P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
126回国会衆議院1993/04/16

政治改革に関する調査特別委員会 第7号

発言数
249
登壇者
29
会派数
5
開催日
1993/04/16

会議録

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 これより会議を開きます。  梶山静六君外二十三名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員選挙区画定委員会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案並びに佐藤観樹君外二十四名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員小選挙区画定等審議会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党交付金の交付に関する法律案の各案を一括して議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。浜田卓二郎君。

浜田卓二郎自由民主党

○浜田(卓)委員 自由民主党の浜田卓二郎であります。  きょうは、政治改革の全般の考え方を中心にして少し議論を深めさせていただきたいと思います。  政治改革とは一体何であるか。これは私は、あくまで手段であって、よりよい政治状況を実現するための努力である、またそうでなければならないと思うわけであります。言うまでもなく我が国は民主主義国家でありますから、我が国における政治改革とは、当然のことながら、いかなる政治の仕組みがよりよく民主主義を有効にかつ健全に機能させるかという観点から考えられなければならないと思います。  今日、我が国で政治改革の必要性が緊急課題とされている理由は、政治の腐敗が言われて、国民の政治に対する不信が高まって、民主主義が健全に機能していないとする認識が急速に広まっていることにあると思います。いかにして政治に対する不信感を払拭し、民主主義を健全に機能させるかということが大きなテーマであるはずであります。  しかし、問題はそれだけではないわけでありまして、今我が国のみならず多くの先進国で問われている問題が、民主主義の統治能力の問題であると思います。すなわち、民主主義政治のリーダーシップがいかに確保していけるかという問題でありまして、政治のリーダーシップが十分でなければ民主主義が有効に機能しているとは言えないと思います。我が国の現状について、言うまでもないわけでありますが、まず、今新たな国際秩序が模索されているわけでありまして、どのような新しい秩序がつくられるか、またその中で我が国がどのような役割を果たしていけるかという大きな外交的な課題があります。これを解決していくためには、私は、今申し上げた政治のリーダーシップというものが強く求められると言わなければならないと思うわけです。  また、国内政治においても、バブル崩壊後の我が国経済の安定した軌道をどうやって取り戻せるかという現下の問題のみならず、高齢化の進展に伴い活力ある社会を将来に向けてどう確保していけるかこういう国内課題の解決に向けても大いなるリーダーシップが求められていると言わなければならないわけです。政治家が誤った行動をとらないように、また政治が腐敗しないようにチェックをする、そういう機能は極めて大事なわけでありますけれども、それだけでは民主主義は機能しないのであって、同時に政治のリーダーシップがきちんと確保されているかどうかが確認されなければならないと思うわけであります。  こういう観点からいえば、我々が取り組もうとしている制度改革は、果たして政治改革の名に値するかどうかということは、一つは政治のリーダーシップが確保できるかどうか、そしてもう一つは、権力が乱用され腐敗しないためのチェック機能がきちんと組み込まれているかどうかという基準を当てはめて考えなければならないというふうに思います。  また別の観点から、まあ同じことになるかと思いますけれども、政治の価値というものを考えた場合に、私は今までの中選挙区制の果たしてきた役割というものも決して無視をしてはならないと思っております。つまり、我が国がこの戦後の荒廃の中から今日の経済的な発展を実現し、かつその中で安定した社会福祉制度というものをつくり上げてきて、極めてレベルの高い成熟社会を実現をしてきた。その前提には、私は政治が安定をしてきたということがあると思います。そして、政治の安定した中で政策が継続的にとられてきたという面も私は大きな理由であったというふうに思うわけであります。  こういうことを加えて考えますならば、これから我々が改革をして求めようとしている制度が果たして民主主義を有効にかつ健全に機能させているかどうか、さらには政治の安定性あるいは政策の継続性というもう一つの政治の価値が確保できているかどうか、こういう諸点から私はチェックされなければならないと思うわけであります。  今我々は中選挙区制のもとで政治を行っております。そして、我が党が提出した案は小選挙区制であります。そして、社公案は小選挙区比例併用制の提案であります。あるいはまた、この中間の案というものもあり得るのかもしれません。したがって私は、これから行おうとする政治改革が、今申し上げた各種の点から、現行の中選挙区制よりもすぐれているという評価の制度にならなければ、これは何のための政治改革かということは極めて疑問になると思うわけであります。  実は、我が党の野田委員そして中西委員から昨日御質問がありました。現行制度ではだめだと、もとに戻る橋を焼き切って、そういう決意で臨もうと。私はその決意の中身としてはそれで大いに結構だと思うわけであります。しかし、橋を焼き切ってどこに行くのだ、どういう制度であれば本当に橋を焼き切って進んでいけるのか、その点の吟味は冷静にかつ客観的になされなければならないと思うわけでありまして、私どもは、小選挙区制というのは、いろいろな角度から検討して、一つの目指すべき制度であり、中選挙区制を捨ててもそこに向かっていく価値のある方向であると考えているわけでありますけれども、それでは、野党の提案されている併用制、あるいはいろいろな折衷案というものはあり得るのかもしれませんけれども、それらが果たして現行中選挙区制よりもいい制度であるのかどうか、そこを吟味していかなければ、橋を焼き切ってしまっては大変無責任なことになるということも同時に考えるわけであります。  ちょっと大まかな私の政治改革全体に対する考え方を申し上げたわけでありますけれども、この点について、この提案者の皆さんから、複数は要りませんけれども、それぞれお一人ずつ御意見をいただければありがたいと思います。

小渕恵三自由民主党

○小渕議員 このたびの新しい制度を導入しようということは、まあ端的に言えば、ある意味では歴史の要請、あるいはもっと言えば歴史の必然だという気がいたしております。  それは、やはり我が国といたしましても、冷戦構造がなくなりまして、長い間日本として戦後政治の中で我が国だけが清く正しく美しく、立派にしていけばいいということでなくて、今御指摘のように、世界の新しい冷戦後の秩序の中で日本としていかなる役割を果たすべきか、こういう大命題につきまして政治が日本としてダイナミックにこれに対応することとした場合に、いかなる制度によって議員が選ばれるべきか、こういうことに帰着するのではないかという気がいたしております。もちろん政治と金の問題等もありますし、国内政治に対する責任ももちろんありますが、そういったことをもろもろ考えますと、やはりこの機会に国民の意思を集約して大きな責任を果たし得る、そのためにはこの新しい単純小選挙区制度を入れて、国民の意思が明確にあらわれると同時に、国民一人一人も政治にとうとい一票をささげることが、国の政治あるいは日本が国際的な役割をいかに果たすかという責任感も持てる、そのことが大切なことではないかというふうに考えております。  そこで、中選挙区制度、なるほど大正十四年から今日まで継続してきたことでございますし、しばしばお話しのように、この民主政体における選挙制度にはそれぞれ長短があることは事実だろうと思います。しかしながら、私どもは一方で比例代表の制度を考えましたときに、小党分立になりまして、いわば国民の意思が国会の場でいろいろ調整を図らなきゃならない。このことは、いわば今批判の対象にもなっております国対政治ということを言われますが、国会で小党分立の合従連衡というようなことが、ある意味では大国対政治の弊害もまた生むことになるのではないかという気もいたしておりまして、そういった観点から、我々としてはこの際単純な小選挙区を選び、そして国民の意思を集約して政権を樹立して、その御批判を得ながら政治を遂行していかなきゃならない、まさに歴史的な、今この時点に立ってとるべき制度だと、私はこういう認識のもとに提案させていただいているということでございます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 今浜田委員の御指摘、大変もっともなところもございますし、我々と少し違うところもございます。今我々が持っております先に向かってのたくさんの課題、これはもう大体認識が一致をするものではないかと思います。ただ、とにかく当両国民に信頼をされる政治をつくらなければいかぬということ、これまた一致をしているところだと思うのであります。浜田さん、わざわざ大蔵省から、わざわざという言い方はどうかと思いますが、大蔵省から出られて衆議院議員になられたというのは、このように、現在のようにお互いに侮べつされるようなこんな国会議員になるために、有能なる、優秀なる浜田さんが大蔵省から出られて国会へ来られたのではない、やはりより高い見識を国会の中で生かそうと思われたのだと思うのであります。ところが、今置かれている状況というのは、残念ながら、お互いにそうでありますけれども、国会議員のバッジをして町を歩くのが恥ずかしいという状況まできちゃっておると思います。  そこで、私たちとしましては、何としても政治改革を断行して、なし遂げて、そして本当に国民の皆さん方に、いろいろな経済的な負担もおかけをしていることでもありますし、また政治が本来果たさなければならない役割というのは本来は大変大きいわけでございますので、やはりそこに持っていかれる、私は本会議場で申し上げましたが、お互いに政治家であることが誇りを持てる、こういうものになっていかなきゃならぬのじゃないだろうか。  そして、その腐敗をしている状況というのは何かといいますれば、一番簡単なことを言えば、政官財の癒着ということがここに一つ構造的な問題として出てきておるのじゃないだろうか。特に与党の皆さん方は大変な政治権力を持っていらっしゃるわけでございますので、その意味では、官界に対しまして、時には人事権、時には法律の成否ということで大変な権限を持っていらっしゃる。また、官界の方は、許認可権なり行政指導という格好で一つの権力を持っている。そして財界の方、経済界の方は、票と金という格好で政党を、特に多くは自民党でありますが、支えている。この三者の癒着構造が今日の腐敗をもたらした基本的な構造ではないだろうか。私は、今度の政治改革というのは、やはりこれを一つ一つ断ち切っていくことが非常に重要なことではないかと思うわけであります。  なぜ、その三者の癒着構造がここまで完全に構造とまでなったかというと、やはり政権交代がなかったから、万年与党、万年野党になった、それがこの腐敗をもたらした。その意味での第一党としての一端の責任というのを私たちも感じなければならぬ。そのために今度の政治改革というものをぜひなし遂げていかなきゃならぬと思うわけであります。  ただ、その際に、浜田議員もお使いになりましたけれども、政治のリーダーシップ、政治家のリーダーシップ、これは一見似ているようでありますが、 一字、「家」があるかないかで違うのじゃないか。政治家のリーダーシップというのは、宮澤派でいらっしゃるので言っていいかどうかわかりませんが、かなりこれは政治家の、上に立つ者の資質的な問題にもよるんじゃないか。  例えば、例はいいかどうかわかりませんが、ドイツにおきまして、NATOの域外に派兵をすることについて、コール首相は外務大臣から憲法違反の訴訟を起こされても、憲法裁判所では憲法違反にならないということが出ましたけれども、そこまでとにかく連立を組んでいてもやるというようなリーダーシップ。中身がいいかどうか外交上の問題は別でありますが、やはりそれが政治家のリーダーシップというものじゃないのだろうか。  ところが、政治のリーダーシップということでもし浜田議員が言われることが、結局それは尽きるところ、小選挙区制の方が政治のリーダーシップというのが発揮できるという結論に導くものだとすれば、これはまさに議員御指摘のように、日本の民主主義というのは何だろうか、またそれをチェックするものは何だったのだろうかという問題に帰着をするのではないだろうか。  やはり民主主義というのは、一つは多数決原理であり、一つは少数意見を認める、認めるといいましょうか少数意見を尊重するという二つの柱で成り立っていて、そこに一つの協調があり、政治自身がリーダーシップを発揮するということになるのではないか。その視点に立って、具体的な中身についてはもう御承知おきでございますので申し上げませんが、そういう視点に立って今度の政治改革というのは大変大きな社会構造の変革をも本来もたらさなければならないものだと私は思っております。

浜田卓二郎自由民主党

○浜田(卓)委員 簡単にひとつ。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)議員 浜田委員にお答えいたします。  今政治改革とは何かというお話の際に、リーダーシップがなければ民主主義は機能しないとおっしゃいました。その二言だけちょっとひっかかりました。というのは、リーダーシップはどうしてなくなったのかということなのです。恐らく参議院において野党が多いのでリーダーシップが発揮されないという意味かもしれないと私は思いました。しかし、そういう意味で言われたのでないとしたならば、最近の金権、汚職、腐敗、そして族議員の横行あるいは派閥の横行で政治的リーダーシップがなくなったとおっしゃるならば、それはその一つの見解であるわけであります。  この場所は、答弁者が答弁するだけじゃなくて質問することができるわけでありますから、簡単に申しますと、今の御質問はわからない。つまり、リーダーシップをなくしたのは政権党の方にむしろ非常に大きな責任があったのではありませんか。そのリーダーシップのなくなった理由は一体何なのですか。まるで野党にあるみたいな言い方をなさいますと、うなずけない。それは政権党がまずみずから大きく反省しなきゃならぬテーマを述べておられるのではないかそこを逆に聞かせていただきたいと存じます。

浜田卓二郎自由民主党

○浜田(卓)委員 答弁者は、立会演説会ではないわけでありますので、私もたくさん質問を用意しておりますから、できるだけ簡潔に答えをしていただきたいと思います。  ただし、ただいま渡部議員の逆の御質問もあったわけでありますが、私が言っておりますのは、佐藤議員の言われるような個人の資質としての政治家のリーダーシップではなくて、政治の仕組みとして、つまりきちんとした決定が迅速にできる制度であるかどうか、そういう話をしているわけでありまして、後で申し上げますけれども、私は、民主主義の危機というのは、決定能力が落ちてそして必要なことを決められなくなる、これは過去のベネチアの歴史を引くまでもありませんけれども、やはり民主主義がきちんと機能していくためには、仕組みとして物事が迅速に判断され、決定されるか、そういう意味のリーダーシップが発揮し得るかという点が非常に大きな問題であるということを申し上げているわけであります。  それで、あと具体的に、社公で提出されております案に沿って、今申し上げたような点を幾つかチェックしてみたいと思うわけであります。  一つは、私は、社公案というのは小選挙区制を併用することによって比例制の欠陥というかマイナス点をカバーしよう、そういうふうに説明されているというふうに理解をいたしております。しかし、私は、実際にはそれは形だけであって、比例制の実質というのは少しもなくなっていない。比例制からもたらされる弊害というもの、これは幾つもあると思いますけれども、そういうものについては、この小選挙区制を組み合わせることで一つもカバーされていないということを結論的に感ずるわけであります。  例えば、ドイツの場合には同じ併用制をとっておりますけれども、五%条項を設けて、小党乱立、それに伴う政治の不安定性ということについては一つの対応を行っているわけでありますけれども、私は、社公案のこの一%条項というのは極めて不完全であって、我が国の政治的な過去の得票の分布等で見た場合には、小選挙区制に伴う今言った問題点というものをカバーする結果にはなっていないというふうに感ずるわけでありますが、その点についてお答えをいただきたいと思います。

小澤克介日本社会党・護憲民主連合

○小澤(克)議員 委員の御指摘のとおり、社公案は比例制に比重を置いたものでございます。比例制そのものと言っても過言ではないというふうに思います。  今、比例制においてはいわゆる小党乱立の欠点があるのではないか、それがこの案では必ずしも補正ないし克服されてないのではないかという御指摘かと思いますが、ドイツのような五%条項というようなものは設けなかったわけであります。それはやはり、どんな小党といえども選挙民に支持されて出てくるからには、それは民主的な議会の一部を構成することはそれ自体決して間違いではないという考え方が基本にあるわけでございます。  しかし、そうはいいましても、まあ一人一党のようなものがたくさん出てくるということは決して好ましいことではないことも事実でございましょう。そこで、私どもはこれをブロックに分けるという工夫をしたわけでございます。全国五百ということではなくて、最小で四国、定数十七でございますし、一番大きい東関東でも七十六でございますので、極めて少ないパーセントで当選者を出すということは事実上できない、そういう仕組みになっております。  それから、今委員の方から御指摘ありました一%条項、これは政党要件でございまして、これがなくても、ブロックの一割の定数を立てれば既成政党でなくても名簿は出せるわけでございますが、この一割という条項あるいは今御指摘の一%条項、これらによって、極めて小党といいますか、微細な政党の乱立は防げる、こういう仕組みになっております。  御理解をお願いいたします。

浜田卓二郎自由民主党

○浜田(卓)委員 ブロック制と一%条項によってその点をカバーしておられるということでありますが、私も、ブロック制によって今おっしゃったことが定性的にどのように表現されるか、どのような効果を持つかということはちょっとその答弁ではわからないわけであります。しかし、いずれにせよ併用制、小選挙区制と組み合わせだということは、候補者の顔が見えないと言われるその欠陥についてはこれである程度のカバーはしていると言えても、全体として比例制に伴うそういう意思の反映というのはよくできたとしても、それが非常に分散していくという特徴といいますか、あえて欠点と言いますけれども、その点については私はカバーできていないというふうに考えるわけであります。  そこで、次に、比例制の欠点といいますか弊害として言われていることは、比例制というのは、選挙後に各政党間で連合の組み合わせを決める制度である、すなわち、政権を担当する政党が国民によって直接選択されない、政党間の交渉によって決定されてしまうということがよく言われます。  今、国民の永田町に対する批判の大きなものとして、密室談合政治ということがよく言われるわけであります。密室談合政治で、どういうプロセスで決定が行われているか不透明である、こういうことにこの国民の不満の大きな部分があるというふうに言われておりますけれども、私は、比例代表制はこうした国民の不満にこたえるものではなくて、むしろ密室談合政治の傾向を強めることになる。つまり、選挙のときには各党に投票されて、その結果として、その後で連合が行われる、その結果によって政権を担う政党の組み合わせが決まる、リーダーが決まるという仕組みだというふうに言われるわけでありますけれども、この点についてはどういうふうにお考えでしょうか。

井上義久公明党・国民会議

○井上(義)議員 浜田委員の御質問にお答えします。  初めに申し上げておきたいことでございますけれども、選挙制度の基本というものをどういうふうに考えるか、それにつきましては、私の方は、やはり選挙で示された民意というものが議席に正確に反映をされるということが一番基本であろう、このように思うわけでございます。そこでもう一方、やはり議会というものは政権を選ばなければいけませんから、政権の構成というものをどういうふうにやるかということで、民意の集約という観点がもう一つ選挙制度として考えなければいけないことでございます。  そこで、比例代表だから必ず連立になるとは限らないわけでございまして、これは単独政権の場合もありますし、連立政権の場合もあるわけでございます。国民が単独政権を望めば、五〇%以上の支持を与える政党が出れば当然単独政権になるということでございまして、これが比例制の一番の特色であろうということでございます。  そこで、もし今、連立政権になる可能性が非常に高い、これまでの過去の選挙結果を見ますと確かにそのとおりでございます。したがいまして、選挙の結果、比較第一党がやはり政権を担う。したがいまして、国民は比較第一党を選ぶという形になるだろうと思います。そこで連立ということが起きてまいるわけでございますけれども、比例代表選挙でございますから、当然これは政党本位、政策本位の選挙になるわけでございます。したがいまして、各党は少なくとも基本政策、政策の骨格になる問題についてはきちっと示して、そして国民の審判を仰ぐわけでございますから、選挙後に例えば連立政権ができたといたしましても、基本政策の違うような連立というものはこれは明らかにできないわけでございまして、基本政策が一致している政党が連立を組むということになるわけでございますし、その中で、例えば政策の実行の順位とか、あるいはどのようなタイムスパンでやるかとか、そういう違いがあるわけでございまして、そこは選挙後に政策協定によってやっても構いませんし、あるいは、当然そういう連立が予想される場合は事前に、もしそういう連立政権というふうになったら我々はこういう形で連立政権を組みますよということを国民に提示することによって示すことも、もう一つの策としてはあるんだろうと思うわけです。  私はいつも、ずっと議論をお聞きして思うのですけれども、そういうふうに比例制というのは単独で過半数をとれる、単独政権も十分つくれる選挙制度でございますから、自民党の皆さんも、今の支持率で何とか政権をとろう、それも圧倒的な議席をとろうということじゃなくて、やはり国民に五〇%以上理解を求めるような、ある意味で併用制じゃとても自分たちは単独政権がとれないということを何か毎回毎回おっしゃっているような感じがするわけでございまして、四〇%、今の勢力で過半数の議席を与えろ、政権を与えろ、そういう何か自信がどうもないようなふうに聞こえてまいるわけでございますから、そこはこの併用制でも十分単独政権は可能なわけでございますから、それぞれがやはり単独政権を目指して、これは新しい土俵をつくろうというわけでございますから、何か今のように三〇%、四〇%で圧倒的な議席をとれちゃうというようなことを前提にしないでやってはいかがかというふうに思うわけでございます。

伊吹文明自由民主党

○伊吹議員 浜田先生のただいまの御意見でありますが、社公案の提案者からお話のあったことも、私はそのとおり一理あると思います。  ただ、現実がどう動くかということが非常に問題なのであって、イタリアの例は言い尽くされておりますが、ドイツにおいても、御承知のように社民党とキリスト教民主同盟とは過半数をいつの場合においてもとれません。そして、そこに第三党がどちらにくみするかによって政権が構成されるというのがこれは現実であって、これをどう見るかということであります。比較第一党が政権を握るということなのか、それとも第三党の帰趨によって政権が決まってくるのか国民が実はそのことを直接選べない。そして、大変残念というか当然というか、第三党は常に与党であり続けて、そして外務大臣であり副総理、経済相をずっと維持しておる。これが国民の選択として正しいかどうか。これは、私はよく考えねばならないことだと思っております。  それからもう一つは、自民党は何も単独政権を目指すためにこの改革案を出しておるわけではありません。自民党に緊張感がなくなり、もしも今までのようなことを繰り返しておれば、たちどころに政権の座から引きずりおろされるということになるだろう、そのような賢明な有権者のもとに我々は政治をお預かりしておるのだから、その国民の意向がぴんぴんと我々に響いてきて、我々も常にその緊張感の中に身を置かねばならない、こんな制度として我々は提示しておるわけです。  特に、先ほど来お話がございましたが、これは他党のことでございますので我々が一々口を差し挟むということもできないかもわかりませんが、同時に国民のために政権をお預かりする公党の一員であるわけですから、現在の市場原理であるとか自由主義であるとか民主制であるとか、このような少なくとも国家の基本にかかわる外交、財政、税制、このようなものについて、あらかじめやはり社会党さんを含めて自分たちの、この比例制なら比例制の後どのような姿勢でだれと連合を組むのかということは事前にきちっと説明ができなければ、私は先生がおっしゃるように、密室の野合で政権が決まっていくということになると思います。

浜田卓二郎自由民主党

○浜田(卓)委員 今、援軍に答えてもらったわけでありますが、私、今の井上さんのお説ですね、これは全く違うと思うのですよ。制度を理解していないと思うのですよ。  つまり、小選挙区制と比例制の違いというのは、連合であるかどうかじゃないのですね。小選挙区制であっても、あらかじめ連合を組んでそして候補者を立てることは可能なわけでありますから、昨日も四〇%で政権をとって六〇%が死ぬという議論をされたけれども、しかし、次の選挙で六〇%が巧みな連合を組めば、これは取ってかわることが可能なわけですね。  つまり、小選挙区制と比例制の大きな違いは、連合を事前に組むか事後に組むかの違いなんですよ。そうなんです。だから、例えばフランスにおける、フランスは小選挙区制でしょう、そしてちゃんと連合政権つくっているでしょう。そしてイタリアも、イタリアは比例制で連合政権。この似て非なるものは、事前に連合を組んでこれがリーダーだよということを明確にしつつ選挙を戦うかどうかということが私は大きな違いだと思うのですよ。  だから、戦った後結果的に各党は何票とった、その割合で談合をして、じゃおまえのところは何大臣、おまえのところは何大臣という話をやる、これを私は談合の密室政治だと言うわけです。つまり、それはこの新たな比例併用制の導入によって、私は今のような政治状況がさらに改善されるとはちっとも思わないということを申し上げておきます。答えは要りません。後のときに答えてください。  それから次に、このことは、私の次の質問に移るわけでありますけれども、さっき申し上げた政治のリーダーシップという点に大いにかかわってくるわけです。  つまり、この小選挙区制によって、例えば自民党を中心とする連合あるいは野党で連合をつくられるかもしれない。それぞれにリーダーを立てて、こういう政策でこういうふうにこの国家の運営、社会の建設を行いますということを提示しつつ選挙をやる、そのことによって私は本当の意味のリーダーシップが生まれると思うのです。  ところが、それぞれ、皆さんの例を考えてみてもわかります、具体的な政策の詰めになると物すごく時間がかかるでしょう。そういう方々が比例制の結果出てきてそして連合を組んで政権をつくる、そこにリーダーシップは生まれない。だから、私は外国の悪口を言うわけじゃありませんけれども、この比例制を導入している国々で、いわゆる私が冒頭申し上げました民主主義の統治能力、つまり政治のリーダーシップという問題において重大な事態を生じている。だからこそ比例制の国々では、もっとよりよい選挙制度はないのかという模索が行われている、そういうことであります。  その点についてどういうふうにお答えになりますか。

小澤克介日本社会党・護憲民主連合

○小澤(克)議員 井上提案者の方からお答えがあろうかと思いますけれども、その前に私もちょっと援軍として、一言だけ申し上げさせていただきたいと思います。  先ほどからの御質問が、極端に政権をつくり出すことにバイアスのかかった、それを前提とした御質問だろうかと思いますけれども、まず基本的なところで御理解いただきたいのは、議会は、皆さん憲法を読んでいただければおわかりのとおり、まず立法府でございます。法律をつくるところなんですよ。(発言する者あり)ちょっと聞いてください。衆議院も参議院も含めて国会は立法府なんですよ。憲法の大原則をまず踏まえてください。ですから、立法府ですから、国民の各政党に対する支持率が忠実に議席に反映するのが当然ではありませんか。その上で、おっしゃるとおり議院内閣制のもとでございますので、行政府の長を選ぶ、これまた国会の権限でございますけれども、これがすべてではありません。これは国会の権限の、機能の一部にすぎないわけです。  皆様方は、現在のこの行政優位の政治を暗黙の上に前提にしておられる。そこに基本的な間違いがあるのです。現在では確かに立法作業もほとんど行政庁において案がつくられて、国会はそれを通すか通さないかだけ。与党の皆さんは事前にチェックする、野党の我々は後から抵抗したりチェックしたり、そういう実態でございますね。これ自体が、旧憲法下の要するに天皇の立法権の協賛機関であった帝国議会からの慣習をそのまま無批判に踏襲しているわけなんですよ。国会こそが本来の最高の政策機関であるべきですし、国会こそが国民の諸要求を政策として取り上げ、法律をつくるところなんです。行政府は本来そのできた法律を執行するだけの機関なんです。  確かに外交あるいは安全保障問題、それから予算の編成権であるとか、そういったことは伝統的にも行政府に属します。したがって、行政府の役割が大きいことは私どもも認めますし、したがって我々も強烈に政権を担当したい、こういう意欲を持っているわけです。しかし、皆さん方、野党に対して、ネズミをとる意欲のない猫だとかいろいろおっしゃいますけれども、我々もそれは政権担当の意欲と能力を今以上持たなければならない、この点は反省いたしますけれども、皆様方、与党の皆さんも、まず国会というのは立法府である、議員立法をどんどんやるところだ、議会人として国会を本当の真の意味での立法府あらしめるということの意欲をぜひ持っていただきたい、このことをまずお願いをしたいと思います。

深谷隆司自由民主党

○深谷議員 浜田議員の指摘のように、基本的なのは、今全く意見違ってしまったのですが、議院内閣制だということなんですよ。議院内閣制であるんです、我が国の憲法は。ですから、国民の選ばれた政党が政権をつくり、そしてその国民全体の意思をまとめながら、どうやって民意を反映するかというのをその内閣を中心にしてつくっていき、国会の協力を得ながら結論を出していくということなんですね。  ですから、選挙というのは、そもそも国民に政権をどの党がとるかということで問われなければならないんですね。だから、議員の数がそのまま出ればいいということではなしに、民意を生かすというのは、その議院内閣制を構成した政党と内閣とでどれだけ国民の民意を吸収し具体化するか、そこが問題なのであって、その点の基本が全く違うのが残念だと思うんです。

浜田卓二郎自由民主党

○浜田(卓)委員 深谷議員の言うとおりでありまして、大統領制であればそれは行政の長というのを別の選挙で選ぶわけですよ。ただ、我々は議院内閣制をとっているから、選挙で第一党になった政党が内閣を組織する、行政府の責任者を出すわけです。そして、国会といわば首相官邸ですか、これが車の両輪で政治を運営する、私はまさにそういうことだと思いますよ。ですから、選挙によってリーダーを決められない、政権党を決められない選挙というのは、私はそれ自体制度として問題だということを言わざるを得ない。  それから、井上さん、さっき私の申し上げた点についてひとつ、さっき何か一方的におっしゃったから、どうぞ。

井上義久公明党・国民会議

○井上(義)議員 議院内閣制に対するこの考え方の違い……

浜田卓二郎自由民主党

○浜田(卓)委員 いや、それじゃないですよ。さっきのその比例制について私がいろいろ申し上げたでしょう、リーダーを選ぶのが事後的になる、事前になると。それはおかしいですか。

井上義久公明党・国民会議

○井上(義)議員 ちょっと待ってくださいね、議院内閣制ですから要するに政権を選ぶんだ、そういうことなんだと思うんですね、おっしゃっていることは。ところが、我々は、衆議院選挙制度によって大統領の選挙人を選んでいるわけじゃないんですね。要するに、大統領の予備選をやっているわけじゃないわけで、やはりまず議会というのは、選挙で示された国民の民意というものが議会に反映されて、その議会が政権を担う人々を選出する、それが機能なんですから、ですから大統領を選ぶんじゃない、大統領の予備選をやっているわけじゃないわけですから。  ですから、先ほど言いましたように、例えば四〇%ぐらいの得票率で九〇%も議席を占めるような、もしそういう議会が構成されたら、議会のチェック能力というのはもうなくなってしまうわけでございまして、議会の意味がなくなってしまうわけです。そこがやはり一番基本的な、まず議会に選挙で示された民意というものがきちっと反映しているということを基本に考えるべきだ、私たちはこう申し上げておるわけです。  それから、政治のリーダーシップというのは、先ほど言いましたように、比例代表だから連立になる、あるいは小選挙区だから単独になる、こういうことは実はないわけでございまして、先ほどから申し上げておるように、たとえ単独でも、連立になったとしても、連立政権であれば、先ほど言ったように、基本政策が一致しているところが当然連立を組まざるを得ないわけですから、基本政策が一致している、そういう政党が連立を組む、連立になったとしてもですね。そこが一番基本ですから、そんなに国民の目から見て、これもまたなおかつ政党間同士でオープンに議論が行われて連立政権というものができるわけですから、連立政権が必ずしも国民の意思と反するものであるというのは、余りにもこれはためにする議論である、こんなふうに思うわけでございます。  それと、今、単独政権だから何かリーダーシップが発揮されると。今自民党の皆さん単独政権になっておるわけです。新たなリーダーシップを何か、今リーダーシップがない、リーダーシップを確立しなければいけない、こう盛んにおっしゃっておるわけですけれども、単独政権だからリーダーシップが確立されているということでもないわけでございまして、そこはどういうふうに浜田さんお考えになっているのか、そのことをぜひお伺いしたいと思います。

浜田卓二郎自由民主党

○浜田(卓)委員 私は、今まで日本の政治のリーダーシップは大いに発揮されてきたと思っていますよ。つまり、我々はPKO法案も成立させることができました。さらには消費税の導入、これは皆さん大反対をされた。私は初めから大賛成でありました。これはやはり高齢化時代に対応してきちんとした安定的な財政制度というものを考えていく上に非常に意味のある導入であります。  今クリントン政権が何で苦しんでいるか。例えば医療保険の充実の問題あるいは財政赤字の問題、これらの問題について我々は皆さんとしょっちゅう議論しながら、押し合いへし合いをしながらでありますけれども、きちんと、国民皆保険は昭和三十六年に実現をしてきた。今我々がやっている医療保険の改正というのは、高齢化時代に向けて新たな医療体制、社会福祉体制と医療体制、混在化してきておりますけれども、それに向けての医療改革も今進んでいる。年金の改革も進んでいる。そういうことを考えれば、私は、今までの日本の政治のリーダーシップがなかったという点は絶対に認められないわけであります。  それから、もう一点申し上げれば、私がさっきから言っている本質を理解されていないわけでありまして、小選挙区制と比例制の違いがどこにあるか、それは連合か単独かの違いではないということであります。連合であっても、あらかじめ連合をしてリーダーを決めて、統一的な政策を打ち出して選挙をやる、これが小選挙区制ですよ。それが事後的に、勝った政党が、あるいはそれぞれ議席をとった政党が議席に応じて発言力を持って、談合をして政権を決めるのが、これが比例制ですよ。端的に言えば私はそういうことを申し上げているわけであります。  それで、次のテーマに移りますけれども……(発言する者あり)さんざん聞いた上で私の結論として申し上げたわけでありますから、これはきちんとしたディベートになっていると思うわけであります。  その次に、昨日、公明党の北側さん、大変明快な御議論をされているように拝聴いたしましたけれども、ただ私は、 一点きのうあなたのおっしゃったことで異議があるのですね。  政治改革のねらいは政権交代にある、これは我々もそう言っております。私は今すぐ政権交代しようなどと全然思っていないわけでありますけれども、しかし制度の可能性としては、この小選挙区制というのは政権交代の可能性をかなり持つ制度だと思うのですね。しかし、私は、日本において比例制を適用した場合にどういう事態が起こるかということは、もう少し見きわめをしていった方がいいと思うのですよ。  つまり、比例制をとっている国で皆さんが例に出すのはドイツであります。ドイツは政権交代が確かに起こっているわけですね。しかし、ドイツの違いというのは、共産党がないことですよ。つまり、五%条項というのは共産党を成立させ得なかったわけであります。私は、ですから日本の場合に、じゃ皆さん伺いますけれども、それぞれ前回までの衆議院選挙の得票の結果というものを今手元に持っておりますけれども、これを土台にしてどういう連合を組もうというふうに具体的にお考えになるか。つまり、共産党を入れた連合を皆さんお組みになる考えありますか、ちょっとお答えください。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)議員 御質問なさろうとなさっているのか御自分の一方的な思い込みをただ演説をされるのか、ちょっと不明なのでひどくわかりかねる、御質問が。  それで、連合政権で共産党と組むかなどというお話は、当議題とは関係がありません。ここでやっているのは、土俵をどうつくるかという問題であって、そして選挙制度がこうも乱れており、そして政治資金問題がかくも乱れており、七十億円のお金が個人の議員のうちに集積されたなどという国民の大批判を受けるときに、どうしたら我々はリーダーシップを回復できるか信用を回復するかという問題なのでしょう。それなのに、あなたがその問題を矮小化されているだけではなくて、奇妙な議論をされるのはいかがかと思いますよ。  ぜひ、あなたは私のリーダーシップに対する質問にもお答えにならないからもう一回言いますけれども、リーダーシップを確立するためには、国民の民意を反映するだけの選挙制度というのに切りかえなきゃなりません。そして、もう一つは、政治資金に対する厳格な規制をしなきゃなりません。それについてのあなたの御質問を聞かしていただけるとありがたいと存じます。

浜田卓二郎自由民主党

○浜田(卓)委員 尊敬する渡部先生のお話とはちょっと信じられないわけでありますけれども、私が申し上げておるのは、今質問をしておりますのは、制度というのは紙の上で架空のものをつくったってしょうがないのですよ。我々がこれから導入しようとするかしないか議論している制度が、現実に日本の状況に当てはめて、どういう政治的な状況を生むかということをやはり吟味する必要があるということを言っているわけです。  それから、私がさっきから申し上げていることを理解していらっしゃらない。私は、リーダーシップの問題を制度の問題として議論をして、いかに比例制の場合にはリーダーシップが制度の仕組みとして確立しにくいかということを申し上げたわけでありまして、それに対してはもう皆さんから、井上さんの御議論もあったわけであります。  それで、お答えがないわけでありますから、質問だけ続けます。  私は、もし共産党を除いて連合を考える場合には、ちょっと皆さん聞いていてください、共産党を除いて連合を仮に考えるとした場合には、どうしても私は、この得票率その他から見て、日本の状況では自民党を含めた大連合という形になる可能性が高いということであります。ということは、これは政権交代の可能性を恐ろしく小さくするわけですよ。  例えば今イタリアにおいては、今までのあれで言いますと、キリスト教民主党をずっと中核与党としたいわば永久政権になっているわけですよ。つまり、比例制が少数の意見をよりよく反映する、それは認めますよ。その結果どういう、さっきから議論しているのは、リーダーシップが生まれるか、その結果どういう状態が日本の政治の中で現出する可能性があるか、そういう議論をしているわけでありまして、私は日本的な世論の分布構造の上に立って考えるならば、どうしても連合政権というのは自民党を含んだ連合政権にしかなっていかないのではないか。その場合には、さらに政権の長期化、政権交代の可能性のなさということに私はなっていくということを思うわけです。  それに比べて、私は今、比例制と小選挙区制を比べているわけでありますけれども、もちろん制度にはそれぞれ欠点もあり長所もあるわけです。どっちが絶対にいいとは言いません。ただ、どちらが今申し上げた可能性が高いかという議論をしているわけでありますが、私のこの考え方に対して御議論があれば、どうぞ。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 今、浜田さんのお話をお伺いしていますと、最初に、皆さんのところも大平内閣のときに過半数をとれずに新自由クラブと組んだことがあるわけです。じゃ、このとき国民に約束していたでしょうか。ですから、皆さんのところもあるわけで、私たちは、あらかじめそれは、原則的には国民の皆さん方にこういう政権をつくりたいんだということを申し上げるということであります。  それから、皆さん方の議論を聞いていると、総選挙を次のリーダーをつくることだということに非常にウエートを置いていらっしゃる。それならば、皆さん方の総裁選挙ごとに総選挙をやらなきゃいかぬという論理に帰着をしますよということを申し上げておきたい。  それから、最後に、過去の選挙の結果からいいますと、確かに中選挙区制の場合には、私も率直に申し上げましたように、まだまだ我々は候補者が足りないので、今浜田さんが持っていらっしゃる選挙の結果からいうと得票率は少ない。したがって、あり得る可能性としては、比例代表になったって自民党が過半数をとる場合もあれば、あるいは、例えば社公民なら社公民が過半数をとる場合もあれば、したがって、自民党がこれではいかぬということで割れて、新しい政策のもとに自民党から脱党したグループと社会党なり公明党なりと組む場合もあるでしょう。それは十分あり得るんじゃないでしょうか。そのときそのとき必要な、重要な課題について、でき得れば国民の皆さん方に、政策協定をしてこういうことで新しい政権をつくりますということで、旧来にあった自民党が野党第一党になる場合だって、原則的にそれはあり得るということであります。

浜田卓二郎自由民主党

○浜田(卓)委員 私、まだたくさん質問したいのですけれども、時間がありませんので、さっき北側さんの名前を出しましたから、私、北側さんに今のことでお考えを伺いたい。それともう一つ、さっきの続きで、伊吹さんに答弁を伺いたいと思います。

北側一雄公明党・国民会議

○北側議員 まず、政治改革とは一体何なのかという点、認識がまずそもそも違うのじゃないのかなと私は思っております。  お聞きしておりますと、政治改革の根幹、一番大事なことは、制度の仕組みとして迅速に物事を判断する、政治のリーダーシップを確立していくんだと……(浜田(卓)委員「政権交代のことを聞いているんだ。あなた、政権交代が起こりやすいとおっしゃったから」と呼ぶ)まあ聞いてください、聞いてくださいね。今一番大切なことは、政治的なリーダーシップを確立するということであれば、先ほど来御説明になっている、自民党はこれまで政治的リーダーシップがあったんだと言うのであれば、今政治改革の必要性がないわけじゃないですか。だから、論理の進め方がまずおかしいと思いますね。今一番大切なことは、国民が一番願っているのは、こうした腐敗政治が連続して起こってくる、こうした政治が何とかならないのか、この一点にあるわけですよ。ここを認識しないで政治的リーダーシップとおっしゃっても、政治に対する信頼があって初めてリーダーシップが発揮できるわけでございまして、私は議論のやり方が違うというふうに思うのですね。  それと、政権交代の可能性とおっしゃいますけれども、皆さんがよく例に引かれますこの間の参議院選挙、あれは定数一で社会党の皆さんや連合の皆さんが勝ったから与野党逆転したわけじゃなくて、比例区においても社会党の方が自民党の皆さんよりも得票率が高かったわけですよ。我々のような比例代表を基本とする併用制を採用しましても、前回の参議院選挙の結果によれば、与野党逆転はされているわけなんです。政権交代が起こらないということは、私は絶対にないというふうに思うわけです。  それと、もう一点だけつけ加えさせていただきたいのですが、政策の決定とかそれから人事の決定とか、一番大切なことは、国民の前できちんとオープンにされているということが大切なことだと思うのですね。そういう意味では、我々併用制を仮に採用したとしても、大切なことはそういう政策の調整、妥協、決定、また人事の決定、これが国民の前でオープンにされている、これが一番大事なことだと思うのですね。皆様のこれまでの歴史の中で、この人事の決定とか政策の決定とか、果たしてオープンだったのでしょうか。ここが一番の問題点である、重要な点であるというふうに私は考えます。

伊吹文明自由民主党

○伊吹議員 浜田先生の御質問について、社公の提案者からるる御答弁がありまして、私は、憲法の定めるところにより、国会が国権の最高機関であって立法機関であるということは否定をいたしません。我々自身も、野党の皆さんもそうですが、議員立法をもっと活発に出しておくべきであるし、同時に政府の出した法案について審査をする権限があるということは、そのとおりであります。  同時に、我々は衆議院と参議院と二つの院から構成されているということも憲法に規定されております。その中で、衆議院のみが四年の任期の中で解散をされるということが規定されている意味は何かといえば、単なる立法の審査だけではなくて、やはり衆議院に、そこに内閣総理大臣の指名の優先権を与え、そしてその中から選ばれた内閣総理大臣に、あるいはその内閣に間違いがあった場合には民意を反映するために国会が解散される、そこに私は衆議院の持つ特殊性があるということを野党の皆さんによく理解していただきたいと思っております。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 時間が参りました。

浜田卓二郎自由民主党

○浜田(卓)委員 はい、一言、最後に。  時間が終わりましたからやめますけれども、私は、冒頭、主として自民党の提案についてぜひ、我々は小選挙区制というのが、これが最もベターな制度であろう、そう思って法案を出しているわけでありますが、同時に、その小選挙区制、中選挙区制、それから比例制、この各制度を冷静、客観的に分析をして、要するに進めばいいというだけの議論ではない、要するにどういう制度をつくるか、これはつくり間違えれば悔いを千載に残すわけでありますから、そこは非常に冷静、客観的な議論をお願いしたいということを申し上げました。  それから、野党の皆さんにもお願いをしますけれども、今の私との議論はほとんどかみ合ってなかったと思うのです。私は、もっと制度を出すのであれば、その制度がどういうふうに具体的に日本的な状況の中で機能していくか、そこを見きわめた上で、そして制度の特質というのを論じていくことが必要だと思うわけであります。まだ我々はこれから大いなる審議時間を持っているわけでありますから、ひとつお互いに冷静に、客観的にこの比較論というものを深めていく必要があるということを申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 大島理森君。

大島理森自由民主党

○大島委員 本会議で趣旨説明が行われまして以来、今日まで各党の先生方の議論を伺っておりまして、二年前に海部内閣時に政治改革三法案を出したとき、私は政府側に、ちょこっと片隅におった者でございます。今再びこうして政治改革論議が非常に活発に、そして委員会の運営そのものも新しいやり方でされておる姿を見ますと、あの二年前から今日まで大きな変化があったという気がしますし、これは先生方も同じであろう、このように思います。  何が変化したのか、このところは、私は、政治情勢、政治環境の中で、ともに国民に対しても真剣に考えなきゃならぬところだ。確かに、いろいろな事件もあったこともそうでございますが、その中で大きな変化というのは、社会、公明両党の皆様方が大変御苦労され、努力をされて、中選挙区制というものにある意味では決別をして新しい制度を提案した。ここがもうあの二年前から大きな変化であった。敬意を表するとともに、その変化というものに対して、改めて私どもはその重さあるいは重大さに認識をいたさなければならないと思うのであります。  残念ながら民社党さんは提案はできませんでした。しかしながら、委員会の場で、これは民社党さんの案だといって発表されたのも、やはり中選挙区制というものを変えようというふうなことを提案されたことを考えますと、すなわち自民党、社会党、公明党、民社党さん、日本の四つの大きな政党、残ったのはたった一つでございますが、その九割以上、まさに五百十二名の四百七十四名の衆議院議員が参加している政党が、今の制度に対して抜本的に考えよう、こういうことの変化というものを私は感じざるを得ませんし、そういう意味で国民に対しても、そこまで至った経過とそれを出したことの責任というのは非常に重いという気がいたします。  したがって、まず最初に私の所感というものに対して、社会党さんの代表さん、公明党さんの代表さん、できれば自民党の小渕先生にもその所感についてお答えをいただきたい、こう思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 私たちも、一番大きな変化というのは、もう本当にたび重なるこういった政治的なスキャンダル、腐敗も極に達しているということが一番背景としては大きいと思っております。  それを受けて、その根底にはやっぱり政権交代ということがないからではないか、その一端の責任は第一党である我々にあるということを十分考え、かつ中選挙区制ではこれはもう限界がある、我々もこれ以上候補者を出すといっても、正直申しまして、今のような政治環境及び資金問題、政策問題、組織問題等からいって限界がある。その意味で、我々としても脱却をして、根本的にひとつ民主的な選挙制度をつくる中で政治腐敗も根絶をしていこう、信頼される政治をつくっていこうということに立ち至っておるわけでございます。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)議員 大島委員の先ほどからの御説明に敬意を表したいと存じます。  私たちといたしましても、全力を尽くして頑張ってまいりたいと存じます。ただ、今国会で初めて法案を出したというのは帰結でございまして、立党以来そうした勉強を続け、成案を数々党内ではつくり上げてまいりましたことも、ちょっと付言させていただきたいと存じます。

小渕恵三自由民主党

○小渕議員 海部内閣のときに三法案を提出いたしましたときに官房副長官でありました大島さんの述懐、お聞きをいたしました。私も当時、党の幹事長でございまして、全く同様の気持ちで今日を迎えておるつもりでございます。  民主主義は手続あるいはその準備期間、いろいろございますが、いろいろの紆余曲折の経過を経て今日に至りました。特に、社公におきましては、立派な案をそれなりに提出をされておられるわけでございまして、私ども自民党の実とこうして相提出をして、国民の御批判もいただこうということでございます。ぜひ最終的決着を得られますように最後まで努力をしなきゃならぬと改めて感じておる次第でございます。

大島理森自由民主党

○大島委員 各党の提案者の代表の皆様方から、そのもって来る趣旨のところの若干の違いがあろうかと思いますが、ともかく今国会、あるいは今次に何としてもよりよい制度をつくらなければならない、御意思においては私は共通しておるのだろうと思います。  さて、そこで、これは言わずもがなのことでございますが、先ほど浜田先生の質問、そしてまた御論議がありましたが、リーダーシップ論あるいはまた国民の意識反映論とか、いろいろありますが、私は、民主政治のその基本というのは、まさに民主政治というのは制度、その有効性が決定的に存在しなきゃいかぬと思うのです。したがって、その制度が国民の立場から見て、国民から見てやっぱりどうも限界に来ているのではないか、あるいは今の我々の政治に求めるそのものに対してこたえてないのではないか。つまり、民主主義というのは制度の権威に基づくものでありますから、そういうことをまさに今問われているというふうに私は思うわけであります。     〔委員長退席、中西(啓)委員長代理着席〕  改めて申し上げますが、先ほど申し上げましたように、九割以上の国会議員が所属する政党が今その点に認識をして制度を変えていこう、こういうことでありますから、その制度の、それぞれが御提案された制度の具体的な点でいろいろと伺いたいと思うのであります。  その国民のまず第一の問題提起、あるいは今ともかく私どもが言われているその批判というのは、まず一つには、政治と国民の関係ということがあるのだろうと思うのです。特に、逆の言葉で言うと、先ほども出ましたが、永田町の論理と国民の論理とか、あるいはまたよくわからない国会でありますとか、そういうふうなことに対して我々はどうこたえていくか、つまり政治と国民というもののあり方、まずこの点が非常に今問われていることではないか、こう思うわけであります。  そういうふうな意味で、国民から見てわかりゃすい制度というのは一体どっちの制度なんだろうか、そういう観点から、ひとつ社会党さん、公明党さんの方から、今度の比例併用制を出したそういうふうな理由を改めて簡単にお答えをいただければありがたいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 選挙制度を考える場合に、もちろん国民のものでありますから制度がわかりやすいにこしたことはない。ただ、制度という、非常に国民の最も基本的な人権、主権を代表するものでありますから、わかりやすいだけがこれまた制度の唯一の評価点ではないというふうに思っております。

大島理森自由民主党

○大島委員 まさにそこは同感だと思うのです。政治というのは、そもそもある意味ではその政策決定過程においてわかりづらい点が非常にある。私はわかりやすい政治ということを言いました。この政治の中にはいろいろな意味があるんですが、どうやら私が考えますに、私なりの所見でございますが、その責任の明確さということが今一番問われているんではないか。どういうふうな形の責任の明確さなのかというと、言葉をかえて言えば、それは緊張感と言ってもいいんではないかと思うのです。  それはまず、主権者である国民と政治家あるいは政党、そして意思を決定する国会、そういうものの関係。もう一つは、先ほど私も言葉の中で言いましたが、各政党と国民、政党と国民、これも問われるんだろうと思うのです。それから、もう一つの大事な緊張関係というかそういうふうなものは、政党と政党、つまり、お互いに政党というのは、先ほども論議がありましたが、やはり自分の理想とするそういう政治の結果を出して国民の福祉向上のためにやっていくんだ、これはどんな政党でも同じだと思うのです。ですから、政党と政党は激しくそこにぶつかり合う緊張感、こういうものが必要なんだろうと思うのです。それから、先ほどもちょっとお話がありましたが、議院内閣制の中におきつつも政治の場と行政の緊張感、こういうものも必要なんだろうと思うのです。それから最後に、政治と金の問題についてもやはり問われていることなんだろうと思うのです。  そういうことをもろもろに考えますと、やはり小選挙区制というものをとった方がいいのか、比例制をとった方が基本的にいいのかということを言うと、やはりそういう総合的なことを考えると、私どもは小選挙区制というものを出しました。したがって、比例制ということを併用型という観点から、今私が申し上げた国民と政治の緊張感、それから政党と政党の緊張感、あるいは政党と金、政治と行政、まあ四つぐらい今挙げましたが、そういう点について、もし比例併用制、今出した中で御所見、お答えがあればお聞かせ願いたいと思います。

小澤克介日本社会党・護憲民主連合

○小澤(克)議員 お答えいたします。  現在の社会では、国民の要求、政策的な要求というのは非常に多様性を増していると思います。かつてのような、白か黒か、右か左かという状況とは違った状況に至っていると思います。その上で、それらの多様な諸要求をどこかで調整し統合する機能が必要なんですね。で、この単純小選挙区制であれば、皆さんのおっしゃるとおり非常にバイアスがかかりまして、まあ三〇%程度で九〇%程度の議席を獲得する。逆になれば、ひっくり返ればまた逆になるわけですけれども、そうしますと、その大多数を制した政党の内部でそれらの諸要求の調整が行われざるを得ない。  私どもの提案しております、各政党に対する支持率がそのまま議席に反映する議会構成になりますと、それらの国民の諸要求がそれぞれの政党を通じて議会というオープンの場で、政党同士の話し合いの中で利害が調整される、こういうことになると思います。  したがいまして、今の緊張感ということでいえば、まさに政党と政党との緊張感の中で、議会という土俵の場でオープンに国民の諸要求が調整される、そういう意味で比例代表制が最もすぐれていると考えますし、また、行政と議会との緊張関係ですか、これはまさに三〇%程度で九〇%の議席を制してしまう議会と、そこから議院内閣制のもとに選ばれる行政との間には全く緊張感の生じないことになるのは、これはもうすぐおわかりのことだろうと思います。

大島理森自由民主党

○大島委員 今のお答えの中で私はもう一度伺いたいと思うのでございますが、政治は一つの結論を出さなきゃなりません。したがって、国民の意思の統合をしなければならぬというのは全くそのとおりだと思うのです。  それを要するに国民に向かって、例えば、ある政党がそういう多様性があるならばその多様性を踏まえた上で、国がどうあるべきか、福祉がどうあるべきか、教育がどうあるべきか、まさに国民との対話の中である程度のその政党としての統合性を出して訴えることの方がわかりやすい政治なのか、そうではなくて、それぞれのたくさんの議員が集まってこのハウスの中で統合した方が、それが国民にとってわかりやすい政治なのかあるいはいい政治なのかということを考えますと、私は、国民が主権者保であるならば、国民に向かって、我が党は、あるいは社会党でもいいですし、公明党でもいいです、PKOの問題も、憲法の問題も、あるいは教育の問題も、将来の福祉の問題も、いろいろな多様性を順列をつけて国民に向かって、そしてそこに責任を明確化さしていく、そういう制度の方が、まさに永田町の論理と国民の論理が、私は、一層お互いに責任を明確化させる、国民にも、やはり選んだ限りにおいてはこういう国民なりの権利と同時に責任を感じてもらう。  そういう緊張感という意味では、私は、小選挙区制で既に国民との対話の中でそういう意見の統合性を持って、そしてその政党同士が争う方が私はずっとわかりやすいし、今国民から問われている緊張感のある政治を生むと思いますが、永田町の論理、先ほどもいろいろ議論がありました、各政党が四つ五ついろいろな意見を交換し合って向かうよりは、そちらの方が明快であり責任感がある制度だと私は思いますけれども、どうでございましょうか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 私のわずかな経験で言わしていただきますと、佐藤内閣の末期のときに三百議席とられたことがありました、私が最初に国会に出たときでありますが。このときの委員会というのは、私は大蔵委員会に属しましたが、社会党の理事一人、委員七人ということで、あのときは自動車重量税という大変重要な法もありましたが、もうそうなってまいりますと、時間がたては法案は通ってしまう。そこはもう緊張感は全くない。  逆に大平内閣のときに過半数を割りました。このときは、もう役人の皆さんも社会党の方によう来ました。これはもう、それは第一党の意見いかんによってはいろいろなことの帰趨が変わってくるということもありまして、そういった意味では、緊張感ということで言われれば、私はどちらかといえば、今小澤さんから答弁がありましたように、PKOの問題だって自民党一党で通せない、参議院のこともあって通せない、あるいは国民世論をつくるということでいわば三党でやられた、我々は別の立場だ、そしてそれがまたマスコミや国民の皆さん方の大変な関心を呼んでいろいろな世論調査がされましたですね。私は、やはりそれの方が国会も活性化するし、国民の皆さん方が大変政治というものあるいは政策というものに関心を持っていただけるというふうに考えております。

大島理森自由民主党

○大島委員 私は、国会の場における緊張感もそれは大事だと、こう申し上げておりますが、一番大事なのは、まさに議員、政党と国民の緊張感が大事だと、こう言いました。  したがって、我が党の案で小選挙区制というものを出したのは、まさに私どもが、国民に向かって意見を集約して私どもはこういう政策でこれからの国の政治をやりたいと言ったときに、そのことが結果として生まれなかった場合に次の選挙では大変な批判を受けるであろう、あるいは政治と資金の関係の中でいろいろな問題が起こったとすれば、次のときも私どもはやられるであろうという、そういう緊張感を持つ国民と政治との関係という意味では私は小選挙区制の方が優位だと思いますが、自民党の方から御意見があれば、ひとつお願いを申し上げます。

武村正義自由民主党

○武村議員 小選挙区制は二大政党を志向しているという言い方があるわけです。必ずしも二つの政党にすっきり集約されるものと私は思いませんが、選ばれた国会では、内閣も決めていくわけでございますが、すべての法案、予算は多数決原理で決めていかなければなりません。そのことも含めますと、いずれにしましても、政権を支える過半数を超える勢力と、政権に絶えず批判的な姿勢をとる野党勢力と、大きくはこの二つに分かれざるを得ない。国会におけるいわゆる多数決の原理を考えると、そういうことになります。そこに、必ずしも二つの政党と言わなくてもいいんですが、与党、野党という、政権を支える側と政権を批判する側という二つの勢力に分かれざるを得ないという状況があるわけでございます。  そのことから考えて、選挙の現場で、多数が全体を代表してただ一人選ばれるという小選挙区の特色を考えますと、既にそこで多数代表の原理が貫かれる制度だというふうに私どもは思っているわけでありまして、そのことは、二重にいわば多数が全体を代表するという民主主義の基本原則を貫いた制度である、私どもの案はそうであるというふうに思っているわけであります。

大島理森自由民主党

○大島委員 次に、まだまだこの議論は、今までもしてきましたが、いたさなければならないと思いますけれども、制度を変えていく。先ほども、民主政治の中で制度の権威あるいは信頼というものがなくなれば、これはもうおしまいになるわけでありますから、そういう意識のもとで各党が出されました。  そこで、具体的に今度は、私も本当にわずかな期間でございますが国会というところにいさせていただきつつ、そしてまた、国権の最高機関である国会の現実の場、国会の運営、国会のあり方、こういうものも当然私どもは考えていかなければならないと思います。ついこの間のPKO法案の、あの国会のあり方、牛歩なのか何なのか、あるいは、余り過去のことを申し上げたくございませんが、ああいうあり方は決して国民の皆さんに信頼を得たものではありません。  むしろ国会というそのものに対して国民の目は、あの姿を見たときに、大変な批判と冷たい目を向けたことは、これは、おやりになった政党もやらなかった政党もひとしく批判を受けたものであろう、こう思います。もちろん抵抗政党、野党というのでございましょうか、それは決められた制度の中で、その制度の許される範囲の中でいろいろな手段を私は否定するものではありません。  そういうことの中で、私は、例えば社会党さん、特に佐藤先生にお伺いしたいのでございますが、皆さんの今の制度改革をしようとしたときに、国会をどのように基本的に変えていきたいのか、また、比例併用制によってどういう国会をつくりたいと思っておられるのか。私は、国会対策というのは必要だと思っておる一人なんです。政党政治はありますから、それぞれの政党が自分の理想とする結論を得るために戦術戦略を持つのは当然だと思うのですよ。ただ、今のような状態で本当にいいのか。しかし、きょうのような、各党が意見を、議論をして、こういう姿というのは初めてのことで、高い評価を受けております。したがいまして、国会のあり方論というところまで相当な決意を持って向かわないといけない、こう思うわけです。  それらについて、佐藤先生の御所見と、社会党の基本的な、これから国会を審議拒否とかそういうことは一切しないようにしようとか、何かそういうふうな方針を立てられているとか、そういうふうなことを何かお考えになっておられるのか、議論されているのか、その辺について、国会運営というのは非常に大事なルールでありますから、ひとつ御意見を賜りたい、こう思うのです。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 牛歩戦術というのは、先輩に教えられたところでは、大野伴睦先生から考案をされてやられたということのようでございますが、そういうことは別にいたしまして、国会は言論の府でございますから、強行採決もなければ牛歩戦術もないというような国会にまずしなきゃいかぬことはお互いに当然だと思っているわけであります。  それから、基本的に、ある意味では、この特別委員会というのは議会のあり方としては理想に近い格好にできているんじゃないか。つまり、質問される方も答弁する方もお互いに議員同士でやるというこのスタイル、これは私は本来の議会のあり方ではないか。  その先で考えられることは、今、憲法上、予算の提案権というのは政府にあることになっております。じゃ予算関連法案はどうだ、その他の法案はどうだということになりますと、予算関連法案、これは憲法上どうなっているかという定説はありませんが、できると言う人もあればできないと言う人もいますが、今までは予算関連法案は政府が出してきたわけですね。そうしますと、本当に皆さん方と我々とのディベートにならないんですね、これ。政府と我々とがやるというようなのは本来の議会のあり方ではない。そこで私は、このあり方自体根本から変えてきて、予算関連法案は皆さん方が提案理由をやってひとつ議論するというやり方をも考えていかなきゃならぬじゃないか。  それから我々も、これ、議員立法でお互いに出してまいりました。法制局に徹夜に継ぐ徹夜でやっていただいたということで、大変、お仕事柄とはいえ、御無理御無理を重ねたことを申しわけなく思いつつ、本来ここは立法府なんですから、お互いに議員が法案を提出して具体的に議論をするということ、これはまことに重要なことで、もっともっと立法機能というのを高めなきゃいかぬというのは、私は昨年の政治改革協議会実務者会議でも申し上げましたけれども、今法制局に、例えばこの法案に従事していらっしゃる方が、基本的には四人です。今度は十何人お手伝いをいただいてつくっていただいたが、国権の最高の、唯一の立法機関という割には大変少ない。例えば自治省だと、公選法関係でいいますと約三百人ぐらいの人、二百人ぐらいいらっしゃるのかな、けたが違うんですね、これ。  唯一の立法機関というなら、お互いにもっと立法府として議員立法が出せるようなそういう体制もつくっていかなきゃならぬ。あわせて、こういったことがもっと各省庁に見えたり、国民の皆さん方に、視聴率はどうかわかりませんけれども見ていただく、開かれた国会。データベースのこともありましょう。その他我々もいろいろな改革を考えて、いろいろ議論しているけれども、選挙制度の議論も大事だけれども、そのやるところ、議論するところは国会でありますから、国会改革ということもこの政治改革の中で非常に、今大島議員御指摘のように大変重要なテーマだというふうに私たちも思っております。     〔中西(啓)委員長代理退席、委員長着席〕

大島理森自由民主党

○大島委員 その根本的なところをもう一度聞きたいのですが、要するに、わかりづらい国会、こう言われる。国対政治とか言われる。そういうふうな中にあって、中選挙区制ということを前提にして今までいろいろやってきて、いろんな知恵を出して、いろんなルールをつくってまいりました。  国会運営の中で、大変恐縮ですが、昨年のようなああいうふうな、大野先生がお考えになられたと言うのですが、だから私は、許された、それは抵抗するためには制度の中でやることはいいとしても、しかしながら、ああいうことがよくあるわけでございました、今まで。消費税のときも、牛歩とかあるいはいろんな抵抗をされてこられた。それは、今の中選挙区制度という制度との関係の中でああいうことをやらざるを得なかった。あるいは、なぜそういうことをしたのか。  それは、選挙制度、政治のあり方、そういうものから、佐藤先生、長い大先輩でございますから、その間社会党のエースとして一生懸命努力されて、多分佐藤先生あたりもこんなばかみたいなことはやめようと心の中で相当思ったと思うんです。なぜそういうことを社会党としてとらざるを得なかったのか。これは逆にいいますと、そういうことを率直にここでお話をしていただいて、そこからいろんな制度の議論もしなきゃならぬ。そういうことで何か所感がございましたらぜひお伺いをしたい、こう思うんです。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 国会の審議自体が極めてやはり形式に流れちゃっていると思うんですね。牛歩のことも言われるけれども、その前には、この場で強行採決があったわけですよね。その先になっているわけでありまして、やはり国会の審議自体も、私は、余り時間制限せずに本当にする。そのためには、政府とじゃないんですよ、やはり議員同士がやるという、こういうパターンにこれ自体を変えていくことも必要じゃないだろうか。  それと、大島先生の言われますわかりやすい国会というのは、どうも自民党さんが多数おって、我々はちょこっとおって、もう結論はわかっているのがわかりやすい国会だというふうに聞こえてならないのであります。これは私の理解が悪いのかもしれませんが、やはりそれでは議会というのは私は死んでしまうということだけ申し上げさせていただきたいと思います。

大島理森自由民主党

○大島委員 と申しますと、そうすると、ああいう今までの国会運営、それは佐藤先生の方からいうと強行採決、こう言うんですが、私も議運の理事とか国対の場におりまして、私どもの立場から考えると、相当少数政党に対していろんなお譲りをした上で国会運営をやっているなと思うのが本当にこれは実態なんですよ、実際問題として。そこはそれでいいでしょう。今の中選挙区制という制度と全く関係ないんだ、今までの国会のあり方論というのは、そう思っていいんですか。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川議員 今の御質問に対して、国会のあり方に関連して、また選挙制度との関連で私が思うには、振り返ってみますと、PKO、これだけの問題、日本の政治、将来にかかわるようなこういった問題を、本来ならば総選挙で問わないといかぬですね。まさに政策を争点にした選挙が行われるようにならなければいけない。ところが、じゃPKOはどうだったのだろうかと思いますと、やってないわけですね。これが一つ。  それから二番目、消費税の問題のときもそうだったのですね。御存じのように、十二月に通って四月から施行して、それで夏の参議院選挙。つまり、成立をさせて実施してから参議院選挙、衆議院選挙。これは選挙のあり方として、政治のあり方としてはおかしいと思います。  それで考えてみますと、昭和五十四年のときに大平首相が初めて一般消費税をぶつけて、総選挙で敗北をしたから撤回して行革に変わった。あれが本来の政治と選挙と政策、この三位の関係がはっきりしていると思うのですね。そういうふうに変わらなきゃいけないと思います。それが私は基本だと思いますので、当然に選挙の性質も変わってくるというふうに考えます。

大島理森自由民主党

○大島委員 なぜ私は国会運営論みたいなことを聞きますかといいますと、つまり、先ほど浜田先生が質問されておったことと通じるところがあるわけです。多分、佐藤先生、社会党さん、公明党さんの出した政党論の中で、今政党は一%まで認めます、こう言っていますね。  そうしますと、それじゃ、そこのところと考えますが、まさに政権論、また責任論にもいくわけでございますけれども、一党では少なくとも責任ある政治を行うということはかなり難しいという状況になるということはお認めになりますね。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 それは国民の民意で、選挙でどうなるかということが原則であります。自民党さんが圧倒的に五十何%の得票をとられて一党になるかもしれませんし、自民党さんはやはり四〇%、四〇%を切って、なぜならば我々がたくさんもっと候補者を出しますから、三〇%台になるかもしれない。そうしますと、社会党が中心になって政権、自民党さんを入れて、一部離党してくれば入れてあげてもいいですけれども、公明党と組むという場合もあるでしょう。いずれにしろ、やはりそういう一つの政策協調ということがより多くなるということは私も認めます。

大島理森自由民主党

○大島委員 したがいまして、私が申し上げたいのは、まさに今私は、今日までの中選挙区制というものと、どういうふうな理屈をつけるにしろ、国民からは国会のあり方論に対していろんな批判がありました。そういう中にあって一番批判されたことは、先ほども談合だとか野合だとかというふうな話を私どもは受けました。  政策をすり合わせてやっていかなきゃならぬという場面が相当出てくる。そういうふうなものというものは、やはり今日まで批判を受けたことと皆さんがおとりになる制度と、私は変えることが非常に難しくなるんじゃないか。そういうふうな制度になっていくんだろう。先ほど浜田委員がお話ししましたように、もちろん選挙前にいろんな政策協定をするかもしれない。それはあるかもしれないけれども、結果から見ますと、少なくとも自民党が過半数とるかもしれない。これは自民党は可能性あります。可能性あると思うのですよ、私は。  ただ、例えば先般の某新聞社の支持率を見ますと、大変申しわけありませんが、佐藤先生の方は二〇%、下がっちゃった。これは、一〇%ですか、一〇%というのはないと思います。それは、加えて、佐藤先生、次の選挙でやるんだ、こう言っているわけですね。お互いに次の選挙でやるんだ、こう言っているわけです。  そうしますと、現実の政治を考えたとき、政治というのはもうちょっと待ってくれとは言えません。現実の政治として、その某新聞社の支持率というものから、任期満了までというとあと十カ月ぐらいですか、それまでに、どう考えても佐藤先生の方が五〇%いくということはほとんどあり得ないだろうと私は思うのです、現実論として。我が方も非常につらい立場になっていると思うのです。  そうすると、その間にもし皆さんの選挙制度ができて、この十月までにいろんな、どういうふうな組み合わせで選挙をやるかわかりませんが、いずれにしても社会党さんが単独でやるということはないとすれば、どこかと組まなきゃならぬ。組まなきゃなりません、これは現実として。そのときに、私がまず心配しますことは、今の時点で本当にそういう政権構想をつくれるかという心配と同時に、選挙を終わった後に多分いろいろな組み合わせをしなきゃならぬという現実がある。  そうしますと、今まで中選挙区制でやって批判を受けてきた私どもの国会運営というものに対して、いろいろな話が、いろいろな形があるにしても、やはりわかりづらい政治だという批判は残っていくんだろう、こう思うのです。ですから、私はそういう意味でも比例併用制という問題の弱点、こういうふうなものを改めて申し上げておきたいと思います。  次に、政治と資金の問題、つまり制度の広い中で政治と資金の問題を申し上げたいと思います。  そこで、簡単に申し上げます。私は、これは政治と資金の問題で、社会党さん、公明党さんの案と我が党の案では、かなり違うところもありますが、かなり共通するところもある。それは政党助成をしようというところなんですね。  そこで、たった一点だけ伺います。  まず、自民党さんに対しましては、恐縮ですが、改めて今度改正した基本原則、これを明快にもう一度お話ししていただきたいのと、社公案について、大変に個人献金の額の枠も削りました。そうしますと、私は、結果的に政党助成、つまり国の予算に頼る政治活動という面が非常に強くなってくるんじゃないか。そういうふうな意味で、政党も政治家個人も、政治活動をするその財源、これが一体どういう人たちがそれを支えて、そしてどういう人たちが支えるのがいいのかという観点、この一点だけ聞きたいと思うのです。

津島雄二自由民主党

○津島議員 大島委員の御質問に答えるには、まず最初に、今の私どもの議会制民主主義というものはどういう基盤によって支えられているか考えなければならないと思うのであります。  私は、憲法の第二十一条、これは与野党問わず私ども国会議員たる者は常に頭の中に置いておかなければならない表現の自由、わけても結社と政治活動の自由というものの重要性について特に強調しておきたいと思います。この結社、政治活動、表現の自由が確立されるまでには、議会制民主主義の成長とともに長い長い歴史があったわけであります。いわば天から与えられたものでなくて、長い間の社会の発展の中でから取られてきたものだ。  その表現の自由が、また政治活動の自由がなぜ大切かというと、それがあって民主主義政治というものが運営されるわけでありまして、でありますからこそ、コストを自発的に負担しながら国民が積極的に政治に参加をしていくということが、我々が今ここで仕事をさせていただいている仕組みの基盤にあるということを申し上げたいわけであります。  しかしながら、その場合に、国民からいただくいろいろな政治資金が政治をゆがめるようなことがあってはならないということで、一定の規制をかけるということで各国ともやっておるわけでありますが、私どもが今度御提案をいたしました方式は、政党中心に政治資金の流れを改めていく、これは選挙も政治も政党と政策を中心に国民に判断を求めるということに即応するものだと思うのであります。  そこで、いわゆる企業献金につきましても、個人につきましては二つつくることのできる資金調達団体に限って一年に月平均二万程度の、会費程度のものを限度としてこれを認める、その他は政党中心の献金にしていただく、さらにこれに加えまして政治家個人は一切金銭による政治献金は受けることができないということに踏み切ったわけでございまして、最初に私が申し上げた国民の自発的な御参加を得て政治を運営していく上で、世界でも最も厳しく、厳正で適正な政治資金制度を提案をしていると確信しておるところでございます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 私たちは、基本的に政党活動、政治活動というのは有権者個人に立脚するのが最も理想的な形だと思っているわけでございます。  今、津島委員の方からお話がございましたが、私もかねがね言っておりますように、企業というものが社会的な存在である、また、これなくしては働く場がなくなることになるわけでありますから、企業性悪説は私はとりません。しかし、企業というのは参政権があるわけではない。それから、きのうの御発言だか、個人が集まったものであるから、したがって企業献金いいんだ、こういうお話も、答弁もございましたけれども、これはおかしいのであって、企業献金というのはいわば俗な言い方をすれば重役がやっておるわけでありますから、私は、八幡製鉄の裁判の判決あるいは諸外国の例、私も頭に入れた上で、結果的にここになってしまったのは、これはやはり企業献金がここまで来たじゃないかということをまず申し上げたい。  それから、それなら労働組合の献金もあるじゃないかというふうに言いたいのかもしれませんけれども、これは現実には我々、我々というか、所得税を払った後の個人カンパを一つの労働組合という、労働組合に基づいたところの組織が集めて政党に持ってきてくださる。しかし、企業・団体献金は禁止するわけでありますから、団体という形をとらないで、私たちは個人献金の集積としておのおの一人一人の献金を、だれかが集めてくださる組織は必要かと思いますけれども、そういう形に変えていく。それと同時に、御指摘のように、日本というのは一般的な意味でカンパするというのは余りなじまないわけでありますので、税額控除制度等々も考えておく必要があるだろう。  御指摘のように、国家に多額の政治献金といいましょうか政治活動費を助成をいただくというような状況というのは、お互いに個人献金ということを中心にしながら早く脱却していくことが私は望ましいあり方であると思っております。

大島理森自由民主党

○大島委員 政治資金の問題につきましては、分科会みたいなものがございますから、またそこでいろいろ議論したいと思います。  私は、物すごく大事なのは、政治資金の問題で、やはり透明性ということが本当は実は一番大事なんじゃないかと思います。その透明性を厳しくして、そして国民に判断をしてもらって、いろいろな政党、個人を選挙のときに判断してもらうためにも透明性というのが一番大事じゃないかな。まあまたいずれいろいろ議論させていただきますが、政治資金についてはここで閉じさせていただきますけれども、次に、選挙制度そのものについて質問をさせていただきます。  社公案の中においてずばり、もう時間がございませんから、二、三点お伺いします。  やはり単純比例制ではなくて小選挙区制を、そこに併用という形でも導入した、つまりそれは小選挙区制というものの意義、評価というものがあるはずであります。したがって、小選挙区制の欠点はもうさんざん皆さんからいろいろな形でお聞きしました。なぜ小選挙区制を導入したか。その小選挙区制度の意義、評価というものを、これは社会さんからも、公明さんからも、恐縮でございますが、簡単で結構でございますから、お聞きしたい。  一方、批判の中で、小選挙区制度の中で、これはむしろ小渕先生にお答えをいただきたいんですが、三乗比の問題をよくお話をされます。これはこのままにしておきますと、国民の目から見てこれはえらい制度だなと思うことがあると思いますが、その点について、もし自民党側の反論、意見というものがありましたらお聞かせを願いたい。  それから第三点目。比例を中心とした制度をつくるのなら、やはり国会というのは衆議院と参議院です。参議院はまさにある意味では比例をベースにした、もちろん並立的な選挙制度ですが、そのことをどうするかという哲学がなきゃいかぬと思う。やはり院が違い、院の価値が、存在する意義が違うわけですから、その点についてもぜひ社公さんからお聞きしたい。  以上、三点でございます。

小澤克介日本社会党・護憲民主連合

○小澤(克)議員 では、まず社会党の方からお答えいたしたいと思います。  社公案の中でも小選挙区制を導入しているではないかという御質問です。  そのとおりでございますが、その導入の意味がいわゆる単純小選挙区などとは違っておりまして、あくまで比例代表で議席が配分されたその枠内でこういう要素を入れるにすぎない、このことをまず御理解をいただきたいと思います。  その上で、なぜこういうことを導入したのか、長所はどこかという御質問ですけれども、やはりその候補者の顔が見える、その政党の代表として、政党の顔として、もちろんその場で選挙運動もしていただくわけですし、じかに有権者の皆様方に接しながらその人間性といいますかパーソナリティーを示していただいて、生の声で訴える、そういうふうに顔が見える、そういう要素があろうかと思いますので、今言ったように単純小選挙区制とは意味が違いますけれども、導入をしたわけでございます。  それから、参議院をどうするかという問題でございます。  これは大変重要な問題であるということは我々も意識をしております。ただ、基本的には参議院の側でお考えいただかなければならないことを当院の側から先んじてあれこれ言うことは、ちょっと現時点では差し控えた方がいいかなという感じも持ちますけれども、いずれにせよ、やはり国民の声を、意識を代表する、そういう構成であるべきだと思います。まあ、党内でもいろいろ議論を進めておりますが、一つの考え方は、地域的な代表というのも一つの考え方かなというようなことを考えております。  以上でございます。

井上義久公明党・国民会議

○井上(義)議員 お答え申し上げます。  まず第一点目の小選挙区制を併用した理由でございますけれども、今……(大島委員「併用じゃなくて小選挙区制の評価」と呼ぶ)なぜ併用したかということに通ずるわけでございますけれども、要するに、比例代表の一つの欠陥とされております直接候補者を選べない、顔が見えないということについて、小選挙区を併用することによって顔の見える選挙制度にしたいということ、それから無所属等候補者、この方々のやはり立候補する権利というものを確保しなければいけない、こういう観点から小選挙区を併用したわけでございます。  あわせて、小選挙区を併用したもう一つの理由は、やはり小選挙区の一つの特色であります二大政党化しやすいという仕組みなわけでございます。そういう意味で、小選挙区を併用することによってやがて政権を担当する二つの大きな勢力、すなわち、すべての小選挙区に立候補できる、立てられる政党が最終的にやはり政権の核としてできていくであろう、そういうことを私どもとしては期待をして制度の中に仕組んだわけでございます。  ただ、そのときに考えなければいけませんのは、単純小選挙区制と件用制における小選挙区というのはやはり基本的な違いがあるのだろうと思うのですね。単純小選挙区制はいわゆる政策本位、政党本位というふうにおっしゃるのですけれども、先般、私がこの選挙制度の勉強でアメリカ各州をちょっと回ったときに、例えば具体的な例を挙げますとウェストパージニアのある下院議員といろいろお話をしました。環境保護法案が出たときにどういう対応をとったかということを聞きました。  これは民主党の議員なんですけれども、当然、環境保護法案は民主党は全体的には賛成した法案なんですけれども、ウェストパージニアというのはちょうど硫黄分の多い石炭を産出する地域でございまして、当然私は反対をした、反対をしなければ次の選挙で当然この地域から私は当選できないということで、やはり小さな地域になりますからどうしても地域の利害というものに縛られてしまう。そうしないとやはり選挙を戦えないという非常に大きな問題点があるんだろうと思うのです。  そういう意味で、併用制というのは比例代表を基本にしていますから、やはり政党本位、政策本位ということが基本的な選挙のベースにあって、その上での小選挙区の併用だということをぜひ御理解いただきたいというふうに思うわけでございます。  もう一点の参議院につきましては、やはり衆議院というのは政権をつくらなければいけないというもう一つの役割があるわけでございまして、そういう意味で、選挙で示された民意というものが議会に反映していることが私たちは最低限必要な制度の基本であると思っておるわけでございます。したがいまして比例代表ということにしているわけでございますが、それに対して参議院はやはり良識の府というのが国民的なコンセンサスでございますから、その良識の府を担うにふさわしい人を選ぶことがいいんじゃないかということで、かなり広域的な、私どもはブロックといいますか、かなり広域、例えば北海道とか東北とかそういう広い範囲からやはりそれにふさわしい人を、個人を選ぶ。  しかも、もう一つは党議拘束を外すということが一つの大事なポイントじゃないかと思うのです。我が党はこれまで比例代表で国民会議の皆さんについては党議拘束を外しておりまして、これが非常にスムーズに、非常に自由な立場で御活躍いただけるということで、党議拘束を外すというようなことを担保すれば私は衆議院と参議院というのは非常にバランスのとれた仕組みになるんじゃないか、こんなふうに考えておるわけでございます。

小渕恵三自由民主党

○小渕議員 三乗比の法則につきましては、本院の委員各位には既に十分御勉強済みのことと存じますし、また昨日もたしか質疑の中にお話があったと思いますが、改めて申し上げるまでもないと思いますが、「「三乗比の法則(キューブルール)」は、一九〇九年にジェームス・P・スミス氏によって提唱されたものであるが、この法則によると、獲得される議席数は得票数の三乗に比例して過大にふえるから、ちょっとした得票数のちがいでも議席数に大きくひびく」というのであります。これは国会図書館からもらった資料でございますが、「これは一見不合理のようにみえるが、このことによって、第三党以下の進出を阻止して二大政党制が維持されるのみならず、二大政党間にあっても、一九七〇年の総選挙における労働党から保守党への政権交代にみられるように、有権者のちょっとした移動が議席数に大きくひびくから、それだけ、政権に復帰するチャンスが多いわけで、与・野党間に生か死かといったような争いはない。野党になったからといって絶滅するおそれはないし、また与党だからといって万年与党で独裁化するおそれもない。そしてらくな気持で政権を交代し、次のチャンスを待つことができる。先年英国保守党が野に下った時、一議員が、保守党は十三年間も政権の座にあって、少しくたびれたからこの辺でひと休みし、勉強する機会が得られて嬉しいと述懐したといわれる。このような点が、小選挙区制による二大政党制の最も大きな」特色であるということでありまして、政権交代、二大政党による政権交代を目指すとすれば最も理想型のシステムであるということであります。  同時にこれは、英国は正確にいえばほぼ一院制でありまして、もう一つの院がほとんど、我が国の制度とは異なっておるわけでありまして、先ほど参議院に対する御答弁もございましたが、この点が衆参両院を持つ我が国の制度として、一院としてのあり方、参議院のあり方というものとも整合性を持って進めることができればこの制度は大変結構なことじゃないか。  ただ、ここで少しくたびれたからということは、この方は恐らく負け惜しみと、あるいはそういう気持ちもあったのかと思いますが、我が党に関する限りはくたびれずにもっとやっていける制度でもあると思っておる次第でございます。

大島理森自由民主党

○大島委員 先ほど小澤さんの御答弁、それから井上さんの御答弁で、私は参議院のあり方論における各党の違い、それから小選挙区制に対する評価の違いというのを感じました。いや、そうじゃないんだといえば、そっちはそっちの言い方ですが、例えば私は小澤さんに申し上げたいのでございますが、枠の中の小選挙区制なんだ、こうおっしゃるけれども、超過議席を認め、そして小選挙区で勝った人がまずはめられていくという意味で、小選挙区制の比例併用であっても大変大きな意義を皆さんの政党は持っておられるんですね。  それを枠の中だから、小選挙区制は単に顔が見える選挙制度だからやるんですというのは、いささか小選挙区に対する評価としては私はおかしいんじゃないかなという気がするのです。むしろ井上さんの方がもっと率直に小選挙区制の意義と欠点を申し上げられました。  もう一つ小澤さんに質問申し上げますが、今まだ党議決定はしてないし、これから参議院のことだからこれは勉強しなければならぬ、これは我が党もある意味ではそうです。ただ我が党は、基本的に衆議院とは違う制度があってしかるべきだろう、これが基本なんです。その点、小澤さんの今の御答弁は比例的なことをお考えだな、個人的な意見がどうかわかりませんが、何かまた参議院でも衆議院と同じような比例的な考え方でいくのか、もし衆議院がこういう皆さんの考えられるような制度をとったとするならば、それと全く違う形で参議院を考えようという基本のところまで考えておられるか、もう一度お聞かせください。

小澤克介日本社会党・護憲民主連合

○小澤(克)議員 まず第一点の方でございますが……(大島委員「短くお願いします」と呼ぶ)はい、短くやります。併用制における小選挙区の導入というのは、単純小選挙区制とはいささか趣が違うということをお話ししました。  その理由なんですけれども、併用制というのはあくまでも比例代表が基本でございまして、小選挙区の持つ意味は、その当選者が名簿に記載されているか否かにかかわらず、あるいはその順位いかんにかかわらず優先して当選者となる、そういう仕組みによって比例代表の欠点と言われる候補者の顔が見えないというところを補うという、あくまでも補うという趣旨である。その限度で、その意味で導入した、こういうことを申し上げたかったわけでございます。  それから、参議院制については、率直に申し上げてまだそれほど突っ込んだ議論にはなっておりませんので……(大島委員「基本的なことも決めてないんですか」と呼ぶ)いえいえ、そういう意味ではございません。基本的にはやはり国民の意思を代表する議会ですから、当然そういう構成であるべきだと思います。ただ、衆議院とはやや違った性格を持たせなければ二院制の意味がないであろうということについては、おっしゃるとおりだろうと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 ちょっと補足をしておきますけれども、言うまでもなく、先ほど井上議員の方から併用制におきますところの小選挙区の意義については御説明がございました。これも私たち提案者として共通の認識でございます。ただ、小澤さんが言われましたのは、あくまで基本的に比例代表の議席比率で決まっていくことであることは御承知のとおりでございまして、そのことを申し上げたことをまず御理解いただきたい。  それから、参議院の問題につきましては、今、御承知のように定数是正、の問題もございます、具体的に。したがって、それとの兼ね合いもあるものですから、それと並行しながら参議院の方でまず第一義的には考えているというふうにお考えをいただきたいと存じます。

大島理森自由民主党

○大島委員 まだあるのでございますが、私、今の意見を聞いていますと、私ども自民党案の中で議論した結果、少なくとも参議院には国民のその反映の仕方を違うシステム、こういうことでやっていこうということは原則としてやっているわけです。したがって、どうも明確でないところがあるものですから、それはそれでまた参議院の問題が出たときにはいたしたいと思いますが、時間があと実は四分まだございますので、もうしばらくお待ちをいただきたいと思います。——ほとんどございませんか。  最後に、それでは、まだまだお伺いしたかったのです。  例えば、改革をした場合に、先ほど言ったように、政策というのはその政党のやはり象徴であり背骨だと私は思うのです。そういうときに、先ほども現実の問題を佐藤先生に私は申し上げました。通したら次の選挙でやろう。そして、皆さんは皆さんのベストのものだといって出した。そうしますと、例えば自衛隊の問題をどうするのだとか、PKOをどうするのだとか原発をどうするのだとか、朝鮮半島問題をどうするのだとかそういうふうな問題についてもどういう姿勢でこれから議論しようとしているのかということも、やはり政策を論議する場ではないのですが、基本論としてお伺いしたいと思っていました。いずれこれはだれかが我が党としてやると思いますから、予告をさせておいていただきます。  最後に、私ちょっとだけ佐藤先生にまたあれですが、佐藤先生は、例えば自民党が四〇%とって社会党が三〇%とって、こうあった場合に、自民党は外してそれ以外の政党でやろうではないかということをおっしゃった。しかし……(発言する者あり)いやいや、一つの例かもしれません。でも、井上さんは、比較優位党がまずあって、それを中心にやるんだ、こういうことをおっしゃった。そこのところの、基本的には非常に大事なところだと思いますので、そこを佐藤先生と井上先生にもう一度、そのあり方論を聞きたい、こう思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 先ほどの問題で、 一言だけちょっと申しわけございませんが補足させていただきたいと思います。  参議院の制度は基本的に、第一義的には参議院で考えていただきますが、当然のことながら、私も委員会で答弁したと思いますが、衆議院が私たちの言うような小選挙区併用型の比例代表になれば、当然のことながら参議院はそれと違うタイプを考え、それは恐らく地域を中心とするものということになるのではないだろうかと、いろいろ党内の議論ではこういうことで、当然衆議院と違うことであるということであります。  それから、今御心配いただきましたが、政治論の問題と制度論の問題というのは違うと思うのです。それは第一党を中心にして、そのときに与えられた我が国の課題について他の野党と組んでやるということを約束して迎える選挙もあるだろうし、あるいはこの際ひとつ社会党が中心になって、自民党さんを入れずに社公民で、野党でやろうじゃないかという場合だって当然あり得る。しかし、大体ヨーロッパの例を見てみれば、第一党を中心にしてやる場合が多いということは言えると思います。ただ、これはそういう例の話でありまして、具体的な政治論の問題と制度論の問題とは必ずしも、私は次元を異にする問題だと思っております。

大島理森自由民主党

○大島委員 我が宮澤総理・総裁は、先般、我が党の国会議員を集めて次のような指針をお話しされました。この機を逃せば抜本的改革の実現は再び遠のくのだ、政治と政治家に対する信頼を回復することが困難になることを深く恐れる、何としてもやり遂げるのだ、こういうふうなことを私どもに訓示をいたしました。決意であります。  そして、冒頭に申し上げましたように、中選挙区制ということの問題点のあり方、それはいろいろあるとしても、九割以上の国会議員が所属する政党が今そういう意味での認識を一にしているということだけは私は事実だと思うのです。  そういう中で、何とぞ我が党の案に深い御理解をいただいて成立を図りたいものだ、こう思っておりますので、よろしくお願いを申し上げて、終わります。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 午後一時より再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時六分休憩      ————◇—————     午後一時一分開議

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。北川正恭君。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 まず、けさの新聞を見たわけですけれども、そのことについて社会党、公明党さんに確認をいたしておきたいと思いますが、今度の政治改革で通った法案をもとにして次の選挙からやられる、したがって不退転の決意で今度の政治改革法案は通す、こういうことでよろしゅうございますね。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 国民の政治不信というものを一日も早く取り除くということのために我々はこうやって汗をかいておるわけでございますから、本委員会、本会議、参議院まで通れば、当然次の総選挙でこれを実施して、国民の皆さん方の信頼にこたえていくというのは当然の帰結であろうと思っております。

井上義久公明党・国民会議

○井上(義)議員 現行中選挙区制が制度疲労を起こしているという認識に立って、新しい選挙制度を中心とした抜本的な、腐敗防止策も含めた政治改革案を提出しているわけでございますから、今国会で何としてもこれを成立させたい、成立したからには次の選挙からやるのがこれはもう当然の筋であろう、こういうふうに認識をいたしております。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 そこで、お聞きしたいのですけれども、大変な御決意で次の選挙からということでございますが、きのう鹿児島で追加公認をされているんじゃないでしょうか。あるいは、兵庫でもあるんではないでしょうか。言行不一致ではないのかということを大変心配をいたしまして、改めてその説明と決意のほどをお聞きしたいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 大変御心配をいただきまして感謝を申し上げますけれども、当然私たちは、次のいかなる格好の選挙にも備えるというのは政党として当然のことでございまして、北川委員に御心配いただいておりますが、鹿児島の場合に、私たちの言っておりますような比例制になれば、小選挙区は三でございますので、三人の小選挙区と九州ブロックの方の候補者にしていくということでございますし、兵庫も、北川委員の見ていただきました公認候補につきましては小選挙区の候補者になっていくという、いかなる格好であろうとも対応できるように我が党としては準備をしているのは当然でございます。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 言行一致でお願いをいたしたいと要望いたしておきたいと思います。  そこで、戦後、政治、経済、文化、あらゆる面で戦前と比べて、あるいは戦後間もなくと今の状態と比べて、日本はよくなったとお思いですか。社会党さん、お聞きしたいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 総論的に申せば、私は大変よくなったと思っております。ただ、いろいろな課題がまだまだ大変残っておる、あるいは時代の変遷とともに新しいことを当然取り組んでいかなければならぬと思っております。  経済的には、もう言うまでもなくこれだけのGNPを持つようになったわけでございますが、一方、豊かさ、ゆとりというものは欠けているとか、環境破壊が起こっているという問題もございます。あるいは国際的には、これだけの経済力を持ったことで日本の地位というものが向上した。一方、それに対しまして、日本のあるべき国際貢献というものはどういうものでなければならぬかというような課題についてはまだ答えが出せていないというような問題もございます。  あるいは、政治的には、確かに民主主義でほぼ五十年来ましたけれども、極めてこの中身が形骸化されてきたのではないか、そしてまた、政治腐敗をこれだけ呼んでしまったのじゃないか。  こういうようなことを申せば、私たちは、全体的には上がったけれども、しかしまだまだ課題、あるいはむしろ、退化をしているという表現がいいかどうかわかりませんが、課題あるいはこれから解決をしなければならぬ課題もまた大変多いというのが全体的な認識でございます。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 公明さん。

井上義久公明党・国民会議

○井上(義)議員 戦後よくなかったかどうかということにつきましては、それぞれのお立場で何がよくなったかというような判断というのは違うのだろう、こういうふうに思うわけでございますけれども、少なくとも経済的には豊かになったということは、これはもう紛れもない事実であろうと思いますし、また、日本が世界の中で大きな役割を占めるようになった、国際的な地位が大きく向上したということ、これも紛れもない事実であろうと思います。  その過程でやはりまた失ってきたものも多いわけでございまして、やはり今のこの経済力というものを活用して、どうやってそういう失ったものを回復していくのか、あるいはまた、この今ある日本の状況というものを今後の世界にどうっなげていくのかというようなことで、非常に課題も大きいだろう、こういうふうに認識はしております。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 おおむね日本はよくなっているという御判断をいただいたと思います。  そこで、戦後一貫してと言っていいと思いますが、自由民主党が政権をとってまいりました。その中で、政治はややもすると、理論、理屈以上に、反動で動く場合も多い、そういう性質があろうと思います。そんな中で、戦後、国破れて山河しか残らなかった状態で、国民の政治に対する期待は、きのうの生活よりきょう、きょうの生活よりあした、少し豊かにしてほしいというところから戦後政治がスタートをした、こう判断をいたします。そして、吉田茂さんの例えは軽軍備重経済の政策なんかと相まって、日本は今世界の一七%を動かす経済大国になって、間違いなく豊かになったことは事実でございます。  そういったことからいきますと、自由民主党が戦後とってきたさまざまな政治は、今日の感情論を少し省いていただくとするならば、ほとんど正しかった、こう判断をいたすわけでございます。その目指した世界は、豊かになることであったし、公平な社会をつくることであって、大企業の社長さんと新入の社員さんとの給料の格差は七倍前後にとどまっている。あるいは、平均寿命が五十歳で、長寿社会は人間の強い願望でありましたが、わずか四十七年間にして三十歳長生きをさす、世界最高の長寿国になったことも実は紛れもない事実であったわけでございます。  そういった目指してきた日本の社会全体を、成熟した今日、振り返る余裕ができたときに、果たしてこれでよかったのかという反省も生まれてきている、そう思います。  そこで、我々が目指したその世界をもう一回考え直す場合に、日本の社会全体を大きく見直すべきだ、我々もそう思っているわけでございますが、その変え方において、今の制度とこれから私どもが目指す単純小選挙区制と、実は失うものは野党の皆さんよりも自由民主党の方がはるかに大きいと判断はしながらも、変えようという気持ちで今回法案を提出させていただいたわけでございます。それは、バブル経済でそれがはじけて企業がリストラを余儀なくされたと同じく、私ども国会議員は日本全体のリストラをやらなければいけない、そう思います。  すなわち、戦後四十七年間の間、きのうの続きはきょうで、きょうの続きはあしたで、そして少し豊かになれば、少し改良されればという時代から、思い切ってきのうの続きを断ち切って、きょうは新しい日本をつくる、そういう時代的使命の中でこの政治改革が行われているわけでございますが、今社会党さんも公明党さんも日本がよくなってきたという認識を示していただきましたが、そのよくなってきた日本について今大改革をやる理由は何なのか。本当に政治とお金だけなのかあるいは日本の国家大改造なのか、そのあたりの認識を社会党、公明党さんに確認をしてみたいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 今の北川先生の御質問でございますけれども、まず前半のところで、日本のこれだけの繁栄、あるいはいろいろな課題を持っているということについて、あたかも、自由民主党が政権の座にあったことは間違いございませんけれども、自由民主党だけでできたのではないことも申し上げていかなければいかぬと思うのであります。  国の基本であるところの、先ほどの言葉を使えば軽武装重経済という問題についても、戦後の廃墟の中で、軍隊を持つべきではないという考え方、その中心にあったのは社会党でありますけれども、そういうような一つの勢力もあったこともしかり、それから、皆さん方の池田内閣以来の成長第一主義というものに対しまして、公害というものが起こって、これではやはり人間優先でいかなければならぬじゃないかというチェックをしたのもやはり社会党が中心になった、こういうものが両々相まったことだけはひとつ御理解をいただきたいと思うのであります。  それで、まさに御指摘のように、私は何度か申し上げておりますように、政治改革の問題というのは極めて中心的な課題であります。政治自体を、本当に国民に信頼をされ、活性化をし、わかりやすくし、きれいなものにしていくということはもちろんそうでございますが、それだけではなくて、まさに今北川さんの言う言葉を使えば、国家大改造というのに私はもう当たっているんだと思うのであります。  たびたび言っておりますように、皆さん方の言う五百の小選挙区をつくったら、市長や区会議員よりも小さな選挙区になる。一体国会議員の役割というのは何なんだろうか、この位置づけ自体も問われているわけでありますし、まさに日本の社会構造自体が政官財というものの癒着構造に完全になっちゃっておる、これもみんな解きほぐしていかなければ、本当に新しいリストラというのはできないんじゃないかというふうに思っておりますので、私は北川委員御指摘のように、ただ、それを全部一緒にやっていこうといっても、現実にはなかなか議論が先に出てしまってできないと思うので、今ここに課せられたまず政治改革のところからひとつ一点突破していきますと、この議論を通じてまた新しい展望というのは開けていくんだろうというふうに思っておりますので、そういう意味におきまして、まさに国家大改造に当たる突破口がこの政治改革という位置づけで私たちは取り組んでおります。

井上義久公明党・国民会議

○井上(義)議員 先々週の日曜日でございましたでしょうか、大変天気がよくて、花見のシーズンでございまして、私も皆様方と同じように、朝の十時ごろから夜中の十時ぐらいまで花見の会場二十数会場を自民党の国会議員の皆さんと歩くというようなことでやっておったわけでございますけれども、その中である会場へ行きましたら、お酔いになった勢いもあったんでしょうけれども、七十五歳、私の父親と同じでございますが、井上さん、この金丸問題とんでもない、私も戦争へ行ってやっとの思いで帰ってきて、焼け野原を見て、必死になって働いてきて、日本の復興のためにということで頑張ってきた、今、年をとって年金生活をして、その年金の中から税金も払っている、もう涙ばかりに訴えられまして、何とかしろという話を伺ったわけでございまして、私は先ほど、日本の経済が大きく発展をした、そこにはやはりそういう国民の血のにじむような努力があったということを政治家である我々は忘れてはいけないんじゃないか、このようにまず思うわけでございますし、その間自民党が政権党であったことも、これも紛れもない事実でございますけれども、やはりそこには野党の存在があり、チェック機能をそれなりに果たしてきた。  我が党のことに関して申し上げれば、例えば福祉というような問題について国会で取り上げ、福祉の充実の流れをつくってきましたし、あるいは環境問題というものをいち早く取り上げて、公害を防止をするという流れをつくり上げてきた。やはりそういうことが相まって今日の日本があるのだろう、こういうふうに思うわけでございます。  今何が必要なのかということを言いますと、ここまで来た日本が、今後この高齢化社会をどういうふうに日本が乗り切っていくのか、あるいは世界の中で日本はどうあるべきなのか、こういうことをやはり日本としてのきちっとした意思決定をしなければいけない。そのためには、政治がまず国民の信頼を回復しなければいけない。政治が国民の信頼を失っていたのでは、どういう意思決定をしたとしてもそれは国民不在の意思決定ということになるわけでございまして、まず今そこが一番問われているんだろう、こういうふうに思うわけでございます。その上で、やはり国民の前で各政党、各議員がオープンに政策論争をして意思決定をしていくということが必要なんだろうと思うのです。  午前中の質疑の中でいみじくもおっしゃいましたけれども、例えば消費税について、私は反対だけれども我が党の決定はというふうなことで選挙で通ってきて、それが政権党を構成しているというような、非常に政策とか政党とはかけ離れたことを選挙民に訴えて当選してきていらっしゃるというようなことも間々あるわけでございまして、そういう意味では、政党本位、政策本位の選挙ができるという仕組みというものをやはりきちっとつくる、その上で国会で、オープンなところでこういった問題について議論をして意思決定をしていくということがまず重要なんだろう、こう思うわけでございます。  その上で、先ほどちょっと出ましたけれども、反動が起きやすいという話が、政治に対する反動というお話をされまして、小選挙区制というのは、いわゆる数%の民意が変わるとトラスチックに、それこそ今まで四〇%台だったところの政党が例えば九〇%の支持を得ることができる。これは必ずしも自民党だけではないわけで、例えばそういう数%の民意がちょっとずれるだけでトラスチックに議席がもう逆転してしまう。果たしてこれが、これからの日本の意思決定の中で、国民の大多数の民意というものを反映した意思決定ができるようなシステムなのかどうかということについて基本的な疑問を提示して、お答えにしたいと思います。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 なかなか立派な御見識をお伺いをしたわけでございます。  そういった立派な政策をお持ちの社会党さん、公明党さんが今までなぜ政権がとれなかったのか。そのとれなかった理由は、選挙制度が主な理由でございますか、そのあたりを御説明をいただきたいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 まことに辛らつな御質問でございますけれども、きのうも公明党の渡部一郎さんからもお話がございましたけれども、選挙制度そのものにあることも私たちはそのとおりだと思っております。  それが我が党にとりまして、結果的には、我が党の選挙の歴史を見るとどんどんと候補者が減っていってしまった。それは、共倒れを恐れて、応援をしてくださるグループもお互いにいがみ合うのは嫌いだということで、候補者を絞る。あるいは、共倒れになってしまってゼロになると、何としてでもまず一名とろうじゃないかということで、我が党の方が候補者が減っていってしまったということ。選挙制度、中選挙区制という問題にあることも確かでございます。  それを支えるために、皆さん方の方は潤沢なる政治資金で、共倒れになろうと何であろうと、無所属から出ようと、政治資金に物を言わせて戦い抜いてきた、そして政権を維持してきた。私たちの方はそういうようなお金はなく、やはり候補者を減らさざるを得なかった。正直にこの際申し上げますと、そういう政治資金の問題も一つあります。  それから、政策について、それなりに当然歴史的に一定の要件を果たしてきたわけでありますけれども、まだ十分国民の皆さん方の多数の賛同を得るに至らなかったということもございます。この問題につきましては今一生懸命、恐らく御心配いただくと思いますけれども、私たちも、どうやったらより多数派になれるんだということで、政策の方につきましてもタブーを設けずいろいろと検討しておるわけでございます。  選挙でございますから、組織もつくらなければいかぬ、それからいろいろな業界へも入っていかなければいかぬということで、今日まで努力をしておりますけれども、新しいこういう選挙制度になれば、もろに政党というのが前に出るわけでございまして、今までのスキャンダルのように、ロッキード事件というのは、いや、あれは田中派の話、リクルートが出れば、いや、これは中曽根派の話というように、自民党が五つも六つも顔があるような格好にならない。今度は、そういう政治スキャンダルを起こしたのは自由民主党であり、我が党でもし不幸にしてそういうことが起これば、我が党全体の責任。  こういうふうに、国民の皆さん方にわかりやすい選挙制度にしてもらうならば、しかも、政治資金につきましても、おのおのの大きさに沿って国民の期待に沿うような格好で政治資金というものが使えるようになってくれば、私たちは、必ずや政権交代できる、こういうふうに確信をしております。

井上義久公明党・国民会議

○井上(義)議員 政党でありますから当然、これは政権を目指すということはもう当たり前でございまして、私どもを支援してくださる支持者の皆さんも当然それを望んでいらっしゃる、このように思うわけでございます。そういう面で、政権を担い得るような努力、特に政策面でいわゆる政権の継続性というのは大事でございますから、基本政策の見直し等を含めて政権を担い得るような努力をしてまいったわけでございますけれども、残念ながら政権を担当し得るような状況が生まれなかったということは我々の力量不足であったということは、もう率直にこれは認めざるを得ない、こういうふうに思うわけでございます。  もう一つは、やはり今の中選挙区制の問題。一つは、土俵が非常にアンフェアであった。定数の不均衡が現状でも二・七七倍あるわけでございまして、これが政権与党にかなり有利な土俵になっておったということも、これは否めない事実でございますし、それと、今佐藤委員の方からも御指摘がございましたけれども、今の中選挙区制、確かに地元を見ておりましても、お金をかければそれなりに戦えるということはもう紛れもない事実でございます。お金があって、たくさん秘書を雇って、組織をつくれば、それだけ選挙に勝てるという可能性は非常に高くなるわけでございまして、そういう意味で、お金が政権与党に集まる、したがって候補者が何人も立てられるということも、これはあっただろうというふうに思う次第でございます。  ただ、いろんな理由を申し上げましても、政権を今までとれなかったということはそれだけ力量不足だったということでございまして、今後新しい選挙制度で、政策本位、政党本位に争う、そして土俵が非常にフェアである、こういう中で、ぜひ政権を担い得るような努力というものを一生懸命やっていきたい、このように決意いたしております。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 ここで、日本の大改造を進めていくべきだという佐藤先生のお話の中で、今まで政権がとれなかったのは制度とかお金とかさまざまなことだという表現だったんですが、本当にそうでしょうか。  私は、戦後、吉田茂さんが単独講和を結ばれて、単独講和だけではソ連や中国があるじゃないの、全面講和じゃないのという、あの時点での社会党の存在意義はあったと思うのですね。ところが、約二十年前に中国と国交、平和条約を結んだ。大変失礼な言い方でありますが、その時点で半分ぐらい、五〇%程度社会党のおっしゃる理論は存在価値を少なくしたのではないか。ソ連がロシアにかわって、ほぼ一〇〇%存在価値がなくなってきたのではないか。そのあたりの国民をリードする政策決定、これがおくれたり間違ったのではないか。  これは、単に選挙制度とかあるいはお金とか、そういったことではなかったのではないか、実はそんな気がするわけでございまして、そのあたりの政策に重大な間違いがあったというような反省なくして、制度に、資金にその原因を求めるのは甚だ不見識だと思いますが、いかがでございますか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 政党というのは、言うまでもなく、国民、国家のために奉仕をするものだと私は思っております。したがいまして、今北川先生お挙げになりました例えばソ連との問題、これは、鳩山内閣が国交を回復するまで皆さん方の先輩の方々が手をつけなかった問題であります。それを、我々の先輩がソ連との道を開いておって、そして、いわば自民党の外交に対しまして、国民、国家の立場から私たちの先輩は補完外交をしてきた。  中国でもそうではないでしょうか。公明党さんも十分頑張られてきたわけでありますけれども、皆さん方は台湾との国交というものを樹立をし、いかにもこれはおかしいのではないかということで、その間私たちは中国との関係を、細々とかあるいは太い手綱で交流を持ってきた。これが一九七二年のニクソン訪中以来のその後の国交回復につながってくるわけでございます。  私たちとしましては、その部分において、確かに政権はとっていなかった、その意味でトータルには国民の支持は皆さん方より少なかったかもしれないけれども、それはそれなりに、日本社会党というもの、今例を挙げたことだけ申しますれば、私たちは役割があったと思っております。  ただ、もう一つだけ簡単に申し上げさせていただきたいのは、私もずっと国会におらせてもらって、細部につきましては前の政審会長がいますからあれですが、ずっとこの場におりますと、自民党さんというのはまことにうまい。つまり、我々がいろいろな政策を出して、いいなと思うものは吸収しちゃうんです。本質はとらずに、本質のところはいじらずに、六割から七割表面的なことをとって、そしてそれを自分たちの政策、そして実現する力があるということの部分は、いろいろな分野で随分あるのです。  その意味では、まことに、何といいましょうか、私たちの意見というものも今日の政策の中に生きているということも私は実感を持っておるわけでございます。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 社会党さんに期待するからこそ、少し失礼があったと思いますが、お許しをいただきたいと実は思います。  そこで、戦後、先ほど申し上げたように物理的にあるいは経済的に豊かな社会を目指してきて、そして社会の環境、世界の環境が変わって、そして日本が果たすべき役割ということにおいて、多分国民は自由民主党こそが一番安心して任せられるなという前提の中で、三十八年間政権をとり続けてきた、こう思います。  実は、その政権が維持できた理由はさまざまあろうと思いますが、きのうの続きがきょうで、きょうの続きがあしたで、目指すべき、例えばヨーロッパの生活に追いつけ追い越せとかいうような、こういうことがあったと思うのですね。  そして私は、個人の名前を出して失礼かもわかりませんが、田中角栄さんという天才児が出て、そして日中国交回復をやったときに、野党はもはや仲間だというような私は選択があったのではなかろうかなという気がするんですよ。そしてその中で社会党や公明党さんや民社党と、表も裏も含めていろいろな話し合いがあって、残念ながら野党さんは自由民主党の補完作用をされてくる、そのまず緒を開かれたのが田中角栄さんではなかったのかなという気がします。  そして、そのころから物質を、あるいは金銭を、豊かさを追求していく、そういう雰囲気が政界の中にも入り、自由民主党も、政治は人の数ですよ、その数の源泉はお金ですよ、そういった中で実は自由民主党の中に権力の二重構造が生まれて、政治権力の座というのは、権力は本来力がなければ権力と言いませんが、その裏返しとして責任をとってもらわなければいけないのは当たり前の話でありますが、実は総理大臣が責任をとってやめて、本当の実力者は別のところにあった。そういった権力の二重構造が行き着いた先が金丸前副総裁の問題であって、そのあたりに我々も思い切ってメスを入れるならば、選挙制度も含めてやらなければいけない。強い自戒の上に立って今回法案を提出をしているわけでございます。  冷戦構造が終わって世界が変わった。日本も変わらなければいけない。そういうときに、今までは目標があって、きのうの続きがきょうで、少しよくなればいいという時代ではなくなって、右へ行くか左へ行くか、そういう選択をしていかなければならないときに、社会党さんが御苦労いただいているのはよくわかりますけれども、いまだにさっぱりわからない。自衛隊は一体どう扱うのか、PKOの問題はどうだったのか、原発はどうだったのか、朝鮮半島政策はどうだったのか、そういったことをまず国民にわかりやすく提示を、いや社会党さんに聞いているんです、することが最も重要なことであろうと思うわけでございます。  世界に通用する国際国家日本をつくるために社会党は今日までどんな努力をしてこられて、今後どんな方向を目指されるのか明確にして、自由民主党と見事に合えば自社連合もいいじゃないですか。それぐらいの決意をしていただきたいと期待をしながら、明確な社会党の行くべき方向をお示しをいただきたいと思います。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川議員 選挙制度絡みで伺っておりますと、比例型に移行することに対して、政権の座をおりることに大変不安感をお持ちの気持ちがよくあらわれているということがわかりました。  それでまた、社会党、政権党に脱皮するために大いに努力しろということで、具体的な問題を提起していただきましたが、その問題提起として真摯にお受けいたしまして、努力して、そして今は、そういう意味で本当に、冷戦構造が終わった中で政権を担える党、そして本当の意味での国民政党に成長するために政策を根本から検討しておりますので、御理解を。やがて遠からず国民の信頼を得られるような政策提起ができるというふうに、期待してお待ちいただきたいと思います。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 佐藤先生に重ねてお聞きしたいんですが、遠からずということでありますが、三十八年間お待ちしていたわけでございまして、連立内閣を志向されたりあるいは選挙制度そのものをいじられたりというときに、果たして遠からずとか今議論をして検討中だとかいうことで政党は許されるのかどうか、そのあたりの見解を社会党さんにお聞きしたいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 うちの前政審会長の早川勝代議士が申しましたのは、うちの方としましては、都議選のございます前に九三年宣言という、国民の皆さん方に、社会党はこういうふうに変わりますという一つの宣言を出したい。今そのあたり、そのことの目標のために、北川先生から御指摘がございました自衛隊の問題、原発の問題あるいはPKOの問題等々を社会党自身の、リストラとは申しませんけれども、国民の皆さん方によりわかっていただけるような政策づくりをしておるわけでございます。  ただ、北川先生のな言葉を受けておきますけれども、私たちは自民党さんとは違いまして、どちらかというと、政策の基本は生活者の重視の問題である、重視の視点がある。それから平和主義、そしてこれは自衛隊の縮小、軍縮という方向に向かおうとしている。もちろん地球環境の問題とか公害の問題とかたくさん、テーマを挙げていけば切りがありませんけれども、そういう意味で私たちとしては、自民党さんとどっぷり現時点でやれるのかなということについては、私の個人意見でありますけれども、いささか首をかしげざるを得ない。  それよりも、今重要なことは、たくさんの政策がありますが、先ほど公明党の井上先生からも言われましたように、まず政治が信頼感を取り戻さなければ、いかなる政策もこれは絵にかいたもちになると思うわけであります。  したがって、私たちとしても、当然多数派になるのが政党の役目でありますから、北川さん御指摘のようなことでも、自民党にかわるもう一つの核になるためにはどういう政策をつくらなきゃいかぬかということについていろいろと党内でも討議をしておりますので、今申しましたように、第一段階は都議選の前に一定の方向を出すことができる。そして今、既に御答弁しましたように緊急改革政権という、汚れてない、クリーンなものがひとつ集まって、とにかく国民に信頼される政権をつくろうじゃないかということの呼びかけをしておりますので、おいおいこれも、この法案の行く末、つまり決着をすることと相まって、並行して、公明党さんにも民社さんにも日本新党さんにもいろいろな格好でひとつ呼びかけをしていきたいということも、この際表明をさせていただきたいと存じます。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 期待をいたしておりますが、少し角度を変えてお聞きしたいんですが、自民党とか社会党とか公明党という、パーティーといいますか、公党というのはどんな意味合いを持つか、社会党、公明党さんにお聞きしたいんです。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)議員 意味をもうちょっと言ってくださらないとよくわからないんですが。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 公の政党、その公党が果たすべき役割というのは、実は公の党と書いて公党。すなわち、労働組合がなければその政党はほとんど存在し得ない、そういうふうなことになれば……(発言する者あり)同じことです。そういうことであれば公党と言えるか、私党と言うのか。そのあたりが実は大問題だと私は思うわけでございます。  今日まで政権がとれなかった理由は何か。労働組合という、まあ失礼な話ではありますけれども、その範囲から脱却できなかったところに、国民政党というすなわち公の働き、支持母体である労働組合に、今はだめだ、この方向は間違っている、そういった指導助言ができたか。その度合いがどちらが高かったか。労働組合が社会党という政党に、あれは間違っているとかどうだったとかいった、確率の問題も含めて、私は公党と私党の違いを、そのあたりをお聞きしたいな、このように思うわけでございますので、どうぞお答えをいただきたいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 質問の意味が初めてわかったわけでございますけれども、ひとつ逆に、北川委員がこういう御質問をなさるわけでございますから、今労働組合という言葉を財界あるいは企業という言葉に置きかえて、ひとつお答え願いたいと思います。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 自由民主党は今まで開かれた政党として、財界もございます、あるいはさまざまな地域社会の団体も個人も、ひとしく一応認めてくれて、常識政党として認めてくれた。そこで、財界に対しましても行き過ぎは当然注意も与えてまいりましたし、さらにあるべき姿として、政権政党として責任を持ってやってきたからこそ今日の経済大国ができたわけでございます。その経済大国が、今、例えばステータスシンボルであった銀行の頭取さんが、実は、人格識見豊かでなられるというよりは、むしろバブルの中でお金もうけの上手な人が頭取になったという趣もあろうと思うのですね。したがって、そのあたりは我が自由民主党も大いに反省もし、リストラをしていきたい。そのためには、選挙制度も含めて政治改革をやろう、場合によっては財界と決別するときもある。それは実は当然なことでございまして、政治改革は、つまるところ産業優先の社会から生活優先の社会へと切りかえていくとするならば、産業界もおのずとリストラをやっていただかなければいけない。すなわち、産業界は産業界のリストラを、あるいは我々国会議員は国家のリストラを。そういう意味で、我々が決意をして今回この法案を出したということは、住みなれた家、住みやすい、しかし、新しい家を完全なものとして描き切れない中ででも、危険を冒してでも行こう、そういう意味では野党の皆さんよりも与党の自由民主党の方が私は失うものははるかに大きいと思う。  そのような中で我々がやってきているわけでございますが、どうぞ労働組合と場合によっては、労働組合から社会党を見放す可能性はあるんですけれども、社会党が労働組合を注意をして、支持母体をかえるぐらいの決意がなければ、国民政党と社会党は一律言えるのかどうか。三十八年間実は民意の反映ということを裏切ってこられたのは、間違いなく野党第一党の社会党さんではなかったのか。民意の反映と言うならば、絶対多数をとった政党がと言うならば、三十八年間の間に何回もリストラをする機会があったじゃないですか。それが三十八年間一切なされずに、民意の反映というのは一体どういうことですか。そのあたりをどうぞ佐藤先生、個人の御主張を含めて、堂々と意見の開陳をお願いしたいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 前半は大変すばらしい御意見だったと私は思います。後半については後でお答えをさせていただきますが、財界と決別をしてでもという御発言は、極めて勇気ある発言だと思って、私たちは大変称賛をさせていただきたいと存じます。  まさに私は、さっき北川さんのお言葉をおかりいたしまして、国家大改造、政官財の癒着構造を取り除くと申しましたのはそのとおりであって、やはり政党あるいは国会に議席を置く者が、経済界の行き過ぎその他のものにつきましては、本来は政治が正すべきものであります。今正せているだろうか。バブルが起きてから大変だということをやっているだけであって、なぜ正せないかといえば、それはやはりそこに企業からの、財界からの献金があるからだと私たちは思っているわけでございます。ですから、北川委員がいみじくも、失うものは与党の方が大だと言われた。本当にそうならば、一つは、財界と決別する決意があると言われるんだったら、ひとつ企業・団体献金というものを切って、切って、そして政党として、自由民主党として経済界のいろいろな問題についてもはっきり物が言える、こういうふうになってくるのがまさに国家大改造、リストラに当たるものだと思っております。  大変我が党のことにつきまして御心配をいただきまして、労働組合との関係について言われましたけれども、皆さん方の方が農協なり諸団体の例を財界以外に挙げられましたと同じように、我が日本社会党も労働組合だけで成り立っているわけではないわけであります。私たちは働く者の側に立つわけでございますので、その意味では中小企業の方々も農民の方々も、あるいは女性の方々もその他市民運動の方々も、たくさんの方々を我々のバックに持っておる。またそういう方でないと今のこの中選挙区制の中で我々は議席を得ることができなかったわけでございまして、一つ労働組合というのが大変大きな支援団体であることは否定をしません。ただ、それによって振り回されたということは私たちはないわけでありまして、十分いろいろな討議はして今日この国会の中でいろいろなことを実現をしてきておるわけでございますけれども、皆さん方が財界に振り回されるほど私たちは労働組合に振り回された事例はないというふうに私は確信をしております。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 本当の政党のリストラということは、浮動票といいますか、第三者が客観的に見てなるほど清潔ということも大切でしょう。安定、安心して任せられるということも大切でしょう。そういった国民が安心して任せられる政党になる努力が優先されるべきであって、お金がないから、選挙制度が悪いから、これは順序がいささか逆転していると思いますから、ぜひ私は、社会党に対する期待が大であるがゆえに、これは要望、熱望をいたしておきたい、そのように思います。  それでは、選挙制度のことについて少しお話をしていきたいと思いますが、単純小選挙区制と併用制を加味した制度と、国民にとってどちらの制度の方がわかりやすいかお聞きをしたいと思います。その中で超過議席というものをどう見られるのか。あるいは無所属議員の当選、こういうことも制度的にあり得るわけですが、そのときの無所属候補の当選はわかるといたしましても、横に書いてある政党というのは生きるのか死ぬのか、そのあたりの点ほどうなるのか。わかりやすい選挙ということになれば、小選挙区選出議員が万一欠けた場合にどのようなシステムでそこを補充するのか。  もう一つお聞きしておきたいと思いますが、参議院の選挙制度は今検討中ということでございましたが、地方選挙も比例代表併用制でやられるのか、そのあたりはどうなっているか、両党にお聞きをさせていただきたいと思います。

北側一雄公明党・国民会議

○北側議員 お答えを申し上げます。  まず超過議席の問題、そして無所属議員の当選の場合ですね、そしてもう一点が地方選挙の場合ですか、この三点ですね。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 当選した場合の政党の……。

北側一雄公明党・国民会議

○北側議員 はい。お答えする前に、まず大切なことは、やはり選挙制度の基本というのはいかに民意を反映するかということでございますので、大切なことはどちらが民意を公平かっ正確に反映している選挙制度なのか、わかりやすさで選挙制度の優劣が決まるものではないのだということだけまず前提としてお話しさせていただきたい。我々もこの併用制、確かに単純小選挙区制に比べましたら若干わかりにくい側面もあるかと思いますけれども、国民の皆様にもより民意を反映する制度、かつ候補者を選べる制度として十分御理解いただけるものというふうに思っております。  まず超過議席の問題でございますが、超過議席と申しますのは、第一記載の比例代表によって議席配分します、その枠を超えて小選挙区での当選者が出た場合の話ですね。これにつきましては、まず我々小選挙区を二百というふうに考えております。二百と考えている以上は、まず超過議席はほとんど出ないんじゃないのかなというふうに考えているのですね。ただ、超過議席が出る場合もあるかもしれない。ただ、それはやはりその小選挙区において当選された方ですから、当該小選挙区における選挙人の意思を尊重する上で超過議席はやむを得ないんじゃないかというふうに考えておる次第でございます。  二点目の無所属議員の当選でございますが、我々の併用制というのは、基本的に五百の議席をめぐって政党が争う、議席を争う、これが基本でございます。ところが、無所属の当選人の方というのは、政党間の争いという比例代表の枠外で当選人の地位を得る者でございます。五百人の比例選挙の枠内で当選してくるのではなくて、別枠の当選人として当選してくるわけでございまして、したがって、無所属から立候補されて当選された方はまずこの五百から差し引くという制度にしてあるわけなんですね。  また、今申しましたように、無所属等の当選人をこの比例代表とは別枠の当選人とする以上、第二欄の方の無所属等当選人の氏名の記載のある投票に係る第一個、政党名の記載の方ですね、政党名の記載の方を有効としてしまいますと、その投票した方は比例枠の方とそれからこの無所属当選枠とにそれぞれ一票、合計二票を投じてしまうことになるわけでございまして、これでは一般の選挙人との間で不公平が生じてくる。これを防ぐために、第二欄の方で無所属当選者が出た場合には第一欄の政党記載についてはこれはキャンセルするというふうな制度にしているわけでございます。これは制度の、この併用制の小選挙区制を認める以上、やる以上これは当然生じてくる仕組みであるというふうに考えております。  三点目の地方選挙の場合ですが、これは今後の議論でございまして、これからしっかりと議論をしていきたいというふうに考えているところでございます。  欠員があった場合もおっしゃるのですか。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 はい。欠員があった場合も。

北側一雄公明党・国民会議

○北側議員 欠員が出た場合は、これはまず、何度も申し上げますが、併用型というのは比例代表が基本、政党間の争いでございます。いろいろな場合があるのですが、欠員が生じたことによって所属議員の数が当該政党の配分議席、第一記載による配分議席数を下回るような場合には、これは名簿の順位に従って当選人を決定するという仕組みになっております。  次に、当該政党の所属議員に欠員が生じて、所属議員の数が当該政党の配分議席以上になっているような、超過議席になっているような場合ですね。この場合には繰り上げ補充を行わない。超過議席というのは例外的なものでございますので、繰り上げ補充は行わないというふうになります。  三点目に、無所属の当選者が出ている場合に、その当選人が死亡、退職等によって欠けた、このような場合につきましては、これは単純小選挙区制による補欠選挙を行う。これはなぜかといいましたら、先ほど申し上げましたが、無所属等当選人というのは、政党がその配分議席数を争う対象であるブロックの定数からその議席を奪取した方でございますので、当該議席についてはブロックの選挙とは独立して取り扱うべきというふうに考えている次第でございます。

小澤克介日本社会党・護憲民主連合

○小澤(克)議員 社公両党にというお尋ねでございましたので、私も一言だけつけ加えさせていただきますが、私どもの提案しております方式は、有権者にとって極めでわかりやすい制度だと思います。というのは、政治は結局政策と人とによって担われるというか決定されていくわけですね。そこで、第一欄に自分の支持する政党、自分の考えに一致する政策を掲げる政党の名前を書く、そしてその枠内で、だれを選ぶか、人の面は第二欄に書く。極めてわかりやすい、政策と人とを選ぶ、有権者から見て極めでわかりやすい制度である、こういうように思っております。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 そうすると、例えば小選挙区制で欠けた場合に全く他の地域からも来られるというようなことが起こり得るというようなこと、これがわかりやすいかなという気もいたします。あるいは落選した人が実は当選だっとということがあるわけですね、というようなことがどう考えてもわかりにくいなということでございます。  そこで、先ほどの民意の反映という話に少し戻して考えたときに、恐らく全人格あるいは政策推進能力あるいは所属する政党、すべてを見て、そして不特定多数の人が判断をして投票をして、二者択一というくらいの判断の方がより的確に、民意の反映という意味では私ははるかに大きな要素がある、こう考えるわけでございます。ところが、ブロック制あるいは全国区でいたしましても、本当に皆さん民意の反映が、労働組合とかある特定の団体の支持なくしてそういう戦いができるかどうか、現実を見ていただいて、理想も結構でありますが、現実の姿、ある特定の団体、例えば労働組合なら労働組合、これだけを見て、そうしてやる意味合いが非常にウエートが高いということを実は私は心配をするわけでございます。  そうなってきたときに、今の中選挙区制と併用制との意味合いはほとんど変わらなくなってくると僕は判断をするわけでございます。そうしますと、併用制でもし仮に、比較第一党が恐らく政権を担う確率は高くなると思いますね。そうしますと、それぞれ社会党も公明党も民社党も、それぞれが存続し合っていくならば、今のままの制度とほとんど変わらないのじゃないか、そのあたりを私どもは大変心配をいたすわけでございますから、全人格もよく理解でき、そしてその人たちが実際に質素な生活の中に志を高く持って政治活動をやっているというのがブロック制よりは少なくとも小選挙区制の方がはるかによくわかるし、そして今までの制度で、その範囲の中できっちり選ぶ、落選した人が制度によってまた当選するというようなわかりにくい制度よりははるかにいい、私はこう判断をいたしているわけでございますから、ぜひ御一考をいただきたいなと、お願いをいたしておきたいと思います。  さらに、政治資金の件について、調達団体は我が自由民主党案にはございますが、社公案にはないわけです。そこで、私は、誤解を恐れずに申し上げたいと思いますが、個人の生活は質素にということは当たり前のことでございます。公私の峻別を厳しくするということも当たり前のことであります。しかし、全くひものつかない十億円というお金を国会議員北川正恭に与えられたとするならば、私は今の北川正恭よりははるかに大きな政治的な活動ができる。例えば十億円のうちで五億円を、海外から、例えばヘルツェゴビナで今何が起こっているんだ、あるいはブッシュがクリントンにかわってワシントンはどんな動きをしているんだ、中国が東シナ海へ行く、軍縮の時代にどうも軍拡をやっているんだ、アジアの平和は一体どうなるんだ、学者なりジャーナリストなり、ありとあらゆる人にリサーチして最新最良の情報を取り寄せて、そして三億円でそれを政策提言したり法律をつくったり立案したり、そして二億円で全国の同志に情報を伝達したり選挙区の皆さんに良質な情報をどんどんやる。そういって、もし仮に十億という仮の数字、語弊を恐れずに言っていますけれども、五百人としたら五千億だ。五千億円で一億二千五百万人の生命財産も守られる、それはどうしてか。国会がすばらしく機能し、そして上質の最良の情報を得ながらそこで最高度に判断する。そこで鍛え抜かれた国会議員がやるとするならば、昨日どなたかがおっしゃったように、生活は質素でよろしいですけれども、政治活動にお金をかけないというのはちっとも実は自慢にならないのであります。  機能をしていくということは一体どういうことかということから考えたときに、資金調達団体をお持ちにならない社会党さん、公明党さんの案で、果たしてどれだけの政治活動ができるのか。お金が足りないから、自分のお金がないから外国へ行くのはよそう、あるいは個人の負担でやるならばお金持ちしか選挙に出れない。そんな部分について、どうぞ見解を伺いたいと思います。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 時間が参りましたので、簡潔にお願いをいたします。

松原脩雄日本社会党・護憲民主連合

○松原議員 私どもは、資金調達団体というのは、企業・団体献金を存続させるということが前提になって考えられるシステムだというふうに思っております。我が党案は、この企業・団体献金については、政治腐敗の元凶になってきたという反省を踏まえて、この機会に一切これを廃止をするという立場をとりましたので、したがって、資金調達団体を存続させるあるいは新設をする必要はないというふうに考えております。  そして、実際企業・団体献金を禁止しても、現実にアメリカのように政治活動としては行われておりますし、政党交付金という新しい制度を入れまして、政治にむやみやたらな金をかけないようにしようじゃないか、新しい、それこそ国の政治全体のリストラを目指した方向を今とるべきだというのが私どもの立場でございます。

北川正恭自由民主党

○北川(正)委員 終わります。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 大畠章宏君。

大畠章宏日本社会党・護憲民主連合

○大畠委員 日本社会党の大畠でございます。  この後、小林議員また菅議員から、それぞれ提出法案の内容等について御質問がありますので、私は、今後の委員会の中で討論する共通認識といいますか基盤を見出すため、政治改革に対する基本姿勢についてそれぞれの提出者にお伺いをしたいと思います。  私は、まだ国会に来て三年であります。この間、いろいろな諸先輩のお話をいただきながら、先ほど社会党は政権をとる気がないのじゃないか等々の話がきのうからありましたけれども、ぜひ私は社会党を中心として新しい政治の流れをつくって政権交代を実現したい、そういう気迫で今日まで活動してまいりました。党の改革問題あるいはいろいろな問題がございますが、その問題についてもぜひ取り組みながら、政治改革についても取り組んでまいりたいなと思っております。  きょうは、少し気合いを入れるために、朝早く起きましてジョギングをしてまいりました。やはり政治家は、地域の社会の方々の感覚というものを薄れさせてはなりませんので、地元に帰ってもいろいろなお話を伺っていますが、きょうジョギングの途中で会いました小学生、ランドセルを背負って、七時ちょっと前ですが走っていました。また新聞配達の、多分学生さんだと思うのですが、一生懸命働いていました。また、道路を掃いているおばさんもいました。いろいろな方々がおられましたけれども、私たち政治家は常に、地域社会で一生懸命にまじめに生活している、そういう方々の声を忘れて政治をやってはならないと思います。  そういう観点から、いろいろな観点についてお伺いしたいと思いますが、また私も時代劇が大好きでありまして、いろいろテレビ等で見ております。よく横町のおじさんがおりまして、小さい子供に対して、うそをついてはいかぬ、罰が当たるぞ、あるいはまた、おてんとうさんの下を堂々と胸を張って歩けるような人間になれ等々の話がありますが、まさに正道を歩めということを、諸先輩方がそういう小説や話の中で教えていただいているのかなと思うのです。地域社会では、本当にそういう意味で一生懸命に真剣に生活をしております。  そういう方々が最近政治に対して大変強い不信を抱いているというのは、皆様方御存じのとおりであります。新聞紙上の読者欄等にもいろいろな投書が出てまいりました。幾つか見出しだけを申し上げますと、「まるで暴力団 金丸氏の腐敗」とか、「金をばらまく町議選を見て」とか、「抜け道だらけの政党助成に反対」というものもあります。また、「政・官・業もたれ合いの構図「族」政治にこそメス入れよ」とか、「政治資金規正「出」の議論を」もっとやってほしいとか、「監視強化こそ腐敗防止の道」「政界と企業の癒着断ち切れ」等々のたくさんの意見がございます。こういうものも踏まえながら、幾つか質問をさせていただきたいと思います。  最初に、これは両提出者にお伺いしたいと思いますが、政治腐敗防止の抜本的改革についてであります。この抜本対策の基本というのはどこにあるのだろうか。今回両法案を提出されたわけでありますが、どういう概念を持って、理念を持ってこの法案を提出されたか、最初にお伺いしたいと思います。  自民党側からそれではお願いします。

武村正義自由民主党

○武村議員 直接的には、相次ぐ不祥事件に対する反省が今回の自由民主党の四法案でございます。そういう意味では、四つの法律全部が腐敗防止を目的としている。そういう意味では、例えば公職選挙法の改正も腐敗防止のための公職選挙法の一部改正案である、私どもはそういうふうに認識をいたしております。  もうきょうまで何回も論議が繰り返されてまいりましたように、まずは現行の腐敗を生む、さまざまな政治の矛盾を生む中選挙区制を思い切って変えていくということが腐敗防止の基本政策でありますし、あわせて、政治資金規正法、政党助成法を含めて、今の政治と資金のかかわり、政党、個人両方の面から、これを個人中心の資金制度を政党中心の資金制度に大きくシフトをさせていこう、個人が直接金にかかわる状況を大幅に減らしていこう、あわせて額を小さくしながら透明度を大きく変えていこう、こういう決断であると思っております。

小澤克介日本社会党・護憲民主連合

○小澤(克)議員 御指摘のとおり、まさに腐敗防止、これが今回の政治改革の最大の眼目であろうと思います。  詳細についてはまたおいおい述べることになろうかと思いますけれども、第一に企業・団体献金の禁止、それから政治資金の徹底した透明化、それから政党への公的助成、それから腐敗行為違反に対する罰則の強化ですね。例えば、政治資金規正法に違反した場合、たとえ執行猶予になっても公民権停止、あるいは公職選挙法に違反した場合に一定期間の立候補の制限、そういうペナルティーを強化したこと、そういったことで徹底した腐敗防止を図ろう、こういうことが主眼でございます。  なお、選挙制度に関しても、選挙制度そのものはどんな制度であれ、要するに投票を求める行為でありますから、これは金で汚される可能性は排除できないと思います。しかし、そうはいいましても、やはり金が効果を持つ選挙制度と、比較的金をつぎ込んでも効果の薄い選挙制度はあろうかと思うわけです。現在の中選挙区制度は、その意味では非常に金をつぎ込むことが効果を持つ制度である。もう何度も出ておりますけれども、たかだか一五%程度の得票で当選が果たせるということになりますと、日常的に選挙区培養行為をやる、金をつぎ込んでですね。そうしておけば、たとえどんなに腐敗が露見して、どれだけ批判されようとも、日常的に選挙区培養行為によって、地盤培養行為によってかたい支持者をつくっておけば、また当選してきて、みそぎを受けたと言って居直れる、こういう制度はやはり改めなければならない。この点も含めまして、まさに腐敗防止を主眼としております。

北側一雄公明党・国民会議

○北側議員 今、小澤委員の方から御答弁いたしましたが、若干補足をさしていただきますと、今回我々の提出いたしました五法案につきましては、二つの大きな柱があるというふうに考えております。  一つは、選挙制度の改革でございます。やはりこの連続する腐敗政治を根絶するためには、政権交代可能な、そのような日本の政治にする必要がある。それも、民意を正確かつ公平に反映する形での政権交代可能な選挙制度をとる必要がある。現況の政官財の構造的な癒着を断ち切っていくためにも、また利権構造の温床となっております許認可行政のあり方とかそういうものを抜本的に改革をしていくためにも、やはり政権交代可能なそういう仕組みにしないといけない。そのためには、やはり現行の中選挙区制度を改革をしていかなければいけないということで、我々は併用制を提案したわけでございます。  もう一点は、やはり何といっても企業献金の禁止でございます。このような腐敗の温床になっておる企業献金の全面禁止をしていくという、この二点が我々の五法案の二つの大きな柱だというふうに言えると思います。

大畠章宏日本社会党・護憲民主連合

○大畠委員 それぞれ政治腐敗防止の抜本的改革のための基本的な理念を申されましたけれども、私、イギリスの政治腐敗防止法がいろいろと今回の政治改革の参考としての情報として流れてまいりました。  私自身受けとめていますのは、一つは、だれでも立候補できて当選できる可能性のある環境をつくろうじゃないかというのが、イギリスの政治腐敗防止法の一つの骨格である。さらには、問題点があったらそれが二度と行われないように、一つ一つその問題点が出たところで原因を解明しながら手を打っていくという、その二つの理念を持って今日の政治状況を築いだということを伺っております。  言ってみれば、私は、だれでも今日の日本、立候補はできますが、なかなか現行の状況では当選することが難しいということで、言ってみれば、政治に使用できるトータルの金額を制限を加えること、これが最も私は重要じゃないかと思うのです。つまり、同一の条件で競う体制をつくること。相撲でいえば、回し一本で相撲をとる、そういう政治環境をつくることが、私は今日国民から見ても非常にいい政治というものが行われる環境じゃないかなと思います。  そういうことで、この政治に利用できる、一人頭議員が一年間に使えるお金、あるいは選挙でもそうでありますが、そういうものに実質的に制限、ある歯どめを決めてやるという、そういう政治風土をつくるという、そういうお考えはあるでしょうか。その問題についてどう考えておられるか、お伺いしたいと思います。

津島雄二自由民主党

○津島議員 新進気鋭の大畠委員の熱情には非常に感動を受けております。同じような気持ちでこれから議論をしたいと思うのでありますけれども、やはり我が国の最近の政治の腐敗の原因は、何と申しましても長期政権です。そして政権交代がなかったということです。これはもう戦後の世界の政治史ではやはり特筆すべき現象であったと思います、自民党の長期政権というのは。ですから、先ほど社会党、公明党の方からもそういう話がございましたけれども、何としても政権交代の可能性のある緊張関係をつくっていかなければならない、こういうことをまず申し上げたいと思います。  そういう中で、国民の政治に対する批判は非常に強いことはもうおっしゃるとおりでありますが、私がもっと心配しているのは、国民が民主政治の基本的なルールに絶望するということです。つまり、尋常な手段では物事は正常化しないだろうと思ったときに何が生まれるかというと、すべてを官憲の力で取り締まらせようではないかと。自分たちが選んだ正当な方法ではどうもうまくいかないから、とにかく官憲に取り締まらせて、政治にたがをはめてしまおうではないか、これはしばしば民主政治の衰退を招くわけであります。  私は、先ほど答弁で申し上げましたように、やはりその憲法の二十一条というのは、これはでき上がるまでに長い間の民権政治を打ち立てるための歴史があったわけでありまして、その結社の自由、政治活動の自由というものは、これは尊重しなければならない。ですから私は、昨日引用いたしましたアメリカの最高裁判例では、政治活動、選挙活動についての総体としての支出制限は違憲であると言っております。私は、これが日本でいいとは申し上げませんよ。しかし、日本は同じような憲法の条項を持っている。政治活動の自由、表現の自由という条項を持っておる。その同じ条項について、アメリカではそのような制限は憲法違反だと言われていることについては、我々はやはり一考に値すると思うのであります。  しからば何をしなければならないかといえば、それは、あらゆる形の献金はすべていいということは私は申し上げていない。政治を曲げないような形の国民から自発的な参加、政治のコストヘの参加というものは、これは大事にしなければならないという形で、私どもとしては自民党の今出しているようなところが、その政治活動の自由ということと、それから曲げないというもう一つの要請と、バランスをとった一つの考え方ではないだろうか。  ですから、いろいろな腐敗があったから、だから企業献金全体をやめてしまえというのは、先ほど申し上げましたように、これは行き過ぎだということを申し上げておるわけであります。

大畠章宏日本社会党・護憲民主連合

○大畠委員 この問題、できれば、国民のいろいろな意見がございますけれども、やはり先ほど、一人頭十億円のお金があったらすばらしい政治活動をして、日本国民一億二千万人のことを考えるのをやっていきたいということですが、やはり私は、議員一人頭の政治活動資金というものはある程度絞ってほしいのが今日の日本国民の多くの声ではないのかなという感じはします。  今回、特に意見の中で、政治家へのお金の流れの透明化と公私の区別をどうつけるのかという投書もたくさん寄せられております。論じられているのは金の入りの話ばかりで、出の方は余り論じられてない。すなわち、政治家のところに集まったお金がどう使われたのか、あるいは政治家に集まったお金が私的に使われたのか公的に使われたのかよくわからないじゃないか、そういう指摘が強くされております。  今度のこの制度改正で、この社公案あるいは自民党案が出されましたけれども、この国民の疑念、いわゆるいろいろな制度で、個人に企業献金はやめたということでありますが、政党の方にお金が集まって、それが政治家個人に流れてくるものについては制限されてないわけでありますから、その流れてきたお金を一体どういうふうに、何に使ったのかということを私はもっと透明にすべきだと思うのですが、この国民の疑念に自民党案では答えられるようになっているのか、あるいは社公案ではその問題に対してどう答えられるようになっているのか、まず社会党案から伺いたいと思います。

松原脩雄日本社会党・護憲民主連合

○松原議員 透明性の確保について私どもは、まず収入の、寄附の段階ですが、寄附を受ける段階では一万円以上の場合は公開をせよというふうにしております。それから支出の面ですが、支出については、一件三万円以上の支出についてはすべてこれを公開をせよというふうにして、現行制度よりも公開性を高めるということをやっております。  それから、政治家個人は一切寄附を受けてはならないということにしました。ただし、政党から来るものについては、これは除外をいたします。  ところで、政党から政治家個人に来るものについては、政党に関しましては政治資金規正やあるいは政党交付金法の関係で公開基準が定められておりますから、その公開基準に従えば政治家個人に入ったお金もすべて明らかになる、こういう仕組みになっております。

津島雄二自由民主党

○津島議員 私どもの案によりますと、企業献金につきましては、政治家個人は受けられない、政治家個人は企業献金ばかりでなくてすべての献金は受けない。しかし、政治家の政治活動を支えるために必要な分は、資金調達団体という二つだけの指定した団体に一年間、企業献金の場合は会費程度の二十四万を限度としたものに限るという考え方でございます。  しからば、政党に対してはどうかと申しますと、これは現在でも国民政治協会に献金をしていただく形で、自民党は一切直接はいただかない、国民政治協会でいただいたものをまとめて自民党にいただくという配慮を加えているわけでありまして、けさからいろいろ議論がございました、自民党は企業から献金をもらうから振り回されているのではないかということについては、私はそういうことはない。  例えば、昨年の証券市場の不祥事の場合に自民党がいかに先頭に立って監視機関をつくったか、その場合には、少しやり過ぎじゃないか、証券市場に物すごいひどい影響があったと言われるくらいの覚悟でやるわけでございまして、私どもは、何と申しますか、企業献金をいただくために政策を曲げているのでなくて、むしろ財界であれ労働界であれ、やはり自民党が頼りになるからひとつ応援をしよう、こういう形であるというふうに理解をしておるわけであります。  しからば、党に入った資金がどうなるかということでありますが、これは今の制度でも五万円以上は全部支出は公開でございますから、しかも、今度助成金が入ればますます監査も入るということで厳しくなってくる。しかも、これは御堂でもそうだと思いますけれども、党大会で収支の承認を得なければならない。そういう形で、私は党の正規の財政というのは一番問題の少ない分野であろうというふうに考えております。

大畠章宏日本社会党・護憲民主連合

○大畠委員 このお金の問題、今御答弁ありましたけれども、一般国民にとって今のようなお話で、いわゆる個人はもう企業献金を受けないけれども、政党の方で集めるんだということで、それが個人に入ってくる。それも今回の法改正で一億円の枠を二億円に上げました。そういうお金が一体何に使われてどうなるのか、国民にとって、これまでと同じような自由民主党の政治体質というものが続くのじゃないか、そういう疑念はどうも今のお話ではぬぐえないのじゃないかと私は思います。  例えば、これは私自身エンジニアですけれども、事故が起こったときには、その現場を見てあるいはあらゆる図面を点検して何に問題があったのか、そしてその問題があったところにきちっとメスを入れないとその根本解決にならないわけですね。どうも今回の自民党さんの案には、いわゆるマスコミ等でもいろいろ報道されています。先日も土井元委員長が企業献金の使途不明金の問題等々の話をされましたけれども、どうも国民はこの企業献金には必ず、純粋に日本の政治がよくなってほしいというもののほかに、企業にとってのいわゆる利益誘導的な、何とかこういうことをやってほしいというものがつきまとうのじゃないか、そういう疑念は私はぬぐえないと思うのです。したがって、この際、いろいろな御異論がありますが、企業献金にはメスを入れる、要するに禁止をする、これが私は一番国民にはわかりやすい政治腐敗防止だと思うのです。  特に、この企業問題について、過日私も民間政治臨調の総会に出席しましたけれども、そのとき自由民主党の某幹部の方が、糧道を断たなければ政治腐敗を根絶することはできないということを明言されていました。そのまさに糧道の一番太い糧道というのは企業献金ではないでしょうか。したがって、どんなに個人献金はやめましたと言っても、自由民主党で、いつかの選挙でもありました。三百億を金融業界、銀行から借りて、あと支払いはおまえらうまくやってくれよと言って渡した。そういうことが私は、今回の自民党の改正案のあった後も選挙のたびに続くのじゃないか。言ってみれば企業の方だって、それはそうだけれども、ツケだけ回されて、あと頼むよと言われたって、企業の方だって困っていると私は思うのですよ。  そういうことからすると、どうも国民の疑念、あるいは多くの良識ある業界の方々もこの自民党さんのやる選挙方法あるいは政治方法について一考を求めるという時代に入っていると思うのですが、その件についてお伺いしたいと思います。

津島雄二自由民主党

○津島議員 大変いいところを聞いていただいたのですが、大畠先生、まだ三年ですね。お聞きしますけれども、私どもが今度充実しようと思う党の正規の献金の中で、今まで、あなたが国会議員になられてあるいはその以前でもそうですが、新聞をにぎわすようなスキャンダルがありましたか。私は党の経理局長をやりましたけれども、あなたに経理局長の部屋に来ていただいて帳簿その他見ていただいてもいいと思うのです。党の財政というのはそのようなものでありまして、そういうものについてはやはり充実をしていく必要があるのですよと、私はむしろ社会党の同僚議員に申し上げたいんですよ。先ほどから佐藤委員は盛んに、金がないから百何十人しか立てられない、とてもとても自民党に取ってかわる候補者は立てられない、こうおっしゃるのならば、それならば財政の充実ということが一番大事じゃないですか。なぜそのことをお考えにならないんですか。だから、正規の党財政の充実というのは堂々とおっしゃったらいい。  私は、今の労働組合と党の関係についても若干疑問がありますのは、労働組合から堂々とまとまった公表するお金をお取りになったらいいんですよ。ところがそうでなくて、それぞれの選挙区で、選挙になるとバスの中へ集めて、ちょっと一杯飲まして、そのときに運動費が出るか出ないかは知りませんけれども、それで歩いていただいている、こういうようなのは余りよくないんですね。堂々と公表できるあれで、しかも、社会党がだんだんだんだん頼りになる存在になってくると、経済界の中からも沛然として声が起こってきまして、これはいいじゃないか、社会党、名前を変えてもらった方がもっといいんだけれども、これは応援しようじゃないかということになっても私はいいと思うんですね。  ですから、党の正規の財政を充実するということは、それぞれの立場で堂々と議論しようじゃありませんか。私どもの間では、政党助成という面では私は共通の認識ができたというので非常にうれしいと思っています。どうか御理解をいただきたいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 今津島さんが挙げられた例というのは、今ここにいらっしゃる議員、お互いにどういう実態を言っているのかというのは全く理解できないと思うんですよ。そんなようなことをやっているようなところは我々の中に全くありませんから、まず一つ認識をお改めいただきたいと思うのであります。  先ほど北川委員の御発言の中にもありましたけれども、今度の改革というのは、失うものは与党の自民党の方が極めて人なんだ、こういうことを言われたわけでございます。私は実はこれについて申し上げたいんですが、津島先生というのはまことに論旨明快でありますが、自分の都合のいい部分だけ、言っていることが間違っているとは申しませんけれども、自分の都合のいいことばかりなのであります。皆さん方の方も次の選挙からこの小選挙区をやろうというんでしょう。そして、お金がかからなくなると言っておる。今、金権だ、こう言われているときに、何でそれなら五年も猶予があって、五年も猶予をつくって、今企業献金がいいか悪いかは別の話、五年も猶予をつくって、六年目から二つの資金調達団体というふうに変えなきゃいかぬのですか。直ちに変えたらいいじゃないですか。  それから、いかにも党を通して党を通してとこう言われるけれども、そうしたら今まで個人の後援会あるいは指定団体に来ておりました企業、団体からの献金というものを、今度だんだん絞られてくればどうなるでしょう。皆さん、どうやりますか。これは、いや、党の方にやってください、ただしこれは私の分ですからひとつ私の資金調達団体に還元してください、こうやるに決まっているんですよ。その調整をするために五年間時間が必要だと私たちは見ざるを得ないのであります。  しかも、これからお金がかからないようにしようというのがこの政治改革にあるにもかかわりませず、党ならばいいんだということで、それを全部で倍にしようというんでしょう。私が先ほど社会党はお金がないと申しましたのは、自民党さんに比べてはるかに少ないと申しましたので、我々を支えてくださる方々はみんな税金払った後のお金を出してもらっている、いわばカンパの集積でありますから、皆さん方をお支えをいただくような財界、大企業、企業のようにある程度は経費で落ちるものとは全然性格が違うから、おのずと金銭の面でいえば、我が方は、私の選挙対策委員長の経験からいったら、感覚的には百対一に、百倍のお金使っていますよ、感覚的にです。これは私の感覚、私の判断ですから、お金の問題。  ですから、津島先生のお話は、あの部分だけ聞いたら決して間違っていません。決して間違っていませんが、五年も猶予期間を置いて、全部それを党にということもできるし、そしてなおかつ倍にしようというのでありますから、よくその辺のことは御理解をいただきたいと思います。

津島雄二自由民主党

○津島議員 大畠委員のお許しを得て、一点だけ事実を改めさせていただきますが、五年間の猶予とおっしゃいますけれども、これをどんどんどんどんずっと下げていくわけでありまして、待ったなしで下げていくのですよ、これは一つ申し上げたいわけであります。  それから、党の財政を充実することを、いかにも問題をすりかえるようなことをおっしゃっておりますけれども、そういうことは全くございませんで、皆様方の場合においても、例えば組合員が献金をするときに税制上の優遇措置はあるわけでありまして、それをちゃんと利用しておやりになればいい。さらに、それに加えて源泉徴収が事実上できるという、これはまあ大変便利な制度も組合の中にございまして、それぞれの事情があるということはひとつ御理解いただきたい。

大畠章宏日本社会党・護憲民主連合

○大畠委員 だんだん質問時間がなくなってきたのですが、しかし、非常に活発な論議で結構だと思います。  私は思うのですが、今日の社会、まあ私も今エネルギー問題にいろいろ取り組んでいるのですが、これからの社会を考えると、二〇五〇年には百億を突破する。人口問題、食糧問題、エネルギー問題、どうするのだというのが大変、環境問題も含めて地球規模での問題になっておるのですが、そういうことから考えると、もう大量生産、大量消費の時代ではない。いわゆる低量生産、低量消費、そういうところに私は考え方を改めなければならない時代になったと思うのです。  そういうことからしますと、政治についても、集まったら集まっただけ全部使って、もうわあっとやる選挙をやっていいんだというそういう道をそろそろ断って、ある程度限定されたお金の中で、それも国民が見える限定されたお金の中でどう戦うか、どう政策論争をやっていくか、そういう土壌を、先ほど言いましたように、お互いに回し一本で相撲をとろうじゃないか、そういうことを私は国民が求め始めている時代になったと思うのです。  そういうことから考えますと、先ほどの御答弁の中では、いや、これまでどおり、個人には入らないけれども、政党でお金を集めて、これまでどおりの選挙をやるんだよということを、やることができるんだという制度になっていることのお話があったのですが、私は、どうもそこら辺が、国民が非常に疑念を持っている、自民党の基本的な考え方に対する疑念ではないかと思います。  あと五分しかなくなってきてしまったのですが、そういうことから考えますと、次の質問に入らせていただきますが、もう一つ、新聞の投書欄にもありますが、どうもいろいろこの政治的なかかわりの中で不明点に対する突っ込みがいま一つだと。私は、先ほど言いましたように時代劇が好きなものですから、「水戸黄門」ですとかあるいは「遠山の金さん」あるいは「大岡越前」を見ているのですが、通常ですと、そこのところに集められて、やはりきちっとした形で決着がつくというのが筋なんですが、どうもそこら辺がなかなか水戸黄門もあらわれない、あるいは大岡越前もあらわれない、そしてまた遠山の金さんもなかなかあらわれない。あるいは、何といいますかね、桜吹雪を見せても知らぬ存ぜぬで通してしまう、そういうところに私は国民が非常に怒りを、政治に対する不信感が募っていると思うのです。  そのお金の問題についても、例えば投書欄にもありましたけれども、政治資金Gメンをつくったらどうか。いわゆる今の検察当局の方も一生懸命頑張っておるのですが、ほかの仕事もありますからなかなかそれに集中できないという意味では、このお金に関する特別な捜査をする、政治資金関係に関して特別に捜査をする、そういう政治資金Gメンをつくってはどうかという意見もあるのですが、これについて、自民党そしてまた社公両党に、この問題についてどう考えておるのか、お伺いしたいと思うのです。

塩川正十郎自由民主党

○塩川議員 自由民主党は、政治は全くそういう官憲に拘束されないというのが立党の精神の中にございまして、それこそ自由主義であり、民主主義であり、それをGメンをつくって自民党の会計を、あるいは社会党の台所をのぞかして注意をさす、そういうことは絶対に避けるべきで、そういうことが過去においていわば軍国主義へ突っ走った最大の原因でございますから、我々は特高的なそういう措置は絶対許さないという方針であります。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)議員 Gメンの御提案は大変すばらしい案だと思います。と申しますのは、官憲を通してと、もうぱんと自民党の方ではおっしゃいました。頭の中に官憲以外にないと思っておられるのです。何で民間人を起用して、当初からGメンが世界的に発足したのは、全部一般良識的市民団体の代表が出てきて、そして第三者の立場において行ったところから大きな政治効果が上がったのでありまして、大畠委員は当然そのことを頭に描いて御質問になったものであると私は確信しておりますし、こういうアイデアをさっと入れないところに、旧来の政治家がいかに硬直しているかという一つの見本があらわれているのではないかとあえて申し上げます。

塩川正十郎自由民主党

○塩川議員 それは建前のいい話でございまして、そういうことをおっしゃっていて、本当にそれじゃ公明党さんは公開をどの程度までしておられるか、我々は不問にして知りませんけれども、しかし、一般の公開程度にしかすぎない。こういう席でそういういいことだけ言っておいて、そういうことが政治不信につながっていくんだ、実行できないようなことを言って。  恐らく大畠さんの質問の中でGメンとおっしゃっているのは、やはり官憲の手だ。それしかないですよ。そんな民間の手でなんというのは、そういうことを思っておられない。そうではなくして、やはり公的資金を……(発言する者あり)ちょっと待ちなさい、ちょっと待ちなさい。公的資金を出すと言う以上は——いや、反論できるんだよ、これは。この委員会は違うんだ。この委員会のルールは違うの。(発言する者あり)そうじゃない、そうじゃない、こっちが言っているんだ。解釈じゃない。言っているんだよ。だから聞きなさい。だから、そういうことではなくして、あなた、本心を言ってごらんなさい。

大畠章宏日本社会党・護憲民主連合

○大畠委員 私は先ほどから申しましたとおり、いわゆる今日の政治家全体に対して国民が不信を持っている。それをどう国民の信頼を取り戻すか。官憲がどうのこうの、あるいは民間がどうのこうのじゃないんですよ。今塩川さんがおっしゃいましたけれども、そういう体制だけじゃなくて、やはり実際に国民が政治家に不信を持っていることは事実だし、お金問題について非常に不信を持っていることは事実なんですよ。それをどう解明するか。民間の方、あるいはいろいろなことがあると思うのですが、とにかくそういう第三者機関できちっと確認してほしい。確かに政党人だからそういう官憲に仕えるのは云々だということがありますが、国民の声をもっと私は重視すべきじゃないか、その中でどう解決できるか、そういう道を探すのが私は政治家じゃないかと思います。

塩川正十郎自由民主党

○塩川議員 わかりました。  それならば、政党助成法、うちの方は、公党に対する交付金の中に書いてありますように、私たちの提案しております政党助成法の中に、公認会計士もしくは監査法人の監査を経てということをはっきり書いてありますから。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 質疑時間が終了いたしました。

大畠章宏日本社会党・護憲民主連合

○大畠委員 私の質問時間の大体四分の一ぐらいは何かとられてしまった感じなのですが、いずれにしても、今後また時間がいただけましたら、いろいろ国民の視点に立ってまた御質問等をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 小林守君。

小林守日本社会党・護憲民主連合

○小林(守)委員 社会党の小林守でございます。  論議が随分白熱をしてまいりました。ルールを確立しながら、このような活発な議論がされていくことが大変望ましい、そのように思っているところでございます。  さて、四月十三日から国民注視のもとに政治改革国会が始まったわけでございますけれども、政治改革というのは、ただ単なる選挙制度の改革ではなくて、何といっても国民最大の関心事は、政治と金の汚れた関係をいかに断ち切っていくかということが最大の課題だろうというふうに思います。ただ、その関係の中で、構造的にも選挙制度の問題が背景にあるわけでありまして、そういう点から一体的な、一括的な取り組みが今進められているというようなところでございます。  実際に政治改革というのは、政治腐敗根絶や選挙制度の改革ばかりでなくて、国会改革も含まれていかなければならぬというようなことだろうと思います。そういう点を踏まえて、今国会におきましては、今までとは打って変わった新しい、かってもあったようではございますけれども、私どもにとっては初めての経験なんですけれども、大変活気に満ちた、ともすると脱線しがちなこともあろうかと思いますけれども、しかし、それぞれが活気に満ちて論戦をし合っていくということについては大いに期待をしたいところでございます。  そこで、まず最初に、このような論戦のスタイル、本会議やこの委員会におけるスタイルですね、いわゆる討論型国会という形の萌芽だというようなマスコミの評価などもあるわけでありますけれども、こういう政党中心の本格的な活力のある国会へ、より一層あらゆる委員会においてこういう方式が定着化していくことが望ましいのではないか、私はそのように思っているわけなんですが、それぞれ提案者の方から評価と今後の考え方についてお聞きをいたしたいと思います。

深谷隆司自由民主党

○深谷議員 今度の政治改革法案の出し方が、まず自民党、与党から出し、野党からも出し、議員提案で出されて、それを論議するという形も久しぶりだと思うのです。しかも、大体委員会の今までの傾向を見ますと、質問者と答弁者が片道通行であった。これが今回、往復できて、率直な意見の交換ができる。激論を闘わして、いかにも民主的な議論の場に国会がなったことはすばらしいことだと思うのです。  したがいまして、この経験を生かして、これから野党の御協力もいただきながら、他の委員会や、特に予算委員会などもこういう形でざっくばらんに語れるようにしていきたいものだと心から思っております。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠議員 こういうスタイルの論戦、大変評価をするものです。  先ほど深谷議員の方から大いにやろうということでございますので、私はお願いをしなければいかぬと思うのです。例えば物価特別委員会の方には、我が党は消費者保護基本法の改正案を議員立法で出しておりますし、法務委員会では、二年かけて心血込めてつくりました製造物責任法という大法案も出しておるのです。しかし、いつも自民党の理事の方は、いや、これはこれはということで引き延ばし引き延ばし来ているのが現実でございますから、ぜひ現場の理事に、野党提案の議員立法を即今国会から議論を始めたい、こういうふうに指示を、特に代理の方から国会の活性化ということもあって流してもらいたい、このことを私どもから要請をし、大いにこういう議論をやるべきであることを申し上げたいと思います。

小林守日本社会党・護憲民主連合

○小林(守)委員 議論に議論を重ねて、またそれぞれが研究やそれから法案の中身についての創意工夫というかそういうものを十分に時間をかけて積み上げていく、そういう過程が極めて大切だろうと思いますし、それがまさに開かれた国会の活性化というか再生につながる、そのように考えているわけでありまして、そういう方向でこれからの委員会審議が継続されるように御期待を申し上げたいと思っているところであります。  そこで問題は、大変活発に議論が展開されているわけなんですが、やはり大事なところになりますると、すれ違いというか、もうとにかくお互いの論点というか、考え方、思い込み、そういうものに執着して一歩も譲らないというような平行線、これが続いているというのも現実だろうというふうに思うのですね。そういうことで、こういう討論というのは、考え方の違い、矛盾するものが、お互いに論議、討論をする中で弁証法的に統一されて止揚されていくのだということになるのだろうと思うのですけれども、本当にそれができるためには、やはりお互いの信頼関係というか、しかも、正直なところ本音でやっているのかどうか、この辺がお互いの関係ができていかないと、やはり最終的には対決、数の論理という形になってしまうのではないか、そのように思えてならないわけでありまして、この委員会の行き先というか、決着段階の行き先が大変不透明な状況にあるわけですけれども、どういう形でこの論議が生かされていくのかということをそれぞれやはり肝に銘じて積み重ねていく、そういう姿勢を確認していけないものか、そんなふうに思っているわけであります。  要は、こういう自民党案とそれから社公案が出されて論戦を展開されているわけなんですけれども、それぞれの論議の進め方、そして討論をした問題について、もちろん納得のいかない、決着のついていない問題というのは、大事なところはほとんどついていないわけですけれども、こういう問題をどうやって積み重ねていくのか。それにはやはりお互いの信頼関係をどう支え合っていくかということも必要なんだろうと思うのですね。  今後の委員会の進め方、せっかく活発な議論をされていながら、ついに空回りだったというようなことのないようにぜひ期待をしたいわけですけれども、その辺についてお考えをお示しいただきたいと思います。

塩川正十郎自由民主党

○塩川議員 私たちはこれをいろいろ議論していますけれども、やはり国会議員という同じレベルに立っての議論でございますから、非常に共通の点もあるわけでございます。したがいまして、各党が出したものはそれぞれのベストだと思って出しておられますので、それはそれなりで主張されていくべきだと思います。しかし、この委員会が始まります冒頭から議論がございまして、一致いたしておりますのは、この際に、中選挙区制はもう制度疲労しておって改正しなければだめだという一点については、私は与野党合意ができておるように思います。  しかし、どちらの方向に行くのか、どういうところへ落ちつけるのかという点について未知数でございますが、その点については、どちらもやはり、自民党は責任ある政党、政権をと、そして野党の皆さんは民意を尊重すると、この二つを、どこかで接点は私はあるような感じがしてならぬのであります。  そうであるとするならば、国のために、やはり国民が期待しておる、政治不信を解消し、新しい政治システムに移行するために、そういう双方の主張がお互いに接点を探り合いながら議論をしていくことは可能だろうと思っておりますが、その際に、願わくは、それぞれの党が自主性を維持しながらでも、しかし同時に、やはりお互い譲り合うところは譲り合ったところのもので話し合いをしていかざるを得ないのではないか。何としてもこの国会中に成案を得たい、そして新しいシステムヘ移行していきたい、こう念願しております。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)議員 お答えさせていただきます。  今同僚の提案者が言っておりました言葉が一番的確だと思うのでございますが、私たちはこの委員長席の向こう側とこちら側にありまして、両方で提案を述べているわけでありますが、荒波の渓流の中をいかだの中で議論しているのと同じだ。下手な取っ組み合いの仕方をしますと、両方とも渓流の中へ落ち込んでしまいまして、だれも浮かんでこないということになりかねないわけであります。したがいまして、論議は論議といたしましても、その中で酌み取るべきを多く酌み取ると同時に、国民の信頼という一番大きな目的をどう達成するかが最大の眼目でなければならぬと存じます。  この数日における議論を拝見いたしまして、私たちも随分率直に申し上げましたし、自民党がこれだけ率直に言われたことも珍しかろうと思います。その中にありまして、私は、信頼が壊れてきたのではなくて、信頼が少しずつ生まれたなというところも多く体感的に感じているのでありまして、それに希望をつないでさらに論議を進めてまいりたいと存じております。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 確かに、見ますと、比例代表と小選挙区というのは水と油のごとく書かれている新聞もあるわけでございますけれども、しかし、私たちの併用案というのは、ちゃんと油の部分であるところの二百議席というのは設けてあるわけですね、小選挙区で。そして、周りはちゃんと水で囲ってあるわけであります。周りはちゃんと国民の民意に沿うようになっている。そして、政権も、政権の核になるような二百議席という四割を占める小選挙区というものも設置をされておる。極めて懐の深い、極めでいろいろな角度から完璧に近い格好でできたのが私たちだと思っておりますので、論戦を進めていくうちに、必ずやこの平行に見えますこの地域は、だんだんだんだん向こうは支持率が下がってこちらが上がってくる、こういうふうになるだろうと、私たちはそのための論戦が必要だと思っているわけでございます。

小林守日本社会党・護憲民主連合

○小林(守)委員 そういう形で、それぞれがベストと思っている、考えている案を示しながら討論をしていく。しかしながら、やはり、うん、相手の言うことにも一理あるなというような、懐の広いというか度量のあるというか、国民的な視点から見てどうかというような観点とか、そういうことを踏まえながら、それぞれが自己ベストであるというようなところをそれぞれが修正をしていかなければならぬだろうというふうに私は考えているところなんです。  要は、選挙制度というのは、その国の歴史、政治的な風土、そういうものによって、ベストのときもあるだろうし、ベターなときもあるだろうし、悪い場合もあるわけですよね。そういうことで、選択は相対的なものだ、選挙制度というのは相対的なものではないかというふうに私は考えているのですが、立脚点として、それぞれの提案者が相対的なものだという立場に立てるのかどうか、これがこれからの論議のやはり大きな土台になっていくのではないかそんなふうに思うのですが、いかがでしょうか。

武村正義自由民主党

○武村議員 昨日も申し上げましたように、世界の選挙制度をお互い勉強しましても、完全無欠で百点満点のものはどうもなさそうでございますね。そういう中で、席が左右に分かれているのは残念でありますが、二つの案がこうして国会に運ばれたわけであります。私どもは、社公さんの案についてもすぐれた長所があることは率直に認めます。少なくともそれは、民意の反映とおっしゃいますが、全国で有権者の投票をトータルをして、そして議席の数と対比をしたときに、大体それに近くなるという、それが社公さんの原則でございますから、その点では単純小選挙区よりはすぐれているということを率直に私は認めていいと思うのです。     〔委員長退席、中西(啓)委員長代理着席〕  しかし、それは選挙制度にとって大事な一つの原則であって、すべてではないということを私ども自民党側は再三再四強調をいたしているところであります。言ってみれば、選挙は激しく、真剣に、緊張してやる、選挙が終わった後は、この国会で安定した、しっかりした基盤のもとに日本という国の責任を背負えるそういう状況をつくり上げる、この二つの要素があるわけであります。この二つが真っ向から矛盾する場合には、その選挙制度はやはりいびつであると言わざるを得ません。  ちょっと逆に質問させていただきますが、私は、民意の反映については、一つは、少しロングレンジで考えれば、数回の選挙、選挙は間断なく繰り返されていくわけですから、一回の選挙でどこまでパーフェクトに民意が反映されるか、そのことだけを政治に求めるのではなしに、自由民主党の案は、当然政策で失敗をすれば政権がかわるわけです。次の選挙では批判票が今度は生き票に転化するわけですね。多数者は少数者に転落するわけです。そういう緊張を繰り返しながら選挙を続けていくわけですから、三回、五回の選挙全体で民意をごらんいただければ、むしろ我が自由民主党のこの案は、そういう点ではきちっと対応ができているというふうに思います。  それからもう一つは、皆さんはたまたまその瞬間の選挙の全国トータルを議席比で論議をされておりますが、やはり五百人という代表をどう選ぶか。きのうだれかおっしゃいましたように、民主主義のルール、スポーツのルールと同じでありますが、どういうルールで代表を選ぶかという議論をしているわけでありまして、私どもは五百の小選挙区に割って、一つ一つの選挙区で国民なり有権者が納得してくださる、このルールで代表が一人決まるならいいじゃないか、それはわかったということであれば、それは民主主義の原則に合ったルールであります。少なくとも、知事選、市町村長選挙の例を挙げましたが、確かにこれは、市長、知事と役割は違いますけれども、唯一、一人の代表を選ぶという点では小選挙区と同じなんです。そういうルールでやっていますから、皆さんが勝たれた選挙も、三〇%、四〇%ぐらいで知事になったり市長になっている例はたくさんあるわけで、有権者はそのことに不満を表明しておりません。ルールがしっかり皆さんに納得されているならば、その一人の代表がどう選ばれるか、そのことが基本であり、そうであれば、五百の結果が多少トータルで民意に合致をしなくてもそれは国民は問題にしない。これが民主主義の先進国であるイギリスやアメリカの長い、百年、二百年の歴史から今も納得されている大事な知恵だと思うのであります。  そこでお聞きしますが、ちょっと長くなって済みません、小林さんにお聞きしますが、比例代表制も二百の小選挙区をとっておられますが、これは皆さんも顔の見える選挙が必要だという意味で二百の場をおつくりになったわけですね。この二百の顔の見える代表の選び方は、いろいろな知恵があったと思うんです。二人区でもいいし、現行中選挙区制でもいいし、場合によっては全国一本だっていいんです。それをあえて我が方と同じ相対多数代表制である小選挙区制を顔の見える選挙として採択をされた理由は何でしょうか。その場合も、一つ一つの選挙区でいえば、例えば三〇%の人が一番たくさん票をちょうだいして代表になります、七〇%は死に票になります、この論理の矛盾をどういうふうにお考えになるのか。  もう一つは、比例代表制の残り三百は、したがって顔が見えないわけです。顔の見えない代表を三百人置いて……

中西啓介自由民主党

○中西(啓)委員長代理 簡潔に願います。

武村正義自由民主党

○武村議員 比例代表であえてやろうとされるのは一体どういう理由が。この二つを、小林さん、お答えをいただければありがたいです。

小林守日本社会党・護憲民主連合

○小林(守)委員 私の質問は、選挙制度というのは相対的なものかどうなのか、その立脚点に立っているのかどうかがないと、要は自己ベストだということでそれぞれが追求していくならばやはり実現はできないんだということを展開したいわけなんですから、そういうことで、時間の関係もあります。随分とられてしまいましたので、進めます。  要は、今国会におきましては、政治腐敗根絶と選挙制度改革ということが大きな課題になっているわけですね。それで考えていった場合に、私は、それぞれの両案を見た場合に、自民党の案については、乾電池で考えるならば、電気がどういうふうにしたらつくかということでちょっと並べてみて考えてみますると、自民党の案というのは、乾電池を直列にして四本つないで電気をつける形ではないのかな、そんなふうに思えるんですね。だから、どこでも切れるともう電気はつかないということなんです。これが一体論のものなんだろうというふうに思うんですね。ところが、社公案につきましては、私の理解が間違っていたら教えていただきたいんですが、二本が並列になっていて、それが二つある、そしてそれがつながって電気がつくようになっている。ですから、断線してもこちらだけでもつけることはできるのではないか、そんなふうにちょっと思えるのです。  ですから、別な言い方をすると、自民党の場合は強硬一体論、とにかく一つでも切れるとこれは破産です、電気がつきませんという話です。ただ、社公案の場合には緩やかな一体論というふうに言えるのではないかなという感じがしているんですが、そういうことで、要は相対的なものだということに立つならば、やはり強硬一体論であるならば、これはもう破産を前提にした考え方ではないのかな、そういうふうに言わざるを得ないものですから、それについて、要は選挙制度というのは相対的なものだという観点に立つならば、もう絶対一体的なものでなけりゃだめだというがんじがらめの提案の仕方というのは、私はもう実現を拒否した姿勢につながるのではないか。これでいやだったらおれらはやらないよというような一種のおこりというか力というか、そういう政策ではないのかなというふうに強く感じてしまうわけなんですが、いかがでしょうか。

深谷隆司自由民主党

○深谷議員 この委員会の冒頭に、与党自由民主党の提案者とそれから野党の提案者と、両方ともにこれは一括でやるのだ、こういう答えが両方から出ているのですね。我が党だけが一括と言っているのではなくて、野党提案も一括とおっしゃっておられる。私たちの方は、要するに、例えば政治献金なら献金問題を個人から政党へと変えていこう。そういうことになれば、選挙も個人中心から政党中心に変えていこう。これはあくまでも関連を持ち合いながらその成果を図っていこうというものでありますから、おっしゃるとおり、むしろ相対的に考えたら、なおさらこれは一括でなければいけない、そう思うわけでございます。  それから、さっき信頼する日笠議員が、こういうような往復で議論できるような場所をぜひやりましょうと私が言ったことに対して、今まで野党から議員提案もやっているのを自民党がやってくれないから、それを全部やらせるように働きかけてくれとおっしゃったのですが、全く趣旨は違うのです。つまり、いろいろな提案がなされますが、それを議会で扱うかどうかは議運で決めていただいて、出されたものについてこういうようなざっくばらんな、往復でできる議論をやっていこう、そういう意味でありますから、誤解なきように。

井上義久公明党・国民会議

○井上(義)議員 今、自民党案、いわゆる四法案一括、社公についても、私どもの出した案も四法案一括ということを一貫して申し上げているわけでございますけれども、従来から、例えば企業・団体献金禁止を中心とした政治資金規正法の改正とかということについては、これは現行選挙制度でも当然やるべきであるというふうに我々は主張してきたわけでございますし、それはもう今も変わってないわけでございますが、ただ、政治資金規正法とかあるいは公的助成だけに例えば手をつけたとしても、これは非常に浅い改革である。今、国民が求められているもの、我々に求められているものは、いわゆる日本のこの政治の仕組みそのもの、いわゆる腐敗を繰り返すような政治の仕組みそのものを変えろということであるわけでございまして、そういう意味で私たちは、選挙制度を含めた抜本的な改革をすることがいわゆる深い改革といいますか、それが今我々に課せられた最大の課題である、こういうふうに考えているわけでございまして、そういう意味で一括というふうに申し上げているわけでございます。

小林守日本社会党・護憲民主連合

○小林(守)委員 一括という観点については、私ももちろんそういう立場に立っているわけなんですが、ただ、最終的な時点において徹底して選挙制度の問題で歩み寄りというか、それがないということになりますると、もうこれは流産、破産しかないというようなところに至るのではないか、そんなふうに思えてならないわけでありまして、そういう点で強固な一体論というものについてはちょっと問題があるのではないかというふうに私は思えてならないわけなんですね。  実は構造的に、確かに構造的に言うならば一体でなければならない仕組みになっているのだと思うのですね。政治と金の問題が選挙制度との絡みの中ではもうそういうことになっていると思うのですが、ただ、国民の意識とか実現のプロセスというようなことを考えますると、まず政治と金の汚れた関係をいかにしてきれいにするか、要は不正な献金や蓄財やそういう問題をいかにしてやめさせるか、そういうものを最優先してほしいというふうに思いますし、いわゆる汚れた関係を断ち切っていく、これがやはり一番国民が求めていることだろうというふうに思うのですね。  もう一つ構造的に、先ほど言いましたけれども、時間的にちょっと延ばしてみますると、中長期的というか、私は、政治改革の中で、政治行政システムの改革という形の中で選挙制度も当然あるということが言えると思うのですが、そのほかに、地方分権とかそういう形で、政財官の一種の癒着の構造というか、鉄の三角関係とも言われておりますけれども、そういう関係を抜本的に改めていくというようなことまで行かないと、やはり政治改革全体は構造的に成り立たないだろうというふうに思うのですね。族議員とか、そういう問題についてはやはりそういう中央集権の構造に由来しているんだと言わざるを得ないわけでありますから。しかし、その問題をすぐにといっても、これは時間のかかるというか、やっぱり中長期的な課題になっているんだろうというふうに思うんですね。  ですから、時間的に見た場合には、やっぱりやめさせる方法、それから汚れを断ち切る方法、これが重いのであって、そして体質改善という形での政治行政システムの改革として選挙制度があるというふうに私は考えているわけでありまして、それは今度はつくっていく方向なんですね。新たに形成する、つくっていくという課題なんだろうというふうに思うんですね。ですから、病気でいうならば、熱を出して参っている、発作を起こしている人に対して、今すぐ漢方薬を飲んで体質改善をしようではないかというようなことになっては、やっぱり正しい処置の仕方ではなかろうかというふうに思いますし、死にそうな人に、今体力づくりが大事なんだとか、それから体質改善が必要なんだというようなことはやっぱりいかがなものか、そのように考えるわけであります。  ですから、構造的には一体のものなんだと思うんですが、しかし、時間的に見るとやっぱり順序はあるのではないか、手順はあるのではないか、そのように思えてならないんですが、いかがでしょうか。

武村正義自由民主党

○武村議員 人間の病気に例えられましたが、私は、最近のスキャンダルを人間の体の表面にあらわれた発疹とか皮膚のただれというふうにとりますと、大変な発疹が出てきてびっくりして大騒ぎをする。それで、こう薬を張ったり薬を塗ったり、そういう対症療法でいいんだろうか。診断してもらったら、原因は心臓にある、血液にある、これがわかっているんですね。それが選挙制度なんですよ。そのときに、表だけのこう薬を張るようなそんなことで糊塗していいんだろうかというのが私どもの認識であります。  ですから、まさに腐敗防止だけを先行するというなら、選挙制度の改革、腐敗防止のための選挙制度の抜本改革を最優先しなければこのスキャンダルは治らない、こういう認識を持っております。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川議員 今回の社公案は、先ほど来語がございましたけれども、政治腐敗から始まったんですが、金のかからない選挙、政党本位、政策本位の選挙制度はどうあるものかというので、選挙制度改革の法案があります。と同時に、金をどこから調達するかという問題で、社公案は企業献金腐敗の元凶である政治献金は個人に限ろうということで、金の出入りですね、入るところを中心ですが。そして同時に、違法な政治家行為に対しては罰則を厳しくしよう、こういった腐敗絡みでも三本の内容ができています。したがいまして、この社公案の法律も一体のものとして理解していただきたい。  それから、さらに地方の政治あるいは行政制度改革とか分権、これは次の段階につながっていくというふうに理解していただきたいと思います。

小林守日本社会党・護憲民主連合

○小林(守)委員 さらに論議をしていきたいと思いますが、一つだけお聞きしたいのは、よく族議員という言葉がございますが、私どもよくわからないのですけれども、これについて地方分権とかそういう形での制度改正の中で弊害を除去していくべきではないかというような論議が随分高まっているわけなんですが、元自治大臣だった塩川先生、ひとついかがでしょうか。

塩川正十郎自由民主党

○塩川議員 私は、はじき飛ばされて、自治族でもございませんし、どこにも入れてくれませんので、残念ながら族議員という感覚はございませんので。

小林守日本社会党・護憲民主連合

○小林(守)委員 いかがですか、族議員の問題について。

武村正義自由民主党

○武村議員 私も族議員にならないことを目指しているつもりでございますが、族というのはいろいろなとらえ方があると思います。小林先生おっしゃったように、地方分権を大胆に進めれば族議員はなくなるだろうというのも一つの見解だと思いますね。今、何だかんだいいましても、日本の国は中央集権的だと思います。補助金の仕組みにしましても、許認可の仕組みにしましても、精神風土もそうでございますから、大胆な、そういう意味じゃ道州制であれ連邦制であれ、それぐらいの思い切った分権を行えば、少なくとも内政に関する細々とした国政の権限は全部地方に任せる、そうすれば国会議員の我々がそれに族として介入する余地がなくなるわけでございます。  しかし、今度は県会議員さんが専ら今以上にそっちの方へ走る心配もありますから、地方へほうり出せば済むという話ではありませんけれども、そういう視点と、もう一つは、政官財、政官業と言われますように、こういう縦割りの各省庁の行政と私ども国会議員が、いい意味でも悪い意味でもですが、悪いばっかりではありません、深い関係になって、いく、そこに経済界も介入する、そんな状況が族だというふうにも言われておりまして、自民党は自民党なりに大綱の中でこのことをきちっと見詰めながら、党改革で対応をしていかなければいけないという認識でございます。

小林守日本社会党・護憲民主連合

○小林(守)委員 それでは次に、論議になっております企業・団体献金の禁止の問題でちょっとお聞きしたいと思いますが、昨日だったでしょうか、津島議員が、企業は有権者である個人の集まりで、社会的な存在だ、政治にかかわっていけないとはおかしな話だというような回答をされているということを聞いたわけですけれども、企業は有権者である個人の集まりで社会的な存在、政治にかかわってはいけないとは変な話だということなんですが、政治にかかわることについて私は否定するものではない考えを持っておりますけれども、しかし、企業が献金をすることは、これはよく言われるように、法人というのは、企業というのはやはり利益を追求する団体なわけですよね。ですから、企業の政治献金というのは見返りを、何らかの見返りを期待をしてされるのだろうというふうに言わざるを得ませんし、またそれを期待しないで法人から献金されるということは、程度の差とかいろいろあろうかと思いますけれども、背任だというような商法上のお話もあるわけであります。しかし、その見返りを求めるならば、これは贈賄に当たるというような論点もあるわけでありまして、これはやはり線引きとか量の問題ではなくて、そこのジレンマを解決するためには、私ははっきりと原則禁止がいいのではないかというふうに強く思っているわけなんですが、いかがでしょうか。

額賀福志郎自由民主党

○額賀議員 小林委員の御質問に対してお答えをいたします。  これは十三日の本会議以来再三話題になっておりますから、この際明快にお答えをさしていただきたいと思います。  四十五年のいわゆる八幡製鉄の献金問題をめぐっての最高裁の判決にはこういう趣旨のことが明快に書かれております。  一つ、企業は、自然人としての個人と同様、政党に対し、その政策の支持、推進、反対などの政治的行為をなす自由がある。二つ、政治献金はこの行為の一環として行われる。三つ、政治献金の自由は、憲法上の公共の福祉に反しない限り、これは認める。企業の献金行為は、国民の参政権を侵害するものではないということでございますから、我々はこういう見解の上に立って、きちっと企業に献金を認めているわけでございます。  そしてまた、先ほど来から社会党の皆さん方のお答えやあるいは御質問の中に、企業献金のその質の問題について、もしかしてその目的があるいは見返りを期待しているのではないかとか、そういう意味のことを言っておりますけれども、これは実証的に解明できる問題ではありません。したがって、この問題につきましては、企業の問題だけではなくて、それならば個人の献金だってどういうふうな性格を持っているとか、そういうことの問題が起こってくる可能性もあるわけであります。  そこで我々は、企業献金の場合は額の問題だとかが非常に焦点になっておりますから、これは外国でもそうでありますけれども、一定の制限を設けて、企業の献金が、個人の政治活動の自由である参政権と比して、これを侵すことがないようにしているというように認識をしているわけでございます。

松原脩雄日本社会党・護憲民主連合

○松原議員 今の自民党の委員の御指摘のとおり、四十五年に最高裁の大法廷判決がありまして、企業献金も可能だ、認められるという判決があるのはそのとおりであります。  しかし、先ほど御指摘ありましたように、その企業献金と言われるものも、公共の福祉に反するような事態に至った場合には、これはやはり制約していいわけなんですね。私どもの判断では、この判決が出てから一体どれほど政治腐敗現象が起こってきたのかということなわけですよ。幾ら政治資金規正法で少しずつ少しずつ締めをしても、全くそれがおしり抜けになってしまっているという状況になりましたし、今回の金丸事件、佐川事件もまさにこれのあらわれだったわけですね。  そうしますと、個々の締めつけをやるだけではもう足りない。その根っこから企業献金そのものを、これを認めていたんでは日本の政治風土をますます腐敗させる、こういう判断に基づいて企業献金を禁止をするというふうな法的措置をとるべきだという段階に至ったわけです。この過程は、アメリカでずうっと企業献金は禁止されております、団体献金も禁止されていますが、それが法的にでき上がってきた過程とよく似ているわけですね。余りにも行き過ぎてしまったから、したがってこれを禁止をしようじゃないかというふうになっているわけでありまして、私どもも、まさに日本の政治の現状はそこにまで立ち至ったというところから、今回の企業献金の禁止、また、ついでにといってはなんですが、団体献金もすべて禁止をして公平な措置にした、こういうわけであります。

小林守日本社会党・護憲民主連合

○小林(守)委員 大変わかりやすい、明快な御回答をいただきまして、ありがとうございました。  特に、秘書の問題、派遣秘書の問題とか、いわゆる黒塗りの乗用車の提供の問題とか、これらについては基本的には現行法でも献金という扱いで処理するべきものなんだろうとは思いますが、そういうことも含めて、線の引き方なり、そちらの論法でいつでも、何というんですか、公益とかそういう程度の問題、範囲の問題、そこら辺については大変わかりづらいし、個別の事例の中でやはりみや献金的なスタイルをどうしても残してしまうのではないか、そんなふうに思えてなりませんので、やはりこの際、原則禁止に立つべきだというようなことを訴えまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

中西啓介自由民主党

○中西(啓)委員長代理 菅直人君。

菅直人日本社会党・護憲民主連合

○菅委員 この政治改革問題については、さきの国会のときにまだありました政治改革両院協議会などにも私もメンバーとして参加をしておりまして、自民党の提案者の多くの皆さん、そのときにもいろいろと議論をしたことを思い出しております。  また、今回、本会議でも申し上げましたように、社会、公明両党案について私も提案者の一人に加えていただいておりまして、そういった立場から、きょうは自民党の提案された案を中心に議論をさせていただきたいと思います。  参考資料、私がつくりましたものをお配りをしながら、話を進めていきたいと思います。  資料は後で行きますが、今回の本会議以降の議論を聞いておりましても、あるいはその前からの議論を聞いておりましても、なぜこういった選挙制度を含む大改革をやろうということに、野党はもちろんですが、自民党もなってきたのかという経緯を考えてみたいと思うんです。  つまり、この間いろいろと議論をした中で、政治と金の問題というのは、ロッキード事件、リクルート事件、ずっとあったわけです。この問題を徹底的にやろうではないかと私どもが両院協議会などで言うと、必ず出てきた問題が、自民党は中選挙区制で同士打ちに金がかかるんだ、この制度を変えないことには、変えてもらわないことには政治献金の問題、企業献金の問題だけを取り上げることは我が党としてはできないんだ。何度となくそのことを聞かされてまいりました。そういった意味では、今回自民党が出されたこの一括法案といいましょうか一括処理の意味というのは、そういう政治腐敗を政治腐敗自体として解決することがその範疇だけではできない、選挙制度の改革まで含めてやらなければできない、同士打ちの中選挙区制ではやれないからというのがその流れの基本だと思うんです。それが最近になると、何か政権の安定が目的の改革のような、議論がかなりすりかわってきているように思えてならないわけであります。  そこで、この簡単なメモのような参考資料を見ていただきたいんですが、私なりにこれを整理をしてみました。同士打ちをなくする、同じ選挙区で同士打ちをなくするということであれば、もちろん自民党の提案されている単純小選挙区もそうですけれども、私どもが提案をしている比例代表併用制においてもいわゆる同士打ちはなくなるはずですよね。  あるいは政権交代、これもまあ小選挙区制でももちろんかわり得るでしょうけれども、比例代表制であれば、従来既に、自民党単独政権は従来の数からいってももう既にかわっていた。もちろんこれからも交代可能性は十分あるわけです。  政権の安定性については、これは議論があるところですが、そこで比例代表についてはクエスチョンとしておきました。これは人によっては、学者によっては比例代表の方がより安定すると言う人さえあるわけです。  民意の議席への反映という点では、これは明らかですね。小選挙区制が明らかに議席とは比例しない、比例代表制は当然比例するわけです。  そこで最後のところに、現在の各政党の勢力、大ざっぱに大体前回の衆議院選挙などを参考にしてみましたら、まあ自民党の得票率は四五%前後でしょう。社会党は前回多少よかったわけですが、二五%前後でしょう。その他三〇%前後でしょう。そうすると、今の議席が、まあ細かいところはちょっと違いますが、二百八十、百四十、八十という、こんな感じでしょう。小選挙区にこれを計算してみますと、少なくとも自民党が四百三十からもっといくかもしれない。社会党が七十あるいはそれよりちょっと減るかもしれない。他の党はゼロないしは残ったとしても一けたぐらいでしょう。比例代表にこれを計算してみますと、右のようになるわけであります。  こういったことを見られて、私はまずお聞きしたいのは、どうもこの全体の流れからして、お金の問題から始まった議論がいつの間にか政権の安定性という議論にすりかえられて、しかも、自分の党、自民党にとっては小選挙区に変えることの痛みはほとんどないわけですが、野党にとっては圧倒的にほとんど自殺行為に、少なくとも議席数でいく限りは、自殺行為に近いくらいの改革を一方的に求めるというのがこの数字の結果になっていると思うんです。それについてどうお考えですか。一方的過ぎませんか、余りにも。

石井一自由民主党

○石井(一)議員 菅さんらしい、まことに理路整然としたお話のように伺いました。  そこで、まず一番最初の同士打ちの問題でございますが、確かに我が党の、勝手なことを言っておるようですけれども、ここで我々が最も重要なカードを切り捨てようとしておりますことは、永久政権であったということでございます。我々は同士打ちを続けておれば、大変苦しいんでありますけれども、四百名近い議員を立てております。野党全体で立候補されておりますのが三百名少々。それじゃ、最初から今の中選挙区を維持すれば、まあ比較多数であったとしても、非常に我々にとっては便利のいいシステムであることは確かなんでありますが、今回の金の問題がございまして、そういうふうなことをも反省し、ここで我が党が野に下ってもいいという決断のもとにそれを行ったということでありまして、ここには我々の勝手な都合というよりも、我々が身を捨ててという一つの厳しい判断があるということが第一点目でございます。  それからその次に、政権の交代、政権の安定ということにつきましては、いろいろ意見もございますが、おおむねおっしゃるとおりだと思いますので、次に移りたいと思います。  民意の議席への反映ということは、けさからも非常に大きな議論がございました。ここでひとつお考えをいただきたいのはこういうことでございます。繰り返すようで恐縮ですけれども、例えばドイツの場合に、キリスト教民主党と社民党が一党、二党で交互にいっておるわけですけれども、第三党の自由民主党が、結局密室での協議を行い、どちらかへつくことによってバランスが変わってくるということがしばしば起こっておるわけでございます。それはどういうことかというと、これが民意を反映しておるのか。民意は何党が何ぼだということでなしに、結局、言うなれば自由民主党の、日本の自由民主党じゃありません、ドイツの自由民主党の恣意によって、密室の政党のあれによって、ポストをとるとかどうかということによって政権の行方が決まるということになれば、これは民意の反映というよりも民意を無視するということにやはり連立政権はなってくるわけでございます。  イタリーでも同じような問題がございます。イタリーでは、議会で三%の議席しか持っていないスパドリ二党首が、結局やはり密室での取引で首相に就任をした。これは民意を無視した。それから、民意は数では出てまいりますけれども、連立ではこういうマジックが起こってくるというのが大きな欠点なのであります。  そこで、イギリスの選挙でどういう議論が行われておるかということ、これはメージャー首相の前回の総選挙で明快に比例代表を否定した言葉であります。比例代表制を採用すると、少数党に政府の政策を決定させるようになる、少数党はみずからへの支持との引きかえに取引を行うようになる、これは民主政治ではなく、抜け目のない取引にすぎない。メージャー首相がこのように言っておるわけでございますが、これは自由党の介入、これは欠点ですから聞いてください、これは事実として聞いてください。そうして結局、国民が政権の選択のできない併用制、並立制というものは民意を無視した制度であり、国民が政権の選択のできる小選挙区は本当の意味で民意を反映した制度である、これが我々のこの問題に対する立論でございます。  そこで最後に、このシミュレーションについてもう一言言わせてください。  私は、この民意の反映という問題については大いな異論を持っておるということでありますが、このシミュレーションの問題につきましては、小選挙区制で四百三十対七十と申しますけれども、私が見ましたいろいろのシミュレーションを見ましても、公明と民社と社会の協力によりまして、例えば都市部におきましてはほとんど圧倒的に勝たれるでしょうね。イギリスで北部と南部で保安と労働が分かれておるように、日本では都市部は革新、そして農村の方は自民という形になりかねません。私などは大都市からずっと出ていますから、大都市の政党構成がどうなっておるかということを考えたら、こういう単独の極端なことよりも、もっと前向きな考え方、あなたの選挙区もそうだと思いますけれども、私はそういう点を取り上げていただきたいと思います。  最後にもう一つ、長くて恐縮ですが、私は、現状で社公の提案されましたもののシミュレーションをいたしますと、以下のようになると思います。  自民党は約二百プラスアルファ、それから社会党は百プラスアルファ、公明党は約五十、そして民社党は約二十、共産党は約三十、そしてあとが、再議席が新党に行くということになるわけであります。現在の日本新党とか、まあ平成維新の会がどうか知りませんが、そのほかスポーツ平和党でも十議席、二院クラブでも十一議席というようなシミュレーションが出てくるわけでございますけれども、要するに、社公の案は社会党や公明党や民社党のような立派な党の将来に対する展望はない、現状維持だということが第一点でございます。  それから第二点目は、十から十二の政党になりまして、まさにイタリーに似たような形になるという制度にまずなるんですね。そうして政党に助成をするんですよ。十名ぐらい持っております政党がどれぐらいもらうかということになりましたら、最低五億、場合によっては十億という金が今の中から流れていくということになりましたら、もう仕事をやめて一遍政党をつくってみようかと、緑のあれじゃございませんけれども、そういう不見識なものも出てまいりますし、今のような既存政党に対する不信というのが国民の中に非常に充満しておりますときになりましたら、我が党ではどれだけの票が出てくるかわからぬ。こういう問題はひとつ真剣にお考えをいただきたいと思います。

菅直人日本社会党・護憲民主連合

○菅委員 たくさん言われたので、こちらも一つずつ反論しなければいけないのですが、まず第一点。  身を捨てての判断だったという話ですが、永久政権を身を捨てて、なくすることを覚悟でやった、それは自民党の立場からいえばそうでしょう。我々から見れば、刑務所に入るかそうでないかという、そういう問題が必ずかかわってくる。率直に私も、それはいいこと悪いことじゃなくて、大体巨大派閥の長になろうと思うと、まあ刑務所の塀の上を歩いているということが言われているわけです。そういうやり方でない真っ当なやり方をしたいということでこういう案を出されたのであって、必ずしも身を捨てるだけじゃなくて、身を生かそうと思ったら、下手をしたら刑務所の内側に入るということもあったからやろうとしているので、別にそのことを、一〇〇%石井さんが言われたことを否定するつもりはありませんが、そのことだけは、永久政権を捨てることが何かもう身を捨てることだということを言われましたので、あえて申し上げておきたいと思います。  それから第二番目のドイツの例、イギリスの例、いろいろ言われました。しかし、私はどうもよくわからないんですね。もしそういう論理なら、国民が首班を直接選ばなければいけない、直接政権を選ばなければいけないというなら、大統領制か、それこそ、私はいいかどうかはともかくとして、この中にもおられますか首班公選制か、そういう論理になるんじゃないですか。論理的にはそういうことになるんじゃないですか。論理的にはですよ。  ですから、例えば小党があって、それが間にあって、かつてのドイツなどのように保守党とついたり社民党とついたり、それで政権がかわるというのも一つの形であって、それが密室であるかないかという問題はもう一つ別の話であって、そういうことが民意が反映していないことになるという論理を行き着けるところまで、とどのつまりまで行くのならば、全部大統領制を主張されるべきであって、それは論理がやや一方的になっているということを第二点については言っておきたいと思います。  第三番目については、確かに私も調べてみました。百三十の選挙区で、自民党と自民党以外の票がどちらがどれだけ多いかやってみました。大体、百三十選挙区でいうと、私が調べたところで四十九ぐらいは自民党以外の方が多かったです、足してみたらですね、前回です。都市部が多いですから、定数でいえばもっと、百三十のうちの四十九でしたが、もうちょっと多いでしょう。  しかし、現実には、御存じのとおり、今、野党は分立しているわけですよ。野党は現在分立しているわけですよ。(発言する者あり)ええ、それが不幸なんですよ、まさに。しかし、それが現実なんですよ。それを自民党の方は、自分たちはそのままいて、あなた方は、野党が分立しているのは不幸だから、次の選挙までに一緒になれと言ったって、それは簡単にならないのが現実なわけですよ。(発言する者あり)  そうすると、まさに今ここでやじを飛ばされましたが、じゃ、自民党の方が先に分裂でもしてくれるのなら、場合によったら小選挙区制で、こっちと一緒になればできるかもしれない。しかし、自分たちの方は少なくとも支持率四五%とって、野党の方は社会党が二十数%、そういうことになっているわけですから、基本的には次の選挙も、野党の分立は簡単には変わらない形で選挙が行われると見るのが可能性として一番大きいわけですから、その次はわかりませんよ。そうすると、こういうシミュレーションが必ずしも荒唐無稽なものじゃなくて、とりあえず出てくる可能性がある、そのことも三番目に申し上げておきたいと思います。  最後の小党分立の問題は、先ほど提案者の方からもありましたが、つまりはブロック制にしたことによって、ブロックによりますけれども、二%から三%以上、場所によっては四%以上とらなければ、ブロック制ですから、二百人じゃありませんから、三十人とか四十人の中の一人をとらなければいけないわけですから、自動的にそこに足切りの効果があるということを申し上げておきたいと思います。  そこで、時間が余りないので、反論ばかりしていると間に合わなくなりますので、一言だけ。  かつて本院に森清先生という方がおられました。この方は選挙制度においては大変詳しい方でありまして、小選挙区二回投票制というものを非常に強く主張されておりました。これは私自身は必ずしも、この制度よりは現在我々が提案している制度の方がすぐれているとは思いますけれども、小選挙区を提案された自民党として、この二回投票制を検討したことがあるのか。また、検討した結果、どういう点をもって今回の提案になったのか。その点をお答えいただきたいと思います。

石井一自由民主党

○石井(一)議員 最初の部分につきまして一々私の意見を申し述べたいのですが、時間がないようでございますから。  私は、選挙制度を決めるのは、いろいろ長短はございますし、反論もございますが、要は、今の五党のこの制度を固定化するようなことでいいのか、あるいは二、三回やっているうちに新しい政党政治を構築するのかという、そういう判断に菅さんのような進歩的な方はなっていただきたい。  私が憂えておりますのは、さっき言いましたように、小党分立が進み、十や十二人の少数政党が多数出てまいります。そうなりますと、自民党の中でも、昔、分自なんという言葉がありました、自民党から分かれたといって、こういうものが出てきて、それじゃ政党の助成金だけもらおう、それで十分事務所もやっていける、こういうことになりましたら収拾がつかぬ、こういう制度は導入するべきではない。ここでやはり一つのけじめをつけないと、この制度というものがすべての政治体系をつくっていく、こういうことであります。  それから、質問にお答えをいたします。  二回制制度というのは、議論はいたしましたが、日本では運用できないだろう。論理的には正しい。パラドックスその他の議論もございますが、しかし、今の投票率で、一週間続けて二回行けといってもこれは不可能ではないか、こういう議論でございますが、同時に、オーストラリアで行われております順位づけをやる、あるいはこれを変形いたしまして、一位、二位だけをつけさせて、二、三位連合によって野党を救う、いろんなものを検討したということを申し上げておきます。

菅直人日本社会党・護憲民主連合

○菅委員 先ほどの議論ですが、五党を固定化する、五党か六党か七党がわかりませんが、固定化するのがいい悪い、これは私も必ずしも野党が分立した状況が積極的にいいと言うつもりはありませんけれども、少なくとも、さっき言いましたように、今この体制で衆議院が構成されているわけです。ですから私は、この体制の中で成立している本院の中で議論するときに、その結果が、少なくとも将来的に五党体制が四党、三党なり二大政党になるということはあり得てもいいと思いますが、何か次回は自民党は圧倒的に、そのままでですよ、自民党は分裂も何も、集合もしなくて、どことも一緒にならなくてもそのままで圧倒的に勝てて、他の野党は今のままであったらもう全く壊滅的に負けるということを野党に対してのめと言われたって、これは政治論としたってのめるはずがないことなんというのは皆さんの方が一番よく御承知だし、また、あえて言えば、二回投票制について、二回投票こそある意味で野党の、何といいましょうか、共同といいましょうか、連合をこれは促進すると言われているし、制度的にそうですよね。ですから、一方では固定化じゃなくて野党も一緒になりなさいと言いながら、一方では壊滅させるようなものを提案をして、少なくとも、多少なりとも二回投票目で連合する可能性のあるものは、回数が二回だからできないとか、ややこしいからいろいろできないとかという言い方は若干問題だ。この点を一つ申し上げて、次の問題に移りたいと思います。  まだまだいろいろ問題はありますが、先に政治資金の問題、これは津島先生いろいろおっしゃっておりました。私もいろいろ自民党のこの新しい制度、言われているように非常に厳しいのかなと思いながら、よくできているのかなと思ったら、一カ所、もしかしたら物すごく大きな穴があいているんじゃないか、そう読めるところがあるんですね。  津島先生、自民党というのは、この制度で支部を五百つくることができるのですか、どうですか。まずイエスかノーかだけ、とりあえず答えてください。

津島雄二自由民主党

○津島議員 これは西岡先生の担当でありますが、イエス、そのとおりであります。

菅直人日本社会党・護憲民主連合

○菅委員 そうして、その支部は企業献金を無制限に受けられるのですか、どうですか。イエスかノーか。

津島雄二自由民主党

○津島議員 無制限ということはございません。政党の支部といえども政党の一部分でございまして、政党の支部の扱いは、諸外国におきましても、政党の一部分として政治資金を受けることはできるのでありますが、全体としての規制の範囲内でございます。

菅直人日本社会党・護憲民主連合

○菅委員 というのは、全体としてというのは、倍にされた金額、総合としてあの倍にされた金額まで大丈夫ということですね、トータルしたら。企業献金ですよ。

津島雄二自由民主党

○津島議員 つまり、ある党が受ける献金総額、受けられる献金総額を本部で受けるか支部で受けるかということでございまして、しかも、そこが抜け穴だなんておっしゃるから申し上げますけれども、そこは昨年の緊急是正もございまして、寄附をされる側は、相手方がはっきりして、量的制限の範囲内におさまっているものでなければ、それこそ訴追をされるわけでありますから、政党の側も責任を持ってこれを公開する。出した方の方からは、政党に差し上げた、支部に差し上げたという場合には、支部の方も確かにいただきましたということを公にしなければなりませんので「そこには暗い部分保はあり得ないと思っております。

菅直人日本社会党・護憲民主連合

○菅委員 いいですか、これはまさに私は最大の論点になると思うのですよ、一つの。私は自民党じゃありませんが、例えば私が自民党の一候補者とする、あるいは一議員とする。で、五百の小選挙区に分かれた。私はそこの公認候補になって、例えば現職であったとする。そうすると、東京七十区なら七十区というところは私がそこの候補者であり、現職議員だ。そこの支部長をついでに兼ねる。そうして私がどこかの企業に行って、ちょっと寄附をしてもらえませんか。で、私のその支部に寄附をしてもらって、そうすると二十四万円ところか、トータルすればともかくとして、少なくとも百万、二百万の金でも支部としては受けられる。その仕組みを使えば、事実上、支部を個人の後援会と同じように使うことが現実的にできるのではないか。届け出の問題はありますよ。届け出は、今だって届け出の義務はあるわけですからね。そういう懸念をお持ちじゃないですか、本当に言って。懸念としてはないですか。     〔中西(啓)委員長代理退席、委員長着席〕

津島雄二自由民主党

○津島議員 自民党は今でも支部への献金はございますし、また県連は熱心にパーティーを開いたりして広報宣伝活動をやっております。その資金の扱い方は既に今確立したルールがございまして、私も経理局長としてみずからそのルールをつくったんでありますけれども、そこは極めて厳しく収支を明らかにしており、毎年の全体の収支報告の中にもつまびらかにいたしておりますから、支部であるから本部と違って暗いものになるという余地は全くございません。

菅直人日本社会党・護憲民主連合

○菅委員 これはまさに津島先生だけで判断できる問題じゃないわけですよ、幾ら自民党の経理がそうであるからといって。今までは、逆に言えばパーティーをやったって自由だったからそういうことをやらなくても済んだかもしれぬ、あるいはやる必要がなかったかもしれない、わざわざ党の名前を使う必要がなかったかもしれない。しかし今度は、自民党の案でも、個人としてあるいは個人の政治団体としては、上限二十四万を含めて決められた。そうすると、もうちょっと欲しいな、もうちょっともらえそうだなと思ったら今度はそっちを使う。私は、幾ら津島先生、提案者がそうでないと言われたって、制度上はそういうことが可能である、ここに大きな抜け道があり得るということをまず一つ申し上げておきたいと思います。  それからもう一つ、ちょっと細かいことを一つだけ聞いておきたいのですが、さきの政府が出された法案の中では、「関係政治団体」という言葉を入れておられましたよね。もちろん、これは政府ですから与党の提案ではありません。しかし、いつも政府・与党一体の原則とか言われているところから見ると、津島先生は、多分この法案の審議といいましょうか、自民党としての議論もやられていると思いますが、この関係政治団体というものをなくして資金調達団体一本にした。逆に言うと、その他の政治団体というものと資金調達団体に分けて、関係政治団体というものを今回入れなかった理由は何かありますか。

津島雄二自由民主党

○津島議員 御質問の趣旨を取り違えるとあれでございますが、政治団体で資金調達団体のほかにもう一つありますのは、政党にかわって資金を集める国民政治協会、これは政党と全く同じ扱いを受けます。それ以外のものについては、これは全部政治団体でございます、一般の政治団体。

菅直人日本社会党・護憲民主連合

○菅委員 じゃ、これは指摘だけにとどめておきますが、ここにありますさきのこの法案、さきの海部内閣のときに出された法案の中では、指定団体、資金調達団体以外に関係政治団体というのを一つ設けられているんですよ。

津島雄二自由民主党

○津島議員 前のあれでわかりましたが、それは資金調達団体のようなものを二つきっちりつくるということをしっかり固めていない段階の議論であったと思いますけれども、よく言われましたように、いわゆる指定団体といってもいろいろあるじゃないか、だから特定の政治家に関係のあるやつは全部公表しろという議論から出てきた部分でございまして、その議論は、今資金調達団体をきちっと二つつくるということの中で消化をされておるというふうに思っております。

菅直人日本社会党・護憲民主連合

○菅委員 ちょっと話を一つ移します。  連座制の強化が自民党案にも盛り込まれております。この中で、当選無効に加えて五年間の立候補禁止というものがあります。社公案では衆議院で五年、参議院で七年とたしかなっております。  では、これは五年だと何が起きるか。例えば、参議院議員が一回目の選挙で違反をして連座制にひっかかりそうになった、裁判を引き延ばして二回目の当選をした、その当選直後に上告か控訴か何かを取り下げて確定させる、そうすると五年間立候補禁止になっても次の選挙のときに大丈夫ということになるわけです。これは私は決して架空の問題を言っているのではなくて、これまででも、いろいろ過去の事例を調べてみますと、どの時点だって取り下げれば確定をさせることはできるわけですね。そうすると、そういった意味では五年間の立候補禁止というのは、少なくとも参議院の候補者にとっては、やりようによっては一度も立候補の制限をかけられないまま議席を維持することができる。これは自民党として欠陥じゃないですか、明らかな。

武村正義自由民主党

○武村議員 自民党の連座制の内容は、御理解いただいておりますとおりでございます。昨年の三法案と同じ内容になっているはずでございます。(菅委員「参議院で抜けちゃうというんです、二回目で当選した直後に確定したら」と呼ぶ)五年では六年の参議院任期と合わないという御指摘だと思いますが、当然刑が確定してから五年でございますから、実際は裁判に一定の期間がかかりますから、六年はオーバーする、こういう認識でございます。

菅直人日本社会党・護憲民主連合

○菅委員 答えてないわけですよ、残念ながら。もういいですけれどもね。明らかに抜けるんですよ、これは。いろいろ調べてみて、抜けるんですよ。さっき言ったように、当選無効は違反をした選挙だけですから、六年以上裁判を引き延ばせば、当選無効はほとんど関係ないんですよ。それで、二回目に当選直後に取り下げて確定させれば、これは立候補禁止ですから、公民権停止じゃないですから、そのときの現有議席はそのまま残るんですよ。明らかにこれは私は欠陥だということをまず指摘を申し上げておきます。  残余の時間が少し短いのですが、実はこれは非常に重要な問題をもう一点お聞きしたいというか、これは考えたいと言った方がいいかもしれません。  つまりは自民党案においても、これは社公案においてもかもしれませんが、今度は政党というものが公認をするという権限が非常に大きくなる。先ほどから密室、密室なんという話が出ましたが、これまで公認決定といったらどういう形でやっておるか。まあ自民党でいえば派閥で、力のある親分に頼んで何とか新人の場合は公認をしてもらう等々、もうまさにこれはたくさんの話があるわけです。そうすると、この公認というシステムをどういうふうにするのか、どこで決めるのか、これは各党の中で議論をされている問題だと思うのです。ましてこれは、公費を今度は大量に政党がもらう。その公費の少なくともある部分を候補者の選挙に当然、実質上は党営選挙として使う。国の費用を使って選挙運動を二重にやるわけですから、党も、もちろん個人もですが、その場合に公認になる、ならないというのは決定的な問題になってくる。アメリカなどでは予備選挙というものがかなり普遍化していますし、聞くところによると、イギリスなどでは党としてトータルでまず候補者群をつくっておいて、各地域ごとの党の機関がオーディションのような形で面接試験をして決めるなんということもアーチャー氏か何かの本で読んだことがあります。そういう形が、少なくとも国民的に見てある種の透明性がないと非常に不明朗なことになる。あるいはそこに対しても国民的に何かが、市民が参加できるようなシステムがないと、また別の形での親分子分、派閥形成が十分なされ得る可能性がある。  この点について、公認の決定システムを自民党はどのように考えておられますか。

西岡武夫自由民主党

○西岡議員 お答え申し上げます。  私ども自民党の党内の、内部の問題でございますけれども、菅議員からのあえての御質問でございますので、簡潔にお答えを申し上げます。  私どもといたしましては、今国会におきまして新しい制度を何としてもつくり上げなければいけないと考えております。したがいまして、次の総選挙が新しい制度のもとで行われるという前提で現在党内において検討をしているところでございます。したがって、次回の選挙につきましては、我が党としては移行期ということで一回限り特別の対応をしたい。その後、候補者選定委員会を党本部、また先ほど御指摘のございました全国に自民党として設置をする予定になっております五百の選挙区支部それぞれに候補者選定委員会を設ける。そこで公の議論を通じて、時にはそれぞれの選挙区支部内部におきまして、我が党員の中から五十名に一人の割合で無作為に抽出した代表を選んで、その方々によって御審議をいただき、それを党本部の方に上げていく、あるいは新人の登用というものについて、党本部において新人の登用のための前提になりますところの資格試験制度等々も取り入れ、広く有為な人材を自民党としては登用をしていくというそういう手続をきちっととりたい、こういう考え方で現在党則の改正ということを目指して検討を始めているところでございます。

菅直人日本社会党・護憲民主連合

○菅委員 これは必ずしも自民党だけではなくて、それぞれの党が考えなければいけないことだと思いますが、つまりは党内だけの問題でなくなると思うのですよ、今まで以上に。(発言する者あり)私、提案者だから聞けないのですよ。つまり、その党員、党が決めるということが、先ほども公認会計士とかいろいろなことも言われておりましたが、お金も当然関係することですから、そういった意味では、ただ党内のことだから……(発言する者あり)御心配なくとやじが飛んでいますが、私は、それは非常に大事なことであって、重要だと思うのですよ。  それで、あえてもう一つだけ聞いておきたいと思います。  現在の公選法二百二十四条の三に、例の比例代表選挙においても「名簿登載者の選定に関する罪」というのがあって、今回の自民党案でもそれを公認を決めるときなどに適用するというふうにされているはずです。よく我々が聞くのは、比例区選挙のときに党費という形で十万人、五十万人、百万人の党員を集めた、あるいは党友を集めた、その党費を一括何千万、何億払った、それが公認決定を大きく左右しているとよく書かれて、それでその中身をよく読んでみると、実はその名前は、行って見たらそれは猫や犬の名前だったなんていうのがあるなんてことはしょっちゅう書かれておりますね。例えばその党費の肩がわり、こういうものをやった場合に、この選定の罪というかそういうものに当たる可能性があるのじゃないかと思いますが、こういう点ほどういうふうに考えられていますか。これは自民党ではよくやられておるようですが。

西岡武夫自由民主党

○西岡議員 お答えいたします。  党員の確認という問題につきましては、これは、特に小選挙区が導入された場合の我が党の公認候補を決めるということは、党としてもまた国政の基本的な問題でございますので、その党員の登録名簿については厳正な対応をしていかなければその前提が崩れてしまう、このように認識をいたしております。  それと、先ほど御質問のございました点で、私、詳細な内容を申し上げませんでしたけれども、党本部また選挙区支部につくる予定になっております候補者選定委員会は、党の役職三分の一、それと党員の中の各界の代表の方々三分の一、人物考査等に一定の有識を持っておられるそういう党外の方々に三分の一参加していただくということで構成をする考えでございます。大体、選挙区支部の場合に私どもが今予定いたしておりますのは十五人、したがって五人、五人、五人という構成で候補者選定委員会を各五百の選挙区支部につくりたい、このように考えております。

菅直人日本社会党・護憲民主連合

○菅委員 まあ党員の認定をしっかりすると言われておりますが、ここにあえて自民党の法案を読んでみますと、「候補者となるべき者の選定の権限の行使に関し、請託を受けて、財産上の利益を収受し、要求し、若しくは約束した者又は」云々となっておるわけです。そうすると、例えば、自民党の党費が今お幾らか知りませんが、党員十万人集めなさいと、これは一人一万円で十億だということになれば、それを肩がわりしてあれすると、形式はまあ党費という形ですからこの「財産上の」云々ということに厳密になるかどうか微妙なところですが、しかし、これまで自民党の比例区選挙においてそういううわさといいましょうか、それは皆さんが実態を一番よく御存じなんでしょうが、そういうことが絶えないことを考えますと、この小選挙区制で金がかからないと言いながら、実はその部分で金がかかり、その公認権をめぐって権限が非常に一部の有力な皆さんに集中する、そういう懸念があることを最後に重ねて申し上げて、時間ですので、私の質問を終わらせていただきます。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 山口那津男君。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 公明党の山口那津男でございます。  今回、政治改革を何とか今国会中になし遂げ、その制度でもって次の総選挙に臨もう、こういう国会議員ほとんどの方の努力がなされているわけでありますが、先日、都内を車で走っておりましたら、こういう落書きがありました。何て書いてあったかといいますと、「政治改革よりも政治家の改革が先である 国民」、こういう落書きなんですね。これは大通りに、町内会の黒板、非常に目立つ黒板に大きい字で書いてあったわけであります。国民にはやっぱりこういう見方がかなり強くあるということでありますね。  そこで、政治家の改革というのはいろんな面で考えていかなきゃならないわけでありますが、私が思うには、一つは、この立法府の構成員である議員というものに規範を守るという意識が非常に乏しいのではないかというふうに思うわけでありますが、一例を挙げれば、今回資産等の報告という制度がなされまして、先日締め切られました。しかし、これはもう相当長い期間、猶予期間といいますか報告すべき期間があったにもかかわらず、締め切り日に提出していない人が先日の本会議では四十六名という数が指摘されたわけですね。四十名近くいるということであります。公明党はおりません。全部期限内に出しました。自民党がどうか内訳はわかりません。これは一例であります。  それから、私が議員になって食堂へ入りましたら「申合せ」というのがいろいろと書いてあります。その中に「賞品の授与、記念品の贈与等は、一切これを行わない。」要するに物品の授与、贈与等は行わない、こういう趣旨の規定だろうと思うのですが、議員会館の廊下に議員の名前を書いたものがのし紙をつけましてうずたかく積み重ねたものが横行しておる。私、どの議員の名前かは申し上げませんけれども、そういうことが一人、二人じゃないんですね。非常に多くの人がこういう「申合せ」などということは全く無視して物品の贈答を平気で行っている。これも規範意識がもうこすれ切って、鈍くなってということのあらわれだろうと思います。  そして今回の金丸事件、これもそういう意味では、ついこの間までこの政界の事実上の頂点に立っていた人が多くの法律違反を犯していた。こういうことでやっぱり国民が政治に対して不信を持つのはもう当然だろうと思います。  そういう意味でこの落書きというものが私には強く印象に残ったわけでありますが、まず自民党の側でこの点について、議員の規範意識というのが乏しい、こういう国民のとらえ方についてどう思われるか、感想をお聞きしたいと思います。

武村正義自由民主党

○武村議員 大変フレッシュな感覚で真摯に山口さんからお尋ねをいただいているわけでありますが、私ども大学で、もう大分昔の話でありますが、政治は最高の道徳であるというふうに習いました。同時に、ある本には、政治家になるということは悪魔と握手するようなものだという文章も記憶をいたしております。いわば最高の道徳と悪魔の心のはざまで、私ども一人一人は、現実に対応しながら必死で政治活動を行っているのだと思っております。  昨今、御指摘のように、日本の国民全体も、午前中の論議にもございましたように、物は豊かになって心はむしろ貧しくなったという御指摘もありますように、全体のモラルや道徳が問われている状況でもありまして、私ども、むしろ模範でなければならない政治家の立場で自分自身を見詰めましてもじくじたるものがございますし、本当に反省をしなけりゃならない状況に立っているというふうに感じている次第であります。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 それでは、社公側、社会党の方に同じ質問を伺います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 全く山口さんの言われるのと私たちは同感でございまして、本当に国民の目は厳しいわけでございますし、それ以前にむしろ我々は国民の範たるべきでなければならない、こういうふうに思っておりますので、私自身も二十何年国会の中におりますからそのことは十二分に注意しているつもりではございますけれども、お互いになお一層国民の範たるべきこの自覚に燃えて行動しなければならないと思っております。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 今両者から御答弁がありましたように、我々すべてが自覚を新たにしなきゃいけない、それはやっぱり国民に形で示す必要があるわけであります。今国会でこの改革をぜひなし遂げて、そしてそれをそのまま実行していく、こういう決意にあふれる我々でなければならないと改めて思います。  さてそこで、今回、政党に税金を使って交付していく、こういう仕組みが両者で考えられているわけでありますが、社公案では、これは企業・団体献金の禁止をしたことのいわば一種の担保として、これを補うものとしてこういう制度が設けられていると私は理解しております。それに対して自民党の政党助成というのはどういう趣旨なのか、これはよくわからない。企業・団体献金は一層、政治家個人のところは制限をしておりますが、政党枠というのはむしろ拡大をしておりますのでありながら、この助成制度というものは内容的には野党のものとそう大きくは違わない、こういうふうに思います。そうしますと、自民党のお出しになったこの助成法というものは、納税者に果たしてこれで理解が得られるものであろうか、極めて疑わしいと私は思うわけですね。この制度のあり方について御答弁をお願いします。

額賀福志郎自由民主党

○額賀議員 山口委員の御質問にお答えをいたします。  今回、政党助成法に基づきまして公的資金援助を行う背景につきましては、率直に申し上げますと、これまで我々が政治活動を展開していく上で、その裏づけとなる財政基盤といたしまして相当のお金がかかってきたことは事実であります。この問題についてはいろいろと論議がありますが、基本的に我々は、金は多ければいいというものとも思っておりませんけれども、金は少なければいいとも思っておらないわけであります。金がどういうふうに使われていくか、どういう目的でこれが使用されているのか、どういう形で集められていくのか、どういう形でチェックされていくのかということが大事だと思っております。  そこで、ここ数年来、各政党の政治活動に伴う資金というものが幾らぐらいあるのかなというような形で計算をしていきまして、おおよそ年間の政治資金として使う全体の金を、やはり自分の個人的な形でいろいろと援助をいただく、これはもちろん今度の改革で、資金調達団体あるいはほかの政治団体というのは、これは自分から、みずからの関係はないところから応援を、みずからとは離れた形で応援をしていただくということもあるかもしれませんが、みずからの形で個人献金をいただくということで三分の一ぐらい、あるいはまた政党でこれを援助してもらうということ、そしてまた、基本的には公的な資金援助を三分の一ぐらいにしていただいて、そして、我々の政治活動が透明性を持ってきちっと信頼される形をつくり上げていきたいということを考えて、政党助成ということを皆さん方にお願いをしたということでございます。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 全然答えになっておりません。  じゃ、こちら側ですね、社公の側での交付金の制度のあり方について御見解を伺います。

細川律夫日本社会党・護憲民主連合

○細川議員 やっと出番が参りました。  公的助成というのは国民に負担を求めるものでありまして、そういう意味からしますと、国民に強制的に、国民の意思と関係なく寄附をさせられる、そういうことでもあろうと思います。そういう意味では、公的助成というのは、国民の皆さんの十分な納得をいただかないと、これは政党としてももらうべきものではないというふうに考えます。  そうしますと、今国民の皆さん方が何を考えておられるかといいますと、やはり企業献金は廃止をすべきだ、やめるべきだというのは、世論調査などでも大半の方がそのように答えておりますので、そういう意味で、山口委員が言われましたように、私どもとしては企業献金を禁止をさせて、そして公的助成を政党が受ける、その実効性をやはり担保するというところでこの制度を導入したところでございます。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 先ほどの額賀委員の答弁は全く説得力がございません。かわって補う方、どなたかいらっしゃいませんか。

津島雄二自由民主党

○津島議員 補足をさせていただきますが、今山口委員が、企業献金やめるから、だから政党助成をと言っておられるのですけれども、そこに一つ問題がありますのは、今まで企業献金は反対だ、受けていないとおっしゃっている例えば社会党さん、それが企業献金をやめると法律ではおっしゃるけれども、実態的には今までやっておられないのですから、やめるということは余り意味がないのですね。それで政党助成金を下さいというのは、今山口委員が御指摘のように、企業献金をやめるから政党助成をいただくということではないのであります。むしろ政党ベースの、また政策ベースの選挙活動あるいは政治活動ということになれば、今までよりも政党が果たすべき役割はふえていく、それに対して国民の御理解を得てきちっと基礎的に賄わせていただこう、こういうことでなければならない。それであるからこそ、野党の立場から言われましても、これは政党助成をお願いしますと言えるのではないでしょうか。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 野党の考え方はこれは補うもの、そしてこちらの、自民党の考え方はプラスアルファするものだ、政党の活動を育成するためには金はかかるのだ、こういうことでプラスアルファという考え方をしているように思います。それで国民が納得するかどうか、国民の選択にゆだねたいと思います。私は到底納得できません。  さてそこで、政党交付金は政党中心の政治活動のコストを税金という形で国民に御負担いただくという制度であることは異論がないだろうと思うのですね。本来であれば、この政治活動のコストというのは自覚的な国民がみずからの意思で、任意でどんどん出していくというのが民主政治のあり方としては望ましいと思うのですが、なかなかそうもいかない面がある。そこで、この政党交付金の制度は、そういう任意の拠出にかわって税金にこのコスト負担を求める、こういう側面もあると思います。  ですから、これはできるだけ国民の意思、どの政党をどういうふうに育てたいか、こういう意思が反映されていく必要が私はあるだろうと思うのですね。それがこの交付金の配分の基準というものに端的に示されていく。社公案においては得票でこれを配分する、こういうことで、私は民意を尊重するという意味では貫かれていると理解しております。ところが、自民党の案では、これは議員数割というものも配分基準の一つに加えております。これは国民の意思と離れる場面が出てくるわけでありまして、到底納税者の納得を得られないのではないかと私は思いますが、いかがですか。

額賀福志郎自由民主党

○額賀議員 山口委員の御質問にお答えをいたします。  先ほどの質問に対しましては御理解を得られなかったようでありますけれども、民主主義のコストといたしまして、どうしても政治活動にはお金が必要であるということについては御理解をいただいているわけでございます。  それで、そこのお金をどういうふうに調達をしていくかということでございますけれども、我々は、個人中心主義の選挙とか個人中心主義の政治活動とか政党とかそういうことではなくて、やはり政策あるいは党中心のものを展開していくために、これから企業献金も党中心にしていくし、しかもそれも個人には非常にパイプを細くした上で、明快な形をとっている。また、政治家個人に対する企業あるいは個人の献金も禁止をしているわけでありますから、我々の立場は非常にきれいになっているわけでありますので、そこでさらにこれから我々が政治活動を一層展開していく、そしてこういうふうに情報ネットワークが激しくなっているときにはいろいろ政治的なコストも大きくなっていくわけでございますし、一層の政治活動を展開していくためにも公的な資金援助をお願いした方がより一層のきれいな政治が展開できるのではないかということでございます。  それから、最後の配分の問題につきましてでございますけれども、我々は得票率と、しかもなおかつ国会議員が存在していることを条件にいたしておりますけれども、政党政治というものはまず国民の民意がどこにあるかというようなことを探らなければならない。その意味では選挙における得票率というのは重要なバロメーターである。そういう民意を吸収した後に、さらに政治的な意思決定をこの国会の中でやっていくわけでございますけれども、その際に、国会議員の役割、そして国会議員がいるかいないかということは政策決定の中でどういうふうに反映ができるかどうか、そういうことも重要なことであるということにもかんがみまして、国会議員をそのバロメーターを加算する際に入れたということでございます。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 政党助成の自民党の考え方は、これは選挙制度、公職選挙法の枠組みとセットで見ていかないと本質を見失うと私は思います。今までさんざん議論された点だろうと思いますけれども、過去のさまざまな選挙結果という事実に基づくデータのシミュレーションが明白に語っておりますように、比較第一党は四割程度の得票で九割近くの議席を占有する、こういうことが確実に起こってくる、こう言われております。そしてこれは、たまたま過去は自民党のデータが当てはまったわけでありますけれども、ほかの政党であっても、比較第一党が四割程度の得票である、こうした場合にはやはり八割、九割という議席を占有する、こういう結果になるということがこの単純小選挙区制度というのは制度に内在されているわけであります。  国民代表という考え方の基本、これはやはり民意を正確に反映するということが根本でありますから、最終的には得票率と議席の占有率が一致するということが最重要の目標であるはずであります。しかし、シミュレーションではそういう結果になるし、実際、制度にもそういう著しい乖離というものが内在されている、こういうことでありますから、これを議員数割で交付金を分配するということになれば、この助成金の面でも、この民意を代表すべき議会のあり方という面でも著しくゆがめられたものになってしまう。これは本当に誤った枠組みであると私は考えます。

額賀福志郎自由民主党

○額賀議員 これは先ほど言いましたように、民意をどういうふうに国家意思としてあるいは政策実現に振り向けていくかということが政党政治の大きなまた役目でございます。したがって、国会議員がいろいろこの国会の中で議論をして、そしていろいろな意見を調整して統合をしていく役目を果たすのが議員の仕事でありますから、そういういろいろな民意をどうやって反映をさせていくかという機能を国会議員が果たさなければならないということで、総合的に考えて、この加算の背景として当然私は入っていいものと考えるわけであります。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 何が総合的なのかよくわかりませんね。  この単純小選挙区制にしてもそれから併用制にしても、完璧であって一点誤りないとこれは相互に言えないはずでありますね。その単純小選挙区制の最大の特徴といいますか、我々は欠点だと思っておるわけでありますが、その得票率と議席占有率が著しく離れる、こういう問題であります。それが政権の安定につながるとかということを根拠の一つにおっしゃるわけでありますけれども、何ゆえに民意の正確な反映よりも政権の安定、あるいは占有率が得票率と大きく離れてもいい、こういう優先度が何ゆえそっちの方が高いというふうに言えるのか、それを自民党さん、説明してください。

武村正義自由民主党

○武村議員 その前に、政党交付金の配分は、もう額賀議員が繰り返しましたように、半分は得票率を見る、民意をですね。しかし、上がってきた代議士は、現職の代議士がここで政党活動をやるわけですね、その面がありますから、これを半分見るという意味では、自民党の考え方の方がはるかに妥当だと思いますね。よく考えていただきたい。  それから、政党交付金がなぜかというと、自民党はプラスアルファなんということをおっしゃるのは大変失礼な話で、自民党は大体二年前は、与野党を含めた政党及び国会議員の活動費の総額を九百億ぐらいに自治省が想定をいたしておりまして、その約三分の一という前提で二百五十円、三百億という提案をいたした経緯がございました。ですから、我が党にとりましてもおおむね三分の一近い額を肩がわりをしていただく、プラスアルファではないということを申し上げておきます。  民意の反映については、これは山口さんずっときのうまで、きょうも午前中の議論を聞いていただいたのでしょうか。繰り返しになりますが、民意の反映は大変大事です。しかし、それが絶対ではないでしょう。あくまでも民意を的確に反映しながら、選ばれた最高機関である国会が、衆議院がきちっと国民の負託にこたえて政治をやっていく、この大きな日本の国の責任を全うしていく、当然国民はそれを期待をして選挙に参画をするわけですから、両面があるということを繰り返し繰り返し申し上げているのであって、皆さんもそっちの方はそれなりにきちっと認識をしていただきたい。それはわかった、しかし、民意の反映では我が方がすぐれている、そうおっしゃるなら私どもも半ばうなずくことができるわけでありまして、民意の反映だけがすべてだという言い方は、これは正しくないと思います。  もしそれなら、お尋ねをいたしますが、なぜ二百の議席については単純小選挙区をとられたのか。顔の見える選挙にはいろいろな仕組みがあったはずです。なぜ相対多数をとった人を一人一人二百の選挙区の代表として、比例の中の優先度の問題ではありましても、この人たちが当選する仕組みを採択されたのか、そのことにお答えをいただきたいし、もし民意の反映万能をおっしゃるなら、そもそもブロックに割ること自身が間違っています。全国一本にすべきです。御承知のように十七という選挙区は約六%ぐらい、いわば六%近い率以下の政党は除外されてしまいます。七十六名でも一・五%以下は除外しています。もしきちっと民意の反映をやるなら、一〇〇%に近い全国一本でやるべきであります。  そして、さらに言うならば、スイスの小さな村にありますように、住民総会というのがあります。地方自治体でも、スイスの村は全住民が参加をして、年に何回か住民総会をして物を決めています、条例も全部。この大国日本ではそんなことは不可能でありますが、そういう前提に立つならば、どんどん直接投票を拡大していって国会の機能を弱めていく、そういう道だってあるはずであります。  その辺についての私の疑念にお答えをいただければありがたい。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 今おっしゃられたことは、私が申し上げたいのは、いずれの制度をとっても、これはいろいろ欠点もあり長所もあるということであります。併用制というものは、そういう意味では純粋な比例代表にはなっておりません。しかしながら、単純小選挙区制というのはある意味で非常に突き詰めた制度になっているわけですね。民意の反映ということとそれから政権の安定ということを同列に置いて、どっちが上か下かという最終的な判断をせざるを得なくなってくるわけであります。それで、単純小選挙区制においては、それを民意の正しい反映ということよりも政権の安定ということの方を重んじた、こういう仕組みになっているだろうと私は理解しているわけなんですね。  ですから、それは何ゆえに政権の安定の方ができるだけ正確に民意を反映するという制度よりも上位の価値になるのかということをお伺いしたかったわけであります。

武村正義自由民主党

○武村議員 今私が二、三反論とお尋ねをいたしましたが、皆さんの御提案も完璧ではない、民意の反映万能の案ではないということをあえて御指摘を申し上げているわけで、選挙には二つの大事な側面があるということをお互い認識し合って、どういう形が一番いいのかということを最終詰めていく必要がある、そういう前提で申し上げているわけであります。  したがって、率直に言うならば、皆様の案は、民意の全国的な集計という意味では民意の反映にやや分がある。しかし、我が方には、でき上がった選挙の後の政権がしっかり安定して責任を負っていくという点でははるかに分があるということを、お互います共通の認識として持つべきではないかということを申し上げているわけであります。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 まあ純粋な比例代表制とそれからこういう単純小選挙区制、両極端があるだろうと思うんですね。その上でいろいろ検討の末に、併用制といういわば中間的な選択肢の一つを選んだということなんですね。今の御説明を伺っていると、どうして政権の安定という方が民意の正確な反映よりも上になるのかということは、私はちょっと理解できないのでありますが、その間の制度という意味ではいろんなオプションがあり得るだろうと思うんですね。  従来、並立制という考え方もとられてまいりました。この並立制というものについて、これは比例部分と選挙区部分の割合をどうするかによって全然色合いが違ってくるわけでありますが、この並立制という一つの妥協の考え方、これについて社会党さんはどうお考えになりますか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 これは、一昨年の海部内閣が出されました政治改革の法案で、国民があるいは議会が既に決着をつけたものだと思っておりますが、私たちはそのときに申し上げましたけれども、この制度、並立案というのは、第一党、比較第一党にとりましては圧倒的に有利な制度である。つまり、小選挙区の部分で圧倒的に有利、比例代表の部分でもまた恩恵に浴していこうという、第一党にとりましては圧倒的に有利な制度である。二番目に、小選挙区で、今各位からお話がございましたように、恐らく第一党が大変な議席をとってくる、三割で九割の議席をとる。これ、どうであれ一つの結果が出てまいります。比例代表の方では恐らく、まあ過半数をとる場合もあるでしょうけれども、恐らく過半数にならない。そうしますと、小選挙区で出た国民の意思というものと比例代表で出た国民の意思というものは全然違ってくる。この木と竹を接いたような選挙制度というものは制度として成り立たないのではないかというふうに私たちは考えまして、一昨年の海部内閣のあの法案のときに徹頭徹尾反対したものでございます。  したがいまして、何かあたかも比例代表と小選挙区との間に並立案があるような考えになっておりますけれども、これはむしろ制度的なことからいいますれば、どちらかといえば小選挙区制に近い性格を持つ。ただし、小選挙区を例えば五百のうち五十にするとかということになれば、これはまた性格が違ってまいりますから、どの辺に小選挙区に近いかのことはございますけれども、私たちは、いずれにしましてもこの並立案というものについてはこれは採用しないということは、既に我が党の山花委員長も表明をしておるところでございます。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 徹頭徹尾という非常に極端な否定のように聞こえましたけれども、まあそれはそれとして、公明党はどう考えますか。

井上義久公明党・国民会議

○井上(義)議員 まず、並立についてどうかというお尋ねの前に、先ほど武村委員の方から繰り返し問題提起がございますので、これを機会にお答えしておきたいと思うんですけれども、私たちは、選挙制度には、第一義的にはやはり立法府をつくるわけでございますから、選挙で示された民意というものが議席に反映されなければいけない、こういうふうに思っているわけでございます。あわせて、議院内閣制でございますから、その選ばれた議会が政権を構成するというそういう機能をあわせ持っている、こういうふうに当然思うわけでございます。  そこで考えなければならないのが、民意の反映なのか民意の集約なのか、全く民意の反映がすべてなのか、集約という機能を考えないのか、こういうふうに武村さんはおっしゃるわけでございますけれども、私どもは民意の反映がもちろん基本ですけれども、あわせて政権をつくるということでございますから、どうやって民意を集約していくか、こういうこともやはり制度として当然考慮に入れなければいけない。そのために小選挙区というものを、もちろん第一義的には顔が見えるとか、あるいは無所属候補の立候補を担保しなければいけないとかということで小選挙区を併用しているわけでございますけれども、なぜここを小選挙区にしたのかということから申し上げますと、小選挙区というのは、ある意味でそこで比較多数を得た人が当選者になるわけでございますから、やはり小選挙区に出せる政党にこの制度自体が、やはり政治勢力がいわゆる政権担当可能なといいますか、そういう形で集約されていくであろうということを当然想定して小選挙区というものを考えたわけでございます。  したがいまして、自民党の御提案になっている単純小選挙区制というのは、いわゆる鋳型に、民意が本当に三〇%、四〇%しかないにもかかわらず八〇%、九〇%の議席を得るような形で、鋳型にはめ込んじゃうという形で二大政治勢力をつくろうというふうに私たちはどうしても思うわけでございまして、そうじゃなくて、我々は民意に沿った形で、選挙のときに示された民意に沿った形でそういう政権担当可能な政治勢力というものをつくっていく、こういうふうに基本的に考えているわけでございますので、その辺はぜひ御理解いただきたい。  それから、並立については、前回政府提案という形で提出されたわけでございますけれども、そのときにいろいろな議論になりましたけれども、私たちは並立制というのは、要するに小選挙区の悪いところと比例代表の悪いところが一緒になった制度だというのが並立制に対する基本的な認識でございまして、要するに小選挙区で基本的には議席が決まるわけですけれども、それにボーナスをする形で比例代表がある、こういうふうに認識しているわけでございます。諸外国いろいろ、例えばメキシコなんかでは、いわゆる小選挙区で過半数をとった政党には比例代表は配分しないとか、あるいはハンガリーなんかのように、同じ並立制ですけれども、小選挙区部分の死に票をまた全国リストでもう一回民意が反映される形でやるとか、いろんな工夫をしておるわけでございますけれども、基本的には、並立制というのはそういう木で竹をつなぐような両方の欠陥が出てきてしまうような制度である、こういうふうに認識しているわけでございます。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 単純小選挙区制はそういう意味では、今まで随分この点議論されたところでありますからあえて続けませんけれども、やはりちょっと無理があるかな、こういう感じがいたします。  さてそこで、区割りをしなければいけないわけですね、選挙区でやる場合には。この場合に、投票価値の平等ということを十分に反映させなければならない、考えなければならないだろうと思うのです。現行中選挙区制度がなぜ欠陥があるか、これは定数是正が行われなかった。もしこれが適正に、厳格にこの投票価値の平等を貫いておれば、かなり得票率が議席に反映し、もしかしたらというか、ほぼ確実に自民党さんは議席として過半数を割るであろう、そういう結果が出てきたんだろうと思います。したがいまして、過去この定数是正に関する国会の決議というものもありますけれども、究極はやはり投票価値の平等を実現すべきである、こういうコンセンサスが含まれているだろうと思うんですね。  さてそこで、今回の区割りの考え方で、これは社公案もそれから自民党の案も同様ですけれども、一対二以上ではいけない、こういう考え方に立っていますね。これは十年ごとの国勢調査のデータをもとにして考え直す、こういうことですね。しかし、一対二というのは、もうこれを超えたら直ちに憲法違反である、一人が他の人に比べて二票投ずることができるような結果になるわけでありますから、この一対二を超えちゃいけないよ、こういう趣旨なんですね。ですから、区割りをするその当初の時点で一対二未満におさめればいい、こういう考え方では、これは十年の人口異動のうちに違憲の状態を生じてしまう可能性は極めて多いだろうと思います。ですから、この区割りの当初においてはやはり一対一を目指す、これがやはり基本的な考え方でなければならないと思うのですね。ただ、現行の行政区画とかいろいろな地理的な条件とかで、厳密に一対一を貫くことはなかなか難しいだろうと思う、ある程度の偏差というものを許容しなければいけないと思うわけでありますが、この点、この自民党案も社公案も少し甘いのではないかと私は思うわけですね。それぞれお考えを聞かしていただきたいと思います。

武村正義自由民主党

○武村議員 国会決議があるのを御存じだと思いますが、過密・過疎にも配慮をするという考え方がございまして、我が党はそういう意味では伝統的な都道府県という地方自治体に対する住民感情をたっとびながら、一名都道府県に優先配分をして、残余の定数を人口に比例配分をしたものであります。世界の常識も大体二対一以内、これは行政区があってそうなるという理屈もございます。一対一にしようと思えば、本当に都道府県どころか一軒の家でも場合によっては線を引いて、親子で別の選挙区にしなければならない。そこまでやらないと一対一にならないわけです、論理的には。そういう意味で、一定の幅はやむを得ない。そういう意味じゃ世界の各国の裁判所の常識も大体二対一以内ということだと思うのでありまして、我が党の今回の案も、国会決議の一名優先配分をとりながらも、二対一という世界の常識に合致した考え方で取りまとめたものでございます。

小澤克介日本社会党・護憲民主連合

○小澤(克)議員 御承知のとおり、社公案は基本的に比例代表制でございまして、ブロックごとに比例代表で議席を選ぶ、こうなっております。そして、このブロックについてはほぼ完全に人口比例に基づいてブロックの定数を定めるということになっておりますので、それが第一義的な意味を持つわけです。その中での優先当選者については小選挙区になるわけでございますけれども、ここでは一対二程度の幅を持たせよう、これはいろいろ行政区画が、人口が大きいのも小さいのもあったりというような実情を踏まえて、その程度にしたわけでございます。  要するに、基本的にブロックの定数がきちんと人口割になりますので、甘いという御指摘を受けましたけれども、この比例代表併用制という中では余り決定的な欠陥にはならないのではないかというふうに考えております。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 その区割りの当初に一対二未満を目標にやるというのは、それを超える場合が十年という間に起こり得るということはやはり否めないだろうと思うのですね。実際問題、一対一というのはもちろん無理でありますから、例えば一対一・一とか一・五とかそれぐらいにやっておいて初めて十年間耐えられるという制度になるのだろう、これは理想を言えば、私はそう思うのですね。ちょっと検討していただきたいと思います。  さて、次に連座制について、これは秘書がその候補者と意思を通じてやったか否かということで連座制が成立するかどうか、これは自民党の考え方と社公案では大きな違いがあります。  まず、社公案の方で、この秘書の場合に意思を通じるという要件を外して連座制成立を認めた理由は何か、これを御説明いただきたいと思います。

北側一雄公明党・国民会議

○北側議員 現行法におきましても、総括主宰者それから地域主宰者、これについては意思を通じたという要件はないわけでございます。公職の候補者等と意思を通じてという要件がない。なぜないかといったら、それは公職の候補者が選任できるからなんですね。  同じように、秘書につきましても、これは公職の候補者との契約関係に立っているわけでございますから、これは選任できる、また場合によっては解任できるわけでございます。選任、監督の義務があるわけでございます。したがって、そのような秘書については、地域主宰者や総括主宰者と同様に、これは意思を通じての要件が要らない、不要である、無用であるというふうに考えております。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 この点について自民党はどうお考えになりますか。

武村正義自由民主党

○武村議員 連座に関する現行の規定は、御承知のように総括責任者と出納責任者とそれから地域主宰者、この三者が、意思を通じなくても、即連座の対象になるということでございます。  親族、秘書になりますと、親族ということだけで即選挙運動の中心に立つとは限りません。もちろん秘書の場合もそうでございます。秘書即最高の責任者になるということはむしろまれだと思うのであります。そういう意味で、私どもは本人と意を通じた者を対象にしているということでございます。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 余り明快な説明になってないように思いますが、時間の関係がありますので、次に行きます。  連座制が成り立つ場合には、自民党の考え方ですと、これはいわゆる実刑に処せられた場合という規定の仕方だったろうと思うのですね。しかし、これは禁錮以上の刑で有罪だ、こう認定された、つまり民主主義の健全な政治過程を曲げた、犯した、こういう評価が下っているのに、これは実刑の場合だけだめだ。執行猶予というのはさまざまな個人的な情状というのをいろいろしんしゃくして決めるわけでありますから、この法を犯した、民主主義の健全な政治過程を曲げたという評価とはまた別な観点からなされるわけであります。いやしくも有罪となったからには私は連座制を認めるのが筋だろうと思うわけでありますが、まず社公案の考え方を説明してください。

北側一雄公明党・国民会議

○北側議員 社公案につきましては、禁錮以上の刑に処せられた場合、執行猶予も含めまして連座制が働くようになっております。なぜそのように考えたかと申しますと、私もかつて、買収等になるような場合、買収等による公職選挙法違反が成立する場合というのが統計上との程度あるかというのを調べてみました。そうしましたら、昭和六十一年から平成二年までの五年間でございますけれども、約二万件買収等で有罪になっております。有罪になっておるわけですから、実際はもっと多いと思うのですね、これは氷山の一角でございます。この二万件のうちに実際実刑、禁錮以上の実刑になったのは何件あったのか、これを調べてみましたら、たった四十件しかないのですね。二万件のうちのたった四十件が実刑でございます。パーセンテージでいいますと○・二%でございまして、この○・二%の実刑になった、禁錮以上の実刑に処せられた場合で、なおかつ一定の親族であるとか秘書であるとか、そういう身分を持っている人間なんというのはまず皆無でございまして、自民党案のような禁錮刑以上の実刑でなければ連座制が働かないというのではほとんど連座が機能しないということでございまして、せめて執行猶予つきの禁錮刑も含めないといけないというふうに考えた次第でございます。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 自民党はこの点どうお考えになりますか。

武村正義自由民主党

○武村議員 先ほど申し上げた三者につきましては、現行も罰金以上連座制でありますが、連座制は御承知のように選ばれた本人がその職を停止するということであります。本人でない他の者の犯した場合は、これはかなり厳格に運用をすべきであるという考えに立つものでありまして、現行も執行猶予は入っておりません。そういう意味で、今回の改正におきましてもその考え方を貫いているということでございます。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 厳しいから勘弁してくれというふうにしか聞こえないのですね。もうちょっと理論的な理由をお聞かせいただきたいと思うのですが、いかがですか。御答弁ありますか、もっと理論的な理由。——御答弁なし、それならそれで結構であります。答弁できないというふうに私は受けとめさせていただきます。  さて次に、企業や団体の政治献金について伺います。  これについては八幡製鉄事件というリーディングケースがありまして、しばしば引用されるわけでありますが、この判決の考え方をどうとらえるかということは、さまざまな見解があり得るだろうと思うのですね。企業にも憲法上政治活動の自由が保障されている、政治献金もその自由の一環だというのがこの判例の一つの筋だろうと思うのですね。しかし、いかなる規制、制限も許されないのか、どの程度の規制だったらこれは憲法上許されるのかというか合理性があるのか、ここがまさに議論の分かれるところだろうと思うのですね。その基本的な考え方について、まず自民党にお伺いしたいと思います。

額賀福志郎自由民主党

○額賀議員 私どもは、今お話がありました、文た先ほども御説明いたしましたように、八幡事件の最高裁判決で、個人の参政権、それに対応するように、企業も社会的な存在であり、政治的な自由が認められている、しかも、なおかつその一環として政治献金をするということについては基本的な考え方のラインとしてとっているわけでございます。したがって、また、企業が献金をしていることにつきましては、企業がみずから、ある政党が政策を立案をし、そしてまたそれを、いろいろ情報活動を展開をしていく、そしてまた国家意思として推進をしていく、そういうことについて賛成を示す場合に、それを援助していく、政治献金をもってやっていくことは、これはまさに自由な政治活動の一環であると思っておりますし、これが悪であるとは思ってないわけであります。だから、この点につきましては、我々は、節度ある企業の態度をもってやっていただければ国民の皆さん方にも理解いただくことができる。  そして、私どもは政治と金の問題についてこの隣どういうふうにいたしたかと申しますと、企業の献金に対しましては、これは政党中心にいたします。また、政治家個人につきましては、二つの政治資金調達団体に限りまして、月二万円程度の、会費程度のものでやらしていただくということにしております。しかもなおかつ、これは皆さん方によくわかるように、透明性を持っていたすために、公開基準も明らかにして、そして御理解をいただくようにしておりますし、また、罰則規定もかけまして、罰金も上げるし、そして万が一禁錮刑等になれば公民権停止というようなことも考えて、その担保措置をとっているということでございます。  以上が基本的な考え方でございます。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 私は、個人的には、この企業、会社のなす政治献金が頭から悪だ、こう考えているわけではありません。しかしながら、八幡製鉄事件ではこういうくだりもあるわけですね。要するに、公共の福祉に反しないのが大前提だ、そして、弊害が伴う場合、それをどうするかというのは立法政策の問題である、こういうふうに述べております。そして、昭和三十五年の事件でありますが、その当時の政治資金規正の枠組みの中に非違行為を抑制する制度、これが厳として存在すると、こう言い切っているわけですね。しかし、そういう機能が本当にあったかどうかというのは私は極めて疑問だと思っております。そしてその後、昭和五十年に政治資金規正法が大幅に改正されまして、量的制限というのが設けられました。しかし、その後も依然として改まらないでいろいろな事件が起きてきている。戦後もう既に今日まで、この政治とお金をめぐるスキャンダルというのはもう四十一件を超えている、こういう指摘もなされているくらいであります。そして、この昭和五十年の政治資金規正法改正後に、例のロッキード事件が事件として表面化していった、リクルート事件も起きた、共和事件、佐川事件、金丸事件、とどまるところを知らない、こういう実情であります。  また一方で、使途不明金というのが、金丸事件でも指摘されたし、過去しばしば問題になっているわけですね。これも資本金一億円以上の法人の、そのうち一四%とか一七%とか、二割に満たない企業を調査しただけでも相当な数が出てくるわけですね。ちなみに、平成三年のデータによりますと、使途不明金の総額が五百五十八億円、そのうち使途が最終的に判明しなかったものが四百十九億円と莫大な金額であります。そのうち建設業が、その平成三年のデータで申し上げますと、三百八十二億円ということで、実に六八%の使途不明金を建設業が占めている、こういう実態なわけですね。そして、この使途不明金というのは、過去十年ぐらい見てみますと、どんどんふえる一方なんです、ふえる一方。ですから、これまでのこの企業献金に対する、これ、使途不明金すべてが政治献金だと言うつもりは毛頭ありませんよ、しかし、かなりの数があるということは、これは否定できないわけであります。この過去十年間見ただけでもふえる一方。つまり、今の量的制限その他の規制の枠組みは何ら機能していないということの証拠でもあります。八幡製鉄事件は昭和三十五年の実態に対する評価であります。しかし、その後、事態はますます悪くなり、そしてこの制度が強化されているにもかかわらず改まらない。これはやっぱり弊害が著しいということの証拠でありまして、この信頼を取り戻すためにはこれを思い切って禁止する、こういう立法政策の選択も十分合理性があると私は考えるわけですね。  そこで、自民党の考え方ですと、この企業、団体の献金、政治家個人に対するところは禁止しておりますが、資金調達団体というものを二つ認めまして、これを許容しております。しかも、この部分については五年間の経過措置を設けていらっしゃるわけですね、五年間。そして順次逓減をしていくというわけですが、しかし、政治家個人に対するものを禁止する、こういう抑制的な制度をとって、この制度を今国会で実現させ、次の総選挙から実施しよう、こういう決意を述べられているにもかかわらず、この五年という経過措置を認めておく。これはどう説明したらいいのか私にはわからないのですね。今の枠組みをとりあえず五年は温存しよう、場合によっては、この制度改革が実現したとしても、次の選挙は中選挙区でやらざるを得ないかもしれない、そのための資金源を温存しておこう、これは私の邪推でしょうか、お答え願いたいと思います。

額賀福志郎自由民主党

○額賀議員 山口委員の御質問にお答えをいたします。  基本的には、この問題は今まで企業献金とかいろいろ献金が、個人中心主義と言ってもよかったようなものが、これからは政党中心でやっていこうという法改正を提案をしているわけでございます。その過程で、五年の経過措置をもって確実に実行をいたしますというお約束をいたしておるわけであります。必ず逓減をさせていただきますということでございます。  我々の政治活動につきましては、やはり日常生活、いろいろな政策立案あるいは情報宣伝、いろいろな政治活動が続いていくわけでございますから、そのサービスとか我々の調査活動費がいささかたりとも衰えることがないように、これは円滑な政治活動ができるように措置をしたものでございます。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 現在のあり方が批判されて、それを変えようというときに、今までやってきたことがそのまま少しずつ変わっていく、基本的には大きな変化はない、こういう連続性のある考え方というのは、これは国民はとても納得できる話ではありません。  今回の政治資金の大きな枠組み全体を見てみますと、結局企業、団体の政党枠なんというのは倍増しているわけですね、枠が。個人分も倍増している。そして、政治家個人に対するものは資金調達団体を二つ認めて、とりあえずは五年間という経過措置を設けている。しかも、政党助成法という別な入り口も設けた。そうすると、全体の仕組みとして、このボリュームを減らそうとか根本的に変えようという思想は何らあらわれてないと私は思うんですね。これで国民は納得するでしょうか。  最後に伺います。——お答えになりますか。じゃ、どうぞ。

額賀福志郎自由民主党

○額賀議員 山口委員の御質問にお答えをいたします。  政党助成金による公的資金援助というのは政党に対するものでありますから、これは直接かかわり合いかないというふうに思っております。  それから、政治献金、企業献金を政党に二倍にしておるということでございますけれども、やはり政党は、国民の意思の吸収だとか、あるいは政策形成だとか、あるいは国会におきましてもいろんな活動を展開していくとか、これは相当な政治活動の裏づけとしてお金が要ります。また、政党政治というのは、そういう国会の機能とか政策、調査機能だけではなくて、全国民に対しまして政治的な意見交換とか教育の場だとか、あるいはみずからの、我々の主義主張に対して賛同を得るためにいろいろな活動を展開していくことが我々の政治というものを成熟させていく不可欠のものだというふうに考えるわけであります。でありますから、当然政治活動費というものは多くなっていくことは国民の皆さん方にもぜひ御理解をいただけるものと思っているわけであります。  また、五十年以来、我々この問題についてほとんど手を触れておりませんし、それからまた物価の問題もありますし、いろんなことを勘案しながらお願いをさせていただいたということでございます。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 これで最後になりますけれども、政党への企業、団体の献金というのは認められているわけですね。例えば自民党所属の議員がある企業に党に対する寄附を紹介をする、例えば二億円寄附をその紹介によって持ち込んだ、その場合に全額今度は自民党という政党から政治家個人へ回してくださいよとか、あるいは何割という歩合的な取り決めをもってこれを回してくださいよ、こういう政党から政治家個人に交付される分配の仕組み、これが法律には何にも書いていない。ルールがどういうふうになっているのかよくわからない。ですから、私はこういうこともあり得るんではないかということで疑念を挟んだわけであります。もしそれが自由に許されるということになりますと、政治家個人に対する企業・団体献金を禁止したとしても、そういう迂回ルートで何ら規制の効果があらわれないということになってしまいます。ですから、ここのルールをどうするのか。決まってないんならこれから決めるおつもりがあるのか、この点について明快な御答弁をお願いいたします。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 時間がございませんから、簡単にお願いします。

津島雄二自由民主党

○津島議員 ただいまの問題点について申し上げますと、まさにそれこそ政党の公的責任の問題でございまして、政党が受けた正規の政治資金について、いささかも国民の批判を招くような使い方をしてはならない。今山口委員の言われたような、リベートを出すかのごときことは、これはできないことは我が党の名誉にかけて申し上げざるを得ないと思います。  それから、先ほどからの御答弁に一言だけ追加させていただきますと、企業献金に関する制度は、我が国は既に最も厳しいものになっております。  御参考までに申し上げますが、イギリスは企業献金については何らの制限は設けられておりません。アメリカは連邦レベルにおいては禁止されておりますけれども、PACの設立によってやる方法のほか、州内における企業献金の取り扱いについては州法の分野でございまして、全く制限のない州が相当ございます。フランスについても、基本的には企業献金は認められておるところでございます。  これは、要するに、企業献金も含めて、国民が政治に参加をするというのはやはり基本的な人権にかかわっている。それを正しく使えるかどうかというのは、まさに民主政治の機能自体にかかわっている。これを官憲の取り締まりやあるいは禁止によってしなければならないというほど日本の民主主義は堕落してはいけないというものでございます。

山口那津男公明党・国民会議

○山口(那)委員 名誉ある自民党ですから、ぜひこの配分の仕組みについて透明化するとかあるいは公正なルールを示すとか、国民にわかりゃすい仕組みを考えていただきたいと思います。  これで終わります。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 木島日出夫君。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 日本共産党の木島日出夫でございます。  最初に、衆議院議員の定数是正に関する八六年五月二十一日の決議について、自民党の石井委員にお尋ねをいたします。  十三日の衆議院本会議で我が党の山原議員が、八六年の国会決議を実行するのがまず国会が国民に対して行うべき責務ではないか、こういう提起に対して、石井委員は、そのような立場は党利党略だという答弁を行いました。とんでもない暴言であります。八六年当時、自民党・中曽根内閣のときであります。裁判所の判決を受けて、緊急にやらなければならない格差一対二未満への定数の抜本是正を棚上げして、緊急是正として、格差二・九九倍を残す小手先の八増七減案を国会で通した。そのとき、引きかえになされたのがこの八六年の衆議院の定数是正の決議であったはずであります。この国会決議は、国会と各党が国民への約束として非常に重いものであり、それをきちんと果たそうとする立場を貫く政党がなぜ党利党略なのか、まず明らかにしていただきたい。

石井一自由民主党

○石井(一)議員 国会決議が行われますのは、原則として全党一致でございます。時々御党だけが外れられたりすることもございますが、重要な国会の案件につきましては、まあ一党を除いて、例外的、やむを得ぬ措置で、重要な問題に関して国会決議をいたすわけでございます。国会決議を重視されるんなら、すべてに御参加をいただきたいという気持ちがいたします。  次に、決議をいたしました後で、実効を上げるには、法律をつくるとか、または省令、条例など、必要な法律的行為なりアクションをとらなければなりません。そのときには、当然、政府なり与党が最も責任が重いと思いますし、この国会決議というのは、政府と申しますよりも国会の中での政党のバランスでございますけれども、合意ができました後に法律として上程され、まあ具体的には公職選挙法なら公職選挙法が改正され、そうしてその今申しております決議を遵守しようと思えば、その附則等が変更を加えられるというふうなことなんでございますが、決議をいたしましたけれども、与野党の間に話し合いがつかず今日に至っておるというのはまことに遺憾であります。おしかりの点は私に向けられておりますが、これは全党に向けられるべき、決議が実行されてないというのは、性格の問題ではないかなというふうに考えるわけであります。  なお、その間七年経過しておるわけでございますけれども、この間世論も盛り上がってまいりましたし、各党でもいろいろ議論をされまして、御高承のとおり、あなたの方は古いそのままの考え方を守っておられるようですけれども、他の党はすべて歩調を合わせまして、一歩も二歩も三歩も前進をしておるというのが現状の認識ではないかと思います。今ここで古証文を引っ張り出されまして、これを何とかせいと言われましても、もう時代は大きく前へ前進をしておるという認識をしていただきたいと思うのでございます。  当の国会決議ができなかったことはまことに残念であり、その責任の一端は痛感をいたします。しかし、これは全党の問題であり、共産党も国会に議席を持っておられましたら、あなたもその責任の一端を感じていただきたいと思いますし、それから第二に、その間、七年間、既に問題がさらにさらに進展し、新しい時代へ入ろうとしておるときに、今ここでその問題を過去にさかのぼって余り強く主張されるというふうなことは、私はそこまで言うのはどうかと思います。  また、中選挙区制度の前回の選挙を細かく分析いたしますと、貴党が他の政党と著しく違っておりますことは、共産党当選者十六名のうち十四名までが最下位当選があるいはその上の下位当選で、上位当選をされておったのは不破委員長と沖縄のお方だけでございます。そういうことを考えますと、今の中選挙区制のこのサイズで最後にかじりつくということを考えておられるのではないか。これは私は邪推かもわかりませんけれども、どうもこれは党利党略としか判断できない、こういう考え方であります。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 私の質問の全然答えになっておらぬと思います。抜本是正ができなかった責任は、挙げて与党である自民党がそれにまじめに取り組んでこなかったからではないでしょうか。  古証文とおっしゃいました。しかし、昨年の十一月三十日、公職選挙法改正に関する調査特別委員会が行われました。御存じのように九増十減案が政府・与党から持ち出されて、それが審議された委員会であります。その委員会で提案者である自民党の梶山現幹事長は、「昭和六十一年の国会決議は厳然として生きていることはこれは私も認めるわけでございます」と答弁しております。  自民党の与謝野馨議員、同じく昨年、わずか半年もたたない前のことであります、十一月三十日。  我が党は国会決議を尊重するということは当然  のことと考えております。   そこで、国会決議と中選挙区制の関係という  ことを明確にしておかなければなら在いわけで  ございます。国会決議はその文面から見まして  も、また決議がなされた時点の選挙区制が中選  挙区制であったこと、国会決議が中選挙区制を  踏まえてなされたということは、ただいま梶山  議員よりお答えをしたとおりでございます。 はっきりと書いているのです。決して古証文なんという立場に、昨年の十一月の三十日の公選特の委員会で、あなた方の党の幹事長は立っていないわけでありませんか。この自民党の昨年十一月三十日の立場は、自民党の党利党略なんでしょうか。

石井一自由民主党

○石井(一)議員 そのときの自民党の発言は、現に国会決議をしておるが生きておりまして、それを否決もされておりませんので、しかし、今日やっておりますアクション、ここで審議しておりますこと、これははるかにはるかに前進した議論をしておるわけでありまして、定数の抜本的是正から過密・過疎に対する配慮、二人区・六人区の排除から、そこに、国会決議に書かれておりますすべてを網羅し、さらに前進を図ろうとしておるのがあなたを除いた四党の姿勢でございます。  それなら、そういうことを主張されるなら、たとえ一党でも御説得いただいて、そしてこの国会決議を生かそうと言っていただきたい。あなたの方の悪いところは、一〇〇%自分の主張が通らなければすべてこれはだめだ、そういうことをやっていて民主主義は勤まりません。反省をいただきたい。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 とんでもない暴言ですね。この国会決議、否定してないでしょう。そんな決議いつやりました。やってないでしょう。だからあの国会決議はいまだにすべての党派を拘束しているのですよ。それを勝手に棚上げにすることは許されるものではないということを私は明確に言います。  次いで、社会党にもお尋ねをいたします。社会党の佐藤委員にお尋ねをいたします。  同じ昨年十一月三十日の衆議院公選特におきまして、佐藤委員が質問をしております、国会決議を挙げまして。   今、梶山議員の方からいわゆる九増十減案に  ついて御提案がありましたけれども、一体提案  者の側は、この国会決議という極めて重い決議  に対しまして、しかも六年半たっているという  現状において、この国会決議、また国会決議が  出てまいりましたその経過というものにつきま  しては、梶山議員もその当時議会にいらっ  しゃったわけではございますが、どういうふう  にその経過を認識をし、そしてその認識に基づ  いてこの九増十減案というのが出てきたのでご  ざいましょうか。 詰めているわけです。要するに、昨年十一月三十日の佐藤委員の立場は、国会決議をやるべきである。出てきた九増十減案というのは国会決議にのっとってないという立場で、厳しく追及しているわけであります。  その佐藤委員の発言の中にこういう言葉もあります。今石井委員から古証文という言葉が出てきましたけれども、佐藤委員の追及の中に、  余り私も個人的に古証文を持ってきてこれは違  うじゃないかというのも好きな方な性格ではな  いけれども、事は国会決議です。お互いに政党  が責任を持ち、議員が責任を持ったものを、そ  のような解釈によって、いわば自民党流と申し  ましょうか、昨年出した政府案が審議されたこ  とは事実でありますが云々と。 要するに自民党は、一昨年の海部内閣のときに定数格差を一対二未満にした小選挙区比例代表並立制を出してきたのだから国会決議はもう生かされているじゃないか、そういう立場に立ったのです。それを佐藤委員が厳しく批判したのです。まことに当を得た批判だと思うわけであります。  佐藤委員は、またそのときの国会で、昨年海部内閣が持ち出してきた案は「換骨奪胎」だ、国会決議は守ってないじゃないか、こういう厳しい追及をしているわけであります。  私は今、この佐藤委員の昨年の大変すばらしい自民党・政府に対する追及を佐藤委員にお返ししたいと思うわけであります。事は国会決議であります。選挙制度の改変によって定数抜本是正という国会決議を棚上げしてはならぬと私は考えます。どうなんでしょう。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 今木島委員から言われましたこと、私も鮮明に覚えております。しかし、それは木島委員御承知のように、中選挙区制のもとにおける定数是正でございます。しかし、今中選挙区制そのものがもうまさに危機に瀕しているという状況であることは、貴党を除きましてはみんなそういう大変な危機感、それは議会制度そのものに対する危機感として身の震える思いでみんな見ているんじゃないでしょうか。  そういう意味におきまして、私たちといたしましては、制度疲労を起こしておりますこの中選挙区制そのものを変えて、そして中身につきましては、私たちは比例代表でございますから、ほとんど一票の価値というのは等価価値になるわけでありまして、いわば中選挙区制で定数是正するよりはさらに厳しい一票の投票価値を持つという、いわば国会決議の、選挙制度は違いますけれども、一票の投票価値の平等性ということはそこで実現をするわけでございますので、国民の皆さん方にはトータルで私たちは喜んでいただける、これこそ国民の期待にこたえるべきものである、こういう認識に立っておるわけでございます。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 昨年の十一月三十日という時点は、もう既に佐川、金丸事件が起きていたわけです。金丸氏の五億円やみ献金の問題が出ていた時期であります。佐川急便が一千億とも言われる巨額なやみの金を政界中枢にばらまいて日本の政治をねじ曲げていたという事件が起きていた時期であります。当然、その前には共和事件もありました。  佐藤委員の立場は、じゃ、昨年十一月三十日は危機に瀕してないが、その後今日危機に瀕したというのですか。じゃ、いつから危機に瀕したというのでしょうか。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 既にその前のリクルートなりあるいは佐川の問題なりというのが起こっているわけでございまして、絶えず、我々議会におる者として、あるいは国民、政党は大変今の政治の状況に心配をし、また憂慮をし、改革をしなきゃならぬということは当然思っていたわけであります。ただ、党内の機関的には、十二月の中央委員会がございまして、そこで中選挙区制はもう制度疲労してきているということを党議決定をしておるわけでございまして、もちろんそれまでには私たちとしても党内的にはいろいろな研究その他はしてまいりましたけれども、機関の決定ということになりますと十二月の中央委員会で中選挙区制というものをやめにしよう、それと同時に並行的に私たちも今提案をしておりますような小選挙区併用型の比例代表制というものを党内的には非常に深い研究をしつつあったということでございます。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 私も、今の金にまみれた自民党の政治がもはや国民の信頼を完全に失って地に落ちて、そういう意味では自民党政治が危機に瀕しているという事実はそのとおりだと思うわけであります。だからこそ金と政治との関係をまず断ち切らなければいかぬ、金権腐敗政治を断ち切らなければいかぬ。そのためには、それを結びつけているのはやはり金ですから、企業からのやみの金であり、表からの莫大な金でありますから、それを断ち切っていこう、それこそがこの当委員会で真っ先にやらなければいかぬ最優先課題だと思うわけであります。恐らくそういう立場はお認めになられるだろうと思うのですね。  ただ、危機に瀕しているその原因をなぜすぐ中選挙区制に結びつけなければいかぬのか。昨年の十一月三十日までは中選挙区制に結びつけていなかった。だから、中選挙区制の抜本是正を国会決議に基づいてやれという立場で頑張った。今は変わってしまった。ちょっと私には理解できないですね。  もう一つ、じゃ、社会党の早川委員にお聞きをしたいのです。  昨年七月の参議院選挙のとき、参議院選挙政策の問題として、早川委員は七月十二日、NHKにお出になられまして、国会決議を踏まえて格差二倍の抜本是正をやること、これが中央の方針だ、こういうことをお述べになっていたようです。  社会党の昨年七月の参議院選挙の国民に対する選挙公約、九二年七月四日、これは朝日新聞の各政党の公約の一覧表ですが、政治改革が当然のことながら最大の焦点でありました。政策の中には、「一票の格差を二倍未満に議員定数を是正」すること、明確に書いてあるわけです。  もうちょっと、私ども衆議院議員ですから、九〇年二月の総選挙のときの各党の国民に対する選挙公約はどうか。このときもリクルート事件で大きな激動にあった時期でしょう。その選挙もやはりあるべき政治改革はどういうものかというのが最大の国民的課題であり、焦点であった。その我々が国会に送り出された総選挙での社会党の選挙公約、これは私の地元の、九〇年一月二十五日の信濃毎日新聞の一覧表なんですが、社会党、「小選挙区制に反対、中選挙区制に基づく衆議院定数の二倍以内の格差是正」と明確に入っていますね。これは選挙での国民に対する公約なんです。その公約をしっかり守って、その実現のために全力を尽くすというのが議会制民主主義の基本だと思うのです。  かつて自民党・中曽根内閣のときに、消費税はやらないと言ってうそをついて選挙をやって、大量な議席をとったらやろうとしたという、大問題になったことがありますが、やはり一番大事なのが選挙でしょう。まさに今この委員会では選挙制度のあり方をめぐって論議しているわけであります。  その選挙での一番大事な国民に対する公約、中選挙区制抜本是正を国会決議に基づいてやろうじゃないかというのが社会党の公約でありました。昨年の参議院の選挙公約にも、我々が国会に送り出された九〇年二月の選挙公約にも、社会党は国民に対して、今、国会に出しているような小選挙区比例代表併用制なるものは提示してないのですね。提示してないのですよ。これはやはり私は民主主義の基本にもとる。  やはり選挙公約を守って、自民党をみんなで追い詰めて、抜本是正を行わせて、それで本当に民意が正確に反映されるまともな議会をそういう面ではつくって、その選挙で社会党が国民に対して併用制を提起して支持を訴えるのは、それは当然であって、自由ですよ、それは。その国会でこそ選挙制度の改変についての根本的な論議をするというのが議会制民主主義の根幹ではないか。選挙政策、公約の問題と思うのですが、早川委員はどうでしょうか。

早川勝日本社会党・護憲民主連合

○早川議員 政審会長当時のことでございましたが、どうしてこういう経過をたどったかというのは、先ほど佐藤委員が触れられましたので繰り返しません。ただ私は、いろいろな機会で大島当時の官房副長官と一緒に議論をしたこともあると思いますけれども、つまり、選挙に当たってまず第一に私が特に強調したのは格差是正だと。とにかく一人一票一価値というこの原則を私は一番、この選挙制度、区割り等を含めて考えるには大原則だという考え方でございます。したがって、今回こういった形で、昨年の十一月三十日の佐藤議員の発言等々引用されましたけれども、今回のこの制度改正によって限りなく一対一に近づくという、よりよい選択をしたという認識をいたしております。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 情勢が大きく変わったからという理由で、政党が主権者、国民に対する公約を、細かい点はともかく、基本にかかわるところを変えるのは私はやはり議会制民主主義の上からはいかがなものか。  例えば、自衛隊派遣の問題もそうです。選挙のときに、絶対我が党は自衛隊の海外派遣は認めないということを言っておいて、例えば世界情勢が変わってきた、だからもう選挙での公約はかなぐり捨てて、これは自衛隊を海外へ送り出さなければいかぬなんということをもしやったとしたら、やはり議会制民主主義の基本から見てそれは許されない。これはそういう重大な問題だからですよ。  そういう重大な問題について、みずからの党の政策を変えるからには、やはり選挙を経て、国民に訴え抜いて、そしてその政策で支持を受けて国会へ出てきて、その改変のために努力するというのが民主主義じゃないですか。それがなかったら、国民はどうしたらいいんですか。消費税はやりません、自衛隊は海外に出しません、小選挙区制が入ったようなそういう制度をつくるようなことはしません、あるいはそういうことは一言も触れないでおいて選挙で当選して、そして国会へ出てきたら情勢が変わったと。国民に相談することもなく、勝手に自衛隊海外へ出ていいですとか、消費税つくっていいですとかね。抜本的な選挙制度の改変、これはもう議会制民主主義の根幹にかかわるものですから、変えてもいいですなんということをやられたら、私は主権者国民はたまったものではないのではないかと思いますね。  民主主義の問題について私は質問しておるわけです。——いやいや、もう時間がなくなってきましたから。  実は、これはちょっと時間がないので、質問を持っていますが、公明党の北側委員が席を外されているんで、一言、昨年十二月一日の公選特での北側委員の発言を、これは正確に全文引用しておきたい。  ○北側委員 私が申し上げたいのは、抜本的な選挙制度改革、私も必要であると思います。積極的に議論をしなければ、いけないと思います。しかし、それが合意に至るまでにはさまざまな困難が恐らくあるであろう。であるならば、現時点で、現行の中選挙区制度のもとでも抜本是正の道筋をやはりある程度明らかにしておくことも必要であるのではないか。これは決して選挙制度改革についてこれから我々を含めて一生懸命議論をしていこうということと矛盾することではないと思いますが、いかがですか。 私は質問を全文引用しました、一部だけ抜粋しますと不公正になりますから。——じゃ短く、じゃ短く、こういう立場はどうしたのか、短く。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)議員 座席にいない方についてわざわざ質問されたわけでございますから、きちんとお答えしなければいけないと存じます。  御本人は、衆議院に当選されて以来非常に精力的に特にこの問題につきましては勉強もされ、研究もされ、努力もされた方であります。そして、現実の衆議院におけるさまざまな審議を見ていくうちに、中選挙区における定数是正というその一点をとったとしても、甚だ大きな障害があることに気づかれたものと存じます。私どもも、私は二十六年この石のような壁とぶつかって格闘した一人でありますが、彼はそんな時間をかけないでたちまちに問題の本質を理解されたものと存じます。  政治家は、現実のいろいろな問題に対して的確に反応することが必要であります。また、勉強することが必要であります。それに対して、当初持っていた見解から一歩も前進していけないともしあなたが言われているのだとしたならば、それは進歩と発展を否定する言論になるのではなかろうかと私は存じます。  したがって、国民の信託を受けて、信用されて出てきた以上、私どもはその中においてみずからをさらに磨き、そして政策的にもさらに一歩前進しておこたえするというふうでなければならない。そして、それがその道でなければならない。そして、無制限に変わっていいと言っているわけでは決してない。公約したことについて、重大な問題について意見を変えたならば、それは的確に自分の選挙民に対して訴えると同時に、党内の人々に対しても党外の人々に対してもそれを説明し、納得させるだけの努力を払わなければならないと存じます。  北側君は、若いせいもあるのではございましょうけれども、抜群以上の勉強を遂げた上、この社公案の成立に当たりましては先駆的に頑張った一人であることは、同僚議員も寛大にしてお認めをいただけるものと信じます。私はそれで彼は立派にやったと存じております。そしてまた、選挙民に対しても一生懸命的確な説明を行っておることは私もよく知っているところであり、ぜひ御理解をいただきたいと存じております。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 あるべき選挙制度を研究し、そしてそれを提示し、そして信じるところに従って一生懸命その実現のために努力する、これはもう当然のことだと思うのです。私もそのために一生懸命やっているわけです。我々はそういう立場から、私も一昨日の衆議院本会議で明らかにいたしましたように、二十年も前から都道府県単位の完全比例代表制を提唱して国民に示しているわけです。二十年前の選挙で公約にしっかり載っています。見ていただきたいと思うのです。  問題は、私が言っているのは、そういう立場で出されるのは当然の政党の権利であり責務であろうと思うのですが、そのことと、七年前の国会決議で中選挙区、定数是正をやろうじゃないかと、抜本是正をやろうじゃないかということは決して矛盾するものではないということを言っておるのですよ。  私が言いたいのは、北側先生には先ほど質問したいと言ったのですが、北側先生もそういう立場に立たれている、そういうふうに昨年の十二月一日の北側先生のこの議事録を読むとそううかがえるので引用したのですよ。  ただ問題は、選挙を経ずに併用制というものを出しているのは議会制民主主義から見ていかがなものかという、先ほど私は社会党の早川委員に対して質問したと同じ問題はやはり残されるという意味を言っているわけであります。  時間が参りました。比例代表併用制の問題点、それから、当然のことながら、もう最悪の選挙制度である自民党が提出している単純小選挙区制の問題については、この委員会におきまして徹底した慎重なる審議が必要だということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 川端達夫君。

川端達夫民社党

○川端委員 提案者各位の皆さん、大変御苦労さんでございまして、よろしくお願いいたします。  政治改革待ったなしという中で、このように国会の中で両方が議論ができるということが始まったというのは、大変な感激を覚えております。同時に、前回の選挙でもう少し勝って、そちらに私たちも参加をしたかったという非常に歯がゆい思いもいたしております。  そういう中で、私はこのように国会が、私はわずか六年少ししかおりませんが、国民の側から見ても、そして私のわずかな経験から見ても、恐らく諸先輩の長年おられる方から見られても、このように政党間同士で真っ正面に議論ができるということは今までほとんどなかったのではないかという意味で、国会のこれも政治改革の大きな一歩をしるしたということを感じております。  そういう中で、こういう議論をしていくときに、まあ私たちは提案者でない立場でありますので特に思うのかもしれませんが、提出した法案に対して、まあディベートも含めて議論をすることも、これは大変有意義な、大事なことでありますが、同時にまた、その法案を出したその過程におけるその思いという部分が共通の認識を持つための努力というのも大変大事なことではないか。その結果が法案としてあらわれ、そしてそれは表現の違いかもしれない、思いは一緒であるということであれば理解は随分違う。そういう部分で、きょうは細々とはお伺いをいたしませんし、そして、あのときああ言ったじゃないかということではなくて、私も率直にお尋ねをしますので、率直なその気持ちの部分をぜひともにお聞かせをいただきたいというふうに考えております。  そういう中で、この政治改革という言葉自体は、もう本当にこの言葉自体が手あかにまみれるぐらい言われ続けてきました。そういう中で、政治改革というものを今提案者のおのおのの皆さん方は、政治を変えるという言葉ですから、今の政治の何を変えなければいけないのか、どんな政治にしようとするのかというその一番のキーワードはどこにあるというふうに御認識されているのか。いっぱいあるのです、実は。しかし、そのたどってたどっていったときの一番のポイントは何だと認識をされているのか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。     〔委員長退席、北川(正)委員長代理着席〕

塩川正十郎自由民主党

○塩川議員 簡潔にお答えいたします。  まず、日本の政治につきまして、戦後退廃の中から復興し、そして繁栄の道をたどってまいりました。今日までの日本の政治に一番求められておることは、まず政治の安定が大事であったと思うのであります。国民もそのことをよく御存じでございますので、やはり自由民主党と手を組んで日本の繁栄を図っていこうということで長期政権が続いてきたと思っております。  しかし、現在冷戦構造がこうして崩れまして、世界全体が多様化し、選択が非常に幅広くなってまいりましたことと、科学技術の発達が私たちの生活を根本的に変えてしまったような状況でございますので、その時代の変化のスピードに合うためには、政治もその対応をとらなければならぬ。しかも、冷戦構造が崩れましたことから、イデオロギー論争はもう不要のような状態でございまして、これからいかにして国民を豊かにするかということが政治の中心になり、そのためには政治に刺激が必要であろうということでございます。  日本の政治は、長年自民党一党独裁のもとでやってまいりましたけれども、単独政権でやって、独裁じゃない、一党のもとでやってまいりましたけれども、長期政権でやってまいりましたけれども、この際、政治にやはり刺激を与えるためには政権交代の可能性をつくることだ、こういうことでございます。政権の交代を可能にするのにはどうするのが一番いいか。現在の中選挙区制ではいろいろな弊害もございますから、この際に多様な、あるいは選択ができる小選挙区制がいいんではないか、こういう私たちの選択をとったわけでございます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 造詣の深い川端先生の御質問ですから、キーワードと言われて私も今いろいろ考えておるわけでございますが、一言で言えば、キーワードと言われたら政権交代ということじゃないのかなと。  もう一つは、政治改革というのは政治の部分だけ改革すればいいという問題だけじゃなくて、午前中のお話にもありましたように、国家のシステム自体を全体的に大改造していく、今流の言葉で言えばリストラ、リストラクチャーということではないかなと。お答えになったかどうかわかりませんが。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)議員 お答えさしていただきます。  政治改革ということは、政治不信の解消が主たる柱であると私は存じます。日本国民が政治を見て、政治家を見て、政党を見て、もう拒否感を発生しているときに、何を言っても第一に考えられるものは、政治の不信を解消するための手だてをとることであります。その手だてをとることは、制度を改正すると同時に、私たちのやり方、そして私たちのいろんなシステム以外に、精神の中にまで立ち至っていろいろなものを直さなければならぬと考えておるわけであります。おごりと傲慢こそは、ここまで国民を怒らせました最大の理由であると存じますし、その点につきましては御同意をいただけるものと信じます。  私は、ちょっとまたひっかかって怒らせる可能性があるわけでありますが、自民党の独裁とよくおっしゃったと思います。これは自民党の本質を明瞭に、ジョークではありましょうし、しくじりかもしれないけれども、あらわせ過ぎちゃつたなと私は思います。これについては弁明することを許した上で、この独裁的雰囲気をもたらしたこの政治こそまさに変えなければならぬとあえて申し上げておきたいと存じます。

塩川正十郎自由民主党

○塩川議員 一党独裁ということはよく言われるから、そういうことにならないようにしようということが今回の改正でございます。

川端達夫民社党

○川端委員 私は今お三方の御意見を聞いて、いわゆる政治改革の基本認識というのは共通だろう、私も含めて共通だなという部分で、まずは安心をいたしました。  国民の皆さんは、おっしゃるように、この不信というかこの腐った政治、わけのわからぬ政治いいかげんにしろというのが、一言で言えばそう思っておられる。それを変えるという根源的な部分は、やはり政権交代というものを可能な状況にしていくということに尽きるのではないかなというふうに考えておりまして、そういう中で、私は若干性格が優しいので気を使って、「自民党長期政権の弊害について」と質問のテーマに書いたのですが、独裁と言っていただきまして、ありがとうございました。  私は、独裁でない部分、独裁というのはかなり主観的な評価がありますから、そういう言葉は好むものではありませんが、今長期政権、これはいろんな弊害をもたらしている。長く政権がずっと続いているということで、やはり政官財癒着ということが腐敗の構造だという、しょっちゅう言われることであります。そして、私たちの本意ではなかったですが、万年野党対万年与党という中で、国会というものはこういう議論をして物事を決めていく、つくり上げていくというところではなくて、政府が出していく。だから与党も、逆に言えば、正直申し上げてその議論には全く熱心ではないということで、国民から見れば、国会というのはあれは何をやっておるのだ、何も関係がないなどいう無関心を生んでいく。  こういうふうなことでいえば、皆さん方の責任であったかどうか。このことをつくった責任の所在はまた別の議論にさせていただきたいのですが、もしこういう状況が打破、今既に政権交代の緊張のある状況であるならば、例えばきょうずっと議論になっていました中で、私はよく選挙区に帰るといろいろな人に聞かれるのです。今政治家にまつわるお金は非常に不透明だ、だからそれを明らかにすべきだ、それは選挙制度とか関係ないんではないですかとよく言われます。皆さんと前の政治改革の協議会、実務者会議なんかでも議論しても、それは抜本的な中でやらせていただきたいと、そうすると、クリーンにすべきだと。しかし、選挙制度を変えたら一緒にクリーンにしますということは、国民に対しては全然説得力ないんですね。  これは制度の問題ではなくて、私は政権交代可能な状況であれば、制度を変えるも変えなくも、そういうことを不透明にしている人としてない人でどちらをとるかというのは、国民がすぐ選んでしまうということになるという意味で、やはり今の政治腐敗もたどれば、政権交代可能な状況でないということになる。  そしてそれを、責任の所在というのをさっき言いましたけれども、これは皆さん方にしたら、自分たちの通ってきた部分はおまえたちの責任だと言われるという筋合いでないとおっしゃると思いますが、自民党の立場としても、長期に結果として政権を担当してきたということにおいてこういう政治の状況を招いだということは、やはり御認識としてお認めいただけるのでしょうか。

武村正義自由民主党

○武村議員 長期政権にも功罪があると思うのであります。少なくとも世界が厳しい東西に分かれて対峙をしていた時代は、自由民主党が一貫して、吉田さんの時代からいえば四十数年になりますが、国民の支持をいただいて、自由主義の陣営に属しながらこの国の責任を果たしてきた。まさに長期政権であったことが大変我が日本にとってはラッキーであったというまず評価をしていいと思うのであります。  今も自由民主党の外交、防衛、経済の運営等に対する基本的な考え方は、そう間違ってないと私は思っております。しかし、確かにおっしゃるとおり、いわば政策よりも体質の面で、長期政権なるがゆえにいろいろな矛盾が起こってまいりました。うみがたまってきたというか、いささかボウフラがわいてきたというか、そのことはやはり率直に認めざるを得ません。その反省の上に立って今回この政治改革の論議をさせていただいているというふうに思っております。     〔北川(正)委員長代理退席、委員長着席〕

川端達夫民社党

○川端委員 そういう意味で、功罪当然あるというふうに思っております。しかし、今のこの状況で国民の期待にこたえる政治をするには、今の延長線ではもう絶対にもたないということも間違いないことだというふうに思います。そういう意味で、私たちは政権交代可能な政治状況をつくらなければならない。それは皆さんもおっしゃったということで、そうだというふうに思います。  そのときに政権交代可能な状況をつくるというのは、政権を担い得る勢力が二つ以上あるということでないと成り立たない話であるわけです。いろいろな議論がきのうもきょうもあったことも承知をしておりますが、しかし、長年政権交代がなかったものを、これは率直な思いとして、確かにいろいろな議論の中で、お金の力であるとか利益誘導、権力の力であるとかあるいは制度的な問題等々の、いろいろな野党が政権をとれなかった壁というのも、政策上の問題も含めてあるとは思いますが、結果としては、私たち野党の勢力が幾つかあるときに、その政策の中身とそれから数と、国民から見て政権を渡してもいいなと御判断をいただけなかったということは、そういう勢力がなかったということを私は率直に認めるところから始めなければいけないというふうに思っております。  民社党も結党の精神は政権交代可能な、よく猫とネズミの話を言われますが、西尾先生はまさにそのことを例に出して、自民党政権にかわる政権交代可能な勢力をつくろう、それは今のまま腐敗の政治が続けば国民は不幸の中にいる、しかし、特定のイデオロギーの政党に政権がかわれば国民はもっと不幸になる、だからこそ民社党が必要なんだという思いで今日までやってまいりました。しかし、我々の努力の不足も含めて、数においてはその役割を捉えなかったということでございます。  そこで、政権交代可能な政治状況をつくり上げるということと選挙制度というものについて皆さんの御意見をお聞かせをいただきたいのですが、選挙制度そのもの自体にはおのおの、きょうの議論でも、長所もあれば欠点もある。そして、諸外国の例を見ましても、ただ単独政権か連立政権がということがいい悪いということでもなくて、その国の歴史的な土壌、それからその国のそういう背景の中ででき上がってきた政党というものの存在、その勢力の分布等々で、その国に一番合った選挙制度は、国民のために一番いいのはどういうものかというふうなもので私は選ばれるべきものだというふうに思っております。  イギリスは小選挙区制をやっていたから二大政党があるのではありません。小選挙区制に変える前から既に二つの、ほぼ地域的にも、それから階層というのですかも含めて、国民はまあどちらかを選べるなという政党があったから二大政党に収れんをしていった。そして、今第三勢力ができてきたという部分で、今の選挙制度でいいのかなという議論がされている。私はそういうものが選挙制度というものの持つ意味だというふうに思っております。  そういう中で、しかし、だからそういう意味で政権交代を図らなければいけないというときに、本来は選挙制度ではなくて、政治構造として、これは我々の努力でもあるのですが、国民の目から見ても政権を渡してもいいなという勢力が存在する中で、そういう政権交代というものとの関係というものを選挙制度として議論されるのが本来だと思うのですね。しかし、そういう努力を何年も何十年もやってきて、いつまでもできない。しかし、国民はその政権交代というのをキーワードにして政治を変えろとおっしゃる。  アンケートでいろいろな調査がマスコミでやられても、選挙制度を変えてくれという意見は余りないですね、二割くらいなのですね。腐敗を直せとおっしゃる。しかし、腐敗を直すためにはその政治構造を変えなければいかぬ。そうすると、いや、選挙制度を変えたらごろっと変わって、政治も変わりますよと言うと、そうしたらやってもいいというふうにおっしゃるのですね。一番初めに選挙制度をとにかく変えてくれという話じゃないのですね。政治がごろっと変わると、政権交代可能な緊張した状況になる、そのために選挙制度を変えることは大変役に立ちますよと言うと、そうしたらやってもいいとおっしゃるのが国民の皆さんの認識だと思うのですね。  という意味で、ずっと今回の提案の中で自民党さんは小選挙区制で提案をされてきました。選挙制度を変えて何も変わらなかった、いわゆる政権交代という意味で何も変わらなかった、あるいは選挙制度を変えたら自民党だけがどかんと勝ったということになれば、国民の期待としては何が政治改革なんだということになる。これは私は大変な、もっともっと大きな政治不信を——大丈夫かどうか聞きますから。もっともっと大きな政治不信を招いてしまう。リクルートけしからぬ、佐川何だ、金丸脱税何だ、どうも済みません、政権を持ってきた部分の腐敗を持ってきたということで、一番責任をお感じになっている自民党として、大変申しわけない、だから小選挙区制に変えました、二百八十人が四百五十人になりました、大変反省していますとおっしゃられたら、国民は何だと、もうもっと信用しない。いろいろな中身の話は別ですよ、結果としてね。ということになっては制度を変えた意味がない。  そういう意味で、この選挙制度を提案された、小選挙区を提案されたという意味で、シミュレーションというのはおやりになったのかどうか。おやりになったなら、大体どういうことを想定されておるかということをお尋ねいたします。

石井一自由民主党

○石井(一)議員 いろいろ申されまして、私が大変言いたいこともたくさんございますが、時間も限られております。  私は、今の話の中で、西尾末広先生の話を聞くときに、松村謙三先生が保守二党が将来の方向であると言われたことと、また、今問題になっておる戦後自民党が曲がりなりにも政権をとってきた中に、我が国に他に国民政党がなかった、結局これを制度によってつくり上げなければいかぬということも感じます。しかし、それは長くなりますから、これ以上申し上げません。  そこで、シミュレーションの問題でございますが、これは当然シミュレーションがあって制度が出たのではございません。我々は夜を徹して議論をし、その後に制度を決めてからいろいろそういうことをやったという事実はございますが、そういう経過があったということであります。  ただ、シミュレーションの場合、いろいろ出ておりますけれども、私は今本当に自分で信じております。それは今、社公の出しておられるような案を仮に受け入れたとしましても、あるいはそのほかのことをしましても、自民党は大変な今打撃を受けております。恐らく相当な打撃を受けるでしょう、現状の中選挙区でやりましても。だから、ここで何らかの、先ほどから議論をしております政策の一致としっかりとしたリーダーシップなり政策を出されましたら、私は政権交代というものは考えられると思います。  今ありますシミュレーションというのは、前の選挙とかその前の参議院とか、これは全く意味をなさない。現実を分析したシミュレーションをやった場合には、野党に大きな展望のある時期だというふうに認識しております。

川端達夫民社党

○川端委員 制度の話、これはなぜシミュレーションをお伺いしたかというと、今おっしゃるように、政権交代可能な勢力をつくるというのがもう一つの大きなポイントなんですね。それは皆さん方にとっては、それはおれたちつくるのと関係がないということだと思うのですね、今のお立場で、自民党というお立場で言えば。しかし、そういう状況に、きのうからの議論ですれ違いがあるのは、そこにあると僕は思うのですね。だから、制度の論以外に政治の構造、政界をつくり変えるという、政界再編という言葉でよく言われますが、要するに政権交代可能な勢力をつくっていかなければ、この制度は機能しないのではないかということなんですね。  それで、シミュレーションということで、今例えばそういう国民の目から見ても政権を任せてもいいかなという勢力を、我々は一生懸命つくろうと思いますが、そういうものができない状況も考えられるわけですね、すぐには。そういうときにやれば、さっき菅さんが言われた四百二十ぐらいになる可能性もあるわけですね。可能性もある。そうするとそのときに、石井先生は例えば、やったらそれはぼろ負けするかもしれない、そういう勢力ができたら。私は、この状況は本当に自民党がおっしゃる小選挙区制のいい部分の機能の発揮される状況だと思うのですよ、政治状況として。しかし、これができなかったとしますね、この相拮抗する。そのときは、やったらぼろ勝ちするのですね。だから、ぼろ勝ちしたときに、お考えとしては、それは自民党のせいではないということで、極端に言えばそんなことは知ったことではないということなのか、そうか、いやいやそうではない、自民党は中選挙区制でやれば長期にまだまだ政権を持ち得るんだ、しかし、それをあえて政権を失う危険を冒してまで選挙制度を変えるのに踏み切るということは、日本の政治にとってそういう緊張ある政治構造が必要なんだ、相争い、お互いが争う政治の仕組みが、構造が必要なんだとおっしゃっているわけですね。  そうであるなら、ここからは仮定の話ですけれども、今みずからがその状況をつくる。例えば、極端に言えば野党はもう頼りないぞということであるならば、一番簡単な方法があるのですよ。本当に国民のためにそういう政治をつくるということであれば、自民党を二つに割ったらいいのですね。そのことに関してはどういう御認識をお持ちなのか、お伺いしたい。

石井一自由民主党

○石井(一)議員 私は、まじめに考えまして、今ほど野党に天の利はないと思っておりまして、ここにも二年前の並立のシミュレーションがございますが、このときでも自民党が、こういうような金丸事件も起こっておりません、五%ダウンするだけで、野党三党の協力によって、共産党を除いて、確実に政権がとれるというシミュレーションもございます。  そこで、ケースAとケースBがあるでしょう。それよりももっと自民党の状況は悪くなっておる。にもかかわらず自民党は小選挙区を打ち出しておるというところに評価をいただきたいのですが、そのためには、けさごろから議論しておりますように、基本的な政策なり主軸を国民に明示される必要がある。そこまで野党がやられるかどうか。  第二に、もし仮に、私はそういうことは想像できませんけれども、先ほどの菅直人議員のようなシミュレーションの結果が出たとすれば、それは八対二で政治はできませんよ。そのときには初めてその中から二大政党ができてくるべきであり、これは政界再編成というものをも見た中に、それは国民がそれを求めると思いますし、あなたのような有能な議員はそのどちらかに加担をしてもらう、こういう中に新しい制度ができてくるというのは当然。どちらにしても、今のままでは動かない、今のままでは国民は期待しないというのが私たちの考えでございます。

川端達夫民社党

○川端委員 きょうは率直なところを全部お聞かせいただくということで、あえて議論をいたすつもりはございませんが、社公の皆さん、私たちも含めて、我々の立場で政権を担うという部分に今日至らなかったという部分は、やはりある部分でじくじたる思いを非常に持っているわけです。そういう部分で、自民党が一方にあるときに、我々政権交代ということを常に唱えてきたというときに、自民党に対峙して政権交代、国民の皆さん、我々の方を選んでくださいというときの国民の皆さんに提示をする価値観ということと必要なことということはどういうことをお考えになっているのか、社公の両党にお聞かせをいただきたいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(観)議員 今、石井さんから答弁がありましたけれども、私は、政権交代あるいはこの制度というものを考えるときに、今自民党の支持率が下がっているから、どうぞ野党の皆さん、これなら政権交代あり得ますよ、こういう短期的な現象の問題で、これが可能だから、可能じゃないからということで制度というのは私は考えるべきものじゃないと思っています。  どこでしたか、社会党だって五百のうち四百九十二とれるではないかというシミュレーションを示されて、社会党だっていいじゃないかということを申されたときに、私は、それはとれること自体はうれしいけれども、しかし、単純小選挙区のような大変民意をねじ曲げた格好で議席をふやしてやること自体極めて、本当は非民主的という言葉を使いたいのですが、石井先生がこの前御指摘されたように、イギリスでやっている制度が何で非民主的なんだ、こう言われますから、非民主的という言葉は使わないにしても、やっぱり民意の反映というものを著しくねじ曲げているものでありますから、制度問題というのは、それによって政権交代とかあるいは政界再編とかで、制度を変えることで結果がそうなるかもしれませんが、それを目的にしてねじ曲げることではないというふうに思っているわけであります。  それから、質問につきましては簡単に答えさしていただきますけれども、私たちは、政権交代というのは、やはり自民党さんの理念と少しは変わってなければ政権交代した意味がないわけですよね。もう一つの私たちは核であるべきだというふうに考えておるわけでございます。  もうあんまり時間がたっちゃったものですから、これぐらいにさしていただきます。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)議員 お答えいたします。  今大変いろんな面で御自分の抱負、見解を述べられた上でのお尋ねでありますから率直にお答えするわけでございますが、ほかの政党が見ている前で余り両党の仲よしを誇示するのもどうかと思われますので、少し控え目に言わしていただきたいと存じます。  民社党と公明党との間では政策協定を二回にわたって行いまして、政策のすり合わせ、それから政治理念のすり合わせ等が行われておりまして、それが完了しております。したがいまして、現時点における、今日ただいまとなるとまた別でございましょうけれども、それはヒューマニズムというか、民主主義を基調とされる御見のお立場を考えますと、私どもはお話をするのにそう困難はないというふうに何となく甘く考えておるわけでございます。これは心から敬意を込めて申し上げておるわけでございまして、今後の御発展を祈りたいと存じます。

川端達夫民社党

○川端委員 ありがとうございます。  佐藤委員の方からは少し明確な御答弁がいただけなかった——何かありましたらあれですが、私たちは、国民の目から見て選ぶというときには、やはり全部違うということで選べないと思うのですね。日本は物理的な状況で島国であります。海の外に向かって世界の国とどういうつき合い方をするのか、世界の国から見て日本という国はどう動くのかということに関しては、私は、国民の前に、政権がかわってもそれは同じですよと言うことが前提であろうというふうに思います。  そして、国民の中の生活、国でいえば予算は税金の集め方と使い方であります。どういう人からどれだけ集めるのか、そしてそれをどういう人にどれだけ使うのかという中で、国民の生活という立場に視点を置くのと、それから経済というもの、日本の国を支える経済というものを支えるその部分の視点とは、これは相対立するものではなくて、バランスするものだというふうに思っています。その部分の価値観で政権が争えるという政治構造をつくることが、どんな選挙制度であっても、極論をすれば私は日本にとって一番大事なことだと思っております。  民社党はそういう立場で、本当に政治改革、この政治改革ができるためには全力を挙げて頑張ってまいりたいというふうに思います。  終わります。     —————————————

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  各案審査のため、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選及び日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 御異議なしと認めます。よってそのとおり決しました。  次回は、来る四月二十日火曜日午前九時理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後六時八分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗