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126回国会衆議院1993/02/23

大蔵委員会 第4号

発言数
268
登壇者
25
会派数
5
開催日
1993/02/23

会議録

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、国の補助金等の整理及び合理化等に関する法律案及び平成五年度における一般会計承継債務等の償還の特例等に関する法律案の両案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小川信君。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 ただいまお話ございました衆議院議員の小川信でございますが、きょうは、地方行政委員会の立場から補助金等の恒久化対策について若干質問をさせていただきたいと思います。  私、選挙区が山口一区でございまして、大蔵大臣とは同じ選挙区でもございます。日ごろから地方の自治の現場の実態については、大蔵大臣も十分、私と同じ目で現場を見ておられることだろうと思いますので、そういうようなことで後ほどいろいろと御答弁をいただきたい、このように思います。  その前に、直接きょうの法律案とは関係はございませんけれども、一つ十分お尋ねしたいことがあるわけでございます。  それは、昨日から報道されておりますように急激な円高、ニューヨークの為替市場は百十六円十五銭から二十五銭で終わっておるというような、史上最高の高値をつけておるというような状況でございます、これは、ベンツェン米財務長官の円高の容認発言とか、今から開かれるG7で円高容認方向が出るのではないかというようなことが言われておるわけですけれども、予想もしなかったような円高が現実のものとして出てきておる。これに対して、昨日の夕刊等を見ますと、大蔵省の幹部の方は、日本経済の諸条件を正しく反映していない数字なんだ、実態以上の円高だというようなことを発言されておるように新聞紙上に出ております。  これらに対して、百十六円何がしというこの急激な円高、そしてこの水準というものについて大蔵大臣はどのような御認識を持っておられるのかまず第一点お尋ねしたい、このように思います。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 小川議員の御質問にお答え申し上げますが、為替相場、円ドル相場でございますが、きょうの東京市場では百十六円四十銭で寄りついております。たった今の情報によりますと百十六円五十銭から六十銭ぐらいのところで上下をしている、こういうふうな話でございます。  私は、一般論として申し上げますならば、為替相場というものはその国のファンダメンタルズを反映するものであろう、こういうふうに思っておりますし、昨今の、特にこの一週間ちょっとの間の動きというのは思惑的な動きではないかな、こういうことでありまして、一時は百十五円八十八銭まで相場が上昇したということもございます。  若干今の相場は神経質的な動きでありまして、ベンツェン財務長官が廊下で話をした。内容を言いますと、英語ですが、質問がありまして、弱いドルを望むのですかと言ったら、それに対して、いや、強い円がいいんだ、こういうふうに答えた、みんな笑っちゃった、こういうことであります。これは別にどうだという話ではないのですが、そんなことが非常に神経過敏に受け取られて円高期待だというような話になってしまったというようなことでありまして、私はどうも反応が過敏過ぎるのじゃないかな、こう見ております。  いずれにいたしましても、為替相場が余りにもそういった思惑で動くというのは好ましくないことでありますし、短期間で大きな変動をするというのは好ましいことではないのではないかな、こういうふうに考えております。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 今大臣のお考えがございましたが、現実百十六円付近を推移しておるというようなこと等々を考えてみますと、輸出競争力の低下というのは円高によって現実のものとして出てくるでしょうし、それは輸出産業にとっては大きな、経営にとって収益性の低下になってくる。  一面では輸入価格は下がるということに理論的にはなってきますし、電力とか石油というような分野は企業収益が上がってくるだろうし、そのほか外国から輸入する製品等々についても、輸入価格が実質的に下がって消費者にとってはメリットになるという面もありますけれども、百十六円というような当面予想をしていなかったような円高というのは、日本の経済なり産業に大きな影響を及ぼすのではなかろうか。特に、現在深刻な構造的な不況下にあって、不況からの景気回復を政策的にも、またあらゆる面から景気の回復に努力をしているさなかでのこの円高というのは非常に大きなインパクトというか影響を与えるのではないか、このように思います。  先ほどの大臣の御答弁もございましたが、日本の政府として市場介入というものを考えなければいけないというふうに見ているのかまた、単独で市場介入でノーマルな水準にすることができるというふうに考えておられるのか、そうでなければ、G7等々で協調介入というものを働きかけ、国際的に協調した上で適正な水準に日本の円を持っていくように努力をするというようなお考えがあるのか、その点をお伺いしたいと思います。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 今小川委員からお話がありましたように、為替レートが日本の貿易にいろいろな影響をもたらすであろうということは、おっしゃるような問題はあると思います。だからこそ私たちは、貿易の不均衡あるいは経常収支の不均衡是正のために、不況に配慮した予算をつくって内需を拡大していこう、こういう形で今せっかく努力をしておるところでありまして、そういった形でもって、なだらかな形での経常収支なり貿易の不均衡の是正が図られることが必要であろう、こういうふうに思っておるところであります。  そこで、今小川さんからのお話の中にもありました協調介入であるとかいろいろな介入のお話がありましたが、この問題につきましては、いろいろな思惑もありまして、介入につきましては言及しないことにしておりますので、御理解をいただきたい、こう思います。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 非常に微妙な問題なので担当の大臣として御答弁いただけない面は確かにあるかと思いますが、現実、こういうふうな数字が出てくると、いわゆる不況からの脱出、なかなか難しい状況が出てくるのじゃないかというふうに思います。  そこで、今政府予算案の審議が行われておりますけれども、そういうふうなことでは、ある意味では内需の拡大を思い切って、さらに今考えられている以上に内需の拡大というものをやっていかなければならないのじゃないか。そのためには、大幅な所得減税なり政策的な減税等を行って不況からの脱出を一日でも早くする、そういう意味から考えれば、特例国債の発行等もやむを得ないのではないか、それがある意味では国際協調という面に通ずるのではないか、このように考えておりますが、この質問を最後にしてこの問題を終わりたいと思いますが、大臣の御所見を聞きたいと思います。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 お話がありましたようなことでありますが、今回の相場というのは、まだ相当思惑的な話でありますし、委員も非常に驚いておられる、こういうふうなお話でもございますから、これは今そういうことになっていますが、そんなことがずっと続くかどうかというのは私は疑問視しておるところであります。  相場の話でありますから、私がどうだこうだと、具体的なことを申し上げるのはどうかと思いますが、私は、そういったことを配慮いたしまして現在の予算案も組んでおる、またその予算案の実行もいろいろな形の上においてやっていくならば必ずや持続的な安定成長のもとに持っていけるものだ、こういうふうに考えておるところであります。  いろいろな党からいろいろなお話が予算委員会等でもございました。ございましたが、私は、特に大きな赤字国債を出してやるということにつきましては、これは大変な問題だろうと思っておるところでございまして、十五年間もかけてやっと赤字国債をやらないという形にいたしました。しかしながら、依然として公債残高は百八十二兆円というような大きなものになる。  こういうふうなことを考えますと、それにまたつけ加えて、確かに今の人々のために景気刺激ということをやらなければいけないな。振り返って、それはお金でありますから、どこかからただで来るわけじゃない、必ず将来に負担を残すものでありますから、私たちの子や孫の時代にその負担を残すということはいかがなものであろうかということを私は政治家として考えていかなければならない問題だろうと思っておりまして、安易なる所得税減税あるいは赤字公債を原資とするところの政策については私は反対せざるを得ないという立場であるということは御理解を賜りたいと思います。  お互いその辺は考えていかなければならないのは、現代の人々のためでなくて、国民全体のために、また我々の子供のために、将来のことを政治家としては考えていくということが大切なことじゃないかな、こう思っていることをあえて申し上げておきたいと思います。  小川さんも同じ選挙区で、山口県の選出でありますから申し上げますけれども、明治維新のときの長州の先覚たちは、その自分たちの時代のことだけでなくて、将来のことを考えていろいろなことをやってくれた、そういったすぐれた先輩を持っておるところでありますから、そういったことを十分にお考えいただきたいことをお願いをしておきたいと思います。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 この問題はこの辺で終わりたいと思いますけれども、私は、経済の国際協調といいますか、国際的な調和を図る上では、ある意味では経済的な面で、日本の国も政府も国民も、現在も将来にわたっても汗を出し、血を流さざるを得ない面もあるのではなかろうかというような気持ちを持っております。これが将来を展望しての私たちの国際的な経済政策ではなかろうかと思います。  ところで、本題に入らせていただきます。  このたび補助金等の恒久化対策ということで、体系化、簡素化を図るという意味で補助金に対する整理をするという形で行われました。この補助金の問題については地方自治体にとっては非常に関心の高い、また関心を持たなければならない問題でありますけれども、私は、補助金というものに対しての国と地方自治体の関係について、この機会に基本的に考え方をお互いが問い直してみる必要があるのではなかろうかと思います。  端的に言いまして、現行の補助金制度というものが結果的に権力の一極集中を生んでおるし、また現行の補助金制度が、この仕組みの中に政治が介入をして政治の腐敗を生んでおるというようなことも否定できないのではないかと思うわけです。  それで、国と地方の関係は、地方分権という言葉をよく言われますけれども、本来、地方主権という気持ちに立って、地方の自主性を一〇〇%以上尊重するという姿勢でこの問題に臨まなければならない。言うなれば、基本的には補助金という仕組みはなくして、すべて一般財源化をして、それを地方自治体の主体性によってその使途をみずから決め、みずから執行するということが必要ではなかろうかというような考え方を持っております。ですから、国は政策分野ごとに金を一括地方自治体に渡す、そしてその配分は何らかの方法で公式化して公平を期するというようなことを基本的に考える必要があるのではなかろうかというふうにこれを考えておるところです。  このことについて端的に、簡単で結構でございますので、大蔵省、自治省それぞれお考え方を聞かしていただきたいと思います。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 補助金につきましてはメリット、デメリットがあるわけでございまして、ただ、現実の補助金を見てみますと、社会保障でありますとか公共事業、文教といった分野の補助金が、それも多くは法律によって定められておるという実態にございます。一方、それ以外のいわゆる奨励的補助金という世界もございます。  ということでございまして、それぞれの補助金ごとに議論しなければならぬわけでございますが、ただ、基本的にはデメリットの部分は出ないように工夫をする、しかしながら、補助金として一定の政策を全国的に展開する必要がある、そういう方向に誘導する必要があるという意味での補助金の機能というものもやはり前向きにとらえる必要がある、この両方をにらんで運営をしていかなければならぬ。  しかしながら、現実にはデメリットの点も多々あると存じますので、そういった点は地方行財政の自主性というところに十分意を用いて、国の補助金については節減合理化を図っていかなければならぬというふうに考えております。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本(英)政府委員 お答え申し上げます。  国と地方の関係におきまして、行政事務事業の執行を受け持つ側がその執行に要する経費を負担することが原則である、これはそういうことではないかと思います。  ただ、国と地方の相互の利害に関係があるなどの理由から、地方が実施する事務事業であっても、それに要します経費の全部または一部を国が負担し、または補助する場合があるというのが補助金等に関する国と地方の基本的な考え方ではないかと思うわけでございます。このような意味におきます補助負担金等につきまして地方の自主性を損なう等の問題がいろいろ指摘されていることは事実でございまして、その問題を解消するための改善はしていかなければならないものだろうというように考えております。  御指摘の一般財源化との関係につきましては、ただいま申し上げましたような基本から見まして、補助金等がすべて一般財源化になじむというようなものではないだろうというように考えておりますが、国庫補助負担金の中には、現在では地方団体の事務事業として既に同化、定着しているものもございまして、これらのものについては地方行政の自主性、自律性を高める観点から、あるいは行財政運営の簡素効率化を図る観点からできるだけ一般財源化をしていくことが望ましい、かように考えておるところでございます。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 現実、概算要求がまとまる八月前ごろから県や市町村長さん方が東京各省庁に来られて、補助事業に対しての箇所づけ等々の要望を陳情され、そして十二月の政府案作成時点において激しい予算陳情が行われる。こういうのは現行補助金制度に問題がある、それがあるということで権力が中央省庁に集中し、そして政治の介入を許しておるのじゃなかろうか、私はこういうふうに思っております。  それと同時に、国と地方自治体のそれぞれ役割分担といいますか機能分担、それから費用の負担の区分、こういうふうなものを勘案してこのたび制度改正ということで法改正が行われたと思います。直轄事業で原則三分の二、補助事業で二分の一、奨励補助が三分の一ですか、こういうふうな水準を簡素化、体系化という形の中で示されたと思います。  そこで、大蔵省に端的にお聞きしたいのは、直轄事業三分の二、補助事業二分の一、これを決めた水準、基本的にはどういう考え方で直轄三分の二、補助二分の一というふうなのを決められたのか、その辺を端的にわかりやすく御説明いただきたいと思います。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 お答え申し上げます。  現在の公共事業の補助負担率の暫定措置というのは二年前に決められたわけでございますが、そのときに、三年間の暫定措置ではあるけれども、その期間中に恒久化という方向で検討すべしということがございまして、具体的には、さらにさかのぼること平成元年の十二月でございますが、行革審の答申というものが出ておりまして、この中で、今委員御指摘のように体系化、簡素化ということを図るべきである、それで直轄事業につきましては、国の責任の度合い、事業の重要性というものを勘案いたしまして三分の二というものを基本とすべし、補助事業につきましては、事業の性格上国と地方が等しく負担を分かち合うことが適切であるということから、標準的なものは二分の一ということで決めてはどうか、こういう御提言をいただいておりまして、これを踏まえまして検討いたしました結果、今回お願い申し上げましたように三分の二、二分の一という姿になったわけでございます。  三分の二、二分の一という数字に何か特別理論的根拠というものがあるわけではないと思いますけれども、やはりお互い等しく分かち合うということで国と地方二分の一、これは補助事業、直轄事業はより国の責任度合いが大きいということからそれより高い三分の二、こういう数字になったということでございます。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 ですから、言葉の表現ではいろいろありますけれども、三分の二でなければならない、二分の一でなければならないという客観的な根拠というのはないわけなんですね。そういうふうな理解を私もさせていただきたいと思いますが、私はこの問題については五十九年度水準の復元の問題にさかのぼって議論しなければならないと思うのです。  御存じのように、地方自治体の補助事業について、六十年からいわゆる国の財政が厳しいというようなことで、五十九年度の水準、直轄事業につきましては三分の二、補助事業についても三分の二という原則を復元してほしいというのが長年の地方自治体の等しい要求であったわけです。そのことについては大蔵省も十分御存じのはずと思います。  例えば、この問題については地方行政委員会ではもう何回も出ておることなんですけれども、百二十通常国会のときの地方行政委員会で、当時の吹田自治大臣は、この問題についての補助金カットの五十九年度ベースの完全復元について大臣の決意を伺いたい、こういうふうな質問に対して、五十九年度の補助率に復元するというのが自治省としての、自治大臣としての願いである、こういうふうに言われておりますし、暫定措置として進んできたけれども、これからも努力してできるものから復元に持ち込んでいきたい、こういうふうに言われております。  さらに、昨年の十二月の町村大会等々地方六団体においても、国庫補助負担率の暫定引き下げに伴うものについて本来の補助率に復元をするようにという決議をそれぞれしておるわけです。それにこたえるかのような形で、現実はその逆の方向が出されてきた。そして五十九年度水準復元ということはかなうことができずに、五十九年度、国の直轄事業と補助事業がほぼ同じ水準であったものが、完全に地方の補助事業は二分の一という形でこのたびの法律によって固定化されよう、恒久化されようとしているということです。  これについては、地方自治体としては、到底容認することのできない極めて深刻な事態である、このように考えておりますけれども、このことについて地方自治体をリード、指導する自治省として、地方自治体の声を受けとめてのお考え方を聞かせていただきたい、このように思います。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本(英)政府委員 お答え申し上げます。  国庫補助負担率につきましては、国としての利害の程度、あるいは責任の度合いに応じて決定されるべき性格のものだということ、そしてまた国と地方との負担の割合というのは、社会経済情勢の変化や当該事務事業の実施状況等に応じて随時見直しが行われるべきものと考えております。この考え方自身は自治省として今までもそういう考え方でまいったつもりでございます。  今回の補助事業等に係ります補助率等の見直しにつきましては、地方自治団体の自主性を高めるという点にも留意しながら、国と地方の責任分担、費用分担のあり方等の基本に立ち返りまして、先ほど大蔵省の方から御答弁もありましたように、行革審答申等を踏まえ、体系化、簡素化の観点から検討を行いました。そういう結果として、直轄事業は三分の二、補助事業にあっては二分の一を基本として恒久化することといたしたものでございます。  したがいまして、国の責任が大きいと考えられます直轄事業については多くの分野で、例えば直轄河川の一般分だとか直轄道路の都市計画道路の四車線というようなものが復元の方向で、現行の暫定ベースよりも国の負担率を引き上げることとされているところでございます。  このようなことにつきましては、私ども、この検討の過程におきまして、数次にわたり地方関係団体の方々、要路の方々等の御意見を伺いまして、こういう方向で今回恒久化を図ることとさせていただいたわけでございます。そういうことでございますので、何とぞひとつ御理解のほどを賜りたいと思うわけでございます。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 一昨年の吹田自治大臣の答弁、先ほど申し上げたようなことですし、それから地方自治六団体の積年の要望事項であるのも五十九年水準の復元だ。  ちょうど、昨年の地方行政委員会、平成四年二月二十七日に行われておりますが、そこでは当時の塩川自治大臣は、当然我々としても早く復元を図るべきだと思って努力しているところであります、このように御答弁をされております。これは、自治省が努力をしておるということだと思います。  ついては、関係省庁連絡会で十分協議をして検討を行いながらこの法案ができたというふうに説明を聞いておるわけですけれども、自治省は、先ほどの塩川自治大臣の答弁にあるように、我々は復元のために、復活のために努力をするんだ、そして地方自治団体の意向を十分聞いて私たち自治省はやるんだ、こういうふうに言明をされておりますけれども、関係省庁連絡会で自治省としてどのような立場で、どのような意見を言われ、それに対して大蔵がどのような答弁なり具体的な返事をしてこの法案になったのか、その辺についてわかりやすく、遠慮せずに御説明をいただきたいと思います。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本(英)政府委員 お答え申し上げます。  自治省といたしましては、全国知事会を初め地方六団体と意見交換を行うなど、地方団体の意見を踏まえながら、関係省庁連絡会等において対処してまいったところでございます。  それで地方団体の御意見、地方の首長等のメンバーとの意見交換あるいは六団体の要路の方々との数回にわたります意見交換等などを通じまして私どもに寄せられた御要請といたしましては、まず地方団体の自主性を高めるといった観点にも留意しつつ、体系化、簡素化等の観点から総合的に見直して、地方団体の理解が得られるような適切な補助率等としてもらいたい、それから、見直しの結果生ずる地方負担については、地方財政運営上支障を生ずることのないよう適切な措置が講じられるようにしてもらいたい、あわせて、かねてから地方団体が強く要望しております維持管理経費に係る直轄事業負担金の見直し等、国庫補助負担制度の改善合理化が図られること等が地方団体の御意見として出されたわけでございます。  このような地方団体の意見を踏まえまして検討を行われた結果として、私ども、先ほど申し上げましたように、地方団体が納得し得る一定の結論が得られたものと理解をしているわけでございます。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 今いろいろ書かれたものをお読みになられたのですけれども、もっと激しい議論が大蔵と自治省との間で行われたのじゃないかと思うのです。  基本的には五十九年の負担水準に戻すように積極的に取り組むというのが、私は自治省の基本的なスタンスというか姿勢で臨まれたのではなかろうかと思います。行革審の答申等もあったかもわかりませんけれども、過去、五十九年水準のときに戻すなどの努力をされたというふうに思いますけれども、それが結果的にできなかったというのには何か基本的にどこかに私は大きな原因なり理由があったと思いますけれども、その辺をちょっとわかりやすく御説明いただきたいと思います。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本(英)政府委員 お答え申し上げます。  確かに先生御指摘のように、五十九年度以前水準に戻すべきだという強い意見が関係者の間にあったことはこれは事実でございます。  ただ、考えてみますと、昭和六十年度以降の暫定措置に伴いますいわゆる国庫、国費の減少部分というものは、実は公共事業等の事業量拡大に回っていたといいますか、使われていたわけでございまして、そういうことから考えまして、果たしてこれを五十九年度以前水準というものに復元することだけを考えていいかどうか、それは私どもも思い悩んだところでございまして、結果といたしまして、先ほど申し上げましたような簡素化、体系化というような観点から、先ほどの直轄事業三分の二、補助事業二分の一を基本とした恒久化ということに踏み切ったわけでございます。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 どうも今の自治省の松本さんの御説明では、地方自治体の責任者の皆さん方は、長年の我々の要望がこういう形で決着をつけられるということについては納得できないのではないかと思います。それに対する見返りが地方自治体には何にもないじゃないか、直轄事業に対する負担の一部分が軽減されたというようなことではなくて、思い切った地方自治体の財政上の支援措置というものが講じられてしかるべきではないのか、こういうふうな気持ちが強いのではなかろうかと思います。  それで、当面、こういうふうな制度の変革をするということで、地方負担の増加、いわゆる五十九年度水準に比較して今度の制度改正によって増額する地方の負担の増額分の六千九百億円が復活するんだ、こういうふうに言われておりますけれども、六千九百億円の負担増の根拠をちょっと御説明をいただきたいと思います。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本(英)政府委員 お答え申し上げます。  今回の恒久化に伴い、昭和五十九年度水準と比較して増加することとなる地方負担額の計算でございますが、これは平成五年度の事業量に、事業ごとに昭和五十九年度の補助負担率と平成五年度の補助率の差を乗じて算出した結果、私どもの方では、ただいまから申し上げます数字は昭和五十九年度と比べて増加する経費の合計額ということでございます。  投資的経費につきましては、普通会計分が現在のところ五千二百二十六億円、下水道事業等の企業会計分が千七百五十八億円、経常経費について三十六億円というように見積もっておるわけでございます。  なお、投資的経費に係ります普通会計分の主な内訳は、治山治水事業が千二百六十四億円、道路事業が二千四百六十一億円、その他の事業が千五百一億円というように見積もっております。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 ところで、この負担増に係る財源の手当てとして、国はその恒久化に伴って平成五年度臨時特例債の発行でこれを対応していこう、こういう考え方でおられますが、この臨時特例債はあくまでその名前のように臨時特例債という性格のものだ、このように理解してよろしゅうございますか。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本(英)政府委員 今回、恒久化に伴いまして昭和五十九年度の水準と比較して増加することとなります地方負担は、基本的には従前ベースの地方負担と区分できない性格のものとなるわけでございますので、従前の地方負担分と区別せずに通常の地方交付税措置とかあるいは一般の地方債での措置を行うのが本来の姿と言えるのではないかと思っておるわけでございます。  しかし、そういたしますと、個々の地方公共団体の立場からは前年度の措置と大きく変わりますので、平成五年度においては個々の団体における影響額に対して的確な財源措置を行うとともに、従来の暫定措置の場合における財源措置との激変を緩和し、地方団体の財政運営に支障が生ずることのないよう、当面の措置としてその全額について公共事業等臨時特例債を発行することとしたわけでございます。このような性格の公共事業等臨時特例債は、可能な限り速やかに通常の財源措置に移行していくものであると考えているところでございます。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 今審議官が言われたように当面の措置だということでありますので、平成五年度これで対応しますということだと思います。  それでは、補助金の負担率は恒久化していくわけです。恒久化という形になってくるということになれば、平成五年度の当面の措置として臨時特例債で対応する、地方自治体の財政に負担をかけないように十分対応、措置するということですが、それでは、今も言われるように平成六年以降の対応、これは具体的にどのように財源措置を対応されるのか。将来のことも示さなければ、平成五年度だけでこうだ、将来は自治省は考えておりません、国は考えておりませんというわけにはいかないと思いますけれども、六年以降はどのようにお考えなのか。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本(英)政府委員 公共事業等臨時特例債の六年度以降、明年度と申しますか、六年度以降の扱いでございますが、公共事業等臨時特例債、ただいま申し上げましたような性格のものでございますので、本来ならば、一般の地方交付税措置や一般の地方債による措置にするのが本来のあり方であると考えております。  ただ、今後の六年度以降の地方財政の状況あるいは今回恒久化を行いましたこのことを受けて、個々の地方公共団体における対応等も勘案しながら今後それをどういうふうに持っていくか適切に判断をし対応をしてまいらなければならないのではないか。現在のところ、どうするということはちょっと申し上げられる段階ではないように思っております。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 片一方は恒久的な措置としてこうやっていきます、片一方は当該年度の一年度だけの措置で、それから先はまだ何ともはっきりしません、方針が決まっておりませんでは、地方自治体としては、これは我々としては納得できぬ。来年だけはいいけれども、それから先ほどうしてくれるのか、必ずそういうことになるだろう。それは自治省、私たちにお任せください、悪いようにはいたしません、こうおっしゃるのかもわかりません。  それは気持ちはそうかもわからないけれども、やはりそれから先はこうだということになりますと、私は、平成六年以降は交付税での一部措置なり起債をしてその中でおやりなさい、こういうふうなことになって、一〇〇%交付税で措置するというようなことにはならなくなって、地方自治体の実質負担がふえてくるのではなかろうかというような危惧がするわけです。  それと、これはもうやっかみになるかもわかりませんけれども、ことしだって地方交付税の特例減額で四千億円政府に、一般会計に貸しておるわけですね。片一方でこのように特例債を発行しなければならないのがある。六千九百億ある。どうもこの辺は私は納得いかない。地方自治体にとっては理解に苦しむものがあるのではないかと思うのですね。  そういうふうなことを考えると、来年以降の平成六年以降については地方交付税で措置すると言うのであれば、現行の交付税の基礎になる三税の税率を、三二%を四〇%に引き上げて、これを財源にして、恒久化による補助金の地方自治体負担分は国が実質的には見るんだ、こういうふうなことをしない限りは地方財政はますます厳しくなってくるのではないか、こういうように思うのですけれども、そのくらいの思い切った措置をすることによって簡素化なり体系化が図られるのではなかろうか、そして、地方自治体の財政の健全化もあわせて図られるのではないかと思いますけれども、この辺について自治省はどのようにお考えでございましょうか。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本(英)政府委員 お答え申し上げます。  地方財政も大変厳しい状況にあることは事実でございます。そういうことを背景といたしまして、ただいま御指摘になりましたようなことも踏まえて、今後の毎年度の地方財政計画の策定を通じまして適切な財源措置を講じていく、こういうことにいたしてまいりたいと思っております。  先ほどの、国庫補助負担率の恒久化に伴います地方の負担に対します取り扱い、その他のもろもろのものも含めまして、地方財政計画を通じて地方の所要の財源は必ず確保してまいる、そういうことにいたしてまいりたいと考えております。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 おっしゃる意味はわかりますけれども、やはり片一方が恒久化すれば、それに見返る片一方の地方財政、地方自治体の財政措置も恒久的な措置が講じられるような仕組みを考えることが、私はこの法律の趣旨から考えてやるべきではなかろうか。  片一方は恒久化し、片一方は暫定的な措置でやり、将来についてはその年、その年で地方財政計画の中で考えていきますというようなことでは、地方自治体の長として、地方自治体の財政を預かる者としては私は不安でたまらないのではないか、補助事業という事業を通じての恒久的な地方の自治体の仕事というものは非常にやりにくくなるのではなかろうか、こういうふうに思っておりますので、自治省もその辺を十分考えていただきたい。  端的に言えば、片一方の恒久化の見返りがなければ、こういうものは法律を本来認めるべきではない、自治省として認めるべきではないと私は思いますけれども、そういうふうな考え方を述べさせていただきます。  それと、次の問題でひとつ御意見を聞きたいと思いますが、直轄事業の負担金の地方負担を引き下げる、先ほどのようになるんだということを松本審議官は言われておりますけれども、直轄事業の負担金というのは本来地方に負担させるべきではないんじゃないかと思う。それだからこそ直轄事業だと思うのですよ。  補助事業ならもちろん負担しなければいけないけれども、字のとおり日本の国語を正しく理解したら、直轄事業というものは全部自分のところで、その事業主体が国の直轄事業なら国が全部見るというのが直轄事業であって、地方自治体にこれを負担させるというのは本来筋ではないんじゃないか、このように思いますが、大蔵省いかがでございましょう。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 直轄事業、国が行っているわけでございますので、国が全部持てという御意見も伺っておるわけでございますけれども、直轄事業といえども、確かに全国的な効用を発揮するという面もございますが、やはり実態はその地元の公共団体が大きく受益をするという性格を有しておりますので、これは、基本的にその費用の一部は地元地方公共団体においてしかるべき負担をお願いするということは、理屈があることだというふうに考えております。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 いや、それは例えば港湾が建設される、重要港湾が建設される、飛行場ができる。それは飛行場ができれば、その飛行場のある近くの自治体の住民がたくさん利用するということはあり得るかもわかりません。しかし、それはそこの自治体の住民のために、自治体のために直轄事業を行ったものじゃないというふうに理解するのが直轄事業じゃないのでしょうか。いかがでしょう。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 御指摘のとおり直轄事業も幅がある、いろいろな種類のものがございます。したがいまして、負担率の場合も、先ほど原則三分の二と申し上げましたけれども、十分の七というものも物によっては設定しておるということでございまして、その辺は、やはりそれぞれの事業に着目しまして、例外を認めるべきものは認めるということであろうかと思います。  しかし、一般的に直轄事業、地元と全く関係がないというわけにはまいりませんので、やはり相応の負担というものは求められてしかるべきであるというふうに考えております。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 直轄事業の言葉、言うなれば直轄的事業だということですね。大部分は国が責任でやらなければならぬけれども、相当の部分は地方がそのメリットがあるから、メリットのあるところはおまえらも少しは負担してくれよ、こういうものである、こういうふうに理解しなければならないかと思います。  それでは、その直轄事業に係る地方の負担金が、負担部分がこのたび若干引き下げられるということですけれども、将来どこまで下げていって、ゼロにはしないというのが今のお話でしょうから、どこまで下げるという考え方を大蔵省はお持ちなんでしょうか。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 現在、将来のあるべき姿を具体的に描いているわけではございませんが、直轄事業の負担金につきましても、これはその事業の性格でありますとか、国と地方の財政状況とかといったことをその都度総合的に勘案して定められていくべきものだと思っております。  ただ、今回このような全体的な見直しの中で、維持管理費の直轄負担金につきましては地方の分を引き下げをするということにいたしましたので、これは国と地方の財政関係の安定化ということも含めて行われることでございますので、短期間のうちに何回も変えるというようなことを考えているわけではございません。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 ですから、今いろいろ御説明を聞きますと、非常に情緒的な御答弁に終始せざるを得ないような性格であるのが直轄事業の地方の負担金の負担割合の問題だろうと思うのです。そこで今度は、この問題については本来地方自治体に負担させるということは合理的でないというふうに私は思うわけですけれども、地方の自治体が負担せざるを得ない現実ということになりますと、これに対する財源措置は、自治省は何で対応するようにお考えになっておられるのでしょうか。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本(英)政府委員 維持管理費に係ります直轄事業負担金の地方負担の財源措置でございますが、これはそれぞれ事業費ごとに積算をいたしまして、全体の地方財政計画を通じて地方の財源を措置することといたしております。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 私は自治省に求めたいのは、先ほどから言っているように、直轄事業というものは、国の施策として全国的な視野に立ってこの事業は必要だというふうにして行われるのが直轄事業であり、国が基本的には全部負担するのが、そして維持管理も国の責任においてやるのが直轄事業であるというふうに私は思います。そういう意味で、私は少なくとも直轄事業に対する負担金というもの、特に維持管理に関する負担金というものは地方自治体に賦課すべきではない、こういうふうな考え方であることを申し上げておきたいと思います。  そこで、今話にありましたように、直轄事業の負担金の地方の負担が引き下げられたというようなことは、私は少なくとも今よりはよくなったと言わざるを得ないだろうと思います。基本的には私は問題があると思いますけれども、まあ前よりはよくなっただろうと思います。  それから、補助対象の事業を重点化するとか、対象区分の簡素化とか、超過負担の解消に努力されておる、その努力の跡は認めております。認めておりますけれども、また現実、先ほども申し上げたように、さらなる改善を期待をせざるを得ないし、期待をしたいと思います。大蔵省としてこれらの問題についてさらなる改善の御計画なりお考えがあるのかお聞きしたいと思います。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 国も地方も財政状況が厳しいわけでございます。そういう中で、今後とも公経済の両輪としての国と地方の財政ということでございますめで、基本的には、事務事業のあり方の見直し、それに伴う財政負担のあり方ということで引き続き検討を続けてまいりたいというふうに考えております。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 私が国会へ出ましてちょうど三年になりますけれども、ずっと三年間地方行政委員会におります。そして、地方自治体のありようなり、また今から先の日本の国の将来を考えると、地方自治体の役割というものが非常に大きい。  そういうような中で、地方自治体の行うべきたくさんの事業がございますけれども、本来地方自治体の主体性と自主性で行うべき事業が、現在補助事業というような形でたくさん行われておるというのが、私は否定できない事実だと思います。一日も早くこれらを地方自治体の主体性と自主性に基づいて行われるような制度、仕組みにしていくことが必要だろうと私は思いますし、それが今盛んに言われております地方分権といいますか、私はそうじゃなくて地方主権を獲得するといいますか、回復するためにも、この補助制度というものを思い切って改革をし、そして地方自治体の本当の意味での主権が回復できる、そして市町村長さん方が霞が関の関係省庁に陳情に走り回らなくても済むように、また、与党の国会議員の先生方のところに陳情に行かなくても、自分たちがやりたい仕事が自分たちの意思によってやれるような仕組みをつくることが私は今この先大事な役割ではなかろうかというふうに思います。  そういうふうな意味から、このたびの補助金の恒久化のための制度改正の法律というものを一歩前進と考えるのか後退と考えるのか、いろいろ考え方があるかと思いますけれども、やはり五十九年水準に復元をして、地方自治体の負担というものを少なくして、そして地方財政の健全化を図っていきたいという首長、市町村長さん方の切なる願いというのを私は私なりに理解できるというふうに思います。  このことについて、将来のものとしてこの補助金制度と地方分権、私は地方主権、この実現という問題の中で補助金制度というものをどのように自治省としては位置づけるのか、重ねてお尋ねしたいと思います。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本(英)政府委員 お答え申し上げます。  御指摘のように、地方が自主性、主体性を高めて、そしてみずからの判断でさまざまな事業を行っていけるようにするということは大変重要なことだと考えております。それは一方には、先生御指摘のように、補助負担制度のいろいろな面での改善ということがあろうかと思います。こういう点で、私どもも引き続き国と地方の負担のあり方の基本を踏まえながら、今後も改善のための努力を積み重ねていくつもりでございます。  もう一方では、やはり地方の単独事業が行いやすくする、自主性、自律性に基づいて行えるように必要な措置を講じていく、これも非常に大切なことだと考えております。  そういうことで、平成五年度の地方財政計画におきましては、地方の単独事業を一二%伸ばす、そしてその中身も、地方が自主性を凝らして創意工夫を生かしながら事業を推進していくについて、財政上の心配がないようにいろいろな形で財源措置を講じているところでございます。今後とも両面にわたり地方の自主性、主体性を強化する方向での財源措置に努めてまいりたいと考えております。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 実は、あすの本会議で来年度の地方財政計画なり地方交付税法の改正法案、さらには地方税法の改正法案が趣旨説明されます。そして、それを受けまして私たち地方行政委員会は審議を行っていくわけでございますけれども、昨年からも問題になっております地方の財政を名実ともに確立していくという中で重要な役割を果たしておるのはやはり地方交付税だろうと思います。  地方交付税は、残念ながら特別会計等いろいろな仕組みがあってわかりにくいのですけれども、昨年は八千五百億円、ことしは四千億円、特例減額という形で一般会計に貸し付ける、そしてそれを後年度返済をしてもらうというような仕組みになっておるわけですけれども、今地方自治体にとって財政的に余裕があるわけじゃないわけなのです。極めて厳しい財政状況の中でやりくりをしながら、地方自治体で首長さん方が御苦労をされておる。  とかく政府の中には、地方自治体は財政的に余裕がある、政府、国はもう余裕も何もなくて大変だ、こういうふうな論調があって、昨年もことしも、足らないお金を地方交付税に目をつけられて、上をかじり取られたというか、かすめ取られたというか、一般会計の方へ持っていったということですけれども、この問題について、大臣として今後こういうことはやらないというお気持ちがあるのかどうかお聞きして、質問を終わりたいと思います。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 小川委員の御質問を注意深く拝聴しておりまして、地方自治の問題について長いことやってきておられました御経験からのお話だと思いますので、傾聴に値するところもたくさんあったと思いますが、私思いますのに、国の財政も大変な状況にある、と同時に地方についても決してゆったりしているわけじゃない、なかなか大変だということはよくわかります。  いわゆる国と地方を合わせました公経済というものは車の両輪である、どちらがどうなってもいけないので相協力してやっていかなければならないものだろう、こういうふうに私は考えておりますし、どちらがどういうふうに負担をしていくかというのは、そのときそのときの社会経済情勢によって適切に定められていかなければならない、これはもう当然の原則だろう、こう思っております。  お話のような趣旨も踏まえまして、これからも一層いろいろな点での合理化、また適切化に努力を払ってまいりたい、こういうふうに考えております。

小川信日本社会党・護憲民主連合

○小川(信)委員 終わります。

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 日笠勝之君。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 先ほど同僚の小川委員の方からも御質問がございましたが、円が急騰しておるわけでございます。  細かい内容は先ほど御答弁ございましたので割愛させていただきますが、週末にG7の蔵相会議がありますね、これに臨む大蔵大臣のお考え、御所見をまずお伺いしたいと思います。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 月末にロンドンでG7、蔵相会議を行うことになっております。蔵相会議では、主催地でありますところのイギリスのラモント蔵相が主宰をするということになっておりまして、実は一般論のお話をしましょう、こういうことで話が来ております。  ただ、とかく蔵相会議をやりますと、後でコミュニケを出したりなんかするということがありまして、そのコミュニケをつくるのに文章を一々やるということになって時間がかかるという今までの経過もございますので、むしろそういった形でなくてフランクな話し合いをした方がいいのではないか、お互いに率直な意見交換をやる方がいいのではないか、こういうふうなお考えがありまして、今回はコミュニケは出さない、こういうふうな話になっております。  当然G7でありますから、世界経済全般の話、また各国のそれぞれの政策協調の話等々が行われるわけでありますし、特定にこの問題についてどうしようという話ではありませんし、フランクな話し合いをいたしたい、私もこう思っておるところでございます。  もう一つ申し上げますならば、私も大蔵大臣に就任しまして初めてのことでありますし、それからアメリカのベンツェン財務長官も初めてのことでありますから、その初顔合わせみたいな感じも一つにはあるのだろう、こう思っておるところでございます。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 それならテレビ会議で済む話ですね、その程度であれば。そうでなくて、今の円高、急騰局面に際して、日本国政府としても、例えば各国協調のそういう体制がとれるのかどうかとか、我が国における景気の影響がどうだとか、やはりそういうものも当然フランクな話し合いの中ではされるのですか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 為替の問題は、御承知のとおり大変動いてきている。私は、思惑的なものが多分にある、こう思っておりますが、それまでにどうなっているかということもあるでしょう。ありますが、当然にいろいろな話が率直に議論されるのじゃないかな、こう思います。  特に各国とも一致しておりますのは、為替相場というのは、この変動相場制のもとにおきましてファンダメンタルズを反映したもので安定的な形で推移をするということの方が望ましいというのがG7の各国の通貨当局の考え方でもあろうか、私はこう思っておるところでもありまして、そういった認識のもとにお互いが話し合いをしていこう、こういうことになるのじゃないか、こう思っております。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 国内の景気に対する影響も、まだ局面が始まったばかりですから円高不況とは言い切れないわけでございますが、しかしその点はしっかりと、フランクな中にも真摯な気持ちを込めて、言うべきことはやはり言っていただきたいな、かように思っておりますので、これは御要望しておきます。  それから次の質問に移りますが、昨日、社公民三党で予算修正共同要求案をつくりました。本日の新聞にもそれなりに報道されておりますので御存じかと思いますが、どういう案であるか、ちょっと申し上げます。  景気対策は公共事業だけでは片肺になろうかと思います。減税とそれから公共事業両方が相まって、飛行機も真っすぐ飛ぶように景気も回復をしていくと私たちは考えまして、一つは所得税の減税、それから政策減税と二つに立て分けて考えております。  所得税の減税の方は第一段階と第二段階と分けておりまして、第一段階は戻し税、いわゆる標準世帯、夫婦子供二人の世帯であれば納税者本人が四万円、それから配偶者、扶養者とそれぞれ二万円で、四人家族でございますから十万円を限度に所得税を戻す、還付する。これが第一段階でございます。これは夏ごろまでに行うという案でございます。  第二段階は、物価調整分といたしまして、年末調整で約一兆円の所得減税を考えておるわけでございます。これは、基礎控除を三十五万から四十五万に引き上げ、給与所得控除を最低控除額を六十五万から七十五万に引き上げ、控除率の適用区分を変更するわけでございます。第一段階が二兆八千億円、第二段階が一兆円の合計三兆八千億円の所得減税を考えておるわけでございます。  それから政策減税の方は、住宅減税それから教育減税、中小企業対策等の減税ということで、これも約数千億円を考えて。おるわけでございます。  大変立派な案ができましたが、大臣、御所見はいかがでしょうか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 今お話がありましたのは新聞で私も拝見をさせていただきました。私がお尋ねしていいのかどうかわかりませんけれども、お決めになったのかどうか、まだ正式なお話もないというふうに、私はまだそういうふうに理解をしておりますが、今せっかくお話がございましたから、内容につきまして私の方の率直な考え方を申し上げさせていただきたいと思います。  所得税減税が戻し減税によって二兆円、それから物価調整で一兆円、こんなお話でございましたが、財政の建前としまして、当然にこの財源をどうするか、こういうふうな問題がございます。この辺を一体どうするのか。まさか赤字国債でおやりになるというふうなお話ではないだろうと思っておるところでございますが、その辺をどうされるのかというのが私は非常に問題だろう、こう思っておるところでございます。  それから、戻し税ということでございますが、これは税のあり方としまして、戻し税ではらまくというのは一体どういうことであろうか。税というものは本当はそういうことではないものでありまして、一律に一家庭十万円、こういうことになりますと、税を払ってないところの人をどうするかとかいうような問題もいろいろ出てまいりますし、税というもので、所得税の中でそういった形で一律なものをやるというのは、私は税のあり方としては極めて曲がったやり方ではないかな、こう思っておるところでございます。  それからさらに物価調整減税、こういうふうなお話がございましたが、この辺につきましても一体どうするのか。一体その辺をどういうふうな形で、三十五万を四十五万にするとか、六十五万を七十五万にするというようなお話がありましたけれども、果たしてそういったような形が適切なものであるかどうか、私は案としてもお考えいただかなければならない点があるように思っております。  それから、政策減税でございますが、住宅減税、教育減税、中小企業減税というふうなお話がございました。  住宅につきましては、今まで既に住宅取得促進税制を初めとして、各種の税制上の優遇措置が講じられてきておるところであります。住宅を大切に考えなければならないということは私も否定するものではありませんけれども、税制でこれをやるのは一体どんなものだろうか。現在でも既に住宅取得につきましては、年間二十五万円を限度として六年間にわたって所得税を控除するという制度があるわけでございまして、この二十五万円というのは年収約六百五十万のサラリーマンの標準世帯が払うところの所得税額に相当するものでございまして、さらにそれをふやすということになりますと、実はそれよりも、平均のサラリーマン以上の方々に対して優遇措置を講ずるという形になりまして、果たして税のあり方として、また減税のあり方として適切なのかどうか、私は非常に問題があるのじゃないかな、こう思っておるところでございます。  それから、教育減税でございますが、内容がはっきりしませんけれども、今現在でも、年齢十六歳から二十二歳までの扶養親族につきましては、一般の扶養控除三十五万円にかえまして四十五万円の控除をするということにしております。これは、そういった扶養親族を持っているということは、当然これらの方々が学校に行くその教育費というものがかかるであろう、こういうふうなことで考えておるわけでありまして、学校に行っているから教育費で学校の入学であるとか学費だとかいうものを控除するということになりますと、それは一般の生計費の中で見られるものでありますから、これを控除するというのは私は税の制度としておかしいのじゃないかな、こう思っておるところでございます。  中小企業の方につきましては、ちょっとどんな案になっているのかわかりませんので私からコメントすることは差し控えたいと思いますが、いずれにいたしましても、今のお話につきましては、せっかくの御提案でございますけれども、私たちは、現在お願いをしておりますこの予算であるならば景気の持続的な成長が必ず達成されるものだと考えております。そうした意味で今のお話はお断りをせざるを得ない立場だ、こういうふうに御理解を賜りたいと思っております。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 細かくお話をすればよかったのかもしれませんが、今の大臣の御答弁をお聞きすると、それ以上細かく聞いても聞く耳は持たぬという感じですから、細かい話はまた予算委員会で、集中審議があるやもしれません。私、バッターに公明党を代表して出るやもしれませんので、そのときに細かいことはやります。  しかし、一つこの減税問題でお聞きしておかなければいけないのは、大蔵大臣、ずっと野党のいろいろな減税等に関しまして、所得税減税だとか政策減税に対して、本会議でも同じようなことをおっしゃいましたし、今もそれと同等の、要はできない、要は予算が通ることが景気回復になる、こういうことでしたね。  それで、社公民でまとめた共同修正案、減税を中心としたものでございますが、これが与野党で、相手があることですから全部とは言いませんが、幾らか大骨のところが与野党折衝でもし決まる、仮定の話ですが決まった、こういうときには大蔵大臣は、私の意思と反するので大蔵大臣をやめるのだというぐらいの強い決意でナッシングとおっしゃっているのですか。それとも、与野党で決まれば、国権の最高機関である国会で決まったのだからやむを得ないと言うのですか。どの程度の強い決意でだめ、だめとおっしゃっているのでしょうか。ちょっとお聞きしておきたいと思います。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 どんな話し合いになるのか、その辺の話し合いのこともありますから、私から今どうだということを申し上げるつもりもありませんが、私は、今筋論として、また今出している提案者として、今の予算で十分ではないかというふうに考えていることだけははっきりと申し上げておきたいと思います。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 そうしますと、予算は恐らく通ると思うのです、自然成立てもできますし。それでは租税特別措置法はどうなるのですか。  もし野党が今言っている修正共同要求が、全部とは言いませんが何がしか通らないと、租税特別措置法は当然盛り込まなければいかぬものがたくさんあるわけですから、社公民三党、共産党さんも恐らく横並びということで、減税は主張されておるようでございますから、参議院で租税特別措置法が通りませんよ。ぎりぎりの攻防になってくるのですよ。そういうこともお考えで一切できません、できませんと。予算は通ってお執行する租税特別措置法が通らなければ執行できないじゃないですか。本則へ皆戻ってしまいますよ。ひとえにそれは政府・自民党の責任ということですね。私たちの要求を一切のまないのだからやむを得ないということ。解散があるかもしれません。私はもう公認をいただいておりますから、いつでも結構でございます。どうぞ解散権を行使していただいても結構でございます。  だから、大蔵大臣は、今後の与野党の折衝を見守っていくというスタンスなのか、たとえ与野党が決めようと自分の意思とは違うのだから、そんなことを与野党で、国会で決めたら私は大蔵大臣を辞任するのだ、そういう強い決意なのか、どっちなのかお聞きしているわけですよ。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 私からお答えいたしますのは、私は現在提案をしておるところでございまして、国会でございますから、いろいろな御審議があるのは当然のことだと私は思います。予算、また法律は、国会の授権をいただいてやるわけでございますから、国会の中でいろいろお話がある、そのときにどうするかというのは、また別の立場において考えていかなければならない問題がある。  そういった意味で、私は予算を出しております責任を持っている大臣でございますから、今出しているものがベストである、こういった形によってこれからの経済運営をやっていけばうまくいくのだ、こういうふうなかたい気持ちを持っていることを改めて申し上げておきたいと思います。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 ベストとおっしゃいますけれども、与党の政策担当者も住宅減税とか教育減税ということをおっしゃっているわけですよ。  ですから、私が申し上げたいのは、絶対やらない、私たちの要求は一切聞きませんというのではなくて、フランクにG7でも話をするのなら、もう少しフランクにここで御答弁されても、柔軟に、国会で決まったことはやりましょうというぐらいの姿勢があってもしかるべきだろう、こう思っております。どうですか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 日笠委員の大変御親切な御忠告を承っておきますが、私は先ほど来申し上げましたような立場であることを重ねて申し上げておきたいと思います。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 私は今の大臣の答弁で、我々が要求している修正案なるものに対しては絶対にやらないというのじゃなくて、国会で与野党で決まれば、行政府、特に税財政を預かる大蔵省の最高責任者である大臣としては従う、こういうふうにとらせていただいて、そういう御決意だととらせていただ。いて、次の質問に移りたいと思います。  公定歩合が数次にわたって引き下げられておりまして、やはり私どもも選挙区のいろんなお年寄りの方とお会いすると、私たちのとらの子の預貯金の金利が下がって、いわゆる公的年金プラス預貯金の金利で生活しているんだ、預貯金が引き下げられるとますます生活が厳しくなってくる、こういうふうな声をたくさん聞いております。恐らく大臣のところにもそういう声がいろんな形で届いていると思いますね。  一つは、公定歩合引き下げ、同時に預貯金の金利引き下げに三月一日からなるわけでございますが、年金生活者、幅広く言う年金生活者に対してどういう手当てをしていくお考えがあるのか。歳出面であるとか歳入の面であるとか、こういう両面から大蔵大臣の御見解をお聞きしておきたいと思います。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 概括的に申し上げますけれども、公定歩合の引き下げがありましたならば、当然にそれに連動いたしまして一般の預貯金の利率というのは下がっていくというのが私は普通のあり方であろうと思います。  お話のありましたようなことで、年金生活者などが困るではないかということも私も話は聞いておりますが、今やっていますところのもので申し上げますならば、福祉定期預金というものがございまして、福祉定期預金につきましては利率をそのままに差しおいておこうというような形でやっております。  私は基本的には、公定歩合の引き下げ云々でもって、年金生活者やその他のものを全部カバーするというのは非常に難しい問題だろうと正直言って思っておりますが、やはり年金生活者をどうしていくかということを基本的に考えていかなければならない、こう思っております。  年金生活者につきましては、物価スライド、消費者物価指数にスライドして年金を上げていくというような話で大体今やっておるところでございますので、そういった形での年金支出というようなことでやっておるところであります。ちなみに申しますと、拠出制年金で約十九兆何がし、老齢福祉年金を含めた総給付額で二十兆ぐらいの予算を予定しているということをつけ加えて申し上げておきたいと思います。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 今後の検討課題で今大臣言われた物価スライドがありますね。これは、物価が上がれば、当時五%以下ならばしょうがないということでしたけれども、たとえ一%でも二%でも物価が上がればスライドする。これは物価が上がる局面でちゃんと対応しているわけですよ。  では、こういう金利が下がる局面ではどうなるかということは、まだ新しいシステムはないわけですね。今後、何かいい方法がないのか。もう官僚の中の官僚の大蔵省の優秀なスタッフがたくさんいるわけですから、きょうかあすかとは申しませんが、一度この点も将来的にお考えいただきたい。これは御要望しておきたいと思うのですが、どうでしょうか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 年金の問題は、かつて議論をされていましたときに、物価スライドにいたしますか、一般の給与水準にスライドしますかという議論がありました。いろいろな議論の末に、物価スライドでやっていきましょう、こういうふうな形で年金制度を組んだわけでありますが、今のお話は公定歩合なり利子に関連して、こういうふうなお話であります。確かに年金生活などの利子はありますが、果たしてそこまでやれるものかどうか、私は非常に問題があると思います。  というのは、金利というものはやはり経済政策、自由経済の中で動いているものでありますから、それといわゆる福祉的なものでもある年金とのあれで、どうも非常に難しい問題が理論的にはあるのじゃないかと私は思うのです。その辺を含めまして、ひとつ考えてみるテーマではあろうかな、こう思っております。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 そこで、金利が下がる局面の中で、幸いにも福祉預貯金制度というのがございますね。この福祉預貯金制度について実態はどうなのか、いわゆるどのくらいの該当者がいて、どのくらいの方が預け入れをして、一人当たりの預け入れの金額等の実態について、大蔵省と郵政省と、それぞれお答えをいただきたいと思います。

寺村信行大蔵省銀行局長

○寺村政府委員 まず、民間金融機関の方から申し上げますと、昨年十二月末現在で利用者数は五万四千人でございます。それから、一人当たり平均預入額は百五十三万円でございます。それで、利用総額は八百二十八億円となっております。

有冨寛一郎郵政省貯金局経営企画課長

○有冨説明員 郵便貯金につきましては、昨年の八月の十七日から取り扱っておりますけれども、本年一月末現在で、件数が約三万五千件でございます。預入金額につきましては約三百七十一億円で、一件平均約百六万円となっておるところでございます。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 この福祉預貯金制度を活用できる該当者は、人数はどれくらいいるとお考えですか。

寺村信行大蔵省銀行局長

○寺村政府委員 対象者数は五百五十万人でございます。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 五百五十万人が対象者でありながら、民間金融機関と郵便貯金合わせても十万を切るわけですね。八万九千件、十万切るわけですが、なぜこんなに少ないのでしょうか。福祉定期郵便貯金の利用状況を経年度で見ますと、多いときは九十五万件とか、九十四万件ということもあったわけですが、急激に三万五千件ですか、最近は減っておるわけですね。  そこで、これは一つはPRが足らないのじゃないでしょうか。日銀の政策委員会、それから郵政省では郵政審議会で、ほぼ三月一日からですか、据え置きで期間を延長してというような話もありますが、スケジュールはどうなっていますか。PRは後でやりますから、今後の福祉預貯金のスケジュール、ちょっとお聞きしたいと思います。

寺村信行大蔵省銀行局長

○寺村政府委員 三月一日から新たに四・一五%で今後一年間、ですから、来年の二月の末までということで四・一五%の金利で預け入れを受け入れる、こういう形になります。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 郵政省さん、いつ郵政審議会があって、いつ政令改正ですか。いつ改正をするのか。閣議決定がその前にあるのでしょうか。それから政令改正の告示ですか、官報掲載とか、いつから郵政省の方はスタンバイするのか、そのスケジュールをちょっとお願いいたします。

有冨寛一郎郵政省貯金局経営企画課長

○有冨説明員 実施時期につきましては、去る十九日に郵政審議会の答申を受けましたので、本日政令案が閣議決定をされました。したがいまして、あとは民間機関と同様の時期に、つまり三月一日に実施をするということで、現在取り運び中でございます。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 そうすると、民間金融機関も郵貯の方も、三月一日から四・一五%据え置きで期間を延長して預け入れができる、こういうことですね。  そこでもう一度前に戻りますが、五百五十万人の対象者、該当者と言った方がいいかもしれませんが、いらっしゃるにもかかわらず、八万九千件程度でございます。これはちょっとPRをしっかりしないといけないと思いますが、大蔵省、郵政省、それぞれどういうお考えでこのPRを強化しようとお考えでしょうか。

寺村信行大蔵省銀行局長

○寺村政府委員 福祉定期預金制度は、昭和五十年以来、必要に応じ導入されてきたものでございます。相当程度の対象者がこの制度を周知していると考えられますが、この福祉定期預金の導入及び延長の都度、通達によりまして、各金融機関に対し、制度の内容等につきまして店頭に掲示するよう指導してきているところでございます。  貯金におきましては、昨年八月、改めて福祉定期預金が導入されたときに同様の指導を行ったところでございますが、今回、昨年の適切な順守を民間金融機関及び関係各団体に対しまして、当局で改めて促すことにいたしたいと考えております。

有冨寛一郎郵政省貯金局経営企画課長

○有冨説明員 郵便貯金の方といたしましても、これまで福祉定期の趣旨に沿いまして、郵便局の窓口で案内書や、今、私ちょっと持ってきたのですが、このような形のチラシを用意をしておりまして、職員がお客様のところに訪問したときにこういうものがありますよというようなことで対応してきておったわけでございますが、現実に件数を見ますと、先生御指摘のとおり必ずしも十分ではないかもしれないという認識でございます。  したがいまして、従来のPRを徹底するということのほかに、例えば郵便局の機関紙でPRするとか、あるいは具体的に老人福祉施設等ございますので、そこを訪問して、こういうものがありますというようなことを周知をするとかいうもろもろの努力をしてまいりたいというふうに思っております。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 大蔵省の方も郵政省に負けないようにしっかりPRを強く要望しておきます。  それから、預け入れ限度額が民間金融機関も郵貯もそれぞれ三百万円になっておりますね。先ほどちょっと大蔵大臣に毒づいた言い方をしましたが、租税特別措置法は今度老人マル優なんかが三百万が三百五十万になるわけですね。この部分は賛成をしたいわけでございますが、もし租税特別措置法が通りますとマル優三百万が三百五十万になるわけですが、福祉預貯金も、日銀の政策委員会とか郵貯の場合は郵政審議会で、租税特別措置法が通った後、三百万の預け入れ限度額を横並びで三百五十万までなるということですから、もう一度答申といいましょうか、要請をして審議をしていただければな。  ですから、老人マル優なんかの場合、社会的弱者の場合、三百万までのいろいろな制度がありますが、租税特別措置法が今度三百万を三百五十万に引き上げる、その法律が通った後、両大蔵省、郵政省では、それぞれの該当する政策委員会だとか審議会に三百万を三百五十万にしたらいかがかということを要請していただければな、かように思います。横並びがいいと思いますので。三百万円を預けてあと五十万どうするかとうろうろすることがあってもいけませんので、そういうように要望をしたいと思いますが、大蔵省、郵政省、いかがですか。

寺村信行大蔵省銀行局長

○寺村政府委員 福祉定期預金の預入限度額につきましては、昨年八月の預貯金金利引き下げに伴いまして、改めて、その導入を行った際に、従来の限度額二百万円でございましたけれども、これを三百万円に引き上げたところでございます。この三百万円の限度額は、現在の福祉定期預金の平均的な利用額、先ほど申し上げました約百五十万でございます、それに対してほぼ二倍に当たる枠でございますので、現在ではそれで十分ではないかと考えているところでございます。

有冨寛一郎郵政省貯金局経営企画課長

○有冨説明員 今寺村銀行局長からもお話があったとおりでございますが、現に額につきましては昨年の八月に引き上げたということでございまして、今回の福祉定期預金につきましては現行の三百万で実施させていただきたいというふうに考えております。  現在のところ、この福祉定期預金といいますものは官民共通商品でございますので、これからどうするかということについては関係の向きともよく相談をさせていただきたいというふうに思っております。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 利用者の側に立つサービス、三百五十万あるのに三百万しか福祉預貯金できない、当然該当者ですよ。あと五十万はまた別途しなければいけない、そういう煩わしい手続も必要となるわけでございますから、租税特別措置法が通れば検討はお願いをしておきたいな、私はかように思います。要請をしておきます。  続きまして、次の課題に移ります。  最近、金融機関の顧客情報、名簿等が流出をしたり漏えいしておるわけでございます。ごく最近では、横浜銀行であるとか、これは顧客名簿というよりは考査資料と言われております日銀の考査資料であるとか、そのほかにも、最近で衝撃的なのは、大手消費者金融機関であります武富士の顧客リスト約二万人分が流出したであるとか、それからちょっと古い話になりますと、三菱銀行の個人定期期日管理表、太陽神戸三井銀行の旧三井銀行の分の預金者リスト。生保もございますね。朝日生命、東邦生命の保険契約者名簿、第一生命の法人契約状況記載文書、続々と金融機関の情報が流出しておるわけです。まず、その点の大蔵省の対応をお聞きしておきたいと思います。

寺村信行大蔵省銀行局長

○寺村政府委員 金融機関が業務遂行上知り得ました預金者あるいは融資先の顧客の情報等につきましては、預金者あるいは融資先のプライバシーの保護あるいは信用秩序の維持という観点から慎重な配慮が払われることは当然でございます。  金融機関が保有する顧客情報につきましては、まず基本的に金融機関の自己責任に基づきましてその保護が進められるべきであると考えております。特に、最近、コンピューターを利用しました情報処理と通信技術の飛躍的な進歩によりまして情報の大量かつ迅速な処理が可能となり、顧客情報もその対象となっております。そういった状況を踏まえた適切な対処が必要であると考えております。  このような観点から、金融機関におきまして、顧客データの保護のための対応が自主的には行われてきているところでございます。具体的に申し上げますと、財団法人金融情報システムセンターが金融機関等におきます個人データ保護の取扱指針等を作成しているところでございます。  大蔵省といたしましても、顧客情報が外部に流出するという極めて遺憾な事態が発生をいたしておりまして、金融機関の顧客情報のあり方が問われている点を踏まえまして、これまでも厳正化について指導を行ってきているところでございますが、今後とも引き続き金融機関の具体的な対応を見守るとともに、顧客情報管理に万全を期すよう指導してまいりたいと考えているところでございます。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 顧客名簿、リスト流出に対しての通達は出されたんですか。

寺村信行大蔵省銀行局長

○寺村政府委員 最近では、平成二年六月十二日付で全銀協に対しまして指導を行っているところでございます。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 全銀協はノンバンクは入っていませんよね。これはどうされるのですか。

寺村信行大蔵省銀行局長

○寺村政府委員 貸し金業者の保有する顧客データの管理につきましても、プライバシー保護の観点から慎重な取り扱いが必要でございまして、貸金業規制法におきまして、第三十条二項でございますけれども、信用情報を資金需要者の返済能力の調査以外の目的のために使用してはならない旨が規定されているところでございまして、これを受けまして、全国貸金業協会連合会が定める協会員の自主規制基準におきましても、信用情報の目的外使用と顧客のプライバシー侵害となるような行為を行わない旨定められているところでございます。  さらに、昭和六十一年三月四日の銀行局長通達では、信用情報機関の業務運営に関する要件とともに、信用情報機関を利用する信用供与者の信用情報の取り扱いにつきましてその細目を定めているところでございます。  ここでは、各種法令を遵守することのほか信用情報の登録に当たっては事前に資金需要者の同意を得ること、信用情報を与信判断以外の目的に使用しないこと、資金需要者本人からの自己の信用情報にかかわる問い合わせ等に対応するために必要な場合のほかは信用情報を漏らしてはならないこと等が規定されているところでございます。  本通達に沿いまして、各信用情報機関はプライバシー保護のための信用情報取扱要綱を定め、会員業者にその遵守を義務づけておりまして、違反があった場合には信用情報取扱契約の解除もしくは信用情報提供の一時停止を行うことができることとされております。  以上申し上げましたように、信用情報にかかわるプライバシー保護につきましては種々配慮をしてきているところでございますが、さらにその徹底が図られるよう、関係省庁とも協議しつつ今後とも指導に努めてまいりたいと考えているところでございます。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 幾ら指導徹底をしても、盗み出したんではこれはもうどうしようもないわけでございまして、一般論でいいんですが、きょうは警察庁からもおいでいただいておりますが、そういう金融機関等の名簿、顧客リスト等を盗み取って、盗み取るというか持ち出して、それを売買したり、またそれをネタに自分が商売をするというふうな場合は、一般論としてはどういう罪状が適用されるのでしょうか。また、過去どういう例がございましたか、お聞きしたいと思います。

林則清警察庁刑事局捜査第二課長

○林説明員 いわゆる顧客データの流出をどのような刑罰法規で捜査をするのかというお尋ねの趣旨であろうかと思いますが、今申されましたように、一口に顧客データの流出事案と申しましても、事実関係いかんによっては刑事事件を構成するというものもございますし、また、そうでないという場合もあるわけでございます。  たとえ刑事事件を構成するという場合でございましても、具体的事案の形態あるいは流出の形態、行為者の関与の態様と申しますか、そういうものいかんによっては窃盗罪あるいは横領罪、背任罪あみいは贓物故買罪といったように適用罪名はそれぞれ異なってまいりますので、顧客データの流出事案を何罪で捜査するかというようなことは一概には申し上げられない、申し上げることができないという結論になろうかと思います。  ただ、過去、この種事案を刑事事件として検挙いたしました事例といたしましては、自動車協会倉庫に保管していた機密データ収録磁気テープを盗み出しまして、さらに別の磁気テープにコピーをして名簿業者へ売却したという事案、あるいは百貨店内に保管しておりました各種顧客リスト入力磁気テープをこれまた盗み出しまして、複製して名簿業者へ売却したという事案がございますが、いずれもこれは窃盗罪で問題をいたしております。  なお、個別の事案の取り扱いにつきましては、今申し上げましたようになかなか申し上げるわけにはいきませんが、いずれにいたしましても、こういった事案がございましたならば、具体的事実に即して適切に対処してまいりたい、こういうふうに考えております。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 問題は、プライバシー保護法なるものがないと、なかなか捜査も難しいようですね。  これは将来的な問題でございますが、日本人はプライバシーということについてはそんなに敏感でないのですね。納税者番号制度を創設という話もありますが、これももし創設するなら、プライバシー保護法を相身互いで同時に決着させていかないと、納税者番号制度等は、これはなかなか国民の理解を得られないと思います。話がちょっとそっちへ飛びましたけれども、もとへ戻りまして、では何点かさらにお聞きをしたいと思います。  大蔵省にお聞きをいたしますが、ノンバンクでお金を借ります、その顧客の口座へ振り込んでもらうようなことになった場合に、その送金手数料、業者が顧客の口座へ送る送金手数料、これは、例えば金利とみなすとかどういう扱いになりますか。

寺村信行大蔵省銀行局長

○寺村政府委員 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の解釈の問題でございますが、これは法務省と大蔵省の共管の法律でございまして、ただいまお尋ねの「高金利の処罰」を定めました同法第五条の解釈は法務省にございますので、大蔵省に解釈権はないわけでございますが、そういう前提のもとで申し上げさせていただきたいと思います。  出資法第五条二項は、貸し金業者の行う貸し付けの金利について年四〇・〇〇四%を上限として定めておりますが、同条第六項は、「金銭の貸付けを行う者がその貸付けに関し受けみ金銭は、礼金、割引料、手数料、調査料その他何らの名義をもってするを問わず、利息とみなす」旨の規定がございます。  法務省当局からは、この第五条第六項は、貸し金業者が天引きの形で金銭を受けた場合にも適用され、貸し金業者が振り込み手数料を差し引いて顧客に送金した場合、その差し引き額は金利となる可能性もあるとの解釈であると聞いておるところでございます。  お尋ねの件、一応金利となる可能性があるという解釈だと、法務省の解釈は。しかし、個別のケースの適用につきましては、具体的な事実関係を承知しておりませんので、確たることは今申し上げられないということでございます。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 そうですね。法務省をお呼びしておけばよかったかもしれません。  第五条第六項によると、いわゆる振り込み手数料を顧客負担にした場合は一応みなし金利と見る、こういうように私どもは理解をしております。  ところが、それを社内通知で、振り込み手数料はお客様負担として、融資金額より銀行振り込み手数料を差し引いてお客様の口座に振り込むこととするということを社内通知をして各支店に徹底をしておるあるノンバンクがあるわけですが、その具体的な借り手の方の方から、それをもしみなし金利と見るならば、四〇・〇〇四をほんのわずかですがオーバーしちゃうわけですね。  具体的にもしこういう事例がございましたならば、どうなんですか、大蔵省はその企業に対して立入検査といいましょうか、調査はされますか。

寺村信行大蔵省銀行局長

○寺村政府委員 出資法違反の疑いのある事案の解明あるいは取り締まりは捜査当局の所掌でございますが、大蔵省といたしましても、関係省庁と協議しつつ、出資法の規定が遵守されるよう適切な指導を行っていきたいと考えております。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 では、個別具体的に彼ほど局長にお話をしておきたいと思います。  次に、大臣、プライバシー保護法ですね。捜査するにも、やはりそういう法律がないとなかなか窃盗罪か横領罪か特別背任かわからないというような感じになってきますしね。これは、やはり納税者番号制度を税調でも今後検討されるわけですが、所管は違うのだと思うのですね、総務庁かなと思うのですけれども。やはりプライバシー保護法なるもの、類似のような法律、法整備、これはした方がいいと思うのですが、その点、大蔵大臣はどうお考えですか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 情報化時代におきましていろいろな情報が出てまいります。そのときにプライバシーの保護というのは、私は、やはり基本的に考えておかなくちゃいかぬ諸問題だと思いますし、単に、今お話がありました貸金業がどうだこうだという話じゃなくて、一般論として私は、これは議論をしなくちゃいかぬ。  それからもう一つは、個別の問題でどうするかという問題もあるだろうと思いますので、今政府の方では、たしか総務庁の方でいろいろなことをやっていると思いますが、我々の方も協力してやりたい、こういうふうに思っております。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 では、法案の内容について、時間がたちましたけれども、何点がお聞きしたいと思います。本末転倒かもしれません。  今回、補助率の刻みが改正になりますと、今まで何段階あった刻みが何段階に簡素化、合理化されるのでしょうか。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 補助率等の段階でございますが、四分の三から十分の五・五まで十一段階ございましたものが、十分の七から十分の四の五段階に簡素化されることになっております。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 十一段階が五段階ですね。何か、所得税の刻みが簡素化されたのとよく似ておりますが、これは簡素化ということで一歩前進だろうとは思います。  それと、補助率が合理化、簡素化されることにどのようなメリットがあるのでしょうか。特に地方の事業負担は具体的にどの程度軽減されていくのか、その辺のところも御答弁いただきたいと思います。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 補助率の簡素化によりまして、特に地方公共団体の事務負担が軽減される。補助率が複雑でございますと、計算事務も大変なわけでございますが、実際の計算事務負担が軽減されるということでございます。  それから、関係の国民の方々にとりましてもわかりがよくなるということでございまして、具体的にどのくらいの物量になるかということは計算できませんけれども、今申し上げましたような効果があるというふうに考えております。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 その次に、補助率の見直しによりまして、農業農村整備事業における農家負担のような受益者負担があるわけですが、これが増加するのかしないのか、またどのような措置を講ずるのか、こういう点についてもお伺いしておきたいと思います。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 今回の補助率等の見直しは、国と地方の関係を体系化、簡素化しようという観点から行われているものでございまして、そういう意味で、農家負担等のあるものにつきましては、今回の恒久化に伴いましてその負担に影響がないように対処することにいたしてございます。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 続いては、承継債務の方の質疑に移りたいと思います。  平成四年十二月十九日の財政制度審議会で、この承継債務等につきまして、隠れ借金というのでしょうかこれは「あくまで特例公債の発行を回避するための臨時緊急の措置として慎重に取扱われるべきであり、それぞれの制度・施策の運営に支障を生じない範囲で行われ、歯止めを有しているものに限る必要がある。」こういう財政審の答申が、昨年十二月出ておるわけですね。  今回「今後処理を要する措置」ということで、隠れ公債とも隠れ借金とも言われておりますが、それぞれどういう歯どめを有しているのかということをお聞きしたいと思います。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 今回お願い申し上げております承継債務それから政管健保への繰り入れの特例ということでございますが、それぞれの歯どめにつきましては二つあろうかと思っております。  一つは定性的、もう一つは定量的ということになろうかと思いますが、前者の定性的なことにつきましては、それぞれの制度、施策をめぐる状況を十分検討した上でそれらの運営に支障を生じないということが必要でございます。そういう意味の歯どめ。  それから、数量的には具体的な歳出削減額、これもそれぞれの運営に支障を生じない一定の範囲、承継債務につきましては平成五年度に発生する償還の元本の金額ということでございますし、政管健保の千三百億円につきましては五年度に発生が見込まれます剰余金千三百七十億円程度、その内数であるという意味で、数量的歯どめがかかっているということでございます。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 それが歯どめということですが、いずれにしましても「今後処理を要する措置し、俗に言う隠れ公債、隠れ借金については、我々が要求をすれば資料としてそれなりのものが出てくるわけです。これもこの前も申し上げましたが、予算の説明というパンフレット調のものがありますね、予算書そのものとは言いませんが。  どうでしょうか。この「今後処理を要する措置」ということでそれぞれ、例えば国民年金特別会計への国庫負担金の繰り入れの平準化、平成五年度末累計見込み八千二十三億円ということでございますが、これについてもこういう経過なんだということを書いてもいいと思います。わかりやすい方がいいと思いますが、そういうコメントつきで一覧表にして、やはり予算の審議の場に言われなくても初めから添付しておいていただければなあ、かように思いますが、その辺の特段の御配慮はございますか。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 今御指摘の「今後処理を要する措置」ということで国会に資料をお出ししているわけでございますが、この資料の中に含まれております措置はさまざまなものでございまして、そういう意味で、予算書とか、今お話にございました予算の説明といった書類の中に含まれることがいいのかどうか。それらに入っているデータとは若干性格が異なるというふうに思っております。  いずれにいたしましても、せっかくの御指摘でもございますので、どういう形の提出の方法がよりいいのか研究をさらにさせていただきたいと考えております。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 昼も過ぎましたし、時間短縮の観点からも、これで終わります。

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 午後一時に再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時六分休憩      ————◇—————     午後一時三分開議

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。正森成二君。

正森成二日本共産党

○正森委員 それでは、共産党を代表して質問をさせていただきます。  お手元に、つたない質問でございますが、少しでも御理解願えるようにというので簡単な統計資料的なものをお出ししておりますので、財投関係の質問になりましたらそれをごらんいただけば、それを説明しながらさせていただきます。  ちなみに申しますと、日付が十八日になっておりまして、消して二十三日になっておりますのは、十八日に既に質問を行うつもりで用意したという誠意を示しておるわけであります。  それでは、まず第一に、補助金の整理合理化一括法案について伺います。自治省も来ていただいておりますね。  今回の政府の恒久化措置について、直轄事業については三分の二、補助事業については二分の一を原則として、先ほどの答弁でも十一段階ありましたのを五段階に簡素化するということでございまして、補助の水準を引き下げることを直接の目的とするものではないというように聞いておりますが、私どもが調べたところでは、直轄事業の場合は八四年水準に復活しているものがございますが、補助事業についてはほとんどが過去何回かにわたって引き下げられた最低の水準ということになっているようであります。  今回の措置は、地方財政に対する影響額が、八四年対比で申しますと、自治省はたしか六千九百億円程度と見ているはずであります。大蔵省は六千八百二十億円ぐらいだという説のようでありますが、いずれにしても、それらが地方自治体の事業に支障を与える可能性がありますので、その支障を与えないようにする、九三年度については公共事業臨時特例債で全額補てんし、その元利償還金については全部交付税に算入するということになっているやに伺っております。  そこで伺いますが、このうち国の財源で措置されるのは利子分の九割だけと聞いております。その残りはどうなるのか。また、九四年度以降の財源措置は何ら保障されておりませんし、法案にももちろん書かれておりません。これはいかなるわけなのか、関係各省でどのような取り決めになっているのか、お伺いいたします。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 お答え申し上げます。  今回の公共事業の補助率、負担率の見直しは、これは恒久化ということでお願いを申し上げておるわけですが、それに伴います地方財政への影響は、激変緩和措置ということで、暫定措置としてその影響額をきちんと地方財政措置として対応するということにいたしておりまして、片や恒久、片や暫定ということになっています。  従来の補助金の一括法におきましては、地方財政対策につきまして確かに規定がございまして、過去のものといたしましては、暫定的な補助率の「引下げ措置の対象となる地方公共団体に対し、その事務又は事業の執行及び財政運営に支障を生ずることのないよう財政金融上の措置を講ずるものとする。」という規定がございました。  これは今回と違いまして、補助率についても暫定、それの影響額に対応する地方財政措置も暫定ということでこういう規定があったわけですが、最初に申し上げましたように、今回の恒久化につきましては、あくまでも恒久化でございますので、それに伴います地方財政措置も基本ルールに従って解消されるというのが法の建前でございますので、過去のような「財政金融上の措置を講ずるものとする。」という規定は置かれておりません。ただ、実態的には今回も激変緩和措置を講ずる必要がある、従来のきちんとした地方財政措置の継続性に留意する必要があるということでございまして、今回の恒久化に伴いましても地方財政措置を講じております。  その中身は、全額を基準財政需要額に算入をいたします。発行される公共事業等臨時特例債の償還につきまして、その利払いに必要な財源は国が手当てをいたしましょう。それは〇・九、九割というふうになっておりますが、その趣旨は交付団体については全額を見ましょう、残りの一割は不交付団体に相当する額ということでございます。  それで、六年度以降につきましては、これは毎年度毎年度の地方財政計画の中で必要な措置を講じていきたい。あくまでも性格は暫定措置、経過措置ということでございます。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本(英)政府委員 御質問の趣旨は三点だったと思うのですが、今回の公共事業等臨時特例債の利子分の九割を国が負担することにしている、その元金分はどうなのか、それから残りの部分をどうするのか、それから六年度以降補てんをどうするのかということでございます。  大体、今の大蔵省の方の御答弁で尽きていると思うのでございますが、利子分の九割という数字は、先ほどもありましたように、交付団体分の利子分ということでございますけれども、元来、今回恒久化されました地方負担額に対しましては、これは通常一般の、従前の財源措置と同じように交付税なり地方債なりそれぞれの財源で区分をしないで措置していくというのが本来の姿だろう、これは午前中も御答弁申し上げたとおりでございます。  ただ、そういたしますと、個々の地方公共団体で平成四年度との取り扱いでかなり差が出てまいりまして、その間に地方団体側としては財源措置が的確になされているかどうかというような不安もあろうかということで、激変緩和措置として平成五年度には全額を公共事業等臨時特例債で措置をする、そしてその元利償還金を全額将来地方交付税で措置をしていく、こういうことにしたわけでございます。  その公共事業等臨時特例債の利子分は将来交付税特別会計に交付団体分九割を繰り入れていただく、こういうことでございますが、これは今申し上げましたように、本来の措置ならばそういう利子分というものは派生じない、そういうことでございまして、そういう意味でこの利子分を措置をしていただくということでございます。  残りはどうなる、いわゆる元金部分はどうだという議論は、先ほどからお答えいたしておりますとおり、毎年度の地方財政計画を通じて適切に処理していく、こういうことに相なってまいります。  それから、平成六年度以降の補てん措置でございますが、これも先ほど午前中に御答弁申し上げたとおりでございますけれども、平成五年度はただいま申し上げましたような激変緩和措置ということで措置をするわけでございますが、平成五年度の状況、今後の各地方公共団体や各関係省庁の御意見を伺いながら、公共事業の執行状況等も勘案してその段階でまた判断をしてまいりたい、こういうことでございます。

正森成二日本共産党

○正森委員 いろいろ言われましたけれども、本年度はともかく激変緩和措置という言葉を使われましたが、急にいろいろ言われても困るだろうから、基準財政需要額に全額入れて交付税で面倒見るだけでなしに、利子も交付税交付団体については全額を国で見るということですが、次長の答弁を聞いておりましても、あるいは自治省側の答弁を聞いておりましても、今度の補助率のカツトの整理というのは暫定的なものじゃなしに恒久的なものである、だから、本来激変緩和措置というのは可能ならば本年だけで、できるだけ早くこれが正規の姿だというようにするのだ、はっきり言いませんが、私が眼光紙背に徹して、目玉が大きいからよくわかるのですが、お聞きすれば、そういうことのようですね。  しかし、そうだとすると、基準財政需要額に入れるといいますが、地方交付税というのは本来は地方団体の自主財源であって、基準財政需要額に入れられればそれだけ自主財源が減っていくわけです。本来なら、地方自治体に公共事業にせよ何にせよ事業をどんどん、転嫁という言葉がおかしければ、任せていくということになれば、それに伴ってしかるべき財源を付与するとか権限を与えるというのが当然であります。  ところが、大蔵大臣あるいは主計局次長に伺いますが、昨年度もそういう傾向がありましたが、今年度の予算を見ますと、交付税についてまず四千億円の特例減額という異例の措置が行われております。それから、法定加算の中から二千九百二十四億円、覚書加算から四千三百十七億円、合計で、本来地方自治体に行くべきお金が一兆一千二百四十一億円も減額されているはずであります。つまり、そういうことを一方でやる。  それから、地方税の見るべき財源の追加が行われないというような状況の中でこれらが行われて、しかも国が考えるのは激変緩和措置だけであるということになれば、結局これは国の負担の地方自治体への転嫁ということにすぎないのではないのですか。自治省はそこら辺をもっと主張して、交渉能力を高めなければいけないのではないですか。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本(英)政府委員 お答えを申し上げます。  今回の国庫補助負担率の恒久化というのは、もう再々答弁いたしておりますとおり、いわゆる国庫補助負担率についての国と地方のあり方の基本というものを踏まえながら、そしていわゆる補助負担率の体系化、簡素化という視点から行ったものでございます。  御案内のとおり、ただいまのような結果としての地方公共団体の五十九年度以前ベースと比較したときの負担があるわけでございますが、この国庫補助負担率の暫定措置の経過をたどってみますと、公共事業等につきましては、これによって事業量の確保が図られてきたという経緯があるわけでございます。したがいまして、この恒久化に伴いまして財源というものを国庫の方からその分を移管いたしますと、事業量の確保というものが五十九年度以前の状況に復するといいますか、そういうことが懸念されるわけでございまして、そういう事業量の確保というような点につきましては地方公共団体側も期待をしてまいってきたところでございます。そういうこともございまして、ただいまのように、恒久化に伴いましては毎年度の地方財政における措置、毎年度地方財政計画を通じた適切な対応ということで対処してまいるということにいたしているわけでございます。

正森成二日本共産党

○正森委員 今の答弁は先ほどの答弁をなぞっただけで、特例減額が行われているじゃないか、あるいは本来国が当然返さなければならない法定加算や覚書加算まで削られているじゃないか、地方税の新たな財源は与えられていないじゃないかという私の質問に対しては一言も答えていない。  つまり、失礼ですが、時間が限られているので言いますが、答えることができないというような状況だろうと思うのですね。何か言いたそうに手を挙げかけたけれども、言いたいことがあるのなら私の質問のときにまず的確に答えなければならないので、一番目の質問の答弁を二遍やって、肝心の聞いた二番目の質問には全然答えないで短い質問時間を空費して、それでまた手を挙げてみてもしょうがないので、結局私の指摘した点については自治省側については答えるべきそういう論拠を持っておらない、これは一般の地方自治体の負担になるままに任せておる、そういう態度を示すものにほかならないというように理解して、言いたければまた別の機会に言ってください。一回答弁の機会を与えたのに、あなたの能力のせいか故意がわからぬけれども、答えなかったのだから仕方がない。  そこで伺いますが、結局地方財政は非常に悪化しているのじゃないですか。地方自治体の一般財源に占める地方債の償還費の割合を示す、いわゆる公債費負担比率というのは、八四年度、八五年度は一四%台で非常に悪かったのがその後やや持ち直したのですが、九三年度は我々の知っているところでは一二・五%というようにまた上がっていくというように思われます。もちろん大蔵省が言う答弁を先取りしますと、それでもなおかつ国の場合は国債費率が二〇%を超えておる、残高は百八十二兆円だ、それに比べれば、地方自治体はまだ裕福とは言えないけれども貧乏の程度は少ないというのがいつでも言っている答弁のようであります。  しかし、地方自治体というのは一つじゃないのですね。三千数百あるのですね。その個々の自治体を見れば、自治省自身が警戒ラインとしている公債費負担比率一五%を超え、二〇%未満の自治体が八百六十七あるはずであります。これは全体の二六・八%に当たります。それからまた、危険ラインである二〇%を超えている自治体が、我々の調べでは二百四十七あるはずであります。財政力の弱い自治体ほど高い負担率になっております。そうしますと、自治体が独自で住民の福祉や教育やら医療等々について施策を行おうとしても、あるいは独自になさなければならない公共事業を行おうとしても非常に大きな影響力を受けることになるんじゃないですか。  だから、地方財政計画一般とか地方自治体一般じゃなしに、そういう約三分の一になる、国に劣らないあるいは国とほぼ同等の財政的な歳弱化といいますか、あるいは危険性を持っている地方自治体に対してはどのように考えているのかということを伺いたいと思います。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本(英)政府委員 最初に、先ほどのお答えの漏れがございましたことをおわびをさせていただきたいと思います。  法定加算や特例加算を先送りしているじゃないかというお話でございますが、平成五年度につきましては、御案内のとおり、例えば地方単独事業を一二%延ばすとか、それぞれ福祉の経費を相当額延ばすとかというような所要の財源を確保して、そしてその上で将来の交付税の安定的確保ということにも資するような措置として先送りの措置を講じているところでございますので、どうか御理解を賜りたいと思うわけでございます。  さて、それで個々の地方財政の問題でございますが、御指摘のように地方団体は三千三百余の個々の地方の財政主体の集まりでございます。その中には今御指摘のように大変財政力の弱い団体等もあるわけでございまして、決して国に比べて地方が余裕があるとか、そういうものではないと私どもも強く感じているところでございます。  そこで、財政力の弱い団体への個々の対応の問題でございますが、一つは、そういう財政力の弱い団体がみずから自主的に、主体的に事業がやっていけますように、例えば地方単独事業におきまして地方債を発行して仕事をいたします。そのときに地方債の元利償還金を財政力に応じて措置をしていく、財政力の弱いところには元利償還金に対して交付税で見られる率が高くなるような措置の仕方をしていく、そういう手法をとっております。  それからいま一つ、今度はそういう地方債の元利償還金が過去の債務としてたくさん出るではないかということにつきましては、特にそういう公債費の負担の大きいような団体につきましては、公債費負担適正化計画というのをつくっていただきまして、そして一定の範囲内での利子を特別交付税で措置をしていく、こういう措置を講じております。  今後とも、財政力の弱い団体が自主的、主体的な事業が進んでできますように、私どもも努力をしてまいりたいと考えているところでございます。

正森成二日本共産党

○正森委員 そのほか、補助金の一般財源化の問題があります。  例えば、商工会議所や商工会における経営指導員等の設置補助も七十五億円ばかり一般財源化、保健所運営費交付金も約二百億、それから義務教育共済費追加費用は三年計画を一年前倒しにして約六百五十億、特に問題なのは国民健康保険基盤安定事業に係る国庫負担金の暫定引き下げで、本来、今年度の予算では五百六十億円出すべきものを百億円だけの低額にするというようなこと等々で、これも地方財政に非常に大きな影響を与えると思います。  本当はこれについてもう少し聞くつもりでしたが、時間の関係がありますので、時間があれば最後にもう一度聞くことにして、承継債務の問題について伺っていきたいと思います。  今度の法律によりますと、まず第一に交付税特会分の五千七十六億円、国鉄の八七年承継分について千三百億円、清算事業団の九一年承継について六百七億円、計六千九百八十三億円、それから政府管掌健保から千三百億円借り入れる、合わせて八千。二百八十三億円という内容の法律提案になっております。  これだけでなしに、このことによって結局国は赤字国債発行をそれだけ減額できるわけですが、それ以外に、言葉は悪いのですが、隠れ債務というものがあるのではないですか。それがフローでどのぐらいで、累計ではどのぐらいになっておりますか。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 隠れ債務というようなお話でございますが、これから御説明申し上げます、私どもが整理した「今後処理を要する措置」というのは、すべて法律等によりまして国民の皆様方に開示をしておるものでございまして、隠れという形容詞はいかがかと存じますけれども、いずれにいたしましても「今後処理を要する措置」というものといたしましてはいろいろなものがございまして、これを同じようなことで合計するということにつきましては若干ちゅうちょするわけでございます。  それはそれといたしまして申し上げますと、国鉄清算事業団の長期債務というものが現在約二十六兆円残っでございます。それ以外の御指摘のございました国民年金特別会計への国庫負担金の繰り入れの平準化とか、今回お願い申し上げます政管健保の繰り入れの特例といったものが合計で約十一兆円ということになっております。

正森成二日本共産党

○正森委員 それを足しただけで約三十七兆円ですね。しかし、そのほかに私が今指摘しました地方交付税の特例減額だとか返すべきものを借り上げておるとかいろいろなものを入れますとフローでも一兆五千億円を超え、累積の場合には今言いましたように三十七兆円をはるかに超える、もっと大きい額になると思います。  結局、このことが、赤字国債等を先送りすることはできるにしても、財政の実態の本当の真実を国会や国民に知らせるということを極めて不明瞭にしておる。そして、財政の公正な処理を妨げておるという欠点があらわれてきておるというように申しても差し支えないのではないかというように思います。  そして問題は、きょうの私の質問の主題ですが、最近の運営を見ておりますと、景気の問題から公共事業はどうしてもふやさなければならない、しかし国庫の点に問題があるので、例えば国の公共事業というのはアバウトな額ですが約八兆五千億円ぐらい。それに対して地方自治体の行う単独事業は十六兆数千億円である。それからまた、財投機関で行うものが五兆数千億円、六兆円近いというように、地方自治体と財投に非常に負担がきているのです。  そして、地方自治体が行うべき今申しました十六兆五千八百億円、一二%増ですが、それも地方自治体が無限にお金を持っているわけではないので、公共事業を行うための地方債を発行しなければならない。その地方債も本年度ほぼ十兆円ぐらいに達して、それは結局のところ大部分財投が引き受けるんじゃないですか。その財投の引き受ける分がそのぐらいあるんじゃないですか。  だから、結局国のいろいろこういうやりくりを最終的に引き受けでつじつまを合わせているのが現在では財投になってきておる。つまり、後でも申し上げますが、きょう質問の中で引用させていただきますが、「ジャパン・リサーチ・レビュー」というのがあります。その十二月号に財投についての論文が出ております。この同じ筆者が最近ある新聞に短い論文をお出しになりました。それがここには詳しく載っておりますので、私は持ってまいりました。その関係の統計のうち、私がこれからお話をしようと思うものの必要最小限度をこの資料に出しておるわけです。出所を明らかにしておきたいと思いますが、そういうことになってきているのじゃないですか。  例えばこの資料でいいますと、一の「財投のファイナンス構造」というところがあります。ごらんください。  例えば国家財政は、一般歳出を抑制しなければならないし、財政が硬直化している。そうすると、財投が国債の引き受けてこれにファイナンスする、あるいは一般会計、特別会計の資金を補てんする。後でどういうものがあるか時間があれば詳しく言います。特別会計等への資金運用を行う。それからまた公共投資の肩がわりを財投が行う。  地方財政はどうかといえば、財政需要の代替、地方交付税の特例減額等が行われる。また、公共事業をやれ、やれというので、結局地方債を発行しなければならぬ。その地方債の引き受けも財投が行う。また、短期資金の貸し付けを受ける。こういう格好で、国家財政、地方財政とも最終的な重荷の受け手というのは現在財投になっております。  したがって、この論文の筆者だけでなく識者の中に、最近は財政の財投化である、あるいは財投の財政化である、その双方が進んでおるというように言われているわけであります。  最近逓信委員会で、郵政大臣の発言をめぐって郵貯の問題でいろいろ議論されております。私も関心を持って見ておりますが、あれは全体像の一部にしかすぎません。本当は郵便貯金と財投や財政全体の関係から論じられなければならないことであります。  そこであえてこの問題を申しているのですが、例えばいかに財投が財政で大きな地位を占めているかと。いうのを見るために、あらかじめ問題提起をしておきましたが、戦後の財投計画作成の開始時と言われております五三年から七五年まで、財投はどれだけ増加しましたか。

藤井威大蔵省理財局長

○藤井(威)政府委員 計数の御質問ですので、計数でお答え申し上げます。  一九五三年度から一九七〇年度までの間の財投規模は約三兆二千六百億円増加いたしまして、この間に約十一倍になっております。年の平均伸び率で計算いたしますと、毎年一五・二%すっ伸ばしたという格好の計算になります。

正森成二日本共産党

○正森委員 七五年から九〇年はどうなっていますか。

藤井威大蔵省理財局長

○藤井(威)政府委員 七〇年から九二年までという形で今手元に計数を持っておりますが、七〇年から九二年までの二十二年間では三十七兆二千二百億円増加いたしまして、これも約十一倍、この間の年平均伸び率を計算しますと、約一一・七%の伸びになります。

正森成二日本共産党

○正森委員 私は五三年から七五年、七五年から九〇年というように問題提起をしておったので、私の手元にある数字とは若干違いますが、非常に大きな額になっていることがおわかりになると思います。  七五年を一〇〇といたしますと、全体が四・三倍になっておりますが、その中で、原資からいいますと郵貯が二・四倍、年金が三・四倍、簡易保険が五・八倍、それから財投制度が成熟しまして、回収金、これが七・九倍という数字に、七五年と九二年を比較しますとそういうぐあいになっております。これはこの「ジャパン・リサーチ・レビュー」の論文からの引用であります。  時間を節約するために私の方から数字を言いますが、ある基準年次をとってインフレ率を引いて、実際にどれだけ財投やら一般歳出、一般会計じゃありません、一般会計から国債やら地方交付税交付金を引いた一般歳出、それがどういうような推移になっているかを見ますと、一九六五年は財投が五兆六千二百七十一億円でありまして、一般歳出は十兆一千三百八十二億円、ほぼ一般歳出が倍近いのですね。それが九二年はどうなっておるかといいますと、財投は三十五兆九千四百九十一億円に対して一般歳出は三十四兆九百五十九億円ということで、ついに一般歳出を財投が抜くということになっております。  つまり、財投は第二の予算と言われてまいりましたが、実はもう第一の予算になっておる、あるいはなりつつあるということで、今この財投の性格をどう考えるかということを離れては国家財政も地方財政も語れないようになっているのです。国家財政も財投におんぶしている。何かといえば財投で面倒を見る。地方財政はもちろんであります。したがって、理財局長おりますか、あなたの責任は極めて重大であり、財投の性格をどうするかということが今我が国の国家財政、地方財政に非常に大きな影響を持ってきているのです。  そこで、この問題について申したいというように考えるわけであります。  ここにあります第二表を見ていただきますと、「財投機関別運用資金残高」というのがあります。これは大蔵省の財政金融統計月報からつくられたものであります。これを見ますと、財投がどういうところに出ているかがよくわかるのですね。  例えば、長期国債は六十三兆、それから地方公共団体の地方債引き受けが三十五兆。一般会計に十一兆、これは国鉄だとかあるいは地方交付税特会だろうと思います。それから、金融債というのは余資の運用でありますが、九兆円。こういうように非常に大きな額が財投から出ておる。これを見ますと、長期国債はほぼ四割近く、三割五分以上ぐらいが財投によって賄われているということが言えるわけであります。  そこで問題は、委員の皆さんにも聞いていただきたいのですが、財投資金というのは本来有償のお金ですね。郵貯の場合はもちろん金利を払わなければなりません。年金の場合は、年金受領者は、年金が有利に運用されて、財政再計算でもどれだけ利回り運用がいくかということと、掛金が何ぼ入ってくるかということを計算して、それが支出との関係でどうなるかということですから、ただのお金は一銭もないわけです。全部有償であります。  ところが、出る方はどうかといいますと、これからお話しするように公共事業の代替で、公共事業の相当部分などというのは一般会計で、本当はただのお金でやらなければいけないものが非常にあるわけです。それに対して財投のお金がどんどん出ておる。財投のお金が出れば、それはもちろん金利をもらわなければならないということで、財投の入ってくるお金は有償なのに、使う方は、本来無償であるべきところに金を使っておる。それがだんだんふえておる。もちろん、高利に運用できる投資もありますよ。  それからまた、財投の一つの大きな目的として政策金融というのがあります。例えば政策金融の中には、政策金融の目的から財投金利よりも低くして、それを国庫で補助しながらやらなければならないもの、一々言いませんよ。言いませんが、住宅関係にもありますし、国民金融公庫関係にもありますし、そのほかいろいろあります。  そうしますと、本来有償で入ってきて有償で返さなければならないものに、無償でなければならないもの、あるいは政策的配慮から財投金利を下回って貸し付けたり運用しなければならないものがあります。ですから、財投がどうあるべきかというのは極めて重大な意味を持っておるので、これを安易に運用すれば、結局のところ財投にとっても大変なことになるし、ひいては国家財政や地方財政にとっても非常に大きな問題になるわけであります。  こういう全体像を見なければ、これは郵貯の問題をどうするかというような、そういう狭い問題だけではないと言わなければなりません。そして、財政需要の点については、財投は、まず財政の潤滑油として地方債を引き受ける、あるいは国債を引き受けるというようなことをやりますが、同時に、財政需要の代替として一番大きなのは公共事業の拡大であります。  公共投資、これは要るわけですが、それが、私が調べてみましたら、非常に問題のある使い方をされておる。  例えば、国立学校施設整備費に財投のお金を出していますね。どれぐらい出していますか。わからなければ私が言います。あらかじめ言っていなかったかもしらぬので、当初予算の予算書に載っている数字で言いますが、例えば平成二年は五百二十三億、三年は五百五十九億、四年は六百八十七億、本年は六百十四億というように国立学校施設整備費に財投のお金が出ているわけです。これは、もちろん補正予算がありますから、その後百億円かぐらい積み上げられて誤差が出ていると思います。  これはどういうことかというと、国立学校施設整備費なんというのは、国立学校が老朽化したり、建てかえしなければならないというお金です。臨調行革で長年削減されてきたのが、最近はやや増額の傾向になっているのです。ところが、こんなものは本来もうけて金返してもらうような、そういう事業じゃないんですね。だから、当然一般歳出の中から無償の金で出さなければならないんです。そういうものが財投の運用対象になっているんですよ、大蔵大臣。しかも、それは少ない額じゃないんです。そういうことによって一般会計の国債の発行高を抑制するということになっているわけであります。  これは一つの例にすぎませんけれども、そのほか、例えば国際貢献のためだというので貿易保険特別会計、これは九三年に幾ら出していますか。私の手元の数字では、八千三百六十億円財投から出しています。去年は九千八百五億円財投から出しています。つまり、国際貢献は必要でしょうが、一般会計に金がない。そこで、保険の特別会計というのは保険事故が起こったときに出さなければならないのですよ。そんなものに有償のお金がつき込まれているということになっているのです、大蔵大臣。  ですから、財投の運用先というのはよほど考えなければ、こういうことをやっておると、なるほど赤字国債は減るかもしれないけれども、赤字国債を出さないようにする、借金の先送りである。しかも、その運用対象の中には本来無償資金が投入されなければならないものを、郵貯の預金者に対してあるいは年金の掛金を払った者に対して有利に運用しなければならない、つまりできるだけ高く運用しなければならない財投資金を使っていくということは、これはよほど考えなければいけないんじゃないですか、理財局長、本来大蔵大臣ですが。

藤井威大蔵省理財局長

○藤井(威)政府委員 先生が御指摘になりました基本論、つまり財政投融資というのが現状で財政全体の中で非常に大事な役割を果たしつつあるという点については、我々も肝に銘じてやっております。  先生もおっしゃいましたとおり、国の制度、信用を通じて集められる各種の公的資金で、これは有償資金であることは当然でございますから、それに見合った配分、有効活用ということを当然考えなければいけない。したがって、財政投融資から出ていく金といいますのは、基本的に金融的手法による政策手段でございます。  先生のおっしゃいましたことを一つ一つ反論するわけではございませんが、例えば、公共投資の拡大ということで、現在の経済情勢のもとで、財投の公共事業実施機関に対する資金手当てを相当厚くいたしております。これは道路公団、首都高速道路公団等のいわゆる有料道路の整備に要する資金を財政投融資で見ておるわけでございまして、一般行政、本来税収で賄うべきようなそういう公共事業にこの有償資金を金融的手法で投入していくというつもりは我々も毛頭ございません。  それから、例えば今御指摘にありました国立学校の施設整備費でございますが、その本質は附属病院の施設整備事業でございまして、我々といたしましても、これも金融的手法で整備を促進して、きちっと返していただけるという確信のもとでやっておるものでございます。  貿易保険に対しまして、短期的に貿易保険の資金繰りのしりを見ておるということも先生の御指摘のとおり事実でございますが、これも、繰り延べ等で一時的に債務のいわゆるデフォルトが起こってそれに伴う保険料が支払われたけれども、 しかしそれは、完全に債権が消滅したわけではございませんで、そういう債権が存在するということに着目した短期の資金手当てであるというふうに我々は考えております。むしろこういう負担に対して租税で負担するということの方が、やはりこれはかなり、むしろそっちの方が問題じゃないかなというような考え方もございます。  一つ一つ御反論申し上げるわけじゃございませんけれども、我々としては、この有償資金を金融的手法による政策手段の範囲内でできる限り有効に使っていきたい、そういう政策手歳が適用できる分野というものも非常に広くなってきておる、これだけ複雑な経済ですから、そういうことに対応していきたいというのが我々の基本的な考え方でございます。

正森成二日本共産党

○正森委員 非常に苦しい答弁ですけれども、一理財局長の対処し得る問題ではないんですね。大蔵大臣がお考え願わなければならないことですし、私の思うところでは、非常に失礼でございますが、一代限りの大蔵大臣で対処できることでもあるいはない問題です。本当に与党が本格的に考えていただかなければならない問題であります。  そこで、これを大蔵大臣に聞きましょうか。こういう財政の財投化、あるいは逆の言葉で言えば財投の財政化という問題は、一体何をもたらすでしょうか。

藤井威大蔵省理財局長

○藤井(威)政府委員 財政の財投化という言葉でどういう現象を言っておられるのかというのが必ずしもはっきりしないわけなのでございますが、しかし、一般会計は一般会計としてやはり必死の財政再建に取り組んでおられると思います。国債の発行額をできるだけ縮減して、毎年毎年のフローのいわば借金で賄う部分を小さくしていこう、経済情勢によってはそれができないこともございますけれども、そういう努力を必死にしておられると思います。  隠れ借金という言葉は我々も使いたくありませんけれども、そういう手段も、これは我々の目から見ましてもできる限り避けた方がいい問題だとは思います。ただ、そういう部分を必死に削減していくその努力は続けている。一時的に財投資金で財政の赤字をファイナンスしていくというようなストレートが形での財投の活用、活用といいますか悪用といいますか、そういうことをやるというつもりは我々も持っておりません。  確かに国債の保有高はかなり大きくなっておりまして、先生がお示しいただいた数字のとおりだろうと思いますが、これも百八十何兆というような多額の累積の中で、それを資金運用部がこれぐらい保有しておるということでございまして、この百八十何兆というような大きな国債残高を今後どうしていくかというのは一般会計の基本的な問題としてあるだろうというふうに思います。

正森成二日本共産党

○正森委員 理財局長が財投を悪用する気がないと言われたのは、それは主観的にはそのとおりだと思うのですね。しかし、「ない袖は振れぬ」という言葉が日本語にありますが、それでやむなく使ってはならない、そういう方向に使うべきでないところにも運用対象を広げてきたということは、これは当局としてはなかなか答えにくいことですけれども、客観的には紛れもない事実であります。  それで、私はこの「ジャパン・リサーチ・レビュー」の宮脇氏の論文を参考にしながら、今理財局長がお答えになりましたが、十分分類して答えられなかった、これが一体何をもたらすであろうかという問題について大蔵大臣に数点にわたって私の方から整理したいと思います。  それは第一に、財投維持コストが増大するということであります。  つまり、こういうことなんです。財投というのは有償資金でしょう。それを無償であるべき公共事業に使うとかあるいは穴埋めに使うということになりますと、それは結局、差額は一般会計が負担しなければならない。そういう意味で、財投の維持コストが増大してくるわけであります。  そして、これはとりもなおさず、第二番目に、年金や租税の負担を増大、拡大させるおそれがあります。  例えば、国鉄清算事業団というのは、あえて申しませんけれども、先ほど理財局長でしたか、二十六兆円も残高がある。土地を売ることになっておりますが、ろくに売れない。単年度を見ましても、土地を売って借金を返しても十分に返せない。それを一般会計から追加し、さらに財投から貸し付けて、その金利をまた一般会計が見ておるというのが毎年続いて、逆に、債務といいますか、増大しているような状況であります。  これは宮脇氏が言っていることですが、この国鉄清算事業団の残高をこのまま整理できなければ、いずれは税で負担するか、あるいは年金の掛金を増大して負担するしかないわけです。仮にそれをそのどちらかで負担するとすれば、国民負担率というものがありますね、これが一挙に二・五%飛び上がるのですよ。それくらいのものを今財投などで何とかかんとか面倒を見ているということになります。  それから、第三番目の問題点は、財政が不健全性を助長して不明瞭になるということであります。  例えば、今、日笠理事を初め野党から減税を非常に主張されております。それについて当局の答えは、減税の必要性があるというお考えもわからぬではないが、それを仮に赤字国債で出すとすれば、財政にその余裕がないし、赤字国債で出すべきではない、これが一貫した答弁です。この点は珍しく林大蔵大臣と私とは同じ意見で、赤字国債を出すべきではない。しかし、減税はやるべきだという点が林大蔵大臣と非常に大きな違う点なんだ。しかし、減税ができないというのは、赤字国債を出すことになるからできないと言うのです。だから、赤字国債にはそれだけアレルギーがあるわけです。  ところが、こういう承継債務とか、今言いました別の言葉の隠れ債務あるいは赤字国債先送り、そういう言葉を嫌って、次長は何かおもしろい言葉を言いましたね。隠れ国債というのは何かと思ってと言っておもしろい言葉で答弁しましたが、どう美辞麗句を並べようと、形を変えた赤字国債であることは間違いない。  ところが、赤字国債として出てこないで、財投を利用して承継債務だとかなんとかと言って先送りして、事実上赤字国債と同じ役割を果たすことはそれほど大蔵大臣も理財局長も主計局次長も良心の苛責を感じないと見えて、ここに法案として堂々と出しているわけです。それが非常に莫大な額に上っているのです。そのことは、財政の明瞭性あるいは健全性に対して非常に大きな害をなし、抑制力を担保しないことになると言わなければなりません。  時間がちょうど超過しましたので終わらせていただきますが、それ以外に大きな問題は金融自由化への影響です。  これは郵政大臣も言っておりますけれども、こういうぐあいに財投の意義がありますと、郵貯がある程度ふえなければファイナンスできないのです。その郵貯をなくせ、これを民営化しろというようなことを言ったら、財投は一遍にすっ飛んでしまうわけです。そのことは、また同時に、郵貯の特性から金融の自由化に対して一定の影響を持たざるを得ないということになるわけであります。  そのほかにも、公共投資原資としてこういう使い方はいかがかという問題がございまして、これを資料の五のところに書いておきました。これを本当は説明するはずだったわけであります。  生活関連事業というのは非常に国の行政投資総額に占める比率が少ない。つまり、有償資金を非常に多く使っていることになるという問題点であります。しかし、それを説明しますと、もう時間が参りましたので、こういうやり方をしていると財投に回ないし五点、非常に警戒を要する問題点が起こってくるということを申し上げ、それについての注意を喚起して質問を終わらせていただきたいと思います。何かおっしゃいますか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 せっかくの正森議員からの大変な御指摘でございますから一言お答えをさせていただきます。  今財投をやっていると、だんだん維持コストが一般会計の方に行きます。それを負担するのには年金や租税を上げていかなければならない点がある。特に国鉄清算事業団を引かれまして、二十六兆という話がございました。また、赤字国債は出すべきじゃない、隠れ国債はどうだというお話、それから金融自由化への影響はどうするか、郵便貯金をなくしたらどうなるんだ、また公共事業をたんたんと抑えていかなければならないのじゃないか、こんなふうなお話がありましたけれども、これは財投の基本問題にもなってくるだろうと思うのです。  財投は資金運用部資金法におきまして、集めた金を確実かつ有利な方法で運用するというのが原則になっております。そういった意味で、いろいろなミックスでやっていくという形でございますから、私は、いい形でのミックスを考えていかなければならない。余りふしだらな格好になりますといろいろな問題が出てくるということでございますから、財投運営に当たってはそういったことは考えていかなければならない点があるだろうと私は正直言って思います。  しかしながら、これは今お話しになりましたように、大変広範な問題でございます。いろいろな点を考えていかなければなりませんし、また国民からの要望もいろいろありますから、そういったことをどうやっていくかというのが財政の問題だろうと思いますし、先生の御指摘はよく心にとめてこれから運営してまいりたい、私はこういうふうに思っております。

正森成二日本共産党

○正森委員 ありがとうございました。

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 中井洽君

中井洽民社党

○中井委員 大蔵大臣は、過日大変忙しい日程の中、アメリカへ行かれ、ベンツェン財務長官あるいはクリントン大統領ともお会いになられたと聞かせていただいております。大臣のアメリカ新政権に対する率直な感想、同時にベンツェンさんとどういう話し合いをされたか御報告をいただきます。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 先週の土曜日に、金曜日にたちましてアメリカへ行ってまいりました。ベンツェン長官とは最初の話し合いでありましたから、率直なお話し合いをしてきたところでありますが、あの話の内容は、世界経済全体にわたり、また日米間の諸問題、またお互いの財政の問題などを話をいたしました。  また、クリントン大統領にもちょっとお会いいたしましてお話がありましたが、クリントンさんから、アメリカとしては日本と一緒になって世界経済のためにやっていきたい、こういうふうなお話がありました。  私はクリントンさんにはっきり申し上げましたけれども、アメリカが財政赤字を解消し、そして強い競争力を持つような国になってもらうという形で、アメリカは今から再生していこう、こういうふうに考えておられる、非常に結構な話じゃないかな、こう思っています。それと同時に、アメリカが健全な、ドルが健全な通貨になってもらうということを私たちは心から期待をしておりますということを申し上げました。  今私がクリントンさんに申し上げましたことが、私の今のアメリカに対ずみ評価だ、こういうふうに御認識いただいて結構だと思っております。

中井洽民社党

○中井委員 大臣が会談をされました後今日まで、にわかな円高という状況になってまいりました。どうも過去、円高を心配いたしましたときにも、大蔵大臣や総理大臣がいろいろな会議を終えられて帰られると、日本にとってはつらいような円高等が出てくる、こんな印象を率直に受けるわけであります。  現在の円高は、かなり想像以上に速いピッチ、こう思いますが、このベンツェンさんとの会談等で円高容認というような、あるいは円高へ向かっての誘導というようなことが話し合われたのか、あるいは話し合われなくてもアメリカ側はそういう受け取り方をしたのか、あるいはアメリカ側が一方的に円高というものを誘導しているのか、大臣はどうお考えになりますか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 ベンツェン財務長官と話をいたしましたときに、為替の話をしたことはしたのです。それは会談の中でなくて、むしろ雑談みたいな形で、大統領のところに行くときがありましたから、そんなところで話をしましたけれども、ベンツェン財務長官が言っておりましたのは、バーグステンとベンツェンというのは、英語で言うと同じように言われるから間違えられては非常に困るのだというような話を冗談みたいに言っておったのですね。  それは、バーグステンというのが、かつての財務次官補ですが、日本、京都だと思いますが、京都へ来て何か円高誘導というような話をした、むしろそれを否定的なような感じの話をやっておりまして、お互いがいろいろ話をしましたのは、為替というものはファンダメンタルな話であります、ファンダメンタルを反映したものが為替相場でなくてはならない、これは一般原則としてお互いが認識し合った、こういうことでありまして、それ以上にどうしようこうしようとか、特にアメリカ側から円高誘導しようなどという話は全然これから先も出てない、こういうふうに御理解いただければいいと思います。  私も昨今の状態がこういうふうになってくるのは若干思惑的な話だ、アメリカがそれを意図してやったとか何とかという話では全然ない、全く思惑で動いているものじゃないかなというふうに私は見ておるところでございます。

中井洽民社党

○中井委員 ファンダメンタルなもので動くというのは、そのとおりであろうかと思いますが、今のファンダメンタル、日本の経済のファンダメンタルを考えたときには、決して円高ということではなかろうと思います。  ドイツのマルク等がドルに対して上がるのならともかく、日本の円だけがドルに対して上がる、そして、アメリカは少し景気回復の兆しありだ、こういうことを考えますと、大臣のおっしゃるように思惑かなと私どもも思います。  しかし、それで困るのは日本だ。円高のプラスもあることはありますが、過去の経験からいっても、それがなかなか国内に差益還元されてプラスに転じるのに時間がかかる。マイナスの方が先に出てくる。マスコミ等によりますと、十円急激に上がると、GNPで成長率を〇・二%下げる要因にもなるじゃないか、こんなことも議論をされて、この不況下に実は大変心配をいたしております。  この最高値百十五円まで達した円高ということに対して、財政当局としてどういう手を打たれるつもりか、あるいは推移をただ見守るだけなのか、お答えをいただきます。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 今ちょっと入りましたけれども、今のところの後場の寄りつきは百十七円二銭、こういうことになっておりまして、百十六円台から百十七円台へ上がってきている、こういうことでございます。  どんな対処をするか、こういうことですが、一般的に申し上げますならば、為替相場が思惑などによって短期間のうちに大きく変動するということは不安定な動きでありますし、決して好ましいことではありません。このような場合には、適時適切に対処し、為替相場の安定を図ってまいらなければならない。これが基本的な考え方でございます。

中井洽民社党

○中井委員 大臣が、あるいは総理大臣も含めて、景気ということに関して、昨年の十兆数千億の大型の景気刺激政策、また本年度の公共事業をふやした予算、これが十分効果をあらわしてくるのだ、予算を早く通せ、このことを繰り返されているわけでありますが、私どもからすれば、あれだけの公共投資、景気刺激策をやりながら、今現実に大変厳しい経済環境だ、そして今日のこの予算でも、到底目標どおりの経済成長は達成できないだろう。そこへこういう円高という突発的な出来事、あるいはG7を控え、あるいは東京サミットを控え、日本に対して貿易黒字を減らせ、そして内需を拡大しろ、こういう世界の要求というのはますます強まってくると思います。  そういう意味で、私どもは、公共投資を中心とした景気刺激策だけじゃなしに、減税という景気刺激策も考えるべきである、こういうことでいろいろ議論をし、先ほどからお話がありましたように、四兆円を超える所得減税を中心とした要求を政府・自民党に出そうとしているわけであります。  それに対して大臣から、絶対困る。いろいろな理屈はあります。しかし、いろいろとお話を聞いておりますと、例えば赤字国債は困るんだ、子孫にツケを残すのはだめだ、こういうことがまず財源の難しさに絡んで議論をされているわけであります。  先ほどの正森先生のお話じゃありませんが、日本の財政、あるいはこの法案等を見ましても、かなり乱暴と言えば乱暴、どうかなというようなことをおやりになっておって、四十兆も赤字国債を出せというのなら、それは大変なことでありますが、二百二、三十兆の後世が払わなければならない借金を抱えておって、そして四兆円は絶対だめだというのは、どうも私はおかしい。ラクダの背中を折る最後のわらしべ一本が四兆円だというのなら、それはいいけれども、私は決してそんなことはない、このように思います。  減税をやっても景気対策に対して余り影響はない、あるいは来年の税収にはね返らない、こういうことも言われます。しかし、私どもから言わせれば、今の公共事業、あっちで数千万、こっちで二、三億というような公共事業をばらまいておることが本当に景気刺激策になるのか。  もし公共事業で景気刺激をするなら、例えばリニアモーターカーをどんとつくっちゃうとかあるいは第二名神をばっとつくっちゃうとか、二つとも三重県を通るのがみそでございますけれども、そういう思い切ったことが実は必要であって、こういう公共事業を日本の隅から隅まではらまいてしまう、それが景気対策だ、そういうことに比べたら私は、減税も立派な景気刺激策だ、このようにも思います。  また、消費税が導入されてから一度も実は減税をやられたことはありません。こういう形で戻し税的な減税をやって、そして消費を刺激していく。実は私ども提案しようとしております原案のみその一つは、この戻し減税を八月にやれ、夏にやれ、ここがみそであります。皇太子殿下の御成婚、ボーナス、ここへぶつけてしまう、そういうのも実は一つのみそであります。  今までおやりになった減税というのは大体十二月だ。十二月の二十日を過ぎてしまう。十二月の二十日を過ぎたらだれも物なんか買わない。そういう意味では、早目早目におやりになるということで効果が出てくる。  同時に、消費税というのをつくってありますから、かなり税収面でも今までと違った計算ができるんじゃないか、こんなことを考えております。そういうことを踏まえて、私どもも本当に現状の景気を心配して、要求をこれからしようとしているわけであります。これに対して大臣のお考えを重ねてお尋ねいたします。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 中井議員からいろいろのお話がございました。新聞で拝見しましたし、今中井議員からも修正案のお話がありまして、まだ私たちの方は正式にどうだという話をいたしてないと思っておりますので、中身について余り論評するのはどうかと思いますから言いませんが、今のお話のありました範囲内で率直にお答えをしておきたいと思います。  いろいろな公共事業をやったらどうだ。一般的に言われておりますのは、消費に回す所得税減税というようなものよりはやはり公共事業の方が及ぼすところの財政効果は高いであろう。また公共事業の中でも、いろいろな財政に及ぼすところの影響の高い低いというのは、私は品物によってあるだろうと思いますので、そうしたこともやはり考えていかなければならない。  景気刺激だと、こう申しますけれども、やはり政府投資というものは全体の中で、国民の所得の中では非常にわずかなものでありますから、民間の消費支出というものがやはり非常に大きくならなくてはなりませんし、もう一つ申し上げますならば、民間投資というものが伸びていくということが景気に対してはやはり一番大きな話であろう、こう思うのです。  そうした意味で、私は、そうした二重の意味において所得税減税というのは非常に困る問題があるのではないかということを、先ほども日笠議員に対して率直に申し上げたのです。  それは、所得税減税をいたしましたところですぐに消費に回らない、貯蓄の方に回る部分が相当に多いではないか、こういうふうなものがありますし、そういった形でもって戻し税減税をやるということになったならば、いろいろな問題もまた出てくるでありましょう。それは、戻し減税ということなら一律というような話になってきますし、一律ということが果たして税の体系になじむものであろうかどうだろうか。  確かにかってやりましたけれども、少ない金額でやるならばいいのですけれども、そういったものが果たして税の体系になじむものかどうかというような問題がありますよということを申し上げました。そういった形によってやって、果たして消費がどれだけ伸びるかということになると、私は非常に疑問に思っておりますし、消費が伸びなければ消費税の伸びというのも当然ないわけでありますから、財政としてバランスをどうとるかということを考えますならば、やはりその辺は考えてやっておかなくちゃいかぬ。これをやったらどうだろうか、あれをやったらどうだろうかというような御意見がありますけれども、やはり国全体としてのバランスをどうとっていくか、こういうことでございます。  そうした意味で、バランスをどうとるかというところの中で赤字国債という問題が出てくるわけでありまして、その赤字国債をどういうふうな形でこれから処理をしていくかというのはお互いに政治家として考えてもらわなければならない問題じゃないかな、こう思っておることでお答えといたしたいと思っております。

中井洽民社党

○中井委員 私どももいろいろな議論を一カ月余りしてまいりました。私どもの党は意外と戻し減税に対していろいろな議論があったところでございます。制度的な所得減税二兆円、こういうことを申しましたが、野党の考えの調整ということで今回つくられた原案になりました。それはやはり、制度的な減税ということになりますともっと財源が大変だということもございます。  先ほど大蔵大臣は住宅減税の上積みやら何やらいろいろと言われましたけれども、あれも決して恒常的にやろうということじゃありません。短期間ということが野党の案の一つのみそであろうというふうに私どもは考えております。  また、今一律の戻しというのはどうだろうということがありました。私どももそれを何も一律という形で、どうしてもこのとおりやれといって要求しているわけではありません。減税を夏に、しかもかなり大規模な形でやるということが一番肝要かと考えております。  財源も赤字国債、こういろいろ言いますが、私自身は短期の赤字国債を発行して、その財源にたばこの増税をすればいい、たばこは上げればいい。私もヘビースモーカーの一人ですが、たばこを上げてしまえばいい。五円上げれば三兆円ぐらいの財源は出てくる、こんなことも主張いたしております。野党としてこういうものを値上げしろということはなかなか言いにくいことでありますけれども、しかし無責任な議論を決してしているわけではない。現状の景気をどうするんだ、とにかくやれることは全部やっていったらどうだ、こういう思いであります。  政府の財政運営を見させていただくと、ううんというような運用をかなりやっておられる。それに比べたら、この四兆円前後の赤字国債を発行して減税をやっていくというのは、そう無理なことではない、乱暴にもこんなふうに思いますが、再度大蔵大臣のお考えをお聞きいたします。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 住宅減税につきましては、先ほどお話を申し上げましたように、現在でも相当な減税をやってきておりますし、また住宅金融公庫その他を通じましていろいろな手厚い対策をとってきております。そういったことでございますから、今まで以上にまたやっていくということになりますと、税のあり方としてなじむかどうかということを私は先ほど来申し上げたところでございます。  今でも住宅控除制度によりますと二十五万円。二十五万円といいますと、六百四、五十万円ぐらいのサラリーマンの所得税の額に匹敵する、こういうことでございます。これを上げていきますと、五十万円ということになりますと、その税金控除というのならば、一千万円以上の所得の人でないとないわけですね。そうすると、引こうにも引かれないぜというような話になってくるわけでありますから、そういった制度が果たしていいのかねと、こういうふうな話に私はなってくるんだろうと思います。  それから、たばこの増税をと、こういうふうなお話がありました。もしもそんな案も一緒にぜひ出していただけるならば、また一つの考え方かと思います。  たばこの増税も実は、この前のときにはまだ私は大蔵大臣をやっておりませんでしたけれども、党でそんな話が出ておったのです。しかし、たばこの増税ということになりますと、一体たばこ耕作者をどうするか、一般の販売店をどうするかというようなことがありますし、私はたばこを吸いませんが、この辺は大分たばこを吸っている人がおられますから、たばこの消費者からすればどうだというような問題も私は出てくるだろう、こう思います。  そういったことをいろいろ考えていかなければなりませんし、やはり何といったところで、私たちは赤字国債を出さないというのは一つの財政の規律の問題、節度の問題であろう、こう思っておりまして、それを言っておるところであります。  中井先生から最後に乱暴かもしれないというお話がございました。やはり余り乱暴なことをやるのは私も性に合わないなあと、こう思っておるところでございまして、お答えにしたいと思います。

中井洽民社党

○中井委員 大臣のお顔を見ていますと、減税をやらぬと言うときだけは渋い顔をして、たばこの増税の答弁のときだけにこにこ笑う、何ともならぬなという感じでありますが、私どもは本当に真剣に議論して、また日笠議員のおっしゃったように、租特をどうするんだということも含めてこの要求を野党として皆さん方にぶつけていきたいと考えていますから、真剣にお取り組みをいただきますことをお願いいたします。  法案の幾つかの点でお尋ねをいたします。  国の補助金等の整理合理化等に関する法律案を勉強させていただきましたが、補助率の体系化、簡素化ということではこのとおりであろうか、このように思います。しかし、書かれておる合理化というのは、一体どの部分を指して合理化とおっしゃるのか。かなり審議会等では合理化をすべし、こういう御意見が盛られているわけでありますが、この法案の中身で一体どれがどういうふうに合理化をされたのか、金額的にどれぐらい節減がされたのか、あるいは事務的にどれぐらい合理化がされたのかそういった点で御説明をいただきます。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 お答え申し上げます。  今回の法律案におきましては、補助率の体系化、簡素化ということがございますが、それ以外の合理化措置といたしましては、直轄事業負担金の改善というのがございます。  維持管理経費に係る国庫負担率の引き上げ、それから直轄事業負担金の対象となる事務費の範囲の見直し、さらには補助対象事業の重点化ということで、児童公園につきましては補助対象から外す、地方の自主性にゆだねるというようなことをいたしておりますし、同じような趣旨で、採択基準の引き上げということで地方の自主性に任せる部分をふやしてございます。その他、補助対象区分の統合・簡素化といった措置も講じております。これらを総合いたしまして、各種の合理化措置を講じておるといった次第でございます。

中井洽民社党

○中井委員 お話を承って、世間一般で言うところの合理化というのに余りなっていないなという感じを率直に抱きます。  補助金についてはいろいろと議論のあるところでありますが、例えば、私ども国会におりまして一番大変だなと思うのは、地方自治体がこれを取りに、またお願いにということでたびたびお越しになる。私の郷里の三重県なら三重県から東京へ出てくる。時間的にも何でもないことでありますが、しかし、その前に名古屋へ寄ってくる。九州なら九州で、福岡なら福岡へ寄ってこられる。そこでお願いをする。そして東京へ上がってくる。市長さんが来る、助役さんが来る、担当官が来る、あるいは議員が来る。大変な費用じゃないか。  私どもの党で一遍あれの費用を積算したらどうだという話があって、いろいろやりましたが、年間五千億ぐらいになるんじゃないか、三千六百の市町村の方々が陳情ということで東京へ出てこられる費用が。大体名古屋やら大阪やらにいろいろな財務局を含めて置いたのは、戦前のいわゆる交通の不便なときあるいは非常時、こういうところで置いたのであります。もう今は電話がある、ファクスがある、何でもないことであります。こういうことを直していく。あるいは補助金一つを取るのに大変な手数がかかる、膨大な資料をつくらなきゃならない。こういったところの簡素化というものに手をつけていく、そういうのが、私は簡素化であり、合理化であろうか、このように思います。  そういう意味ではちょっと題名がおどろおどろしいのじゃないか、こんな感じも抱きながらお尋ねをいたしておりますが、大臣自体はこういう面での合理化あるいは簡素化をどのようにお考えですか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 法律で簡素化、体系化を図ると、こういうふうに申しておりますのは、先ほど主計局次長から御答弁をしたようなことでございますが、中井先生のお感じは、そういったことでなくて、もう少し電話を使ったり、いろいろな陳情をやめたりどうかする、こういうふうなお話であります。  実はそういったことをやめるためにも、やはりこういった形での簡素化というようなことも一つの方向ではないかなと、私はこう思っておるところでありまして、また具体的には、そういったような話で東京にわざわざ出てこなくてもいろいろなことが足せるようなことをやっていくというのが本当の意味での簡素化、合理化になるのだろう、私はこう思います。  そのためにはどうするかといえば、やはり地方の自主性をたんたんと尊重していくような格好のものを考えていくというのが基本的には大きな方向だろう、こう思いますし、また、そういった方向というものをやっていかなければならない。しかしながら、財政その他をどうするかというような問題もありますから、その辺、大きな目標としてこれからやっていくことが必要ではないかと私は思っておるところであります。  今や地方分権といいますか、そういったものが政治なり行政の一つの大きな流れだろう、私はこう思いますから、どこまでがどうしてやれるのか、どこまでをどうするかというような問題は、お互いにこれから議論をしてやっていかなければならない問題だろうというふうに理解をしております。

中井洽民社党

○中井委員 もう一つ、補助金でぜひお考えいただきたいことがあります。これは政府だけじゃなしに、私ども政党人も考えなきゃいけない、このように思いますが、こういう形で定率化をするわけでありますが、例外がいっぱい法的措置のもとにつくられておる。  例えば、お出しいただいた資料で、北海道あるいは離島、奄美、沖縄、こういうところだけで定率化以外のかさ上げの金額が、平成五年度、約二千五百億に及ぶ。北海道やら沖縄あるいは過疎、離島をお助けするのは私は結構なことだと思います。  いろいろな意味で私どもも法案をつくり、補助金を出せ、こういうことでやってまいりました。しかし、何十年と続くというところに問題がある。やはりお互いが補助金は十年なら十年、あるいは五年なら五年、一遍切ってしまうのだ、そして二、三年置いてまたどういう形でやるんだ。いわゆるサンセットというようなことで言われますが、そういう区切りをつけないと、補助金というのは膨大になる一番だ。国の予算というのも膨大になって削ろうと思っても削れない、そういった形に陥っているんじゃないか。  お互い選挙区を抱え、地域を抱え、いろいろな国民からの御要求があります。それぞれもっともなことで、それに政策的に対応することも一つの大きな役目であります。しかし、どこかでそういうことを考えていかないと、これは幾らでも赤字が、幾らでも費用が要る。このことを憂えますが、大臣、どのようにお考えですか。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 今回の恒久化に当たりまして、御指摘の地域特例についても検討をさしていただいたわけでございますが、その結果は、従来のかさ上げ幅をそのまま維持することが適当であるということでございまして、具体的には北海道、離島、奄美、沖縄等でございますけれども、それぞれの根拠法、時限のあるものもございます。  先生のおっしゃった趣旨、期限を切ってということは大事なポイントであろうかと思いますが、現状ではそれぞれの地域について、財政力それからその他の社会経済的な条件からいって、現行のかさ上げ幅を維持することが必要であるということに相なりましたものでございますから、そういうことでお願い申し上げておる次第でございます。

中井洽民社党

○中井委員 それでは、承継債務の法案で一つだけ小さなことでお尋ねをいたします。  自動車損害賠償保障法の中の事務費の繰り入れ停止をまた今回盛り込んでおります。これでもうトータルどのくらい繰り入れ停止になったのか、これはいつになったら繰り入れるのか。これくらいの小さな金額、やって当たり前のことをいつまでどうなんだろう、こう考えておりますが、いかがですか。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 お答え申し上げます。  自賠責再保険の繰り入れの特例、五十七年度から平成五年度までの累計は九十八億八千三百万円、そのような数字になっております。  これにつきましては、現状では多額の積立金を持っておりますので、その運用益でこの事務費が賄えるという状態が当分の間期待されるものでございますから、そういうことで今回当分の間ということでお願い申し上げたいということでございます。  本来でありますと、この保険料を財源にして事務費を賄うかどうかというそもそも論がございますけれども、その議論につきましてはまだ決着を見ておりませんので、実態にかんがみまして、現状の暫定措置をさらに当分の間続けさせていただきたい、こういうことでございます。

中井洽民社党

○中井委員 ちゃんと繰り入れて一刻も早く従来の停止した分を返していただくように、強く要望をしておきます。  次に、私は逓信委員もいたしておりますが、過日から逓信委員会、小泉新郵政大臣の御議論で大変活発な委員会議論をいたしております。大蔵大臣は、小泉郵政大臣から閣議の席なりあるいは予算折衝の席なりで、財投見直し、こういう大臣のかたい信念を正式にあるいは非公式にであれ、お聞きになったことはありますか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 小泉郵政大臣、逓信委員会でいろいろとお話をしているということは承っておりますが、正式に小泉さんからこうしようとかどうしようとかという話はいただいたことはございません。  ただ、これはお互いに政治家でありますから、いろいろな点でお話し合いをしておりますし、財投制度につきましてもいろいろな点で考えていかなければならない問題がある。  民間金融機関と郵便貯金との関係をどうするかというのは、やはり基本的に考えていかなければならない。自由主義社会でありますから、やはり金融制度も、民間金融機関でやることが基本であろう、それを補助的な形でやるのが郵便貯金であろうというようなお考えがありますし、そういったものに立った財政投融資制度というものをどうするのかというのは、非常に幅広い一つの方向を言われたところの御議論だ、こう私は思っております。  そうした意味で、そういったことを基本的にやはり考えていきたいなというのが恐らく小泉さんの御意見だろう、お考えではないかな、こう思っているところでありますし、私も傾聴に値する御意見だろう、こう思っておるところでございます。

中井洽民社党

○中井委員 ちょっとお答えもいただいたやに思うのですが、小泉大臣の、いろいろ聞いておりますと、官業が民業を圧迫するのはどうだろうということが一つ。それから、郵貯が与信業務にまで入っておる、この与信業務というのは財投だとおっしゃるのですね。政策で見るところまで財投で、しかも郵貯でやるというのはどうだ、郵貯の金融機関としてのあり方になっていく、これが実は小泉さんの委員会における、意地のように発言されるところであります。  時を同じくして、JR東日本の住田社長も実は財投麻薬論ということをぶたれて、明くる日訂正をなさいました。この小泉大臣の考えやら、取り消されたけれども、住田さんが麻薬論と言われるようなところを含めて、大蔵大臣の財投に対するお考えを承ります。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 財政投融資、確かに郵便貯金で集めておりますが、そこが与信業務をやっているとかというような私の感じは実はないわけでありまして、先ほど申しましたように、あくまでも民業が主体であって、民業というのは一般の金融機関で集めるのが主体であって、官業であるところのものはやはり補完的な話であるのが筋ではないか、こういうことだろう、こう思います。  しかしながら、そこで集められたところのお金は有利かつ確実に、また有効な使い方をしていかなければならないというのが資金運用部資金法の中に定められているところでありますから、そういった形のものをどう使っていくかというのはおのずからまた別の問題ではないか。また、別の角度からやはり考えていっていいのではないか。何もそこを全部一緒にして郵便貯金あるいは郵政省でやるという話じゃないようでございますから、私はそこは現実問題としていろいろなことを考えていっていいのではないかな、こう思っておるところでございます。

中井洽民社党

○中井委員 小泉大臣に、それじゃ財投の中のどういうのが与信業務、民間でやれるのだ、こう言いますと、中小企業金融公庫もある、国民金融公庫もある、住宅金融公庫もある、ここまで実はお言いになる。ここらを財投でやるのはおかしいんだ、民間金融機関で十分やれるんだ、こういう御議論であります。  私どもは、今の民間金融機関でこれだけの膨大な中小企業対策あるいは住宅政策が本当にできるのか、まだまだ日本にとっては必要、また、日本がここまで来れたのは財投のこういう制度をうまく運用してきた、活用してきたことだという感じもいたします。  そういう意味で、大臣に重ねてこれらを、財投が政策的にいろいろやっておるのが郵貯の与信業務の拡大、それとはまた別だ、こういう意味でのお答えを賜りたい。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 郵便貯金で集めている金がすぐそのまま与信業務になっているという認識は実は私は持っていないわけでありまして、それが郵便貯金の方から資金運用部資金の中に入ります。資金運用部資金法の第一条では「確実且つ有利な方法で運用する」こういうふうな形で政府に義務が課してありますから、そういった形でいろいろとやっていくというのが今の建前だと私は思います。  もう私からくどくど申し上げるまでもありませんけれども、戦後の復興、また高度成長の時代、その後におけるところのいろいろな時代におきまして、財政投融資と申しますか、資金運用部資金が果たしてきたこうした役割というのは大変大きな役割を持ってきたと私は思っています。  しかしながら、いろいろな新しい、金融の自由化その他の問題に対応しまして金融体制も漸次変わっていかなければならない、こういうことになるだろうと思います。そうしたときに、政策的なものをどういうふうな形でやっていかなければならないか、またどういうような形でやるのが一番いいことなのか、何でもかんでも政府でやるということでなくて、やはり中小企業金融公庫であるとか国民金融公庫であるとか、そういったところもあくまでも政策的な問題である、あるいは民間金融の補完であるというような話の問題でありますから、その辺をどうやっていくのかというのはすぐれて政治の問題、また政策の問題ではないかというふうな認識を私は持っております。

中井洽民社党

○中井委員 私どもも政策の問題としてそれぞれの委員会で郵貯、財投を議論するのは構わないと思うのでありますが、閣僚、担当大臣がそれをあえてマスコミの場で言い続ける、委員会でも断固おりない、こういうことになりますと、やはりいささか奇異な感じがいたします。  財投を運用なさっていらっしゃる担当大臣として小泉郵政大臣と少しきちっとお話し合いをいただきたい。私どももわからないわけではないけれども、おっしゃるように、郵貯が与信業務をやっているのが財投だと言われますと、どうも違うぞと言わざるを得ないところであります。そういったことを含めて、大蔵大臣として郵政大臣とお話し合いを賜ればありがたい、このように考えます。  最後に一つだけ、正森先生と同じような形でありますが、時間がありませんので簡単にお尋ねをいたします。  二百数十兆円の資金運用部の資金、これはすべて国民の大事な預金であり、積立金であります。これが本当に残っているのか、将来も残るのか、不安感が出てくるということは大変なことだというふうに思います。いろいろなところに、公共事業やら何やらにお使いになっているというお話がありましたが、実は担保があるわけであります。国の信用ということだけの担保であろうかと思います。  その中で、例えば海外の援助の中にも使われておる。私どもはいろいろな国に行きますと、絶えず、なかなか利子も払えない、あるいは元金も返せない、国際会議をやると、アメリカやイギリス等は別にカットするときがあるけれども、日本はこういうことで金を出していますから、カットできないから繰り延べ払いにしてくれ、返している実績さえあればいいんだ、こういう不安なところもございます。  また、これだけ膨大な国民のお金を預かりながら、今回のように財政が苦しくなったら、大蔵省は勝手にやりくりの中で、返すのを少しとめます、利子を払っているからいいじゃないか、こういう運用をおやりになる。そのことは徐々に徐々に国民の、あるいはこういうお金を預けておる国民の信用というものが減っていくんじゃないかと私は心配をいたします。そういった意味で、本当に心した運用を賜りたい、このことを最後にお尋ねをして質問を終わります。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 郵便貯金というものが国民の政府に対する信頼、それをベースにして預金が集まっているということはもう御指摘のとおりでございますし、政府としてはその御期待にたがわないような形で運用を図っていかなければならない。法律でも、はっきりとそういうふうな形のものが書いてございますから、そういった趣旨に基づいてこれはやっていく。これは預かった金をやるわけですから、当然といえば当然なことだろう、こういうふうに思っておるところであります。

中井洽民社党

○中井委員 終わります。

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 早川勝君。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 いわゆる財政二法に関連いたしまして質問をさせていただきます。  その前に、ある雑誌を読んでおりましたら、もう大蔵省はいうところのPKOをやめた方がいい、株価維持機能はやめた方がいいという論文がありました。  そういうことを考えてみますと、最初に今回の、いわば不況という意味では認識は共通していると思うのですが、バブルというのは今は一体どういう局面にあるのか。つまり、不況というとなべ底の状況で、回復が、展望がなかなか見られないという認識ではあるわけですけれども、バブルという点でいえば、例えば土地と株の問題に限っていいますとどういう状況と、つまり株価が低過ぎるのか、あるいは地価は十分下げどまっているのか、下がったんだというふうに見ていいのかどうか。  それと前後いたしますけれども、今回の不況というのはどういう特徴づけをされているのか。いうところの金融不況だという側面が強調されているわけですけれども、大蔵大臣はそれらの点についてどんな認識をされているか、伺いたいと思います。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 早川議員は社会党の大蔵大臣をやっていられると伺いましたが、いろいろとお教えいただきたいと思いますけれども、今バブルの問題はどうなっているか、こういうことで御質問がありました。  バブルというのがやはり崩壊をいたしまして、経済の面でいろいろなひずみが出てきている。設備投資、耐久消費財のストック調整などというのがありますし、金融機関におきましても、内部蓄積が減少したり不良資産が増大して、戦後の高度経済成長時代から初めて見られるような厳しい状態にあるものだ、私はこういうふうに思っているところであります。  予算委員会などで、私は複雑骨折のようなものじゃないかなということをしばしば申し上げておるわけでありますが、単に今回の不況はいわゆる景気循環的な不況ではなくて、そういった金融界あるいは金融状況、これは人間の体でいいますと血液の循環みたいなものでありますから、そこが非常にうまくいっていないという認識を私は持っています。  そういった意味で、昨年の八月に、御承知のとおり、十兆七千億の総合経済対策を実施して、その中でも、金融システムについての安定性の確保及び証券市場の活性化などにつきましての施策も盛り込んでやってきておるところでございまして、その問題と引き続いてこの五年度予算、今審議をお願いしておりますけれども、これと一緒になってやっていくならば、必ずやいい形の安定成長の方向へ持っていけるものだ、私はこういうふうに思っているところでございます。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 今回の不況というのは、金融機関あるいは金融市場、証券市場が深刻な状況に陥っているということが最も大きな特徴じゃないかと思います。ということは、大蔵省がいろいろな形で指導なり通達を通じて、行政当局、所管官庁として今日まで取り組んでこられていると思うのです。  本当は、それぞれ主計局から始まりまして各局の、どんな手だてを今日、例えば最近一年間でも結構なんですけれども、昨年来講じてきたのか。通達を出されたということも聞いておりますし、あるいはまた決算処理の問題についても指導したとか、株式の累積投資制度も設けてみたとか、いろいろな手だてを講じているわけですね。  きょう配られた、予算委員会に出された資料にそういったことがきちんと整理されて出されていればよかったんだがなと思って見たら、そういうことはなくて、割と数字の羅列、数字のデータが中心になっているわけですが、そういった点で、重立ったところだけでも結構ですので、金融に関連して一番責任のある大蔵省として、今日までどんな方針でどんな具体的な通達あるいはそのシステムを指導なり提案してきたのか、これを明らかにしていただきたいと思います。

日高壮平大蔵省大臣官房総務審議官

○日高政府委員 各局にまたがる問題でございますので、私の方から総括的にお答えをいたしたいと思います。  ただいま大臣から御答弁申し上げましたように、昨年の夏の総合経済対策におきまして、いわゆる従来型の公共投資を中心としたいろいろな各種の施策のほかに、金融システムの安定性の確保あるいは証券市場の活性化のための具体的な方策について方針を決め、それに従って累次にわたる措置をとってきたわけでございます。  お尋ねのまず金融システムの安定性の確保の問題、これは大きく分ければ幾つかの問題、三つ四つに分けられると思いますけれども、一つは、担保不動産の流動化のための具体的な措置につきましては、御高承のとおり、民間金融機関を中心といたしまして共同債権買取機構が既に設立をし、動き出しているということがございます。  それから、不良資産の処理の問題につきましては、各種税務上の取り扱いについて、実態に即した取り扱いを行うということで、国税庁の審査体制を具体的に整備するという形で、これはもう既に動き出しているところでございます。  それからもう一つ、金融機関の延滞債権の問題につきましては、いわゆる六カ月以上延滞債権の概況につきまして、九月末時点において昨年発表させていただいたところでございます。その関連で、不良資産のディスクロージャーの問題が議論されておりますが、この点につきましては、本年三月末から各銀行においてディスクローズされるという予定になっております。  なお、BIS規制との関連で、いわゆる融資対応力の確保の問題が大きな話題となっておりますけれども、この点につきましては、昨年の八月の総合経済対策の後、各種自己資本充実策をとってまいりましたが、先般、さらにいろいろな新しい方策について、具体的に検討するという趣旨の大臣の所見を発表さしていただいたところでございます。  もう一つの証券市場の活性化との関連で申し上げますと、一つは御高承のとおりの、いわゆる公的資金の簡保事業団等を通じるいわゆる新しい仕組みでの指定単というものを昨年の総合経済対策で認めまして、これについては、現在既に動き出しているという状況にございます。  そのほか、これは昨年八月の経済対策の前に発表さしていただきましたが、御高承のとおり、NTT株については、二年間の売却凍結方針を打ち出しまして、現在その方針が続いているということでございます。  もう一点、金融機関による安易な益出しのための株式売却の抑制につきましては、現在、引き続きその抑制方針が続けられているというところでございます。  そのほか、個人投資家による投資促進のために各種、例えば累積投資制度、そういったようなものの具体的な実現が図られているという状況にございます。  以上でございます。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 今何点か審議官から報告がございました。つまり行政指導を中心にやられてきているわけですが、一体、全体としてまだまだ手だてがあるんだということが考えられるのかどうか、いやもう手は打ったんだ、株の問題でいえば市場に任せるのが本来の姿だから、あとはもういいではないかというふうに考えるべきなのか、今までの方策によって、冒頭大臣が言われたように、経済全体はこれで好転をしていくというふうに見て、新たな手だては当面講じなくてもいいというふうに考えればいいのか、その点いかがでしょうか。

日高壮平大蔵省大臣官房総務審議官

○日高政府委員 私どもとしては、従来にない形でのいわゆる資産デフレというものが、実体経済にいろいろな形で、実物面あるいは心理面で、大きな影響を与えるという観点から、昨年夏に総合的な経済対策ということを打ち出したわけでございます。  したがって、要するに事柄の性格上、いろいろな形で行っていかなければならないということでやったわけでありますが、その中にはまだまだ仕掛かり品のものもございます。したがいまして、私は、その延長線上において、今まで打ち立てられたものをさらにその深度を深めていくということが必要だろうというふうに考えております。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 幾つか、今の講じた措置の推移を見てということなのでしょうけれども、まさに宮澤総理もまた大蔵大臣も日本は市場経済だとよく言われるわけですね、市場経済社会だということであります。  そういうことを考えますと、小出しにというのですか、余り才に走った手だては講じない方がいいんじゃないか。ある意味で信頼というのが、地価税制の問題もそうなのですけれども、しばらくやるとまた何か出てくるのではないか、また次に出てくるのではないかとやると、まさに信頼しないわけですねりもうこれはこれで、ある程度の自然の流れの中で決まっていくのだ、またそうならなくてはいけないのだというのも、一つの信頼の仕方だと思うのです。そういった意味で、余り細々としたことはやられない方がいいのではないかというふうに考えます。  その細々としたことじゃなくて、大きなことをやってほしいなというのが、これからの財政再建との絡みでの減税の問題なんです。  簡単に質問させていただきますけれども、我が国は、戦後これまで国債を出してきた。本来健全財政ですから、出してはいけないということだったわけですけれども、昭和四十年だったと思うのですが、戦後、今日までの大体半分ぐらい国債を出してきたわけです。ごく簡単でいいですから、どんな国債をいつの時点で出したかということだけ、ちょっとここで明らかにしてください。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 お答え申し上げます。  最初は、昭和四十年度の補正予算で発行された歳入補てん債でございます。租税収入の減少を補うために発行された歳入補てん公債でございますけれども、これは今でいいますと、建設公債発行対象経費の金額の範囲内で行われたものでございます。昭和四十七年度までに全額現金償還が済んでおります。  次に、財政法四条一項ただし書きに基づきます建設公債でございますが、これにつきましては昭和四十一年度から、今申し上げました四条一項ただし書きによる建設公債の発行が始まっております。  さらに、第一次オイルショックに伴います景気後退期、税収の大幅な落ち込みがございまして、それを受けまして昭和五十年度補正予算におきまして、いわゆる赤字公債、特例公債の発行を余儀なくされ、平成二年度まで十五年間その発行が続きまして、現在約六十兆円の残高があるわけでございます。  それ以外では、平成二年度の補正予算におきまして、湾岸危機に際しまして、その支援のために臨時特別公債が発行をされたということがございます。この場合は、償還財源といたしまして、法人臨時特別税、石油臨時特別税の増税措置と一体となって、同じ法律でこの発行が決められたという経緯がございます。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 いわゆる財政法の四条国債、それからいわゆる赤字公債というのですか特例公債、それから平成二年の湾岸の臨時特別公債。これはそのままの名称の方がぴたりするわけですか。四条国債でもないし、いわゆる歳入補てんのための赤字国債でもないという意味では、どちらの範疇に入るのか。もしわかりましたら言っていただきたいのですが、この三番目の湾岸の臨時特別公債というのは、一体どういうふうに認識したらよろしいですか。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 経費の対象は、どちらかというと経常的な経費に充てられたということではございますが、この湾岸のときの国債につきましては、この名前のとおり、湾岸臨時特例債ということで称するのがふさわしいというふうに考えております。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 先ほど来の質問の中に、やはり野党が三党こぞって要求をしている減税、所得税減税あるいは手法としての戻し税減税等々もあるわけですけれども、その財源の問題が一つの大きな争点だと思うのです。  もう一度大蔵大臣に、国債はだめだという理由をお聞かせいただきたいと思います。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 たびたび申し上げておりますから繰り返して申し上げませんけれども、やはり赤字国債ということになりますならば、後代にそのツケを回さなければならない、こういうことがございます。それから、もう一つ申し上げますならば、建設国債の場合であったら、資産が残るなんというような形で問題が若干軽減されますけれども、そういった問題がある。  いずれにしても、今の経常的なものについて将来にわたって負担を残すということは、いかがなものであろうかというのが私は基本的な考え方でございまして、何か代替財源もなしにいろいろな減税をやるということは一体どういうことだろうかな、いずれも非常に問題ではないかな、こういうふうに私は考えておるところでございます。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 先ほど竹島主計局次長は、平成二年の湾岸のときの九千八百億ですか、約一兆円の公債を出したわけですけれども、あれは文字どおり臨時特別公債というふうな名称が適切だ、四条国債、いわゆる建設国債でもないし、特例国債、純然たる赤字国債とも言わない方がいいというような答弁をさっきされたと思うのですね。  そうすると、今大臣は後代、後世代に負担をもたらすようなことはしてはいけないし、そしてまた財源の担保、いわば償還計画のことだと思うのですが、今の償還計画は御存じのように何年度に幾ら払うというだけの償還計画ですが、そういった財源の担保がないから、無責任な赤字国債の発行は認められない、たしかこういう趣旨の御答弁をされたと思います。  そうしますと、建設国債、特例赤字国債、臨時特別公債、戦後考えてみますと、先ほどの答弁で三つ出してもらいましたけれども、今回こういった深刻な経済状況のもとでの財源としては、湾岸戦争のときに出しました臨時特別公債、そちらに近いような手だてを講じれば一考の余地があるのかどうかということをお聞かせいただきたい。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 湾岸公債と申しますか、あのとき出しましたのは、アメリカ軍の経費が必要だ、こういうことでございまして、それに対していろいろな税金でもってやりましょう、むしろ増税でもって全部カバーをするというふうな形であったわけでございますから、私は、いわば短期国債、短期特例公債の発行の問題だろうと思うのです。  これにつきましてもいろいろ問題がある。赤字国債の問題はいろいろな問題があると私は思いますし、また、短期で償還をするというようなこと、短期間に償還負担ができるようなものが一体出せるかどうだろうかというのが私は一番大きな問題じゃないかなと思っています。  国債を発行しましてあれだこれだといっても、なかなかそれができない。正直なことを申しまして、五十年代に赤字国債を出しましたときに、初めは十年間の国債でありますから十年間で返しますよ、こういうふうな話でやったのですが、結局それができなくなっちゃった。財政はなかなかそう簡単に、そのときにはそういうことで約束して皆始めたのですけれども、できなくなっちゃった。こういうことでありますから、よほどはっきりしたものを持っていなければ、またおかしくなってくるのじゃないかという心配を私はしておるということを申し上げておきたいと思います。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 その点はよくわかりますので、しかもなおかつ、その心配されているところは、より具体的になれば、単純に自然増収が生まれたからとかそういうことじゃなくて、何らかの枠づくりがきちんとできれば考慮の余地がある、また検討してみる価値はあるというふうに私は理解したのですけれども、それでよろしいですか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 今御指摘のように、湾岸支援の財政問題で発行されました国債につきましても、国債発行の授権と償還財源に充てるものとが同じ法律でやってある。確実にその法律でもって、財源が法律の中に規定されているというようなことでありますならば一つの考え方であろう。  ただし、そういったものが国会の御承認がいただけるかどうか、ひいては、もう一つ言うならば、そういったような形のものが国民の理解を得られるものであろうかというようなところが私は問題点だろうと思っております。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 そういうところをこれから議論をしていけばよろしいのじゃないかと思います。  そこでこの法律について、今まで各委員が質問されてきましたので若干重複しますけれども、私なりに質問させていただきたいと思うのです。  今回の二つの、補助金等の整理合理化の法律、それからいわゆる承継債務の償還の特例に関する法律ですが、地方への負担の問題が一面大きくなるわけですけれども、先ほど中井委員も触れておりましたが、基本的に補助金をなくしていく、地方中心の社会をつくるためには当然金の問題がついてくるわけでして、そういった意味で分権の構造をつくっていく、あるいは地方重視の財政構造をつくっていく、これは必要なことだと思います。  今回、国庫補助負担金の一般財源化について、先ほども触れられておりましたけれども、文部省、厚生省、あるいは中小企業庁で、私の資料だと合計一千五百億ばかりいわゆる補助金が一般財源化した。つまり地方に行ったのだ、あるいは国から手が離れたのだということで、地方の負担が大変だという側面、これは十分注意しなければいけないわけですけれども、先ほど言いましたように地方の自律性を求めていくんだということになれば、これは結構なことだと思うのですね。補助金をより少なくしていけばいい、できるだけ地方の一般財源化、自主性を保障していくような構造に変わっていけばいいということが言えると思うのです。  そういったことを考えますと、今回の補助金の整理合理化という法律を策定するに当たって、単に国の財政が逼迫しているからということで、承継債務の問題で特別会計間のやりくりだとかいろいろなことをしましたが、とりわけ補助金の問題について、基本的に地方へ移すんだ、もうなくしていくんだというような発想に立っておられるのかどうか、これを端的に伺いたいと思います。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 国から地方へということで、いろいろな、予算面だけでなくて権限関係も地方の自主性をより高める方向でというのは大きな流れ、基本的な流れであると認識しております。  その中で、それでは最終的に補助金がゼロでいいのかということにつきましては、現状を見ましても約八割のものは公共事業、社会保障、それに文教という三つの分野、それもそれぞれ法律に基づいて補助金というものが決定されておるという実態がございまして、これらのものが象徴的だと存じますけれども、将来的にゼロでいいのかということについてはやはり大きな問題があるのじゃないか。国民全体で一定のレベルのサービスを受ける、そのための手段として必要な補助金というものは将来ともあるのではないかと考えておりますので、全体を、全部の補助金をゼロにするということは適当ではないのじゃないかと考えております。  ただ、言われますいろいろなデメリット、弊害ということがございますので、それらについてはそれぞれごとに手当てをしていくべきだ、引き続き努力をしていきたいと考えております。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 ゼロかという話は正直言って適当じゃないわけでして、いわゆるナショナルミニマムのものは残ると思うのですが、基本的に今以上に、今やっているものよりは、ナショナルミニマムで国が補助金行政の中でやるものはもっと抑えていいはずだということですね。そのときにゼロという話を持っていきますと適切じゃないというふうに私は考えているのです。そこで、特別会計が承継債務等の法律に絡んでいるわけですが、この法律に直接関連するわけではございませんが、一つ、国有林野事業特別会計という事業会計があるわけですけれども、けさのテレビでは外材価格が非常に上がり出しているということで、住宅資材が高騰することにはね返るのじゃないかというニュース、そしてまた新聞等にも取り上げられておりました。  林野庁見えていると思うのですけれども、国有林の会計の状況。先日来、いわゆる隠れ借金とかいろいろな中に入っているわけですけれども、国有林財政、一体どういう状況か。累積債務はどれぐらいになってきているのか。そしてまた、赤字をなくしていくためにどういう計画を立て、それに基づいて取り組んでいるのか。そしてまた、去年あたりから新しい手法が講じられているということも聞いております。それらを含めまして概要をまずここで述べていただきたい。

弘中義夫林野庁業務部経営企画課長

○弘中説明員 御説明申し上げます。  国有林野事業につきましては昭和五十三年から改善計画に取り組んでいるわけでございますが、材価の低迷、あるいは林業を取り巻く諸情勢が非常に厳しい状況にあるということから非常に苦しい経営状況にございます。  お尋ねになりました累積債務につきましては、平成三年度末の決算で二兆四千六百三十億円となってございます。こういう状況を踏まえまして、国有林野事業といたしましては、平成三年七月に策定いたしました国有林野事業の改善に関する計画に即して経営改善を推進しているところでございます。  この計画においては、累積債務を経常事業部門と区分し、経常事業部門については平成十二年度までに財政の健全化を確立することとしているところでございます。  経常事業部門におきましては、受け入れ化による事業の民間実行の徹底、要員規模の適正化、営林署の三分の一程度の統合・改組をするなど、組織機構の簡素化、合理化を図る、また林産物の機動的な販売、森林空間の総合的利用の転換による自己収入の確保、森林の公益的機能発揮の観点から、一般会計の繰り入れ等の財政措置を講じ、改善に努めているところでございます。  また、累積債務処理につきましては、林野、土地等の資産売却収入を充当するとともに、一般会計繰り入れ等の財政措置を行っているところでございます。  今後とも国有林野事業の経営の健全化を確立し、重要な使命を適切に果たしていくため、経営改善に努めてまいりたいと考えているところでございます。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 というのが林野庁の答弁なんですけれども、今の話を聞いていても二兆四千億の累積債務をどうやって、例えば十年間の構造改善計画を立てて、では、この累積債務をなくすことができるのかというのがまず大きな疑問の点の第一ですね。  それから、昨年から一般会計から繰り入れているわけですけれども、経理区分をしたわけですね。累積債務部門と経常部門に分けて、少なくとも経常部門の赤字、その経営状況が累積債務に影響しないように、遮断するように経理区分だけされているわけですね。それが第一点です。  では、そのうち、一般会計から繰り入れてもらって努力しているという経営企画課長のお話がございましたが、今年度予算では三百六十三億円になっていますね、一般会計から国有林に繰り込んだ金はそれだけ。それから累積債務対策としては百六十億円じゃないかと思うのですね。それだけ入れて、先ほど二兆四千億ですか、この数字を、国産材自体が木材価格が上がってこの累積債務がなくなる。  もう一つは、二万人体制にする。ところが、二万人体制にしても、働いている労働者、たしか一年に一歳くらいずつ上がっていくわけですね。五十六歳が五十七歳へという老齢化、高齢化が非常に進んでいる。そういったことを考えてみますと、国有林の問題は、環境サイドの問題から、国の資産の問題等々から非常に重要な問題だと思うのですね。  それから、実はこの経理区分と軌を同じくして森林整備五カ年計画というのを去年からスタートしているわけですね。御存じのように公共事業計画で十六本今あります。十五本なんですね。それでこの十六本目が森林整備五カ年計画ですね。  この前にも私、つくられる前に質問したのですが、森林整備というのは公共事業よりちょっと違うんだな、ただ社会資本という概念に考えた方がいいのじゃないかというような話をして五カ年計画ができたわけです。  ことしは二年目ですね。平成四年、五年、五カ年計画の二年目です。普通に考えますと、二年ですから四〇%の進捗状況であっていいはずだということですね。もちろん国の負担分があるわけですが、結局その負担分が少ないということなんですね。  それと対照的に、よく引き合いに出されるのは、同時期に閣議決定したのが第八次の治山事業五カ年計画ですね。これは大体順調に進んでいく、二年間で四〇%、五カ年たてば一〇〇%。ところが森林の方だけは今現在三二、三%なんですね。つまりスタートしたばかりだからという話もあるかもしれませんけれども、どうも軽視されているというふうに考えるわけであります。  そういったことを考えますと、ぜひ一般会計からこれを、先ほど言いましたように三百六十三億円しか入れてない、もっと大胆に入れないとまず整備が進まないだろうし、累積債務は解消しないだろうし、そして二万人体制というのがことしの目標だと聞いておりますけれども、それだけに、人件費の削減だけにウエートをかけていきますと山自体がもたないという状況なんですね。  これは予算編成のあり方にも影響すると思うのですが、林野庁というのは、つまりシーリングの中でやられているという問題がその枠をなかなか突破できない状況だと思うのですね。そういった意味で、大蔵省はこの国有林の立て直しの問題について、特別会計についてどんなことを考えているか伺いたいんです。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 お答えいたします。  先ほど林野庁の方からの御答弁にございましたように、国有林野事業をめぐる情勢、大変厳しいものがあるわけでございます。  一方、これは特別会計ということでございますので、あくまでも基本は自収自弁ということでございますけれども、それに対する例外といたしまして、一般会計財政も大変厳しいのでございますけれども、できるだけの配慮を一般会計サイドからもしているところでございまして、先ほど御指摘のございました五年度につきましては三百六十三億円という一般会計の方の予算手当てをしておるということでございます。  いずれにいたしましても、累積債務の問題でございますけれども、まず経常部門の均衡を回復するということで現行の計画が鋭意進められておりますので、今後とも厳しい中でもやはり努力を続けていかなければならない、それに応じまして一般会計の負担についても適時適切に対応していかなきゃいかぬ、このように考えております。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 今次長はそう答えられたのですが、例えば経常部門で、造林と林道予算について言えば、今年度予算、民有林並みにするというのが一応決まっているわけですね。  すると、そうするためにはどれだけ繰り入れなければいけないかといいますと、試算しますと、二百四十三億円という数字が一般会計から必要なんだ。ところが、実際に今年度予算で入っているのは百九十二億円ですか、つまり五十億円ぐらい、いわゆる財政が厳しいから、一言で言えばそれで終わるのですけれども、不足しているんですね。  こういったことを考えますと、確かに事業会計の収益でかつては一般会計に入れていたんですけれども、今はそういう状況でないということと、単なる木を切って売ってという時代ではないわけですね。御存じのように環境論含めて新しい時代の要請があるということを考えてみますと、ぜひもっと積極的に発想を広げていただきたい、鋭意取り組んでもらいたいということを要望いたしておきます。  それから、厚生省の方が見えていると思うのですが、実は生活大国づくりと社会資本の関係を本当はやりたいのですけれども、その中の一つとして社会福祉施設整備五カ年計画というものについて伺いたいと思っております。  「高齢者保健福祉推進十か年戦略」、ゴールドプランで、これは大蔵大臣も厚生大臣を経験されておりますので、造詣の深いところだと思いますけれども、このゴールドプラン、施設関係は今日どういう状況に進んできているのか、特に老人福祉関係について、計画と進捗状況、数字で結構ですので、ここで明らかにしてください。

大塚義治厚生省大臣官房老人保健福祉部企画課長

○大塚説明員 お尋ねの「高齢者保健福祉推進十か年戦略」いわゆるゴールドプランでございますけれども、平成一年度を初年度といたしまして平成十一年度まで十カ年の中期的な保健福祉に関する整備計画でございますが、そのうち、まずお尋ねの社会福祉施設の整備に関する計画目標でございますけれども、平成十一年度までに、例えば特別養護老人ホーム二十四万床、老人保健施設二十八万床、ケアハウス十万人などを整備する計画といたしておるわけでございます。  今日、最直近の数字でございますけれども、平成三年度末におきます進捗状況について申し上げますと、特別養護老人ホームにつきましては、計画数約十八万二千床に対しまして実績が十八万六千床という状況でございます。同様に、老人保健施設でございますが、平成三年度末までの計画数約六万九千八百床に対しまして五万六千床という実績でございます。ケアハウス、これは住宅性の高い軽費老人ホームというものでございますけれども、計画数四千七百人分に対しまして実績は約二千五百人。  主な事項でございますが、以上のような状況でございます。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 今の数字の中で、特別養護老人ホームと、二番目に老人保健施設と、ケアハウス、軽費老人ホームの整備と、高齢者生活福祉センターの整備、この四つの数字をちょっと言っていただいたわけですけれども、平成三年度の状況で、計画を上回っているのは特別養護老人ホームの整備だけだということなんですね。あとはおくれている、下回っているんですね。  確かに平成十一年度というのが整備目標なんです。社会福祉施設ということの項目だけ見てみますと、老人福祉施設だとかあるいは身体障害者更生援護施設だとか児童福祉是設、それから精神薄弱者援護施設、母子福祉施設、精神障害者社会復帰施設、その他等々、社会福祉施設というのはここに盛られているわけであります。  今厚生省は、私の方から言いますけれども、重度障害者施設整備緊急五カ年計画というのをつくって取り組んでいるというふうに伺っております。そしてまた、昭和四十六年から五十年にかけては社会福祉施設緊急整備五カ年計画というのをつくったと聞いております。  こういったことを考えてみますと、先ほど正森委員の資料でもおわかりのように、我が国の投資というのは、よく減税論と公共投資とどちらが波及効果が多いか、一貫して波及効果は公共投資が多いという議論で、そちらにウエートをかけようとされているわけです。  その中で、こういった先ほどの公共事業、長期計画十六本あるわけですが、こういった社会福祉施設というものを長期計画的にきちんと整理をして、広い意味で社会資本と考えれば私はいいと思うのですけれども、そういう発想にしてこういう計画をつくっていく。使う方は余り違わないと思うのですね。やはり建設が必要になるだろうし、そういった意味で、橋をかけるのも道路に使うのも余り変わらない。建築が、施設が中心だというふうに考えてみますと、そういった計画をきちんとつくって、あるいは新設にしろあるいは建てかえにしろ、計画的にかつ重点的にやるべきじゃないかと思うのです。  この点について、多分厚生省に聞いてもわからないですから、こういう考え方について、では、これは大臣に、もし御意見がありましたら伺いたいと思います。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 土木事業だけではなくて施設、上物についてもということでございますが、私どももそういうことの景気刺激効果というものも認識しておりまして、平成四年度の補正予算におきましても、施設費については相当の配慮をしておりますし、引き続いて平成五年度におきましても、施設費については相応の配慮をしておるということでございます。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 つまり、厚生省の報告を見てもわかりますように、先ほどの老人福祉関係のところだけ見ても、多分十一年たっても今のまま計画は充足できないんじゃないかと思うのですね。ほかのところも、いろいろな数字があるのですが、この福祉関係の施設というのは、潜在的な需要というのはどれくらいあるかまだよくわからないというのが実態だと思うのです。  それで、例えば、世論調査があるのですよ。「障害者」という総理府がやっている世論調査ですね。その中に「国や地方公共団体に対する要望」というのが出ているのですが、「障害者福祉施設の充実」というのは、もちろん複数回答ですが、三一・三%なんですね。こういう潜在的な要望を具体化すれば、非常に多く出てくるのじゃないか。高齢化社会一般にありますけれども、そういった状況で、計画的に、この福祉の問題、施設整備の問題をそういった計画に取り込めないかという考え方であります。  それで、それは公共事業の長期計画だとか、そういうものには入らないというのですね。例えば、公共事業関係費と公共事業費と行政投資と公共投資と社会資本投資というように、一応、経済企画庁の社会資本小委員会ではちゃんと分けているのです。重複しているところもあるのですね。それで、今あるのは公共投資計画、四百三十兆円というのもあの公共投資計画ですね。それから、特例国債のところを見ますと、公共投資、公共事業関係費と施設費とそれから出資金等。つまり、狭くなったり広くなったりしているわけですね。  それで、私はこの際、福祉施設等の問題を考えたら、四百三十兆円の公共投資基本計画、平成二年六月を見て、項目だけが書いてある。それから生活大国づくりの生活関係の社会資本というのは、地下鉄を含めてずっと書いてありますね。そのうち、ある一部でしか長期計画になっていない。その中ですべてやれとは私は言いませんけれども、この社会福祉の施設の問題等は緊急性を要しているのじゃないかというのが第一点。それからもう一つ、経済効果というのは非常に大きいんじゃないかなと思うのですね。  そういったことを考えてみますと、先ほどの次長のような答弁じゃなくて、ふやしましたというのじゃなくて、そういう計画を考える時期じゃないかと思いますが、閣僚の一員として、これは大蔵大臣に伺いたいと思います。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 御指摘のとおり、公共投資基本計画の中では、いろいろおっしゃられました社会福祉関係の施設もその中に入っているわけでございますが、その中でも、特にこれからの高齢化社会で必要性が言われております老人の関係の施設につきましては、先ほどの厚生省の御答弁にもありましたように、ゴールドプランということで行われているわけでございます。  それ以外のことにつきましても、厚生省の方ではそれなりの計画をお持ちだというふうに伺っておりまして、実態、予算の編成におきましては、それらのことを踏まえまして予算の編成が行われているということでございますので、それなりの計画性を持って進めさせていただいているということでございます。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 今のような答弁を聞くと、ますます行革が必要になるのじゃないかと思うのですね。  多分、大蔵委員会で二、三年前に同僚議員が質問していると思うのですが、そしてまた、今行革審が取り組んでおりますし、この二月に某紙に載った記事なんですけれども、予算編成権を内閣直属にしたらどうかというコメントがあります。  昭和三十九年のときの臨時行政調査会には、一言で言えば、大蔵省の権限が強過ぎる、しかも総合調整機能がないということを言っているわけですね。したがって、内閣がもっと権限を持ってトータルに計画がつくれるように、そしてまた、予算編成に当たってもそういった基本方針をしっかり把握して各省に対応できるようにというのが昭和三十九年のときの臨時行政調査会の答申なんですね。  今行われようとしている、行革審が取り組んでいる総合調整機能強化のために内閣予算、これは発想は同じだと思うのですね。これに事務次官のコメントがついているんですが、そこまでは紹介いたしません。僕が今のような引き合いに出した理由は、公共事業計画、そして社会福祉でこういう計画をつくれないか。厚生省はやっている、あるいは建設省は賃貸住宅の建てかえ五カ年戦略なんかたしかつくっていますよ、そういうものはつくっている。次長は、いや、そこまではやらぬでも、それぞれ各省やっているから発想しなくていいよ、こうなってしまうのですね。  そうじゃなくて、四百三十兆円の公共投資を含めて社会資本整備をやろう、生活大国づくりをやろう。これはやはり内閣がきちんと責任を持って、そのためにどういった具体的な投資計画が要るんだ、今までの計画で足りない部分はそこを超えればいいわけでありますね。それで、そこを超えるためには、この機会に内閣に予算編成局をつくるのも一つのアイデアだし、これからの展望ではないかなというふうに考えるわけですね。そういうことが一つ。  それから、これは実態論からそうなんですけれども、あとよく出るのは、憲法の第七十三条の五号では、内閣は、「予算を作成して国会に提出すること。」と書いてあって、財政法第十八条には「大蔵大臣は、」「見積を検討して必要な調整を行い、」「閣議」というふうに書いてある。憲法と財政法、つまり、これだけきっぢり読むと、ああ基本法が憲法で、内閣が文字どおり予算を編成して、それの下位に大蔵省があるんだな、大蔵省が各省庁からデータ等を整理しながらやるんだな、こう思うわけですね。  そういうふうに考えると、なるほどな、内閣官房なら官房のところにきちんとトータルの予算編成をして、そして予算の方向づけをする局があってもおかしくないなと思うのですけれども、この点はいかがですか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 早川議員の御質問にお答え申し上げます。  内閣に予算局を置くというお話は、御指摘のように、第一次行革のときからいろいろな御意見があったところであります。また、昨今も出ているということでありますが、私大蔵大臣といたしまして申し上げますならば、やはり予算の編成の権限を切り離して行うというのはいかがなものであろうか。やはり予算でありますから金の問題がある、そうすると、財政、歳入見積もりなどと一体となって適正かつ円滑な編成をすることが大切なことではないだろうか、こう思っておるところでございます。  また、内外情勢をいろいろ考えまして、先ほど来御議論がありました郵便貯金の金を預かって財政投融資計画などというものと一体となってやっていくということが、私は今のところでは一番適切な方向ではないかな、そういうふうに考えていることを申し上げておきたいと思います。  御意見はいろいろあるということは私も承知をいたしております。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 じゃ、最後に意見だけ述べて終わりますけれども、私の方で一方的にしゃべります。  国会に予備金というのがあるわけですね。これは、行政府から離れて議会が自由に使えるようにというので、わざわざ国会予備金制度が設けられたというふうに聞いております。それは、衆議院で七百万円、参議院てたしか五百万円ですね。かつては三億五千万円計上したことがあるそうですが、現在は、今度の予算でも衆議院は七百万円、参議院は五百万円。なぜかというと、余り使われてないということだと思うのですね。どうも何か不用額になってしまうという話を聞いております。  よく考えてみると、佐川の問題ではないですけれども、特別委員会などがつくられたときに、これは議運で決めればいいということなんですね。議長が一応管理しているものですから、議運で予備費を使って調査員等をきちんと採用して議会としての、どの範囲まで調査権等々の問題はありますけれども、専門家等をそこで委託をしてきちんと調査するというために多分つくられて、そういうふうに使ってもおかしくない予算なんですね。  ところが、これは議会の責任なのかもしれませんけれども、七百万円と五百万円。しかもこれは、もうここしばらくずっとその額で推移してきて、しかも翌年度不用額でそのまま戻っていくというようなことで、考えてみますと、これは議会そのものの責任でありますが、大蔵省に聞くとすれば、こういうのを議会が必要だと求めて予算修正をすれば積極的に、前向きに対応してくれるのかどうかということだけちょっと聞かせてください。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 国会法の三十二条に「両議院の経費は、独立して、国の予算にこれを計上しなければならない。前項の経費中には、予備金を設けることを要する。」と、こうしてあるわけですから、これは、恐らく国会で予見しがたいような予算の不足が生じた場合には、国会の活動が内閣から制約を受けないようにという配慮でつくられたものだろうと思っております。  今までの経緯は今委員御指摘のようなことでございますから、この支出をどうされるかということはまさに国会でお決めになることではないだろうか、こういうふうに考えております。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川委員 以上で終わります。

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 これにて両案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに両案について採決に入ります。  まず、国の補助金等の整理及び合理化等に関する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     —————————————

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、石原伸晃君外三名から、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、公明党・国民会議及び民社党の共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者から趣旨の説明を求めます。日笠勝之君。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、案文を朗読し、趣旨の説明といたします。     国の補助金等の整理及び合理化等に関する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について配慮すべきである。  一 公共事業等に係る国庫補助負担率の見直しの結果生じる地方負担については、今後の地方財政計画の策定を通じ地方財政運営上支障がないよう適切な措置を講じるとともに、今回発行される公共事業等臨時財政特例債の後年度における国の所定の負担を行うこと。  一 国庫補助金の整理合理化に当たっては、地方団体への事務権限の移譲、適切な地方財政措置を併せ検討すること。また、地方財政法の趣旨を踏まえ国庫負担制度の基本を維持し、国の補助負担金の整理に当たっては、その事務事業の性格及び国と地方との間の財政秩序の維持に特段の配意を払うこと。なお今後とも国の補助負担金の補助単価などの適正な設定に努めること。  一 国民のナショナルミニマムに関する制度及び負担の変更に当たっては、地方公共団体等の関係団体の意見を十分聞くとともに、国と地方の行財政の再配分に係る国の施策の変更に当たっては、地方自治の本旨に則り、地方財政の運営上支障がないよう十分留意すること。  一 法律の改廃に当たっては、立法の趣旨と制定の経過を踏まえ、国会審議のあり方について十分配慮すること。 以上であります。  何とぞ御賛成賜りますようお願い申し上げます。(拍手)

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 起立総員。よって、本案に対し、附帯決議を付することに決しました。  本附帯決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。林大蔵大臣。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして配慮してまいりたいと存じます。     —————————————

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 次に、平成五年度における一般会計承継債務等の償還の特例等に関する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     —————————————

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、石原伸晃君外三名から、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、公明党・国民会議及び民社党の共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者から趣旨の説明を求めます。中井洽君。

中井洽民社党

○中井委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、案文を朗読し、趣旨の説明といたします。     平成五年度における一般会計承継債務等の償還の特例等に関する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について配慮すべきである。  一 承継債務の繰延べ等は、あくまで臨時緊急の措置として慎重に取り扱い、それぞれの制度・施策の運営に支障を生じない範囲で行われ、歯止めを有しているものに限るよう留意するとともに、既存の制度・施策や歳出構造について、さらに徹底した見直しに取り組むこと。  一 財政投融資の運用に当たっては、情勢やニーズの変化に的確に対応して、対象分野や対象事業について見直しを図ること。  一 政府管掌健康保険に対する国民の信頼を保持するために、国庫補助の繰入特例措置分及びその利子について、国及び政府管掌健康保険の財政状況等を勘案しつつ、できる限り速やかな繰戻しに努めるとともに、保健福祉施設事業について、質的な充実も含め、その計画的推進に努めること。 以上であります。  何とぞ御賛同賜りますようお願い申し上げます。(拍手)

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 起立総員。よって、本案に対し、附帯決議を付することに決しました。  本附帯決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。林大蔵大臣。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして配慮してまいりたいと存じます。     —————————————

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 お諮りいたします。  ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕      ————◇—————

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 次に、内閣提出、租税特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  趣旨の説明を求めます。林大蔵大臣。     —————————————  租税特別措置法の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 ただいま議題となりました租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。  政府は、現下の厳しい財政状況及び最近の社会経済情勢の変化に顧み、課税の適正公平を確保する観点から、租税特別措置の整理合理化を行うほか、当面早急に実施すべき所要の措置を講ずることとし、本法律案を提出した次第であります。  以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、課税の適正公平の確保を推進する観点から、企業関係の租税特別措置等につきまして、平成五年度におきましても、特別償却制度等の整理合理化を行うことといたしております。  一方、農業経営の基盤の強化を推進する等のため、農用地利用集積準備金及び営農の規模を拡大した場合の割り増し償却制度の創設等の措置を講ずるとともに、環境保全・資源エネルギー対策に資するため、エネルギー使用の合理化等の技術に係る試験研究費に関する特例措置、再生資源利用促進準備金の創設等の措置を講ずることといたしております。  第二に、土地税制につきまして、土地政策との整合性を図りつつ、住みかえによる居住水準の向上を図る等のため、特定の居住用財産の買いかえ等の場合の長期譲渡所得の課税の特例の創設等を行うことといたしております。  第三に、老人等の利子非課税制度及び勤労者財産形成住宅・年金貯蓄非課税制度の非課税限度額の引き上げを行うことといたしております。  第四に、第十一次道路整備五カ年計画に必要な財源確保等の観点から、揮発油税及び地方道路税の税率の改正等を行うことといたしております。  その他、法人税における源泉所得税額の控除不足額の還付に関する特例措置の創設、不動産等に係る相続税の延納利子税の引き下げ等の措置を講ずるとともに、中小企業者等の機械の特別償却制度、住宅用家屋の所有権の保存登記に対する登録免許税の特例等適用期限の到来する特別措置について、実情に応じその適用期限を延長する等の措置を講ずることといたしております。  以上が、租税特別措置法の一部を改正する法律案の提案の理由及びその内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同下さいますようお願い申し上げます。

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。     —————————————

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、これを許します。沢田広君。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 非常に熱心な大蔵委員会でありまして、ようやく二つ上がれば、まあ大体ひとまず息を入れて、さあと、これからやろうというのが今まで、十年以上長かったですけれども、そういう慣例だと思う。ばかに急いでどこへ行くのかなというふうに、標語ではありませんけれども、そう感ずるわけであります。  それで、大臣にまず一つお伺いしますのは、これは協力しながら年度内成立ということを背景にしているのだろうと推察はいたします。そうすると、やはりこれに組まれている予算の執行をしていかなければならない。  その前に一つお伺いしますが、この前の補正予算はどの程度の執行率となっているのですか。これは感覚でいいです。大臣、大体予算はどの程度執行されたんだと言えますか。また大臣以外に主計局の方でも、どの程度の執行になっているかお答えいただきたいと思います。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 もし必要でございましたら、後政府委員の方から数字等で御説明をさせますが、政府関係の事業、概して申しまして、昨年の状況を見ますと、十月、十一月ごろは正直申しまして少し落ちてきた、十二月になりましてちょっと上がってきたが、一月になってから相当に政府関係の公共事業が出てきたのではないかなというふうに私は見ておるところでございます。  詳細は政府委員の方からでも御説明させたいと思います。——申しわけありません、今ちょっと政府委員がおりませんから、私も数字を手元に持っておりませんから、後で何でしたらもう少し詳しく御説明申し上げます。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 また、地方団体はどういうふうな執行状況になっているかということもひとつ若干お聞かせいただきたいと思うのです。これも後ですか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 数字でお話を申し上げた方が適切だろうと思いますし、ちょっと私も数字の手持ちがありませんし、政府委員もおりませんから、来ましたら後で御答弁させていただきます。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 今景気が悪い、こういうふうに言われるわけであります。今までの同志の質問にもそういうことが多く述べられました。  じゃ、景気がよいと言っているその物差しは何と何なのですか。それから、景気をよくするというのは何と何がどうなれば景気がいい、こういうことになるのですか。ちょっとお答えいただきます。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 大変難しい御質問でございますが、やはり一般的に産業活動が伸びてくる、それが数字的にも出てくるというようなことが一つのメルクマールにはなるのだろうと思います。そのほかに企業経営をやっておられるところの方々あるいは一般庶民の方々が、相当にこれで利益が出てくるような活動になってきたな、売り上げも相当伸びるようになってくるなというような感じが出てくる、そんなことが私は一つのメルクマールになるのじゃないかなと思っています。  数量的に申しますと、鉱工業生産指数であるとか、電力の消費であるとか、在庫がどうなるとか、設備投資がどうなるかというのが数字として出てきますが、それと同時に企業経営者の持っているところの景況感というのがありますから、そういったものを判断してやるというのが、私は伝統的な今までの景気がいいとか悪いとかという判断の問題ではないだろうかな、こう思っておるところであります。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 それぞれ見解がありますが、それは一応おいて、自民党さんの政調会長が、先ほどの質問にもありましたが、こんな状態じゃしょうがないんだ、だから今度は税を何とかしようじゃないか、税を何とかしようじゃないか、たくさん提言をされています。  提言をされているということはそれだけ何かが不足をしているから提言をしているのだろうと思うのですね。あるいは提言をしなければ国民が納得しないと判断をして言っているのだと思うのですね。大臣はああいうのを何と受けとめているわけでありますか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 私は今、政府の責任者としていろいろお話を申し上げておりますが、昨年の暮れに税制大綱をつくりましたし、また予算大綱もつくりまして、自民党としてはやっていただいておる。それでもって予算でありますから、平成五年度の問題につきましては、この予算をやっていけば相当な景況感が出てくるということであります。  特に予算につきましては景気に配慮したところの予算、こういうふうな形でございますから、いろいろな点が出てくる、こういうふうに思っておるところでございますし、予算をまずやっていただくことが一番の景気対策になるだろう、私はこういうふうに思っておるところでございます。  政調会長もいろいろと言っておられますが、これはやはりいろいろなことを心配していただいておるわけでありまして、今すぐにどうだこうだという話じゃありません。政調会長にもたびたびお話をしておりますが、まずは何といったって今のこの平成五年度の予算案をやることが最大の景気対策であろう。その上で、それからさらにどうだという話につきましては、まだ私も議論はしておりませんけれども、いろいろなことは考えていかなければならないのだろう、こういうふうなお気持ちだろうと思っています。  私は、今のところは、今予算案を出しておりますが、この予算案を早く成立させていただいて、これの速やかな実行に入っていくならば、昨年の総合経済対策に引き続いて切れ目のない政府事業というものの執行ができるわけでございますから、そういった形によって景気が必ずや安定成長の路線に乗せられるものだというふうに固く信じていることを重ねて申し上げておきたいと思っております。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 これはわかるようでわからないのですが、要するに予算を成立させれば、政府の公約の成長率は確保できます、これが一つの言葉のくくりですね。しかも、それでは足りそうもなさそうだ、だから政調会長は住宅減税や教育減税や、ときには減税も考えなければならないのじゃないかと言っているのだと思うのですね。  大臣は、これは放言であって、建前としてはこの予算を出しているから今直せとは言えない、しかし、そういう気がするというのじゃないのですか、しないということですか、そのときにならなければわからない、その三つのうちのどれになるのですか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 私は今の段階で申しますならば、この予算をやっていただくならば、相当な形で安定成長に乗せられる、こういうふうに考えておるところでございます。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 それならぜひ、余り景気がよくても悪くてもですが、国民の気持ちを揺るがすような、これは野党もしかりでありますが、より一層深刻感を言ってみたり、より一層安易感を言ってみたり、これは国民の心を惑わすもとなのですね。  ですから、具体的なことで問うということは必要だと思うのでありますが、政府の一部の人が言えば、それはちんどん屋じゃないけれども、あおっている、こういうことになるわけですね、今出している予算を、中で言っているのですから。決して望ましい状態ではないし、今の予算はもう不完全品なのだ、欠陥品なのだということを言っているようなものなのですよ。これは自民党の役員の方もいろいろでしょうけれどもね。いや、あの予算は欠陥品なのだ、不完全品なのだ、こういうことをみずから言っていることとかわりないのですよ。これはそちらの党内の問題ですから、多くを触れませんけれども、ちっともそのこととかわりがない。  我々もその意味においては、いろいろな援言をしているところを見れば、余り満足する予算じゃないよ、直さなければだめだよ、こう言っているわけですね。  そうすると、両方寸のものが言っていて、それでもしそれがそのままが完全なのだと片っ方が言うということは、これは異常現象なのでありまして、その点は御注意というか、一応配慮していただかなければならぬ国民的な責任の問題だというふうに私は思いますね。自分の人気取りの問題であってはならないのです。そういう点を特にこれは申し上げておきたいと思うのです。  きょうは、これから租税特別措置法、それぞれの分野で質問してまいりますが、これは国対からも言われておりますけれども、全部政府委員の次官以上で答弁をさせるというのが言われておるわけです。これは国会の権威だ。今、ここのところだれでもよくなっちゃって、だれでも答弁をするのが構わなくなってきちゃって、安易になり過ぎている。もっと心を引き締めて対応しなければいかぬというふうに言われましたから、これからはちゃんと責任者が勉強して、担当者に任せるのじゃなくて、ひとつ出席するように大臣からも言っておいていただきたいと思います。  続いて、今度のこの法案は、私も、税制調査会が何回もこういうふうに出してくるけれども、余り尊重されないでよくやっているな、こういうふうに思うのですよ。自分の出したものがこんなに無視されたらやめちゃうんじゃないかと思うのですね、普通なら。冗談じゃない、我々はこういうふうに見解を表明しているのに、政治家が勝手なことでねじ曲げて提案をしていく、我々調査会を何と心得ているんだ、こう言いたいのだろうと思う。だから、きょう来ていただこうと思ったのですが、そうしたら、都合が悪くて来られない、こういうことでありますから、若干それに関する事項を大臣からお答えをいただいて、その先に参りたいと思うのです。  一つは、特例公債の発行はまずい。これは今まで答弁されていたようでありますが、財政規律が乱れる。借金がいいということはないのですよね。しかし、大臣、赤字国債がなくなるのはいつごろになるのでしょうね。二十二世紀くらいになるのでしょうか。大臣、見通しはどのくらいでなくなると考えておられますか。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 現在、特例公債の残高が六十兆円ぐらいございます。委員御案内のとおり、平成二年度からは新規の特例公債の発行はせずにやってきているわけでございます。  なくなるのはいっかということでございますが、今は建設公債を含めまして公債残高が累増することのないように、ネットの償還額と新規発行額が見合うぐらいまでに新規の発行枠を抑えていきたいということで鋭意努力しているところでございまして、現在六十兆円あります特例公債がいつなくなるかということにつきまして具体的な見通しを申し上げられるような状況ではない、そういうことでございます。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 優秀な、日本の国民のエリート中のエリートが大蔵に集まっていて、その見通しはやはり立たないほど深刻ですか。百八十兆円にやや近くなってきて、地方を合わせると二百四十兆ぐらいになる。  大臣、やはりそういう見通しがきかなくてはいけないのではないかという気がするのです。私は今の大臣でも、よし、私の任期中に半分にとかそのぐらいな気持ちを言えるようになってほしいなという気はしますな。これはいつになるかわからない、だから赤字国債でもいいじゃないかという論が出るのだと思うのですよ。赤い水を年じゅう飲んでいると、いつになっても赤い水てしょうがないと思って我慢するようになってしまう。それと同じではないかという気がするのでね。ですから、やはりそういう目的意識を政府も国民も持たなければならぬ、こう思います。  それから、所得減税については非常に冷たい報告なんですね。もう家庭内のストックはたまっているからそう消費に作用しない、こういう意見なのですが、これはダブりますから、もう要求していますからやめます。  それから、納税者番号とプライバシーの問題が一つ出て、納税者番号もこの問題との関連がある。  あとは、固定資産税の問題、これは大臣、地行に任せますか。これも地行じゃなくて大臣の見解として聞きたいのですよ。今の土地の価格が、公示価格であるとか固定資産税価格であるとか相続価格といろいろ出ているわけですね。三種類も四種類もある。それを公示価格に準じていくようにしたらどうだというのが提言なんですね。これはやはり非常に政治的なものなのですよ。  そういう意味において、これも地行だけに任せる問題ではない。いわゆる全国にある土地の価格というもの、評価というものはだんだん地価公示によって一元化をしていったらどうでしょうか、こういう提言なのです。これは総理大臣に出されている提言ですからね。そういう意味において大蔵大臣としてはどういうふうにこれを受けとめておりますか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 いわゆる地価の問題でございますが、固定資産税の問題あり、また相続税の問題あり、その他の税制いろいろ問題がありまして、それぞれのところで、税の目的で税金を徴収するという形で、それぞれ違ったような形のものになってきておるのであります。それぞれの税制が長い歴史を持ってやってきておりますから、それとどういうふうにしてやっていくかということになると、必ずしも全部一律にさっとやるのはなかなか難しいという実態もあるように私は思っております。それを方向としては、やはり地価が四つも五つもあるというのは国民からすればおかしな方向でありますから、それはやはり近づけるというような方向に持っていくのが私は素直な考え方だろうと思いますが、現実にはまだなかなかそこまでいっていない。これをどうしてやっていくかというのは税全体の立場として私は考えていくべきものだろう、こう思っております。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 あと取り上げてまいりますと、買いかえ特例の問題は、法案になっておりますが、これもよくない、こう言っているのですね。また、前の大蔵大臣もここの場所で質問したら、それはやはりよくないと答えたのですよ。だから、よほど根回しがよくてこういうふうになってしまったのかな、こう思っておりますが、これは後で別にお伺いいたします。  それから、住民税の非課税の限度の引き上げについては、わずかですがこのとおり引き上げられましたね。これは地行で審議しているようであります。大蔵より地行の方がずっと誠実ですね、限度額をそのままストレートに上げているようですから。その意味においては尊重されている、こういうふうに思います。これはまた後で、加藤さんにおいでをいただけるそうですから、同僚の議員と一緒に伺ってみたい。  ただ、総体的に見ますと、これは昨年の十二月に出ているのですね。昨年の十二月に答申があって、日本の経済を考えてみたら、こういうものは必要ないよ、こういうところは直したらいいよ、こういう提言だった。そうですね。所得減税と公債の発行はやめた方がいいということ、納税者番号もそうですが、そういうふうな意見が出されているわけですね。  ところが、それを破ってというか、破っていこうとするものが作用しているわけですが、それが日本の経済に果たしていいのか悪いのかという政治判断が今課せられておるわけですね。これはまた、バブルの影響を受けた国民の価値観というものがまだ残っているというところに基本的なものがあるんだろうと私は思うのですよね。  あとは、週休二日制などが遅々として進まないで、余暇対策というものが不十分だ。それは、金がなくなっちゃった。休んだのはいいけれどもどうも金がない、こういうことも不況感の一つかもわかりません。  しかし、いずれにしても、昨年の暮れに調査会が出した答申の方向というものは、今の経済をそのまま素直に横滑りでいけばいいんだというのが答申の大方の中身ですね。部分的な修正はあるとしても、土地の価格の暴騰を少なくするために買いかえなどはだめだ、こう言っているわけですからね。だから、あのときの状態をずっと継続することが望ましいというのが答申の骨子だったと思うのですね。それに何かショックを与えようと今一生懸命やっているわけですね、みんなお互いに。だから、それが本当の日本経済を第三者的に物を見たものと政治的に見たものの違い、こういうことに理解していいのかどうかだと思うのですが、大臣はどうですか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 沢田委員の御質問の趣旨を私はこう理解したのです。  買いかえ特例の問題だろうと思いますが、買いかえ特例の問題については、これは復活すべきでないというお話であった、それが原則ではないか、この前の大臣のときもそうであった、しかし今度復活したのは一体何事であるか、おかしいではないか、こういう御指摘だろう、こう私は理解をしたのでございます。  だんだん地価がこういうふうな形で下落をしてまいりました。それから、居住用財産の買いかえにつきましては、一般サラリーマンを初めとする要望がやはり相当にあるわけでございまして、特に買いかえ特例というものを廃止いたしましたのは、それによって買いかえをして、行った先の地価に非常に悪影響を及ぼすのではないかということでやったわけでございまして、そういったことも十分に配慮しながら、一定の措置を講じまして居住水準というものを上げていくということは認められるのではないだろうか。  したがって、原則として、先ほどお話がありました税制調査会の書いているような物の考え方であるけれども、その中で制約的、制限的にやっていくならばやってもいいではないかな。いろいろな、買いかえとかというようなものができるというようなことはそのときに考えてもおかしくはないだろうという形で条件をつけましてやったわけであります。譲渡財産の所有期間が十年を超えるものであるとか、譲渡価格が一億円以下であるとか、譲渡者の居住期間が十年以上であるとかというような厳しい適用条件をつけてやったところでございましで、地価に悪影響を及ぼさないような格好でやるというのが税制調査会の基本的な物の考え方だったんだろう、こういうふうなことでございます。  そういったことでございますが、もう一つ申し上げますならば、余りこういったことは土地税制についてやるべきでないのかもしれません。といいますのは、二年とかなんとか限ると、またそのときの思惑が出たらどうだということがありますけれども、今回の場合には、何らかの影響があった場合のことも考えまして二年間の臨時措置ということでやっておることも御理解いただきたいと思っております。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 理解するかしないかの問題は別問題として、そういう問題があるということです。  具体的に若干入りますが、マル優はいろいろな経過を経まして五十万円上げということになりました。  二・五%の公定歩合、またそのぐらいになっちゃって、年金生活者であるとかあるいはお年寄りの生活についてはマイナスばかりが大きいというふうに言われてきたわけでありますから、若干でもマル優がよくなっていいんじゃないかと常識的に考えるわけでありますが、利用率が低い。利用率が低いというのは、それだけ庶民の生活が苦しいから利用率が低いのであって、そのことで引き下げるという理屈にはならないのではないかという気がするわけであります。  思い切って上げてみた方がかえって利用率が高くなるのかもわからないのですね。余りちびちびあっちだこっちだというと、年をとってくると忘れてしまう、こういうこともあるわけでありますから、今の現状で、銀行その他の金融機関、これは私もいただきましたが、さっき言った数字と違うのですが、郵政の方はちょっと言ってみてくれませんか。六十一年のときには百二兆円ぐらい、今はこの資料では二十五兆円になっているんですね。  郵政から、郵便貯金のマル優の現状をちょっと言ってくれませんか。これでは二十五兆円なんですね。六十一年は百二兆円だったんです。ちょっと言ってください。

山口憲美郵政省貯金局長

○山口(憲)政府委員 お答えを申し上げます。  いわゆる非課税郵便貯金の利用状況でございますが、平成四年八月末の数字でございますが、元本で現在二十二兆六千億ということでございます。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 これも、上げるというときにこういう状態だから下げろということになるんで、六十一年の百二兆円、約百三兆円はこれは間違いないのですね、六十一年のときにあったというのは。

山口憲美郵政省貯金局長

○山口(憲)政府委員 正確に今数字で把握しておりませんのであれですが、当時は郵便貯金すべて非課税でございましたので、そういった数字になろうかと思います。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 これでいくと二十五兆円ということですね。ですから、あとのほかのものと比較してどうなのかということになりますが、銀行その他金融機関扱いは二十六兆円ですね。これはどうですか、マル優が使われている銀行の関係。証券会社は一兆円ですね。答えがなければ次に行きます。

濱本英輔大蔵省主税局長

○濱本政府委員 非課税貯蓄残高を申し上げますと、六十三年三月末で、総額が二百九十八兆円、そのうちでマル優百六十二兆円。その内訳としまして、銀行その他金融機関扱い分が百五十一兆円、それから特別マル優が七兆円、財形貯蓄十一兆円、郵便貯金百十七兆円という内訳でございます。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 それは、だから一般の分があったときの数字なんですね。その後の、今の四年度で、これは払いただきましたが、四年度でいきますと、銀行その他が二十六兆円、証券会社扱いが一兆二千億ぐらいですね。それから公債が三兆四千億、それから財形はまた後にしまして、郵便が二十五兆円、こういう数字になっているんですね。

濱本英輔大蔵省主税局長

○濱本政府委員 制度改正が行われました後、平成四年三月末では、ほぼ今先生御指摘のとおりでございます。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 そこで、銀行と郵便の問題はいろいろないきさつがありました。しかし、全部が三百五十でなくたっていいんじゃないかという気がするのですね。  公債は、今言ったように、二十二世紀まで考えなくちゃならぬかなんて冗談が出るくらいに深刻なんですね。だから、より広く国民に持ってもらって協力を仰ぐというのが筋じゃないかと考えれば、これは五百万になってもいいんじゃないかという気がするのですね。郵便と銀行じゃ領域争いがあるでしょうから。しかし、公債は国が出した借金ですから、それは多くの国民に理解を求めて購入してもらう、こういうことで、公債が三兆四千億というのは、いかに国民の理解が少ないかということですね。いわゆる少額公債は、約三兆四千億ですね。二百二万口ですよ。  ですからそういう意味において、平均では百七十万くらいしか使ってない、こういうことですから、ひとつ公債については、これは別に減税の財源にするからと言っているんじゃないんですね。そういうふうにお互いが助け合っていくというためには、国民が協力する。大臣は、その点はひとつぜひお考えいただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 国債の利子をというお話でございますが、これは前から議論のあるところだと思うのです。外国でも国債の利子については非課税というような恩典を与えているところもあるんじゃなかったかと思っております。  というより、私はここで今御議論されておりますものの中で、三百万を三百五十万、そうしたら国債もそのくらいやったらどうだ、こういう議論だと思いますが、この問題の本質はそうではなくて、ここは六十二年に法律改正をしまして、利子非課税制度をやめよう、こういうことだったんです。  その当時は、銀行に預けたり、郵便局に預けたりなんかしている者がみんな利子の非課税でやっている、勘定してみたら一億三千万くらい国民がおるよというような話があったものですから、それはそんな形でやっておるということになったならば課税ができないではないか。やはり課税をするのが原則です。勤労所得について課税があるのに、利子課税、インカムゲインであるとかキャピタルゲインについてもやはり課税をしていくのが建前ではないか、所得税についてはそういったことをやるのが建前だということで、この制度をやったわけです。  そのときに、まあ年寄りの方のものはどうだろうかとかというようなことで、この制度が今のような形になっているわけでございまして、そういったことからすると、先生先ほどちょっとお話がありました納税者番号制度というもの、私は方向としてはそういった形で捕捉していくということの方が正しいんだろうと思うのです。そういったときには、全部一律にやって、その中でどうしていくかということを考えていくのが税のあり方としては正しい方向ではないか、私はそういうふうに思っているところです。  したがって、そういったような問題と、国債について税金をどうするかこうするかという問題はおのずから別の話だろう。国債を大きな企業だけに持ってもらうのか、やはり国民にみんな持てと、こういうふうに言うのか。国民に持ってもらうなら、国債でありますから税金をまけてもいいじゃないかという議論は当然あると思いますが、私は、この議論と国債の議論とはおのずから違う議論じゃないかな、こういうふうな認識を持っております。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 ただ、とりあえずこのマル優で、特に冷遇されている人々が利用できる枠を、銀行はそれぞれ領域があってなかなか難しいけれども、国の方はそれほどじゃないんだから、広く国民に、これはマル優ですから特にお年寄りの方だけでしょうけれども、その方々に持ってもらうという意識は、お年寄りの方は、戦時国債で懲りていますからね。だからなかなか嫌がってはいますけれども、しかしそれでも協力を仰ぐというのが必要じゃないかという意味ですから、大臣、それはもう一回よく考えておいていただきたいと思うのです。

林義郎自由民主党大蔵大臣

○林(義)国務大臣 確かに戦時中の国債を持っておられた方というのは、沢田さん持っておられたか、私は持っておられたんじゃないんじゃないかと思いますが、確かに忌まわしい思い出が皆あることは事実でございます。  ただ、私が申し上げているのは、お気持ちもわかりますが、郵便貯金よりは国債を、こういうふうな話でなくて、そもそもなぜこんな話があるかというのを私は先ほど来くどくどと御説明をしたところでございまして、もう説明は省略しますけれども、お話の御趣旨はよくわかりますし、ただ、私の方の御趣旨もよくおわかりいただきたいと思います。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 ある意味で理解してもらえば、後でまた前進がありますから。  財形貯蓄は、これは今七兆円なんですね。五百五十万円で切って、これしか利用率がない。  労働省にも来てもらっていますが、宣伝が足らないのじゃないかという気がするのですね。制度があってこれだけ利用率が少なかったら、局長か課長ぐらいやめてもいいのじゃないかという気がするのですよ。会社でいったらそれぐらいの責任問題ですよね。こういうものを提案しておいてちっとも実績が上がらない、これは申しわけありませんからやめますというのが一人ぐらい出たっていいのじゃないかと思うぐらいな数字ですよね。どうですか、労働省。

有利隆一労働省労政局勤労者福祉部長

○有利説明員 今、先生御指摘の点でございますが、財形貯蓄制度全体といたしましては、延べで一千九百万人、それから金額で十五兆四千億円という利用になっております。このうちの財形年金貯蓄が、利用者が三百四十九万人、貯蓄残高で三兆五千億、それから財移住宅貯蓄が二百八十三万人、四兆円という貯蓄になっておりまして、私どもは今後とも財形制度の利用促進について努力いたしたいと思いますが、それ相応の利用になっているのではないかというふうに思っております。  もちろん、先生御指摘のように、今後とも利用促進につきましては努力していかなきゃならぬと考えておる次第でございます。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 こんなところだけで適当に答えておいても、実績がこういうのは示すのですよ。それはいかに労働省が冷たく扱っているか。冷たく扱っているから伸びない。いや、おまえたち、やはり協力してもらわなければおれの首が飛ぶんだからというぐらいに言えば、それはそうかと言う。  ところが、安穏として、たかが一人当たり百十五万ぐらいの貯蓄高にしておいて、それで五百五十万を一千万にしろと言ったってこれはおかしくなっちゃうのですよね。説得力がなくなっちゃう。いや、五百四十万円になった、四百九十万になっていた、だから六百万にしてくれ、これは切実感があるけれども、百十五万でこれを一千万にしろって言ったら、これは空手形を出しているようなものだ。もう少し真剣な答弁をひとつお願いします。

有利隆一労働省労政局勤労者福祉部長

○有利説明員 勤労者の財産形成制度は、勤労者が自分でこつこつとためていく、それを国として援助、促進をしていくという制度でございまして、私どもは、勤労者の財産形成上非常に大切な制度だというふうに思っております。  今ただ、先生、平均が四百万とか五百万になってないではないかという御指摘でございますが、勤労者がわずかの額を毎月少しずつためていく制度でございまして、一挙にたくさんの額を積み上げられる制度ではございません。したがいまして、世の中の平均をとりますと、非常に低い額、積み立て始めた方と、それからかなりのところへ行った人と両方おりますので、平均値は下がってくるということでございます。  いずれにしましても、勤労者はこの限度額を目標にこつこつと、営々と積み上げているということでございまして、私どもは、それを促進する重要な政策と思って今後とも取り組んでまいりたいというふうに思っております。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 とにかく答弁になっていないと思うのです。これは実績が示しているんだよ。  だから、次にここに出るときには、これだけ向上しました、だから五百五十万ではとてもじゃないが枠がおさまりません、だから上げてもらわなくちゃ困る、そういう回答が出てくるように、これからひとつ汗をかいてもらいたいと思います。これはお願いしておきましょう。  それから、もう一つこれに関連して、これはうっかりした方も悪いということになるのでしょうけれども、三百万で利子がついて、五%で三百十五万になったとするでしょう。そうすると、二〇%の税率が全部にかかっちゃうのですよ。大臣、それは知っていましたか。——知っていました。それを直してないというのは随分冷たいですね。どうしてオーバーしたところだけにかけて、根っこからおまえ利益がなくなっちゃうんだよと、これは冷た過ぎませんか、財形もそうなんですが。その点、お答えください。

濱本英輔大蔵省主税局長

○濱本政府委員 今、沢田委員の御指摘を私なりに考え直させていただきますと、要するに、御提案の趣旨をそのまま制度化しました場合には、三百万なら三百万という限度額を基礎控除的なものに改めようということにならないかという気がいたします。つまり、三百万までは非課税の対象にするけれども、それを超えたものにつきましては超えた分だけ課税をするという仕組みにしてみたらどうか、こういう御指摘のように承るわけでございます。  しかし、先ほど来大臣の御答弁にもありましたように、一般に預貯金利子というのを原則課税とします中で、例外的な措置としてこれは存置しておるものでございまして、本来少額の貯蓄を行っておられる方々を優遇するということにねらいがあるはずでございますから、高額の貯蓄を有します方々まで一定額の元本部分の利子について非課税措置を講ずることになる今御提示の仕組みというのは、やはりこの趣旨に似合わない、似つかわしくないというふうに思うわけでございますし、現に……

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 わかった、いいですよ。それでもう答弁はいいですよ、時間がないから。  じゃ、旅行に行っているとか、長期療養に入っているとかあるいは病院に入院しちゃっているとか、預金なんというのは大体子供にも孫にも言わないで、ないしょなものが多いですからね。そういう場合で、遅延した特別の事情のあるものについては免除することができるように直す、こういうことは考えられるでしょう。その日に行きたかったんだけれども、病気で入院中だった、あるいは旅行していて療養に入っていた、こういうような場合は、期日が来て利息がつきましたよという通知が来た、それでも行けない、そういうときはいわゆる不可抗力だ、そういう場合は考えられるということになりはしませんか。だめだと言わないで検討してみてください。

濱本英輔大蔵省主税局長

○濱本政府委員 いや、利子課税の論議というのは長い歴史がございまして、今、沢田先生が御指摘のように、いろいろなケースについて、こういうケースは特別ではないかということを我々も過去何度も考えてみたことがございます。  しかし結局、非常に大量発生的なこういった所得につきまして公平、妥当な一つの処理をしようといたしますと、どういう場合がそれに該当するかということにつきましてかなり明確な、しかもコントロール可能な方式を持ちませんことには、かえって不公平が生じるということは痛いほど経験していることでございまして、今御指摘の御趣旨、お気持ちはわからないではございませんけれども、既に我々がこれまで検討いたしましたところから見ましても、その方式はなかなか無理だと感じまして、御答弁を申し上げる次第です。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 時間の関係で、また別なときに詰めたいと思います。  次に、居住用財産、建てかえの問題もやりたかったのですが、その根本問題まで議論できないのですが、「居住用財産とは、現に居住の用に供している家屋」、こういう解説がしてあるのですが、現に居住の用に供しているという家屋を実証するものは何なんですか。

松川隆志国税庁課税部長

○松川政府委員 お答えいたします。  税務当局といたしましては、まず居住期間、それから居住の事実の確認でございますが、まず住民票の写しあるいは戸籍の付票の写し等の書類を確定申告書に添付するという形でこれを確認することにしております。  それから、そうした住民登録をしてないというような場合には、電気、ガス、水道、電話等の領収書等、居住している事実を明らかにするような書類を添付していただくということで確認しております。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 ちょっと今の言葉だけでは、例えば子供とお母さんだけ残ってお父さんが単身赴任の場合等について適用するのかしないのか、あるいは奥さんだけがいて別にしている場合はどうなのか、そういうことが起こり得ると思いますから、次までにこれの内容の定義づけを、もうここでは聞きませんから、定義づけを明らかにしておいてください。  それから次に、暗証番号と過失責任の問題、これは銀行局の方にお願いしますが、自動支払い機の暗証番号というのはほとんどが生年月日を使うんですね。これは忘れようといってもなかなか忘れないから。ところが、銀行の通達でもこれは使うなと出ているんですよ。通達では、生年月日は使うなと、使わせるなど通達が出ているんです。だけれども、ほとんど暗証番号は、トランクなんかもそうなんでありますが、生年月日が多い。  こういうことで、これはどことは言いませんが、銀行の方の、十一月の三連休のときの初日に落とした。ところが、留守番電話がきかない。落としたからとめてくれと言ったら留守番電話が作用しなかった。そのためにみんな、その犯人も非常に利口で、残金証明書をとって、その残金すれすれ、郵便局は二千九百円しかなかったら二千円だけおろしていった、こういう事件が私のところであったんです。  ぜひこの暗証番号の利用の仕方については、生年月日それから自動車の免許番号、それからあるいは自動車番号、いろいろあるようですが、そういうものを使わないでいくということをさらに重ねて休みのときに留守番電話が使えなかった。これは善良な管理者としての過失ですよね。三連休全然使えない。それでみんな取られちゃった。こういうことですから、そういう事件の起きないよう銀行局としては適切な指導をしてください。  もう一つは、犯人を捕まえるビデオが、これスピード違反もそうですが、余りビデオが古くなっちゃって、するするで人の顔も見えないようなビデオを使っていた、こういうことなんです、警察の話を聞くと。写ってはいる。写ってはいるけれども、人影みたいに写っているだけでちっともその人物が判読できなかった。こういうことも善良な管理者の過失の一つですから、これは銀行局の方で全銀行に十分徹底を図ってほしい、こういう要請を含めての質問になりました。

寺村信行大蔵省銀行局長

○寺村政府委員 委員十分御承知のことと存じますが、キャッシュカードを紛失した場合には、通常、営業時間外あるいは休日の場合は店舗外に設置されております現金自動設備に電話がついておりまして、そこから集中管理センターに連絡をする、あるいは営業店に連絡していただきますと集中管理センターに連絡するようなシステムになっているわけでございますが、ただいまの御質問はそれがうまくワークしなかったということでございますので、その点につきましては金融機関が適切な対処をするように今後とも指導をしてまいりたいと思っております。  それから、カメラが不鮮明であったということも適切ではないと考えております。  それからなお、暗証番号に生年月日を使用しないようにこれまでも指導してきているところでございますが、引き続き指導をしてまいりたいと考えております。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 またもう一つ細かいことで恐縮ですが、生命保険における死亡の場合の戸籍抄本の提出というのは行き過ぎではないのか。結論はそれだけなんです。死亡診断書でいいんじゃないか。あるいは住民票でいいんじゃないか。これは解放同盟の方々やその他にとってみれば、やはり一々、しかも百万、二百万、三百万ぐらいの金でも戸籍抄本持ってこいなんというのは行き過ぎじゃないか、こう思うので、これはひとつ善処してほしいと思いますが、いかがですか。

鏡味徳房大蔵省銀行局保険部長

○鏡味政府委員 今先生から御指摘がございました生命保険会社が保険金を支払う際の手続でございますが、被保険者の死亡等の事実を確認するため被保険者の戸籍謄本または抄本を追求するのが原則となっておりますが、ただし、生保各社におきましては、例えば一定金額以下の保険金支払いの場合などにつきましては、簡易な方法として住民票で代用できるような措置も講じているところでございます。  ただ、この問題につきましては、御指摘のような問題もございますので、生保業界におきましては、現在保険金の確実な支払いに当たってどこまで戸籍謄本が必要になるか等につきまして検討を開始したところでございますので、私どもとしてもここの場におきまして有益な結論が出るということを期待しながらその検討を見守っているところでございます。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 それから、住宅の面積四十平米を今度は五十平米というふうに改めるということなんですが、五十平米というと大体十五坪ちょっとなんですね。  それで、今の子供達は非常に成長率が高いから、男の子が例えば大学なり女の子が高校なりに行っていて、それに夫婦、四人家族ということになると大体四部屋でも、最低三DKでなければどうにもならないのじゃないか、こういうふうに思うんですね。  そういう意味において、建設はどういう指導をしているんですか。前に一回私は分科会でやりましたら、二DKのうちでおじいちゃんおばあちゃんが来たらどこへ寝かすんだと言ったら、しょうがないから夫婦は押し入れの中で寝るんだ、こういうふうな答弁で、それからもう一つ、じゃ、どう解決するんだと言ったら隣の部屋があいたらばそこをとっておいて子供部屋にして使うんだと、こうそのときは、もうやめちゃっているでしょうけれども答えましたが、きょう来られた建設がこれをどういうふうに解決をしていこうとしているのか、お答えいただきたいと思います。

三井康壽建設省住宅局長

○三井(康壽)政府委員 建設省の住宅局長でございます。日ごろから諸先生方には住宅行政をお世話になってありがとうございます。  ただいま面積につきましての御質問でございます。私ども、住宅政策の基本は居住水準の向上を図っていく、いわゆるウサギ小屋をいかに早く脱却していくかということを目標にしているわけでございまして、その居住水準につきましては二つの基準がございまして、一つは最低居住水準というもの、その最低居住水準の四人家族世帯は五十平米というふうにしておりまして、それが一つの住宅政策の基準でございます。そこをとらせていただいて今五十平米というふうにさせていただいているところでございますし、また公庫融資につきましても、マンションは従来は四十平米でございましたのですが、昭和六十二、三年だったと思いますけれども、五十平米にさせていただいた、そういう理由でございます。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 それで今度、あなたの方に、国土庁も来ておられますが、今回の土地の買いかえ制度についてどういうふうに考えているのかということを事務局を通じて聞いたら、買いかえの特例の緩和による経済等に及ぼす影響については試算は行っていない。試算を行ってないということだけれども、どういう効果があり、どういうデメリットがあるか、それは考えましたか。考えたら答えてください。

原隆之国土庁土地局次長

○原説明員 居住用資産の買いかえ特例の効果につきましては、住みかえによる居住水準の向上という建設省サイドのお話でございます。  問題点といたしましては、先ほど大蔵大臣のお話にもございましたように、譲渡資産あるいは買いかえ資産の価額でございますとか所有期間、上限価額等々きちんとした条件がついてございますので、土地対策との整合性が十分図られるように運用されるものというふうに私どもは考えております。したがいまして、地価には悪影響はないというふうに考えております。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 建設省は。

三井康壽建設省住宅局長

○三井(康壽)政府委員 私どもも国土庁と同じでございますが、ただ、今回お願いしております買いかえにつきましては、基本は居住水準の向上、こういうことでございまして、住みかえによりまして住宅統計調査で明らかに居住水準が向上するというデータがございます。それを基本にさせていただきたいことと、それから、地価対策は当然従来の反省の上にいろいろな条件をつけさせていただきましたので、よろしくお願いいたしたいと存じます。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 問題は地上げ屋やその他が利用をして、私はある、こういうふうに思っているのですが、例えば三十人の希望者をまとめて一定の区域を開発して利用する、そこにマンションでも建てれば大体半分ぐらいは余剰家屋が生まれますね。それを売って、結果的には一億で三割ぐらい減歩をして、公用用地をつくって公園をつくって、そしてそれ以外にマンションでもつくると十分に剰余価値ができるのですね。ですから、私がその立場になれば当然考えるだろうと思うのです。  私たちのところで今、平米二百万ぐらいですね。そのところで買えば、今度は古河あたりへ行けばもう十万ぐらいで、まあ、場所によって十万をちょっと超えるかもしれませんが、そのぐらいで買える。そうすると、十倍で七十坪ぐらいになる、一人当たりの減歩を入れまして。そういう形でやっていくと、五十人集めれば十分にこれは仕事になる。  もう時間がないですが、そういう悪用を避けるという措置を政省令等できちんとつくってもらいたい、こういうふうに思いますが、いかがですか。

三井康壽建設省住宅局長

○三井(康壽)政府委員 簡単にお答えさせていただきますけれども、今私ども、買いかえをずっとこのデータで追ってみますと、非常に個々具体の事情によって違います。  それで、住みかえをしたいという方は、やはりそれぞれの家族の事情、今までの生活の状況からあちこちにいろいろなものを求められるわけでございまして、先生御指摘のように、ある業者がそれを十人も二十人もまとめてこういった仕事ができるというケースは非常に少ないのではないかというふうに私ども見ておるわけでございます。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 少ないとか多いじゃなくて、そういう悪用はとめてくれということを言っているのですよ。とめられるのかどうか、それだけちゃんと言ってください。

三井康壽建設省住宅局長

○三井(康壽)政府委員 現実には適正な価格でそれぞれ個々の住みかえが行われるわけでございますので、そういった実態はほぼないというふうに認識しているわけでございます。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 いや、ないと認識しているのじゃない、そういうものをつくらないようにしてくれと言っているので、だから、つくらないようにしてくれるかどうかを答えてください。

三井康壽建設省住宅局長

○三井(康壽)政府委員 仮に、そういう御指摘のような地価を高騰させるとか、非常に悪しき例があり得るとすれば、不動産関係の業界に対してそういうことがないように指導していきたいと考えておるわけでございます。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 最後に、さっき、これはどこでお答えいただいたかどうか、答えていただいたのならいいのですが、固定資産税と国土庁の価格の一元化について自治省の方からお答えいただきたいと思います。

堤新二郎自治省税務局固定資産税課長

○堤説明員 先ほど大蔵大臣の方からお答えをいただいたと思っておりましたので、私の方からは答弁しておりませんけれども、平成六年度の、次回の固定資産税の土地の評価がえにおきましては、地価公示価格の七割程度を目標に固定資産税の評価の均衡化、適正化を予定どおり進めることにいたしております。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 そうすると、相当固定資産税は高くなってきますね。三年計画くらいで上げていくのですか。

堤新二郎自治省税務局固定資産税課長

○堤説明員 今申し上げましたのは評価そのものの評価がえでございまして、評価は確かにかなり上がりますけれども、負担調整ということで、急激な税負担の増加がないようにかなり長期間、十年を超えるような期間をかけてなだらかに上げていきたいというふうに考えております。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 これは法務でやりますけれども、そうすると、立ち退きとかそういう場合はその価額の二分の一とか、そういうものになってきますから、また地代とか家賃に影響してくるのですよ、今の説明でも。これはまた後別なときにやることにいたしましょう。  あと二分くらい、もっと残っているけれども、皆さんもお疲れだと思いますから、以上で終わりたいと思います。

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 沢田委員、申しわけございませんが、政府が答弁漏れがございましたので、その答弁漏れを補足したいと言っておりますので、お許しいただきたい。竹島主計局次長。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 先ほど冒頭部分で公共事業等の執行状況についてのお尋ねがございました。  おくれまして申しわけございませんが、昨年十二月末現在で、国の場合には、平成四年度本予算及び補正予算合わせたところで、契約率は八一%というふうになっております。一方、地方公共団体分につきましては、自治省の集計でございますが、同様に昨年十二月末で同じベースで八二%というふうになっております。  以上でございます。

沢田広日本社会党・護憲民主連合

○沢田委員 着工率は。

竹島一彦大蔵省主計局次長

○竹島政府委員 今申し上げましたのは契約率でございまして、それに基づきまして着々と着工に移っていると思いますが、着工率の計数はございません。     —————————————

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本案審査のため、来る二十六日、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤井裕久自由民主党

○藤井委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。  次回は、来る二十六日金曜日午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。    午後四時四十五分散会

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