内閣委員会 第3号
- 発言数
- 191 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1993/02/23
会議録
○牧野委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、恩給法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山中邦紀君。
○山中(邦)委員 社会党の山中邦紀でございます。恩給法関係で質問させていただきますので、よろしくお願いします。 最初、官房長官にお伺いをしたいのでありますけれども、平和祈念事業特別基金に関する現況の概要をお伺いをいたしたいと存じます。
○高岡政府委員 平和祈念事業は、大きく分けて御案内のように三つございます。シベリア等で抑留されましたいわゆる戦後強制抑留者の方々に対するもの、それから恩給欠格者の方々に対するもの、それから引揚者の方々に対するもの、この三種類ございます。 それで、シベリアの戦後強制抑留者等につきましては、現在、その対象といたしております方々の約六二%に当たる方々から既に御請求をいただいておりまして、しかも、慰労金の請求期限はことしの三月いっぱいということになっております ので、私どもといたしましては、残りの約三八%の方々からできるだけ多く請求が出てくるようにということで、一生懸命PRをさせていただいておるという状況でございます。 それから、恩給欠格者の方々でございますが、この方々は、いわゆる外地経験があるということ、それから加算年を含めまして三年以上の在職年がある、この二要件に該当する方々が約百八万人いらっしゃるわけでございますが、この方々からは、現在請求が出てきておりますのはその約四分の一に当たります二十八万三千人の方々から御請求をいただいております。この方々につきましては、その約八四%の約二十四万人につきまして既に贈呈事業を完了させていただいておるところでございます。 それから、引揚者の方々につきましては、これは対象の方々が約百二十五万人いらっしゃるわけでございますが、請求がございますのは、現在のところ大変数が少のうございまして、三万四千人、約三%弱という数字になっておりまして、現在、その四分の三に当たる二万五千人の方につきまして書状の贈呈事業を完了させていただいておるという状況になっております。
○山中(邦)委員 三事業のうち、特にいわゆる恩欠者の関係のことについてもう少しお伺いしたいと思いますが、全体で見込まれる人数が百八万、四分の一の方の御請求にとどまっている。この原因はどこにあるのか。 それから、残りの四分の三の方々に対する周知、催告の手段としてどういうことをなさっておられるか、お伺いをいたしたいと思います。請求をなさった方についてはかなりいい数字、八四%が出ているようでありまして、この数年、急ぐようにというお話がありましたけれども、かなりの数字まで至っているというふうに思われます。むしろ、請求をされない方に対する配慮というか、これが大事のように思いますが、どういうことを考えておられましょうか。
○高岡政府委員 お答えいたします。 残りの四分の三の方々につきましては、実は私どもも大変頭を痛めている問題でございます。まず、考えられるルートといたしましては、関係の団体の方々がいらっしゃるわけでございますけれども、この団体の方々にお願いをいたしまして、ぜひその団体に加入していらっしゃる会員の皆様方に対して周知徹底をお願いしたい。それから、その会員の皆様方を通じまして、団体に所属しておられない方々についてもぜひひとついろいろとお話の輪を広げていただけないだろうか。特に、対象となっておられる方々が、いわば地域社会におけるリーダー層に属しておられる方が非常に多いものですから、いろいろな場でいろいろな方にお目にかかられる方が非常に多いということもございまして、そういう意味で、まず団体の方々の御協力をお願いをいたしておるということが一つございます。 それから、あと考えられますことは、私どもの政府広報、あるいは基金に独自にPR予算をつけておりますので、こういった二つの広報を通じまして、それぞれの広報メディアに対して御協力をお願いをしながらやっておるわけでございます。特に、都道府県あるいは市町村、こういった地方公共団体につきましては、担当課長会議等を開きましてこの制度の趣旨の徹底を図っておるところでございまして、町内会報等に載せるようなものでございますとか、そういう末端に配られるような広報媒体を通じて、ぜひこういった制度の周知をお願いしたいというふうに御協力をお願いいたしておるところでございます。 今考えられ、私どもが実行いたしております方法は、この二つの方法に要約されるかと存じます。 なお、今後とも一生懸命この制度の趣旨をPRしてまいりたいと思います。どうぞよろしく御理解を賜りたいと存じます。
○山中(邦)委員 新聞、雑誌等にPRがなされていることは私どもも承知をいたしておりますけれども、なおかつ四分の一にとどまっているということでありますと、この該当なさると思われる方々に対して個別に何か連絡をするというようなことをしないと、だんだんお年も召されるわけでありますし、結局書状、銀杯を伝達をしないままに終わるということも考えられるわけでありまして、この辺の御工夫はやってみていただいていいのではないか。いかがでしょう。
○高岡政府委員 個別の方々に対してはがき等による御案内を差し上げたらどうかという先生の御提案かと存じます。大変貴重なアドバイスをいただきまして感謝いたしておりますが、実は、申し上げるまでもございませんけれども、往復はがき、あるいははがきを出すといたしましても、数が何しろ多うございますので膨大な予算を必要といたします。私ども基金の事業におきましては、限られた予算の中で恩給欠格者を初めといたしましていろいろな方たちの事業を進めなければいけない。決められました事業そのもめも、実はおしかりをたびたびいただいておりますように大変おくれておるというような状況なものでございます。 それから、果たして残りの四分の三の方々の住所、氏名等が明確になっておるかといますと、この点もやはり私ども自信を持って明確になっておりますということを申し上げられる状況ではございませんので、そこで、限られた予算、限られた人数、限られたもろもろの制約条件等を勘案いたしまして、私どもは政府広報、先ほど申し上げましたような広報を通じまして、知恵のないことだとおしかりを受けるかもわかりませんけれども、一生懸命努力をしていきたいというふうに思っております。もう少し事態の推移をお見守りいただきたいとお願いをしたいと思います。
○山中(邦)委員 これまでのPR方法をもう少し続けて、その結果申し入れがどれだけふえるか、こういうことを検討した上で、個別の周知方法、年次計画を追ってやればある程度のことはできるのではないかというふうに思います。 このことも含めて、以下この件に関して私どもが提案をしていることがございます。申し上げて長官の御所見を承りたいというふうに思うわけであります。 この恩欠の方に対する書状、銀杯等の贈呈についても資格要件があるわけでありまして、長年戦争の犠牲による労苦について苦労なさっている方は御不満をお持ちであります。この特別基金法の目的は、法条に従えば、関係者の戦争犠牲による労苦について国民の理解を深めること等により関係者に対して慰藉の念を示すということなのであります。この趣旨がシベリア強制抑留者以外には極めて不十分である。シベリア関係者を除く多くの恩欠者が不満を持っているということを私どもは謙虚に考える必要があるのではないか。もう一つ、恩欠者の多くの方が高齢者となっている、こういうことも考える必要があろうと思います。 こういうことを踏まえまして、昨年、我が党の当時委員長、田邊委員長が宮澤総理に申し入れ書をもって申し入れた提案がございます。「書状と銀杯の贈呈については、その有資格要件を内地・外地、軍人・軍属を問わず在職一年以上の者を対象とすること(遺族も含む)」、それから「基金法ならびに同法附帯決議の精神・目的に則り、シベリア強制抑留関係者以外の恩欠者にも慰労金を支給すること」。この申し上げました附帯決議と申しますのは、この法制定に関係をしまして、慰労金支給を含む恩給欠格者に対する慰労の個別的措置については速やかに実施をするという条項がございました。こういうようなことを行うべきである。また、附帯決議で既に国会の意思も表明をされていることでありますので、ぜひこういうことを、長官、かわられたこの機会にもう一度考えていただきたい、ぜひ実行していただきたい。当面の課題として、せめて銀杯贈呈の資格要件である七十歳年齢制限の撤廃を考えていただきたい、求めたいというふうに思います。いかがでしょうか。
○高岡政府委員 やや具体的な問題でございますので、官房長官にお答えいただきます前に、私から事務的な部分についてお答えさせていただきたいと存じます。 まず、資格要件の件でございますが、現在外地勤務があって加算年を入れて在職年三年以上ということになっております。これにつきましては、この外地という条件それから三年以上というところを緩和したらどうかという関係者の方々からの御要望をたびたび承っておるところでございますが、基本的なことを繰り返して恐縮でございますけれども、さきの大戦におきます戦争被害というものは、申し上げるまでもなく老若男女を問わず一般の国民が広くこの惨禍をこうむったところでございます。その国民が納めました税金によってこの基金事業も賄われておるという事情がございます。 そこで、この戦後処理問題をいろいろと検討していただきましたいわゆる戦後処理懇におきましては、一般の国民の戦争被害との均衡を十分考慮して、しかしなおかつ一般の国民の戦争被害を超える大変な戦争の惨禍をこうむられたこういった三問題の関係者の方々については、先ほど先生お示しのような特別の慰藉の事業を行うようにというような御指摘をいただいたわけでございます。そういった一般の国民がこうむりました惨禍とのバランスということを考えますと、現在の要件というのは、基金の運営委員会等におきまして、そこのところがちょうどバランスのとれたといいましょうか、一般の国民の方に納得をしていただけるという線ではないだろうかということで現在のこの要件が決められておるというふうに思っております。 昨年もお答え申し上げましたけれども、それでは三年、外地経験というこの二つの要件が絶対的な要件であるかというふうになりますと、これは必ずしも絶対的な要件というわけにはいかないだろうというふうに思っております。そこは国民の皆様方が、いや、やはりいろいろお話を聞いてみると、ちょっと今のやり方では足らないんじゃないかというような声が非常に強くなってまいりますれば、それはそのときにはた私どもも判断させていただくというふうに思っております。 それから、具体的な七十歳という点でございますけれども、現在いろいろな方々からいろいろのお話はいただいておりますけれども、先ほど申し上げましたように、必ずしも事業が順調に進捗しておるということではございませんので、それで七十歳未満の方にはちょっと御辛抱をお願いをいたしておる、そのかわりと言っては恐縮でございますけれども、従来七十二歳までということでありました銀杯の実際の支給年齢が現在は七十歳というところに手をかけるところまでおりてきております。 それから、特別慰藉事業につきましては、一時七十九歳という大変高齢の方々にしか支給できなかったわけでございますけれども、これが現在七十七歳の方々にまで贈呈をすることができる状況になってきております。現在国会で御審議いただいております来年度の予算におきましては、これを四万件と倍増いたしまして、それで七十五歳の方々にまで新規慰藉事業を贈呈することができる、こういう状況にまでなってきておりますので、その点をひとつ御理解を賜りたいと存じます。
○山中(邦)委員 事務関係の方のお話はもう何度も伺っておりますので、よくわかっております。ただ、戦後処理懇の結論も随分前のことでございます。三年というふうに内容を明示した結論でもなかったというふうに思います。運営委員会の議論の中から、贈呈する品目についても変更がございます。運営委員会でどれだけ議論がなされているか、これも私どもは、会議が非公開、議事録も非公開ということで知る由もございません。 だんだん不満を持つままに過ごされてお年をとられる方もおられるわけでありまして、この際、心機一転して御要望に沿うというのが大事ではないか。戦後の処理の問題は、国内にもまた考えられることでありまして、朝鮮半島、中国、東南アジアからもいろいろの問題が出ております。内外を問わないことではないか。戦後の処理がきちっとなされて初めて、その先PKOにせよいろいろな問題が処理できるというふうに思いますので、長官、いかがでしょうか。
○河野国務大臣 先生の御指摘は、事業を進めるために周知徹底にもっと工夫を凝らせという点と、線をどこで引くかということについて、時代もだんだん変わってきているし、線の引き方についてもう一考あっていいのではないか、こういう二点が先生の御指摘だろうと思います。 確かに、事業を進めるために周知徹底の工夫については、先ほど事務当局からもお話を申し上げましたように、限られた財源、限られたさまざまな要件がございまして、なかなか周知徹底が進んでいるとも言えない部分もあるいはあろうかと思いますが、なお工夫をし、努力をして、この周知徹底を期さなければならないと思います。対象となるべき方々がだんだん御高齢ともなります。さらには、その心情には時に屈折した心情もおありなのかもしれない。こう思うにつけても、私どもとしてもできる限り十分そうしたお気持ちを踏まえた工夫がなされなければならぬ。こういう先生の御指摘をよく踏まえまして、なお一層事務当局を督励してまいりたいと思います。 さらに、線をどこで引くかということについては、これは今、これまた事務当局申し上げましたように、さまざまな御議論があって、どの線が絶対的なものであるかということについてはなかなか決めがたいものであろうと思います。しかし、前段の、まだ一定の線内の事業が十分に進捗していないという状況もにらみまして、まだまだ現在の条件下で事業の推進を、進捗を図ることにむしろ今は重点を置いてはいかがなものかというふうに考えているところでございます。 日ごろから山中委員には大変この問題について御心配をいただいて、繰り返し繰り返しさまざまな御助言をいただいておりますことを大変感謝いたしておるわけでございます。なお一層、御指示、御助言を踏まえまして努力をさせていただきたいと存じます。
○山中(邦)委員 次に、同じく御所管でございます旧日本赤十字社救護看護婦等に対する慰労給付金の現在の状況を手短にお知らせ願いたいと存じます。
○石倉政府委員 お答えいたします。 昭和五十四年から始まった制度でございまして、ほぼ二千人程度の受給者に毎年払っておりまして、昨年改定をいたしまして、十三万円から三十九万円までの幅でお支払いをしているところでございます。
○山中(邦)委員 この問題についても、同じ立場にありながら受給の外に置かれた方々、また給付を受けておってもその内容についてもう一歩というふうに考えておられる方が多いわけであります。 この措置は予算措置でございまして、五十三年八月三日に六党合意というものがございまして、その中に、給付の内容に関しまして「恩給制度を準用し、戦地加算を考慮して、兵に準ずる処遇とする。」というふうに記載がございます。ところが、数年に一度消費者物価指数に応じて当初の金額がアップをしておりまして、少し古い資料でございますけれども、平成二年五月当時では、準拠の対象となっております兵の処遇との関係では一対一・七あるいは一対四・〇、このような差が出てまいりました。対象の方は人数が少ないかもしれませんけれども、女性の立場で兵役の義務がないにもかかわらず同じような苦労をなさったというようなことがございます。恩給制度を準用するのであれば毎年上がってもいいことでありますし、それから物価指数ではなしに兵の処遇に応じた格差のない処遇がなされていいわけであります。その他、この関係の方々からは、外地の加算の問題とか、いろいろございます。 この点についても、ひとつ大臣、かわられたこの機会にもう一度検討して、要望にこたえるような工夫をしていただきたい、このように思います。いかがでしょうか。
○石倉政府委員 先に事務的なお話をさせていただきます。 いろいろな要件の緩和につきましては、団体の皆さん方から御要望があることは承知をいたしております。御承知のように、基本的にこの制度は恩給制度を準用すると言っておるわけでございますが、やはり恩給制度と慰労給付金の制度とは本質を異にしておる建前をとっておりますために、法律用語としての準用ということはそのまま持ってくるということではないことは御承知のとおりでございまして、そういった意味で近似値をとりながら努力をしているということでございまして、既に過去三回改定をいたしております。まだ平成四年度でございますけれども、平成四年度からも八・五%の改定をいたしたところでございまして、できる限りの努力、ついていくという努力をさせていただくようなことでお許しをいただきたいと考えております。
○河野国務大臣 事務当局からお答えを申し上げましたように、準用するという文言で、まさに全く同じというわけにはまいらないわけでございますが、山中委員御指摘のように、確かに女性の身で大変過酷な体験をされた方々に対して私どもとしてはやはり何か考えなければならぬということは、かねてから考えているわけでございます。 準用するという言葉をでき得る限り大事にしながら、慎重に対処してまいりたい、こう考えております。
○山中(邦)委員 ところで、官房長官は国際平和協力副本部長のお立場にもあられますので、最近のカンボジアのPKO関係についてお尋ねをしたいと思います。 最初に外務省の方から、最近のカンボジアの状況、選挙の登録が終わり、政党の登録期限も過ぎ、選挙に向けてということもございます。さらに、プノンペン政府軍とポル・ポト派との武力衝突もございます。この辺も含めて伺いたいと存じます。
○池田政府委員 お答えを申し上げます。 カンボジアにおきましては、プノンペン政権軍とポル・ポト派軍の間に緊張状況が存在しております。しかし、これは基本的には局地的かつ限定的なものであって、全面的な戦闘が再開されているというわけではございません。したがいまして、私どもとしては大きく見まして、パリ和平協定に基づく和平のプロセスの基本的な枠というものは維持されているというように認識いたしております。 他方、ただいま先生御指摘になられました選挙の準備の状況でございますけれども、これから選挙準備が本格化していくという情勢にございます。UNTACの主導のもとに、タイとカンボジアの国境におりました避難民の約三十万人、ほとんどの者ですが、この人たちが既にカンボジアに帰りました。それから、有権者登録が行われておりますけれども、約四百七十万人の有権者登録が既に済んだというように報告をされております。この四百七十万人といいますのは、有権者全体の中の九〇%以上でございます。それから、選挙につきましては、五月の二十三日から二十五日まで行うということでSNCで決定が行われております。したがいまして、そういうスケジュールに沿いましてこれから選挙準備が本格化していくというような状況でございます。 しかしながら、もちろん私どもとしましては、先ほど申し述べましたような軍事的な緊張状況が存続しているということは大変遺憾なことだというように考えております。したがいまして、双方に対しまして武力行使の自制を促していく、それから、これから選挙が行われますけれども、選挙妨害等を防ぐ、そういった政治的な中立的な環境を維持していくためにUNTACに対しても協力をしていくということが必要かと考えております。 それから、ポル・ポト派につきましては、一応政党登録の終わりました一月の末までには登録を行っておりません。したがいまして、今の段階では選挙に参加しないというように一般には見られておりますけれども、依然として門戸はあけてありまして、もしポル・ポト派がこの選挙の過程に参加するということであれば、それはそのときに国際社会としては前向きに検討していくという対応をとっております。
○山中(邦)委員 局地的な武力衝突だといいますが、これがたび重なるわけでありますね。それで、今まで例えばUNTACのヘリコプターに対する銃撃その他、どれぐらいこういうことがカウントされているか、局地的な衝突といいますけれども一体どういう理由で生じていると見ておられるか、お聞きをしたいと思います。 それから、パリ和平協定のスキームは崩れてないというお話でありますけれども、その重要部分は武装解除それから選挙にあろうかと思います。選挙のお話は今出ました。武装解除の点はどうなっておるのか。ポル・ポト派は全然応じていない、したがって、これに応じて他の三派の武装解除も途中でやめ、さらに報道によりますと、UNTACはプノンペン政府軍に武器を返還したというような話も出ております。この辺の事情を伺いたいと思います。
○池田政府委員 カンボジアにおきます軍事的緊張といいますのは、基本的にはこれまでカンボジア紛争十三年間続けられてきたパターンというものを踏襲はいたしておりますけれども、やはり基本的にはプノンペン政権軍それからポル・ポト派軍の間の対立というものが根本的な要因だというように考えております。そうしてこの局地的、限定的な戦闘といいますのは、銃撃戦であるとかあるいは時には砲撃戦、それからUNTACのヘリコプターが襲撃されたというようなことはございます。 しかしながら、現在のところ、例えばカンボジア全土で二十一州ございますが、この二十一州のうち五州くらいが戦闘の場所になっているということが言われておりますが、この五州全体が戦闘状況に入っているということではございませんで、この州の中それぞれ十幾つかの郡がございますけれども、この郡の単位で申しますと一つか二つの郡ということでございます。したがいまして、基本的には私どもは州の中の郡あるいはその中でも村落というものを中心にしてそういう戦闘が行われているというように考えているわけでございまして、基本的に正規戦同士の争いではなくて、ゲリラ的なヒット・エンド・ランの戦いというように考えております。 それから、ただいま御質問ございましたけれども、UNTACが一度これまで武装解除を行った兵器を返還したのではないかという御質問がございました。この点につきましては、私どもUNTACに何度も確認をいたしておりますけれども、これにつきましては全面的にUNTACは否定しておりまして、私どもはそういうことはないというように考えております。したがいまして、ポル・ポト派については武装解除は行っておりません。他方、ポル・ポト派以外のプノンペン政権を含めました三派につきましてはこれまで約五万数千名の武装解除を行われたというように承知しているわけでございます。
○山中(邦)委員 この四派はカンボジア国内において一体それぞれどれぐらいの国土を占有しているのか、またそこに含まれる人口はどれぐらいなんでしょうか。それから、お互いに行き来はできるのか、UNTACを迎え入れていろいろその活動を容認するような関係にあるのか、この点はどうでしょうか。
○池田政府委員 全体の国土の何%ずつを各派が保有しているかということにつきましては確たる統計はございませんけれども、一般的に言われておりますのは、面積でいいますとポル・ポト派は恐らく一〇%前後ではないかというように見られております。これも夜の活動と昼の活動というのが、そのゲリラ戦闘というものが若干違いますから、昼は少なくて夜は少し大きいというようなことはあるかと思いますが、約一〇%程度。 それから人口で申しますと、この人口につきましても、ポル・ポト派がUNTACの選挙管理者がその支配地域に入っていくことを拒否しておりますために人口の正確なところはわかっておりませんけれども、一般に言われておりますところは恐らく全土のうち五、六%から七、八%程度ではないかというように見られております。といいますのは、このポル・ポト派の支配地域と申しますのは大体がタイとの国境地域であるとかあるいは中北部でございますが、いずれも国土の中の非常に辺境の地にございまして、人口の希薄な地域でございます。 それから、この地域に対して行き来ができるのかどうかということになりますと、一部の地域については行き来はできるということでUNTACの選挙管理者がポル・ポトの支配地域にも入っていったということがございますし、それから一部の人は選挙登録に応じたということも言われております。しかしながら中核の部分、特にカンボジア全土で申しますと二つが主要な部分でございますが、一つは西部のバタンバン州のパイリンというところがございますが、このパイリン地区、それから中部から北部にかけましてのコンポントム、それからシェムリアプの地域でございますが、この地域につきましては核心の部分に入っていくことは難しいというように考えております。
○山中(邦)委員 いろいろお伺いしたのは、結局我が国のPKO活動の根拠であるいわゆるPKO五原則の観点から、停戦の合意がなお維持されているのかという問題が一つであります。それからUNTACも活動期限が切られております。また、自衛隊の派遣をされている部隊も活動期限が限定をされているわけでありますけれども、この状況におきまして、きちんとその期間内に戻ってきて後は現地の自律に任せる、こういう状況が生まれるのかどうかということが大事だろうというふうに思います。 国連がいろいろ現地で努力をしているということはそれとしまして、我が国はまた我が国で独自に停戦の問題、停戦状態の存在の問題を考えなければならぬ。ゲリラ的な紛争であるというふうに言いますけれども、一月の二十九日から始まったプノンペン政府軍の攻撃は、これはもう政府としての指揮のもとにやったとしか見られないわけでありまして、相対するポル・ポト派がどういうふうに言っているかということになりますと、あるいはゲリラ的なことを言っているかもしれませんが、大体がそういうことを得意とする活動をしているわけでありますから、ゲリラ的だからどうだということではないのではないか。実態に即して考えなければいかぬのではないか。一体どういう場合に停戦の状態が破棄をされたというふうに見るのか、この際考えておく必要があるのではないかというふうに思います。 中山防衛庁長官は、五原則が崩れたと判断するケースとして、四派がパリ協定破棄を宣言した場合が一つ、それからUNTACへの攻撃が行われた場合が第二、そして自衛隊が攻撃された場合が第三というふうに指摘をされたようでございます。こういう考えで協力本部も対処をしておられるのか。そうでないとすれば、停戦の合意は一体どういう状況になったときに終了しているというふうな見方をしているのか、これは長官にお伺いしたいと存じます。
○柳井政府委員 ただいま御指摘の問題につきまして、まず私の方からお答えさせていただきたいと存じます。 先ほどアジア局長から現地の情勢につきましては詳しく答弁ございましたが、また御指摘のごとく、最近一部の地域におきまして武装集団による襲撃事件でございますとか、あるいは停戦違反事件というものが発生しておりますのは事実でございます。 ただ、現在カンボジアにおきましては、全面的に戦闘が再開されているというわけではないわけでございまして、この点、先ほどアジア局長が答弁したとおりであると考えております。したがいまして、パリ和平協定に基づく和平プロセスの基本的な枠組みは維持されておりまして、いわゆる五原則は満たされているというふうに私どもは考えております。 また、UNTACによりますれば、プノンペン政権及びポル・ポト派の両派ともパリ和平協定を守る旨表明していると承知しておりまして、UNTACといたしましても和平プロセスの基本的枠組みは維持されているとの、同様の立場であるというふうに理解しております。 しからば、どのような事態が起きれば五原則に反するということになるのかという御指摘でございますけれども、実際の状況は非常に複雑でございますので、いわゆる我が国の派遣の五原則、すなわち、停戦の合意、受け入れ側の同意、あるいは中立性の原則がどういう場合に崩れたかということにつきましては、結局具体的な状況に照らしまして総合的に判断するほかはないというふうに考えている次第でございます。
○山中(邦)委員 具体的な状況をよく見れば決して和平協定のスキームがなお維持されているとは言いがたいのではないのかという感じがいたします。ポル・ポト派も和平協定を破棄するとは言っていないというのはそのとおりでありましょうけれども、むしろUNTACやプノンペン政府側が履行していない、こういうことなんでありますから、この態度と選挙のボイコット、そして武力行使ということを考えますとそう簡単な状況にはないというふうに思うわけであります。 もう一つ、停戦の合意が欠けた場合一体独自に撤収できるかという問題も、最近政府の中ではなかなか容易ではないという見解も出てまいりました。あわせて長官の意見を伺いたいというふうに思います。渡辺外務大臣が、一部で戦闘が起きて危険だからといってごめんなさいというわけにはいかない、要するに、全体として軍事部門が行動しているのであるから我が国が独自のPKO五原則を持った法律に従って抜けるというわけにはいかぬ、こういうわけであります。現実の問題としてそういうおそれは十分あるわけでありまして、この点も法案の審議の中で既に問題にされてまいりました。そして、現に、ゲリラ活動にせよ、武力行使を目の前にしてこういう問題が出ているわけであります。どう対処をすることになるのか。建前は独自に撤収をする、しかしながら事前に国連に通告をしてその了承を得るというようなことでもあろうかということが言われております。いかがですか。
○河野国務大臣 具体的な状況に照らして慎重に判断をしなければならないと思いますが、事務的に段取りとして決めていることが幾つかございます。これは事務当局からお答えをさせていただきます。
○柳井政府委員 ただいま御指摘ございましたように、いわゆる撤収あるいは国際平和協力業務の終了の問題につきましては、法案の審議の段階でもいろいろと議論された占でございます。御承知のとおり、この停戦の合意が崩れたというような客観的な事態というものにつきましては、我が国が参加している国連のPKO、この場合はいわゆるUNTACでございますが、この国連側と十分連絡協議をいたしまして、そのような状況にどう対処するか、そのような状況をどう認識するかという点の意見交換等が行われますので、通常国連側の判断とそして我が国を初めとする参加国の判断というものは一致するであろう、そこに食い違いが起こるということは想定されないであろうということを審議の段階で何度か御答弁申し上げた次第でございます。 しかし、撤収という問題につきましては、しからば、仮定の問題として国連の判断と我が国の判断が食い違った、すなわち、国連としてはPKOを続ける条件がまだ整っている、しかし我が国としてはそのような条件が崩れたというような場合にどうするかということがまさに大きな問題となったわけでございます。そこで、そのような場合は実際問題として想定されないけれども、しかし、なおかつそういう事態に至った場合には我が国独自の判断で国際平和協力業務の終了ができる、撤収ができる、ただし、今までの確立されたPKOの慣行に従いまして事前に国連に通告をする、その上で参加している部隊なり要員なりを引き揚げるという手続が必要であるということでございます。この点につきましては、既に法案の成立後に国連側にも十分説明いたしまして、この点の了解は得ているところでございます。 なお、中断、終了という判断につきましては、これは非常に重大な判断でございますので、現地限りということではなくて、我が国政府として現地の情勢を分析し判断するということで、実施要領にその辺の手続を定めている次第でございます。
○山中(邦)委員 国連側の了解を得ているという点は余り信頼ができないのではないか。現に、ガリ事務総長が我が国の憲法の内容を余り理解しないままに平和執行部隊への参加などを、後で訂正したにせよ要請をした事実があるということを考えますと、停戦状態の判断につきまして国連と我が国がほぼ一致をするであろうというのは、これは希望にすぎないのではないのかというふうに思われます。国連側では、停戦の合意がなくてもPKF活動をするというような意見も随分強く出ているわけでありますから、我が国は我が国で独自の立場で認識をしなければいけない。ところが、そういう観点に立った場合に、施設大隊の活動地域のことはわかるでしょうけれども、他の地域のことを知るすべがないのではないか。この点は一つどうか。 それからもう一つ。やはりPKOに参加をしますと、報ぜられるところによりますと、UNTACの軍事部門司令部に陸自の幹部三人がその場所で任務についているということが言われております。二佐の方は、軍事部門全体の基本的な作戦活動任務の方針、計画などを統括する中枢セクション、計画部の事実上の次席責任者だ。三佐のうちのお一人は、部隊の移動や物資の輸送を管轄する移動統制部で航空担当の作戦調整官を務めている。もうお一人は、自衛隊の派遣施設部隊も所属する工兵部の配置になっている。こういうことが明らかになってまいりました。やはりそこへ入ってまいりますとこういうことになりがちである。よほど法規の規定に従ってきちんとやらなければこういうことになるのではないか。 停戦の認識においても、またPKFの中に入ってしまうというような観点におきましても、撤収においても、PKO五原則を守って本当に活動ができるのか、協力本部は本当にそのつもりで考えておられるのか、疑念を持つ次第であります。長官の御所見を承りたいと存じます。
○柳井政府委員 長官の御答弁をいただきます前に、私の方から手短に事務的な点についてお答え申し上げたいと存じます。 先生最初に御指摘になりました最近のPKOのいろいろな新しい考え方、その中には確かに停戦の合意なしにPKOを派遣したらどうかというような新しい考え方も出ているわけでございます。ただ、カンボジアのPKO、すなわちUNTACにつきましては、これはいわゆる伝統的なPKOでございまして、そのような新しいものではなく、停戦の合意とその他の前提が守られた場合に活動するという、そういうPKOでございます。 それから、第二点に御指摘になりました点でございますが、我が国の施設部隊がタケオに宿営地を置いております。その周辺、若干の場所にもおりますけれども、全体の状況がわからないのではないかという点でございますけれども、これは我が国から派遣されておりますのはもとより御承知のとおり施設部隊だけではございませんで、停戦監視員八名、それから文民警察官七十五名という要員がカンボジアの各地に配置されているという点が一つございます。それから、幸いカンボジアには我が国の大使館がございまして、この大使館を中心に広く情報収集等に当たっているわけでございます。さらに、私どもの国際平和協力本部事務局の者を長期出張の形で大使のもとに置いて、この大使館の業務を補助するという支援態勢をとっている次第でございます。それから、日常的にUNTACとの連絡調整ということは大変頻繁にやっております。 それから、次に御指摘がございましたUNTACの司令部に我が国の自衛隊員が派遣されているという点でございますけれども、この現在行っております施設大隊は、大隊の業務の円滑な遂行のため、UNTACの軍事部門司令部との連絡調整を行うことと、そして大隊の業務の円滑な遂行に資する情報収集を行うことを目的といたしまして、UNTACとの調整の上、UNTACの司令部に所要の連絡幹部を派遣しているところでございます。連絡幹部の派遣先はUNTAC軍事部門司令部の工兵部、兵たん部及び計画部でございます。このような連絡幹部の派遣によりましても、UNTACの持っております情報というものを非常に早く、かつ的確に把握することができるということもあわせて申し上げたいと存じます。
○河野国務大臣 国連のブトロス・ガリ事務総長は、事務総長として、現在国連に対して期待されている世界各地のさまざまな問題を処理するために国連は大変な状況だ、でき得る限りの多くの国からの国連に対する協力が欲しい、そういうことを事務総長の立場で述べられたわけでございまして、事務総長がその後マスコミその他に対してインタビューに答えている中でも、自分は内政干渉をするつもりはないということを繰り返し述べておられますし、宮澤総理との間の首脳会談におきましても、各国からそれぞれの制約の中で最大限の協力がいただきたいという旨の希望を述べておられます。そして、それらは各国の政策の中で選択をされて結構だ、各国の政策を自分たちは尊重いたしますということを事務総長は述べておられるわけで、そうした事務総長のお考えは我が国のこれまでの主張あるいは現在の日本の考え方といささかも矛盾をしたり難しい状況になるというふうには考えなくてよろしいかと存じます。 しかし一方で、国際社会の中におきますさまざまな問題に対して我が国が我が国の判断においてでき得る限りの貢献をしていくということも、また冷戦終えん後の新しい国際社会の平和秩序をつくるために各国がそれぞれ懸命な努力をしているという状況の中では当然のことであると思います。我が国といたしましても、我が国のできる、我が国がなすべき国際貢献の道をこれから先も探っていかなければならないというふうに考えております。
○山中(邦)委員 事務的な立場でということでお話しになりましたけれども、三名軍事部門に配置をされた方は幹部級の方であります。連絡調整だけにとどまっているというふうには思えません。また、計画部ということになりますと、UNTACの軍事部門の幕僚の中枢ではないか、このように思うのです。 そういうようなことを考えてみますと、憲法のもとにおいてPKO軍事部門参加のために五原則をいろいろ工夫したといいますか、条件を重ねて出てはみたものの、実際軍事部門の一翼を担うということになると、停戦の解釈においても撤退の決意においてもなかなか五原則どおりにいかないのじゃないかという気がいたします。 そういうことの中からでありましょう、現行憲法のもとにおいても、五原則は必ずしもなくてもPKFにも参加できるというような議論まで出てまいりました。長官に、内閣の全体を見通しておられるという立場から、この最近出てまいりました改憲論についての内閣の立場をお伺いして、長官に対する質問は終えたと思います。 憲法に改正の手続がございますから、憲法論議をすることはもちろん自由でもありますし、大事なことでありましょう。しかし、改正点の限界ということもあるわけでありまして、これを超えた議論というのは政府のすることでもないと思いますし、それぞれ見識があって、現在どういうお考えに立っておられるかをお伺いしたいと思います。
○河野国務大臣 宮澤内閣におきまして、例えば国際貢献について考えます場合も、憲法の枠内ででき得ることは何かということを真剣に考えていくのは当然のことであろうと思います。宮澤内閣といたしまして、現行憲法を変える、改正のお願いをするというようなことはその政治日程にはございませんということを総理以下はっきり申し上げておるところでございます。もちろん、政治家の方々あるいは国民の皆様が憲法について御議論をなさることは当然のこと、十分な御議論があってしかるべきというふうにも思いますけれども、宮澤内閣におきまして、現在政治日程にそうしたものをのせるという予定はございません。
○山中(邦)委員 それでは次に、恩給法改正法案そのものについて総務庁長官にお伺いをいたしたいと思います。 今回の改正案の要点、これをお知らせ願いたいと思います。
○稲葉政府委員 平成五年におきます恩給改善措置の内容を申し上げます。 第一に、最近の経済情勢等諸般の事情を総合勘案しまして、恩給の年額を二・六六%引き上げることでございます。 第二に、七十五歳以上の受給者に係る普通恩給及び普通扶助料の最低保障額、それから傷病者遺族特別年金の額につきまして、さらにこれを引き上げることでございます。 第三に、普通扶助料の受給者に支給されますところの寡婦加算につきまして、他の公的年金における寡婦加算の額との均衡を図るために、その額を十四万一千八百円に引き上げることでございます。 第四に、遺族加算につきまして、戦没者遺族等に対する処遇の改善を図るために、公務関係扶助料受給者に支給されるものにあっては十二万一千九百円に、傷病者遺族特別年金受給者に支給されるものにあっては七万五千二百五十円にそれぞれ引き上げることとしております。 いずれもこれは平成五年四月から実施することとしております。 以上が平成五年度における恩給改善措置の内容でございます。
○山中(邦)委員 恩給年額及び各種最低保障額を二・六六%引き上げる、この数字はどこから出てきたものですか。
○稲葉政府委員 平成五年度の恩給の改善につきましては、恩給が国家補償的性格を有するものであるという特殊性を考慮いたしまして、公務員給与の改定、物価の変動等諸般の事情を総合勘案の上、恩給年額の実質的な価値を維持するという観点から、本年四月から二・六六%の改善を行うこととしたものでございます。この二・六六%という改善率は、公務員給与の改定、消費者物価の上昇、そういった諸般の事情を総合勘案して決められたものでございます。
○山中(邦)委員 もう少し内容を教えていただきたいのですけれども、公務員給与のアップ率と消費者物価との関係、これをどのように数字的に把握をされた上の二・六六ですか。
○稲葉政府委員 恩給年額の改定率につきましてはさまざまな議論がございまして、第二次臨時行政調査会あるいは第一次行革審等におきまして、他の公的年金との均衡を考慮して再検討を行うようにというような御意見がございました。これは、それまでの間、長い経緯がございますけれども、恩給年額が公務員給与に準拠して改定していたということを踏まえまして、他の公的年金との均衡を考慮する、つまり物価スライドのようなことを念頭に置きまして再検討を求められたのだと存じております。 その後、いろいろ検討いたしました結果、恩給法の二条ノニにございますように、公務員給与の改定率と消費者物価等をあくまで総合勘案して決めることが妥当であろうということで、現在はこの総合勘案という方式をとっているわけでございます。 したがいまして、その内容につきましては、必ずしも確立された計算式があるということではございませんけれども、私どもといたしましては、恩給受給者の処遇の改善にぎりぎりまで努めたいということで誠心誠意折衝いたしまして、この二・六六%という改善率を得たということでございます。
○山中(邦)委員 端的に、参照した公務員の給与水準、公務員給与の改定をどういう数字でとらえたのか、それから消費者物価の上昇率をどのようにとらえたか、これをおっしゃっていただきたいのです。
○稲葉政府委員 公務員の給与の改定率につきましては、いわゆる官民較差で見る考え方と行(一)俸給表で見る考え方とございますけれども、私どもといたしましては行(一)俸給表の方で見させていただきたいということで、具体的には、本年度の場合、官民較差二・八七%でございますけれども、行(一)俸給表では二・九%、この二・九%というのをとらせていただいております。 それから、消費者物価につきましては、予算編成時の見通しに従いまして、一・七%という数字を見させていただいているわけでございまして、これは確定数字は一・六%ということになっているようでございますけれども、私どもは、その当時における一・七%という数字で総合勘案の資料とさせていただいた、こういうわけでございます。
○山中(邦)委員 結局、公務員給与の改定率と消費者物価指数の上昇率の間に恩給年額の二・六六%の引き上げ率が落ちた、こういうことになろうかと思うのです。これは、給与の改定、物価指数の関係でいろいろな場合があり得ることでありますけれども、現実には、昭和六十三年以降、同様の経過をたどって本年に至る、こういうこ乏だというふうに思うんですね。 それでお伺いをしたいんですけれども、内閣委員会では恩給法等の一部を改正する法律案、毎年出てくるわけでありますけれども、毎年ほぼ同じような附帯決議をしているわけであります。平成四年三月五日の附帯決議、その第一項「恩給年額の改定については、国家補償としての恩給の性格、恩給受給者の高齢化等に配意し、今後とも現職公務員の給与水準との均衡を維持するよう努めること。」この決議との関係はどうなるのかということを考えていただきたいと思うんですね。数年前から公務員のアップ率の下へ、しかし消費者物価指数の上へという数字で恩給年額を上げてきたということでありますけれども、そういうことになりますと公務員の給与水準との均衡はむしろ毎年崩れていく、こういうことになるのではないかと思います。これはむしろ長官にお伺いをしたいと存じます。
○鹿野国務大臣 ただいまの先生申されました附帯決議のことにつきましては、できるだけ慎重に検討していかなければならない、このようなことで今年度、平成五年度の恩給の改善に当たりましてもできるだけ公務員給与の改定というふうなものも見ながら、また物価の変動等というふうな諸事情も総合勘案の上というふうな中で、そのような考え方も含めさせていただいた中で、今回、恩給年額の実質的な価値の維持を図るという意味からも二・六六というふうな改善を行うということにさせていただいたところでございます。
○山中(邦)委員 むしろ準拠すべきは公務員給与の改定率だろうというふうに思います。消費者物価指数の上昇はその中に含まれているという観点に立てば、事実そのとおりだろうというふうに思うのでありますけれども、その間に数字をとって毎年累積をしていくということでは、「国家補償としての恩給の性格」とうたったこの考え方には沿わないのではないか、ひとつよく検討をお願いをしたいというふうに思うわけであります。 それから、本年の改正の中には、七十五歳以上の者に係る普通恩給及び普通扶助料の最低保障額などを引き上げたというふうにあります。さらに引き上げる、こうありますから、二・六六とは別にということであろうと思いますけれども、どういう考え方に立って、どの程度の引き上げになっておりますか。御説明を伺いたいと存じます。
○稲葉政府委員 普通恩給の最低保障額に関しましては、普通恩給受給者の平均年齢が約七十五歳に達しているわけでございます。こういったように大変受給者が高齢化している、そういう実情を考慮いたしまして、特に高齢者の優遇を図るという観点から七十五歳以上に係る者について見直しを行ったわけでございます。 この結果、七十五歳以上の長期在職者に係る普通恩給の最低保障額でございますが、この長期在職者に係る普通恩給の最低保障額は、平成四年度予算では百二万七千五百円でございました。これが二・六六%引き上げますと百五万四千八百円になるわけでございます。これが一般の受給者の平成五年度の長期在職者の最低保障額になるわけでございますが、これに対しまして七十五歳以上の長期在職者につきましては、それをさらに上回りますどころの百六万円という金額に引き上げることとしたわけでございます。したがいまして、百五万四千八百円に比べますと五千二百円ばかり、これは結果的でございますけれども、率にすると〇・五%のアップとなっております。 それからまた、長期在職者以外の短期在職者それから普通扶助料の最低保障額につきましても、現在の長期在職者との比率をそのまま適用いたしましてそれぞれ引き上げを行ったわけでございます。こういった引き上げによりまして、先生先ほどおっしゃられました公務員給与等との関係も一層努力したということになっておるわけでございます。
○山中(邦)委員 ただいまの引き上げの数字が出た算式といいますか、細かい式は別として、どういう考え方によって引き上げることができたのかといいますか、その程度の引き上げ金額になったのか。「さらに」とありますから、二・六六を用いたわけではなかろうと思いますので、その経緯を知りたい、こういうことであります。
○稲葉政府委員 この長期在職者の最低保障額につきましては、かつて新設ないしは改正された当時に、厚生年金等との最低保障額との均衡等を配慮いたしまして、その算定式などを参考にしながら定めたものでございます。具体的には、昭和五十五年度の改定時におきまして、当時の厚生年金の改定の内容等を参考にしながら定めたものでございまして、その後は毎年年金のアップ率に従って改めていったわけでございますけれども、そういった昭和五十五年度に一応金額を定めましたその当時の考え方に従って現在の数字を当てはめてみた場合、例えば仮定俸給表というのを使っておりますけれども、その仮定俸給表が、受給者が高齢化したことに伴いまして、もう少し上の数字を使った方がいいのではないか、こういうようなことを勘案いたしましてこの百六万円という数字を決めたものでございます。
○山中(邦)委員 結局、昭和五十五年に決めた金額を、その後率をもってアップさせてきたのを、今回は別途計算をし直した、こういうことになろうかと思うのですね。その考え方は、高齢の七十五歳以上の方々についてできるだけのことを考える、こういう立場に立ったというふうに思われます。これはこれで立派な考えというふうに思います。来年以降もこの方式を踏襲する方向にありますかどうか、いかがでしょう。
○稲葉政府委員 来年以降のことに関しまして今私どもの方で見通しを申し上げるというのは必ずしも適当ではないのでございますけれども、ただ、これまで恩給の年額の改定方式につきましてはいろいろな方式でやってまいりました。先ほども申し上げましたように、公務員給与に準拠していたこともございますし、また一種の公務員給与と物価との総合勘案方式ではございますけれども、今よりももっと物価のウエートの高いような方式で決めていた時代もございました。ただ、昭和六十二年以降につきましては、その当時における第二臨調の御意見あるいは第一次行革審の答申等に従いましてさまざまな検討を行いました結果、こういった総合勘案方式によって行っていくのが一番適切ではないか、こういうような結論に達しておりますので、特段の非常に大きな情勢の変化がない限りは現行の総合勘案方式によってやっていくのが最も適切ではないかと考えておる次第でございます。
○山中(邦)委員 この辺は長官に聞かなければいいお答えが出ないでありましょうけれども、特にことしだけの配慮という理由はないというふうに思われます。ぜひ来年以降もこういう方向を踏襲をしていただきたいというふうに思います。 さらに、同じ附帯決議でありますけれども、その第二項に「恩給の改定実施時期については、現職公務員の給与との遅れをなくすよう特段の配慮をすること。」こういう決議が上がっております。現行は必ずしもこれとは一致をしていないというふうに思われます。先ほどの、昨年の行(一)のアップ率二・九〇%というのは、昨年の四月に人勧の結果さかのぼるわけでありますから、約一年、約一年というか本当に一年の差があるわけでありまして、おくれをなくすよう特段の配慮をぜひ新任の長官のもとで考えていただきたいと存じます。
○稲葉政府委員 恩給の改定の実施時期の問題でございますけれども、私どもといたしましては毎年毎年、その年の実態に合わせて改善をしていくというふうに考えておるわけでございます。ただ、平成五年度の改善に当たりましては、平成五年度の公務員給与なり物価なりというものが予算の時期に確定できない、予測できないものでございますから、まあ前年度の数字を使っているわけでございますけれども、私どもといたしましてはこれが一年おくれであるというふうには思っておらない、その最も適切な直近の数字を使ったというふうに考えておるわけでございます。 さはさりながら、こういった年額等の改定時期につきましては、従来七月実施のもの、十月実施のものとかいろいろございましたけれども、できるだけ受給者の皆様になるべく早く改定をして喜んでいただけるということを考えておりまして、四月実施ということだけはぜひ守っていきたいというふうに思っている次第でございます。
○山中(邦)委員 ちょっと見解が違って納得はいたしかねますが、次の問題に移ります。 統計調査の関係で数点お伺いをいたしたいと思います。 総務庁の統計局が管掌しておられる統計、国勢調査はもちろんでありますけれども、どういうものがあるか、また他の省庁が行っておる統計についてはどのような関与の仕方をなさっておられますか。
○小山政府委員 総務庁が実施している統計調査につきましては、先生おっしゃいましたように国勢調査を初めとしまして、住宅統計調査、就業構造基本調査、事業所統計調査という五年を基本的に周期とする大きいものから、毎月々につきましては労働力調査、家計調査、それから加工統計として消費者物価指数などをつくっております。 それから、他省庁が実施しております統計とのかかわりにつきましては、総務庁ではその計画の段階における審査、承認、それから予算の要求に関しましても要求時に審査をする、このような形で対処をいたしているところでございます。基本的な考え方としましては、統計の正確性の確保、それから重複、欠落の排除、調査客体の負担軽減、そういうようなことを配慮してやっているところでございます。
○山中(邦)委員 平成二年十月に国勢調査が行われました。その結果はすべて集約されたでありましょうか。大分時間がたった現在であります。 平成七年には次の調査が行われる。最近の国勢調査に対する諸事情が検討されて、改善されて、次に向けていくということになろうと思います。国民のプライバシー意識の高揚とそれから社会の変化に伴う調査環境の変化ということがいろいろ言われております。そして、直接調査を受ける人と接触をする統計調査員の方々からいろいろな要望が出てまいっております。統計局としても調査環境の問題は関心のあるところと思っておりますが、最近の調査環境の特徴というのはどういう点を把握しておられますか。
○小山政府委員 幾つか御質問をいただいたと思いますので、最初の方からお答えいたします。 平成二年国勢調査は平成二年十月一日現在で実施をされました。いわゆる人口に関する全数調査でございます。これにつきましては、一番最初に結果を出しましたのは平成二年、調査の実施月の二カ月後に人口概数というものを出しまして、それから逐次重要なものから出してきている。何しろあの調査票全部積み上げますと富士山の二倍を超えるような量になりますから、一気に全部の統計をつくるということはなかなか大変なことでございます。必要なものから出していく。その必要と申しますのは、行政及び施策に関するもの、それから広く利用に供されるものという観点でやっております。現在もさらに詳細な部分につきまして集計を行っております。最終的には平成六年のうちに全部を完結する。いわば調査した調査票を大事にして、できる限りの情報をまとめていく、こういうことでございます。 なお、平成七年の国勢調査が近づいてきておりますが、これにつきましては、端的に申しますと、平成二年の調査が終わった時点から平成七年はスタートしているというのが実態でございます。今年度、試験調査も行いました。また平成五年度も行います。そして平成六年度に最終的に大きな試験調査をしまして平成七年に向かいたい、こう思っているところでございます。 それから、確かに調査をめぐる環境というのが非常に難しくなってきております。申し上げますと、家族の少人数化に伴いましていわゆる留守世帯が多くなってきている。それから単身世帯も多くなっております。それから、いろいろ人間の活動の場と形が多様化してきておりますので、調査客体と調査員の接触する機会というのがなかなかつかみにくいこともございます。それから、外国の方々も多くおります。 そういう状況下にありまして、私どもは一番大事なのは調査員の動きやすい環境をつくっていくということであろうかと思っております。それにはいろいろな方途があろうと思いますが、単に統計調査を理解してもらう、それからよく動いてもらうというだけではいけないと思います。調査客体に対しては統計調査に関する理解をしていただき、調査員の方々につきましては、安全を含めた調査員の動きやすい環境というものをつくってまいりたい、でき得れば調査行政の仕組みの中に何か考えていかなきゃならないというようなことを思っております。
○山中(邦)委員 統計調査員の方々の要望として、法的身分の確立ということを言っております。国勢調査に関しては一般職の非常勤の公務員、その他の調査に関しては特別職の非常勤の地方公務員、国勢調査は国家公務員ですが、このようになっているかと思います。任命権者がそれぞれ違うというのはもとよりありますけれども、このように違っている理由、またこの違いが処遇の上で何か差異をもたらしているのか。それに加えて、調査員の法的身分の確立の要望についてはどのように考えておられるか、お伺いをします。
○小山政府委員 先生おっしゃいましたように、統計調査につきまして、調査員の身分は、確かに国勢調査は非常勤の一般職国家公務員ということでございます。そのほかの調査は、都道府県知事任命のいわゆる特別職の地方公務員、非常勤の地方公務員、こういうことでございます。国勢調査につきましては、総務庁長官の任命になっている、こういうことであります。 いわば国勢調査と申しますのは、いわゆる統計法という法律がございます。この法律の第四条でその実施が規定されているものでありますし、人口に関する統計情報というのは極めて広範かつ重要なものでありまして、これは一九五〇年、国連が世界人口・住宅センサスの年というのを設けたほどのものでございます。西暦の下のけたがゼロのつく年に世界的規模で人口に関する調査が実施される、こういうようなものでありまして、我が国におきましても、統計法の第四条でその実施が規定されている。それで、国民の盛り上がりとともに、また国を挙げてこの調査を全うしなければいけない、こういう観点で、国勢調査につきましては、総務庁長官の任命による統計調査員に動いていただいている、こういうことであります。 それから、そのほかの調査につきましては、都道府県への機関委任事務ということを尊重いたしまして、都道府県知事に調査員の方々を任命していただいて実施している、こういうことでございます。 調査員につきましては、報酬としまして調査員手当というものをお上げいたしているわけでございますが、これにつきましては、その調査調査に応じまして、その難易度及び仕事の量等を勘案してそれなりの報酬をお上げして御努力いただいている、こういうことでございます。 今後とも、私どもは、調査員につきまして一層大事に、先ほども申しましたように活動しやすい環境もつくってまいるということでありますし、日ごろ調査員の方々に関しまして研修、啓発並びに御意見を聞く機会などを設けているところでございます。
○山中(邦)委員 申し上げたいのは、調査員の方々は調査期間中だけに身分が限定されているという点の不安であります。これを、始終というのはなかなか難しいでありましょうけれども、調査期間中だけでなしに、前後に延ばすことができないかというような御要望であろうというふうに思うのです。 それにつけ加えまして、調査期間中であれば、公務上の災害があれば一定の補償がある。しかしながら、統計調査員確保対策事業の一環として実施される統計調査員研修会や統計大会に出席する場合には適用がされない。こういう点を改善してほしい、こういうわけであります。公務災害補償制度をこういう研修会や大会、研修会は国の指示のもとになされているものだというふうに思いますが、こういう点について要望しておきたいと思います。
○小山政府委員 確かに、統計調査員につきましては、調査の実施期間につきましてその任務があるわけでありますし、そのときに万が一という事故があった場合は、先生おっしゃいましたような措置があるわけでございます。 啓発それからいろいろ統計に関する理解等を含めまして研修会が行われたり、それから統計大会等が行われたりということがございますけれども、現在の仕組みの中では、やはり調査の実務ということで仕事をお願いするということになっておりますので、今後もその方針でいくということになっていこうかと思います。御理解いただきたいと思います。
○山中(邦)委員 こういう要望も出てまいりますのは、統計調査員の人材確保というのがなかなか最近は難しくなっているように思います。また、その中で調査員として仕事に当たられる方は、登録をし、みずからも研修の機会に顔を出して頑張っている、こういうことなのであります。研修会の実情を聞いてみますと、年間、任意保険で千円、これは金額が上がっているかどうかわかりませんが、掛金をして災害補償に向けている、こういうことのようであります。せっかく総務庁で人材確保のための対策事業をやっているのでありますから、できるだけ調査員のこういう点の要望、任意保険一人一千円という数字は、何がしか考えてあげるということがいいのではないかというふうに思うものです。こういう考えには立たないでしょうか。長官、どうでしょう。
○小山政府委員 調査員の安全対策というのは、現在から将来へ向けて調査員による統計調査という仕組みを維持発展させていくために極めて重要でありますし、最も大事なところであろうと思います。 そこで、その安全ということに関しまして行政上の対処はいろいろいたします。けれども、万が一の場合ということで、先生おっしゃいましたような保険の話が出たりすることはございました。また、私どももいろいろ考えるところもありました。将来的にそれは採用しないということを申し上げるのじゃございませんけれども、現時点においても、いろいろな角度から安全というもの、それから補償というものをどういうふうに持っていけばいいのかということを勉強、研究しているところでございます。その過程におきましては、地方公共団体、四十七都道府県に統計に関しましては必ず課という組織がございます。さらに、市町村、調査員の方々の意見も聞きながら、いい行政を推進していくべく努力をしてまいりたい、このようには思っております。
○山中(邦)委員 最近の調査環境、先ほどお話がございました単身世帯、共働き世帯の増加、なかなか平日の普通の時間に訪ねても訪ね当たらない。土曜、日曜、夜というようなことが考えられる。こういうようなことがある上に、さらに、調査内容が複雑化していると思われます。こういう点を考えまして、一つは、国勢調査、全数調査をしているようでありますけれども、検討の上、必ずしも全数調査でなくてもいいのではないか、こういう研究をする必要があるのではないかという気がいたします。これが一点。 それからもう一つは、訪ねていって不慮の事故に遭うということがございますようです。裁判になった例もあるようであります。訪問回数、夜間の従事の回数がふえてきている。そういう意味で、補助調査員制度を置けという要望がございます。この点はいかがでしょうか。
○小山政府委員 第一点目は、国勢調査において標本調査の仕組みを使ったらということがあったと思います。これにつきまして申し上げますと、先ほど申しましたように、国勢調査、いわゆる人口に関する基本的な事項に関する調査と申しますのは、国連主導のもとに世界的な規模で行われているものでございます。その結果、世界の人口が現在五十四億ぐらいあると言われていますし、これからどんどん南北問題で南の方の人口がふえていくという難しい事情も出てきているということも把握されています。諸外国におきましても、国勢調査につきましては全数調査で実施するということが基本であります。 それから、標本調査を実施する場合には、何か母集団という全数が把握されていないと一部調査というのはできないわけでございまして、我が国におきましては、世帯、個人に関する全数調査は国勢調査だけ、そのほか住宅統計調査にしましても、家計調査にしましても、就業構造基本調査、労働力調査にしましても、世帯に関するものはすべて標本調査でございます。これは、国勢調査が全数調査でなされているからほかの人口、世帯に関する調査は標本調査で統計理論の仕組みを適用してできてくるわけでございまして、基本的に国勢調査につきましては全数で調査するということになっていくわけでございます。その辺はまたあわせて御理解をいただきたい。 一方、統計調査につきましては、世帯、個人に関する以外に事業所を対象とする統計調査があり得るわけでございまして、これにつきましては、事業所統計調査というものが全数調査でありまして、ほかの事業所を対象とする調査はすべて標本調査である。これはやはり事業所調査というものが全数できちっと把握されて母集団情報を提供できるからそういう仕組みが適用できるということでございます。御理解いただきたいと思います。
○山中(邦)委員 人口に関する調査は全数、これはわかります。しかし、その他につきましては、外国でも全数調査がなされているというお話でありますけれども、回収率ですか、必ずしも全数に近いものが出ているわけでもないようであります。調査員の意見に従いますと、調査項目七の他も整理をしてほしい、なかなか難しくて相手に理解をさせることも難しい場合がある、こんな話もございます。 いずれにしても、国勢調査で全数ということになりますと、人材不足の中で処遇の改善というのはぜひ必要だというふうに思います。現在、報酬、日額単位の基本となっているのは国家公務員の行政職の二級二号俸になっているようでありますけれども、この二級二号俸というのは、公務員になって大体どの年齢、何年目ぐらいの人が受ける給与でありますか。また、二級二号俸を決めたのは、いつ、どういう手続で決まったのでしょうか。
○小山政府委員 二級二号俸が国家公務員になって何年ぐらいというお話でございますが、ケースにもよるかと思います。若いうちの働き盛りというところであろうかと思います。 その二級二号俸になった根拠と申しますと、端的に申しますと、昭和三十七年、三十九年の統計審議会からの答申で決まってきているわけでございますが、いわゆる職務としまして、二級の職務は相当高度の知識または経験を必要とする業務を行う職務とされておりまして、統計調査員の業務内容もこの職務に該当する、そういうようなところで昭和三十七年、三十九年というところでここの号俸が調査員手当として充てられているということであろうかと思います。
○山中(邦)委員 随分以前に決まったことのようであります。調査員の方々もだんだん年齢が上がってまいっております。また、都会地は都会地なりの苦労があります、単身世帯とか共稼ぎとか。僻地は僻地でまた苦労のあることでございます。国勢調査、五十軒を一人でと言いましても、随分遠くまで行かなければいけないとか、そういうこともございます。これをこの機会に見直して、処遇を引き上げるということを考えなければ、次の国勢調査、その次というふうに全数調査をやっていくことは人材確保の点で非常に難しくなっていくのではないのか。現にそういうことがあるから、総務庁においても人材確保のための統計調査員確保対策事業というのを行っておられるようであります。国勢調査は七十五万を超える調査員が当たられるということであります。そして、五年に一遍ということで、後は身分を失うわけでありますから、いろいろな面で処遇を、条件をよくする必要があるというふうに思っております。 先ほど来長官にお尋ねしてお答えいただく機会がございませんでしたから、統計に関する最後として、統計の仕事の意義をどのようにお考えでおられるか、また調査員の立場についてどういう理解をしておられるか、今後とも処遇についていい方へ向けるように配慮をしていただけるか、この辺をお尋ねしたいと思います。
○鹿野国務大臣 国にとっての基本的な政策を決定する上に欠くことのできないものが統計でありますし、それだけに統計につきましてはより正確さ、質的にも高いものが求められるわけであります。そのような考え方からいたしまして、統計行政の重要性を私どももさらなる認識で推進をしていかなければならない。同時に、国民の皆様方からの御協力がどうしても必要であるわけですから、統計の重要性を御理解いただくことに対しても我々は努めていかなければならないと思っております。 また、調査員の方々には大変な御労苦をおかけいたしておるわけでございます。限られた期間というふうなこと等々もあるわけでございまして、今後とも関係のいろいろな方々からもお聞きをしながら、よりよい環境のもとで調査に当たっていただくというふうなことを私ども頭に入れさせていただきながらこれからの統計行政に努めていきたいと思っております。
○山中(邦)委員 よろしくお願いをしたいと存じます。 最後に、山西残留犠牲者の問題について厚生省の関係の方からお伺いをいたしたいと思います。 御存じでない方はちょっと御説明をしないとと思いますので、最初に概要を申し上げますけれども、前大戦終戦の昭和二十年八月当時、旧日本陸軍北支派遣第一軍は中国の山西省を中心に展開をしていたわけでありますが、当時の同軍所属の将兵六万のうち一万を残留させよという中国側閻錫山国府軍第二戦区司令長官受降主官の要求がございました。澄田第一軍司令官が、この要求に従いまして魔下の部隊長及び兵団参謀を通じて下達をし、残留した将兵は旧軍の組織を維持して部隊として国府軍側と協力をし、中共軍と戦火を交えたわけであります。最後にこれまた敗れまして、捕虜となり帰国をいたしました。この間に戦死をした者があります。また、事情があって未帰還のままになっている者もございます。 これに対して国、担当は厚生省でありますけれども、自願残留、みずから願い出て残留をしたのだ、したがって現地除隊であるという認定をいたしました。この立場に立つ限り、関係将兵は恩給を受けることができない、あるいは恩給期間の不利益をこうむる、その他外地軍歴に伴う給付を受けることができない、こういう状況に至っているわけであります。 この件に関しましては、平成三年三月の第百二十国会に関係者は、山西省残留犠牲者の救済措置に関する請願を提出をいたしました。参議院の内閣委員会においては、同年五月八日採択をされたわけであります。 そこで、お伺いしたいのでありますけれども、この請願を主管する厚生省はどのように処理をなさいましたか。
○村瀬説明員 御説明申し上げます。 終戦後、中国山西省におきまして残留をいたしました者の調査状況につきましては、昭和二十八年から二十九年にかけまして、多数の帰還者の方々、幹部の方々はもちろんでございますが、下士官、兵の方々から広く調査をいたしまして、その資料を厚生省は保管しております。当時、その資料によりまして、それを要約いたしまして、昭和三十一年に国会に御報告をいたしました。その国会に御報告いたしました資料に基づきまして、ただいま先生から御説明がありましたことにつきまして若干補足をさせていただきたいと思います。 処理いたしました中身といたしましては、現地召集解除というのを最高司令官の権限で行ったわけでございますけれども、これは昭和二十年十二月から昭和二十一年の一月にかけまして第一軍司令官らが全員帰還の方針を各部隊に説明いたしまして、これを将兵に徹底することに努めたわけでございます。さらに、当時の支那派遣軍参謀が昭和二十一年三月九日に直接太原に赴きまして、第一軍首脳及び閻錫山に対し全員帰還の方針を説得したわけです。当時太原にありました第一軍は通信の制約を受けておりましたので、南京におります支那派遣軍からの指令とか情報は入っていなかったという実態等、それから閻錫山が中国政府軍から参りました情報を正確に伝えていなかった、こういう事情がここにございます。 加えまして、第一軍の各部隊においても部隊幹部が残留希望者に帰還について説得を続けた、これは宮崎中佐でございます。太原に支那派遣軍から参りまして説得をいたしたわけです。ここで初めてそういう事情が明らかとなりまして、第一軍の残留を希望された方々、特務団と申しますか、その方々は解散をした。第一軍は解散命令を積極的に出して、全員帰還という方針を説明したわけでございます。そういう経緯がございます。
○山中(邦)委員 それが従前の厚生省の御態度であったというのは承知をしているわけでありますけれども、随分時間はたちましたけれども、最近新しい資料が出てまいりまして、私の出身の盛岡の上田武夫さんが「日中友好への直言」という本を出しました。また、青木都立大教授が「歴史評論」にこれをテーマとした論文を寄せました。日本テレビは昨年八月十六日「軍命はあった・戦後も戦った兵士たち」というドキュメントを放映いたしました。福島中央テレビでも同様であります。こういう資料が出ております。 今経過として御報告になったことについても、多数の者の中にはそれに沿うような方もいると思われますけれども、しかしながら、軍命令で残った、だれも好きこのんで残る者はいない、そして装備を支給され軍としての組織命令系統のもとに国府軍と一緒に戦った、こういうことを言う者がかなりいるわけであります。その態度、物腰を見て、決して虚言を弄しているというふうには思えないわけであります。 厚生省のお話では、昭和二十八年から二十九年にかけて実施した調査以上に実情を把握することは極めて困難である。ここは評価でありますから、困難は困難でもよろしいですけれども、こういう資料を出されたらやはり検討してもらいたい、それから関係者を呼んで事情を聴取してもらいたい、こういう要望があるわけでありますけれども、仮に結論が今までの結論を左右するものでないとしても、やはり聞く耳を持って検討していただきたい、せめてそれくらいはお願いをしたい、このように思います。 既に厚生省の行った一応の認定がそこで確定をして、自後異議を言わせないというような効果も何らないはずでありまして、その点をこの機会にぜひお願いをしておきたい。もう年齢もかなり高年齢になりました。全国に散在をした残留日本軍の人たちが連絡をとりながら、汚名をそそぐというような気持ちで頑張っていろいろ運動しているようでありますが、何といいましても厚生省でもう一回よく見直していただきたいというふうに思います。いかがですか。
○村瀬説明員 当時におきます現地召集解除でございますが、これは当時帝国陸軍(外地部隊)復員実施要領細則、そういう規定がございまして、その規定に基づいて最高司令官が現地召集解除を行っております。これは戦後処理を担当しております厚生省といたしましては、これを覆す、認定をし直す、そういうような立場ではまずございません。 それから、二十八年、二十九年にかけまして比較的記憶の鮮明な時期と申しますか、事情をよく御存じな方々もまだ御存命のうちに調査をいたしまして、その調査に基づきまして私どもはこういう資料をつくっておるわけでございますけれども、しかしながら、関係者の方で資料をお持ちの方がございますれば、厚生省といたしましてはお聞きしたい、こういうふうに考えております。
○山中(邦)委員 その後半のお話をぜひ生かしていただきたいというふうに思います。 二十八、九年ごろ国会でもいろいろ調査をしたようでございます。今あなたがおっしゃった線に沿った証言をした方がおります。これは軍司令官とか参謀長とか、そういうクラスの方々であります。しかし、階級の低い人たちは、これはむしろ今おっしゃったことに沿わない、命令によって残留させられ長い苦労を耐えてきた、こういうことを証言をしておられるわけであります。 その先は事実関係になりますけれども、軍司令官が一々兵に向かって現地除隊の宣言をするとかいうようなことはないわけでありまして、各地にそれぞれ部隊が散在をいたしておりまして、命令系統の中でのことであります。そして規則によりますと、原則として現地除隊をした場合には除隊証明書を本人に交付をするわけであります。そういうこともなくて今日に至っております。 ですから、残留者のある者について今おっしゃったようなことはあり得ても、しかし、私はそうでないという人を排除するようなことにはならないと思うのです。年齢が高くなってまいりましたから、老いの一徹でぜひ理解をしてもらいたいというふうに言う人が多数おりますので、資料を見ていただき、そして本人の事情を聴取していただき、本人が指示する証人にも当たっていただきたいということをお願いしたいというふうに思います。覆す理由がないということはないので、やはり事実に即して、真実がもし現地除隊でなければそれなりの処遇をしていただきたい、御要望を申し上げて私の質問を終わります。
○牧野委員長 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時二分休憩 ————◇————— 午後一時一分開議
○牧野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。質疑を続行いたします。山田英介君。
○山田委員 恩給法等の一部を改正する法律案につきまして、質問をいたします。 まず、平成五年度の恩給等の改善につきまして、基本的な考え方を御説明いただきたいと思います。
○稲葉政府委員 平成五年度の恩給の改善に当たりましては、恩給が国家補償的な性格を有する年金である、そういう特殊性を考慮いたしまして、公務員給与の改定、物価の変動等、諸般の事情を総合的に勘案した上で、恩給の年額の実質的な価値の維持を図る、そういうことを基本的な考え方といたしまして、本年四月から二・六六%の年金額の改善を行うこととしておるわけでございます。 なお、平成五年度におきましては、高齢者の優遇を図るという観点から、七十五歳以上の受給者に係る普通恩給、普通扶助料の最低保障額等につきまして、さらに引き上げることといたしております。
○山田委員 今お話がありました恩給年額、各種の最低保障額を二・六六%引き上げる等の改善、こういうお話でありますが、この二・六六%、平均で引き上げをいたしますこの数字の根拠につきまして、簡潔に御説明いただきたいと思います。
○稲葉政府委員 ただいまも申し上げましたとおり、恩給年額の改定に当たりましては総合勘案という考え方をとっておりますけれども、しからば何を総合勘案するかということでございますが、公務員給与の改定、それと物価の上昇、消費者物価の上昇でございますが、それを総合的に勘案して定めたわけでございます。
○山田委員 それから、先ほどの答弁にもありました七十五歳以上の受給者に係ります恩給年額をさらに改善するということでありますけれども、それは一歩前進だというふうに評価はいたします。ただ、一万円はおろか五千円にも満たない引き上げ、改善、ちょっと余りにも少ないのではないか、こういうような気がしてならないわけでありますけれども、この七十五歳以上の受給者についての金額のかさ上げにつきましてはさらに検討すべきではないかと思いますが、この点いかがでありましょうか。
○稲葉政府委員 ただいま五千円にも満たないというお話がございましたけれども、これは委員御承知と思いますが、二・六六%のいわゆるベアに加えての五千円でございます。つまり、本年度でございますと、長期の在職者で百二万七千五百円だった、これが二・六六%ベアをいたしました金額をさらに超えて百六万円まで持っていったわけでございますので、合計では三万円以上の引き上げになっているわけなんでございます。 しからば、お尋ねは七十五歳以上の普通恩給の最低保障をさらに引き上げられないか、さらに優遇できないかという御質問だと思うのでございますけれども、高齢者の普通恩給等の最低保障額につきましては、確かにその改善を図るようにという非常に強い要望があることは私どもも十分存じているわけなんでございます。しかしながら、恩給は、拠出制の他の公的年金と異なりまして全額国庫負担によって賄われているものでございますし、極めて限られた財源によって受給者の処遇の改善を行っていかなければならない。さらに恩給につきましては、こういった長年公務に精励されて、しかる後に高齢者になった方もいらっしゃいますけれども、そのほかに、公務のために亡くなられた方の御遺族あるいは公務のためにけがをされたり病気になられた方、そういった方とのいろいろのバランスということも考えていかなければなりませんので、そういった財源とバランスの中で検討いたしまして今回の措置をとったわけでございまして、今回の措置につきましては、そういった状況の中で高齢者に対しましてできる限りの努力を行った結果である、そのように御理解いただきたいと存じておる次第でございます。
○山田委員 平和祈念事業特別基金の贈呈事業に関しまして、若干の質問をいたします。 まず、私どもの手元にこういう御相談といいますか、情報が寄せられました。必要かつ十分な情報があるいは欠けているかと思いますけれども、ちょっと御判断いただきたいのです。 この方は鳥取県にお住まいの方なんですが、「大東亜戦争時代軍属として満州にいましたが、終戦の昭和二十年八月以後二年間ソビエトに抑留されました」それで、現在は日本に帰還をされまして、そのときの、要するに抑留時代の無理がたたったというのでしょうか、そういうことかと思いますが、非常に病弱で、不如意な生活を送っておる。いずれにしても、二年間ソビエトに抑留をされたという歴史的な事実は事実としてあるわけでございまして、何らかの補償を受けられないものか、こういう趣旨であります。いわゆる平和基金の戦後強制抑留者等の項目に該当するのかどうか、ちょっと御判断をお願いしたいと思います。
○高岡政府委員 ただいまお話をお伺いいたしました限りにおいては、私ども基金の方でやっております強制抑留者の方に該当するというふうに思います。
○山田委員 大変恐縮なんですが、これは申請主義をとっておられるということで、本人からの請求がなければ事態は何も進展しないということなんですが、この本人は具体的にどうすればいいんですか。
○高岡政府委員 請求書を出していただくということになっておりますので、後ほどその手紙をお貸しいただければ、私どもの方で基金を通じまして御連絡をさせていただきたい、このように思います。
○山田委員 それで、実はこのいわゆる戦後強制抑留者等に対する贈呈事業、この請求期限が本年の三月三十一日ということになっているわけですね。恩給欠格者に対しましては請求期限なし、それから引揚者については平成八年の三月三十一日が請求期限、こういうことになっております。この戦後強制抑留者等を本年の三月三十一日で請求期限を切ってしまうということの合理的な根拠というのはあるんでしょうか、お示しいただきたいと思います。
○高岡政府委員 戦後強制抑留者の方にも三つのタイプがございますことは、先生御案内のとおりでございますが、恩給を受けておられません方につきましては、十万円の記各国債を支給するということになっております。これは、戦後大変長い時間的な経過の結果、いろいろ紆余曲折がございまして、こういう法律に基づきます慰労金が給付されるという形になりました。 これにつきましては、早く慰藉すると申しましょうか、そういった趣旨から、それからもう一つ、十万円という金銭関係が生じるものでございますから、こういった法律関係をやはり早く収束する必要があるのではないか。したがって、ある程度期間を決めてやっておりますと、請求をお願いする場合でも請求の出方が非常に早いといいましょうか、皆様方に対してPRができるというようないろいろな事情がございまして、こういう五年間という期限が定まったというふうに考えております。
○山田委員 そうすると、今の御答弁、お伺いの仕方によっては、請求期限の延長もあり得る、こういうふうに私は今受け取ったのですけれども、その点はそう理解してよろしゅうございますか。 実は、資料を拝見いたしますと、この戦後強制抑留者等贈呈事業の対象者は、恩給等を受給していない者、遺族を含む、これは昨年末時点で二十八万四千人おられる。制度がスタートしたのが六十三年度、請求件数が十七万五千件、それから処理件数が十六万六千件、こうなってございます。そうすると、単純に比較をしても、二十八万四千人の十六万六千人でありますから、まだ十二万人前後ですか、処理されていないわけですね。 ですから、私が合理的根拠があるのかと伺いましたら、今の御答弁では、申請主義ということで期限を切った方が早期に皆さんが申請をなさるだろう、そういう効果も期待された、そういうお話でありますけれども、十二万人前後まだ申請をされておらないあるいは処理をされておらないという状況があるわけであります。百二十人とか十二人とかという話ではありませんので、したがって、そういう趣旨からすれば、本年の三月三十一日でこのいわゆる贈呈事業を打ち切ってしまうということはいかがなものかと私は思います。一つのそういう目標、そういう考え方がいわば十六万六千件の処理につながったとも評価できるわけでありまして、したがって、できることであれば、例えばもう五年間とかもう三年間とか請求期限を延長するということは正しい選択ではないのか、このように特にお願いしたいと思うのですが、いかがでございましょうか。
○高岡政府委員 五年間という期間を定めることについてはいろいろと御議論があろうかと思います。私どもが考えております趣旨は、先ほど申し上げましたようなことで考えておるわけでございますが、この戦後強制抑留につきましては、大変いろいろ複雑な思いが実際に経験された方にはあるように仄聞をいたしております。 それで、私どもがこの制度をつくりましてから、現にどんな形で請求が出てきたかということを申し上げますと、最初にできました六十三年度でございますけれども、六十三年度には四分の三に当たります二十二万件強の請求が出てきたわけでございます。その後、平成元年度は三万件、次年度は二万件、昨年度は一万件、こんなふうにだんだんと逓減をしてきております。今年に入りましても、請求件数の方を見ますと、月に一千件くらいの感じで推移しております。 実は、五年間というおしりが決まっておるものでございますから、昨年あたりから非常にPRに力を入れまして、今年度もそうでございますが、一生懸命PRをやってきました。その結果出てまいっておりますのはようやくにして一千件という程度でございまして、請求する意思のあるお方は大体請求をしていただいておるのではないか、こんなふうに思っておるわけでございます。 私どもといたしましては、とりあえずこういう五年間という定めのある期間内に御請求をいただきたいということで今までPRをしてまいりましたし、地方公共団体に対しましてもそのように指導してきたところでございます。したがいまして、とりあえずまだあと一カ月あるわけでございますから、少なくとも三月三十一日の消印までは有効ということで、私ども一生懸命PRに努めてまいりたいというふうに思っております。 現在の状況では、この五年間の請求期限をさらに延長するということは考えておらないところでございます。
○山田委員 経緯とか、それはそれなりに私も理解はできるわけであります。ただ、そういう経緯があったとしても、処理件数が十六万六千件、未処理件数が十二万件を上回るというようなこの状況は、たとえそういう経緯であったとしても、事情はよく理解できるにしても、先ほど私は五年ないし三年という言い方をしましたが、今御説明いただきますと、ちょっとそれは長過ぎるのかなという感じもしなくはないわけでありまして、少なくとも来年度いっぱいとか、あるいは今年末までとか、それは例えば三月三十一日限りで締め切ってみて、相当数まだ未処理件数が残っておるというような事情があった場合には、その辺は御検討いただけるというふうに理解していいのですか。
○高岡政府委員 この五年間につきましてはいろいろなケースが考えられるわけでございます。特に遺族の方につきましては、現地でお亡くなりになって、そしてそのお子様の世代になりますと、自分の肉親が一体どこでどういう形で戦死されたかというのが、よく情報がつまびらかでないというようなことがございます。 先般、たしかゴルバチョフ大統領だったと思いますが、いらっしゃいましたときに、名簿をちょうだいいたしました。この名簿に基づきまして、厚生省の方からいろいろと遺族に対して問い合わせをやっておるということで、厚生省からの問い合わせを受けて、初めて自分の肉親が強制抑留中に亡くなったという事実をお知りになるという御遺族の方もいらっしゃいます。こういった方につきましては、五年間というこの期間の適用につきましては、お知りにならない間に期間が進行するということはいかがかと思いますので、その点につきましては、私ども、五年間の運用につきましては弾力的に考えていきたい、その事実をお知りになったときから五年間という形で考えていきたいと思っております。 ですから、いろいろなケースによって、できるところはできるだけ弾力的に、公正な形で法解釈をしていきたいと考えているところでございます。
○山田委員 それではお尋ねしますが、弾力的にということで、当時のゴルバチョフ大統領が日本にいらっしゃった折に、三万数千件ですか四万件近くのシベリア等で抑留中に亡くなった方々の名簿を政府に渡された。その方々の御遺族の皆さんには、今無期限とおっしゃいましたか、そこまで言ってないのですか、要するに五年の請求期限という切り方は適用しないという意味でおっしゃったわけですね。要するに、三月三十一日で打ち切ることはしないという趣旨だと思うのですけれども、では、そこをまずはっきりさせましょう。 そういう方々、ゴルバチョフさんが持ってこられた、シベリア等で亡くなられた方の御遺族に関しては、むしろ請求期限などつけないで、それは無期限に、御本人が申請をされたり、あるいは厚生省が今通知を出しておられるという話もありましたけれども、それは請求期限を切るべきではないのではないか、私はこういうふうに思います。ですからそれは、遺族が知ったときから五年間ですか、先ほどそういう御答弁だったですね、そういう対応をなさると。それでは、これはこれで確定した。 そうすると、旧ソビエトあるいはシベリア等で強制抑留されて、それで本国へ幸いに帰還できた、そういう方々に対しては請求期限を切るんだということは、それはまた合理的な根拠になり得るのですか。そこもやってあげたらいいじゃないですか、あと一カ月後に切ってしまうなんていうのではなくて。亡くなった方の御遺族も大変です。つらい思いをしてやっとの思いで本国へ帰ってきて、それで今余生を送っておられる方々も大変なんですよ。それは同じく大変なわけでありまして、知り得たときから、一方は向こう五年間延長してあげます、他方は来月の末日でもう終わりですというのは、いかがなものですかね。
○高岡政府委員 基本的な考え方といたしましては、先生御指摘のように、事実を知り得た、あるいはこういう制度が発足したということを承知した、そのときから五年間というのが法律の考え方でございます。先ほど申し上げました御遺族の場合につきましては、自分がその要件に該当するということを全く御存じでなかった。その根本的な原因を御存じなかったわけですから御存じなかったということでございまして、やはり先ほど申し上げましたように、法律関係を早く確定する、そのために五年間というものを設けた。その五年間を設けたことにつきます副次的な効果というのもねらいとしてはあるわけでございますけれども、メーンはやはり法律関係を早く確定してしまう、そしてこの戦後強制抑留者問題については早く問題の決着といいましょうか、解決を図ってしまうという趣旨によって五年間というのはつくられておるものでございますから、ですからケースは異なるといえ、五年間というこの期間を変えるということは、これはできないというふうに思います。 そのこともございまして、私ども今まで一生懸命PRに努めてきたというところも、そこに動機といいましょうか、それがあるわけでございますので、もともと早く国内にお帰りになって、こういう制度が発足したということを御承知になっていたにもかかわらず御請求のなかった方につきましては、これはもう当初どおり、五年間ということで来月のいっぱいをもって切らせていただきたいというふうに考えているところでございます。
○山田委員 この問題ばかり質問しているわけにもまいりませんので、例えば先ほど冒頭に具体的事例を申し上げました鳥取県のこの方のように、二年間抑留されておりながら、しかも本国へ帰ってきておりながら、病弱のためということかもしれませんが、そういう制度が六十三年度からスタートをしたということすら知らないわけですよね。ですから、こっちへ、たまたま僕のところに来たものですからこういうことでお伺いができるわけでありますが、そういう方は十二万人まだ未処理ですから、たくさんいらっしゃるわけですよね。五年間ということはわかりますよ。では、せめてその後、この鳥取の方が三月三十一日を過ぎて僕のところに相談に来たってこれはもうだめだという形ではなくて、ケース・バイ・ケースで何らかの温かい対応をしてあげてもいいんじゃないか。 原則はいいですよ、それで。そこまで御答弁なさるわけですからね。その制度の趣旨はよくわかりました。しかし、こういう場合があり得るわけですよ。決して請求権を放棄するとか、そういう方々ではないのですよ。例えば、目が悪くて新聞の政府広報とか、そういういろいろなPRに触れることができない人だっているかもしれない。しかし、自分は三年、四年あるいは二年抑留されて、いわばお国のために苦労したんだという思いだけはだれよりも、それは御本人ですから持っているわけでしょう。その点については何か一考できないものですか。三月三十一日を過ぎたら、その後気がつく人だっているわけ。それからこの広報を、その方々の友達とか知り合いが聞きつけて心配して本人に伝えてあげた、それが三月三十一日以降だったということもこれは当然出てくるのですよね。そこのところなんですけれども、どうなんですか。若干そこのところは、まさに弾力的な対応ができないのでしょうか。
○高岡政府委員 私も先生のお話をお伺いしておりまして、また、請求される方たちの御心情を思いますときに、本当に胸が痛む思いがいたします。しかし、私情を離れまして、制度を所管する立場から申し上げますと、先ほど申し上げましたような答弁を残念ながら申し上げざるを得ないというふうに思います。 ただ、実際にこの五年間が一体いつから始まるのかということは、まさしく極めて法律的な判断の問題でございますので、期間計算の始まりの時期等につきましてはいろいろな判例も出ておりますので、現実に確定いたしております判例等を十分に参考にいたしながら、先生の御趣旨に沿うような形が少しでも生かせるような方向で基金と十分に御相談をさせていただきたいと思います。 ただ、制度の建前上、無制限というわけにはまいりませんので、そのことはひとつよろしく御理解を賜りたいと存じます。
○山田委員 ちょっと長々とした議論になって大変申しわけないのですが、官房長官、せっかくおいででございますので、今のやりとりをお聞きをいただきまして、今申し上げましたような場合が十分今後も出てくるわけでありまして、今の御答弁で私も基本的には了解しておりますけれども、なお、官房長官から一言御所信をお聞かせをいただければと思います。ぜひ温かい対応をお願いしたいのです。
○河野国務大臣 強制抑留という大変つらいお立場に立たれた方々に対して、国として、あるいは公の側から何か御慰労を申し上げる気持ちを示したいということが趣旨でございますから、委員おっしゃるように、これは温かい気持ちがもともとこの制度をつくっているわけでございます。ただ、今担当者申しましたように、窓口あるいは担当になりますと、それは一つの原則というものはどうしても必要なことでございます。 したがいまして、今担当からは原則を申し上げておるわけでございまして、今委員お聞きのとおりの心情でございますから、これ以上ここで原則についてやりとりをしたりせずに、そうした心情をできるだけ持ってこの問題に対処するという気持ちをどうぞ御理解をいただきたいということだけ申し上げたいと思います。
○山田委員 この点につきまして、最後に。 そういう意味では原則としてあと一カ月ということでありますので、午前中の山中委員とのやりとりも私は拝聴しておりましたけれども、政府広報あるいは都道府県、町内会といいますか、そういういろいろな機会をとらえて一生懸命なさっておられる、それはそれで御努力に対しまして大変敬意を表する次第でありますが、なおもう一カ月ということですから、限りある基金の果実をもって運営をなさっておるということも十分承知の上で、限りある財源措置の中でのPR活動でありますが、精いっぱいなさっておられるわけでありますけれども、なおあと一カ月というこういう請求期限ということを考えたときに、もう少しテレビ、ラジオ等のマスメディアの活用も、ひとつ政府側の誠意として、また基金、制度の趣旨からいたしまして、予算措置を講じて、あと一カ月広報に力を入れていただきたい、これは御要望でありますが、いかがでありましょうか。
○高岡政府委員 この問題につきましては、財政当局にも一昨年からいろいろとお願いをいたしておりまして、今年度予算につきましてもいろいろと手当てをいただいておるところでございます。特にこれは、余り大都会といいましょうか、中央等でいろいろと言っておっても、実際は対象者は地域社会に住んでいらっしゃるわけでございますから、地域社会に密着したメディアを数多く利用するということで、例えば郷土紙でございますとか、そういったものを重点的にPRの媒体といたしまして今まで努めてきたわけでございますが、なおあと一カ月ございますので、先生御指摘のようなラジオ等も使いまして一生懸命PRに努めていき、私どもの誠意のあるところをおくみ取りいただけるようにさらに努力を続けたいと存じます。どうぞよろしくお願いをいたします。
○山田委員 よろしくお願いをいたします。 次に、人事院総裁に御出席をいただいておりますが、私は、昨年の八月二十八日の当内閣委員会におきまして、国家公務員並びに地方公務員が、いわゆる白血病の現在極めて有効な、そしてほと んど唯一と言っても言い過ぎではない治療法として確立をされております骨髄移植、この骨髄の提供者、ドナーに対して、ボランティアの精神で登録をなさろう、提供なさろうというときに、それは人事院規則を改正をして特別休暇を認めてさしあげるべきではないのか。あるいはまた、これは国、地方公務員いずれもそういう方法があるわけでありますけれども、人事院がそういう方向をしっかりと固め実現をしていただければ、三百万人を超える地方公務員の方々が今度はドナーとなる場合に例えば職務専念義務免除という形で、特別休暇扱いという形でドナーとして登録ができる、骨髄の提供ができる。そういう環境づくりという面からいったら、これは事人命を尊重する、人命を救うという非常にとうとい分野でありますので、ぜひそのようにお願いをしたいということを申し上げました。その後、参議院でも取り上げられ、本年の衆議院の予算委員会総括質疑で我が党の市川書記長も取り上げ、人事院総裁からも極めて積極的な御答弁を私もお伺いをしたところであります。 それで、聞くところによりますと、人事院におかれましては、本年八月に予定されております人事院勧告、この中の報告事項として国家公務員がこのドナーとなろうとする場合に人事院規則を改正して特別休暇扱いを認める、そのように決めるという御方針であるやに伺っておりますけれども、この点につきましての人事院総裁の御所見を、御決意をお尋ねしたいと存じます。
○弥富政府委員 お答えを申し上げます。 委員ただいま言われましたとおり、先般衆議院の予算委員会におきまして公明党の市川書記長から同趣旨の御質問がございました。私といたしましては、事人命に関するものでございますのでできる限り速やかに対処いたしたいと御答弁を申し上げまして、典型的な官僚答弁であるという御指摘もございましたけれども、私の真意といたしますところは、公務員の休暇というものは民間の普及状況をにらみながら考えていくのが原則ではございます。しかし、この問題に関しましては関係団体やあるいは厚生省、官民を問わず、ドナーとなりやすい環境の整備の一環として特別休暇について御要請がございました。 また、ただいまお話のありましたように、地方公務員につきましても、これは国家公務員に準ずる勤務条件と申しますか、それに倣うように規定がされておるわけでございまして、本件につきましても自治大臣の方から先般人事院に対して御要望もございましたこと、あるいはただいま申されましたように骨髄移植療法というのが白血病あるいは重症再生不良性貧血と申しますか難病の治療に非常に有効である、しかも何と申しましてもこれは人命に関するものであること、さらにただいまの社会情勢としても特別の配慮を望む強い要請があるということなどなどを考慮いたしますと、これはよい方向で結論が得られるように考えていくべきではなかろうかと現在鋭意検討を行っております。 今御指摘ございましたように、人事院といたしましては毎年八月に国会及び内閣に対して勧告及び報告を提出させていただいておるわけでございますが、本問題につきましては、私の考えでございますが、八月の勧告まではとても待てないのではないか、もう少し早急に結論を詰めていかなければならないのではないかというふうに考えておる次第でございます。
○山田委員 総裁は、私個人の考えではありますがと前置きをされての御答弁でありましたが、今の御答弁を極めて重く、また大変ありがたく私自身も受けとめますし、今の総裁の御答弁をマスコミ等を通じて知る機会がありましたならば白血病等の病気で苦しんでおられるすべてのそういう患者さんがどんなに喜ばれるか。ぜひひとつ総裁、これは八月中旬に予定されておる例年の人事院勧告、報告を待たずに新年度からでも実施をお願いをしたい、こういうことは強く御要望を申し上げたいわけであります。重ねて恐縮でございますが、一言お願いを申し上げたいと思います。
○弥富政府委員 ただいまの段階におきまして新年度とかあるいは何月とかと的確な期限を申し上げる段階ではございませんが、今私が申し上げましたようにいろいろな社会的な要請がございます。これに対して人命尊重の意味から対処してまいるには、やはりこれは八月では遅いのではないかという私の考えでございます。まだ人事院としてその的確な時期というものを表明をする段階でございませんが、私の考えとしてはそういうふうに考えておる次第でございます。
○山田委員 これは官房長官、先般、衆議院予算委員会の二巡目か三巡目の総括質疑での総理の御答弁でありますが、たしかあれは宮地正介代議士のエイズ問題の取り組みについての質問に答えられまして、このエイズ問題ということの重要性にかんがみてなし得ることはすべて全力でなしたい、こういう御答弁を私は記憶をいたしているわけであります。また一方、例えば先般政府がさらに延長を決められたがん撲滅十カ年戦略ですが、がんという本当に恐ろしい病気から人間の命を守ろう、そういう極めて大切な視点からの御発想が対がん十カ年戦略のまた延長という政府の御決定にあらわれているのだろうと私は思っております。 いわゆる白血病等血液の病気というのは非常に大変なわけでありまして、骨髄が適合すればその患者さんの命が助かるわけであります。厚生省は、十万人のドナー登録を目標とされているわけでありますけれども、現時点では一万六千人ぐらいの登録にとどまっておる。しかし、実際に患者さんは五千人から六千人毎年存在しておる、その中でまた毎年五百人から六百人の方々が適合する骨髄を見つけることができずに亡くなっていくということを考えますと、ただいま人事院総裁が、私の考えはと繰り返しお断りなさりながらも八月では遅いのではないかと御答弁くださったことは、私はやはり、例えばそれが新年度から、期限は特段に申し上げるのはいかがかとは思いますが、例えばこの何カ月かの間にも適合する骨髄が得られなくて亡くなっていく方が多くいらっしゃるということにかんがみて、そのことも御配慮いただいて、エイズ対策にあるいは対がん戦略に政府が傾けておられる、同じぐらいの、同等以上の情熱をあるいは力というものをぜひ注いでいただきたいものだというふうに特段に官房長官にお願いをしたいのでありますが、御所見をお伺いをしたいと思います。
○河野国務大臣 委員御指摘のとおり、エイズ問題に対する宮澤総理の御答弁は極めて意欲的な御答弁でございました。がん対策につきましても、この問題の重要性を考えまして、さらにこれを延長していこうということにいたしております。 これらはいずれも、宮澤内閣が、人命といいますか命を大切にしようという気持ちのあらわれ、当然のこととはいえ、そうした問題に意欲的に取り組んでいるというふうにぜひお受け取りをいただきたいと思います。 今、弥富人事院総裁の御答弁は、私も横で拝聴して、大変重い意味を持つ御答弁というふうに拝聴をいたしました。ぜひ人事院におかれましてそうしたことを総裁のイニシアチブで進めていっていただきたいということを期待いたします。
○山田委員 ありがとうございました。 次に、PKO全般につきまして、官房長官に御出席をいただいて細かにちょっとやりとりをさせていただこうかなと思っていたのであります。 最初に、先般ガリ事務総長、日本にいらっしゃいまして、総理と種々重要な御会談をなさった。その中で、カンボジアにおいて我が国のPKO部隊、要員が非常に頑張っておられて、人的な面での国際貢献もまた初めて本格的になすことができているわけでありまして、大変私も期待をしておる一人なわけでありますが、それはそれとして、アジア地域のPKOへの日本の貢献だけではなくて、他地域、そのときガリさんは中南米とかあるいはアフリカとか具体的にそういう地域名を示されて、モザンビーク、これは参加五原則というものを満たしておるわけだから、日本としてもカンボジアだけではなくてモザンビークヘのPKOにも積極的に参加をしてもらいたい、こういう御要請があったということでございます。 まず、モザンビークの、参加五原則の中の第一番目の停戦の合意、それから長い間内戦が続いておる国だと理解しておりますけれども、受け入れの同意について、これは先に外務省から簡単で結構でありますので教えていただけますか、どういう事情になっておりますのか。
○澁谷政府委員 停戦合意につきましては、昨年の十月、イタリアの仲介によりましてローマで停戦合意が成立いたしております。それから、PKOの受け入れ同意につきましては、政府それから反政府側ともに、日本が参加するというのであればこれを歓迎するということを申しております。
○山田委員 モザンビークヘの我が国からのPKOの派遣について公明党内で今議論をした結果結論を得てということでは全くありません、これは私の個人的な考え方であります。仮に参加五原則というものを満たしておれば、我が国憲法の平和原則の枠組みあるいはPKO法の枠組みの中であれば、これは派遣することは可能なわけではありますけれども、私個人の考え方としては、余りあっちにもこっちにも、要するにそういう枠組みが、参加、派遣できる枠組みができたのだからということで、国連からの要請があるたびごとにそれを何でもかんでも引き受けてPKOに派遣をする、参加をさせるというのはいかがなものかな、実は私はそういう考え方を持っているわけであります。 昨日、中曽根康弘元総理が講演をなされました中で、むしろモザンビークなどへも、五十人規模ぐらいの小規模ではあるが出した方がいいのではないか、そういう御主張といいますか御意見というものがあることもよく承知はしておるわけでありますが、出して出せないということでは全くないわけでありますけれども、やはりそこのところは、今カンボジアのPKOも、ある意味では五月の総選挙を目前にして極めて正念場を迎えておる。午前中いろいろまた柳井さんからも御答弁伺っておりましたけれども、いわゆるポト派を含めてパリ和平協定の枠組みを脱退するとか、あるいはいわゆる戦闘行為というものが全面的なあるいは大規模な、長期にわたって継続をしておるというような事情もないわけではありますけれども、しかしこれから五月の総選挙へ向けて極めて大きな山場といいますか正念場にかかってくる。本当に、UNTACの戦後のカンボジアの復興、あるいは基本的に組み上げられました和平合意のもとでの平和の維持、散発的な、局地的な銃撃戦とかはあるにしても、それがその程度で少なくとも抑えていけるような、そしてそういうことが少しでもなくなっていくような、そして五月の総選挙を迎えてこれを本当に事故なくあるいは一人の犠牲者も出ないようなそういう形の中でぜひ成功させたいというふうに思うわけであります。 そういうときに、同時並行的に国連から、モザンビークにもあるいはどこにも日本としては出してもらいたい、こういう正式な要請があったとしても、そこに参加するかしないかはまさに我が国政府の独自の判断で、憲法と法の枠組みのもとで判断するわけでありますので、私はむしろ慎重に対応なさった方がよろしいのではないか。カンボジアにおける一定の日本の貢献の成果というものをある程度しっかり見きわめて、積み上げて、そして初めて、じゃモザンビークどうするかという本格的な検討に入った方がいいのではないかなという気がしてならないわけでありますが、官房長官のお考えはどのようなお考えでありましょうか。
○河野国務大臣 現在、我が国政府のこの問題に対する対応は、慎重に検討しているという段階でございます。 委員御指摘のように、五原則というのは、これはもう前提でございまして、五原則が満たされればすべて満たすということでもないと思います。これが満たされなければこれはもう今の段階では全く検討の段階にならないわけでございますが、五原則が満たされたということを前提にまさに委員御指摘のとおり政治的に判断をするということだと心得ておりまして、現在慎重に検討を重ねているところでございます。
○山田委員 官房長官、私の質問もちょっと抽象的でありましたので申しわけなかったのですが、もうちょっと踏み込んだ議論なんです。例えば、政府の御選択としては、カンボジアPKO、例えば五月下旬に総選挙が終わった後とか、あるいは九月、UNTAC全体としては今の予定では九月に任務から離れる、任務を終了させる。しかし、ポル・ポト派の動向もありますので、これは期間の延長等も当然考えられると思うわけであります。その場合の我が国の参加継続のあり方等もまた検討しなければならぬわけでありますけれども、慎重に検討中ということは、カンボジアPKOが一段落をしてからでなければ出しにくいのではないか、政治的にまたいろいろ判断して出せないのではないか、こういう思いがにじんでおられるのか、そういうふうに理解をさせていただいてよろしいんでしょうか。
○河野国務大臣 まさに慎重に検討しておるという意味は、今委員の御指摘のような角度もございます。と同時に、モザンビークの問題は、日本から来てほしいという要請があるかどうかについては、来てほしいという気持ちが現地にもある、あるいは国連にもできることなら行ってほしいがなという気持ちがあるということは非公式な意見の交換の中で我々は感じております。 問題は、来てほしい、行ってほしいという、つまりそういう要請が、希望があるということと、行くに当たっては、それでは現地は一体どういうことになっておるかということを調べることもまた重要でございます。したがって、この問題を調査するというのは二つの種類、二つの段階といいますか、来てほしいと思っているか、先方がそう願っておられるかどうかということを確認するという調査もございますし、行けるか行けないか、現地がどういう状況になっておるかということを調べるという調査も実はあるわけでございまして、私どもといたしましては、委員御指摘のように、カンボジアにあれだけ多数の我が国PKOの人たちを出しておりまして、毎日毎日我々は非常に緊張をしてこの成果の上がることを期待しつつ見守っているという状況が一方にあり、またモザンビークという、言ってみればなかなか現地の状況も正確につかみ得ないそういう場所に我々PKOの仕事をする仲間を出す以上は、それ相応の周到な調査、準備というものもまた必要なのではないか。そうした調査に、十分な準備もあってしかるべきではないかということも含めて慎重に検討をいたしておりますということを申し上げているわけでございます。
○山田委員 わかりました。派遣する、しない、あるいはそれを決定する時期がいつだ、どうだということは、こっちへ置いておきます。 官房長官、いずれにしても柿澤外務政務次官がモザンビークを先般訪問されまして、次官は次官のお立場で、あるいは御責任でいろいろ見てこられ、お話をしてこられて御帰国なされているんだと思いますが、モザンビークの行ける行けない、行けるとすればどういう形になるのか、あるいはどういう時期になるのか等々、政府として正式な調査団を派遣をなさる、そういう御意向というのはございますでしょうか。
○河野国務大臣 一つの考え方だと思っております。
○山田委員 ありがとうございました。 きょうは大蔵省とか警察庁の方々にもお見えいただいていると思うのですが、ちょっと時間がきつくなってきておりますので、ポイントだけちょっと質問をさせていただきたいというふうに思っております。 消費者金融の顧客リストが先般大手の消費者金融の会社から二万人分が流出をした。例えば家族にないしょで気軽にいわゆる消費者金融を利用しておる方が、主婦だとか、あるいはそれはまた御主人でもいいのですけれども、そういう個人のプライバシー、守ってあげなければならない、守らなければならない、そういうプライバシーの問題も含めて、いわゆる消費者金融から顧客リストが二万人とか何万人分流出をする、こういう事件が広く報道されまして、一体その情報管理はどうなっているのか。それが家族に、流出されたと思われるリストをもとに結局ダイレクトメールを発送するわけですから、全く本人も知らないような消費者金融からダイレクトメールで借りませんかという形で複数どっとある意味では配送されてくる。これは何なんだ、自分の知らないところでいわゆるサラ金から金を借りていたのかとか、家庭争議あるいは離婚騒ぎにまで発展する、そんなような問題等も実は起きております。 消費者金融についてのこれらの顧客リストの流出などということはあってはならないことでありまして、これは警察庁と大蔵省にそれぞれ一問ずつお伺いしたいのですが、一般的な顧客情報漏えい事件につきまして、警察庁とされてどのように捜査、対応をされておられるのか。例えば窃盗、業務上横領、その教唆、窃取情報についての臓物故買というようないろいろなことが考えられるんだろうと思いますが、例えば生命保険会社の顧客リストとか、それから住民票のリストが全部、住民票そのものが流出をしてしまったとか、いろいろな事件が相次いでいるわけですが、そういうものと比較をすると、この消費者金融の顧客リストの流出というのはまた別の意味で非常に大きな、個人のプライバシーにかかわる部分もまた別の意味で非常に大きなものがあるものですから、そういう点を勘案して、この種の消費者金融のリストの漏えい事件、こういうものについてはどういう対処をなさっておられるのか、これをちょっと御説明いただけますでしょうか。
○林説明員 いわゆる顧客情報の流出に係る刑事問題についてのお尋ねでありますが、一口に顧客情報の流出と申しましても、事実関係いかんによっては刑罰法令に該当するそういった態様のものもございますし、また、そうでないという場合もあるわけでございます。 なお、仮に刑罰法令に該当するような場合でありましても、具体的な事案の態様あるいは行為者の具体的関与の形態いかんによっては、例えば先生御指摘のように、あるいは窃盗罪、あるいは業務上横領罪、あるいは背任罪、あるいは賦物故買罪というように、それぞれ適用される罪名が異なってこようかと考えられます。 いずれにいたしましても、警察といたしましては、こういった事案の発生がありました場合の個別事案の取り扱いといたしましては、あくまで具体的事実と証拠に基づいて判断をし、適切に対応していくべきものというふうに考えております。
○山田委員 大蔵省にも御答弁いただきたいわけでありますが、この消費者金融というのは経済社会において極めて重要な役割を果たしているわけであります。また、そういう消費者金融に対する国民の信頼があって、そこを非常に便利にあるいは気軽に利用して、ある意味では生活といいますか、私経済あるいは社会経済というものが円滑に回っていく非常に大きな存在だと思うのです。それがこういう形で顧客リストが漏えいする、あるいは流出をするというようなことはあってはならないことでありまして、指導監督の立場にあります大蔵省としてはどういうふうにこれを見ておられるのか。あるいは再発防止といいますか、この事件の処理といいますか、この辺につきましての大蔵省の対応について御答弁をお願いしたいと思います。
○浜田説明員 御指摘のいわゆる顧客情報漏えい事件でございますけれども、私ども所掌しております貸金業者につきましては、その業務遂行上得ました信用情報につきまして、プライバシー保護の観点から適正かつ慎重な取り扱いが行われるべきものでございまして、これは御指摘のとおりでございます。 このため、法制上、貸金業規制法におきまして、信用情報を資金需要者の、いわゆる借り手の返済能力の調査以外の目的のために使用してはならない旨が同法第三十条第二項に規定されておりまして、またこれを受けまして、全国貸金業協会連合会、業界の自主規制団体が定めます協会員の自主規制基準におきましても信用情報の目的外使用等の顧客のプライバシーの侵害となるような行為を行わないように、この旨規定されておるところでございます。 私どもといたしましては、この信用情報にかかわりますプライバシーの保護につきまして、今後とも貸金業規制法その他の関係法令に照らしまして適正、厳正な指導を行ってまいりたいと考えておるところでございます。
○山田委員 終わります。
○牧野委員長 三浦久君。
○三浦委員 私は、国家公務員である常勤労働者に対する給与表の適用問題と定員化についてお尋ねをいたしたいと思います。 まず、総務庁にお伺いをいたしますが、現在常勤労務者は何名おられますか。
○杉浦(力)政府委員 お答え申し上げます。 平成四年七月一日現在の一般職非現業におきます常勤労務者等の数は五百六十五名でございます。
○三浦委員 常勤労務者というのは、いわゆる定員内の正式な職員とどういう違いがあるのですか。
○杉浦(力)政府委員 お答え申し上げます。 まず、身分的に申し上げますと、常勤労務者等は、勤務期間が二月以内ということで契約いたしておるわけでございます。したがいまして、私どもと違いますところは、勤務年限がまず固定されておるという点が大きな違いかと思っております。
○三浦委員 しかし、実際には、任期が過ぎても継続雇用を繰り返して、そして十年、二十年というふうに仕事をしているというのが実態ですね。常勤労務者のうち行政職(二)表適用の職員は何名くらいおりますか。
○杉浦(力)政府委員 お答え申し上げます。 先生の御指摘の行政職俸給表(二)の適用をされておられる方は、昨年の七月一日現在で五百二十名でございます。
○三浦委員 そうすると、ほとんどが行政職(二)表の適用を受けている定員外の職員ということですよね。 建設省にお尋ねしますが、福井豊子さんという建設省中部建設局豊橋工事事務所総務課に所属する人も、昨年の十二月十五日まではこの常勤労務者の一人だったのではありませんか。
○福田説明員 そのとおりでございます。
○三浦委員 福井さんはことし五月で六十歳になる方でございます。昨年の十二月十六日に建設省中部建設局に行政職(一)表四級十六号に格付されて採用されました。行(一)の定年年齢にわずか半年という時期に行(一)に採用されたということは非常に珍しいケースだというふうに私ども考えておりますが、福井さんを行(一)に採用した理由というのはどういうことでしょうか。
○福田説明員 この職員は、かつて建設省で昭和三十年代から四十三年まで行(一)の職員として勤務しておりまして、四十三年に一身上の理由で一遍退職をいたしました。その後、また個人的な事情が出てまいりまして、昭和四十六年に再び採用してほしいというような希望が出てまいりました。建設省は、定数状況が厳しい折から定員内の職員として採用することが難しいということで、本人の個人的事情も十分しんしゃくした上で定員外の労務者としてそのとき採用をしたわけであります。 その後、御本人が定員内の行(一)職員になりたいという希望を持つに至ったということは当局として把握しておったわけでございますけれども、相変わらず定員状況が厳しいし、また採用に至った経緯等、そういうものを総合的に勘案した結果、昨年まで行(一)職員としての採用はできなかったわけであります。 それで、先生御指摘のとおりに当該職員は五十九歳になったわけでございまして、もしも仮に行(一)職員になった場合には、六十歳定年制が適用されて平成六年の三月三十一日には退職するということがございましたので、昨年十二月、行(一)職員になりたいかどうかという本人の意向を十分確かめた上で定員内の行(一)職員として採用をした、こういう経緯でございます。
○三浦委員 行(一)の四級十六号俸に格付をされていますけれども、それはどういう根拠がありますか。
○福田説明員 十二月に採用するに当たりまして、現行給与制度に照らしまして、この職員の過去の職歴、それから他の職員とのバランス、そういうものを総合的に勘案いたしまして、人事院と協議の上、行政職(一)四級十六号に格付をいたしたというものでございます。
○三浦委員 この問題は福井さんを行(一)に採用したからといってそれで全面的に解決をしたという問題ではないと思うのですね。何で今まで行(一)の給料表を適用しなかったのかということは依然として疑問になるわけであります。 それで、福井さんは常勤労務者として、あなたが今お話しになりましたように、昭和四十六年の十月、中部地建の愛知国道工事事務所豊橋出張所に採用されているわけであります。現在、常勤労務者の新規採用は行われていませんから、だんだん減って、先ほども御答弁がありましたように、昨年の七月の調査では五百六十五名になっているわけです。しかし、この常勤労務者というのは定員外ではあるけれども、国家公務員ですよね。 それで人事院にお尋ねしますが、この常勤労務者の給与に関する適用法律というのはどういうふうになっているのでしょうか。
○丹羽政府委員 お答えいたします。 常勤労務者には一般職の職員の給与等に関する法律に定めます俸給表が適用されますし、諸手当につきましても一般の常勤職員と同様の取り扱いを受けることとなっております。
○三浦委員 そうすると、一般職給与法の第六条が適用になり、そして六条に基づいて人事院規則、いわゆる俸給表の適用についての人事院規則、これに基づいて行われなければならないわけですね。そうですが。それでいいのですね。
○丹羽政府委員 そのようでございます。
○三浦委員 人事院規則の九−二では、俸給表の適用範囲を具体的に、どういう業務に従事する者はどの俸給表を適用するというふうに規定しております。今から私が述べる事務について、どの俸給表が適用されるのかお答えをいただきたいと思います。 共済組合事務です。これは共済組合の長期掛金や短期掛金の事務とか貸付事務などです。それから厚生事務、これは非常勤職員の賃金支払いに関する事務であります。宿舎管理事務、宿舎の入退去、補修・修繕にかかわる事務であります。さらに一般事務、つまり職員の出勤簿など勤務時間関係事務、旅費の請求事務、物品支払い請求事務などです。これらの業務は、給与法、人事院規則などから見てどの俸給表が適用されることになりますか。
○丹羽政府委員 一般的に申しまして、行政職俸給表(一)が適用になるものと思います。
○三浦委員 建設省にお伺いいたしますけれども、福井さんは昭和四十六年十月の採用の時期から昨年の十二月までの約二十一年間、行(二)が適用になっております。その間、一九七三年五月から七八年十月までの五年五カ月の間は愛知国道工事事務所での電話交換の業務についておりましたが、それ以外はすべて行政職(一)表の適用を受けるべき共済事務、物品管理事務、厚生事務、一般事務等の業務に従事していたのではありませんか、どうですか。
○福田説明員 正確に何年から何年までというのはちょっと資料がございませんが、当初は、おっしゃるとおりに行(二)的な職務についておりまして、途中から共済、厚生等々の行(一)的な業務に携わってまいりました。
○三浦委員 二十数年間の間、五年五カ月なんですよね、電話交換手をやったというのは。あとは行(一)の表に規定されているというよりも、ほかの俸給表の適用のない者は全部その職務は行(一)が適用になるようになっていますからね。ですから、私がさっき言った共済組合事務、厚生事務、それから宿舎管理事務、一般事務、これに従事していたのじゃありませんか、どうですか、さっき言った五年五カ月の間を除いては。
○福田説明員 事細かにどういう事務ということまでちょっと資料がございませんが、行(一)的な業務に携わっておったわけでございます。
○三浦委員 それで、福井さんは、自分は行(一)の業務に携わっているので行(一)の俸給表を適用してほしい、いわゆる行(一)に採用してほしいということを再三にわたって建設省当局に申し入れをしていたのではありませんか。
○福田説明員 行政措置要求も出されておりましたし、そういうことから当局は本人がそのような希望を持っておることは承知しておりました。
○三浦委員 今行政措置要求が出されたということをおっしゃいましたけれども、これは相当前なのですね。もう十四年前に出されているのです。それは福井さんが何度も、私は行(一)の業務をやっているのだから行(一)の俸給表を適用してほしい、そういう申し入れをしたにもかかわらず、地建がこれを拒否した。そのために行政措置要求を提出したわけです。 人事院にお尋ねをいたしますけれども、行(一)の業務をさせておいて行(二)の俸給表を適用するということは、これは法律に違反しているのではありませんか。
○丹羽政府委員 行(一)が適用されるのか行(二)が適用されるのかにつきましては、具体的な仕事の内容等を精査しなければ一概にどちらかということは言えないかと思います。
○三浦委員 これは人事院がそういうふうに御答弁するのはちょっとおかしいのだね、建設省自身が認めているわけだから。行(一)の仕事に従事しておりましたと今建設省が答弁されましたよね。だから、当事者がそう言っているんだからね。人事院が中立性とかなんとか言う必要はないことじゃないですか。当事者が認めているわけです。建設省当局が、行(一)の仕事に携わっていたと。ところが、今私がお話ししましたように、にもかかわらず行(二)の俸給表をずっと適用しておった、こういうことですから、それは違法かどうかは事実関係を確かめなくても今のやりとりを聞いておればおわかりになることではないですか。
○丹羽政府委員 先ほど申しましたのは、主たる業務が何であるかということによりましてどちらにも考えられるということを申し上げましたのでございまして、主たる業務が行(一)の業務であれば行(一)の俸給表の適用ということが正しいものと思います。
○三浦委員 じゃ、建設省、もう一度お尋ねいたします。 福井さんは一九七一年、昭和四十六年ですが、その十月に採用されたときは行(一)の仕事をしておったのじゃありませんか。どうですか。
○福田説明員 この職員は、昭和三十年代の初頭、いわゆる臨時的な職員として勤務を開始して、昭和三十六年から行(一)職員にかわった、こういう経過がございます。
○三浦委員 それは以前の話であって、一度行(一)に採用された後にやめて、そして昭和四十六年に採用されたわけでしょう。そのときは行(二)の職員として採用しているわけですね。しかし、実際の仕事は行(一)の仕事をしておったのではありませんかとお尋ねしておるわけです。
○福田説明員 失礼いたしました。質問を取り違えました。 昭和四十六年に採用されたとき、これは先ほど申し上げましたとおり、定員状況が非常に厳しかったものですから定員外の労務貝として採用したわけでございまして、採用当時からしばらくの間は行(二)の職務についておったというふうに思います。
○三浦委員 私は、きょう福井さんの問題について質問をしますということで通告してあるわけですね。それなのに、福井さんがいつからいつまでの間電話交換の事務についていたか、そういうことも知らないというのでは、それは答弁拒否に等しいですよ。そしてまた、それ以外は、さっき私が言ったように共済組合の事務とか厚生事務、宿舎管理事務、一般事務、これらを行っていたということはあなたたち自身も認めているじゃありませんか。それを何でこの委員会では認められないのですか。これはおかしなことですよ、事実なんだから。 あなたたちは、さっき言ったようにもう定年が間近になってきた、行。適用の職員であれば六十三歳まで働ける、しかし行(一)の場合には六十歳で定年でしょう、だから、定年が間近になったから、では行(一)に採用しようといって慌てて採用したわけでしょう。それも、昨年の十一月に行政措置要求に基づく現地調査というのが行われているでしょう。そして、そのときには本人からも、どういう仕事に従事してきたかということについて人事院の質問に全部答えているわけです。そして、建設省自身も昨年十一月の人事院の現地調査でいろいろ申し述べておるわけです。ですから、今までの間、二十数年の間にわずか五年五カ月間だけ電話交換手で、あとはみんな行(一)の仕事をしていたのじゃありませんか。どうですか。
○福田説明員 まことに申しわけございませんが、今手元に詳しい資料がございませんので、何年ということは申し上げられません。
○三浦委員 しかし、一番肝心なことについて答弁を拒否するというのは、私は極めて不当だと思います。 これは非常に重い法律違反なんですよ。給与法の三条二項では「いかなる給与も、法律又は人事院規則に基かずに職員に対して支払い、又は支給してはならない。」というふうに規定しています。国家公務員法の第十八条では「人事院は、職員に対する給与の支払を監理する。」「職員に対する給与の支払は、人事院規則又は人事院指令に反してこれを行ってはならない。」これは罰則もついていますね。「三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。」 ですから、行(一)の仕事をさせたということはあなた認めておったけれども、行(一)の仕事をさせた期間は行(一)の俸給表を適用しなければ、これは罰則の適用があるのですよ。それほど重大な問題だということを建設省は認識されておりますか。
○福田説明員 何度も申し上げますけれども、採用のときに定数上等の関係があって定員外の職員として採用せざるを得なかったわけでございますが、この職員がかつて建設省に奉職しておった時代に行(一)的な仕事をしておったということから、やむを得ずそういう措置として行(一)の仕事をさせておったということでございます。
○三浦委員 ですから、行(一)の仕事をさせておけば、国家公務員なんですから、一般職給与法は適用になるわけですから、人事院規則の九−二が適用になる。そうすれば俸給表は行(一)を適用しなければならないじゃないですか。それを、定年間際になって行(一)に採用する。そして、どちらを選択するのだということを建設省は福井豊子さんに迫っているわけですね。 もう時間がありませんので最後にお尋ねをしますが、福井豊子さんが行(一)に採用される、そして来年の三月三十一日で退職をする、その場合と、来年の三月三十一日以後、あと三年間、六十三歳まで働いて退職された場合では、経済的な利益はどちらが得ですか。
○福田説明員 このまま労務貝として六十二歳までやった場合と、行(一)にかわって六十歳定年でやめた場合とで、退職金の予測、これはちょっと先の話ですから推測でございますけれども、計算をいたしますと、このまま労務員で過ごした方が退職金が若干多いということでございます。 ただ、この点につきましては、この十二月に発令する前に本人に十分その辺も説明はいたしております。
○三浦委員 ですから結局、ていのいい首切り、追い出し、そういうたぐいのものだというふうに受け取られてもやむを得ない問題だと思うのです。私は、本人に説明をするというのではなくて、法律に違反をし、そして本人の要求がもう十何年も前からあるにもかかわらず、ずっと今日まで行(二)の俸給表を適用してきたということについて、やはり謝罪をするということが必要であるし、また、経済的な損失があればそれを遡及して支払うということが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○福田説明員 採用からその後の状況、経過等から考えまして、謝罪を行うべきものとは考えておりません。本人に対しても、そのようなお話が出た際に、そういうことは受け入れられないと申し上げております。
○三浦委員 採用のいきさつといったって、別に特別ないきさつがあるわけではないでしょう。一たんやめた者をもう一回採用したというだけの話であって、ただそれだけのことじゃありませんか。だから、法律違反をしても謝罪しないというようなことであれば、本人はしかるべき措置をまた要求するということにならざるを得ないのではないですか。 私は総務庁にお尋ねをいたしますけれども、今の建設省のお答えを見ても、非常に厳しい定員の状況があるのだ、だから行(一)に採用しなかった、こういうことを言われていますね。ですからその背景には、法律に違反をしてまで行。の俸給表を適用するというその背景には、やはり総定員法に基づいて定員をどんどん削減をしているということですよ。しかし、定員がないから行(一)の仕事をさせておきながら行(二)を適用していいということにはならないのですね。定員というのは政令で決まっている。総定員法の上限の範囲内で政令で決めているわけです。政令事項でしょう。ところが、どの俸給を適用するかというのは一般職の給与法で決められている法律事項ですよ。どっちが優先するかといえば、法律の方が優先するのが当たり前なんです。そういうことを実際の運用上平然と行って謝罪もしない、その陰では定員が非常に厳しくなってきているという背景があるわけです。 政府は、昭和四十三年以降、定員削減計画を行って、現在も第八次定員削減計画を実施中であります。この間に、国家公務員は三万五千五百人実数で削減されています。この定員削減というのは、国家公務員のいわゆる人事院勧告でも指摘されている長時間労働、それからまた労働強化、こりいうものをもたらしています。そしてまた、定員外職員を生み出してきているわけです。ですから、私は今申し上げました常勤労務者の定員化——さらにもう一つは、同じ資格を持ち同じ仕事をしながらも賃金職員というのがあります。そういう常勤労務者や賃金職員の定員化というものをしていくことが大事だというふうに思っておりますが、総務庁長官の見解をお尋ねいたしたいと思います。
○増島政府委員 常勤労務者の関係につきましていろいろ御議論がありますが、若干その法制的な経緯を申し上げておいた方がよろしいのじゃないかと思いますが、昭和三十六年に定員関係の法制の改正がありまして、それまでは各行政機関に、常時勤務する職員、そしてそれを定員、そのときに二カ月以内の雇用期間という者を除くということになっていたわけでございます。いろいろ定員内問題、繰り入れ問題等あったわけですが、昭和三十六年に法改正がありまして、定員というのを行政機関の所掌事務を遂行するために恒常的に置く必要がある職に充てるべき常勤の職員の員数というふうにしたわけでございます。この法改正の際に、当然附則で、現に二月のいわば雇用期間、いわゆる常勤労務者については当分の間、定員の外に置くことができるという附則の規定があったわけでございます。 そして、この定員外の、恐らく各省庁のいろいろ御判断によったわけでございますけれども、この厚生関係の施設に従事している職員という方については、常勤労務者として扱って、そしてこれは新たに原則として採用しない、新規には任命しないということでずっときている、そういう経緯があるわけでございます。したがいまして、その常勤労務者を定員の中に繰り入れるというのは、そのいきさつからいいましても適当ではない、一般的にそういうふうに考えております。 その常勤労務者の方が定員に欠員等があって、新たに定員内職員に採用するかしないかというような問題は、もちろんそれは個々の任命権者の方々のところのいろいろな御判断のあることだと思いますので、個別具体的な問題につきましては申し上げられませんけれども、一般的に常勤労務者といいますのは、定員法制の中で、そういう定員外という扱いとして認められて、そしてそういう運用をされてきている。そして昭和三十六年に定員外職員の常勤化防止の閣議決定というのがございまして、そして、この常勤労務者については原則として新規に任命しないということと、それから日々雇用職員というものについてのいわば運営の基本について定めているわけでございます。そういう意味で、定員法上、あるいは定員管理上の措置の中で、この定員外職員というのを常勤労務者としても認めて今日に至っているということであると理解しております。
○三浦委員 だから、そういう経過がけしからぬということを私は言っているのですよ。常勤労務者の待遇については従前のとおりにするというそういう経過がけしからぬのであって、常勤のいわゆる定員内の正規の職員と同じ仕事をしている、ただ形式的にニカ月という任期が限られているけれども。しかし、継続して十年も二十年も三十年も勤めているわけですから、これは定員化する必要があるということを言っているわけであります。 時間がもう来たようでありますけれども、国家公務員法の第一条では何と書いてあるかといえば、この法律は国家公務員に適用すべき各般の根本基準を定めるのだ、その根本基準の中には「職員の福祉及び利益を保護するための適切な措置を含む。」というふうに書かれていますね。そしてそういう根本的な基準を確立することによって、「公務の民主的且つ能率的な運営を保障することを目的とする。」こういうふうに書かれているわけです。ですから、良質なサービスをやるというためには、やはり公務員の待遇というものも多様化しないと、正規の職員と同じ仕事をしておるのであれば同じ待遇をするというのが私は法の精神だということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○牧野委員長 和田一仁君。
○和田(一)委員 恩給改善につきましては、朝から基本的な御質問が繰り返されてまいりましたので、重複を避けていきたいと思います。いずれも御答弁があったことばかりでございました。ただ一つだけ、改定について、二・六六%の算定をされたわけですけれども、その根拠は何かとお尋ねすると、これは総合勘案方式でやっております、これだけなんですね。私はこの点についてだけ一点御説明をいただきたいと思います。 この算定の総合勘案方式というものは、どうも見ていると一定のルールがあるような気がするのですが、そういうものはないのか。ただいろいろあっちもこっちもデータをとって総合勘案するというのかどうか。どうも公務員給与法、物価との相関関係が何かあって、そういった比率の中で割り出しているように思うのですが、その辺がどうなのか。あれば、一体その根拠はどういうことなのか。恩給年額改定の経緯というのを見ておりますと、当初は公務員給与追随方式、その次が消費水準及び物価方式、それから下って恩給審議会方式、いろいろの方式があるのですね。給与スライド方式、給与回帰分析方式、そして六十二年以来総合勘案方式と、こういうふうにその都度その都度変わってきて、今総合勘案方式、こういう方式なんですが、これは中身をきちっと御説明できるものならばしていただきたいし、これでずっとこれからは一貫していくつもりなのかどうか、この一点についてお尋ねいたします。
○稲葉政府委員 恩給の改定方式につきましては、委員ただいま御指摘がありましたように、戦後何回か改定方式の変遷を経ているわけでございます。 当初は公務員給与追随方式ということで、行(一)の俸給表をそのままなぞって仮定俸給表をつくっておりました。 それから、昭和四十年以来は消費水準または物価方式ということで、これは公務員の年金制度が恩給から共済に移ったというようなことも踏まえておりますけれども、いわゆる通し号俸を廃止したことによりまして給与に追随することが困難になったことから採用したものでございまして、何か給与以外の指標として適当なものがないかということから消費水準または物価というような方式をとられたわけでございます。 それから、その後昭和四十一年には恩給法が改正になりまして二条ノニというのが追加されまして、これによりますと、「年金タル恩給ノ額ニ付テハ国民ノ生活水準、国家公務員ノ給与、物価其ノ他ノ諸事情ニ著シキ変動が生ジタル場合ニ於テハ変動後ノ諸事情ヲ総合勘案シ速ニ改定ノ措置ヲ講ズルモノトス」ということが追加されたわけでございます。その後、恩給審議会方式というのがとられてきたわけでございますけれども、この恩給審議会方式によりましての恩給のベア率は、物価にプラスして給与と物価の差の六割を追加する、いわば六、四の比率で決められていたということになるかと思います。 しかし、その後昭和四十八年に至りますと、石油ショック等によりまして大幅な物価上昇がございまして、それに伴って厚生年金等も大幅に増加したわけでございまして、そういったものをとらえまして、恩給についても公務員給与の大幅な改善に従っていかなければならないのじゃないか、そのようなことがございまして、公務員給与改定率の一律アップ方式をとってきたわけでございます。 その後さらに、この方式によると一律アップでございますから、いわゆる下に厚く上に薄いというような改善はできないので、公務員の給与表の改定に従って上薄下厚方式をとりたいというようなことで公務員給与改定の回帰分析方式などというのをとられたこともございましたが、ただ、先ほども御説明しましたように、第二次臨時行政調査会あるいは第一次行革審で、確かに恩給というのは一種の年金的な要素も非常に含んでおりますので、他の公的年金が物価スライドでいっている中で、恩給が公務員のスライドでいっているというのは突出しているんじゃないか、この改善が必要なんじゃないかという御議論がございまして、そういった御議論を受けまして慎重に検討したわけでございます。 何度も御説明するようでございますけれども、恩給というものは他の公的年金と違って国家補償的な特徴を有する年金制度であるというようなこと、それから、原則として既裁定者に限っており、また受給者も高齢者ばかりであるというようなことで、これは他の公的年金制度と横並びにすることは必ずしも適当でないということで現在の総合勘案方式がよろしいのじゃないかという結論を得たわけでございます。 これはたまたま昭和四十一年に改正になりました法律の中に「総合勘案」という言葉があるのでございますが、その中で数字として使えますのが、文言としては「国民ノ生活水準、国家公務員ノ給与、物価」とあるのでございますけれども、国民の生活水準というのは毎年毎年のフローとしてとらえていくというのがなかなか難しい数字でございますので、その中で結局、国家公務員の給与と消費者物価が毎年のフローとしてとらえられる指標じゃないかということで、それを総合勘案していくのが適切じゃなかろうか。そしてまた、全面的に物価というようなことになりますと、これは国家補償的な特質を持っている年金ということから、物価も適当ではない。それじゃ公務員給与が適切かというと、やはりそうはいっても、ほかの年金と似たような性質を持っているので適当でない。 そういうようなことで、その辺を総合勘案するのがいいのじゃないかということで現在の方式になったわけでございますが、その中身につきましては、その年々の状況によりまして総合的に判断しているということでございまして、そのルールがあるかというと、そういうルールはないのでございますけれども、ただ、できるだけ、余り大きな変動があっては受給者の皆様方に不安を与えるということで、経済情勢に大きな変動がない最近の間におきましては、勘案の、いわゆる率のようなものは同一のようなもので推移しているのでございますけれども、じゃそれがルールかというと、必ずしもそうでないということで御答弁とさせていただきたいと思います。
○和田(一)委員 平和祈念事業についてもお尋ねしたいのですが、ほとんどお答えいただいております。ただ、請求期限が、抑留者への贈呈事業がことしの三月三十一日限であるというこれが徹底しているかどうか。徹底していればいいのですけれども、どうやって徹底させたつもりか。それから、対象者全体のうちどれくらいで贈呈が完了するのか、見通しですね。もし請求し損なった人がいた場合の救済措置はあるのか。この三つについて簡単にお願いします。
○高岡政府委員 この五年というのは、私ども、当初からそうでございましたので、制度発足当初以来そういう形でPRをやらせてきていただいております。特に、昨年度、今年度におきましては、重点的にこの五年というところに的を絞りまして予算上も特別の手当てをいたしましてやってきております。特に地域社会に密着した媒体を使った方がよかろうということで、そのようなメディアを使いまして周知徹底を図ってきておるところでございます。 それから、数でございますけれども、予定者の約六二%に相当する方々から請求をいただいております。これも出方からいいますと、第一年度のときには約四分の三に当たる方から御請求をいただいておりまして、その後、年を追うごとに三万人から一万人ずつ漸減しながら今日に至っております。最近の状況でございますと、月に大体一千件程度の割合で請求が出てきております。 なお、この後一カ月ばかりで終了いたすものでございますから、私ども十分にPRに力を入れてまいりたいと思っております。 それから、最後の運用の問題でございます。この五年間というのは来月いっぱいで打ち切らせていただきたいというふうに思っておりますけれども、ただ、自分にそういう権利が発生したということを御存じないという特殊なケースの方もいらっしゃいますので、そういった方々につきましては、極めて厳密な法律関係を念頭に置きながら、現在いろいろと出ております判例、そういったものもしんしゃくをいたしながら、私どもといたしましては、公正に判断をし、個別のケースについて判断をしてまいりた…、かように存じております。
○和田(一)委員 ありがとうございました。 ちょっと角度は違うのですけれども、きょうは官房長官もおいでいただいておりますし、外務省あるいは国際平和協力本部からもおいでをいただいておりますので、ぜひお聞きしたいのですが、同じような話としては、手当の問題なんですけれども、カンボジアにPKO要員として派遣しております要員の手当について、私は、昨年、この平和協力手当というものをきちんとしなさい、手厚くやってほしいと御要請をいたしましたところが、宮下防衛庁長官からできるだけ厚くしたいという御答弁をいただきました。そして手当がつくようになりました。 ことし正月、私も現地へ行ってタケオで寝食を一緒にしてまいりました。いろいろ不平不満はないかというようなことで根掘り葉掘り聞いたのですが、そういう具体的な不平不満ではございませんでしたけれども、実態をいろいろ聞いてみると、私が予想していたような手当にはなっていなかった。それに対して不満があったというわけではないのですが、どうも私らが考えていた手当の出し方と違うのではないかなと思ったので、御指摘をしてお考えをいただきたい、こういう思いなんです。 というのは、行った現地では大変暑いところで、毎日御苦労していただいておりましたけれども、休日は出ない。それから、あの炎暑の中でぐあいが悪くなって、ぐあいが悪くなったからといって休む、休むと出ない。さらに、けがした人はいないようでしたけれども、危険な作業をやっておりますので、けがということもあるだろうと聞いたら、あったら休ませますと、そのときにもやはり手当は出ない。こういう手当の出し方であることがわかりました。 私は、これは派遣を命令されて日本をたったときから帰ってくるまでの間つくものだと思っておったのですが、実態はそうでない。これは日本で平常勤務をしていて自分が健康管理を怠って風邪を引いて休んだというのとはちょっと違うと思うのですね。あの過酷な気象条件の中で、炎天下働いて体調を崩して休むということは、これは勤務上、十分出てくる、可能性としては非常に高いものだと思うのですが、そういった場合でも出ないのだということは相当士気に影響しているのではないか、私はこう思ったのですが、こういう手当の出し方、これでいいのかどうか、ひとつお尋ねをしたいと思っております。
○柳井政府委員 ただいま御指摘の手当の点につきましては、昨年来和田先生からもいろいろ御意見をちょうだいいたしまして、また御指導を得て、いろいろと考えまして現在のような手当の形を決定したわけでございます。 その際、御指摘のような業務の困難性、気候条件その他の困難性を総合的に判断して、御承知のとおり、最高額一日当たり二万円といたしまして五段階の手当の支給を行うこととしたわけでございます。これはもうよく御案内のとおり、国際平和協力法の第十六条におきましては、「国際平和協力業務に従事する者には、国際平和協力業務が行われる派遣先国の勤務環境及び国際平和協力業務の特質にかんがみ、国際平和協力手当を支給することができる。」と定めておるわけでございまして、この規定に基づきまして手当を決定したわけでございますが、このように法律で定められておりますように、この国際平和協力業務に着目して支給すべき手当であるということから、この実働部分と申しますか、業務を実際に行っているときに手当を出すという制度になっているわけでございます。 これが多いのか少ないのかという判断はなかなか難しいところでございまして、具体的な金額の決定につきましても、随分いろいろな要素を勘案いたしまして判断したものでございます。私どもとしては、総合的に見て妥当な額を決定した、また支給の方法も妥当であろうというふうに考えておる次第でございます。
○和田(一)委員 御答弁を聞いていれば、いろいろ配慮した上で妥当であるというふうにお考えのようですけれども、現地で聞いておりますと、やはり行った隊員はそれぞれ計算をしております、めいめいが。あれ、ちょっと自分の計算が間違っていたのか、説明を聞き損なったのか、あるいは説明の方がいいかげんだったのかよくわかりませんが、期待していたものほどになっていないという実感を行っている隊員はやはり持っているのだなということだけはわかりました。今ここで答弁しているように、初めからきちっとしたもので隊員一人一人が納得して行ったのではなかったのだな、こういう感じを私は若干持ったものですからお聞きをしておるわけでありまして、実際に手取りになるとなあ、こういう言葉が出るのですね。 アメリカの湾岸戦争に行った将兵は、あれは免税であるというふうに聞いております。オリンピックの賞金も今免税にしろというくらいのときですから、私は、そういう手当は手当として基準に合ってバランスがとれているのだったら、やはり少なくもそういう免税措置みたいな配慮をどこか別のところで考えてもいいのではないかと思うのですが、その点についてはいかがですか。
○柳井政府委員 現地で苦労されている方々のいろいろな思いがあることにつきまして、私どももいろいろな筋から聞いております。ただ、この問題はいろいろ大変難しい点がございまして、今御指摘の課税の問題でございますけれども、国によっては非課税にしているところもあるようでございますし、また国によっては課税をしているというところもあるようでございます。このような手当の制度、いろいろ国情もございまして、一般的にその単純な比較が難しいわけでございますけれども、私どもの政府としての考えといたしましては、これは特殊な勤務に対する給与の一部として支払われるというものでございますので、一般職の給与法等の特殊勤務手当と同様に課税されるということになっているわけでございます。確かに、その分所得が上昇いたしますので税負担も上がるということはございますが、税負担の公平というような観点から申しまして、この点はやむを得ないのではないかというふうに考えている次第でございます。
○和田(一)委員 もう時間がないので、官房長官にお聞きしたいのですが、最近新聞を拝見いたしておりまして非常に気になることがございます。 モザンビークに対するPKO、国連平和維持活動への自衛隊あるいはその他の日本の参加についていろいろ報道がございます。これについて結論はお出しになったのでしょうか、まだなんでしょうか。先ほどの同僚議員の質問の中では、慎重検討中である、五原則が十分であることは認めているが、五原則が十分であればすべていいというわけではないんだ、政策判断、政治判断が必要なんだ、こういうお話でしたが、これは結論はついているのですか、ついてないのですか。慎重検討中というままで時間切れを待とうというのですか。それとも、はっきり出す出さないという結論をお出しになるとすればいつなんでしょうか。
○河野国務大臣 先ほども御答弁申し上げましたが、モザンビークヘのPKOの我が国からの派遣につきましては、和田委員おっしゃいましたように、いわゆる我が国がまず求めている五原則という前提は満たしているというふうに我々も考えております。しかしながら、この問題はただ五原則を満たしていれば自動的に出すということでもない。つまり、PKOについてはさまざまな形の派遣があるというふうに思っておりまして、我が国が今どういう形でこれに対応するかについては慎重に検討をしているところでございます。この答えを出すのはそう遠くないうちに出したいと考えております。
○和田(一)委員 要請にこたえるならば、これは時間的にタイムリミットに来ているのではないかという感じが私はするのですね。とにかく三月から展開しようという予定のようですし、規模も大体決まっている。そして日本への要請の内容も、これぐらいのことでどうでしょうかという話が来ている。検討すべきものはすべてもうわかっていて、いつまでも慎重検討というのでなくて、結論を出さなければいけない時期だろうと思うのですね。きょうは柿澤政務次官、副大臣もお座りいただいておりますが、先般わざわざ現地まで行って、外務省の人と一緒に現地を視察して、そしてあなたに報告があった。そういう報告を踏まえた上で今政府は決断をしなければいけないのですけれども、ガリ事務総長と宮澤さんとの間で、このモザンビークその他について日本に出してほしいという要請があったと聞いておりますが、そのとおりですね。
○河野国務大臣 ブトロス・ガリ事務総長と総理との会談のときには、事務総長から、国連が抱えている問題は大変たくさんある、できるだけ多くの国からできるだけの協力がほしい、日本についてもぜひひとつ国連に協力をしてくれというお話がございました。しかしながら、その中で具体的などこの国にどれだけのものを期待しているというお話があったわけではございません。ブトロス・ガリ事務総長からは、例えばエルサルバドル、ニカラグア、こういった国の名前も出ましたし、ソマリア、モザンビークの名前も出たことは事実でございます。その中でモザンビークなどは日本の条件に合っているのではありませんかという意味のお話はございましたが、具体的にここにどういうものをどれだけ出してほしいというようなお話があったわけではございません。
○和田(一)委員 それだけはっきり国名を挙げて、こういうところへのPKO活動に日本として参加してほしい、こういう国連のトップの要請を日本のトップが受けたんですね。私は、これはただ打診に来た、打診の話ではない、当然正式な要請である、こう受けとめるべきですね。これに対して総理は具体的な明言を避けたというふうに聞いておるのですけれども、正式にお答えするのはいつなのですか。そしてそれをやるとお決めになれば当然国会にも報告がある、これはなければいけない。やらない場合は国会への報告はないのですか、あるのですか。 私はこの辺非常に大事だと思う。国際貢献としてこれだけ日本が大きな立場に立たされて、正式に日本までわざわざ訪ねてきて、今言われたような国名を挙げて、そのうちにモザンビークも入っていた。そのモザンビークには外務当局が行って、あらかじめ内意も聞いてくる、実態も見てくる、そういうことを踏まえた上での正式要請に対して、いつどういうお答えをするつもりかをお答えいただきたい。
○河野国務大臣 モザンビークへ柿澤政務次官にも行っていただいて、現地を見ていただいた。政府側からも反政府側からもその首脳に柿澤政務次官がお会いをいただいて、両側からの気持ちも確認をして戻ってこられた。ここの時点で日本に協力をお願いしたい、協力を求めているということはわかったわけでございます。 先ほども申し上げましたが、協力を期待されているということがわかったということと、直ちに出せるということとは、また少し私どもとしては違っておりまして、出すためには出すだけの、今度はフィージビリティースタディーと申しますか、フィージビリティーな調査もしなければならないというふうに思います。少なくともモザンビークというそれほど我々がよく知っている国でない地域に大勢の日本人を派遣をするという以上は、派遣する責任者としては、その地域のさまざまな環境状況、つまり政治的、社会的あるいは自然的な環境状況というものをできるだけ正確に把握をするということは当然のことだろうと思います。 和田議員は、非常に時間的なものがあるじゃないかということを御心配、御指摘をいただいていると思いますが、モザンビークのPKO活動については、各国がそれぞれどういう協力をするかについて今それぞれ表明をしておられるということも私どもも承知をしておりますが、モザンビークのPKO活動は、さまざまな種類、さまざまな協力の仕方というものもあるのではないか。我々にとって一番いい形で効果的な協力のできるものは何か。それはガリ事務総長、宮澤総理との会談でもお話がありましたが、事務総長は事務総長として国連のお立場で希望を述べられる、総理は総理として、我が国には我が国の考え方、憲法もございます、考え方もございます、政策もございます、こうしたものの中ででき得る限りの貢献をいたしますということを答えられて、ガリ事務総長も、それぞれの国にはそれぞれの国の政策があること、どうぞその政策の御判断の範囲内でできる限りの国連への協力をお願いしたいということで会談は終わっているわけでございまして、我々としても、我々の判断の範囲内ででき得る限りの国際的貢献をしたい、こう考えているところでございます。
○和田(一)委員 わからないですね、そういう慎重な検討というのは。そういうことは、これは出すつもりがあるかないか、基本的な姿勢から言えば、もうとっくにやっていなければいけないことです。出そうというなら徹底的に調べる、それはいいですよ。しかし、よその国でやれることでどうして日本でやれないのか。その辺を国民にきちっと理解してもらえるような説明ができる、そういう理由があるからこうこうまだ検討しているのだと言うのならわかりますよ。モザンビークの状態を知っているなどというのは、昔のポルトガルくらいしかよく知ってはいないですよ。にもかかわらず、各国はこの国のためへの協力をやろうとして体制を組んでいる。日本だけが何もわからないわけはないのですよ。ほかの国だって同じなのです。 そういう中で、私は今国民が納得できるような格好で政府は決断してもらいたい。カンボジアにだって国民すべての合意があったと私は思っておりませんよ。しかし、これは政策判断として出すべきだということから、あのPKO法案が成立した後判断が下った。私は同じことだと思うのですね。ですから、一部で反対の人がいるかもしれない、それへの余りの配慮のために大事な決断を私は鈍らしてはいけないし、おくらしてはいけないし、そういう思いできょうはお聞きをしているのですが、どうも今の御答弁を聞いていると、雲をつかむようなお話ばかりで、一体どこでいつどういう真剣な議論をした上で決定するのか。 この間、外務省の調査というのは、私は実際行きたかった。ソマリアにも行ってみたかったし、モザンビークにも行ってみたかったけれども、とても行ける環境でないということで。しかし、政務次官が行かれるなら、本当なら一緒にでも行ってみたかった。しかし、これは外務省の正式のものである、こう考えたので、またの機会があるかな、あるいは報告を伺いたいな、こういう思いであきらめたのですが、その報告をお聞きになってどうなのですか。出せる状態じゃないと判断されているのですか、どうなのでしょう。 本当に、かつてのペルシャ湾への掃海艇を出すときの判断と似たような判断の上に立っておられるのじゃないかなという私は気がしてなりません。国際社会の中の一員としての責務を果たすためのタイミング、そしてその値打ち、そういうものをしっかり踏まえて決断していただきたいのですが、私は国内政情のある動きの中でこんなものは絶対判断すべきじゃない、こういう思いを持っておりますが、いかがですか。
○河野国務大臣 冷戦が終えんして国際社会がそれぞれ平和秩序を求めて国際貢献をそれぞれみずからの判断、みずからの力に応じた範囲内で行っている中で、我が国もまた国際貢献は極めて重要だというふうに考えております。そうしたことが、和田委員を含めて多くの国会議員の皆様方の御理解があってPKO法案というものが慎重な審議の上に成立をしたわけでございまして、その法律の趣旨にのっとってカンボジアには大勢の若者が行って国際貢献をしてくれているわけでございます。 和田委員には現地までお出かけをいただいて御激励をいただき、あるいは実情をつぶさに見てきていただいたというふうに伺っておりますが、こうしたことが国際社会に極めて重要であるということを私はよく承知もいたしております。しかし一方で、我が国の若者を外地に派遣するというときには、それなりの我々には我々の責任というものもございますから、我々として納得をして外地に出してやりたいという気持ちがあるわけでございます。 こうしたことを考えれば、先ほどからの繰り返しになりますが、どうしても自動的に出すということではなくて、政治的判断は重要だと私は考えておりまして、今、繰り返しになって恐縮でございますが、現地の状況その他十分に把握をして最終的な判断を下したい、こう考えているところでございます。
○和田(一)委員 時間が来たので別の機会にしたいと思いますが、別の機会ということになりますと、またどういうタイミングでお話ができるかわかりませんので、私は、冒頭申し上げましたように、やはりこういうものは全体の計画の中で判断すべき時期というものがあると思うので、ぜひひとつ誤りのない判断をしていただきたい。そしてその判断がどうなるかわかりませんけれども、もしいろいろなことが障害になって、根っこになるものがあるというならば、そういうものはこういうことが根っこにあってだめなんだということを国民にきちっと訴えていくということだけはしていかないといけない時代だ。また基本的な問題については折を改めて御質問させていただきたいと思います。 時間が来たので終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○牧野委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました ————————————— 。
○牧野委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決いたします。 内閣提出、恩給法等の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○牧野委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
○牧野委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、浅野勝人君外四名から、五派共同提案に係る附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。浅野勝人君。
○浅野委員 ただいま議題となりました自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、公明党・国民会議、日本共産党及び民社党の各派共同提案に係る附帯決議案につきまして、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 恩給法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について速やかに善処すべきである。 一 恩給年額の改定については、国家補償としての恩給の性格、恩給受給者の高齢化等に配意し、今後とも現職公務員の給与水準との均衡を維持するよう努めること。 一 恩給の改定実施時期については、現職公務員の給与との遅れをなくすよう特段の配慮をすること。 一 恩給の最低保障額については、引き続きその引上げ等を図るとともに扶助料については、さらに給付水準の実質的向上を図ること。 一 恩給受給者に対する老齢福祉年金の支給制限を撤廃すること。 一 外国特殊法人及び外国特殊機関の未指定分の件について、速やかに再検討を加え適切な措置を講ずること。 一 戦地勤務に服した旧日赤救護看護婦及び旧陸海軍従軍看護婦に対する慰労給付金の増額について適切な措置をとること。 一 恩給欠格者等の処遇について検討の上、適切な措置を講ずるよう努めること。 本案の趣旨につきましては、当委員会における質疑を通じて既に明らかになっていることと存じますので、説明は省略させていただきます。 よろしく御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○牧野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○牧野委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際一総務庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。鹿野総務庁長官。
○鹿野国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、今後慎重に検討してまいりたいと存じます。
○牧野委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○牧野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○牧野委員長 次に、内閣提出、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を求めます。河野外務大臣臨時代理。在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務 する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕
○河野国務大臣 ただいま議題となりました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について御説明いたします。 改正の第一は、在外公館の設置及び廃止についてであります。今回新たに設置しようとするのは、在グルジア、在クロアチア、在スロバキア、在スロベニア及び在チェコの各日本国大使館並びに在ウラジオストク日本国総領事館であります。各大使館の設置は、旧ソ連、ユーゴスラビア及びチェコスロバキアを構成していた各国の独立に伴うものであり、在チェコ日本国大使館以外は近隣国の大使館が兼ねて管轄するものであります。また、在ウラジオストク総領事館については、ロシア極東部最大の都市であり我が国を含む諸外国とロシア極東部の交流の拠点となるウラジオストクの重要性を踏まえ設置するものであります。 在外公館の廃止については、チェコスロバキア連邦の解体に伴う在チェコスロバキア大使館の廃止の他、ロシアの在ナホトカ総領事館を廃止することとしております。 改正の第二は、以上の新設の在外公館に勤務する職員の在勤基本手当の基準額を定めるとともに、最近における為替相場及び物価水準の変動を踏まえ、既設の在外公館に勤務する職員の在勤基本手当の基準額を全面的に改正するものであります。 以上の改正内容のうち、在勤基本手当の改定は在外職員の生活に直接関係することであり、四月一日から実施する必要があります。このため年度内の法律改正が必要であります。 以上が、この法律案の提案理由及びその概要であります。何とぞ、よろしく御審議をお願いいたします。
○牧野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時十六分散会 ————◇—————