石炭対策特別委員会 第4号
- 発言数
- 164 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1993/06/10
会議録
○田中委員長 これより会議を開きます。 石炭対策に関する件について調査を進めます。 石炭対策の基本施策について質疑の申し出がありますので、順次これを許します。坂井隆憲君。
○坂井(隆)委員 我が国の国内石炭鉱業についてでありますけれども、昭和三十八年の第一次策以来、約三十年にわたって合理化及び安定のための施策が講じられてきたところであります。ちょうど平成三年度に第八次石炭政策の期間が終了して、四年度から平成三年六月の石炭鉱業審議会答申に基づいて新しい石炭政策というものが推進しているところでありますけれども、この新しい石炭政策が開始されて現在一年余り経過したところであります。石炭鉱業の円滑な構造調整ということが新しい政策の企図するところでありますけれども、政策開始後の構造調整の進捗状況がどういうふうになっているのか、最初にお答え願いたいと思います。
○黒田政府委員 お答え申し上げます。 ただいま先生からお話がございましたように、平成三年度末で八次策が終わり、石炭鉱業審議会の答申も踏まえまして、また昨年の通常国会におきまして関係法律の改正等も行っていただいたわけでございまして、平成四年度から新しい石炭政策がスタートしたわけでございます。新しい石炭政策におきましては、石炭鉱業の円滑な構造調整を促進するために、従来から行ってきておりました石炭鉱業の合理化対策に加えまして、石炭会社及びその親会社などが一体となって行います経営多角化、新分野開拓事業に対しまして新たに支援を行うことといたしたところでございます。 平成四年度におきましては、五つの石炭会社グループによりまして三十一の事業が新エネルギー・産業技術総合開発機構、NEDOを通じました無利子融資や補助金などの支援を受けてスタートし、実施されているところでございまして、今後、構造調整の進展あるいは産炭地域対策としての役割も果たしていくのではないかというふうに期待をいたしているところでございます。 また、昨年九月には、まことに残念なことではございますが、三井石炭鉱業株式会社の芦別鉱業所が閉鎖されたわけでございますが、会社と労働組合及び地元の芦別市との間の話し合いを踏まえまして、基本的には円滑に鉱業所の閉鎖についての合意が図られたものと理解をいたしているところでございます。今後、まだ対応の必要な部分が残っているわけでございますけれども、そういうことで私ども、また全力を挙げて対策に取り組んでいかなければならない、このように認識いたしているところでございます。
○坂井(隆)委員 ただいまの答弁の中で、昨年九月に三井芦別炭鉱が閉山した、円満に合意が得られたという答弁がありましたけれども、平成四年八月二十日に会社側から組合側に対してそういう閉鎖の提案がされたわけでございまして、いろいろな石炭対策の政策、四月に政策が開始されたわけですから半年も経過しない段階での閉山である。そして八月に提示があって、ほどない中で、一カ月もたたないうちに閉鎖したということでありますから、政策のポイントとなっている十分な先行的対策という観点から考えると、このような措置、時間的な余裕がほとんどなかったのではないかなという気がするわけでございます。これに対して政府としてどういうような対応をとったのか、お答え願いたいと思います。
○稲川政府委員 お答え申し上げます。 三井芦別鉱業所につきましては、昨年八月に先生御指摘のとおり会社側から労働組合側に対しまして閉鎖提案が行われ、その後一カ月近くに及ぶ交渉の結果、九月十八日に交渉の妥結、九月二十八日に鉱業所閉鎖となったものでございます。新しい石炭政策の開始後間もない時期にこのような事態に至った点、先生御指摘のとおりでございますが、政府としてもその対応については最大限の努力をしてきたところでございます。会社側による鉱業所閉鎖の提案の後、労働組合との間で退職条件及び再雇用対策が交渉の主要眼目となりました。また、地元芦別市との間では地域対策が主要議題となっておりますが、基本的には話し合いを通じて円満に合意が得られたものと考えております。 通産省といたしましては、鉱業所閉鎖に伴いまして石炭鉱山整理促進交付金の交付を行いますとともに、三井石炭鉱業、三井鉱山の新分野開拓計画に基づきますトラック荷台の製造架装事業に対する融資あるいは補助金の交付を行い、経営多角化、雇用機会の確保を支援してまいったところでございます。 また、地域対策につきましては、産炭地域振興関係の各省庁連絡会を三回にわたり開催いたしまして、北海道及び芦別市からの要望を踏まえて可能な限りの対策を取りまとめたところでございます。また、地域振興整備公団によります芦別緑泉団地の造成や芦別市に対する財政支援の強化など、所要の施策を実施したところでございます。
○坂井(隆)委員 いずれにしても、芦別の問題につきましても北海道、芦別、そういうところと十分緊密な連携をとってやっていただきたいと思っているわけでございます。 新しい石炭政策において、先ほど長官からも御答弁の中で、答申のポイント、四つのポイントが実はこのとき新しい石炭政策のポイントであったわけでございますが、一つは国内炭生産の段階的縮小を図るというようなポイントでございました。もう一つが、長官が言われたように、構造調整に関しては、政府において、石炭会社自身が親会社、子会社一体となってその対応に専心する、そして経営の多角化、新分野開拓等に対していろいろな制度の創設などの支援をやるというようなこと。 ほかに二点ほどの四つのポイントがあったと思いますけれども、石炭鉱業の構造調整を支援するため石炭会社の新分野開拓を支援していくということが政策の柱になっていたわけでありますが、石炭会社自身は体力が非常に弱っておりますから、十分な資金やノウハウもない。また、最近の景気動向、バブルがはじけまして、石炭会社が新たな事業分野に進出するということが一層困難になっているのではないかと思います。こういうような経済状況、周囲の環境などを考えますと、政策的な支援措置の充実というものは、答申に従って極めて積極的に充実を図っていくべきだと思いますけれども、この点についていかが考えられているか、答弁をお願いいたします。
○稲川政府委員 先生御指摘いただきましたように、昨年から始まりました石炭新政策の中で、四つの柱の一つとして新分野開拓事業に対するNEDOの補助金、無利子融資制度というものを起こしましたが、これは実に他に例を見ない有利な助成制度として用意をいたしているところでございます。平成五年度からは、新分野開拓補助金のうち経営多角化事業への補助につきまして、実情を踏まえて交付基準を緩和し、かつ交付単価の三倍増という制度の拡充を行うなど、充実を図ってまいっております。 石炭会社の体力、最近の景気情勢なども考慮に入れながら、これら補助金、無利子融資制度を活用して今後の新分野開拓事業、遺漏なきよう支援してまいりたいと思っております。
○坂井(隆)委員 なお、石炭鉱業審議会の答申の中で、石炭鉱業が地域経済において大きな比重を占めるということから、石炭鉱業の構造調整を円滑に推進していくためにはこれに即応した形で、つまり長期的な視点に立って先行的な産炭地域振興対策を講じていくことが必要だということもうたわれているわけでございます。また、稼行炭鉱地域以外の過去に閉山を経験した産炭地域、私の地元の佐賀県あるいは福島県、山口県、そういうところがそうでございますけれども、そういうところはいまだ閉山の影響を脱しているというわけではございません。引き続き施策の充実が必要だということでございますけれども、こういう産炭地域に対する今後の通産省の対応、これについてお伺いいたしたいと思います。
○稲川政府委員 お答え申し上げます。 今後の産炭地域振興のあり方につきましては、これまでの産炭地域振興対策の効果と地元の御努力によりまして閉山による疲弊から回復いたしました地域やあるいは閉山の影響が著しく小さくなった地域につきまして、それぞれの地域の状況に応じて地域指定について見直しを行うとともに、指定解除に向けて所要の対策を引き続き実施することとしております。また、炭鉱閉山の影響がなお著しく残存しております八次策影響地域につきましては、重点対象地域として重点的かつ強力に支援策を講じることとしまして、このうち稼行炭鉱地域についてはさらに構造調整に即応した先行的な対策を講じることとしております。
○坂井(隆)委員 重点的に強力に対策を進めていかれるということでございましたから、ぜひ閉山を経験した産炭地域、そういうところについて手厚い対策を講じられることを心から望みたいと思います。 今回の政策は、九〇年代を国内石炭鉱業の構造調整の最終段階と位置づける石炭鉱業審議会の答申の考え方にのっとったものでありますが、構造調整を円滑に推進するためには、先ほど質問いたしましたように新分野の開拓、産炭地域振興対策を含め、さまざまな施策の一層の充実を図るべきだと考えるわけでございます。今後の石炭政策への取り組みについて、ぜひ大臣の御所見をお伺いいたしたいと思います。
○森国務大臣 坂井さんを初めといたしまして与野党の皆様方は、こうした石炭対策特別委員会で石炭の産炭地対策に対しまして大変日ごろから御熱心にお取り組みをいただいておりますことを、まず心からお礼を申し上げる次第でございます。私、十二月に通産大臣に就任いたしましてから委員会は初めてでございますので、改めてこうして皆様方が御熱心にこの問題に御関心を寄せてくださいまして、また地域の対策について御熱心に御審議をいただきますことに心から敬意を表したい、まず冒頭に申し上げる次第でございます。 今、坂井さんからの御意見、御質問でございますが、平成四年度を初年度といたします新しい石炭政策の基本的な考え方は、石炭鉱業審議会答申にありますとおり、九〇年代を国内石炭鉱業の構造調整の最終段階と位置づけまして、均衡点までは経営の多角化、新分野開拓を図りつつ、国内炭生産の段階的縮小を図ることといたしておりまして、このような石炭鉱業の積極的な構造調整努力に対しまして需要業界等が協力して、政府としても責任を持って対応していこう、こういうものでございます。 通産省といたしましては、このような基本的な考え方のもとに、平成四年度より新分野開拓を支援する補助金、出融資制度の創設等によりまして、石炭会社等の経営多角化、新分野の促進を図るとともに、構造調整に即応した先行的な産炭地域振興対策及び雇用対策を講じているところでございます。今後とも、これらの施策を通じまして石炭鉱業の構造調整の円滑な推進に努めてまいりたい、このように考えておる所存でございます。
○坂井(隆)委員 石炭問題はこれからのエネルギー政策としても極めて重要でありますし、そしてまた閉山した地域ではいろんな諸問題を抱えているものですから、ぜひ今後とも前向きの姿勢で十分当たられることを心から希望いたしたいと思います。 時間がありませんので、地元に関連しますことでありますけれども、鉱害対策の問題についてちょっと御質問いたしたいと思います。 平成四年十二月に策定されました鉱害復旧長期計画、この鉱害復旧長期計画では、累積鉱害は今後十年間以内に処理されるべき状況にある、鉱害復旧はまさに仕上げの段階にあり、このため平成十四年三月まで最終的延長が行われた鉱害ニ法、臨時石炭鉱害復旧法及び石炭鉱害賠償等臨時措置法に基づいて、法期限内の極力早い段階で県ごとの累積鉱害の処理を順次完了していくこととするとうたわれているわけでありますが、鉱害復旧長期計画の残り九年間で累積鉱害の処理が完了するのか、長期計画に対する通産省の取り組み姿勢をまずお伺いいたしたいと思います。
○黒田政府委員 お答えを申し上げます。 鉱害ニ法に基づきましで処理すべき鉱害量につきましては、昨年の十二月に定めました鉱害復旧長期計画の中で三千九百億円と見込んでいるところでございますが、この残存鉱害を処理するためにこの計画におきましては、平成三年六月の石炭鉱業審議会の答申を受けまして、鉱害の復旧促進を図る上で復旧基本計画の早期確定、鉱害処理の着実な推進などのための各種の措置を講じることといたしているわけでございます。 当省といたしましては、既に鉱害認定処理促進にかかわります体制整備あるいは新規予算の確保など具体的な措置を講じてきているわけでございますけれども、今後とも関係の行政機関、地方公共団体あるいは賠償義務者との一層の連携協力のもとに、まあ今後九年ということになるわけでございますが、この間には累積鉱害を解消し得るものと考えているところでございます。 で、鉱害復旧の進捗に伴いまして、岩手県、愛知県及び岐阜県の三県につきましては、平成四年度をもちまして鉱害復旧長期計画が達成されたと認められましたので、ことしの四月に臨鉱法の第四条の二の規定に基づきます累積鉱害解消の公示を行っているところでございます。他の地域につきましても、ただいま申し上げました長期計画の趣旨を踏まえた各種の施策を活用しながら、法期限内の極力早い段階で累積鉱害の処理を地域ごとに順次完了させるべく、これから最大限努力してまいりたいと考えているところでございます。
○坂井(隆)委員 ただいまの御答弁の中で、鉱害処理の体制整備も図っていくというような御答弁がありました。平成三年の石炭鉱業審議会の答申においても、法期限までに鉱害復旧を完了させるためには現行の鉱害処理業務の見直しを図るべきと指摘されているわけでございます。復旧申し出の処理を促進し、また復旧手続を総合的に見直すべきとの答申の趣旨を踏まえて、鉱害認定の処理促進及び鉱害復旧基本計画の処理促進のための体制整備というものはぜひとも図られるべきではないかと思っているわけでございます。 そしてまた、そのためには鉱害対策予算、この予算も平成五年度の予算がトータルで千六十八億、鉱害対策が四百九十二億ということで、前年から比べましても伸び率、伸び額が余り十分なような気がしないわけでございますけれども、やはりこの鉱害対策予算も十分に確保していかなければ期限内にできないんじゃないかというような気がいたします。この点についての通産省の御答弁をお願いいたしたいと思います。
○稲川政府委員 昨年十二月に策定されました鉱害復旧長期計画では、復旧すべき鉱害量を三千九百億円としました上で、計画期内の極力早い段階で累積鉱害の処理を完了するということで、少なくとも計画期間内の前半中に復旧基本計画を確定することといたしまして体制整備を図ることとする旨、今先生御指摘のように規定をいたしてございます。 鉱害認定の処理促進でございますが、平成三年六月の答申に基づきまして、既に九州通産局でのプロジェクトチームを設置、それから石炭鉱害事業団九州支部の認定業務に係る班体制の増強など、申し出処理体制の強化に努めでございます。さらに、鉱害認定に係る現地調査の促進のための委託費用を平成五年度予算に新規で計上するなど、具体保的措置を講じておるところでございます。予算の総額につきましては大きく変化はございませんが、かような体制整備あるいは認定の処理促進につきまして特段の予算措置を講じたところでございます。 それから、基本計画につきましては、より広域的な調整あるいは慎重な工法選定の検討によりまして、原案作成に時間を要する物件が最近増加してございます。このため、平成四年度から全体復旧計画の策定調査費を計上いたしまして基本計画の策定実施を効率化しているほか、基本計画の認可手続の簡素化などについても検討をいたしているところでございます。今後とも鉱害処理の促進のために必要な予算を確保できるように、最大限の努力をしてまいりたいと思っております。
○坂井(隆)委員 いずれにしても、予算が十分確保されないと計画でうたっているようなことの着実な実行というのはなかなかできないわけでありまして、やはり予算というものが本当のエネルギーでございますから、予算の確保のために真剣に取り組んでいただきたい。また、そのためには、我々も外部から一つの応援部隊として頑張っていきたいと思っている次第でございます。今後とも通産当局のさらなる努力を心から望みたいと思います。 ちょうど佐賀県の鉱害認定のいろいろな資料を見ておりましたら、佐賀県からも、鉱害認定については認定されていない案件をたくさん抱えているものですから、早期に認定されるようにお願いしたいという要望も非常に強いわけでございます。平成四年の十一月現在で、生ボタ使用家屋について申請件数が佐賀県で二百二十六件あります。それから軟弱地盤家屋について、やはり平成四年十一月現在で申請件数が八十一件ということでございまして、この申請されたものすべてが認定されるというわけではないでしょうけれども、やはり地元としては、早急に認定作業も進めてもらいたいというのが地元の声でございますから、処理業務の見直しを図りながら認定の処理促進をぜひとも進めていただきたいと心から念願する次第であります。 佐賀県においての鉱害量を調べてみますと、平成五年四月現在でありますが、平成五年度で復旧費として約六十億、それから平成六年度以降が二百八十七億ということで、トータルとして三百五十億というものが実は佐賀県の鉱害量、鉱害復旧量として県が出してきている数字でございますけれども、復旧すべき鉱害の量がそういう意味で佐賀県においてはまだまだ非常に多いわけでございます。かねてから佐賀県の問題になって懸案になっておりました六角二工区というものの鉱害、これについては当局にいろいろと配慮していただいたわけでありますけれども、まだまだこういう鉱害の残存がたくさん残っているわけでございますから、農地それから生ボタ修復家屋などの効用未回復の問題というものについて、早急に通産省当局にも対応してもらいたいと思っているわけでございます。特に、先般通産省の鉱害課長さんが佐賀県の商工労働部の部長として赴任されましたから、特に佐賀県は優遇して早期に認定して認めてくれるのじゃないかと地元が非常に期待しておりますので、ぜひ通産省の早急な対応をお願いしたい。その点について、ぜひ前向きの御答弁をお願いできたらと思います。
○稲川政府委員 佐賀県内の鉱害復旧につきましては、県、地元市町村を初めとする特段の御協力を得まして、また関係機関の協力も得まして鋭意復旧を進めております。相当程度の復旧が進みつっあるものと考えでございます。昨年十二月に策定をされました鉱害復旧長期計画では、佐賀県の残存鉱害量、今先生御指摘のとおり平成四年度価額で三百億円と見込んでおります。これらのものについてしかるべき予算措置がなされつつございますが、平成八年度までにはすべて解消するよう努めることといたしてございます。 農地の追加工事及び生ボタ修復家屋の効用未回復問題につきましては、今先生から二百二十六戸及び六十一戸という数字が提示されてございますけれども、平成三年六月の石炭鉱業審議会の答申を踏まえましてこれらの未採択案件についての対応を検討しているところでございまして、採択審査の委員会などを置きましてこの検討を行っております。鉱害復旧長期計画早期達成に努めるよう、我々としても最大限の努力をいたしたいと思っております。
○坂井(隆)委員 臨時石炭鉱害復旧法の改正に伴って昨年十二月に国の長期計画が策定されたわけでありますが、佐賀県は先ほどからお話がありましたように五カ年程度で完了するということになっておりますので、ぜひ今後とも十分に御配慮していただきたいと、この席をかりて厚く要望しておきたいと思います。 少し時間が残っておりますので、最後に一つだけ御質問したいと思いますけれども、今我が国はいろいろな意味で環境問題というものが、一つの大きな政治課題としても、国民的な話題としても重要な政策事項になってきているわけであります。こういう環境問題に対する関心の高まりから、エネルギー政策全般がより広い視点から見直されるべき時期に来ているわけでありまして、そういう中でも、石炭の果たす役割についても改めて評価し直すことが必要だなというような気がいたします。 それで、石炭は特に発展途上国のエネルギーとして重要な役割を果たしていくものと考えられますけれども、発展途上国において石炭利用を円滑に拡大していくためには、こういう世界的に環境問題が取りざたされておる時期ですから、やはり環境面での対策を講じていく必要があるのじゃないか。したがって、我が国としては発展途上国に対して環境対策などの石炭利用技術の面で支援を行っていくべきではないかと思いますけれども、その点について最後の質問としてお答え願いたいと思います。
○黒田政府委員 お答えを申し上げます。 基本的な視点は全く先生の御指摘のとおりでございまして、エネルギーの場合、安定供給という基本的な使命があるわけでございますが、そういうものを考えていく上で、最近、地球環境問題、地球規模の環境問題というのが大変大きな問題となっていること、そして特に発展途上国のエネルギー需要というのはこれから相当大きく伸びていくであろうということを考えますと、先生のおっしゃる御視点、全くそのとおりだというふうに考えております。特に、日本に近いところの例えは中国とかASEAN諸国等、非常にエネルギーの需要の伸びが高いわけでございますけれども、その中でも石炭の利用というのが非常に大きい地域であると考えております。 そういった視点から、私どもといたしましても、従来からグリーンエードプランの一環といたしまして、中国とかASEAN諸国等における石炭脱硫技術等の普及を促進するということで力を入れているところでございましで、具体的には、平成四年度から石炭火力発電所の脱硫装置の実証調査、これを中国側と共同で行うというような事業を始めたわけでございますし、また、これを今年度拡充しようということで考えているわけでございますが、あわせて、先般この国会でエネルギi需給構造高度化法ということで、NEDOの業務の拡充というものをお認めいただいたわけでございまして、こういうNEDOの業務を中心といたしまして、平成五年度からは、発電所だけではなく、石炭の脱硫技術の有効性の実証のためのモデル事業というのを開始しようと考えているところでございます。 こういった施策を通じまして、中国、ASEAN等の環境問題への技術協力、技術移転といったものに今後とも着実に力を込めてまいりたい、このように考えているところでございます。
○坂井(隆)委員 どうもありがとうございました。 ただいまの長官の御答弁にありますように、NEDOなんか特に重要な機構だと思いますから、そういうものも活用しながら、今後とも積極的に石炭利用技術の面での支援を、環境対策という意味においても進められていくことを心から要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○田中委員長 中沢健次君。
○中沢委員 社会党の中沢でありますが、本日一時間の時間をいただいておりますので、実は昨年の三月の十二日に新政策の議論をいたしましてから大臣質疑をするのは極めて久しぶりでございまして、若干八次政策についての客観的な検証を前提にして、私は野党の国会議員でありますけれども、石炭問題でいいますと私の選挙区は北海道の産炭地、政策的な批判よりも政策的な具体的な提言を含めてやってきたつもりでありますから、きょうも大体スタンスとしてはそこに置きましで、これから幾つかお尋ねをしたいと思います。 通産大臣は、昨年の十二月に就任をされました。実は、昨年の四月で五年間の第八次の石炭政策が完了いたしました。完了した後の石炭の委員会が開かれなかったわけでございまして、結果的にやや時期がおくれましたけれども、この際、第八次の石炭政策、石炭産業あるいは石炭労働者あるいは産炭地、この三つの側面にどういう影響を与えたか、どういう変化を与えたか、まずそこのところから具体的にお尋ねをして、私なりの見解を申し上げておきたいと思います。 まず第一にお尋ねをしたいのは、昭和六十二年度から八次政策がスタートをいたしまして平成三年度で終了しておるわけでありまして、この五年間で生産体制がどれだけ縮減をされてきたか、具体的な数字で結構であります。改めて示していただきたいと思います。
○黒田政府委員 お答えを申し上げます。 ただいま先生御指摘になりました第七次の石炭政策の最終年度の昭和六十一年度における国内炭の生産量が千五百二十万トンでございました。八次石炭対策最終年度の平成三年度における国内炭の生産量は七百九十三万トンでございます。したがいまして、第八次の石炭政策期間中における国内炭の生産量の減少量は七百二十七万トン、こういうことになっております。
○中沢委員 二つ目には、炭鉱労働者が生産体制の縮減、つまり閉山、合理化に伴っでどれだけの数が離職をしたか。あるいは離職者の中で、時間いろいろ経緯をしておりますけれども、おおよその概数で結構でありますから、就職をしている数あるいは未就職の実態、数字をまず示していただきたいと思います。
○坂根政府委員 お答えします。 昭和六十一年十一月に閉鎖されました三菱石炭鉱業高島礦業所以来、八次策下で五炭鉱が閉鎖、四炭鉱で合理化が行われまして、この間の炭鉱離職者の数は約一万二千八百名余でございます。そのうち就職された方は、これまでに約七千七百名余となってございます。平成五年三月末現在で、なお求職中の方の数は約二百二十名となっております。
○中沢委員 いま一つは、産炭地の地域の問題について、いろいろ分析の仕方があるのでしょうけれども、私なりに二つ聞いておきたいと思うのです。 一つは、俗に言う産炭地ということで言うと、いろいろ法的な対象あるいは八次政策で集中的に影響を受けた地域ということで限定がされてくると思うのでありますが、あらかじめ資料をいただいておりますが、全国で十二市町村、人口がどういう推移をしているか。それから、自治体の財政について分析をする指標としては、財政力指数ということも一つの分析の数字になりますから、これについてどういう推移をしているか。もし全体の数字がわからなければ特徴的に、例えば私は夕張の出身です。あるいは芦別が、後でも議論しますけれども、昨年の九月に閉山にもなっている。こういう幾つかの市町村を抽出をしていただいて、具体的な数字を、これは自治省でしょうか、通産省でしょうか、お示しをいただきたいと思います。
○田村説明員 お答えを申し上げます。 ただいま夕張市、芦別市の例をとられて御質問でございますので、夕張市、芦別市の財政力指数の推移でございますが、昭和六十一年度まではそれぞれ〇・二六、〇・三二でございますが、平成三年度は〇・一六、〇・二二と低下をしております。 なお、全国の市町村平均の財政力指数で見てまいりますと、昭和六十一年度では〇・四四であったものが、平成三年度は〇・四一というふうになってございます。
○稲川政府委員 八次策期間中の影響市町村十三、八市五町の人口推移についてお答え申し上げますが、六十一年度の人口六十一万五千人、平成三年度はこの八市五町合計をいたしました人口が五十六万人でございます。差し引き五万五千人の人口減となってございます。 人口につきまして、夕張の人口を申し上げますと、六十一年が三万一千四百六人、平成三年度が二万七百五十二名、おおむね一万一千人強の減少でございます。芦別につきましては、六十一年度三万人、平成三年度が二万五千人ということで、五千人強の減になっております。
○中沢委員 そこで大臣、今具体的な数字が示されました。私は、国会に出ましてちょうど九七年になるところでありますけれども、出ましでからずっとこの委員会に所属をさせていただいております。私の選挙区に限って言いましても、三井の芦別を含めると五つの山で閉山がございました。全国の実態は、先ほど生産量で七百二十七万縮減をされている、こういうことが具体的な数字としても示されている。 産炭地の事情について言いますと、大臣は自由民主党の政調会長もされていらっしゃいますから、政策についてはよく御承知だと思うのでありますけれども、いずれにしても、この第八次の石炭政策の結果として多くの市町村で山が閉山になる、あるいは閉山に匹敵をするような合理化を受ける、生産体制が七百万トンを超える状態で減ってしまう。炭鉱労働者は地下産業の労働者ですから、大変厳しい労働条件です。しかし、いろいろありますけれども、結果的に一万を超える方が大量に失業する、依然としてまだ就職をしたいという方も何百人か残っている。産炭地の人口でいうともう大変な状態です。一々申し上げません。財政力も、依然として全国の水準から見ると非常に下回っている。 私は、第八次の石炭政策の非常に大ざっぱなまとめとして申し上げたいことは、確かに、エネルギー革命だとかあるいは産業構造の調整だとか、そういう国の政治の大義名分がありましても、具体的に被害を受けているのは石炭産業、そして炭鉱労働者、家族、産炭地、これはもう客観的な事実でありますから否定のしょうがないと思うのです。ですから、私は昨年の三月の質問の際にも、当時は通産大臣が渡部恒三さんでした。労働大臣は近藤さんです。新政策をつくるに当たって八次の政策、まだ最終的な数字が出ておりませんでしたけれども、地域に対する、あるいは産業に対する大変な影響がある、新政策の中ではそういう反省も含めてどうやってやるべきかということを幾つか申し上げました。 そこで、一区切りをつけまして大臣にお尋ねをしておきたいと思うのでありますけれども、大臣になられまして、私も何回かお目にかかっていますが、あるいは産炭地の首長も陳情に直接出向かれていると思うのです。今言ったような実態について、これは通産大臣としてどのような認識をお持ちなのか。これからどうするかという話はこの後またいろいろやりたいと思いますが、どういう認識をお持ちなのか、まずそのことについて、大臣としての基本的な認識を改めて聞いておきたいと思います。
○森国務大臣 まず事務当局から、今中沢委員がいろいろと数字的なことを確認する意味で御質問いただき、私もそれをまた拝聴いたしておりまして、大変大きな変化をしておりますということを、改めて数字でもそのことがよく承知をされております。 今委員から御指摘のように、第八次石炭政策は、エネルギー需給の緩和基調への急転、急激な円高の進行によります内外炭価の格差の大幅な拡大などが背景となっておりまして、地域の経済、雇用への影響を緩和しつつ、おおむね一千万トンの供給規模まで生産体制の円滑な集約化を図ることを骨子として昭和六十二年度に開始され、平成三年度まで実施させていただいたわけでございます。この点につきまして、今委員からいろいろとそれを振り返り確認をいただきましたことは、よく承知をいたしております。 この第八次石炭政策のもとでは、政策期間に入る直前に閉山をいたしました三菱高島炭鉱を加えますと十一の大手炭鉱のうち五つが閉山するなど、大幅な合理化が行われたわけでございます。その過程で生じた炭鉱離職者の発生、そして今委員からも特に強くコメントがございましたように、地域経済への影響等の問題に対応するために、政府といたしましては産炭地域振興対策、炭鉱離職者対策等を鋭意推進をさせてきていただいたところでございます。 このようにいたしまして、第八次石炭対策がおおむねその趣旨に沿って推移したことは、平成三年六月の石炭鉱業審議会答申にもございますとおり、石炭鉱業の労使、産炭地域の関係者等の努力の結果でございまして、これら石炭政策に関与してきた数多くの関係者の努力を高く評価されるべきであろう、このように認識をいたしております。また、委員初め、先ほども私は坂井委員の御質問にお答えを申し上げます冒頭に申し上げましたように、当委員会におきましても、委員長を初め与野党の委員の皆様方の熱心ないろいろな意味での御協力また御提言等があったればこそだと思って、そのことについても高く私ども評価をし、敬意を表しておる次第でございます。 冒頭に委員から、批判を申し上げるよりも政策的な提言を中心にきょうは意見を申し上げたいということでございまして、私どもとして委員からいろいろ建設的なお話を賜りまして、今後の政策遂行に大いに私どもとしては参考にさせていただきたい、このように考えておるところでございます。
○中沢委員 今大臣の方から、総括的な状況の認識あるいは新政策についての総体的な見解をお示しいただいたわけでありますが、関連をいたしまして、また幾つかの問題について指摘をしながら意見を申し上げたいと思います。 昨年の四月から新政策に入ってまいりました。言うまでもありませんが、八次政策の反省も含めての新政策でございまして、政策の期間は十年間、その中で、生産体制でいいますと、均衡点という石鉱審の基本的な考え方が出てまいりまして、これをめぐっても随分議論をいたしました。あるいは、やはり閉山、合理化が避けられないのであれば、言葉としてはあらかじめ対策、つまり事前対策、山が残って企業として体力を持っている時期に、閉山や合理化の最悪の事態に備えでいろいろな受け皿をつくろうではないか。そのために、先ほど坂井委員の方から指摘がありましたような一つの新政策の目玉としてあらかじめ対策、具体的な政策としてNEDOにお願いをして、向こう五年間で三百億、単年度六十億の無利子融資制度、これは極めて画期的な制度だと思います。もちろん、その制度実現に向かって私どもも党派を超えて随分長い間要請をしましたし、政府の方でもそういう決断もしていただきました。あるいは産炭地振興策についても、十年間の長期計画もつくっていただいたのです。 ところが、非常に残念でありますけれども、新政策が四月からスタートをしてまだ一年もたたないうちの昨年の九月に、私の選挙区に芦別市というのがあります。三井の芦別、北海道というところは三井の山は最後の山でありますが、これが閉山提案がされて、いろいろありましたけれども閉山に至りました。この間、急遽その当時の衆議院の石炭対策特別委員会の北海道の視察がありまして、閉山提案をされている現地に衆議院の石特のメンバーが調査に行くことについての是非がいろいろありましたけれども、この際やはり直接出向いて具体的な国政に対する要望も聞くべきだということで、あえて芦別にも当時の委員長以下関係者全員そろって行っていただきました。しかし九月二十八日に、会社全体としては坑口を閉鎖するという閉山になりました。 私は、こういう仕事をやっておりますから、炭鉱の坑口の一番方、二番方、三番方の繰り込みという、いわゆる入坑する前の現場のそういう繰り込みのあいさつにはもう何回か行っています。今もちょっと思い出したのでありますが、九月二十八日の三井の閉山の当日、一番方の繰り込みにあいさつに行きました。やはり非常に万感胸に迫るといいましょうか、そんな思いなわけですね。少なくとも八次政策の教訓を生かそうということで新政策がスタートした。スタートをしてわずか六カ月もたたないうちに、企業はいろいろ事情があったのでしょうけれども、閉山という事態になった。今でも非常に残念でたまりません。 特にその中で具体的に聞いておきたいのは、三井の芦別の山が閉山になって、今非常に問題になっているのは、雇用の受け皿をあらかじめ対策でつくろうということでそれなりの努力をしてきておりますけれども、世の中こんな状態でありますから、なかなか思うように進んでいない。具体的に当局の方に聞いておきたいのは、三井の閉山交渉、あるいは閉山の労使の協定、あるいは会社側と地域の協定の中で、一つには、この雇用問題が具体的にどのように変化をしてきているか。もう一つは、地域問題として余り例はないのでありますけれども、やはり企業としての社会的な責任が地域に対してあるではないか。幾つかケースがあったのでありますが、三井の芦別の場合も、三井石炭、親会社を含めていろいろ努力をしていただいて、芦別市に八億円の地域に対する振興基金の拠出もいただいた。 しかし中身で見ますと、炭鉱が専用している水道を今度は市が引き受けて市営の水道にしなければいけない、その費用だけで五十二億かかる、こういうのが実態なんです。これは芦別に限らず、既に閉山をした夕張だとか三笠だとか、そういうところは共通する問題ではあったのでありますが、そういう内容等々がございまして、雇用問題がどのように協定で約束をした内容と変わってきているか。それから、地域問題でいうと、ほぼ約束どおりの資金も提供されていると思うのでありますが、そういう内容につきまして、改めて確認の意味で聞いておきたいと思います。
○稲川政府委員 先生御指摘のとおり、新しい九次策、ポスト八次策が始まりました後、九月に閉山が行われた点、我々としても極めて残念という気がいたしております。 そのとき交換されました地元との地域振興の観点からの種々の協議の結果でございますが、地元振興資金に八億円を拠出するというのが内容でございまして、内訳につきましては、地元振興対策の資金として三億円、それから先生今御指摘ございました水道の移管に伴う資金として五億円という内訳を持った八億円を会社の方から地元芦別市に提供することになってございまして、これはそのとおり実行されてございます。 それから、土地につきまして無償と有償の譲渡が行われてございまして、無償譲渡につきましては総計四十・一ヘクタール、これは西芦別地区、緑泉地区、頼城地区、それぞれ分かれました公共用地などを中心として無償譲渡が行われました。それから、有償譲渡につきましては、西芦別地区、頼城地区を含めまして二十九ヘクタールの有償譲渡が協定上約束をされております。これの資金につきましては、北海道庁からもしかるべき規模の融資が行われ、また我が方からも、この土地取得にかかわる新しい予算制度の中で対応を準備いたしたところでございます。 地域振興にかかわる協定内容及び現状、概略以上のとおりでございます。
○坂根政府委員 雇用関係について申し上げますと、閉山の時点で会社側はその離職者に対して、会社としてもできる限り再就職のあっせんに努力する、あるいは新規の分野を開拓していくというようなことが協定されていたわけでございまして、その会社側の努力もございまして、新分野に対しまして既に約五十名の方が就職されているということでございます。
○中沢委員 いずれにしても、昨年の九月の閉山がありまして離職をして、あるいは既に就職をした人もいるし、職業訓練学校に通って就職に備えているという人もいる。特に新分野開拓の中で、会社としても新規の企業立地もして、受け皿も用意をして、私はそれなりに承知をしておりますが、なかなか難しい状況はわかりますけれども、ぜひひとつ雇用の関係についてはさらに積極的に、会社側あるいは関係のところにいい意味での指導をお願いをしておきたいと思うのです。 さて、もう一つは、今言いました新分野開拓の無利子融資に関連をして、少し具体的な内容に触れてお尋ねをしておきたいし、意見も申し上げておきたいと思うのであります。 先ほどもありましたけれども、平成四年度から、一応の枠としては六十億の無利子融資、融資についてはいろいろ条件をつくってスタートをした。融資をしたのは、私は資料をいろいろいただいておりますけれども、いわゆる石炭のグループ別、五つのグループがありまして、合計すると三十一事業所、融資の実績は約四十八億。問題は、こういう新分野開拓だとか多角経営で無利子融資をする、それはやはり産業政策という側面ももちろんありますが、もう一つは、炭鉱の離職者等々を含めた雇用の受け皿づくり、そういう労働行政の側面ももちろんあるわけです。私が聞きましたら、雇用者の数は二百四十四名である、このように承知をしています。 問題は、これから申し上げておきたいと思うのでありますが、三十一件、四十八億、二百四十四名。産炭地の北海道あるいは九州あるいはそれ以外の地域にどういう状態で融資がされ、雇用の受け皿が確立をしているか、まずこの実態についてお示しをいただきたいと思います。
○稲川政府委員 昨年、超党派の御支持をいただきまして成立しましたこの新分野開拓事業につきましては、今先生数字を御紹介いただきましたけれども、五つの石炭会社につきまして三十一件、融資総額四十八・七億円、それから補助金総額四・二億円でございます。 この内訳といたしましては、三十一件のうち、北海道地区に十二件、九州地区に十四件、あとはその他でございますが、そういう内訳になってございます。融資実績ベースで申し上げますと、約四十九億のうち、九億九千三百万が北海道、それから九州地区が二十一億でございます。それから雇用者数につきましては、北海道と九州、百人強で、ほぼ同じ数字になってございます。
○中沢委員 そこで、問題として一つ指摘をして私なりの意見を申し上げておきたいと思いますが、そもそもこの制度の発足に当たっては、我々は賛成をしています。今でも賛成です。ただ、中身からいきますと、産炭地以外に企業立地をする際の融資ももちろん対象にしている。これは、だめだとは私は言いません。しかし、数からいうと、北海道、九州を除くと五事業件数、融資実績が十七億強、雇用の受け皿が二十八人、こういう状態なんです。 一番最後の地域振興策に関係して、ここでちょっと申し上げておきたいと思うのですが、もともとこの趣旨からいうと石炭政策の範疇でありますので、できるだけ産炭地に企業誘致をする、企業立地をする。融資についても、そこに重点的にてこ入れをして雇用の受け皿をつくって地域振興を図る。これはもう釈迦に説法だと思いますが、これが今度の新分野開拓のあらかじめ対策の目玉なんだ、目的だと私は思うのですよ。 そういう点からいいますと、例えば、もう部長には何回も同じようなことを言って恐縮なんでありますが、夕張の石炭の歴史村あるいは芦別のカナディアンワールド、これは大臣、どういうことかというと、夕張にしても芦別にしてもいずれは炭鉱が最悪の事態になる。そうならないうちに、つまり行政として体力のあるうちに観光事業だとかレジャー産業だとか、そういうところに第三セクターで資金を投入をして、設備を投入をして、そこに雇用の受け皿をつくって地域振興を図っていこう。つまり、その町にとっては基幹産業を構造的に変えていこうという努力が、今個別に夕張と芦別を申し上げましたが、これがやはり第三セクターの産炭地における性格だと私は思うのですよ。 ですから、確かにNEDOを中心にした無利子融資を直接第三セクターにまで融資対象を拡大するということは、簡単に言えば、この通産のエネ庁の縦割り行政の中ではなかなか難しいかもしらぬ。しかしもっと言えば、地方自治体や住民のことを考えたならば、やはりそういう第三セクターにもこの際、その他にこれだけ多くの融資をしているのであれば、余力があるとは決して言いませんけれども、もっとそういうところに目を向けて、制度を変えて、産炭地の第三セクターに融資対象を拡大していく、こういうことが検討をされてしかるべきだと私は思うのです。 この辺はなかなか、部長やエネ庁の長官では従来どおりのお答えしか返ってこないかもしれませんが、この際大臣、別に通告はしておりませんでしたが、自民党の政調会長をされていたという経験からいって、先ほど言いました八次政策ではこういう変化を与えた、自治体も大変ですよ、しかし自治体が第三セクターという組織の中でその種の地域の活性化をやはりやっていかざるを得ないのではないかということから考えますと、私は地方行政委員会に長くおりましたけれども、地方行政委員会でもその種の立場でいろいろ発言をしてまいりました。しかし、自治省は自治省なりに壁がありましてなかなか難しいのですけれども、この際、大臣からもこの問題について個別の見解もぜひ聞いておきたいと思うのです。
○稲川政府委員 大臣からお答えいただきます前に、事務的な御説明を申し上げたいと思います。 先ほど、三十一件のうち北海道十二件、九州十四件、合計二十六件、五件が北海道と九州の外であるというふうに結果的に御説明申し上げた次第でありますが、この五件の内訳のうち三件は海外でございまして、石炭会社の持っております技術の有効利用という趣旨から、海外炭の開発に三件、それから残り二件は国内でございますが、これは印刷でありますとか採石でありますとか、石炭会社が持っております技術の有効利用という観点から域外に適用したものでございまして、原則的には北海道、九州の産炭地に特化をした運用をさせていただいてきでおると考えております。 御指摘のありました夕張あるいは芦別の第三セクターでございますが、それぞれの市が石炭に対する閉山後のいろいろな対策をあらかじめ努力をしてこられた実績に対して我々極めて敬意を表したいところでありますが、したがいまして、いろいろな意味でこの第三セクターに従来から支援をしてまいってございます。例えば地域振興整備公団による出融資、これは先生かねて御存じのところでございます。また、各種イベント等によっても支援をいたしておるところでございます。この第三セクターの事業の経営状況、当然のことながらPRの程度でありますとかいろいろな事情でまちまちでございまして、厳しい経営状況にあることももちろん承知をいたしてございます。今後、この新分野開拓の融資あるいは補助金をストレートにこの第三セクターに入れること自身は、法律上の問題等々もございまして難しい事情がございますが、地元関係者の意見も聞きつつ知恵を出しながら、いかなる対応が可能か検討してまいりたい。いずれにしても、夕張市、芦別市それぞれ自治体として閉山に対応した自主的な御努力を鋭意続けておられるわけでございますので、我々、知恵を尽くして応援をしてまいりたい、かように考えてございます。
○森国務大臣 具体的なお話というのは直接承っておりませんので、どういう措置をいたすべきかということはこれからもよく検討してみたいと思いますが、今事務当局からいろいろな努力をしておるふうに、私も今話を聞いておりました。支援措置というのはいろいろとやっておられるんだろうと思いますが、それがはかばかしくないということであるとするならば、また今、中沢さんから御指摘ありましたように、第三セクターに出資をすることによってどのように生きてくるのか、具体的な問題で、そのことによって出資することが大きく展開をしていくということになるならば、法律上の問題もございますけれども、やはりよく考えてみる必要があるのではないかな、このように考えております。 今伺っただけの話でございますので、またこれから具体的な御提言、御意見ございましたならば、また事務当局の方も、政府の方もでき得る限り弾力的に、やはりそうした産炭地が振興していくということは非常に大事なことでございますから、それをより生かしていくという施策に思い切って踏み込んでいくということも大事なことではないか、このように私は考えております。
○中沢委員 いずれにしても、今大臣がおっしゃったような御意見は、きょうのところはそういうことなんでしょうけれども、非常に重要な課題でありますから、私の方としては、関係者とまたいろいろ議論しながら改めてエネ庁の方に具体的打提言もしていきたいと思います。 さて、関連をいたしまして、今三井の芦別の閉山問題をきっかけにして幾つかの議論を行いましたけれども、少し角度を変えまして、特に平成五年度一年間を展望して、幾つか具体的なことについて確認の意味で聞いておきたいと思います。 私の個人的な意見もその都度申し上げておき払いと思いますが、まず最初は、四月十九日に石鉱審の関係部会が開かれまして、平成五年度の石炭の生産量、炭価が確定をいたしました。先ほど言いましたように、新政策がスタートして六カ月後に芦別が閉山になった。非常に残念で、もっと厳しいことを言えば、おかしいじゃないかということぐらいを言いたいのでありますが、それは別にいたしまして、四月十九日の合同部会の中では生産量も確定をし、炭価も確定をした。私はその後ずっと山を歩いておりますが、大体会社側にも組合側にもあるいは自治体側にも、少なくとも平成五年度は山にとっては小康状態だ、よほどの理由がない限り閉山も合理化もないでしょう、こういうことを、決して無責任ではないと私は思うのでありますが、それなりの客観的な事実やあるいは見通しを含めて申し上げてまいりました。この際、この委員会で、四月十九日の石鉱害の合同部会で決めた生産量あるいは炭価、炭価でいえばかなり厳しいとは思いますけれども、しかし辛うじて今存続をしている山、私の選挙区で二つ、釧路、九州が二つ、五山しか今山は残っていませんが、一般論で言えば、この五山についての閉山、合理化は今年度に限っては避けて通れる、山は小康状態だ、このように私は改めて理解し、確認しておきたいと思います。いかがでしょう。
○稲川政府委員 四月十九日に開かれました石鉱害におきまして、生産量、炭価それぞれ決定をいただいてございます。平成五年度における生産量、坑内掘りが六百五十五万トン、露天掘りによるものが八十五万トン、合計七百四十万トンでございます。また価格につきましては、先生からも御紹介がございましたように、基準炭価を平成四年度に引き下げたところでございますが、構造調整の円滑な実施に十分配慮する必要があるということを踏まえまして、平成五年度における基準炭価を前年並みに据え置いたところでございます。 この生産量、炭価につきましては、需要側、電力業界におきましてしかるべき御理解を得ておりまして、平成五年度、この生産量、炭価のもとでは小康状態だというお言葉を先生の方からいただきましたけれども、若干の規模縮小、部分的な規模縮小、生産量の縮小というものはあろうかと思いますが、抜本的な、鉱業所の閉鎖その他については、本年中、大きなことはないものと石炭部長として期待いたしておるところでございます。
○中沢委員 これ以上この問題について議論しますとまたいろいろ出てくると思いますので、今部長として期待する、私としてはそういう認識と理解に立つ、こういうことでとめておきたいと思います。 さて問題は、石炭産業は、生産量も全体としては低く抑えられる、炭価も昨年下がってことしは据え置きになった。しかし、現場におけるいわゆる合理化努力の余地はもう全くないと私は思う。そうすると、石炭を掘って企業としてはもうけなければ、少なくとも採算がとれなければ、今の競争社会の中では、幾らいろいろな政策的な保護があっても成り立っていかない。これは当たり前の話、なかなか厳しい。そこで、今の制度の中で、企業に対していろいろな補給金が出されているわけですね。まず、そこのところを一つだけ取り上げて、具体的に意見を申し上げて、お答えをいただいておきたいと思います。 さまざまの補給金の中に、安定補給金というのが出されています。この安定補給金の引き上げがしばらくされておりません。これは、企業にとっては栄養剤としては非常に重要な補給金でありますから、この際ですから、石炭企業の体力をもう少し政策的に、政治的につけていこうではないか、こういう観点からいうと、安定補給金の見直しをぜひやっていただけないか。それからもう一つは、企業に対して、今六十億の無利子融資を取り上げましたけれども、それ以外に、運転資金も含めてさまざまな融資が現状においてされています。ただ、会社の関係者、これは裏返しをすると労働組合サイドもそうなんでありますけれども、この融資条件について、とりわけ償還期間の延長について何とか柔軟に対応してもらえないか、これが率直な声なわけです。ですから、安定補給金の改善と、それから融資について言うととりわけ償還期間の延長について、これから概算要求の時期でありますけれども、ぜひ平成六年度実現に向かって全力を挙げてもらいたいと思うのでありますが、いかがでしょう。
○稲川政府委員 安定補給金につきましては、各種の山の事情に応じまして制度がるる発足してきたところでございまして、炭価の見直しについてはしばらく時間があいてございますが、本年度からは、この安定補給金の中で、炭鉱の採掘条件の格差を踏まえた調整を行う新しい枠組みをつくることができております。融資条件につきましては、各社からも、例えば先生おっしゃいましたような、償還期間などについての要望があることを我々も承知いたしてございます。 ただ、石炭鉱業に対しましては現在置かれておりますこの安定補給金を初め融資制度につきましては、他の産業にはほとんど例を見ない、極めて有利な制度として現在まで運用できる次第になってございまして、したがいまして、今後この助成措置について大幅な改善をさらに行うことにつきましては非常に難しい面があろうというのが、一般論としての我々の認識でございます。ただし、先生がおっしゃいましたように、今後の構造調整の円滑な推進を図るという観点から、必要に応じた制度の見直しを行うべきはもちろん当然でございまして、その方向での努力はおさおさ怠りなくやってまいりたいと考えてございます。
○中沢委員 さて、もう時間がありませんので、少し急いでお尋ねしますが、次に労働省の方に聞いておきたいと思います。 新政策の中で、労働行政も幾つかの新しいものを採用しました。具体的に聞いておきたいのは、三井の芦別の閉山の経験からいいますと、炭鉱が閉山になる、もう関係者がほとんど離職する、しかし離職させないで、あらかじめ対策の中で受け皿をつくって新規事業に引き継いでいこうではないかという転換助成金という制度をつくりました。しかし、芦別の例でいうと、転換助成金の対象者は結果的に四十九名にすぎないわけですね、これはいろいろな理由があると思うのです。しかしこれからのことを考えますと、やはり離職させないで新しい職場に転換させていくということが、政策的な効果からいうと非常にすぐれているのではないかと私は思うものですから、転換労働者の助成措置について、始まったばかりだけれども、平成六年度の予算絡みの中で具体的な改革が必要ではないかというのが一つ。 それから、職業訓練でいいますと、芦別の場合も近隣の例えは旭川とか滝川とかいうところに、今一生懸命まじめに職業訓練に通っているわけですね。私の選挙区でいえば、赤平とか歌志内にまだ山が存続している。存続しているうちに受け皿をつくって転換の労働者の助成措置を当てはめていく、あるいは職業訓練についても具体的な内容も含めて充実する。一般論かもしれませんけれども、その辺が非常に重要だと思いますが、当面、平成六年度に向けてどういう具体的な検討をされているか、お示しいただきたいと思います。
○坂根政府委員 お答えします。 先生お尋ねのまず第一点目でございますが、新しく炭鉱労働者雇用安定助成金というものができたわけですけれども、芦別の閉鎖に関連しまして、平成四年度におきましては、職業訓練、出向、再就職あっせん等に対しまして助成金の受給資格の決定が行われまして、四十九名の方が新分野に転職されたわけでございまして、それなりに有効に活用されたというふうに考えているわけでございます。ただ、先生おっしゃいましたように、今回は制度ができて間もないこともございまして、これが十分に活用されたかということについではいろいろな見方があろうかと思います。私どもとしましては、今後はより一層積極的に活用されるように事業主を指導していきたいというふうに思っております。また、見直しに関連しましては、まず積極的に活用していただくのが先決でございますが、その運用の実情も見守りながら、問題点があればその是正も含めて制度が有効に、本来の趣旨が発揮されるように研究していきたいというふうに思っております。 訓練の問題でございますが、私どもとしては従来から、炭鉱離職者の方については再就職が容易になるようにできる限り弾力的、機動的な訓練を実施してきたわけでございますし、また四年度からは、今し方申し上げました雇用安定助成金を活用しまして、必要な技能、知識を付与するための訓練についても積極的に実施しているところでございます。今後とも、炭鉱労働者の訓練ニーズの的確な把握に努めまして、できる限り機動的、効果的な訓練を実施していきたいというふうに考えております。
○中沢委員 そこで、地域振興策に関連をして、具体的に意見も含めて申し上げておきたいと思うのです。 八次政策で集中的に閉山があって、非常に大きな変化を余儀なくされた空知を中心にして、空知の中核機構というのをつくっていただいた。平成四年度と五年度で、国がその機構の基金の三分の二を助成して全体的に五十二億、基金が積み立てされているわけです、まだ積み立て中というのもありますが。問題は、これもかねがね石炭部の方といろいろ議論をしておりますけれども、八次政策で非常に重大な影響があった空知、そこに国も含めて五十二億の基金を集中して、その果実で炭鉱地の振興の具体的な事業を興していこう。私もかねがねそのことについて主張をして、党派を超えて全体的に合意をして政府が決断をしてもらった、これは言うまでもないのです。 ただ問題は、最初からそうかなという不安があったのですけれども、果実を有効に利用するという趣旨はよく理解できるしそうだと思うのですが、しかし問題は、それに連結をする融資制度だとか補助制度がうまく働いていない。したがって、今のところこの果実をどう具体的に使うか、もっと言えば、地域の振興の目玉の事業としてどこに集中的にこの果実を使っていくかということがまだ十分煮詰まっていない。私はあえてこの際、乱暴なことを言うかもしれませんが、せっかくつくった空知の中核機構の機能を、五十二億の基金の果実を利用するという機能に加えて、NEDOとは全然性格は違うけれども、企業に対して、さっき議論がちょっとありました第三セクターに対して員体的な事業に融資をしていく、こういう機能もこの際つけ足していってはどうか、これが一つあります。これについて、改めてエネ庁としての見解も聞いておきたい。 それからもう一つは、産炭地振興の基本計画と実施計画、十年間つくっていただいた。大変膨大な規模です。例えば、三笠の幌内炭鉱が閉山になったということも含めて、桂沢のダムのかさ上げ、奔別ダムの新設、原局の建設省を中心にして決断をしていただいた。当時の通産大臣も、産炭地振興のためにはもう前倒しをしてやってもらいたい、こういう背景があったことはよく知っています。夕張のシェーパロダムもそのとおりです。今度国道昇格になりました国道四五二についても同じことです。ただ問題は、今のところ具体的な進捗状態がなかなか思うようにいっていない。どうもテンポが遅い。別にダム景気を直接我々としては過大には期待をしていませんけれども、しかし十年間ぐらいのそういうダム工事関連については、地域について言うと、やはり縄にもしがみつきたいという地域の率直な感じはあるわけです。 ですからこの際、ここのところを通産大臣に一番最後のところでまた聞きますけれども、せっかくつくった十年間の地域振興計画、基本計画、実施計画、その中の目玉としてあるそういう国家のプロジェクトの具体的な進展について、もっと原局は建設省だとか農水省だとか、あるいは北海道でいえば北海道開発庁の分野なのでしょうけれども、その都度その都度通産大臣が当時の背景として働きかけをしていただいたという経緯から考えますと、通産省側としてもより積極的に地域振興策の目玉であるという観点で働きかけをお願いしたい。この二つ、いかがでしょうか。
○稲川政府委員 御指摘をいただきました中核機構、これも超党派で御支援をいただきまして昨年度から発足し、第一号として空知に総合開発発展機構として利用させでいただいたものでございます。政府として、平成四年度十六億五千万、それから本年度十三億五千万の予算を確保いたしてございまして、総額三十億の資金提供をすることとなってございます。この事業につきましては、先生からも御指摘ございましたが、平成四年度、基金の果実によって八つの助成事業、四千二百万円を実施いたしておりますし、通産省から機構を通じて新たなプロジェクトの発掘、広域的なイベントに対する支援ということで三事業、二千二百万円を委託事業として実施してございます。 今後の方向でございますけれども、この元本をもって融資をし、あるいは元本をもって何かの事業に充てるという考え方も将来あり得るかと思いますし、決して否定するつもりはございませんが、当面我々として非常に大事だなと思っておりますのは、いずれにしても地域開発には知恵といいますか、プロジェクトそのものがどういう内容のものが考えられるかということが大切でありまして、いいプロジェクトがあればそれに対する支援というのは政府、各省を含めていろいろな支援の仕方があり得るということで、我々この五十二億円の果実によっていわばシンクタンク、いいプロジェクトをどう探すかということにまずお使いをいただき、それが固まった段階で別途の支援策があるものについては支援策、いろいろなルートがあり得ますので助成を考えていきたい。この基金そのものを、元本をどう使うかというのは、さらにまたその先に検討していきたい。とりあえずは、地域開発というのはまさに知恵、プロジェクトそのものであるという認識のもとに、いいプロジェクトを探してもらいたいということで期待をしておりますし、我々も、通産省の方からも委託事業などで資金的な支援をしてまいりたいというつもりでございます。 それから、産炭地域振興実施計画の実効性の確保を図る点、我々大臣からの指示もあり常々心がけておるところでございます。財政支援、公共団地の造成、企業誘致など、通産省として各般の施策を講じておるところでございますけれども、産炭地域の振興にはインフラの整備、財政基盤の確保というのが極めて重要だということは十分認識をいたしてございます。この点、建設省を含めまして各省、産炭地に対する特段の配慮をいただいていると我々は認識をしてございまして、いろいろな事務的な連絡の中でも、各省それなりに配慮していただいてきております。これらの関係省庁との緊密な連携、協調、各省連絡会なども開きながら、この実効性の確保にさらに努めてまいりたいと考えておるところでございます。 御指摘のございました新桂沢ダム、これは関係省からお話を伺ったところ、平成二年度から五年度、ダム基本計画の策定中である。奔別ダムについては、これも同じく現在基本計画の策定中でございまして、五年度から工事に入る予定と聞いてございます。また、シェーパロダムは平成三年度—五年度実施調査を実施中でございまして、六年度以降工事を予定しておるということを漏れ聞いてございます。 国道四百五十二号線につきましても、ことしの四月、正式に国道昇格いたしました後、美瑛—芦別間について一部ルートを決定するとともに、旭川から工事に着手するという連絡を受けでございます。 以上、ことほどさように、各省それなりに産炭地については特段の配慮をしていただいているというのが我々の印象でございまして、こういう配慮に基づきながら各省との緊密な連携、協調を図りつつ、実効性の確保に努めてまいりたいと考えております。
○中沢委員 もう時間が来ましたから終わりにしたいと思いますが、最後に、自治省の交付税課長がお見えでございますから一つだけ、交付税の産炭地補正、平成四年度で今の制度が終わる、平成五年度からは新産炭地補正を検討する、こういう経緯になっておりますので、平成五年度から、内容はいろいろあると思いますがぜひやっていただきたい、これが一つ。 それから、最後に大臣の方に要望もしておきたいと思いますが、わずかな時間でありますから、まだ全体的なことは十分深まっていないと思いますけれども、新政策が発足をして本年度は二年目でございます。やるべき課題はいろいろある。とりあえずは七月の概算要求、十二月の予算の確定の時期に向けて急いでやるべき制度というのは、今幾つか申し上げましたような内容が煮詰まっできますと、大臣としての決断を必要とすると思います。産炭地の実情、石炭産業の実情、雇用の問題等々を含めて、十分その必要性について認識をしていただいて、理解をしていただいて、やはり与党の中でも大物の大臣でありますから、ぜひひとつ決断をするときは決断をしていただきたい、そのことをあえてお願いをしておきたいと思います。
○田村説明員 普通交付税における産炭地補正につきましては、ただいま御指摘のように平成四年度で一応区切りといたしまして、平成五年度からは産炭地の財政状況等を勘案しながら普通交付税の中で適切なものとなるように、八月の算定に向けて現在検討しておるところでございます。
○森国務大臣 具体的な御提言等含め、また従来の施策に対しましての反省なども含めて御高見をいただきまして、十分に承っておきたいと思います。 また、これは通産省のみならず、きょうも出席をいたしておりますように自治省、労働省、さらにまた公益的ないろいろなインフラ整備をしてまいりますためには、関係省庁とも十分協議をしていかなければならぬことでございますが、何といいましてもエネルギー庁を中心にいたしまして幾つかの考え方が委員からも出されておりますので、十分これにつきましては実情を踏まえまして、また概算要求時ございますから、いろいろと私どもとして積極的に、また落ち度のないように十分に予算措置もしていきたい、こう考えております。 先生を初め各党の皆様方からも、私が就任いたしましてから何回かいろいろ御陳情もいただいておりますので、また私ども与党自民党の方といたしましてもいろいろと要求がたくさん来ております。十分予算措置として努力をしてまいりたい、このように申し上げて、お答えとしておきます。
○田中委員長 細谷治通君。
○細谷委員 三井三池炭鉱が存在しております大牟田市出身の社会党の細谷でございます。 基本的な考え方といたしまして、国内唯一のエネルギー資源である石炭、何としてもこれを残していく、また地域振興という観点からもこの三池の山を守っていく、こういう運動の先頭に立って国政の場でも頑張ってまいりたいと考えておるところでございます。そういう観点に立ちまして、これから数点御質問をしたいと思います。時間が限られておりますので端的にお尋ねをし、最後に大臣から石炭に対する取り組みの姿勢、決意をお聞かせいただきたい、こういう手順で質問をしてまいりたいと思うのであります。 まず、今年度の三井三池の出炭計画は二百二十五万トンということになっておりまして、ほぼ前年度の実績の横ばいということでございます。この二百三十五万トン体制というのは、石炭企業経営者に言わせましてもぎりぎり黒字が出せる出炭量とされておりまして、この生産水準を維持することが経営上の最重要課題である、こういう位置づけになっておるわけであります。そこで、まず二百三十五万トンというのがぎりぎりの採算ラインだと言われるこの理由、どんな根拠によるのか、通産省御当局としてどんな認識をされておるのか、お伺いをいたしたいと思います。
○稲川政府委員 現在の内外炭価格差、これは輸入炭と国内炭の価格差でございますけれども、平成四年四月から平成五年二月までの平均で国内炭が一万六千四百二十円、これはいろいろな地にあります石炭、輸送運賃の差及びカロリーの差を含めたざっとした平均でございますが一万六千四百二十円。これに対する輸入炭は、平均いたしますと五千九百九十円でございまして約三倍、しかもこれは一ドル百十円八十九銭というレートで計算をいたしてございますので、最近の内外炭価格差はさらに拡大するというのが一つの要素でございまして、現在のこの価格差を考慮いたした場合、国内炭鉱は、国の助成、需要業界による基準炭価での引き取り協力というものなくしては経営を維持することが困難というのが、明確な状況の一つでございます。 それからいま一つ、これは二百三十五万トンであるか、あるいはもう少し違うレベルであるかは別として、設備費償却、雇用のための人件費、その他いろいろ分析をしていきました結果として、会社としては二百三十五万トン程度が限界だろうということを言っておるところかと思いますが、他方で我々としては、現在の内外炭価格差をベースとして、需要業界における引き取り協力という総量を考えまして、そこから三池炭鉱としては、この生産量が構造調整の一つの前提として考え得るレベルであるかと考えているところであります。
○細谷委員 石炭経営者に言わせますと企業経営上の生命線とも言うべき二百三十五万トン体制、それを何としても維持していこうということだと思います。 そこで、やはり私は要員問題というのが一番大きなポイントになるのではないかと思います。そこでまず、平成四年度末の三池鉱における要員体制というものが一体どうなっておるのか。大量の退職者が発生しているということを伺っておりますけれども、同年度中の退職者と要員の減耗はどうなっておるのか、事実関係をお尋ねしたいと思います。
○稲川政府委員 平成四年度当初の三池炭鉱の直轄従業者数は千七百九十二名でございました。四年度中に定年退職百二十五名、その他二十名、合計百四十五名が減少をし、四年度末で千六百四十八名というのが直轄従業者数でございます。
○細谷委員 かなり大幅な要員の減耗が発生しているということだと思います。 ところで、ことしの四月から隔週週休二日制ということで、週四十四時間体制に移行いたしております。年間で五日の休日増になっているということでございます。これは当然要員の増加要因であることは間違いないわけであります。こうした労使の努力に、今言いましたように百四十人になんなんとする要員の減少があったということであります。果たしてこの要員不補充ということで、現在の二百三十五万トン体制というものが生産体制として維持できるのかどうかということは、大変疑問だというふうに私は思うわけであります。要員体制の面から、この二百三十五万トン体制というものが崩れてくるのではないかということを懸念いたしておるところであります。 そこで、今後の要員見通しを含めまして、現行二百三十五万トン体制を維持するための要員体制をどう確保していくかということについてお尋ねをいたしたいと思います。と申しますのも、やはり業務の下請とか外注化をどんどん、要員の不補充の代替としてこれらの施策を進めていく場合には、どうしても保安上の問題が出てくると思うのです。そういうことが大変心配されますので、今後どういうふうに要員体制を考え、これをどう指導されていくのか、それについてお伺いしたいと思います。
○稲川政府委員 三池炭鉱の平成五年度当初の直轄従業員数は、先ほど申し上げました千六百四十八名でございますが、会社側としましては、現在の経営状況にかんがみまして、今後とも当面は自然減、無補充を維持しつつ、保安確保を最優先とする人員配置を行うということで、別途業務内容の合理化、効率化を図ることによりまして、当面現行の二百三十五万トン生産体制を維持する方針と聞いてございます。直轄員、坑内員、坑外員それぞれ今後会社としての人員推移表を持ってございますが、これらの中でも、保安体制維持の観点から、保安要員等保安確保上重要な業務というのは三井石炭鉱業の職員を中心にして行うこととしてございまして、さらに今後、業務の一層の下請化、外注化を行う計画はないというふうに聞いてございます。こういう意味からも、保安上問題はないというふうに我々は考えてございます。
○細谷委員 去年もちょっとした坑内事故が出ておりますし、ぜひ保安上の問題については最大限の配慮をしていただく、そういう中から現行生産体制をぎりぎり維持していくということで御指導を賜りたいというふうに思う次第でございます。 次に、新石炭政策の推進状況ということでお尋ねをいたしたいと思います。もちろん、新政策下においては、国内炭につきましては構造調整の最後の段階ということで、均衡点を目指してぎりぎりこれを追求していくんだということでございます。と同時に、先ほど来議論になっております地域振興とか雇用確保対策として、石炭企業の経営多角化や新分野開拓を、これはあらかじめ対策として、事前先行対策として実施していくということになっているわけでございます。 さて、そこでお伺いいたしますけれども、三井鉱山並びに三井石炭企業として、平成四年度、五年度の新規事業としまして十六の新分野進出計画を通産大臣に申請をいたし、既に承認を受けているのは御承知のとおりであります。このうち五つが地元の大牟田市の関係分ということになるわけでございます。この五つの事業内容の実施状況、それから、一体雇用の創出効果というものがどれぐらいのものがあったかということについて、通産省当局としてどういう把握をされておるのか、お伺いをいたしたいと思います。
○稲川政府委員 お答え申し上げます。 平成四年度以降の大牟田でのプロジェクトは五つございますが、まず倉庫事業、これは増設をいたしました施設がフル操業の状態でございまして、順調に推移をいたしてございます。雇用は、今後五名を予定しているところでございます。 それから、コンクリート再生事業を行ってございますが、これは新たに設備を設置して事業を開始いたしたものでございます。需給の動向に懸念がございますが、操業自体は順調でございます。資本金四千万円で、三名を既に新規雇用いたしてございます。 医療事業につきましては、病院を改築して近代的設備を増強したものでございまして、拡充以降患者数も増加しておりまして、総収入も増加をいたしてございます。これには七十五名の新規雇用を行ってございます。 それから浅部掘削事業、これは新規に掘削設備を取得し、事業を開始したところでございます。今後の受注の拡大に努力をすることが必要でございますが、今のところ操業は順調に行われてございます。今後八名の雇用を予定してございます。資本金は三千万円で行ってございます。 それから、ファインセラミックス加工につきましては、設備を増強して精密加工体制を強化したところでございまして、今後受注の拡大が一つのキーポイントではございますけれども、雇用予定は今後二名を予定してございます。
○細谷委員 五つの事業を計画されて、それぞれ順調に進んでおるということでございます。それはそれとして結構だと思いますけれども、雇用創出効果ということになりますと、病院の七十五名、これは私も存じ上げておりますけれども、古い病院を建てかえて新しい最新の医療機器を入れたというようなことでございましょうけれども、七十五名ということでございます、大体看護婦さんを中心にしてということだと思いますけれども。その他の事業で見てみますと、雇用創出効果、必ずしも期待されるものになっていないということだと思います。 地元の市議会ではいろいろと議論が出ておりまして、規模も小さくて新規雇用も少ない、これでは地域浮揚につながらないではないか、新分野開拓とは言いがたい。これは多分病院の改築計画のことを言っているのではないかと思いますけれども、新分野開拓とは言いがたい、雇用は病院がほとんどで、炭鉱労働者が働ける事業の雇用が少な過ぎる、新分野開拓というより企業生き残りが目的の計画といった厳しい批判まで出ているわけでありまして、これに対しまして市当局としても、今回の計画は大牟田にとって不十分である、さらに新しい事業計画を検討するよう会社側に要請していく、こういう答弁をしているわけでございます。 そこで、ちょっと気の早い話かもわかりません、これから計画が煮詰まっていくのかもわかりませんけれども、今後どのような企画を持って、これをいつごろから事業化を考えているのか、その辺について、通産省として現在の段階でわかる範囲で結構でございますけれども、お聞かせをいただければと思います。
○稲川政府委員 五つの大牟田の現在やっております事業について、いろいろ御批判があるところは我々も承知してございますが、これは現在の景気状況のもとで、いわば将来の雇用確保、雇用拡大の種を植えつけているような性格のものでございまして、むしろ、倉庫業にしろコンクリート業にしろ、その他現在の雇用数は少ないものの将来に向けて発展をするべく、我々としても最大限の支援をしてまいりたいと思っております。 平成五年度の内容につきましては、現在事務的にヒアリングを開始いたしましたところで、確定的なことを申し上げる段階ではございません。ホテル建築その他いろいろ案があるようでございますけれども、そのほかにも新規事業の計画があるとも聞いてございますが、いま少し時間をいただいて、内容を精査させていただきたいと思っております。
○細谷委員 これまでの計画もそうでございますけれども、これからヒアリングをされるということでございます。出てきた計画については、通産省御当局として最大限の育成のための、実現のためのバックアップをしていただきたいということを要望しておきたいというふうに思います。 次に、産炭地振興についての関連でお尋ねを申し上げたいと思います。産炭地域振興実施計画が出され、既に承認をされ、これが検討並びに実行に移されているということだと思います。そこで、この計画に対する政府の取り組み姿勢についてお尋ねをいたしたいと思います。 地元大牟田では、テーマパークありあけジオ・バイオ・ワールド、それから石炭技術の開発、研究、教育のためのワールド・コール・テクノセンター、こういう構想が出されておりまして、ところがバブルの崩壊もあって事業見通しも不透明、計画の見直しを迫られる等大幅な時期のおくれが予想されているというふうに聞いておりますけれども、中央ではどういうふうに把握、認識されているのか、お尋ねをしたいと思います。
○稲川政府委員 今先生かる御指摘のございましたありあけジオ・バイオ・ワールドあるいはワールド・コール・テクノセンター、さらに石炭産業科学館の建設など種々の案を地元大牟田市が持っておられまして、我々は、これらの事業が筑後地域の振興にとって極めて重要なプロジェクトであると位置づけているということを認識いたしてございます。特に、ありあけジオ・バイオ・ワールドについては、第三セクター株式会社ネイブルランド、これは平成元年に設立をされたと聞いてございますけれども、現在事業化に向けた具体的計画を策定してございますが、現下の厳しい経済情勢から、その計画づくりをより堅実なものにするということで見直しをしておられると聞いてございます。 我々、これらの事業が健全な姿で実現されて地域振興の担い手になるということを当然期待しているわけでございまして、計画内容が固まった段階で、いかなる支援が我々としても可能であろうかということを今後検討してまいりたいと考えてございます。
○細谷委員 ぜひ国のアドバイスと、計画がきちっと固まった段階での最大限の御支援をお願いをしておきたいと思います。 次に、産炭地振興実施計画の実施状況について、具体的にプロジェクト別に中央としての認識をお伺いをしたいと思います。と申しますのも、国が関与しているいろいろなプロジェクトもあるわけでございますけれども、すべて現在検討段階ということで、いまだ青写真すら描かれていないというプロジェクトも大変多い。市民の、地域の目から見ると、どうも目に見える形で出てこないということが指摘されるわけであります。私は常日ごろ地元で言っておりますけれども、石炭を守る運動の先頭に立つで頑張るけれども、石炭がなくなったときのこともやはり考えてこれから地域振興策を、インフラ整備等を今のうちにしっかりやらなければいかぬ。国が力を入れてやろうというまさにこのときにこそ、言葉は憩うございますけれども、それを逆手にとって地域にこれを誘導し、地域にこれを根づかせていくことが必要なんだということを言っております。ところが、一向に基本的、基礎的なインフラ整備について姿かたちが見えてこないという市民の焦りが実はあるわけでございます。そこで、そういう観点に立ってお尋ねをするわけでございますけれども、時間の関係もございますので全部はお尋ねできないかもわかりませんけれども、一、二お伺いいたしたいと思います。 まず、九州縦貫自動車道南関インターチェンジの改良計画の検討状況と工事着手の見通しはどうなっているのかということ。もう一つ、四ケ地区における内陸工業団地の建設の進捗状況と着工の見通しはどうなっているのか。時間がございませんので、この二点に絞ってお尋ねをしたいと思います。
○稲川政府委員 インフラ整備が産炭地振興に極めて重要な意味のあることは我々も承知いたしてございまして、関係省庁にいろいろお願いをしているところでございますが、これらはそれぞれまた地元との調整事項が各種ございまして、必ずしも進捗があるいは目に見える形になってないというおしかりをいただいてございますけれども、鋭意進めておるところでございます。 九州縦貫道南関インターチェンジの整備状況でございますけれども、既存のレジャーランドがあるために相当混雑をする、さらに今後工業団地の造成、テーマパークの建設があってますます混雑をするということが予想されておりますが、ただ、このインターチェンジの整備はアクセス道路の整備とあわせて行う必要があるということで、現在地元において関係機関がそのやり方を調整しているというふうに聞いてございます。これらの調整が終わりました段階で事を進めてまいることになろうかと考えてございます。 四ケ団地につきましては、平成四年度に造成計画を採択いたしてございますが、この造成計画の承認の前提となります地元地権者との用地取得交渉を現在行っているところでございます。土地売り渡しの同意取りつけが現在完了してない状況でございます。地権者二百二十七名のうち百九十一名、約八割の方からの同意を得てございますけれども、さらにこの同意を取りつけるということで用地取得を進めたいところでございますが、地元地方公共団体の御協力も不可欠でございまして、これらの協力を得て極力早い段階で用地の取得を完了して造成工事に着手したい、かように考えてございます。
○細谷委員 地権者の権利関係が非常に複雑であるとか、各関係機関との調整が必要であるとか、プロジェクト間の調整が必要であるとか、それはもちろんわかります。しかし、なかなか目に見えてこない、市民の目に見えてこないということで焦りみたいな気持ちもあるわけであります。もちろん第一義的には地元において鋭意努力するということでございますけれども、中央においても十分関心を持っていただいて、関係機関の一層の督励方をぜひよろしくお願いをいたしたいと思います。 最後に、労働省にお尋ねをいたしたいと思います。炭鉱離職者緊急就労対策事業及び産炭地域開発就労事業、いわゆる緊就、開就ということについて、その現状と見通しについてお尋ねをいたしたいと思います。もちろん、このいわゆる緊就事業、開就事業というものがそれぞれの地域における炭鉱離職者、それから関連企業の雇用の確保、産炭地域の地域振興に果たした役割は極めて大きいということでありますし、その必要性というものは、その地域にとっては不可欠の施策であるというふうに考えているわけでございますけれども、そういう観点に立ちましてこの両事業の実施状況、特に紹介対象者数、要するに就労者はどのように推移してきたのか、まずこれをお伺いしたいと思います。
○坂根政府委員 お答えします。 緊就事業は、昭和三十四年に開始されて以来、紹介対象者数は昭和三十五年の七千五百人をピークにしまして徐々に減少してきて、平成五年度には四百六十人となっておりまして、現在福島、山口、福岡、熊本の四県で実施されております。 もう一つお尋ねの開就事業の方でございますが、これは昭和四十四年に三千二百人の事業規模で開始されまして、その後段階的に若干縮小しまして、平成五年度は二千九百三十人で、福岡、佐賀、長崎の三県で実施されております。
○細谷委員 地元の大牟田の就労者数はどうなっておりますか。
○坂根政府委員 今の中で大牟田市の紹介対象者数でございますが、緊就事業が十三人、開就事業が三十八人というふうになっております。
○細谷委員 ありがとうございました。 続いて、この緊就ですけれども、緊就事業の就労者の年齢構成がどうなっておるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○坂根政府委員 緊就事業の紹介対象者は六十五歳未満というふうになっておりまして、そのうち現在六十歳以上の方が約五割を占めるなど、高齢化が進んでいるということでございます。
○細谷委員 六十五歳が年齢制限ということになりますと、今六十一歳以上の人が五〇%ということになりますと、あと五年たつと四百六十人が半減して二百三十人になる、こういうことではないかというふうに思うわけであります。 そこで、この緊就事業の将来見通しについてお尋ねをいたしますけれども、平成三年六月の石鉱審答申では「可及的速やかに終息を図る必要がある。その場合において、就労者の実情等を踏まえて事業の終息に係る検討を行う必要がある。」こういうふうに答申がなされておるわけであります。この答申を受けまして、政府としてはこの間どのような検討を行ってこられたのか、その検討状況等見通しについてお尋ねをいたしたいと思います。
○坂根政府委員 緊就事業につきましては、石鉱審答申の中において、今先生がお話しになりましたような「可及的速やかに終息を図る必要がある。」旨の指摘がなされたわけでございまして、労働省といたしましては、この答申を尊重しつつ、地元の御意見等を十分に伺って、また関係地域あるいは就労者の実情を踏まえながら、適切に対処すべく現在検討を行っているというところでございます。
○細谷委員 平成五年度から緊就事業の廃止促進措置が新たに講じられたということであります。その内容はどうかということと、いよいよこれから来年度の概算要求に入ってまいります。そこで、さらに具体的な追加措置みたいなものを御検討になっているのかどうか、その辺についてお伺いをいたします。
○坂根政府委員 まず、お尋ねの五年度に創設されました廃止促進措置でございますが、これは先ほど申しました答申の趣旨を踏まえまして、緊就事業の円滑な終息を図る環境を整えるということで、事業主体における廃止を促進するということで設けられたものでございます。具体的には、廃止する場合に事業主体に対して一事業主体当たり六十万円、あるいは引退者一人当たり百万円を交付するというものでございます。 具体的な、来年度とうするかということでございますが、今お答え申しましたように、現在鋭意慎重に検討しているというところでございます。
○細谷委員 この緊就問題については、従事者から私のところにも、ぜひ延長してほしいということも来ておりまして、同時に、もし延長がだめな場合には他の事業へのスムーズな転換といいましょうか、そういうことをぜひ確保してもらいたい、そういう要望が来ております。ぜひその要望の線に沿って、今後とも御検討いただきたいということをお願いしておきたいと思います。 時間が参りましたので、最後に大臣にお尋ねいたしますけれども、私どもの地元の大牟田市、筑後地域では、やがて三池鉱も閉山になるのでは、こういう不安が大変多いわけでございます。御承知のように、大牟田地域では人口がどんどん減っておりまして、ピークは昭和三十年代でありますけれども、二十二万人いた人口がもう十五万人台に落ちてきた、七万人以上減少している、こういうことでございます。この上また閉山ということでは町の将来は一体どうなるのだろうということで、大変大きな不安を持っているということでありますし、地域の疲弊は極点に達していると言わなければならぬと思います。 そういうことで、国内唯一のエネルギー資源である石炭を、なるほど内外炭価の価格差は出ておりますけれども、貴重な資源として守っていくべきだと私は考えておるわけであります。そして、同時にまた地域振興という観点から、せめて今残された山ぐらいは最低守っていくという姿勢が必要ではないかと考えるわけでありますけれども、通産大臣としてのお考え並びに決意をお伺いしたいと思います。
○森国務大臣 地元の問題、幅広く産炭地の問題、また将来についての御意見をちょうだいをいたしまして、感謝を申し上げる次第でございます。 御承知のように、巨視的に見ましても昭和三十年代の後半の五千五百万トンの規模から四十年近くを経まして、今日一千万トン以下の規模にまで合理化を進めてきたところでございまして、これに伴いまして、今委員からお話がございましたように、いわゆる炭鉱労働者も昭和三十五年末には約三十万人、委員がちょうどまだ学生時代ではなかったかなと推測しておりますが、今日、平成四年度までに六千七百人にまで減少されたわけでございます。 このような状況のもとで、政府といたしましては、炭鉱離職者の職業及び生活の安定に資するために、第一次石炭政策以降労働省による炭鉱離職者後援措置等さまざまな対策を講じ、再就職の促進も図ってまいりました。また他方、石炭会社におきましても、閉山等に際しまして離職者の再雇用のあっせん等にも努力をしてきたところでございます。平成四年度を初年度といたしまして新しい石炭政策というものが今打ち出されたわけでございますが、これに加えまして、石炭会社等が行う新分野の開拓事業を支援することによりまして、構造調整に即応した雇用機会の確保を図るべく努力をいたしておるところでございます。 今、具体的に幾つかそのものにつきましても、進捗状況がはかばかしくないという問題、さらにまた地域振興させていくためのインフラ整備のさまざまな問題も御指摘がございました。関係省庁とも十分協議をしてまいりたいと考えておりますし、また、委員を初め皆様の御意見等も踏まえまして、来年度の予算編成に向けての概算につきまして、またいろいろと協議をさせていただきたい、このように考えております。いずれにいたしましても、我が国の持つこの石炭エネルギー、大事にすべきかというお考えもございますが、それぞれの専門の皆様方の御意見等も十分踏まえて、今後のエネルギー政策の一助にしていかなければならぬ、このように考えております。
○細谷委員 終わります。
○田中委員長 岩田順介君。
○岩田委員 社会党の岩田でございます。 委員長のお許しを得まして、地元の旧産炭地域のシンボルともなっておりますボタ山について、ちょっとお目を通していただきたいと思います。一番遠望しておりますボタ山、それは裏にも書いておりますけれども住友石炭所有のボタ山ですね。それから、平たくなったボタ山と右手に三角のボタ山が見えますのが、手前が現在三菱マテリアルのボタ山でありまして、その向こうが同じく住友石炭のボタ山、こういうふうになっておるわけです。 私は、その地元でありますけれども、時間があればボタ山問題についても政府の御見解をぜひ賜りたいと思いますが、大臣、今示しました住友石炭のボタ山の量でございます。これは六百八十万立米くらいございますね。それから、飯塚鉱に至りましても百八十万立米ぐらいありまして、面積も相当広い面積になっているわけです。大小倉わせますと、福岡県の今存在しているボタ山の数は二百七十を超えておりまして、総面積が千二百ヘクタール、これくらいございます。それから、一億四千万立米くらいのボタ山になっておりまして、これがまさに地域開発の阻害要因ともなっているという状況であります。これくらい膨大なボタを堆積をしておるわけですが、その数倍は石炭を掘っているわけですから、鉱害も大臣御承知のような、現在三千八百億に上るという状況であるわけです。 私があえて言うまでもないわけでありますけれども、私は一年生でありまして、当選来この委員会に所属をさせていただいておりますが、大臣が森通産大臣で四人目になられますけれども、ただいまもお話がございましたように、この三年間というのは、稼行炭鉱が相次ぐ合理化で閉山になるという事態がございました。それから、これもお話がございましたけれども、石炭関係の法律が十年延長という、一大変化というか、そういう状況があった三年間でもありました。この間の大臣を初め政府の皆さん方の努力には敬意を表するわけでありますけれども、一方では、三十年を過ぎた産炭地域問題が、なおかつ対策措置法を十年間延長しなければならないということになったことは、今までの対策が適切でなかったとは言いませんけれども、有効であったのかどうかという問題もあったのではないか、かように私は思う次第であります。いずれにしても、この十年間で他の地域同様、産炭地域が活性するかどうかという大事な時期であるわけであります。 あえてお尋ねをするわけでありますけれども、先ほどの方々の御質問にもそれぞれございまして、大臣の決意もございましたが、やはり産炭地域の死活問題がこの九年間にかかっておることは、大臣も御承知のとおりだろうというふうに思います。プロジェクトが同時に進捗しているかというのは、後ほど別の角度から御質問をさせていただきたいと思っておりますけれども、実施計画の進捗状況を踏まえられた上で、大臣の実施計画推進の御決意をぜひ伺っておきたいと思います。
○森国務大臣 平成三年十二月に策定されました産炭地域振興実施計画の実施に当たりましては、従来にも増して関係省庁と密接な連携をとりながら、その実効性の確保に最大限の努力をしてまいりたいと考えております。 今委員から、批判をするわけではないがということで御質問がございましたが、そのお言葉の中にはやはり御不満が十分含まれておるということを、お言葉から、またお顔から十分察しました。私も大臣に就任いたしまして、委員が当選されましてたしか四人目だということでありますから、微力でございますが、一生懸命先生の御指導をいただきながら、事務当局を叱咤激励をしていきたい、こう思っているところでございます。また、各般の産炭地域振興施策等につきましても、今後とも各地域の実情を踏まえながら、特にまた、今委員から写真を見せていただきました。私ども本州におりまして、特に私は石川県でございますので全く石炭のそういう産炭地には縁がないわけでありますが、北海道というのは、石川県、富山県の人がたくさん行って働かせていただいておるところでございまして、非常に縁の深いところでもございます。主に漁業関係に多いわけでございますが、機会があればまたそうした産炭地域も見せていただきたいな、同じ郷土をともにする皆さんが北海道にたくさんいらっしゃいますだけに、北海道の振興というのは非常に私は大事だと考えております。 ちょっと長くなって、時間をとって恐縮でございますが、私よく申し上げるのですが、日本の近代化というのは明治政府が始めたわけでありますけれども、明治政府が掲げた政策は三つあったというふうに記録されております。一つは、日本じゅうに鉄道を敷いたこと。二つ目は、昔からあった寺子屋、塾を、いわゆる義務教育制をしいて学校をしいたこと。これはやはり明治政府の大きな政策で、今日の日本の繁栄の基盤になった。もう一つは、北海道開発に踏み切ったというふうに記されているわけであります。そういう意味では、国鉄も百年目で大きく民営化、あるいは教育、専門の中西先生があそこにおられますけれども、教育の見直しというものも今叫ばれているわけでありまして、そういう中でこうした産炭地あるいは農業を中心にして、北海道の新たなこれからの振興計画というものを全体的に政府は十分に考えていかなければならぬ。その中にこうした産炭地振興も、皆さんの御不安のないように、また皆さんが一生懸命この問題に取り組んでおられますことに対して敬意を表しながら、いろいろと地元のそうした細やかなお話もまた承りながら、一生懸命政策の推進に当たっていきたい、このように考えております。
○岩田委員 謙虚でしかも力強い御決意をいただいたことは、私も非常に安心と期待をしていく次第であります。 批判というふうに申し上げましたが、もちろんそれは私の顔に出ておったことはあるかもしれませんけれども、なおかつ、自治体や地元の関係者はもちろんでありますが、我々も産炭地域振興のためには再度決意をし直して全力を尽くすという決意も当然あるわけでございまして、共同の作業で立派に再生を果たしていきたいというふうに考えていることも申し添えておきたいと思うのです。 次に、先ほど中沢委員の方かももお尋ねがございましたが、産炭地はいずれも脆弱な自治体財政という共通している点がありますね。高齢化社会も一歩先んじているという状況もあります。さらには、福岡県の場合は、大臣も御承知かと思いますけれども、同和地区と重複している、こういういわゆる難条件が幾重にも備わっているというのも、私はこの三十数年間続いてきた歴史を見るとき、単純には言えませんけれども、悲劇が重なっている、こういうふうにも思うわけであります。福岡県の有効求人倍率をこの数年間見てまいりますと、あのバブル最盛期でも一・〇を超えていないのですね。ある特定の県は二を超えようとする、こういう実態もあったにもかかわらず、県としては小さくない福岡県ですけれども、一・〇を超え切らなかったのですよ。この大きな原因の一つは、やはり産炭地域ですね。失業がまだまだ多いということで足を引っ張っています。こういうことがあったと思います。それから、ボタ山の問題を冒頭お示ししましたけれども、各自治体はボタ山の底地を利用して何とか活性化したいという希望を持っていますけれども、しかしそのコストが余りにも高過ぎるということ。いろいろ悪条件、壁がありますけれども、いわゆる産業立地の基盤がなかなか整わない、こういうことも重複しているわけですね。 さきの答申の中で、筑豊東・中国が最も回復がおくれているというふうに指摘をされておりますけれども、私ちょっと財政状況を見てみましたら、東・中国の方城町では赤字に転落をしております。それに続いて赤池町も財政再建団体に陥る、こういう事態が相次いで起こっておりまして、赤池町の場合、公債費の比率が三五・一四%、それから経常収支比率は何と九九%、こういう状況ですね。先ほど中沢委員も現地のことを御指摘になりましたが、これは目を覆うばかりの状況であります。失対の問題も細谷委員から御指摘がありましたが、これに失対費が加わっていくこともあるわけであります。やはり産炭地域の活性化というのは財政基盤の活性化であるし、基盤整備であろうというふうに私は思うのであります。 そこで、一九九一年十二月に通産省の出されましたいわゆる実施計画がございますが、先ほどもるる御質問がありましたけれども、十九圏域あるわけであります。問題は、この実施計画について国や事業団、公団、市町村、県といったところがどういう財源措置、財源確保をしているかということが問題でありますけれども、そういったことを念頭に置いて十九圏域ごとに、時間がございませんけれども、トータルで結構ですが、どういう状況になっているか。先ほどはうまくいっているという石炭部長の説明もあったかと思いますけれども、財政問題を中心にお尋ねをしておきたいと思います。
○稲川政府委員 実施計画に記載されました諸事業につきましては、各省庁、自治体によって実施されるものが多いわけでございまして、このため地元事情によって進捗状況には差がございますが、各省からもしかるべく格段の配慮をいただいているものと理解してございまして、我が省としてその実効性が確保できるように、適切な配慮方をさらに重ねて各省庁にお願いしているところでございます。 通産省としましては、自治体の負担の軽減を図るという趣旨から、平成五年度におきまして産炭地域振興臨時交付金を、現在五十一億のレベルでございますが五十五億に拡大をし、産炭地域の町づくりを進めるための財政支援の強化を図るということをやってございます。また、道路、住宅改良等二十八の事業につきまして国庫補助、公共事業の市町村負担の軽減を図るというふうなことを通じまして、先ほどお話のございました脆弱な財政基盤に対応した我が省としての支援を心がけておるところでございます。今後とも関係省庁と連携を図りつつ、実効性の確保を図るべく努めてまいりたいと思っております。
○岩田委員 大臣の決意にもございましたし、先ほどの石炭部長の答弁もございました。今も各省庁という話がございましたが、例えば環境整備事業などがありまして、ダムをつくるとかいろいろ整備する事業が、基本計画があって初年度に予算がつきますね。今二年目に入っているわけですね。そうすると、国の目玉もありますし、県の目玉もありますし、広域的に複数の市町村がまたがる広域事業もありますし、それぞれ目玉がありますね。やはり各省庁の連携を通産省が中心にやっていただかないと、これが遅延するようなことが起きれば大変な問題です。バブル経済の後の状況も心配になるわけでありますが、もとより該当市町村からぞろぞろ陳情が来るというあの弊害は、この問題に限ってなくすわけにはまいらぬでしょうけれども、比較的スムーズにいくように格段の努力をお願いしておきたいと思います。 次に、鉱害の問題についてお尋ねをしたいと思います。さきの法律改正の際に、御説明では三千九百億円の残存量があるということでありました。そしてまた、これは平成十三年までの期間でございますけれども、比較的前の方で解決をしていきたいというふうに御説明があっておりました。計画がスムーズにいっているような御説明もありましたけれども、やはり問題は、残っている鉱害はどれをとりましても、例えば農地をとりましても家屋をとりましても、中にはお墓の鉱害が残っているという例もあるようでありますけれども、いずれもやはり個人にとりましては大事な所有財産、私有財産でありまして、問題も多かろうと思うのでありますが、被害者は一人たりとも泣き寝入りをすることがないような、そういう解決で仕上げていくということが大事であろうというふうに思います。鉱害のみならずでありますけれども、公平、平等な施策が必要であるということは言うまでもないことであります。この点について、言うまでもないことではありますけれども、改めてその基本についてお尋ねをしておきたいと思います。
○黒田政府委員 昨年十二月に定めました鉱害復旧基本計画で、先生が御指摘のように三千九百億円という残存鉱害を見込んでいるわけでございまして、これを処理するために、平成三年六月の石鉱害の答申も踏まえまして、鉱害の復旧促進を図る上で復旧基本計画の早期確定なり鉱害処理の着実な推進等のための各種の措置を講ずることといたしております。私どもといたしましては、既に鉱害認定処理促進にかかわる体制整備あるいは新規予算の確保等具体的な措置を講じてきているわけでございまして、今後とも関係行政機関、地方公共団体、賠償義務者との一層の連携、協力のもとに、この累積鉱害の解消に努力していきたいと考えております。 その際、ただいま先生が御指摘のございました被害者が泣き寝入りすることがないようにというのは、ある意味では当然のことでございますので、そういった点は当然考えながら、しかしまたこの九年間で三千九百億円の累積鉱害を解消していかなければいかぬという基本方針もあるわけでございまして、そういう先生の御指摘も踏まえながら、この早期解消に全力を挙げてまいりたいと考えているところでございます。
○岩田委員 泣き寝入りが残るようでは、これはやはり円満な解決というのは果たせないわけですから、ぜひ心がけていただきたいと思います。 鉱害の賠償責任者というのはいろいろございますね。例えば鉱業権者がまずございますよね。それから小規模、中小企業の炭鉱というのはおよそNEDOが買い上げられましたね。したがって、それはNEDOにいわゆる義務があるというふうになっておりますね。NEDOの場合は国の機関として設置をされたんだけれども、いろいろ被害者組合だとか個人だとか、市町村の担当の話を聞いてみましても、最近私が不安に思いますのは、心配に思いますのは、どうもNEDOの場合、認定が遅いのではないかというような指摘が最近あります。事前にお話を聞くと、最近事務処理が円滑というかスピーディーになって、あなたのところは否認をする、あなたのところは認定をするという認定作業が多少うまくいっているから、そういうことも目につくのかなとは思いますけれども、それにしてもNEDOに対する評価というのが、ぼちぼち問題じゃないかという話をよく聞くのですよ。一、二件じゃないのです。よく聞くのですね。これはあえてNEDOが、いやあなたのところはだめだという否認を多くするということを意図的にやっているとは思いたくないし、あえておくらせているとも思いたくはないのでありますけれども、通産省もNEDOのやり方について、体制の問題があるのか、それからこういうお話を聞かれることがあるのかよく存じませんが、これについて何か見解はございますか。
○稲川政府委員 NEDOの買収鉱区につきましては、先生御指摘のとおり中小炭鉱の所有鉱区を引き継いだものが多うございますので、坑内図などの資料が必ずしも十分でないということから、認否処理に時間を要する場合があるという事情はございます。ただ、鉱害認定申し出の取り扱いに当たりましては、通産局とも連絡をとりつつ、当然適正に処理されるよう努めておるところでございます。 NEDO鉱区に係る鉱害処理について、法延長期間内に終了するというために認定処理物件を早期に処理することが必要で不可欠でございますので、NEDOとしても調査員の増強あるいは班体制の強化というようなことをして処理の効率化に取り組んでおるところでございます。ただ、先生からも御指摘ございましたので、その点も含めまして、今後さらに強力な指導をしてまいりたいと思っております。
○岩田委員 坑内図は、とりわけ中小零細の、中小企業の採掘した石炭坑内図というのは、これはあっても通産は秘密ですから出されないでしょうけれども、恐らくないところも多いのじゃないか、私の経験からはそう思うわけであります。ですからこそ、過去行ってきた鉱害復旧と現在行われている鉱害復旧に差異があってはいけないのですよ。これは、そういうことがあってはならない。そういう意味で、この公平という問題をあえて私はお頼みをしているわけですから。さらに有資力の鉱害問題も、できればというよりもやはり国の鉱害政策が、復旧工事が完了するというそのめどに合わせて鉱業権者、いわゆる有資力の石炭鉱害についても完了させるということは当然通産省の方針でもあろうと思いますので、この辺も同時にひとつ御指導方をお願いをしておきたい、かように思います。 次に、赤水問題について簡単にお尋ねをいたします。石鉱審答申で、赤水については「環境評価と経済性の両面からの貴重な調査に基づき具体的な対応策を決定し、これを着実に実施すべきである。」こういう答申がなされております。既に二年間経過をいたしておりまして、赤水対策委員会では数回検討が加えられているというふうに聞きますけれども、その対策委員会の議論の内容と、今後の具体的な方策、方法が決まったかどうか、ひとつ報告をお願いしたいと思います。
○稲川政府委員 赤水対策につきましては、先ほど先生が御指摘になりました平成三年六月の石鉱審答申の指摘を踏まえまして、対策を要する地区の選定、復旧工法の検討ということを行うために、平成四年三月三十一日に石炭鉱害事業団九州支部に学識経験者などをメンバーとする赤水対策委員会を設置いたしまして、これまでに四回開催をして水質調査等を実施したところでございます。平成五年度におきましても、前年度に引き続きまして水質調査を行うこととしてございまして、要対策地区の選定というのが一つであります。それから各地区の事情に応じました復旧工法、これは化学的処理で行うか、あるいは専用の排水路を引くか等々でございますが、そういう工法を検討いたしまして、その結果をできるだけ早く取りまとめる、遅くとも平成五年度末までにまとめるということをめどとして現在進めておるところでございます。
○岩田委員 ほぼ時間がなくなりました。そこで二つの点だけ、簡単にお尋ねしますので、お答えいただきたいのです。 復旧済みの家屋ですね、家屋の鉱害復旧が既に済んだものにつきまして、生ボタ使用について、これは本人からも団体からも、さらには行政機関からも大変要望があると思いますが、これについでお答えをいただきたい。 それからボタ山については、多くは後日に譲るとしますけれども、いわゆる産炭地域振興計画、地域活性化の観点からこのボタ山をどうするかということについて、現状お考えになっていることをお聞きをいたしたいと思います。
○稲川政府委員 生ボタ使用に関します家屋、農地の効用未回復問題でございますが、平成三年十一月に福岡県知事から、我が庁長官あるいは通産局長あてに正式に修復工事の要望、修復基準等の緩和の要請がなされてございまして、これに基づきまして、石炭鉱害事業団に地質、土木、建築などの学識経験者で構成する委員会を設けまして、被害の実態把握、取り扱い基準について検討を行ってございます。本年三月にもこの現地調査を行いました。今後は、この調査結果をもとにいたしまして、処理方針をまとめることといたしてございます。農地につきましても、追加工事を実施するという前提で採択基準の具体的内容、これを現在検討しておるところでございます。 それからボタ山の件でございますが、産炭地振興の観点からボタ山の跡地の整備、活用が必要となる場合があることは当省としても認識をいたしているところでございます。ただ、現存するボタ山につきましては、地元でも評価、考え方がいろいろ分かれていると承知いたしてございまして、ボタ山がそのままの形で活用されているものもあるわけでございます。したがいまして、我々としては、ボタ山であるがゆえに一概にその存在を悪とするというような考え方はとってございません。また、ボタ山の存在そのものも、ただ存在するがゆえに法律上問題となるということではないと考えております。ただ、もちろんボタ山が防災上問題がありますときにはしかるべき対応をとることとしてございまして、地方公共団体の防災工事に対する支援その他の措置をとってきておるところでございます。
○岩田委員 終わります。
○田中委員長 東順治君。
○東(順)委員 公明党の東順治でございます。 私は、旧産炭地域、筑豊地域の活性化というところでお伺いをしたいというふうに思います。この旧産炭地域の振興にとって大変大きなポイントでございます鉄道と道路、この二つのところに絞りまして質問をさせていただきたい、このように思うわけでございます。 筑豊地域の活性化のための重点的なかつ効果的な対策として、JR篠栗線の電化・複線化、これがあるわけでございますが、本年二月八日に、国、県、市町村、JR九州等の出資によりまして第三セクターを設立して、より具体的なものとなってまいりました。まことに喜ばしい限りでございます。そこで、この篠栗線の現在までの進捗状況及び今後のスケジュールについて、まずお伺いをしておきたいと思います。
○黒田政府委員 JR篠栗線の電化・複線化事業、御指摘のように筑豊地域の振興にとって重要なプロジェクトであるというふうに認識をいたしております。先生今お話ございましたように、福岡県におきましては、平成五年の二月に第三セクター方式によりまして、福岡県筑豊都市鉄道開発株式会社を設立いたしまして、現在具体的な事業計画を作成しているところであるというふうに承知をいたしております。今後のスケジュールにつきましては、同社及び福岡県は平成六年度中に調査、設計を完了し、できるだけ早く建設に着手したい意向であるというふうに聞いているところでございます。 なお、通産省といたしましては、本プロジェクトを支援するために、平成四年度の予算におきまして地域振興整備公団からの出資金三億円を確保いたしているところでございますけれども、事業計画の準備状況を見ながら所要の出資手続を進めてまいりたい、このように考えているところでございます。
○東(順)委員 そこで、具体的な点でございますが、地元からさまざまな支援要請が参っていることと存じますけれども、この中で、この地域振興整備公団からのさらなる出資あるいは通産省の助成によります中核的事業主体の拡充、また、この複線化用地の先行取得に対する支援、それから鉄道整備基金からの無利子融資、この四点が特に強く要望されておるようでございますが、これらの点につきましての見解を伺いたい、このように思います。
○稲川政府委員 平成四年度予算におきまして三億円の出資を用意しておることは、先ほど長官から申し上げたとおりでございますが、今後のさらなる出資あるいはその他の助成、支援のあり方につきましては、まず事業計画、資金計画の内容が固まりましたところで具体的な支援、いかなるものが可能かということを検討してまいりたいと考えてございます。
○東(順)委員 そこで、この事業計画が決定してからということでございますけれども、特にこの四番目の鉄道整備基金からの無利子融資という点でございますが、平成三年の三月十三日の衆議院予算委員会の第七分科会で、私ここで質問したことがあるのです。この中の政府答弁としまして、篠栗線というのは鉄道整備基金法第二条第四項で規定する都市鉄道に該当する、こういう答弁でございました。ただし、JR九州の投資計画あるいは沿線の開発状況あるいは都市鉄道整備の中での優先度等総合的に検討した上でこれは考えていきたい、こういう答弁でございましたけれども、その後いかがでしょうか。これらを勘案して、鉄道整備基金からの無利子融資という点について具体的にどのような対応になるのか、この点を伺いたいと思います。
○稲川政府委員 この事業は、先生おっしゃいましたとおり、鉄道整備基金の対象事業のうちの都市事業に該当するということで、原則的には無利子融資の対象となり得るという解釈を運輸省から聞いてございますが、ただ、先生に別途の分科会で答弁があったように、運輸省からは優先順位が現在のところ低いということで、今のところ採択は極めて困難という趣旨のお話を我々としても承っでございます。 このプロジェクト、地元で非常に大きな影響を持つ、また振興の効果を持つプロジェクトであると我々認識いたしてございまして、我々としてのできる支援というのはぜひやりたいと思っておりますが、いずれにしろ、資金計画を中心としました、健全性を持った事業計画というのをまずつくって世に示すことが先決でございまして、その点、新しくできましたこの第三セクターで鋭意検討を進められて、世に問う事業計画、資金計画を明示されて、それに伴い各省としての支援体制が組めるもの、こういう段階で物を考えてございます。
○東(順)委員 続きまして、道路について伺いたいというふうに思います。これも旧産炭地の振興に欠かせない大きな問題でございますけれども、ずっと取り組んでおります国道二百一号線飯塚バイパス六・二キロ、それから国道二百八号線高田大和バイパス八・九キロ、それから三百二十二号線田川バイパス七・三キロ、この三本の道路についての整備状況及び今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。
○松浦説明員 一般国道二百一号飯塚バイパスについて、まずお答え申し上げます。一般国道二百一号は、福岡市を起点といたしまして行橋に至ります延長八十九キロメートルの福岡県内を東西に結ぶ幹線道路でございますが、御質問の飯塚バイパスは、この二百一号の飯塚市及びその周辺部の交通混雑の緩和を図ることを目的といたしまして、穂波町から飯塚市を経まして庄内町に至る延長六・二キロメートルのバイパスでございます。 このバイパスは、昭和五十六年度に事業に着手いたしまして、既に供用中の一般有料道路八木山バイパスと接続する穂波町側から整備を進めてきております。これまでに、当面の整備区間としております一般国道二百号から町道の片島楽市線の間約一・二キロメートルについて用地買収並びに工事を実施してきているところでございますが、平成五年度も引き続きこの整備区間の用地買収並びに工事を促進したいというふうに考えております。しかし、これに続きます飯塚市側につきましては、現在、用地交渉が非常に難航しておりまして、まだ話し合いに入れない状況にあります。今後とも、地元の皆様の御理解と御協力を得るべく努力を続け、事業の促進に努めてまいりたいというふうに考えております。 次に、一般国道二百八号の高田大和バイパスでございますが、一般国道二百八号は熊本、福岡、佐賀の三県を連絡します延長七十五キロメートルの幹線道路であります。高田大和バイパスは、三池郡高田町から山門郡大和町にかけての交通混雑の緩和を図ることを目的といたしました延長八・九キロメートルのバイパスであります。このバイパスにつきましては、昭和六十三年度に事業に着手いたしまして、翌平成元年度には用地買収に着手いたしました。これまでに圃場整備関連区間を中心に用地買収を実施してきたところであります。平成五年度は、引き続きまして用地買収を促進することとしておりまして、今後とも地元の皆様の御協力を得て、事業の促進に努めてまいりたいというふうに考えております。 最後に、一般国道三百二十二号田川バイパスでございますが、一般国道三百二十二号は、北九州市を起点といたしまして久留米市に至る延長百十四キロの福岡県内を南北に連絡する非常に重要な幹線道路であります。その改良率は約八五%というふうに聞いておりますが、この田川バイパスは田川市内の交通混雑を緩和するということで、田川郡大任町から田川市に至る延長七・三キロのバイパスでございますが、昭和五十二年度から福岡県によって事業が進められておりまして、久留米市側の四・五キロメートルを初め、合計五・一キロメートルについて既に供用をしております。平成五年度は残る区間の二・二キロメートルの用地買収及び工事を促進していくことにしておりまして、今後とも、早期に全線開通ができますように福岡県を指導してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○東(順)委員 おっしゃるとおり大変御努力をなさっでおりまして、この地域浮揚にとりまして道路の問題というのは大変大事な問題でございまして、早期に実現しますように、さらに御努力を続けていただきますようにお願い申し上げたいと思います。 それで、最後に大臣にお伺いしたいと思うわけでございますが、今のお話も含めまして御答弁いただきたいと思うのですが、所信の中で「石炭政策につきましては、昨年三月の石炭対策関係八法の改正・延長等により、本年度からの新しい政策の制度的枠組みはほぼ整っており、今後はその実施に全力を尽くす必要があるかと考えております。」こう話されておりますけれども、この旧産炭地域振興等を含めましてその実施に全力を尽くすということにつきまして、具体的にどのように取り組んでおられるのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○森国務大臣 平成四年度を初年度といたします新しい石炭政策におきましては、従来から実施をいたしております石炭鉱業合理化安定対策に加えまして、石炭会社等の経営多角化、新分野開拓を支援するための措置を創設いたしまして、石炭鉱業の構造調整の円滑な推進を図っているところでございます。また、構造調整に即応いたしました先行的な産炭地域振興対策や炭鉱離職者対策、さらには累積鉱害の早期解消に向けての鉱害対策等の諸対策を推進いたしておるところでございます。これらの対策が実効あるものとなるためには、実情に合わせて制度を弾力的に改善、運用していくことが不可欠でございまして、平成五年度においても新分野開拓促進補助金の拡充等、制度の改善を図っているところでもございます。 通産省といたしましては、今後とも、現在の各般の助成制度を活用しつつ、石炭鉱業の構造調整の円滑な推進、産炭地域振興対策、鉱害対策、炭鉱離職者対策等の実施について全力を尽くしてまいりたい、このように考えております。
○東(順)委員 それで大臣、これは実は質疑の通告はしておらないわけでございますが、今のことに関連しまして、大変力を持っておられる大臣でございますので御所見を伺いたいと思うのですが、旧産炭地のようなところを浮揚していくことにおいで、先ほど私質問しましたように鉄道の問題とか道路の問題、これはやはり交通の利便性ということで非常に大事な急所になる問題でございます。この利便性が高まれば必然的に人口がふえてくる。そうすると、財政的にそこの地域は豊かになってくる。そうすると、全体に旧産炭地の浮揚に大変大きな力を発揮することにつながっていく。こういう意味で、物すごく大きな急所になるのだろうというふうに私は思うのです。 ところが、例えば鉄道となってくると運輸省、道路となってくると建設省という形で、旧産炭地域の振興という形での助成、またその他の仕組みというのが、運輸行政上あるいは建設行政上ということから考えていくと、産炭地域を振興していくためにそこに焦点を合わせて各省庁が力を合わせて手を差し伸べていくということになかなかなりにくい構造になっているのではないか、このように思うわけでございます。ところが、産炭地域振興は残る十年という期限つきの段階に入っているわけで、そこで大事になってくるのは、鉄道の問題や道路の問題に象徴されるように各省庁間の緻密な連携、その上での産炭地域振興、こういうことになるのではないか、このように思うわけでございます。こういった観点から、大臣どのようにお考えになられるか、率直なところをお伺いしたいと思います。
○森国務大臣 平成三年十二月に策定されました産炭地域振興実施計画の実施に当たりましては、今委員から御指摘ございましたように、従来にも増して関係省庁の密接な連携が必要であろうと思います。そういう各省庁が協力し合って、その実効性の確保に最大限の努力をしていくというふうに私も考えております。また、各般の産炭地域振興施策等につきましても、今後とも、各地域の実情を踏まえながらでございますが、所要の施策の充実に努めてまいりたいと考えております。 確かに、今委員から御指摘ございましたように、皆様のそうした産炭地というのは、いろいろな意味で、多くの人がそこに安定的に仕事がふえ、そしてまた地域が振興できますように、そしてインフラ整備というのはどうしても重要かと考えます。どうも余り必要がないところに人ばかり集まってくるというのも、我が国全般的な政策として考えなければならぬところだと考えておりますが、そういう意味では各省庁に分担をして、そしてまた各省庁が、どちらかといいますとセクショナリズムに進めていくということも我が国の今日までの行政の中に間々あったことだと私は思っておりますが、そういう意味では、新しい公共事業も含めて新しい社会資本を整備していく上においても、いろいろな意味で横断的な連携をとりながら実効ある方法を進めていくということが私は大変大事だと思います。 大変大事なところを御指摘いただきましたので、私は力はありませんが、体が大きいだけでございますが、十二分に与党の皆さんの知恵もかりながら、また野党の皆さんに応援をしていただきながら、そうした地域の振興を図る上で私もでき得る限りのお手伝いをしていきたい、このように考えております。 なお、東委員にお時間をとって大変恐縮でございますが、岩田委員にちょっとおわびを申し上げなければなりません。きょう私は余り体調がよろしくありませんで、先ほどから坂井さんから順番に始まりまして、北海道、九州、北海道、九州とばかり考えておりましたら、岩田さんは九州なのに私は北海道のような勘違いをいたしまして、余計なことを申し上げたような、後でだんだん気がついてまいりまして、まことに汗顔の至りでありますが、一般論を申し上げたわけでございまして、必要のないところはまた委員長に御相談をして削除させていただきます。 北海道にいたしましても九州にいたしましても、そしてまた委員がおっしゃいましたように九州の場合、特に幾つかのいろいろな条件が重なっておるわけでございます。つまり、先ほど御指摘ございましたように、同和地域というものもございますだけに、大変多くの問題を抱えておるわけだと思います。私はかってここにおられます麻生さんのところを訪ねたことがございますが、確かに道路一つ見ましても大変大きな、何というのですか上下がありましたり、大変だなということをつぶさに見ておりますので、また十二分に今後ともお手伝いをさせていただきたい、このように思いまして、東委員の持ち時間でありますけれども、岩田委員におわびを申し上げる次第でございます。
○東(順)委員 大変率直にお答えいただきましてありがとうございました。また、岩田委員も子とされておるようでございますので。 大臣、力はないけれども体は大きいからとおっしゃいましたが、大変力を持っていらっしゃいますので、ひとつまた、篠栗線などということは実は超党派で取り組んでおる、地元としても大変大きな問題でございまして、これはぜひとも早く進めていきたいということで、向こうに座っていらっしゃいます麻生委員などを中心に私ども進めておるわけで、地元としても悲願のことでございます。 というのは、例えば一つ具体的なことを言いますと、博多という町がありますね。ここの指呼の間で、通勤通学距離に飯塚という町を中心に筑豊というのは広がっておるわけでございます。ところが、博多から鹿児島本線という大きな線を上がっていったところに東郷という町があるのです。ここは新しい住宅がどんどん建っている大変発展している町なんです。もう博多と通勤通学の距離、これと同じ距離が実は新飯塚というところなんですね。ところが、ここは鉄道を比べたら、鹿児島本線といういろいろな鉄道がどんどん頻繁に走っているのと、この篠栗線という電化・複線もできていないという鉄道事情、同じ距離の離れたところなんだけれども、この鉄道事情の違いによって、たしか二年前ぐらいでは二十分ぐらいの時間の差があるんですね。これが本当に縮まって交通の便がよくなれば、もう当然のごとく東郷のようにこの飯塚近辺の方も住宅がどんどんふえて人が多くなって、その分やっぱり地域活性化につながる。そういうことから考えたら、鉄道の持つ意味というのは大変大きなものがあるんですね。 だから、それは単に運輸行政上の問題というようなこととかあるいはJRの採算性というようなことじゃなくて、やっぱり我が国は石炭によってお世話になった、石炭が引っ張ってきた国なんですから、高度経済成長というのは。で、これからはその石炭地域に対して、お世話になったんだから今度は国を挙げて恩返しをして、そこを浮揚さしていくということが私は大事な考え方だろうと思うわけでございます。そういう観点から、鉄道の問題を各省庁横断的に取り組んでいただく、そして道路の問題も横断的に取り組んでいただく、そういったところに大変力のある森通産大臣なんかがきちっとポイントを上げていただければどんなにありがたいことか、こういう思いを込めまして実はきょうこれを取り上げさしていただいたわけでございます。どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。 以上で終わります。
○田中委員長 藤原房雄君。
○藤原委員 与えられた時間がわずかですから端的に若干の質問をいたしたいと思いますが、通産大臣も二月の十八日に当委員会におきまして所信を述べられました。「石炭政策につきましては、昨年三月の石炭対策関係八法の改正・延長等により、本年度からの新しい政策の制度的枠組み」が整い、今後はその実施に全力を尽くす、こういう趣旨のことをお話しになったわけであります。 この石炭には難しいいろんな問題がございますけれども、現在石炭鉱業構造調整対策が進められておるわけであります。新分野の開拓を支援するための補助金制度の拡充などの施策の充実という、こういうことで進められておりますが、石炭会社の経営の多角化とか新分野開拓とかというこういうことは、九州はいざ知らず北海道の場合は、石炭があるぞということで人が集まって石炭を掘って、そこに一つの町ができたということで、そこで多角的にいろんなことができるというのは、まあごく限られたことであります。その中はいろいろ努力をしているわけですけれども、今日こういう施策にのっとって進めてまいりましたこれが具体的にどのくらい進捗しておるのか、こん辺ちょっとお伺いしておきたいと思います。
○黒田政府委員 お答えを申し上げます。 ただいま先生御指摘の経営多角化あるいは新分野開拓事業の進捗状況でございますけれども、平成四年度におきまして、五つの石炭会社グループによりまして三十一の事業がNEDOの無利子融資あるいは補助金等の支援を得まして開始され、実行に移されている状況でございます。
○藤原委員 平成五年度の石炭鉱業合理化実施計画の中の石炭鉱業の合理化に関する重要事項の中で技術の開発、生産工程の機械化、それから自動化とかリモートコントロール化とか、こういうことが非常に大事じゃないか、技術開発を促進するということが一つうたわれておるわけであります。それともう一つは、石炭の利用技術の開発を促進するということがうたわれております。これは、石炭の利用技術につきましても生産工程の機械化につきましても、今日までもいろいろ御努力をいただいていることだと思うのでありますが、何年計画でどうするという、こういう目標とかそれからまたその進めぐあい等につきましては、年度を、目標を定めてなさっでいらっしゃるのかどうか。今までと同じ、研究を進めております、促進をしますと言うだけじゃなくて、こういう現状にかんがみて特に力点を置いて進められておるのかどうか、その辺ちょっとお伺いします。
○稲川政府委員 今御指摘をいただきました合理化実施計画の中でございますが、技術開発等々につきましては、採炭、掘進、選炭などの工程の機械化など、従来から逐次進めてきたものにつきまして過去の経験等にかんがみて少しずつ進歩をさしていっているものでございます。 また石炭の利用技術の点、これは主には燃焼技術を中心として石炭技研がいろいろやっておるところではございますけれども、これも特段の目標を定め、それに向かって各年分割してというものよりも、国内炭の各地の状況、その混炭の状況等々を踏まえながら、逐次少しずつ前進をさしておるものでございます。
○藤原委員 少しずつということですが、国内の技術だけではなくて、これはまた海外でも生きることでもありますので、生産量がだんだん減少傾向にあるとはいいながら、技術開発さらにまた石炭の利用技術等につきましても、今日までもいろいろ進めてきておりますけれども、世の中が世界全体のエネルギー事情のいろんな変化の中にありましで、手を抜くことのできない技術開発の部門ではないかと思うのでありますが、ひとつしっかり頑張っていただきたいと思います。 新政策につきましては、急激な円高とかいろんな影響があろうかと思います。石炭の需給状況等について、最近の状況について簡単にひとつ御説明いただきたいと思います。
○黒田政府委員 最近の急激な円高の進展などに伴いまして円建ての内外炭価格差というのがますます拡大しているわけでございますけれども、我が国の坑内炭につきましては、電力業界の引き取りの協力を引き続き要請いたしまして、今年度の生産に見合った需要は確保されるものと見込んでおります。具体的には、本年四月の石炭鉱業審議会において報告されました平成五年度の国内炭需給見通しにおきましては、国内炭の供給の方は、坑内炭の生産量六百五十五万トンを含めましで七百五十五万トンとなっているわけでございますが、需要の方は、電力用炭六百二十五万トンを含めほぼ供給に見合った需要が確保されるものと見込んでおるところでございます。
○藤原委員 大臣、今お話にございましたように新政策の推進、まあ十年計画で二年、三年たったわけでありますけれども、現時点では七百五十五万トンですか、六百二十五万トンの需要供給の状況というお話でございます。 現在、石炭をめぐります諸情勢というのは非常に厳しいものがありますが、しかしそれは、石炭のエネルギーとしての価値もさることながら、日本が今日まで切り開いてまいりました、先人から受け継がれてまいりました技術の開発ということにつきましては、これはやはり間断なく進めなければならないことだと思いますし、それからアジアにおきましては、どちらかというと石油より石炭を使っている国が多い。こんなこと等も考え合わせますと、日本の役割というのはまた別な観点からも非常に重要さを増しておる、増すというかそういう位置にある、こういうことを痛感するわけであります。そういうことから、新政策のあり方ということについては私ども十分理解をいたしておりますけれども、しかしその中にありまして、石炭の持つ位置づけというもの、そしてまた技術の継承ということ等につきましては十分に御配慮いただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○森国務大臣 今、藤原さんから御指摘ございました石炭がこれまでの我が国の大きな発展に寄せてまいりましたいろいろな要因、そうしたことを考えましても、石炭を中心にする今日のエネルギー対策から、さらに大きくエネルギーそのものが転換をしていく中にいろいろと思いをお持ちになっておられることは、私どもとしてもよく理解ができるわけでございます。 先ほどから各委員の皆様方に対して御答弁もさせていただいておりますけれども、そうした新たな展開ということで審議会で答申をちょうだいして、それをもとに新しい石炭対策というものを今進めているわけでございまして、この石炭というものを今後ともどのように位置づけていくかということも、エネルギーのみならず、地域全体の地域対策につきましても極めて重要な問題であろう、このように考えております。したがいましで、多くの対策等を打ち出しておるわけでありますが、こうした対策が実効あるものとなりますために、実情に合わせて制度を弾力的にまた改善、運用していくことも極めて大事であろう、このように考えております。 平成五年度におきましても、新分野開拓促進補助金の拡充など制度の改善もさらに図ってきておるところでございまして、通産省といたしましては、今後とも現在の各般の助成制度を活用しながら、石炭鉱業の構造調整の円滑な推進あるいは産炭地振興対策あるいは鉱害対策、炭鉱離職者対策等の実施についてなお一層きめ細やかに進めていきたい、このように考えておるところでございます。
○藤原委員 時間がございませんので、次に労働省に一問だけお伺いしておきたいと思うのであります。 平成五年度の離職者対策、職業転換訓練の問題であります。資料はいただいておりますけれども、職業訓練受講終了者が三十九名おりまして、訓練後就職した者が二十四名ということであります。これは専ら受講科目は大型一種、二種とか大型特殊、こういう関係でありますけれども、地域差ということがございますので、どの地域ではどういう科目がということも一つはあるのかもしれませんが、三十九名修了したにもかかわらず就職が二十四名しかできなかった、十五名が残っておるということについては、これは労働省としてはどのようにお考えになっていらっしゃるのか、また今後どういう対策をお考えでしょうか。 さらにまた、滝川、宮良野、札幌、美唄、苫小牧、旭川、そのほか施設外委託訓練、こういうことで非常に多角的な、料理科とか観光サービス科とか、こういうことまで気を配っていろいろ受講科目を広げているようでありますけれども、現状とそれから今後のことについて労働省にお伺いしておきたいと思います。
○坂根政府委員 お答え申し上げます。 炭鉱の離職者に対しましては、早期の再就職につながりますように、公共職業能力開発施設において職業訓練を実施するほか、訓練ニーズに応じまして、公共職業能力開発施設における既設の訓練科目以外の特別コースを設定して行うとか、あるいは専修学校、各種学校あるいは一般の企業に委託して訓練をやるとかということで、時代の変化も考慮に入れ、できる限り多様な訓練が受けられるように弾力的な対応を行っているところでございます。 今お示しの数字は芦別鉱業所の離職者の関係だと思いますが、この離職者につきましても、特別コースを設定したものあるいは委託訓練によるものを含めまして、NC機械、大型特殊車両の運転、建築関連等を百三十名の方について訓練を実施し、あるいは現在実施している、あるいは終わったものがございます。先ほど修了者三十九名のうち二十四名就職というふうに言われましたが、五月末現在では二十九名でございまして、訓練を終わってすぐに就職できる方もいますが、内定中みたいな方もいらっしゃるわけでございまして、今後徐々にふえていくものと思っております。 今後とも、炭鉱離職者に対する職業訓練につきましては、職業安定機関と職業能力開発機関が密接な連携を図りながら、地域あるいは離職者の具体的な訓練ニーズに応じまして多様な方法で弾力的、効果的な訓練をやっていきたい、こういうように思っております。
○藤原委員 産炭地域振興対策についてお伺いするわけでありますが、これは産炭地域振興審議会の答申の趣旨に沿いまして石炭鉱業審議会でも指摘されておりますけれども、石炭鉱業の構造調整に即応した先行的な対策を特に現行稼行炭鉱地域に対しまして集中的に実施していく、こういうことが言われておるわけでありまして、この地域振興につきましては今日までも各省庁それぞれ大変な御努力をいただいておりますが、しかし現場へ参りますと、その地域地域でいろいろな問題を抱えているのが現状であります。 この機会ですから何点か申し上げたいと思いますが、一つは昨年閉山いたしました芦別市でございますけれども、三井鉱山がございました西芦別、頼城、こちらの方の水道のことであります。簡易水道を計画し、先々、平成七年の三月になりますと会社が全面的にこれを市に移管するということになっているようでございまして、そういうことからいたしますと、上水道の改修費というのは相当な金額に、三十億かということでやっておるのでありますが、こういう問題がございます。 一つは、三井がもうここに会社がなくなるわけでありますから、今日までありました水利権、これを全部建設省に返還するということですけれども、水利権のことにつきまして市としても将来の計画をいたしまして、工業用とか一般用とか、こういうことで二千万トンぐらいは必要だということでありますが、この水利権の移転というのはどういう手続の上で今後の市、地方自治体の使用量とか何かが決まるのか、この辺ひとつ建設省にお伺いしておきます。
○藤巻説明員 お答えいたします。 今先生おっしゃいました個別の事情につきましては、私どもまだ承知いたしておりませんので、一般論、原則論として申し上げさせていただきたいと思います 炭鉱が閉山になりまして、その炭鉱が持っておりました専用水道がどうなるかということについては、二つのケースがございます。一つは、専用水道が廃止される場合でございます。この場合には水利使用、いわゆる水を使用する目的が消滅したということで、水利権そのものも消滅してしまうということになります。それからもう一つのケースは、専用水道から市営水道等に切りかえるというケースでございます。この場合には、市営水道等の水利権利用が切りかえによって不足が生じるというような場合には、炭鉱が持っておりました水利権を市に譲渡するということも河川法上可能でございます。なお、その場合の水道料金等につきましては、水道法の範囲で決められるところでございまして、建設省としては、ややちょっとお答え申しかねるところでございます。 以上でございます。
○藤原委員 そうしますと、水利権消滅の場合と、専用から市営に移管する場合と、二つのケースがあるということですね。わかりました。 それから、今まで会社が社宅に全部給水しておった。こういうことで、会社が全部水利権や何かは持って、そしてやっておったわけでありますが、これが今度は会社がしないということになりますと、会社から全面的に移管するという形になるのだろうと思いますが、この場合に、平成七年、これから二年ほどの後に上水道、水道を改修しなければならぬということになる。これは、土砂川でもかつてこういうことがありまして、炭鉱があって町があるという現状ですから、大体北海道の場合はこういうケースが多いのですけれども、こういう上水道の改修工事というのは相当な金額がかかるわけで、市町村としては財政的な負担に耐えられるかどうかということを絶えず危慣しておるわけですが、これは自治省、どういう手続でどういうルールになっておるのか、ちょっとお伺いしたい。
○坂田説明員 三井芦別炭鉱の閉山に伴いまして、三井石炭鉱業株式会社所有の専用水道が平成七年三月三十一日までに芦別市の方に移管をされ、またこの専用水道は昭和二十八年に供用開始したもので、漏水が発生するなど老朽化が著しい状況にあるということは、先生御指摘のとおりでございます。芦別市に移管されます専用水道は、給水戸数が約千二百戸、配水管等の延長が約七千三百メートルの規模でございまして、移管に伴います配水管等の施設の更新については相当な投資が必要であるというふうに私どもも聞いております。 そこで、このような閉山炭鉱にかかわります水道施設を更新あるいは改良する場合におきましては、まず厚生省所管の国庫補助制度、これは閉山炭鉱水道施設整備費補助という制度がございまして、補助率三分の一でございます。この補助制度の対象になるわけでございます。また、これに伴います地方負担額のすべてにつきまして地方債の対象となっておりまして、なおその元利償還金の二分の一については、地方交付税措置をいたしているところでございます。 自治省といたしましては、芦別市の要望をよく伺いまして、所要の地方債措置等の財政措置を講じてまいりたいと考えている次第でございます。
○藤原委員 人口急増でこれからまた発展する可能性がある、そういう中ならいざ知らず、閉山に伴うこういう問題でありますから、これは地方債といいましても地方自治体の負担が伴う、こういうことになりますと、非常に厳しい状況の中にあると思います。これはまた、地元の方から具体的なことについてのお話があろうかと思いますが、十分にひとつそれらのことを勘案して御検討いただきたい、こう思うのであります。 そのほか芦別旭川線、これは国道四百五十二号線ですか、これらのことについても、国道昇格ということで、夕張、三笠、芦別、旭川、このように道路が一応通過する計画になったということでありますが、これはぜひひとつまた地域発展のために重要な路線でもございますので、進めていただきたいものと思います。 次に、赤平ではまだ住友鉱山があるわけでありますけれども、ここもだんだん縮小ぎみで、新しい町づくりといいますか、いろいろな都市計画を考えておるのですが、この中で全国の消防訓練というものをぜひ赤平でやらせていただきたいという誘致運動が一生懸命なんですけれども、これも自治省のことなんだろうと思いますが、地下街等におきます。そういう訓練とか、そういうところには、今までの炭鉱の坑道というものを十分に利用しですばらしい訓練の場所ができる、こういうことを言っているのですが、これについていかがでしょうか。
○稲川政府委員 自治省の関係部局からいろいろお話を伺った内容としてお話を申し上げますが、この消防訓練施設につきまして、赤平市が消防庁の方にいろいろお願いをしつつありますけれども、現在消防庁の方はこの訓練施設、訓練内容あるいはどういう場所でというところを現在研究中というふうに伺っておりまして、引き続き赤平の市の要望を踏まえつつ自治省ともお話をし、要望を伝えてまいりたい、かように考えております。
○藤原委員 地域政策につきましては、それぞれの地域、圏域でこの計画を立てられたわけでありますが、景気の進行方向とか振興すべき産業とか振興基盤の整備とか生活環境の整備等に分かれて、それぞれの地域ごとに、圏域ごとに将来像を描いているわけでありますが、その中に、生活環境の整備ということについては、いずれも空知の南も北も町づくりから、今までの炭鉱住宅というものから新しい町づくりにしようということでありますが、特に歌志内市、まだ空知炭鉱があるのでありますけれども、公営住宅の改良住宅、改良したり、また公営住宅の建てかえ改良事業ですね、これとか医療問題、それから特定地域における若者の定住促進等のプロジェクトをつくりたいとか、この歌志内も非常に狭隘なところにある町でありまして、非常に苦悩いたしているようでありますが、これらのことについては通産省の方でもよく御存じのことと思いますが、ぜひひとつまた地元の状況等を勘案しまして御配慮をいただきたいと思います。 次に、土砂川の地下無重力実験センターですね。これは通産省の大臣初め皆さんのおかげで稼働しておりまして、それなりの成果をおさめていると思うのでありますが、大学とか研究機関での研究が中心になっておりまして、当初はやはり企業がこれを利用するという、そういう形が一番ベターではないか、理想的だ。そしてまた、その土砂川を中心にしまして新しい産業構造といいますか、産業が成っていくことが望ましいことだと思うのでありますが、決して現在遊んでいるわけじゃありませんが、企業に最も深い関係を持っております通産省がやはり音頭をとっていただくことが大事なことではないか。さらには、高度な利用ということにつきまして、企業の利用ということについての事業を推進していただきたい。それから、大学の研究機関で、坑道で物理実験、雲とか何かいろいろな実験をするのに今の坑道がすばらしいということも言われて、地元でも大きな期待を持っているわけでありますが、これらのことにつきましてもぜひひとつ進めていただきたいということが地元から、行くたびにいろいろお話があります。閉山になりましてもう数年たつわけでありますが、これらのことにつきましてぜひひとつ御配慮いただきたいと思いますが、通産省、どうでしょう。
○松藤政府委員 御質問の前段の点についてお答えを申し上げます。 土砂川町の地下無重力センターは、人工的に無重力状態をつくり出しまして、新材料、バイオテクノロジー、電子材料といったさまざまな研究を行うために建設されたものでございまして、平成三年十月より開業をいたしておりますけれども、無重力時間十秒という世界最高の水準のものでございまして、幅広い利用が期待できるものと考えておるわけでございます。 ちなみに、平成三年度及び平成四年度における先生御指摘の民間企業による研究でございますが、平成三年度におきましては、石川島播磨重工が小型ヒートパイプの熱伝導特性の研究をやる、あるいはほくさんがセラミックス超微粒子の製造を行う、あるいは日本製鋼所が一方向結晶材料の凝固の研究を行うというようなことをやっておりますし、平成四年度におきましては、東京電力が急減圧に伴う加熱液体の沸騰、北海道電力、東北電力、中部電力が電力用微粉炭粒子群の着火と燃焼特性の研究、石川島播磨重工が表面張力及び電解力を利用した流体制御といったような研究を民間企業におかれましてもやっておるところでございます。 ただ、必ずしもこの民間企業による利用収入が十分と言える状態でございませんで、したがいまして、私ども通産省といたしましても、土砂川町の地域振興にも資するという観点から、国の研究開発プロジェクトにおいても鋭意センターを利用させていただいておりますけれども、これと相まちまして、なお一層産業界にも本センターの活用を働きかけてまいりまして、今後とも、両々相まって積極的にこのセンターの活用を推進してまいりたいと考えております。
○稲川政府委員 砂川炭鉱跡の坑道を実験用に利用する点でございますが、無重力実験センター以外にも、国の委託事業として、平成二年から圧縮空気貯蔵ガスタービン発電の実証試験を実施しておるところでございます。これは、夜間・休日の余剰電力で空気を圧縮しておきまして、それを昼間の間に電力にかえるというような実験でございまして、平成十三年まで続く予定でございます。このほかにも、現実的かつ具体的な計画が立案された場合には、通産省として、支援の可能性についで十分検討してまいりたいと思っております。
○藤原委員 時間がありませんから最後になりますが、夕張でボタ山の調査研究事業促進ということで、産炭地域環境整備調査研究等の事業ということで進めていただきたいということや、天然ガスの深層ガスの調査並びにボーリングの実施ということについても地元からもお話があるのですが、現状としてはどうなのでしょう。これをお伺いして終わります。
○黒田政府委員 国内の天然ガスあるいは石油の調査につきましては、国が石油審議会の答申をいただきまして、累次計画をつくって調査をしてきているところでございますけれども、現在の第七次の天然ガス・石油の開発調査におきまして、陸域、海域いろいろな調査をやっているわけでございますが、平成三年度に行いました北海道中央部についての基礎物理探査の結果によりますと、夕張の周辺におきまして探鉱対象となる構造の存在する可能性があるという調査結果を得ているわけでございます。今後これをどう取り扱っていくかにつきましてさらにそうした調査の内容をよく分析いたしまして、有識者の見解をいただきながら、第八次の五カ年計画でどういうふうに取り扱っていくか、十分検討させていただきたいと考えております。
○稲川政府委員 夕張市が保有いたしますボタ山については、降雨期などに土砂が流出するということで、防止工事が不可欠であるとの問題があるというふうに聞いておりまして、夕張市もいろいろ調査を重ねておるようでございますが、具体的な要望を聞きました上で、地域振興の観点からどういう支援が可能か、また適当かということを検討してまいりたいと考えております。
○藤原委員 終わります。
○田中委員長 小沢和秋君。
○小沢(和)委員 昨年二月、私は当委員会で、三井三池炭鉱の会社側が、ガス爆発寸前という重大事故や労働災害を隠していることを指摘いたしました。その後、会社と所長等が鉱山保安法違反でそれぞれ三十万円という、罰金刑としては最高の判決を受け、会社や所長等は即日、これに従って罰金を支払ったと聞いております。判決に従っだということは、事故や労働災害を隠したことの誤りを認めることでなければなりませんし、何よりも、そのようば事故などを続発させる保安軽視の状況を抜本的に改善することでなければならないと思います。今どういう状況になっているか、会社の施策にそういう反省があらわれているか、まずお尋ねをいたします。
○堤(富)政府委員 お答え申し上げます。 議員御指摘のとおり、昨年の二月二十七日、この委員会にて御指摘を受けた後、九州鉱山保安監督局をいたしまして調査をいたしました。その結果、二つの事実が判明いたしまして、一つは、今御指摘のガス爆発寸前ということではございませんが、ガス燃焼災害が発生をしていたにもかかわらず報告がなされていなかった。それから、月報と我々称しておりますが、毎月ある一定以上の災害について報告をするべきところを、これが過少申告、件数が非常に少なかったということがございまして、それぞれにつきまして福団地方検察庁大牟田支所に対しまして送検をしたような形をとらせていただきました。その結果、判決が出まして、特にガス燃焼災害につきましては先ほど御指摘のような形での略式命令が出まして、最高利でございます三十万円の罰金を会社及び三名の責任者、一人は二十万円でございますが払って、既にそれは終了しております。もう一つの月報の方は、大牟田支所におきまして最終的には起訴猶予という格好になったわけでございます。 この後、当省といたしましても、こういう事故の隠ぺいのようなことが再発してはいけないということもございまして、関係者、特に社長を呼びまして、局長より直接厳重注意をいたすとともに、通産局におきましても戒告書の交付ですとか始末書の徴収をしておるわけでございます。その後、その状況につきましては適宜把握をさせていただいている次第でございます。
○小沢(和)委員 会社は、私がこの問題を取り上げた直後から、こういう問題を起こす山は閉山しろという声が出ている、一部の人たちがとった行動が従業員や家族にどういう影響を与えるか考えてほしいなどと、保安軽視の実態を告発した労働者を、まるで山をつぶす者であるかのごとく攻撃いたしました。判決に服した後も、労働者や労働組合に全く謝罪もしておりません。その後も災害は依然として多い状況でありまして、私が聞いているところでは、炭鉱全体の平均災害率は二七であるのに三池は五七となっております。そのほとんどがかすり傷として処理され、災害原因は本人の不注意で片づけられております。残念ながら、事態は変わっておりません。一番の問題は、深刻な要員の不足にあります。 今年度も、昨年、一昨年と同じ二百三十五万トンの出炭計画でありますが、要員は、一昨年から定年退職を補充しなくなったため、毎年百数十名ずつ減り続けております。会社は採掘現場だけ最新の掘削機を入れ、出炭を確保しようとしておりますが、こうすればするほど周辺の職場は労働強化や保安の悪化で苦しめられることになります。そのため、毎日休む者が百六十ないし百七十人に達し、ますます悪循環となっております。今後も日本最大の炭鉱である三池を守っていくために、新たな要員の採用を行うよう勧告すべきではないか、お尋ねいたします。
○堤(富)政府委員 三池炭鉱が社会的な意味におきまして大変地区の振興にも役に立っている一方、最近の状況を受けまして減産に至っているというのは非常に残念なことでございます。ただ、いかにどういう状況にあろうとも、保安確保というのは当然のことながら最優先ということになるべきであると私たちは思っておりまして、それに対して保安の確保が完全に行われているかどうかということは、常々ウォッチをしてまいりたいと思っております。最近の状況では、減員がある中で保安確保につきまして最優先の配置が行われるよう、保安監督局も含めまして正確にウォッチをしようと思っておる次第であります。ただ、現在までのところ、御指摘のような勧告をするという事態にまで至っているという認識には至ってない次第でございます。
○小沢(和)委員 九州でもう一つ稼働しております松島炭鉱池島坑を調べてみますと、今でも要員の採用を行っております。今後も長期に山を守っていくためには、これが当然だと私は思います。先ほど石炭部長は、退職した分を補充しなくても保安関係は下請化したりしないから、これで保安最優先を確保できているようなことを言われましたが、人をどんどん減らしながら二百三十五万トンの生産を確保するということになれば、保安にしわ寄せをする以外にないことははっきりしているのではないでしょうか。だから、今また労働災害がふえてきているわけであります。改めて、少なくとも退職分を補充させるよう要求しておきます。 次に、鉱害について質問いたします。これまで私は何回も、鉱害認定が非常におくれている、抜本的に促進せよと要求してまいりました。一昨年に比べ、昨年は処理件数がどれだけふえたか、そのうち認定数は何件、認定率は何%になったか、現在未処理は何件か、以上四つの数字を答えていただきたいと思います。
○稲川政府委員 平成三年度、四年度の認定件数を申し上げます。平成三年度が千八百十三件、平成四年度が千七百五十九件。処理件数を申し上げますが、平成三年度四千三百六件、平成四年度六千五百四十四件。これに伴います処理件数分の認定件数、これは認定率と申し上げた数字でありましょうか、平成三年度が四二・一%、平成四年度が二六・九%でございます。ただ、この認定件数、処理件数はそのときどきの内容によって数字が変わりますので、平成三年度、四年度が四二・一対二六・九でございますが、過去の数字を見てみますといろいろでこぼこがございまして、四〇%のときもあれば二〇%台のときもある、かような状況でございます。
○小沢(和)委員 処理が促進されたのはよいと思いますが、認定率が大幅に下がっていることは評価できません。これまで当局は、処理がなかなか進まないのは微妙なケースが多く、その判断に時間がかかると言ってまいりました。その傾向が急に変わったとは思えません。今回の処理の促進は、その微妙なケースをどんどん切り捨てたということではないのか、なぜこのように大きく認定率が下がったのか、納得のいく説明をいただきたいと思います。
○稲川政府委員 鉱害認定の状況につきましては、先ほど申し上げましたように平成三年度、四年度と認定件数そのものは大きく変わっておりませんけれども、平成四年度について処理体制の整備強化によります全体の処理件数の伸びによりまして、御指摘のように認定率は減少しているのが現状でございます。これは、積極的に処理推進を図ろうとしております申し出来処理物件の中に、本来否認されるべき物件ではあるけれども諸般の事情により認否の回答を保留してきたものが数多くございます。また、一度否認された物件でありながら再度申し出がなされているものなどがあるということを反映して、この部分にかかわる認定率が下がっているとの事情があるものと考えております。 鉱害の認否の判断に当たりまして、公正適切な判断を行うために合議制による審査を行うなど、従来から担当者の恣意によることのないよう万全を期しているところでありまして、本来鉱害と認められるべきものについてまで否認していることはあり得ない、かように考えておるところでございます。なお、申し出に対する認否の結果の通知につきましても、平成四年一月に処理通知の様式を改めまして、客観的否認理由が明らかになるよう改善を図っておるところでございます。
○小沢(和)委員 今の答弁では納得できませんが、先に行きます。 認定しても、権利者の利害関係が複雑に絡んだりしてなかなか工事にかかれないケースがふえております。今回の法延長を機に、その促進のための新しい手法も導入されましたが、復旧工事の方のテンポは上がってきているのかどうか、法延長の期限内に終わる見通しがついてきているのか、お尋ねをいたします。
○稲川政府委員 昨年の法改正によりまして、関係者の間の調整に際しで通産省が勧告をするというような仕組みを取り入れていただいておりますし、また最終的には意見調整、合わないときには金銭賠償に入るというようなことも仕組みとして入れられてございます。 我々過去長い間、関係者の権利調整が進まないがために十年、二十年と工事が進捗してない案件が幾つかございまして、これらにつきましてぜひこの一年、二年基本的なスタートをさせてまいりたいという意気込みでございまして、このためには関係の地元の市町村にもそれなりの御参加と申しますか、調整への参加をお願いせざるを得ないと思っておりますが、いずれにしましても三千九百億円と見込んでおります鉱害につきまして関係行政機関、地方公共団体、賠償義務者との連携協力のもとに、今後九年間に累積鉱害を解消すべきものと考えておりますし、またその決意でございます。
○小沢(和)委員 次に、交通網の整備促進でお尋ねをいたします。 産炭地域の振興計画がいろいろ立てられており、今度は最後の十年ということでその総達成が求められておりますが、とりわけ決定的な意義を持つのは、一つは篠栗線、筑豊本線の複線電化、もう一つは国道二百号、二百一号などの拡幅改良等の完成だと思います。篠栗線については、去る二月、福岡県筑豊都市鉄道開発株式会社が発足をいたしました。関係者の期待はいよいよ高まっております。私どもの党としては、この費用は国が補助金などの形で出すべきだと今日まで主張してまいりましたが、現実には国の鉄道整備基金の借り入れができるかどうかがかぎになっております。先ほどの答弁では、運輸省も篠栗線を都市鉄道として融資対象になることを認めたが、優先順位が低いとのことでありました。 確かに、沿線に今どれだけ利用客がいるかで見れば低くなると思います。だから、そういう尺度だけでなく、これを複線電化することが、今後の人口の増加も含め、筑豊という産炭地の振興にとって決定的だ、そういう意味で高い優先順位が与えられるべきだということを、運輸省にどれだけ説得していただくことができるかどうかということが一番ポイントになると思うのです。そういう努力をどう払っていただいているか、お尋ねをいたします。
○稲川政府委員 篠栗線の電化・複線化事業につきましては、これが筑豊地域の振興にとって重要なプロジェクトであり、影響極めて大である、振興効果極めて大であるということを我々は強く認識しておるところでございまして、ここは先生のお話と全く同じでございます。平成五年二月に第三セクター方式によって、お話のございました福岡県筑豊都市鉄道開発株式会社が設立をされておりまして、現在具体的な事業計画を作成していると聞いております。当省としても、このプロジェクト支援のために、平成四年度予算において地域振興整備公団からの出資金三億円を確保してございまして、事業計画の準備状況を見つつ、所要の出資手続を進めることとしております。 お話のございました運輸省の御判断でございますけれども、現在まで運輸省といろいろお話をしている過程では、ほかにいろいろ整備新幹線の問題もございます。なかなか優先順位高からずということでございますけれども、重ねて運輸省との間でいろいろな情報交換をしながら、地元の御要望も鋭意お伝えをしてまいりたいと考えております。
○小沢(和)委員 よくこちら側の努力ということも問題になるのですけれども、篠栗線、筑豊本線の沿線市町村には、財政力が極めて弱く、今回の第三セクター発足に当たっての出資でもかなりもめたところもあります。こういうところに今後、増資などで過大な負担を押しつけることはできないと思うのです。その点で私が一つ期待しておりますのは、国と福岡県が中心になって、長期の筑豊振興のための基金づくりがことしから行われることであります。北海道の場合は五十億円でありましたが、福岡の場合はどの程度の規模が考えられているのか、これは篠栗線整備の財源としても活用できるものか、お尋ねをいたします。
○稲川政府委員 産炭地域活性化事業の基金造成につきましては福岡県の中で鋭意検討中と聞いておりまして、その結果を聞きながら対応してまいりたいと思いますが、概略伝え聞いておりますところでは、福岡県の希望としては、仕上がりで九十五億円を期待しておるということでございまして、国として六十億円の期待が参っでございます、今後財政当局との相談もございますので、この期待額どおりになし得るかどうかというのは別途でございますが、我々としてもこの実現方、今後努力をしてまいりたいと思っております。 ただ、これの基金の趣旨は、産炭地域におきます各種プロジェクトをいろいろ考案をし、それを推進するというものではありますけれども、この篠栗線の資金計画の中で赤字部分を補てんずるといった形の運用につきましては、いささか制度の趣旨になじむものかどうか異議ありということでございましで、我々は、新しくできましたこの筑豊都市鉄道開発株式会社において、健全な具体的な資金計画、特に開発利益が明らかに周辺に及ぶわけでございますので、そういうところも念頭に置いた資金計画をおつくりになって、その資金計画、事業計画に基づいて我々としてどういう支援ができるかということを考えてまいりたい。この産炭地域活性化基金の上がりをそのまま資金計画に充てるというような考え方では、いささかいかがなものかと考えております。ただし、冒頭申し上げましたように、このプロジェクトの意味極めて大であるということの認識は十分持っておりまして、我々として可能な限りの支援をしてまいりたいと考えております。
○小沢(和)委員 もう一つの国道二百号、二百一号の整備については、既に同僚議員からも質問をされております。現状と一応の見通しはわかりましたので省略をいたしますが、今後一層の努力を私からも要請しておきます。 最後に、時間も参りましたので二点、要望だけして終わりたいと思います。 一つは、緊就及び開就事業の存続、活用であります。特に緊就は、今年度は関係者の努力で継続いたしましたが、来年度も継続させなければならないと思います。減ったとはいえ、就労者は今年四月で三百五十名おります。福岡県も、来年度予算への要望に緊就の継続を盛り込む意向と聞いております。実は筑豊出身の村上労働大臣に直接言いたかったのでありますが、残念ながらきょうは出席しておられないので、このことをしかと伝えていただきたいと思います。 もう一つは、筑豊のじん肺訴訟の和解話し合いにぜひ応じていただきたいということであります。昨年、裁判所から、国も原告たちが次々に亡くなっている状況等を考えぜひ話し合いの場につくようと勧告されたのに、国がこれを拒否したことは大変残念であります。じん肺が坑内労働で炭じんを呼吸することによって起こること、その予防法も原告が働いていたころ既に確立され、それを炭鉱経営者に守らせる責任が国にあったことは明らかであり、国はみずからの責任を痛感し、直ちに和解のための話し合いに応ずべきだと思います。 以上、二点要望して終わります。
○田中委員長 高木義明君。 〔委員長退席、中沢委員長代理着席〕
○高木委員 先ほど来からそれぞれ議論があっておりますが、私は我が党の立場から、通産大臣初め政府委員に若干のお尋ねをしてまいりたいと思います。 御案内のとおり、新しい石炭政策は平成四年度からスタートされました。本年度も、石炭鉱業構造調整対策、産炭地振興対策、鉱害対策、炭鉱労働者対策、そして新しい石炭エネルギー対策、これらの各事項が柱とされて推進されておるわけであります。しかし、今日の現状を考えると、国内の石炭産業を取り巻く情勢はかなり厳しくなっております。例えば、円高の進展はまさにその一つであります。今日一ドル百六円という状況でございまして、内外炭価格差は広がる一方でございます。また、石炭各企業においては、このような経済状況でありますから、おおむね赤字基調で推移をしておるという状況でございます。また、現存炭鉱におきましても、自然条件は、例えばその深さあるいは切り羽までの距離等々、より深くより奥へと進行しております。当然、労働生産性の点につきましても困難さが出ております。また、炭鉱に働く勤労者の皆さん方の年齢も、このところ高齢化をいたしております。こういう状況が我が国の国内石炭産業の実態だと私は思っております。 そこで、まず新石炭政策に関連をいたしまして通産大臣にお尋ねをいたしますが、新しい石炭政策の基本骨子となっております生産規模の縮小に先駆けて進めなくてはならない新分野の開拓あるいは企業誘致等の産炭地振興対策が、二年以上に及ぶ不況と円高の影響によりまして順調に進んでいないのではないか。平成五年度の供給見通し七百四十万トン、このように減産だけが先行してはいけないと私は思うわけであります。そういう意味で、政府として適切な施策をとるべきであると私は考えております。ここで、今日までの政府の取り組みと成果についてどのように見ておられるのか、また、今後の対策に当たっては重要になる課題としてはどのようなことを考えておるのか、この際、御所見を賜っておきたいと思います。
○森国務大臣 平成四年度を初年度といたします新しい石炭政策におきまして、石炭会社等の経営の多角化、新分野開拓等を支援し、国内石炭鉱業の構造調整の円滑な推進を図るとともに、構造調整に即応した先行的な産炭地域振興対策等を御承知のように推進いたしておるところでございます。 石炭会社の新分野開拓促進事業につきましては、平成四年度三十一の事業がスタートいたしておりまして、NEDOによります無利子融資及び新分野開拓補助金によって助成をいたしておるのは御承知のとおりでございます。また、産炭地域の企業誘致を支援するため、地域振興整備公団による工業団地造成、企業進出のための説明会の開催、低利融資及び優遇税制等の措置も講じてきているところでございます。 今委員から御指摘ございましたように、最近の不況の影響で、石炭会社の新分野開拓促進事業の一部に事業の進捗のおくれが生じたり、産炭地域の企業進出に影響が出ることが懸念されるわけでございますが、今後とも、石炭会社の新分野開拓促進事業への支援、さらにまた産炭地域への企業誘致のための施策を我が省といたしましても積極的に進めてまいりたい、このように考えております。
○高木委員 そこで、私は御意見を申し上げますが、石炭企業の脆弱な経営基盤、これらを考慮いたしますと、国としては、既にかなりの御努力をいただいております各種融資制度の貸し付け基準を、こういう状況でありますだけに、さらに緩和することとともに、貸付限度額の引き上げ等を検討してはどうかと私は素朴に思うわけでございます。特に、新分野開拓が不調である状況を踏まえると、新規事業が軌道に乗るまでは、新分野開拓資金の償還期間の延長など弾力的な運用を図るべきだと思いますけれども、この点についての御所見を賜りたいと思います。
○稲川政府委員 御指摘をいただきましたように、石炭会社に対する融資制度については、石炭会社の財政基盤等を考慮した極めて優遇された制度となってございます。ちなみに、ほとんどが無利子でございますし、長期貸し付けも貸付期間が八年になるということで、他の産業にはほとんど例のない優遇のやり方でございます。また、平成四年度からは新分野開拓に関しまして無利子融資制度を創設したところでございまして、これを含めて石炭会社のさまざまなニーズに対応し得るようになったと考えてございます。したがいまして、一般論といたしましては、今後さらに、他に例を見ないこの現在の制度に上乗せをして貸し付け基準、貸し付け条件の緩和を行うというのは極めて難しい状況でございます。 ただ、もちろん今後とも我が国石炭鉱業の構造調整の円滑な推進を図るという観点から、必要に応じ制度の見直しを配慮し、我々としてぜひ努力をいたしてまいりたいと考えておるところでございます。
○高木委員 八次策以来、生産現場におきましては、減耗の不補充あるいはコスト低限努力が必死に続けられておるのでありますが、そういう中で石炭労働者の労働諸条件、例えば賃金にしても労働時間にしても、最近特に他産業との格差が広がっておるのではないか、このように私は思っております。そういう意味で、そういう条件は他産業と比べて一体どのようになっているのか、そのような実態について明らかにしていただきたいと思いますし、同時に、政府は新政策にふさわしい労働環境を維持するために、また新たな助成策等も検討されていいのではないか、このように私は思っておりますが、どのようにお考えでしょうか。
○稲川政府委員 労働条件に関します他産業との比較でございますが、今手元に十分な数字はございませんけれども、昨年の春闘の結果なども見まして、石炭鉱業における労働者の労働条件というのは、もちろん他産業に比べて問題といいますか、条件としてはよくないということであろうかと思います。 ただ、この労働条件、労働環境の整備というのは、基本的には石炭会社が行うものでございまして、我々としては、石炭会社の経理が極めて厳しい状況にあることにかんがみて、現在まで、石炭鉱業安定補給金あるいは坑内骨格構造補助金などの助成を実施しておるところでありますし、さらに本年度からは、石炭鉱業安定補給金につきまして炭鉱の採掘条件の格差を踏まえた調整を行っておるところでございます。押しなべて、石炭会社の経理に着目し、彼らを生産面から支援するという仕組みでございまして、こうした支援の中身は他産業には見られない、手厚い助成であると我々としては認識をいたしてございます。したがいまして、労働条件に着目して新たな助成策を石炭会社に行うということについては、一般論としては極めて難しい問題ではないかというふうに認識をいたしてございます。
○初谷説明員 労働省の産業労働調査課長でございます。ただいまお尋ねの前半の部分につきまして、若干補足をさせていただきます。 毎月勤労統計調査で労働時間、賃金の伸びというのを、第八次対策が打ち出されました昭和六十一年度と平成四年度を比較してみますと、労働時間は、全産業で減少しているのに対しまして、石炭・亜炭鉱業においては横ばいというふうな結果になっております。それから賃金の関係ですが、賃金の方は全産業の平均を若干上回る伸び、このような状況でございます。
○高木委員 事前の地域対策、雇用対策に関連いたしまして、こういった対策は、全国画一的なものではなくて、地域に見合った支援策でなければならぬと私どもは考えております。雇用対策に関しましては、有効求人倍率が一倍を割っております現状を考慮いたしますと、いわゆる社会のニーズ、地域のニーズにこたえた職業訓練を行うべきだと私は思いますし、同時に、この対策の一つとして、一年未満の早期の再就職者への就職支度金などの充実が考えられていいのではないかと思っておりますが、この点についてのお考えをお聞かせいただきます。 〔中沢委員長代理退席、委員長着席〕
○坂根政府委員 お答えします。 炭鉱離職者に対しましては、早期の再就職ができますように、公共職業能力開発施設において職業訓練を実施するほか、ニーズに応じまして、既設の訓練科目以外の特別コースの設定とか、専修学校、各種学校、企業への委託による訓練の実施などによりまして、社会経済の変化も考慮に入れて、できる限り多様な訓練が受けられるように弾力的な対応を図っているところでございまして、今後とも、先生おっしゃるような社会のニーズに合った職業訓練を行うように努めていきたいというふうに考えております。 それから支度金のお話がございましたが、炭鉱労働者の再就職の促進を図るために、平成四年度から就職支度金につきまして、離職後一年未満の再就職者に対しましての支給額を増額したところでございます。また、炭鉱労働者雇用安定助成金を創設したところでございます。そこで、当面はこれらの施策の積極的な活用を図っていきたいというふうに考えておりますが、その運用状況も見守りながら、引き続き施策のあり方について研究していきたいというふうに考えております。
○高木委員 地域振興策についてお尋ねをいたしますが、産炭地振興につきましては、当然通産省が主体となるわけでありますが、細部におきましては各省庁が入り乱れております。したがって、私は今日まで、省庁連絡会議の定例開催などを充実しまして政府一体となった取り組みが必要であるということを申し上げてまいりました。特に、道路、港湾、架橋、ダム等、こういったインフラ整備につきましては、まさにそのようなことが言えると思っております。したがいまして、今出されております地域振興実施計画の実現のためには、何としても省庁連絡会議の機能強化が望まれるわけでありますけれども、この点についてどのようにお考えなのか。
○黒田政府委員 委員御指摘のとおり、産炭地域の振興のためには関係各省庁が連絡、協調をいたしまして、インフラ整備等の対策を重点的に実施することが不可欠であるというふうに考えているところでございます。 これまでも産炭地域各省庁等の連絡会を開催するなど、関係各省庁との緊密な連携を図ってきているところでございますけれども、委員の御指摘もございました。また、先ほど来いろいろな御指摘もございました。そういうことを踏まえまして、私ども今後一層、関係各省庁などとの緊密な連携をとりながら、産炭地域振興実施計画の実効性の確保に全力を挙げていきたいと考えているところでございます。
○高木委員 時間も余りありませんのであと一点、具体的な問題についてお尋ねをしておきます。 御承知のとおり、長崎県の高島町、閉山によりまして大変町は疲弊をいたしております。私が言うまでもございませんが、炭鉱閉山時は約二千二百二十世帯、五千五百人の方々が居住をいたしておりましたが、平成五年五月三十一日現在では六百二十八世帯、千百六十人、世帯にして千六百世帯、人口にして四千三百人が減少しております。企業誘致の努力も行っておるわけでありますが、なかなか地理的なハンディの中からそんなに簡単にいくものではございません。 そういう中で、今消防庁が関与をしております消防総合訓練センターの設置の構想があるやに問いております。高島町では、あの高層ビルやあるいはトンネル、大型タンク、こういった大規模火災に対しましての実践訓練としては極めて最適な環境ではないか、こういうことから、そういう誘致の動きが既に出ております。ここで、消防総合訓練センターについての検討状況についてお聞かせいただきたいと思うわけであります。
○大野説明員 お答えをいたします。 消防職員でありますとか消防団員の方々が、実際の火災状況に対応いたしました訓練を行いますことは極めで重要でございますが、各都道府県の消防学校のすべてが個別にそのための施設を建設することには、実際問題といたしまして極めて困難な面もございます。このために、消防職団員の教育訓練に責任を有しております都道府県が共同いたしましてそのような施設を設置することを一つの方法といたしまして、ただいま御指摘のありました消防総合訓練センターの構想がいろいろ検討されてきているところでございます。 消防庁といたしましても、消防職員あるいは消防団員の方々の実大規模の教育訓練の必要性につきましては認識をしておりまして、総合的な消防訓練センターの構想づくりに関係者も参加をしてきでおりますが、その具体化を図るためには、消防職団員の教育訓練施設の原則的な整備主体であります都道府県におきまして、その設置に向けて意思を固めていただくということが必要である、このように考えております。こうした中で、現時点におきましては、都道府県の担当課長レベルにおきまして種々検討をしている状況にございます。
○高木委員 私は、この問題については、あくまでも産炭地振興の意味では高島町は立地条件としては非常に適しているのではないか、このように思っております。しかし、幅広く検討中でございますので、今後は具体的な設置場所等については、こういったところも視野に入れて考えたら非常に総合的な対策として結構なことではないかと思っておりますが、その辺の見通しについて改めてお尋ねをしてまいりたいと思います。
○大野説明員 先ほどお答えをいたしましたような、この施設につきましては、あくまでも都道府県が一致をいたしまして設置をしようというふうな方向になることが先決でございまして、その上で初めて御指摘の設置場所などの具体的な検討がなされるもの、このように考えております。
○高木委員 時間が参りましたのでこれで終わりますが、通産大臣、きょうは大変お疲れでございました。所信表明に対する質疑でございましたが、時期的にも来年度予算の編成の時期も真近に控えております。どうぞ私が申し上げました諸点につきまして十分御考慮いただきまして、今後も石炭対策、地域対策を進めていただきますように要望申し上げて、終わりたいと思います。
○森国務大臣 この委員会で所信表明をさせていただきまして、本来でございましたら、早く委員会をお開きいただくべきでございました。御承知のとおり、当初予算もございましたし、また与野党皆さんで景気に対する大変なお取り組みの中から、新しい経済対策に伴います補正予算の審議等がございまして、また商工委員会も不安をたくさん抱えておりまして、そのためにこの特別委員会大変おくれまして、私もまた出席して皆さんの御意見を伺う機会を失しておりまして、大変恐縮に思っております。 しかし本日、皆様方からいろいろな意見を寄せていただきました。また、政府に対します御督励もいただきました。事務当局ともども十二分に承っておりまして、これからまた新たな取り組みに全力を挙げてまいりたい、このように申し上げて、今後とも委員各位の御叱正や御協力を賜りますようお願い申し上げる次第でございます。ありがとうございました。
○田中委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時二十分散会