商工委員会 第3号
- 発言数
- 231 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1993/02/23
会議録
○井上委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、エネルギー需給構造高度化のための関係法律の整備に関する法律案並びにエネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法案の両案を一括して議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。江田五月君。
○江田委員 議題となりました二法案について、審議のトップバッターとして質問をさせていただきます。 大先輩の井上委員長のもとで質問をさせていただく、大変光栄に思っておりますし、また、森通産大臣とは、大臣に就任されて初めての法案審議ということで、ひとつよろしくお願いいたします。 私は、衆議院では商工の前に文教委員会に所属をしておりましたが、当時文部大臣としての森さんといろいろお話をしてまいりました。臨教審の問題、家庭科の男女共修問題、著作権問題など議論してまいりましたが、森さん、重要な時期に通産大臣という大変重要な職員を担われることになったわけで、ひとつぜひ頑張っていただきたいと思います。 さて、きょうのエネルギー関係の施策は大変大切な施策でございますが、同時に、今我が国行政はさまざまな問題を抱えておりまして、とりわけ行政改革というものが非常に重要なテーマになって、もう長い。しかし、いまだになかなか進まないということでございます。許認可の件数が余りにも多いじゃないか、これを減らしていかなければいけないじゃないかとずっと言われてきたわけですが、なかなかそう進まない。 今回のこの法律でも恐らく許認可あるいはそのほかのいろいろな行政行為というものがふえるんだろうと思いますが、これは、この法律で一体どの程度行政がさらに一層煩瑣になるのか。煩瑣になるばかりが悪いと言っているのではないので、必要な施策を遂行するためにはいろいろな行政手段が駆使されなければなりませんので、それを頭からいけないというわけじゃないのですが、どの程度これでふえるのか。スクラップ・アンド・ビルドというので、ほかのいろいろな許認可などを減らして、ふやすというようなこともやられるのかもしれませんが、そのあたりについてちょっと説明をお願いいたします。
○堤(富)政府委員 お答え申し上げます。 江田委員がかねがね行政手続について大変御関心を持っていただいていることは敬意を表している次第でございます。通産省は、現在全部で千九百十五の許認可の件数があるというふうに公表されております。今回の両法案で、改正法あるいは新しい法律とございますけれども、やはり新しい改正省エネ法の方でも四つくらい、あるいは省エネ法の方でも三つくらいのものがあるのではないかと思っております。これは、数え方にもよりますので、数は必ずしも正確ではございません。それが、今回の場合、地球環境あるいは省エネ問題という非常に重要な問題に関係いたしますのでこういうものが出てくるわけでございますが、それ自身が煩瑣にならないように、過重負担にならないように意を用いてまいりたいと考えている次第であります。
○江田委員 またこれでちょっとふえるということで、そのこと自体、行政を簡素にしていくということに対する逆方向での動きだということで、それだけ許認可等行政手続をふやすわけですから、その分一層施策の実を上げるように努力をしてほしいと思っております。 千九百十五件、一体どういうようなものがあるのかということをいろいろ開示するように、我々にも教えていただくようにお願いをしてまいりましたが、この件は、どうやら個別の許認可等についても明確にするという方向を今検討されているようですので、ぜひその方向での検討をお願いしたいと思います。 もう一方で、今、行政手続というものの透明化といいますか、行政手続が各手続によってばらばらで、どうも日本の行政というのは、外から見ていても何もわからぬじゃないかという外国からのいろいろな指摘もあったり、もちろん、外国からの指摘をまっまでもなくということですが、行政手続をもっと明確にしていかなければいけないというので、恐らくこの国会に行政手続法が提出されるのではないかと思っておりますけれども、この法律でいろいろ行政手続を規定されておりますが、これらについて、今の透明性との関係でどういうことをお考えなのか、お聞かせください。
○堤(富)政府委員 当省といたしましては、この二つの法案、指示・公表・命令・承認等ということがございますが、国民の権利保護あるいは行政の透明性、公平性というような観点を十分確保を図るということで実際の運用に当たってまいりたいと思っております。もちろん現在検討中の行政手続法案はまだ国会に出ておりませんし、今後審議をしていただくということになりますが、もちろんこの法案が通ればそれに従うという考え方で考えておる次第であります。
○江田委員 今の指示・公表・命令等ですが、これはたしか前証券不祥事のときに議論になったかと思いますけれども、こうしたことは、これはすべて書面でおやりになるという覚悟はおありですか。
○堤(富)政府委員 原則として文書で行うことを予定しております。
○江田委員 原則としてというのは、何か例外が特に今予定されているのですか。
○堤(富)政府委員 現在のところ、特にそういうことが、こういう場合が原則であってということを考えているわけではございません。基本的には文書で行うことを予定しておりますが、緊急を要する場合、あるいは国民の非常にプライベートな意味でのプライバシーに属するようなものについては、場合によると可能でない場合もあるかとは思いますが、現在のところ文書で行うことを予定しております。
○江田委員 ひとつ時代の要請に前向きにこたえるようにお願いをしたいと思います。 さて、この二法案についてですが、本法案は紀元二〇〇〇年のエネルギー需給目標を達成するために早期の成立が不可欠だ、こうおっしゃっていますね。昨日いろいろ説明を伺ったのですが、それによりますと、年率平均三・五%の経済成長を前提とすると、追加的な省エネルギー対策を講じない場合、西暦二〇〇〇年には最終エネルギー消費が、原油換算で四億二千万キロリットルから四億三千万キロリットルという見通しになる、しかし、一九九〇年十月の閣議決定で地球温暖化防止行動計画達成のためには、エネルギー需要目標を原油換算で三億九千百万キロリットルと設定しているわけです。すなわち、原油換算で二千九百万キロリットルから三千九百万キロリットル、こういう省エネルギーをこの七、八年のうちに実現する、計画の両方を突き合わせるとこういうことになるのだろうと思いますし、それをやるのがこの両法案だ、こういうこと。になると思うのですが、これは、相当なものですね、七、八年でざっと三千万キロリットルから四千万キロリットル省エネルギーを行う。通産省、並み並みならぬ決意ということにならなければならぬと思いますが、通産大臣から改めて、並み並みならぬ決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。
○森国務大臣 江田先生今お話しのとおり、人類の共通の課題でございます地球の環境問題を克服していかなければなりません。そして、美しいこの地球を次の世代に残していくということは、現世に生きる国民の大きな責任でもあり、とりわけその中で、政治的な範囲の中にいる私どもにとっては重要な課題だと考えております。しかし、一方では、エネルギーの消費というのは、今先生からの御指摘のとおり、エネルギーの消費に伴って環境という問題がそれに重なって生じてくることもこれもまた当然。そういう意味で、まずみずからエネルギーを消費しつつさらにそれを効率的に利用していく、あるいは環境に対して十分いわゆる省エネの施策を講じていくということは、これはもう与野党通じて政治的な大きな課題だ、テーマだ、私はこう考えております。そういう意味で、先生から御指摘のとおり、通産省としても、政府としてもこれはまさに並み並みならぬ気持ちを含めてぜひこれを早く成立させていただいて、通産省としてこれに対応していきたい、このように考えております。
○江田委員 言葉だけで並み並みならぬと言われてても、どうもよくわからないのですが、これは、簡単なことではないと思いますね。三・五%の成長を前提とするということでエネルギー需給の見通しを立てているわけですが、この三・五%成長というのが、例えば昨今のこの不況でこれは到底無理だ、こう言われているわけですけれども、もっと成長率が低いとなると、これは省エネルギーもそれだけ並み並みならぬ決意で取り組まなくてもいいということになるのか、それとも、そうではなくて、一応の見通しはこうであるがしかし云々というような、そういうお考えがあるのか、それはどうですか。
○黒田政府委員 確かに経済成長が下がれば一般的にはエネルギーの消費というのも伸びが落ちると思いますけれども、一方で、例えば当面の五年間について申しますと、「生活大国五か年計画」で政府といたしましては三・五%程度の成長を目指しているわけでございますけれども、国民生活の豊かさというのを追求していく上である程度の経済成長は必要と考えているわけでございまして、したがいまして、私どもとしましては、ある程度の経済成長を維持しながら、かつ先ほど江田委員からもお話がございましたような地球温暖化防止行動計画の実現、そういったものの要請にもこたえるべくエネルギー面でぎりぎりの努力をしていかなければならない、こういうことでございます。
○江田委員 これは、平成五年二月の「今後のエネルギー環境対策のあり方について」という通産。省の資料をいただいておりますが、その中に「最終エネルギー消費の実績及び各種見通し」という表がございます。エネルギー消費、自然体ケースというのがありまして、年率二・一%、それと一・八%、これの幅、この間か自然体ケースだ、年率三・五%の経済成長を前提としているということですが、どうなんでしょう、経済成長自体が落ちたとしても、必ずしも経済成長の下落によって最終エネルギー消費の伸び率自体が同じようにそれに伴って落ちるとは限らないという面があるかと思いますけれども。つまり、経済成長がもっと落ちたらこの自然体ケースaというこの計数が落ちるとお考えですか、どうですか。
○黒田政府委員 今委員の御質問の経済成長とエネルギーの需要の伸びの関係、いわゆるエネルギー需要のGNPに対する弾性値でございますけれども、必ずしも経済成長が例えば一%落ちたからそれに比例してエネルギーの需要が落ちるというものではございません。これまでの二十年ばかりのトレンドを見てまいりますと、第一次オイルショックあるいは第二次オイルショックを経て一九八〇年代の半ばまではかなり省エネルギー等が進みまして、この弾性値は落ちてきた、非常に低いところで推移してきたわけでございますけれども、最近は経済成長率にかなり近いところになっているわけでございまして、逆にいえば弾性値が一に近いところに来ているということでございます。しかしながら、私どもとしては、先ほども申し上げましたように、経済成長をある程度維持しながらもエネルギーの伸びはできるだけ効率的にしていく、そういう方策を模索しているところでございまして、今回御提案している法案もそういうことをプッシュしていくため、こういうふうに理解をいたしているところでございます。 なおちなみに、先ほど省エネルギーに並み並みならぬ努力ということを申し上げたわけでございますけれども、一例として申し上げますと、大体一九七三年、つまり第一次オイルショックの年でございますけれども、この時期から現在までのGNPのエネルギー消費の原単位、つまり一単位のGNPを生み出すのに必要なエネルギー消費量でございますけれども、この原単位が三六%ぐらい改善してきております。これは日本の実績でございます。 今後の見通し、どれくらい省エネルギーをやらなければいかぬかという見通してございますけれども、ただいまの二〇〇〇年の数字、あるいは私ども政府としては石油代替エネルギー目標ということで二〇一〇年までの目標を持っているわけでございますが、今後二十年間においてもこれと同じくらいの原単位を下げる努力をしなければならない、それくらいの努力は必要である、こういうことでございます。ただ、今申し上げましたように、過去二十年近くの間にわたりましては、こうした成果を我が国としては上げてきているわけでございまして、今後十年、二十年の長期にわたってやはりそういった努力を続ける必要があるといったふうに考えているところでございます。
○江田委員 私が今注意を喚起したかったのは、経済成長率をどういう局面で達成していくかで、成長が落ちたとしても必ずしもエネルギー需給のところがうまく落ちるかどうかということにはなかなかならない可能性もあるかなと思ったのですが、いずれにしてもこの経済成長三・五%ということがずっとこれから続くか続かないかは別として、エネルギー自体について省エネルギーというものが必要なんだということだろうと思うのですね。 そうすると、これはこの法律、両法案でもいろいろな手だてが講じられておるわけですけれども、国民的なエネルギー需給構造高度化とかあるいは省エネルギー、リサイクル、そうしたことの努力が必要になる。国民みんながそうしたことで認識を深め、努力をしていかなければ、これはなかなか達成できるものではない。したがって、並み並みならぬ努力というのは通産省でやると同時に、やはり国民と一緒になってそういう努力をしていかなければいけないということだと思うのですね。通産大臣も、ひとつそういう意味で国民に問題の所在を語りかけ、国民と一緒に考え、国民と一緒に努力していくという姿勢が必要だと思うのです。省エネルギーについて国民的な議論をどういう覚悟で起こされていくのか、何かございましたら大臣、お聞かせください。
○森国務大臣 省エネというのは、国民の皆さんに御理解をいただくことがまさに一番の重要なテーマだと思っております。もちろん、エネルギーの消費というのは産業用もございますし民生用もございます。毎日毎日の日々の家庭の生活の営みそのものがエネルギーを消費していくわけでございますから、国民の皆さんにそのことを重要に関心を持っていただくことが第一。したがって、並み並みならぬというのは口だけではないわけでありまして、そういう決意を持って、今回の法案の中にある支援措置がこの中に織り込んであるというのはそういう意味でありまして、あくまでも助長させていくことが重要かと考えております。
○江田委員 その中で国民的な議論、国民の努力を喚起するということになると、やはりエネルギーについても自由闊達ないろいろな議論がどんどん起きてこなければいけないと思うのです。そうした中で、私は実はぎょう大臣にぜひ御所見を伺いたいのは、私は日本社会党・護憲民主連合という会派に属しているわけですが、私ども会派を一緒に組ませていただいております日本社会党の赤松書記長がエネルギー問題について先日発言をされた。 これは私、直接聞いていないので新聞報道しかわかりませんが、二月八日、岐阜市での講演で赤松書記長が、反原発だけでは無責任だ、三十年後に原発、石油、石炭による発電を全廃しクリーンエネルギーに全面転換する、そのために三十年後を見据えて必要なエネルギーのデータを出し、原発容認、反原発の両方の人が納得できる政策にしなければならない、古いものは危ないから新規の安全なものに切りかえる、こういう意味の発言をされたようで、これに対して宮澤総理は、我々の常識に近づいてきたというようなコメントを出された。これも報道だけですが聞いておりますが、通産大臣のこの赤松発言に対する評価を伺いたいと思います。 個別のことはいろいろあると思うのですけれども、そうではなくて、国民的ないろいろな自由闊達な議論を起こしていかなければいけないという意味で私はおもしろい発言ではないかという気がしているのですが、いかがですか。
○森国務大臣 社会党の内部におかれましては、原子力発電を初めといたしましてエネルギーの政策について見直しを含めたさまざまな論議があるということは承知をいたしておりますし、また政党としては当然いろいろな議論をいろいろな角度から広範にわたって論議をすることは私は極めて重要なことだというふうに考えます。 政府といたしましては、平成二年の十月に閣議決定をいたしました石油代替エネルギーの供給目標におきまして、太陽エネルギーを含めて新エネルギーにつきましてもその導入を最大限拡大することといたしておりますけれども、やはり自然条件に左右されるということ、さらにまた非常にコストが割高になるということ、これは委員も御承知のことだろうと思います。そういう意味で、現在及び近い将来に我が国のエネルギー供給の大宗を占めることは困難だというふうに認識をいたしております。 そういう意味で、政府といたしましても供給の安定性、経済性、環境負荷等の面ですぐれた原子力を非化石エネルギーの中核として位置づけていく、そして石油、石炭等化石エネルギーについてもおのおののエネルギーの特性等を考慮した位置づけを行い、全体としてエネルギー構成のベストミックスを目指しているというのが私どもの立場でございます。 今、先生はそういう答弁では決して御満足なさらないわけでありまして、先ほど申し上げましたように私どもの自由民主党の内部におきましても、重要な施策についてはかなり議論が分かれます。私が昨年政調会長をいたしておりましたときも、例えば投資減税の問題にいたしましても買いかえ特例にしましても地価税の問題にしても、党の中にも随分いろいろ論議がございました。しかし、私は政治家としての発言を随分してまいりましたし、そのことによって大方の理解も党内で得られた点もございます。また、大変反発を受けたこともございます。しかし、政治家として問題提起をするということは私は極めて大事だと考えております。 そういう意味で、我が国の原子力のエネルギーについては、私どもはクリーンなエネルギーを代表するものであると考えて、社会党の中にもいろいろな御意見が出てくることは私は大変歓迎すべきことだと思っております。もちろん一政党の内部のことを私の今の立場でとやかく言及をすべきではないし、また赤松さんの御発言に対しても総理のような御発言は私はできません。しかし、社会党の将来を背負っていかれる若い政治家として、そういうお立場というものはやはりいろいろな意味で党内には問題があるのかもしれませんけれども、やはり勇気ある発言であったな、そしてそのことが、先ほどから委員のお話のように、国民の中にもこの問題についてまじめにみんなで議論していこうという喚起を促すことになる。 先ほど冒頭に江田委員から、かつて私が文部大臣当時、あなたの御質問をいろいろいただいて御論議をいただきました。いわゆる臨教審でございました。そのときも、当時委員は反対の立場を当初とって私にいろいろな意見を投げかけてこられましたけれども、議論を交わしていく中で、委員が賛成のお立場をとってくださったことが、ある意味では、もちろん当時社会党の賛成を得られませんでしたけれども、いろいろな意味で教育の論議があの国会の非常に重要なテーマとして私は国民の中にも流れていったということを考えますと、政治家として将来を見据えた発言というのは私は正しいことだと考えて、大いに期待を申し上げたいと思っておるところでございます。
○江田委員 臨教審について、私は当初から反対という態度をとっていたとは思っていなくて、教育問題は大変なところに来ているので大いに議論をするということであったと思います。 それはそれとして、赤松発言のポイントは、とにかく原発問題について一方では、もう原発というのは夢の発電方法なんで、これがちゃんとすればそれでいいんだという原発絶対論、片や、原発というのは悪魔のエネルギーで、もうここへ手を染めてはいけないんだという原発絶対反対論というその二つで、全くかけ離れて接点のない議論がこれまで続いてきていたと思うのです。 その中で、政府の原発推進というものだけが現実にはどんどん進んでいく。一方で、反対運動は根強く各地に残るという状況。しかしそうではなくて、もっと議論の土俵をつくっていきたい。今現在原発でいいのか原発はだめなのかでなくて、少しプロセスを置いて、そのプロセスの中で一体どういうエネルギーのベストミックスをつくっていくのか。だから先々、例えば二〇一〇年にどういうエネルギーミックスにするのか、あるいは二一〇〇年には一体どういうエネルギーミックスになっていくのか。そこまでの経過を考えながら赤松書記長は三十年ということを言われたわけですが、これは四十四歳の赤松さん、三十年で七十四歳ですから、そのころまでには何か見通しをつけたいという意味で三十年とおっしゃられたのか、あるいは原発の耐用年数三十年ぐらいというのでおっしゃられたのかわかりませんが、三十年自体が別に固定的な意味を持っているのではないと私は思うのです。そうではなくて、ある時間の経過を経てどういうところへ持っていくことを考えたらいいのか、化石燃料を含め議論をしていこうという、そういう趣旨だと思うので、もう今の固定した時間をとって、そこで原発がいいか悪いかという議論ではなく、社会の動きの中でそうした議論をしていこう、そういう問題提起として私は重要な問題提起だと思っておりますが、最後にもう一言、大臣にそういう意味で御意見を伺って私の質問を終わります。
○森国務大臣 先ほど申し上げましたように、政治家は将来の子孫に対して大きな責任を持つものでございますし、原子力、ただむやみにそれは結構だということではなくて、社会党の皆さんの中にも、反対をされる皆さんもやはりそれは安全性というものを十分考えていけよということでございますから、そういう面で、これからさまざまな意見をオープンにしていくことが、国にとってもまた地球全体から考えても正しいことだというふうに私は理解をいたしております。
○江田委員 終わります。
○井上委員長 次に、小岩井清君。
○小岩井委員 日本社会党の小岩井清でございます。 ただいま提案をされておりますエネルギー需給構造高度化法案並びに省エネ再資源化事業促進法案、二法案について質問をいたしたいと思います。 最初にこの提案の趣旨について確認をしておきたいわけでありますけれども、地球温暖化あるいは酸性雨等の地球環境問題が人類共通の課題として今クローズアップをされております。政府は平成五年度の新政策の中で、エネルギー環境対策の総合的推進をとり、環境保全の三位一体のもとに環境負荷を極小化しながら望ましい経済成長の持続を実現するためには、需給両面にわたるエネルギーの抜本的な対策を講ずること、及び産業経済構造を経済成長、エネルギー、環境保全の観点からバランスのとれたものに構築をしていく方策として、経済活動の環境への調和を推進していくことが必要不可欠として今回の提案に及んだというふうに承知をいたしております。この点について、最初に提案の趣旨を大臣から確認をいたしておきたいと思います。第一点、御答弁いただきたいと思います。
○森国務大臣 先ほども江田委員に申し上げましたように、人類共通の課題でございます地球環境問題を克服して、かけがえのない地球を将来の世代に引き継いでいくということは、これは先生を含め私どもすべての政治家の責任であるというふうな認識を私はいたしております。 地球環境問題、中でも化石エネルギーの使用に伴う地球の温暖化問題あるいは廃棄物問題等は、人類の日常の経済活動や国民生活から避けることのできない、いわゆる不可避的に発生するという、そういう側面を持っております。このためには、これに取り組むに当たりましては、経済成長、エネルギー、環境保全を三位一体とした総合的な視点に立って、企業や国民の省エネルギー、リサイクル推進のための自主的な努力をぜひお願いしなければならない。その自主的な努力を支援するということが新たなエネルギーの環境問題に対応した経済社会への転換を目指していくという考え方である、これが極めて重要だというふうに考えております。 通産省といたしましても、このような認識のもとに今般の二法案を提案させていただいているわけでございまして、ぜひ御審議をいただきまして、ぜひ成立させるために御協力を賜りたいというふうにお願いを申し上げておきます。
○小岩井委員 ただいま大臣から提案の趣旨を伺いましたが、提案の趣旨を踏まえながら順次質問をいたしたいと思いますが、質問に入る前に一点伺っておきたいことがあるわけであります。 私たち日本社会党の若手の政策集団でありますリーダーシップ21として、先般「クリーン・クリーンエネルギー21」と表題する総合エネルギー政策を世に問うたところであります。この中で私たちは、安定的な経済成長と地球環境問題への対応を両立させるためには、今後のエネルギー政策において、二十一世紀のエネルギー需給構造構築について現実的な対応が必要と主張いたしております。我が国の経済社会の均衡ある発展を達成させるために、省エネルギーの促進、エネルギー利用の効率化が我が国喫緊の課題との観点に立っております。我が国の現状に即して、原子力発電を過渡的エネルギーと位置づけているわけでありますけれども、一定期間中の更新などを認めるなどの措置のほか、来るべき脱原発時代に向けての新エネルギー、未利用エネルギーの技術開発を促進すること、また、これらが技術的、経済的に完成するまでの間、より環境負荷の少ない天然ガスの高度利用、とりわけ分散型電源における利用の促進を主張いたしております。 本日は、この私たちの提言を踏まえて、政府の省エネルギー政策、エネルギー需給構造の考え方について質問いたしたいと考えておりますけれども、最初に、この私たちが提言をいたしております「クリーン・クリーンエネルギー21(総合エネルギー政策)試案」全体についての認識と見解を資源エネルギー庁長官から伺いたいと思います。
○黒田政府委員 お尋ねのございました「クリーン・クリーンエネルギー21」の提言、私も拝読させていただきました。全般的なということでございますけれども、エネルギー情勢あるいはエネルギー情勢をめぐる変化あるいはエネルギー政策の課題といったものについての基本的認識については私どもも全く同様でございまして、先ほどから大臣からも申し上げましたように、経済成長、環境保全、エネルギー政策というものを三位一体として考えていかなければならない、そのために総合的なエネルギー政策体系を確立することが必要であるという御提言、あるいは特にその際に、理念と実現可能性と整合したものを考えていく必要があるといった点、基本的な方向としては、私どももそういう方向で志向いたしているところでございます。 そういった観点から、私どもといたしましても、需要面では、今回この二法案をお願いいたしておりますように、徹底的にエネルギーの使用の合理化、効率化、省エネルギー対策、そういったものを総合的に進めていく必要があると考えているところでございますし、また供給面でもクリーンなエネルギーの導入ということで、先ほど大臣からも申し上げましたように、原子力というものを中核に据え、また新エネルギーあるいは再生可能エネルギー等の開発あるいは技術開発等についても全力を挙げていくということが必要である、こういうふうに考えているところでございます。
○小岩井委員 御答弁をいただきました。 一点だけ伺いますが、私どもは、原子力発電について過渡的エネルギー源としてそういう位置づけをしたわけでありますけれども、資源エネルギー庁も同様の位置づけをしているのではないかと思うのであります。高速増殖炉あるいは核融合に至るまでの過渡的エネルギーという認識ではないかというふうに思うのですけれども、この点について伺っておきたいと思います。
○黒田政府委員 原子力につきましては、やはり量的な面、経済性の面あるいは供給の安定性の面などから考えまして、また最近の、特に地球温暖化問題への対応のためのCO2の排出が発電そのものとしてはないといった点等を勘案いたしまして、私どものエネルギーの長期的な見通しの中でも重要な中核を担うものとして位置づけているわけでございます。 お尋ねのその過渡的というのがまさにタイムスパンを伴う問題でございまして、例えば資源が枯渇するまでと考えれば、それはどのエネルギーでも過渡的ということになってしまうわけでございます。けれども、私ども現在考えられるところでは、やはり一方で自然エネルギー、例えば太陽光発電をすぐにでも全部に実現すべきだというふうな御議論もあるわけでございますけれども、そういう短期的な意味ではとてもそういうことには、自然エネルギーにエネルギーの大宗を期待するのは困難でございまして、そういう意味で私どもとしては、現在はやはり原子力の重要性というのを強調し、かつその重要性を認識してその推進に努めているところでございます。
○小岩井委員 ありがとうございました。具体的に質問に入りたいと思います。 最初に、平成二年六月の石油代替エネルギーの供給目標と現状を対比して質問をいたしたいと思います。第一次オイルショックの昭和四十八年以降現在までのエネルギー消費量の伸び率及びその間に達成された省エネルギー効果について、どれほどのものであったか、この点についてお答えいただきたいと思います。
○黒田政府委員 我が国のエネルギー消費の伸びでございますけれども、第一次オイルショックが起こりました七三年から最近またエネルギーの伸びが急増し始めます直前の八六年までの十二年間は年率〇・二%ということでございますけれども、今申し上げましたように八六年度から九一年度までの五年間の最終エネルギー消費の伸び率は年平均で四・一%増であるということでございます。 省エネルギーの効果につきましては、いろいろの指標があろうかと思いますけれども、最終エネルギー消費の対GNPの原単位、GNP一単位を生み出すのに必要なエネルギーの消費量というものではかってみますと、七三年度に比べまして九一年度では三八%の改善をしているということでございます。ただ、最近の傾向としては下げどまりにあるというのが実態でございます。
○小岩井委員 ただいま御答弁いただきましたけれども、今の御答弁を前提にしながら、二〇〇〇年に向けてのエネルギー消費量の伸びについて、今現在どのように考えておられるか、この点伺いたいと思います。
○黒田政府委員 先ほど御指摘でございました平成二年十月に策定されました現行の石油代替エネルギーの供給目標となりました需要見通しにおきましては、二〇〇〇年度時点での最終エネルギー消費を原油換算で三・九億キロリットルというふうに見込んでいるところでございます。 ただ、近年の最終エネルギーの消費は、トレンドで見ますと、先ほど申し上げましたように八〇年代後半から四%程度の伸びを示しているわけでございます。ごく最近時点のデータといたしましては、昨年度の前半が、九二年度の上半期でございますけれども、半期だけのデータでございますが速報として出ておりまして、これは一・一%という伸びになっております。したがって、今後もいろいろ景気変動等に伴うエネルギーの伸びの上下は出てこようかと思いますけれども、先ほど申しました八〇年代後半からの伸びを前提にいたしまして特段の新しい政策強化というのを行わないといたしますと、先ほど申し上げました三・九億キロリットルという需要見通しを相当上回ることになるのではないか、原油換算で三千万ないし四千万キロリットル上回ることになってしまうのではないかという試算もできるわけでございます。そういったことから、今回省エネルギー対策の強化を一層推進しなければいかぬということでこの二法案についても御提案をし、御審議をお願いしている次第でございます。
○小岩井委員 今二〇〇〇年の最終エネルギー消費の見通しについて三・九億キロリットル、これはもう既に三・九五億キロリットルというのが数字として出ていますね。ところが、今の見通しを相当上回るという答弁もあったのですけれども、原油換算にして四億二千万キロリットルないし四億三千万キロリットルですか、そういうところにまで届くのではないかというふうに言われておりますけれども、これは現実の推定として成り立つわけでありますけれども、これは石油代替エネルギー供給目標と地球温暖化防止行動計画、これは二〇〇〇年以降国民一人当たり二酸化炭素排出量をおおむね一九九〇年レベルで安定させるということですね。それから「生活大国五か年計画」、今後五カ年間の経済成長を三・五%とするとありますけれども、これは一つ一つ全部照らし合わせてみてどうなるのか、この関係について一つずつ説明してもらいたいと思います。
○黒田政府委員 先ほど申し上げましたように、エネルギーの面では石油代替エネルギー供給目標におきまして、そのベースとなる需要の見通しとしては三億九千万キロリットル程度を見込んでいるわけでございます。他方で、今、小岩井委員から御指摘ございましたように、地球環境保全という観点から申しますと、国際的には気候変動枠組み条約というのが昨年の六月のUNCED、国連環境開発会議で署名されたわけでございますけれども、一方で我が国としては、平成二年の十月に地球温暖化防止行動計画を定めておるわけでございまして、一人当たりの炭酸ガスの排出量をおおむね九〇年代レベルで二〇〇〇年には安定化させようというような計画をつくり、これを実行いたしているところでございます。 この地球温暖化防止行動計画も、今申し上げました石油代替エネルギー供給目標あるいはそのベースとなりましたエネルギーの需要見通しと整合性を持って策定しているものでございまして、他方で、経済成長の面では、今御指摘のように「生活大国五か年計画」におきまして、こちらの方は目標年度は必ずしも二〇〇〇年ということではございませんけれども、当面五年間は三・五%程度の成長を実現するということでございます。 これらを整合的にどういうふうに考えていくのかということでございますけれども、したがいまして、経済成長としては三・五%程度の成長を行いながら、かつ環境面では一人当たりの炭酸ガスの排出量をおおむね二〇〇〇年では九〇年レベルにするということでございますから、エネルギー面におきましても先ほど申し上げました石油代替エネルギー供給目標の前提となっております需要見通しに近づけようといたしますと、今後二〇〇〇年までの間には一%強のエネルギーの需要にしていかなければならない。したがって、いわゆる弾性値という観点から申しますと〇・三ぐらいになるわけでございまして、先ほどから申し上げておりますように、並み並みならぬ努力を必要とするというわけではございますけれども、私どもとしては、経済成長、エネルギーの問題、環境保全の問題を三位一体として考えてまいりますと、その努力を今後中長期的に実行していかなければならない、こういうふうに考えているところでございます。
○小岩井委員 ただいま御答弁をいただきましたけれども、二〇〇〇年までのエネルギー消費の年平均の伸び率を一%台に抑制しなければならない、こういう御答弁ですね。そして、二〇〇〇年は三・九五億キロリットルでありますから、先ほど申し上げましたように石油代替エネルギーの供給目標、この下敷きになっているのはエネルギーの長期需給見通しでありますけれども、それとさらに地球温暖化防止行動計画、それから経済成長五カ年間三・五%、これは率直に言って整合しないのじゃないかと思うのですけれども、修正の必要はないですか。
○黒田政府委員 エネルギーの需要が今後どうなっていくかという点でございますし、またそのために省エネルギーについて並み並みならぬ努力をしていかなければならないということでございますけれども、若干数字的に申し上げますと、先ほど、これまでのオイルショック以降の省エネの効果というところで、GNPの原単位、これが三八%改善したと申し上げたわけでございますけれども、これを別の見方で申しますと、これまでのエネルギーの需要の伸びと経済成長との関係、つまりエネルギー需要の経済成長に対する弾性値、この数字を見てみますと、オイルショック以降これまでの数字というのが大体〇・三ぐらいでございまして、したがって今後、二〇〇〇年に向けて、あるいは二〇一〇年に向けて、やはりこれと同じくらいの努力をしていかなければならない。逆に言えば、また、そういう実績もあるわけでございますから、私どもとしては最大限の努力を行うことによってこれを達成することは必ずしも不可能ではない、こういうふうに考えている次第でございます。
○小岩井委員 御答弁いただいておりますが、かなり無理がある答弁だというふうに判断せざるを得ないですね。そして、修正の必要はないかというふうに聞きましたけれども、修正の必要はないということであります。 それならば伺いますけれども、第一次石油ショックの昭和四十八年以降のエネルギー消費の伸びをどのように分析しているのか。四十八年から六十一年について年率〇・二%アップですね。昭和六十一年から平成三年は年率四・一%アップですね。これを起点にしてこう変わっているわけでありますけれども、その理由について伺いたい。何らかの対策を講じてきてこうなったのか。そして長期エネルギー需給見通しが出た時点、平成二年ですね、その時点でどのようにこれを判断してきたのか。エネルギー需給見通しを出した平成二年の時点と現時点の見通しに対する評価は当然変わってくると思うのですね。この点について、さらに重ねてでありますけれども伺いたいと思います。
○黒田政府委員 御指摘のように、七三年度から八六年度までの十二年間で、エネルギー需要というのは年率〇・二%と低い伸び率で推移してまいりました。これは主として二度にわたるオイルショックを契機とした、特に産業部門におけるエネルギー利用の効率化の進展が主たる原動力と考えられるわけでございまして、先ほどから申し上げておりますように、この間の最終エネルギー消費のGNP原単位というのは三十数%改善をしているということでございます。 しかしながら、八〇年代の後半、つまり八六年度からデータのとれます最近時の九一年度までの五年間の最終エネルギー消費の伸び率は四・一%増ということで、高目に推移いたしているわけでございます。 この要因といたしましては、まず、従来日本の省エネルギーの原動力になってまいりました産業部門におきまして、八七年度以降の内需主導型の好調な景気などを背景として産業活動が活発化したこと、あるいは主要な省エネルギー投資というものがかなり一巡してきたことなどが挙げられると思います。 また、民生部門あるいは運輸部門についても、八〇年代前半より一貫してエネルギー需要は増加傾向にあるわけでございます。民生部門につきましては、家電機器の普及率の向上であるとかあるいは大型化によって世帯当たりのエネルギー消費がふえたこと、あるいは業務部門では、ビルのエネルギーの需要あるいはOA機器の需要等が挙げられると思うわけでございます。また、運輸部門の方の伸びにつきましては、自動車の保有台数の増加であるとかあるいは自家用の乗用車の大型化といったような傾向、あるいは旅客とか貨物の輸送需要の増加等の要因が考えられるわけでございます。 こういったことで、特にオイルショック以降の八〇年代前半までは、産業部門のエネルギーのウエートというのはかなり落ちてきたわけでございますが、しかし、今なお五二%ぐらいは産業部門でエネルギーを消費しているわけでございますので、この辺について一層の省エネルギーをまた改めて行っていただかなきゃならない。さらに、最近伸びております民生部門あるいは運輸部門につきましても、一段の省エネルギーというものを推進していかなければならない。そういったようなバックグラウンドを背景に、今回、この二法案を中心といたします省エネルギー対策の御提案を申し上げているところでございます。
○小岩井委員 重ねて御答弁いただきました。 なぜこういうことを申し上げるかといいますと、五カ年間の経済成長は三・五%のままにしておいて、そして、昭和六十一年から平成三年までのエネルギー消費の伸び率四・一%アップ、それを急激に、一%台にずっと持続的に消費量年平均伸び率を抑制することができるかどうかということなんですね。これは私は事実上不可能だというふうに考えますので、この点、繰り返しになりますから、御指摘を申し上げておきたいというふうに思います。 続いて伺いますけれども、昭和五十五年の石油代替エネルギー指針において、政府は原子力と石炭、天然ガスを石油代替エネルギーの三本柱と指定しました。その後、平成四年五月に、総合エネルギー調査会都市熱エネルギー部会ガス基本問題検討小委員会は天然ガスを基幹エネルギーの一つとして位置づけております。昭和五十五年以降、これらのエネルギーの一次エネルギーに対する比率はどのように推移をしてきたかということを伺いたいのと、政策目標との対比ではどのように評価をしているのか、それから、欧米との比較ではどのように評価ができるのか、この点について伺いたいと思います。
○黒田政府委員 御指摘の原子力、石炭、天然ガスのシェアの推移でございますけれども、天然ガスと原子力のシェアは大幅に向上いたしておりまして、天然ガスにつきましては、七三年度の一・五%から九一年度は一〇・六%へ、原子力につきましては、七三年度の〇・六%から九一年度は九・八%ヘシェアが向上いたしているわけでございます。また石炭につきましては、七三年度の一五・五%から八五年度には一九・四%まで上昇したわけでございますが、その後低下いたしまして、九一年度には一六・九%になっております。 第一次のオイルショックあるいは第二次のオイルショックを契機といたしまして、いわゆる石油代替エネルギーのウエートの上昇、逆に言えば石油依存度の低下ということを一つのエネルギー政策の柱として実行してきたわけでございますが、ただいま申し上げましたように、基本的な方向といたしましてはこの間に石油の依存度は約二〇ポイント落ちているわけでございまして、したがって、先ほどの数字との関連で大きな流れとして申し上げますと、石油が二〇ポイント落ちて原子力と天然ガスがそれぞれ一〇ポイント程度ふえたということで、ある意味で石油依存度の低減、エネルギーのセキュリティーの確保と申しますか、一つのエネルギーに過度に依存しないエネルギー供給構造の実現に向けて、その方向で動いているという評価をいたしているところでございますが、近年は、こういった石油依存度の低下ということに加えまして、先ほど来議論のございます地球環境問題といった配慮も必要になっているということでございます。 〔委員長退席、安田(範)委員長代理着席〕 なお、天然ガスへの依存度が欧米諸国に比べて低いということでございますけれども、一つは、これは国によっていろいろ違うわけでございますけれども、例えば欧米の場合には、それぞれの国においても天然ガスの生産国、産ガス国であるという国が多い、あるいはそれと地続きの国が多いわけでございます。我が国の場合には、残念ながら石油よりはまだガスの方が出るわけでございますけれども、それにいたしましても極めて、数%といったことで国内の天然ガスというのがなかなか生産が少ないということがまず基本的に挙げられると思いますし、また我が国は島国でございますから、ガスをパイプラインで直接海外から輸入するわけにはいかない。したがって、産ガス国においてLNG化するための基地が必要でございますし、またこれを日本で受け入れた場合には国内でガス化する基地も必要でございます。そういった非常にコストのかかる、あるいは長期の需給を前提といたしました投資が必要であるということも挙げられようかと思うわけでございます。 ちなみに、LNGという形での世界の貿易を見てみますと、日本のウエートというものは大変高いわけでございまして、世界のLNG貿易の中で三分の二は日本への輸入ということになっているわけでございます。それだけに天然ガスというものの貿易の面でやはり非常に日本の場合には特殊性がある、コストがかかるという面は、残念ながら非常に大きな制約要件になっているわけでございます。また国内でもパイプライン網の整備という面で、これは欧米の場合には、先ほども第一に申し上げました産ガス国であるという関係もございましょうし、また地域的な広がり等もあろうかと思いますけれども、そういう意味で欧米ではかなりパイプラインのネットワークが整備されているというような状況も挙げられるかと思います。
○小岩井委員 天然ガスについて御答弁いただきましたけれども、天然ガス、LNGについてはCO2の排出量は少ないし、環境適合エネルギーというふうに評価をされていると思うのです。今欧米との比較において比率が非常に低いということとあわせて、パイプラインを含めて我が国における天然ガスの普及を阻害する要因について今御答弁いただきましたけれども、それを取り除くにはどうしたらいいか、具体的考え方を伺いたいと思います。
○黒田政府委員 今欧米との違いということで申し上げたわけでございますけれども、逆に言えば、これを取り除いていく手段というのはその裏返しになっていくわけでございますが、国内の天然ガスの開発をできるだけ促進していくような、これは石油公団等がバックアップして行っておりますけれども、そういった活動を強化していかなければならないと考えておりますし、また先ほどLNGの貿易における日本のウエートあるいはガスを受け入れる日本の特殊性というものを申し上げたわけでございますけれども、こういった面ではやはりできるだけ条件のいいところのガスの開発を、しかもやはり日本が最大のユーザーでございますから、できるだけ経済性が出るように大きな規模で需要をまとめて行っていくようなことも必要かと思っておりますし、また第三に、国内の配送と申しますか、国内の輸送の面で、この辺は先ほど申し上げましたような基地で、一括して需要地で受け入れるのがいいのか、あるいは需要地がいろいろ点在するような場合にはパイプラインのようなことを考えていった方がいいのか、この辺は経済性の問題、需要のまとまりの問題等があろうかと思いますが、そういったものについても今後検討していく必要があろうか、こういうふうに考えているところでございます。
○小岩井委員 天然ガスについて引き続き伺いますが、天然ガスを高度に利用できるシステムとして、コジェネレーションシステム並びにリパワリングシステム、これが今脚光を浴びているわけですね。最も環境適合性が良好な天然ガスの利用の高度化ということで、この点について推進をしなければならないと思いますし、その普及のための制度づくりが急がれていると思います。この点については我が党は、平成三年に電源の多様化を促進する観点から、従来制度化されていなかったごみ焼却場からの余剰電力の購入を義務づける、これを趣旨とした廃棄物利用発電の促進に関する法律案を提案いたしております。これが契機となって分散型電源からの逆潮流がようやく検討され始めました。平成四年、電気事業者における余剰電力の購入価格メニューが作成されたのであります。コジェネレーションからの購入単価は低価に抑えられておりましてまだまだの観があるわけでありますけれども、そして、さらにメニューの充実が望まれるところでありますけれども、現時点では突破口が開けたのではないか、そういう評価をいたしたいと思います。 そして、平成四年六月に電気事業審議会電力基本問題検討小委員会の中間報告の中で、「コージェネレーション等を利用した地域熱供給等について、共同事業の実施等、電気事業者は、ガス事業者との有機的な協力関係を一層構築しつつ、コージェネレーション型の分散型電源の導入に主体的に取り組むことが重要」とうたっております。これを受けて、政府はこのたび提案をされたエネルギー需給構造高度化法案において、大規模コジェネレーションによる環境調和型エネルギーコミュニティーの構築を提案されているというふうに承知をいたしております。 そこで、コジェネレーションの一層の普及を達成するために今後とも課題となるべきことについて一つ一つ質問いたしたいと思います。 まず、購入価格メニューについてお尋ねいたします。各電源別の購入価格は幾らになるのか、価格設定の考え方について伺いたいと思います。
○黒田政府委員 分散型電源からの余剰電力の購入につきましては、昨年の四月から電気事業審議会の需給都会基本問題検討小委員会の御指摘等を踏まえまして、電力各社が購入条件の具体的内容について発表し、購入を進めてきているところでございます。 購入条件につきましては、新エネルギーでございます太陽光発電及び風力発電につきましては、購入をする販売電力量の料金見合いの価格設定といたしておりまして、これ以外の燃料電池あるいは廃棄物発電、コジェネレーションにつきましては、余剰電力の購入によって、この購入する電力会社の軽減される火力発電コストの見合いで価格設定がなされていると承知いたしているところでございます。 具体的には、太陽光発電、風力発電は、これは電力会社によって若干値段は違いますけれども、一般家庭で大体キロワットアワー当たり約二十四円でございまして、これ以外の燃料電池、コジェネあるいは廃棄物発電等につきましては、平日、昼間の安定的電源として期待される場合には、キロワットアワー当たり約十一円、その他はキロワットアワー当たりで約四円程度であるというふうに承知いたしております。
○小岩井委員 コジェネの余剰電力購入価格について伺いますけれども、これはコジェネ普及のインセンティブになり得る価格かどうかということなんですよ。これについて伺いたいということと、さらにコジェネレーションを普及充実をさせるのはどうしたらいいのか、その方策について伺いたいと思います。
○黒田政府委員 余剰電力をどれぐらいで買い取るかということはいろいろな考え方があろうかと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、従来型の余剰電力につきましては、電力会社が自社で発電して電力を供給するかわりにこれを購入して一般の需要家に供給するということでございますので、やはり需要としては一番上にある火力発電の見合いのコストということで設定されているものと思うわけでございます。 その場合に、先ほどちょっと平日、昼間で安定的電源の場合ということを申し上げたわけでございますけれども、購入する余剰電力がいわゆるスポット的にいつ来るかわからないということでは、やはり一般の需要に応じて電力を供給する電力会社としてはなかなか依存がしがたいわけでございまして、したがって変動費見合いということでスポットの場合には購入するわけでございますけれども、しかし逆に、電力会社がみずからの発電所と同等に考えられるような安定的な供給電源である場合には、変動費だけではなく固定費も考えて、先ほどのような値段の設定をしているということでございます。そういったものを前提にコジェネの余剰電力についてもお考えいただくことが必要ではないのかなというふうに考えている次第でございます。 なお、コジェネを進めていく方策、余剰電力の購入もございましょうし、先ほど委員から御指摘のように、今回の予算の中でも、私ども、大規模なコジェネについてはモデル事業としてこれを補助する制度を設けているわけでございますが、他方で、コジエネ、一般的には総合エネルギー効率というのがよくなるわけでございますので、できるだけこれは推進していこうということで、既存のエネ革税制で投資税額控除制度を設けているとか、あるいは設備の設置について政府金融機関からの低利融資を行うといったような助成制度を設けているところでございまして、今後ともいろいろなエネルギーの総合効率化という観点からは、いいものであれば、一般的にはいいということでございますけれども、私どももいろいろな方策についてまた検討してまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
○小岩井委員 続いて伺いますが、通産省は、一九九三年版の資源エネルギー年鑑において供給段階から最終需要段階に至るまでの、トータルとしての効率化を図るために、複数機器の集約化あるいは複数主体の連携等によるシステム化を推進していくことが必要、こううたっていますね。環境調和型のエネルギーコミュニティーの形成についてはこの考え方に基づくものと理解をいたしておりますけれども、地域での省エネルギーを促進するのであれば、より件数が多く、効果が見込まれる単体ビルや中小規模地域開発をも対象とすべきではないかと思いますけれども、この点についてのお考えを承りたいと思います。
○黒田政府委員 御指摘のように今回、環境調和型エネルギーコミュニティーと俗称いたしております制度におきましては、大規模なコジェネレーションであるとかあるいは熱の多段階利用といったようなものであるとかといった複数のものを対象に考えているわけでございますし、また、これとはちょっと考え方が違うかもしれませんけれども、資源に関する法律の方で、工場の省エネというものを進めていく際におきましても、従来はエネ革税制ということで機械単体の効率がいいものというものを考えていたわけでございますけれども、工場全体のシステムとして考えていくといったようなものも考えているわけでございまして、そういったことから私どもも、単体、これが有効な場合ももちろんあるわけでございますが、システムと両面から今後はいろいろな対応を考えていかなければならない、こういうふうに考えているところでございます。
○小岩井委員 単体とシステム双方から考えていく、こういう御答弁であります。これについて、さらに質問項目が重なっておりますので、御答弁は御答弁として承っておきたいと思います。 続いて伺いますが、社会全体での省エネルギー効果を上げるために、機器単体での省エネルギーを論ずるよりも複合機器あるいは複合主体によるシステムとしての省エネルギーあるいは省エネに基づく都市計画づくり、これらを促進する方が政策効果が高いと考えております。政府としてこれについての政策化について伺いたいと思います。
○黒田政府委員 御指摘のように、今後の省エネを考えていく上で、個々の機器と申しますかハードウエアと申しますか、そういったものと同時に、社会なり経済なりのシステム全体としていろいろな物事を考えていかなければならない面は多いと思うわけでございます。 私ども、私どもの政策の範囲で、先ほど申し上げましたようにいろいろなシステム化の動向というのを考えているわけでございますけれども、御指摘のように、本来、町づくり、都市計画あるいは交通体系とかいろいろな意味でもっと広がりを持って考えていく面も多いと思うわけでございまして、こういった問題につきましては、私どもも引き続き関係の省庁とも連携しながら、一層の省エネのためにどういうことをしていったらいいのか、全力を挙げてまいりたいと考えているところでございます。
○小岩井委員 省エネに基づく都市計画づくりの促進ということで、これは建設省にも答弁いただくようにお願いしてあるのですけれども、出席いただいておりますか。
○橋本説明員 都市づくりという観点からエネルギー消費を低減するということにつきましては、平成二年の閣議の決定にもございますし、建設省といたしましても、こういう観点から都市緑化の推進、あるいは下水道の排熱の利用の推進、あるいは渋滞緩和ということでバイパス、環状道路等の整備を推進しているところでございますが、平成五年度につきましては、さらにこれを面的に体系化し総合化しようということで、都市環境計画という計画を市町村が中心になって策定をしていたたく、そういうところにつきまして下水や公園事業、あるいは街路事業を重点的に実施していこうというようなことを考えております。またさらに、民活でそれが推進されるように税制とか融資の制度も今お願いをしているところでございます。 また、モデル都市としまして、エコシティ整備推進事業ということで全国五都市から十都市ぐらいを指定いたしまして、そういう省エネも含めまして環境共生型の都市づくりを図っていくということで、平成五年度にも推進をさらにしてまいりたいというふうに考えております。
○小岩井委員 コジェネの発生電力の供給形態として、一建物の定義について、ある程度拡大をされてきておりますけれども、同一所有者の建物であっても、不特定多数の通行がある地下街によって連結をされる複数建物には供給が認められないなど、制約が非常に多いわけであります。一建物の定義の拡大を図るほか、これは欧米の事例にもあるわけでありますけれども、その事例に倣って同一敷地内における隣接する第三者への電気の供給については認める措置をとるべきではないかと思いますけれども、その辺についてのお考え方を伺っておきたいと思います。
○黒田政府委員 委員お尋ねの問題は、電気事業法第十七条に基づきますいわゆる特定供給の許可の問題であろうかと思います。この特定供給の規定というか制度の趣旨でございますけれども、電気事業法におきまして、電力会社につきましては、いわゆる地域独占ということで一般の需要に応じて電気を供給する事業については地域独占が認められているわけではございますけれども、他方の義務といたしましては、御案内のとおり、電気事業法で電力会社の供給義務というのが定められているわけでございます。 電気事業法の第十七条の特定供給につきましては、電気事業者に電気を売る場合を除きまして、電力会社の供給区域内で供給区域における需要に応じて電気を供給する事業を営む場合には通産大臣の許可を得なければならないということになっていることは御案内のとおりでございます。この場合に、一般電気事業者の供給区域内における需要に応じてという場合には、一般電力会社自体が一般の需要に応じて電力を供給する事業でございますので、やはりこの許可の申請の対象となり得るのは、電気を供給する者と特殊密接な関係がある場合に限定的に解されているわけでございます。 こういう中で、過去、この特定供給につきましては、大ざっぱに言って五つの類型のものがあるわけでございまして、その中で、ただいま小岩井委員から御指摘のございました、一の建物の中での特定供給、電気の供給についての御質問をいただいたわけでございます。 この一の建物内における需要に対する電気の供給につきましては、コジェネの円滑な導入あるいは普及の促進を目的として設置されましたコジェネレーション問題検討委員会の報告に基づきまして、昭和六十二年十一月の通達によって、許可申請を行える者といたしまして、従来の運用を緩和いたしたわけでございますけれども、これは、先ほど申しました電気事業法の考え方との関係で申し上げますと、一の建物内の所有者と使用者との間での電力の供給につきましては、一種の共同体といたしまして、使用者相互の意思の統一が図りやすく、コジェネの所有者である供給者との間に、いわば自家発、自家消費の延長線上にある、それと同様の特殊かつ密接な関係があることから、電気の供給を受ける方の受電者の保護という問題が発生しないこと、それから、需要の面が当該建物に限定されまして、将来にわたって当該特定供給の場所及び規模が予定できることから、一般の需要家へのしわ寄せと申しますか、そういった影響が限定的であるということから緩和をしたわけでございます。 その後、所有者と管理者が違う場合というのがかなり一般化してきているという現実を踏まえて、これは建物の所有者と管理者を同様に扱ってきているわけでございますけれども、今御指摘いただきましたような同一敷地内の第三者というような、例えばそういうものになりますと、るる申し上げました供給者と使用者の間に特殊かつ密接な関係がないという問題があるわけでございまして、そういった面から、私ども、一方で、先ほど来申し上げておりますように、余剰電力の購入という面もいろいろな措置を講じてきているところでございますけれども、そういった面も見ながら、また、今小岩井委員から海外の例というのが御指摘あったわけですけれども、そういったものも踏まえながら慎重な検討が必要であろうか、こういうふうに考えているところでございます。
○小岩井委員 電気事業法第十七条の特定供給について、拡大あるいは緩和の方向についての質問をいたしたわけでありますけれども、さらに質問をいたします。 集合住宅では、管理組合がコジェネを設置する場合、現行の制度では居住者に対して電気の供給はできない、こういうことになっているのではないかと思いますけれども、この点について、今の御答弁とも関連をして、特定供給拡大の道はあるのではないかと思いますけれども、具体的な質問で恐縮でございますけれども、お答えいただきたいと思います。
○黒田政府委員 御指摘の集合住宅の場合には、建物の構造あるいは使用形態の上で、各戸の独立性が高くて使用者相互に先ほど申し上げましたような一種の共同体として供給者との間に特殊かつ密接な関係がない場合が一般的でございまして、そういった面から、受電者保護の観点から問題が発生する可能性が高いことなどから、やはり先ほどと同じように慎重に考えていく必要があろうかと思うわけでございます。ただ、集合住宅の場合に、今私が申し上げたような形が一般的と申し上げたわけでございますけれども、いわゆる一括受電して各戸に分電するようなこういう形態のものについては、先ほどの一の建物の緩和の問題として処理できるのではないか、こういうふうに考えているところでございます。 〔安田(範)委員長代理退席、委員長着席〕
○小岩井委員 ただいまの御答弁ですけれども、今の質問で、集合住宅の管理組合がコジェネレーションを設置してその居住者に電気を供給する、この場合には可能というふうに御答弁いただいたと解釈していいのですか。
○黒田政府委員 管理組合ということではなくて、建物の所有者が電力会社と一括受電契約を行っているような形態のものについて、通常コジェネを設置する場合にもコジェネからの電気と一般の電力会社の電気と両方を使うケースが一般的であるわけでございますけれども、私が今申し上げましたものは、集合住宅におきまして、各戸独立に電力会社と契約するというような形態ではなく一括受電の形態で、その中で分電するようなケースについては先ほどの一の建物の規制緩和の対象となり得る、こういうことを申し上げた次第でございます。
○小岩井委員 わかりました。 続いて伺いますが、これはLNG、天然ガスの利用ということではございません。非常用の発電設備について伺います。これは全国で約七百万キロワット規模の能力というふうに伺っておりますけれども、制度上非常用の発電設備は常用として使用が禁じられております。夏季のピークに限って使用することは環境上さほど悪影響があるというふうには思えません。限定的に許可をしてはどうか、さらに、将来非常用発電機を都市ガスとの兼用型にすれば環境上の問題も解消する、こういうふうに思いますけれども、この点についていかがですか。
○黒田政府委員 大都市近郊におきまして、近年、特に夏場の電力のピーク対策というのが毎年非常に重要な課題になっていること、私ども十分に認識をいたしているところでございまして、このために電力会社におきましても、いろいろな需給調整契約であるとか休止火力を活用するとか、いろいろな手だてで夏場のピークに対応しているのが現状でございます。そういう観点で、今小岩井委員から、非常用の電源というものをこういった時期には活用すべきではないかという御提言をいただいたわけでございまして、夏場のピーク対策の重要性を非常に物語っていると思うわけでございます。 ただ、非常用電源につきましては、本来電気の供給が停止した場合における重要設備とか、あるいは人身保護のための非常用ポンプであるとか照明、換気、消火、通信等の用に供する短期的かつ必要最小限の電気を確保することを目的として設置されるのが通常であるというふうに考えております。仮にこの非常用電源を御指摘のように常用扱いとして使用するということになりますと、例えば電気の供給が停止した場合において今申し上げましたような緊急時の必要不可欠な電気が確保されないこととなるということになりますと、場合によっては社会的に大きな混乱を招くこともまたあり得るわけでございまして、そういった面も考えなければならないわけでございます。 そういうことで、趣旨からいうと非常用電源というのはそういった緊急時のために備えておくものであるものですから、一般的に言いますとなかなかそれをピーク対策に活用するというのは難しかろうという感じがいたしますけれども、非常に貴重な提言でございますので、やはり基本は電力会社が需要に見合った電源を用意していく、そのためのいろいろな方策を考えていくのが基本でございますけれども、十分よく考えてみたい、こういうふうに思います。
○小岩井委員 私自身も非常用発電設備はあくまで非常用であるという認識に立った上での質問をいたしておるわけでありますが、近年、夏場の電力需要については伸びる一万なんですね。したがってこのピーク時対策というのがこれは緊急の対策になっているというふうに思うのですけれども、ことしの夏もまたそういう状況が現出するのではないかというふうに思いますので、そういう点で一つの考え方として御提言申し上げたわけでありますから、十分御検討をいただきたいと思います。 続いて、条文に照らして伺っておきたいと思いますが、第六条について、「共同事業計画の承認」というのがあります。「共同事業計画の承認」については、この共同事業計画、何の業種と何の業界を想定しているのか、この点について最初に伺いたいと思います。
○堤(富)政府委員 お答え申し上げます。 第六条に定める共同事業計画といいますのは、主としてリサイクル等の推進に当たりまして、単独でやりますといろいろ企業規模の問題ですとか事業規模の問題、投資コストの問題がございますので、独禁法の枠内で複数の事業者による共同部取り組みを促進することによってリサイクルの実を上げようという考え方でございます。 この対象となる業種につきまして必ずしも悉皆調査をしているわけではございませんけれども、現在我々がこの法律がもし通ればやらしていただきたいと思っているものの中には、例えばアルミ缶のようなものの回収、そういうものを共同事業でやることができないだろうか、あるいは包装材料の簡素化というのでしょうか、使用合理化につきまして、特定の地区の商店街ですとか一定の地区におきます販売業者と関係メーカーとの包装適正化のための共同事業、その中では恐らくポスターの配布、シンポジウムの開催、消費者への共同の御依頼というようなことをやるのかもしれませんが、そういうことを取り決めをするというようなことが動きとしてございます。こういう共同事業の推進によりまして、再資源の利用、リサイクルの推進あるいは包装の簡素化が一歩でも進められることを期待している次第でございます。
○小岩井委員 業種並びに業界については伺いましたけれども、この共同事業計画の承認について第八条に公正取引委員会の関係が出ております。事業所管大臣は、共同事業計画の承認の場合、必要があると認めるときは、当該承認に係る申請書の写しを公正取引委員会に送付するとともに、公正取引委員会に対して当該共同事業活動が競争に及ぼす影響に関する事項等について意見を述べる、こうありますね。この第八条一項について、これはおかしいのじゃないかと。ということは、独占禁止法立法の趣旨からいってもおかしいのじゃないかというふうに思うのですね。公正取引委員会に判断を求める必要性が所管大臣にはある。独占禁止法の立法の趣旨からいうとおかしくありませんか。これは事業所管大臣ではなくて、すべての申請書の写しを公正取引委員会に送付すべきではないか。独占禁止法に照らして判断は公正取引委員会に求めるべきではないかと思いますけれども、最初に通産省からお答えをいただきたいと思います。
○堤(富)政府委員 お答え申し上げます。 この条項を置きました趣旨はこれから政府がリサイクルを進める、あるいは包装の簡易化を進めるという中で、共同事業でやる場合で万が一独禁法に抵触するようなことがあっては事業全体の推進に大変支障があるということから、可能な限り事前に調整を行っておくことが非常に有効であると同時に、安定した事業ができるという考え方でつくってあるわけでございます。 御指摘の、必要があると認める場合だけしかやらないのかというようなお尋ねでございますが、先にお答えを申してしまいますと、私たちとしてはできる限り事前に調整をしたいという気持ちもございましてこの条項を置いたわけでございますので、実際のやり方といたしましては、公正取引委員会と密接な連携を持って遺漏なきを期したいというつもりでやっております。 ただ、必要がある場合、ない場合を通産大臣あるいは事業所管大臣が判断するかどうかという場合でございますが、事業の中には単にポスターを一緒につくろうというような、明らかにこれは問題がないケースというものがある場合、あるいはそういうものが繰り返し出てくる場合、そういうようなものを全部意見を添えて出すということではなくて、明らかに問題がない場合あるいは繰り返しのような場合には省くことも可能なのではないかという考え方でございます。ただ、繰り返しになりますが、念には念をという考え方もございますので、可能な限り連絡を密にするという考え方でやりたいと思います。 それから、独禁法との関係は、相談しようがしまいが、あくまでもすべて独禁法の適用があるわけでございまして、独禁法を害するものではないというふうに考えている次第でございます。
○小岩井委員 いや、私、独禁法との関係でこの条文はおかしいと言ったんですよ、独禁法との関係で。 ではもう少し裏返して聞きますけれども、事業所管大臣が必要と認めた共同事業計画について意見を求めるわけでしょう。要するに必要と認めない、計画以外の計画で、独占禁止法違反と認定されたらだれが責任を持つんですか。ですから責任の所在を明らかにしておいてくださいよ、この条文において。
○堤(富)政府委員 基本的には、そういうことが起きないように事前に調整をするための規定でございますので、もしそういう疑いがある場合には最大限この規定を活用してやるということでございます。もちろん責任の所在という意味では、計画を判断したのは通産大臣であり事業所管大臣でございますから、そこの計画についてもし判断間違いがあればこれはその所管大臣としての責任を問われるということはあると思いますが、もし計画と違ったようなことを内々やっていた場合の問題というのは、常にこれは独禁法にさらされているわけでございますので、それは場合によっては事業者の責任ということもあり得るかと思います。
○小岩井委員 独占禁止法に抵触をしないようにということでこれをつくったということは、よく理解をした上で質問をしているんですよ。ただし理解をするからこそ、問題がないように法律案をっくったらどうですか、こういうふうに申し上げているわけですね。ということは、理論的には、計画以外の計画で独禁法違反と認められた場合の責任の所在についてはやはり通産大臣にある、こういう御答弁ですね。要するに、通産大臣に責任が行かないように条文をつくったらどうかというふうに申し上げたのですよ。この点について、小粥委員長お見えになっておりますけれども、御見解を承っておきたいと思います。
○小粥政府委員 ただいまのお尋ねでございますけれども、この法律に基づきまして再生資源の利用等に関する共同事業が行われます場合に、事業所管大臣がその計画を承認するに当たりまして、ただいま通産省から御答弁もございましたけれども、独禁法上の問題の未然防止を図り、問題のない形で実施されるように、事前に私ども公正取引委員会と事業所管官庁との調整が行われるようにこの規定が置かれたものと理解をしております。 ただいま御議論ございましたように、所管大臣の承認に当たりましては、御指摘の法案六条三項に「適正な競争が確保されること。」等の厳格な要件が設けられているわけでありまして、事業所管大臣が独禁法上の問題があるものは承認することがないよう、当然適正な判断がなされるものと私どもは期待もしております。 したがいまして、御指摘でございますけれども、事業所管大臣が必要あると認める場合に公正取引委員会に通知がされ、これについて私どもが意見を述べる、このような法案の内容で私どもは支障はないと考えているわけでありますが、いずれにいたしましても、当然のことながら、この法案が独占禁止法の適用をいかなる意味でも除外するものでないことは当然のことでございます。あくまで独禁法の枠内で再生資源の利用等を促進することとなされているわけでありまして、ただいまの手続規定にかかわらず、仮に独占禁止法上問題があると私どもが考えました場合には、これは常に私どもとして、この事業計画ができる前であれば、当然この所管大臣、所管官庁に対して、いつでも意見を述べることができるわけでありますし、仮に不幸にして計画承認後にそのような事態が起きたような場合には、私どもとして、当然独禁法に基づいて私どものその職務を遂行するということに尽きるわけでございます。そのように考えております。
○小岩井委員 今公正取引委員会の小粥委員長から御答弁いただきましたけれども、独占禁止法の趣旨から見て、この条文が公正取引委員会みずからの職務の範囲、職務の権限を狭めることになるんじゃないかとそれを危惧するわけですね、今の御答弁いただいておりますけれども。私は、共同事業計画すべてについて意見を述べる、問題がなければ問題がないというふうに意見を述べればいいわけでありますから、述べるべきではないかというふうに思うんですけれども、重ねて御答弁いただきたいと思います。
○小粥政府委員 先ほど担当局長の御答弁にもございましたように、共同事業につきまして内容的に明らかに独禁法上の問題を生じるおそれがない場合も当然あるだろうと思いますし、その意味で事業所管大臣が必要に応じて私どもに資料の提供があり、私どもはそれについて意見を述べる。必要があるという判断は、事業所管大臣にそこはお任せをしているわけでございますけれども、実際の運用に当たりましては、これも先ほどの御答弁にもありましたように、独禁法上の問題が生じないよう事業所管官庁と十分に連絡をとり合い、適切に対処する、これも当然のことでございますし、それから、繰り返しになりますけれども、先ほどの御答弁でも申し上げましたように、いかなる意味でも、この法案は独占禁止法の適用除外というものではございません。私どもは、みずからの、独禁法に基づく職務の遂行につきましては常に適正に職務を執行する用意がございますので、私どもは、この法案のこのような規定につきましては、御指摘でございますけれども、私どものその職務の範囲を狭めるというようなことにはならないと考えております。
○小岩井委員 重ねて御答弁いただきました。あらかじめ通産大臣には御答弁いただくというふうに申し上げておかなかったのですけれども、事業所管大臣は通産大臣でありますから、通産大臣からもこの点についてお考えを承っておきたいと思います。
○森国務大臣 今、委員と我が省の議論、十分伺いましたし、また、小粥公取委員長の御答弁も伺いました。事務当局からも申し上げましたように、そうした支障がないように適切な処置をしてまいりたい、こう考えております。
○小岩井委員 ありがとうございました。 まとめの質問に移りたいと思いますけれども、冒頭にこの二つの法案が提案をされている趣旨について通産大臣から御答弁をいただきました。そして、省エネルギーというのは緊急の課題だというふうに御答弁いただいたわけでありますけれども、エネルギー消費量の伸び率が、昭和六十一年から平成三年までの間、四二%アップされている。これを、二〇〇〇年時点でのエネルギーの需要の目標値を達成するために、エネルギー消費量の年平均の伸び率を年一%台くらいに抑えていかなければ達成できない、こういうことで、先ほど来資源エネルギー庁長官との間にやりとりがあったわけでありますけれども、今のやりとりを総合して、冒頭提案の趣旨を承りましたけれども、総合して通産大臣から御見解を承っておきたいと思います。
○森国務大臣 冒頭にも申し上げましたように、まさにエネルギーの問題、特に省エネの問題、これはこれからの私ども、地球問題全体から考えてみましても、極めて重要な問題でございますし、そしてまた、経済を発展させていくこと、あるいはまた、一般の家庭がいわゆる安寧な生活を営んでいくこと、いずれにいたしましても、このエネルギーの問題、省エネの問題というのは、これはまさにリンクして考えていく。さらに経済成長、さらに環境、先ほどから申し上げておりますように、まさに三位一体として取り組んでいかなければならぬということ。今、委員と事務当局を中心にした御議論を伺っておりましても、ますますその重要性が高まっているというふうに私どもは考えております。
○小岩井委員 ただいま大臣から答弁をいただきましたが、エネルギー需給構造高度化法案並びに省エネ再資源化事業促進法案、この二つの法案について、政策上の実効を上げる内容を伴わなければならないというふうに思うわけですね。その点についての御答弁をいただいておりますけれども、政策の実効を上げるためにどうするかということについて御答弁いただきたいと思うわけであります。 著しく省エネに貢献したと認められた企業についてどう取り扱っていかれるのか。これは、全く省エネに貢献をした、あるいはしていない、社会全体の流れを省エネの方向に向けていくために、貢献した企業についての扱いについては十分考えていくべきではないかというふうに思います。 これはいろんな方法があると思います。一つの方法としては通産大臣表彰等の表彰制度もおるでしょう。それから、そういうこともやりながら、広くこの制度を社会全般に流布、宣伝をしていくべきではないかというふうに思うわけであります。幾つかの政策の実効を上げる手段というのはあるのではないかと思いますが、この点も含めて、やはり大臣から伺いたいと思います。
○森国務大臣 先ほどからたびたび申し上げておりますように、地球の温暖化問題、廃棄物の問題、オゾン層の保護の問題等エネルギー環境問題の解決のためには、事業者による自主的な取り組みを促進していくということが極めて重要かと思います。そういう観点から今般の本法等に基づきまして事業者の取り組みを総合的に支援をしていくというのが今回のこの二法でございます。 そこで、委員から御指摘がありましたように、奨励をする意味で何か表彰というようなことも考えてみたらどうかということでございますが、省エネルギーに関しましては、従来から優良工場等に対する大臣表彰がございます。これは委員も御承知のとおりだと思います。またリサイクルに関しても、昨年から新たに功労者表彰制度を創設をいたしております。やはり一生懸命に協力をしてくださったこと、まさに人類にとってすばらしい福音をもたらすようなことをしてくださった方に適切な表彰をする、顕彰をするということは私は大事なことだと思いますが、従来ございますこうした表彰制度もどう活用できるか。余り表彰制度をふやしてしまいますと、表彰する値がまたなくなってくるという面もありますし、従来のものが何か今度は一つ下の方になってしまってもいけないわけでありまして、そういう意味で、また委員各位からもいろいろな御提案がある、ぜひ我が省としても考えてみなければならぬところだと思います。 また、こうした問題に対して国民全体が大きな関心を持っていただくために、従来もあったとは思われますけれども、子供たちにいろいろな意見を聞いてみるとか、あるいはコンクールのようなものを取り上げでいろいろなことを採用してみるとか、先般も、私がちょうど就任した当時でございましたが、科学技術、省エネに対する子供たちのコンクールか何かやりまして、その皆さんが表彰を受けて、子供たちが、大変子供たちらしくて大人の考えもつかないようなことをやっておられるケースがございまして、大変感銘を深くしたわけでございますが、国民全体としてこの問題に関心を持ち取り組んでいくというようなことを政府といたしましても十分奨励をしていくような施策を考えていくべきだと思っております。
○小岩井委員 大臣から御答弁いただきましたが、安定的な経済成長と地球環境の保全については、両方を両立させなければなりません。そして二十一世紀を展望して、環境と調和のとれた実効性あるエネルギー政策を確立しなければならない、そういう一環としての今回の提案だというふうに受けとめております。この実効が上がるように御期待を申し上げながら、時間を多少残しておりますが質問を終わりたいと思います。 以上です。
○井上委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十一時五十七分休憩 ————◇————— 午後一時一分開議
○井上委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。大畠章宏君。
○大畠委員 日本社会党の大畠でございます。午前中の質疑に続きましてエネルギー需給構造高度化のための関係法律の整備に関する法律案並びに省エネリサイクル支援法について質問をしたいと思います。 午前中の質疑でも明らかになりましたとおり、最近のエネルギーの急激な需要の伸びに対して、有限な資源とエネルギーの供給体制の整備と省エネルギーや再利用の促進を目的とした本法案は、大変重要な意義を持っていると思います。最初に、エネルギー需給見通しについて通産省としての基本的考え方について森通産大臣にお伺いを申し上げたいと思います。 幾つかの統計データ等によりますと、現在の地球人口は五十三億人、これが二〇二五年には八十五億人を超え、さらに二〇五〇年には百億人を突破する、そういう見通しもされております。これらの状況を考えますと、これからの地球上の大きな問題として、人類が生存できる環境と食糧とエネルギーの確保ができるのかどうか、これが非常に大きな問題になってくると思います。特に一九五〇年以降、急速に伸びた世界人口とそしてエネルギーの消費の伸びというのが私は大変気になるところであります。 確かに便利な世の中になりましたけれども、例えばドアを手であける必要がなくなりましたし、さらには階段も自分で上がらなくても済むようなシステムもできてきました。昔から続いてきた、日本のお米を炊くおかまなんかも知らない子供たちもふえましたし、ふろも火を使わなくても済むような時代にもなってきました。最近の子供たちに聞きますと、マッチのすり方ができないというのも出てきていると聞いています。このような恵まれた状態というのをこれからずっと、十年後も二十年後も三十年後も五十年後も果たして続けられるのかどうか、その予測というのが非常に難しくなってきているんじゃないかなと思います。さらには、エネルギー問題やあるいはエネルギーの確保の問題や食糧の問題をめぐって、将来は国際紛争も起こるんじゃないかという感じも持っております。このような状況のもとに、通産省として、将来の地球規模でのエネルギー問題というものをどのようにとらえられておられるのか、通産大臣にお伺いを申し上げたいと思います。
○森国務大臣 大畠委員にお答えを申し上げます。 今委員からいろいろと御指摘、また例示を挙げてお話しくださったことはとても私は大事なことだというふうに思っております。 御質問とちょっと外れるかもしれませんけれども、私はよく文明社会、今のこの便利な社会というのはまさに文明社会。文明というのは発達をしていく、つまり文明というのは科学技術、これが発達すればするほど逆に文化が破壊されていくというふうに、そういう相関関係があると私は見ているんです。ですから、マッチをするということを忘れる、これはやはり私は文化だと思う。自然に対し感謝を持つということ、畏敬の念を持つということ、親に感謝をしたり、あるいはこれほそれぞれの立場は違うんでしょうけれども、神や仏に感謝するということも文化だと私は思うんです。ところが、だんだんそれが、文明の社会へ入って便利になれば、ドアの前に立てはドアがあくものだと考えてみると、それが当たり前のようになって、感謝してしまわないということになるんだろう。そこの調和というのは、やはりこれから政治の上でどのように、また、あるいは教育のことなのかもしれません。やはり文明と文化というものの関係というのは、私は大変大事な、政治の中でも論じていかなければならぬことだと思います。それはまた、我々の今の大人が仕組みをつくって、その仕組みは子供たちに残る。子供たちが、我々が子供のころに教わった自然との営み、文化ということを全く教わらずに大人になっていくことにむしろ我々の、現世の大人はやはり責任と反省というものはやはり常に持っていかなきゃならぬなというふうに、私は今先生のお話を伺いながら、非常に私はそのことを、とっさにそんな感想を実は持ったわけでございます。 それで、午前中からいろいろな皆さんの御意見等もございましたけれども、今後発展途上国を中心とする世界的なエネルギーの需要の増大、これはさらに進んでいくというふうに考えなければならぬ。ところが、旧ソ連地域におきます石油生産が逆に減退をしていく、このことを踏まえてまいりますと、中長期的な国際エネルギーの情勢はいよいよ厳しさを増してくるであろうというふうに思います。このため、安定的なエネルギーの供給を確保していくということは、今後ますます重要な課題になっていくということだろうと思います。さらに、近年、地球温暖化問題等の地球環境問題への対応というエネルギー政策の新たな課題も出てきております。 これらの点から、いわゆる需要のサイドから見れば、省エネルギーを一層推進していかなければならないし、逆に供給のサイドから見れば、非化石エネルギーの開発導入の促進は、これは我が国だけではなくて、世界全体の重要なテーマであるというふうに私は認識をいたしております。我が国といたしましては、みずからこれらの課題に積極的に取り組むとともに、この進んだ省エネルギー、新エネルギー技術の海外への普及にも努めていかなければならない。そういう意味で、地球レベルのエネルギー問題の解決にもこの法案をぜひお通しをいただいて、それによってまた国際貢献を果たしていくというような、そうした課題も私どもは背負っているだろう、こう思うんです。 いずれにいたしましても、恐らく先生も感動されたと思うんですが、昨年毛利博士帰ってこられまして、私もいろんなお話を伺いましたけれども、やはり宇宙から見る地球というものを見ると、本当にやはりそういう地球、自然、文化、それを私どもが文明社会の中で、あるいは科学技術というものの中で破壊してしまうことのないように、逆に言えば、また科学技術によって平和が構築されていくというようなこと、あるいは逆に言えば環境問題というものを高度に考えていくということになる。そういう意味で、やはり文明と文化、そして科学技術、自然、これは常に非常に大事なものとして私どもは取り組んでいかなければならぬだろうと思っております。多少通産省の考え方も申し上げましたけれども、むしろお互いに政治家同士ですから、個人的な私のそういう主観も、先生のお話を聞いてそんな感想を持った次第でございます。
○大畠委員 今、森大臣の方からいろいろな、まあ御所見も踏まえて御答弁があったわけでありますが、文明社会といいますか、そういう中で人間としてやはり忘れてはいけないことをどうやってつかまえて生きていくかというのも大変重要だと思うんですね。 それで、森大臣の話を聞いていてちょっと思い出したんですが、たしかイギリスでボーイスカウト活動というのが始まったのが百年前だと思うのですが、いずれにしても、やはり今日の日本のように、いろいろ人間が生きていくという基本的なことをどんどん文明の進みによって忘れてしまう、そういうことから、基本的な、火のおこし方とか自分の身の守り方とか、あるいはまた、いろんな工夫をして人間が生きていく、そういう基本的なものをぜひ学ばせようというのでボーイスカウト活動などもやったと思うのですけれども、ぜひ私たちとしても、そういう、確かに便利な社会になりましたけれども、原点を忘れないでやっていかなければなという感じを持ちました。 今大臣から御答弁があったわけでありますが、それを踏まえて御質問をさせていただきたいと思います。 今大臣からいろいろお話ありましたけれども、そういう状況めもとで、「今後のエネルギー環境対策のあり方について」という、地球再生十四の提言というのを昨年の十一月二十五日にエネルギー環境特別部会というところが出しておりますけれども、その冒頭にこういうくだりがございます。「地球環境問題が人類共通の課題と位置づけられ、「将来の世代の欲求を満たす基盤を損なうことなく、現在の世代の欲求を満足させるような開発」、すなわち「持続可能な開発」の理念」が大変重要なんだというくだりがございました。まさに私もそのように思います。 したがいまして、単に利便性を追い求めてきた今日の社会の流れというのを、子供たちの未来を考えながら、そろそろ、これでいいのかと考え直す時期になったのではないかと思いますし、さらには、この問題については、経済の自然の流れに任せておいたのではなかなかそういう原点に立ち戻ることが難しいのではないかと思うのですね。そういう点では、政治家が、あるいはまた行政がいろいろ決断をして、リーダーシップをとっていかなければ、なかなか、この原点に、始点に返った形での軌道修正というのは難しいのではないかと思うのです。 特に日本の国を考えますと、エネルギー源がない、あるいはまた資源も大変少ないということから、消費国としての日本の行動というのが欧米を初めとして開発途上国に大変大きな影響を与えるということも、十分私たち日本人も考えなければなりません。したがって、日本の国のみの生活の安定とか経済の繁栄というものを考えれば済むという時代は過ぎ去ったのかなと思います。今日本がしなければならないことというのは、日本の技術力でできること、すなわち、エネルギー源を持たない日本の国としてできる限り省エネルギー、省資源に努めるとともに、自前のエネルギー源を技術力でできるだけ確保しながら、世界各国とともに生きるために、高効率エネルギー技術、省エネルギーの技術や環境対策等の技術を世界に広めるという、そういう面での国際貢献というのも大変重要な課題だと考えます。 そこで、エネルギー庁にお伺いしたいのですが、一つは、日本の経済成長、企画庁が三・三%というのを出しました。しかし、エネルギー論から見るとどうなのかなという感じもするのですが、日本の経済成長とエネルギーの確保という観点からの見通し等について、エネ庁としてはどういう考えをお持ちか、まずお伺いしたいと思うのです。
○黒田政府委員 大畠委員御指摘のように、我が国、ほとんどエネルギー資源の自前の生産というのはないわけでございまして、エネルギーの資源の大宗を海外の輸入に依存いたしているわけでございますので、特にエネルギーの安定供給の確保というのは重要な課題である、まさに、エネルギー政策の基本はエネルギーの安定供給の確保をいかにしてやっていくかということにあろうかと思うわけでございます。 ただ、また他方で、今お話がございましたように、地球環境問題等、エネルギーの安定供給を確保していく上で配慮しなければならない要請もまた最近いろいろふえてきているわけでございます。そういう意味で、経済成長、エネルギーの確保それから環境の保全、こういったものを三位一体としてやはり考えていかなければいけない。その要請には場合によってはトレードオフ関係になる場合もあるわけでございまして、そういった中で、調和のとれた三位一体の解決という方向で、我々、事態の解決を図っていこうと取り組んでいるところでございます。 そういう中で、具体的には経済成長につきましては今三・三%、来年度ということでございますけれども、中期的な見通しといたしましては、「生活大国五か年計画」におきまして、当面の五年間、三・五%程度の成長を実現していきたい、こういうふうに政府としては考えているところでございますし、また環境の保全の問題につきましては、特に地球温暖化防止の関係で一人当たりの炭酸ガスの排出量を二〇〇〇年にはおおむね九〇年レベルで安定化させよう、これをいわば経済と環境保全の媒介項としてのエネルギー面で考えてみますと、やはりエネルギーの需給構造というものを徹底的に詰めていかなければならない、こういうふうに考えているところでございます。 具体的には、エネルギーの需要、私どもの見通しては当面二〇〇〇年までには一%台の伸びになるようなエネルギーの効率化を徹底的に進めていかなければならないと考えているところでございますし、また供給面では、いわゆるクリーンなエネルギーの導入を一層促進していくことが必要である、こういうふうに考えているところでございます。
○大畠委員 エネ庁としてはそういうお考えだと思うのですけれども、先ほど江田委員の方からの御質問のやりとりを聞いておりまして、「最終エネルギー消費の実績及び各種見通し」ということで、年一・八%とか年二・一%とかいうやりとりがございました。地球温暖化防止行動計画の二〇〇〇年の目標というものを達成するためには、エネルギーの消費というものを大体一%程度の伸びに抑えなければならないというような観点の文章もあったわけでありますけれども、今年度の経済成長率室二・三%とすればエネルギーの消費の伸びは何%ぐらいと見ておられますか。今年度というか、平成五年度ですね。
○黒田政府委員 エネルギーの具体的な見通しにつきましては、電力の問題あるいは石油の供給計画等、今後また検討していくことになろうと思いますけれども、最近の状況で申しますと、八〇年代後半、エネルギーの伸びが大体四%程度で推移してきているわけでございますが、景気の状況等を反映いたしまして、昨年度の上半期では一・一%という伸びに落ちてきているのが現状でございます。したがって今、具体的な数字を申し上げることは難しいわけでございますけれども、そういった最近の状況を勘案いたしますと、八〇年代の後半よりは、もちろん伸び率としては経済の状況等を反映して鈍化するものと見ております。ただ、これはあくまでそういった経済情勢を反映したということでございまして、九二年度上半期の状況を見ましても、伸び率自体は一・一%に落ちているわけでございますけれども、いわゆる産業が使います原単位という意味では必ずしも改善していないわけでございますし、また民生部門とか運輸部門というのは、経済の状況もさることながら伸びているわけでございまして、そういうことを勘案いたしまして、最近、この数年間の趨勢に比べれば、落ちることはもちろん予想されるわけでございますけれども、今申し上げました状況にございますので、一層の省エネルギーが必要である、こういうふうに考えているところでございます。
○大畠委員 この問題は武藤委員からもさきの一般質問の中で出されておりましたけれども、いわゆる日本の経済企画庁の三・三%というのはどうも見通しが甘いんじゃないかというような指摘、あるいはこの経済成長率はいわゆるエネルギーの需要という能力の問題、あるいは環境というものを保護しなければならないという問題、あるいは経済がこのくらい成長していただかないと、日本全体としての活力が出ない、そういう三つの因子から来るのだろうけれども、どうもそこら辺が、三・三%というのが現在の政府の予算からは難しいのじゃないかという指摘も武藤委員からございました。 私は、逆にこれはエネルギー論からいいますと、経済がこうあらねばならないというものを補完するエネルギー論というのもあると思うのですが、それだけからいくと、先ほどの話じゃないですが、将来の人類は、では何をベースにエネルギーを使っていったらいいのだということにもなりますし、そういうことからそろそろエネルギー庁ももっと強い立場からこういうエネルギー供給計画に見合う経済成長率というものを考えてほしい、そういうことも指摘する時代になったのじゃないかという感じもするのですね。 そういう観点からいいますと、先ほどいろいろ申し上げましたけれども、平成二年六月に策定された長期エネルギー需給見通し等についてもそろそろ、平成二年度のころはまだまだ環境問題や人口の問題等々がそれほど大きく噴き出してこなかったと思うのですけれども、平成二年の六月に策定した時期と今日では大きく環境そのものが、そういう長期見通しの、策定する環境そのものが変わってきていると思うのですね。そして、その長期需給見通しというものに対する信憑性といいますか、本来はこれをやろうというので、みんなよしと一致するような大変格式の高い、信頼性の高いものでなければならないのですけれども、あれはどっちみちできないのじゃないかというニュアンスも広がってきていると聞いておるのですけれども、そういう観点から、再度このエネルギー論あるいは環境論から、平成二年の六月時点での長期需給見通しについて見直しをすべきじゃないかという意見もあるのですけれども、そこら辺はどう考えておられますか。
○黒田政府委員 ただいま申し上げましたように、私ども、エネルギーの問題、当然この経済成長の問題あるいは環境の問題と密接に関係する問題であり、また委員御指摘のように、それぞれの因子が相反する場合もあるわけでございます。 先ほどの数字的な言い方をいたしますと、三・五%の経済成長をする中で一%のエネルギーの需要におさめていけるだろうか、こういうのが端的な今の見通し、議論のポイントだと思いますけれども、この辺、午前中の議論でも並み並みならぬ努力が必要であるということを申し上げているわけでございまして、決して簡単な目標ではない。つまり、GNPの原単位三六%ぐらい、三十数%、これから二十年間にわたって実現するぐらいの省エネルギー努力が必要であるということでございますけれども、たまたまこれは数字が一致するわけですけれども、大体その程度の実績を過去二十年近くにわたって日本の場合には実現をしてきております。 しかし、過去実現したから将来の二十年同じことができるかということでございますけれども、私ども、いろいろな技術開発等を含め、あるいは従来このエネルギー使用の効率化を図る上でも、例えば産業部門に非常に依存していたわけですけれども、もちろんこの産業部門の省エネルギーを将来にわたって実現していかないと、これは達成できないわけですけれども、そのほかに、最近やはり運輸部門であるとか民生部門、業務部門、いろいろな分野でエネルギーの伸びが著しいわけでございまして、過去二十年の努力を将来二十年にわたって続ける、こういうのが、同じ程度の努力を続けていけば実現可能という目標でございまして、私ども、一方で供給面での努力というのも、クリーンなエネルギーの導入を促進するという意味での供給面の努力と相まちまして、今申し上げたような目標をぜひ実現していかなければならない。見通しを改定するというよりも、やはりこの目標に向かってとにかくぎりぎりの努力をしていく必要があるのではないか、こういうふうに考えているところでございます。
○大畠委員 わかりましたけれども、私は、先ほど申し上げましたように、経済企画庁の三・三%という経済見通し、それも何か非常に、よし、これをクリアしようというような形の意思が結集できるような数値にしてもらいたいと思うと同時に、この長期エネルギー需給見通し等についても、エネ庁のそういうものはやればできるのだ、とにかく努力すればできるのだというようなものにしなければ、やっても達成できないと思ってしまったら、これはなかなか難しいのですよね。 ですから、ぜひこれからいろいろ御努力いただいて、そういう環境整備もしながらこういう形でやれば達成できるのですよ、そういう数値にしていただきたいという観点から今申し上げたのですけれども、そういう関係者の方々の意見も十分に聞きながら、政府の出す指針となるべき数値というものほかなり信憑性が高い、そして、やればできるかもしれないという数値にぜひしていただきたいということ、これは要望しておきたいと思います。 次に、関連する二法案の内答についてお伺いしたいと思います。 最初に省エネ促進についてでございますけれども、現在、日本国内の省エネルギー対策について踏み込んだ内容、すなわち省エネルギー法、石油代替エネルギー法、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計法などのエネルギー関連の三つの法律案の一括改正を行って、需給構造の高度化を推進するという内容でございますけれども、まず一つは、今回の法改正におきまして、工場などに対して、いわゆる事業者等に対して努力が十分でない場合、いろいろな措置をするということでありますけれども、どのような省エネルギーの努力の義務を課すのか、そういうものについてお伺いをしたいと思います。 さらには、事業者が受け入れ態勢をどのような形で準備するのか、これはもう実際動くのは工場等の事業者でありますので、そういう事業者の方がこの法案の成立によって混乱しないように、その指導とか準備期間等についても十分考えなければならないと思うのですが、その点についてお伺いしたいと思います。
○黒田政府委員 今回、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部改正、いわゆる省エネ法の一部改正ということで全般的には基本方針を定めまして、エネルギーの使用者の努力義務というのをかけているわけでございますけれども、今委員お尋ねの工場などにつきましては、従来からいわゆる判断基準の公表といったような制度があるわけでございますし、また、一定量以上の大量にエネルギーを使用する工場、事業場につきましてはエネルギー管理者を設置する義務であるとかエネルギーの使用状況等を記録する義務といったようなものが既に設けられているわけでございます。 今回、先ほどちょっと申し上げましたような産業部門でも、一層のエネルギーの使用の合理化を図っていただく必要があるという意味におきまして、支援法の支援策と相まちまして、いわゆるエネルギー使用の合理化の管理の面におきましても、一つは運用面で判断基準の内容というのを見直していきたいというふうに考えておりますし、また、今回の法改正におきましては、そういった状況を定期的に国に報告していただく、それによって行政庁としてもエネルギーの使用の実際の合理化の状況というのをよく把握し、また、判断基準等に照らしまして著しく不十分であるかどうかといったような状況等も判断できることにいたしたいと考えております。 そういったことで、大方の工場についてはそういった判断基準に示すようなエネルギーの使用の合理化というのが行われていくものと私どもは期待をいたしているわけでございますけれども、ほかの同じような工場であるとか同じような業種の状況、いろいろなものを総合的に勘案いたしまして、エネルギーの使用の合理化の状況が非常に不十分な大きな工場、特定事業者と言っておりますけれども、そういった工場につきましては、このエネルギー使用の合理化の法体系の全般的な中で合理化計画をつくっていただくとか、あるいはそれが不十分あるいはできない場合には公表したり、最終的には命令といったような制度を設けているところでございます。 この省エネ法の今回の改正の内容をよく周知しろということでございますが、私どももこの改正法案の施行につきましては、公布の日から六カ月以内の政令で定める日ということで一定の周知期間を経て施行することを考えているわけでございまして、その間に、今回の法改正に係る諸点について関係する業界等に対していろいろ説明会を行う等、さらには一般の消費者、エネルギー使用者ということでございますけれども、対象にした説明会の開催などを通じまして周知徹底を図っていくことといたしたい、こういうふうに考えているところでございます。 ただ、今回強化することとしている措置の内容につきましては、今前段で申し上げましたように、現行法のもとでも判断基準の内容の履行とかエネルギーの使用状況についての、今回は報告義務ということでございますが、記録義務は既にあるわけでございまして、そういうことでそう大きな変革を求めるものではないと考えているわけでございます。また、今回の法改正を機に判断基準の見直しも行っていこう、あるいは特定機器の見直しなども行っていこうというふうに考えているわけでございますけれども、この辺につきましても、現行法の中でもある意味でできる話でございまして、いろいろ関係業界とは意見を聞きながら作業を進めているところでございます。したがいまして、今前段で申し上げましたように、ある周知期間を設けていろいろ説明会等を行って周知徹底を図ってまいりたいと思っておりますけれども、いずれにいたしましても、御指摘を踏まえまして、大きな混乱がないように、しかし省エネルギーの効率化は進められるようにということでやっていきたい、こういうふうに考えております。
○大畠委員 この省エネルギー問題については、今お話がありましたように、工場、事業者等も大変大きなマーケットになっているのですけれども、一般家庭のエネルギー使用というのも非常に重要な位置づけだと思うのですね。したがって、テレビのコマーシャル等で、こういうむだなエネルギーは使っていませんか、そういうスポットが時々出ていますけれども、一般家庭に対する省エネルギーの奨励といいますかPRといいますか、そういうことも大変重要だと私は思うのですが、ここら辺通産省としてどういうふうに考えておられるか、これはお考えがありましたらお伺いしたいと思います。
○黒田政府委員 一般家庭のエネルギー消費というのは我が国の最終エネルギー消費の中で一二、三%を占めているわけでございまして、おっしゃるようにこの部門でも省エネルギーを進めていただくこと、非常に重要であると考えているところでございます。やはり一般家庭の省エネを推進するためには、推進主体となる国民各層の皆さんに省エネ、あるいはなぜ省エネを進めなければいけないのかというバックグラウンドと申しますか、あるいはエネルギーの事情と申しますか、そういった面で理解をしていただくと同時に、省エネに対しての協力を求めていくことが当然必要でございまして、やはり基本的に、啓蒙と申しますか広報と申しますか、そういったことが非常に重要であるというふうに私ども考えているところでございます。 こういった観点から、私どもといたしましては、平成五年度の予算におきまして省エネの広報関連予算を約四倍にふやしまして、広報対策の抜本的な拡充を図っていきたいと考えております。従来、ポスターだとかパンフレットだとかシンポジウムとかいろいろなことをやっておりますけれども、いろいろ知恵を絞って抜本的強化に努力をしていきたい、こういうふうに考えているところでございます。
○大畠委員 いろいろな広告媒体ありますが、一つはテレビのスポットというのがやはり非常に効くのですね。したがってスポットで一般国民に呼びかける。あるいは最も身近なものというのは町内会の会報とか、そういうふうなものも非常に大きなつながりを持っていますので、自治省とも十分連携をとってそういう予算が有効に使われるように工夫しながらやっていただきたい。これは私は非常に重要な問題だと思います。ぜひそういう工夫をしていただきたいと思います。 もう一つ、学校教育問題についてちょっと、きょうは文部省の初等中等教育局の河上さんもおいでになっていると思いますが、学校教育の中でエネルギー問題あるいは資源エネルギー問題はどういうふうに取り上げられているのか、私はまだまだ文部省の認識というのは非常に低いのじゃないかと思うのですね。したがって、エネルギー、特に省エネルギーというものを含めてどういう観点から今初等教育といいますかをやっておられるのか。現状と、それから今日のこのエネルギー危機を踏まえて文部省としてどういう形で教育の中に生かしていくのか、お話を伺いたいと思うのです。
○河上説明員 学校教育におきまして、省資源あるいは省エネルギー問題につきまして理解を深めるということは大変重要なことだと考えております。従来から子供の発達段階に応じまして、小中高と各学校段階に応じまして、主として社会科や理科を中心に指導をしております。 平成元年の三月に新しい学習指導要領が告示されまして、昨年の四月から小学校、ことしの四月から中学校において実施に移されているわけでございますが、これらの省資源、省エネルギー問題の重要性にかんがみまして、内容の一層の充実を図っております。 例えば小学校でございますが、社会科、四年生でございますけれども、地域の健康な生活の維持と向上に役立っている資源、例えば電気とか水道でございますが、そういった資源の確保と廃棄物の処理についての対策や事業を取り扱うというような記述がございます。家庭科、五年生でございますが、「身の回りの品物について活用の仕方が分かり、不用品やごみを適切に処理できるようにする。」というような方針も出ております。小学校段階では主として身近な問題を取り上げて指導をするというようなことになっております。 中学校に参りますと、社会科でございますが、「公害の防止など環境の保全、資源やエネルギーの有効な開発・利用などが必要であることを理解させる。」ということ、あるいは理科の中で「日常生活では、科学技術の成果として様々な素材やエネルギーが利用されていることを知ること。」それから、「人間が利用している資源やエネルギーには、天然資源、水力、火力、原子力などがある」ことについて理解させることというようなことが入っております。 さらに、高等学校に参りますと、現代社会という教科ございますが、「環境と人間生活」という項目を設けまして、「環境と人間生活とのかかわりについて理解させるとともに、環境にどうかかわって生きるかについて考えさせる。」というふうなこととしまして、資源エネルギーの需給や環境保全の重要性などを理解させるというふうに言っております。また、理科でございますが、「人間と自然」という項目がございまして、資源エネルギーの有限性や再利用について触れることとしております。こんなふうに各学校段階を通じまして、各教科を通じまして、指導が行われているというのが現状でございます。
○大畠委員 今お話にありましたけれども、学校教育の中で一番有効なのは、教科書で学ぶことも必要ですが、実際に町のエネルギー、例えばごみ問題であればごみの焼却場に行ってみたり、あるいは最終処分場に行ってみたり、自分たちが使い捨てたものが実際にどういう形になっているかとか、例えばエネルギー問題でいえば、火力発電所、原子力発電所、いろいろなところがありますが、どのくらい苦労しながらエネルギーを確保しているのかとか、今お話がありましたけれども、そういう実地的な教育も大変重要だと私は思うんですよ。そこら辺はどういうふうな形で教育されていますか。(「原発も行かせるんでしょう」と呼ぶ者あり)そうそう。
○黒田政府委員 社会教育という意味におきましては、経済団体、例えば社会経済国民会議におきまして、エネルギー環境教育委員会等最近設けられたわけでございますけれども、そういう中で、私どもといたしましても、学校教育ではございませんけれども、社会教育というものも含めまして努力をいたしているところでございますし、また最近もIAEA、国際原子力機関でございますけれども、この辺で社会教育あるいは青少年教育を含めまして、先般、どうやって教育を進めていったらいいのか、エネルギー教育を進めていったらいいのかというシンポジウムが国際的に行われたわけでございますけれども、そういう面でも、私どもいろいろ参加いたしまして、実際の教育に当たっている方、これは学校の教育にかかわらず、いわゆる社会教育というような形でやっておられる方もおるわけでございますが、そういった点でもいろいろ協力するなど努力をいたしているところでございます。 先生御指摘のように、広報という意味では、ポスター、パンフレットだけではなく、やはり長い間にわたっての教育というのが非常に重要でございますので、今後ともそういった面あるいは関係省庁の連携の面で一層の努力をいたしてまいりたいと考えております。 なお、原子力発電所の例があったわけでございますけれども、確かに、既に動いている原子力発電所に実際に行ってみて、そこで実際に温排水に手でさわってみて、ああ、こんなものかという感じを抱かれたという感想もよく聞くわけでございます。これは一例でございますけれども、よく聞くわけでございまして、実地に見るというものもまた非常に重要なことであろうかと思います。そういう意味で、電源立地という観点からも、いろいろなシンポジウムであるとか地元での懇談会とか、今おっしゃいましたような視察についての支援とかいろいろな対策を我々講じているわけでございますけれども、確かに、教育の重要性というのは強調しても強調し過ぎることはないわけでございますので、今後とも私ども、一層の施策の拡充に努力をしてまいりたいと思っております。
○大畠委員 文部省の方から回答をお伺いしたいと思ったんですが、今資源エネルギー庁長官の方から話がありましたので、文部省の方もたくさんの分野があって非常に取り上げづらいと思うんですが、ぜひ頭を柔軟にして、今日の日本の状況がどうあるか、本当に子供たちの教育にかかっていると私は思うんですよ。先ほど言いました二〇二五年には八十五億人突破する、まさに今の子供たちの時代のときに困るわけですよ、このエネルギー問題、環境問題は。したがって、今長官からお話がありましたとおりでありますけれども、ぜひエネ庁とも十分連携をとってエネルギー問題、もっと子供たちが真剣にとらえられるように、そうすれば、まあ今は物が余っていますからなかなか難しいかもしれませんが、物をもっと大切にしようという教育にもつながってくると思いますので、十分連携をとって実のある、日本の将来を損なわないような形で、本当に私は文部省の方針にも大きく左右されると思いますので、ぜひその点を踏まえてエネルギー教育もやっていただきたいということを要望しておきたいと思います。 それから次に、この省エネ問題は、一般の家庭にもありますけれども、住宅の建物の建て方なんかも非常に重要だと私は思うんですね。スウェーデン等では、たしか私の記憶によれば五十センチとか、そのくらい断熱材を入れなさいという、もう基準で決まっているらしいんですけれども、あるいは窓が二重窓ですか、三重窓。これは緯度がかなり上の方ですから別かもしれませんけれども、建設省として、この資源エネルギー問題、いわゆる省エネルギー問題としてどのような形でこの住宅問題を考えておられるのか、きょうは住宅局の方が見えていると思いますので、お伺いしたいと思います。
○社本説明員 住宅の一般的な省エネルギー対策について御説明させていただきます。 住宅の省エネルギーは、いわゆる省エネ法の十三条にありますように建築主に自主的な努力がかかっておりますので、その努力義務に対して具体的な判断の基準であるとか、それから設計だとか施工の指針というものを公表いたしまして、そういうものを公表することによりまして支援するという形で運用を図っているところでございます。 もう少し具体的に申し上げますと、こういう運用の指針であるとか設計の指針というようなものにつきまして、大部分の住宅は大工さんが建てておりますので、大工さんであるというようなその業界の方々に対する講習会だとか説明会というようなことで周知徹底いたしますし、それから、実際に建てられる場合、断熱構造化するということだけでお金がたくさん要ることになりますので、もう既に、一般的な住宅を建てるときに、一般的な融資として用いられております住宅金融公庫を利用いたしまして、そういうものを新たに断熱構造化する場合はたくさんお貸しするという方式でこれまでも助成策を講じているところでございます。これは、省エネ法が五十四年にできて以来そのような形で、そういうことをやればたくさん貸すという方法をとっていたんですが、その後約十年ぐらいたちましてだんだん普及してまいりました。一般的な住宅もそういうことをやるようになりましたので、公庫融資するときにはそういうことをあらかじめやらないと公庫融資をしないという形で、ある意味の義務づけをしたというところまで至っております。その後、昨年、この判断となる基準というものをもう少し強化いたしましたので、現在は再び、そういう強化したことで省エネ対策をする場合はまた住宅金融公庫で割り増し融資ということでたくさんお貸しするというような形で周知徹底を図り、運用を図っているところでございます。以上でございます。
○大畠委員 建設省としても、この資源エネルギー問題も、住宅での、一般家庭での暖房等のエネルギー消費というのは大変多くなってきていると思うんです。最近のセントラルヒーティングとかクーラーですね、エアコンの暖房なんかもありますが。そういう観点からすれば、いかにして供給するかというのも重要ですが、いかにして供給された熱を逃がさないかという意味でも、多少コスト高になっても、私は先ほど冒頭に申し上げましたように、将来の地球人、人類のためになるべく日本として、資源がない、あるいはエネルギーがない国はできるだけむだのないように、確かにそれほどやる必要ないかもしれませんけれども、できるだけエネルギーを、使わないというのはないかもしれませんけれども、非常に有効に使うという意味からも、今の、たしかハウジングメーカーの断熱材の厚さが三センチから五センチぐらいに、今度基準変更されたと思うんですが、そこら辺ももうちょっと、将来をにらめば、もっと北欧の状況を考慮し、十センチ程度とか、見直しをすることが必要なのかもしれませんけれども、ぜひ建設省としても真剣にこのエネルギー問題を考えていただきたいということを要望して、次の質問に移りたいと思います。 次の質問は、省エネ・リサイクル支援法に関しての質問でありますが、その中でちょっと課題を絞って、紙のリサイクルをまずお伺いしたいと思うのです。 紙のリサイクルで、いわゆる現在の社会的な紙のリサイクルのシステムが、いろんなことがありますけれども、物をつくって、小売業の方が売って、消費者が買って、その後捨てられたものを回収して、それを再生業者が再生をしながら製造業者に戻すという、こういう回収のサイクルがあるわけでありますけれども、いろいろ、紙の業界の方から通産大臣の方にも要望書が上がってきています。現在、くず鉄とか古紙の大暴落によって資源回収業界は大変な打撃を受けている。そういう中で、ぜひこの再生のサイクルが十分回るように、ちょうど通産省は、各地方自治体も、一生懸命、リサイクルというキャンペーンを張りまして、町の方にも大分浸透してきました。空き缶をなるべく回収しよう、アルミ缶と鉄は分けて回収しようとか、紙くずはなるべく再利用に回そうという、そういう社会的な動きが起こったときに、今日の経済的な問題もありますが、どうもうまくコスト的に回らなくなってきた、そういう問題から、非常に困っているという話が来ています。 そこで、私は思うのですが、とにかく、最近のデータを見ますと、大分在庫量がだぶついてきたというのですね。新聞でいえば、これは東京、関東地区の情報でありますが、在庫量が前年の同月に比べて一九二%、段ボールが二一九%、雑誌類が四三八%も在庫量があるということで、非常に困ってきている。確かに経済的に大きな影響を受けるわけですけれども、いかにしてこの再生紙の使用量をふやしていくかという、そういう拡大対策が大変重要だと思うのですけれども、そこら辺、現在の状況を踏まえて、どのような対策を講じておられるのか、お伺いしたいと思います。
○高島(章)政府委員 再生紙の利用状況でございますが、実は昭和五十五年に古紙の利用率、これは紙の原料に占める古紙の割合でございますが、これが四二%であったわけでございますけれども、この十一年間で一〇%強伸びまして、平成三年には五二・三%という、これは世界でも最高水準になっているわけでございます。引き続きこれをどんどん上げていくということは我々の最も大切な課題でございますが、一番重要なことは、やはり需要者の意欲を引き出す形で需要を拡大していくことが必要でございまして、会社とかオフィスとか家庭、それぞれの需要家の中で、古紙の利用に対する理解が広まっていく、深まっていくということが最も重要だと思うわけでございます。 このために、リサイクル法の着実な運用とあわせまして、再生紙の利用を図るための普及啓蒙活動、啓蒙広報事業というのが非常に大切でございますが、今、国民運動として展開をしているところでございます。それから、平成五年度からは、古紙を紙以外の分野につきましても使えるように、現在検討を進めているところでございます。 ただ、御指摘ございましたけれども、現在は景気が非常に難しい状況でございまして、紙全体の需要が落ちていることから、古紙についても御指摘のように非常に難しいところが出てきているわけでございますが、これにつきましてはいろいろな助成策を講じまして、そのリサイクルがうまくいきますように現在考えているところでございますし、現に実行を図っているところでございます。 少し具体的に申し上げますと、古紙の回収業者の経営が安定できますように、事業用施設の事業所税の軽減措置あるいは古紙をこん包する機械に対します税額の控除等税制上の支援措置も講じておりますし、あるいは中小企業金融公庫等の低利融資も行っているところでございます。 それから、先ほどのサイクルでお話がございましたように、古紙の卸売業者が回収業者から古紙を円滑にかつ安定的に購入することが重要でございますけれども、そのためには古紙の卸売業界が中小企業近代化促進法に基づいて行います構造改善事業に対しまして、同じく中小企業金融公庫等からの低利融資とか、あるいは機械等の割り増し償却、さらには登録免許税の軽減、特別土地保有税、事業所税の非課税等の支援措置等、そういったいろいろな支援策を講じているわけでございます。ただ、古紙の需給を安定化するためには、そういった古紙の事業者の備蓄も推進する必要がございますので、これにつきましては、昨年十一月から、古紙の再生促進センターというのがございますが、このセンターが二%の金利の非常に安い低利融資を行いまして、備蓄の推進をも円滑に図っているところでございます。
○大畠委員 今、回収全体に関する御答弁があったわけですが、家庭から回収業者に渡って、問屋さんに渡って、製紙メーカーに行くわけですけれども、例えば今の経済状態から製紙メーカーの購入価格が変動しますと、最終的に、家庭から回収業者が引き取り、問屋に納めるという、この回収業者ですね、このところに一番のしわ寄せが来ます。 例えば、キロ当たり八円から九円としますと、二トントラックに古紙を、段ボールとか何かを満載したとしても一五百キロぐらいしか積めないというのですね。五百キロぐらいだと、値段にして、問屋さんが引き取る価格が四千円ぐらいにしかならないのですよ。それではトラック一台、一生懸命集めて回って問屋さんに持っていっても、二トン積みのトラック一台四千円しかならないというと、今回の法案は非常にすばらしい発想のもとにやっているのですが、うまくサイクルが回らなくなるだろう。問屋さんは製紙会社に売りますからいいですけれども、回収して回る人がいなくなるのではないか。一時、そういうのがありましたね。もう新聞紙の回収して回る人が出なくて、行政の方にどんどんごみが出て困ったという時期がありました。したがって、どうも今回のリサイクルのポイントは、今申し上げた使用量の拡大という、末端での拡大というのとともに、再生紙の拡大というものとともに、回収のシステムの中でも回収業者の方がいかにして商売として成り立つかという、こうしたシステムをつくってあげることが重要だと私は思うのです。 そういう意味では、地方の方では何とかなるといいますか、東京都の区ではほとんど回収業者の人が成り立たないというか、なっておりますので、都の、といいますか、区の職員の方が回収しては分別をして、問屋さんに引き受けてもらっているとかいう話も伺っているのですが、ここら辺何とか、地方自治体が今非常に努力しているわけですけれども、地方自治体と回収業者との関係、あるいは一つの提案としては、メーカーの引き取りの最低単価ぐらいは少し指針として、要するに、ぐるっと回るにはこのくらいが妥当だ、あるいは回収業の方が業務として営まれるにはどういう形で地方自治体が支援していくかとか、そういうところまで踏み込んだ、ちょっと泥臭い話ですが、形で考えていかないと、うまく回らないのではないかと思うのですが、その点についてどう考えておられるのでしょうか。
○高島(章)政府委員 繰り返しになりますけれども、需要者がいかに再生紙を使うことが意味があって大切であるか、そういった啓蒙活動がどうしても一番の大きい課題になると思うわけでございますけれども、今御指摘がございました、例えば下限価格といったようなものを設けてはどうかという御提案につきましては、通産省といたしまして製紙メーカーに対しまして古紙の回収業者になるたけ配慮するように、古紙の購入について配慮するようにという要請は何回も行っているところでございます。 ただ、具体的に価格を設定するというようなことにつきましては、いろいろと難しい問題があるのではないかと考えているわけでございます。一つは、設定されました下限価格が製品価格に転嫁されました場合には、当然製品価格の値上がりということに相なりまして、これは消費者利益に反するようなこともございましょうし、また、先ほども触れさせていただきましたけれども、現在製紙メーカーは十一年ぶりの需要の下落に伴う市況の低迷によりまして、上位各社で経常利益でマイナスを出しているという状況でございます。 一方、国際競争力は非常に激しいのがこの業界でございますので、もしその下限価格を製品にうまく転嫁できないというような場合には、製紙メーカーが非常に不況に陥りまして、メーカーの存続そのものにもかかわるようなことに相なりますと、リサイクルシステムそのものが機能しない、古紙の利用がむしろ後退するのではないかといった問題もあるわけでございまして、むしろ市場のメカニズムを円滑に働かせるように、冒頭申し上げました需要拡大等を図ることがやはり大切ではないかなと考えているわけでございます。
○大畠委員 時間がなくなりましたので、これはあと半分ぐらいあったのですが、一般質問等で、これは非常に重要なエネルギー問題あるいは資源問題でございますので、また引き続き質疑をさせていただきたいと思います。 いずれにしても、いろいろなことがありますけれども、生産者と消費者、両方とも意識しながら、行政も強い意思を持ちながら、多くの方々の要請を受けながら、そして将来をにらみながらの指針を出す必要があるだろうと私は思いますし、今それをしておかないと大変な状況になるのじゃないかと思います。 そういうことから、未来の地球人といいますか、ひいては日本人が生きるためにどういう環境と資源とエネルギーとを実際上確保していくか、どういう施策をしていくかということを、ぜひ関係事業者の方々あるいは資源回収事業者の方々や多くの市民、そしてまた国民の意見を聞きながら着実に、真剣に、また関係者の皆さんの要望を踏まえて実行していただきますよう心から要望しまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○井上委員長 次に、春田重昭君。
○春田委員 質問時間が二時間半ございますけれども、広範な問題について質問させていただきたいと思いますので、答弁者はひとつ簡潔に御答弁いただきたいと思います。 まず、法案審議の前に大臣に若干御質問させていただきたいと思います。 為替相場の中で円高が加速しているというか急騰している。昨日の東京の外国市場におきましては百十六円八十五銭ですか、史上最高値をつけたわけであります。海外の市場の中では、瞬間的に百十五円台をつけたと報道されております。この背景には、日米の貿易収支の悪化の問題がございます。昨年一年間の日本とアメリカの貿易収支は、アメリカ側の八百四十二億ドルの赤字のうち四百九十四億ドル、実に赤字全体の約六割が日本である、こうしたことが今日の円高のひとり歩きといいますか急騰の原因となっているわけでございます。宮澤内閣の重要な位置にある森大臣、率直なる御所見をまずお伺いしたいと思います。
○森国務大臣 今委員から、委員のお考えになります背景もお述べになりましたわけですが、今回の円の急伸といいますのはいろいろな要素はあるかと思いますが、一つは、今御指摘のとおり、昨年の、千三百二十六億ドルに上がりました我が国の貿易黒字に対しまして、不均衡是正に向けての円高誘導策が、二月二十七日に開催される予定になっておりますG7でそういうことが協議されるのではないかという思惑が浮上しているということが一つあろうかと思います。 もう一つは、クリントン米大統領の経済政策の中に増税策が発表されておりまして、アメリカの景気回復の牽引役でございました個人消費が圧迫されるのではないかということの懸念が生じているということも一つございましょう。もう一つは、やはり大統領の演説の中に赤字削減策を示しておられまして、そのドル金利が低下しているということ。もう一つ、やはり大きな背景といいましょうかそうした思惑が浮上してきたのは、二月十九日に、アメリカのベンツェン財務長官が一層の円高が望ましいということを、明確に円高期待を表明された、こうしたことが背景になっているのではないかというふうに私どもは見ているわけでございます。 私どもは、基本的に、日本のこの円高というのはやはり緩やかな円高傾向、特によく言われておりますように、いわゆるファンダメンタルズを反映して緩やかな円高傾向になっていくことが望ましいというふうに私も考えておりますが、そういう意味で二週間で八円、きょうはまた少しダウンしておるようでございますが、そういう急激な変化というのは、円手取りの減少等で輸出企業の収益のさらなる悪化を招くという意味では好ましくない影響が生じているというふうに私どもは見ておりまして、停滞を続けております内外経済への悪影響というものを懸念いたしております。 私といたしましては、特にこの国会が始まりまして、与野党を通じまして今の景気の低迷をどう回復させていくかということが喫緊の政治課題でございますだけに、日本の景気対策に対してこのことが足を引っ張るようなことになるのではないか、そういうことを実は極めて心配をいたしておりまして、好ましい状態ではないというふうに考えております。
○春田委員 大臣は、思惑買いがありと、基本的には緩やかな円高傾向が望ましい、今日の円急騰は望ましくない、こういうことでございますが、この円高にはメリットもありますし、デメリットもある。しかし、輸出業界、日本の経済を引っ張っております自動車や電機業界にとりましては、円高基調というものは大変な、今の低迷にさらにダブルパンチになるわけでございまして、打撃となるわけです。 これから春闘相場になりますけれども、この春闘相場でも自動車や電機業界が他産業を大きくリードしている、そういった背景を考えたとき、この自動車、電機業界の一層の冷え込みというのは日本経済全体に大きな影響を与えていく、そういった意味でも、自動車、電機業界を担当するといいますか、把握する大臣として、このまま円高が続けば大変になりますから、そういったときに何か機動的な対応といいますか対処といいますか、そういったお考えをお持ちなのかどうか、お伺いしたいと思うのです。
○森国務大臣 御指摘どおり、やはり日本の産業のまさに逢引車的役割を果たしておりました自動車あるいは家電産業に対する影響というのは極めて大きいというふうに私も見ております。我が国自動車産業の輸出は、主に対米につきましてはドル建てでございまして、一円円高になりますと年間約二百から三百億円の影響が生じる、そういう試算もございます。また家電業界につきましても、一円円高で年間おおむね百億円強の影響が生じるという試算がございます。いずれにいたしましても、現在のような急激な円高は、内需の低迷を背景に深刻な経営状況にございます自動車産業各社、さらに家電産業各社にさらに深刻な影響を与えるというふうに私ども考えておりまして、ただ、ここ大変急な動きでございまして、早速私ども事務当局に命じまして、それぞれ業界あるいは産地に対して調査をするように今指示をいたしたところでございます。
○春田委員 一円の円高で百億円以上のマイナスになっていく。今自動車、電機業界は大体百二十円ないし百二十五円で設定して輸出しているわけですね。そんなことを考えればこれは何千億のマイナスになるわけです。本格的にクリントン政権が動き出しましていろいろな閣僚の発言がされているわけであります。先日も渡辺副総理、林大蔵大臣が渡米した、厳しい注文が相次いだと報道されているわけです。特に今大臣がおっしゃった米財務長官のベンツェンさん、いろいろな発言をしているわけでございますけれども、そういった意味から、大臣も大変お忙しい方でございますけれども、一月二十日から政権が始まったわけでございますから、国会の時間の合間を縫って財務長官にお会いして忌憚のない意見の交換の場を持ってもいいのではないかと私は思うのですが、どうですか大臣。
○森国務大臣 今のこの円高とかそうしたことは別といたしまして、日本とアメリカとでは御承知のように世界のGNP四〇%という大変大きな力を持っておりまして、そういう意味では日米が相協力をして世界経済のために活性化させていく。とりわけG7の中でも我が国は、先ほども申し上げましたように黒字大国でございます。唯一の黒字国でございます。そういう意味で日本の景気というのは、アメリカの景気にもまた世界の景気にも影響を与えるということでございますだけに、今のこうした円の、ドルの相場というのは極めて懸念をしなければならぬと私どもは考えております。もちろん多くの問題がたくさんございます。自動車の問題、鉄鋼の問題、半導体の問題、またやはりこれはアメリカとは十分いろいろなチャンネルで話し合っていかなければならぬと思っております。 先般経済政策についての考え方は大統領から述べられたわけでありますが、具体的な対日政策でございますとか通商、貿易のテーマにつきましてはまだ具体的には示されてはおらないわけでありまして、そういう意味で、大統領の周辺、ホワイトハウスの周辺にはいろいろな、過激な、どちらかというと保護色を強めるような動きがあるわけでございますが、私どもとしてはいろいろなチャンネルを通じて、これはやはりでき得る限り冷静な対応をしてほしいということをアメリカ政府にもその意見は述べてあるわけでございます。 今委員からお話ございましたように、少しでも早くアメリカに渡りまして、そうした細かな問題が幾つもございますので、できる限り対話をして協調していくという考え方で我が国は臨んでいかなければならぬと考えております。もちろん委員長初め委員の皆様の御了解もちょうだいするということも大事でございますが、やはりいま少し具体的に、細かなアメリカ側の対日政策あるいは通商、貿易関係についての考え方がもう少し具体化してからが一番いいのではないかなということで、場合によればいつでも渡米しなければならぬこともあるかな、こう思っておりますが、その辺は柔軟に対応していかなければならぬ、このように考えておりますが、そういう事態になりましたならば、また委員各位の御協力をいただきますようにぜひお願いを申し上げておく次第でございます。
○春田委員 空気がよくなってくればそんな行く必要ないのですよ。やはり今の空気の悪いときに行って直接顔の見える対話というのが大事じゃないかと思うのですね。 最後に減税の問題です。 いわゆるアメリカの貿易収支の問題を解決するのはやはり国内の景気を浮揚していく以外ない。政府は今回の予算でも公共事業で大きく対策をとっているわけでございますが、やはり減税が盛られていない。今、本予算の通過という中で与野党ともいろいろな論議がされておりますけれども、減税には政策減税と所得減税がございます。政策減税には、住宅や教育や、そして通産省に関係あります投資減税等があるわけでありますし、こういったいわゆる政策減税。また、所得減税、政府は非常にかたくなな姿勢をとっているわけでございますが、野党三党、昨日代替案がまとまりまして、四兆二千六百億円ですか、夏一世帯当たり平均四人世帯で十万円、年末に年末調整でまた一部減税と。財源いろいろありますけれども、財源としては予備費とかまた行政改革、そして短期の赤字国債もやむを得ない、こういった形で野党まとまったわけでございますけれども、全体の景気の約六割は個人消費、これを喚起するのはやはり減税以外ない、こういうことでございます。直接大臣の範囲じゃないかもしれませんけれども、大臣はかつて政調会長もおやりになった非常に経験の深い方でございますから、そういった意味を含めて、この減税について、大臣の個人的な見解でも結構でございますから、御所見をいただきたい。
○森国務大臣 今、恐らく与野党を通じましてこの景気の一つの最後のよりどころというようなことが所得減税というような形に、そこに集中しているような気がするのです。 所得減税ということになりますれば、当然これは端的に言いまして、今先生からも御指摘がございましたように財源をどうするかという問題がございます。そしてまた、その財源につきましては、これはもう皆さんの政党の中にも相当意見が分かれたと思うのです。最近の新聞、きょうの新聞でしたでしょうか、社会党さんの方も所得減税、赤字国債やむなしというような、そんなニュースがちょっと出ておりましたけれども、恐らく社会党さんの中も相当な議論があっただろう、もちろん公明党さんもそう、民社党さんもそれぞれ議論があった、また私どもの政党の中にもいろいろな意見がございました。しかし、どうしてもこのことが大事なんだということになれば、財源の問題、赤字国債ということについてもこれはやはり何らかの形でクリアをしなければならぬだろう、私もそう思います。私も常にそう考えております。 〔委員長退席、竹村委員長代理着席〕 ただ問題は、ここまで参りますと、いいとか悪いとかいう、つまり赤字国債によって財源を得て所得減税をやることがいいか悪いかという論議よりも、これが本当に効果があるのかないのかということを、私どもはやはりここが一番重要に見きわめなければならぬことではないのでしょうか。特に今私どものこの通産省という立場から見ておりますと、とにかく最終需要というのがなかなか動かない、生産財、資本財等在庫調整というのはかなり進んできておりますけれども、もうひとつ耐久消費財が動かない。これはなぜなんだろうか。これはこの間武藤委員が実に適切に六つのケースを述べておられまして、私どもも大変参考になるわけでありますけれども、どれに当てはまるか別としまして、それじゃ、所得減税やりました、今野党で合意をされた案が出ておりますが、仮にそれに近いものであるにしろ多いものにしろ本当にそのことによって耐久消費財が動くのだろうか。ということは、やはりここはよほど重大に慎重に決めていかなければならぬ。そういう面から見ますと、今審議をお願いしておりますので、政府の立場からは余り補正予算が云々ということを言うことは本当は控えなければなりませんが、我が通商産業省はやはり通商政策、さらに産業を振興するということが大事な所管でございますから、この予算がまず上がって、そして先般の補正予算案に裏打ちされた総合経済対策とが連動して、どういう動きがあるか十分見ながら、なおかつ、その上に、今私は、事務当局に何ができるか、何が需要の変化が出てくるだろうか。もっと言えば、どういう新しい需要が創出されていくんだろうか。それには税制の面あるいは公共事業の面、また、公共事業も私のいつも思っている案ですが、単なる公共事業ではなくて、もう少し、新しい社会資本というものの基盤整備をするような公共事業というものは考えられないんだろうか。税についても今委員から御指摘ございましたように、所得減税なのか政策減税なのか、あるいはそれを上手にミックスしてやっていくやり方があるのかどうか、そういうことが、とにかく最終需要の創出につながるということが何があるのかということを今事務当局で真剣に検討をいたしておるところでございます。 先ほども御質問のとおり、円がこれだけの急伸をしたということは、やはり日本の貿易のアンバランスに対する不満というものがこの中にも寄せられているような感じもいたしますし、何はともあれ、景気を回復させて内需を拡大する、そして黒字をでき得る限り解消していくということの施策に私は全力を挙げていきたい、このように考えておりまして、先生からの御指摘の点も大変参考になりますし、またいろいろな意味で、そういう面もまた御協力をいただきたいというふうに思う次第でございます。
○春田委員 内需の喚起、とりわけ耐久消費財の購買の呼び水は所得減税が大きな効果がある、こう私は思っておりますので、どうか大臣も閣議等で勇気ある発言をどんどんやっていただきたい、このように要望しておきます。 それでは、法案の審議に入らせていただきたいと思いますが、このエネルギー関係二法ですね。すなわち需給構造高度化法案、もう一方が省エネ・リサイクル支援法案、この二法案が提案されているわけでございますが、簡単にこの趣旨とその概要についてお述べをいただきたいと思います。
○黒田政府委員 まず、エネルギー需給構造高度化のための関係法律の整備に関する法律でございますけれども、エネルギーの使用の合理化に関する法律、それから石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律、それから、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計法の一部を一括して改正する法案でございます。 それぞれのポイントといたしましては、まず第一の、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部改正につきましては、大体三点ぐらいポイントがあろうかと思います。 一つはエネルギーの使用の合理化に関する基本方針を設けること、そして、広く、エネルギーの使用者全般がエネルギー使用の合理化の努力をしなければならないという呼びかけをしていることでございます。 それから第二は、工場、建築物及び機械器具につきまして、エネルギーの使用の合理化の徹底を図るための、いわば実効担保措置を拡充するということでございます。第三は、新エネルギー・産業技術総合開発機構、NEDOでございますが、NEDOの業務につきまして、エネルギーの使用の合理化のための技術の開発業務あるいは導入促進業務を追加することでございます。 それから第二の、石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律の一部改正でございますが、これもNEDOの業務につきまして、従来国内における石油代替エネルギーの開発をやってきたわけでございますけれども、これに導入の促進のための業務あるいは海外におきます石油代替エネルギー技術、エネルギー使用合理化技術の導入の促進のための業務を追加する、NEDOの業務を追加することがポイントでございます。 それから第三の、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計法の一部改正でございますが、今回行いますエネルギーの使用の合理化のためのいろいろな支援策等についての支出あるいはNEDOの業務の新規の業務、今申し上げました新規の業務を実施するための支出を従来石油及び石油代替エネルギー勘定特別会計からの支出に加えること、そして今申し上げましたように、エネルギーの使用の合理化という需要面の対策を加えましたので、従来の勘定特別会計の名前を変更しよう、こういうのがポイントでございます。
○堤(富)政府委員 お答え申し上げます。 あわせて省エネ・リサイクル支援法についての概要でございますが、これは最近の資源エネルギーの状況をめぐります環境の変化それから地球環境問題に対する認識の高まり等を背景といたしまして、三つの分野を選ばせていただきました。一つは省エネルギー、二つ目はリサイクル、三つ目はオゾン層に関係いたしますフロン問題という、三つの分野につきまして支援策を講ずるわけでございます。支援策の方法は、特定事業活動という形で通産大臣の、あるいは所管大臣の計画についての承認を得て支援を集中する形と、それを大臣の承認に一々かかわらしめずに、設備を特定することによって自動的にその設備の設置の人に助成が行くという二つの助成のカテゴリーを使っております。 それから、もう一つつけ加えさせていただきますと、大企業のみならず、中小企業に対しましては特に一軍起こしまして、中小企業に対する功成措置の特例を定めた規定でございます。
○春田委員 今回の法案の提出の背景として、二つあると思うんです。一つは、地球温暖化防止計画におけるCO2の排出量を二〇〇〇年時点で一九九〇年レベルに抑える、こういう目標が一つ。さらに、石油代替エネルギーの供給目標を二〇〇〇年に置いて、需給両面から達成する、こういうことが挙げられると思うんですが、そこで、通産省にお伺いいたしますけれども、将来のエネルギーの需給のバランスをとるために、今回の措置で省エネの目標をどれぐらいに置いて削減するか、その試算された数値をお述べいただきたいと思います。
○黒田政府委員 ただいま御引用がございました石油代替エネルギーの供給目標それから地球温暖化防止行動計画は平成二年の十月にいずれも決定いたしたものでございますけれども、両者整合性のとれた形で策定されたものでございます。このときの前提となりましたエネルギーの需要見通しにつきましては、二〇〇〇年度で最終エネルギー消費を、石油換算でございますけれども、三・九億キロリットルという見通しを前提に考えていたわけでございまして、このために、現在最大限の努力を行っているところでございます。
○春田委員 二〇〇〇年時点で原油換算でまあ三千から四千万ですね、不足であると。この数字を達成するために、今回の省エネをやっていく、こういうことでございます。 そこで、産業部門、また民生部門、また運輸部門と大きく分けた場合、三千から四千万キロリットル不足と言われるこのエネルギーについてどれだけ削減していく。どういう試算を通産省としてお考えになっているのか、お述べいただきたいと思います。
○黒田政府委員 ただいま三千万から四千万というお話があったわけでございますけれども、私ども、昨年、産業構造審議会あるいは総合エネルギー調査会等の合同部会でエネルギー環境対策のあり方について御議論いただきました際に試算をいたしましたところでは、今御指摘のように、需要見通しの前提でございました三・九億キロリットルを、三千万とか四千万と申しますか、そういった規模で、何も政策がとられない場合、強化されない場合はそういうことにいくのではないかという試算がなされたわけでございますけれども、これは、積み上げて、どれがどういうふうになって三千万、四千万ふえるというよりも、全体のマクロの前提を置きまして、例えば、八〇年代後半、特に八六年度から九一年度までの最終エネルギー消費の伸びというのが年平均で四・一%でございましたけれども、そういったものを参考にし、かつ、エネルギーのいわゆる経済成長に対する需要の弾性値というものを、従来の自然体で伸びていった場合の前提で計算をいたしますと、そういう三千万ないし四千万の目標となる数字に対して、過剰なエネルギー消費になる、こういうような試算をいたしたわけでございまして、どの部門でどれだけというような積み上げを行ったものではございません。 他方で、今春田委員が御質問になりました、どの部門にどれだけ期待していくのか、こういうことでございますけれども、これも、どの部門でどれだけという割り当てをやっているわけではございませんけれども、また、我が国の最終エネルギーの消費構成を見ますと、産業部門というのが半分強を占めております。大ざっぱに申し上げますと、あとの半分のうち、半分は運輸部門、半分はいわゆる民生部門、つまり家庭とか業務部門で使われているのが現状でございまして、必ずしも別にこれで応分にということではないわけでございますけれども、しかし、やはりそれ相応のということで考えていきたいというふうに思っているわけでございます。しかし、いずれにいたしましても、あくまでこれは割り当てとかいうようなことで考えているわけではございませんので、できる限りの省エネ努力を期待する、こういう意味で申し上げているわけでございます。
○春田委員 通産省が昨年の十二月出した資料の中には、産業部門で千三百万、民生部門で八百万、運輸部門で九百万、これぐらい削減して三千万削減したい、こういう資料が出ているわけでございますが、どうですか。
○黒田政府委員 今申し上げました審議会の過程での試算といたしまして、それくらいは期待できるのではないかというような試算が行われたことは事実でございます。
○春田委員 この三千万をそれぞれの部門で要するに削減しようというのは非常に大変だと思うのです。特に運輸部門が、期待するとしても九百万削減したい。全エネルギーの四分の一を占めているこの運輸部門、今回の支援法案を見ても、また、もう一つの構造高度化法案を見ても、運輸部門については余り踏み込んだそういった合理化計画はなされてないわけです。そういった面では、これは単に通産省だけじゃなくして運輸省等の協力を求めなければなりませんけれども、かなりきつい数字ではないかと私は思うわけでございます。 そこで、具体的な問題について入ってまいりたいと思いますが、すべてのエネルギー使用者に対していわゆる基本方針を定める、これが旧法になかった、今回の法案として新設されているわけでございます。すべてのエネルギーの使用者に対する努力義務という形で条項があるわけですが、このいわゆる努力義務がどんな形で履行され、徹底されていくのか、お答えいただきたいと思うのです。
○黒田政府委員 現行法では、エネルギーの使用者のうち、エネルギーの使用の合理化の義務がかかっておりますのは事業者だけであったわけでございますけれども、今回の改正の中で、エネルギー使用者全般に広げたというわけでございます。 この中身につきましては、今回の改正法案におきまして、まず基本方針を定めるということで改正案をお願いをいたしているわけでございまして、この中で、基本的な方針、エネルギーの使用の合理化のためにとるべき措置というのがうたわれることになる予定でございます。そういうものに留意してエネルギーの使用者の努力義務というのをかけているわけでございまして、具体的に、例えば工場等につきましては後でまた詳細な規定があるわけでございますけれども、そういった詳細な規定がないものにつきましては、やはり一般の広報事業であるとかいったようなものを通じまして、エネルギーの使用者の努力、どういうことをやっていったらいいのかといったようなことを訴えかけてまいりたい、このように考えているところでございます。
○春田委員 努力義務でございますから、担保がないわけですね。したがって、かけ声倒れにならないように、あらゆる機会を通しまして呼びかけていただきたい、私はこう主張しておきます。 次に、工場における使用合理化でありますが、この特定の事業者に指定される業種はどんなものか。また、対象となる特定の工場数とは全国でどれくらいあるのか、それぞれお答えいただきたいと思います。
○黒田政府委員 指定される業種でございますけれども、現在、製造業、電気供給業、ガス供給業、熱供給業それから鉱業、この五業種を政令で指定いたしておるところでございまして、当面、これを変えるつもりはございません。また、現在、指定工場がどれぐらいあるかということでございますけれども、工場数にいたしまして、平成四年の三月末現在でございますが、三千百七十九工場がございます。この業種別の内訳につきましては、圧倒的に製造業が多いわけでございまして、三千百七十九のうち製造業が二千九百九十一ということでございます。製造業の中では機械器具製造業が六百五十八、化学が五百、窯業・土石製造業が三百三十七等となっております。 〔竹村委員長代理退席、委員長着席〕
○春田委員 現行法では、この特定工場でございますが、国が報告聴取をして把握をしている。ところが、改正法案では届け出義務の規定が新設されているわけでありますが、いわゆる旧法で言うエネルギー管理者の選任の義務を課せば現行法で十分対処できるのではないかと私は思うのですが、なぜ届け出義務としたのか、お答えいただきたいと思うのです。
○黒田政府委員 御指摘のとおり、現行法では、通産大臣が報告聴取等によって各工場のエネルギー使用量等を把握しまして、要件に該当する場合には指定する、こういうスキームになっているわけでございます。 今回、こういうふうにいたしましたのは、各工場のエネルギー使用量というのは容易に外から推定できるものではないものですから、報告聴取を全事業者にやるわけには一方でいかないわけでございます。したがって、指定要件に該当する工場をすべて把握するというのはなかなか現実には難しい面があるわけでございます。 一方で、今回の改正法案におきましては、エネルギー管理指定工場につきまして、エネルギーの使用の合理化についての実効担保措置を強化いたしているわけでございます。したがって、すべての指定要件に該当する工場というのはやはり漏れなく把握して不平等が生じないように、こういうことが必要でございますので、そういう趣旨から届け出義務を課した、こういうことでございます。 これでどのくらい出てくるかというのは、私どもなかなか予測できないわけでございますけれども、かつてサンプル的に調査をいたしたことはございまして、これは特定の地域に限られておりましたけれども、サンプル的にやった段階では数%ぐらい、これはちょっと予測も入りますけれども、一%から五%ぐらいの範囲で漏れもあり得る、こういうことでございまして、あくまで不平等を生じない、公平にと、こういう観点からこの届け出義務を設けたものでございます。
○春田委員 旧法では指定漏れが若干あった、したがって、届け出義務をつけたのだ、こういうことであります。 ところで、約三千二百社が全国で特定指定工場としてあるわけでありますが、これは当初の通産省の目標どおり省エネが進まなかった場合、さらにこれを広げるということが考えられるのかどうかお答えいただきたいと思います。
○黒田政府委員 法律では「政令で定める要件」ということでございますので、検討の余地はあり得るというふうに思っております。 ただ、現実の問題でございますけれども、今申し上げました三千二百ぐらいの工場のエネルギーの使用量のウエートでございますけれども、製造業の四分の三ぐらいを占めている、あるいは産業部門では六割強を占めているのが実情でございまして、仮に、現在は、例えばエネルギー管理工場では石油換算で三千キロリットル以上の使用量のもの、それから電気の指定工場の関係では、年間の使用量でございますが、千二百万キロワットアワー以上のもの、こういう指定要件になっているわけでございますけれども、これを広げた場合には、工場の数は非常に多くなるわけでございますけれども、エネルギーの使用量のウエートという意味からいいますと、それほど多くならないのが現実でございまして、したがって、きょうの午前中にも行政コストと効果というお話がございましたけれども、そういう観点から申し上げまして、簡単に広げるのがすぐに効果につながるものではないという面もございますので、その辺をよく考えながら考えてまいりたい、こういうふうに思っております。
○春田委員 さらに、現行法では必要に応じて報告をとっていたのが、今回からは定期的な報告、こうなっております。定期的な報告というのは年何回を意味するのか、お答えいただきたいと思います。
○黒田政府委員 年一回を考えているところでございます。
○春田委員 使用合理化に不適合な特定業者に対しましては、すなわち判断基準がある、最低ミニマムがある。これを満たさないところについては指示それから公表、命令そして最終的には罰金となるわけでありますが、現行法では勧告という形だけで措置されているわけでありますが、今回は一段と厳しくなっております。 ところで、現行法で勧告した事例があるのかどうか、お答えいただきたいと思います。
○黒田政府委員 現行法に基づく勧告の実績はございません。
○春田委員 現行法では勧告の事例が全然ないのに今回はそういったいわゆる公表、命令まで出しているというのは、そんな心理的な効果をねらったのですか。
○黒田政府委員 現行のエネルギーの使用の合理化に関する法律ができましたのは昭和五十四年、ちょうど第二次オイルショックのころでございますけれども、この法制定後、エネルギーの使用の合理化効果の大きな設備投資が存在していた間は設備投資が大幅に進みまして、結果として判断基準に照らすような内容についても、かなりの範囲で各指定工場で遵守されていた事情にあったわけでございまして、そういう意味で勧告の必要が実態的になかったものというふうに思っております。 しかしながら、近年におきましては、効果の大きい投資、単体機械あるいは固有のプロセス、またある意味での、業種に典型的な投資というのが一巡してきているわけでございまして、そういう意味で、工場の分野でのエネルギー使用の合理化の勢いが鈍くなってきている、そういう意味で、さらなる強力な対策が必要となってきているわけでございますけれども、他方で、現行のスキームのもとで国がすぐに判断基準に照らして具体的な措置を勧告するというのは、技術的にもあるいは企業活動への介入という意味からも難しくなってきているのではないか、こういうふうに考えているわけでございます。 そういうことで今回の改正法案におきましては、やはり省エネというのは基本は各事業者が進めるものでございますから、いきなり勧告というよりはむしろ事業者に、自主的な判断で自主的な取り組みに期待したい、そういう意味でまず合理化計画をつくってもらおう、それで合理化計画をつくっていただけない場合、あるいは合理化計画が不十分であるような場合、そういう場合にさらに強い措置として公表、命令というような形に実はスキームを変えたわけでございまして、勧告がないのに命令ということではなくて、むしろいきなり勧告するというよりは事業者に自主的にまず計画をつくってもらう、それを最終的に担保する措置として命令というようなものを考えているわけでございます。 ただ、この命令も、もちろん判断基準に照らしまして著しく不十分な場合でございますが、こういった問題でございますから、最終的な担保措置としてはこういう制度を設けておりますけれども、今回の法案にもございますように、政令で定める審議会の意見もよく聞いて、要するに本当にそこまでやらなければいかぬのかということは、よく第三者の意見もお伺いいたしまして対応するようにしていきたい、このように考えているところでございます。
○春田委員 いずれにいたしましても、実効ある措置をしていただきたいと思います。 時間が相当経過しておりますので、答弁は簡単にひとつよろしくお願いしたいと思います。 次は、建築物、これは建設省においでをいただいておりますので、お伺いいたします。 この特定建築物はいかなる建築物なのか。また、設備には現行法の空調に加えて「給湯設備、照明設備等」ということが入っておりますけれども、この「等」は何を意味しているのか、あわせて御答弁いただきたいと思います。
○羽生説明員 特定建築物というものは住宅以外の建築物でございまして、延べ面積二千平方メートル以上であるものを対象にすることを予定いたしております。 それから、「空気調和設備等」の中身でございますが、照明設備、給湯設備のほかに、政令改正までの間に建築物におけるエネルギーの使用に無視できないような比率を占める建築設備であって必要なものがございましたら、追加することを検討してまいりたいというふうに考えております。
○春田委員 今後の検討の中でさらに追加していくということですね。 床面積が二千平米以上の業務用ビルを大体対象にしている。住宅は入っていませんね。これはどういう理由ですか。
○社本説明員 特定建築物に住宅が入っていないという理由でございますが、住宅の場合は個人が建設するものが大変多うございます。またエネルギー使用の実態もその方々の個人的な生活様式などにより異なるものでございますから、そういう意味から、建築主の自主的な努力につきまして支援するということで、具体的な設計なり施工の指針を示し、そういうものに沿って建設いただくという形で全体のこの法律ができ上がっているということでございます。
○春田委員 建築の場合、この判断基準に合わない、不適合な建築物につきましては指示、公表となっております。いわゆる特定工場と違いまして命令罰則がないわけでありますが、こういった点でしり抜けにならないかどうか、お答えいただきたいと思います。
○羽生説明員 今回の法改正におきましては、新たに建築物につきましては指示、公表の制度を設けたわけでございます。これはいろいろ御議論がございましたように、最近の業務用建築物の分野におきますエネルギー消費量の伸びが非常に大きいということでございます。それから、建築物は一たん最初に建築いたしますれば、その後何十年かにわたりましてその建築物での消費エネルギーの単位を決めていくということになるわけでございます。そういったことでございますので、今のエネルギー使用量が多くなるだろうと見込まれる大規模な建築物について、単なる今までの一般的な指導、助言ということではなくて、さらに新たに個々の建築物をとらえまして、措置が不十分な場合には個々の建築物に対して必要な指示、そしてそれに従っていただけないときには公表ということを行うことができるように新たに改正したわけでございます。そういうことでございますので、公表するということになりますと、やはり社会的責任を果たしていないということで社会的な制裁が科されるということになりますので、こういう新たな措置を追加することによりまして相当の実効性が上がるものというふうに考えておるところでございます。
○春田委員 次に、特定機器についてお伺いいたしますが、この特定機器のエネルギーの使用合理化について、この特定機器とは一体何を指すのか、お答えいただきたいと思います。
○黒田政府委員 法第十八条におきまして、「エネルギーを消費する機械器具のうち、自動車その他我が国において大量に使用され、かつ、その使用に際し相当量のエネルギーを消費する機械器具であって当該性能の向上を図ることが特に必要なものとして政令で定めるもの」ということになっておりまして、現時点ではガソリン乗用自動車と冷房用のエアコンの二品目が指定されているところでございます。かつては、このほかに電気冷蔵庫が指定された経緯がございます。
○春田委員 エアコンと乗用車についてはガソリン乗用車である。いわゆる自動車でございますが、先ほど一番先にお尋ねした中でも、運輸部門での九百万のエネルギーを削減していく、相当な決意がなかったらできないと私は思うのですが、こういった中で自動車の対象がガソリン車だけというのはどうもちょっと納得いかない。むしろ大型車のバスとかそれからトラック等もやはり特定機器の中に入れるべきではないかと私は思いますけれども、どうですか。
○黒田政府委員 ただいま申し上げましたように、自動車に関しては現行の対象はガソリン乗用自動車のみでございますが、この燃費のいわゆる基準、目標を定めるに当たりましては、学識経験者の意見も聞きながらいろいろな技術的な観点から検討を行ってきているところでございまして、具体的には、ガソリン乗用車については、私どもと運輸省との共同の検討会におきまして一年半ばかりかかりまして具体的な数値について検討いたし、かつまたこれはガットのスタンダードコードとの関係がございますものですから、諸外国へも周知するような措置もとりながら一月末に改定の燃費基準を告示したところでございます。 それで、今後の問題、おっしゃいますように自動車の場合、ガソリン乗用自動車、そのほかにガソリンのトラック、あるいはディーゼルの自動車、いろいろあるわけでございまして、ガソリンの乗用自動車だけですべての自動車をカバーするものではございませんので、方向としては私どももそういうふうに考えていきたいと考えているわけでございますが、具体的には、ガソリントラックにつきましてもこの検討会におきまして今後同様の方向を考えていくことが望ましいという方向が打ち出されておりますので、これについてはその方向で進めていきたいと考えております。また、ディーゼル自動車でございますけれども、実は性能の目標というのは測定方法が固まっていないとなかなか決められないわけでございまして、ディーゼルにつきましてはそういったものも必要でございましょうし、また、NOx等排ガス規制の対応の観点も踏まえた技術的検討も必要なわけでございますので、そういったものをよく見きわめた上で対処してまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
○春田委員 ただいまの黒田長官の答弁の背景にはどうも運輸省の抵抗があるやに私は伺うわけでございますけれども、こういったことで、大臣間の折衝の中で、やはりひとつさらにいわゆる政令で広げる場合については通産大臣も運輸大臣に折衝するようにしていただきたい、このように要望しておきます。 さらに、表示の問題でございますが、消費者の省エネ意識が高まるようにわかりやすい形でひとつ表示していただきたい。これは要望しておきます。 次に、支援法について取り急いで御質問していきたいと思います。 特定事業者、特定の建築物に対しまして支援をしていこうと思えば判断基準がありますが、判断基準よりより一層高いといいますか一段高いといいますか、そういった目標、努力指針といいますか、これが設定されるやに聞いているわけでございますが、御答弁いただきたいと思います。
○堤(富)政府委員 お答え申し上げます。 省エネ法というのはいわば一種の管理法でございますし、罰則までを持った一つの管理体系を持っているわけでございますが、支援法の方は、もちろんその中でも大変立派な省エネ努力をやった方を特に支援するという法律でございますので、ここで支援をする場合の基準というのは、それ相当に高い基準をクリアした方というふうに考えております。
○春田委員 高い数値をクリアした法というのは、今大体どんな形で検討されているのですか、その高い数値というのは。
○黒田政府委員 まだ確定的ではなく、今引き続き検討を行っているところでございますけれども、例えば一年間にエネルギー消費原単位を三%ぐらい改善するとか、あるいはエネルギー消費量の原油換算で三千キロリットルの削減といった程度のものを今頭に置きながら検討を進めているところでございます。
○春田委員 それはもうこの法の施行の段階で要するに告示といいますか発表されるのですか。
○黒田政府委員 特定事業活動についての基準というのはやはり明確にしなければなりませんので、当然施行段階では数値をかためて発表いたしたいと思っております。
○春田委員 ところで、努力指針といいますか、目標でございますけれども、やはりその当時の経済社会といいますか、経済事情によって常に変化すると私は思うのですね。また、事業の業種といいますか、規模といいますか、そういったものによっても変わってまいりますし、また、相手側のニーズによりましても、生産規模とか生産内容が変わってくるわけでございまして、そういった面では、一年間で三%ぐらい省エネしなさい、その場合は財政的な金融面の支援がございますよと言っても、いわゆる一たん決めた目標が恒久化してしまえば、やはり先ほど言ったように、その当時、当時によっていろいろ変わってまいりますから、ある程度機動的といいますか、弾力的に運用の段階でやるべきではないか、私はこう思いますけれども、どうですか。
○堤(富)政府委員 おっしゃるように、この助成の基準と申しますのは、いろいろ状況変化があれば変わることは当然予想しておりまして、本法案におきましても、三条二項に改定をすることを規定しているのもその理由でございます。
○春田委員 十分その辺を、通産当局として弾力的に運用していただきたい、私はこのように思います。 しかも計画の段階で、いわゆる企業側は判断をしなければならないという点で非常に難しいのですね。そういった面で、本当に設定が可能かどうか疑問視する声もあるのですよ。これは通産省として、こういった特定事業者の方とか特定建築主ですか、こういった方との事前の話し合いといいますか、調整といいますか、そういうのはされたのですか。
○堤(富)政府委員 この助成基準につきましては、規制基準と違いまして命令がかかるというような形ではないわけでございますが、当然それが可能なものであるかどうか、それから一方で、財政的なまた制約ももちろんあるわけでございますが、そういうことも考えながら、それから実際には、基準を定めるときに関係業界とはいろいろ意見交換を十分させていただきまして、この辺ならできるのではないかというふうに今考えております。 なお、法律施行までの間にさらに意見の聴取はしたいと思っております。
○春田委員 判断基準内であれば、これは支援を受けることは当然できないわけであって、その努力指針といいますか、目標に向かってやるところが支援を受けられるわけですから、そういった面では、規制の面が非常に強化されて、規制をしますけれども、支援をいたしますよという形の法案なのですよ。だから支援を受けるところが、基準内であったらいいですというような考え方ではだめだと思うのですよ。やはり支援が受けられるように、前向きに企業側が受けられるように、通産当局としては何らかの方法を孝えてやるべきだと私は思います。 ところで、支援ですけれども、いわゆる特定の工場、特定の住宅、またリサイクル等においても支援がされるわけでありますが、特定機器だけでは支援措置がない、これちょっと不平等じゃないですか。
○黒田政府委員 特定機器については、先ほどのように性能の向上の目標を定めて、その目標に向けて努力をしていただくわけでございますけれども、恐らくこれは技術的な、技術開発とか、そういった面での支援ということになろうかと思います。これにつきましては、別途予算措置で今後とも検討していきたいと考えているところでございます。
○春田委員 ところで、事前の計画が必要である、それで大臣や都道府県知事の承認が必要になるわけでございますが、計画を出して承認された、それで、いわゆる支援され、助成がされる。ところが、当初の目標どおり省エネがいがなかった場合、合理化がいがなかった場合、これは受け取ったいわゆる助成措置というのはどういった形で措置されるのですか。
○堤(富)政府委員 お答え申し上げます。 まず、基本的な考え方といたしましては、そういうことにならないようにということで承認をし、その承認段階で計画を専門的な立場からチェックをするということがこの制度の趣旨でございます。 ただ、おっしゃるように、人間のやることでございますから、その場合において、結果として必ずしも目標を達しないことがあったとしますと、それはどういう原因でなったかということを恐らく考えるようなことになるのではないかと思っております。もし、それが経済的社会的変化によってそうならざるを得なかったというような場合であれば、これは努力としては十分やったけれども達成できなかったというケースもあろうかと思いますし、一方で計画が非常にずさんであったというようなこともございましょうし、その事態、事態に応じてやるわけでございますが、最終的には承認の取り消しということも考えておりますし、その場合に、非常に悪質であるとか意図的であるというような場合には、助成措置の返還ということも当然考えざるを得ないと思っておりますが、くどいようでございますが、そういうことにならないように一生懸命やりたいと思っております。
○春田委員 悪質とか意図的な、そういったものは当然返還する必要があると思うのですが、計画をつくった、一生懸命やはり努力したけれども、結果的にいわゆる省エネが目標どおりいかなかった場合、せっかくもらった助成を返還しろという、そんな冷たいことしないように、一律に判断しないように注文しておきたいと思います。 それで、今回の法案の中身を見ますと、特定事業者、特定建築物、特定機器に対しましては、いわゆる規制と支援という形で法案になっているわけでございますが、同僚議員の質問の中にもありましたように、今エネルギーが非常に伸びているのは、いわゆる民生部門でも家庭部門ですね。民生の家庭部門も伸びておりますし、また、先ほどから言っているとおり運輸部門がエネルギーの消費が相当伸びているわけですから——これらの部門については今回の法案では措置されてないのですね。したがって、せっかくこの法案をやはり実のあるものにするためには、こういったいわゆる民生部門と運輸部門についてもそういった省エネの合理化を相当進めていかなかったならば、せっかくのこの法案が台なしになってしまう、こう私は思うのですが、この両部門についてどんなふうにお考えになっているのか、簡単で結構でございますから御答弁いただきたいと思うのです。
○黒田政府委員 まず、民生の家庭部門でございますけれども、冒頭御質問がございましたように、基本方針で一般的な呼びかけの、いわばバックボーンというのができるというふうに私ども理解いたしておりますけれども、同時に、先ほど御質問がございました特定機器、省エネルギーというのは、この法律で促進していく省エネルギーといたしましてはやはり価値と申しますか、効用と申しますか、そういったものとは中立的にもっぱらエネルギーの使用を効率的にしていくという方向でこの法律を構成いたしているわけでございまして、そういう意味で、先ほど御質問のございました特定機器の品目を今後どう考えていくか。つまり、例えば一般の家庭では家電製品を多く使うわけでございます。現に冷房用のエアコンは指定されているわけでございますけれども、こういった家電製品の拡充、特定機器としての拡充というのは今後法律の運用問題として検討してまいりたいと考えているところでございます。 それから運輸部門でございますが、運輸部門のエネルギー消費の八五%は自動車でございまして、自動車が大宗を占めていると言って過言でないわけでございます。先ほど春田委員から、ガソリン乗用自動車だけでは不十分ではないかという御指摘があったわけでございますが、先ほど申し上げましたように、測定方法、技術的な問題を踏まえて、今後その拡充を検討したいと考えているところでございます。 また、運輸部門では、今申し上げましたように機器単体としては自動車が八五%ぐらいのエネルギー消費を行っているわけでございますけれども、確かに大量交通機関への旅客なりあるいは貨物の移動、いわゆるモーダルシフトといった面、あるいは物流の効率化といったようなものも重要なことであろうかと思います。しかしながら、これはこのいわゆる省エネ法の法律で促進する問題とはさらに別の、社会システム全般にもかかわる問題でございますので、関係省庁とも今後とも連携をとりながら、省エネルギーの促進のために一層努力をしてまいりたい、このように考えているところでございます。
○春田委員 大臣にお伺いしたいと思うのですが、この両法案、いわゆる規制と支援の両法案になっている、すなわち、あめとむちが織り込まれているわけですね。したがって、いわゆる企業側の心理が、受け入れ側の心理が、非常に規制の方に頭がいってしまえば、私はこのせっかくつくられた法案が生かされないと思うのですね。そういった点で、私は、通産省がどちらに力点を置くのか。規制に力点を置くのか、いわゆる支援に力点を置くのかという点に私はかかってくるのではないかと思うのです。当然規制も必要でございます、省エネを進めるため、規制も必要でございますが、余り過度の介入を行政当局がやった場合は、やはり企業側もそういった心理的なマインドというのは冷え込んでいくわけであります。 そういった面で、いわゆる支援の方に力点を置いて、受け入れ側の方たちが、前向きに、明るく、いわゆる省エネをすればこんなに支援を受けられるんだぞ、こういった形でどんどん支援の方に力が入っていくような、財政金融面でももっとそういった拡充といいますか拡大もしてもらいたいと私は思うのですが、そういった姿勢で私は当たっていただきたい、こう思うのですが、大臣の御所見をいただきたいと思うのです。
○森国務大臣 資本主義社会あるいは自由主義経済といいましょうか、やはり自助努力で経済を営んでいく、そのことによって社会に貢献をしていく、また、雇用によって多くの人々に福祉を与えていくということだろうと思うのです。そういう意味では、やはり委員がおっしゃいましたように、特に通産省は、あるいはエネルギー庁は、まず初めに罰則ありきというそういう考え方で私はこの行政機関はあるべきではないと考えておりますし、同時に、このことによって、新たな、いわゆる投資による需要といいましょうか、設備投資というものが喚起されていくことによってやはり経済がプラスになっていく、そのことが国民の血税を支援に提供するということですから、そのことによって経済への大きな、いい効果をあらわすということも考えてまいりますれば、やはり私は支援というものに重きを置いていくのはあるべき姿だろうと思います。まあ、何といいましょうか、悪貨は良貨をじゃなくて、むしろ、良貨は悪い方をだんだん駆逐していくんだということであるべきだろうというふうに私は考えます。
○春田委員 以上で両法案の具体的な問題については終わりたいと思うのですが、関連してという形で、これから何点か質問をさせていただきたいと思うのです。 この法案でも環境問題に非常に配慮している。地球温暖化のCO2の問題について若干触れておきたいと思うのですが、ブラジルで開催された昨年の地球サミット、最大の関心事がこのCO2の削減の問題でございました。我が国のCO2の排出量は、アメリカが二二%、旧ソ連が一七%、中国一一%に次いで世界第四位、四・七%となっております。そこで我が国としては、一九九〇年の十月に温暖化防止計画を作成されました。この中で、二〇〇〇年には一九九〇年レベルに抑えるということが目標となっておりますけれども、化石燃料が予想以上に非常に伸びている今日の段階で、この防止計画の達成は可能かどうか、お尋ねしたいと思います。
○森国務大臣 先ほどから御論議にもございますように、地球温暖化防止行動計画の達成のためには、二〇〇〇年度におきます最終エネルギー消費を原油換算で三億九千百キロリットルに抑えることが必要。しかしながら、最近のエネルギー消費の増加傾向のまま新たな政策強化というものがなしに推移した場合には、二〇〇〇年度におきましては原油換算で四・二から四・三億キロリットルとなる。目標との間に三千万から四千万キロリットルのギャップが生じる見込みでございます。 昨年十一月に取りまとめられました産業構造審議会等の合同部会の報告によりますと、今後エネルギー需給両面における抜本的な構造改革等各種の省エネルギー対策が社会経済システムに十分浸透すれば二〇〇〇年度時点でエネルギー消費量を原油換算三千万キロリットル以上低減する余地がある、こういう試算が出ておるわけでございます。平成五年度からの両法案の的確な運用に加えまして、消費者行動や企業行動の変革などを通じまして、エネルギーの有効利用型の経済社会構造の構築等によりまして、さきに述べた目標との大幅なギャップの解消は必ずしも不可能ではないと考えられておりまして、政府といたしましては、この目標に向かいまして最大限の努力を傾注してまいりたい、このように考えております。
○春田委員 お隣の中国のいわゆるCO2の排出量は、ただいま私が言ったように世界第三位、一一%を排出している。この支援の問題についてお尋ねしたいと思うのです。 現在、中国は経済重視の政治をとっておりまして、工場においても我が国みたいな脱硫装置とか脱硝装置というのは極めて少ない。公害防止施設が非常に少ないのですね。したがって、近年言われますように、硫黄酸化物とか窒素酸化物等が偏西風に乗って我が国にやってくる。それが我が国の酸性雨に影響があるのではないか、こんな心配の声も上がっておるわけであります。今回の法案の中で、石油・石炭特別会計を改正いたしまして石油及びエネルギー勘定という形の中で、中国等へは公害防止事業に対しまして二十八億円が計上されております。私はそれなりに評価できると思うのですが、この勘定は石油税を特定財源としている財源でありますゆえに、おのずと限界といいますか、限度があります。これが今後拡大、拡充した場合、この勘定では対応できないのではないかと私は思いますけれども、通産省のお考えをいただきたいと思います。 〔委員長退席、竹村委員長代理着席〕
○黒田政府委員 御質問のような特別会計の勘定、歳出項目の追加というのを行っているわけでございますけれども、その実体法のベースといたしましては、今回の石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律の中でNEDOの業務範囲の拡充ということを行っているわけでございます。 具体的には改正法の三十九条の第一項の九号の中に「石油代替エネルギー技術又はエネルギーの使用の合理化のための技術の有効性の海外における実証」ということでございまして、かつその趣旨といたしましては、「その技術の普及を図ることが我が国への石油代替エネルギーの安定的な供給の確保のために特に必要である地域において行われる当該技術の実証」ということに限定をいたしているところでございます。 したがいまして、この趣旨はあくまで技術の実証でございますから、実態的にどんどん脱硫装置とか省エネルギーの技術というのを、例えば今おっしゃいましたような中国なら中国、その他の国ならその他の国ですべてやってあげるということではございませんで、いわばモデル的にやるわけでございますので、そういう意味で、もちろん歳入の状況とこちらの今後のこういった実証のニーズの兼ね合いでございますけれども、膨大に膨れ上がってしまうというようなものではないというふうに私ども考えているところでございます。
○春田委員 こうしたODAは一般会計等で計上されているわけでございますから、通産省のこういうノーハウの提供とともに、これがリンクしてうまく、いわゆるこういった中国、また発展途上国等にプラスになるようにひとつ頑張っていただきたい、このように要望しておきます。 続きまして、石油の汚染の問題、ことしの一月二十一日、現地時間で午前二時ですか、インドネシア、スマトラ沖で発生したタンカーの衝突事故、マースク・ナビゲーターですか、それからサンコー・オナーのタンカー同士が衝突した。原油が流出した。かつてもアラスカ沖で相当流出したのに次ぐ大事故と言われているわけでございますが、この事故を契機としてマラッカ海峡の周辺の国、特にマレーシアとかインドネシア、こういった国だちが随分騒いでいる。船籍は日本の船籍ではございませんけれども、荷主がいわゆる日本関係者であったという点で、非常に日本に対する風当たりが強くなってきている。 そこで、通産省としては、これを和らげるためといいますか、この事故を契機に油濁防止資機材の備蓄基地の設置を、現在マラッカ海峡とかホルムズ海峡とかいろいろ検討しているのに、今回の事故があったことを一つの契機として、優先的にマラッカ海峡に決めた、こういう報道がされたわけでございますけれども、通産当局の御見解をお伺いしたいと思います。
○黒田政府委員 大規模な石油流出事故の対応のために、私ども通産省といたしましては、平成二年度から資機材、具体的にはオイルフェンスあるいは油の回収装置でございますけれども、これを石油連盟を通じまして備蓄をいたしておりまして、要請があればいつでも貸し出しが可能となっているわけでございます。 これまでに、日本国内の二カ所に資機材の備蓄基地を設置済みでございまして、今後海外においても設置を行うことといたしているわけでございます。 それで、マラッカ海峡につきましては、今回の事故の重大性にかんがみまして、できるだけ早く資機材の備蓄基地を設置する予定でございますけれども、具体的な設置場所あるいは時期等については検討中でございまして、緊急輸送等二十四時間運営管理の体制がとれるかなど、インフラの面での整備状況を勘案いたしまして今後決定していきたい、このように考えているところでございます。
○春田委員 検討中ということでございますが、もう既に新聞報道では先取りして候補地はシンガポール、それから前倒してもう着工にかかると、こんな報道もされているわけでございますが、これはもしここに決まった場合、このホルムズ海峡等とのそういった関係で支障はございませんか。
○黒田政府委員 現時点で、先ほど申し上げました平成二年度から行っております石油連盟での備蓄というのは、別にどこでなければならないという備蓄の方法ではございませんので、弾力的に考えていけるものと考えております。
○春田委員 ちょっと大臣に感触といいますかお聞きしたいと思うのです。 このマラッカ海峡のタンカーの衝突、先ほど言ったように、マレーシアとかインドネシアが騒いでおりますね。特に同海峡への航行量が日本の場合は全体の七割から八割、そういった中でタンカーも年間二万隻ぐらい通っているめではないかという形で、非常に日本船籍の銀座みたいになっている、そういったこともあるのでしょう。前々から言われておるのですが、同海峡への運航料とかそれから大型船舶の航行制限の声も上がっております。 運航料の問題は大臣の所管ではないと思うのですが、もしこういった措置がなされればこれは当然原油のコストも上がってくるわけでございますから、やはり大臣としても関心を持っていただきたい、そういった意味でいわゆる航行料の問題とか大型船舶の航行制限の問題、これら関係諸国が声を上げているわけでございますが、大臣はどんな御認識でございますか。
○森国務大臣 マラッカ海峡の通航税徴収、これは多くの、今委員からもお話がございましたように、我が国の船舶が同海峡を利用いたしております現状からかんがみてみましたら、我が国にとっても大変大きな関心事でございます。仮に沿岸国の一方的な措置によりまして、本件通航料が導入されました場合には、国際海運に重大な影響を与えるということは必至であると思います。 また、同海峡と同様に、国際航行にとりまして重要な意味を有する他の海峡にもこれまた波及する問題であるというふうに考えてみましても、海峡利用国側の立場にも十分配慮して、広く国際的な共通理解のもとに慎重に対応すべき問題であろうかと思っております。 委員からの御指摘どおり、直接の所管ではございませんが、重要な関心を持って私どもはこの問題に対応しなければならぬと考えております。
○春田委員 いずれにいたしましても、関係省庁とも連携をとりながら——公海ですからね、公海で航行料を取られるというのは他の海峡にも影響してくるわけですから、そういった面では頑張っていただきたいし、また、こういったいわゆるタンカー等の事故、それに対する再発防止、そして、事故が起こった場合のいわゆる油の回収、そういった措置、機材等の提供、これは早急に私は実行していただきたいと思っております。 次に、新エネルギーの問題について若干お伺いしたいと思いますが、石油、石炭、LNG、こういった化石燃料は有限であるし、先ほどから指摘されるように地球環境に大変な悪い影響を与える、そんなことを考えたときに新エネルギーの開発はやはり急がねばならないと私は思います。通産当局としても鋭意努力なさっておりますけれども、その新エネルギーの開発状況について御説明をいただきたいと思います。
○松藤政府委員 お答え申し上げます。 石油燃料依存を脱却するためにも、また地球環境を維持するためにも技術開発が大変重要であることは先生御指摘のとおりでございまして、通産省といたしましては、昭和四十九年からサンシャイン計画、昭和五十三年からムーンライト計画を推進いたしまして、新エネルギー、省エネルギーの研究開発に鋭意努力してきたところでございます。 こうした努力の結果、例えば新エネルギー関係でございますと、太陽電池は当初の生産コストの三十分の一まで現在下がってきております。徐々に実用化の段階に入ってきております。また、ムーンライト計画で開発されましたヒートポンプなどはエアコンに広範に活用されるようになってきておりますし、また、燐酸型の燃料電池もようやく実用化のめどに達しつつあるところでございます。このほか地熱開発等々鋭意努力しておりまして、通産省といたしましては、こうした研究開発の推進並びに導入、普及の促進によりまして、現在一次エネルギーに占める新エネルギーの比率は一二二%でございますけれども、これを二〇〇〇年には三%、二〇一〇年には五・三%まで引き上げてまいりたいと思っているところでございます。
○春田委員 今新エネルギーとしては太陽光とか風力、それから地熱等がありますけれども、そういった中で実現可能な、いわゆる実用化に近いものとして太陽光ですね。それから燃料電池があると思うのですが、現在のコスト、化石燃料がキロワットアワー当たり大体十円前後ですね。原発がやはり十円前後と言われておりますけれども、太陽光と燃料電池はこれに比較して大体どれくらいになりますか。当初のコストから太陽電池が三十分の一くらいになったというお話がございましたけれども、キロワットアワーにして大体どれくらい、現在コスト的に見合っているのか、お答えいただきたいと思うのです。
○松藤政府委員 まず太陽光発電でございますけれども、現在キロワットアワー当たり大体百二十円前後ということでございます。 ただいま先生、現在発電コスト、電気事業で十円前後とおっしゃられましたけれども、発電端で見る場合とそれから売電価格で見る場合と大分違ってくるわけでございまして、一般の家庭が電力会社から買う価格は大体二十五円前後だと思います。したがいまして、私どもの目標といたしましては、二〇〇〇年にはキロワットアワー当たり二十円程度まで下げられれば十分家庭用の売電価格に対抗し得るというふうに考えておるわけでございまして、これをぜひ実現したいと考えているわけでございます。 また燃料電池につきましては、現在のところキロワットアワー当たり大体四十円程度まで来ております。これも二〇〇〇年までに二十円程度まで何とか持っていきたいと思っております。
○春田委員 化石燃料が環境に悪い影響を与える、また、原発が今全体の約三分の一ぐらいあるのですが、これとて非常に立地で問題になっているという点から考えれば、新エネルギーの開発、そしてそれの実用化というのは急務だと思うのですね。そういう点で、今コスト的には非常に高いわけでございますが、汎用されていけば安くなるわけですから、非常に積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、我が国の研究開発費用が諸外国に比べて非常に低いのではないか、こういう指摘をする声もあるのですが、一九八七年以降の研究開発費、今日まで大体どれぐらい予算化されているのか、お示しをいただきたいと思います。
○松藤政府委員 研究開発費、一九八七年度から九〇年までで、サンシャイン計画で千六百十五億、ムーンライト合計で四百三十八億となっておりますが、それに九一年、二年でそれぞれ四百億ございますので、サンシャイン関係で約二千億強、ムーンライト計画で六百億程度になっております。ちょっと正確な数字は、計算すればすぐ出るのでございますが、ちょっと今計算が……。
○春田委員 昨日そちらの方からいただいた資料では、一九八七年に五百五十五億、八八年には四百七十八億、八九年に五百七億、九〇年で五百十二億、九一年で四百十九億、ここで一挙に百億減っているのですね。九二年に四百二十七億、九三年度に四百四十四億となっております。間違いありませんか。
○松藤政府委員 年度別展開は先生おっしゃるとおりでございます。
○春田委員 ただいま私が述べたように、一九八七年の五百五十五億から現在は四百四十四億ということで、百億ペースダウンをしているわけですね。減っているのですよ。新聞によりますとアメリカの研究開発費というのは昨年で日本円に換算して二千三百億円、となれば我が国の研究開発費はもう大体六分の一ぐらいですわ、非常に低い。しかも、この研究開発は民間も相当つぎ込んでいるわけでございますが、民間費用は一九八七年で千八百五十四億円、八八年で千八百八十二億円、八九年で二千百十八億円、九〇年で二千百九十九億円ということで、大体国の予算の四倍、しかも年々ふえていっている、国の場合は年々減っている、こういう実態なんですね。これでは私はおんぶにだっこという感じで言われても仕方がないと思うのですが、これから新エネというのはやはり非常に大事になってまいりますから、そういった面では非常に研究開発費が低い。これがアメリカ等でも知的所有権等でいろいろ問題があるわけですよ。しかも国内においては民間に頼っている、こういった現状から考えて私は、この研究開発費、八七年がら百億円減っているわけですから、大臣、今後の予算編成の段階でどんどん力を入れてもとどおりにふやしていただきたい、このように思うのですが、大臣の御所見をいただきたいと思うのです。
○森国務大臣 委員から御指摘のように、私もかねてから、通産省のみならず、科学技術庁、文部省、全体に科学技術の予算というのは、いわゆる財政再建のシーリングというものの中でも、若干窮屈な状況になっていたということは、私も非常に心配をいたしておりました。また、我が党におきましても、このことを大変重要だと考え、将来の大きな投資としては、研究投資、基礎的なものに投資することは特に重要だと考えておりまして、党といたしましては、やはり五年で倍増ぐらいに伸ばしていこう、これはすべて、各省みんな網羅するものでございます。それを実現することには極めて至難な問題がございますが、今後ともこの数字を、今指摘を受けまして、確かに総額的には百億円の減でございますから、御指摘をいただいた点はまさにそのとおりでございますが、今、ちょっと私事務的に聞いてみますと、一つの計画が終了したものもあるようでございますし、あるいは五百五十五億から四百四十四億の、サンシャインの方は減少傾向でございますが、逆にムーンライトの方は伸びているという数字もあるわけでございまして、恐らく研究の内容によって多少のばらつきがあったのではないかと思います。確かに研究投資は非常に大事なことだと私は考えておりますから、今後も予算編成あるいは予算策定に当たりまして、通産省としても私としても十二分に努力をいたしたい、こう申し上げておきます。
○春田委員 相当時間が経過したわけでございます。あと原発の問題とリサイクルの問題とフロンの問題、五十分ありますので、もうしばらくおつき合いいただきたいと思います。 石油代替エネルギーの一つとして原子力発電があります。そこで、現在運転中の、いわゆる原子力発電の基数と発電量、それぞれお述べいただきたいと思います。
○黒田政府委員 現在動いている、稼働いたしておりますのが四十二基、三千四百四十万キロワット程度でございます。
○春田委員 四十二基、三千四百四十万キロワットという話でございます。 そこで、原発の発電量の推移、ここ四、五年の推移をお述べいただきたいと思います。
○黒田政府委員 この数年ということでございましたけれども、一九九一年度が二千百二十二億キロワットアワー、その前の九〇年度が二千十四億キロワットアワー、その前の八九年が千八百十九億キロワットアワーということでございます。
○春田委員 発電量で一体どれくらいになるのですかね。
○黒田政府委員 発電設備の容量とキロワットという意味におきましては、一九九一年度が三千三百二十四万キロワット、それから九〇年が三千百四十八万キロワット、それから八九年が二千九百二十八万キロワットでございます。 先ほど申し上げました数字と若干違いますのは、ことしに入って稼働しているものがあるということでございます。
○春田委員 エネ庁としては、最近のこの四、五年の数字からいって、原発の設備の容量が順調に伸びている、そう見ているのか、若干伸び悩んでいるな、鈍化しているな、こう見ているのか、どちらですか。
○黒田政府委員 原子力発電所の建設にはかなりのリードタイムが必要なものですから、今申し上げましたような容量というのは、かなり前に発電所の新規の地点として、あるいは増設の地点としては決定されたものでございます。そういう意味で今後の見通しを考えてみますと、現在までに運転中の、先ほど申し上げました三千四百四十万キロワット余りのものに加えまして、建設中のもの、あるいはこれから建設準備中のものを加えまして、今確保しているのが約四千六百万キロワットということでございまして、この辺までは確実性があるものとして見ているわけでございます。 ただ、原子力発電所の立地問題の状況を見ますと、昭和六十一年度に石川県の志賀原子力発電所が新しい地点として電源開発調整審議会で上程されて以来新しい地点というのがないわけでございますけれども、また一方で、昨年の八月に青森県の東通におきまして長年交渉をやってまいりました中核の、関係の漁業協同組合と東北電力、東京電力、二社との間で漁業補償協定が締結されたというような動きもあるわけでございまして、そういう意味では、今後そういった面で新しい動きが出てくることを期待をいたしているところでございます。
○春田委員 それから、長期エネルギー需給見通しというのを平成二年の十月にお立てになっている。その供給目標では、二〇〇〇年に五千五十万キロワット、二〇一〇年で七千二百五十万キロワットと設定されておりますけれども、この達成の見込みといいますか、この辺はエネ庁としてはどうお見通しですか。
○黒田政府委員 おっしゃいますように、長期のエネルギー需給見通しにおきましては、二〇〇〇年で五千五十万、二〇一〇年で七千二百五十万キロワットという目標を掲げているわけでございまして、先ほど申し上げましたように、現在のところ運転中、建設中あるいは建設準備中のものは四千六百万キロワットでございますので、リードタイム等を考えますと、一層の努力をしていかなければならないというふうに私ども考えているところでございます。
○春田委員 原発の長期見通しというのは地球温暖化防止計画の基礎となっておりますので、見直したらどうかという意見もあるわけでございますが、そう簡単にエネ庁としては見直すことはできない、これが基礎ですから。そんなお考え方があるやに知りませんけれども、しかし関係者の間では、この数字は相当きついな、現在の立地状況が非常に困難となった中でこの目標はやがて早晩見直す必要があるのではないかという声が出ておりますけれども、どうお考えですか。
○黒田政府委員 今申し上げましたような数字の実情でございまして、大変きつい目標であることは事実でありますけれども、この今回お願いをいたしております省エネルギー対策の方もきつい目標でございますが、両方とも我々としてはぎりぎりの努力をしていくこと、これがまず重要なことと考えている次第でございます。
○春田委員 原発を着工するためのいろんなハードルがありますけれども、例えば、原発の立地のいわゆる漁業関係者の方たちのそういった漁業交渉というのが最初に始まりまして、これが非常にやはり時間がかかります。続いて、環境のアセスメントのそういった評価をする、住民に対する公開ヒアリングを行う、そして、電源開発調整審議会等のそういった会議に諮っていく、これらをクリアして着工になるわけでございますけれども、例えば、着工してから、いわゆる運転ができるといいますか、操業が開始になるのは、大体どれくらいのタイムラグがあるのですか。
○黒田政府委員 今春田委員から御指摘のようにいろいろな手続があるわけでございますけれども、着工してからという物理的な感じで申し上げますと、最低五年ぐらいかな、こういう感じでございます。
○春田委員 最低五年ですから、最低ですからね、五年か七年ぐらいかかるとすれば、例えば二〇一〇年に、先ほどの目標では七千二百五十万、現在が三千四百万でございますから、三千八百万足らない。先ほどの長官の話では四千六百万まで確保しているという話がございましたけれども、この数字からいっても二千八百万ぐらい足らないわけですね。現在一九九三年、いわゆる二〇一〇年となれば、あと十年ぐらいで残りを達成しなかったらいけない。十年でいわゆる二千八百万ということは、一年間で、単純計算すれば大体三百万。百万キロワットの原発が一年で大体三基順調に進んでいかなかったならば目標を達成しないわけですよ。これはだれが考えてみても不可能に近い。そういった面で、一生懸命頑張ります、努力しますという決意はわかるのですけれども、私は、このいわゆる供給目標というのは非常に無理がある。 そういったことを考えたときに、私は、その時期を見て、いつとは言いませんけれども、いつかやはり改正する必要があるんじゃないか、こう思います。この点は、大臣、どうですか。
○黒田政府委員 ただいまの数字についての、ちょっと御説明でございますけれども、二〇〇〇年の目標は五千五十万キロワットということでございまして、二〇一〇年については七千二百五十万キロワットということでございます。二〇一〇年についてはまだ十七、八年あるわけでございますので、私ども、先ほど申し上げましたように、現在運転中、建設中あるいは建設準備中のものとしては四千六百万キロワットでございますけれども、この十七、八年の努力が、私ども、ぜひこれは続けていかなければならない目標であるというふうに考えているわけでございます。 先ほど申し上げましたように、確かに厳しい、非常に容易でない目標であることは事実でございますけれども、新しい地点での、先ほども申し上げました東通の展開の問題であるとか、あるいは既設の発電所の地点における増設の可能性といった前向きの要因もあるわけでございまして、私どもといたしましては、従来の施策の着実な推進に加えまして、原子力発電所と地域との共生といった新たな観点も加味しまして、何といってもこれは国民の皆さんの理解と協力を得ることが不可欠の話でございますので、目標の達成に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 〔竹村委員長代理退席、委員長着席〕
○春田委員 いますぐやれといったらこれはもう計画にいろいろな支障があるわけでございますから答弁できないと思いますので、この問題についてはこれでおいておきたいと思います。 廃棄物対策について若干お尋ねしていきたいと思うのですが、廃棄物は低レベルと高レベルがあるわけでございますけれども、昨年の十二月から既に青森県の六ケ所村で始まっているようでございますが、その状況について、簡単で結構でございますから御説明いただきたい。
○黒田政府委員 原子力発電につきましては、安全の問題が大前提であると同時に、今先生御指摘の放射性廃棄物の対策も極めて重要な課題であるわけでございます。 今原子力発電所から発生いたします低レベルの放射性廃棄物につきましては、原子力開発利用長期計画の方針に沿いまして陸地埋設処分という方向で行うのが基本的な方針でございまして、実際の埋設事業は日本原燃株式会社が青森県の六ケ所村において行っているところでございまして、一部、低レベルの廃棄物が昨年十二月以来搬入されてきているという現状でございます。
○春田委員 ここの六ケ所村で、低レベルの処理能力というのは大体どれくらいあるのですか。
○黒田政府委員 現在日本原燃の埋設施設は、二百リットルドラム缶約二十万本相当の規模で事業計画を得ているわけでございますけれども、最終的には約三百万本相当規模に拡大する予定というふうに承知いたしております。
○春田委員 現在、発電所とか動燃とか日本原子力研究所で保管されている累積量というのは、大体ドラム缶にして八十数万本あると言われております。したがって、この二十万の施設では当然足らない、将来三百万本の埋設できる施設をつくりたい、こういう話でございますが、これは地元の合意はなされているのですか。三百万という膨大な数の施設の問題については、地元の合意を得ているのですか。
○黒田政府委員 こういった事業を含めまして、六ケ所でのいわゆる核燃料サイクルの事業計画あるいは見通しにつきましては、会社の方から地元にも説明をいたしておると承知いたしております。
○春田委員 いや、違うんですよ。事情を説明しているんじゃないよ、了解しているかと聞いているのです。二十万本については合意されているといっても、将来計画は三百万と言われたでしょう、十五倍ですよ。それは合意されているかと聞いているのです。
○黒田政府委員 今申し上げました将来の予定というのは、会社の予定ということで承知している次第でございます。
○春田委員 三百万本ですからね、低レベルといってもこれは大変な容量になっちゃうわけです。そういった面では、この問題については、要するに地元の十分な説明と了解をとらなかったならばこの計画は進まない、私はこう思います。 さらに、時間がございませんので先に進んでまいりたいと思うのですが、高レベル、これは一時貯蔵といいますか、中間貯蔵して最終処分を決めるわけでございますが、中間貯蔵と最終処分地、この施設、場所はどこを考えているのですか。
○黒田政府委員 現在までのところは、我が国の電気事業者が主としてフランスとかイギリスに使用済み燃料の再処理を委託しているわけでございまして、これに伴って発生する高レベルの放射性廃棄物につきましては、ガラスにより安定的な形態に固化した上で引き取るということになっているわけでございます。 フランスで発生する分については一九九四年末以降、イギリスで発生する分についてはさらにそれ以降に返還される予定と承知しているわけでございますけれども、こういった高レベルの放射性廃棄物につきましては、やはり日本原燃におきまして青森県六ケ所村で一時的に中間貯蔵、管理することになっておりまして、現在そのための施設の建設を昨年から進めているところでございます。 なお、最終処分の問題ございますけれども、ガラスによって安定的な形態に固化した後、冷却のために三十年から五十年中間貯蔵をするということでございまして、最終的には地下数百メートルより深い地層中に埋設処分する方針でございますけれども、具体的なこの処分事業というのは恐らく二〇三〇年代から二〇四〇年代ということになろうかと思いますけれども、今後処分事業の実施主体の設立を含めましてどういうふうにやっていくかという点につきましては、国、電気事業者、動燃事業団などから組織されております高レベル放射性廃棄物対策推進協議会において現在検討を進めているところでございます。
○春田委員 北海道の幌延町がこの中間施設について合意したのが五十九年七月。ところが、北海道の知事が反対を翌年の九月に行っているのですね。同じく道議会も反対を表明しております。現在七年経過しているわけでございますが、その後の変化があるのか。また、この幌延町についてどういう、今後ともここを何としても、いわゆる中間貯蔵地としていきたいと思っているのかどうか、その辺のところをお聞きしたいと思います。
○川原田説明員 御説明いたします。 貯蔵工学センターにつきましては、動燃の、現在茨城県東海村にございます再処理工場から発生した高レベル廃棄物及びその他動燃の研究開発活動より生じた廃棄物、こういったものを貯蔵すること、及び高レベル放射性廃棄物の処分のための研究施設、こういったものによります総合的な研究開発センター構想として現在お願いしているところであります。 先生も御指摘なさいましたように、歴代、幌延町は誘致ということでございますが、北海道知事及び議会の反対ということでございまして、まだ立地が進んでおりません。しかしながら、私どもといたしましては、国の原子力政策上の重要プロジェクトとして、今後とも推進してまいる所存であります。ぜひとも御理解賜りますようお願いいたします。
○春田委員 既にもう七年たっているわけですよね、現在は凍結状態。これは知事そして地元の道議会でも非常に反対という形で出ているわけですよね、そういった面ではかなり難しいんじゃないかと思うのですが、頑張るというのですから見守っていきたいと思うのです。 いずれにいたしましても、この高レベル、低レベルの処分地の問題については、九四年から高レベル、これはフランスから帰っできます。そういった面では当然必要になってくるわけです。三十年ないし五十年間、中間貯蔵する必要がありますので、その先がまたこの最終処分地になるわけです。そういったことを考えれば、時はどんどん進んでいくわけですから、私は、今から十分な対応を考えていただきたい。 時間がないので、ちょっとこの問題については、先に進みます。 原子炉のいわゆる本体、寿命が大体三十年ないし四十年したら尽きる、したがって、廃炉となっていくわけでありますけれども、大体いつごろから始まって、どういう手順でこの原子炉本体の廃炉をお考えになっているのか。時間がございませんから、ひとつ簡単にお答えいただきたい。
○黒田政府委員 原子炉の廃炉措置でございますけれども、一定期間密閉管理を行ってその後解体撤去をすることを基本的な方針としているわけでございますが、廃止措置が具体的日程となりますのは、今春田委員御指摘のように原子炉の供用期間がどれくらいかということにかかってくるわけでございますが、三十年ないし四十年といたしましても、おおむね二〇〇〇年以降というふうになるわけでございます。
○春田委員 いずれにしましても、時が来ればやがて原子炉のいわゆる解体撤去というのは始まっていくわけですから、そういう面ではいわゆる解体後の周辺の災害の問題とか、また携わる作業員の安全の問題とか撤去の費用、跡地の利用といったさまざまな問題があるわけでございますから、今から相当研究して対処していただきたい。第一号は一九六五年でございますから、今年度の終わりか二〇〇〇年の初めにはそういった解体撤去が始まるわけですから、十分な対処をしていただきたいと思っております。 次にリサイクル関係、ちょっともう時間がありませんので一括してお伺いいたしますので、答えていただきたいと思うのです。 企業のリサイクルの計画に対していかなる支援がなされるのか、政府の努力指針というのは決まったのかどうか、これが一点。 さらに、同僚議員からの質問がございましたけれども、リサイクルを進めるためにはいわゆる古紙とか空き缶とか空き瓶、ガラスのこういったものを回収する業者の育成が大事になってまいります。これら回収業者というのは非常に零細な方が多いわけでございまして、しかも、いわゆる市況によって経営がどうしても左右されるという点で非常に基盤も弱い。したがって、せっかく回収しても引き取り先がなかった場合はごみになってしまいますし、不法投棄されるという、かえってマイナスの現象が出てくる。こういった形で、回収業者の育成を含めたリサイクルの整備というのが非常に大事になってくる、こういった点で業者の育成についてどんな力を入れているのか。 さらに消費者団体、消費者団体というのはボランティアでございますから無償でやっているのですが、私は、リサイクルに取り組んでいる積極的な消費者団体については国や地方自治体が顕彰するなり、いろいろな助成策を講じてもいいのじゃないか、こう思うのですね、そういった面でこういった消費者団体に対する助成についてどう考えているのか。 また、空き缶、空き瓶等の不法投棄をなくするためにデポジットですね、ある時期、地方自治体がやったことがございますけれども、このデポジット問題につきましては、メーカー側が百円のジュースやコーヒー缶を百十円にするのは非常に売れ行きが悪くなってくると、自販機も全部取りかえなければあかぬといったことでなかなか進まなかったわけでございますが、しかし、今コーヒー缶とかジュース缶は百十円になっているわけですよ。本当にメーカーというのはいいかげんだと思うのですね。この際、このデポジットを本当に通産省が音頭を取って取り組んだらどうか、私はこう思うわけでございますが、この四点、あわせて御回答をいただきたいと思うのです。
○堤(富)政府委員 お答え申し上げます。 努力指針あるいは支援法というのは、リサイクルを一つの大きな部門といたしまして、片やリサイクル法という法律の方でちょうど省エネと同じような形で規制しているわけでございますが、それに加えて今回は支援策を講ずることにしたわけでございます。その中の支援策の中心といたしましては、当然のことながら税制、金融上の措置を講じているわけでございます。 ただ、最近の状況を見ますと、景況の悪化を大変反映いたしまして、先生御指摘のような意味での回収業者の御苦労というのがあるわけでございます。回収業者につきましては、特別償却というような税制上の措置ですとか、あるいは事業所税を減免するというような形での税制上の措置、あるいは設備の導入に当たっての金融上の措置をかねがね講じてきているわけでございますが、最近の状況を考えますと、大変市況の問題とあわせまして構造問題も出ているというようなことでございまして、構造問題につきましては、昨年十一月から近代化促進法に基づきまして、紙の回収業者につきまして、近促法の対象としてこれから四年半にわたりまして構造改善をやっていくというようなことも考えているわけでございます。 市況問題につきましては、これは景気の回復が一番効くわけでございますけれども、そこに至るまでの問題といたしまして、在庫融資ですとかあるいは金融上の措置を講じていくというようなことをやっていかなければいけないと思っております。 あわせまして、消費者に対する育成でございます。この消費者運動につきましては大きく分けて二つあると思います。一生懸命集めていただくボランティア活動、これに対しましては現在クリーン・ジャパン・センター等から、そのボランティア活動のリーダーとなる方に対して研修ですとかあるいは情報提供というようなバックアップ体制をやっているわけでございますが、もう一つ、最近の景況を考えますと、再生紙を買っていただく、そういう意味での、リサイクル品を買っていただくという意味での消費者運動というのもこれから重要になるのではないかというような感じでございます。 いずれにいたしましても、リサイクルというのも需要と供給ということが非常に重要でございまして、この法律の非常に大きなねらいは、いわばリサイクル商品の、リサイクル原材料の最終ユーザーであります製紙メーカーですとかガラス瓶メーカーですとか、そういう人に本当に買っていただくということが大事でございまして、そういう意味のねらいから、今回の支援措置の一つの大きな税制上の目玉といたしまして、そういうリサイクル、再生原材料を今までよりもたくさん買っていただいた方にはその一五%、場合によりますと、業態によりましては五%でございますが、その分を準備金に積めるという、増加ということに非常に注目をしているわけでございます。これ自身はこの法律の一つの大きなねらいでございますが、片や回収業者そのものに対する対策ではございません。しかし、回収業者の本当の悩みは何かということを考えますと、これはやはり市況の回復、あるいは本当の意味で原材料、古紙あるいはガラス瓶のカレット、鉄くず、そういうものを本当に買ってもらえるということが重要なわけでございまして、その増加に注目した税制制度を特にこの支援法の大きな目玉として入れさせていただいているわけでございます。 それから最後に、大変大きな御質問でございましたデポジットでございますが、このデポジットは先生既に御承知のとおりいろいろ問題もあることも事実でございます。これを強制的にやった場合には、まずそのお金をどういうふうに預かるのか、お金を一括して、物の流れとお金の流れをどういうふうに調整するのかということで、これにつきましては大変手数のかかることは事実でございます。片や、それを強制された場合には、空き缶一個十円をいわば政府の強制された中できれいに清算をしていかなければいかぬという意味では、中小企業にとりましてはこれを整理するという負担も大変かかると思いますし、小売店で本当にスペースがあるかどうかというような問題がいろいろございます。 ただ、最近行革審あるいは生活大国の五年計画でもこの問題について検討するということが言われておりますし、我々といたしましても虚心坦懐に、このデポジット制度というものの有効性、あるいはどういう点が問題か今具体的な検討を始めておるという段階でございます。
○春田委員 ぜひとも実現の方向で前向きにひとつ検討していただきたい、こう思っております。 放置された自動車、放置された自転車の問題もリサイクルの中で質問したかったわけでございますが、局長答弁が長いものだから時間ございませんのでできない。また後日やりますので、ひとつ覚悟しておいてください。 最後にフロンの問題。今回も法案で特定フロンの規制とそして支援が提案されているわけでございますけれども、この特定フロンは十五種類ある、地球環境に大変悪さをする、特にオゾン層を破壊する。八九年からオゾンホールが大変大きくなってきているということが連続四年報告されておりまして、いわゆる地球的な大きな問題となっております。しかも、かつては北半球だけだったのが今全地球的に広がってきているという報告もされているわけです。今月の十九日には気象庁が、我が国で四カ所、札幌とかつくばとか、それから鹿児島、那覇の四カ所に観測所があるみたいですが、オゾンの量を発表した、史上最低である、こういった形で非常にオゾンの破壊度が進んでいっている、もう本当に大問題となっているわけですね。 そんな中で、大臣、日本のフロンの使用量といいますか生産量というのは世界第二位なんですよ。我が国だけの責任ではないと言えるかもしれませんけれども、そういった使用量が世界的に特段に多い日本としてこのオゾンの破壊というのは、やはり大きな原因となっているわけですから、私はこのオゾンの問題については真剣にやらなければならない、こう思います。ウィーン条約、モントリオール議定書ができまして、日本もそれに参加するということで八八年の五月にオゾン法の施行がされました。二〇〇〇年に生産を一切中止するということだったのですが、昨年十一月またモントリオール議定書が改正されまして、一九九六年一月一日時点ですべて生産は中止ということで前倒しになってきたわけですね。しかも、一九九四年、来年時点では一九八六年の二五%カットとなっておりますけれども、現在世界的に第二番目の使用量の多い我が国としてこういった目標が達成できるのかどうか、ひとつ簡単にお答えいただきたいと思います。
○牧野政府委員 簡単に御説明申し上げます。 今御指摘のとおり、CFC、特定フロン、トリクロロエタンにつきましては九六年の一月から全面的に生産禁止ということでございます。ただ、私どもといたしましては、このオゾン、今御指摘のありましたオゾン保護法に基づきまして既に八九年より規制を始めております。九四年には現在の量の二五%に使用を制限する、それから九三年には大体四〇%に制限する、九二年は大体五七%に制限する、これは特定フロンでございますが。そういうことで着々と現在削減を進めております。 他方、それに対応いたしまして代替フロンの開発あるいは使用回収フロンの活用等を進めておりまして、いろいろ問題はございますけれども、結論から申しますと目標達成可能であるというふうに思っております。
○春田委員 達成可能であるという御答弁でございますが、現在、この特定フロンは回収装置をつければ大気中に放出しないということで使えます。そこで、回収装置をつけてやっている方、また代替フロンを使っている方、それぞれあるわけでございますが、例えば回収装置をつけて現在のフロンを使うのと代替フロンを使う場合と、いろいろな業種によって違うと思うのですが、洗浄関係においてはコスト的には、比較した場合どんなものですか。
○牧野政府委員 この回収のコストでございますけれども、これは使用形態ごとにあるいは要求品質がどうであるかということによりましてコストも異なってまいりますので、なかなか一概には申しにくいわけでございます。 今委員御指摘になられました洗浄につきましては、私ども、それについてちょっと当たりをつけておりませんが、例えばカーエアコンにつきまして、自動車メーカーでありますとか販売店、整備業者が回収再利用機を共同で導入をいたしまして、回収と再利用をその場で行うというようなものにつきましては、比較的低コストで回収、再利用が可能であるというふうに考えます。 他方、代替フロンにつきましては、従来使用されています特定フロンよりも製造プロセスが複雑であるといったような状況によりまして、価格は現在のところ二、三倍かかるというふうに今想定をいたしております。
○春田委員 代替フロンのメーカーとしては国内で五社ぐらいあるのですが、現在のフロンに比べて相当高い。そこで、代替フロンをこれから、九六年から使わざるを得ないわけですから、国はもっと支援すべきじゃないかと思うのですね。現在、国の支援といえば、いわゆる開銀の融資、低利の融資をしているだけであってそれ以上のことをやっていないものですから、どうしても高くなる。そういった面で、もっと拡充、拡大して、いわゆる中小企業の方が多いのですよ、特にクリーニング業界なんていうのは。そういった面で、代替コストが低くなるように、もっと国の大幅な助成をすべきじゃないかと思うのです。 今回の法案でも、利子補給見ても、いわゆる省エネはコンマ八%という形で高いのですが、特定フロンとかリサイクルはコンマ四%で半分しか利子補給やっていないのですね。そういった点では非常に公平でない。そういった面で、この代替フロンについては、国がもっと強化していただきたい、このように私は要望しておきます。時間がありませんから、これは答弁いいです。 そこで、具体的な問題として、自動車工アコンの問題といわゆるクリーニングに使うフロンの問題についてお聞きしたいと思うのですが、自動車工アコンはCFC12を使っております。ところが、昨年からことしの初めにかけまして相当急騰した。かつて一缶二百円だったのが、今はもう三千円ないし場合によっては五千円になったという報道がされております。こういった面で、メーカー等は十分出荷しておりますよ、こう言っているのですね。ところが、現場の修理工場やガソリンスタンドには物がないということで、やはりどこか隠している、売り惜しみしている、こういったことが考えられるわけですよ。そういった面で、地方通産局なんか動かしながら、こういった実態的なことをすぐ調査して、そういった情報等をどんどん公開して、そういった中小企業の皆さん方に不安がないようにしていくべきである、こう思いますが、どうですか。
○坂本(吉)政府委員 お答え申し上げます。 ただいま御指摘のカーエアコン用フロンの需給につきましては、私どもかねてメーカー並びに部品メーカーからその都度需給状況を把握してまいったところでございますけれども、ただ、委員御指摘のように、末端における需要につきましてその値段が上がるというような事態がございます。そういうことで、さらにその実態を把握すべく、御指摘のような調査に取りかかっているところでございます。
○春田委員 クリーニング業界でも特定フロンのCFC113を今使用しておりますけれども、このCFC113にしても、一缶が二十五キロだそうでございますが、七千五百円から八千円だったのが、今やもう二万円とか三万円している、場合によっては四万円もした。私の地元でそう言ったクリーニング業者の方がいますので直接お電話して聞いてみたんですが、そんな形で嘆いておいでになりました。結局、最終的にやはり被害を受けるのは弱い者なんですよね。いわゆる消費者であり、そして業者では中小企業なんです。そういった意味で、私は、こういったクリーニング業界でも大問題がありますので、きょうは厚生省の方が見えていますけれども、もう時間がないけれども、ちょっと今度は簡単に答えてくれますか。厚生省は来ているんでしょう。
○鈴木説明員 フロン113につきましては、国内の一般クリーニング所の約四%に当たります二千施設において使用されておるところでございます。台数につきましては、全体の四・七%の約二千四百台が使用されておりまして、こうした業者におきましては、石油系溶剤等地の溶剤を使用する機械に買いかえることが必要となっておるわけでございます。厚生省といたしましては、このようなクリーニング業者に対しまして溶剤転換を融資、税制、さらには予算措置等を講ずることによりまして、円滑かつ速やかに進めていく所存でございます。
○春田委員 そういった現場で混乱が起こらないように、十分なひとつ手当てをしていただきたいと思います。 ところが、この代替フロンもやはりオゾンに全然影響ないことはないというんですね。したがって、この代替フロンも、二〇三〇年ですか、これがやはり使用禁止になっていく。となれば、この代替フロンにかわる第三世代の代替フロンが必要になってくるわけでございますけれども、この辺のところを通産当局としては既に研究しているのか、準備しているのか、お答えいただきたいと思います。
○牧野政府委員 御指摘のとおり、代替フロンが開発されればいいということではございませんで、その後の第三世代フロンの開発が環境問題からいって非常に大事であるということは十分認識をいたしております。私どもといたしましては、平成二年度から六年度までの五年間、総額五十六億円をかけて現在全く新しい分子構造の化学物質の研究開発を行っているところでございまして、今後これに、まあいろいろ新しい研究が出てきた場合には、なお一層の助成をいたしていきたいというふうに考えております。
○春田委員 それでは、大臣からちょっと総括して、特定フロン、先ほどから言っているように今地球環境破壊の大変大きな原因になっている。オゾンホールが広がっている、皮膚がんがふえるという現象になるわけですが、そういった面で、この代替フロンに対する支援が現行では非常に少ないわけです。開銀の低利融資だけにとどまっている。そういう面からはもうちょっと手厚い保護をしてもいいんじゃないかと私は思いますけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思うのです。
○森国務大臣 今春田委員から、いろいろと御提言、また御要望等、また我々政府側に対する注意の喚起等ございました。大変まじめな論議を拝聴。いたして、感銘を受けました。 我が国におきます特定フロンの利用削減の進捗状況につきましては、ただいま政府委員から説明したとおりでございますが、要するになお一層の努力が必要であるというふうに考えておりますが、全体としてほぼ順調な削減が進んでいる、こう考えております。本法に基づきます特定フロン等の代替品、代替技術の開発普及のための金融、税制上の支援措置等の創設が他の施策の着実な推進と相まちまして我が国産業界におきます特定フロン等削減のための取り組みの強化を一層促進し、もって特定フロン等の規制強化への我が国経済の円滑な対応の確保が図られるものと考えております。 なお、特定フロン、トリクロロエタンにつきましては、これまでの科学的な知見の蓄積を十分踏まえて全廃時期の一九九六年への前倒しが行われていくものであるというふうに私ども思料いたしております。
○春田委員 最後に大臣の御決意をいただいて終わりたいと思いますが、このエネルギー二法が提案されました。エネルギーが有限性がある、環境に大きな影響を与えるということで、省エネとリサイクルの必要性がこの法案で説かれているわけでございますけれども、先ほども私は述べましたけれども、下手をすると今の日本経済に水を差すことになってくる。日本経済が活気あるときだったら規制をかけてもいいのですけれども、非常に今落ち込んでいる、冷え込んでいる、そういった中で、規制ばかり強調されて、要するに基準が達成できなかった場合は罰則がありますよ、こういうことがあったなら、非常に事業活動にマイナスになってくるのですね。そういう点で私は、過度の行政介入というのはやはり十分注意しながらやっていただきたいし、当然、受ける側の企業、そして特定建築主、また、特定機器等に関係するそういった企業等については十分な説明と理解が必要であろう、私はこう思うのです。そういう面では、事前のいわゆる説明等も大してなされてないみたいでございますから、法案が成立して六カ月以内に実施ということになるわけですから、その間、私は、こういった関係業界に対して十分説明をして、納得してもらって、それで前向きに支援措置を取り入れるような、そういった機運になるように通産当局としては一層の努力をしていただきたい、このように願うわけでございますが、最後に大臣の御決意をいただいて、終わりたいと思います。
○森国務大臣 省エネ法の措置の強化につきましては、改正法の交付の日から今委員おっしゃいましたとおり六カ月以内の周知期間を経て施行いたすことにいたしておりますので、その間に、今回の法改正にかかわります諸点につきましては、十分、各関係業界に対する説明会、さらには一般を対象とした説明会の開催等を通じ、周知徹底を図ってまいる方針でございます。 また、今回の強化することにしております措置の内容につきましては、現行の法律のもとでも、判断基準の内容の履行やエネルギー使用状況等の記録については現行法下でもエネルギー管理指定工場について求めていたところでもございますし、今回の法改正を機会に検討を進めております判断基準の見直し、特定機器の見直し等につきましては、既に関係業界の意見も聞きつつ作業を進めてきたところでございます。したがいまして、産業界に混乱が生じることはないと考えておりますが、委員からの御指摘のとおり、さらに業界との話を進めながら十分配慮してまいりたい、このように考えております。
○春田委員 終わります。
○井上委員長 次回は、明二十四日水曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時三十三分散会