海上保安庁による定期的な放射能測量調査につきましても、今回の投棄場所が通常の調査の対象外になっているという心配な点がたくさんあるわけでございまして、そのために今正確な実態把握のための調査が非常に必要になってきておると思うわけでございます。 報道によりますと、ロシア政府は韓国には共同調査を依頼した、そういうことでこれを韓国も受けまして具体的に調査のスケジュール等も決まったというふうなことがございますが、日ロ共同調査の御予定といいますか、また申し入れ等がございましたら科学技術庁にお伺いしたいと思います。
○政府委員(佐竹宏文君) 私どもといたしましても、正確にロシアが何をどんな形で沈めたかということがわかることは非常に重要かと考えておりまして、今外交ルートを通じましてソ連に対しまして正確な情報をさらに求めるとともに、できれば正確な投棄の場所で調査を行いたいということを外交ルートを通じて申し入れているところでございます。
○山下栄一君 魚介類に放射能が食物連鎖によって濃縮されていくというふうなことが考えられるわけでございますが、非常に国民の食生活に心配があるわけでございます。 これについて、水産庁は定期的な測量調査を行っておられるということでございますけれども、緊急の特別調査等考えておられるかどうかお聞きしたいと思います。
○説明員(吉崎清君) 水産庁におきましては、従来から科学技術庁を中心とした放射能調査の一環として、水産研究所が日本近海の海産生物及び海底土の放射能調査を実施しております。今回の旧ソ連及びロシアによる放射性廃棄物の海洋投棄問題に関して、必要な海洋調査につきましては水産庁としてもできるだけの協力を行っていく所存でございまして、どのような調査が可能か、関係省庁とともに検討を行っておるところでございます。
○山下栄一君 水産研究所の調査、本来の調査では非常に貧弱であるというふうに考えるわけでございます、予算も科学技術庁の予算とお聞きしておりますので。この点につきましては科学技術庁のお考え、特別緊急体制で調査するという、特に食べ物の問題でございますので、お考えをお聞きしたいと思います。
○政府委員(佐竹宏文君) お答えいたします。 これまでも水産庁などと協力して行っております海洋調査は年四回、私どもの健康に重要と思われますような魚ですとかあるいは海藻類の海産物につきまして調査を行っております。現在までのところ、日本の近海におきましては、ソ連が投棄したと思われますものによります影響は何ら発見されておりません。
○山下栄一君 特別調査体制のお考えはあるかどうかお聞きしたい。
○政府委員(佐竹宏文君) 今回の事態に対しましては、関係省庁と今鋭意協議を続けているところでございます。
○山下栄一君 もちろん協議していただかなきゃいけませんけれども、食べ物の問題でございますので、非常事態でございますので、緊急の体制をぜひとも組んでいただきたいと思います。 最後に通産大臣、ちょっとお聞きしたいわけでございますけれども、ロシアの政府は陸上の核処理施設がもう満杯である、新しくつくるそういう資金もないということで、特に液体廃棄物の海洋投棄を引き続き続けていくという、そういうようなことを言っておるわけでございますが、政府の中心の通産大臣といたしまして、海洋投棄の即時中止要求、またロシアの核処理施設への技術的また経済的支援につきましてお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(森喜朗君) 先ほど科技庁の事務当局からも申し上げましたように、極めて遺憾なことでございまして、外交ルートを通じて厳重な抗議を申し込む、あるいはまた調査ができる限りしやすい、そういう交渉もしていかなきゃならぬ、こういうお答えがございました。 実はきょう、政府・与党首脳会議というのがございまして、その際も今週行われますいわゆるG7外相・蔵相会議、その会議にもロシアの外務大臣が恐らく御出席になるというような大体情報を得ているようでございまして、外務大臣からも、この問題につきましては極めて大きな問題であるというそういう認識のもとに、外務省として日本国を代表して正式に申し上げ、いろいろ申し入れをしたい、またいろんな調査方等についても協力をするように申し上げるつもりだと、こういう御意見の開陳もございました。 当然この問題は、今後東京で開かれますG7あるいは今月の二十四、二十五、通産省、私どもが主宰をいたしまして東西貿易産業経済大臣会議というのを行いまして、それはG7の私どものような立場の者とか、ロシア、カザフあるいはポーランド、ハンガリー等旧の共産主義体制の中にありました国々の支援をこれからどうしていくか、そういうミクロの問題でありますが、協議する会合を開く予定をいたしておるのでございますが、こういう中ででもやはりこうした問題は、正式な議題にするかどうかは別といたしましても率直な私どもはお話をしていかなきゃならぬ問題だと、このように考えておる次第でございます。十分、先生の御心配な点は、これはもう恐らくこの議員の皆さんの、国民全体の共通した重要なテーマだろうと思っております。 通産省といたしましては、ロシアの支援をどうするかということについては、原子力安全あるいは軍民転換、中小企業の育成、こうしたことを従来とも中心に進めているわけでございますが、今後ともこうしたロシアの原子力関連につきまして、世界の、そして人類の恐怖にならないようにしていくことが極めて大事なことだと、こういうふうに通商産業省としても受けとめ方をして、具体的な支援関係を進めているところでございます。
○山下栄一君 どうもありがとうございました。 終わります。
○直嶋正行君 民社党の直嶋でございます。 きょうは、通産大臣、文部大臣、御就任されてから初めての質問でありますが、きょうお二方に特に文教行政中心に御質問をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。 まず、私学助成、とりわけ私立大学の助成の問題についてお伺いをいたしたいと思います。 最近の私学助成費を見ますと二つ特徴があるんじゃないかと思います。一つは、総額としてかなり抑制されてきている。それからもう一つは、一方では学校数が増加していることによりまして一校当たりの助成額が減少してきている。この二つが傾向として見られると思うのであります。また、私立大学の学校運営費における補助金比率を見ましても大幅に低下をいたしてきておりまして、例えば昭和五十六年、このときは約一七%のウエートでございましたが、平成三年の数字を見ますと、これが約一〇%にまで減少いたしてきております。 私が申し上げるまでもなく、私学というのは、国公立大学とは別にそれぞれ建学の精神を持ち、過去にも多くの人材を輩出してまいっておりますし、また現在も社会で多くの立派な方々が活躍をされているわけであります。 改めて言うまでもなく、私学というのは大変重要な存在である、このように思っているわけでありますが、将来の大学入学者の適齢人口の減少、これも例えば西暦二〇〇〇年には百五十万人ぐらいになっていくんではないか、このように見通されておりまして、私はそういう中で私学そのものが大変大きな岐路に立っているんではないか、このように思います。国としましても、助成のあり方そのものをやはり根本的に検討しなければいけない。もう少し申し上げますと、従来のややもすれば総花的な助成からもう少し方向そのものを的を絞っていくとか、そういう意味での方向転換が必要ではないかこのようにも思っているわけであります。 今文部省の方にお聞きしますと、例えば一般補助の教育研究部門への傾斜配分とか、あるいは今後一般補助とは別に特別補助のウエートを上げていこう、こういうふうなことをお考えというふうにもお聞きいたしておりますが、例えばその中で特別補助についても今我が国に求められている国際的な分野での研究にウエートを置いていくとか、あるいは先ほど来議論がありましたが、例えば理科系でいいますと応用研究分野ではなくて基礎研究分野に大胆に助成を厚目にしていくとか、これは例えばの話でございますけれども、こういうやり方が必要ではないかな、このようにも思うわけであります。 今後のそういった私学助成のあり方について、今私が申し上げたような方向でいいのかどうかも含めて文部大臣の御見解を承りたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) 先生がおっしゃいましたとおり、私学が持っております役割は大変大きいものがございまして、我が国の教育の中で非常に大事な部分だというふうに考えております。しかし、やはり御指摘のとおり、十八歳人口がだんだん減少していくということが見通されているわけでございますので、そういう中で私学が長期的な見通しを立てますと、教育研究条件の維持向上を図るということはなかなか難しいことではございますが、内容をよりよくしていって、国際化とか情報化とか、生涯学習への積極的な取り組みとか、今までの方向から新しい方向へ転換していくということが必要ではないかというふうに思います。 個性的で魅力のある学校づくりということにそれぞれ努力しておられるわけでございますが、文部省といたしましてもそのような方向を推進していっていただきたいというふうに期待しているところでございます。 そして、このような努力を奨励、支援していくために、厳しい国の財政事情ではございますけれども今後とも私学助成の推進にはさらに力を入れてまいりたいと考えております。
○直嶋正行君 それでは、次の問題に移りたいと思います。 文部省の方では、特に欧米に比べましてやや立ちおくれていると言われる我が国の高等専門教育、とりわけ大学院について、その質、量とも拡充をしていきたいと、こういう御意向と承っております。 我が国の大学院の在学者を見ましても、例えば過去十年間で見ましても、マスター、ドクター、それぞれ在籍者数は一・八倍、一・六倍と、このように増加をいたしておりまして、今後十年くらいでこれをさらに二倍にしていく、こういう目標を文部省としては掲げておられるというふうにお聞きをいたしております。その中には高度な職業人の養成ということも当然入っているというふうに思うわけであります。 ただ、その受け皿という面で見ました場合に、私、率直に言いまして素朴な疑問が出てくるわけ であります。といいますのは、今、博士課程修了者を例に挙げますと、博士課程を修了したけれどもことしの三月現在でちゃんとした職業がないといいますか行き場がない、いわゆるオーバードクター、このように呼ばれる方が約千四百人おられるというふうにお聞きをしております。またこれも年々ふえてきているというのが実態ではないかなというふうに思うわけであります。 彼らの受け皿の一つとして、例えば教員やあるいは国の試験研究機関、こういうところで研究活動をしていただくというのも一つの方法ではあるかとは思いますが、結局、私思うには、産業界の中でやっぱり活躍の場というものを提供していかないと、なかなか将来、例えばドクターがもっとふえて倍になっていく、一方でこういうオーバードクターの問題があるという状況を考えますとそういうことを考えていかないと無理ではないかなと、率直に言ってこのように思うわけであります。日本の社会という面で見ますと、やはり産業界においてこういった高等専門教育を受けられた方の、例えば採用の面とか処遇の面できちっとこたえていく、そういう状況をつくっていかないとせっかくの文部省の施策も社会全体で見ると円滑に進まない、こういうことになってくるのではないかと思います。 そこで、通産大臣にお伺いいたしたいのでありますが、通産省として、今文部省が抱えておられる大学院の充実という政策に対応しまして、産業政策という視点に立って何か検討を実施されているのかどうか、あるいはまだそうじゃないとすれば、今後どのように考えていけばいいのか。 さっきもお話がありましたように、通産大臣、文教政策にも大変御造詣の深い方だというふうにもお聞きをいたしておりますので、ぜひ御見解を含めて承りたいと思います。
○国務大臣(森喜朗君) 私もかねがね、国会に当選いたしまして二十四年目になるわけですが、早い時期に文教関係に興味を持っていろんな問題を勉強してみたんですが、やっぱり大学院、つまり博士号を取られて就職がないというケースが非常に多いということについては、これはどこか問題があるなど、そういう認識を実は持っておりました。理由はいろいろあるんです。いろいろあるんですが、私は今担当大臣じゃありませんから余り余計なことを申し上げちゃいかぬのですが、末は博士か大臣かなんという言葉は、政治家の大臣というのは非常に軽いんですけれども、博士になられても実際はそれを生かす道がないという、つまり博士浪人が多いというのはやっぱりどこかに問題があるんだなと。これはやっぱり解決しなきゃならぬ。その点を委員が御指摘されたというのは極めて大事なところだと思っております。 ただ、通産省の立場の産業政策からいって、このオーバードクターなど高学歴者が未就職という問題、これは労働市場の問題との兼ね合いはどうかということですが、これは我々の役所の立場からいえば部門間の需給のミスマッチでしょうかというのが事務当局からの説明なんです。 したがいまして、雇用対策といたしましても、また我が国経済の潜在的な成長力から考えてみましても、これはやっぱり健全な発展を図っていかなきゃならぬわけでございますから、とにかくそういう意味ではこれら未活用の人材の有効な活用というのは不可欠であるというふうに私はもちろん認識をいたしております。 しかし、企業におきます採用は基本的には企業と就職希望者との間において自主的に決定されるべきものでございますから、通産省としては、今後これら当事者の自主性を尊重しつつ関係省庁と連絡をして高学歴者の就職機会拡大に努めていかなきゃなりませんし、またそうしたことを産業界、経済界にも呼びかけていくということは当然私どもとしてしていかなければならぬことだと思っております。 ただ、大学は、正直申し上げて大学進学率が三五、六%、それに各種学校も最近専門学校というふうになりまして高等教育機関の位置づけというものもきちっとしておりますから、そういう面から見ると、私も明確な数字は覚えておりませんが六〇%近くじゃないでしょうか、大学、短大も含め専門学校、各種学校に進む方というのは。そういうふうにいきますと、ある意味では大学というのは大衆化したという面もあるわけでしょう。ですから、より高度な学術、真理の探求を進めていくということになれば、やはり一般に大学は大学院化していくということがこれは非常に大事なことだ、このこと自体も大事なことだと。問題は、そこに入っていく学生さんたちがどういう目的を持って実際学問をしていくのかというところが一つ問題点であろうと思います。 我々の学生時代は逆に、就職がどうもうまくいかないものだから大学院にでも行くかなんというのが結構ありました。そういう考え方もあったのかもしれない。それから、自分がやるべき、進むべき道、専門の道に入れば入るほどそれが現実の社会の中に、産業界の中に実はその専門の学問との乖離がある。ちょっとこれは文部省の皆さんがおられて言いにくいんですけれども、端的に言うと、専門の大学院で勉強しても今の産業社会に実は役に立たない学問というのは結構あるんですよ。具体的には言いません。現に私は随分調べて見ました。そういうこともございますから、そういう点をもう少しやはり文部省自体も考えなければならない。大学自体もやっぱり改革していかなければならない。 もう一つ、大学院で博士になられて将来は助教授、教授という道を考えておられるかもしれませんが、これは大学は講座制になっておりましてましてや国立大学に至っては定員の問題がございますから、有能な人でありましても上があかないことにはなかなか上へ進めないという点もあるわけです。したがって、学問をして将来教育者としてやっていきたいと思っておっても、現実に上があかなきゃ助教授になれない、教授になれないというケースも極めて多い。そうすると、今さら産業界に転ずるということが非常に難しくなってくるというような、そんな例も私が調べてみただけでも随分ケースが多うございました。 いずれにしても、大学はやはりどんどん高度化していくわけでありますから、大学院化していくことは私は正しいことだと思っております。むしろ、やはり十八歳人口が激減をしていく、先ほど森山大臣からお話がございましたが、そういう中に大学自体がみずから改革をしていくということが極めて大事なことだろうというふうに、私はそんなふうに思っております。通産省の立場からいえば、産業社会の発展のためにやはりその基礎ベースとなっていく優秀な人材をぜひ輩出していただきたいなという、そういう気持ちでございます。
○直嶋正行君 今、産業界の事情あるいは大学の状況等、大変私にとっても勉強になる御答弁を賜りました。 一つの数字がございます。これは実は文部省の方からちょうだいした数字で、大学審議会の中で多分議論された数字だと思うんですが、産業別大学院卒採用者数という民間企業にアンケートをされた数字がございます。詳しいことは省略しまして簡単に言いますと、例えば一九八九年現在としまして、そのときの民間企業約五千社の採用総数が約一万二千名ということでございます。それから、それらの企業が将来、西暦二〇〇〇年にどれくらいの採用を考えておるかあるいは希望しておるかということで見ますと、四万二千名という数字が、これは文部省の大学審議会の方の答申の中にあります。 これを見ますと実はかなり、三・五倍ぐらいになると、こういう数字でございまして、さっき私が言ったことは実は違っていて、こんなに需要があるぞと、こういうことになるのかもしれません。今通産大臣もお話の中でちょっとお触れになりました。それから、私も長年民間企業にいまして、こんなに民間企業で大学院卒業者の希望が急速にふえていくというのはちょっと考えられないな、こういう思いもいたしておりまして、こういった点も含めて文部省の方の特にオーバードク ターの問題点について、あるいはこれから大学院重視をしていくということとしますと、今私が申し上げたようなそういう受け皿等を含めて御見解を最後にお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
○政府委員(遠山敦子君) オーバードクターの問題につきましては、オーバードクターの定義そのものもなかなか難しい面もございますけれども、オーバードクターがだんだんふえていっているとは私どもは数字的には余り追っていないところでございます。 また、オーバードクターの方も一年後には半分の人が就職をし二年後には三分の一になっていくというふうな状況もございます。 ただ、通産大臣の方からも御指摘がありましたように、やはり大学院画体が単に学問の探求あるいは高度の研究者の養成というだけではなくて、社会のニーズにこたえた本当にすぐれた人材の養成を図っていく必要があろうかと思っております。 この点に関しましては、大学審議会の答申も得まして、例えば大学院の博士課程の目的の中に高度職業専門人の養成というのも新たにうたい込んだりいたしましたし、またさまざまな制度の弾力化も図りました。あるいは社会人の受け入れに対して柔軟に対応し得るような制度上の措置もいたしております。またさらに、先端的あるいは学際的な分野についての独立大学院の設置を初めといたしまして、できるだけ現代の社会的な要請にもこたえ得るような形で組織編制も考えていくというふうなことも考えておりまして、そのような動きを察知されながら各大学では今大学院の充実に向けて努力がなされているところでございます。 したがいまして、本当に魅力ある大学院の教育研究の充実ということにつきまして、大学の考え方を尊重しながら大いに私どもも支援してまいりたいと考えているところでございます。
○直嶋正行君 終わります。
○高崎裕子君 まず、文部大臣にお尋ねいたします。 「国連・障害者の十年」が昨年末に終了いたしましたが、障害者対策を一層推進するという立場から、今年度から新たに十年間にわたる新長期計画が示されたところです。この長期計画の雇用・就業の項を見て、この間の十年間の計画と大きな違いがあるということがわかります。それは、雇用対策の最大の重点を重度障害者に置いたという点なんです。「きめ細かな」「その雇用・就業の場の確保に向けて、着実かつ計画的に」とうたわれております。 ところが、こうした立場に逆行するようなことが教育の部門で行われています。北海道教育委員会の教職員の採用実施要領で、教育委員会の行う健康判定で不可となった者は採用しません、不可となる者は、例えば強度の視・聴覚障害者、色覚障害者等ですと、こう規定しているわけです。このことは、障害を持つというこのことだけで不可、だめだという驚くべき対応と言わざるを得ないと思うんです。北海道でも全国でも、聾唖者連盟の方が繰り返し是正を求めてきたわけですけれども、障害を持ちながら立派に教育者として頑張っている方はたくさんいらっしゃいます。子供の立場から見ても、自分と同じ障害を持った先生が社会で頑張っている、そういう教師の姿にじかに接する中で、生き方としてやっぱり励まされ、頑張っていくという教育効果も大きいと伺っています。 この点については、事前に調査もお願いしておりました。事実経過を簡単に述べていただいて、直ちにこれは改善指導をしていただきたいということで、大臣の御答弁もお願いいたします。
○政府委員(井上孝美君) お答え申し上げます。 教員の採用に当たりましては、教員の任命権者であります都道府県、指定都市教育委員会に対しまして、単に障害を持つという理由のみで一律に門戸を閉ざすことがないよう従来から指導しているところでありまして、具体の採用試験の実施に当たりましても、身体に障害を有する者に対する適切な配慮がなされるよう指導を行ってきているところであります。 御指摘の北海道・札幌市公立学校教員採用候補者選考検査実施要領におきまして適切ではない表現があることから、北海道及び札幌市教育委員会におきましては、従来からの文部省の指導を踏まえまして、平成六年度の実施要領の作成に当たりまして当該表現の見直しを含めた検討を行うものと聞いているところであります。 文部省といたしましては、今後とも各都道府県、指定都市教育委員会に対しまして、教員採用に当たって障害者について単に障害を持つという理由のみで一律に門戸を閉ざすことのないよう、また具体の採用選考試験の実施に当たりましても適切な配慮が行われるよう、引き続き指導してまいりたいと考えております。
○高崎裕子君 平成六年度からの採用から、これは今言ったことが撤廃されて行われるというふうに伺ってよろしいんですね。
○政府委員(井上孝美君) お答えいたします。 私どもは、北海道、札幌市教育委員会からは、今申し上げましたような観点で見直しをし、その当該表現の見直しを含めた検討を行っていると聞いているところでございますので、その検討結果を待ちたいと考えております。
○高崎裕子君 検討するということで、強力に文部省としても指導をしていただきたいと思います。 それで、これは北海道だけの問題ではないということが、私ども全国的にもいろいろと調べてみたらわかったんです。大分県では、選考試験実施要領で色覚異常の者は原則として不可とするとだけ書いてあるんですけれども、健康状態審査基準というのがありまして、これによると聴力で両耳の三十デシベル以上の者、視力で両眼とも矯正視力〇・七以上が要件とされているということで、これではほとんど健常者でなければだめだと言っているのと同じだということで、北海道の現在の基準よりも後退しているわけですね。 これは大臣にお願いしたいんですが、これについては全国直ちに調査をしていただきまして、文部省の先ほどの立場で直ちに改善措置をとっていただきたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) 今先生の御指摘のような問題があるところが存在するんではないかという御心配でございますが、既に文部省といたしましては各都道府県の調査を進めておりまして、その結果を見まして、もしそのような事態があるところがございました場合には指導を強力にしていきたいというふうに思います。
○高崎裕子君 これに関連して労働省にお尋ねいたします。 今指摘しましたとおり、労働省としては雇用対策として重度の障害者に最大の重点をということをうたっているわけですが、その一方で、同じ労働省の所管で最低賃金法がございます。この八条で「精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い者」は適用しないということで、いかにも労働能力が精神又は身体の障害がある人は低いというような印象を受ける。時代の流れからいってどうなのかという問題を私は感じるわけです。適用除外をするとかしないとかという議論はこれはともかくとしまして、この表現というのはいかがなものかというふうに思うんです。これについては今の時代の流れに即応して検討していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(伊藤庄平君) 私ども、障害者の雇用促進につきましては、まさに行政課題の重要な一つとして積極的に取り組んで雇用の促進を図っておるところでございますが、そういった雇用促進の取り組みを進める中で、やはり障害の内容あるいは程度、そういうものにかかわらず一律に画一的に最低賃金の適用をするような場合かえって雇用の場を狭めるようなケースもございます。したがいまして、最低賃金法におきましては障害の内容あるいは程度によっては業務の遂行に相当の制限が出てくるというようなケースに限りまして厳正な許可制のもとに最低賃金の適用除外を認めて おります。 したがいまして、そのように非常に厳正な許可制のもとに、また業務上の制限を受けるということが明白な場合に限って運用しておりますので、御指摘のように障害者の方々は一律に労働能力が低いというふうに想定したものではございませんので、御理解をいただきたいと思います。
○高崎裕子君 実際の運用としては、適用除外の項目については限定的に厳しく解釈をしているということは私も十分実態としては承知もしているんですけれども、そうであればなおさらこういう表現はその実態とも合わないし、適切にしていく方がいいのではないのかということで御提案もしたところで、これはぜひこれからも御検討していただきたいというふうに思います。 次に、厚生省にお尋ねいたしますが、視覚障害者にとって点字図書の給付事業というのは大変喜ばれているところです。実質的に昨年度から開始されたわけですが、いろいろと問題も出てきているわけです。給付の図書数を消化するために三月の年度末に集中して点字の出版会社が受け付けを制限したり、実際図書が給付されない事態が生じたというようなこともありまして、これについては今後こういうことがないように改善を求め、初年度だから混乱もあったということで今後改善されるというふうに伺っておりますので、きょうはもう一つの問題について絞ってお尋ねをいたします。 十八歳以上の人がこれは給付対象になっているわけですけれども、十八歳以下の人は盲学校に通い学校の図書館で利用できるということで対象外になっているわけです。そこで問題なのは、中等部を終えて高等部に行かない十八歳以下の障害者の方は、結局は全く谷間に置かれて点字図書が利用できないということになっているんです。数もわずかなわけですから、少くともこういう谷間の人にも先が当たるということでこれらの人を給付対象にすべきではないかというふうに思うんですけれども、この点、いかがでしょうか。
○政府委員(清水康之君) 御指摘のように、視覚障害者に対する点字図書の給付というのは平成三年度から新たに始まったわけでございますが、視覚障害を持ち点字を使用する児童につきましては、そのほとんどが学校に通っているということもありまして、学校の図書室において点字図書の利用が容易であるというふうなことから、現在対象になっていないわけでございます。 お話しの高等部への進学の方等々のことでございますが、現在九割の方が高等部に進学している状況にありますので、私どもは現在、視覚障害児に対して点字図書を給付するような制度にしなければ大変困った実情になっているというふうには把握をしておらないわけでございますが、せっかくの御指摘でございますので、よく関係者の要望等を聞いてみまして検討してみたいと思います。
○高崎裕子君 それはぜひよろしくお願いいたします。 次に、産炭地域振興に移りたいと思うんですけれども、最初に通産大臣にお尋ねいたします。 第八次石炭政策により閉山、縮小が急速に進んできました。産炭地域の重点が第八次策影響地域を中心に今展開しているわけです。昨年度より新たに産炭地域振興の実施計画が動き出したわけですけれども、具体的にそういう地域で実施計画をめぐってさまざまな問題が浮き彫りになってきているんです。 具体的には、夕張では、この三月議会にも出されて議論にもなったところなんですけれども、当初予算の留保事業というのが実に十八事業にもなっているんです。この理由を見ますと、これは産炭法に基づく実施計画にこの十八事業というのは入っているわけなんですけれども、財源の内訳で見ますと、補助金が約四億、それから起債で十三億ということで、ほとんど国のお金を当てにしての事業だということでそれが保留になっているんです。 私も産炭法の審議のときにはいろいろ具体的な調査を踏まえて質問いたしました。重点的かつ強力な支援策ということで、実施計画も、国ではなくて道や県段階に落として自主的に計画策定に参加をしてもらって、そしてその事業をやってもらう、実施計画を進めてもらうんだということで積極的な対応なんだというお話もありました。そして当時の通産大臣も、財政的にしっかり支援をするんだということもお答えいただいたわけなんです。 計画は大きいけれども裏づけがなくてしりすぼみになるのではないか、そうあってはならないということで私も大変危惧いたしまして重ねて質問もしたわけなんですけれども、実際問題としては、その計画というのがこういう財政的な裏づけがないということで空計画になっているわけなんですね。そういう意味では今が本当に国の、とりわけ通産省の具体的な財政的な裏づけを含めた強力な支援策が求められていて、これは夕張だけではなくて、歌志内だとか北海道のそれぞれの地域の切実な自治体の問題となっています。 まずその実施計画について、本当に財政的な裏づけがなければ絵にかいたもちになるという点で、その強力な支援策をぜひお願いをしたいということが一点。 それから、各省庁にまたがる本当に大きな問題ですが、所管庁としての通産省であるという点では、関係省庁に働きかけて本当にこの実施計画を実効性あるものにしていただきたいという点でぜひ通産大臣が強力に働きかけていただきたいということがございますので、この点ぜひ御答弁いただきたいと思います。 そして、重ねて自治省に関連してお尋ねをいたしますけれども、自治省のこの八次策影響地域の産炭地域の対策は新たにどのように対処されているのかということなんです。特に産炭地補正というのは、四年度で終了して、今年度からも延長するものというふうに思うわけですけれども、それはいつごろ決定されるのか。また、北海道の場合は今までの対策ではかなり比重が低いんですね。その点については、特別交付税も含めて北海道についてどう考えておられるのか、あわせてお尋ねをいたします。
○国務大臣(森喜朗君) 高崎さんの御質問は非常に多岐にわたっておりましたのでどこに焦点を絞っていいのかわかりませんが、通産省としましては、平成三年六月の石炭鉱業審議会答申の趣旨を踏まえまして、今お話がございましたように、八次策の影響地域等の重点対象地域を中心に産炭地域振興対策の充実に努めておりまして、平成五年度産炭地域振興関係予算といたしましては前年度比六・七%増の百二十億円を計上いたしております。このうち市町村に対します財政支援といたしましては、産炭地域振興臨時交付金といたしまして、これも前年度比七・三%増の五十五億円を計上いたしておりまして、産炭地域の町づくりを進めるための制度を拡充強化するなど、その充実を図っているところです。 ただ、御質問の中にございました、地方にさまざまな問題がありますとか地方の状況がどのようになっているかということは、正直申して私は把握いたしておりませんので、これは事務当局が承知しておりますならば事務当局からお答えをさせたいと思います。
○政府委員(黒田直樹君) 具体的な問題につきまして、また今先生から関係省庁の協力体制が必要だというお話がございました。私どもも地元の意見を聞きながら関係省庁の連絡会議も設けておりますので、そういった場で関係省庁の皆様方の御協力も仰いでいきたい、このように考えているところでございます。
○政府委員(松本英昭君) お答え申し上げます。 産炭地の地方公共団体の財政事情に対しましては、さまざまな角度から、例えば地方債あるいは交付税等、その需要に応じて適切に対処してまいってきているところでございます。 今、先生具体的に御指摘のございました産炭地補正につきましては、御案内のとおり、これは昭和五十一年度に創設いたしまして、一たん五十六 年度までとされたものを、さらに五十七年度から十年間、平成三年度まで継続することにして、さらに六十三年度、その途中に制度を見直して、終了年度を一年延長して平成四年度まてにしてきた、こういう経緯があるわけでございます。したがいまして、この措置そのものは私どもとして平成四年度までといたすこととしているわけでございますが、その施策の展開あるいは関係市町村における財政状況の動向などを見きわめながら全般的な財源措置の中で検討してまいりたいと考えているところでございます。 なお、ただいま御指摘のございました産炭地補正におきます北海道のシェアが低いではないかというお話でございますが、これは産炭地補正の積算に用いておりましたいわゆる産炭地域開発就労事業等のシェア、これが要因として挙げられるわけでございますが、一方で、交付税におきましては短期人口急減補正というのを行っておりまして、こちらの方は北海道のシェアは大変高くなっておりますので、どうか御理解を賜りたいと思います。
○高崎裕子君 時期はいつまでですか。
○政府委員(松本英昭君) 時期につきましては、平成五年度の交付税の当初算定を八月末までに行うことになっておりますので、八月末までに検討して結論を出したい、かように考えております。
○高崎裕子君 終わります。
○高井和伸君 まず通産省にお尋ねしますけれども、商品販売における信用供与の問題で、個人信用情報の運用において問題点はどんなところにあるのか、一般論ですがまずお尋ねいたします。
○政府委員(細川恒君) 一言で申し上げますと情報内容の充実と交流の促進ということになろうかと思いますが、若干敷衍をさせていただきます。 個人に関する信用情報でございますが、クレジット会社の与信審査の重要な判断材料でございまして、クレジット会社におきます適正与信を確保するために極めて重要なものと認識をいたしております。特に、最近におきます多重債務者の増加に対応するためには、消費者のクレジット利用に係る債務の状況を適切に把握することが必要でございますので、個人信用情報の運用におきまして、先ほど申し上げました情報内容の充実と交流の促進が重要であるというふうに認識をいたしております。 当省といたしましては、今後とも個人情報保護に配慮した信用情報交換の積極的利用を業界に対して指導いたしつつ、信用情報の整備充実と情報交流の促進に努めてまいりたいと考えております。
○高井和伸君 ちょっと細かい問題ですが、情報の充実ということが一つのテーマだとおっしゃられましたけれども、充実度というのは大体どんなふうになっておるのか。そしてもう一つは、充実していない部分があるとすれば、そういった問題で運用の効用というものはどのくらい図ればうまくいっているのか、中くらいなのかというようなことになるとどうなりますか。
○政府委員(細川恒君) 情報の成熟度、その効用いかんということでございますが、クレジット業界におきます信用情報機関、これは株式会社CICでございますが、そこではクレジット取引に関する延滞等の事故情報、いわゆるブラック情報を中心にしまして、平成四年十月現在の数字でございますが、八千八百万件程度の個人情報を保有いたしております。それから、最近におきます多重債務者の増加に対応するために、昨年の六月よりいわゆるホワイト情報、つまり残高情報でございますが、その登録を開始してきておりまして、情報内容の充実に一層努めておるところでございます。 それから、効果という点でございますが、こうした個人信用情報はクレジット会社におきます与信審査の判断材料となるものでございまして、特に最近の多重債務者は複数の企業から与信を受けるといった特徴を有しておりますので、残高情報の交流がクレジット会社におきます適正与信に寄与するものと期待いたしておりますし、同時にこれはひいては多重債務者の発生防止に役立つというふうに考えております。
○高井和伸君 まだ続いて質問いたしますが、プライバシーの保護について問題になっているんじゃないか、その保護をするためにどういう具体的な配慮をしているのかお尋ねします。
○政府委員(細川恒君) 消費者信用情報機関などにおきます信用情報の取り扱いにつきましては、いわゆるプライバシー情報の保護の問題ですが、割賦販売法の四十二条の四にもその適正な管理についての規定がございまして、これに基づきまして昭和六十一年に消費者信用情報機関などにおきます消費者信用情報の管理等につきまして通達を発出いたしております。そうしまして、信用情報登録に際して本人の同意を取りつけること、情報を与信判断以外の目的に使用しないことなど、情報の収集、管理等の適正なあり方を示して、その内容の遵守、指導方をやってきておるわけでございます。 これを受けまして、業界団体では個人信用情報保護のためのガイドラインを作成いたしまして、会員各社に体制整備を図るように呼びかけをしてきております。現在、各社におきまして社内体制の整備が進められているところでございます。
○高井和伸君 あと消費者金融の問題でございますが、他の大蔵省管轄というか銀行関係あるいは貸金業者関係の情報機関との情報交流というんですか、交流の促進というようなことで先ほど言っておられましたけれども、その実態それから効用というのはどんなふうでございましょうか。
○政府委員(細川恒君) 信用情報でございますけれども、クレジット業界それから消費者信用業界、銀行業界、それぞれの業界ごとに設立をされておるわけでございまして、これら信用情報機関相互の信用情報の交流につきましては、六十二年の三月から延滞等の事故情報、いわゆるブラック情報の交流が行われてきておるところでございます。多重債務者の発生を防止する観点からは、先ほど申し上げました残高情報、つまりホワイト情報につきましてもその交流の実現を図っていくことが重要でございまして、これはなお現在課題でございます。 当省といたしましては、今後とも個人情報保護に配慮した信用情報機関の積極的利用を指導するとともに、大蔵省を初めとします関係省庁及び関係団体とも協力をしながら信用情報の整備充実、情報交流の促進に努めてまいりたいというふうに考えております。
○高井和伸君 以上の御答弁に対しまして、幾らか細かいことを聞いておきたいと思うのは、今は多重債務者保護というようなことである意味では売る方あるいはお金を貸す方の保護がどちらかというと目立っていて、それが結果的には消費者あるいはお金を借りる債務者側には利益になる、こういうことである意味では余分なおせっかいじゃないかと思う場面もあるわけなんですが、それについて先ほど信用供与に限定して利用するということをおっしゃっておられました。信用供与に限定するということの保障は制度的にはあるんですか。それは、会員が問い合わせれば必ずそれは与信のための問い合わせだからということできちっと答弁というんですか、回答をCICならCICがかさっているんだろうと思うんですが。 そこで、具体的な質問ですが、会員資格はどんなふうに審査してそこに入ってきているんでしょうか。まず、各論的な細かい問題ですけれども。
○政府委員(細川恒君) 大変細部にわたる質問でございまして、必要がありましたら細部にわたってお答えをさせていただきますが、株式会社CICの運営規則、附属規程等によりまして詳細にその保護をいたしておるわけでございます。加えまして、割賦販売法に基づきまして個々の企業に立ち入り検査をいたしておりまして、そういう形で情報の保護ということに十分を期しておるということでございます。
○高井和伸君 もう一つだけ細かい問題ですが、ホワイト情報は今取引残高だとおっしゃっておられました。取引の内容、経過というような手数の問題というようなところはホワイト情報には入っているんでしょうか。
○政府委員(細川恒君) 行く行くはあるいは必要になろうかと思いますけれども、現在のところはそこまでは入っておりません。
○高井和伸君 それで、通産大臣に。 これは、予算委員会で私の尋ねたところとつながってくるんですけれども、こういった情報ができればある意味では自己破産のときにその中間的な個人更生法的なものができないか、こんなようなことで法務省に私は聞いたりしておったわけでございますが、こういった情報がきちっとある意味では裁判所が使うというような限定にして個人立ち直りのための、特に私は欲しいのはブラック情報よりはホワイト情報の方で、取引の実態から見ればこの人は非常にまじめな人だから立ち直りのための機会を与えてやってくれという公式的な情報が使えないかこう思ったりするわけです。 そこで、こういった信用供与の問題に対する日本国民の観念が、できるだけ自分がどこから借りているかを秘密にしておきたい。外国、特にアメリカでは、私はこうやって金を借りてこうやって金を返した実に信用のある男ですからどうぞ調べてくださいと、発想の原点が違うのかもしれませんけれども、そこらの文化のギャップとの関係でこういう情報、ちょっと大臣いきなりの質問で難しいかもしれませんけれども、商品の販売に携わる立場からどう御所見をお持ちになっているのかをできたら聞かせしていただきたいと思います。
○国務大臣(森喜朗君) 高井委員はその専門家でありますから、専門家が余りよくわかってない素人に質問をするというのは必ずしもいい結果が得られるとは思いませんので、正直申しまして。 予算委員会でもお答えを申し上げたことに尽きるわけでございますが、自己破産者の窮状、今先生がお話しされましたいわゆる多重債務者問題というのは大変難しい問題でございます。したがいまして、消費者利益の保護、経済あるいは社会の健全な発展の観点から、先ほど細川審議官からも申し上げておりますように当省としても重要な課題というふうに認識をいたしておりまして、今後とも十分いろんな角度で検討していかなければならぬと、このように考えております。
○高井和伸君 続いて、エネルギーの問題でお尋ねしておきたいことでございますが、いろいろ質問事項を出しておきましたが時間がありませんので一つだけ聞いておきたいことは、これから原子力発電というのは比重としては伸びていく、こういうことはわかっておりますが、そのほかに他のエネルギー、新しいエネルギーの開発のための基本政策というのはどうなのかという一点だけをまずお尋ねしたい。
○国務大臣(森喜朗君) 原子力につきましては、供給安定性、経済性あるいは環境負荷の観点からすぐれた特性を有している、我が国のエネルギー供給構造におきましても中核的な役割を担うものである、このように認識いたしております。したがって、たびたび申し上げていることでございますが、安全確保というのはもう大前提でありまして、その前提によって国民の理解と協力を得なければならぬわけでございまして、今後とも開発利用を積極的にいわゆる国民の理解を得ながら進めていきたい、このように考えております。 同時に、新エネルギーの供給拡大が重要であるということもこれまた言うまでもないことでございまして、エネルギー庁といたしましてもこのことは積極的に進めておるわけであります。一般に新エネルギーというのは、これもたびたび申し上げていることで恐縮ですが、自然条件にも左右されますし、現時点におきましてはコストが非常に高くつくということ、あるいは信頼性等の問題にもまだ課題があるというふうに申し上げることができると思います。 このため、エネルギー供給構造の将来構想といたしましては、原子力が現在果たしている重要な役割、これに新エネルギーがとってかわるという、そういう考え方をするよりは、それぞれの供給拡大を図ってバランスのとれたエネルギーの最適な組み合わせ、これを役所用語で言いますとベストミックスと言うんだそうでありますが、私はどうもやはり役所の言葉に英語が多過ぎるということで何とかいい言葉を考えると言うんですが、最適な組み合わせしかないとこう言う。まあベストミックスとこう申し上げておいた方がいいかと思いますが、ベストミックスというとなるほどなというような感じがいたしますので、ベストミックスを追求していくことが適当である、このように考えているわけでございます。
○高井和伸君 科学技術庁に質問いたしますけれども、核燃料の自給は、これは日本の内地でほとんどゼロだろうと思っております。プルトニウムもたくさん返ってきましたけれども、リサイクルということで余り要らないんだ、うまいこと使用済み核燃料を再処理すればそうは要らないんじゃないか、宣伝がよう効いてこんなふうに一般国民は思ったりしておりますけれども、私が考えるところ、こういったウランを含んだプルトニウムといったような核燃料の需給は、これはずっとエネルギー問題がそれなりに通産省さんの方で大体セットされていた数字をバックアップする体制としてのこの核燃料需給という問題についての見通しはどんなふうになっているんでしょうか。
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。 現在のところ、核燃料の需給、特にウラン燃料につきましては、全体グラットの状況と申しましょうか、価格は低位安定しておるという、そういう状況であろうかと思うわけでございます。そうではございますけれども、これはウラン資源の供給に限りがあるわけでございまして、ウラン燃料の場合は御承知のように使用済み燃料の中に含まれますプルトニウム、これはいわゆる燃えないウランと言われておりますウラン238が中性子を吸収いたしまして燃える元素プルトニウム239に転換するわけでございます。そのプルトニウムを使うことによりまして山から出てまいりますウラン、これは御承知のように燃えるウラン、ウラン235はわずか〇・七%しかないわけでございます。 今の原子力発電所でこのウラン235のみを燃やす、もちろんその原子炉の中では実際一部自動的にプルトニウムにウラン238から転換したものも燃えております。燃えておりますけれども、全体せいぜい〇・七%前後しかないものの世界で泳ぐか、あるいは残り九九・三%を占めますウラン238をも燃料として利用できるような可能性を開くかと。もちろん一〇〇%使うことは歩どまりの問題とかいろいろございますからこれは難しゅうございますけれども、考え方といたしまして残り九九・三%をも利用して膨大なウラン資源の持つ潜在力を利用するという、そういうことでございます。その意味で、長期にわたりましては必ず核燃料サイクルを行いましてプルトニウムをも利用することを可能とする、よって非常に安定のある電力供給、エネルギー供給を可能とする、そういう考え方で私ども核燃料サイクルを進めておるところでございます。
○高井和伸君 あと一点、高レベルの放射性廃棄物の問題、これは三十年、五十年かからないとガラス化したペレットみたいなのが冷えない、それから最終処分を決めるというような、いろんな文献を見ましてもそういう解説がしてあります。この最終処分へのイメージが私はできていないということでいいんだろうと思いますけれども、これに対する対応としては非常に重大問題だろうという認識を持っております。 それを最後に答えていただきますが、文部省に対してはいじめの事件を答弁してもらおうと思ったんですが、時間がありませんので次回に譲った上でよろしくお願いします。
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。 高レベル放射性廃棄物の最終処分でございます が、これにつきましては御指摘のとおり非常に重要な問題と認識しておるところでございます。最終的には高レベル放射性廃棄物、これは再処理からは液体の形で出てまいりますけれども、これをガラス固化いたしまして安定な形態にいたしまして三十年から五十年の間冷却のための貯蔵をいたしました後に地下数百メートルのより深い地層中に処分、いわゆる地層処分ということを行う、そういう考え方であるわけでございます。 これにつきましては、全くイメージがないというわけではなくて、基本的にそちらに進むということにしておるわけでございますけれども、具体的な地層におきますいろんな熱の伝達あるいは地下水の動き、その他もろもろのことがございます。そういうことにつきまして、むしろ実証的に一歩一歩固めていく必要があるであろうということでございます。したがいまして、今のところの私どもの考え方は、そういう最終処分を実施いたします実施主体を二〇〇〇年ごろに設立したい、それまでの間におきましては動力炉・核燃料開発事業団がもろもろの地層処分に関します研究開発を行っていく、そういう考え方であるわけでございます。 そういうことによりまして、具体的に地層処分されますのは先ほど申しましたように三十年から五十年後ということでございますので、今から科学的知見を一歩一歩積み重ねていきますと、必ずそのときには安定な格好で皆様に御安心いただけるような形での地下処分が可能であるというふうに考えておる次第でございます。
○下村泰君 文部省に伺います。 最近は、日本人が海外に大いに飛躍して一生懸命お勤めをしてくれているおかげで、日本は大変裕福なように言われております。その海外で働いてくださる方々のお子さんたちに障害が非常にふえているというのが現状のようでございます。 五年前でございますか、ニューヨークにお住みになっていらっしゃるカニングハム・久子さんという方がおりまして、この方が五年前にこちらに参りました。この人は、ニューヨークで特殊教育実践研究をされている方なんですけれども、この方に学習障害児、LD児というのを初めて私は聞いたんです、五年前に。そのときに文部省に伺いましたら文部省でもよくわからなかったんです。どういうのが学習障害児かというと、読み書きはできるが計算ができないとか、割り算ができて足し算ができないとか、掛け算ができても引き算ができないとか、一つのことに対して欠落している部分がある。この間も山口県の方に参りまして、そこでリハビリをやっていらっしゃる専門のところへ伺いましたところが、そこでもやっぱり学習障害児というものがどうして生まれてくるのか、どこに原因があるのか、盛んに研究なさっているお医者さんがいらっしゃいました。 こういうことが問題になりまして、久子さんがお越しになりまして、何とかニューヨークの方の日本人学校に先生を送ってくれないかということで、当時中島文部大臣でございましたけれども、あの中島文部大臣にお願いをしましてこちらからも協力者が出かけていったのはよかったんですが、ニューヨークにあった学校がいろいろの理由で今度は移転をいたしました。コネティカットというところに移転をされたんだそうですが、一年間仮住まいをしているその間に何かまたごちゃごちゃとあったようで、かのカニングハム・久子さんから手紙がまた参りました。余りいい内容じゃないんですけれども、ここでひとつお願いしたいんですが、今ニューヨークとかニュージャージーとかコネティカットの在米日本人の間に、学齢前といいますから小学校へ上がる前の日本人障害児が急速にふえておるというんです。この子供たちが一、二年の間に学齢に達したときに、ニューヨークの日本人学校で納得のいく特殊教育プログラムが開かれるものかどうか、こういうふうなお問い合わせが来ているんです。 この一、二年生の障害児の教育ができる先生が増員できるか、それが考えられるか、それから心理の専門家などを採用することができるかどうか、さらに予算的に増額が可能かどうか、これからまずお伺いしたいと思います。
○政府委員(井上孝美君) お答え申し上げます。 まず、先生から最初にニューヨークの日本人学校につきまして、昭和六十三年十二月にニューヨーク臨床教育父母の会代表カニングハム・久子さんから当時の文部大臣あてに日本人障害児のための特殊教育プログラム設置に関する陳情があったというお話がございましたが、確かにそのように私どもも承知しているところでございます。 そこで、文部省では、その後ニューヨーク日本人学校側と心身障害児の教育の実施につきまして協議を行ったところでございますが、同校は平成三年度からそれを実施する方針を固めたため、文部省といたしましても平成三年四月に養護学校教諭免許状を所有している教員を派遣したところでございます。ニューヨーク日本人学校では、これまでこの教員を中心に校内体制を整備いたしまして心身障害児の教育の充実に取り組んできておりまして、平成五年度は八人以上の児童生徒が在籍する予定というように聞いているところでございます。 なお、具体的な指導は、普通教室からの取り出し指導という形で行っているわけでございまして、取り出し指導の時間は、児童生徒の実情に合わせて週二時間から六時間と聞いているところでございます。 もう一点のお尋ねでございますが、今後そういうニューヨークにおける心身障害のある低学年段階の児童の受け入れについてどのように対応するかというお尋ねがございました。グリニッチにございます日本人学校の認可は、小学校四年生から中学校三年生相当学年までというような条件になっておりますので、現在は本校では行われていないわけでございます。しかし、学校側といたしましては、今後、低学年の学級を設置すべく所在地域の行政当局や近隣住民の理解を得るための努力をしていく意向でございまして、低学年段階の心身障害のある児童を対象とした教育もその段階で実施する方針と聞いているところでございます。 そこで、新たに昨年四月に設置されましたニュージャージー分校では小学校低学年の学級は設置されているわけでございまして、そこで心身障害児の教育を行うことについてどのような取り組みをしていくかということでございますが、日本人学校としてはグリニッチにある本校に低学年の児童を対象とした特殊学級を設置することを基本方針にしているというように聞いているところでございます。 日本人学校におきまして心身障害児の教育をどのような形で実施するかということにつきましては、学校経営に関することでもありまして、第一義的には学校の設置者が判断することでありますが、文部省といたしましては、ニュージャージー分校で心身障害児の教育が行われる場合には担当教員の派遣を前向きに検討したいと考えているところでございます。
○下村泰君 ありがとうございました。 ニューヨークの方は一つのモデルケースとしてまだ恵まれている方なんです、これは。アメリカの方でも学習障害児とか、そういった障害児教育の方ははるかに日本よりは進んでおりまして、発見も早かったし、学習障害児を抱えていること自体にも、日本の商社、まあ商社ばかりじゃありませんけれども、の方々の子女がそういった状態にあるということをむしろアメリカ側の方から教えられてびっくりしているというのが現状なんですね。これはまだいいとしても、日本人が非常に多く進出している東南アジアの方、こちらの方は一体どうなっているのかということになります。むしろその意味では私は日本の方がそういった関係では先進国だと思っています。 ですから、東南アジアの方でこういう状態に置かれている海外の子女たちがどんなふうになっているのか、またどういうふうに文部省としては教育体制を整えるのか、それをお聞かせくださ い。
○政府委員(井上孝美君) お答え申し上げます。 日本人学校に入学を希望する心身に障害のある児童生徒につきましては、障害の種類と程度を勘案しつつ、施設、設備が整備されていないことなど合理的理由がない限り入学を許可するよう文部省として指導をしてきているところであります。 日本人学校に在籍している心身に障害のある児童生徒数は、平成四年五月一日現在で世界各地にあります日本人学校全体の数が八十七校でございますが、そのうち二十校に七十四人となっているところでございます。 また、アジア地域に限りますと、アジア地域には日本人学校が二十六校ございますが、そのうち八校に五十人が在籍しているところでございます。
○下村泰君 そういったことごとに対して、ひとつ文部省もよろしくお願いしたいと思います。 次は、院内学級についてお伺いします。 病院内の学級の問題については前の文部大臣の鳩山さんにはもうさんざん申し上げました。今年度、病気療養児の教育に関する調査研究という名目で費用がついたはずでございますけれども、今後のスケジュール、研究テーマ、またはその決定方法あるいは協力者会議のメンバーの選定方法、こんなことについてそちらにお答えがあればお聞かせください。
○政府委員(野崎弘君) この病気療養児の教育に関する調査研究につきましては、近年の医療の状況の変化に対応いたしまして病気療養児の教育の諸問題について調査研究を行うということでございます。 具体的には協力者会議を設けまして本年度から二年間にわたりまして実施をする予定でございまして、現在調査研究を開始するための準備を進めているところでございます。 それから調査研究の具体的な内容といたしましては、病気療養児に対する教育の実情の把握、それから病気療養児の指導内容、方法等のあり方、病院内学級のあり方、医療機関との連携のあり方等の事柄を取り上げる予定にしておりまして、来年度末までには最終報告を得たい、このように考えております。
○下村泰君 これは大臣にもお聞き願いたいと思うんですけれども、文部省はよくわかっていることだと思うんですが、都立の養護学校の分教室として国立の病院内にある学級についてぜひ分校として実現したい、こういう願いがあるわけであります。そうしますと、施設、設備は病院ですから、これは国立になるわけですね。だから厚生省になる。教育の方はというと、地方の教育委員会ですから文部省になるわけです。これ例の縦割り行政。本当にこの縦割り行政というのは、横に連絡がないんで困ることがしばしばあるんですね。昔、よく私は悪口を言いまして、暴力団と同じだとよく言ったことがありますけれども。ここのところは御理解いただけると思うんです。 厚生省にお尋ねしましたら、院内学級については、平成四年五月の「これからの母子医療に関する検討会最終報告」においてもその推進が望まれるとされているところであり、厚生省としても文部省と連携を密にして協力できることがあれば積極的に対応してまいる所存でございますと、こういう決まり文句が返ってきたわけです。 さてこの調査研究なんですが、このあたりについてぜひ十分なその研究と結果を出していただきたいと思うんですが、いかがでございましょうか。
○政府委員(野崎弘君) 先ほどこの調査研究の内容を申し上げたわけでございますが、その中で病院内学級のあり方ということで、そのあり方の研究の中でどのようにしたらこの院内学級がスムーズに設置できるかというようなことにつきましても十分検討してまいりたいと思っております。
○下村泰君 大臣、こういうこと。一番簡単に言いますと、ここにがんセンターがありますね。がんセンターに長期入院しているお子さんがいるんですよ。がんセンターなんだから東京都の先生が行ってくださればいいんですよ。ところが、その子が千葉県だと千葉県の先生が来るんですよ、管轄が違うというので。こういう対応の仕方というのがいかにもお役所でしょう。築地に入っているんですから、中央区でも何でもいいですよ、先生が行けば。ところがそうじゃないんです。そうすると、そういうことがごじゃごじゃ話が整理されない間はそのお子さんは勉強できないということになるわけね。ですから、こういった対応というのはもう少しきちんとしていただきたいなと思います。 次は養護学校についてお伺いしますが、養護学校における医療行為のあり方、これが非常に問題になります。九一年三月、東京都が一つの報告書をまとめました。国として、文部省としてはこの対応についてどういうふうになさいますか。
○政府委員(野崎弘君) 先生の御質問の趣旨は、養護学校において教師が医療行為を行うことができるかどうかというお尋ねかと思うわけでございますが、御存じのように医療法の関係で教師が医療行為を行うということは大変問題があるということでございまして、常に医療的看護を必要とします子供につきましては、学校において医療機関との連携の強化を図ることにより対処していくことが適切である、このように考えております。 そして、医療機関との連携により対処することが困難な子供につきましては、やはり病院で治療に専念する、あるいは病院等におきます病院内学級を設ける、あるいは訪問教育を実施するなどの方法によりまして対処をしていく必要がある、このように考えております。
○下村泰君 何といいますか、医療の限界ですね。線引きが難しいんですね、これは。例えば医者がその障害を持ったお子さんのお父さんあるいはお母さんに、おたくのお子さんはこれこれこういうふうにしなさいよというふうに指示を与えます。 そうすると、そのお父さん、お母さんが医者に指示されたとおりにやっていればこれは関係ないんです、何も言われないわけですね。ところが、もし教育現場で先生がそれと同じ行為をすると、これが規則に触れるわけですね、先生は指示されていないんですから。先生がそのお父さん、お母さんのやっていることを見よう見まねでやった、同じことをやっている。同じことをやっているんだが、医師から指示を与えられた親がやる分にはいいが、先生が手を出したらいかぬ、こういうことになる。それは御存じでしょう。
○政府委員(野崎弘君) 実際の現場におきましてはいろいろな難しい事情があるかと思いますが、やはり医療につきましては医者の指示のもとに行うというのが現在の医療の原則になっておりますので、もし必要があれば先生方と十分な連携のもとに医者の指示を受けてやっていくということが原則じゃないか、このように思っております。
○下村泰君 ですけれども、今申し上げたようにそこのところの線引きが非常に難しいわけですよ。だれでもが容易にできる行為であっても、指示がなくやった場合にはこれはいけないということになる。 事実、平本歩ちゃんといって人工呼吸器で今通学しているお子さんが兵庫県にはおるんです。もちろん、人工呼吸器を外したらもう一発でだめになるわけですね。親御さんは、ばい菌がついたりなんかすると大変ですから人工呼吸器の器のところをアルコールや何かで消毒するわけです。たったそれだけの行為でも、その行為が医者から指示を与えられていない人がやったらいかぬことになるわけですね、やることは同じでも。そういうところの線引きというのは非常に難しい。先ほど申し上げましたように、東京都の答えは出ておるんですけれども、やはりこの中でもその線引きをどこにするかということが大きな問題になっているわけです。 しかし、このお子さんが人間であることに変わ りはないわけです。ですから、このお子さんたちを人間として扱わなきゃいけないんです、我々はあくまでも。その子を人間として助けていかなければならない、やっぱり育てていかなければならない。そういうことには予算もかかりましょうし、もろもろの問題があると思いますが、こういう障害児教育について大臣の一言をいただいて終わりにいたします。
○国務大臣(森山眞弓君) 下村先生がいつも障害児あるいは障害を持つ人々のために大変きめ細かな御関心を払っていただきまして、積極的な政策を引き出していただいていることに心から敬意を表します。 本日も、私がかねて関心を持っておりました障害児教育あるいは病院内の学級などの問題について大変大事な御指摘をいただいたと思います。御指摘を十分踏まえまして、子供たちの幸せのために努力していきたいと思います。
○下村泰君 ごめんなさい、委員長、一言忘れました。 大臣にお礼を言わなくちゃいけないんです。 SSPE、御存じでございますね。このSSPEというのは、はしかのウイルスが残っていると突如けいれんを起こして物すごい状態になる。何とか難病にしてほしいと申し上げたときに、官房長官当時だと思いました、難病に指定していただきまして本当にありがとうございました。お礼を一言言うのを忘れました。 ありがとうございました。
○国務大臣(森山眞弓君) 恐れ入ります。
○委員長(大渕絹子君) 他に御発言もないようですから、文部省、通商産業省、科学技術庁、中小企業金融公庫及び中小企業信用保険公庫の決算の審査はこの程度といたします。 次回の委員会は四月十九日午後三時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時二十七分散会 ―――――・―――――